{ "matt": { "1": { "1": "アブラハムの[子{こ}]であるダビデの[子{こ}]、イエス・キリストの[系図{けいず}]。", "2": "アブラハムはイサクの[父{ちち}]であり、イサクはヤコブの[父{ちち}]、ヤコブはユダとその[兄弟{きょうだい}]たちとの[父{ちち}]、", "3": "ユダはタマルによるパレスとザラとの[父{ちち}]、パレスはエスロンの[父{ちち}]、エスロンはアラムの[父{ちち}]、", "4": "アラムはアミナダブの[父{ちち}]、アミナダブはナアソンの[父{ちち}]、ナアソンはサルモンの[父{ちち}]、", "5": "サルモンはラハブによるボアズの[父{ちち}]、ボアズはルツによるオベデの[父{ちち}]、オベデはエッサイの[父{ちち}]、", "6": "エッサイはダビデ[王{おう}]の[父{ちち}]であった。ダビデはウリヤの[妻{つま}]によるソロモンの[父{ちち}]であり、", "7": "ソロモンはレハベアムの[父{ちち}]、レハベアムはアビヤの[父{ちち}]、アビヤはアサの[父{ちち}]、", "8": "アサはヨサパテの[父{ちち}]、ヨサパテはヨラムの[父{ちち}]、ヨラムはウジヤの[父{ちち}]、", "9": "ウジヤはヨタムの[父{ちち}]、ヨタムはアハズの[父{ちち}]、アハズはヒゼキヤの[父{ちち}]、", "10": "ヒゼキヤはマナセの[父{ちち}]、マナセはアモンの[父{ちち}]、アモンはヨシヤの[父{ちち}]、", "11": "ヨシヤはバビロンへ[移{うつ}]されたころ、エコニヤとその[兄弟{きょうだい}]たちとの[父{ちち}]となった。", "12": "バビロンへ[移{うつ}]されたのち、エコニヤはサラテルの[父{ちち}]となった。サラテルはゾロバベルの[父{ちち}]、", "13": "ゾロバベルはアビウデの[父{ちち}]、アビウデはエリヤキムの[父{ちち}]、エリヤキムはアゾルの[父{ちち}]、", "14": "アゾルはサドクの[父{ちち}]、サドクはアキムの[父{ちち}]、アキムはエリウデの[父{ちち}]、", "15": "エリウデはエレアザルの[父{ちち}]、エレアザルはマタンの[父{ちち}]、マタンはヤコブの[父{ちち}]、", "16": "ヤコブはマリヤの[夫{おっと}]ヨセフの[父{ちち}]であった。このマリヤからキリストといわれるイエスがお[生{うま}]れになった。", "17": "だから、アブラハムからダビデまでの[代{だい}]は[合{あ}]わせて十四[代{だい}]、ダビデからバビロンへ[移{うつ}]されるまでは十四[代{だい}]、そして、バビロンへ[移{うつ}]されてからキリストまでは十四[代{だい}]である。", "18": "イエス・キリストの[誕生{たんじょう}]の[次第{しだい}]はこうであった。[母{はは}]マリヤはヨセフと[婚約{こんやく}]していたが、まだ[一緒{いっしょ}]にならない[前{まえ}]に、[聖霊{せいれい}]によって[身重{みおも}]になった。", "19": "[夫{おっと}]ヨセフは[正{ただ}]しい[人{ひと}]であったので、[彼女{かのじょ}]のことが[公{おおや}]けになることを[好{この}]まず、ひそかに[離縁{りえん}]しようと[決心{けっしん}]した。", "20": "[彼{かれ}]がこのことを[思{おも}]いめぐらしていたとき、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[夢{ゆめ}]に[現{あらわ}]れて[言{い}]った、「ダビデの[子{こ}]ヨセフよ、[心配{しんぱい}]しないでマリヤを[妻{つま}]として[迎{むか}]えるがよい。その[胎内{たいない}]に[宿{やど}]っているものは[聖霊{せいれい}]によるのである。", "21": "[彼女{かのじょ}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むであろう。その[名{な}]をイエスと[名{な}]づけなさい。[彼{かれ}]は、おのれの[民{たみ}]をそのもろもろの[罪{つみ}]から[救{すく}]う[者{もの}]となるからである」。", "22": "すべてこれらのことが[起{おこ}]ったのは、[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]によって[言{い}]われたことの[成就{じょうじゅ}]するためである。すなわち、", "23": "「[見{み}]よ、おとめがみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むであろう。その[名{な}]はインマヌエルと[呼{よ}]ばれるであろう」。これは、「[神{かみ}]われらと[共{とも}]にいます」という[意味{いみ}]である。", "24": "ヨセフは[眠{ねむ}]りからさめた[後{のち}]に、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[命{めい}]じたとおりに、マリヤを[妻{つま}]に[迎{むか}]えた。", "25": "しかし、[子{こ}]が[生{うま}]れるまでは、[彼女{かのじょ}]を[知{し}]ることはなかった。そして、その[子{こ}]をイエスと[名{な}]づけた。" }, "2": { "1": "イエスがヘロデ[王{おう}]の[代{だい}]に、ユダヤのベツレヘムでお[生{うま}]れになったとき、[見{み}]よ、[東{ひがし}]からきた[博士{はかせ}]たちがエルサレムに[着{つ}]いて[言{い}]った、", "2": "「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]としてお[生{うま}]れになったかたは、どこにおられますか。わたしたちは[東{ひがし}]の[方{ほう}]でその[星{ほし}]を[見{み}]たので、そのかたを[拝{おが}]みにきました」。", "3": "ヘロデ[王{おう}]はこのことを[聞{き}]いて[不安{ふあん}]を[感{かん}]じた。エルサレムの[人々{ひとびと}]もみな、[同様{どうよう}]であった。", "4": "そこで[王{おう}]は[祭司長{さいしちょう}]たちと[民{たみ}]の[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとを[全部{ぜんぶ}][集{あつ}]めて、キリストはどこに[生{うま}]れるのかと、[彼{かれ}]らに[問{と}]いただした。", "5": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]に[言{い}]った、「それはユダヤのベツレヘムです。[預言者{よげんしゃ}]がこうしるしています、", "6": "『ユダの[地{ち}]、ベツレヘムよ、おまえはユダの[君{きみ}]たちの[中{なか}]で、[決{けっ}]して[最{もっと}]も[小{ちい}]さいものではない。おまえの[中{なか}]からひとりの[君{きみ}]が[出{で}]て、わが[民{たみ}]イスラエルの[牧者{ぼくしゃ}]となるであろう』」。", "7": "そこで、ヘロデはひそかに[博士{はかせ}]たちを[呼{よ}]んで、[星{ほし}]の[現{あらわ}]れた[時{とき}]について[詳{くわ}]しく[聞{き}]き、", "8": "[彼{かれ}]らをベツレヘムにつかわして[言{い}]った、「[行{い}]って、その[幼{おさ}]な[子{ご}]のことを[詳{くわ}]しく[調{しら}]べ、[見{み}]つかったらわたしに[知{し}]らせてくれ。わたしも[拝{おが}]みに[行{い}]くから」。", "9": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[言{い}]うことを[聞{き}]いて[出{で}]かけると、[見{み}]よ、[彼{かれ}]らが[東方{とうほう}]で[見{み}]た[星{ほし}]が、[彼{かれ}]らより[先{さき}]に[進{すす}]んで、[幼{おさ}]な[子{ご}]のいる[所{ところ}]まで[行{い}]き、その[上{うえ}]にとどまった。", "10": "[彼{かれ}]らはその[星{ほし}]を[見{み}]て、[非常{ひじょう}]な[喜{よろこ}]びにあふれた。", "11": "そして、[家{いえ}]にはいって、[母{はは}]マリヤのそばにいる[幼{おさ}]な[子{ご}]に[会{あ}]い、ひれ[伏{ふ}]して[拝{おが}]み、また、[宝{たから}]の[箱{はこ}]をあけて、[黄金{おうごん}]・[乳香{にゅうこう}]・[没薬{もつやく}]などの[贈{おく}]り[物{もの}]をささげた。", "12": "そして、[夢{ゆめ}]でヘロデのところに[帰{かえ}]るなとのみ[告{つ}]げを[受{う}]けたので、[他{た}]の[道{みち}]をとおって[自分{じぶん}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "13": "[彼{かれ}]らが[帰{かえ}]って[行{い}]ったのち、[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[夢{ゆめ}]でヨセフに[現{あらわ}]れて[言{い}]った、「[立{た}]って、[幼{おさ}]な[子{ご}]とその[母{はは}]を[連{つ}]れて、エジプトに[逃{に}]げなさい。そして、あなたに[知{し}]らせるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが[幼{おさ}]な[子{ご}]を[捜{さが}]し[出{だ}]して、[殺{ころ}]そうとしている」。", "14": "そこで、ヨセフは[立{た}]って、[夜{よる}]の[間{あいだ}]に[幼{おさ}]な[子{ご}]とその[母{はは}]とを[連{つ}]れてエジプトへ[行{い}]き、", "15": "ヘロデが[死{し}]ぬまでそこにとどまっていた。それは、[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]によって「エジプトからわが[子{こ}]を[呼{よ}]び[出{だ}]した」と[言{い}]われたことが、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "16": "さて、ヘロデは[博士{はかせ}]たちにだまされたと[知{し}]って、[非常{ひじょう}]に[立腹{りっぷく}]した。そして[人々{ひとびと}]をつかわし、[博士{はかせ}]たちから[確{たし}]かめた[時{とき}]に[基{もとづ}]いて、ベツレヘムとその[附近{ふきん}]の[地方{ちほう}]とにいる二[歳{さい}][以下{いか}]の[男{おとこ}]の[子{こ}]を、ことごとく[殺{ころ}]した。", "17": "こうして、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤによって[言{い}]われたことが、[成就{じょうじゅ}]したのである。", "18": "「[叫{さけ}]び[泣{な}]く[大{おお}]いなる[悲{かな}]しみの[声{こえ}]がラマで[聞{きこ}]えた。ラケルはその[子{こ}]らのためになげいた。[子{こ}]らがもはやいないので、[慰{なぐさ}]められることさえ[願{ねが}]わなかった」。", "19": "さて、ヘロデが[死{し}]んだのち、[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[使{つかい}]がエジプトにいるヨセフに[夢{ゆめ}]で[現{あらわ}]れて[言{い}]った、", "20": "「[立{た}]って、[幼{おさ}]な[子{ご}]とその[母{はは}]を[連{つ}]れて、イスラエルの[地{ち}]に[行{い}]け。[幼{おさ}]な[子{ご}]の[命{いのち}]をねらっていた[人々{ひとびと}]は、[死{し}]んでしまった」。", "21": "そこでヨセフは[立{た}]って、[幼{おさ}]な[子{ご}]とその[母{はは}]とを[連{つ}]れて、イスラエルの[地{ち}]に[帰{かえ}]った。", "22": "しかし、アケラオがその[父{ちち}]ヘロデに[代{かわ}]ってユダヤを[治め{おさめ}]ていると[聞{き}]いたので、そこへ[行{い}]くことを[恐{おそ}]れた。そして[夢{ゆめ}]でみ[告{つ}]げを[受{う}]けたので、ガリラヤの[地方{ちほう}]に[退{しりぞ}]き、", "23": "ナザレという[町{まち}]に[行{い}]って[住{す}]んだ。これは[預言者{よげんしゃ}]たちによって、「[彼{かれ}]はナザレ[人{びと}]と[呼{よ}]ばれるであろう」と[言{い}]われたことが、[成就{じょうじゅ}]するためである。" }, "3": { "1": "そのころ、バプテスマのヨハネが[現{あらわ}]れ、ユダヤの[荒野{あらの}]で[教{おしえ}]を[宣{の}]べて[言{い}]った、", "2": "「[悔{く}]い[改{あらた}]めよ、[天国{てんごく}]は[近{ちか}]づいた」。", "3": "[預言者{よげんしゃ}]イザヤによって、「[荒野{あらの}]で[呼{よ}]ばわる[者{もの}]の[声{こえ}]がする、『[主{しゅ}]の[道{みち}]を[備{そな}]えよ、その[道{みち}][筋{すじ}]をまっすぐにせよ』」と[言{い}]われたのは、この[人{ひと}]のことである。", "4": "このヨハネは、らくだの[毛{け}]ごろもを[着物{きもの}]にし、[腰{こし}]に[皮{かわ}]の[帯{おび}]をしめ、いなごと[野{の}][蜜{みつ}]とを[食物{しょくもつ}]としていた。", "5": "すると、エルサレムとユダヤ[全土{ぜんど}]とヨルダン[附近{ふきん}][一帯{いったい}]の[人々{ひとびと}]が、ぞくぞくとヨハネのところに[出{で}]てきて、", "6": "[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[告白{こくはく}]し、ヨルダン[川{がわ}]でヨハネからバプテスマを[受{う}]けた。", "7": "ヨハネは、パリサイ[人{びと}]やサドカイ[人{びと}]が[大{おお}]ぜいバプテスマを[受{う}]けようとしてきたのを[見{み}]て、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「まむしの[子{こ}]らよ、[迫{せま}]ってきている[神{かみ}]の[怒{いか}]りから、おまえたちはのがれられると、だれが[教{おし}]えたのか。", "8": "だから、[悔改{くいあらた}]めにふさわしい[実{み}]を[結{むす}]べ。", "9": "[自分{じぶん}]たちの[父{ちち}]にはアブラハムがあるなどと、[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]ってもみるな。おまえたちに[言{い}]っておく、[神{かみ}]はこれらの[石{いし}]ころからでも、アブラハムの[子{こ}]を[起{おこ}]すことができるのだ。", "10": "[斧{おの}]がすでに[木{き}]の[根{ね}]もとに[置{お}]かれている。だから、[良{よ}]い[実{み}]を[結{むす}]ばない[木{き}]はことごとく[切{き}]られて、[火{ひ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれるのだ。", "11": "わたしは[悔改{くいあらた}]めのために、[水{みず}]でおまえたちにバプテスマを[授{さづ}]けている。しかし、わたしのあとから[来{く}]る[人{ひと}]はわたしよりも[力{ちから}]のあるかたで、わたしはそのくつをぬがせてあげる[値{ね}]うちもない。このかたは、[聖霊{せいれい}]と[火{ひ}]とによっておまえたちにバプテスマをお[授{さづ}]けになるであろう。", "12": "また、[箕{み}]を[手{て}]に[持{も}]って、[打{う}]ち[場{ば}]の[麦{むぎ}]をふるい[分{わ}]け、[麦{むぎ}]は[倉{くら}]に[納{おさ}]め、からは[消{き}]えない[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てるであろう」。", "13": "そのときイエスは、ガリラヤを[出{で}]てヨルダン[川{がわ}]に[現{あらわ}]れ、ヨハネのところにきて、バプテスマを[受{う}]けようとされた。", "14": "ところがヨハネは、それを[思{おも}]いとどまらせようとして[言{い}]った、「わたしこそあなたからバプテスマを[受{う}]けるはずですのに、あなたがわたしのところにおいでになるのですか」。", "15": "しかし、イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[今{いま}]は[受{う}]けさせてもらいたい。このように、すべての[正{ただ}]しいことを[成就{じょうじゅ}]するのは、われわれにふさわしいことである」。そこでヨハネはイエスの[言{い}]われるとおりにした。", "16": "イエスはバプテスマを[受{う}]けるとすぐ、[水{みず}]から[上{あ}]がられた。すると、[見{み}]よ、[天{てん}]が[開{ひら}]け、[神{かみ}]の[御霊{みたま}]がはとのように[自分{じぶん}]の[上{うえ}]に[下{くだ}]ってくるのを、ごらんになった。", "17": "また[天{てん}]から[声{こえ}]があって[言{い}]った、「これはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう[者{もの}]である」。" }, "4": { "1": "さて、イエスは[御霊{みたま}]によって[荒野{あらの}]に[導{みちび}]かれた。[悪魔{あくま}]に[試{こころ}]みられるためである。", "2": "そして、四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[断食{だんじき}]をし、そののち[空腹{くうふく}]になられた。", "3": "すると[試{こころ}]みる[者{もの}]がきて[言{い}]った、「もしあなたが[神{かみ}]の[子{こ}]であるなら、これらの[石{いし}]がパンになるように[命{めい}]じてごらんなさい」。", "4": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「『[人{ひと}]はパンだけで[生{い}]きるものではなく、[神{かみ}]の[口{くち}]から[出{で}]る一つ一つの[言{ことば}]で[生{い}]きるものである』と[書{か}]いてある」。", "5": "それから[悪魔{あくま}]は、イエスを[聖{せい}]なる[都{みやこ}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、[宮{みや}]の[頂上{ちょうじょう}]に[立{た}]たせて", "6": "[言{い}]った、「もしあなたが[神{かみ}]の[子{こ}]であるなら、[下{した}]へ[飛{と}]びおりてごらんなさい。『[神{かみ}]はあなたのために[御使{みつかい}]たちにお[命{めい}]じになると、あなたの[足{あし}]が[石{いし}]に[打{う}]ちつけられないように、[彼{かれ}]らはあなたを[手{て}]でささえるであろう』と[書{か}]いてありますから」。", "7": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「『[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[試{こころ}]みてはならない』とまた[書{か}]いてある」。", "8": "[次{つぎ}]に[悪魔{あくま}]は、イエスを[非常{ひじょう}]に[高{たか}]い[山{やま}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、この[世{よ}]のすべての[国々{くにぐに}]とその[栄華{えいが}]とを[見{み}]せて", "9": "[言{い}]った、「もしあなたが、ひれ[伏{ふ}]してわたしを[拝{おが}]むなら、これらのものを[皆{みな}]あなたにあげましょう」。", "10": "するとイエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「サタンよ、[退{しりぞ}]け。『[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[拝{はい}]し、ただ[神{かみ}]にのみ[仕{つか}]えよ』と[書{か}]いてある」。", "11": "そこで、[悪魔{あくま}]はイエスを[離{はな}]れ[去{さ}]り、そして、[御使{みつかい}]たちがみもとにきて[仕{つか}]えた。", "12": "さて、イエスはヨハネが[捕{とら}]えられたと[聞{き}]いて、ガリラヤへ[退{しりぞ}]かれた。", "13": "そしてナザレを[去{さ}]り、ゼブルンとナフタリとの[地方{ちほう}]にある[海{うみ}]べの[町{まち}]カペナウムに[行{い}]って[住{す}]まわれた。", "14": "これは[預言者{よげんしゃ}]イザヤによって[言{い}]われた[言{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "15": "「ゼブルンの[地{ち}]、ナフタリの[地{ち}]、[海{うみ}]に[沿{そ}]う[地方{ちほう}]、ヨルダンの[向{む}]こうの[地{ち}]、[異邦人{いほうじん}]のガリラヤ、", "16": "[暗黒{あんこく}]の[中{なか}]に[住{す}]んでいる[民{たみ}]は[大{おお}]いなる[光{ひかり}]を[見{み}]、[死{し}]の[地{ち}]、[死{し}]の[陰{かげ}]に[住{す}]んでいる[人々{ひとびと}]に、[光{ひかり}]がのぼった」。", "17": "この[時{とき}]からイエスは[教{おしえ}]を[宣{の}]べはじめて[言{い}]われた、「[悔{く}]い[改{あらた}]めよ、[天国{てんごく}]は[近{ちか}]づいた」。", "18": "さて、イエスがガリラヤの[海{うみ}]べを[歩{ある}]いておられると、ふたりの[兄弟{きょうだい}]、すなわち、ペテロと[呼{よ}]ばれたシモンとその[兄弟{きょうだい}]アンデレとが、[海{うみ}]に[網{あみ}]を[打{う}]っているのをごらんになった。[彼{かれ}]らは[漁師{りょうし}]であった。", "19": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、[人間{にんげん}]をとる[漁師{りょうし}]にしてあげよう」。", "20": "すると、[彼{かれ}]らはすぐに[網{あみ}]を[捨{す}]てて、イエスに[従{したが}]った。", "21": "そこから[進{すす}]んで[行{い}]かれると、ほかのふたりの[兄弟{きょうだい}]、すなわち、ゼベダイの[子{こ}]ヤコブとその[兄弟{きょうだい}]ヨハネとが、[父{ちち}]ゼベダイと[一緒{いっしょ}]に、[舟{ふね}]の[中{なか}]で[網{あみ}]を[繕{つくろ}]っているのをごらんになった。そこで[彼{かれ}]らをお[招{まね}]きになると、", "22": "すぐ[舟{ふね}]と[父{ちち}]とをおいて、イエスに[従{したが}]って[行{い}]った。", "23": "イエスはガリラヤの[全{ぜん}][地{ち}]を[巡{めぐ}]り[歩{ある}]いて、[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[教{おし}]え、[御国{みくに}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、[民{たみ}]の[中{なか}]のあらゆる[病気{びょうき}]、あらゆるわずらいをおいやしになった。", "24": "そこで、その[評判{ひょうばん}]はシリヤ[全{ぜん}][地{ち}]にひろまり、[人々{ひとびと}]があらゆる[病{やまい}]にかかっている[者{もの}]、すなわち、いろいろの[病気{びょうき}]と[苦{くる}]しみとに[悩{なや}]んでいる[者{もの}]、[悪霊{あくれい}]につかれている[者{もの}]、てんかん、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]などをイエスのところに[連{つ}]れてきたので、これらの[人々{ひとびと}]をおいやしになった。", "25": "こうして、ガリラヤ、デカポリス、エルサレム、ユダヤ[及{およ}]びヨルダンの[向{む}]こうから、おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]がきてイエスに[従{したが}]った。" }, "5": { "1": "イエスはこの[群衆{ぐんしゅう}]を[見{み}]て、[山{やま}]に[登{のぼ}]り、[座{ざ}]につかれると、[弟子{でし}]たちがみもとに[近寄{ちかよ}]ってきた。", "2": "そこで、イエスは[口{くち}]を[開{ひら}]き、[彼{かれ}]らに[教{おし}]えて[言{い}]われた。", "3": "「こころの[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちは、さいわいである、[天国{てんごく}]は[彼{かれ}]らのものである。", "4": "[悲{かな}]しんでいる[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らは[慰{なぐさ}]められるであろう。", "5": "[柔和{にゅうわ}]な[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らは[地{ち}]を[受{う}]けつぐであろう。", "6": "[義{ぎ}]に[飢{う}]えかわいている[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らは[飽{あ}]き[足{た}]りるようになるであろう。", "7": "あわれみ[深{ぶか}]い[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らはあわれみを[受{う}]けるであろう。", "8": "[心{こころ}]の[清{きよ}]い[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[見{み}]るであろう。", "9": "[平和{へいわ}]をつくり[出{だ}]す[人{ひと}]たちは、さいわいである、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[子{こ}]と[呼{よ}]ばれるであろう。", "10": "[義{ぎ}]のために[迫害{はくがい}]されてきた[人{ひと}]たちは、さいわいである、[天国{てんごく}]は[彼{かれ}]らのものである。", "11": "わたしのために[人々{ひとびと}]があなたがたをののしり、また[迫害{はくがい}]し、あなたがたに[対{たい}]し[偽{いつわ}]って[様々{さまざま}]の[悪口{あっこう}]を[言{い}]う[時{とき}]には、あなたがたは、さいわいである。", "12": "[喜{よろこ}]び、よろこべ、[天{てん}]においてあなたがたの[受{う}]ける[報{むく}]いは[大{おお}]きい。あなたがたより[前{まえ}]の[預言者{よげんしゃ}]たちも、[同{おな}]じように[迫害{はくがい}]されたのである。", "13": "あなたがたは、[地{ち}]の[塩{しお}]である。もし[塩{しお}]のききめがなくなったら、[何{なに}]によってその[味{あじ}]が[取{と}]りもどされようか。もはや、なんの[役{やく}]にも[立{た}]たず、ただ[外{そと}]に[捨{す}]てられて、[人々{ひとびと}]にふみつけられるだけである。", "14": "あなたがたは、[世{よ}]の[光{ひかり}]である。[山{やま}]の[上{うえ}]にある[町{まち}]は[隠{かく}]れることができない。", "15": "また、あかりをつけて、それを[枡{ます}]の[下{した}]におく[者{もの}]はいない。むしろ[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]において、[家{いえ}]の[中{なか}]のすべてのものを[照{てら}]させるのである。", "16": "そのように、あなたがたの[光{ひかり}]を[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[輝{かがや}]かし、そして、[人々{ひとびと}]があなたがたのよいおこないを[見{み}]て、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]をあがめるようにしなさい。", "17": "わたしが[律法{りっぽう}]や[預言者{よげんしゃ}]を[廃{はい}]するためにきた、と[思{おも}]ってはならない。[廃{はい}]するためではなく、[成就{じょうじゅ}]するためにきたのである。", "18": "よく[言{い}]っておく。[天地{てんち}]が[滅{ほろ}]び[行{ゆ}]くまでは、[律法{りっぽう}]の一[点{てん}]、[一画{いっかく}]もすたることはなく、ことごとく[全{まっと}]うされるのである。", "19": "それだから、これらの[最{もっと}]も[小{ちい}]さいいましめの一つでも[破{やぶ}]り、またそうするように[人{ひと}]に[教{おし}]えたりする[者{もの}]は、[天国{てんごく}]で[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]と[呼{よ}]ばれるであろう。しかし、これをおこないまたそう[教{おし}]える[者{もの}]は、[天国{てんごく}]で[大{おお}]いなる[者{もの}]と[呼{よ}]ばれるであろう。", "20": "わたしは[言{い}]っておく。あなたがたの[義{ぎ}]が[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]やパリサイ[人{びと}]の[義{ぎ}]にまさっていなければ、[決{けっ}]して[天国{てんごく}]に、はいることはできない。", "21": "[昔{むかし}]の[人々{ひとびと}]に『[殺{ころ}]すな。[殺{ころ}]す[者{もの}]は[裁判{さいばん}]を[受{う}]けねばならない』と[言{い}]われていたことは、あなたがたの[聞{き}]いているところである。", "22": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。[兄弟{きょうだい}]に[対{たい}]して[怒{いか}]る[者{もの}]は、だれでも[裁判{さいばん}]を[受{う}]けねばならない。[兄弟{きょうだい}]にむかって[愚{おろ}]か[者{もの}]と[言{い}]う[者{もの}]は、[議会{ぎかい}]に[引{ひ}]きわたされるであろう。また、ばか[者{もの}]と[言{い}]う[者{もの}]は、[地獄{じごく}]の[火{ひ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれるであろう。", "23": "だから、[祭壇{さいだん}]に[供{そな}]え[物{もの}]をささげようとする[場合{ばあい}]、[兄弟{きょうだい}]が[自分{じぶん}]に[対{たい}]して[何{なに}]かうらみをいだいていることを、そこで[思{おも}]い[出{だ}]したなら、", "24": "その[供{そな}]え[物{もの}]を[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[残{のこ}]しておき、まず[行{い}]ってその[兄弟{きょうだい}]と[和解{わかい}]し、それから[帰{かえ}]ってきて、[供{そな}]え[物{もの}]をささげることにしなさい。", "25": "あなたを[訴{うった}]える[者{もの}]と[一緒{いっしょ}]に[道{みち}]を[行{い}]く[時{とき}]には、その[途中{とちゅう}]で[早{はや}]く[仲直{なかなお}]りをしなさい。そうしないと、その[訴{うった}]える[者{もの}]はあなたを[裁判官{さいばんかん}]にわたし、[裁判官{さいばんかん}]は[下役{したやく}]にわたし、そして、あなたは[獄{ごく}]に[入{い}]れられるであろう。", "26": "よくあなたに[言{い}]っておく。[最後{さいご}]の一コドラントを[支払{しはら}]ってしまうまでは、[決{けっ}]してそこから[出{で}]てくることはできない。", "27": "『[姦淫{かんいん}]するな』と[言{い}]われていたことは、あなたがたの[聞{き}]いているところである。", "28": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。だれでも、[情欲{じょうよく}]をいだいて[女{おんな}]を[見{み}]る[者{もの}]は、[心{こころ}]の[中{なか}]ですでに[姦淫{かんいん}]をしたのである。", "29": "もしあなたの[右{みぎ}]の[目{め}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[抜{ぬ}]き[出{だ}]して[捨{す}]てなさい。[五体{ごたい}]の[一部{いちぶ}]を[失{うしな}]っても、[全身{ぜんしん}]が[地獄{じごく}]に[投{な}]げ[入{い}]れられない[方{ほう}]が、あなたにとって[益{えき}]である。", "30": "もしあなたの[右{みぎ}]の[手{て}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[切{き}]って[捨{す}]てなさい。[五体{ごたい}]の[一部{いちぶ}]を[失{うしな}]っても、[全身{ぜんしん}]が[地獄{じごく}]に[落{お}]ち[込{こ}]まない[方{ほう}]が、あなたにとって[益{えき}]である。", "31": "また『[妻{つま}]を[出{だ}]す[者{もの}]は[離縁{りえん}][状{じょう}]を[渡{わた}]せ』と[言{い}]われている。", "32": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。だれでも、[不品行{ふひんこう}][以外{いがい}]の[理由{りゆう}]で[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[出{だ}]す[者{もの}]は、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わせるのである。また[出{だ}]された[女{おんな}]をめとる[者{もの}]も、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うのである。", "33": "また[昔{むかし}]の[人々{ひとびと}]に『いつわり[誓{ちか}]うな、[誓{ちか}]ったことは、すべて[主{しゅ}]に[対{たい}]して[果{はた}]せ』と[言{い}]われていたことは、あなたがたの[聞{き}]いているところである。", "34": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。いっさい[誓{ちか}]ってはならない。[天{てん}]をさして[誓{ちか}]うな。そこは[神{かみ}]の[御座{みざ}]であるから。", "35": "また[地{ち}]をさして[誓{ちか}]うな。そこは[神{かみ}]の[足{あし}][台{だい}]であるから。またエルサレムをさして[誓{ちか}]うな。それは『[大王{だいおう}]の[都{みやこ}]』であるから。", "36": "また、[自分{じぶん}]の[頭{あたま}]をさして[誓{ちか}]うな。あなたは[髪{かみ}]の[毛{け}][一{ひと}]すじさえ、[白{しろ}]くも[黒{くろ}]くもすることができない。", "37": "あなたがたの[言葉{ことば}]は、ただ、しかり、しかり、[否{いな}]、[否{いな}]、であるべきだ。それ[以上{いじょう}]に[出{で}]ることは、[悪{あく}]から[来{く}]るのである。", "38": "『[目{め}]には[目{め}]を、[歯{は}]には[歯{は}]を』と[言{い}]われていたことは、あなたがたの[聞{き}]いているところである。", "39": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。[悪人{あくにん}]に[手向{てむ}]かうな。もし、だれかがあなたの[右{みぎ}]の[頬{ほお}]を[打{う}]つなら、ほかの[頬{ほお}]をも[向{む}]けてやりなさい。", "40": "あなたを[訴{うった}]えて、[下着{したぎ}]を[取{と}]ろうとする[者{もの}]には、[上着{うわぎ}]をも[与{あた}]えなさい。", "41": "もし、だれかが、あなたをしいて一マイル[行{い}]かせようとするなら、その[人{ひと}]と[共{とも}]に二マイル[行{い}]きなさい。", "42": "[求{もと}]める[者{もの}]には[与{あた}]え、[借{か}]りようとする[者{もの}]を[断{ことわ}]るな。", "43": "『[隣{とな}]り[人{びと}]を[愛{あい}]し、[敵{てき}]を[憎{にく}]め』と[言{い}]われていたことは、あなたがたの[聞{き}]いているところである。", "44": "しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。[敵{てき}]を[愛{あい}]し、[迫害{はくがい}]する[者{もの}]のために[祈{いの}]れ。", "45": "こうして、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]の[子{こ}]となるためである。[天{てん}]の[父{ちち}]は、[悪{わる}]い[者{もの}]の[上{うえ}]にも[良{よ}]い[者{もの}]の[上{うえ}]にも、[太陽{たいよう}]をのぼらせ、[正{ただ}]しい[者{もの}]にも[正{ただ}]しくない[者{もの}]にも、[雨{あめ}]を[降{ふ}]らして[下{くだ}]さるからである。", "46": "あなたがたが[自分{じぶん}]を[愛{あい}]する[者{もの}]を[愛{あい}]したからとて、なんの[報{むく}]いがあろうか。そのようなことは[取税人{しゅぜいにん}]でもするではないか。", "47": "[兄弟{きょうだい}]だけにあいさつをしたからとて、なんのすぐれた[事{こと}]をしているだろうか。そのようなことは[異邦人{いほうじん}]でもしているではないか。", "48": "それだから、あなたがたの[天{てん}]の[父{ちち}]が[完全{かんぜん}]であられるように、あなたがたも[完全{かんぜん}]な[者{もの}]となりなさい。" }, "6": { "1": "[自分{じぶん}]の[義{ぎ}]を、[見{み}]られるために[人{ひと}]の[前{まえ}]で[行{おこな}]わないように、[注意{ちゅうい}]しなさい。もし、そうしないと、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]から[報{むく}]いを[受{う}]けることがないであろう。", "2": "だから、[施{ほどこ}]しをする[時{とき}]には、[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちが[人{ひと}]にほめられるため[会堂{かいどう}]や[町{まち}]の[中{なか}]でするように、[自分{じぶん}]の[前{まえ}]でラッパを[吹{ふ}]きならすな。よく[言{い}]っておくが、[彼{かれ}]らはその[報{むく}]いを[受{う}]けてしまっている。", "3": "あなたは[施{ほどこ}]しをする[場合{ばあい}]、[右{みぎ}]の[手{て}]のしていることを[左{ひだり}]の[手{て}]に[知{し}]らせるな。", "4": "それは、あなたのする[施{ほどこ}]しが[隠{かく}]れているためである。すると、[隠{かく}]れた[事{こと}]を[見{み}]ておられるあなたの[父{ちち}]は、[報{むく}]いてくださるであろう。", "5": "また[祈{いの}]る[時{とき}]には、[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちのようにするな。[彼{かれ}]らは[人{ひと}]に[見{み}]せようとして、[会堂{かいどう}]や[大通{おおどお}]りのつじに[立{た}]って[祈{いの}]ることを[好{この}]む。よく[言{い}]っておくが、[彼{かれ}]らはその[報{むく}]いを[受{う}]けてしまっている。", "6": "あなたは[祈{いの}]る[時{とき}]、[自分{じぶん}]のへやにはいり、[戸{と}]を[閉{と}]じて、[隠{かく}]れた[所{ところ}]においでになるあなたの[父{ちち}]に[祈{いの}]りなさい。すると、[隠{かく}]れた[事{こと}]を[見{み}]ておられるあなたの[父{ちち}]は、[報{むく}]いてくださるであろう。", "7": "また、[祈{いの}]る[場合{ばあい}]、[異邦人{いほうじん}]のように、くどくどと[祈{いの}]るな。[彼{かれ}]らは[言葉{ことば}]かずが[多{おお}]ければ、[聞{き}]きいれられるものと[思{おも}]っている。", "8": "だから、[彼{かれ}]らのまねをするな。あなたがたの[父{ちち}]なる[神{かみ}]は、[求{もと}]めない[先{さき}]から、あなたがたに[必要{ひつよう}]なものはご[存{ぞん}]じなのである。", "9": "だから、あなたがたはこう[祈{いの}]りなさい、[天{てん}]にいますわれらの[父{ちち}]よ、[御名{みな}]があがめられますように。", "10": "[御国{みくに}]がきますように。みこころが[天{てん}]に[行{おこな}]われるとおり、[地{ち}]にも[行{おこな}]われますように。", "11": "わたしたちの[日{ひ}]ごとの[食物{しょくもつ}]を、きょうもお[与{あた}]えください。", "12": "わたしたちに[負債{ふさい}]のある[者{もの}]をゆるしましたように、わたしたちの[負債{ふさい}]をもおゆるしください。", "13": "わたしたちを[試{こころ}]みに[会{あ}]わせないで、[悪{あ}]しき[者{もの}]からお[救{すく}]いください。", "14": "もしも、あなたがたが、[人々{ひとびと}]のあやまちをゆるすならば、あなたがたの[天{てん}]の[父{ちち}]も、あなたがたをゆるして[下{くだ}]さるであろう。", "15": "もし[人{ひと}]をゆるさないならば、あなたがたの[父{ちち}]も、あなたがたのあやまちをゆるして[下{くだ}]さらないであろう。", "16": "また[断食{だんじき}]をする[時{とき}]には、[偽善者{ぎぜんしゃ}]がするように、[陰気{いんき}]な[顔{かお}]つきをするな。[彼{かれ}]らは[断食{だんじき}]をしていることを[人{ひと}]に[見{み}]せようとして、[自分{じぶん}]の[顔{かお}]を[見苦{みぐる}]しくするのである。よく[言{い}]っておくが、[彼{かれ}]らはその[報{むく}]いを[受{う}]けてしまっている。", "17": "あなたがたは[断食{だんじき}]をする[時{とき}]には、[自分{じぶん}]の[頭{あたま}]に[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]り、[顔{かお}]を[洗{あら}]いなさい。", "18": "それは[断食{だんじき}]をしていることが[人{ひと}]に[知{し}]れないで、[隠{かく}]れた[所{ところ}]においでになるあなたの[父{ちち}]に[知{し}]られるためである。すると、[隠{かく}]れた[事{こと}]を[見{み}]ておられるあなたの[父{ちち}]は、[報{むく}]いて[下{くだ}]さるであろう。", "19": "あなたがたは[自分{じぶん}]のために、[虫{むし}]が[食{く}]い、さびがつき、また、[盗人{ぬすびと}]らが[押{お}]し[入{い}]って[盗{ぬす}]み[出{だ}]すような[地上{ちじょう}]に、[宝{たから}]をたくわえてはならない。", "20": "むしろ[自分{じぶん}]のため、[虫{むし}]も[食{く}]わず、さびもつかず、また、[盗人{ぬすびと}]らが[押{お}]し[入{い}]って[盗{ぬす}]み[出{だ}]すこともない[天{てん}]に、[宝{たから}]をたくわえなさい。", "21": "あなたの[宝{たから}]のある[所{ところ}]には、[心{こころ}]もあるからである。", "22": "[目{め}]はからだのあかりである。だから、あなたの[目{め}]が[澄{す}]んでおれば、[全身{ぜんしん}]も[明{あか}]るいだろう。", "23": "しかし、あなたの[目{め}]が[悪{わる}]ければ、[全身{ぜんしん}]も[暗{くら}]いだろう。だから、もしあなたの[内{うち}]なる[光{ひかり}]が[暗{くら}]ければ、その[暗{くら}]さは、どんなであろう。", "24": "だれも、ふたりの[主人{しゅじん}]に[兼{か}]ね[仕{つか}]えることはできない。[一方{いっぽう}]を[憎{にく}]んで[他方{たほう}]を[愛{あい}]し、あるいは、[一方{いっぽう}]に[親{した}]しんで[他方{たほう}]をうとんじるからである。あなたがたは、[神{かみ}]と[富{とみ}]とに[兼{か}]ね[仕{つか}]えることはできない。", "25": "それだから、あなたがたに[言{い}]っておく。[何{なに}]を[食{た}]べようか、[何{なに}]を[飲{の}]もうかと、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]のことで[思{おも}]いわずらい、[何{なに}]を[着{き}]ようかと[自分{じぶん}]のからだのことで[思{おも}]いわずらうな。[命{いのち}]は[食物{しょくもつ}]にまさり、からだは[着物{きもの}]にまさるではないか。", "26": "[空{そら}]の[鳥{とり}]を[見{み}]るがよい。まくことも、[刈{か}]ることもせず、[倉{くら}]に[取{と}]りいれることもしない。それだのに、あなたがたの[天{てん}]の[父{ちち}]は[彼{かれ}]らを[養{やしな}]っていて[下{くだ}]さる。あなたがたは[彼{かれ}]らよりも、はるかにすぐれた[者{もの}]ではないか。", "27": "あなたがたのうち、だれが[思{おも}]いわずらったからとて、[自分{じぶん}]の[寿命{じゅみょう}]をわずかでも[延{の}]ばすことができようか。", "28": "また、なぜ、[着物{きもの}]のことで[思{おも}]いわずらうのか。[野{の}]の[花{はな}]がどうして[育{そだ}]っているか、[考{かんが}]えて[見{み}]るがよい。[働{はたら}]きもせず、[紡{つむ}]ぎもしない。", "29": "しかし、あなたがたに[言{い}]うが、[栄華{えいが}]をきわめた[時{とき}]のソロモンでさえ、この[花{はな}]の一つほどにも[着飾{きかざ}]ってはいなかった。", "30": "きょうは[生{は}]えていて、あすは[炉{ろ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられる[野{の}]の[草{くさ}]でさえ、[神{かみ}]はこのように[装{よそお}]って[下{くだ}]さるのなら、あなたがたに、それ[以上{いじょう}]よくしてくださらないはずがあろうか。ああ、[信仰{しんこう}]の[薄{うす}]い[者{もの}]たちよ。", "31": "だから、[何{なに}]を[食{た}]べようか、[何{なに}]を[飲{の}]もうか、あるいは[何{なに}]を[着{き}]ようかと[言{い}]って[思{おも}]いわずらうな。", "32": "これらのものはみな、[異邦人{いほうじん}]が[切{せつ}]に[求{もと}]めているものである。あなたがたの[天{てん}]の[父{ちち}]は、これらのものが、ことごとくあなたがたに[必要{ひつよう}]であることをご[存{ぞん}]じである。", "33": "まず[神{かみ}]の[国{くに}]と[神{かみ}]の[義{ぎ}]とを[求{もと}]めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて[添{そ}]えて[与{あた}]えられるであろう。", "34": "だから、あすのことを[思{おも}]いわずらうな。あすのことは、あす[自身{じしん}]が[思{おも}]いわずらうであろう。一[日{にち}]の[苦労{くろう}]は、その[日{ひ}]一[日{にち}]だけで[十分{じゅうぶん}]である。" }, "7": { "1": "[人{ひと}]をさばくな。[自分{じぶん}]がさばかれないためである。", "2": "あなたがたがさばくそのさばきで、[自分{じぶん}]もさばかれ、あなたがたの[量{はか}]るそのはかりで、[自分{じぶん}]にも[量{はか}]り[与{あた}]えられるであろう。", "3": "なぜ、[兄弟{きょうだい}]の[目{め}]にあるちりを[見{み}]ながら、[自分{じぶん}]の[目{め}]にある[梁{はり}]を[認{みと}]めないのか。", "4": "[自分{じぶん}]の[目{め}]には[梁{はり}]があるのに、どうして[兄弟{きょうだい}]にむかって、あなたの[目{め}]からちりを[取{と}]らせてください、と[言{い}]えようか。", "5": "[偽善者{ぎぜんしゃ}]よ、まず[自分{じぶん}]の[目{め}]から[梁{はり}]を[取{と}]りのけるがよい。そうすれば、はっきり[見{み}]えるようになって、[兄弟{きょうだい}]の[目{め}]からちりを[取{と}]りのけることができるだろう。", "6": "[聖{せい}]なるものを[犬{いぬ}]にやるな。また[真珠{しんじゅ}]を[豚{ぶた}]に[投{な}]げてやるな。[恐{おそ}]らく[彼{かれ}]らはそれらを[足{あし}]で[踏{ふ}]みつけ、[向{む}]きなおってあなたがたにかみついてくるであろう。", "7": "[求{もと}]めよ、そうすれば、[与{あた}]えられるであろう。[捜{さが}]せ、そうすれば、[見{み}]いだすであろう。[門{もん}]をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。", "8": "すべて[求{もと}]める[者{もの}]は[得{え}]、[捜{さが}]す[者{もの}]は[見{み}]いだし、[門{もん}]をたたく[者{もの}]はあけてもらえるからである。", "9": "あなたがたのうちで、[自分{じぶん}]の[子{こ}]がパンを[求{もと}]めるのに、[石{いし}]を[与{あた}]える[者{もの}]があろうか。", "10": "[魚{うお}]を[求{もと}]めるのに、へびを[与{あた}]える[者{もの}]があろうか。", "11": "このように、あなたがたは[悪{わる}]い[者{もの}]であっても、[自分{じぶん}]の[子供{こども}]には、[良{よ}]い[贈{おく}]り[物{もの}]をすることを[知{し}]っているとすれば、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]はなおさら、[求{もと}]めてくる[者{もの}]に[良{よ}]いものを[下{くだ}]さらないことがあろうか。", "12": "だから、[何事{なにごと}]でも[人々{ひとびと}]からしてほしいと[望{のぞ}]むことは、[人々{ひとびと}]にもそのとおりにせよ。これが[律法{りっぽう}]であり[預言者{よげんしゃ}]である。", "13": "[狭{せま}]い[門{もん}]からはいれ。[滅{ほろ}]びにいたる[門{もん}]は[大{おお}]きく、その[道{みち}]は[広{ひろ}]い。そして、そこからはいって[行{い}]く[者{もの}]が[多{おお}]い。", "14": "[命{いのち}]にいたる[門{もん}]は[狭{せま}]く、その[道{みち}]は[細{ほそ}]い。そして、それを[見{み}]いだす[者{もの}]が[少{すく}]ない。", "15": "にせ[預言者{よげんしゃ}]を[警戒{けいかい}]せよ。[彼{かれ}]らは、[羊{ひつじ}]の[衣{ころも}]を[着{き}]てあなたがたのところに[来{く}]るが、その[内側{うちがわ}]は[強欲{ごうよく}]なおおかみである。", "16": "あなたがたは、その[実{み}]によって[彼{かれ}]らを[見{み}]わけるであろう。[茨{いばら}]からぶどうを、あざみからいちじくを[集{あつ}]める[者{もの}]があろうか。", "17": "そのように、すべて[良{よ}]い[木{き}]は[良{よ}]い[実{み}]を[結{むす}]び、[悪{わる}]い[木{き}]は[悪{わる}]い[実{み}]を[結{むす}]ぶ。", "18": "[良{よ}]い[木{き}]が[悪{わる}]い[実{み}]をならせることはないし、[悪{わる}]い[木{き}]が[良{よ}]い[実{み}]をならせることはできない。", "19": "[良{よ}]い[実{み}]を[結{むす}]ばない[木{き}]はことごとく[切{き}]られて、[火{ひ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれる。", "20": "このように、あなたがたはその[実{み}]によって[彼{かれ}]らを[見{み}]わけるのである。", "21": "わたしにむかって『[主{しゅ}]よ、[主{しゅ}]よ』と[言{い}]う[者{もの}]が、みな[天国{てんごく}]にはいるのではなく、ただ、[天{てん}]にいますわが[父{ちち}]の[御旨{みむね}]を[行{おこな}]う[者{もの}]だけが、はいるのである。", "22": "その[日{ひ}]には、[多{おお}]くの[者{もの}]が、わたしにむかって『[主{しゅ}]よ、[主{しゅ}]よ、わたしたちはあなたの[名{な}]によって[預言{よげん}]したではありませんか。また、あなたの[名{な}]によって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]し、あなたの[名{な}]によって[多{おお}]くの[力{ちから}]あるわざを[行{おこな}]ったではありませんか』と[言{い}]うであろう。", "23": "そのとき、わたしは[彼{かれ}]らにはっきり、こう[言{い}]おう、『あなたがたを[全{まった}]く[知{し}]らない。[不法{ふほう}]を[働{はたら}]く[者{もの}]どもよ、[行{い}]ってしまえ』。", "24": "それで、わたしのこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[行{おこな}]うものを、[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[建{た}]てた[賢{かしこ}]い[人{ひと}]に[比{くら}]べることができよう。", "25": "[雨{あめ}]が[降{ふ}]り、[洪水{こうずい}]が[押{お}]し[寄{よ}]せ、[風{かぜ}]が[吹{ふ}]いてその[家{いえ}]に[打{う}]ちつけても、[倒{たお}]れることはない。[岩{いわ}]を[土台{どだい}]としているからである。", "26": "また、わたしのこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いても[行{おこな}]わない[者{もの}]を、[砂{すな}]の[上{うえ}]に[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[建{た}]てた[愚{おろ}]かな[人{ひと}]に[比{くら}]べることができよう。", "27": "[雨{あめ}]が[降{ふ}]り、[洪水{こうずい}]が[押{お}]し[寄{よ}]せ、[風{かぜ}]が[吹{ふ}]いてその[家{いえ}]に[打{う}]ちつけると、[倒{たお}]れてしまう。そしてその[倒{たお}]れ[方{かた}]はひどいのである」。", "28": "イエスがこれらの[言{ことば}]を[語{かた}]り[終{お}]えられると、[群衆{ぐんしゅう}]はその[教{おしえ}]にひどく[驚{おどろ}]いた。", "29": "それは[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちのようにではなく、[権威{けんい}]ある[者{もの}]のように、[教{おし}]えられたからである。" }, "8": { "1": "イエスが[山{やま}]をお[降{お}]りになると、おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]がついてきた。", "2": "すると、そのとき、ひとりのらい[病人{びょうにん}]がイエスのところにきて、ひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、みこころでしたら、きよめていただけるのですが」。", "3": "イエスは[手{て}]を[伸{の}]ばして、[彼{かれ}]にさわり、「そうしてあげよう、きよくなれ」と[言{い}]われた。すると、らい[病{びょう}]は[直{ただ}]ちにきよめられた。", "4": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「だれにも[話{はな}]さないように、[注意{ちゅうい}]しなさい。ただ[行{い}]って、[自分{じぶん}]のからだを[祭司{さいし}]に[見{み}]せ、それから、モーセが[命{めい}]じた[供{そな}]え[物{もの}]をささげて、[人々{ひとびと}]に[証明{しょうめい}]しなさい」。", "5": "さて、イエスがカペナウムに[帰{かえ}]ってこられたとき、ある[百卒長{ひゃくそつちょう}]がみもとにきて[訴{うった}]えて[言{い}]った、", "6": "「[主{しゅ}]よ、わたしの[僕{しもべ}]が[中風{ちゅうぶ}]でひどく[苦{くる}]しんで、[家{いえ}]に[寝{ね}]ています」。", "7": "イエスは[彼{かれ}]に、「わたしが[行{い}]ってなおしてあげよう」と[言{い}]われた。", "8": "そこで[百卒長{ひゃくそつちょう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしの[屋根{やね}]の[下{した}]にあなたをお[入{い}]れする[資格{しかく}]は、わたしにはございません。ただ、お[言葉{ことば}]を[下{くだ}]さい。そうすれば[僕{しもべ}]はなおります。", "9": "わたしも[権威{けんい}]の[下{した}]にある[者{もの}]ですが、わたしの[下{した}]にも[兵卒{へいそつ}]がいまして、ひとりの[者{もの}]に『[行{い}]け』と[言{い}]えば[行{い}]き、ほかの[者{もの}]に『こい』と[言{い}]えばきますし、また、[僕{しもべ}]に『これをせよ』と[言{い}]えば、してくれるのです」。", "10": "イエスはこれを[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[感心{かんしん}]され、ついてきた[人々{ひとびと}]に[言{い}]われた、「よく[聞{き}]きなさい。イスラエル[人{ひと}]の[中{なか}]にも、これほどの[信仰{しんこう}]を[見{み}]たことがない。", "11": "なお、あなたがたに[言{い}]うが、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[東{ひがし}]から[西{にし}]からきて、[天国{てんごく}]で、アブラハム、イサク、ヤコブと[共{とも}]に[宴会{えんかい}]の[席{せき}]につくが、", "12": "この[国{くに}]の[子{こ}]らは[外{そと}]のやみに[追{お}]い[出{だ}]され、そこで[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう」。", "13": "それからイエスは[百卒長{ひゃくそつちょう}]に「[行{い}]け、あなたの[信{しん}]じたとおりになるように」と[言{い}]われた。すると、ちょうどその[時{とき}]に、[僕{しもべ}]はいやされた。", "14": "それから、イエスはペテロの[家{いえ}]にはいって[行{い}]かれ、そのしゅうとめが[熱病{ねつびょう}]で、[床{とこ}]についているのをごらんになった。", "15": "そこで、その[手{て}]にさわられると、[熱{ねつ}]が[引{ひ}]いた。そして[女{おんな}]は[起{お}]きあがってイエスをもてなした。", "16": "[夕暮{ゆうぐれ}]になると、[人々{ひとびと}]は[悪霊{あくれい}]につかれた[者{もの}]を[大{おお}]ぜい、みもとに[連{つ}]れてきたので、イエスはみ[言葉{ことば}]をもって[霊{れい}]どもを[追{お}]い[出{だ}]し、[病人{びょうにん}]をことごとくおいやしになった。", "17": "これは、[預言者{よげんしゃ}]イザヤによって「[彼{かれ}]は、わたしたちのわずらいを[身{み}]に[受{う}]け、わたしたちの[病{やまい}]を[負{お}]うた」と[言{い}]われた[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]するためである。", "18": "イエスは、[群衆{ぐんしゅう}]が[自分{じぶん}]のまわりに[群{むら}]がっているのを[見{み}]て、[向{む}]こう[岸{ぎし}]に[行{い}]くようにと[弟子{でし}]たちにお[命{めい}]じになった。", "19": "するとひとりの[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]が[近{ちか}]づいてきて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、あなたがおいでになる[所{ところ}]なら、どこへでも[従{したが}]ってまいります」。", "20": "イエスはその[人{ひと}]に[言{い}]われた、「きつねには[穴{あな}]があり、[空{そら}]の[鳥{とり}]には[巣{す}]がある。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]にはまくらする[所{ところ}]がない」。", "21": "また[弟子{でし}]のひとりが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、まず、[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]りに[行{い}]かせて[下{くだ}]さい」。", "22": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしに[従{したが}]ってきなさい。そして、その[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]ることは、[死人{しにん}]に[任{まか}]せておくがよい」。", "23": "それから、イエスが[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]まれると、[弟子{でし}]たちも[従{したが}]った。", "24": "すると[突然{とつぜん}]、[海上{かいじょう}]に[激{はげ}]しい[暴風{ぼうふう}]が[起{おこ}]って、[舟{ふね}]は[波{なみ}]にのまれそうになった。ところが、イエスは[眠{ねむ}]っておられた。", "25": "そこで[弟子{でし}]たちはみそばに[寄{よ}]ってきてイエスを[起{おこ}]し、「[主{しゅ}]よ、お[助{たす}]けください、わたしたちは[死{し}]にそうです」と[言{い}]った。", "26": "するとイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「なぜこわがるのか、[信仰{しんこう}]の[薄{うす}]い[者{もの}]たちよ」。それから[起{お}]きあがって、[風{かぜ}]と[海{うみ}]とをおしかりになると、[大{おお}]なぎになった。", "27": "[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「このかたはどういう[人{ひと}]なのだろう。[風{かぜ}]も[海{うみ}]も[従{したが}]わせるとは」。", "28": "それから、[向{む}]こう[岸{ぎし}]、ガダラ[人{びと}]の[地{ち}]に[着{つ}]かれると、[悪霊{あくれい}]につかれたふたりの[者{もの}]が、[墓場{はかば}]から[出{で}]てきてイエスに[出会{であ}]った。[彼{かれ}]らは[手{て}]に[負{お}]えない[乱暴{らんぼう}][者{もの}]で、だれもその[辺{へん}]の[道{みち}]を[通{とお}]ることができないほどであった。", "29": "すると[突然{とつぜん}]、[彼{かれ}]らは[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[神{かみ}]の[子{こ}]よ、あなたはわたしどもとなんの[係{かか}]わりがあるのです。まだその[時{とき}]ではないのに、ここにきて、わたしどもを[苦{くる}]しめるのですか」。", "30": "さて、そこからはるか[離{はな}]れた[所{ところ}]に、おびただしい[豚{ぶた}]の[群{む}]れが[飼{か}]ってあった。", "31": "[悪霊{あくれい}]どもはイエスに[願{ねが}]って[言{い}]った、「もしわたしどもを[追{お}]い[出{だ}]されるのなら、あの[豚{ぶた}]の[群{む}]れの[中{なか}]につかわして[下{くだ}]さい」。", "32": "そこで、イエスが「[行{い}]け」と[言{い}]われると、[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]って、[豚{ぶた}]の[中{なか}]へはいり[込{こ}]んだ。すると、その[群{む}]れ[全体{ぜんたい}]が、がけから[海{うみ}]へなだれを[打{う}]って[駆{か}]け[下{くだ}]り、[水{みず}]の[中{なか}]で[死{し}]んでしまった。", "33": "[飼{か}]う[者{もの}]たちは[逃{に}]げて[町{まち}]に[行{い}]き、[悪霊{あくれい}]につかれた[者{もの}]たちのことなど、いっさいを[知{し}]らせた。", "34": "すると、[町中{まちじゅう}]の[者{もの}]がイエスに[会{あ}]いに[出{で}]てきた。そして、イエスに[会{あ}]うと、この[地方{ちほう}]から[去{さ}]ってくださるようにと[頼{たの}]んだ。" }, "9": { "1": "さて、イエスは[舟{ふね}]に[乗{の}]って[海{うみ}]を[渡{わた}]り、[自分{じぶん}]の[町{まち}]に[帰{かえ}]られた。", "2": "すると、[人々{ひとびと}]が[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]を[床{とこ}]の[上{うえ}]に[寝{ね}]かせたままでみもとに[運{はこ}]んできた。イエスは[彼{かれ}]らの[信仰{しんこう}]を[見{み}]て、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]に、「[子{こ}]よ、しっかりしなさい。あなたの[罪{つみ}]はゆるされたのだ」と[言{い}]われた。", "3": "すると、ある[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが[心{こころ}]の[中{なか}]で[言{い}]った、「この[人{ひと}]は[神{かみ}]を[汚{けが}]している」。", "4": "イエスは[彼{かれ}]らの[考{かんが}]えを[見抜{みぬ}]いて、「なぜ、あなたがたは[心{こころ}]の[中{なか}]で[悪{わる}]いことを[考{かんが}]えているのか。", "5": "あなたの[罪{つみ}]はゆるされた、と[言{い}]うのと、[起{お}]きて[歩{ある}]け、と[言{い}]うのと、どちらがたやすいか。", "6": "しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]は[地上{ちじょう}]で[罪{つみ}]をゆるす[権威{けんい}]をもっていることが、あなたがたにわかるために」と[言{い}]い、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]にむかって、「[起{お}]きよ、[床{とこ}]を[取{と}]りあげて[家{いえ}]に[帰{かえ}]れ」と[言{い}]われた。", "7": "すると[彼{かれ}]は[起{お}]きあがり、[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "8": "[群衆{ぐんしゅう}]はそれを[見{み}]て[恐{おそ}]れ、こんな[大{おお}]きな[権威{けんい}]を[人{ひと}]にお[与{あた}]えになった[神{かみ}]をあがめた。", "9": "さてイエスはそこから[進{すす}]んで[行{い}]かれ、マタイという[人{ひと}]が[収税所{しゅうぜいしょ}]にすわっているのを[見{み}]て、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」と[言{い}]われた。すると[彼{かれ}]は[立{た}]ちあがって、イエスに[従{したが}]った。", "10": "それから、イエスが[家{いえ}]で[食事{しょくじ}]の[席{せき}]についておられた[時{とき}]のことである。[多{おお}]くの[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]たちがきて、イエスや[弟子{でし}]たちと[共{とも}]にその[席{せき}]に[着{つ}]いていた。", "11": "パリサイ[人{びと}]たちはこれを[見{み}]て、[弟子{でし}]たちに[言{い}]った、「なぜ、あなたがたの[先生{せんせい}]は、[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]などと[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にするのか」。", "12": "イエスはこれを[聞{き}]いて[言{い}]われた、「[丈夫{じょうぶ}]な[人{ひと}]には[医者{いしゃ}]はいらない。いるのは[病人{びょうにん}]である。", "13": "『わたしが[好{この}]むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう[意味{いみ}]か、[学{まな}]んできなさい。わたしがきたのは、[義人{ぎじん}]を[招{まね}]くためではなく、[罪人{つみびと}]を[招{まね}]くためである」。", "14": "そのとき、ヨハネの[弟子{でし}]たちがイエスのところにきて[言{い}]った、「わたしたちとパリサイ[人{びと}]たちとが[断食{だんじき}]をしているのに、あなたの[弟子{でし}]たちは、なぜ[断食{だんじき}]をしないのですか」。", "15": "するとイエスは[言{い}]われた、「[婚礼{こんれい}]の[客{きゃく}]は、[花婿{はなむこ}]が[一緒{いっしょ}]にいる[間{あいだ}]は、[悲{かな}]しんでおられようか。しかし、[花婿{はなむこ}]が[奪{うば}]い[去{さ}]られる[日{ひ}]が[来{く}]る。その[時{とき}]には[断食{だんじき}]をするであろう。", "16": "だれも、[真新{まあたら}]しい[布{ぬの}]ぎれで、[古{ふる}]い[着物{きもの}]につぎを[当{あ}]てはしない。そのつぎきれは[着物{きもの}]を[引{ひ}]き[破{やぶ}]り、そして、[破{やぶ}]れがもっとひどくなるから。", "17": "だれも、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]を[古{ふる}]い[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れはしない。もしそんなことをしたら、その[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]は[張{は}]り[裂{さ}]け、[酒{さけ}]は[流{なが}]れ[出{で}]るし、[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]もむだになる。だから、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は[新{あたら}]しい[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れるべきである。そうすれば[両方{りょうほう}]とも[長{なが}]もちがするであろう」。", "18": "これらのことを[彼{かれ}]らに[話{はな}]しておられると、そこにひとりの[会堂司{かいどうづかさ}]がきて、イエスを[拝{はい}]して[言{い}]った、「わたしの[娘{むすめ}]がただ[今{いま}][死{し}]にました。しかしおいでになって[手{て}]をその[上{うえ}]においてやって[下{くだ}]さい。そうしたら、[娘{むすめ}]は[生{い}]き[返{かえ}]るでしょう」。", "19": "そこで、イエスが[立{た}]って[彼{かれ}]について[行{い}]かれると、[弟子{でし}]たちも[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "20": "するとそのとき、十二[年間{ねんかん}]も[長{なが}][血{ち}]をわずらっている[女{おんな}]が[近寄{ちかよ}]ってきて、イエスのうしろからみ[衣{ころも}]のふさにさわった。", "21": "み[衣{ころも}]にさわりさえすれば、なおしていただけるだろう、と[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]っていたからである。", "22": "イエスは[振{ふ}]り[向{む}]いて、この[女{おんな}]を[見{み}]て[言{い}]われた、「[娘{むすめ}]よ、しっかりしなさい。あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]ったのです」。するとこの[女{おんな}]はその[時{とき}]に、いやされた。", "23": "それからイエスは[司{つかさ}]の[家{いえ}]に[着{つ}]き、[笛{ふえ}][吹{ふ}]きどもや[騒{さわ}]いでいる[群衆{ぐんしゅう}]を[見{み}]て[言{い}]われた。", "24": "「あちらへ[行{い}]っていなさい。[少女{しょうじょ}]は[死{し}]んだのではない。[眠{ねむ}]っているだけである」。すると[人々{ひとびと}]はイエスをあざ[笑{わら}]った。", "25": "しかし、[群衆{ぐんしゅう}]を[外{そと}]へ[出{だ}]したのち、イエスは[内{うち}]へはいって、[少女{しょうじょ}]の[手{て}]をお[取{と}]りになると、[少女{しょうじょ}]は[起{お}]きあがった。", "26": "そして、そのうわさがこの[地方{ちほう}][全体{ぜんたい}]にひろまった。", "27": "そこから[進{すす}]んで[行{い}]かれると、ふたりの[盲人{もうじん}]が、「ダビデの[子{こ}]よ、わたしたちをあわれんで[下{くだ}]さい」と[叫{さけ}]びながら、イエスについてきた。", "28": "そしてイエスが[家{いえ}]にはいられると、[盲人{もうじん}]たちがみもとにきたので、[彼{かれ}]らに「わたしにそれができると[信{しん}]じるか」と[言{い}]われた。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[信{しん}]じます」。", "29": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らの[目{め}]にさわって[言{い}]われた、「あなたがたの[信仰{しんこう}]どおり、あなたがたの[身{み}]になるように」。", "30": "すると[彼{かれ}]らの[目{め}]が[開{ひら}]かれた。イエスは[彼{かれ}]らをきびしく[戒{いまし}]めて[言{い}]われた、「だれにも[知{し}]れないように[気{き}]をつけなさい」。", "31": "しかし、[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]って、その[地方{ちほう}][全体{ぜんたい}]にイエスのことを[言{い}]いひろめた。", "32": "[彼{かれ}]らが[出{で}]て[行{い}]くと、[人々{ひとびと}]は[悪霊{あくれい}]につかれたおしをイエスのところに[連{つ}]れてきた。", "33": "すると、[悪霊{あくれい}]は[追{お}]い[出{だ}]されて、おしが[物{もの}]を[言{い}]うようになった。[群衆{ぐんしゅう}]は[驚{おどろ}]いて、「このようなことがイスラエルの[中{なか}]で[見{み}]られたことは、これまで[一度{いちど}]もなかった」と[言{い}]った。", "34": "しかし、パリサイ[人{びと}]たちは[言{い}]った、「[彼{かれ}]は、[悪霊{あくれい}]どものかしらによって[悪霊{あくれい}]どもを[追{お}]い[出{だ}]しているのだ」。", "35": "イエスは、すべての[町々{まちまち}][村々{むらむら}]を[巡{めぐ}]り[歩{ある}]いて、[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[教{おし}]え、[御国{みくに}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、あらゆる[病気{びょうき}]、あらゆるわずらいをおいやしになった。", "36": "また[群衆{ぐんしゅう}]が[飼{か}]う[者{もの}]のない[羊{ひつじ}]のように[弱{よわ}]り[果{は}]てて、[倒{たお}]れているのをごらんになって、[彼{かれ}]らを[深{ふか}]くあわれまれた。", "37": "そして[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[収穫{しゅうかく}]は[多{おお}]いが、[働{はたら}]き[人{びと}]が[少{すく}]ない。", "38": "だから、[収穫{しゅうかく}]の[主{しゅ}]に[願{ねが}]って、その[収穫{しゅうかく}]のために[働{はたら}]き[人{びと}]を[送{おく}]り[出{だ}]すようにしてもらいなさい」。" }, "10": { "1": "そこで、イエスは十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、[汚{けが}]れた[霊{れい}]を[追{お}]い[出{だ}]し、あらゆる[病気{びょうき}]、あらゆるわずらいをいやす[権威{けんい}]をお[授{さづ}]けになった。", "2": "十二[使徒{しと}]の[名{な}]は、[次{つぎ}]のとおりである。まずペテロと[呼{よ}]ばれたシモンとその[兄弟{きょうだい}]アンデレ、それからゼベダイの[子{こ}]ヤコブとその[兄弟{きょうだい}]ヨハネ、", "3": "ピリポとバルトロマイ、トマスと[取税人{しゅぜいにん}]マタイ、アルパヨの[子{こ}]ヤコブとタダイ、", "4": "[熱心{ねっしん}][党{とう}]のシモンとイスカリオテのユダ。このユダはイエスを[裏切{うらぎ}]った[者{もの}]である。", "5": "イエスはこの十二[人{にん}]をつかわすに[当{あた}]り、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]われた、「[異邦人{いほうじん}]の[道{みち}]に[行{い}]くな。またサマリヤ[人{びと}]の[町{まち}]にはいるな。", "6": "むしろ、イスラエルの[家{いえ}]の[失{うしな}]われた[羊{ひつじ}]のところに[行{い}]け。", "7": "[行{い}]って、『[天国{てんごく}]が[近{ちか}]づいた』と[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "8": "[病人{びょうにん}]をいやし、[死人{しにん}]をよみがえらせ、らい[病人{びょうにん}]をきよめ、[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]せ。ただで[受{う}]けたのだから、ただで[与{あた}]えるがよい。", "9": "[財布{さいふ}]の[中{なか}]に[金{きん}]、[銀{ぎん}]または[銭{ぜに}]を[入{い}]れて[行{い}]くな。", "10": "[旅行{りょこう}]のための[袋{ふくろ}]も、二[枚{まい}]の[下着{したぎ}]も、くつも、つえも[持{も}]って[行{い}]くな。[働{はたら}]き[人{びと}]がその[食物{しょくもつ}]を[得{え}]るのは[当然{とうぜん}]である。", "11": "どの[町{まち}]、どの[村{むら}]にはいっても、その[中{なか}]でだれがふさわしい[人{ひと}]か、たずね[出{だ}]して、[立{た}]ち[去{さ}]るまではその[人{ひと}]のところにとどまっておれ。", "12": "その[家{いえ}]にはいったなら、[平安{へいあん}]を[祈{いの}]ってあげなさい。", "13": "もし[平安{へいあん}]を[受{う}]けるにふさわしい[家{いえ}]であれば、あなたがたの[祈{いの}]る[平安{へいあん}]はその[家{いえ}]に[来{く}]るであろう。もしふさわしくなければ、その[平安{へいあん}]はあなたがたに[帰{かえ}]って[来{く}]るであろう。", "14": "もしあなたがたを[迎{むか}]えもせず、またあなたがたの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きもしない[人{ひと}]があれば、その[家{いえ}]や[町{まち}]を[立{た}]ち[去{さ}]る[時{とき}]に、[足{あし}]のちりを[払{はら}]い[落{おと}]しなさい。", "15": "あなたがたによく[言{い}]っておく。さばきの[日{ひ}]には、ソドム、ゴモラの[地{ち}]の[方{ほう}]が、その[町{まち}]よりは[耐{た}]えやすいであろう。", "16": "わたしがあなたがたをつかわすのは、[羊{ひつじ}]をおおかみの[中{なか}]に[送{おく}]るようなものである。だから、へびのように[賢{かしこ}]く、はとのように[素直{すなお}]であれ。", "17": "[人々{ひとびと}]に[注意{ちゅうい}]しなさい。[彼{かれ}]らはあなたがたを[衆議所{しゅうぎしょ}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]し、[会堂{かいどう}]でむち[打{う}]つであろう。", "18": "またあなたがたは、わたしのために[長官{ちょうかん}]たちや[王{おう}]たちの[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]されるであろう。それは、[彼{かれ}]らと[異邦人{いほうじん}]とに[対{たい}]してあかしをするためである。", "19": "[彼{かれ}]らがあなたがたを[引{ひ}]き[渡{わた}]したとき、[何{なに}]をどう[言{い}]おうかと[心配{しんぱい}]しないがよい。[言{い}]うべきことは、その[時{とき}]に[授{さづ}]けられるからである。", "20": "[語{かた}]る[者{もの}]は、あなたがたではなく、あなたがたの[中{なか}]にあって[語{かた}]る[父{ちち}]の[霊{れい}]である。", "21": "[兄弟{きょうだい}]は[兄弟{きょうだい}]を、[父{ちち}]は[子{こ}]を[殺{ころ}]すために[渡{わた}]し、また[子{こ}]は[親{おや}]に[逆{さか}]らって[立{た}]ち、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]させるであろう。", "22": "またあなたがたは、わたしの[名{な}]のゆえにすべての[人{ひと}]に[憎{にく}]まれるであろう。しかし、[最後{さいご}]まで[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[者{もの}]は[救{すく}]われる。", "23": "一つの[町{まち}]で[迫害{はくがい}]されたなら、[他{た}]の[町{まち}]へ[逃{に}]げなさい。よく[言{い}]っておく。あなたがたがイスラエルの[町々{まちまち}]を[回{まわ}]り[終{おわ}]らないうちに、[人{ひと}]の[子{こ}]は[来{く}]るであろう。", "24": "[弟子{でし}]はその[師{し}][以上{いじょう}]のものではなく、[僕{しもべ}]はその[主人{しゅじん}][以上{いじょう}]の[者{もの}]ではない。", "25": "[弟子{でし}]がその[師{し}]のようであり、[僕{しもべ}]がその[主人{しゅじん}]のようであれば、それで[十分{じゅうぶん}]である。もし[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]がベルゼブルと[言{い}]われるならば、その[家{いえ}]の[者{もの}]どもはなおさら、どんなにか[悪{わる}]く[言{い}]われることであろう。", "26": "だから[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れるな。おおわれたもので、[現{あらわ}]れてこないものはなく、[隠{かく}]れているもので、[知{し}]られてこないものはない。", "27": "わたしが[暗{くら}]やみであなたがたに[話{はな}]すことを、[明{あか}]るみで[言{い}]え。[耳{みみ}]にささやかれたことを、[屋根{やね}]の[上{うえ}]で[言{い}]いひろめよ。", "28": "また、からだを[殺{ころ}]しても、[魂{たましい}]を[殺{ころ}]すことのできない[者{もの}]どもを[恐{おそ}]れるな。むしろ、からだも[魂{たましい}]も[地獄{じごく}]で[滅{ほろ}]ぼす[力{ちから}]のあるかたを[恐{おそ}]れなさい。", "29": "二[羽{わ}]のすずめは一アサリオンで[売{う}]られているではないか。しかもあなたがたの[父{ちち}]の[許{ゆる}]しがなければ、その一[羽{わ}]も[地{ち}]に[落{お}]ちることはない。", "30": "またあなたがたの[頭{あたま}]の[毛{け}]までも、みな[数{かぞ}]えられている。", "31": "それだから、[恐{おそ}]れることはない。あなたがたは[多{おお}]くのすずめよりも、まさった[者{もの}]である。", "32": "だから[人{ひと}]の[前{まえ}]でわたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]を、わたしもまた、[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]の[前{まえ}]で[受{う}]けいれるであろう。", "33": "しかし、[人{ひと}]の[前{まえ}]でわたしを[拒{こば}]む[者{もの}]を、わたしも[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]の[前{まえ}]で[拒{こば}]むであろう。", "34": "[地上{ちじょう}]に[平和{へいわ}]をもたらすために、わたしがきたと[思{おも}]うな。[平和{へいわ}]ではなく、つるぎを[投{な}]げ[込{こ}]むためにきたのである。", "35": "わたしがきたのは、[人{ひと}]をその[父{ちち}]と、[娘{むすめ}]をその[母{はは}]と、[嫁{よめ}]をそのしゅうとめと[仲{なか}]たがいさせるためである。", "36": "そして[家{いえ}]の[者{もの}]が、その[人{ひと}]の[敵{てき}]となるであろう。", "37": "わたしよりも[父{ちち}]または[母{はは}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしにふさわしくない。わたしよりもむすこや[娘{むすめ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしにふさわしくない。", "38": "また[自分{じぶん}]の[十字架{じゅうじか}]をとってわたしに[従{したが}]ってこない[者{もの}]はわたしにふさわしくない。", "39": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[得{え}]ている[者{もの}]はそれを[失{うしな}]い、わたしのために[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]っている[者{もの}]は、それを[得{え}]るであろう。", "40": "あなたがたを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのである。わたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしをおつかわしになったかたを[受{う}]けいれるのである。", "41": "[預言者{よげんしゃ}]の[名{な}]のゆえに[預言者{よげんしゃ}]を[受{う}]けいれる[者{もの}]は、[預言者{よげんしゃ}]の[報{むく}]いを[受{う}]け、[義人{ぎじん}]の[名{な}]のゆえに[義人{ぎじん}]を[受{う}]けいれる[者{もの}]は、[義人{ぎじん}]の[報{むく}]いを[受{う}]けるであろう。", "42": "わたしの[弟子{でし}]であるという[名{な}]のゆえに、この[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりに[冷{つめ}]たい[水{みず}]一[杯{ぱい}]でも[飲{の}]ませてくれる[者{もの}]は、よく[言{い}]っておくが、[決{けっ}]してその[報{むく}]いからもれることはない」。" }, "11": { "1": "イエスは十二[弟子{でし}]にこのように[命{めい}]じ[終{お}]えてから、[町々{まちまち}]で[教{おし}]えまた[宣{の}]べ[伝{つた}]えるために、そこを[立{た}]ち[去{さ}]られた。", "2": "さて、ヨハネは[獄中{ごくちゅう}]でキリストのみわざについて[伝{つた}]え[聞{き}]き、[自分{じぶん}]の[弟子{でし}]たちをつかわして、", "3": "イエスに[言{い}]わせた、「『きたるべきかた』はあなたなのですか。それとも、ほかにだれかを[待{ま}]つべきでしょうか」。", "4": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[行{い}]って、あなたがたが[見聞{みき}]きしていることをヨハネに[報告{ほうこく}]しなさい。", "5": "[盲人{もうじん}]は[見{み}]え、[足{あし}]なえは[歩{ある}]き、らい[病人{びょうにん}]はきよまり、[耳{みみ}]しいは[聞{きこ}]え、[死人{しにん}]は[生{い}]きかえり、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]は[福音{ふくいん}]を[聞{き}]かされている。", "6": "わたしにつまずかない[者{もの}]は、さいわいである」。", "7": "[彼{かれ}]らが[帰{かえ}]ってしまうと、イエスはヨハネのことを[群衆{ぐんしゅう}]に[語{かた}]りはじめられた、「あなたがたは、[何{なに}]を[見{み}]に[荒野{あらの}]に[出{で}]てきたのか。[風{かぜ}]に[揺{ゆ}]らぐ[葦{あし}]であるか。", "8": "では、[何{なに}]を[見{み}]に[出{で}]てきたのか。[柔{やわ}]らかい[着物{きもの}]をまとった[人{ひと}]か。[柔{やわ}]らかい[着物{きもの}]をまとった[人々{ひとびと}]なら、[王{おう}]の[家{いえ}]にいる。", "9": "では、なんのために[出{で}]てきたのか。[預言者{よげんしゃ}]を[見{み}]るためか。そうだ、あなたがたに[言{い}]うが、[預言者{よげんしゃ}][以上{いじょう}]の[者{もの}]である。", "10": "『[見{み}]よ、わたしは[使{つかい}]をあなたの[先{さき}]につかわし、あなたの[前{まえ}]に、[道{みち}]を[整{ととの}]えさせるであろう』と[書{か}]いてあるのは、この[人{ひと}]のことである。", "11": "あなたがたによく[言{い}]っておく。[女{おんな}]の[産{う}]んだ[者{もの}]の[中{なか}]で、バプテスマのヨハネより[大{おお}]きい[人物{じんぶつ}]は[起{おこ}]らなかった。しかし、[天国{てんごく}]で[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]も、[彼{かれ}]よりは[大{おお}]きい。", "12": "バプテスマのヨハネの[時{とき}]から[今{いま}]に[至{いた}]るまで、[天国{てんごく}]は[激{はげ}]しく[襲{おそ}]われている。そして[激{はげ}]しく[襲{おそ}]う[者{もの}]たちがそれを[奪{うば}]い[取{と}]っている。", "13": "すべての[預言者{よげんしゃ}]と[律法{りっぽう}]とが[預言{よげん}]したのは、ヨハネの[時{とき}]までである。", "14": "そして、もしあなたがたが[受{う}]けいれることを[望{のぞ}]めば、この[人{ひと}]こそは、きたるべきエリヤなのである。", "15": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい。", "16": "[今{いま}]の[時代{じだい}]を[何{なに}]に[比{くら}]べようか。それは[子供{こども}]たちが[広場{ひろば}]にすわって、ほかの[子供{こども}]たちに[呼{よ}]びかけ、", "17": "『わたしたちが[笛{ふえ}]を[吹{ふ}]いたのに、あなたたちは[踊{おど}]ってくれなかった。[弔{とむら}]いの[歌{うた}]を[歌{うた}]ったのに、[胸{むね}]を[打{う}]ってくれなかった』と[言{い}]うのに[似{に}]ている。", "18": "なぜなら、ヨハネがきて、[食{た}]べることも、[飲{の}]むこともしないと、あれは[悪霊{あくれい}]につかれているのだ、と[言{い}]い、", "19": "また[人{ひと}]の[子{こ}]がきて、[食{た}]べたり[飲{の}]んだりしていると、[見{み}]よ、あれは[食{しょく}]をむさぼる[者{もの}]、[大酒{おおざけ}]を[飲{の}]む[者{もの}]、また[取税人{しゅぜいにん}]、[罪人{つみびと}]の[仲間{なかま}]だ、と[言{い}]う。しかし、[知恵{ちえ}]の[正{ただ}]しいことは、その[働{はたら}]きが[証明{しょうめい}]する」。", "20": "それからイエスは、[数々{かずかず}]の[力{ちから}]あるわざがなされたのに、[悔{く}]い[改{あらた}]めることをしなかった[町々{まちまち}]を、[責{せ}]めはじめられた。", "21": "「わざわいだ、コラジンよ。わざわいだ、ベツサイダよ。おまえたちのうちでなされた[力{ちから}]あるわざが、もしツロとシドンでなされたなら、[彼{かれ}]らはとうの[昔{むかし}]に、[荒布{あらぬの}]をまとい[灰{はい}]をかぶって、[悔{く}]い[改{あらた}]めたであろう。", "22": "しかし、おまえたちに[言{い}]っておく。さばきの[日{ひ}]には、ツロとシドンの[方{ほう}]がおまえたちよりも、[耐{た}]えやすいであろう。", "23": "ああ、カペナウムよ、おまえは[天{てん}]にまで[上{あ}]げられようとでもいうのか。[黄泉{よみ}]にまで[落{おと}]されるであろう。おまえの[中{なか}]でなされた[力{ちから}]あるわざが、もしソドムでなされたなら、その[町{まち}]は[今日{きょう}]までも[残{のこ}]っていたであろう。", "24": "しかし、あなたがたに[言{い}]う。さばきの[日{ひ}]には、ソドムの[地{ち}]の[方{ほう}]がおまえよりは[耐{た}]えやすいであろう」。", "25": "そのときイエスは[声{こえ}]をあげて[言{い}]われた、「[天地{てんち}]の[主{しゅ}]なる[父{ちち}]よ。あなたをほめたたえます。これらの[事{こと}]を[知恵{ちえ}]のある[者{もの}]や[賢{かしこ}]い[者{もの}]に[隠{かく}]して、[幼{おさ}]な[子{ご}]にあらわしてくださいました。", "26": "[父{ちち}]よ、これはまことにみこころにかなった[事{こと}]でした。", "27": "すべての[事{こと}]は[父{ちち}]からわたしに[任{まか}]せられています。そして、[子{こ}]を[知{し}]る[者{もの}]は[父{ちち}]のほかにはなく、[父{ちち}]を[知{し}]る[者{もの}]は、[子{こ}]と、[父{ちち}]をあらわそうとして[子{こ}]が[選{えら}]んだ[者{もの}]とのほかに、だれもありません。", "28": "すべて[重荷{おもに}]を[負{お}]うて[苦労{くろう}]している[者{もの}]は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを[休{やす}]ませてあげよう。", "29": "わたしは[柔和{にゅうわ}]で[心{こころ}]のへりくだった[者{もの}]であるから、わたしのくびきを[負{お}]うて、わたしに[学{まな}]びなさい。そうすれば、あなたがたの[魂{たましい}]に[休{やす}]みが[与{あた}]えられるであろう。", "30": "わたしのくびきは[負{お}]いやすく、わたしの[荷{に}]は[軽{かる}]いからである」。" }, "12": { "1": "そのころ、ある[安息日{あんそくにち}]に、イエスは[麦畑{むぎばたけ}]の[中{なか}]を[通{とお}]られた。すると[弟子{でし}]たちは、[空腹{くうふく}]であったので、[穂{ほ}]を[摘{つ}]んで[食{た}]べはじめた。", "2": "パリサイ[人{びと}]たちがこれを[見{み}]て、イエスに[言{い}]った、「ごらんなさい、あなたの[弟子{でし}]たちが、[安息日{あんそくにち}]にしてはならないことをしています」。", "3": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは、ダビデとその[供{とも}]の[者{もの}]たちとが[飢{う}]えたとき、ダビデが[何{なに}]をしたか[読{よ}]んだことがないのか。", "4": "すなわち、[神{かみ}]の[家{いえ}]にはいって、[祭司{さいし}]たちのほか、[自分{じぶん}]も[供{とも}]の[者{もの}]たちも[食{た}]べてはならぬ[供{そな}]えのパンを[食{た}]べたのである。", "5": "また、[安息日{あんそくにち}]に[宮仕{みやづか}]えをしている[祭司{さいし}]たちは[安息日{あんそくにち}]を[破{やぶ}]っても[罪{つみ}]にはならないことを、[律法{りっぽう}]で[読{よ}]んだことがないのか。", "6": "あなたがたに[言{い}]っておく。[宮{みや}]よりも[大{おお}]いなる[者{もの}]がここにいる。", "7": "『わたしが[好{この}]むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう[意味{いみ}]か[知{し}]っていたなら、あなたがたは[罪{つみ}]のない[者{もの}]をとがめなかったであろう。", "8": "[人{ひと}]の[子{こ}]は[安息日{あんそくにち}]の[主{しゅ}]である」。", "9": "イエスはそこを[去{さ}]って、[彼{かれ}]らの[会堂{かいどう}]にはいられた。", "10": "すると、そのとき、[片手{かたて}]のなえた[人{ひと}]がいた。[人々{ひとびと}]はイエスを[訴{うった}]えようと[思{おも}]って、「[安息日{あんそくにち}]に[人{ひと}]をいやしても、さしつかえないか」と[尋{たず}]ねた。", "11": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたのうちに、一[匹{ぴき}]の[羊{ひつじ}]を[持{も}]っている[人{ひと}]があるとして、もしそれが[安息日{あんそくにち}]に[穴{あな}]に[落{お}]ちこんだなら、[手{て}]をかけて[引{ひ}]き[上{あ}]げてやらないだろうか。", "12": "[人{ひと}]は[羊{ひつじ}]よりも、はるかにすぐれているではないか。だから、[安息日{あんそくにち}]に[良{よ}]いことをするのは、[正{ただ}]しいことである」。", "13": "そしてイエスはその[人{ひと}]に、「[手{て}]を[伸{の}]ばしなさい」と[言{い}]われた。そこで[手{て}]を[伸{の}]ばすと、ほかの[手{て}]のように[良{よ}]くなった。", "14": "パリサイ[人{びと}]たちは[出{で}]て[行{い}]って、なんとかしてイエスを[殺{ころ}]そうと[相談{そうだん}]した。", "15": "イエスはこれを[知{し}]って、そこを[去{さ}]って[行{い}]かれた。ところが[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]がついてきたので、[彼{かれ}]らを[皆{みな}]いやし、", "16": "そして[自分{じぶん}]のことを[人々{ひとびと}]にあらわさないようにと、[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]められた。", "17": "これは[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[言{い}]った[言葉{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]するためである、", "18": "「[見{み}]よ、わたしが[選{えら}]んだ[僕{しもべ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう、[愛{あい}]する[者{もの}]。わたしは[彼{かれ}]にわたしの[霊{れい}]を[授{さづ}]け、そして[彼{かれ}]は[正義{せいぎ}]を[異邦人{いほうじん}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えるであろう。", "19": "[彼{かれ}]は[争{あらそ}]わず、[叫{さけ}]ばず、またその[声{こえ}]を[大路{おおじ}]で[聞{き}]く[者{もの}]はない。", "20": "[彼{かれ}]が[正義{せいぎ}]に[勝{か}]ちを[得{え}]させる[時{とき}]まで、いためられた[葦{あし}]を[折{お}]ることがなく、[煙{けむ}]っている[燈心{とうしん}]を[消{け}]すこともない。", "21": "[異邦人{いほうじん}]は[彼{かれ}]の[名{な}]に[望{のぞ}]みを[置{お}]くであろう」。", "22": "そのとき、[人々{ひとびと}]が[悪霊{あくれい}]につかれた[盲人{もうじん}]のおしを[連{つ}]れてきたので、イエスは[彼{かれ}]をいやして、[物{もの}]を[言{い}]い、また[目{め}]が[見{み}]えるようにされた。", "23": "すると[群衆{ぐんしゅう}]はみな[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「この[人{ひと}]が、あるいはダビデの[子{こ}]ではあるまいか」。", "24": "しかし、パリサイ[人{びと}]たちは、これを[聞{き}]いて[言{い}]った、「この[人{ひと}]が[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しているのは、まったく[悪霊{あくれい}]のかしらベルゼブルによるのだ」。", "25": "イエスは[彼{かれ}]らの[思{おも}]いを[見抜{みぬ}]いて[言{い}]われた、「おおよそ、[内部{ないぶ}]で[分{わか}]れ[争{あらそ}]う[国{くに}]は[自滅{じめつ}]し、[内{うち}]わで[分{わか}]れ[争{あらそ}]う[町{まち}]や[家{いえ}]は[立{た}]ち[行{い}]かない。", "26": "もしサタンがサタンを[追{お}]い[出{だ}]すならば、それは[内{うち}]わで[分{わか}]れ[争{あらそ}]うことになる。それでは、その[国{くに}]はどうして[立{た}]ち[行{い}]けよう。", "27": "もしわたしがベルゼブルによって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]すとすれば、あなたがたの[仲間{なかま}]はだれによって[追{お}]い[出{だ}]すのであろうか。だから、[彼{かれ}]らがあなたがたをさばく[者{もの}]となるであろう。", "28": "しかし、わたしが[神{かみ}]の[霊{れい}]によって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しているのなら、[神{かみ}]の[国{くに}]はすでにあなたがたのところにきたのである。", "29": "まただれでも、まず[強{つよ}]い[人{ひと}]を[縛{しば}]りあげなければ、どうして、その[人{ひと}]の[家{いえ}]に[押{お}]し[入{い}]って[家財{かざい}]を[奪{うば}]い[取{と}]ることができようか。[縛{しば}]ってから、はじめてその[家{いえ}]を[掠奪{りゃくだつ}]することができる。", "30": "わたしの[味方{みかた}]でない[者{もの}]は、わたしに[反対{はんたい}]するものであり、わたしと[共{とも}]に[集{あつ}]めない[者{もの}]は、[散{ち}]らすものである。", "31": "だから、あなたがたに[言{い}]っておく。[人{ひと}]には、その[犯{おか}]すすべての[罪{つみ}]も[神{かみ}]を[汚{けが}]す[言葉{ことば}]も、ゆるされる。しかし、[聖霊{せいれい}]を[汚{けが}]す[言葉{ことば}]は、ゆるされることはない。", "32": "また[人{ひと}]の[子{こ}]に[対{たい}]して[言{い}]い[逆{さか}]らう[者{もの}]は、ゆるされるであろう。しかし、[聖霊{せいれい}]に[対{たい}]して[言{い}]い[逆{さか}]らう[者{もの}]は、この[世{よ}]でも、きたるべき[世{よ}]でも、ゆるされることはない。", "33": "[木{き}]が[良{よ}]ければ、その[実{み}]も[良{よ}]いとし、[木{き}]が[悪{わる}]ければ、その[実{み}]も[悪{わる}]いとせよ。[木{き}]はその[実{み}]でわかるからである。", "34": "まむしの[子{こ}]らよ。あなたがたは[悪{わる}]い[者{もの}]であるのに、どうして[良{よ}]いことを[語{かた}]ることができようか。おおよそ、[心{こころ}]からあふれることを、[口{くち}]が[語{かた}]るものである。", "35": "[善人{ぜんにん}]はよい[倉{くら}]から[良{よ}]い[物{もの}]を[取{と}]り[出{だ}]し、[悪人{あくにん}]は[悪{わる}]い[倉{くら}]から[悪{わる}]い[物{もの}]を[取{と}]り[出{だ}]す。", "36": "あなたがたに[言{い}]うが、[審判{しんぱん}]の[日{ひ}]には、[人{ひと}]はその[語{かた}]る[無益{むえき}]な[言葉{ことば}]に[対{たい}]して、[言{い}]い[開{ひら}]きをしなければならないであろう。", "37": "あなたは、[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]によって[正{ただ}]しいとされ、また[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]によって[罪{つみ}]ありとされるからである」。", "38": "そのとき、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]のうちのある[人々{ひとびと}]がイエスにむかって[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちはあなたから、しるしを[見{み}]せていただきとうございます」。", "39": "すると、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[邪悪{じゃあく}]で[不義{ふぎ}]な[時代{じだい}]は、しるしを[求{もと}]める。しかし、[預言者{よげんしゃ}]ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも[与{あた}]えられないであろう。", "40": "すなわち、ヨナが三[日{か}]三[晩{ばん}]、[大魚{たいぎょ}]の[腹{はら}]の[中{うち}]にいたように、[人{ひと}]の[子{こ}]も三[日{か}]三[晩{ばん}]、[地{ち}]の[中{なか}]にいるであろう。", "41": "ニネベの[人々{ひとびと}]が、[今{いま}]の[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にさばきの[場{ば}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]らを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるであろう。なぜなら、ニネベの[人々{ひとびと}]はヨナの[宣教{せんきょう}]によって[悔{く}]い[改{あらた}]めたからである。しかし[見{み}]よ、ヨナにまさる[者{もの}]がここにいる。", "42": "[南{みなみ}]の[女王{じょおう}]が、[今{いま}]の[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にさばきの[場{ば}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]らを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるであろう。なぜなら、[彼女{かのじょ}]はソロモンの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]くために[地{ち}]の[果{はて}]から、はるばるきたからである。しかし[見{み}]よ、ソロモンにまさる[者{もの}]がここにいる。", "43": "[汚{けが}]れた[霊{れい}]が[人{ひと}]から[出{で}]ると、[休{やす}]み[場{ば}]を[求{もと}]めて[水{みず}]の[無{な}]い[所{ところ}]を[歩{ある}]きまわるが、[見{み}]つからない。", "44": "そこで、[出{で}]てきた[元{もと}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]ろうと[言{い}]って[帰{かえ}]って[見{み}]ると、その[家{いえ}]はあいていて、そうじがしてある[上{うえ}]、[飾{かざ}]りつけがしてあった。", "45": "そこでまた[出{で}]て[行{い}]って、[自分{じぶん}][以上{いじょう}]に[悪{わる}]い[他{た}]の七つの[霊{れい}]を[一緒{いっしょ}]に[引{ひ}]き[連{つ}]れてきて[中{なか}]にはいり、そこに[住{す}]み[込{こ}]む。そうすると、その[人{ひと}]ののちの[状態{じょうたい}]は[初{はじ}]めよりももっと[悪{わる}]くなるのである。よこしまな[今{いま}]の[時代{じだい}]も、このようになるであろう」。", "46": "イエスがまだ[群衆{ぐんしゅう}]に[話{はな}]しておられるとき、その[母{はは}]と[兄弟{きょうだい}]たちとが、イエスに[話{はな}]そうと[思{おも}]って[外{そと}]に[立{た}]っていた。", "47": "それで、ある[人{ひと}]がイエスに[言{い}]った、「ごらんなさい。あなたの[母上{ははうえ}]と[兄弟{きょうだい}]がたが、あなたに[話{はな}]そうと[思{おも}]って、[外{そと}]に[立{た}]っておられます」。", "48": "イエスは[知{し}]らせてくれた[者{もの}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしの[母{はは}]とは、だれのことか。わたしの[兄弟{きょうだい}]とは、だれのことか」。", "49": "そして、[弟子{でし}]たちの[方{ほう}]に[手{て}]をさし[伸{の}]べて[言{い}]われた、「ごらんなさい。ここにわたしの[母{はは}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]がいる。", "50": "[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]のみこころを[行{おこな}]う[者{もの}]はだれでも、わたしの[兄弟{きょうだい}]、また[姉妹{しまい}]、また[母{はは}]なのである」。" }, "13": { "1": "その[日{ひ}]、イエスは[家{いえ}]を[出{で}]て、[海{うみ}]べにすわっておられた。", "2": "ところが、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がみもとに[集{あつ}]まったので、イエスは[舟{ふね}]に[乗{の}]ってすわられ、[群衆{ぐんしゅう}]はみな[岸{きし}]に[立{た}]っていた。", "3": "イエスは[譬{たとえ}]で[多{おお}]くの[事{こと}]を[語{かた}]り、こう[言{い}]われた、「[見{み}]よ、[種{たね}]まきが[種{たね}]をまきに[出{で}]て[行{い}]った。", "4": "まいているうちに、[道{みち}]ばたに[落{お}]ちた[種{たね}]があった。すると、[鳥{とり}]がきて[食{た}]べてしまった。", "5": "ほかの[種{たね}]は[土{つち}]の[薄{うす}]い[石地{いしじ}]に[落{お}]ちた。そこは[土{つち}]が[深{ふか}]くないので、すぐ[芽{め}]を[出{だ}]したが、", "6": "[日{ひ}]が[上{のぼ}]ると[焼{や}]けて、[根{ね}]がないために[枯{か}]れてしまった。", "7": "ほかの[種{たね}]はいばらの[地{ち}]に[落{お}]ちた。すると、いばらが[伸{の}]びて、ふさいでしまった。", "8": "ほかの[種{たね}]は[良{よ}]い[地{ち}]に[落{お}]ちて[実{み}]を[結{むす}]び、あるものは百[倍{ばい}]、あるものは六十[倍{ばい}]、あるものは三十[倍{ばい}]にもなった。", "9": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい」。", "10": "それから、[弟子{でし}]たちがイエスに[近寄{ちかよ}]ってきて[言{い}]った、「なぜ、[彼{かれ}]らに[譬{たとえ}]でお[話{はな}]しになるのですか」。", "11": "そこでイエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたには、[天国{てんごく}]の[奥義{おくぎ}]を[知{し}]ることが[許{ゆる}]されているが、[彼{かれ}]らには[許{ゆる}]されていない。", "12": "おおよそ、[持{も}]っている[人{ひと}]は[与{あた}]えられて、いよいよ[豊{ゆた}]かになるが、[持{も}]っていない[人{ひと}]は、[持{も}]っているものまでも[取{と}]り[上{あ}]げられるであろう。", "13": "だから、[彼{かれ}]らには[譬{たとえ}]で[語{かた}]るのである。それは[彼{かれ}]らが、[見{み}]ても[見{み}]ず、[聞{き}]いても[聞{き}]かず、また[悟{さと}]らないからである。", "14": "こうしてイザヤの[言{い}]った[預言{よげん}]が、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[成就{じょうじゅ}]したのである。『あなたがたは[聞{き}]くには[聞{き}]くが、[決{けっ}]して[悟{さと}]らない。[見{み}]るには[見{み}]るが、[決{けっ}]して[認{みと}]めない。", "15": "この[民{たみ}]の[心{こころ}]は[鈍{にぶ}]くなり、その[耳{みみ}]は[聞{きこ}]えにくく、その[目{め}]は[閉{と}]じている。それは、[彼{かれ}]らが[目{め}]で[見{み}]ず、[耳{みみ}]で[聞{き}]かず、[心{こころ}]で[悟{さと}]らず、[悔{く}]い[改{あらた}]めていやされることがないためである』。", "16": "しかし、あなたがたの[目{め}]は[見{み}]ており、[耳{みみ}]は[聞{き}]いているから、さいわいである。", "17": "あなたがたによく[言{い}]っておく。[多{おお}]くの[預言者{よげんしゃ}]や[義人{ぎじん}]は、あなたがたの[見{み}]ていることを[見{み}]ようと[熱心{ねっしん}]に[願{ねが}]ったが、[見{み}]ることができず、またあなたがたの[聞{き}]いていることを[聞{き}]こうとしたが、[聞{き}]けなかったのである。", "18": "そこで、[種{たね}]まきの[譬{たとえ}]を[聞{き}]きなさい。", "19": "だれでも[御国{みくに}]の[言{ことば}]を[聞{き}]いて[悟{さと}]らないならば、[悪{わる}]い[者{もの}]がきて、その[人{ひと}]の[心{こころ}]にまかれたものを[奪{うば}]いとって[行{い}]く。[道{みち}]ばたにまかれたものというのは、そういう[人{ひと}]のことである。", "20": "[石地{いしじ}]にまかれたものというのは、[御言{みことば}]を[聞{き}]くと、すぐに[喜{よろこ}]んで[受{う}]ける[人{ひと}]のことである。", "21": "その[中{なか}]に[根{ね}]がないので、しばらく[続{つづ}]くだけであって、[御言{みことば}]のために[困難{こんなん}]や[迫害{はくがい}]が[起{おこ}]ってくると、すぐつまずいてしまう。", "22": "また、いばらの[中{なか}]にまかれたものとは、[御言{みことば}]を[聞{き}]くが、[世{よ}]の[心{こころ}]づかいと[富{とみ}]の[惑{まど}]わしとが[御言{みことば}]をふさぐので、[実{み}]を[結{むす}]ばなくなる[人{ひと}]のことである。", "23": "また、[良{よ}]い[地{ち}]にまかれたものとは、[御言{みことば}]を[聞{き}]いて[悟{さと}]る[人{ひと}]のことであって、そういう[人{ひと}]が[実{み}]を[結{むす}]び、百[倍{ばい}]、あるいは六十[倍{ばい}]、あるいは三十[倍{ばい}]にもなるのである」。", "24": "また、ほかの[譬{たとえ}]を[彼{かれ}]らに[示{しめ}]して[言{い}]われた、「[天国{てんごく}]は、[良{よ}]い[種{たね}]を[自分{じぶん}]の[畑{はたけ}]にまいておいた[人{ひと}]のようなものである。", "25": "[人々{ひとびと}]が[眠{ねむ}]っている[間{あいだ}]に[敵{てき}]がきて、[麦{むぎ}]の[中{なか}]に[毒{どく}][麦{むぎ}]をまいて[立{た}]ち[去{さ}]った。", "26": "[芽{め}]がはえ[出{で}]て[実{み}]を[結{むす}]ぶと、[同時{どうじ}]に[毒{どく}][麦{むぎ}]もあらわれてきた。", "27": "[僕{しもべ}]たちがきて、[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]に[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、[畑{はたけ}]におまきになったのは、[良{よ}]い[種{たね}]ではありませんでしたか。どうして[毒{どく}][麦{むぎ}]がはえてきたのですか』。", "28": "[主人{しゅじん}]は[言{い}]った、『それは[敵{てき}]のしわざだ』。すると[僕{しもべ}]たちが[言{い}]った『では[行{い}]って、それを[抜{ぬ}]き[集{あつ}]めましょうか』。", "29": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、『いや、[毒{どく}][麦{むぎ}]を[集{あつ}]めようとして、[麦{むぎ}]も[一緒{いっしょ}]に[抜{ぬ}]くかも[知{し}]れない。", "30": "[収穫{しゅうかく}]まで、[両方{りょうほう}]とも[育{そだ}]つままにしておけ。[収穫{しゅうかく}]の[時{とき}]になったら、[刈{か}]る[者{もの}]に、まず[毒{どく}][麦{むぎ}]を[集{あつ}]めて[束{たば}]にして[焼{や}]き、[麦{むぎ}]の[方{ほう}]は[集{あつ}]めて[倉{くら}]に[入{い}]れてくれ、と[言{い}]いつけよう』」。", "31": "また、ほかの[譬{たとえ}]を[彼{かれ}]らに[示{しめ}]して[言{い}]われた、「[天国{てんごく}]は、一[粒{つぶ}]のからし[種{だね}]のようなものである。ある[人{ひと}]がそれをとって[畑{はたけ}]にまくと、", "32": "それはどんな[種{たね}]よりも[小{ちい}]さいが、[成長{せいちょう}]すると、[野菜{やさい}]の[中{なか}]でいちばん[大{おお}]きくなり、[空{そら}]の[鳥{とり}]がきて、その[枝{えだ}]に[宿{やど}]るほどの[木{き}]になる」。", "33": "またほかの[譬{たとえ}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]られた、「[天国{てんごく}]は、パン[種{たね}]のようなものである。[女{おんな}]がそれを[取{と}]って三[斗{と}]の[粉{こな}]の[中{なか}]に[混{ま}]ぜると、[全体{ぜんたい}]がふくらんでくる」。", "34": "イエスはこれらのことをすべて、[譬{たとえ}]で[群衆{ぐんしゅう}]に[語{かた}]られた。[譬{たとえ}]によらないでは[何事{なにごと}]も[彼{かれ}]らに[語{かた}]られなかった。", "35": "これは[預言者{よげんしゃ}]によって[言{い}]われたことが、[成就{じょうじゅ}]するためである、「わたしは[口{くち}]を[開{ひら}]いて[譬{たとえ}]を[語{かた}]り、[世{よ}]の[初{はじ}]めから[隠{かく}]されていることを[語{かた}]り[出{だ}]そう」。", "36": "それからイエスは、[群衆{ぐんしゅう}]をあとに[残{のこ}]して[家{いえ}]にはいられた。すると[弟子{でし}]たちは、みもとにきて[言{い}]った、「[畑{はたけ}]の[毒{どく}][麦{むぎ}]の[譬{たとえ}]を[説明{せつめい}]してください」。", "37": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[良{よ}]い[種{たね}]をまく[者{もの}]は、[人{ひと}]の[子{こ}]である。", "38": "[畑{はたけ}]は[世界{せかい}]である。[良{よ}]い[種{たね}]と[言{い}]うのは[御国{みくに}]の[子{こ}]たちで、[毒{どく}][麦{むぎ}]は[悪{わる}]い[者{もの}]の[子{こ}]たちである。", "39": "それをまいた[敵{てき}]は[悪魔{あくま}]である。[収穫{しゅうかく}]とは[世{よ}]の[終{おわ}]りのことで、[刈{か}]る[者{もの}]は[御使{みつかい}]たちである。", "40": "だから、[毒{どく}][麦{むぎ}]が[集{あつ}]められて[火{ひ}]で[焼{や}]かれるように、[世{よ}]の[終{おわ}]りにもそのとおりになるであろう。", "41": "[人{ひと}]の[子{こ}]はその[使{つかい}]たちをつかわし、つまずきとなるものと[不法{ふほう}]を[行{おこな}]う[者{もの}]とを、ことごとく[御国{みくに}]からとり[集{あつ}]めて、", "42": "[炉{ろ}]の[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れさせるであろう。そこでは[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう。", "43": "そのとき、[義人{ぎじん}]たちは[彼{かれ}]らの[父{ちち}]の[御国{みくに}]で、[太陽{たいよう}]のように[輝{かがや}]きわたるであろう。[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい。", "44": "[天国{てんごく}]は、[畑{はたけ}]に[隠{かく}]してある[宝{たから}]のようなものである。[人{ひと}]がそれを[見{み}]つけると[隠{かく}]しておき、[喜{よろこ}]びのあまり、[行{い}]って[持{も}]ち[物{もの}]をみな[売{う}]りはらい、そしてその[畑{はたけ}]を[買{か}]うのである。", "45": "また[天国{てんごく}]は、[良{よ}]い[真珠{しんじゅ}]を[捜{さが}]している[商人{しょうにん}]のようなものである。", "46": "[高価{こうか}]な[真珠{しんじゅ}]一[個{こ}]を[見{み}]いだすと、[行{い}]って[持{も}]ち[物{もの}]をみな[売{う}]りはらい、そしてこれを[買{か}]うのである。", "47": "また[天国{てんごく}]は、[海{うみ}]におろして、あらゆる[種類{しゅるい}]の[魚{うお}]を[囲{かこ}]みいれる[網{あみ}]のようなものである。", "48": "それがいっぱいになると[岸{きし}]に[引{ひ}]き[上{あ}]げ、そしてすわって、[良{よ}]いのを[器{うつわ}]に[入{い}]れ、[悪{わる}]いのを[外{そと}]へ[捨{す}]てるのである。", "49": "[世{よ}]の[終{おわ}]りにも、そのとおりになるであろう。すなわち、[御使{みつかい}]たちがきて、[義人{ぎじん}]のうちから[悪人{あくにん}]をえり[分{わ}]け、", "50": "そして[炉{ろ}]の[火{ひ}]に[投{な}]げこむであろう。そこでは[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう。", "51": "あなたがたは、これらのことが[皆{みな}]わかったか」。[彼{かれ}]らは「わかりました」と[答{こた}]えた。", "52": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「それだから、[天国{てんごく}]のことを[学{まな}]んだ[学者{がくしゃ}]は、[新{あたら}]しいものと[古{ふる}]いものとを、その[倉{くら}]から[取{と}]り[出{だ}]す[一家{いっか}]の[主人{しゅじん}]のようなものである」。", "53": "イエスはこれらの[譬{たとえ}]を[語{かた}]り[終{お}]えてから、そこを[立{た}]ち[去{さ}]られた。", "54": "そして[郷里{きょうり}]に[行{い}]き、[会堂{かいどう}]で[人々{ひとびと}]を[教{おし}]えられたところ、[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「この[人{ひと}]は、この[知恵{ちえ}]とこれらの[力{ちから}]あるわざとを、どこで[習{なら}]ってきたのか。", "55": "この[人{ひと}]は[大工{だいく}]の[子{こ}]ではないか。[母{はは}]はマリヤといい、[兄弟{きょうだい}]たちは、ヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか。", "56": "またその[姉妹{しまい}]たちもみな、わたしたちと[一緒{いっしょ}]にいるではないか。こんな[数々{かずかず}]のことを、いったい、どこで[習{なら}]ってきたのか」。", "57": "こうして[人々{ひとびと}]はイエスにつまずいた。しかし、イエスは[言{い}]われた、「[預言者{よげんしゃ}]は、[自分{じぶん}]の[郷里{きょうり}]や[自分{じぶん}]の[家{いえ}][以外{いがい}]では、どこででも[敬{うやま}]われないことはない」。", "58": "そして[彼{かれ}]らの[不{ふ}][信仰{しんこう}]のゆえに、そこでは[力{ちから}]あるわざを、あまりなさらなかった。" }, "14": { "1": "そのころ、[領主{りょうしゅ}]ヘロデはイエスのうわさを[聞{き}]いて、", "2": "[家来{けらい}]に[言{い}]った、「あれはバプテスマのヨハネだ。[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったのだ。それで、あのような[力{ちから}]が[彼{かれ}]のうちに[働{はたら}]いているのだ」。", "3": "というのは、ヘロデは[先{さき}]に、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]ピリポの[妻{つま}]ヘロデヤのことで、ヨハネを[捕{とら}]えて[縛{しば}]り、[獄{ごく}]に[入{い}]れていた。", "4": "すなわち、ヨハネはヘロデに、「その[女{おんな}]をめとるのは、よろしくない」と[言{い}]ったからである。", "5": "そこでヘロデはヨハネを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]ったが、[群衆{ぐんしゅう}]を[恐{おそ}]れた。[彼{かれ}]らがヨハネを[預言者{よげんしゃ}]と[認{みと}]めていたからである。", "6": "さてヘロデの[誕生{たんじょう}][日{び}]の[祝{いわい}]に、ヘロデヤの[娘{むすめ}]がその[席上{せきじょう}]で[舞{まい}]をまい、ヘロデを[喜{よろこ}]ばせたので、", "7": "[彼女{かのじょ}]の[願{ねが}]うものは、なんでも[与{あた}]えようと、[彼{かれ}]は[誓{ちか}]って[約束{やくそく}]までした。", "8": "すると[彼女{かのじょ}]は[母{はは}]にそそのかされて、「バプテスマのヨハネの[首{くび}]を[盆{ぼん}]に[載{の}]せて、ここに[持{も}]ってきていただきとうございます」と[言{い}]った。", "9": "[王{おう}]は[困{こま}]ったが、いったん[誓{ちか}]ったのと、また[列座{れつざ}]の[人{ひと}]たちの[手前{てまえ}]、それを[与{あた}]えるように[命{めい}]じ、", "10": "[人{ひと}]をつかわして、[獄中{ごくちゅう}]でヨハネの[首{くび}]を[切{き}]らせた。", "11": "その[首{くび}]は[盆{ぼん}]に[載{の}]せて[運{はこ}]ばれ、[少女{しょうじょ}]にわたされ、[少女{しょうじょ}]はそれを[母{はは}]のところに[持{も}]って[行{い}]った。", "12": "それから、ヨハネの[弟子{でし}]たちがきて、[死体{したい}]を[引{ひ}]き[取{と}]って[葬{ほうむ}]った。そして、イエスのところに[行{い}]って[報告{ほうこく}]した。", "13": "イエスはこのことを[聞{き}]くと、[舟{ふね}]に[乗{の}]ってそこを[去{さ}]り、[自分{じぶん}]ひとりで[寂{さび}]しい[所{ところ}]へ[行{い}]かれた。しかし、[群衆{ぐんしゅう}]はそれと[聞{き}]いて、[町々{まちまち}]から[徒歩{とほ}]であとを[追{お}]ってきた。", "14": "イエスは[舟{ふね}]から[上{あ}]がって、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]をごらんになり、[彼{かれ}]らを[深{ふか}]くあわれんで、そのうちの[病人{びょうにん}]たちをおいやしになった。", "15": "[夕方{ゆうがた}]になったので、[弟子{でし}]たちがイエスのもとにきて[言{い}]った、「ここは[寂{さび}]しい[所{ところ}]でもあり、もう[時{とき}]もおそくなりました。[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]させ、めいめいで[食物{しょくもつ}]を[買{か}]いに、[村々{むらむら}]へ[行{い}]かせてください」。", "16": "するとイエスは[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らが[出{で}]かけて[行{い}]くには[及{およ}]ばない。あなたがたの[手{て}]で[食物{しょくもつ}]をやりなさい」。", "17": "[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「わたしたちはここに、パン五つと[魚{うお}]二ひきしか[持{も}]っていません」。", "18": "イエスは[言{い}]われた、「それをここに[持{も}]ってきなさい」。", "19": "そして[群衆{ぐんしゅう}]に[命{めい}]じて、[草{くさ}]の[上{うえ}]にすわらせ、五つのパンと二ひきの[魚{うお}]とを[手{て}]に[取{と}]り、[天{てん}]を[仰{あお}]いでそれを[祝福{しゅくふく}]し、パンをさいて[弟子{でし}]たちに[渡{わた}]された。[弟子{でし}]たちはそれを[群衆{ぐんしゅう}]に[与{あた}]えた。", "20": "みんなの[者{もの}]は[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]した。パンくずの[残{のこ}]りを[集{あつ}]めると、十二のかごにいっぱいになった。", "21": "[食{た}]べた[者{もの}]は、[女{おんな}]と[子供{こども}]とを[除{のぞ}]いて、おおよそ五千[人{にん}]であった。", "22": "それからすぐ、イエスは[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]させておられる[間{あいだ}]に、しいて[弟子{でし}]たちを[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]ませ、[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[先{さき}]におやりになった。", "23": "そして[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]させてから、[祈{いの}]るためひそかに[山{やま}]へ[登{のぼ}]られた。[夕方{ゆうがた}]になっても、ただひとりそこにおられた。", "24": "ところが[舟{ふね}]は、もうすでに[陸{りく}]から[数丁{すうちょう}]も[離{はな}]れており、[逆風{ぎゃくふう}]が[吹{ふ}]いていたために、[波{なみ}]に[悩{なや}]まされていた。", "25": "イエスは[夜明{よあ}]けの四[時{じ}]ごろ、[海{うみ}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いて[彼{かれ}]らの[方{ほう}]へ[行{い}]かれた。", "26": "[弟子{でし}]たちは、イエスが[海{うみ}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いておられるのを[見{み}]て、[幽霊{ゆうれい}]だと[言{い}]っておじ[惑{まど}]い、[恐怖{きょうふ}]のあまり[叫{さけ}]び[声{ごえ}]をあげた。", "27": "しかし、イエスはすぐに[彼{かれ}]らに[声{こえ}]をかけて、「しっかりするのだ、わたしである。[恐{おそ}]れることはない」と[言{い}]われた。", "28": "するとペテロが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたでしたか。では、わたしに[命{めい}]じて、[水{みず}]の[上{うえ}]を[渡{わた}]ってみもとに[行{い}]かせてください」。", "29": "イエスは、「おいでなさい」と[言{い}]われたので、ペテロは[舟{ふね}]からおり、[水{みず}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いてイエスのところへ[行{い}]った。", "30": "しかし、[風{かぜ}]を[見{み}]て[恐{おそ}]ろしくなり、そしておぼれかけたので、[彼{かれ}]は[叫{さけ}]んで、「[主{しゅ}]よ、お[助{たす}]けください」と[言{い}]った。", "31": "イエスはすぐに[手{て}]を[伸{の}]ばし、[彼{かれ}]をつかまえて[言{い}]われた、「[信仰{しんこう}]の[薄{うす}]い[者{もの}]よ、なぜ[疑{うたが}]ったのか」。", "32": "ふたりが[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]むと、[風{かぜ}]はやんでしまった。", "33": "[舟{ふね}]の[中{なか}]にいた[者{もの}]たちはイエスを[拝{はい}]して、「ほんとうに、あなたは[神{かみ}]の[子{こ}]です」と[言{い}]った。", "34": "それから、[彼{かれ}]らは[海{うみ}]を[渡{わた}]ってゲネサレの[地{ち}]に[着{つ}]いた。", "35": "するとその[土地{とち}]の[人々{ひとびと}]はイエスと[知{し}]って、その[附近{ふきん}][全体{ぜんたい}]に[人{ひと}]をつかわし、イエスのところに[病人{びょうにん}]をみな[連{つ}]れてこさせた。", "36": "そして[彼{かれ}]らにイエスの[上着{うわぎ}]のふさにでも、さわらせてやっていただきたいとお[願{ねが}]いした。そしてさわった[者{もの}]は[皆{みな}]いやされた。" }, "15": { "1": "ときに、パリサイ[人{びと}]と[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとが、エルサレムからイエスのもとにきて[言{い}]った、", "2": "「あなたの[弟子{でし}]たちは、なぜ[昔{むかし}]の[人々{ひとびと}]の[言伝{いいつた}]えを[破{やぶ}]るのですか。[彼{かれ}]らは[食事{しょくじ}]の[時{とき}]に[手{て}]を[洗{あら}]っていません」。", "3": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「なぜ、あなたがたも[自分{じぶん}]たちの[言伝{いいつた}]えによって、[神{かみ}]のいましめを[破{やぶ}]っているのか。", "4": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、『[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え』、また『[父{ちち}]または[母{はは}]をののしる[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[死{し}]に[定{さだ}]められる』と。", "5": "それだのに、あなたがたは『だれでも[父{ちち}]または[母{はは}]にむかって、あなたにさしあげるはずのこのものは[供{そな}]え[物{もの}]です、と[言{い}]えば、", "6": "[父{ちち}]または[母{はは}]を[敬{うやま}]わなくてもよろしい』と[言{い}]っている。こうしてあなたがたは[自分{じぶん}]たちの[言伝{いいつた}]えによって、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[無{む}]にしている。", "7": "[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちよ、イザヤがあなたがたについて、こういう[適切{てきせつ}]な[預言{よげん}]をしている、", "8": "『この[民{たみ}]は、[口{くち}]さきではわたしを[敬{うやま}]うが、その[心{こころ}]はわたしから[遠{とお}]く[離{はな}]れている。", "9": "[人間{にんげん}]のいましめを[教{おしえ}]として[教{おし}]え、[無意味{むいみ}]にわたしを[拝{おが}]んでいる』」。", "10": "それからイエスは[群衆{ぐんしゅう}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「[聞{き}]いて[悟{さと}]るがよい。", "11": "[口{くち}]にはいるものは[人{ひと}]を[汚{けが}]すことはない。かえって、[口{くち}]から[出{で}]るものが[人{ひと}]を[汚{けが}]すのである」。", "12": "そのとき、[弟子{でし}]たちが[近寄{ちかよ}]ってきてイエスに[言{い}]った、「パリサイ[人{びと}]たちが[御言{みことば}]を[聞{き}]いてつまずいたことを、ご[存{ぞん}]じですか」。", "13": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしの[天{てん}]の[父{ちち}]がお[植{う}]えにならなかったものは、みな[抜{ぬ}]き[取{と}]られるであろう。", "14": "[彼{かれ}]らをそのままにしておけ。[彼{かれ}]らは[盲人{もうじん}]を[手引{てび}]きする[盲人{もうじん}]である。もし[盲人{もうじん}]が[盲人{もうじん}]を[手引{てび}]きするなら、ふたりとも[穴{あな}]に[落{お}]ち[込{こ}]むであろう」。", "15": "ペテロが[答{こた}]えて[言{い}]った、「その[譬{たとえ}]を[説明{せつめい}]してください」。", "16": "イエスは[言{い}]われた、「あなたがたも、まだわからないのか。", "17": "[口{くち}]にはいってくるものは、みな[腹{はら}]の[中{なか}]にはいり、そして、[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]くことを[知{し}]らないのか。", "18": "しかし、[口{くち}]から[出{で}]て[行{い}]くものは、[心{こころ}]の[中{なか}]から[出{で}]てくるのであって、それが[人{ひと}]を[汚{けが}]すのである。", "19": "というのは、[悪{わる}]い[思{おも}]い、すなわち、[殺人{さつじん}]、[姦淫{かんいん}]、[不品行{ふひんこう}]、[盗{ぬす}]み、[偽証{ぎしょう}]、[誹{そし}]りは、[心{こころ}]の[中{なか}]から[出{で}]てくるのであって、", "20": "これらのものが[人{ひと}]を[汚{けが}]すのである。しかし、[洗{あら}]わない[手{て}]で[食事{しょくじ}]することは、[人{ひと}]を[汚{けが}]すのではない」。", "21": "さて、イエスはそこを[出{で}]て、ツロとシドンとの[地方{ちほう}]へ[行{い}]かれた。", "22": "すると、そこへ、その[地方{ちほう}][出{で}]のカナンの[女{おんな}]が[出{で}]てきて、「[主{しゅ}]よ、ダビデの[子{こ}]よ、わたしをあわれんでください。[娘{むすめ}]が[悪霊{あくれい}]にとりつかれて[苦{くる}]しんでいます」と[言{い}]って[叫{さけ}]びつづけた。", "23": "しかし、イエスはひと[言{こと}]もお[答{こた}]えにならなかった。そこで[弟子{でし}]たちがみもとにきて[願{ねが}]って[言{い}]った、「この[女{おんな}]を[追{お}]い[払{はら}]ってください。[叫{さけ}]びながらついてきていますから」。", "24": "するとイエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしは、イスラエルの[家{いえ}]の[失{うしな}]われた[羊{ひつじ}][以外{いがい}]の[者{もの}]には、つかわされていない」。", "25": "しかし、[女{おんな}]は[近寄{ちかよ}]りイエスを[拝{はい}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしをお[助{たす}]けください」。", "26": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[子供{こども}]たちのパンを[取{と}]って[小犬{こいぬ}]に[投{な}]げてやるのは、よろしくない」。", "27": "すると[女{おんな}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、お[言葉{ことば}]どおりです。でも、[小犬{こいぬ}]もその[主人{しゅじん}]の[食卓{しょくたく}]から[落{お}]ちるパンくずは、いただきます」。", "28": "そこでイエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[女{おんな}]よ、あなたの[信仰{しんこう}]は[見{み}]あげたものである。あなたの[願{ねが}]いどおりになるように」。その[時{とき}]に、[娘{むすめ}]はいやされた。", "29": "イエスはそこを[去{さ}]って、ガリラヤの[海{うみ}]べに[行{い}]き、それから[山{やま}]に[登{のぼ}]ってそこにすわられた。", "30": "すると[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が、[足{あし}]なえ、[不具者{ふぐしゃ}]、[盲人{もうじん}]、おし、そのほか[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]を[連{つ}]れてきて、イエスの[足{あし}]もとに[置{お}]いたので、[彼{かれ}]らをおいやしになった。", "31": "[群衆{ぐんしゅう}]は、おしが[物{もの}]を[言{い}]い、[不具者{ふぐしゃ}]が[直{なお}]り、[足{あし}]なえが[歩{ある}]き、[盲人{もうじん}]が[見{み}]えるようになったのを[見{み}]て[驚{おどろ}]き、そしてイスラエルの[神{かみ}]をほめたたえた。", "32": "イエスは[弟子{でし}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「この[群衆{ぐんしゅう}]がかわいそうである。もう三[日間{かかん}]もわたしと[一緒{いっしょ}]にいるのに、[何{なに}]も[食{た}]べるものがない。しかし、[彼{かれ}]らを[空腹{くうふく}]のままで[帰{かえ}]らせたくはない。[恐{おそ}]らく[途中{とちゅう}]で[弱{よわ}]り[切{き}]ってしまうであろう」。", "33": "[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「[荒野{あらの}]の[中{なか}]で、こんなに[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]にじゅうぶん[食{た}]べさせるほどたくさんのパンを、どこで[手{て}]に[入{い}]れましょうか」。", "34": "イエスは[弟子{でし}]たちに「パンはいくつあるか」と[尋{たず}]ねられると、「七つあります。また[小{ちい}]さい[魚{うお}]が[少{すこ}]しあります」と[答{こた}]えた。", "35": "そこでイエスは[群衆{ぐんしゅう}]に、[地{ち}]にすわるようにと[命{めい}]じ、", "36": "七つのパンと[魚{うお}]とを[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]してこれをさき、[弟子{でし}]たちにわたされ、[弟子{でし}]たちはこれを[群衆{ぐんしゅう}]にわけた。", "37": "[一同{いちどう}]の[者{もの}]は[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]した。そして[残{のこ}]ったパンくずを[集{あつ}]めると、七つのかごにいっぱいになった。", "38": "[食{た}]べた[者{もの}]は、[女{おんな}]と[子供{こども}]とを[除{のぞ}]いて四千[人{にん}]であった。", "39": "そこでイエスは[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]させ、[舟{ふね}]に[乗{の}]ってマガダンの[地方{ちほう}]へ[行{い}]かれた。" }, "16": { "1": "パリサイ[人{びと}]とサドカイ[人{びと}]とが[近寄{ちかよ}]ってきて、イエスを[試{こころ}]み、[天{てん}]からのしるしを[見{み}]せてもらいたいと[言{い}]った。", "2": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは[夕方{ゆうがた}]になると、『[空{そら}]がまっかだから、[晴{はれ}]だ』と[言{い}]い、", "3": "また[明{あ}]け[方{がた}]には『[空{そら}]が[曇{くも}]ってまっかだから、きょうは[荒{あ}]れだ』と[言{い}]う。あなたがたは[空{そら}]の[模様{もよう}]を[見分{みわ}]けることを[知{し}]りながら、[時{とき}]のしるしを[見分{みわ}]けることができないのか。", "4": "[邪悪{じゃあく}]で[不義{ふぎ}]な[時代{じだい}]は、しるしを[求{もと}]める。しかし、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも[与{あた}]えられないであろう」。そして、イエスは[彼{かれ}]らをあとに[残{のこ}]して[立{た}]ち[去{さ}]られた。", "5": "[弟子{でし}]たちは[向{む}]こう[岸{ぎし}]に[行{い}]ったが、パンを[持{も}]って[来{く}]るのを[忘{わす}]れていた。", "6": "そこでイエスは[言{い}]われた、「パリサイ[人{びと}]とサドカイ[人{びと}]とのパン[種{だね}]を、よくよく[警戒{けいかい}]せよ」。", "7": "[弟子{でし}]たちは、これは[自分{じぶん}]たちがパンを[持{も}]ってこなかったためであろうと[言{い}]って、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]った。", "8": "イエスはそれと[知{し}]って[言{い}]われた、「[信仰{しんこう}]の[薄{うす}]い[者{もの}]たちよ、なぜパンがないからだと[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]っているのか。", "9": "まだわからないのか。[覚{おぼ}]えていないのか。五つのパンを五千[人{にん}]に[分{わ}]けたとき、[幾{いく}]かご[拾{ひろ}]ったか。", "10": "また、七つのパンを四千[人{にん}]に[分{わ}]けたとき、[幾{いく}]かご[拾{ひろ}]ったか。", "11": "わたしが[言{い}]ったのは、パンについてではないことを、どうして[悟{さと}]らないのか。ただ、パリサイ[人{びと}]とサドカイ[人{びと}]とのパン[種{だね}]を[警戒{けいかい}]しなさい」。", "12": "そのとき[彼{かれ}]らは、イエスが[警戒{けいかい}]せよと[言{い}]われたのは、パン[種{だね}]のことではなく、パリサイ[人{びと}]とサドカイ[人{びと}]との[教{おしえ}]のことであると[悟{さと}]った。", "13": "イエスがピリポ・カイザリヤの[地方{ちほう}]に[行{い}]かれたとき、[弟子{でし}]たちに[尋{たず}]ねて[言{い}]われた、「[人々{ひとびと}]は[人{ひと}]の[子{こ}]をだれと[言{い}]っているか」。", "14": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ある[人々{ひとびと}]はバプテスマのヨハネだと[言{い}]っています。しかし、ほかの[人{ひと}]たちは、エリヤだと[言{い}]い、また、エレミヤあるいは[預言者{よげんしゃ}]のひとりだ、と[言{い}]っている[者{もの}]もあります」。", "15": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと[言{い}]うか」。", "16": "シモン・ペテロが[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたこそ、[生{い}]ける[神{かみ}]の[子{こ}]キリストです」。", "17": "すると、イエスは[彼{かれ}]にむかって[言{い}]われた、「バルヨナ・シモン、あなたはさいわいである。あなたにこの[事{こと}]をあらわしたのは、[血肉{けつにく}]ではなく、[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]である。", "18": "そこで、わたしもあなたに[言{い}]う。あなたはペテロである。そして、わたしはこの[岩{いわ}]の[上{うえ}]にわたしの[教会{きょうかい}]を[建{た}]てよう。[黄泉{よみ}]の[力{ちから}]もそれに[打{う}]ち[勝{か}]つことはない。", "19": "わたしは、あなたに[天国{てんごく}]のかぎを[授{さづ}]けよう。そして、あなたが[地上{ちじょう}]でつなぐことは、[天{てん}]でもつながれ、あなたが[地上{ちじょう}]で[解{と}]くことは[天{てん}]でも[解{と}]かれるであろう」。", "20": "そのとき、イエスは、[自分{じぶん}]がキリストであることをだれにも[言{い}]ってはいけないと、[弟子{でし}]たちを[戒{いまし}]められた。", "21": "この[時{とき}]から、イエス・キリストは、[自分{じぶん}]が[必{かなら}]ずエルサレムに[行{い}]き、[長老{ちょうろう}]、[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちから[多{おお}]くの[苦{くる}]しみを[受{う}]け、[殺{ころ}]され、そして三[日{か}][目{め}]によみがえるべきことを、[弟子{でし}]たちに[示{しめ}]しはじめられた。", "22": "すると、ペテロはイエスをわきへ[引{ひ}]き[寄{よ}]せて、いさめはじめ、「[主{しゅ}]よ、とんでもないことです。そんなことがあるはずはございません」と[言{い}]った。", "23": "イエスは[振{ふ}]り[向{む}]いて、ペテロに[言{い}]われた、「サタンよ、[引{ひ}]きさがれ。わたしの[邪魔{じゃま}]をする[者{もの}]だ。あなたは[神{かみ}]のことを[思{おも}]わないで、[人{ひと}]のことを[思{おも}]っている」。", "24": "それからイエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「だれでもわたしについてきたいと[思{おも}]うなら、[自分{じぶん}]を[捨{す}]て、[自分{じぶん}]の[十字架{じゅうじか}]を[負{お}]うて、わたしに[従{したが}]ってきなさい。", "25": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]おうと[思{おも}]う[者{もの}]はそれを[失{うしな}]い、わたしのために[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]う[者{もの}]は、それを[見{み}]いだすであろう。", "26": "たとい[人{ひと}]が[全{ぜん}][世界{せかい}]をもうけても、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[損{そん}]したら、なんの[得{とく}]になろうか。また、[人{ひと}]はどんな[代価{だいか}]を[払{はら}]って、その[命{いのち}]を[買{か}]いもどすことができようか。", "27": "[人{ひと}]の[子{こ}]は[父{ちち}]の[栄光{えいこう}]のうちに、[御使{みつかい}]たちを[従{したが}]えて[来{く}]るが、その[時{とき}]には、[実際{じっさい}]のおこないに[応{おう}]じて、それぞれに[報{むく}]いるであろう。", "28": "よく[聞{き}]いておくがよい、[人{ひと}]の[子{こ}]が[御国{みくに}]の[力{ちから}]をもって[来{く}]るのを[見{み}]るまでは、[死{し}]を[味{あじ}]わわない[者{もの}]が、ここに[立{た}]っている[者{もの}]の[中{なか}]にいる」。" }, "17": { "1": "[六日{むいか}]ののち、イエスはペテロ、ヤコブ、ヤコブの[兄弟{きょうだい}]ヨハネだけを[連{つ}]れて、[高{たか}]い[山{やま}]に[登{のぼ}]られた。", "2": "ところが、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]でイエスの[姿{すがた}]が[変{かわ}]り、その[顔{かお}]は[日{ひ}]のように[輝{かがや}]き、その[衣{ころも}]は[光{ひかり}]のように[白{しろ}]くなった。", "3": "すると、[見{み}]よ、モーセとエリヤが[彼{かれ}]らに[現{あらわ}]れて、イエスと[語{かた}]り[合{あ}]っていた。", "4": "ペテロはイエスにむかって[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。もし、おさしつかえなければ、わたしはここに[小屋{こや}]を三つ[建{た}]てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。", "5": "[彼{かれ}]がまだ[話{はな}]し[終{お}]えないうちに、たちまち、[輝{かがや}]く[雲{くも}]が[彼{かれ}]らをおおい、そして[雲{くも}]の[中{なか}]から[声{こえ}]がした、「これはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう[者{もの}]である。これに[聞{き}]け」。", "6": "[弟子{でし}]たちはこれを[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れ、[顔{かお}]を[地{ち}]に[伏{ふ}]せた。", "7": "イエスは[近{ちか}]づいてきて、[手{て}]を[彼{かれ}]らにおいて[言{い}]われた、「[起{お}]きなさい、[恐{おそ}]れることはない」。", "8": "[彼{かれ}]らが[目{め}]をあげると、イエスのほかには、だれも[見{み}]えなかった。", "9": "[一同{いちどう}]が[山{やま}]を[下{くだ}]って[来{く}]るとき、イエスは「[人{ひと}]の[子{こ}]が[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえるまでは、いま[見{み}]たことをだれにも[話{はな}]してはならない」と、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられた。", "10": "[弟子{でし}]たちはイエスにお[尋{たず}]ねして[言{い}]った、「いったい、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、なぜ、エリヤが[先{さき}]に[来{く}]るはずだと[言{い}]っているのですか」。", "11": "[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[確{たし}]かに、エリヤがきて、[万事{ばんじ}]を[元{もと}]どおりに[改{あらた}]めるであろう。", "12": "しかし、あなたがたに[言{い}]っておく。エリヤはすでにきたのだ。しかし[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[認{みと}]めず、[自分{じぶん}]かってに[彼{かれ}]をあしらった。[人{ひと}]の[子{こ}]もまた、そのように[彼{かれ}]らから[苦{くる}]しみを[受{う}]けることになろう」。", "13": "そのとき、[弟子{でし}]たちは、イエスがバプテスマのヨハネのことを[言{い}]われたのだと[悟{さと}]った。", "14": "さて[彼{かれ}]らが[群衆{ぐんしゅう}]のところに[帰{かえ}]ると、ひとりの[人{ひと}]がイエスに[近寄{ちかよ}]ってきて、ひざまずいて、[言{い}]った、", "15": "「[主{しゅ}]よ、わたしの[子{こ}]をあわれんでください。てんかんで[苦{くる}]しんでおります。[何{なん}][度{ど}]も[何{なん}][度{ど}]も[火{ひ}]の[中{なか}]や[水{みず}]の[中{なか}]に[倒{たお}]れるのです。", "16": "それで、その[子{こ}]をお[弟子{でし}]たちのところに[連{つ}]れてきましたが、なおしていただけませんでした」。", "17": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「ああ、なんという[不{ふ}][信仰{しんこう}]な、[曲{まが}]った[時代{じだい}]であろう。いつまで、わたしはあなたがたと[一緒{いっしょ}]におられようか。いつまであなたがたに[我慢{がまん}]ができようか。その[子{こ}]をここに、わたしのところに[連{つ}]れてきなさい」。", "18": "イエスがおしかりになると、[悪霊{あくれい}]はその[子{こ}]から[出{で}]て[行{い}]った。そして[子{こ}]はその[時{とき}]いやされた。", "19": "それから、[弟子{でし}]たちがひそかにイエスのもとにきて[言{い}]った、「わたしたちは、どうして[霊{れい}]を[追{お}]い[出{だ}]せなかったのですか」。", "20": "するとイエスは[言{い}]われた、「あなたがたの[信仰{しんこう}]が[足{た}]りないからである。よく[言{い}]い[聞{き}]かせておくが、もし、からし[種{だね}]一[粒{つぶ}]ほどの[信仰{しんこう}]があるなら、この[山{やま}]にむかって『ここからあそこに[移{うつ}]れ』と[言{い}]えば、[移{うつ}]るであろう。このように、あなたがたにできない[事{こと}]は、[何{なに}]もないであろう。〔", "21": "しかし、このたぐいは、[祈{いのり}]と[断食{だんじき}]とによらなければ、[追{お}]い[出{だ}]すことはできない〕」。", "22": "[彼{かれ}]らがガリラヤで[集{あつ}]まっていた[時{とき}]、イエスは[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]は[人々{ひとびと}]の[手{て}]にわたされ、", "23": "[彼{かれ}]らに[殺{ころ}]され、そして三[日{か}][目{め}]によみがえるであろう」。[弟子{でし}]たちは[非常{ひじょう}]に[心{こころ}]をいためた。", "24": "[彼{かれ}]らがカペナウムにきたとき、[宮{みや}]の[納入{のうにゅう}][金{きん}]を[集{あつ}]める[人{ひと}]たちがペテロのところにきて[言{い}]った、「あなたがたの[先生{せんせい}]は[宮{みや}]の[納入{のうにゅう}][金{きん}]を[納{おさ}]めないのか」。", "25": "ペテロは「[納{おさ}]めておられます」と[言{い}]った。そして[彼{かれ}]が[家{いえ}]にはいると、イエスから[先{さき}]に[話{はな}]しかけて[言{い}]われた、「シモン、あなたはどう[思{おも}]うか。この[世{よ}]の[王{おう}]たちは[税{ぜい}]や[貢{みつぎ}]をだれから[取{と}]るのか。[自分{じぶん}]の[子{こ}]からか、それとも、ほかの[人{ひと}]たちからか」。", "26": "ペテロが「ほかの[人{ひと}]たちからです」と[答{こた}]えると、イエスは[言{い}]われた、「それでは、[子{こ}]は[納{おさ}]めなくてもよいわけである。", "27": "しかし、[彼{かれ}]らをつまずかせないために、[海{うみ}]に[行{い}]って、つり[針{はり}]をたれなさい。そして[最初{さいしょ}]につれた[魚{うお}]をとって、その[口{くち}]をあけると、[銀貨{ぎんか}]一[枚{まい}]が[見{み}]つかるであろう。それをとり[出{だ}]して、わたしとあなたのために[納{おさ}]めなさい」。" }, "18": { "1": "そのとき、[弟子{でし}]たちがイエスのもとにきて[言{い}]った、「いったい、[天国{てんごく}]ではだれがいちばん[偉{えら}]いのですか」。", "2": "すると、イエスは[幼{おさ}]な[子{ご}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、[彼{かれ}]らのまん[中{なか}]に[立{た}]たせて[言{い}]われた、", "3": "「よく[聞{き}]きなさい。[心{こころ}]をいれかえて[幼{おさ}]な[子{ご}]のようにならなければ、[天国{てんごく}]にはいることはできないであろう。", "4": "この[幼{おさ}]な[子{ご}]のように[自分{じぶん}]を[低{ひく}]くする[者{もの}]が、[天国{てんごく}]でいちばん[偉{えら}]いのである。", "5": "また、だれでも、このようなひとりの[幼{おさ}]な[子{ご}]を、わたしの[名{な}]のゆえに[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのである。", "6": "しかし、わたしを[信{しん}]ずるこれらの[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりをつまずかせる[者{もの}]は、[大{おお}]きなひきうすを[首{くび}]にかけられて[海{うみ}]の[深{ふか}]みに[沈{しず}]められる[方{ほう}]が、その[人{ひと}]の[益{えき}]になる。", "7": "この[世{よ}]は、[罪{つみ}]の[誘惑{ゆうわく}]があるから、わざわいである。[罪{つみ}]の[誘惑{ゆうわく}]は[必{かなら}]ず[来{く}]る。しかし、それをきたらせる[人{ひと}]は、わざわいである。", "8": "もしあなたの[片手{かたて}]または[片足{かたあし}]が、[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[切{き}]って[捨{す}]てなさい。[両手{りょうて}]、[両足{りょうあし}]がそろったままで、[永遠{えいえん}]の[火{ひ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれるよりは、[片手{かたて}]、[片足{かたあし}]になって[命{いのち}]に[入{はい}]る[方{ほう}]がよい。", "9": "もしあなたの[片目{かため}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[抜{ぬ}]き[出{だ}]して[捨{す}]てなさい。[両{りょう}][眼{がん}]がそろったままで[地獄{じごく}]の[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられるよりは、[片目{かため}]になって[命{いのち}]に[入{はい}]る[方{ほう}]がよい。", "10": "あなたがたは、これらの[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりをも[軽{かろ}]んじないように、[気{き}]をつけなさい。あなたがたに[言{い}]うが、[彼{かれ}]らの[御使{みつかい}]たちは[天{てん}]にあって、[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]のみ[顔{かお}]をいつも[仰{あお}]いでいるのである。〔", "11": "[人{ひと}]の[子{こ}]は、[滅{ほろ}]びる[者{もの}]を[救{すく}]うためにきたのである。〕", "12": "あなたがたはどう[思{おも}]うか。ある[人{ひと}]に百[匹{ぴき}]の[羊{ひつじ}]があり、その[中{なか}]の一[匹{ぴき}]が[迷{まよ}]い[出{で}]たとすれば、九十九[匹{ひき}]を[山{やま}]に[残{のこ}]しておいて、その[迷{まよ}]い[出{で}]ている[羊{ひつじ}]を[捜{さが}]しに[出{で}]かけないであろうか。", "13": "もしそれを[見{み}]つけたなら、よく[聞{き}]きなさい、[迷{まよ}]わないでいる九十九[匹{ひき}]のためよりも、むしろその一[匹{ぴき}]のために[喜{よろこ}]ぶであろう。", "14": "そのように、これらの[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりが[滅{ほろ}]びることは、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]のみこころではない。", "15": "もしあなたの[兄弟{きょうだい}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]すなら、[行{い}]って、[彼{かれ}]とふたりだけの[所{ところ}]で[忠告{ちゅうこく}]しなさい。もし[聞{き}]いてくれたら、あなたの[兄弟{きょうだい}]を[得{え}]たことになる。", "16": "もし[聞{き}]いてくれないなら、ほかにひとりふたりを、[一緒{いっしょ}]に[連{つ}]れて[行{い}]きなさい。それは、ふたりまたは三[人{にん}]の[証人{しょうにん}]の[口{くち}]によって、すべてのことがらが[確{たし}]かめられるためである。", "17": "もし[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かないなら、[教会{きょうかい}]に[申{もう}]し[出{で}]なさい。もし[教会{きょうかい}]の[言{い}]うことも[聞{き}]かないなら、その[人{ひと}]を[異邦人{いほうじん}]または[取税人{しゅぜいにん}][同様{どうよう}]に[扱{あつか}]いなさい。", "18": "よく[言{い}]っておく。あなたがたが[地上{ちじょう}]でつなぐことは、[天{てん}]でも[皆{みな}]つながれ、あなたがたが[地上{ちじょう}]で[解{と}]くことは、[天{てん}]でもみな[解{と}]かれるであろう。", "19": "また、よく[言{い}]っておく。もしあなたがたのうちのふたりが、どんな[願{ねが}]い[事{ごと}]についても[地上{ちじょう}]で[心{こころ}]を[合{あ}]わせるなら、[天{てん}]にいますわたしの[父{ちち}]はそれをかなえて[下{くだ}]さるであろう。", "20": "ふたりまたは三[人{にん}]が、わたしの[名{な}]によって[集{あつ}]まっている[所{ところ}]には、わたしもその[中{なか}]にいるのである」。", "21": "そのとき、ペテロがイエスのもとにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[兄弟{きょうだい}]がわたしに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[場合{ばあい}]、[幾{いく}]たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」。", "22": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしは七たびまでとは[言{い}]わない。七たびを七十[倍{ばい}]するまでにしなさい。", "23": "それだから、[天国{てんごく}]は[王{おう}]が[僕{しもべ}]たちと[決算{けっさん}]をするようなものだ。", "24": "[決算{けっさん}]が[始{はじ}]まると、一万タラントの[負債{ふさい}]のある[者{もの}]が、[王{おう}]のところに[連{つ}]れられてきた。", "25": "しかし、[返{かえ}]せなかったので、[主人{しゅじん}]は、その[人{ひと}][自身{じしん}]とその[妻子{さいし}]と[持{も}]ち[物{もの}][全部{ぜんぶ}]とを[売{う}]って[返{かえ}]すように[命{めい}]じた。", "26": "そこで、この[僕{しもべ}]はひれ[伏{ふ}]して[哀願{あいがん}]した、『どうぞお[待{ま}]ちください。[全部{ぜんぶ}]お[返{かえ}]しいたしますから』。", "27": "[僕{しもべ}]の[主人{しゅじん}]はあわれに[思{おも}]って、[彼{かれ}]をゆるし、その[負債{ふさい}]を[免{めん}]じてやった。", "28": "その[僕{しもべ}]が[出{で}]て[行{い}]くと、百デナリを[貸{か}]しているひとりの[仲間{なかま}]に[出会{であ}]い、[彼{かれ}]をつかまえ、[首{くび}]をしめて『[借金{しゃっきん}]を[返{かえ}]せ』と[言{い}]った。", "29": "そこでこの[仲間{なかま}]はひれ[伏{ふ}]し、『どうか[待{ま}]ってくれ。[返{かえ}]すから』と[言{い}]って[頼{たの}]んだ。", "30": "しかし[承知{しょうち}]せずに、その[人{ひと}]をひっぱって[行{い}]って、[借金{しゃっきん}]を[返{かえ}]すまで[獄{ごく}]に[入{い}]れた。", "31": "その[人{ひと}]の[仲間{なかま}]たちは、この[様子{ようす}]を[見{み}]て、[非常{ひじょう}]に[心{こころ}]をいため、[行{い}]ってそのことをのこらず[主人{しゅじん}]に[話{はな}]した。", "32": "そこでこの[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]を[呼{よ}]びつけて[言{い}]った、『[悪{わる}]い[僕{しもべ}]、わたしに[願{ねが}]ったからこそ、あの[負債{ふさい}]を[全部{ぜんぶ}]ゆるしてやったのだ。", "33": "わたしがあわれんでやったように、あの[仲間{なかま}]をあわれんでやるべきではなかったか』。", "34": "そして[主人{しゅじん}]は[立腹{りっぷく}]して、[負債{ふさい}][全部{ぜんぶ}]を[返{かえ}]してしまうまで、[彼{かれ}]を[獄吏{ごくり}]に[引{ひ}]きわたした。", "35": "あなたがためいめいも、もし[心{こころ}]から[兄弟{きょうだい}]をゆるさないならば、わたしの[天{てん}]の[父{ちち}]もまたあなたがたに[対{たい}]して、そのようになさるであろう」。" }, "19": { "1": "イエスはこれらのことを[語{かた}]り[終{お}]えられてから、ガリラヤを[去{さ}]ってヨルダンの[向{む}]こうのユダヤの[地方{ちほう}]へ[行{い}]かれた。", "2": "すると[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がついてきたので、[彼{かれ}]らをそこでおいやしになった。", "3": "さてパリサイ[人{びと}]たちが[近{ちか}]づいてきて、イエスを[試{こころ}]みようとして[言{い}]った、「[何{なに}]かの[理由{りゆう}]で、[夫{おっと}]がその[妻{つま}]を[出{だ}]すのは、さしつかえないでしょうか」。", "4": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたはまだ[読{よ}]んだことがないのか。『[創造者{そうぞうしゃ}]は[初{はじ}]めから[人{ひと}]を[男{おとこ}]と[女{おんな}]とに[造{つく}]られ、", "5": "そして[言{い}]われた、それゆえに、[人{ひと}]は[父母{ふぼ}]を[離{はな}]れ、その[妻{つま}]と[結{むす}]ばれ、ふたりの[者{もの}]は[一体{いったい}]となるべきである』。", "6": "[彼{かれ}]らはもはや、ふたりではなく[一体{いったい}]である。だから、[神{かみ}]が[合{あ}]わせられたものを、[人{ひと}]は[離{はな}]してはならない」。", "7": "[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「それでは、なぜモーセは、[妻{つま}]を[出{だ}]す[場合{ばあい}]には[離縁{りえん}][状{じょう}]を[渡{わた}]せ、と[定{さだ}]めたのですか」。", "8": "イエスが[言{い}]われた、「モーセはあなたがたの[心{こころ}]が、かたくななので、[妻{つま}]を[出{だ}]すことを[許{ゆる}]したのだが、[初{はじ}]めからそうではなかった。", "9": "そこでわたしはあなたがたに[言{い}]う。[不品行{ふひんこう}]のゆえでなくて、[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[出{だ}]して[他{た}]の[女{おんな}]をめとる[者{もの}]は、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うのである」。", "10": "[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「もし[妻{つま}]に[対{たい}]する[夫{おっと}]の[立場{たちば}]がそうだとすれば、[結婚{けっこん}]しない[方{ほう}]がましです」。", "11": "するとイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「その[言葉{ことば}]を[受{う}]けいれることができるのはすべての[人{ひと}]ではなく、ただそれを[授{さづ}]けられている[人々{ひとびと}]だけである。", "12": "というのは、[母{はは}]の[胎内{たいない}]から[独身者{どくしんしゃ}]に[生{うま}]れついているものがあり、また[他{ほか}]から[独身者{どくしんしゃ}]にされたものもあり、また[天国{てんごく}]のために、みずから[進{すす}]んで[独身者{どくしんしゃ}]となったものもある。この[言葉{ことば}]を[受{う}]けられる[者{もの}]は、[受{う}]けいれるがよい」。", "13": "そのとき、イエスに[手{て}]をおいて[祈{いの}]っていただくために、[人々{ひとびと}]が[幼{おさ}]な[子{ご}]らをみもとに[連{つ}]れてきた。ところが、[弟子{でし}]たちは[彼{かれ}]らをたしなめた。", "14": "するとイエスは[言{い}]われた、「[幼{おさ}]な[子{ご}]らをそのままにしておきなさい。わたしのところに[来{く}]るのをとめてはならない。[天国{てんごく}]はこのような[者{もの}]の[国{くに}]である」。", "15": "そして[手{て}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]においてから、そこを[去{さ}]って[行{い}]かれた。", "16": "すると、ひとりの[人{ひと}]がイエスに[近寄{ちかよ}]ってきて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]を[得{え}]るためには、どんなよいことをしたらいいでしょうか」。", "17": "イエスは[言{い}]われた、「なぜよい[事{こと}]についてわたしに[尋{たず}]ねるのか。よいかたはただひとりだけである。もし[命{いのち}]に[入{はい}]りたいと[思{おも}]うなら、いましめを[守{まも}]りなさい」。", "18": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「どのいましめですか」。イエスは[言{い}]われた、「『[殺{ころ}]すな、[姦淫{かんいん}]するな、[盗{ぬす}]むな、[偽証{ぎしょう}]を[立{た}]てるな。", "19": "[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え』。また『[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するように、あなたの[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]せよ』」。", "20": "この[青年{せいねん}]はイエスに[言{い}]った、「それはみな[守{まも}]ってきました。ほかに[何{なに}]が[足{た}]りないのでしょう」。", "21": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「もしあなたが[完全{かんぜん}]になりたいと[思{おも}]うなら、[帰{かえ}]ってあなたの[持{も}]ち[物{もの}]を[売{う}]り[払{はら}]い、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]に[施{ほどこ}]しなさい。そうすれば、[天{てん}]に[宝{たから}]を[持{も}]つようになろう。そして、わたしに[従{したが}]ってきなさい」。", "22": "この[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[青年{せいねん}]は[悲{かな}]しみながら[立{た}]ち[去{さ}]った。たくさんの[資産{しさん}]を[持{も}]っていたからである。", "23": "それからイエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「よく[聞{き}]きなさい。[富{と}]んでいる[者{もの}]が[天国{てんごく}]にはいるのは、むずかしいものである。", "24": "また、あなたがたに[言{い}]うが、[富{と}]んでいる[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるよりは、らくだが[針{はり}]の[穴{あな}]を[通{とお}]る[方{ほう}]が、もっとやさしい」。", "25": "[弟子{でし}]たちはこれを[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「では、だれが[救{すく}]われることができるのだろう」。", "26": "イエスは[彼{かれ}]らを[見{み}]つめて[言{い}]われた、「[人{ひと}]にはそれはできないが、[神{かみ}]にはなんでもできない[事{こと}]はない」。", "27": "そのとき、ペテロがイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「ごらんなさい、わたしたちはいっさいを[捨{す}]てて、あなたに[従{したが}]いました。ついては、[何{なに}]がいただけるでしょうか」。", "28": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「よく[聞{き}]いておくがよい。[世{よ}]が[改{あらた}]まって、[人{ひと}]の[子{こ}]がその[栄光{えいこう}]の[座{ざ}]につく[時{とき}]には、わたしに[従{したが}]ってきたあなたがたもまた、十二の[位{くらい}]に[座{ざ}]してイスラエルの十二の[部族{ぶぞく}]をさばくであろう。", "29": "おおよそ、わたしの[名{な}]のために、[家{いえ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]、[父{ちち}]、[母{はは}]、[子{こ}]、もしくは[畑{はたけ}]を[捨{す}]てた[者{もの}]は、その[幾{いく}][倍{ばい}]もを[受{う}]け、また[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]を[受{う}]けつぐであろう。", "30": "しかし、[多{おお}]くの[先{さき}]の[者{もの}]はあとになり、あとの[者{もの}]は[先{さき}]になるであろう。" }, "20": { "1": "[天国{てんごく}]は、ある[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]が、[自分{じぶん}]のぶどう[園{えん}]に[労働者{ろうどうしゃ}]を[雇{やと}]うために、[夜{よ}]が[明{あ}]けると[同時{どうじ}]に、[出{で}]かけて[行{い}]くようなものである。", "2": "[彼{かれ}]は[労働者{ろうどうしゃ}]たちと、一[日{にち}]一デナリの[約束{やくそく}]をして、[彼{かれ}]らをぶどう[園{えん}]に[送{おく}]った。", "3": "それから九[時{じ}]ごろに[出{で}]て[行{い}]って、[他{た}]の[人々{ひとびと}]が[市場{いちば}]で[何{なに}]もせずに[立{た}]っているのを[見{み}]た。", "4": "そして、その[人{ひと}]たちに[言{い}]った、『あなたがたも、ぶどう[園{えん}]に[行{い}]きなさい。[相当{そうとう}]な[賃銀{ちんぎん}]を[払{はら}]うから』。", "5": "そこで、[彼{かれ}]らは[出{で}]かけて[行{い}]った。[主人{しゅじん}]はまた、十二[時{じ}]ごろと三[時{じ}]ごろとに[出{で}]て[行{い}]って、[同{おな}]じようにした。", "6": "五[時{とき}]ごろまた[出{で}]て[行{い}]くと、まだ[立{た}]っている[人々{ひとびと}]を[見{み}]たので、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、『なぜ、[何{なに}]もしないで、一[日{にち}][中{ぢゅう}]ここに[立{た}]っていたのか』。", "7": "[彼{かれ}]らが『だれもわたしたちを[雇{やと}]ってくれませんから』と[答{こた}]えたので、その[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、『あなたがたも、ぶどう[園{えん}]に[行{い}]きなさい』。", "8": "さて、[夕方{ゆうがた}]になって、ぶどう[園{えん}]の[主人{しゅじん}]は[管理人{かんりにん}]に[言{い}]った、『[労働者{ろうどうしゃ}]たちを[呼{よ}]びなさい。そして、[最後{さいご}]にきた[人々{ひとびと}]からはじめて[順々{じゅんじゅん}]に[最初{さいしょ}]にきた[人々{ひとびと}]にわたるように、[賃銀{ちんぎん}]を[払{はら}]ってやりなさい』。", "9": "そこで、五[時{とき}]ごろに[雇{やと}]われた[人々{ひとびと}]がきて、それぞれ一デナリずつもらった。", "10": "ところが、[最初{さいしょ}]の[人々{ひとびと}]がきて、もっと[多{おお}]くもらえるだろうと[思{おも}]っていたのに、[彼{かれ}]らも一デナリずつもらっただけであった。", "11": "もらったとき、[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]にむかって[不平{ふへい}]をもらして", "12": "[言{い}]った、『この[最後{さいご}]の[者{もの}]たちは一[時間{じかん}]しか[働{はたら}]かなかったのに、あなたは一[日{にち}]じゅう、[労苦{ろうく}]と[暑{あつ}]さを[辛抱{しんぼう}]したわたしたちと[同{おな}]じ[扱{あつか}]いをなさいました』。", "13": "そこで[彼{かれ}]はそのひとりに[答{こた}]えて[言{い}]った、『[友{とも}]よ、わたしはあなたに[対{たい}]して[不正{ふせい}]をしてはいない。あなたはわたしと一デナリの[約束{やくそく}]をしたではないか。", "14": "[自分{じぶん}]の[賃銀{ちんぎん}]をもらって[行{い}]きなさい。わたしは、この[最後{さいご}]の[者{もの}]にもあなたと[同様{どうよう}]に[払{はら}]ってやりたいのだ。", "15": "[自分{じぶん}]の[物{もの}]を[自分{じぶん}]がしたいようにするのは、[当{あた}]りまえではないか。それともわたしが[気前{きまえ}]よくしているので、ねたましく[思{おも}]うのか』。", "16": "このように、あとの[者{もの}]は[先{さき}]になり、[先{さき}]の[者{もの}]はあとになるであろう」。", "17": "さて、イエスはエルサレムへ[上{のぼ}]るとき、十二[弟子{でし}]をひそかに[呼{よ}]びよせ、その[途中{とちゅう}]で[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、", "18": "「[見{み}]よ、わたしたちはエルサレムへ[上{のぼ}]って[行{い}]くが、[人{ひと}]の[子{こ}]は[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちの[手{て}]に[渡{わた}]されるであろう。[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]に[死刑{しけい}]を[宣告{せんこく}]し、", "19": "そして[彼{かれ}]をあざけり、むち[打{う}]ち、[十字架{じゅうじか}]につけさせるために、[異邦人{いほうじん}]に[引{ひ}]きわたすであろう。そして[彼{かれ}]は三[日{か}][目{め}]によみがえるであろう」。", "20": "そのとき、ゼベダイの[子{こ}]らの[母{はは}]が、その[子{こ}]らと[一緒{いっしょ}]にイエスのもとにきてひざまずき、[何事{なにごと}]かをお[願{ねが}]いした。", "21": "そこでイエスは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]われた、「[何{なに}]をしてほしいのか」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「わたしのこのふたりのむすこが、あなたの[御国{みくに}]で、ひとりはあなたの[右{みぎ}]に、ひとりは[左{ひだり}]にすわれるように、お[言葉{ことば}]をください」。", "22": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたは、[自分{じぶん}]が[何{なに}]を[求{もと}]めているのか、わかっていない。わたしの[飲{の}]もうとしている[杯{さかずき}]を[飲{の}]むことができるか」。[彼{かれ}]らは「できます」と[答{こた}]えた。", "23": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[確{たし}]かに、あなたがたはわたしの[杯{さかずき}]を[飲{の}]むことになろう。しかし、わたしの[右{みぎ}]、[左{ひだり}]にすわらせることは、わたしのすることではなく、わたしの[父{ちち}]によって[備{そな}]えられている[人々{ひとびと}]だけに[許{ゆる}]されることである」。", "24": "十[人{にん}]の[者{もの}]はこれを[聞{き}]いて、このふたりの[兄弟{きょうだい}]たちのことで[憤慨{ふんがい}]した。", "25": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「あなたがたの[知{し}]っているとおり、[異邦人{いほうじん}]の[支配者{しはいしゃ}]たちはその[民{たみ}]を[治め{おさめ}]、また[偉{えら}]い[人{ひと}]たちは、その[民{たみ}]の[上{うえ}]に[権力{けんりょく}]をふるっている。", "26": "あなたがたの[間{あいだ}]ではそうであってはならない。かえって、あなたがたの[間{あいだ}]で[偉{えら}]くなりたいと[思{おも}]う[者{もの}]は、[仕{つか}]える[人{ひと}]となり、", "27": "あなたがたの[間{あいだ}]でかしらになりたいと[思{おも}]う[者{もの}]は、[僕{しもべ}]とならねばならない。", "28": "それは、[人{ひと}]の[子{こ}]がきたのも、[仕{つか}]えられるためではなく、[仕{つか}]えるためであり、また[多{おお}]くの[人{ひと}]のあがないとして、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[与{あた}]えるためであるのと、ちょうど[同{おな}]じである」。", "29": "それから、[彼{かれ}]らがエリコを[出{で}]て[行{い}]ったとき、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がイエスに[従{したが}]ってきた。", "30": "すると、ふたりの[盲人{もうじん}]が[道{みち}]ばたにすわっていたが、イエスがとおって[行{い}]かれると[聞{き}]いて、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、ダビデの[子{こ}]よ、わたしたちをあわれんで[下{くだ}]さい」。", "31": "[群衆{ぐんしゅう}]は[彼{かれ}]らをしかって[黙{だま}]らせようとしたが、[彼{かれ}]らはますます[叫{さけ}]びつづけて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、ダビデの[子{こ}]よ、わたしたちをあわれんで[下{くだ}]さい」。", "32": "イエスは[立{た}]ちどまり、[彼{かれ}]らを[呼{よ}]んで[言{い}]われた、「わたしに[何{なに}]をしてほしいのか」。", "33": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[目{め}]をあけていただくことです」。", "34": "イエスは[深{ふか}]くあわれんで、[彼{かれ}]らの[目{め}]にさわられた。すると[彼{かれ}]らは、たちまち[見{み}]えるようになり、イエスに[従{したが}]って[行{い}]った。" }, "21": { "1": "さて、[彼{かれ}]らがエルサレムに[近{ちか}]づき、オリブ[山{やま}][沿{ぞ}]いのベテパゲに[着{つ}]いたとき、イエスはふたりの[弟子{でし}]をつかわして[言{い}]われた、", "2": "「[向{む}]こうの[村{むら}]へ[行{い}]きなさい。するとすぐ、ろばがつながれていて、[子{こ}]ろばがそばにいるのを[見{み}]るであろう。それを[解{と}]いてわたしのところに[引{ひ}]いてきなさい。", "3": "もしだれかが、あなたがたに[何{なに}]か[言{い}]ったなら、[主{しゅ}]がお[入{い}]り[用{よう}]なのです、と[言{い}]いなさい。そう[言{い}]えば、すぐ[渡{わた}]してくれるであろう」。", "4": "こうしたのは、[預言者{よげんしゃ}]によって[言{い}]われたことが、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "5": "すなわち、「シオンの[娘{むすめ}]に[告{つ}]げよ、[見{み}]よ、あなたの[王{おう}]がおいでになる、[柔和{にゅうわ}]なおかたで、ろばに[乗{の}]って、くびきを[負{お}]うろばの[子{こ}]に[乗{の}]って」。", "6": "[弟子{でし}]たちは[出{で}]て[行{い}]って、イエスがお[命{めい}]じになったとおりにし、", "7": "ろばと[子{こ}]ろばとを[引{ひ}]いてきた。そしてその[上{うえ}]に[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]をかけると、イエスはそれにお[乗{の}]りになった。", "8": "[群衆{ぐんしゅう}]のうち[多{おお}]くの[者{もの}]は[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]を[道{みち}]に[敷{し}]き、また、ほかの[者{もの}]たちは[木{き}]の[枝{えだ}]を[切{き}]ってきて[道{みち}]に[敷{し}]いた。", "9": "そして[群衆{ぐんしゅう}]は、[前{まえ}]に[行{ゆ}]く[者{もの}]も、あとに[従{したが}]う[者{もの}]も、[共{とも}]に[叫{さけ}]びつづけた、「ダビデの[子{こ}]に、ホサナ。[主{しゅ}]の[御名{みな}]によってきたる[者{もの}]に、[祝福{しゅくふく}]あれ。いと[高{たか}]き[所{ところ}]に、ホサナ」。", "10": "イエスがエルサレムにはいって[行{い}]かれたとき、[町中{まちじゅう}]がこぞって[騒{さわ}]ぎ[立{た}]ち、「これは、いったい、どなただろう」と[言{い}]った。", "11": "そこで[群衆{ぐんしゅう}]は、「この[人{ひと}]はガリラヤのナザレから[出{で}]た[預言者{よげんしゃ}]イエスである」と[言{い}]った。", "12": "それから、イエスは[宮{みや}]にはいられた。そして、[宮{みや}]の[庭{にわ}]で[売{う}]り[買{か}]いしていた[人々{ひとびと}]をみな[追{お}]い[出{だ}]し、また[両替人{りょうがえにん}]の[台{だい}]や、はとを[売{う}]る[者{もの}]の[腰掛{こしかけ}]をくつがえされた。", "13": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「『わたしの[家{いえ}]は、[祈{いのり}]の[家{いえ}]ととなえらるべきである』と[書{か}]いてある。それだのに、あなたがたはそれを[強盗{ごうとう}]の[巣{す}]にしている」。", "14": "そのとき[宮{みや}]の[庭{にわ}]で、[盲人{もうじん}]や[足{あし}]なえがみもとにきたので、[彼{かれ}]らをおいやしになった。", "15": "しかし、[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、イエスがなされた[不思議{ふしぎ}]なわざを[見{み}]、また[宮{みや}]の[庭{にわ}]で「ダビデの[子{こ}]に、ホサナ」と[叫{さけ}]んでいる[子供{こども}]たちを[見{み}]て[立腹{りっぷく}]し、", "16": "イエスに[言{い}]った、「あの[子{こ}]たちが[何{なに}]を[言{い}]っているのか、お[聞{き}]きですか」。イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「そうだ、[聞{き}]いている。あなたがたは『[幼{おさ}]な[子{ご}]、[乳{ち}]のみ[子{ご}]たちの[口{くち}]にさんびを[備{そな}]えられた』とあるのを[読{よ}]んだことがないのか」。", "17": "それから、イエスは[彼{かれ}]らをあとに[残{のこ}]し、[都{みやこ}]を[出{で}]てベタニヤに[行{い}]き、そこで[夜{よ}]を[過{す}]ごされた。", "18": "[朝{あさ}]はやく[都{みやこ}]に[帰{かえ}]るとき、イエスは[空腹{くうふく}]をおぼえられた。", "19": "そして、[道{みち}]のかたわらに一[本{ぽん}]のいちじくの[木{き}]があるのを[見{み}]て、そこに[行{い}]かれたが、ただ[葉{は}]のほかは[何{なに}]も[見当{みあた}]らなかった。そこでその[木{き}]にむかって、「[今{いま}]から[後{のち}]いつまでも、おまえには[実{み}]がならないように」と[言{い}]われた。すると、いちじくの[木{き}]はたちまち[枯{か}]れた。", "20": "[弟子{でし}]たちはこれを[見{み}]て、[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「いちじくがどうして、こうすぐに[枯{か}]れたのでしょう」。", "21": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「よく[聞{き}]いておくがよい。もしあなたがたが[信{しん}]じて[疑{うたが}]わないならば、このいちじくにあったようなことが、できるばかりでなく、この[山{やま}]にむかって、[動{うご}]き[出{だ}]して[海{うみ}]の[中{なか}]にはいれと[言{い}]っても、そのとおりになるであろう。", "22": "また、[祈{いのり}]のとき、[信{しん}]じて[求{もと}]めるものは、みな[与{あた}]えられるであろう」。", "23": "イエスが[宮{みや}]にはいられたとき、[祭司長{さいしちょう}]たちや[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たちが、その[教{おし}]えておられる[所{ところ}]にきて[言{い}]った、「[何{なに}]の[権威{けんい}]によって、これらの[事{こと}]をするのですか。だれが、そうする[権威{けんい}]を[授{さづ}]けたのですか」。", "24": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしも一つだけ[尋{たず}]ねよう。あなたがたがそれに[答{こた}]えてくれたなら、わたしも、[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのか、あなたがたに[言{い}]おう。", "25": "ヨハネのバプテスマはどこからきたのであったか。[天{てん}]からであったか、[人{ひと}]からであったか」。すると、[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[論{ろん}]じて[言{い}]った、「もし[天{てん}]からだと[言{い}]えば、では、なぜ[彼{かれ}]を[信{しん}]じなかったのか、とイエスは[言{い}]うだろう。", "26": "しかし、もし[人{ひと}]からだと[言{い}]えば、[群衆{ぐんしゅう}]が[恐{おそ}]ろしい。[人々{ひとびと}]がみなヨハネを[預言者{よげんしゃ}]と[思{おも}]っているのだから」。", "27": "そこで[彼{かれ}]らは、「わたしたちにはわかりません」と[答{こた}]えた。すると、イエスが[言{い}]われた、「わたしも[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのか、あなたがたに[言{い}]うまい。", "28": "あなたがたはどう[思{おも}]うか。ある[人{ひと}]にふたりの[子{こ}]があったが、[兄{あに}]のところに[行{い}]って[言{い}]った、『[子{こ}]よ、きょう、ぶどう[園{えん}]へ[行{い}]って[働{はたら}]いてくれ』。", "29": "すると[彼{かれ}]は『おとうさん、[参{まい}]ります』と[答{こた}]えたが、[行{い}]かなかった。", "30": "また[弟{おとうと}]のところにきて[同{おな}]じように[言{い}]った。[彼{かれ}]は『いやです』と[答{こた}]えたが、あとから[心{こころ}]を[変{か}]えて、[出{で}]かけた。", "31": "このふたりのうち、どちらが[父{ちち}]の[望{のぞ}]みどおりにしたのか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あとの[者{もの}]です」。イエスは[言{い}]われた、「よく[聞{き}]きなさい。[取税人{しゅぜいにん}]や[遊女{ゆうじょ}]は、あなたがたより[先{さき}]に[神{かみ}]の[国{くに}]にはいる。", "32": "というのは、ヨハネがあなたがたのところにきて、[義{ぎ}]の[道{みち}]を[説{と}]いたのに、あなたがたは[彼{かれ}]を[信{しん}]じなかった。ところが、[取税人{しゅぜいにん}]や[遊女{ゆうじょ}]は[彼{かれ}]を[信{しん}]じた。あなたがたはそれを[見{み}]たのに、あとになっても、[心{こころ}]をいれ[変{か}]えて[彼{かれ}]を[信{しん}]じようとしなかった。", "33": "もう一つの[譬{たとえ}]を[聞{き}]きなさい。ある[所{ところ}]に、ひとりの[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]がいたが、ぶどう[園{えん}]を[造{つく}]り、かきをめぐらし、その[中{なか}]に[酒{さか}]ぶねの[穴{あな}]を[掘{ほ}]り、やぐらを[立{た}]て、それを[農夫{のうふ}]たちに[貸{か}]して、[旅{たび}]に[出{で}]かけた。", "34": "[収穫{しゅうかく}]の[季節{きせつ}]がきたので、その[分{わ}]け[前{まえ}]を[受{う}]け[取{と}]ろうとして、[僕{しもべ}]たちを[農夫{のうふ}]のところへ[送{おく}]った。", "35": "すると、[農夫{のうふ}]たちは、その[僕{しもべ}]たちをつかまえて、ひとりを[袋{ふくろ}]だたきにし、ひとりを[殺{ころ}]し、もうひとりを[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]した。", "36": "また[別{べつ}]に、[前{まえ}]よりも[多{おお}]くの[僕{しもべ}]たちを[送{おく}]ったが、[彼{かれ}]らをも[同{おな}]じようにあしらった。", "37": "しかし、[最後{さいご}]に、わたしの[子{こ}]は[敬{うやま}]ってくれるだろうと[思{おも}]って、[主人{しゅじん}]はその[子{こ}]を[彼{かれ}]らの[所{ところ}]につかわした。", "38": "すると[農夫{のうふ}]たちは、その[子{こ}]を[見{み}]て[互{たがい}]に[言{い}]った、『あれはあと[取{と}]りだ。さあ、これを[殺{ころ}]して、その[財産{ざいさん}]を[手{て}]に[入{い}]れよう』。", "39": "そして[彼{かれ}]をつかまえて、ぶどう[園{えん}]の[外{そと}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して[殺{ころ}]した。", "40": "このぶどう[園{えん}]の[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]ってきたら、この[農夫{のうふ}]たちをどうするだろうか」。", "41": "[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「[悪人{あくにん}]どもを、[皆殺{みなごろ}]しにして、[季節{きせつ}]ごとに[収穫{しゅうかく}]を[納{おさ}]めるほかの[農夫{のうふ}]たちに、そのぶどう[園{えん}]を[貸{か}]し[与{あた}]えるでしょう」。", "42": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは、[聖書{せいしょ}]でまだ[読{よ}]んだことがないのか、『[家{いえ}][造{つく}]りらの[捨{す}]てた[石{いし}]が[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]になった。これは[主{しゅ}]がなされたことで、わたしたちの[目{め}]には[不思議{ふしぎ}]に[見{み}]える』。", "43": "それだから、あなたがたに[言{い}]うが、[神{かみ}]の[国{くに}]はあなたがたから[取{と}]り[上{あ}]げられて、[御国{みくに}]にふさわしい[実{み}]を[結{むす}]ぶような[異邦人{いほうじん}]に[与{あた}]えられるであろう。", "44": "またその[石{いし}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちる[者{もの}]は[打{う}]ち[砕{くだ}]かれ、それがだれかの[上{うえ}]に[落{お}]ちかかるなら、その[人{ひと}]はこなみじんにされるであろう」。", "45": "[祭司長{さいしちょう}]たちやパリサイ[人{びと}]たちがこの[譬{たとえ}]を[聞{き}]いたとき、[自分{じぶん}]たちのことをさして[言{い}]っておられることを[悟{さと}]ったので、", "46": "イエスを[捕{とら}]えようとしたが、[群衆{ぐんしゅう}]を[恐{おそ}]れた。[群衆{ぐんしゅう}]はイエスを[預言者{よげんしゃ}]だと[思{おも}]っていたからである。" }, "22": { "1": "イエスはまた、[譬{たとえ}]で[彼{かれ}]らに[語{かた}]って[言{い}]われた、", "2": "「[天国{てんごく}]は、ひとりの[王{おう}]がその[王子{おうじ}]のために、[婚{こん}][宴{えん}]を[催{もよお}]すようなものである。", "3": "[王{おう}]はその[僕{しもべ}]たちをつかわして、この[婚{こん}][宴{えん}]に[招{まね}]かれていた[人{ひと}]たちを[呼{よ}]ばせたが、その[人{ひと}]たちはこようとはしなかった。", "4": "そこでまた、ほかの[僕{しもべ}]たちをつかわして[言{い}]った、『[招{まね}]かれた[人{ひと}]たちに[言{い}]いなさい。[食事{しょくじ}]の[用意{ようい}]ができました。[牛{うし}]も[肥{こ}]えた[獣{けもの}]もほふられて、すべての[用意{ようい}]ができました。さあ、[婚{こん}][宴{えん}]においでください』。", "5": "しかし、[彼{かれ}]らは[知{し}]らぬ[顔{かお}]をして、ひとりは[自分{じぶん}]の[畑{はたけ}]に、ひとりは[自分{じぶん}]の[商売{しょうばい}]に[出{で}]て[行{い}]き、", "6": "またほかの[人々{ひとびと}]は、この[僕{しもべ}]たちをつかまえて[侮辱{ぶじょく}]を[加{くわ}]えた[上{うえ}]、[殺{ころ}]してしまった。", "7": "そこで[王{おう}]は[立腹{りっぷく}]し、[軍隊{ぐんたい}]を[送{おく}]ってそれらの[人殺{ひとごろ}]しどもを[滅{ほろ}]ぼし、その[町{まち}]を[焼{や}]き[払{はら}]った。", "8": "それから[僕{しもべ}]たちに[言{い}]った、『[婚{こん}][宴{えん}]の[用意{ようい}]はできているが、[招{まね}]かれていたのは、ふさわしくない[人々{ひとびと}]であった。", "9": "だから、[町{まち}]の[大通{おおどお}]りに[出{で}]て[行{い}]って、[出会{であ}]った[人{ひと}]はだれでも[婚{こん}][宴{えん}]に[連{つ}]れてきなさい』。", "10": "そこで、[僕{しもべ}]たちは[道{みち}]に[出{で}]て[行{い}]って、[出会{であ}]う[人{ひと}]は、[悪人{あくにん}]でも[善人{ぜんにん}]でもみな[集{あつ}]めてきたので、[婚{こん}][宴{えん}]の[席{せき}]は[客{きゃく}]でいっぱいになった。", "11": "[王{おう}]は[客{きゃく}]を[迎{むか}]えようとしてはいってきたが、そこに[礼服{れいふく}]をつけていないひとりの[人{ひと}]を[見{み}]て、", "12": "[彼{かれ}]に[言{い}]った、『[友{とも}]よ、どうしてあなたは[礼服{れいふく}]をつけないで、ここにはいってきたのですか』。しかし、[彼{かれ}]は[黙{だま}]っていた。", "13": "そこで、[王{おう}]はそばの[者{もの}]たちに[言{い}]った、『この[者{もの}]の[手足{てあし}]をしばって、[外{そと}]の[暗{くら}]やみにほうり[出{だ}]せ。そこで[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう』。", "14": "[招{まね}]かれる[者{もの}]は[多{おお}]いが、[選{えら}]ばれる[者{もの}]は[少{すく}]ない」。", "15": "そのときパリサイ[人{びと}]たちがきて、どうかしてイエスを[言葉{ことば}]のわなにかけようと、[相談{そうだん}]をした。", "16": "そして、[彼{かれ}]らの[弟子{でし}]を、ヘロデ[党{とう}]の[者{もの}]たちと[共{とも}]に、イエスのもとにつかわして[言{い}]わせた、「[先生{せんせい}]、わたしたちはあなたが[真実{しんじつ}]なかたであって、[真理{しんり}]に[基{もとづ}]いて[神{かみ}]の[道{みち}]を[教{おし}]え、また、[人{ひと}]に[分{わ}]け[隔{へだ}]てをしないで、だれをもはばかられないことを[知{し}]っています。", "17": "それで、あなたはどう[思{おも}]われますか、[答{こた}]えてください。カイザルに[税金{ぜいきん}]を[納{おさ}]めてよいでしょうか、いけないでしょうか」。", "18": "イエスは[彼{かれ}]らの[悪意{あくい}]を[知{し}]って[言{い}]われた、「[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちよ、なぜわたしをためそうとするのか。", "19": "[税{ぜい}]に[納{おさ}]める[貨幣{かへい}]を[見{み}]せなさい」。[彼{かれ}]らはデナリ一つを[持{も}]ってきた。", "20": "そこでイエスは[言{い}]われた、「これは、だれの[肖像{しょうぞう}]、だれの[記号{きごう}]か」。", "21": "[彼{かれ}]らは「カイザルのです」と[答{こた}]えた。するとイエスは[言{い}]われた、「それでは、カイザルのものはカイザルに、[神{かみ}]のものは[神{かみ}]に[返{かえ}]しなさい」。", "22": "[彼{かれ}]らはこれを[聞{き}]いて[驚嘆{きょうたん}]し、イエスを[残{のこ}]して[立{た}]ち[去{さ}]った。", "23": "[復活{ふっかつ}]ということはないと[主張{しゅちょう}]していたサドカイ[人{びと}]たちが、その[日{ひ}]、イエスのもとにきて[質問{しつもん}]した、", "24": "「[先生{せんせい}]、モーセはこう[言{い}]っています、『もし、ある[人{ひと}]が[子{こ}]がなくて[死{し}]んだなら、その[弟{おとうと}]は[兄{あに}]の[妻{つま}]をめとって、[兄{あに}]のために[子{こ}]をもうけねばならない』。", "25": "さて、わたしたちのところに七[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]がありました。[長男{ちょうなん}]は[妻{つま}]をめとったが[死{し}]んでしまい、そして[子{こ}]がなかったので、その[妻{つま}]を[弟{おとうと}]に[残{のこ}]しました。", "26": "[次男{じなん}]も[三男{さんなん}]も、ついに七[人{にん}]とも[同{おな}]じことになりました。", "27": "[最後{さいご}]に、その[女{おんな}]も[死{し}]にました。", "28": "すると[復活{ふっかつ}]の[時{とき}]には、この[女{おんな}]は、七[人{にん}]のうちだれの[妻{つま}]なのでしょうか。みんながこの[女{おんな}]を[妻{つま}]にしたのですが」。", "29": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたは[聖書{せいしょ}]も[神{かみ}]の[力{ちから}]も[知{し}]らないから、[思{おも}]い[違{ちが}]いをしている。", "30": "[復活{ふっかつ}]の[時{とき}]には、[彼{かれ}]らはめとったり、とついだりすることはない。[彼{かれ}]らは[天{てん}]にいる[御使{みつかい}]のようなものである。", "31": "また、[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]については、[神{かみ}]があなたがたに[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[読{よ}]んだことがないのか。", "32": "『わたしはアブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]である』と[書{か}]いてある。[神{かみ}]は[死{し}]んだ[者{もの}]の[神{かみ}]ではなく、[生{い}]きている[者{もの}]の[神{かみ}]である」。", "33": "[群衆{ぐんしゅう}]はこれを[聞{き}]いて、イエスの[教{おしえ}]に[驚{おどろ}]いた。", "34": "さて、パリサイ[人{びと}]たちは、イエスがサドカイ[人{びと}]たちを[言{い}]いこめられたと[聞{き}]いて、[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まった。", "35": "そして[彼{かれ}]らの[中{なか}]のひとりの[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]が、イエスをためそうとして[質問{しつもん}]した、", "36": "「[先生{せんせい}]、[律法{りっぽう}]の[中{なか}]で、どのいましめがいちばん[大切{たいせつ}]なのですか」。", "37": "イエスは[言{い}]われた、「『[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[思{おも}]いをつくして、[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[愛{あい}]せよ』。", "38": "これがいちばん[大切{たいせつ}]な、[第{だい}]一のいましめである。", "39": "[第{だい}]二もこれと[同様{どうよう}]である、『[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するようにあなたの[隣{とな}]り[人{びと}]を[愛{あい}]せよ』。", "40": "これらの二つのいましめに、[律法{りっぽう}][全体{ぜんたい}]と[預言者{よげんしゃ}]とが、かかっている」。", "41": "パリサイ[人{びと}]たちが[集{あつ}]まっていたとき、イエスは[彼{かれ}]らにお[尋{たず}]ねになった、", "42": "「あなたがたはキリストをどう[思{おも}]うか。だれの[子{こ}]なのか」。[彼{かれ}]らは「ダビデの[子{こ}]です」と[答{こた}]えた。", "43": "イエスは[言{い}]われた、「それではどうして、ダビデが[御霊{みたま}]に[感{かん}]じてキリストを[主{しゅ}]と[呼{よ}]んでいるのか。", "44": "すなわち『[主{しゅ}]はわが[主{しゅ}]に[仰{おお}]せになった、あなたの[敵{てき}]をあなたの[足{あし}]もとに[置{お}]くときまでは、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]していなさい』。", "45": "このように、ダビデ[自身{じしん}]がキリストを[主{しゅ}]と[呼{よ}]んでいるなら、キリストはどうしてダビデの[子{こ}]であろうか」。", "46": "イエスにひと[言{こと}]でも[答{こた}]えうる[者{もの}]は、なかったし、その[日{ひ}]からもはや、[進{すす}]んでイエスに[質問{しつもん}]する[者{もの}]も、いなくなった。" }, "23": { "1": "そのときイエスは、[群衆{ぐんしゅう}]と[弟子{でし}]たちとに[語{かた}]って[言{い}]われた、", "2": "「[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]とパリサイ[人{びと}]とは、モーセの[座{ざ}]にすわっている。", "3": "だから、[彼{かれ}]らがあなたがたに[言{い}]うことは、みな[守{まも}]って[実行{じっこう}]しなさい。しかし、[彼{かれ}]らのすることには、ならうな。[彼{かれ}]らは[言{い}]うだけで、[実行{じっこう}]しないから。", "4": "また、[重{おも}]い[荷物{にもつ}]をくくって[人々{ひとびと}]の[肩{かた}]にのせるが、それを[動{うご}]かすために、[自分{じぶん}]では[指{ゆび}]一[本{ぽん}]も[貸{か}]そうとはしない。", "5": "そのすることは、すべて[人{ひと}]に[見{み}]せるためである。すなわち、[彼{かれ}]らは[経札{きょうふだ}]を[幅広{はばひろ}]くつくり、その[衣{ころも}]のふさを[大{おお}]きくし、", "6": "また、[宴会{えんかい}]の[上座{じょうざ}]、[会堂{かいどう}]の[上席{じょうせき}]を[好{この}]み、", "7": "[広場{ひろば}]であいさつされることや、[人々{ひとびと}]から[先生{せんせい}]と[呼{よ}]ばれることを[好{この}]んでいる。", "8": "しかし、あなたがたは[先生{せんせい}]と[呼{よ}]ばれてはならない。あなたがたの[先生{せんせい}]は、ただひとりであって、あなたがたはみな[兄弟{きょうだい}]なのだから。", "9": "また、[地上{ちじょう}]のだれをも、[父{ちち}]と[呼{よ}]んではならない。あなたがたの[父{ちち}]はただひとり、すなわち、[天{てん}]にいます[父{ちち}]である。", "10": "また、あなたがたは[教師{きょうし}]と[呼{よ}]ばれてはならない。あなたがたの[教師{きょうし}]はただひとり、すなわち、キリストである。", "11": "そこで、あなたがたのうちでいちばん[偉{えら}]い[者{もの}]は、[仕{つか}]える[人{ひと}]でなければならない。", "12": "だれでも[自分{じぶん}]を[高{たか}]くする[者{もの}]は[低{ひく}]くされ、[自分{じぶん}]を[低{ひく}]くする[者{もの}]は[高{たか}]くされるであろう。", "13": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは、[天国{てんごく}]を[閉{と}]ざして[人々{ひとびと}]をはいらせない。[自分{じぶん}]もはいらないし、はいろうとする[人{ひと}]をはいらせもしない。〔", "14": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは、やもめたちの[家{いえ}]を[食{く}]い[倒{たお}]し、[見{み}]えのために[長{なが}]い[祈{いのり}]をする。だから、もっときびしいさばきを[受{う}]けるに[違{ちが}]いない。〕", "15": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたはひとりの[改宗者{かいしゅうしゃ}]をつくるために、[海{うみ}]と[陸{りく}]とを[巡{めぐ}]り[歩{ある}]く。そして、つくったなら、[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]より[倍{ばい}]もひどい[地獄{じごく}]の[子{こ}]にする。", "16": "[盲目{もうもく}]な[案内{あんない}][者{しゃ}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは[言{い}]う、『[神殿{しんでん}]をさして[誓{ちか}]うなら、そのままでよいが、[神殿{しんでん}]の[黄金{こがね}]をさして[誓{ちか}]うなら、[果{はた}]す[責任{せきにん}]がある』と。", "17": "[愚{おろ}]かな[盲目{もうもく}]な[人{ひと}]たちよ。[黄金{こがね}]と、[黄金{こがね}]を[神聖{しんせい}]にする[神殿{しんでん}]と、どちらが[大事{だいじ}]なのか。", "18": "また、あなたがたは[言{い}]う、『[祭壇{さいだん}]をさして[誓{ちか}]うなら、そのままでよいが、その[上{うえ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をさして[誓{ちか}]うなら、[果{はた}]す[責任{せきにん}]がある』と。", "19": "[盲目{もうもく}]な[人{ひと}]たちよ。[供{そな}]え[物{もの}]と[供{そな}]え[物{もの}]を[神聖{しんせい}]にする[祭壇{さいだん}]とどちらが[大事{だいじ}]なのか。", "20": "[祭壇{さいだん}]をさして[誓{ちか}]う[者{もの}]は、[祭壇{さいだん}]と、その[上{うえ}]にあるすべての[物{もの}]とをさして[誓{ちか}]うのである。", "21": "[神殿{しんでん}]をさして[誓{ちか}]う[者{もの}]は、[神殿{しんでん}]とその[中{なか}]に[住{す}]んでおられるかたとをさして[誓{ちか}]うのである。", "22": "また、[天{てん}]をさして[誓{ちか}]う[者{もの}]は、[神{かみ}]の[御座{みざ}]とその[上{うえ}]にすわっておられるかたとをさして[誓{ちか}]うのである。", "23": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。はっか、いのんど、クミンなどの[薬味{やくみ}]の十[分{ぶん}]の一を[宮{みや}]に[納{おさ}]めておりながら、[律法{りっぽう}]の[中{なか}]でもっと[重要{じゅうよう}]な、[公平{こうへい}]とあわれみと[忠実{ちゅうじつ}]とを[見{み}]のがしている。それもしなければならないが、これも[見{み}]のがしてはならない。", "24": "[盲目{もうもく}]な[案内{あんない}][者{しゃ}]たちよ。あなたがたは、ぶよはこしているが、らくだはのみこんでいる。", "25": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。[杯{さかずき}]と[皿{さら}]との[外側{そとがわ}]はきよめるが、[内側{うちがわ}]は[貪欲{どんよく}]と[放縦{ほうじゅう}]とで[満{み}]ちている。", "26": "[盲目{もうもく}]なパリサイ[人{びと}]よ。まず、[杯{さかずき}]の[内側{うちがわ}]をきよめるがよい。そうすれば、[外側{そとがわ}]も[清{きよ}]くなるであろう。", "27": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは[白{しろ}]く[塗{ぬ}]った[墓{はか}]に[似{に}]ている。[外側{そとがわ}]は[美{うつく}]しく[見{み}]えるが、[内側{うちがわ}]は[死人{しにん}]の[骨{ほね}]や、あらゆる[不潔{ふけつ}]なものでいっぱいである。", "28": "このようにあなたがたも、[外側{そとがわ}]は[人{ひと}]に[正{ただ}]しく[見{み}]えるが、[内側{うちがわ}]は[偽善{ぎぜん}]と[不法{ふほう}]とでいっぱいである。", "29": "[偽善{ぎぜん}]な[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、パリサイ[人{びと}]たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは[預言者{よげんしゃ}]の[墓{はか}]を[建{た}]て、[義人{ぎじん}]の[碑{ひ}]を[飾{かざ}]り[立{た}]てて、こう[言{い}]っている、", "30": "『もしわたしたちが[先祖{せんぞ}]の[時代{じだい}]に[生{い}]きていたなら、[預言者{よげんしゃ}]の[血{ち}]を[流{なが}]すことに[加{くわ}]わってはいなかっただろう』と。", "31": "このようにして、あなたがたは[預言者{よげんしゃ}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]の[子孫{しそん}]であることを、[自分{じぶん}]で[証明{しょうめい}]している。", "32": "あなたがたもまた[先祖{せんぞ}]たちがした[悪{あく}]の[枡目{ますめ}]を[満{み}]たすがよい。", "33": "へびよ、まむしの[子{こ}]らよ、どうして[地獄{じごく}]の[刑罰{けいばつ}]をのがれることができようか。", "34": "それだから、わたしは、[預言者{よげんしゃ}]、[知者{ちしゃ}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちをあなたがたにつかわすが、そのうちのある[者{もの}]を[殺{ころ}]し、また[十字架{じゅうじか}]につけ、そのある[者{もの}]を[会堂{かいどう}]でむち[打{う}]ち、また[町{まち}]から[町{まち}]へと[迫害{はくがい}]して[行{い}]くであろう。", "35": "こうして[義人{ぎじん}]アベルの[血{ち}]から、[聖所{せいじょ}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]であなたがたが[殺{ころ}]したバラキヤの[子{こ}]ザカリヤの[血{ち}]に[至{いた}]るまで、[地上{ちじょう}]に[流{なが}]された[義人{ぎじん}]の[血{ち}]の[報{むく}]いが、ことごとくあなたがたに[及{およ}]ぶであろう。", "36": "よく[言{い}]っておく。これらのことの[報{むく}]いは、みな[今{いま}]の[時代{じだい}]に[及{およ}]ぶであろう。", "37": "ああ、エルサレム、エルサレム、[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]し、おまえにつかわされた[人{ひと}]たちを[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]す[者{もの}]よ。ちょうど、めんどりが[翼{つばさ}]の[下{した}]にそのひなを[集{あつ}]めるように、わたしはおまえの[子{こ}]らを[幾{いく}]たび[集{あつ}]めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは[応{おう}]じようとしなかった。", "38": "[見{み}]よ、おまえたちの[家{いえ}]は[見捨{みす}]てられてしまう。", "39": "わたしは[言{い}]っておく、『[主{しゅ}]の[御名{みな}]によってきたる[者{もの}]に、[祝福{しゅくふく}]あれ』とおまえたちが[言{い}]う[時{とき}]までは、[今後{こんご}]ふたたび、わたしに[会{あ}]うことはないであろう」。" }, "24": { "1": "イエスが[宮{みや}]から[出{で}]て[行{い}]こうとしておられると、[弟子{でし}]たちは[近寄{ちかよ}]ってきて、[宮{みや}]の[建物{たてもの}]にイエスの[注意{ちゅうい}]を[促{うなが}]した。", "2": "そこでイエスは[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]われた、「あなたがたは、これらすべてのものを[見{み}]ないか。よく[言{い}]っておく。その[石{いし}]一つでもくずされずに、そこに[他{た}]の[石{いし}]の[上{うえ}]に[残{のこ}]ることもなくなるであろう」。", "3": "またオリブ[山{やま}]ですわっておられると、[弟子{でし}]たちが、ひそかにみもとにきて[言{い}]った、「どうぞお[話{はな}]しください。いつ、そんなことが[起{おこ}]るのでしょうか。あなたがまたおいでになる[時{とき}]や、[世{よ}]の[終{おわ}]りには、どんな[前兆{ぜんちょう}]がありますか」。", "4": "そこでイエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[人{ひと}]に[惑{まど}]わされないように[気{き}]をつけなさい。", "5": "[多{おお}]くの[者{もの}]がわたしの[名{な}]を[名{な}]のって[現{あらわ}]れ、[自分{じぶん}]がキリストだと[言{い}]って、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[惑{まど}]わすであろう。", "6": "また、[戦争{せんそう}]と[戦争{せんそう}]のうわさとを[聞{き}]くであろう。[注意{ちゅうい}]していなさい、あわててはいけない。それは[起{おこ}]らねばならないが、まだ[終{おわ}]りではない。", "7": "[民{たみ}]は[民{たみ}]に、[国{くに}]は[国{くに}]に[敵対{てきたい}]して[立{た}]ち[上{あ}]がるであろう。またあちこちに、ききんが[起{おこ}]り、また[地震{じしん}]があるであろう。", "8": "しかし、すべてこれらは[産{う}]みの[苦{くる}]しみの[初{はじ}]めである。", "9": "そのとき[人々{ひとびと}]は、あなたがたを[苦{くる}]しみにあわせ、また[殺{ころ}]すであろう。またあなたがたは、わたしの[名{な}]のゆえにすべての[民{たみ}]に[憎{にく}]まれるであろう。", "10": "そのとき、[多{おお}]くの[人{ひと}]がつまずき、また[互{たがい}]に[裏切{うらぎ}]り、[憎{にく}]み[合{あ}]うであろう。", "11": "また[多{おお}]くのにせ[預言者{よげんしゃ}]が[起{おこ}]って、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[惑{まど}]わすであろう。", "12": "また[不法{ふほう}]がはびこるので、[多{おお}]くの[人{ひと}]の[愛{あい}]が[冷{ひ}]えるであろう。", "13": "しかし、[最後{さいご}]まで[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[者{もの}]は[救{すく}]われる。", "14": "そしてこの[御国{みくに}]の[福音{ふくいん}]は、すべての[民{たみ}]に[対{たい}]してあかしをするために、[全{ぜん}][世界{せかい}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えられるであろう。そしてそれから[最後{さいご}]が[来{く}]るのである。", "15": "[預言者{よげんしゃ}]ダニエルによって[言{い}]われた[荒{あ}]らす[憎{にく}]むべき[者{もの}]が、[聖{せい}]なる[場所{ばしょ}]に[立{た}]つのを[見{み}]たならば([読者{どくしゃ}]よ、[悟{さと}]れ)、", "16": "そのとき、ユダヤにいる[人々{ひとびと}]は[山{やま}]へ[逃{に}]げよ。", "17": "[屋上{おくじょう}]にいる[者{もの}]は、[家{いえ}]からものを[取{と}]り[出{だ}]そうとして[下{した}]におりるな。", "18": "[畑{はたけ}]にいる[者{もの}]は、[上着{うわぎ}]を[取{と}]りにあとへもどるな。", "19": "その[日{ひ}]には、[身重{みおも}]の[女{おんな}]と[乳飲{ちの}]み[子{ご}]をもつ[女{おんな}]とは、[不幸{ふこう}]である。", "20": "あなたがたの[逃{に}]げるのが、[冬{ふゆ}]または[安息日{あんそくにち}]にならないように[祈{いの}]れ。", "21": "その[時{とき}]には、[世{よ}]の[初{はじ}]めから[現在{げんざい}]に[至{いた}]るまで、かつてなく[今後{こんご}]もないような[大{おお}]きな[患難{かんなん}]が[起{おこ}]るからである。", "22": "もしその[期間{きかん}]が[縮{ちぢ}]められないなら、[救{すく}]われる[者{もの}]はひとりもないであろう。しかし、[選民{せんみん}]のためには、その[期間{きかん}]が[縮{ちぢ}]められるであろう。", "23": "そのとき、だれかがあなたがたに『[見{み}]よ、ここにキリストがいる』、また、『あそこにいる』と[言{い}]っても、それを[信{しん}]じるな。", "24": "にせキリストたちや、にせ[預言者{よげんしゃ}]たちが[起{おこ}]って、[大{おお}]いなるしるしと[奇跡{きせき}]とを[行{おこな}]い、できれば、[選民{せんみん}]をも[惑{まど}]わそうとするであろう。", "25": "[見{み}]よ、あなたがたに[前{まえ}]もって[言{い}]っておく。", "26": "だから、[人々{ひとびと}]が『[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[荒野{あらの}]にいる』と[言{い}]っても、[出{で}]て[行{い}]くな。また『[見{み}]よ、へやの[中{なか}]にいる』と[言{い}]っても、[信{しん}]じるな。", "27": "ちょうど、いなずまが[東{ひがし}]から[西{にし}]にひらめき[渡{わた}]るように、[人{ひと}]の[子{こ}]も[現{あらわ}]れるであろう。", "28": "[死体{したい}]のあるところには、はげたかが[集{あつ}]まるものである。", "29": "しかし、その[時{とき}]に[起{おこ}]る[患難{かんなん}]の[後{のち}]、たちまち[日{ひ}]は[暗{くら}]くなり、[月{つき}]はその[光{ひかり}]を[放{はな}]つことをやめ、[星{ほし}]は[空{そら}]から[落{お}]ち、[天体{てんたい}]は[揺{ゆ}]り[動{うご}]かされるであろう。", "30": "そのとき、[人{ひと}]の[子{こ}]のしるしが[天{てん}]に[現{あらわ}]れるであろう。またそのとき、[地{ち}]のすべての[民族{みんぞく}]は[嘆{なげ}]き、そして[力{ちから}]と[大{おお}]いなる[栄光{えいこう}]とをもって、[人{ひと}]の[子{こ}]が[天{てん}]の[雲{くも}]に[乗{の}]って[来{く}]るのを、[人々{ひとびと}]は[見{み}]るであろう。", "31": "また、[彼{かれ}]は[大{おお}]いなるラッパの[音{おと}]と[共{とも}]に[御使{みつかい}]たちをつかわして、[天{てん}]のはてからはてに[至{いた}]るまで、[四方{しほう}]からその[選民{せんみん}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めるであろう。", "32": "いちじくの[木{き}]からこの[譬{たとえ}]を[学{まな}]びなさい。その[枝{えだ}]が[柔{やわ}]らかになり、[葉{は}]が[出{で}]るようになると、[夏{なつ}]の[近{ちか}]いことがわかる。", "33": "そのように、すべてこれらのことを[見{み}]たならば、[人{ひと}]の[子{こ}]が[戸口{とぐち}]まで[近{ちか}]づいていると[知{し}]りなさい。", "34": "よく[聞{き}]いておきなさい。これらの[事{こと}]が、ことごとく[起{おこ}]るまでは、この[時代{じだい}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "35": "[天地{てんち}]は[滅{ほろ}]びるであろう。しかしわたしの[言葉{ことば}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "36": "その[日{ひ}]、その[時{とき}]は、だれも[知{し}]らない。[天{てん}]の[御使{みつかい}]たちも、また[子{こ}]も[知{し}]らない、ただ[父{ちち}]だけが[知{し}]っておられる。", "37": "[人{ひと}]の[子{こ}]の[現{あらわ}]れるのも、ちょうどノアの[時{とき}]のようであろう。", "38": "すなわち、[洪水{こうずい}]の[出{で}]る[前{まえ}]、ノアが[箱舟{はこぶね}]にはいる[日{ひ}]まで、[人々{ひとびと}]は[食{く}]い、[飲{の}]み、めとり、とつぎなどしていた。", "39": "そして[洪水{こうずい}]が[襲{おそ}]ってきて、いっさいのものをさらって[行{い}]くまで、[彼{かれ}]らは[気{き}]がつかなかった。[人{ひと}]の[子{こ}]の[現{あらわ}]れるのも、そのようであろう。", "40": "そのとき、ふたりの[者{もの}]が[畑{はたけ}]にいると、ひとりは[取{と}]り[去{さ}]られ、ひとりは[取{と}]り[残{のこ}]されるであろう。", "41": "ふたりの[女{おんな}]がうすをひいていると、ひとりは[取{と}]り[去{さ}]られ、ひとりは[残{のこ}]されるであろう。", "42": "だから、[目{め}]をさましていなさい。いつの[日{ひ}]にあなたがたの[主{しゅ}]がこられるのか、あなたがたには、わからないからである。", "43": "このことをわきまえているがよい。[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]は、[盗賊{とうぞく}]がいつごろ[来{く}]るかわかっているなら、[目{め}]をさましていて、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[押{お}]し[入{い}]ることを[許{ゆる}]さないであろう。", "44": "だから、あなたがたも[用意{ようい}]をしていなさい。[思{おも}]いがけない[時{とき}]に[人{ひと}]の[子{こ}]が[来{く}]るからである。", "45": "[主人{しゅじん}]がその[家{いえ}]の[僕{しもべ}]たちの[上{うえ}]に[立{た}]てて、[時{とき}]に[応{おう}]じて[食物{しょくもつ}]をそなえさせる[忠実{ちゅうじつ}]な[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[僕{しもべ}]は、いったい、だれであろう。", "46": "[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]ってきたとき、そのようにつとめているのを[見{み}]られる[僕{しもべ}]は、さいわいである。", "47": "よく[言{い}]っておくが、[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]を[立{た}]てて[自分{じぶん}]の[全{ぜん}][財産{ざいさん}]を[管理{かんり}]させるであろう。", "48": "もしそれが[悪{わる}]い[僕{しもべ}]であって、[自分{じぶん}]の[主人{しゅじん}]は[帰{かえ}]りがおそいと[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]い、", "49": "その[僕{しもべ}][仲間{なかま}]をたたきはじめ、また[酒飲{さけの}]み[仲間{なかま}]と[一緒{いっしょ}]に[食{た}]べたり[飲{の}]んだりしているなら、", "50": "その[僕{しもべ}]の[主人{しゅじん}]は[思{おも}]いがけない[日{ひ}]、[気{き}]がつかない[時{とき}]に[帰{かえ}]ってきて、", "51": "[彼{かれ}]を[厳罰{げんばつ}]に[処{しょ}]し、[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちと[同{おな}]じ[目{め}]にあわせるであろう。[彼{かれ}]はそこで[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう。" }, "25": { "1": "そこで[天国{てんごく}]は、十[人{にん}]のおとめがそれぞれあかりを[手{て}]にして、[花婿{はなむこ}]を[迎{むか}]えに[出{で}]て[行{い}]くのに[似{に}]ている。", "2": "その[中{なか}]の五[人{にん}]は[思慮{しりょ}]が[浅{あさ}]く、五[人{にん}]は[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[者{もの}]であった。", "3": "[思慮{しりょ}]の[浅{あさ}]い[者{もの}]たちは、あかりは[持{も}]っていたが、[油{あぶら}]を[用意{ようい}]していなかった。", "4": "しかし、[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[者{もの}]たちは、[自分{じぶん}]たちのあかりと[一緒{いっしょ}]に、[入{い}]れものの[中{なか}]に[油{あぶら}]を[用意{ようい}]していた。", "5": "[花婿{はなむこ}]の[来{く}]るのがおくれたので、[彼{かれ}]らはみな[居眠{いねむ}]りをして、[寝{ね}]てしまった。", "6": "[夜中{よなか}]に、『さあ、[花婿{はなむこ}]だ、[迎{むか}]えに[出{で}]なさい』と[呼{よ}]ぶ[声{こえ}]がした。", "7": "そのとき、おとめたちはみな[起{お}]きて、それぞれあかりを[整{ととの}]えた。", "8": "ところが、[思慮{しりょ}]の[浅{あさ}]い[女{おんな}]たちが、[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[女{おんな}]たちに[言{い}]った、『あなたがたの[油{あぶら}]をわたしたちにわけてください。わたしたちのあかりが[消{き}]えかかっていますから』。", "9": "すると、[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[女{おんな}]たちは[答{こた}]えて[言{い}]った、『わたしたちとあなたがたとに[足{た}]りるだけは、[多分{たぶん}]ないでしょう。[店{みせ}]に[行{い}]って、あなたがたの[分{ふん}]をお[買{か}]いになる[方{ほう}]がよいでしょう』。", "10": "[彼{かれ}]らが[買{か}]いに[出{で}]ているうちに、[花婿{はなむこ}]が[着{つ}]いた。そこで、[用意{ようい}]のできていた[女{おんな}]たちは、[花婿{はなむこ}]と[一緒{いっしょ}]に[婚{こん}][宴{えん}]のへやにはいり、そして[戸{と}]がしめられた。", "11": "そのあとで、ほかのおとめたちもきて、『ご[主人様{しゅじんさま}]、ご[主人様{しゅじんさま}]、どうぞ、あけてください』と[言{い}]った。", "12": "しかし[彼{かれ}]は[答{こた}]えて、『はっきり[言{い}]うが、わたしはあなたがたを[知{し}]らない』と[言{い}]った。", "13": "だから、[目{め}]をさましていなさい。その[日{ひ}]その[時{とき}]が、あなたがたにはわからないからである。", "14": "また[天国{てんごく}]は、ある[人{ひと}]が[旅{たび}]に[出{で}]るとき、その[僕{しもべ}]どもを[呼{よ}]んで、[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]を[預{あづ}]けるようなものである。", "15": "すなわち、それぞれの[能力{のうりょく}]に[応{おう}]じて、ある[者{もの}]には五タラント、ある[者{もの}]には二タラント、ある[者{もの}]には一タラントを[与{あた}]えて、[旅{たび}]に[出{で}]た。", "16": "五タラントを[渡{わた}]された[者{もの}]は、すぐに[行{い}]って、それで[商売{しょうばい}]をして、ほかに五タラントをもうけた。", "17": "二タラントの[者{もの}]も[同様{どうよう}]にして、ほかに二タラントをもうけた。", "18": "しかし、一タラントを[渡{わた}]された[者{もの}]は、[行{い}]って[地{ち}]を[掘{ほ}]り、[主人{しゅじん}]の[金{かね}]を[隠{かく}]しておいた。", "19": "だいぶ[時{とき}]がたってから、これらの[僕{しもべ}]の[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]ってきて、[彼{かれ}]らと[計算{けいさん}]をしはじめた。", "20": "すると五タラントを[渡{わた}]された[者{もの}]が[進{すす}]み[出{で}]て、ほかの五タラントをさし[出{だ}]して[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、あなたはわたしに五タラントをお[預{あづ}]けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに五タラントをもうけました』。", "21": "[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、『[良{よ}]い[忠実{ちゅうじつ}]な[僕{しもべ}]よ、よくやった。あなたはわずかなものに[忠実{ちゅうじつ}]であったから、[多{おお}]くのものを[管理{かんり}]させよう。[主人{しゅじん}]と[一緒{いっしょ}]に[喜{よろこ}]んでくれ』。", "22": "二タラントの[者{もの}]も[進{すす}]み[出{で}]て[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、あなたはわたしに二タラントをお[預{あづ}]けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに二タラントをもうけました』。", "23": "[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、『[良{よ}]い[忠実{ちゅうじつ}]な[僕{しもべ}]よ、よくやった。あなたはわずかなものに[忠実{ちゅうじつ}]であったから、[多{おお}]くのものを[管理{かんり}]させよう。[主人{しゅじん}]と[一緒{いっしょ}]に[喜{よろこ}]んでくれ』。", "24": "一タラントを[渡{わた}]された[者{もの}]も[進{すす}]み[出{で}]て[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、わたしはあなたが、まかない[所{ところ}]から[刈{か}]り、[散{ち}]らさない[所{ところ}]から[集{あつ}]める[酷{こく}]な[人{ひと}]であることを[承知{しょうち}]していました。", "25": "そこで[恐{おそ}]ろしさのあまり、[行{い}]って、あなたのタラントを[地{ち}]の[中{なか}]に[隠{かく}]しておきました。ごらんください。ここにあなたのお[金{かね}]がございます』。", "26": "すると、[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、『[悪{わる}]い[怠惰{たいだ}]な[僕{しもべ}]よ、あなたはわたしが、まかない[所{ところ}]から[刈{か}]り、[散{ち}]らさない[所{ところ}]から[集{あつ}]めることを[知{し}]っているのか。", "27": "それなら、わたしの[金{かね}]を[銀行{ぎんこう}]に[預{あづ}]けておくべきであった。そうしたら、わたしは[帰{かえ}]ってきて、[利子{りし}]と[一緒{いっしょ}]にわたしの[金{かね}]を[返{かえ}]してもらえたであろうに。", "28": "さあ、そのタラントをこの[者{もの}]から[取{と}]りあげて、十タラントを[持{も}]っている[者{もの}]にやりなさい。", "29": "おおよそ、[持{も}]っている[人{ひと}]は[与{あた}]えられて、いよいよ[豊{ゆた}]かになるが、[持{も}]っていない[人{ひと}]は、[持{も}]っているものまでも[取{と}]り[上{あ}]げられるであろう。", "30": "この[役{やく}]に[立{た}]たない[僕{しもべ}]を[外{そと}]の[暗{くら}]い[所{ところ}]に[追{お}]い[出{だ}]すがよい。[彼{かれ}]は、そこで[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう』。", "31": "[人{ひと}]の[子{こ}]が[栄光{えいこう}]の[中{なか}]にすべての[御使{みつかい}]たちを[従{したが}]えて[来{く}]るとき、[彼{かれ}]はその[栄光{えいこう}]の[座{ざ}]につくであろう。", "32": "そして、すべての[国民{こくみん}]をその[前{まえ}]に[集{あつ}]めて、[羊飼{ひつじかい}]が[羊{ひつじ}]とやぎとを[分{わ}]けるように、[彼{かれ}]らをより[分{わ}]け、", "33": "[羊{ひつじ}]を[右{みぎ}]に、やぎを[左{ひだり}]におくであろう。", "34": "そのとき、[王{おう}]は[右{みぎ}]にいる[人々{ひとびと}]に[言{い}]うであろう、『わたしの[父{ちち}]に[祝福{しゅくふく}]された[人{ひと}]たちよ、さあ、[世{よ}]の[初{はじ}]めからあなたがたのために[用意{ようい}]されている[御国{みくに}]を[受{う}]けつぎなさい。", "35": "あなたがたは、わたしが[空腹{くうふく}]のときに[食{た}]べさせ、かわいていたときに[飲{の}]ませ、[旅人{たびびと}]であったときに[宿{やど}]を[貸{か}]し、", "36": "[裸{はだか}]であったときに[着{き}]せ、[病気{びょうき}]のときに[見舞{みま}]い、[獄{ごく}]にいたときに[尋{たず}]ねてくれたからである』。", "37": "そのとき、[正{ただ}]しい[者{もの}]たちは[答{こた}]えて[言{い}]うであろう、『[主{しゅ}]よ、いつ、わたしたちは、あなたが[空腹{くうふく}]であるのを[見{み}]て[食物{しょくもつ}]をめぐみ、かわいているのを[見{み}]て[飲{の}]ませましたか。", "38": "いつあなたが[旅人{たびびと}]であるのを[見{み}]て[宿{やど}]を[貸{か}]し、[裸{はだか}]なのを[見{み}]て[着{き}]せましたか。", "39": "また、いつあなたが[病気{びょうき}]をし、[獄{ごく}]にいるのを[見{み}]て、あなたの[所{ところ}]に[参{まい}]りましたか』。", "40": "すると、[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]うであろう、『あなたがたによく[言{い}]っておく。わたしの[兄弟{きょうだい}]であるこれらの[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりにしたのは、すなわち、わたしにしたのである』。", "41": "それから、[左{ひだり}]にいる[人々{ひとびと}]にも[言{い}]うであろう、『のろわれた[者{もの}]どもよ、わたしを[離{はな}]れて、[悪魔{あくま}]とその[使{つかい}]たちとのために[用意{ようい}]されている[永遠{えいえん}]の[火{ひ}]にはいってしまえ。", "42": "あなたがたは、わたしが[空腹{くうふく}]のときに[食{た}]べさせず、かわいていたときに[飲{の}]ませず、", "43": "[旅人{たびびと}]であったときに[宿{やど}]を[貸{か}]さず、[裸{はだか}]であったときに[着{き}]せず、また[病気{びょうき}]のときや、[獄{ごく}]にいたときに、わたしを[尋{たず}]ねてくれなかったからである』。", "44": "そのとき、[彼{かれ}]らもまた[答{こた}]えて[言{い}]うであろう、『[主{しゅ}]よ、いつ、あなたが[空腹{くうふく}]であり、かわいておられ、[旅人{たびびと}]であり、[裸{はだか}]であり、[病気{びょうき}]であり、[獄{ごく}]におられたのを[見{み}]て、わたしたちはお[世話{せわ}]をしませんでしたか』。", "45": "そのとき、[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]うであろう、『あなたがたによく[言{い}]っておく。これらの[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりにしなかったのは、すなわち、わたしにしなかったのである』。", "46": "そして[彼{かれ}]らは[永遠{えいえん}]の[刑罰{けいばつ}]を[受{う}]け、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]に[入{い}]るであろう」。" }, "26": { "1": "イエスはこれらの[言葉{ことば}]をすべて[語{かた}]り[終{お}]えてから、[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた。", "2": "「あなたがたが[知{し}]っているとおり、ふつかの[後{のち}]には[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]になるが、[人{ひと}]の[子{こ}]は[十字架{じゅうじか}]につけられるために[引{ひ}]き[渡{わた}]される」。", "3": "そのとき、[祭司長{さいしちょう}]たちや[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たちが、カヤパという[大祭司{だいさいし}]の[中庭{なかにわ}]に[集{あつ}]まり、", "4": "[策略{さくりゃく}]をもってイエスを[捕{とら}]えて[殺{ころ}]そうと[相談{そうだん}]した。", "5": "しかし[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[祭{まつり}]の[間{あいだ}]はいけない。[民衆{みんしゅう}]の[中{なか}]に[騒{さわ}]ぎが[起{おこ}]るかも[知{し}]れない」。", "6": "さて、イエスがベタニヤで、らい[病人{びょうにん}]シモンの[家{いえ}]におられたとき、", "7": "ひとりの[女{おんな}]が、[高価{こうか}]な[香油{こうゆ}]が[入{い}]れてある[石膏{せっこう}]のつぼを[持{も}]ってきて、イエスに[近寄{ちかよ}]り、[食事{しょくじ}]の[席{せき}]についておられたイエスの[頭{あたま}]に[香油{こうゆ}]を[注{そそ}]ぎかけた。", "8": "すると、[弟子{でし}]たちはこれを[見{み}]て[憤{いきどお}]って[言{い}]った、「なんのためにこんなむだ[使{づかい}]をするのか。", "9": "それを[高{たか}]く[売{う}]って、[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちに[施{ほどこ}]すことができたのに」。", "10": "イエスはそれを[聞{き}]いて[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「なぜ、[女{おんな}]を[困{こま}]らせるのか。わたしによい[事{こと}]をしてくれたのだ。", "11": "[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちはいつもあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいるが、わたしはいつも[一緒{いっしょ}]にいるわけではない。", "12": "この[女{おんな}]がわたしのからだにこの[香油{こうゆ}]を[注{そそ}]いだのは、わたしの[葬{ほうむ}]りの[用意{ようい}]をするためである。", "13": "よく[聞{き}]きなさい。[全{ぜん}][世界{せかい}]のどこででも、この[福音{ふくいん}]が[宣{の}]べ[伝{つた}]えられる[所{ところ}]では、この[女{おんな}]のした[事{こと}]も[記念{きねん}]として[語{かた}]られるであろう」。", "14": "[時{とき}]に、十二[弟子{でし}]のひとりイスカリオテのユダという[者{もの}]が、[祭司長{さいしちょう}]たちのところに[行{い}]って", "15": "[言{い}]った、「[彼{かれ}]をあなたがたに[引{ひ}]き[渡{わた}]せば、いくらくださいますか」。すると、[彼{かれ}]らは[銀貨{ぎんか}]三十[枚{まい}]を[彼{かれ}]に[支払{しはら}]った。", "16": "その[時{とき}]から、ユダはイエスを[引{ひ}]きわたそうと、[機会{きかい}]をねらっていた。", "17": "さて、[除酵祭{じょこうさい}]の[第{だい}]一[日{にち}]に、[弟子{でし}]たちはイエスのもとにきて[言{い}]った、「[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をなさるために、わたしたちはどこに[用意{ようい}]をしたらよいでしょうか」。", "18": "イエスは[言{い}]われた、「[市内{しない}]にはいり、かねて[話{はな}]してある[人{ひと}]の[所{ところ}]に[行{い}]って[言{い}]いなさい、『[先生{せんせい}]が、わたしの[時{とき}]が[近{ちか}]づいた、あなたの[家{いえ}]で[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[過越{すぎこし}]を[守{まも}]ろうと、[言{い}]っておられます』」。", "19": "[弟子{でし}]たちはイエスが[命{めい}]じられたとおりにして、[過越{すぎこし}]の[用意{ようい}]をした。", "20": "[夕方{ゆうがた}]になって、イエスは十二[弟子{でし}]と[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]の[席{せき}]につかれた。", "21": "そして、[一同{いちどう}]が[食事{しょくじ}]をしているとき[言{い}]われた、「[特{とく}]にあなたがたに[言{い}]っておくが、あなたがたのうちのひとりが、わたしを[裏切{うらぎ}]ろうとしている」。", "22": "[弟子{でし}]たちは[非常{ひじょう}]に[心配{しんぱい}]して、つぎつぎに「[主{しゅ}]よ、まさか、わたしではないでしょう」と[言{い}]い[出{だ}]した。", "23": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしと[一緒{いっしょ}]に[同{おな}]じ[鉢{はち}]に[手{て}]を[入{い}]れている[者{もの}]が、わたしを[裏切{うらぎ}]ろうとしている。", "24": "たしかに[人{ひと}]の[子{こ}]は、[自分{じぶん}]について[書{か}]いてあるとおりに[去{さ}]って[行{い}]く。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]を[裏切{うらぎ}]るその[人{ひと}]は、わざわいである。その[人{ひと}]は[生{うま}]れなかった[方{ほう}]が、[彼{かれ}]のためによかったであろう」。", "25": "イエスを[裏切{うらぎ}]ったユダが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、まさか、わたしではないでしょう」。イエスは[言{い}]われた、「いや、あなただ」。", "26": "[一同{いちどう}]が[食事{しょくじ}]をしているとき、イエスはパンを[取{と}]り、[祝福{しゅくふく}]してこれをさき、[弟子{でし}]たちに[与{あた}]えて[言{い}]われた、「[取{と}]って[食{た}]べよ、これはわたしのからだである」。", "27": "また[杯{さかずき}]を[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]して[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて[言{い}]われた、「みな、この[杯{さかずき}]から[飲{の}]め。", "28": "これは、[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]させるようにと、[多{おお}]くの[人{ひと}]のために[流{なが}]すわたしの[契約{けいやく}]の[血{ち}]である。", "29": "あなたがたに[言{い}]っておく。わたしの[父{ちち}]の[国{くに}]であなたがたと[共{とも}]に、[新{あたら}]しく[飲{の}]むその[日{ひ}]までは、わたしは[今後{こんご}][決{けっ}]して、ぶどうの[実{み}]から[造{つく}]ったものを[飲{の}]むことをしない」。", "30": "[彼{かれ}]らは、さんびを[歌{うた}]った[後{のち}]、オリブ[山{やま}]へ[出{で}]かけて[行{い}]った。", "31": "そのとき、イエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[今夜{こんや}]、あなたがたは[皆{みな}]わたしにつまずくであろう。『わたしは[羊飼{ひつじかい}]を[打{う}]つ。そして、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れは[散{ち}]らされるであろう』と、[書{か}]いてあるからである。", "32": "しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより[先{さき}]にガリラヤへ[行{い}]くであろう」。", "33": "するとペテロはイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「たとい、みんなの[者{もの}]があなたにつまずいても、わたしは[決{けっ}]してつまずきません」。", "34": "イエスは[言{い}]われた、「よくあなたに[言{い}]っておく。[今夜{こんや}]、[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]く[前{まえ}]に、あなたは三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うだろう」。", "35": "ペテロは[言{い}]った、「たといあなたと[一緒{いっしょ}]に[死{し}]なねばならなくなっても、あなたを[知{し}]らないなどとは、[決{けっ}]して[申{もう}]しません」。[弟子{でし}]たちもみな[同{おな}]じように[言{い}]った。", "36": "それから、イエスは[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に、ゲツセマネという[所{ところ}]へ[行{い}]かれた。そして[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「わたしが[向{む}]こうへ[行{い}]って[祈{いの}]っている[間{あいだ}]、ここにすわっていなさい」。", "37": "そしてペテロとゼベダイの[子{こ}]ふたりとを[連{つ}]れて[行{い}]かれたが、[悲{かな}]しみを[催{もよお}]しまた[悩{なや}]みはじめられた。", "38": "そのとき、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしは[悲{かな}]しみのあまり[死{し}]ぬほどである。ここに[待{ま}]っていて、わたしと[一緒{いっしょ}]に[目{め}]をさましていなさい」。", "39": "そして[少{すこ}]し[進{すす}]んで[行{い}]き、うつぶしになり、[祈{いの}]って[言{い}]われた、「わが[父{ちち}]よ、もしできることでしたらどうか、この[杯{さかずき}]をわたしから[過{す}]ぎ[去{さ}]らせてください。しかし、わたしの[思{おも}]いのままにではなく、みこころのままになさって[下{くだ}]さい」。", "40": "それから、[弟子{でし}]たちの[所{ところ}]にきてごらんになると、[彼{かれ}]らが[眠{ねむ}]っていたので、ペテロに[言{い}]われた、「あなたがたはそんなに、ひと[時{とき}]もわたしと[一緒{いっしょ}]に[目{め}]をさましていることが、できなかったのか。", "41": "[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]らないように、[目{め}]をさまして[祈{いの}]っていなさい。[心{こころ}]は[熱{ねっ}]しているが、[肉体{にくたい}]が[弱{よわ}]いのである」。", "42": "また二[度目{どめ}]に[行{い}]って、[祈{いの}]って[言{い}]われた、「わが[父{ちち}]よ、この[杯{さかずき}]を[飲{の}]むほかに[道{みち}]がないのでしたら、どうか、みこころが[行{おこな}]われますように」。", "43": "またきてごらんになると、[彼{かれ}]らはまた[眠{ねむ}]っていた。その[目{め}]が[重{おも}]くなっていたのである。", "44": "それで[彼{かれ}]らをそのままにして、また[行{い}]って、三[度目{どめ}]に[同{おな}]じ[言葉{ことば}]で[祈{いの}]られた。", "45": "それから[弟子{でし}]たちの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってきて、[言{い}]われた、「まだ[眠{ねむ}]っているのか、[休{やす}]んでいるのか。[見{み}]よ、[時{とき}]が[迫{せま}]った。[人{ひと}]の[子{こ}]は[罪人{つみびと}]らの[手{て}]に[渡{わた}]されるのだ。", "46": "[立{た}]て、さあ[行{い}]こう。[見{み}]よ、わたしを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]が[近{ちか}]づいてきた」。", "47": "そして、イエスがまだ[話{はな}]しておられるうちに、そこに、十二[弟子{でし}]のひとりのユダがきた。また[祭司長{さいしちょう}]、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たちから[送{おく}]られた[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]も、[剣{けん}]と[棒{ぼう}]とを[持{も}]って[彼{かれ}]についてきた。", "48": "イエスを[裏切{うらぎ}]った[者{もの}]が、あらかじめ[彼{かれ}]らに、「わたしの[接吻{せっぷん}]する[者{もの}]が、その[人{ひと}]だ。その[人{ひと}]をつかまえろ」と[合図{あいず}]をしておいた。", "49": "[彼{かれ}]はすぐイエスに[近寄{ちかよ}]り、「[先生{せんせい}]、いかがですか」と[言{い}]って、イエスに[接吻{せっぷん}]した。", "50": "しかし、イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[友{とも}]よ、なんのためにきたのか」。このとき、[人々{ひとびと}]が[進{すす}]み[寄{よ}]って、イエスに[手{て}]をかけてつかまえた。", "51": "すると、イエスと[一緒{いっしょ}]にいた[者{もの}]のひとりが、[手{て}]を[伸{の}]ばして[剣{けん}]を[抜{ぬ}]き、そして[大祭司{だいさいし}]の[僕{しもべ}]に[切{き}]りかかって、その[片耳{かたみみ}]を[切{き}]り[落{おと}]した。", "52": "そこで、イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[剣{けん}]をもとの[所{ところ}]におさめなさい。[剣{けん}]をとる[者{もの}]はみな、[剣{けん}]で[滅{ほろ}]びる。", "53": "それとも、わたしが[父{ちち}]に[願{ねが}]って、[天{てん}]の[使{つかい}]たちを十二[軍団{ぐんだん}][以上{いじょう}]も、[今{いま}]つかわしていただくことができないと、あなたは[思{おも}]うのか。", "54": "しかし、それでは、こうならねばならないと[書{か}]いてある[聖書{せいしょ}]の[言葉{ことば}]は、どうして[成就{じょうじゅ}]されようか」。", "55": "そのとき、イエスは[群衆{ぐんしゅう}]に[言{い}]われた、「あなたがたは[強盗{ごうとう}]にむかうように、[剣{けん}]や[棒{ぼう}]を[持{も}]ってわたしを[捕{とら}]えにきたのか。わたしは[毎日{まいにち}]、[宮{みや}]ですわって[教{おし}]えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。", "56": "しかし、すべてこうなったのは、[預言者{よげんしゃ}]たちの[書{か}]いたことが、[成就{じょうじゅ}]するためである」。そのとき、[弟子{でし}]たちは[皆{みな}]イエスを[見捨{みす}]てて[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "57": "さて、イエスをつかまえた[人{ひと}]たちは、[大祭司{だいさいし}]カヤパのところにイエスを[連{つ}]れて[行{い}]った。そこには[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、[長老{ちょうろう}]たちが[集{あつ}]まっていた。", "58": "ペテロは[遠{とお}]くからイエスについて、[大祭司{だいさいし}]の[中庭{なかにわ}]まで[行{い}]き、そのなりゆきを[見{み}]とどけるために、[中{なか}]にはいって[下役{したやく}]どもと[一緒{いっしょ}]にすわっていた。", "59": "さて、[祭司長{さいしちょう}]たちと[全{ぜん}][議会{ぎかい}]とは、イエスを[死刑{しけい}]にするため、イエスに[不利{ふり}]な[偽証{ぎしょう}]を[求{もと}]めようとしていた。", "60": "そこで[多{おお}]くの[偽証者{ぎしょうしゃ}]が[出{で}]てきたが、[証拠{しょうこ}]があがらなかった。しかし、[最後{さいご}]にふたりの[者{もの}]が[出{で}]てきて", "61": "[言{い}]った、「この[人{ひと}]は、わたしは[神{かみ}]の[宮{みや}]を[打{う}]ちこわし、三[日{か}]の[後{のち}]に[建{た}]てることができる、と[言{い}]いました」。", "62": "すると、[大祭司{だいさいし}]が[立{た}]ち[上{あ}]がってイエスに[言{い}]った、「[何{なに}]も[答{こた}]えないのか。これらの[人々{ひとびと}]があなたに[対{たい}]して[不利{ふり}]な[証言{しょうげん}]を[申{もう}]し[立{た}]てているが、どうなのか」。", "63": "しかし、イエスは[黙{だま}]っておられた。そこで[大祭司{だいさいし}]は[言{い}]った、「あなたは[神{かみ}]の[子{こ}]キリストなのかどうか、[生{い}]ける[神{かみ}]に[誓{ちか}]ってわれわれに[答{こた}]えよ」。", "64": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[言{い}]うとおりである。しかし、わたしは[言{い}]っておく。あなたがたは、[間{ま}]もなく、[人{ひと}]の[子{こ}]が[力{ちから}]ある[者{もの}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、[天{てん}]の[雲{くも}]に[乗{の}]って[来{く}]るのを[見{み}]るであろう」。", "65": "すると、[大祭司{だいさいし}]はその[衣{ころも}]を[引{ひ}]き[裂{さ}]いて[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[神{かみ}]を[汚{けが}]した。どうしてこれ[以上{いじょう}]、[証人{しょうにん}]の[必要{ひつよう}]があろう。あなたがたは[今{いま}]このけがし[言{ごと}]を[聞{き}]いた。", "66": "あなたがたの[意見{いけん}]はどうか」。すると、[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[死{し}]に[当{あた}]るものだ」。", "67": "それから、[彼{かれ}]らはイエスの[顔{かお}]につばきをかけて、こぶしで[打{う}]ち、またある[人{ひと}]は[手{て}]のひらでたたいて[言{い}]った、", "68": "「キリストよ、[言{い}]いあててみよ、[打{う}]ったのはだれか」。", "69": "ペテロは[外{そと}]で[中庭{なかにわ}]にすわっていた。するとひとりの[女中{じょちゅう}]が[彼{かれ}]のところにきて、「あなたもあのガリラヤ[人{びと}]イエスと[一緒{いっしょ}]だった」と[言{い}]った。", "70": "するとペテロは、みんなの[前{まえ}]でそれを[打{う}]ち[消{け}]して[言{い}]った、「あなたが[何{なに}]を[言{い}]っているのか、わからない」。", "71": "そう[言{い}]って[入口{いりぐち}]の[方{ほう}]に[出{で}]て[行{い}]くと、ほかの[女中{じょちゅう}]が[彼{かれ}]を[見{み}]て、そこにいる[人々{ひとびと}]にむかって、「この[人{ひと}]はナザレ[人{びと}]イエスと[一緒{いっしょ}]だった」と[言{い}]った。", "72": "そこで[彼{かれ}]は[再{ふたた}]びそれを[打{う}]ち[消{け}]して、「そんな[人{ひと}]は[知{し}]らない」と[誓{ちか}]って[言{い}]った。", "73": "しばらくして、そこに[立{た}]っていた[人々{ひとびと}]が[近寄{ちかよ}]ってきて、ペテロに[言{い}]った、「[確{たし}]かにあなたも[彼{かれ}]らの[仲間{なかま}]だ。[言葉{ことば}]づかいであなたのことがわかる」。", "74": "[彼{かれ}]は「その[人{ひと}]のことは[何{なに}]も[知{し}]らない」と[言{い}]って、[激{はげ}]しく[誓{ちか}]いはじめた。するとすぐ[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]いた。", "75": "ペテロは「[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]く[前{まえ}]に、三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うであろう」と[言{い}]われたイエスの[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]し、[外{そと}]に[出{で}]て[激{はげ}]しく[泣{な}]いた。" }, "27": { "1": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、[祭司長{さいしちょう}]たち、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たち[一同{いちどう}]は、イエスを[殺{ころ}]そうとして[協議{きょうぎ}]をこらした[上{うえ}]、", "2": "イエスを[縛{しば}]って[引{ひ}]き[出{だ}]し、[総督{そうとく}]ピラトに[渡{わた}]した。", "3": "そのとき、イエスを[裏切{うらぎ}]ったユダは、イエスが[罪{つみ}]に[定{さだ}]められたのを[見{み}]て[後悔{こうかい}]し、[銀貨{ぎんか}]三十[枚{まい}]を[祭司長{さいしちょう}]、[長老{ちょうろう}]たちに[返{かえ}]して", "4": "[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]のない[人{ひと}]の[血{ち}]を[売{う}]るようなことをして、[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました」。しかし[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「それは、われわれの[知{し}]ったことか。[自分{じぶん}]で[始末{しまつ}]するがよい」。", "5": "そこで、[彼{かれ}]は[銀貨{ぎんか}]を[聖所{せいじょ}]に[投{な}]げ[込{こ}]んで[出{で}]て[行{い}]き、[首{くび}]をつって[死{し}]んだ。", "6": "[祭司長{さいしちょう}]たちは、その[銀貨{ぎんか}]を[拾{ひろ}]いあげて[言{い}]った、「これは[血{ち}]の[代価{だいか}]だから、[宮{みや}]の[金庫{きんこ}]に[入{い}]れるのはよくない」。", "7": "そこで[彼{かれ}]らは[協議{きょうぎ}]の[上{うえ}]、[外国{がいこく}][人{ひと}]の[墓地{ぼち}]にするために、その[金{かね}]で[陶器{とうき}][師{し}]の[畑{はたけ}]を[買{か}]った。", "8": "そのために、この[畑{はたけ}]は[今日{きょう}]まで[血{ち}]の[畑{はたけ}]と[呼{よ}]ばれている。", "9": "こうして[預言者{よげんしゃ}]エレミヤによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]したのである。すなわち、「[彼{かれ}]らは、[値{ね}]をつけられたもの、すなわち、イスラエルの[子{こ}]らが[値{ね}]をつけたものの[代価{だいか}]、[銀貨{ぎんか}]三十を[取{と}]って、", "10": "[主{しゅ}]がお[命{めい}]じになったように、[陶器{とうき}][師{し}]の[畑{はたけ}]の[代価{だいか}]として、その[金{かね}]を[与{あた}]えた」。", "11": "さて、イエスは[総督{そうとく}]の[前{まえ}]に[立{た}]たれた。すると[総督{そうとく}]はイエスに[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「あなたがユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]であるか」。イエスは「そのとおりである」と[言{い}]われた。", "12": "しかし、[祭司長{さいしちょう}]、[長老{ちょうろう}]たちが[訴{うった}]えている[間{あいだ}]、イエスはひと[言{こと}]もお[答{こた}]えにならなかった。", "13": "するとピラトは[言{い}]った、「あんなにまで[次々{つぎつぎ}]に、あなたに[不利{ふり}]な[証言{しょうげん}]を[立{た}]てているのが、あなたには[聞{きこ}]えないのか」。", "14": "しかし、[総督{そうとく}]が[非常{ひじょう}]に[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]ったほどに、イエスは[何{なに}]を[言{い}]われても、ひと[言{こと}]もお[答{こた}]えにならなかった。", "15": "さて、[祭{まつり}]のたびごとに、[総督{そうとく}]は[群衆{ぐんしゅう}]が[願{ねが}]い[出{で}]る[囚人{しゅうじん}]ひとりを、ゆるしてやる[慣例{かんれい}]になっていた。", "16": "ときに、バラバという[評判{ひょうばん}]の[囚人{しゅうじん}]がいた。", "17": "それで、[彼{かれ}]らが[集{あつ}]まったとき、ピラトは[言{い}]った、「おまえたちは、だれをゆるしてほしいのか。バラバか、それとも、キリストといわれるイエスか」。", "18": "[彼{かれ}]らがイエスを[引{ひ}]きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにはよくわかっていたからである。", "19": "また、ピラトが[裁判{さいばん}]の[席{せき}]についていたとき、その[妻{つま}]が[人{ひと}]を[彼{かれ}]のもとにつかわして、「あの[義人{ぎじん}]には[関係{かんけい}]しないでください。わたしはきょう[夢{ゆめ}]で、あの[人{ひと}]のためにさんざん[苦{くる}]しみましたから」と[言{い}]わせた。", "20": "しかし、[祭司長{さいしちょう}]、[長老{ちょうろう}]たちは、バラバをゆるして、イエスを[殺{ころ}]してもらうようにと、[群衆{ぐんしゅう}]を[説{と}]き[伏{ふ}]せた。", "21": "[総督{そうとく}]は[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]った、「ふたりのうち、どちらをゆるしてほしいのか」。[彼{かれ}]らは「バラバの[方{ほう}]を」と[言{い}]った。", "22": "ピラトは[言{い}]った、「それではキリストといわれるイエスは、どうしたらよいか」。[彼{かれ}]らはいっせいに「[十字架{じゅうじか}]につけよ」と[言{い}]った。", "23": "しかし、ピラトは[言{い}]った、「あの[人{ひと}]は、いったい、どんな[悪事{あくじ}]をしたのか」。すると[彼{かれ}]らはいっそう[激{はげ}]しく[叫{さけ}]んで、「[十字架{じゅうじか}]につけよ」と[言{い}]った。", "24": "ピラトは[手{て}]のつけようがなく、かえって[暴動{ぼうどう}]になりそうなのを[見{み}]て、[水{みず}]を[取{と}]り、[群衆{ぐんしゅう}]の[前{まえ}]で[手{て}]を[洗{あら}]って[言{い}]った、「この[人{ひと}]の[血{ち}]について、わたしには[責任{せきにん}]がない。おまえたちが[自分{じぶん}]で[始末{しまつ}]をするがよい」。", "25": "すると、[民衆{みんしゅう}][全体{ぜんたい}]が[答{こた}]えて[言{い}]った、「その[血{ち}]の[責任{せきにん}]は、われわれとわれわれの[子孫{しそん}]の[上{うえ}]にかかってもよい」。", "26": "そこで、ピラトはバラバをゆるしてやり、イエスをむち[打{う}]ったのち、[十字架{じゅうじか}]につけるために[引{ひ}]きわたした。", "27": "それから[総督{そうとく}]の[兵士{へいし}]たちは、イエスを[官邸{かんてい}]に[連{つ}]れて[行{い}]って、[全{ぜん}][部隊{ぶたい}]をイエスのまわりに[集{あつ}]めた。", "28": "そしてその[上着{うわぎ}]をぬがせて、[赤{あか}]い[外套{がいとう}]を[着{き}]せ、", "29": "また、いばらで[冠{かんむり}]を[編{あ}]んでその[頭{あたま}]にかぶらせ、[右{みぎ}]の[手{て}]には[葦{あし}]の[棒{ぼう}]を[持{も}]たせ、それからその[前{まえ}]にひざまずき、[嘲弄{ちょうろう}]して、「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]、ばんざい」と[言{い}]った。", "30": "また、イエスにつばきをかけ、[葦{あし}]の[棒{ぼう}]を[取{と}]りあげてその[頭{あたま}]をたたいた。", "31": "こうしてイエスを[嘲弄{ちょうろう}]したあげく、[外套{がいとう}]をはぎ[取{と}]って[元{もと}]の[上着{うわぎ}]を[着{き}]せ、それから[十字架{じゅうじか}]につけるために[引{ひ}]き[出{だ}]した。", "32": "[彼{かれ}]らが[出{で}]て[行{い}]くと、シモンという[名{な}]のクレネ[人{びと}]に[出会{であ}]ったので、イエスの[十字架{じゅうじか}]を[無理{むり}]に[負{お}]わせた。", "33": "そして、ゴルゴタ、すなわち、されこうべの[場{ば}]、という[所{ところ}]にきたとき、", "34": "[彼{かれ}]らはにがみをまぜたぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]ませようとしたが、イエスはそれをなめただけで、[飲{の}]もうとされなかった。", "35": "[彼{かれ}]らはイエスを[十字架{じゅうじか}]につけてから、くじを[引{ひ}]いて、その[着物{きもの}]を[分{わ}]け、", "36": "そこにすわってイエスの[番{ばん}]をしていた。", "37": "そしてその[頭{あたま}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]に、「これはユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]イエス」と[書{か}]いた[罪状{ざいじょう}][書{が}]きをかかげた。", "38": "[同時{どうじ}]に、ふたりの[強盗{ごうとう}]がイエスと[一緒{いっしょ}]に、ひとりは[右{みぎ}]に、ひとりは[左{ひだり}]に、[十字架{じゅうじか}]につけられた。", "39": "そこを[通{とお}]りかかった[者{もの}]たちは、[頭{あたま}]を[振{ふ}]りながら、イエスをののしって", "40": "[言{い}]った、「[神殿{しんでん}]を[打{う}]ちこわして三[日{か}]のうちに[建{た}]てる[者{もの}]よ。もし[神{かみ}]の[子{こ}]なら、[自分{じぶん}]を[救{すく}]え。そして[十字架{じゅうじか}]からおりてこい」。", "41": "[祭司長{さいしちょう}]たちも[同{おな}]じように、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、[長老{ちょうろう}]たちと[一緒{いっしょ}]になって、[嘲弄{ちょうろう}]して[言{い}]った、", "42": "「[他人{たにん}]を[救{すく}]ったが、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[救{すく}]うことができない。あれがイスラエルの[王{おう}]なのだ。いま[十字架{じゅうじか}]からおりてみよ。そうしたら[信{しん}]じよう。", "43": "[彼{かれ}]は[神{かみ}]にたよっているが、[神{かみ}]のおぼしめしがあれば、[今{いま}]、[救{すく}]ってもらうがよい。[自分{じぶん}]は[神{かみ}]の[子{こ}]だと[言{い}]っていたのだから」。", "44": "[一緒{いっしょ}]に[十字架{じゅうじか}]につけられた[強盗{ごうとう}]どもまでも、[同{おな}]じようにイエスをののしった。", "45": "さて、[昼{ひる}]の十二[時{じ}]から[地上{ちじょう}]の[全面{ぜんめん}]が[暗{くら}]くなって、三[時{じ}]に[及{およ}]んだ。", "46": "そして三[時{じ}]ごろに、イエスは[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と[言{い}]われた。それは「わが[神{かみ}]、わが[神{かみ}]、どうしてわたしをお[見捨{みす}]てになったのですか」という[意味{いみ}]である。", "47": "すると、そこに[立{た}]っていたある[人々{ひとびと}]が、これを[聞{き}]いて[言{い}]った、「あれはエリヤを[呼{よ}]んでいるのだ」。", "48": "するとすぐ、[彼{かれ}]らのうちのひとりが[走{はし}]り[寄{よ}]って、[海綿{かいめん}]を[取{と}]り、それに[酢{す}]いぶどう[酒{しゅ}]を[含{ふく}]ませて[葦{あし}]の[棒{ぼう}]につけ、イエスに[飲{の}]ませようとした。", "49": "ほかの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「[待{ま}]て、エリヤが[彼{かれ}]を[救{すく}]いに[来{く}]るかどうか、[見{み}]ていよう」。", "50": "イエスはもう[一度{いちど}][大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで、ついに[息{いき}]をひきとられた。", "51": "すると[見{み}]よ、[神殿{しんでん}]の[幕{まく}]が[上{うえ}]から[下{した}]まで[真二{まっぷた}]つに[裂{さ}]けた。また[地震{じしん}]があり、[岩{いわ}]が[裂{さ}]け、", "52": "また[墓{はか}]が[開{あ}]け、[眠{ねむ}]っている[多{おお}]くの[聖徒{せいと}]たちの[死体{したい}]が[生{い}]き[返{かえ}]った。", "53": "そしてイエスの[復活{ふっかつ}]ののち、[墓{はか}]から[出{で}]てきて、[聖{せい}]なる[都{みやこ}]にはいり、[多{おお}]くの[人{ひと}]に[現{あらわ}]れた。", "54": "[百卒長{ひゃくそつちょう}]、および[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]にイエスの[番{ばん}]をしていた[人々{ひとびと}]は、[地震{じしん}]や、いろいろのできごとを[見{み}]て[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れ、「まことに、この[人{ひと}]は[神{かみ}]の[子{こ}]であった」と[言{い}]った。", "55": "また、そこには[遠{とお}]くの[方{ほう}]から[見{み}]ている[女{おんな}]たちも[多{おお}]くいた。[彼{かれ}]らはイエスに[仕{つか}]えて、ガリラヤから[従{したが}]ってきた[人{ひと}]たちであった。", "56": "その[中{なか}]には、マグダラのマリヤ、ヤコブとヨセフとの[母{はは}]マリヤ、またゼベダイの[子{こ}]たちの[母{はは}]がいた。", "57": "[夕方{ゆうがた}]になってから、アリマタヤの[金持{かねもち}]で、ヨセフという[名{な}]の[人{ひと}]がきた。[彼{かれ}]もまたイエスの[弟子{でし}]であった。", "58": "この[人{ひと}]がピラトの[所{ところ}]へ[行{い}]って、イエスのからだの[引取{ひきと}]りかたを[願{ねが}]った。そこで、ピラトはそれを[渡{わた}]すように[命{めい}]じた。", "59": "ヨセフは[死体{したい}]を[受{う}]け[取{と}]って、きれいな[亜麻布{あまぬの}]に[包{つつ}]み、", "60": "[岩{いわ}]を[掘{ほ}]って[造{つく}]った[彼{かれ}]の[新{あたら}]しい[墓{はか}]に[納{おさ}]め、そして[墓{はか}]の[入口{いりぐち}]に[大{おお}]きい[石{いし}]をころがしておいて、[帰{かえ}]った。", "61": "マグダラのマリヤとほかのマリヤとが、[墓{はか}]にむかってそこにすわっていた。", "62": "あくる[日{ひ}]は[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]の[翌日{よくじつ}]であったが、その[日{ひ}]に、[祭司長{さいしちょう}]、パリサイ[人{びと}]たちは、ピラトのもとに[集{あつ}]まって[言{い}]った、", "63": "「[長官{ちょうかん}]、あの[偽{いつわ}]り[者{もの}]がまだ[生{い}]きていたとき、『三[日{か}]の[後{のち}]に[自分{じぶん}]はよみがえる』と[言{い}]ったのを、[思{おも}]い[出{だ}]しました。", "64": "ですから、三[日{か}][目{め}]まで[墓{はか}]の[番{ばん}]をするように、さしずをして[下{くだ}]さい。そうしないと、[弟子{でし}]たちがきて[彼{かれ}]を[盗{ぬす}]み[出{だ}]し、『イエスは[死人{しにん}]の[中{なか}]から、よみがえった』と、[民衆{みんしゅう}]に[言{い}]いふらすかも[知{し}]れません。そうなると、みんなが[前{まえ}]よりも、もっとひどくだまされることになりましょう」。", "65": "ピラトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[番人{ばんにん}]がいるから、[行{い}]ってできる[限{かぎ}]り、[番{ばん}]をさせるがよい」。", "66": "そこで、[彼{かれ}]らは[行{い}]って[石{いし}]に[封印{ふういん}]をし、[番人{ばんにん}]を[置{お}]いて[墓{はか}]の[番{ばん}]をさせた。" }, "28": { "1": "さて、[安息日{あんそくにち}]が[終{おわ}]って、[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]の[明{あ}]け[方{がた}]に、マグダラのマリヤとほかのマリヤとが、[墓{はか}]を[見{み}]にきた。", "2": "すると、[大{おお}]きな[地震{じしん}]が[起{おこ}]った。それは[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、そこにきて[石{いし}]をわきへころがし、その[上{うえ}]にすわったからである。", "3": "その[姿{すがた}]はいなずまのように[輝{かがや}]き、その[衣{ころも}]は[雪{ゆき}]のように[真白{まっしろ}]であった。", "4": "[見張{みは}]りをしていた[人{ひと}]たちは、[恐{おそ}]ろしさの[余{あま}]り[震{ふる}]えあがって、[死人{しにん}]のようになった。", "5": "この[御使{みつかい}]は[女{おんな}]たちにむかって[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはない。あなたがたが[十字架{じゅうじか}]におかかりになったイエスを[捜{さが}]していることは、わたしにわかっているが、", "6": "もうここにはおられない。かねて[言{い}]われたとおりに、よみがえられたのである。さあ、イエスが[納{おさ}]められていた[場所{ばしょ}]をごらんなさい。", "7": "そして、[急{いそ}]いで[行{い}]って、[弟子{でし}]たちにこう[伝{つた}]えなさい、『イエスは[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえられた。[見{み}]よ、あなたがたより[先{さき}]にガリラヤへ[行{い}]かれる。そこでお[会{あ}]いできるであろう』。あなたがたに、これだけ[言{い}]っておく」。", "8": "そこで[女{おんな}]たちは[恐{おそ}]れながらも[大{おお}][喜{よろこ}]びで、[急{いそ}]いで[墓{はか}]を[立{た}]ち[去{さ}]り、[弟子{でし}]たちに[知{し}]らせるために[走{はし}]って[行{い}]った。", "9": "すると、イエスは[彼{かれ}]らに[出会{であ}]って、「[平安{へいあん}]あれ」と[言{い}]われたので、[彼{かれ}]らは[近寄{ちかよ}]りイエスのみ[足{あし}]をいだいて[拝{はい}]した。", "10": "そのとき、イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れることはない。[行{い}]って[兄弟{きょうだい}]たちに、ガリラヤに[行{い}]け、そこでわたしに[会{あ}]えるであろう、と[告{つ}]げなさい」。", "11": "[女{おんな}]たちが[行{おこな}]っている[間{あいだ}]に、[番人{ばんにん}]のうちのある[人々{ひとびと}]が[都{みやこ}]に[帰{かえ}]って、いっさいの[出来事{できごと}]を[祭司長{さいしちょう}]たちに[話{はな}]した。", "12": "[祭司長{さいしちょう}]たちは[長老{ちょうろう}]たちと[集{あつ}]まって[協議{きょうぎ}]をこらし、[兵卒{へいそつ}]たちにたくさんの[金{かね}]を[与{あた}]えて[言{い}]った、", "13": "「『[弟子{でし}]たちが[夜中{よなか}]にきて、われわれの[寝{ね}]ている[間{あいだ}]に[彼{かれ}]を[盗{ぬす}]んだ』と[言{い}]え。", "14": "[万一{まんいち}]このことが[総督{そうとく}]の[耳{みみ}]にはいっても、われわれが[総督{そうとく}]に[説{と}]いて、あなたがたに[迷惑{めいわく}]が[掛{か}]からないようにしよう」。", "15": "そこで、[彼{かれ}]らは[金{かね}]を[受{う}]け[取{と}]って、[教{おし}]えられたとおりにした。そしてこの[話{はなし}]は、[今日{きょう}]に[至{いた}]るまでユダヤ[人{じん}]の[間{あいだ}]にひろまっている。", "16": "さて、十一[人{にん}]の[弟子{でし}]たちはガリラヤに[行{い}]って、イエスが[彼{かれ}]らに[行{い}]くように[命{めい}]じられた[山{やま}]に[登{のぼ}]った。", "17": "そして、イエスに[会{あ}]って[拝{はい}]した。しかし、[疑{うたが}]う[者{もの}]もいた。", "18": "イエスは[彼{かれ}]らに[近{ちか}]づいてきて[言{い}]われた、「わたしは、[天{てん}]においても[地{ち}]においても、いっさいの[権威{けんい}]を[授{さづ}]けられた。", "19": "それゆえに、あなたがたは[行{い}]って、すべての[国民{こくみん}]を[弟子{でし}]として、[父{ちち}]と[子{こ}]と[聖霊{せいれい}]との[名{な}]によって、[彼{かれ}]らにバプテスマを[施{ほどこ}]し、", "20": "あなたがたに[命{めい}]じておいたいっさいのことを[守{まも}]るように[教{おし}]えよ。[見{み}]よ、わたしは[世{よ}]の[終{おわ}]りまで、いつもあなたがたと[共{とも}]にいるのである」。" } }, "mark": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[子{こ}]イエス・キリストの[福音{ふくいん}]のはじめ。", "2": "[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[書{しょ}]に、「[見{み}]よ、わたしは[使{つかい}]をあなたの[先{さき}]につかわし、あなたの[道{みち}]を[整{ととの}]えさせるであろう。", "3": "[荒野{あらの}]で[呼{よ}]ばわる[者{もの}]の[声{こえ}]がする、『[主{しゅ}]の[道{みち}]を[備{そな}]えよ、その[道{みち}][筋{すじ}]をまっすぐにせよ』」と[書{か}]いてあるように、", "4": "バプテスマのヨハネが[荒野{あらの}]に[現{あらわ}]れて、[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]させる[悔改{くいあらた}]めのバプテスマを[宣{の}]べ[伝{つた}]えていた。", "5": "そこで、ユダヤ[全土{ぜんど}]とエルサレムの[全{ぜん}][住民{じゅうみん}]とが、[彼{かれ}]のもとにぞくぞくと[出{で}]て[行{い}]って、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[告白{こくはく}]し、ヨルダン[川{がわ}]でヨハネからバプテスマを[受{う}]けた。", "6": "このヨハネは、らくだの[毛{け}]ごろもを[身{み}]にまとい、[腰{こし}]に[皮{かわ}]の[帯{おび}]をしめ、いなごと[野{の}][蜜{みつ}]とを[食物{しょくもつ}]としていた。", "7": "[彼{かれ}]は[宣{の}]べ[伝{つた}]えて[言{い}]った、「わたしよりも[力{ちから}]のあるかたが、あとからおいでになる。わたしはかがんで、そのくつのひもを[解{と}]く[値{ね}]うちもない。", "8": "わたしは[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けたが、このかたは、[聖霊{せいれい}]によってバプテスマをお[授{さづ}]けになるであろう」。", "9": "そのころ、イエスはガリラヤのナザレから[出{で}]てきて、ヨルダン[川{がわ}]で、ヨハネからバプテスマをお[受{う}]けになった。", "10": "そして、[水{みず}]の[中{なか}]から[上{あ}]がられるとすぐ、[天{てん}]が[裂{さ}]けて、[聖霊{せいれい}]がはとのように[自分{じぶん}]に[下{くだ}]って[来{く}]るのを、ごらんになった。", "11": "すると[天{てん}]から[声{こえ}]があった、「あなたはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう[者{もの}]である」。", "12": "それからすぐに、[御霊{みたま}]がイエスを[荒野{あらの}]に[追{お}]いやった。", "13": "イエスは四十[日{にち}]のあいだ[荒野{あらの}]にいて、サタンの[試{こころ}]みにあわれた。そして[獣{けもの}]もそこにいたが、[御使{みつかい}]たちはイエスに[仕{つか}]えていた。", "14": "ヨハネが[捕{とら}]えられた[後{のち}]、イエスはガリラヤに[行{い}]き、[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えて[言{い}]われた、", "15": "「[時{とき}]は[満{み}]ちた、[神{かみ}]の[国{くに}]は[近{ちか}]づいた。[悔{く}]い[改{あらた}]めて[福音{ふくいん}]を[信{しん}]ぜよ」。", "16": "さて、イエスはガリラヤの[海{うみ}]べを[歩{ある}]いて[行{い}]かれ、シモンとシモンの[兄弟{きょうだい}]アンデレとが、[海{うみ}]で[網{あみ}]を[打{う}]っているのをごらんになった。[彼{かれ}]らは[漁師{りょうし}]であった。", "17": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、[人間{にんげん}]をとる[漁師{りょうし}]にしてあげよう」。", "18": "すると、[彼{かれ}]らはすぐに[網{あみ}]を[捨{す}]てて、イエスに[従{したが}]った。", "19": "また[少{すこ}]し[進{すす}]んで[行{い}]かれると、ゼベダイの[子{こ}]ヤコブとその[兄弟{きょうだい}]ヨハネとが、[舟{ふね}]の[中{なか}]で[網{あみ}]を[繕{つくろ}]っているのをごらんになった。", "20": "そこで、すぐ[彼{かれ}]らをお[招{まね}]きになると、[父{ちち}]ゼベダイを[雇人{やといにん}]たちと[一緒{いっしょ}]に[舟{ふね}]において、イエスのあとについて[行{い}]った。", "21": "それから、[彼{かれ}]らはカペナウムに[行{い}]った。そして[安息日{あんそくにち}]にすぐ、イエスは[会堂{かいどう}]にはいって[教{おし}]えられた。", "22": "[人々{ひとびと}]は、その[教{おしえ}]に[驚{おどろ}]いた。[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちのようにではなく、[権威{けんい}]ある[者{もの}]のように、[教{おし}]えられたからである。", "23": "ちょうどその[時{とき}]、けがれた[霊{れい}]につかれた[者{もの}]が[会堂{かいどう}]にいて、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、", "24": "「ナザレのイエスよ、あなたはわたしたちとなんの[係{かか}]わりがあるのです。わたしたちを[滅{ほろ}]ぼしにこられたのですか。あなたがどなたであるか、わかっています。[神{かみ}]の[聖者{せいじゃ}]です」。", "25": "イエスはこれをしかって、「[黙{だま}]れ、この[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]け」と[言{い}]われた。", "26": "すると、けがれた[霊{れい}]は[彼{かれ}]をひきつけさせ、[大声{おおごえ}]をあげて、その[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]った。", "27": "[人々{ひとびと}]はみな[驚{おどろ}]きのあまり、[互{たがい}]に[論{ろん}]じて[言{い}]った、「これは、いったい[何事{なにごと}]か。[権威{けんい}]ある[新{あたら}]しい[教{おしえ}]だ。けがれた[霊{れい}]にさえ[命{めい}]じられると、[彼{かれ}]らは[従{したが}]うのだ」。", "28": "こうしてイエスのうわさは、たちまちガリラヤの[全{ぜん}][地方{ちほう}]、いたる[所{ところ}]にひろまった。", "29": "それから[会堂{かいどう}]を[出{で}]るとすぐ、ヤコブとヨハネとを[連{つ}]れて、シモンとアンデレとの[家{いえ}]にはいって[行{い}]かれた。", "30": "ところが、シモンのしゅうとめが[熱病{ねつびょう}]で[床{とこ}]についていたので、[人々{ひとびと}]はさっそく、そのことをイエスに[知{し}]らせた。", "31": "イエスは[近寄{ちかよ}]り、その[手{て}]をとって[起{おこ}]されると、[熱{ねつ}]が[引{ひ}]き、[女{おんな}]は[彼{かれ}]らをもてなした。", "32": "[夕暮{ゆうぐれ}]になり[日{ひ}]が[沈{しず}]むと、[人々{ひとびと}]は[病人{びょうにん}]や[悪霊{あくれい}]につかれた[者{もの}]をみな、イエスのところに[連{つ}]れてきた。", "33": "こうして、[町中{まちじゅう}]の[者{もの}]が[戸口{とぐち}]に[集{あつ}]まった。", "34": "イエスは、さまざまの[病{やまい}]をわずらっている[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]をいやし、また[多{おお}]くの[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]された。また、[悪霊{あくれい}]どもに、[物言{ものい}]うことをお[許{ゆる}]しにならなかった。[彼{かれ}]らがイエスを[知{し}]っていたからである。", "35": "[朝{あさ}]はやく、[夜{よる}]の[明{あ}]けるよほど[前{まえ}]に、イエスは[起{お}]きて[寂{さび}]しい[所{ところ}]へ[出{で}]て[行{い}]き、そこで[祈{いの}]っておられた。", "36": "すると、シモンとその[仲間{なかま}]とが、あとを[追{お}]ってきた。", "37": "そしてイエスを[見{み}]つけて、「みんなが、あなたを[捜{さが}]しています」と[言{い}]った。", "38": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「ほかの、[附近{ふきん}]の[町々{まちまち}]にみんなで[行{い}]って、そこでも[教{おしえ}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えよう。わたしはこのために[出{で}]てきたのだから」。", "39": "そして、ガリラヤ[全{ぜん}][地{ち}]を[巡{めぐ}]りあるいて、[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[教{おしえ}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、また[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]された。", "40": "ひとりのらい[病人{びょうにん}]が、イエスのところに[願{ねが}]いにきて、ひざまずいて[言{い}]った、「みこころでしたら、きよめていただけるのですが」。", "41": "イエスは[深{ふか}]くあわれみ、[手{て}]を[伸{の}]ばして[彼{かれ}]にさわり、「そうしてあげよう、きよくなれ」と[言{い}]われた。", "42": "すると、らい[病{びょう}]が[直{ただ}]ちに[去{さ}]って、その[人{ひと}]はきよくなった。", "43": "イエスは[彼{かれ}]をきびしく[戒{いまし}]めて、すぐにそこを[去{さ}]らせ、こう[言{い}]い[聞{き}]かせられた、", "44": "「[何{なに}]も[人{ひと}]に[話{はな}]さないように、[注意{ちゅうい}]しなさい。ただ[行{い}]って、[自分{じぶん}]のからだを[祭司{さいし}]に[見{み}]せ、それから、モーセが[命{めい}]じた[物{もの}]をあなたのきよめのためにささげて、[人々{ひとびと}]に[証明{しょうめい}]しなさい」。", "45": "しかし、[彼{かれ}]は[出{で}]て[行{い}]って、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{おこ}]ったことを[盛{さか}]んに[語{かた}]り、また[言{い}]いひろめはじめたので、イエスはもはや[表立{おもてだ}]っては[町{まち}]に、はいることができなくなり、[外{そと}]の[寂{さび}]しい[所{ところ}]にとどまっておられた。しかし、[人々{ひとびと}]は[方々{ほうぼう}]から、イエスのところにぞくぞくと[集{あつ}]まってきた。" }, "2": { "1": "[幾日{いくにち}]かたって、イエスがまたカペナウムにお[帰{かえ}]りになったとき、[家{いえ}]におられるといううわさが[立{た}]ったので、", "2": "[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]が[集{あつ}]まってきて、もはや[戸口{とぐち}]のあたりまでも、すきまが[無{な}]いほどになった。そして、イエスは[御言{みことば}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]っておられた。", "3": "すると、[人々{ひとびと}]がひとりの[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]を四[人{にん}]の[人{ひと}]に[運{はこ}]ばせて、イエスのところに[連{つ}]れてきた。", "4": "ところが、[群衆{ぐんしゅう}]のために[近寄{ちかよ}]ることができないので、イエスのおられるあたりの[屋根{やね}]をはぎ、[穴{あな}]をあけて、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]を[寝{ね}]かせたまま、[床{とこ}]をつりおろした。", "5": "イエスは[彼{かれ}]らの[信仰{しんこう}]を[見{み}]て、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]に、「[子{こ}]よ、あなたの[罪{つみ}]はゆるされた」と[言{い}]われた。", "6": "ところが、そこに[幾人{いくにん}]かの[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]がすわっていて、[心{こころ}]の[中{なか}]で[論{ろん}]じた、", "7": "「この[人{ひと}]は、なぜあんなことを[言{い}]うのか。それは[神{かみ}]をけがすことだ。[神{かみ}]ひとりのほかに、だれが[罪{つみ}]をゆるすことができるか」。", "8": "イエスは、[彼{かれ}]らが[内心{ないしん}]このように[論{ろん}]じているのを、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]ですぐ[見{み}]ぬいて、「なぜ、あなたがたは[心{こころ}]の[中{なか}]でそんなことを[論{ろん}]じているのか。", "9": "[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]に、あなたの[罪{つみ}]はゆるされた、と[言{い}]うのと、[起{お}]きよ、[床{とこ}]を[取{と}]りあげて[歩{ある}]け、と[言{い}]うのと、どちらがたやすいか。", "10": "しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]は[地上{ちじょう}]で[罪{つみ}]をゆるす[権威{けんい}]をもっていることが、あなたがたにわかるために」と[彼{かれ}]らに[言{い}]い、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]にむかって、", "11": "「あなたに[命{めい}]じる。[起{お}]きよ、[床{とこ}]を[取{と}]りあげて[家{いえ}]に[帰{かえ}]れ」と[言{い}]われた。", "12": "すると[彼{かれ}]は[起{お}]きあがり、すぐに[床{とこ}]を[取{と}]りあげて、みんなの[前{まえ}]を[出{で}]て[行{い}]ったので、[一同{いちどう}]は[大{おお}]いに[驚{おどろ}]き、[神{かみ}]をあがめて、「こんな[事{こと}]は、まだ一[度{ど}]も[見{み}]たことがない」と[言{い}]った。", "13": "イエスはまた[海{うみ}]べに[出{で}]て[行{い}]かれると、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]がみもとに[集{あつ}]まってきたので、[彼{かれ}]らを[教{おし}]えられた。", "14": "また[途中{とちゅう}]で、アルパヨの[子{こ}]レビが[収税所{しゅうぜいしょ}]にすわっているのをごらんになって、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」と[言{い}]われた。すると[彼{かれ}]は[立{た}]ちあがって、イエスに[従{したが}]った。", "15": "それから[彼{かれ}]の[家{いえ}]で、[食事{しょくじ}]の[席{せき}]についておられたときのことである。[多{おお}]くの[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]たちも、イエスや[弟子{でし}]たちと[共{とも}]にその[席{せき}]に[着{つ}]いていた。こんな[人{ひと}]たちが[大{おお}]ぜいいて、イエスに[従{したが}]ってきたのである。", "16": "パリサイ[派{は}]の[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、イエスが[罪人{つみびと}]や[取税人{しゅぜいにん}]たちと[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にしておられるのを[見{み}]て、[弟子{でし}]たちに[言{い}]った、「なぜ、[彼{かれ}]は[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]などと[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にするのか」。", "17": "イエスはこれを[聞{き}]いて[言{い}]われた、「[丈夫{じょうぶ}]な[人{ひと}]には[医者{いしゃ}]はいらない。いるのは[病人{びょうにん}]である。わたしがきたのは、[義人{ぎじん}]を[招{まね}]くためではなく、[罪人{つみびと}]を[招{まね}]くためである」。", "18": "ヨハネの[弟子{でし}]とパリサイ[人{びと}]とは、[断食{だんじき}]をしていた。そこで[人々{ひとびと}]がきて、イエスに[言{い}]った、「ヨハネの[弟子{でし}]たちとパリサイ[人{びと}]の[弟子{でし}]たちとが[断食{だんじき}]をしているのに、あなたの[弟子{でし}]たちは、なぜ[断食{だんじき}]をしないのですか」。", "19": "するとイエスは[言{い}]われた、「[婚礼{こんれい}]の[客{きゃく}]は、[花婿{はなむこ}]が[一緒{いっしょ}]にいるのに、[断食{だんじき}]ができるであろうか。[花婿{はなむこ}]と[一緒{いっしょ}]にいる[間{あいだ}]は、[断食{だんじき}]はできない。", "20": "しかし、[花婿{はなむこ}]が[奪{うば}]い[去{さ}]られる[日{ひ}]が[来{く}]る。その[日{ひ}]には[断食{だんじき}]をするであろう。", "21": "だれも、[真新{まあたら}]しい[布{ぬの}]ぎれを、[古{ふる}]い[着物{きもの}]に[縫{ぬ}]いつけはしない。もしそうすれば、[新{あたら}]しいつぎは[古{ふる}]い[着物{きもの}]を[引{ひ}]き[破{やぶ}]り、そして、[破{やぶ}]れがもっとひどくなる。", "22": "まただれも、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]を[古{ふる}]い[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れはしない。もしそうすれば、ぶどう[酒{しゅ}]は[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]をはり[裂{さ}]き、そして、ぶどう[酒{しゅ}]も[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]もむだになってしまう。〔だから、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は[新{あたら}]しい[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れるべきである〕」。", "23": "ある[安息日{あんそくにち}]に、イエスは[麦畑{むぎばたけ}]の[中{なか}]をとおって[行{い}]かれた。そのとき[弟子{でし}]たちが、[歩{ある}]きながら[穂{ほ}]をつみはじめた。", "24": "すると、パリサイ[人{びと}]たちがイエスに[言{い}]った、「いったい、[彼{かれ}]らはなぜ、[安息日{あんそくにち}]にしてはならぬことをするのですか」。", "25": "そこで[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは、ダビデとその[供{とも}]の[者{もの}]たちとが[食物{しょくもつ}]がなくて[飢{う}]えたとき、ダビデが[何{なに}]をしたか、まだ[読{よ}]んだことがないのか。", "26": "すなわち、[大祭司{だいさいし}]アビアタルの[時{とき}]、[神{かみ}]の[家{いえ}]にはいって、[祭司{さいし}]たちのほか[食{た}]べてはならぬ[供{そな}]えのパンを、[自分{じぶん}]も[食{た}]べ、また[供{とも}]の[者{もの}]たちにも[与{あた}]えたではないか」。", "27": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[安息日{あんそくにち}]は[人{ひと}]のためにあるもので、[人{ひと}]が[安息日{あんそくにち}]のためにあるのではない。", "28": "それだから、[人{ひと}]の[子{こ}]は、[安息日{あんそくにち}]にもまた[主{しゅ}]なのである」。" }, "3": { "1": "イエスがまた[会堂{かいどう}]にはいられると、そこに[片手{かたて}]のなえた[人{ひと}]がいた。", "2": "[人々{ひとびと}]はイエスを[訴{うった}]えようと[思{おも}]って、[安息日{あんそくにち}]にその[人{ひと}]をいやされるかどうかをうかがっていた。", "3": "すると、イエスは[片手{かたて}]のなえたその[人{ひと}]に、「[立{た}]って、[中{なか}]へ[出{で}]てきなさい」と[言{い}]い、", "4": "[人々{ひとびと}]にむかって、「[安息日{あんそくにち}]に[善{ぜん}]を[行{おこな}]うのと[悪{あく}]を[行{おこな}]うのと、[命{いのち}]を[救{すく}]うのと[殺{ころ}]すのと、どちらがよいか」と[言{い}]われた。[彼{かれ}]らは[黙{だま}]っていた。", "5": "イエスは[怒{いか}]りを[含{ふく}]んで[彼{かれ}]らを[見{み}]まわし、その[心{こころ}]のかたくななのを[嘆{なげ}]いて、その[人{ひと}]に「[手{て}]を[伸{の}]ばしなさい」と[言{い}]われた。そこで[手{て}]を[伸{の}]ばすと、その[手{て}]は[元{もと}]どおりになった。", "6": "パリサイ[人{びと}]たちは[出{で}]て[行{い}]って、すぐにヘロデ[党{とう}]の[者{もの}]たちと、なんとかしてイエスを[殺{ころ}]そうと[相談{そうだん}]しはじめた。", "7": "それから、イエスは[弟子{でし}]たちと[共{とも}]に[海{うみ}]べに[退{しりぞ}]かれたが、ガリラヤからきたおびただしい[群衆{ぐんしゅう}]がついて[行{い}]った。またユダヤから、", "8": "エルサレムから、イドマヤから、[更{さら}]にヨルダンの[向{む}]こうから、ツロ、シドンのあたりからも、おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]が、そのなさっていることを[聞{き}]いて、みもとにきた。", "9": "イエスは[群衆{ぐんしゅう}]が[自分{じぶん}]に[押{お}]し[迫{せま}]るのを[避{さ}]けるために、[小舟{こぶね}]を[用意{ようい}]しておけと、[弟子{でし}]たちに[命{めい}]じられた。", "10": "それは、[多{おお}]くの[人{ひと}]をいやされたので、[病苦{びょうく}]に[悩{なや}]む[者{もの}]は[皆{みな}]イエスにさわろうとして、[押{お}]し[寄{よ}]せてきたからである。", "11": "また、けがれた[霊{れい}]どもはイエスを[見{み}]るごとに、みまえにひれ[伏{ふ}]し、[叫{さけ}]んで、「あなたこそ[神{かみ}]の[子{こ}]です」と[言{い}]った。", "12": "イエスは[御{ご}][自身{じしん}]のことを[人{ひと}]にあらわさないようにと、[彼{かれ}]らをきびしく[戒{いまし}]められた。", "13": "さてイエスは[山{やま}]に[登{のぼ}]り、みこころにかなった[者{もの}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せられたので、[彼{かれ}]らはみもとにきた。", "14": "そこで十二[人{にん}]をお[立{た}]てになった。[彼{かれ}]らを[自分{じぶん}]のそばに[置{お}]くためであり、さらに[宣教{せんきょう}]につかわし、", "15": "また[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]す[権威{けんい}]を[持{も}]たせるためであった。", "16": "こうして、この十二[人{にん}]をお[立{た}]てになった。そしてシモンにペテロという[名{な}]をつけ、", "17": "またゼベダイの[子{こ}]ヤコブと、ヤコブの[兄弟{きょうだい}]ヨハネ、[彼{かれ}]らにはボアネルゲ、すなわち、[雷{かみなり}]の[子{こ}]という[名{な}]をつけられた。", "18": "つぎにアンデレ、ピリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、アルパヨの[子{こ}]ヤコブ、タダイ、[熱心{ねっしん}][党{とう}]のシモン、", "19": "それからイスカリオテのユダ。このユダがイエスを[裏切{うらぎ}]ったのである。イエスが[家{いえ}]にはいられると、", "20": "[群衆{ぐんしゅう}]がまた[集{あつ}]まってきたので、[一同{いちどう}]は[食事{しょくじ}]をする[暇{ひま}]もないほどであった。", "21": "[身内{みうち}]の[者{もの}]たちはこの[事{こと}]を[聞{き}]いて、イエスを[取押{とりおさ}]えに[出{で}]てきた。[気{き}]が[狂{くる}]ったと[思{おも}]ったからである。", "22": "また、エルサレムから[下{くだ}]ってきた[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちも、「[彼{かれ}]はベルゼブルにとりつかれている」と[言{い}]い、「[悪霊{あくれい}]どものかしらによって、[悪霊{あくれい}]どもを[追{お}]い[出{だ}]しているのだ」とも[言{い}]った。", "23": "そこでイエスは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、[譬{たとえ}]をもって[言{い}]われた、「どうして、サタンがサタンを[追{お}]い[出{だ}]すことができようか。", "24": "もし[国{くに}]が[内部{ないぶ}]で[分{わか}]れ[争{あらそ}]うなら、その[国{くに}]は[立{た}]ち[行{い}]かない。", "25": "また、もし[家{いえ}]が[内{うち}]わで[分{わか}]れ[争{あらそ}]うなら、その[家{いえ}]は[立{た}]ち[行{い}]かないであろう。", "26": "もしサタンが[内部{ないぶ}]で[対立{たいりつ}]し[分争{ぶんそう}]するなら、[彼{かれ}]は[立{た}]ち[行{い}]けず、[滅{ほろ}]んでしまう。", "27": "だれでも、まず[強{つよ}]い[人{ひと}]を[縛{しば}]りあげなければ、その[人{ひと}]の[家{いえ}]に[押{お}]し[入{い}]って[家財{かざい}]を[奪{うば}]い[取{と}]ることはできない。[縛{しば}]ってからはじめて、その[家{いえ}]を[略奪{りゃくだつ}]することができる。", "28": "よく[言{い}]い[聞{き}]かせておくが、[人{ひと}]の[子{こ}]らには、その[犯{おか}]すすべての[罪{つみ}]も[神{かみ}]をけがす[言葉{ことば}]も、ゆるされる。", "29": "しかし、[聖霊{せいれい}]をけがす[者{もの}]は、いつまでもゆるされず、[永遠{えいえん}]の[罪{つみ}]に[定{さだ}]められる」。", "30": "そう[言{い}]われたのは、[彼{かれ}]らが「イエスはけがれた[霊{れい}]につかれている」と[言{い}]っていたからである。", "31": "さて、イエスの[母{はは}]と[兄弟{きょうだい}]たちとがきて、[外{そと}]に[立{た}]ち、[人{ひと}]をやってイエスを[呼{よ}]ばせた。", "32": "ときに、[群衆{ぐんしゅう}]はイエスを[囲{かこ}]んですわっていたが、「ごらんなさい。あなたの[母上{ははうえ}]と[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]たちが、[外{そと}]であなたを[尋{たず}]ねておられます」と[言{い}]った。", "33": "すると、イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしの[母{はは}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]とは、だれのことか」。", "34": "そして、[自分{じぶん}]をとりかこんで、すわっている[人々{ひとびと}]を[見{み}]まわして、[言{い}]われた、「ごらんなさい、ここにわたしの[母{はは}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]がいる。", "35": "[神{かみ}]のみこころを[行{おこな}]う[者{もの}]はだれでも、わたしの[兄弟{きょうだい}]、また[姉妹{しまい}]、また[母{はは}]なのである」。" }, "4": { "1": "イエスはまたも、[海{うみ}]べで[教{おし}]えはじめられた。おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]がみもとに[集{あつ}]まったので、イエスは[舟{ふね}]に[乗{の}]ってすわったまま、[海上{かいじょう}]におられ、[群衆{ぐんしゅう}]はみな[海{うみ}]に[沿{そ}]って[陸地{りくち}]にいた。", "2": "イエスは[譬{たとえ}]で[多{おお}]くの[事{こと}]を[教{おし}]えられたが、その[教{おしえ}]の[中{なか}]で[彼{かれ}]らにこう[言{い}]われた、", "3": "「[聞{き}]きなさい、[種{たね}]まきが[種{たね}]をまきに[出{で}]て[行{い}]った。", "4": "まいているうちに、[道{みち}]ばたに[落{お}]ちた[種{たね}]があった。すると、[鳥{とり}]がきて[食{た}]べてしまった。", "5": "ほかの[種{たね}]は[土{つち}]の[薄{うす}]い[石地{いしじ}]に[落{お}]ちた。そこは[土{つち}]が[深{ふか}]くないので、すぐ[芽{め}]を[出{だ}]したが、", "6": "[日{ひ}]が[上{のぼ}]ると[焼{や}]けて、[根{ね}]がないために[枯{か}]れてしまった。", "7": "ほかの[種{たね}]はいばらの[中{なか}]に[落{お}]ちた。すると、いばらが[伸{の}]びて、ふさいでしまったので、[実{み}]を[結{むす}]ばなかった。", "8": "ほかの[種{たね}]は[良{よ}]い[地{ち}]に[落{お}]ちた。そしてはえて、[育{そだ}]って、ますます[実{み}]を[結{むす}]び、三十[倍{ばい}]、六十[倍{ばい}]、百[倍{ばい}]にもなった」。", "9": "そして[言{い}]われた、「[聞{き}]く[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい」。", "10": "イエスがひとりになられた[時{とき}]、そばにいた[者{もの}]たちが、十二[弟子{でし}]と[共{とも}]に、これらの[譬{たとえ}]について[尋{たず}]ねた。", "11": "そこでイエスは[言{い}]われた、「あなたがたには[神{かみ}]の[国{くに}]の[奥義{おくぎ}]が[授{さづ}]けられているが、ほかの[者{もの}]たちには、すべてが[譬{たとえ}]で[語{かた}]られる。", "12": "それは『[彼{かれ}]らは[見{み}]るには[見{み}]るが、[認{みと}]めず、[聞{き}]くには[聞{き}]くが、[悟{さと}]らず、[悔{く}]い[改{あらた}]めてゆるされることがない』ためである」。", "13": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたはこの[譬{たとえ}]がわからないのか。それでは、どうしてすべての[譬{たとえ}]がわかるだろうか。", "14": "[種{たね}]まきは[御言{みことば}]をまくのである。", "15": "[道{みち}]ばたに[御言{みことば}]がまかれたとは、こういう[人{ひと}]たちのことである。すなわち、[御言{みことば}]を[聞{き}]くと、すぐにサタンがきて、[彼{かれ}]らの[中{なか}]にまかれた[御言{みことば}]を、[奪{うば}]って[行{い}]くのである。", "16": "[同{おな}]じように、[石地{いしじ}]にまかれたものとは、こういう[人{ひと}]たちのことである。[御言{みことば}]を[聞{き}]くと、すぐに[喜{よろこ}]んで[受{う}]けるが、", "17": "[自分{じぶん}]の[中{なか}]に[根{ね}]がないので、しばらく[続{つづ}]くだけである。そののち、[御言{みことば}]のために[困難{こんなん}]や[迫害{はくがい}]が[起{おこ}]ってくると、すぐつまずいてしまう。", "18": "また、いばらの[中{なか}]にまかれたものとは、こういう[人{ひと}]たちのことである。[御言{みことば}]を[聞{き}]くが、", "19": "[世{よ}]の[心{こころ}]づかいと、[富{とみ}]の[惑{まど}]わしと、その[他{た}]いろいろな[欲{よく}]とがはいってきて、[御言{みことば}]をふさぐので、[実{み}]を[結{むす}]ばなくなる。", "20": "また、[良{よ}]い[地{ち}]にまかれたものとは、こういう[人{ひと}]たちのことである。[御言{みことば}]を[聞{き}]いて[受{う}]けいれ、三十[倍{ばい}]、六十[倍{ばい}]、百[倍{ばい}]の[実{み}]を[結{むす}]ぶのである」。", "21": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「ますの[下{した}]や[寝台{しんだい}]の[下{した}]に[置{お}]くために、あかりを[持{も}]ってくることがあろうか。[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]に[置{お}]くためではないか。", "22": "なんでも、[隠{かく}]されているもので、[現{あらわ}]れないものはなく、[秘密{ひみつ}]にされているもので、[明{あか}]るみに[出{で}]ないものはない。", "23": "[聞{き}]く[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい」。", "24": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[聞{き}]くことがらに[注意{ちゅうい}]しなさい。あなたがたの[量{はか}]るそのはかりで、[自分{じぶん}]にも[量{はか}]り[与{あた}]えられ、その[上{うえ}]になお[増{ま}]し[加{くわ}]えられるであろう。", "25": "だれでも、[持{も}]っている[人{ひと}]は[更{さら}]に[与{あた}]えられ、[持{も}]っていない[人{ひと}]は、[持{も}]っているものまでも[取{と}]り[上{あ}]げられるであろう」。", "26": "また[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[国{くに}]は、ある[人{ひと}]が[地{ち}]に[種{たね}]をまくようなものである。", "27": "[夜昼{よるひる}]、[寝起{ねお}]きしている[間{あいだ}]に、[種{たね}]は[芽{め}]を[出{だ}]して[育{そだ}]って[行{い}]くが、どうしてそうなるのか、その[人{ひと}]は[知{し}]らない。", "28": "[地{ち}]はおのずから[実{み}]を[結{むす}]ばせるもので、[初{はじ}]めに[芽{め}]、つぎに[穂{ほ}]、つぎに[穂{ほ}]の[中{なか}]に[豊{ゆた}]かな[実{み}]ができる。", "29": "[実{み}]がいると、すぐにかまを[入{い}]れる。[刈入{かりい}]れ[時{とき}]がきたからである」。", "30": "また[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[国{くに}]を[何{なに}]に[比{くら}]べようか。また、どんな[譬{たとえ}]で[言{い}]いあらわそうか。", "31": "それは一[粒{つぶ}]のからし[種{たね}]のようなものである。[地{ち}]にまかれる[時{とき}]には、[地上{ちじょう}]のどんな[種{たね}]よりも[小{ちい}]さいが、", "32": "まかれると、[成長{せいちょう}]してどんな[野菜{やさい}]よりも[大{おお}]きくなり、[大{おお}]きな[枝{えだ}]を[張{は}]り、その[陰{かげ}]に[空{そら}]の[鳥{とり}]が[宿{やど}]るほどになる」。", "33": "イエスはこのような[多{おお}]くの[譬{たとえ}]で、[人々{ひとびと}]の[聞{き}]く[力{ちから}]にしたがって、[御言{みことば}]を[語{かた}]られた。", "34": "[譬{たとえ}]によらないでは[語{かた}]られなかったが、[自分{じぶん}]の[弟子{でし}]たちには、ひそかにすべてのことを[解{と}]き[明{あ}]かされた。", "35": "さてその[日{ひ}]、[夕方{ゆうがた}]になると、イエスは[弟子{でし}]たちに、「[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[渡{わた}]ろう」と[言{い}]われた。", "36": "そこで、[彼{かれ}]らは[群衆{ぐんしゅう}]をあとに[残{のこ}]し、イエスが[舟{ふね}]に[乗{の}]っておられるまま、[乗{の}]り[出{だ}]した。ほかの[舟{ふね}]も[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "37": "すると、[激{はげ}]しい[突風{とっぷう}]が[起{おこ}]り、[波{なみ}]が[舟{ふね}]の[中{なか}]に[打{う}]ち[込{こ}]んできて、[舟{ふね}]に[満{み}]ちそうになった。", "38": "ところがイエス[自身{じしん}]は、[舳{とも}]の[方{ほう}]でまくらをして、[眠{ねむ}]っておられた。そこで、[弟子{でし}]たちはイエスをおこして、「[先生{せんせい}]、わたしどもがおぼれ[死{し}]んでも、おかまいにならないのですか」と[言{い}]った。", "39": "イエスは[起{お}]きあがって[風{かぜ}]をしかり、[海{うみ}]にむかって、「[静{しず}]まれ、[黙{だま}]れ」と[言{い}]われると、[風{かぜ}]はやんで、[大{おお}]なぎになった。", "40": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「なぜ、そんなにこわがるのか。どうして[信仰{しんこう}]がないのか」。", "41": "[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れおののいて、[互{たがい}]に[言{い}]った、「いったい、この[方{ほう}]はだれだろう。[風{かぜ}]も[海{うみ}]も[従{したが}]わせるとは」。" }, "5": { "1": "こうして[彼{かれ}]らは[海{うみ}]の[向{む}]こう[岸{ぎし}]、ゲラサ[人{びと}]の[地{ち}]に[着{つ}]いた。", "2": "それから、イエスが[舟{ふね}]からあがられるとすぐに、けがれた[霊{れい}]につかれた[人{ひと}]が[墓場{はかば}]から[出{で}]てきて、イエスに[出会{であ}]った。", "3": "この[人{ひと}]は[墓場{はかば}]をすみかとしており、もはやだれも、[鎖{くさり}]でさえも[彼{かれ}]をつなぎとめて[置{お}]けなかった。", "4": "[彼{かれ}]はたびたび[足{あし}]かせや[鎖{くさり}]でつながれたが、[鎖{くさり}]を[引{ひ}]きちぎり、[足{あし}]かせを[砕{くだ}]くので、だれも[彼{かれ}]を[押{おさ}]えつけることができなかったからである。", "5": "そして、[夜昼{よるひる}]たえまなく[墓場{はかば}]や[山{やま}]で[叫{さけ}]びつづけて、[石{いし}]で[自分{じぶん}]のからだを[傷{きず}]つけていた。", "6": "ところが、この[人{ひと}]がイエスを[遠{とお}]くから[見{み}]て、[走{はし}]り[寄{よ}]って[拝{はい}]し、", "7": "[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「いと[高{たか}]き[神{かみ}]の[子{こ}]イエスよ、あなたはわたしとなんの[係{かか}]わりがあるのです。[神{かみ}]に[誓{ちか}]ってお[願{ねが}]いします。どうぞ、わたしを[苦{くる}]しめないでください」。", "8": "それは、イエスが、「けがれた[霊{れい}]よ、この[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]け」と[言{い}]われたからである。", "9": "また[彼{かれ}]に、「なんという[名前{なまえ}]か」と[尋{たず}]ねられると、「レギオンと[言{い}]います。[大{おお}]ぜいなのですから」と[答{こた}]えた。", "10": "そして、[自分{じぶん}]たちをこの[土地{とち}]から[追{お}]い[出{だ}]さないようにと、しきりに[願{ねが}]いつづけた。", "11": "さて、そこの[山{やま}]の[中腹{ちゅうふく}]に、[豚{ぶた}]の[大群{たいぐん}]が[飼{か}]ってあった。", "12": "[霊{れい}]はイエスに[願{ねが}]って[言{い}]った、「わたしどもを、[豚{ぶた}]にはいらせてください。その[中{なか}]へ[送{おく}]ってください」。", "13": "イエスがお[許{ゆる}]しになったので、けがれた[霊{れい}]どもは[出{で}]て[行{い}]って、[豚{ぶた}]の[中{なか}]へはいり[込{こ}]んだ。すると、その[群{む}]れは二千[匹{ひき}]ばかりであったが、がけから[海{うみ}]へなだれを[打{う}]って[駆{か}]け[下{くだ}]り、[海{うみ}]の[中{なか}]でおぼれ[死{し}]んでしまった。", "14": "[豚{ぶた}]を[飼{か}]う[者{もの}]たちが[逃{に}]げ[出{だ}]して、[町{まち}]や[村{むら}]にふれまわったので、[人々{ひとびと}]は[何事{なにごと}]が[起{おこ}]ったのかと[見{み}]にきた。", "15": "そして、イエスのところにきて、[悪霊{あくれい}]につかれた[人{ひと}]が[着物{きもの}]を[着{き}]て、[正気{しょうき}]になってすわっており、それがレギオンを[宿{やど}]していた[者{もの}]であるのを[見{み}]て、[恐{おそ}]れた。", "16": "また、それを[見{み}]た[人{ひと}]たちは、[悪霊{あくれい}]につかれた[人{ひと}]の[身{み}]に[起{おこ}]った[事{こと}]と[豚{ぶた}]のこととを、[彼{かれ}]らに[話{はな}]して[聞{き}]かせた。", "17": "そこで、[人々{ひとびと}]はイエスに、この[地方{ちほう}]から[出{で}]て[行{い}]っていただきたいと、[頼{たの}]みはじめた。", "18": "イエスが[舟{ふね}]に[乗{の}]ろうとされると、[悪霊{あくれい}]につかれていた[人{ひと}]がお[供{とも}]をしたいと[願{ねが}]い[出{で}]た。", "19": "しかし、イエスはお[許{ゆる}]しにならないで、[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[家族{かぞく}]のもとに[帰{かえ}]って、[主{しゅ}]がどんなに[大{おお}]きなことをしてくださったか、またどんなにあわれんでくださったか、それを[知{し}]らせなさい」。", "20": "そこで、[彼{かれ}]は[立{た}]ち[去{さ}]り、そして[自分{じぶん}]にイエスがしてくださったことを、ことごとくデカポリスの[地方{ちほう}]に[言{い}]いひろめ[出{だ}]したので、[人々{ひとびと}]はみな[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しんだ。", "21": "イエスがまた[舟{ふね}]で[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[渡{わた}]られると、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がみもとに[集{あつ}]まってきた。イエスは[海{うみ}]べにおられた。", "22": "そこへ、[会堂司{かいどうづかさ}]のひとりであるヤイロという[者{もの}]がきて、イエスを[見{み}]かけるとその[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]し、", "23": "しきりに[願{ねが}]って[言{い}]った、「わたしの[幼{おさな}]い[娘{むすめ}]が[死{し}]にかかっています。どうぞ、その[子{こ}]がなおって[助{たす}]かりますように、おいでになって、[手{て}]をおいてやってください」。", "24": "そこで、イエスは[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけられた。[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]もイエスに[押{お}]し[迫{せま}]りながら、ついて[行{い}]った。", "25": "さてここに、十二[年間{ねんかん}]も[長{なが}][血{ち}]をわずらっている[女{おんな}]がいた。", "26": "[多{おお}]くの[医者{いしゃ}]にかかって、さんざん[苦{くる}]しめられ、その[持{も}]ち[物{もの}]をみな[費{ついや}]してしまったが、なんのかいもないばかりか、かえってますます[悪{わる}]くなる[一方{いっぽう}]であった。", "27": "この[女{おんな}]がイエスのことを[聞{き}]いて、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]にまぎれ[込{こ}]み、うしろから、み[衣{ころも}]にさわった。", "28": "それは、せめて、み[衣{ころも}]にでもさわれば、なおしていただけるだろうと、[思{おも}]っていたからである。", "29": "すると、[血{ち}]の[元{もと}]がすぐにかわき、[女{おんな}]は[病気{びょうき}]がなおったことを、その[身{み}]に[感{かん}]じた。", "30": "イエスはすぐ、[自分{じぶん}]の[内{うち}]から[力{ちから}]が[出{で}]て[行{い}]ったことに[気{き}]づかれて、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]で[振{ふ}]り[向{む}]き、「わたしの[着物{きもの}]にさわったのはだれか」と[言{い}]われた。", "31": "そこで[弟子{でし}]たちが[言{い}]った、「ごらんのとおり、[群衆{ぐんしゅう}]があなたに[押{お}]し[迫{せま}]っていますのに、だれがさわったかと、おっしゃるのですか」。", "32": "しかし、イエスはさわった[者{もの}]を[見{み}]つけようとして、[見{み}]まわしておられた。", "33": "その[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{おこ}]ったことを[知{し}]って、[恐{おそ}]れおののきながら[進{すす}]み[出{で}]て、みまえにひれ[伏{ふ}]して、すべてありのままを[申{もう}]し[上{あ}]げた。", "34": "イエスはその[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[娘{むすめ}]よ、あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]ったのです。[安心{あんしん}]して[行{い}]きなさい。すっかりなおって、[達者{たっしゃ}]でいなさい」。", "35": "イエスが、まだ[話{はな}]しておられるうちに、[会堂司{かいどうづかさ}]の[家{いえ}]から[人々{ひとびと}]がきて[言{い}]った、「あなたの[娘{むすめ}]はなくなりました。このうえ、[先生{せんせい}]を[煩{わずら}]わすには[及{およ}]びますまい」。", "36": "イエスはその[話{はな}]している[言葉{ことば}]を[聞{き}]き[流{なが}]して、[会堂司{かいどうづかさ}]に[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れることはない。ただ[信{しん}]じなさい」。", "37": "そしてペテロ、ヤコブ、ヤコブの[兄弟{きょうだい}]ヨハネのほかは、ついて[来{く}]ることを、だれにもお[許{ゆる}]しにならなかった。", "38": "[彼{かれ}]らが[会堂司{かいどうづかさ}]の[家{いえ}]に[着{つ}]くと、イエスは[人々{ひとびと}]が[大声{おおごえ}]で[泣{な}]いたり、[叫{さけ}]んだりして、[騒{さわ}]いでいるのをごらんになり、", "39": "[内{うち}]にはいって、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「なぜ[泣{な}]き[騒{さわ}]いでいるのか。[子供{こども}]は[死{し}]んだのではない。[眠{ねむ}]っているだけである」。", "40": "[人々{ひとびと}]はイエスをあざ[笑{わら}]った。しかし、イエスはみんなの[者{もの}]を[外{そと}]に[出{だ}]し、[子供{こども}]の[父母{ふぼ}]と[供{とも}]の[者{もの}]たちだけを[連{つ}]れて、[子供{こども}]のいる[所{ところ}]にはいって[行{い}]かれた。", "41": "そして[子供{こども}]の[手{て}]を[取{と}]って、「タリタ、クミ」と[言{い}]われた。それは、「[少女{しょうじょ}]よ、さあ、[起{お}]きなさい」という[意味{いみ}]である。", "42": "すると、[少女{しょうじょ}]はすぐに[起{お}]き[上{あ}]がって、[歩{ある}]き[出{だ}]した。十二[歳{さい}]にもなっていたからである。[彼{かれ}]らはたちまち[非常{ひじょう}]な[驚{おどろ}]きに[打{う}]たれた。", "43": "イエスは、だれにもこの[事{こと}]を[知{し}]らすなと、きびしく[彼{かれ}]らに[命{めい}]じ、また、[少女{しょうじょ}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えるようにと[言{い}]われた。" }, "6": { "1": "イエスはそこを[去{さ}]って、[郷里{きょうり}]に[行{い}]かれたが、[弟子{でし}]たちも[従{したが}]って[行{い}]った。", "2": "そして、[安息日{あんそくにち}]になったので、[会堂{かいどう}]で[教{おし}]えはじめられた。それを[聞{き}]いた[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は、[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「この[人{ひと}]は、これらのことをどこで[習{なら}]ってきたのか。また、この[人{ひと}]の[授{さず}]かった[知恵{ちえ}]はどうだろう。このような[力{ちから}]あるわざがその[手{て}]で[行{おこな}]われているのは、どうしてか。", "3": "この[人{ひと}]は[大工{だいく}]ではないか。マリヤのむすこで、ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモンの[兄弟{きょうだい}]ではないか。またその[姉妹{しまい}]たちも、ここにわたしたちと[一緒{いっしょ}]にいるではないか」。こうして[彼{かれ}]らはイエスにつまずいた。", "4": "イエスは[言{い}]われた、「[預言者{よげんしゃ}]は、[自分{じぶん}]の[郷里{きょうり}]、[親族{しんぞく}]、[家{いえ}][以外{いがい}]では、どこででも[敬{うやま}]われないことはない」。", "5": "そして、そこでは[力{ちから}]あるわざを一つもすることができず、ただ[少数{しょうすう}]の[病人{びょうにん}]に[手{て}]をおいていやされただけであった。", "6": "そして、[彼{かれ}]らの[不{ふ}][信仰{しんこう}]を[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しまれた。それからイエスは、[附近{ふきん}]の[村々{むらむら}]を[巡{めぐ}]りあるいて[教{おし}]えられた。", "7": "また十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、ふたりずつつかわすことにして、[彼{かれ}]らにけがれた[霊{れい}]を[制{せい}]する[権威{けんい}]を[与{あた}]え、", "8": "また[旅{たび}]のために、つえ一[本{ぽん}]のほかには[何{なに}]も[持{も}]たないように、パンも、[袋{ぶくろ}]も、[帯{おび}]の[中{なか}]に[銭{ぜに}]も[持{も}]たず、", "9": "ただわらじをはくだけで、[下着{したぎ}]も二[枚{まい}]は[着{き}]ないように[命{めい}]じられた。", "10": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「どこへ[行{い}]っても、[家{いえ}]にはいったなら、その[土地{とち}]を[去{さ}]るまでは、そこにとどまっていなさい。", "11": "また、あなたがたを[迎{むか}]えず、あなたがたの[話{はなし}]を[聞{き}]きもしない[所{ところ}]があったなら、そこから[出{で}]て[行{い}]くとき、[彼{かれ}]らに[対{たい}]する[抗議{こうぎ}]のしるしに、[足{あし}]の[裏{うら}]のちりを[払{はら}]い[落{おと}]しなさい」。", "12": "そこで、[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]って、[悔改{くいあらた}]めを[宣{の}]べ[伝{つた}]え、", "13": "[多{おお}]くの[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]し、[大{おお}]ぜいの[病人{びょうにん}]に[油{あぶら}]をぬっていやした。", "14": "さて、イエスの[名{な}]が[知{し}]れわたって、ヘロデ[王{おう}]の[耳{みみ}]にはいった。ある[人々{ひとびと}]は「バプテスマのヨハネが、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえってきたのだ。それで、あのような[力{ちから}]が[彼{かれ}]のうちに[働{はたら}]いているのだ」と[言{い}]い、", "15": "[他{た}]の[人々{ひとびと}]は「[彼{かれ}]はエリヤだ」と[言{い}]い、また[他{た}]の[人々{ひとびと}]は「[昔{むかし}]の[預言者{よげんしゃ}]のような[預言者{よげんしゃ}]だ」と[言{い}]った。", "16": "ところが、ヘロデはこれを[聞{き}]いて、「わたしが[首{くび}]を[切{き}]ったあのヨハネがよみがえったのだ」と[言{い}]った。", "17": "このヘロデは、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]ピリポの[妻{つま}]ヘロデヤをめとったが、そのことで、[人{ひと}]をつかわし、ヨハネを[捕{とら}]えて[獄{ごく}]につないだ。", "18": "それは、ヨハネがヘロデに、「[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]をめとるのは、よろしくない」と[言{い}]ったからである。", "19": "そこで、ヘロデヤはヨハネを[恨{うら}]み、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っていたが、できないでいた。", "20": "それはヘロデが、ヨハネは[正{ただ}]しくて[聖{せい}]なる[人{ひと}]であることを[知{し}]って、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れ、[彼{かれ}]に[保護{ほご}]を[加{くわ}]え、またその[教{おしえ}]を[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[悩{なや}]みながらも、なお[喜{よろこ}]んで[聞{き}]いていたからである。", "21": "ところが、よい[機会{きかい}]がきた。ヘロデは[自分{じぶん}]の[誕生{たんじょう}][日{ひ}]の[祝{いわい}]に、[高官{こうかん}]や[将校{しょうこう}]やガリラヤの[重立{おもだ}]った[人{ひと}]たちを[招{まね}]いて[宴会{えんかい}]を[催{もよお}]したが、", "22": "そこへ、このヘロデヤの[娘{むすめ}]がはいってきて[舞{まい}]をまい、ヘロデをはじめ[列座{れつざ}]の[人{ひと}]たちを[喜{よろこ}]ばせた。そこで[王{おう}]はこの[少女{しょうじょ}]に「ほしいものはなんでも[言{い}]いなさい。あなたにあげるから」と[言{い}]い、", "23": "さらに「ほしければ、この[国{くに}]の[半分{はんぶん}]でもあげよう」と[誓{ちか}]って[言{い}]った。", "24": "そこで[少女{しょうじょ}]は[座{ざ}]をはずして、[母{はは}]に「[何{なに}]をお[願{ねが}]いしましょうか」と[尋{たず}]ねると、[母{はは}]は「バプテスマのヨハネの[首{くび}]を」と[答{こた}]えた。", "25": "するとすぐ、[少女{しょうじょ}]は[急{いそ}]いで[王{おう}]のところに[行{い}]って[願{ねが}]った、「[今{いま}]すぐに、バプテスマのヨハネの[首{くび}]を[盆{ぼん}]にのせて、それをいただきとうございます」。", "26": "[王{おう}]は[非常{ひじょう}]に[困{こま}]ったが、いったん[誓{ちか}]ったのと、また[列座{れつざ}]の[人{ひと}]たちの[手前{てまえ}]、[少女{しょうじょ}]の[願{ねが}]いを[退{しりぞ}]けることを[好{この}]まなかった。", "27": "そこで、[王{おう}]はすぐに[衛兵{えいへい}]をつかわし、ヨハネの[首{くび}]を[持{も}]って[来{く}]るように[命{めい}]じた。[衛兵{えいへい}]は[出{で}]て[行{い}]き、[獄中{ごくちゅう}]でヨハネの[首{くび}]を[切{き}]り、", "28": "[盆{ぼん}]にのせて[持{も}]ってきて[少女{しょうじょ}]に[与{あた}]え、[少女{しょうじょ}]はそれを[母{はは}]にわたした。", "29": "ヨハネの[弟子{でし}]たちはこのことを[聞{き}]き、その[死体{したい}]を[引{ひ}]き[取{と}]りにきて、[墓{はか}]に[納{おさ}]めた。", "30": "さて、[使徒{しと}]たちはイエスのもとに[集{あつ}]まってきて、[自分{じぶん}]たちがしたことや[教{おし}]えたことを、みな[報告{ほうこく}]した。", "31": "するとイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「さあ、あなたがたは、[人{ひと}]を[避{さ}]けて[寂{さび}]しい[所{ところ}]へ[行{い}]って、しばらく[休{やす}]むがよい」。それは、[出入{でい}]りする[人{ひと}]が[多{おお}]くて、[食事{しょくじ}]をする[暇{ひま}]もなかったからである。", "32": "そこで[彼{かれ}]らは[人{ひと}]を[避{さ}]け、[舟{ふね}]に[乗{の}]って[寂{さび}]しい[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "33": "ところが、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らが[出{で}]かけて[行{い}]くのを[見{み}]、それと[気{き}]づいて、[方々{ほうぼう}]の[町々{まちまち}]からそこへ、一せいに[駆{か}]けつけ、[彼{かれ}]らより[先{さき}]に[着{つ}]いた。", "34": "イエスは[舟{ふね}]から[上{あ}]がって[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]をごらんになり、[飼{か}]う[者{もの}]のない[羊{ひつじ}]のようなその[有様{ありさま}]を[深{ふか}]くあわれんで、いろいろと[教{おし}]えはじめられた。", "35": "ところが、はや[時{とき}]もおそくなったので、[弟子{でし}]たちはイエスのもとにきて[言{い}]った、「ここは[寂{さび}]しい[所{ところ}]でもあり、もう[時{とき}]もおそくなりました。", "36": "みんなを[解散{かいさん}]させ、めいめいで[何{なに}]か[食{た}]べる[物{もの}]を[買{か}]いに、まわりの[部落{ぶらく}]や[村々{むらむら}]へ[行{い}]かせてください」。", "37": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたの[手{て}]で[食物{しょくもつ}]をやりなさい」。[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「わたしたちが二百デナリものパンを[買{か}]ってきて、みんなに[食{た}]べさせるのですか」。", "38": "するとイエスは[言{い}]われた、「パンは[幾{いく}]つあるか。[見{み}]てきなさい」。[彼{かれ}]らは[確{たし}]かめてきて、「五つあります。それに[魚{うお}]が二ひき」と[言{い}]った。", "39": "そこでイエスは、みんなを[組々{くみぐみ}]に[分{わ}]けて、[青草{あおくさ}]の[上{うえ}]にすわらせるように[命{めい}]じられた。", "40": "[人々{ひとびと}]は、あるいは百[人{にん}]ずつ、あるいは五十[人{にん}]ずつ、[列{れつ}]をつくってすわった。", "41": "それから、イエスは五つのパンと二ひきの[魚{うお}]とを[手{て}]に[取{と}]り、[天{てん}]を[仰{あお}]いでそれを[祝福{しゅくふく}]し、パンをさき、[弟子{でし}]たちにわたして[配{くば}]らせ、また、二ひきの[魚{うお}]もみんなにお[分{わ}]けになった。", "42": "みんなの[者{もの}]は[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]した。", "43": "そこで、パンくずや[魚{うお}]の[残{のこ}]りを[集{あつ}]めると、十二のかごにいっぱいになった。", "44": "パンを[食{た}]べた[者{もの}]は[男{おとこ}]五千[人{にん}]であった。", "45": "それからすぐ、イエスは[自分{じぶん}]で[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]させておられる[間{あいだ}]に、しいて[弟子{でし}]たちを[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]ませ、[向{む}]こう[岸{ぎし}]のベツサイダへ[先{さき}]におやりになった。", "46": "そして[群衆{ぐんしゅう}]に[別{わか}]れてから、[祈{いの}]るために[山{やま}]へ[退{しりぞ}]かれた。", "47": "[夕方{ゆうがた}]になったとき、[舟{ふね}]は[海{うみ}]のまん[中{なか}]に[出{で}]ており、イエスだけが[陸地{りくち}]におられた。", "48": "ところが[逆風{ぎゃくふう}]が[吹{ふ}]いていたために、[弟子{でし}]たちがこぎ[悩{なや}]んでいるのをごらんになって、[夜明{よあ}]けの四[時{じ}]ごろ、[海{うみ}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いて[彼{かれ}]らに[近{ちか}]づき、そのそばを[通{とお}]り[過{す}]ぎようとされた。", "49": "[彼{かれ}]らはイエスが[海{うみ}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いておられるのを[見{み}]て、[幽霊{ゆうれい}]だと[思{おも}]い、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ。", "50": "みんなの[者{もの}]がそれを[見{み}]て、おじ[恐{おそ}]れたからである。しかし、イエスはすぐ[彼{かれ}]らに[声{こえ}]をかけ、「しっかりするのだ。わたしである。[恐{おそ}]れることはない」と[言{い}]われた。", "51": "そして、[彼{かれ}]らの[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]まれると、[風{かぜ}]はやんだ。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]の[中{なか}]で、[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]いた。", "52": "[先{さき}]のパンのことを[悟{さと}]らず、その[心{こころ}]が[鈍{にぶ}]くなっていたからである。", "53": "[彼{かれ}]らは[海{うみ}]を[渡{わた}]り、ゲネサレの[地{ち}]に[着{つ}]いて[舟{ふね}]をつないだ。", "54": "そして[舟{ふね}]からあがると、[人々{ひとびと}]はすぐイエスと[知{し}]って、", "55": "その[地方{ちほう}]をあまねく[駆{か}]けめぐり、イエスがおられると[聞{き}]けば、どこへでも[病人{びょうにん}]を[床{とこ}]にのせて[運{はこ}]びはじめた。", "56": "そして、[村{むら}]でも[町{まち}]でも[部落{ぶらく}]でも、イエスがはいって[行{い}]かれる[所{ところ}]では、[病人{びょうにん}]たちをその[広場{ひろば}]におき、せめてその[上着{うわぎ}]のふさにでも、さわらせてやっていただきたいと、お[願{ねが}]いした。そしてさわった[者{もの}]は[皆{みな}]いやされた。" }, "7": { "1": "さて、パリサイ[人{びと}]と、ある[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとが、エルサレムからきて、イエスのもとに[集{あつ}]まった。", "2": "そして[弟子{でし}]たちのうちに、[不浄{ふじょう}]な[手{て}]、すなわち[洗{あら}]わない[手{て}]で、パンを[食{た}]べている[者{もの}]があるのを[見{み}]た。", "3": "もともと、パリサイ[人{びと}]をはじめユダヤ[人{じん}]はみな、[昔{むかし}]の[人{ひと}]の[言伝{いいつた}]えをかたく[守{まも}]って、[念入{ねんい}]りに[手{て}]を[洗{あら}]ってからでないと、[食事{しょくじ}]をしない。", "4": "また[市場{いちば}]から[帰{かえ}]ったときには、[身{み}]を[清{きよ}]めてからでないと、[食事{しょくじ}]をせず、なおそのほかにも、[杯{さかずき}]、[鉢{はち}]、[銅器{どうき}]を[洗{あら}]うことなど、[昔{むかし}]から[受{う}]けついでかたく[守{まも}]っている[事{こと}]が、たくさんあった。", "5": "そこで、パリサイ[人{びと}]と[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとは、イエスに[尋{たず}]ねた、「なぜ、あなたの[弟子{でし}]たちは、[昔{むかし}]の[人{ひと}]の[言伝{いいつた}]えに[従{したが}]って[歩{あゆ}]まないで、[不浄{ふじょう}]な[手{て}]でパンを[食{た}]べるのですか」。", "6": "イエスは[言{い}]われた、「イザヤは、あなたがた[偽善者{ぎぜんしゃ}]について、こう[書{か}]いているが、それは[適切{てきせつ}]な[預言{よげん}]である、『この[民{たみ}]は、[口{くち}]さきではわたしを[敬{うやま}]うが、その[心{こころ}]はわたしから[遠{とお}]く[離{はな}]れている。", "7": "[人間{にんげん}]のいましめを[教{おしえ}]として[教{おし}]え、[無意味{むいみ}]にわたしを[拝{おが}]んでいる』。", "8": "あなたがたは、[神{かみ}]のいましめをさしおいて、[人間{にんげん}]の[言伝{いいつた}]えを[固執{こしつ}]している」。", "9": "また、[言{い}]われた、「あなたがたは、[自分{じぶん}]たちの[言伝{いいつた}]えを[守{まも}]るために、よくも[神{かみ}]のいましめを[捨{す}]てたものだ。", "10": "モーセは[言{い}]ったではないか、『[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え』、また『[父{ちち}]または[母{はは}]をののしる[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[死{し}]に[定{さだ}]められる』と。", "11": "それだのに、あなたがたは、もし[人{ひと}]が[父{ちち}]または[母{はは}]にむかって、あなたに[差上{さしあ}]げるはずのこのものはコルバン、すなわち、[供{そな}]え[物{もの}]ですと[言{い}]えば、それでよいとして、", "12": "その[人{ひと}]は[父母{ふぼ}]に[対{たい}]して、もう[何{なに}]もしないで[済{す}]むのだと[言{い}]っている。", "13": "こうしてあなたがたは、[自分{じぶん}]たちが[受{う}]けついだ[言伝{いいつた}]えによって、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[無{む}]にしている。また、このような[事{こと}]をしばしばおこなっている」。", "14": "それから、イエスは[再{ふたた}]び[群衆{ぐんしゅう}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「あなたがたはみんな、わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]いて[悟{さと}]るがよい。", "15": "すべて[外{そと}]から[人{ひと}]の[中{なか}]にはいって、[人{ひと}]をけがしうるものはない。かえって、[人{ひと}]の[中{なか}]から[出{で}]てくるものが、[人{ひと}]をけがすのである。〔", "16": "[聞{き}]く[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい〕」。", "17": "イエスが[群衆{ぐんしゅう}]を[離{はな}]れて[家{いえ}]にはいられると、[弟子{でし}]たちはこの[譬{たとえ}]について[尋{たず}]ねた。", "18": "すると、[言{い}]われた、「あなたがたも、そんなに[鈍{にぶ}]いのか。すべて、[外{そと}]から[人{ひと}]の[中{なか}]にはいって[来{く}]るものは、[人{ひと}]を[汚{けが}]し[得{え}]ないことが、わからないのか。", "19": "それは[人{ひと}]の[心{こころ}]の[中{なか}]にはいるのではなく、[腹{はら}]の[中{うち}]にはいり、そして、[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]くだけである」。イエスはこのように、どんな[食物{しょくもつ}]でもきよいものとされた。", "20": "さらに[言{い}]われた、「[人{ひと}]から[出{で}]て[来{く}]るもの、それが[人{ひと}]をけがすのである。", "21": "すなわち[内部{ないぶ}]から、[人{ひと}]の[心{こころ}]の[中{なか}]から、[悪{わる}]い[思{おも}]いが[出{で}]て[来{く}]る。[不品行{ふひんこう}]、[盗{ぬす}]み、[殺人{さつじん}]、", "22": "[姦淫{かんいん}]、[貪欲{どんよく}]、[邪悪{じゃあく}]、[欺{あざむ}]き、[好色{こうしょく}]、[妬{ねた}]み、[誹{そし}]り、[高慢{こうまん}]、[愚痴{ぐち}]。", "23": "これらの[悪{あく}]はすべて[内部{ないぶ}]から[出{で}]てきて、[人{ひと}]をけがすのである」。", "24": "さて、イエスは、そこを[立{た}]ち[去{さ}]って、ツロの[地方{ちほう}]に[行{い}]かれた。そして、だれにも[知{し}]れないように、[家{いえ}]の[中{なか}]にはいられたが、[隠{かく}]れていることができなかった。", "25": "そして、けがれた[霊{れい}]につかれた[幼{おさな}]い[娘{むすめ}]をもつ[女{おんな}]が、イエスのことをすぐ[聞{き}]きつけてきて、その[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]した。", "26": "この[女{おんな}]はギリシヤ[人{じん}]で、スロ・フェニキヤの[生{うま}]れであった。そして、[娘{むすめ}]から[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]してくださいとお[願{ねが}]いした。", "27": "イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「まず[子供{こども}]たちに[十分{じゅうぶん}][食{た}]べさすべきである。[子供{こども}]たちのパンを[取{と}]って[小犬{こいぬ}]に[投{な}]げてやるのは、よろしくない」。", "28": "すると、[女{おんな}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、お[言葉{ことば}]どおりです。でも、[食卓{しょくたく}]の[下{した}]にいる[小犬{こいぬ}]も、[子供{こども}]たちのパンくずは、いただきます」。", "29": "そこでイエスは[言{い}]われた、「その[言葉{ことば}]で、じゅうぶんである。お[帰{かえ}]りなさい。[悪霊{あくれい}]は[娘{むすめ}]から[出{で}]てしまった」。", "30": "そこで、[女{おんな}]が[家{いえ}]に[帰{かえ}]ってみると、その[子{こ}]は[床{とこ}]の[上{うえ}]に[寝{ね}]ており、[悪霊{あくれい}]は[出{で}]てしまっていた。", "31": "それから、イエスはまたツロの[地方{ちほう}]を[去{さ}]り、シドンを[経{へ}]てデカポリス[地方{ちほう}]を[通{とお}]りぬけ、ガリラヤの[海{うみ}]べにこられた。", "32": "すると[人々{ひとびと}]は、[耳{みみ}]が[聞{きこ}]えず[口{くち}]のきけない[人{ひと}]を、みもとに[連{つ}]れてきて、[手{て}]を[置{お}]いてやっていただきたいとお[願{ねが}]いした。", "33": "そこで、イエスは[彼{かれ}]ひとりを[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]から[連{つ}]れ[出{だ}]し、その[両{りょう}][耳{みみ}]に[指{ゆび}]をさし[入{い}]れ、それから、つばきでその[舌{した}]を[潤{うるお}]し、", "34": "[天{てん}]を[仰{あお}]いでため[息{いき}]をつき、その[人{ひと}]に「エパタ」と[言{い}]われた。これは「[開{ひら}]けよ」という[意味{いみ}]である。", "35": "すると[彼{かれ}]の[耳{みみ}]が[開{ひら}]け、その[舌{した}]のもつれもすぐ[解{と}]けて、はっきりと[話{はな}]すようになった。", "36": "イエスは、この[事{こと}]をだれにも[言{い}]ってはならぬと、[人々{ひとびと}]に[口止{くちど}]めをされたが、[口止{くちど}]めをすればするほど、かえって、ますます[言{い}]いひろめた。", "37": "[彼{かれ}]らは、ひとかたならず[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「このかたのなさった[事{こと}]は、[何{なに}]もかも、すばらしい。[耳{みみ}]の[聞{きこ}]えない[者{もの}]を[聞{きこ}]えるようにしてやり、[口{くち}]のきけない[者{もの}]をきけるようにしておやりになった」。" }, "8": { "1": "そのころ、また[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が[集{あつ}]まっていたが、[何{なに}]も[食{た}]べるものがなかったので、イエスは[弟子{でし}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、", "2": "「この[群衆{ぐんしゅう}]がかわいそうである。もう三[日間{かかん}]もわたしと[一緒{いっしょ}]にいるのに、[何{なに}]も[食{た}]べるものがない。", "3": "もし、[彼{かれ}]らを[空腹{くうふく}]のまま[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせるなら、[途中{とちゅう}]で[弱{よわ}]り[切{き}]ってしまうであろう。それに、なかには[遠{とお}]くからきている[者{もの}]もある」。", "4": "[弟子{でし}]たちは[答{こた}]えた、「こんな[荒野{あらの}]で、どこからパンを[手{て}]に[入{い}]れて、これらの[人々{ひとびと}]にじゅうぶん[食{た}]べさせることができましょうか」。", "5": "イエスが[弟子{でし}]たちに、「パンはいくつあるか」と[尋{たず}]ねられると、「七つあります」と[答{こた}]えた。", "6": "そこでイエスは[群衆{ぐんしゅう}]に[地{ち}]にすわるように[命{めい}]じられた。そして七つのパンを[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]してこれをさき、[人々{ひとびと}]に[配{くば}]るように[弟子{でし}]たちに[渡{わた}]されると、[弟子{でし}]たちはそれを[群衆{ぐんしゅう}]に[配{くば}]った。", "7": "また[小{ちい}]さい[魚{うお}]が[少{すこ}]しばかりあったので、[祝福{しゅくふく}]して、それをも[人々{ひとびと}]に[配{くば}]るようにと[言{い}]われた。", "8": "[彼{かれ}]らは[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]した。そして[残{のこ}]ったパンくずを[集{あつ}]めると、七かごになった。", "9": "[人々{ひとびと}]の[数{かず}]はおよそ四千[人{にん}]であった。それからイエスは[彼{かれ}]らを[解散{かいさん}]させ、", "10": "すぐ[弟子{でし}]たちと[共{とも}]に[舟{ふね}]に[乗{の}]って、ダルマヌタの[地方{ちほう}]へ[行{い}]かれた。", "11": "パリサイ[人{びと}]たちが[出{で}]てきて、イエスを[試{こころ}]みようとして[議論{ぎろん}]をしかけ、[天{てん}]からのしるしを[求{もと}]めた。", "12": "イエスは、[心{こころ}]の[中{なか}]で[深{ふか}]く[嘆息{たんそく}]して[言{い}]われた、「なぜ、[今{いま}]の[時代{じだい}]はしるしを[求{もと}]めるのだろう。よく[言{い}]い[聞{き}]かせておくが、しるしは[今{いま}]の[時代{じだい}]には[決{けっ}]して[与{あた}]えられない」。", "13": "そして、イエスは[彼{かれ}]らをあとに[残{のこ}]し、また[舟{ふね}]に[乗{の}]って[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[行{い}]かれた。", "14": "[弟子{でし}]たちはパンを[持{も}]って[来{く}]るのを[忘{わす}]れていたので、[舟{ふね}]の[中{なか}]にはパン一つしか[持{も}]ち[合{あ}]わせがなかった。", "15": "そのとき、イエスは[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて、「パリサイ[人{びと}]のパン[種{だね}]とヘロデのパン[種{だね}]とを、よくよく[警戒{けいかい}]せよ」と[言{い}]われた。", "16": "[弟子{でし}]たちは、これは[自分{じぶん}]たちがパンを[持{も}]っていないためであろうと、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]った。", "17": "イエスはそれと[知{し}]って、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「なぜ、パンがないからだと[論{ろん}]じ[合{あ}]っているのか。まだわからないのか、[悟{さと}]らないのか。あなたがたの[心{こころ}]は[鈍{にぶ}]くなっているのか。", "18": "[目{め}]があっても[見{み}]えないのか。[耳{みみ}]があっても[聞{きこ}]えないのか。まだ[思{おも}]い[出{だ}]さないのか。", "19": "五つのパンをさいて五千[人{にん}]に[分{わ}]けたとき、[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めたパンくずは、[幾{いく}]つのかごになったか」。[弟子{でし}]たちは[答{こた}]えた、「十二かごです」。", "20": "「七つのパンを四千[人{にん}]に[分{わ}]けたときには、パンくずを[幾{いく}]つのかごに[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めたか」。「七かごです」と[答{こた}]えた。", "21": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「まだ[悟{さと}]らないのか」。", "22": "そのうちに、[彼{かれ}]らはベツサイダに[着{つ}]いた。すると[人々{ひとびと}]が、ひとりの[盲人{もうじん}]を[連{つ}]れてきて、さわってやっていただきたいとお[願{ねが}]いした。", "23": "イエスはこの[盲人{もうじん}]の[手{て}]をとって、[村{むら}]の[外{そと}]に[連{つ}]れ[出{だ}]し、その[両方{りょうほう}]の[目{め}]につばきをつけ、[両手{りょうて}]を[彼{かれ}]に[当{あ}]てて、「[何{なに}]か[見{み}]えるか」と[尋{たず}]ねられた。", "24": "すると[彼{かれ}]は[顔{かお}]を[上{あ}]げて[言{い}]った、「[人{ひと}]が[見{み}]えます。[木{き}]のように[見{み}]えます。[歩{ある}]いているようです」。", "25": "それから、イエスが[再{ふたた}]び[目{め}]の[上{うえ}]に[両手{りょうて}]を[当{あ}]てられると、[盲人{もうじん}]は[見{み}]つめているうちに、なおってきて、すべてのものがはっきりと[見{み}]えだした。", "26": "そこでイエスは、「[村{むら}]にはいってはいけない」と[言{い}]って、[彼{かれ}]を[家{いえ}]に[帰{かえ}]された。", "27": "さて、イエスは[弟子{でし}]たちとピリポ・カイザリヤの[村々{むらむら}]へ[出{で}]かけられたが、その[途中{とちゅう}]で、[弟子{でし}]たちに[尋{たず}]ねて[言{い}]われた、「[人々{ひとびと}]は、わたしをだれと[言{い}]っているか」。", "28": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて[言{い}]った、「バプテスマのヨハネだと、[言{い}]っています。また、エリヤだと[言{い}]い、また、[預言者{よげんしゃ}]のひとりだと[言{い}]っている[者{もの}]もあります」。", "29": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[尋{たず}]ねられた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと[言{い}]うか」。ペテロが[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたこそキリストです」。", "30": "するとイエスは、[自分{じぶん}]のことをだれにも[言{い}]ってはいけないと、[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]められた。", "31": "それから、[人{ひと}]の[子{こ}]は[必{かなら}]ず[多{おお}]くの[苦{くる}]しみを[受{う}]け、[長老{ちょうろう}]、[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちに[捨{す}]てられ、また[殺{ころ}]され、そして三[日{か}]の[後{のち}]によみがえるべきことを、[彼{かれ}]らに[教{おし}]えはじめ、", "32": "しかもあからさまに、この[事{こと}]を[話{はな}]された。すると、ペテロはイエスをわきへ[引{ひ}]き[寄{よ}]せて、いさめはじめたので、", "33": "イエスは[振{ふ}]り[返{かえ}]って、[弟子{でし}]たちを[見{み}]ながら、ペテロをしかって[言{い}]われた、「サタンよ、[引{ひ}]きさがれ。あなたは[神{かみ}]のことを[思{おも}]わないで、[人{ひと}]のことを[思{おも}]っている」。", "34": "それから[群衆{ぐんしゅう}]を[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「だれでもわたしについてきたいと[思{おも}]うなら、[自分{じぶん}]を[捨{す}]て、[自分{じぶん}]の[十字架{じゅうじか}]を[負{お}]うて、わたしに[従{したが}]ってきなさい。", "35": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]おうと[思{おも}]う[者{もの}]はそれを[失{うしな}]い、わたしのため、また[福音{ふくいん}]のために、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]う[者{もの}]は、それを[救{すく}]うであろう。", "36": "[人{ひと}]が[全{ぜん}][世界{せかい}]をもうけても、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[損{そん}]したら、なんの[得{え}]になろうか。", "37": "また、[人{ひと}]はどんな[代価{だいか}]を[払{はら}]って、その[命{いのち}]を[買{か}]いもどすことができようか。", "38": "[邪悪{じゃあく}]で[罪深{つみぶか}]いこの[時代{じだい}]にあって、わたしとわたしの[言葉{ことば}]とを[恥{は}]じる[者{もの}]に[対{たい}]しては、[人{ひと}]の[子{こ}]もまた、[父{ちち}]の[栄光{えいこう}]のうちに[聖{せい}]なる[御使{みつかい}]たちと[共{とも}]に[来{く}]るときに、その[者{もの}]を[恥{は}]じるであろう」。" }, "9": { "1": "また、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「よく[聞{き}]いておくがよい。[神{かみ}]の[国{くに}]が[力{ちから}]をもって[来{く}]るのを[見{み}]るまでは、[決{けっ}]して[死{し}]を[味{あじ}]わわない[者{もの}]が、ここに[立{た}]っている[者{もの}]の[中{なか}]にいる」。", "2": "[六日{むいか}]の[後{のち}]、イエスは、ただペテロ、ヤコブ、ヨハネだけを[連{つ}]れて、[高{たか}]い[山{やま}]に[登{のぼ}]られた。ところが、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]でイエスの[姿{すがた}]が[変{かわ}]り、", "3": "その[衣{ころも}]は[真白{まっしろ}]く[輝{かがや}]き、どんな[布{ぬの}]さらしでも、それほどに[白{しろ}]くすることはできないくらいになった。", "4": "すると、エリヤがモーセと[共{とも}]に[彼{かれ}]らに[現{あらわ}]れて、イエスと[語{かた}]り[合{あ}]っていた。", "5": "ペテロはイエスにむかって[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。それで、わたしたちは[小屋{こや}]を三つ[建{た}]てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。", "6": "そう[言{い}]ったのは、みんなの[者{もの}]が[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れていたので、ペテロは[何{なに}]を[言{い}]ってよいか、わからなかったからである。", "7": "すると、[雲{くも}]がわき[起{おこ}]って[彼{かれ}]らをおおった。そして、その[雲{くも}]の[中{なか}]から[声{こえ}]があった、「これはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]である。これに[聞{き}]け」。", "8": "[彼{かれ}]らは[急{いそ}]いで[見{み}]まわしたが、もはやだれも[見{み}]えず、ただイエスだけが、[自分{じぶん}]たちと[一緒{いっしょ}]におられた。", "9": "[一同{いちどう}]が[山{やま}]を[下{くだ}]って[来{く}]るとき、イエスは「[人{ひと}]の[子{こ}]が[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえるまでは、いま[見{み}]たことをだれにも[話{はな}]してはならない」と、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられた。", "10": "[彼{かれ}]らはこの[言葉{ことば}]を[心{こころ}]にとめ、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえるとはどういうことかと、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]った。", "11": "そしてイエスに[尋{たず}]ねた、「なぜ、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、エリヤが[先{さき}]に[来{く}]るはずだと[言{い}]っているのですか」。", "12": "イエスは[言{い}]われた、「[確{たし}]かに、エリヤが[先{さき}]にきて、[万事{ばんじ}]を[元{もと}]どおりに[改{あらた}]める。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]について、[彼{かれ}]が[多{おお}]くの[苦{くる}]しみを[受{う}]け、かつ[恥{は}]ずかしめられると、[書{か}]いてあるのはなぜか。", "13": "しかしあなたがたに[言{い}]っておく、エリヤはすでにきたのだ。そして[彼{かれ}]について[書{か}]いてあるように、[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]かってに[彼{かれ}]をあしらった」。", "14": "さて、[彼{かれ}]らがほかの[弟子{でし}]たちの[所{ところ}]にきて[見{み}]ると、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が[弟子{でし}]たちを[取{と}]り[囲{かこ}]み、そして[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが[彼{かれ}]らと[論{ろん}]じ[合{あ}]っていた。", "15": "[群衆{ぐんしゅう}]はみな、すぐイエスを[見{み}]つけて、[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]き、[駆{か}]け[寄{よ}]ってきて、あいさつをした。", "16": "イエスが[彼{かれ}]らに、「あなたがたは[彼{かれ}]らと[何{なに}]を[論{ろん}]じているのか」と[尋{たず}]ねられると、", "17": "[群衆{ぐんしゅう}]のひとりが[答{こた}]えた、「[先生{せんせい}]、おしの[霊{れい}]につかれているわたしのむすこを、こちらに[連{つ}]れて[参{まい}]りました。", "18": "[霊{れい}]がこのむすこにとりつきますと、どこででも[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[倒{たお}]し、それから[彼{かれ}]はあわを[吹{ふ}]き、[歯{は}]をくいしばり、からだをこわばらせてしまいます。それでお[弟子{でし}]たちに、この[霊{れい}]を[追{お}]い[出{だ}]してくださるように[願{ねが}]いましたが、できませんでした」。", "19": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「ああ、なんという[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[時代{じだい}]であろう。いつまで、わたしはあなたがたと[一緒{いっしょ}]におられようか。いつまで、あなたがたに[我慢{がまん}]ができようか。その[子{こ}]をわたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきなさい」。", "20": "そこで[人々{ひとびと}]は、その[子{こ}]をみもとに[連{つ}]れてきた。[霊{れい}]がイエスを[見{み}]るや[否{いな}]や、その[子{こ}]をひきつけさせたので、[子{こ}]は[地{ち}]に[倒{たお}]れ、あわを[吹{ふ}]きながらころげまわった。", "21": "そこで、イエスが[父親{ちちおや}]に「いつごろから、こんなになったのか」と[尋{たず}]ねられると、[父親{ちちおや}]は[答{こた}]えた、「[幼{おさな}]い[時{とき}]からです。", "22": "[霊{れい}]はたびたび、この[子{こ}]を[火{ひ}]の[中{なか}]、[水{みず}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れて、[殺{ころ}]そうとしました。しかしできますれば、わたしどもをあわれんでお[助{たす}]けください」。", "23": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「もしできれば、と[言{い}]うのか。[信{しん}]ずる[者{もの}]には、どんな[事{こと}]でもできる」。", "24": "その[子{こ}]の[父親{ちちおや}]はすぐ[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[信{しん}]じます。[不{ふ}][信仰{しんこう}]なわたしを、お[助{たす}]けください」。", "25": "イエスは[群衆{ぐんしゅう}]が[駆{か}]け[寄{よ}]って[来{く}]るのをごらんになって、けがれた[霊{れい}]をしかって[言{い}]われた、「おしとつんぼの[霊{れい}]よ、わたしがおまえに[命{めい}]じる。この[子{こ}]から[出{で}]て[行{い}]け。二[度{ど}]と、はいって[来{く}]るな」。", "26": "すると[霊{れい}]は[叫{さけ}]び[声{ごえ}]をあげ、[激{はげ}]しく[引{ひ}]きつけさせて[出{で}]て[行{い}]った。その[子{こ}]は[死人{しにん}]のようになったので、[多{おお}]くの[人{ひと}]は、[死{し}]んだのだと[言{い}]った。", "27": "しかし、イエスが[手{て}]を[取{と}]って[起{おこ}]されると、その[子{こ}]は[立{た}]ち[上{あ}]がった。", "28": "[家{いえ}]にはいられたとき、[弟子{でし}]たちはひそかにお[尋{たず}]ねした、「わたしたちは、どうして[霊{れい}]を[追{お}]い[出{だ}]せなかったのですか」。", "29": "すると、イエスは[言{い}]われた、「このたぐいは、[祈{いのり}]によらなければ、どうしても[追{お}]い[出{だ}]すことはできない」。", "30": "それから[彼{かれ}]らはそこを[立{た}]ち[去{さ}]り、ガリラヤをとおって[行{い}]ったが、イエスは[人{ひと}]に[気{き}]づかれるのを[好{この}]まれなかった。", "31": "それは、イエスが[弟子{でし}]たちに[教{おし}]えて、「[人{ひと}]の[子{こ}]は[人々{ひとびと}]の[手{て}]にわたされ、[彼{かれ}]らに[殺{ころ}]され、[殺{ころ}]されてから三[日{か}]の[後{のち}]によみがえるであろう」と[言{い}]っておられたからである。", "32": "しかし、[彼{かれ}]らはイエスの[言{い}]われたことを[悟{さと}]らず、また[尋{たず}]ねるのを[恐{おそ}]れていた。", "33": "それから[彼{かれ}]らはカペナウムにきた。そして[家{いえ}]におられるとき、イエスは[弟子{でし}]たちに[尋{たず}]ねられた、「あなたがたは[途中{とちゅう}]で[何{なに}]を[論{ろん}]じていたのか」。", "34": "[彼{かれ}]らは[黙{だま}]っていた。それは[途中{とちゅう}]で、だれが一ばん[偉{えら}]いかと、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]っていたからである。", "35": "そこで、イエスはすわって十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び、そして[言{い}]われた、「だれでも一ばん[先{さき}]になろうと[思{おも}]うならば、一ばんあとになり、みんなに[仕{つか}]える[者{もの}]とならねばならない」。", "36": "そして、ひとりの[幼{おさ}]な[子{ご}]をとりあげて、[彼{かれ}]らのまん[中{なか}]に[立{た}]たせ、それを[抱{だ}]いて[言{い}]われた。", "37": "「だれでも、このような[幼{おさ}]な[子{ご}]のひとりを、わたしの[名{な}]のゆえに[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのである。そして、わたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのではなく、わたしをおつかわしになったかたを[受{う}]けいれるのである」。", "38": "ヨハネがイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちについてこない[者{もの}]が、あなたの[名{な}]を[使{つか}]って[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しているのを[見{み}]ましたが、その[人{ひと}]はわたしたちについてこなかったので、やめさせました」。", "39": "イエスは[言{い}]われた、「やめさせないがよい。だれでもわたしの[名{な}]で[力{ちから}]あるわざを[行{おこな}]いながら、すぐそのあとで、わたしをそしることはできない。", "40": "わたしたちに[反対{はんたい}]しない[者{もの}]は、わたしたちの[味方{みかた}]である。", "41": "だれでも、キリストについている[者{もの}]だというので、あなたがたに[水{みず}][一杯{いっぱい}]でも[飲{の}]ませてくれるものは、よく[言{い}]っておくが、[決{けっ}]してその[報{むく}]いからもれることはないであろう。", "42": "また、わたしを[信{しん}]じるこれらの[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりをつまずかせる[者{もの}]は、[大{おお}]きなひきうすを[首{くび}]にかけられて[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた[方{ほう}]が、はるかによい。", "43": "もし、あなたの[片手{かたて}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[切{き}]り[捨{す}]てなさい。[両手{りょうて}]がそろったままで[地獄{じごく}]の[消{き}]えない[火{ひ}]の[中{なか}]に[落{お}]ち[込{こ}]むよりは、かたわになって[命{いのち}]に[入{はい}]る[方{ほう}]がよい。〔", "44": "[地獄{じごく}]では、うじがつきず、[火{ひ}]も[消{き}]えることがない。〕", "45": "もし、あなたの[片足{かたあし}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[切{き}]り[捨{す}]てなさい。[両足{りょうあし}]がそろったままで[地獄{じごく}]に[投{な}]げ[入{い}]れられるよりは、[片足{かたあし}]で[命{いのち}]に[入{はい}]る[方{ほう}]がよい。〔", "46": "[地獄{じごく}]では、うじがつきず、[火{ひ}]も[消{き}]えることがない。〕", "47": "もし、あなたの[片目{かため}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]させるなら、それを[抜{ぬ}]き[出{だ}]しなさい。[両{りょう}][眼{がん}]がそろったままで[地獄{じごく}]に[投{な}]げ[入{い}]れられるよりは、[片目{かため}]になって[神{かみ}]の[国{くに}]に[入{はい}]る[方{ほう}]がよい。", "48": "[地獄{じごく}]では、うじがつきず、[火{ひ}]も[消{き}]えることがない。", "49": "[人{ひと}]はすべて[火{ひ}]で[塩{しお}]づけられねばならない。", "50": "[塩{しお}]はよいものである。しかし、もしその[塩{しお}]の[味{あじ}]がぬけたら、[何{なに}]によってその[味{あじ}]が[取{と}]りもどされようか。あなたがた[自身{じしん}]の[内{うち}]に[塩{しお}]を[持{も}]ちなさい。そして、[互{たがい}]に[和{やわ}]らぎなさい」。" }, "10": { "1": "それから、イエスはそこを[去{さ}]って、ユダヤの[地方{ちほう}]とヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]へ[行{い}]かれたが、[群衆{ぐんしゅう}]がまた[寄{よ}]り[集{あつ}]まったので、いつものように、また[教{おし}]えておられた。", "2": "そのとき、パリサイ[人{びと}]たちが[近{ちか}]づいてきて、イエスを[試{こころ}]みようとして[質問{しつもん}]した、「[夫{おっと}]はその[妻{つま}]を[出{だ}]しても[差{さ}]しつかえないでしょうか」。", "3": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「モーセはあなたがたになんと[命{めい}]じたか」。", "4": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「モーセは、[離縁{りえん}][状{じょう}]を[書{か}]いて[妻{つま}]を[出{だ}]すことを[許{ゆる}]しました」。", "5": "そこでイエスは[言{い}]われた、「モーセはあなたがたの[心{こころ}]が、かたくななので、あなたがたのためにこの[定{さだ}]めを[書{か}]いたのである。", "6": "しかし、[天地{てんち}][創造{そうぞう}]の[初{はじ}]めから、『[神{かみ}]は[人{ひと}]を[男{おとこ}]と[女{おんな}]とに[造{つく}]られた。", "7": "それゆえに、[人{ひと}]はその[父母{ふぼ}]を[離{はな}]れ、", "8": "ふたりの[者{もの}]は[一体{いったい}]となるべきである』。[彼{かれ}]らはもはや、ふたりではなく[一体{いったい}]である。", "9": "だから、[神{かみ}]が[合{あ}]わせられたものを、[人{ひと}]は[離{はな}]してはならない」。", "10": "[家{いえ}]にはいってから、[弟子{でし}]たちはまたこのことについて[尋{たず}]ねた。", "11": "そこで、イエスは[言{い}]われた、「だれでも、[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[出{だ}]して[他{た}]の[女{おんな}]をめとる[者{もの}]は、その[妻{つま}]に[対{たい}]して[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うのである。", "12": "また[妻{つま}]が、その[夫{おっと}]と[別{わか}]れて[他{た}]の[男{おとこ}]にとつぐならば、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うのである」。", "13": "イエスにさわっていただくために、[人々{ひとびと}]が[幼{おさ}]な[子{ご}]らをみもとに[連{つ}]れてきた。ところが、[弟子{でし}]たちは[彼{かれ}]らをたしなめた。", "14": "それを[見{み}]てイエスは[憤{いきどお}]り、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[幼{おさ}]な[子{ご}]らをわたしの[所{ところ}]に[来{く}]るままにしておきなさい。[止{と}]めてはならない。[神{かみ}]の[国{くに}]はこのような[者{もの}]の[国{くに}]である。", "15": "よく[聞{き}]いておくがよい。だれでも[幼{おさ}]な[子{ご}]のように[神{かみ}]の[国{くに}]を[受{う}]けいれる[者{もの}]でなければ、そこにはいることは[決{けっ}]してできない」。", "16": "そして[彼{かれ}]らを[抱{いだ}]き、[手{て}]をその[上{うえ}]において[祝福{しゅくふく}]された。", "17": "イエスが[道{みち}]に[出{で}]て[行{い}]かれると、ひとりの[人{ひと}]が[走{はし}]り[寄{よ}]り、みまえにひざまずいて[尋{たず}]ねた、「よき[師{し}]よ、[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]を[受{う}]けるために、[何{なに}]をしたらよいでしょうか」。", "18": "イエスは[言{い}]われた、「なぜわたしをよき[者{もの}]と[言{い}]うのか。[神{かみ}]ひとりのほかによい[者{もの}]はいない。", "19": "いましめはあなたの[知{し}]っているとおりである。『[殺{ころ}]すな、[姦淫{かんいん}]するな、[盗{ぬす}]むな、[偽証{ぎしょう}]を[立{た}]てるな。[欺{あざむ}]き[取{と}]るな。[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え』」。", "20": "すると、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、それらの[事{こと}]はみな、[小{ちい}]さい[時{とき}]から[守{まも}]っております」。", "21": "イエスは[彼{かれ}]に[目{め}]をとめ、いつくしんで[言{い}]われた、「あなたに[足{た}]りないことが一つある。[帰{かえ}]って、[持{も}]っているものをみな[売{う}]り[払{はら}]って、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]に[施{ほどこ}]しなさい。そうすれば、[天{てん}]に[宝{たから}]を[持{も}]つようになろう。そして、わたしに[従{したが}]ってきなさい」。", "22": "すると、[彼{かれ}]はこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[顔{かお}]を[曇{くも}]らせ、[悲{かな}]しみながら[立{た}]ち[去{さ}]った。たくさんの[資産{しさん}]を[持{も}]っていたからである。", "23": "それから、イエスは[見{み}]まわして、[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[財産{ざいさん}]のある[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるのは、なんとむずかしいことであろう」。", "24": "[弟子{でし}]たちはこの[言葉{ことば}]に[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しんだ。イエスは[更{さら}]に[言{い}]われた、「[子{こ}]たちよ、[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるのは、なんとむずかしいことであろう。", "25": "[富{と}]んでいる[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるよりは、らくだが[針{はり}]の[穴{あな}]を[通{とお}]る[方{ほう}]が、もっとやさしい」。", "26": "すると[彼{かれ}]らはますます[驚{おどろ}]いて、[互{たがい}]に[言{い}]った、「それでは、だれが[救{すく}]われることができるのだろう」。", "27": "イエスは[彼{かれ}]らを[見{み}]つめて[言{い}]われた、「[人{ひと}]にはできないが、[神{かみ}]にはできる。[神{かみ}]はなんでもできるからである」。", "28": "ペテロがイエスに[言{い}]い[出{だ}]した、「ごらんなさい、わたしたちはいっさいを[捨{す}]てて、あなたに[従{したが}]って[参{まい}]りました」。", "29": "イエスは[言{い}]われた、「よく[聞{き}]いておくがよい。だれでもわたしのために、また[福音{ふくいん}]のために、[家{いえ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]、[母{はは}]、[父{ちち}]、[子{こ}]、もしくは[畑{はたけ}]を[捨{す}]てた[者{もの}]は、", "30": "[必{かなら}]ずその百[倍{ばい}]を[受{う}]ける。すなわち、[今{いま}]この[時代{じだい}]では[家{いえ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]、[母{はは}]、[子{こ}]および[畑{はたけ}]を[迫害{はくがい}]と[共{とも}]に[受{う}]け、また、きたるべき[世{よ}]では[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]を[受{う}]ける。", "31": "しかし、[多{おお}]くの[先{さき}]の[者{もの}]はあとになり、あとの[者{もの}]は[先{さき}]になるであろう」。", "32": "さて、[一同{いちどう}]はエルサレムへ[上{のぼ}]る[途上{とじょう}]にあったが、イエスが[先頭{せんとう}]に[立{た}]って[行{い}]かれたので、[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しみ、[従{したが}]う[者{もの}]たちは[恐{おそ}]れた。するとイエスはまた十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{おこ}]ろうとすることについて[語{かた}]りはじめられた、", "33": "「[見{み}]よ、わたしたちはエルサレムへ[上{のぼ}]って[行{い}]くが、[人{ひと}]の[子{こ}]は[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちの[手{て}]に[引{ひ}]きわたされる。そして[彼{かれ}]らは[死刑{しけい}]を[宣告{せんこく}]した[上{うえ}]、[彼{かれ}]を[異邦人{いほうじん}]に[引{ひ}]きわたすであろう。", "34": "また[彼{かれ}]をあざけり、つばきをかけ、むち[打{う}]ち、ついに[殺{ころ}]してしまう。そして[彼{かれ}]は三[日{か}]の[後{のち}]によみがえるであろう」。", "35": "さて、ゼベダイの[子{こ}]のヤコブとヨハネとがイエスのもとにきて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちがお[頼{たの}]みすることは、なんでもかなえてくださるようにお[願{ねが}]いします」。", "36": "イエスは[彼{かれ}]らに「[何{なに}]をしてほしいと、[願{ねが}]うのか」と[言{い}]われた。", "37": "すると[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[栄光{えいこう}]をお[受{う}]けになるとき、ひとりをあなたの[右{みぎ}]に、ひとりを[左{ひだり}]にすわるようにしてください」。", "38": "イエスは[言{い}]われた、「あなたがたは[自分{じぶん}]が[何{なに}]を[求{もと}]めているのか、わかっていない。あなたがたは、わたしが[飲{の}]む[杯{さかずき}]を[飲{の}]み、わたしが[受{う}]けるバプテスマを[受{う}]けることができるか」。", "39": "[彼{かれ}]らは「できます」と[答{こた}]えた。するとイエスは[言{い}]われた、「あなたがたは、わたしが[飲{の}]む[杯{さかずき}]を[飲{の}]み、わたしが[受{う}]けるバプテスマを[受{う}]けるであろう。", "40": "しかし、わたしの[右{みぎ}]、[左{ひだり}]にすわらせることは、わたしのすることではなく、ただ[備{そな}]えられている[人々{ひとびと}]だけに[許{ゆる}]されることである」。", "41": "十[人{にん}]の[者{もの}]はこれを[聞{き}]いて、ヤコブとヨハネとのことで[憤慨{ふんがい}]し[出{だ}]した。", "42": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「あなたがたの[知{し}]っているとおり、[異邦人{いほうじん}]の[支配者{しはいしゃ}]と[見{み}]られている[人々{ひとびと}]は、その[民{たみ}]を[治め{おさめ}]、また[偉{えら}]い[人{ひと}]たちは、その[民{たみ}]の[上{うえ}]に[権力{けんりょく}]をふるっている。", "43": "しかし、あなたがたの[間{あいだ}]では、そうであってはならない。かえって、あなたがたの[間{あいだ}]で[偉{えら}]くなりたいと[思{おも}]う[者{もの}]は、[仕{つか}]える[人{ひと}]となり、", "44": "あなたがたの[間{あいだ}]でかしらになりたいと[思{おも}]う[者{もの}]は、すべての[人{ひと}]の[僕{しもべ}]とならねばならない。", "45": "[人{ひと}]の[子{こ}]がきたのも、[仕{つか}]えられるためではなく、[仕{つか}]えるためであり、また[多{おお}]くの[人{ひと}]のあがないとして、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[与{あた}]えるためである」。", "46": "それから、[彼{かれ}]らはエリコにきた。そして、イエスが[弟子{でし}]たちや[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]と[共{とも}]にエリコから[出{で}]かけられたとき、テマイの[子{こ}]、バルテマイという[盲人{もうじん}]のこじきが、[道{みち}]ばたにすわっていた。", "47": "ところが、ナザレのイエスだと[聞{き}]いて、[彼{かれ}]は「ダビデの[子{こ}]イエスよ、わたしをあわれんでください」と[叫{さけ}]び[出{だ}]した。", "48": "[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をしかって[黙{だま}]らせようとしたが、[彼{かれ}]はますます[激{はげ}]しく[叫{さけ}]びつづけた、「ダビデの[子{こ}]イエスよ、わたしをあわれんでください」。", "49": "イエスは[立{た}]ちどまって「[彼{かれ}]を[呼{よ}]べ」と[命{めい}]じられた。そこで、[人々{ひとびと}]はその[盲人{もうじん}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[喜{よろこ}]べ、[立{た}]て、おまえを[呼{よ}]んでおられる」。", "50": "そこで[彼{かれ}]は[上着{うわぎ}]を[脱{ぬ}]ぎ[捨{す}]て、[踊{おど}]りあがってイエスのもとにきた。", "51": "イエスは[彼{かれ}]にむかって[言{い}]われた、「わたしに[何{なに}]をしてほしいのか」。その[盲人{もうじん}]は[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、[見{み}]えるようになることです」。", "52": "そこでイエスは[言{い}]われた、「[行{い}]け、あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]った」。すると[彼{かれ}]は、たちまち[見{み}]えるようになり、イエスに[従{したが}]って[行{い}]った。" }, "11": { "1": "さて、[彼{かれ}]らがエルサレムに[近{ちか}]づき、オリブの[山{やま}]に[沿{そ}]ったベテパゲ、ベタニヤの[附近{ふきん}]にきた[時{とき}]、イエスはふたりの[弟子{でし}]をつかわして[言{い}]われた、", "2": "「むこうの[村{むら}]へ[行{い}]きなさい。そこにはいるとすぐ、まだだれも[乗{の}]ったことのないろばの[子{こ}]が、つないであるのを[見{み}]るであろう。それを[解{と}]いて[引{ひ}]いてきなさい。", "3": "もし、だれかがあなたがたに、なぜそんな[事{こと}]をするのかと[言{い}]ったなら、[主{しゅ}]がお[入{い}]り[用{よう}]なのです。またすぐ、ここへ[返{かえ}]してくださいますと、[言{い}]いなさい」。", "4": "そこで、[彼{かれ}]らは[出{で}]かけて[行{い}]き、そして[表通{おもてどお}]りの[戸口{とぐち}]に、ろばの[子{こ}]がつないであるのを[見{み}]たので、それを[解{と}]いた。", "5": "すると、そこに[立{た}]っていた[人々{ひとびと}]が[言{い}]った、「そのろばの[子{こ}]を[解{と}]いて、どうするのか」。", "6": "[弟子{でし}]たちは、イエスが[言{い}]われたとおり[彼{かれ}]らに[話{はな}]したので、ゆるしてくれた。", "7": "そこで、[弟子{でし}]たちは、そのろばの[子{こ}]をイエスのところに[引{ひ}]いてきて、[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]をそれに[投{な}]げかけると、イエスはその[上{うえ}]にお[乗{の}]りになった。", "8": "すると[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]を[道{みち}]に[敷{し}]き、また[他{た}]の[人々{ひとびと}]は[葉{は}]のついた[枝{えだ}]を[野原{のはら}]から[切{き}]ってきて[敷{し}]いた。", "9": "そして、[前{まえ}]に[行{ゆ}]く[者{もの}]も、あとに[従{したが}]う[者{もの}]も[共{とも}]に[叫{さけ}]びつづけた、「ホサナ、[主{しゅ}]の[御名{みな}]によってきたる[者{もの}]に、[祝福{しゅくふく}]あれ。", "10": "[今{いま}]きたる、われらの[父{ちち}]ダビデの[国{くに}]に、[祝福{しゅくふく}]あれ。いと[高{たか}]き[所{ところ}]に、ホサナ」。", "11": "こうしてイエスはエルサレムに[着{つ}]き、[宮{みや}]にはいられた。そして、すべてのものを[見{み}]まわった[後{のち}]、もはや[時{とき}]もおそくなっていたので、十二[弟子{でし}]と[共{とも}]にベタニヤに[出{で}]て[行{い}]かれた。", "12": "[翌日{よくじつ}]、[彼{かれ}]らがベタニヤから[出{で}]かけてきたとき、イエスは[空腹{くうふく}]をおぼえられた。", "13": "そして、[葉{は}]の[茂{しげ}]ったいちじくの[木{き}]を[遠{とお}]くからごらんになって、その[木{き}]に[何{なに}]かありはしないかと[近寄{ちかよ}]られたが、[葉{は}]のほかは[何{なに}]も[見当{みあた}]らなかった。いちじくの[季節{きせつ}]でなかったからである。", "14": "そこで、イエスはその[木{き}]にむかって、「[今{いま}]から[後{のち}]いつまでも、おまえの[実{み}]を[食{た}]べる[者{もの}]がないように」と[言{い}]われた。[弟子{でし}]たちはこれを[聞{き}]いていた。", "15": "それから、[彼{かれ}]らはエルサレムにきた。イエスは[宮{みや}]に[入{はい}]り、[宮{みや}]の[庭{にわ}]で[売{う}]り[買{か}]いしていた[人々{ひとびと}]を[追{お}]い[出{だ}]しはじめ、[両替人{りょうがえにん}]の[台{だい}]や、はとを[売{う}]る[者{もの}]の[腰掛{こしかけ}]をくつがえし、", "16": "また[器{うつわ}]ものを[持{も}]って[宮{みや}]の[庭{にわ}]を[通{とお}]り[抜{ぬ}]けるのをお[許{ゆる}]しにならなかった。", "17": "そして、[彼{かれ}]らに[教{おし}]えて[言{い}]われた、「『わたしの[家{いえ}]は、すべての[国民{こくみん}]の[祈{いのり}]の[家{いえ}]ととなえらるべきである』と[書{か}]いてあるではないか。それだのに、あなたがたはそれを[強盗{ごうとう}]の[巣{す}]にしてしまった」。", "18": "[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちはこれを[聞{き}]いて、どうかしてイエスを[殺{ころ}]そうと[計{はか}]った。[彼{かれ}]らは、[群衆{ぐんしゅう}]がみなその[教{おしえ}]に[感動{かんどう}]していたので、イエスを[恐{おそ}]れていたからである。", "19": "[夕方{ゆうがた}]になると、イエスと[弟子{でし}]たちとは、いつものように[都{みやこ}]の[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]った。", "20": "[朝{あさ}]はやく[道{みち}]をとおっていると、[彼{かれ}]らは[先{さき}]のいちじくが[根元{ねもと}]から[枯{か}]れているのを[見{み}]た。", "21": "そこで、ペテロは[思{おも}]い[出{だ}]してイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、ごらんなさい。あなたがのろわれたいちじくが、[枯{か}]れています」。", "22": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[神{かみ}]を[信{しん}]じなさい。", "23": "よく[聞{き}]いておくがよい。だれでもこの[山{やま}]に、[動{うご}]き[出{だ}]して、[海{うみ}]の[中{なか}]にはいれと[言{い}]い、その[言{い}]ったことは[必{かなら}]ず[成{な}]ると、[心{こころ}]に[疑{うたが}]わないで[信{しん}]じるなら、そのとおりに[成{な}]るであろう。", "24": "そこで、あなたがたに[言{い}]うが、なんでも[祈{いの}]り[求{もと}]めることは、すでにかなえられたと[信{しん}]じなさい。そうすれば、そのとおりになるであろう。", "25": "また[立{た}]って[祈{いの}]るとき、だれかに[対{たい}]して、[何{なに}]か[恨{うら}]み[事{こと}]があるならば、ゆるしてやりなさい。そうすれば、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]も、あなたがたのあやまちを、ゆるしてくださるであろう。〔", "26": "もしゆるさないならば、[天{てん}]にいますあなたがたの[父{ちち}]も、あなたがたのあやまちを、ゆるしてくださらないであろう〕」。", "27": "[彼{かれ}]らはまたエルサレムにきた。そして、イエスが[宮{みや}]の[内{うち}]を[歩{ある}]いておられると、[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、[長老{ちょうろう}]たちが、みもとにきて[言{い}]った、", "28": "「[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのですか。だれが、そうする[権威{けんい}]を[授{さづ}]けたのですか」。", "29": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「一つだけ[尋{たず}]ねよう。それに[答{こた}]えてほしい。そうしたら、[何{なに}]の[権威{けんい}]によって、わたしがこれらの[事{こと}]をするのか、あなたがたに[言{い}]おう。", "30": "ヨハネのバプテスマは[天{てん}]からであったか、[人{ひと}]からであったか、[答{こた}]えなさい」。", "31": "すると、[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[論{ろん}]じて[言{い}]った、「もし[天{てん}]からだと[言{い}]えば、では、なぜ[彼{かれ}]を[信{しん}]じなかったのか、とイエスは[言{い}]うだろう。", "32": "しかし、[人{ひと}]からだと[言{い}]えば……」。[彼{かれ}]らは[群衆{ぐんしゅう}]を[恐{おそ}]れていた。[人々{ひとびと}]が[皆{みな}]、ヨハネを[預言者{よげんしゃ}]だとほんとうに[思{おも}]っていたからである。", "33": "それで[彼{かれ}]らは「わたしたちにはわかりません」と[答{こた}]えた。するとイエスは[言{い}]われた、「わたしも[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのか、あなたがたに[言{い}]うまい」。" }, "12": { "1": "そこでイエスは[譬{たとえ}]で[彼{かれ}]らに[語{かた}]り[出{だ}]された、「ある[人{ひと}]がぶどう[園{えん}]を[造{つく}]り、[垣{かき}]をめぐらし、また[酒{さか}]ぶねの[穴{あな}]を[掘{ほ}]り、やぐらを[立{た}]て、それを[農夫{のうふ}]たちに[貸{か}]して、[旅{たび}]に[出{で}]かけた。", "2": "[季節{きせつ}]になったので、[農夫{のうふ}]たちのところへ、ひとりの[僕{しもべ}]を[送{おく}]って、ぶどう[園{えん}]の[収穫{しゅうかく}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[取{と}]り[立{た}]てさせようとした。", "3": "すると、[彼{かれ}]らはその[僕{しもべ}]をつかまえて、[袋{ふくろ}]だたきにし、から[手{て}]で[帰{かえ}]らせた。", "4": "また[他{た}]の[僕{しもべ}]を[送{おく}]ったが、その[頭{あたま}]をなぐって[侮辱{ぶじょく}]した。", "5": "そこでまた[他{た}]の[者{もの}]を[送{おく}]ったが、[今度{こんど}]はそれを[殺{ころ}]してしまった。そのほか、なお[大{おお}]ぜいの[者{もの}]を[送{おく}]ったが、[彼{かれ}]らを[打{う}]ったり、[殺{ころ}]したりした。", "6": "ここに、もうひとりの[者{もの}]がいた。それは[彼{かれ}]の[愛子{あいし}]であった。[自分{じぶん}]の[子{こ}]は[敬{うやま}]ってくれるだろうと[思{おも}]って、[最後{さいご}]に[彼{かれ}]をつかわした。", "7": "すると、[農夫{のうふ}]たちは『あれはあと[取{と}]りだ。さあ、これを[殺{ころ}]してしまおう。そうしたら、その[財産{ざいさん}]はわれわれのものになるのだ』と[話{はな}]し[合{あ}]い、", "8": "[彼{かれ}]をつかまえて[殺{ころ}]し、ぶどう[園{えん}]の[外{そと}]に[投{な}]げ[捨{す}]てた。", "9": "このぶどう[園{えん}]の[主人{しゅじん}]は、どうするだろうか。[彼{かれ}]は[出{で}]てきて、[農夫{のうふ}]たちを[殺{ころ}]し、ぶどう[園{えん}]を[他{た}]の[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えるであろう。", "10": "あなたがたは、この[聖書{せいしょ}]の[句{く}]を[読{よ}]んだことがないのか。『[家{いえ}][造{つく}]りらの[捨{す}]てた[石{いし}]が[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]になった。", "11": "これは[主{しゅ}]がなされたことで、わたしたちの[目{め}]には[不思議{ふしぎ}]に[見{み}]える』」。", "12": "[彼{かれ}]らはいまの[譬{たとえ}]が、[自分{じぶん}]たちに[当{あ}]てて[語{かた}]られたことを[悟{さと}]ったので、イエスを[捕{とら}]えようとしたが、[群衆{ぐんしゅう}]を[恐{おそ}]れた。そしてイエスをそこに[残{のこ}]して[立{た}]ち[去{さ}]った。", "13": "さて、[人々{ひとびと}]はパリサイ[人{びと}]やヘロデ[党{とう}]の[者{もの}]を[数人{すうにん}]、イエスのもとにつかわして、その[言葉{ことば}]じりを[捕{とら}]えようとした。", "14": "[彼{かれ}]らはきてイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちはあなたが[真実{しんじつ}]なかたで、だれをも、はばかられないことを[知{し}]っています。あなたは[人{ひと}]に[分{わ}]け[隔{へだ}]てをなさらないで、[真理{しんり}]に[基{もとづ}]いて[神{かみ}]の[道{みち}]を[教{おし}]えてくださいます。ところで、カイザルに[税金{ぜいきん}]を[納{おさ}]めてよいでしょうか、いけないでしょうか。[納{おさ}]めるべきでしょうか、[納{おさ}]めてはならないのでしょうか」。", "15": "イエスは[彼{かれ}]らの[偽善{ぎぜん}]を[見抜{みぬ}]いて[言{い}]われた、「なぜわたしをためそうとするのか。デナリを[持{も}]ってきて[見{み}]せなさい」。", "16": "[彼{かれ}]らはそれを[持{も}]ってきた。そこでイエスは[言{い}]われた、「これは、だれの[肖像{しょうぞう}]、だれの[記号{きごう}]か」。[彼{かれ}]らは「カイザルのです」と[答{こた}]えた。", "17": "するとイエスは[言{い}]われた、「カイザルのものはカイザルに、[神{かみ}]のものは[神{かみ}]に[返{かえ}]しなさい」。[彼{かれ}]らはイエスに[驚嘆{きょうたん}]した。", "18": "[復活{ふっかつ}]ということはないと[主張{しゅちょう}]していたサドカイ[人{びと}]たちが、イエスのもとにきて[質問{しつもん}]した、", "19": "「[先生{せんせい}]、モーセは、わたしたちのためにこう[書{か}]いています、『もし、ある[人{ひと}]の[兄{あに}]が[死{し}]んで、その[残{のこ}]された[妻{つま}]に、[子{こ}]がない[場合{ばあい}]には、[弟{おとうと}]はこの[女{おんな}]をめとって、[兄{あに}]のために[子{こ}]をもうけねばならない』。", "20": "ここに、七[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]がいました。[長男{ちょうなん}]は[妻{つま}]をめとりましたが、[子{こ}]がなくて[死{し}]に、", "21": "[次男{じなん}]がその[女{おんな}]をめとって、また[子{こ}]をもうけずに[死{し}]に、[三男{さんなん}]も[同様{どうよう}]でした。", "22": "こうして、七[人{にん}]ともみな[子孫{しそん}]を[残{のこ}]しませんでした。[最後{さいご}]にその[女{おんな}]も[死{し}]にました。", "23": "[復活{ふっかつ}]のとき、[彼{かれ}]らが[皆{みな}]よみがえった[場合{ばあい}]、この[女{おんな}]はだれの[妻{つま}]なのでしょうか。七[人{にん}]とも[彼女{かのじょ}]を[妻{つま}]にしたのですが」。", "24": "イエスは[言{い}]われた、「あなたがたがそんな[思{おも}]い[違{ちが}]いをしているのは、[聖書{せいしょ}]も[神{かみ}]の[力{ちから}]も[知{し}]らないからではないか。", "25": "[彼{かれ}]らが[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえるときには、めとったり、とついだりすることはない。[彼{かれ}]らは[天{てん}]にいる[御使{みつかい}]のようなものである。", "26": "[死人{しにん}]がよみがえることについては、モーセの[書{しょ}]の[柴{しば}]の[篇{へん}]で、[神{かみ}]がモーセに[仰{おお}]せられた[言葉{ことば}]を[読{よ}]んだことがないのか。『わたしはアブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]である』とあるではないか。", "27": "[神{かみ}]は[死{し}]んだ[者{もの}]の[神{かみ}]ではなく、[生{い}]きている[者{もの}]の[神{かみ}]である。あなたがたは[非常{ひじょう}]な[思{おも}]い[違{ちが}]いをしている」。", "28": "ひとりの[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]がきて、[彼{かれ}]らが[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]っているのを[聞{き}]き、またイエスが[巧{たく}]みに[答{こた}]えられたのを[認{みと}]めて、イエスに[質問{しつもん}]した、「すべてのいましめの[中{なか}]で、どれが[第{だい}]一のものですか」。", "29": "イエスは[答{こた}]えられた、「[第{だい}]一のいましめはこれである、『イスラエルよ、[聞{き}]け。[主{しゅ}]なるわたしたちの[神{かみ}]は、ただひとりの[主{しゅ}]である。", "30": "[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[思{おも}]いをつくし、[力{ちから}]をつくして、[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[愛{あい}]せよ』。", "31": "[第{だい}]二はこれである、『[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するようにあなたの[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]せよ』。これより[大事{だいじ}]ないましめは、ほかにない」。", "32": "そこで、この[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]はイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、[仰{おお}]せのとおりです、『[神{かみ}]はひとりであって、そのほかに[神{かみ}]はない』と[言{い}]われたのは、ほんとうです。", "33": "また『[心{こころ}]をつくし、[知恵{ちえ}]をつくし、[力{ちから}]をつくして[神{かみ}]を[愛{あい}]し、また[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するように[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]する』ということは、すべての[燔祭{はんさい}]や[犠牲{ぎせい}]よりも、はるかに[大事{だいじ}]なことです」。", "34": "イエスは、[彼{かれ}]が[適切{てきせつ}]な[答{こたえ}]をしたのを[見{み}]て[言{い}]われた、「あなたは[神{かみ}]の[国{くに}]から[遠{とお}]くない」。それから[後{のち}]は、イエスにあえて[問{と}]う[者{もの}]はなかった。", "35": "イエスが[宮{みや}]で[教{おし}]えておられたとき、こう[言{い}]われた、「[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、どうしてキリストをダビデの[子{こ}]だと[言{い}]うのか。", "36": "ダビデ[自身{じしん}]が[聖霊{せいれい}]に[感{かん}]じて[言{い}]った、『[主{しゅ}]はわが[主{しゅ}]に[仰{おお}]せになった、あなたの[敵{てき}]をあなたの[足{あし}]もとに[置{お}]くときまでは、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]していなさい』。", "37": "このように、ダビデ[自身{じしん}]がキリストを[主{しゅ}]と[呼{よ}]んでいる。それなら、どうしてキリストはダビデの[子{こ}]であろうか」。[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]は、[喜{よろこ}]んでイエスに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けていた。", "38": "イエスはその[教{おしえ}]の[中{なか}]で[言{い}]われた、「[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]に[気{き}]をつけなさい。[彼{かれ}]らは[長{なが}]い[衣{ころも}]を[着{き}]て[歩{ある}]くことや、[広場{ひろば}]であいさつされることや、", "39": "また[会堂{かいどう}]の[上席{じょうせき}]、[宴会{えんかい}]の[上座{かみざ}]を[好{この}]んでいる。", "40": "また、やもめたちの[家{いえ}]を[食{く}]い[倒{たお}]し、[見{み}]えのために[長{なが}]い[祈{いのり}]をする。[彼{かれ}]らはもっときびしいさばきを[受{う}]けるであろう」。", "41": "イエスは、さいせん[箱{はこ}]にむかってすわり、[群衆{ぐんしゅう}]がその[箱{はこ}]に[金{かね}]を[投{な}]げ[入{い}]れる[様子{ようす}]を[見{み}]ておられた。[多{おお}]くの[金持{かねもち}]は、たくさんの[金{かね}]を[投{な}]げ[入{い}]れていた。", "42": "ところが、ひとりの[貧{まず}]しいやもめがきて、レプタ二つを[入{い}]れた。それは一コドラントに[当{あた}]る。", "43": "そこで、イエスは[弟子{でし}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「よく[聞{き}]きなさい。あの[貧{まず}]しいやもめは、さいせん[箱{はこ}]に[投{な}]げ[入{い}]れている[人{ひと}]たちの[中{なか}]で、だれよりもたくさん[入{い}]れたのだ。", "44": "みんなの[者{もの}]はありあまる[中{なか}]から[投{な}]げ[入{い}]れたが、あの[婦人{ふじん}]はその[乏{とぼ}]しい[中{なか}]から、あらゆる[持{も}]ち[物{もの}]、その[生活{せいかつ}][費{ひ}][全部{ぜんぶ}]を[入{い}]れたからである」。" }, "13": { "1": "イエスが[宮{みや}]から[出{で}]て[行{い}]かれるとき、[弟子{でし}]のひとりが[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、ごらんなさい。なんという[見事{みごと}]な[石{いし}]、なんという[立派{りっぱ}]な[建物{たてもの}]でしょう」。", "2": "イエスは[言{い}]われた、「あなたは、これらの[大{おお}]きな[建物{たてもの}]をながめているのか。その[石{いし}]一つでもくずされないままで、[他{た}]の[石{いし}]の[上{うえ}]に[残{のこ}]ることもなくなるであろう」。", "3": "またオリブ[山{やま}]で、[宮{みや}]にむかってすわっておられると、ペテロ、ヤコブ、ヨハネ、アンデレが、ひそかにお[尋{たず}]ねした。", "4": "「わたしたちにお[話{はな}]しください。いつ、そんなことが[起{おこ}]るのでしょうか。またそんなことがことごとく[成就{じょうじゅ}]するような[場合{ばあい}]には、どんな[前兆{ぜんちょう}]がありますか」。", "5": "そこで、イエスは[話{はな}]しはじめられた、「[人{ひと}]に[惑{まど}]わされないように[気{き}]をつけなさい。", "6": "[多{おお}]くの[者{もの}]がわたしの[名{な}]を[名{な}]のって[現{あらわ}]れ、[自分{じぶん}]がそれだと[言{い}]って、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[惑{まど}]わすであろう。", "7": "また、[戦争{せんそう}]と[戦争{せんそう}]のうわさとを[聞{き}]くときにも、あわてるな。それは[起{おこ}]らねばならないが、まだ[終{おわ}]りではない。", "8": "[民{たみ}]は[民{たみ}]に、[国{くに}]は[国{くに}]に[敵対{てきたい}]して[立{た}]ち[上{あ}]がるであろう。またあちこちに[地震{じしん}]があり、またききんが[起{おこ}]るであろう。これらは[産{う}]みの[苦{くる}]しみの[初{はじ}]めである。", "9": "あなたがたは[自分{じぶん}]で[気{き}]をつけていなさい。あなたがたは、わたしのために、[衆議所{しゅうぎしょ}]に[引{ひ}]きわたされ、[会堂{かいどう}]で[打{う}]たれ、[長官{ちょうかん}]たちや[王{おう}]たちの[前{まえ}]に[立{た}]たされ、[彼{かれ}]らに[対{たい}]してあかしをさせられるであろう。", "10": "こうして、[福音{ふくいん}]はまずすべての[民{たみ}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えられねばならない。", "11": "そして、[人々{ひとびと}]があなたがたを[連{つ}]れて[行{い}]って[引{ひ}]きわたすとき、[何{なに}]を[言{い}]おうかと、[前{まえ}]もって[心配{しんぱい}]するな。その[場合{ばあい}]、[自分{じぶん}]に[示{しめ}]されることを[語{かた}]るがよい。[語{かた}]る[者{もの}]はあなたがた[自身{じしん}]ではなくて、[聖霊{せいれい}]である。", "12": "また[兄弟{きょうだい}]は[兄弟{きょうだい}]を、[父{ちち}]は[子{こ}]を[殺{ころ}]すために[渡{わた}]し、[子{こ}]は[両親{りょうしん}]に[逆{さか}]らって[立{た}]ち、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]させるであろう。", "13": "また、あなたがたはわたしの[名{な}]のゆえに、すべての[人{ひと}]に[憎{にく}]まれるであろう。しかし、[最後{さいご}]まで[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[者{もの}]は[救{すく}]われる。", "14": "[荒{あ}]らす[憎{にく}]むべきものが、[立{た}]ってはならぬ[所{ところ}]に[立{た}]つのを[見{み}]たならば([読者{どくしゃ}]よ、[悟{さと}]れ)、そのとき、ユダヤにいる[人々{ひとびと}]は[山{やま}]へ[逃{に}]げよ。", "15": "[屋上{おくじょう}]にいる[者{もの}]は、[下{した}]におりるな。また[家{いえ}]から[物{もの}]を[取{と}]り[出{だ}]そうとして[内{うち}]にはいるな。", "16": "[畑{はたけ}]にいる[者{もの}]は、[上着{うわぎ}]を[取{と}]りにあとへもどるな。", "17": "その[日{ひ}]には、[身重{みおも}]の[女{おんな}]と[乳飲{ちの}]み[子{ご}]をもつ[女{おんな}]とは、[不幸{ふこう}]である。", "18": "この[事{こと}]が[冬{ふゆ}]おこらぬように[祈{いの}]れ。", "19": "その[日{ひ}]には、[神{かみ}]が[万物{ばんぶつ}]を[造{つく}]られた[創造{そうぞう}]の[初{はじ}]めから[現在{げんざい}]に[至{いた}]るまで、かつてなく[今後{こんご}]もないような[患難{かんなん}]が[起{おこ}]るからである。", "20": "もし[主{しゅ}]がその[期間{きかん}]を[縮{ちぢ}]めてくださらないなら、[救{すく}]われる[者{もの}]はひとりもないであろう。しかし、[選{えら}]ばれた[選民{せんみん}]のために、その[期間{きかん}]を[縮{ちぢ}]めてくださったのである。", "21": "そのとき、だれかがあなたがたに『[見{み}]よ、ここにキリストがいる』、『[見{み}]よ、あそこにいる』と[言{い}]っても、それを[信{しん}]じるな。", "22": "にせキリストたちや、にせ[預言者{よげんしゃ}]たちが[起{おこ}]って、しるしと[奇跡{きせき}]とを[行{おこな}]い、できれば、[選民{せんみん}]をも[惑{まど}]わそうとするであろう。", "23": "だから、[気{き}]をつけていなさい。いっさいの[事{こと}]を、あなたがたに[前{まえ}]もって[言{い}]っておく。", "24": "その[日{ひ}]には、この[患難{かんなん}]の[後{のち}]、[日{ひ}]は[暗{くら}]くなり、[月{つき}]はその[光{ひかり}]を[放{はな}]つことをやめ、", "25": "[星{ほし}]は[空{そら}]から[落{お}]ち、[天体{てんたい}]は[揺{ゆ}]り[動{うご}]かされるであろう。", "26": "そのとき、[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[栄光{えいこう}]とをもって、[人{ひと}]の[子{こ}]が[雲{くも}]に[乗{の}]って[来{く}]るのを、[人々{ひとびと}]は[見{み}]るであろう。", "27": "そのとき、[彼{かれ}]は[御使{みつかい}]たちをつかわして、[地{ち}]のはてから[天{てん}]のはてまで、[四方{しほう}]からその[選民{せんみん}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めるであろう。", "28": "いちじくの[木{き}]からこの[譬{たとえ}]を[学{まな}]びなさい。その[枝{えだ}]が[柔{やわ}]らかになり、[葉{は}]が[出{で}]るようになると、[夏{なつ}]の[近{ちか}]いことがわかる。", "29": "そのように、これらの[事{こと}]が[起{おこ}]るのを[見{み}]たならば、[人{ひと}]の[子{こ}]が[戸口{とぐち}]まで[近{ちか}]づいていると[知{し}]りなさい。", "30": "よく[聞{き}]いておきなさい。これらの[事{こと}]が、ことごとく[起{おこ}]るまでは、この[時代{じだい}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "31": "[天地{てんち}]は[滅{ほろ}]びるであろう。しかしわたしの[言葉{ことば}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "32": "その[日{ひ}]、その[時{とき}]は、だれも[知{し}]らない。[天{てん}]にいる[御使{みつかい}]たちも、また[子{こ}]も[知{し}]らない、ただ[父{ちち}]だけが[知{し}]っておられる。", "33": "[気{き}]をつけて、[目{め}]をさましていなさい。その[時{とき}]がいつであるか、あなたがたにはわからないからである。", "34": "それはちょうど、[旅{たび}]に[立{た}]つ[人{ひと}]が[家{いえ}]を[出{で}]るに[当{あた}]り、その[僕{しもべ}]たちに、それぞれ[仕事{しごと}]を[割{わ}]り[当{あ}]てて[責任{せきにん}]をもたせ、[門番{もんばん}]には[目{め}]をさましておれと、[命{めい}]じるようなものである。", "35": "だから、[目{め}]をさましていなさい。いつ、[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]って[来{く}]るのか、[夕方{ゆうがた}]か、[夜中{よなか}]か、にわとりの[鳴{な}]くころか、[明{あ}]け[方{がた}]か、わからないからである。", "36": "あるいは[急{きゅう}]に[帰{かえ}]ってきて、あなたがたの[眠{ねむ}]っているところを[見{み}]つけるかも[知{し}]れない。", "37": "[目{め}]をさましていなさい。わたしがあなたがたに[言{い}]うこの[言葉{ことば}]は、すべての[人々{ひとびと}]に[言{い}]うのである」。" }, "14": { "1": "さて、[過越{すぎこし}]と[除酵{じょこう}]との[祭{まつり}]の二[日{か}][前{まえ}]になった。[祭司長{さいしちょう}]たちや[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、[策略{さくりゃく}]をもってイエスを[捕{とら}]えたうえ、なんとかして[殺{ころ}]そうと[計{はか}]っていた。", "2": "[彼{かれ}]らは、「[祭{まつり}]の[間{あいだ}]はいけない。[民衆{みんしゅう}]が[騒{さわ}]ぎを[起{おこ}]すかも[知{し}]れない」と[言{い}]っていた。", "3": "イエスがベタニヤで、らい[病人{びょうにん}]シモンの[家{いえ}]にいて、[食卓{しょくたく}]についておられたとき、ひとりの[女{おんな}]が、[非常{ひじょう}]に[高価{こうか}]で[純粋{じゅんすい}]なナルドの[香油{こうゆ}]が[入{い}]れてある[石膏{せっこう}]のつぼを[持{も}]ってきて、それをこわし、[香油{こうゆ}]をイエスの[頭{あたま}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "4": "すると、ある[人々{ひとびと}]が[憤{いきどお}]って[互{たがい}]に[言{い}]った、「なんのために[香油{こうゆ}]をこんなにむだにするのか。", "5": "この[香油{こうゆ}]を三百デナリ[以上{いじょう}]にでも[売{う}]って、[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちに[施{ほどこ}]すことができたのに」。そして[女{おんな}]をきびしくとがめた。", "6": "するとイエスは[言{い}]われた、「するままにさせておきなさい。なぜ[女{おんな}]を[困{こま}]らせるのか。わたしによい[事{こと}]をしてくれたのだ。", "7": "[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちはいつもあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいるから、したいときにはいつでも、よい[事{こと}]をしてやれる。しかし、わたしはあなたがたといつも[一緒{いっしょ}]にいるわけではない。", "8": "この[女{おんな}]はできる[限{かぎ}]りの[事{こと}]をしたのだ。すなわち、わたしのからだに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、あらかじめ[葬{ほうむ}]りの[用意{ようい}]をしてくれたのである。", "9": "よく[聞{き}]きなさい。[全{ぜん}][世界{せかい}]のどこででも、[福音{ふくいん}]が[宣{の}]べ[伝{つた}]えられる[所{ところ}]では、この[女{おんな}]のした[事{こと}]も[記念{きねん}]として[語{かた}]られるであろう」。", "10": "ときに、十二[弟子{でし}]のひとりイスカリオテのユダは、イエスを[祭司長{さいしちょう}]たちに[引{ひ}]きわたそうとして、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "11": "[彼{かれ}]らはこれを[聞{き}]いて[喜{よろこ}]び、[金{きん}]を[与{あた}]えることを[約束{やくそく}]した。そこでユダは、どうかしてイエスを[引{ひ}]きわたそうと、[機会{きかい}]をねらっていた。", "12": "[除酵祭{じょこうさい}]の[第{だい}]一[日{にち}]、すなわち[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふる[日{ひ}]に、[弟子{でし}]たちがイエスに[尋{たず}]ねた、「わたしたちは、[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をなさる[用意{ようい}]を、どこへ[行{い}]ってしたらよいでしょうか」。", "13": "そこで、イエスはふたりの[弟子{でし}]を[使{つか}]いに[出{だ}]して[言{い}]われた、「[市内{しない}]に[行{い}]くと、[水{みず}]がめを[持{も}]っている[男{おとこ}]に[出会{であ}]うであろう。その[人{ひと}]について[行{い}]きなさい。", "14": "そして、その[人{ひと}]がはいって[行{い}]く[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]に[言{い}]いなさい、『[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をする[座敷{ざしき}]はどこか、と[先生{せんせい}]が[言{い}]っておられます』。", "15": "するとその[主人{しゅじん}]は、[席{せき}]を[整{ととの}]えて[用意{ようい}]された二[階{かい}]の[広間{ひろま}]を[見{み}]せてくれるから、そこにわたしたちのために[用意{ようい}]をしなさい」。", "16": "[弟子{でし}]たちは[出{で}]かけて[市内{しない}]に[行{い}]って[見{み}]ると、イエスが[言{い}]われたとおりであったので、[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]の[用意{ようい}]をした。", "17": "[夕方{ゆうがた}]になって、イエスは十二[弟子{でし}]と[一緒{いっしょ}]にそこに[行{い}]かれた。", "18": "そして、[一同{いちどう}]が[席{せき}]について[食事{しょくじ}]をしているとき[言{い}]われた、「[特{とく}]にあなたがたに[言{い}]っておくが、あなたがたの[中{なか}]のひとりで、わたしと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をしている[者{もの}]が、わたしを[裏切{うらぎ}]ろうとしている」。", "19": "[弟子{でし}]たちは[心配{しんぱい}]して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と[言{い}]い[出{だ}]した。", "20": "イエスは[言{い}]われた、「十二[人{にん}]の[中{なか}]のひとりで、わたしと[一緒{いっしょ}]に[同{おな}]じ[鉢{はち}]にパンをひたしている[者{もの}]が、それである。", "21": "たしかに[人{ひと}]の[子{こ}]は、[自分{じぶん}]について[書{か}]いてあるとおりに[去{さ}]って[行{い}]く。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]を[裏切{うらぎ}]るその[人{ひと}]は、わざわいである。その[人{ひと}]は[生{うま}]れなかった[方{ほう}]が、[彼{かれ}]のためによかったであろう」。", "22": "[一同{いちどう}]が[食事{しょくじ}]をしているとき、イエスはパンを[取{と}]り、[祝福{しゅくふく}]してこれをさき、[弟子{でし}]たちに[与{あた}]えて[言{い}]われた、「[取{と}]れ、これはわたしのからだである」。", "23": "また[杯{さかずき}]を[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]して[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられると、[一同{いちどう}]はその[杯{さかずき}]から[飲{の}]んだ。", "24": "イエスはまた[言{い}]われた、「これは、[多{おお}]くの[人{ひと}]のために[流{なが}]すわたしの[契約{けいやく}]の[血{ち}]である。", "25": "あなたがたによく[言{い}]っておく。[神{かみ}]の[国{くに}]で[新{あたら}]しく[飲{の}]むその[日{ひ}]までは、わたしは[決{けっ}]して二[度{ど}]と、ぶどうの[実{み}]から[造{つく}]ったものを[飲{の}]むことをしない」。", "26": "[彼{かれ}]らは、さんびを[歌{うた}]った[後{のち}]、オリブ[山{やま}]へ[出{で}]かけて[行{い}]った。", "27": "そのとき、イエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「あなたがたは[皆{みな}]、わたしにつまずくであろう。『わたしは[羊飼{ひつじかい}]を[打{う}]つ。そして、[羊{ひつじ}]は[散{ち}]らされるであろう』と[書{か}]いてあるからである。", "28": "しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより[先{さき}]にガリラヤへ[行{い}]くであろう」。", "29": "するとペテロはイエスに[言{い}]った、「たとい、みんなの[者{もの}]がつまずいても、わたしはつまずきません」。", "30": "イエスは[言{い}]われた、「あなたによく[言{い}]っておく。きょう、[今夜{こんや}]、にわとりが二[度{ど}][鳴{な}]く[前{まえ}]に、そう[言{い}]うあなたが、三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うだろう」。", "31": "ペテロは[力{ちから}]をこめて[言{い}]った、「たといあなたと[一緒{いっしょ}]に[死{し}]なねばならなくなっても、あなたを[知{し}]らないなどとは、[決{けっ}]して[申{もう}]しません」。みんなの[者{もの}]もまた、[同{おな}]じようなことを[言{い}]った。", "32": "さて、[一同{いちどう}]はゲツセマネという[所{ところ}]にきた。そしてイエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「わたしが[祈{いの}]っている[間{あいだ}]、ここにすわっていなさい」。", "33": "そしてペテロ、ヤコブ、ヨハネを[一緒{いっしょ}]に[連{つ}]れて[行{い}]かれたが、[恐{おそ}]れおののき、また[悩{なや}]みはじめて、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、", "34": "「わたしは[悲{かな}]しみのあまり[死{し}]ぬほどである。ここに[待{ま}]っていて、[目{め}]をさましていなさい」。", "35": "そして[少{すこ}]し[進{すす}]んで[行{い}]き、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し、もしできることなら、この[時{とき}]を[過{す}]ぎ[去{さ}]らせてくださるようにと[祈{いの}]りつづけ、そして[言{い}]われた、", "36": "「アバ、[父{ちち}]よ、あなたには、できないことはありません。どうか、この[杯{さかずき}]をわたしから[取{と}]りのけてください。しかし、わたしの[思{おも}]いではなく、みこころのままになさってください」。", "37": "それから、きてごらんになると、[弟子{でし}]たちが[眠{ねむ}]っていたので、ペテロに[言{い}]われた、「シモンよ、[眠{ねむ}]っているのか、ひと[時{とき}]も[目{め}]をさましていることができなかったのか。", "38": "[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]らないように、[目{め}]をさまして[祈{いの}]っていなさい。[心{こころ}]は[熱{ねっ}]しているが、[肉体{にくたい}]が[弱{よわ}]いのである」。", "39": "また[離{はな}]れて[行{い}]って[同{おな}]じ[言葉{ことば}]で[祈{いの}]られた。", "40": "またきてごらんになると、[彼{かれ}]らはまだ[眠{ねむ}]っていた。その[目{め}]が[重{おも}]くなっていたのである。そして、[彼{かれ}]らはどうお[答{こた}]えしてよいか、わからなかった。", "41": "三[度目{どめ}]にきて[言{い}]われた、「まだ[眠{ねむ}]っているのか、[休{やす}]んでいるのか。もうそれでよかろう。[時{とき}]がきた。[見{み}]よ、[人{ひと}]の[子{こ}]は[罪人{つみびと}]らの[手{て}]に[渡{わた}]されるのだ。", "42": "[立{た}]て、さあ[行{い}]こう。[見{み}]よ、わたしを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]が[近{ちか}]づいてきた」。", "43": "そしてすぐ、イエスがまだ[話{はな}]しておられるうちに、十二[弟子{でし}]のひとりのユダが[進{すす}]みよってきた。また[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]、[長老{ちょうろう}]たちから[送{おく}]られた[群衆{ぐんしゅう}]も、[剣{けん}]と[棒{ぼう}]とを[持{も}]って[彼{かれ}]についてきた。", "44": "イエスを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]は、あらかじめ[彼{かれ}]らに[合図{あいず}]をしておいた、「わたしの[接吻{せっぷん}]する[者{もの}]が、その[人{ひと}]だ。その[人{ひと}]をつかまえて、まちがいなく[引{ひ}]ひっぱって[行{い}]け」。", "45": "[彼{かれ}]は[来{く}]るとすぐ、イエスに[近寄{ちかよ}]り、「[先生{せんせい}]」と[言{い}]って[接吻{せっぷん}]した。", "46": "[人々{ひとびと}]はイエスに[手{て}]をかけてつかまえた。", "47": "すると、イエスのそばに[立{た}]っていた[者{もの}]のひとりが、[剣{けん}]を[抜{ぬ}]いて[大祭司{だいさいし}]の[僕{しもべ}]に[切{き}]りかかり、その[片耳{かたみみ}]を[切{き}]り[落{おと}]した。", "48": "イエスは[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]われた、「あなたがたは[強盗{ごうとう}]にむかうように、[剣{けん}]や[棒{ぼう}]を[持{も}]ってわたしを[捕{とら}]えにきたのか。", "49": "わたしは[毎日{まいにち}]あなたがたと[一緒{いっしょ}]に[宮{みや}]にいて[教{おし}]えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし[聖書{せいしょ}]の[言葉{ことば}]は[成就{じょうじゅ}]されねばならない」。", "50": "[弟子{でし}]たちは[皆{みな}]イエスを[見捨{みす}]てて[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "51": "ときに、ある[若者{わかもの}]が[身{み}]に[亜麻布{あまぬの}]をまとって、イエスのあとについて[行{い}]ったが、[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]をつかまえようとしたので、", "52": "その[亜麻布{あまぬの}]を[捨{す}]てて、[裸{はだか}]で[逃{に}]げて[行{い}]った。", "53": "それから、イエスを[大祭司{だいさいし}]のところに[連{つ}]れて[行{い}]くと、[祭司長{さいしちょう}]、[長老{ちょうろう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちがみな[集{あつ}]まってきた。", "54": "ペテロは[遠{とお}]くからイエスについて[行{い}]って、[大祭司{だいさいし}]の[中庭{なかにわ}]まではいり[込{こ}]み、その[下役{したやく}]どもにまじってすわり、[火{ひ}]にあたっていた。", "55": "さて、[祭司長{さいしちょう}]たちと[全{ぜん}][議会{ぎかい}]とは、イエスを[死刑{しけい}]にするために、イエスに[不利{ふり}]な[証拠{しょうこ}]を[見{み}]つけようとしたが、[得{え}]られなかった。", "56": "[多{おお}]くの[者{もの}]がイエスに[対{たい}]して[偽証{ぎしょう}]を[立{た}]てたが、その[証言{しょうげん}]が[合{あ}]わなかったからである。", "57": "ついに、ある[人々{ひとびと}]が[立{た}]ちあがり、イエスに[対{たい}]して[偽証{ぎしょう}]を[立{た}]てて[言{い}]った、", "58": "「わたしたちはこの[人{ひと}]が『わたしは[手{て}]で[造{つく}]ったこの[神殿{しんでん}]を[打{う}]ちこわし、三[日{か}]の[後{のち}]に[手{て}]で[造{つく}]られない[別{べつ}]の[神殿{しんでん}]を[建{た}]てるのだ』と[言{い}]うのを[聞{き}]きました」。", "59": "しかし、このような[証言{しょうげん}]も[互{たがい}]に[合{あ}]わなかった。", "60": "そこで[大祭司{だいさいし}]が[立{た}]ちあがって、まん[中{なか}]に[進{すす}]み、イエスに[聞{き}]きただして[言{い}]った、「[何{なに}]も[答{こた}]えないのか。これらの[人々{ひとびと}]があなたに[対{たい}]して[不利{ふり}]な[証言{しょうげん}]を[申{もう}]し[立{た}]てているが、どうなのか」。", "61": "しかし、イエスは[黙{だま}]っていて、[何{なに}]もお[答{こた}]えにならなかった。[大祭司{だいさいし}]は[再{ふたた}]び[聞{き}]きただして[言{い}]った、「あなたは、ほむべき[者{もの}]の[子{こ}]、キリストであるか」。", "62": "イエスは[言{い}]われた、「わたしがそれである。あなたがたは[人{ひと}]の[子{こ}]が[力{ちから}]ある[者{もの}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、[天{てん}]の[雲{くも}]に[乗{の}]って[来{く}]るのを[見{み}]るであろう」。", "63": "すると、[大祭司{だいさいし}]はその[衣{ころも}]を[引{ひ}]き[裂{さ}]いて[言{い}]った、「どうして、これ[以上{いじょう}]、[証人{しょうにん}]の[必要{ひつよう}]があろう。", "64": "あなたがたはこのけがし[言{ごと}]を[聞{き}]いた。あなたがたの[意見{いけん}]はどうか」。すると、[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、イエスを[死{し}]に[当{あた}]るものと[断定{だんてい}]した。", "65": "そして、ある[者{もの}]はイエスにつばきをかけ、[目隠{めかく}]しをし、こぶしでたたいて、「[言{い}]いあててみよ」と[言{い}]いはじめた。また[下役{したやく}]どもはイエスを[引{ひ}]きとって、[手{て}]のひらでたたいた。", "66": "ペテロは[下{した}]で[中庭{なかにわ}]にいたが、[大祭司{だいさいし}]の[女中{じょちゅう}]のひとりがきて、", "67": "ペテロが[火{ひ}]にあたっているのを[見{み}]ると、[彼{かれ}]を[見{み}]つめて、「あなたもあのナザレ[人{びと}]イエスと[一緒{いっしょ}]だった」と[言{い}]った。", "68": "するとペテロはそれを[打{う}]ち[消{け}]して、「わたしは[知{し}]らない。あなたの[言{い}]うことがなんの[事{こと}]か、わからない」と[言{い}]って、[庭口{にわぐち}]の[方{ほう}]に[出{で}]て[行{い}]った。", "69": "ところが、[先{さき}]の[女中{じょちゅう}]が[彼{かれ}]を[見{み}]て、そばに[立{た}]っていた[人々{ひとびと}]に、またもや「この[人{ひと}]はあの[仲間{なかま}]のひとりです」と[言{い}]いだした。", "70": "ペテロは[再{ふたた}]びそれを[打{う}]ち[消{け}]した。しばらくして、そばに[立{た}]っていた[人{ひと}]たちがまたペテロに[言{い}]った、「[確{たし}]かにあなたは[彼{かれ}]らの[仲間{なかま}]だ。あなたもガリラヤ[人{びと}]だから」。", "71": "しかし、[彼{かれ}]は、「あなたがたの[話{はな}]しているその[人{ひと}]のことは[何{なに}]も[知{し}]らない」と[言{い}]い[張{は}]って、[激{はげ}]しく[誓{ちか}]いはじめた。", "72": "するとすぐ、にわとりが二[度目{どめ}]に[鳴{な}]いた。ペテロは、「にわとりが二[度{ど}][鳴{な}]く[前{まえ}]に、三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うであろう」と[言{い}]われたイエスの[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]し、そして[思{おも}]いかえして[泣{な}]きつづけた。" }, "15": { "1": "[夜{よ}]が[明{あ}]けるとすぐ、[祭司長{さいしちょう}]たちは[長老{ちょうろう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たち、および[全{ぜん}][議会{ぎかい}]と[協議{きょうぎ}]をこらした[末{すえ}]、イエスを[縛{しば}]って[引{ひ}]き[出{だ}]し、ピラトに[渡{わた}]した。", "2": "ピラトはイエスに[尋{たず}]ねた、「あなたがユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]であるか」。イエスは、「そのとおりである」とお[答{こた}]えになった。", "3": "そこで[祭司長{さいしちょう}]たちは、イエスのことをいろいろと[訴{うった}]えた。", "4": "ピラトはもう[一度{いちど}]イエスに[尋{たず}]ねた、「[何{なに}]も[答{こた}]えないのか。[見{み}]よ、あなたに[対{たい}]してあんなにまで[次々{つぎつぎ}]に[訴{うった}]えているではないか」。", "5": "しかし、イエスはピラトが[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]うほどに、もう[何{なに}]もお[答{こた}]えにならなかった。", "6": "さて、[祭{まつり}]のたびごとに、ピラトは[人々{ひとびと}]が[願{ねが}]い[出{で}]る[囚人{しゅうじん}]ひとりを、ゆるしてやることにしていた。", "7": "ここに、[暴動{ぼうどう}]を[起{おこ}]し[人殺{ひとごろ}]しをしてつながれていた[暴徒{ぼうと}]の[中{なか}]に、バラバという[者{もの}]がいた。", "8": "[群衆{ぐんしゅう}]が[押{お}]しかけてきて、いつものとおりにしてほしいと[要求{ようきゅう}]しはじめたので、", "9": "ピラトは[彼{かれ}]らにむかって、「おまえたちはユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]をゆるしてもらいたいのか」と[言{い}]った。", "10": "それは、[祭司長{さいしちょう}]たちがイエスを[引{ひ}]きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにわかっていたからである。", "11": "しかし[祭司長{さいしちょう}]たちは、バラバの[方{ほう}]をゆるしてもらうように、[群衆{ぐんしゅう}]を[煽動{せんどう}]した。", "12": "そこでピラトはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「それでは、おまえたちがユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]と[呼{よ}]んでいるあの[人{ひと}]は、どうしたらよいか」。", "13": "[彼{かれ}]らは、また[叫{さけ}]んだ、「[十字架{じゅうじか}]につけよ」。", "14": "ピラトは[言{い}]った、「あの[人{ひと}]は、いったい、どんな[悪事{あくじ}]をしたのか」。すると、[彼{かれ}]らは一そう[激{はげ}]しく[叫{さけ}]んで、「[十字架{じゅうじか}]につけよ」と[言{い}]った。", "15": "それで、ピラトは[群衆{ぐんしゅう}]を[満足{まんぞく}]させようと[思{おも}]って、バラバをゆるしてやり、イエスをむち[打{う}]ったのち、[十字架{じゅうじか}]につけるために[引{ひ}]きわたした。", "16": "[兵士{へいし}]たちはイエスを、[邸宅{ていたく}]、すなわち[総督{そうとく}][官邸{かんてい}]の[内{うち}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、[全{ぜん}][部隊{ぶたい}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めた。", "17": "そしてイエスに[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、いばらの[冠{かんむり}]を[編{あ}]んでかぶらせ、", "18": "「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]、ばんざい」と[言{い}]って[敬礼{けいれい}]をしはじめた。", "19": "また、[葦{あし}]の[棒{ぼう}]でその[頭{あたま}]をたたき、つばきをかけ、ひざまずいて[拝{おが}]んだりした。", "20": "こうして、イエスを[嘲弄{ちょうろう}]したあげく、[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]をはぎとり、[元{もと}]の[上着{うわぎ}]を[着{き}]せた。それから、[彼{かれ}]らはイエスを[十字架{じゅうじか}]につけるために[引{ひ}]き[出{だ}]した。", "21": "そこへ、アレキサンデルとルポスとの[父{ちち}]シモンというクレネ[人{びと}]が、[郊外{こうがい}]からきて[通{とお}]りかかったので、[人々{ひとびと}]はイエスの[十字架{じゅうじか}]を[無理{むり}]に[負{お}]わせた。", "22": "そしてイエスをゴルゴタ、その[意味{いみ}]は、されこうべ、という[所{ところ}]に[連{つ}]れて[行{い}]った。", "23": "そしてイエスに、[没薬{もつやく}]をまぜたぶどう[酒{しゅ}]をさし[出{だ}]したが、お[受{う}]けにならなかった。", "24": "それから、イエスを[十字架{じゅうじか}]につけた。そしてくじを[引{ひ}]いて、だれが[何{なに}]を[取{と}]るかを[定{さだ}]めたうえ、イエスの[着物{きもの}]を[分{わ}]けた。", "25": "イエスを[十字架{じゅうじか}]につけたのは、[朝{あさ}]の九[時{じ}]ごろであった。", "26": "イエスの[罪状{ざいじょう}][書{が}]きには「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]」と、しるしてあった。", "27": "また、イエスと[共{とも}]にふたりの[強盗{ごうとう}]を、ひとりを[右{みぎ}]に、ひとりを[左{ひだり}]に、[十字架{じゅうじか}]につけた。〔", "28": "こうして「[彼{かれ}]は[罪人{つみびと}]たちのひとりに[数{かぞ}]えられた」と[書{か}]いてある[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]したのである。〕", "29": "そこを[通{とお}]りかかった[者{もの}]たちは、[頭{あたま}]を[振{ふ}]りながら、イエスをののしって[言{い}]った、「ああ、[神殿{しんでん}]を[打{う}]ちこわして三[日{か}]のうちに[建{た}]てる[者{もの}]よ、", "30": "[十字架{じゅうじか}]からおりてきて[自分{じぶん}]を[救{すく}]え」。", "31": "[祭司長{さいしちょう}]たちも[同{おな}]じように、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちと[一緒{いっしょ}]になって、かわるがわる[嘲弄{ちょうろう}]して[言{い}]った、「[他人{たにん}]を[救{すく}]ったが、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[救{すく}]うことができない。", "32": "イスラエルの[王{おう}]キリスト、いま[十字架{じゅうじか}]からおりてみるがよい。それを[見{み}]たら[信{しん}]じよう」。また、[一緒{いっしょ}]に[十字架{じゅうじか}]につけられた[者{もの}]たちも、イエスをののしった。", "33": "[昼{ひる}]の十二[時{じ}]になると、[全{ぜん}][地{ち}]は[暗{くら}]くなって、三[時{じ}]に[及{およ}]んだ。", "34": "そして三[時{じ}]に、イエスは[大声{おおごえ}]で、「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ」と[叫{さけ}]ばれた。それは「わが[神{かみ}]、わが[神{かみ}]、どうしてわたしをお[見捨{みす}]てになったのですか」という[意味{いみ}]である。", "35": "すると、そばに[立{た}]っていたある[人々{ひとびと}]が、これを[聞{き}]いて[言{い}]った、「そら、エリヤを[呼{よ}]んでいる」。", "36": "ひとりの[人{ひと}]が[走{はし}]って[行{い}]き、[海綿{かいめん}]に[酢{す}]いぶどう[酒{しゅ}]を[含{ふく}]ませて[葦{あし}]の[棒{ぼう}]につけ、イエスに[飲{の}]ませようとして[言{い}]った、「[待{ま}]て、エリヤが[彼{かれ}]をおろしに[来{く}]るかどうか、[見{み}]ていよう」。", "37": "イエスは[声{こえ}][高{たか}]く[叫{さけ}]んで、ついに[息{いき}]をひきとられた。", "38": "そのとき、[神殿{しんでん}]の[幕{まく}]が[上{うえ}]から[下{した}]まで[真二{まっぷた}]つに[裂{さ}]けた。", "39": "イエスにむかって[立{た}]っていた[百卒長{ひゃくそつちょう}]は、このようにして[息{いき}]をひきとられたのを[見{み}]て[言{い}]った、「まことに、この[人{ひと}]は[神{かみ}]の[子{こ}]であった」。", "40": "また、[遠{とお}]くの[方{ほう}]から[見{み}]ている[女{おんな}]たちもいた。その[中{なか}]には、マグダラのマリヤ、[小{しょう}]ヤコブとヨセとの[母{はは}]マリヤ、またサロメがいた。", "41": "[彼{かれ}]らはイエスがガリラヤにおられたとき、そのあとに[従{したが}]って[仕{つか}]えた[女{おんな}]たちであった。なおそのほか、イエスと[共{とも}]にエルサレムに[上{のぼ}]ってきた[多{おお}]くの[女{おんな}]たちもいた。", "42": "さて、すでに[夕{ゆう}]がたになったが、その[日{ひ}]は[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]、すなわち[安息日{あんそくにち}]の[前日{ぜんじつ}]であったので、", "43": "アリマタヤのヨセフが[大胆{だいたん}]にもピラトの[所{ところ}]へ[行{い}]き、イエスのからだの引[取{と}]りかたを[願{ねが}]った。[彼{かれ}]は[地位{ちい}]の[高{たか}]い[議員{ぎいん}]であって、[彼{かれ}][自身{じしん}]、[神{かみ}]の[国{くに}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる[人{ひと}]であった。", "44": "ピラトは、イエスがもはや[死{し}]んでしまったのかと[不審{ふしん}]に[思{おも}]い、[百卒長{ひゃくそつちょう}]を[呼{よ}]んで、もう[死{し}]んだのかと[尋{たず}]ねた。", "45": "そして、[百卒長{ひゃくそつちょう}]から[確{たし}]かめた[上{うえ}]、[死体{したい}]をヨセフに[渡{わた}]した。", "46": "そこで、ヨセフは[亜麻布{あまぬの}]を[買{か}]い[求{もと}]め、イエスをとりおろして、その[亜麻布{あまぬの}]に[包{つつ}]み、[岩{いわ}]を[掘{ほ}]って[造{つく}]った[墓{はか}]に[納{おさ}]め、[墓{はか}]の[入口{いりぐち}]に[石{いし}]をころがしておいた。", "47": "マグダラのマリヤとヨセの[母{はは}]マリヤとは、イエスが[納{おさ}]められた[場所{ばしょ}]を[見{み}]とどけた。" }, "16": { "1": "さて、[安息日{あんそくにち}]が[終{おわ}]ったので、マグダラのマリヤとヤコブの[母{はは}]マリヤとサロメとが、[行{い}]ってイエスに[塗{ぬ}]るために、[香料{こうりょう}]を[買{か}]い[求{もと}]めた。", "2": "そして[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]に、[早朝{そうちょう}]、[日{ひ}]の[出{で}]のころ[墓{はか}]に[行{い}]った。", "3": "そして、[彼{かれ}]らは「だれが、わたしたちのために、[墓{はか}]の[入口{いりぐち}]から[石{いし}]をころがしてくれるのでしょうか」と[話{はな}]し[合{あ}]っていた。", "4": "ところが、[目{め}]をあげて[見{み}]ると、[石{いし}]はすでにころがしてあった。この[石{いし}]は[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きかった。", "5": "[墓{はか}]の[中{なか}]にはいると、[右手{みぎて}]に[真白{まっしろ}]な[長{なが}]い[衣{ころも}]を[着{き}]た[若者{わかもの}]がすわっているのを[見{み}]て、[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]いた。", "6": "するとこの[若者{わかもの}]は[言{い}]った、「[驚{おどろ}]くことはない。あなたがたは[十字架{じゅうじか}]につけられたナザレ[人{びと}]イエスを[捜{さが}]しているのであろうが、イエスはよみがえって、ここにはおられない。ごらんなさい、ここがお[納{おさ}]めした[場所{ばしょ}]である。", "7": "[今{いま}]から[弟子{でし}]たちとペテロとの[所{ところ}]へ[行{い}]って、こう[伝{つた}]えなさい。イエスはあなたがたより[先{さき}]にガリラヤへ[行{い}]かれる。かねて、あなたがたに[言{い}]われたとおり、そこでお[会{あ}]いできるであろう、と」。", "8": "[女{おんな}]たちはおののき[恐{おそ}]れながら、[墓{はか}]から[出{で}]て[逃{に}]げ[去{さ}]った。そして、[人{ひと}]には[何{なに}]も[言{い}]わなかった。[恐{おそ}]ろしかったからである。〔", "9": "[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]の[朝{あさ}][早{はや}]く、イエスはよみがえって、まずマグダラのマリヤに[御{ご}][自身{じしん}]をあらわされた。イエスは[以前{いぜん}]に、この[女{おんな}]から七つの[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]されたことがある。", "10": "マリヤは、イエスと[一緒{いっしょ}]にいた[人々{ひとびと}]が[泣{な}]き[悲{かな}]しんでいる[所{ところ}]に[行{い}]って、それを[知{し}]らせた。", "11": "[彼{かれ}]らは、イエスが[生{い}]きておられる[事{こと}]と、[彼女{かのじょ}]に[御{ご}][自身{じしん}]をあらわされた[事{こと}]とを[聞{き}]いたが、[信{しん}]じなかった。", "12": "この[後{のち}]、そのうちのふたりが、いなかの[方{ほう}]へ[歩{ある}]いていると、イエスはちがった[姿{すがた}]で[御{ご}][自身{じしん}]をあらわされた。", "13": "このふたりも、ほかの[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]に[行{い}]って[話{はな}]したが、[彼{かれ}]らはその[話{はなし}]を[信{しん}]じなかった。", "14": "その[後{のち}]、イエスは十一[弟子{でし}]が[食卓{しょくたく}]についているところに[現{あらわ}]れ、[彼{かれ}]らの[不{ふ}][信仰{しんこう}]と、[心{こころ}]のかたくななことをお[責{せ}]めになった。[彼{かれ}]らは、よみがえられたイエスを[見{み}]た[人々{ひとびと}]の[言{い}]うことを、[信{しん}]じなかったからである。", "15": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[全{ぜん}][世界{せかい}]に[出{で}]て[行{い}]って、すべての[造{つく}]られたものに[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "16": "[信{しん}]じてバプテスマを[受{う}]ける[者{もの}]は[救{すく}]われる。しかし、[不{ふ}][信仰{しんこう}]の[者{もの}]は[罪{つみ}]に[定{さだ}]められる。", "17": "[信{しん}]じる[者{もの}]には、このようなしるしが[伴{ともな}]う。すなわち、[彼{かれ}]らはわたしの[名{な}]で[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]し、[新{あたら}]しい[言葉{ことば}]を[語{かた}]り、", "18": "へびをつかむであろう。また、[毒{どく}]を[飲{の}]んでも、[決{けっ}]して[害{がい}]を[受{う}]けない。[病人{びょうにん}]に[手{て}]をおけば、いやされる」。", "19": "[主{しゅ}]イエスは[彼{かれ}]らに[語{かた}]り[終{おわ}]ってから、[天{てん}]にあげられ、[神{かみ}]の[右{みぎ}]にすわられた。", "20": "[弟子{でし}]たちは[出{で}]て[行{い}]って、[至{いた}]る[所{ところ}]で[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えた。[主{しゅ}]も[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[働{はたら}]き、[御言{みことば}]に[伴{ともな}]うしるしをもって、その[確{たし}]かなことをお[示{しめ}]しになった。〕" } }, "luke": { "1": { "1": "わたしたちの[間{あいだ}]に[成就{じょうじゅ}]された[出来事{できごと}]を、[最初{さいしょ}]から[親{した}]しく[見{み}]た[人々{ひとびと}]であって、", "2": "[御言{みことば}]に[仕{つか}]えた[人々{ひとびと}]が[伝{つた}]えたとおり[物語{ものがたり}]に[書{か}]き[連{つら}]ねようと、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[手{て}]を[着{つ}]けましたが、", "3": "テオピロ[閣下{かっか}]よ、わたしもすべての[事{こと}]を[初{はじ}]めから[詳{くわ}]しく[調{しら}]べていますので、ここに、それを[順序{じゅんじょ}][正{ただ}]しく[書{か}]きつづって、[閣下{かっか}]に[献{けん}]じることにしました。", "4": "すでにお[聞{き}]きになっている[事{こと}]が[確実{かくじつ}]であることを、これによって[十分{じゅうぶん}]に[知{し}]っていただきたいためであります。", "5": "ユダヤの[王{おう}]ヘロデの[世{よ}]に、アビヤの[組{くみ}]の[祭司{さいし}]で[名{な}]をザカリヤという[者{もの}]がいた。その[妻{つま}]はアロン[家{いえ}]の[娘{むすめ}]のひとりで、[名{な}]をエリサベツといった。", "6": "ふたりとも[神{かみ}]のみまえに[正{ただ}]しい[人{ひと}]であって、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを、みな[落度{おちど}]なく[行{おこな}]っていた。", "7": "ところが、エリサベツは[不妊{ふにん}]の[女{おんな}]であったため、[彼{かれ}]らには[子{こ}]がなく、そしてふたりともすでに[年老{としお}]いていた。", "8": "さてザカリヤは、その[組{くみ}]が[当番{とうばん}]になり[神{かみ}]のみまえに[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をしていたとき、", "9": "[祭司{さいし}][職{しょく}]の[慣例{かんれい}]に[従{したが}]ってくじを[引{ひ}]いたところ、[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]にはいって[香{こう}]をたくことになった。", "10": "[香{こう}]をたいている[間{あいだ}]、[多{おお}]くの[民衆{みんしゅう}]はみな[外{そと}]で[祈{いの}]っていた。", "11": "すると[主{しゅ}]の[御使{みつかい}]が[現{あらわ}]れて、[香{こう}][壇{だん}]の[右{みぎ}]に[立{た}]った。", "12": "ザカリヤはこれを[見{み}]て、おじ[惑{まど}]い、[恐怖{きょうふ}]の[念{ねん}]に[襲{おそ}]われた。", "13": "そこで[御使{みつかい}]が[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるな、ザカリヤよ、あなたの[祈{いのり}]が[聞{き}]きいれられたのだ。あなたの[妻{つま}]エリサベツは[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むであろう。その[子{こ}]をヨハネと[名{な}]づけなさい。", "14": "[彼{かれ}]はあなたに[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとをもたらし、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]もその[誕生{たんじょう}]を[喜{よろこ}]ぶであろう。", "15": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]のみまえに[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、ぶどう[酒{しゅ}]や[強{つよ}]い[酒{さけ}]をいっさい[飲{の}]まず、[母{はは}]の[胎内{たいない}]にいる[時{とき}]からすでに[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされており、", "16": "そして、イスラエルの[多{おお}]くの[子{こ}]らを、[主{しゅ}]なる[彼{かれ}]らの[神{かみ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]らせるであろう。", "17": "[彼{かれ}]はエリヤの[霊{れい}]と[力{ちから}]とをもって、みまえに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、[父{ちち}]の[心{こころ}]を[子{こ}]に[向{む}]けさせ、[逆{さか}]らう[者{もの}]に[義人{ぎじん}]の[思{おも}]いを[持{も}]たせて、[整{ととの}]えられた[民{たみ}]を[主{しゅ}]に[備{そな}]えるであろう」。", "18": "するとザカリヤは[御使{みつかい}]に[言{い}]った、「どうしてそんな[事{こと}]が、わたしにわかるでしょうか。わたしは[老人{ろうじん}]ですし、[妻{つま}]も[年{とし}]をとっています」。", "19": "[御使{みつかい}]が[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしは[神{かみ}]のみまえに[立{た}]つガブリエルであって、この[喜{よろこ}]ばしい[知{し}]らせをあなたに[語{かた}]り[伝{つた}]えるために、つかわされたものである。", "20": "[時{とき}]が[来{く}]れば[成就{じょうじゅ}]するわたしの[言葉{ことば}]を[信{しん}]じなかったから、あなたはおしになり、この[事{こと}]の[起{おこ}]る[日{ひ}]まで、ものが[言{い}]えなくなる」。", "21": "[民衆{みんしゅう}]はザカリヤを[待{ま}]っていたので、[彼{かれ}]が[聖所{せいじょ}][内{うち}]で[暇{ひま}]どっているのを[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]っていた。", "22": "ついに[彼{かれ}]は[出{で}]てきたが、[物{もの}]が[言{い}]えなかったので、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]が[聖所{せいじょ}][内{うち}]でまぼろしを[見{み}]たのだと[悟{さと}]った。[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らに[合図{あいず}]をするだけで、[引{ひ}]きつづき、おしのままでいた。", "23": "それから[務{つとめ}]の[期日{きじつ}]が[終{おわ}]ったので、[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "24": "そののち、[妻{つま}]エリサベツはみごもり、五か[月{げつ}]のあいだ[引{ひ}]きこもっていたが、", "25": "「[主{しゅ}]は、[今{いま}]わたしを[心{こころ}]にかけてくださって、[人々{ひとびと}]の[間{あいだ}]からわたしの[恥{はじ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]くために、こうしてくださいました」と[言{い}]った。", "26": "六か[月{げつ}][目{め}]に、[御使{みつかい}]ガブリエルが、[神{かみ}]からつかわされて、ナザレというガリラヤの[町{まち}]の[一{いち}][処女{しょじょ}]のもとにきた。", "27": "この[処女{しょじょ}]はダビデ[家{いえ}]の[出{で}]であるヨセフという[人{ひと}]のいいなづけになっていて、[名{な}]をマリヤといった。", "28": "[御使{みつかい}]がマリヤのところにきて[言{い}]った、「[恵{めぐ}]まれた[女{おんな}]よ、おめでとう、[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられます」。", "29": "この[言葉{ことば}]にマリヤはひどく[胸騒{むなさわ}]ぎがして、このあいさつはなんの[事{こと}]であろうかと、[思{おも}]いめぐらしていた。", "30": "すると[御使{みつかい}]が[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるな、マリヤよ、あなたは[神{かみ}]から[恵{めぐ}]みをいただいているのです。", "31": "[見{み}]よ、あなたはみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。その[子{こ}]をイエスと[名{な}]づけなさい。", "32": "[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[子{こ}]と、となえられるでしょう。そして、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[彼{かれ}]に[父{ちち}]ダビデの[王座{おうざ}]をお[与{あた}]えになり、", "33": "[彼{かれ}]はとこしえにヤコブの[家{いえ}]を[支配{しはい}]し、その[支配{しはい}]は[限{かぎ}]りなく[続{つづ}]くでしょう」。", "34": "そこでマリヤは[御使{みつかい}]に[言{い}]った、「どうして、そんな[事{こと}]があり[得{え}]ましょうか。わたしにはまだ[夫{おっと}]がありませんのに」。", "35": "[御使{みつかい}]が[答{こた}]えて[言{い}]った、「[聖霊{せいれい}]があなたに[臨{のぞ}]み、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[力{ちから}]があなたをおおうでしょう。それゆえに、[生{うま}]れ[出{で}]る[子{こ}]は[聖{せい}]なるものであり、[神{かみ}]の[子{こ}]と、となえられるでしょう。", "36": "あなたの[親族{しんぞく}]エリサベツも[老年{ろうねん}]ながら[子{こ}]を[宿{やど}]しています。[不妊{ふにん}]の[女{おんな}]といわれていたのに、はや六か[月{げつ}]になっています。", "37": "[神{かみ}]には、なんでもできないことはありません」。", "38": "そこでマリヤが[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]のはしためです。お[言葉{ことば}]どおりこの[身{み}]に[成{な}]りますように」。そして[御使{みつかい}]は[彼女{かのじょ}]から[離{はな}]れて[行{い}]った。", "39": "そのころ、マリヤは[立{た}]って、[大急{おおいそ}]ぎで[山里{やまざと}]へむかいユダの[町{まち}]に[行{い}]き、", "40": "ザカリヤの[家{いえ}]にはいってエリサベツにあいさつした。", "41": "エリサベツがマリヤのあいさつを[聞{き}]いたとき、その[子{こ}]が[胎内{たいない}]でおどった。エリサベツは[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされ、", "42": "[声{こえ}][高{たか}]く[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「あなたは[女{おんな}]の[中{なか}]で[祝福{しゅくふく}]されたかた、あなたの[胎{たい}]の[実{み}]も[祝福{しゅくふく}]されています。", "43": "[主{しゅ}]の[母上{ははうえ}]がわたしのところにきてくださるとは、なんという[光栄{こうえい}]でしょう。", "44": "ごらんなさい。あなたのあいさつの[声{こえ}]がわたしの[耳{みみ}]にはいったとき、[子供{こども}]が[胎内{たいない}]で[喜{よろこ}]びおどりました。", "45": "[主{しゅ}]のお[語{かた}]りになったことが[必{かなら}]ず[成就{じょうじゅ}]すると[信{しん}]じた[女{おんな}]は、なんとさいわいなことでしょう」。", "46": "するとマリヤは[言{い}]った、「わたしの[魂{たましい}]は[主{しゅ}]をあがめ、", "47": "わたしの[霊{れい}]は[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]をたたえます。", "48": "この[卑{いや}]しい[女{おんな}]をさえ、[心{こころ}]にかけてくださいました。[今{いま}]からのち[代々{よよ}]の[人々{ひとびと}]は、わたしをさいわいな[女{おんな}]と[言{い}]うでしょう、", "49": "[力{ちから}]あるかたが、わたしに[大{おお}]きな[事{こと}]をしてくださったからです。そのみ[名{な}]はきよく、", "50": "そのあわれみは、[代々{よよ}][限{かぎ}]りなく[主{しゅ}]をかしこみ[恐{おそ}]れる[者{もの}]に[及{およ}]びます。", "51": "[主{しゅ}]はみ[腕{うで}]をもって[力{ちから}]をふるい、[心{こころ}]の[思{おも}]いのおごり[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[追{お}]い[散{ち}]らし、", "52": "[権力{けんりょく}]ある[者{もの}]を[王座{おうざ}]から[引{ひ}]きおろし、[卑{いや}]しい[者{もの}]を[引{ひ}]き[上{あ}]げ、", "53": "[飢{う}]えている[者{もの}]を[良{よ}]いもので[飽{あ}]かせ、[富{と}]んでいる[者{もの}]を[空腹{くうふく}]のまま[帰{かえ}]らせなさいます。", "54": "[主{しゅ}]は、あわれみをお[忘{わす}]れにならず、その[僕{しもべ}]イスラエルを[助{たす}]けてくださいました、", "55": "わたしたちの[父祖{ふそ}]アブラハムとその[子孫{しそん}]とをとこしえにあわれむと[約束{やくそく}]なさったとおりに」。", "56": "マリヤは、エリサベツのところに三か[月{げつ}]ほど[滞在{たいざい}]してから、[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "57": "さてエリサベツは[月{つき}]が[満{み}]ちて、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "58": "[近所{きんじょ}]の[人々{ひとびと}]や[親族{しんぞく}]は、[主{しゅ}]が[大{おお}]きなあわれみを[彼女{かのじょ}]におかけになったことを[聞{き}]いて、[共{とも}]どもに[喜{よろこ}]んだ。", "59": "八[日目{かめ}]になったので、[幼{おさ}]な[子{ご}]に[割礼{かつれい}]をするために[人々{ひとびと}]がきて、[父{ちち}]の[名{な}]にちなんでザカリヤという[名{な}]にしようとした。", "60": "ところが、[母親{ははおや}]は、「いいえ、ヨハネという[名{な}]にしなくてはいけません」と[言{い}]った。", "61": "[人々{ひとびと}]は、「あなたの[親族{しんぞく}]の[中{なか}]には、そういう[名{な}]のついた[者{もの}]は、ひとりもいません」と[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った。", "62": "そして[父親{ちちおや}]に、どんな[名{な}]にしたいのですかと、[合図{あいず}]で[尋{たず}]ねた。", "63": "ザカリヤは[書{かき}][板{いた}]を[持{も}]ってこさせて、それに「その[名{な}]はヨハネ」と[書{か}]いたので、みんなの[者{もの}]は[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。", "64": "すると、[立{た}]ちどころにザカリヤの[口{くち}]が[開{ひら}]けて[舌{した}]がゆるみ、[語{かた}]り[出{だ}]して[神{かみ}]をほめたたえた。", "65": "[近所{きんじょ}]の[人々{ひとびと}]はみな[恐{おそ}]れをいだき、またユダヤの[山里{やまざと}]の[至{いた}]るところに、これらの[事{こと}]がことごとく[語{かた}]り[伝{つた}]えられたので、", "66": "[聞{き}]く[者{もの}]たちは[皆{みな}]それを[心{こころ}]に[留{と}]めて、「この[子{こ}]は、いったい、どんな[者{もの}]になるだろう」と[語{かた}]り[合{あ}]った。[主{しゅ}]のみ[手{て}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]にあった。", "67": "[父{ちち}]ザカリヤは[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされ、[預言{よげん}]して[言{い}]った、", "68": "「[主{しゅ}]なるイスラエルの[神{かみ}]は、ほむべきかな。[神{かみ}]はその[民{たみ}]を[顧{かえり}]みてこれをあがない、", "69": "わたしたちのために[救{すくい}]の[角{つの}]を[僕{しもべ}]ダビデの[家{いえ}]にお[立{た}]てになった。", "70": "[古{ふる}]くから、[聖{せい}]なる[預言者{よげんしゃ}]たちの[口{くち}]によってお[語{かた}]りになったように、", "71": "わたしたちを[敵{てき}]から、またすべてわたしたちを[憎{にく}]む[者{もの}]の[手{て}]から、[救{すく}]い[出{だ}]すためである。", "72": "こうして、[神{かみ}]はわたしたちの[父祖{ふそ}]たちにあわれみをかけ、その[聖{せい}]なる[契約{けいやく}]、", "73": "すなわち、[父祖{ふそ}]アブラハムにお[立{た}]てになった[誓{ちか}]いをおぼえて、", "74": "わたしたちを[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、", "75": "[生{い}]きている[限{かぎ}]り、きよく[正{ただ}]しく、みまえに[恐{おそ}]れなく[仕{つか}]えさせてくださるのである。", "76": "[幼{おさ}]な[子{ご}]よ、あなたは、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[預言者{よげんしゃ}]と[呼{よ}]ばれるであろう。[主{しゅ}]のみまえに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、その[道{みち}]を[備{そな}]え、", "77": "[罪{つみ}]のゆるしによる[救{すくい}]をその[民{たみ}]に[知{し}]らせるのであるから。", "78": "これはわたしたちの[神{かみ}]のあわれみ[深{ふか}]いみこころによる。また、そのあわれみによって、[日{ひ}]の[光{ひかり}]が[上{うえ}]からわたしたちに[臨{のぞ}]み、", "79": "[暗黒{あんこく}]と[死{し}]の[陰{かげ}]とに[住{す}]む[者{もの}]を[照{てら}]し、わたしたちの[足{あし}]を[平和{へいわ}]の[道{みち}]へ[導{みちび}]くであろう」。", "80": "[幼{おさ}]な[子{ご}]は[成長{せいちょう}]し、その[霊{れい}]も[強{つよ}]くなり、そしてイスラエルに[現{あらわ}]れる[日{ひ}]まで、[荒野{あらの}]にいた。" }, "2": { "1": "そのころ、[全{ぜん}][世界{せかい}]の[人口{じんこう}][調査{ちょうさ}]をせよとの[勅令{ちょくれい}]が、[皇帝{こうてい}]アウグストから[出{で}]た。", "2": "これは、クレニオがシリヤの[総督{そうとく}]であった[時{とき}]に[行{おこな}]われた[最初{さいしょ}]の[人口{じんこう}][調査{ちょうさ}]であった。", "3": "[人々{ひとびと}]はみな[登録{とうろく}]をするために、それぞれ[自分{じぶん}]の[町{まち}]へ[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "4": "ヨセフもダビデの[家系{かけい}]であり、またその[血統{けっとう}]であったので、ガリラヤの[町{まち}]ナザレを[出{で}]て、ユダヤのベツレヘムというダビデの[町{まち}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "5": "それは、すでに[身重{みおも}]になっていたいいなづけの[妻{つま}]マリヤと[共{とも}]に、[登録{とうろく}]をするためであった。", "6": "ところが、[彼{かれ}]らがベツレヘムに[滞在{たいざい}]している[間{あいだ}]に、マリヤは[月{つき}]が[満{み}]ちて、", "7": "[初子{ういご}]を[産{う}]み、[布{ぬの}]にくるんで、[飼葉{かいば}]おけの[中{なか}]に[寝{ね}]かせた。[客間{きゃくま}]には[彼{かれ}]らのいる[余地{よち}]がなかったからである。", "8": "さて、この[地方{ちほう}]で[羊飼{ひつじかい}]たちが[夜{よる}]、[野宿{のじゅく}]しながら[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[番{ばん}]をしていた。", "9": "すると[主{しゅ}]の[御使{みつかい}]が[現{あらわ}]れ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[彼{かれ}]らをめぐり[照{てら}]したので、[彼{かれ}]らは[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れた。", "10": "[御使{みつかい}]は[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるな。[見{み}]よ、すべての[民{たみ}]に[与{あた}]えられる[大{おお}]きな[喜{よろこ}]びを、あなたがたに[伝{つた}]える。", "11": "きょうダビデの[町{まち}]に、あなたがたのために[救主{すくいぬし}]がお[生{うま}]れになった。このかたこそ[主{しゅ}]なるキリストである。", "12": "あなたがたは、[幼{おさ}]な[子{ご}]が[布{ぬの}]にくるまって[飼葉{かいば}]おけの[中{なか}]に[寝{ね}]かしてあるのを[見{み}]るであろう。それが、あなたがたに[与{あた}]えられるしるしである」。", "13": "するとたちまち、おびただしい[天{てん}]の[軍勢{ぐんぜい}]が[現{あらわ}]れ、[御使{みつかい}]と[一緒{いっしょ}]になって[神{かみ}]をさんびして[言{い}]った、", "14": "「いと[高{たか}]きところでは、[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]があるように、[地{ち}]の[上{うえ}]では、み[心{こころ}]にかなう[人々{ひとびと}]に[平和{へいわ}]があるように」。", "15": "[御使{みつかい}]たちが[彼{かれ}]らを[離{はな}]れて[天{てん}]に[帰{かえ}]ったとき、[羊飼{ひつじかい}]たちは「さあ、ベツレヘムへ[行{い}]って、[主{しゅ}]がお[知{し}]らせ[下{くだ}]さったその[出来事{できごと}]を[見{み}]てこようではないか」と、[互{たがい}]に[語{かた}]り[合{あ}]った。", "16": "そして[急{いそ}]いで[行{い}]って、マリヤとヨセフ、また[飼葉{かいば}]おけに[寝{ね}]かしてある[幼{おさ}]な[子{ご}]を[捜{さが}]しあてた。", "17": "[彼{かれ}]らに[会{あ}]った[上{うえ}]で、この[子{こ}]について[自分{じぶん}]たちに[告{つ}]げ[知{し}]らされた[事{こと}]を、[人々{ひとびと}]に[伝{つた}]えた。", "18": "[人々{ひとびと}]はみな、[羊飼{ひつじかい}]たちが[話{はな}]してくれたことを[聞{き}]いて、[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。", "19": "しかし、マリヤはこれらの[事{こと}]をことごとく[心{こころ}]に[留{と}]めて、[思{おも}]いめぐらしていた。", "20": "[羊飼{ひつじかい}]たちは、[見聞{みき}]きしたことが[何{なに}]もかも[自分{じぶん}]たちに[語{かた}]られたとおりであったので、[神{かみ}]をあがめ、またさんびしながら[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "21": "八[日{か}]が[過{す}]ぎ、[割礼{かつれい}]をほどこす[時{とき}]となったので、[受胎{じゅたい}]のまえに[御使{みつかい}]が[告{つ}]げたとおり、[幼{おさ}]な[子{ご}]をイエスと[名{な}]づけた。", "22": "それから、モーセの[律法{りっぽう}]による[彼{かれ}]らのきよめの[期間{きかん}]が[過{す}]ぎたとき、[両親{りょうしん}]は[幼{おさ}]な[子{ご}]を[連{つ}]れてエルサレムへ[上{のぼ}]った。", "23": "それは[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]に「[母{はは}]の[胎{たい}]を[初{はじ}]めて[開{ひら}]く[男{おとこ}]の[子{こ}]はみな、[主{しゅ}]に[聖{せい}][別{べつ}]された[者{もの}]と、となえられねばならない」と[書{か}]いてあるとおり、[幼{おさ}]な[子{ご}]を[主{しゅ}]にささげるためであり、", "24": "また[同{おな}]じ[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]に、「[山{やま}]ばと一つがい、または、[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]」と[定{さだ}]めてあるのに[従{したが}]って、[犠牲{ぎせい}]をささげるためであった。", "25": "その[時{とき}]、エルサレムにシメオンという[名{な}]の[人{ひと}]がいた。この[人{ひと}]は[正{ただ}]しい[信仰{しんこう}][深{ふか}]い[人{ひと}]で、イスラエルの[慰{なぐさ}]められるのを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいた。また[聖霊{せいれい}]が[彼{かれ}]に[宿{やど}]っていた。", "26": "そして[主{しゅ}]のつかわす[救主{すくいぬし}]に[会{あ}]うまでは[死{し}]ぬことはないと、[聖霊{せいれい}]の[示{しめ}]しを[受{う}]けていた。", "27": "この[人{ひと}]が[御霊{みたま}]に[感{かん}]じて[宮{みや}]にはいった。すると[律法{りっぽう}]に[定{さだ}]めてあることを[行{おこな}]うため、[両親{りょうしん}]もその[子{こ}]イエスを[連{つ}]れてはいってきたので、", "28": "シメオンは[幼{おさ}]な[子{ご}]を[腕{うで}]に[抱{いだ}]き、[神{かみ}]をほめたたえて[言{い}]った、", "29": "「[主{しゅ}]よ、[今{いま}]こそ、あなたはみ[言葉{ことば}]のとおりにこの[僕{しもべ}]を[安{やす}]らかに[去{さ}]らせてくださいます、", "30": "わたしの[目{め}]が[今{いま}]あなたの[救{すくい}]を[見{み}]たのですから。", "31": "この[救{すくい}]はあなたが[万民{ばんみん}]のまえにお[備{そな}]えになったもので、", "32": "[異邦人{いほうじん}]を[照{てら}]す[啓示{けいじ}]の[光{ひかり}]、み[民{たみ}]イスラエルの[栄光{えいこう}]であります」。", "33": "[父{ちち}]と[母{はは}]とは[幼{おさ}]な[子{ご}]についてこのように[語{かた}]られたことを、[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。", "34": "するとシメオンは[彼{かれ}]らを[祝{しゅく}]し、そして[母{はは}]マリヤに[言{い}]った、「ごらんなさい、この[幼{おさ}]な[子{ご}]は、イスラエルの[多{おお}]くの[人{ひと}]を[倒{たお}]れさせたり[立{た}]ちあがらせたりするために、また[反対{はんたい}]を[受{う}]けるしるしとして、[定{さだ}]められています。――", "35": "そして、あなた[自身{じしん}]もつるぎで[胸{むね}]を[刺{さ}]し[貫{つらぬ}]かれるでしょう。――それは[多{おお}]くの[人{ひと}]の[心{こころ}]にある[思{おも}]いが、[現{あらわ}]れるようになるためです」。", "36": "また、アセル[族{ぞく}]のパヌエルの[娘{むすめ}]で、アンナという[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]がいた。[彼女{かのじょ}]は[非常{ひじょう}]に[年{とし}]をとっていた。むすめ[時代{じだい}]にとついで、七[年間{ねんかん}]だけ[夫{おっと}]と[共{とも}]に[住{す}]み、", "37": "その[後{のち}]やもめぐらしをし、八十四[歳{さい}]になっていた。そして[宮{みや}]を[離{はな}]れずに[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[断食{だんじき}]と[祈{いのり}]とをもって[神{かみ}]に[仕{つか}]えていた。", "38": "この[老女{ろうじょ}]も、ちょうどそのとき[近寄{ちかよ}]ってきて、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]をささげ、そしてこの[幼{おさ}]な[子{ご}]のことを、エルサレムの[救{すくい}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいるすべての[人々{ひとびと}]に[語{かた}]りきかせた。", "39": "[両親{りょうしん}]は[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]どおりすべての[事{こと}]をすませたので、ガリラヤへむかい、[自分{じぶん}]の[町{まち}]ナザレに[帰{かえ}]った。", "40": "[幼{おさ}]な[子{ご}]は、ますます[成長{せいちょう}]して[強{つよ}]くなり、[知恵{ちえ}]に[満{み}]ち、そして[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みがその[上{うえ}]にあった。", "41": "さて、イエスの[両親{りょうしん}]は、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]には[毎年{まいとし}]エルサレムへ[上{のぼ}]っていた。", "42": "イエスが十二[歳{さい}]になった[時{とき}]も、[慣例{かんれい}]に[従{したが}]って[祭{まつり}]のために[上京{じょうきょう}]した。", "43": "ところが、[祭{まつり}]が[終{おわ}]って[帰{かえ}]るとき、[少年{しょうねん}]イエスはエルサレムに[居残{いのこ}]っておられたが、[両親{りょうしん}]はそれに[気{き}]づかなかった。", "44": "そして[道連{みちづ}]れの[中{なか}]にいることと[思{おも}]いこんで、一[日{にち}][路{じ}]を[行{い}]ってしまい、それから、[親族{しんぞく}]や[知人{ちじん}]の[中{なか}]を[捜{さが}]しはじめたが、", "45": "[見{み}]つからないので、[捜{さが}]しまわりながらエルサレムへ[引返{ひきかえ}]した。", "46": "そして三[日{か}]の[後{のち}]に、イエスが[宮{みや}]の[中{なか}]で[教師{きょうし}]たちのまん[中{なか}]にすわって、[彼{かれ}]らの[話{はなし}]を[聞{き}]いたり[質問{しつもん}]したりしておられるのを[見{み}]つけた。", "47": "[聞{き}]く[人々{ひとびと}]はみな、イエスの[賢{かしこ}]さやその[答{こたえ}]に[驚嘆{きょうたん}]していた。", "48": "[両親{りょうしん}]はこれを[見{み}]て[驚{おどろ}]き、そして[母{はは}]が[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうしてこんな[事{こと}]をしてくれたのです。ごらんなさい、おとう[様{さま}]もわたしも[心配{しんぱい}]して、あなたを[捜{さが}]していたのです」。", "49": "するとイエスは[言{い}]われた、「どうしてお[捜{さが}]しになったのですか。わたしが[自分{じぶん}]の[父{ちち}]の[家{いえ}]にいるはずのことを、ご[存{ぞん}]じなかったのですか」。", "50": "しかし、[両親{りょうしん}]はその[語{かた}]られた[言葉{ことば}]を[悟{さと}]ることができなかった。", "51": "それからイエスは[両親{りょうしん}]と[一緒{いっしょ}]にナザレに[下{くだ}]って[行{い}]き、[彼{かれ}]らにお[仕{つか}]えになった。[母{はは}]はこれらの[事{こと}]をみな[心{こころ}]に[留{と}]めていた。", "52": "イエスはますます[知恵{ちえ}]が[加{くわ}]わり、[背{せ}]たけも[伸{の}]び、そして[神{かみ}]と[人{ひと}]から[愛{あい}]された。" }, "3": { "1": "[皇帝{こうてい}]テベリオ[在位{ざいい}]の[第{だい}]十五[年{ねん}]、ポンテオ・ピラトがユダヤの[総督{そうとく}]、ヘロデがガリラヤの[領主{りょうしゅ}]、その[兄弟{きょうだい}]ピリポがイツリヤ・テラコニテ[地方{ちほう}]の[領主{りょうしゅ}]、ルサニヤがアビレネの[領主{りょうしゅ}]、", "2": "アンナスとカヤパとが[大祭司{だいさいし}]であったとき、[神{かみ}]の[言{ことば}]が[荒野{あらの}]でザカリヤの[子{こ}]ヨハネに[臨{のぞ}]んだ。", "3": "[彼{かれ}]はヨルダンのほとりの[全{ぜん}][地方{ちほう}]に[行{い}]って、[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]させる[悔改{くいあらた}]めのバプテスマを[宣{の}]べ[伝{つた}]えた。", "4": "それは、[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[言葉{ことば}]の[書{しょ}]に[書{か}]いてあるとおりである。すなわち「[荒野{あらの}]で[呼{よ}]ばわる[者{もの}]の[声{こえ}]がする、『[主{しゅ}]の[道{みち}]を[備{そな}]えよ、その[道{みち}][筋{すじ}]をまっすぐにせよ』。", "5": "すべての[谷{たに}]は[埋{う}]められ、すべての[山{やま}]と[丘{おか}]とは、[平{たい}]らにされ、[曲{まが}]ったところはまっすぐに、わるい[道{みち}]はならされ、", "6": "[人{ひと}]はみな[神{かみ}]の[救{すくい}]を[見{み}]るであろう」。", "7": "さて、ヨハネは、[彼{かれ}]からバプテスマを[受{う}]けようとして[出{で}]てきた[群衆{ぐんしゅう}]にむかって[言{い}]った、「まむしの[子{こ}]らよ、[迫{せま}]ってきている[神{かみ}]の[怒{いか}]りから、のがれられると、おまえたちにだれが[教{おし}]えたのか。", "8": "だから、[悔改{くいあらた}]めにふさわしい[実{み}]を[結{むす}]べ。[自分{じぶん}]たちの[父{ちち}]にはアブラハムがあるなどと、[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]ってもみるな。おまえたちに[言{い}]っておく。[神{かみ}]はこれらの[石{いし}]ころからでも、アブラハムの[子{こ}]を[起{おこ}]すことができるのだ。", "9": "[斧{おの}]がすでに[木{き}]の[根{ね}]もとに[置{お}]かれている。だから、[良{よ}]い[実{み}]を[結{むす}]ばない[木{き}]はことごとく[切{き}]られて、[火{ひ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれるのだ」。", "10": "そこで[群衆{ぐんしゅう}]が[彼{かれ}]に、「それでは、わたしたちは[何{なに}]をすればよいのですか」と[尋{たず}]ねた。", "11": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[下着{したぎ}]を二[枚{まい}]もっている[者{もの}]は、[持{も}]たない[者{もの}]に[分{わ}]けてやりなさい。[食物{しょくもつ}]を[持{も}]っている[者{もの}]も[同様{どうよう}]にしなさい」。", "12": "[取税人{しゅぜいにん}]もバプテスマを[受{う}]けにきて、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちは[何{なに}]をすればよいのですか」。", "13": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「きまっているもの[以上{いじょう}]に[取{と}]り[立{た}]ててはいけない」。", "14": "[兵卒{へいそつ}]たちもたずねて[言{い}]った、「では、わたしたちは[何{なに}]をすればよいのですか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[人{ひと}]をおどかしたり、だまし[取{と}]ったりしてはいけない。[自分{じぶん}]の[給与{きゅうよ}]で[満足{まんぞく}]していなさい」。", "15": "[民衆{みんしゅう}]は[救主{すくいぬし}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいたので、みな[心{こころ}]の[中{なか}]でヨハネのことを、もしかしたらこの[人{ひと}]がそれではなかろうかと[考{かんが}]えていた。", "16": "そこでヨハネはみんなの[者{もの}]にむかって[言{い}]った、「わたしは[水{みず}]でおまえたちにバプテスマを[授{さづ}]けるが、わたしよりも[力{ちから}]のあるかたが、おいでになる。わたしには、そのくつのひもを[解{と}]く[値{ね}]うちもない。このかたは、[聖霊{せいれい}]と[火{ひ}]とによっておまえたちにバプテスマをお[授{さづ}]けになるであろう。", "17": "また、[箕{み}]を[手{て}]に[持{も}]って、[打{う}]ち[場{ば}]の[麦{むぎ}]をふるい[分{わ}]け、[麦{むぎ}]は[倉{くら}]に[納{おさ}]め、からは[消{き}]えない[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てるであろう」。", "18": "こうしてヨハネはほかにもなお、さまざまの[勧{すす}]めをして、[民衆{みんしゅう}]に[教{おしえ}]を[説{と}]いた。", "19": "ところが[領主{りょうしゅ}]ヘロデは、[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]ヘロデヤのことで、また[自分{じぶん}]がしたあらゆる[悪事{あくじ}]について、ヨハネから[非難{ひなん}]されていたので、", "20": "[彼{かれ}]を[獄{ごく}]に[閉{と}]じ[込{こ}]めて、いろいろな[悪事{あくじ}]の[上{うえ}]に、もう一つこの[悪事{あくじ}]を[重{かさ}]ねた。", "21": "さて、[民衆{みんしゅう}]がみなバプテスマを[受{う}]けたとき、イエスもバプテスマを[受{う}]けて[祈{いの}]っておられると、[天{てん}]が[開{ひら}]けて、", "22": "[聖霊{せいれい}]がはとのような[姿{すがた}]をとってイエスの[上{うえ}]に[下{くだ}]り、そして[天{てん}]から[声{こえ}]がした、「あなたはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう[者{もの}]である」。", "23": "イエスが[宣教{せんきょう}]をはじめられたのは、[年{とし}]およそ三十[歳{さい}]の[時{とき}]であって、[人々{ひとびと}]の[考{かんが}]えによれば、ヨセフの[子{こ}]であった。ヨセフはヘリの[子{こ}]、", "24": "それから、さかのぼって、マタテ、レビ、メルキ、ヤンナイ、ヨセフ、", "25": "マタテヤ、アモス、ナホム、エスリ、ナンガイ、", "26": "マハテ、マタテヤ、シメイ、ヨセク、ヨダ、", "27": "ヨハナン、レサ、ゾロバベル、サラテル、ネリ、", "28": "メルキ、アデイ、コサム、エルマダム、エル、", "29": "ヨシュア、エリエゼル、ヨリム、マタテ、レビ、", "30": "シメオン、ユダ、ヨセフ、ヨナム、エリヤキム、", "31": "メレヤ、メナ、マタタ、ナタン、ダビデ、", "32": "エッサイ、オベデ、ボアズ、サラ、ナアソン、", "33": "アミナダブ、アデミン、アルニ、エスロン、パレス、ユダ、", "34": "ヤコブ、イサク、アブラハム、テラ、ナホル、", "35": "セルグ、レウ、ペレグ、エベル、サラ、", "36": "カイナン、アルパクサデ、セム、ノア、ラメク、", "37": "メトセラ、エノク、ヤレデ、マハラレル、カイナン、", "38": "エノス、セツ、アダム、そして[神{かみ}]にいたる。" }, "4": { "1": "さて、イエスは[聖霊{せいれい}]に[満{み}]ちてヨルダン[川{がわ}]から[帰{かえ}]り、", "2": "[荒野{あらの}]を四十[日{にち}]のあいだ[御霊{みたま}]にひきまわされて、[悪魔{あくま}]の[試{こころ}]みにあわれた。そのあいだ[何{なに}]も[食{た}]べず、その[日数{ひかず}]がつきると、[空腹{くうふく}]になられた。", "3": "そこで[悪魔{あくま}]が[言{い}]った、「もしあなたが[神{かみ}]の[子{こ}]であるなら、この[石{いし}]に、パンになれと[命{めい}]じてごらんなさい」。", "4": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「『[人{ひと}]はパンだけで[生{い}]きるものではない』と[書{か}]いてある」。", "5": "それから、[悪魔{あくま}]はイエスを[高{たか}]い[所{ところ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]き、またたくまに[世界{せかい}]のすべての[国々{くにぐに}]を[見{み}]せて", "6": "[言{い}]った、「これらの[国々{くにぐに}]の[権威{けんい}]と[栄華{えいが}]とをみんな、あなたにあげましょう。それらはわたしに[任{まか}]せられていて、だれでも[好{す}]きな[人{ひと}]にあげてよいのですから。", "7": "それで、もしあなたがわたしの[前{まえ}]にひざまずくなら、これを[全部{ぜんぶ}]あなたのものにしてあげましょう」。", "8": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「『[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[拝{はい}]し、ただ[神{かみ}]にのみ[仕{つか}]えよ』と[書{か}]いてある」。", "9": "それから[悪魔{あくま}]はイエスをエルサレムに[連{つ}]れて[行{い}]き、[宮{みや}]の[頂上{ちょうじょう}]に[立{た}]たせて[言{い}]った、「もしあなたが[神{かみ}]の[子{こ}]であるなら、ここから[下{した}]へ[飛{と}]びおりてごらんなさい。", "10": "『[神{かみ}]はあなたのために、[御使{みつかい}]たちに[命{めい}]じてあなたを[守{まも}]らせるであろう』とあり、", "11": "また、『あなたの[足{あし}]が[石{いし}]に[打{う}]ちつけられないように、[彼{かれ}]らはあなたを[手{て}]でささえるであろう』とも[書{か}]いてあります」。", "12": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「『[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[試{こころ}]みてはならない』と[言{い}]われている」。", "13": "[悪魔{あくま}]はあらゆる[試{こころ}]みをしつくして、[一時{いちじ}]イエスを[離{はな}]れた。", "14": "それからイエスは[御霊{みたま}]の[力{ちから}]に[満{み}]ちあふれてガリラヤへ[帰{かえ}]られると、そのうわさがその[地方{ちほう}][全体{ぜんたい}]にひろまった。", "15": "イエスは[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[教{おし}]え、みんなの[者{もの}]から[尊敬{そんけい}]をお[受{う}]けになった。", "16": "それからお[育{そだ}]ちになったナザレに[行{い}]き、[安息日{あんそくにち}]にいつものように[会堂{かいどう}]にはいり、[聖書{せいしょ}]を[朗読{ろうどく}]しようとして[立{た}]たれた。", "17": "すると[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[書{しょ}]が[手渡{てわた}]されたので、その[書{しょ}]を[開{ひら}]いて、こう[書{か}]いてある[所{ところ}]を[出{だ}]された、", "18": "「[主{しゅ}]の[御霊{みたま}]がわたしに[宿{やど}]っている。[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]に[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えさせるために、わたしを[聖{せい}][別{べつ}]してくださったからである。[主{しゅ}]はわたしをつかわして、[囚人{しゅうじん}]が[解放{かいほう}]され、[盲人{もうじん}]の[目{め}]が[開{ひら}]かれることを[告{つ}]げ[知{し}]らせ、[打{う}]ちひしがれている[者{もの}]に[自由{じゆう}]を[得{え}]させ、", "19": "[主{しゅ}]のめぐみの[年{とし}]を[告{つ}]げ[知{し}]らせるのである」。", "20": "イエスは[聖書{せいしょ}]を[巻{ま}]いて[係{かか}]りの[者{もの}]に[返{かえ}]し、[席{せき}]に[着{つ}]かれると、[会堂{かいどう}]にいるみんなの[者{もの}]の[目{め}]がイエスに[注{そそ}]がれた。", "21": "そこでイエスは、「この[聖{せい}][句{く}]は、あなたがたが[耳{みみ}]にしたこの[日{ひ}]に[成就{じょうじゅ}]した」と[説{と}]きはじめられた。", "22": "すると、[彼{かれ}]らはみなイエスをほめ、またその[口{くち}]から[出{で}]て[来{く}]るめぐみの[言葉{ことば}]に[感嘆{かんたん}]して[言{い}]った、「この[人{ひと}]はヨセフの[子{こ}]ではないか」。", "23": "そこで[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは、きっと『[医者{いしゃ}]よ、[自分{じぶん}][自身{じしん}]をいやせ』ということわざを[引{ひ}]いて、カペナウムで[行{おこな}]われたと[聞{き}]いていた[事{こと}]を、あなたの[郷里{きょうり}]のこの[地{ち}]でもしてくれ、と[言{い}]うであろう」。", "24": "それから[言{い}]われた、「よく[言{い}]っておく。[預言者{よげんしゃ}]は、[自分{じぶん}]の[郷里{きょうり}]では[歓迎{かんげい}]されないものである。", "25": "よく[聞{き}]いておきなさい。エリヤの[時代{じだい}]に、三[年{ねん}]六か[月{げつ}]にわたって[天{てん}]が[閉{と}]じ、イスラエル[全土{ぜんど}]に[大{だい}]ききんがあった[際{さい}]、そこには[多{おお}]くのやもめがいたのに、", "26": "エリヤはそのうちのだれにもつかわされないで、ただシドンのサレプタにいるひとりのやもめにだけつかわされた。", "27": "また[預言者{よげんしゃ}]エリシャの[時代{じだい}]に、イスラエルには[多{おお}]くのらい[病人{びょうにん}]がいたのに、そのうちのひとりもきよめられないで、ただシリヤのナアマンだけがきよめられた」。", "28": "[会堂{かいどう}]にいた[者{もの}]たちはこれを[聞{き}]いて、みな[憤{いきどお}]りに[満{み}]ち、", "29": "[立{た}]ち[上{あ}]がってイエスを[町{まち}]の[外{そと}]へ[追{お}]い[出{だ}]し、その[町{まち}]が[建{た}]っている[丘{おか}]のがけまでひっぱって[行{い}]って、[突{つ}]き[落{おと}]そうとした。", "30": "しかし、イエスは[彼{かれ}]らのまん[中{なか}]を[通{とお}]り[抜{ぬ}]けて、[去{さ}]って[行{い}]かれた。", "31": "それから、イエスはガリラヤの[町{まち}]カペナウムに[下{くだ}]って[行{い}]かれた。そして[安息日{あんそくにち}]になると、[人々{ひとびと}]をお[教{おし}]えになったが、", "32": "その[言葉{ことば}]に[権威{けんい}]があったので、[彼{かれ}]らはその[教{おしえ}]に[驚{おどろ}]いた。", "33": "すると、[汚{けが}]れた[悪霊{あくれい}]につかれた[人{ひと}]が[会堂{かいどう}]にいて、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]び[出{だ}]した、", "34": "「ああ、ナザレのイエスよ、あなたはわたしたちとなんの[係{かか}]わりがあるのです。わたしたちを[滅{ほろ}]ぼしにこられたのですか。あなたがどなたであるか、わかっています。[神{かみ}]の[聖者{せいじゃ}]です」。", "35": "イエスはこれをしかって、「[黙{だま}]れ、この[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]け」と[言{い}]われた。すると[悪霊{あくれい}]は[彼{かれ}]を[人{ひと}]なかに[投{な}]げ[倒{たお}]し、[傷{きず}]は[負{お}]わせずに、その[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]った。", "36": "みんなの[者{もの}]は[驚{おどろ}]いて、[互{たがい}]に[語{かた}]り[合{あ}]って[言{い}]った、「これは、いったい、なんという[言葉{ことば}]だろう。[権威{けんい}]と[力{ちから}]とをもって[汚{けが}]れた[霊{れい}]に[命{めい}]じられると、[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]くのだ」。", "37": "こうしてイエスの[評判{ひょうばん}]が、その[地方{ちほう}]のいたる[所{ところ}]にひろまっていった。", "38": "イエスは[会堂{かいどう}]を[出{で}]てシモンの[家{いえ}]におはいりになった。ところがシモンのしゅうとめが[高{たか}]い[熱{ねつ}]を[病{や}]んでいたので、[人々{ひとびと}]は[彼女{かのじょ}]のためにイエスにお[願{ねが}]いした。", "39": "そこで、イエスはそのまくらもとに[立{た}]って、[熱{ねつ}]が[引{ひ}]くように[命{めい}]じられると、[熱{ねつ}]は[引{ひ}]き、[女{おんな}]はすぐに[起{お}]き[上{あ}]がって、[彼{かれ}]らをもてなした。", "40": "[日{ひ}]が[暮{く}]れると、いろいろな[病気{びょうき}]になやむ[者{もの}]をかかえている[人々{ひとびと}]が、[皆{みな}]それをイエスのところに[連{つ}]れてきたので、そのひとりびとりに[手{て}]を[置{お}]いて、おいやしになった。", "41": "[悪霊{あくれい}]も「あなたこそ[神{かみ}]の[子{こ}]です」と[叫{さけ}]びながら[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]から[出{で}]ていった。しかし、イエスは[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて、[物{もの}]を[言{い}]うことをお[許{ゆる}]しにならなかった。[彼{かれ}]らがイエスはキリストだと[知{し}]っていたからである。", "42": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、イエスは[寂{さび}]しい[所{ところ}]へ[出{で}]て[行{い}]かれたが、[群衆{ぐんしゅう}]が[捜{さが}]しまわって、みもとに[集{あつ}]まり、[自分{じぶん}]たちから[離{はな}]れて[行{い}]かれないようにと、[引{ひ}]き[止{と}]めた。", "43": "しかしイエスは、「わたしは、ほかの[町々{まちまち}]にも[神{かみ}]の[国{くに}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えねばならない。[自分{じぶん}]はそのためにつかわされたのである」と[言{い}]われた。", "44": "そして、ユダヤの[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[教{おしえ}]を[説{と}]かれた。" }, "5": { "1": "さて、[群衆{ぐんしゅう}]が[神{かみ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]こうとして[押{お}]し[寄{よ}]せてきたとき、イエスはゲネサレ[湖畔{こはん}]に[立{た}]っておられたが、", "2": "そこに二そうの[小舟{こぶね}]が[寄{よ}]せてあるのをごらんになった。[漁師{りょうし}]たちは、[舟{ふね}]からおりて[網{あみ}]を[洗{あら}]っていた。", "3": "その一そうはシモンの[舟{ふね}]であったが、イエスはそれに[乗{の}]り[込{こ}]み、シモンに[頼{たの}]んで[岸{きし}]から[少{すこ}]しこぎ[出{だ}]させ、そしてすわって、[舟{ふね}]の[中{なか}]から[群衆{ぐんしゅう}]にお[教{おし}]えになった。", "4": "[話{はなし}]がすむと、シモンに「[沖{おき}]へこぎ[出{だ}]し、[網{あみ}]をおろして[漁{りょう}]をしてみなさい」と[言{い}]われた。", "5": "シモンは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちは[夜通{よどお}]し[働{はたら}]きましたが、[何{なに}]も[取{と}]れませんでした。しかし、お[言葉{ことば}]ですから、[網{あみ}]をおろしてみましょう」。", "6": "そしてそのとおりにしたところ、おびただしい[魚{うお}]の[群{む}]れがはいって、[網{あみ}]が[破{やぶ}]れそうになった。", "7": "そこで、もう一そうの[舟{ふね}]にいた[仲間{なかま}]に、[加勢{かせい}]に[来{く}]るよう[合図{あいず}]をしたので、[彼{かれ}]らがきて[魚{うお}]を[両方{りょうほう}]の[舟{ふね}]いっぱいに[入{い}]れた。そのために、[舟{ふね}]が[沈{しず}]みそうになった。", "8": "これを[見{み}]てシモン・ペテロは、イエスのひざもとにひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしから[離{はな}]れてください。わたしは[罪深{つみふか}]い[者{もの}]です」。", "9": "[彼{かれ}]も[一緒{いっしょ}]にいた[者{もの}]たちもみな、[取{と}]れた[魚{うお}]がおびただしいのに[驚{おどろ}]いたからである。", "10": "シモンの[仲間{なかま}]であったゼベダイの[子{こ}]ヤコブとヨハネも、[同様{どうよう}]であった。すると、イエスがシモンに[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れることはない。[今{いま}]からあなたは[人間{にんげん}]をとる[漁師{りょうし}]になるのだ」。", "11": "そこで[彼{かれ}]らは[舟{ふね}]を[陸{りく}]に[引{ひ}]き[上{あ}]げ、いっさいを[捨{す}]ててイエスに[従{したが}]った。", "12": "イエスがある[町{まち}]におられた[時{とき}]、[全身{ぜんしん}]らい[病{びょう}]になっている[人{ひと}]がそこにいた。イエスを[見{み}]ると、[顔{かお}]を[地{ち}]に[伏{ふ}]せて[願{ねが}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、みこころでしたら、きよめていただけるのですが」。", "13": "イエスは[手{て}]を[伸{の}]ばして[彼{かれ}]にさわり、「そうしてあげよう、きよくなれ」と[言{い}]われた。すると、らい[病{びょう}]がただちに[去{さ}]ってしまった。", "14": "イエスは、だれにも[話{はな}]さないようにと[彼{かれ}]に[言{い}]い[聞{き}]かせ、「ただ[行{い}]って[自分{じぶん}]のからだを[祭司{さいし}]に[見{み}]せ、それからあなたのきよめのため、モーセが[命{めい}]じたとおりのささげ[物{もの}]をして、[人々{ひとびと}]に[証明{しょうめい}]しなさい」とお[命{めい}]じになった。", "15": "しかし、イエスの[評判{ひょうばん}]はますますひろまって[行{い}]き、おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]が、[教{おしえ}]を[聞{き}]いたり、[病気{びょうき}]をなおしてもらったりするために、[集{あつ}]まってきた。", "16": "しかしイエスは、[寂{さび}]しい[所{ところ}]に[退{しりぞ}]いて[祈{いの}]っておられた。", "17": "ある[日{ひ}]のこと、イエスが[教{おし}]えておられると、ガリラヤやユダヤの[方々{ほうぼう}]の[村{むら}]から、またエルサレムからきたパリサイ[人{びと}]や[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが、そこにすわっていた。[主{しゅ}]の[力{ちから}]が[働{はたら}]いて、イエスは[人々{ひとびと}]をいやされた。", "18": "その[時{とき}]、ある[人々{ひとびと}]が、ひとりの[中風{ちゅうぶ}]をわずらっている[人{ひと}]を[床{とこ}]にのせたまま[連{つ}]れてきて、[家{いえ}]の[中{なか}]に[運{はこ}]び[入{い}]れ、イエスの[前{まえ}]に[置{お}]こうとした。", "19": "ところが、[群衆{ぐんしゅう}]のためにどうしても[運{はこ}]び[入{い}]れる[方法{ほうほう}]がなかったので、[屋根{やね}]にのぼり、[瓦{かわら}]をはいで、[病人{びょうにん}]を[床{とこ}]ごと[群衆{ぐんしゅう}]のまん[中{なか}]につりおろして、イエスの[前{まえ}]においた。", "20": "イエスは[彼{かれ}]らの[信仰{しんこう}]を[見{み}]て、「[人{ひと}]よ、あなたの[罪{つみ}]はゆるされた」と[言{い}]われた。", "21": "すると[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]とパリサイ[人{びと}]たちとは、「[神{かみ}]を[汚{けが}]すことを[言{い}]うこの[人{ひと}]は、いったい、[何者{なにもの}]だ。[神{かみ}]おひとりのほかに、だれが[罪{つみ}]をゆるすことができるか」と[言{い}]って[論{ろん}]じはじめた。", "22": "イエスは[彼{かれ}]らの[論議{ろんぎ}]を[見{み}]ぬいて、「あなたがたは[心{こころ}]の[中{なか}]で[何{なに}]を[論{ろん}]じているのか。", "23": "あなたの[罪{つみ}]はゆるされたと[言{い}]うのと、[起{お}]きて[歩{ある}]けと[言{い}]うのと、どちらがたやすいか。", "24": "しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]は[地上{ちじょう}]で[罪{つみ}]をゆるす[権威{けんい}]を[持{も}]っていることが、あなたがたにわかるために」と[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[言{い}]い、[中風{ちゅうぶ}]の[者{もの}]にむかって、「あなたに[命{めい}]じる。[起{お}]きよ、[床{とこ}]を[取{と}]り[上{あ}]げて[家{いえ}]に[帰{かえ}]れ」と[言{い}]われた。", "25": "すると[病人{びょうにん}]は[即座{そくざ}]にみんなの[前{まえ}]で[起{お}]きあがり、[寝{ね}]ていた[床{とこ}]を[取{と}]りあげて、[神{かみ}]をあがめながら[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "26": "みんなの[者{もの}]は[驚嘆{きょうたん}]してしまった。そして[神{かみ}]をあがめ、おそれに[満{み}]たされて、「きょうは[驚{おどろ}]くべきことを[見{み}]た」と[言{い}]った。", "27": "そののち、イエスが[出{で}]て[行{い}]かれると、レビという[名{な}]の[取税人{しゅぜいにん}]が[収税所{しゅうぜいしょ}]にすわっているのを[見{み}]て、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」と[言{い}]われた。", "28": "すると、[彼{かれ}]はいっさいを[捨{す}]てて[立{た}]ちあがり、イエスに[従{したが}]ってきた。", "29": "それから、レビは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]で、イエスのために[盛大{せいだい}]な[宴会{えんかい}]を[催{もよお}]したが、[取税人{しゅぜいにん}]やそのほか[大{おお}]ぜいの[人々{ひとびと}]が、[共{とも}]に[食卓{しょくたく}]に[着{つ}]いていた。", "30": "ところが、パリサイ[人{びと}]やその[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが、イエスの[弟子{でし}]たちに[対{たい}]してつぶやいて[言{い}]った、「どうしてあなたがたは、[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]などと[飲食{いんしょく}]を[共{とも}]にするのか」。", "31": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[健康{けんこう}]な[人{ひと}]には[医者{いしゃ}]はいらない。いるのは[病人{びょうにん}]である。", "32": "わたしがきたのは、[義人{ぎじん}]を[招{まね}]くためではなく、[罪人{つみびと}]を[招{まね}]いて[悔{く}]い[改{あらた}]めさせるためである」。", "33": "また[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「ヨハネの[弟子{でし}]たちは、しばしば[断食{だんじき}]をし、また[祈{いのり}]をしており、パリサイ[人{びと}]の[弟子{でし}]たちもそうしているのに、あなたの[弟子{でし}]たちは[食{た}]べたり[飲{の}]んだりしています」。", "34": "するとイエスは[言{い}]われた、「あなたがたは、[花婿{はなむこ}]が[一緒{いっしょ}]にいるのに、[婚礼{こんれい}]の[客{きゃく}]に[断食{だんじき}]をさせることができるであろうか。", "35": "しかし、[花婿{はなむこ}]が[奪{うば}]い[去{さ}]られる[日{ひ}]が[来{く}]る。その[日{ひ}]には[断食{だんじき}]をするであろう」。", "36": "それからイエスはまた一つの[譬{たとえ}]を[語{かた}]られた、「だれも、[新{あたら}]しい[着物{きもの}]から[布{ぬの}]ぎれを[切{き}]り[取{と}]って、[古{ふる}]い[着物{きもの}]につぎを[当{あ}]てるものはない。もしそんなことをしたら、[新{あたら}]しい[着物{きもの}]を[裂{さ}]くことになるし、[新{あたら}]しいのから[取{と}]った[布{ぬの}]ぎれも[古{ふる}]いのに[合{あ}]わないであろう。", "37": "まただれも、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]を[古{ふる}]い[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れはしない。もしそんなことをしたら、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]をはり[裂{さ}]き、そしてぶどう[酒{しゅ}]は[流{な}]れ[出{で}]るし、[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]もむだになるであろう。", "38": "[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は[新{あたら}]しい[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[入{い}]れるべきである。", "39": "まただれも、[古{ふる}]い[酒{さけ}]を[飲{の}]んでから、[新{あたら}]しいのをほしがりはしない。『[古{ふる}]いのが[良{よ}]い』と[考{かんが}]えているからである」。" }, "6": { "1": "ある[安息日{あんそくにち}]にイエスが[麦畑{むぎばたけ}]の[中{なか}]をとおって[行{い}]かれたとき、[弟子{でし}]たちが[穂{ほ}]をつみ、[手{て}]でもみながら[食{た}]べていた。", "2": "すると、あるパリサイ[人{びと}]たちが[言{い}]った、「あなたがたはなぜ、[安息日{あんそくにち}]にしてはならぬことをするのか」。", "3": "そこでイエスが[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたは、ダビデとその[供{とも}]の[者{もの}]たちとが[飢{う}]えていたとき、ダビデのしたことについて、[読{よ}]んだことがないのか。", "4": "すなわち、[神{かみ}]の[家{いえ}]にはいって、[祭司{さいし}]たちのほかだれも[食{た}]べてはならぬ[供{そな}]えのパンを[取{と}]って[食{た}]べ、また[供{とも}]の[者{もの}]たちにも[与{あた}]えたではないか」。", "5": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]は[安息日{あんそくにち}]の[主{しゅ}]である」。", "6": "また、ほかの[安息日{あんそくにち}]に[会堂{かいどう}]にはいって[教{おし}]えておられたところ、そこに[右手{みぎて}]のなえた[人{ひと}]がいた。", "7": "[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]やパリサイ[人{びと}]たちは、イエスを[訴{うった}]える[口実{こうじつ}]を[見付{みつ}]けようと[思{おも}]って、[安息日{あんそくにち}]にいやされるかどうかをうかがっていた。", "8": "イエスは[彼{かれ}]らの[思{おも}]っていることを[知{し}]って、その[手{て}]のなえた[人{ひと}]に、「[起{お}]きて、まん[中{なか}]に[立{た}]ちなさい」と[言{い}]われると、[起{お}]き[上{あ}]がって[立{た}]った。", "9": "そこでイエスは[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]われた、「あなたがたに[聞{き}]くが、[安息日{あんそくにち}]に[善{ぜん}]を[行{おこな}]うのと[悪{あく}]を[行{おこな}]うのと、[命{いのち}]を[救{すく}]うのと[殺{ころ}]すのと、どちらがよいか」。", "10": "そして[彼{かれ}]ら[一同{いちどう}]を[見{み}]まわして、その[人{ひと}]に「[手{て}]を[伸{の}]ばしなさい」と[言{い}]われた。そのとおりにすると、その[手{て}]は[元{もと}]どおりになった。", "11": "そこで[彼{かれ}]らは[激{はげ}]しく[怒{いか}]って、イエスをどうかしてやろうと、[互{たがい}]に[話合{はなしあ}]いをはじめた。", "12": "このころ、イエスは[祈{いの}]るために[山{やま}]へ[行{い}]き、[夜{よ}]を[徹{てっ}]して[神{かみ}]に[祈{いの}]られた。", "13": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、[弟子{でし}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、その[中{なか}]から十二[人{にん}]を[選{えら}]び[出{だ}]し、これに[使徒{しと}]という[名{な}]をお[与{あた}]えになった。", "14": "すなわち、ペテロとも[呼{よ}]ばれたシモンとその[兄弟{きょうだい}]アンデレ、ヤコブとヨハネ、ピリポとバルトロマイ、", "15": "マタイとトマス、アルパヨの[子{こ}]ヤコブと、[熱心{ねっしん}][党{とう}]と[呼{よ}]ばれたシモン、", "16": "ヤコブの[子{こ}]ユダ、それからイスカリオテのユダ。このユダが[裏切者{うらぎりもの}]となったのである。", "17": "そして、イエスは[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[山{やま}]を[下{くだ}]って[平地{ひらち}]に[立{た}]たれたが、[大{おお}]ぜいの[弟子{でし}]たちや、ユダヤ[全土{ぜんど}]、エルサレム、ツロとシドンの[海岸{かいがん}][地方{ちほう}]などからの[大{だい}][群衆{ぐんしゅう}]が、", "18": "[教{おしえ}]を[聞{き}]こうとし、また[病気{びょうき}]をなおしてもらおうとして、そこにきていた。そして[汚{けが}]れた[霊{れい}]に[悩{なや}]まされている[者{もの}]たちも、いやされた。", "19": "また[群衆{ぐんしゅう}]はイエスにさわろうと[努{つと}]めた。それは[力{ちから}]がイエスの[内{うち}]から[出{で}]て、みんなの[者{もの}]を[次々{つぎつぎ}]にいやしたからである。", "20": "そのとき、イエスは[目{め}]をあげ、[弟子{でし}]たちを[見{み}]て[言{い}]われた、「あなたがた[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちは、さいわいだ。[神{かみ}]の[国{くに}]はあなたがたのものである。", "21": "あなたがたいま[飢{う}]えている[人{ひと}]たちは、さいわいだ。[飽{あ}]き[足{た}]りるようになるからである。あなたがたいま[泣{な}]いている[人{ひと}]たちは、さいわいだ。[笑{わら}]うようになるからである。", "22": "[人々{ひとびと}]があなたがたを[憎{にく}]むとき、また[人{ひと}]の[子{こ}]のためにあなたがたを[排斥{はいせき}]し、ののしり、[汚名{おめい}]を[着{き}]せるときは、あなたがたはさいわいだ。", "23": "その[日{ひ}]には[喜{よろこ}]びおどれ。[見{み}]よ、[天{てん}]においてあなたがたの[受{う}]ける[報{むく}]いは[大{おお}]きいのだから。[彼{かれ}]らの[祖先{そせん}]も、[預言者{よげんしゃ}]たちに[対{たい}]して[同{おな}]じことをしたのである。", "24": "しかしあなたがた[富{と}]んでいる[人{ひと}]たちは、わざわいだ。[慰{なぐさ}]めを[受{う}]けてしまっているからである。", "25": "あなたがた[今{いま}][満腹{まんぷく}]している[人{ひと}]たちは、わざわいだ。[飢{う}]えるようになるからである。あなたがた[今{いま}][笑{わら}]っている[人{ひと}]たちは、わざわいだ。[悲{かな}]しみ[泣{な}]くようになるからである。", "26": "[人{ひと}]が[皆{みな}]あなたがたをほめるときは、あなたがたはわざわいだ。[彼{かれ}]らの[祖先{そせん}]も、にせ[預言者{よげんしゃ}]たちに[対{たい}]して[同{おな}]じことをしたのである。", "27": "しかし、[聞{き}]いているあなたがたに[言{い}]う。[敵{てき}]を[愛{あい}]し、[憎{にく}]む[者{もの}]に[親切{しんせつ}]にせよ。", "28": "のろう[者{もの}]を[祝福{しゅくふく}]し、はずかしめる[者{もの}]のために[祈{いの}]れ。", "29": "あなたの[頬{ほお}]を[打{う}]つ[者{もの}]にはほかの[頬{ほお}]をも[向{む}]けてやり、あなたの[上着{うわぎ}]を[奪{うば}]い[取{と}]る[者{もの}]には[下着{したぎ}]をも[拒{こば}]むな。", "30": "あなたに[求{もと}]める[者{もの}]には[与{あた}]えてやり、あなたの[持{も}]ち[物{もの}]を[奪{うば}]う[者{もの}]からは[取{と}]りもどそうとするな。", "31": "[人々{ひとびと}]にしてほしいと、あなたがたの[望{のぞ}]むことを、[人々{ひとびと}]にもそのとおりにせよ。", "32": "[自分{じぶん}]を[愛{あい}]してくれる[者{もの}]を[愛{あい}]したからとて、どれほどの[手柄{てがら}]になろうか。[罪人{つみびと}]でさえ、[自分{じぶん}]を[愛{あい}]してくれる[者{もの}]を[愛{あい}]している。", "33": "[自分{じぶん}]によくしてくれる[者{もの}]によくしたとて、どれほどの[手柄{てがら}]になろうか。[罪人{つみびと}]でさえ、それくらいの[事{こと}]はしている。", "34": "また[返{かえ}]してもらうつもりで[貸{か}]したとて、どれほどの[手柄{てがら}]になろうか。[罪人{つみびと}]でも、[同{おな}]じだけのものを[返{かえ}]してもらおうとして、[仲間{なかま}]に[貸{か}]すのである。", "35": "しかし、あなたがたは、[敵{てき}]を[愛{あい}]し、[人{ひと}]によくしてやり、また[何{なに}]も[当{あ}]てにしないで[貸{か}]してやれ。そうすれば[受{う}]ける[報{むく}]いは[大{おお}]きく、あなたがたはいと[高{たか}]き[者{もの}]の[子{こ}]となるであろう。いと[高{たか}]き[者{もの}]は、[恩{おん}]を[知{し}]らぬ[者{もの}]にも[悪人{あくにん}]にも、なさけ[深{ぶか}]いからである。", "36": "あなたがたの[父{ちち}]なる[神{かみ}]が[慈悲{じひ}][深{ぶか}]いように、あなたがたも[慈悲{じひ}][深{ぶか}]い[者{もの}]となれ。", "37": "[人{ひと}]をさばくな。そうすれば、[自分{じぶん}]もさばかれることがないであろう。また[人{ひと}]を[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるな。そうすれば、[自分{じぶん}]も[罪{つみ}]に[定{さだ}]められることがないであろう。ゆるしてやれ。そうすれば、[自分{じぶん}]もゆるされるであろう。", "38": "[与{あた}]えよ。そうすれば、[自分{じぶん}]にも[与{あた}]えられるであろう。[人々{ひとびと}]はおし[入{い}]れ、ゆすり[入{い}]れ、あふれ[出{で}]るまでに[量{りょう}]をよくして、あなたがたのふところに[入{い}]れてくれるであろう。あなたがたの[量{はか}]るその[量{はか}]りで、[自分{じぶん}]にも[量{はか}]りかえされるであろうから」。", "39": "イエスはまた一つの[譬{たとえ}]を[語{かた}]られた、「[盲人{もうじん}]は[盲人{もうじん}]の[手引{てびき}]ができようか。ふたりとも[穴{あな}]に[落{お}]ち[込{こ}]まないだろうか。", "40": "[弟子{でし}]はその[師{し}][以上{いじょう}]のものではないが、[修業{しゅうぎょう}]をつめば、みなその[師{し}]のようになろう。", "41": "なぜ、[兄弟{きょうだい}]の[目{め}]にあるちりを[見{み}]ながら、[自分{じぶん}]の[目{め}]にある[梁{はり}]を[認{みと}]めないのか。", "42": "[自分{じぶん}]の[目{め}]にある[梁{はり}]は[見{み}]ないでいて、どうして[兄弟{きょうだい}]にむかって、[兄弟{きょうだい}]よ、あなたの[目{め}]にあるちりを[取{と}]らせてください、と[言{い}]えようか。[偽善者{ぎぜんしゃ}]よ、まず[自分{じぶん}]の[目{め}]から[梁{はり}]を[取{と}]りのけるがよい、そうすれば、はっきり[見{み}]えるようになって、[兄弟{きょうだい}]の[目{め}]にあるちりを[取{と}]りのけることができるだろう。", "43": "[悪{わる}]い[実{み}]のなる[良{よ}]い[木{き}]はないし、また[良{よ}]い[実{み}]のなる[悪{わる}]い[木{き}]もない。", "44": "[木{き}]はそれぞれ、その[実{み}]でわかる。いばらからいちじくを[取{と}]ることはないし、[野{の}]ばらからぶどうを[摘{つ}]むこともない。", "45": "[善人{ぜんにん}]は[良{よ}]い[心{こころ}]の[倉{くら}]から[良{よ}]い[物{もの}]を[取{と}]り[出{だ}]し、[悪人{あくにん}]は[悪{わる}]い[倉{くら}]から[悪{わる}]い[物{もの}]を[取{と}]り[出{だ}]す。[心{こころ}]からあふれ[出{で}]ることを、[口{くち}]が[語{かた}]るものである。", "46": "わたしを[主{しゅ}]よ、[主{しゅ}]よ、と[呼{よ}]びながら、なぜわたしの[言{い}]うことを[行{おこな}]わないのか。", "47": "わたしのもとにきて、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[行{おこな}]う[者{もの}]が、[何{なに}]に[似{に}]ているか、あなたがたに[教{おし}]えよう。", "48": "それは、[地{ち}]を[深{ふか}]く[掘{ほ}]り、[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[土台{どだい}]をすえて[家{いえ}]を[建{た}]てる[人{ひと}]に[似{に}]ている。[洪水{こうずい}]が[出{で}]て[激流{げきりゅう}]がその[家{いえ}]に[押{お}]し[寄{よ}]せてきても、それを[揺{ゆ}]り[動{うご}]かすことはできない。よく[建{た}]ててあるからである。", "49": "しかし[聞{き}]いても[行{おこな}]わない[人{ひと}]は、[土台{どだい}]なしで、[土{つち}]の[上{うえ}]に[家{いえ}]を[建{た}]てた[人{ひと}]に[似{に}]ている。[激流{げきりゅう}]がその[家{いえ}]に[押{お}]し[寄{よ}]せてきたら、たちまち[倒{たお}]れてしまい、その[被害{ひがい}]は[大{おお}]きいのである」。" }, "7": { "1": "イエスはこれらの[言葉{ことば}]をことごとく[人々{ひとびと}]に[聞{き}]かせてしまったのち、カペナウムに[帰{かえ}]ってこられた。", "2": "ところが、ある[百卒長{ひゃくそつちょう}]の[頼{たの}]みにしていた[僕{しもべ}]が、[病気{びょうき}]になって[死{し}]にかかっていた。", "3": "この[百卒長{ひゃくそつちょう}]はイエスのことを[聞{き}]いて、ユダヤ[人{じん}]の[長老{ちょうろう}]たちをイエスのところにつかわし、[自分{じぶん}]の[僕{しもべ}]を[助{たす}]けにきてくださるようにと、お[願{ねが}]いした。", "4": "[彼{かれ}]らはイエスのところにきて、[熱心{ねっしん}]に[願{ねが}]って[言{い}]った、「あの[人{ひと}]はそうしていただくねうちがございます。", "5": "わたしたちの[国民{こくみん}]を[愛{あい}]し、わたしたちのために[会堂{かいどう}]を[建{た}]ててくれたのです」。", "6": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らと[連{つ}]れだってお[出{で}]かけになった。ところが、その[家{いえ}]からほど[遠{とお}]くないあたりまでこられたとき、[百卒長{ひゃくそつちょう}]は[友{とも}]だちを[送{おく}]ってイエスに[言{い}]わせた、「[主{しゅ}]よ、どうぞ、ご[足労{そくろう}]くださいませんように。わたしの[屋根{やね}]の[下{した}]にあなたをお[入{い}]れする[資格{しかく}]は、わたしにはございません。", "7": "それですから、[自分{じぶん}]でお[迎{むか}]えにあがるねうちさえないと[思{おも}]っていたのです。ただ、お[言葉{ことば}]を[下{くだ}]さい。そして、わたしの[僕{しもべ}]をなおしてください。", "8": "わたしも[権威{けんい}]の[下{した}]に[服{ふく}]している[者{もの}]ですが、わたしの[下{した}]にも[兵卒{へいそつ}]がいまして、ひとりの[者{もの}]に『[行{い}]け』と[言{い}]えば[行{い}]き、ほかの[者{もの}]に『こい』と[言{い}]えばきますし、また、[僕{しもべ}]に『これをせよ』と[言{い}]えば、してくれるのです」。", "9": "イエスはこれを[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[感心{かんしん}]され、ついてきた[群衆{ぐんしゅう}]の[方{ほう}]に[振{ふ}]り[向{む}]いて[言{い}]われた、「あなたがたに[言{い}]っておくが、これほどの[信仰{しんこう}]は、イスラエルの[中{なか}]でも[見{み}]たことがない」。", "10": "[使{つかい}]にきた[者{もの}]たちが[家{いえ}]に[帰{かえ}]ってみると、[僕{しもべ}]は[元気{げんき}]になっていた。", "11": "そののち、[間{ま}]もなく、ナインという[町{まち}]へおいでになったが、[弟子{でし}]たちや[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]も[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "12": "[町{まち}]の[門{もん}]に[近{ちか}]づかれると、ちょうど、あるやもめにとってひとりむすこであった[者{もの}]が[死{し}]んだので、[葬{ほうむ}]りに[出{だ}]すところであった。[大{おお}]ぜいの[町{まち}]の[人{ひと}]たちが、その[母{はは}]につきそっていた。", "13": "[主{しゅ}]はこの[婦人{ふじん}]を[見{み}]て[深{ふか}]い[同情{どうじょう}]を[寄{よ}]せられ、「[泣{な}]かないでいなさい」と[言{い}]われた。", "14": "そして[近寄{ちかよ}]って[棺{かん}]に[手{て}]をかけられると、かついでいる[者{もの}]たちが[立{た}]ち[止{ど}]まったので、「[若者{わかもの}]よ、さあ、[起{お}]きなさい」と[言{い}]われた。", "15": "すると、[死人{しにん}]が[起{お}]き[上{あ}]がって[物{もの}]を[言{い}]い[出{だ}]した。イエスは[彼{かれ}]をその[母{はは}]にお[渡{わた}]しになった。", "16": "[人々{ひとびと}]はみな[恐{おそ}]れをいだき、「[大{だい}][預言者{よげんしゃ}]がわたしたちの[間{あいだ}]に[現{あらわ}]れた」、また、「[神{かみ}]はその[民{たみ}]を[顧{かえり}]みてくださった」と[言{い}]って、[神{かみ}]をほめたたえた。", "17": "イエスについてのこの[話{はなし}]は、ユダヤ[全土{ぜんど}]およびその[附近{ふきん}]のいたる[所{ところ}]にひろまった。", "18": "ヨハネの[弟子{でし}]たちは、これらのことを[全部{ぜんぶ}][彼{かれ}]に[報告{ほうこく}]した。するとヨハネは[弟子{でし}]の[中{なか}]からふたりの[者{もの}]を[呼{よ}]んで、", "19": "[主{しゅ}]のもとに[送{おく}]り、「『きたるべきかた』はあなたなのですか。それとも、ほかにだれかを[待{ま}]つべきでしょうか」と[尋{たず}]ねさせた。", "20": "そこで、この[人{ひと}]たちがイエスのもとにきて[言{い}]った、「わたしたちはバプテスマのヨハネからの[使{つかい}]ですが、『きたるべきかた』はあなたなのですか、それとも、ほかにだれかを[待{ま}]つべきでしょうか、とヨハネが[尋{たず}]ねています」。", "21": "そのとき、イエスはさまざまの[病苦{びょうく}]と[悪霊{あくれい}]とに[悩{なや}]む[人々{ひとびと}]をいやし、また[多{おお}]くの[盲人{もうじん}]を[見{み}]えるようにしておられたが、", "22": "[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[行{い}]って、あなたがたが[見聞{みき}]きしたことを、ヨハネに[報告{ほうこく}]しなさい。[盲人{もうじん}]は[見{み}]え、[足{あし}]なえは[歩{ある}]き、らい[病人{びょうにん}]はきよまり、[耳{みみ}]しいは[聞{きこ}]え、[死人{しにん}]は[生{い}]きかえり、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]は[福音{ふくいん}]を[聞{き}]かされている。", "23": "わたしにつまずかない[者{もの}]は、さいわいである」。", "24": "ヨハネの[使{つかい}]が[行{い}]ってしまうと、イエスはヨハネのことを[群衆{ぐんしゅう}]に[語{かた}]りはじめられた、「あなたがたは、[何{なに}]を[見{み}]に[荒野{あらの}]に[出{で}]てきたのか。[風{かぜ}]に[揺{ゆ}]らぐ[葦{あし}]であるか。", "25": "では、[何{なに}]を[見{み}]に[出{で}]てきたのか。[柔{やわ}]らかい[着物{きもの}]をまとった[人{ひと}]か。きらびやかに[着{つ}]かざって、ぜいたくに[暮{くら}]している[人々{ひとびと}]なら、[宮殿{きゅうでん}]にいる。", "26": "では、[何{なに}]を[見{み}]に[出{で}]てきたのか。[預言者{よげんしゃ}]か。そうだ、あなたがたに[言{い}]うが、[預言者{よげんしゃ}][以上{いじょう}]の[者{もの}]である。", "27": "『[見{み}]よ、わたしは[使{つかい}]をあなたの[先{さき}]につかわし、あなたの[前{まえ}]に、[道{みち}]を[整{ととの}]えさせるであろう』と[書{か}]いてあるのは、この[人{ひと}]のことである。", "28": "あなたがたに[言{い}]っておく。[女{おんな}]の[産{う}]んだ[者{もの}]の[中{なか}]で、ヨハネより[大{おお}]きい[人物{じんぶつ}]はいない。しかし、[神{かみ}]の[国{くに}]で[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]も、[彼{かれ}]よりは[大{おお}]きい。", "29": "(これを[聞{き}]いた[民衆{みんしゅう}]は[皆{みな}]、また[取税人{しゅぜいにん}]たちも、ヨハネのバプテスマを[受{う}]けて[神{かみ}]の[正{ただ}]しいことを[認{みと}]めた。", "30": "しかし、パリサイ[人{びと}]と[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとは[彼{かれ}]からバプテスマを[受{う}]けないで、[自分{じぶん}]たちに[対{たい}]する[神{かみ}]のみこころを[無{む}]にした。)", "31": "だから[今{いま}]の[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]を[何{なに}]に[比{くら}]べようか。[彼{かれ}]らは[何{なに}]に[似{に}]ているか。", "32": "それは[子供{こども}]たちが[広場{ひろば}]にすわって、[互{たがい}]に[呼{よ}]びかけ、『わたしたちが[笛{ふえ}]を[吹{ふ}]いたのに、あなたたちは[踊{おど}]ってくれなかった。[弔{とむら}]いの[歌{うた}]を[歌{うた}]ったのに、[泣{な}]いてくれなかった』と[言{い}]うのに[似{に}]ている。", "33": "なぜなら、バプテスマのヨハネがきて、パンを[食{た}]べることも、ぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]むこともしないと、あなたがたは、あれは[悪霊{あくれい}]につかれているのだ、と[言{い}]い、", "34": "また[人{ひと}]の[子{こ}]がきて[食{た}]べたり[飲{の}]んだりしていると、[見{み}]よ、あれは[食{しょく}]をむさぼる[者{もの}]、[大酒{おおざけ}]を[飲{の}]む[者{もの}]、また[取税人{しゅぜいにん}]、[罪人{つみびと}]の[仲間{なかま}]だ、と[言{い}]う。", "35": "しかし、[知恵{ちえ}]の[正{ただ}]しいことは、そのすべての[子{こ}]が[証明{しょうめい}]する」。", "36": "あるパリサイ[人{びと}]がイエスに、[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にしたいと[申{もう}]し[出{で}]たので、そのパリサイ[人{びと}]の[家{いえ}]にはいって[食卓{しょくたく}]に[着{つ}]かれた。", "37": "するとそのとき、その[町{まち}]で[罪{つみ}]の[女{おんな}]であったものが、パリサイ[人{びと}]の[家{いえ}]で[食卓{しょくたく}]に[着{つ}]いておられることを[聞{き}]いて、[香油{こうゆ}]が[入{い}]れてある[石膏{せっこう}]のつぼを[持{も}]ってきて、", "38": "[泣{な}]きながら、イエスのうしろでその[足{あし}]もとに[寄{よ}]り、まず[涙{なみだ}]でイエスの[足{あし}]をぬらし、[自分{じぶん}]の[髪{かみ}]の[毛{け}]でぬぐい、そして、その[足{あし}]に[接吻{せっぷん}]して、[香油{こうゆ}]を[塗{ぬ}]った。", "39": "イエスを[招{まね}]いたパリサイ[人{びと}]がそれを[見{み}]て、[心{こころ}]の[中{なか}]で[言{い}]った、「もしこの[人{ひと}]が[預言者{よげんしゃ}]であるなら、[自分{じぶん}]にさわっている[女{おんな}]がだれだか、どんな[女{おんな}]かわかるはずだ。それは[罪{つみ}]の[女{おんな}]なのだから」。", "40": "そこでイエスは[彼{かれ}]にむかって[言{い}]われた、「シモン、あなたに[言{い}]うことがある」。[彼{かれ}]は「[先生{せんせい}]、おっしゃってください」と[言{い}]った。", "41": "イエスが[言{い}]われた、「ある[金貸{かねか}]しに[金{かね}]をかりた[人{ひと}]がふたりいたが、ひとりは五百デナリ、もうひとりは五十デナリを[借{か}]りていた。", "42": "ところが、[返{かえ}]すことができなかったので、[彼{かれ}]はふたり[共{とも}]ゆるしてやった。このふたりのうちで、どちらが[彼{かれ}]を[多{おお}]く[愛{あい}]するだろうか」。", "43": "シモンが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[多{おお}]くゆるしてもらったほうだと[思{おも}]います」。イエスが[言{い}]われた、「あなたの[判断{はんだん}]は[正{ただ}]しい」。", "44": "それから[女{おんな}]の[方{ほう}]に[振{ふ}]り[向{む}]いて、シモンに[言{い}]われた、「この[女{おんな}]を[見{み}]ないか。わたしがあなたの[家{いえ}]にはいってきた[時{とき}]に、あなたは[足{あし}]を[洗{あら}]う[水{みず}]をくれなかった。ところが、この[女{おんな}]は[涙{なみだ}]でわたしの[足{あし}]をぬらし、[髪{かみ}]の[毛{け}]でふいてくれた。", "45": "あなたはわたしに[接吻{せっぷん}]をしてくれなかったが、[彼女{かのじょ}]はわたしが[家{いえ}]にはいった[時{とき}]から、わたしの[足{あし}]に[接吻{せっぷん}]をしてやまなかった。", "46": "あなたはわたしの[頭{あたま}]に[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]ってくれなかったが、[彼女{かのじょ}]はわたしの[足{あし}]に[香油{こうゆ}]を[塗{ぬ}]ってくれた。", "47": "それであなたに[言{い}]うが、この[女{おんな}]は[多{おお}]く[愛{あい}]したから、その[多{おお}]くの[罪{つみ}]はゆるされているのである。[少{すこ}]しだけゆるされた[者{もの}]は、[少{すこ}]しだけしか[愛{あい}]さない」。", "48": "そして[女{おんな}]に、「あなたの[罪{つみ}]はゆるされた」と[言{い}]われた。", "49": "すると[同席{どうせき}]の[者{もの}]たちが[心{こころ}]の[中{なか}]で[言{い}]いはじめた、「[罪{つみ}]をゆるすことさえするこの[人{ひと}]は、いったい、[何者{なにもの}]だろう」。", "50": "しかし、イエスは[女{おんな}]にむかって[言{い}]われた、「あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]ったのです。[安心{あんしん}]して[行{い}]きなさい」。" }, "8": { "1": "そののちイエスは、[神{かみ}]の[国{くに}]の[福音{ふくいん}]を[説{と}]きまた[伝{つた}]えながら、[町々{まちまち}][村々{むらむら}]を[巡回{じゅんかい}]し[続{つづ}]けられたが、十二[弟子{でし}]もお[供{とも}]をした。", "2": "また[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]され[病気{びょうき}]をいやされた[数名{すうめい}]の[婦人{ふじん}]たち、すなわち、七つの[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]してもらったマグダラと[呼{よ}]ばれるマリヤ、", "3": "ヘロデの[家令{かれい}]クーザの[妻{つま}]ヨハンナ、スザンナ、そのほか[多{おお}]くの[婦人{ふじん}]たちも[一緒{いっしょ}]にいて、[自分{じぶん}]たちの[持{も}]ち[物{もの}]をもって[一行{いっこう}]に[奉仕{ほうし}]した。", "4": "さて、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が[集{あつ}]まり、その[上{うえ}]、[町々{まちまち}]からの[人{ひと}]たちがイエスのところに、ぞくぞくと[押{お}]し[寄{よ}]せてきたので、一つの[譬{たとえ}]で[話{はなし}]をされた、", "5": "「[種{たね}]まきが[種{たね}]をまきに[出{で}]て[行{い}]った。まいているうちに、ある[種{たね}]は[道{みち}]ばたに[落{お}]ち、[踏{ふ}]みつけられ、そして[空{そら}]の[鳥{とり}]に[食{た}]べられてしまった。", "6": "ほかの[種{たね}]は[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[落{お}]ち、はえはしたが[水気{みずけ}]がないので[枯{か}]れてしまった。", "7": "ほかの[種{たね}]は、いばらの[間{あいだ}]に[落{お}]ちたので、いばらも[一緒{いっしょ}]に[茂{しげ}]ってきて、それをふさいでしまった。", "8": "ところが、ほかの[種{たね}]は[良{よ}]い[地{ち}]に[落{お}]ちたので、はえ[育{そだ}]って百[倍{ばい}]もの[実{み}]を[結{むす}]んだ」。こう[語{かた}]られたのち、[声{こえ}]をあげて「[聞{き}]く[耳{みみ}]のある[者{もの}]は[聞{き}]くがよい」と[言{い}]われた。", "9": "[弟子{でし}]たちは、この[譬{たとえ}]はどういう[意味{いみ}]でしょうか、とイエスに[質問{しつもん}]した。", "10": "そこで[言{い}]われた、「あなたがたには、[神{かみ}]の[国{くに}]の[奥義{おくぎ}]を[知{し}]ることが[許{ゆる}]されているが、ほかの[人{ひと}]たちには、[見{み}]ても[見{み}]えず、[聞{き}]いても[悟{さと}]られないために、[譬{たとえ}]で[話{はな}]すのである。", "11": "この[譬{たとえ}]はこういう[意味{いみ}]である。[種{たね}]は[神{かみ}]の[言{ことば}]である。", "12": "[道{みち}]ばたに[落{お}]ちたのは、[聞{き}]いたのち、[信{しん}]じることも[救{すく}]われることもないように、[悪魔{あくま}]によってその[心{こころ}]から[御言{みことば}]が[奪{うば}]い[取{と}]られる[人{ひと}]たちのことである。", "13": "[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちたのは、[御言{みことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]には[喜{よろこ}]んで[受{う}]けいれるが、[根{ね}]が[無{な}]いので、しばらくは[信{しん}]じていても、[試錬{しれん}]の[時{とき}]が[来{く}]ると、[信仰{しんこう}]を[捨{す}]てる[人{ひと}]たちのことである。", "14": "いばらの[中{なか}]に[落{お}]ちたのは、[聞{き}]いてから[日{ひ}]を[過{す}]ごすうちに、[生活{せいかつ}]の[心{こころ}]づかいや[富{とみ}]や[快楽{かいらく}]にふさがれて、[実{み}]の[熟{じゅく}]するまでにならない[人{ひと}]たちのことである。", "15": "[良{よ}]い[地{ち}]に[落{お}]ちたのは、[御言{みことば}]を[聞{き}]いたのち、これを[正{ただ}]しい[良{よ}]い[心{こころ}]でしっかりと[守{まも}]り、[耐{た}]え[忍{しの}]んで[実{み}]を[結{むす}]ぶに[至{いた}]る[人{ひと}]たちのことである。", "16": "だれもあかりをともして、それを[何{なに}]かの[器{うつわ}]でおおいかぶせたり、[寝台{しんだい}]の[下{した}]に[置{お}]いたりはしない。[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]に[置{お}]いて、はいって[来{く}]る[人{ひと}]たちに[光{ひかり}]が[見{み}]えるようにするのである。", "17": "[隠{かく}]されているもので、あらわにならないものはなく、[秘密{ひみつ}]にされているもので、ついには[知{し}]られ、[明{あか}]るみに[出{だ}]されないものはない。", "18": "だから、どう[聞{き}]くかに[注意{ちゅうい}]するがよい。[持{も}]っている[人{ひと}]は[更{さら}]に[与{あた}]えられ、[持{も}]っていない[人{ひと}]は、[持{も}]っていると[思{おも}]っているものまでも、[取{と}]り[上{あ}]げられるであろう」。", "19": "さて、イエスの[母{はは}]と[兄弟{きょうだい}]たちとがイエスのところにきたが、[群衆{ぐんしゅう}]のためそば[近{ちか}]くに[行{い}]くことができなかった。", "20": "それで、だれかが「あなたの[母上{ははうえ}]と[兄弟{きょうだい}]がたが、お[目{め}]にかかろうと[思{おも}]って、[外{そと}]に[立{た}]っておられます」と[取次{とりつ}]いだ。", "21": "するとイエスは[人々{ひとびと}]にむかって[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[御言{みことば}]を[聞{き}]いて[行{おこな}]う[者{もの}]こそ、わたしの[母{はは}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]なのである」。", "22": "ある[日{ひ}]のこと、イエスは[弟子{でし}]たちと[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]み、「[湖{みずうみ}]の[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[渡{わた}]ろう」と[言{い}]われたので、[一同{いちどう}]が[船出{ふなで}]した。", "23": "[渡{わた}]って[行{い}]く[間{あいだ}]に、イエスは[眠{ねむ}]ってしまわれた。すると[突風{とっぷう}]が[湖{みずうみ}]に[吹{ふ}]きおろしてきたので、[彼{かれ}]らは[水{みず}]をかぶって[危険{きけん}]になった。", "24": "そこで、みそばに[寄{よ}]ってきてイエスを[起{おこ}]し、「[先生{せんせい}]、[先生{せんせい}]、わたしたちは[死{し}]にそうです」と[言{い}]った。イエスは[起{お}]き[上{あ}]がって、[風{かぜ}]と[荒浪{あらなみ}]とをおしかりになると、[止{や}]んでなぎになった。", "25": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたの[信仰{しんこう}]は、どこにあるのか」。[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れ[驚{おどろ}]いて[互{たがい}]に[言{い}]い[合{あ}]った、「いったい、このかたはだれだろう。お[命{めい}]じになると、[風{かぜ}]も[水{みず}]も[従{したが}]うとは」。", "26": "それから、[彼{かれ}]らはガリラヤの[対岸{たいがん}]、ゲラサ[人{びと}]の[地{ち}]に[渡{わた}]った。", "27": "[陸{りく}]にあがられると、その[町{まち}]の[人{ひと}]で、[悪霊{あくれい}]につかれて[長{なが}]いあいだ[着物{きもの}]も[着{き}]ず、[家{いえ}]に[居{い}]つかないで[墓場{はかば}]にばかりいた[人{ひと}]に、[出会{であ}]われた。", "28": "この[人{ひと}]がイエスを[見{み}]て[叫{さけ}]び[出{だ}]し、みまえにひれ[伏{ふ}]して[大声{おおごえ}]で[言{い}]った、「いと[高{たか}]き[神{かみ}]の[子{こ}]イエスよ、あなたはわたしとなんの[係{かか}]わりがあるのです。お[願{ねが}]いです、わたしを[苦{くる}]しめないでください」。", "29": "それは、イエスが[汚{けが}]れた[霊{れい}]に、その[人{ひと}]から[出{で}]て[行{い}]け、とお[命{めい}]じになったからである。というのは、[悪霊{あくれい}]が[何{なん}][度{ど}]も[彼{かれ}]をひき[捕{とら}]えたので、[彼{かれ}]は[鎖{くさり}]と[足{あし}]かせとでつながれて[看{み}][視{し}]されていたが、それを[断{た}]ち[切{き}]っては[悪霊{あくれい}]によって[荒野{あらの}]へ[追{お}]いやられていたのである。", "30": "イエスは[彼{かれ}]に「なんという[名前{なまえ}]か」とお[尋{たず}]ねになると、「レギオンと[言{い}]います」と[答{こた}]えた。[彼{かれ}]の[中{なか}]にたくさんの[悪霊{あくれい}]がはいり[込{こ}]んでいたからである。", "31": "[悪霊{あくれい}]どもは、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]に[落{お}]ちて[行{い}]くことを[自分{じぶん}]たちにお[命{めい}]じにならぬようにと、イエスに[願{ねが}]いつづけた。", "32": "ところが、そこの[山{やま}]べにおびただしい[豚{ぶた}]の[群{む}]れが[飼{か}]ってあったので、その[豚{ぶた}]の[中{なか}]へはいることを[許{ゆる}]していただきたいと、[悪霊{あくれい}]どもが[願{ねが}]い[出{で}]た。イエスはそれをお[許{ゆる}]しになった。", "33": "そこで[悪霊{あくれい}]どもは、その[人{ひと}]から[出{で}]て[豚{ぶた}]の[中{なか}]へはいり[込{こ}]んだ。するとその[群{む}]れは、がけから[湖{みずうみ}]へなだれを[打{う}]って[駆{か}]け[下{くだ}]り、おぼれ[死{し}]んでしまった。", "34": "[飼{か}]う[者{もの}]たちは、この[出来事{できごと}]を[見{み}]て[逃{に}]げ[出{だ}]して、[町{まち}]や[村里{むらざと}]にふれまわった。", "35": "[人々{ひとびと}]はこの[出来事{できごと}]を[見{み}]に[出{で}]てきた。そして、イエスのところにきて、[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]してもらった[人{ひと}]が[着物{きもの}]を[着{き}]て、[正気{しょうき}]になってイエスの[足{あし}]もとにすわっているのを[見{み}]て、[恐{おそ}]れた。", "36": "それを[見{み}]た[人{ひと}]たちは、この[悪霊{あくれい}]につかれていた[者{もの}]が[救{すく}]われた[次第{しだい}]を、[彼{かれ}]らに[語{かた}]り[聞{き}]かせた。", "37": "それから、ゲラサの[地方{ちほう}]の[民衆{みんしゅう}]はこぞって、[自分{じぶん}]たちの[所{ところ}]から[立{た}]ち[去{さ}]ってくださるようにとイエスに[頼{たの}]んだ。[彼{かれ}]らが[非常{ひじょう}]な[恐怖{きょうふ}]に[襲{おそ}]われていたからである。そこで、イエスは[舟{ふね}]に[乗{の}]って[帰{かえ}]りかけられた。", "38": "[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]してもらった[人{ひと}]は、お[供{とも}]をしたいと、しきりに[願{ねが}]ったが、イエスはこう[言{い}]って[彼{かれ}]をお[帰{かえ}]しになった。", "39": "「[家{いえ}]へ[帰{かえ}]って、[神{かみ}]があなたにどんなに[大{おお}]きなことをしてくださったか、[語{かた}]り[聞{き}]かせなさい」。そこで[彼{かれ}]は[立{た}]ち[去{さ}]って、[自分{じぶん}]にイエスがして[下{くだ}]さったことを、ことごとく[町中{まちじゅう}]に[言{い}]いひろめた。", "40": "イエスが[帰{かえ}]ってこられると、[群衆{ぐんしゅう}]は[喜{よろこ}]び[迎{むか}]えた。みんながイエスを[待{ま}]ちうけていたのである。", "41": "するとそこに、ヤイロという[名{な}]の[人{ひと}]がきた。この[人{ひと}]は[会堂司{かいどうづかさ}]であった。イエスの[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]においでくださるようにと、しきりに[願{ねが}]った。", "42": "[彼{かれ}]に十二[歳{さい}]ばかりになるひとり[娘{むすめ}]があったが、[死{し}]にかけていた。ところが、イエスが[出{で}]て[行{い}]かれる[途中{とちゅう}]、[群衆{ぐんしゅう}]が[押{お}]し[迫{せま}]ってきた。", "43": "ここに、十二[年間{ねんかん}]も[長{なが}][血{ち}]をわずらっていて、[医者{いしゃ}]のために[自分{じぶん}]の[身代{しんだい}]をみな[使{つか}]い[果{はた}]してしまったが、だれにもなおしてもらえなかった[女{おんな}]がいた。", "44": "この[女{おんな}]がうしろから[近寄{ちかよ}]ってみ[衣{ころも}]のふさにさわったところ、その[長{なが}][血{ち}]がたちまち[止{と}]まってしまった。", "45": "イエスは[言{い}]われた、「わたしにさわったのは、だれか」。[人々{ひとびと}]はみな[自分{じぶん}]ではないと[言{い}]ったので、ペテロが「[先生{せんせい}]、[群衆{ぐんしゅう}]があなたを[取{と}]り[囲{かこ}]んで、ひしめき[合{あ}]っているのです」と[答{こた}]えた。", "46": "しかしイエスは[言{い}]われた、「だれかがわたしにさわった。[力{ちから}]がわたしから[出{で}]て[行{い}]ったのを[感{かん}]じたのだ」。", "47": "[女{おんな}]は[隠{かく}]しきれないのを[知{し}]って、[震{ふる}]えながら[進{すす}]み[出{で}]て、みまえにひれ[伏{ふ}]し、イエスにさわった[訳{わけ}]と、さわるとたちまちなおったこととを、みんなの[前{まえ}]で[話{はな}]した。", "48": "そこでイエスが[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[娘{むすめ}]よ、あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]ったのです。[安心{あんしん}]して[行{い}]きなさい」。", "49": "イエスがまだ[話{はな}]しておられるうちに、[会堂司{かいどうづかさ}]の[家{いえ}]から[人{ひと}]がきて、「お[嬢{じょう}]さんはなくなられました。この[上{うえ}]、[先生{せんせい}]を[煩{わずら}]わすには[及{およ}]びません」と[言{い}]った。", "50": "しかしイエスはこれを[聞{き}]いて[会堂司{かいどうづかさ}]にむかって[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れることはない。ただ[信{しん}]じなさい。[娘{むすめ}]は[助{たす}]かるのだ」。", "51": "それから[家{いえ}]にはいられるとき、ペテロ、ヨハネ、ヤコブおよびその[子{こ}]の[父母{ふぼ}]のほかは、だれも[一緒{いっしょ}]にはいって[来{く}]ることをお[許{ゆる}]しにならなかった。", "52": "[人々{ひとびと}]はみな、[娘{むすめ}]のために[泣{な}]き[悲{かな}]しんでいた。イエスは[言{い}]われた、「[泣{な}]くな、[娘{むすめ}]は[死{し}]んだのではない。[眠{ねむ}]っているだけである」。", "53": "[人々{ひとびと}]は[娘{むすめ}]が[死{し}]んだことを[知{し}]っていたので、イエスをあざ[笑{わら}]った。", "54": "イエスは[娘{むすめ}]の[手{て}]を[取{と}]って、[呼{よ}]びかけて[言{い}]われた、「[娘{むすめ}]よ、[起{お}]きなさい」。", "55": "するとその[霊{れい}]がもどってきて、[娘{むすめ}]は[即座{そくざ}]に[立{た}]ち[上{あ}]がった。イエスは[何{なに}]か[食{た}]べ[物{もの}]を[与{あた}]えるように、さしずをされた。", "56": "[両親{りょうしん}]は[驚{おどろ}]いてしまった。イエスはこの[出来事{できごと}]をだれにも[話{はな}]さないようにと、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられた。" }, "9": { "1": "それからイエスは十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、[彼{かれ}]らにすべての[悪霊{あくれい}]を[制{せい}]し、[病気{びょうき}]をいやす[力{ちから}]と[権威{けんい}]とをお[授{さづ}]けになった。", "2": "また[神{かみ}]の[国{くに}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、かつ[病気{びょうき}]をなおすためにつかわして", "3": "[言{い}]われた、「[旅{たび}]のために[何{なに}]も[携{たずさ}]えるな。つえも[袋{ふくろ}]もパンも[銭{ぜに}]も[持{も}]たず、また[下着{したぎ}]も二[枚{まい}]は[持{も}]つな。", "4": "また、どこかの[家{いえ}]にはいったら、そこに[留{とど}]まっておれ。そしてそこから[出{で}]かけることにしなさい。", "5": "だれもあなたがたを[迎{むか}]えるものがいなかったら、その[町{まち}]を[出{で}]て[行{い}]くとき、[彼{かれ}]らに[対{たい}]する[抗議{こうぎ}]のしるしに、[足{あし}]からちりを[払{はら}]い[落{おと}]しなさい」。", "6": "[弟子{でし}]たちは[出{で}]て[行{い}]って、[村々{むらむら}]を[巡{めぐ}]り[歩{ある}]き、いたる[所{ところ}]で[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、また[病気{びょうき}]をいやした。", "7": "さて、[領主{りょうしゅ}]ヘロデはいろいろな[出来事{できごと}]を[耳{みみ}]にして、あわて[惑{まど}]っていた。それは、ある[人{ひと}]たちは、ヨハネが[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったと[言{い}]い、", "8": "またある[人{ひと}]たちは、エリヤが[現{あらわ}]れたと[言{い}]い、またほかの[人{ひと}]たちは、[昔{むかし}]の[預言者{よげんしゃ}]のひとりが[復活{ふっかつ}]したのだと[言{い}]っていたからである。", "9": "そこでヘロデが[言{い}]った、「ヨハネはわたしがすでに[首{くび}]を[切{き}]ったのだが、こうしてうわさされているこの[人{ひと}]は、いったい、だれなのだろう」。そしてイエスに[会{あ}]ってみようと[思{おも}]っていた。", "10": "[使徒{しと}]たちは[帰{かえ}]ってきて、[自分{じぶん}]たちのしたことをすべてイエスに[話{はな}]した。それからイエスは[彼{かれ}]らを[連{つ}]れて、ベツサイダという[町{まち}]へひそかに[退{しりぞ}]かれた。", "11": "ところが[群衆{ぐんしゅう}]がそれと[知{し}]って、ついてきたので、これを[迎{むか}]えて[神{かみ}]の[国{くに}]のことを[語{かた}]り[聞{き}]かせ、また[治療{ちりょう}]を[要{よう}]する[人{ひと}]たちをいやされた。", "12": "それから[日{ひ}]が[傾{かたむ}]きかけたので、十二[弟子{でし}]がイエスのもとにきて[言{い}]った、「[群衆{ぐんしゅう}]を[解散{かいさん}]して、まわりの[村々{むらむら}]や[部落{ぶらく}]へ[行{い}]って[宿{やど}]を[取{と}]り、[食物{しょくもつ}]を[手{て}]にいれるようにさせてください。わたしたちはこんな[寂{さび}]しい[所{ところ}]にきているのですから」。", "13": "しかしイエスは[言{い}]われた、「あなたがたの[手{て}]で[食物{しょくもつ}]をやりなさい」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちにはパン五つと[魚{うお}]二ひきしかありません、この[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]のために[食物{しょくもつ}]を[買{か}]いに[行{い}]くかしなければ」。", "14": "というのは、[男{おとこ}]が五千[人{にん}]ばかりもいたからである。しかしイエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[人々{ひとびと}]をおおよそ五十[人{にん}]ずつの[組{くみ}]にして、すわらせなさい」。", "15": "[彼{かれ}]らはそのとおりにして、みんなをすわらせた。", "16": "イエスは五つのパンと二ひきの[魚{うお}]とを[手{て}]に[取{と}]り、[天{てん}]を[仰{あお}]いでそれを[祝福{しゅくふく}]してさき、[弟子{でし}]たちにわたして[群衆{ぐんしゅう}]に[配{くば}]らせた。", "17": "みんなの[者{もの}]は[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]した。そして、その[余{あま}]りくずを[集{あつ}]めたら、十二かごあった。", "18": "イエスがひとりで[祈{いの}]っておられたとき、[弟子{でし}]たちが[近{ちか}]くにいたので、[彼{かれ}]らに[尋{たず}]ねて[言{い}]われた、「[群衆{ぐんしゅう}]はわたしをだれと[言{い}]っているか」。", "19": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて[言{い}]った、「バプテスマのヨハネだと、[言{い}]っています。しかしほかの[人{ひと}]たちは、エリヤだと[言{い}]い、また[昔{むかし}]の[預言者{よげんしゃ}]のひとりが[復活{ふっかつ}]したのだと、[言{い}]っている[者{もの}]もあります」。", "20": "[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと[言{い}]うか」。ペテロが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[神{かみ}]のキリストです」。", "21": "イエスは[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]め、この[事{こと}]をだれにも[言{い}]うなと[命{めい}]じ、そして[言{い}]われた、", "22": "「[人{ひと}]の[子{こ}]は[必{かなら}]ず[多{おお}]くの[苦{くる}]しみを[受{う}]け、[長老{ちょうろう}]、[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちに[捨{す}]てられ、また[殺{ころ}]され、そして三[日{か}][目{め}]によみがえる」。", "23": "それから、みんなの[者{もの}]に[言{い}]われた、「だれでもわたしについてきたいと[思{おも}]うなら、[自分{じぶん}]を[捨{す}]て、[日々{ひび}][自分{じぶん}]の[十字架{じゅうじか}]を[負{お}]うて、わたしに[従{したが}]ってきなさい。", "24": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]おうと[思{おも}]う[者{もの}]はそれを[失{うしな}]い、わたしのために[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]う[者{もの}]は、それを[救{すく}]うであろう。", "25": "[人{ひと}]が[全{ぜん}][世界{せかい}]をもうけても、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[失{うしな}]いまたは[損{そん}]したら、なんの[得{え}]になろうか。", "26": "わたしとわたしの[言葉{ことば}]とを[恥{は}]じる[者{もの}]に[対{たい}]しては、[人{ひと}]の[子{こ}]もまた、[自分{じぶん}]の[栄光{えいこう}]と、[父{ちち}]と[聖{せい}]なる[御使{みつかい}]との[栄光{えいこう}]のうちに[現{あらわ}]れて[来{く}]るとき、その[者{もの}]を[恥{は}]じるであろう。", "27": "よく[聞{き}]いておくがよい、[神{かみ}]の[国{くに}]を[見{み}]るまでは、[死{し}]を[味{あじ}]わわない[者{もの}]が、ここに[立{た}]っている[者{もの}]の[中{なか}]にいる」。", "28": "これらのことを[話{はな}]された[後{のち}]、八[日{か}]ほどたってから、イエスはペテロ、ヨハネ、ヤコブを[連{つ}]れて、[祈{いの}]るために[山{やま}]に[登{のぼ}]られた。", "29": "[祈{いの}]っておられる[間{あいだ}]に、み[顔{かお}]の[様{さま}]が[変{かわ}]り、み[衣{ころも}]がまばゆいほどに[白{しろ}]く[輝{かがや}]いた。", "30": "すると[見{み}]よ、ふたりの[人{ひと}]がイエスと[語{かた}]り[合{あ}]っていた。それはモーセとエリヤであったが、", "31": "[栄光{えいこう}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れて、イエスがエルサレムで[遂{と}]げようとする[最後{さいご}]のことについて[話{はな}]していたのである。", "32": "ペテロとその[仲間{なかま}]の[者{もの}]たちとは[熟睡{じゅくすい}]していたが、[目{め}]をさますと、イエスの[栄光{えいこう}]の[姿{すがた}]と、[共{とも}]に[立{た}]っているふたりの[人{ひと}]とを[見{み}]た。", "33": "このふたりがイエスを[離{はな}]れ[去{さ}]ろうとしたとき、ペテロは[自分{じぶん}]が[何{なに}]を[言{い}]っているのかわからないで、イエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。それで、わたしたちは[小屋{こや}]を三つ[建{た}]てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。", "34": "[彼{かれ}]がこう[言{い}]っている[間{あいだ}]に、[雲{くも}]がわき[起{おこ}]って[彼{かれ}]らをおおいはじめた。そしてその[雲{くも}]に[囲{かこ}]まれたとき、[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れた。", "35": "すると[雲{くも}]の[中{なか}]から[声{こえ}]があった、「これはわたしの[子{こ}]、わたしの[選{えら}]んだ[者{もの}]である。これに[聞{き}]け」。", "36": "そして[声{こえ}]が[止{や}]んだとき、イエスがひとりだけになっておられた。[弟子{でし}]たちは[沈黙{ちんもく}]を[守{まも}]って、[自分{じぶん}]たちが[見{み}]たことについては、そのころだれにも[話{はな}]さなかった。", "37": "[翌日{よくじつ}]、[一同{いちどう}]が[山{やま}]を[降{お}]りて[来{く}]ると、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がイエスを[出迎{でむか}]えた。", "38": "すると[突然{とつぜん}]、ある[人{ひと}]が[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]から[大声{おおごえ}]をあげて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、お[願{ねが}]いです。わたしのむすこを[見{み}]てやってください。この[子{こ}]はわたしのひとりむすこですが、", "39": "[霊{れい}]が[取{と}]りつきますと、[彼{かれ}]は[急{きゅう}]に[叫{さけ}]び[出{だ}]すのです。それから、[霊{れい}]は[彼{かれ}]をひきつけさせて、あわを[吹{ふ}]かせ、[彼{かれ}]を[弱{よわ}]り[果{は}]てさせて、なかなか[出{で}]て[行{い}]かないのです。", "40": "それで、お[弟子{でし}]たちに、この[霊{れい}]を[追{お}]い[出{だ}]してくださるように[願{ねが}]いましたが、できませんでした」。", "41": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「ああ、なんという[不{ふ}][信仰{しんこう}]な、[曲{まが}]った[時代{じだい}]であろう。いつまで、わたしはあなたがたと[一緒{いっしょ}]におられようか、またあなたがたに[我慢{がまん}]ができようか。あなたの[子{こ}]をここに[連{つ}]れてきなさい」。", "42": "ところが、その[子{こ}]がイエスのところに[来{く}]る[時{とき}]にも、[悪霊{あくれい}]が[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[倒{たお}]して、[引{ひ}]きつけさせた。イエスはこの[汚{けが}]れた[霊{れい}]をしかりつけ、その[子供{こども}]をいやして、[父親{ちちおや}]にお[渡{わた}]しになった。", "43": "[人々{ひとびと}]はみな、[神{かみ}]の[偉大{いだい}]な[力{ちから}]に[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]いた。みんなの[者{もの}]がイエスのしておられた[数々{かずかず}]の[事{こと}]を[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]っていると、[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、", "44": "「あなたがたはこの[言葉{ことば}]を[耳{みみ}]におさめて[置{お}]きなさい。[人{ひと}]の[子{こ}]は[人々{ひとびと}]の[手{て}]に[渡{わた}]されようとしている」。", "45": "しかし、[彼{かれ}]らはなんのことかわからなかった。それが[彼{かれ}]らに[隠{かく}]されていて、[悟{さと}]ることができなかったのである。また[彼{かれ}]らはそのことについて[尋{たず}]ねるのを[恐{おそ}]れていた。", "46": "[弟子{でし}]たちの[間{あいだ}]に、[彼{かれ}]らのうちでだれがいちばん[偉{えら}]いだろうかということで、[議論{ぎろん}]がはじまった。", "47": "イエスは[彼{かれ}]らの[心{こころ}]の[思{おも}]いを[見抜{みぬ}]き、ひとりの[幼{おさ}]な[子{ご}]を[取{と}]りあげて[自分{じぶん}]のそばに[立{た}]たせ、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、", "48": "「だれでもこの[幼{おさ}]な[子{ご}]をわたしの[名{な}]のゆえに[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのである。そしてわたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしをおつかわしになったかたを[受{う}]けいれるのである。あなたがたみんなの[中{なか}]でいちばん[小{ちい}]さい[者{もの}]こそ、[大{おお}]きいのである」。", "49": "するとヨハネが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちはある[人{ひと}]があなたの[名{な}]を[使{つか}]って[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しているのを[見{み}]ましたが、その[人{ひと}]はわたしたちの[仲間{なかま}]でないので、やめさせました」。", "50": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「やめさせないがよい。あなたがたに[反対{はんたい}]しない[者{もの}]は、あなたがたの[味方{みかた}]なのである」。", "51": "さて、イエスが[天{てん}]に[上{あ}]げられる[日{ひ}]が[近{ちか}]づいたので、エルサレムへ[行{い}]こうと[決意{けつい}]して、その[方{ほう}]へ[顔{かお}]をむけられ、", "52": "[自分{じぶん}]に[先立{さきだ}]って[使者{ししゃ}]たちをおつかわしになった。そして[彼{かれ}]らがサマリヤ[人{びと}]の[村{むら}]へはいって[行{い}]き、イエスのために[準備{じゅんび}]をしようとしたところ、", "53": "[村人{むらびと}]は、エルサレムへむかって[進{すす}]んで[行{い}]かれるというので、イエスを[歓迎{かんげい}]しようとはしなかった。", "54": "[弟子{でし}]のヤコブとヨハネとはそれを[見{み}]て[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、いかがでしょう。[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[払{はら}]ってしまうように、[天{てん}]から[火{ひ}]をよび[求{もと}]めましょうか」。", "55": "イエスは[振{ふ}]りかえって、[彼{かれ}]らをおしかりになった。", "56": "そして[一同{いちどう}]はほかの[村{むら}]へ[行{い}]った。", "57": "[道{みち}]を[進{すす}]んで[行{い}]くと、ある[人{ひと}]がイエスに[言{い}]った、「あなたがおいでになる[所{ところ}]ならどこへでも[従{したが}]ってまいります」。", "58": "イエスはその[人{ひと}]に[言{い}]われた、「きつねには[穴{あな}]があり、[空{そら}]の[鳥{とり}]には[巣{す}]がある。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]にはまくらする[所{ところ}]がない」。", "59": "またほかの[人{ひと}]に、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」と[言{い}]われた。するとその[人{ひと}]が[言{い}]った、「まず、[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]りに[行{い}]かせてください」。", "60": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「その[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]ることは、[死人{しにん}]に[任{まか}]せておくがよい。あなたは、[出{で}]て[行{い}]って[神{かみ}]の[国{くに}]を[告{つ}]げひろめなさい」。", "61": "またほかの[人{ひと}]が[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[従{したが}]ってまいりますが、まず[家{いえ}]の[者{もの}]に[別{わか}]れを[言{い}]いに[行{い}]かせてください」。", "62": "イエスは[言{い}]われた、「[手{て}]をすきにかけてから、うしろを[見{み}]る[者{もの}]は、[神{かみ}]の[国{くに}]にふさわしくないものである」。" }, "10": { "1": "その[後{のち}]、[主{しゅ}]は[別{べつ}]に七十二[人{にん}]を[選{えら}]び、[行{い}]こうとしておられたすべての[町{まち}]や[村{むら}]へ、ふたりずつ[先{さき}]におつかわしになった。", "2": "そのとき、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[収穫{しゅうかく}]は[多{おお}]いが、[働{はたら}]き[人{びと}]が[少{すく}]ない。だから、[収穫{しゅうかく}]の[主{しゅ}]に[願{ねが}]って、その[収穫{しゅうかく}]のために[働{はたら}]き[人{びと}]を[送{おく}]り[出{だ}]すようにしてもらいなさい。", "3": "さあ、[行{い}]きなさい。わたしがあなたがたをつかわすのは、[小羊{こひつじ}]をおおかみの[中{なか}]に[送{おく}]るようなものである。", "4": "[財布{さいふ}]も[袋{ふくろ}]もくつも[持{も}]って[行{い}]くな。だれにも[道{みち}]であいさつするな。", "5": "どこかの[家{いえ}]にはいったら、まず『[平安{へいあん}]がこの[家{いえ}]にあるように』と[言{い}]いなさい。", "6": "もし[平安{へいあん}]の[子{こ}]がそこにおれば、あなたがたの[祈{いの}]る[平安{へいあん}]はその[人{ひと}]の[上{うえ}]にとどまるであろう。もしそうでなかったら、それはあなたがたの[上{うえ}]に[帰{かえ}]って[来{く}]るであろう。", "7": "それで、その[同{おな}]じ[家{いえ}]に[留{とど}]まっていて、[家{いえ}]の[人{ひと}]が[出{だ}]してくれるものを[飲{の}]み[食{く}]いしなさい。[働{はたら}]き[人{びと}]がその[報{むく}]いを[得{え}]るのは[当然{とうぜん}]である。[家{いえ}]から[家{いえ}]へと[渡{わた}]り[歩{ある}]くな。", "8": "どの[町{まち}]へはいっても、[人々{ひとびと}]があなたがたを[迎{むか}]えてくれるなら、[前{まえ}]に[出{だ}]されるものを[食{た}]べなさい。", "9": "そして、その[町{まち}]にいる[病人{びょうにん}]をいやしてやり、『[神{かみ}]の[国{くに}]はあなたがたに[近{ちか}]づいた』と[言{い}]いなさい。", "10": "しかし、どの[町{まち}]へはいっても、[人々{ひとびと}]があなたがたを[迎{むか}]えない[場合{ばあい}]には、[大通{おおどお}]りに[出{で}]て[行{い}]って[言{い}]いなさい、", "11": "『わたしたちの[足{あし}]についているこの[町{まち}]のちりも、ぬぐい[捨{す}]てて[行{い}]く。しかし、[神{かみ}]の[国{くに}]が[近{ちか}]づいたことは、[承知{しょうち}]しているがよい』。", "12": "あなたがたに[言{い}]っておく。その[日{ひ}]には、この[町{まち}]よりもソドムの[方{ほう}]が[耐{た}]えやすいであろう。", "13": "わざわいだ、コラジンよ。わざわいだ、ベツサイダよ。おまえたちの[中{なか}]でなされた[力{ちから}]あるわざが、もしツロとシドンでなされたなら、[彼{かれ}]らはとうの[昔{むかし}]に、[荒布{あらぬの}]をまとい[灰{はい}]の[中{なか}]にすわって、[悔{く}]い[改{あらた}]めたであろう。", "14": "しかし、さばきの[日{ひ}]には、ツロとシドンの[方{ほう}]がおまえたちよりも、[耐{た}]えやすいであろう。", "15": "ああ、カペナウムよ、おまえは[天{てん}]にまで[上{あ}]げられようとでもいうのか。[黄泉{よみ}]にまで[落{おと}]されるであろう。", "16": "あなたがたに[聞{き}]き[従{したが}]う[者{もの}]は、わたしに[聞{き}]き[従{したが}]うのであり、あなたがたを[拒{こば}]む[者{もの}]は、わたしを[拒{こば}]むのである。そしてわたしを[拒{こば}]む[者{もの}]は、わたしをおつかわしになったかたを[拒{こば}]むのである」。", "17": "七十二[人{にん}]が[喜{よろこ}]んで[帰{かえ}]ってきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたの[名{な}]によっていたしますと、[悪霊{あくれい}]までがわたしたちに[服従{ふくじゅう}]します」。", "18": "[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしはサタンが[電光{でんこう}]のように[天{てん}]から[落{お}]ちるのを[見{み}]た。", "19": "わたしはあなたがたに、へびやさそりを[踏{ふ}]みつけ、[敵{てき}]のあらゆる[力{ちから}]に[打{う}]ち[勝{か}]つ[権威{けんい}]を[授{さづ}]けた。だから、あなたがたに[害{がい}]をおよぼす[者{もの}]はまったく[無{な}]いであろう。", "20": "しかし、[霊{れい}]があなたがたに[服従{ふくじゅう}]することを[喜{よろこ}]ぶな。むしろ、あなたがたの[名{な}]が[天{てん}]にしるされていることを[喜{よろこ}]びなさい」。", "21": "そのとき、イエスは[聖霊{せいれい}]によって[喜{よろこ}]びあふれて[言{い}]われた、「[天地{てんち}]の[主{しゅ}]なる[父{ちち}]よ。あなたをほめたたえます。これらの[事{こと}]を[知恵{ちえ}]のある[者{もの}]や[賢{かしこ}]い[者{もの}]に[隠{かく}]して、[幼{おさ}]な[子{ご}]にあらわしてくださいました。[父{ちち}]よ、これはまことに、みこころにかなった[事{こと}]でした。", "22": "すべての[事{こと}]は[父{ちち}]からわたしに[任{まか}]せられています。そして、[子{こ}]がだれであるかは、[父{ちち}]のほか[知{し}]っている[者{もの}]はありません。また[父{ちち}]がだれであるかは、[子{こ}]と、[父{ちち}]をあらわそうとして[子{こ}]が[選{えら}]んだ[者{もの}]とのほか、だれも[知{し}]っている[者{もの}]はいません」。", "23": "それから[弟子{でし}]たちの[方{ほう}]に[振{ふ}]りむいて、ひそかに[言{い}]われた、「あなたがたが[見{み}]ていることを[見{み}]る[目{め}]は、さいわいである。", "24": "あなたがたに[言{い}]っておく。[多{おお}]くの[預言者{よげんしゃ}]や[王{おう}]たちも、あなたがたの[見{み}]ていることを[見{み}]ようとしたが、[見{み}]ることができず、あなたがたの[聞{き}]いていることを[聞{き}]こうとしたが、[聞{き}]けなかったのである」。", "25": "するとそこへ、ある[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]が[現{あらわ}]れ、イエスを[試{こころ}]みようとして[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、[何{なに}]をしたら[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]が[受{う}]けられましょうか」。", "26": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[律法{りっぽう}]にはなんと[書{か}]いてあるか。あなたはどう[読{よ}]むか」。", "27": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「『[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[力{ちから}]をつくし、[思{おも}]いをつくして、[主{しゅ}]なるあなたの[神{かみ}]を[愛{あい}]せよ』。また、『[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するように、あなたの[隣{とな}]り[人{びと}]を[愛{あい}]せよ』とあります」。", "28": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[答{こたえ}]は[正{ただ}]しい。そのとおり[行{おこな}]いなさい。そうすれば、いのちが[得{え}]られる」。", "29": "すると[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[立場{たちば}]を[弁護{べんご}]しようと[思{おも}]って、イエスに[言{い}]った、「では、わたしの[隣{とな}]り[人{びと}]とはだれのことですか」。", "30": "イエスが[答{こた}]えて[言{い}]われた、「ある[人{ひと}]がエルサレムからエリコに[下{くだ}]って[行{い}]く[途中{とちゅう}]、[強盗{ごうとう}]どもが[彼{かれ}]を[襲{おそ}]い、その[着物{きもの}]をはぎ[取{と}]り、[傷{きず}]を[負{お}]わせ、[半殺{はんごろ}]しにしたまま、[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "31": "するとたまたま、ひとりの[祭司{さいし}]がその[道{みち}]を[下{くだ}]ってきたが、この[人{ひと}]を[見{み}]ると、[向{む}]こう[側{がわ}]を[通{とお}]って[行{い}]った。", "32": "[同様{どうよう}]に、レビ[人{ひと}]もこの[場所{ばしょ}]にさしかかってきたが、[彼{かれ}]を[見{み}]ると[向{む}]こう[側{がわ}]を[通{とお}]って[行{い}]った。", "33": "ところが、あるサマリヤ[人{びと}]が[旅{たび}]をしてこの[人{ひと}]のところを[通{とお}]りかかり、[彼{かれ}]を[見{み}]て[気{き}]の[毒{どく}]に[思{おも}]い、", "34": "[近寄{ちかよ}]ってきてその[傷{きず}]にオリブ[油{ゆ}]とぶどう[酒{しゅ}]とを[注{そそ}]いでほうたいをしてやり、[自分{じぶん}]の[家畜{かちく}]に[乗{の}]せ、[宿屋{やどや}]に[連{つ}]れて[行{い}]って[介抱{かいほう}]した。", "35": "[翌日{よくじつ}]、デナリ二つを[取{と}]り[出{だ}]して[宿屋{やどや}]の[主人{しゅじん}]に[手渡{てわた}]し、『この[人{ひと}]を[見{み}]てやってください。[費用{ひよう}]がよけいにかかったら、[帰{かえ}]りがけに、わたしが[支払{しはら}]います』と[言{い}]った。", "36": "この三[人{にん}]のうち、だれが[強盗{ごうとう}]に[襲{おそ}]われた[人{ひと}]の[隣{とな}]り[人{びと}]になったと[思{おも}]うか」。", "37": "[彼{かれ}]が[言{い}]った、「その[人{ひと}]に[慈悲{じひ}][深{ぶか}]い[行{おこな}]いをした[人{ひと}]です」。そこでイエスは[言{い}]われた、「あなたも[行{い}]って[同{おな}]じようにしなさい」。", "38": "[一同{いちどう}]が[旅{たび}]を[続{つづ}]けているうちに、イエスがある[村{むら}]へはいられた。するとマルタという[名{な}]の[女{おんな}]がイエスを[家{いえ}]に[迎{むか}]え[入{い}]れた。", "39": "この[女{おんな}]にマリヤという[妹{いもうと}]がいたが、[主{しゅ}]の[足{あし}]もとにすわって、[御言{みことば}]に[聞{き}]き[入{い}]っていた。", "40": "ところが、マルタは[接待{せったい}]のことで[忙{いそ}]がしくて[心{こころ}]をとりみだし、イエスのところにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[妹{いもうと}]がわたしだけに[接待{せったい}]をさせているのを、なんともお[思{おも}]いになりませんか。わたしの[手伝{てつだ}]いをするように[妹{いもうと}]におっしゃってください」。", "41": "[主{しゅ}]は[答{こた}]えて[言{い}]われた、「マルタよ、マルタよ、あなたは[多{おお}]くのことに[心{こころ}]を[配{くば}]って[思{おも}]いわずらっている。", "42": "しかし、[無{な}]くてならぬものは[多{おお}]くはない。いや、一つだけである。マリヤはその[良{よ}]い[方{ほう}]を[選{えら}]んだのだ。そしてそれは、[彼女{かのじょ}]から[取{と}]り[去{さ}]ってはならないものである」。" }, "11": { "1": "また、イエスはある[所{ところ}]で[祈{いの}]っておられたが、それが[終{おわ}]ったとき、[弟子{でし}]のひとりが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、ヨハネがその[弟子{でし}]たちに[教{おし}]えたように、わたしたちにも[祈{いの}]ることを[教{おし}]えてください」。", "2": "そこで[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[祈{いの}]るときには、こう[言{い}]いなさい、『[父{ちち}]よ、[御名{みな}]があがめられますように。[御国{みくに}]がきますように。", "3": "わたしたちの[日{ひ}]ごとの[食物{しょくもつ}]を、[日々{ひび}]お[与{あた}]えください。", "4": "わたしたちに[負債{ふさい}]のある[者{もの}]を[皆{みな}]ゆるしますから、わたしたちの[罪{つみ}]をもおゆるしください。わたしたちを[試{こころ}]みに[会{あ}]わせないでください』」。", "5": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたのうちのだれかに、[友人{ゆうじん}]があるとして、その[人{ひと}]のところへ[真夜中{まよなか}]に[行{い}]き、『[友{とも}]よ、パンを三つ[貸{か}]してください。", "6": "[友{とも}]だちが[旅先{たびさき}]からわたしのところに[着{つ}]いたのですが、[何{なに}]も[出{だ}]すものがありませんから』と[言{い}]った[場合{ばあい}]、", "7": "[彼{かれ}]は[内{うち}]から、『[面倒{めんどう}]をかけないでくれ。もう[戸{と}]は[締{し}]めてしまったし、[子供{こども}]たちもわたしと[一緒{いっしょ}]に[床{とこ}]にはいっているので、いま[起{お}]きて[何{なに}]もあげるわけにはいかない』と[言{い}]うであろう。", "8": "しかし、よく[聞{き}]きなさい、[友人{ゆうじん}]だからというのでは[起{お}]きて[与{あた}]えないが、しきりに[願{ねが}]うので、[起{お}]き[上{あ}]がって[必要{ひつよう}]なものを[出{だ}]してくれるであろう。", "9": "そこでわたしはあなたがたに[言{い}]う。[求{もと}]めよ、そうすれば、[与{あた}]えられるであろう。[捜{さが}]せ、そうすれば[見{み}]いだすであろう。[門{もん}]をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。", "10": "すべて[求{もと}]める[者{もの}]は[得{え}]、[捜{さが}]す[者{もの}]は[見{み}]いだし、[門{もん}]をたたく[者{もの}]はあけてもらえるからである。", "11": "あなたがたのうちで、[父{ちち}]であるものは、その[子{こ}]が[魚{うお}]を[求{もと}]めるのに、[魚{うお}]の[代{かわ}]りにへびを[与{あた}]えるだろうか。", "12": "[卵{たまご}]を[求{もと}]めるのに、さそりを[与{あた}]えるだろうか。", "13": "このように、あなたがたは[悪{わる}]い[者{もの}]であっても、[自分{じぶん}]の[子供{こども}]には、[良{よ}]い[贈{おく}]り[物{もの}]をすることを[知{し}]っているとすれば、[天{てん}]の[父{ちち}]はなおさら、[求{もと}]めて[来{く}]る[者{もの}]に[聖霊{せいれい}]を[下{くだ}]さらないことがあろうか」。", "14": "さて、イエスが[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しておられた。それは、おしの[霊{れい}]であった。[悪霊{あくれい}]が[出{で}]て[行{い}]くと、おしが[物{もの}]を[言{い}]うようになったので、[群衆{ぐんしゅう}]は[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。", "15": "その[中{なか}]のある[人々{ひとびと}]が、「[彼{かれ}]は[悪霊{あくれい}]のかしらベルゼブルによって、[悪霊{あくれい}]どもを[追{お}]い[出{だ}]しているのだ」と[言{い}]い、", "16": "またほかの[人々{ひとびと}]は、イエスを[試{こころ}]みようとして、[天{てん}]からのしるしを[求{もと}]めた。", "17": "しかしイエスは、[彼{かれ}]らの[思{おも}]いを[見抜{みぬ}]いて[言{い}]われた、「おおよそ[国{くに}]が[内部{ないぶ}]で[分裂{ぶんれつ}]すれば[自滅{じめつ}]してしまい、また[家{いえ}]が[分{わか}]れ[争{あらそ}]えば[倒{たお}]れてしまう。", "18": "そこでサタンも[内部{ないぶ}]で[分裂{ぶんれつ}]すれば、その[国{くに}]はどうして[立{た}]ち[行{い}]けよう。あなたがたはわたしがベルゼブルによって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]していると[言{い}]うが、", "19": "もしわたしがベルゼブルによって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]すとすれば、あなたがたの[仲間{なかま}]はだれによって[追{お}]い[出{だ}]すのであろうか。だから、[彼{かれ}]らがあなたがたをさばく[者{もの}]となるであろう。", "20": "しかし、わたしが[神{かみ}]の[指{ゆび}]によって[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]しているのなら、[神{かみ}]の[国{くに}]はすでにあなたがたのところにきたのである。", "21": "[強{つよ}]い[人{ひと}]が[十分{じゅうぶん}]に[武装{ぶそう}]して[自分{じぶん}]の[邸宅{ていたく}]を[守{まも}]っている[限{かぎ}]り、その[持{も}]ち[物{もの}]は[安全{あんぜん}]である。", "22": "しかし、もっと[強{つよ}]い[者{もの}]が[襲{おそ}]ってきて[彼{かれ}]に[打{う}]ち[勝{か}]てば、その[頼{たの}]みにしていた[武具{ぶぐ}]を[奪{うば}]って、その[分捕{ぶんどり}][品{ひん}]を[分{わ}]けるのである。", "23": "わたしの[味方{みかた}]でない[者{もの}]は、わたしに[反対{はんたい}]するものであり、わたしと[共{とも}]に[集{あつ}]めない[者{もの}]は、[散{ち}]らすものである。", "24": "[汚{けが}]れた[霊{れい}]が[人{ひと}]から[出{で}]ると、[休{やす}]み[場{ば}]を[求{もと}]めて[水{みず}]の[無{な}]い[所{ところ}]を[歩{ある}]きまわるが、[見{み}]つからないので、[出{で}]てきた[元{もと}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]ろうと[言{い}]って、", "25": "[帰{かえ}]って[見{み}]ると、その[家{いえ}]はそうじがしてある[上{うえ}]、[飾{かざ}]りつけがしてあった。", "26": "そこでまた[出{で}]て[行{い}]って、[自分{じぶん}][以上{いじょう}]に[悪{わる}]い[他{た}]の七つの[霊{れい}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れてきて[中{なか}]にはいり、そこに[住{す}]み[込{こ}]む。そうすると、その[人{ひと}]の[後{のち}]の[状態{じょうたい}]は[初{はじ}]めよりももっと[悪{わる}]くなるのである」。", "27": "イエスがこう[話{はな}]しておられるとき、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]からひとりの[女{おんな}]が[声{こえ}]を[張{は}]りあげて[言{い}]った、「あなたを[宿{やど}]した[胎{たい}]、あなたが[吸{す}]われた[乳房{ちぶさ}]は、なんとめぐまれていることでしょう」。", "28": "しかしイエスは[言{い}]われた、「いや、めぐまれているのは、むしろ、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]いてそれを[守{まも}]る[人{ひと}]たちである」。", "29": "さて[群衆{ぐんしゅう}]が[群{むら}]がり[集{あつ}]まったので、イエスは[語{かた}]り[出{だ}]された、「この[時代{じだい}]は[邪悪{じゃあく}]な[時代{じだい}]である。それはしるしを[求{もと}]めるが、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも[与{あた}]えられないであろう。", "30": "というのは、ニネベの[人々{ひとびと}]に[対{たい}]してヨナがしるしとなったように、[人{ひと}]の[子{こ}]もこの[時代{じだい}]に[対{たい}]してしるしとなるであろう。", "31": "[南{みなみ}]の[女王{じょおう}]が、[今{いま}]の[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にさばきの[場{ば}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]らを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるであろう。なぜなら、[彼女{かのじょ}]はソロモンの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]くために、[地{ち}]の[果{はて}]からはるばるきたからである。しかし[見{み}]よ、ソロモンにまさる[者{もの}]がここにいる。", "32": "ニネベの[人々{ひとびと}]が、[今{いま}]の[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にさばきの[場{ば}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]らを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるであろう。なぜなら、ニネベの[人々{ひとびと}]はヨナの[宣教{せんきょう}]によって[悔{く}]い[改{あらた}]めたからである。しかし[見{み}]よ、ヨナにまさる[者{もの}]がここにいる。", "33": "だれもあかりをともして、それを[穴倉{あなぐら}]の[中{なか}]や[枡{ます}]の[下{した}]に[置{お}]くことはしない。むしろはいって[来{く}]る[人{ひと}]たちに、そのあかりが[見{み}]えるように、[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]におく。", "34": "あなたの[目{め}]は、からだのあかりである。あなたの[目{め}]が[澄{す}]んでおれば、[全身{ぜんしん}]も[明{あか}]るいが、[目{め}]がわるければ、からだも[暗{くら}]い。", "35": "だから、あなたの[内{うち}]なる[光{ひかり}]が[暗{くら}]くならないように[注意{ちゅうい}]しなさい。", "36": "もし、あなたのからだ[全体{ぜんたい}]が[明{あか}]るくて、[暗{くら}]い[部分{ぶぶん}]が[少{すこ}]しもなければ、ちょうど、あかりが[輝{かがや}]いてあなたを[照{てら}]す[時{とき}]のように、[全身{ぜんしん}]が[明{あか}]るくなるであろう」。", "37": "イエスが[語{かた}]っておられた[時{とき}]、あるパリサイ[人{びと}]が、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]で[食事{しょくじ}]をしていただきたいと[申{もう}]し[出{で}]たので、はいって[食卓{しょくたく}]につかれた。", "38": "ところが、[食前{しょくぜん}]にまず[洗{あら}]うことをなさらなかったのを[見{み}]て、そのパリサイ[人{びと}]が[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。", "39": "そこで[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「いったい、あなたがたパリサイ[人{びと}]は、[杯{さかずき}]や[盆{ぼん}]の[外側{そとがわ}]をきよめるが、あなたがたの[内側{うちがわ}]は[貪欲{どんよく}]と[邪悪{じゃあく}]とで[満{み}]ちている。", "40": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]たちよ、[外側{そとがわ}]を[造{つく}]ったかたは、また[内側{うちがわ}]も[造{つく}]られたではないか。", "41": "ただ、[内側{うちがわ}]にあるものをきよめなさい。そうすれば、いっさいがあなたがたにとって、[清{きよ}]いものとなる。", "42": "しかし、あなた[方{ほう}]パリサイ[人{びと}]は、わざわいである。はっか、うん[香{こう}]、あらゆる[野菜{やさい}]などの十[分{ぶん}]の一を[宮{みや}]に[納{おさ}]めておりながら、[義{ぎ}]と[神{かみ}]に[対{たい}]する[愛{あい}]とをなおざりにしている。それもなおざりにはできないが、これは[行{おこな}]わねばならない。", "43": "あなたがたパリサイ[人{びと}]は、わざわいである。[会堂{かいどう}]の[上席{じょうせき}]や[広場{ひろば}]での[敬礼{けいれい}]を[好{この}]んでいる。", "44": "あなたがたは、わざわいである。[人目{ひとめ}]につかない[墓{はか}]のようなものである。その[上{うえ}]を[歩{ある}]いても[人々{ひとびと}]は[気{き}]づかないでいる」。", "45": "ひとりの[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]がイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、そんなことを[言{い}]われるのは、わたしたちまでも[侮辱{ぶじょく}]することです」。", "46": "そこで[言{い}]われた、「あなたがた[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]も、わざわいである。[負{お}]い[切{き}]れない[重荷{おもに}]を[人{ひと}]に[負{お}]わせながら、[自分{じぶん}]ではその[荷{に}]に[指{ゆび}]一[本{ぽん}]でも[触{ふ}]れようとしない。", "47": "あなたがたは、わざわいである。[預言者{よげんしゃ}]たちの[碑{ひ}]を[建{た}]てるが、しかし[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]したのは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]であったのだ。", "48": "だから、あなたがたは、[自分{じぶん}]の[先祖{せんぞ}]のしわざに[同意{どうい}]する[証人{しょうにん}]なのだ。[先祖{せんぞ}]が[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]し、あなたがたがその[碑{ひ}]を[建{た}]てるのだから。", "49": "それゆえに、『[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]』も[言{い}]っている、『わたしは[預言者{よげんしゃ}]と[使徒{しと}]とを[彼{かれ}]らにつかわすが、[彼{かれ}]らはそのうちのある[者{もの}]を[殺{ころ}]したり、[迫害{はくがい}]したりするであろう』。", "50": "それで、アベルの[血{ち}]から[祭壇{さいだん}]と[神殿{しんでん}]との[間{あいだ}]で[殺{ころ}]されたザカリヤの[血{ち}]に[至{いた}]るまで、[世{よ}]の[初{はじ}]めから[流{なが}]されてきたすべての[預言者{よげんしゃ}]の[血{ち}]について、この[時代{じだい}]がその[責任{せきにん}]を[問{と}]われる。", "51": "そうだ、あなたがたに[言{い}]っておく、この[時代{じだい}]がその[責任{せきにん}]を[問{と}]われるであろう。", "52": "あなたがた[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]は、わざわいである。[知識{ちしき}]のかぎを[取{と}]りあげて、[自分{じぶん}]がはいらないばかりか、はいろうとする[人{ひと}]たちを[妨{さまた}]げてきた」。", "53": "イエスがそこを[出{で}]て[行{い}]かれると、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]やパリサイ[人{びと}]は、[激{はげ}]しく[詰{つ}]め[寄{よ}]り、いろいろな[事{こと}]を[問{と}]いかけて、", "54": "イエスの[口{くち}]から[何{なに}]か[言{い}]いがかりを[得{え}]ようと、ねらいはじめた。" }, "12": { "1": "その[間{あいだ}]に、おびただしい[群衆{ぐんしゅう}]が、[互{たがい}]に[踏{ふ}]み[合{あ}]うほどに[群{むら}]がってきたが、イエスはまず[弟子{でし}]たちに[語{かた}]りはじめられた、「パリサイ[人{びと}]のパン[種{だね}]、すなわち[彼{かれ}]らの[偽善{ぎぜん}]に[気{き}]をつけなさい。", "2": "おおいかぶされたもので、[現{あらわ}]れてこないものはなく、[隠{かく}]れているもので、[知{し}]られてこないものはない。", "3": "だから、あなたがたが[暗{くら}]やみで[言{い}]ったことは、なんでもみな[明{あか}]るみで[聞{き}]かれ、[密室{みっしつ}]で[耳{みみ}]にささやいたことは、[屋根{やね}]の[上{うえ}]で[言{い}]いひろめられるであろう。", "4": "そこでわたしの[友{とも}]であるあなたがたに[言{い}]うが、からだを[殺{ころ}]しても、そのあとでそれ[以上{いじょう}]なにもできない[者{もの}]どもを[恐{おそ}]れるな。", "5": "[恐{おそ}]るべき[者{もの}]がだれであるか、[教{おし}]えてあげよう。[殺{ころ}]したあとで、[更{さら}]に[地獄{じごく}]に[投{な}]げ[込{こ}]む[権威{けんい}]のあるかたを[恐{おそ}]れなさい。そうだ、あなたがたに[言{い}]っておくが、そのかたを[恐{おそ}]れなさい。", "6": "五[羽{わ}]のすずめは二アサリオンで[売{う}]られているではないか。しかも、その一[羽{わ}]も[神{かみ}]のみまえで[忘{わす}]れられてはいない。", "7": "その[上{うえ}]、あなたがたの[頭{あたま}]の[毛{け}]までも、みな[数{かぞ}]えられている。[恐{おそ}]れることはない。あなたがたは[多{おお}]くのすずめよりも、まさった[者{もの}]である。", "8": "そこで、あなたがたに[言{い}]う。だれでも[人{ひと}]の[前{まえ}]でわたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]を、[人{ひと}]の[子{こ}]も[神{かみ}]の[使{つかい}]たちの[前{まえ}]で[受{う}]けいれるであろう。", "9": "しかし、[人{ひと}]の[前{まえ}]でわたしを[拒{こば}]む[者{もの}]は、[神{かみ}]の[使{つかい}]たちの[前{まえ}]で[拒{こば}]まれるであろう。", "10": "また、[人{ひと}]の[子{こ}]に[言{い}]い[逆{さか}]らう[者{もの}]はゆるされるであろうが、[聖霊{せいれい}]をけがす[者{もの}]は、ゆるされることはない。", "11": "あなたがたが[会堂{かいどう}]や[役人{やくにん}]や[高官{こうかん}]の[前{まえ}]へひっぱられて[行{い}]った[場合{ばあい}]には、[何{なに}]をどう[弁明{べんめい}]しようか、[何{なに}]を[言{い}]おうかと[心配{しんぱい}]しないがよい。", "12": "[言{い}]うべきことは、[聖霊{せいれい}]がその[時{とき}]に[教{おし}]えてくださるからである」。", "13": "[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]のひとりがイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]に、[遺産{いさん}]を[分{わ}]けてくれるようにおっしゃってください」。", "14": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[人{ひと}]よ、だれがわたしをあなたがたの[裁判人{さいばんにん}]または[分配{ぶんぱい}][人{にん}]に[立{た}]てたのか」。", "15": "それから[人々{ひとびと}]にむかって[言{い}]われた、「あらゆる[貪欲{どんよく}]に[対{たい}]してよくよく[警戒{けいかい}]しなさい。たといたくさんの[物{もの}]を[持{も}]っていても、[人{ひと}]のいのちは、[持{も}]ち[物{もの}]にはよらないのである」。", "16": "そこで一つの[譬{たとえ}]を[語{かた}]られた、「ある[金持{かねもち}]の[畑{はたけ}]が[豊作{ほうさく}]であった。", "17": "そこで[彼{かれ}]は[心{こころ}]の[中{なか}]で、『どうしようか、わたしの[作物{さくもつ}]をしまっておく[所{ところ}]がないのだが』と[思{おも}]いめぐらして", "18": "[言{い}]った、『こうしよう。わたしの[倉{くら}]を[取{と}]りこわし、もっと[大{おお}]きいのを[建{た}]てて、そこに[穀物{こくもつ}]や[食糧{しょくりょう}]を[全部{ぜんぶ}]しまい[込{こ}]もう。", "19": "そして[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]に[言{い}]おう。たましいよ、おまえには[長年{ながねん}][分{ぶん}]の[食糧{しょくりょう}]がたくさんたくわえてある。さあ[安心{あんしん}]せよ、[食{く}]え、[飲{の}]め、[楽{たの}]しめ』。", "20": "すると[神{かみ}]が[彼{かれ}]に[言{い}]われた、『[愚{おろ}]かな[者{もの}]よ、あなたの[魂{たましい}]は[今夜{こんや}]のうちにも[取{と}]り[去{さ}]られるであろう。そしたら、あなたが[用意{ようい}]した[物{もの}]は、だれのものになるのか』。", "21": "[自分{じぶん}]のために[宝{たから}]を[積{つ}]んで[神{かみ}]に[対{たい}]して[富{と}]まない[者{もの}]は、これと[同{おな}]じである」。", "22": "それから[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「それだから、あなたがたに[言{い}]っておく。[何{なに}]を[食{た}]べようかと、[命{いのち}]のことで[思{おも}]いわずらい、[何{なに}]を[着{き}]ようかとからだのことで[思{おも}]いわずらうな。", "23": "[命{いのち}]は[食物{しょくもつ}]にまさり、からだは[着物{きもの}]にまさっている。", "24": "からすのことを[考{かんが}]えて[見{み}]よ。まくことも、[刈{か}]ることもせず、また、[納屋{なや}]もなく[倉{くら}]もない。それだのに、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[養{やしな}]っていて[下{くだ}]さる。あなたがたは[鳥{とり}]よりも、はるかにすぐれているではないか。", "25": "あなたがたのうち、だれが[思{おも}]いわずらったからとて、[自分{じぶん}]の[寿命{じゅみょう}]をわずかでも[延{の}]ばすことができようか。", "26": "そんな[小{ちい}]さな[事{こと}]さえできないのに、どうしてほかのことを[思{おも}]いわずらうのか。", "27": "[野{の}]の[花{はな}]のことを[考{かんが}]えて[見{み}]るがよい。[紡{つむ}]ぎもせず、[織{お}]りもしない。しかし、あなたがたに[言{い}]うが、[栄華{えいが}]をきわめた[時{とき}]のソロモンでさえ、この[花{はな}]の一つほどにも[着飾{きかざ}]ってはいなかった。", "28": "きょうは[野{の}]にあって、あすは[炉{ろ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられる[草{くさ}]でさえ、[神{かみ}]はこのように[装{よそお}]って[下{くだ}]さるのなら、あなたがたに、それ[以上{いじょう}]よくしてくださらないはずがあろうか。ああ、[信仰{しんこう}]の[薄{うす}]い[者{もの}]たちよ。", "29": "あなたがたも、[何{なに}]を[食{た}]べ、[何{なに}]を[飲{の}]もうかと、あくせくするな、また[気{き}]を[使{つか}]うな。", "30": "これらのものは[皆{みな}]、この[世{よ}]の[異邦人{いほうじん}]が[切{せつ}]に[求{もと}]めているものである。あなたがたの[父{ちち}]は、これらのものがあなたがたに[必要{ひつよう}]であることを、ご[存{ぞん}]じである。", "31": "ただ、[御国{みくに}]を[求{もと}]めなさい。そうすれば、これらのものは[添{そ}]えて[与{あた}]えられるであろう。", "32": "[恐{おそ}]れるな、[小{ちい}]さい[群{む}]れよ。[御国{みくに}]を[下{くだ}]さることは、あなたがたの[父{ちち}]のみこころなのである。", "33": "[自分{じぶん}]の[持{も}]ち[物{もの}]を[売{う}]って、[施{ほどこ}]しなさい。[自分{じぶん}]のために[古{ふる}]びることのない[財布{さいふ}]をつくり、[盗人{ぬすびと}]も[近寄{ちかよ}]らず、[虫{むし}]も[食{く}]い[破{やぶ}]らない[天{てん}]に、[尽{つ}]きることのない[宝{たから}]をたくわえなさい。", "34": "あなたがたの[宝{たから}]のある[所{ところ}]には、[心{こころ}]もあるからである。", "35": "[腰{こし}]に[帯{おび}]をしめ、あかりをともしていなさい。", "36": "[主人{しゅじん}]が[婚{こん}][宴{えん}]から[帰{かえ}]ってきて[戸{と}]をたたくとき、すぐあけてあげようと[待{ま}]っている[人{ひと}]のようにしていなさい。", "37": "[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]ってきたとき、[目{め}]を[覚{さま}]しているのを[見{み}]られる[僕{しもべ}]たちは、さいわいである。よく[言{い}]っておく。[主人{しゅじん}]が[帯{おび}]をしめて[僕{しもべ}]たちを[食卓{しょくたく}]につかせ、[進{すす}]み[寄{よ}]って[給仕{きゅうじ}]をしてくれるであろう。", "38": "[主人{しゅじん}]が[夜中{よなか}]ごろ、あるいは[夜明{よあ}]けごろに[帰{かえ}]ってきても、そうしているのを[見{み}]られるなら、その[人{ひと}]たちはさいわいである。", "39": "このことを、わきまえているがよい。[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]は、[盗賊{とうぞく}]がいつごろ[来{く}]るかわかっているなら、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[押{お}]し[入{い}]らせはしないであろう。", "40": "あなたがたも[用意{ようい}]していなさい。[思{おも}]いがけない[時{とき}]に[人{ひと}]の[子{こ}]が[来{く}]るからである」。", "41": "するとペテロが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、この[譬{たとえ}]を[話{はな}]しておられるのはわたしたちのためなのですか。それとも、みんなの[者{もの}]のためなのですか」。", "42": "そこで[主{しゅ}]が[言{い}]われた、「[主人{しゅじん}]が、[召使{めしつかい}]たちの[上{うえ}]に[立{た}]てて、[時{とき}]に[応{おう}]じて[定{さだ}]めの[食事{しょくじ}]をそなえさせる[忠実{ちゅうじつ}]な[思慮{しりょ}][深{ぶか}]い[家令{かれい}]は、いったいだれであろう。", "43": "[主人{しゅじん}]が[帰{かえ}]ってきたとき、そのようにつとめているのを[見{み}]られる[僕{しもべ}]は、さいわいである。", "44": "よく[言{い}]っておくが、[主人{しゅじん}]はその[僕{しもべ}]を[立{た}]てて[自分{じぶん}]の[全{ぜん}][財産{ざいさん}]を[管理{かんり}]させるであろう。", "45": "しかし、もしその[僕{しもべ}]が、[主人{しゅじん}]の[帰{かえ}]りがおそいと[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]い、[男女{だんじょ}]の[召使{めしつかい}]たちを[打{う}]ちたたき、そして[食{た}]べたり、[飲{の}]んだりして[酔{よ}]いはじめるならば、", "46": "その[僕{しもべ}]の[主人{しゅじん}]は[思{おも}]いがけない[日{ひ}]、[気{き}]がつかない[時{とき}]に[帰{かえ}]って[来{く}]るであろう。そして、[彼{かれ}]を[厳罰{げんばつ}]に[処{しょ}]して、[不{ふ}][忠実{ちゅうじつ}]なものたちと[同{おな}]じ[目{め}]にあわせるであろう。", "47": "[主人{しゅじん}]のこころを[知{し}]っていながら、それに[従{したが}]って[用意{ようい}]もせず[勤{つと}]めもしなかった[僕{しもべ}]は、[多{おお}]くむち[打{う}]たれるであろう。", "48": "しかし、[知{し}]らずに[打{う}]たれるようなことをした[者{もの}]は、[打{う}]たれ[方{ほう}]が[少{すく}]ないだろう。[多{おお}]く[与{あた}]えられた[者{もの}]からは[多{おお}]く[求{もと}]められ、[多{おお}]く[任{まか}]せられた[者{もの}]からは[更{さら}]に[多{おお}]く[要求{ようきゅう}]されるのである。", "49": "わたしは、[火{ひ}]を[地上{ちじょう}]に[投{とう}]じるためにきたのだ。[火{ひ}]がすでに[燃{も}]えていたならと、わたしはどんなに[願{ねが}]っていることか。", "50": "しかし、わたしには[受{う}]けねばならないバプテスマがある。そして、それを[受{う}]けてしまうまでは、わたしはどんなにか[苦{くる}]しい[思{おも}]いをすることであろう。", "51": "あなたがたは、わたしが[平和{へいわ}]をこの[地上{ちじょう}]にもたらすためにきたと[思{おも}]っているのか。あなたがたに[言{い}]っておく。そうではない。むしろ[分裂{ぶんれつ}]である。", "52": "というのは、[今{いま}]から[後{のち}]は、[一家{いっか}]の[内{うち}]で五[人{にん}]が[相{あい}][分{わか}]れて、三[人{にん}]はふたりに、ふたりは三[人{にん}]に[対立{たいりつ}]し、", "53": "また[父{ちち}]は[子{こ}]に、[子{こ}]は[父{ちち}]に、[母{はは}]は[娘{むすめ}]に、[娘{むすめ}]は[母{はは}]に、しゅうとめは[嫁{よめ}]に、[嫁{よめ}]はしゅうとめに、[対立{たいりつ}]するであろう」。", "54": "イエスはまた[群衆{ぐんしゅう}]に[対{たい}]しても[言{い}]われた、「あなたがたは、[雲{くも}]が[西{にし}]に[起{おこ}]るのを[見{み}]るとすぐ、にわか[雨{あめ}]がやって[来{く}]る、と[言{い}]う。[果{はた}]してそのとおりになる。", "55": "それから[南風{みなみかぜ}]が[吹{ふ}]くと、[暑{あ}]つくなるだろう、と[言{い}]う。[果{はた}]してそのとおりになる。", "56": "[偽善者{ぎぜんしゃ}]よ、あなたがたは[天地{てんち}]の[模様{もよう}]を[見分{みわ}]けることを[知{し}]りながら、どうして[今{いま}]の[時代{じだい}]を[見分{みわ}]けることができないのか。", "57": "また、あなたがたは、なぜ[正{ただ}]しいことを[自分{じぶん}]で[判断{はんだん}]しないのか。", "58": "たとえば、あなたを[訴{うった}]える[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]に[役人{やくにん}]のところへ[行{い}]くときには、[途中{とちゅう}]でその[人{ひと}]と[和解{わかい}]するように[努{つと}]めるがよい。そうしないと、その[人{ひと}]はあなたを[裁判官{さいばんかん}]のところへひっぱって[行{い}]き、[裁判官{さいばんかん}]はあなたを[獄吏{ごくり}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]し、[獄吏{ごくり}]はあなたを[獄{ごく}]に[投{な}]げ[込{こ}]むであろう。", "59": "わたしは[言{い}]って[置{お}]く、[最後{さいご}]の一レプタまでも[支払{しはら}]ってしまうまでは、[決{けっ}]してそこから[出{で}]て[来{く}]ることはできない」。" }, "13": { "1": "ちょうどその[時{とき}]、ある[人々{ひとびと}]がきて、ピラトがガリラヤ[人{びと}]たちの[血{ち}]を[流{なが}]し、それを[彼{かれ}]らの[犠牲{ぎせい}]の[血{ち}]に[混{ま}]ぜたことを、イエスに[知{し}]らせた。", "2": "そこでイエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「それらのガリラヤ[人{びと}]が、そのような[災難{さいなん}]にあったからといって、[他{た}]のすべてのガリラヤ[人{びと}][以上{いじょう}]に[罪{つみ}]が[深{ふか}]かったと[思{おも}]うのか。", "3": "あなたがたに[言{い}]うが、そうではない。あなたがたも[悔{く}]い[改{あらた}]めなければ、みな[同{おな}]じように[滅{ほろ}]びるであろう。", "4": "また、シロアムの[塔{とう}]が[倒{たお}]れたためにおし[殺{ころ}]されたあの十八[人{にん}]は、エルサレムの[他{た}]の[全{ぜん}][住民{じゅうみん}][以上{いじょう}]に[罪{つみ}]の[負債{ふさい}]があったと[思{おも}]うか。", "5": "あなたがたに[言{い}]うが、そうではない。あなたがたも[悔{く}]い[改{あらた}]めなければ、みな[同{おな}]じように[滅{ほろ}]びるであろう」。", "6": "それから、この[譬{たとえ}]を[語{かた}]られた、「ある[人{ひと}]が[自分{じぶん}]のぶどう[園{えん}]にいちじくの[木{き}]を[植{う}]えて[置{お}]いたので、[実{み}]を[捜{さが}]しにきたが[見{み}]つからなかった。", "7": "そこで[園丁{えんてい}]に[言{い}]った、『わたしは三[年間{ねんかん}]も[実{み}]を[求{もと}]めて、このいちじくの[木{き}]のところにきたのだが、いまだに[見{み}]あたらない。その[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]してしまえ。なんのために、[土地{とち}]をむだにふさがせて[置{お}]くのか』。", "8": "すると[園丁{えんてい}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、ことしも、そのままにして[置{お}]いてください。そのまわりを[掘{ほ}]って[肥料{ひりょう}]をやって[見{み}]ますから。", "9": "それで[来年{らいねん}][実{み}]がなりましたら[結構{けっこう}]です。もしそれでもだめでしたら、[切{き}]り[倒{たお}]してください』」。", "10": "[安息日{あんそくにち}]に、ある[会堂{かいどう}]で[教{おし}]えておられると、", "11": "そこに十八[年間{ねんかん}]も[病気{びょうき}]の[霊{れい}]につかれ、かがんだままで、からだを[伸{の}]ばすことの[全{まった}]くできない[女{おんな}]がいた。", "12": "イエスはこの[女{おんな}]を[見{み}]て、[呼{よ}]びよせ、「[女{おんな}]よ、あなたの[病気{びょうき}]はなおった」と[言{い}]って、", "13": "[手{て}]をその[上{うえ}]に[置{お}]かれた。すると[立{た}]ちどころに、そのからだがまっすぐになり、そして[神{かみ}]をたたえはじめた。", "14": "ところが[会堂司{かいどうづかさ}]は、イエスが[安息日{あんそくにち}]に[病気{びょうき}]をいやされたことを[憤{いきどお}]り、[群衆{ぐんしゅう}]にむかって[言{い}]った、「[働{はたら}]くべき[日{ひ}]は[六日{むいか}]ある。その[間{あいだ}]に、なおしてもらいにきなさい。[安息日{あんそくにち}]にはいけない」。", "15": "[主{しゅ}]はこれに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[偽善者{ぎぜんしゃ}]たちよ、あなたがたはだれでも、[安息日{あんそくにち}]であっても、[自分{じぶん}]の[牛{うし}]やろばを[家畜{かちく}][小屋{こや}]から[解{と}]いて、[水{みず}]を[飲{の}]ませに[引{ひ}]き[出{だ}]してやるではないか。", "16": "それなら、十八[年間{ねんかん}]もサタンに[縛{しば}]られていた、アブラハムの[娘{むすめ}]であるこの[女{おんな}]を、[安息日{あんそくにち}]であっても、その[束縛{そくばく}]から[解{と}]いてやるべきではなかったか」。", "17": "こう[言{い}]われたので、イエスに[反対{はんたい}]していた[人{ひと}]たちはみな[恥{は}]じ[入{い}]った。そして[群衆{ぐんしゅう}]はこぞって、イエスがなされたすべてのすばらしいみわざを[見{み}]て[喜{よろこ}]んだ。", "18": "そこで[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[国{くに}]は[何{なに}]に[似{に}]ているか。またそれを[何{なに}]にたとえようか。", "19": "一[粒{つぶ}]のからし[種{だね}]のようなものである。ある[人{ひと}]がそれを[取{と}]って[庭{にわ}]にまくと、[育{そだ}]って[木{き}]となり、[空{そら}]の[鳥{とり}]もその[枝{えだ}]に[宿{やど}]るようになる」。", "20": "また[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[国{くに}]を[何{なに}]にたとえようか。", "21": "パン[種{だね}]のようなものである。[女{おんな}]がそれを[取{と}]って三[斗{と}]の[粉{こな}]の[中{なか}]に[混{ま}]ぜると、[全体{ぜんたい}]がふくらんでくる」。", "22": "さてイエスは[教{おし}]えながら[町々{まちまち}][村々{むらむら}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎ、エルサレムへと[旅{たび}]を[続{つづ}]けられた。", "23": "すると、ある[人{ひと}]がイエスに、「[主{しゅ}]よ、[救{すく}]われる[人{ひと}]は[少{すく}]ないのですか」と[尋{たず}]ねた。", "24": "そこでイエスは[人々{ひとびと}]にむかって[言{い}]われた、「[狭{せま}]い[戸口{とぐち}]からはいるように[努{つと}]めなさい。[事実{じじつ}]、はいろうとしても、はいれない[人{ひと}]が[多{おお}]いのだから。", "25": "[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]が[立{た}]って[戸{と}]を[閉{と}]じてしまってから、あなたがたが[外{そと}]に[立{た}]ち[戸{と}]をたたき[始{はじ}]めて、『ご[主人様{しゅじんさま}]、どうぞあけてください』と[言{い}]っても、[主人{しゅじん}]はそれに[答{こた}]えて、『あなたがたがどこからきた[人{ひと}]なのか、わたしは[知{し}]らない』と[言{い}]うであろう。", "26": "そのとき、『わたしたちはあなたとご[一緒{いっしょ}]に[飲{の}]み[食{く}]いしました。また、あなたはわたしたちの[大通{おおどお}]りで[教{おし}]えてくださいました』と[言{い}]い[出{だ}]しても、", "27": "[彼{かれ}]は、『あなたがたがどこからきた[人{ひと}]なのか、わたしは[知{し}]らない。[悪事{あくじ}]を[働{はたら}]く[者{もの}]どもよ、みんな[行{い}]ってしまえ』と[言{い}]うであろう。", "28": "あなたがたは、アブラハム、イサク、ヤコブやすべての[預言者{よげんしゃ}]たちが、[神{かみ}]の[国{くに}]にはいっているのに、[自分{じぶん}]たちは[外{そと}]に[投{な}]げ[出{だ}]されることになれば、そこで[泣{な}]き[叫{さけ}]んだり、[歯{は}]がみをしたりするであろう。", "29": "それから[人々{ひとびと}]が、[東{ひがし}]から[西{にし}]から、また[南{みなみ}]から[北{きた}]からきて、[神{かみ}]の[国{くに}]で[宴会{えんかい}]の[席{せき}]につくであろう。", "30": "こうしてあとのもので[先{さき}]になるものがあり、また、[先{さき}]のものであとになるものもある」。", "31": "ちょうどその[時{とき}]、あるパリサイ[人{びと}]たちが、イエスに[近寄{ちかよ}]ってきて[言{い}]った、「ここから[出{で}]て[行{い}]きなさい。ヘロデがあなたを[殺{ころ}]そうとしています」。", "32": "そこで[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あのきつねのところへ[行{い}]ってこう[言{い}]え、『[見{み}]よ、わたしはきょうもあすも[悪霊{あくれい}]を[追{お}]い[出{だ}]し、また、[病気{びょうき}]をいやし、そして三[日{か}][目{め}]にわざを[終{お}]えるであろう。", "33": "しかし、きょうもあすも、またその[次{つぎ}]の[日{ひ}]も、わたしは[進{すす}]んで[行{い}]かねばならない。[預言者{よげんしゃ}]がエルサレム[以外{いがい}]の[地{ち}]で[死{し}]ぬことは、あり[得{え}]ないからである』。", "34": "ああ、エルサレム、エルサレム、[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]し、おまえにつかわされた[人々{ひとびと}]を[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]す[者{もの}]よ。ちょうどめんどりが[翼{つばさ}]の[下{した}]にひなを[集{あつ}]めるように、わたしはおまえの[子{こ}]らを[幾{いく}]たび[集{あつ}]めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは[応{おう}]じようとしなかった。", "35": "[見{み}]よ、おまえたちの[家{いえ}]は[見捨{みす}]てられてしまう。わたしは[言{い}]って[置{お}]く、『[主{しゅ}]の[名{な}]によってきたるものに、[祝福{しゅくふく}]あれ』とおまえたちが[言{い}]う[時{とき}]の[来{く}]るまでは、[再{ふたた}]びわたしに[会{あ}]うことはないであろう」。" }, "14": { "1": "ある[安息日{あんそくにち}]のこと、[食事{しょくじ}]をするために、あるパリサイ[派{は}]のかしらの[家{いえ}]にはいって[行{い}]かれたが、[人々{ひとびと}]はイエスの[様子{ようす}]をうかがっていた。", "2": "するとそこに、[水腫{すいしゅ}]をわずらっている[人{ひと}]が、みまえにいた。", "3": "イエスは[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]やパリサイ[人{びと}]たちにむかって[言{い}]われた、「[安息日{あんそくにち}]に[人{ひと}]をいやすのは、[正{ただ}]しいことかどうか」。", "4": "[彼{かれ}]らは[黙{だま}]っていた。そこでイエスはその[人{ひと}]に[手{て}]を[置{お}]いていやしてやり、そしてお[帰{かえ}]しになった。", "5": "それから[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたのうちで、[自分{じぶん}]のむすこか[牛{うし}]が[井戸{いど}]に[落{お}]ち[込{こ}]んだなら、[安息日{あんそくにち}]だからといって、すぐに[引{ひ}]き[上{あ}]げてやらない[者{もの}]がいるだろうか」。", "6": "[彼{かれ}]らはこれに[対{たい}]して[返{かえ}]す[言葉{ことば}]がなかった。", "7": "[客{きゃく}]に[招{まね}]かれた[者{もの}]たちが[上座{じょうざ}]を[選{えら}]んでいる[様子{ようす}]をごらんになって、[彼{かれ}]らに一つの[譬{たとえ}]を[語{かた}]られた。", "8": "「[婚{こん}][宴{えん}]に[招{まね}]かれたときには、[上座{じょうざ}]につくな。あるいは、あなたよりも[身分{みぶん}]の[高{たか}]い[人{ひと}]が[招{まね}]かれているかも[知{し}]れない。", "9": "その[場合{ばあい}]、あなたとその[人{ひと}]とを[招{まね}]いた[者{もの}]がきて、『このかたに[座{ざ}]を[譲{ゆず}]ってください』と[言{い}]うであろう。そのとき、あなたは[恥{は}]じ[入{い}]って[末座{まつざ}]につくことになるであろう。", "10": "むしろ、[招{まね}]かれた[場合{ばあい}]には、[末座{まつざ}]に[行{い}]ってすわりなさい。そうすれば、[招{まね}]いてくれた[人{ひと}]がきて、『[友{とも}]よ、[上座{じょうざ}]の[方{ほう}]へお[進{すす}]みください』と[言{い}]うであろう。そのとき、あなたは[席{せき}]を[共{とも}]にするみんなの[前{まえ}]で、[面目{めんぼく}]をほどこすことになるであろう。", "11": "おおよそ、[自分{じぶん}]を[高{たか}]くする[者{もの}]は[低{ひく}]くされ、[自分{じぶん}]を[低{ひく}]くする[者{もの}]は[高{たか}]くされるであろう」。", "12": "また、イエスは[自分{じぶん}]を[招{まね}]いた[人{ひと}]に[言{い}]われた、「[午餐{ごさん}]または[晩餐{ばんさん}]の[席{せき}]を[設{もう}]ける[場合{ばあい}]には、[友人{ゆうじん}]、[兄弟{きょうだい}]、[親族{しんぞく}]、[金持{かねもち}]の[隣{とな}]り[人{びと}]などは[呼{よ}]ばぬがよい。[恐{おそ}]らく[彼{かれ}]らもあなたを[招{まね}]きかえし、それであなたは[返礼{へんれい}]を[受{う}]けることになるから。", "13": "むしろ、[宴会{えんかい}]を[催{もよお}]す[場合{ばあい}]には、[貧乏人{びんぼうにん}]、[不具者{ふぐしゃ}]、[足{あし}]なえ、[盲人{もうじん}]などを[招{まね}]くがよい。", "14": "そうすれば、[彼{かれ}]らは[返礼{へんれい}]ができないから、あなたはさいわいになるであろう。[正{ただ}]しい[人々{ひとびと}]の[復活{ふっかつ}]の[際{さい}]には、あなたは[報{むく}]いられるであろう」。", "15": "[列席者{れっせきしゃ}]のひとりがこれを[聞{き}]いてイエスに「[神{かみ}]の[国{くに}]で[食事{しょくじ}]をする[人{ひと}]は、さいわいです」と[言{い}]った。", "16": "そこでイエスが[言{い}]われた、「ある[人{ひと}]が[盛大{せいだい}]な[晩餐{ばんさん}][会{かい}]を[催{もよお}]して、[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]を[招{まね}]いた。", "17": "[晩餐{ばんさん}]の[時刻{じこく}]になったので、[招{まね}]いておいた[人{ひと}]たちのもとに[僕{しもべ}]を[送{おく}]って、『さあ、おいでください。もう[準備{じゅんび}]ができましたから』と[言{い}]わせた。", "18": "ところが、みんな[一様{いちよう}]に[断{ことわ}]りはじめた。[最初{さいしょ}]の[人{ひと}]は、『わたしは[土地{とち}]を[買{か}]いましたので、[行{い}]って[見{み}]なければなりません。どうぞ、おゆるしください』と[言{い}]った。", "19": "ほかの[人{ひと}]は、『わたしは五[対{つい}]の[牛{うし}]を[買{か}]いましたので、それをしらべに[行{い}]くところです。どうぞ、おゆるしください』、", "20": "もうひとりの[人{ひと}]は、『わたしは[妻{つま}]をめとりましたので、[参{まい}]ることができません』と[言{い}]った。", "21": "[僕{しもべ}]は[帰{かえ}]ってきて、[以上{いじょう}]の[事{こと}]を[主人{しゅじん}]に[報告{ほうこく}]した。すると[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]はおこって[僕{しもべ}]に[言{い}]った、『いますぐに、[町{まち}]の[大通{おおどお}]りや[小道{こみち}]へ[行{い}]って、[貧乏人{びんぼうにん}]、[不具者{ふぐしゃ}]、[盲人{もうじん}]、[足{あし}]なえなどを、ここへ[連{つ}]れてきなさい』。", "22": "[僕{しもべ}]は[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、[仰{おお}]せのとおりにいたしましたが、まだ[席{せき}]がございます』。", "23": "[主人{しゅじん}]が[僕{しもべ}]に[言{い}]った、『[道{みち}]やかきねのあたりに[出{で}]て[行{い}]って、この[家{いえ}]がいっぱいになるように、[人々{ひとびと}]を[無理{むり}]やりにひっぱってきなさい。", "24": "あなたがたに[言{い}]って[置{お}]くが、[招{まね}]かれた[人{ひと}]で、わたしの[晩餐{ばんさん}]にあずかる[者{もの}]はひとりもないであろう』」。", "25": "[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がついてきたので、イエスは[彼{かれ}]らの[方{ほう}]に[向{む}]いて[言{い}]われた、", "26": "「だれでも、[父{ちち}]、[母{はは}]、[妻{つま}]、[子{こ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]、さらに[自分{じぶん}]の[命{いのち}]までも[捨{す}]てて、わたしのもとに[来{く}]るのでなければ、わたしの[弟子{でし}]となることはできない。", "27": "[自分{じぶん}]の[十字架{じゅうじか}]を[負{お}]うてわたしについて[来{く}]るものでなければ、わたしの[弟子{でし}]となることはできない。", "28": "あなたがたのうちで、だれかが[邸宅{ていたく}]を[建{た}]てようと[思{おも}]うなら、それを[仕上{しあ}]げるのに[足{た}]りるだけの[金{かね}]を[持{も}]っているかどうかを[見{み}]るため、まず、すわってその[費用{ひよう}]を[計算{けいさん}]しないだろうか。", "29": "そうしないと、[土台{どだい}]をすえただけで[完成{かんせい}]することができず、[見{み}]ているみんなの[人{ひと}]が、", "30": "『あの[人{ひと}]は[建{た}]てかけたが、[仕上{しあ}]げができなかった』と[言{い}]ってあざ[笑{わら}]うようになろう。", "31": "また、どんな[王{おう}]でも、ほかの[王{おう}]と[戦{たたか}]いを[交{まじ}]えるために[出{で}]て[行{い}]く[場合{ばあい}]には、まず[座{ざ}]して、こちらの一[万人{まんにん}]をもって、二[万人{まんにん}]を[率{ひき}]いて[向{む}]かって[来{く}]る[敵{てき}]に[対抗{たいこう}]できるかどうか、[考{かんが}]えて[見{み}]ないだろうか。", "32": "もし[自分{じぶん}]の[力{ちから}]にあまれば、[敵{てき}]がまだ[遠{とお}]くにいるうちに、[使者{ししゃ}]を[送{おく}]って、[和{わ}]を[求{もと}]めるであろう。", "33": "それと[同{おな}]じように、あなたがたのうちで、[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]をことごとく[捨{す}]て[切{き}]るものでなくては、わたしの[弟子{でし}]となることはできない。", "34": "[塩{しお}]は[良{よ}]いものだ。しかし、[塩{しお}]もききめがなくなったら、[何{なに}]によって[塩味{しおあじ}]が[取{と}]りもどされようか。", "35": "[土{つち}]にも[肥料{ひりょう}]にも[役{やく}][立{た}]たず、[外{そと}]に[投{な}]げ[捨{す}]てられてしまう。[聞{き}]く[耳{みみ}]のあるものは[聞{き}]くがよい」。" }, "15": { "1": "さて、[取税人{しゅぜいにん}]や[罪人{つみびと}]たちが[皆{みな}]、イエスの[話{はなし}]を[聞{き}]こうとして[近寄{ちかよ}]ってきた。", "2": "するとパリサイ[人{びと}]や[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちがつぶやいて、「この[人{ひと}]は[罪人{つみびと}]たちを[迎{むか}]えて[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をしている」と[言{い}]った。", "3": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに、この[譬{たとえ}]をお[話{はな}]しになった、", "4": "「あなたがたのうちに、百[匹{ぴき}]の[羊{ひつじ}]を[持{も}]っている[者{もの}]がいたとする。その一[匹{ぴき}]がいなくなったら、九十九[匹{ひき}]を[野原{のはら}]に[残{のこ}]しておいて、いなくなった一[匹{ぴき}]を[見{み}]つけるまでは[捜{さが}]し[歩{ある}]かないであろうか。", "5": "そして[見{み}]つけたら、[喜{よろこ}]んでそれを[自分{じぶん}]の[肩{かた}]に[乗{の}]せ、", "6": "[家{いえ}]に[帰{かえ}]ってきて[友人{ゆうじん}]や[隣{とな}]り[人{びと}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]め、『わたしと[一緒{いっしょ}]に[喜{よろこ}]んでください。いなくなった[羊{ひつじ}]を[見{み}]つけましたから』と[言{い}]うであろう。", "7": "よく[聞{き}]きなさい。それと[同{おな}]じように、[罪人{つみびと}]がひとりでも[悔{く}]い[改{あらた}]めるなら、[悔改{くいあらた}]めを[必要{ひつよう}]としない九十九[人{にん}]の[正{ただ}]しい[人{ひと}]のためにもまさる[大{おお}]きいよろこびが、[天{てん}]にあるであろう。", "8": "また、ある[女{おんな}]が[銀貨{ぎんか}]十[枚{まい}]を[持{も}]っていて、もしその一[枚{まい}]をなくしたとすれば、[彼女{かのじょ}]はあかりをつけて[家中{いえじゅう}]を[掃{は}]き、それを[見{み}]つけるまでは[注意深{ちゅういぶか}]く[捜{さが}]さないであろうか。", "9": "そして、[見{み}]つけたなら、[女{おんな}][友{とも}]だちや[近所{きんじょ}]の[女{おんな}]たちを[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、『わたしと[一緒{いっしょ}]に[喜{よろこ}]んでください。なくした[銀貨{ぎんか}]が[見{み}]つかりましたから』と[言{い}]うであろう。", "10": "よく[聞{き}]きなさい。それと[同{おな}]じように、[罪人{つみびと}]がひとりでも[悔{く}]い[改{あらた}]めるなら、[神{かみ}]の[御使{みつかい}]たちの[前{まえ}]でよろこびがあるであろう」。", "11": "また[言{い}]われた、「ある[人{ひと}]に、ふたりのむすこがあった。", "12": "ところが、[弟{おとうと}]が[父親{ちちおや}]に[言{い}]った、『[父{ちち}]よ、あなたの[財産{ざいさん}]のうちでわたしがいただく[分{ぶん}]をください』。そこで、[父{ちち}]はその[身代{しんだい}]をふたりに[分{わ}]けてやった。", "13": "それから[幾日{いくにち}]もたたないうちに、[弟{おとうと}]は[自分{じぶん}]のものを[全部{ぜんぶ}]とりまとめて[遠{とお}]い[所{ところ}]へ[行{い}]き、そこで[放蕩{ほうとう}]に[身{み}]を[持{も}]ちくずして[財産{ざいさん}]を[使{つか}]い[果{はた}]した。", "14": "[何{なに}]もかも[浪費{ろうひ}]してしまったのち、その[地方{ちほう}]にひどいききんがあったので、[彼{かれ}]は[食{た}]べることにも[窮{きゅう}]しはじめた。", "15": "そこで、その[地方{ちほう}]のある[住民{じゅうみん}]のところに[行{い}]って[身{み}]を[寄{よ}]せたところが、その[人{ひと}]は[彼{かれ}]を[畑{はたけ}]にやって[豚{ぶた}]を[飼{か}]わせた。", "16": "[彼{かれ}]は、[豚{ぶた}]の[食{た}]べるいなご[豆{まめ}]で[腹{はら}]を[満{み}]たしたいと[思{おも}]うほどであったが、[何{なに}]もくれる[人{ひと}]はなかった。", "17": "そこで[彼{かれ}]は[本心{ほんしん}]に[立{た}]ちかえって[言{い}]った、『[父{ちち}]のところには[食物{しょくもつ}]のあり[余{あま}]っている[雇人{やといにん}]が[大{おお}]ぜいいるのに、わたしはここで[飢{う}]えて[死{し}]のうとしている。", "18": "[立{た}]って、[父{ちち}]のところへ[帰{かえ}]って、こう[言{い}]おう、[父{ちち}]よ、わたしは[天{てん}]に[対{たい}]しても、あなたにむかっても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。", "19": "もう、あなたのむすこと[呼{よ}]ばれる[資格{しかく}]はありません。どうぞ、[雇人{やといにん}]のひとり[同様{どうよう}]にしてください』。", "20": "そこで[立{た}]って、[父{ちち}]のところへ[出{で}]かけた。まだ[遠{とお}]く[離{はな}]れていたのに、[父{ちち}]は[彼{かれ}]をみとめ、[哀{あわ}]れに[思{おも}]って[走{はし}]り[寄{よ}]り、その[首{くび}]をだいて[接吻{せっぷん}]した。", "21": "むすこは[父{ちち}]に[言{い}]った、『[父{ちち}]よ、わたしは[天{てん}]に[対{たい}]しても、あなたにむかっても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。もうあなたのむすこと[呼{よ}]ばれる[資格{しかく}]はありません』。", "22": "しかし[父{ちち}]は[僕{しもべ}]たちに[言{い}]いつけた、『さあ、[早{はや}]く、[最上{さいじょう}]の[着物{きもの}]を[出{だ}]してきてこの[子{こ}]に[着{き}]せ、[指輪{ゆびわ}]を[手{て}]にはめ、はきものを[足{あし}]にはかせなさい。", "23": "また、[肥{こ}]えた[子{こ}][牛{うし}]を[引{ひ}]いてきてほふりなさい。[食{た}]べて[楽{たの}]しもうではないか。", "24": "このむすこが[死{し}]んでいたのに[生{い}]き[返{かえ}]り、いなくなっていたのに[見{み}]つかったのだから』。それから[祝宴{しゅくえん}]がはじまった。", "25": "ところが、[兄{あに}]は[畑{はたけ}]にいたが、[帰{かえ}]ってきて[家{いえ}]に[近{ちか}]づくと、[音楽{おんがく}]や[踊{おど}]りの[音{おと}]が[聞{きこ}]えたので、", "26": "ひとりの[僕{しもべ}]を[呼{よ}]んで、『いったい、これは[何事{なにごと}]なのか』と[尋{たず}]ねた。", "27": "[僕{しもべ}]は[答{こた}]えた、『あなたのご[兄弟{きょうだい}]がお[帰{かえ}]りになりました。[無事{ぶじ}]に[迎{むか}]えたというので、[父上{ちちうえ}]が[肥{こ}]えた[子{こ}][牛{うし}]をほふらせなさったのです』。", "28": "[兄{あに}]はおこって[家{いえ}]にはいろうとしなかったので、[父{ちち}]が[出{で}]てきてなだめると、", "29": "[兄{あに}]は[父{ちち}]にむかって[言{い}]った、『わたしは[何{なん}]か[年{ねん}]もあなたに[仕{つか}]えて、一[度{ど}]でもあなたの[言{い}]いつけにそむいたことはなかったのに、[友{とも}]だちと[楽{たの}]しむために[子{こ}]やぎ一[匹{ぴき}]も[下{くだ}]さったことはありません。", "30": "それだのに、[遊女{ゆうじょ}]どもと[一緒{いっしょ}]になって、あなたの[身代{しんだい}]を[食{く}]いつぶしたこのあなたの[子{こ}]が[帰{かえ}]ってくると、そのために[肥{こ}]えた[子{こ}][牛{うし}]をほふりなさいました』。", "31": "すると[父{ちち}]は[言{い}]った、『[子{こ}]よ、あなたはいつもわたしと[一緒{いっしょ}]にいるし、またわたしのものは[全部{ぜんぶ}]あなたのものだ。", "32": "しかし、このあなたの[弟{おとうと}]は、[死{し}]んでいたのに[生{い}]き[返{かえ}]り、いなくなっていたのに[見{み}]つかったのだから、[喜{よろこ}]び[祝{いわ}]うのはあたりまえである』」。" }, "16": { "1": "イエスはまた、[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「ある[金持{かねもち}]のところにひとりの[家令{かれい}]がいたが、[彼{かれ}]は[主人{しゅじん}]の[財産{ざいさん}]を[浪費{ろうひ}]していると、[告{つ}]げ[口{ぐち}]をする[者{もの}]があった。", "2": "そこで[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、『あなたについて[聞{き}]いていることがあるが、あれはどうなのか。あなたの[会計{かいけい}][報告{ほうこく}]を[出{だ}]しなさい。もう[家令{かれい}]をさせて[置{お}]くわけにはいかないから』。", "3": "この[家令{かれい}]は[心{こころ}]の[中{なか}]で[思{おも}]った、『どうしようか。[主人{しゅじん}]がわたしの[職{しょく}]を[取{と}]り[上{あ}]げようとしている。[土{つち}]を[掘{ほ}]るには[力{ちから}]がないし、[物{もの}]ごいするのは[恥{は}]ずかしい。", "4": "そうだ、わかった。こうしておけば、[職{しょく}]をやめさせられる[場合{ばあい}]、[人々{ひとびと}]がわたしをその[家{いえ}]に[迎{むか}]えてくれるだろう』。", "5": "それから[彼{かれ}]は、[主人{しゅじん}]の[負債{ふさい}][者{しゃ}]をひとりびとり[呼{よ}]び[出{だ}]して、[初{はじ}]めの[人{ひと}]に、『あなたは、わたしの[主人{しゅじん}]にどれだけ[負債{ふさい}]がありますか』と[尋{たず}]ねた。", "6": "『[油{あぶら}]百[樽{たる}]です』と[答{こた}]えた。そこで[家令{かれい}]が[言{い}]った、『ここにあなたの[証書{しょうしょ}]がある。すぐそこにすわって、五十[樽{たる}]と[書{か}]き[変{か}]えなさい』。", "7": "[次{つぎ}]に、もうひとりに、『あなたの[負債{ふさい}]はどれだけですか』と[尋{たず}]ねると、『[麦{むぎ}]百[石{こく}]です』と[答{こた}]えた。これに[対{たい}]して、『ここに、あなたの[証書{しょうしょ}]があるが、八十[石{こく}]と[書{か}]き[変{か}]えなさい』と[言{い}]った。", "8": "ところが[主人{しゅじん}]は、この[不正{ふせい}]な[家令{かれい}]の[利口{りこう}]なやり[方{ほう}]をほめた。この[世{よ}]の[子{こ}]らはその[時代{じだい}]に[対{たい}]しては、[光{ひかり}]の[子{こ}]らよりも[利口{りこう}]である。", "9": "またあなたがたに[言{い}]うが、[不正{ふせい}]の[富{とみ}]を[用{もち}]いてでも、[自分{じぶん}]のために[友{とも}]だちをつくるがよい。そうすれば、[富{とみ}]が[無{な}]くなった[場合{ばあい}]、あなたがたを[永遠{えいえん}]のすまいに[迎{むか}]えてくれるであろう。", "10": "[小事{しょうじ}]に[忠実{ちゅうじつ}]な[人{ひと}]は、[大事{だいじ}]にも[忠実{ちゅうじつ}]である。そして、[小事{しょうじ}]に[不{ふ}][忠実{ちゅうじつ}]な[人{ひと}]は[大事{だいじ}]にも[不{ふ}][忠実{ちゅうじつ}]である。", "11": "だから、もしあなたがたが[不正{ふせい}]の[富{とみ}]について[忠実{ちゅうじつ}]でなかったら、だれが[真{しん}]の[富{とみ}]を[任{まか}]せるだろうか。", "12": "また、もしほかの[人{ひと}]のものについて[忠実{ちゅうじつ}]でなかったら、だれがあなたがたのものを[与{あた}]えてくれようか。", "13": "どの[僕{しもべ}]でも、ふたりの[主人{しゅじん}]に[兼{か}]ね[仕{つか}]えることはできない。[一方{いっぽう}]を[憎{にく}]んで[他方{たほう}]を[愛{あい}]し、あるいは、[一方{いっぽう}]に[親{した}]しんで[他方{たほう}]をうとんじるからである。あなたがたは、[神{かみ}]と[富{とみ}]とに[兼{か}]ね[仕{つか}]えることはできない」。", "14": "[欲{よく}]の[深{ふか}]いパリサイ[人{びと}]たちが、すべてこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、イエスをあざ[笑{わら}]った。", "15": "そこで[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]われた、「あなたがたは、[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で[自分{じぶん}]を[正{ただ}]しいとする[人{ひと}]たちである。しかし、[神{かみ}]はあなたがたの[心{こころ}]をご[存{ぞん}]じである。[人々{ひとびと}]の[間{あいだ}]で[尊{たっと}]ばれるものは、[神{かみ}]のみまえでは[忌{い}]みきらわれる。", "16": "[律法{りっぽう}]と[預言者{よげんしゃ}]とはヨハネの[時{とき}]までのものである。それ[以来{いらい}]、[神{かみ}]の[国{くに}]が[宣{の}]べ[伝{つた}]えられ、[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]これに[突入{とつにゅう}]している。", "17": "しかし、[律法{りっぽう}]の[一画{いっかく}]が[落{お}]ちるよりは、[天地{てんち}]の[滅{ほろ}]びる[方{ほう}]が、もっとたやすい。", "18": "すべて[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[出{だ}]して[他{た}]の[女{おんな}]をめとる[者{もの}]は、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うものであり、また、[夫{おっと}]から[出{だ}]された[女{おんな}]をめとる[者{もの}]も、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うものである。", "19": "ある[金持{かねもち}]がいた。[彼{かれ}]は[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]や[細{ほそ}][布{ぬの}]を[着{き}]て、[毎日{まいにち}]ぜいたくに[遊{あそ}]び[暮{くら}]していた。", "20": "ところが、ラザロという[貧乏人{びんぼうにん}]が[全身{ぜんしん}]でき[物{もの}]でおおわれて、この[金持{かねもち}]の[玄関{げんかん}]の[前{まえ}]にすわり、", "21": "その[食卓{しょくたく}]から[落{お}]ちるもので[飢{う}]えをしのごうと[望{のぞ}]んでいた。その[上{うえ}]、[犬{いぬ}]がきて[彼{かれ}]のでき[物{もの}]をなめていた。", "22": "この[貧乏人{びんぼうにん}]がついに[死{し}]に、[御使{みつかい}]たちに[連{つ}]れられてアブラハムのふところに[送{おく}]られた。[金持{かねもち}]も[死{し}]んで[葬{ほうむ}]られた。", "23": "そして[黄泉{よみ}]にいて[苦{くる}]しみながら、[目{め}]をあげると、アブラハムとそのふところにいるラザロとが、はるかに[見{み}]えた。", "24": "そこで[声{こえ}]をあげて[言{い}]った、『[父{ちち}]、アブラハムよ、わたしをあわれんでください。ラザロをおつかわしになって、その[指先{ゆびさき}]を[水{みず}]でぬらし、わたしの[舌{した}]を[冷{ひ}]やさせてください。わたしはこの[火炎{かえん}]の[中{なか}]で[苦{くる}]しみもだえています』。", "25": "アブラハムが[言{い}]った、『[子{こ}]よ、[思{おも}]い[出{だ}]すがよい。あなたは[生前{せいぜん}]よいものを[受{う}]け、ラザロの[方{ほう}]は[悪{わる}]いものを[受{う}]けた。しかし[今{いま}]ここでは、[彼{かれ}]は[慰{なぐさ}]められ、あなたは[苦{くる}]しみもだえている。", "26": "そればかりか、わたしたちとあなたがたとの[間{あいだ}]には[大{おお}]きな[淵{ふち}]がおいてあって、こちらからあなたがたの[方{ほう}]へ[渡{わた}]ろうと[思{おも}]ってもできないし、そちらからわたしたちの[方{ほう}]へ[越{こ}]えて[来{く}]ることもできない』。", "27": "そこで[金持{かねもち}]が[言{い}]った、『[父{ちち}]よ、ではお[願{ねが}]いします。わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]へラザロをつかわしてください。", "28": "わたしに五[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]がいますので、こんな[苦{くる}]しい[所{ところ}]へ[来{く}]ることがないように、[彼{かれ}]らに[警告{けいこく}]していただきたいのです』。", "29": "アブラハムは[言{い}]った、『[彼{かれ}]らにはモーセと[預言者{よげんしゃ}]とがある。それに[聞{き}]くがよかろう』。", "30": "[金持{かねもち}]が[言{い}]った、『いえいえ、[父{ちち}]アブラハムよ、もし[死人{しにん}]の[中{なか}]からだれかが[兄弟{きょうだい}]たちのところへ[行{い}]ってくれましたら、[彼{かれ}]らは[悔{く}]い[改{あらた}]めるでしょう』。", "31": "アブラハムは[言{い}]った、『もし[彼{かれ}]らがモーセと[預言者{よげんしゃ}]とに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けないなら、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえってくる[者{もの}]があっても、[彼{かれ}]らはその[勧{すす}]めを[聞{き}]き[入{い}]れはしないであろう』」。" }, "17": { "1": "イエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[罪{つみ}]の[誘惑{ゆうわく}]が[来{く}]ることは[避{さ}]けられない。しかし、それをきたらせる[者{もの}]は、わざわいである。", "2": "これらの[小{ちい}]さい[者{もの}]のひとりを[罪{つみ}]に[誘惑{ゆうわく}]するよりは、むしろ、ひきうすを[首{くび}]にかけられて[海{うみ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられた[方{ほう}]が、ましである。", "3": "あなたがたは、[自分{じぶん}]で[注意{ちゅうい}]していなさい。もしあなたの[兄弟{きょうだい}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]すなら、[彼{かれ}]をいさめなさい。そして[悔{く}]い[改{あらた}]めたら、ゆるしてやりなさい。", "4": "もしあなたに[対{たい}]して一[日{にち}]に七[度{ど}][罪{つみ}]を[犯{おか}]し、そして七[度{ど}]『[悔{く}]い[改{あらた}]めます』と[言{い}]ってあなたのところへ[帰{かえ}]ってくれば、ゆるしてやるがよい」。", "5": "[使徒{しと}]たちは[主{しゅ}]に「わたしたちの[信仰{しんこう}]を[増{ま}]してください」と[言{い}]った。", "6": "そこで[主{しゅ}]が[言{い}]われた、「もし、からし[種{だね}]一[粒{つぶ}]ほどの[信仰{しんこう}]があるなら、この[桑{くわ}]の[木{き}]に、『[抜{ぬ}]け[出{だ}]して[海{うみ}]に[植{う}]われ』と[言{い}]ったとしても、その[言葉{ことば}]どおりになるであろう。", "7": "あなたがたのうちのだれかに、[耕作{こうさく}]か[牧畜{ぼくちく}]かをする[僕{しもべ}]があるとする。その[僕{しもべ}]が[畑{はたけ}]から[帰{かえ}]って[来{き}]たとき、[彼{かれ}]に『すぐきて、[食卓{しょくたく}]につきなさい』と[言{い}]うだろうか。", "8": "かえって、『[夕食{ゆうしょく}]の[用意{ようい}]をしてくれ。そしてわたしが[飲{の}]み[食{く}]いをするあいだ、[帯{おび}]をしめて[給仕{きゅうじ}]をしなさい。そのあとで、[飲{の}]み[食{く}]いをするがよい』と、[言{い}]うではないか。", "9": "[僕{しもべ}]が[命{めい}]じられたことをしたからといって、[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]に[感謝{かんしゃ}]するだろうか。", "10": "[同様{どうよう}]にあなたがたも、[命{めい}]じられたことを[皆{みな}]してしまったとき、『わたしたちはふつつかな[僕{しもべ}]です。すべき[事{こと}]をしたに[過{す}]ぎません』と[言{い}]いなさい」。", "11": "イエスはエルサレムへ[行{い}]かれるとき、サマリヤとガリラヤとの[間{あいだ}]を[通{とお}]られた。", "12": "そして、ある[村{むら}]にはいられると、十[人{にん}]のらい[病人{びょうにん}]に[出会{であ}]われたが、[彼{かれ}]らは[遠{とお}]くの[方{ほう}]で[立{た}]ちとどまり、", "13": "[声{こえ}]を[張{は}]りあげて、「イエスさま、わたしたちをあわれんでください」と[言{い}]った。", "14": "イエスは[彼{かれ}]らをごらんになって、「[祭司{さいし}]たちのところに[行{い}]って、からだを[見{み}]せなさい」と[言{い}]われた。そして、[行{い}]く[途中{とちゅう}]で[彼{かれ}]らはきよめられた。", "15": "そのうちのひとりは、[自分{じぶん}]がいやされたことを[知{し}]り、[大声{おおごえ}]で[神{かみ}]をほめたたえながら[帰{かえ}]ってきて、", "16": "イエスの[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して[感謝{かんしゃ}]した。これはサマリヤ[人{びと}]であった。", "17": "イエスは[彼{かれ}]にむかって[言{い}]われた、「きよめられたのは、十[人{にん}]ではなかったか。ほかの九[人{にん}]は、どこにいるのか。", "18": "[神{かみ}]をほめたたえるために[帰{かえ}]ってきたものは、この[他国{たこく}][人{じん}]のほかにはいないのか」。", "19": "それから、その[人{ひと}]に[言{い}]われた、「[立{た}]って[行{い}]きなさい。あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]ったのだ」。", "20": "[神{かみ}]の[国{くに}]はいつ[来{く}]るのかと、パリサイ[人{びと}]が[尋{たず}]ねたので、イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[国{くに}]は、[見{み}]られるかたちで[来{く}]るものではない。", "21": "また『[見{み}]よ、ここにある』『あそこにある』などとも[言{い}]えない。[神{かみ}]の[国{くに}]は、[実{じつ}]にあなたがたのただ[中{なか}]にあるのだ」。", "22": "それから[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「あなたがたは、[人{ひと}]の[子{こ}]の[日{ひ}]を一[日{にち}]でも[見{み}]たいと[願{ねが}]っても[見{み}]ることができない[時{とき}]が[来{く}]るであろう。", "23": "[人々{ひとびと}]はあなたがたに、『[見{み}]よ、あそこに』『[見{み}]よ、ここに』と[言{い}]うだろう。しかし、そちらへ[行{い}]くな、[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]うな。", "24": "いなずまが[天{てん}]の[端{はし}]からひかり[出{で}]て[天{てん}]の[端{はし}]へとひらめき[渡{わた}]るように、[人{ひと}]の[子{こ}]もその[日{ひ}]には[同{おな}]じようであるだろう。", "25": "しかし、[彼{かれ}]はまず[多{おお}]くの[苦{くる}]しみを[受{う}]け、またこの[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]に[捨{す}]てられねばならない。", "26": "そして、ノアの[時{とき}]にあったように、[人{ひと}]の[子{こ}]の[時{とき}]にも[同様{どうよう}]なことが[起{おこ}]るであろう。", "27": "ノアが[箱舟{はこぶね}]にはいる[日{ひ}]まで、[人々{ひとびと}]は[食{く}]い、[飲{の}]み、めとり、とつぎなどしていたが、そこへ[洪水{こうずい}]が[襲{おそ}]ってきて、[彼{かれ}]らをことごとく[滅{ほろ}]ぼした。", "28": "ロトの[時{とき}]にも[同{おな}]じようなことが[起{おこ}]った。[人々{ひとびと}]は[食{く}]い、[飲{の}]み、[買{か}]い、[売{う}]り、[植{う}]え、[建{た}]てなどしていたが、", "29": "ロトがソドムから[出{で}]て[行{い}]った[日{ひ}]に、[天{てん}]から[火{ひ}]と[硫黄{いおう}]とが[降{ふ}]ってきて、[彼{かれ}]らをことごとく[滅{ほろ}]ぼした。", "30": "[人{ひと}]の[子{こ}]が[現{あらわ}]れる[日{ひ}]も、ちょうどそれと[同様{どうよう}]であろう。", "31": "その[日{ひ}]には、[屋上{おくじょう}]にいる[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[持{も}]ち[物{もの}]が[家{いえ}]の[中{なか}]にあっても、[取{と}]りにおりるな。[畑{はたけ}]にいる[者{もの}]も[同{おな}]じように、あとへもどるな。", "32": "ロトの[妻{つま}]のことを[思{おも}]い[出{だ}]しなさい。", "33": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]おうとするものは、それを[失{うしな}]い、それを[失{うしな}]うものは、[保{たも}]つのである。", "34": "あなたがたに[言{い}]っておく。その[夜{よ}]、ふたりの[男{おとこ}]が一つ[寝床{ねどこ}]にいるならば、ひとりは[取{と}]り[去{さ}]られ、[他{た}]のひとりは[残{のこ}]されるであろう。", "35": "ふたりの[女{おんな}]が[一緒{いっしょ}]にうすをひいているならば、ひとりは[取{と}]り[去{さ}]られ、[他{た}]のひとりは[残{のこ}]されるであろう。〔", "36": "ふたりの[男{おとこ}]が[畑{はたけ}]におれば、ひとりは[取{と}]り[去{さ}]られ、[他{た}]のひとりは[残{のこ}]されるであろう〕」。", "37": "[弟子{でし}]たちは「[主{しゅ}]よ、それはどこであるのですか」と[尋{たず}]ねた。するとイエスは[言{い}]われた、「[死体{したい}]のある[所{ところ}]には、またはげたかが[集{あつ}]まるものである」。" }, "18": { "1": "また、イエスは[失望{しつぼう}]せずに[常{つね}]に[祈{いの}]るべきことを、[人々{ひとびと}]に[譬{たとえ}]で[教{おし}]えられた。", "2": "「ある[町{まち}]に、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れず、[人{ひと}]を[人{ひと}]とも[思{おも}]わぬ[裁判官{さいばんかん}]がいた。", "3": "ところが、その[同{おな}]じ[町{まち}]にひとりのやもめがいて、[彼{かれ}]のもとにたびたびきて、『どうぞ、わたしを[訴{うった}]える[者{もの}]をさばいて、わたしを[守{まも}]ってください』と[願{ねが}]いつづけた。", "4": "[彼{かれ}]はしばらくの[間{あいだ}]きき[入{い}]れないでいたが、そののち、[心{こころ}]のうちで[考{かんが}]えた、『わたしは[神{かみ}]をも[恐{おそ}]れず、[人{ひと}]を[人{ひと}]とも[思{おも}]わないが、", "5": "このやもめがわたしに[面倒{めんどう}]をかけるから、[彼女{かのじょ}]のためになる[裁判{さいばん}]をしてやろう。そうしたら、[絶{た}]えずやってきてわたしを[悩{なや}]ますことがなくなるだろう』」。", "6": "そこで[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「この[不義{ふぎ}]な[裁判官{さいばんかん}]の[言{い}]っていることを[聞{き}]いたか。", "7": "まして[神{かみ}]は、[日夜{にちや}][叫{さけ}]び[求{もと}]める[選民{せんみん}]のために、[正{ただ}]しいさばきをしてくださらずに[長{なが}]い[間{あいだ}]そのままにしておかれることがあろうか。", "8": "あなたがたに[言{い}]っておくが、[神{かみ}]はすみやかにさばいてくださるであろう。しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]が[来{く}]るとき、[地上{ちじょう}]に[信仰{しんこう}]が[見{み}]られるであろうか」。", "9": "[自分{じぶん}]を[義人{ぎじん}]だと[自任{じにん}]して[他人{たにん}]を[見下{みさ}]げている[人{ひと}]たちに[対{たい}]して、イエスはまたこの[譬{たとえ}]をお[話{はな}]しになった。", "10": "「ふたりの[人{ひと}]が[祈{いの}]るために[宮{みや}]に[上{のぼ}]った。そのひとりはパリサイ[人{びと}]であり、もうひとりは[取税人{しゅぜいにん}]であった。", "11": "パリサイ[人{びと}]は[立{た}]って、ひとりでこう[祈{いの}]った、『[神{かみ}]よ、わたしはほかの[人{ひと}]たちのような[貪欲{どんよく}]な[者{もの}]、[不正{ふせい}]な[者{もの}]、[姦淫{かんいん}]をする[者{もの}]ではなく、また、この[取税人{しゅぜいにん}]のような[人間{にんげん}]でもないことを[感謝{かんしゃ}]します。", "12": "わたしは一[週{しゅう}]に二[度{ど}][断食{だんじき}]しており、[全{ぜん}][収入{しゅうにゅう}]の十[分{ぶん}]の一をささげています』。", "13": "ところが、[取税人{しゅぜいにん}]は[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]ち、[目{め}]を[天{てん}]にむけようともしないで、[胸{むね}]を[打{う}]ちながら[言{い}]った、『[神様{かみさま}]、[罪人{つみびと}]のわたしをおゆるしください』と。", "14": "あなたがたに[言{い}]っておく。[神{かみ}]に[義{ぎ}]とされて[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]ったのは、この[取税人{しゅぜいにん}]であって、あのパリサイ[人{びと}]ではなかった。おおよそ、[自分{じぶん}]を[高{たか}]くする[者{もの}]は[低{ひく}]くされ、[自分{じぶん}]を[低{ひく}]くする[者{もの}]は[高{たか}]くされるであろう」。", "15": "イエスにさわっていただくために、[人々{ひとびと}]が[幼{おさ}]な[子{ご}]らをみもとに[連{つ}]れてきた。ところが、[弟子{でし}]たちはそれを[見{み}]て、[彼{かれ}]らをたしなめた。", "16": "するとイエスは[幼{おさ}]な[子{ご}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「[幼{おさ}]な[子{ご}]らをわたしのところに[来{く}]るままにしておきなさい、[止{と}]めてはならない。[神{かみ}]の[国{くに}]はこのような[者{もの}]の[国{くに}]である。", "17": "よく[聞{き}]いておくがよい。だれでも[幼{おさ}]な[子{ご}]のように[神{かみ}]の[国{くに}]を[受{う}]けいれる[者{もの}]でなければ、そこにはいることは[決{けっ}]してできない」。", "18": "また、ある[役人{やくにん}]がイエスに[尋{たず}]ねた、「よき[師{し}]よ、[何{なに}]をしたら[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]が[受{う}]けられましょうか」。", "19": "イエスは[言{い}]われた、「なぜわたしをよき[者{もの}]と[言{い}]うのか。[神{かみ}]ひとりのほかによい[者{もの}]はいない。", "20": "いましめはあなたの[知{し}]っているとおりである、『[姦淫{かんいん}]するな、[殺{ころ}]すな、[盗{ぬす}]むな、[偽証{ぎしょう}]を[立{た}]てるな、[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え』」。", "21": "すると[彼{かれ}]は[言{い}]った、「それらのことはみな、[小{ちい}]さい[時{とき}]から[守{まも}]っております」。", "22": "イエスはこれを[聞{き}]いて[言{い}]われた、「あなたのする[事{こと}]がまだ一つ[残{のこ}]っている。[持{も}]っているものをみな[売{う}]り[払{はら}]って、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]に[分{わ}]けてやりなさい。そうすれば、[天{てん}]に[宝{たから}]を[持{も}]つようになろう。そして、わたしに[従{したが}]ってきなさい」。", "23": "[彼{かれ}]はこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[非常{ひじょう}]に[悲{かな}]しんだ。[大金持{おおがねもち}]であったからである。", "24": "イエスは[彼{かれ}]の[様子{ようす}]を[見{み}]て[言{い}]われた、「[財産{ざいさん}]のある[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるのはなんとむずかしいことであろう。", "25": "[富{と}]んでいる[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるよりは、らくだが[針{はり}]の[穴{あな}]を[通{とお}]る[方{ほう}]が、もっとやさしい」。", "26": "これを[聞{き}]いた[人々{ひとびと}]が、「それでは、だれが[救{すく}]われることができるのですか」と[尋{たず}]ねると、", "27": "イエスは[言{い}]われた、「[人{ひと}]にはできない[事{こと}]も、[神{かみ}]にはできる」。", "28": "ペテロが[言{い}]った、「ごらんなさい、わたしたちは[自分{じぶん}]のものを[捨{す}]てて、あなたに[従{したが}]いました」。", "29": "イエスは[言{い}]われた、「よく[聞{き}]いておくがよい。だれでも[神{かみ}]の[国{くに}]のために、[家{いえ}]、[妻{つま}]、[兄弟{きょうだい}]、[両親{りょうしん}]、[子{こ}]を[捨{す}]てた[者{もの}]は、", "30": "[必{かなら}]ずこの[時代{じだい}]ではその[幾{いく}][倍{ばい}]もを[受{う}]け、また、きたるべき[世{よ}]では[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]を[受{う}]けるのである」。", "31": "イエスは十二[弟子{でし}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしたちはエルサレムへ[上{のぼ}]って[行{い}]くが、[人{ひと}]の[子{こ}]について[預言者{よげんしゃ}]たちがしるしたことは、すべて[成就{じょうじゅ}]するであろう。", "32": "[人{ひと}]の[子{こ}]は[異邦人{いほうじん}]に[引{ひ}]きわたされ、あざけられ、はずかしめを[受{う}]け、つばきをかけられ、", "33": "また、むち[打{う}]たれてから、ついに[殺{ころ}]され、そして三[日{か}][目{め}]によみがえるであろう」。", "34": "[弟子{でし}]たちには、これらのことが[何一{なにひと}]つわからなかった。この[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]らに[隠{かく}]されていたので、イエスの[言{い}]われた[事{こと}]が[理解{りかい}]できなかった。", "35": "イエスがエリコに[近{ちか}]づかれたとき、ある[盲人{もうじん}]が[道{みち}]ばたにすわって、[物{もの}]ごいをしていた。", "36": "[群衆{ぐんしゅう}]が[通{とお}]り[過{す}]ぎる[音{おと}]を[耳{みみ}]にして、[彼{かれ}]は[何事{なにごと}]があるのかと[尋{たず}]ねた。", "37": "ところが、ナザレのイエスがお[通{とお}]りなのだと[聞{き}]かされたので、", "38": "[声{こえ}]をあげて、「ダビデの[子{こ}]イエスよ、わたしをあわれんで[下{くだ}]さい」と[言{い}]った。", "39": "[先頭{せんとう}]に[立{た}]つ[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]をしかって[黙{だま}]らせようとしたが、[彼{かれ}]はますます[激{はげ}]しく[叫{さけ}]びつづけた、「ダビデの[子{こ}]よ、わたしをあわれんで[下{くだ}]さい」。", "40": "そこでイエスは[立{た}]ちどまって、その[者{もの}]を[連{つ}]れて[来{く}]るように、とお[命{めい}]じになった。[彼{かれ}]が[近{ちか}]づいたとき、", "41": "「わたしに[何{なに}]をしてほしいのか」とおたずねになると、「[主{しゅ}]よ、[見{み}]えるようになることです」と[答{こた}]えた。", "42": "そこでイエスは[言{い}]われた、「[見{み}]えるようになれ。あなたの[信仰{しんこう}]があなたを[救{すく}]った」。", "43": "すると[彼{かれ}]は、たちまち[見{み}]えるようになった。そして[神{かみ}]をあがめながらイエスに[従{したが}]って[行{い}]った。これを[見{み}]て、[人々{ひとびと}]はみな[神{かみ}]をさんびした。" }, "19": { "1": "さて、イエスはエリコにはいって、その[町{まち}]をお[通{とお}]りになった。", "2": "ところが、そこにザアカイという[名{な}]の[人{ひと}]がいた。この[人{ひと}]は[取税人{しゅぜいにん}]のかしらで、[金持{かねもち}]であった。", "3": "[彼{かれ}]は、イエスがどんな[人{ひと}]か[見{み}]たいと[思{おも}]っていたが、[背{せ}]が[低{ひく}]かったので、[群衆{ぐんしゅう}]にさえぎられて[見{み}]ることができなかった。", "4": "それでイエスを[見{み}]るために、[前{まえ}]の[方{ほう}]に[走{はし}]って[行{い}]って、いちじく[桑{くわ}]の[木{き}]に[登{のぼ}]った。そこを[通{とお}]られるところだったからである。", "5": "イエスは、その[場所{ばしょ}]にこられたとき、[上{うえ}]を[見{み}]あげて[言{い}]われた、「ザアカイよ、[急{いそ}]いで[下{くだ}]りてきなさい。きょう、あなたの[家{いえ}]に[泊{と}]まることにしているから」。", "6": "そこでザアカイは[急{いそ}]いでおりてきて、よろこんでイエスを[迎{むか}]え[入{い}]れた。", "7": "[人々{ひとびと}]はみな、これを[見{み}]てつぶやき、「[彼{かれ}]は[罪人{つみびと}]の[家{いえ}]にはいって[客{きゃく}]となった」と[言{い}]った。", "8": "ザアカイは[立{た}]って[主{しゅ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしは[誓{ちか}]って[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]の[半分{はんぶん}]を[貧民{ひんみん}]に[施{ほどこ}]します。また、もしだれかから[不正{ふせい}]な[取立{とりた}]てをしていましたら、それを四[倍{ばい}]にして[返{かえ}]します」。", "9": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「きょう、[救{すくい}]がこの[家{いえ}]にきた。この[人{ひと}]もアブラハムの[子{こ}]なのだから。", "10": "[人{ひと}]の[子{こ}]がきたのは、[失{うしな}]われたものを[尋{たず}]ね[出{だ}]して[救{すく}]うためである」。", "11": "[人々{ひとびと}]がこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いているときに、イエスはなお一つの[譬{たとえ}]をお[話{はな}]しになった。それはエルサレムに[近{ちか}]づいてこられたし、また[人々{ひとびと}]が[神{かみ}]の[国{くに}]はたちまち[現{あらわ}]れると[思{おも}]っていたためである。", "12": "それで[言{い}]われた、「ある[身分{みぶん}]の[高{たか}]い[人{ひと}]が、[王位{おうい}]を[受{う}]けて[帰{かえ}]ってくるために[遠{とお}]い[所{ところ}]へ[旅立{たびだ}]つことになった。", "13": "そこで十[人{にん}]の[僕{しもべ}]を[呼{よ}]び十ミナを[渡{わた}]して[言{い}]った、『わたしが[帰{かえ}]って[来{く}]るまで、これで[商売{しょうばい}]をしなさい』。", "14": "ところが、[本国{ほんごく}]の[住民{じゅうみん}]は[彼{かれ}]を[憎{にく}]んでいたので、あとから[使者{ししゃ}]をおくって、『この[人{ひと}]が[王{おう}]になるのをわれわれは[望{のぞ}]んでいない』と[言{い}]わせた。", "15": "さて、[彼{かれ}]が[王位{おうい}]を[受{う}]けて[帰{かえ}]ってきたとき、だれがどんなもうけをしたかを[知{し}]ろうとして、[金{かね}]を[渡{わた}]しておいた[僕{しもべ}]たちを[呼{よ}]んでこさせた。", "16": "[最初{さいしょ}]の[者{もの}]が[進{すす}]み[出{で}]て[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、あなたの一ミナで十ミナをもうけました』。", "17": "[主人{しゅじん}]は[言{い}]った、『よい[僕{しもべ}]よ、うまくやった。あなたは[小{ちい}]さい[事{こと}]に[忠実{ちゅうじつ}]であったから、十の[町{まち}]を[支配{しはい}]させる』。", "18": "[次{つぎ}]の[者{もの}]がきて[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、あなたの一ミナで五ミナをつくりました』。", "19": "そこでこの[者{もの}]にも、『では、あなたは五つの[町{まち}]のかしらになれ』と[言{い}]った。", "20": "それから、もうひとりの[者{もの}]がきて[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、さあ、ここにあなたの一ミナがあります。わたしはそれをふくさに[包{つつ}]んで、しまっておきました。", "21": "あなたはきびしい[方{ほう}]で、おあずけにならなかったものを[取{と}]りたて、おまきにならなかったものを[刈{か}]る[人{ひと}]なので、おそろしかったのです』。", "22": "[彼{かれ}]に[言{い}]った、『[悪{わる}]い[僕{しもべ}]よ、わたしはあなたの[言{い}]ったその[言葉{ことば}]であなたをさばこう。わたしがきびしくて、あずけなかったものを[取{と}]りたて、まかなかったものを[刈{か}]る[人間{にんげん}]だと、[知{し}]っているのか。", "23": "では、なぜわたしの[金{かね}]を[銀行{ぎんこう}]に[入{い}]れなかったのか。そうすれば、わたしが[帰{かえ}]ってきたとき、その[金{かね}]を[利子{りし}]と[一緒{いっしょ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]したであろうに』。", "24": "そして、そばに[立{た}]っていた[人々{ひとびと}]に、『その一ミナを[彼{かれ}]から[取{と}]り[上{あ}]げて、十ミナを[持{も}]っている[者{もの}]に[与{あた}]えなさい』と[言{い}]った。", "25": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、『ご[主人様{しゅじんさま}]、あの[人{ひと}]は[既{すで}]に十ミナを[持{も}]っています』。", "26": "『あなたがたに[言{い}]うが、おおよそ[持{も}]っている[人{ひと}]には、なお[与{あた}]えられ、[持{も}]っていない[人{ひと}]からは、[持{も}]っているものまでも[取{と}]り[上{あ}]げられるであろう。", "27": "しかしわたしが[王{おう}]になることを[好{この}]まなかったあの[敵{てき}]どもを、ここにひっぱってきて、わたしの[前{まえ}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]せ』」。", "28": "イエスはこれらのことを[言{い}]ったのち、[先頭{せんとう}]に[立{た}]ち、エルサレムへ[上{のぼ}]って[行{い}]かれた。", "29": "そしてオリブという[山{やま}]に[沿{そ}]ったベテパゲとベタニヤに[近{ちか}]づかれたとき、ふたりの[弟子{でし}]をつかわして[言{い}]われた、", "30": "「[向{む}]こうの[村{むら}]へ[行{い}]きなさい。そこにはいったら、まだだれも[乗{の}]ったことのないろばの[子{こ}]がつないであるのを[見{み}]るであろう。それを[解{と}]いて、[引{ひ}]いてきなさい。", "31": "もしだれかが『なぜ[解{と}]くのか』と[問{と}]うたら、『[主{しゅ}]がお[入{い}]り[用{よう}]なのです』と、そう[言{い}]いなさい」。", "32": "そこで、つかわされた[者{もの}]たちが[行{い}]って[見{み}]ると、[果{はた}]して、[言{い}]われたとおりであった。", "33": "[彼{かれ}]らが、そのろばの[子{こ}]を[解{と}]いていると、その[持{も}]ち[主{ぬし}]たちが、「なぜろばの[子{こ}]を[解{と}]くのか」と[言{い}]ったので、", "34": "「[主{しゅ}]がお[入{い}]り[用{よう}]なのです」と[答{こた}]えた。", "35": "そしてそれをイエスのところに[引{ひ}]いてきて、その[子{こ}]ろばの[上{うえ}]に[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]をかけてイエスをお[乗{の}]せした。", "36": "そして[進{すす}]んで[行{い}]かれると、[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]たちの[上着{うわぎ}]を[道{みち}]に[敷{し}]いた。", "37": "いよいよオリブ[山{やま}]の[下{くだ}]り[道{みち}]あたりに[近{ちか}]づかれると、[大{おお}]ぜいの[弟子{でし}]たちはみな[喜{よろこ}]んで、[彼{かれ}]らが[見{み}]たすべての[力{ちから}]あるみわざについて、[声{こえ}][高{たか}]らかに[神{かみ}]をさんびして[言{い}]いはじめた、", "38": "「[主{しゅ}]の[御名{みな}]によってきたる[王{おう}]に、[祝福{しゅくふく}]あれ。[天{てん}]には[平和{へいわ}]、いと[高{たか}]きところには[栄光{えいこう}]あれ」。", "39": "ところが、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]にいたあるパリサイ[人{びと}]たちがイエスに[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、あなたの[弟子{でし}]たちをおしかり[下{くだ}]さい」。", "40": "[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたがたに[言{い}]うが、もしこの[人{ひと}]たちが[黙{だま}]れば、[石{いし}]が[叫{さけ}]ぶであろう」。", "41": "いよいよ[都{みやこ}]の[近{ちか}]くにきて、それが[見{み}]えたとき、そのために[泣{な}]いて[言{い}]われた、", "42": "「もしおまえも、この[日{ひ}]に、[平和{へいわ}]をもたらす[道{みち}]を[知{し}]ってさえいたら……しかし、それは[今{いま}]おまえの[目{め}]に[隠{かく}]されている。", "43": "いつかは、[敵{てき}]が[周囲{しゅうい}]に[塁{るい}]を[築{きず}]き、おまえを[取{と}]りかこんで、[四方{しほう}]から[押{お}]し[迫{せま}]り、", "44": "おまえとその[内{うち}]にいる[子{こ}]らとを[地{ち}]に[打{う}]ち[倒{たお}]し、[城内{じょうない}]の一つの[石{いし}]も[他{た}]の[石{いし}]の[上{うえ}]に[残{のこ}]して[置{お}]かない[日{ひ}]が[来{く}]るであろう。それは、おまえが[神{かみ}]のおとずれの[時{とき}]を[知{し}]らないでいたからである」。", "45": "それから[宮{みや}]にはいり、[商売人{しょうばいにん}]たちを[追{お}]い[出{だ}]しはじめて、", "46": "[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「『わが[家{や}]は[祈{いのり}]の[家{いえ}]であるべきだ』と[書{か}]いてあるのに、あなたがたはそれを[盗賊{とうぞく}]の[巣{す}]にしてしまった」。", "47": "イエスは[毎日{まいにち}]、[宮{みや}]で[教{おし}]えておられた。[祭司長{さいしちょう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]また[民衆{みんしゅう}]の[重立{おもだ}]った[者{もの}]たちはイエスを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っていたが、", "48": "[民衆{みんしゅう}]がみな[熱心{ねっしん}]にイエスに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けていたので、[手{て}]のくだしようがなかった。" }, "20": { "1": "ある[日{ひ}]、イエスが[宮{みや}]で[人々{ひとびと}]に[教{おし}]え、[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べておられると、[祭司長{さいしちょう}]や[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが、[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に[近寄{ちかよ}]ってきて、", "2": "イエスに[言{い}]った、「[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのですか。そうする[権威{けんい}]をあなたに[与{あた}]えたのはだれですか、わたしたちに[言{い}]ってください」。", "3": "そこで、イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしも、ひと[言{こと}]たずねよう。それに[答{こた}]えてほしい。", "4": "ヨハネのバプテスマは、[天{てん}]からであったか、[人{ひと}]からであったか」。", "5": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[論{ろん}]じて[言{い}]った、「もし[天{てん}]からだと[言{い}]えば、では、なぜ[彼{かれ}]を[信{しん}]じなかったのか、とイエスは[言{い}]うだろう。", "6": "しかし、もし[人{ひと}]からだと[言{い}]えば、[民衆{みんしゅう}]はみな、ヨハネを[預言者{よげんしゃ}]だと[信{しん}]じているから、わたしたちを[石{いし}]で[打{う}]つだろう」。", "7": "それで[彼{かれ}]らは「どこからか、[知{し}]りません」と[答{こた}]えた。", "8": "イエスはこれに[対{たい}]して[言{い}]われた、「わたしも[何{なに}]の[権威{けんい}]によってこれらの[事{こと}]をするのか、あなたがたに[言{い}]うまい」。", "9": "そこでイエスは[次{つぎ}]の[譬{たとえ}]を[民衆{みんしゅう}]に[語{かた}]り[出{だ}]された、「ある[人{ひと}]がぶどう[園{えん}]を[造{つく}]って[農夫{のうふ}]たちに[貸{か}]し、[長{なが}]い[旅{たび}]に[出{で}]た。", "10": "[季節{きせつ}]になったので、[農夫{のうふ}]たちのところへ、ひとりの[僕{しもべ}]を[送{おく}]って、ぶどう[園{えん}]の[収穫{しゅうかく}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[出{だ}]させようとした。ところが、[農夫{のうふ}]たちは、その[僕{しもべ}]を[袋{ふくろ}]だたきにし、から[手{て}]で[帰{かえ}]らせた。", "11": "そこで[彼{かれ}]はもうひとりの[僕{しもべ}]を[送{おく}]った。[彼{かれ}]らはその[僕{しもべ}]も[袋{ふくろ}]だたきにし、[侮辱{ぶじょく}]を[加{くわ}]えて、から[手{て}]で[帰{かえ}]らせた。", "12": "そこで[更{さら}]に三[人{にん}][目{め}]の[者{もの}]を[送{おく}]ったが、[彼{かれ}]らはこの[者{もの}]も、[傷{きず}]を[負{お}]わせて[追{お}]い[出{だ}]した。", "13": "ぶどう[園{えん}]の[主人{しゅじん}]は[言{い}]った、『どうしようか。そうだ、わたしの[愛子{あいし}]をつかわそう。これなら、たぶん[敬{うやま}]ってくれるだろう』。", "14": "ところが、[農夫{のうふ}]たちは[彼{かれ}]を[見{み}]ると、『あれはあと[取{と}]りだ。あれを[殺{ころ}]してしまおう。そうしたら、その[財産{ざいさん}]はわれわれのものになるのだ』と[互{たがい}]に[話{はな}]し[合{あ}]い、", "15": "[彼{かれ}]をぶどう[園{えん}]の[外{そと}]に[追{お}]い[出{だ}]して[殺{ころ}]した。そのさい、ぶどう[園{えん}]の[主人{しゅじん}]は、[彼{かれ}]らをどうするだろうか。", "16": "[彼{かれ}]は[出{で}]てきて、この[農夫{のうふ}]たちを[殺{ころ}]し、ぶどう[園{えん}]を[他{た}]の[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えるであろう」。[人々{ひとびと}]はこれを[聞{き}]いて、「そんなことがあってはなりません」と[言{い}]った。", "17": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らを[見{み}]つめて[言{い}]われた、「それでは、『[家{いえ}][造{つく}]りらの[捨{す}]てた[石{いし}]が[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]になった』と[書{か}]いてあるのは、どういうことか。", "18": "すべてその[石{いし}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちる[者{もの}]は[打{う}]ち[砕{くだ}]かれ、それがだれかの[上{うえ}]に[落{お}]ちかかるなら、その[人{ひと}]はこなみじんにされるであろう」。", "19": "このとき、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちや[祭司長{さいしちょう}]たちはイエスに[手{て}]をかけようと[思{おも}]ったが、[民衆{みんしゅう}]を[恐{おそ}]れた。いまの[譬{たとえ}]が[自分{じぶん}]たちに[当{あ}]てて[語{かた}]られたのだと、[悟{さと}]ったからである。", "20": "そこで、[彼{かれ}]らは[機会{きかい}]をうかがい、[義人{ぎじん}]を[装{よそお}]うまわし[者{もの}]どもを[送{おく}]って、イエスを[総督{そうとく}]の[支配{しはい}]と[権威{けんい}]とに[引{ひ}]き[渡{わた}]すため、その[言葉{ことば}]じりを[捕{とら}]えさせようとした。", "21": "[彼{かれ}]らは[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちは、あなたの[語{かた}]り[教{おし}]えられることが[正{ただ}]しく、また、あなたは[分{わ}]け[隔{へだ}]てをなさらず、[真理{しんり}]に[基{もとづ}]いて[神{かみ}]の[道{みち}]を[教{おし}]えておられることを、[承知{しょうち}]しています。", "22": "ところで、カイザルに[貢{みつぎ}]を[納{おさ}]めてよいでしょうか、いけないでしょうか」。", "23": "イエスは[彼{かれ}]らの[悪巧{わるだく}]みを[見破{みやぶ}]って[言{い}]われた、", "24": "「デナリを[見{み}]せなさい。それにあるのは、だれの[肖像{しょうぞう}]、だれの[記号{きごう}]なのか」。「カイザルのです」と、[彼{かれ}]らが[答{こた}]えた。", "25": "するとイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「それなら、カイザルのものはカイザルに、[神{かみ}]のものは[神{かみ}]に[返{かえ}]しなさい」。", "26": "そこで[彼{かれ}]らは、[民衆{みんしゅう}]の[前{まえ}]でイエスの[言葉{ことば}]じりを[捕{とら}]えることができず、その[答{こたえ}]に[驚嘆{きょうたん}]して、[黙{だま}]ってしまった。", "27": "[復活{ふっかつ}]ということはないと[言{い}]い[張{は}]っていたサドカイ[人{びと}]のある[者{もの}]たちが、イエスに[近寄{ちかよ}]ってきて[質問{しつもん}]した、", "28": "「[先生{せんせい}]、モーセは、わたしたちのためにこう[書{か}]いています、『もしある[人{ひと}]の[兄{あに}]が[妻{つま}]をめとり、[子{こ}]がなくて[死{し}]んだなら、[弟{おとうと}]はこの[女{おんな}]をめとって、[兄{あに}]のために[子{こ}]をもうけねばならない』。", "29": "ところで、ここに七[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]がいました。[長男{ちょうなん}]は[妻{つま}]をめとりましたが、[子{こ}]がなくて[死{し}]に、", "30": "そして[次男{じなん}]、[三男{さんなん}]と、[次々{つぎつぎ}]に、その[女{おんな}]をめとり、", "31": "七[人{にん}]とも[同様{どうよう}]に、[子{こ}]をもうけずに[死{し}]にました。", "32": "のちに、その[女{おんな}]も[死{し}]にました。", "33": "さて、[復活{ふっかつ}]の[時{とき}]には、この[女{おんな}]は七[人{にん}]のうち、だれの[妻{つま}]になるのですか。七[人{にん}]とも[彼女{かのじょ}]を[妻{つま}]にしたのですが」。", "34": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「この[世{よ}]の[子{こ}]らは、めとったり、とついだりするが、", "35": "かの[世{よ}]にはいって[死人{しにん}]からの[復活{ふっかつ}]にあずかるにふさわしい[者{もの}]たちは、めとったり、とついだりすることはない。", "36": "[彼{かれ}]らは[天使{てんし}]に[等{ひと}]しいものであり、また[復活{ふっかつ}]にあずかるゆえに、[神{かみ}]の[子{こ}]でもあるので、もう[死{し}]ぬことはあり[得{え}]ないからである。", "37": "[死人{しにん}]がよみがえることは、モーセも[柴{しば}]の[篇{へん}]で、[主{しゅ}]を『アブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]』と[呼{よ}]んで、これを[示{しめ}]した。", "38": "[神{かみ}]は[死{し}]んだ[者{もの}]の[神{かみ}]ではなく、[生{い}]きている[者{もの}]の[神{かみ}]である。[人{ひと}]はみな[神{かみ}]に[生{い}]きるものだからである」。", "39": "[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]のうちのある[人々{ひとびと}]が[答{こた}]えて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、[仰{おお}]せのとおりです」。", "40": "[彼{かれ}]らはそれ[以上{いじょう}][何{なに}]もあえて[問{と}]いかけようとしなかった。", "41": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「どうして[人々{ひとびと}]はキリストをダビデの[子{こ}]だと[言{い}]うのか。", "42": "ダビデ[自身{じしん}]が[詩篇{しへん}]の[中{なか}]で[言{い}]っている、『[主{しゅ}]はわが[主{しゅ}]に[仰{おお}]せになった、", "43": "あなたの[敵{てき}]をあなたの[足{あし}][台{だい}]とする[時{とき}]までは、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]していなさい』。", "44": "このように、ダビデはキリストを[主{しゅ}]と[呼{よ}]んでいる。それなら、どうしてキリストはダビデの[子{こ}]であろうか」。", "45": "[民衆{みんしゅう}]がみな[聞{き}]いているとき、イエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、", "46": "「[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]に[気{き}]をつけなさい。[彼{かれ}]らは[長{なが}]い[衣{ころも}]を[着{き}]て[歩{ある}]くのを[好{この}]み、[広場{ひろば}]での[敬礼{けいれい}]や[会堂{かいどう}]の[上席{じょうせき}]や[宴会{えんかい}]の[上座{じょうざ}]をよろこび、", "47": "やもめたちの[家{いえ}]を[食{く}]い[倒{たお}]し、[見{み}]えのために[長{なが}]い[祈{いのり}]をする。[彼{かれ}]らはもっときびしいさばきを[受{う}]けるであろう」。" }, "21": { "1": "イエスは[目{め}]をあげて、[金持{かねもち}]たちがさいせん[箱{はこ}]に[献金{けんきん}]を[投{な}]げ[入{い}]れるのを[見{み}]られ、", "2": "また、ある[貧{まず}]しいやもめが、レプタ二つを[入{い}]れるのを[見{み}]て", "3": "[言{い}]われた、「よく[聞{き}]きなさい。あの[貧{まず}]しいやもめはだれよりもたくさん[入{い}]れたのだ。", "4": "これらの[人{ひと}]たちはみな、ありあまる[中{なか}]から[献金{けんきん}]を[投{な}]げ[入{い}]れたが、あの[婦人{ふじん}]は、その[乏{とぼ}]しい[中{なか}]から、[持{も}]っている[生活{せいかつ}][費{ひ}][全部{ぜんぶ}]を[入{い}]れたからである」。", "5": "ある[人々{ひとびと}]が、[見事{みごと}]な[石{いし}]と[奉納物{ほうのうぶつ}]とで[宮{みや}]が[飾{かざ}]られていることを[話{はな}]していたので、イエスは[言{い}]われた、", "6": "「あなたがたはこれらのものをながめているが、その[石{いし}]一つでもくずされずに、[他{た}]の[石{いし}]の[上{うえ}]に[残{のこ}]ることもなくなる[日{ひ}]が、[来{く}]るであろう」。", "7": "そこで[彼{かれ}]らはたずねた、「[先生{せんせい}]、では、いつそんなことが[起{おこ}]るのでしょうか。またそんなことが[起{おこ}]るような[場合{ばあい}]には、どんな[前兆{ぜんちょう}]がありますか」。", "8": "イエスが[言{い}]われた、「あなたがたは、[惑{まど}]わされないように[気{き}]をつけなさい。[多{おお}]くの[者{もの}]がわたしの[名{な}]を[名{な}]のって[現{あらわ}]れ、[自分{じぶん}]がそれだとか、[時{とき}]が[近{ちか}]づいたとか、[言{い}]うであろう。[彼{かれ}]らについて[行{い}]くな。", "9": "[戦争{せんそう}]と[騒乱{そうらん}]とのうわさを[聞{き}]くときにも、おじ[恐{おそ}]れるな。こうしたことはまず[起{おこ}]らねばならないが、[終{おわ}]りはすぐにはこない」。", "10": "それから[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[民{たみ}]は[民{たみ}]に、[国{くに}]は[国{くに}]に[敵対{てきたい}]して[立{た}]ち[上{あ}]がるであろう。", "11": "また[大{だい}][地震{じしん}]があり、あちこちに[疫病{えきびょう}]やききんが[起{おこ}]り、いろいろ[恐{おそ}]ろしいことや[天{てん}]からの[物{もの}]すごい[前兆{ぜんちょう}]があるであろう。", "12": "しかし、これらのあらゆる[出来事{できごと}]のある[前{まえ}]に、[人々{ひとびと}]はあなたがたに[手{て}]をかけて[迫害{はくがい}]をし、[会堂{かいどう}]や[獄{ごく}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]し、わたしの[名{な}]のゆえに[王{おう}]や[総督{そうとく}]の[前{まえ}]にひっぱって[行{い}]くであろう。", "13": "それは、あなたがたがあかしをする[機会{きかい}]となるであろう。", "14": "だから、どう[答弁{とうべん}]しようかと、[前{まえ}]もって[考{かんが}]えておかないことに[心{こころ}]を[決{き}]めなさい。", "15": "あなたの[反対者{はんたいしゃ}]のだれもが[抗弁{こうべん}]も[否定{ひてい}]もできないような[言葉{ことば}]と[知恵{ちえ}]とを、わたしが[授{さづ}]けるから。", "16": "しかし、あなたがたは[両親{りょうしん}]、[兄弟{きょうだい}]、[親族{しんぞく}]、[友人{ゆうじん}]にさえ[裏切{うらぎ}]られるであろう。また、あなたがたの[中{なか}]で[殺{ころ}]されるものもあろう。", "17": "また、わたしの[名{な}]のゆえにすべての[人{ひと}]に[憎{にく}]まれるであろう。", "18": "しかし、あなたがたの[髪{かみ}]の[毛{け}]一すじでも[失{うしな}]われることはない。", "19": "あなたがたは[耐{た}]え[忍{しの}]ぶことによって、[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]をかち[取{と}]るであろう。", "20": "エルサレムが[軍隊{ぐんたい}]に[包囲{ほうい}]されるのを[見{み}]たならば、そのときは、その[滅亡{めつぼう}]が[近{ちか}]づいたとさとりなさい。", "21": "そのとき、ユダヤにいる[人々{ひとびと}]は[山{やま}]へ[逃{に}]げよ。[市中{しちゅう}]にいる[者{もの}]は、そこから[出{で}]て[行{い}]くがよい。また、いなかにいる[者{もの}]は[市内{しない}]にはいってはいけない。", "22": "それは、[聖書{せいしょ}]にしるされたすべての[事{こと}]が[実現{じつげん}]する[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]であるからだ。", "23": "その[日{ひ}]には、[身重{みおも}]の[女{おんな}]と[乳飲{ちの}]み[子{ご}]をもつ[女{おんな}]とは、[不幸{ふこう}]である。[地上{ちじょう}]には[大{おお}]きな[苦難{くなん}]があり、この[民{たみ}]にはみ[怒{いか}]りが[臨{のぞ}]み、", "24": "[彼{かれ}]らはつるぎの[刃{は}]に[倒{たお}]れ、また[捕{とら}]えられて[諸国{しょこく}]へ[引{ひ}]きゆかれるであろう。そしてエルサレムは、[異邦人{いほうじん}]の[時期{じき}]が[満{み}]ちるまで、[彼{かれ}]らに[踏{ふ}]みにじられているであろう。", "25": "また[日{ひ}]と[月{つき}]と[星{ほし}]とに、しるしが[現{あらわ}]れるであろう。そして、[地上{ちじょう}]では、[諸{しょ}][国民{こくみん}]が[悩{なや}]み、[海{うみ}]と[大波{おおなみ}]とのとどろきにおじ[惑{まど}]い、", "26": "[人々{ひとびと}]は[世界{せかい}]に[起{おこ}]ろうとする[事{こと}]を[思{おも}]い、[恐怖{きょうふ}]と[不安{ふあん}]で[気絶{きぜつ}]するであろう。もろもろの[天体{てんたい}]が[揺{ゆ}]り[動{うご}]かされるからである。", "27": "そのとき、[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[栄光{えいこう}]とをもって、[人{ひと}]の[子{こ}]が[雲{くも}]に[乗{の}]って[来{く}]るのを、[人々{ひとびと}]は[見{み}]るであろう。", "28": "これらの[事{こと}]が[起{おこ}]りはじめたら、[身{み}]を[起{おこ}]し[頭{あたま}]をもたげなさい。あなたがたの[救{すくい}]が[近{ちか}]づいているのだから」。", "29": "それから一つの[譬{たとえ}]を[話{はな}]された、「いちじくの[木{き}]を、またすべての[木{き}]を[見{み}]なさい。", "30": "はや[芽{め}]を[出{だ}]せば、あなたがたはそれを[見{み}]て、[夏{なつ}]がすでに[近{ちか}]いと、[自分{じぶん}]で[気{き}]づくのである。", "31": "このようにあなたがたも、これらの[事{こと}]が[起{おこ}]るのを[見{み}]たなら、[神{かみ}]の[国{くに}]が[近{ちか}]いのだとさとりなさい。", "32": "よく[聞{き}]いておきなさい。これらの[事{こと}]が、ことごとく[起{おこ}]るまでは、この[時代{じだい}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "33": "[天地{てんち}]は[滅{ほろ}]びるであろう。しかしわたしの[言葉{ことば}]は[決{けっ}]して[滅{ほろ}]びることがない。", "34": "あなたがたが[放縦{ほうじゅう}]や、[泥酔{でいすい}]や、[世{よ}]の[煩{わずら}]いのために[心{こころ}]が[鈍{にぶ}]っているうちに、[思{おも}]いがけないとき、その[日{ひ}]がわなのようにあなたがたを[捕{とら}]えることがないように、よく[注意{ちゅうい}]していなさい。", "35": "その[日{ひ}]は[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]に[住{す}]むすべての[人{ひと}]に[臨{のぞ}]むのであるから。", "36": "これらの[起{おこ}]ろうとしているすべての[事{こと}]からのがれて、[人{ひと}]の[子{こ}]の[前{まえ}]に[立{た}]つことができるように、[絶{た}]えず[目{め}]をさまして[祈{いの}]っていなさい」。", "37": "イエスは[昼{ひる}]のあいだは[宮{みや}]で[教{おし}]え、[夜{よる}]には[出{で}]て[行{い}]ってオリブという[山{やま}]で[夜{よ}]をすごしておられた。", "38": "[民衆{みんしゅう}]はみな、み[教{おしえ}]を[聞{き}]こうとして、いつも[朝{あさ}][早{はや}]く[宮{みや}]に[行{い}]き、イエスのもとに[集{あつ}]まった。" }, "22": { "1": "さて、[過越{すぎこし}]といわれている[除酵祭{じょこうさい}]が[近{ちか}]づいた。", "2": "[祭司長{さいしちょう}]たちや[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちは、どうかしてイエスを[殺{ころ}]そうと[計{はか}]っていた。[民衆{みんしゅう}]を[恐{おそ}]れていたからである。", "3": "そのとき、十二[弟子{でし}]のひとりで、イスカリオテと[呼{よ}]ばれていたユダに、サタンがはいった。", "4": "すなわち、[彼{かれ}]は[祭司長{さいしちょう}]たちや[宮守{みやもり}]がしらたちのところへ[行{い}]って、どうしてイエスを[彼{かれ}]らに[渡{わた}]そうかと、その[方法{ほうほう}]について[協議{きょうぎ}]した。", "5": "[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]んで、ユダに[金{かね}]を[与{あた}]える[取決{とりき}]めをした。", "6": "ユダはそれを[承諾{しょうだく}]した。そして、[群衆{ぐんしゅう}]のいないときにイエスを[引{ひ}]き[渡{わた}]そうと、[機会{きかい}]をねらっていた。", "7": "さて、[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふるべき[除酵祭{じょこうさい}]の[日{ひ}]がきたので、", "8": "イエスはペテロとヨハネとを[使{つか}]いに[出{だ}]して[言{い}]われた、「[行{い}]って、[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]ができるように[準備{じゅんび}]をしなさい」。", "9": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「どこに[準備{じゅんび}]をしたらよいのですか」。", "10": "イエスは[言{い}]われた、「[市内{しない}]にはいったら、[水{みず}]がめを[持{も}]っている[男{おとこ}]に[出会{であ}]うであろう。その[人{ひと}]がはいる[家{いえ}]までついて[行{い}]って、", "11": "その[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]に[言{い}]いなさい、『[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をする[座敷{ざしき}]はどこか、と[先生{せんせい}]が[言{い}]っておられます』。", "12": "すると、その[主人{しゅじん}]は[席{せき}]の[整{ととの}]えられた二[階{かい}]の[広間{ひろま}]を[見{み}]せてくれるから、そこに[用意{ようい}]をしなさい」。", "13": "[弟子{でし}]たちは[出{で}]て[行{い}]ってみると、イエスが[言{い}]われたとおりであったので、[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]の[用意{ようい}]をした。", "14": "[時間{じかん}]になったので、イエスは[食卓{しょくたく}]につかれ、[使徒{しと}]たちも[共{とも}]に[席{せき}]についた。", "15": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしは[苦{くる}]しみを[受{う}]ける[前{まえ}]に、あなたがたとこの[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をしようと、[切{せつ}]に[望{のぞ}]んでいた。", "16": "あなたがたに[言{い}]って[置{お}]くが、[神{かみ}]の[国{くに}]で[過越{すぎこし}]が[成就{じょうじゅ}]する[時{とき}]までは、わたしは二[度{ど}]と、この[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]をすることはない」。", "17": "そして[杯{さかずき}]を[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]して[言{い}]われた、「これを[取{と}]って、[互{たがい}]に[分{わ}]けて[飲{の}]め。", "18": "あなたがたに[言{い}]っておくが、[今{いま}]からのち[神{かみ}]の[国{くに}]が[来{く}]るまでは、わたしはぶどうの[実{み}]から[造{つく}]ったものを、いっさい[飲{の}]まない」。", "19": "またパンを[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]してこれをさき、[弟子{でし}]たちに[与{あた}]えて[言{い}]われた、「これは、あなたがたのために[与{あた}]えるわたしのからだである。わたしを[記念{きねん}]するため、このように[行{おこな}]いなさい」。", "20": "[食事{しょくじ}]ののち、[杯{さかずき}]も[同{おな}]じ[様{よう}]にして[言{い}]われた、「この[杯{さかずき}]は、あなたがたのために[流{なが}]すわたしの[血{ち}]で[立{た}]てられる[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]である。", "21": "しかし、そこに、わたしを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]が、わたしと[一緒{いっしょ}]に[食卓{しょくたく}]に[手{て}]を[置{お}]いている。", "22": "[人{ひと}]の[子{こ}]は[定{さだ}]められたとおりに、[去{さ}]って[行{い}]く。しかし[人{ひと}]の[子{こ}]を[裏切{うらぎ}]るその[人{ひと}]は、わざわいである」。", "23": "[弟子{でし}]たちは、[自分{じぶん}]たちのうちのだれが、そんな[事{こと}]をしようとしているのだろうと、[互{たがい}]に[論{ろん}]じはじめた。", "24": "それから、[自分{じぶん}]たちの[中{なか}]でだれがいちばん[偉{えら}]いだろうかと[言{い}]って、[争論{そうろん}]が[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に、[起{おこ}]った。", "25": "そこでイエスが[言{い}]われた、「[異邦{いほう}]の[王{おう}]たちはその[民{たみ}]の[上{うえ}]に[君臨{くんりん}]し、また、[権力{けんりょく}]をふるっている[者{もの}]たちは[恩人{おんじん}]と[呼{よ}]ばれる。", "26": "しかし、あなたがたは、そうであってはならない。かえって、あなたがたの[中{なか}]でいちばん[偉{えら}]い[人{ひと}]はいちばん[若{わか}]い[者{もの}]のように、[指導{しどう}]する[人{ひと}]は[仕{つか}]える[者{もの}]のようになるべきである。", "27": "[食卓{しょくたく}]につく[人{ひと}]と[給仕{きゅうじ}]する[者{もの}]と、どちらが[偉{えら}]いのか。[食卓{しょくたく}]につく[人{ひと}]の[方{ほう}]ではないか。しかし、わたしはあなたがたの[中{なか}]で、[給仕{きゅうじ}]をする[者{もの}]のようにしている。", "28": "あなたがたは、わたしの[試錬{しれん}]のあいだ、わたしと[一緒{いっしょ}]に[最後{さいご}]まで[忍{しの}]んでくれた[人{ひと}]たちである。", "29": "それで、わたしの[父{ちち}]が[国{くに}]の[支配{しはい}]をわたしにゆだねてくださったように、わたしもそれをあなたがたにゆだね、", "30": "わたしの[国{くに}]で[食卓{しょくたく}]について[飲{の}]み[食{く}]いをさせ、また[位{くらい}]に[座{ざ}]してイスラエルの十二の[部族{ぶぞく}]をさばかせるであろう。", "31": "シモン、シモン、[見{み}]よ、サタンはあなたがたを[麦{むぎ}]のようにふるいにかけることを[願{ねが}]って[許{ゆる}]された。", "32": "しかし、わたしはあなたの[信仰{しんこう}]がなくならないように、あなたのために[祈{いの}]った。それで、あなたが[立{た}]ち[直{なお}]ったときには、[兄弟{きょうだい}]たちを[力{ちから}]づけてやりなさい」。", "33": "シモンが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしは[獄{ごく}]にでも、また[死{し}]に[至{いた}]るまでも、あなたとご[一緒{いっしょ}]に[行{い}]く[覚悟{かくご}]です」。", "34": "するとイエスが[言{い}]われた、「ペテロよ、あなたに[言{い}]っておく。きょう、[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]くまでに、あなたは三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うだろう」。", "35": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしが[財布{さいふ}]も[袋{ふくろ}]もくつも[持{も}]たせずにあなたがたをつかわしたとき、[何{なに}]かこまったことがあったか」。[彼{かれ}]らは、「いいえ、[何{なに}]もありませんでした」と[答{こた}]えた。", "36": "そこで[言{い}]われた、「しかし[今{いま}]は、[財布{さいふ}]のあるものは、それを[持{も}]って[行{い}]け。[袋{ふくろ}]も[同様{どうよう}]に[持{も}]って[行{い}]け。また、つるぎのない[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]を[売{う}]って、それを[買{か}]うがよい。", "37": "あなたがたに[言{い}]うが、『[彼{かれ}]は[罪人{つみびと}]のひとりに[数{かぞ}]えられた』としるしてあることは、わたしの[身{み}]に[成{な}]しとげられねばならない。そうだ、わたしに[係{かか}]わることは[成就{じょうじゅ}]している」。", "38": "[弟子{でし}]たちが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、ごらんなさい、ここにつるぎが二[振{ふ}]りございます」。イエスは[言{い}]われた、「それでよい」。", "39": "イエスは[出{で}]て、いつものようにオリブ[山{やま}]に[行{い}]かれると、[弟子{でし}]たちも[従{したが}]って[行{い}]った。", "40": "いつもの[場所{ばしょ}]に[着{つ}]いてから、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]らないように[祈{いの}]りなさい」。", "41": "そしてご[自分{じぶん}]は、[石{いし}]を[投{な}]げてとどくほど[離{はな}]れたところへ[退{しりぞ}]き、ひざまずいて、[祈{いの}]って[言{い}]われた、", "42": "「[父{ちち}]よ、みこころならば、どうぞ、この[杯{さかずき}]をわたしから[取{と}]りのけてください。しかし、わたしの[思{おも}]いではなく、みこころが[成{な}]るようにしてください」。", "43": "そのとき、[御使{みつかい}]が[天{てん}]からあらわれてイエスを[力{ちから}]づけた。", "44": "イエスは[苦{くる}]しみもだえて、ますます[切{せつ}]に[祈{いの}]られた。そして、その[汗{あせ}]が[血{ち}]のしたたりのように[地{ち}]に[落{お}]ちた。", "45": "[祈{いのり}]を[終{お}]えて[立{た}]ちあがり、[弟子{でし}]たちのところへ[行{い}]かれると、[彼{かれ}]らが[悲{かな}]しみのはて[寝入{ねい}]っているのをごらんになって", "46": "[言{い}]われた、「なぜ[眠{ねむ}]っているのか。[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]らないように、[起{お}]きて[祈{いの}]っていなさい」。", "47": "イエスがまだそう[言{い}]っておられるうちに、そこに[群衆{ぐんしゅう}]が[現{あらわ}]れ、十二[弟子{でし}]のひとりでユダという[者{もの}]が[先頭{せんとう}]に[立{た}]って、イエスに[接吻{せっぷん}]しようとして[近{ちか}]づいてきた。", "48": "そこでイエスは[言{い}]われた、「ユダ、あなたは[接吻{せっぷん}]をもって[人{ひと}]の[子{こ}]を[裏切{うらぎ}]るのか」。", "49": "イエスのそばにいた[人{ひと}]たちは、[事{こと}]のなりゆきを[見{み}]て、「[主{しゅ}]よ、つるぎで[切{き}]りつけてやりましょうか」と[言{い}]って、", "50": "そのうちのひとりが、[祭司長{さいしちょう}]の[僕{しもべ}]に[切{き}]りつけ、その[右{みぎ}]の[耳{みみ}]を[切{き}]り[落{おと}]した。", "51": "イエスはこれに[対{たい}]して[言{い}]われた、「それだけでやめなさい」。そして、その[僕{しもべ}]の[耳{みみ}]に[手{て}]を[触{ふれ}]て、おいやしになった。", "52": "それから、[自分{じぶん}]にむかって[来{く}]る[祭司長{さいしちょう}]、[宮守{みやもり}]がしら、[長老{ちょうろう}]たちに[対{たい}]して[言{い}]われた、「あなたがたは、[強盗{ごうとう}]にむかうように[剣{けん}]や[棒{ぼう}]を[持{も}]って[出{で}]てきたのか。", "53": "[毎日{まいにち}]あなたがたと[一緒{いっしょ}]に[宮{みや}]にいた[時{とき}]には、わたしに[手{て}]をかけなかった。だが、[今{いま}]はあなたがたの[時{とき}]、また、やみの[支配{しはい}]の[時{とき}]である」。", "54": "それから[人々{ひとびと}]はイエスを[捕{とら}]え、ひっぱって[大祭司{だいさいし}]の[邸宅{ていたく}]へつれて[行{い}]った。ペテロは[遠{とお}]くからついて[行{い}]った。", "55": "[人々{ひとびと}]は[中庭{なかにわ}]のまん[中{なか}]に[火{ひ}]をたいて、[一緒{いっしょ}]にすわっていたので、ペテロもその[中{なか}]にすわった。", "56": "すると、ある[女中{じょちゅう}]が、[彼{かれ}]が[火{ひ}]のそばにすわっているのを[見{み}]、[彼{かれ}]を[見{み}]つめて、「この[人{ひと}]もイエスと[一緒{いっしょ}]にいました」と[言{い}]った。", "57": "ペテロはそれを[打{う}]ち[消{け}]して、「わたしはその[人{ひと}]を[知{し}]らない」と[言{い}]った。", "58": "しばらくして、ほかの[人{ひと}]がペテロを[見{み}]て[言{い}]った、「あなたもあの[仲間{なかま}]のひとりだ」。するとペテロは[言{い}]った、「いや、それはちがう」。", "59": "[約{やく}]一[時間{じかん}]たってから、またほかの[者{もの}]が[言{い}]い[張{は}]った、「たしかにこの[人{ひと}]もイエスと[一緒{いっしょ}]だった。この[人{ひと}]もガリラヤ[人{びと}]なのだから」。", "60": "ペテロは[言{い}]った、「あなたの[言{い}]っていることは、わたしにわからない」。すると、[彼{かれ}]がまだ[言{い}]い[終{おわ}]らぬうちに、たちまち、[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]いた。", "61": "[主{しゅ}]は[振{ふ}]りむいてペテロを[見{み}]つめられた。そのときペテロは、「きょう、[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]く[前{まえ}]に、三[度{ど}]わたしを[知{し}]らないと[言{い}]うであろう」と[言{い}]われた[主{しゅ}]のお[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]した。", "62": "そして[外{そと}]へ[出{で}]て、[激{はげ}]しく[泣{な}]いた。", "63": "イエスを[監視{かんし}]していた[人{ひと}]たちは、イエスを[嘲弄{ちょうろう}]し、[打{う}]ちたたき、", "64": "[目{め}]かくしをして、「[言{い}]いあててみよ。[打{う}]ったのは、だれか」ときいたりした。", "65": "そのほか、いろいろな[事{こと}]を[言{い}]って、イエスを[愚弄{ぐろう}]した。", "66": "[夜{よ}]が[明{あ}]けたとき、[人民{じんみん}]の[長老{ちょうろう}]、[祭司長{さいしちょう}]たち、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが[集{あつ}]まり、イエスを[議会{ぎかい}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して[言{い}]った、", "67": "「あなたがキリストなら、そう[言{い}]ってもらいたい」。イエスは[言{い}]われた、「わたしが[言{い}]っても、あなたがたは[信{しん}]じないだろう。", "68": "また、わたしがたずねても、[答{こた}]えないだろう。", "69": "しかし、[人{ひと}]の[子{こ}]は[今{いま}]からのち、[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]するであろう」。", "70": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「では、あなたは[神{かみ}]の[子{こ}]なのか」。イエスは[言{い}]われた、「あなたがたの[言{い}]うとおりである」。", "71": "すると[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「これ[以上{いじょう}]、なんの[証拠{しょうこ}]がいるか。われわれは[直接{ちょくせつ}][彼{かれ}]の[口{くち}]から[聞{き}]いたのだから」。" }, "23": { "1": "[群衆{ぐんしゅう}]はみな[立{た}]ちあがって、イエスをピラトのところへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "2": "そして[訴{うった}]え[出{で}]て[言{い}]った、「わたしたちは、この[人{ひと}]が[国民{こくみん}]を[惑{まど}]わし、[貢{みつぎ}]をカイザルに[納{おさ}]めることを[禁{きん}]じ、また[自分{じぶん}]こそ[王{おう}]なるキリストだと、となえているところを[目撃{もくげき}]しました」。", "3": "ピラトはイエスに[尋{たず}]ねた、「あなたがユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]であるか」。イエスは「そのとおりである」とお[答{こた}]えになった。", "4": "そこでピラトは[祭司長{さいしちょう}]たちと[群衆{ぐんしゅう}]とにむかって[言{い}]った、「わたしはこの[人{ひと}]になんの[罪{つみ}]もみとめない」。", "5": "ところが[彼{かれ}]らは、ますます[言{い}]いつのってやまなかった、「[彼{かれ}]は、ガリラヤからはじめてこの[所{ところ}]まで、ユダヤ[全国{ぜんこく}]にわたって[教{おし}]え、[民衆{みんしゅう}]を[煽動{せんどう}]しているのです」。", "6": "ピラトはこれを[聞{き}]いて、この[人{ひと}]はガリラヤ[人{びと}]かと[尋{たず}]ね、", "7": "そしてヘロデの[支配下{しはいか}]のものであることを[確{たし}]かめたので、ちょうどこのころ、ヘロデがエルサレムにいたのをさいわい、そちらへイエスを[送{おく}]りとどけた。", "8": "ヘロデはイエスを[見{み}]て[非常{ひじょう}]に[喜{よろこ}]んだ。それは、かねてイエスのことを[聞{き}]いていたので、[会{あ}]って[見{み}]たいと[長{なが}]いあいだ[思{おも}]っていたし、またイエスが[何{なに}]か[奇跡{きせき}]を[行{おこな}]うのを[見{み}]たいと[望{のぞ}]んでいたからである。", "9": "それで、いろいろと[質問{しつもん}]を[試{こころ}]みたが、イエスは[何{なに}]もお[答{こた}]えにならなかった。", "10": "[祭司長{さいしちょう}]たちと[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちとは[立{た}]って、[激{はげ}]しい[語調{ごちょう}]でイエスを[訴{うった}]えた。", "11": "またヘロデはその[兵卒{へいそつ}]どもと[一緒{いっしょ}]になって、イエスを[侮辱{ぶじょく}]したり[嘲弄{ちょうろう}]したりしたあげく、はなやかな[着物{きもの}]を[着{き}]せてピラトへ[送{おく}]りかえした。", "12": "ヘロデとピラトとは[以前{いぜん}]は[互{たがい}]に[敵視{てきし}]していたが、この[日{ひ}]に[親{した}]しい[仲{なか}]になった。", "13": "ピラトは、[祭司長{さいしちょう}]たちと[役人{やくにん}]たちと[民衆{みんしゅう}]とを、[呼{よ}]び[集{あつ}]めて[言{い}]った、", "14": "「おまえたちは、この[人{ひと}]を[民衆{みんしゅう}]を[惑{まど}]わすものとしてわたしのところに[連{つ}]れてきたので、おまえたちの[面前{めんぜん}]でしらべたが、[訴{うった}]え[出{で}]ているような[罪{つみ}]は、この[人{ひと}]に[少{すこ}]しもみとめられなかった。", "15": "ヘロデもまたみとめなかった。[現{げん}]に[彼{かれ}]はイエスをわれわれに[送{おく}]りかえしてきた。この[人{ひと}]はなんら[死{し}]に[当{あた}]るようなことはしていないのである。", "16": "だから、[彼{かれ}]をむち[打{う}]ってから、ゆるしてやることにしよう」。〔", "17": "[祭{まつり}]ごとにピラトがひとりの[囚人{しゅうじん}]をゆるしてやることになっていた。〕", "18": "ところが、[彼{かれ}]らはいっせいに[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「その[人{ひと}]を[殺{ころ}]せ。バラバをゆるしてくれ」。", "19": "このバラバは、[都{みやこ}]で[起{おこ}]った[暴動{ぼうどう}]と[殺人{さつじん}]とのかどで、[獄{ごく}]に[投{とう}]ぜられていた[者{もの}]である。", "20": "ピラトはイエスをゆるしてやりたいと[思{おも}]って、もう一[度{ど}]かれらに[呼{よ}]びかけた。", "21": "しかし[彼{かれ}]らは、わめきたてて「[十字架{じゅうじか}]につけよ、[彼{かれ}]を[十字架{じゅうじか}]につけよ」と[言{い}]いつづけた。", "22": "ピラトは三[度目{どめ}]に[彼{かれ}]らにむかって[言{い}]った、「では、この[人{ひと}]は、いったい、どんな[悪事{あくじ}]をしたのか。[彼{かれ}]には[死{し}]に[当{あた}]る[罪{つみ}]は[全{まった}]くみとめられなかった。だから、むち[打{う}]ってから[彼{かれ}]をゆるしてやることにしよう」。", "23": "ところが、[彼{かれ}]らは[大声{おおごえ}]をあげて[詰{つ}]め[寄{よ}]り、イエスを[十字架{じゅうじか}]につけるように[要求{ようきゅう}]した。そして、その[声{こえ}]が[勝{か}]った。", "24": "ピラトはついに[彼{かれ}]らの[願{ねが}]いどおりにすることに[決定{けってい}]した。", "25": "そして、[暴動{ぼうどう}]と[殺人{さつじん}]とのかどで[獄{ごく}]に[投{とう}]ぜられた[者{もの}]の[方{ほう}]を、[彼{かれ}]らの[要求{ようきゅう}]に[応{おう}]じてゆるしてやり、イエスの[方{ほう}]は[彼{かれ}]らに[引{ひ}]き[渡{わた}]して、その[意{い}]のままにまかせた。", "26": "[彼{かれ}]らがイエスをひいてゆく[途中{とちゅう}]、シモンというクレネ[人{びと}]が[郊外{こうがい}]から[出{で}]てきたのを[捕{とら}]えて[十字架{じゅうじか}]を[負{お}]わせ、それをになってイエスのあとから[行{い}]かせた。", "27": "[大{おお}]ぜいの[民衆{みんしゅう}]と、[悲{かな}]しみ[嘆{なげ}]いてやまない[女{おんな}]たちの[群{む}]れとが、イエスに[従{したが}]って[行{い}]った。", "28": "イエスは[女{おんな}]たちの[方{ほう}]に[振{ふ}]りむいて[言{い}]われた、「エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしのために[泣{な}]くな。むしろ、あなたがた[自身{じしん}]のため、また[自分{じぶん}]の[子供{こども}]たちのために[泣{な}]くがよい。", "29": "『[不妊{ふにん}]の[女{おんな}]と[子{こ}]を[産{う}]まなかった[胎{たい}]と、ふくませなかった[乳房{ちぶさ}]とは、さいわいだ』と[言{い}]う[日{ひ}]が、いまに[来{く}]る。", "30": "そのとき、[人々{ひとびと}]は[山{やま}]にむかって、われわれの[上{うえ}]に[倒{たお}]れかかれと[言{い}]い、また[丘{おか}]にむかって、われわれにおおいかぶされと[言{い}]い[出{だ}]すであろう。", "31": "もし、[生木{なまき}]でさえもそうされるなら、[枯木{かれき}]はどうされることであろう」。", "32": "さて、イエスと[共{とも}]に[刑{けい}]を[受{う}]けるために、ほかにふたりの[犯罪{はんざい}][人{にん}]も[引{ひ}]かれていった。", "33": "されこうべと[呼{よ}]ばれている[所{ところ}]に[着{つ}]くと、[人々{ひとびと}]はそこでイエスを[十字架{じゅうじか}]につけ、[犯罪{はんざい}][人{にん}]たちも、ひとりは[右{みぎ}]に、ひとりは[左{ひだり}]に、[十字架{じゅうじか}]につけた。", "34": "そのとき、イエスは[言{い}]われた、「[父{ちち}]よ、[彼{かれ}]らをおゆるしください。[彼{かれ}]らは[何{なに}]をしているのか、わからずにいるのです」。[人々{ひとびと}]はイエスの[着物{きもの}]をくじ[引{ひ}]きで[分{わ}]け[合{あ}]った。", "35": "[民衆{みんしゅう}]は[立{た}]って[見{み}]ていた。[役人{やくにん}]たちもあざ[笑{わら}]って[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[他人{たにん}]を[救{すく}]った。もし[彼{かれ}]が[神{かみ}]のキリスト、[選{えら}]ばれた[者{もの}]であるなら、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[救{すく}]うがよい」。", "36": "[兵卒{へいそつ}]どももイエスをののしり、[近寄{ちかよ}]ってきて[酢{す}]いぶどう[酒{しゅ}]をさし[出{だ}]して[言{い}]った、", "37": "「あなたがユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]なら、[自分{じぶん}]を[救{すく}]いなさい」。", "38": "イエスの[上{うえ}]には、「これはユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]」と[書{か}]いた[札{ふだ}]がかけてあった。", "39": "[十字架{じゅうじか}]にかけられた[犯罪{はんざい}][人{にん}]のひとりが、「あなたはキリストではないか。それなら、[自分{じぶん}]を[救{すく}]い、またわれわれも[救{すく}]ってみよ」と、イエスに[悪口{わるくち}]を[言{い}]いつづけた。", "40": "もうひとりは、それをたしなめて[言{い}]った、「おまえは[同{おな}]じ[刑{けい}]を[受{う}]けていながら、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れないのか。", "41": "お[互{たがい}]は[自分{じぶん}]のやった[事{こと}]のむくいを[受{う}]けているのだから、こうなったのは[当然{とうぜん}]だ。しかし、このかたは[何{なに}]も[悪{わる}]いことをしたのではない」。", "42": "そして[言{い}]った、「イエスよ、あなたが[御国{みくに}]の[権威{けんい}]をもっておいでになる[時{とき}]には、わたしを[思{おも}]い[出{だ}]してください」。", "43": "イエスは[言{い}]われた、「よく[言{い}]っておくが、あなたはきょう、わたしと[一緒{いっしょ}]にパラダイスにいるであろう」。", "44": "[時{とき}]はもう[昼{ひる}]の十二[時{じ}]ごろであったが、[太陽{たいよう}]は[光{ひかり}]を[失{うしな}]い、[全{ぜん}][地{ち}]は[暗{くら}]くなって、三[時{じ}]に[及{およ}]んだ。", "45": "そして[聖所{せいじょ}]の[幕{まく}]がまん[中{なか}]から[裂{さ}]けた。", "46": "そのとき、イエスは[声{こえ}][高{たか}]く[叫{さけ}]んで[言{い}]われた、「[父{ちち}]よ、わたしの[霊{れい}]をみ[手{て}]にゆだねます」。こう[言{い}]ってついに[息{いき}]を[引{ひ}]きとられた。", "47": "[百卒長{ひゃくそつちょう}]はこの[有様{ありさま}]を[見{み}]て、[神{かみ}]をあがめ、「ほんとうに、この[人{ひと}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]であった」と[言{い}]った。", "48": "この[光景{こうけい}]を[見{み}]に[集{あつ}]まってきた[群衆{ぐんしゅう}]も、これらの[出来事{できごと}]を[見{み}]て、みな[胸{むね}]を[打{う}]ちながら[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "49": "すべてイエスを[知{し}]っていた[者{もの}]や、ガリラヤから[従{したが}]ってきた[女{おんな}]たちも、[遠{とお}]い[所{ところ}]に[立{た}]って、これらのことを[見{み}]ていた。", "50": "ここに、ヨセフという[議員{ぎいん}]がいたが、[善良{ぜんりょう}]で[正{ただ}]しい[人{ひと}]であった。", "51": "この[人{ひと}]はユダヤの[町{まち}]アリマタヤの[出身{しゅっしん}]で、[神{かみ}]の[国{くに}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいた。[彼{かれ}]は[議会{ぎかい}]の[議決{ぎけつ}]や[行動{こうどう}]には[賛成{さんせい}]していなかった。", "52": "この[人{ひと}]がピラトのところへ[行{い}]って、イエスのからだの[引取{ひきと}]り[方{かた}]を[願{ねが}]い[出{で}]て、", "53": "それを[取{と}]りおろして[亜麻布{あまぬの}]に[包{つつ}]み、まだだれも[葬{ほうむ}]ったことのない、[岩{いわ}]を[掘{ほ}]って[造{つく}]った[墓{はか}]に[納{おさ}]めた。", "54": "この[日{ひ}]は[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]であって、[安息日{あんそくにち}]が[始{はじ}]まりかけていた。", "55": "イエスと[一緒{いっしょ}]にガリラヤからきた[女{おんな}]たちは、あとについてきて、その[墓{はか}]を[見{み}]、またイエスのからだが[納{おさ}]められる[様子{ようす}]を[見{み}]とどけた。", "56": "そして[帰{かえ}]って、[香料{こうりょう}]と[香油{こうゆ}]とを[用意{ようい}]した。それからおきてに[従{したが}]って[安息日{あんそくにち}]を[休{やす}]んだ。" }, "24": { "1": "[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]、[夜明{よあ}]け[前{まえ}]に、[女{おんな}]たちは[用意{ようい}]しておいた[香料{こうりょう}]を[携{たずさ}]えて、[墓{はか}]に[行{い}]った。", "2": "ところが、[石{いし}]が[墓{はか}]からころがしてあるので、", "3": "[中{なか}]にはいってみると、[主{しゅ}]イエスのからだが[見当{みあた}]らなかった。", "4": "そのため[途方{とほう}]にくれていると、[見{み}]よ、[輝{かがや}]いた[衣{ころも}]を[着{き}]たふたりの[者{もの}]が、[彼{かれ}]らに[現{あらわ}]れた。", "5": "[女{おんな}]たちは[驚{おどろ}]き[恐{おそ}]れて、[顔{かお}]を[地{ち}]に[伏{ふ}]せていると、このふたりの[者{もの}]が[言{い}]った、「あなたがたは、なぜ[生{い}]きた[方{ほう}]を[死人{しにん}]の[中{なか}]にたずねているのか。", "6": "そのかたは、ここにはおられない。よみがえられたのだ。まだガリラヤにおられたとき、あなたがたにお[話{はな}]しになったことを[思{おも}]い[出{だ}]しなさい。", "7": "すなわち、[人{ひと}]の[子{こ}]は[必{かなら}]ず[罪人{つみびと}]らの[手{て}]に[渡{わた}]され、[十字架{じゅうじか}]につけられ、そして三[日{か}][目{め}]によみがえる、と[仰{おお}]せられたではないか」。", "8": "そこで[女{おんな}]たちはその[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]し、", "9": "[墓{はか}]から[帰{かえ}]って、これらいっさいのことを、十一[弟子{でし}]や、その[他{た}]みんなの[人{ひと}]に[報告{ほうこく}]した。", "10": "この[女{おんな}]たちというのは、マグダラのマリヤ、ヨハンナ、およびヤコブの[母{はは}]マリヤであった。[彼女{かのじょ}]たちと[一緒{いっしょ}]にいたほかの[女{おんな}]たちも、このことを[使徒{しと}]たちに[話{はな}]した。", "11": "ところが、[使徒{しと}]たちには、それが[愚{おろ}]かな[話{はなし}]のように[思{おも}]われて、それを[信{しん}]じなかった。〔", "12": "ペテロは[立{た}]って[墓{はか}]へ[走{はし}]って[行{い}]き、かがんで[中{なか}]を[見{み}]ると、[亜麻布{あまぬの}]だけがそこにあったので、[事{こと}]の[次第{しだい}]を[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]いながら[帰{かえ}]って[行{い}]った。〕", "13": "この[日{ひ}]、ふたりの[弟子{でし}]が、エルサレムから七マイルばかり[離{はな}]れたエマオという[村{むら}]へ[行{い}]きながら、", "14": "このいっさいの[出来事{できごと}]について[互{たがい}]に[語{かた}]り[合{あ}]っていた。", "15": "[語{かた}]り[合{あ}]い[論{ろん}]じ[合{あ}]っていると、イエスご[自身{じしん}]が[近{ちか}]づいてきて、[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[歩{ある}]いて[行{い}]かれた。", "16": "しかし、[彼{かれ}]らの[目{め}]がさえぎられて、イエスを[認{みと}]めることができなかった。", "17": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[歩{ある}]きながら[互{たがい}]に[語{かた}]り[合{あ}]っているその[話{はなし}]は、なんのことなのか」。[彼{かれ}]らは[悲{かな}]しそうな[顔{かお}]をして[立{た}]ちどまった。", "18": "そのひとりのクレオパという[者{もの}]が、[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたはエルサレムに[泊{と}]まっていながら、あなただけが、この[都{みやこ}]でこのごろ[起{おこ}]ったことをご[存{ぞん}]じないのですか」。", "19": "「それは、どんなことか」と[言{い}]われると、[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ナザレのイエスのことです。あのかたは、[神{かみ}]とすべての[民衆{みんしゅう}]との[前{まえ}]で、わざにも[言葉{ことば}]にも[力{ちから}]ある[預言者{よげんしゃ}]でしたが、", "20": "[祭司長{さいしちょう}]たちや[役人{やくにん}]たちが、[死刑{しけい}]に[処{しょ}]するために[引{ひ}]き[渡{わた}]し、[十字架{じゅうじか}]につけたのです。", "21": "わたしたちは、イスラエルを[救{すく}]うのはこの[人{ひと}]であろうと、[望{のぞ}]みをかけていました。しかもその[上{うえ}]に、この[事{こと}]が[起{おこ}]ってから、きょうが三[日{か}][目{め}]なのです。", "22": "ところが、わたしたちの[仲間{なかま}]である[数人{すうにん}]の[女{おんな}]が、わたしたちを[驚{おどろ}]かせました。というのは、[彼{かれ}]らが[朝{あさ}][早{はや}]く[墓{はか}]に[行{い}]きますと、", "23": "イエスのからだが[見当{みあた}]らないので、[帰{かえ}]ってきましたが、そのとき[御使{みつかい}]が[現{あらわ}]れて、『イエスは[生{い}]きておられる』と[告{つ}]げたと[申{もう}]すのです。", "24": "それで、わたしたちの[仲間{なかま}]が[数人{すうにん}]、[墓{はか}]に[行{い}]って[見{み}]ますと、[果{はた}]して[女{おんな}]たちが[言{い}]ったとおりで、イエスは[見当{みあた}]りませんでした」。", "25": "そこでイエスが[言{い}]われた、「ああ、[愚{おろ}]かで[心{こころ}]のにぶいため、[預言者{よげんしゃ}]たちが[説{と}]いたすべての[事{こと}]を[信{しん}]じられない[者{もの}]たちよ。", "26": "キリストは[必{かなら}]ず、これらの[苦難{くなん}]を[受{う}]けて、その[栄光{えいこう}]に[入{はい}]るはずではなかったのか」。", "27": "こう[言{い}]って、モーセやすべての[預言者{よげんしゃ}]からはじめて、[聖書{せいしょ}][全体{ぜんたい}]にわたり、ご[自身{じしん}]についてしるしてある[事{こと}]どもを、[説{と}]きあかされた。", "28": "それから、[彼{かれ}]らは[行{い}]こうとしていた[村{むら}]に[近{ちか}]づいたが、イエスがなお[先{さき}]へ[進{すす}]み[行{い}]かれる[様子{ようす}]であった。", "29": "そこで、しいて[引{ひ}]き[止{と}]めて[言{い}]った、「わたしたちと[一緒{いっしょ}]にお[泊{と}]まり[下{くだ}]さい。もう[夕暮{ゆうぐれ}]になっており、[日{ひ}]もはや[傾{かたむ}]いています」。イエスは、[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[泊{と}]まるために、[家{いえ}]にはいられた。", "30": "[一緒{いっしょ}]に[食卓{しょくたく}]につかれたとき、パンを[取{と}]り、[祝福{しゅくふく}]してさき、[彼{かれ}]らに[渡{わた}]しておられるうちに、", "31": "[彼{かれ}]らの[目{め}]が[開{ひら}]けて、それがイエスであることがわかった。すると、み[姿{すがた}]が[見{み}]えなくなった。", "32": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「[道々{みちみち}]お[話{はな}]しになったとき、また[聖書{せいしょ}]を[説{と}]き[明{めい}]してくださったとき、お[互{たがい}]の[心{こころ}]が[内{うち}]に[燃{も}]えたではないか」。", "33": "そして、すぐに[立{た}]ってエルサレムに[帰{かえ}]って[見{み}]ると、十一[弟子{でし}]とその[仲間{なかま}]が[集{あつ}]まっていて、", "34": "「[主{しゅ}]は、ほんとうによみがえって、シモンに[現{あらわ}]れなさった」と[言{い}]っていた。", "35": "そこでふたりの[者{もの}]は、[途中{とちゅう}]であったことや、パンをおさきになる[様子{ようす}]でイエスだとわかったことなどを[話{はな}]した。", "36": "こう[話{はな}]していると、イエスが[彼{かれ}]らの[中{なか}]にお[立{た}]ちになった。〔そして「やすかれ」と[言{い}]われた。〕", "37": "[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れ[驚{おどろ}]いて、[霊{れい}]を[見{み}]ているのだと[思{おも}]った。", "38": "そこでイエスが[言{い}]われた、「なぜおじ[惑{まど}]っているのか。どうして[心{こころ}]に[疑{うたが}]いを[起{おこ}]すのか。", "39": "わたしの[手{て}]や[足{あし}]を[見{み}]なさい。まさしくわたしなのだ。さわって[見{み}]なさい。[霊{れい}]には[肉{にく}]や[骨{ほね}]はないが、あなたがたが[見{み}]るとおり、わたしにはあるのだ」。〔", "40": "こう[言{い}]って、[手{て}]と[足{あし}]とをお[見{み}]せになった。〕", "41": "[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]びのあまり、まだ[信{しん}]じられないで[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]っていると、イエスが「ここに[何{なに}]か[食物{しょくもつ}]があるか」と[言{い}]われた。", "42": "[彼{かれ}]らが[焼{や}]いた[魚{うお}]の一きれをさしあげると、", "43": "イエスはそれを[取{と}]って、みんなの[前{まえ}]で[食{た}]べられた。", "44": "それから[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[言{い}]われた、「わたしが[以前{いぜん}]あなたがたと[一緒{いっしょ}]にいた[時分{じぶん}]に[話{はな}]して[聞{き}]かせた[言葉{ことば}]は、こうであった。すなわち、モーセの[律法{りっぽう}]と[預言{よげん}][書{しょ}]と[詩篇{しへん}]とに、わたしについて[書{か}]いてあることは、[必{かなら}]ずことごとく[成就{じょうじゅ}]する」。", "45": "そこでイエスは、[聖書{せいしょ}]を[悟{さと}]らせるために[彼{かれ}]らの[心{こころ}]を[開{ひら}]いて", "46": "[言{い}]われた、「こう、しるしてある。キリストは[苦{くる}]しみを[受{う}]けて、三[日{か}][目{め}]に[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえる。", "47": "そして、その[名{な}]によって[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]させる[悔改{くいあらた}]めが、エルサレムからはじまって、もろもろの[国民{こくみん}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えられる。", "48": "あなたがたは、これらの[事{こと}]の[証人{しょうにん}]である。", "49": "[見{み}]よ、わたしの[父{ちち}]が[約束{やくそく}]されたものを、あなたがたに[贈{おく}]る。だから、[上{うえ}]から[力{ちから}]を[授{さづ}]けられるまでは、あなたがたは[都{みやこ}]にとどまっていなさい」。", "50": "それから、イエスは[彼{かれ}]らをベタニヤの[近{ちか}]くまで[連{つ}]れて[行{い}]き、[手{て}]をあげて[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]された。", "51": "[祝福{しゅくふく}]しておられるうちに、[彼{かれ}]らを[離{はな}]れて、〔[天{てん}]にあげられた。〕", "52": "[彼{かれ}]らは〔イエスを[拝{はい}]し、〕[非常{ひじょう}]な[喜{よろこ}]びをもってエルサレムに[帰{かえ}]り、", "53": "[絶{た}]えず[宮{みや}]にいて、[神{かみ}]をほめたたえていた。" } }, "john": { "1": { "1": "[初{はじ}]めに[言{ことば}]があった。[言{ことば}]は[神{かみ}]と[共{とも}]にあった。[言{ことば}]は[神{かみ}]であった。", "2": "この[言{ことば}]は[初{はじ}]めに[神{かみ}]と[共{とも}]にあった。", "3": "すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。", "4": "この[言{ことば}]に[命{いのち}]があった。そしてこの[命{いのち}]は[人{ひと}]の[光{ひかり}]であった。", "5": "[光{ひかり}]はやみの[中{なか}]に[輝{かがや}]いている。そして、やみはこれに[勝{か}]たなかった。", "6": "ここにひとりの[人{ひと}]があって、[神{かみ}]からつかわされていた。その[名{な}]をヨハネと[言{い}]った。", "7": "この[人{ひと}]はあかしのためにきた。[光{ひかり}]についてあかしをし、[彼{かれ}]によってすべての[人{ひと}]が[信{しん}]じるためである。", "8": "[彼{かれ}]は[光{ひかり}]ではなく、ただ、[光{ひかり}]についてあかしをするためにきたのである。", "9": "すべての[人{ひと}]を[照{てら}]すまことの[光{ひかり}]があって、[世{よ}]にきた。", "10": "[彼{かれ}]は[世{よ}]にいた。そして、[世{よ}]は[彼{かれ}]によってできたのであるが、[世{よ}]は[彼{かれ}]を[知{し}]らずにいた。", "11": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]のところにきたのに、[自分{じぶん}]の[民{たみ}]は[彼{かれ}]を[受{う}]けいれなかった。", "12": "しかし、[彼{かれ}]を[受{う}]けいれた[者{もの}]、すなわち、その[名{な}]を[信{しん}]じた[人々{ひとびと}]には、[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[子{こ}]となる[力{ちから}]を[与{あた}]えたのである。", "13": "それらの[人{ひと}]は、[血{ち}]すじによらず、[肉{にく}]の[欲{よく}]によらず、また、[人{ひと}]の[欲{よく}]にもよらず、ただ[神{かみ}]によって[生{うま}]れたのである。", "14": "そして[言{ことば}]は[肉体{にくたい}]となり、わたしたちのうちに[宿{やど}]った。わたしたちはその[栄光{えいこう}]を[見{み}]た。それは[父{ちち}]のひとり[子{こ}]としての[栄光{えいこう}]であって、めぐみとまこととに[満{み}]ちていた。", "15": "ヨハネは[彼{かれ}]についてあかしをし、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「『わたしのあとに[来{く}]るかたは、わたしよりもすぐれたかたである。わたしよりも[先{さき}]におられたからである』とわたしが[言{い}]ったのは、この[人{ひと}]のことである」。", "16": "わたしたちすべての[者{もの}]は、その[満{み}]ち[満{み}]ちているものの[中{なか}]から[受{う}]けて、めぐみにめぐみを[加{くわ}]えられた。", "17": "[律法{りっぽう}]はモーセをとおして[与{あた}]えられ、めぐみとまこととは、イエス・キリストをとおしてきたのである。", "18": "[神{かみ}]を[見{み}]た[者{もの}]はまだひとりもいない。ただ[父{ちち}]のふところにいるひとり[子{こ}]なる[神{かみ}]だけが、[神{かみ}]をあらわしたのである。", "19": "さて、ユダヤ[人{じん}]たちが、エルサレムから[祭司{さいし}]たちやレビ[人{ひと}]たちをヨハネのもとにつかわして、「あなたはどなたですか」と[問{と}]わせたが、その[時{とき}]ヨハネが[立{た}]てたあかしは、こうであった。", "20": "すなわち、[彼{かれ}]は[告白{こくはく}]して[否{いな}]まず、「わたしはキリストではない」と[告白{こくはく}]した。", "21": "そこで、[彼{かれ}]らは[問{と}]うた、「それでは、どなたなのですか、あなたはエリヤですか」。[彼{かれ}]は「いや、そうではない」と[言{い}]った。「では、あの[預言者{よげんしゃ}]ですか」。[彼{かれ}]は「いいえ」と[答{こた}]えた。", "22": "そこで、[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あなたはどなたですか。わたしたちをつかわした[人々{ひとびと}]に、[答{こたえ}]を[持{も}]って[行{い}]けるようにしていただきたい。あなた[自身{じしん}]をだれだと[考{かんが}]えるのですか」。", "23": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしは、[預言者{よげんしゃ}]イザヤが[言{い}]ったように、『[主{しゅ}]の[道{みち}]をまっすぐにせよと[荒野{あらの}]で[呼{よ}]ばわる[者{もの}]の[声{こえ}]』である」。", "24": "つかわされた[人{ひと}]たちは、パリサイ[人{びと}]であった。", "25": "[彼{かれ}]らはヨハネに[問{と}]うて[言{い}]った、「では、あなたがキリストでもエリヤでもまたあの[預言者{よげんしゃ}]でもないのなら、なぜバプテスマを[授{さづ}]けるのですか」。", "26": "ヨハネは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしは[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けるが、あなたがたの[知{し}]らないかたが、あなたがたの[中{なか}]に[立{た}]っておられる。", "27": "それがわたしのあとにあとにおいでになる[方{かた}]であって、わたしはその[人{ひと}]のくつのひもを[解{と}]く[値{ね}]うちもない」。", "28": "これらのことは、ヨハネがバプテスマを[授{さづ}]けていたヨルダンの[向{む}]こうのベタニヤであったのである。", "29": "その[翌日{よくじつ}]、ヨハネはイエスが[自分{じぶん}]の[方{ほう}]にこられるのを[見{み}]て[言{い}]った、「[見{み}]よ、[世{よ}]の[罪{つみ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]く[神{かみ}]の[小羊{こひつじ}]。", "30": "『わたしのあとに[来{く}]るかたは、わたしよりもすぐれたかたである。わたしよりも[先{さき}]におられたからである』とわたしが[言{い}]ったのは、この[人{ひと}]のことである。", "31": "わたしはこのかたを[知{し}]らなかった。しかし、このかたがイスラエルに[現{あらわ}]れてくださるそのことのために、わたしはきて、[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けているのである」。", "32": "ヨハネはまたあかしをして[言{い}]った、「わたしは、[御霊{みたま}]がはとのように[天{てん}]から[下{くだ}]って、[彼{かれ}]の[上{うえ}]にとどまるのを[見{み}]た。", "33": "わたしはこの[人{ひと}]を[知{し}]らなかった。しかし、[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けるようにと、わたしをおつかわしになったそのかたが、わたしに[言{い}]われた、『ある[人{ひと}]の[上{うえ}]に、[御霊{みたま}]が[下{くだ}]ってとどまるのを[見{み}]たら、その[人{ひと}]こそは、[御霊{みたま}]によってバプテスマを[授{さづ}]けるかたである』。", "34": "わたしはそれを[見{み}]たので、このかたこそ[神{かみ}]の[子{こ}]であると、あかしをしたのである」。", "35": "その[翌日{よくじつ}]、ヨハネはまたふたりの[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[立{た}]っていたが、", "36": "イエスが[歩{ある}]いておられるのに[目{め}]をとめて[言{い}]った、「[見{み}]よ、[神{かみ}]の[小羊{こひつじ}]」。", "37": "そのふたりの[弟子{でし}]は、ヨハネがそう[言{い}]うのを[聞{き}]いて、イエスについて[行{い}]った。", "38": "イエスはふり[向{む}]き、[彼{かれ}]らがついてくるのを[見{み}]て[言{い}]われた、「[何{なに}]か[願{ねが}]いがあるのか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ラビ([訳{やく}]して[言{い}]えば、[先生{せんせい}])どこにおとまりなのですか」。", "39": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「きてごらんなさい。そうしたらわかるだろう」。そこで[彼{かれ}]らはついて[行{い}]って、イエスの[泊{と}]まっておられる[所{ところ}]を[見{み}]た。そして、その[日{ひ}]はイエスのところに[泊{と}]まった。[時{とき}]は[午後{ごご}]四[時{じ}]ごろであった。", "40": "ヨハネから[聞{き}]いて、イエスについて[行{い}]ったふたりのうちのひとりは、シモン・ペテロの[兄弟{きょうだい}]アンデレであった。", "41": "[彼{かれ}]はまず[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]シモンに[出会{であ}]って[言{い}]った、「わたしたちはメシヤ([訳{やく}]せば、キリスト)にいま[出会{であ}]った」。", "42": "そしてシモンをイエスのもとにつれてきた。イエスは[彼{かれ}]に[目{め}]をとめて[言{い}]われた、「あなたはヨハネの[子{こ}]シモンである。あなたをケパ([訳{やく}]せば、ペテロ)と[呼{よ}]ぶことにする」。", "43": "その[翌日{よくじつ}]、イエスはガリラヤに[行{い}]こうとされたが、ピリポに[出会{であ}]って[言{い}]われた、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」。", "44": "ピリポは、アンデレとペテロとの[町{まち}]ベツサイダの[人{ひと}]であった。", "45": "このピリポがナタナエルに[出会{であ}]って[言{い}]った、「わたしたちは、モーセが[律法{りっぽう}]の[中{なか}]にしるしており、[預言者{よげんしゃ}]たちがしるしていた[人{ひと}]、ヨセフの[子{こ}]、ナザレのイエスにいま[出会{であ}]った」。", "46": "ナタナエルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ナザレから、なんのよいものが[出{で}]ようか」。ピリポは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「きて[見{み}]なさい」。", "47": "イエスはナタナエルが[自分{じぶん}]の[方{ほう}]に[来{く}]るのを[見{み}]て、[彼{かれ}]について[言{い}]われた、「[見{み}]よ、あの[人{ひと}]こそ、ほんとうのイスラエル[人{びと}]である。その[心{こころ}]には[偽{いつわ}]りがない」。", "48": "ナタナエルは[言{い}]った、「どうしてわたしをご[存{ぞん}]じなのですか」。イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「ピリポがあなたを[呼{よ}]ぶ[前{まえ}]に、わたしはあなたが、いちじくの[木{き}]の[下{した}]にいるのを[見{み}]た」。", "49": "ナタナエルは[答{こた}]えた、「[先生{せんせい}]、あなたは[神{かみ}]の[子{こ}]です。あなたはイスラエルの[王{おう}]です」。", "50": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたが、いちじくの[木{き}]の[下{した}]にいるのを[見{み}]たと、わたしが[言{い}]ったので[信{しん}]じるのか。これよりも、もっと[大{おお}]きなことを、あなたは[見{み}]るであろう」。", "51": "また[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[天{てん}]が[開{あ}]けて、[神{かみ}]の[御使{みつかい}]たちが[人{ひと}]の[子{こ}]の[上{うえ}]に[上{のぼ}]り[下{くだ}]りするのを、あなたがたは[見{み}]るであろう」。" }, "2": { "1": "三[日{か}][目{め}]にガリラヤのカナに[婚礼{こんれい}]があって、イエスの[母{はは}]がそこにいた。", "2": "イエスも[弟子{でし}]たちも、その[婚礼{こんれい}]に[招{まね}]かれた。", "3": "ぶどう[酒{しゅ}]がなくなったので、[母{はは}]はイエスに[言{い}]った、「ぶどう[酒{しゅ}]がなくなってしまいました」。", "4": "イエスは[母{はは}]に[言{い}]われた、「[婦人{ふじん}]よ、あなたは、わたしと、なんの[係{かか}]わりがありますか。わたしの[時{とき}]は、まだきていません」。", "5": "[母{はは}]は[僕{しもべ}]たちに[言{い}]った、「このかたが、あなたがたに[言{い}]いつけることは、なんでもして[下{くだ}]さい」。", "6": "そこには、ユダヤ[人{じん}]のきよめのならわしに[従{したが}]って、それぞれ四、五[斗{と}]もはいる[石{いし}]の[水{みず}]がめが、六つ[置{お}]いてあった。", "7": "イエスは[彼{かれ}]らに「かめに[水{みず}]をいっぱい[入{い}]れなさい」と[言{い}]われたので、[彼{かれ}]らは[口{くち}]のところまでいっぱいに[入{い}]れた。", "8": "そこで[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「さあ、くんで、[料理{りょうり}]がしらのところに[持{も}]って[行{い}]きなさい」。すると、[彼{かれ}]らは[持{も}]って[行{い}]った。", "9": "[料理{りょうり}]がしらは、ぶどう[酒{しゅ}]になった[水{みず}]をなめてみたが、それがどこからきたのか[知{し}]らなかったので、([水{みず}]をくんだ[僕{しもべ}]たちは[知{し}]っていた)[花婿{はなむこ}]を[呼{よ}]んで", "10": "[言{い}]った、「どんな[人{ひと}]でも、[初{はじ}]めによいぶどう[酒{しゅ}]を[出{だ}]して、[酔{よ}]いがまわったころにわるいのを[出{だ}]すものだ。それだのに、あなたはよいぶどう[酒{しゅ}]を[今{いま}]までとっておかれました」。", "11": "イエスは、この[最初{さいしょ}]のしるしをガリラヤのカナで[行{おこな}]い、その[栄光{えいこう}]を[現{あらわ}]された。そして[弟子{でし}]たちはイエスを[信{しん}]じた。", "12": "そののち、イエスは、その[母{はは}]、[兄弟{きょうだい}]たち、[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に、カペナウムに[下{くだ}]って、[幾日{いくにち}]かそこにとどまられた。", "13": "さて、ユダヤ[人{じん}]の[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]が[近{ちか}]づいたので、イエスはエルサレムに[上{のぼ}]られた。", "14": "そして[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、はとを[売{う}]る[者{もの}]や[両替{りょうがえ}]する[者{もの}]などが[宮{みや}]の[庭{にわ}]にすわり[込{こ}]んでいるのをごらんになって、", "15": "なわでむちを[造{つく}]り、[羊{ひつじ}]も[牛{うし}]もみな[宮{みや}]から[追{お}]いだし、[両替人{りょうがえにん}]の[金{かね}]を[散{ち}]らし、その[台{だい}]をひっくりかえし、", "16": "はとを[売{う}]る[人々{ひとびと}]には「これらのものを[持{も}]って、ここから[出{で}]て[行{い}]け。わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]を[商売{しょうばい}]の[家{いえ}]とするな」と[言{い}]われた。", "17": "[弟子{でし}]たちは、「あなたの[家{いえ}]を[思{おも}]う[熱心{ねっしん}]が、わたしを[食{く}]いつくすであろう」と[書{か}]いてあることを[思{おも}]い[出{だ}]した。", "18": "そこで、ユダヤ[人{じん}]はイエスに[言{い}]った、「こんなことをするからには、どんなしるしをわたしたちに[見{み}]せてくれますか」。", "19": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「この[神殿{しんでん}]をこわしたら、わたしは三[日{か}]のうちに、それを[起{おこ}]すであろう」。", "20": "そこで、ユダヤ[人{じん}]たちは[言{い}]った、「この[神殿{しんでん}]を[建{た}]てるのには、四十六[年{ねん}]もかかっています。それだのに、あなたは三[日{か}]のうちに、それを[建{た}]てるのですか」。", "21": "イエスは[自分{じぶん}]のからだである[神殿{しんでん}]のことを[言{い}]われたのである。", "22": "それで、イエスが[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったとき、[弟子{でし}]たちはイエスがこう[言{い}]われたことを[思{おも}]い[出{だ}]して、[聖書{せいしょ}]とイエスのこの[言葉{ことば}]とを[信{しん}]じた。", "23": "[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[間{あいだ}]、イエスがエルサレムに[滞在{たいざい}]しておられたとき、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は、その[行{おこな}]われたしるしを[見{み}]て、イエスの[名{な}]を[信{しん}]じた。", "24": "しかしイエスご[自身{じしん}]は、[彼{かれ}]らに[自分{じぶん}]をお[任{まか}]せにならなかった。それは、すべての[人{ひと}]を[知{し}]っておられ、", "25": "また[人{ひと}]についてあかしする[者{もの}]を、[必要{ひつよう}]とされなかったからである。それは、ご[自身{じしん}][人{ひと}]の[心{こころ}]の[中{なか}]にあることを[知{し}]っておられたからである。" }, "3": { "1": "パリサイ[人{びと}]のひとりで、その[名{な}]をニコデモというユダヤ[人{じん}]の[指導者{しどうしゃ}]があった。", "2": "この[人{ひと}]が[夜{よる}]イエスのもとにきて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、わたしたちはあなたが[神{かみ}]からこられた[教師{きょうし}]であることを[知{し}]っています。[神{かみ}]がご[一緒{いっしょ}]でないなら、あなたがなさっておられるようなしるしは、だれにもできはしません」。", "3": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「よくよくあなたに[言{い}]っておく。だれでも[新{あたら}]しく[生{うま}]れなければ、[神{かみ}]の[国{くに}]を[見{み}]ることはできない」。", "4": "ニコデモは[言{い}]った、「[人{ひと}]は[年{とし}]をとってから[生{うま}]れることが、どうしてできますか。もう[一度{いちど}]、[母{はは}]の[胎{たい}]にはいって[生{うま}]れることができましょうか」。", "5": "イエスは[答{こた}]えられた、「よくよくあなたに[言{い}]っておく。だれでも、[水{みず}]と[霊{れい}]とから[生{うま}]れなければ、[神{かみ}]の[国{くに}]にはいることはできない。", "6": "[肉{にく}]から[生{うま}]れる[者{もの}]は[肉{にく}]であり、[霊{れい}]から[生{うま}]れる[者{もの}]は[霊{れい}]である。", "7": "あなたがたは[新{あたら}]しく[生{うま}]れなければならないと、わたしが[言{い}]ったからとて、[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]うには[及{およ}]ばない。", "8": "[風{かぜ}]は[思{おも}]いのままに[吹{ふ}]く。あなたはその[音{おと}]を[聞{き}]くが、それがどこからきて、どこへ[行{い}]くかは[知{し}]らない。[霊{れい}]から[生{うま}]れる[者{もの}]もみな、それと[同{おな}]じである」。", "9": "ニコデモはイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「どうして、そんなことがあり[得{え}]ましょうか」。", "10": "イエスは[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「あなたはイスラエルの[教師{きょうし}]でありながら、これぐらいのことがわからないのか。", "11": "よくよく[言{い}]っておく。わたしたちは[自分{じぶん}]の[知{し}]っていることを[語{かた}]り、また[自分{じぶん}]の[見{み}]たことをあかししているのに、あなたがたはわたしたちのあかしを[受{う}]けいれない。", "12": "わたしが[地上{ちじょう}]のことを[語{かた}]っているのに、あなたがたが[信{しん}]じないならば、[天上{てんじょう}]のことを[語{かた}]った[場合{ばあい}]、どうしてそれを[信{しん}]じるだろうか。", "13": "[天{てん}]から[下{くだ}]ってきた[者{もの}]、すなわち[人{ひと}]の[子{こ}]のほかには、だれも[天{てん}]に[上{のぼ}]った[者{もの}]はない。", "14": "そして、ちょうどモーセが[荒野{あらの}]でへびを[上{あ}]げたように、[人{ひと}]の[子{こ}]もまた[上{あ}]げられなければならない。", "15": "それは[彼{かれ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]が、すべて[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[得{え}]るためである」。", "16": "[神{かみ}]はそのひとり[子{こ}]を[賜{たま}]わったほどに、この[世{よ}]を[愛{あい}]して[下{くだ}]さった。それは[御子{みこ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]がひとりも[滅{ほろ}]びないで、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[得{え}]るためである。", "17": "[神{かみ}]が[御子{みこ}]を[世{よ}]につかわされたのは、[世{よ}]をさばくためではなく、[御子{みこ}]によって、この[世{よ}]が[救{すく}]われるためである。", "18": "[彼{かれ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]は、さばかれない。[信{しん}]じない[者{もの}]は、すでにさばかれている。[神{かみ}]のひとり[子{こ}]の[名{な}]を[信{しん}]じることをしないからである。", "19": "そのさばきというのは、[光{ひかり}]がこの[世{よ}]にきたのに、[人々{ひとびと}]はそのおこないが[悪{わる}]いために、[光{ひかり}]よりもやみの[方{ほう}]を[愛{あい}]したことである。", "20": "[悪{あく}]を[行{おこな}]っている[者{もの}]はみな[光{ひかり}]を[憎{にく}]む。そして、そのおこないが[明{あか}]るみに[出{だ}]されるのを[恐{おそ}]れて、[光{ひかり}]にこようとはしない。", "21": "しかし、[真理{しんり}]を[行{おこな}]っている[者{もの}]は[光{ひかり}]に[来{く}]る。その[人{ひと}]のおこないの、[神{かみ}]にあってなされたということが、[明{あき}]らかにされるためである。", "22": "こののち、イエスは[弟子{でし}]たちとユダヤの[地{ち}]に[行{い}]き、[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にそこに[滞在{たいざい}]して、バプテスマを[授{さづ}]けておられた。", "23": "ヨハネもサリムに[近{ちか}]いアイノンで、バプテスマを[授{さづ}]けていた。そこには[水{みず}]がたくさんあったからである。[人々{ひとびと}]がぞくぞくとやってきてバプテスマを[受{う}]けていた。", "24": "そのとき、ヨハネはまだ[獄{ごく}]に[入{い}]れられてはいなかった。", "25": "ところが、ヨハネの[弟子{でし}]たちとひとりのユダヤ[人{じん}]との[間{あいだ}]に、きよめのことで[争論{そうろん}]が[起{おこ}]った。", "26": "そこで[彼{かれ}]らはヨハネのところにきて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、ごらん[下{くだ}]さい。ヨルダンの[向{む}]こうであなたと[一緒{いっしょ}]にいたことがあり、そして、あなたがあかしをしておられたあのかたが、バプテスマを[授{さづ}]けており、[皆{みな}]の[者{もの}]が、そのかたのところへ[出{で}]かけています」。", "27": "ヨハネは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[人{ひと}]は[天{てん}]から[与{あた}]えられなければ、[何{なに}]ものも[受{う}]けることはできない。", "28": "『わたしはキリストではなく、そのかたよりも[先{さき}]につかわされた[者{もの}]である』と[言{い}]ったことをあかししてくれるのは、あなたがた[自身{じしん}]である。", "29": "[花嫁{はなよめ}]をもつ[者{もの}]は[花婿{はなむこ}]である。[花婿{はなむこ}]の[友人{ゆうじん}]は[立{た}]って[彼{かれ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]き、その[声{こえ}]を[聞{き}]いて[大{おお}]いに[喜{よろこ}]ぶ。こうして、この[喜{よろこ}]びはわたしに[満{み}]ち[足{た}]りている。", "30": "[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[栄{さか}]え、わたしは[衰{おとろ}]える。", "31": "[上{うえ}]から[来{く}]る[者{もの}]は、すべてのものの[上{うえ}]にある。[地{ち}]から[出{で}]る[者{もの}]は、[地{ち}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]であって、[地{ち}]のことを[語{かた}]る。[天{てん}]から[来{く}]る[者{もの}]は、すべてのものの[上{うえ}]にある。", "32": "[彼{かれ}]はその[見{み}]たところ、[聞{き}]いたところをあかししているが、だれもそのあかしを[受{う}]けいれない。", "33": "しかし、そのあかしを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、[神{かみ}]がまことであることを、たしかに[認{みと}]めたのである。", "34": "[神{かみ}]がおつかわしになったかたは、[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[語{かた}]る。[神{かみ}]は[聖霊{せいれい}]を[限{かぎ}]りなく[賜{たま}]うからである。", "35": "[父{ちち}]は[御子{みこ}]を[愛{あい}]して、[万物{ばんぶつ}]をその[手{て}]にお[与{あた}]えになった。", "36": "[御子{みこ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]は[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]をもつ。[御子{みこ}]に[従{したが}]わない[者{もの}]は、[命{いのち}]にあずかることがないばかりか、[神{かみ}]の[怒{いか}]りがその[上{うえ}]にとどまるのである」。" }, "4": { "1": "イエスが、ヨハネよりも[多{おお}]く[弟子{でし}]をつくり、またバプテスマを[授{さづ}]けておられるということを、パリサイ[人{びと}]たちが[聞{き}]き、それを[主{しゅ}]が[知{し}]られたとき、", "2": "(しかし、イエスみずからが、バプテスマをお[授{さづ}]けになったのではなく、その[弟子{でし}]たちであった)", "3": "ユダヤを[去{さ}]って、またガリラヤへ[行{い}]かれた。", "4": "しかし、イエスはサマリヤを[通過{つうか}]しなければならなかった。", "5": "そこで、イエスはサマリヤのスカルという[町{まち}]においでになった。この[町{まち}]は、ヤコブがその[子{こ}]ヨセフに[与{あた}]えた[土地{とち}]の[近{ちか}]くにあったが、", "6": "そこにヤコブの[井戸{いど}]があった。イエスは[旅{たび}]の[疲{つか}]れを[覚{おぼ}]えて、そのまま、この[井戸{いど}]のそばにすわっておられた。[時{とき}]は[昼{ひる}]の十二[時{じ}]ごろであった。", "7": "ひとりのサマリヤの[女{おんな}]が[水{みず}]をくみにきたので、イエスはこの[女{おんな}]に、「[水{みず}]を[飲{の}]ませて[下{くだ}]さい」と[言{い}]われた。", "8": "[弟子{でし}]たちは[食物{しょくもつ}]を[買{か}]いに[町{まち}]に[行{い}]っていたのである。", "9": "すると、サマリヤの[女{おんな}]はイエスに[言{い}]った、「あなたはユダヤ[人{じん}]でありながら、どうしてサマリヤの[女{おんな}]のわたしに、[飲{の}]ませてくれとおっしゃるのですか」。これは、ユダヤ[人{じん}]はサマリヤ[人{びと}]と[交際{こうさい}]していなかったからである。", "10": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「もしあなたが[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]のことを[知{し}]り、また、『[水{みず}]を[飲{の}]ませてくれ』と[言{い}]った[者{もの}]が、だれであるか[知{し}]っていたならば、あなたの[方{ほう}]から[願{ねが}]い[出{で}]て、その[人{ひと}]から[生{い}]ける[水{みず}]をもらったことであろう」。", "11": "[女{おんな}]はイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたは、くむ[物{もの}]をお[持{も}]ちにならず、その[上{うえ}]、[井戸{いど}]は[深{ふか}]いのです。その[生{い}]ける[水{みず}]を、どこから[手{て}]に[入{い}]れるのですか。", "12": "あなたは、この[井戸{いど}]を[下{くだ}]さったわたしたちの[父{ちち}]ヤコブよりも、[偉{えら}]いかたなのですか。ヤコブ[自身{じしん}]も[飲{の}]み、その[子{こ}]らも、その[家畜{かちく}]も、この[井戸{いど}]から[飲{の}]んだのですが」。", "13": "イエスは[女{おんな}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「この[水{みず}]を[飲{の}]む[者{もの}]はだれでも、またかわくであろう。", "14": "しかし、わたしが[与{あた}]える[水{みず}]を[飲{の}]む[者{もの}]は、いつまでも、かわくことがないばかりか、わたしが[与{あた}]える[水{みず}]は、その[人{ひと}]のうちで[泉{いずみ}]となり、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]に[至{いた}]る[水{みず}]が、わきあがるであろう」。", "15": "[女{おんな}]はイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしがかわくことがなく、また、ここにくみにこなくてもよいように、その[水{みず}]をわたしに[下{くだ}]さい」。", "16": "イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「あなたの[夫{おっと}]を[呼{よ}]びに[行{い}]って、ここに[連{つ}]れてきなさい」。", "17": "[女{おんな}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしには[夫{おっと}]はありません」。イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[夫{おっと}]がないと[言{い}]ったのは、もっともだ。", "18": "あなたには五[人{にん}]の[夫{おっと}]があったが、[今{いま}]のはあなたの[夫{おっと}]ではない。あなたの[言葉{ことば}]のとおりである」。", "19": "[女{おんな}]はイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしはあなたを[預言者{よげんしゃ}]と[見{み}]ます。", "20": "わたしたちの[先祖{せんぞ}]は、この[山{やま}]で[礼拝{れいはい}]をしたのですが、あなたがたは[礼拝{れいはい}]すべき[場所{ばしょ}]は、エルサレムにあると[言{い}]っています」。", "21": "イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[女{おんな}]よ、わたしの[言{い}]うことを[信{しん}]じなさい。あなたがたが、この[山{やま}]でも、またエルサレムでもない[所{ところ}]で、[父{ちち}]を[礼拝{れいはい}]する[時{とき}]が[来{く}]る。", "22": "あなたがたは[自分{じぶん}]の[知{し}]らないものを[拝{おが}]んでいるが、わたしたちは[知{し}]っているかたを[礼拝{れいはい}]している。[救{すくい}]はユダヤ[人{じん}]から[来{く}]るからである。", "23": "しかし、まことの[礼拝{れいはい}]をする[者{もの}]たちが、[霊{れい}]とまこととをもって[父{ちち}]を[礼拝{れいはい}]する[時{とき}]が[来{く}]る。そうだ、[今{いま}]きている。[父{ちち}]は、このような[礼拝{れいはい}]をする[者{もの}]たちを[求{もと}]めておられるからである。", "24": "[神{かみ}]は[霊{れい}]であるから、[礼拝{れいはい}]をする[者{もの}]も、[霊{れい}]とまこととをもって[礼拝{れいはい}]すべきである」。", "25": "[女{おんな}]はイエスに[言{い}]った、「わたしは、キリストと[呼{よ}]ばれるメシヤがこられることを[知{し}]っています。そのかたがこられたならば、わたしたちに、いっさいのことを[知{し}]らせて[下{くだ}]さるでしょう」。", "26": "イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「あなたと[話{はなし}]をしているこのわたしが、それである」。", "27": "そのとき、[弟子{でし}]たちが[帰{かえ}]って[来{き}]て、イエスがひとりの[女{おんな}]と[話{はな}]しておられるのを[見{み}]て[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]ったが、しかし、「[何{なに}]を[求{もと}]めておられますか」とも、「[何{なに}]を[彼女{かのじょ}]と[話{はな}]しておられるのですか」とも、[尋{たず}]ねる[者{もの}]はひとりもなかった。", "28": "この[女{おんな}]は[水{みず}]がめをそのままそこに[置{お}]いて[町{まち}]に[行{い}]き、[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、", "29": "「わたしのしたことを[何{なに}]もかも、[言{い}]いあてた[人{ひと}]がいます。さあ、[見{み}]にきてごらんなさい。もしかしたら、この[人{ひと}]がキリストかも[知{し}]れません」。", "30": "[人々{ひとびと}]は[町{まち}]を[出{で}]て、ぞくぞくとイエスのところへ[行{い}]った。", "31": "その[間{あいだ}]に[弟子{でし}]たちはイエスに、「[先生{せんせい}]、[召{め}]しあがってください」とすすめた。", "32": "ところが、イエスは[言{い}]われた、「わたしには、あなたがたの[知{し}]らない[食物{しょくもつ}]がある」。", "33": "そこで、[弟子{でし}]たちが[互{たがい}]に[言{い}]った、「だれかが、[何{なに}]か[食{た}]べるものを[持{も}]ってきてさしあげたのであろうか」。", "34": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしの[食物{しょくもつ}]というのは、わたしをつかわされたかたのみこころを[行{おこな}]い、そのみわざをなし[遂{と}]げることである。", "35": "あなたがたは、[刈入{かりい}]れ[時{とき}]が[来{く}]るまでには、まだ四か[月{げつ}]あると、[言{い}]っているではないか。しかし、わたしはあなたがたに[言{い}]う。[目{め}]をあげて[畑{はたけ}]を[見{み}]なさい。はや[色{いろ}]づいて[刈入{かりい}]れを[待{ま}]っている。", "36": "[刈{か}]る[者{もの}]は[報酬{ほうしゅう}]を[受{う}]けて、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]に[至{いた}]る[実{み}]を[集{あつ}]めている。まく[者{もの}]も[刈{か}]る[者{もの}]も、[共々{ともども}]に[喜{よろこ}]ぶためである。", "37": "そこで、『ひとりがまき、ひとりが[刈{か}]る』ということわざが、ほんとうのこととなる。", "38": "わたしは、あなたがたをつかわして、あなたがたがそのために[労苦{ろうく}]しなかったものを[刈{か}]りとらせた。ほかの[人々{ひとびと}]が[労苦{ろうく}]し、あなたがたは、[彼{かれ}]らの[労苦{ろうく}]の[実{み}]にあずかっているのである」。", "39": "さて、この[町{まち}]からきた[多{おお}]くのサマリヤ[人{ひと}]は、「この[人{ひと}]は、わたしのしたことを[何{なに}]もかも[言{い}]いあてた」とあかしした[女{おんな}]の[言葉{ことば}]によって、イエスを[信{しん}]じた。", "40": "そこで、サマリヤ[人{ひと}]たちはイエスのもとにきて、[自分{じぶん}]たちのところに[滞在{たいざい}]していただきたいと[願{ねが}]ったので、イエスはそこにふつか[滞在{たいざい}]された。", "41": "そしてなお[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]が、イエスの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[信{しん}]じた。", "42": "[彼{かれ}]らは[女{おんな}]に[言{い}]った、「わたしたちが[信{しん}]じるのは、もうあなたが[話{はな}]してくれたからではない。[自分{じぶん}][自身{じしん}]で[親{した}]しく[聞{き}]いて、この[人{ひと}]こそまことに[世{よ}]の[救主{すくいぬし}]であることが、わかったからである」。", "43": "ふつかの[後{のち}]に、イエスはここを[去{さ}]ってガリラヤへ[行{い}]かれた。", "44": "イエスはみずからはっきり、「[預言者{よげんしゃ}]は[自分{じぶん}]の[故郷{こきょう}]では[敬{うやま}]われないものだ」と[言{い}]われたのである。", "45": "ガリラヤに[着{つ}]かれると、ガリラヤの[人{ひと}]たちはイエスを[歓迎{かんげい}]した。それは、[彼{かれ}]らも[祭{まつり}]に[行{い}]っていたので、その[祭{まつり}]の[時{とき}]、イエスがエルサレムでなされたことをことごとく[見{み}]ていたからである。", "46": "イエスは、またガリラヤのカナに[行{い}]かれた。そこは、かつて[水{みず}]をぶどう[酒{しゅ}]にかえられた[所{ところ}]である。ところが、[病気{びょうき}]をしているむすこを[持{も}]つある[役人{やくにん}]がカペナウムにいた。", "47": "この[人{ひと}]が、ユダヤからガリラヤにイエスのきておられることを[聞{き}]き、みもとにきて、カペナウムに[下{くだ}]って、[彼{かれ}]の[子{こ}]をなおしていただきたいと、[願{ねが}]った。その[子{こ}]が[死{し}]にかかっていたからである。", "48": "そこで、イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたがたは、しるしと[奇跡{きせき}]とを[見{み}]ない[限{かぎ}]り、[決{けっ}]して[信{しん}]じないだろう」。", "49": "この[役人{やくにん}]はイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、どうぞ、[子供{こども}]が[死{し}]なないうちにきて[下{くだ}]さい」。", "50": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「お[帰{かえ}]りなさい。あなたのむすこは[助{たす}]かるのだ」。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]に[言{い}]われたイエスの[言葉{ことば}]を[信{しん}]じて[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "51": "その[下{くだ}]って[行{い}]く[途中{とちゅう}]、[僕{しもべ}]たちが[彼{かれ}]に[出会{であ}]い、その[子{こ}]が[助{たす}]かったことを[告{つ}]げた。", "52": "そこで、[彼{かれ}]は[僕{しもべ}]たちに、そのなおりはじめた[時刻{じこく}]を[尋{たず}]ねてみたら、「きのうの[午後{ごご}]一[時{じ}]に[熱{ねつ}]が[引{ひ}]きました」と[答{こた}]えた。", "53": "それは、イエスが「あなたのむすこは[助{たす}]かるのだ」と[言{い}]われたのと[同{おな}]じ[時刻{じこく}]であったことを、この[父{ちち}]は[知{し}]って、[彼{かれ}][自身{じしん}]もその[家族{かぞく}][一同{いちどう}]も[信{しん}]じた。", "54": "これは、イエスがユダヤからガリラヤにきてなされた[第{だい}]二のしるしである。" }, "5": { "1": "こののち、ユダヤ[人{じん}]の[祭{まつり}]があったので、イエスはエルサレムに[上{のぼ}]られた。", "2": "エルサレムにある[羊{ひつじ}]の[門{もん}]のそばに、ヘブル[語{ご}]でベテスダと[呼{よ}]ばれる[池{いけ}]があった。そこには五つの[廊{ろう}]があった。", "3": "その[廊{ろう}]の[中{なか}]には、[病人{びょうにん}]、[盲人{もうじん}]、[足{あし}]なえ、やせ[衰{おとろ}]えた[者{もの}]などが、[大{おお}]ぜいからだを[横{よこ}]たえていた。〔[彼{かれ}]らは[水{みず}]の[動{うご}]くのを[待{ま}]っていたのである。", "4": "それは、[時々{ときどき}]、[主{しゅ}]の[御使{みつかい}]がこの[池{いけ}]に[降{お}]りてきて[水{みず}]を[動{うご}]かすことがあるが、[水{みず}]が[動{うご}]いた[時{とき}]まっ[先{さき}]にはいる[者{もの}]は、どんな[病気{びょうき}]にかかっていても、いやされたからである。〕", "5": "さて、そこに三十八[年{ねん}]のあいだ、[病気{びょうき}]に[悩{なや}]んでいる[人{ひと}]があった。", "6": "イエスはその[人{ひと}]が[横{よこ}]になっているのを[見{み}]、また[長{なが}]い[間{あいだ}]わずらっていたのを[知{し}]って、その[人{ひと}]に「なおりたいのか」と[言{い}]われた。", "7": "この[病人{びょうにん}]はイエスに[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]よ、[水{みず}]が[動{うご}]く[時{とき}]に、わたしを[池{いけ}]の[中{なか}]に[入{い}]れてくれる[人{ひと}]がいません。わたしがはいりかけると、ほかの[人{ひと}]が[先{さき}]に[降{お}]りて[行{い}]くのです」。", "8": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[起{お}]きて、あなたの[床{とこ}]を[取{と}]りあげ、そして[歩{ある}]きなさい」。", "9": "すると、この[人{ひと}]はすぐにいやされ、[床{とこ}]をとりあげて[歩{ある}]いて[行{い}]った。その[日{ひ}]は[安息日{あんそくにち}]であった。", "10": "そこでユダヤ[人{じん}]たちは、そのいやされた[人{ひと}]に[言{い}]った、「きょうは[安息日{あんそくにち}]だ。[床{とこ}]を[取{と}]りあげるのは、よろしくない」。", "11": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「わたしをなおして[下{くだ}]さったかたが、[床{とこ}]を[取{と}]りあげて[歩{ある}]けと、わたしに[言{い}]われました」。", "12": "[彼{かれ}]らは[尋{たず}]ねた、「[取{と}]りあげて[歩{ある}]けと[言{い}]った[人{ひと}]は、だれか」。", "13": "しかし、このいやされた[人{ひと}]は、それがだれであるか[知{し}]らなかった。[群衆{ぐんしゅう}]がその[場{ば}]にいたので、イエスはそっと[出{で}]て[行{い}]かれたからである。", "14": "そののち、イエスは[宮{みや}]でその[人{ひと}]に[出会{であ}]ったので、[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「ごらん、あなたはよくなった。もう[罪{つみ}]を[犯{おか}]してはいけない。[何{なに}]かもっと[悪{わる}]いことが、あなたの[身{み}]に[起{おこ}]るかも[知{し}]れないから」。", "15": "[彼{かれ}]は[出{で}]て[行{い}]って、[自分{じぶん}]をいやしたのはイエスであったと、ユダヤ[人{じん}]たちに[告{つ}]げた。", "16": "そのためユダヤ[人{じん}]たちは、[安息日{あんそくにち}]にこのようなことをしたと[言{い}]って、イエスを[責{せ}]めた。", "17": "そこで、イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「わたしの[父{ちち}]は[今{いま}]に[至{いた}]るまで[働{はたら}]いておられる。わたしも[働{はたら}]くのである」。", "18": "このためにユダヤ[人{じん}]たちは、ますますイエスを[殺{ころ}]そうと[計{はか}]るようになった。それは、イエスが[安息日{あんそくにち}]を[破{やぶ}]られたばかりではなく、[神{かみ}]を[自分{じぶん}]の[父{ちち}]と[呼{よ}]んで、[自分{じぶん}]を[神{かみ}]と[等{ひと}]しいものとされたからである。", "19": "さて、イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[子{こ}]は[父{ちち}]のなさることを[見{み}]てする[以外{いがい}]に、[自分{じぶん}]からは[何事{なにごと}]もすることができない。[父{ちち}]のなさることであればすべて、[子{こ}]もそのとおりにするのである。", "20": "なぜなら、[父{ちち}]は[子{こ}]を[愛{あい}]して、みずからなさることは、すべて[子{こ}]にお[示{しめ}]しになるからである。そして、それよりもなお[大{おお}]きなわざを、お[示{しめ}]しになるであろう。あなたがたが、それによって[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]うためである。", "21": "すなわち、[父{ちち}]が[死人{しにん}]を[起{おこ}]して[命{いのち}]をお[与{あた}]えになるように、[子{こ}]もまた、そのこころにかなう[人々{ひとびと}]に[命{いのち}]を[与{あた}]えるであろう。", "22": "[父{ちち}]はだれをもさばかない。さばきのことはすべて、[子{こ}]にゆだねられたからである。", "23": "それは、すべての[人{ひと}]が[父{ちち}]を[敬{うやま}]うと[同様{どうよう}]に、[子{こ}]を[敬{うやま}]うためである。[子{こ}]を[敬{うやま}]わない[者{もの}]は、[子{こ}]をつかわされた[父{ちち}]をも[敬{うやま}]わない。", "24": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、わたしをつかわされたかたを[信{しん}]じる[者{もの}]は、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[受{う}]け、またさばかれることがなく、[死{し}]から[命{いのち}]に[移{うつ}]っているのである。", "25": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[死{し}]んだ[人{ひと}]たちが、[神{かみ}]の[子{こ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]く[時{とき}]が[来{く}]る。[今{いま}]すでにきている。そして[聞{き}]く[人{ひと}]は[生{い}]きるであろう。", "26": "それは、[父{ちち}]がご[自分{じぶん}]のうちに[生命{せいめい}]をお[持{も}]ちになっていると[同様{どうよう}]に、[子{こ}]にもまた、[自分{じぶん}]のうちに[生命{せいめい}]を[持{も}]つことをお[許{ゆる}]しになったからである。", "27": "そして[子{こ}]は[人{ひと}]の[子{こ}]であるから、[子{こ}]にさばきを[行{おこな}]う[権威{けんい}]をお[与{あた}]えになった。", "28": "このことを[驚{おどろ}]くには[及{およ}]ばない。[墓{はか}]の[中{なか}]にいる[者{もの}]たちがみな[神{かみ}]の[子{こ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]き、", "29": "[善{ぜん}]をおこなった[人々{ひとびと}]は、[生命{せいめい}]を[受{う}]けるためによみがえり、[悪{あく}]をおこなった[人々{ひとびと}]は、さばきを[受{う}]けるためによみがえって、それぞれ[出{で}]てくる[時{とき}]が[来{く}]るであろう。", "30": "わたしは、[自分{じぶん}]からは[何事{なにごと}]もすることができない。ただ[聞{き}]くままにさばくのである。そして、わたしのこのさばきは[正{ただ}]しい。それは、わたし[自身{じしん}]の[考{かんが}]えでするのではなく、わたしをつかわされたかたの、み[旨{むね}]を[求{もと}]めているからである。", "31": "もし、わたしが[自分{じぶん}][自身{じしん}]についてあかしをするならば、わたしのあかしはほんとうではない。", "32": "わたしについてあかしをするかたはほかにあり、そして、その[人{ひと}]がするあかしがほんとうであることを、わたしは[知{し}]っている。", "33": "あなたがたはヨハネのもとへ[人{ひと}]をつかわしたが、そのとき[彼{かれ}]は[真理{しんり}]についてあかしをした。", "34": "わたしは[人{ひと}]からあかしを[受{う}]けないが、このことを[言{い}]うのは、あなたがたが[救{すく}]われるためである。", "35": "ヨハネは[燃{も}]えて[輝{かがや}]くあかりであった。あなたがたは、しばらくの[間{あいだ}]その[光{ひかり}]を[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しもうとした。", "36": "しかし、わたしには、ヨハネのあかしよりも、もっと[力{ちから}]あるあかしがある。[父{ちち}]がわたしに[成就{じょうじゅ}]させようとしてお[与{あた}]えになったわざ、すなわち、[今{いま}]わたしがしているこのわざが、[父{ちち}]のわたしをつかわされたことをあかししている。", "37": "また、わたしをつかわされた[父{ちち}]も、ご[自分{じぶん}]でわたしについてあかしをされた。あなたがたは、まだそのみ[声{こえ}]を[聞{き}]いたこともなく、そのみ[姿{すがた}]を[見{み}]たこともない。", "38": "また、[神{かみ}]がつかわされた[者{もの}]を[信{しん}]じないから、[神{かみ}]の[御言{みことば}]はあなたがたのうちにとどまっていない。", "39": "あなたがたは、[聖書{せいしょ}]の[中{なか}]に[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]があると[思{おも}]って[調{しら}]べているが、この[聖書{せいしょ}]は、わたしについてあかしをするものである。", "40": "しかも、あなたがたは、[命{いのち}]を[得{え}]るためにわたしのもとにこようともしない。", "41": "わたしは[人{ひと}]からの[誉{ほまれ}]を[受{う}]けることはしない。", "42": "しかし、あなたがたのうちには[神{かみ}]を[愛{あい}]する[愛{あい}]がないことを[知{し}]っている。", "43": "わたしは[父{ちち}]の[名{な}]によってきたのに、あなたがたはわたしを[受{う}]けいれない。もし、ほかの[人{ひと}]が[彼{かれ}][自身{じしん}]の[名{な}]によって[来{く}]るならば、その[人{ひと}]を[受{う}]けいれるのであろう。", "44": "[互{たがい}]に[誉{ほまれ}]を[受{う}]けながら、ただひとりの[神{かみ}]からの[誉{ほまれ}]を[求{もと}]めようとしないあなたがたは、どうして[信{しん}]じることができようか。", "45": "わたしがあなたがたのことを[父{ちち}]に[訴{うった}]えると、[考{かんが}]えてはいけない。あなたがたを[訴{うった}]える[者{もの}]は、あなたがたが[頼{たの}]みとしているモーセその[人{ひと}]である。", "46": "もし、あなたがたがモーセを[信{しん}]じたならば、わたしをも[信{しん}]じたであろう。モーセは、わたしについて[書{か}]いたのである。", "47": "しかし、モーセの[書{か}]いたものを[信{しん}]じないならば、どうしてわたしの[言葉{ことば}]を[信{しん}]じるだろうか」。" }, "6": { "1": "そののち、イエスはガリラヤの[海{うみ}]、すなわち、テベリヤ[湖{みずうみ}]の[向{む}]こう[岸{ぎし}]へ[渡{わた}]られた。", "2": "すると、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]がイエスについてきた。[病人{びょうにん}]たちになさっていたしるしを[見{み}]たからである。", "3": "イエスは[山{やま}]に[登{のぼ}]って、[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]にそこで[座{ざ}]につかれた。", "4": "[時{とき}]に、ユダヤ[人{じん}]の[祭{まつり}]である[過越{すぎこし}]が[間近{まぢか}]になっていた。", "5": "イエスは[目{め}]をあげ、[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が[自分{じぶん}]の[方{ほう}]に[集{あつ}]まって[来{く}]るのを[見{み}]て、ピリポに[言{い}]われた、「どこからパンを[買{か}]ってきて、この[人々{ひとびと}]に[食{た}]べさせようか」。", "6": "これはピリポをためそうとして[言{い}]われたのであって、ご[自分{じぶん}]ではしようとすることを、よくご[承知{しょうち}]であった。", "7": "すると、ピリポはイエスに[答{こた}]えた、「二百デナリのパンがあっても、めいめいが[少{すこ}]しずついただくにも[足{た}]りますまい」。", "8": "[弟子{でし}]のひとり、シモン・ペテロの[兄弟{きょうだい}]アンデレがイエスに[言{い}]った、", "9": "「ここに、[大麦{おおむぎ}]のパン五つと、さかな二ひきとを[持{も}]っている[子供{こども}]がいます。しかし、こんなに[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]では、それが[何{なに}]になりましょう」。", "10": "イエスは「[人々{ひとびと}]をすわらせなさい」と[言{い}]われた。その[場所{ばしょ}]には[草{くさ}]が[多{おお}]かった。そこにすわった[男{おとこ}]の[数{かず}]は五千[人{にん}]ほどであった。", "11": "そこで、イエスはパンを[取{と}]り、[感謝{かんしゃ}]してから、すわっている[人々{ひとびと}]に[分{わ}]け[与{あた}]え、また、さかなをも[同様{どうよう}]にして、[彼{かれ}]らの[望{のぞ}]むだけ[分{わ}]け[与{あた}]えられた。", "12": "[人々{ひとびと}]がじゅうぶんに[食{た}]べたのち、イエスは[弟子{でし}]たちに[言{い}]われた、「[少{すこ}]しでもむだにならないように、パンくずのあまりを[集{あつ}]めなさい」。", "13": "そこで[彼{かれ}]らが[集{あつ}]めると、五つの[大麦{おおむぎ}]のパンを[食{た}]べて[残{のこ}]ったパンくずは、十二のかごにいっぱいになった。", "14": "[人々{ひとびと}]はイエスのなさったこのしるしを[見{み}]て、「ほんとうに、この[人{ひと}]こそ[世{よ}]にきたるべき[預言者{よげんしゃ}]である」と[言{い}]った。", "15": "イエスは[人々{ひとびと}]がきて、[自分{じぶん}]をとらえて[王{おう}]にしようとしていると[知{し}]って、ただひとり、また[山{やま}]に[退{しりぞ}]かれた。", "16": "[夕方{ゆうがた}]になったとき、[弟子{でし}]たちは[海{うみ}]べに[下{くだ}]り、", "17": "[舟{ふね}]に[乗{の}]って[海{うみ}]を[渡{わた}]り、[向{む}]こう[岸{ぎし}]のカペナウムに[行{い}]きかけた。すでに[暗{くら}]くなっていたのに、イエスはまだ[彼{かれ}]らのところにおいでにならなかった。", "18": "その[上{うえ}]、[強{つよ}]い[風{かぜ}]が[吹{ふ}]いてきて、[海{うみ}]は[荒{あ}]れ[出{だ}]した。", "19": "四、五十[丁{ちょう}]こぎ[出{だ}]したとき、イエスが[海{うみ}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]いて[舟{ふね}]に[近{ちか}]づいてこられるのを[見{み}]て、[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れた。", "20": "すると、イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしだ、[恐{おそ}]れることはない」。", "21": "そこで、[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]んでイエスを[舟{ふね}]に[迎{むか}]えようとした。すると[舟{ふね}]は、すぐ、[彼{かれ}]らが[行{い}]こうとしていた[地{ち}]に[着{つ}]いた。", "22": "その[翌日{よくじつ}]、[海{うみ}]の[向{む}]こう[岸{ぎし}]に[立{た}]っていた[群衆{ぐんしゅう}]は、そこに[小舟{こぶね}]が一そうしかなく、またイエスは[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[小舟{こぶね}]にお[乗{の}]りにならず、ただ[弟子{でし}]たちだけが[船出{ふなで}]したのを[見{み}]た。", "23": "しかし、[数{すう}]そうの[小舟{こぶね}]がテベリヤからきて、[主{しゅ}]が[感謝{かんしゃ}]されたのちパンを[人々{ひとびと}]に[食{た}]べさせた[場所{ばしょ}]に[近{ちか}]づいた。", "24": "[群衆{ぐんしゅう}]は、イエスも[弟子{でし}]たちもそこにいないと[知{し}]って、それらの[小舟{こぶね}]に[乗{の}]り、イエスをたずねてカペナウムに[行{い}]った。", "25": "そして、[海{うみ}]の[向{む}]こう[岸{ぎし}]でイエスに[出会{であ}]ったので[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、いつ、ここにおいでになったのですか」。", "26": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。あなたがたがわたしを[尋{たず}]ねてきているのは、しるしを[見{み}]たためではなく、パンを[食{た}]べて[満腹{まんぷく}]したからである。", "27": "[朽{く}]ちる[食物{しょくもつ}]のためではなく、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]に[至{いた}]る[朽{く}]ちない[食物{しょくもつ}]のために[働{はたら}]くがよい。これは[人{ひと}]の[子{こ}]があなたがたに[与{あた}]えるものである。[父{ちち}]なる[神{かみ}]は、[人{ひと}]の[子{こ}]にそれをゆだねられたのである」。", "28": "そこで、[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「[神{かみ}]のわざを[行{おこな}]うために、わたしたちは[何{なに}]をしたらよいでしょうか」。", "29": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[神{かみ}]がつかわされた[者{もの}]を[信{しん}]じることが、[神{かみ}]のわざである」。", "30": "[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「わたしたちが[見{み}]てあなたを[信{しん}]じるために、どんなしるしを[行{おこな}]って[下{くだ}]さいますか。どんなことをして[下{くだ}]さいますか。", "31": "わたしたちの[先祖{せんぞ}]は[荒野{あらの}]でマナを[食{た}]べました。それは『[天{てん}]よりのパンを[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて[食{た}]べさせた』と[書{か}]いてあるとおりです」。", "32": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「よくよく[言{い}]っておく。[天{てん}]からのパンをあなたがたに[与{あた}]えたのは、モーセではない。[天{てん}]からのまことのパンをあなたがたに[与{あた}]えるのは、わたしの[父{ちち}]なのである。", "33": "[神{かみ}]のパンは、[天{てん}]から[下{くだ}]ってきて、この[世{よ}]に[命{いのち}]を[与{あた}]えるものである」。", "34": "[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、そのパンをいつもわたしたちに[下{くだ}]さい」。", "35": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしが[命{いのち}]のパンである。わたしに[来{く}]る[者{もの}]は[決{けっ}]して[飢{う}]えることがなく、わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は[決{けっ}]してかわくことがない。", "36": "しかし、あなたがたに[言{い}]ったが、あなたがたはわたしを[見{み}]たのに[信{しん}]じようとはしない。", "37": "[父{ちち}]がわたしに[与{あた}]えて[下{くだ}]さる[者{もの}]は[皆{みな}]、わたしに[来{く}]るであろう。そして、わたしに[来{く}]る[者{もの}]を[決{けっ}]して[拒{こば}]みはしない。", "38": "わたしが[天{てん}]から[下{くだ}]ってきたのは、[自分{じぶん}]のこころのままを[行{おこな}]うためではなく、わたしをつかわされたかたのみこころを[行{おこな}]うためである。", "39": "わたしをつかわされたかたのみこころは、わたしに[与{あた}]えて[下{くだ}]さった[者{もの}]を、わたしがひとりも[失{うしな}]わずに、[終{おわ}]りの[日{ひ}]によみがえらせることである。", "40": "わたしの[父{ちち}]のみこころは、[子{こ}]を[見{み}]て[信{しん}]じる[者{もの}]が、ことごとく[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[得{え}]ることなのである。そして、わたしはその[人々{ひとびと}]を[終{おわ}]りの[日{ひ}]によみがえらせるであろう」。", "41": "ユダヤ[人{じん}]らは、イエスが「わたしは[天{てん}]から[下{くだ}]ってきたパンである」と[言{い}]われたので、イエスについてつぶやき[始{はじ}]めた。", "42": "そして[言{い}]った、「これはヨセフの[子{こ}]イエスではないか。わたしたちはその[父母{ふぼ}]を[知{し}]っているではないか。わたしは[天{てん}]から[下{くだ}]ってきたと、どうして[今{いま}]いうのか」。", "43": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[互{たがい}]につぶやいてはいけない。", "44": "わたしをつかわされた[父{ちち}]が[引{ひ}]きよせて[下{くだ}]さらなければ、だれもわたしに[来{く}]ることはできない。わたしは、その[人々{ひとびと}]を[終{おわ}]りの[日{ひ}]によみがえらせるであろう。", "45": "[預言者{よげんしゃ}]の[書{しょ}]に、『[彼{かれ}]らはみな[神{かみ}]に[教{おし}]えられるであろう』と[書{か}]いてある。[父{ちち}]から[聞{き}]いて[学{まな}]んだ[者{もの}]は、みなわたしに[来{く}]るのである。", "46": "[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]のほかに、だれかが[父{ちち}]を[見{み}]たのではない。その[者{もの}]だけが[父{ちち}]を[見{み}]たのである。", "47": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[信{しん}]じる[者{もの}]には[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]がある。", "48": "わたしは[命{いのち}]のパンである。", "49": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]は[荒野{あらの}]でマナを[食{た}]べたが、[死{し}]んでしまった。", "50": "しかし、[天{てん}]から[下{くだ}]ってきたパンを[食{た}]べる[人{ひと}]は、[決{けっ}]して[死{し}]ぬことはない。", "51": "わたしは[天{てん}]から[下{くだ}]ってきた[生{い}]きたパンである。それを[食{た}]べる[者{もの}]は、いつまでも[生{い}]きるであろう。わたしが[与{あた}]えるパンは、[世{よ}]の[命{いのち}]のために[与{あた}]えるわたしの[肉{にく}]である」。", "52": "そこで、ユダヤ[人{じん}]らが[互{たがい}]に[論{ろん}]じて[言{い}]った、「この[人{ひと}]はどうして、[自分{じぶん}]の[肉{にく}]をわたしたちに[与{あた}]えて[食{た}]べさせることができようか」。", "53": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「よくよく[言{い}]っておく。[人{ひと}]の[子{こ}]の[肉{にく}]を[食{た}]べず、また、その[血{ち}]を[飲{の}]まなければ、あなたがたの[内{うち}]に[命{いのち}]はない。", "54": "わたしの[肉{にく}]を[食{た}]べ、わたしの[血{ち}]を[飲{の}]む[者{もの}]には、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]があり、わたしはその[人{ひと}]を[終{おわ}]りの[日{ひ}]によみがえらせるであろう。", "55": "わたしの[肉{にく}]はまことの[食物{しょくもつ}]、わたしの[血{ち}]はまことの[飲{の}]み[物{もの}]である。", "56": "わたしの[肉{にく}]を[食{た}]べ、わたしの[血{ち}]を[飲{の}]む[者{もの}]はわたしにおり、わたしもまたその[人{ひと}]におる。", "57": "[生{い}]ける[父{ちち}]がわたしをつかわされ、また、わたしが[父{ちち}]によって[生{い}]きているように、わたしを[食{た}]べる[者{もの}]もわたしによって[生{い}]きるであろう。", "58": "[天{てん}]から[下{くだ}]ってきたパンは、[先祖{せんぞ}]たちが[食{た}]べたが[死{し}]んでしまったようなものではない。このパンを[食{た}]べる[者{もの}]は、いつまでも[生{い}]きるであろう」。", "59": "これらのことは、イエスがカペナウムの[会堂{かいどう}]で[教{おし}]えておられたときに[言{い}]われたものである。", "60": "[弟子{でし}]たちのうちの[多{おお}]くの[者{もの}]は、これを[聞{き}]いて[言{い}]った、「これは、ひどい[言葉{ことば}]だ。だれがそんなことを[聞{き}]いておられようか」。", "61": "しかしイエスは、[弟子{でし}]たちがそのことでつぶやいているのを[見破{みやぶ}]って、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「このことがあなたがたのつまずきになるのか。", "62": "それでは、もし[人{ひと}]の[子{こ}]が[前{まえ}]にいた[所{ところ}]に[上{のぼ}]るのを[見{み}]たら、どうなるのか。", "63": "[人{ひと}]を[生{い}]かすものは[霊{れい}]であって、[肉{にく}]はなんの[役{やく}]にも[立{た}]たない。わたしがあなたがたに[話{はな}]した[言葉{ことば}]は[霊{れい}]であり、また[命{いのち}]である。", "64": "しかし、あなたがたの[中{なか}]には[信{しん}]じない[者{もの}]がいる」。イエスは、[初{はじ}]めから、だれが[信{しん}]じないか、また、だれが[彼{かれ}]を[裏切{うらぎ}]るかを[知{し}]っておられたのである。", "65": "そしてイエスは[言{い}]われた、「それだから、[父{ちち}]が[与{あた}]えて[下{くだ}]さった[者{もの}]でなければ、わたしに[来{く}]ることはできないと、[言{い}]ったのである」。", "66": "それ[以来{いらい}]、[多{おお}]くの[弟子{でし}]たちは[去{さ}]っていって、もはやイエスと[行動{こうどう}]を[共{とも}]にしなかった。", "67": "そこでイエスは十二[弟子{でし}]に[言{い}]われた、「あなたがたも[去{さ}]ろうとするのか」。", "68": "シモン・ペテロが[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]よ、わたしたちは、だれのところに[行{い}]きましょう。[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]の[言{ことば}]をもっているのはあなたです。", "69": "わたしたちは、あなたが[神{かみ}]の[聖者{せいじゃ}]であることを[信{しん}]じ、また[知{し}]っています」。", "70": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「あなたがた十二[人{にん}]を[選{えら}]んだのは、わたしではなかったか。それだのに、あなたがたのうちのひとりは[悪魔{あくま}]である」。", "71": "これは、イスカリオテのシモンの[子{こ}]ユダをさして[言{い}]われたのである。このユダは、十二[弟子{でし}]のひとりでありながら、イエスを[裏切{うらぎ}]ろうとしていた。" }, "7": { "1": "そののち、イエスはガリラヤを[巡回{じゅんかい}]しておられた。ユダヤ[人{じん}]たちが[自分{じぶん}]を[殺{ころ}]そうとしていたので、ユダヤを[巡回{じゅんかい}]しようとはされなかった。", "2": "[時{とき}]に、ユダヤ[人{じん}]の[仮庵{かりいお}]の[祭{まつり}]が[近{ちか}]づいていた。", "3": "そこで、イエスの[兄弟{きょうだい}]たちがイエスに[言{い}]った、「あなたがしておられるわざを[弟子{でし}]たちにも[見{み}]せるために、ここを[去{さ}]りユダヤに[行{い}]ってはいかがです。", "4": "[自分{じぶん}]を[公{おおやけ}]けにあらわそうと[思{おも}]っている[人{ひと}]で、[隠{かく}]れて[仕事{しごと}]をするものはありません。あなたがこれらのことをするからには、[自分{じぶん}]をはっきりと[世{よ}]にあらわしなさい」。", "5": "こう[言{い}]ったのは、[兄弟{きょうだい}]たちもイエスを[信{しん}]じていなかったからである。", "6": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしの[時{とき}]はまだきていない。しかし、あなたがたの[時{とき}]はいつも[備{そな}]わっている。", "7": "[世{よ}]はあなたがたを[憎{にく}]み[得{え}]ないが、わたしを[憎{にく}]んでいる。わたしが[世{よ}]のおこないの[悪{わる}]いことを、あかししているからである。", "8": "あなたがたこそ[祭{まつり}]に[行{い}]きなさい。わたしはこの[祭{まつり}]には[行{い}]かない。わたしの[時{とき}]はまだ[満{み}]ちていないから」。", "9": "[彼{かれ}]らにこう[言{い}]って、イエスはガリラヤにとどまっておられた。", "10": "しかし、[兄弟{きょうだい}]たちが[祭{まつり}]に[行{い}]ったあとで、イエスも[人目{ひとめ}]にたたぬように、ひそかに[行{い}]かれた。", "11": "ユダヤ[人{じん}]らは[祭{まつり}]の[時{とき}]に、「あの[人{ひと}]はどこにいるのか」と[言{い}]って、イエスを[捜{さが}]していた。", "12": "[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]に、イエスについていろいろとうわさが[立{た}]った。ある[人々{ひとびと}]は、「あれはよい[人{ひと}]だ」と[言{い}]い、[他{た}]の[人々{ひとびと}]は、「いや、あれは[群衆{ぐんしゅう}]を[惑{まど}]わしている」と[言{い}]った。", "13": "しかし、ユダヤ[人{じん}]らを[恐{おそ}]れて、イエスのことを[公然{こうぜん}]と[口{くち}]にする[者{もの}]はいなかった。", "14": "[祭{まつり}]も[半{なか}]ばになってから、イエスは[宮{みや}]に[上{のぼ}]って[教{おし}]え[始{はじ}]められた。", "15": "すると、ユダヤ[人{じん}]たちは[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「この[人{ひと}]は[学問{がくもん}]をしたこともないのに、どうして[律法{りっぽう}]の[知識{ちしき}]をもっているのだろう」。", "16": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしの[教{おしえ}]はわたし[自身{じしん}]の[教{おしえ}]ではなく、わたしをつかわされたかたの[教{おしえ}]である。", "17": "[神{かみ}]のみこころを[行{おこな}]おうと[思{おも}]う[者{もの}]であれば、だれでも、わたしの[語{かた}]っているこの[教{おしえ}]が[神{かみ}]からのものか、それとも、わたし[自身{じしん}]から[出{で}]たものか、わかるであろう。", "18": "[自分{じぶん}]から[出{で}]たことを[語{かた}]る[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[栄光{えいこう}]を[求{もと}]めるが、[自分{じぶん}]をつかわされたかたの[栄光{えいこう}]を[求{もと}]める[者{もの}]は[真実{しんじつ}]であって、その[人{ひと}]の[内{うち}]には[偽{いつわ}]りがない。", "19": "モーセはあなたがたに[律法{りっぽう}]を[与{あた}]えたではないか。それだのに、あなたがたのうちには、その[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]う[者{もの}]がひとりもない。あなたがたは、なぜわたしを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っているのか」。", "20": "[群衆{ぐんしゅう}]は[答{こた}]えた、「あなたは[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれている。だれがあなたを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っているものか」。", "21": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしが一つのわざをしたところ、あなたがたは[皆{みな}]それを[見{み}]て[驚{おどろ}]いている。", "22": "モーセはあなたがたに[割礼{かつれい}]を[命{めい}]じたので、(これは、[実{じつ}]は、モーセから[始{はじ}]まったのではなく、[先祖{せんぞ}]たちから[始{はじ}]まったものである)あなたがたは[安息日{あんそくにち}]にも[人{ひと}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]している。", "23": "もし、モーセの[律法{りっぽう}]が[破{やぶ}]られないように、[安息日{あんそくにち}]であっても[割礼{かつれい}]を[受{う}]けるのなら、[安息日{あんそくにち}]に[人{ひと}]の[全身{ぜんしん}]を[丈夫{じょうぶ}]にしてやったからといって、どうして、そんなにおこるのか。", "24": "うわべで[人{ひと}]をさばかないで、[正{ただ}]しいさばきをするがよい」。", "25": "さて、エルサレムのある[人{ひと}]たちが[言{い}]った、「この[人{ひと}]は[人々{ひとびと}]が[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っている[者{もの}]ではないか。", "26": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[公然{こうぜん}]と[語{かた}]っているのに、[人々{ひとびと}]はこれに[対{たい}]して[何{なに}]も[言{い}]わない。[役人{やくにん}]たちは、この[人{ひと}]がキリストであることを、ほんとうに[知{し}]っているのではなかろうか。", "27": "わたしたちはこの[人{ひと}]がどこからきたのか[知{し}]っている。しかし、キリストが[現{あらわ}]れる[時{とき}]には、どこから[来{く}]るのか[知{し}]っている[者{もの}]は、ひとりもいない」。", "28": "イエスは[宮{みや}]の[内{うち}]で[教{おし}]えながら、[叫{さけ}]んで[言{い}]われた、「あなたがたは、わたしを[知{し}]っており、また、わたしがどこからきたかも[知{し}]っている。しかし、わたしは[自分{じぶん}]からきたのではない。わたしをつかわされたかたは[真実{しんじつ}]であるが、あなたがたは、そのかたを[知{し}]らない。", "29": "わたしは、そのかたを[知{し}]っている。わたしはそのかたのもとからきた[者{もの}]で、そのかたがわたしをつかわされたのである」。", "30": "そこで[人々{ひとびと}]はイエスを[捕{とら}]えようと[計{はか}]ったが、だれひとり[手{て}]をかける[者{もの}]はなかった。イエスの[時{とき}]が、まだきていなかったからである。", "31": "しかし、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]の[多{おお}]くの[者{もの}]が、イエスを[信{しん}]じて[言{い}]った、「キリストがきても、この[人{ひと}]が[行{おこな}]ったよりも[多{おお}]くのしるしを[行{おこな}]うだろうか」。", "32": "[群衆{ぐんしゅう}]がイエスについてこのようなうわさをしているのを、パリサイ[人{びと}]たちは[耳{みみ}]にした。そこで、[祭司長{さいしちょう}]たちやパリサイ[人{びと}]たちは、イエスを[捕{とら}]えようとして、[下役{したやく}]どもをつかわした。", "33": "イエスは[言{い}]われた、「[今{いま}]しばらくの[間{あいだ}]、わたしはあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいて、それから、わたしをおつかわしになったかたのみもとに[行{い}]く。", "34": "あなたがたはわたしを[捜{さが}]すであろうが、[見{み}]つけることはできない。そしてわたしのいる[所{ところ}]に、あなたがたは[来{く}]ることができない」。", "35": "そこでユダヤ[人{じん}]たちは[互{たがい}]に[言{い}]った、「わたしたちが[見{み}]つけることができないというのは、どこへ[行{い}]こうとしているのだろう。ギリシヤ[人{じん}]の[中{なか}]に[離散{りさん}]している[人{ひと}]たちのところにでも[行{い}]って、ギリシヤ[人{じん}]を[教{おし}]えようというのだろうか。", "36": "また、『わたしを[捜{さが}]すが、[見{み}]つけることはできない。そしてわたしのいる[所{ところ}]には[来{く}]ることができないだろう』と[言{い}]ったその[言葉{ことば}]は、どういう[意味{いみ}]だろう」。", "37": "[祭{まつり}]の[終{おわ}]りの[大事{だいじ}]な[日{ひ}]に、イエスは[立{た}]って、[叫{さけ}]んで[言{い}]われた、「だれでもかわく[者{もの}]は、わたしのところにきて[飲{の}]むがよい。", "38": "わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるとおり、その[腹{はら}]から[生{い}]ける[水{みず}]が[川{かわ}]となって[流{な}]れ[出{で}]るであろう」。", "39": "これは、イエスを[信{しん}]じる[人々{ひとびと}]が[受{う}]けようとしている[御霊{みたま}]をさして[言{い}]われたのである。すなわち、イエスはまだ[栄光{えいこう}]を[受{う}]けておられなかったので、[御霊{みたま}]がまだ[下{くだ}]っていなかったのである。", "40": "[群衆{ぐんしゅう}]のある[者{もの}]がこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、「このかたは、ほんとうに、あの[預言者{よげんしゃ}]である」と[言{い}]い、", "41": "ほかの[人{ひと}]たちは「このかたはキリストである」と[言{い}]い、また、ある[人々{ひとびと}]は、「キリストはまさか、ガリラヤからは[出{で}]てこないだろう。", "42": "キリストは、ダビデの[子孫{しそん}]から、またダビデのいたベツレヘムの[村{むら}]から[出{で}]ると、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるではないか」と[言{い}]った。", "43": "こうして、[群衆{ぐんしゅう}]の[間{あいだ}]にイエスのことで[分争{ぶんそう}]が[生{しょう}]じた。", "44": "[彼{かれ}]らのうちのある[人々{ひとびと}]は、イエスを[捕{とら}]えようと[思{おも}]ったが、だれひとり[手{て}]をかける[者{もの}]はなかった。", "45": "さて、[下役{したやく}]どもが[祭司長{さいしちょう}]たちやパリサイ[人{びと}]たちのところに[帰{かえ}]ってきたので、[彼{かれ}]らはその[下役{したやく}]どもに[言{い}]った、「なぜ、あの[人{ひと}]を[連{つ}]れてこなかったのか」。", "46": "[下役{したやく}]どもは[答{こた}]えた、「この[人{ひと}]の[語{かた}]るように[語{かた}]った[者{もの}]は、これまでにありませんでした」。", "47": "パリサイ[人{びと}]たちが[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた、「あなたがたまでが、だまされているのではないか。", "48": "[役人{やくにん}]たちやパリサイ[人{びと}]たちの[中{なか}]で、ひとりでも[彼{かれ}]を[信{しん}]じた[者{もの}]があっただろうか。", "49": "[律法{りっぽう}]をわきまえないこの[群衆{ぐんしゅう}]は、のろわれている」。", "50": "[彼{かれ}]らの[中{なか}]のひとりで、[以前{いぜん}]にイエスに[会{あ}]いにきたことのあるニコデモが、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、", "51": "「わたしたちの[律法{りっぽう}]によれば、まずその[人{ひと}]の[言{い}]い[分{ぶん}]を[聞{き}]き、その[人{ひと}]のしたことを[知{し}]った[上{うえ}]でなければ、さばくことをしないのではないか」。", "52": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたもガリラヤ[出{で}]なのか。よく[調{しら}]べてみなさい、ガリラヤからは[預言者{よげんしゃ}]が[出{で}]るものではないことが、わかるだろう」。〔", "53": "そして、[人々{ひとびと}]はおのおの[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。" }, "8": { "1": "イエスはオリブ[山{やま}]に[行{い}]かれた。", "2": "[朝{あさ}][早{はや}]くまた[宮{みや}]にはいられると、[人々{ひとびと}]が[皆{みな}]みもとに[集{あつ}]まってきたので、イエスはすわって[彼{かれ}]らを[教{おし}]えておられた。", "3": "すると、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちやパリサイ[人{びと}]たちが、[姦淫{かんいん}]をしている[時{とき}]につかまえられた[女{おんな}]をひっぱってきて、[中{なか}]に[立{た}]たせた[上{うえ}]、イエスに[言{い}]った、", "4": "「[先生{せんせい}]、この[女{おんな}]は[姦淫{かんいん}]の[場{ば}]でつかまえられました。", "5": "モーセは[律法{りっぽう}]の[中{なか}]で、こういう[女{おんな}]を[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]せと[命{めい}]じましたが、あなたはどう[思{おも}]いますか」。", "6": "[彼{かれ}]らがそう[言{い}]ったのは、イエスをためして、[訴{うった}]える[口実{こうじつ}]を[得{え}]るためであった。しかし、イエスは[身{み}]をかがめて、[指{ゆび}]で[地面{じめん}]に[何{なに}]か[書{か}]いておられた。", "7": "[彼{かれ}]らが[問{と}]い[続{つづ}]けるので、イエスは[身{み}]を[起{おこ}]して[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたの[中{なか}]で[罪{つみ}]のない[者{もの}]が、まずこの[女{おんな}]に[石{いし}]を[投{な}]げつけるがよい」。", "8": "そしてまた[身{み}]をかがめて、[地面{じめん}]に[物{もの}]を[書{か}]きつづけられた。", "9": "これを[聞{き}]くと、[彼{かれ}]らは[年寄{としより}]から[始{はじ}]めて、ひとりびとり[出{で}]て[行{い}]き、ついに、イエスだけになり、[女{おんな}]は[中{なか}]にいたまま[残{のこ}]された。", "10": "そこでイエスは[身{み}]を[起{おこ}]して[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[女{おんな}]よ、みんなはどこにいるか。あなたを[罰{ばっ}]する[者{もの}]はなかったのか」。", "11": "[女{おんな}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、だれもございません」。イエスは[言{い}]われた、「わたしもあなたを[罰{ばっ}]しない。お[帰{かえ}]りなさい。[今後{こんご}]はもう[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないように」。〕", "12": "イエスは、また[人々{ひとびと}]に[語{かた}]ってこう[言{い}]われた、「わたしは[世{よ}]の[光{ひかり}]である。わたしに[従{したが}]って[来{く}]る[者{もの}]は、やみのうちを[歩{ある}]くことがなく、[命{いのち}]の[光{ひかり}]をもつであろう」。", "13": "するとパリサイ[人{びと}]たちがイエスに[言{い}]った、「あなたは、[自分{じぶん}]のことをあかししている。あなたのあかしは[真実{しんじつ}]ではない」。", "14": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「たとい、わたしが[自分{じぶん}]のことをあかししても、わたしのあかしは[真実{しんじつ}]である。それは、わたしがどこからきたのか、また、どこへ[行{い}]くのかを[知{し}]っているからである。しかし、あなたがたは、わたしがどこからきて、どこへ[行{い}]くのかを[知{し}]らない。", "15": "あなたがたは[肉{にく}]によって[人{ひと}]をさばくが、わたしはだれもさばかない。", "16": "しかし、もしわたしがさばくとすれば、わたしのさばきは[正{ただ}]しい。なぜなら、わたしはひとりではなく、わたしをつかわされたかたが、わたしと[一緒{いっしょ}]だからである。", "17": "あなたがたの[律法{りっぽう}]には、ふたりによる[証言{しょうげん}]は[真実{しんじつ}]だと、[書{か}]いてある。", "18": "わたし[自身{じしん}]のことをあかしするのは、わたしであるし、わたしをつかわされた[父{ちち}]も、わたしのことをあかしして[下{くだ}]さるのである」。", "19": "すると、[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]はどこにいるのか」。イエスは[答{こた}]えられた、「あなたがたは、わたしをもわたしの[父{ちち}]をも[知{し}]っていない。もし、あなたがたがわたしを[知{し}]っていたなら、わたしの[父{ちち}]をも[知{し}]っていたであろう」。", "20": "イエスが[宮{みや}]の[内{うち}]で[教{おし}]えていた[時{とき}]、これらの[言葉{ことば}]をさいせん[箱{はこ}]のそばで[語{かた}]られたのであるが、イエスの[時{とき}]がまだきていなかったので、だれも[捕{とら}]える[者{もの}]がなかった。", "21": "さて、また[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしは[去{さ}]って[行{い}]く。あなたがたはわたしを[捜{さが}]し[求{もと}]めるであろう。そして[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のうちに[死{し}]ぬであろう。わたしの[行{い}]く[所{ところ}]には、あなたがたは[来{く}]ることができない」。", "22": "そこでユダヤ[人{じん}]たちは[言{い}]った、「わたしの[行{い}]く[所{ところ}]に、あなたがたは[来{く}]ることができないと、[言{い}]ったのは、あるいは[自殺{じさつ}]でもしようとするつもりか」。", "23": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは[下{した}]から[出{で}]た[者{もの}]だが、わたしは[上{うえ}]からきた[者{もの}]である。あなたがたはこの[世{よ}]の[者{もの}]であるが、わたしはこの[世{よ}]の[者{もの}]ではない。", "24": "だからわたしは、あなたがたは[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のうちに[死{し}]ぬであろうと、[言{い}]ったのである。もしわたしがそういう[者{もの}]であることをあなたがたが[信{しん}]じなければ、[罪{つみ}]のうちに[死{し}]ぬことになるからである」。", "25": "そこで[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「あなたは、いったい、どういうかたですか」。イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしがどういう[者{もの}]であるかは、[初{はじ}]めからあなたがたに[言{い}]っているではないか。", "26": "あなたがたについて、わたしの[言{い}]うべきこと、さばくべきことが、たくさんある。しかし、わたしをつかわされたかたは[真実{しんじつ}]なかたである。わたしは、そのかたから[聞{き}]いたままを[世{よ}]にむかって[語{かた}]るのである」。", "27": "[彼{かれ}]らは、イエスが[父{ちち}]について[話{はな}]しておられたことを[悟{さと}]らなかった。", "28": "そこでイエスは[言{い}]われた、「あなたがたが[人{ひと}]の[子{こ}]を[上{あ}]げてしまった[後{のち}]はじめて、わたしがそういう[者{もの}]であること、また、わたしは[自分{じぶん}]からは[何{なに}]もせず、ただ[父{ちち}]が[教{おし}]えて[下{くだ}]さったままを[話{はな}]していたことが、わかってくるであろう。", "29": "わたしをつかわされたかたは、わたしと[一緒{いっしょ}]におられる。わたしは、いつも[神{かみ}]のみこころにかなうことをしているから、わたしをひとり[置{お}]きざりになさることはない」。", "30": "これらのことを[語{かた}]られたところ、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]がイエスを[信{しん}]じた。", "31": "イエスは[自分{じぶん}]を[信{しん}]じたユダヤ[人{じん}]たちに[言{い}]われた、「もしわたしの[言葉{ことば}]のうちにとどまっておるなら、あなたがたは、ほんとうにわたしの[弟子{でし}]なのである。", "32": "また[真理{しんり}]を[知{し}]るであろう。そして[真理{しんり}]は、あなたがたに[自由{じゆう}]を[得{え}]させるであろう」。", "33": "そこで、[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「わたしたちはアブラハムの[子孫{しそん}]であって、[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]になったことなどは、[一度{いちど}]もない。どうして、あなたがたに[自由{じゆう}]を[得{え}]させるであろうと、[言{い}]われるのか」。", "34": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。すべて[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は[罪{つみ}]の[奴隷{どれい}]である。", "35": "そして、[奴隷{どれい}]はいつまでも[家{いえ}]にいる[者{もの}]ではない。しかし、[子{こ}]はいつまでもいる。", "36": "だから、もし[子{こ}]があなたがたに[自由{じゆう}]を[得{え}]させるならば、あなたがたは、ほんとうに[自由{じゆう}]な[者{もの}]となるのである。", "37": "わたしは、あなたがたがアブラハムの[子孫{しそん}]であることを[知{し}]っている。それだのに、あなたがたはわたしを[殺{ころ}]そうとしている。わたしの[言葉{ことば}]が、あなたがたのうちに[根{ね}]をおろしていないからである。", "38": "わたしはわたしの[父{ちち}]のもとで[見{み}]たことを[語{かた}]っているが、あなたがたは[自分{じぶん}]の[父{ちち}]から[聞{き}]いたことを[行{おこな}]っている」。", "39": "[彼{かれ}]らはイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしたちの[父{ちち}]はアブラハムである」。イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「もしアブラハムの[子{こ}]であるなら、アブラハムのわざをするがよい。", "40": "ところが[今{いま}]、[神{かみ}]から[聞{き}]いた[真理{しんり}]をあなたがたに[語{かた}]ってきたこのわたしを、[殺{ころ}]そうとしている。そんなことをアブラハムはしなかった。", "41": "あなたがたは、あなたがたの[父{ちち}]のわざを[行{おこな}]っているのである」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちは、[不品行{ふひんこう}]の[結果{けっか}]うまれた[者{もの}]ではない。わたしたちにはひとりの[父{ちち}]がある。それは[神{かみ}]である」。", "42": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[神{かみ}]があなたがたの[父{ちち}]であるならば、あなたがたはわたしを[愛{あい}]するはずである。わたしは[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]、また[神{かみ}]からきている[者{もの}]であるからだ。わたしは[自分{じぶん}]からきたのではなく、[神{かみ}]からつかわされたのである。", "43": "どうしてあなたがたは、わたしの[話{はな}]すことがわからないのか。あなたがたが、わたしの[言葉{ことば}]を[悟{さと}]ることができないからである。", "44": "あなたがたは[自分{じぶん}]の[父{ちち}]、すなわち、[悪魔{あくま}]から[出{で}]てきた[者{もの}]であって、その[父{ちち}]の[欲望{よくぼう}]どおりを[行{おこな}]おうと[思{おも}]っている。[彼{かれ}]は[初{はじ}]めから、[人殺{ひとごろ}]しであって、[真理{しんり}]に[立{た}]つ[者{もの}]ではない。[彼{かれ}]のうちには[真理{しんり}]がないからである。[彼{かれ}]が[偽{いつわ}]りを[言{い}]うとき、いつも[自分{じぶん}]の[本音{ほんね}]をはいているのである。[彼{かれ}]は[偽{いつわ}]り[者{もの}]であり、[偽{いつわ}]りの[父{ちち}]であるからだ。", "45": "しかし、わたしが[真理{しんり}]を[語{かた}]っているので、あなたがたはわたしを[信{しん}]じようとしない。", "46": "あなたがたのうち、だれがわたしに[罪{つみ}]があると[責{せ}]めうるのか。わたしは[真理{しんり}]を[語{かた}]っているのに、なぜあなたがたは、わたしを[信{しん}]じないのか。", "47": "[神{かみ}]からきた[者{もの}]は[神{かみ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]うが、あなたがたが[聞{き}]き[従{したが}]わないのは、[神{かみ}]からきた[者{もの}]でないからである」。", "48": "ユダヤ[人{じん}]たちはイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたはサマリヤ[人{びと}]で、[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれていると、わたしたちが[言{い}]うのは、[当然{とうぜん}]ではないか」。", "49": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしは、[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれているのではなくて、わたしの[父{ちち}]を[重{おも}]んじているのだが、あなたがたはわたしを[軽{かろ}]んじている。", "50": "わたしは[自分{じぶん}]の[栄光{えいこう}]を[求{もと}]めてはいない。それを[求{もと}]めるかたが[別{べつ}]にある。そのかたは、またさばくかたである。", "51": "よくよく[言{い}]っておく。もし[人{ひと}]がわたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]るならば、その[人{ひと}]はいつまでも[死{し}]を[見{み}]ることがないであろう」。", "52": "ユダヤ[人{じん}]たちが[言{い}]った、「あなたが[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれていることが、[今{いま}]わかった。アブラハムは[死{し}]に、[預言者{よげんしゃ}]たちも[死{し}]んでいる。それだのに、あなたは、わたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]る[者{もの}]はいつまでも[死{し}]を[味{あじ}]わうことがないであろうと、[言{い}]われる。", "53": "あなたは、わたしたちの[父{ちち}]アブラハムより[偉{えら}]いのだろうか。[彼{かれ}]も[死{し}]に、[預言者{よげんしゃ}]たちも[死{し}]んだではないか。あなたは、いったい、[自分{じぶん}]をだれと[思{おも}]っているのか」。", "54": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしがもし[自分{じぶん}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]するなら、わたしの[栄光{えいこう}]は、むなしいものである。わたしに[栄光{えいこう}]を[与{あた}]えるかたは、わたしの[父{ちち}]であって、あなたがたが[自分{じぶん}]の[神{かみ}]だと[言{い}]っているのは、そのかたのことである。", "55": "あなたがたはその[神{かみ}]を[知{し}]っていないが、わたしは[知{し}]っている。もしわたしが[神{かみ}]を[知{し}]らないと[言{い}]うならば、あなたがたと[同{おな}]じような[偽{いつわ}]り[者{もの}]であろう。しかし、わたしはそのかたを[知{し}]り、その[御言{みことば}]を[守{まも}]っている。", "56": "あなたがたの[父{ちち}]アブラハムは、わたしのこの[日{ひ}]を[見{み}]ようとして[楽{たの}]しんでいた。そしてそれを[見{み}]て[喜{よろこ}]んだ」。", "57": "そこでユダヤ[人{じん}]たちはイエスに[言{い}]った、「あなたはまだ五十にもならないのに、アブラハムを[見{み}]たのか」。", "58": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。アブラハムの[生{うま}]れる[前{まえ}]からわたしは、いるのである」。", "59": "そこで[彼{かれ}]らは[石{いし}]をとって、イエスに[投{な}]げつけようとした。しかし、イエスは[身{み}]を[隠{かく}]して、[宮{みや}]から[出{で}]て[行{い}]かれた。" }, "9": { "1": "イエスが[道{みち}]をとおっておられるとき、[生{うま}]れつきの[盲人{もうじん}]を[見{み}]られた。", "2": "[弟子{でし}]たちはイエスに[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、この[人{ひと}]が[生{うま}]れつき[盲人{もうじん}]なのは、だれが[罪{つみ}]を[犯{おか}]したためですか。[本人{ほんにん}]ですか、それともその[両親{りょうしん}]ですか」。", "3": "イエスは[答{こた}]えられた、「[本人{ほんにん}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]したのでもなく、また、その[両親{りょうしん}]が[犯{おか}]したのでもない。ただ[神{かみ}]のみわざが、[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[現{あらわ}]れるためである。", "4": "わたしたちは、わたしをつかわされたかたのわざを、[昼{ひる}]の[間{あいだ}]にしなければならない。[夜{よる}]が[来{く}]る。すると、だれも[働{はたら}]けなくなる。", "5": "わたしは、この[世{よ}]にいる[間{あいだ}]は、[世{よ}]の[光{ひかり}]である」。", "6": "イエスはそう[言{い}]って、[地{ち}]につばきをし、そのつばきで、どろをつくり、そのどろを[盲人{もうじん}]の[目{め}]に[塗{ぬ}]って[言{い}]われた、", "7": "「シロアム(つかわされた[者{もの}]、の[意{い}])の[池{いけ}]に[行{い}]って[洗{あら}]いなさい」。そこで[彼{かれ}]は[行{い}]って[洗{あら}]った。そして[見{み}]えるようになって、[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "8": "[近所{きんじょ}]の[人々{ひとびと}]や、[彼{かれ}]がもと、こじきであったのを[見知{みし}]っていた[人々{ひとびと}]が[言{い}]った、「この[人{ひと}]は、すわってこじきをしていた[者{もの}]ではないか」。", "9": "ある[人々{ひとびと}]は「その[人{ひと}]だ」と[言{い}]い、[他{た}]の[人々{ひとびと}]は「いや、ただあの[人{ひと}]に[似{に}]ているだけだ」と[言{い}]った。しかし、[本人{ほんにん}]は「わたしがそれだ」と[言{い}]った。", "10": "そこで[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「では、おまえの[目{め}]はどうしてあいたのか」。", "11": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「イエスというかたが、どろをつくって、わたしの[目{め}]に[塗{ぬ}]り、『シロアムに[行{い}]って[洗{あら}]え』と[言{い}]われました。それで、[行{い}]って[洗{あら}]うと、[見{み}]えるようになりました」。", "12": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「その[人{ひと}]はどこにいるのか」。[彼{かれ}]は「[知{し}]りません」と[答{こた}]えた。", "13": "[人々{ひとびと}]は、もと[盲人{もうじん}]であったこの[人{ひと}]を、パリサイ[人{びと}]たちのところにつれて[行{い}]った。", "14": "イエスがどろをつくって[彼{かれ}]の[目{め}]をあけたのは、[安息日{あんそくにち}]であった。", "15": "パリサイ[人{びと}]たちもまた、「どうして[見{み}]えるようになったのか」、と[彼{かれ}]に[尋{たず}]ねた。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「あのかたがわたしの[目{め}]にどろを[塗{ぬ}]り、わたしがそれを[洗{あら}]い、そして[見{み}]えるようになりました」。", "16": "そこで、あるパリサイ[人{びと}]たちが[言{い}]った、「その[人{ひと}]は[神{かみ}]からきた[人{ひと}]ではない。[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]っていないのだから」。しかし、ほかの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「[罪{つみ}]のある[人{ひと}]が、どうしてそのようなしるしを[行{おこな}]うことができようか」。そして[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[分争{ぶんそう}]が[生{しょう}]じた。", "17": "そこで[彼{かれ}]らは、もう一[度{ど}]この[盲人{もうじん}]に[聞{き}]いた、「おまえの[目{め}]をあけてくれたその[人{ひと}]を、どう[思{おも}]うか」。「[預言者{よげんしゃ}]だと[思{おも}]います」と[彼{かれ}]は[言{い}]った。", "18": "ユダヤ[人{じん}]たちは、[彼{かれ}]がもと[盲人{もうじん}]であったが[見{み}]えるようになったことを、まだ[信{しん}]じなかった。ついに[彼{かれ}]らは、[目{め}]が[見{み}]えるようになったこの[人{ひと}]の[両親{りょうしん}]を[呼{よ}]んで、", "19": "[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「これが、[生{うま}]れつき[盲人{もうじん}]であったと、おまえたちの[言{い}]っているむすこか。それではどうして、いま[目{め}]が[見{み}]えるのか」。", "20": "[両親{りょうしん}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「これがわたしどものむすこであること、また[生{うま}]れつき[盲人{もうじん}]であったことは[存{ぞん}]じています。", "21": "しかし、どうしていま[見{み}]えるようになったのか、それは[知{し}]りません。また、だれがその[目{め}]をあけて[下{くだ}]さったのかも[知{し}]りません。あれに[聞{き}]いて[下{くだ}]さい。あれはもうおとなですから、[自分{じぶん}]のことは[自分{じぶん}]で[話{はな}]せるでしょう」。", "22": "[両親{りょうしん}]はユダヤ[人{じん}]たちを[恐{おそ}]れていたので、こう[答{こた}]えたのである。それは、もしイエスをキリストと[告白{こくはく}]する[者{もの}]があれば、[会堂{かいどう}]から[追{お}]い[出{だ}]すことに、ユダヤ[人{じん}]たちが[既{すで}]に[決{き}]めていたからである。", "23": "[彼{かれ}]の[両親{りょうしん}]が「おとなですから、あれに[聞{き}]いて[下{くだ}]さい」と[言{い}]ったのは、そのためであった。", "24": "そこで[彼{かれ}]らは、[盲人{もうじん}]であった[人{ひと}]をもう[一度{いちど}][呼{よ}]んで[言{い}]った、「[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]するがよい。あの[人{ひと}]が[罪人{つみびと}]であることは、わたしたちにはわかっている」。", "25": "すると[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あのかたが[罪人{つみびと}]であるかどうか、わたしは[知{し}]りません。ただ一つのことだけ[知{し}]っています。わたしは[盲{めくら}]であったが、[今{いま}]は[見{み}]えるということです」。", "26": "そこで[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「その[人{ひと}]はおまえに[何{なに}]をしたのか。どんなにしておまえの[目{め}]をあけたのか」。", "27": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「そのことはもう[話{はな}]してあげたのに、[聞{き}]いてくれませんでした。なぜまた[聞{き}]こうとするのですか。あなたがたも、あの[人{ひと}]の[弟子{でし}]になりたいのですか」。", "28": "そこで[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]をののしって[言{い}]った、「おまえはあれの[弟子{でし}]だが、わたしたちはモーセの[弟子{でし}]だ。", "29": "モーセに[神{かみ}]が[語{かた}]られたということは[知{し}]っている。だが、あの[人{ひと}]がどこからきた[者{もの}]か、わたしたちは[知{し}]らぬ」。", "30": "そこで[彼{かれ}]が[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしの[目{め}]をあけて[下{くだ}]さったのに、そのかたがどこからきたか、ご[存{ぞん}]じないとは、[不思議{ふしぎ}][千万{せんばん}]です。", "31": "わたしたちはこのことを[知{し}]っています。[神{かみ}]は[罪人{つみびと}]の[言{い}]うことはお[聞{き}]きいれになりませんが、[神{かみ}]を[敬{うやま}]い、そのみこころを[行{おこな}]う[人{ひと}]の[言{い}]うことは、[聞{き}]きいれて[下{くだ}]さいます。", "32": "[生{うま}]れつき[盲{めくら}]であった[者{もの}]の[目{め}]をあけた[人{ひと}]があるということは、[世界{せかい}]が[始{はじ}]まって[以来{いらい}]、[聞{き}]いたことがありません。", "33": "もしあのかたが[神{かみ}]からきた[人{ひと}]でなかったら、[何一{なにひと}]つできなかったはずです」。", "34": "これを[聞{き}]いて[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「おまえは[全{まった}]く[罪{つみ}]の[中{なか}]に[生{うま}]れていながら、わたしたちを[教{おし}]えようとするのか」。そして[彼{かれ}]を[外{そと}]へ[追{お}]い[出{だ}]した。", "35": "イエスは、その[人{ひと}]が[外{そと}]へ[追{お}]い[出{だ}]されたことを[聞{き}]かれた。そして[彼{かれ}]に[会{あ}]って[言{い}]われた、「あなたは[人{ひと}]の[子{こ}]を[信{しん}]じるか」。", "36": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、それはどなたですか。そのかたを[信{しん}]じたいのですが」。", "37": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたは、もうその[人{ひと}]に[会{あ}]っている。[今{いま}]あなたと[話{はな}]しているのが、その[人{ひと}]である」。", "38": "すると[彼{かれ}]は、「[主{しゅ}]よ、[信{しん}]じます」と[言{い}]って、イエスを[拝{はい}]した。", "39": "そこでイエスは[言{い}]われた、「わたしがこの[世{よ}]にきたのは、さばくためである。すなわち、[見{み}]えない[人{ひと}]たちが[見{み}]えるようになり、[見{み}]える[人{ひと}]たちが[見{み}]えないようになるためである」。", "40": "そこにイエスと[一緒{いっしょ}]にいたあるパリサイ[人{びと}]たちが、それを[聞{き}]いてイエスに[言{い}]った、「それでは、わたしたちも[盲{めくら}]なのでしょうか」。", "41": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「もしあなたがたが[盲人{もうじん}]であったなら、[罪{つみ}]はなかったであろう。しかし、[今{いま}]あなたがたが『[見{み}]える』と[言{い}]い[張{は}]るところに、あなたがたの[罪{つみ}]がある。" }, "10": { "1": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[羊{ひつじ}]の[囲{かこ}]いにはいるのに、[門{もん}]からでなく、ほかの[所{ところ}]からのりこえて[来{く}]る[者{もの}]は、[盗人{ぬすびと}]であり、[強盗{ごうとう}]である。", "2": "[門{もん}]からはいる[者{もの}]は、[羊{ひつじ}]の[羊飼{ひつじかい}]である。", "3": "[門番{もんばん}]は[彼{かれ}]のために[門{もん}]を[開{ひら}]き、[羊{ひつじ}]は[彼{かれ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]く。そして[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[羊{ひつじ}]の[名{な}]をよんで[連{つ}]れ[出{だ}]す。", "4": "[自分{じぶん}]の[羊{ひつじ}]をみな[出{だ}]してしまうと、[彼{かれ}]は[羊{ひつじ}]の[先頭{せんとう}]に[立{た}]って[行{い}]く。[羊{ひつじ}]はその[声{こえ}]を[知{し}]っているので、[彼{かれ}]について[行{い}]くのである。", "5": "ほかの[人{ひと}]には、ついて[行{い}]かないで[逃{に}]げ[去{さ}]る。その[人{ひと}]の[声{こえ}]を[知{し}]らないからである」。", "6": "イエスは[彼{かれ}]らにこの[比喩{ひゆ}]を[話{はな}]されたが、[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]たちにお[話{はな}]しになっているのが[何{なに}]のことだか、わからなかった。", "7": "そこで、イエスはまた[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。わたしは[羊{ひつじ}]の[門{もん}]である。", "8": "わたしよりも[前{まえ}]にきた[人{ひと}]は、みな[盗人{ぬすびと}]であり、[強盗{ごうとう}]である。[羊{ひつじ}]は[彼{かれ}]らに[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "9": "わたしは[門{もん}]である。わたしをとおってはいる[者{もの}]は[救{すく}]われ、また[出入{でい}]りし、[牧草{ぼくそう}]にありつくであろう。", "10": "[盗人{ぬすびと}]が[来{く}]るのは、[盗{ぬす}]んだり、[殺{ころ}]したり、[滅{ほろ}]ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、[羊{ひつじ}]に[命{いのち}]を[得{え}]させ、[豊{ゆた}]かに[得{え}]させるためである。", "11": "わたしはよい[羊飼{ひつじかい}]である。よい[羊飼{ひつじかい}]は、[羊{ひつじ}]のために[命{いのち}]を[捨{す}]てる。", "12": "[羊飼{ひつじかい}]ではなく、[羊{ひつじ}]が[自分{じぶん}]のものでもない[雇人{やといにん}]は、おおかみが[来{く}]るのを[見{み}]ると、[羊{ひつじ}]をすてて[逃{に}]げ[去{さ}]る。そして、おおかみは[羊{ひつじ}]を[奪{うば}]い、また[追{お}]い[散{ち}]らす。", "13": "[彼{かれ}]は[雇人{やといにん}]であって、[羊{ひつじ}]のことを[心{こころ}]にかけていないからである。", "14": "わたしはよい[羊飼{ひつじかい}]であって、わたしの[羊{ひつじ}]を[知{し}]り、わたしの[羊{ひつじ}]はまた、わたしを[知{し}]っている。", "15": "それはちょうど、[父{ちち}]がわたしを[知{し}]っておられ、わたしが[父{ちち}]を[知{し}]っているのと[同{おな}]じである。そして、わたしは[羊{ひつじ}]のために[命{いのち}]を[捨{す}]てるのである。", "16": "わたしにはまた、この[囲{かこ}]いにいない[他{た}]の[羊{ひつじ}]がある。わたしは[彼{かれ}]らをも[導{みちび}]かねばならない。[彼{かれ}]らも、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うであろう。そして、ついに一つの[群{む}]れ、ひとりの[羊飼{ひつじかい}]となるであろう。", "17": "[父{ちち}]は、わたしが[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[捨{す}]てるから、わたしを[愛{あい}]して[下{くだ}]さるのである。[命{いのち}]を[捨{す}]てるのは、それを[再{ふたた}]び[得{え}]るためである。", "18": "だれかが、わたしからそれを[取{と}]り[去{さ}]るのではない。わたしが、[自分{じぶん}]からそれを[捨{す}]てるのである。わたしには、それを[捨{す}]てる[力{ちから}]があり、またそれを[受{う}]ける[力{ちから}]もある。これはわたしの[父{ちち}]から[授{さず}]かった[定{さだ}]めである」。", "19": "これらの[言葉{ことば}]を[語{かた}]られたため、ユダヤ[人{じん}]の[間{あいだ}]にまたも[分争{ぶんそう}]が[生{しょう}]じた。", "20": "そのうちの[多{おお}]くの[者{もの}]が[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれて、[気{き}]が[狂{くる}]っている。どうして、あなたがたはその[言{い}]うことを[聞{き}]くのか」。", "21": "[他{た}]の[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「それは[悪霊{あくれい}]に[取{と}]りつかれた[者{もの}]の[言葉{ことば}]ではない。[悪霊{あくれい}]は[盲人{もうじん}]の[目{め}]をあけることができようか」。", "22": "そのころ、エルサレムで[宮{みや}]きよめの[祭{まつり}]が[行{おこな}]われた。[時{とき}]は[冬{ふゆ}]であった。", "23": "イエスは、[宮{みや}]の[中{なか}]にあるソロモンの[廊{ろう}]を[歩{ある}]いておられた。", "24": "するとユダヤ[人{じん}]たちが、イエスを[取{と}]り[囲{かこ}]んで[言{い}]った、「いつまでわたしたちを[不安{ふあん}]のままにしておくのか。あなたがキリストであるなら、そうとはっきり[言{い}]っていただきたい」。", "25": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「わたしは[話{はな}]したのだが、あなたがたは[信{しん}]じようとしない。わたしの[父{ちち}]の[名{な}]によってしているすべてのわざが、わたしのことをあかししている。", "26": "あなたがたが[信{しん}]じないのは、わたしの[羊{ひつじ}]でないからである。", "27": "わたしの[羊{ひつじ}]はわたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]う。わたしは[彼{かれ}]らを[知{し}]っており、[彼{かれ}]らはわたしについて[来{く}]る。", "28": "わたしは、[彼{かれ}]らに[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[与{あた}]える。だから、[彼{かれ}]らはいつまでも[滅{ほろ}]びることがなく、また、[彼{かれ}]らをわたしの[手{て}]から[奪{うば}]い[去{さ}]る[者{もの}]はない。", "29": "わたしの[父{ちち}]がわたしに[下{くだ}]さったものは、すべてにまさるものである。そしてだれも[父{ちち}]のみ[手{て}]から、それを[奪{うば}]い[取{と}]ることはできない。", "30": "わたしと[父{ちち}]とは一つである」。", "31": "そこでユダヤ[人{じん}]たちは、イエスを[打{う}]ち[殺{ころ}]そうとして、また[石{いし}]を[取{と}]りあげた。", "32": "するとイエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「わたしは、[父{ちち}]による[多{おお}]くのよいわざを、あなたがたに[示{しめ}]した。その[中{なか}]のどのわざのために、わたしを[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]そうとするのか」。", "33": "ユダヤ[人{じん}]たちは[答{こた}]えた、「あなたを[石{いし}]で[殺{ころ}]そうとするのは、よいわざをしたからではなく、[神{かみ}]を[汚{けが}]したからである。また、あなたは[人間{にんげん}]であるのに、[自分{じぶん}]を[神{かみ}]としているからである」。", "34": "イエスは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた、「あなたがたの[律法{りっぽう}]に、『わたしは[言{い}]う、あなたがたは[神々{かみがみ}]である』と[書{か}]いてあるではないか。", "35": "[神{かみ}]の[言{ことば}]を[託{たく}]された[人々{ひとびと}]が、[神々{かみがみ}]といわれておるとすれば、(そして[聖書{せいしょ}]の[言{ことば}]は、すたることがあり[得{え}]ない)", "36": "[父{ちち}]が[聖{せい}][別{べつ}]して、[世{よ}]につかわされた[者{もの}]が、『わたしは[神{かみ}]の[子{こ}]である』と[言{い}]ったからとて、どうして『あなたは[神{かみ}]を[汚{けが}]す[者{もの}]だ』と[言{い}]うのか。", "37": "もしわたしが[父{ちち}]のわざを[行{おこな}]わないとすれば、わたしを[信{しん}]じなくてもよい。", "38": "しかし、もし[行{おこな}]っているなら、たといわたしを[信{しん}]じなくても、わたしのわざを[信{しん}]じるがよい。そうすれば、[父{ちち}]がわたしにおり、また、わたしが[父{ちち}]におることを[知{し}]って[悟{さと}]るであろう」。", "39": "そこで、[彼{かれ}]らはまたイエスを[捕{とら}]えようとしたが、イエスは[彼{かれ}]らの[手{て}]をのがれて、[去{さ}]って[行{い}]かれた。", "40": "さて、イエスはまたヨルダンの[向{む}]こう[岸{ぎし}]、すなわち、ヨハネが[初{はじ}]めにバプテスマを[授{さづ}]けていた[所{ところ}]に[行{い}]き、そこに[滞在{たいざい}]しておられた。", "41": "[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]がイエスのところにきて、[互{たがい}]に[言{い}]った、「ヨハネはなんのしるしも[行{おこな}]わなかったが、ヨハネがこのかたについて[言{い}]ったことは、[皆{みな}]ほんとうであった」。", "42": "そして、そこで[多{おお}]くの[者{もの}]がイエスを[信{しん}]じた。" }, "11": { "1": "さて、ひとりの[病人{びょうにん}]がいた。ラザロといい、マリヤとその[姉妹{しまい}]マルタの[村{むら}]ベタニヤの[人{ひと}]であった。", "2": "このマリヤは[主{しゅ}]に[香油{こうゆ}]をぬり、[自分{じぶん}]の[髪{かみ}]の[毛{け}]で、[主{しゅ}]の[足{あし}]をふいた[女{おんな}]であって、[病気{びょうき}]であったのは、[彼女{かのじょ}]の[兄弟{きょうだい}]ラザロであった。", "3": "[姉妹{しまい}]たちは[人{ひと}]をイエスのもとにつかわして、「[主{しゅ}]よ、ただ[今{いま}]、あなたが[愛{あい}]しておられる[者{もの}]が[病気{びょうき}]をしています」と[言{い}]わせた。", "4": "イエスはそれを[聞{き}]いて[言{い}]われた、「この[病気{びょうき}]は[死{し}]ぬほどのものではない。それは[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]のため、また、[神{かみ}]の[子{こ}]がそれによって[栄光{えいこう}]を[受{う}]けるためのものである」。", "5": "イエスは、マルタとその[姉妹{しまい}]とラザロとを[愛{あい}]しておられた。", "6": "ラザロが[病気{びょうき}]であることを[聞{き}]いてから、なおふつか、そのおられた[所{ところ}]に[滞在{たいざい}]された。", "7": "それから[弟子{でし}]たちに、「もう一[度{ど}]ユダヤに[行{い}]こう」と[言{い}]われた。", "8": "[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「[先生{せんせい}]、ユダヤ[人{じん}]らが、さきほどもあなたを[石{いし}]で[殺{ころ}]そうとしていましたのに、またそこに[行{い}]かれるのですか」。", "9": "イエスは[答{こた}]えられた、「一[日{にち}]には十二[時間{じかん}]あるではないか。[昼間{ひるま}]あるけば、[人{ひと}]はつまずくことはない。この[世{よ}]の[光{ひかり}]を[見{み}]ているからである。", "10": "しかし、[夜{よる}]あるけば、つまずく。その[人{ひと}]のうちに、[光{ひかり}]がないからである」。", "11": "そう[言{い}]われたが、それからまた、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしたちの[友{とも}]ラザロが[眠{ねむ}]っている。わたしは[彼{かれ}]を[起{おこ}]しに[行{い}]く」。", "12": "すると[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[眠{ねむ}]っているのでしたら、[助{たす}]かるでしょう」。", "13": "イエスはラザロが[死{し}]んだことを[言{い}]われたのであるが、[弟子{でし}]たちは、[眠{ねむ}]って[休{やす}]んでいることをさして[言{い}]われたのだと[思{おも}]った。", "14": "するとイエスは、あからさまに[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「ラザロは[死{し}]んだのだ。", "15": "そして、わたしがそこにいあわせなかったことを、あなたがたのために[喜{よろこ}]ぶ。それは、あなたがたが[信{しん}]じるようになるためである。では、[彼{かれ}]のところに[行{い}]こう」。", "16": "するとデドモと[呼{よ}]ばれているトマスが、[仲間{なかま}]の[弟子{でし}]たちに[言{い}]った、「わたしたちも[行{い}]って、[先生{せんせい}]と[一緒{いっしょ}]に[死{し}]のうではないか」。", "17": "さて、イエスが[行{い}]ってごらんになると、ラザロはすでに四[日間{かかん}]も[墓{はか}]の[中{なか}]に[置{お}]かれていた。", "18": "ベタニヤはエルサレムに[近{ちか}]く、二十五[丁{ちょう}]ばかり[離{はな}]れたところにあった。", "19": "[大{おお}]ぜいのユダヤ[人{じん}]が、その[兄弟{きょうだい}]のことで、マルタとマリヤとを[慰{なぐさ}]めようとしてきていた。", "20": "マルタはイエスがこられたと[聞{き}]いて、[出迎{でむか}]えに[行{い}]ったが、マリヤは[家{いえ}]ですわっていた。", "21": "マルタはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、もしあなたがここにいて[下{くだ}]さったなら、わたしの[兄弟{きょうだい}]は[死{し}]ななかったでしょう。", "22": "しかし、あなたがどんなことをお[願{ねが}]いになっても、[神{かみ}]はかなえて[下{くだ}]さることを、わたしは[今{いま}]でも[存{ぞん}]じています」。", "23": "イエスはマルタに[言{い}]われた、「あなたの[兄弟{きょうだい}]はよみがえるであろう」。", "24": "マルタは[言{い}]った、「[終{おわ}]りの[日{ひ}]のよみがえりの[時{とき}]よみがえることは、[存{ぞん}]じています」。", "25": "イエスは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]われた、「わたしはよみがえりであり、[命{いのち}]である。わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は、たとい[死{し}]んでも[生{い}]きる。", "26": "また、[生{い}]きていて、わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は、いつまでも[死{し}]なない。あなたはこれを[信{しん}]じるか」。", "27": "マルタはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[信{しん}]じます。あなたがこの[世{よ}]にきたるべきキリスト、[神{かみ}]の[御子{みこ}]であると[信{しん}]じております」。", "28": "マルタはこう[言{い}]ってから、[帰{かえ}]って[姉妹{しまい}]のマリヤを[呼{よ}]び、「[先生{せんせい}]がおいでになって、あなたを[呼{よ}]んでおられます」と[小声{こごえ}]で[言{い}]った。", "29": "これを[聞{き}]いたマリヤはすぐ[立{た}]ち[上{あ}]がって、イエスのもとに[行{い}]った。", "30": "イエスはまだ[村{むら}]に、はいってこられず、マルタがお[迎{むか}]えしたその[場所{ばしょ}]におられた。", "31": "マリヤと[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]にいて[彼女{かのじょ}]を[慰{なぐさ}]めていたユダヤ[人{じん}]たちは、マリヤが[急{いそ}]いで[立{た}]ち[上{あ}]がって[出{で}]て[行{い}]くのを[見{み}]て、[彼女{かのじょ}]は[墓{はか}]に[泣{な}]きに[行{い}]くのであろうと[思{おも}]い、そのあとからついて[行{い}]った。", "32": "マリヤは、イエスのおられる[所{ところ}]に[行{い}]ってお[目{め}]にかかり、その[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、もしあなたがここにいて[下{くだ}]さったなら、わたしの[兄弟{きょうだい}]は[死{し}]ななかったでしょう」。", "33": "イエスは、[彼女{かのじょ}]が[泣{な}]き、また、[彼女{かのじょ}]と[一緒{いっしょ}]にきたユダヤ[人{じん}]たちも[泣{な}]いているのをごらんになり、[激{はげ}]しく[感動{かんどう}]し、また[心{こころ}]を[騒{さわ}]がせ、そして[言{い}]われた、", "34": "「[彼{かれ}]をどこに[置{お}]いたのか」。[彼{かれ}]らはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、きて、ごらん[下{くだ}]さい」。", "35": "イエスは[涙{なみだ}]を[流{なが}]された。", "36": "するとユダヤ[人{じん}]たちは[言{い}]った、「ああ、なんと[彼{かれ}]を[愛{あい}]しておられたことか」。", "37": "しかし、[彼{かれ}]らのある[人{ひと}]たちは[言{い}]った、「あの[盲人{もうじん}]の[目{め}]をあけたこの[人{ひと}]でも、ラザロを[死{し}]なせないようには、できなかったのか」。", "38": "イエスはまた[激{はげ}]しく[感動{かんどう}]して、[墓{はか}]にはいられた。それは[洞穴{ほらあな}]であって、そこに[石{いし}]がはめてあった。", "39": "イエスは[言{い}]われた、「[石{いし}]を[取{と}]りのけなさい」。[死{し}]んだラザロの[姉妹{しまい}]マルタが[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、もう[臭{くさ}]くなっております。四[日{か}]もたっていますから」。", "40": "イエスは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]われた、「もし[信{しん}]じるなら[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]を[見{み}]るであろうと、あなたに[言{い}]ったではないか」。", "41": "[人々{ひとびと}]は[石{いし}]を[取{と}]りのけた。すると、イエスは[目{め}]を[天{てん}]にむけて[言{い}]われた、「[父{ちち}]よ、わたしの[願{ねが}]いをお[聞{き}]き[下{くだ}]さったことを[感謝{かんしゃ}]します。", "42": "あなたがいつでもわたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]きいれて[下{くだ}]さることを、よく[知{し}]っています。しかし、こう[申{もう}]しますのは、そばに[立{た}]っている[人々{ひとびと}]に、あなたがわたしをつかわされたことを、[信{しん}]じさせるためであります」。", "43": "こう[言{い}]いながら、[大声{おおごえ}]で「ラザロよ、[出{で}]てきなさい」と[呼{よ}]ばわれた。", "44": "すると、[死人{しにん}]は[手足{てあし}]を[布{ぬの}]でまかれ、[顔{かお}]も[顔{かお}]おおいで[包{つつ}]まれたまま、[出{で}]てきた。イエスは[人々{ひとびと}]に[言{い}]われた、「[彼{かれ}]をほどいてやって、[帰{かえ}]らせなさい」。", "45": "マリヤのところにきて、イエスのなさったことを[見{み}]た[多{おお}]くのユダヤ[人{じん}]たちは、イエスを[信{しん}]じた。", "46": "しかし、そのうちの[数人{すうにん}]がパリサイ[人{びと}]たちのところに[行{い}]って、イエスのされたことを[告{つ}]げた。", "47": "そこで、[祭司長{さいしちょう}]たちとパリサイ[人{びと}]たちとは、[議会{ぎかい}]を[召集{しょうしゅう}]して[言{い}]った、「この[人{ひと}]が[多{おお}]くのしるしを[行{おこな}]っているのに、お[互{たがい}]は[何{なに}]をしているのだ。", "48": "もしこのままにしておけば、みんなが[彼{かれ}]を[信{しん}]じるようになるだろう。そのうえ、ローマ[人{じん}]がやってきて、わたしたちの[土地{とち}]も[人民{じんみん}]も[奪{うば}]ってしまうであろう」。", "49": "[彼{かれ}]らのうちのひとりで、その[年{とし}]の[大祭司{だいさいし}]であったカヤパが、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは、[何{なに}]もわかっていないし、", "50": "ひとりの[人{ひと}]が[人民{じんみん}]に[代{かわ}]って[死{し}]んで、[全国民{ぜんこくみん}]が[滅{ほろ}]びないようになるのがわたしたちにとって[得{え}]だということを、[考{かんが}]えてもいない」。", "51": "このことは[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]から[言{い}]ったのではない。[彼{かれ}]はこの[年{とし}]の[大祭司{だいさいし}]であったので、[預言{よげん}]をして、イエスが[国民{こくみん}]のために、", "52": "ただ[国民{こくみん}]のためだけではなく、また[散在{さんざい}]している[神{かみ}]の[子{こ}]らを一つに[集{あつ}]めるために、[死{し}]ぬことになっていると、[言{い}]ったのである。", "53": "[彼{かれ}]らはこの[日{ひ}]からイエスを[殺{ころ}]そうと[相談{そうだん}]した。", "54": "そのためイエスは、もはや[公然{こうぜん}]とユダヤ[人{じん}]の[間{あいだ}]を[歩{ある}]かないで、そこを[出{で}]て、[荒野{あらの}]に[近{ちか}]い[地方{ちほう}]のエフライムという[町{まち}]に[行{い}]かれ、そこに[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[滞在{たいざい}]しておられた。", "55": "さて、ユダヤ[人{じん}]の[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]が[近{ちか}]づいたので、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]は[身{み}]をきよめるために、[祭{まつり}]の[前{まえ}]に、[地方{ちほう}]からエルサレムへ[上{のぼ}]った。", "56": "[人々{ひとびと}]はイエスを[捜{さが}]し[求{もと}]め、[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[立{た}]って[互{たがい}]に[言{い}]った、「あなたがたはどう[思{おも}]うか。イエスはこの[祭{まつり}]にこないのだろうか」。", "57": "[祭司長{さいしちょう}]たちとパリサイ[人{びと}]たちとは、イエスを[捕{とら}]えようとして、そのいどころを[知{し}]っている[者{もの}]があれば[申{もう}]し[出{で}]よ、という[指令{しれい}]を[出{だ}]していた。" }, "12": { "1": "[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の六[日{か}]まえに、イエスはベタニヤに[行{い}]かれた。そこは、イエスが[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたラザロのいた[所{ところ}]である。", "2": "イエスのためにそこで[夕食{ゆうしょく}]の[用意{ようい}]がされ、マルタは[給仕{きゅうじ}]をしていた。イエスと[一緒{いっしょ}]に[食卓{しょくたく}]についていた[者{もの}]のうちに、ラザロも[加{くわ}]わっていた。", "3": "その[時{とき}]、マリヤは[高価{こうか}]で[純粋{じゅんすい}]なナルドの[香油{こうゆ}]一[斤{きん}]を[持{も}]ってきて、イエスの[足{あし}]にぬり、[自分{じぶん}]の[髪{かみ}]の[毛{け}]でそれをふいた。すると、[香油{こうゆ}]のかおりが[家{いえ}]にいっぱいになった。", "4": "[弟子{でし}]のひとりで、イエスを[裏切{うらぎ}]ろうとしていたイスカリオテのユダが[言{い}]った、", "5": "「なぜこの[香油{こうゆ}]を三百デナリに[売{う}]って、[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちに、[施{ほどこ}]さなかったのか」。", "6": "[彼{かれ}]がこう[言{い}]ったのは、[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちに[対{たい}]する[思{おも}]いやりがあったからではなく、[自分{じぶん}]が[盗人{ぬすびと}]であり、[財布{さいふ}]を[預{あず}]かっていて、その[中身{なかみ}]をごまかしていたからであった。", "7": "イエスは[言{い}]われた、「この[女{おんな}]のするままにさせておきなさい。わたしの[葬{ほうむ}]りの[日{ひ}]のために、それをとっておいたのだから。", "8": "[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちはいつもあなたがたと[共{とも}]にいるが、わたしはいつも[共{とも}]にいるわけではない」。", "9": "[大{おお}]ぜいのユダヤ[人{じん}]たちが、そこにイエスのおられるのを[知{し}]って、[押{お}]しよせてきた。それはイエスに[会{あ}]うためだけではなく、イエスが[死人{しにん}]のなかから、よみがえらせたラザロを[見{み}]るためでもあった。", "10": "そこで[祭司長{さいしちょう}]たちは、ラザロも[殺{ころ}]そうと[相談{そうだん}]した。", "11": "それは、ラザロのことで、[多{おお}]くのユダヤ[人{じん}]が[彼{かれ}]らを[離{はな}]れ[去{さ}]って、イエスを[信{しん}]じるに[至{いた}]ったからである。", "12": "その[翌日{よくじつ}]、[祭{まつり}]にきていた[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]は、イエスがエルサレムにこられると[聞{き}]いて、", "13": "しゅろの[枝{えだ}]を[手{て}]にとり、[迎{むか}]えに[出{で}]て[行{い}]った。そして[叫{さけ}]んだ、「ホサナ、[主{しゅ}]の[御名{みな}]によってきたる[者{もの}]に[祝福{しゅくふく}]あれ、イスラエルの[王{おう}]に」。", "14": "イエスは、ろばの[子{こ}]を[見{み}]つけて、その[上{うえ}]に[乗{の}]られた。それは", "15": "「シオンの[娘{むすめ}]よ、[恐{おそ}]れるな。[見{み}]よ、あなたの[王{おう}]がろばの[子{こ}]に[乗{の}]っておいでになる」と[書{か}]いてあるとおりであった。", "16": "[弟子{でし}]たちは[初{はじ}]めにはこのことを[悟{さと}]らなかったが、イエスが[栄光{えいこう}]を[受{う}]けられた[時{とき}]に、このことがイエスについて[書{か}]かれてあり、またそのとおりに、[人々{ひとびと}]がイエスに[対{たい}]してしたのだということを、[思{おも}]い[起{おこ}]した。", "17": "また、イエスがラザロを[墓{はか}]から[呼{よ}]び[出{だ}]して、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたとき、イエスと[一緒{いっしょ}]にいた[群衆{ぐんしゅう}]が、そのあかしをした。", "18": "[群衆{ぐんしゅう}]がイエスを[迎{むか}]えに[出{で}]たのは、イエスがこのようなしるしを[行{おこな}]われたことを、[聞{き}]いていたからである。", "19": "そこで、パリサイ[人{びと}]たちは[互{たがい}]に[言{い}]った、「[何{なに}]をしてもむだだった。[世{よ}]をあげて[彼{かれ}]のあとを[追{お}]って[行{い}]ったではないか」。", "20": "[祭{まつり}]で[礼拝{れいはい}]するために[上{のぼ}]ってきた[人々{ひとびと}]のうちに、[数人{すうにん}]のギリシヤ[人{じん}]がいた。", "21": "[彼{かれ}]らはガリラヤのベツサイダ[出{で}]であるピリポのところにきて、「[君{きみ}]よ、イエスにお[目{め}]にかかりたいのですが」と[言{い}]って[頼{たの}]んだ。", "22": "ピリポはアンデレのところに[行{い}]ってそのことを[話{はな}]し、アンデレとピリポは、イエスのもとに[行{い}]って[伝{つた}]えた。", "23": "すると、イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]が[栄光{えいこう}]を[受{う}]ける[時{とき}]がきた。", "24": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。一[粒{つぶ}]の[麦{むぎ}]が[地{ち}]に[落{お}]ちて[死{し}]ななければ、それはただ一[粒{つぶ}]のままである。しかし、もし[死{し}]んだなら、[豊{ゆた}]かに[実{み}]を[結{むす}]ぶようになる。", "25": "[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[愛{あい}]する[者{もの}]はそれを[失{うしな}]い、この[世{よ}]で[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は、それを[保{たも}]って[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]に[至{いた}]るであろう。", "26": "もしわたしに[仕{つか}]えようとする[人{ひと}]があれば、その[人{ひと}]はわたしに[従{したが}]って[来{く}]るがよい。そうすれば、わたしのおる[所{ところ}]に、わたしに[仕{つか}]える[者{もの}]もまた、おるであろう。もしわたしに[仕{つか}]えようとする[人{ひと}]があれば、その[人{ひと}]を[父{ちち}]は[重{おも}]んじて[下{くだ}]さるであろう。", "27": "[今{いま}]わたしは[心{こころ}]が[騒{さわ}]いでいる。わたしはなんと[言{い}]おうか。[父{ちち}]よ、この[時{とき}]からわたしをお[救{すく}]い[下{くだ}]さい。しかし、わたしはこのために、この[時{とき}]に[至{いた}]ったのです。", "28": "[父{ちち}]よ、み[名{な}]があがめられますように」。すると[天{てん}]から[声{こえ}]があった、「わたしはすでに[栄光{えいこう}]をあらわした。そして、[更{さら}]にそれをあらわすであろう」。", "29": "すると、そこに[立{た}]っていた[群衆{ぐんしゅう}]がこれを[聞{き}]いて、「[雷{かみなり}]がなったのだ」と[言{い}]い、ほかの[人{ひと}]たちは、「[御使{みつかい}]が[彼{かれ}]に[話{はな}]しかけたのだ」と[言{い}]った。", "30": "イエスは[答{こた}]えて[言{い}]われた、「この[声{こえ}]があったのは、わたしのためではなく、あなたがたのためである。", "31": "[今{いま}]はこの[世{よ}]がさばかれる[時{とき}]である。[今{いま}]こそこの[世{よ}]の[君{きみ}]は[追{お}]い[出{だ}]されるであろう。", "32": "そして、わたしがこの[地{ち}]から[上{あ}]げられる[時{とき}]には、すべての[人{ひと}]をわたしのところに[引{ひ}]きよせるであろう」。", "33": "イエスはこう[言{い}]って、[自分{じぶん}]がどんな[死{し}]に[方{ほう}]で[死{し}]のうとしていたかを、お[示{しめ}]しになったのである。", "34": "すると[群衆{ぐんしゅう}]はイエスにむかって[言{い}]った、「わたしたちは[律法{りっぽう}]によって、キリストはいつまでも[生{い}]きておいでになるのだ、と[聞{き}]いていました。それだのに、どうして[人{ひと}]の[子{こ}]は[上{あ}]げられねばならないと、[言{い}]われるのですか。その[人{ひと}]の[子{こ}]とは、だれのことですか」。", "35": "そこでイエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「もうしばらくの[間{あいだ}]、[光{ひかり}]はあなたがたと[一緒{いっしょ}]にここにある。[光{ひかり}]がある[間{あいだ}]に[歩{ある}]いて、やみに[追{お}]いつかれないようにしなさい。やみの[中{なか}]を[歩{ある}]く[者{もの}]は、[自分{じぶん}]がどこへ[行{い}]くのかわかっていない。", "36": "[光{ひかり}]のある[間{あいだ}]に、[光{ひかり}]の[子{こ}]となるために、[光{ひかり}]を[信{しん}]じなさい」。イエスはこれらのことを[話{はな}]してから、そこを[立{た}]ち[去{さ}]って、[彼{かれ}]らから[身{み}]をお[隠{かく}]しになった。", "37": "このように[多{おお}]くのしるしを[彼{かれ}]らの[前{まえ}]でなさったが、[彼{かれ}]らはイエスを[信{しん}]じなかった。", "38": "それは、[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[次{つぎ}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]するためである、「[主{しゅ}]よ、わたしたちの[説{と}]くところを、だれが[信{しん}]じたでしょうか。また、[主{しゅ}]のみ[腕{うで}]はだれに[示{しめ}]されたでしょうか」。", "39": "こういうわけで、[彼{かれ}]らは[信{しん}]じることができなかった。イザヤはまた、こうも[言{い}]った、", "40": "「[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[目{め}]をくらまし、[心{こころ}]をかたくなになさった。それは、[彼{かれ}]らが[目{め}]で[見{み}]ず、[心{こころ}]で[悟{さと}]らず、[悔{く}]い[改{あらた}]めていやされることがないためである」。", "41": "イザヤがこう[言{い}]ったのは、イエスの[栄光{えいこう}]を[見{み}]たからであって、イエスのことを[語{かた}]ったのである。", "42": "しかし、[役人{やくにん}]たちの[中{なか}]にも、イエスを[信{しん}]じた[者{もの}]が[多{おお}]かったが、パリサイ[人{びと}]をはばかって、[告白{こくはく}]はしなかった。[会堂{かいどう}]から[追{お}]い[出{だ}]されるのを[恐{おそ}]れていたのである。", "43": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]のほまれよりも、[人{ひと}]のほまれを[好{この}]んだからである。", "44": "イエスは[大声{おおごえ}]で[言{い}]われた、「わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は、わたしを[信{しん}]じるのではなく、わたしをつかわされたかたを[信{しん}]じるのであり、", "45": "また、わたしを[見{み}]る[者{もの}]は、わたしをつかわされたかたを[見{み}]るのである。", "46": "わたしは[光{ひかり}]としてこの[世{よ}]にきた。それは、わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]が、やみのうちにとどまらないようになるためである。", "47": "たとい、わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]いてそれを[守{まも}]らない[人{ひと}]があっても、わたしはその[人{ひと}]をさばかない。わたしがきたのは、この[世{よ}]をさばくためではなく、この[世{よ}]を[救{すく}]うためである。", "48": "わたしを[捨{す}]てて、わたしの[言葉{ことば}]を[受{う}]けいれない[人{ひと}]には、その[人{ひと}]をさばくものがある。わたしの[語{かた}]ったその[言葉{ことば}]が、[終{おわ}]りの[日{ひ}]にその[人{ひと}]をさばくであろう。", "49": "わたしは[自分{じぶん}]から[語{かた}]ったのではなく、わたしをつかわされた[父{ちち}]ご[自身{じしん}]が、わたしの[言{い}]うべきこと、[語{かた}]るべきことをお[命{めい}]じになったのである。", "50": "わたしは、この[命令{めいれい}]が[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]であることを[知{し}]っている。それゆえに、わたしが[語{かた}]っていることは、わたしの[父{ちち}]がわたしに[仰{おお}]せになったことを、そのまま[語{かた}]っているのである」。" }, "13": { "1": "[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[前{まえ}]に、イエスは、この[世{よ}]を[去{さ}]って[父{ちち}]のみもとに[行{い}]くべき[自分{じぶん}]の[時{とき}]がきたことを[知{し}]り、[世{よ}]にいる[自分{じぶん}]の[者{もの}]たちを[愛{あい}]して、[彼{かれ}]らを[最後{さいご}]まで[愛{あい}]し[通{とお}]された。", "2": "[夕食{ゆうしょく}]のとき、[悪魔{あくま}]はすでにシモンの[子{こ}]イスカリオテのユダの[心{こころ}]に、イエスを[裏切{うらぎ}]ろうとする[思{おも}]いを[入{い}]れていたが、", "3": "イエスは、[父{ちち}]がすべてのものを[自分{じぶん}]の[手{て}]にお[与{あた}]えになったこと、また、[自分{じぶん}]は[神{かみ}]から[出{で}]てきて、[神{かみ}]にかえろうとしていることを[思{おも}]い、", "4": "[夕食{ゆうしょく}]の[席{せき}]から[立{た}]ち[上{あ}]がって、[上着{うわぎ}]を[脱{ぬ}]ぎ、[手{て}]ぬぐいをとって[腰{こし}]に[巻{ま}]き、", "5": "それから[水{みず}]をたらいに[入{い}]れて、[弟子{でし}]たちの[足{あし}]を[洗{あら}]い、[腰{こし}]に[巻{ま}]いた[手{て}]ぬぐいでふき[始{はじ}]められた。", "6": "こうして、シモン・ペテロの[番{ばん}]になった。すると[彼{かれ}]はイエスに、「[主{しゅ}]よ、あなたがわたしの[足{あし}]をお[洗{あら}]いになるのですか」と[言{い}]った。", "7": "イエスは[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「わたしのしていることは[今{いま}]あなたにはわからないが、あとでわかるようになるだろう」。", "8": "ペテロはイエスに[言{い}]った、「わたしの[足{あし}]を[決{けっ}]して[洗{あら}]わないで[下{くだ}]さい」。イエスは[彼{かれ}]に[答{こた}]えられた、「もしわたしがあなたの[足{あし}]を[洗{あら}]わないなら、あなたはわたしとなんの[係{かか}]わりもなくなる」。", "9": "シモン・ペテロはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、では、[足{あし}]だけではなく、どうぞ、[手{て}]も[頭{あたま}]も」。", "10": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「すでにからだを[洗{あら}]った[者{もの}]は、[足{あし}]のほかは[洗{あら}]う[必要{ひつよう}]がない。[全身{ぜんしん}]がきれいなのだから。あなたがたはきれいなのだ。しかし、みんながそうなのではない」。", "11": "イエスは[自分{じぶん}]を[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]を[知{し}]っておられた。それで、「みんながきれいなのではない」と[言{い}]われたのである。", "12": "こうして[彼{かれ}]らの[足{あし}]を[洗{あら}]ってから、[上着{うわぎ}]をつけ、ふたたび[席{せき}]にもどって、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしがあなたがたにしたことがわかるか。", "13": "あなたがたはわたしを[教師{きょうし}]、また[主{しゅ}]と[呼{よ}]んでいる。そう[言{い}]うのは[正{ただ}]しい。わたしはそのとおりである。", "14": "しかし、[主{しゅ}]であり、また[教師{きょうし}]であるわたしが、あなたがたの[足{あし}]を[洗{あら}]ったからには、あなたがたもまた、[互{たがい}]に[足{あし}]を[洗{あら}]い[合{あ}]うべきである。", "15": "わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしは[手本{てほん}]を[示{しめ}]したのだ。", "16": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。[僕{しもべ}]はその[主人{しゅじん}]にまさるものではなく、つかわされた[者{もの}]はつかわした[者{もの}]にまさるものではない。", "17": "もしこれらのことがわかっていて、それを[行{おこな}]うなら、あなたがたはさいわいである。", "18": "あなたがた[全部{ぜんぶ}]の[者{もの}]について、こう[言{い}]っているのではない。わたしは[自分{じぶん}]が[選{えら}]んだ[人{ひと}]たちを[知{し}]っている。しかし、『わたしのパンを[食{た}]べている[者{もの}]が、わたしにむかってそのかかとをあげた』とある[聖書{せいしょ}]は[成就{じょうじゅ}]されなければならない。", "19": "そのことがまだ[起{おこ}]らない[今{いま}]のうちに、あなたがたに[言{い}]っておく。いよいよ[事{こと}]が[起{おこ}]ったとき、わたしがそれであることを、あなたがたが[信{しん}]じるためである。", "20": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。わたしがつかわす[者{もの}]を[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしを[受{う}]けいれるのである。わたしを[受{う}]けいれる[者{もの}]は、わたしをつかわされたかたを、[受{う}]けいれるのである」。", "21": "イエスがこれらのことを[言{い}]われた[後{のち}]、その[心{こころ}]が[騒{さわ}]ぎ、おごそかに[言{い}]われた、「よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。あなたがたのうちのひとりが、わたしを[裏切{うらぎ}]ろうとしている」。", "22": "[弟子{でし}]たちはだれのことを[言{い}]われたのか[察{さっ}]しかねて、[互{たがい}]に[顔{かお}]を[見合{みあ}]わせた。", "23": "[弟子{でし}]たちのひとりで、イエスの[愛{あい}]しておられた[者{もの}]が、み[胸{むね}]に[近{ちか}]く[席{せき}]についていた。", "24": "そこで、シモン・ペテロは[彼{かれ}]に[合図{あいず}]をして[言{い}]った、「だれのことをおっしゃったのか、[知{し}]らせてくれ」。", "25": "その[弟子{でし}]はそのままイエスの[胸{むね}]によりかかって、「[主{しゅ}]よ、だれのことですか」と[尋{たず}]ねると、", "26": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしが一きれの[食物{しょくもつ}]をひたして[与{あた}]える[者{もの}]が、それである」。そして、一きれの[食物{しょくもつ}]をひたしてとり[上{あ}]げ、シモンの[子{こ}]イスカリオテのユダにお[与{あた}]えになった。", "27": "この一きれの[食物{しょくもつ}]を[受{う}]けるやいなや、サタンがユダにはいった。そこでイエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「しようとしていることを、[今{いま}]すぐするがよい」。", "28": "[席{せき}]を[共{とも}]にしていた[者{もの}]のうち、なぜユダにこう[言{い}]われたのか、わかっていた[者{もの}]はひとりもなかった。", "29": "ある[人々{ひとびと}]は、ユダが[金入{かねい}]れをあずかっていたので、イエスが[彼{かれ}]に、「[祭{まつり}]のために[必要{ひつよう}]なものを[買{か}]え」と[言{い}]われたか、あるいは、[貧{まず}]しい[者{もの}]に[何{なに}]か[施{ほどこ}]させようとされたのだと[思{おも}]っていた。", "30": "ユダは一きれの[食物{しょくもつ}]を[受{う}]けると、すぐに[出{で}]て[行{い}]った。[時{とき}]は[夜{よる}]であった。", "31": "さて、[彼{かれ}]が[出{で}]て[行{い}]くと、イエスは[言{い}]われた、「[今{いま}]や[人{ひと}]の[子{こ}]は[栄光{えいこう}]を[受{う}]けた。[神{かみ}]もまた[彼{かれ}]によって[栄光{えいこう}]をお[受{う}]けになった。", "32": "[彼{かれ}]によって[栄光{えいこう}]をお[受{う}]けになったのなら、[神{かみ}]ご[自身{じしん}]も[彼{かれ}]に[栄光{えいこう}]をお[授{さづ}]けになるであろう。すぐにもお[授{さづ}]けになるであろう。", "33": "[子{こ}]たちよ、わたしはまだしばらく、あなたがたと[一緒{いっしょ}]にいる。あなたがたはわたしを[捜{さが}]すだろうが、すでにユダヤ[人{じん}]たちに[言{い}]ったとおり、[今{いま}]あなたがたにも[言{い}]う、『あなたがたはわたしの[行{い}]く[所{ところ}]に[来{く}]ることはできない』。", "34": "わたしは、[新{あたら}]しいいましめをあなたがたに[与{あた}]える、[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]いなさい。わたしがあなたがたを[愛{あい}]したように、あなたがたも[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]いなさい。", "35": "[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うならば、それによって、あなたがたがわたしの[弟子{でし}]であることを、すべての[者{もの}]が[認{みと}]めるであろう」。", "36": "シモン・ペテロがイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、どこへおいでになるのですか」。イエスは[答{こた}]えられた、「あなたはわたしの[行{い}]くところに、[今{いま}]はついて[来{く}]ることはできない。しかし、あとになってから、ついて[来{く}]ることになろう」。", "37": "ペテロはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、なぜ、[今{いま}]あなたについて[行{い}]くことができないのですか。あなたのためには、[命{いのち}]も[捨{す}]てます」。", "38": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしのために[命{いのち}]を[捨{す}]てると[言{い}]うのか。よくよくあなたに[言{い}]っておく。[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]く[前{まえ}]に、あなたはわたしを三[度{ど}][知{し}]らないと[言{い}]うであろう」。" }, "14": { "1": "「あなたがたは、[心{こころ}]を[騒{さわ}]がせないがよい。[神{かみ}]を[信{しん}]じ、またわたしを[信{しん}]じなさい。", "2": "わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]には、すまいがたくさんある。もしなかったならば、わたしはそう[言{い}]っておいたであろう。あなたがたのために、[場所{ばしょ}]を[用意{ようい}]しに[行{い}]くのだから。", "3": "そして、[行{い}]って、[場所{ばしょ}]の[用意{ようい}]ができたならば、またきて、あなたがたをわたしのところに[迎{むか}]えよう。わたしのおる[所{ところ}]にあなたがたもおらせるためである。", "4": "わたしがどこへ[行{い}]くのか、その[道{みち}]はあなたがたにわかっている」。", "5": "トマスはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、どこへおいでになるのか、わたしたちにはわかりません。どうしてその[道{みち}]がわかるでしょう」。", "6": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしは[道{みち}]であり、[真理{しんり}]であり、[命{いのち}]である。だれでもわたしによらないでは、[父{ちち}]のみもとに[行{い}]くことはできない。", "7": "もしあなたがたがわたしを[知{し}]っていたならば、わたしの[父{ちち}]をも[知{し}]ったであろう。しかし、[今{いま}]は[父{ちち}]を[知{し}]っており、またすでに[父{ちち}]を[見{み}]たのである」。", "8": "ピリポはイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしたちに[父{ちち}]を[示{しめ}]して[下{くだ}]さい。そうして[下{くだ}]されば、わたしたちは[満足{まんぞく}]します」。", "9": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「ピリポよ、こんなに[長{なが}]くあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいるのに、わたしがわかっていないのか。わたしを[見{み}]た[者{もの}]は、[父{ちち}]を[見{み}]たのである。どうして、わたしたちに[父{ちち}]を[示{しめ}]してほしいと、[言{い}]うのか。", "10": "わたしが[父{ちち}]におり、[父{ちち}]がわたしにおられることをあなたは[信{しん}]じないのか。わたしがあなたがたに[話{はな}]している[言葉{ことば}]は、[自分{じぶん}]から[話{はな}]しているのではない。[父{ちち}]がわたしのうちにおられて、みわざをなさっているのである。", "11": "わたしが[父{ちち}]におり、[父{ちち}]がわたしにおられることを[信{しん}]じなさい。もしそれが[信{しん}]じられないならば、わざそのものによって[信{しん}]じなさい。", "12": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。わたしを[信{しん}]じる[者{もの}]は、またわたしのしているわざをするであろう。そればかりか、もっと[大{おお}]きいわざをするであろう。わたしが[父{ちち}]のみもとに[行{い}]くからである。", "13": "わたしの[名{な}]によって[願{ねが}]うことは、なんでもかなえてあげよう。[父{ちち}]が[子{こ}]によって[栄光{えいこう}]をお[受{う}]けになるためである。", "14": "[何事{なにごと}]でもわたしの[名{な}]によって[願{ねが}]うならば、わたしはそれをかなえてあげよう。", "15": "もしあなたがたがわたしを[愛{あい}]するならば、わたしのいましめを[守{まも}]るべきである。", "16": "わたしは[父{ちち}]にお[願{ねが}]いしよう。そうすれば、[父{ちち}]は[別{べつ}]に[助{たす}]け[主{ぬし}]を[送{おく}]って、いつまでもあなたがたと[共{とも}]におらせて[下{くだ}]さるであろう。", "17": "それは[真理{しんり}]の[御霊{みたま}]である。この[世{よ}]はそれを[見{み}]ようともせず、[知{し}]ろうともしないので、それを[受{う}]けることができない。あなたがたはそれを[知{し}]っている。なぜなら、それはあなたがたと[共{とも}]におり、またあなたがたのうちにいるからである。", "18": "わたしはあなたがたを[捨{す}]てて[孤児{こじ}]とはしない。あなたがたのところに[帰{かえ}]って[来{く}]る。", "19": "もうしばらくしたら、[世{よ}]はもはやわたしを[見{み}]なくなるだろう。しかし、あなたがたはわたしを[見{み}]る。わたしが[生{い}]きるので、あなたがたも[生{い}]きるからである。", "20": "その[日{ひ}]には、わたしはわたしの[父{ちち}]におり、あなたがたはわたしにおり、また、わたしがあなたがたにおることが、わかるであろう。", "21": "わたしのいましめを[心{こころ}]にいだいてこれを[守{まも}]る[者{もの}]は、わたしを[愛{あい}]する[者{もの}]である。わたしを[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしの[父{ちち}]に[愛{あい}]されるであろう。わたしもその[人{ひと}]を[愛{あい}]し、その[人{ひと}]にわたし[自身{じしん}]をあらわすであろう」。", "22": "イスカリオテでない[方{ほう}]のユダがイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたご[自身{じしん}]をわたしたちにあらわそうとして、[世{よ}]にはあらわそうとされないのはなぜですか」。", "23": "イエスは[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「もしだれでもわたしを[愛{あい}]するならば、わたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]るであろう。そして、わたしの[父{ちち}]はその[人{ひと}]を[愛{あい}]し、また、わたしたちはその[人{ひと}]のところに[行{い}]って、その[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]に[住{す}]むであろう。", "24": "わたしを[愛{あい}]さない[者{もの}]はわたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]らない。あなたがたが[聞{き}]いている[言葉{ことば}]は、わたしの[言葉{ことば}]ではなく、わたしをつかわされた[父{ちち}]の[言葉{ことば}]である。", "25": "これらのことは、あなたがたと[一緒{いっしょ}]にいた[時{とき}]、すでに[語{かた}]ったことである。", "26": "しかし、[助{たす}]け[主{ぬし}]、すなわち、[父{ちち}]がわたしの[名{な}]によってつかわされる[聖霊{せいれい}]は、あなたがたにすべてのことを[教{おし}]え、またわたしが[話{はな}]しておいたことを、ことごとく[思{おも}]い[起{おこ}]させるであろう。", "27": "わたしは[平安{へいあん}]をあなたがたに[残{のこ}]して[行{い}]く。わたしの[平安{へいあん}]をあなたがたに[与{あた}]える。わたしが[与{あた}]えるのは、[世{よ}]が[与{あた}]えるようなものとは[異{こと}]なる。あなたがたは[心{こころ}]を[騒{さわ}]がせるな、またおじけるな。", "28": "『わたしは[去{さ}]って[行{い}]くが、またあなたがたのところに[帰{かえ}]って[来{く}]る』と、わたしが[言{い}]ったのを、あなたがたは[聞{き}]いている。もしわたしを[愛{あい}]しているなら、わたしが[父{ちち}]のもとに[行{い}]くのを[喜{よろこ}]んでくれるであろう。[父{ちち}]がわたしより[大{おお}]きいかたであるからである。", "29": "[今{いま}]わたしは、そのことが[起{おこ}]らない[先{さき}]にあなたがたに[語{かた}]った。それは、[事{こと}]が[起{おこ}]った[時{とき}]にあなたがたが[信{しん}]じるためである。", "30": "わたしはもはや、あなたがたに、[多{おお}]くを[語{かた}]るまい。この[世{よ}]の[君{きみ}]が[来{く}]るからである。だが、[彼{かれ}]はわたしに[対{たい}]して、なんの[力{ちから}]もない。", "31": "しかし、わたしが[父{ちち}]を[愛{あい}]していることを[世{よ}]が[知{し}]るように、わたしは[父{ちち}]がお[命{めい}]じになったとおりのことを[行{おこな}]うのである。[立{た}]て。さあ、ここから[出{で}]かけて[行{い}]こう。" }, "15": { "1": "わたしはまことのぶどうの[木{き}]、わたしの[父{ちち}]は[農夫{のうふ}]である。", "2": "わたしにつながっている[枝{えだ}]で[実{み}]を[結{むす}]ばないものは、[父{ちち}]がすべてこれをとりのぞき、[実{み}]を[結{むす}]ぶものは、もっと[豊{ゆた}]かに[実{みの}]らせるために、[手入{てい}]れしてこれをきれいになさるのである。", "3": "あなたがたは、わたしが[語{かた}]った[言葉{ことば}]によって[既{すで}]にきよくされている。", "4": "わたしにつながっていなさい。そうすれば、わたしはあなたがたとつながっていよう。[枝{えだ}]がぶどうの[木{き}]につながっていなければ、[自分{じぶん}]だけでは[実{み}]を[結{むす}]ぶことができないように、あなたがたもわたしにつながっていなければ[実{み}]を[結{むす}]ぶことができない。", "5": "わたしはぶどうの[木{き}]、あなたがたはその[枝{えだ}]である。もし[人{ひと}]がわたしにつながっており、またわたしがその[人{ひと}]とつながっておれば、その[人{ひと}]は[実{み}]を[豊{ゆた}]かに[結{むす}]ぶようになる。わたしから[離{はな}]れては、あなたがたは[何一{なにひと}]つできないからである。", "6": "[人{ひと}]がわたしにつながっていないならば、[枝{えだ}]のように[外{そと}]に[投{な}]げすてられて[枯{か}]れる。[人々{ひとびと}]はそれをかき[集{あつ}]め、[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れて、[焼{や}]いてしまうのである。", "7": "あなたがたがわたしにつながっており、わたしの[言葉{ことば}]があなたがたにとどまっているならば、なんでも[望{のぞ}]むものを[求{もと}]めるがよい。そうすれば、[与{あた}]えられるであろう。", "8": "あなたがたが[実{み}]を[豊{ゆた}]かに[結{むす}]び、そしてわたしの[弟子{でし}]となるならば、それによって、わたしの[父{ちち}]は[栄光{えいこう}]をお[受{う}]けになるであろう。", "9": "[父{ちち}]がわたしを[愛{あい}]されたように、わたしもあなたがたを[愛{あい}]したのである。わたしの[愛{あい}]のうちにいなさい。", "10": "もしわたしのいましめを[守{まも}]るならば、あなたがたはわたしの[愛{あい}]のうちにおるのである。それはわたしがわたしの[父{ちち}]のいましめを[守{まも}]ったので、その[愛{あい}]のうちにおるのと[同{おな}]じである。", "11": "わたしがこれらのことを[話{はな}]したのは、わたしの[喜{よろこ}]びがあなたがたのうちにも[宿{やど}]るため、また、あなたがたの[喜{よろこ}]びが[満{み}]ちあふれるためである。", "12": "わたしのいましめは、これである。わたしがあなたがたを[愛{あい}]したように、あなたがたも[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]いなさい。", "13": "[人{ひと}]がその[友{とも}]のために[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[捨{す}]てること、これよりも[大{おお}]きな[愛{あい}]はない。", "14": "あなたがたにわたしが[命{めい}]じることを[行{おこな}]うならば、あなたがたはわたしの[友{とも}]である。", "15": "わたしはもう、あなたがたを[僕{しもべ}]とは[呼{よ}]ばない。[僕{しもべ}]は[主人{しゅじん}]のしていることを[知{し}]らないからである。わたしはあなたがたを[友{とも}]と[呼{よ}]んだ。わたしの[父{ちち}]から[聞{き}]いたことを[皆{みな}]、あなたがたに[知{し}]らせたからである。", "16": "あなたがたがわたしを[選{えら}]んだのではない。わたしがあなたがたを[選{えら}]んだのである。そして、あなたがたを[立{た}]てた。それは、あなたがたが[行{い}]って[実{み}]をむすび、その[実{み}]がいつまでも[残{のこ}]るためであり、また、あなたがたがわたしの[名{な}]によって[父{ちち}]に[求{もと}]めるものはなんでも、[父{ちち}]が[与{あた}]えて[下{くだ}]さるためである。", "17": "これらのことを[命{めい}]じるのは、あなたがたが[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うためである。", "18": "もしこの[世{よ}]があなたがたを[憎{にく}]むならば、あなたがたよりも[先{さき}]にわたしを[憎{にく}]んだことを、[知{し}]っておくがよい。", "19": "もしあなたがたがこの[世{よ}]から[出{で}]たものであったなら、この[世{よ}]は、あなたがたを[自分{じぶん}]のものとして[愛{あい}]したであろう。しかし、あなたがたはこの[世{よ}]のものではない。かえって、わたしがあなたがたをこの[世{よ}]から[選{えら}]び[出{だ}]したのである。だから、この[世{よ}]はあなたがたを[憎{にく}]むのである。", "20": "わたしがあなたがたに『[僕{しもべ}]はその[主人{しゅじん}]にまさるものではない』と[言{い}]ったことを、おぼえていなさい。もし[人々{ひとびと}]がわたしを[迫害{はくがい}]したなら、あなたがたをも[迫害{はくがい}]するであろう。また、もし[彼{かれ}]らがわたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]っていたなら、あなたがたの[言葉{ことば}]をも[守{まも}]るであろう。", "21": "[彼{かれ}]らはわたしの[名{な}]のゆえに、あなたがたに[対{たい}]してすべてそれらのことをするであろう。それは、わたしをつかわされたかたを[彼{かれ}]らが[知{し}]らないからである。", "22": "もしわたしがきて[彼{かれ}]らに[語{かた}]らなかったならば、[彼{かれ}]らは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないですんだであろう。しかし[今{いま}]となっては、[彼{かれ}]らには、その[罪{つみ}]について[言{い}]いのがれる[道{みち}]がない。", "23": "わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]は、わたしの[父{ちち}]をも[憎{にく}]む。", "24": "もし、ほかのだれもがしなかったようなわざを、わたしが[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]でしなかったならば、[彼{かれ}]らは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないですんだであろう。しかし[事実{じじつ}]、[彼{かれ}]らはわたしとわたしの[父{ちち}]とを[見{み}]て、[憎{にく}]んだのである。", "25": "それは、『[彼{かれ}]らは[理由{りゆう}]なしにわたしを[憎{にく}]んだ』と[書{か}]いてある[彼{かれ}]らの[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]するためである。", "26": "わたしが[父{ちち}]のみもとからあなたがたにつかわそうとしている[助{たす}]け[主{ぬし}]、すなわち、[父{ちち}]のみもとから[来{く}]る[真理{しんり}]の[御霊{みたま}]が[下{くだ}]る[時{とき}]、それはわたしについてあかしをするであろう。", "27": "あなたがたも、[初{はじ}]めからわたしと[一緒{いっしょ}]にいたのであるから、あかしをするのである。" }, "16": { "1": "わたしがこれらのことを[語{かた}]ったのは、あなたがたがつまずくことのないためである。", "2": "[人々{ひとびと}]はあなたがたを[会堂{かいどう}]から[追{お}]い[出{だ}]すであろう。[更{さら}]にあなたがたを[殺{ころ}]す[者{もの}]がみな、それによって[自分{じぶん}]たちは[神{かみ}]に[仕{つか}]えているのだと[思{おも}]う[時{とき}]が[来{く}]るであろう。", "3": "[彼{かれ}]らがそのようなことをするのは、[父{ちち}]をもわたしをも[知{し}]らないからである。", "4": "わたしがあなたがたにこれらのことを[言{い}]ったのは、[彼{かれ}]らの[時{とき}]がきた[場合{ばあい}]、わたしが[彼{かれ}]らについて[言{い}]ったことを、[思{おも}]い[起{おこ}]させるためである。これらのことを[初{はじ}]めから[言{い}]わなかったのは、わたしがあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいたからである。", "5": "けれども[今{いま}]わたしは、わたしをつかわされたかたのところに[行{い}]こうとしている。しかし、あなたがたのうち、だれも『どこへ[行{い}]くのか』と[尋{たず}]ねる[者{もの}]はない。", "6": "かえって、わたしがこれらのことを[言{い}]ったために、あなたがたの[心{こころ}]は[憂{うれ}]いで[満{み}]たされている。", "7": "しかし、わたしはほんとうのことをあなたがたに[言{い}]うが、わたしが[去{さ}]って[行{い}]くことは、あなたがたの[益{えき}]になるのだ。わたしが[去{さ}]って[行{い}]かなければ、あなたがたのところに[助{たす}]け[主{ぬし}]はこないであろう。もし[行{い}]けば、それをあなたがたにつかわそう。", "8": "それがきたら、[罪{つみ}]と[義{ぎ}]とさばきとについて、[世{よ}]の[人{ひと}]の[目{め}]を[開{ひら}]くであろう。", "9": "[罪{つみ}]についてと[言{い}]ったのは、[彼{かれ}]らがわたしを[信{しん}]じないからである。", "10": "[義{ぎ}]についてと[言{い}]ったのは、わたしが[父{ちち}]のみもとに[行{い}]き、あなたがたは、もはやわたしを[見{み}]なくなるからである。", "11": "さばきについてと[言{い}]ったのは、この[世{よ}]の[君{きみ}]がさばかれるからである。", "12": "わたしには、あなたがたに[言{い}]うべきことがまだ[多{おお}]くあるが、あなたがたは[今{いま}]はそれに[堪{た}]えられない。", "13": "けれども[真理{しんり}]の[御霊{みたま}]が[来{く}]る[時{とき}]には、あなたがたをあらゆる[真理{しんり}]に[導{みちび}]いてくれるであろう。それは[自分{じぶん}]から[語{かた}]るのではなく、その[聞{き}]くところを[語{かた}]り、きたるべき[事{こと}]をあなたがたに[知{し}]らせるであろう。", "14": "[御霊{みたま}]はわたしに[栄光{えいこう}]を[得{え}]させるであろう。わたしのものを[受{う}]けて、それをあなたがたに[知{し}]らせるからである。", "15": "[父{ちち}]がお[持{も}]ちになっているものはみな、わたしのものである。[御霊{みたま}]はわたしのものを[受{う}]けて、それをあなたがたに[知{し}]らせるのだと、わたしが[言{い}]ったのは、そのためである。", "16": "しばらくすれば、あなたがたはもうわたしを[見{み}]なくなる。しかし、またしばらくすれば、わたしに[会{あ}]えるであろう」。", "17": "そこで、[弟子{でし}]たちのうちのある[者{もの}]は[互{たがい}]に[言{い}]い[合{あ}]った、「『しばらくすれば、わたしを[見{み}]なくなる。またしばらくすれば、わたしに[会{あ}]えるであろう』と[言{い}]われ、『わたしの[父{ちち}]のところに[行{い}]く』と[言{い}]われたのは、いったい、どういうことなのであろう」。", "18": "[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「『しばらくすれば』と[言{い}]われるのは、どういうことか。わたしたちには、その[言葉{ことば}]の[意味{いみ}]がわからない」。", "19": "イエスは、[彼{かれ}]らが[尋{たず}]ねたがっていることに[気{き}]がついて、[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「しばらくすればわたしを[見{み}]なくなる、またしばらくすればわたしに[会{あ}]えるであろうと、わたしが[言{い}]ったことで、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]っているのか。", "20": "よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。あなたがたは[泣{な}]き[悲{かな}]しむが、この[世{よ}]は[喜{よろこ}]ぶであろう。あなたがたは[憂{うれ}]えているが、その[憂{うれ}]いは[喜{よろこ}]びに[変{かわ}]るであろう。", "21": "[女{おんな}]が[子{こ}]を[産{う}]む[場合{ばあい}]には、その[時{とき}]がきたというので、[不安{ふあん}]を[感{かん}]じる。しかし、[子{こ}]を[産{う}]んでしまえば、もはやその[苦{くる}]しみをおぼえてはいない。ひとりの[人{ひと}]がこの[世{よ}]に[生{うま}]れた、という[喜{よろこ}]びがあるためである。", "22": "このように、あなたがたにも[今{いま}]は[不安{ふあん}]がある。しかし、わたしは[再{ふたた}]びあなたがたと[会{あ}]うであろう。そして、あなたがたの[心{こころ}]は[喜{よろこ}]びに[満{み}]たされるであろう。その[喜{よろこ}]びをあなたがたから[取{と}]り[去{さ}]る[者{もの}]はいない。", "23": "その[日{ひ}]には、あなたがたがわたしに[問{と}]うことは、[何{なに}]もないであろう。よくよくあなたがたに[言{い}]っておく。あなたがたが[父{ちち}]に[求{もと}]めるものはなんでも、わたしの[名{な}]によって[下{くだ}]さるであろう。", "24": "[今{いま}]までは、あなたがたはわたしの[名{な}]によって[求{もと}]めたことはなかった。[求{もと}]めなさい、そうすれば、[与{あた}]えられるであろう。そして、あなたがたの[喜{よろこ}]びが[満{み}]ちあふれるであろう。", "25": "わたしはこれらのことを[比喩{ひゆ}]で[話{はな}]したが、もはや[比喩{ひゆ}]では[話{はな}]さないで、あからさまに、[父{ちち}]のことをあなたがたに[話{はな}]してきかせる[時{とき}]が[来{く}]るであろう。", "26": "その[日{ひ}]には、あなたがたは、わたしの[名{な}]によって[求{もと}]めるであろう。わたしは、あなたがたのために[父{ちち}]に[願{ねが}]ってあげようとは[言{い}]うまい。", "27": "[父{ちち}]ご[自身{じしん}]があなたがたを[愛{あい}]しておいでになるからである。それは、あなたがたがわたしを[愛{あい}]したため、また、わたしが[神{かみ}]のみもとからきたことを[信{しん}]じたためである。", "28": "わたしは[父{ちち}]から[出{で}]てこの[世{よ}]にきたが、またこの[世{よ}]を[去{さ}]って、[父{ちち}]のみもとに[行{い}]くのである」。", "29": "[弟子{でし}]たちは[言{い}]った、「[今{いま}]はあからさまにお[話{はな}]しになって、[少{すこ}]しも[比喩{ひゆ}]ではお[話{はな}]しになりません。", "30": "あなたはすべてのことをご[存{ぞん}]じであり、だれもあなたにお[尋{たず}]ねする[必要{ひつよう}]のないことが、[今{いま}]わかりました。このことによって、わたしたちはあなたが[神{かみ}]からこられたかたであると[信{しん}]じます」。", "31": "イエスは[答{こた}]えられた、「あなたがたは[今{いま}][信{しん}]じているのか。", "32": "[見{み}]よ、あなたがたは[散{ち}]らされて、それぞれ[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、わたしをひとりだけ[残{のこ}]す[時{とき}]が[来{く}]るであろう。いや、すでにきている。しかし、わたしはひとりでいるのではない。[父{ちち}]がわたしと[一緒{いっしょ}]におられるのである。", "33": "これらのことをあなたがたに[話{はな}]したのは、わたしにあって[平安{へいあん}]を[得{え}]るためである。あなたがたは、この[世{よ}]ではなやみがある。しかし、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]しなさい。わたしはすでに[世{よ}]に[勝{か}]っている」。" }, "17": { "1": "これらのことを[語{かた}]り[終{お}]えると、イエスは[天{てん}]を[見{み}]あげて[言{い}]われた、「[父{ちち}]よ、[時{とき}]がきました。あなたの[子{こ}]があなたの[栄光{えいこう}]をあらわすように、[子{こ}]の[栄光{えいこう}]をあらわして[下{くだ}]さい。", "2": "あなたは、[子{こ}]に[賜{たま}]わったすべての[者{もの}]に、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]を[授{さづ}]けさせるため、[万民{ばんみん}]を[支配{しはい}]する[権威{けんい}]を[子{こ}]にお[与{あた}]えになったのですから。", "3": "[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]とは、[唯一{ゆいいつ}]の、まことの[神{かみ}]でいますあなたと、また、あなたがつかわされたイエス・キリストとを[知{し}]ることであります。", "4": "わたしは、わたしにさせるためにお[授{さづ}]けになったわざをなし[遂{と}]げて、[地上{ちじょう}]であなたの[栄光{えいこう}]をあらわしました。", "5": "[父{ちち}]よ、[世{よ}]が[造{つく}]られる[前{まえ}]に、わたしがみそばで[持{も}]っていた[栄光{えいこう}]で、[今{いま}]み[前{まえ}]にわたしを[輝{かがや}]かせて[下{くだ}]さい。", "6": "わたしは、あなたが[世{よ}]から[選{えら}]んでわたしに[賜{たま}]わった[人々{ひとびと}]に、み[名{な}]をあらわしました。[彼{かれ}]らはあなたのものでありましたが、わたしに[下{くだ}]さいました。そして、[彼{かれ}]らはあなたの[言葉{ことば}]を[守{まも}]りました。", "7": "いま[彼{かれ}]らは、わたしに[賜{たま}]わったものはすべて、あなたから[出{で}]たものであることを[知{し}]りました。", "8": "なぜなら、わたしはあなたからいただいた[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]え、そして[彼{かれ}]らはそれを[受{う}]け、わたしがあなたから[出{で}]たものであることをほんとうに[知{し}]り、また、あなたがわたしをつかわされたことを[信{しん}]じるに[至{いた}]ったからです。", "9": "わたしは[彼{かれ}]らのためにお[願{ねが}]いします。わたしがお[願{ねが}]いするのは、この[世{よ}]のためにではなく、あなたがわたしに[賜{たま}]わった[者{もの}]たちのためです。[彼{かれ}]らはあなたのものなのです。", "10": "わたしのものは[皆{みな}]あなたのもの、あなたのものはわたしのものです。そして、わたしは[彼{かれ}]らによって[栄光{えいこう}]を[受{う}]けました。", "11": "わたしはもうこの[世{よ}]にはいなくなりますが、[彼{かれ}]らはこの[世{よ}]に[残{のこ}]っており、わたしはみもとに[参{まい}]ります。[聖{せい}]なる[父{ちち}]よ、わたしに[賜{たま}]わった[御名{みな}]によって[彼{かれ}]らを[守{まも}]って[下{くだ}]さい。それはわたしたちが一つであるように、[彼{かれ}]らも一つになるためであります。", "12": "わたしが[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にいた[間{あいだ}]は、あなたからいただいた[御名{みな}]によって[彼{かれ}]らを[守{まも}]り、また[保護{ほご}]してまいりました。[彼{かれ}]らのうち、だれも[滅{ほろ}]びず、ただ[滅{ほろ}]びの[子{こ}]だけが[滅{ほろ}]びました。それは[聖書{せいしょ}]が[成就{じょうじゅ}]するためでした。", "13": "[今{いま}]わたしはみもとに[参{まい}]ります。そして[世{よ}]にいる[間{あいだ}]にこれらのことを[語{かた}]るのは、わたしの[喜{よろこ}]びが[彼{かれ}]らのうちに[満{み}]ちあふれるためであります。", "14": "わたしは[彼{かれ}]らに[御言{みことば}]を[与{あた}]えましたが、[世{よ}]は[彼{かれ}]らを[憎{にく}]みました。わたしが[世{よ}]のものでないように、[彼{かれ}]らも[世{よ}]のものではないからです。", "15": "わたしがお[願{ねが}]いするのは、[彼{かれ}]らを[世{よ}]から[取{と}]り[去{さ}]ることではなく、[彼{かれ}]らを[悪{あ}]しき[者{もの}]から[守{まも}]って[下{くだ}]さることであります。", "16": "わたしが[世{よ}]のものでないように、[彼{かれ}]らも[世{よ}]のものではありません。", "17": "[真理{しんり}]によって[彼{かれ}]らを[聖{せい}][別{べつ}]して[下{くだ}]さい。あなたの[御言{みことば}]は[真理{しんり}]であります。", "18": "あなたがわたしを[世{よ}]につかわされたように、わたしも[彼{かれ}]らを[世{よ}]につかわしました。", "19": "また[彼{かれ}]らが[真理{しんり}]によって[聖{せい}][別{べつ}]されるように、[彼{かれ}]らのためわたし[自身{じしん}]を[聖{せい}][別{べつ}]いたします。", "20": "わたしは[彼{かれ}]らのためばかりではなく、[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてわたしを[信{しん}]じている[人々{ひとびと}]のためにも、お[願{ねが}]いいたします。", "21": "[父{ちち}]よ、それは、あなたがわたしのうちにおられ、わたしがあなたのうちにいるように、みんなの[者{もの}]が一つとなるためであります。すなわち、[彼{かれ}]らをもわたしたちのうちにおらせるためであり、それによって、あなたがわたしをおつかわしになったことを、[世{よ}]が[信{しん}]じるようになるためであります。", "22": "わたしは、あなたからいただいた[栄光{えいこう}]を[彼{かれ}]らにも[与{あた}]えました。それは、わたしたちが一つであるように、[彼{かれ}]らも一つになるためであります。", "23": "わたしが[彼{かれ}]らにおり、あなたがわたしにいますのは、[彼{かれ}]らが[完全{かんぜん}]に一つとなるためであり、また、あなたがわたしをつかわし、わたしを[愛{あい}]されたように、[彼{かれ}]らをお[愛{あい}]しになったことを、[世{よ}]が[知{し}]るためであります。", "24": "[父{ちち}]よ、あなたがわたしに[賜{たま}]わった[人々{ひとびと}]が、わたしのいる[所{ところ}]に[一緒{いっしょ}]にいるようにして[下{くだ}]さい。[天地{てんち}]が[造{つく}]られる[前{まえ}]からわたしを[愛{あい}]して[下{くだ}]さって、わたしに[賜{たま}]わった[栄光{えいこう}]を、[彼{かれ}]らに[見{み}]させて[下{くだ}]さい。", "25": "[正{ただ}]しい[父{ちち}]よ、この[世{よ}]はあなたを[知{し}]っていません。しかし、わたしはあなたを[知{し}]り、また[彼{かれ}]らも、あなたがわたしをおつかわしになったことを[知{し}]っています。", "26": "そしてわたしは[彼{かれ}]らに[御名{みな}]を[知{し}]らせました。またこれからも[知{し}]らせましょう。それは、あなたがわたしを[愛{あい}]して[下{くだ}]さったその[愛{あい}]が[彼{かれ}]らのうちにあり、またわたしも[彼{かれ}]らのうちにおるためであります」。" }, "18": { "1": "イエスはこれらのことを[語{かた}]り[終{お}]えて、[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]にケデロンの[谷{たに}]の[向{む}]こうへ[行{い}]かれた。そこには[園{その}]があって、イエスは[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]にその[中{なか}]にはいられた。", "2": "イエスを[裏切{うらぎ}]ったユダは、その[所{ところ}]をよく[知{し}]っていた。イエスと[弟子{でし}]たちとがたびたびそこで[集{あつ}]まったことがあるからである。", "3": "さてユダは、[一隊{いったい}]の[兵卒{へいそつ}]と[祭司長{さいしちょう}]やパリサイ[人{びと}]たちの[送{おく}]った[下役{したやく}]どもを[引{ひ}]き[連{つ}]れ、たいまつやあかりや[武器{ぶき}]を[持{も}]って、そこへやってきた。", "4": "しかしイエスは、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{おこ}]ろうとすることをことごとく[承知{しょうち}]しておられ、[進{すす}]み[出{で}]て[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「だれを[捜{さが}]しているのか」。", "5": "[彼{かれ}]らは「ナザレのイエスを」と[答{こた}]えた。イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「わたしが、それである」。イエスを[裏切{うらぎ}]ったユダも、[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[立{た}]っていた。", "6": "イエスが[彼{かれ}]らに「わたしが、それである」と[言{い}]われたとき、[彼{かれ}]らはうしろに[引{ひ}]きさがって[地{ち}]に[倒{たお}]れた。", "7": "そこでまた[彼{かれ}]らに、「だれを[捜{さが}]しているのか」とお[尋{たず}]ねになると、[彼{かれ}]らは「ナザレのイエスを」と[言{い}]った。", "8": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしがそれであると、[言{い}]ったではないか。わたしを[捜{さが}]しているのなら、この[人{ひと}]たちを[去{さ}]らせてもらいたい」。", "9": "それは、「あなたが[与{あた}]えて[下{くだ}]さった[人{ひと}]たちの[中{なか}]のひとりも、わたしは[失{うしな}]わなかった」とイエスの[言{い}]われた[言葉{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "10": "シモン・ペテロは[剣{けん}]を[持{も}]っていたが、それを[抜{ぬ}]いて、[大祭司{だいさいし}]の[僕{しもべ}]に[切{き}]りかかり、その[右{みぎ}]の[耳{みみ}]を[切{き}]り[落{おと}]した。その[僕{しもべ}]の[名{な}]はマルコスであった。", "11": "すると、イエスはペテロに[言{い}]われた、「[剣{けん}]をさやに[納{おさ}]めなさい。[父{ちち}]がわたしに[下{くだ}]さった[杯{さかずき}]は、[飲{の}]むべきではないか」。", "12": "それから[一隊{いったい}]の[兵卒{へいそつ}]やその[千卒長{せんそつちょう}]やユダヤ[人{じん}]の[下役{したやく}]どもが、イエスを[捕{とら}]え、[縛{しば}]りあげて、", "13": "まずアンナスのところに[引{ひ}]き[連{つ}]れて[行{い}]った。[彼{かれ}]はその[年{とし}]の[大祭司{だいさいし}]カヤパのしゅうとであった。", "14": "カヤパは[前{まえ}]に、ひとりの[人{ひと}]が[民{たみ}]のために[死{し}]ぬのはよいことだと、ユダヤ[人{じん}]に[助言{じょげん}]した[者{もの}]であった。", "15": "シモン・ペテロともうひとりの[弟子{でし}]とが、イエスについて[行{い}]った。この[弟子{でし}]は[大祭司{だいさいし}]の[知{し}]り[合{あ}]いであったので、イエスと[一緒{いっしょ}]に[大祭司{だいさいし}]の[中庭{なかにわ}]にはいった。", "16": "しかし、ペテロは[外{そと}]で[戸口{とぐち}]に[立{た}]っていた。すると[大祭司{だいさいし}]の[知{し}]り[合{あ}]いであるその[弟子{でし}]が、[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]って[門番{もんばん}]の[女{おんな}]に[話{はな}]し、ペテロを[内{うち}]に[入{い}]れてやった。", "17": "すると、この[門番{もんばん}]の[女{おんな}]がペテロに[言{い}]った、「あなたも、あの[人{ひと}]の[弟子{でし}]のひとりではありませんか」。ペテロは「いや、そうではない」と[答{こた}]えた。", "18": "[僕{しもべ}]や[下役{したやく}]どもは、[寒{さむ}]い[時{とき}]であったので、[炭火{すみび}]をおこし、そこに[立{た}]ってあたっていた。ペテロもまた[彼{かれ}]らに[交{ま}]じり、[立{た}]ってあたっていた。", "19": "[大祭司{だいさいし}]はイエスに、[弟子{でし}]たちのことやイエスの[教{おしえ}]のことを[尋{たず}]ねた。", "20": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしはこの[世{よ}]に[対{たい}]して[公然{こうぜん}]と[語{かた}]ってきた。すべてのユダヤ[人{じん}]が[集{あつ}]まる[会堂{かいどう}]や[宮{みや}]で、いつも[教{おし}]えていた。[何事{なにごと}]も[隠{かく}]れて[語{かた}]ったことはない。", "21": "なぜ、わたしに[尋{たず}]ねるのか。わたしが[彼{かれ}]らに[語{かた}]ったことは、それを[聞{き}]いた[人々{ひとびと}]に[尋{たず}]ねるがよい。わたしの[言{い}]ったことは、[彼{かれ}]らが[知{し}]っているのだから」。", "22": "イエスがこう[言{い}]われると、そこに[立{た}]っていた[下役{したやく}]のひとりが、「[大祭司{だいさいし}]にむかって、そのような[答{こたえ}]をするのか」と[言{い}]って、[平手{ひらて}]でイエスを[打{う}]った。", "23": "イエスは[答{こた}]えられた、「もしわたしが[何{なに}]か[悪{わる}]いことを[言{い}]ったのなら、その[悪{わる}]い[理由{りゆう}]を[言{い}]いなさい。しかし、[正{ただ}]しいことを[言{い}]ったのなら、なぜわたしを[打{う}]つのか」。", "24": "それからアンナスは、イエスを[縛{しば}]ったまま[大祭司{だいさいし}]カヤパのところへ[送{おく}]った。", "25": "シモン・ペテロは、[立{た}]って[火{ひ}]にあたっていた。すると[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたも、あの[人{ひと}]の[弟子{でし}]のひとりではないか」。[彼{かれ}]はそれをうち[消{け}]して、「いや、そうではない」と[言{い}]った。", "26": "[大祭司{だいさいし}]の[僕{しもべ}]のひとりで、ペテロに[耳{みみ}]を[切{き}]りおとされた[人{ひと}]の[親族{しんぞく}]の[者{もの}]が[言{い}]った、「あなたが[園{その}]であの[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]にいるのを、わたしは[見{み}]たではないか」。", "27": "ペテロはまたそれを[打{う}]ち[消{け}]した。するとすぐに、[鶏{にわとり}]が[鳴{な}]いた。", "28": "それから[人々{ひとびと}]は、イエスをカヤパのところから[官邸{かんてい}]につれて[行{い}]った。[時{とき}]は[夜明{よあ}]けであった。[彼{かれ}]らは、けがれを[受{う}]けないで[過越{すぎこし}]の[食事{しょくじ}]ができるように、[官邸{かんてい}]にはいらなかった。", "29": "そこで、ピラトは[彼{かれ}]らのところに[出{で}]てきて[言{い}]った、「あなたがたは、この[人{ひと}]に[対{たい}]してどんな[訴{うった}]えを[起{おこ}]すのか」。", "30": "[彼{かれ}]らはピラトに[答{こた}]えて[言{い}]った、「もしこの[人{ひと}]が[悪事{あくじ}]をはたらかなかったなら、あなたに[引{ひ}]き[渡{わた}]すようなことはしなかったでしょう」。", "31": "そこでピラトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[取{と}]って、[自分{じぶん}]たちの[律法{りっぽう}]でさばくがよい」。ユダヤ[人{じん}]らは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしたちには、[人{ひと}]を[死刑{しけい}]にする[権限{けんげん}]がありません」。", "32": "これは、ご[自身{じしん}]がどんな[死{し}]にかたをしようとしているかを[示{しめ}]すために[言{い}]われたイエスの[言葉{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "33": "さて、ピラトはまた[官邸{かんてい}]にはいり、イエスを[呼{よ}]び[出{だ}]して[言{い}]った、「あなたは、ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]であるか」。", "34": "イエスは[答{こた}]えられた、「あなたがそう[言{い}]うのは、[自分{じぶん}]の[考{かんが}]えからか。それともほかの[人々{ひとびと}]が、わたしのことをあなたにそう[言{い}]ったのか」。", "35": "ピラトは[答{こた}]えた、「わたしはユダヤ[人{じん}]なのか。あなたの[同族{どうぞく}]や[祭司長{さいしちょう}]たちが、あなたをわたしに[引{ひ}]き[渡{わた}]したのだ。あなたは、いったい、[何{なに}]をしたのか」。", "36": "イエスは[答{こた}]えられた、「わたしの[国{くに}]はこの[世{よ}]のものではない。もしわたしの[国{くに}]がこの[世{よ}]のものであれば、わたしに[従{したが}]っている[者{もの}]たちは、わたしをユダヤ[人{じん}]に[渡{わた}]さないように[戦{たたか}]ったであろう。しかし[事実{じじつ}]、わたしの[国{くに}]はこの[世{よ}]のものではない」。", "37": "そこでピラトはイエスに[言{い}]った、「それでは、あなたは[王{おう}]なのだな」。イエスは[答{こた}]えられた、「あなたの[言{い}]うとおり、わたしは[王{おう}]である。わたしは[真理{しんり}]についてあかしをするために[生{うま}]れ、また、そのためにこの[世{よ}]にきたのである。だれでも[真理{しんり}]につく[者{もの}]は、わたしの[声{こえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]ける」。", "38": "ピラトはイエスに[言{い}]った、「[真理{しんり}]とは[何{なに}]か」。こう[言{い}]って、[彼{かれ}]はまたユダヤ[人{じん}]の[所{ところ}]に[出{で}]て[行{い}]き、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしには、この[人{ひと}]になんの[罪{つみ}]も[見{み}]いだせない。", "39": "[過越{すぎこし}]の[時{とき}]には、わたしがあなたがたのために、ひとりの[人{ひと}]を[許{ゆる}]してやるのが、あなたがたのしきたりになっている。ついては、あなたがたは、このユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]を[許{ゆる}]してもらいたいのか」。", "40": "すると[彼{かれ}]らは、また[叫{さけ}]んで「その[人{ひと}]ではなく、バラバを」と[言{い}]った。このバラバは[強盗{ごうとう}]であった。" }, "19": { "1": "そこでピラトは、イエスを[捕{とら}]え、むちで[打{う}]たせた。", "2": "[兵卒{へいそつ}]たちは、いばらで[冠{かんむり}]をあんで、イエスの[頭{あたま}]にかぶらせ、[紫{むらさき}]の[上着{うわぎ}]を[着{き}]せ、", "3": "それから、その[前{まえ}]に[進{すす}]み[出{で}]て、「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]、ばんざい」と[言{い}]った。そして[平手{ひらて}]でイエスを[打{う}]ちつづけた。", "4": "するとピラトは、また[出{で}]て[行{い}]ってユダヤ[人{じん}]たちに[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしはこの[人{ひと}]をあなたがたの[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]すが、それはこの[人{ひと}]になんの[罪{つみ}]も[見{み}]いだせないことを、あなたがたに[知{し}]ってもらうためである」。", "5": "イエスはいばらの[冠{かんむり}]をかぶり、[紫{むらさき}]の[上着{うわぎ}]を[着{き}]たままで[外{そと}]へ[出{で}]られると、ピラトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[見{み}]よ、この[人{ひと}]だ」。", "6": "[祭司長{さいしちょう}]たちや[下役{したやく}]どもはイエスを[見{み}]ると、[叫{さけ}]んで「[十字架{じゅうじか}]につけよ、[十字架{じゅうじか}]につけよ」と[言{い}]った。ピラトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたが、この[人{ひと}]を[引{ひ}]き[取{と}]って[十字架{じゅうじか}]につけるがよい。わたしは、[彼{かれ}]にはなんの[罪{つみ}]も[見{み}]いだせない」。", "7": "ユダヤ[人{じん}]たちは[彼{かれ}]に[答{こた}]えた、「わたしたちには[律法{りっぽう}]があります。その[律法{りっぽう}]によれば、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[神{かみ}]の[子{こ}]としたのだから、[死罪{しざい}]に[当{あた}]る[者{もの}]です」。", "8": "ピラトがこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いたとき、ますますおそれ、", "9": "もう一[度{ど}][官邸{かんてい}]にはいってイエスに[言{い}]った、「あなたは、もともと、どこからきたのか」。しかし、イエスはなんの[答{こたえ}]もなさらなかった。", "10": "そこでピラトは[言{い}]った、「[何{なに}]も[答{こた}]えないのか。わたしには、あなたを[許{ゆる}]す[権威{けんい}]があり、また[十字架{じゅうじか}]につける[権威{けんい}]があることを、[知{し}]らないのか」。", "11": "イエスは[答{こた}]えられた、「あなたは、[上{うえ}]から[賜{たま}]わるのでなければ、わたしに[対{たい}]してなんの[権威{けんい}]もない。だから、わたしをあなたに[引{ひ}]き[渡{わた}]した[者{もの}]の[罪{つみ}]は、もっと[大{おお}]きい」。", "12": "これを[聞{き}]いて、ピラトはイエスを[許{ゆる}]そうと[努{つと}]めた。しかしユダヤ[人{じん}]たちが[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「もしこの[人{ひと}]を[許{ゆる}]したなら、あなたはカイザルの[味方{みかた}]ではありません。[自分{じぶん}]を[王{おう}]とするものはすべて、カイザルにそむく[者{もの}]です」。", "13": "ピラトはこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、イエスを[外{そと}]へ[引{ひ}]き[出{だ}]して[行{い}]き、[敷石{しきいし}](ヘブル[語{ご}]ではガバタ)という[場所{ばしょ}]で[裁判{さいばん}]の[席{せき}]についた。", "14": "その[日{ひ}]は[過越{すぎこし}]の[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]であって、[時{とき}]は[昼{ひる}]の十二[時{じ}]ころであった。ピラトはユダヤ[人{じん}]らに[言{い}]った、「[見{み}]よ、これがあなたがたの[王{おう}]だ」。", "15": "すると[彼{かれ}]らは[叫{さけ}]んだ、「[殺{ころ}]せ、[殺{ころ}]せ、[彼{かれ}]を[十字架{じゅうじか}]につけよ」。ピラトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[王{おう}]を、わたしが[十字架{じゅうじか}]につけるのか」。[祭司長{さいしちょう}]たちは[答{こた}]えた、「わたしたちには、カイザル[以外{いがい}]に[王{おう}]はありません」。", "16": "そこでピラトは、[十字架{じゅうじか}]につけさせるために、イエスを[彼{かれ}]らに[引{ひ}]き[渡{わた}]した。[彼{かれ}]らはイエスを[引{ひ}]き[取{と}]った。", "17": "イエスはみずから[十字架{じゅうじか}]を[背負{せお}]って、されこうべ(ヘブル[語{ご}]ではゴルゴダ)という[場所{ばしょ}]に[出{で}]て[行{い}]かれた。", "18": "[彼{かれ}]らはそこで、イエスを[十字架{じゅうじか}]につけた。イエスをまん[中{なか}]にして、ほかのふたりの[者{もの}]を[両側{りょうがわ}]に、イエスと[一緒{いっしょ}]に[十字架{じゅうじか}]につけた。", "19": "ピラトは[罪状{ざいじょう}][書{が}]きを[書{か}]いて、[十字架{じゅうじか}]の[上{うえ}]にかけさせた。それには「ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]、ナザレのイエス」と[書{か}]いてあった。", "20": "イエスが[十字架{じゅうじか}]につけられた[場所{ばしょ}]は[都{みやこ}]に[近{ちか}]かったので、[多{おお}]くのユダヤ[人{じん}]がこの[罪状{ざいじょう}][書{が}]きを[読{よ}]んだ。それはヘブル、ローマ、ギリシヤの[国語{こくご}]で[書{か}]いてあった。", "21": "ユダヤ[人{じん}]の[祭司長{さいしちょう}]たちがピラトに[言{い}]った、「『ユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]』と[書{か}]かずに、『この[人{ひと}]はユダヤ[人{じん}]の[王{おう}]と[自{じ}][称{しょう}]していた』と[書{か}]いてほしい」。", "22": "ピラトは[答{こた}]えた、「わたしが[書{か}]いたことは、[書{か}]いたままにしておけ」。", "23": "さて、[兵卒{へいそつ}]たちはイエスを[十字架{じゅうじか}]につけてから、その[上着{うわぎ}]をとって四つに[分{わ}]け、おのおの、その一つを[取{と}]った。また[下着{したぎ}]を[手{て}]に[取{と}]ってみたが、それには[縫{ぬ}]い[目{め}]がなく、[上{うえ}]の[方{ほう}]から[全部{ぜんぶ}]一つに[織{お}]ったものであった。", "24": "そこで[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「それを[裂{さ}]かないで、だれのものになるか、くじを[引{ひ}]こう」。これは、「[彼{かれ}]らは[互{たがい}]にわたしの[上着{うわぎ}]を[分{わ}]け[合{あ}]い、わたしの[衣{ころも}]をくじ引にした」という[聖書{せいしょ}]が[成就{じょうじゅ}]するためで、[兵卒{へいそつ}]たちはそのようにしたのである。", "25": "さて、イエスの[十字架{じゅうじか}]のそばには、イエスの[母{はは}]と、[母{はは}]の[姉妹{しまい}]と、クロパの[妻{つま}]マリヤと、マグダラのマリヤとが、たたずんでいた。", "26": "イエスは、その[母{はは}]と[愛弟子{あいでし}]とがそばに[立{た}]っているのをごらんになって、[母{はは}]にいわれた、「[婦人{ふじん}]よ、ごらんなさい。これはあなたの[子{こ}]です」。", "27": "それからこの[弟子{でし}]に[言{い}]われた、「ごらんなさい。これはあなたの[母{はは}]です」。そのとき[以来{いらい}]、この[弟子{でし}]はイエスの[母{はは}]を[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[引{ひ}]きとった。", "28": "そののち、イエスは[今{いま}]や[万事{ばんじ}]が[終{おわ}]ったことを[知{し}]って、「わたしは、かわく」と[言{い}]われた。それは、[聖書{せいしょ}]が[全{まっと}]うされるためであった。", "29": "そこに、[酢{す}]いぶどう[酒{しゅ}]がいっぱい[入{い}]れてある[器{うつわ}]がおいてあったので、[人々{ひとびと}]は、このぶどう[酒{しゅ}]を[含{ふく}]ませた[海綿{かいめん}]をヒソプの[茎{くき}]に[結{むす}]びつけて、イエスの[口{くち}]もとにさし[出{だ}]した。", "30": "すると、イエスはそのぶどう[酒{しゅ}]を[受{う}]けて、「すべてが[終{おわ}]った」と[言{い}]われ、[首{くび}]をたれて[息{いき}]をひきとられた。", "31": "さてユダヤ[人{じん}]たちは、その[日{ひ}]が[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]であったので、[安息日{あんそくにち}]に[死体{したい}]を[十字架{じゅうじか}]の[上{うえ}]に[残{のこ}]しておくまいと、([特{とく}]にその[安息日{あんそくにち}]は[大事{だいじ}]な[日{ひ}]であったから)、ピラトに[願{ねが}]って、[足{あし}]を[折{お}]った[上{うえ}]で、[死体{したい}]を[取{と}]りおろすことにした。", "32": "そこで[兵卒{へいそつ}]らがきて、イエスと[一緒{いっしょ}]に[十字架{じゅうじか}]につけられた[初{はじ}]めの[者{もの}]と、もうひとりの[者{もの}]との[足{あし}]を[折{お}]った。", "33": "しかし、[彼{かれ}]らがイエスのところにきた[時{とき}]、イエスはもう[死{し}]んでおられたのを[見{み}]て、その[足{あし}]を[折{お}]ることはしなかった。", "34": "しかし、ひとりの[兵卒{へいそつ}]がやりでそのわきを[突{つ}]きさすと、すぐ[血{ち}]と[水{みず}]とが[流{なが}]れ[出{で}]た。", "35": "それを[見{み}]た[者{もの}]があかしをした。そして、そのあかしは[真実{しんじつ}]である。その[人{ひと}]は、[自分{じぶん}]が[真実{しんじつ}]を[語{かた}]っていることを[知{し}]っている。それは、あなたがたも[信{しん}]ずるようになるためである。", "36": "これらのことが[起{おこ}]ったのは、「その[骨{ほね}]はくだかれないであろう」との[聖書{せいしょ}]の[言葉{ことば}]が、[成就{じょうじゅ}]するためである。", "37": "また[聖書{せいしょ}]のほかのところに、「[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]が[刺{さ}]し[通{とお}]した[者{もの}]を[見{み}]るであろう」とある。", "38": "そののち、ユダヤ[人{じん}]をはばかって、ひそかにイエスの[弟子{でし}]となったアリマタヤのヨセフという[人{ひと}]が、イエスの[死体{したい}]を[取{と}]りおろしたいと、ピラトに[願{ねが}]い[出{で}]た。ピラトはそれを[許{ゆる}]したので、[彼{かれ}]はイエスの[死体{したい}]を[取{と}]りおろしに[行{い}]った。", "39": "また、[前{まえ}]に、[夜{よる}]、イエスのみもとに[行{い}]ったニコデモも、[没薬{もつやく}]と[沈香{ぢんこう}]とをまぜたものを百[斤{きん}]ほど[持{も}]ってきた。", "40": "[彼{かれ}]らは、イエスの[死体{したい}]を[取{と}]りおろし、ユダヤ[人{じん}]の[埋葬{まいそう}]の[習慣{しゅうかん}]にしたがって、[香料{こうりょう}]を[入{い}]れて[亜麻布{あまぬの}]で[巻{ま}]いた。", "41": "イエスが[十字架{じゅうじか}]にかけられた[所{ところ}]には、一つの[園{その}]があり、そこにはまだだれも[葬{ほうむ}]られたことのない[新{あたら}]しい[墓{はか}]があった。", "42": "その[日{ひ}]はユダヤ[人{じん}]の[準備{じゅんび}]の[日{ひ}]であったので、その[墓{はか}]が[近{ちか}]くにあったため、イエスをそこに[納{おさ}]めた。" }, "20": { "1": "さて、一[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]に、[朝{あさ}][早{はや}]くまだ[暗{くら}]いうちに、マグダラのマリヤが[墓{はか}]に[行{い}]くと、[墓{はか}]から[石{いし}]がとりのけてあるのを[見{み}]た。", "2": "そこで[走{はし}]って、シモン・ペテロとイエスが[愛{あい}]しておられた、もうひとりの[弟子{でし}]のところへ[行{い}]って、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「だれかが、[主{しゅ}]を[墓{はか}]から[取{と}]り[去{さ}]りました。どこへ[置{お}]いたのか、わかりません」。", "3": "そこでペテロともうひとりの[弟子{でし}]は[出{で}]かけて、[墓{はか}]へむかって[行{い}]った。", "4": "ふたりは[一緒{いっしょ}]に[走{はし}]り[出{だ}]したが、そのもうひとりの[弟子{でし}]の[方{ほう}]が、ペテロよりも[早{はや}]く[走{はし}]って[先{さき}]に[墓{はか}]に[着{つ}]き、", "5": "そして[身{み}]をかがめてみると、[亜麻布{あまぬの}]がそこに[置{お}]いてあるのを[見{み}]たが、[中{なか}]へははいらなかった。", "6": "シモン・ペテロも[続{つづ}]いてきて、[墓{はか}]の[中{なか}]にはいった。[彼{かれ}]は[亜麻布{あまぬの}]がそこに[置{お}]いてあるのを[見{み}]たが、", "7": "イエスの[頭{あたま}]に[巻{ま}]いてあった[布{ぬの}]は[亜麻布{あまぬの}]のそばにはなくて、はなれた[別{べつ}]の[場所{ばしょ}]にくるめてあった。", "8": "すると、[先{さき}]に[墓{はか}]に[着{つ}]いたもうひとりの[弟子{でし}]もはいってきて、これを[見{み}]て[信{しん}]じた。", "9": "しかし、[彼{かれ}]らは[死人{しにん}]のうちからイエスがよみがえるべきことをしるした[聖{せい}][句{く}]を、まだ[悟{さと}]っていなかった。", "10": "それから、ふたりの[弟子{でし}]たちは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "11": "しかし、マリヤは[墓{はか}]の[外{そと}]に[立{た}]って[泣{な}]いていた。そして[泣{な}]きながら、[身{み}]をかがめて[墓{はか}]の[中{なか}]をのぞくと、", "12": "[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[着{き}]たふたりの[御使{みつかい}]が、イエスの[死体{したい}]のおかれていた[場所{ばしょ}]に、ひとりは[頭{あたま}]の[方{ほう}]に、ひとりは[足{あし}]の[方{ほう}]に、すわっているのを[見{み}]た。", "13": "すると、[彼{かれ}]らはマリヤに、「[女{おんな}]よ、なぜ[泣{な}]いているのか」と[言{い}]った。マリヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「だれかが、わたしの[主{しゅ}]を[取{と}]り[去{さ}]りました。そして、どこに[置{お}]いたのか、わからないのです」。", "14": "そう[言{い}]って、うしろをふり[向{む}]くと、そこにイエスが[立{た}]っておられるのを[見{み}]た。しかし、それがイエスであることに[気{き}]がつかなかった。", "15": "イエスは[女{おんな}]に[言{い}]われた、「[女{おんな}]よ、なぜ[泣{な}]いているのか。だれを[捜{さが}]しているのか」。マリヤは、その[人{ひと}]が[園{その}]の[番人{ばんにん}]だと[思{おも}]って[言{い}]った、「もしあなたが、あのかたを[移{うつ}]したのでしたら、どこへ[置{お}]いたのか、どうぞ、おっしゃって[下{くだ}]さい。わたしがそのかたを[引{ひ}]き[取{と}]ります」。", "16": "イエスは[彼女{かのじょ}]に「マリヤよ」と[言{い}]われた。マリヤはふり[返{かえ}]って、イエスにむかってヘブル[語{ご}]で「ラボニ」と[言{い}]った。それは、[先生{せんせい}]という[意味{いみ}]である。", "17": "イエスは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]われた、「わたしにさわってはいけない。わたしは、まだ[父{ちち}]のみもとに[上{のぼ}]っていないのだから。ただ、わたしの[兄弟{きょうだい}]たちの[所{ところ}]に[行{い}]って、『わたしは、わたしの[父{ちち}]またあなたがたの[父{ちち}]であって、わたしの[神{かみ}]またあなたがたの[神{かみ}]であられるかたのみもとへ[上{のぼ}]って[行{い}]く』と、[彼{かれ}]らに[伝{つた}]えなさい」。", "18": "マグダラのマリヤは[弟子{でし}]たちのところに[行{い}]って、[自分{じぶん}]が[主{しゅ}]に[会{あ}]ったこと、またイエスがこれこれのことを[自分{じぶん}]に[仰{おお}]せになったことを、[報告{ほうこく}]した。", "19": "その[日{ひ}]、すなわち、一[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]の[夕方{ゆうがた}]、[弟子{でし}]たちはユダヤ[人{じん}]をおそれて、[自分{じぶん}]たちのおる[所{ところ}]の[戸{と}]をみなしめていると、イエスがはいってきて、[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[立{た}]ち、「[安{やす}]かれ」と[言{い}]われた。", "20": "そう[言{い}]って、[手{て}]とわきとを、[彼{かれ}]らにお[見{み}]せになった。[弟子{でし}]たちは[主{しゅ}]を[見{み}]て[喜{よろこ}]んだ。", "21": "イエスはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[安{やす}]かれ。[父{ちち}]がわたしをおつかわしになったように、わたしもまたあなたがたをつかわす」。", "22": "そう[言{い}]って、[彼{かれ}]らに[息{いき}]を[吹{ふ}]きかけて[仰{おお}]せになった、「[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けよ。", "23": "あなたがたがゆるす[罪{つみ}]は、だれの[罪{つみ}]でもゆるされ、あなたがたがゆるさずにおく[罪{つみ}]は、そのまま[残{のこ}]るであろう」。", "24": "十二[弟子{でし}]のひとりで、デドモと[呼{よ}]ばれているトマスは、イエスがこられたとき、[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にいなかった。", "25": "ほかの[弟子{でし}]たちが、[彼{かれ}]に「わたしたちは[主{しゅ}]にお[目{め}]にかかった」と[言{い}]うと、トマスは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしは、その[手{て}]に[釘{くぎ}]あとを[見{み}]、わたしの[指{ゆび}]をその[釘{くぎ}]あとにさし[入{い}]れ、また、わたしの[手{て}]をそのわきにさし[入{い}]れてみなければ、[決{けっ}]して[信{しん}]じない」。", "26": "八[日{か}]ののち、イエスの[弟子{でし}]たちはまた[家{いえ}]の[内{うち}]におり、トマスも[一緒{いっしょ}]にいた。[戸{と}]はみな[閉{と}]ざされていたが、イエスがはいってこられ、[中{なか}]に[立{た}]って「[安{やす}]かれ」と[言{い}]われた。", "27": "それからトマスに[言{い}]われた、「あなたの[指{ゆび}]をここにつけて、わたしの[手{て}]を[見{み}]なさい。[手{て}]をのばしてわたしのわきにさし[入{い}]れてみなさい。[信{しん}]じない[者{もの}]にならないで、[信{しん}]じる[者{もの}]になりなさい」。", "28": "トマスはイエスに[答{こた}]えて[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、わが[神{かみ}]よ」。", "29": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたはわたしを[見{み}]たので[信{しん}]じたのか。[見{み}]ないで[信{しん}]ずる[者{もの}]は、さいわいである」。", "30": "イエスは、この[書{しょ}]に[書{か}]かれていないしるしを、ほかにも[多{おお}]く、[弟子{でし}]たちの[前{まえ}]で[行{おこな}]われた。", "31": "しかし、これらのことを[書{か}]いたのは、あなたがたがイエスは[神{かみ}]の[子{こ}]キリストであると[信{しん}]じるためであり、また、そう[信{しん}]じて、イエスの[名{な}]によって[命{いのち}]を[得{え}]るためである。" }, "21": { "1": "そののち、イエスはテベリヤの[海{うみ}]べで、ご[自身{じしん}]をまた[弟子{でし}]たちにあらわされた。そのあらわされた[次第{しだい}]は、こうである。", "2": "シモン・ペテロが、デドモと[呼{よ}]ばれているトマス、ガリラヤのカナのナタナエル、ゼベダイの[子{こ}]らや、ほかのふたりの[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]にいた[時{とき}]のことである。", "3": "シモン・ペテロは[彼{かれ}]らに「わたしは[漁{りょう}]に[行{い}]くのだ」と[言{い}]うと、[彼{かれ}]らは「わたしたちも[一緒{いっしょ}]に[行{い}]こう」と[言{い}]った。[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]って[舟{ふね}]に[乗{の}]った。しかし、その[夜{よ}]はなんの[獲物{えもの}]もなかった。", "4": "[夜{よ}]が[明{あ}]けたころ、イエスが[岸{きし}]に[立{た}]っておられた。しかし[弟子{でし}]たちはそれがイエスだとは[知{し}]らなかった。", "5": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[子{こ}]たちよ、[何{なに}]か[食{た}]べるものがあるか」。[彼{かれ}]らは「ありません」と[答{こた}]えた。", "6": "すると、イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[舟{ふね}]の[右{みぎ}]の[方{ほう}]に[網{あみ}]をおろして[見{み}]なさい。そうすれば、[何{なに}]かとれるだろう」。[彼{かれ}]らは[網{あみ}]をおろすと、[魚{うお}]が[多{おお}]くとれたので、それを[引{ひ}]き[上{あ}]げることができなかった。", "7": "イエスの[愛{あい}]しておられた[弟子{でし}]が、ペテロに「あれは[主{しゅ}]だ」と[言{い}]った。シモン・ペテロは[主{しゅ}]であると[聞{き}]いて、[裸{はだか}]になっていたため、[上着{うわぎ}]をまとって[海{うみ}]にとびこんだ。", "8": "しかし、ほかの[弟子{でし}]たちは[舟{ふね}]に[乗{の}]ったまま、[魚{うお}]のはいっている[網{あみ}]を[引{ひ}]きながら[帰{かえ}]って[行{い}]った。[陸{りく}]からはあまり[遠{とお}]くない五十[間{けん}]ほどの[所{ところ}]にいたからである。", "9": "[彼{かれ}]らが[陸{りく}]に[上{のぼ}]って[見{み}]ると、[炭火{すみび}]がおこしてあって、その[上{うえ}]に[魚{うお}]がのせてあり、またそこにパンがあった。", "10": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[今{いま}]とった[魚{うお}]を[少{すこ}]し[持{も}]ってきなさい」。", "11": "シモン・ペテロが[行{い}]って、[網{あみ}]を[陸{りく}]へ[引{ひ}]き[上{あ}]げると、百五十三びきの[大{おお}]きな[魚{うお}]でいっぱいになっていた。そんなに[多{おお}]かったが、[網{あみ}]はさけないでいた。", "12": "イエスは[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「さあ、[朝{あさ}]の[食事{しょくじ}]をしなさい」。[弟子{でし}]たちは、[主{しゅ}]であることがわかっていたので、だれも「あなたはどなたですか」と[進{すす}]んで[尋{たず}]ねる[者{もの}]がなかった。", "13": "イエスはそこにきて、パンをとり[彼{かれ}]らに[与{あた}]え、また[魚{うお}]も[同{おな}]じようにされた。", "14": "イエスが[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったのち、[弟子{でし}]たちにあらわれたのは、これで[既{すで}]に三[度目{どめ}]である。", "15": "[彼{かれ}]らが[食事{しょくじ}]をすませると、イエスはシモン・ペテロに[言{い}]われた、「ヨハネの[子{こ}]シモンよ、あなたはこの[人{ひと}]たちが[愛{あい}]する[以上{いじょう}]に、わたしを[愛{あい}]するか」。ペテロは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、そうです。わたしがあなたを[愛{あい}]することは、あなたがご[存{ぞん}]じです」。イエスは[彼{かれ}]に「わたしの[小羊{こひつじ}]を[養{やしな}]いなさい」と[言{い}]われた。", "16": "またもう[一度{いちど}][彼{かれ}]に[言{い}]われた、「ヨハネの[子{こ}]シモンよ、わたしを[愛{あい}]するか」。[彼{かれ}]はイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、そうです。わたしがあなたを[愛{あい}]することは、あなたがご[存{ぞん}]じです」。イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしの[羊{ひつじ}]を[飼{か}]いなさい」。", "17": "イエスは三[度目{どめ}]に[言{い}]われた、「ヨハネの[子{こ}]シモンよ、わたしを[愛{あい}]するか」。ペテロは「わたしを[愛{あい}]するか」とイエスが三[度{ど}]も[言{い}]われたので、[心{こころ}]をいためてイエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたはすべてをご[存{ぞん}]じです。わたしがあなたを[愛{あい}]していることは、おわかりになっています」。イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしの[羊{ひつじ}]を[養{やしな}]いなさい。", "18": "よくよくあなたに[言{い}]っておく。あなたが[若{わか}]かった[時{とき}]には、[自分{じぶん}]で[帯{おび}]をしめて、[思{おも}]いのままに[歩{ある}]きまわっていた。しかし[年{とし}]をとってからは、[自分{じぶん}]の[手{て}]をのばすことになろう。そして、ほかの[人{ひと}]があなたに[帯{おび}]を[結{むす}]びつけ、[行{い}]きたくない[所{ところ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]くであろう」。", "19": "これは、ペテロがどんな[死{し}]に[方{かた}]で、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をあらわすかを[示{しめ}]すために、お[話{はな}]しになったのである。こう[話{はな}]してから、「わたしに[従{したが}]ってきなさい」と[言{い}]われた。", "20": "ペテロはふり[返{かえ}]ると、イエスの[愛{あい}]しておられた[弟子{でし}]がついて[来{く}]るのを[見{み}]た。この[弟子{でし}]は、あの[夕食{ゆうしょく}]のときイエスの[胸{むね}][近{ちか}]くに[寄{よ}]りかかって、「[主{しゅ}]よ、あなたを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]は、だれなのですか」と[尋{たず}]ねた[人{ひと}]である。", "21": "ペテロはこの[弟子{でし}]を[見{み}]て、イエスに[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、この[人{ひと}]はどうなのですか」。", "22": "イエスは[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「たとい、わたしの[来{く}]る[時{とき}]まで[彼{かれ}]が[生{い}]き[残{のこ}]っていることを、わたしが[望{のぞ}]んだとしても、あなたにはなんの[係{かか}]わりがあるか。あなたは、わたしに[従{したが}]ってきなさい」。", "23": "こういうわけで、この[弟子{でし}]は[死{し}]ぬことがないといううわさが、[兄弟{きょうだい}]たちの[間{あいだ}]にひろまった。しかし、イエスは[彼{かれ}]が[死{し}]ぬことはないと[言{い}]われたのではなく、ただ「たとい、わたしの[来{く}]る[時{とき}]まで[彼{かれ}]が[生{い}]き[残{のこ}]っていることを、わたしが[望{のぞ}]んだとしても、あなたにはなんの[係{かか}]わりがあるか」と[言{い}]われただけである。", "24": "これらの[事{こと}]についてあかしをし、またこれらの[事{こと}]を[書{か}]いたのは、この[弟子{でし}]である。そして[彼{かれ}]のあかしが[真実{しんじつ}]であることを、わたしたちは[知{し}]っている。", "25": "イエスのなさったことは、このほかにまだ[数多{かずおお}]くある。もしいちいち[書{か}]きつけるならば、[世界{せかい}]もその[書{か}]かれた[文書{ぶんしょ}]を[収{おさ}]めきれないであろうと[思{おも}]う。" } }, "acts": { "1": { "1": "テオピロよ、わたしは[先{さき}]に[第{だい}]一[巻{かん}]を[著{あら}]わして、イエスが[行{おこな}]い、また[教{おし}]えはじめてから、", "2": "お[選{えら}]びになった[使徒{しと}]たちに、[聖霊{せいれい}]によって[命{めい}]じたのち、[天{てん}]に[上{あ}]げられた[日{ひ}]までのことを、ことごとくしるした。", "3": "イエスは[苦難{くなん}]を[受{う}]けたのち、[自分{じぶん}]の[生{い}]きていることを[数々{かずかず}]の[確{たし}]かな[証拠{しょうこ}]によって[示{しめ}]し、四十[日{にち}]にわたってたびたび[彼{かれ}]らに[現{あらわ}]れて、[神{かみ}]の[国{くに}]のことを[語{かた}]られた。", "4": "そして[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にしているとき、[彼{かれ}]らにお[命{めい}]じになった、「エルサレムから[離{はな}]れないで、かねてわたしから[聞{き}]いていた[父{ちち}]の[約束{やくそく}]を[待{ま}]っているがよい。", "5": "すなわち、ヨハネは[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けたが、あなたがたは[間{ま}]もなく[聖霊{せいれい}]によって、バプテスマを[授{さづ}]けられるであろう」。", "6": "さて、[弟子{でし}]たちが[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まったとき、イエスに[問{と}]うて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、イスラエルのために[国{くに}]を[復興{ふっこう}]なさるのは、この[時{とき}]なのですか」。", "7": "[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[時期{じき}]や[場合{ばあい}]は、[父{ちち}]がご[自分{じぶん}]の[権威{けんい}]によって[定{さだ}]めておられるのであって、あなたがたの[知{し}]る[限{かぎ}]りではない。", "8": "ただ、[聖霊{せいれい}]があなたがたにくだる[時{とき}]、あなたがたは[力{ちから}]を[受{う}]けて、エルサレム、ユダヤとサマリヤの[全土{ぜんど}]、さらに[地{ち}]のはてまで、わたしの[証人{しょうにん}]となるであろう」。", "9": "こう[言{い}]い[終{おわ}]ると、イエスは[彼{かれ}]らの[見{み}]ている[前{まえ}]で[天{てん}]に[上{あ}]げられ、[雲{くも}]に[迎{むか}]えられて、その[姿{すがた}]が[見{み}]えなくなった。", "10": "イエスの[上{のぼ}]って[行{い}]かれるとき、[彼{かれ}]らが[天{てん}]を[見{み}]つめていると、[見{み}]よ、[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[着{き}]たふたりの[人{ひと}]が、[彼{かれ}]らのそばに[立{た}]っていて", "11": "[言{い}]った、「ガリラヤの[人{ひと}]たちよ、なぜ[天{てん}]を[仰{あお}]いで[立{た}]っているのか。あなたがたを[離{はな}]れて[天{てん}]に[上{あ}]げられたこのイエスは、[天{てん}]に[上{のぼ}]って[行{い}]かれるのをあなたがたが[見{み}]たのと[同{おな}]じ[有様{ありさま}]で、またおいでになるであろう」。", "12": "それから[彼{かれ}]らは、オリブという[山{やま}]を[下{くだ}]ってエルサレムに[帰{かえ}]った。この[山{やま}]はエルサレムに[近{ちか}]く、[安息日{あんそくにち}]に[許{ゆる}]されている[距離{きょり}]のところにある。", "13": "[彼{かれ}]らは、[市内{しない}]に[行{い}]って、その[泊{と}]まっていた[屋上{おくじょう}]の[間{ま}]にあがった。その[人{ひと}]たちは、ペテロ、ヨハネ、ヤコブ、アンデレ、ピリポとトマス、バルトロマイとマタイ、アルパヨの[子{こ}]ヤコブと[熱心{ねっしん}][党{とう}]のシモンとヤコブの[子{こ}]ユダとであった。", "14": "[彼{かれ}]らはみな、[婦人{ふじん}]たち、[特{とく}]にイエスの[母{はは}]マリヤ、およびイエスの[兄弟{きょうだい}]たちと[共{とも}]に、[心{こころ}]を[合{あ}]わせて、ひたすら[祈{いのり}]をしていた。", "15": "そのころ、百二十[名{めい}]ばかりの[人々{ひとびと}]が、[一団{いちだん}]となって[集{あつ}]まっていたが、ペテロはこれらの[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]に[立{た}]って[言{い}]った、", "16": "「[兄弟{きょうだい}]たちよ、イエスを[捕{とら}]えた[者{もの}]たちの[手{て}]びきになったユダについては、[聖霊{せいれい}]がダビデの[口{くち}]をとおして[預言{よげん}]したその[言葉{ことば}]は、[成就{じょうじゅ}]しなければならなかった。", "17": "[彼{かれ}]はわたしたちの[仲間{なかま}]に[加{くわ}]えられ、この[務{つとめ}]を[授{さず}]かっていた[者{もの}]であった。(", "18": "[彼{かれ}]は[不義{ふぎ}]の[報酬{ほうしゅう}]で、ある[地所{じしょ}]を[手{て}]に[入{い}]れたが、そこへまっさかさまに[落{お}]ちて、[腹{はら}]がまん[中{なか}]から[引{ひ}]き[裂{さ}]け、はらわたがみな[流{なが}]れ[出{で}]てしまった。", "19": "そして、この[事{こと}]はエルサレムの[全{ぜん}][住民{じゅうみん}]に[知{し}]れわたり、そこで、この[地所{じしょ}]が[彼{かれ}]らの[国語{こくご}]でアケルダマと[呼{よ}]ばれるようになった。「[血{ち}]の[地所{じしょ}]」との[意{い}]である。)", "20": "[詩篇{しへん}]に、『その[屋敷{やしき}]は[荒{あ}]れ[果{は}]てよ、そこにはひとりも[住{す}]む[者{もの}]がいなくなれ』と[書{か}]いてあり、また『その[職{しょく}]は、ほかの[者{もの}]に[取{と}]らせよ』とあるとおりである。", "21": "そういうわけで、[主{しゅ}]イエスがわたしたちの[間{あいだ}]にゆききされた[期間中{きかんちゅう}]、", "22": "すなわち、ヨハネのバプテスマの[時{とき}]から[始{はじ}]まって、わたしたちを[離{はな}]れて[天{てん}]に[上{あ}]げられた[日{ひ}]に[至{いた}]るまで、[始終{しじゅう}]わたしたちと[行動{こうどう}]を[共{とも}]にした[人{ひと}]たちのうち、だれかひとりが、わたしたちに[加{くわ}]わって[主{しゅ}]の[復活{ふっかつ}]の[証人{しょうにん}]にならねばならない」。", "23": "そこで[一同{いちどう}]は、バルサバと[呼{よ}]ばれ、またの[名{な}]をユストというヨセフと、マッテヤとのふたりを[立{た}]て、", "24": "[祈{いの}]って[言{い}]った、「すべての[人{ひと}]の[心{こころ}]をご[存{ぞん}]じである[主{しゅ}]よ。このふたりのうちのどちらを[選{えら}]んで、", "25": "ユダがこの[使徒{しと}]の[職務{しょくむ}]から[落{お}]ちて、[自分{じぶん}]の[行{い}]くべきところへ[行{い}]ったそのあとを[継{つ}]がせなさいますか、お[示{しめ}]し[下{くだ}]さい」。", "26": "それから、ふたりのためにくじを[引{ひ}]いたところ、マッテヤに[当{あた}]ったので、この[人{ひと}]が十一[人{にん}]の[使徒{しと}]たちに[加{くわ}]えられることになった。" }, "2": { "1": "[五旬節{ごじゅんせつ}]の[日{ひ}]がきて、みんなの[者{もの}]が[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まっていると、", "2": "[突然{とつぜん}]、[激{はげ}]しい[風{かぜ}]が[吹{ふ}]いてきたような[音{おと}]が[天{てん}]から[起{おこ}]ってきて、[一同{いちどう}]がすわっていた[家{いえ}]いっぱいに[響{ひび}]きわたった。", "3": "また、[舌{した}]のようなものが、[炎{ほのお}]のように[分{わか}]れて[現{あらわ}]れ、ひとりびとりの[上{うえ}]にとどまった。", "4": "すると、[一同{いちどう}]は[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされ、[御霊{みたま}]が[語{かた}]らせるままに、いろいろの[他国{たこく}]の[言葉{ことば}]で[語{かた}]り[出{だ}]した。", "5": "さて、エルサレムには、[天下{てんか}]のあらゆる[国々{くにぐに}]から、[信仰{しんこう}][深{ぶか}]いユダヤ[人{じん}]たちがきて[住{す}]んでいたが、", "6": "この[物音{ものおと}]に[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が[集{あつ}]まってきて、[彼{かれ}]らの[生{うま}]れ[故郷{こきょう}]の[国語{こくご}]で、[使徒{しと}]たちが[話{はな}]しているのを、だれもかれも[聞{き}]いてあっけに[取{と}]られた。", "7": "そして[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しんで[言{い}]った、「[見{み}]よ、いま[話{はな}]しているこの[人{ひと}]たちは、[皆{みな}]ガリラヤ[人{びと}]ではないか。", "8": "それだのに、わたしたちがそれぞれ、[生{うま}]れ[故郷{こきょう}]の[国語{こくご}]を[彼{かれ}]らから[聞{き}]かされるとは、いったい、どうしたことか。", "9": "わたしたちの[中{なか}]には、パルテヤ[人{びと}]、メジヤ[人{びと}]、エラム[人{びと}]もおれば、メソポタミヤ、ユダヤ、カパドキヤ、ポントとアジヤ、", "10": "フルギヤとパンフリヤ、エジプトとクレネに[近{ちか}]いリビヤ[地方{ちほう}]などに[住{す}]む[者{もの}]もいるし、またローマ[人{じん}]で[旅{たび}]にきている[者{もの}]、", "11": "ユダヤ[人{じん}]と[改宗者{かいしゅうしゃ}]、クレテ[人{びと}]とアラビヤ[人{じん}]もいるのだが、あの[人々{ひとびと}]がわたしたちの[国語{こくご}]で、[神{かみ}]の[大{おお}]きな[働{はたら}]きを[述{の}]べるのを[聞{き}]くとは、どうしたことか」。", "12": "みんなの[者{もの}]は[驚{おどろ}]き[惑{まど}]って、[互{たがい}]に[言{い}]い[合{あ}]った、「これは、いったい、どういうわけなのだろう」。", "13": "しかし、ほかの[人{ひと}]たちはあざ[笑{わら}]って、「あの[人{ひと}]たちは[新{あたら}]しい[酒{さけ}]で[酔{よ}]っているのだ」と[言{い}]った。", "14": "そこで、ペテロが十一[人{にん}]の[者{もの}]と[共{とも}]に[立{た}]ちあがり、[声{こえ}]をあげて[人々{ひとびと}]に[語{かた}]りかけた。「ユダヤの[人{ひと}]たち、ならびにエルサレムに[住{す}]むすべてのかたがた、どうか、この[事{こと}]を[知{し}]っていただきたい。わたしの[言{い}]うことに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けていただきたい。", "15": "[今{いま}]は[朝{あさ}]の九[時{じ}]であるから、この[人{ひと}]たちは、あなたがたが[思{おも}]っているように、[酒{さけ}]に[酔{よ}]っているのではない。", "16": "そうではなく、これは[預言者{よげんしゃ}]ヨエルが[預言{よげん}]していたことに[外{ほか}]ならないのである。すなわち、", "17": "『[神{かみ}]がこう[仰{おお}]せになる。[終{おわ}]りの[時{とき}]には、わたしの[霊{れい}]をすべての[人{ひと}]に[注{そそ}]ごう。そして、あなたがたのむすこ[娘{むすめ}]は[預言{よげん}]をし、[若者{わかもの}]たちは[幻{まぼろし}]を[見{み}]、[老人{ろうじん}]たちは[夢{ゆめ}]を[見{み}]るであろう。", "18": "その[時{とき}]には、わたしの[男女{だんじょ}]の[僕{しもべ}]たちにもわたしの[霊{れい}]を[注{そそ}]ごう。そして[彼{かれ}]らも[預言{よげん}]をするであろう。", "19": "また、[上{うえ}]では、[天{てん}]に[奇跡{きせき}]を[見{み}]せ、[下{した}]では、[地{ち}]にしるしを、すなわち、[血{ち}]と[火{ひ}]と[立{た}]ちこめる[煙{けむり}]とを、[見{み}]せるであろう。", "20": "[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[輝{かがや}]かしい[日{ひ}]が[来{く}]る[前{まえ}]に、[日{ひ}]はやみに[月{つき}]は[血{ち}]に[変{かわ}]るであろう。", "21": "そのとき、[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]び[求{もと}]める[者{もの}]は、みな[救{すく}]われるであろう』。", "22": "イスラエルの[人{ひと}]たちよ、[今{いま}]わたしの[語{かた}]ることを[聞{き}]きなさい。あなたがたがよく[知{し}]っているとおり、ナザレ[人{びと}]イエスは、[神{かみ}]が[彼{かれ}]をとおして、あなたがたの[中{なか}]で[行{おこな}]われた[数々{かずかず}]の[力{ちから}]あるわざと[奇跡{きせき}]としるしとにより、[神{かみ}]からつかわされた[者{もの}]であることを、あなたがたに[示{しめ}]されたかたであった。", "23": "このイエスが[渡{わた}]されたのは[神{かみ}]の[定{さだ}]めた[計画{けいかく}]と[予知{よち}]とによるのであるが、あなたがたは[彼{かれ}]を[不法{ふほう}]の[人々{ひとびと}]の[手{て}]で[十字架{じゅうじか}]につけて[殺{ころ}]した。", "24": "[神{かみ}]はこのイエスを[死{し}]の[苦{くる}]しみから[解{と}]き[放{はな}]って、よみがえらせたのである。イエスが[死{し}]に[支配{しはい}]されているはずはなかったからである。", "25": "ダビデはイエスについてこう[言{い}]っている、『わたしは[常{つね}]に[目{め}]の[前{まえ}]に[主{しゅ}]を[見{み}]た。[主{しゅ}]は、わたしが[動{うご}]かされないため、わたしの[右{みぎ}]にいて[下{くだ}]さるからである。", "26": "それゆえ、わたしの[心{こころ}]は[楽{たの}]しみ、わたしの[舌{した}]はよろこび[歌{うた}]った。わたしの[肉体{にくたい}]もまた、[望{のぞ}]みに[生{い}]きるであろう。", "27": "あなたは、わたしの[魂{たましい}]を[黄泉{よみ}]に[捨{す}]ておくことをせず、あなたの[聖者{せいじゃ}]が[朽{く}]ち[果{は}]てるのを、お[許{ゆる}]しにならないであろう。", "28": "あなたは、いのちの[道{みち}]をわたしに[示{しめ}]し、み[前{まえ}]にあって、わたしを[喜{よろこ}]びで[満{み}]たして[下{くだ}]さるであろう』。", "29": "[兄弟{きょうだい}]たちよ、[族長{ぞくちょう}]ダビデについては、わたしはあなたがたにむかって[大胆{だいたん}]に[言{い}]うことができる。[彼{かれ}]は[死{し}]んで[葬{ほうむ}]られ、[現{げん}]にその[墓{はか}]が[今日{きょう}]に[至{いた}]るまで、わたしたちの[間{あいだ}]に[残{のこ}]っている。", "30": "[彼{かれ}]は[預言者{よげんしゃ}]であって、『その[子孫{しそん}]のひとりを[王位{おうい}]につかせよう』と、[神{かみ}]が[堅{かた}]く[彼{かれ}]に[誓{ちか}]われたことを[認{みと}]めていたので、", "31": "キリストの[復活{ふっかつ}]をあらかじめ[知{し}]って、『[彼{かれ}]は[黄泉{よみ}]に[捨{す}]ておかれることがなく、またその[肉体{にくたい}]が[朽{く}]ち[果{は}]てることもない』と[語{かた}]ったのである。", "32": "このイエスを、[神{かみ}]はよみがえらせた。そして、わたしたちは[皆{みな}]その[証人{しょうにん}]なのである。", "33": "それで、イエスは[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[上{あ}]げられ、[父{ちち}]から[約束{やくそく}]の[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けて、それをわたしたちに[注{そそ}]がれたのである。このことは、あなたがたが[現{げん}]に[見聞{みき}]きしているとおりである。", "34": "ダビデが[天{てん}]に[上{のぼ}]ったのではない。[彼{かれ}][自身{じしん}]こう[言{い}]っている、『[主{しゅ}]はわが[主{しゅ}]に[仰{おお}]せになった、", "35": "あなたの[敵{てき}]をあなたの[足{あし}][台{だい}]にするまでは、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]していなさい』。", "36": "だから、イスラエルの[全{ぜん}][家{か}]は、この[事{こと}]をしかと[知{し}]っておくがよい。あなたがたが[十字架{じゅうじか}]につけたこのイエスを、[神{かみ}]は、[主{しゅ}]またキリストとしてお[立{た}]てになったのである」。", "37": "[人々{ひとびと}]はこれを[聞{き}]いて、[強{つよ}]く[心{こころ}]を[刺{さ}]され、ペテロやほかの[使徒{しと}]たちに、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、わたしたちは、どうしたらよいのでしょうか」と[言{い}]った。", "38": "すると、ペテロが[答{こた}]えた、「[悔{く}]い[改{あらた}]めなさい。そして、あなたがたひとりびとりが[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]るために、イエス・キリストの[名{な}]によって、バプテスマを[受{う}]けなさい。そうすれば、あなたがたは[聖霊{せいれい}]の[賜物{たまもの}]を[受{う}]けるであろう。", "39": "この[約束{やくそく}]は、われらの[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[召{め}]しにあずかるすべての[者{もの}]、すなわちあなたがたと、あなたがたの[子{こ}]らと、[遠{とお}]くの[者{もの}][一同{いちどう}]とに、[与{あた}]えられているものである」。", "40": "ペテロは、ほかになお[多{おお}]くの[言葉{ことば}]であかしをなし、[人々{ひとびと}]に「この[曲{まが}]った[時代{じだい}]から[救{すく}]われよ」と[言{い}]って[勧{すす}]めた。", "41": "そこで、[彼{かれ}]の[勧{すす}]めの[言葉{ことば}]を[受{う}]けいれた[者{もの}]たちは、バプテスマを[受{う}]けたが、その[日{ひ}]、[仲間{なかま}]に[加{くわ}]わったものが三千[人{にん}]ほどあった。", "42": "そして[一同{いちどう}]はひたすら、[使徒{しと}]たちの[教{おしえ}]を[守{まも}]り、[信徒{しんと}]の[交{まじ}]わりをなし、[共{とも}]にパンをさき、[祈{いのり}]をしていた。", "43": "みんなの[者{もの}]におそれの[念{ねん}]が[生{しょう}]じ、[多{おお}]くの[奇跡{きせき}]としるしとが、[使徒{しと}]たちによって、[次々{つぎつぎ}]に[行{おこな}]われた。", "44": "[信者{しんじゃ}]たちはみな[一緒{いっしょ}]にいて、いっさいの[物{もの}]を[共有{きょうゆう}]にし、", "45": "[資産{しさん}]や[持{も}]ち[物{もの}]を[売{う}]っては、[必要{ひつよう}]に[応{おう}]じてみんなの[者{もの}]に[分{わ}]け[与{あた}]えた。", "46": "そして[日々{ひび}][心{こころ}]を一つにして、[絶{た}]えず[宮{みや}]もうでをなし、[家{いえ}]ではパンをさき、よろこびと、まごころとをもって、[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にし、", "47": "[神{かみ}]をさんびし、すべての[人{ひと}]に[好意{こうい}]を[持{も}]たれていた。そして[主{しゅ}]は、[救{すく}]われる[者{もの}]を[日々{ひび}][仲間{なかま}]に[加{くわ}]えて[下{くだ}]さったのである。" }, "3": { "1": "さて、ペテロとヨハネとが、[午後{ごご}]三[時{じ}]の[祈{いのり}]のときに[宮{みや}]に[上{のぼ}]ろうとしていると、", "2": "[生{うま}]れながら[足{あし}]のきかない[男{おとこ}]が、かかえられてきた。この[男{おとこ}]は、[宮{みや}]もうでに[来{く}]る[人々{ひとびと}]に[施{ほどこ}]しをこうため、[毎日{まいにち}]、「[美{うつく}]しの[門{もん}]」と[呼{よ}]ばれる[宮{みや}]の[門{もん}]のところに、[置{お}]かれていた[者{もの}]である。", "3": "[彼{かれ}]は、ペテロとヨハネとが、[宮{みや}]にはいって[行{い}]こうとしているのを[見{み}]て、[施{ほどこ}]しをこうた。", "4": "ペテロとヨハネとは[彼{かれ}]をじっと[見{み}]て、「わたしたちを[見{み}]なさい」と[言{い}]った。", "5": "[彼{かれ}]は[何{なに}]かもらえるのだろうと[期待{きたい}]して、ふたりに[注目{ちゅうもく}]していると、", "6": "ペテロが[言{い}]った、「[金銀{きんぎん}]はわたしには[無{な}]い。しかし、わたしにあるものをあげよう。ナザレ[人{びと}]イエス・キリストの[名{な}]によって[歩{ある}]きなさい」。", "7": "こう[言{い}]って[彼{かれ}]の[右手{みぎて}]を[取{と}]って[起{おこ}]してやると、[足{あし}]と、くるぶしとが、[立{た}]ちどころに[強{つよ}]くなって、", "8": "[踊{おど}]りあがって[立{た}]ち、[歩{ある}]き[出{だ}]した。そして、[歩{ある}]き[回{まわ}]ったり[踊{おど}]ったりして[神{かみ}]をさんびしながら、[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[宮{みや}]にはいって[行{い}]った。", "9": "[民衆{みんしゅう}]はみな、[彼{かれ}]が[歩{ある}]き[回{まわ}]り、また[神{かみ}]をさんびしているのを[見{み}]、", "10": "これが[宮{みや}]の「[美{うつく}]しの[門{もん}]」のそばにすわって、[施{ほどこ}]しをこうていた[者{もの}]であると[知{し}]り、[彼{かれ}]の[身{み}]に[起{おこ}]ったことについて、[驚{おどろ}]き[怪{あや}]しんだ。", "11": "[彼{かれ}]がなおもペテロとヨハネとにつきまとっているとき、[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]ひどく[驚{おどろ}]いて、「ソロモンの[廊{ろう}]」と[呼{よ}]ばれる[柱廊{ちゅうろう}]にいた[彼{かれ}]らのところに[駆{か}]け[集{あつ}]まってきた。", "12": "ペテロはこれを[見{み}]て、[人々{ひとびと}]にむかって[言{い}]った、「イスラエルの[人{ひと}]たちよ、なぜこの[事{こと}]を[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]うのか。また、わたしたちが[自分{じぶん}]の[力{ちから}]や[信心{しんじん}]で、あの[人{ひと}]を[歩{ある}]かせたかのように、なぜわたしたちを[見{み}]つめているのか。", "13": "アブラハム、イサク、ヤコブの[神{かみ}]、わたしたちの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]は、その[僕{しもべ}]イエスに[栄光{えいこう}]を[賜{たま}]わったのであるが、あなたがたは、このイエスを[引{ひ}]き[渡{わた}]し、ピラトがゆるすことに[決{き}]めていたのに、それを[彼{かれ}]の[面前{めんぜん}]で[拒{こば}]んだ。", "14": "あなたがたは、この[聖{せい}]なる[正{ただ}]しいかたを[拒{こば}]んで、[人殺{ひとごろ}]しの[男{おとこ}]をゆるすように[要求{ようきゅう}]し、", "15": "いのちの[君{きみ}]を[殺{ころ}]してしまった。しかし、[神{かみ}]はこのイエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]から、よみがえらせた。わたしたちは、その[事{こと}]の[証人{しょうにん}]である。", "16": "そして、イエスの[名{な}]が、それを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]のゆえに、あなたがたのいま[見{み}]て[知{し}]っているこの[人{ひと}]を、[強{つよ}]くしたのであり、イエスによる[信仰{しんこう}]が、[彼{かれ}]をあなたがた[一同{いちどう}]の[前{まえ}]で、このとおり[完全{かんぜん}]にいやしたのである。", "17": "さて、[兄弟{きょうだい}]たちよ、あなたがたは[知{し}]らずにあのような[事{こと}]をしたのであり、あなたがたの[指導者{しどうしゃ}]たちとても[同様{どうよう}]であったことは、わたしにわかっている。", "18": "[神{かみ}]はあらゆる[預言者{よげんしゃ}]の[口{くち}]をとおして、キリストの[受難{じゅなん}]を[予告{よこく}]しておられたが、それをこのように[成就{じょうじゅ}]なさったのである。", "19": "だから、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]をぬぐい[去{さ}]っていただくために、[悔{く}]い[改{あらた}]めて[本心{ほんしん}]に[立{た}]ちかえりなさい。", "20": "それは、[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]から[慰{なぐさ}]めの[時{とき}]がきて、あなたがたのためにあらかじめ[定{さだ}]めてあったキリストなるイエスを、[神{かみ}]がつかわして[下{くだ}]さるためである。", "21": "このイエスは、[神{かみ}]が[聖{せい}]なる[預言者{よげんしゃ}]たちの[口{くち}]をとおして、[昔{むかし}]から[預言{よげん}]しておられた[万物{ばんぶつ}][更新{こうしん}]の[時{とき}]まで、[天{てん}]にとどめておかれねばならなかった。", "22": "モーセは[言{い}]った、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、わたしをお[立{た}]てになったように、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]の[中{なか}]から、ひとりの[預言者{よげんしゃ}]をお[立{た}]てになるであろう。その[預言者{よげんしゃ}]があなたがたに[語{かた}]ることには、ことごとく[聞{き}]きしたがいなさい。", "23": "[彼{かれ}]に[聞{き}]きしたがわない[者{もの}]は、みな[民{たみ}]の[中{なか}]から[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]られるであろう』。", "24": "サムエルをはじめ、その[後{のち}]つづいて[語{かた}]ったほどの[預言者{よげんしゃ}]はみな、この[時{とき}]のことを[予告{よこく}]した。", "25": "あなたがたは[預言者{よげんしゃ}]の[子{こ}]であり、[神{かみ}]があなたがたの[先祖{せんぞ}]たちと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]の[子{こ}]である。[神{かみ}]はアブラハムに[対{たい}]して、『[地上{ちじょう}]の[諸{しょ}][民族{みんぞく}]は、あなたの[子孫{しそん}]によって[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるであろう』と[仰{おお}]せられた。", "26": "[神{かみ}]がまずあなたがたのために、その[僕{しもべ}]を[立{た}]てて、おつかわしになったのは、あなたがたひとりびとりを、[悪{あく}]から[立{た}]ちかえらせて、[祝福{しゅくふく}]にあずからせるためなのである」。" }, "4": { "1": "[彼{かれ}]らが[人々{ひとびと}]にこのように[語{かた}]っているあいだに、[祭司{さいし}]たち、[宮守{みやもり}]がしら、サドカイ[人{びと}]たちが[近寄{ちかよ}]ってきて、", "2": "[彼{かれ}]らが[人々{ひとびと}]に[教{おしえ}]を[説{と}]き、イエス[自身{じしん}]に[起{おこ}]った[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]を[宣伝{せんでん}]しているのに[気{き}]をいら[立{た}]て、", "3": "[彼{かれ}]らに[手{て}]をかけて[捕{とら}]え、はや[日{ひ}]が[暮{く}]れていたので、[翌{よく}][朝{あさ}]まで[留置{りゅうち}]しておいた。", "4": "しかし、[彼{かれ}]らの[話{はなし}]を[聞{き}]いた[多{おお}]くの[人{ひと}]たちは[信{しん}]じた。そして、その[男{おとこ}]の[数{かず}]が五千[人{にん}]ほどになった。", "5": "[明{あ}]くる[日{ひ}]、[役人{やくにん}]、[長老{ちょうろう}]、[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが、エルサレムに[召集{しょうしゅう}]された。", "6": "[大祭司{だいさいし}]アンナスをはじめ、カヤパ、ヨハネ、アレキサンデル、そのほか[大祭司{だいさいし}]の[一族{いちぞく}]もみな[集{あつ}]まった。", "7": "そして、そのまん[中{なか}]に[使徒{しと}]たちを[立{た}]たせて[尋問{じんもん}]した、「あなたがたは、いったい、なんの[権威{けんい}]、また、だれの[名{な}]によって、このことをしたのか」。", "8": "その[時{とき}]、ペテロが[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされて[言{い}]った、「[民{たみ}]の[役人{やくにん}]たち、ならびに[長老{ちょうろう}]たちよ、", "9": "わたしたちが、きょう、[取調{とりしら}]べを[受{う}]けているのは、[病人{びょうにん}]に[対{たい}]してした[良{よ}]いわざについてであり、この[人{ひと}]がどうしていやされたかについてであるなら、", "10": "あなたがたご[一同{いちどう}]も、またイスラエルの[人々{ひとびと}][全体{ぜんたい}]も、[知{し}]っていてもらいたい。この[人{ひと}]が[元気{げんき}]になってみんなの[前{まえ}]に[立{た}]っているのは、ひとえに、あなたがたが[十字架{じゅうじか}]につけて[殺{ころ}]したのを、[神{かみ}]が[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたナザレ[人{びと}]イエス・キリストの[御名{みな}]によるのである。", "11": "このイエスこそは『あなたがた[家{いえ}][造{つく}]りらに[捨{す}]てられたが、[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]となった[石{いし}]』なのである。", "12": "この[人{ひと}]による[以外{いがい}]に[救{すくい}]はない。わたしたちを[救{すく}]いうる[名{な}]は、これを[別{べつ}]にしては、[天下{てんか}]のだれにも[与{あた}]えられていないからである」。", "13": "[人々{ひとびと}]はペテロとヨハネとの[大胆{だいたん}]な[話{はな}]しぶりを[見{み}]、また[同時{どうじ}]に、ふたりが[無学{むがく}]な、ただの[人{ひと}]たちであることを[知{し}]って、[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]った。そして[彼{かれ}]らがイエスと[共{とも}]にいた[者{もの}]であることを[認{みと}]め、", "14": "かつ、[彼{かれ}]らにいやされた[者{もの}]がそのそばに[立{た}]っているのを[見{み}]ては、まったく[返{かえ}]す[言葉{ことば}]がなかった。", "15": "そこで、ふたりに[議会{ぎかい}]から[退場{たいじょう}]するように[命{めい}]じてから、[互{たがい}]に[協議{きょうぎ}]をつづけて", "16": "[言{い}]った、「あの[人{ひと}]たちを、どうしたらよかろうか。[彼{かれ}]らによって[著{いちじる}]しいしるしが[行{おこな}]われたことは、エルサレムの[住民{じゅうみん}][全体{ぜんたい}]に[知{し}]れわたっているので、[否定{ひてい}]しようもない。", "17": "ただ、これ[以上{いじょう}]このことが[民衆{みんしゅう}]の[間{あいだ}]にひろまらないように、[今後{こんご}]はこの[名{な}]によって、いっさいだれにも[語{かた}]ってはいけないと、おどしてやろうではないか」。", "18": "そこで、ふたりを[呼{よ}]び[入{い}]れて、イエスの[名{な}]によって[語{かた}]ることも[説{と}]くことも、いっさい[相成{あいな}]らぬと[言{い}]いわたした。", "19": "ペテロとヨハネとは、これに[対{たい}]して[言{い}]った、「[神{かみ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うよりも、あなたがたに[聞{き}]き[従{したが}]う[方{ほう}]が、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しいかどうか、[判断{はんだん}]してもらいたい。", "20": "わたしたちとしては、[自分{じぶん}]の[見{み}]たこと[聞{き}]いたことを、[語{かた}]らないわけにはいかない」。", "21": "そこで、[彼{かれ}]らはふたりを[更{さら}]におどしたうえ、ゆるしてやった。みんなの[者{もの}]が、この[出来事{できごと}]のために、[神{かみ}]をあがめていたので、その[人々{ひとびと}]の[手前{てまえ}]、ふたりを[罰{ばっ}]するすべがなかったからである。", "22": "そのしるしによっていやされたのは、四十[歳{さい}]あまりの[人{ひと}]であった。", "23": "ふたりはゆるされてから、[仲間{なかま}]の[者{もの}]たちのところに[帰{かえ}]って、[祭司長{さいしちょう}]たちや[長老{ちょうろう}]たちが[言{い}]ったいっさいのことを[報告{ほうこく}]した。", "24": "[一同{いちどう}]はこれを[聞{き}]くと、[口{くち}]をそろえて、[神{かみ}]にむかい[声{こえ}]をあげて[言{い}]った、「[天{てん}]と[地{ち}]と[海{うみ}]と、その[中{なか}]のすべてのものとの[造{つく}]りぬしなる[主{しゅ}]よ。", "25": "あなたは、わたしたちの[先祖{せんぞ}]、あなたの[僕{しもべ}]ダビデの[口{くち}]をとおして、[聖霊{せいれい}]によって、こう[仰{おお}]せになりました、『なぜ、[異邦人{いほうじん}]らは、[騒{さわ}]ぎ[立{た}]ち、もろもろの[民{たみ}]は、むなしいことを[図{はか}]り、", "26": "[地上{ちじょう}]の[王{おう}]たちは、[立{た}]ちかまえ、[支配者{しはいしゃ}]たちは、[党{とう}]を[組{く}]んで、[主{しゅ}]とそのキリストとに[逆{さか}]らったのか』。", "27": "まことに、ヘロデとポンテオ・ピラトとは、[異邦人{いほうじん}]らやイスラエルの[民{たみ}]と[一緒{いっしょ}]になって、この[都{みやこ}]に[集{あつ}]まり、あなたから[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[聖{せい}]なる[僕{しもべ}]イエスに[逆{さか}]らい、", "28": "み[手{て}]とみ[旨{むね}]とによって、あらかじめ[定{さだ}]められていたことを、なし[遂{と}]げたのです。", "29": "[主{しゅ}]よ、いま、[彼{かれ}]らの[脅迫{きょうはく}]に[目{め}]をとめ、[僕{しもべ}]たちに、[思{おも}]い[切{き}]って[大胆{だいたん}]に[御言葉{みことば}]を[語{かた}]らせて[下{くだ}]さい。", "30": "そしてみ[手{て}]を[伸{の}]ばしていやしをなし、[聖{せい}]なる[僕{しもべ}]イエスの[名{な}]によって、しるしと[奇跡{きせき}]とを[行{おこな}]わせて[下{くだ}]さい」。", "31": "[彼{かれ}]らが[祈{いの}]り[終{お}]えると、その[集{あつ}]まっていた[場所{ばしょ}]が[揺{ゆ}]れ[動{うご}]き、[一同{いちどう}]は[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされて、[大胆{だいたん}]に[神{かみ}]の[言{ことば}]を[語{かた}]り[出{だ}]した。", "32": "[信{しん}]じた[者{もの}]の[群{む}]れは、[心{こころ}]を一つにし[思{おも}]いを一つにして、だれひとりその[持{も}]ち[物{もの}]を[自分{じぶん}]のものだと[主張{しゅちょう}]する[者{もの}]がなく、いっさいの[物{もの}]を[共有{きょうゆう}]にしていた。", "33": "[使徒{しと}]たちは[主{しゅ}]イエスの[復活{ふっかつ}]について、[非常{ひじょう}]に[力強{ちからづよ}]くあかしをした。そして[大{おお}]きなめぐみが、[彼{かれ}]ら[一同{いちどう}]に[注{そそ}]がれた。", "34": "[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[乏{とぼ}]しい[者{もの}]は、ひとりもいなかった。[地所{じしょ}]や[家屋{かおく}]を[持{も}]っている[人{ひと}]たちは、それを[売{う}]り、[売{う}]った[物{もの}]の[代金{だいきん}]をもってきて、", "35": "[使徒{しと}]たちの[足{あし}]もとに[置{お}]いた。そしてそれぞれの[必要{ひつよう}]に[応{おう}]じて、だれにでも[分{わ}]け[与{あた}]えられた。", "36": "クプロ[生{うま}]れのレビ[人{びと}]で、[使徒{しと}]たちにバルナバ(「[慰{なぐさ}]めの[子{こ}]」との[意{い}])と[呼{よ}]ばれていたヨセフは、", "37": "[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}]する[畑{はたけ}]を[売{う}]り、その[代金{だいきん}]をもってきて、[使徒{しと}]たちの[足{あし}]もとに[置{お}]いた。" }, "5": { "1": "ところが、アナニヤという[人{ひと}]とその[妻{つま}]サッピラとは[共{とも}]に[資産{しさん}]を[売{う}]ったが、", "2": "[共謀{きょうぼう}]して、その[代金{だいきん}]をごまかし、[一部{いちぶ}]だけを[持{も}]ってきて、[使徒{しと}]たちの[足{あし}]もとに[置{お}]いた。", "3": "そこで、ペテロが[言{い}]った、「アナニヤよ、どうしてあなたは、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]をサタンに[奪{うば}]われて、[聖霊{せいれい}]を[欺{あざむ}]き、[地所{じしょ}]の[代金{だいきん}]をごまかしたのか。", "4": "[売{う}]らずに[残{のこ}]しておけば、あなたのものであり、[売{う}]ってしまっても、あなたの[自由{じゆう}]になったはずではないか。どうして、こんなことをする[気{き}]になったのか。あなたは[人{ひと}]を[欺{あざむ}]いたのではなくて、[神{かみ}]を[欺{あざむ}]いたのだ」。", "5": "アナニヤはこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いているうちに、[倒{たお}]れて[息{いき}]が[絶{た}]えた。このことを[伝{つた}]え[聞{き}]いた[人々{ひとびと}]は、みな[非常{ひじょう}]なおそれを[感{かん}]じた。", "6": "それから、[若者{わかもの}]たちが[立{た}]って、その[死体{したい}]を[包{つつ}]み、[運{はこ}]び[出{だ}]して[葬{ほうむ}]った。", "7": "三[時間{じかん}]ばかりたってから、たまたま[彼{かれ}]の[妻{つま}]が、この[出来事{できごと}]を[知{し}]らずに、はいってきた。", "8": "そこで、ペテロが[彼女{かのじょ}]にむかって[言{い}]った、「あの[地所{じしょ}]は、これこれの[値段{ねだん}]で[売{う}]ったのか。そのとおりか」。[彼女{かのじょ}]は「そうです、その[値段{ねだん}]です」と[答{こた}]えた。", "9": "ペテロは[言{い}]った、「あなたがたふたりが、[心{こころ}]を[合{あ}]わせて[主{しゅ}]の[御霊{みたま}]を[試{こころ}]みるとは、[何事{なにごと}]であるか。[見{み}]よ、あなたの[夫{おっと}]を[葬{ほうむ}]った[人{ひと}]たちの[足{あし}]が、そこの[門口{かどぐち}]にきている。あなたも[運{はこ}]び[出{だ}]されるであろう」。", "10": "すると[女{おんな}]は、たちまち[彼{かれ}]の[足{あし}]もとに[倒{たお}]れて、[息{いき}]が[絶{た}]えた。そこに[若者{わかもの}]たちがはいってきて、[女{おんな}]が[死{し}]んでしまっているのを[見{み}]、それを[運{はこ}]び[出{だ}]してその[夫{おっと}]のそばに[葬{ほうむ}]った。", "11": "[教会{きょうかい}][全体{ぜんたい}]ならびにこれを[伝{つた}]え[聞{き}]いた[人{ひと}]たちは、みな[非常{ひじょう}]なおそれを[感{かん}]じた。", "12": "そのころ、[多{おお}]くのしるしと[奇跡{きせき}]とが、[次々{つぎつぎ}]に[使徒{しと}]たちの[手{て}]により[人々{ひとびと}]の[中{なか}]で[行{おこな}]われた。そして、[一同{いちどう}]は[心{こころ}]を一つにして、ソロモンの[廊{ろう}]に[集{あつ}]まっていた。", "13": "ほかの[者{もの}]たちは、だれひとり、その[交{まじ}]わりに[入{い}]ろうとはしなかったが、[民衆{みんしゅう}]は[彼{かれ}]らを[尊敬{そんけい}]していた。", "14": "しかし、[主{しゅ}]を[信{しん}]じて[仲間{なかま}]に[加{くわ}]わる[者{もの}]が、[男女{だんじょ}]とも、ますます[多{おお}]くなってきた。", "15": "ついには、[病人{びょうにん}]を[大通{おおどお}]りに[運{はこ}]び[出{だ}]し、[寝台{しんだい}]や[寝床{ねどこ}]の[上{うえ}]に[置{お}]いて、ペテロが[通{とお}]るとき、[彼{かれ}]の[影{かげ}]なりと、そのうちのだれかにかかるようにしたほどであった。", "16": "またエルサレム[附近{ふきん}]の[町々{まちまち}]からも、[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が、[病人{びょうにん}]や[汚{けが}]れた[霊{れい}]に[苦{くる}]しめられている[人{ひと}]たちを[引{ひ}]き[連{つ}]れて、[集{あつ}]まってきたが、その[全部{ぜんぶ}]の[者{もの}]が、ひとり[残{のこ}]らずいやされた。", "17": "そこで、[大祭司{だいさいし}]とその[仲間{なかま}]の[者{もの}]、すなわち、サドカイ[派{は}]の[人{ひと}]たちが、みな[嫉妬{しっと}]の[念{ねん}]に[満{み}]たされて[立{た}]ちあがり、", "18": "[使徒{しと}]たちに[手{て}]をかけて[捕{とら}]え、[公共{こうきょう}]の[留置場{りゅうちじょう}]に[入{い}]れた。", "19": "ところが[夜{よる}]、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[獄{ごく}]の[戸{と}]を[開{ひら}]き、[彼{かれ}]らを[連{つ}]れ[出{だ}]して[言{い}]った、", "20": "「さあ[行{い}]きなさい。そして、[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[立{た}]ち、この[命{いのち}]の[言葉{ことば}]を[漏{も}]れなく、[人々{ひとびと}]に[語{かた}]りなさい」。", "21": "[彼{かれ}]らはこれを[聞{き}]き、[夜明{よあ}]けごろ[宮{みや}]にはいって[教{おし}]えはじめた。[一方{いっぽう}]では、[大祭司{だいさいし}]とその[仲間{なかま}]の[者{もの}]とが、[集{あつ}]まってきて、[議会{ぎかい}]とイスラエル[人{びと}]の[長老{ちょうろう}][一同{いちどう}]とを[召集{しょうしゅう}]し、[使徒{しと}]たちを[引{ひ}]き[出{だ}]してこさせるために、[人{ひと}]を[獄{ごく}]につかわした。", "22": "そこで、[下役{したやく}]どもが[行{い}]って[見{み}]ると、[使徒{しと}]たちが[獄{ごく}]にいないので、[引{ひ}]き[返{かえ}]して[報告{ほうこく}]した、", "23": "「[獄{ごく}]には、しっかりと[錠{じょう}]がかけてあり、[戸口{とぐち}]には、[番人{ばんにん}]が[立{た}]っていました。ところが、あけて[見{み}]たら、[中{なか}]にはだれもいませんでした」。", "24": "[宮守{みやもり}]がしらと[祭司長{さいしちょう}]たちとは、この[報告{ほうこく}]を[聞{き}]いて、これは、いったい、どんな[事{こと}]になるのだろうと、あわて[惑{まど}]っていた。", "25": "そこへ、ある[人{ひと}]がきて[知{し}]らせた、「[行{い}]ってごらんなさい。あなたがたが[獄{ごく}]に[入{い}]れたあの[人{ひと}]たちが、[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[立{た}]って、[民衆{みんしゅう}]を[教{おし}]えています」。", "26": "そこで[宮守{みやもり}]がしらが、[下役{したやく}]どもと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけて[行{い}]って、[使徒{しと}]たちを[連{つ}]れてきた。しかし、[人々{ひとびと}]に[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]されるのを[恐{おそ}]れて、[手荒{てあら}]なことはせず、", "27": "[彼{かれ}]らを[連{つ}]れてきて、[議会{ぎかい}]の[中{なか}]に[立{た}]たせた。すると、[大祭司{だいさいし}]が[問{と}]うて", "28": "[言{い}]った、「あの[名{な}]を[使{つか}]って[教{おし}]えてはならないと、きびしく[命{めい}]じておいたではないか。それだのに、なんという[事{こと}]だ。エルサレム[中{なか}]にあなたがたの[教{おしえ}]を、はんらんさせている。あなたがたは[確{たし}]かに、あの[人{ひと}]の[血{ち}]の[責任{せきにん}]をわたしたちに[負{お}]わせようと、たくらんでいるのだ」。", "29": "これに[対{たい}]して、ペテロをはじめ[使徒{しと}]たちは[言{い}]った、「[人間{にんげん}]に[従{したが}]うよりは、[神{かみ}]に[従{したが}]うべきである。", "30": "わたしたちの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]は、あなたがたが[木{き}]にかけて[殺{ころ}]したイエスをよみがえらせ、", "31": "そして、イスラエルを[悔{く}]い[改{あらた}]めさせてこれに[罪{つみ}]のゆるしを[与{あた}]えるために、このイエスを[導{みちび}]き[手{て}]とし[救主{すくいぬし}]として、ご[自身{じしん}]の[右{みぎ}]に[上{あ}]げられたのである。", "32": "わたしたちはこれらの[事{こと}]の[証人{しょうにん}]である。[神{かみ}]がご[自身{じしん}]に[従{したが}]う[者{もの}]に[賜{たま}]わった[聖霊{せいれい}]もまた、その[証人{しょうにん}]である」。", "33": "これを[聞{き}]いた[者{もの}]たちは、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りのあまり、[使徒{しと}]たちを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]った。", "34": "ところが、[国民{こくみん}][全体{ぜんたい}]に[尊敬{そんけい}]されていた[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]ガマリエルというパリサイ[人{びと}]が、[議会{ぎかい}]で[立{た}]って、[使徒{しと}]たちをしばらくのあいだ[外{そと}]に[出{だ}]すように[要求{ようきゅう}]してから、", "35": "[一同{いちどう}]にむかって[言{い}]った、「イスラエルの[諸君{しょくん}]、あの[人{ひと}]たちをどう[扱{あつか}]うか、よく[気{き}]をつけるがよい。", "36": "[先{さき}]ごろ、チゥダが[起{おこ}]って、[自分{じぶん}]を[何{なに}]か[偉{えら}]い[者{もの}]のように[言{い}]いふらしたため、[彼{かれ}]に[従{したが}]った[男{おとこ}]の[数{かず}]が、四百[人{にん}]ほどもあったが、[結局{けっきょく}]、[彼{かれ}]は[殺{ころ}]されてしまい、[従{したが}]った[者{もの}]もみな[四散{しさん}]して、[全{まった}]く[跡{あと}][方{ほう}]もなくなっている。", "37": "そののち、[人口{じんこう}][調査{ちょうさ}]の[時{とき}]に、ガリラヤ[人{ひと}]ユダが[民衆{みんしゅう}]を[率{ひき}]いて[反乱{はんらん}]を[起{おこ}]したが、この[人{ひと}]も[滅{ほろ}]び、[従{したが}]った[者{もの}]もみな[散{ち}]らされてしまった。", "38": "そこで、この[際{さい}]、[諸君{しょくん}]に[申{もう}]し[上{あ}]げる。あの[人{ひと}]たちから[手{て}]を[引{ひ}]いて、そのなすままにしておきなさい。その[企{くわだ}]てや、しわざが、[人間{にんげん}]から[出{で}]たものなら、[自滅{じめつ}]するだろう。", "39": "しかし、もし[神{かみ}]から[出{で}]たものなら、あの[人{ひと}]たちを[滅{ほろ}]ぼすことはできまい。まかり[違{ちが}]えば、[諸君{しょくん}]は[神{かみ}]を[敵{てき}]にまわすことになるかも[知{し}]れない」。そこで[彼{かれ}]らはその[勧告{かんこく}]にしたがい、", "40": "[使徒{しと}]たちを[呼{よ}]び[入{い}]れて、むち[打{う}]ったのち、[今後{こんご}]イエスの[名{な}]によって[語{かた}]ることは[相成{あいな}]らぬと[言{い}]いわたして、ゆるしてやった。", "41": "[使徒{しと}]たちは、[御名{みな}]のために[恥{はじ}]を[加{くわ}]えられるに[足{た}]る[者{もの}]とされたことを[喜{よろこ}]びながら、[議会{ぎかい}]から[出{で}]てきた。", "42": "そして、[毎日{まいにち}]、[宮{みや}]や[家{いえ}]で、イエスがキリストであることを、[引{ひ}]きつづき[教{おし}]えたり[宣{の}]べ[伝{つた}]えたりした。" }, "6": { "1": "そのころ、[弟子{でし}]の[数{かず}]がふえてくるにつれて、ギリシヤ[語{ご}]を[使{つか}]うユダヤ[人{じん}]たちから、ヘブル[語{ご}]を[使{つか}]うユダヤ[人{じん}]たちに[対{たい}]して、[自分{じぶん}]たちのやもめらが、[日々{ひび}]の[配給{はいきゅう}]で、おろそかにされがちだと、[苦情{くじょう}]を[申{もう}]し[立{た}]てた。", "2": "そこで、十二[使徒{しと}]は[弟子{でし}][全体{ぜんたい}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めて[言{い}]った、「わたしたちが[神{かみ}]の[言{ことば}]をさしおいて、[食卓{しょくたく}]のことに[携{たずさ}]わるのはおもしろくない。", "3": "そこで、[兄弟{きょうだい}]たちよ、あなたがたの[中{なか}]から、[御霊{みたま}]と[知恵{ちえ}]とに[満{み}]ちた、[評判{ひょうばん}]のよい[人{ひと}]たち七[人{にん}]を[捜{さが}]し[出{だ}]してほしい。その[人{ひと}]たちにこの[仕事{しごと}]をまかせ、", "4": "わたしたちは、もっぱら[祈{いのり}]と[御言{みことば}]のご[用{よう}]に[当{あた}]ることにしよう」。", "5": "この[提案{ていあん}]は[会衆{かいしゅう}][一同{いちどう}]の[賛成{さんせい}]するところとなった。そして[信仰{しんこう}]と[聖霊{せいれい}]とに[満{み}]ちた[人{ひと}]ステパノ、それからピリポ、プロコロ、ニカノル、テモン、パルメナ、およびアンテオケの[改宗者{かいしゅうしゃ}]ニコラオを[選{えら}]び[出{だ}]して、", "6": "[使徒{しと}]たちの[前{まえ}]に[立{た}]たせた。すると、[使徒{しと}]たちは[祈{いの}]って[手{て}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]においた。", "7": "こうして[神{かみ}]の[言{ことば}]は、ますますひろまり、エルサレムにおける[弟子{でし}]の[数{かず}]が、[非常{ひじょう}]にふえていき、[祭司{さいし}]たちも[多数{たすう}]、[信仰{しんこう}]を[受{う}]けいれるようになった。", "8": "さて、ステパノは[恵{めぐ}]みと[力{ちから}]とに[満{み}]ちて、[民衆{みんしゅう}]の[中{なか}]で、めざましい[奇跡{きせき}]としるしとを[行{おこな}]っていた。", "9": "すると、いわゆる「リベルテン」の[会堂{かいどう}]に[属{ぞく}]する[人々{ひとびと}]、クレネ[人{びと}]、アレキサンドリヤ[人{びと}]、キリキヤやアジヤからきた[人々{ひとびと}]などが[立{た}]って、ステパノと[議論{ぎろん}]したが、", "10": "[彼{かれ}]は[知恵{ちえ}]と[御霊{みたま}]とで[語{かた}]っていたので、それに[対抗{たいこう}]できなかった。", "11": "そこで、[彼{かれ}]らは[人々{ひとびと}]をそそのかして、「わたしたちは、[彼{かれ}]がモーセと[神{かみ}]とを[汚{けが}]す[言葉{ことば}]を[吐{は}]くのを[聞{き}]いた」と[言{い}]わせた。", "12": "その[上{うえ}]、[民衆{みんしゅう}]や[長老{ちょうろう}]たちや[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちを[煽動{せんどう}]し、[彼{かれ}]を[襲{おそ}]って[捕{とら}]えさせ、[議会{ぎかい}]にひっぱってこさせた。", "13": "それから、[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]たちを[立{た}]てて[言{い}]わせた、「この[人{ひと}]は、この[聖所{せいじょ}]と[律法{りっぽう}]とに[逆{さか}]らう[言葉{ことば}]を[吐{は}]いて、どうしても、やめようとはしません。", "14": "『あのナザレ[人{びと}]イエスは、この[聖所{せいじょ}]を[打{う}]ちこわし、モーセがわたしたちに[伝{つた}]えた[慣例{かんれい}]を[変{か}]えてしまうだろう』などと、[彼{かれ}]が[言{い}]うのを、わたしたちは[聞{き}]きました」。", "15": "[議会{ぎかい}]で[席{せき}]についていた[人{ひと}]たちは[皆{みな}]、ステパノに[目{め}]を[注{そそ}]いだが、[彼{かれ}]の[顔{かお}]は、ちょうど[天使{てんし}]の[顔{かお}]のように[見{み}]えた。" }, "7": { "1": "[大祭司{だいさいし}]は「そのとおりか」と[尋{たず}]ねた。", "2": "そこで、ステパノが[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たち、[父{ちち}]たちよ、お[聞{き}]き[下{くだ}]さい。わたしたちの[父祖{ふそ}]アブラハムが、カランに[住{す}]む[前{まえ}]、まだメソポタミヤにいたとき、[栄光{えいこう}]の[神{かみ}]が[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて", "3": "[仰{おお}]せになった、『あなたの[土地{とち}]と[親族{しんぞく}]から[離{はな}]れて、あなたにさし[示{しめ}]す[地{ち}]に[行{い}]きなさい』。", "4": "そこで、アブラハムはカルデヤ[人{びと}]の[地{ち}]を[出{で}]て、カランに[住{す}]んだ。そして、[彼{かれ}]の[父{ちち}]が[死{し}]んだのち、[神{かみ}]は[彼{かれ}]をそこから、[今{いま}]あなたがたの[住{す}]んでいるこの[地{ち}]に[移住{いじゅう}]させたが、", "5": "そこでは、[遺産{いさん}]となるものは[何{なに}]一つ、[一歩{いっぽ}]の[幅{はば}]の[土地{とち}]すらも、[与{あた}]えられなかった。ただ、その[地{ち}]を[所領{しょりょう}]として[授{さづ}]けようとの[約束{やくそく}]を、[彼{かれ}]と、そして[彼{かれ}]にはまだ[子{こ}]がなかったのに、その[子孫{しそん}]とに[与{あた}]えられたのである。", "6": "[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せになった、『[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]は[他国{たこく}]に[身{み}]を[寄{よ}]せるであろう。そして、そこで四百[年{ねん}]のあいだ、[奴隷{どれい}]にされて[虐待{ぎゃくたい}]を[受{う}]けるであろう』。", "7": "それから、さらに[仰{おお}]せになった、『[彼{かれ}]らを[奴隷{どれい}]にする[国民{こくみん}]を、わたしはさばくであろう。その[後{のち}]、[彼{かれ}]らはそこからのがれ[出{で}]て、この[場所{ばしょ}]でわたしを[礼拝{れいはい}]するであろう』。", "8": "そして、[神{かみ}]はアブラハムに、[割礼{かつれい}]の[契約{けいやく}]をお[与{あた}]えになった。こうして、[彼{かれ}]はイサクの[父{ちち}]となり、これに八[日目{かめ}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]し、それから、イサクはヤコブの[父{ちち}]となり、ヤコブは十二[人{にん}]の[族長{ぞくちょう}]たちの[父{ちち}]となった。", "9": "[族長{ぞくちょう}]たちは、ヨセフをねたんで、エジプトに[売{う}]りとばした。しかし、[神{かみ}]は[彼{かれ}]と[共{とも}]にいまして、", "10": "あらゆる[苦難{くなん}]から[彼{かれ}]を[救{すく}]い[出{だ}]し、エジプト[王{おう}]パロの[前{まえ}]で[恵{めぐ}]みを[与{あた}]え、[知恵{ちえ}]をあらわさせた。そこで、パロは[彼{かれ}]を[宰相{さいしょう}]の[任{にん}]につかせ、エジプトならびに[王家{おうけ}][全体{ぜんたい}]の[支配{しはい}]に[当{あた}]らせた。", "11": "[時{とき}]に、エジプトとカナンとの[全土{ぜんど}]にわたって、ききんが[起{おこ}]り、[大{おお}]きな[苦難{くなん}]が[襲{おそ}]ってきて、わたしたちの[先祖{せんぞ}]たちは、[食物{しょくもつ}]が[得{え}]られなくなった。", "12": "ヤコブは、エジプトには[食糧{しょくりょう}]があると[聞{き}]いて、[初{はじ}]めに[先祖{せんぞ}]たちをつかわしたが、", "13": "二[回{かい}][目{め}]の[時{とき}]に、ヨセフが[兄弟{きょうだい}]たちに、[自分{じぶん}]の[身{み}]の[上{うえ}]を[打{う}]ち[明{あ}]けたので、[彼{かれ}]の[親族{しんぞく}][関係{かんけい}]がパロに[知{し}]れてきた。", "14": "ヨセフは[使{つかい}]をやって、[父{ちち}]ヤコブと七十五[人{にん}]にのぼる[親族{しんぞく}][一同{いちどう}]とを[招{まね}]いた。", "15": "こうして、ヤコブはエジプトに[下{くだ}]り、[彼{かれ}][自身{じしん}]も[先祖{せんぞ}]たちもそこで[死{し}]に、", "16": "それから[彼{かれ}]らは、シケムに[移{うつ}]されて、かねてアブラハムがいくらかの[金{かね}]を[出{だ}]してこの[地{ち}]のハモルの[子{こ}]らから[買{か}]っておいた[墓{はか}]に、[葬{ほうむ}]られた。", "17": "[神{かみ}]がアブラハムに[対{たい}]して[立{た}]てられた[約束{やくそく}]の[時期{じき}]が[近{ちか}]づくにつれ、[民{たみ}]はふえてエジプト[全土{ぜんど}]にひろがった。", "18": "やがて、ヨセフのことを[知{し}]らない[別{べつ}]な[王{おう}]が、エジプトに[起{おこ}]った。", "19": "この[王{おう}]は、わたしたちの[同族{どうぞく}]に[対{たい}]し[策略{さくりゃく}]をめぐらして、[先祖{せんぞ}]たちを[虐待{ぎゃくたい}]し、その[幼{おさ}]な[子{ご}]らを[生{い}]かしておかないように[捨{す}]てさせた。", "20": "モーセが[生{うま}]れたのは、ちょうどこのころのことである。[彼{かれ}]はまれに[見{み}]る[美{うつく}]しい[子{こ}]であった。三か[月{げつ}]の[間{あいだ}]は、[父{ちち}]の[家{いえ}]で[育{そだ}]てられたが、", "21": "そののち[捨{す}]てられたのを、パロの[娘{むすめ}]が[拾{ひろ}]いあげて、[自分{じぶん}]の[子{こ}]として[育{そだ}]てた。", "22": "モーセはエジプト[人{じん}]のあらゆる[学問{がくもん}]を[教{おし}]え[込{こ}]まれ、[言葉{ことば}]にもわざにも、[力{ちから}]があった。", "23": "四十[歳{さい}]になった[時{とき}]、モーセは[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]であるイスラエル[人{びと}]たちのために[尽{つく}]すことを、[思{おも}]い[立{た}]った。", "24": "ところが、そのひとりがいじめられているのを[見{み}]て、これをかばい、[虐待{ぎゃくたい}]されているその[人{ひと}]のために、[相手{あいて}]のエジプト[人{じん}]を[撃{う}]って[仕返{しかえ}]しをした。", "25": "[彼{かれ}]は、[自分{じぶん}]の[手{て}]によって[神{かみ}]が[兄弟{きょうだい}]たちを[救{すく}]って[下{くだ}]さることを、みんなが[悟{さと}]るものと[思{おも}]っていたが、[実際{じっさい}]はそれを[悟{さと}]らなかったのである。", "26": "[翌日{よくじつ}]モーセは、[彼{かれ}]らが[争{あらそ}]い[合{あ}]っているところに[現{あらわ}]れ、[仲裁{ちゅうさい}]しようとして[言{い}]った、『まて、[君{きみ}]たちは[兄弟{きょうだい}][同志{どうし}]ではないか。どうして[互{たがい}]に[傷{きず}]つけ[合{あ}]っているのか』。", "27": "すると、[仲間{なかま}]をいじめていた[者{もの}]が、モーセを[突{つ}]き[飛{と}]ばして[言{い}]った、『だれが、[君{きみ}]をわれわれの[支配者{しはいしゃ}]や[裁判人{さいばんにん}]にしたのか。", "28": "[君{きみ}]は、きのう、エジプト[人{じん}]を[殺{ころ}]したように、わたしも[殺{ころ}]そうと[思{おも}]っているのか』。", "29": "モーセは、この[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[逃{に}]げ、ミデアンの[地{ち}]に[身{み}]を[寄{よ}]せ、そこで[男{おとこ}]の[子{こ}]ふたりをもうけた。", "30": "四十[年{ねん}]たった[時{とき}]、シナイ[山{ざん}]の[荒野{あらの}]において、[御使{みつかい}]が[柴{しば}]の[燃{も}]える[炎{ほのお}]の[中{なか}]でモーセに[現{あらわ}]れた。", "31": "[彼{かれ}]はこの[光景{こうけい}]を[見{み}]て[不思議{ふしぎ}]に[思{おも}]い、それを[見{み}]きわめるために[近寄{ちかよ}]ったところ、[主{しゅ}]の[声{こえ}]が[聞{きこ}]えてきた、", "32": "『わたしは、あなたの[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、アブラハム、イサク、ヤコブの[神{かみ}]である』。モーセは[恐{おそ}]れおののいて、もうそれを[見{み}]る[勇気{ゆうき}]もなくなった。", "33": "すると、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[言{い}]われた、『あなたの[足{あし}]から、くつを[脱{ぬ}]ぎなさい。あなたの[立{た}]っているこの[場所{ばしょ}]は、[聖{せい}]なる[地{ち}]である。", "34": "わたしは、エジプトにいるわたしの[民{たみ}]が[虐待{ぎゃくたい}]されている[有様{ありさま}]を[確{たし}]かに[見{み}]とどけ、その[苦悩{くのう}]のうめき[声{ごえ}]を[聞{き}]いたので、[彼{かれ}]らを[救{すく}]い[出{だ}]すために[下{くだ}]ってきたのである。さあ、[今{いま}]あなたをエジプトにつかわそう』。", "35": "こうして、『だれが、[君{きみ}]を[支配者{しはいしゃ}]や[裁判人{さいばんにん}]にしたのか』と[言{い}]って[排斥{はいせき}]されたこのモーセを、[神{かみ}]は、[柴{しば}]の[中{なか}]で[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れた[御使{みつかい}]の[手{て}]によって、[支配者{しはいしゃ}]、[解放者{かいほうしゃ}]として、おつかわしになったのである。", "36": "この[人{ひと}]が、[人々{ひとびと}]を[導{みちび}]き[出{だ}]して、エジプトの[地{ち}]においても、[紅海{こうかい}]においても、また四十[年{ねん}]のあいだ[荒野{あらの}]においても、[奇跡{きせき}]としるしとを[行{おこな}]ったのである。", "37": "この[人{ひと}]が、イスラエル[人{ひと}]たちに、『[神{かみ}]はわたしをお[立{た}]てになったように、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]から、ひとりの[預言者{よげんしゃ}]をお[立{た}]てになるであろう』と[言{い}]ったモーセである。", "38": "この[人{ひと}]が、シナイ[山{ざん}]で、[彼{かれ}]に[語{かた}]りかけた[御使{みつかい}]や[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に、[荒野{あらの}]における[集会{しゅうかい}]にいて、[生{い}]ける[御言葉{みことば}]を[授{さず}]かり、それをあなたがたに[伝{つた}]えたのである。", "39": "ところが、[先祖{せんぞ}]たちは[彼{かれ}]に[従{したが}]おうとはせず、かえって[彼{かれ}]を[退{しりぞ}]け、[心{こころ}]の[中{なか}]でエジプトにあこがれて、", "40": "『わたしたちを[導{みちび}]いてくれる[神々{かみがみ}]を[造{つく}]って[下{くだ}]さい。わたしたちをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]いてきたあのモーセがどうなったのか、わかりませんから』とアロンに[言{い}]った。", "41": "そのころ、[彼{かれ}]らは[子{こ}][牛{うし}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]り、その[偶像{ぐうぞう}]に[供{そな}]え[物{もの}]をささげ、[自分{じぶん}]たちの[手{て}]で[造{つく}]ったものを[祭{まつ}]ってうち興じていた。", "42": "そこで、[神{かみ}]は[顔{かお}]をそむけ、[彼{かれ}]らを[天{てん}]の[星{ほし}]を[拝{おが}]むままに[任{まか}]せられた。[預言者{よげんしゃ}]の[書{しょ}]にこう[書{か}]いてあるとおりである、『イスラエルの[家{いえ}]よ、四十[年{ねん}]のあいだ[荒野{あらの}]にいた[時{とき}]に、いけにえと[供{そな}]え[物{もの}]とを、わたしにささげたことがあったか。", "43": "あなたがたは、モロクの[幕屋{まくや}]やロンパの[星{ほし}]の[神{かみ}]を、かつぎ[回{まわ}]った。それらは、[拝{おが}]むために[自分{じぶん}]で[造{つく}]った[偶像{ぐうぞう}]に[過{す}]ぎぬ。だからわたしは、あなたがたをバビロンのかなたへ、[移{うつ}]してしまうであろう』。", "44": "わたしたちの[先祖{せんぞ}]には、[荒野{あらの}]にあかしの[幕屋{まくや}]があった。それは、[見{み}]たままの[型{かた}]にしたがって[造{つく}]るようにと、モーセに[語{かた}]ったかたのご[命令{めいれい}]どおりに[造{つく}]ったものである。", "45": "この[幕屋{まくや}]は、わたしたちの[先祖{せんぞ}]が、ヨシュアに[率{ひき}]いられ、[神{かみ}]によって[諸{しょ}][民族{みんぞく}]を[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]い、その[所領{しょりょう}]をのり[取{と}]ったときに、そこに[持{も}]ち[込{こ}]まれ、[次々{つぎつぎ}]に[受{う}]け[継{つ}]がれて、ダビデの[時代{じだい}]に[及{およ}]んだものである。", "46": "ダビデは、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みをこうむり、そして、ヤコブの[神{かみ}]のために[宮{みや}]を[造営{ぞうえい}]したいと[願{ねが}]った。", "47": "けれども、じっさいにその[宮{みや}]を[建{た}]てたのは、ソロモンであった。", "48": "しかし、いと[高{たか}]き[者{もの}]は、[手{て}]で[造{つく}]った[家{いえ}]の[内{うち}]にはお[住{す}]みにならない。[預言者{よげんしゃ}]が[言{い}]っているとおりである、", "49": "『[主{しゅ}]が[仰{おお}]せられる、どんな[家{いえ}]をわたしのために[建{た}]てるのか。わたしのいこいの[場所{ばしょ}]は、どれか。[天{てん}]はわたしの[王座{おうざ}]、[地{ち}]はわたしの[足{あし}][台{だい}]である。", "50": "これは[皆{みな}]わたしの[手{て}]が[造{つく}]ったものではないか』。", "51": "ああ、[強情{ごうじょう}]で、[心{こころ}]にも[耳{みみ}]にも[割礼{かつれい}]のない[人{ひと}]たちよ。あなたがたは、いつも[聖霊{せいれい}]に[逆{さか}]らっている。それは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちと[同{おな}]じである。", "52": "いったい、あなたがたの[先祖{せんぞ}]が[迫害{はくがい}]しなかった[預言者{よげんしゃ}]が、ひとりでもいたか。[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しいかたの[来{く}]ることを[予告{よこく}]した[人{ひと}]たちを[殺{ころ}]し、[今{いま}]やあなたがたは、その[正{ただ}]しいかたを[裏切{うらぎ}]る[者{もの}]、また[殺{ころ}]す[者{もの}]となった。", "53": "あなたがたは、[御使{みつかい}]たちによって[伝{つた}]えられた[律法{りっぽう}]を[受{う}]けたのに、それを[守{まも}]ることをしなかった」。", "54": "[人々{ひとびと}]はこれを[聞{き}]いて、[心{こころ}]の[底{そこ}]から[激{はげ}]しく[怒{いか}]り、ステパノにむかって、[歯{は}]ぎしりをした。", "55": "しかし、[彼{かれ}]は[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされて、[天{てん}]を[見{み}]つめていると、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]が[現{あらわ}]れ、イエスが[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[立{た}]っておられるのが[見{み}]えた。", "56": "そこで、[彼{かれ}]は「ああ、[天{てん}]が[開{ひら}]けて、[人{ひと}]の[子{こ}]が[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[立{た}]っておいでになるのが[見{み}]える」と[言{い}]った。", "57": "[人々{ひとびと}]は[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]びながら、[耳{みみ}]をおおい、ステパノを[目{め}]がけて、いっせいに[殺到{さっとう}]し、", "58": "[彼{かれ}]を[市外{しがい}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して、[石{いし}]で[打{う}]った。これに[立{た}]ち[合{あ}]った[人{ひと}]たちは、[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]を[脱{ぬ}]いで、サウロという[若者{わかもの}]の[足{あし}]もとに[置{お}]いた。", "59": "こうして、[彼{かれ}]らがステパノに[石{いし}]を[投{な}]げつけている[間{あいだ}]、ステパノは[祈{いの}]りつづけて[言{い}]った、「[主{しゅ}]イエスよ、わたしの[霊{れい}]をお[受{う}]け[下{くだ}]さい」。", "60": "そして、ひざまずいて、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ、「[主{しゅ}]よ、どうぞ、この[罪{つみ}]を[彼{かれ}]らに[負{お}]わせないで[下{くだ}]さい」。こう[言{い}]って、[彼{かれ}]は[眠{ねむ}]りについた。" }, "8": { "1": "サウロは、ステパノを[殺{ころ}]すことに[賛成{さんせい}]していた。その[日{ひ}]、エルサレムの[教会{きょうかい}]に[対{たい}]して[大{おお}][迫害{はくがい}]が[起{おこ}]り、[使徒{しと}][以外{いがい}]の[者{もの}]はことごとく、ユダヤとサマリヤとの[地方{ちほう}]に[散{ち}]らされて[行{い}]った。", "2": "[信仰{しんこう}][深{ぶか}]い[人{ひと}]たちはステパノを[葬{ほうむ}]り、[彼{かれ}]のために[胸{むね}]を[打{う}]って、[非常{ひじょう}]に[悲{かな}]しんだ。", "3": "ところが、サウロは[家々{いえいえ}]に[押{お}]し[入{い}]って、[男{おとこ}]や[女{おんな}]を[引{ひ}]きずり[出{だ}]し、[次々{つぎつぎ}]に[獄{ごく}]に[渡{わた}]して、[教会{きょうかい}]を[荒{あら}]し[回{まわ}]った。", "4": "さて、[散{ち}]らされて[行{い}]った[人{ひと}]たちは、[御言{みことば}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えながら、めぐり[歩{ある}]いた。", "5": "ピリポはサマリヤの[町{まち}]に[下{くだ}]って[行{い}]き、[人々{ひとびと}]にキリストを[宣{の}]べはじめた。", "6": "[群衆{ぐんしゅう}]はピリポの[話{はなし}]を[聞{き}]き、その[行{おこな}]っていたしるしを[見{み}]て、こぞって[彼{かれ}]の[語{かた}]ることに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けた。", "7": "[汚{けが}]れた[霊{れい}]につかれた[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]からは、その[霊{れい}]が[大声{おおごえ}]でわめきながら[出{で}]て[行{い}]くし、また、[多{おお}]くの[中風{ちゅうぶ}]をわずらっている[者{もの}]や、[足{あし}]のきかない[者{もの}]がいやされたからである。", "8": "それで、この[町{まち}]では[人々{ひとびと}]が、[大変{たいへん}]なよろこびかたであった。", "9": "さて、この[町{まち}]に[以前{いぜん}]からシモンという[人{ひと}]がいた。[彼{かれ}]は[魔術{まじゅつ}]を[行{おこな}]ってサマリヤの[人{ひと}]たちを[驚{おどろ}]かし、[自分{じぶん}]をさも[偉{えら}]い[者{もの}]のように[言{い}]いふらしていた。", "10": "それで、[小{ちい}]さい[者{もの}]から[大{おお}]きい[者{もの}]にいたるまで[皆{みな}]、[彼{かれ}]について[行{い}]き、「この[人{ひと}]こそは『[大能{たいのう}]』と[呼{よ}]ばれる[神{かみ}]の[力{ちから}]である」と[言{い}]っていた。", "11": "[彼{かれ}]らがこの[人{ひと}]について[行{い}]ったのは、ながい[間{あいだ}]その[魔術{まじゅつ}]に[驚{おどろ}]かされていたためであった。", "12": "ところが、ピリポが[神{かみ}]の[国{くに}]とイエス・キリストの[名{な}]について[宣{の}]べ[伝{つた}]えるに[及{およ}]んで、[男{おとこ}]も[女{おんな}]も[信{しん}]じて、ぞくぞくとバプテスマを[受{う}]けた。", "13": "シモン[自身{じしん}]も[信{しん}]じて、バプテスマを[受{う}]け、それから、[引{ひ}]きつづきピリポについて[行{い}]った。そして、[数々{かずかず}]のしるしやめざましい[奇跡{きせき}]が[行{おこな}]われるのを[見{み}]て、[驚{おどろ}]いていた。", "14": "エルサレムにいる[使徒{しと}]たちは、サマリヤの[人々{ひとびと}]が、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[受{う}]け[入{い}]れたと[聞{き}]いて、ペテロとヨハネとを、そこにつかわした。", "15": "ふたりはサマリヤに[下{くだ}]って[行{い}]って、みんなが[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けるようにと、[彼{かれ}]らのために[祈{いの}]った。", "16": "それは、[彼{かれ}]らはただ[主{しゅ}]イエスの[名{な}]によってバプテスマを[受{う}]けていただけで、[聖霊{せいれい}]はまだだれにも[下{くだ}]っていなかったからである。", "17": "そこで、ふたりが[手{て}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]においたところ、[彼{かれ}]らは[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けた。", "18": "シモンは、[使徒{しと}]たちが[手{て}]をおいたために、[御霊{みたま}]が[人々{ひとびと}]に[授{さづ}]けられたのを[見{み}]て、[金{かね}]をさし[出{だ}]し、", "19": "「わたしが[手{て}]をおけばだれにでも[聖霊{せいれい}]が[授{さづ}]けられるように、その[力{ちから}]をわたしにも[下{くだ}]さい」と[言{い}]った。", "20": "そこで、ペテロが[彼{かれ}]に[言{い}]った、「おまえの[金{かね}]は、おまえもろとも、うせてしまえ。[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]が、[金{かね}]で[得{え}]られるなどと[思{おも}]っているのか。", "21": "おまえの[心{こころ}]が[神{かみ}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しくないから、おまえは、とうてい、この[事{こと}]にあずかることができない。", "22": "だから、この[悪事{あくじ}]を[悔{く}]いて、[主{しゅ}]に[祈{いの}]れ。そうすればあるいはそんな[思{おも}]いを[心{こころ}]にいだいたことが、ゆるされるかも[知{し}]れない。", "23": "おまえには、まだ[苦{にが}]い[胆汁{たんじゅう}]があり、[不義{ふぎ}]のなわ[目{め}]がからみついている。それが、わたしにわかっている」。", "24": "シモンはこれを[聞{き}]いて[言{い}]った、「[仰{おお}]せのような[事{こと}]が、わたしの[身{み}]に[起{おこ}]らないように、どうぞ、わたしのために[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[下{くだ}]さい」。", "25": "[使徒{しと}]たちは[力強{ちからづよ}]くあかしをなし、また[主{しゅ}]の[言{ことば}]を[語{かた}]った[後{のち}]、サマリヤ[人{ひと}]の[多{おお}]くの[村々{むらむら}]に[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えて、エルサレムに[帰{かえ}]った。", "26": "しかし、[主{しゅ}]の[使{つかい}]がピリポにむかって[言{い}]った、「[立{た}]って[南方{なんぽう}]に[行{い}]き、エルサレムからガザへ[下{くだ}]る[道{みち}]に[出{で}]なさい」(このガザは、[今{いま}]は[荒{あ}]れはてている)。", "27": "そこで、[彼{かれ}]は[立{た}]って[出{で}]かけた。すると、ちょうど、エチオピヤ[人{じん}]の[女王{じょおう}]カンダケの[高官{こうかん}]で、[女王{じょおう}]の[財宝{ざいほう}][全部{ぜんぶ}]を[管理{かんり}]していた[宦官{かんがん}]であるエチオピヤ[人{じん}]が、[礼拝{れいはい}]のためエルサレムに[上{のぼ}]り、", "28": "その[帰途{きと}]についていたところであった。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[馬車{ばしゃ}]に[乗{の}]って、[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[書{しょ}]を[読{よ}]んでいた。", "29": "[御霊{みたま}]がピリポに「[進{すす}]み[寄{よ}]って、あの[馬車{ばしゃ}]に[並{なら}]んで[行{い}]きなさい」と[言{い}]った。", "30": "そこでピリポが[駆{か}]けて[行{い}]くと、[預言者{よげんしゃ}]イザヤの[書{しょ}]を[読{よ}]んでいるその[人{ひと}]の[声{こえ}]が[聞{きこ}]えたので、「あなたは、[読{よ}]んでいることが、おわかりですか」と[尋{たず}]ねた。", "31": "[彼{かれ}]は「だれかが、[手{て}]びきをしてくれなければ、どうしてわかりましょう」と[答{こた}]えた。そして、[馬車{ばしゃ}]に[乗{の}]って[一緒{いっしょ}]にすわるようにと、ピリポにすすめた。", "32": "[彼{かれ}]が[読{よ}]んでいた[聖書{せいしょ}]の[箇所{かしょ}]は、これであった、「[彼{かれ}]は、ほふり[場{ば}]に[引{ひ}]かれて[行{い}]く[羊{ひつじ}]のように、また、[黙々{もくもく}]として、[毛{け}]を[刈{か}]る[者{もの}]の[前{まえ}]に[立{た}]つ[小羊{こひつじ}]のように、[口{くち}]を[開{ひら}]かない。", "33": "[彼{かれ}]は、いやしめられて、そのさばきも[行{おこな}]われなかった。だれが、[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]のことを[語{かた}]ることができようか、[彼{かれ}]の[命{いのち}]が[地上{ちじょう}]から[取{と}]り[去{さ}]られているからには」。", "34": "[宦官{かんがん}]はピリポにむかって[言{い}]った、「お[尋{たず}]ねしますが、ここで[預言者{よげんしゃ}]はだれのことを[言{い}]っているのですか。[自分{じぶん}]のことですか、それとも、だれかほかの[人{ひと}]のことですか」。", "35": "そこでピリポは[口{くち}]を[開{ひら}]き、この[聖{せい}][句{く}]から[説{と}]き[起{おこ}]して、イエスのことを[宣{の}]べ[伝{つた}]えた。", "36": "[道{みち}]を[進{すす}]んで[行{い}]くうちに、[水{みず}]のある[所{ところ}]にきたので、[宦官{かんがん}]が[言{い}]った、「ここに[水{みず}]があります。わたしがバプテスマを[受{う}]けるのに、なんのさしつかえがありますか」。〔", "37": "これに[対{たい}]して、ピリポは、「あなたがまごころから[信{しん}]じるなら、[受{う}]けてさしつかえはありません」と[言{い}]った。すると、[彼{かれ}]は「わたしは、イエス・キリストを[神{かみ}]の[子{こ}]と[信{しん}]じます」と[答{こた}]えた。〕", "38": "そこで[車{くるま}]をとめさせ、ピリポと[宦官{かんがん}]と、ふたりとも、[水{みず}]の[中{なか}]に[降{お}]りて[行{い}]き、ピリポが[宦官{かんがん}]にバプテスマを[授{さづ}]けた。", "39": "ふたりが[水{みず}]から[上{あ}]がると、[主{しゅ}]の[霊{れい}]がピリポをさらって[行{い}]ったので、[宦官{かんがん}]はもう[彼{かれ}]を[見{み}]ることができなかった。[宦官{かんがん}]はよろこびながら[旅{たび}]をつづけた。", "40": "その[後{のち}]、ピリポはアゾトに[姿{すがた}]をあらわして、[町々{まちまち}]をめぐり[歩{ある}]き、いたるところで[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えて、ついにカイザリヤに[着{つ}]いた。" }, "9": { "1": "さてサウロは、なおも[主{しゅ}]の[弟子{でし}]たちに[対{たい}]する[脅迫{きょうはく}]、[殺害{さつがい}]の[息{いき}]をはずませながら、[大祭司{だいさいし}]のところに[行{い}]って、", "2": "ダマスコの[諸{しょ}][会堂{かいどう}]あての[添書{てんしょ}]を[求{もと}]めた。それは、この[道{みち}]の[者{もの}]を[見{み}]つけ[次第{しだい}]、[男女{だんじょ}]の[別{べつ}]なく[縛{しば}]りあげて、エルサレムにひっぱって[来{く}]るためであった。", "3": "ところが、[道{みち}]を[急{いそ}]いでダマスコの[近{ちか}]くにきたとき、[突然{とつぜん}]、[天{てん}]から[光{ひかり}]がさして、[彼{かれ}]をめぐり[照{てら}]した。", "4": "[彼{かれ}]は[地{ち}]に[倒{たお}]れたが、その[時{とき}]「サウロ、サウロ、なぜわたしを[迫害{はくがい}]するのか」と[呼{よ}]びかける[声{こえ}]を[聞{き}]いた。", "5": "そこで[彼{かれ}]は「[主{しゅ}]よ、あなたは、どなたですか」と[尋{たず}]ねた。すると[答{こたえ}]があった、「わたしは、あなたが[迫害{はくがい}]しているイエスである。", "6": "さあ[立{た}]って、[町{まち}]にはいって[行{い}]きなさい。そうすれば、そこであなたのなすべき[事{こと}]が[告{つ}]げられるであろう」。", "7": "サウロの[同行者{どうこうしゃ}]たちは[物{もの}]も[言{い}]えずに[立{た}]っていて、[声{こえ}]だけは[聞{きこ}]えたが、だれも[見{み}]えなかった。", "8": "サウロは[地{ち}]から[起{お}]き[上{あ}]がって[目{め}]を[開{ひら}]いてみたが、[何{なに}]も[見{み}]えなかった。そこで[人々{ひとびと}]は、[彼{かれ}]の[手{て}]を[引{ひ}]いてダマスコへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "9": "[彼{かれ}]は三[日間{かかん}]、[目{め}]が[見{み}]えず、また[食{た}]べることも[飲{の}]むこともしなかった。", "10": "さて、ダマスコにアナニヤというひとりの[弟子{でし}]がいた。この[人{ひと}]に[主{しゅ}]が[幻{まぼろし}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れて、「アナニヤよ」とお[呼{よ}]びになった。[彼{かれ}]は「[主{しゅ}]よ、わたしでございます」と[答{こた}]えた。", "11": "そこで[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[立{た}]って、『[真{ま}]すぐ』という[名{な}]の[路地{ろじ}]に[行{い}]き、ユダの[家{いえ}]でサウロというタルソ[人{びと}]を[尋{たず}]ねなさい。[彼{かれ}]はいま[祈{いの}]っている。", "12": "[彼{かれ}]はアナニヤという[人{ひと}]がはいってきて、[手{て}]を[自分{じぶん}]の[上{うえ}]において[再{ふたた}]び[見{み}]えるようにしてくれるのを、[幻{まぼろし}]で[見{み}]たのである」。", "13": "アナニヤは[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]よ、あの[人{ひと}]がエルサレムで、どんなにひどい[事{こと}]をあなたの[聖徒{せいと}]たちにしたかについては、[多{おお}]くの[人{ひと}]たちから[聞{き}]いています。", "14": "そして[彼{かれ}]はここでも、[御名{みな}]をとなえる[者{もの}]たちをみな[捕縛{ほばく}]する[権{けん}]を、[祭司長{さいしちょう}]たちから[得{え}]てきているのです」。", "15": "しかし、[主{しゅ}]は[仰{おお}]せになった、「さあ、[行{い}]きなさい。あの[人{ひと}]は、[異邦人{いほうじん}]たち、[王{おう}]たち、またイスラエルの[子{こ}]らにも、わたしの[名{な}]を[伝{つた}]える[器{うつわ}]として、わたしが[選{えら}]んだ[者{もの}]である。", "16": "わたしの[名{な}]のために[彼{かれ}]がどんなに[苦{くる}]しまなければならないかを、[彼{かれ}]に[知{し}]らせよう」。", "17": "そこでアナニヤは、[出{で}]かけて[行{い}]ってその[家{いえ}]にはいり、[手{て}]をサウロの[上{うえ}]において[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]サウロよ、あなたが[来{く}]る[途中{とちゅう}]で[現{あらわ}]れた[主{しゅ}]イエスは、あなたが[再{ふたた}]び[見{み}]えるようになるため、そして[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされるために、わたしをここにおつかわしになったのです」。", "18": "するとたちどころに、サウロの[目{め}]から、うろこのようなものが[落{お}]ちて、[元{もと}]どおり[見{み}]えるようになった。そこで[彼{かれ}]は[立{た}]ってバプテスマを[受{う}]け、", "19": "また[食事{しょくじ}]をとって[元気{げんき}]を[取{と}]りもどした。サウロは、ダマスコにいる[弟子{でし}]たちと[共{とも}]に[数日間{すうじつかん}]を[過{す}]ごしてから、", "20": "ただちに[諸{しょ}][会堂{かいどう}]でイエスのことを[宣{の}]べ[伝{つた}]え、このイエスこそ[神{かみ}]の[子{こ}]であると[説{と}]きはじめた。", "21": "これを[聞{き}]いた[人{ひと}]たちはみな[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]いて[言{い}]った、「あれは、エルサレムでこの[名{な}]をとなえる[者{もの}]たちを[苦{くる}]しめた[男{おとこ}]ではないか。その[上{うえ}]ここにやってきたのも、[彼{かれ}]らを[縛{しば}]りあげて、[祭司長{さいしちょう}]たちのところへひっぱって[行{い}]くためではなかったか」。", "22": "しかし、サウロはますます[力{ちから}]が[加{くわ}]わり、このイエスがキリストであることを[論証{ろんしょう}]して、ダマスコに[住{す}]むユダヤ[人{じん}]たちを[言{い}]い[伏{ふ}]せた。", "23": "[相当{そうとう}]の[日数{にっすう}]がたったころ、ユダヤ[人{じん}]たちはサウロを[殺{ころ}]す[相談{そうだん}]をした。", "24": "ところが、その[陰謀{いんぼう}]が[彼{かれ}]の[知{し}]るところとなった。[彼{かれ}]らはサウロを[殺{ころ}]そうとして、[夜昼{よるひる}]、[町{まち}]の[門{もん}]を[見守{みまも}]っていたのである。", "25": "そこで[彼{かれ}]の[弟子{でし}]たちが、[夜{よる}]の[間{あいだ}]に[彼{かれ}]をかごに[乗{の}]せて、[町{まち}]の[城壁{じょうへき}]づたいにつりおろした。", "26": "サウロはエルサレムに[着{つ}]いて、[弟子{でし}]たちの[仲間{なかま}]に[加{くわ}]わろうと[努{つと}]めたが、みんなの[者{もの}]は[彼{かれ}]を[弟子{でし}]だとは[信{しん}]じないで、[恐{おそ}]れていた。", "27": "ところが、バルナバは[彼{かれ}]の[世話{せわ}]をして[使徒{しと}]たちのところへ[連{つ}]れて[行{い}]き、[途中{とちゅう}]で[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて[語{かた}]りかけたことや、[彼{かれ}]がダマスコでイエスの[名{な}]で[大胆{だいたん}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えた[次第{しだい}]を、[彼{かれ}]らに[説明{せつめい}]して[聞{き}]かせた。", "28": "それ[以来{いらい}]、[彼{かれ}]は[使徒{しと}]たちの[仲間{なかま}]に[加{くわ}]わり、エルサレムに[出入{でい}]りし、[主{しゅ}]の[名{な}]によって[大胆{だいたん}]に[語{かた}]り、", "29": "ギリシヤ[語{ご}]を[使{つか}]うユダヤ[人{じん}]たちとしばしば[語{かた}]り[合{あ}]い、また[論{ろん}]じ[合{あ}]った。しかし、[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そうとねらっていた。", "30": "[兄弟{きょうだい}]たちはそれと[知{し}]って、[彼{かれ}]をカイザリヤに[連{つ}]れてくだり、タルソへ[送{おく}]り[出{だ}]した。", "31": "こうして[教会{きょうかい}]は、ユダヤ、ガリラヤ、サマリヤ[全{ぜん}][地方{ちほう}]にわたって[平安{へいあん}]を[保{たも}]ち、[基礎{きそ}]がかたまり、[主{しゅ}]をおそれ[聖霊{せいれい}]にはげまされて[歩{あゆ}]み、[次第{しだい}]に[信徒{しんと}]の[数{かず}]を[増{ま}]して[行{い}]った。", "32": "ペテロは[方々{ほうぼう}]をめぐり[歩{ある}]いたが、ルダに[住{す}]む[聖徒{せいと}]たちのところへも[下{くだ}]って[行{い}]った。", "33": "そして、そこで、八[年間{ねんかん}]も[床{とこ}]についているアイネヤという[人{ひと}]に[会{あ}]った。この[人{ひと}]は[中風{ちゅうぶ}]であった。", "34": "ペテロが[彼{かれ}]に[言{い}]った、「アイネヤよ、イエス・キリストがあなたをいやして[下{くだ}]さるのだ。[起{お}]きなさい。そして[床{とこ}]を[取{と}]りあげなさい」。すると、[彼{かれ}]はただちに[起{お}]きあがった。", "35": "ルダとサロンに[住{す}]む[人{ひと}]たちは、みなそれを[見{み}]て、[主{しゅ}]に[帰依{きえ}]した。", "36": "ヨッパにタビタ(これを[訳{やく}]すと、ドルカス、すなわち、かもしか)という[女{おんな}][弟子{でし}]がいた。[数々{かずかず}]のよい[働{はたら}]きや[施{ほどこ}]しをしていた[婦人{ふじん}]であった。", "37": "ところが、そのころ[病気{びょうき}]になって[死{し}]んだので、[人々{ひとびと}]はそのからだを[洗{あら}]って、[屋上{おくじょう}]の[間{ま}]に[安置{あんち}]した。", "38": "ルダはヨッパに[近{ちか}]かったので、[弟子{でし}]たちはペテロがルダにきていると[聞{き}]き、ふたりの[者{もの}]を[彼{かれ}]のもとにやって、「どうぞ、[早{はや}]くこちらにおいで[下{くだ}]さい」と[頼{たの}]んだ。", "39": "そこでペテロは[立{た}]って、ふたりの[者{もの}]に[連{つ}]れられてきた。[彼{かれ}]が[着{つ}]くとすぐ、[屋上{おくじょう}]の[間{ま}]に[案内{あんない}]された。すると、やもめたちがみんな[彼{かれ}]のそばに[寄{よ}]ってきて、ドルカスが[生前{せいぜん}]つくった[下着{したぎ}]や[上着{うわぎ}]の[数々{かずかず}]を、[泣{な}]きながら[見{み}]せるのであった。", "40": "ペテロはみんなの[者{もの}]を[外{そと}]に[出{だ}]し、ひざまずいて[祈{いの}]った。それから[死体{したい}]の[方{ほう}]に[向{む}]いて、「タビタよ、[起{お}]きなさい」と[言{い}]った。すると[彼女{かのじょ}]は[目{め}]をあけ、ペテロを[見{み}]て[起{お}]きなおった。", "41": "ペテロは[彼女{かのじょ}]に[手{て}]をかして[立{た}]たせた。それから、[聖徒{せいと}]たちや、やもめたちを[呼{よ}]び[入{い}]れて、[彼女{かのじょ}]が[生{い}]きかえっているのを[見{み}]せた。", "42": "このことがヨッパ[中{ちゅう}]に[知{し}]れわたり、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]を[信{しん}]じた。", "43": "ペテロは、[皮{かわ}]なめしシモンという[人{ひと}]の[家{いえ}]に[泊{と}]まり、しばらくの[間{あいだ}]ヨッパに[滞在{たいざい}]した。" }, "10": { "1": "さて、カイザリヤにコルネリオという[名{な}]の[人{ひと}]がいた。イタリヤ[隊{たい}]と[呼{よ}]ばれた[部隊{ぶたい}]の[百卒長{ひゃくそつちょう}]で、", "2": "[信心{しんじん}][深{ぶか}]く、[家族{かぞく}][一同{いちどう}]と[共{とも}]に[神{かみ}]を[敬{うやま}]い、[民{たみ}]に[数々{かずかず}]の[施{ほどこ}]しをなし、[絶{た}]えず[神{かみ}]に[祈{いのり}]をしていた。", "3": "ある[日{ひ}]の[午後{ごご}]三[時{じ}]ごろ、[神{かみ}]の[使{つかい}]が[彼{かれ}]のところにきて、「コルネリオよ」と[呼{よ}]ぶのを、[幻{まぼろし}]ではっきり[見{み}]た。", "4": "[彼{かれ}]は[御使{みつかい}]を[見{み}]つめていたが、[恐{おそ}]ろしくなって、「[主{しゅ}]よ、なんでございますか」と[言{い}]った。すると[御使{みつかい}]が[言{い}]った、「あなたの[祈{いのり}]や[施{ほどこ}]しは[神{かみ}]のみ[前{まえ}]にとどいて、おぼえられている。", "5": "ついては[今{いま}]、ヨッパに[人{ひと}]をやって、ペテロと[呼{よ}]ばれるシモンという[人{ひと}]を[招{まね}]きなさい。", "6": "この[人{ひと}]は、[海{うみ}]べに[家{いえ}]をもつ[皮{かわ}]なめしシモンという[者{もの}]の[客{きゃく}]となっている」。", "7": "このお[告{つ}]げをした[御使{みつかい}]が[立{た}]ち[去{さ}]ったのち、コルネリオは、[僕{しもべ}]ふたりと、[部下{ぶか}]の[中{なか}]で[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[兵卒{へいそつ}]ひとりとを[呼{よ}]び、", "8": "いっさいの[事{こと}]を[説明{せつめい}]して[聞{き}]かせ、ヨッパへ[送{おく}]り[出{だ}]した。", "9": "[翌日{よくじつ}]、この三[人{にん}]が[旅{たび}]をつづけて[町{まち}]の[近{ちか}]くにきたころ、ペテロは[祈{いのり}]をするため[屋上{おくじょう}]にのぼった。[時{とき}]は[昼{ひる}]の十二[時{じ}]ごろであった。", "10": "[彼{かれ}]は[空腹{くうふく}]をおぼえて、[何{なに}]か[食{た}]べたいと[思{おも}]った。そして、[人々{ひとびと}]が[食事{しょくじ}]の[用意{ようい}]をしている[間{あいだ}]に、[夢心地{ゆめごこち}]になった。", "11": "すると、[天{てん}]が[開{ひら}]け、[大{おお}]きな[布{ぬの}]のような[入{い}]れ[物{もの}]が、[四{よ}]すみをつるされて、[地上{ちじょう}]に[降{お}]りて[来{く}]るのを[見{み}]た。", "12": "その[中{なか}]には、[地上{ちじょう}]の四つ[足{あし}]や[這{は}]うもの、また[空{そら}]の[鳥{とり}]など、[各種{かくしゅ}]の[生{い}]きものがはいっていた。", "13": "そして[声{こえ}]が[彼{かれ}]に[聞{きこ}]えてきた、「ペテロよ。[立{た}]って、それらをほふって[食{た}]べなさい」。", "14": "ペテロは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、それはできません。わたしは[今{いま}]までに、[清{きよ}]くないもの、[汚{けが}]れたものは、[何一{なにひと}]つ[食{た}]べたことがありません」。", "15": "すると、[声{こえ}]が二[度目{どめ}]にかかってきた、「[神{かみ}]がきよめたものを、[清{きよ}]くないなどと[言{い}]ってはならない」。", "16": "こんなことが三[度{ど}]もあってから、その[入{い}]れ[物{もの}]はすぐ[天{てん}]に[引{ひ}]き[上{あ}]げられた。", "17": "ペテロが、いま[見{み}]た[幻{まぼろし}]はなんの[事{こと}]だろうかと、ひとり[思案{しあん}]にくれていると、ちょうどその[時{とき}]、コルネリオから[送{おく}]られた[人{ひと}]たちが、シモンの[家{いえ}]を[尋{たず}]ね[当{あ}]てて、その[門口{かどぐち}]に[立{た}]っていた。", "18": "そして[声{こえ}]をかけて、「ペテロと[呼{よ}]ばれるシモンというかたが、こちらにお[泊{と}]まりではございませんか」と[尋{たず}]ねた。", "19": "ペテロはなおも[幻{まぼろし}]について、[思{おも}]いめぐらしていると、[御霊{みたま}]が[言{い}]った、「ごらんなさい、三[人{にん}]の[人{ひと}]たちが、あなたを[尋{たず}]ねてきている。", "20": "さあ、[立{た}]って[下{した}]に[降{お}]り、ためらわないで、[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけるがよい。わたしが[彼{かれ}]らをよこしたのである」。", "21": "そこでペテロは、その[人{ひと}]たちのところに[降{お}]りて[行{い}]って[言{い}]った、「わたしがお[尋{たず}]ねのペテロです。どんなご[用{よう}]でおいでになったのですか」。", "22": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「[正{ただ}]しい[人{ひと}]で、[神{かみ}]を[敬{うやま}]い、ユダヤの[全国民{ぜんこくみん}]に[好感{こうかん}]を[持{も}]たれている[百卒長{ひゃくそつちょう}]コルネリオが、あなたを[家{いえ}]に[招{まね}]いてお[話{はなし}]を[伺{うかが}]うようにとのお[告{つ}]げを、[聖{せい}]なる[御使{みつかい}]から[受{う}]けましたので、[参{まい}]りました」。", "23": "そこで、ペテロは、[彼{かれ}]らを[迎{むか}]えて[泊{と}]まらせた。[翌日{よくじつ}]、ペテロは[立{た}]って、[彼{かれ}]らと[連{つ}]れだって[出{で}][発{はっ}]した。ヨッパの[兄弟{きょうだい}]たち[数人{すうにん}]も[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "24": "その[次{つぎ}]の[日{ひ}]に、[一行{いっこう}]はカイザリヤに[着{つ}]いた。コルネリオは[親族{しんぞく}]や[親{した}]しい[友人{ゆうじん}]たちを[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、[待{ま}]っていた。", "25": "ペテロがいよいよ[到着{とうちゃく}]すると、コルネリオは[出迎{でむか}]えて、[彼{かれ}]の[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "26": "するとペテロは、[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[起{おこ}]して[言{い}]った、「お[立{た}]ちなさい。わたしも[同{おな}]じ[人間{にんげん}]です」。", "27": "それから[共{とも}]に[話{はな}]しながら、へやにはいって[行{い}]くと、そこには、すでに[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が[集{あつ}]まっていた。", "28": "ペテロは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたが[知{し}]っているとおり、ユダヤ[人{じん}]が[他国{たこく}]の[人{ひと}]と[交際{こうさい}]したり、[出入{でい}]りしたりすることは、[禁{きん}]じられています。ところが、[神{かみ}]は、どんな[人間{にんげん}]をも[清{きよ}]くないとか、[汚{けが}]れているとか[言{い}]ってはならないと、わたしにお[示{しめ}]しになりました。", "29": "お[招{まね}]きにあずかった[時{とき}]、[少{すこ}]しもためらわずに[参{まい}]ったのは、そのためなのです。そこで[伺{うかが}]いますが、どういうわけで、わたしを[招{まね}]いてくださったのですか」。", "30": "これに[対{たい}]してコルネリオが[答{こた}]えた、「四[日{か}][前{まえ}]、ちょうどこの[時刻{じこく}]に、わたしが[自宅{じたく}]で[午後{ごご}]三[時{じ}]の[祈{いのり}]をしていますと、[突然{とつぜん}]、[輝{かがや}]いた[衣{ころも}]を[着{き}]た[人{ひと}]が、[前{まえ}]に[立{た}]って[申{もう}]しました、", "31": "『コルネリオよ、あなたの[祈{いのり}]は[聞{き}]きいれられ、あなたの[施{ほどこ}]しは[神{かみ}]のみ[前{まえ}]におぼえられている。", "32": "そこでヨッパに[人{ひと}]を[送{おく}]ってペテロと[呼{よ}]ばれるシモンを[招{まね}]きなさい。その[人{ひと}]は[皮{かわ}]なめしシモンの[海沿{うみぞ}]いの[家{いえ}]に[泊{と}]まっている』。", "33": "それで、[早速{さっそく}]あなたをお[呼{よ}]びしたのです。ようこそおいで[下{くだ}]さいました。[今{いま}]わたしたちは、[主{しゅ}]があなたにお[告{つ}]げになったことを[残{のこ}]らず[伺{うかが}]おうとして、みな[神{かみ}]のみ[前{まえ}]にまかり[出{で}]ているのです」。", "34": "そこでペテロは[口{くち}]を[開{ひら}]いて[言{い}]った、「[神{かみ}]は[人{ひと}]をかたよりみないかたで、", "35": "[神{かみ}]を[敬{うやま}]い[義{ぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はどの[国民{こくみん}]でも[受{う}]けいれて[下{くだ}]さることが、ほんとうによくわかってきました。", "36": "あなたがたは、[神{かみ}]がすべての[者{もの}]の[主{しゅ}]なるイエス・キリストによって[平和{へいわ}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えて、イスラエルの[子{こ}]らにお[送{おく}]り[下{くだ}]さった[御言{みことば}]をご[存{ぞん}]じでしょう。", "37": "それは、ヨハネがバプテスマを[説{と}]いた[後{のち}]、ガリラヤから[始{はじ}]まってユダヤ[全土{ぜんど}]にひろまった[福音{ふくいん}]を[述{の}]べたものです。", "38": "[神{かみ}]はナザレのイエスに[聖霊{せいれい}]と[力{ちから}]とを[注{そそ}]がれました。このイエスは、[神{かみ}]が[共{とも}]におられるので、よい[働{はたら}]きをしながら、また[悪魔{あくま}]に[押{おさ}]えつけられている[人々{ひとびと}]をことごとくいやしながら、[巡回{じゅんかい}]されました。", "39": "わたしたちは、イエスがこうしてユダヤ[人{じん}]の[地{ち}]やエルサレムでなさったすべてのことの[証人{しょうにん}]であります。[人々{ひとびと}]はこのイエスを[木{き}]にかけて[殺{ころ}]したのです。", "40": "しかし[神{かみ}]はイエスを三[日{か}][目{め}]によみがえらせ、", "41": "[全部{ぜんぶ}]の[人々{ひとびと}]にではなかったが、わたしたち[証人{しょうにん}]としてあらかじめ[選{えら}]ばれた[者{もの}]たちに[現{あらわ}]れるようにして[下{くだ}]さいました。わたしたちは、イエスが[死人{しにん}]の[中{なか}]から[復活{ふっかつ}]された[後{のち}]、[共{とも}]に[飲食{いんしょく}]しました。", "42": "それから、イエスご[自身{じしん}]が[生者{せいじゃ}]と[死者{ししゃ}]との[審判者{しんぱんしゃ}]として[神{かみ}]に[定{さだ}]められたかたであることを、[人々{ひとびと}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]え、またあかしするようにと、[神{かみ}]はわたしたちにお[命{めい}]じになったのです。", "43": "[預言者{よげんしゃ}]たちもみな、イエスを[信{しん}]じる[者{もの}]はことごとく、その[名{な}]によって[罪{つみ}]のゆるしが[受{う}]けられると、あかしをしています」。", "44": "ペテロがこれらの[言葉{ことば}]をまだ[語{かた}]り[終{お}]えないうちに、それを[聞{き}]いていたみんなの[人{ひと}]たちに、[聖霊{せいれい}]がくだった。", "45": "[割礼{かつれい}]を[受{う}]けている[信者{しんじゃ}]で、ペテロについてきた[人{ひと}]たちは、[異邦人{いほうじん}]たちにも[聖霊{せいれい}]の[賜物{たまもの}]が[注{そそ}]がれたのを[見{み}]て、[驚{おどろ}]いた。", "46": "それは、[彼{かれ}]らが[異言{いげん}]を[語{かた}]って[神{かみ}]をさんびしているのを[聞{き}]いたからである。そこで、ペテロが[言{い}]い[出{だ}]した、", "47": "「この[人{ひと}]たちがわたしたちと[同{おな}]じように[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けたからには、[彼{かれ}]らに[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けるのを、だれがこばみ[得{え}]ようか」。", "48": "こう[言{い}]って、ペテロはその[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、イエス・キリストの[名{な}]によってバプテスマを[受{う}]けさせた。それから、[彼{かれ}]らはペテロに[願{ねが}]って、なお[数日{すうじつ}]のあいだ[滞在{たいざい}]してもらった。" }, "11": { "1": "さて、[異邦人{いほうじん}]たちも[神{かみ}]の[言{ことば}]を[受{う}]けいれたということが、[使徒{しと}]たちやユダヤにいる[兄弟{きょうだい}]たちに[聞{きこ}]えてきた。", "2": "そこでペテロがエルサレムに[上{のぼ}]ったとき、[割礼{かつれい}]を[重{おも}]んじる[者{もの}]たちが[彼{かれ}]をとがめて[言{い}]った、", "3": "「あなたは、[割礼{かつれい}]のない[人{ひと}]たちのところに[行{い}]って、[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にしたということだが」。", "4": "そこでペテロは[口{くち}]を[開{ひら}]いて、[順序{じゅんじょ}][正{ただ}]しく[説明{せつめい}]して[言{い}]った、", "5": "「わたしがヨッパの[町{まち}]で[祈{いの}]っていると、[夢心地{ゆめごこち}]になって[幻{まぼろし}]を[見{み}]た。[大{おお}]きな[布{ぬの}]のような[入{い}]れ[物{もの}]が、[四{よ}]すみをつるされて、[天{てん}]から[降{お}]りてきて、わたしのところにとどいた。", "6": "[注意{ちゅうい}]して[見{み}]つめていると、[地上{ちじょう}]の四つ[足{あし}]、[野{の}]の[獣{けもの}]、[這{は}]うもの、[空{そら}]の[鳥{とり}]などが、はいっていた。", "7": "それから[声{こえ}]がして、『ペテロよ、[立{た}]って、それらをほふって[食{た}]べなさい』と、わたしに[言{い}]うのが[聞{きこ}]えた。", "8": "わたしは[言{い}]った、『[主{しゅ}]よ、それはできません。わたしは[今{いま}]までに、[清{きよ}]くないものや[汚{けが}]れたものを[口{くち}]に[入{い}]れたことが[一度{いちど}]もございません』。", "9": "すると、二[度目{どめ}]に[天{てん}]から[声{こえ}]がかかってきた、『[神{かみ}]がきよめたものを、[清{きよ}]くないなどと[言{い}]ってはならない』。", "10": "こんなことが三[度{ど}]もあってから、[全部{ぜんぶ}]のものがまた[天{てん}]に[引{ひ}]き[上{あ}]げられてしまった。", "11": "ちょうどその[時{とき}]、カイザリヤからつかわされてきた三[人{にん}]の[人{ひと}]が、わたしたちの[泊{と}]まっていた[家{いえ}]に[着{つ}]いた。", "12": "[御霊{みたま}]がわたしに、ためらわずに[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[行{い}]けと[言{い}]ったので、ここにいる六[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]たちも、わたしと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけて[行{い}]き、[一同{いちどう}]がその[人{ひと}]の[家{いえ}]にはいった。", "13": "すると[彼{かれ}]はわたしたちに、[御使{みつかい}]が[彼{かれ}]の[家{いえ}]に[現{あらわ}]れて、『ヨッパに[人{ひと}]をやって、ペテロと[呼{よ}]ばれるシモンを[招{まね}]きなさい。", "14": "この[人{ひと}]は、あなたとあなたの[全{ぜん}][家族{かぞく}]とが[救{すく}]われる[言葉{ことば}]を[語{かた}]って[下{くだ}]さるであろう』と[告{つ}]げた[次第{しだい}]を、[話{はな}]してくれた。", "15": "そこでわたしが[語{かた}]り[出{だ}]したところ、[聖霊{せいれい}]が、ちょうど[最初{さいしょ}]わたしたちの[上{うえ}]にくだったと[同{おな}]じように、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にくだった。", "16": "その[時{とき}]わたしは、[主{しゅ}]が『ヨハネは[水{みず}]でバプテスマを[授{さづ}]けたが、あなたがたは[聖霊{せいれい}]によってバプテスマを[受{う}]けるであろう』と[仰{おお}]せになった[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]した。", "17": "このように、わたしたちが[主{しゅ}]イエス・キリストを[信{しん}]じた[時{とき}]に[下{くだ}]さったのと[同{おな}]じ[賜物{たまもの}]を、[神{かみ}]が[彼{かれ}]らにもお[与{あた}]えになったとすれば、わたしのような[者{もの}]が、どうして[神{かみ}]を[妨{さまた}]げることができようか」。", "18": "[人々{ひとびと}]はこれを[聞{き}]いて[黙{だま}]ってしまった。それから[神{かみ}]をさんびして、「それでは[神{かみ}]は、[異邦人{いほうじん}]にも[命{いのち}]にいたる[悔改{くいあらた}]めをお[与{あた}]えになったのだ」と[言{い}]った。", "19": "さて、ステパノのことで[起{おこ}]った[迫害{はくがい}]のために[散{ち}]らされた[人々{ひとびと}]は、ピニケ、クプロ、アンテオケまでも[進{すす}]んで[行{い}]ったが、ユダヤ[人{じん}][以外{いがい}]の[者{もの}]には、だれにも[御言{みことば}]を[語{かた}]っていなかった。", "20": "ところが、その[中{なか}]に[数人{すうにん}]のクプロ[人{びと}]とクレネ[人{びと}]がいて、アンテオケに[行{い}]ってからギリシヤ[人{じん}]にも[呼{よ}]びかけ、[主{しゅ}]イエスを[宣{の}]べ[伝{つた}]えていた。", "21": "そして、[主{しゅ}]のみ[手{て}]が[彼{かれ}]らと[共{とも}]にあったため、[信{しん}]じて[主{しゅ}]に[帰依{きえ}]するものの[数{かず}]が[多{おお}]かった。", "22": "このうわさがエルサレムにある[教会{きょうかい}]に[伝{つた}]わってきたので、[教会{きょうかい}]はバルナバをアンテオケにつかわした。", "23": "[彼{かれ}]は、そこに[着{つ}]いて、[神{かみ}]のめぐみを[見{み}]てよろこび、[主{しゅ}]に[対{たい}]する[信仰{しんこう}]を[揺{ゆ}]るがない[心{こころ}]で[持{も}]ちつづけるようにと、みんなの[者{もの}]を[励{はげ}]ました。", "24": "[彼{かれ}]は[聖霊{せいれい}]と[信仰{しんこう}]とに[満{み}]ちた[立派{りっぱ}]な[人{ひと}]であったからである。こうして[主{しゅ}]に[加{くわ}]わる[人々{ひとびと}]が、[大{おお}]ぜいになった。", "25": "そこでバルナバはサウロを[捜{さが}]しにタルソへ[出{で}]かけて[行{い}]き、", "26": "[彼{かれ}]を[見{み}]つけたうえ、アンテオケに[連{つ}]れて[帰{かえ}]った。ふたりは、まる一[年{ねん}]、ともどもに[教会{きょうかい}]で[集{あつ}]まりをし、[大{おお}]ぜいの[人々{ひとびと}]を[教{おし}]えた。このアンテオケで[初{はじ}]めて、[弟子{でし}]たちがクリスチャンと[呼{よ}]ばれるようになった。", "27": "そのころ、[預言者{よげんしゃ}]たちがエルサレムからアンテオケにくだってきた。", "28": "その[中{なか}]のひとりであるアガボという[者{もの}]が[立{た}]って、[世界中{せかいじゅう}]に[大{だい}]ききんが[起{おこ}]るだろうと、[御霊{みたま}]によって[預言{よげん}]したところ、[果{はた}]してそれがクラウデオ[帝{てい}]の[時{とき}]に[起{おこ}]った。", "29": "そこで[弟子{でし}]たちは、それぞれの[力{ちから}]に[応{おう}]じて、ユダヤに[住{す}]んでいる[兄弟{きょうだい}]たちに[援助{えんじょ}]を[送{おく}]ることに[決{き}]めた。", "30": "そして、それをバルナバとサウロとの[手{て}]に[託{たく}]して、[長老{ちょうろう}]たちに[送{おく}]りとどけた。" }, "12": { "1": "そのころ、ヘロデ[王{おう}]は[教会{きょうかい}]のある[者{もの}]たちに[圧迫{あっぱく}]の[手{て}]をのばし、", "2": "ヨハネの[兄弟{きょうだい}]ヤコブをつるぎで[切{き}]り[殺{ころ}]した。", "3": "そして、それがユダヤ[人{じん}]たちの[意{い}]にかなったのを[見{み}]て、さらにペテロをも[捕{とら}]えにかかった。それは[除酵祭{じょこうさい}]の[時{とき}]のことであった。", "4": "ヘロデはペテロを[捕{とら}]えて[獄{ごく}]に[投{とう}]じ、四[人{にん}]一[組{くみ}]の[兵卒{へいそつ}]四[組{くみ}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]して、[見張{みは}]りをさせておいた。[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]のあとで、[彼{かれ}]を[民衆{みんしゅう}]の[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]すつもりであったのである。", "5": "こうして、ペテロは[獄{ごく}]に[入{い}]れられていた。[教会{きょうかい}]では、[彼{かれ}]のために[熱心{ねっしん}]な[祈{いのり}]が[神{かみ}]にささげられた。", "6": "ヘロデが[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]そうとしていたその[夜{よる}]、ペテロは[二重{にじゅう}]の[鎖{くさり}]につながれ、ふたりの[兵卒{へいそつ}]の[間{あいだ}]に[置{お}]かれて[眠{ねむ}]っていた。[番兵{ばんぺい}]たちは[戸口{とぐち}]で[獄{ごく}]を[見張{みは}]っていた。", "7": "すると、[突然{とつぜん}]、[主{しゅ}]の[使{つかい}]がそばに[立{た}]ち、[光{ひかり}]が[獄内{ごくない}]を[照{てら}]した。そして[御使{みつかい}]はペテロのわき[腹{ばら}]をつついて[起{おこ}]し、「[早{はや}]く[起{お}]きあがりなさい」と[言{い}]った。すると[鎖{くさり}]が[彼{かれ}]の[両手{りょうて}]から、はずれ[落{お}]ちた。", "8": "[御使{みつかい}]が「[帯{おび}]をしめ、くつをはきなさい」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]はそのとおりにした。それから「[上着{うわぎ}]を[着{き}]て、ついてきなさい」と[言{い}]われたので、", "9": "ペテロはついて[出{で}]て[行{い}]った。[彼{かれ}]には[御使{みつかい}]のしわざが[現実{げんじつ}]のこととは[考{かんが}]えられず、ただ[幻{まぼろし}]を[見{み}]ているように[思{おも}]われた。", "10": "[彼{かれ}]らは[第{だい}]一、[第{だい}]二の[衛所{えいしょ}]を[通{とお}]りすぎて、[町{まち}]に[抜{ぬ}]ける[鉄{てつ}][門{もん}]のところに[来{く}]ると、それがひとりでに[開{ひら}]いたので、そこを[出{で}]て一つの[通路{つうろ}]に[進{すす}]んだとたんに、[御使{みつかい}]は[彼{かれ}]を[離{はな}]れ[去{さ}]った。", "11": "その[時{とき}]ペテロはわれにかえって[言{い}]った、「[今{いま}]はじめて、ほんとうのことがわかった。[主{しゅ}]が[御使{みつかい}]をつかわして、ヘロデの[手{て}]から、またユダヤ[人{じん}]たちの[待{ま}]ちもうけていたあらゆる[災{わざわい}]から、わたしを[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さったのだ」。", "12": "ペテロはこうとわかってから、マルコと[呼{よ}]ばれているヨハネの[母{はは}]マリヤの[家{いえ}]に[行{い}]った。その[家{いえ}]には[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が[集{あつ}]まって[祈{いの}]っていた。", "13": "[彼{かれ}]が[門{もん}]の[戸{と}]をたたいたところ、ロダという[女中{じょちゅう}]が[取次{とりつ}]ぎに[出{で}]てきたが、", "14": "ペテロの[声{こえ}]だとわかると、[喜{よろこ}]びのあまり、[門{もん}]をあけもしないで[家{いえ}]に[駆{か}]け[込{こ}]み、ペテロが[門口{かどぐち}]に[立{た}]っていると[報告{ほうこく}]した。", "15": "[人々{ひとびと}]は「あなたは[気{き}]が[狂{くる}]っている」と[言{い}]ったが、[彼女{かのじょ}]は[自分{じぶん}]の[言{い}]うことに[間違{まちが}]いはないと、[言{い}]い[張{は}]った。そこで[彼{かれ}]らは「それでは、ペテロの[御使{みつかい}]だろう」と[言{い}]った。", "16": "しかし、ペテロが[門{もん}]をたたきつづけるので、[彼{かれ}]らがあけると、そこにペテロがいたのを[見{み}]て[驚{おどろ}]いた。", "17": "ペテロは[手{て}]を[振{ふ}]って[彼{かれ}]らを[静{しず}]め、[主{しゅ}]が[獄{ごく}]から[彼{かれ}]を[連{つ}]れ[出{だ}]して[下{くだ}]さった[次第{しだい}]を[説明{せつめい}]し、「このことを、ヤコブやほかの[兄弟{きょうだい}]たちに[伝{つた}]えて[下{くだ}]さい」と[言{い}]い[残{のこ}]して、どこかほかの[所{ところ}]へ[出{で}]て[行{い}]った。", "18": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、[兵卒{へいそつ}]たちの[間{あいだ}]に、ペテロはいったいどうなったのだろうと、[大{たい}]へんな[騒{さわ}]ぎが[起{おこ}]った。", "19": "ヘロデはペテロを[捜{さが}]しても[見{み}]つからないので、[番兵{ばんぺい}]たちを[取{と}]り[調{しら}]べたうえ、[彼{かれ}]らを[死刑{しけい}]に[処{しょ}]するように[命{めい}]じ、そして、ユダヤからカイザリヤにくだって[行{い}]って、そこに[滞在{たいざい}]した。", "20": "さて、ツロとシドンとの[人々{ひとびと}]は、ヘロデの[怒{いか}]りに[触{ふれ}]ていたので、[一同{いちどう}]うちそろって[王{おう}]をおとずれ、[王{おう}]の[侍従{じじゅう}][官{かん}]ブラストに[取{と}]りいって、[和解{わかい}]かたを[依頼{いらい}]した。[彼{かれ}]らの[地方{ちほう}]が、[王{おう}]の[国{くに}]から[食糧{しょくりょう}]を[得{え}]ていたからである。", "21": "[定{さだ}]められた[日{ひ}]に、ヘロデは[王{おう}][服{ふく}]をまとって[王座{おうざ}]にすわり、[彼{かれ}]らにむかって[演説{えんぜつ}]をした。", "22": "[集{あつ}]まった[人々{ひとびと}]は、「これは[神{かみ}]の[声{こえ}]だ、[人間{にんげん}]の[声{こえ}]ではない」と[叫{さけ}]びつづけた。", "23": "するとたちまち、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[彼{かれ}]を[打{う}]った。[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]することをしなかったからである。[彼{かれ}]は[虫{むし}]にかまれて[息{いき}]が[絶{た}]えてしまった。", "24": "こうして、[主{しゅ}]の[言{ことば}]はますます[盛{さか}]んにひろまって[行{い}]った。", "25": "バルナバとサウロとは、その[任務{にんむ}]を[果{はた}]したのち、マルコと[呼{よ}]ばれていたヨハネを[連{つ}]れて、エルサレムから[帰{かえ}]ってきた。" }, "13": { "1": "さて、アンテオケにある[教会{きょうかい}]には、バルナバ、ニゲルと[呼{よ}]ばれるシメオン、クレネ[人{びと}]ルキオ、[領主{りょうしゅ}]ヘロデの[乳兄弟{ちきょうだい}]マナエン、およびサウロなどの[預言者{よげんしゃ}]や[教師{きょうし}]がいた。", "2": "[一同{いちどう}]が[主{しゅ}]に[礼拝{れいはい}]をささげ、[断食{だんじき}]をしていると、[聖霊{せいれい}]が「さあ、バルナバとサウロとを、わたしのために[聖{せい}][別{べつ}]して、[彼{かれ}]らに[授{さづ}]けておいた[仕事{しごと}]に[当{あた}]らせなさい」と[告{つ}]げた。", "3": "そこで[一同{いちどう}]は、[断食{だんじき}]と[祈{いのり}]とをして、[手{て}]をふたりの[上{うえ}]においた[後{のち}]、[出発{しゅっぱつ}]させた。", "4": "ふたりは[聖霊{せいれい}]に[送{おく}]り[出{だ}]されて、セルキヤにくだり、そこから[舟{ふね}]でクプロに[渡{わた}]った。", "5": "そしてサラミスに[着{つ}]くと、ユダヤ[人{じん}]の[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[神{かみ}]の[言{ことば}]を[宣{の}]べはじめた。[彼{かれ}]らはヨハネを[助{たす}]け[手{て}]として[連{つ}]れていた。", "6": "[島{しま}][全体{ぜんたい}]を[巡回{じゅんかい}]して、パポスまで[行{い}]ったところ、そこでユダヤ[人{じん}]の[魔術{まじゅつ}][師{し}]、バルイエスというにせ[預言者{よげんしゃ}]に[出会{であ}]った。", "7": "[彼{かれ}]は[地方{ちほう}][総督{そうとく}]セルギオ・パウロのところに[出入{でい}]りをしていた。この[総督{そうとく}]は[賢明{けんめい}]な[人{ひと}]であって、バルナバとサウロとを[招{まね}]いて、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]こうとした。", "8": "ところが[魔術{まじゅつ}][師{し}]エルマ([彼{かれ}]の[名{な}]は「[魔術{まじゅつ}][師{し}]」との[意{い}])は、[総督{そうとく}]を[信仰{しんこう}]からそらそうとして、しきりにふたりの[邪魔{じゃま}]をした。", "9": "サウロ、またの[名{な}]はパウロ、は[聖霊{せいれい}]に[満{み}]たされ、[彼{かれ}]をにらみつけて", "10": "[言{い}]った、「ああ、あらゆる[偽{いつわ}]りと[邪悪{じゃあく}]とでかたまっている[悪魔{あくま}]の[子{こ}]よ、すべて[正{ただ}]しいものの[敵{てき}]よ。[主{しゅ}]のまっすぐな[道{みち}]を[曲{ま}]げることを[止{や}]めないのか。", "11": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]のみ[手{て}]がおまえの[上{うえ}]に[及{およ}]んでいる。おまえは[盲{めくら}]になって、[当分{とうぶん}]、[日{ひ}]の[光{ひかり}]が[見{み}]えなくなるのだ」。たちまち、かすみとやみとが[彼{かれ}]にかかったため、[彼{かれ}]は[手{て}]さぐりしながら、[手{て}]を[引{ひ}]いてくれる[人{ひと}]を[捜{さが}]しまわった。", "12": "[総督{そうとく}]はこの[出来事{できごと}]を[見{み}]て、[主{しゅ}]の[教{おしえ}]にすっかり[驚{おどろ}]き、そして[信{しん}]じた。", "13": "パウロとその[一行{いっこう}]は、パポスから[船出{ふなで}]して、パンフリヤのペルガに[渡{わた}]った。ここでヨハネは[一行{いっこう}]から[身{み}]を[引{ひ}]いて、エルサレムに[帰{かえ}]ってしまった。", "14": "しかしふたりは、ペルガからさらに[進{すす}]んで、ピシデヤのアンテオケに[行{い}]き、[安息日{あんそくにち}]に[会堂{かいどう}]にはいって[席{せき}]に[着{つ}]いた。", "15": "[律法{りっぽう}]と[預言{よげん}][書{しょ}]の[朗読{ろうどく}]があったのち、[会堂司{かいどうづかさ}]たちが[彼{かれ}]らのところに[人{ひと}]をつかわして、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、もしあなたがたのうち、どなたか、この[人々{ひとびと}]に[何{なに}]か[奨励{しょうれい}]の[言葉{ことば}]がありましたら、どうぞお[話{はな}]し[下{くだ}]さい」と[言{い}]わせた。", "16": "そこでパウロが[立{た}]ちあがり、[手{て}]を[振{ふ}]りながら[言{い}]った。「イスラエルの[人{ひと}]たち、ならびに[神{かみ}]を[敬{うやま}]うかたがたよ、お[聞{き}]き[下{くだ}]さい。", "17": "この[民{たみ}]イスラエルの[神{かみ}]は、わたしたちの[先祖{せんぞ}]を[選{えら}]び、エジプトの[地{ち}]に[滞在{たいざい}][中{ちゅう}]、この[民{たみ}]を[大{おお}]いなるものとし、み[腕{うで}]を[高{たか}]くさし[上{あ}]げて、[彼{かれ}]らをその[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された。", "18": "そして[約{やく}]四十[年{ねん}]にわたって、[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らをはぐくみ、", "19": "カナンの[地{ち}]では七つの[異{い}][民族{みんぞく}]を[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、その[地{ち}]を[彼{かれ}]らに[譲{ゆず}]り[与{あた}]えられた。", "20": "それらのことが[約{やく}]四百五十[年{ねん}]の[年月{ねんげつ}]にわたった。その[後{のち}]、[神{かみ}]はさばき[人{ひと}]たちをおつかわしになり、[預言者{よげんしゃ}]サムエルの[時{とき}]に[及{およ}]んだ。", "21": "その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]が[王{おう}]を[要求{ようきゅう}]したので、[神{かみ}]はベニヤミン[族{ぞく}]の[人{ひと}]、キスの[子{こ}]サウロを四十[年間{ねんかん}]、[彼{かれ}]らにおつかわしになった。", "22": "それから[神{かみ}]はサウロを[退{しりぞ}]け、ダビデを[立{た}]てて[王{おう}]とされたが、[彼{かれ}]についてあかしをして、『わたしはエッサイの[子{こ}]ダビデを[見{み}]つけた。[彼{かれ}]はわたしの[心{こころ}]にかなった[人{ひと}]で、わたしの[思{おも}]うところを、ことごとく[実行{じっこう}]してくれるであろう』と[言{い}]われた。", "23": "[神{かみ}]は[約束{やくそく}]にしたがって、このダビデの[子孫{しそん}]の[中{なか}]から[救主{すくいぬし}]イエスをイスラエルに[送{おく}]られたが、", "24": "そのこられる[前{まえ}]に、ヨハネがイスラエルのすべての[民{たみ}]に[悔改{くいあらた}]めのバプテスマを、あらかじめ[宣{の}]べ[伝{つた}]えていた。", "25": "ヨハネはその[一生{いっしょう}]の[行程{こうてい}]を[終{おわ}]ろうとするに[当{あた}]って[言{い}]った、『わたしは、あなたがたが[考{かんが}]えているような[者{もの}]ではない。しかし、わたしのあとから[来{く}]るかたがいる。わたしはそのくつを[脱{ぬ}]がせてあげる[値{ね}]うちもない』。", "26": "[兄弟{きょうだい}]たち、アブラハムの[子孫{しそん}]のかたがた、ならびに[皆{みな}]さんの[中{なか}]の[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]たちよ。この[救{すくい}]の[言葉{ことば}]はわたしたちに[送{おく}]られたのである。", "27": "エルサレムに[住{す}]む[人々{ひとびと}]やその[指導者{しどうしゃ}]たちは、イエスを[認{みと}]めずに[刑{けい}]に[処{しょ}]し、それによって、[安息日{あんそくにち}]ごとに[読{よ}]む[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]した。", "28": "また、なんら[死{し}]に[当{あた}]る[理由{りゆう}]が[見{み}]いだせなかったのに、ピラトに[強要{きょうよう}]してイエスを[殺{ころ}]してしまった。", "29": "そして、イエスについて[書{か}]いてあることを、[皆{みな}]なし[遂{と}]げてから、[人々{ひとびと}]はイエスを[木{き}]から[取{と}]りおろして[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]った。", "30": "しかし、[神{かみ}]はイエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]から、よみがえらせたのである。", "31": "イエスは、ガリラヤからエルサレムへ[一緒{いっしょ}]に[上{のぼ}]った[人{ひと}]たちに、[幾日{いくにち}]ものあいだ[現{あらわ}]れ、そして、[彼{かれ}]らは[今{いま}]や、[人々{ひとびと}]に[対{たい}]してイエスの[証人{しょうにん}]となっている。", "32": "わたしたちは、[神{かみ}]が[先祖{せんぞ}]たちに[対{たい}]してなされた[約束{やくそく}]を、ここに[宣{の}]べ[伝{つた}]えているのである。", "33": "[神{かみ}]は、イエスをよみがえらせて、わたしたち[子孫{しそん}]にこの[約束{やくそく}]を、お[果{はた}]しになった。それは[詩篇{しへん}]の[第{だい}]二[篇{へん}]にも、『あなたこそは、わたしの[子{こ}]。きょう、わたしはあなたを[生{う}]んだ』と[書{か}]いてあるとおりである。", "34": "また、[神{かみ}]がイエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせて、いつまでも[朽{く}]ち[果{は}]てることのないものとされたことについては、『わたしは、ダビデに[約束{やくそく}]した[確{たし}]かな[聖{せい}]なる[祝福{しゅくふく}]を、あなたがたに[授{さづ}]けよう』と[言{い}]われた。", "35": "だから、ほかの[箇所{かしょ}]でもこう[言{い}]っておられる、『あなたの[聖者{せいじゃ}]が[朽{く}]ち[果{は}]てるようなことは、お[許{ゆる}]しにならないであろう』。", "36": "[事実{じじつ}]、ダビデは、その[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]に[神{かみ}]のみ[旨{むね}]にしたがって[仕{つか}]えたが、やがて[眠{ねむ}]りにつき、[先祖{せんぞ}]たちの[中{なか}]に[加{くわ}]えられて、ついに[朽{く}]ち[果{は}]ててしまった。", "37": "しかし、[神{かみ}]がよみがえらせたかたは、[朽{く}]ち[果{は}]てることがなかったのである。", "38": "だから、[兄弟{きょうだい}]たちよ、この[事{こと}]を[承知{しょうち}]しておくがよい。すなわち、このイエスによる[罪{つみ}]のゆるしの[福音{ふくいん}]が、[今{いま}]やあなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えられている。そして、モーセの[律法{りっぽう}]では[義{ぎ}]とされることができなかったすべての[事{こと}]についても、", "39": "[信{しん}]じる[者{もの}]はもれなく、イエスによって[義{ぎ}]とされるのである。", "40": "だから[預言者{よげんしゃ}]たちの[書{しょ}]にかいてある[次{つぎ}]のようなことが、あなたがたの[身{み}]に[起{おこ}]らないように[気{き}]をつけなさい。", "41": "『[見{み}]よ、[侮{あなど}]る[者{もの}]たちよ。[驚{おどろ}]け、そして[滅{ほろ}]び[去{さ}]れ。わたしは、あなたがたの[時代{じだい}]に一つの[事{こと}]をする。それは、[人{ひと}]がどんなに[説明{せつめい}]して[聞{き}]かせても、あなたがたのとうてい[信{しん}]じないような[事{こと}]なのである』」。", "42": "ふたりが[会堂{かいどう}]を[出{で}]る[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]の[安息日{あんそくにち}]にも、これと[同{おな}]じ[話{はなし}]をしてくれるようにと、しきりに[願{ねが}]った。", "43": "そして[集会{しゅうかい}]が[終{おわ}]ってからも、[大{おお}]ぜいのユダヤ[人{じん}]や[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[改宗者{かいしゅうしゃ}]たちが、パウロとバルナバとについてきたので、ふたりは、[彼{かれ}]らが[引{ひ}]きつづき[神{かみ}]のめぐみにとどまっているようにと、[説{と}]きすすめた。", "44": "[次{つぎ}]の[安息日{あんそくにち}]には、ほとんど[全市{ぜんし}]をあげて、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]きに[集{あつ}]まってきた。", "45": "するとユダヤ[人{じん}]たちは、その[群衆{ぐんしゅう}]を[見{み}]てねたましく[思{おも}]い、パウロの[語{かた}]ることに[口{くち}]ぎたなく[反対{はんたい}]した。", "46": "パウロとバルナバとは[大胆{だいたん}]に[語{かた}]った、「[神{かみ}]の[言{ことば}]は、まず、あなたがたに[語{かた}]り[伝{つた}]えられなければならなかった。しかし、あなたがたはそれを[退{しりぞ}]け、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]にふさわしからぬ[者{もの}]にしてしまったから、さあ、わたしたちはこれから[方向{ほうこう}]をかえて、[異邦人{いほうじん}]たちの[方{ほう}]に[行{い}]くのだ。", "47": "[主{しゅ}]はわたしたちに、こう[命{めい}]じておられる、『わたしは、あなたを[立{た}]てて[異邦人{いほうじん}]の[光{ひかり}]とした。あなたが[地{ち}]の[果{はて}]までも[救{すくい}]をもたらすためである』」。", "48": "[異邦人{いほうじん}]たちはこれを[聞{き}]いてよろこび、[主{しゅ}]の[御言{みことば}]をほめたたえてやまなかった。そして、[永遠{えいえん}]の[命{いのち}]にあずかるように[定{さだ}]められていた[者{もの}]は、みな[信{しん}]じた。", "49": "こうして、[主{しゅ}]の[御言{みことば}]はこの[地方{ちほう}][全体{ぜんたい}]にひろまって[行{い}]った。", "50": "ところが、ユダヤ[人{じん}]たちは、[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[貴婦人{きふじん}]たちや[町{まち}]の[有力{ゆうりょく}][者{しゃ}]たちを[煽動{せんどう}]して、パウロとバルナバを[迫害{はくがい}]させ、ふたりをその[地方{ちほう}]から[追{お}]い[出{だ}]させた。", "51": "ふたりは、[彼{かれ}]らに[向{む}]けて[足{あし}]のちりを[払{はら}]い[落{おと}]して、イコニオムへ[行{い}]った。", "52": "[弟子{でし}]たちは、ますます[喜{よろこ}]びと[聖霊{せいれい}]とに[満{み}]たされていた。" }, "14": { "1": "ふたりは、イコニオムでも[同{おな}]じようにユダヤ[人{じん}]の[会堂{かいどう}]にはいって[語{かた}]った[結果{けっか}]、ユダヤ[人{じん}]やギリシヤ[人{じん}]が[大{おお}]ぜい[信{しん}]じた。", "2": "ところが、[信{しん}]じなかったユダヤ[人{じん}]たちは[異邦人{いほうじん}]たちをそそのかして、[兄弟{きょうだい}]たちに[対{たい}]して[悪意{あくい}]をいだかせた。", "3": "それにもかかわらず、ふたりは[長{なが}]い[期間{きかん}]をそこで[過{す}]ごして、[大胆{だいたん}]に[主{しゅ}]のことを[語{かた}]った。[主{しゅ}]は、[彼{かれ}]らの[手{て}]によってしるしと[奇跡{きせき}]とを[行{おこな}]わせ、そのめぐみの[言葉{ことば}]をあかしされた。", "4": "そこで[町{まち}]の[人々{ひとびと}]が二[派{は}]に[分{わか}]れ、ある[人{ひと}]たちはユダヤ[人{じん}]の[側{がわ}]につき、ある[人{ひと}]たちは[使徒{しと}]の[側{がわ}]についた。", "5": "その[時{とき}]、[異邦人{いほうじん}]やユダヤ[人{じん}]が[役人{やくにん}]たちと[一緒{いっしょ}]になって[反対{はんたい}][運動{うんどう}]を[起{おこ}]し、[使徒{しと}]たちをはずかしめ、[石{いし}]で[打{う}]とうとしたので、", "6": "ふたりはそれと[気{き}]づいて、ルカオニヤの[町々{まちまち}]、ルステラ、デルベおよびその[附近{ふきん}]の[地{ち}]へのがれ、", "7": "そこで[引{ひ}]きつづき[福音{ふくいん}]を[伝{つた}]えた。", "8": "ところが、ルステラに[足{あし}]のきかない[人{ひと}]が、すわっていた。[彼{かれ}]は[生{うま}]れながらの[足{あし}]なえで、[歩{ある}]いた[経験{けいけん}]が[全{まった}]くなかった。", "9": "この[人{ひと}]がパウロの[語{かた}]るのを[聞{き}]いていたが、パウロは[彼{かれ}]をじっと[見{み}]て、いやされるほどの[信仰{しんこう}]が[彼{かれ}]にあるのを[認{みと}]め、", "10": "[大声{おおごえ}]で「[自分{じぶん}]の[足{あし}]で、まっすぐに[立{た}]ちなさい」と[言{い}]った。すると[彼{かれ}]は[踊{おど}]り[上{あ}]がって[歩{ある}]き[出{だ}]した。", "11": "[群衆{ぐんしゅう}]はパウロのしたことを[見{み}]て、[声{こえ}]を[張{は}]りあげ、ルカオニヤの[地方{ちほう}][語{ご}]で、「[神々{かみがみ}]が[人間{にんげん}]の[姿{すがた}]をとって、わたしたちのところにお[下{くだ}]りになったのだ」と[叫{さけ}]んだ。", "12": "[彼{かれ}]らはバルナバをゼウスと[呼{よ}]び、パウロはおもに[語{かた}]る[人{ひと}]なので、[彼{かれ}]をヘルメスと[呼{よ}]んだ。", "13": "そして、[郊外{こうがい}]にあるゼウス[神殿{しんでん}]の[祭司{さいし}]が、[群衆{ぐんしゅう}]と[共{とも}]に、ふたりに[犠牲{ぎせい}]をささげようと[思{おも}]って、[雄{お}][牛{うし}][数頭{すうとう}]と[花輪{はなわ}]とを[門前{もんぜん}]に[持{も}]ってきた。", "14": "ふたりの[使徒{しと}]バルナバとパウロとは、これを[聞{き}]いて[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]を[引{ひ}]き[裂{さ}]き、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]に[飛{と}]び[込{こ}]んで[行{い}]き、[叫{さけ}]んで", "15": "[言{い}]った、「[皆{みな}]さん、なぜこんな[事{こと}]をするのか。わたしたちとても、あなたがたと[同{おな}]じような[人間{にんげん}]である。そして、あなたがたがこのような[愚{ぐ}]にもつかぬものを[捨{す}]てて、[天{てん}]と[地{ち}]と[海{うみ}]と、その[中{なか}]のすべてのものをお[造{つく}]りになった[生{い}]ける[神{かみ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]るようにと、[福音{ふくいん}]を[説{と}]いているものである。", "16": "[神{かみ}]は[過{す}]ぎ[去{さ}]った[時代{じだい}]には、すべての[国々{くにぐに}]の[人{ひと}]が、それぞれの[道{みち}]を[行{い}]くままにしておかれたが、", "17": "それでも、ご[自分{じぶん}]のことをあかししないでおられたわけではない。すなわち、あなたがたのために[天{てん}]から[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせ、[実{みの}]りの[季節{きせつ}]を[与{あた}]え、[食物{しょくもつ}]と[喜{よろこ}]びとで、あなたがたの[心{こころ}]を[満{み}]たすなど、いろいろのめぐみをお[与{あた}]えになっているのである」。", "18": "こう[言{い}]って、ふたりは、やっとのことで、[群衆{ぐんしゅう}]が[自分{じぶん}]たちに[犠牲{ぎせい}]をささげるのを、[思{おも}]い[止{とど}]まらせた。", "19": "ところが、あるユダヤ[人{じん}]たちはアンテオケやイコニオムから[押{お}]しかけてきて、[群衆{ぐんしゅう}]を[仲間{なかま}]に[引{ひ}]き[入{い}]れたうえ、パウロを[石{いし}]で[打{う}]ち、[死{し}]んでしまったと[思{おも}]って、[彼{かれ}]を[町{まち}]の[外{そと}]に[引{ひ}]きずり[出{だ}]した。", "20": "しかし、[弟子{でし}]たちがパウロを[取{と}]り[囲{かこ}]んでいる[間{あいだ}]に、[彼{かれ}]は[起{お}]きあがって[町{まち}]にはいって[行{い}]った。そして[翌日{よくじつ}]には、バルナバと[一緒{いっしょ}]にデルベにむかって[出{で}]かけた。", "21": "その[町{まち}]で[福音{ふくいん}]を[伝{つた}]えて、[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]を[弟子{でし}]とした[後{のち}]、ルステラ、イコニオム、アンテオケの[町々{まちまち}]に[帰{かえ}]って[行{い}]き、", "22": "[弟子{でし}]たちを[力{ちから}]づけ、[信仰{しんこう}]を[持{も}]ちつづけるようにと[奨励{しょうれい}]し、「わたしたちが[神{かみ}]の[国{くに}]にはいるのには、[多{おお}]くの[苦難{くなん}]を[経{へ}]なければならない」と[語{かた}]った。", "23": "また[教会{きょうかい}]ごとに[彼{かれ}]らのために[長老{ちょうろう}]たちを[任命{にんめい}]し、[断食{だんじき}]をして[祈{いの}]り、[彼{かれ}]らをその[信{しん}]じている[主{しゅ}]にゆだねた。", "24": "それから、ふたりはピシデヤを[通過{つうか}]してパンフリヤにきたが、", "25": "ペルガで[御言{みことば}]を[語{かた}]った[後{のち}]、アタリヤにくだり、", "26": "そこから[舟{ふね}]でアンテオケに[帰{かえ}]った。[彼{かれ}]らが[今{いま}]なし[終{おわ}]った[働{はたら}]きのために、[神{かみ}]の[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けて[送{おく}]り[出{だ}]されたのは、このアンテオケからであった。", "27": "[彼{かれ}]らは[到着{とうちゃく}][早々{そうそう}]、[教会{きょうかい}]の[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、[神{かみ}]が[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいてして[下{くだ}]さった[数々{かずかず}]のこと、また[信仰{しんこう}]の[門{もん}]を[異邦人{いほうじん}]に[開{ひら}]いて[下{くだ}]さったことなどを、[報告{ほうこく}]した。", "28": "そして、ふたりはしばらくの[間{あいだ}]、[弟子{でし}]たちと[一緒{いっしょ}]に[過{す}]ごした。" }, "15": { "1": "さて、ある[人{ひと}]たちがユダヤから[下{くだ}]ってきて、[兄弟{きょうだい}]たちに「あなたがたも、モーセの[慣例{かんれい}]にしたがって[割礼{かつれい}]を[受{う}]けなければ、[救{すく}]われない」と、[説{と}]いていた。", "2": "そこで、パウロやバルナバと[彼{かれ}]らとの[間{あいだ}]に、[少{すく}]なからぬ[紛糾{ふんきゅう}]と[争論{そうろん}]とが[生{しょう}]じたので、パウロ、バルナバそのほか[数人{すうにん}]の[者{もの}]がエルサレムに[上{のぼ}]り、[使徒{しと}]たちや[長老{ちょうろう}]たちと、この[問題{もんだい}]について[協議{きょうぎ}]することになった。", "3": "[彼{かれ}]らは[教会{きょうかい}]の[人々{ひとびと}]に[見送{みおく}]られ、ピニケ、サマリヤをとおって、[道{みち}]すがら、[異邦人{いほうじん}]たちの[改宗{かいしゅう}]の[模様{もよう}]をくわしく[説明{せつめい}]し、すべての[兄弟{きょうだい}]たちを[大{おお}]いに[喜{よろこ}]ばせた。", "4": "エルサレムに[着{つ}]くと、[彼{かれ}]らは[教会{きょうかい}]と[使徒{しと}]たち、[長老{ちょうろう}]たちに[迎{むか}]えられて、[神{かみ}]が[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいてなされたことを、ことごとく[報告{ほうこく}]した。", "5": "ところが、パリサイ[派{は}]から[信仰{しんこう}]にはいってきた[人{ひと}]たちが[立{た}]って、「[異邦人{いほうじん}]にも[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]し、またモーセの[律法{りっぽう}]を[守{まも}]らせるべきである」と[主張{しゅちょう}]した。", "6": "そこで、[使徒{しと}]たちや[長老{ちょうろう}]たちが、この[問題{もんだい}]について[審議{しんぎ}]するために[集{あつ}]まった。", "7": "[激{はげ}]しい[争論{そうろん}]があった[後{のち}]、ペテロが[立{た}]って[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、ご[承知{しょうち}]のとおり、[異邦人{いほうじん}]がわたしの[口{くち}]から[福音{ふくいん}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[信{しん}]じるようにと、[神{かみ}]は[初{はじ}]めのころに、[諸君{しょくん}]の[中{なか}]からわたしをお[選{えら}]びになったのである。", "8": "そして、[人{ひと}]の[心{こころ}]をご[存{ぞん}]じである[神{かみ}]は、[聖霊{せいれい}]をわれわれに[賜{たま}]わったと[同様{どうよう}]に[彼{かれ}]らにも[賜{たま}]わって、[彼{かれ}]らに[対{たい}]してあかしをなし、", "9": "また、その[信仰{しんこう}]によって[彼{かれ}]らの[心{こころ}]をきよめ、われわれと[彼{かれ}]らとの[間{あいだ}]に、なんの[分{わ}]けへだてもなさらなかった。", "10": "しかるに、[諸君{しょくん}]はなぜ、[今{いま}]われわれの[先祖{せんぞ}]もわれわれ[自身{じしん}]も、[負{お}]いきれなかったくびきをあの[弟子{でし}]たちの[首{くび}]にかけて、[神{かみ}]を[試{こころ}]みるのか。", "11": "[確{たし}]かに、[主{しゅ}]イエスのめぐみによって、われわれは[救{すく}]われるのだと[信{しん}]じるが、[彼{かれ}]らとても[同様{どうよう}]である」。", "12": "すると、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[黙{だま}]ってしまった。それから、バルナバとパウロとが、[彼{かれ}]らをとおして[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]に[神{かみ}]が[行{おこな}]われた[数々{かずかず}]のしるしと[奇跡{きせき}]のことを、[説明{せつめい}]するのを[聞{き}]いた。", "13": "ふたりが[語{かた}]り[終{お}]えた[後{のち}]、ヤコブはそれに[応{おう}]じて[述{の}]べた、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、わたしの[意見{いけん}]を[聞{き}]いていただきたい。", "14": "[神{かみ}]が[初{はじ}]めに[異邦人{いほうじん}]たちを[顧{かえり}]みて、その[中{なか}]から[御名{みな}]を[負{お}]う[民{たみ}]を[選{えら}]び[出{だ}]された[次第{しだい}]は、シメオンがすでに[説明{せつめい}]した。", "15": "[預言者{よげんしゃ}]たちの[言葉{ことば}]も、それと[一致{いっち}]している。すなわち、こう[書{か}]いてある、", "16": "『その[後{のち}]、わたしは[帰{かえ}]ってきて、[倒{たお}]れたダビデの[幕屋{まくや}]を[建{た}]てかえ、くずれた[箇所{かしょ}]を[修理{しゅうり}]し、それを[立{た}]て[直{なお}]そう。", "17": "[残{のこ}]っている[人々{ひとびと}]も、わたしの[名{な}]を[唱{とな}]えているすべての[異邦人{いほうじん}]も、[主{しゅ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]めるようになるためである。", "18": "[世{よ}]の[初{はじ}]めからこれらの[事{こと}]を[知{し}]らせておられる[主{しゅ}]が、こう[仰{おお}]せになった』。", "19": "そこで、わたしの[意見{いけん}]では、[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]から[神{かみ}]に[帰依{きえ}]している[人{ひと}]たちに、わずらいをかけてはいけない。", "20": "ただ、[偶像{ぐうぞう}]に[供{そな}]えて[汚{けが}]れた[物{もの}]と、[不品行{ふひんこう}]と、[絞{し}]め[殺{ころ}]したものと、[血{ち}]とを、[避{さ}]けるようにと、[彼{かれ}]らに[書{か}]き[送{おく}]ることにしたい。", "21": "[古{ふる}]い[時代{じだい}]から、どの[町{まち}]にもモーセの[律法{りっぽう}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]える[者{もの}]がいて、[安息日{あんそくにち}]ごとにそれを[諸{しょ}][会堂{かいどう}]で[朗読{ろうどく}]するならわしであるから」。", "22": "そこで、[使徒{しと}]たちや[長老{ちょうろう}]たちは、[全{ぜん}][教会{きょうかい}]と[協議{きょうぎ}]した[末{すえ}]、お[互{たがい}]の[中{なか}]から[人々{ひとびと}]を[選{えら}]んで、パウロやバルナバと[共{とも}]に、アンテオケに[派遣{はけん}]することに[決{き}]めた。[選{えら}]ばれたのは、バルサバというユダとシラスとであったが、いずれも[兄弟{きょうだい}]たちの[間{あいだ}]で[重{おも}]んじられていた[人{ひと}]たちであった。", "23": "この[人{ひと}]たちに[託{たく}]された[書面{しょめん}]はこうである。「あなたがたの[兄弟{きょうだい}]である[使徒{しと}]および[長老{ちょうろう}]たちから、アンテオケ、シリヤ、キリキヤにいる[異邦人{いほうじん}]の[兄弟{きょうだい}]がたに、あいさつを[送{おく}]る。", "24": "こちらから[行{い}]ったある[者{もの}]たちが、わたしたちからの[指示{しじ}]もないのに、いろいろなことを[言{い}]って、あなたがたを[騒{さわ}]がせ、あなたがたの[心{こころ}]を[乱{みだ}]したと[伝{つた}]え[聞{き}]いた。", "25": "そこで、わたしたちは[人々{ひとびと}]を[選{えら}]んで、[愛{あい}]するバルナバおよびパウロと[共{とも}]に、あなたがたのもとに[派遣{はけん}]することに、[衆議{しゅうぎ}][一決{いっけつ}]した。", "26": "このふたりは、われらの[主{しゅ}]イエス・キリストの[名{な}]のために、その[命{いのち}]を[投{な}]げ[出{だ}]した[人々{ひとびと}]であるが、", "27": "[彼{かれ}]らと[共{とも}]に、ユダとシラスとを[派遣{はけん}]する[次第{しだい}]である。この[人{ひと}]たちは、あなたがたに、[同{おな}]じ[趣旨{しゅし}]のことを、[口頭{こうとう}]でも[伝{つた}]えるであろう。", "28": "すなわち、[聖霊{せいれい}]とわたしたちとは、[次{つぎ}]の[必要{ひつよう}][事項{じこう}]のほかは、どんな[負担{ふたん}]をも、あなたがたに[負{お}]わせないことに[決{き}]めた。", "29": "それは、[偶像{ぐうぞう}]に[供{そな}]えたものと、[血{ち}]と、[絞{し}]め[殺{ころ}]したものと、[不品行{ふひんこう}]とを、[避{さ}]けるということである。これらのものから[遠{とお}]ざかっておれば、それでよろしい。[以上{いじょう}]」。", "30": "さて、[一行{いっこう}]は[人々{ひとびと}]に[見送{みおく}]られて、アンテオケに[下{くだ}]って[行{い}]き、[会衆{かいしゅう}]を[集{あつ}]めて、その[書面{しょめん}]を[手渡{てわた}]した。", "31": "[人々{ひとびと}]はそれを[読{よ}]んで、その[勧{すす}]めの[言葉{ことば}]をよろこんだ。", "32": "ユダとシラスとは[共{とも}]に[預言者{よげんしゃ}]であったので、[多{おお}]くの[言葉{ことば}]をもって[兄弟{きょうだい}]たちを[励{はげ}]まし、また[力{ちから}]づけた。", "33": "ふたりは、しばらくの[時{とき}]を、そこで[過{す}]ごした[後{のち}]、[兄弟{きょうだい}]たちから、[旅{たび}]の[平安{へいあん}]を[祈{いの}]られて、[見送{みおく}]りを[受{う}]け、[自分{じぶん}]らを[派遣{はけん}]した[人々{ひとびと}]のところに[帰{かえ}]って[行{い}]った。〔", "34": "しかし、シラスだけは、[引{ひ}]きつづきとどまることにした。〕", "35": "パウロとバルナバとはアンテオケに[滞在{たいざい}]をつづけて、ほかの[多{おお}]くの[人{ひと}]たちと[共{とも}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[教{おし}]えかつ[宣{の}]べ[伝{つた}]えた。", "36": "[幾日{いくにち}]かの[後{のち}]、パウロはバルナバに[言{い}]った、「さあ、[前{まえ}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[伝{つた}]えたすべての[町々{まちまち}]にいる[兄弟{きょうだい}]たちを、また[訪問{ほうもん}]して、みんながどうしているかを[見{み}]てこようではないか」。", "37": "そこで、バルナバはマルコというヨハネも[一緒{いっしょ}]に[連{つ}]れて[行{い}]くつもりでいた。", "38": "しかし、パウロは、[前{まえ}]にパンフリヤで[一行{いっこう}]から[離{はな}]れて、[働{はたら}]きを[共{とも}]にしなかったような[者{もの}]は、[連{つ}]れて[行{い}]かないがよいと[考{かんが}]えた。", "39": "こうして[激論{げきろん}]が[起{おこ}]り、その[結果{けっか}]ふたりは[互{たがい}]に[別{わか}]れ[別{わか}]れになり、バルナバはマルコを[連{つ}]れてクプロに[渡{わた}]って[行{い}]き、", "40": "パウロはシラスを[選{えら}]び、[兄弟{きょうだい}]たちから[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みにゆだねられて、[出{で}][発{はっ}]した。", "41": "そしてパウロは、シリヤ、キリキヤの[地方{ちほう}]をとおって、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]を[力{ちから}]づけた。" }, "16": { "1": "それから、[彼{かれ}]はデルベに[行{い}]き、[次{つぎ}]にルステラに[行{い}]った。そこにテモテという[名{な}]の[弟子{でし}]がいた。[信者{しんじゃ}]のユダヤ[婦人{ふじん}]を[母{はは}]とし、ギリシヤ[人{じん}]を[父{ちち}]としており、", "2": "ルステラとイコニオムの[兄弟{きょうだい}]たちの[間{あいだ}]で、[評判{ひょうばん}]のよい[人物{じんぶつ}]であった。", "3": "パウロはこのテモテを[連{つ}]れて[行{い}]きたかったので、その[地方{ちほう}]にいるユダヤ[人{じん}]の[手前{てまえ}]、まず[彼{かれ}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けさせた。[彼{かれ}]の[父{ちち}]がギリシヤ[人{じん}]であることは、みんな[知{し}]っていたからである。", "4": "それから[彼{かれ}]らは[通{とお}]る[町々{まちまち}]で、エルサレムの[使徒{しと}]たちや[長老{ちょうろう}]たちの[取{と}]り[決{き}]めた[事項{じこう}]を[守{まも}]るようにと、[人々{ひとびと}]にそれを[渡{わた}]した。", "5": "こうして、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]はその[信仰{しんこう}]を[強{つよ}]められ、[日{ひ}]ごとに[数{かず}]を[増{ま}]していった。", "6": "それから[彼{かれ}]らは、アジヤで[御言{みことば}]を[語{かた}]ることを[聖霊{せいれい}]に[禁{きん}]じられたので、フルギヤ・ガラテヤ[地方{ちほう}]をとおって[行{い}]った。", "7": "そして、ムシヤのあたりにきてから、ビテニヤに[進{すす}]んで[行{い}]こうとしたところ、イエスの[御霊{みたま}]がこれを[許{ゆる}]さなかった。", "8": "それで、ムシヤを[通過{つうか}]して、トロアスに[下{くだ}]って[行{い}]った。", "9": "ここで[夜{よる}]、パウロは一つの[幻{まぼろし}]を[見{み}]た。ひとりのマケドニヤ[人{びと}]が[立{た}]って、「マケドニヤに[渡{わた}]ってきて、わたしたちを[助{たす}]けて[下{くだ}]さい」と、[彼{かれ}]に[懇願{こんがん}]するのであった。", "10": "パウロがこの[幻{まぼろし}]を[見{み}]た[時{とき}]、これは[彼{かれ}]らに[福音{ふくいん}]を[伝{つた}]えるために、[神{かみ}]がわたしたちをお[招{まね}]きになったのだと[確信{かくしん}]して、わたしたちは、ただちにマケドニヤに[渡{わた}]って[行{い}]くことにした。", "11": "そこで、わたしたちはトロアスから[船出{ふなで}]して、サモトラケに[直航{ちょっこう}]し、[翌日{よくじつ}]ネアポリスに[着{つ}]いた。", "12": "そこからピリピへ[行{い}]った。これはマケドニヤのこの[地方{ちほう}][第{だい}]一の[町{まち}]で、[植民{しょくみん}][都市{とし}]であった。わたしたちは、この[町{まち}]に[数日間{すうじつかん}][滞在{たいざい}]した。", "13": "ある[安息日{あんそくにち}]に、わたしたちは[町{まち}]の[門{もん}]を[出{で}]て、[祈{いの}]り[場{ば}]があると[思{おも}]って、[川{かわ}]のほとりに[行{い}]った。そして、そこにすわり、[集{あつ}]まってきた[婦人{ふじん}]たちに[話{はなし}]をした。", "14": "ところが、テアテラ[市{し}]の[紫{むらさき}][布{ぬの}]の[商人{しょうにん}]で、[神{かみ}]を[敬{うやま}]うルデヤという[婦人{ふじん}]が[聞{き}]いていた。[主{しゅ}]は[彼女{かのじょ}]の[心{こころ}]を[開{ひら}]いて、パウロの[語{かた}]ることに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けさせた。", "15": "そして、この[婦人{ふじん}]もその[家族{かぞく}]も、[共{とも}]にバプテスマを[受{う}]けたが、その[時{とき}]、[彼女{かのじょ}]は「もし、わたしを[主{しゅ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]とお[思{おも}]いでしたら、どうぞ、わたしの[家{いえ}]にきて[泊{と}]まって[下{くだ}]さい」と[懇望{こんもう}]し、しいてわたしたちをつれて[行{い}]った。", "16": "ある[時{とき}]、わたしたちが、[祈{いの}]り[場{ば}]に[行{い}]く[途中{とちゅう}]、[占{うらな}]いの[霊{れい}]につかれた[女{おんな}][奴隷{どれい}]に[出会{であ}]った。[彼女{かのじょ}]は[占{うらな}]いをして、その[主人{しゅじん}]たちに[多{おお}]くの[利益{りえき}]を[得{え}]させていた[者{もの}]である。", "17": "この[女{おんな}]が、パウロやわたしたちのあとを[追{お}]ってきては、「この[人{ひと}]たちは、いと[高{たか}]き[神{かみ}]の[僕{しもべ}]たちで、あなたがたに[救{すくい}]の[道{みち}]を[伝{つた}]えるかただ」と、[叫{さけ}]び[出{だ}]すのであった。", "18": "そして、そんなことを[幾{いく}][日間{にちかん}]もつづけていた。パウロは[困{こま}]りはてて、その[霊{れい}]にむかい「イエス・キリストの[名{な}]によって[命{めい}]じる。その[女{おんな}]から[出{で}]て[行{い}]け」と[言{い}]った。すると、その[瞬間{しゅんかん}]に[霊{れい}]が[女{おんな}]から[出{で}]て[行{い}]った。", "19": "[彼女{かのじょ}]の[主人{しゅじん}]たちは、[自分{じぶん}]らの[利益{りえき}]を[得{え}]る[望{のぞ}]みが[絶{た}]えたのを[見{み}]て、パウロとシラスとを[捕{とら}]え、[役人{やくにん}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]すため[広場{ひろば}]に[引{ひ}]きずって[行{い}]った。", "20": "それから、ふたりを[長官{ちょうかん}]たちの[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して[訴{うった}]えた、「この[人{ひと}]たちはユダヤ[人{じん}]でありまして、わたしたちの[町{まち}]をかき[乱{みだ}]し、", "21": "わたしたちローマ[人{じん}]が、[採用{さいよう}]も[実行{じっこう}]もしてはならない[風習{ふうしゅう}]を[宣伝{せんでん}]しているのです」。", "22": "[群衆{ぐんしゅう}]もいっせいに[立{た}]って、ふたりを[責{せ}]めたてたので、[長官{ちょうかん}]たちはふたりの[上着{うわぎ}]をはぎ[取{と}]り、むちで[打{う}]つことを[命{めい}]じた。", "23": "それで、ふたりに[何{なに}][度{ど}]もむちを[加{くわ}]えさせたのち、[獄{ごく}]に[入{い}]れ、[獄吏{ごくり}]にしっかり[番{ばん}]をするようにと[命{めい}]じた。", "24": "[獄吏{ごくり}]はこの[厳命{げんめい}]を[受{う}]けたので、ふたりを[奥{おく}]の[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れ、その[足{あし}]に[足{あし}]かせをしっかとかけておいた。", "25": "[真夜中{まよなか}]ごろ、パウロとシラスとは、[神{かみ}]に[祈{いの}]り、さんびを[歌{うた}]いつづけたが、[囚人{しゅうじん}]たちは[耳{みみ}]をすまして[聞{き}]きいっていた。", "26": "ところが[突然{とつぜん}]、[大{おお}][地震{じしん}]が[起{おこ}]って、[獄{ごく}]の[土台{どだい}]が[揺{ゆ}]れ[動{うご}]き、[戸{と}]は[全部{ぜんぶ}]たちまち[開{ひら}]いて、みんなの[者{もの}]の[鎖{くさり}]が[解{と}]けてしまった。", "27": "[獄吏{ごくり}]は[目{め}]をさまし、[獄{ごく}]の[戸{と}]が[開{ひら}]いてしまっているのを[見{み}]て、[囚人{しゅうじん}]たちが[逃{に}]げ[出{だ}]したものと[思{おも}]い、つるぎを[抜{ぬ}]いて[自殺{じさつ}]しかけた。", "28": "そこでパウロは[大声{おおごえ}]をあげて[言{い}]った、「[自害{じがい}]してはいけない。われわれは[皆{みな}]ひとり[残{のこ}]らず、ここにいる」。", "29": "すると、[獄吏{ごくり}]は、あかりを[手{て}]に[入{い}]れた[上{うえ}]、[獄{ごく}]に[駆{か}]け[込{こ}]んできて、おののきながらパウロとシラスの[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]した。", "30": "それから、ふたりを[外{そと}]に[連{つ}]れ[出{だ}]して[言{い}]った、「[先生{せんせい}]がた、わたしは[救{すく}]われるために、[何{なに}]をすべきでしょうか」。", "31": "ふたりが[言{い}]った、「[主{しゅ}]イエスを[信{しん}]じなさい。そうしたら、あなたもあなたの[家族{かぞく}]も[救{すく}]われます」。", "32": "それから、[彼{かれ}]とその[家族{かぞく}][一同{いちどう}]とに、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[語{かた}]って[聞{き}]かせた。", "33": "[彼{かれ}]は[真夜中{まよなか}]にもかかわらず、ふたりを[引{ひ}]き[取{と}]って、その[打{う}]ち[傷{きず}]を[洗{あら}]ってやった。そして、その[場{ば}]で[自分{じぶん}]も[家族{かぞく}]も、ひとり[残{のこ}]らずバプテスマを[受{う}]け、", "34": "さらに、ふたりを[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[案内{あんない}]して[食事{しょくじ}]のもてなしをし、[神{かみ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]となったことを、[全{ぜん}][家族{かぞく}]と[共{とも}]に[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んだ。", "35": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、[長官{ちょうかん}]たちは[警{けい}][吏{り}]らをつかわして、「あの[人{ひと}]たちを[釈放{しゃくほう}]せよ」と[言{い}]わせた。", "36": "そこで、[獄吏{ごくり}]はこの[言葉{ことば}]をパウロに[伝{つた}]えて[言{い}]った、「[長官{ちょうかん}]たちが、あなたがたを[釈放{しゃくほう}]させるようにと、[使{つかい}]をよこしました。さあ、[出{で}]てきて、[無事{ぶじ}]にお[帰{かえ}]りなさい」。", "37": "ところが、パウロは[警{けい}][吏{り}]らに[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは、ローマ[人{じん}]であるわれわれを、[裁判{さいばん}]にかけもせずに、[公衆{こうしゅう}]の[前{まえ}]でむち[打{う}]ったあげく、[獄{ごく}]に[入{い}]れてしまった。しかるに[今{いま}]になって、ひそかに、われわれを[出{だ}]そうとするのか。それは、いけない。[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]がここにきて、われわれを[連{つ}]れ[出{だ}]すべきである」。", "38": "[警{けい}][吏{り}]らはこの[言葉{ことば}]を[長官{ちょうかん}]たちに[報告{ほうこく}]した。すると[長官{ちょうかん}]たちは、ふたりがローマ[人{じん}]だと[聞{き}]いて[恐{おそ}]れ、", "39": "[自分{じぶん}]でやってきてわびた[上{うえ}]、ふたりを[獄{ごく}]から[連{つ}]れ[出{だ}]し、[町{まち}]から[立{た}]ち[去{さ}]るようにと[頼{たの}]んだ。", "40": "ふたりは[獄{ごく}]を[出{で}]て、ルデヤの[家{いえ}]に[行{い}]った。そして、[兄弟{きょうだい}]たちに[会{あ}]って[勧{すす}]めをなし、それから[出{で}]かけた。" }, "17": { "1": "[一行{いっこう}]は、アムピポリスとアポロニヤとをとおって、テサロニケに[行{い}]った。ここにはユダヤ[人{じん}]の[会堂{かいどう}]があった。", "2": "パウロは[例{れい}]によって、その[会堂{かいどう}]にはいって[行{い}]って、三つの[安息日{あんそくにち}]にわたり、[聖書{せいしょ}]に[基{もとづ}]いて[彼{かれ}]らと[論{ろん}]じ、", "3": "キリストは[必{かなら}]ず[苦難{くなん}]を[受{う}]け、そして[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえるべきこと、また「わたしがあなたがたに[伝{つた}]えているこのイエスこそは、キリストである」とのことを、[説明{せつめい}]もし[論証{ろんしょう}]もした。", "4": "ある[人{ひと}]たちは[納得{なっとく}]がいって、パウロとシラスにしたがった。その[中{なか}]には、[信心{しんじん}][深{ぶか}]いギリシヤ[人{じん}]が[多数{たすう}]あり、[貴婦人{きふじん}]たちも[少{すく}]なくなかった。", "5": "ところが、ユダヤ[人{じん}]たちは、それをねたんで、[町{まち}]をぶらついているならず[者{もの}]らを[集{あつ}]めて[暴動{ぼうどう}]を[起{おこ}]し、[町{まち}]を[騒{さわ}]がせた。それからヤソンの[家{いえ}]を[襲{おそ}]い、ふたりを[民衆{みんしゅう}]の[前{まえ}]にひっぱり[出{だ}]そうと、しきりに[捜{さが}]した。", "6": "しかし、ふたりが[見{み}]つからないので、ヤソンと[兄弟{きょうだい}]たち[数人{すうにん}]を、[市{し}]の[当局者{とうきょくしゃ}]のところに[引{ひ}]きずって[行{い}]き、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[天下{てんか}]をかき[回{まわ}]してきたこの[人{ひと}]たちが、ここにもはいり[込{こ}]んでいます。", "7": "その[人{ひと}]たちをヤソンが[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[迎{むか}]え[入{い}]れました。この[連中{れんちゅう}]は、みなカイザルの[詔勅{しょうちょく}]にそむいて[行動{こうどう}]し、イエスという[別{べつ}]の[王{おう}]がいるなどと[言{い}]っています」。", "8": "これを[聞{き}]いて、[群衆{ぐんしゅう}]と[市{し}]の[当局者{とうきょくしゃ}]は[不安{ふあん}]に[感{かん}]じた。", "9": "そして、ヤソンやほかの[者{もの}]たちから、[保証{ほしょう}][金{きん}]を[取{と}]った[上{うえ}]、[彼{かれ}]らを[釈放{しゃくほう}]した。", "10": "そこで、[兄弟{きょうだい}]たちはただちに、パウロとシラスとを、[夜{よる}]の[間{あいだ}]にベレヤへ[送{おく}]り[出{だ}]した。ふたりはベレヤに[到着{とうちゃく}]すると、ユダヤ[人{じん}]の[会堂{かいどう}]に[行{い}]った。", "11": "ここにいるユダヤ[人{じん}]はテサロニケの[者{もの}]たちよりも[素直{すなお}]であって、[心{こころ}]から[教{おしえ}]を[受{う}]けいれ、[果{はた}]してそのとおりかどうかを[知{し}]ろうとして、[日々{ひび}][聖書{せいしょ}]を[調{しら}]べていた。", "12": "そういうわけで、[彼{かれ}]らのうちの[多{おお}]くの[者{もの}]が[信者{しんじゃ}]になった。また、ギリシヤの[貴婦人{きふじん}]や[男子{だんし}]で[信{しん}]じた[者{もの}]も、[少{すく}]なくなかった。", "13": "テサロニケのユダヤ[人{じん}]たちは、パウロがベレヤでも[神{かみ}]の[言{ことば}]を[伝{つた}]えていることを[知{し}]り、そこにも[押{お}]しかけてきて、[群衆{ぐんしゅう}]を[煽動{せんどう}]して[騒{さわ}]がせた。", "14": "そこで、[兄弟{きょうだい}]たちは、ただちにパウロを[送{おく}]り[出{だ}]して、[海{うみ}]べまで[行{い}]かせ、シラスとテモテとはベレヤに[居残{いのこ}]った。", "15": "パウロを[案内{あんない}]した[人{ひと}]たちは、[彼{かれ}]をアテネまで[連{つ}]れて[行{い}]き、テモテとシラスとになるべく[早{はや}]く[来{く}]るようにとのパウロの[伝言{でんごん}]を[受{う}]けて、[帰{かえ}]った。", "16": "さて、パウロはアテネで[彼{かれ}]らを[待{ま}]っている[間{あいだ}]に、[市内{しない}]に[偶像{ぐうぞう}]がおびただしくあるのを[見{み}]て、[心{こころ}]に[憤{いきどお}]りを[感{かん}]じた。", "17": "そこで[彼{かれ}]は、[会堂{かいどう}]ではユダヤ[人{じん}]や[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[人{ひと}]たちと[論{ろん}]じ、[広場{ひろば}]では[毎日{まいにち}]そこで[出会{であ}]う[人々{ひとびと}]を[相手{あいて}]に[論{ろん}]じた。", "18": "また、エピクロス[派{は}]やストア[派{は}]の[哲学者{てつがくしゃ}][数人{すうにん}]も、パウロと[議論{ぎろん}]を[戦{たたか}]わせていたが、その[中{なか}]のある[者{もの}]たちが[言{い}]った、「このおしゃべりは、いったい、[何{なに}]を[言{い}]おうとしているのか」。また、ほかの[者{もの}]たちは、「あれは、[異国{いこく}]の[神々{かみがみ}]を[伝{つた}]えようとしているらしい」と[言{い}]った。パウロが、イエスと[復活{ふっかつ}]とを、[宣{の}]べ[伝{つた}]えていたからであった。", "19": "そこで、[彼{かれ}]らはパウロをアレオパゴスの[評議所{ひょうぎしょ}]に[連{つ}]れて[行{い}]って、「[君{きみ}]の[語{かた}]っている[新{あたら}]しい[教{おしえ}]がどんなものか、[知{し}]らせてもらえまいか。", "20": "[君{きみ}]がなんだか[珍{めず}]らしいことをわれわれに[聞{き}]かせているので、それがなんの[事{こと}]なのか[知{し}]りたいと[思{おも}]うのだ」と[言{い}]った。", "21": "いったい、アテネ[人{びと}]もそこに[滞在{たいざい}]している[外国{がいこく}][人{じん}]もみな、[何{なに}]か[耳新{みみあたら}]しいことを[話{はな}]したり[聞{き}]いたりすることのみに、[時{とき}]を[過{す}]ごしていたのである。", "22": "そこでパウロは、アレオパゴスの[評議所{ひょうぎしょ}]のまん[中{なか}]に[立{た}]って[言{い}]った。「アテネの[人{ひと}]たちよ、あなたがたは、あらゆる[点{てん}]において、すこぶる[宗教{しゅうきょう}][心{こころ}]に[富{と}]んでおられると、わたしは[見{み}]ている。", "23": "[実{じつ}]は、わたしが[道{みち}]を[通{とお}]りながら、あなたがたの[拝{おが}]むいろいろなものを、よく[見{み}]ているうちに、『[知{し}]られない[神{かみ}]に』と[刻{きざ}]まれた[祭壇{さいだん}]もあるのに[気{き}]がついた。そこで、あなたがたが[知{し}]らずに[拝{おが}]んでいるものを、いま[知{し}]らせてあげよう。", "24": "この[世界{せかい}]と、その[中{なか}]にある[万物{ばんぶつ}]とを[造{つく}]った[神{かみ}]は、[天地{てんち}]の[主{しゅ}]であるのだから、[手{て}]で[造{つく}]った[宮{みや}]などにはお[住{す}]みにならない。", "25": "また、[何{なに}]か[不足{ふそく}]でもしておるかのように、[人{ひと}]の[手{て}]によって[仕{つか}]えられる[必要{ひつよう}]もない。[神{かみ}]は、すべての[人々{ひとびと}]に[命{いのち}]と[息{いき}]と[万物{ばんぶつ}]とを[与{あた}]え、", "26": "また、ひとりの[人{ひと}]から、あらゆる[民族{みんぞく}]を[造{つく}]り[出{りだ}]して、[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]に[住{す}]まわせ、それぞれに[時代{じだい}]を[区分{くぶん}]し、[国土{こくど}]の[境界{きょうかい}]を[定{さだ}]めて[下{くだ}]さったのである。", "27": "こうして、[人々{ひとびと}]が[熱心{ねっしん}]に[追{お}]い[求{もと}]めて[捜{さが}]しさえすれば、[神{かみ}]を[見{み}]いだせるようにして[下{くだ}]さった。[事実{じじつ}]、[神{かみ}]はわれわれひとりびとりから[遠{とお}]く[離{はな}]れておいでになるのではない。", "28": "われわれは[神{かみ}]のうちに[生{い}]き、[動{うご}]き、[存在{そんざい}]しているからである。あなたがたのある[詩人{しじん}]たちも[言{い}]ったように、『われわれも、[確{たし}]かにその[子孫{しそん}]である』。", "29": "このように、われわれは[神{かみ}]の[子孫{しそん}]なのであるから、[神{かみ}]たる[者{もの}]を、[人間{にんげん}]の[技巧{ぎこう}]や[空想{くうそう}]で[金{きん}]や[銀{ぎん}]や[石{いし}]などに[彫{ほ}]り[付{つ}]けたものと[同{おな}]じと、[見{み}]なすべきではない。", "30": "[神{かみ}]は、このような[無知{むち}]の[時代{じだい}]を、これまでは[見過{みす}]ごしにされていたが、[今{いま}]はどこにおる[人{ひと}]でも、みな[悔{く}]い[改{あらた}]めなければならないことを[命{めい}]じておられる。", "31": "[神{かみ}]は、[義{ぎ}]をもってこの[世界{せかい}]をさばくためその[日{ひ}]を[定{さだ}]め、お[選{えら}]びになったかたによってそれをなし[遂{と}]げようとされている。すなわち、このかたを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせ、その[確証{かくしょう}]をすべての[人{ひと}]に[示{しめ}]されたのである」。", "32": "[死人{しにん}]のよみがえりのことを[聞{き}]くと、ある[者{もの}]たちはあざ[笑{わら}]い、またある[者{もの}]たちは、「この[事{こと}]については、いずれまた[聞{き}]くことにする」と[言{い}]った。", "33": "こうして、パウロは[彼{かれ}]らの[中{なか}]から[出{で}]て[行{い}]った。", "34": "しかし、[彼{かれ}]にしたがって[信{しん}]じた[者{もの}]も、[幾人{いくにん}]かあった。その[中{なか}]には、アレオパゴスの[裁判人{さいばんにん}]デオヌシオとダマリスという[女{おんな}]、また、その[他{た}]の[人々{ひとびと}]もいた。" }, "18": { "1": "その[後{のち}]、パウロはアテネを[去{さ}]ってコリントへ[行{い}]った。", "2": "そこで、アクラというポント[生{うま}]れのユダヤ[人{じん}]と、その[妻{つま}]プリスキラとに[出会{であ}]った。クラウデオ[帝{てい}]が、すべてのユダヤ[人{じん}]をローマから[退去{たいきょ}]させるようにと、[命令{めいれい}]したため、[彼{かれ}]らは[近{ちか}]ごろイタリヤから[出{で}]てきたのである。", "3": "パウロは[彼{かれ}]らのところに[行{い}]ったが、[互{たがい}]に[同業{どうぎょう}]であったので、その[家{いえ}]に[住{す}]み[込{こ}]んで、[一緒{いっしょ}]に[仕事{しごと}]をした。[天幕{てんまく}][造{つく}]りがその[職業{しょくぎょう}]であった。", "4": "パウロは[安息日{あんそくにち}]ごとに[会堂{かいどう}]で[論{ろん}]じては、ユダヤ[人{じん}]やギリシヤ[人{じん}]の[説得{せっとく}]に[努{つと}]めた。", "5": "シラスとテモテが、マケドニヤから[下{くだ}]ってきてからは、パウロは[御言{みことば}]を[伝{つた}]えることに[専念{せんねん}]し、イエスがキリストであることを、ユダヤ[人{じん}]たちに[力強{ちからづよ}]くあかしした。", "6": "しかし、[彼{かれ}]らがこれに[反抗{はんこう}]してののしり[続{つづ}]けたので、パウロは[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]を[振{ふ}]りはらって、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[血{ち}]は、あなたがた[自身{じしん}]にかえれ。わたしには[責任{せきにん}]がない。[今{いま}]からわたしは[異邦人{いほうじん}]の[方{ほう}]に[行{い}]く」。", "7": "こう[言{い}]って、[彼{かれ}]はそこを[去{さ}]り、テテオ・ユストという[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]の[家{いえ}]に[行{い}]った。その[家{いえ}]は[会堂{かいどう}]と[隣{とな}]り[合{あ}]っていた。", "8": "[会堂司{かいどうづかさ}]クリスポは、その[家族{かぞく}][一同{いちどう}]と[共{とも}]に[主{しゅ}]を[信{しん}]じた。また[多{おお}]くのコリント[人{びと}]も、パウロの[話{はなし}]を[聞{き}]いて[信{しん}]じ、ぞくぞくとバプテスマを[受{う}]けた。", "9": "すると、ある[夜{よ}]、[幻{まぼろし}]のうちに[主{しゅ}]がパウロに[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れるな。[語{かた}]りつづけよ、[黙{だま}]っているな。", "10": "あなたには、わたしがついている。だれもあなたを[襲{おそ}]って、[危害{きがい}]を[加{くわ}]えるようなことはない。この[町{まち}]には、わたしの[民{たみ}]が[大{おお}]ぜいいる」。", "11": "パウロは一[年{ねん}]六か[月{げつ}]の[間{あいだ}]ここに[腰{こし}]をすえて、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[教{おし}]えつづけた。", "12": "ところが、ガリオがアカヤの[総督{そうとく}]であった[時{とき}]、ユダヤ[人{じん}]たちは[一緒{いっしょ}]になってパウロを[襲{おそ}]い、[彼{かれ}]を[法廷{ほうてい}]にひっぱって[行{い}]って[訴{うった}]えた、", "13": "「この[人{ひと}]は、[律法{りっぽう}]にそむいて[神{かみ}]を[拝{おが}]むように、[人々{ひとびと}]をそそのかしています」。", "14": "パウロが[口{くち}]を[開{ひら}]こうとすると、ガリオはユダヤ[人{じん}]たちに[言{い}]った、「ユダヤ[人{じん}][諸君{しょくん}]、[何{なに}]か[不法{ふほう}][行為{こうい}]とか、[悪質{あくしつ}]の[犯罪{はんざい}]とかのことなら、わたしは[当然{とうぜん}]、[諸君{しょくん}]の[訴{うった}]えを[取{と}]り[上{あ}]げもしようが、", "15": "これは[諸君{しょくん}]の[言葉{ことば}]や[名称{めいしょう}]や[律法{りっぽう}]に[関{かん}]する[問題{もんだい}]なのだから、[諸君{しょくん}]みずから[始末{しまつ}]するがよかろう。わたしはそんな[事{こと}]の[裁判人{さいばんにん}]にはなりたくない」。", "16": "こう[言{い}]って、[彼{かれ}]らを[法廷{ほうてい}]から[追{お}]いはらった。", "17": "そこで、みんなの[者{もの}]は、[会堂司{かいどうづかさ}]ソステネを[引{ひ}]き[捕{とら}]え、[法廷{ほうてい}]の[前{まえ}]で[打{う}]ちたたいた。ガリオはそれに[対{たい}]して、そ[知{し}]らぬ[顔{かお}]をしていた。", "18": "さてパウロは、なお[幾日{いくにち}]ものあいだ[滞在{たいざい}]した[後{のち}]、[兄弟{きょうだい}]たちに[別{わか}]れを[告{つ}]げて、シリヤへ[向{む}]け[出帆{しゅっぱん}]した。プリスキラとアクラも[同行{どうこう}]した。パウロは、かねてから、ある[誓願{せいがん}]を[立{た}]てていたので、ケンクレヤで[頭{あたま}]をそった。", "19": "[一行{いっこう}]がエペソに[着{つ}]くと、パウロはふたりをそこに[残{のこ}]しておき、[自分{じぶん}]だけ[会堂{かいどう}]にはいって、ユダヤ[人{じん}]たちと[論{ろん}]じた。", "20": "[人々{ひとびと}]は、パウロにもっと[長{なが}]いあいだ[滞在{たいざい}]するように[願{ねが}]ったが、[彼{かれ}]は[聞{き}]きいれないで、", "21": "「[神{かみ}]のみこころなら、またあなたがたのところに[帰{かえ}]ってこよう」と[言{い}]って、[別{わか}]れを[告{つ}]げ、エペソから[船出{ふなで}]した。", "22": "それから、カイザリヤで[上陸{じょうりく}]してエルサレムに[上{のぼ}]り、[教会{きょうかい}]にあいさつしてから、アンテオケに[下{くだ}]って[行{い}]った。", "23": "そこにしばらくいてから、[彼{かれ}]はまた[出{で}]かけ、ガラテヤおよびフルギヤの[地方{ちほう}]を[歴訪{れきほう}]して、すべての[弟子{でし}]たちを[力{ちから}]づけた。", "24": "さて、アレキサンデリヤ[生{うま}]れで、[聖書{せいしょ}]に[精通{せいつう}]し、しかも、[雄弁{ゆうべん}]なアポロというユダヤ[人{じん}]が、エペソにきた。", "25": "この[人{ひと}]は[主{しゅ}]の[道{みち}]に[通{つう}]じており、また、[霊{れい}]に[燃{も}]えてイエスのことを[詳{くわ}]しく[語{かた}]ったり[教{おし}]えたりしていたが、ただヨハネのバプテスマしか[知{し}]っていなかった。", "26": "[彼{かれ}]は[会堂{かいどう}]で[大胆{だいたん}]に[語{かた}]り[始{はじ}]めた。それをプリスキラとアクラとが[聞{き}]いて、[彼{かれ}]を[招{まね}]きいれ、さらに[詳{くわ}]しく[神{かみ}]の[道{みち}]を[解{と}]き[聞{き}]かせた。", "27": "それから、アポロがアカヤに[渡{わた}]りたいと[思{おも}]っていたので、[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]を[励{はげ}]まし、[先方{せんぽう}]の[弟子{でし}]たちに、[彼{かれ}]をよく[迎{むか}]えるようにと、[手紙{てがみ}]を[書{か}]き[送{おく}]った。[彼{かれ}]は[到着{とうちゃく}]して、すでにめぐみによって[信者{しんじゃ}]になっていた[人{ひと}]たちに、[大{おお}]いに[力{ちから}]になった。", "28": "[彼{かれ}]はイエスがキリストであることを、[聖書{せいしょ}]に[基{もとづ}]いて[示{しめ}]し、[公然{こうぜん}]と、ユダヤ[人{じん}]たちを[激{はげ}]しい[語調{ごちょう}]で[論破{ろんぱ}]したからである。" }, "19": { "1": "アポロがコリントにいた[時{とき}]、パウロは[奥地{おくち}]をとおってエペソにきた。そして、ある[弟子{でし}]たちに[出会{であ}]って、", "2": "[彼{かれ}]らに「あなたがたは、[信仰{しんこう}]にはいった[時{とき}]に、[聖霊{せいれい}]を[受{う}]けたのか」と[尋{たず}]ねたところ、「いいえ、[聖霊{せいれい}]なるものがあることさえ、[聞{き}]いたことがありません」と[答{こた}]えた。", "3": "「では、だれの[名{な}]によってバプテスマを[受{う}]けたのか」と[彼{かれ}]がきくと、[彼{かれ}]らは「ヨハネの[名{な}]によるバプテスマを[受{う}]けました」と[答{こた}]えた。", "4": "そこで、パウロが[言{い}]った、「ヨハネは[悔改{くいあらた}]めのバプテスマを[授{さづ}]けたが、それによって、[自分{じぶん}]のあとに[来{く}]るかた、すなわち、イエスを[信{しん}]じるように、[人々{ひとびと}]に[勧{すす}]めたのである」。", "5": "[人々{ひとびと}]はこれを[聞{き}]いて、[主{しゅ}]イエスの[名{な}]によるバプテスマを[受{う}]けた。", "6": "そして、パウロが[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[手{て}]をおくと、[聖霊{せいれい}]が[彼{かれ}]らにくだり、それから[彼{かれ}]らは[異言{いげん}]を[語{かた}]ったり、[預言{よげん}]をしたりし[出{だ}]した。", "7": "その[人{ひと}]たちはみんなで十二[人{にん}]ほどであった。", "8": "それから、パウロは[会堂{かいどう}]にはいって、三か[月{げつ}]のあいだ、[大胆{だいたん}]に[神{かみ}]の[国{くに}]について[論{ろん}]じ、また[勧{すす}]めをした。", "9": "ところが、ある[人{ひと}]たちは[心{こころ}]をかたくなにして、[信{しん}]じようとせず、[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]でこの[道{みち}]をあしざまに[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は[弟子{でし}]たちを[引{ひ}]き[連{つ}]れて、その[人{ひと}]たちから[離{はな}]れ、ツラノの[講堂{こうどう}]で[毎日{まいにち}][論{ろん}]じた。", "10": "それが二[年間{ねんかん}]も[続{つづ}]いたので、アジヤに[住{す}]んでいる[者{もの}]は、ユダヤ[人{じん}]もギリシヤ[人{じん}]も[皆{みな}]、[主{しゅ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]いた。", "11": "[神{かみ}]は、パウロの[手{て}]によって、[異常{いじょう}]な[力{ちから}]あるわざを[次々{つぎつぎ}]になされた。", "12": "たとえば、[人々{ひとびと}]が、[彼{かれ}]の[身{み}]につけている[手{て}]ぬぐいや[前掛{まえか}]けを[取{と}]って[病人{びょうにん}]にあてると、その[病気{びょうき}]が[除{のぞ}]かれ、[悪霊{あくれい}]が[出{で}]て[行{い}]くのであった。", "13": "そこで、ユダヤ[人{じん}]のまじない[師{し}]で、[遍歴{へんれき}]している[者{もの}]たちが、[悪霊{あくれい}]につかれている[者{もの}]にむかって、[主{しゅ}]イエスの[名{な}]をとなえ、「パウロの[宣{の}]べ[伝{つた}]えているイエスによって[命{めい}]じる。[出{で}]て[行{い}]け」と、ためしに[言{い}]ってみた。", "14": "ユダヤの[祭司長{さいしちょう}]スケワという[者{もの}]の七[人{にん}]のむすこたちも、そんなことをしていた。", "15": "すると[悪霊{あくれい}]がこれに[対{たい}]して[言{い}]った、「イエスなら[自分{じぶん}]は[知{し}]っている。パウロもわかっている。だが、おまえたちは、いったい[何者{なにもの}]だ」。", "16": "そして、[悪霊{あくれい}]につかれている[人{ひと}]が、[彼{かれ}]らに[飛{と}]びかかり、みんなを[押{おさ}]えつけて[負{ま}]かしたので、[彼{かれ}]らは[傷{きず}]を[負{お}]ったまま[裸{はだか}]になって、その[家{いえ}]を[逃{に}]げ[出{だ}]した。", "17": "このことがエペソに[住{す}]むすべてのユダヤ[人{じん}]やギリシヤ[人{じん}]に[知{し}]れわたって、みんな[恐怖{きょうふ}]に[襲{おそ}]われ、そして、[主{しゅ}]イエスの[名{な}]があがめられた。", "18": "また[信者{しんじゃ}]になった[者{もの}]が[大{おお}]ぜいきて、[自分{じぶん}]の[行為{こうい}]を[打{う}]ちあけて[告白{こくはく}]した。", "19": "それから、[魔術{まじゅつ}]を[行{おこな}]っていた[多{おお}]くの[者{もの}]が、[魔術{まじゅつ}]の[本{ほん}]を[持{も}]ち[出{だ}]してきては、みんなの[前{まえ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てた。その[値段{ねだん}]を[総計{そうけい}]したところ、[銀{ぎん}]五万にも[上{のぼ}]ることがわかった。", "20": "このようにして、[主{しゅ}]の[言{ことば}]はますます[盛{さか}]んにひろまり、また[力{ちから}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えていった。", "21": "これらの[事{こと}]があった[後{のち}]、パウロは[御霊{みたま}]に[感{かん}]じて、マケドニヤ、アカヤをとおって、エルサレムへ[行{い}]く[決心{けっしん}]をした。そして[言{い}]った、「わたしは、そこに[行{い}]ったのち、ぜひローマをも[見{み}]なければならない」。", "22": "そこで、[自分{じぶん}]に[仕{つか}]えている[者{もの}]の[中{なか}]から、テモテとエラストとのふたりを、まずマケドニヤに[送{おく}]り[出{だ}]し、パウロ[自身{じしん}]は、なおしばらくアジヤにとどまった。", "23": "そのころ、この[道{みち}]について[容易{ようい}]ならぬ[騒動{そうどう}]が[起{おこ}]った。", "24": "そのいきさつは、こうである。デメテリオという[銀細工人{ぎんざいくにん}]が、[銀{ぎん}]でアルテミス[神殿{しんでん}]の[模型{もけい}]を[造{つく}]って、[職人{しょくにん}]たちに[少{すく}]なからぬ[利益{りえき}]を[得{え}]させていた。", "25": "この[男{おとこ}]がその[職人{しょくにん}]たちや、[同類{どうるい}]の[仕事{しごと}]をしていた[者{もの}]たちを[集{あつ}]めて[言{い}]った、「[諸君{しょくん}]、われわれがこの[仕事{しごと}]で、[金{かね}]もうけをしていることは、ご[承知{しょうち}]のとおりだ。", "26": "しかるに、[諸君{しょくん}]の[見聞{みき}]きしているように、あのパウロが、[手{て}]で[造{つく}]られたものは[神様{かみさま}]ではないなどと[言{い}]って、エペソばかりか、ほとんどアジヤ[全体{ぜんたい}]にわたって、[大{おお}]ぜいの[人々{ひとびと}]を[説{と}]きつけて[誤{あやま}]らせた。", "27": "これでは、お[互{たがい}]の[仕事{しごと}]に[悪評{あくひょう}]が[立{た}]つおそれがあるばかりか、[大{おお}][女神{めがみ}]アルテミスの[宮{みや}]も[軽{かろ}]んじられ、ひいては[全{ぜん}]アジヤ、いや[全{ぜん}][世界{せかい}]が[拝{おが}]んでいるこの[大{おお}][女神{めがみ}]のご[威光{いこう}]さえも、[消{き}]えてしまいそうである」。", "28": "これを[聞{き}]くと、[人々{ひとびと}]は[怒{いか}]りに[燃{も}]え、[大声{おおごえ}]で「[大{おお}]いなるかな、エペソ[人{びと}]のアルテミス」と[叫{さけ}]びつづけた。", "29": "そして、[町中{まちじゅう}]が[大{だい}][混乱{こんらん}]に[陥{おちい}]り、[人々{ひとびと}]はパウロの[道連{みちづ}]れであるマケドニヤ[人{びと}]ガイオとアリスタルコとを[捕{とら}]えて、いっせいに[劇場{げきじょう}]へなだれ[込{こ}]んだ。", "30": "パウロは[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]にはいって[行{い}]こうとしたが、[弟子{でし}]たちがそれをさせなかった。", "31": "アジヤ[州{しゅう}]の[議員{ぎいん}]で、パウロの[友人{ゆうじん}]であった[人{ひと}]たちも、[彼{かれ}]に[使{つかい}]をよこして、[劇場{げきじょう}]にはいって[行{い}]かないようにと、しきりに[頼{たの}]んだ。", "32": "[中{なか}]では、[集会{しゅうかい}]が[混乱{こんらん}]に[陥{おちい}]ってしまって、ある[者{もの}]はこのことを、ほかの[者{もの}]はあのことを、どなりつづけていたので、[大多数{だいたすう}]の[者{もの}]は、なんのために[集{あつ}]まったのかも、わからないでいた。", "33": "そこで、ユダヤ[人{じん}]たちが、[前{まえ}]に[押{お}]し[出{だ}]したアレキサンデルなる[者{もの}]を、[群衆{ぐんしゅう}]の[中{なか}]のある[人{ひと}]たちが[促{うなが}]したため、[彼{かれ}]は[手{て}]を[振{ふ}]って、[人々{ひとびと}]に[弁明{べんめい}]を[試{こころ}]みようとした。", "34": "ところが、[彼{かれ}]がユダヤ[人{じん}]だとわかると、みんなの[者{もの}]がいっせいに「[大{おお}]いなるかな、エペソ[人{びと}]のアルテミス」と二[時間{じかん}]ばかりも[叫{さけ}]びつづけた。", "35": "ついに、[市{し}]の[書記{しょき}][役{やく}]が[群衆{ぐんしゅう}]を[押{お}]し[静{しず}]めて[言{い}]った、「エペソの[諸君{しょくん}]、エペソ[市{し}]が[大{おお}][女神{めがみ}]アルテミスと、[天{あま}]くだったご[神体{しんたい}]との[守護{しゅご}][役{やく}]であることを[知{し}]らない[者{もの}]が、ひとりでもいるだろうか。", "36": "これは[否定{ひてい}]のできない[事実{じじつ}]であるから、[諸君{しょくん}]はよろしく[静{しず}]かにしているべきで、[乱暴{らんぼう}]な[行動{こうどう}]は、いっさいしてはならない。", "37": "[諸君{しょくん}]はこの[人{ひと}]たちをここにひっぱってきたが、[彼{かれ}]らは[宮{みや}]を[荒{あら}]す[者{もの}]でも、われわれの[女神{めがみ}]をそしる[者{もの}]でもない。", "38": "だから、もしデメテリオなりその[職人{しょくにん}][仲間{なかま}]なりが、だれかに[対{たい}]して[訴{うった}]え[事{こと}]があるなら、[裁判{さいばん}]の[日{ひ}]はあるし、[総督{そうとく}]もいるのだから、それぞれ[訴{うった}]え[出{で}]るがよい。", "39": "しかし、[何{なに}]かもっと[要求{ようきゅう}]したい[事{こと}]があれば、それは[正式{せいしき}]の[議会{ぎかい}]で[解決{かいけつ}]してもらうべきだ。", "40": "きょうの[事件{じけん}]については、この[騒{さわ}]ぎを[弁護{べんご}]できるような[理由{りゆう}]が[全{まった}]くないのだから、われわれは[治安{ちあん}]をみだす[罪{つみ}]に[問{と}]われるおそれがある」。", "41": "こう[言{い}]って、[彼{かれ}]はこの[集会{しゅうかい}]を[解散{かいさん}]させた。" }, "20": { "1": "[騒{さわ}]ぎがやんだ[後{のち}]、パウロは[弟子{でし}]たちを[呼{よ}]び[集{あつ}]めて[激励{げきれい}]を[与{あた}]えた[上{うえ}]、[別{わか}]れのあいさつを[述{の}]べ、マケドニヤへ[向{む}]かって[出発{しゅっぱつ}]した。", "2": "そして、その[地方{ちほう}]をとおり、[多{おお}]くの[言葉{ことば}]で[人々{ひとびと}]を[励{はげ}]ましたのち、ギリシヤにきた。", "3": "[彼{かれ}]はそこで三か[月{げつ}]を[過{す}]ごした。それからシリヤへ[向{む}]かって、[船出{ふなで}]しようとしていた[矢先{やさき}]、[彼{かれ}]に[対{たい}]するユダヤ[人{じん}]の[陰謀{いんぼう}]が[起{おこ}]ったので、マケドニヤを[経由{けいゆ}]して[帰{かえ}]ることに[決{けっ}]した。", "4": "プロの[子{こ}]であるエペソ[人{びと}]ソパテロ、テサロニケ[人{びと}]アリスタルコとセクンド、デルベ[人{びと}]ガイオ、それからテモテ、またアジヤ[人{びと}]テキコとトロピモがパウロの[同行者{どうこうしゃ}]であった。", "5": "この[人{ひと}]たちは[先{せん}][発{ぱつ}]して、トロアスでわたしたちを[待{ま}]っていた。", "6": "わたしたちは、[除酵祭{じょこうさい}]が[終{おわ}]ったのちに、ピリピから[出帆{しゅっぱん}]し、五[日{か}]かかってトロアスに[到着{とうちゃく}]して、[彼{かれ}]らと[落{お}]ち[合{あ}]い、そこに[七日間{なぬかかん}][滞在{たいざい}]した。", "7": "[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]に、わたしたちがパンをさくために[集{あつ}]まった[時{とき}]、パウロは[翌日{よくじつ}][出発{しゅっぱつ}]することにしていたので、しきりに[人々{ひとびと}]と[語{かた}]り[合{あ}]い、[夜中{よなか}]まで[語{かた}]りつづけた。", "8": "わたしたちが[集{あつ}]まっていた[屋上{おくじょう}]の[間{ま}]には、あかりがたくさんともしてあった。", "9": "ユテコという[若者{わかもの}]が[窓{まど}]に[腰{こし}]をかけていたところ、パウロの[話{はなし}]がながながと[続{つづ}]くので、ひどく[眠{ねむ}]けがさしてきて、とうとうぐっすり[寝入{ねい}]ってしまい、三[階{かい}]から[下{した}]に[落{お}]ちた。[抱{いだ}]き[起{おこ}]してみたら、もう[死{し}]んでいた。", "10": "そこでパウロは[降{お}]りてきて、[若者{わかもの}]の[上{うえ}]に[身{み}]をかがめ、[彼{かれ}]を[抱{いだ}]きあげて、「[騒{さわ}]ぐことはない。まだ[命{いのち}]がある」と[言{い}]った。", "11": "そして、また[上{あ}]がって[行{い}]って、パンをさいて[食{た}]べてから、[明{あ}]けがたまで[長{なが}]いあいだ[人々{ひとびと}]と[語{かた}]り[合{あ}]って、ついに[出発{しゅっぱつ}]した。", "12": "[人々{ひとびと}]は[生{い}]きかえった[若者{わかもの}]を[連{つ}]れかえり、ひとかたならず[慰{なぐさ}]められた。", "13": "さて、わたしたちは[先{さき}]に[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]み、アソスへ[向{む}]かって[出帆{しゅっぱん}]した。そこからパウロを[舟{ふね}]に[乗{の}]せて[行{い}]くことにしていた。[彼{かれ}]だけは[陸路{りくろ}]をとることに[決{き}]めていたからである。", "14": "パウロがアソスで、わたしたちと[落{お}]ち[合{あ}]った[時{とき}]、わたしたちは[彼{かれ}]を[舟{ふね}]に[乗{の}]せてミテレネに[行{い}]った。", "15": "そこから[出帆{しゅっぱん}]して、[翌日{よくじつ}]キヨスの[沖合{おきあい}]にいたり、[次{つぎ}]の[日{ひ}]にサモスに[寄{よ}]り、その[翌日{よくじつ}]ミレトに[着{つ}]いた。", "16": "それは、パウロがアジヤで[時間{じかん}]をとられないため、エペソには[寄{よ}]らないで[続{ぞっ}][航{こう}]することに[決{き}]めていたからである。[彼{かれ}]は、できればペンテコステの[日{ひ}]には、エルサレムに[着{つ}]いていたかったので、[旅{たび}]を[急{いそ}]いだわけである。", "17": "そこでパウロは、ミレトからエペソに[使{つかい}]をやって、[教会{きょうかい}]の[長老{ちょうろう}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せた。", "18": "そして、[彼{かれ}]のところに[寄{よ}]り[集{あつ}]まってきた[時{とき}]、[彼{かれ}]らに[言{い}]った。「わたしが、アジヤの[地{ち}]に[足{あし}]を[踏{ふ}]み[入{い}]れた[最初{さいしょ}]の[日{ひ}][以来{いらい}]、いつもあなたがたとどんなふうに[過{す}]ごしてきたか、よくご[存{ぞん}]じである。", "19": "すなわち、[謙遜{けんそん}]の[限{かぎ}]りをつくし、[涙{なみだ}]を[流{なが}]し、ユダヤ[人{じん}]の[陰謀{いんぼう}]によってわたしの[身{み}]に[及{およ}]んだ[数々{かずかず}]の[試練{しれん}]の[中{なか}]にあって、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えてきた。", "20": "また、あなたがたの[益{えき}]になることは、[公衆{こうしゅう}]の[前{まえ}]でも、また[家々{いえいえ}]でも、すべてあますところなく[話{はな}]して[聞{き}]かせ、また[教{おし}]え、", "21": "ユダヤ[人{じん}]にもギリシヤ[人{じん}]にも、[神{かみ}]に[対{たい}]する[悔改{くいあらた}]めと、わたしたちの[主{しゅ}]イエスに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]とを、[強{つよ}]く[勧{すす}]めてきたのである。", "22": "[今{いま}]や、わたしは[御霊{みたま}]に[迫{せま}]られてエルサレムへ[行{い}]く。あの[都{みやこ}]で、どんな[事{こと}]がわたしの[身{み}]にふりかかって[来{く}]るか、わたしにはわからない。", "23": "ただ、[聖霊{せいれい}]が[至{いた}]るところの[町々{まちまち}]で、わたしにはっきり[告{つ}]げているのは、[投獄{とうごく}]と[患難{かんなん}]とが、わたしを[待{ま}]ちうけているということだ。", "24": "しかし、わたしは[自分{じぶん}]の[行程{こうてい}]を[走{はし}]り[終{お}]え、[主{しゅ}]イエスから[賜{たま}]わった、[神{かみ}]のめぐみの[福音{ふくいん}]をあかしする[任務{にんむ}]を[果{はた}]し[得{え}]さえしたら、このいのちは[自分{じぶん}]にとって、[少{すこ}]しも[惜{お}]しいとは[思{おも}]わない。", "25": "わたしはいま[信{しん}]じている、あなたがたの[間{あいだ}]を[歩{ある}]き[回{まわ}]って[御国{みくに}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えたこのわたしの[顔{かお}]を、みんなが[今後{こんご}]二[度{ど}]と[見{み}]ることはあるまい。", "26": "だから、きょう、この[日{ひ}]にあなたがたに[断言{だんげん}]しておく。わたしは、すべての[人{ひと}]の[血{ち}]について、なんら[責任{せきにん}]がない。", "27": "[神{かみ}]のみ[旨{むね}]を[皆{みな}]あますところなく、あなたがたに[伝{つた}]えておいたからである。", "28": "どうか、あなたがた[自身{じしん}]に[気{き}]をつけ、また、すべての[群{む}]れに[気{き}]をくばっていただきたい。[聖霊{せいれい}]は、[神{かみ}]が[御子{みこ}]の[血{ち}]であがない[取{と}]られた[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]を[牧{ぼく}]させるために、あなたがたをその[群{む}]れの[監督者{かんとくしゃ}]にお[立{た}]てになったのである。", "29": "わたしが[去{さ}]った[後{のち}]、[狂暴{きょうぼう}]なおおかみが、あなたがたの[中{なか}]にはいり[込{こ}]んできて、[容赦{ようしゃ}]なく[群{む}]れを[荒{あら}]すようになることを、わたしは[知{し}]っている。", "30": "また、あなたがた[自身{じしん}]の[中{なか}]からも、いろいろ[曲{まが}]ったことを[言{い}]って、[弟子{でし}]たちを[自分{じぶん}]の[方{ほう}]に、ひっぱり[込{こ}]もうとする[者{もの}]らが[起{おこ}]るであろう。", "31": "だから、[目{め}]をさましていなさい。そして、わたしが三[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[涙{なみだ}]をもって、あなたがたひとりびとりを[絶{た}]えずさとしてきたことを、[忘{わす}]れないでほしい。", "32": "[今{いま}]わたしは、[主{しゅ}]とその[恵{めぐ}]みの[言{ことば}]とに、あなたがたをゆだねる。[御言{みことば}]には、あなたがたの[徳{とく}]をたて、[聖{せい}][別{べつ}]されたすべての[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[御国{みくに}]をつがせる[力{ちから}]がある。", "33": "わたしは、[人{ひと}]の[金{きん}]や[銀{ぎん}]や[衣服{いふく}]をほしがったことはない。", "34": "あなたがた[自身{じしん}]が[知{し}]っているとおり、わたしのこの[両手{りょうて}]は、[自分{じぶん}]の[生活{せいかつ}]のためにも、また[一緒{いっしょ}]にいた[人{ひと}]たちのためにも、[働{はたら}]いてきたのだ。", "35": "わたしは、あなたがたもこのように[働{はたら}]いて、[弱{よわ}]い[者{もの}]を[助{たす}]けなければならないこと、また『[受{う}]けるよりは[与{あた}]える[方{ほう}]が、さいわいである』と[言{い}]われた[主{しゅ}]イエスの[言葉{ことば}]を[記憶{きおく}]しているべきことを、[万事{ばんじ}]について[教{おし}]え[示{しめ}]したのである」。", "36": "こう[言{い}]って、パウロは[一同{いちどう}]と[共{とも}]にひざまずいて[祈{いの}]った。", "37": "みんなの[者{もの}]は、はげしく[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、パウロの[首{くび}]を[抱{いだ}]いて、[幾度{いくど}]も[接吻{せっぷん}]し、", "38": "もう二[度{ど}]と[自分{じぶん}]の[顔{かお}]を[見{み}]ることはあるまいと[彼{かれ}]が[言{い}]ったので、[特{とく}]に[心{こころ}]を[痛{いた}]めた。それから[彼{かれ}]を[舟{ふね}]まで[見送{みおく}]った。" }, "21": { "1": "さて、わたしたちは[人々{ひとびと}]と[別{わか}]れて[船出{ふなで}]してから、コスに[直航{ちょっこう}]し、[次{つぎ}]の[日{ひ}]はロドスに、そこからパタラに[着{つ}]いた。", "2": "ここでピニケ[行{い}]きの[舟{ふね}]を[見{み}]つけたので、それに[乗{の}]り[込{こ}]んで[出帆{しゅっぱん}]した。", "3": "やがてクプロが[見{み}]えてきたが、それを[左手{ひだりて}]にして[通{とお}]りすぎ、シリヤへ[航行{こうこう}]をつづけ、ツロに[入港{にゅうこう}]した。ここで[積荷{つみに}]が[陸上{りくあ}]げされることになっていたからである。", "4": "わたしたちは、[弟子{でし}]たちを[捜{さが}]し[出{だ}]して、そこに[七日間{なぬかかん}][泊{と}]まった。ところが[彼{かれ}]らは、[御霊{みたま}]の[示{しめ}]しを[受{う}]けて、エルサレムには[上{のぼ}]って[行{い}]かないようにと、しきりにパウロに[注意{ちゅうい}]した。", "5": "しかし、[滞在{たいざい}][期間{きかん}]が[終{おわ}]った[時{とき}]、わたしたちはまた[旅立{たびだ}]つことにしたので、みんなの[者{もの}]は、[妻{つま}]や[子供{こども}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れて、[町{まち}]はずれまで、わたしたちを[見送{みおく}]りにきてくれた。そこで、[共{とも}]に[海岸{かいがん}]にひざまずいて[祈{いの}]り、", "6": "[互{たがい}]に[別{わか}]れを[告{つ}]げた。それから、わたしたちは[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]み、[彼{かれ}]らはそれぞれ[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "7": "わたしたちは、ツロからの[航行{こうこう}]を[終{おわ}]ってトレマイに[着{つ}]き、そこの[兄弟{きょうだい}]たちにあいさつをし、[彼{かれ}]らのところに一[日{にち}][滞在{たいざい}]した。", "8": "[翌日{よくじつ}]そこをたって、カイザリヤに[着{つ}]き、かの七[人{にん}]のひとりである[伝道者{でんどうしゃ}]ピリポの[家{いえ}]に[行{い}]き、そこに[泊{と}]まった。", "9": "この[人{ひと}]に四[人{にん}]の[娘{むすめ}]があったが、いずれも[処女{しょじょ}]であって、[預言{よげん}]をしていた。", "10": "[幾日{いくにち}]か[滞在{たいざい}]している[間{あいだ}]に、アガボという[預言者{よげんしゃ}]がユダヤから[下{くだ}]ってきた。", "11": "そして、わたしたちのところにきて、パウロの[帯{おび}]を[取{と}]り、それで[自分{じぶん}]の[手足{てあし}]を[縛{しば}]って[言{い}]った、「[聖霊{せいれい}]がこうお[告{つ}]げになっている、『この[帯{おび}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]を、ユダヤ[人{じん}]たちがエルサレムでこのように[縛{しば}]って、[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]に[渡{わた}]すであろう』」。", "12": "わたしたちはこれを[聞{き}]いて、[土地{とち}]の[人{ひと}]たちと[一緒{いっしょ}]になって、エルサレムには[上{のぼ}]って[行{い}]かないようにと、パウロに[願{ねが}]い[続{つづ}]けた。", "13": "その[時{とき}]パウロは[答{こた}]えた、「あなたがたは、[泣{な}]いたり、わたしの[心{こころ}]をくじいたりして、いったい、どうしようとするのか。わたしは、[主{しゅ}]イエスの[名{な}]のためなら、エルサレムで[縛{しば}]られるだけでなく、[死{し}]ぬことをも[覚悟{かくご}]しているのだ」。", "14": "こうして、パウロが[勧告{かんこく}]を[聞{き}]きいれてくれないので、わたしたちは「[主{しゅ}]のみこころが[行{おこな}]われますように」と[言{い}]っただけで、それ[以上{いじょう}]、[何{なに}]も[言{い}]わなかった。", "15": "[数日後{すうじつご}]、わたしたちは[旅装{りょそう}]を[整{ととの}]えてエルサレムへ[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "16": "カイザリヤの[弟子{でし}]たちも[数人{すうにん}]、わたしたちと[同行{どうこう}]して、[古{ふる}]くからの[弟子{でし}]であるクプロ[人{びと}]マナソンの[家{いえ}]に[案内{あんない}]してくれた。わたしたちはその[家{いえ}]に[泊{と}]まることになっていたのである。", "17": "わたしたちがエルサレムに[到着{とうちゃく}]すると、[兄弟{きょうだい}]たちは[喜{よろこ}]んで[迎{むか}]えてくれた。", "18": "[翌日{よくじつ}]パウロはわたしたちを[連{つ}]れて、ヤコブを[訪問{ほうもん}]しに[行{い}]った。そこに[長老{ちょうろう}]たちがみな[集{あつ}]まっていた。", "19": "パウロは[彼{かれ}]らにあいさつをした[後{のち}]、[神{かみ}]が[自分{じぶん}]の[働{はたら}]きをとおして、[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]になさった[事{こと}]どもを[一々{いちいち}][説明{せつめい}]した。", "20": "[一同{いちどう}]はこれを[聞{き}]いて[神{かみ}]をほめたたえ、そして[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]よ、ご[承知{しょうち}]のように、ユダヤ[人{じん}]の[中{なか}]で[信者{しんじゃ}]になった[者{もの}]が、[数万{すうまん}]にものぼっているが、みんな[律法{りっぽう}]に[熱心{ねっしん}]な[人{ひと}]たちである。", "21": "ところが、[彼{かれ}]らが[伝{つた}]え[聞{き}]いているところによれば、あなたは[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]にいるユダヤ[人{じん}][一同{いちどう}]に[対{たい}]して、[子供{こども}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]すな、またユダヤの[慣例{かんれい}]にしたがうなと[言{い}]って、モーセにそむくことを[教{おし}]えている、ということである。", "22": "どうしたらよいか。あなたがここにきていることは、[彼{かれ}]らもきっと[聞{き}]き[込{こ}]むに[違{ちが}]いない。", "23": "ついては、[今{いま}]わたしたちが[言{い}]うとおりのことをしなさい。わたしたちの[中{なか}]に、[誓願{せいがん}]を[立{た}]てている[者{もの}]が四[人{にん}]いる。", "24": "この[人{ひと}]たちを[連{つ}]れて[行{い}]って、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にきよめを[行{おこな}]い、また[彼{かれ}]らの[頭{あたま}]をそる[費用{ひよう}]を[引{ひ}]き[受{う}]けてやりなさい。そうすれば、あなたについて、うわさされていることは、[根{ね}]も[葉{は}]もないことで、あなたは[律法{りっぽう}]を[守{まも}]って、[正{ただ}]しい[生活{せいかつ}]をしていることが、みんなにわかるであろう。", "25": "[異邦人{いほうじん}]で[信者{しんじゃ}]になった[人{ひと}]たちには、すでに[手紙{てがみ}]で、[偶像{ぐうぞう}]に[供{そな}]えたものと、[血{ち}]と、[絞{し}]め[殺{ころ}]したものと、[不品行{ふひんこう}]とを、[慎{つつし}]むようにとの[決議{けつぎ}]が、わたしたちから[知{し}]らせてある」。", "26": "そこでパウロは、その[次{つぎ}]の[日{ひ}]に四[人{にん}]の[者{もの}]を[連{つ}]れて、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にきよめを[受{う}]けてから[宮{みや}]にはいった。そしてきよめの[期間{きかん}]が[終{おわ}]って、ひとりびとりのために[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[時{とき}]を[報告{ほうこく}]しておいた。", "27": "[七日{なぬか}]の[期間{きかん}]が[終{おわ}]ろうとしていた[時{とき}]、アジヤからきたユダヤ[人{じん}]たちが、[宮{みや}]の[内{うち}]でパウロを[見{み}]かけて、[群衆{ぐんしゅう}][全体{ぜんたい}]を[煽動{せんどう}]しはじめ、パウロに[手{て}]をかけて[叫{さけ}]び[立{た}]てた、", "28": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、[加勢{かせい}]にきてくれ。この[人{ひと}]は、いたるところで[民{たみ}]と[律法{りっぽう}]とこの[場所{ばしょ}]にそむくことを、みんなに[教{おし}]えている。その[上{うえ}]に、ギリシヤ[人{じん}]を[宮{みや}]の[内{うち}]に[連{つ}]れ[込{こ}]んで、この[神聖{しんせい}]な[場所{ばしょ}]を[汚{けが}]したのだ」。", "29": "[彼{かれ}]らは、[前{まえ}]にエペソ[人{びと}]トロピモが、パウロと[一緒{いっしょ}]に[町{まち}]を[歩{ある}]いていたのを[見{み}]かけて、その[人{ひと}]をパウロが[宮{みや}]の[内{うち}]に[連{つ}]れ[込{こ}]んだのだと[思{おも}]ったのである。", "30": "そこで、[市{し}][全体{ぜんたい}]が[騒{さわ}]ぎ[出{だ}]し、[民衆{みんしゅう}]が[駆{か}]け[集{あつ}]まってきて、パウロを[捕{とら}]え、[宮{みや}]の[外{そと}]に[引{ひ}]きずり[出{だ}]した。そして、すぐそのあとに[宮{みや}]の[門{もん}]が[閉{と}]ざされた。", "31": "[彼{かれ}]らがパウロを[殺{ころ}]そうとしていた[時{とき}]に、エルサレム[全体{ぜんたい}]が[混乱{こんらん}][状態{じょうたい}]に[陥{おちい}]っているとの[情報{じょうほう}]が、[守備{しゅび}][隊{たい}]の[千卒長{せんそつちょう}]にとどいた。", "32": "そこで、[彼{かれ}]はさっそく、[兵卒{へいそつ}]や[百卒長{ひゃくそつちょう}]たちを[率{ひき}]いて、その[場{ば}]に[駆{か}]けつけた。[人々{ひとびと}]は[千卒長{せんそつちょう}]や[兵卒{へいそつ}]たちを[見{み}]て、パウロを[打{う}]ちたたくのをやめた。", "33": "[千卒長{せんそつちょう}]は[近寄{ちかよ}]ってきてパウロを[捕{とら}]え、[彼{かれ}]を[二重{にじゅう}]の[鎖{くさり}]で[縛{しば}]っておくように[命{めい}]じた[上{うえ}]、パウロは[何者{なにもの}]か、また[何{なに}]をしたのか、と[尋{たず}]ねた。", "34": "しかし、[群衆{ぐんしゅう}]がそれぞれ[違{ちが}]ったことを[叫{さけ}]びつづけるため、[騒{さわ}]がしくて、[確{たし}]かなことがわからないので、[彼{かれ}]はパウロを[兵営{へいえい}]に[連{つ}]れて[行{い}]くように[命{めい}]じた。", "35": "パウロが[階段{かいだん}]にさしかかった[時{とき}]には、[群衆{ぐんしゅう}]の[暴行{ぼうこう}]を[避{さ}]けるため、[兵卒{へいそつ}]たちにかつがれて[行{い}]くという[始末{しまつ}]であった。", "36": "[大{おお}]ぜいの[民衆{みんしゅう}]が「あれをやっつけてしまえ」と[叫{さけ}]びながら、ついてきたからである。", "37": "パウロが[兵営{へいえい}]の[中{なか}]に[連{つ}]れて[行{い}]かれようとした[時{とき}]、[千卒長{せんそつちょう}]に、「ひと[言{こと}]あなたにお[話{はな}]してもよろしいですか」と[尋{たず}]ねると、[千卒長{せんそつちょう}]が[言{い}]った、「おまえはギリシヤ[語{ご}]が[話{はな}]せるのか。", "38": "では、もしかおまえは、[先{さき}]ごろ[反乱{はんらん}]を[起{おこ}]した[後{のち}]、四千[人{にん}]の[刺客{しかく}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れて[荒野{あらの}]へ[逃{に}]げて[行{い}]ったあのエジプト[人{じん}]ではないのか」。", "39": "パウロは[答{こた}]えた、「わたしはタルソ[生{うま}]れのユダヤ[人{じん}]で、キリキヤのれっきとした[都市{とし}]の[市民{しみん}]です。お[願{ねが}]いですが、[民衆{みんしゅう}]に[話{はなし}]をさせて[下{くだ}]さい」。", "40": "[千卒長{せんそつちょう}]が[許{ゆる}]してくれたので、パウロは[階段{かいだん}]の[上{うえ}]に[立{た}]ち、[民衆{みんしゅう}]にむかって[手{て}]を[振{ふ}]った。すると、[一同{いちどう}]がすっかり[静粛{せいしゅく}]になったので、パウロはヘブル[語{ご}]で[話{はな}]し[出{だ}]した。" }, "22": { "1": "「[兄弟{きょうだい}]たち、[父{ちち}]たちよ、いま[申{もう}]し[上{あ}]げるわたしの[弁明{べんめい}]を[聞{き}]いていただきたい」。", "2": "パウロが、ヘブル[語{ご}]でこう[語{かた}]りかけるのを[聞{き}]いて、[人々{ひとびと}]はますます[静粛{せいしゅく}]になった。", "3": "そこで[彼{かれ}]は[言葉{ことば}]をついで[言{い}]った、「わたしはキリキヤのタルソで[生{うま}]れたユダヤ[人{じん}]であるが、この[都{みやこ}]で[育{そだ}]てられ、ガマリエルのひざもとで[先祖{せんぞ}][伝来{でんらい}]の[律法{りっぽう}]について、きびしい[薫陶{くんとう}]を[受{う}]け、[今日{きょう}]の[皆{みな}]さんと[同{おな}]じく[神{かみ}]に[対{たい}]して[熱心{ねっしん}]な[者{もの}]であった。", "4": "そして、この[道{みち}]を[迫害{はくがい}]し、[男{おとこ}]であれ[女{おんな}]であれ、[縛{しば}]りあげて[獄{ごく}]に[投{とう}]じ、[彼{かれ}]らを[死{し}]に[至{いた}]らせた。", "5": "このことは、[大祭司{だいさいし}]も[長老{ちょうろう}]たち[一同{いちどう}]も、[証明{しょうめい}]するところである。さらにわたしは、この[人{ひと}]たちからダマスコの[同志{どうし}]たちへあてた[手紙{てがみ}]をもらって、その[地{ち}]にいる[者{もの}]たちを[縛{しば}]りあげ、エルサレムにひっぱってきて、[処罰{しょばつ}]するため、[出{で}]かけて[行{い}]った。", "6": "[旅{たび}]をつづけてダマスコの[近{ちか}]くにきた[時{とき}]に、[真昼{まひる}]ごろ、[突然{とつぜん}]、つよい[光{ひかり}]が[天{てん}]からわたしをめぐり[照{てら}]した。", "7": "わたしは[地{ち}]に[倒{たお}]れた。そして、『サウロ、サウロ、なぜわたしを[迫害{はくがい}]するのか』と、[呼{よ}]びかける[声{こえ}]を[聞{き}]いた。", "8": "これに[対{たい}]してわたしは、『[主{しゅ}]よ、あなたはどなたですか』と[言{い}]った。すると、その[声{こえ}]が、『わたしは、あなたが[迫害{はくがい}]しているナザレ[人{びと}]イエスである』と[答{こた}]えた。", "9": "わたしと[一緒{いっしょ}]にいた[者{もの}]たちは、その[光{ひかり}]は[見{み}]たが、わたしに[語{かた}]りかけたかたの[声{こえ}]は[聞{き}]かなかった。", "10": "わたしが『[主{しゅ}]よ、わたしは[何{なに}]をしたらよいでしょうか』と[尋{たず}]ねたところ、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『[起{お}]きあがってダマスコに[行{い}]きなさい。そうすれば、あなたがするように[決{き}]めてある[事{こと}]が、すべてそこで[告{つ}]げられるであろう』。", "11": "わたしは、[光{ひかり}]の[輝{かがや}]きで[目{め}]がくらみ、[何{なに}]も[見{み}]えなくなっていたので、[連{つ}]れの[者{もの}]たちに[手{て}]を[引{ひ}]かれながら、ダマスコに[行{い}]った。", "12": "すると、[律法{りっぽう}]に[忠実{ちゅうじつ}]で、ダマスコ[在住{ざいじゅう}]のユダヤ[人{じん}][全体{ぜんたい}]に[評判{ひょうばん}]のよいアナニヤという[人{ひと}]が、", "13": "わたしのところにきて、そばに[立{た}]ち、『[兄弟{きょうだい}]サウロよ、[見{み}]えるようになりなさい』と[言{い}]った。するとその[瞬間{しゅんかん}]に、わたしの[目{め}]が[開{ひら}]いて、[彼{かれ}]の[姿{すがた}]が[見{み}]えた。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、『わたしたちの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]が、あなたを[選{えら}]んでみ[旨{むね}]を[知{し}]らせ、かの[義人{ぎじん}]を[見{み}]させ、その[口{くち}]から[声{こえ}]をお[聞{き}]かせになった。", "15": "それはあなたが、その[見聞{みき}]きした[事{こと}]につき、すべての[人{ひと}]に[対{たい}]して、[彼{かれ}]の[証人{しょうにん}]になるためである。", "16": "そこで[今{いま}]、なんのためらうことがあろうか。すぐ[立{た}]って、み[名{な}]をとなえてバプテスマを[受{う}]け、あなたの[罪{つみ}]を[洗{あら}]い[落{おと}]しなさい』。", "17": "それからわたしは、エルサレムに[帰{かえ}]って[宮{みや}]で[祈{いの}]っているうちに、[夢{ゆめ}]うつつになり、", "18": "[主{しゅ}]にまみえたが、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『[急{いそ}]いで、すぐにエルサレムを[出{で}]て[行{い}]きなさい。わたしについてのあなたのあかしを、[人々{ひとびと}]が[受{う}]けいれないから』。", "19": "そこで、わたしが[言{い}]った、『[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らは、わたしがいたるところの[会堂{かいどう}]で、あなたを[信{しん}]じる[人々{ひとびと}]を[獄{ごく}]に[投{とう}]じたり、むち[打{う}]ったりしていたことを、[知{し}]っています。", "20": "また、あなたの[証人{しょうにん}]ステパノの[血{ち}]が[流{なが}]された[時{とき}]も、わたしは[立{た}]ち[合{あ}]っていてそれに[賛成{さんせい}]し、また[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した[人{ひと}]たちの[上着{うわぎ}]の[番{ばん}]をしていたのです』。", "21": "すると、[主{しゅ}]がわたしに[言{い}]われた、『[行{い}]きなさい。わたしが、あなたを[遠{とお}]く[異邦{いほう}]の[民{たみ}]へつかわすのだ』」。", "22": "[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]をここまで[聞{き}]いていた[人々{ひとびと}]は、このとき、[声{こえ}]を[張{は}]りあげて[言{い}]った、「こんな[男{おとこ}]は[地上{ちじょう}]から[取{と}]り[除{のぞ}]いてしまえ。[生{い}]かしおくべきではない」。", "23": "[人々{ひとびと}]がこうわめき[立{た}]てて、[空中{くうちゅう}]に[上着{うわぎ}]を[投{な}]げ、ちりをまき[散{ち}]らす[始末{しまつ}]であったので、", "24": "[千卒長{せんそつちょう}]はパウロを[兵営{へいえい}]に[引{ひ}]き[入{い}]れるように[命{めい}]じ、どういうわけで、[彼{かれ}]に[対{たい}]してこんなにわめき[立{た}]てているのかを[確{たし}]かめるため、[彼{かれ}]をむちの[拷問{ごうもん}]にかけて、[取{と}]り[調{しら}]べるように[言{い}]いわたした。", "25": "[彼{かれ}]らがむちを[当{あ}]てるため、[彼{かれ}]を[縛{しば}]りつけていた[時{とき}]、パウロはそばに[立{た}]っている[百卒長{ひゃくそつちょう}]に[言{い}]った、「ローマの[市民{しみん}]たる[者{もの}]を、[裁判{さいばん}]にかけもしないで、むち[打{う}]ってよいのか」。", "26": "[百卒長{ひゃくそつちょう}]はこれを[聞{き}]き、[千卒長{せんそつちょう}]のところに[行{い}]って[報告{ほうこく}]し、そして[言{い}]った、「どうなさいますか。あの[人{ひと}]はローマの[市民{しみん}]なのです」。", "27": "そこで、[千卒長{せんそつちょう}]がパウロのところにきて[言{い}]った、「わたしに[言{い}]ってくれ。あなたはローマの[市民{しみん}]なのか」。パウロは「そうです」と[言{い}]った。", "28": "これに[対{たい}]して[千卒長{せんそつちょう}]が[言{い}]った、「わたしはこの[市民{しみん}][権{けん}]を、[多額{たがく}]の[金{かね}]で[買{か}]い[取{と}]ったのだ」。するとパウロは[言{い}]った、「わたしは[生{うま}]れながらの[市民{しみん}]です」。", "29": "そこで、パウロを[取{と}]り[調{しら}]べようとしていた[人{ひと}]たちは、ただちに[彼{かれ}]から[身{み}]を[引{ひ}]いた。[千卒長{せんそつちょう}]も、パウロがローマの[市民{しみん}]であること、また、そういう[人{ひと}]を[縛{しば}]っていたことがわかって、[恐{おそ}]れた。", "30": "[翌日{よくじつ}]、[彼{かれ}]は、ユダヤ[人{じん}]がなぜパウロを[訴{うった}]え[出{で}]たのか、その[真相{しんそう}]を[知{し}]ろうと[思{おも}]って[彼{かれ}]を[解{と}]いてやり、[同時{どうじ}]に[祭司長{さいしちょう}]たちと[全{ぜん}][議会{ぎかい}]とを[召集{しょうしゅう}]させ、そこに[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]して、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[立{た}]たせた。" }, "23": { "1": "パウロは[議会{ぎかい}]を[見{み}]つめて[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、わたしは[今日{きょう}]まで、[神{かみ}]の[前{まえ}]に、ひたすら[明{あき}]らかな[良心{りょうしん}]にしたがって[行動{こうどう}]してきた」。", "2": "すると、[大祭司{だいさいし}]アナニヤが、パウロのそばに[立{た}]っている[者{もの}]たちに、[彼{かれ}]の[口{くち}]を[打{う}]てと[命{めい}]じた。", "3": "そのとき、パウロはアナニヤにむかって[言{い}]った、「[白{しろ}]く[塗{ぬ}]られた[壁{かべ}]よ、[神{かみ}]があなたを[打{う}]つであろう。あなたは、[律法{りっぽう}]にしたがって、わたしをさばくために[座{ざ}]についているのに、[律法{りっぽう}]にそむいて、わたしを[打{う}]つことを[命{めい}]じるのか」。", "4": "すると、そばに[立{た}]っている[者{もの}]たちが[言{い}]った、「[神{かみ}]の[大祭司{だいさいし}]に[対{たい}]して[無礼{ぶれい}]なことを[言{い}]うのか」。", "5": "パウロは[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、[彼{かれ}]が[大祭司{だいさいし}]だとは[知{し}]らなかった。[聖書{せいしょ}]に『[民{たみ}]のかしらを[悪{わる}]く[言{い}]ってはいけない』と、[書{か}]いてあるのだった」。", "6": "パウロは、[議員{ぎいん}]の[一部{いちぶ}]がサドカイ[人{びと}]であり、[一部{いちぶ}]はパリサイ[人{びと}]であるのを[見{み}]て、[議会{ぎかい}]の[中{なか}]で[声{こえ}]を[高{たか}]めて[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、わたしはパリサイ[人{びと}]であり、パリサイ[人{びと}]の[子{こ}]である。わたしは、[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]の[望{のぞ}]みをいだいていることで、[裁判{さいばん}]を[受{う}]けているのである」。", "7": "[彼{かれ}]がこう[言{い}]ったところ、パリサイ[人{びと}]とサドカイ[人{びと}]との[間{あいだ}]に[争論{そうろん}]が[生{しょう}]じ、[会衆{かいしゅう}]が[相{あい}][分{わか}]れた。", "8": "[元来{がんらい}]、サドカイ[人{びと}]は、[復活{ふっかつ}]とか[天使{てんし}]とか[霊{れい}]とかは、いっさい[存在{そんざい}]しないと[言{い}]い、パリサイ[人{びと}]は、それらは、みな[存在{そんざい}]すると[主張{しゅちょう}]している。", "9": "そこで、[大騒{おおさわ}]ぎとなった。パリサイ[派{は}]のある[律法{りっぽう}][学者{がくしゃ}]たちが[立{た}]って、[強{つよ}]く[主張{しゅちょう}]して[言{い}]った、「われわれは、この[人{ひと}]には[何{なに}]も[悪{わる}]いことがないと[思{おも}]う。あるいは、[霊{れい}]か[天使{てんし}]かが、[彼{かれ}]に[告{つ}]げたのかも[知{し}]れない」。", "10": "こうして、[争論{そうろん}]が[激{はげ}]しくなったので、[千卒長{せんそつちょう}]は、パウロが[彼{かれ}]らに[引{ひ}]き[裂{さ}]かれるのを[気{き}]づかって、[兵卒{へいそつ}]どもに、[降{お}]りて[行{い}]ってパウロを[彼{かれ}]らの[中{なか}]から[力{ちから}]づくで[引{ひ}]き[出{だ}]し、[兵営{へいえい}]に[連{つ}]れて[来{く}]るように、[命{めい}]じた。", "11": "その[夜{よ}]、[主{しゅ}]がパウロに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われた、「しっかりせよ。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなくてはならない」。", "12": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、ユダヤ[人{じん}]らは[申{もう}]し[合{あ}]わせをして、パウロを[殺{ころ}]すまでは[飲食{いんしょく}]をいっさい[断{た}]つと、[誓{ちか}]い[合{あ}]った。", "13": "この[陰謀{いんぼう}]に[加{くわ}]わった[者{もの}]は、四十[人{にん}]あまりであった。", "14": "[彼{かれ}]らは、[祭司長{さいしちょう}]たちや[長老{ちょうろう}]たちのところに[行{い}]って、こう[言{い}]った。「われわれは、パウロを[殺{ころ}]すまでは[何{なに}]も[食{た}]べないと、[堅{かた}]く[誓{ちか}]い[合{あ}]いました。", "15": "ついては、あなたがたは[議会{ぎかい}]と[組{く}]んで、[彼{かれ}]のことでなお[詳{くわ}]しく[取調{とりしら}]べをするように[見{み}]せかけ、パウロをあなたがたのところに[連{つ}]れ[出{だ}]すように、[千卒長{せんそつちょう}]に[頼{たの}]んで[下{くだ}]さい。われわれとしては、パウロがそこにこないうちに[殺{ころ}]してしまう[手{て}]はずをしています」。", "16": "ところが、パウロの[姉妹{しまい}]の[子{こ}]が、この[待伏{まちぶ}]せのことを[耳{みみ}]にし、[兵営{へいえい}]にはいって[行{い}]って、パウロにそれを[知{し}]らせた。", "17": "そこでパウロは、[百卒長{ひゃくそつちょう}]のひとりを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「この[若者{わかもの}]を[千卒長{せんそつちょう}]のところに[連{つ}]れて[行{い}]ってください。[何{なに}]か[報告{ほうこく}]することがあるようですから」。", "18": "この[百卒長{ひゃくそつちょう}]は[若者{わかもの}]を[連{つ}]れて[行{い}]き、[千卒長{せんそつちょう}]に[引{ひ}]きあわせて[言{い}]った、「[囚人{しゅうじん}]のパウロが、この[若者{わかもの}]があなたに[話{はな}]したいことがあるので、あなたのところに[連{つ}]れて[行{い}]ってくれるようにと、わたしを[呼{よ}]んで[頼{たの}]みました」。", "19": "そこで[千卒長{せんそつちょう}]は、[若者{わかもの}]の[手{て}]を[取{と}]り、[人{ひと}]のいないところへ[連{つ}]れて[行{い}]って[尋{たず}]ねた、「わたしに[話{はな}]したいことというのは、[何{なに}]か」。", "20": "[若者{わかもの}]が[言{い}]った、「ユダヤ[人{じん}]たちが、パウロのことをもっと[詳{くわ}]しく[取調{とりしら}]べをすると[見{み}]せかけて、あす[議会{ぎかい}]に[彼{かれ}]を[連{つ}]れ[出{だ}]すように、あなたに[頼{たの}]むことに[決{き}]めています。", "21": "どうぞ、[彼{かれ}]らの[頼{たの}]みを[取{と}]り[上{あ}]げないで[下{くだ}]さい。四十[人{にん}]あまりの[者{もの}]が、パウロを[待伏{まちぶ}]せしているのです。[彼{かれ}]らは、パウロを[殺{ころ}]すまでは[飲食{いんしょく}]をいっさい[断{た}]つと、[堅{かた}]く[誓{ちか}]い[合{あ}]っています。そして、いま[手{て}]はずをととのえて、あなたの[許可{きょか}]を[待{ま}]っているところなのです」。", "22": "そこで[千卒長{せんそつちょう}]は、「このことをわたしに[知{し}]らせたことは、だれにも[口外{こうがい}]するな」と[命{めい}]じて、[若者{わかもの}]を[帰{かえ}]した。", "23": "それから[彼{かれ}]は、[百卒長{ひゃくそつちょう}]ふたりを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[歩兵{ほへい}]二百[名{めい}]、[騎兵{きへい}]七十[名{めい}]、[槍{そう}][兵{へい}]二百[名{めい}]を、カイザリヤに[向{む}]け[出発{しゅっぱつ}]できるように、[今夜{こんや}]九[時{じ}]までに[用意{ようい}]せよ。", "24": "また、パウロを[乗{の}]せるために[馬{うま}]を[用意{ようい}]して、[彼{かれ}]を[総督{そうとく}]ペリクスのもとへ[無事{ぶじ}]に[連{つ}]れて[行{い}]け」。", "25": "さらに[彼{かれ}]は、[次{つぎ}]のような[文面{ぶんめん}]の[手紙{てがみ}]を[書{か}]いた。", "26": "「クラウデオ・ルシヤ、つつしんで[総督{そうとく}]ペリクス[閣下{かっか}]の[平安{へいあん}]を[祈{いの}]ります。", "27": "[本人{ほんにん}]のパウロが、ユダヤ[人{じん}]らに[捕{とら}]えられ、まさに[殺{ころ}]されようとしていたのを、[彼{かれ}]のローマ[市民{しみん}]であることを[知{し}]ったので、わたしは[兵卒{へいそつ}]たちを[率{ひき}]いて[行{い}]って、[彼{かれ}]を[救{すく}]い[出{だ}]しました。", "28": "それから、[彼{かれ}]が[訴{うった}]えられた[理由{りゆう}]を[知{し}]ろうと[思{おも}]い、[彼{かれ}]を[議会{ぎかい}]に[連{つ}]れて[行{い}]きました。", "29": "ところが、[彼{かれ}]はユダヤ[人{じん}]の[律法{りっぽう}]の[問題{もんだい}]で[訴{うった}]えられたものであり、なんら[死刑{しけい}]または[投獄{とうごく}]に[当{あた}]る[罪{つみ}]のないことがわかりました。", "30": "しかし、この[人{ひと}]に[対{たい}]して[陰謀{いんぼう}]がめぐらされているとの[報告{ほうこく}]がありましたので、わたしは[取{と}]りあえず、[彼{かれ}]を[閣下{かっか}]のもとにお[送{おく}]りすることにし、[訴{うった}]える[者{もの}]たちには、[閣下{かっか}]の[前{まえ}]で、[彼{かれ}]に[対{たい}]する[申{もうし}][立{た}]てをするようにと、[命{めい}]じておきました」。", "31": "そこで[歩兵{ほへい}]たちは、[命{めい}]じられたとおりパウロを[引{ひ}]き[取{と}]って、[夜{よる}]の[間{あいだ}]にアンテパトリスまで[連{つ}]れて[行{い}]き、", "32": "[翌日{よくじつ}]は、[騎兵{きへい}]たちにパウロを[護送{ごそう}]させることにして、[兵営{へいえい}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "33": "[騎兵{きへい}]たちは、カイザリヤに[着{つ}]くと、[手紙{てがみ}]を[総督{そうとく}]に[手渡{てわた}]し、さらにパウロを[彼{かれ}]に[引{ひ}]きあわせた。", "34": "[総督{そうとく}]は[手紙{てがみ}]を[読{よ}]んでから、パウロに、どの[州{しゅう}]の[者{もの}]かと[尋{たず}]ね、キリキヤの[出{で}]だと[知{し}]って、", "35": "「[訴{うった}]え[人{ひと}]たちがきた[時{とき}]に、おまえを[調{しら}]べることにする」と[言{い}]った。そして、ヘロデの[官邸{かんてい}]に[彼{かれ}]を[守{まも}]っておくように[命{めい}]じた。" }, "24": { "1": "五[日{か}]の[後{のち}]、[大祭司{だいさいし}]アナニヤは、[長老{ちょうろう}][数名{すうめい}]と、テルトロという[弁護人{べんごにん}]とを[連{つ}]れて[下{くだ}]り、[総督{そうとく}]にパウロを[訴{うった}]え[出{で}]た。", "2": "パウロが[呼{よ}]び[出{だ}]されたので、テルトロは[論告{ろんこく}]を[始{はじ}]めた。「ペリクス[閣下{かっか}]、わたしたちが、[閣下{かっか}]のお[陰{かげ}]でじゅうぶんに[平和{へいわ}]を[楽{たの}]しみ、またこの[国{くに}]が、ご[配慮{はいりょ}]によって、", "3": "あらゆる[方面{ほうめん}]に、またいたるところで[改善{かいぜん}]されていることは、わたしたちの[感謝{かんしゃ}]してやまないところであります。", "4": "しかし、ご[迷惑{めいわく}]をかけないように、くどくどと[述{の}]べずに、[手短{てみじか}]かに[申{もう}]し[上{あ}]げますから、どうぞ、[忍{しの}]んでお[聞{き}]き[取{と}]りのほど、お[願{ねが}]いいたします。", "5": "さて、この[男{おとこ}]は、[疫病{えきびょう}]のような[人間{にんげん}]で、[世界中{せかいじゅう}]のすべてのユダヤ[人{じん}]の[中{なか}]に[騒{さわ}]ぎを[起{おこ}]している[者{もの}]であり、また、ナザレ[人{びと}]らの[異端{いたん}]のかしらであります。", "6": "この[者{もの}]が[宮{みや}]までも[汚{けが}]そうとしていたので、わたしたちは[彼{かれ}]を[捕縛{ほばく}]したのです。〔そして、[律法{りっぽう}]にしたがって、さばこうとしていたところ、", "7": "[千卒長{せんそつちょう}]ルシヤが[干渉{かんしょう}]して、[彼{かれ}]を[無理{むり}]にわたしたちの[手{て}]から[引{ひ}]き[離{はな}]してしまい、", "8": "[彼{かれ}]を[訴{うった}]えた[人{ひと}]たちには、[閣下{かっか}]のところに[来{く}]るようにと[命{めい}]じました。〕それで、[閣下{かっか}]ご[自身{じしん}]でお[調{しら}]べになれば、わたしたちが[彼{かれ}]を[訴{うった}]え[出{で}]た[理由{りゆう}]が、[全部{ぜんぶ}]おわかりになるでしょう」。", "9": "ユダヤ[人{じん}]たちも、この[訴{うった}]えに[同調{どうちょう}]して、[全{まった}]くそのとおりだと[言{い}]った。", "10": "そこで、[総督{そうとく}]が[合図{あいず}]をして[発言{はつげん}]を[促{うなが}]したので、パウロは[答弁{とうべん}]して[言{い}]った。「[閣下{かっか}]が、[多年{たねん}]にわたり、この[国民{こくみん}]の[裁判{さいばん}]をつかさどっておられることを、よく[承知{しょうち}]していますので、わたしは[喜{よろこ}]んで、[自分{じぶん}]のことを[弁明{べんめい}]いたします。", "11": "お[調{しら}]べになればわかるはずですが、わたしが[礼拝{れいはい}]をしにエルサレムに[上{のぼ}]ってから、まだ十二[日{にち}]そこそこにしかなりません。", "12": "そして、[宮{みや}]の[内{うち}]でも、[会堂{かいどう}][内{うち}]でも、あるいは[市内{しない}]でも、わたしがだれかと[争論{そうろん}]したり、[群衆{ぐんしゅう}]を[煽動{せんどう}]したりするのを[見{み}]たものはありませんし、", "13": "[今{いま}]わたしを[訴{うった}]え[出{で}]ていることについて、[閣下{かっか}]の[前{まえ}]に、その[証拠{しょうこ}]をあげうるものはありません。", "14": "ただ、わたしはこの[事{こと}]は[認{みと}]めます。わたしは、[彼{かれ}]らが[異端{いたん}]だとしている[道{みち}]にしたがって、わたしたちの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]に[仕{つか}]え、[律法{りっぽう}]の[教{おし}]えるところ、また[預言者{よげんしゃ}]の[書{しょ}]に[書{か}]いてあることを、ことごとく[信{しん}]じ、", "15": "また、[正{ただ}]しい[者{もの}]も[正{ただ}]しくない[者{もの}]も、やがてよみがえるとの[希望{きぼう}]を、[神{かみ}]を[仰{あお}]いでいだいているものです。この[希望{きぼう}]は、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]も[持{も}]っているのです。", "16": "わたしはまた、[神{かみ}]に[対{たい}]しまた[人{ひと}]に[対{たい}]して、[良心{りょうしん}]に[責{せ}]められることのないように、[常{つね}]に[努{つと}]めています。", "17": "さてわたしは、[幾年{いくねん}]ぶりかに[帰{かえ}]ってきて、[同胞{どうほう}]に[施{ほどこ}]しをし、また、[供{そな}]え[物{もの}]をしていました。", "18": "そのとき、[彼{かれ}]らはわたしが[宮{みや}]できよめを[行{おこな}]っているのを[見{み}]ただけであって、[群衆{ぐんしゅう}]もいず、[騒動{そうどう}]もなかったのです。", "19": "ところが、アジヤからきた[数人{すうにん}]のユダヤ[人{じん}]が――[彼{かれ}]らが、わたしに[対{たい}]して、[何{なに}]かとがめ[立{た}]てをすることがあったなら、よろしく[閣下{かっか}]の[前{まえ}]にきて、[訴{うった}]えるべきでした。", "20": "あるいは、[何{なに}]かわたしに[不正{ふせい}]なことがあったなら、わたしが[議会{ぎかい}]の[前{まえ}]に[立{た}]っていた[時{とき}]、[彼{かれ}]らみずから、それを[指摘{してき}]すべきでした。", "21": "ただ、わたしは、[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[立{た}]って、『わたしは、[死人{しにん}]のよみがえりのことで、きょう、あなたがたの[前{まえ}]でさばきを[受{う}]けているのだ』と[叫{さけ}]んだだけのことです」。", "22": "ここでペリクスは、この[道{みち}]のことを[相当{そうとう}]わきまえていたので、「[千卒長{せんそつちょう}]ルシヤが[下{くだ}]って[来{く}]るのを[待{ま}]って、おまえたちの[事件{じけん}]を[判決{はんけつ}]することにする」と[言{い}]って、[裁判{さいばん}]を[延期{えんき}]した。", "23": "そして[百卒長{ひゃくそつちょう}]に、パウロを[監禁{かんきん}]するように、しかし[彼{かれ}]を[寛大{かんだい}]に[取{と}]り[扱{あつか}]い、[友人{ゆうじん}]らが[世話{せわ}]をするのを[止{と}]めないようにと、[命{めい}]じた。", "24": "[数日{すうじつ}]たってから、ペリクスは、ユダヤ[人{じん}]である[妻{つま}]ドルシラと[一緒{いっしょ}]にきて、パウロを[呼{よ}]び[出{だ}]し、キリスト・イエスに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]のことを、[彼{かれ}]から[聞{き}]いた。", "25": "そこで、パウロが、[正義{せいぎ}]、[節制{せっせい}]、[未来{みらい}]の[審判{しんぱん}]などについて[論{ろん}]じていると、ペリクスは[不安{ふあん}]を[感{かん}]じてきて、[言{い}]った、「きょうはこれで[帰{かえ}]るがよい。また、よい[機会{きかい}]を[得{え}]たら、[呼{よ}]び[出{だ}]すことにする」。", "26": "[彼{かれ}]は、それと[同時{どうじ}]に、パウロから[金{かね}]をもらいたい[下{した}]ごころがあったので、たびたびパウロを[呼{よ}]び[出{だ}]しては[語{かた}]り[合{あ}]った。", "27": "さて、二か[年{ねん}]たった[時{とき}]、ポルキオ・フェストが、ペリクスと[交代{こうたい}]して[任{にん}]についた。ペリクスは、ユダヤ[人{じん}]の[歓心{かんしん}]を[買{か}]おうと[思{おも}]って、パウロを[監禁{かんきん}]したままにしておいた。" }, "25": { "1": "さて、フェストは、[任地{にんち}]に[着{つ}]いてから三[日{か}]の[後{のち}]、カイザリヤからエルサレムに[上{のぼ}]ったところ、", "2": "[祭司長{さいしちょう}]たちやユダヤ[人{じん}]の[重立{おもだ}]った[者{もの}]たちが、パウロを[訴{うった}]え[出{で}]て、", "3": "[彼{かれ}]をエルサレムに[呼{よ}]び[出{だ}]すよう[取{と}]り[計{はか}]らっていただきたいと、しきりに[願{ねが}]った。[彼{かれ}]らは[途中{とちゅう}]で[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せして、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]す[考{かんが}]えであった。", "4": "ところがフェストは、パウロがカイザリヤに[監禁{かんきん}]してあり、[自分{じぶん}]もすぐそこへ[帰{かえ}]ることになっていると[答{こた}]え、", "5": "そして[言{い}]った、「では、もしあの[男{おとこ}]に[何{なに}]か[不都合{ふつごう}]なことがあるなら、おまえたちのうちの[有力{ゆうりょく}][者{しゃ}]らが、わたしと[一緒{いっしょ}]に[下{くだ}]って[行{い}]って、[訴{うった}]えるがよかろう」。", "6": "フェストは、[彼{かれ}]らのあいだに八[日{か}]か十[日{か}]ほど[滞在{たいざい}]した[後{のち}]、カイザリヤに[下{くだ}]って[行{い}]き、その[翌日{よくじつ}]、[裁判{さいばん}]の[席{せき}]について、パウロを[引{ひ}]き[出{だ}]すように[命{めい}]じた。", "7": "パウロが[姿{すがた}]をあらわすと、エルサレムから[下{くだ}]ってきたユダヤ[人{じん}]たちが、[彼{かれ}]を[取{と}]りかこみ、[彼{かれ}]に[対{たい}]してさまざまの[重{おも}]い[罪状{ざいじょう}]を[申{もう}]し[立{た}]てたが、いずれもその[証拠{しょうこ}]をあげることはできなかった。", "8": "パウロは「わたしは、ユダヤ[人{じん}]の[律法{りっぽう}]に[対{たい}]しても、[宮{みや}]に[対{たい}]しても、またカイザルに[対{たい}]しても、なんら[罪{つみ}]を[犯{おか}]したことはない」と[弁明{べんめい}]した。", "9": "ところが、フェストはユダヤ[人{じん}]の[歓心{かんしん}]を[買{か}]おうと[思{おも}]って、パウロにむかって[言{い}]った、「おまえはエルサレムに[上{のぼ}]り、この[事件{じけん}]に[関{かん}]し、わたしからそこで[裁判{さいばん}]を[受{う}]けることを[承知{しょうち}]するか」。", "10": "パウロは[言{い}]った、「わたしは[今{いま}]、カイザルの[法廷{ほうてい}]に[立{た}]っています。わたしはこの[法廷{ほうてい}]で[裁判{さいばん}]されるべきです。よくご[承知{しょうち}]のとおり、わたしはユダヤ[人{じん}]たちに、[何{なに}]も[悪{わる}]いことをしてはいません。", "11": "もしわたしが[悪{わる}]いことをし、[死{し}]に[当{あた}]るようなことをしているのなら、[死{し}]を[免{まぬか}]れようとはしません。しかし、もし[彼{かれ}]らの[訴{うった}]えることに、なんの[根拠{こんきょ}]もないとすれば、だれもわたしを[彼{かれ}]らに[引{ひ}]き[渡{わた}]す[権利{けんり}]はありません。わたしはカイザルに[上訴{じょうそ}]します」。", "12": "そこでフェストは、[陪席{ばいせき}]の[者{もの}]たちと[協議{きょうぎ}]したうえ[答{こた}]えた、「おまえはカイザルに[上訴{じょうそ}]を[申{もう}]し[出{で}]た。カイザルのところに[行{い}]くがよい」。", "13": "[数日{すうじつ}]たった[後{のち}]、アグリッパ[王{おう}]とベルニケとが、フェストに[敬意{けいい}]を[表{ひょう}]するため、カイザリヤにきた。", "14": "ふたりは、そこに[何{なに}][日間{にちかん}]も[滞在{たいざい}]していたので、フェストは、パウロのことを[王{おう}]に[話{はな}]して[言{い}]った、「ここに、ペリクスが[囚人{しゅうじん}]として[残{のこ}]して[行{い}]ったひとりの[男{おとこ}]がいる。", "15": "わたしがエルサレムに[行{い}]った[時{とき}]、この[男{おとこ}]のことを、[祭司長{さいしちょう}]たちやユダヤ[人{じん}]の[長老{ちょうろう}]たちが、わたしに[報告{ほうこく}]し、[彼{かれ}]を[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるようにと[要求{ようきゅう}]した。", "16": "そこでわたしは、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた、『[訴{うった}]えられた[者{もの}]が、[訴{うった}]えた[者{もの}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、[告訴{こくそ}]に[対{たい}]し[弁明{べんめい}]する[機会{きかい}]を[与{あた}]えられない[前{まえ}]に、その[人{ひと}]を[見放{みはな}]してしまうのは、ローマ[人{じん}]の[慣例{かんれい}]にはないことである』。", "17": "それで、[彼{かれ}]らがここに[集{あつ}]まってきた[時{とき}]、わたしは[時{とき}]をうつさず、[次{つぎ}]の[日{ひ}]に[裁判{さいばん}]の[席{せき}]について、その[男{おとこ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]させた。", "18": "[訴{うった}]えた[者{もの}]たちは[立{た}]ち[上{あ}]がったが、わたしが[推測{すいそく}]していたような[悪事{あくじ}]は、[彼{かれ}]について[何一{なにひと}]つ[申{もう}]し[立{た}]てはしなかった。", "19": "ただ、[彼{かれ}]と[争{あらそ}]い[合{あ}]っているのは、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]の[宗教{しゅうきょう}]に[関{かん}]し、また、[死{し}]んでしまったのに[生{い}]きているとパウロが[主張{しゅちょう}]しているイエスなる[者{もの}]に[関{かん}]する[問題{もんだい}]に[過{す}]ぎない。", "20": "これらの[問題{もんだい}]を、どう[取{と}]り[扱{あつか}]ってよいかわからなかったので、わたしは[彼{かれ}]に、『エルサレムに[行{い}]って、これらの[問題{もんだい}]について、そこでさばいてもらいたくはないか』と[尋{たず}]ねてみた。", "21": "ところがパウロは、[皇帝{こうてい}]の[判決{はんけつ}]を[受{う}]ける[時{とき}]まで、このまま[自分{じぶん}]をとどめておいてほしいと[言{い}]うので、カイザルに[彼{かれ}]を[送{おく}]りとどける[時{とき}]までとどめておくようにと、[命{めい}]じておいた」。", "22": "そこで、アグリッパがフェストに「わたしも、その[人{ひと}]の[言{い}]い[分{ぶん}]を[聞{き}]いて[見{み}]たい」と[言{い}]ったので、フェストは、「では、あす[彼{かれ}]から[聞{き}]きとるようにしてあげよう」と[答{こた}]えた。", "23": "[翌日{よくじつ}]、アグリッパとベルニケとは、[大{おお}]いに[威儀{いぎ}]をととのえて、[千卒長{せんそつちょう}]たちや[市{し}]の[重立{おもだ}]った[人{ひと}]たちと[共{とも}]に、[引見所{いんけんじょ}]にはいってきた。すると、フェストの[命{めい}]によって、パウロがそこに[引{ひ}]き[出{だ}]された。", "24": "そこで、フェストが[言{い}]った、「アグリッパ[王{おう}]、ならびにご[臨席{りんせき}]の[諸君{しょくん}]。ごらんになっているこの[人物{じんぶつ}]は、ユダヤ[人{じん}]たちがこぞって、エルサレムにおいても、また、この[地{ち}]においても、これ[以上{いじょう}]、[生{い}]かしておくべきでないと[叫{さけ}]んで、わたしに[訴{うった}]え[出{で}]ている[者{もの}]である。", "25": "しかし、[彼{かれ}]は[死{し}]に[当{あた}]ることは[何{なに}]もしていないと、わたしは[見{み}]ているのだが、[彼{かれ}][自身{じしん}]が[皇帝{こうてい}]に[上訴{じょうそ}]すると[言{い}]い[出{だ}]したので、[彼{かれ}]をそちらへ[送{おく}]ることに[決{き}]めた。", "26": "ところが、[彼{かれ}]について、[主君{しゅくん}]に[書{か}]きおくる[確{たし}]かなものが[何{なに}]もないので、わたしは、[彼{かれ}]を[諸君{しょくん}]の[前{まえ}]に、[特{とく}]に、アグリッパ[王{おう}]よ、あなたの[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して、[取調{とりしら}]べをしたのち、[上書{じょうしょ}]すべき[材料{ざいりょう}]を[得{え}]ようと[思{おも}]う。", "27": "[囚人{しゅうじん}]を[送{おく}]るのに、その[告訴{こくそ}]の[理由{りゆう}]を[示{しめ}]さないということは、[不合理{ふごうり}]だと[思{おも}]えるからである」。" }, "26": { "1": "アグリッパはパウロに、「おまえ[自身{じしん}]のことを[話{はな}]してもよい」と[言{い}]った。そこでパウロは、[手{て}]をさし[伸{の}]べて、[弁明{べんめい}]をし[始{はじ}]めた。", "2": "「アグリッパ[王{おう}]よ、ユダヤ[人{じん}]たちから[訴{うった}]えられているすべての[事{こと}]に[関{かん}]して、きょう、あなたの[前{まえ}]で[弁明{べんめい}]することになったのは、わたしのしあわせに[思{おも}]うところであります。", "3": "あなたは、ユダヤ[人{じん}]のあらゆる[慣例{かんれい}]や[問題{もんだい}]を、よく[知{し}]り[抜{ぬ}]いておられるかたですから、わたしの[申{もう}]すことを、[寛大{かんだい}]なお[心{こころ}]で[聞{き}]いていただきたいのです。", "4": "さて、わたしは[若{わか}]い[時代{じだい}]には、[初{はじ}]めから[自{じ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]で、またエルサレムで[過{す}]ごしたのですが、そのころのわたしの[生活{せいかつ}]ぶりは、ユダヤ[人{じん}]がみんなよく[知{し}]っているところです。", "5": "[彼{かれ}]らはわたしを[初{はじ}]めから[知{し}]っているので、[証言{しょうげん}]しようと[思{おも}]えばできるのですが、わたしは、わたしたちの[宗教{しゅうきょう}]の[最{もっと}]も[厳格{げんかく}]な[派{は}]にしたがって、パリサイ[人{びと}]としての[生活{せいかつ}]をしていたのです。", "6": "[今{いま}]わたしは、[神{かみ}]がわたしたちの[先祖{せんぞ}]に[約束{やくそく}]なさった[希望{きぼう}]をいだいているために、[裁判{さいばん}]を[受{う}]けているのであります。", "7": "わたしたちの十二の[部族{ぶぞく}]は、[夜昼{よるひる}]、[熱心{ねっしん}]に[神{かみ}]に[仕{つか}]えて、その[約束{やくそく}]を[得{え}]ようと[望{のぞ}]んでいるのです。[王{おう}]よ、この[希望{きぼう}]のために、わたしはユダヤ[人{じん}]から[訴{うった}]えられています。", "8": "[神{かみ}]が[死人{しにん}]をよみがえらせるということが、あなたがたには、どうして[信{しん}]じられないことと[思{おも}]えるのでしょうか。", "9": "わたし[自身{じしん}]も、[以前{いぜん}]には、ナザレ[人{びと}]イエスの[名{な}]に[逆{さか}]らって[反対{はんたい}]の[行動{こうどう}]をすべきだと、[思{おも}]っていました。", "10": "そしてわたしは、それをエルサレムで[敢行{かんこう}]し、[祭司長{さいしちょう}]たちから[権限{けんげん}]を[与{あた}]えられて、[多{おお}]くの[聖徒{せいと}]たちを[獄{ごく}]に[閉{と}]じ[込{こ}]め、[彼{かれ}]らが[殺{ころ}]される[時{とき}]には、それに[賛成{さんせい}]の[意{い}]を[表{あらわ}]しました。", "11": "それから、いたるところの[会堂{かいどう}]で、しばしば[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]して、[無理{むり}]やりに[神{かみ}]をけがす[言葉{ことば}]を[言{い}]わせようとし、[彼{かれ}]らに[対{たい}]してひどく[荒{あ}]れ[狂{くる}]い、ついに[外国{がいこく}]の[町々{まちまち}]にまで、[迫害{はくがい}]の[手{て}]をのばすに[至{いた}]りました。", "12": "こうして、わたしは、[祭司長{さいしちょう}]たちから[権限{けんげん}]と[委任{いにん}]とを[受{う}]けて、ダマスコに[行{い}]ったのですが、", "13": "[王{おう}]よ、その[途中{とちゅう}]、[真昼{まひる}]に、[光{ひかり}]が[天{てん}]からさして[来{く}]るのを[見{み}]ました。それは、[太陽{たいよう}]よりも、もっと[光{ひか}]り[輝{かがや}]いて、わたしと[同行者{どうこうしゃ}]たちとをめぐり[照{てら}]しました。", "14": "わたしたちはみな[地{ち}]に[倒{たお}]れましたが、その[時{とき}]ヘブル[語{ご}]でわたしにこう[呼{よ}]びかける[声{こえ}]を[聞{き}]きました、『サウロ、サウロ、なぜわたしを[迫害{はくがい}]するのか。とげのあるむちをければ、[傷{きず}]を[負{お}]うだけである』。", "15": "そこで、わたしが『[主{しゅ}]よ、あなたはどなたですか』と[尋{たず}]ねると、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『わたしは、あなたが[迫害{はくがい}]しているイエスである。", "16": "さあ、[起{お}]きあがって、[自分{じぶん}]の[足{あし}]で[立{た}]ちなさい。わたしがあなたに[現{あらわ}]れたのは、あなたがわたしに[会{あ}]った[事{こと}]と、あなたに[現{あらわ}]れて[示{しめ}]そうとしている[事{こと}]とをあかしし、これを[伝{つた}]える[務{つとめ}]に、あなたを[任{にん}]じるためである。", "17": "わたしは、この[国民{こくみん}]と[異邦人{いほうじん}]との[中{なか}]から、あなたを[救{すく}]い[出{だ}]し、あらためてあなたを[彼{かれ}]らにつかわすが、", "18": "それは、[彼{かれ}]らの[目{め}]を[開{ひら}]き、[彼{かれ}]らをやみから[光{ひかり}]へ、[悪魔{あくま}]の[支配{しはい}]から[神{かみ}]のみもとへ[帰{かえ}]らせ、また、[彼{かれ}]らが[罪{つみ}]のゆるしを[得{え}]、わたしを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]によって、[聖{せい}][別{べつ}]された[人々{ひとびと}]に[加{くわ}]わるためである』。", "19": "それですから、アグリッパ[王{おう}]よ、わたしは[天{てん}]よりの[啓示{けいじ}]にそむかず、", "20": "まず[初{はじ}]めにダマスコにいる[人々{ひとびと}]に、それからエルサレムにいる[人々{ひとびと}]、さらにユダヤ[全土{ぜんど}]、ならびに[異邦人{いほうじん}]たちに、[悔{く}]い[改{あらた}]めて[神{かみ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]り、[悔改{くいあらた}]めにふさわしいわざを[行{おこな}]うようにと、[説{と}]き[勧{すす}]めました。", "21": "そのために、ユダヤ[人{じん}]は、わたしを[宮{みや}]で[引{ひ}]き[捕{とら}]えて[殺{ころ}]そうとしたのです。", "22": "しかし、わたしは[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで[神{かみ}]の[加護{かご}]を[受{う}]け、このように[立{た}]って、[小{ちい}]さい[者{もの}]にも[大{おお}]きい[者{もの}]にもあかしをなし、[預言者{よげんしゃ}]たちやモーセが、[今後{こんご}][起{おこ}]るべきだと[語{かた}]ったことを、そのまま[述{の}]べてきました。", "23": "すなわち、キリストが[苦難{くなん}]を[受{う}]けること、また、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[最初{さいしょ}]によみがえって、この[国民{こくみん}]と[異邦人{いほうじん}]とに、[光{ひかり}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えるに[至{いた}]ることを、あかししたのです」。", "24": "パウロがこのように[弁明{べんめい}]をしていると、フェストは[大声{おおごえ}]で[言{い}]った、「パウロよ、おまえは[気{き}]が[狂{くる}]っている。[博学{はくがく}]が、おまえを[狂{くる}]わせている」。", "25": "パウロが[言{い}]った、「フェスト[閣下{かっか}]よ、わたしは[気{き}]が[狂{くる}]ってはいません。わたしは、まじめな[真実{しんじつ}]の[言葉{ことば}]を[語{かた}]っているだけです。", "26": "[王{おう}]はこれらのことをよく[知{し}]っておられるので、[王{おう}]に[対{たい}]しても、[率直{そっちょく}]に[申{もう}]し[上{あ}]げているのです。それは、[片{かた}]すみで[行{おこな}]われたのではないのですから、一つとして、[王{おう}]が[見{み}]のがされたことはないと[信{しん}]じます。", "27": "アグリッパ[王{おう}]よ、あなたは[預言者{よげんしゃ}]を[信{しん}]じますか。[信{しん}]じておられると[思{おも}]います」。", "28": "アグリッパがパウロに[言{い}]った、「おまえは[少{すこ}]し[説{と}]いただけで、わたしをクリスチャンにしようとしている」。", "29": "パウロが[言{い}]った、「[説{と}]くことが[少{すこ}]しであろうと、[多{おお}]くであろうと、わたしが[神{かみ}]に[祈{いの}]るのは、ただあなただけでなく、きょう、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[人{ひと}]もみな、わたしのようになって[下{くだ}]さることです。このような[鎖{くさり}]は[別{べつ}]ですが」。", "30": "それから、[王{おう}]も[総督{そうとく}]もベルニケも、また[列席{れっせき}]の[人々{ひとびと}]も、みな[立{た}]ちあがった。", "31": "[退場{たいじょう}]してから、[互{たがい}]に[語{かた}]り[合{あ}]って[言{い}]った、「あの[人{ひと}]は、[死{し}]や[投獄{とうごく}]に[当{あた}]るようなことをしてはいない」。", "32": "そして、アグリッパがフェストに[言{い}]った、「あの[人{ひと}]は、カイザルに[上訴{じょうそ}]していなかったら、ゆるされたであろうに」。" }, "27": { "1": "さて、わたしたちが、[舟{ふね}]でイタリヤに[行{い}]くことが[決{き}]まった[時{とき}]、パウロとそのほか[数人{すうにん}]の[囚人{しゅうじん}]とは、[近衛{このえ}][隊{たい}]の[百卒長{ひゃくそつちょう}]ユリアスに[託{たく}]された。", "2": "そしてわたしたちは、アジヤ[沿岸{えんがん}]の[各所{かくしょ}]に[寄港{きこう}]することになっているアドラミテオの[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]んで、[出帆{しゅっぱん}]した。テサロニケのマケドニヤ[人{びと}]アリスタルコも[同行{どうこう}]した。", "3": "[次{つぎ}]の[日{ひ}]、シドンに[入港{にゅうこう}]したが、ユリアスは、パウロを[親切{しんせつ}]に[取{と}]り[扱{あつか}]い、[友人{ゆうじん}]をおとずれてかんたいを[受{う}]けることを、[許{ゆる}]した。", "4": "それからわたしたちは、ここから[船出{ふなで}]したが、[逆風{ぎゃくふう}]にあったので、クプロの[島{しま}]かげを[航行{こうこう}]し、", "5": "キリキヤとパンフリヤの[沖{おき}]を[過{す}]ぎて、ルキヤのミラに[入港{にゅうこう}]した。", "6": "そこに、イタリヤ[行{い}]きのアレキサンドリヤの[舟{ふね}]があったので、[百卒長{ひゃくそつちょう}]は、わたしたちをその[舟{ふね}]に[乗{の}]り[込{こ}]ませた。", "7": "[幾日{いくにち}]ものあいだ、[舟{ふね}]の[進{すす}]みがおそくて、わたしたちは、かろうじてクニドの[沖合{おきあい}]にきたが、[風{かぜ}]がわたしたちの[行{ゆ}]く[手{て}]をはばむので、サルモネの[沖{おき}]、クレテの[島{しま}]かげを[航行{こうこう}]し、", "8": "その[岸{きし}]に[沿{そ}]って[進{すす}]み、かろうじて「[良{よ}]き[港{みなと}]」と[呼{よ}]ばれる[所{ところ}]に[着{つ}]いた。その[近{ちか}]くにラサヤの[町{まち}]があった。", "9": "[長{なが}]い[時{とき}]が[経過{けいか}]し、[断食{だんじき}][期{き}]も[過{す}]ぎてしまい、すでに[航海{こうかい}]が[危険{きけん}]な[季節{きせつ}]になったので、パウロは[人々{ひとびと}]に[警告{けいこく}]して[言{い}]った、", "10": "「[皆{みな}]さん、わたしの[見{み}]るところでは、この[航海{こうかい}]では、[積荷{つみに}]や[船体{せんたい}]ばかりでなく、われわれの[生命{せいめい}]にも、[危害{きがい}]と[大{おお}]きな[損失{そんしつ}]が[及{およ}]ぶであろう」。", "11": "しかし[百卒長{ひゃくそつちょう}]は、パウロの[意{い}][見{み}]よりも、[船長{せんちょう}]や[船主{せんしゅ}]の[方{ほう}]を[信頼{しんらい}]した。", "12": "なお、この[港{みなと}]は[冬{ふゆ}]を[過{す}]ごすのに[適{てき}]しないので、[大多数{だいたすう}]の[者{もの}]は、ここから[出{で}]て、できればなんとかして、[南西{なんせい}]と[北西{ほくせい}]とに[面{めん}]しているクレテのピニクス[港{こう}]に[行{い}]って、そこで[冬{ふゆ}]を[過{す}]ごしたいと[主張{しゅちょう}]した。", "13": "[時{とき}]に、[南風{なんぷう}]が[静{しず}]かに[吹{ふ}]いてきたので、[彼{かれ}]らは、この[時{とき}]とばかりにいかりを[上{あ}]げて、クレテの[岸{きし}]に[沿{そ}]って[航行{こうこう}]した。", "14": "すると[間{ま}]もなく、ユーラクロンと[呼{よ}]ばれる[暴風{ぼうふう}]が、[島{しま}]から[吹{ふ}]きおろしてきた。", "15": "そのために、[舟{ふね}]が[流{なが}]されて[風{かぜ}]に[逆{さか}]らうことができないので、わたしたちは[吹{ふ}]き[流{なが}]されるままに[任{まか}]せた。", "16": "それから、クラウダという[小島{こじま}]の[陰{かげ}]に、はいり[込{こ}]んだので、わたしたちは、やっとのことで[小舟{こぶね}]を[処置{しょち}]することができ、", "17": "それを[舟{ふね}]に[引{ひ}]き[上{あ}]げてから、[綱{つな}]で[船体{せんたい}]を[巻{ま}]きつけた。また、スルテスの[洲{す}]に[乗{の}]り[上{あ}]げるのを[恐{おそ}]れ、[帆{ほ}]をおろして[流{なが}]れるままにした。", "18": "わたしたちは、[暴風{ぼうふう}]にひどく[悩{なや}]まされつづけたので、[次{つぎ}]の[日{ひ}]に、[人々{ひとびと}]は[積荷{つみに}]を[捨{す}]てはじめ、", "19": "三[日{か}][目{め}]には、[船具{ふなぐ}]までも、てずから[投{な}]げすてた。", "20": "[幾日{いくにち}]ものあいだ、[太陽{たいよう}]も[星{ほし}]も[見{み}]えず、[暴風{ぼうふう}]は[激{はげ}]しく[吹{ふ}]きすさぶので、わたしたちの[助{たす}]かる[最後{さいご}]の[望{のぞ}]みもなくなった。", "21": "みんなの[者{もの}]は、[長{なが}]いあいだ[食事{しょくじ}]もしないでいたが、その[時{とき}]、パウロが[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[立{た}]って[言{い}]った、「[皆{みな}]さん、あなたがたが、わたしの[忠告{ちゅうこく}]を[聞{き}]きいれて、クレテから[出{で}]なかったら、このような[危害{きがい}]や[損失{そんしつ}]を[被{こうむ}]らなくてすんだはずであった。", "22": "だが、この[際{さい}]、お[勧{すす}]めする。[元気{げんき}]を[出{だ}]しなさい。[舟{ふね}]が[失{うしな}]われるだけで、あなたがたの[中{なか}]で[生命{せいめい}]を[失{うしな}]うものは、ひとりもいないであろう。", "23": "[昨夜{さくや}]、わたしが[仕{つか}]え、また[拝{おが}]んでいる[神{かみ}]からの[御使{みつかい}]が、わたしのそばに[立{た}]って[言{い}]った、", "24": "『パウロよ、[恐{おそ}]れるな。あなたは[必{かなら}]ずカイザルの[前{まえ}]に[立{た}]たなければならない。たしかに[神{かみ}]は、あなたと[同船{どうせん}]の[者{もの}]を、ことごとくあなたに[賜{たま}]わっている』。", "25": "だから、[皆{みな}]さん、[元気{げんき}]を[出{だ}]しなさい。[万事{ばんじ}]はわたしに[告{つ}]げられたとおりに[成{な}]って[行{い}]くと、わたしは、[神{かみ}]かけて[信{しん}]じている。", "26": "われわれは、どこかの[島{しま}]に[打{う}]ちあげられるに[相違{そうい}]ない」。", "27": "わたしたちがアドリヤ[海{うみ}]に[漂{ただよ}]ってから十四[日{か}][目{め}]の[夜{よる}]になった[時{とき}]、[真夜中{まよなか}]ごろ、[水夫{すいふ}]らはどこかの[陸地{りくち}]に[近{ちか}]づいたように[感{かん}]じた。", "28": "そこで、[水{みず}]の[深{ふか}]さを[測{はか}]ってみたところ、二十ひろであることがわかった。それから[少{すこ}]し[進{すす}]んで、もう[一度{いちど}][測{はか}]ってみたら、十五ひろであった。", "29": "わたしたちが、[万一{まんいち}][暗礁{あんしょう}]に[乗{の}]り[上{あ}]げては[大変{たいへん}]だと、[人々{ひとびと}]は[気{き}]づかって、ともから四つのいかりを[投{な}]げおろし、[夜{よ}]の[明{あ}]けるのを[待{ま}]ちわびていた。", "30": "その[時{とき}]、[水夫{すいふ}]らが[舟{ふね}]から[逃{に}]げ[出{だ}]そうと[思{おも}]って、へさきからいかりを[投{な}]げおろすと[見{み}]せかけ、[小舟{こぶね}]を[海{うみ}]におろしていたので、", "31": "パウロは、[百卒長{ひゃくそつちょう}]や[兵卒{へいそつ}]たちに[言{い}]った、「あの[人{ひと}]たちが、[舟{ふね}]に[残{のこ}]っていなければ、あなたがたは[助{たす}]からない」。", "32": "そこで[兵卒{へいそつ}]たちは、[小舟{こぶね}]の[綱{つな}]を[断{た}]ち[切{き}]って、その[流{なが}]れて[行{い}]くままに[任{まか}]せた。", "33": "[夜{よ}]が[明{あ}]けかけたころ、パウロは[一同{いちどう}]の[者{もの}]に、[食事{しょくじ}]をするように[勧{すす}]めて[言{い}]った、「あなたがたが[食事{しょくじ}]もせずに、[見張{みは}]りを[続{つづ}]けてから、[何{なに}]も[食{た}]べないで、きょうが十四[日{か}][目{め}]に[当{あた}]る。", "34": "だから、いま[食事{しょくじ}]を[取{と}]ることをお[勧{すす}]めする。それが、あなたがたを[救{すく}]うことになるのだから。たしかに[髪{かみ}]の[毛{け}]ひとすじでも、あなたがたの[頭{あたま}]から[失{うしな}]われることはないであろう」。", "35": "[彼{かれ}]はこう[言{い}]って、パンを[取{と}]り、みんなの[前{まえ}]で[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]し、それをさいて[食{た}]べはじめた。", "36": "そこで、みんなの[者{もの}]も[元{もと}][気{き}]づいて[食事{しょくじ}]をした。", "37": "[舟{ふね}]にいたわたしたちは、[合{あ}]わせて二百七十六[人{にん}]であった。", "38": "みんなの[者{もの}]は、じゅうぶんに[食事{しょくじ}]をした[後{のち}]、[穀物{こくもつ}]を[海{うみ}]に[投{な}]げすてて[舟{ふね}]を[軽{かろ}]くした。", "39": "[夜{よ}]が[明{あ}]けて、どこの[土地{とち}]かよくわからなかったが、[砂浜{すなはま}]のある[入江{いりえ}]が[見{み}]えたので、できれば、それに[舟{ふね}]を[乗{の}]り[入{い}]れようということになった。", "40": "そこで、いかりを[切{き}]り[離{はな}]して[海{うみ}]に[捨{す}]て、[同時{どうじ}]にかじの[綱{つな}]をゆるめ、[風{かぜ}]に[前{まえ}]の[帆{ほ}]をあげて、[砂浜{すなはま}]にむかって[進{すす}]んだ。", "41": "ところが、[潮流{ちょうりゅう}]の[流{なが}]れ[合{あ}]う[所{ところ}]に[突{つ}]き[進{すす}]んだため、[舟{ふね}]を[浅瀬{あさせ}]に[乗{の}]りあげてしまって、へさきがめり[込{こ}]んで[動{うご}]かなくなり、ともの[方{ほう}]は[激浪{げきろう}]のためにこわされた。", "42": "[兵卒{へいそつ}]たちは、[囚人{しゅうじん}]らが[泳{およ}]いで[逃{に}]げるおそれがあるので、[殺{ころ}]してしまおうと[図{はか}]ったが、", "43": "[百卒長{ひゃくそつちょう}]は、パウロを[救{すく}]いたいと[思{おも}]うところから、その[意図{いと}]をしりぞけ、[泳{およ}]げる[者{もの}]はまず[海{うみ}]に[飛{と}]び[込{こ}]んで[陸{りく}]に[行{い}]き、", "44": "その[他{た}]の[者{もの}]は、[板{いた}]や[舟{ふね}]の[破片{はへん}]に[乗{の}]って[行{い}]くように[命{めい}]じた。こうして、[全部{ぜんぶ}]の[者{もの}]が[上陸{じょうりく}]して[救{すく}]われたのであった。" }, "28": { "1": "わたしたちが、こうして[救{すく}]われてからわかったが、これはマルタと[呼{よ}]ばれる[島{しま}]であった。", "2": "[土地{とち}]の[人々{ひとびと}]は、わたしたちに[並々{なみなみ}]ならぬ[親切{しんせつ}]をあらわしてくれた。すなわち、[降{ふ}]りしきる[雨{あめ}]や[寒{さむ}]さをしのぐために、[火{ひ}]をたいてわたしたち[一同{いちどう}]をねぎらってくれたのである。", "3": "そのとき、パウロはひとかかえの[柴{しば}]をたばねて[火{ひ}]にくべたところ、[熱気{ねっき}]のためにまむしが[出{で}]てきて、[彼{かれ}]の[手{て}]にかみついた。", "4": "[土地{とち}]の[人々{ひとびと}]は、この[生{い}]きものがパウロの[手{て}]からぶら[下{さ}]がっているのを[見{み}]て、[互{たがい}]に[言{い}]った、「この[人{ひと}]は、きっと[人殺{ひとごろ}]しに[違{ちが}]いない。[海{うみ}]からはのがれたが、ディケーの[神様{かみさま}]が[彼{かれ}]を[生{い}]かしてはおかないのだ」。", "5": "ところがパウロは、まむしを[火{ひ}]の[中{なか}]に[振{ふ}]り[落{おと}]して、なんの[害{がい}]も[被{こうむ}]らなかった。", "6": "[彼{かれ}]らは、[彼{かれ}]が[間{ま}]もなくはれ[上{あ}]がるか、あるいは、たちまち[倒{たお}]れて[死{し}]ぬだろうと、[様子{ようす}]をうかがっていた。しかし、[長{なが}]い[間{あいだ}]うかがっていても、[彼{かれ}]の[身{み}]になんの[変{かわ}]ったことも[起{おこ}]らないのを[見{み}]て、[彼{かれ}]らは[考{かんが}]えを[変{か}]えて、「この[人{ひと}]は[神様{かみさま}]だ」と[言{い}]い[出{だ}]した。", "7": "さて、その[場所{ばしょ}]の[近{ちか}]くに、[島{しま}]の[首長{しゅちょう}]、ポプリオという[人{ひと}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]があった。[彼{かれ}]は、そこにわたしたちを[招待{しょうたい}]して、三[日{か}]のあいだ[親切{しんせつ}]にもてなしてくれた。", "8": "たまたま、ポプリオの[父{ちち}]が[赤痢{せきり}]をわずらい、[高熱{こうねつ}]で[床{とこ}]についていた。そこでパウロは、その[人{ひと}]のところにはいって[行{い}]って[祈{いの}]り、[手{て}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]においていやしてやった。", "9": "このことがあってから、ほかに[病気{びょうき}]をしている[島{しま}]の[人{ひと}]たちが、ぞくぞくとやってきて、みないやされた。", "10": "[彼{かれ}]らはわたしたちを[非常{ひじょう}]に[尊敬{そんけい}]し、[出帆{しゅっぱん}]の[時{とき}]には、[必要{ひつよう}]な[品々{しなじな}]を[持{も}]ってきてくれた。", "11": "三か[月{げつ}]たった[後{のち}]、わたしたちは、この[島{しま}]に[冬{ふゆ}]ごもりをしていたデオスクリの[船{ふね}][飾{かざ}]りのあるアレキサンドリヤの[舟{ふね}]で、[出帆{しゅっぱん}]した。", "12": "そして、シラクサに[寄港{きこう}]して三[日{か}]のあいだ[停泊{ていはく}]し、", "13": "そこから[進{すす}]んでレギオンに[行{い}]った。それから一[日{にち}]おいて、[南風{なんぷう}]が[吹{ふ}]いてきたのに[乗{じょう}]じ、ふつか[目{め}]にポテオリに[着{つ}]いた。", "14": "そこで[兄弟{きょうだい}]たちに[会{あ}]い、[勧{すす}]められるまま、[彼{かれ}]らのところに[七日間{なぬかかん}]も[滞在{たいざい}]した。それからわたしたちは、ついにローマに[到着{とうちゃく}]した。", "15": "ところが、[兄弟{きょうだい}]たちは、わたしたちのことを[聞{き}]いて、アピオ・ポロおよびトレス・タベルネまで[出迎{でむか}]えてくれた。パウロは[彼{かれ}]らに[会{あ}]って、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]し[勇{いさ}]み[立{た}]った。", "16": "わたしたちがローマに[着{つ}]いた[後{のち}]、パウロは、ひとりの[番兵{ばんぺい}]をつけられ、ひとりで[住{す}]むことを[許{ゆる}]された。", "17": "三[日{か}]たってから、パウロは、[重立{おもだ}]ったユダヤ[人{じん}]たちを[招{まね}]いた。みんなの[者{もの}]が[集{あつ}]まったとき、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、わたしは、わが[国民{こくみん}]に[対{たい}]しても、あるいは[先祖{せんぞ}][伝来{でんらい}]の[慣例{かんれい}]に[対{たい}]しても、[何一{なにひと}]つそむく[行為{こうい}]がなかったのに、エルサレムで[囚人{しゅうじん}]としてローマ[人{じん}]たちの[手{て}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]された。", "18": "[彼{かれ}]らはわたしを[取{と}]り[調{しら}]べた[結果{けっか}]、なんら[死{し}]に[当{あた}]る[罪状{ざいじょう}]もないので、わたしを[釈放{しゃくほう}]しようと[思{おも}]ったのであるが、", "19": "ユダヤ[人{じん}]たちがこれに[反対{はんたい}]したため、わたしはやむを[得{え}]ず、カイザルに[上訴{じょうそ}]するに[至{いた}]ったのである。しかしわたしは、わが[同胞{どうほう}]を[訴{うった}]えようなどとしているのではない。", "20": "こういうわけで、あなたがたに[会{あ}]って[語{かた}]り[合{あ}]いたいと[願{ねが}]っていた。[事実{じじつ}]、わたしは、イスラエルのいだいている[希望{きぼう}]のゆえに、この[鎖{くさり}]につながれているのである」。", "21": "そこで[彼{かれ}]らは、パウロに[言{い}]った、「わたしたちは、ユダヤ[人{じん}]たちから、あなたについて、なんの[文書{ぶんしょ}]も[受{う}]け[取{と}]っていないし、また、[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]からここにきて、あなたについて[不利{ふり}]な[報告{ほうこく}]をしたり、[悪口{あっこう}]を[言{い}]ったりした[者{もの}]もなかった。", "22": "わたしたちは、あなたの[考{かんが}]えていることを、[直接{ちょくせつ}]あなたから[聞{き}]くのが、[正{ただ}]しいことだと[思{おも}]っている。[実{じつ}]は、この[宗派{しゅうは}]については、いたるところで[反対{はんたい}]のあることが、わたしたちの[耳{みみ}]にもはいっている」。", "23": "そこで、[日{ひ}]を[定{さだ}]めて、[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が、パウロの[宿{やど}]につめかけてきたので、[朝{あさ}]から[晩{ばん}]まで、パウロは[語{かた}]り[続{つづ}]け、[神{かみ}]の[国{くに}]のことをあかしし、またモーセの[律法{りっぽう}]や[預言者{よげんしゃ}]の[書{しょ}]を[引{ひ}]いて、イエスについて[彼{かれ}]らの[説得{せっとく}]につとめた。", "24": "ある[者{もの}]はパウロの[言{い}]うことを[受{う}]けいれ、ある[者{もの}]は[信{しん}]じようともしなかった。", "25": "[互{たがい}]に[意見{いけん}]が[合{あ}]わなくて、みんなの[者{もの}]が[帰{かえ}]ろうとしていた[時{とき}]、パウロはひとこと[述{の}]べて[言{い}]った、「[聖霊{せいれい}]はよくも[預言者{よげんしゃ}]イザヤによって、あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[語{かた}]ったものである。", "26": "『この[民{たみ}]に[行{い}]って[言{い}]え、あなたがたは[聞{き}]くには[聞{き}]くが、[決{けっ}]して[悟{さと}]らない。[見{み}]るには[見{み}]るが、[決{けっ}]して[認{みと}]めない。", "27": "この[民{たみ}]の[心{こころ}]は[鈍{にぶ}]くなり、その[耳{みみ}]は[聞{きこ}]えにくく、その[目{め}]は[閉{と}]じている。それは、[彼{かれ}]らが[目{め}]で[見{み}]ず、[耳{みみ}]で[聞{き}]かず、[心{こころ}]で[悟{さと}]らず、[悔{く}]い[改{あらた}]めていやされることがないためである』。", "28": "そこで、あなたがたは[知{し}]っておくがよい。[神{かみ}]のこの[救{すくい}]の[言葉{ことば}]は、[異邦人{いほうじん}]に[送{おく}]られたのだ。[彼{かれ}]らは、これに[聞{き}]きしたがうであろう」。〔", "29": "パウロがこれらのことを[述{の}]べ[終{おわ}]ると、ユダヤ[人{じん}]らは、[互{たがい}]に[論{ろん}]じ[合{あ}]いながら[帰{かえ}]って[行{い}]った。〕", "30": "パウロは、[自分{じぶん}]の[借{か}]りた[家{いえ}]に[満{まん}]二[年{ねん}]のあいだ[住{す}]んで、たずねて[来{く}]る[人々{ひとびと}]をみな[迎{むか}]え[入{い}]れ、", "31": "はばからず、また[妨{さまた}]げられることもなく、[神{かみ}]の[国{くに}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、[主{しゅ}]イエス・キリストのことを[教{おし}]えつづけた。" } }, "rom": { "1": { "1": "キリスト・イエスの[僕{しもべ}]、[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]のために[選{えら}]び[別{わか}]たれ、[召{め}]されて[使徒{しと}]となったパウロから――", "2": "この[福音{ふくいん}]は、[神{かみ}]が、[預言者{よげんしゃ}]たちにより、[聖書{せいしょ}]の[中{なか}]で、あらかじめ[約束{やくそく}]されたものであって、", "3": "[御子{みこ}]に[関{かん}]するものである。[御子{みこ}]は、[肉{にく}]によればダビデの[子孫{しそん}]から[生{うま}]れ、", "4": "[聖{せい}]なる[霊{れい}]によれば、[死人{しにん}]からの[復活{ふっかつ}]により、[御{み}][力{ちから}]をもって[神{かみ}]の[御子{みこ}]と[定{さだ}]められた。これがわたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストである。", "5": "わたしたちは、その[御名{みな}]のために、すべての[異邦人{いほうじん}]を[信仰{しんこう}]の[従順{じゅうじゅん}]に[至{いた}]らせるようにと、[彼{かれ}]によって[恵{めぐ}]みと[使徒{しと}]の[務{つとめ}]とを[受{う}]けたのであり、", "6": "あなたがたもまた、[彼{かれ}]らの[中{なか}]にあって、[召{め}]されてイエス・キリストに[属{ぞく}]する[者{もの}]となったのである――", "7": "ローマにいる、[神{かみ}]に[愛{あい}]され、[召{め}]された[聖徒{せいと}][一同{いちどう}]へ。わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]および[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "8": "まず[第{だい}]一に、わたしは、あなたがたの[信仰{しんこう}]が[全{ぜん}][世界{せかい}]に[言{い}]い[伝{つた}]えられていることを、イエス・キリストによって、あなたがた[一同{いちどう}]のために、わたしの[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]する。", "9-10": "わたしは、[祈{いのり}]のたびごとに、[絶{た}]えずあなたがたを[覚{おぼ}]え、いつかは[御旨{みむね}]にかなって[道{みち}]が[開{ひら}]かれ、どうにかして、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]けるようにと[願{ねが}]っている。このことについて、わたしのためにあかしをして[下{くだ}]さるのは、わたしが[霊{れい}]により、[御子{みこ}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えて[仕{つか}]えている[神{かみ}]である。", "11": "わたしは、あなたがたに[会{あ}]うことを[熱望{ねつぼう}]している。あなたがたに[霊{れい}]の[賜物{たまもの}]を[幾分{いくぶん}]でも[分{わ}]け[与{あた}]えて、[力{ちから}]づけたいからである。", "12": "それは、あなたがたの[中{なか}]にいて、あなたがたとわたしとのお[互{たがい}]の[信仰{しんこう}]によって、[共{とも}]に[励{はげ}]まし[合{あ}]うためにほかならない。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。このことを[知{し}]らずにいてもらいたくない。わたしはほかの[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]で[得{え}]たように、あなたがたの[間{あいだ}]でも[幾分{いくぶん}]かの[実{み}]を[得{え}]るために、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]こうとしばしば[企{くわだ}]てたが、[今{いま}]まで[妨{さまた}]げられてきた。", "14": "わたしには、ギリシヤ[人{じん}]にも[未開{みかい}]の[人{ひと}]にも、[賢{かしこ}]い[者{もの}]にも[無知{むち}]な[者{もの}]にも、[果{はた}]すべき[責任{せきにん}]がある。", "15": "そこで、わたしとしての[切{せつ}]なる[願{ねが}]いは、ローマにいるあなたがたにも、[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えることなのである。", "16": "わたしは[福音{ふくいん}]を[恥{はじ}]としない。それは、ユダヤ[人{じん}]をはじめ、ギリシヤ[人{じん}]にも、すべて[信{しん}]じる[者{もの}]に、[救{すくい}]を[得{え}]させる[神{かみ}]の[力{ちから}]である。", "17": "[神{かみ}]の[義{ぎ}]は、その[福音{ふくいん}]の[中{なか}]に[啓示{けいじ}]され、[信仰{しんこう}]に[始{はじ}]まり[信仰{しんこう}]に[至{いた}]らせる。これは、「[信仰{しんこう}]による[義人{ぎじん}]は[生{い}]きる」と[書{か}]いてあるとおりである。", "18": "[神{かみ}]の[怒{いか}]りは、[不義{ふぎ}]をもって[真理{しんり}]をはばもうとする[人間{にんげん}]のあらゆる[不信心{ふしんじん}]と[不義{ふぎ}]とに[対{たい}]して、[天{てん}]から[啓示{けいじ}]される。", "19": "なぜなら、[神{かみ}]について[知{し}]りうる[事{こと}]がらは、[彼{かれ}]らには[明{あき}]らかであり、[神{かみ}]がそれを[彼{かれ}]らに[明{あき}]らかにされたのである。", "20": "[神{かみ}]の[見{み}]えない[性質{せいしつ}]、すなわち、[神{かみ}]の[永遠{えいえん}]の[力{ちから}]と[神性{しんせい}]とは、[天地{てんち}][創造{そうぞう}]このかた、[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]において[知{し}]られていて、[明{あき}]らかに[認{みと}]められるからである。したがって、[彼{かれ}]らには[弁解{べんかい}]の[余地{よち}]がない。", "21": "なぜなら、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[知{し}]っていながら、[神{かみ}]としてあがめず、[感謝{かんしゃ}]もせず、かえってその[思{おも}]いはむなしくなり、その[無知{むち}]な[心{こころ}]は[暗{くら}]くなったからである。", "22": "[彼{かれ}]らは[自{みずか}]ら[知者{ちしゃ}]と[称{しょう}]しながら、[愚{おろ}]かになり、", "23": "[不朽{ふきゅう}]の[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]を[変{か}]えて、[朽{く}]ちる[人間{にんげん}]や[鳥{とり}]や[獣{けもの}]や[這{は}]うものの[像{ぞう}]に[似{に}]せたのである。", "24": "ゆえに、[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らが[心{こころ}]の[欲情{よくじょう}]にかられ、[自分{じぶん}]のからだを[互{たがい}]にはずかしめて、[汚{けが}]すままに[任{まか}]せられた。", "25": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[真理{しんり}]を[変{か}]えて[虚偽{きょぎ}]とし、[創造者{そうぞうしゃ}]の[代{かわ}]りに[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]を[拝{おが}]み、これに[仕{つか}]えたのである。[創造者{そうぞうしゃ}]こそ[永遠{えいえん}]にほむべきものである、アァメン。", "26": "それゆえ、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[恥{は}]ずべき[情欲{じょうよく}]に[任{まか}]せられた。すなわち、[彼{かれ}]らの[中{なか}]の[女{おんな}]は、その[自然{しぜん}]の[関係{かんけい}]を[不自然{ふしぜん}]なものに[代{か}]え、", "27": "[男{おとこ}]もまた[同{おな}]じように[女{おんな}]との[自然{しぜん}]の[関係{かんけい}]を[捨{す}]てて、[互{たがい}]にその[情欲{じょうよく}]の[炎{ほのお}]を[燃{も}]やし、[男{おとこ}]は[男{おとこ}]に[対{たい}]して[恥{は}]ずべきことをなし、そしてその[乱行{らんぎょう}]の[当然{とうぜん}]の[報{むく}]いを、[身{み}]に[受{う}]けたのである。", "28": "そして、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[認{みと}]めることを[正{ただ}]しいとしなかったので、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[正{ただ}]しからぬ[思{おも}]いにわたし、なすべからざる[事{こと}]をなすに[任{まか}]せられた。", "29": "すなわち、[彼{かれ}]らは、あらゆる[不義{ふぎ}]と[悪{あく}]と[貪欲{どんよく}]と[悪意{あくい}]とにあふれ、ねたみと[殺意{さつい}]と[争{あらそ}]いと[詐欺{さぎ}]と[悪念{あくねん}]とに[満{み}]ち、また、ざん[言{げん}]する[者{もの}]、", "30": "そしる[者{もの}]、[神{かみ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]、[不遜{ふそん}]な[者{もの}]、[高慢{こうまん}]な[者{もの}]、[大言壮語{たいげんそうご}]する[者{もの}]、[悪事{あくじ}]をたくらむ[者{もの}]、[親{おや}]に[逆{さか}]らう[者{もの}]となり、", "31": "[無知{むち}]、[不誠実{ふせいじつ}]、[無情{むじょう}]、[無慈悲{むじひ}]な[者{もの}]となっている。", "32": "[彼{かれ}]らは、こうした[事{こと}]を[行{おこな}]う[者{もの}]どもが[死{し}]に[価{あたい}]するという[神{かみ}]の[定{さだ}]めをよく[知{し}]りながら、[自{みずか}]らそれを[行{おこな}]うばかりではなく、それを[行{おこな}]う[者{もの}]どもを[是認{ぜにん}]さえしている。" }, "2": { "1": "だから、ああ、すべて[人{ひと}]をさばく[者{もの}]よ。あなたには[弁解{べんかい}]の[余地{よち}]がない。あなたは、[他人{たにん}]をさばくことによって、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[罪{つみ}]に[定{さだ}]めている。さばくあなたも、[同{おな}]じことを[行{おこな}]っているからである。", "2": "わたしたちは、[神{かみ}]のさばきが、このような[事{こと}]を[行{おこな}]う[者{もの}]どもの[上{うえ}]に[正{ただ}]しく[下{くだ}]ることを、[知{し}]っている。", "3": "ああ、このような[事{こと}]を[行{おこな}]う[者{もの}]どもをさばきながら、しかも[自{みずか}]ら[同{おな}]じことを[行{おこな}]う[人{ひと}]よ。あなたは、[神{かみ}]のさばきをのがれうると[思{おも}]うのか。", "4": "それとも、[神{かみ}]の[慈愛{じあい}]があなたを[悔改{くいあらた}]めに[導{みちび}]くことも[知{し}]らないで、その[慈愛{じあい}]と[忍耐{にんたい}]と[寛容{かんよう}]との[富{とみ}]を[軽{かろ}]んじるのか。", "5": "あなたのかたくなな、[悔改{くいあらた}]めのない[心{こころ}]のゆえに、あなたは、[神{かみ}]の[正{ただ}]しいさばきの[現{あらわ}]れる[怒{いか}]りの[日{ひ}]のために[神{かみ}]の[怒{いか}]りを、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[積{つ}]んでいるのである。", "6": "[神{かみ}]は、おのおのに、そのわざにしたがって[報{むく}]いられる。", "7": "すなわち、[一方{いっぽう}]では、[耐{た}]え[忍{しの}]んで[善{ぜん}]を[行{おこな}]って、[光栄{こうえい}]とほまれと[朽{く}]ちぬものとを[求{もと}]める[人{ひと}]に、[永遠{えいえん}]のいのちが[与{あた}]えられ、", "8": "[他方{たほう}]では、[党派心{とうはしん}]をいだき、[真理{しんり}]に[従{したが}]わないで[不義{ふぎ}]に[従{したが}]う[人{ひと}]に、[怒{いか}]りと[激{はげ}]しい[憤{いきどお}]りとが[加{くわ}]えられる。", "9": "[悪{あく}]を[行{おこな}]うすべての[人{ひと}]には、ユダヤ[人{じん}]をはじめギリシヤ[人{じん}]にも、[患難{かんなん}]と[苦悩{くのう}]とが[与{あた}]えられ、", "10": "[善{ぜん}]を[行{おこな}]うすべての[人{ひと}]には、ユダヤ[人{じん}]をはじめギリシヤ[人{じん}]にも、[光栄{こうえい}]とほまれと[平安{へいあん}]とが[与{あた}]えられる。", "11": "なぜなら、[神{かみ}]には、かたより[見{み}]ることがないからである。", "12": "そのわけは、[律法{りっぽう}]なしに[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]は、また[律法{りっぽう}]なしに[滅{ほろ}]び、[律法{りっぽう}]のもとで[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]は、[律法{りっぽう}]によってさばかれる。", "13": "なぜなら、[律法{りっぽう}]を[聞{き}]く[者{もの}]が、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[義{ぎ}]なるものではなく、[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]う[者{もの}]が、[義{ぎ}]とされるからである。", "14": "すなわち、[律法{りっぽう}]を[持{も}]たない[異邦人{いほうじん}]が、[自然{しぜん}]のままで、[律法{りっぽう}]の[命{めい}]じる[事{こと}]を[行{おこな}]うなら、たとい[律法{りっぽう}]を[持{も}]たなくても、[彼{かれ}]らにとっては[自分{じぶん}][自身{じしん}]が[律法{りっぽう}]なのである。", "15": "[彼{かれ}]らは[律法{りっぽう}]の[要求{ようきゅう}]がその[心{こころ}]にしるされていることを[現{あらわ}]し、そのことを[彼{かれ}]らの[良心{りょうしん}]も[共{とも}]にあかしをして、その[判断{はんだん}]が[互{たがい}]にあるいは[訴{うった}]え、あるいは[弁明{べんめい}]し[合{あ}]うのである。", "16": "そして、これらのことは、わたしの[福音{ふくいん}]によれば、[神{かみ}]がキリスト・イエスによって[人々{ひとびと}]の[隠{かく}]れた[事{こと}]がらをさばかれるその[日{ひ}]に、[明{あき}]らかにされるであろう。", "17": "もしあなたが、[自{みずか}]らユダヤ[人{じん}]と[称{しょう}]し、[律法{りっぽう}]に[安{やす}]んじ、[神{かみ}]を[誇{ほこり}]とし、", "18": "[御旨{みむね}]を[知{し}]り、[律法{りっぽう}]に[教{おし}]えられて、なすべきことをわきまえており、", "19-20": "さらに、[知識{ちしき}]と[真理{しんり}]とが[律法{りっぽう}]の[中{なか}]に[形{かたち}]をとっているとして、[自{みずか}]ら[盲人{もうじん}]の[手引{てび}]き、やみにおる[者{もの}]の[光{ひかり}]、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[導{みちび}]き[手{て}]、[幼{おさ}]な[子{ご}]の[教師{きょうし}]をもって[任{にん}]じているのなら、", "21": "なぜ、[人{ひと}]を[教{おし}]えて[自分{じぶん}]を[教{おし}]えないのか。[盗{ぬす}]むなと[人{ひと}]に[説{と}]いて、[自{みずか}]らは[盗{ぬす}]むのか。", "22": "[姦淫{かんいん}]するなと[言{い}]って、[自{みずか}]らは[姦淫{かんいん}]するのか。[偶像{ぐうぞう}]を[忌{い}]みきらいながら、[自{みずか}]らは[宮{みや}]の[物{もの}]をかすめるのか。", "23": "[律法{りっぽう}]を[誇{ほこり}]としながら、[自{みずか}]らは[律法{りっぽう}]に[違反{いはん}]して、[神{かみ}]を[侮{あなど}]っているのか。", "24": "[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるとおり、「[神{かみ}]の[御名{みな}]は、あなたがたのゆえに、[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]で[汚{けが}]されている」。", "25": "もし、あなたが[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]うなら、なるほど、[割礼{かつれい}]は[役{やく}]に[立{た}]とう。しかし、もし[律法{りっぽう}]を[犯{おか}]すなら、あなたの[割礼{かつれい}]は[無{む}][割礼{かつれい}]となってしまう。", "26": "だから、もし[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]が[律法{りっぽう}]の[規定{きてい}]を[守{まも}]るなら、その[無{む}][割礼{かつれい}]は[割礼{かつれい}]と[見{み}]なされるではないか。", "27": "かつ、[生{うま}]れながら[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]であって[律法{りっぽう}]を[全{まっと}]うする[者{もの}]は、[律法{りっぽう}]の[文字{もんじ}]と[割礼{かつれい}]とを[持{も}]ちながら[律法{りっぽう}]を[犯{おか}]しているあなたを、さばくのである。", "28": "というのは、[外見{がいけん}][上{うえ}]のユダヤ[人{じん}]がユダヤ[人{じん}]ではなく、また、[外見{がいけん}][上{うえ}]の[肉{にく}]における[割礼{かつれい}]が[割礼{かつれい}]でもない。", "29": "かえって、[隠{かく}]れたユダヤ[人{じん}]がユダヤ[人{じん}]であり、また、[文字{もんじ}]によらず[霊{れい}]による[心{こころ}]の[割礼{かつれい}]こそ[割礼{かつれい}]であって、そのほまれは[人{ひと}]からではなく、[神{かみ}]から[来{く}]るのである。" }, "3": { "1": "では、ユダヤ[人{じん}]のすぐれている[点{てん}]は[何{なに}]か。また[割礼{かつれい}]の[益{えき}]は[何{なに}]か。", "2": "それは、いろいろの[点{てん}]で[数多{かずおお}]くある。まず[第{だい}]一に、[神{かみ}]の[言{ことば}]が[彼{かれ}]らにゆだねられたことである。", "3": "すると、どうなるのか。もし、[彼{かれ}]らのうちに[不{ふ}][真実{しんじつ}]の[者{もの}]があったとしたら、その[不{ふ}][真実{しんじつ}]によって、[神{かみ}]の[真実{しんじつ}]は[無{む}]になるであろうか。", "4": "[断{だん}]じてそうではない。あらゆる[人{ひと}]を[偽{いつわ}]り[者{もの}]としても、[神{かみ}]を[真実{しんじつ}]なものとすべきである。それは、「あなたが[言葉{ことば}]を[述{の}]べるときは、[義{ぎ}]とせられ、あなたがさばきを[受{う}]けるとき、[勝利{しょうり}]を[得{え}]るため」と[書{か}]いてあるとおりである。", "5": "しかし、もしわたしたちの[不義{ふぎ}]が、[神{かみ}]の[義{ぎ}]を[明{あき}]らかにするとしたら、なんと[言{い}]うべきか。[怒{いか}]りを[下{くだ}]す[神{かみ}]は、[不義{ふぎ}]であると[言{い}]うのか(これは[人間{にんげん}][的{てき}]な[言{い}]い[方{かた}]ではある)。", "6": "[断{だん}]じてそうではない。もしそうであったら、[神{かみ}]はこの[世{よ}]を、どうさばかれるだろうか。", "7": "しかし、もし[神{かみ}]の[真実{しんじつ}]が、わたしの[偽{いつわ}]りによりいっそう[明{あき}]らかにされて、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]となるなら、どうして、わたしはなおも[罪人{つみびと}]としてさばかれるのだろうか。", "8": "むしろ、「[善{ぜん}]をきたらせるために、わたしたちは[悪{あく}]をしようではないか」(わたしたちがそう[言{い}]っていると、ある[人々{ひとびと}]はそしっている)。[彼{かれ}]らが[罰{ばっ}]せられるのは[当然{とうぜん}]である。", "9": "すると、どうなるのか。わたしたちには[何{なに}]かまさったところがあるのか。[絶対{ぜったい}]にない。ユダヤ[人{じん}]もギリシヤ[人{じん}]も、ことごとく[罪{つみ}]の[下{もと}]にあることを、わたしたちはすでに[指摘{してき}]した。", "10": "[次{つぎ}]のように[書{か}]いてある、「[義人{ぎじん}]はいない、ひとりもいない。", "11": "[悟{さと}]りのある[人{ひと}]はいない、[神{かみ}]を[求{もと}]める[人{ひと}]はいない。", "12": "すべての[人{ひと}]は[迷{まよ}]い[出{で}]て、ことごとく[無益{むえき}]なものになっている。[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はいない、ひとりもいない。", "13": "[彼{かれ}]らののどは、[開{ひら}]いた[墓{はか}]であり、[彼{かれ}]らは、その[舌{した}]で[人{ひと}]を[欺{あざむ}]き、[彼{かれ}]らのくちびるには、まむしの[毒{どく}]があり、", "14": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]は、のろいと[苦{にが}]い[言葉{ことば}]とで[満{み}]ちている。", "15": "[彼{かれ}]らの[足{あし}]は、[血{ち}]を[流{なが}]すのに[速{はや}]く、", "16": "[彼{かれ}]らの[道{みち}]には、[破壊{はかい}]と[悲惨{ひさん}]とがある。", "17": "そして、[彼{かれ}]らは[平和{へいわ}]の[道{みち}]を[知{し}]らない。", "18": "[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]には、[神{かみ}]に[対{たい}]する[恐{おそ}]れがない」。", "19": "さて、わたしたちが[知{し}]っているように、すべて[律法{りっぽう}]の[言{い}]うところは、[律法{りっぽう}]のもとにある[者{もの}]たちに[対{たい}]して[語{かた}]られている。それは、すべての[口{くち}]がふさがれ、[全{ぜん}][世界{せかい}]が[神{かみ}]のさばきに[服{ふく}]するためである。", "20": "なぜなら、[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]うことによっては、すべての[人間{にんげん}]は[神{かみ}]の[前{まえ}]に[義{ぎ}]とせられないからである。[律法{りっぽう}]によっては、[罪{つみ}]の[自覚{じかく}]が[生{しょう}]じるのみである。", "21": "しかし[今{いま}]や、[神{かみ}]の[義{ぎ}]が、[律法{りっぽう}]とは[別{べつ}]に、しかも[律法{りっぽう}]と[預言者{よげんしゃ}]とによってあかしされて、[現{あらわ}]された。", "22": "それは、イエス・キリストを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]による[神{かみ}]の[義{ぎ}]であって、すべて[信{しん}]じる[人{ひと}]に[与{あた}]えられるものである。そこにはなんらの[差別{さべつ}]もない。", "23": "すなわち、すべての[人{ひと}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]したため、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]を[受{う}]けられなくなっており、", "24": "[彼{かれ}]らは、[価{あたい}]なしに、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みにより、キリスト・イエスによるあがないによって[義{ぎ}]とされるのである。", "25": "[神{かみ}]はこのキリストを[立{た}]てて、その[血{ち}]による、[信仰{しんこう}]をもって[受{う}]くべきあがないの[供{そな}]え[物{もの}]とされた。それは[神{かみ}]の[義{ぎ}]を[示{しめ}]すためであった。すなわち、[今{いま}]までに[犯{おか}]された[罪{つみ}]を、[神{かみ}]は[忍耐{にんたい}]をもって[見{み}]のがしておられたが、", "26": "それは、[今{いま}]の[時{とき}]に、[神{かみ}]の[義{ぎ}]を[示{しめ}]すためであった。こうして、[神{かみ}]みずからが[義{ぎ}]となり、さらに、イエスを[信{しん}]じる[者{もの}]を[義{ぎ}]とされるのである。", "27": "すると、どこにわたしたちの[誇{ほこり}]があるのか。[全{まった}]くない。なんの[法則{ほうそく}]によってか。[行{おこな}]いの[法則{ほうそく}]によってか。そうではなく、[信仰{しんこう}]の[法則{ほうそく}]によってである。", "28": "わたしたちは、こう[思{おも}]う。[人{ひと}]が[義{ぎ}]とされるのは、[律法{りっぽう}]の[行{おこな}]いによるのではなく、[信仰{しんこう}]によるのである。", "29": "それとも、[神{かみ}]はユダヤ[人{じん}]だけの[神{かみ}]であろうか。また、[異邦人{いほうじん}]の[神{かみ}]であるのではないか。[確{たし}]かに、[異邦人{いほうじん}]の[神{かみ}]でもある。", "30": "まことに、[神{かみ}]は[唯一{ゆいいつ}]であって、[割礼{かつれい}]のある[者{もの}]を[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とし、また、[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]をも[信仰{しんこう}]のゆえに[義{ぎ}]とされるのである。", "31": "すると、[信仰{しんこう}]のゆえに、わたしたちは[律法{りっぽう}]を[無効{むこう}]にするのであるか。[断{だん}]じてそうではない。かえって、それによって[律法{りっぽう}]を[確立{かくりつ}]するのである。" }, "4": { "1": "それでは、[肉{にく}]によるわたしたちの[先祖{せんぞ}]アブラハムの[場合{ばあい}]については、なんと[言{い}]ったらよいか。", "2": "もしアブラハムが、その[行{おこな}]いによって[義{ぎ}]とされたのであれば、[彼{かれ}]は[誇{ほこ}]ることができよう。しかし、[神{かみ}]のみまえでは、できない。", "3": "なぜなら、[聖書{せいしょ}]はなんと[言{い}]っているか、「アブラハムは[神{かみ}]を[信{しん}]じた。それによって、[彼{かれ}]は[義{ぎ}]と[認{みと}]められた」とある。", "4": "いったい、[働{はたら}]く[人{ひと}]に[対{たい}]する[報酬{ほうしゅう}]は、[恩恵{おんけい}]としてではなく、[当然{とうぜん}]の[支払{しはら}]いとして[認{みと}]められる。", "5": "しかし、[働{はたら}]きはなくても、[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]を[義{ぎ}]とするかたを[信{しん}]じる[人{ひと}]は、その[信仰{しんこう}]が[義{ぎ}]と[認{みと}]められるのである。", "6": "ダビデもまた、[行{おこな}]いがなくても[神{かみ}]に[義{ぎ}]と[認{みと}]められた[人{ひと}]の[幸福{こうふく}]について、[次{つぎ}]のように[言{い}]っている、", "7": "「[不法{ふほう}]をゆるされ、[罪{つみ}]をおおわれた[人{ひと}]たちは、さいわいである。", "8": "[罪{つみ}]を[主{しゅ}]に[認{みと}]められない[人{ひと}]は、さいわいである」。", "9": "さて、この[幸福{こうふく}]は、[割礼{かつれい}]の[者{もの}]だけが[受{う}]けるのか。それとも、[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]にも[及{およ}]ぶのか。わたしたちは[言{い}]う、「アブラハムには、その[信仰{しんこう}]が[義{ぎ}]と[認{みと}]められた」のである。", "10": "それでは、どういう[場合{ばあい}]にそう[認{みと}]められたのか。[割礼{かつれい}]を[受{う}]けてからか、それとも[受{う}]ける[前{まえ}]か。[割礼{かつれい}]を[受{う}]けてからではなく、[無{む}][割礼{かつれい}]の[時{とき}]であった。", "11": "そして、アブラハムは[割礼{かつれい}]というしるしを[受{う}]けたが、それは、[無{む}][割礼{かつれい}]のままで[信仰{しんこう}]によって[受{う}]けた[義{ぎ}]の[証印{しょういん}]であって、[彼{かれ}]が、[無{む}][割礼{かつれい}]のままで[信{しん}]じて[義{ぎ}]とされるに[至{いた}]るすべての[人{ひと}]の[父{ちち}]となり、", "12": "かつ、[割礼{かつれい}]の[者{もの}]の[父{ちち}]となるためなのである。[割礼{かつれい}]の[者{もの}]というのは、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた[者{もの}]ばかりではなく、われらの[父{ちち}]アブラハムが[無{む}][割礼{かつれい}]の[時{とき}]に[持{も}]っていた[信仰{しんこう}]の[足跡{あしあと}]を[踏{ふ}]む[人々{ひとびと}]をもさすのである。", "13": "なぜなら、[世界{せかい}]を[相続{そうぞく}]させるとの[約束{やくそく}]が、アブラハムとその[子孫{しそん}]とに[対{たい}]してなされたのは、[律法{りっぽう}]によるのではなく、[信仰{しんこう}]の[義{ぎ}]によるからである。", "14": "もし、[律法{りっぽう}]に[立{た}]つ[人々{ひとびと}]が[相続人{そうぞくにん}]であるとすれば、[信仰{しんこう}]はむなしくなり、[約束{やくそく}]もまた[無効{むこう}]になってしまう。", "15": "いったい、[律法{りっぽう}]は[怒{いか}]りを[招{まね}]くものであって、[律法{りっぽう}]のないところには[違反{いはん}]なるものはない。", "16": "このようなわけで、すべては[信仰{しんこう}]によるのである。それは[恵{めぐ}]みによるのであって、すべての[子孫{しそん}]に、すなわち、[律法{りっぽう}]に[立{た}]つ[者{もの}]だけにではなく、アブラハムの[信仰{しんこう}]に[従{したが}]う[者{もの}]にも、この[約束{やくそく}]が[保証{ほしょう}]されるのである。アブラハムは、[神{かみ}]の[前{まえ}]で、わたしたちすべての[者{もの}]の[父{ちち}]であって、", "17": "「わたしは、あなたを[立{た}]てて[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[父{ちち}]とした」と[書{か}]いてあるとおりである。[彼{かれ}]はこの[神{かみ}]、すなわち、[死人{しにん}]を[生{い}]かし、[無{む}]から[有{ゆう}]を[呼{よ}]び[出{だ}]される[神{かみ}]を[信{しん}]じたのである。", "18": "[彼{かれ}]は[望{のぞ}]み[得{え}]ないのに、なおも[望{のぞ}]みつつ[信{しん}]じた。そのために、「あなたの[子孫{しそん}]はこうなるであろう」と[言{い}]われているとおり、[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[父{ちち}]となったのである。", "19": "すなわち、およそ百[歳{さい}]となって、[彼{かれ}][自身{じしん}]のからだが[死{し}]んだ[状態{じょうたい}]であり、また、サラの[胎{たい}]が[不妊{ふにん}]であるのを[認{みと}]めながらも、なお[彼{かれ}]の[信仰{しんこう}]は[弱{よわ}]らなかった。", "20": "[彼{かれ}]は、[神{かみ}]の[約束{やくそく}]を[不{ふ}][信仰{しんこう}]のゆえに[疑{うたが}]うようなことはせず、かえって[信仰{しんこう}]によって[強{つよ}]められ、[栄光{えいこう}]を[神{かみ}]に[帰{き}]し、", "21": "[神{かみ}]はその[約束{やくそく}]されたことを、また[成就{じょうじゅ}]することができると[確信{かくしん}]した。", "22": "だから、[彼{かれ}]は[義{ぎ}]と[認{みと}]められたのである。", "23": "しかし「[義{ぎ}]と[認{みと}]められた」と[書{か}]いてあるのは、アブラハムのためだけではなく、", "24": "わたしたちのためでもあって、わたしたちの[主{しゅ}]イエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたかたを[信{しん}]じるわたしたちも、[義{ぎ}]と[認{みと}]められるのである。", "25": "[主{しゅ}]は、わたしたちの[罪過{ざいか}]のために[死{し}]に[渡{わた}]され、わたしたちが[義{ぎ}]とされるために、よみがえらされたのである。" }, "5": { "1": "このように、わたしたちは、[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とされたのだから、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストにより、[神{かみ}]に[対{たい}]して[平和{へいわ}]を[得{え}]ている。", "2": "わたしたちは、さらに[彼{かれ}]により、いま[立{た}]っているこの[恵{めぐ}]みに[信仰{しんこう}]によって[導{みちび}]き[入{い}]れられ、そして、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]にあずかる[希望{きぼう}]をもって[喜{よろこ}]んでいる。", "3": "それだけではなく、[患難{かんなん}]をも[喜{よろこ}]んでいる。なぜなら、[患難{かんなん}]は[忍耐{にんたい}]を[生{う}]み[出{だ}]し、", "4": "[忍耐{にんたい}]は[錬達{れんたつ}]を[生{う}]み[出{だ}]し、[錬達{れんたつ}]は[希望{きぼう}]を[生{う}]み[出{だ}]すことを、[知{し}]っているからである。", "5": "そして、[希望{きぼう}]は[失望{しつぼう}]に[終{おわ}]ることはない。なぜなら、わたしたちに[賜{たま}]わっている[聖霊{せいれい}]によって、[神{かみ}]の[愛{あい}]がわたしたちの[心{こころ}]に[注{そそ}]がれているからである。", "6": "わたしたちがまだ[弱{よわ}]かったころ、キリストは、[時{とき}]いたって、[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]たちのために[死{し}]んで[下{くだ}]さったのである。", "7": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]のために[死{し}]ぬ[者{もの}]は、ほとんどいないであろう。[善人{ぜんにん}]のためには、[進{すす}]んで[死{し}]ぬ[者{もの}]もあるいはいるであろう。", "8": "しかし、まだ[罪人{つみびと}]であった[時{とき}]、わたしたちのためにキリストが[死{し}]んで[下{くだ}]さったことによって、[神{かみ}]はわたしたちに[対{たい}]する[愛{あい}]を[示{しめ}]されたのである。", "9": "わたしたちは、キリストの[血{ち}]によって[今{いま}]は[義{ぎ}]とされているのだから、なおさら、[彼{かれ}]によって[神{かみ}]の[怒{いか}]りから[救{すく}]われるであろう。", "10": "もし、わたしたちが[敵{てき}]であった[時{とき}]でさえ、[御子{みこ}]の[死{し}]によって[神{かみ}]との[和解{わかい}]を[受{う}]けたとすれば、[和解{わかい}]を[受{う}]けている[今{いま}]は、なおさら、[彼{かれ}]のいのちによって[救{すく}]われるであろう。", "11": "そればかりではなく、わたしたちは、[今{いま}]や[和解{わかい}]を[得{え}]させて[下{くだ}]さったわたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストによって、[神{かみ}]を[喜{よろこ}]ぶのである。", "12": "このようなわけで、ひとりの[人{ひと}]によって、[罪{つみ}]がこの[世{よ}]にはいり、また[罪{つみ}]によって[死{し}]がはいってきたように、こうして、すべての[人{ひと}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、[死{し}]が[全{ぜん}][人類{じんるい}]にはいり[込{こ}]んだのである。", "13": "というのは、[律法{りっぽう}][以前{いぜん}]にも[罪{つみ}]は[世{よ}]にあったが、[律法{りっぽう}]がなければ、[罪{つみ}]は[罪{つみ}]として[認{みと}]められないのである。", "14": "しかし、アダムからモーセまでの[間{あいだ}]においても、アダムの[違反{いはん}]と[同{おな}]じような[罪{つみ}]を[犯{おか}]さなかった[者{もの}]も、[死{し}]の[支配{しはい}]を[免{まぬが}]れなかった。このアダムは、きたるべき[者{もの}]の[型{かた}]である。", "15": "しかし、[恵{めぐ}]みの[賜物{たまもの}]は[罪過{ざいか}]の[場合{ばあい}]とは[異{こと}]なっている。すなわち、もしひとりの[罪過{ざいか}]のために[多{おお}]くの[人{ひと}]が[死{し}]んだとすれば、まして、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みと、ひとりの[人{ひと}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みによる[賜物{たまもの}]とは、さらに[豊{ゆた}]かに[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]に[満{み}]ちあふれたはずではないか。", "16": "かつ、この[賜物{たまもの}]は、ひとりの[犯{おか}]した[罪{つみ}]の[結果{けっか}]とは[異{こと}]なっている。なぜなら、さばきの[場合{ばあい}]は、ひとりの[罪過{ざいか}]から、[罪{つみ}]に[定{さだ}]めることになったが、[恵{めぐ}]みの[場合{ばあい}]には、[多{おお}]くの[人{ひと}]の[罪過{ざいか}]から、[義{ぎ}]とする[結果{けっか}]になるからである。", "17": "もし、ひとりの[罪過{ざいか}]によって、そのひとりをとおして[死{し}]が[支配{しはい}]するに[至{いた}]ったとすれば、まして、あふれるばかりの[恵{めぐ}]みと[義{ぎ}]の[賜物{たまもの}]とを[受{う}]けている[者{もの}]たちは、ひとりのイエス・キリストをとおし、いのちにあって、さらに[力強{ちからづよ}]く[支配{しはい}]するはずではないか。", "18": "このようなわけで、ひとりの[罪過{ざいか}]によってすべての[人{ひと}]が[罪{つみ}]に[定{さだ}]められたように、ひとりの[義{ぎ}]なる[行為{こうい}]によって、いのちを[得{え}]させる[義{ぎ}]がすべての[人{ひと}]に[及{およ}]ぶのである。", "19": "すなわち、ひとりの[人{ひと}]の[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]によって、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[罪人{つみびと}]とされたと[同{おな}]じように、ひとりの[従順{じゅうじゅん}]によって、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[義人{ぎじん}]とされるのである。", "20": "[律法{りっぽう}]がはいり[込{こ}]んできたのは、[罪過{ざいか}]の[増{ま}]し[加{くわ}]わるためである。しかし、[罪{つみ}]の[増{ま}]し[加{くわ}]わったところには、[恵{めぐ}]みもますます[満{み}]ちあふれた。", "21": "それは、[罪{つみ}]が[死{し}]によって[支配{しはい}]するに[至{いた}]ったように、[恵{めぐ}]みもまた[義{ぎ}]によって[支配{しはい}]し、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストにより、[永遠{えいえん}]のいのちを[得{え}]させるためである。" }, "6": { "1": "では、わたしたちは、なんと[言{い}]おうか。[恵{めぐ}]みが[増{ま}]し[加{くわ}]わるために、[罪{つみ}]にとどまるべきであろうか。", "2": "[断{だん}]じてそうではない。[罪{つみ}]に[対{たい}]して[死{し}]んだわたしたちが、どうして、なお、その[中{なか}]に[生{い}]きておれるだろうか。", "3": "それとも、あなたがたは[知{し}]らないのか。キリスト・イエスにあずかるバプテスマを[受{う}]けたわたしたちは、[彼{かれ}]の[死{し}]にあずかるバプテスマを[受{う}]けたのである。", "4": "すなわち、わたしたちは、その[死{し}]にあずかるバプテスマによって、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られたのである。それは、キリストが[父{ちち}]の[栄光{えいこう}]によって、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらされたように、わたしたちもまた、[新{あたら}]しいいのちに[生{い}]きるためである。", "5": "もしわたしたちが、[彼{かれ}]に[結{むす}]びついてその[死{し}]の[様{さま}]にひとしくなるなら、さらに、[彼{かれ}]の[復活{ふっかつ}]の[様{さま}]にもひとしくなるであろう。", "6": "わたしたちは、この[事{こと}]を[知{し}]っている。わたしたちの[内{うち}]の[古{ふる}]き[人{ひと}]はキリストと[共{とも}]に[十字架{じゅうじか}]につけられた。それは、この[罪{つみ}]のからだが[滅{ほろ}]び、わたしたちがもはや、[罪{つみ}]の[奴隷{どれい}]となることがないためである。", "7": "それは、すでに[死{し}]んだ[者{もの}]は、[罪{つみ}]から[解放{かいほう}]されているからである。", "8": "もしわたしたちが、キリストと[共{とも}]に[死{し}]んだなら、また[彼{かれ}]と[共{とも}]に[生{い}]きることを[信{しん}]じる。", "9": "キリストは[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらされて、もはや[死{し}]ぬことがなく、[死{し}]はもはや[彼{かれ}]を[支配{しはい}]しないことを、[知{し}]っているからである。", "10": "なぜなら、キリストが[死{し}]んだのは、ただ一[度{ど}][罪{つみ}]に[対{たい}]して[死{し}]んだのであり、キリストが[生{い}]きるのは、[神{かみ}]に[生{い}]きるのだからである。", "11": "このように、あなたがた[自身{じしん}]も、[罪{つみ}]に[対{たい}]して[死{し}]んだ[者{もの}]であり、キリスト・イエスにあって[神{かみ}]に[生{い}]きている[者{もの}]であることを、[認{みと}]むべきである。", "12": "だから、あなたがたの[死{し}]ぬべきからだを[罪{つみ}]の[支配{しはい}]にゆだねて、その[情欲{じょうよく}]に[従{したが}]わせることをせず、", "13": "また、あなたがたの[肢体{したい}]を[不義{ふぎ}]の[武器{ぶき}]として[罪{つみ}]にささげてはならない。むしろ、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[生{い}]かされた[者{もの}]として、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[神{かみ}]にささげ、[自分{じぶん}]の[肢体{したい}]を[義{ぎ}]の[武器{ぶき}]として[神{かみ}]にささげるがよい。", "14": "なぜなら、あなたがたは[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にあるのではなく、[恵{めぐ}]みの[下{もと}]にあるので、[罪{つみ}]に[支配{しはい}]されることはないからである。", "15": "それでは、どうなのか。[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にではなく、[恵{めぐ}]みの[下{もと}]にあるからといって、わたしたちは[罪{つみ}]を[犯{おか}]すべきであろうか。[断{だん}]じてそうではない。", "16": "あなたがたは[知{し}]らないのか。あなたがた[自身{じしん}]が、だれかの[僕{しもべ}]になって[服従{ふくじゅう}]するなら、あなたがたは[自分{じぶん}]の[服従{ふくじゅう}]するその[者{もの}]の[僕{しもべ}]であって、[死{し}]に[至{いた}]る[罪{つみ}]の[僕{しもべ}]ともなり、あるいは、[義{ぎ}]にいたる[従順{じゅうじゅん}]の[僕{しもべ}]ともなるのである。", "17": "しかし、[神{かみ}]は[感謝{かんしゃ}]すべきかな。あなたがたは[罪{つみ}]の[僕{しもべ}]であったが、[伝{つた}]えられた[教{おしえ}]の[基準{きじゅん}]に[心{こころ}]から[服従{ふくじゅう}]して、", "18": "[罪{つみ}]から[解放{かいほう}]され、[義{ぎ}]の[僕{しもべ}]となった。", "19": "わたしは[人間{にんげん}][的{てき}]な[言{い}]い[方{かた}]をするが、それは、あなたがたの[肉{にく}]の[弱{よわ}]さのゆえである。あなたがたは、かつて[自分{じぶん}]の[肢体{したい}]を[汚{けが}]れと[不法{ふほう}]との[僕{しもべ}]としてささげて[不法{ふほう}]に[陥{おちい}]ったように、[今{いま}]や[自分{じぶん}]の[肢体{したい}]を[義{ぎ}]の[僕{しもべ}]としてささげて、きよくならねばならない。", "20": "あなたがたが[罪{つみ}]の[僕{しもべ}]であった[時{とき}]は、[義{ぎ}]とは[縁{えん}]のない[者{もの}]であった。", "21": "その[時{とき}]あなたがたは、どんな[実{み}]を[結{むす}]んだのか。それは、[今{いま}]では[恥{はじ}]とするようなものであった。それらのものの[終極{しゅうきょく}]は、[死{し}]である。", "22": "しかし[今{いま}]や、あなたがたは[罪{つみ}]から[解放{かいほう}]されて[神{かみ}]に[仕{つか}]え、きよきに[至{いた}]る[実{み}]を[結{むす}]んでいる。その[終極{しゅうきょく}]は[永遠{えいえん}]のいのちである。", "23": "[罪{つみ}]の[支払{しはら}]う[報酬{ほうしゅう}]は[死{し}]である。しかし[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]は、わたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスにおける[永遠{えいえん}]のいのちである。" }, "7": { "1": "それとも、[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは[知{し}]らないのか。わたしは[律法{りっぽう}]を[知{し}]っている[人々{ひとびと}]に[語{かた}]るのであるが、[律法{りっぽう}]は[人{ひと}]をその[生{い}]きている[期間{きかん}]だけ[支配{しはい}]するものである。", "2": "すなわち、[夫{おっと}]のある[女{おんな}]は、[夫{おっと}]が[生{い}]きている[間{あいだ}]は、[律法{りっぽう}]によって[彼{かれ}]につながれている。しかし、[夫{おっと}]が[死{し}]ねば、[夫{おっと}]の[律法{りっぽう}]から[解放{かいほう}]される。", "3": "であるから、[夫{おっと}]の[生存{せいぞん}][中{ちゅう}]に[他{た}]の[男{おとこ}]に[行{い}]けば、その[女{おんな}]は[淫婦{いんぷ}]と[呼{よ}]ばれるが、もし[夫{おっと}]が[死{し}]ねば、その[律法{りっぽう}]から[解{と}]かれるので、[他{た}]の[男{おとこ}]に[行{い}]っても、[淫婦{いんぷ}]とはならない。", "4": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。このように、あなたがたも、キリストのからだをとおして、[律法{りっぽう}]に[対{たい}]して[死{し}]んだのである。それは、あなたがたが[他{た}]の[人{ひと}]、すなわち、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえられたかたのものとなり、こうして、わたしたちが[神{かみ}]のために[実{み}]を[結{むす}]ぶに[至{いた}]るためなのである。", "5": "というのは、わたしたちが[肉{にく}]にあった[時{とき}]には、[律法{りっぽう}]による[罪{つみ}]の[欲情{よくじょう}]が、[死{し}]のために[実{み}]を[結{むす}]ばせようとして、わたしたちの[肢体{したい}]のうちに[働{はたら}]いていた。", "6": "しかし[今{いま}]は、わたしたちをつないでいたものに[対{たい}]して[死{し}]んだので、わたしたちは[律法{りっぽう}]から[解放{かいほう}]され、その[結果{けっか}]、[古{ふる}]い[文字{もんじ}]によってではなく、[新{あたら}]しい[霊{れい}]によって[仕{つか}]えているのである。", "7": "それでは、わたしたちは、なんと[言{い}]おうか。[律法{りっぽう}]は[罪{つみ}]なのか。[断{だん}]じてそうではない。しかし、[律法{りっぽう}]によらなければ、わたしは[罪{つみ}]を[知{し}]らなかったであろう。すなわち、もし[律法{りっぽう}]が「むさぼるな」と[言{い}]わなかったら、わたしはむさぼりなるものを[知{し}]らなかったであろう。", "8": "しかるに、[罪{つみ}]は[戒{いまし}]めによって[機会{きかい}]を[捕{とら}]え、わたしの[内{うち}]に[働{はたら}]いて、あらゆるむさぼりを[起{おこ}]させた。すなわち、[律法{りっぽう}]がなかったら、[罪{つみ}]は[死{し}]んでいるのである。", "9": "わたしはかつては、[律法{りっぽう}]なしに[生{い}]きていたが、[戒{いまし}]めが[来{く}]るに[及{およ}]んで、[罪{つみ}]は[生{い}]き[返{かえ}]り、", "10": "わたしは[死{し}]んだ。そして、いのちに[導{みちび}]くべき[戒{いまし}]めそのものが、かえってわたしを[死{し}]に[導{みちび}]いて[行{い}]くことがわかった。", "11": "なぜなら、[罪{つみ}]は[戒{いまし}]めによって[機会{きかい}]を[捕{とら}]え、わたしを[欺{あざむ}]き、[戒{いまし}]めによってわたしを[殺{ころ}]したからである。", "12": "このようなわけで、[律法{りっぽう}]そのものは[聖{せい}]なるものであり、[戒{いまし}]めも[聖{せい}]であって、[正{ただ}]しく、かつ[善{ぜん}]なるものである。", "13": "では、[善{ぜん}]なるものが、わたしにとって[死{し}]となったのか。[断{だん}]じてそうではない。それはむしろ、[罪{つみ}]の[罪{つみ}]たることが[現{あらわ}]れるための、[罪{つみ}]のしわざである。すなわち、[罪{つみ}]は、[戒{いまし}]めによって、はなはだしく[悪性{あくせい}]なものとなるために、[善{ぜん}]なるものによってわたしを[死{し}]に[至{いた}]らせたのである。", "14": "わたしたちは、[律法{りっぽう}]は[霊的{れいてき}]なものであると[知{し}]っている。しかし、わたしは[肉{にく}]につける[者{もの}]であって、[罪{つみ}]の[下{もと}]に[売{う}]られているのである。", "15": "わたしは[自分{じぶん}]のしていることが、わからない。なぜなら、わたしは[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]する[事{こと}]は[行{おこな}]わず、かえって[自分{じぶん}]の[憎{にく}]む[事{こと}]をしているからである。", "16": "もし、[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]しない[事{こと}]をしているとすれば、わたしは[律法{りっぽう}]が[良{よ}]いものであることを[承認{しょうにん}]していることになる。", "17": "そこで、この[事{こと}]をしているのは、もはやわたしではなく、わたしの[内{うち}]に[宿{やど}]っている[罪{つみ}]である。", "18": "わたしの[内{うち}]に、すなわち、わたしの[肉{にく}]の[内{うち}]には、[善{ぜん}]なるものが[宿{やど}]っていないことを、わたしは[知{し}]っている。なぜなら、[善{ぜん}]をしようとする[意志{いし}]は、[自分{じぶん}]にあるが、それをする[力{ちから}]がないからである。", "19": "すなわち、わたしの[欲{ほっ}]している[善{ぜん}]はしないで、[欲{ほっ}]していない[悪{あく}]は、これを[行{おこな}]っている。", "20": "もし、[欲{ほっ}]しないことをしているとすれば、それをしているのは、もはやわたしではなく、わたしの[内{うち}]に[宿{やど}]っている[罪{つみ}]である。", "21": "そこで、[善{ぜん}]をしようと[欲{ほっ}]しているわたしに、[悪{あく}]がはいり[込{こ}]んでいるという[法則{ほうそく}]があるのを[見{み}]る。", "22": "すなわち、わたしは、[内{うち}]なる[人{ひと}]としては[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]を[喜{よろこ}]んでいるが、", "23": "わたしの[肢体{したい}]には[別{べつ}]の[律法{りっぽう}]があって、わたしの[心{こころ}]の[法則{ほうそく}]に[対{たい}]して[戦{たたか}]いをいどみ、そして、[肢体{したい}]に[存在{そんざい}]する[罪{つみ}]の[法則{ほうそく}]の[中{なか}]に、わたしをとりこにしているのを[見{み}]る。", "24": "わたしは、なんというみじめな[人間{にんげん}]なのだろう。だれが、この[死{し}]のからだから、わたしを[救{すく}]ってくれるだろうか。", "25": "わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストによって、[神{かみ}]は[感謝{かんしゃ}]すべきかな。このようにして、わたし[自身{じしん}]は、[心{こころ}]では[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[仕{つか}]えているが、[肉{にく}]では[罪{つみ}]の[律法{りっぽう}]に[仕{つか}]えているのである。" }, "8": { "1": "こういうわけで、[今{いま}]やキリスト・イエスにある[者{もの}]は[罪{つみ}]に[定{さだ}]められることがない。", "2": "なぜなら、キリスト・イエスにあるいのちの[御霊{みたま}]の[法則{ほうそく}]は、[罪{つみ}]と[死{し}]との[法則{ほうそく}]からあなたを[解放{かいほう}]したからである。", "3": "[律法{りっぽう}]が[肉{にく}]により[無力{むりょく}]になっているためになし[得{え}]なかった[事{こと}]を、[神{かみ}]はなし[遂{と}]げて[下{くだ}]さった。すなわち、[御子{みこ}]を、[罪{つみ}]の[肉{にく}]の[様{さま}]で[罪{つみ}]のためにつかわし、[肉{にく}]において[罪{つみ}]を[罰{ばっ}]せられたのである。", "4": "これは[律法{りっぽう}]の[要求{ようきゅう}]が、[肉{にく}]によらず[霊{れい}]によって[歩{ある}]くわたしたちにおいて、[満{み}]たされるためである。", "5": "なぜなら、[肉{にく}]に[従{したが}]う[者{もの}]は[肉{にく}]のことを[思{おも}]い、[霊{れい}]に[従{したが}]う[者{もの}]は[霊{れい}]のことを[思{おも}]うからである。", "6": "[肉{にく}]の[思{おも}]いは[死{し}]であるが、[霊{れい}]の[思{おも}]いは、いのちと[平安{へいあん}]とである。", "7": "なぜなら、[肉{にく}]の[思{おも}]いは[神{かみ}]に[敵{てき}]するからである。すなわち、それは[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[従{したが}]わず、[否{いな}]、[従{したが}]い[得{え}]ないのである。", "8": "また、[肉{にく}]にある[者{もの}]は、[神{かみ}]を[喜{よろこ}]ばせることができない。", "9": "しかし、[神{かみ}]の[御霊{みたま}]があなたがたの[内{うち}]に[宿{やど}]っているなら、あなたがたは[肉{にく}]におるのではなく、[霊{れい}]におるのである。もし、キリストの[霊{れい}]を[持{も}]たない[人{ひと}]がいるなら、その[人{ひと}]はキリストのものではない。", "10": "もし、キリストがあなたがたの[内{うち}]におられるなら、からだは[罪{つみ}]のゆえに[死{し}]んでいても、[霊{れい}]は[義{ぎ}]のゆえに[生{い}]きているのである。", "11": "もし、イエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたかたの[御霊{みたま}]が、あなたがたの[内{うち}]に[宿{やど}]っているなら、キリスト・イエスを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせたかたは、あなたがたの[内{うち}]に[宿{やど}]っている[御霊{みたま}]によって、あなたがたの[死{し}]ぬべきからだをも、[生{い}]かしてくださるであろう。", "12": "それゆえに、[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは、[果{はた}]すべき[責任{せきにん}]を[負{お}]っている[者{もの}]であるが、[肉{にく}]に[従{したが}]って[生{い}]きる[責任{せきにん}]を[肉{にく}]に[対{たい}]して[負{お}]っているのではない。", "13": "なぜなら、もし、[肉{にく}]に[従{したが}]って[生{い}]きるなら、あなたがたは[死{し}]ぬ[外{ほか}]はないからである。しかし、[霊{れい}]によってからだの[働{はたら}]きを[殺{ころ}]すなら、あなたがたは[生{い}]きるであろう。", "14": "すべて[神{かみ}]の[御霊{みたま}]に[導{みちび}]かれている[者{もの}]は、すなわち、[神{かみ}]の[子{こ}]である。", "15": "あなたがたは[再{ふたた}]び[恐{おそ}]れをいだかせる[奴隷{どれい}]の[霊{れい}]を[受{う}]けたのではなく、[子{こ}]たる[身分{みぶん}]を[授{さづ}]ける[霊{れい}]を[受{う}]けたのである。その[霊{れい}]によって、わたしたちは「アバ、[父{ちち}]よ」と[呼{よ}]ぶのである。", "16": "[御霊{みたま}]みずから、わたしたちの[霊{れい}]と[共{とも}]に、わたしたちが[神{かみ}]の[子{こ}]であることをあかしして[下{くだ}]さる。", "17": "もし[子{こ}]であれば、[相続人{そうぞくにん}]でもある。[神{かみ}]の[相続人{そうぞくにん}]であって、キリストと[栄光{えいこう}]を[共{とも}]にするために[苦難{くなん}]をも[共{とも}]にしている[以上{いじょう}]、キリストと[共同{きょうどう}]の[相続人{そうぞくにん}]なのである。", "18": "わたしは[思{おも}]う。[今{いま}]のこの[時{とき}]の[苦{くる}]しみは、やがてわたしたちに[現{あらわ}]されようとする[栄光{えいこう}]に[比{くら}]べると、[言{い}]うに[足{た}]りない。", "19": "[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]は、[実{じつ}]に、[切{せつ}]なる[思{おも}]いで[神{かみ}]の[子{こ}]たちの[出現{しゅつげん}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる。", "20": "なぜなら、[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]が[虚無{きょむ}]に[服{ふく}]したのは、[自分{じぶん}]の[意志{いし}]によるのではなく、[服従{ふくじゅう}]させたかたによるのであり、", "21": "かつ、[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}][自身{じしん}]にも、[滅{ほろ}]びのなわめから[解放{かいほう}]されて、[神{かみ}]の[子{こ}]たちの[栄光{えいこう}]の[自由{じゆう}]に[入{はい}]る[望{のぞ}]みが[残{のこ}]されているからである。", "22": "[実{じつ}]に、[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}][全体{ぜんたい}]が、[今{いま}]に[至{いた}]るまで、[共{とも}]にうめき[共{とも}]に[産{う}]みの[苦{くる}]しみを[続{つづ}]けていることを、わたしたちは[知{し}]っている。", "23": "それだけではなく、[御霊{みたま}]の[最初{さいしょ}]の[実{み}]を[持{も}]っているわたしたち[自身{じしん}]も、[心{こころ}]の[内{うち}]でうめきながら、[子{こ}]たる[身分{みぶん}]を[授{さづ}]けられること、すなわち、からだのあがなわれることを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる。", "24": "わたしたちは、この[望{のぞ}]みによって[救{すく}]われているのである。しかし、[目{め}]に[見{み}]える[望{のぞ}]みは[望{のぞ}]みではない。なぜなら、[現{げん}]に[見{み}]ている[事{こと}]を、どうして、なお[望{のぞ}]む[人{ひと}]があろうか。", "25": "もし、わたしたちが[見{み}]ないことを[望{のぞ}]むなら、わたしたちは[忍耐{にんたい}]して、それを[待{ま}]ち[望{のぞ}]むのである。", "26": "[御霊{みたま}]もまた[同{おな}]じように、[弱{よわ}]いわたしたちを[助{たす}]けて[下{くだ}]さる。なぜなら、わたしたちはどう[祈{いの}]ったらよいかわからないが、[御霊{みたま}]みずから、[言葉{ことば}]にあらわせない[切{せつ}]なるうめきをもって、わたしたちのためにとりなして[下{くだ}]さるからである。", "27": "そして、[人{ひと}]の[心{こころ}]を[探{さぐ}]り[知{し}]るかたは、[御霊{みたま}]の[思{おも}]うところがなんであるかを[知{し}]っておられる。なぜなら、[御霊{みたま}]は、[聖徒{せいと}]のために、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]にかなうとりなしをして[下{くだ}]さるからである。", "28": "[神{かみ}]は、[神{かみ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]たち、すなわち、ご[計画{けいかく}]に[従{したが}]って[召{め}]された[者{もの}]たちと[共{とも}]に[働{はたら}]いて、[万事{ばんじ}]を[益{えき}]となるようにして[下{くだ}]さることを、わたしたちは[知{し}]っている。", "29": "[神{かみ}]はあらかじめ[知{し}]っておられる[者{もの}]たちを、[更{さら}]に[御子{みこ}]のかたちに[似{に}]たものとしようとして、あらかじめ[定{さだ}]めて[下{くだ}]さった。それは、[御子{みこ}]を[多{おお}]くの[兄弟{きょうだい}]の[中{なか}]で[長子{ちょうし}]とならせるためであった。", "30": "そして、あらかじめ[定{さだ}]めた[者{もの}]たちを[更{さら}]に[召{め}]し、[召{め}]した[者{もの}]たちを[更{さら}]に[義{ぎ}]とし、[義{ぎ}]とした[者{もの}]たちには、[更{さら}]に[栄光{えいこう}]を[与{あた}]えて[下{くだ}]さったのである。", "31": "それでは、これらの[事{こと}]について、なんと[言{い}]おうか。もし、[神{かみ}]がわたしたちの[味方{みかた}]であるなら、だれがわたしたちに[敵{てき}]し[得{え}]ようか。", "32": "ご[自身{じしん}]の[御子{みこ}]をさえ[惜{お}]しまないで、わたしたちすべての[者{もの}]のために[死{し}]に[渡{わた}]されたかたが、どうして、[御子{みこ}]のみならず[万物{ばんぶつ}]をも[賜{たま}]わらないことがあろうか。", "33": "だれが、[神{かみ}]の[選{えら}]ばれた[者{もの}]たちを[訴{うった}]えるのか。[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[義{ぎ}]とされるのである。", "34": "だれが、わたしたちを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるのか。キリスト・イエスは、[死{し}]んで、[否{いな}]、よみがえって、[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、また、わたしたちのためにとりなして[下{くだ}]さるのである。", "35": "だれが、キリストの[愛{あい}]からわたしたちを[離{はな}]れさせるのか。[患難{かんなん}]か、[苦悩{くのう}]か、[迫害{はくがい}]か、[飢{う}]えか、[裸{はだか}]か、[危難{きなん}]か、[剣{つるぎ}]か。", "36": "「わたしたちはあなたのために[終日{しゅうじつ}]、[死{し}]に[定{さだ}]められており、ほふられる[羊{ひつじ}]のように[見{み}]られている」と[書{か}]いてあるとおりである。", "37": "しかし、わたしたちを[愛{あい}]して[下{くだ}]さったかたによって、わたしたちは、これらすべての[事{こと}]において[勝{か}]ち[得{え}]て[余{あま}]りがある。", "38": "わたしは[確信{かくしん}]する。[死{し}]も[生{せい}]も、[天使{てんし}]も[支配者{しはいしゃ}]も、[現在{げんざい}]のものも[将来{しょうらい}]のものも、[力{ちから}]あるものも、", "39": "[高{たか}]いものも[深{ふか}]いものも、その[他{た}]どんな[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]も、わたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスにおける[神{かみ}]の[愛{あい}]から、わたしたちを[引{ひ}]き[離{はな}]すことはできないのである。" }, "9": { "1": "わたしはキリストにあって[真実{しんじつ}]を[語{かた}]る。[偽{いつわ}]りは[言{い}]わない。わたしの[良心{りょうしん}]も[聖霊{せいれい}]によって、わたしにこうあかしをしている。", "2": "すなわち、わたしに[大{おお}]きな[悲{かな}]しみがあり、わたしの[心{こころ}]に[絶{た}]えざる[痛{いた}]みがある。", "3": "[実際{じっさい}]、わたしの[兄弟{きょうだい}]、[肉{にく}]による[同族{どうぞく}]のためなら、わたしのこの[身{み}]がのろわれて、キリストから[離{はな}]されてもいとわない。", "4": "[彼{かれ}]らはイスラエル[人{びと}]であって、[子{こ}]たる[身分{みぶん}]を[授{さづ}]けられることも、[栄光{えいこう}]も、もろもろの[契約{けいやく}]も、[律法{りっぽう}]を[授{さづ}]けられることも、[礼拝{れいはい}]も、[数々{かずかず}]の[約束{やくそく}]も[彼{かれ}]らのもの、", "5": "また[父祖{ふそ}]たちも[彼{かれ}]らのものであり、[肉{にく}]によればキリストもまた[彼{かれ}]らから[出{で}]られたのである。[万物{ばんぶつ}]の[上{うえ}]にいます[神{かみ}]は、[永遠{えいえん}]にほむべきかな、アァメン。", "6": "しかし、[神{かみ}]の[言{ことば}]が[無効{むこう}]になったというわけではない。なぜなら、イスラエルから[出{で}]た[者{もの}]が[全部{ぜんぶ}]イスラエルなのではなく、", "7": "また、アブラハムの[子孫{しそん}]だからといって、その[全部{ぜんぶ}]が[子{こ}]であるのではないからである。かえって「イサクから[出{で}]る[者{もの}]が、あなたの[子孫{しそん}]と[呼{よ}]ばれるであろう」。", "8": "すなわち、[肉{にく}]の[子{こ}]がそのまま[神{かみ}]の[子{こ}]なのではなく、むしろ[約束{やくそく}]の[子{こ}]が[子孫{しそん}]として[認{みと}]められるのである。", "9": "[約束{やくそく}]の[言葉{ことば}]はこうである。「[来年{らいねん}]の[今{いま}]ごろ、わたしはまた[来{く}]る。そして、サラに[男子{だんし}]が[与{あた}]えられるであろう」。", "10": "そればかりではなく、ひとりの[人{ひと}]、すなわち、わたしたちの[父祖{ふそ}]イサクによって[受胎{じゅたい}]したリベカの[場合{ばあい}]も、また[同様{どうよう}]である。", "11": "まだ[子供{こども}]らが[生{うま}]れもせず、[善{ぜん}]も[悪{あく}]もしない[先{さき}]に、[神{かみ}]の[選{えら}]びの[計画{けいかく}]が、", "12": "わざによらず、[召{め}]したかたによって[行{おこな}]われるために、「[兄{あに}]は[弟{おとうと}]に[仕{つか}]えるであろう」と、[彼女{かのじょ}]に[仰{おお}]せられたのである。", "13": "「わたしはヤコブを[愛{あい}]しエサウを[憎{にく}]んだ」と[書{か}]いてあるとおりである。", "14": "では、わたしたちはなんと[言{い}]おうか。[神{かみ}]の[側{がわ}]に[不正{ふせい}]があるのか。[断{だん}]じてそうではない。", "15": "[神{かみ}]はモーセに[言{い}]われた、「わたしは[自分{じぶん}]のあわれもうとする[者{もの}]をあわれみ、いつくしもうとする[者{もの}]を、いつくしむ」。", "16": "ゆえに、それは[人間{にんげん}]の[意志{いし}]や[努力{どりょく}]によるのではなく、ただ[神{かみ}]のあわれみによるのである。", "17": "[聖書{せいしょ}]はパロにこう[言{い}]っている、「わたしがあなたを[立{た}]てたのは、この[事{こと}]のためである。すなわち、あなたによってわたしの[力{ちから}]をあらわし、また、わたしの[名{な}]が[全{ぜん}][世界{せかい}]に[言{い}]いひろめられるためである」。", "18": "だから、[神{かみ}]はそのあわれもうと[思{おも}]う[者{もの}]をあわれみ、かたくなにしようと[思{おも}]う[者{もの}]を、かたくなになさるのである。", "19": "そこで、あなたは[言{い}]うであろう、「なぜ[神{かみ}]は、なおも[人{ひと}]を[責{せ}]められるのか。だれが、[神{かみ}]の[意図{いと}]に[逆{さか}]らい[得{え}]ようか」。", "20": "ああ[人{ひと}]よ。あなたは、[神{かみ}]に[言{い}]い[逆{さか}]らうとは、いったい、[何者{なにもの}]なのか。[造{つく}]られたものが[造{つく}]った[者{もの}]に[向{む}]かって、「なぜ、わたしをこのように[造{つく}]ったのか」と[言{い}]うことがあろうか。", "21": "[陶器{とうき}]を[造{つく}]る[者{もの}]は、[同{おな}]じ[土{つち}]くれから、一つを[尊{たっと}]い[器{うつわ}]に、[他{ほか}]を[卑{いや}]しい[器{うつわ}]に[造{つく}]りあげる[権能{けんのう}]がないのであろうか。", "22": "もし、[神{かみ}]が[怒{いか}]りをあらわし、かつ、ご[自身{じしん}]の[力{ちから}]を[知{し}]らせようと[思{おも}]われつつも、[滅{ほろ}]びることになっている[怒{いか}]りの[器{うつわ}]を、[大{おお}]いなる[寛容{かんよう}]をもって[忍{しの}]ばれたとすれば、", "23": "かつ、[栄光{えいこう}]にあずからせるために、あらかじめ[用意{ようい}]されたあわれみの[器{うつわ}]にご[自身{じしん}]の[栄光{えいこう}]の[富{とみ}]を[知{し}]らせようとされたとすれば、どうであろうか。", "24": "[神{かみ}]は、このあわれみの[器{うつわ}]として、またわたしたちをも、ユダヤ[人{じん}]の[中{なか}]からだけではなく、[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]からも[召{め}]されたのである。", "25": "それは、ホセアの[書{しょ}]でも[言{い}]われているとおりである、「わたしは、わたしの[民{たみ}]でない[者{もの}]を、わたしの[民{たみ}]と[呼{よ}]び、[愛{あい}]されなかった[者{もの}]を、[愛{あい}]される[者{もの}]と[呼{よ}]ぶであろう。", "26": "あなたがたはわたしの[民{たみ}]ではないと、[彼{かれ}]らに[言{い}]ったその[場所{ばしょ}]で、[彼{かれ}]らは[生{い}]ける[神{かみ}]の[子{こ}]らであると、[呼{よ}]ばれるであろう」。", "27": "また、イザヤはイスラエルについて[叫{さけ}]んでいる、「たとい、イスラエルの[子{こ}]らの[数{かず}]は、[浜{はま}]の[砂{すな}]のようであっても、[救{すく}]われるのは、[残{のこ}]された[者{もの}]だけであろう。", "28": "[主{しゅ}]は、[御言{みことば}]をきびしくまたすみやかに、[地上{ちじょう}]になしとげられるであろう」。", "29": "さらに、イザヤは[預言{よげん}]した、「もし、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がわたしたちに[子孫{しそん}]を[残{のこ}]されなかったなら、わたしたちはソドムのようになり、ゴモラと[同{おな}]じようになったであろう」。", "30": "では、わたしたちはなんと[言{い}]おうか。[義{ぎ}]を[追{お}]い[求{もと}]めなかった[異邦人{いほうじん}]は、[義{ぎ}]、すなわち、[信仰{しんこう}]による[義{ぎ}]を[得{え}]た。", "31": "しかし、[義{ぎ}]の[律法{りっぽう}]を[追{お}]い[求{もと}]めていたイスラエルは、その[律法{りっぽう}]に[達{たっ}]しなかった。", "32": "なぜであるか。[信仰{しんこう}]によらないで、[行{おこな}]いによって[得{え}]られるかのように、[追{お}]い[求{もと}]めたからである。[彼{かれ}]らは、つまずきの[石{いし}]につまずいたのである。", "33": "「[見{み}]よ、わたしはシオンに、つまずきの[石{いし}]、さまたげの[岩{いわ}]を[置{お}]く。それにより[頼{たの}]む[者{もの}]は、[失望{しつぼう}]に[終{おわ}]ることがない」と[書{か}]いてあるとおりである。" }, "10": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしの[心{こころ}]の[願{ねが}]い、[彼{かれ}]らのために[神{かみ}]にささげる[祈{いのり}]は、[彼{かれ}]らが[救{すく}]われることである。", "2": "わたしは、[彼{かれ}]らが[神{かみ}]に[対{たい}]して[熱心{ねっしん}]であることはあかしするが、その[熱心{ねっしん}]は[深{ふか}]い[知識{ちしき}]によるものではない。", "3": "なぜなら、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[義{ぎ}]を[知{し}]らないで、[自分{じぶん}]の[義{ぎ}]を[立{た}]てようと[努{つと}]め、[神{かみ}]の[義{ぎ}]に[従{したが}]わなかったからである。", "4": "キリストは、すべて[信{しん}]じる[者{もの}]に[義{ぎ}]を[得{え}]させるために、[律法{りっぽう}]の[終{おわ}]りとなられたのである。", "5": "モーセは、[律法{りっぽう}]による[義{ぎ}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]は、その[義{ぎ}]によって[生{い}]きる、と[書{か}]いている。", "6": "しかし、[信仰{しんこう}]による[義{ぎ}]は、こう[言{い}]っている、「あなたは[心{こころ}]のうちで、だれが[天{てん}]に[上{のぼ}]るであろうかと[言{い}]うな」。それは、キリストを[引{ひ}]き[降{お}]ろすことである。", "7": "また、「だれが[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]に[下{くだ}]るであろうかと[言{い}]うな」。それは、キリストを[死人{しにん}]の[中{なか}]から[引{ひ}]き[上{あ}]げることである。", "8": "では、なんと[言{い}]っているか。「[言葉{ことば}]はあなたの[近{ちか}]くにある。あなたの[口{くち}]にあり、[心{こころ}]にある」。この[言葉{ことば}]とは、わたしたちが[宣{の}]べ[伝{つた}]えている[信仰{しんこう}]の[言葉{ことば}]である。", "9": "すなわち、[自分{じぶん}]の[口{くち}]で、イエスは[主{しゅ}]であると[告白{こくはく}]し、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]で、[神{かみ}]が[死人{しにん}]の[中{なか}]からイエスをよみがえらせたと[信{しん}]じるなら、あなたは[救{すく}]われる。", "10": "なぜなら、[人{ひと}]は[心{こころ}]に[信{しん}]じて[義{ぎ}]とされ、[口{くち}]で[告白{こくはく}]して[救{すく}]われるからである。", "11": "[聖書{せいしょ}]は、「すべて[彼{かれ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]は、[失望{しつぼう}]に[終{おわ}]ることがない」と[言{い}]っている。", "12": "ユダヤ[人{じん}]とギリシヤ[人{じん}]との[差別{さべつ}]はない。[同一{どういつ}]の[主{しゅ}]が[万民{ばんみん}]の[主{しゅ}]であって、[彼{かれ}]を[呼{よ}]び[求{もと}]めるすべての[人{ひと}]を[豊{ゆた}]かに[恵{めぐ}]んで[下{くだ}]さるからである。", "13": "なぜなら、「[主{しゅ}]の[御名{みな}]を[呼{よ}]び[求{もと}]める[者{もの}]は、すべて[救{すく}]われる」とあるからである。", "14": "しかし、[信{しん}]じたことのない[者{もの}]を、どうして[呼{よ}]び[求{もと}]めることがあろうか。[聞{き}]いたことのない[者{もの}]を、どうして[信{しん}]じることがあろうか。[宣{の}]べ[伝{つた}]える[者{もの}]がいなくては、どうして[聞{き}]くことがあろうか。", "15": "つかわされなくては、どうして[宣{の}]べ[伝{つた}]えることがあろうか。「ああ、[麗{うるわ}]しいかな、[良{よ}]きおとずれを[告{つ}]げる[者{もの}]の[足{あし}]は」と[書{か}]いてあるとおりである。", "16": "しかし、すべての[人{ひと}]が[福音{ふくいん}]に[聞{き}]き[従{したが}]ったのではない。イザヤは、「[主{しゅ}]よ、だれがわたしたちから[聞{き}]いたことを[信{しん}]じましたか」と[言{い}]っている。", "17": "したがって、[信仰{しんこう}]は[聞{き}]くことによるのであり、[聞{き}]くことはキリストの[言葉{ことば}]から[来{く}]るのである。", "18": "しかしわたしは[言{い}]う、[彼{かれ}]らには[聞{きこ}]えなかったのであろうか。[否{いな}]、むしろ「その[声{こえ}]は[全{ぜん}][地{ち}]にひびきわたり、その[言葉{ことば}]は[世界{せかい}]のはてにまで[及{およ}]んだ」。", "19": "なお、わたしは[言{い}]う、イスラエルは[知{し}]らなかったのであろうか。まずモーセは[言{い}]っている、「わたしはあなたがたに、[国民{こくみん}]でない[者{もの}]に[対{たい}]してねたみを[起{おこ}]させ、[無知{むち}]な[国民{こくみん}]に[対{たい}]して、[怒{いか}]りをいだかせるであろう」。", "20": "イザヤも[大胆{だいたん}]に[言{い}]っている、「わたしは、わたしを[求{もと}]めない[者{もの}]たちに[見{み}]いだされ、わたしを[尋{たず}]ねない[者{もの}]に、[自分{じぶん}]を[現{あらわ}]した」。", "21": "そして、イスラエルについては、「わたしは[服従{ふくじゅう}]せずに[反抗{はんこう}]する[民{たみ}]に、[終日{しゅうじつ}]わたしの[手{て}]をさし[伸{の}]べていた」と[言{い}]っている。" }, "11": { "1": "そこで、わたしは[問{と}]う、「[神{かみ}]はその[民{たみ}]を[捨{す}]てたのであろうか」。[断{だん}]じてそうではない。わたしもイスラエル[人{ひと}]であり、アブラハムの[子孫{しそん}]、ベニヤミン[族{ぞく}]の[者{もの}]である。", "2": "[神{かみ}]は、あらかじめ[知{し}]っておられたその[民{たみ}]を、[捨{す}]てることはされなかった。[聖書{せいしょ}]がエリヤについてなんと[言{い}]っているか、あなたがたは[知{し}]らないのか。すなわち、[彼{かれ}]はイスラエルを[神{かみ}]に[訴{うった}]えてこう[言{い}]った。", "3": "「[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らはあなたの[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]し、あなたの[祭壇{さいだん}]をこぼち、そして、わたしひとりが[取{と}]り[残{のこ}]されたのに、[彼{かれ}]らはわたしのいのちをも[求{もと}]めています」。", "4": "しかし、[彼{かれ}]に[対{たい}]する[御{み}][告{つ}]げはなんであったか、「バアルにひざをかがめなかった七千[人{にん}]を、わたしのために[残{のこ}]しておいた」。", "5": "それと[同{おな}]じように、[今{いま}]の[時{とき}]にも、[恵{めぐ}]みの[選{えら}]びによって[残{のこ}]された[者{もの}]がいる。", "6": "しかし、[恵{めぐ}]みによるのであれば、もはや[行{おこな}]いによるのではない。そうでないと、[恵{めぐ}]みはもはや[恵{めぐ}]みでなくなるからである。", "7": "では、どうなるのか。イスラエルはその[追{お}]い[求{もと}]めているものを[得{え}]ないで、ただ[選{えら}]ばれた[者{もの}]が、それを[得{え}]た。そして、[他{た}]の[者{もの}]たちはかたくなになった。", "8": "「[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らに[鈍{にぶ}]い[心{こころ}]と、[見{み}]えない[目{め}]と、[聞{きこ}]えない[耳{みみ}]とを[与{あた}]えて、きょう、この[日{ひ}]に[及{およ}]んでいる」と[書{か}]いてあるとおりである。", "9": "ダビデもまた[言{い}]っている、「[彼{かれ}]らの[食卓{しょくたく}]は、[彼{かれ}]らのわなとなれ、[網{あみ}]となれ、つまずきとなれ、[報復{ほうふく}]となれ。", "10": "[彼{かれ}]らの[目{め}]は、くらんで[見{み}]えなくなれ、[彼{かれ}]らの[背{せ}]は、いつまでも[曲{まが}]っておれ」。", "11": "そこで、わたしは[問{と}]う、「[彼{かれ}]らがつまずいたのは、[倒{たお}]れるためであったのか」。[断{だん}]じてそうではない。かえって、[彼{かれ}]らの[罪過{ざいか}]によって、[救{すくい}]が[異邦人{いほうじん}]に[及{およ}]び、それによってイスラエルを[奮起{ふんき}]させるためである。", "12": "しかし、もし、[彼{かれ}]らの[罪過{ざいか}]が[世{よ}]の[富{とみ}]となり、[彼{かれ}]らの[失敗{しっぱい}]が[異邦人{いほうじん}]の[富{とみ}]となったとすれば、まして[彼{かれ}]らが[全部{ぜんぶ}][救{すく}]われたなら、どんなにかすばらしいことであろう。", "13": "そこでわたしは、あなたがた[異邦人{いほうじん}]に[言{い}]う。わたし[自身{じしん}]は[異邦人{いほうじん}]の[使徒{しと}]なのであるから、わたしの[務{つとめ}]を[光栄{こうえい}]とし、", "14": "どうにかしてわたしの[骨肉{こつにく}]を[奮起{ふんき}]させ、[彼{かれ}]らの[幾人{いくにん}]かを[救{すく}]おうと[願{ねが}]っている。", "15": "もし[彼{かれ}]らの[捨{す}]てられたことが[世{よ}]の[和解{わかい}]となったとすれば、[彼{かれ}]らの[受{う}]けいれられることは、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[生{い}]き[返{かえ}]ることではないか。", "16": "もし、[麦粉{むぎこ}]の[初穂{はつほ}]がきよければ、そのかたまりもきよい。もし[根{ね}]がきよければ、その[枝{えだ}]もきよい。", "17": "しかし、もしある[枝{えだ}]が[切{き}]り[去{さ}]られて、[野生{やせい}]のオリブであるあなたがそれにつがれ、オリブの[根{ね}]の[豊{ゆた}]かな[養分{ようぶん}]にあずかっているとすれば、", "18": "あなたはその[枝{えだ}]に[対{たい}]して[誇{ほこ}]ってはならない。たとえ[誇{ほこ}]るとしても、あなたが[根{ね}]をささえているのではなく、[根{ね}]があなたをささえているのである。", "19": "すると、あなたは、「[枝{えだ}]が[切{き}]り[去{さ}]られたのは、わたしがつがれるためであった」と[言{い}]うであろう。", "20": "まさに、そのとおりである。[彼{かれ}]らは[不{ふ}][信仰{しんこう}]のゆえに[切{き}]り[去{さ}]られ、あなたは[信仰{しんこう}]のゆえに[立{た}]っているのである。[高{たか}]ぶった[思{おも}]いをいだかないで、むしろ[恐{おそ}]れなさい。", "21": "もし[神{かみ}]が[元木{もとき}]の[枝{えだ}]を[惜{お}]しまなかったとすれば、あなたを[惜{お}]しむようなことはないであろう。", "22": "[神{かみ}]の[慈愛{じあい}]と[峻厳{しゅんげん}]とを[見{み}]よ。[神{かみ}]の[峻厳{しゅんげん}]は[倒{たお}]れた[者{もの}]たちに[向{む}]けられ、[神{かみ}]の[慈愛{じあい}]は、もしあなたがその[慈愛{じあい}]にとどまっているなら、あなたに[向{む}]けられる。そうでないと、あなたも[切{き}]り[取{と}]られるであろう。", "23": "しかし[彼{かれ}]らも、[不{ふ}][信仰{しんこう}]を[続{つづ}]けなければ、つがれるであろう。[神{かみ}]には[彼{かれ}]らを[再{ふたた}]びつぐ[力{ちから}]がある。", "24": "なぜなら、もしあなたが[自然{しぜん}]のままの[野生{やせい}]のオリブから[切{き}]り[取{と}]られ、[自然{しぜん}]の[性質{せいしつ}]に[反{はん}]して[良{よ}]いオリブにつがれたとすれば、まして、これら[自然{しぜん}]のままの[良{よ}]い[枝{えだ}]は、もっとたやすく、[元{もと}]のオリブにつがれないであろうか。", "25": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたが[知者{ちしゃ}]だと[自負{じふ}]することのないために、この[奥義{おくぎ}]を[知{し}]らないでいてもらいたくない。[一部{いちぶ}]のイスラエル[人{びと}]がかたくなになったのは、[異邦人{いほうじん}]が[全部{ぜんぶ}][救{すく}]われるに[至{いた}]る[時{とき}]までのことであって、", "26": "こうして、イスラエル[人{びと}]は、すべて[救{すく}]われるであろう。すなわち、[次{つぎ}]のように[書{か}]いてある、「[救{すく}]う[者{もの}]がシオンからきて、ヤコブから[不信心{ふしんじん}]を[追{お}]い[払{はら}]うであろう。", "27": "そして、これが、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]る[時{とき}]に、[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[立{た}]てるわたしの[契約{けいやく}]である」。", "28": "[福音{ふくいん}]について[言{い}]えば、[彼{かれ}]らは、あなたがたのゆえに、[神{かみ}]の[敵{てき}]とされているが、[選{えら}]びについて[言{い}]えば、[父祖{ふそ}]たちのゆえに、[神{かみ}]に[愛{あい}]せられる[者{もの}]である。", "29": "[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]と[召{め}]しとは、[変{か}]えられることがない。", "30": "あなたがたが、かつては[神{かみ}]に[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]であったが、[今{いま}]は[彼{かれ}]らの[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]によってあわれみを[受{う}]けたように、", "31": "[彼{かれ}]らも[今{いま}]は[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]になっているが、それは、あなたがたの[受{う}]けたあわれみによって、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]も[今{いま}]あわれみを[受{う}]けるためなのである。", "32": "すなわち、[神{かみ}]はすべての[人{ひと}]をあわれむために、すべての[人{ひと}]を[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]のなかに[閉{と}]じ[込{こ}]めたのである。", "33": "ああ[深{ふか}]いかな、[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]との[富{とみ}]は。そのさばきは[窮{きわ}]めがたく、その[道{みち}]は[測{はか}]りがたい。", "34": "「だれが、[主{しゅ}]の[心{こころ}]を[知{し}]っていたか。だれが、[主{しゅ}]の[計画{けいかく}]にあずかったか。", "35": "また、だれが、まず[主{しゅ}]に[与{あた}]えて、その[報{むく}]いを[受{う}]けるであろうか」。", "36": "[万物{ばんぶつ}]は、[神{かみ}]からいで、[神{かみ}]によって[成{な}]り、[神{かみ}]に[帰{き}]するのである。[栄光{えいこう}]がとこしえに[神{かみ}]にあるように、アァメン。" }, "12": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。そういうわけで、[神{かみ}]のあわれみによってあなたがたに[勧{すす}]める。あなたがたのからだを、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれる、[生{い}]きた、[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]としてささげなさい。それが、あなたがたのなすべき[霊的{れいてき}]な[礼拝{れいはい}]である。", "2": "あなたがたは、この[世{よ}]と[妥協{だきょう}]してはならない。むしろ、[心{こころ}]を[新{あら}]たにすることによって、[造{つく}]りかえられ、[何{なに}]が[神{かみ}]の[御旨{みむね}]であるか、[何{なに}]が[善{ぜん}]であって、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれ、かつ[全{まった}]きことであるかを、わきまえ[知{し}]るべきである。", "3": "わたしは、[自分{じぶん}]に[与{あた}]えられた[恵{めぐ}]みによって、あなたがたひとりびとりに[言{い}]う。[思{おも}]うべき[限度{げんど}]を[越{こ}]えて[思{おも}]いあがることなく、むしろ、[神{かみ}]が[各自{かくじ}]に[分{わ}]け[与{あた}]えられた[信仰{しんこう}]の[量{はか}]りにしたがって、[慎{つつし}]み[深{ふか}]く[思{おも}]うべきである。", "4": "なぜなら、一つのからだにたくさんの[肢体{したい}]があるが、それらの[肢体{したい}]がみな[同{おな}]じ[働{はたら}]きをしてはいないように、", "5": "わたしたちも[数{かず}]は[多{おお}]いが、キリストにあって一つのからだであり、また[各自{かくじ}]は[互{たがい}]に[肢体{したい}]だからである。", "6": "このように、わたしたちは[与{あた}]えられた[恵{めぐ}]みによって、それぞれ[異{こと}]なった[賜物{たまもの}]を[持{も}]っているので、もし、それが[預言{よげん}]であれば、[信仰{しんこう}]の[程度{ていど}]に[応{おう}]じて[預言{よげん}]をし、", "7": "[奉仕{ほうし}]であれば[奉仕{ほうし}]をし、また[教{おし}]える[者{もの}]であれば[教{おし}]え、", "8": "[勧{すす}]めをする[者{もの}]であれば[勧{すす}]め、[寄附{きふ}]する[者{もの}]は[惜{お}]しみなく[寄附{きふ}]し、[指導{しどう}]する[者{もの}]は[熱心{ねっしん}]に[指導{しどう}]し、[慈善{じぜん}]をする[者{もの}]は[快{こころよ}]く[慈善{じぜん}]をすべきである。", "9": "[愛{あい}]には[偽{いつわ}]りがあってはならない。[悪{あく}]は[憎{にく}]み[退{しりぞ}]け、[善{ぜん}]には[親{した}]しみ[結{むす}]び、", "10": "[兄弟{きょうだい}]の[愛{あい}]をもって[互{たがい}]にいつくしみ、[進{すす}]んで[互{たがい}]に[尊敬{そんけい}]し[合{あ}]いなさい。", "11": "[熱心{ねっしん}]で、うむことなく、[霊{れい}]に[燃{も}]え、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、", "12": "[望{のぞ}]みをいだいて[喜{よろこ}]び、[患難{かんなん}]に[耐{た}]え、[常{つね}]に[祈{いの}]りなさい。", "13": "[貧{まず}]しい[聖徒{せいと}]を[助{たす}]け、[努{つと}]めて[旅人{たびびと}]をもてなしなさい。", "14": "あなたがたを[迫害{はくがい}]する[者{もの}]を[祝福{しゅくふく}]しなさい。[祝福{しゅくふく}]して、のろってはならない。", "15": "[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]び、[泣{な}]く[者{もの}]と[共{とも}]に[泣{な}]きなさい。", "16": "[互{たがい}]に[思{おも}]うことをひとつにし、[高{たか}]ぶった[思{おも}]いをいだかず、かえって[低{ひく}]い[者{もの}]たちと[交{まじ}]わるがよい。[自分{じぶん}]が[知者{ちしゃ}]だと[思{おも}]いあがってはならない。", "17": "だれに[対{たい}]しても[悪{あく}]をもって[悪{あく}]に[報{むく}]いず、すべての[人{ひと}]に[対{たい}]して[善{ぜん}]を[図{はか}]りなさい。", "18": "あなたがたは、できる[限{かぎ}]りすべての[人{ひと}]と[平和{へいわ}]に[過{す}]ごしなさい。", "19": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。[自分{じぶん}]で[復讐{ふくしゅう}]をしないで、むしろ、[神{かみ}]の[怒{いか}]りに[任{まか}]せなさい。なぜなら、「[主{しゅ}]が[言{い}]われる。[復讐{ふくしゅう}]はわたしのすることである。わたし[自身{じしん}]が[報復{ほうふく}]する」と[書{か}]いてあるからである。", "20": "むしろ、「もしあなたの[敵{てき}]が[飢{う}]えるなら、[彼{かれ}]に[食{く}]わせ、かわくなら、[彼{かれ}]に[飲{の}]ませなさい。そうすることによって、あなたは[彼{かれ}]の[頭{あたま}]に[燃{も}]えさかる[炭火{すみび}]を[積{つ}]むことになるのである」。", "21": "[悪{あく}]に[負{ま}]けてはいけない。かえって、[善{ぜん}]をもって[悪{あく}]に[勝{か}]ちなさい。" }, "13": { "1": "すべての[人{ひと}]は、[上{うえ}]に[立{た}]つ[権威{けんい}]に[従{したが}]うべきである。なぜなら、[神{かみ}]によらない[権威{けんい}]はなく、おおよそ[存在{そんざい}]している[権威{けんい}]は、すべて[神{かみ}]によって[立{た}]てられたものだからである。", "2": "したがって、[権威{けんい}]に[逆{さか}]らう[者{もの}]は、[神{かみ}]の[定{さだ}]めにそむく[者{もの}]である。そむく[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[身{み}]にさばきを[招{まね}]くことになる。", "3": "いったい、[支配者{しはいしゃ}]たちは、[善事{ぜんじ}]をする[者{もの}]には[恐怖{きょうふ}]でなく、[悪事{あくじ}]をする[者{もの}]にこそ[恐怖{きょうふ}]である。あなたは[権威{けんい}]を[恐{おそ}]れないことを[願{ねが}]うのか。それでは、[善事{ぜんじ}]をするがよい。そうすれば、[彼{かれ}]からほめられるであろう。", "4": "[彼{かれ}]は、あなたに[益{えき}]を[与{あた}]えるための[神{かみ}]の[僕{しもべ}]なのである。しかし、もしあなたが[悪事{あくじ}]をすれば、[恐{おそ}]れなければならない。[彼{かれ}]はいたずらに[剣{けん}]を[帯{お}]びているのではない。[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[僕{しもべ}]であって、[悪事{あくじ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]に[対{たい}]しては、[怒{いか}]りをもって[報{むく}]いるからである。", "5": "だから、ただ[怒{いか}]りをのがれるためだけではなく、[良心{りょうしん}]のためにも[従{したが}]うべきである。", "6": "あなたがたが[貢{みつぎ}]を[納{おさ}]めるのも、また[同{おな}]じ[理由{りゆう}]からである。[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]として、もっぱらこの[務{つとめ}]に[携{たずさ}]わっているのである。", "7": "あなたがたは、[彼{かれ}]らすべてに[対{たい}]して、[義務{ぎむ}]を[果{はた}]しなさい。すなわち、[貢{みつぎ}]を[納{おさめ}]むべき[者{もの}]には[貢{みつぎ}]を[納{おさ}]め、[税{ぜい}]を[納{おさめ}]むべき[者{もの}]には[税{ぜい}]を[納{おさ}]め、[恐{おそ}]るべき[者{もの}]は[恐{おそ}]れ、[敬{うやま}]うべき[者{もの}]は[敬{うやま}]いなさい。", "8": "[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うことの[外{そと}]は、[何人{なにびと}]にも[借{か}]りがあってはならない。[人{ひと}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、[律法{りっぽう}]を[全{まっと}]うするのである。", "9": "「[姦淫{かんいん}]するな、[殺{ころ}]すな、[盗{ぬす}]むな、むさぼるな」など、そのほかに、どんな[戒{いまし}]めがあっても、[結局{けっきょく}]「[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するようにあなたの[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]せよ」というこの[言葉{ことば}]に[帰{き}]する。", "10": "[愛{あい}]は[隣{とな}]り[人{ひと}]に[害{がい}]を[加{くわ}]えることはない。だから、[愛{あい}]は[律法{りっぽう}]を[完成{かんせい}]するものである。", "11": "なお、あなたがたは[時{とき}]を[知{し}]っているのだから、[特{とく}]に、この[事{こと}]を[励{はげ}]まねばならない。すなわち、あなたがたの[眠{ねむ}]りからさめるべき[時{とき}]が、すでにきている。なぜなら[今{いま}]は、わたしたちの[救{すくい}]が、[初{はじ}]め[信{しん}]じた[時{とき}]よりも、もっと[近{ちか}]づいているからである。", "12": "[夜{よ}]はふけ、[日{ひ}]が[近{ちか}]づいている。それだから、わたしたちは、やみのわざを[捨{す}]てて、[光{ひかり}]の[武具{ぶぐ}]を[着{つ}]けようではないか。", "13": "そして、[宴楽{えんらく}]と[泥酔{でいすい}]、[淫乱{いんらん}]と[好色{こうしょく}]、[争{あらそ}]いとねたみを[捨{す}]てて、[昼{ひる}][歩{ある}]くように、つつましく[歩{ある}]こうではないか。", "14": "あなたがたは、[主{しゅ}]イエス・キリストを[着{き}]なさい。[肉{にく}]の[欲{よく}]を[満{み}]たすことに[心{こころ}]を[向{む}]けてはならない。" }, "14": { "1": "[信仰{しんこう}]の[弱{よわ}]い[者{もの}]を[受{う}]けいれなさい。ただ、[意見{いけん}]を[批評{ひひょう}]するためであってはならない。", "2": "ある[人{ひと}]は、[何{なに}]を[食{た}]べてもさしつかえないと[信{しん}]じているが、[弱{よわ}]い[人{ひと}]は[野菜{やさい}]だけを[食{た}]べる。", "3": "[食{た}]べる[者{もの}]は[食{た}]べない[者{もの}]を[軽{かろ}]んじてはならず、[食{た}]べない[者{もの}]も[食{た}]べる[者{もの}]をさばいてはならない。[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[受{う}]けいれて[下{くだ}]さったのであるから。", "4": "[他人{たにん}]の[僕{しもべ}]をさばくあなたは、いったい、[何者{なにもの}]であるか。[彼{かれ}]が[立{た}]つのも[倒{たお}]れるのも、その[主人{しゅじん}]によるのである。しかし、[彼{かれ}]は[立{た}]つようになる。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[立{た}]たせることができるからである。", "5": "また、ある[人{ひと}]は、この[日{ひ}]がかの[日{ひ}]よりも[大事{だいじ}]であると[考{かんが}]え、ほかの[人{ひと}]はどの[日{ひ}]も[同{おな}]じだと[考{かんが}]える。[各自{かくじ}]はそれぞれ[心{こころ}]の[中{なか}]で、[確信{かくしん}]を[持{も}]っておるべきである。", "6": "[日{ひ}]を[重{おも}]んじる[者{もの}]は、[主{しゅ}]のために[重{おも}]んじる。また[食{た}]べる[者{もの}]も[主{しゅ}]のために[食{た}]べる。[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]して[食{た}]べるからである。[食{た}]べない[者{もの}]も[主{しゅ}]のために[食{た}]べない。そして、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]する。", "7": "すなわち、わたしたちのうち、だれひとり[自分{じぶん}]のために[生{い}]きる[者{もの}]はなく、だれひとり[自分{じぶん}]のために[死{し}]ぬ[者{もの}]はない。", "8": "わたしたちは、[生{い}]きるのも[主{しゅ}]のために[生{い}]き、[死{し}]ぬのも[主{しゅ}]のために[死{し}]ぬ。だから、[生{い}]きるにしても[死{し}]ぬにしても、わたしたちは[主{しゅ}]のものなのである。", "9": "なぜなら、キリストは、[死者{ししゃ}]と[生者{せいしゃ}]との[主{しゅ}]となるために、[死{し}]んで[生{い}]き[返{かえ}]られたからである。", "10": "それだのに、あなたは、なぜ[兄弟{きょうだい}]をさばくのか。あなたは、なぜ[兄弟{きょうだい}]を[軽{かろ}]んじるのか。わたしたちはみな、[神{かみ}]のさばきの[座{ざ}]の[前{まえ}]に[立{た}]つのである。", "11": "すなわち、「[主{しゅ}]が[言{い}]われる。わたしは[生{い}]きている。すべてのひざは、わたしに[対{たい}]してかがみ、すべての[舌{した}]は、[神{かみ}]にさんびをささげるであろう」と[書{か}]いてある。", "12": "だから、わたしたちひとりびとりは、[神{かみ}]に[対{たい}]して[自分{じぶん}]の[言{い}]いひらきをすべきである。", "13": "それゆえ、[今後{こんご}]わたしたちは、[互{たがい}]にさばき[合{あ}]うことをやめよう。むしろ、あなたがたは、[妨{さまた}]げとなる[物{もの}]や、つまずきとなる[物{もの}]を[兄弟{きょうだい}]の[前{まえ}]に[置{お}]かないことに、[決{き}]めるがよい。", "14": "わたしは、[主{しゅ}]イエスにあって[知{し}]りかつ[確信{かくしん}]している。それ[自体{じたい}]、[汚{けが}]れているものは一つもない。ただ、それが[汚{けが}]れていると[考{かんが}]える[人{ひと}]にだけ、[汚{けが}]れているのである。", "15": "もし[食物{しょくもつ}]のゆえに[兄弟{きょうだい}]を[苦{くる}]しめるなら、あなたは、もはや[愛{あい}]によって[歩{ある}]いているのではない。あなたの[食物{しょくもつ}]によって、[兄弟{きょうだい}]を[滅{ほろ}]ぼしてはならない。キリストは[彼{かれ}]のためにも、[死{し}]なれたのである。", "16": "それだから、あなたがたにとって[良{よ}]い[事{こと}]が、そしりの[種{たね}]にならぬようにしなさい。", "17": "[神{かみ}]の[国{くに}]は[飲食{いんしょく}]ではなく、[義{ぎ}]と、[平和{へいわ}]と、[聖霊{せいれい}]における[喜{よろこ}]びとである。", "18": "こうしてキリストに[仕{つか}]える[者{もの}]は、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれ、かつ、[人{ひと}]にも[受{う}]けいれられるのである。", "19": "こういうわけで、[平和{へいわ}]に[役立{やくだ}]つことや、[互{たがい}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めることを、[追{お}]い[求{もと}]めようではないか。", "20": "[食物{しょくもつ}]のことで、[神{かみ}]のみわざを[破壊{はかい}]してはならない。すべての[物{もの}]はきよい。ただ、それを[食{た}]べて[人{ひと}]をつまずかせる[者{もの}]には、[悪{あく}]となる。", "21": "[肉{にく}]を[食{く}]わず、[酒{さけ}]を[飲{の}]まず、そのほか[兄弟{きょうだい}]をつまずかせないのは、[良{よ}]いことである。", "22": "あなたの[持{も}]っている[信仰{しんこう}]を、[神{かみ}]のみまえに、[自分{じぶん}][自身{じしん}]に[持{も}]っていなさい。[自{みずか}]ら[良{よ}]いと[定{さだ}]めたことについて、やましいと[思{おも}]わない[人{ひと}]は、さいわいである。", "23": "しかし、[疑{うたが}]いながら[食{た}]べる[者{もの}]は、[信仰{しんこう}]によらないから、[罪{つみ}]に[定{さだ}]められる。すべて[信仰{しんこう}]によらないことは、[罪{つみ}]である。" }, "15": { "1": "わたしたち[強{つよ}]い[者{もの}]は、[強{つよ}]くない[者{もの}]たちの[弱{よわ}]さをになうべきであって、[自分{じぶん}]だけを[喜{よろこ}]ばせることをしてはならない。", "2": "わたしたちひとりびとりは、[隣{とな}]り[人{ひと}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めるために、その[益{えき}]を[図{はか}]って[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]ばすべきである。", "3": "キリストさえ、ご[自身{じしん}]を[喜{よろこ}]ばせることはなさらなかった。むしろ「あなたをそしる[者{もの}]のそしりが、わたしに[降{ふ}]りかかった」と[書{か}]いてあるとおりであった。", "4": "これまでに[書{か}]かれた[事{こと}]がらは、すべてわたしたちの[教{おしえ}]のために[書{か}]かれたのであって、それは[聖書{せいしょ}]の[与{あた}]える[忍耐{にんたい}]と[慰{なぐさ}]めとによって、[望{のぞ}]みをいだかせるためである。", "5": "どうか、[忍耐{にんたい}]と[慰{なぐさ}]めとの[神{かみ}]が、あなたがたに、キリスト・イエスにならって[互{たがい}]に[同{おな}]じ[思{おも}]いをいだかせ、", "6": "こうして、[心{こころ}]を[一{ひと}]つにし、[声{こえ}]を[合{あ}]わせて、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]をあがめさせて[下{くだ}]さるように。", "7": "こういうわけで、キリストもわたしたちを[受{う}]けいれて[下{くだ}]さったように、あなたがたも[互{たがい}]に[受{う}]けいれて、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をあらわすべきである。", "8": "わたしは[言{い}]う、キリストは[神{かみ}]の[真実{しんじつ}]を[明{あき}]らかにするために、[割礼{かつれい}]のある[者{もの}]の[僕{しもべ}]となられた。それは[父祖{ふそ}]たちの[受{う}]けた[約束{やくそく}]を[保証{ほしょう}]すると[共{とも}]に、", "9": "[異邦人{いほうじん}]もあわれみを[受{う}]けて[神{かみ}]をあがめるようになるためである、「それゆえ、わたしは、[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]であなたにさんびをささげ、また、[御名{みな}]をほめ[歌{うた}]う」と[書{か}]いてあるとおりである。", "10": "また、こう[言{い}]っている、「[異邦人{いほうじん}]よ、[主{しゅ}]の[民{たみ}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]べ」。", "11": "また、「すべての[異邦人{いほうじん}]よ、[主{しゅ}]をほめまつれ。もろもろの[民{たみ}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ」。", "12": "またイザヤは[言{い}]っている、「エッサイの[根{ね}]から[芽{め}]が[出{で}]て、[異邦人{いほうじん}]を[治{おさ}]めるために[立{た}]ち[上{あ}]がる[者{もの}]が[来{く}]る。[異邦人{いほうじん}]は[彼{かれ}]に[望{のぞ}]みをおくであろう」。", "13": "どうか、[望{のぞ}]みの[神{かみ}]が、[信仰{しんこう}]から[来{く}]るあらゆる[喜{よろこ}]びと[平安{へいあん}]とを、あなたがたに[満{み}]たし、[聖霊{せいれい}]の[力{ちから}]によって、あなたがたを、[望{のぞ}]みにあふれさせて[下{くだ}]さるように。", "14": "さて、わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがた[自身{じしん}]が、[善意{ぜんい}]にあふれ、あらゆる[知恵{ちえ}]に[満{み}]たされ、そして[互{たがい}]に[訓戒{くんかい}]し[合{あ}]う[力{ちから}]のあることを、わたしは[堅{かた}]く[信{しん}]じている。", "15": "しかし、わたしはあなたがたの[記憶{きおく}]を[新{あら}]たにするために、ところどころ、かなり[思{おも}]いきって[書{か}]いた。それは、[神{かみ}]からわたしに[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みによって、[書{か}]いたのである。", "16": "このように[恵{めぐ}]みを[受{う}]けたのは、わたしが[異邦人{いほうじん}]のためにキリスト・イエスに[仕{つか}]える[者{もの}]となり、[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]のために[祭司{さいし}]の[役{やく}]を[勤{つと}]め、こうして[異邦人{いほうじん}]を、[聖霊{せいれい}]によってきよめられた、[御旨{みむね}]にかなうささげ[物{もの}]とするためである。", "17": "だから、わたしは[神{かみ}]への[奉仕{ほうし}]については、キリスト・イエスにあって[誇{ほこ}]りうるのである。", "18": "わたしは、[異邦人{いほうじん}]を[従順{じゅうじゅん}]にするために、キリストがわたしを[用{もち}]いて、[言葉{ことば}]とわざ、", "19": "しるしと[不思議{ふしぎ}]との[力{ちから}]、[聖霊{せいれい}]の[力{ちから}]によって、[働{はたら}]かせて[下{くだ}]さったことの[外{ほか}]には、あえて[何{なに}]も[語{かた}]ろうとは[思{おも}]わない。こうして、わたしはエルサレムから[始{はじ}]まり、[巡{めぐ}]りめぐってイルリコに[至{いた}]るまで、キリストの[福音{ふくいん}]を[満{み}]たしてきた。", "20": "その[際{さい}]、わたしの[切{せつ}]に[望{のぞ}]んだところは、[他人{たにん}]の[土台{どだい}]の[上{うえ}]に[建{た}]てることをしないで、キリストの[御名{みな}]がまだ[唱{とな}]えられていない[所{ところ}]に[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えることであった。", "21": "すなわち、「[彼{かれ}]のことを[宣{の}]べ[伝{つた}]えられていなかった[人々{ひとびと}]が[見{み}]、[聞{き}]いていなかった[人々{ひとびと}]が[悟{さと}]るであろう」と[書{か}]いてあるとおりである。", "22": "こういうわけで、わたしはあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]くことを、たびたび[妨{さまた}]げられてきた。", "23": "しかし[今{いま}]では、この[地方{ちほう}]にはもはや[働{はたら}]く[余地{よち}]がなく、かつイスパニヤに[赴{おもむ}]く[場合{ばあい}]、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]くことを、[多年{たねん}]、[熱望{ねつぼう}]していたので、――", "24": "その[途中{とちゅう}]あなたがたに[会{あ}]い、まず[幾分{いくぶん}]でもわたしの[願{ねが}]いがあなたがたによって[満{み}]たされたら、あなたがたに[送{おく}]られてそこへ[行{い}]くことを、[望{のぞ}]んでいるのである。", "25": "しかし[今{いま}]の[場合{ばあい}]、[聖徒{せいと}]たちに[仕{つか}]えるために、わたしはエルサレムに[行{い}]こうとしている。", "26": "なぜなら、マケドニヤとアカヤとの[人々{ひとびと}]は、エルサレムにおる[聖徒{せいと}]の[中{なか}]の[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]を[援助{えんじょ}]することに[賛成{さんせい}]したからである。", "27": "たしかに、[彼{かれ}]らは[賛成{さんせい}]した。しかし[同時{どうじ}]に、[彼{かれ}]らはかの[人々{ひとびと}]に[負債{ふさい}]がある。というのは、もし[異邦人{いほうじん}]が[彼{かれ}]らの[霊{れい}]の[物{もの}]にあずかったとすれば、[肉{にく}]の[物{もの}]をもって[彼{かれ}]らに[仕{つか}]えるのは、[当然{とうぜん}]だからである。", "28": "そこでわたしは、この[仕事{しごと}]を[済{す}]ませて[彼{かれ}]らにこの[実{み}]を[手渡{てわた}]した[後{のち}]、あなたがたの[所{ところ}]をとおって、イスパニヤに[行{い}]こうと[思{おも}]う。", "29": "そしてあなたがたの[所{ところ}]に[行{ゆ}]く[時{とき}]には、キリストの[満{み}]ちあふれる[祝福{しゅくふく}]をもって[行{ゆ}]くことと、[信{しん}]じている。", "30": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストにより、かつ[御霊{みたま}]の[愛{あい}]によって、あなたがたにお[願{ねが}]いする。どうか、[共{とも}]に[力{ちから}]をつくして、わたしのために[神{かみ}]に[祈{いの}]ってほしい。", "31": "すなわち、わたしがユダヤにおる[不信{ふしん}]の[徒{と}]から[救{すく}]われ、そしてエルサレムに[対{たい}]するわたしの[奉仕{ほうし}]が[聖徒{せいと}]たちに[受{う}]けいれられるものとなるように、", "32": "また、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]により、[喜{よろこ}]びをもってあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]き、[共{とも}]になぐさめ[合{あ}]うことができるように[祈{いの}]ってもらいたい。", "33": "どうか、[平和{へいわ}]の[神{かみ}]があなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にいますように、アァメン。" }, "16": { "1": "ケンクレヤにある[教会{きょうかい}]の[執事{しつじ}]、わたしたちの[姉妹{しまい}]フィベを、あなたがたに[紹介{しょうかい}]する。", "2": "どうか、[聖徒{せいと}]たるにふさわしく、[主{しゅ}]にあって[彼女{かのじょ}]を[迎{むか}]え、そして、[彼女{かのじょ}]があなたがたにしてもらいたいことがあれば、[何事{なにごと}]でも、[助{たす}]けてあげてほしい。[彼女{かのじょ}]は[多{おお}]くの[人{ひと}]の[援助者{えんじょしゃ}]であり、またわたし[自身{じしん}]の[援助者{えんじょしゃ}]でもあった。", "3": "キリスト・イエスにあるわたしの[同労者{どうろうしゃ}]プリスカとアクラとに、よろしく[言{い}]ってほしい。", "4": "[彼{かれ}]らは、わたしのいのちを[救{すく}]うために、[自分{じぶん}]の[首{くび}]をさえ[差{さ}]し[出{だ}]してくれたのである。[彼{かれ}]らに[対{たい}]しては、わたしだけではなく、[異邦人{いほうじん}]のすべての[教会{きょうかい}]も、[感謝{かんしゃ}]している。", "5": "また、[彼{かれ}]らの[家{いえ}]の[教会{きょうかい}]にも、よろしく。わたしの[愛{あい}]するエパネトに、よろしく[言{い}]ってほしい。[彼{かれ}]は、キリストにささげられたアジヤの[初穂{はつほ}]である。", "6": "あなたがたのために[一方{ひとかた}]ならず[労苦{ろうく}]したマリヤに、よろしく[言{い}]ってほしい。", "7": "わたしの[同族{どうぞく}]であって、わたしと[一緒{いっしょ}]に[投獄{とうごく}]されたことのあるアンデロニコとユニアスとに、よろしく。[彼{かれ}]らは[使徒{しと}]たちの[間{あいだ}]で[評判{ひょうばん}]がよく、かつ、わたしよりも[先{さき}]にキリストを[信{しん}]じた[人々{ひとびと}]である。", "8": "[主{しゅ}]にあって[愛{あい}]するアムプリアトに、よろしく。", "9": "キリストにあるわたしたちの[同労者{どうろうしゃ}]ウルバノと、[愛{あい}]するスタキスとに、よろしく。", "10": "キリストにあって[錬達{れんたつ}]なアペレに、よろしく。アリストブロの[家{いえ}]の[人{ひと}]たちに、よろしく。", "11": "[同族{どうぞく}]のヘロデオンに、よろしく。ナルキソの[家{いえ}]の、[主{しゅ}]にある[人{ひと}]たちに、よろしく。", "12": "[主{しゅ}]にあって[労苦{ろうく}]しているツルパナとツルポサとに、よろしく。[主{しゅ}]にあって[一方{ひとかた}]ならず[労苦{ろうく}]した[愛{あい}]するペルシスに、よろしく。", "13": "[主{しゅ}]にあって[選{えら}]ばれたルポスと、[彼{かれ}]の[母{はは}]とに、よろしく。[彼{かれ}]の[母{はは}]は、わたしの[母{はは}]でもある。", "14": "アスンクリト、フレゴン、ヘルメス、パトロバ、ヘルマスおよび[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にいる[兄弟{きょうだい}]たちに、よろしく。", "15": "ピロロゴとユリヤとに、またネレオとその[姉妹{しまい}]とに、オルンパに、また[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にいるすべての[聖徒{せいと}]たちに、よろしく[言{い}]ってほしい。", "16": "きよい[接吻{せっぷん}]をもって、[互{たがい}]にあいさつをかわしなさい。キリストのすべての[教会{きょうかい}]から、あなたがたによろしく。", "17": "さて[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたに[勧告{かんこく}]する。あなたがたが[学{まな}]んだ[教{おしえ}]にそむいて[分裂{ぶんれつ}]を[引{ひ}]き[起{おこ}]し、つまずきを[与{あた}]える[人々{ひとびと}]を[警戒{けいかい}]し、かつ[彼{かれ}]らから[遠{とお}]ざかるがよい。", "18": "なぜなら、こうした[人々{ひとびと}]は、わたしたちの[主{しゅ}]キリストに[仕{つか}]えないで、[自分{じぶん}]の[腹{はら}]に[仕{つか}]え、そして[甘言{かんげん}]と[美辞{びじ}]とをもって、[純朴{じゅんぼく}]な[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]を[欺{あざむ}]く[者{もの}]どもだからである。", "19": "あなたがたの[従順{じゅうじゅん}]は、すべての[人々{ひとびと}]の[耳{みみ}]に[達{たっ}]しており、それをあなたがたのために[喜{よろこ}]んでいる。しかし、わたしの[願{ねが}]うところは、あなたがたが[善{ぜん}]にさとく、[悪{あく}]には、うとくあってほしいことである。", "20": "[平和{へいわ}]の[神{かみ}]は、サタンをすみやかにあなたがたの[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]み[砕{くだ}]くであろう。どうか、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。", "21": "わたしの[同労者{どうろうしゃ}]テモテおよび[同族{どうぞく}]のルキオ、ヤソン、ソシパテロから、あなたがたによろしく。", "22": "(この[手紙{てがみ}]を[筆記{ひっき}]したわたしテルテオも、[主{しゅ}]にあってあなたがたにあいさつの[言葉{ことば}]をおくる。)", "23": "わたしと[全{ぜん}][教会{きょうかい}]との[家主{やぬし}]ガイオから、あなたがたによろしく。[市{し}]の[会計{かいけい}][係{がかり}]エラストと[兄弟{きょうだい}]クワルトから、あなたがたによろしく。〔", "24": "わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にあるように、アァメン。〕", "25-26": "[願{ねが}]わくは、わたしの[福音{ふくいん}]とイエス・キリストの[宣教{せんきょう}]とにより、かつ、[長{なが}]き[世々{よよ}]にわたって、[隠{かく}]されていたが、[今{いま}]やあらわされ、[預言{よげん}]の[書{しょ}]をとおして、[永遠{えいえん}]の[神{かみ}]の[命令{めいれい}]に[従{したが}]い、[信仰{しんこう}]の[従順{じゅうじゅん}]に[至{いた}]らせるために、もろもろの[国{くに}][人{ひと}]に[告{つ}]げ[知{し}]らされた[奥義{おくぎ}]の[啓示{けいじ}]によって、あなたがたを[力{ちから}]づけることのできるかた、", "27": "すなわち、[唯一{ゆいいつ}]の[知恵{ちえ}][深{ふか}]き[神{かみ}]に、イエス・キリストにより、[栄光{えいこう}]が[永遠{えいえん}]より[永遠{えいえん}]にあるように、アァメン。" } }, "1cor": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]により[召{め}]されてキリスト・イエスの[使徒{しと}]となったパウロと、[兄弟{きょうだい}]ソステネから、", "2": "コリントにある[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]、すなわち、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[御名{みな}]を[至{いた}]る[所{ところ}]で[呼{よ}]び[求{もと}]めているすべての[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、キリスト・イエスにあってきよめられ、[聖徒{せいと}]として[召{め}]されたかたがたへ。このキリストは、わたしたちの[主{しゅ}]であり、また[彼{かれ}]らの[主{しゅ}]であられる。", "3": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "4": "わたしは、あなたがたがキリスト・イエスにあって[与{あた}]えられた[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[思{おも}]って、いつも[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]している。", "5": "あなたがたはキリストにあって、すべてのことに、すなわち、すべての[言葉{ことば}]にもすべての[知識{ちしき}]にも[恵{めぐ}]まれ、", "6": "キリストのためのあかしが、あなたがたのうちに[確{たし}]かなものとされ、", "7": "こうして、あなたがたは[恵{めぐ}]みの[賜物{たまもの}]にいささかも[欠{か}]けることがなく、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[現{あらわ}]れるのを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる。", "8": "[主{しゅ}]もまた、あなたがたを[最後{さいご}]まで[堅{かた}]くささえて、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[日{ひ}]に、[責{せ}]められるところのない[者{もの}]にして[下{くだ}]さるであろう。", "9": "[神{かみ}]は[真実{しんじつ}]なかたである。あなたがたは[神{かみ}]によって[召{め}]され、[御子{みこ}]、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストとの[交{まじ}]わりに、はいらせていただいたのである。", "10": "さて[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[名{な}]によって、あなたがたに[勧{すす}]める。みな[語{かた}]ることを一つにし、お[互{たがい}]の[間{あいだ}]に[分争{ぶんそう}]がないようにし、[同{おな}]じ[心{こころ}]、[同{おな}]じ[思{おも}]いになって、[堅{かた}]く[結{むす}]び[合{あ}]っていてほしい。", "11": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。[実{じつ}]は、クロエの[家{いえ}]の[者{もの}]たちから、あなたがたの[間{あいだ}]に[争{あらそ}]いがあると[聞{き}]かされている。", "12": "はっきり[言{い}]うと、あなたがたがそれぞれ、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケパに」「わたしはキリストに」と[言{い}]い[合{あ}]っていることである。", "13": "キリストは、いくつにも[分{わ}]けられたのか。パウロは、あなたがたのために[十字架{じゅうじか}]につけられたことがあるのか。それとも、あなたがたは、パウロの[名{な}]によってバプテスマを[受{う}]けたのか。", "14": "わたしは[感謝{かんしゃ}]しているが、クリスポとガイオ[以外{いがい}]には、あなたがたのうちのだれにも、バプテスマを[授{さづ}]けたことがない。", "15": "それはあなたがたがわたしの[名{な}]によってバプテスマを[受{う}]けたのだと、だれにも[言{い}]われることのないためである。", "16": "もっとも、ステパナの[家{いえ}]の[者{もの}]たちには、バプテスマを[授{さづ}]けたことがある。しかし、そのほかには、だれにも[授{さづ}]けた[覚{おぼ}]えがない。", "17": "いったい、キリストがわたしをつかわされたのは、バプテスマを[授{さづ}]けるためではなく、[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えるためであり、しかも[知恵{ちえ}]の[言葉{ことば}]を[用{もち}]いずに[宣{の}]べ[伝{つた}]えるためであった。それは、キリストの[十字架{じゅうじか}]が[無力{むりょく}]なものになってしまわないためなのである。", "18": "[十字架{じゅうじか}]の[言{ことば}]は、[滅{ほろ}]び[行{い}]く[者{もの}]には[愚{おろ}]かであるが、[救{すくい}]にあずかるわたしたちには、[神{かみ}]の[力{ちから}]である。", "19": "すなわち、[聖書{せいしょ}]に、「わたしは[知者{ちしゃ}]の[知恵{ちえ}]を[滅{ほろ}]ぼし、[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[賢{かしこ}]さをむなしいものにする」と[書{か}]いてある。", "20": "[知者{ちしゃ}]はどこにいるか。[学者{がくしゃ}]はどこにいるか。この[世{よ}]の[論者{ろんしゃ}]はどこにいるか。[神{かみ}]はこの[世{よ}]の[知恵{ちえ}]を、[愚{おろ}]かにされたではないか。", "21": "この[世{よ}]は、[自分{じぶん}]の[知恵{ちえ}]によって[神{かみ}]を[認{みと}]めるに[至{いた}]らなかった。それは、[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]にかなっている。そこで[神{かみ}]は、[宣教{せんきょう}]の[愚{おろ}]かさによって、[信{しん}]じる[者{もの}]を[救{すく}]うこととされたのである。", "22": "ユダヤ[人{じん}]はしるしを[請{こ}]い、ギリシヤ[人{じん}]は[知恵{ちえ}]を[求{もと}]める。", "23": "しかしわたしたちは、[十字架{じゅうじか}]につけられたキリストを[宣{の}]べ[伝{つた}]える。このキリストは、ユダヤ[人{じん}]にはつまずかせるもの、[異邦人{いほうじん}]には[愚{おろ}]かなものであるが、", "24": "[召{め}]された[者{もの}][自身{じしん}]にとっては、ユダヤ[人{じん}]にもギリシヤ[人{じん}]にも、[神{かみ}]の[力{ちから}]、[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]たるキリストなのである。", "25": "[神{かみ}]の[愚{おろ}]かさは[人{ひと}]よりも[賢{かしこ}]く、[神{かみ}]の[弱{よわ}]さは[人{ひと}]よりも[強{つよ}]いからである。", "26": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたが[召{め}]された[時{とき}]のことを[考{かんが}]えてみるがよい。[人間{にんげん}][的{てき}]には、[知恵{ちえ}]のある[者{もの}]が[多{おお}]くはなく、[権力{けんりょく}]のある[者{もの}]も[多{おお}]くはなく、[身分{みぶん}]の[高{たか}]い[者{もの}]も[多{おお}]くはいない。", "27": "それだのに[神{かみ}]は、[知者{ちしゃ}]をはずかしめるために、この[世{よ}]の[愚{おろ}]かな[者{もの}]を[選{えら}]び、[強{つよ}]い[者{もの}]をはずかしめるために、この[世{よ}]の[弱{よわ}]い[者{もの}]を[選{えら}]び、", "28": "[有力{ゆうりょく}]な[者{もの}]を[無力{むりょく}]な[者{もの}]にするために、この[世{よ}]で[身分{みぶん}]の[低{ひく}]い[者{もの}]や[軽{かろ}]んじられている[者{もの}]、すなわち、[無{な}]きに[等{ひと}]しい[者{もの}]を、あえて[選{えら}]ばれたのである。", "29": "それは、どんな[人間{にんげん}]でも、[神{かみ}]のみまえに[誇{ほこ}]ることがないためである。", "30": "あなたがたがキリスト・イエスにあるのは、[神{かみ}]によるのである。キリストは[神{かみ}]に[立{た}]てられて、わたしたちの[知恵{ちえ}]となり、[義{ぎ}]と[聖{せい}]とあがないとになられたのである。", "31": "それは、「[誇{ほこ}]る[者{もの}]は[主{しゅ}]を[誇{ほこ}]れ」と[書{か}]いてあるとおりである。" }, "2": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしもまた、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]ったとき、[神{かみ}]のあかしを[宣{の}]べ[伝{つた}]えるのに、すぐれた[言葉{ことば}]や[知恵{ちえ}]を[用{もち}]いなかった。", "2": "なぜなら、わたしはイエス・キリスト、しかも[十字架{じゅうじか}]につけられたキリスト[以外{いがい}]のことは、あなたがたの[間{あいだ}]では[何{なに}]も[知{し}]るまいと、[決心{けっしん}]したからである。", "3": "わたしがあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]った[時{とき}]には、[弱{よわ}]くかつ[恐{おそ}]れ、ひどく[不安{ふあん}]であった。", "4": "そして、わたしの[言葉{ことば}]もわたしの[宣教{せんきょう}]も、[巧{たく}]みな[知恵{ちえ}]の[言葉{ことば}]によらないで、[霊{れい}]と[力{ちから}]との[証明{しょうめい}]によったのである。", "5": "それは、あなたがたの[信仰{しんこう}]が[人{ひと}]の[知恵{ちえ}]によらないで、[神{かみ}]の[力{ちから}]によるものとなるためであった。", "6": "しかしわたしたちは、[円熟{えんじゅく}]している[者{もの}]の[間{あいだ}]では、[知恵{ちえ}]を[語{かた}]る。この[知恵{ちえ}]は、この[世{よ}]の[者{もの}]の[知恵{ちえ}]ではなく、この[世{よ}]の[滅{ほろ}]び[行{い}]く[支配者{しはいしゃ}]たちの[知恵{ちえ}]でもない。", "7": "むしろ、わたしたちが[語{かた}]るのは、[隠{かく}]された[奥義{おくぎ}]としての[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]である。それは[神{かみ}]が、わたしたちの[受{う}]ける[栄光{えいこう}]のために、[世{よ}]の[始{はじ}]まらぬ[先{さき}]から、あらかじめ[定{さだ}]めておかれたものである。", "8": "この[世{よ}]の[支配者{しはいしゃ}]たちのうちで、この[知恵{ちえ}]を[知{し}]っていた[者{もの}]は、ひとりもいなかった。もし[知{し}]っていたなら、[栄光{えいこう}]の[主{しゅ}]を[十字架{じゅうじか}]につけはしなかったであろう。", "9": "しかし、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるとおり、「[目{め}]がまだ[見{み}]ず、[耳{みみ}]がまだ[聞{き}]かず、[人{ひと}]の[心{こころ}]に[思{おも}]い[浮{うか}]びもしなかったことを、[神{かみ}]は、ご[自分{じぶん}]を[愛{あい}]する[者{もの}]たちのために[備{そな}]えられた」のである。", "10": "そして、それを[神{かみ}]は、[御霊{みたま}]によってわたしたちに[啓示{けいじ}]して[下{くだ}]さったのである。[御霊{みたま}]はすべてのものをきわめ、[神{かみ}]の[深{ふか}]みまでもきわめるのだからである。", "11": "いったい、[人間{にんげん}]の[思{おも}]いは、その[内{うち}]にある[人間{にんげん}]の[霊{れい}][以外{いがい}]に、だれが[知{し}]っていようか。それと[同{おな}]じように[神{かみ}]の[思{おも}]いも、[神{かみ}]の[御霊{みたま}][以外{いがい}]には、[知{し}]るものはない。", "12": "ところが、わたしたちが[受{う}]けたのは、この[世{よ}]の[霊{れい}]ではなく、[神{かみ}]からの[霊{れい}]である。それによって、[神{かみ}]から[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みを[悟{さと}]るためである。", "13": "この[賜物{たまもの}]について[語{かた}]るにも、わたしたちは[人間{にんげん}]の[知恵{ちえ}]が[教{おし}]える[言葉{ことば}]を[用{もち}]いないで、[御霊{みたま}]の[教{おし}]える[言葉{ことば}]を[用{もち}]い、[霊{れい}]によって[霊{れい}]のことを[解釈{かいしゃく}]するのである。", "14": "[生{うま}]れながらの[人{ひと}]は、[神{かみ}]の[御霊{みたま}]の[賜物{たまもの}]を[受{う}]けいれない。それは[彼{かれ}]には[愚{おろ}]かなものだからである。また、[御霊{みたま}]によって[判断{はんだん}]されるべきであるから、[彼{かれ}]はそれを[理解{りかい}]することができない。", "15": "しかし、[霊{れい}]の[人{ひと}]は、すべてのものを[判断{はんだん}]するが、[自分{じぶん}][自身{じしん}]はだれからも[判断{はんだん}]されることはない。", "16": "「だれが[主{しゅ}]の[思{おも}]いを[知{し}]って、[彼{かれ}]を[教{おし}]えることができようか」。しかし、わたしたちはキリストの[思{おも}]いを[持{も}]っている。" }, "3": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしはあなたがたには、[霊{れい}]の[人{ひと}]に[対{たい}]するように[話{はな}]すことができず、むしろ、[肉{にく}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]、すなわち、キリストにある[幼{おさ}]な[子{ご}]に[話{はな}]すように[話{はな}]した。", "2": "あなたがたに[乳{ちち}]を[飲{の}]ませて、[堅{かた}]い[食物{しょくもつ}]は[与{あた}]えなかった。[食{た}]べる[力{ちから}]が、まだあなたがたになかったからである。[今{いま}]になってもその[力{ちから}]がない。", "3": "あなたがたはまだ、[肉{にく}]の[人{ひと}]だからである。あなたがたの[間{あいだ}]に、ねたみや[争{あらそ}]いがあるのは、あなたがたが[肉{にく}]の[人{ひと}]であって、[普通{ふつう}]の[人間{にんげん}]のように[歩{ある}]いているためではないか。", "4": "すなわち、ある[人{ひと}]は「わたしはパウロに」と[言{い}]い、ほかの[人{ひと}]は「わたしはアポロに」と[言{い}]っているようでは、あなたがたは[普通{ふつう}]の[人間{にんげん}]ではないか。", "5": "アポロは、いったい、[何者{なにもの}]か。また、パウロは[何者{なにもの}]か。あなたがたを[信仰{しんこう}]に[導{みちび}]いた[人{ひと}]にすぎない。しかもそれぞれ、[主{しゅ}]から[与{あた}]えられた[分{ぶん}]に[応{おう}]じて[仕{つか}]えているのである。", "6": "わたしは[植{う}]え、アポロは[水{みず}]をそそいだ。しかし[成長{せいちょう}]させて[下{くだ}]さるのは、[神{かみ}]である。", "7": "だから、[植{う}]える[者{もの}]も[水{みず}]をそそぐ[者{もの}]も、ともに[取{と}]るに[足{た}]りない。[大事{だいじ}]なのは、[成長{せいちょう}]させて[下{くだ}]さる[神{かみ}]のみである。", "8": "[植{う}]える[者{もの}]と[水{みず}]をそそぐ[者{もの}]とは一つであって、それぞれその[働{はたら}]きに[応{おう}]じて[報酬{ほうしゅう}]を[得{え}]るであろう。", "9": "わたしたちは[神{かみ}]の[同労者{どうろうしゃ}]である。あなたがたは[神{かみ}]の[畑{はたけ}]であり、[神{かみ}]の[建物{たてもの}]である。", "10": "[神{かみ}]から[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みによって、わたしは[熟練{じゅくれん}]した[建築{けんちく}][師{し}]のように、[土台{どだい}]をすえた。そして[他{た}]の[人{ひと}]がその[上{うえ}]に[家{いえ}]を[建{た}]てるのである。しかし、どういうふうに[建{た}]てるか、それぞれ[気{き}]をつけるがよい。", "11": "なぜなら、すでにすえられている[土台{どだい}][以外{いがい}]のものをすえることは、だれにもできない。そして、この[土台{どだい}]はイエス・キリストである。", "12": "この[土台{どだい}]の[上{うえ}]に、だれかが[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[宝石{ほうせき}]、[木{き}]、[草{くさ}]、または、わらを[用{もち}]いて[建{た}]てるならば、", "13": "それぞれの[仕事{しごと}]は、はっきりとわかってくる。すなわち、かの[日{ひ}]は[火{ひ}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れて、それを[明{あき}]らかにし、またその[火{ひ}]は、それぞれの[仕事{しごと}]がどんなものであるかを、ためすであろう。", "14": "もしある[人{ひと}]の[建{た}]てた[仕事{しごと}]がそのまま残れば、その[人{ひと}]は[報酬{ほうしゅう}]を[受{う}]けるが、", "15": "その[仕事{しごと}]が[焼{や}]けてしまえば、[損失{そんしつ}]を[被{こうむ}]るであろう。しかし[彼{かれ}][自身{じしん}]は、[火{ひ}]の[中{なか}]をくぐってきた[者{もの}]のようにではあるが、[救{すく}]われるであろう。", "16": "あなたがたは[神{かみ}]の[宮{みや}]であって、[神{かみ}]の[御霊{みたま}]が[自分{じぶん}]のうちに[宿{やど}]っていることを[知{し}]らないのか。", "17": "もし[人{ひと}]が、[神{かみ}]の[宮{みや}]を[破壊{はかい}]するなら、[神{かみ}]はその[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼすであろう。なぜなら、[神{かみ}]の[宮{みや}]は[聖{せい}]なるものであり、そして、あなたがたはその[宮{みや}]なのだからである。", "18": "だれも[自分{じぶん}]を[欺{あざむ}]いてはならない。もしあなたがたのうちに、[自分{じぶん}]がこの[世{よ}]の[知者{ちしゃ}]だと[思{おも}]う[人{ひと}]がいるなら、その[人{ひと}]は[知者{ちしゃ}]になるために[愚{おろ}]かになるがよい。", "19": "なぜなら、この[世{よ}]の[知恵{ちえ}]は、[神{かみ}]の[前{まえ}]では[愚{おろ}]かなものだからである。「[神{かみ}]は、[知者{ちしゃ}]たちをその[悪知恵{わるぢえ}]によって[捕{とら}]える」と[書{か}]いてあり、", "20": "[更{さら}]にまた、「[主{しゅ}]は、[知者{ちしゃ}]たちの[論議{ろんぎ}]のむなしいことをご[存{ぞん}]じである」と[書{か}]いてある。", "21": "だから、だれも[人間{にんげん}]を[誇{ほこ}]ってはいけない。すべては、あなたがたのものなのである。", "22": "パウロも、アポロも、ケパも、[世界{せかい}]も、[生{せい}]も、[死{し}]も、[現在{げんざい}]のものも、[将来{しょうらい}]のものも、ことごとく、あなたがたのものである。", "23": "そして、あなたがたはキリストのもの、キリストは[神{かみ}]のものである。" }, "4": { "1": "このようなわけだから、[人{ひと}]はわたしたちを、キリストに[仕{つか}]える[者{もの}]、[神{かみ}]の[奥義{おくぎ}]を[管理{かんり}]している[者{もの}]と[見{み}]るがよい。", "2": "この[場合{ばあい}]、[管理者{かんりしゃ}]に[要求{ようきゅう}]されているのは、[忠実{ちゅうじつ}]であることである。", "3": "わたしはあなたがたにさばかれたり、[人間{にんげん}]の[裁判{さいばん}]にかけられたりしても、なんら[意{い}]に[介{かい}]しない。いや、わたしは[自分{じぶん}]をさばくこともしない。", "4": "わたしは[自{みずか}]ら[省{かえり}]みて、なんらやましいことはないが、それで[義{ぎ}]とされているわけではない。わたしをさばくかたは、[主{しゅ}]である。", "5": "だから、[主{しゅ}]がこられるまでは、[何事{なにごと}]についても、[先{さき}][走{ばし}]りをしてさばいてはいけない。[主{しゅ}]は[暗{くら}]い[中{なか}]に[隠{かく}]れていることを[明{あか}]るみに[出{だ}]し、[心{こころ}]の[中{なか}]で[企{くわだ}]てられていることを、あらわにされるであろう。その[時{とき}]には、[神{かみ}]からそれぞれほまれを[受{う}]けるであろう。", "6": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。これらのことをわたし[自身{じしん}]とアポロとに[当{あ}]てはめて[言{い}]って[聞{き}]かせたが、それはあなたがたが、わたしたちを[例{れい}]にとって、「しるされている[定{さだ}]めを[越{こ}]えない」ことを[学{まな}]び、ひとりの[人{ひと}]をあがめ、ほかの[人{ひと}]を[見{み}]さげて[高{たか}]ぶることのないためである。", "7": "いったい、あなたを[偉{えら}]くしているのは、だれなのか。あなたの[持{も}]っているもので、もらっていないものがあるか。もしもらっているなら、なぜもらっていないもののように[誇{ほこ}]るのか。", "8": "あなたがたは、すでに[満腹{まんぷく}]しているのだ。すでに[富{と}]み[栄{さか}]えているのだ。わたしたちを[差{さ}]しおいて、[王{おう}]になっているのだ。ああ、[王{おう}]になっていてくれたらと[思{おも}]う。そうであったなら、わたしたちも、あなたがたと[共{とも}]に[王{おう}]になれたであろう。", "9": "わたしはこう[考{かんが}]える。[神{かみ}]はわたしたち[使徒{しと}]を[死刑囚{しけいしゅう}]のように、[最後{さいご}]に[出場{しゅつじょう}]する[者{もの}]として[引{ひ}]き[出{だ}]し、こうしてわたしたちは、[全{ぜん}][世界{せかい}]に、[天使{てんし}]にも[人々{ひとびと}]にも[見{み}]せ[物{もの}]にされたのだ。", "10": "わたしたちはキリストのゆえに[愚{おろ}]かな[者{もの}]となり、あなたがたはキリストにあって[賢{かしこ}]い[者{もの}]となっている。わたしたちは[弱{よわ}]いが、あなたがたは[強{つよ}]い。あなたがたは[尊{たっと}]ばれ、わたしたちは[卑{いや}]しめられている。", "11": "[今{いま}]の[今{いま}]まで、わたしたちは[飢{う}]え、かわき、[裸{はだか}]にされ、[打{う}]たれ、[宿{やど}]なしであり、", "12": "[苦労{くろう}]して[自分{じぶん}]の[手{て}]で[働{はたら}]いている。はずかしめられては[祝福{しゅくふく}]し、[迫害{はくがい}]されては[耐{た}]え[忍{しの}]び、", "13": "ののしられては[優{やさ}]しい[言葉{ことば}]をかけている。わたしたちは[今{いま}]に[至{いた}]るまで、この[世{よ}]のちりのように、[人間{にんげん}]のくずのようにされている。", "14": "わたしがこのようなことを[書{か}]くのは、あなたがたをはずかしめるためではなく、むしろ、わたしの[愛児{あいじ}]としてさとすためである。", "15": "たといあなたがたに、キリストにある[養育掛{よういくがかり}]が一万[人{にん}]あったとしても、[父{ちち}]が[多{おお}]くあるのではない。キリスト・イエスにあって、[福音{ふくいん}]によりあなたがたを[生{う}]んだのは、わたしなのである。", "16": "そこで、あなたがたに[勧{すす}]める。わたしにならう[者{もの}]となりなさい。", "17": "このことのために、わたしは[主{しゅ}]にあって[愛{あい}]する[忠実{ちゅうじつ}]なわたしの[子{こ}]テモテを、あなたがたの[所{ところ}]につかわした。[彼{かれ}]は、キリスト・イエスにおけるわたしの[生活{せいかつ}]のしかたを、わたしが[至{いた}]る[所{ところ}]の[教会{きょうかい}]で[教{おし}]えているとおりに、あなたがたに[思{おも}]い[起{おこ}]させてくれるであろう。", "18": "しかしある[人々{ひとびと}]は、わたしがあなたがたの[所{ところ}]に[来{く}]ることはあるまいとみて、[高{たか}]ぶっているということである。", "19": "しかし[主{しゅ}]のみこころであれば、わたしはすぐにでもあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]って、[高{たか}]ぶっている[者{もの}]たちの[言葉{ことば}]ではなく、その[力{ちから}]を[見{み}]せてもらおう。", "20": "[神{かみ}]の[国{くに}]は[言葉{ことば}]ではなく、[力{ちから}]である。", "21": "あなたがたは、どちらを[望{のぞ}]むのか。わたしがむちをもって、あなたがたの[所{ところ}]に[行{ゆ}]くことか、それとも、[愛{あい}]と[柔和{にゅうわ}]な[心{こころ}]とをもって[行{ゆ}]くことであるか。" }, "5": { "1": "[現{げん}]に[聞{き}]くところによると、あなたがたの[間{あいだ}]に[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]があり、しかもその[不品行{ふひんこう}]は、[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]にもないほどのもので、ある[人{ひと}]がその[父{ちち}]の[妻{つま}]と[一緒{いっしょ}]に[住{す}]んでいるということである。", "2": "それだのに、なお、あなたがたは[高{たか}]ぶっている。むしろ、そんな[行{おこな}]いをしている[者{もの}]が、あなたがたの[中{なか}]から[除{のぞ}]かれねばならないことを[思{おも}]って、[悲{かな}]しむべきではないか。", "3": "しかし、わたし[自身{じしん}]としては、からだは[離{はな}]れていても、[霊{れい}]では[一緒{いっしょ}]にいて、その[場{ば}]にいる[者{もの}]のように、そんな[行{おこな}]いをした[者{もの}]を、すでにさばいてしまっている。", "4": "すなわち、[主{しゅ}]イエスの[名{な}]によって、あなたがたもわたしの[霊{れい}]も[共{とも}]に、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[権威{けんい}]のもとに[集{あつ}]まって、", "5": "[彼{かれ}]の[肉{にく}]が[滅{ほろ}]ぼされても、その[霊{れい}]が[主{しゅ}]のさばきの[日{ひ}]に[救{すく}]われるように、[彼{かれ}]をサタンに[引{ひ}]き[渡{わた}]してしまったのである。", "6": "あなたがたが[誇{ほこ}]っているのは、よろしくない。あなたがたは、[少{すこ}]しのパン[種{だね}]が[粉{こな}]のかたまり[全体{ぜんたい}]をふくらませることを、[知{し}]らないのか。", "7": "[新{あたら}]しい[粉{こな}]のかたまりになるために、[古{ふる}]いパン[種{だね}]を[取{と}]り[除{のぞ}]きなさい。あなたがたは、[事実{じじつ}]パン[種{だね}]のない[者{もの}]なのだから。わたしたちの[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]であるキリストは、すでにほふられたのだ。", "8": "ゆえに、わたしたちは、[古{ふる}]いパン[種{だね}]や、また[悪意{あくい}]と[邪悪{じゃあく}]とのパン[種{だね}]を[用{もち}]いずに、パン[種{だね}]のはいっていない[純粋{じゅんすい}]で[真実{しんじつ}]なパンをもって、[祭{まつり}]をしようではないか。", "9": "わたしは[前{まえ}]の[手紙{てがみ}]で、[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]たちと[交際{こうさい}]してはいけないと[書{か}]いたが、", "10": "それは、この[世{よ}]の[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]、[貪欲{どんよく}]な[者{もの}]、[略奪{りゃくだつ}]をする[者{もの}]、[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]をする[者{もの}]などと[全然{ぜんぜん}][交際{こうさい}]してはいけないと、[言{い}]ったのではない。もしそうだとしたら、あなたがたはこの[世{よ}]から[出{で}]て[行{い}]かねばならないことになる。", "11": "しかし、わたしが[実際{じっさい}]に[書{か}]いたのは、[兄弟{きょうだい}]と[呼{よ}]ばれる[人{ひと}]で、[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]、[貪欲{どんよく}]な[者{もの}]、[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]をする[者{もの}]、[人{ひと}]をそしる[者{もの}]、[酒{さけ}]に[酔{よ}]う[者{もの}]、[略奪{りゃくだつ}]をする[者{もの}]があれば、そんな[人{ひと}]と[交際{こうさい}]をしてはいけない、[食事{しょくじ}]を[共{とも}]にしてもいけない、ということであった。", "12": "[外{そと}]の[人{ひと}]たちをさばくのは、わたしのすることであろうか。あなたがたのさばくべき[者{もの}]は、[内{うち}]の[人{ひと}]たちではないか。[外{そと}]の[人{ひと}]たちは、[神{かみ}]がさばくのである。", "13": "その[悪人{あくにん}]を、あなたがたの[中{なか}]から[除{のぞ}]いてしまいなさい。" }, "6": { "1": "あなたがたの[中{なか}]のひとりが、[仲間{なかま}]の[者{もの}]と[何{なに}]か[争{あらそ}]いを[起{おこ}]した[場合{ばあい}]、それを[聖徒{せいと}]に[訴{うった}]えないで、[正{ただ}]しくない[者{もの}]に[訴{うった}]え[出{で}]るようなことをするのか。", "2": "それとも、[聖徒{せいと}]は[世{よ}]をさばくものであることを、あなたがたは[知{し}]らないのか。そして、[世{よ}]があなたがたによってさばかれるべきであるのに、きわめて[小{ちい}]さい[事件{じけん}]でもさばく[力{ちから}]がないのか。", "3": "あなたがたは[知{し}]らないのか、わたしたちは[御使{みつかい}]をさえさばく[者{もの}]である。ましてこの[世{よ}]の[事件{じけん}]などは、いうまでもないではないか。", "4": "それだのに、この[世{よ}]の[事件{じけん}]が[起{おこ}]ると、[教会{きょうかい}]で[軽{かろ}]んじられている[人{ひと}]たちを、[裁判{さいばん}]の[席{せき}]につかせるのか。", "5": "わたしがこう[言{い}]うのは、あなたがたをはずかしめるためである。いったい、あなたがたの[中{なか}]には、[兄弟{きょうだい}]の[間{あいだ}]の[争{あらそ}]いを[仲裁{ちゅうさい}]することができるほどの[知者{ちしゃ}]は、ひとりもいないのか。", "6": "しかるに、[兄弟{きょうだい}]が[兄弟{きょうだい}]を[訴{うった}]え、しかもそれを[不信者{ふしんじゃ}]の[前{まえ}]に[持{も}]ち[出{だ}]すのか。", "7": "そもそも、[互{たがい}]に[訴{うった}]え[合{あ}]うこと[自体{じたい}]が、すでにあなたがたの[敗北{はいぼく}]なのだ。なぜ、むしろ[不義{ふぎ}]を[受{う}]けないのか。なぜ、むしろだまされていないのか。", "8": "しかるに、あなたがたは[不義{ふぎ}]を[働{はたら}]き、だまし[取{と}]り、しかも[兄弟{きょうだい}]に[対{たい}]してそうしているのである。", "9": "それとも、[正{ただ}]しくない[者{もの}]が[神{かみ}]の[国{くに}]をつぐことはないのを、[知{し}]らないのか。まちがってはいけない。[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]、[偶像{ぐうぞう}]を[礼拝{れいはい}]する[者{もの}]、[姦淫{かんいん}]をする[者{もの}]、[男娼{だんしょう}]となる[者{もの}]、[男色{なんしょく}]をする[者{もの}]、[盗{ぬす}]む[者{もの}]、", "10": "[貪欲{どんよく}]な[者{もの}]、[酒{さけ}]に[酔{よ}]う[者{もの}]、そしる[者{もの}]、[略奪{りゃくだつ}]する[者{もの}]は、いずれも[神{かみ}]の[国{くに}]をつぐことはないのである。", "11": "あなたがたの[中{なか}]には、[以前{いぜん}]はそんな[人{ひと}]もいた。しかし、あなたがたは、[主{しゅ}]イエス・キリストの[名{な}]によって、またわたしたちの[神{かみ}]の[霊{れい}]によって、[洗{あら}]われ、きよめられ、[義{ぎ}]とされたのである。", "12": "すべてのことは、わたしに[許{ゆる}]されている。しかし、すべてのことが[益{えき}]になるわけではない。すべてのことは、わたしに[許{ゆる}]されている。しかし、わたしは[何{なに}]ものにも[支配{しはい}]されることはない。", "13": "[食物{しょくもつ}]は[腹{はら}]のため、[腹{はら}]は[食物{しょくもつ}]のためである。しかし[神{かみ}]は、それもこれも[滅{ほろ}]ぼすであろう。からだは[不品行{ふひんこう}]のためではなく、[主{しゅ}]のためであり、[主{しゅ}]はからだのためである。", "14": "そして、[神{かみ}]は[主{しゅ}]をよみがえらせたが、その[力{ちから}]で、わたしたちをもよみがえらせて[下{くだ}]さるであろう。", "15": "あなたがたは[自分{じぶん}]のからだがキリストの[肢体{したい}]であることを、[知{し}]らないのか。それだのに、キリストの[肢体{したい}]を[取{と}]って[遊女{ゆうじょ}]の[肢体{したい}]としてよいのか。[断{だん}]じていけない。", "16": "それとも、[遊女{ゆうじょ}]につく[者{もの}]はそれと一つのからだになることを、[知{し}]らないのか。「ふたりの[者{もの}]は[一体{いったい}]となるべきである」とあるからである。", "17": "しかし[主{しゅ}]につく[者{もの}]は、[主{しゅ}]と一つの[霊{れい}]になるのである。", "18": "[不品行{ふひんこう}]を[避{さ}]けなさい。[人{ひと}]の[犯{おか}]すすべての[罪{つみ}]は、からだの[外{そと}]にある。しかし[不品行{ふひんこう}]をする[者{もの}]は、[自分{じぶん}]のからだに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すのである。", "19": "あなたがたは[知{し}]らないのか。[自分{じぶん}]のからだは、[神{かみ}]から[受{う}]けて[自分{じぶん}]の[内{うち}]に[宿{やど}]っている[聖霊{せいれい}]の[宮{みや}]であって、あなたがたは、もはや[自分{じぶん}][自身{じしん}]のものではないのである。", "20": "あなたがたは、[代価{だいか}]を[払{はら}]って[買{か}]いとられたのだ。それだから、[自分{じぶん}]のからだをもって、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をあらわしなさい。" }, "7": { "1": "さて、あなたがたが[書{か}]いてよこした[事{こと}]について[答{こた}]えると、[男子{だんし}]は[婦人{ふじん}]にふれないがよい。", "2": "しかし、[不品行{ふひんこう}]に[陥{おちい}]ることのないために、[男子{だんし}]はそれぞれ[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[持{も}]ち、[婦人{ふじん}]もそれぞれ[自分{じぶん}]の[夫{おっと}]を[持{も}]つがよい。", "3": "[夫{おっと}]は[妻{つま}]にその[分{ぶん}]を[果{はた}]し、[妻{つま}]も[同様{どうよう}]に[夫{おっと}]にその[分{ぶん}]を[果{はた}]すべきである。", "4": "[妻{つま}]は[自分{じぶん}]のからだを[自由{じゆう}]にすることはできない。それができるのは[夫{おっと}]である。[夫{おっと}]も[同様{どうよう}]に[自分{じぶん}]のからだを[自由{じゆう}]にすることはできない。それができるのは[妻{つま}]である。", "5": "[互{たがい}]に[拒{こば}]んではいけない。ただし、[合意{ごうい}]の[上{うえ}]で[祈{いのり}]に[専心{せんしん}]するために、しばらく[相別{あいわか}]れ、それからまた[一緒{いっしょ}]になることは、さしつかえない。そうでないと、[自制力{じせいりょく}]のないのに[乗{じょう}]じて、サタンがあなたがたを[誘惑{ゆうわく}]するかも[知{し}]れない。", "6": "[以上{いじょう}]のことは、[譲歩{じょうほ}]のつもりで[言{い}]うのであって、[命令{めいれい}]するのではない。", "7": "わたしとしては、みんなの[者{もの}]がわたし[自身{じしん}]のようになってほしい。しかし、ひとりびとり[神{かみ}]からそれぞれの[賜物{たまもの}]をいただいていて、ある[人{ひと}]はこうしており、[他{た}]の[人{ひと}]はそうしている。", "8": "[次{つぎ}]に、[未婚者{みこんしゃ}]たちとやもめたちとに[言{い}]うが、わたしのように、ひとりでおれば、それがいちばんよい。", "9": "しかし、もし[自{じ}][制{せい}]することができないなら、[結婚{けっこん}]するがよい。[情{じょう}]の[燃{も}]えるよりは、[結婚{けっこん}]する[方{ほう}]が、よいからである。", "10": "[更{さら}]に、[結婚{けっこん}]している[者{もの}]たちに[命{めい}]じる。[命{めい}]じるのは、わたしではなく[主{しゅ}]であるが、[妻{つま}]は[夫{おっと}]から[別{わか}]れてはいけない。", "11": "(しかし、[万一{まんいち}][別{わか}]れているなら、[結婚{けっこん}]しないでいるか、それとも[夫{おっと}]と[和解{わかい}]するかしなさい)。また[夫{おっと}]も[妻{つま}]と[離婚{りこん}]してはならない。", "12": "そのほかの[人々{ひとびと}]に[言{い}]う。これを[言{い}]うのは、[主{しゅ}]ではなく、わたしである。ある[兄弟{きょうだい}]に[不信者{ふしんじゃ}]の[妻{つま}]があり、そして[共{とも}]にいることを[喜{よろこ}]んでいる[場合{ばあい}]には、[離婚{りこん}]してはいけない。", "13": "また、ある[婦人{ふじん}]の[夫{おっと}]が[不信者{ふしんじゃ}]であり、そして[共{とも}]にいることを[喜{よろこ}]んでいる[場合{ばあい}]には、[離婚{りこん}]してはいけない。", "14": "なぜなら、[不信者{ふしんじゃ}]の[夫{おっと}]は[妻{つま}]によってきよめられており、また、[不信者{ふしんじゃ}]の[妻{つま}]も[夫{おっと}]によってきよめられているからである。もしそうでなければ、あなたがたの[子{こ}]は[汚{けが}]れていることになるが、[実際{じっさい}]はきよいではないか。", "15": "しかし、もし[不信者{ふしんじゃ}]の[方{ほう}]が[離{はな}]れて[行{い}]くのなら、[離{はな}]れるままにしておくがよい。[兄弟{きょうだい}]も[姉妹{しまい}]も、こうした[場合{ばあい}]には、[束縛{そくばく}]されてはいない。[神{かみ}]は、あなたがたを[平和{へいわ}]に[暮{くら}]させるために、[召{め}]されたのである。", "16": "なぜなら、[妻{つま}]よ、あなたが[夫{おっと}]を[救{すく}]いうるかどうか、どうしてわかるか。また、[夫{おっと}]よ、あなたも[妻{つま}]を[救{すく}]いうるかどうか、どうしてわかるか。", "17": "ただ、[各自{かくじ}]は、[主{しゅ}]から[賜{たま}]わった[分{ぶん}]に[応{おう}]じ、また[神{かみ}]に[召{め}]されたままの[状態{じょうたい}]にしたがって、[歩{あゆ}]むべきである。これが、すべての[教会{きょうかい}]に[対{たい}]してわたしの[命{めい}]じるところである。", "18": "[召{め}]されたとき[割礼{かつれい}]を[受{う}]けていたら、その[跡{あと}]をなくそうとしないがよい。また、[召{め}]されたとき[割礼{かつれい}]を[受{う}]けていなかったら、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けようとしないがよい。", "19": "[割礼{かつれい}]があってもなくても、それは[問題{もんだい}]ではない。[大事{だいじ}]なのは、ただ[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]ることである。", "20": "[各自{かくじ}]は、[召{め}]されたままの[状態{じょうたい}]にとどまっているべきである。", "21": "[召{め}]されたとき[奴隷{どれい}]であっても、それを[気{き}]にしないがよい。しかし、もし[自由{じゆう}]の[身{み}]になりうるなら、むしろ[自由{じゆう}]になりなさい。", "22": "[主{しゅ}]にあって[召{め}]された[奴隷{どれい}]は、[主{しゅ}]によって[自由人{じゆうじん}]とされた[者{もの}]であり、また、[召{め}]された[自由人{じゆうじん}]はキリストの[奴隷{どれい}]なのである。", "23": "あなたがたは、[代価{だいか}]を[払{はら}]って[買{か}]いとられたのだ。[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]となってはいけない。", "24": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[各自{かくじ}]は、その[召{め}]されたままの[状態{じょうたい}]で、[神{かみ}]のみまえにいるべきである。", "25": "おとめのことについては、わたしは[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[受{う}]けてはいないが、[主{しゅ}]のあわれみにより[信{しん}][任{にん}]を[受{う}]けている[者{もの}]として、[意見{いけん}]を[述{の}]べよう。", "26": "わたしはこう[考{かんが}]える。[現在{げんざい}][迫{せま}]っている[危機{きき}]のゆえに、[人{ひと}]は[現状{げんじょう}]にとどまっているがよい。", "27": "もし[妻{つま}]に[結{むす}]ばれているなら、[解{と}]こうとするな。[妻{つま}]に[結{むす}]ばれていないなら、[妻{つま}]を[迎{むか}]えようとするな。", "28": "しかし、たとい[結婚{けっこん}]しても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すのではない。また、おとめが[結婚{けっこん}]しても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すのではない。ただ、それらの[人々{ひとびと}]はその[身{み}]に[苦難{くなん}]を[受{う}]けるであろう。わたしは、あなたがたを、それからのがれさせたいのだ。", "29": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]いてほしい。[時{とき}]は[縮{ちぢ}]まっている。[今{いま}]からは[妻{つま}]のある[者{もの}]はないもののように、", "30": "[泣{な}]く[者{もの}]は[泣{な}]かないもののように、[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]は[喜{よろこ}]ばないもののように、[買{か}]う[者{もの}]は[持{も}]たないもののように、", "31": "[世{よ}]と[交渉{こうしょう}]のある[者{もの}]は、それに[深{ふか}][入{い}]りしないようにすべきである。なぜなら、この[世{よ}]の[有様{ありさま}]は[過{す}]ぎ[去{さ}]るからである。", "32": "わたしはあなたがたが、[思{おも}]い[煩{わずら}]わないようにしていてほしい。[未婚{みこん}]の[男子{だんし}]は[主{しゅ}]のことに[心{こころ}]をくばって、どうかして[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ばせようとするが、", "33": "[結婚{けっこん}]している[男子{だんし}]はこの[世{よ}]のことに[心{こころ}]をくばって、どうかして[妻{つま}]を[喜{よろこ}]ばせようとして、その[心{こころ}]が[分{わか}]れるのである。", "34": "[未婚{みこん}]の[婦人{ふじん}]とおとめとは、[主{しゅ}]のことに[心{こころ}]をくばって、[身{み}]も[魂{たましい}]もきよくなろうとするが、[結婚{けっこん}]した[婦人{ふじん}]はこの[世{よ}]のことに[心{こころ}]をくばって、どうかして[夫{おっと}]を[喜{よろこ}]ばせようとする。", "35": "わたしがこう[言{い}]うのは、あなたがたの[利益{りえき}]になると[思{おも}]うからであって、あなたがたを[束縛{そくばく}]するためではない。そうではなく、[正{ただ}]しい[生活{せいかつ}]を[送{おく}]って、[余念{よねん}]なく[主{しゅ}]に[奉仕{ほうし}]させたいからである。", "36": "もしある[人{ひと}]が、[相手{あいて}]のおとめに[対{たい}]して、[情{じょう}][熱{ねつ}]をいだくようになった[場合{ばあい}]、それは[適当{てきとう}]でないと[思{おも}]いつつも、やむを[得{え}]なければ、[望{のぞ}]みどおりにしてもよい。それは[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことではない。ふたりは[結婚{けっこん}]するがよい。", "37": "しかし、[彼{かれ}]が[心{こころ}]の[内{うち}]で[堅{かた}]く[決心{けっしん}]していて、[無理{むり}]をしないで[自分{じぶん}]の[思{おも}]いを[制{せい}]することができ、その[上{うえ}]で、[相手{あいて}]のおとめをそのままにしておこうと、[心{こころ}]の[中{なか}]で[決{き}]めたなら、そうしてもよい。", "38": "だから、[相手{あいて}]のおとめと[結婚{けっこん}]することはさしつかえないが、[結婚{けっこん}]しない[方{ほう}]がもっとよい。", "39": "[妻{つま}]は[夫{おっと}]が[生{い}]きている[間{あいだ}]は、その[夫{おっと}]につながれている。[夫{おっと}]が[死{し}]ねば、[望{のぞ}]む[人{ひと}]と[結婚{けっこん}]してもさしつかえないが、それは[主{しゅ}]にある[者{もの}]とに[限{かぎ}]る。", "40": "しかし、わたしの[意見{いけん}]では、そのままでいたなら、もっと[幸福{こうふく}]である。わたしも[神{かみ}]の[霊{れい}]を[受{う}]けていると[思{おも}]う。" }, "8": { "1": "[偶像{ぐうぞう}]への[供{そな}]え[物{もの}]について[答{こた}]えると、「わたしたちはみな[知識{ちしき}]を[持{も}]っている」ことは、わかっている。しかし、[知識{ちしき}]は[人{ひと}]を[誇{ほこ}]らせ、[愛{あい}]は[人{ひと}]の[徳{とく}]を[高{たか}]める。", "2": "もし[人{ひと}]が、[自分{じぶん}]は[何{なに}]か[知{し}]っていると[思{おも}]うなら、その[人{ひと}]は、[知{し}]らなければならないほどの[事{こと}]すら、まだ[知{し}]っていない。", "3": "しかし、[人{ひと}]が[神{かみ}]を[愛{あい}]するなら、その[人{ひと}]は[神{かみ}]に[知{し}]られているのである。", "4": "さて、[偶像{ぐうぞう}]への[供{そな}]え[物{もの}]を[食{た}]べることについては、わたしたちは、[偶像{ぐうぞう}]なるものは[実際{じっさい}]は[世{よ}]に[存在{そんざい}]しないこと、また、[唯一{ゆいいつ}]の[神{かみ}]のほかには[神{かみ}]がないことを、[知{し}]っている。", "5": "というのは、たとい[神々{かみがみ}]といわれるものが、あるいは[天{てん}]に、あるいは[地{ち}]にあるとしても、そして、[多{おお}]くの[神{かみ}]、[多{おお}]くの[主{しゅ}]があるようではあるが、", "6": "わたしたちには、[父{ちち}]なる[唯一{ゆいいつ}]の[神{かみ}]のみがいますのである。[万物{ばんぶつ}]はこの[神{かみ}]から[出{で}]て、わたしたちもこの[神{かみ}]に[帰{き}]する。また、[唯一{ゆいいつ}]の[主{しゅ}]イエス・キリストのみがいますのである。[万物{ばんぶつ}]はこの[主{しゅ}]により、わたしたちもこの[主{しゅ}]によっている。", "7": "しかし、この[知識{ちしき}]をすべての[人{ひと}]が[持{も}]っているのではない。ある[人々{ひとびと}]は、[偶像{ぐうぞう}]についての、これまでの[習慣上{しゅうかんじょう}]、[偶像{ぐうぞう}]への[供{そな}]え[物{もの}]として、それを[食{た}]べるが、[彼{かれ}]らの[良心{りょうしん}]が、[弱{よわ}]いために[汚{けが}]されるのである。", "8": "[食物{しょくもつ}]は、わたしたちを[神{かみ}]に[導{みちび}]くものではない。[食{た}]べなくても[損{そん}]はないし、[食{た}]べても[益{えき}]にはならない。", "9": "しかし、あなたがたのこの[自由{じゆう}]が、[弱{よわ}]い[者{もの}]たちのつまずきにならないように、[気{き}]をつけなさい。", "10": "なぜなら、ある[人{ひと}]が、[知識{ちしき}]のあるあなたが[偶像{ぐうぞう}]の[宮{みや}]で[食事{しょくじ}]をしているのを[見{み}]た[場合{ばあい}]、その[人{ひと}]の[良心{りょうしん}]が[弱{よわ}]いため、それに「[教育{きょういく}]されて」、[偶像{ぐうぞう}]への[供{そな}]え[物{もの}]を[食{た}]べるようにならないだろうか。", "11": "するとその[弱{よわ}]い[人{ひと}]は、あなたの[知識{ちしき}]によって[滅{ほろ}]びることになる。この[弱{よわ}]い[兄弟{きょうだい}]のためにも、キリストは[死{し}]なれたのである。", "12": "このようにあなたがたが、[兄弟{きょうだい}]たちに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、その[弱{よわ}]い[良心{りょうしん}]を[痛{いた}]めるのは、キリストに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことなのである。", "13": "だから、もし[食物{しょくもつ}]がわたしの[兄弟{きょうだい}]をつまずかせるなら、[兄弟{きょうだい}]をつまずかせないために、わたしは[永久{えいきゅう}]に、[断{だん}]じて[肉{にく}]を[食{た}]べることはしない。" }, "9": { "1": "わたしは[自由{じゆう}]な[者{もの}]ではないか。[使徒{しと}]ではないか。わたしたちの[主{しゅ}]イエスを[見{み}]たではないか。あなたがたは、[主{しゅ}]にあるわたしの[働{はたら}]きの[実{み}]ではないか。", "2": "わたしは、ほかの[人{ひと}]に[対{たい}]しては[使徒{しと}]でないとしても、あなたがたには[使徒{しと}]である。あなたがたが[主{しゅ}]にあることは、わたしの[使徒{しと}][職{しょく}]の[印{しるし}]なのである。", "3": "わたしの[批判者{ひはんしゃ}]たちに[対{たい}]する[弁明{べんめい}]は、これである。", "4": "わたしたちには、[飲{の}]み[食{く}]いをする[権利{けんり}]がないのか。", "5": "わたしたちには、ほかの[使徒{しと}]たちや[主{しゅ}]の[兄弟{きょうだい}]たちやケパのように、[信者{しんじゃ}]である[妻{つま}]を[連{つ}]れて[歩{ある}]く[権利{けんり}]がないのか。", "6": "それとも、わたしとバルナバとだけには、[労働{ろうどう}]をせずにいる[権利{けんり}]がないのか。", "7": "いったい、[自分{じぶん}]で[費用{ひよう}]を[出{だ}]して[軍隊{ぐんたい}]に[加{くわ}]わる[者{もの}]があろうか。ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]っていて、その[実{み}]を[食{た}]べない[者{もの}]があろうか。また、[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っていて、その[乳{ちち}]を[飲{の}]まない[者{もの}]があろうか。", "8": "わたしは、[人間{にんげん}]の[考{かんが}]えでこう[言{い}]うのではない。[律法{りっぽう}]もまた、そのように[言{い}]っているではないか。", "9": "すなわち、モーセの[律法{りっぽう}]に、「[穀物{こくもつ}]をこなしている[牛{うし}]に、くつこをかけてはならない」と[書{か}]いてある。[神{かみ}]は、[牛{うし}]のことを[心{こころ}]にかけておられるのだろうか。", "10": "それとも、もっぱら、わたしたちのために[言{い}]っておられるのか。もちろん、それはわたしたちのためにしるされたのである。すなわち、[耕{たがや}]す[者{もの}]は[望{のぞ}]みをもって[耕{たがや}]し、[穀物{こくもつ}]をこなす[者{もの}]は、その[分{わ}]け[前{まえ}]をもらう[望{のぞ}]みをもってこなすのである。", "11": "もしわたしたちが、あなたがたのために[霊{れい}]のものをまいたのなら、[肉{にく}]のものをあなたがたから[刈{か}]りとるのは、[行{ゆ}]き[過{す}]ぎだろうか。", "12": "もしほかの[人々{ひとびと}]が、あなたがたに[対{たい}]するこの[権利{けんり}]にあずかっているとすれば、わたしたちはなおさらのことではないか。しかしわたしたちは、この[権利{けんり}]を[利{り}][用{よう}]せず、かえってキリストの[福音{ふくいん}]の[妨{さまた}]げにならないようにと、すべてのことを[忍{しの}]んでいる。", "13": "あなたがたは、[宮仕{みやづか}]えをしている[人{ひと}]たちは[宮{みや}]から[下{さ}]がる[物{もの}]を[食{た}]べ、[祭壇{さいだん}]に[奉仕{ほうし}]している[人{ひと}]たちは[祭壇{さいだん}]の[供{そな}]え[物{もの}]の[分{わ}]け[前{まえ}]にあずかることを、[知{し}]らないのか。", "14": "それと[同様{どうよう}]に、[主{しゅ}]は、[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えている[者{もの}]たちが[福音{ふくいん}]によって[生活{せいかつ}]すべきことを、[定{さだ}]められたのである。", "15": "しかしわたしは、これらの[権利{けんり}]を一つも[利{り}][用{よう}]しなかった。また、[自分{じぶん}]がそうしてもらいたいから、このように[書{か}]くのではない。そうされるよりは、[死{し}]ぬ[方{ほう}]がましである。わたしのこの[誇{ほこり}]は、[何者{なにもの}]にも[奪{うば}]い[去{さ}]られてはならないのだ。", "16": "わたしが[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えても、それは[誇{ほこり}]にはならない。なぜなら、わたしは、そうせずにはおれないからである。もし[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えないなら、わたしはわざわいである。", "17": "[進{すす}]んでそれをすれば、[報酬{ほうしゅう}]を[受{う}]けるであろう。しかし、[進{すす}]んでしないとしても、それは、わたしにゆだねられた[務{つとめ}]なのである。", "18": "それでは、その[報酬{ほうしゅう}]はなんであるか。[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えるのにそれを[無{む}][代価{だいか}]で[提供{ていきょう}]し、わたしが[宣教者{せんきょうしゃ}]として[持{も}]つ[権利{けんり}]を[利{り}][用{よう}]しないことである。", "19": "わたしは、すべての[人{ひと}]に[対{たい}]して[自由{じゆう}]であるが、できるだけ[多{おお}]くの[人{ひと}]を[得{え}]るために、[自{みずか}]ら[進{すす}]んですべての[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]になった。", "20": "ユダヤ[人{じん}]には、ユダヤ[人{じん}]のようになった。ユダヤ[人{じん}]を[得{え}]るためである。[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にある[人{ひと}]には、わたし[自身{じしん}]は[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にはないが、[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にある[者{もの}]のようになった。[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にある[人{ひと}]を[得{え}]るためである。", "21": "[律法{りっぽう}]のない[人{ひと}]には――わたしは[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]の[外{そと}]にあるのではなく、キリストの[律法{りっぽう}]の[中{なか}]にあるのだが――[律法{りっぽう}]のない[人{ひと}]のようになった。[律法{りっぽう}]のない[人{ひと}]を[得{え}]るためである。", "22": "[弱{よわ}]い[人{ひと}]には[弱{よわ}]い[者{もの}]になった。[弱{よわ}]い[人{ひと}]を[得{え}]るためである。すべての[人{ひと}]に[対{たい}]しては、すべての[人{ひと}]のようになった。なんとかして[幾人{いくにん}]かを[救{すく}]うためである。", "23": "[福音{ふくいん}]のために、わたしはどんな[事{こと}]でもする。わたしも[共{とも}]に[福音{ふくいん}]にあずかるためである。", "24": "あなたがたは[知{し}]らないのか。[競技場{きょうぎじょう}]で[走{はし}]る[者{もの}]は、みな[走{はし}]りはするが、[賞{しょう}]を[得{え}]る[者{もの}]はひとりだけである。あなたがたも、[賞{しょう}]を[得{え}]るように[走{はし}]りなさい。", "25": "しかし、すべて[競技{きょうぎ}]をする[者{もの}]は、[何{なに}]ごとにも[節制{せっせい}]をする。[彼{かれ}]らは[朽{く}]ちる[冠{かんむり}]を[得{え}]るためにそうするが、わたしたちは[朽{く}]ちない[冠{かんむり}]を[得{え}]るためにそうするのである。", "26": "そこで、わたしは[目標{もくひょう}]のはっきりしないような[走{はし}]り[方{かた}]をせず、[空{くう}]を[打{う}]つような[拳闘{けんとう}]はしない。", "27": "すなわち、[自分{じぶん}]のからだを[打{う}]ちたたいて[服従{ふくじゅう}]させるのである。そうしないと、ほかの[人{ひと}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えておきながら、[自分{じぶん}]は[失格者{しっかくしゃ}]になるかも[知{し}]れない。" }, "10": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。このことを[知{し}]らずにいてもらいたくない。わたしたちの[先祖{せんぞ}]はみな[雲{くも}]の[下{した}]におり、みな[海{うみ}]を[通{とお}]り、", "2": "みな[雲{くも}]の[中{なか}]、[海{うみ}]の[中{なか}]で、モーセにつくバプテスマを[受{う}]けた。", "3": "また、みな[同{おな}]じ[霊{れい}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べ、", "4": "みな[同{おな}]じ[霊{れい}]の[飲{の}]み[物{もの}]を[飲{の}]んだ。すなわち、[彼{かれ}]らについてきた[霊{れい}]の[岩{いわ}]から[飲{の}]んだのであるが、この[岩{いわ}]はキリストにほかならない。", "5": "しかし、[彼{かれ}]らの[中{なか}]の[大多数{だいたすう}]は、[神{かみ}]のみこころにかなわなかったので、[荒野{あらの}]で[滅{ほろ}]ぼされてしまった。", "6": "これらの[出来事{できごと}]は、わたしたちに[対{たい}]する[警告{けいこく}]であって、[彼{かれ}]らが[悪{あく}]をむさぼったように、わたしたちも[悪{あく}]をむさぼることのないためなのである。", "7": "だから、[彼{かれ}]らの[中{なか}]のある[者{もの}]たちのように、[偶像{ぐうぞう}][礼拝者{れいはいしゃ}]になってはならない。すなわち、「[民{たみ}]は[座{ざ}]して[飲{の}]み[食{く}]いをし、また[立{た}]って[踊{おど}]り[戯{たわむ}]れた」と[書{か}]いてある。", "8": "また、ある[者{もの}]たちがしたように、わたしたちは[不品行{ふひんこう}]をしてはならない。[不品行{ふひんこう}]をしたため[倒{たお}]された[者{もの}]が、一[日{にち}]に二万三千[人{にん}]もあった。", "9": "また、ある[者{もの}]たちがしたように、わたしたちは[主{しゅ}]を[試{こころ}]みてはならない。[主{しゅ}]を[試{こころ}]みた[者{もの}]は、へびに[殺{ころ}]された。", "10": "また、ある[者{もの}]たちがつぶやいたように、つぶやいてはならない。つぶやいた[者{もの}]は、「[死{し}]の[使{つかい}]」に[滅{ほろ}]ぼされた。", "11": "これらの[事{こと}]が[彼{かれ}]らに[起{おこ}]ったのは、[他{ほか}]に[対{たい}]する[警告{けいこく}]としてであって、それが[書{か}]かれたのは、[世{よ}]の[終{おわ}]りに[臨{のぞ}]んでいるわたしたちに[対{たい}]する[訓戒{くんかい}]のためである。", "12": "だから、[立{た}]っていると[思{おも}]う[者{もの}]は、[倒{たお}]れないように[気{き}]をつけるがよい。", "13": "あなたがたの[会{あ}]った[試錬{しれん}]で、[世{よ}]の[常{つね}]でないものはない。[神{かみ}]は[真実{しんじつ}]である。あなたがたを[耐{た}]えられないような[試錬{しれん}]に[会{あ}]わせることはないばかりか、[試錬{しれん}]と[同時{どうじ}]に、それに[耐{た}]えられるように、のがれる[道{みち}]も[備{そな}]えて[下{くだ}]さるのである。", "14": "それだから、[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]を[避{さ}]けなさい。", "15": "[賢明{けんめい}]なあなたがたに[訴{うった}]える。わたしの[言{い}]うことを、[自{みずか}]ら[判断{はんだん}]してみるがよい。", "16": "わたしたちが[祝福{しゅくふく}]する[祝福{しゅくふく}]の[杯{さかずき}]、それはキリストの[血{ち}]にあずかることではないか。わたしたちがさくパン、それはキリストのからだにあずかることではないか。", "17": "パンが一つであるから、わたしたちは[多{おお}]くいても、一つのからだなのである。みんなの[者{もの}]が一つのパンを[共{とも}]にいただくからである。", "18": "[肉{にく}]によるイスラエルを[見{み}]るがよい。[供{そな}]え[物{もの}]を[食{た}]べる[人{ひと}]たちは、[祭壇{さいだん}]にあずかるのではないか。", "19": "すると、なんと[言{い}]ったらよいか。[偶像{ぐうぞう}]にささげる[供{そな}]え[物{もの}]は、[何{なに}]か[意味{いみ}]があるのか。また、[偶像{ぐうぞう}]は[何{なに}]かほんとうにあるものか。", "20": "そうではない。[人々{ひとびと}]が[供{そな}]える[物{もの}]は、[悪霊{あくれい}]ども、すなわち、[神{かみ}]ならぬ[者{もの}]に[供{そな}]えるのである。わたしは、あなたがたが[悪霊{あくれい}]の[仲間{なかま}]になることを[望{のぞ}]まない。", "21": "[主{しゅ}]の[杯{さかずき}]と[悪霊{あくれい}]どもの[杯{さかずき}]とを、[同時{どうじ}]に[飲{の}]むことはできない。[主{しゅ}]の[食卓{しょくたく}]と[悪霊{あくれい}]どもの[食卓{しょくたく}]とに、[同時{どうじ}]にあずかることはできない。", "22": "それとも、わたしたちは[主{しゅ}]のねたみを[起{おこし}]そうとするのか。わたしたちは、[主{しゅ}]よりも[強{つよ}]いのだろうか。", "23": "すべてのことは[許{ゆる}]されている。しかし、すべてのことが[益{えき}]になるわけではない。すべてのことは[許{ゆる}]されている。しかし、すべてのことが[人{ひと}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めるのではない。", "24": "だれでも、[自分{じぶん}]の[益{えき}]を[求{もと}]めないで、ほかの[人{ひと}]の[益{えき}]を[求{もと}]めるべきである。", "25": "すべて[市場{いちば}]で[売{う}]られている[物{もの}]は、いちいち[良心{りょうしん}]に[問{と}]うことをしないで、[食{た}]べるがよい。", "26": "[地{ち}]とそれに[満{み}]ちている[物{もの}]とは、[主{しゅ}]のものだからである。", "27": "もしあなたがたが、[不信者{ふしんじゃ}]のだれかに[招{まね}]かれて、そこに[行{い}]こうと[思{おも}]う[場合{ばあい}]、[自分{じぶん}]の[前{まえ}]に[出{だ}]される[物{もの}]はなんでも、いちいち[良心{りょうしん}]に[問{と}]うことをしないで、[食{た}]べるがよい。", "28": "しかし、だれかがあなたがたに、これはささげ[物{もの}]の[肉{にく}]だと[言{い}]ったなら、それを[知{し}]らせてくれた[人{ひと}]のために、また[良心{りょうしん}]のために、[食{た}]べないがよい。", "29": "[良心{りょうしん}]と[言{い}]ったのは、[自分{じぶん}]の[良心{りょうしん}]ではなく、[他人{たにん}]の[良心{りょうしん}]のことである。なぜなら、わたしの[自由{じゆう}]が、どうして[他人{たにん}]の[良心{りょうしん}]によって[左右{さゆう}]されることがあろうか。", "30": "もしわたしが[感謝{かんしゃ}]して[食{た}]べる[場合{ばあい}]、その[感謝{かんしゃ}]する[物{もの}]について、どうして[人{ひと}]のそしりを[受{う}]けるわけがあろうか。", "31": "だから、[飲{の}]むにも[食{た}]べるにも、また[何事{なにごと}]をするにも、すべて[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]のためにすべきである。", "32": "ユダヤ[人{じん}]にもギリシヤ[人{じん}]にも[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]にも、つまずきになってはいけない。", "33": "わたしもまた、[何事{なにごと}]にもすべての[人{ひと}]に[喜{よろこ}]ばれるように[努{つと}]め、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[救{すく}]われるために、[自分{じぶん}]の[益{えき}]ではなく[彼{かれ}]らの[益{えき}]を[求{もと}]めている。" }, "11": { "1": "わたしがキリストにならう[者{もの}]であるように、あなたがたもわたしにならう[者{もの}]になりなさい。", "2": "あなたがたが、[何{なに}]かにつけわたしを[覚{おぼ}]えていて、あなたがたに[伝{つた}]えたとおりに[言伝{いいつた}]えを[守{まも}]っているので、わたしは[満足{まんぞく}]に[思{おも}]う。", "3": "しかし、あなたがたに[知{し}]っていてもらいたい。すべての[男{おとこ}]のかしらはキリストであり、[女{おんな}]のかしらは[男{おとこ}]であり、キリストのかしらは[神{かみ}]である。", "4": "[祈{いのり}]をしたり[預言{よげん}]をしたりする[時{とき}]、かしらに[物{もの}]をかぶる[男{おとこ}]は、そのかしらをはずかしめる[者{もの}]である。", "5": "[祈{いのり}]をしたり[預言{よげん}]をしたりする[時{とき}]、かしらにおおいをかけない[女{おんな}]は、そのかしらをはずかしめる[者{もの}]である。それは、[髪{かみ}]をそったのとまったく[同{おな}]じだからである。", "6": "もし[女{おんな}]がおおいをかけないなら、[髪{かみ}]を[切{き}]ってしまうがよい。[髪{かみ}]を[切{き}]ったりそったりするのが、[女{おんな}]にとって[恥{は}]ずべきことであるなら、おおいをかけるべきである。", "7": "[男{おとこ}]は、[神{かみ}]のかたちであり[栄光{えいこう}]であるから、かしらに[物{もの}]をかぶるべきではない。[女{おんな}]は、また[男{おとこ}]の[光栄{こうえい}]である。", "8": "なぜなら、[男{おとこ}]が[女{おんな}]から[出{で}]たのではなく、[女{おんな}]が[男{おとこ}]から[出{で}]たのだからである。", "9": "また、[男{おとこ}]は[女{おんな}]のために[造{つく}]られたのではなく、[女{おんな}]が[男{おとこ}]のために[造{つく}]られたのである。", "10": "それだから、[女{おんな}]は、かしらに[権威{けんい}]のしるしをかぶるべきである。それは[天使{てんし}]たちのためでもある。", "11": "ただ、[主{しゅ}]にあっては、[男{おとこ}]なしには[女{おんな}]はないし、[女{おんな}]なしには[男{おとこ}]はない。", "12": "それは、[女{おんな}]が[男{おとこ}]から[出{で}]たように、[男{おとこ}]もまた[女{おんな}]から[生{うま}]れたからである。そして、すべてのものは[神{かみ}]から[出{で}]たのである。", "13": "あなたがた[自身{じしん}]で[判断{はんだん}]してみるがよい。[女{おんな}]がおおいをかけずに[神{かみ}]に[祈{いの}]るのは、ふさわしいことだろうか。", "14": "[自然{しぜん}]そのものが[教{おし}]えているではないか。[男{おとこ}]に[長{なが}]い[髪{かみ}]があれば[彼{かれ}]の[恥{はじ}]になり、", "15": "[女{おんな}]に[長{なが}]い[髪{かみ}]があれば[彼女{かのじょ}]の[光栄{こうえい}]になるのである。[長{なが}]い[髪{かみ}]はおおいの[代{かわ}]りに[女{おんな}]に[与{あた}]えられているものだからである。", "16": "しかし、だれかがそれに[反対{はんたい}]の[意見{いけん}]を[持{も}]っていても、そんな[風習{ふうしゅう}]はわたしたちにはなく、[神{かみ}]の[諸{しょ}][教会{きょうかい}]にもない。", "17": "ところで、[次{つぎ}]のことを[命{めい}]じるについては、あなたがたをほめるわけにはいかない。というのは、あなたがたの[集{あつ}]まりが[利益{りえき}]にならないで、かえって[損失{そんしつ}]になっているからである。", "18": "まず、あなたがたが[教会{きょうかい}]に[集{あつ}]まる[時{とき}]、お[互{たがい}]の[間{あいだ}]に[分争{ぶんそう}]があることを、わたしは[耳{みみ}]にしており、そしていくぶんか、それを[信{しん}]じている。", "19": "たしかに、あなたがたの[中{なか}]でほんとうの[者{もの}]が[明{あき}]らかにされるためには、[分派{ぶんぱ}]もなければなるまい。", "20": "そこで、あなたがたが[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まるとき、[主{しゅ}]の[晩餐{ばんさん}]を[守{まも}]ることができないでいる。", "21": "というのは、[食事{しょくじ}]の[際{さい}]、[各自{かくじ}]が[自分{じぶん}]の[晩餐{ばんさん}]をかってに[先{さき}]に[食{た}]べるので、[飢{う}]えている[人{ひと}]があるかと[思{おも}]えば、[酔{よ}]っている[人{ひと}]がある[始末{しまつ}]である。", "22": "あなたがたには、[飲{の}]み[食{く}]いをする[家{いえ}]がないのか。それとも、[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]を[軽{かろ}]んじ、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]をはずかしめるのか。わたしはあなたがたに[対{たい}]して、なんと[言{い}]おうか。あなたがたを、ほめようか。この[事{こと}]では、ほめるわけにはいかない。", "23": "わたしは、[主{しゅ}]から[受{う}]けたことを、また、あなたがたに[伝{つた}]えたのである。すなわち、[主{しゅ}]イエスは、[渡{わた}]される[夜{よ}]、パンをとり、", "24": "[感謝{かんしゃ}]してこれをさき、そして[言{い}]われた、「これはあなたがたのための、わたしのからだである。わたしを[記念{きねん}]するため、このように[行{おこな}]いなさい」。", "25": "[食事{しょくじ}]ののち、[杯{さかずき}]をも[同{おな}]じようにして[言{い}]われた、「この[杯{さかずき}]は、わたしの[血{ち}]による[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]である。[飲{の}]むたびに、わたしの[記念{きねん}]として、このように[行{おこな}]いなさい」。", "26": "だから、あなたがたは、このパンを[食{しょく}]し、この[杯{さかずき}]を[飲{の}]むごとに、それによって、[主{しゅ}]がこられる[時{とき}]に[至{いた}]るまで、[主{しゅ}]の[死{し}]を[告{つ}]げ[知{し}]らせるのである。", "27": "だから、ふさわしくないままでパンを[食{しょく}]し[主{しゅ}]の[杯{さかずき}]を[飲{の}]む[者{もの}]は、[主{しゅ}]のからだと[血{ち}]とを[犯{おか}]すのである。", "28": "だれでもまず[自分{じぶん}]を[吟味{ぎんみ}]し、それからパンを[食{た}]べ[杯{さかずき}]を[飲{の}]むべきである。", "29": "[主{しゅ}]のからだをわきまえないで[飲{の}]み[食{く}]いする[者{もの}]は、その[飲{の}]み[食{く}]いによって[自分{じぶん}]にさばきを[招{まね}]くからである。", "30": "あなたがたの[中{なか}]に、[弱{よわ}]い[者{もの}]や[病人{びょうにん}]が[大{おお}]ぜいおり、また[眠{ねむ}]った[者{もの}]も[少{すく}]なくないのは、そのためである。", "31": "しかし、[自分{じぶん}]をよくわきまえておくならば、わたしたちはさばかれることはないであろう。", "32": "しかし、さばかれるとすれば、それは、この[世{よ}]と[共{とも}]に[罪{つみ}]に[定{さだ}]められないために、[主{しゅ}]の[懲{こ}]らしめを[受{う}]けることなのである。", "33": "それだから、[兄弟{きょうだい}]たちよ。[食事{しょくじ}]のために[集{あつ}]まる[時{とき}]には、[互{たがい}]に[待{ま}]ち[合{あ}]わせなさい。", "34": "もし[空腹{くうふく}]であったら、さばきを[受{う}]けに[集{あつ}]まることにならないため、[家{いえ}]で[食{た}]べるがよい。そのほかの[事{こと}]は、わたしが[行{い}]った[時{とき}]に、[定{さだ}]めることにしよう。" }, "12": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[霊{れい}]の[賜物{たまもの}]については、[次{つぎ}]のことを[知{し}]らずにいてもらいたくない。", "2": "あなたがたがまだ[異邦人{いほうじん}]であった[時{とき}]、[誘{さそ}]われるまま、[物{もの}]の[言{い}]えない[偶像{ぐうぞう}]のところに[引{ひ}]かれて[行{い}]ったことは、あなたがたの[承知{しょうち}]しているとおりである。", "3": "そこで、あなたがたに[言{い}]っておくが、[神{かみ}]の[霊{れい}]によって[語{かた}]る[者{もの}]はだれも「イエスはのろわれよ」とは[言{い}]わないし、また、[聖霊{せいれい}]によらなければ、だれも「イエスは[主{しゅ}]である」と[言{い}]うことができない。", "4": "[霊{れい}]の[賜物{たまもの}]は[種々{しゅじゅ}]あるが、[御霊{みたま}]は[同{おな}]じである。", "5": "[務{つとめ}]は[種々{しゅじゅ}]あるが、[主{しゅ}]は[同{おな}]じである。", "6": "[働{はたら}]きは[種々{しゅじゅ}]あるが、すべてのものの[中{なか}]に[働{はたら}]いてすべてのことをなさる[神{かみ}]は、[同{おな}]じである。", "7": "[各自{かくじ}]が[御霊{みたま}]の[現{あらわ}]れを[賜{たま}]わっているのは、[全体{ぜんたい}]の[益{えき}]になるためである。", "8": "すなわち、ある[人{ひと}]には[御霊{みたま}]によって[知恵{ちえ}]の[言葉{ことば}]が[与{あた}]えられ、ほかの[人{ひと}]には、[同{おな}]じ[御霊{みたま}]によって[知識{ちしき}]の[言{ことば}]、", "9": "またほかの[人{ひと}]には、[同{おな}]じ[御霊{みたま}]によって[信仰{しんこう}]、またほかの[人{ひと}]には、一つの[御霊{みたま}]によっていやしの[賜物{たまもの}]、", "10": "またほかの[人{ひと}]には[力{ちから}]あるわざ、またほかの[人{ひと}]には[預言{よげん}]、またほかの[人{ひと}]には[霊{れい}]を[見{み}]わける[力{ちから}]、またほかの[人{ひと}]には[種々{しゅじゅ}]の[異言{いげん}]、またほかの[人{ひと}]には[異言{いげん}]を[解{と}]く[力{ちから}]が、[与{あた}]えられている。", "11": "すべてこれらのものは、一つの[同{おな}]じ[御霊{みたま}]の[働{はたら}]きであって、[御霊{みたま}]は[思{おも}]いのままに、それらを[各自{かくじ}]に[分{わ}]け[与{あた}]えられるのである。", "12": "からだが一つであっても[肢体{したい}]は[多{おお}]くあり、また、からだのすべての[肢体{したい}]が[多{おお}]くあっても、からだは一つであるように、キリストの[場合{ばあい}]も[同様{どうよう}]である。", "13": "なぜなら、わたしたちは[皆{みな}]、ユダヤ[人{じん}]もギリシヤ[人{じん}]も、[奴隷{どれい}]も[自由人{じゆうじん}]も、一つの[御霊{みたま}]によって、一つのからだとなるようにバプテスマを[受{う}]け、そして[皆{みな}]一つの[御霊{みたま}]を[飲{の}]んだからである。", "14": "[実際{じっさい}]、からだは一つの[肢体{したい}]だけではなく、[多{おお}]くのものからできている。", "15": "もし[足{あし}]が、わたしは[手{て}]ではないから、からだに[属{ぞく}]していないと[言{い}]っても、それで、からだに[属{ぞく}]さないわけではない。", "16": "また、もし[耳{みみ}]が、わたしは[目{め}]ではないから、からだに[属{ぞく}]していないと[言{い}]っても、それで、からだに[属{ぞく}]さないわけではない。", "17": "もしからだ[全体{ぜんたい}]が[目{め}]だとすれば、どこで[聞{き}]くのか。もし、からだ[全体{ぜんたい}]が[耳{みみ}]だとすれば、どこでかぐのか。", "18": "そこで[神{かみ}]は[御旨{みむね}]のままに、[肢体{したい}]をそれぞれ、からだに[備{そな}]えられたのである。", "19": "もし、すべてのものが一つの[肢体{したい}]なら、どこにからだがあるのか。", "20": "ところが[実際{じっさい}]、[肢体{したい}]は[多{おお}]くあるが、からだは一つなのである。", "21": "[目{め}]は[手{て}]にむかって、「おまえはいらない」とは[言{い}]えず、また[頭{あたま}]は[足{あし}]にむかって、「おまえはいらない」とも[言{い}]えない。", "22": "そうではなく、むしろ、からだのうちで[他{ほか}]よりも[弱{よわ}]く[見{み}]える[肢体{したい}]が、かえって[必要{ひつよう}]なのであり、", "23": "からだのうちで、[他{ほか}]よりも[見{み}][劣{おと}]りがすると[思{おも}]えるところに、ものを[着{き}]せていっそう[見{み}]よくする。[麗{うるわ}]しくない[部分{ぶぶん}]はいっそう[麗{うるわ}]しくするが、", "24": "[麗{うるわ}]しい[部分{ぶぶん}]はそうする[必要{ひつよう}]がない。[神{かみ}]は[劣{おと}]っている[部分{ぶぶん}]をいっそう[見{み}]よくして、からだに[調和{ちょうわ}]をお[与{あた}]えになったのである。", "25": "それは、からだの[中{なか}]に[分裂{ぶんれつ}]がなく、それぞれの[肢体{したい}]が[互{たがい}]にいたわり[合{あ}]うためなのである。", "26": "もし一つの[肢体{したい}]が[悩{なや}]めば、ほかの[肢体{したい}]もみな[共{とも}]に[悩{なや}]み、一つの[肢体{したい}]が[尊{たっと}]ばれると、ほかの[肢体{したい}]もみな[共{とも}]に[喜{よろこ}]ぶ。", "27": "あなたがたはキリストのからだであり、ひとりびとりはその[肢体{したい}]である。", "28": "そして、[神{かみ}]は[教会{きょうかい}]の[中{なか}]で、[人々{ひとびと}]を[立{た}]てて、[第{だい}]一に[使徒{しと}]、[第{だい}]二に[預言者{よげんしゃ}]、[第{だい}]三に[教師{きょうし}]とし、[次{つぎ}]に[力{ちから}]あるわざを[行{おこな}]う[者{もの}]、[次{つぎ}]にいやしの[賜物{たまもの}]を[持{も}]つ[者{もの}]、また[補助者{ほじょしゃ}]、[管理者{かんりしゃ}]、[種々{しゅじゅ}]の[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]をおかれた。", "29": "みんなが[使徒{しと}]だろうか。みんなが[預言者{よげんしゃ}]だろうか。みんなが[教師{きょうし}]だろうか。みんなが[力{ちから}]あるわざを[行{おこな}]う[者{もの}]だろうか。", "30": "みんながいやしの[賜物{たまもの}]を[持{も}]っているのだろうか。みんなが[異言{いげん}]を[語{かた}]るのだろうか。みんなが[異言{いげん}]を[解{と}]くのだろうか。", "31": "だが、あなたがたは、[更{さら}]に[大{おお}]いなる[賜物{たまもの}]を[得{え}]ようと[熱心{ねっしん}]に[努{つと}]めなさい。そこで、わたしは[最{もっと}]もすぐれた[道{みち}]をあなたがたに[示{しめ}]そう。" }, "13": { "1": "たといわたしが、[人々{ひとびと}]の[言葉{ことば}]や[御使{みつかい}]たちの[言葉{ことば}]を[語{かた}]っても、もし[愛{あい}]がなければ、わたしは、やかましい[鐘{かね}]や[騒{さわ}]がしい[鐃鉢{にょうはち}]と[同{おな}]じである。", "2": "たといまた、わたしに[預言{よげん}]をする[力{ちから}]があり、あらゆる[奥義{おくぎ}]とあらゆる[知識{ちしき}]とに[通{つう}]じていても、また、[山{やま}]を[移{うつ}]すほどの[強{つよ}]い[信仰{しんこう}]があっても、もし[愛{あい}]がなければ、わたしは[無{む}]に[等{ひと}]しい。", "3": "たといまた、わたしが[自分{じぶん}]の[全{ぜん}][財産{ざいさん}]を[人{ひと}]に[施{ほどこ}]しても、また、[自分{じぶん}]のからだを[焼{や}]かれるために[渡{わた}]しても、もし[愛{あい}]がなければ、いっさいは[無益{むえき}]である。", "4": "[愛{あい}]は[寛容{かんよう}]であり、[愛{あい}]は[情深{なさけぶか}]い。また、ねたむことをしない。[愛{あい}]は[高{たか}]ぶらない、[誇{ほこ}]らない、", "5": "[不作法{ぶさほう}]をしない、[自分{じぶん}]の[利益{りえき}]を[求{もと}]めない、いらだたない、[恨{うら}]みをいだかない。", "6": "[不義{ふぎ}]を[喜{よろこ}]ばないで[真理{しんり}]を[喜{よろこ}]ぶ。", "7": "そして、すべてを[忍{しの}]び、すべてを[信{しん}]じ、すべてを[望{のぞ}]み、すべてを[耐{た}]える。", "8": "[愛{あい}]はいつまでも[絶{た}]えることがない。しかし、[預言{よげん}]はすたれ、[異言{いげん}]はやみ、[知識{ちしき}]はすたれるであろう。", "9": "なぜなら、わたしたちの[知{し}]るところは一[部分{ぶぶん}]であり、[預言{よげん}]するところも一[部分{ぶぶん}]にすぎない。", "10": "[全{まった}]きものが[来{く}]る[時{とき}]には、[部分{ぶぶん}][的{てき}]なものはすたれる。", "11": "わたしたちが[幼{おさ}]な[子{ご}]であった[時{とき}]には、[幼{おさ}]な[子{ご}]らしく[語{かた}]り、[幼{おさ}]な[子{ご}]らしく[感{かん}]じ、また、[幼{おさ}]な[子{ご}]らしく[考{かんが}]えていた。しかし、おとなとなった[今{いま}]は、[幼{おさ}]な[子{ご}]らしいことを[捨{す}]ててしまった。", "12": "わたしたちは、[今{いま}]は、[鏡{かがみ}]に[映{うつ}]して[見{み}]るようにおぼろげに[見{み}]ている。しかしその[時{とき}]には、[顔{かお}]と[顔{かお}]とを[合{あ}]わせて、[見{み}]るであろう。わたしの[知{し}]るところは、[今{いま}]は一[部分{ぶぶん}]にすぎない。しかしその[時{とき}]には、わたしが[完全{かんぜん}]に[知{し}]られているように、[完全{かんぜん}]に[知{し}]るであろう。", "13": "このように、いつまでも[存続{そんぞく}]するものは、[信仰{しんこう}]と[希望{きぼう}]と[愛{あい}]と、この三つである。このうちで[最{もっと}]も[大{おお}]いなるものは、[愛{あい}]である。" }, "14": { "1": "[愛{あい}]を[追{お}]い[求{もと}]めなさい。また、[霊{れい}]の[賜物{たまもの}]を、ことに[預言{よげん}]することを、[熱心{ねっしん}]に[求{もと}]めなさい。", "2": "[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]は、[人{ひと}]にむかって[語{かた}]るのではなく、[神{かみ}]にむかって[語{かた}]るのである。それはだれにもわからない。[彼{かれ}]はただ、[霊{れい}]によって[奥義{おくぎ}]を[語{かた}]っているだけである。", "3": "しかし[預言{よげん}]をする[者{もの}]は、[人{ひと}]に[語{かた}]ってその[徳{とく}]を[高{たか}]め、[彼{かれ}]を[励{はげ}]まし、[慰{なぐさ}]めるのである。", "4": "[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]は[自分{じぶん}]だけの[徳{とく}]を[高{たか}]めるが、[預言{よげん}]をする[者{もの}]は[教会{きょうかい}]の[徳{とく}]を[高{たか}]める。", "5": "わたしは[実際{じっさい}]、あなたがたがひとり[残{のこ}]らず[異言{いげん}]を[語{かた}]ることを[望{のぞ}]むが、[特{とく}]に[預言{よげん}]をしてもらいたい。[教会{きょうかい}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めるように[異言{いげん}]を[解{と}]かない[限{かぎ}]り、[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]よりも、[預言{よげん}]をする[者{もの}]の[方{ほう}]がまさっている。", "6": "だから、[兄弟{きょうだい}]たちよ。たといわたしがあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]って[異言{いげん}]を[語{かた}]るとしても、[啓示{けいじ}]か[知識{ちしき}]か[預言{よげん}]か[教{おしえ}]かを[語{かた}]らなければ、あなたがたに、なんの[役{やく}]に[立{た}]つだろうか。", "7": "また、[笛{ふえ}]や[立琴{たてごと}]のような[楽器{がっき}]でも、もしその[音{おと}]に[変化{へんか}]がなければ、[何{なに}]を[吹{ふ}]いているのか、[弾{ひ}]いているのか、どうして[知{し}]ることができようか。", "8": "また、もしラッパがはっきりした[音{おと}]を[出{だ}]さないなら、だれが[戦闘{せんとう}]の[準備{じゅんび}]をするだろうか。", "9": "それと[同様{どうよう}]に、もしあなたがたが[異言{いげん}]ではっきりしない[言葉{ことば}]を[語{かた}]れば、どうしてその[語{かた}]ることがわかるだろうか。それでは、[空{くう}]にむかって[語{かた}]っていることになる。", "10": "[世{よ}]には[多種{たしゅ}][多様{たよう}]の[言葉{ことば}]があるだろうが、[意味{いみ}]のないものは一つもない。", "11": "もしその[言葉{ことば}]の[意味{いみ}]がわからないなら、[語{かた}]っている[人{ひと}]にとっては、わたしは[異国人{いこくじん}]であり、[語{かた}]っている[人{ひと}]も、わたしにとっては[異国人{いこくじん}]である。", "12": "だから、あなたがたも、[霊{れい}]の[賜物{たまもの}]を[熱心{ねっしん}]に[求{もと}]めている[以上{いじょう}]は、[教会{きょうかい}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めるために、それを[豊{ゆた}]かにいただくように[励{はげ}]むがよい。", "13": "このようなわけであるから、[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]は、[自分{じぶん}]でそれを[解{と}]くことができるように[祈{いの}]りなさい。", "14": "もしわたしが[異言{いげん}]をもって[祈{いの}]るなら、わたしの[霊{れい}]は[祈{いの}]るが、[知性{ちせい}]は[実{み}]を[結{むす}]ばないからである。", "15": "すると、どうしたらよいのか。わたしは[霊{れい}]で[祈{いの}]ると[共{とも}]に、[知性{ちせい}]でも[祈{いのり}]ろう。[霊{れい}]でさんびを[歌{うた}]うと[共{とも}]に、[知性{ちせい}]でも[歌{うた}]おう。", "16": "そうでないと、もしあなたが[霊{れい}]で[祝福{しゅくふく}]の[言葉{ことば}]を[唱{とな}]えても、[初心者{しょしんじゃ}]の[席{せき}]にいる[者{もの}]は、あなたの[感謝{かんしゃ}]に[対{たい}]して、どうしてアァメンと[言{い}]えようか。あなたが[何{なに}]を[言{い}]っているのか、[彼{かれ}]には[通{つう}]じない。", "17": "[感謝{かんしゃ}]するのは[結構{けっこう}]だが、それで、ほかの[人{ひと}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めることにはならない。", "18": "わたしは、あなたがたのうちのだれよりも[多{おお}]く[異言{いげん}]が[語{かた}]れることを、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]する。", "19": "しかし[教会{きょうかい}]では、一万の[言葉{ことば}]を[異言{いげん}]で[語{かた}]るよりも、ほかの[人{ひと}]たちをも[教{おし}]えるために、むしろ五つの[言葉{ことば}]を[知性{ちせい}]によって[語{かた}]る[方{ほう}]が[願{ねが}]わしい。", "20": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[物{もの}]の[考{かんが}]えかたでは、[子供{こども}]となってはいけない。[悪事{あくじ}]については[幼{おさ}]な[子{ご}]となるのはよいが、[考{かんが}]えかたでは、おとなとなりなさい。", "21": "[律法{りっぽう}]にこう[書{か}]いてある、「わたしは、[異国{いこく}]の[舌{した}]と[異国{いこく}]のくちびるとで、この[民{たみ}]に[語{かた}]るが、それでも、[彼{かれ}]らはわたしに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けない、と[主{しゅ}]が[仰{おお}]せになる」。", "22": "このように、[異言{いげん}]は[信者{しんじゃ}]のためではなく[未信者{みしんじゃ}]のためのしるしであるが、[預言{よげん}]は[未信者{みしんじゃ}]のためではなく[信者{しんじゃ}]のためのしるしである。", "23": "もし[全{ぜん}][教会{きょうかい}]が[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まって、[全員{ぜんいん}]が[異言{いげん}]を[語{かた}]っているところに、[初心者{しょしんじゃ}]か[不信者{ふしんじゃ}]かがはいってきたら、[彼{かれ}]らはあなたがたを[気違{きちが}]いだと[言{い}]うだろう。", "24": "しかし、[全員{ぜんいん}]が[預言{よげん}]をしているところに、[不信者{ふしんじゃ}]か[初心者{しょしんじゃ}]がはいってきたら、[彼{かれ}]の[良心{りょうしん}]はみんなの[者{もの}]に[責{せ}]められ、みんなの[者{もの}]にさばかれ、", "25": "その[心{こころ}]の[秘密{ひみつ}]があばかれ、その[結果{けっか}]、ひれ[伏{ふ}]して[神{かみ}]を[拝{おが}]み、「まことに、[神{かみ}]があなたがたのうちにいます」と[告白{こくはく}]するに[至{いた}]るであろう。", "26": "すると、[兄弟{きょうだい}]たちよ。どうしたらよいのか。あなたがたが[一緒{いっしょ}]に[集{あつ}]まる[時{とき}]、[各自{かくじ}]はさんびを[歌{うた}]い、[教{おしえ}]をなし、[啓示{けいじ}]を[告{つ}]げ、[異言{いげん}]を[語{かた}]り、それを[解{と}]くのであるが、すべては[徳{とく}]を[高{たか}]めるためにすべきである。", "27": "もし[異言{いげん}]を[語{かた}]る[者{もの}]があれば、ふたりか、[多{おお}]くて三[人{にん}]の[者{もの}]が、[順々{じゅんじゅん}]に[語{かた}]り、そして、ひとりがそれを[解{と}]くべきである。", "28": "もし[解{と}]く[者{もの}]がいない[時{とき}]には、[教会{きょうかい}]では[黙{だま}]っていて、[自分{じぶん}]に[対{たい}]しまた[神{かみ}]に[対{たい}]して[語{かた}]っているべきである。", "29": "[預言{よげん}]をする[者{もの}]の[場合{ばあい}]にも、ふたりか三[人{にん}]かが[語{かた}]り、ほかの[者{もの}]はそれを[吟味{ぎんみ}]すべきである。", "30": "しかし、[席{せき}]にいる[他{た}]の[者{もの}]が[啓示{けいじ}]を[受{う}]けた[場合{ばあい}]には、[初{はじ}]めの[者{もの}]は[黙{だま}]るがよい。", "31": "あなたがたは、みんなが[学{まな}]びみんなが[勧{すす}]めを[受{う}]けるために、ひとりずつ[残{のこ}]らず[預言{よげん}]をすることができるのだから。", "32": "かつ、[預言者{よげんしゃ}]の[霊{れい}]は[預言者{よげんしゃ}]に[服従{ふくじゅう}]するものである。", "33": "[神{かみ}]は[無{む}][秩序{ちつじょ}]の[神{かみ}]ではなく、[平和{へいわ}]の[神{かみ}]である。[聖徒{せいと}]たちのすべての[教会{きょうかい}]で[行{おこな}]われているように、", "34": "[婦人{ふじん}]たちは[教会{きょうかい}]では[黙{だま}]っていなければならない。[彼{かれ}]らは[語{かた}]ることが[許{ゆる}]されていない。だから、[律法{りっぽう}]も[命{めい}]じているように、[服従{ふくじゅう}]すべきである。", "35": "もし[何{なに}]か[学{まな}]びたいことがあれば、[家{いえ}]で[自分{じぶん}]の[夫{おっと}]に[尋{たず}]ねるがよい。[教会{きょうかい}]で[語{かた}]るのは、[婦人{ふじん}]にとっては[恥{は}]ずべきことである。", "36": "それとも、[神{かみ}]の[言{ことば}]はあなたがたのところから[出{で}]たのか。あるいは、あなたがただけにきたのか。", "37": "もしある[人{ひと}]が、[自分{じぶん}]は[預言者{よげんしゃ}]か[霊{れい}]の[人{ひと}]であると[思{おも}]っているなら、わたしがあなたがたに[書{か}]いていることは、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]だと[認{みと}]めるべきである。", "38": "もしそれを[無視{むし}]する[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]もまた[無視{むし}]される。", "39": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。このようなわけだから、[預言{よげん}]することを[熱心{ねっしん}]に[求{もと}]めなさい。また、[異言{いげん}]を[語{かた}]ることを[妨{さまた}]げてはならない。", "40": "しかし、すべてのことを[適宜{てきぎ}]に、かつ[秩序{ちつじょ}]を[正{ただ}]して[行{おこな}]うがよい。" }, "15": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしが[以前{いぜん}]あなたがたに[伝{つた}]えた[福音{ふくいん}]、あなたがたが[受{う}]けいれ、それによって[立{た}]ってきたあの[福音{ふくいん}]を、[思{おも}]い[起{おこ}]してもらいたい。", "2": "もしあなたがたが、いたずらに[信{しん}]じないで、わたしの[宣{の}]べ[伝{つた}]えたとおりの[言葉{ことば}]を[固{かた}]く[守{まも}]っておれば、この[福音{ふくいん}]によって[救{すく}]われるのである。", "3": "わたしが[最{もっと}]も[大事{だいじ}]なこととしてあなたがたに[伝{つた}]えたのは、わたし[自身{じしん}]も[受{う}]けたことであった。すなわちキリストが、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるとおり、わたしたちの[罪{つみ}]のために[死{し}]んだこと、", "4": "そして[葬{ほうむ}]られたこと、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるとおり、三[日{か}][目{め}]によみがえったこと、", "5": "ケパに[現{あらわ}]れ、[次{つぎ}]に、十二[人{にん}]に[現{あらわ}]れたことである。", "6": "そののち、五百[人{にん}][以上{いじょう}]の[兄弟{きょうだい}]たちに、[同時{どうじ}]に[現{あらわ}]れた。その[中{なか}]にはすでに[眠{ねむ}]った[者{もの}]たちもいるが、[大多数{だいたすう}]はいまなお[生存{せいぞん}]している。", "7": "そののち、ヤコブに[現{あらわ}]れ、[次{つぎ}]に、すべての[使徒{しと}]たちに[現{あらわ}]れ、", "8": "そして[最後{さいご}]に、いわば、[月{つき}][足{た}]らずに[生{うま}]れたようなわたしにも、[現{あらわ}]れたのである。", "9": "[実際{じっさい}]わたしは、[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]を[迫害{はくがい}]したのであるから、[使徒{しと}]たちの[中{なか}]でいちばん[小{ちい}]さい[者{もの}]であって、[使徒{しと}]と[呼{よ}]ばれる[値{ね}]うちのない[者{もの}]である。", "10": "しかし、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みによって、わたしは[今日{こんにち}]あるを[得{え}]ているのである。そして、わたしに[賜{たま}]わった[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みはむだにならず、むしろ、わたしは[彼{かれ}]らの[中{なか}]のだれよりも[多{おお}]く[働{はたら}]いてきた。しかしそれは、わたし[自身{じしん}]ではなく、わたしと[共{とも}]にあった[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みである。", "11": "とにかく、わたしにせよ[彼{かれ}]らにせよ、そのように、わたしたちは[宣{の}]べ[伝{つた}]えており、そのように、あなたがたは[信{しん}]じたのである。", "12": "さて、キリストは[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったのだと[宣{の}]べ[伝{つた}]えられているのに、あなたがたの[中{なか}]のある[者{もの}]が、[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]などはないと[言{い}]っているのは、どうしたことか。", "13": "もし[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]がないならば、キリストもよみがえらなかったであろう。", "14": "もしキリストがよみがえらなかったとしたら、わたしたちの[宣教{せんきょう}]はむなしく、あなたがたの[信仰{しんこう}]もまたむなしい。", "15": "すると、わたしたちは[神{かみ}]にそむく[偽証人{ぎしょうにん}]にさえなるわけだ。なぜなら、[万一{まんいち}][死人{しにん}]がよみがえらないとしたら、わたしたちは[神{かみ}]が[実際{じっさい}]よみがえらせなかったはずのキリストを、よみがえらせたと[言{い}]って、[神{かみ}]に[反{はん}]するあかしを[立{た}]てたことになるからである。", "16": "もし[死人{しにん}]がよみがえらないなら、キリストもよみがえらなかったであろう。", "17": "もしキリストがよみがえらなかったとすれば、あなたがたの[信仰{しんこう}]は[空虚{くうきょ}]なものとなり、あなたがたは、いまなお[罪{つみ}]の[中{なか}]にいることになろう。", "18": "そうだとすると、キリストにあって[眠{ねむ}]った[者{もの}]たちは、[滅{ほろ}]んでしまったのである。", "19": "もしわたしたちが、この[世{よ}]の[生活{せいかつ}]でキリストにあって[単{たん}]なる[望{のぞ}]みをいだいているだけだとすれば、わたしたちは、すべての[人{ひと}]の[中{なか}]で[最{もっと}]もあわれむべき[存在{そんざい}]となる。", "20": "しかし[事実{じじつ}]、キリストは[眠{ねむ}]っている[者{もの}]の[初穂{はつほ}]として、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえったのである。", "21": "それは、[死{し}]がひとりの[人{ひと}]によってきたのだから、[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]もまた、ひとりの[人{ひと}]によってこなければならない。", "22": "アダムにあってすべての[人{ひと}]が[死{し}]んでいるのと[同{おな}]じように、キリストにあってすべての[人{ひと}]が[生{い}]かされるのである。", "23": "ただ、[各自{かくじ}]はそれぞれの[順序{じゅんじょ}]に[従{したが}]わねばならない。[最初{さいしょ}]はキリスト、[次{つぎ}]に、[主{しゅ}]の[来臨{らいりん}]に[際{さい}]してキリストに[属{ぞく}]する[者{もの}]たち、", "24": "それから[終末{しゅうまつ}]となって、その[時{とき}]に、キリストはすべての[君{きみ}]たち、すべての[権威{けんい}]と[権力{けんりょく}]とを[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、[国{くに}]を[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[渡{わた}]されるのである。", "25": "なぜなら、キリストはあらゆる[敵{てき}]をその[足{あし}]もとに[置{お}]く[時{とき}]までは、[支配{しはい}]を[続{つづ}]けることになっているからである。", "26": "[最後{さいご}]の[敵{てき}]として[滅{ほろ}]ぼされるのが、[死{し}]である。", "27": "「[神{かみ}]は[万物{ばんぶつ}]を[彼{かれ}]の[足{あし}]もとに[従{したが}]わせた」からである。ところが、[万物{ばんぶつ}]を[従{したが}]わせたと[言{い}]われる[時{とき}]、[万物{ばんぶつ}]を[従{したが}]わせたかたがそれに[含{ふく}]まれていないことは、[明{あき}]らかである。", "28": "そして、[万物{ばんぶつ}]が[神{かみ}]に[従{したが}]う[時{とき}]には、[御子{みこ}][自身{じしん}]もまた、[万物{ばんぶつ}]を[従{したが}]わせたそのかたに[従{したが}]うであろう。それは、[神{かみ}]がすべての[者{もの}]にあって、すべてとなられるためである。", "29": "そうでないとすれば、[死者{ししゃ}]のためにバプテスマを[受{う}]ける[人々{ひとびと}]は、なぜそれをするのだろうか。もし[死者{ししゃ}]が[全{まった}]くよみがえらないとすれば、なぜ[人々{ひとびと}]が[死者{ししゃ}]のためにバプテスマを[受{う}]けるのか。", "30": "また、なんのために、わたしたちはいつも[危険{きけん}]を[冒{おか}]しているのか。", "31": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスにあって、わたしがあなたがたにつき[持{も}]っている[誇{ほこり}]にかけて[言{い}]うが、わたしは[日々{ひび}][死{し}]んでいるのである。", "32": "もし、わたしが[人間{にんげん}]の[考{かんが}]えによってエペソで[獣{けもの}]と[戦{たたか}]ったとすれば、それはなんの[役{やく}]に[立{た}]つのか。もし[死人{しにん}]がよみがえらないのなら、「わたしたちは[飲{の}]み[食{く}]いしようではないか。あすもわからぬいのちなのだ」。", "33": "まちがってはいけない。「[悪{わる}]い[交{まじ}]わりは、[良{よ}]いならわしをそこなう」。", "34": "[目{め}]ざめて[身{み}]を[正{ただ}]し、[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないようにしなさい。あなたがたのうちには、[神{かみ}]について[無知{むち}]な[人々{ひとびと}]がいる。あなたがたをはずかしめるために、わたしはこう[言{い}]うのだ。", "35": "しかし、ある[人{ひと}]は[言{い}]うだろう。「どんなふうにして、[死人{しにん}]がよみがえるのか。どんなからだをして[来{く}]るのか」。", "36": "おろかな[人{ひと}]である。あなたのまくものは、[死{し}]ななければ、[生{い}]かされないではないか。", "37": "また、あなたのまくのは、やがて[成{な}]るべきからだをまくのではない。[麦{むぎ}]であっても、ほかの[種{たね}]であっても、ただの[種{たね}][粒{つぶ}]にすぎない。", "38": "ところが、[神{かみ}]はみこころのままに、これにからだを[与{あた}]え、その一つ一つの[種{たね}]にそれぞれのからだをお[与{あた}]えになる。", "39": "すべての[肉{にく}]が、[同{おな}]じ[肉{にく}]なのではない。[人{ひと}]の[肉{にく}]があり、[獣{けもの}]の[肉{にく}]があり、[鳥{とり}]の[肉{にく}]があり、[魚{さかな}]の[肉{にく}]がある。", "40": "[天{てん}]に[属{ぞく}]するからだもあれば、[地{ち}]に[属{ぞく}]するからだもある。[天{てん}]に[属{ぞく}]するものの[栄光{えいこう}]は、[地{ち}]に[属{ぞく}]するものの[栄光{えいこう}]と[違{ちが}]っている。", "41": "[日{ひ}]の[栄光{えいこう}]があり、[月{つき}]の[栄光{えいこう}]があり、[星{ほし}]の[栄光{えいこう}]がある。また、この[星{ほし}]とあの[星{ほし}]との[間{あいだ}]に、[栄光{えいこう}]の[差{さ}]がある。", "42": "[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]も、また[同様{どうよう}]である。[朽{く}]ちるものでまかれ、[朽{く}]ちないものによみがえり、", "43": "[卑{いや}]しいものでまかれ、[栄光{えいこう}]あるものによみがえり、[弱{よわ}]いものでまかれ、[強{つよ}]いものによみがえり、", "44": "[肉{にく}]のからだでまかれ、[霊{れい}]のからだによみがえるのである。[肉{にく}]のからだがあるのだから、[霊{れい}]のからだもあるわけである。", "45": "[聖書{せいしょ}]に「[最初{さいしょ}]の[人{ひと}]アダムは[生{い}]きたものとなった」と[書{か}]いてあるとおりである。しかし[最後{さいご}]のアダムは[命{いのち}]を[与{あた}]える[霊{れい}]となった。", "46": "[最初{さいしょ}]にあったのは、[霊{れい}]のものではなく[肉{にく}]のものであって、その[後{のち}]に[霊{れい}]のものが[来{く}]るのである。", "47": "[第{だい}]一の[人{ひと}]は[地{ち}]から[出{で}]て[土{つち}]に[属{ぞく}]し、[第{だい}]二の[人{ひと}]は[天{てん}]から[来{く}]る。", "48": "この[土{つち}]に[属{ぞく}]する[人{ひと}]に、[土{つち}]に[属{ぞく}]している[人々{ひとびと}]は[等{ひと}]しく、この[天{てん}]に[属{ぞく}]する[人{ひと}]に、[天{てん}]に[属{ぞく}]している[人々{ひとびと}]は[等{ひと}]しいのである。", "49": "すなわち、わたしたちは、[土{つち}]に[属{ぞく}]している[形{かたち}]をとっているのと[同様{どうよう}]に、また[天{てん}]に[属{ぞく}]している[形{かたち}]をとるであろう。", "50": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしはこの[事{こと}]を[言{い}]っておく。[肉{にく}]と[血{ち}]とは[神{かみ}]の[国{くに}]を[継{つ}]ぐことができないし、[朽{く}]ちるものは[朽{く}]ちないものを[継{つ}]ぐことがない。", "51": "ここで、あなたがたに[奥義{おくぎ}]を[告{つ}]げよう。わたしたちすべては、[眠{ねむ}]り[続{つづ}]けるのではない。[終{おわ}]りのラッパの[響{ひび}]きと[共{とも}]に、またたく[間{あいだ}]に、[一瞬{いっしゅん}]にして[変{か}]えられる。", "52": "というのは、ラッパが[響{ひび}]いて、[死人{しにん}]は[朽{く}]ちない[者{もの}]によみがえらされ、わたしたちは[変{か}]えられるのである。", "53": "なぜなら、この[朽{く}]ちるものは[必{かなら}]ず[朽{く}]ちないものを[着{き}]、この[死{し}]ぬものは[必{かなら}]ず[死{し}]なないものを[着{き}]ることになるからである。", "54": "この[朽{く}]ちるものが[朽{く}]ちないものを[着{き}]、この[死{し}]ぬものが[死{し}]なないものを[着{き}]るとき、[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてある[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]するのである。", "55": "「[死{し}]は[勝利{しょうり}]にのまれてしまった。[死{し}]よ、おまえの[勝利{しょうり}]は、どこにあるのか。[死{し}]よ、おまえのとげは、どこにあるのか」。", "56": "[死{し}]のとげは[罪{つみ}]である。[罪{つみ}]の[力{ちから}]は[律法{りっぽう}]である。", "57": "しかし[感謝{かんしゃ}]すべきことには、[神{かみ}]はわたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストによって、わたしたちに[勝利{しょうり}]を[賜{たま}]わったのである。", "58": "だから、[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]たちよ。[堅{かた}]く[立{た}]って[動{うご}]かされず、いつも[全{ぜん}][力{りょく}]を[注{そそ}]いで[主{しゅ}]のわざに[励{はげ}]みなさい。[主{しゅ}]にあっては、あなたがたの[労苦{ろうく}]がむだになることはないと、あなたがたは[知{し}]っているからである。" }, "16": { "1": "[聖徒{せいと}]たちへの[献金{けんきん}]については、わたしはガラテヤの[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[命{めい}]じておいたが、あなたがたもそのとおりにしなさい。", "2": "一[週{しゅう}]の[初{はじ}]めの[日{ひ}]ごとに、あなたがたはそれぞれ、いくらでも[収入{しゅうにゅう}]に[応{おう}]じて[手{て}]もとにたくわえておき、わたしが[着{つ}]いた[時{とき}]になって[初{はじ}]めて[集{あつ}]めることのないようにしなさい。", "3": "わたしが[到着{とうちゃく}]したら、あなたがたが[選{えら}]んだ[人々{ひとびと}]に[手紙{てがみ}]をつけ、あなたがたの[贈{おく}]り[物{もの}]を[持{も}]たせて、エルサレムに[送{おく}]り[出{だ}]すことにしよう。", "4": "もしわたしも[行{ゆ}]く[方{ほう}]がよければ、[一緒{いっしょ}]に[行{ゆ}]くことになろう。", "5": "わたしは、マケドニヤを[通過{つうか}]してから、あなたがたのところに[行{ゆ}]くことになろう。マケドニヤは[通過{つうか}]するだけだが、", "6": "あなたがたの[所{ところ}]では、たぶん[滞在{たいざい}]するようになり、あるいは[冬{ふゆ}]を[過{す}]ごすかも[知{し}]れない。そうなれば、わたしがどこへ[ゆ{い}]くにしても、あなたがたに[送{おく}]ってもらえるだろう。", "7": "わたしは[今{いま}]、あなたがたに[旅{たび}]のついでに[会{あ}]うことは[好{この}]まない。もし[主{しゅ}]のお[許{ゆる}]しがあれば、しばらくあなたがたの[所{ところ}]に[滞在{たいざい}]したいと[望{のぞ}]んでいる。", "8": "しかし[五旬節{ごじゅんせつ}]までは、エペソに[滞在{たいざい}]するつもりだ。というのは、[有力{ゆうりょく}]な[働{はたら}]きの[門{もん}]がわたしのために[大{おお}]きく[開{ひら}]かれているし、", "9": "また[敵対{てきたい}]する[者{もの}]も[多{おお}]いからである。", "10": "もしテモテが[着{つ}]いたら、あなたがたの[所{ところ}]で[不安{ふあん}]なしに[過{す}]ごせるようにしてあげてほしい。[彼{かれ}]はわたしと[同様{どうよう}]に、[主{しゅ}]のご[用{よう}]にあたっているのだから。", "11": "だれも[彼{かれ}]を[軽{かろ}]んじてはいけない。そして、わたしの[所{ところ}]に[来{く}]るように、どうか[彼{かれ}]を[安{やす}]らかに[送{おく}]り[出{だ}]してほしい。わたしは[彼{かれ}]が[兄弟{きょうだい}]たちと[一緒{いっしょ}]に[来{く}]るのを[待{ま}]っている。", "12": "[兄弟{きょうだい}]アポロについては、[兄弟{きょうだい}]たちと[一緒{いっしょ}]にあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]くように、たびたび[勧{すす}]めてみた。しかし[彼{かれ}]には、[今{いま}][行{ゆ}]く[意志{いし}]は、[全{まった}]くない。[適当{てきとう}]な[機会{きかい}]があれば、[行{い}]くだろう。", "13": "[目{め}]をさましていなさい。[信仰{しんこう}]に[立{た}]ちなさい。[男{おとこ}]らしく、[強{つよ}]くあってほしい。", "14": "いっさいのことを、[愛{あい}]をもって[行{おこな}]いなさい。", "15": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたに[勧{すす}]める。あなたがたが[知{し}]っているように、ステパナの[家{いえ}]はアカヤの[初穂{はつほ}]であって、[彼{かれ}]らは[身{み}]をもって[聖徒{せいと}]に[奉仕{ほうし}]してくれた。", "16": "どうか、このような[人々{ひとびと}]と、またすべて[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[働{はたら}]き[共{とも}]に[労{ろう}]する[人々{ひとびと}]とに、[従{したが}]ってほしい。", "17": "わたしは、ステパナとポルトナトとアカイコとがきてくれたのを[喜{よろこ}]んでいる。[彼{かれ}]らはあなたがたの[足{た}]りない[所{ところ}]を[満{み}]たし、", "18": "わたしの[心{こころ}]とあなたがたの[心{こころ}]とを、[安{やす}]らかにしてくれた。こうした[人々{ひとびと}]は、[重{おも}]んじなければならない。", "19": "アジヤの[諸{しょ}][教会{きょうかい}]から、あなたがたによろしく。アクラとプリスカとその[家{いえ}]の[教会{きょうかい}]から、[主{しゅ}]にあって[心{こころ}]からよろしく。", "20": "すべての[兄弟{きょうだい}]たちから、よろしく。あなたがたも[互{たがい}]に、きよい[接吻{せっぷん}]をもってあいさつをかわしなさい。", "21": "ここでパウロが、[手{て}]ずからあいさつをしるす。", "22": "もし[主{しゅ}]を[愛{あい}]さない[者{もの}]があれば、のろわれよ。マラナ・タ(われらの[主{しゅ}]よ、きたりませ)。", "23": "[主{しゅ}]イエスの[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。", "24": "わたしの[愛{あい}]が、キリスト・イエスにあって、あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "2cor": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]によりキリスト・イエスの[使徒{しと}]となったパウロと、[兄弟{きょうだい}]テモテとから、コリントにある[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]、ならびにアカヤ[全土{ぜんど}]にいるすべての[聖徒{せいと}]たちへ。", "2": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "3": "ほむべきかな、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]、あわれみ[深{ぶか}]き[父{ちち}]、[慰{なぐさ}]めに[満{み}]ちたる[神{かみ}]。", "4": "[神{かみ}]は、いかなる[患難{かんなん}]の[中{なか}]にいる[時{とき}]でもわたしたちを[慰{なぐさ}]めて[下{くだ}]さり、また、わたしたち[自身{じしん}]も、[神{かみ}]に[慰{なぐさ}]めていただくその[慰{なぐさ}]めをもって、あらゆる[患難{かんなん}]の[中{なか}]にある[人々{ひとびと}]を[慰{なぐさ}]めることができるようにして[下{くだ}]さるのである。", "5": "それは、キリストの[苦難{くなん}]がわたしたちに[満{み}]ちあふれているように、わたしたちの[受{う}]ける[慰{なぐさ}]めもまた、キリストによって[満{み}]ちあふれているからである。", "6": "わたしたちが[患難{かんなん}]に[会{あ}]うなら、それはあなたがたの[慰{なぐさ}]めと[救{すくい}]とのためであり、[慰{なぐさ}]めを[受{う}]けるなら、それはあなたがたの[慰{なぐさ}]めのためであって、その[慰{なぐさ}]めは、わたしたちが[受{う}]けているのと[同{おな}]じ[苦難{くなん}]に[耐{た}]えさせる[力{ちから}]となるのである。", "7": "だから、あなたがたに[対{たい}]していだいているわたしたちの[望{のぞ}]みは、[動{うご}]くことがない。あなたがたが、わたしたちと[共{とも}]に[苦難{くなん}]にあずかっているように、[慰{なぐさ}]めにも[共{とも}]にあずかっていることを[知{し}]っているからである。", "8": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちがアジヤで[会{あ}]った[患難{かんなん}]を、[知{し}]らずにいてもらいたくない。わたしたちは[極度{きょくど}]に、[耐{た}]えられないほど[圧迫{あっぱく}]されて、[生{い}]きる[望{のぞ}]みをさえ[失{うしな}]ってしまい、", "9": "[心{こころ}]のうちで[死{し}]を[覚悟{かくご}]し、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[頼{たの}]みとしないで、[死人{しにん}]をよみがえらせて[下{くだ}]さる[神{かみ}]を[頼{たの}]みとするに[至{いた}]った。", "10": "[神{かみ}]はこのような[死{し}]の[危険{きけん}]から、わたしたちを[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さった、また[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さるであろう。わたしたちは、[神{かみ}]が[今後{こんご}]も[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さることを[望{のぞ}]んでいる。", "11": "そして、あなたがたもまた[祈{いのり}]をもって、ともどもに、わたしたちを[助{たす}]けてくれるであろう。これは[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]の[願{ねが}]いによりわたしたちに[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みについて、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[感謝{かんしゃ}]をささげるようになるためである。", "12": "さて、わたしたちがこの[世{よ}]で、ことにあなたがたに[対{たい}]し、[人間{にんげん}]の[知恵{ちえ}]によってではなく[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みによって、[神{かみ}]の[神聖{しんせい}]と[真実{しんじつ}]とによって[行動{こうどう}]してきたことは、[実{じつ}]にわたしたちの[誇{ほこり}]であって、[良心{りょうしん}]のあかしするところである。", "13": "わたしたちが[書{か}]いていることは、あなたがたが[読{よ}]んで[理解{りかい}]できないことではない。それを[完全{かんぜん}]に[理解{りかい}]してくれるように、わたしは[希望{きぼう}]する。", "14": "すでにある[程度{ていど}]わたしたちを[理解{りかい}]してくれているとおり、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[日{ひ}]には、あなたがたがわたしたちの[誇{ほこり}]であるように、わたしたちもあなたがたの[誇{ほこり}]なのである。", "15": "この[確信{かくしん}]をもって、わたしたちはもう[一度{いちど}][恵{めぐ}]みを[得{え}]させたいので、まずあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]き、", "16": "それからそちらを[通{とお}]ってマケドニヤにおもむき、そして[再{ふたた}]びマケドニヤからあなたがたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]り、あなたがたの[見送{みおく}]りを[受{う}]けてユダヤに[行{ゆ}]く[計画{けいかく}]を[立{た}]てたのである。", "17": "この[計画{けいかく}]を[立{た}]てたのは、[軽率{けいそつ}]なことであったであろうか。それとも、[自分{じぶん}]の[計画{けいかく}]を[肉{にく}]の[思{おも}]いによって[計画{けいかく}]したため、わたしの「しかり、しかり」が[同時{どうじ}]に「[否{いな}]、[否{いな}]」であったのだろうか。", "18": "[神{かみ}]の[真実{しんじつ}]にかけて[言{い}]うが、あなたがたに[対{たい}]するわたしの[言葉{ことば}]は、「しかり」と[同時{どうじ}]に「[否{いな}]」というようなものではない。", "19": "なぜなら、わたしたち、すなわち、わたしとシルワノとテモテとが、あなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えた[神{かみ}]の[子{こ}]キリスト・イエスは、「しかり」となると[同時{どうじ}]に「[否{いな}]」となったのではない。そうではなく、「しかり」がイエスにおいて[実現{じつげん}]されたのである。", "20": "なぜなら、[神{かみ}]の[約束{やくそく}]はことごとく、[彼{かれ}]において「しかり」となったからである。だから、わたしたちは、[彼{かれ}]によって「アァメン」と[唱{とな}]えて、[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]するのである。", "21": "あなたがたと[共{とも}]にわたしたちを、キリストのうちに[堅{かた}]くささえ、[油{あぶら}]をそそいで[下{くだ}]さったのは、[神{かみ}]である。", "22": "[神{かみ}]はまた、わたしたちに[証印{しょういん}]をおし、その[保証{ほしょう}]として、わたしたちの[心{こころ}]に[御霊{みたま}]を[賜{たま}]わったのである。", "23": "わたしは[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]をかけ、[神{かみ}]を[証人{しょうにん}]に[呼{よ}]び[求{もと}]めて[言{い}]うが、わたしがコリントに[行{い}]かないでいるのは、あなたがたに[対{たい}]して[寛大{かんだい}]でありたいためである。", "24": "わたしたちは、あなたがたの[信仰{しんこう}]を[支配{しはい}]する[者{もの}]ではなく、あなたがたの[喜{よろこ}]びのために[共{とも}]に[働{はたら}]いている[者{もの}]にすぎない。あなたがたは、[信仰{しんこう}]に[堅{かた}]く[立{た}]っているからである。" }, "2": { "1": "そこでわたしは、あなたがたの[所{ところ}]に[再{ふたた}]び[悲{かな}]しみをもって[行{ゆ}]くことはすまいと、[決心{けっしん}]したのである。", "2": "もしあなたがたを[悲{かな}]しませるとすれば、わたしが[悲{かな}]しませているその[人{ひと}][以外{いがい}]に、だれがわたしを[喜{よろこ}]ばせてくれるのか。", "3": "このような[事{こと}]を[書{か}]いたのは、わたしが[行{ゆ}]く[時{とき}]、わたしを[喜{よろこ}]ばせてくれるはずの[人々{ひとびと}]から、[悲{かな}]しい[思{おも}]いをさせられたくないためである。わたし[自身{じしん}]の[喜{よろこ}]びはあなたがた[全体{ぜんたい}]の[喜{よろこ}]びであることを、あなたがたすべてについて[確信{かくしん}]しているからである。", "4": "わたしは[大{おお}]きな[患難{かんなん}]と[心{こころ}]の[憂{うれ}]いの[中{なか}]から、[多{おお}]くの[涙{なみだ}]をもってあなたがたに[書{か}]きおくった。それは、あなたがたを[悲{かな}]しませるためではなく、あなたがたに[対{たい}]してあふれるばかりにいだいているわたしの[愛{あい}]を、[知{し}]ってもらうためであった。", "5": "しかし、もしだれかが[人{ひと}]を[悲{かな}]しませたとすれば、それはわたしを[悲{かな}]しませたのではなく、[控{ひか}]え[目{め}]に[言{い}]うが、ある[程度{ていど}]、あなたがた[一同{いちどう}]を[悲{かな}]しませたのである。", "6": "その[人{ひと}]にとっては、[多数{たすう}]の[者{もの}]から[受{う}]けたあの[処罰{しょばつ}]でもう[十分{じゅうぶん}]なのだから、", "7": "あなたがたはむしろ[彼{かれ}]をゆるし、また[慰{なぐさ}]めてやるべきである。そうしないと、その[人{ひと}]はますます[深{ぶか}]い[悲{かな}]しみに[沈{しず}]むかも[知{し}]れない。", "8": "そこでわたしは、[彼{かれ}]に[対{たい}]して[愛{あい}]を[示{しめ}]すように、あなたがたに[勧{すす}]める。", "9": "わたしが[書{か}]きおくったのも、あなたがたがすべての[事{こと}]について[従順{じゅうじゅん}]であるかどうかを、ためすためにほかならなかった。", "10": "もしあなたがたが、[何{なに}]かのことについて[人{ひと}]をゆるすなら、わたしもまたゆるそう。そして、もしわたしが[何{なに}]かのことでゆるしたとすれば、それは、あなたがたのためにキリストのみまえでゆるしたのである。", "11": "そうするのは、サタンに[欺{あざむ}]かれることのないためである。わたしたちは、[彼{かれ}]の[策略{さくりゃく}]を[知{し}]らないわけではない。", "12": "さて、キリストの[福音{ふくいん}]のためにトロアスに[行{い}]ったとき、わたしのために[主{しゅ}]の[門{もん}]が[開{ひら}]かれたにもかかわらず、", "13": "[兄弟{きょうだい}]テトスに[会{あ}]えなかったので、わたしは[気{き}]が[気{き}]でなく、[人々{ひとびと}]に[別{わか}]れて、マケドニヤに[出{で}]かけて[行{い}]った。", "14": "しかるに、[神{かみ}]は[感謝{かんしゃ}]すべきかな。[神{かみ}]はいつもわたしたちをキリストの[凱旋{がいせん}]に[伴{ともな}]い[行{ゆ}]き、わたしたちをとおしてキリストを[知{し}]る[知識{ちしき}]のかおりを、[至{いた}]る[所{ところ}]に[放{はな}]って[下{くだ}]さるのである。", "15": "わたしたちは、[救{すく}]われる[者{もの}]にとっても[滅{ほろ}]びる[者{もの}]にとっても、[神{かみ}]に[対{たい}]するキリストのかおりである。", "16": "[後者{こうしゃ}]にとっては、[死{し}]から[死{し}]に[至{いた}]らせるかおりであり、[前者{ぜんしゃ}]にとっては、いのちからいのちに[至{いた}]らせるかおりである。いったい、このような[任務{にんむ}]に、だれが[耐{た}]え[得{え}]ようか。", "17": "しかし、わたしたちは、[多{おお}]くの[人{ひと}]のように[神{かみ}]の[言{ことば}]を[売物{うりもの}]にせず、[真心{まごころ}]をこめて、[神{かみ}]につかわされた[者{もの}]として[神{かみ}]のみまえで、キリストにあって[語{かた}]るのである。" }, "3": { "1": "わたしたちは、またもや、[自己{じこ}][推薦{すいせん}]をし[始{はじ}]めているのだろうか。それとも、ある[人々{ひとびと}]のように、あなたがたにあてた、あるいは、あなたがたからの[推薦{すいせん}][状{じょう}]が[必要{ひつよう}]なのだろうか。", "2": "わたしたちの[推薦{すいせん}][状{じょう}]は、あなたがたなのである。それは、わたしたちの[心{こころ}]にしるされていて、すべての[人{ひと}]に[知{し}]られ、かつ[読{よ}]まれている。", "3": "そして、あなたがたは[自分{じぶん}][自身{じしん}]が、わたしたちから[送{おく}]られたキリストの[手紙{てがみ}]であって、[墨{すみ}]によらず[生{い}]ける[神{かみ}]の[霊{れい}]によって[書{か}]かれ、[石{いし}]の[板{いた}]にではなく[人{ひと}]の[心{こころ}]の[板{いた}]に[書{か}]かれたものであることを、はっきりとあらわしている。", "4": "こうした[確信{かくしん}]を、わたしたちはキリストにより[神{かみ}]に[対{たい}]していだいている。", "5": "もちろん、[自分{じぶん}][自身{じしん}]で[事{こと}]を[定{さだ}]める[力{ちから}]が[自分{じぶん}]にある、と[言{い}]うのではない。わたしたちのこうした[力{ちから}]は、[神{かみ}]からきている。", "6": "[神{かみ}]はわたしたちに[力{ちから}]を[与{あた}]えて、[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]に[仕{つか}]える[者{もの}]とされたのである。それは、[文字{もんじ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]ではなく、[霊{れい}]に[仕{つか}]える[者{もの}]である。[文字{もんじ}]は[人{ひと}]を[殺{ころ}]し、[霊{れい}]は[人{ひと}]を[生{い}]かす。", "7": "もし[石{いし}]に[彫{ほ}]りつけた[文字{もんじ}]による[死{し}]の[務{つとめ}]が[栄光{えいこう}]のうちに[行{おこな}]われ、そのためイスラエルの[子{こ}]らは、モーセの[顔{かお}]の[消{き}]え[去{さ}]るべき[栄光{えいこう}]のゆえに、その[顔{かお}]を[見{み}]つめることができなかったとすれば、", "8": "まして[霊{れい}]の[務{つとめ}]は、はるかに[栄光{えいこう}]あるものではなかろうか。", "9": "もし[罪{つみ}]を[宣告{せんこく}]する[務{つとめ}]が[栄光{えいこう}]あるものだとすれば、[義{ぎ}]を[宣告{せんこく}]する[務{つとめ}]は、はるかに[栄光{えいこう}]に[満{み}]ちたものである。", "10": "そして、すでに[栄光{えいこう}]を[受{う}]けたものも、この[場合{ばあい}]、はるかにまさった[栄光{えいこう}]のまえに、その[栄光{えいこう}]を[失{うしな}]ったのである。", "11": "もし[消{き}]え[去{さ}]るべきものが[栄光{えいこう}]をもって[現{あらわ}]れたのなら、まして[永存{えいぞん}]すべきものは、もっと[栄光{えいこう}]のあるべきものである。", "12": "こうした[望{のぞ}]みをいだいているので、わたしたちは[思{おも}]いきって[大胆{だいたん}]に[語{かた}]り、", "13": "そしてモーセが、[消{き}]え[去{さ}]っていくものの[最後{さいご}]をイスラエルの[子{こ}]らに[見{み}]られまいとして、[顔{かお}]におおいをかけたようなことはしない。", "14": "[実際{じっさい}]、[彼{かれ}]らの[思{おも}]いは[鈍{にぶ}]くなっていた。[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、[彼{かれ}]らが[古{ふる}]い[契約{けいやく}]を[朗読{ろうどく}]する[場合{ばあい}]、その[同{おな}]じおおいが[取{と}]り[去{さ}]られないままで[残{のこ}]っている。それは、キリストにあってはじめて[取{と}]り[除{のぞ}]かれるのである。", "15": "[今日{こんにち}]に[至{いた}]るもなお、モーセの[書{しょ}]が[朗読{ろうどく}]されるたびに、おおいが[彼{かれ}]らの[心{こころ}]にかかっている。", "16": "しかし[主{しゅ}]に[向{む}]く[時{とき}]には、そのおおいは[取{と}]り[除{のぞ}]かれる。", "17": "[主{しゅ}]は[霊{れい}]である。そして、[主{しゅ}]の[霊{れい}]のあるところには、[自由{じゆう}]がある。", "18": "わたしたちはみな、[顔{かお}]おおいなしに、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]を[鏡{かがみ}]に[映{うつ}]すように[見{み}]つつ、[栄光{えいこう}]から[栄光{えいこう}]へと、[主{しゅ}]と[同{おな}]じ[姿{すがた}]に[変{か}]えられていく。これは[霊{れい}]なる[主{しゅ}]の[働{はたら}]きによるのである。" }, "4": { "1": "このようにわたしたちは、あわれみを[受{う}]けてこの[務{つとめ}]についているのだから、[落胆{らくたん}]せずに、", "2": "[恥{は}]ずべき[隠{かく}]れたことを[捨{す}]て[去{さ}]り、[悪巧{わるだく}]みによって[歩{ある}]かず、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[曲{ま}]げず、[真理{しんり}]を[明{あき}]らかにし、[神{かみ}]のみまえに、すべての[人{ひと}]の[良心{りょうしん}]に[自分{じぶん}]を[推薦{すいせん}]するのである。", "3": "もしわたしたちの[福音{ふくいん}]がおおわれているなら、[滅{ほろ}]びる[者{もの}]どもにとっておおわれているのである。", "4": "[彼{かれ}]らの[場合{ばあい}]、この[世{よ}]の[神{かみ}]が[不信{ふしん}]の[者{もの}]たちの[思{おも}]いをくらませて、[神{かみ}]のかたちであるキリストの[栄光{えいこう}]の[福音{ふくいん}]の[輝{かがや}]きを、[見{み}]えなくしているのである。", "5": "しかし、わたしたちは[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えるのではなく、[主{しゅ}]なるキリスト・イエスを[宣{の}]べ[伝{つた}]える。わたしたち[自身{じしん}]は、ただイエスのために[働{はたら}]くあなたがたの[僕{しもべ}]にすぎない。", "6": "「やみの[中{なか}]から[光{ひかり}]が[照{て}]りいでよ」と[仰{おお}]せになった[神{かみ}]は、キリストの[顔{かお}]に[輝{かがや}]く[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]の[知識{ちしき}]を[明{あき}]らかにするために、わたしたちの[心{こころ}]を[照{てら}]して[下{くだ}]さったのである。", "7": "しかしわたしたちは、この[宝{たから}]を[土{つち}]の[器{うつわ}]の[中{なか}]に[持{も}]っている。その[測{はか}]り[知{し}]れない[力{ちから}]は[神{かみ}]のものであって、わたしたちから[出{で}]たものでないことが、あらわれるためである。", "8": "わたしたちは、[四方{しほう}]から[患難{かんなん}]を[受{う}]けても[窮{きゅう}]しない。[途方{とほう}]にくれても[行{ゆ}]き[詰{づ}]まらない。", "9": "[迫害{はくがい}]に[会{あ}]っても[見捨{みす}]てられない。[倒{たお}]されても[滅{ほろ}]びない。", "10": "いつもイエスの[死{し}]をこの[身{み}]に[負{お}]うている。それはまた、イエスのいのちが、この[身{み}]に[現{あらわ}]れるためである。", "11": "わたしたち[生{い}]きている[者{もの}]は、イエスのために[絶{た}]えず[死{し}]に[渡{わた}]されているのである。それはイエスのいのちが、わたしたちの[死{し}]ぬべき[肉体{にくたい}]に[現{あらわ}]れるためである。", "12": "こうして、[死{し}]はわたしたちのうちに[働{はたら}]き、いのちはあなたがたのうちに[働{はたら}]くのである。", "13": "「わたしは[信{しん}]じた。それゆえに[語{かた}]った」としるしてあるとおり、それと[同{おな}]じ[信仰{しんこう}]の[霊{れい}]を[持{も}]っているので、わたしたちも[信{しん}]じている。それゆえに[語{かた}]るのである。", "14": "それは、[主{しゅ}]イエスをよみがえらせたかたが、わたしたちをもイエスと[共{とも}]によみがえらせ、そして、あなたがたと[共{とも}]にみまえに[立{た}]たせて[下{くだ}]さることを、[知{し}]っているからである。", "15": "すべてのことは、あなたがたの[益{えき}]であって、[恵{めぐ}]みがますます[多{おお}]くの[人{ひと}]に[増{ま}]し[加{くわ}]わるにつれ、[感謝{かんしゃ}]が[満{み}]ちあふれて、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]となるのである。", "16": "だから、わたしたちは[落胆{らくたん}]しない。たといわたしたちの[外{そと}]なる[人{ひと}]は[滅{ほろ}]びても、[内{うち}]なる[人{ひと}]は[日{ひ}]ごとに[新{あたら}]しくされていく。", "17": "なぜなら、このしばらくの[軽{かる}]い[患難{かんなん}]は[働{はたら}]いて、[永遠{えいえん}]の[重{おも}]い[栄光{えいこう}]を、あふれるばかりにわたしたちに[得{え}]させるからである。", "18": "わたしたちは、[見{み}]えるものにではなく、[見{み}]えないものに[目{め}]を[注{そそ}]ぐ。[見{み}]えるものは[一時{いちじ}][的{てき}]であり、[見{み}]えないものは[永遠{えいえん}]につづくのである。" }, "5": { "1": "わたしたちの[住{す}]んでいる[地上{ちじょう}]の[幕屋{まくや}]がこわれると、[神{かみ}]からいただく[建物{たてもの}]、すなわち[天{てん}]にある、[人{ひと}]の[手{て}]によらない[永遠{えいえん}]の[家{いえ}]が[備{そな}]えてあることを、わたしたちは[知{し}]っている。", "2": "そして、[天{てん}]から[賜{たま}]わるそのすみかを、[上{うえ}]に[着{き}]ようと[切{せつ}]に[望{のぞ}]みながら、この[幕屋{まくや}]の[中{なか}]で[苦{くる}]しみもだえている。", "3": "それを[着{き}]たなら、[裸{はだか}]のままではいないことになろう。", "4": "この[幕屋{まくや}]の[中{なか}]にいるわたしたちは、[重荷{おもに}]を[負{お}]って[苦{くる}]しみもだえている。それを[脱{ぬ}]ごうと[願{ねが}]うからではなく、その[上{うえ}]に[着{き}]ようと[願{ねが}]うからであり、それによって、[死{し}]ぬべきものがいのちにのまれてしまうためである。", "5": "わたしたちを、この[事{こと}]にかなう[者{もの}]にして[下{くだ}]さったのは、[神{かみ}]である。そして、[神{かみ}]はその[保証{ほしょう}]として[御霊{みたま}]をわたしたちに[賜{たま}]わったのである。", "6": "だから、わたしたちはいつも[心{こころ}][強{づよ}]い。そして、[肉体{にくたい}]を[宿{やど}]としている[間{あいだ}]は[主{しゅ}]から[離{はな}]れていることを、よく[知{し}]っている。", "7": "わたしたちは、[見{み}]えるものによらないで、[信仰{しんこう}]によって[歩{ある}]いているのである。", "8": "それで、わたしたちは[心{こころ}][強{づよ}]い。そして、むしろ[肉体{にくたい}]から[離{はな}]れて[主{しゅ}]と[共{とも}]に[住{す}]むことが、[願{ねが}]わしいと[思{おも}]っている。", "9": "そういうわけだから、[肉体{にくたい}]を[宿{やど}]としているにしても、それから[離{はな}]れているにしても、ただ[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれる[者{もの}]となるのが、[心{こころ}]からの[願{ねが}]いである。", "10": "なぜなら、わたしたちは[皆{みな}]、キリストのさばきの[座{ざ}]の[前{まえ}]にあらわれ、[善{ぜん}]であれ[悪{あく}]であれ、[自分{じぶん}]の[行{おこな}]ったことに[応{おう}]じて、それぞれ[報{むく}]いを[受{う}]けねばならないからである。", "11": "このようにわたしたちは、[主{しゅ}]の[恐{おそ}]るべきことを[知{し}]っているので、[人々{ひとびと}]に[説{と}]き[勧{すす}]める。わたしたちのことは、[神{かみ}]のみまえには[明{あき}]らかになっている。さらに、あなたがたの[良心{りょうしん}]にも[明{あき}]らかになるようにと[望{のぞ}]む。", "12": "わたしたちは、あなたがたに[対{たい}]して、またもや[自己{じこ}][推薦{すいせん}]をしようとするのではない。ただわたしたちを[誇{ほこ}]る[機会{きかい}]を、あなたがたに[持{も}]たせ、[心{こころ}]を[誇{ほこ}]るのではなくうわべだけを[誇{ほこ}]る[人々{ひとびと}]に[答{こた}]えうるようにさせたいのである。", "13": "もしわたしたちが、[気{き}]が[狂{くる}]っているのなら、それは[神{かみ}]のためであり、[気{き}]が[確{たし}]かであるのなら、それはあなたがたのためである。", "14": "なぜなら、キリストの[愛{あい}]がわたしたちに[強{つよ}]く[迫{せま}]っているからである。わたしたちはこう[考{かんが}]えている。ひとりの[人{ひと}]がすべての[人{ひと}]のために[死{し}]んだ[以上{いじょう}]、すべての[人{ひと}]が[死{し}]んだのである。", "15": "そして、[彼{かれ}]がすべての[人{ひと}]のために[死{し}]んだのは、[生{い}]きている[者{もの}]がもはや[自分{じぶん}]のためにではなく、[自分{じぶん}]のために[死{し}]んでよみがえったかたのために、[生{い}]きるためである。", "16": "それだから、わたしたちは[今後{こんご}]、だれをも[肉{にく}]によって[知{し}]ることはすまい。かつてはキリストを[肉{にく}]によって[知{し}]っていたとしても、[今{いま}]はもうそのような[知{し}]り[方{かた}]をすまい。", "17": "だれでもキリストにあるならば、その[人{ひと}]は[新{あたら}]しく[造{つく}]られた[者{もの}]である。[古{ふる}]いものは[過{す}]ぎ[去{さ}]った、[見{み}]よ、すべてが[新{あたら}]しくなったのである。", "18": "しかし、すべてこれらの[事{こと}]は、[神{かみ}]から[出{で}]ている。[神{かみ}]はキリストによって、わたしたちをご[自分{じぶん}]に[和解{わかい}]させ、かつ[和解{わかい}]の[務{つとめ}]をわたしたちに[授{さづ}]けて[下{くだ}]さった。", "19": "すなわち、[神{かみ}]はキリストにおいて[世{よ}]をご[自分{じぶん}]に[和解{わかい}]させ、その[罪過{ざいか}]の[責任{せきにん}]をこれに[負{お}]わせることをしないで、わたしたちに[和解{わかい}]の[福音{ふくいん}]をゆだねられたのである。", "20": "[神{かみ}]がわたしたちをとおして[勧{すす}]めをなさるのであるから、わたしたちはキリストの[使者{ししゃ}]なのである。そこで、キリストに[代{かわ}]って[願{ねが}]う、[神{かみ}]の[和解{わかい}]を[受{う}]けなさい。", "21": "[神{かみ}]はわたしたちの[罪{つみ}]のために、[罪{つみ}]を[知{し}]らないかたを[罪{つみ}]とされた。それは、わたしたちが、[彼{かれ}]にあって[神{かみ}]の[義{ぎ}]となるためなのである。" }, "6": { "1": "わたしたちはまた、[神{かみ}]と[共{とも}]に[働{はたら}]く[者{もの}]として、あなたがたに[勧{すす}]める。[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みをいたずらに[受{う}]けてはならない。", "2": "[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは、[恵{めぐ}]みの[時{とき}]にあなたの[願{ねが}]いを[聞{き}]きいれ、[救{すくい}]の[日{ひ}]にあなたを[助{たす}]けた」。[見{み}]よ、[今{いま}]は[恵{めぐ}]みの[時{とき}]、[見{み}]よ、[今{いま}]は[救{すくい}]の[日{ひ}]である。", "3": "この[務{つとめ}]がそしりを[招{まね}]かないために、わたしたちはどんな[事{こと}]にも、[人{ひと}]につまずきを[与{あた}]えないようにし、", "4": "かえって、あらゆる[場合{ばあい}]に、[神{かみ}]の[僕{しもべ}]として、[自分{じぶん}]を[人々{ひとびと}]にあらわしている。すなわち、[極度{きょくど}]の[忍苦{にんく}]にも、[患難{かんなん}]にも、[危機{きき}]にも、[行{ゆ}]き[詰{づ}]まりにも、", "5": "むち[打{う}]たれることにも、[入獄{にゅうごく}]にも、[騒乱{そうらん}]にも、[労苦{ろうく}]にも、[徹夜{てつや}]にも、[飢餓{きが}]にも、", "6": "[真実{しんじつ}]と[知識{ちしき}]と[寛容{かんよう}]と、[慈愛{じあい}]と[聖霊{せいれい}]と[偽{いつわ}]りのない[愛{あい}]と、", "7": "[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]と[神{かみ}]の[力{ちから}]とにより、[左右{さゆう}]に[持{も}]っている[義{ぎ}]の[武器{ぶき}]により、", "8": "ほめられても、そしられても、[悪評{あくひょう}]を[受{う}]けても、[好評{こうひょう}]を[博{はく}]しても、[神{かみ}]の[僕{しもべ}]として[自分{じぶん}]をあらわしている。わたしたちは、[人{ひと}]を[惑{まど}]わしているようであるが、しかも[真実{しんじつ}]であり、", "9": "[人{ひと}]に[知{し}]られていないようであるが、[認{みと}]められ、[死{し}]にかかっているようであるが、[見{み}]よ、[生{い}]きており、[懲{こ}]らしめられているようであるが、[殺{ころ}]されず、", "10": "[悲{かな}]しんでいるようであるが、[常{つね}]に[喜{よろこ}]んでおり、[貧{まず}]しいようであるが、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[富{と}]ませ、[何{なに}]も[持{も}]たないようであるが、すべての[物{もの}]を[持{も}]っている。", "11": "コリントの[人々{ひとびと}]よ。あなたがたに[向{む}]かってわたしたちの[口{くち}]は[開{ひら}]かれており、わたしたちの[心{こころ}]は[広{ひろ}]くなっている。", "12": "あなたがたは、わたしたちに[心{こころ}]をせばめられていたのではなく、[自分{じぶん}]で[心{こころ}]をせばめていたのだ。", "13": "わたしは[子供{こども}]たちに[対{たい}]するように[言{い}]うが、どうかあなたがたの[方{ほう}]でも[心{こころ}]を[広{ひろ}]くして、わたしに[応{おう}]じてほしい。", "14": "[不信者{ふしんじゃ}]と、つり[合{あ}]わないくびきを[共{とも}]にするな。[義{ぎ}]と[不義{ふぎ}]となんの[係{かか}]わりがあるか。[光{ひかり}]とやみとなんの[交{まじ}]わりがあるか。", "15": "キリストとベリアルとなんの[調和{ちょうわ}]があるか。[信仰{しんこう}]と[不{ふ}][信仰{しんこう}]となんの[関係{かんけい}]があるか。", "16": "[神{かみ}]の[宮{みや}]と[偶像{ぐうぞう}]となんの[一致{いっち}]があるか。わたしたちは、[生{い}]ける[神{かみ}]の[宮{みや}]である。[神{かみ}]がこう[仰{おお}]せになっている、「わたしは[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[住{す}]み、かつ[出入{でい}]りをするであろう。そして、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となるであろう」。", "17": "だから、「[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]から[出{で}]て[行{い}]き、[彼{かれ}]らと[分離{ぶんり}]せよ、と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。そして、[汚{けが}]れたものに[触{ふれ}]てはならない。[触{ふれ}]なければ、わたしはあなたがたを[受{う}]けいれよう。", "18": "そしてわたしは、あなたがたの[父{ちち}]となり、あなたがたは、わたしのむすこ、むすめとなるであろう。[全能{ぜんのう}]の[主{しゅ}]が、こう[言{い}]われる」。" }, "7": { "1": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしたちは、このような[約束{やくそく}]を[与{あた}]えられているのだから、[肉{にく}]と[霊{れい}]とのいっさいの[汚{けが}]れから[自分{じぶん}]をきよめ、[神{かみ}]をおそれて[全{まった}]く[清{きよ}]くなろうではないか。", "2": "どうか、わたしたちに[心{こころ}]を[開{ひら}]いてほしい。わたしたちは、だれにも[不義{ふぎ}]をしたことがなく、だれをも[破滅{はめつ}]におとしいれたことがなく、だれからもだまし[取{と}]ったことがない。", "3": "わたしは、[責{せ}]めるつもりでこう[言{い}]うのではない。[前{まえ}]にも[言{い}]ったように、あなたがたはわたしの[心{こころ}]のうちにいて、わたしたちと[生{せい}][死{し}]を[共{とも}]にしているのである。", "4": "わたしはあなたがたを[大{おお}]いに[信頼{しんらい}]し、[大{おお}]いに[誇{ほこ}]っている。また、あふれるばかり[慰{なぐさ}]めを[受{う}]け、あらゆる[患難{かんなん}]の[中{なか}]にあって[喜{よろこ}]びに[満{み}]ちあふれている。", "5": "さて、マケドニヤに[着{つ}]いたとき、わたしたちの[身{み}]に[少{すこ}]しの[休{やす}]みもなく、さまざまの[患難{かんなん}]に[会{あ}]い、[外{そと}]には[戦{たたか}]い、[内{うち}]には[恐{おそ}]れがあった。", "6": "しかるに、うちしおれている[者{もの}]を[慰{なぐさ}]める[神{かみ}]は、テトスの[到来{とうらい}]によって、わたしたちを[慰{なぐさ}]めて[下{くだ}]さった。", "7": "ただ[彼{かれ}]の[到来{とうらい}]によるばかりではなく、[彼{かれ}]があなたがたから[受{う}]けたその[慰{なぐさ}]めをもって、[慰{なぐさ}]めて[下{くだ}]さった。すなわち、あなたがたがわたしを[慕{した}]っていること、[嘆{なげ}]いていること、またわたしに[対{たい}]して[熱心{ねっしん}]であることを[知{し}]らせてくれたので、わたしの[喜{よろこ}]びはいよいよ[増{ま}]し[加{くわ}]わったのである。", "8": "そこで、たとい、あの[手紙{てがみ}]であなたがたを[悲{かな}]しませたとしても、わたしはそれを[悔{く}]いていない。あの[手紙{てがみ}]がしばらくの[間{あいだ}]ではあるが、あなたがたを[悲{かな}]しませたのを[見{み}]て[悔{く}]いたとしても、", "9": "[今{いま}]は[喜{よろこ}]んでいる。それは、あなたがたが[悲{かな}]しんだからではなく、[悲{かな}]しんで[悔{く}]い[改{あらた}]めるに[至{いた}]ったからである。あなたがたがそのように[悲{かな}]しんだのは、[神{かみ}]のみこころに[添{そ}]うたことであって、わたしたちからはなんの[損{そん}][害{がい}]も[受{う}]けなかったのである。", "10": "[神{かみ}]のみこころに[添{そ}]うた[悲{かな}]しみは、[悔{く}]いのない[救{すくい}]を[得{え}]させる[悔改{くいあらた}]めに[導{みちび}]き、この[世{よ}]の[悲{かな}]しみは[死{し}]をきたらせる。", "11": "[見{み}]よ、[神{かみ}]のみこころに[添{そ}]うたその[悲{かな}]しみが、どんなにか[熱{ねつ}][情{じょう}]をあなたがたに[起{おこ}]させたことか。また、[弁明{べんめい}]、[義憤{ぎふん}]、[恐{おそ}]れ、[愛慕{あいぼ}]、[熱意{ねつい}]、それから[処罰{しょばつ}]に[至{いた}]らせたことか。あなたがたはあの[問題{もんだい}]については、すべての[点{てん}]において[潔白{けっぱく}]であることを[証明{しょうめい}]したのである。", "12": "だから、わたしがあなたがたに[書{か}]きおくったのは、[不義{ふぎ}]をした[人{ひと}]のためでも、[不義{ふぎ}]を[受{う}]けた[人{ひと}]のためでもなく、わたしたちに[対{たい}]するあなたがたの[熱{ねつ}][情{じょう}]が、[神{かみ}]の[前{まえ}]にあなたがたの[間{あいだ}]で[明{あき}]らかになるためである。", "13": "こういうわけで、わたしたちは[慰{なぐさ}]められたのである。これらの[慰{なぐさ}]めの[上{うえ}]にテトスの[喜{よろこ}]びが[加{くわ}]わって、わたしたちはなおいっそう[喜{よろこ}]んだ。[彼{かれ}]があなたがた[一同{いちどう}]によって[安心{あんしん}]させられたからである。", "14": "そして、わたしは[彼{かれ}]に[対{たい}]してあなたがたのことを[少{すこ}]しく[誇{ほこ}]ったが、それはわたしの[恥{はじ}]にならないですんだ。あなたがたにいっさいのことを[真実{しんじつ}]に[語{かた}]ったように、テトスに[対{たい}]して[誇{ほこ}]ったことも[真実{しんじつ}]となってきたのである。", "15": "また[彼{かれ}]は、あなたがた[一同{いちどう}]が[従順{じゅうじゅん}]であって、おそれおののきつつ[自分{じぶん}]を[迎{むか}]えてくれたことを[思{おも}]い[出{だ}]して、ますます[心{こころ}]をあなたがたの[方{ほう}]に[寄{よ}]せている。", "16": "わたしは、あなたがたに[全{まった}]く[信頼{しんらい}]することができて、[喜{よろこ}]んでいる。" }, "8": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちはここで、マケドニヤの[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[与{あた}]えられた[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを、あなたがたに[知{し}]らせよう。", "2": "すなわち、[彼{かれ}]らは、[患難{かんなん}]のために[激{はげ}]しい[試錬{しれん}]をうけたが、その[満{み}]ちあふれる[喜{よろこ}]びは、[極度{きょくど}]の[貧{まず}]しさにもかかわらず、あふれ[出{で}]て[惜{お}]しみなく[施{ほどこ}]す[富{とみ}]となったのである。", "3": "わたしはあかしするが、[彼{かれ}]らは[力{ちから}]に[応{おう}]じて、[否{いな}]、[力{ちから}][以上{いじょう}]に[施{ほどこ}]しをした。すなわち、[自{みずか}]ら[進{すす}]んで、", "4": "[聖徒{せいと}]たちへの[奉仕{ほうし}]に[加{くわ}]わる[恵{めぐ}]みにあずかりたいと、わたしたちに[熱心{ねっしん}]に[願{ねが}]い[出{で}]て、", "5": "わたしたちの[希望{きぼう}]どおりにしたばかりか、[自分{じぶん}][自身{じしん}]をまず、[神{かみ}]のみこころにしたがって、[主{しゅ}]にささげ、また、わたしたちにもささげたのである。", "6": "そこで、この[募金{ぼきん}]をテトスがあなたがたの[所{ところ}]で、すでに[始{はじ}]めた[以上{いじょう}]、またそれを[完成{かんせい}]するようにと、わたしたちは[彼{かれ}]に[勧{すす}]めたのである。", "7": "さて、あなたがたがあらゆる[事{こと}]がらについて[富{と}]んでいるように、すなわち、[信仰{しんこう}]にも[言葉{ことば}]にも[知識{ちしき}]にも、あらゆる[熱{ねつ}][情{じょう}]にも、また、あなたがたに[対{たい}]するわたしたちの[愛{あい}]にも[富{と}]んでいるように、この[恵{めぐ}]みのわざにも[富{と}]んでほしい。", "8": "こう[言{い}]っても、わたしは[命令{めいれい}]するのではない。ただ、[他{た}]の[人{ひと}]たちの[熱{ねつ}][情{じょう}]によって、あなたがたの[愛{あい}]の[純真{じゅんしん}]さをためそうとするのである。", "9": "あなたがたは、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みを[知{し}]っている。すなわち、[主{しゅ}]は[富{と}]んでおられたのに、あなたがたのために[貧{まず}]しくなられた。それは、あなたがたが、[彼{かれ}]の[貧{まず}]しさによって[富{と}]む[者{もの}]になるためである。", "10": "そこで、わたしは、この[恵{めぐ}]みのわざについて[意見{いけん}]を[述{の}]べよう。それがあなたがたの[益{えき}]になるからである。あなたがたはこの[事{こと}]を、[昨年{さくねん}][以来{いらい}]、[他{ほか}]に[先{さき}]んじて[実行{じっこう}]したばかりではなく、それを[願{ねが}]っていた。", "11": "だから[今{いま}]、それをやりとげなさい。あなたがたが[心{こころ}]から[願{ねが}]っているように、[持{も}]っているところに[応{おう}]じて、それをやりとげなさい。", "12": "もし[心{こころ}]から[願{ねが}]ってそうするなら、[持{も}]たないところによらず、[持{も}]っているところによって、[神{かみ}]に[受{う}]けいれられるのである。", "13": "それは、ほかの[人々{ひとびと}]に[楽{らく}]をさせて、あなたがたに[苦労{くろう}]をさせようとするのではなく、[持{も}]ち[物{もの}]を[等{ひと}]しくするためである。", "14": "すなわち、[今{いま}]の[場合{ばあい}]は、あなたがたの[余裕{よゆう}]があの[人{ひと}]たちの[欠乏{けつぼう}]を[補{おぎな}]い、[後{のち}]には、[彼{かれ}]らの[余裕{よゆう}]があなたがたの[欠乏{けつぼう}]を[補{おぎな}]い、こうして[等{ひと}]しくなるようにするのである。", "15": "それは「[多{おお}]く[得{え}]た[者{もの}]も[余{あま}]ることがなく、[少{すこ}]ししか[得{え}]なかった[者{もの}]も[足{た}]りないことはなかった」と[書{か}]いてあるとおりである。", "16": "わたしがあなたがたに[対{たい}]して[持{も}]っている[同{おな}]じ[熱{ねつ}][情{じょう}]を、テトスの[心{こころ}]にも[与{あた}]えて[下{くだ}]さった[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]する。", "17": "[彼{かれ}]はわたしの[勧{すす}]めを[受{う}]けいれ、そして[更{さら}]に[熱心{ねっしん}]になって、[自分{じぶん}]から[進{すす}]んであなたがたのところに[行{い}]った。", "18": "わたしたちはまた、テトスと[一緒{いっしょ}]に、ひとりの[兄弟{きょうだい}]を[送{おく}]る。この[兄弟{きょうだい}]が[福音{ふくいん}][宣伝{せんでん}]の[上{うえ}]で[得{え}]たほまれは、すべての[教会{きょうかい}]に[聞{きこ}]えているが、", "19": "そのうえ、[彼{かれ}]は、[主{しゅ}]ご[自身{じしん}]の[栄光{えいこう}]があらわれるため、また、わたしたちの[好意{こうい}]を[示{しめ}]すために、[骨{ほね}]を[折{お}]って[贈{おく}]り[物{もの}]を[集{あつ}]めているわたしたちの[同伴者{どうはんしゃ}]として、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]から[選{えら}]ばれたのである。", "20": "そうしたのは、わたしたちが[集{あつ}]めているこの[寄附{きふ}][金{きん}]のことについて、[人{ひと}]にかれこれ[言{い}]われるのを[避{さ}]けるためである。", "21": "わたしたちは、[主{しゅ}]のみまえばかりではなく、[人{ひと}]の[前{まえ}]でも[公正{こうせい}]であるように、[気{き}]を[配{くば}]っているのである。", "22": "また、もうひとりの[兄弟{きょうだい}]を[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[送{おく}]る。わたしたちは、[多{おお}]くの[事{こと}]について[彼{かれ}]が[熱心{ねっしん}]であったことを、たびたび[認{みと}]めた。[彼{かれ}]は[今{いま}]、あなたがたを[非常{ひじょう}]に[信頼{しんらい}]して、ますます[熱心{ねっしん}]になっている。", "23": "テトスについて[言{い}]えば、[彼{かれ}]はわたしの[仲間{なかま}]であり、あなたがたに[対{たい}]するわたしの[協力者{きょうりょくしゃ}]である。この[兄弟{きょうだい}]たちについて[言{い}]えば、[彼{かれ}]らは[諸{しょ}][教会{きょうかい}]の[使者{ししゃ}]、キリストの[栄光{えいこう}]である。", "24": "だから、あなたがたの[愛{あい}]と、また、あなたがたについてわたしたちがいだいている[誇{ほこり}]とが、[真実{しんじつ}]であることを、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]の[前{まえ}]で[彼{かれ}]らにあかししていただきたい。" }, "9": { "1": "[聖徒{せいと}]たちに[対{たい}]する[援助{えんじょ}]については、いまさら、あなたがたに[書{か}]きおくる[必要{ひつよう}]はない。", "2": "わたしは、あなたがたの[好意{こうい}]を[知{し}]っており、そのために、あなたがたのことをマケドニヤの[人々{ひとびと}]に[誇{ほこ}]って、アカヤでは[昨年{さくねん}][以来{いらい}]、すでに[準備{じゅんび}]をしているのだと[言{い}]った。そして、あなたがたの[熱心{ねっしん}]は、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[奮起{ふんき}]させたのである。", "3": "わたしが[兄弟{きょうだい}]たちを[送{おく}]ることにしたのは、あなたがたについてわたしたちの[誇{ほこ}]ったことが、この[場合{ばあい}]むなしくならないで、わたしが[言{い}]ったとおり[準備{じゅんび}]していてもらいたいからである。", "4": "そうでないと、[万一{まんいち}]マケドニヤ[人{びと}]がわたしと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]って、[準備{じゅんび}]ができていないのを[見{み}]たら、あなたがたはもちろん、わたしたちも、かように[信{しん}]じきっていただけに、[恥{はじ}]をかくことになろう。", "5": "だから、わたしは[兄弟{きょうだい}]たちを[促{うなが}]して、あなたがたの[所{ところ}]へ[先{さき}]に[行{い}]かせ、[以前{いぜん}]あなたがたが[約束{やくそく}]していた[贈{おく}]り[物{もの}]の[準備{じゅんび}]をさせておくことが[必要{ひつよう}]だと[思{おも}]った。それをしぶりながらではなく、[心{こころ}]をこめて[用意{ようい}]していてほしい。", "6": "わたしの[考{かんが}]えはこうである。[少{すこ}]ししかまかない[者{もの}]は、[少{すこ}]ししか[刈{か}]り[取{と}]らず、[豊{ゆた}]かにまく[者{もの}]は、[豊{ゆた}]かに[刈{か}]り[取{と}]ることになる。", "7": "[各自{かくじ}]は[惜{お}]しむ[心{こころ}]からでなく、また、しいられてでもなく、[自{みずか}]ら[心{こころ}]で[決{き}]めたとおりにすべきである。[神{かみ}]は[喜{よろこ}]んで[施{ほどこ}]す[人{ひと}]を[愛{あい}]して[下{くだ}]さるのである。", "8": "[神{かみ}]はあなたがたにあらゆる[恵{めぐ}]みを[豊{ゆた}]かに[与{あた}]え、あなたがたを[常{つね}]にすべてのことに[満{み}]ち[足{た}]らせ、すべての[良{よ}]いわざに[富{と}]ませる[力{ちから}]のあるかたなのである。", "9": "「[彼{かれ}]は[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちに[散{ち}]らして[与{あた}]えた。その[義{ぎ}]は[永遠{えいえん}]に[続{つづ}]くであろう」と[書{か}]いてあるとおりである。", "10": "[種{たね}]まく[人{ひと}]に[種{たね}]と[食{た}]べるためのパンとを[備{そな}]えて[下{くだ}]さるかたは、あなたがたにも[種{たね}]を[備{そな}]え、それをふやし、そしてあなたがたの[義{ぎ}]の[実{み}]を[増{ま}]して[下{くだ}]さるのである。", "11": "こうして、あなたがたはすべてのことに[豊{ゆた}]かになって、[惜{お}]しみなく[施{ほどこ}]し、その[施{ほどこ}]しはわたしたちの[手{て}]によって[行{おこな}]われ、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]するに[至{いた}]るのである。", "12": "なぜなら、この[援助{えんじょ}]の[働{はたら}]きは、[聖徒{せいと}]たちの[欠乏{けつぼう}]を[補{おぎな}]えだけではなく、[神{かみ}]に[対{たい}]する[多{おお}]くの[感謝{かんしゃ}]によってますます[豊{ゆた}]かになるからである。", "13": "すなわち、この[援助{えんじょ}]を[行{おこな}]った[結果{けっか}]として、あなたがたがキリストの[福音{ふくいん}]の[告白{こくはく}]に[対{たい}]して[従順{じゅうじゅん}]であることや、[彼{かれ}]らにも、すべての[人{ひと}]にも、[惜{お}]しみなく[施{ほどこ}]しをしていることがわかってきて、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]し、", "14": "そして、あなたがたに[賜{たま}]わったきわめて[豊{ゆた}]かな[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みのゆえに、あなたがたを[慕{した}]い、あなたがたのために[祈{いの}]るのである。", "15": "[言{い}]いつくせない[賜物{たまもの}]のゆえに、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]する。" }, "10": { "1": "さて、「あなたがたの[間{あいだ}]にいて[面{めん}]と[向{む}]かってはおとなしいが、[離{はな}]れていると、[気{き}]が[強{つよ}]くなる」このパウロが、キリストの[優{やさ}]しさ、[寛大{かんだい}]さをもって、あなたがたに[勧{すす}]める。", "2": "わたしたちを[肉{にく}]に[従{したが}]って[歩{ある}]いているかのように[思{おも}]っている[人々{ひとびと}]に[対{たい}]しては、わたしは[勇敢{ゆうかん}]に[行動{こうどう}]するつもりであるが、あなたがたの[所{ところ}]では、どうか、そのような[思{おも}]いきったことをしないですむようでありたい。", "3": "わたしたちは、[肉{にく}]にあって[歩{ある}]いてはいるが、[肉{にく}]に[従{したが}]って[戦{たたか}]っているのではない。", "4": "わたしたちの[戦{たたか}]いの[武器{ぶき}]は、[肉{にく}]のものではなく、[神{かみ}]のためには[要塞{ようさい}]をも[破壊{はかい}]するほどの[力{ちから}]あるものである。わたしたちはさまざまな[議論{ぎろん}]を[破{やぶ}]り、", "5": "[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]に[逆{さか}]らって[立{た}]てられたあらゆる[障害物{しょうがいぶつ}]を[打{う}]ちこわし、すべての[思{おも}]いをとりこにしてキリストに[服従{ふくじゅう}]させ、", "6": "そして、あなたがたが[完全{かんぜん}]に[服従{ふくじゅう}]した[時{とき}]、すべて[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]な[者{もの}]を[処罰{しょばつ}]しようと、[用意{ようい}]しているのである。", "7": "あなたがたは、うわべの[事{こと}]だけを[見{み}]ている。もしある[人{ひと}]が、キリストに[属{ぞく}]する[者{もの}]だと[自任{じにん}]しているなら、その[人{ひと}]はもう[一度{いちど}]よく[反省{はんせい}]すべきである。その[人{ひと}]がキリストに[属{ぞく}]する[者{もの}]であるように、わたしたちもそうである。", "8": "たとい、あなたがたを[倒{たお}]すためではなく[高{たか}]めるために[主{しゅ}]からわたしたちに[賜{たま}]わった[権威{けんい}]について、わたしがやや[誇{ほこ}]りすぎたとしても、[恥{はじ}]にはなるまい。", "9": "ただ、わたしは、[手紙{てがみ}]であなたがたをおどしているのだと、[思{おも}]われたくはない。", "10": "[人{ひと}]は[言{い}]う、「[彼{かれ}]の[手紙{てがみ}]は[重味{おもみ}]があって[力強{ちからづよ}]いが、[会{あ}]って[見{み}]ると[外見{がいけん}]は[弱{よわ}]々しく、[話{はなし}]はつまらない」。", "11": "そういう[人{ひと}]は[心得{こころえ}]ているがよい。わたしたちは、[離{はな}]れていて[書{か}]きおくる[手紙{てがみ}]の[言葉{ことば}]どおりに、[一緒{いっしょ}]にいる[時{とき}]でも[同{おな}]じようにふるまうのである。", "12": "わたしたちは、[自己{じこ}][推薦{すいせん}]をするような[人々{ひとびと}]と[自分{じぶん}]を[同{どう}][列{れつ}]においたり[比較{ひかく}]したりはしない。[彼{かれ}]らは[仲間{なかま}][同志{どうし}]で[互{たがい}]にはかり[合{あ}]ったり、[互{たがい}]に[比{くら}]べ[合{あ}]ったりしているが、[知恵{ちえ}]のないしわざである。", "13": "しかし、わたしたちは[限度{げんど}]をこえて[誇{ほこ}]るようなことはしない。むしろ、[神{かみ}]が[割{わ}]り[当{あ}]てて[下{くだ}]さった[地域{ちいき}]の[限度内{げんどない}]で[誇{ほこ}]るにすぎない。わたしはその[限度{げんど}]にしたがって、あなたがたの[所{ところ}]まで[行{い}]ったのである。", "14": "わたしたちは、あなたがたの[所{ところ}]まで[行{い}]けない[者{もの}]であるかのように、むりに[手{て}]を[延{の}]ばしているのではない。[事実{じじつ}]、わたしたちが[最初{さいしょ}]にキリストの[福音{ふくいん}]を[携{たずさ}]えて、あなたがたの[所{ところ}]までも[行{い}]ったのである。", "15": "わたしたちは[限度{げんど}]をこえて、[他人{たにん}]の[働{はたら}]きを[誇{ほこ}]るようなことはしない。ただ、あなたがたの[信仰{しんこう}]が[成長{せいちょう}]するにつれて、わたしたちの[働{はたら}]きの[範囲{はんい}]があなたがたの[中{なか}]でますます[大{おお}]きくなることを[望{のぞ}]んでいる。", "16": "こうして、わたしたちはほかの[人{ひと}]の[地域{ちいき}]ですでになされていることを[誇{ほこ}]ることはせずに、あなたがたを[越{こ}]えたさきざきにまで、[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えたい。", "17": "[誇{ほこ}]る[者{もの}]は[主{しゅ}]を[誇{ほこ}]るべきである。", "18": "[自分{じぶん}]で[自分{じぶん}]を[推薦{すいせん}]する[人{ひと}]ではなく、[主{しゅ}]に[推薦{すいせん}]される[人{ひと}]こそ、[確{たし}]かな[人{ひと}]なのである。" }, "11": { "1": "わたしが[少{すこ}]しばかり[愚{おろ}]かなことを[言{い}]うのを、どうか、[忍{しの}]んでほしい。もちろん[忍{しの}]んでくれるのだ。", "2": "わたしは[神{かみ}]の[熱{ねつ}][情{じょう}]をもって、あなたがたを[熱愛{ねつあい}]している。あなたがたを、きよいおとめとして、ただひとりの[男子{だんし}]キリストにささげるために、[婚約{こんやく}]させたのである。", "3": "ただ[恐{おそ}]れるのは、エバがへびの[悪巧{わるだく}]みで[誘惑{ゆうわく}]されたように、あなたがたの[思{おも}]いが[汚{けが}]されて、キリストに[対{たい}]する[純情{じゅんじょう}]と[貞操{ていそう}]とを[失{うしな}]いはしないかということである。", "4": "というのは、もしある[人{ひと}]がきて、わたしたちが[宣{の}]べ[伝{つた}]えもしなかったような[異{こと}]なるイエスを[宣{の}]べ[伝{つた}]え、あるいは、あなたがたが[受{う}]けたことのない[違{ちが}]った[霊{れい}]を[受{う}]け、あるいは、[受{う}]けいれたことのない[違{ちが}]った[福音{ふくいん}]を[聞{き}]く[場合{ばあい}]に、あなたがたはよくもそれを[忍{しの}]んでいる。", "5": "[事実{じじつ}]、わたしは、あの[大使徒{だいしと}]たちにいささかも[劣{おと}]ってはいないと[思{おも}]う。", "6": "たとい[弁舌{べんぜつ}]はつたなくても、[知識{ちしき}]はそうでない。わたしは、[事{こと}]ごとに、いろいろの[場合{ばあい}]に、あなたがたに[対{たい}]してそれを[明{あき}]らかにした。", "7": "それとも、あなたがたを[高{たか}]めるために[自分{じぶん}]を[低{ひく}]くして、[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]を[価{あたい}]なしにあなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えたことが、[罪{つみ}]になるのだろうか。", "8": "わたしは[他{た}]の[諸{しょ}][教会{きょうかい}]をかすめたと[言{い}]われながら[得{え}]た[金{かね}]で、あなたがたに[奉仕{ほうし}]し、", "9": "あなたがたの[所{ところ}]にいて[貧乏{びんぼう}]をした[時{とき}]にも、だれにも[負担{ふたん}]をかけたことはなかった。わたしの[欠乏{けつぼう}]は、マケドニヤからきた[兄弟{きょうだい}]たちが、[補{おぎな}]ってくれた。こうして、わたしはすべての[事{こと}]につき、あなたがたに[重荷{おもに}]を[負{お}]わせまいと[努{つと}]めてきたし、[今後{こんご}]も[努{つと}]めよう。", "10": "わたしの[内{うち}]にあるキリストの[真実{しんじつ}]にかけて[言{い}]う、この[誇{ほこり}]がアカヤ[地方{ちほう}]で[封{ふう}]じられるようなことは、[決{けっ}]してない。", "11": "なぜであるか。わたしがあなたがたを[愛{あい}]していないからか。それは、[神{かみ}]がご[存{ぞん}]じである。", "12": "しかし、わたしは、[現在{げんざい}]していることを[今後{こんご}]もしていこう。それは、わたしたちと[同{おな}]じように[誇{ほこ}]りうる[立{た}]ち[場{ば}]を[得{え}]ようと[機会{きかい}]をねらっている[者{もの}]どもから、その[機会{きかい}]を[断{た}]ち[切{き}]ってしまうためである。", "13": "こういう[人々{ひとびと}]はにせ[使徒{しと}]、[人{ひと}]をだます[働{はたら}]き[人{びと}]であって、キリストの[使徒{しと}]に[擬装{ぎそう}]しているにすぎないからである。", "14": "しかし、[驚{おどろ}]くには[及{およ}]ばない。サタンも[光{ひかり}]の[天使{てんし}]に[擬装{ぎそう}]するのだから。", "15": "だから、たといサタンの[手{て}][下{した}]どもが、[義{ぎ}]の[奉仕者{ほうししゃ}]のように[擬装{ぎそう}]したとしても、[不思議{ふしぎ}]ではない。[彼{かれ}]らの[最期{さいご}]は、そのしわざに[合{あ}]ったものとなろう。", "16": "[繰{く}]り[返{かえ}]して[言{い}]うが、だれも、わたしを[愚{おろ}]か[者{もの}]と[思{おも}]わないでほしい。もしそう[思{おも}]うなら、[愚{おろ}]か[者{もの}]あつかいにされてもよいから、わたしにも、[少{すこ}]し[誇{ほこ}]らせてほしい。", "17": "いま[言{い}]うことは、[主{しゅ}]によって[言{い}]うのではなく、[愚{おろ}]か[者{もの}]のように、[自分{じぶん}]の[誇{ほこり}]とするところを[信{しん}]じきって[言{い}]うのである。", "18": "[多{おお}]くの[人{ひと}]が[肉{にく}]によって[誇{ほこ}]っているから、わたしも[誇{ほこ}]ろう。", "19": "あなたがたは[賢{かしこ}]い[人{ひと}]たちなのだから、[喜{よろこ}]んで[愚{おろ}]か[者{もの}]を[忍{しの}]んでくれるだろう。", "20": "[実際{じっさい}]、あなたがたは[奴隷{どれい}]にされても、[食{く}]い[倒{たお}]されても、[略奪{りゃくだつ}]されても、いばられても、[顔{かお}]をたたかれても、それを[忍{しの}]んでいる。", "21": "[言{い}]うのも[恥{は}]ずかしいことだが、わたしたちは[弱{よわ}]すぎたのだ。もしある[人{ひと}]があえて[誇{ほこ}]るなら、わたしは[愚{おろ}]か[者{もの}]になって[言{い}]うが、わたしもあえて[誇{ほこ}]ろう。", "22": "[彼{かれ}]らはヘブル[人{びと}]なのか。わたしもそうである。[彼{かれ}]らはイスラエル[人{びと}]なのか。わたしもそうである。[彼{かれ}]らはアブラハムの[子孫{しそん}]なのか。わたしもそうである。", "23": "[彼{かれ}]らはキリストの[僕{しもべ}]なのか。わたしは[気{き}]が[狂{くる}]ったようになって[言{い}]う、わたしは[彼{かれ}]ら[以上{いじょう}]にそうである。[苦労{くろう}]したことはもっと[多{おお}]く、[投獄{とうごく}]されたことももっと[多{おお}]く、むち[打{う}]たれたことは、はるかにおびただしく、[死{し}]に[面{めん}]したこともしばしばあった。", "24": "ユダヤ[人{じん}]から四十に一つ[足{た}]りないむちを[受{う}]けたことが五[度{ど}]、", "25": "ローマ[人{じん}]にむちで[打{う}]たれたことが三[度{ど}]、[石{いし}]で[打{う}]たれたことが[一度{いちど}]、[難船{なんせん}]したことが三[度{ど}]、そして、[一昼夜{いっちゅうや}]、[海{うみ}]の[上{うえ}]を[漂{ただよ}]ったこともある。", "26": "[幾{いく}]たびも[旅{たび}]をし、[川{かわ}]の[難{なん}]、[盗賊{とうぞく}]の[難{なん}]、[同国民{どうこくみん}]の[難{なん}]、[異邦人{いほうじん}]の[難{なん}]、[都会{とかい}]の[難{なん}]、[荒野{あらの}]の[難{なん}]、[海上{かいじょう}]の[難{なん}]、にせ[兄弟{きょうだい}]の[難{なん}]に[会{あ}]い、", "27": "[労{ろう}]し[苦{くる}]しみ、たびたび[眠{ねむ}]られぬ[夜{よる}]を[過{す}]ごし、[飢{う}]えかわき、しばしば[食物{しょくもつ}]がなく、[寒{さむ}]さに[凍{こご}]え、[裸{はだか}]でいたこともあった。", "28": "なおいろいろの[事{こと}]があった[外{ほか}]に、[日々{ひび}]わたしに[迫{せま}]って[来{く}]る[諸{しょ}][教会{きょうかい}]の[心配{しんぱい}]ごとがある。", "29": "だれかが[弱{よわ}]っているのに、わたしも[弱{よわ}]らないでおれようか。だれかが[罪{つみ}]を[犯{おか}]しているのに、わたしの[心{こころ}]が[燃{も}]えないでおれようか。", "30": "もし[誇{ほこ}]らねばならないのなら、わたしは[自分{じぶん}]の[弱{よわ}]さを[誇{ほこ}]ろう。", "31": "[永遠{えいえん}]にほむべき、[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]は、わたしが[偽{いつわ}]りを[言{い}]っていないことを、ご[存{ぞん}]じである。", "32": "ダマスコでアレタ[王{おう}]の[代{だい}][官{かん}]が、わたしを[捕{とら}]えるためにダマスコ[人{びと}]の[町{まち}]を[監視{かんし}]したことがあったが、", "33": "その[時{とき}]わたしは[窓{まど}]から[町{まち}]の[城壁{じょうへき}]づたいに、かごでつり[降{お}]ろされて、[彼{かれ}]の[手{て}]からのがれた。" }, "12": { "1": "わたしは[誇{ほこ}]らざるを[得{え}]ないので、[無益{むえき}]ではあろうが、[主{しゅ}]のまぼろしと[啓示{けいじ}]とについて[語{かた}]ろう。", "2": "わたしはキリストにあるひとりの[人{ひと}]を[知{し}]っている。この[人{ひと}]は十四[年{ねん}][前{まえ}]に[第{だい}]三の[天{てん}]にまで[引{ひ}]き[上{あ}]げられた――それが、からだのままであったか、わたしは[知{し}]らない。からだを[離{はな}]れてであったか、それも[知{し}]らない。[神{かみ}]がご[存{ぞん}]じである。", "3": "この[人{ひと}]が――それが、からだのままであったか、からだを[離{はな}]れてであったか、わたしは[知{し}]らない。[神{かみ}]がご[存{ぞん}]じである――", "4": "パラダイスに[引{ひ}]き[上{あ}]げられ、そして[口{くち}]に[言{い}]い[表{あら}]わせない、[人間{にんげん}]が[語{かた}]ってはならない[言葉{ことば}]を[聞{き}]いたのを、わたしは[知{し}]っている。", "5": "わたしはこういう[人{ひと}]について[誇{ほこ}]ろう。しかし、わたし[自身{じしん}]については、[自分{じぶん}]の[弱{よわ}]さ[以外{いがい}]には[誇{ほこ}]ることをすまい。", "6": "もっとも、わたしが[誇{ほこ}]ろうとすれば、ほんとうの[事{こと}]を[言{い}]うのだから、[愚{おろ}]か[者{もの}]にはならないだろう。しかし、それはさし[控{ひか}]えよう。わたしがすぐれた[啓示{けいじ}]を[受{う}]けているので、わたしについて[見{み}]たり[聞{き}]いたりしている[以上{いじょう}]に、[人{ひと}]に[買{か}]いかぶられるかも[知{し}]れないから。", "7": "そこで、[高慢{こうまん}]にならないように、わたしの[肉体{にくたい}]に一つのとげが[与{あた}]えられた。それは、[高慢{こうまん}]にならないように、わたしを[打{う}]つサタンの[使{つかい}]なのである。", "8": "このことについて、わたしは[彼{かれ}]を[離{はな}]れ[去{さ}]らせて[下{くだ}]さるようにと、三[度{ど}]も[主{しゅ}]に[祈{いの}]った。", "9": "ところが、[主{しゅ}]が[言{い}]われた、「わたしの[恵{めぐ}]みはあなたに[対{たい}]して[十分{じゅうぶん}]である。わたしの[力{ちから}]は[弱{よわ}]いところに[完全{かんぜん}]にあらわれる」。それだから、キリストの[力{ちから}]がわたしに[宿{やど}]るように、むしろ、[喜{よろこ}]んで[自分{じぶん}]の[弱{よわ}]さを[誇{ほこ}]ろう。", "10": "だから、わたしはキリストのためならば、[弱{よわ}]さと、[侮辱{ぶじょく}]と、[危機{きき}]と、[迫害{はくがい}]と、[行{ゆ}]き[詰{づ}]まりとに[甘{あま}]んじよう。なぜなら、わたしが[弱{よわ}]い[時{とき}]にこそ、わたしは[強{つよ}]いからである。", "11": "わたしは[愚{おろ}]か[者{もの}]となった。あなたがたが、むりにわたしをそうしてしまったのだ。[実際{じっさい}]は、あなたがたから[推薦{すいせん}]されるべきであった。というのは、たといわたしは[取{と}]るに[足{た}]りない[者{もの}]だとしても、あの[大使徒{だいしと}]たちにはなんら[劣{おと}]るところがないからである。", "12": "わたしは、[使徒{しと}]たるの[実{じつ}]を、しるしと[奇跡{きせき}]と[力{ちから}]あるわざとにより、[忍耐{にんたい}]をつくして、あなたがたの[間{あいだ}]であらわしてきた。", "13": "いったい、あなたがたが[他{た}]の[教会{きょうかい}]よりも劣っている[点{てん}]は[何{なに}]か。ただ、このわたしがあなたがたに[負担{ふたん}]をかけなかったことだけではないか。この[不義{ふぎ}]は、どうか、ゆるしてもらいたい。", "14": "さて、わたしは[今{いま}]、三[度目{どめ}]にあなたがたの[所{ところ}]に[行{ゆ}]く[用意{ようい}]をしている。しかし、[負担{ふたん}]はかけないつもりである。わたしの[求{もと}]めているのは、あなたがたの[持{も}]ち[物{もの}]ではなく、あなたがた[自身{じしん}]なのだから。いったい、[子供{こども}]は[親{おや}]のために財をたくわえて[置{お}]く[必要{ひつよう}]はなく、[親{おや}]が[子供{こども}]のためにたくわえて[置{お}]くべきである。", "15": "そこでわたしは、あなたがたの[魂{たましい}]のためには、[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んで[費用{ひよう}]を[使{つか}]い、また、わたし[自身{じしん}]をも[使{つか}]いつくそう。わたしがあなたがたを[愛{あい}]すれば[愛{あい}]するほど、あなたがたからますます[愛{あい}]されなくなるのであろうか。", "16": "わたしは、あなたがたに[重荷{おもに}]を[負{お}]わせなかったとしても、[悪{わる}]がしこくて、あなたがたからだまし[取{と}]ったのだと、[人{ひと}]は[言{い}]う。", "17": "わたしは、あなたがたにつかわした[人{ひと}]たちのうちのだれかをとおして、あなたがたからむさぼり[取{と}]っただろうか。", "18": "わたしは、テトスに[勧{すす}]めてそちらに[行{い}]かせ、また、かの[兄弟{きょうだい}]を[同行{どうこう}]させた。テトスは、あなたがたからむさぼり[取{と}]ったことがあろうか。わたしたちは、みな[同{おな}]じ[心{こころ}]で[歩{ある}]いたではないか。[同{おな}]じ[足{あし}][並{な}]みで[歩{ある}]いたではないか。", "19": "あなたがたは、わたしたちがあなたがたに[対{たい}]して[弁明{べんめい}]をしているのだと、[今{いま}]までずっと[思{おも}]ってきたであろう。しかし、わたしたちは、[神{かみ}]のみまえでキリストにあって[語{かた}]っているのである。[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。これらすべてのことは、あなたがたの[徳{とく}]を[高{たか}]めるためなのである。", "20": "わたしは、こんな[心配{しんぱい}]をしている。わたしが[行{い}]ってみると、もしかしたら、あなたがたがわたしの[願{ねが}]っているような[者{もの}]ではなく、わたしも、あなたがたの[願{ねが}]っているような[者{もの}]でないことになりはすまいか。もしかしたら、[争{あらそ}]い、ねたみ、[怒{いか}]り、[党派心{とうはしん}]、そしり、ざんげん、[高慢{こうまん}]、[騒乱{そうらん}]などがありはすまいか。", "21": "わたしが[再{ふたた}]びそちらに[行{い}]った[場合{ばあい}]、わたしの[神{かみ}]が、あなたがたの[前{まえ}]でわたしに[恥{はじ}]をかかせ、その[上{うえ}]、[多{おお}]くの[人{ひと}]が[前{まえ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]していながら、その[汚{けが}]れと[不品行{ふひんこう}]と[好色{こうしょく}]とを[悔{く}]い[改{あらた}]めていないので、わたしを[悲{かな}]しませることになりはすまいか。" }, "13": { "1": "わたしは[今{いま}]、三[度目{どめ}]にあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]こうとしている。すべての[事{こと}]がらは、ふたりか三[人{にん}]の[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]によって[確定{かくてい}]する。", "2": "わたしは、[前{まえ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]たちやその[他{た}]のすべての[人々{ひとびと}]に、二[度目{どめ}]に[滞在{たいざい}]していたとき[警告{けいこく}]しておいたが、[離{はな}]れている[今{いま}]またあらかじめ[言{い}]っておく。[今度{こんど}][行{い}]った[時{とき}]には、[決{けっ}]して[容赦{ようしゃ}]はしない。", "3": "なぜなら、あなたがたが、キリストのわたしにあって[語{かた}]っておられるという[証拠{しょうこ}]を[求{もと}]めているからである。キリストは、あなたがたに[対{たい}]して[弱{よわ}]くはなく、あなたがたのうちにあって[強{つよ}]い。", "4": "すなわち、キリストは[弱{よわ}]さのゆえに[十字架{じゅうじか}]につけられたが、[神{かみ}]の[力{ちから}]によって[生{い}]きておられるのである。このように、わたしたちもキリストにあって[弱{よわ}]い[者{もの}]であるが、あなたがたに[対{たい}]しては、[神{かみ}]の[力{ちから}]によって、キリストと[共{とも}]に[生{い}]きるのである。", "5": "あなたがたは、はたして[信仰{しんこう}]があるかどうか、[自分{じぶん}]を[反省{はんせい}]し、[自分{じぶん}]を[吟味{ぎんみ}]するがよい。それとも、イエス・キリストがあなたがたのうちにおられることを、[悟{さと}]らないのか。もし[悟{さと}]らなければ、あなたがたは、にせものとして[見捨{みす}]てられる。", "6": "しかしわたしは、[自分{じぶん}]たちが[見捨{みす}]てられた[者{もの}]ではないことを、[知{し}]っていてもらいたい。", "7": "わたしたちは、あなたがたがどんな[悪{あく}]をも[行{おこな}]わないようにと、[神{かみ}]に[祈{いの}]る。それは、[自分{じぶん}]たちがほんとうの[者{もの}]であることを[見{み}]せるためではなく、たといわたしたちが[見捨{みす}]てられた[者{もの}]のようになっても、あなたがたに[良{よ}]い[行{おこな}]いをしてもらいたいためである。", "8": "わたしたちは、[真理{しんり}]に[逆{さか}]らっては[何{なに}]をする[力{ちから}]もなく、[真理{しんり}]にしたがえば[力{ちから}]がある。", "9": "わたしたちは、[自分{じぶん}]は[弱{よわ}]くても、あなたがたが[強{つよ}]ければ、それを[喜{よろこ}]ぶ。わたしたちが[特{とく}]に[祈{いの}]るのは、あなたがたが[完全{かんぜん}]に[良{よ}]くなってくれることである。", "10": "こういうわけで、[離{はな}]れていて[以上{いじょう}]のようなことを[書{か}]いたのは、わたしがあなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]ったとき、[倒{たお}]すためではなく[高{たか}]めるために[主{しゅ}]が[授{さづ}]けて[下{くだ}]さった[権威{けんい}]を[用{もち}]いて、きびしい[処置{しょち}]をする[必要{ひつよう}]がないようにしたいためである。", "11": "[最後{さいご}]に、[兄弟{きょうだい}]たちよ。いつも[喜{よろこ}]びなさい。[全{まった}]き[者{もの}]となりなさい。[互{たがい}]に[励{はげ}]まし[合{あ}]いなさい。[思{おも}]いを一つにしなさい。[平和{へいわ}]に[過{す}]ごしなさい。そうすれば、[愛{あい}]と[平和{へいわ}]の[神{かみ}]があなたがたと[共{とも}]にいて[下{くだ}]さるであろう。", "12": "きよい[接吻{せっぷん}]をもって[互{たがい}]にあいさつをかわしなさい。[聖徒{せいと}]たち[一同{いちどう}]が、あなたがたによろしく。", "13": "[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みと、[神{かみ}]の[愛{あい}]と、[聖霊{せいれい}]の[交{まじ}]わりとが、あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "gal": { "1": { "1": "[人々{ひとびと}]からでもなく、[人{ひと}]によってでもなく、イエス・キリストと[彼{かれ}]を[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせた[父{ちち}]なる[神{かみ}]とによって[立{た}]てられた[使徒{しと}]パウロ、", "2": "ならびにわたしと[共{とも}]にいる[兄弟{きょうだい}]たち[一同{いちどう}]から、ガラテヤの[諸{しょ}][教会{きょうかい}]へ。", "3": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "4": "キリストは、わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]の[御旨{みむね}]に[従{したが}]い、わたしたちを[今{いま}]の[悪{あく}]の[世{よ}]から[救{すく}]い[出{だ}]そうとして、ご[自身{じしん}]をわたしたちの[罪{つみ}]のためにささげられたのである。", "5": "[栄光{えいこう}]が[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[神{かみ}]にあるように、アァメン。", "6": "あなたがたがこんなにも[早{はや}]く、あなたがたをキリストの[恵{めぐ}]みの[内{うち}]へお[招{まね}]きになったかたから[離{はな}]れて、[違{ちが}]った[福音{ふくいん}]に[落{お}]ちていくことが、わたしには[不思議{ふしぎ}]でならない。", "7": "それは[福音{ふくいん}]というべきものではなく、ただ、ある[種{たね}]の[人々{ひとびと}]があなたがたをかき[乱{みだ}]し、キリストの[福音{ふくいん}]を[曲{ま}]げようとしているだけのことである。", "8": "しかし、たといわたしたちであろうと、[天{てん}]からの[御使{みつかい}]であろうと、わたしたちが[宣{の}]べ[伝{つた}]えた[福音{ふくいん}]に[反{はん}]することをあなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えるなら、その[人{ひと}]はのろわるべきである。", "9": "わたしたちが[前{まえ}]に[言{い}]っておいたように、[今{いま}]わたしは[重{かさ}]ねて[言{い}]う。もしある[人{ひと}]が、あなたがたの[受{う}]けいれた[福音{ふくいん}]に[反{はん}]することを[宣{の}]べ[伝{つた}]えているなら、その[人{ひと}]はのろわるべきである。", "10": "[今{いま}]わたしは、[人{ひと}]に[喜{よろこ}]ばれようとしているのか、それとも、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれようとしているのか。あるいは、[人{ひと}]の[歓心{かんしん}]を[買{か}]おうと[努{つと}]めているのか。もし、[今{いま}]もなお[人{ひと}]の[歓心{かんしん}]を[買{か}]おうとしているとすれば、わたしはキリストの[僕{しもべ}]ではあるまい。", "11": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたに、はっきり[言{い}]っておく。わたしが[宣{の}]べ[伝{つた}]えた[福音{ふくいん}]は[人間{にんげん}]によるものではない。", "12": "わたしは、それを[人間{にんげん}]から[受{う}]けたのでも[教{おし}]えられたのでもなく、ただイエス・キリストの[啓示{けいじ}]によったのである。", "13": "ユダヤ[教{きょう}]を[信{しん}]じていたころのわたしの[行動{こうどう}]については、あなたがたはすでによく[聞{き}]いている。すなわち、わたしは[激{はげ}]しく[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]を[迫害{はくがい}]し、また[荒{あら}]しまわっていた。", "14": "そして、[同国人{どうこくじん}]の[中{なか}]でわたしと[同年輩{どうねんぱい}]の[多{おお}]くの[者{もの}]にまさってユダヤ[教{きょう}]に[精進{しょうじん}]し、[先祖{せんぞ}]たちの[言伝{いいつた}]えに[対{たい}]して、だれよりもはるかに[熱心{ねっしん}]であった。", "15": "ところが、[母{はは}]の[胎内{たいない}]にある[時{とき}]からわたしを[聖{せい}][別{べつ}]し、み[恵{めぐ}]みをもってわたしをお[召{め}]しになったかたが、", "16": "[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えさせるために、[御子{みこ}]をわたしの[内{うち}]に[啓示{けいじ}]して[下{くだ}]さった[時{とき}]、わたしは[直{ただ}]ちに、[血肉{けつにく}]に[相談{そうだん}]もせず、", "17": "また[先輩{せんぱい}]の[使徒{しと}]たちに[会{あ}]うためにエルサレムにも[上{のぼ}]らず、アラビヤに[出{で}]て[行{い}]った。それから[再{ふたた}]びダマスコに[帰{かえ}]った。", "18": "その[後{のち}]三[年{ねん}]たってから、わたしはケパをたずねてエルサレムに[上{のぼ}]り、[彼{かれ}]のもとに十五[日間{にちかん}]、[滞在{たいざい}]した。", "19": "しかし、[主{しゅ}]の[兄弟{きょうだい}]ヤコブ[以外{いがい}]には、ほかのどの[使徒{しと}]にも[会{あ}]わなかった。", "20": "ここに[書{か}]いていることは、[神{かみ}]のみまえで[言{い}]うが、[決{けっ}]して[偽{いつわ}]りではない。", "21": "その[後{のち}]、わたしはシリヤとキリキヤとの[地方{ちほう}]に[行{い}]った。", "22": "しかし、キリストにあるユダヤの[諸{しょ}][教会{きょうかい}]には、[顔{かお}]を[知{し}]られていなかった。", "23": "ただ[彼{かれ}]らは、「かつて[自分{じぶん}]たちを[迫害{はくがい}]した[者{もの}]が、[以前{いぜん}]には[撲滅{ぼくめつ}]しようとしていたその[信仰{しんこう}]を、[今{いま}]は[宣{の}]べ[伝{つた}]えている」と[聞{き}]き、", "24": "わたしのことで、[神{かみ}]をほめたたえた。" }, "2": { "1": "その[後{のち}]十四[年{ねん}]たってから、わたしはバルナバと[一緒{いっしょ}]に、テトスをも[連{つ}]れて、[再{ふたた}]びエルサレムに[上{のぼ}]った。", "2": "そこに[上{のぼ}]ったのは、[啓示{けいじ}]によってである。そして、わたしが[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えている[福音{ふくいん}]を、[人々{ひとびと}]に[示{しめ}]し、「[重{おも}]だった[人{ひと}]たち」には[個人{こじん}][的{てき}]に[示{しめ}]した。それは、わたしが[現{げん}]に[走{はし}]っており、またすでに[走{はし}]ってきたことが、むだにならないためである。", "3": "しかし、わたしが[連{つ}]れていたテトスでさえ、ギリシヤ[人{じん}]であったのに、[割礼{かつれい}]をしいられなかった。", "4": "それは、[忍{しの}]び[込{こ}]んできたにせ[兄弟{きょうだい}]らがいたので――[彼{かれ}]らが[忍{しの}]び[込{こ}]んできたのは、キリスト・イエスにあって[持{も}]っているわたしたちの[自由{じゆう}]をねらって、わたしたちを[奴隷{どれい}]にするためであった。", "5": "わたしたちは、[福音{ふくいん}]の[真理{しんり}]があなたがたのもとに[常{つね}]にとどまっているように、[瞬時{しゅんじ}]も[彼{かれ}]らの[強要{きょうよう}]に[屈服{くっぷく}]しなかった。", "6": "そして、かの「[重{おも}]だった[人{ひと}]たち」からは――[彼{かれ}]らがどんな[人{ひと}]であったにしても、それは、わたしには[全{まった}]く[問題{もんだい}]ではない。[神{かみ}]は[人{ひと}]を[分{わ}]け[隔{へだ}]てなさらないのだから――[事実{じじつ}]、かの「[重{おも}]だった[人{ひと}]たち」は、わたしに[何{なに}]も[加{くわ}]えることをしなかった。", "7": "それどころか、[彼{かれ}]らは、ペテロが[割礼{かつれい}]の[者{もの}]への[福音{ふくいん}]をゆだねられているように、わたしには[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]への[福音{ふくいん}]がゆだねられていることを[認{みと}]め、", "8": "(というのは、ペテロに[働{はたら}]きかけて[割礼{かつれい}]の[者{もの}]への[使徒{しと}]の[務{つとめ}]につかせたかたは、わたしにも[働{はたら}]きかけて、[異邦人{いほうじん}]につかわして[下{くだ}]さったからである)、", "9": "かつ、わたしに[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みを[知{し}]って、[柱{はしら}]として[重{おも}]んじられているヤコブとケパとヨハネとは、わたしとバルナバとに、[交{まじ}]わりの[手{て}]を[差{さ}]し[伸{の}]べた。そこで、わたしたちは[異邦人{いほうじん}]に[行{い}]き、[彼{かれ}]らは[割礼{かつれい}]の[者{もの}]に[行{い}]くことになったのである。", "10": "ただ一つ、わたしたちが[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]をかえりみるようにとのことであったが、わたしはもとより、この[事{こと}]のためにも[大{おお}]いに[努{つと}]めてきたのである。", "11": "ところが、ケパがアンテオケにきたとき、[彼{かれ}]に[非難{ひなん}]すべきことがあったので、わたしは[面{めん}]とむかって[彼{かれ}]をなじった。", "12": "というのは、ヤコブのもとからある[人々{ひとびと}]が[来{く}]るまでは、[彼{かれ}]は[異邦人{いほうじん}]と[食{しょく}]を[共{とも}]にしていたのに、[彼{かれ}]らがきてからは、[割礼{かつれい}]の[者{もの}]どもを[恐{おそ}]れ、しだいに[身{み}]を[引{ひ}]いて[離{はな}]れて[行{い}]ったからである。", "13": "そして、ほかのユダヤ[人{じん}]たちも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[偽善{ぎぜん}]の[行為{こうい}]をし、バルナバまでがそのような[偽善{ぎぜん}]に[引{ひ}]きずり[込{こ}]まれた。", "14": "[彼{かれ}]らが[福音{ふくいん}]の[真理{しんり}]に[従{したが}]ってまっすぐに[歩{ある}]いていないのを[見{み}]て、わたしは[衆人{しゅうじん}]の[面前{めんぜん}]でケパに[言{い}]った、「あなたは、ユダヤ[人{じん}]であるのに、[自分{じぶん}][自身{じしん}]はユダヤ[人{じん}]のように[生活{せいかつ}]しないで、[異邦人{いほうじん}]のように[生活{せいかつ}]していながら、どうして[異邦人{いほうじん}]にユダヤ[人{じん}]のようになることをしいるのか」。", "15": "わたしたちは[生{うま}]れながらのユダヤ[人{じん}]であって、[異邦人{いほうじん}]なる[罪人{つみびと}]ではないが、", "16": "[人{ひと}]の[義{ぎ}]とされるのは[律法{りっぽう}]の[行{おこな}]いによるのではなく、ただキリスト・イエスを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]によることを[認{みと}]めて、わたしたちもキリスト・イエスを[信{しん}]じたのである。それは、[律法{りっぽう}]の[行{おこな}]いによるのではなく、キリストを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とされるためである。なぜなら、[律法{りっぽう}]の[行{おこな}]いによっては、だれひとり[義{ぎ}]とされることがないからである。", "17": "しかし、キリストにあって[義{ぎ}]とされることを[求{もと}]めることによって、わたしたち[自身{じしん}]が[罪人{つみびと}]であるとされるのなら、キリストは[罪{つみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]なのであろうか。[断{だん}]じてそうではない。", "18": "もしわたしが、いったん[打{う}]ちこわしたものを、[再{ふたた}]び[建{た}]てるとすれば、それこそ、[自分{じぶん}]が[違反者{いはんしゃ}]であることを[表明{ひょうめい}]することになる。", "19": "わたしは、[神{かみ}]に[生{い}]きるために、[律法{りっぽう}]によって[律法{りっぽう}]に[死{し}]んだ。わたしはキリストと[共{とも}]に[十字架{じゅうじか}]につけられた。", "20": "[生{い}]きているのは、もはや、わたしではない。キリストが、わたしのうちに[生{い}]きておられるのである。しかし、わたしがいま[肉{にく}]にあって[生{い}]きているのは、わたしを[愛{あい}]し、わたしのためにご[自身{じしん}]をささげられた[神{かみ}]の[御子{みこ}]を[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]によって、[生{い}]きているのである。", "21": "わたしは、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[無{む}]にはしない。もし、[義{ぎ}]が[律法{りっぽう}]によって[得{え}]られるとすれば、キリストの[死{し}]はむだであったことになる。" }, "3": { "1": "ああ、[物{もの}]わかりのわるいガラテヤ[人{びと}]よ。[十字架{じゅうじか}]につけられたイエス・キリストが、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]に[描{えが}]き[出{だ}]されたのに、いったい、だれがあなたがたを[惑{まど}]わしたのか。", "2": "わたしは、ただこの一つの[事{こと}]を、あなたがたに[聞{き}]いてみたい。あなたがたが[御霊{みたま}]を[受{う}]けたのは、[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]ったからか、それとも、[聞{き}]いて[信{しん}]じたからか。", "3": "あなたがたは、そんなに[物{もの}]わかりがわるいのか。[御霊{みたま}]で[始{はじ}]めたのに、[今{いま}]になって[肉{にく}]で[仕上{しあ}]げるというのか。", "4": "あれほどの[大{おお}]きな[経験{けいけん}]をしたことは、むだであったのか。まさか、むだではあるまい。", "5": "すると、あなたがたに[御霊{みたま}]を[賜{たま}]い、[力{ちから}]あるわざをあなたがたの[間{あいだ}]でなされたのは、[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]ったからか、それとも、[聞{き}]いて[信{しん}]じたからか。", "6": "このように、アブラハムは「[神{かみ}]を[信{しん}]じた。それによって、[彼{かれ}]は[義{ぎ}]と[認{みと}]められた」のである。", "7": "だから、[信仰{しんこう}]による[者{もの}]こそアブラハムの[子{こ}]であることを、[知{し}]るべきである。", "8": "[聖書{せいしょ}]は、[神{かみ}]が[異邦人{いほうじん}]を[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とされることを、あらかじめ[知{し}]って、アブラハムに、「あなたによって、すべての[国民{こくみん}]は[祝福{しゅくふく}]されるであろう」との[良{よ}]い[知{し}]らせを、[予告{よこく}]したのである。", "9": "このように、[信仰{しんこう}]による[者{もの}]は、[信仰{しんこう}]の[人{ひと}]アブラハムと[共{とも}]に、[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるのである。", "10": "いったい、[律法{りっぽう}]の[行{おこな}]いによる[者{もの}]は、[皆{みな}]のろいの[下{もと}]にある。「[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]に[書{か}]いてあるいっさいのことを[守{まも}]らず、これを[行{おこな}]わない[者{もの}]は、[皆{みな}]のろわれる」と[書{か}]いてあるからである。", "11": "そこで、[律法{りっぽう}]によっては、[神{かみ}]のみまえに[義{ぎ}]とされる[者{もの}]はひとりもないことが、[明{あき}]らかである。なぜなら、「[信仰{しんこう}]による[義人{ぎじん}]は[生{い}]きる」からである。", "12": "[律法{りっぽう}]は[信仰{しんこう}]に[基{もとづ}]いているものではない。かえって、「[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[律法{りっぽう}]によって[生{い}]きる」のである。", "13": "キリストは、わたしたちのためにのろいとなって、わたしたちを[律法{りっぽう}]ののろいからあがない[出{だ}]して[下{くだ}]さった。[聖書{せいしょ}]に、「[木{き}]にかけられる[者{もの}]は、すべてのろわれる」と[書{か}]いてある。", "14": "それは、アブラハムの[受{う}]けた[祝福{しゅくふく}]が、イエス・キリストにあって[異邦人{いほうじん}]に[及{およ}]ぶためであり、[約束{やくそく}]された[御霊{みたま}]を、わたしたちが[信仰{しんこう}]によって[受{う}]けるためである。", "15": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[世{よ}]のならわしを[例{れい}]にとって[言{い}]おう。[人間{にんげん}]の[遺言{ゆいごん}]でさえ、いったん[作成{さくせい}]されたら、これを[無効{むこう}]にしたり、これに[付{つ}]け[加{くわ}]えたりすることは、だれにもできない。", "16": "さて、[約束{やくそく}]は、アブラハムと[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]とに[対{たい}]してなされたのである。それは、[多数{たすう}]をさして「[子孫{しそん}]たちとに」と[言{い}]わずに、ひとりをさして「あなたの[子孫{しそん}]とに」と[言{い}]っている。これは、キリストのことである。", "17": "わたしの[言{い}]う[意味{いみ}]は、こうである。[神{かみ}]によってあらかじめ[立{た}]てられた[契約{けいやく}]が、四百三十[年{ねん}]の[後{のち}]にできた[律法{りっぽう}]によって[破棄{はき}]されて、その[約束{やくそく}]がむなしくなるようなことはない。", "18": "もし[相続{そうぞく}]が、[律法{りっぽう}]に[基{もとづ}]いてなされるとすれば、もはや[約束{やくそく}]に[基{もとづ}]いたものではない。ところが[事実{じじつ}]、[神{かみ}]は[約束{やくそく}]によって、[相続{そうぞく}]の[恵{めぐ}]みをアブラハムに[賜{たま}]わったのである。", "19": "それでは、[律法{りっぽう}]はなんであるか。それは[違反{いはん}]を[促{うなが}]すため、あとから[加{くわ}]えられたのであって、[約束{やくそく}]されていた[子孫{しそん}]が[来{く}]るまで[存続{そんぞく}]するだけのものであり、かつ、[天使{てんし}]たちをとおし、[仲介者{ちゅうかいしゃ}]の[手{て}]によって[制定{せいてい}]されたものにすぎない。", "20": "[仲介者{ちゅうかいしゃ}]なるものは、[一方{いっぽう}]だけに[属{ぞく}]する[者{もの}]ではない。しかし、[神{かみ}]はひとりである。", "21": "では、[律法{りっぽう}]は[神{かみ}]の[約束{やくそく}]と[相{あい}]いれないものか。[断{だん}]じてそうではない。もし[人{ひと}]を[生{い}]かす[力{ちから}]のある[律法{りっぽう}]が[与{あた}]えられていたとすれば、[義{ぎ}]はたしかに[律法{りっぽう}]によって[実現{じつげん}]されたであろう。", "22": "しかし、[約束{やくそく}]が、[信{しん}]じる[人々{ひとびと}]にイエス・キリストに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]によって[与{あた}]えられるために、[聖書{せいしょ}]はすべての[人{ひと}]を[罪{つみ}]の[下{もと}]に[閉{と}]じ[込{こ}]めたのである。", "23": "しかし、[信仰{しんこう}]が[現{あらわ}]れる[前{まえ}]には、わたしたちは[律法{りっぽう}]の[下{もと}]で[監視{かんし}]されており、やがて[啓示{けいじ}]される[信仰{しんこう}]の[時{とき}]まで[閉{と}]じ[込{こ}]められていた。", "24": "このようにして[律法{りっぽう}]は、[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とされるために、わたしたちをキリストに[連{つ}]れて[行{ゆ}]く[養育掛{よういくがかり}]となったのである。", "25": "しかし、いったん[信仰{しんこう}]が[現{あらわ}]れた[以上{いじょう}]、わたしたちは、もはや[養育掛{よういくがかり}]のもとにはいない。", "26": "あなたがたはみな、キリスト・イエスにある[信仰{しんこう}]によって、[神{かみ}]の[子{こ}]なのである。", "27": "キリストに[合{あ}]うバプテスマを[受{う}]けたあなたがたは、[皆{みな}]キリストを[着{き}]たのである。", "28": "もはや、ユダヤ[人{じん}]もギリシヤ[人{じん}]もなく、[奴隷{どれい}]も[自由人{じゆうじん}]もなく、[男{おとこ}]も[女{おんな}]もない。あなたがたは[皆{みな}]、キリスト・イエスにあって一つだからである。", "29": "もしキリストのものであるなら、あなたがたはアブラハムの[子孫{しそん}]であり、[約束{やくそく}]による[相続人{そうぞくにん}]なのである。" }, "4": { "1": "わたしの[言{い}]う[意味{いみ}]は、こうである。[相続人{そうぞくにん}]が[子供{こども}]である[間{あいだ}]は、[全{ぜん}][財産{ざいさん}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]でありながら、[僕{しもべ}]となんの[差別{さべつ}]もなく、", "2": "[父親{ちちおや}]の[定{さだ}]めた[時期{じき}]までは、[管理人{かんりにん}]や[後見人{こうけんにん}]の[監督{かんとく}]の[下{もと}]に[置{お}]かれているのである。", "3": "それと[同{おな}]じく、わたしたちも[子供{こども}]であった[時{とき}]には、いわゆるこの[世{よ}]のもろもろの[霊力{れいりょく}]の[下{もと}]に、[縛{しば}]られていた[者{もの}]であった。", "4": "しかし、[時{とき}]の[満{み}]ちるに[及{およ}]んで、[神{かみ}]は[御子{みこ}]を[女{おんな}]から[生{うま}]れさせ、[律法{りっぽう}]の[下{もと}]に[生{うま}]れさせて、おつかわしになった。", "5": "それは、[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にある[者{もの}]をあがない[出{だ}]すため、わたしたちに[子{こ}]たる[身分{みぶん}]を[授{さづ}]けるためであった。", "6": "このように、あなたがたは[子{こ}]であるのだから、[神{かみ}]はわたしたちの[心{こころ}]の[中{なか}]に、「アバ、[父{ちち}]よ」と[呼{よ}]ぶ[御子{みこ}]の[霊{れい}]を[送{おく}]って[下{くだ}]さったのである。", "7": "したがって、あなたがたはもはや[僕{しもべ}]ではなく、[子{こ}]である。[子{こ}]である[以上{いじょう}]、また[神{かみ}]による[相続人{そうぞくにん}]である。", "8": "[神{かみ}]を[知{し}]らなかった[当時{とうじ}]、あなたがたは、[本来{ほんらい}][神{かみ}]ならぬ[神々{かみがみ}]の[奴隷{どれい}]になっていた。", "9": "しかし、[今{いま}]では[神{かみ}]を[知{し}]っているのに、[否{いな}]、むしろ[神{かみ}]に[知{し}]られているのに、どうして、あの[無力{むりょく}]で[貧弱{ひんじゃく}]な、もろもろの[霊力{れいりょく}]に[逆{ぎゃく}]もどりして、またもや、[新{あら}]たにその[奴隷{どれい}]になろうとするのか。", "10": "あなたがたは、[日{ひ}]や[月{つき}]や[季節{きせつ}]や[年{とし}]などを[守{まも}]っている。", "11": "わたしは、あなたがたのために[努力{どりょく}]してきたことが、あるいは、むだになったのではないかと、あなたがたのことが[心配{しんぱい}]でならない。", "12": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。お[願{ねが}]いする。どうか、わたしのようになってほしい。わたしも、あなたがたのようになったのだから。あなたがたは、一[度{ど}]もわたしに[対{たい}]して[不都合{ふつごう}]なことをしたことはない。", "13": "あなたがたも[知{し}]っているとおり、[最初{さいしょ}]わたしがあなたがたに[福音{ふくいん}]を[伝{つた}]えたのは、わたしの[肉体{にくたい}]が[弱{よわ}]っていたためであった。", "14": "そして、わたしの[肉体{にくたい}]にはあなたがたにとって[試錬{しれん}]となるものがあったのに、それを[卑{いや}]しめもせず、またきらいもせず、かえってわたしを、[神{かみ}]の[使{つかい}]かキリスト・イエスかでもあるように、[迎{むか}]えてくれた。", "15": "その[時{とき}]のあなたがたの[感激{かんげき}]は、[今{いま}]どこにあるのか。はっきり[言{い}]うが、あなたがたは、できることなら、[自分{じぶん}]の[目{め}]をえぐり[出{だ}]してでも、わたしにくれたかったのだ。", "16": "それだのに、[真理{しんり}]を[語{かた}]ったために、わたしはあなたがたの[敵{てき}]になったのか。", "17": "[彼{かれ}]らがあなたがたに[対{たい}]して[熱心{ねっしん}]なのは、[善意{ぜんい}]からではない。むしろ、[自分{じぶん}]らに[熱心{ねっしん}]にならせるために、あなたがたをわたしから[引{ひ}]き[離{はな}]そうとしているのである。", "18": "わたしがあなたがたの[所{ところ}]にいる[時{とき}]だけでなく、いつも、[良{よ}]いことについて[熱心{ねっしん}]に[慕{した}]われるのは、[良{よ}]いことである。", "19": "ああ、わたしの[幼{おさ}]な[子{ご}]たちよ。あなたがたの[内{うち}]にキリストの[形{かたち}]ができるまでは、わたしは、またもや、あなたがたのために[産{う}]みの[苦{くる}]しみをする。", "20": "できることなら、わたしは[今{いま}]あなたがたの[所{ところ}]にいて、[語調{ごちょう}]を[変{か}]えて[話{はな}]してみたい。わたしは、あなたがたのことで、[途方{とほう}]にくれている。", "21": "[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にとどまっていたいと[思{おも}]う[人{ひと}]たちよ。わたしに[答{こた}]えなさい。あなたがたは[律法{りっぽう}]の[言{い}]うところを[聞{き}]かないのか。", "22": "そのしるすところによると、アブラハムにふたりの[子{こ}]があったが、ひとりは[女{おんな}][奴隷{どれい}]から、ひとりは[自由{じゆう}]の[女{おんな}]から[生{うま}]れた。", "23": "[女{おんな}][奴隷{どれい}]の[子{こ}]は[肉{にく}]によって[生{うま}]れたのであり、[自由{じゆう}]の[女{おんな}]の[子{こ}]は[約束{やくそく}]によって[生{うま}]れたのであった。", "24": "さて、この[物語{ものがたり}]は[比喩{ひゆ}]としてみられる。すなわち、この[女{おんな}]たちは二つの[契約{けいやく}]をさす。そのひとりはシナイ[山{ざん}]から[出{で}]て、[奴隷{どれい}]となる[者{もの}]を[産{う}]む。ハガルがそれである。", "25": "ハガルといえば、アラビヤではシナイ[山{ざん}]のことで、[今{いま}]のエルサレムに[当{あた}]る。なぜなら、それは[子{こ}]たちと[共{とも}]に、[奴隷{どれい}]となっているからである。", "26": "しかし、[上{うえ}]なるエルサレムは、[自由{じゆう}]の[女{おんな}]であって、わたしたちの[母{はは}]をさす。", "27": "すなわち、こう[書{か}]いてある、「[喜{よろこ}]べ、[不妊{ふにん}]の[女{おんな}]よ。[声{こえ}]をあげて[喜{よろこ}]べ、[産{う}]みの[苦{くる}]しみを[知{し}]らない[女{おんな}]よ。ひとり[者{もの}]となっている[女{おんな}]は[多{おお}]くの[子{こ}]を[産{う}]み、その[数{かず}]は、[夫{おっと}]ある[女{おんな}]の[子{こ}]らよりも[多{おお}]い」。", "28": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは、イサクのように、[約束{やくそく}]の[子{こ}]である。", "29": "しかし、その[当時{とうじ}]、[肉{にく}]によって[生{うま}]れた[者{もの}]が、[霊{れい}]によって[生{うま}]れた[者{もの}]を[迫害{はくがい}]したように、[今{いま}]でも[同様{どうよう}]である。", "30": "しかし、[聖書{せいしょ}]はなんと[言{い}]っているか。「[女{おんな}][奴隷{どれい}]とその[子{こ}]とを[追{お}]い[出{だ}]せ。[女{おんな}][奴隷{どれい}]の[子{こ}]は、[自由{じゆう}]の[女{おんな}]の[子{こ}]と[共{とも}]に[相続{そうぞく}]をしてはならない」とある。", "31": "だから、[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは[女{おんな}][奴隷{どれい}]の[子{こ}]ではなく、[自由{じゆう}]の[女{おんな}]の[子{こ}]なのである。" }, "5": { "1": "[自由{じゆう}]を[得{え}]させるために、キリストはわたしたちを[解放{かいほう}]して[下{くだ}]さったのである。だから、[堅{かた}]く[立{た}]って、二[度{ど}]と[奴隷{どれい}]のくびきにつながれてはならない。", "2": "[見{み}]よ、このパウロがあなたがたに[言{い}]う。もし[割礼{かつれい}]を[受{う}]けるなら、キリストはあなたがたに[用{よう}]のないものになろう。", "3": "[割礼{かつれい}]を[受{う}]けようとするすべての[人{ひと}]たちに、もう一[度{ど}][言{い}]っておく。そういう[人{ひと}]たちは、[律法{りっぽう}]の[全部{ぜんぶ}]を[行{おこな}]う[義務{ぎむ}]がある。", "4": "[律法{りっぽう}]によって[義{ぎ}]とされようとするあなたがたは、キリストから[離{はな}]れてしまっている。[恵{めぐ}]みから[落{お}]ちている。", "5": "わたしたちは、[御霊{みたま}]の[助{たす}]けにより、[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]とされる[望{のぞ}]みを[強{つよ}]くいだいている。", "6": "キリスト・イエスにあっては、[割礼{かつれい}]があってもなくても、[問題{もんだい}]ではない。[尊{たっと}]いのは、[愛{あい}]によって[働{はたら}]く[信仰{しんこう}]だけである。", "7": "あなたがたはよく[走{はし}]り[続{つづ}]けてきたのに、だれが[邪魔{じゃま}]をして、[真理{しんり}]にそむかせたのか。", "8": "そのような[勧誘{かんゆう}]は、あなたがたを[召{め}]されたかたから[出{で}]たものではない。", "9": "[少{すこ}]しのパン[種{たね}]でも、[粉{こな}]のかたまり[全体{ぜんたい}]をふくらませる。", "10": "あなたがたはいささかもわたしと[違{ちが}]った[思{おも}]いをいだくことはないと、[主{しゅ}]にあって[信頼{しんらい}]している。しかし、あなたがたを[動揺{どうよう}]させている[者{もの}]は、それがだれであろうと、さばきを[受{う}]けるであろう。", "11": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしがもし[今{いま}]でも[割礼{かつれい}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えていたら、どうして、いまなお[迫害{はくがい}]されるはずがあろうか。そうしていたら、[十字架{じゅうじか}]のつまずきは、なくなっているであろう。", "12": "あなたがたの[煽動{せんどう}][者{しゃ}]どもは、[自{みずか}]ら[不具{ふぐ}]になるがよかろう。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたが[召{め}]されたのは、[実{じつ}]に、[自由{じゆう}]を[得{え}]るためである。ただ、その[自由{じゆう}]を、[肉{にく}]の[働{はたら}]く[機会{きかい}]としないで、[愛{あい}]をもって[互{たがい}]に[仕{つか}]えなさい。", "14": "[律法{りっぽう}]の[全体{ぜんたい}]は、「[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するように、あなたの[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]せよ」というこの[一句{いっく}]に[尽{つ}]きるからである。", "15": "[気{き}]をつけるがよい。もし[互{たがい}]にかみ[合{あ}]い、[食{く}]い[合{あ}]っているなら、あなたがたは[互{たがい}]に[滅{ほろ}]ぼされてしまうだろう。", "16": "わたしは[命{めい}]じる、[御霊{みたま}]によって[歩{ある}]きなさい。そうすれば、[決{けっ}]して[肉{にく}]の[欲{よく}]を[満{み}]たすことはない。", "17": "なぜなら、[肉{にく}]の[欲{ほっ}]するところは[御霊{みたま}]に[反{はん}]し、また[御霊{みたま}]の[欲{ほっ}]するところは[肉{にく}]に[反{はん}]するからである。こうして、二つのものは[互{たがい}]に[相{あい}]さからい、その[結果{けっか}]、あなたがたは[自分{じぶん}]でしようと[思{おも}]うことを、することができないようになる。", "18": "もしあなたがたが[御霊{みたま}]に[導{みちび}]かれるなら、[律法{りっぽう}]の[下{もと}]にはいない。", "19": "[肉{にく}]の[働{はたら}]きは[明白{めいはく}]である。すなわち、[不品行{ふひんこう}]、[汚{けが}]れ、[好色{こうしょく}]、", "20": "[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]、まじない、[敵意{てきい}]、[争{あらそ}]い、そねみ、[怒{いか}]り、[党派心{とうはしん}]、[分裂{ぶんれつ}]、[分派{ぶんぱ}]、", "21": "ねたみ、[泥酔{でいすい}]、[宴楽{えんらく}]、および、そのたぐいである。わたしは[以前{いぜん}]も[言{い}]ったように、[今{いま}]も[前{まえ}]もって[言{い}]っておく。このようなことを[行{おこな}]う[者{もの}]は、[神{かみ}]の[国{くに}]をつぐことがない。", "22": "しかし、[御霊{みたま}]の[実{み}]は、[愛{あい}]、[喜{よろこ}]び、[平和{へいわ}]、[寛容{かんよう}]、[慈愛{じあい}]、[善意{ぜんい}]、[忠実{ちゅうじつ}]、", "23": "[柔和{にゅうわ}]、[自制{じせい}]であって、これらを[否定{ひてい}]する[律法{りっぽう}]はない。", "24": "キリスト・イエスに[属{ぞく}]する[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[肉{にく}]を、その[情{じょう}]と[欲{よく}]と[共{とも}]に[十字架{じゅうじか}]につけてしまったのである。", "25": "もしわたしたちが[御霊{みたま}]によって[生{い}]きるのなら、また[御霊{みたま}]によって[進{すすむ}]もうではないか。", "26": "[互{たがい}]にいどみ[合{あ}]い、[互{たがい}]にねたみ[合{あ}]って、[虚栄{きょえい}]に[生{い}]きてはならない。" }, "6": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。もしもある[人{ひと}]が[罪過{ざいか}]に[陥{おちい}]っていることがわかったなら、[霊{れい}]の[人{ひと}]であるあなたがたは、[柔和{にゅうわ}]な[心{こころ}]をもって、その[人{ひと}]を[正{ただ}]しなさい。それと[同時{どうじ}]に、もしか[自分{じぶん}][自身{じしん}]も[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]ることがありはしないかと、[反省{はんせい}]しなさい。", "2": "[互{たがい}]に[重荷{おもに}]を[負{お}]い[合{あ}]いなさい。そうすれば、あなたがたはキリストの[律法{りっぽう}]を[全{まっと}]うするであろう。", "3": "もしある[人{ひと}]が、[事実{じじつ}]そうでないのに、[自分{じぶん}]が[何{なに}]か[偉{えら}]い[者{もの}]であるように[思{おも}]っているとすれば、その[人{ひと}]は[自分{じぶん}]を[欺{あざむ}]いているのである。", "4": "ひとりびとり、[自分{じぶん}]の[行{おこな}]いを[検討{けんとう}]してみるがよい。そうすれば、[自分{じぶん}]だけには[誇{ほこ}]ることができても、ほかの[人{ひと}]には[誇{ほこ}]れなくなるであろう。", "5": "[人{ひと}]はそれぞれ、[自分{じぶん}][自身{じしん}]の[重荷{おもに}]を[負{お}]うべきである。", "6": "[御言{みことば}]を[教{おし}]えてもらう[人{ひと}]は、[教{おし}]える[人{ひと}]と、すべて[良{よ}]いものを[分{わ}]け[合{あ}]いなさい。", "7": "まちがってはいけない、[神{かみ}]は[侮{あなど}]られるようなかたではない。[人{ひと}]は[自分{じぶん}]のまいたものを、[刈{か}]り[取{と}]ることになる。", "8": "すなわち、[自分{じぶん}]の[肉{にく}]にまく[者{もの}]は、[肉{にく}]から[滅{ほろ}]びを[刈{か}]り[取{と}]り、[霊{れい}]にまく[者{もの}]は、[霊{れい}]から[永遠{えいえん}]のいのちを[刈{か}]り[取{と}]るであろう。", "9": "わたしたちは、[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことに、うみ[疲{つか}]れてはならない。たゆまないでいると、[時{とき}]が[来{く}]れば[刈{か}]り[取{と}]るようになる。", "10": "だから、[機会{きかい}]のあるごとに、だれに[対{たい}]しても、とくに[信仰{しんこう}]の[仲間{なかま}]に[対{たい}]して、[善{ぜん}]を[行{おこな}]おうではないか。", "11": "ごらんなさい。わたし[自身{じしん}]いま[筆{ふで}]をとって、こんなに[大{おお}]きい[字{じ}]で、あなたがたに[書{か}]いていることを。", "12": "いったい、[肉{にく}]において[見{み}]えを[飾{かざ}]ろうとする[者{もの}]たちは、キリスト・イエスの[十字架{じゅうじか}]のゆえに、[迫害{はくがい}]を[受{う}]けたくないばかりに、あなたがたにしいて[割礼{かつれい}]を[受{う}]けさせようとする。", "13": "[事実{じじつ}]、[割礼{かつれい}]のあるもの[自身{じしん}]が[律法{りっぽう}]を[守{まも}]らず、ただ、あなたがたの[肉{にく}]について[誇{ほこ}]りたいために、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けさせようとしているのである。", "14": "しかし、わたし[自身{じしん}]には、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[十字架{じゅうじか}][以外{いがい}]に、[誇{ほこり}]とするものは、[断{だん}]じてあってはならない。この[十字架{じゅうじか}]につけられて、この[世{よ}]はわたしに[対{たい}]して[死{し}]に、わたしもこの[世{よ}]に[対{たい}]して[死{し}]んでしまったのである。", "15": "[割礼{かつれい}]のあるなしは[問題{もんだい}]ではなく、ただ、[新{あたら}]しく[造{つく}]られることこそ、[重要{じゅうよう}]なのである。", "16": "この[法則{ほうそく}]に[従{したが}]って[進{すす}]む[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に、[平和{へいわ}]とあわれみとがあるように。また、[神{かみ}]のイスラエルの[上{うえ}]にあるように。", "17": "だれも[今後{こんご}]は、わたしに[煩{わずら}]いをかけないでほしい。わたしは、イエスの[焼{や}]き[印{いん}]を[身{み}]に[帯{お}]びているのだから。", "18": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがたの[霊{れい}]と[共{とも}]にあるように、アァメン。" } }, "eph": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]によるキリスト・イエスの[使徒{しと}]パウロから、エペソにいる、キリスト・イエスにあって[忠実{ちゅうじつ}]な[聖徒{せいと}]たちへ。", "2": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "3": "ほむべきかな、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]。[神{かみ}]はキリストにあって、[天上{てんじょう}]で[霊{れい}]のもろもろの[祝福{しゅくふく}]をもって、わたしたちを[祝福{しゅくふく}]し、", "4": "みまえにきよく[傷{きず}]のない[者{もの}]となるようにと、[天地{てんち}]の[造{つく}]られる[前{まえ}]から、キリストにあってわたしたちを[選{えら}]び、", "5": "わたしたちに、イエス・キリストによって[神{かみ}]の[子{こ}]たる[身分{みぶん}]を[授{さづ}]けるようにと、[御旨{みむね}]のよしとするところに[従{したが}]い、[愛{あい}]のうちにあらかじめ[定{さだ}]めて[下{くだ}]さったのである。", "6": "これは、その[愛{あい}]する[御子{みこ}]によって[賜{たま}]わった[栄光{えいこう}]ある[恵{めぐ}]みを、わたしたちがほめたたえるためである。", "7": "わたしたちは、[御子{みこ}]にあって、[神{かみ}]の[豊{ゆた}]かな[恵{めぐ}]みのゆえに、その[血{ち}]によるあがない、すなわち、[罪過{ざいか}]のゆるしを[受{う}]けたのである。", "8": "[神{かみ}]はその[恵{めぐ}]みをさらに[増{ま}]し[加{くわ}]えて、あらゆる[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りとをわたしたちに[賜{たま}]わり、", "9": "[御旨{みむね}]の[奥義{おくぎ}]を、[自{みずか}]らあらかじめ[定{さだ}]められた[計画{けいかく}]に[従{したが}]って、わたしたちに[示{しめ}]して[下{くだ}]さったのである。", "10": "それは、[時{とき}]の[満{み}]ちるに[及{およ}]んで[実現{じつげん}]されるご[計画{けいかく}]にほかならない。それによって、[神{かみ}]は[天{てん}]にあるもの[地{ち}]にあるものを、ことごとく、キリストにあって一つに[帰{き}]せしめようとされたのである。", "11": "わたしたちは、[御旨{みむね}]の[欲{ほっ}]するままにすべての[事{こと}]をなさるかたの[目的{もくてき}]の[下{もと}]に、キリストにあってあらかじめ[定{さだ}]められ、[神{かみ}]の[民{たみ}]として[選{えら}]ばれたのである。", "12": "それは、[早{はや}]くからキリストに[望{のぞ}]みをおいているわたしたちが、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をほめたたえる[者{もの}]となるためである。", "13": "あなたがたもまた、キリストにあって、[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]、すなわち、あなたがたの[救{すくい}]の[福音{ふくいん}]を[聞{き}]き、また、[彼{かれ}]を[信{しん}]じた[結果{けっか}]、[約束{やくそく}]された[聖霊{せいれい}]の[証印{しょういん}]をおされたのである。", "14": "この[聖霊{せいれい}]は、わたしたちが[神{かみ}]の[国{くに}]をつぐことの[保証{ほしょう}]であって、やがて[神{かみ}]につける[者{もの}]が[全{まった}]くあがなわれ、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をほめたたえるに[至{いた}]るためである。", "15": "こういうわけで、わたしも、[主{しゅ}]イエスに[対{たい}]するあなたがたの[信仰{しんこう}]と、すべての[聖徒{せいと}]に[対{たい}]する[愛{あい}]とを[耳{みみ}]にし、", "16": "わたしの[祈{いのり}]のたびごとにあなたがたを[覚{おぼ}]えて、[絶{た}]えずあなたがたのために[感謝{かんしゃ}]している。", "17": "どうか、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[神{かみ}]、[栄光{えいこう}]の[父{ちち}]が、[知恵{ちえ}]と[啓示{けいじ}]との[霊{れい}]をあなたがたに[賜{たま}]わって[神{かみ}]を[認{みと}]めさせ、", "18": "あなたがたの[心{こころ}]の[目{め}]を[明{あき}]らかにして[下{くだ}]さるように、そして、あなたがたが[神{かみ}]に[召{め}]されていだいている[望{のぞ}]みがどんなものであるか、[聖徒{せいと}]たちがつぐべき[神{かみ}]の[国{くに}]がいかに[栄光{えいこう}]に[富{と}]んだものであるか、", "19": "また、[神{かみ}]の[力強{ちからづよ}]い[活動{かつどう}]によって[働{はたら}]く[力{ちから}]が、わたしたち[信{しん}]じる[者{もの}]にとっていかに[絶大{ぜつだい}]なものであるかを、あなたがたが[知{し}]るに[至{いた}]るように、と[祈{いの}]っている。", "20": "[神{かみ}]はその[力{ちから}]をキリストのうちに[働{はたら}]かせて、[彼{かれ}]を[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせ、[天上{てんじょう}]においてご[自分{じぶん}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]せしめ、", "21": "[彼{かれ}]を、すべての[支配{しはい}]、[権威{けんい}]、[権力{けんりょく}]、[権勢{けんせい}]の[上{うえ}]におき、また、この[世{よ}]ばかりでなくきたるべき[世{よ}]においても[唱{とな}]えられる、あらゆる[名{な}]の[上{うえ}]におかれたのである。", "22": "そして、[万物{ばんぶつ}]をキリストの[足{あし}]の[下{した}]に[従{したが}]わせ、[彼{かれ}]を[万物{ばんぶつ}]の[上{うえ}]にかしらとして[教会{きょうかい}]に[与{あた}]えられた。", "23": "この[教会{きょうかい}]はキリストのからだであって、すべてのものを、すべてのもののうちに[満{み}]たしているかたが、[満{み}]ちみちているものに、ほかならない。" }, "2": { "1": "さてあなたがたは、[先{さき}]には[自分{じぶん}]の[罪過{ざいか}]と[罪{つみ}]とによって[死{し}]んでいた[者{もの}]であって、", "2": "かつてはそれらの[中{なか}]で、この[世{よ}]のならわしに[従{したが}]い、[空中{くうちゅう}]の[権{けん}]をもつ[君{きみ}]、すなわち、[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]の[子{こ}]らの[中{なか}]に[今{いま}]も[働{はたら}]いている[霊{れい}]に[従{したが}]って、[歩{ある}]いていたのである。", "3": "また、わたしたちもみな、かつては[彼{かれ}]らの[中{なか}]にいて、[肉{にく}]の[欲{よく}]に[従{したが}]って[日{ひ}]を[過{す}]ごし、[肉{にく}]とその[思{おも}]いとの[欲{ほっ}]するままを[行{おこな}]い、ほかの[人々{ひとびと}]と[同{おな}]じく、[生{うま}]れながらの[怒{いか}]りの[子{こ}]であった。", "4": "しかるに、あわれみに[富{と}]む[神{かみ}]は、わたしたちを[愛{あい}]して[下{くだ}]さったその[大{おお}]きな[愛{あい}]をもって、", "5": "[罪過{ざいか}]によって[死{し}]んでいたわたしたちを、キリストと[共{とも}]に[生{い}]かし――あなたがたの[救{すく}]われたのは、[恵{めぐ}]みによるのである――", "6": "キリスト・イエスにあって、[共{とも}]によみがえらせ、[共{とも}]に[天上{てんじょう}]で[座{ざ}]につかせて[下{くだ}]さったのである。", "7": "それは、キリスト・イエスにあってわたしたちに[賜{たま}]わった[慈愛{じあい}]による[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みの[絶大{ぜつだい}]な[富{とみ}]を、きたるべき[世々{よよ}]に[示{しめ}]すためであった。", "8": "あなたがたの[救{すく}]われたのは、[実{じつ}]に、[恵{めぐ}]みにより、[信仰{しんこう}]によるのである。それは、あなたがた[自身{じしん}]から[出{で}]たものではなく、[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]である。", "9": "[決{けっ}]して[行{おこな}]いによるのではない。それは、だれも[誇{ほこ}]ることがないためなのである。", "10": "わたしたちは[神{かみ}]の[作品{さくひん}]であって、[良{よ}]い[行{おこな}]いをするように、キリスト・イエスにあって[造{つく}]られたのである。[神{かみ}]は、わたしたちが、[良{よ}]い[行{おこな}]いをして[日{ひ}]を[過{す}]ごすようにと、あらかじめ[備{そな}]えて[下{くだ}]さったのである。", "11": "だから、[記憶{きおく}]しておきなさい。あなたがたは[以前{いぜん}]には、[肉{にく}]によれば[異邦人{いほうじん}]であって、[手{て}]で[行{おこな}]った[肉{にく}]の[割礼{かつれい}]ある[者{もの}]と[称{しょう}]せられる[人々{ひとびと}]からは、[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]と[呼{よ}]ばれており、", "12": "またその[当時{とうじ}]は、キリストを[知{し}]らず、イスラエルの[国籍{こくせき}]がなく、[約束{やくそく}]されたいろいろの[契約{けいやく}]に[縁{えん}]がなく、この[世{よ}]の[中{なか}]で[希望{きぼう}]もなく[神{かみ}]もない[者{もの}]であった。", "13": "ところが、あなたがたは、このように[以前{いぜん}]は[遠{とお}]く[離{はな}]れていたが、[今{いま}]ではキリスト・イエスにあって、キリストの[血{ち}]によって[近{ちか}]いものとなったのである。", "14": "キリストはわたしたちの[平和{へいわ}]であって、二つのものを一つにし、[敵意{てきい}]という[隔{へだ}]ての[中垣{なかがき}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、ご[自分{じぶん}]の[肉{にく}]によって、", "15": "[数々{かずかず}]の[規定{きてい}]から[成{な}]っている[戒{いまし}]めの[律法{りっぽう}]を[廃棄{はいき}]したのである。それは、[彼{かれ}]にあって、二つのものをひとりの[新{あたら}]しい[人{ひと}]に[造{つく}]りかえて[平和{へいわ}]をきたらせ、", "16": "[十字架{じゅうじか}]によって、二つのものを一つのからだとして[神{かみ}]と[和解{わかい}]させ、[敵意{てきい}]を[十字架{じゅうじか}]にかけて[滅{ほろ}]ぼしてしまったのである。", "17": "それから[彼{かれ}]は、こられた[上{うえ}]で、[遠{とお}]く[離{はな}]れているあなたがたに[平和{へいわ}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]え、また[近{ちか}]くにいる[者{もの}]たちにも[平和{へいわ}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えられたのである。", "18": "というのは、[彼{かれ}]によって、わたしたち[両方{りょうほう}]の[者{もの}]が一つの[御霊{みたま}]の[中{なか}]にあって、[父{ちち}]のみもとに[近{ちか}]づくことができるからである。", "19": "そこであなたがたは、もはや[異国人{いこくじん}]でも[宿{やど}]り[人{びと}]でもなく、[聖徒{せいと}]たちと[同{おな}]じ[国籍{こくせき}]の[者{もの}]であり、[神{かみ}]の[家族{かぞく}]なのである。", "20": "またあなたがたは、[使徒{しと}]たちや[預言者{よげんしゃ}]たちという[土台{どだい}]の[上{うえ}]に[建{た}]てられたものであって、キリスト・イエスご[自身{じしん}]が[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]である。", "21": "このキリストにあって、[建物{たてもの}][全体{ぜんたい}]が[組{く}]み[合{あ}]わされ、[主{しゅ}]にある[聖{せい}]なる[宮{みや}]に[成長{せいちょう}]し、", "22": "そしてあなたがたも、[主{しゅ}]にあって[共{とも}]に[建{た}]てられて、[霊{れい}]なる[神{かみ}]のすまいとなるのである。" }, "3": { "1": "こういうわけで、あなたがた[異邦人{いほうじん}]のためにキリスト・イエスの[囚人{しゅうじん}]となっているこのパウロ――", "2": "わたしがあなたがたのために[神{かみ}]から[賜{たま}]わった[恵{めぐ}]みの[務{つとめ}]について、あなたがたはたしかに[聞{き}]いたであろう。", "3": "すなわち、すでに[簡単{かんたん}]に[書{か}]きおくったように、わたしは[啓示{けいじ}]によって[奥義{おくぎ}]を[知{し}]らされたのである。", "4": "あなたがたはそれを[読{よ}]めば、キリストの[奥義{おくぎ}]をわたしがどう[理解{りかい}]しているかがわかる。", "5": "この[奥義{おくぎ}]は、いまは、[御霊{みたま}]によって[彼{かれ}]の[聖{せい}]なる[使徒{しと}]たちと[預言者{よげんしゃ}]たちとに[啓示{けいじ}]されているが、[前{まえ}]の[時代{じだい}]には、[人{ひと}]の[子{こ}]らに[対{たい}]して、そのように[知{し}]らされてはいなかったのである。", "6": "それは、[異邦人{いほうじん}]が、[福音{ふくいん}]によりキリスト・イエスにあって、わたしたちと[共{とも}]に[神{かみ}]の[国{くに}]をつぐ[者{もの}]となり、[共{とも}]に一つのからだとなり、[共{とも}]に[約束{やくそく}]にあずかる[者{もの}]となることである。", "7": "わたしは、[神{かみ}]の[力{ちから}]がわたしに[働{はたら}]いて、[自分{じぶん}]に[与{あた}]えられた[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みの[賜物{たまもの}]により、[福音{ふくいん}]の[僕{しもべ}]とされたのである。", "8": "すなわち、[聖徒{せいと}]たちのうちで[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]であるわたしにこの[恵{めぐ}]みが[与{あた}]えられたが、それは、キリストの[無尽蔵{むじんぞう}]の[富{とみ}]を[異邦人{いほうじん}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]え、", "9": "[更{さら}]にまた、[万物{ばんぶつ}]の[造{つく}]り[主{しゅ}]である[神{かみ}]の[中{なか}]に[世々{よよ}][隠{かく}]されていた[奥義{おくぎ}]にあずかる[務{つとめ}]がどんなものであるかを、[明{あき}]らかに[示{しめ}]すためである。", "10": "それは[今{いま}]、[天上{てんじょう}]にあるもろもろの[支配{しはい}]や[権威{けんい}]が、[教会{きょうかい}]をとおして、[神{かみ}]の[多種{たしゅ}][多様{たよう}]な[知恵{ちえ}]を[知{し}]るに[至{いた}]るためであって、", "11": "わたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスにあって[実現{じつげん}]された[神{かみ}]の[永遠{えいえん}]の[目的{もくてき}]にそうものである。", "12": "この[主{しゅ}]キリストにあって、わたしたちは、[彼{かれ}]に[対{たい}]する[信仰{しんこう}]によって、[確信{かくしん}]をもって[大胆{だいたん}]に[神{かみ}]に[近{ちか}]づくことができるのである。", "13": "だから、あなたがたのためにわたしが[受{う}]けている[患難{かんなん}]を[見{み}]て、[落胆{らくたん}]しないでいてもらいたい。わたしの[患難{かんなん}]は、あなたがたの[光栄{こうえい}]なのである。", "14": "こういうわけで、わたしはひざをかがめて、", "15": "[天上{てんじょう}]にあり[地上{ちじょう}]にあって「[父{ちち}]」と[呼{よ}]ばれているあらゆるものの[源{みなもと}]なる[父{ちち}]に[祈{いの}]る。", "16": "どうか[父{ちち}]が、その[栄光{えいこう}]の[富{とみ}]にしたがい、[御霊{みたま}]により、[力{ちから}]をもってあなたがたの[内{うち}]なる[人{ひと}]を[強{つよ}]くして[下{くだ}]さるように、", "17": "また、[信仰{しんこう}]によって、キリストがあなたがたの[心{こころ}]のうちに[住{す}]み、あなたがたが[愛{あい}]に[根{ね}]ざし[愛{あい}]を[基{もとい}]として[生活{せいかつ}]することにより、", "18": "すべての[聖徒{せいと}]と[共{とも}]に、その[広{ひろ}]さ、[長{なが}]さ、[高{たか}]さ、[深{ふか}]さを[理解{りかい}]することができ、", "19": "また[人知{じんち}]をはるかに[越{こ}]えたキリストの[愛{あい}]を[知{し}]って、[神{かみ}]に[満{み}]ちているもののすべてをもって、あなたがたが[満{み}]たされるように、と[祈{いの}]る。", "20": "どうか、わたしたちのうちに[働{はたら}]く[力{ちから}]によって、わたしたちが[求{もと}]めまた[思{おも}]うところのいっさいを、はるかに[越{こ}]えてかなえて[下{くだ}]さることができるかたに、", "21": "[教会{きょうかい}]により、また、キリスト・イエスによって、[栄光{えいこう}]が[世々{よよ}][限{かぎ}]りなくあるように、アァメン。" }, "4": { "1": "さて、[主{しゅ}]にある[囚人{しゅうじん}]であるわたしは、あなたがたに[勧{すす}]める。あなたがたが[召{め}]されたその[召{め}]しにふさわしく[歩{ある}]き、", "2": "できる[限{かぎ}]り[謙虚{けんきょ}]で、かつ[柔和{にゅうわ}]であり、[寛容{かんよう}]を[示{しめ}]し、[愛{あい}]をもって[互{たがい}]に[忍{しの}]びあい、", "3": "[平和{へいわ}]のきずなで[結{むす}]ばれて、[聖霊{せいれい}]による[一致{いっち}]を[守{まも}]り[続{つづ}]けるように[努{つと}]めなさい。", "4": "からだは一つ、[御霊{みたま}]も一つである。あなたがたが[召{め}]されたのは、一つの[望{のぞ}]みを[目{め}]ざして[召{め}]されたのと[同様{どうよう}]である。", "5": "[主{しゅ}]は一つ、[信仰{しんこう}]は一つ、バプテスマは一つ。", "6": "すべてのものの[上{うえ}]にあり、すべてのものを[貫{つらぬ}]き、すべてのものの[内{うち}]にいます、すべてのものの[父{ちち}]なる[神{かみ}]は一つである。", "7": "しかし、キリストから[賜{たま}]わる[賜物{たまもの}]のはかりに[従{したが}]って、わたしたちひとりびとりに、[恵{めぐ}]みが[与{あた}]えられている。", "8": "そこで、こう[言{い}]われている、「[彼{かれ}]は[高{たか}]いところに[上{のぼ}]った[時{とき}]、とりこを[捕{とら}]えて[引{ひ}]き[行{ゆ}]き、[人々{ひとびと}]に[賜物{たまもの}]を[分{わ}]け[与{あた}]えた」。", "9": "さて「[上{のぼ}]った」と[言{い}]う[以上{いじょう}]、また[地下{ちか}]の[低{ひく}]い[底{そこ}]にも[降{お}]りてこられたわけではないか。", "10": "[降{お}]りてこられた[者{もの}][自身{じしん}]は、[同時{どうじ}]に、あらゆるものに[満{み}]ちるために、もろもろの[天{てん}]の[上{うえ}]にまで[上{のぼ}]られたかたなのである。", "11": "そして[彼{かれ}]は、ある[人{ひと}]を[使徒{しと}]とし、ある[人{ひと}]を[預言者{よげんしゃ}]とし、ある[人{ひと}]を[伝道者{でんどうしゃ}]とし、ある[人{ひと}]を[牧師{ぼくし}]、[教師{きょうし}]として、お[立{た}]てになった。", "12": "それは、[聖徒{せいと}]たちをととのえて[奉仕{ほうし}]のわざをさせ、キリストのからだを[建{た}]てさせ、", "13": "わたしたちすべての[者{もの}]が、[神{かみ}]の[子{こ}]を[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]の[一致{いっち}]と[彼{かれ}]を[知{し}]る[知識{ちしき}]の[一致{いっち}]とに[到達{とうたつ}]し、[全{まった}]き[人{ひと}]となり、ついに、キリストの[満{み}]ちみちた[徳{とく}]の[高{たか}]さにまで[至{いた}]るためである。", "14": "こうして、わたしたちはもはや[子供{こども}]ではないので、だまし[惑{まど}]わす[策略{さくりゃく}]により、[人々{ひとびと}]の[悪巧{わるだく}]みによって[起{おこ}]る[様々{さまざま}]な[教{おしえ}]の[風{かぜ}]に[吹{ふ}]きまわされたり、もてあそばれたりすることがなく、", "15": "[愛{あい}]にあって[真理{しんり}]を[語{かた}]り、あらゆる[点{てん}]において[成長{せいちょう}]し、かしらなるキリストに[達{たっ}]するのである。", "16": "また、キリストを[基{もとい}]として、[全身{ぜんしん}]はすべての[節々{ふしぶし}]の[助{たす}]けにより、しっかりと[組{く}]み[合{あ}]わされ[結{むす}]び[合{あ}]わされ、それぞれの[部分{ぶぶん}]は[分{ぶん}]に[応{おう}]じて[働{はたら}]き、からだを[成長{せいちょう}]させ、[愛{あい}]のうちに[育{そだ}]てられていくのである。", "17": "そこで、わたしは[主{しゅ}]にあっておごそかに[勧{すす}]める。あなたがたは[今後{こんご}]、[異邦人{いほうじん}]がむなしい[心{こころ}]で[歩{ある}]いているように[歩{ある}]いてはならない。", "18": "[彼{かれ}]らの[知力{ちりょく}]は[暗{くら}]くなり、その[内{うち}]なる[無知{むち}]と[心{こころ}]の[硬化{こうか}]とにより、[神{かみ}]のいのちから[遠{とお}]く[離{はな}]れ、", "19": "[自{みずか}]ら[無感覚{むかんかく}]になって、ほしいままにあらゆる[不潔{ふけつ}]な[行{おこな}]いをして、[放縦{ほうじゅう}]に[身{み}]をゆだねている。", "20": "しかしあなたがたは、そのようにキリストに[学{まな}]んだのではなかった。", "21": "あなたがたはたしかに[彼{かれ}]に[聞{き}]き、[彼{かれ}]にあって[教{おし}]えられて、イエスにある[真理{しんり}]をそのまま[学{まな}]んだはずである。", "22": "すなわち、あなたがたは、[以前{いぜん}]の[生活{せいかつ}]に[属{ぞく}]する、[情欲{じょうよく}]に[迷{まよ}]って[滅{ほろ}]び[行{い}]く[古{ふる}]き[人{ひと}]を[脱{ぬ}]ぎ[捨{す}]て、", "23": "[心{こころ}]の[深{ふか}]みまで[新{あら}]たにされて、", "24": "[真{しん}]の[義{ぎ}]と[聖{せい}]とをそなえた[神{かみ}]にかたどって[造{つく}]られた[新{あたら}]しき[人{ひと}]を[着{き}]るべきである。", "25": "こういうわけだから、あなたがたは[偽{いつわ}]りを[捨{す}]てて、おのおの[隣{とな}]り[人{ひと}]に[対{たい}]して、[真実{しんじつ}]を[語{かた}]りなさい。わたしたちは、お[互{たがい}]に[肢体{したい}]なのであるから。", "26": "[怒{いか}]ることがあっても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]してはならない。[憤{いきどお}]ったままで、[日{ひ}]が[暮{く}]れるようであってはならない。", "27": "また、[悪魔{あくま}]に[機会{きかい}]を[与{あた}]えてはいけない。", "28": "[盗{ぬす}]んだ[者{もの}]は、[今後{こんご}]、[盗{ぬす}]んではならない。むしろ、[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]に[分{わ}]け[与{あた}]えるようになるために、[自分{じぶん}]の[手{て}]で[正当{せいとう}]な[働{はたら}]きをしなさい。", "29": "[悪{わる}]い[言葉{ことば}]をいっさい、あなたがたの[口{くち}]から[出{だ}]してはいけない。[必要{ひつよう}]があれば、[人{ひと}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めるのに[役立{やくだ}]つような[言葉{ことば}]を[語{かた}]って、[聞{き}]いている[者{もの}]の[益{えき}]になるようにしなさい。", "30": "[神{かみ}]の[聖霊{せいれい}]を[悲{かな}]しませてはいけない。あなたがたは、あがないの[日{ひ}]のために、[聖霊{せいれい}]の[証印{しょういん}]を[受{う}]けたのである。", "31": "すべての[無慈悲{むじひ}]、[憤{いきどお}]り、[怒{いか}]り、[騒{さわ}]ぎ、そしり、また、いっさいの[悪意{あくい}]を[捨{す}]て[去{さ}]りなさい。", "32": "[互{たがい}]に[情深{なさけぶか}]く、あわれみ[深{ぶか}]い[者{もの}]となり、[神{かみ}]がキリストにあってあなたがたをゆるして[下{くだ}]さったように、あなたがたも[互{たがい}]にゆるし[合{あ}]いなさい。" }, "5": { "1": "こうして、あなたがたは、[神{かみ}]に[愛{あい}]されている[子供{こども}]として、[神{かみ}]にならう[者{もの}]になりなさい。", "2": "また[愛{あい}]のうちを[歩{ある}]きなさい。キリストもあなたがたを[愛{あい}]して[下{くだ}]さって、わたしたちのために、ご[自身{じしん}]を、[神{かみ}]へのかんばしいかおりのささげ[物{もの}]、また、いけにえとしてささげられたのである。", "3": "また、[不品行{ふひんこう}]といろいろな[汚{けが}]れや[貪欲{どんよく}]などを、[聖徒{せいと}]にふさわしく、あなたがたの[間{あいだ}]では、[口{くち}]にすることさえしてはならない。", "4": "また、[卑{いや}]しい[言葉{ことば}]と[愚{おろ}]かな[話{はなし}]やみだらな[冗談{じょうだん}]を[避{さ}]けなさい。これらは、よろしくない[事{こと}]である。それよりは、むしろ[感謝{かんしゃ}]をささげなさい。", "5": "あなたがたは、よく[知{し}]っておかねばならない。すべて[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]、[汚{けが}]れたことをする[者{もの}]、[貪欲{どんよく}]な[者{もの}]、すなわち、[偶像{ぐうぞう}]を[礼拝{れいはい}]する[者{もの}]は、キリストと[神{かみ}]との[国{くに}]をつぐことができない。", "6": "あなたがたは、だれにも[不誠実{ふせいじつ}]な[言葉{ことば}]でだまされてはいけない。これらのことから、[神{かみ}]の[怒{いか}]りは[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]の[子{こ}]らに[下{くだ}]るのである。", "7": "だから、[彼{かれ}]らの[仲間{なかま}]になってはいけない。", "8": "あなたがたは、[以前{いぜん}]はやみであったが、[今{いま}]は[主{しゅ}]にあって[光{ひかり}]となっている。[光{ひかり}]の[子{こ}]らしく[歩{ある}]きなさい――", "9": "[光{ひかり}]はあらゆる[善意{ぜんい}]と[正義{せいぎ}]と[真実{しんじつ}]との[実{み}]を[結{むす}]ばせるものである――", "10": "[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれるものがなんであるかを、わきまえ[知{し}]りなさい。", "11": "[実{み}]を[結{むす}]ばないやみのわざに[加{くわ}]わらないで、むしろ、それを[指摘{してき}]してやりなさい。", "12": "[彼{かれ}]らが[隠{かく}]れて[行{おこな}]っていることは、[口{くち}]にするだけでも[恥{は}]ずかしい[事{こと}]である。", "13": "しかし、[光{ひかり}]にさらされる[時{とき}]、すべてのものは、[明{あき}]らかになる。", "14": "[明{あき}]らかにされたものは[皆{みな}]、[光{ひかり}]となるのである。だから、こう[書{か}]いてある、「[眠{ねむ}]っている[者{もの}]よ、[起{お}]きなさい。[死人{しにん}]のなかから、[立{た}]ち[上{あ}]がりなさい。そうすれば、キリストがあなたを[照{てら}]すであろう」。", "15": "そこで、あなたがたの[歩{ある}]きかたによく[注意{ちゅうい}]して、[賢{かしこ}]くない[者{もの}]のようにではなく、[賢{かしこ}]い[者{もの}]のように[歩{ある}]き、", "16": "[今{いま}]の[時{とき}]を[生{い}]かして[用{もち}]いなさい。[今{いま}]は[悪{わる}]い[時代{じだい}]なのである。", "17": "だから、[愚{おろ}]かな[者{もの}]にならないで、[主{しゅ}]の[御旨{みむね}]がなんであるかを[悟{さと}]りなさい。", "18": "[酒{さけ}]に[酔{よ}]ってはいけない。それは[乱行{らんぎょう}]のもとである。むしろ[御霊{みたま}]に[満{み}]たされて、", "19": "[詩{し}]とさんびと[霊{れい}]の[歌{うた}]とをもって[語{かた}]り[合{あ}]い、[主{しゅ}]にむかって[心{こころ}]からさんびの[歌{うた}]をうたいなさい。", "20": "そしてすべてのことにつき、いつも、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[御名{みな}]によって、[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]し、", "21": "キリストに[対{たい}]する[恐{おそ}]れの[心{こころ}]をもって、[互{たがい}]に[仕{つか}]え[合{あ}]うべきである。", "22": "[妻{つま}]たる[者{もの}]よ。[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるように[自分{じぶん}]の[夫{おっと}]に[仕{つか}]えなさい。", "23": "キリストが[教会{きょうかい}]のかしらであって、[自{みずか}]らは、からだなる[教会{きょうかい}]の[救主{すくいぬし}]であられるように、[夫{おっと}]は[妻{つま}]のかしらである。", "24": "そして[教会{きょうかい}]がキリストに[仕{つか}]えるように、[妻{つま}]もすべてのことにおいて、[夫{おっと}]に[仕{つか}]えるべきである。", "25": "[夫{おっと}]たる[者{もの}]よ。キリストが[教会{きょうかい}]を[愛{あい}]してそのためにご[自身{じしん}]をささげられたように、[妻{つま}]を[愛{あい}]しなさい。", "26": "キリストがそうなさったのは、[水{みず}]で[洗{あら}]うことにより、[言葉{ことば}]によって、[教会{きょうかい}]をきよめて[聖{せい}]なるものとするためであり、", "27": "また、しみも、しわも、そのたぐいのものがいっさいなく、[清{きよ}]くて[傷{きず}]のない[栄光{えいこう}]の[姿{すがた}]の[教会{きょうかい}]を、ご[自分{じぶん}]に[迎{むか}]えるためである。", "28": "それと[同{おな}]じく、[夫{おっと}]も[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を、[自分{じぶん}]のからだのように[愛{あい}]さねばならない。[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[愛{あい}]するのである。", "29": "[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[憎{にく}]んだ[者{もの}]は、いまだかつて、ひとりもいない。かえって、キリストが[教会{きょうかい}]になさったようにして、おのれを[育{そだ}]て[養{やしな}]うのが[常{つね}]である。", "30": "わたしたちは、キリストのからだの[肢体{したい}]なのである。", "31": "「それゆえに、[人{ひと}]は[父母{ふぼ}]を[離{はな}]れてその[妻{つま}]と[結{むす}]ばれ、ふたりの[者{もの}]は[一体{いったい}]となるべきである」。", "32": "この[奥義{おくぎ}]は[大{おお}]きい。それは、キリストと[教会{きょうかい}]とをさしている。", "33": "いずれにしても、あなたがたは、それぞれ、[自分{じぶん}]の[妻{つま}]を[自分{じぶん}][自身{じしん}]のように[愛{あい}]しなさい。[妻{つま}]もまた[夫{おっと}]を[敬{うやま}]いなさい。" }, "6": { "1": "[子{こ}]たる[者{もの}]よ。[主{しゅ}]にあって[両親{りょうしん}]に[従{したが}]いなさい。これは[正{ただ}]しいことである。", "2": "「あなたの[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え」。これが[第{だい}]一の[戒{いまし}]めであって、[次{つぎ}]の[約束{やくそく}]がそれについている、", "3": "「そうすれば、あなたは[幸福{こうふく}]になり、[地上{ちじょう}]でながく[生{い}]きながらえるであろう」。", "4": "[父{ちち}]たる[者{もの}]よ。[子供{こども}]をおこらせないで、[主{しゅ}]の[薫陶{くんとう}]と[訓戒{くんかい}]とによって、[彼{かれ}]らを[育{そだ}]てなさい。", "5": "[僕{しもべ}]たる[者{もの}]よ。キリストに[従{したが}]うように、[恐{おそ}]れおののきつつ、[真心{まごころ}]をこめて、[肉{にく}]による[主人{しゅじん}]に[従{したが}]いなさい。", "6": "[人{ひと}]にへつらおうとして[目先{めさき}]だけの[勤{つと}]めをするのでなく、キリストの[僕{しもべ}]として[心{こころ}]から[神{かみ}]の[御旨{みむね}]を[行{おこな}]い、", "7": "[人{ひと}]にではなく[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるように、[快{こころよ}]く[仕{つか}]えなさい。", "8": "あなたがたが[知{し}]っているとおり、だれでも[良{よ}]いことを[行{おこな}]えば、[僕{しもべ}]であれ、[自由人{じゆうじん}]であれ、それに[相当{そうとう}]する[報{むく}]いを、それぞれ[主{しゅ}]から[受{う}]けるであろう。", "9": "[主人{しゅじん}]たる[者{もの}]よ。[僕{しもべ}]たちに[対{たい}]して、[同様{どうよう}]にしなさい。おどすことを、してはならない。あなたがたが[知{し}]っているとおり、[彼{かれ}]らとあなたがたとの[主{しゅ}]は[天{てん}]にいますのであり、かつ[人{ひと}]をかたより[見{み}]ることをなさらないのである。", "10": "[最後{さいご}]に[言{い}]う。[主{しゅ}]にあって、その[偉大{いだい}]な[力{ちから}]によって、[強{つよ}]くなりなさい。", "11": "[悪魔{あくま}]の[策略{さくりゃく}]に[対抗{たいこう}]して[立{た}]ちうるために、[神{かみ}]の[武具{ぶぐ}]で[身{み}]を[固{かた}]めなさい。", "12": "わたしたちの[戦{たたか}]いは、[血肉{けつにく}]に[対{たい}]するものではなく、もろもろの[支配{しはい}]と、[権威{けんい}]と、やみの[世{よ}]の[主権者{しゅけんしゃ}]、また[天上{てんじょう}]にいる[悪{あく}]の[霊{れい}]に[対{たい}]する[戦{たたか}]いである。", "13": "それだから、[悪{あ}]しき[日{ひ}]にあたって、よく[抵抗{ていこう}]し、[完全{かんぜん}]に[勝{か}]ち[抜{ぬ}]いて、[堅{かた}]く[立{た}]ちうるために、[神{かみ}]の[武具{ぶぐ}]を[身{み}]につけなさい。", "14": "すなわち、[立{た}]って[真理{しんり}]の[帯{おび}]を[腰{こし}]にしめ、[正義{せいぎ}]の[胸当{むねあて}]を[胸{むね}]につけ、", "15": "[平和{へいわ}]の[福音{ふくいん}]の[備{そな}]えを[足{あし}]にはき、", "16": "その[上{うえ}]に、[信仰{しんこう}]のたてを[手{て}]に[取{と}]りなさい。それをもって、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[放{はな}]つ[火{ひ}]の[矢{や}]を[消{け}]すことができるであろう。", "17": "また、[救{すくい}]のかぶとをかぶり、[御霊{みたま}]の[剣{つるぎ}]、すなわち、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[取{と}]りなさい。", "18": "[絶{た}]えず[祈{いのり}]と[願{ねが}]いをし、どんな[時{とき}]でも[御霊{みたま}]によって[祈{いの}]り、そのために[目{め}]をさましてうむことがなく、すべての[聖徒{せいと}]のために[祈{いの}]りつづけなさい。", "19": "また、わたしが[口{くち}]を[開{ひら}]くときに[語{かた}]るべき[言葉{ことば}]を[賜{たま}]わり、[大胆{だいたん}]に[福音{ふくいん}]の[奥義{おくぎ}]を[明{あき}]らかに[示{しめ}]しうるように、わたしのためにも[祈{いの}]ってほしい。", "20": "わたしはこの[福音{ふくいん}]のための[使節{しせつ}]であり、そして[鎖{くさり}]につながれているのであるが、つながれていても、[語{かた}]るべき[時{とき}]には[大胆{だいたん}]に[語{かた}]れるように[祈{いの}]ってほしい。", "21": "わたしがどういう[様子{ようす}]か、[何{なに}]をしているかを、あなたがたに[知{し}]ってもらうために、[主{しゅ}]にあって[忠実{ちゅうじつ}]に[仕{つか}]えている[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]テキコが、いっさいの[事{こと}]を[報告{ほうこく}]するであろう。", "22": "[彼{かれ}]をあなたがたのもとに[送{おく}]るのは、あなたがたがわたしたちの[様子{ようす}]を[知{し}]り、また[彼{かれ}]によって[心{こころ}]に[励{はげ}]ましを[受{う}]けるようになるためなのである。", "23": "[父{ちち}]なる[神{かみ}]とわたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストから[平安{へいあん}]ならびに[信仰{しんこう}]に[伴{ともな}]う[愛{あい}]が、[兄弟{きょうだい}]たちにあるように。", "24": "[変{かわ}]らない[真実{しんじつ}]をもって、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストを[愛{あい}]するすべての[人々{ひとびと}]に、[恵{めぐ}]みがあるように。" } }, "phil": { "1": { "1": "キリスト・イエスの[僕{しもべ}]たち、パウロとテモテから、ピリピにいる、キリスト・イエスにあるすべての[聖徒{せいと}]たち、ならびに[監督{かんとく}]たちと[執事{しつじ}]たちへ。", "2": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "3": "わたしはあなたがたを[思{おも}]うたびごとに、わたしの[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]し、", "4": "あなたがた[一同{いちどう}]のために[祈{いの}]るとき、いつも[喜{よろこ}]びをもって[祈{いの}]り、", "5": "あなたがたが[最初{さいしょ}]の[日{ひ}]から[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、[福音{ふくいん}]にあずかっていることを[感謝{かんしゃ}]している。", "6": "そして、あなたがたのうちに[良{よ}]いわざを[始{はじ}]められたかたが、キリスト・イエスの[日{ひ}]までにそれを[完成{かんせい}]して[下{くだ}]さるにちがいないと、[確信{かくしん}]している。", "7": "わたしが、あなたがた[一同{いちどう}]のために、そう[考{かんが}]えるのは[当然{とうぜん}]である。それは、わたしが[獄{ごく}]に[捕{とら}]われている[時{とき}]にも、[福音{ふくいん}]を[弁明{べんめい}]し[立証{りっしょう}]する[時{とき}]にも、あなたがたをみな、[共{とも}]に[恵{めぐ}]みにあずかる[者{もの}]として、わたしの[心{こころ}]に[深{ふか}]く[留{と}]めているからである。", "8": "わたしがキリスト・イエスの[熱愛{ねつあい}]をもって、どんなに[深{ふか}]くあなたがた[一同{いちどう}]を[思{おも}]っていることか、それを[証明{しょうめい}]して[下{くだ}]さるかたは[神{かみ}]である。", "9": "わたしはこう[祈{いの}]る。あなたがたの[愛{あい}]が、[深{ふか}]い[知識{ちしき}]において、するどい[感覚{かんかく}]において、いよいよ[増{ま}]し[加{くわ}]わり、", "10": "それによって、あなたがたが、[何{なに}]が[重要{じゅうよう}]であるかを[判別{はんべつ}]することができ、キリストの[日{ひ}]に[備{そな}]えて、[純真{じゅんしん}]で[責{せ}]められるところのないものとなり、", "11": "イエス・キリストによる[義{ぎ}]の[実{み}]に[満{み}]たされて、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]とほまれとをあらわすに[至{いた}]るように。", "12": "さて、[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしの[身{み}]に[起{おこ}]った[事{こと}]が、むしろ[福音{ふくいん}]の[前進{ぜんしん}]に[役立{やくだ}]つようになったことを、あなたがたに[知{し}]ってもらいたい。", "13": "すなわち、わたしが[獄{ごく}]に[捕{とら}]われているのはキリストのためであることが、[兵営{へいえい}][全体{ぜんたい}]にもそのほかのすべての[人々{ひとびと}]にも[明{あき}]らかになり、", "14": "そして[兄弟{きょうだい}]たちのうち[多{おお}]くの[者{もの}]は、わたしの[入獄{にゅうごく}]によって[主{しゅ}]にある[確信{かくしん}]を[得{え}]、[恐{おそ}]れることなく、ますます[勇敢{ゆうかん}]に、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[語{かた}]るようになった。", "15": "[一方{いっぽう}]では、ねたみや[闘争{とうそう}][心{しん}]からキリストを[宣{の}]べ[伝{つた}]える[者{もの}]がおり、[他方{たほう}]では[善意{ぜんい}]からそうする[者{もの}]がいる。", "16": "[後者{こうしゃ}]は、わたしが[福音{ふくいん}]を[弁明{べんめい}]するために[立{た}]てられていることを[知{し}]り、[愛{あい}]の[心{こころ}]でキリストを[伝{つた}]え、", "17": "[前者{ぜんしゃ}]は、わたしの[入獄{にゅうごく}]の[苦{くる}]しみに[更{さら}]に[患難{かんなん}]を[加{くわ}]えようと[思{おも}]って、[純真{じゅんしん}]な[心{こころ}]からではなく、[党派心{とうはしん}]からそうしている。", "18": "すると、どうなのか。[見{み}]えからであるにしても、[真実{しんじつ}]からであるにしても、[要{よう}]するに、[伝{つた}]えられているのはキリストなのだから、わたしはそれを[喜{よろこ}]んでいるし、また[喜{よろこ}]ぶであろう。", "19": "なぜなら、あなたがたの[祈{いのり}]と、イエス・キリストの[霊{れい}]の[助{たす}]けとによって、この[事{こと}]がついには、わたしの[救{すくい}]となることを[知{し}]っているからである。", "20": "そこで、わたしが[切実{せつじつ}]な[思{おも}]いで[待{ま}]ち[望{のぞ}]むことは、わたしが、どんなことがあっても[恥{は}]じることなく、かえって、いつものように[今{いま}]も、[大胆{だいたん}]に[語{かた}]ることによって、[生{い}]きるにも[死{し}]ぬにも、わたしの[身{み}]によってキリストがあがめられることである。", "21": "わたしにとっては、[生{い}]きることはキリストであり、[死{し}]ぬことは[益{えき}]である。", "22": "しかし、[肉体{にくたい}]において[生{い}]きていることが、わたしにとっては[実{みの}]り[多{おお}]い[働{はたら}]きになるのだとすれば、どちらを[選{えら}]んだらよいか、わたしにはわからない。", "23": "わたしは、これら二つのものの[間{あいだ}]に[板{いた}]ばさみになっている。わたしの[願{ねが}]いを[言{い}]えば、この[世{よ}]を[去{さ}]ってキリストと[共{とも}]にいることであり、[実{じつ}]は、その[方{ほう}]がはるかに[望{のぞ}]ましい。", "24": "しかし、[肉体{にくたい}]にとどまっていることは、あなたがたのためには、さらに[必要{ひつよう}]である。", "25": "こう[確信{かくしん}]しているので、わたしは[生{い}]きながらえて、あなたがた[一同{いちどう}]のところにとどまり、あなたがたの[信仰{しんこう}]を[進{すす}]ませ、その[喜{よろこ}]びを[得{え}]させようと[思{おも}]う。", "26": "そうなれば、わたしが[再{ふたた}]びあなたがたのところに[行{い}]くので、あなたがたはわたしによってキリスト・イエスにある[誇{ほこり}]を[増{ま}]すことになろう。", "27": "ただ、あなたがたはキリストの[福音{ふくいん}]にふさわしく[生活{せいかつ}]しなさい。そして、わたしが[行{い}]ってあなたがたに[会{あ}]うにしても、[離{はな}]れているにしても、あなたがたが一つの[霊{れい}]によって[堅{かた}]く[立{た}]ち、一つ[心{こころ}]になって[福音{ふくいん}]の[信仰{しんこう}]のために[力{ちから}]を[合{あ}]わせて[戦{たたか}]い、", "28": "かつ、[何事{なにごと}]についても、[敵対{てきたい}]する[者{もの}]どもにろうばいさせられないでいる[様子{ようす}]を、[聞{き}]かせてほしい。このことは、[彼{かれ}]らには[滅{ほろ}]びのしるし、あなたがたには[救{すくい}]のしるしであって、それは[神{かみ}]から[来{く}]るのである。", "29": "あなたがたはキリストのために、ただ[彼{かれ}]を[信{しん}]じることだけではなく、[彼{かれ}]のために[苦{くる}]しむことをも[賜{たま}]わっている。", "30": "あなたがたは、さきにわたしについて[見{み}]、[今{いま}]またわたしについて[聞{き}]いているのと[同{おな}]じ[苦闘{くとう}]を、[続{つづ}]けているのである。" }, "2": { "1": "そこで、あなたがたに、キリストによる[勧{すす}]め、[愛{あい}]の[励{はげ}]まし、[御霊{みたま}]の[交{まじ}]わり、[熱愛{ねつあい}]とあわれみとが、いくらかでもあるなら、", "2": "どうか[同{おな}]じ[思{おも}]いとなり、[同{おな}]じ[愛{あい}]の[心{こころ}]を[持{も}]ち、[心{こころ}]を[合{あ}]わせ、一つ[思{おも}]いになって、わたしの[喜{よろこ}]びを[満{み}]たしてほしい。", "3": "[何事{なにごと}]も[党派心{とうはしん}]や[虚栄{きょえい}]からするのでなく、へりくだった[心{こころ}]をもって[互{たがい}]に[人{ひと}]を[自分{じぶん}]よりすぐれた[者{もの}]としなさい。", "4": "おのおの、[自分{じぶん}]のことばかりでなく、[他人{たにん}]のことも[考{かんが}]えなさい。", "5": "キリスト・イエスにあっていだいているのと[同{おな}]じ[思{おも}]いを、あなたがたの[間{あいだ}]でも[互{たがい}]に[生{い}]かしなさい。", "6": "キリストは、[神{かみ}]のかたちであられたが、[神{かみ}]と[等{ひと}]しくあることを[固守{こしゅ}]すべき[事{こと}]とは[思{おも}]わず、", "7": "かえって、おのれをむなしうして[僕{しもべ}]のかたちをとり、[人間{にんげん}]の[姿{すがた}]になられた。その[有様{ありさま}]は[人{ひと}]と[異{こと}]ならず、", "8": "おのれを[低{ひく}]くして、[死{し}]に[至{いた}]るまで、しかも[十字架{じゅうじか}]の[死{し}]に[至{いた}]るまで[従順{じゅうじゅん}]であられた。", "9": "それゆえに、[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[高{たか}]く[引{ひ}]き[上{あ}]げ、すべての[名{な}]にまさる[名{な}]を[彼{かれ}]に[賜{たま}]わった。", "10": "それは、イエスの[御名{みな}]によって、[天上{てんじょう}]のもの、[地上{ちじょう}]のもの、[地下{ちか}]のものなど、あらゆるものがひざをかがめ、", "11": "また、あらゆる[舌{した}]が、「イエス・キリストは[主{しゅ}]である」と[告白{こくはく}]して、[栄光{えいこう}]を[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[帰{き}]するためである。", "12": "わたしの[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。そういうわけだから、あなたがたがいつも[従順{じゅうじゅん}]であったように、わたしが[一緒{いっしょ}]にいる[時{とき}]だけでなく、いない[今{いま}]は、いっそう[従順{じゅうじゅん}]でいて、[恐{おそ}]れおののいて[自分{じぶん}]の[救{すくい}]の[達成{たっせい}]に[努{つと}]めなさい。", "13": "あなたがたのうちに[働{はたら}]きかけて、その[願{ねが}]いを[起{おこ}]させ、かつ[実現{じつげん}]に[至{いた}]らせるのは[神{かみ}]であって、それは[神{かみ}]のよしとされるところだからである。", "14": "すべてのことを、つぶやかず[疑{うたが}]わないでしなさい。", "15": "それは、あなたがたが[責{せ}]められるところのない[純真{じゅんしん}]な[者{もの}]となり、[曲{まが}]った[邪悪{じゃあく}]な[時代{じだい}]のただ[中{なか}]にあって、[傷{きず}]のない[神{かみ}]の[子{こ}]となるためである。あなたがたは、いのちの[言葉{ことば}]を[堅{かた}]く[持{も}]って、[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]で[星{ほし}]のようにこの[世{よ}]に[輝{かがや}]いている。", "16": "このようにして、キリストの[日{ひ}]に、わたしは[自分{じぶん}]の[走{はし}]ったことがむだでなく、[労{ろう}]したこともむだではなかったと[誇{ほこ}]ることができる。", "17": "そして、たとい、あなたがたの[信仰{しんこう}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[祭壇{さいだん}]に、わたしの[血{ち}]をそそぐことがあっても、わたしは[喜{よろこ}]ぼう。あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]ぼう。", "18": "[同{おな}]じように、あなたがたも[喜{よろこ}]びなさい。わたしと[共{とも}]に[喜{よろこ}]びなさい。", "19": "さて、わたしは、まもなくテモテをあなたがたのところに[送{おく}]りたいと、[主{しゅ}]イエスにあって[願{ねが}]っている。それは、あなたがたの[様子{ようす}]を[知{し}]って、わたしも[力{ちから}]づけられたいからである。", "20": "テモテのような[心{こころ}]で、[親身{しんみ}]になってあなたがたのことを[心配{しんぱい}]している[者{もの}]は、ほかにひとりもない。", "21": "[人{ひと}]はみな、[自分{じぶん}]のことを[求{もと}]めるだけで、キリスト・イエスのことは[求{もと}]めていない。", "22": "しかし、テモテの[錬達{れんたつ}]ぶりは、あなたがたの[知{し}]っているとおりである。すなわち、[子{こ}]が[父{ちち}]に[対{たい}]するようにして、わたしと[一緒{いっしょ}]に[福音{ふくいん}]に[仕{つか}]えてきたのである。", "23": "そこで、この[人{ひと}]を、わたしの[成行{なりゆ}]きがわかりしだい、すぐにでも、そちらへ[送{おく}]りたいと[願{ねが}]っている。", "24": "わたし[自身{じしん}]もまもなく[行{い}]けるものと、[主{しゅ}]にあって[確信{かくしん}]している。", "25": "しかし、さしあたり、わたしの[同労者{どうろうしゃ}]で[戦友{せんゆう}]である[兄弟{きょうだい}]、また、あなたがたの[使者{ししゃ}]としてわたしの[窮乏{きゅうぼう}]を[補{おぎな}]ってくれたエパフロデトを、あなたがたのもとに[送{おく}]り[返{かえ}]すことが[必要{ひつよう}]だと[思{おも}]っている。", "26": "[彼{かれ}]は、あなたがた[一同{いちどう}]にしきりに[会{あ}]いたがっているからである。その[上{うえ}]、[自分{じぶん}]の[病気{びょうき}]のことがあなたがたに[聞{きこ}]えたので、[彼{かれ}]は[心苦{こころぐる}]しく[思{おも}]っている。", "27": "[彼{かれ}]は[実{じつ}]に、ひん[死{し}]の[病気{びょうき}]にかかったが、[神{かみ}]は[彼{かれ}]をあわれんで[下{くだ}]さった。[彼{かれ}]ばかりではなく、わたしをもあわれんで[下{くだ}]さったので、わたしは[悲{かな}]しみに[悲{かな}]しみを[重{かさ}]ねないですんだのである。", "28": "そこで、[大急{おおいそ}]ぎで[彼{かれ}]を[送{おく}]り[返{かえ}]す。これで、あなたがたは[彼{かれ}]と[再{ふたた}]び[会{あ}]って[喜{よろこ}]び、わたしもまた、[心配{しんぱい}]を[和{やわ}]らげることができよう。", "29": "こういうわけだから、[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んで、[主{しゅ}]にあって[彼{かれ}]を[迎{むか}]えてほしい。また、こうした[人々{ひとびと}]は[尊重{そんちょう}]せねばならない。", "30": "[彼{かれ}]は、わたしに[対{たい}]してあなたがたが[奉仕{ほうし}]のできなかった[分{ぶん}]を[補{おぎな}]おうとして、キリストのわざのために[命{いのち}]をかけ、[死{し}]ぬばかりになったのである。" }, "3": { "1": "[最後{さいご}]に、わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。[主{しゅ}]にあって[喜{よろこ}]びなさい。さきに[書{か}]いたのと[同{おな}]じことをここで[繰{く}]り[返{かえ}]すが、それは、わたしには[煩{わず}]らわしいことではなく、あなたがたには[安全{あんぜん}]なことになる。", "2": "あの[犬{いぬ}]どもを[警戒{けいかい}]しなさい。[悪{わる}]い[働{はたら}]き[人{びと}]たちを[警戒{けいかい}]しなさい。[肉{にく}]に[割礼{かつれい}]の[傷{きず}]をつけている[人{ひと}]たちを[警戒{けいかい}]しなさい。", "3": "[神{かみ}]の[霊{れい}]によって[礼拝{れいはい}]をし、キリスト・イエスを[誇{ほこり}]とし、[肉{にく}]を[頼{たの}]みとしないわたしたちこそ、[割礼{かつれい}]の[者{もの}]である。", "4": "もとより、[肉{にく}]の[頼{たの}]みなら、わたしにも[無{な}]くはない。もし、だれかほかの[人{ひと}]が[肉{にく}]を[頼{たの}]みとしていると[言{い}]うなら、わたしはそれをもっと[頼{たの}]みとしている。", "5": "わたしは八[日目{かめ}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた[者{もの}]、イスラエルの[民族{みんぞく}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]、ベニヤミン[族{ぞく}]の[出身{しゅっしん}]、ヘブル[人{びと}]の[中{なか}]のヘブル[人{びと}]、[律法{りっぽう}]の[上{うえ}]ではパリサイ[人{びと}]、", "6": "[熱心{ねっしん}]の[点{てん}]では[教会{きょうかい}]の[迫害者{はくがいしゃ}]、[律法{りっぽう}]の[義{ぎ}]については[落{お}]ち[度{ど}]のない[者{もの}]である。", "7": "しかし、わたしにとって[益{えき}]であったこれらのものを、キリストのゆえに[損{そん}]と[思{おも}]うようになった。", "8": "わたしは、[更{さら}]に[進{すす}]んで、わたしの[主{しゅ}]キリスト・イエスを[知{し}]る[知識{ちしき}]の[絶大{ぜつだい}]な[価値{かち}]のゆえに、いっさいのものを[損{そん}]と[思{おも}]っている。キリストのゆえに、わたしはすべてを[失{うしな}]ったが、それらのものを、ふん[土{ど}]のように[思{おも}]っている。それは、わたしがキリストを[得{え}]るためであり、", "9": "[律法{りっぽう}]による[自分{じぶん}]の[義{ぎ}]ではなく、キリストを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]による[義{ぎ}]、すなわち、[信仰{しんこう}]に[基{もとづ}]く[神{かみ}]からの[義{ぎ}]を[受{う}]けて、キリストのうちに[自分{じぶん}]を[見{み}]いだすようになるためである。", "10": "すなわち、キリストとその[復活{ふっかつ}]の[力{ちから}]とを[知{し}]り、その[苦難{くなん}]にあずかって、その[死{し}]のさまとひとしくなり、", "11": "なんとかして[死人{しにん}]のうちからの[復活{ふっかつ}]に[達{たっ}]したいのである。", "12": "わたしがすでにそれを[得{え}]たとか、すでに[完全{かんぜん}]な[者{もの}]になっているとか[言{い}]うのではなく、ただ[捕{とら}]えようとして[追{お}]い[求{もと}]めているのである。そうするのは、キリスト・イエスによって[捕{とら}]えられているからである。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしはすでに[捕{とら}]えたとは[思{おも}]っていない。ただこの[一事{いちじ}]を[努{つと}]めている。すなわち、[後{うしろ}]のものを[忘{わす}]れ、[前{まえ}]のものに[向{む}]かってからだを[伸{の}]ばしつつ、", "14": "[目標{もくひょう}]を[目{め}]ざして[走{はし}]り、キリスト・イエスにおいて[上{うえ}]に[召{め}]して[下{くだ}]さる[神{かみ}]の[賞与{しょうよ}]を[得{え}]ようと[努{つと}]めているのである。", "15": "だから、わたしたちの[中{なか}]で[全{まった}]き[人{ひと}]たちは、そのように[考{かんが}]えるべきである。しかし、あなたがたが[違{ちが}]った[考{かんが}]えを[持{も}]っているなら、[神{かみ}]はそのことも[示{しめ}]して[下{くだ}]さるであろう。", "16": "ただ、わたしたちは、[達{たっ}]し[得{え}]たところに[従{したが}]って[進{すす}]むべきである。", "17": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。どうか、わたしにならう[者{もの}]となってほしい。また、あなたがたの[模範{もはん}]にされているわたしたちにならって[歩{ある}]く[人{ひと}]たちに、[目{め}]をとめなさい。", "18": "わたしがそう[言{い}]うのは、キリストの[十字架{じゅうじか}]に[敵対{てきたい}]して[歩{ある}]いている[者{もの}]が[多{おお}]いからである。わたしは、[彼{かれ}]らのことをしばしばあなたがたに[話{はな}]したが、[今{いま}]また[涙{なみだ}]を[流{なが}]して[語{かた}]る。", "19": "[彼{かれ}]らの[最後{さいご}]は[滅{ほろ}]びである。[彼{かれ}]らの[神{かみ}]はその[腹{はら}]、[彼{かれ}]らの[栄光{えいこう}]はその[恥{はじ}]、[彼{かれ}]らの[思{おも}]いは[地上{ちじょう}]のことである。", "20": "しかし、わたしたちの[国籍{こくせき}]は[天{てん}]にある。そこから、[救主{すくいぬし}]、[主{しゅ}]イエス・キリストのこられるのを、わたしたちは[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる。", "21": "[彼{かれ}]は、[万物{ばんぶつ}]をご[自身{じしん}]に[従{したが}]わせうる[力{ちから}]の[働{はたら}]きによって、わたしたちの[卑{いや}]しいからだを、ご[自身{じしん}]の[栄光{えいこう}]のからだと[同{おな}]じかたちに[変{か}]えて[下{くだ}]さるであろう。" }, "4": { "1": "だから、わたしの[愛{あい}]し[慕{した}]っている[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしの[喜{よろこ}]びであり[冠{かんむり}]である[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。このように、[主{しゅ}]にあって[堅{かた}]く[立{た}]ちなさい。", "2": "わたしはユウオデヤに[勧{すす}]め、またスントケに[勧{すす}]める。どうか、[主{しゅ}]にあって一つ[思{おも}]いになってほしい。", "3": "ついては、[真実{しんじつ}]な[協力者{きょうりょくしゃ}]よ。あなたにお[願{ねが}]いする。このふたりの[女{おんな}]を[助{たす}]けてあげなさい。[彼{かれ}]らは、「いのちの[書{しょ}]」に[名{な}]を[書{か}]きとめられているクレメンスや、その[他{た}]の[同労者{どうろうしゃ}]たちと[協力{きょうりょく}]して、[福音{ふくいん}]のためにわたしと[共{とも}]に[戦{たたか}]ってくれた[女{おんな}]たちである。", "4": "あなたがたは、[主{しゅ}]にあっていつも[喜{よろこ}]びなさい。[繰{く}]り[返{かえ}]して[言{い}]うが、[喜{よろこ}]びなさい。", "5": "あなたがたの[寛容{かんよう}]を、みんなの[人{ひと}]に[示{しめ}]しなさい。[主{しゅ}]は[近{ちか}]い。", "6": "[何事{なにごと}]も[思{おも}]い[煩{わずら}]ってはならない。ただ、[事{こと}]ごとに、[感謝{かんしゃ}]をもって[祈{いのり}]と[願{ねが}]いとをささげ、あなたがたの[求{もと}]めるところを[神{かみ}]に[申{もう}]し[上{あ}]げるがよい。", "7": "そうすれば、[人知{じんち}]ではとうてい[測{はか}]り[知{し}]ることのできない[神{かみ}]の[平安{へいあん}]が、あなたがたの[心{こころ}]と[思{おも}]いとを、キリスト・イエスにあって[守{まも}]るであろう。", "8": "[最後{さいご}]に、[兄弟{きょうだい}]たちよ。すべて[真実{しんじつ}]なこと、すべて[尊{たっと}]ぶべきこと、すべて[正{ただ}]しいこと、すべて[純真{じゅんしん}]なこと、すべて[愛{あい}]すべきこと、すべてほまれあること、また[徳{とく}]といわれるもの、[称賛{しょうさん}]に[値{あたい}]するものがあれば、それらのものを[心{こころ}]にとめなさい。", "9": "あなたがたが、わたしから[学{まな}]んだこと、[受{う}]けたこと、[聞{き}]いたこと、[見{み}]たことは、これを[実行{じっこう}]しなさい。そうすれば、[平和{へいわ}]の[神{かみ}]が、あなたがたと[共{とも}]にいますであろう。", "10": "さて、わたしが[主{しゅ}]にあって[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んでいるのは、わたしを[思{おも}]う[心{こころ}]が、あなたがたに[今{いま}]またついに[芽{め}]ばえてきたことである。[実{じつ}]は、あなたがたは、わたしのことを[心{こころ}]にかけてくれてはいたが、よい[機会{きかい}]がなかったのである。", "11": "わたしは[乏{とぼ}]しいから、こう[言{い}]うのではない。わたしは、どんな[境遇{きょうぐう}]にあっても、[足{た}]ることを[学{まな}]んだ。", "12": "わたしは[貧{ひん}]に[処{しょ}]する[道{みち}]を[知{し}]っており、[富{とみ}]におる[道{みち}]も[知{し}]っている。わたしは、[飽{あ}]くことにも[飢{う}]えることにも、[富{と}]むことにも[乏{とぼ}]しいことにも、ありとあらゆる[境遇{きょうぐう}]に[処{しょ}]する[秘{ひ}]けつを[心得{こころえ}]ている。", "13": "わたしを[強{つよ}]くして[下{くだ}]さるかたによって、[何事{なにごと}]でもすることができる。", "14": "しかし、あなたがたは、よくもわたしと[患難{かんなん}]を[共{とも}]にしてくれた。", "15": "ピリピの[人{ひと}]たちよ。あなたがたも[知{し}]っているとおり、わたしが[福音{ふくいん}]を[宣伝{せんでん}]し[始{はじ}]めたころ、マケドニヤから[出{で}]かけて[行{い}]った[時{とき}]、[物{もの}]のやりとりをしてわたしの[働{はたら}]きに[参加{さんか}]した[教会{きょうかい}]は、あなたがたのほかには[全{まった}]く[無{な}]かった。", "16": "またテサロニケでも、[一再{いっさい}]ならず、[物{もの}]を[送{おく}]ってわたしの[欠乏{けつぼう}]を[補{おぎな}]ってくれた。", "17": "わたしは、[贈{おく}]り[物{もの}]を[求{もと}]めているのではない。わたしの[求{もと}]めているのは、あなたがたの[勘定{かんじょう}]をふやしていく[果実{かじつ}]なのである。", "18": "わたしは、すべての[物{もの}]を[受{う}]けてあり[余{あま}]るほどである。エパフロデトから、あなたがたの[贈{おく}]り[物{もの}]をいただいて、[飽{あ}]き[足{た}]りている。それは、かんばしいかおりであり、[神{かみ}]の[喜{よろこ}]んで[受{う}]けて[下{くだ}]さる[供{そな}]え[物{もの}]である。", "19": "わたしの[神{かみ}]は、ご[自身{じしん}]の[栄光{えいこう}]の[富{とみ}]の[中{なか}]から、あなたがたのいっさいの[必要{ひつよう}]を、キリスト・イエスにあって[満{み}]たして[下{くだ}]さるであろう。", "20": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]に、[栄光{えいこう}]が[世々{よよ}][限{かぎ}]りなくあるように、アァメン。", "21": "キリスト・イエスにある[聖徒{せいと}]のひとりびとりに、よろしく。わたしと[一緒{いっしょ}]にいる[兄弟{きょうだい}]たちから、あなたがたによろしく。", "22": "すべての[聖徒{せいと}]たちから、[特{とく}]にカイザルの[家{いえ}]の[者{もの}]たちから、よろしく。", "23": "[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがたの[霊{れい}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "col": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]によるキリスト・イエスの[使徒{しと}]パウロと[兄弟{きょうだい}]テモテから、", "2": "コロサイにいる、キリストにある[聖徒{せいと}]たち、[忠実{ちゅうじつ}]な[兄弟{きょうだい}]たちへ。わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]から、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "3": "わたしたちは、いつもあなたがたのために[祈{いの}]り、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]している。", "4": "これは、キリスト・イエスに[対{たい}]するあなたがたの[信仰{しんこう}]と、すべての[聖徒{せいと}]に[対{たい}]していだいているあなたがたの[愛{あい}]とを、[耳{みみ}]にしたからである。", "5": "この[愛{あい}]は、あなたがたのために[天{てん}]にたくわえられている[望{のぞ}]みに[基{もとづ}]くものであり、その[望{のぞ}]みについては、あなたがたはすでに、あなたがたのところまで[伝{つた}]えられた[福音{ふくいん}]の[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]によって[聞{き}]いている。", "6": "そして、この[福音{ふくいん}]は、[世界中{せかいじゅう}]いたる[所{ところ}]でそうであるように、あなたがたのところでも、これを[聞{き}]いて[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[知{し}]ったとき[以来{いらい}]、[実{み}]を[結{むす}]んで[成長{せいちょう}]しているのである。", "7": "あなたがたはこの[福音{ふくいん}]を、わたしたちと[同{おな}]じ[僕{しもべ}]である、[愛{あい}]するエペフラスから[学{まな}]んだのであった。[彼{かれ}]はあなたがたのためのキリストの[忠実{ちゅうじつ}]な[奉仕者{ほうししゃ}]であって、", "8": "あなたがたが[御霊{みたま}]によっていだいている[愛{あい}]を、わたしたちに[知{し}]らせてくれたのである。", "9": "そういうわけで、これらの[事{こと}]を[耳{みみ}]にして[以来{いらい}]、わたしたちも[絶{た}]えずあなたがたのために[祈{いの}]り[求{もと}]めているのは、あなたがたがあらゆる[霊的{れいてき}]な[知恵{ちえ}]と[理解力{りかいりょく}]とをもって、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]を[深{ふか}]く[知{し}]り、", "10": "[主{しゅ}]のみこころにかなった[生活{せいかつ}]をして[真{しん}]に[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ばせ、あらゆる[良{よ}]いわざを[行{おこな}]って[実{み}]を[結{むす}]び、[神{かみ}]を[知{し}]る[知識{ちしき}]をいよいよ[増{ま}]し[加{くわ}]えるに[至{いた}]ることである。", "11": "[更{さら}]にまた[祈{いの}]るのは、あなたがたが、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]の[勢{いきお}]いにしたがって[賜{たま}]わるすべての[力{ちから}]によって[強{つよ}]くされ、[何事{なにごと}]も[喜{よろこ}]んで[耐{た}]えかつ[忍{しの}]び、", "12": "[光{ひかり}]のうちにある[聖徒{せいと}]たちの[特権{とっけん}]にあずかるに[足{た}]る[者{もの}]とならせて[下{くだ}]さった[父{ちち}]なる[神{かみ}]に、[感謝{かんしゃ}]することである。", "13": "[神{かみ}]は、わたしたちをやみの[力{ちから}]から[救{すく}]い[出{だ}]して、その[愛{あい}]する[御子{みこ}]の[支配下{しはいか}]に[移{うつ}]して[下{くだ}]さった。", "14": "わたしたちは、この[御子{みこ}]によってあがない、すなわち、[罪{つみ}]のゆるしを[受{う}]けているのである。", "15": "[御子{みこ}]は、[見{み}]えない[神{かみ}]のかたちであって、すべての[造{つく}]られたものに[先{さき}]だって[生{うま}]れたかたである。", "16": "[万物{ばんぶつ}]は、[天{てん}]にあるものも[地{ち}]にあるものも、[見{み}]えるものも[見{み}]えないものも、[位{くらい}]も[主権{しゅけん}]も、[支配{しはい}]も[権威{けんい}]も、みな[御子{みこ}]にあって[造{つく}]られたからである。これらいっさいのものは、[御子{みこ}]によって[造{つく}]られ、[御子{みこ}]のために[造{つく}]られたのである。", "17": "[彼{かれ}]は[万物{ばんぶつ}]よりも[先{さき}]にあり、[万物{ばんぶつ}]は[彼{かれ}]にあって[成{な}]り[立{た}]っている。", "18": "そして[自{みずか}]らは、そのからだなる[教会{きょうかい}]のかしらである。[彼{かれ}]は[初{はじ}]めの[者{もの}]であり、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[最初{さいしょ}]に[生{うま}]れたかたである。それは、ご[自身{じしん}]がすべてのことにおいて[第{だい}]一の[者{もの}]となるためである。", "19": "[神{かみ}]は、[御旨{みむね}]によって、[御子{みこ}]のうちにすべての[満{み}]ちみちた[徳{とく}]を[宿{やど}]らせ、", "20": "そして、その[十字架{じゅうじか}]の[血{ち}]によって[平和{へいわ}]をつくり、[万物{ばんぶつ}]、すなわち、[地{ち}]にあるもの、[天{てん}]にあるものを、ことごとく、[彼{かれ}]によってご[自分{じぶん}]と[和解{わかい}]させて[下{くだ}]さったのである。", "21": "あなたがたも、かつては[悪{わる}]い[行{おこな}]いをして[神{かみ}]から[離{はな}]れ、[心{こころ}]の[中{なか}]で[神{かみ}]に[敵対{てきたい}]していた。", "22": "しかし[今{いま}]では、[御子{みこ}]はその[肉{にく}]のからだにより、その[死{し}]をとおして、あなたがたを[神{かみ}]と[和解{わかい}]させ、あなたがたを[聖{せい}]なる、[傷{きず}]のない、[責{せ}]められるところのない[者{もの}]として、みまえに[立{た}]たせて[下{くだ}]さったのである。", "23": "ただし、あなたがたは、ゆるぐことがなく、しっかりと[信仰{しんこう}]にふみとどまり、すでに[聞{き}]いている[福音{ふくいん}]の[望{のぞ}]みから[移{うつ}]り[行{い}]くことのないようにすべきである。この[福音{ふくいん}]は、[天{てん}]の[下{した}]にあるすべての[造{つく}]られたものに[対{たい}]して[宣{の}]べ[伝{つた}]えられたものであって、それにこのパウロが[奉仕{ほうし}]しているのである。", "24": "[今{いま}]わたしは、あなたがたのための[苦難{くなん}]を[喜{よろこ}]んで[受{う}]けており、キリストのからだなる[教会{きょうかい}]のために、キリストの[苦{くる}]しみのなお[足{た}]りないところを、わたしの[肉体{にくたい}]をもって[補{おぎな}]っている。", "25": "わたしは、[神{かみ}]の[言{ことば}]を[告{つ}]げひろめる[務{つとめ}]を、あなたがたのために[神{かみ}]から[与{あた}]えられているが、そのために[教会{きょうかい}]に[奉仕{ほうし}]する[者{もの}]になっているのである。", "26": "その[言{ことば}]の[奥義{おくぎ}]は、[代々{よよ}]にわたってこの[世{よ}]から[隠{かく}]されていたが、[今{いま}]や[神{かみ}]の[聖徒{せいと}]たちに[明{あき}]らかにされたのである。", "27": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らに、[異邦人{いほうじん}]の[受{う}]くべきこの[奥義{おくぎ}]が、いかに[栄光{えいこう}]に[富{と}]んだものであるかを、[知{し}]らせようとされたのである。この[奥義{おくぎ}]は、あなたがたのうちにいますキリストであり、[栄光{えいこう}]の[望{のぞ}]みである。", "28": "わたしたちはこのキリストを[宣{の}]べ[伝{つた}]え、[知恵{ちえ}]をつくしてすべての[人{ひと}]を[訓戒{くんかい}]し、また、すべての[人{ひと}]を[教{おし}]えている。それは、[彼{かれ}]らがキリストにあって[全{まった}]き[者{もの}]として[立{た}]つようになるためである。", "29": "わたしはこのために、わたしのうちに[力強{ちからづよ}]く[働{はたら}]いておられるかたの[力{ちから}]により、[苦闘{くとう}]しながら[努力{どりょく}]しているのである。" }, "2": { "1": "わたしが、あなたがたとラオデキヤにいる[人{ひと}]たちのため、また、[直接{ちょくせつ}]にはまだ[会{あ}]ったことのない[人々{ひとびと}]のために、どんなに[苦闘{くとう}]しているか、わかってもらいたい。", "2": "それは[彼{かれ}]らが、[心{こころ}]を[励{はげ}]まされ、[愛{あい}]によって[結{むす}]び[合{あ}]わされ、[豊{ゆた}]かな[理解力{りかいりょく}]を[十分{じゅうぶん}]に[与{あた}]えられ、[神{かみ}]の[奥義{おくぎ}]なるキリストを[知{し}]るに[至{いた}]るためである。", "3": "キリストのうちには、[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]との[宝{たから}]が、いっさい[隠{かく}]されている。", "4": "わたしがこう[言{い}]うのは、あなたがたが、だれにも[巧{たく}]みな[言葉{ことば}]で[迷{まよ}]わされることのないためである。", "5": "たとい、わたしは[肉体{にくたい}]においては[離{はな}]れていても、[霊{れい}]においてはあなたがたと[一緒{いっしょ}]にいて、あなたがたの[秩序{ちつじょ}][正{ただ}]しい[様子{ようす}]とキリストに[対{たい}]するあなたがたの[強固{きょうこ}]な[信仰{しんこう}]とを[見{み}]て、[喜{よろこ}]んでいる。", "6": "このように、あなたがたは[主{しゅ}]キリスト・イエスを[受{う}]けいれたのだから、[彼{かれ}]にあって[歩{ある}]きなさい。", "7": "また、[彼{かれ}]に[根{ね}]ざし、[彼{かれ}]にあって[建{た}]てられ、そして[教{おし}]えられたように、[信仰{しんこう}]が[確立{かくりつ}]されて、あふれるばかり[感謝{かんしゃ}]しなさい。", "8": "あなたがたは、むなしいだましごとの[哲学{てつがく}]で、[人{ひと}]のとりこにされないように、[気{き}]をつけなさい。それはキリストに[従{したが}]わず、[世{よ}]のもろもろの[霊力{れいりょく}]に[従{したが}]う[人間{にんげん}]の[言伝{いいつた}]えに[基{もとづ}]くものにすぎない。", "9": "キリストにこそ、[満{み}]ちみちているいっさいの[神{かみ}]の[徳{とく}]が、かたちをとって[宿{やど}]っており、", "10": "そしてあなたがたは、キリストにあって、それに[満{み}]たされているのである。[彼{かれ}]はすべての[支配{しはい}]と[権威{けんい}]とのかしらであり、", "11": "あなたがたはまた、[彼{かれ}]にあって、[手{て}]によらない[割礼{かつれい}]、すなわち、キリストの[割礼{かつれい}]を[受{う}]けて、[肉{にく}]のからだを[脱{ぬ}]ぎ[捨{す}]てたのである。", "12": "あなたがたはバプテスマを[受{う}]けて[彼{かれ}]と[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、[同時{どうじ}]に、[彼{かれ}]を[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせた[神{かみ}]の[力{ちから}]を[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]によって、[彼{かれ}]と[共{とも}]によみがえらされたのである。", "13": "あなたがたは、[先{さき}]には[罪{つみ}]の[中{なか}]にあり、かつ[肉{にく}]の[割礼{かつれい}]がないままで[死{し}]んでいた[者{もの}]であるが、[神{かみ}]は、あなたがたをキリストと[共{とも}]に[生{い}]かし、わたしたちのいっさいの[罪{つみ}]をゆるして[下{くだ}]さった。", "14": "[神{かみ}]は、わたしたちを[責{せ}]めて[不利{ふり}]におとしいれる[証書{しょうしょ}]を、その[規定{きてい}]もろともぬり[消{け}]し、これを[取{と}]り[除{のぞ}]いて、[十字架{じゅうじか}]につけてしまわれた。", "15": "そして、もろもろの[支配{しはい}]と[権威{けんい}]との[武装{ぶそう}]を[解除{かいじょ}]し、キリストにあって[凱旋{がいせん}]し、[彼{かれ}]らをその[行列{ぎょうれつ}]に[加{くわ}]えて、さらしものとされたのである。", "16": "だから、あなたがたは、[食物{しょくもつ}]と[飲{の}]み[物{もの}]とにつき、あるいは[祭{まつり}]や[新月{しんげつ}]や[安息日{あんそくにち}]などについて、だれにも[批評{ひひょう}]されてはならない。", "17": "これらは、きたるべきものの[影{かげ}]であって、その[本体{ほんたい}]はキリストにある。", "18": "あなたがたは、わざとらしい[謙{けん}]そんと[天使{てんし}][礼拝{れいはい}]とにおぼれている[人々{ひとびと}]から、いろいろと[悪評{あくひょう}]されてはならない。[彼{かれ}]らは[幻{まぼろし}]を[見{み}]たことを[重{おも}]んじ、[肉{にく}]の[思{おも}]いによっていたずらに[誇{ほこ}]るだけで、", "19": "キリストなるかしらに、しっかりと[着{つ}]くことをしない。このかしらから[出{で}]て、からだ[全体{ぜんたい}]は、[節{ふし}]と[節{ふし}]、[筋{すじ}]と[筋{すじ}]とによって[強{つよ}]められ[結{むす}]び[合{あ}]わされ、[神{かみ}]に[育{そだ}]てられて[成長{せいちょう}]していくのである。", "20": "もしあなたがたが、キリストと[共{とも}]に[死{し}]んで[世{よ}]のもろもろの[霊力{れいりょく}]から[離{はな}]れたのなら、なぜ、なおこの[世{よ}]に[生{い}]きているもののように、", "21": "「さわるな、[味{あじ}]わうな、[触{ふ}]れるな」などという[規定{きてい}]に[縛{しば}]られているのか。", "22": "これらは[皆{みな}]、[使{つか}]えば[尽{つ}]きてしまうもの、[人間{にんげん}]の[規定{きてい}]や[教{おしえ}]によっているものである。", "23": "これらのことは、ひとりよがりの[礼拝{れいはい}]とわざとらしい[謙{けん}]そんと、からだの[苦行{くぎょう}]とをともなうので、[知恵{ちえ}]のあるしわざらしく[見{み}]えるが、[実{じつ}]は、ほしいままな[肉欲{にくよく}]を[防{ふせ}]ぐのに、なんの[役{やく}]にも[立{た}]つものではない。" }, "3": { "1": "このように、あなたがたはキリストと[共{とも}]によみがえらされたのだから、[上{うえ}]にあるものを[求{もと}]めなさい。そこではキリストが[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]しておられるのである。", "2": "あなたがたは[上{うえ}]にあるものを[思{おも}]うべきであって、[地上{ちじょう}]のものに[心{こころ}]を[引{ひ}]かれてはならない。", "3": "あなたがたはすでに[死{し}]んだものであって、あなたがたのいのちは、キリストと[共{とも}]に[神{かみ}]のうちに[隠{かく}]されているのである。", "4": "わたしたちのいのちなるキリストが[現{あらわ}]れる[時{とき}]には、あなたがたも、キリストと[共{とも}]に[栄光{えいこう}]のうちに[現{あらわ}]れるであろう。", "5": "だから、[地上{ちじょう}]の[肢体{したい}]、すなわち、[不品行{ふひんこう}]、[汚{けが}]れ、[情欲{じょうよく}]、[悪{あく}][欲{よく}]、また[貪欲{どんよく}]を[殺{ころ}]してしまいなさい。[貪欲{どんよく}]は[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]にほかならない。", "6": "これらのことのために、[神{かみ}]の[怒{いか}]りが[下{くだ}]るのである。", "7": "あなたがたも、[以前{いぜん}]これらのうちに[日{ひ}]を[過{す}]ごしていた[時{とき}]には、これらのことをして[歩{ある}]いていた。", "8": "しかし[今{いま}]は、これらいっさいのことを[捨{す}]て、[怒{いか}]り、[憤{いきどお}]り、[悪意{あくい}]、そしり、[口{くち}]から[出{で}]る[恥{は}]ずべき[言葉{ことば}]を、[捨{す}]ててしまいなさい。", "9": "[互{たがい}]にうそを[言{い}]ってはならない。あなたがたは、[古{ふる}]き[人{ひと}]をその[行{おこな}]いと[一緒{いっしょ}]に[脱{ぬ}]ぎ[捨{す}]て、", "10": "[造{つく}]り[主{しゅ}]のかたちに[従{したが}]って[新{あたら}]しくされ、[真{しん}]の[知識{ちしき}]に[至{いた}]る[新{あたら}]しき[人{ひと}]を[着{き}]たのである。", "11": "そこには、もはやギリシヤ[人{じん}]とユダヤ[人{じん}]、[割礼{かつれい}]と[無{む}][割礼{かつれい}]、[未開{みかい}]の[人{ひと}]、スクテヤ[人{びと}]、[奴隷{どれい}]、[自由人{じゆうじん}]の[差別{さべつ}]はない。キリストがすべてであり、すべてのもののうちにいますのである。", "12": "だから、あなたがたは、[神{かみ}]に[選{えら}]ばれた[者{もの}]、[聖{せい}]なる、[愛{あい}]されている[者{もの}]であるから、あわれみの[心{こころ}]、[慈愛{じあい}]、[謙{けん}]そん、[柔和{にゅうわ}]、[寛容{かんよう}]を[身{み}]に[着{つ}]けなさい。", "13": "[互{たがい}]に[忍{しの}]びあい、もし[互{たがい}]に[責{せめ}]むべきことがあれば、ゆるし[合{あ}]いなさい。[主{しゅ}]もあなたがたをゆるして[下{くだ}]さったのだから、そのように、あなたがたもゆるし[合{あ}]いなさい。", "14": "これらいっさいのものの[上{うえ}]に、[愛{あい}]を[加{くわ}]えなさい。[愛{あい}]は、すべてを[完全{かんぜん}]に[結{むす}]ぶ[帯{おび}]である。", "15": "キリストの[平和{へいわ}]が、あなたがたの[心{こころ}]を[支配{しはい}]するようにしなさい。あなたがたが[召{め}]されて[一体{いったい}]となったのは、このためでもある。いつも[感謝{かんしゃ}]していなさい。", "16": "キリストの[言葉{ことば}]を、あなたがたのうちに[豊{ゆた}]かに[宿{やど}]らせなさい。そして、[知恵{ちえ}]をつくして[互{たがい}]に[教{おし}]えまた[訓戒{くんかい}]し、[詩{し}]とさんびと[霊{れい}]の[歌{うた}]とによって、[感謝{かんしゃ}]して[心{こころ}]から[神{かみ}]をほめたたえなさい。", "17": "そして、あなたのすることはすべて、[言葉{ことば}]によるとわざによるとを[問{と}]わず、いっさい[主{しゅ}]イエスの[名{な}]によってなし、[彼{かれ}]によって[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]しなさい。", "18": "[妻{つま}]たる[者{もの}]よ、[夫{おっと}]に[仕{つか}]えなさい。それが、[主{しゅ}]にある[者{もの}]にふさわしいことである。", "19": "[夫{おっと}]たる[者{もの}]よ、[妻{つま}]を[愛{あい}]しなさい。つらくあたってはいけない。", "20": "[子{こ}]たる[者{もの}]よ、[何事{なにごと}]についても[両親{りょうしん}]に[従{したが}]いなさい。これが[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれることである。", "21": "[父{ちち}]たる[者{もの}]よ、[子供{こども}]をいらだたせてはいけない。[心{こころ}]がいじけるかも[知{し}]れないから。", "22": "[僕{しもべ}]たる[者{もの}]よ、[何事{なにごと}]についても、[肉{にく}]による[主人{しゅじん}]に[従{したが}]いなさい。[人{ひと}]にへつらおうとして、[目先{めさき}]だけの[勤{つと}]めをするのではなく、[真心{まごころ}]をこめて[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れつつ、[従{したが}]いなさい。", "23": "[何{なに}]をするにも、[人{ひと}]に[対{たい}]してではなく、[主{しゅ}]に[対{たい}]してするように、[心{こころ}]から[働{はたら}]きなさい。", "24": "あなたがたが[知{し}]っているとおり、あなたがたは[御国{みくに}]をつぐことを、[報{むく}]いとして[主{しゅ}]から[受{う}]けるであろう。あなたがたは、[主{しゅ}]キリストに[仕{つか}]えているのである。", "25": "[不正{ふせい}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[行{おこな}]った[不正{ふせい}]に[対{たい}]して[報{むく}]いを[受{う}]けるであろう。それには[差別{さべつ}][扱{あつか}]いはない。" }, "4": { "1": "[主人{しゅじん}]たる[者{もの}]よ、[僕{しもべ}]を[正{ただ}]しく[公平{こうへい}]に[扱{あつか}]いなさい。あなたがたにも[主{しゅ}]が[天{てん}]にいますことが、わかっているのだから。", "2": "[目{め}]をさまして、[感謝{かんしゃ}]のうちに[祈{いの}]り、ひたすら[祈{いの}]り[続{つづ}]けなさい。", "3": "[同時{どうじ}]にわたしたちのためにも、[神{かみ}]が[御言{みことば}]のために[門{もん}]を[開{ひら}]いて[下{くだ}]さって、わたしたちがキリストの[奥義{おくぎ}]を[語{かた}]れるように(わたしは、[実{じつ}]は、そのために[獄{ごく}]につながれているのである)、", "4": "また、わたしが[語{かた}]るべきことをはっきりと[語{かた}]れるように、[祈{いの}]ってほしい。", "5": "[今{いま}]の[時{とき}]を[生{い}]かして[用{もち}]い、そとの[人{ひと}]に[対{たい}]して[賢{かしこ}]く[行動{こうどう}]しなさい。", "6": "いつも、[塩{しお}]で[味{あじ}]つけられた、やさしい[言葉{ことば}]を[使{つか}]いなさい。そうすれば、ひとりびとりに[対{たい}]してどう[答{こた}]えるべきか、わかるであろう。", "7": "わたしの[様子{ようす}]については、[主{しゅ}]にあって[共{とも}]に[僕{しもべ}]であり、また[忠実{ちゅうじつ}]に[仕{つか}]えている[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]テキコが、あなたがたにいっさいのことを[報告{ほうこく}]するであろう。", "8": "わたしが[彼{かれ}]をあなたがたのもとに[送{おく}]るのは、わたしたちの[様子{ようす}]を[知{し}]り、また[彼{かれ}]によって[心{こころ}]に[励{はげ}]ましを[受{う}]けるためなのである。", "9": "あなたがたのひとり、[忠実{ちゅうじつ}]な[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]オネシモをも、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[送{おく}]る。[彼{かれ}]らはあなたがたに、こちらのいっさいの[事情{じじょう}]を[知{し}]らせるであろう。", "10": "わたしと[一緒{いっしょ}]に[捕{とら}]われの[身{み}]となっているアリスタルコと、バルナバのいとこマルコとが、あなたがたによろしくと[言{い}]っている。このマルコについては、もし[彼{かれ}]があなたがたのもとに[行{い}]くなら、[迎{むか}]えてやるようにとのさしずを、あなたがたはすでに[受{う}]けているはずである。", "11": "また、ユストと[呼{よ}]ばれているイエスからもよろしく。[割礼{かつれい}]の[者{もの}]の[中{なか}]で、この三[人{にん}]だけが[神{かみ}]の[国{くに}]のために[働{はたら}]く[同労者{どうろうしゃ}]であって、わたしの[慰{なぐさ}]めとなった[者{もの}]である。", "12": "あなたがたのうちのひとり、キリスト・イエスの[僕{しもべ}]エパフラスから、よろしく。[彼{かれ}]はいつも、[祈{いのり}]のうちであなたがたを[覚{おぼ}]え、あなたがたが[全{まった}]き[人{ひと}]となり、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]をことごとく[確信{かくしん}]して[立{た}]つようにと、[熱心{ねっしん}]に[祈{いの}]っている。", "13": "わたしは、[彼{かれ}]があなたがたのため、またラオデキヤとヒエラポリスの[人々{ひとびと}]のために、ひじょうに[心労{しんろう}]していることを、[証言{しょうげん}]する。", "14": "[愛{あい}]する[医者{いしゃ}]ルカとデマスとが、あなたがたによろしく。", "15": "ラオデキヤの[兄弟{きょうだい}]たちに、またヌンパとその[家{いえ}]にある[教会{きょうかい}]とに、よろしく。", "16": "この[手紙{てがみ}]があなたがたの[所{ところ}]で[朗読{ろうどく}]されたら、ラオデキヤの[教会{きょうかい}]でも[朗読{ろうどく}]されるように、[取{と}]り[計{はか}]らってほしい。またラオデキヤからまわって[来{く}]る[手紙{てがみ}]を、あなたがたも[朗読{ろうどく}]してほしい。", "17": "アルキポに、「[主{しゅ}]にあって[受{う}]けた[務{つとめ}]をよく[果{はた}]すように」と[伝{つた}]えてほしい。", "18": "パウロ[自身{じしん}]が、[手{て}]ずからこのあいさつを[書{か}]く。わたしが[獄{ごく}]につながれていることを、[覚{おぼ}]えていてほしい。[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。" } }, "1thess": { "1": { "1": "パウロとシルワノとテモテから、[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストとにあるテサロニケ[人{びと}]たちの[教会{きょうかい}]へ。[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "2": "わたしたちは[祈{いのり}]の[時{とき}]にあなたがたを[覚{おぼ}]え、あなたがた[一同{いちどう}]のことを、いつも[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]し、", "3": "あなたがたの[信仰{しんこう}]の[働{はたら}]きと、[愛{あい}]の[労苦{ろうく}]と、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストに[対{たい}]する[望{のぞ}]みの[忍耐{にんたい}]とを、わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]のみまえに、[絶{た}]えず[思{おも}]い[起{おこ}]している。", "4": "[神{かみ}]に[愛{あい}]されている[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは、あなたがたが[神{かみ}]に[選{えら}]ばれていることを[知{し}]っている。", "5": "なぜなら、わたしたちの[福音{ふくいん}]があなたがたに[伝{つた}]えられたとき、それは[言葉{ことば}]だけによらず、[力{ちから}]と[聖霊{せいれい}]と[強{つよ}]い[確信{かくしん}]とによったからである。わたしたちが、あなたがたの[間{あいだ}]で、みんなのためにどんなことをしたか、あなたがたの[知{し}]っているとおりである。", "6": "そしてあなたがたは、[多{おお}]くの[患難{かんなん}]の[中{なか}]で、[聖霊{せいれい}]による[喜{よろこ}]びをもって[御言{みことば}]を[受{う}]けいれ、わたしたちと[主{しゅ}]とにならう[者{もの}]となり、", "7": "こうして、マケドニヤとアカヤとにいる[信者{しんじゃ}][全体{ぜんたい}]の[模範{もはん}]になった。", "8": "すなわち、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はあなたがたから[出{で}]て、ただマケドニヤとアカヤとに[響{ひび}]きわたっているばかりではなく、[至{いた}]るところで、[神{かみ}]に[対{たい}]するあなたがたの[信仰{しんこう}]のことが[言{い}]いひろめられたので、これについては[何{なに}]も[述{の}]べる[必要{ひつよう}]はないほどである。", "9": "わたしたちが、どんなにしてあなたがたの[所{ところ}]にはいって[行{い}]ったか、また、あなたがたが、どんなにして[偶像{ぐうぞう}]を[捨{す}]てて[神{かみ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]り、[生{い}]けるまことの[神{かみ}]に[仕{つか}]えるようになり、", "10": "そして、[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえった[神{かみ}]の[御子{みこ}]、すなわち、わたしたちをきたるべき[怒{いか}]りから[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さるイエスが、[天{てん}]から[下{くだ}]ってこられるのを[待{ま}]つようになったかを、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]が[言{い}]いひろめているのである。" }, "2": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがた[自身{じしん}]が[知{し}]っているとおり、わたしたちがあなたがたの[所{ところ}]にはいって[行{い}]ったことは、むだではなかった。", "2": "それどころか、あなたがたが[知{し}]っているように、わたしたちは、[先{さき}]にピリピで[苦{くる}]しめられ、はずかしめられたにもかかわらず、わたしたちの[神{かみ}]に[勇気{ゆうき}]を[与{あた}]えられて、[激{はげ}]しい[苦闘{くとう}]のうちに[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]をあなたがたに[語{かた}]ったのである。", "3": "いったい、わたしたちの[宣教{せんきょう}]は、[迷{まよ}]いや[汚{けが}]れた[心{こころ}]から[出{で}]たものでもなく、だましごとでもない。", "4": "かえって、わたしたちは[神{かみ}]の[信{しん}][任{にん}]を[受{う}]けて[福音{ふくいん}]を[託{たく}]されたので、[人間{にんげん}]に[喜{よろこ}]ばれるためではなく、わたしたちの[心{こころ}]を[見分{みわ}]ける[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれるように、[福音{ふくいん}]を[語{かた}]るのである。", "5": "わたしたちは、あなたがたが[知{し}]っているように、[決{けっ}]してへつらいの[言葉{ことば}]を[用{もち}]いたこともなく、[口実{こうじつ}]を[設{もう}]けて、むさぼったこともない。それは、[神{かみ}]があかしして[下{くだ}]さる。", "6": "また、わたしたちは、キリストの[使徒{しと}]として[重{おも}]んじられることができたのであるが、あなたがたからにもせよ、ほかの[人々{ひとびと}]からにもせよ、[人間{にんげん}]からの[栄誉{えいよ}]を[求{もと}]めることはしなかった。", "7": "むしろ、あなたがたの[間{あいだ}]で、ちょうど[母{はは}]がその[子供{こども}]を[育{そだ}]てるように、やさしくふるまった。", "8": "このように、あなたがたを[慕{した}]わしく[思{おも}]っていたので、ただ[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]ばかりではなく、[自分{じぶん}]のいのちまでもあなたがたに[与{あた}]えたいと[願{ねが}]ったほどに、あなたがたを[愛{あい}]したのである。", "9": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたはわたしたちの[労苦{ろうく}]と[努力{どりょく}]とを[記憶{きおく}]していることであろう。すなわち、あなたがたのだれにも[負担{ふたん}]をかけまいと[思{おも}]って、[日夜{にちや}]はたらきながら、あなたがたに[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えた。", "10": "あなたがたもあかしし、[神{かみ}]もあかしして[下{くだ}]さるように、わたしたちはあなたがた[信者{しんじゃ}]の[前{まえ}]で、[信心{しんじん}][深{ぶか}]く、[正{ただ}]しく、[責{せ}]められるところがないように、[生活{せいかつ}]をしたのである。", "11": "そして、あなたがたも[知{し}]っているとおり、[父{ちち}]がその[子{こ}]に[対{たい}]してするように、あなたがたのひとりびとりに[対{たい}]して、", "12": "[御国{みくに}]とその[栄光{えいこう}]とに[召{め}]して[下{くだ}]さった[神{かみ}]のみこころにかなって[歩{ある}]くようにと、[勧{すす}]め、[励{はげ}]まし、また、さとしたのである。", "13": "これらのことを[考{かんが}]えて、わたしたちがまた[絶{た}]えず[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]しているのは、あなたがたがわたしたちの[説{と}]いた[神{かみ}]の[言{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]に、それを[人間{にんげん}]の[言葉{ことば}]としてではなく、[神{かみ}]の[言{ことば}]として――[事実{じじつ}]そのとおりであるが――[受{う}]けいれてくれたことである。そして、この[神{かみ}]の[言{ことば}]は、[信{しん}]じるあなたがたのうちに[働{はたら}]いているのである。", "14": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは、ユダヤの、キリスト・イエスにある[神{かみ}]の[諸{しょ}][教会{きょうかい}]にならう[者{もの}]となった。すなわち、[彼{かれ}]らがユダヤ[人{じん}]たちから[苦{くる}]しめられたと[同{おな}]じように、あなたがたもまた[同国人{どうこくじん}]から[苦{くる}]しめられた。", "15": "ユダヤ[人{じん}]たちは[主{しゅ}]イエスと[預言者{よげんしゃ}]たちとを[殺{ころ}]し、わたしたちを[迫害{はくがい}]し、[神{かみ}]を[喜{よろこ}]ばせず、すべての[人{ひと}]に[逆{さか}]らい、", "16": "わたしたちが[異邦人{いほうじん}]に[救{すくい}]の[言{ことば}]を[語{かた}]るのを[妨{さまた}]げて、[絶{た}]えず[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[満{み}]たしている。そこで、[神{かみ}]の[怒{いか}]りは[最{もっと}]も[激{はげ}]しく[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]むに[至{いた}]ったのである。", "17": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは、しばらくの[間{あいだ}]、あなたがたから[引{ひ}]き[離{はな}]されていたので――[心{こころ}]においてではなく、からだだけではあるが――なおさら、あなたがたの[顔{かお}]を[見{み}]たいと[切{せつ}]にこいねがった。", "18": "だから、わたしたちは、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]こうとした。ことに、このパウロは、[一再{いっさい}]ならず[行{い}]こうとしたのである。それだのに、わたしたちはサタンに[妨{さまた}]げられた。", "19": "[実際{じっさい}]、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[来臨{らいりん}]にあたって、わたしたちの[望{のぞ}]みと[喜{よろこ}]びと[誇{ほこり}]の[冠{かんむり}]となるべき[者{もの}]は、あなたがたを[外{ほか}]にして、だれがあるだろうか。", "20": "あなたがたこそ、[実{じつ}]にわたしたちのほまれであり、[喜{よろこ}]びである。" }, "3": { "1": "そこで、わたしたちはこれ[以上{いじょう}][耐{た}]えられなくなって、わたしたちだけがアテネに留まることに[定{さだ}]め、", "2": "わたしたちの[兄弟{きょうだい}]で、キリストの[福音{ふくいん}]における[神{かみ}]の[同労者{どうろうしゃ}]テモテをつかわした。それは、あなたがたの[信仰{しんこう}]を[強{つよ}]め、", "3": "このような[患難{かんなん}]の[中{なか}]にあって、[動揺{どうよう}]する[者{もの}]がひとりもないように[励{はげ}]ますためであった。あなたがたの[知{し}]っているとおり、わたしたちは[患難{かんなん}]に[会{あ}]うように[定{さだ}]められているのである。", "4": "そして、あなたがたの[所{ところ}]にいたとき、わたしたちがやがて[患難{かんなん}]に[会{あ}]うことをあらかじめ[言{い}]っておいたが、あなたがたの[知{し}]っているように、[今{いま}]そのとおりになったのである。", "5": "そこで、わたしはこれ[以上{いじょう}][耐{た}]えられなくなって、もしや「[試{こころ}]みる[者{もの}]」があなたがたを[試{こころ}]み、そのためにわたしたちの[労苦{ろうく}]がむだになりはしないかと[気{き}]づかって、あなたがたの[信仰{しんこう}]を[知{し}]るために、[彼{かれ}]をつかわしたのである。", "6": "ところが[今{いま}]テモテが、あなたがたの[所{ところ}]からわたしたちのもとに[帰{かえ}]ってきて、あなたがたの[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]とについて[知{し}]らせ、また、あなたがたがいつもわたしたちのことを[覚{おぼ}]え、わたしたちがあなたがたに[会{あ}]いたく[思{おも}]っていると[同{おな}]じように、わたしたちにしきりに[会{あ}]いたがっているという[吉報{きっぽう}]をもたらした。", "7": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。それによって、わたしたちはあらゆる[苦難{くなん}]と[患難{かんなん}]との[中{なか}]にありながら、あなたがたの[信仰{しんこう}]によって[慰{なぐさ}]められた。", "8": "なぜなら、あなたがたが[主{しゅ}]にあって[堅{かた}]く[立{た}]ってくれるなら、わたしたちはいま[生{い}]きることになるからである。", "9": "ほんとうに、わたしたちの[神{かみ}]のみまえで、あなたがたのことで[喜{よろこ}]ぶ[大{おお}]きな[喜{よろこ}]びのために、どんな[感謝{かんしゃ}]を[神{かみ}]にささげたらよいだろうか。", "10": "わたしたちは、あなたがたの[顔{かお}]を[見{み}]、あなたがたの[信仰{しんこう}]の[足{た}]りないところを[補{おぎな}]いたいと、[日夜{にちや}]しきりに[願{ねが}]っているのである。", "11": "どうか、わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]ご[自身{じしん}]と、わたしたちの[主{しゅ}]イエスとが、あなたがたのところへ[行{い}]く[道{みち}]を、わたしたちに[開{ひら}]いて[下{くだ}]さるように。", "12": "どうか、[主{しゅ}]が、あなたがた[相互{そうご}]の[愛{あい}]とすべての[人{ひと}]に[対{たい}]する[愛{あい}]とを、わたしたちがあなたがたを[愛{あい}]する[愛{あい}]と[同{おな}]じように、[増{ま}]し[加{くわ}]えて[豊{ゆた}]かにして[下{くだ}]さるように。", "13": "そして、どうか、わたしたちの[主{しゅ}]イエスが、そのすべての[聖{せい}]なる[者{もの}]と[共{とも}]にこられる[時{とき}]、[神{かみ}]のみまえに、あなたがたの[心{こころ}]を[強{つよ}]め、[清{きよ}]く、[責{せ}]められるところのない[者{もの}]にして[下{くだ}]さるように。" }, "4": { "1": "[最後{さいご}]に、[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは[主{しゅ}]イエスにあってあなたがたに[願{ねが}]いかつ[勧{すす}]める。あなたがたが、どのように[歩{ある}]いて[神{かみ}]を[喜{よろこ}]ばすべきかをわたしたちから[学{まな}]んだように、また、いま[歩{ある}]いているとおりに、ますます[歩{ある}]き[続{つづ}]けなさい。", "2": "わたしたちがどういう[教{おしえ}]を[主{しゅ}]イエスによって[与{あた}]えたか、あなたがたはよく[知{し}]っている。", "3": "[神{かみ}]のみこころは、あなたがたが[清{きよ}]くなることである。すなわち、[不品行{ふひんこう}]を[慎{つつし}]み、", "4": "[各自{かくじ}]、[気{き}]をつけて[自分{じぶん}]のからだを[清{きよ}]く[尊{たっと}]く[保{たも}]ち、", "5": "[神{かみ}]を[知{し}]らない[異邦人{いほうじん}]のように[情欲{じょうよく}]をほしいままにせず、", "6": "また、このようなことで[兄弟{きょうだい}]を[踏{ふ}]みつけたり、だましたりしてはならない。[前{まえ}]にもあなたがたにきびしく[警告{けいこく}]しておいたように、[主{しゅ}]はこれらすべてのことについて、[報{むく}]いをなさるからである。", "7": "[神{かみ}]がわたしたちを[召{め}]されたのは、[汚{けが}]れたことをするためではなく、[清{きよ}]くなるためである。", "8": "こういうわけであるから、これらの[警告{けいこく}]を[拒{こば}]む[者{もの}]は、[人{ひと}]を[拒{こば}]むのではなく、[聖霊{せいれい}]をあなたがたの[心{こころ}]に[賜{たま}]わる[神{かみ}]を[拒{こば}]むのである。", "9": "[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]については、[今{いま}]さら[書{か}]きおくる[必要{ひつよう}]はない。あなたがたは、[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うように[神{かみ}]に[直接{ちょくせつ}][教{おし}]えられており、", "10": "また、[事実{じじつ}]マケドニヤ[全土{ぜんど}]にいるすべての[兄弟{きょうだい}]に[対{たい}]して、それを[実行{じっこう}]しているのだから。しかし、[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたに[勧{すす}]める。ますます、そうしてほしい。", "11": "そして、あなたがたに[命{めい}]じておいたように、つとめて[落{お}]ち[着{つ}]いた[生活{せいかつ}]をし、[自分{じぶん}]の[仕事{しごと}]に[身{み}]をいれ、[手{て}]ずから[働{はたら}]きなさい。", "12": "そうすれば、[外部{がいぶ}]の[人々{ひとびと}]に[対{たい}]して[品位{ひんい}]を[保{たも}]ち、まただれの[世話{せわ}]にもならずに、[生活{せいかつ}]できるであろう。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[眠{ねむ}]っている[人々{ひとびと}]については、[無知{むち}]でいてもらいたくない。[望{のぞ}]みを[持{も}]たない[外{ほか}]の[人々{ひとびと}]のように、あなたがたが[悲{かな}]しむことのないためである。", "14": "わたしたちが[信{しん}]じているように、イエスが[死{し}]んで[復活{ふっかつ}]されたからには、[同様{どうよう}]に[神{かみ}]はイエスにあって[眠{ねむ}]っている[人々{ひとびと}]をも、イエスと[一緒{いっしょ}]に[導{みち}]き[出{だ}]して[下{くだ}]さるであろう。", "15": "わたしたちは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]によって[言{い}]うが、[生{い}]きながらえて[主{しゅ}]の[来臨{らいりん}]の[時{とき}]まで[残{のこ}]るわたしたちが、[眠{ねむ}]った[人々{ひとびと}]より[先{さき}]になることは、[決{けっ}]してないであろう。", "16": "すなわち、[主{しゅ}]ご[自身{じしん}]が[天使{てんし}]のかしらの[声{こえ}]と[神{かみ}]のラッパの[鳴{な}]り[響{ひび}]くうちに、[合図{あいず}]の[声{こえ}]で、[天{てん}]から[下{くだ}]ってこられる。その[時{とき}]、キリストにあって[死{し}]んだ[人々{ひとびと}]が、まず[最初{さいしょ}]によみがえり、", "17": "それから[生{い}]き[残{のこ}]っているわたしたちが、[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[雲{くも}]に[包{つつ}]まれて[引{ひ}]き[上{あ}]げられ、[空中{くうちゅう}]で[主{しゅ}]に[会{あ}]い、こうして、いつも[主{しゅ}]と[共{とも}]にいるであろう。", "18": "だから、あなたがたは、これらの[言葉{ことば}]をもって[互{たがい}]に[慰{なぐさ}]め[合{あ}]いなさい。" }, "5": { "1": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。その[時期{じき}]と[場合{ばあい}]とについては、[書{か}]きおくる[必要{ひつよう}]はない。", "2": "あなたがた[自身{じしん}]がよく[知{し}]っているとおり、[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[盗人{ぬすびと}]が[夜{よる}]くるように[来{く}]る。", "3": "[人々{ひとびと}]が[平和{へいわ}]だ[無事{ぶじ}]だと[言{い}]っているその[矢先{やさき}]に、ちょうど[妊婦{にんぷ}]に[産{う}]みの[苦{くる}]しみが[臨{のぞ}]むように、[突如{とつじょ}]として[滅{ほろ}]びが[彼{かれ}]らをおそって[来{く}]る。そして、それからのがれることは[決{けっ}]してできない。", "4": "しかし[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは[暗{くら}]やみの[中{なか}]にいないのだから、その[日{ひ}]が、[盗人{ぬすびと}]のようにあなたがたを[不{ふ}][意{い}]に[襲{おそ}]うことはないであろう。", "5": "あなたがたはみな[光{ひかり}]の[子{こ}]であり、[昼{ひる}]の[子{こ}]なのである。わたしたちは、[夜{よる}]の[者{もの}]でもやみの[者{もの}]でもない。", "6": "だから、ほかの[人々{ひとびと}]のように[眠{ねむ}]っていないで、[目{め}]をさまして[慎{つつし}]んでいよう。", "7": "[眠{ねむ}]る[者{もの}]は[夜{よる}][眠{ねむ}]り、[酔{よ}]う[者{もの}]は[夜{よる}][酔{よ}]うのである。", "8": "しかし、わたしたちは[昼{ひる}]の[者{もの}]なのだから、[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]との[胸当{むねあて}]を[身{み}]につけ、[救{すくい}]の[望{のぞ}]みのかぶとをかぶって、[慎{つつし}]んでいよう。", "9": "[神{かみ}]は、わたしたちを[怒{いか}]りにあわせるように[定{さだ}]められたのではなく、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストによって[救{すくい}]を[得{え}]るように[定{さだ}]められたのである。", "10": "キリストがわたしたちのために[死{し}]なれたのは、さめていても[眠{ねむ}]っていても、わたしたちが[主{しゅ}]と[共{とも}]に[生{い}]きるためである。", "11": "だから、あなたがたは、[今{いま}]しているように、[互{たがい}]に[慰{なぐさ}]め[合{あ}]い、[相互{そうご}]の[徳{とく}]を[高{たか}]めなさい。", "12": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちはお[願{ねが}]いする。どうか、あなたがたの[間{あいだ}]で[労{ろう}]し、[主{しゅ}]にあってあなたがたを[指導{しどう}]し、かつ[訓戒{くんかい}]している[人々{ひとびと}]を[重{おも}]んじ、", "13": "[彼{かれ}]らの[働{はたら}]きを[思{おも}]って、[特{とく}]に[愛{あい}]し[敬{うやま}]いなさい。[互{たがい}]に[平和{へいわ}]に[過{す}]ごしなさい。", "14": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたにお[勧{すす}]めする。[怠惰{たいだ}]な[者{もの}]を[戒{いまし}]め、[小心{しょうしん}]な[者{もの}]を[励{はげ}]まし、[弱{よわ}]い[者{もの}]を[助{たす}]け、すべての[人{ひと}]に[対{たい}]して[寛容{かんよう}]でありなさい。", "15": "だれも[悪{あく}]をもって[悪{あく}]に[報{むく}]いないように[心{こころ}]がけ、お[互{たがい}]に、またみんなに[対{たい}]して、いつも[善{ぜん}]を[追{お}]い[求{もと}]めなさい。", "16": "いつも[喜{よろこ}]んでいなさい。", "17": "[絶{た}]えず[祈{いの}]りなさい。", "18": "すべての[事{こと}]について、[感謝{かんしゃ}]しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、[神{かみ}]があなたがたに[求{もと}]めておられることである。", "19": "[御霊{みたま}]を[消{け}]してはいけない。", "20": "[預言{よげん}]を[軽{かろ}]んじてはならない。", "21": "すべてのものを[識別{しきべつ}]して、[良{よ}]いものを[守{まも}]り、", "22": "あらゆる[種類{しゅるい}]の[悪{あく}]から[遠{とお}]ざかりなさい。", "23": "どうか、[平和{へいわ}]の[神{かみ}]ご[自身{じしん}]が、あなたがたを[全{まった}]くきよめて[下{くだ}]さるように。また、あなたがたの[霊{れい}]と[心{こころ}]とからだとを[完全{かんぜん}]に[守{まも}]って、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[来臨{らいりん}]のときに、[責{せ}]められるところのない[者{もの}]にして[下{くだ}]さるように。", "24": "あなたがたを[召{め}]されたかたは[真実{しんじつ}]であられるから、このことをして[下{くだ}]さるであろう。", "25": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちのためにも、[祈{いの}]ってほしい。", "26": "すべての[兄弟{きょうだい}]たちに、きよい[接吻{せっぷん}]をもって、よろしく[伝{つた}]えてほしい。", "27": "わたしは[主{しゅ}]によって[命{めい}]じる。この[手紙{てがみ}]を、みんなの[兄弟{きょうだい}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせなさい。", "28": "わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。" } }, "2thess": { "1": { "1": "パウロとシルワノとテモテから、わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストとにあるテサロニケ[人{びと}]たちの[教会{きょうかい}]へ。", "2": "[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "3": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちは、いつもあなたがたのことを[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]せずにはおられない。またそうするのが[当然{とうぜん}]である。それは、あなたがたの[信仰{しんこう}]が[大{おお}]いに[成長{せいちょう}]し、あなたがたひとりびとりの[愛{あい}]が、お[互{たがい}]の[間{あいだ}]に[増{ま}]し[加{くわ}]わっているからである。", "4": "そのために、わたしたち[自身{じしん}]は、あなたがたがいま[受{う}]けているあらゆる[迫害{はくがい}]と[患難{かんなん}]とのただ[中{なか}]で[示{しめ}]している[忍耐{にんたい}]と[信仰{しんこう}]とにつき、[神{かみ}]の[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[対{たい}]してあなたがたを[誇{ほこり}]としている。", "5": "これは、あなたがたを、[神{かみ}]の[国{くに}]にふさわしい[者{もの}]にしようとする[神{かみ}]のさばきが[正{ただ}]しいことを、[証拠{しょうこ}]だてるものである。その[神{かみ}]の[国{くに}]のために、あなたがたも[苦{くる}]しんでいるのである。", "6": "すなわち、あなたがたを[悩{なや}]ます[者{もの}]には[患難{かんなん}]をもって[報{むく}]い、[悩{なや}]まされているあなたがたには、わたしたちと[共{とも}]に、[休息{きゅうそく}]をもって[報{むく}]いて[下{くだ}]さるのが、[神{かみ}]にとって[正{ただ}]しいことだからである。", "7": "それは、[主{しゅ}]イエスが[炎{ほのお}]の[中{なか}]で[力{ちから}]ある[天使{てんし}]たちを[率{ひき}]いて[天{てん}]から[現{あらわ}]れる[時{とき}]に[実現{じつげん}]する。", "8": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]は[神{かみ}]を[認{みと}]めない[者{もの}]たちや、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[福音{ふくいん}]に[聞{き}]き[従{したが}]わない[者{もの}]たちに[報復{ほうふく}]し、", "9": "そして、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のみ[顔{かお}]とその[力{ちから}]の[栄光{えいこう}]から[退{しりぞ}]けられて、[永遠{えいえん}]の[滅{ほろ}]びに[至{いた}]る[刑罰{けいばつ}]を[受{う}]けるであろう。", "10": "その[日{ひ}]に、イエスは[下{くだ}]ってこられ、[聖徒{せいと}]たちの[中{なか}]であがめられ、すべて[信{しん}]じる[者{もの}]たちの[間{あいだ}]で[驚嘆{きょうたん}]されるであろう――わたしたちのこのあかしは、あなたがたによって[信{しん}]じられているのである。", "11": "このためにまた、わたしたちは、わたしたちの[神{かみ}]があなたがたを[召{め}]しにかなう[者{もの}]となし、[善{ぜん}]に[対{たい}]するあらゆる[願{ねが}]いと[信仰{しんこう}]の[働{はたら}]きとを[力強{ちからづよ}]く[満{み}]たして[下{くだ}]さるようにと、あなたがたのために[絶{た}]えず[祈{いの}]っている。", "12": "それは、わたしたちの[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストとの[恵{めぐ}]みによって、わたしたちの[主{しゅ}]イエスの[御名{みな}]があなたがたの[間{あいだ}]であがめられ、あなたがたも[主{しゅ}]にあって[栄光{えいこう}]を[受{う}]けるためである。" }, "2": { "1": "さて[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[来臨{らいりん}]と、わたしたちがみもとに[集{あつ}]められることとについて、あなたがたにお[願{ねが}]いすることがある。", "2": "[霊{れい}]により、あるいは[言葉{ことば}]により、あるいはわたしたちから[出{で}]たという[手紙{てがみ}]によって、[主{しゅ}]の[日{ひ}]はすでにきたとふれまわる[者{もの}]があっても、すぐさま[心{こころ}]を[動{うご}]かされたり、あわてたりしてはいけない。", "3": "だれがどんな[事{こと}]をしても、それにだまされてはならない。まず[背教{はいきょう}]のことが[起{おこ}]り、[不法{ふほう}]の[者{もの}]、すなわち、[滅{ほろ}]びの[子{こ}]が[現{あらわ}]れるにちがいない。", "4": "[彼{かれ}]は、すべて[神{かみ}]と[呼{よ}]ばれたり[拝{おが}]まれたりするものに[反抗{はんこう}]して[立{た}]ち[上{あ}]がり、[自{みずか}]ら[神{かみ}]の[宮{みや}]に[座{ざ}]して、[自分{じぶん}]は[神{かみ}]だと[宣言{せんげん}]する。", "5": "わたしがまだあなたがたの[所{ところ}]にいた[時{とき}]、これらの[事{こと}]をくり[返{かえ}]して[言{い}]ったのを[思{おも}]い[出{だ}]さないのか。", "6": "そして、あなたがたが[知{し}]っているとおり、[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]に[定{さだ}]められた[時{とき}]になってから[現{あらわ}]れるように、いま[彼{かれ}]を[阻止{そし}]しているものがある。", "7": "[不法{ふほう}]の[秘密{ひみつ}]の[力{ちから}]が、すでに[働{はたら}]いているのである。ただそれは、いま[阻止{そし}]している[者{もの}]が[取{と}]り[除{のぞ}]かれる[時{とき}]までのことである。", "8": "その[時{とき}]になると、[不法{ふほう}]の[者{もの}]が[現{あらわ}]れる。この[者{もの}]を、[主{しゅ}]イエスは[口{くち}]の[息{いき}]をもって[殺{ころ}]し、[来臨{らいりん}]の[輝{かがや}]きによって[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "9": "[不法{ふほう}]の[者{もの}]が[来{く}]るのは、サタンの[働{はたら}]きによるのであって、あらゆる[偽{いつわ}]りの[力{ちから}]と、しるしと、[不思議{ふしぎ}]と、", "10": "また、あらゆる[不義{ふぎ}]の[惑{まど}]わしとを、[滅{ほろ}]ぶべき[者{もの}]どもに[対{たい}]して[行{おこな}]うためである。[彼{かれ}]らが[滅{ほろ}]びるのは、[自分{じぶん}]らの[救{すくい}]となるべき[真理{しんり}]に[対{たい}]する[愛{あい}]を[受{う}]けいれなかった[報{むく}]いである。", "11": "そこで[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らが[偽{いつわ}]りを[信{しん}]じるように、[迷{まよ}]わす[力{ちから}]を[送{おく}]り、", "12": "こうして、[真理{しんり}]を[信{しん}]じないで[不義{ふぎ}]を[喜{よろこ}]んでいたすべての[人{ひと}]を、さばくのである。", "13": "しかし、[主{しゅ}]に[愛{あい}]されている[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちはいつもあなたがたのことを、[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]せずにはおられない。それは、[神{かみ}]があなたがたを[初{はじ}]めから[選{えら}]んで、[御霊{みたま}]によるきよめと、[真理{しんり}]に[対{たい}]する[信仰{しんこう}]とによって、[救{すくい}]を[得{え}]させようとし、", "14": "そのために、わたしたちの[福音{ふくいん}]によりあなたがたを[召{め}]して、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[栄光{えいこう}]にあずからせて[下{くだ}]さるからである。", "15": "そこで、[兄弟{きょうだい}]たちよ。[堅{かた}]く[立{た}]って、わたしたちの[言葉{ことば}]や[手紙{てがみ}]で[教{おし}]えられた[言伝{いいつた}]えを、しっかりと[守{まも}]り[続{つづ}]けなさい。", "16": "どうか、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストご[自身{じしん}]と、わたしたちを[愛{あい}]し、[恵{めぐ}]みをもって[永遠{えいえん}]の[慰{なぐさ}]めと[確{たし}]かな[望{のぞ}]みとを[賜{たま}]わるわたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]とが、", "17": "あなたがたの[心{こころ}]を[励{はげ}]まし、あなたがたを[強{つよ}]めて、すべての[良{よ}]いわざを[行{おこな}]い、[正{ただ}]しい[言葉{ことば}]を[語{かた}]る[者{もの}]として[下{くだ}]さるように。" }, "3": { "1": "[最後{さいご}]に、[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちのために[祈{いの}]ってほしい。どうか[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、あなたがたの[所{ところ}]と[同{おな}]じように、ここでも[早{はや}]く[広{ひろ}]まり、また、あがめられるように。", "2": "また、どうか、わたしたちが[不都合{ふつごう}]な[悪人{あくにん}]から[救{すく}]われるように。[事実{じじつ}]、すべての[人{ひと}]が[信仰{しんこう}]を[持{も}]っているわけではない。", "3": "しかし、[主{しゅ}]は[真実{しんじつ}]なかたであるから、あなたがたを[強{つよ}]め、[悪{あ}]しき[者{もの}]から[守{まも}]って[下{くだ}]さるであろう。", "4": "わたしたちが[命{めい}]じる[事{こと}]を、あなたがたは[現{げん}]に[実行{じっこう}]しており、また、[実行{じっこう}]するであろうと、わたしたちは、[主{しゅ}]にあって[確信{かくしん}]している。", "5": "どうか、[主{しゅ}]があなたがたの[心{こころ}]を[導{みちび}]いて、[神{かみ}]の[愛{あい}]とキリストの[忍耐{にんたい}]とを[持{も}]たせて[下{くだ}]さるように。", "6": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[主{しゅ}]イエス・キリストの[名{な}]によってあなたがたに[命{めい}]じる。[怠惰{たいだ}]な[生活{せいかつ}]をして、わたしたちから[受{う}]けた[言伝{いいつた}]えに[従{したが}]わないすべての[兄弟{きょうだい}]たちから、[遠{とお}]ざかりなさい。", "7": "わたしたちに、どうならうべきであるかは、あなたがた[自身{じしん}]が[知{し}]っているはずである。あなたがたの[所{ところ}]にいた[時{とき}]には、わたしたちは[怠惰{たいだ}]な[生活{せいかつ}]をしなかったし、", "8": "[人{ひと}]からパンをもらって[食{た}]べることもしなかった。それどころか、あなたがたのだれにも[負担{ふたん}]をかけまいと、[日夜{にちや}]、[労苦{ろうく}]し[努力{どりょく}]して[働{はたら}]き[続{つづ}]けた。", "9": "それは、わたしたちにその[権利{けんり}]がないからではなく、ただわたしたちにあなたがたが[見習{みなら}]うように、[身{み}]をもって[模範{もはん}]を[示{しめ}]したのである。", "10": "また、あなたがたの[所{ところ}]にいた[時{とき}]に、「[働{はたら}]こうとしない[者{もの}]は、[食{た}]べることもしてはならない」と[命{めい}]じておいた。", "11": "ところが、[聞{き}]くところによると、あなたがたのうちのある[者{もの}]は[怠惰{たいだ}]な[生活{せいかつ}]を[送{おく}]り、[働{はたら}]かないで、ただいたずらに[動{うご}]きまわっているとのことである。", "12": "こうした[人々{ひとびと}]に[対{たい}]しては、[静{しず}]かに[働{はたら}]いて[自分{じぶん}]で[得{え}]たパンを[食{た}]べるように、[主{しゅ}]イエス・キリストによって[命{めい}]じまた[勧{すす}]める。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは、たゆまずに[良{よ}]い[働{はたら}]きをしなさい。", "14": "もしこの[手紙{てがみ}]にしるしたわたしたちの[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わない[人{ひと}]があれば、そのような[人{ひと}]には[注意{ちゅうい}]をして、[交際{こうさい}]しないがよい。[彼{かれ}]が[自{みずか}]ら[恥{は}]じるようになるためである。", "15": "しかし、[彼{かれ}]を[敵{てき}]のように[思{おも}]わないで、[兄弟{きょうだい}]として[訓戒{くんかい}]しなさい。", "16": "どうか、[平和{へいわ}]の[主{しゅ}]ご[自身{じしん}]が、いついかなる[場合{ばあい}]にも、あなたがたに[平和{へいわ}]を[与{あた}]えて[下{くだ}]さるように。[主{しゅ}]があなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]におられるように。", "17": "ここでパウロ[自身{じしん}]が、[手{て}]ずからあいさつを[書{か}]く。これは、わたしのどの[手紙{てがみ}]にも[書{か}]く[印{しるし}]である。わたしは、このように[書{か}]く。", "18": "どうか、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "1tim": { "1": { "1": "わたしたちの[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]と、わたしたちの[望{のぞ}]みであるキリスト・イエスとの[任命{にんめい}]によるキリスト・イエスの[使徒{しと}]パウロから、", "2": "[信仰{しんこう}]によるわたしの[真実{しんじつ}]な[子{こ}]テモテへ。[父{ちち}]なる[神{かみ}]とわたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスから、[恵{めぐ}]みとあわれみと[平安{へいあん}]とが、あなたにあるように。", "3": "わたしがマケドニヤに[向{む}]かって[出発{しゅっぱつ}]する[際{さい}]、[頼{たの}]んでおいたように、あなたはエペソにとどまっていて、ある[人々{ひとびと}]に、[違{ちが}]った[教{おしえ}]を[説{と}]くことをせず、", "4": "[作{つく}]り[話{ばなし}]やはてしのない[系図{けいず}]などに[気{き}]をとられることもないように、[命{めい}]じなさい。そのようなことは[信仰{しんこう}]による[神{かみ}]の[務{つとめ}]を[果{はた}]すものではなく、むしろ[論議{ろんぎ}]を[引{ひ}]き[起{おこ}]させるだけのものである。", "5": "わたしのこの[命令{めいれい}]は、[清{きよ}]い[心{こころ}]と[正{ただ}]しい[良心{りょうしん}]と[偽{いつわ}]りのない[信仰{しんこう}]とから[出{で}]てくる[愛{あい}]を[目標{もくひょう}]としている。", "6": "ある[人々{ひとびと}]はこれらのものからそれて[空論{くうろん}]に[走{はし}]り、", "7": "[律法{りっぽう}]の[教師{きょうし}]たることを[志{こころざ}]していながら、[自分{じぶん}]の[言{い}]っていることも[主張{しゅちょう}]していることも、わからないでいる。", "8": "わたしたちが[知{し}]っているとおり、[律法{りっぽう}]なるものは、[法{ほう}]に[従{したが}]って[用{もち}]いるなら、[良{よ}]いものである。", "9": "すなわち、[律法{りっぽう}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]のために[定{さだ}]められたのではなく、[不法{ふほう}]な[者{もの}]と[法{ほう}]に[服{ふく}]さない[者{もの}]、[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]と[罪{つみ}]ある[者{もの}]、[神聖{しんせい}]を[汚{けが}]す[者{もの}]と[俗悪{ぞくあく}]な[者{もの}]、[父{ちち}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]と[母{はは}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]、[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]、", "10": "[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]、[男色{なんしょく}]をする[者{もの}]、[誘{ゆう}]かいする[者{もの}]、[偽{いつわ}]る[者{もの}]、[偽{いつわ}]り[誓{ちか}]う[者{もの}]、そのほか[健全{けんぜん}]な[教{おしえ}]にもとることがあれば、そのために[定{さだ}]められていることを[認{みと}]むべきである。", "11": "これは、[祝福{しゅくふく}]に[満{み}]ちた[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]の[福音{ふくいん}]が[示{しめ}]すところであって、わたしはこの[福音{ふくいん}]をゆだねられているのである。", "12": "わたしは、[自分{じぶん}]を[強{つよ}]くして[下{くだ}]さったわたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスに[感謝{かんしゃ}]する。[主{しゅ}]はわたしを[忠実{ちゅうじつ}]な[者{もの}]と[見{み}]て、この[務{つとめ}]に[任{にん}]じて[下{くだ}]さったのである。", "13": "わたしは[以前{いぜん}]には、[神{かみ}]をそしる[者{もの}]、[迫害{はくがい}]する[者{もの}]、[不遜{ふそん}]な[者{もの}]であった。しかしわたしは、これらの[事{こと}]を、[信仰{しんこう}]がなかったとき、[無知{むち}]なためにしたのだから、あわれみをこうむったのである。", "14": "その[上{うえ}]、わたしたちの[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みが、キリスト・イエスにある[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]とに[伴{ともな}]い、ますます[増{ま}]し[加{くわ}]わってきた。", "15": "「キリスト・イエスは、[罪人{つみびと}]を[救{すく}]うためにこの[世{よ}]にきて[下{くだ}]さった」という[言葉{ことば}]は、[確実{かくじつ}]で、そのまま[受{う}]けいれるに[足{た}]るものである。わたしは、その[罪人{つみびと}]のかしらなのである。", "16": "しかし、わたしがあわれみをこうむったのは、キリスト・イエスが、まずわたしに[対{たい}]して[限{かぎ}]りない[寛容{かんよう}]を[示{しめ}]し、そして、わたしが[今後{こんご}]、[彼{かれ}]を[信{しん}]じて[永遠{えいえん}]のいのちを[受{う}]ける[者{もの}]の[模範{もはん}]となるためである。", "17": "[世々{よよ}]の[支配者{しはいしゃ}]、[不朽{ふきゅう}]にして[見{み}]えざる[唯一{ゆいいつ}]の[神{かみ}]に、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく、ほまれと[栄光{えいこう}]とがあるように、アァメン。", "18": "わたしの[子{こ}]テモテよ。[以前{いぜん}]あなたに[対{たい}]してなされた[数々{かずかず}]の[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、この[命令{めいれい}]を[与{あた}]える。あなたは、これらの[言葉{ことば}]に[励{はげ}]まされて、[信仰{しんこう}]と[正{ただ}]しい[良心{りょうしん}]とを[保{たも}]ちながら、りっぱに[戦{たたか}]いぬきなさい。", "19": "ある[人々{ひとびと}]は、[正{ただ}]しい[良心{りょうしん}]を[捨{す}]てたため、[信仰{しんこう}]の[破船{はせん}]に[会{あ}]った。", "20": "その[中{なか}]に、ヒメナオとアレキサンデルとがいる。わたしは、[神{かみ}]を[汚{けが}]さないことを[学{まな}]ばせるため、このふたりをサタンの[手{て}]に[渡{わた}]したのである。" }, "2": { "1": "そこで、まず[第{だい}]一に[勧{すす}]める。すべての[人{ひと}]のために、[王{おう}]たちと[上{うえ}]に[立{た}]っているすべての[人々{ひとびと}]のために、[願{ねが}]いと、[祈{いのり}]と、とりなしと、[感謝{かんしゃ}]とをささげなさい。", "2": "それはわたしたちが、[安{やす}]らかで[静{しず}]かな[一生{いっしょう}]を、[真{しん}]に[信心{しんじん}][深{ぶか}]くまた[謹厳{きんげん}]に[過{す}]ごすためである。", "3": "これは、わたしたちの[救主{すくいぬし}]である[神{かみ}]のみまえに[良{よ}]いことであり、また、みこころにかなうことである。", "4": "[神{かみ}]は、すべての[人{ひと}]が[救{すく}]われて、[真理{しんり}]を[悟{さと}]るに[至{いた}]ることを[望{のぞ}]んでおられる。", "5": "[神{かみ}]は[唯一{ゆいいつ}]であり、[神{かみ}]と[人{ひと}]との[間{あいだ}]の[仲保者{ちゅうほしゃ}]もただひとりであって、それは[人{ひと}]なるキリスト・イエスである。", "6": "[彼{かれ}]は、すべての[人{ひと}]のあがないとしてご[自身{じしん}]をささげられたが、それは、[定{さだ}]められた[時{とき}]になされたあかしにほかならない。", "7": "そのために、わたしは[立{た}]てられて[宣教者{せんきょうしゃ}]、[使徒{しと}]となり(わたしは[真実{しんじつ}]を[言{い}]っている、[偽{いつわ}]ってはいない)、また[異邦人{いほうじん}]に[信仰{しんこう}]と[真理{しんり}]とを[教{おし}]える[教師{きょうし}]となったのである。", "8": "[男{おとこ}]は、[怒{いか}]ったり[争{あらそ}]ったりしないで、どんな[場所{ばしょ}]でも、きよい[手{て}]をあげて[祈{いの}]ってほしい。", "9": "また、[女{おんな}]はつつましい[身{み}]なりをし、[適度{てきど}]に[慎{つつし}]み[深{ぶか}]く[身{み}]を[飾{かざ}]るべきであって、[髪{かみ}]を[編{あ}]んだり、[金{きん}]や[真珠{しんじゅ}]をつけたり、[高価{こうか}]な[着物{きもの}]を[着{き}]たりしてはいけない。", "10": "むしろ、[良{よ}]いわざをもって[飾{かざ}]りとすることが、[信仰{しんこう}]を[言{い}]いあらわしている[女{おんな}]に[似{に}]つかわしい。", "11": "[女{おんな}]は[静{しず}]かにしていて、[万事{ばんじ}]につけ[従順{じゅうじゅん}]に[教{おしえ}]を[学{まな}]ぶがよい。", "12": "[女{おんな}]が[教{おし}]えたり、[男{おとこ}]の[上{うえ}]に[立{た}]ったりすることを、わたしは[許{ゆる}]さない。むしろ、[静{しず}]かにしているべきである。", "13": "なぜなら、アダムがさきに[造{つく}]られ、それからエバが[造{つく}]られたからである。", "14": "またアダムは[惑{まど}]わされなかったが、[女{おんな}]は[惑{まど}]わされて、あやまちを[犯{おか}]した。", "15": "しかし、[女{おんな}]が[慎{つつし}]み[深{ぶか}]く、[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]と[清{きよ}]さとを[持{も}]ち[続{つづ}]けるなら、[子{こ}]を[産{う}]むことによって[救{すく}]われるであろう。" }, "3": { "1": "「もし[人{ひと}]が[監督{かんとく}]の[職{しょく}]を[望{のぞ}]むなら、それは[良{よ}]い[仕事{しごと}]を[願{ねが}]うことである」とは[正{ただ}]しい[言葉{ことば}]である。", "2": "さて、[監督{かんとく}]は、[非難{ひなん}]のない[人{ひと}]で、ひとりの[妻{つま}]の[夫{おっと}]であり、[自{みずか}]らを[制{せい}]し、[慎{つつし}]み[深{ぶか}]く、[礼儀{れいぎ}][正{ただ}]しく、[旅人{たびびと}]をもてなし、よく[教{おし}]えることができ、", "3": "[酒{さけ}]を[好{この}]まず、[乱暴{らんぼう}]でなく、[寛容{かんよう}]であって、[人{ひと}]と[争{あらそ}]わず、[金{かね}]に[淡泊{たんぱく}]で、", "4": "[自分{じぶん}]の[家{いえ}]をよく[治め{おさめ}]、[謹厳{きんげん}]であって、[子供{こども}]たちを[従順{じゅうじゅん}]な[者{もの}]に[育{そだ}]てている[人{ひと}]でなければならない。", "5": "[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[治{おさ}]めることも[心得{こころえ}]ていない[人{ひと}]が、どうして[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]を[預{あづ}]かることができようか。", "6": "[彼{かれ}]はまた、[信者{しんじゃ}]になって[間{あいだ}]もないものであってはならない。そうであると、[高慢{こうまん}]になって、[悪魔{あくま}]と[同{おな}]じ[審判{しんぱん}]を[受{う}]けるかも[知{し}]れない。", "7": "さらにまた、[教会外{きょうかいがい}]の[人々{ひとびと}]にもよく[思{おも}]われている[人{ひと}]でなければならない。そうでないと、そしりを[受{う}]け、[悪魔{あくま}]のわなにかかるであろう。", "8": "それと[同様{どうよう}]に、[執事{しつじ}]も[謹厳{きんげん}]であって、[二枚舌{にまいじた}]を[使{つか}]わず、[大酒{おおざけ}]を[飲{の}]まず、[利{り}]をむさぼらず、", "9": "きよい[良心{りょうしん}]をもって、[信仰{しんこう}]の[奥義{おくぎ}]を[保{たも}]っていなければならない。", "10": "[彼{かれ}]らはまず[調{しら}]べられて、[不都合{ふつごう}]なことがなかったなら、それから[執事{しつじ}]の[職{しょく}]につかすべきである。", "11": "[女{おんな}]たちも、[同様{どうよう}]に[謹厳{きんげん}]で、[他人{たにん}]をそしらず、[自{みずか}]らを[制{せい}]し、すべてのことに[忠実{ちゅうじつ}]でなければならない。", "12": "[執事{しつじ}]はひとりの[妻{つま}]の[夫{おっと}]であって、[子供{こども}]と[自分{じぶん}]の[家{いえ}]とをよく[治{おさ}]める[者{もの}]でなければならない。", "13": "[執事{しつじ}]の[職{しょく}]をよくつとめた[者{もの}]は、[良{よ}]い[地位{ちい}]を[得{え}]、さらにキリスト・イエスを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]による、[大{おお}]いなる[確信{かくしん}]を[得{え}]るであろう。", "14": "わたしは、あなたの[所{ところ}]にすぐ[行{い}]きたいと[望{のぞ}]みながら、この[手紙{てがみ}]を[書{か}]いている。", "15": "[万一{まんいち}]わたしが遅れる[場合{ばあい}]には、[神{かみ}]の[家{いえ}]でいかに[生活{せいかつ}]すべきかを、あなたに[知{し}]ってもらいたいからである。[神{かみ}]の[家{いえ}]というのは、[生{い}]ける[神{かみ}]の[教会{きょうかい}]のことであって、それは[真理{しんり}]の[柱{はしら}]、[真理{しんり}]の[基礎{きそ}]なのである。", "16": "[確{たし}]かに[偉大{いだい}]なのは、この[信心{しんじん}]の[奥義{おくぎ}]である、「キリストは[肉{にく}]において[現{あらわ}]れ、[霊{れい}]において[義{ぎ}]とせられ、[御使{みつかい}]たちに[見{み}]られ、[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[間{あいだ}]に[伝{つた}]えられ、[世界{せかい}]の[中{なか}]で[信{しん}]じられ、[栄光{えいこう}]のうちに[天{てん}]に[上{あ}]げられた」。" }, "4": { "1": "しかし、[御霊{みたま}]は[明{あき}]らかに[告{つ}]げて[言{い}]う。[後{のち}]の[時{とき}]になると、ある[人々{ひとびと}]は、[惑{まど}]わす[霊{れい}]と[悪霊{あくりょう}]の[教{おしえ}]とに[気{き}]をとられて、[信仰{しんこう}]から[離{はな}]れ[去{さ}]るであろう。", "2": "それは、[良心{りょうしん}]に[焼{や}]き[印{いん}]をおされている[偽{いつわ}]り[者{もの}]の[偽善{ぎぜん}]のしわざである。", "3": "これらの[偽{いつわ}]り[者{もの}]どもは、[結婚{けっこん}]を[禁{きん}]じたり、[食物{しょくもつ}]を[断{た}]つことを[命{めい}]じたりする。しかし[食物{しょくもつ}]は、[信仰{しんこう}]があり[真理{しんり}]を[認{みと}]める[者{もの}]が、[感謝{かんしゃ}]して[受{う}]けるようにと、[神{かみ}]の[造{つく}]られたものである。", "4": "[神{かみ}]の[造{つく}]られたものは、みな[良{よ}]いものであって、[感謝{かんしゃ}]して[受{う}]けるなら、[何{なに}]ひとつ[捨{す}]てるべきものはない。", "5": "それらは、[神{かみ}]の[言{ことば}]と[祈{いのり}]とによって、きよめられるからである。", "6": "これらのことを[兄弟{きょうだい}]たちに[教{おし}]えるなら、あなたは、[信仰{しんこう}]の[言葉{ことば}]とあなたの[従{したが}]ってきた[良{よ}]い[教{おしえ}]の[言葉{ことば}]とに[養{やしな}]われて、キリスト・イエスのよい[奉仕者{ほうししゃ}]になるであろう。", "7": "しかし、[俗悪{ぞくあく}]で[愚{ぐ}]にもつかない[作{つく}]り[話{ばなし}]は[避{さ}]けなさい。[信心{しんじん}]のために[自分{じぶん}]を[訓練{くんれん}]しなさい。", "8": "からだの[訓練{くんれん}]は[少{すこ}]しは[益{えき}]するところがあるが、[信心{しんじん}]は、[今{いま}]のいのちと[後{のち}]の[世{よ}]のいのちとが[約束{やくそく}]されてあるので、[万事{ばんじ}]に[益{えき}]となる。", "9": "これは[確実{かくじつ}]で、そのまま[受{う}]けいれるに[足{た}]る[言葉{ことば}]である。", "10": "わたしたちは、このために[労{ろう}]し[苦{くる}]しんでいる。それは、すべての[人{ひと}]の[救主{すくいぬし}]、[特{とく}]に[信{しん}]じる[者{もの}]たちの[救主{すくいぬし}]なる[生{い}]ける[神{かみ}]に、[望{のぞ}]みを[置{お}]いてきたからである。", "11": "これらの[事{こと}]を[命{めい}]じ、また[教{おし}]えなさい。", "12": "あなたは、[年{とし}]が[若{わか}]いために[人{ひと}]に[軽{かろ}]んじられてはならない。むしろ、[言葉{ことば}]にも、[行状{ぎょうじょう}]にも、[愛{あい}]にも、[信仰{しんこう}]にも、[純潔{じゅんけつ}]にも、[信者{しんじゃ}]の[模範{もはん}]になりなさい。", "13": "わたしがそちらに[行{ゆ}]く[時{とき}]まで、[聖書{せいしょ}]を[朗読{ろうどく}]することと、[勧{すす}]めをすることと、[教{おし}]えることとに[心{こころ}]を[用{もち}]いなさい。", "14": "[長老{ちょうろう}]の[按手{あんしゅ}]を[受{う}]けた[時{とき}]、[預言{よげん}]によってあなたに[与{あた}]えられて[内{うち}]に[持{も}]っている[恵{めぐ}]みの[賜物{たまもの}]を、[軽視{けいし}]してはならない。", "15": "すべての[事{こと}]にあなたの[進歩{しんぽ}]があらわれるため、これらの[事{こと}]を[実行{じっこう}]し、それを[励{はげ}]みなさい。", "16": "[自分{じぶん}]のことと[教{おしえ}]のこととに[気{き}]をつけ、それらを[常{つね}]に[努{つと}]めなさい。そうすれば、あなたは、[自分{じぶん}][自身{じしん}]とあなたの[教{おしえ}]を[聞{き}]く[者{もの}]たちとを、[救{すく}]うことになる。" }, "5": { "1": "[老人{ろうじん}]をとがめてはいけない。むしろ[父親{ちちおや}]に[対{たい}]するように、[話{はな}]してあげなさい。[若{わか}]い[男{おとこ}]には[兄弟{きょうだい}]に[対{たい}]するように、", "2": "[年{とし}]とった[女{おんな}]には[母親{ははおや}]に[対{たい}]するように、[若{わか}]い[女{おんな}]には、[真{しん}]に[純潔{じゅんけつ}]な[思{おも}]いをもって、[姉妹{しまい}]に[対{たい}]するように、[勧告{かんこく}]しなさい。", "3": "やもめについては、[真{しん}]にたよりのないやもめたちを、よくしてあげなさい。", "4": "やもめに[子{こ}]か[孫{まご}]かがある[場合{ばあい}]には、これらの[者{もの}]に、まず[自分{じぶん}]の[家{いえ}]で[孝養{こうよう}]をつくし、[親{おや}]の[恩{おん}]に[報{むく}]いることを[学{まな}]ばせるべきである。それが、[神{かみ}]のみこころにかなうことなのである。", "5": "[真{しん}]にたよりのない、ひとり[暮{ぐら}]しのやもめは、[望{のぞ}]みを[神{かみ}]において、[日夜{にちや}]、たえず[願{ねが}]いと[祈{いのり}]とに[専心{せんしん}]するが、", "6": "これに[反{はん}]して、みだらな[生活{せいかつ}]をしているやもめは、[生{い}]けるしかばねにすぎない。", "7": "これらのことを[命{めい}]じて、[彼女{かのじょ}]たちを[非難{ひなん}]のない[者{もの}]としなさい。", "8": "もしある[人{ひと}]が、その[親族{しんぞく}]を、ことに[自分{じぶん}]の[家族{かぞく}]をかえりみない[場合{ばあい}]には、その[信仰{しんこう}]を[捨{す}]てたことになるのであって、[不信者{ふしんじゃ}][以上{いじょう}]にわるい。", "9": "やもめとして[登録{とうろく}]さるべき[者{もの}]は、六十[歳{さい}][以下{いか}]のものではなくて、ひとりの[夫{おっと}]の[妻{つま}]であった[者{もの}]、", "10": "また[子女{しじょ}]をよく[養育{よういく}]し、[旅人{たびびと}]をもてなし、[聖徒{せいと}]の[足{あし}]を[洗{あら}]い、[困{こま}]っている[人{ひと}]を[助{たす}]け、[種々{しゅじゅ}]の[善行{ぜんこう}]に[努{つと}]めるなど、そのよいわざでひろく[認{みと}]められている[者{もの}]でなければならない。", "11": "[若{わか}]いやもめは[除{じょ}][外{がい}]すべきである。[彼女{かのじょ}]たちがキリストにそむいて[気{き}]ままになると、[結婚{けっこん}]をしたがるようになり、", "12": "[初{はじ}]めの[誓{ちか}]いを[無視{むし}]したという[非難{ひなん}]を[受{う}]けねばならないからである。", "13": "その[上{うえ}]、[彼女{かのじょ}]たちはなまけていて、[家々{いえいえ}]を[遊{あそ}]び[歩{ある}]くことをおぼえ、なまけるばかりか、むだごとをしゃべって、いたずらに[動{うご}]きまわり、[口{くち}]にしてはならないことを[言{い}]う。", "14": "そういうわけだから、[若{わか}]いやもめは[結婚{けっこん}]して[子{こ}]を[産{う}]み、[家{いえ}]をおさめ、そして、[反対者{はんたいしゃ}]にそしられるすきを[作{つく}]らないようにしてほしい。", "15": "[彼女{かのじょ}]たちのうちには、サタンのあとを[追{お}]って[道{みち}]を[踏{ふ}]みはずした[者{もの}]もある。", "16": "[女{おんな}]の[信者{しんじゃ}]が[家{いえ}]にやもめを[持{も}]っている[場合{ばあい}]には、[自分{じぶん}]でそのやもめの[世話{せわ}]をしてあげなさい。[教会{きょうかい}]のやっかいになってはいけない。[教会{きょうかい}]は、[真{しん}]にたよりのないやもめの[世話{せわ}]をしなければならない。", "17": "よい[指導{しどう}]をしている[長老{ちょうろう}]、[特{とく}]に[宣教{せんきょう}]と[教{おしえ}]とのために[労{ろう}]している[長老{ちょうろう}]は、二[倍{ばい}]の[尊敬{そんけい}]を[受{う}]けるにふさわしい[者{もの}]である。", "18": "[聖書{せいしょ}]は、「[穀物{こくもつ}]をこなしている[牛{うし}]に、くつこをかけてはならない」また「[働{はたら}]き[人{びと}]がその[報酬{ほうしゅう}]を[受{う}]けるのは[当然{とうぜん}]である」と[言{い}]っている。", "19": "[長老{ちょうろう}]に[対{たい}]する[訴訟{そしょう}]は、ふたりか三[人{にん}]の[証人{しょうにん}]がない[場合{ばあい}]には、[受理{じゅり}]してはならない。", "20": "[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]に[対{たい}]しては、ほかの[人々{ひとびと}]も[恐{おそ}]れをいだくに[至{いた}]るために、すべての[人{ひと}]の[前{まえ}]でその[罪{つみ}]をとがむべきである。", "21": "わたしは、[神{かみ}]とキリスト・イエスと[選{えら}]ばれた[御使{みつかい}]たちとの[前{まえ}]で、おごそかにあなたに[命{めい}]じる。これらのことを[偏見{へんけん}]なしに[守{まも}]り、[何事{なにごと}]についても、[不{ふ}][公平{こうへい}]な[仕方{しかた}]をしてはならない。", "22": "[軽々{かるがる}]しく[人{ひと}]に[手{て}]をおいてはならない。また、ほかの[人{ひと}]の[罪{つみ}]に[加{くわ}]わってはいけない。[自分{じぶん}]をきよく[守{まも}]りなさい。", "23": "(これからは、[水{みず}]ばかりを[飲{の}]まないで、[胃{い}]のため、また、たびたびのいたみを[和{やわ}]らげるために、[少量{しょうりょう}]のぶどう[酒{しゅ}]を[用{もち}]いなさい。)", "24": "ある[人{ひと}]の[罪{つみ}]は[明白{めいはく}]であって、すぐ[裁判{さいばん}]にかけられるが、ほかの[人{ひと}]の[罪{つみ}]は、あとになってわかって[来{く}]る。", "25": "それと[同{おな}]じく、[良{よ}]いわざもすぐ[明{あき}]らかになり、そうならない[場合{ばあい}]でも、[隠{かく}]れていることはあり[得{え}]ない。" }, "6": { "1": "くびきの[下{した}]にある[奴隷{どれい}]はすべて、[自分{じぶん}]の[主人{しゅじん}]を、[真{しん}]に[尊敬{そんけい}]すべき[者{もの}]として[仰{あお}]ぐべきである。それは、[神{かみ}]の[御名{みな}]と[教{おしえ}]とが、そしりを[受{う}]けないためである。", "2": "[信者{しんじゃ}]である[主人{しゅじん}]を[持{も}]っている[者{もの}]たちは、その[主人{しゅじん}]が[兄弟{きょうだい}]であるというので[軽視{けいし}]してはならない。むしろ、ますます[励{はげ}]んで[仕{つか}]えるべきである。その[益{えき}]を[受{う}]ける[主人{しゅじん}]は、[信者{しんじゃ}]であり[愛{あい}]されている[人{ひと}]だからである。あなたは、これらの[事{こと}]を[教{おし}]えかつ[勧{すす}]めなさい。", "3": "もし[違{ちが}]ったことを[教{おし}]えて、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[健全{けんぜん}]な[言葉{ことば}]、ならびに[信心{しんじん}]にかなう[教{おしえ}]に[同意{どうい}]しないような[者{もの}]があれば、", "4": "[彼{かれ}]は[高慢{こうまん}]であって、[何{なに}]も[知{し}]らず、ただ[論議{ろんぎ}]と[言葉{ことば}]の[争{あらそ}]いとに[病{やまい}]みついている[者{もの}]である。そこから、ねたみ、[争{あらそ}]い、そしり、さいぎの[心{こころ}]が[生{しょう}]じ、", "5": "また[知性{ちせい}]が[腐{くさ}]って、[真理{しんり}]にそむき、[信心{しんじん}]を[利得{りとく}]と[心{こころ}][得{え}]る[者{もの}]どもの[間{あいだ}]に、はてしのないいがみ[合{あ}]いが[起{おこ}]るのである。", "6": "しかし、[信心{しんじん}]があって[足{た}]ることを[知{し}]るのは、[大{おお}]きな[利得{りとく}]である。", "7": "わたしたちは、[何{なに}]ひとつ[持{も}]たないでこの[世{よ}]にきた。また、[何{なに}]ひとつ[持{も}]たないでこの[世{よ}]を[去{さ}]って[行{い}]く。", "8": "ただ[衣食{いしょく}]があれば、それで[足{た}]れりとすべきである。", "9": "[富{と}]むことを[願{ねが}]い[求{もと}]める[者{もの}]は、[誘惑{ゆうわく}]と、わなとに[陥{おちい}]り、また、[人{ひと}]を[滅{ほろ}]びと[破壊{はかい}]とに[沈{しず}]ませる、[無分別{むふんべつ}]な[恐{おそ}]ろしいさまざまの[情欲{じょうよく}]に[陥{おちい}]るのである。", "10": "[金銭{きんせん}]を[愛{あい}]することは、すべての[悪{あく}]の[根{ね}]である。ある[人々{ひとびと}]は[欲{よく}]ばって[金銭{きんせん}]を[求{もと}]めたため、[信仰{しんこう}]から[迷{まよ}]い[出{で}]て、[多{おお}]くの[苦痛{くつう}]をもって[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[刺{さ}]しとおした。", "11": "しかし、[神{かみ}]の[人{ひと}]よ。あなたはこれらの[事{こと}]を[避{さ}]けなさい。そして、[義{ぎ}]と[信心{しんじん}]と[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]と[忍耐{にんたい}]と[柔和{にゅうわ}]とを[追{お}]い[求{もと}]めなさい。", "12": "[信仰{しんこう}]の[戦{たたか}]いをりっぱに[戦{たたか}]いぬいて、[永遠{えいえん}]のいのちを[獲得{かくとく}]しなさい。あなたは、そのために[召{め}]され、[多{おお}]くの[証人{しょうにん}]の[前{まえ}]で、りっぱなあかしをしたのである。", "13": "わたしはすべてのものを[生{い}]かして[下{くだ}]さる[神{かみ}]のみまえと、またポンテオ・ピラトの[面前{めんぜん}]でりっぱなあかしをなさったキリスト・イエスのみまえで、あなたに[命{めい}]じる。", "14": "わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[出現{しゅつげん}]まで、その[戒{いまし}]めを[汚{けが}]すことがなく、また、それを[非難{ひなん}]のないように[守{まも}]りなさい。", "15": "[時{とき}]がくれば、[祝福{しゅくふく}]に[満{み}]ちた、ただひとりの[力{ちから}]あるかた、もろもろの[王{おう}]の[王{おう}]、もろもろの[主{しゅ}]の[主{しゅ}]が、キリストを[出現{しゅつげん}]させて[下{くだ}]さるであろう。", "16": "[神{かみ}]はただひとり[不{ふ}][死{し}]を[保{たも}]ち、[近{ちか}]づきがたい[光{ひかり}]の[中{なか}]に[住{す}]み、[人間{にんげん}]の[中{なか}]でだれも[見{み}]た[者{もの}]がなく、[見{み}]ることもできないかたである。ほまれと[永遠{えいえん}]の[支配{しはい}]とが、[神{かみ}]にあるように、アァメン。", "17": "この[世{よ}]で[富{と}]んでいる[者{もの}]たちに、[命{めい}]じなさい。[高慢{こうまん}]にならず、たよりにならない[富{とみ}]に[望{のぞ}]みをおかず、むしろ、わたしたちにすべての[物{もの}]を[豊{ゆた}]かに[備{そな}]えて[楽{たの}]しませて[下{くだ}]さる[神{かみ}]に、のぞみをおくように、", "18": "また、[良{よ}]い[行{おこな}]いをし、[良{よ}]いわざに[富{とみ}]み、[惜{お}]しみなく[施{ほどこ}]し、[人{ひと}]に[分{わ}]け[与{あた}]えることを[喜{よろこ}]び、", "19": "こうして、[真{しん}]のいのちを[得{え}]るために、[未来{みらい}]に[備{そな}]えてよい[土台{どだい}]を[自分{じぶん}]のために[築{きず}]き[上{あ}]げるように、[命{めい}]じなさい。", "20": "テモテよ。あなたにゆだねられていることを[守{まも}]りなさい。そして、[俗悪{ぞくあく}]なむだ[話{はなし}]と、[偽{いつわ}]りの「[知識{ちしき}]」による[反対{はんたい}][論{ろん}]とを[避{さ}]けなさい。", "21": "ある[人々{ひとびと}]はそれに[熱中{ねっちゅう}]して、[信仰{しんこう}]からそれてしまったのである。[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。" } }, "2tim": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]により、キリスト・イエスにあるいのちの[約束{やくそく}]によって[立{た}]てられたキリスト・イエスの[使徒{しと}]パウロから、", "2": "[愛{あい}]する[子{こ}]テモテへ。[父{ちち}]なる[神{かみ}]とわたしたちの[主{しゅ}]キリスト・イエスから、[恵{めぐ}]みとあわれみと[平安{へいあん}]とが、あなたにあるように。", "3": "わたしは、[日夜{にちや}]、[祈{いのり}]の[中{なか}]で、[絶{た}]えずあなたのことを[思{おも}]い[出{だ}]しては、きよい[良心{りょうしん}]をもって[先祖{せんぞ}][以来{いらい}]つかえている[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]している。", "4": "わたしは、あなたの[涙{なみだ}]をおぼえており、あなたに[会{あ}]って[喜{よろこ}]びで[満{み}]たされたいと、[切{せつ}]に[願{ねが}]っている。", "5": "また、あなたがいだいている[偽{いつわ}]りのない[信仰{しんこう}]を[思{おも}]い[起{おこ}]している。この[信仰{しんこう}]は、まずあなたの[祖母{そぼ}]ロイスとあなたの[母{はは}]ユニケとに[宿{やど}]ったものであったが、[今{いま}]あなたにも[宿{やど}]っていると、わたしは[確信{かくしん}]している。", "6": "こういうわけで、あなたに[注意{ちゅうい}]したい。わたしの[按手{あんしゅ}]によって[内{うち}]にいただいた[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]を、[再{ふたた}]び[燃{も}]えたたせなさい。", "7": "というのは、[神{かみ}]がわたしたちに[下{くだ}]さったのは、[臆{おく}]する[霊{れい}]ではなく、[力{ちから}]と[愛{あい}]と[慎{つつし}]みとの[霊{れい}]なのである。", "8": "だから、あなたは、わたしたちの[主{しゅ}]のあかしをすることや、わたしが[主{しゅ}]の[囚人{しゅうじん}]であることを、[決{けっ}]して[恥{は}]ずかしく[思{おも}]ってはならない。むしろ、[神{かみ}]の[力{ちから}]にささえられて、[福音{ふくいん}]のために、わたしと[苦{くる}]しみを[共{とも}]にしてほしい。", "9": "[神{かみ}]はわたしたちを[救{すく}]い、[聖{せい}]なる[招{まね}]きをもって[召{め}]して[下{くだ}]さったのであるが、それは、わたしたちのわざによるのではなく、[神{かみ}]ご[自身{じしん}]の[計画{けいかく}]に[基{もとづ}]き、また、[永遠{えいえん}]の[昔{むかし}]にキリスト・イエスにあってわたしたちに[賜{たま}]わっていた[恵{めぐ}]み、", "10": "そして[今{いま}]や、わたしたちの[救主{すくいぬし}]キリスト・イエスの[出現{しゅつげん}]によって[明{あき}]らかにされた[恵{めぐ}]みによるのである。キリストは[死{し}]を[滅{ほろ}]ぼし、[福音{ふくいん}]によっていのちと[不{ふ}][死{し}]とを[明{あき}]らかに[示{しめ}]されたのである。", "11": "わたしは、この[福音{ふくいん}]のために[立{た}]てられて、その[宣教者{せんきょうしゃ}]、[使徒{しと}]、[教師{きょうし}]になった。", "12": "そのためにまた、わたしはこのような[苦{くる}]しみを[受{う}]けているが、それを[恥{はじ}]としない。なぜなら、わたしは[自分{じぶん}]の[信{しん}]じてきたかたを[知{し}]っており、またそのかたは、わたしにゆだねられているものを、かの[日{ひ}]に[至{いた}]るまで[守{まも}]って[下{くだ}]さることができると、[確信{かくしん}]しているからである。", "13": "あなたは、キリスト・イエスに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]とをもって、わたしから[聞{き}]いた[健全{けんぜん}]な[言葉{ことば}]を[模範{もはん}]にしなさい。", "14": "そして、あなたにゆだねられている[尊{たっと}]いものを、わたしたちの[内{うち}]に[宿{やど}]っている[聖霊{せいれい}]によって[守{まも}]りなさい。", "15": "あなたの[知{し}]っているように、アジヤにいる[者{もの}]たちは、[皆{みな}]わたしから[離{はな}]れて[行{い}]った。その[中{なか}]には、フゲロとヘルモゲネもいる。", "16": "どうか、[主{しゅ}]が、オネシポロの[家{いえ}]にあわれみをたれて[下{くだ}]さるように。[彼{かれ}]はたびたび、わたしを[慰{なぐさ}]めてくれ、またわたしの[鎖{くさり}]を[恥{はじ}]とも[思{おも}]わないで、", "17": "ローマに[着{つ}]いた[時{とき}]には、[熱心{ねっしん}]にわたしを[捜{さが}]しまわった[末{すえ}]、[尋{たず}]ね[出{だ}]してくれたのである。", "18": "どうか、[主{しゅ}]がかの[日{ひ}]に、あわれみを[彼{かれ}]に[賜{たま}]わるように。――[彼{かれ}]がエペソで、どれほどわたしに[仕{つか}]えてくれたかは、だれよりもあなたがよく[知{し}]っている。" }, "2": { "1": "そこで、わたしの[子{こ}]よ。あなたはキリスト・イエスにある[恵{めぐ}]みによって、[強{つよ}]くなりなさい。", "2": "そして、あなたが[多{おお}]くの[証人{しょうにん}]の[前{まえ}]でわたしから[聞{き}]いたことを、さらにほかの[者{もの}]たちにも[教{おし}]えることのできるような[忠実{ちゅうじつ}]な[人々{ひとびと}]に、ゆだねなさい。", "3": "キリスト・イエスの[良{よ}]い[兵卒{へいそつ}]として、わたしと[苦{くる}]しみを[共{とも}]にしてほしい。", "4": "[兵{へい}][役{えき}]に[服{ふく}]している[者{もの}]は、[日常{にちじょう}][生活{せいかつ}]の[事{こと}]に[煩{わずら}]わされてはいない。ただ、[兵{へい}]を[募{つの}]った[司令官{しれいかん}]を[喜{よろこ}]ばせようと[努{つと}]める。", "5": "また、[競技{きょうぎ}]をするにしても、[規定{きてい}]に[従{したが}]って[競技{きょうぎ}]をしなければ、[栄冠{えいかん}]は[得{え}]られない。", "6": "[労苦{ろうく}]をする[農夫{のうふ}]が、だれよりも[先{さき}]に、[生産物{せいさんぶつ}]の[分配{ぶんぱい}]にあずかるべきである。", "7": "わたしの[言{い}]うことを、よく[考{かんが}]えてみなさい。[主{しゅ}]は、それを[十分{じゅうぶん}]に[理解{りかい}]する[力{ちから}]をあなたに[賜{たま}]わるであろう。", "8": "ダビデの[子孫{しそん}]として[生{うま}]れ、[死人{しにん}]のうちからよみがえったイエス・キリストを、いつも[思{おも}]っていなさい。これがわたしの[福音{ふくいん}]である。", "9": "この[福音{ふくいん}]のために、わたしは[悪者{わるもの}]のように[苦{くる}]しめられ、ついに[鎖{くさり}]につながれるに[至{いた}]った。しかし、[神{かみ}]の[言{ことば}]はつながれてはいない。", "10": "それだから、わたしは[選{えら}]ばれた[人{ひと}]たちのために、いっさいのことを[耐{た}]え[忍{しの}]ぶのである。それは、[彼{かれ}]らもキリスト・イエスによる[救{すくい}]を[受{う}]け、また、それと[共{とも}]に[永遠{えいえん}]の[栄光{えいこう}]を[受{う}]けるためである。", "11": "[次{つぎ}]の[言葉{ことば}]は[確実{かくじつ}]である。「もしわたしたちが、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[死{し}]んだなら、また[彼{かれ}]と[共{とも}]に[生{い}]きるであろう。", "12": "もし[耐{た}]え[忍{しの}]ぶなら、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[支配者{しはいしゃ}]となるであろう。もし[彼{かれ}]を[否{いな}]むなら、[彼{かれ}]もわたしたちを[否{いな}]むであろう。", "13": "たとい、わたしたちは[不{ふ}][真実{しんじつ}]であっても、[彼{かれ}]は[常{つね}]に[真実{しんじつ}]である。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[偽{いつわ}]ることが、できないのである」。", "14": "あなたは、これらのことを[彼{かれ}]らに[思{おも}]い[出{だ}]させて、なんの[益{えき}]もなく、[聞{き}]いている[人々{ひとびと}]を[破滅{はめつ}]におとしいれるだけである[言葉{ことば}]の[争{あらそ}]いをしないように、[神{かみ}]のみまえでおごそかに[命{めい}]じなさい。", "15": "あなたは[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]を[正{ただ}]しく[教{おし}]え、[恥{は}]じるところのない[錬達{れんたつ}]した[働{はたら}]き[人{びと}]になって、[神{かみ}]に[自分{じぶん}]をささげるように[努{つと}]めはげみなさい。", "16": "[俗悪{ぞくあく}]なむだ[話{はなし}]を[避{さ}]けなさい。それによって[人々{ひとびと}]は、ますます[不信心{ふしんじん}]に[落{お}]ちていき、", "17": "[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]は、がんのように[腐{くさ}]れひろがるであろう。その[中{なか}]にはヒメナオとピレトとがいる。", "18": "[彼{かれ}]らは[真理{しんり}]からはずれ、[復活{ふっかつ}]はすでに[済{す}]んでしまったと[言{い}]い、そして、ある[人々{ひとびと}]の[信仰{しんこう}]をくつがえしている。", "19": "しかし、[神{かみ}]のゆるがない[土台{どだい}]はすえられていて、それに[次{つぎ}]の[句{く}]が[証印{しょういん}]として、しるされている。「[主{しゅ}]は[自分{じぶん}]の[者{もの}]たちを[知{し}]る」。また「[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]は、すべて[不義{ふぎ}]から[離{はな}]れよ」。", "20": "[大{おお}]きな[家{いえ}]には、[金{きん}]や[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]ばかりではなく、[木{き}]や[土{つち}]の[器{うつわ}]もあり、そして、あるものは[尊{たっと}]いことに[用{もち}]いられ、あるものは[卑{いや}]しいことに[用{もち}]いられる。", "21": "もし[人{ひと}]が[卑{いや}]しいものを[取{と}]り[去{さ}]って[自分{じぶん}]をきよめるなら、[彼{かれ}]は[尊{たっと}]いきよめられた[器{うつわ}]となって、[主人{しゅじん}]に[役立{やくだ}]つものとなり、すべての[良{よ}]いわざに[間{あいだ}]に[合{あ}]うようになる。", "22": "そこで、あなたは[若{わか}]い[時{とき}]の[情欲{じょうよく}]を[避{さ}]けなさい。そして、きよい[心{こころ}]をもって[主{しゅ}]を[呼{よ}]び[求{もと}]める[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[義{ぎ}]と[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]と[平和{へいわ}]とを[追{お}]い[求{もと}]めなさい。", "23": "[愚{おろ}]かで[無知{むち}]な[論議{ろんぎ}]をやめなさい。それは、あなたが[知{し}]っているとおり、ただ[争{あらそ}]いに[終{おわ}]るだけである。", "24": "[主{しゅ}]の[僕{しもべ}]たる[者{もの}]は[争{あらそ}]ってはならない。だれに[対{たい}]しても[親切{しんせつ}]であって、よく[教{おし}]え、よく[忍{しの}]び、", "25": "[反対{はんたい}]する[者{もの}]を[柔和{にゅうわ}]な[心{こころ}]で[教{おし}]え[導{みちび}]くべきである。おそらく[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らに[悔改{くいあらた}]めの[心{こころ}]を[与{あた}]えて、[真理{しんり}]を[知{し}]らせ、", "26": "一[度{ど}]は[悪魔{あくま}]に[捕{とら}]えられてその[欲{ほっ}]するままになっていても、[目{め}]ざめて[彼{かれ}]のわなからのがれさせて[下{くだ}]さるであろう。" }, "3": { "1": "しかし、このことは[知{し}]っておかねばならない。[終{おわ}]りの[時{とき}]には、[苦難{くなん}]の[時代{じだい}]が[来{く}]る。", "2": "その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]を[愛{あい}]する[者{もの}]、[金{かね}]を[愛{あい}]する[者{もの}]、[大言壮語{たいげんそうご}]する[者{もの}]、[高慢{こうまん}]な[者{もの}]、[神{かみ}]をそしる[者{もの}]、[親{おや}]に[逆{さか}]らう[者{もの}]、[恩{おん}]を[知{し}]らぬ[者{もの}]、[神聖{しんせい}]を[汚{けが}]す[者{もの}]、", "3": "[無情{むじょう}]な[者{もの}]、[融和{ゆうわ}]しない[者{もの}]、そしる[者{もの}]、[無{む}][節制{せっせい}]な[者{もの}]、[粗暴{そぼう}]な[者{もの}]、[善{ぜん}]を[好{この}]まない[者{もの}]、", "4": "[裏切{うらぎ}]り[者{もの}]、[乱暴{らんぼう}][者{もの}]、[高言{こうげん}]をする[者{もの}]、[神{かみ}]よりも[快楽{かいらく}]を[愛{あい}]する[者{もの}]、", "5": "[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[様子{ようす}]をしながらその[実{じつ}]を[捨{す}]てる[者{もの}]となるであろう。こうした[人々{ひとびと}]を[避{さ}]けなさい。", "6": "[彼{かれ}]らの[中{なか}]には、[人{ひと}]の[家{いえ}]にもぐり[込{こ}]み、そして、さまざまの[欲{よく}]に[心{こころ}]を[奪{うば}]われて、[多{おお}]くの[罪{つみ}]を[積{つ}]み[重{かさ}]ねている[愚{おろ}]かな[女{おんな}]どもを、とりこにしている[者{もの}]がある。", "7": "[彼女{かのじょ}]たちは、[常{つね}]に[学{まな}]んではいるが、いつになっても[真理{しんり}]の[知識{ちしき}]に[達{たっ}]することができない。", "8": "ちょうど、ヤンネとヤンブレとがモーセに[逆{さか}]らったように、こうした[人々{ひとびと}]も[真理{しんり}]に[逆{さか}]らうのである。[彼{かれ}]らは[知性{ちせい}]の[腐{くさ}]った、[信仰{しんこう}]の[失格者{しっかくしゃ}]である。", "9": "しかし、[彼{かれ}]らはそのまま[進{すす}]んでいけるはずがない。[彼{かれ}]らの[愚{おろ}]かさは、あのふたりの[場合{ばあい}]と[同{おな}]じように、[多{おお}]くの[人{ひと}]に[知{し}]れて[来{く}]るであろう。", "10": "しかしあなたは、わたしの[教{おしえ}]、[歩{あゆ}]み、こころざし、[信仰{しんこう}]、[寛容{かんよう}]、[愛{あい}]、[忍耐{にんたい}]、", "11": "それから、わたしがアンテオケ、イコニオム、ルステラで[受{う}]けた[数々{かずかず}]の[迫害{はくがい}]、[苦難{くなん}]に、よくも[続{つづ}]いてきてくれた。そのひどい[迫害{はくがい}]にわたしは[耐{た}]えてきたが、[主{しゅ}]はそれらいっさいのことから、[救{すく}]い[出{だ}]して[下{くだ}]さったのである。", "12": "いったい、キリスト・イエスにあって[信心{しんじん}][深{ぶか}]く[生{い}]きようとする[者{もの}]は、みな、[迫害{はくがい}]を[受{う}]ける。", "13": "[悪人{あくにん}]と[詐欺{さぎ}][師{し}]とは[人{ひと}]を[惑{まど}]わし[人{ひと}]に[惑{まど}]わされて、[悪{あく}]から[悪{あく}]へと[落{お}]ちていく。", "14": "しかし、あなたは、[自分{じぶん}]が[学{まな}]んで[確信{かくしん}]しているところに、いつもとどまっていなさい。あなたは、それをだれから[学{まな}]んだか[知{し}]っており、", "15": "また[幼{おさな}]い[時{とき}]から、[聖書{せいしょ}]に[親{した}]しみ、それが、キリスト・イエスに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]によって[救{すくい}]に[至{いた}]る[知恵{ちえ}]を、あなたに[与{あた}]えうる[書物{しょもつ}]であることを[知{し}]っている。", "16": "[聖書{せいしょ}]は、すべて[神{かみ}]の[霊{れい}][感{かん}]を[受{う}]けて[書{か}]かれたものであって、[人{ひと}]を[教{おし}]え、[戒{いまし}]め、[正{ただ}]しくし、[義{ぎ}]に[導{みちび}]くのに[有益{ゆうえき}]である。", "17": "それによって、[神{かみ}]の[人{ひと}]が、あらゆる[良{よ}]いわざに[対{たい}]して[十分{じゅうぶん}]な[準備{じゅんび}]ができて、[完全{かんぜん}]にととのえられた[者{もの}]になるのである。" }, "4": { "1": "[神{かみ}]のみまえと、[生{い}]きている[者{もの}]と[死{し}]んだ[者{もの}]とをさばくべきキリスト・イエスのみまえで、キリストの[出現{しゅつげん}]とその[御国{みくに}]とを[思{おも}]い、おごそかに[命{めい}]じる。", "2": "[御言{みことば}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えなさい。[時{とき}]が[良{よ}]くても[悪{わる}]くても、それを[励{はげ}]み、あくまでも[寛容{かんよう}]な[心{こころ}]でよく[教{おし}]えて、[責{せ}]め、[戒{いまし}]め、[勧{すす}]めなさい。", "3": "[人々{ひとびと}]が[健全{けんぜん}]な[教{おしえ}]に[耐{た}]えられなくなり、[耳{みみ}]ざわりのよい[話{はなし}]をしてもらおうとして、[自分{じぶん}][勝手{かって}]な[好{この}]みにまかせて[教師{きょうし}]たちを[寄{よ}]せ[集{あつ}]め、", "4": "そして、[真理{しんり}]からは[耳{みみ}]をそむけて、[作{つく}]り[話{ばなし}]の[方{ほう}]にそれていく[時{とき}]が[来{く}]るであろう。", "5": "しかし、あなたは、[何事{なにごと}]にも[慎{つつし}]み、[苦難{くなん}]を[忍{しの}]び、[伝道者{でんどうしゃ}]のわざをなし、[自分{じぶん}]の[務{つとめ}]を[全{まっと}]うしなさい。", "6": "わたしは、すでに[自身{じしん}]を[犠牲{ぎせい}]としてささげている。わたしが[世{よ}]を[去{さ}]るべき[時{とき}]はきた。", "7": "わたしは[戦{たたか}]いをりっぱに[戦{たたか}]いぬき、[走{はし}]るべき[行程{こうてい}]を[走{はし}]りつくし、[信仰{しんこう}]を[守{まも}]りとおした。", "8": "[今{いま}]や、[義{ぎ}]の[冠{かんむり}]がわたしを[待{ま}]っているばかりである。かの[日{ひ}]には、[公平{こうへい}]な[審判者{しんぱんしゃ}]である[主{しゅ}]が、それを[授{さづ}]けて[下{くだ}]さるであろう。わたしばかりではなく、[主{しゅ}]の[出現{しゅつげん}]を[心{こころ}]から[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいたすべての[人{ひと}]にも[授{さづ}]けて[下{くだ}]さるであろう。", "9": "わたしの[所{ところ}]に、[急{いそ}]いで[早{はや}]くきてほしい。", "10": "デマスはこの[世{よ}]を[愛{あい}]し、わたしを[捨{す}]ててテサロニケに[行{い}]ってしまい、クレスケンスはガラテヤに、テトスはダルマテヤに[行{い}]った。", "11": "ただルカだけが、わたしのもとにいる。マルコを[連{つ}]れて、[一緒{いっしょ}]にきなさい。[彼{かれ}]はわたしの[務{つとめ}]のために[役{やく}]に[立{た}]つから。", "12": "わたしはテキコをエペソにつかわした。", "13": "あなたが[来{く}]るときに、トロアスのカルポの[所{ところ}]に[残{のこ}]しておいた[上着{うわぎ}]を[持{も}]ってきてほしい。また[書物{しょもつ}]も、[特{とく}]に、[羊皮紙{ようひし}]のを[持{も}]ってきてもらいたい。", "14": "[銅細工人{どうざいくにん}]のアレキサンデルが、わたしを[大{おお}]いに[苦{くる}]しめた。[主{しゅ}]はそのしわざに[対{たい}]して、[彼{かれ}]に[報{むく}]いなさるだろう。", "15": "あなたも、[彼{かれ}]を[警戒{けいかい}]しなさい。[彼{かれ}]は、わたしたちの[言{い}]うことに[強{つよ}]く[反対{はんたい}]したのだから。", "16": "わたしの[第{だい}]一[回{かい}]の[弁明{べんめい}]の[際{さい}]には、わたしに[味方{みかた}]をする[者{もの}]はひとりもなく、みなわたしを[捨{す}]てて[行{い}]った。どうか、[彼{かれ}]らが、そのために[責{せ}]められることがないように。", "17": "しかし、わたしが[御言{みことば}]を余すところなく[宣{の}]べ[伝{つた}]えて、すべての[異邦人{いほうじん}]に[聞{き}]かせるように、[主{しゅ}]はわたしを[助{たす}]け、[力{ちから}]づけて[下{くだ}]さった。そして、わたしは、ししの[口{くち}]から[救{すく}]い[出{だ}]されたのである。", "18": "[主{しゅ}]はわたしを、すべての[悪{あく}]のわざから[助{たす}]け[出{だ}]し、[天{てん}]にある[御国{みくに}]に[救{すく}]い[入{い}]れて[下{くだ}]さるであろう。[栄光{えいこう}]が[永遠{えいえん}]から[永遠{えいえん}]にわたって[主{しゅ}]にあるように、アァメン。", "19": "プリスカとアクラとに、またオネシポロの[家{いえ}]に、よろしく[伝{つた}]えてほしい。", "20": "エラストはコリントにとどまっており、トロピモは[病気{びょうき}]なので、ミレトに[残{のこ}]してきた。", "21": "[冬{ふゆ}]になる[前{まえ}]に、[急{いそ}]いできてほしい。ユブロ、プデス、リノス、クラウデヤならびにすべての[兄弟{きょうだい}]たちから、あなたによろしく。", "22": "[主{しゅ}]が、あなたの[霊{れい}]と[共{とも}]にいますように。[恵{めぐ}]みが、あなたがたと[共{とも}]にあるように。" } }, "titus": { "1": { "1": "[神{かみ}]の[僕{しもべ}]、イエス・キリストの[使徒{しと}]パウロから――わたしが[使徒{しと}]とされたのは、[神{かみ}]に[選{えら}]ばれた[者{もの}]たちの[信仰{しんこう}]を[強{つよ}]め、また、[信心{しんじん}]にかなう[真理{しんり}]の[知識{ちしき}]を[彼{かれ}]らに[得{え}]させるためであり、", "2": "[偽{いつわ}]りのない[神{かみ}]が[永遠{えいえん}]の[昔{むかし}]に[約束{やくそく}]された[永遠{えいえん}]のいのちの[望{のぞ}]みに[基{もとづ}]くのである。", "3": "[神{かみ}]は、[定{さだ}]められた[時{とき}]に[及{およ}]んで、[御言{みことば}]を[宣教{せんきょう}]によって[明{あき}]らかにされたが、わたしは、わたしたちの[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]の[任命{にんめい}]によって、この[宣教{せんきょう}]をゆだねられたのである――", "4": "[信仰{しんこう}]を[同{おな}]じうするわたしの[真実{しんじつ}]の[子{こ}]テトスへ。[父{ちち}]なる[神{かみ}]とわたしたちの[救主{すくいぬし}]キリスト・イエスから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたにあるように。", "5": "あなたをクレテにおいてきたのは、わたしがあなたに[命{めい}]じておいたように、そこにし[残{のこ}]してあることを[整理{せいり}]してもらい、また、[町々{まちまち}]に[長老{ちょうろう}]を[立{た}]ててもらうためにほかならない。", "6": "[長老{ちょうろう}]は、[責{せ}]められる[点{てん}]がなく、ひとりの[妻{つま}]の[夫{おっと}]であって、その[子{こ}]たちも[不品行{ふひんこう}]のうわさをたてられず、[親不孝{おやふこう}]をしない[信者{しんじゃ}]でなくてはならない。", "7": "[監督{かんとく}]たる[者{もの}]は、[神{かみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]として、[責{せ}]められる[点{てん}]がなく、わがままでなく、[軽々{かるがる}]しく[怒{いか}]らず、[酒{さけ}]を[好{この}]まず、[乱暴{らんぼう}]でなく、[利{り}]をむさぼらず、", "8": "かえって、[旅人{たびびと}]をもてなし、[善{ぜん}]を[愛{あい}]し、[慎{つつし}]み[深{ふか}]く、[正{ただ}]しく、[信仰{しんこう}][深{ぶか}]く、[自{じ}][制{せい}]する[者{もの}]であり、", "9": "[教{おしえ}]にかなった[信頼{しんらい}]すべき[言葉{ことば}]を[守{まも}]る[人{ひと}]でなければならない。それは、[彼{かれ}]が[健全{けんぜん}]な[教{おしえ}]によって[人{ひと}]をさとし、また、[反対者{はんたいしゃ}]の[誤{あやま}]りを[指摘{してき}]することができるためである。", "10": "[実{じつ}]は、[法{ほう}]に[服{ふく}]さない[者{もの}]、[空論{くうろん}]に[走{はし}]る[者{もの}]、[人{ひと}]の[心{こころ}]を[惑{まど}]わす[者{もの}]が[多{おお}]くおり、とくに、[割礼{かつれい}]のある[者{もの}]の[中{なか}]に[多{おお}]い。", "11": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]を[封{ふう}]ずべきである。[彼{かれ}]らは[恥{は}]ずべき[利{り}]のために、[教{おし}]えてはならないことを[教{おし}]えて、[数々{かずかず}]の[家庭{かてい}]を[破壊{はかい}]してしまっている。", "12": "クレテ[人{びと}]のうちのある[預言者{よげんしゃ}]が「クレテ[人{びと}]は、いつもうそつき、たちの[悪{わる}]いけもの、なまけ[者{もの}]の[食{く}]いしんぼう」と[言{い}]っているが、", "13": "この[非難{ひなん}]はあたっている。だから、[彼{かれ}]らをきびしく[責{せ}]めて、その[信仰{しんこう}]を[健全{けんぜん}]なものにし、", "14": "ユダヤ[人{じん}]の[作{つく}]り[話{ばなし}]や、[真理{しんり}]からそれていった[人々{ひとびと}]の[定{さだ}]めなどに、[気{き}]をとられることがないようにさせなさい。", "15": "きよい[人{ひと}]には、すべてのものがきよい。しかし、[汚{けが}]れている[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[人{ひと}]には、きよいものは一つもなく、その[知性{ちせい}]も[良心{りょうしん}]も[汚{けが}]れてしまっている。", "16": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[知{し}]っていると、[口{くち}]では[言{い}]うが、[行{おこな}]いではそれを[否定{ひてい}]している。[彼{かれ}]らは[忌{い}]まわしい[者{もの}]、また[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]な[者{もの}]であって、いっさいの[良{よ}]いわざに[関{かん}]しては、[失格者{しっかくしゃ}]である。" }, "2": { "1": "しかし、あなたは、[健全{けんぜん}]な[教{おしえ}]にかなうことを[語{かた}]りなさい。", "2": "[老人{ろうじん}]たちには[自{みずか}]らを[制{せい}]し、[謹厳{きんげん}]で、[慎{つつし}]み[深{ふか}]くし、また、[信仰{しんこう}]と[愛{あい}]と[忍耐{にんたい}]とにおいて[健全{けんぜん}]であるように[勧{すす}]め、", "3": "[年老{としお}]いた[女{おんな}]たちにも、[同{おな}]じように、たち[居{い}]ふるまいをうやうやしくし、[人{ひと}]をそしったり[大酒{たいしゅ}]の[奴隷{どれい}]になったりせず、[良{よ}]いことを[教{おし}]える[者{もの}]となるように、[勧{すす}]めなさい。", "4": "そうすれば、[彼女{かのじょ}]たちは、[若{わか}]い[女{おんな}]たちに、[夫{おっと}]を[愛{あい}]し、[子供{こども}]を[愛{あい}]し、", "5": "[慎{つつし}]み[深{ふか}]く、[純潔{じゅんけつ}]で、[家事{かじ}]に[努{つと}]め、[善良{ぜんりょう}]で、[自分{じぶん}]の[夫{おっと}]に[従順{じゅうじゅん}]であるように[教{おし}]えることになり、したがって、[神{かみ}]の[言{ことば}]がそしりを[受{う}]けないようになるであろう。", "6": "[若{わか}]い[男{おとこ}]にも、[同{おな}]じく、[万事{ばんじ}]につけ[慎{つつし}]み[深{ぶか}]くあるように、[勧{すす}]めなさい。", "7": "あなた[自身{じしん}]を[良{よ}]いわざの[模範{もはん}]として[示{しめ}]し、[人{ひと}]を[教{おし}]える[場合{ばあい}]には、[清廉{せいれん}]と[謹厳{きんげん}]とをもってし、", "8": "[非難{ひなん}]のない[健全{けんぜん}]な[言葉{ことば}]を[用{もち}]いなさい。そうすれば、[反対者{はんたいしゃ}]も、わたしたちについてなんの[悪口{あっこう}]も[言{い}]えなくなり、[自{みずか}]ら[恥{は}]じいるであろう。", "9": "[奴隷{どれい}]には、[万事{ばんじ}]につけその[主人{しゅじん}]に[服従{ふくじゅう}]して、[喜{よろこ}]ばれるようになり、[反抗{はんこう}]をせず、", "10": "[盗{ぬす}]みをせず、どこまでも[心{こころ}]をこめた[真実{しんじつ}]を[示{しめ}]すようにと、[勧{すす}]めなさい。そうすれば、[彼{かれ}]らは[万事{ばんじ}]につけ、わたしたちの[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]の[教{おしえ}]を[飾{かざ}]ることになろう。", "11": "すべての[人{ひと}]を[救{すく}]う[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みが[現{あらわ}]れた。", "12": "そして、わたしたちを[導{みちび}]き、[不信心{ふしんじん}]とこの[世{よ}]の[情欲{じょうよく}]とを[捨{す}]てて、[慎{つつし}]み[深{ぶか}]く、[正{ただ}]しく、[信心{しんじん}][深{ぶか}]くこの[世{よ}]で[生活{せいかつ}]し、", "13": "[祝福{しゅくふく}]に[満{み}]ちた[望{のぞ}]み、すなわち、[大{おお}]いなる[神{かみ}]、わたしたちの[救主{すくいぬし}]キリスト・イエスの[栄光{えいこう}]の[出現{しゅつげん}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]むようにと、[教{おし}]えている。", "14": "このキリストが、わたしたちのためにご[自身{じしん}]をささげられたのは、わたしたちをすべての[不法{ふほう}]からあがない[出{だ}]して、[良{よ}]いわざに[熱心{ねっしん}]な[選{えら}]びの[民{たみ}]を、ご[自身{じしん}]のものとして[聖{せい}][別{べつ}]するためにほかならない。", "15": "あなたは、[権威{けんい}]をもってこれらのことを[語{かた}]り、[勧{すす}]め、また[責{せ}]めなさい。だれにも[軽{かろ}]んじられてはならない。" }, "3": { "1": "あなたは[彼{かれ}]らに[勧{すす}]めて、[支配者{しはいしゃ}]、[権威{けんい}]ある[者{もの}]に[服{ふく}]し、これに[従{したが}]い、いつでも[良{よ}]いわざをする[用意{ようい}]があり、", "2": "だれをもそしらず、[争{あらそ}]わず、[寛容{かんよう}]であって、すべての[人{ひと}]に[対{たい}]してどこまでも[柔和{にゅうわ}]な[態度{たいど}]を[示{しめ}]すべきことを、[思{おも}]い[出{だ}]させなさい。", "3": "わたしたちも[以前{いぜん}]には、[無分別{むふんべつ}]で、[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]な、[迷{まよ}]っていた[者{もの}]であって、さまざまの[情欲{じょうよく}]と[快楽{かいらく}]との[奴隷{どれい}]になり、[悪意{あくい}]とねたみとで[日{ひ}]を[過{す}]ごし、[人{ひと}]に[憎{にく}]まれ、[互{たがい}]に[憎{にく}]み[合{あ}]っていた。", "4": "ところが、わたしたちの[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]の[慈悲{じひ}]と[博愛{はくあい}]とが[現{あらわ}]れたとき、", "5": "わたしたちの[行{おこな}]った[義{ぎ}]のわざによってではなく、ただ[神{かみ}]のあわれみによって、[再生{さいせい}]の[洗{あら}]いを[受{う}]け、[聖霊{せいれい}]により[新{あら}]たにされて、わたしたちは[救{すく}]われたのである。", "6": "この[聖霊{せいれい}]は、わたしたちの[救主{すくいぬし}]イエス・キリストをとおして、わたしたちの[上{うえ}]に[豊{ゆた}]かに[注{そそ}]がれた。", "7": "これは、わたしたちが、キリストの[恵{めぐ}]みによって[義{ぎ}]とされ、[永遠{えいえん}]のいのちを[望{のぞ}]むことによって、[御国{みくに}]をつぐ[者{もの}]となるためである。", "8": "この[言葉{ことば}]は[確実{かくじつ}]である。わたしは、あなたがそれらのことを[主張{しゅちょう}]するのを[願{ねが}]っている。それは、[神{かみ}]を[信{しん}]じている[者{もの}]たちが、[努{つと}]めて[良{よ}]いわざを[励{はげ}]むことを[心{こころ}]がけるようになるためである。これは[良{よ}]いことであって、[人々{ひとびと}]の[益{えき}]となる。", "9": "しかし、[愚{おろ}]かな[議論{ぎろん}]と、[系図{けいず}]と、[争{あらそ}]いと、[律法{りっぽう}]についての[論争{ろんそう}]とを、[避{さ}]けなさい。それらは[無益{むえき}]かつ[空虚{くうきょ}]なことである。", "10": "[異端者{いたんしゃ}]は、一、二[度{ど}]、[訓戒{くんかい}]を[加{くわ}]えた[上{うえ}]で[退{しりぞ}]けなさい。", "11": "たしかに、こういう[人{ひと}]たちは、[邪道{じゃどう}]に[陥{おちい}]り、[自{みずか}]ら[悪{あく}]と[知{し}]りつつも、[罪{つみ}]を[犯{おか}]しているからである。", "12": "わたしがアルテマスかテキコかをあなたのところに[送{おく}]ったなら、[急{いそ}]いでニコポリにいるわたしの[所{ところ}]にきなさい。わたしは、そこで[冬{ふゆ}]を[過{す}]ごすことにした。", "13": "[法学者{ほうがくしゃ}]ゼナスと、アポロとを、[急{いそ}]いで[旅{たび}]につかせ、[不自由{ふじゆう}]のないようにしてあげなさい。", "14": "わたしたちの[仲間{なかま}]も、さし[迫{せま}]った[必要{ひつよう}]に[備{そな}]えて、[努{つと}]めて[良{よ}]いわざを[励{はげ}]み、[実{み}]を[結{むす}]ばぬ[者{もの}]とならないように、[心{こころ}]がけるべきである。", "15": "わたしと[共{とも}]にいる[一同{いちどう}]の[者{もの}]から、あなたによろしく。わたしたちを[愛{あい}]している[信徒{しんと}]たちに、よろしく。[恵{めぐ}]みが、あなたがた[一同{いちどう}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "phlm": { "1": { "1": "キリスト・イエスの[囚人{しゅうじん}]パウロと[兄弟{きょうだい}]テモテから、わたしたちの[愛{あい}]する[同労者{どうろうしゃ}]ピレモン、", "2": "[姉妹{しまい}]アピヤ、わたしたちの[戦友{せんゆう}]アルキポ、ならびに、あなたの[家{いえ}]にある[教会{きょうかい}]へ。", "3": "わたしたちの[父{ちち}]なる[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。", "4": "わたしは、[祈{いのり}]の[時{とき}]にあなたをおぼえて、いつもわたしの[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]している。", "5": "それは、[主{しゅ}]イエスに[対{たい}]し、また、すべての[聖徒{せいと}]に[対{たい}]するあなたの[愛{あい}]と[信仰{しんこう}]とについて、[聞{き}]いているからである。", "6": "どうか、あなたの[信仰{しんこう}]の[交{まじ}]わりが[強{つよ}]められて、わたしたちの[間{あいだ}]でキリストのためになされているすべての[良{よ}]いことが、[知{し}]られて[来{く}]るようになってほしい。", "7": "[兄弟{きょうだい}]よ。わたしは、あなたの[愛{あい}]によって[多{おお}]くの[喜{よろこ}]びと[慰{なぐさ}]めとを[与{あた}]えられた。[聖徒{せいと}]たちの[心{こころ}]が、あなたによって[力{ちから}]づけられたからである。", "8": "こういうわけで、わたしは、キリストにあってあなたのなすべき[事{こと}]を、きわめて[率直{そっちょく}]に[指示{しじ}]してもよいと[思{おも}]うが、", "9": "むしろ、[愛{あい}]のゆえにお[願{ねが}]いする。すでに[老年{ろうねん}]になり、[今{いま}]またキリスト・イエスの[囚人{しゅうじん}]となっているこのパウロが、", "10": "[捕{とら}]われの[身{み}]で[産{う}]んだわたしの[子供{こども}]オネシモについて、あなたにお[願{ねが}]いする。", "11": "[彼{かれ}]は[以前{いぜん}]は、あなたにとって[無益{むえき}]な[者{もの}]であったが、[今{いま}]は、あなたにも、わたしにも、[有益{ゆうえき}]な[者{もの}]になった。", "12": "[彼{かれ}]をあなたのもとに[送{おく}]りかえす。[彼{かれ}]はわたしの[心{こころ}]である。", "13": "わたしは[彼{かれ}]を[身近{みぢか}]に[引{ひ}]きとめておいて、わたしが[福音{ふくいん}]のために[捕{とら}]われている[間{あいだ}]、あなたに[代{かわ}]って[仕{つか}]えてもらいたかったのである。", "14": "しかし、わたしは、あなたの[承諾{しょうだく}]なしには[何{なに}]もしたくない。あなたが[強制{きょうせい}]されて[良{よ}]い[行{おこな}]いをするのではなく、[自発{じはつ}][的{てき}]にすることを[願{ねが}]っている。", "15": "[彼{かれ}]がしばらくの[間{あいだ}]あなたから[離{はな}]れていたのは、あなたが[彼{かれ}]をいつまでも[留{と}]めておくためであったかも[知{し}]れない。", "16": "しかも、もはや[奴隷{どれい}]としてではなく、[奴隷{どれい}][以上{いじょう}]のもの、[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]としてである。とりわけ、わたしにとってそうであるが、ましてあなたにとっては、[肉{にく}]においても、[主{しゅ}]にあっても、それ[以上{いじょう}]であろう。", "17": "そこで、もしわたしをあなたの[信仰{しんこう}]の[友{とも}]と[思{おも}]ってくれるなら、わたし[同様{どうよう}]に[彼{かれ}]を[受{う}]けいれてほしい。", "18": "もし、[彼{かれ}]があなたに[何{なに}]か[不都合{ふつごう}]なことをしたか、あるいは、[何{なに}]か[負債{ふさい}]があれば、それをわたしの[借{か}]りにしておいてほしい。", "19": "このパウロが[手{て}]ずからしるす、わたしがそれを[返済{へんさい}]する。この[際{さい}]、あなたが、あなた[自身{じしん}]をわたしに[負{お}]うていることについては、[何{なに}]も[言{い}]うまい。", "20": "[兄弟{きょうだい}]よ。わたしはあなたから、[主{しゅ}]にあって[何{なに}]か[益{えき}]を[得{え}]たいものである。わたしの[心{こころ}]を、[主{しゅ}]にあって[力{ちから}]づけてもらいたい。", "21": "わたしはあなたの[従順{じゅうじゅん}]を[堅{かた}]く[信{しん}]じて、この[手紙{てがみ}]を[書{か}]く。あなたは、[確{たし}]かにわたしが[言{い}]う[以上{いじょう}]のことをしてくれるだろう。", "22": "ついでにお[願{ねが}]いするが、わたしのために[宿{やど}]を[用意{ようい}]しておいてほしい。あなたがたの[祈{いのり}]によって、あなたがたの[所{ところ}]に[行{い}]かせてもらえるように[望{のぞ}]んでいるのだから。", "23": "キリスト・イエスにあって、わたしと[共{とも}]に[捕{とら}]われの[身{み}]になっているエパフラスから、あなたによろしく。", "24": "わたしの[同労者{どうろうしゃ}]たち、マルコ、アリスタルコ、デマス、ルカからも、よろしく。", "25": "[主{しゅ}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みが、あなたがたの[霊{れい}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "heb": { "1": { "1": "[神{かみ}]は、むかしは、[預言者{よげんしゃ}]たちにより、いろいろな[時{とき}]に、いろいろな[方法{ほうほう}]で、[先祖{せんぞ}]たちに[語{かた}]られたが、", "2": "この[終{おわ}]りの[時{とき}]には、[御子{みこ}]によって、わたしたちに[語{かた}]られたのである。[神{かみ}]は[御子{みこ}]を[万物{ばんぶつ}]の[相続者{そうぞくしゃ}]と[定{さだ}]め、また、[御子{みこ}]によって、もろもろの[世界{せかい}]を[造{つく}]られた。", "3": "[御子{みこ}]は[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]の[輝{かがや}]きであり、[神{かみ}]の[本質{ほんしつ}]の[真{しん}]の[姿{すがた}]であって、その[力{ちから}]ある[言葉{ことば}]をもって[万物{ばんぶつ}]を[保{たも}]っておられる。そして[罪{つみ}]のきよめのわざをなし[終{お}]えてから、いと[高{たか}]き[所{ところ}]にいます[大能者{たいのうしゃ}]の[右{みぎ}]に、[座{ざ}]につかれたのである。", "4": "[御子{みこ}]は、その[受{う}]け[継{つ}]がれた[名{な}]が[御使{みつかい}]たちの[名{な}]にまさっているので、[彼{かれ}]らよりもすぐれた[者{もの}]となられた。", "5": "いったい、[神{かみ}]は[御使{みつかい}]たちのだれに[対{たい}]して、「あなたこそは、わたしの[子{こ}]。きょう、わたしはあなたを[生{う}]んだ」と[言{い}]い、さらにまた、「わたしは[彼{かれ}]の[父{ちち}]となり、[彼{かれ}]はわたしの[子{こ}]となるであろう」と[言{い}]われたことがあるか。", "6": "さらにまた、[神{かみ}]は、その[長子{ちょうし}]を[世界{せかい}]に[導{みちび}]き[入{い}]れるに[当{あた}]って、「[神{かみ}]の[御使{みつかい}]たちはことごとく、[彼{かれ}]を[拝{はい}]すべきである」と[言{い}]われた。", "7": "また、[御使{みつかい}]たちについては、「[神{かみ}]は、[御使{みつかい}]たちを[風{かぜ}]とし、ご[自分{じぶん}]に[仕{つか}]える[者{もの}]たちを[炎{ほのお}]とされる」と[言{い}]われているが、", "8": "[御子{みこ}]については、「[神{かみ}]よ、あなたの[御座{みざ}]は、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[続{つづ}]き、あなたの[支配{しはい}]のつえは、[公平{こうへい}]のつえである。", "9": "あなたは[義{ぎ}]を[愛{あい}]し、[不法{ふほう}]を[憎{にく}]まれた。それゆえに、[神{かみ}]、あなたの[神{かみ}]は、[喜{よろこ}]びのあぶらを、あなたの[友{とも}]に[注{そそ}]ぐよりも[多{おお}]く、あなたに[注{そそ}]がれた」と[言{い}]い、", "10": "さらに、「[主{しゅ}]よ、あなたは[初{はじ}]めに、[地{ち}]の[基{もとい}]をおすえになった。もろもろの[天{てん}]も、み[手{て}]のわざである。", "11": "これらのものは[滅{ほろ}]びてしまうが、あなたは、いつまでもいますかたである。すべてのものは[衣{ころも}]のように[古{ふる}]び、", "12": "それらをあなたは、[外套{がいとう}]のように[巻{ま}]かれる。これらのものは、[衣{ころも}]のように[変{かわ}]るが、あなたは、いつも[変{かわ}]ることがなく、あなたのよわいは、[尽{つ}]きることがない」とも[言{い}]われている。", "13": "[神{かみ}]は、[御使{みつかい}]たちのだれに[対{たい}]して、「あなたの[敵{てき}]を、あなたの[足{あし}][台{だい}]とするときまでは、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]していなさい」と[言{い}]われたことがあるか。", "14": "[御使{みつかい}]たちはすべて[仕{つか}]える[霊{れい}]であって、[救{すくい}]を[受{う}]け[継{つ}]ぐべき[人々{ひとびと}]に[奉仕{ほうし}]するため、つかわされたものではないか。" }, "2": { "1": "こういうわけだから、わたしたちは[聞{き}]かされていることを、いっそう[強{つよ}]く[心{こころ}]に[留{と}]めねばならない。そうでないと、おし[流{なが}]されてしまう。", "2": "というのは、[御使{みつかい}]たちをとおして[語{かた}]られた[御言{みことば}]が[効力{こうりょく}]を[持{も}]ち、あらゆる[罪過{ざいか}]と[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]とに[対{たい}]して[正当{せいとう}]な[報{むく}]いが[加{くわ}]えられたとすれば、", "3": "わたしたちは、こんなに[尊{たっと}]い[救{すくい}]をなおざりにしては、どうして[報{むく}]いをのがれることができようか。この[救{すくい}]は、[初{はじ}]め[主{しゅ}]によって[語{かた}]られたものであって、[聞{き}]いた[人々{ひとびと}]からわたしたちにあかしされ、", "4": "さらに[神{かみ}]も、しるしと[不思議{ふしぎ}]とさまざまな[力{ちから}]あるわざとにより、また、[御旨{みむね}]に[従{したが}]い[聖霊{せいれい}]を[各自{かくじ}]に[賜{たま}]うことによって、あかしをされたのである。", "5": "いったい、[神{かみ}]は、わたしたちがここで[語{かた}]っているきたるべき[世界{せかい}]を、[御使{みつかい}]たちに[服従{ふくじゅう}]させることは、なさらなかった。", "6": "[聖書{せいしょ}]はある[箇所{かしょ}]で、こうあかししている、「[人間{にんげん}]が[何者{なにもの}]だから、これを[御{み}][心{こころ}]に[留{と}]められるのだろうか。[人{ひと}]の[子{こ}]が[何者{なにもの}]だから、これをかえりみられるのだろうか。", "7": "あなたは、しばらくの[間{あいだ}]、[彼{かれ}]を[御使{みつかい}]たちよりも[低{ひく}]い[者{もの}]となし、[栄光{えいこう}]とほまれとを[冠{かんむり}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]え、", "8": "[万物{ばんぶつ}]をその[足{あし}]の[下{した}]に[服従{ふくじゅう}]させて[下{くだ}]さった」。「[万物{ばんぶつ}]を[彼{かれ}]に[服従{ふくじゅう}]させて[下{くだ}]さった」という[以上{いじょう}]、[服従{ふくじゅう}]しないものは、[何{なに}]ひとつ[残{のこ}]されていないはずである。しかし、[今{いま}]もなお[万物{ばんぶつ}]が[彼{かれ}]に[服従{ふくじゅう}]している[事実{じじつ}]を、わたしたちは[見{み}]ていない。", "9": "ただ、「しばらくの[間{あいだ}]、[御使{みつかい}]たちよりも[低{ひく}]い[者{もの}]とされた」イエスが、[死{し}]の[苦{くる}]しみのゆえに、[栄光{えいこう}]とほまれとを[冠{かんむり}]として[与{あた}]えられたのを[見{み}]る。それは、[彼{かれ}]が[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みによって、すべての[人{ひと}]のために[死{し}]を[味{あじ}]わわれるためであった。", "10": "なぜなら、[万物{ばんぶつ}]の[帰{き}]すべきかた、[万物{ばんぶつ}]を[造{つく}]られたかたが、[多{おお}]くの[子{こ}]らを[栄光{えいこう}]に[導{みちび}]くのに、[彼{かれ}]らの[救{すくい}]の[君{きみ}]を、[苦難{くなん}]をとおして[全{まっと}]うされたのは、[彼{かれ}]にふさわしいことであったからである。", "11": "[実{じつ}]に、きよめるかたも、きよめられる[者{もの}]たちも、[皆{みな}]ひとりのかたから[出{で}]ている。それゆえに[主{しゅ}]は、[彼{かれ}]らを[兄弟{きょうだい}]と[呼{よ}]ぶことを[恥{はじ}]とされない。", "12": "すなわち、「わたしは、[御名{みな}]をわたしの[兄弟{きょうだい}]たちに[告{つ}]げ[知{し}]らせ、[教会{きょうかい}]の[中{なか}]で、あなたをほめ[歌{うた}]おう」と[言{い}]い、", "13": "また、「わたしは、[彼{かれ}]により[頼{たの}]む」、また、「[見{み}]よ、わたしと、[神{かみ}]がわたしに[賜{たま}]わった[子{こ}]らとは」と[言{い}]われた。", "14": "このように、[子{こ}]たちは[血{ち}]と[肉{にく}]とに[共{とも}]にあずかっているので、イエスもまた[同様{どうよう}]に、それらをそなえておられる。それは、[死{し}]の[力{ちから}]を[持{も}]つ[者{もの}]、すなわち[悪魔{あくま}]を、ご[自分{じぶん}]の[死{し}]によって[滅{ほろ}]ぼし、", "15": "[死{し}]の[恐怖{きょうふ}]のために[一{いっ}][生涯{しょうがい}]、[奴隷{どれい}]となっていた[者{もの}]たちを、[解{と}]き[放{はな}]つためである。", "16": "[確{たし}]かに、[彼{かれ}]は[天使{てんし}]たちを[助{たす}]けることはしないで、アブラハムの[子孫{しそん}]を[助{たす}]けられた。", "17": "そこで、イエスは、[神{かみ}]のみまえにあわれみ[深{ぶか}]い[忠実{ちゅうじつ}]な[大祭司{だいさいし}]となって、[民{たみ}]の[罪{つみ}]をあがなうために、あらゆる[点{てん}]において[兄弟{きょうだい}]たちと[同{おな}]じようにならねばならなかった。", "18": "[主{しゅ}]ご[自身{じしん}]、[試錬{しれん}]を[受{う}]けて[苦{くる}]しまれたからこそ、[試錬{しれん}]の[中{なか}]にある[者{もの}]たちを[助{たす}]けることができるのである。" }, "3": { "1": "そこで、[天{てん}]の[召{め}]しにあずかっている[聖{せい}]なる[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたは、わたしたちが[告白{こくはく}]する[信仰{しんこう}]の[使者{ししゃ}]また[大祭司{だいさいし}]なるイエスを、[思{おも}]いみるべきである。", "2": "[彼{かれ}]は、モーセが[神{かみ}]の[家{いえ}]の[全体{ぜんたい}]に[対{たい}]して[忠実{ちゅうじつ}]であったように、[自分{じぶん}]を[立{た}]てたかたに[対{たい}]して[忠実{ちゅうじつ}]であられた。", "3": "おおよそ、[家{いえ}]を[造{つく}]る[者{もの}]が[家{いえ}]そのものよりもさらに[尊{たっと}]ばれるように、[彼{かれ}]は、モーセ[以上{いじょう}]に、[大{おお}]いなる[光栄{こうえい}]を[受{う}]けるにふさわしい[者{もの}]とされたのである。", "4": "[家{いえ}]はすべて、だれかによって[造{つく}]られるものであるが、すべてのものを[造{つく}]られたかたは、[神{かみ}]である。", "5": "さて、モーセは、[後{のち}]に[語{かた}]らるべき[事{こと}]がらについてあかしをするために、[仕{つか}]える[者{もの}]として、[神{かみ}]の[家{いえ}]の[全体{ぜんたい}]に[対{たい}]して[忠実{ちゅうじつ}]であったが、", "6": "キリストは[御子{みこ}]として、[神{かみ}]の[家{いえ}]を[治{おさ}]めるのに[忠実{ちゅうじつ}]であられたのである。もしわたしたちが、[望{のぞ}]みの[確信{かくしん}]と[誇{ほこり}]とを[最後{さいご}]までしっかりと[持{も}]ち[続{つづ}]けるなら、わたしたちは[神{かみ}]の[家{いえ}]なのである。", "7": "だから、[聖霊{せいれい}]が[言{い}]っているように、「きょう、あなたがたがみ[声{こえ}]を[聞{き}]いたなら、", "8": "[荒野{あらの}]における[試錬{しれん}]の[日{ひ}]に、[神{かみ}]にそむいた[時{とき}]のように、あなたがたの[心{こころ}]を、かたくなにしてはいけない。", "9": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちは、そこでわたしを[試{こころ}]みためし、", "10": "しかも、四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]わたしのわざを[見{み}]たのである。だから、わたしはその[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]に[対{たい}]して、いきどおって[言{い}]った、[彼{かれ}]らの[心{こころ}]は、いつも[迷{まよ}]っており、[彼{かれ}]らは、わたしの[道{みち}]を[認{みと}]めなかった。", "11": "そこで、わたしは[怒{いか}]って、[彼{かれ}]らをわたしの[安息{あんそく}]にはいらせることはしない、と[誓{ちか}]った」。", "12": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[気{き}]をつけなさい。あなたがたの[中{なか}]には、あるいは、[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[悪{わる}]い[心{こころ}]をいだいて、[生{い}]ける[神{かみ}]から[離{はな}]れ[去{さ}]る[者{もの}]があるかも[知{し}]れない。", "13": "あなたがたの[中{なか}]に、[罪{つみ}]の[惑{まど}]わしに[陥{おちい}]って、[心{こころ}]をかたくなにする[者{もの}]がないように、「きょう」といううちに、[日々{ひび}]、[互{たがい}]に[励{はげ}]まし[合{あ}]いなさい。", "14": "もし[最初{さいしょ}]の[確信{かくしん}]を、[最後{さいご}]までしっかりと[持{も}]ち[続{つづ}]けるならば、わたしたちはキリストにあずかる[者{もの}]となるのである。", "15": "それについて、こう[言{い}]われている、「きょう、み[声{こえ}]を[聞{き}]いたなら、[神{かみ}]にそむいた[時{とき}]のように、あなたがたの[心{こころ}]を、かたくなにしてはいけない」。", "16": "すると、[聞{き}]いたのにそむいたのは、だれであったのか。モーセに[率{ひき}]いられて、エジプトから[出{で}]て[行{い}]ったすべての[人々{ひとびと}]ではなかったか。", "17": "また、四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[神{かみ}]がいきどおられたのはだれに[対{たい}]してであったか。[罪{つみ}]を[犯{おか}]して、その[死{し}]かばねを[荒野{あらの}]にさらした[者{もの}]たちに[対{たい}]してではなかったか。", "18": "また、[神{かみ}]が、わたしの[安息{あんそく}]に、はいらせることはしない、と[誓{ちか}]われたのは、だれに[向{む}]かってであったか。[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]な[者{もの}]に[向{む}]かってではなかったか。", "19": "こうして、[彼{かれ}]らがはいることのできなかったのは、[不{ふ}][信仰{しんこう}]のゆえであることがわかる。" }, "4": { "1": "それだから、[神{かみ}]の[安息{あんそく}]にはいるべき[約束{やくそく}]が、まだ[存続{そんぞく}]しているにかかわらず、[万一{まんいち}]にも、はいりそこなう[者{もの}]が、あなたがたの[中{なか}]から[出{で}]ることがないように、[注意{ちゅうい}]しようではないか。", "2": "というのは、[彼{かれ}]らと[同{おな}]じく、わたしたちにも[福音{ふくいん}]が[伝{つた}]えられているのである。しかし、その[聞{き}]いた[御言{みことば}]は、[彼{かれ}]らには[無益{むえき}]であった。それが、[聞{き}]いた[者{もの}]たちに、[信仰{しんこう}]によって[結{むす}]びつけられなかったからである。", "3": "ところが、わたしたち[信{しん}]じている[者{もの}]は、[安息{あんそく}]にはいることができる。それは、「わたしが[怒{いか}]って、[彼{かれ}]らをわたしの[安息{あんそく}]に、はいらせることはしないと、[誓{ちか}]ったように」と[言{い}]われているとおりである。しかも、みわざは[世{よ}]の[初{はじ}]めに、でき[上{あ}]がっていた。", "4": "すなわち、[聖書{せいしょ}]のある[箇所{かしょ}]で、[七日{なぬか}][目{め}]のことについて、「[神{かみ}]は、[七日{なぬか}][目{め}]にすべてのわざをやめて[休{やす}]まれた」と[言{い}]われており、", "5": "またここで、「[彼{かれ}]らをわたしの[安息{あんそく}]に、はいらせることはしない」と[言{い}]われている。", "6": "そこで、その[安息{あんそく}]にはいる[機会{きかい}]が、[人々{ひとびと}]になお[残{のこ}]されているのであり、しかも、[初{はじ}]めに[福音{ふくいん}]を[伝{つた}]えられた[人々{ひとびと}]は、[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]のゆえに、はいることをしなかったのであるから、", "7": "[神{かみ}]は、あらためて、ある[日{ひ}]を「きょう」として[定{さだ}]め、[長{なが}]く[時{とき}]がたってから、[先{さき}]に[引用{いんよう}]したとおり、「きょう、み[声{こえ}]を[聞{き}]いたなら、あなたがたの[心{こころ}]を、かたくなにしてはいけない」とダビデをとおして[言{い}]われたのである。", "8": "もしヨシュアが[彼{かれ}]らを[休{やす}]ませていたとすれば、[神{かみ}]はあとになって、ほかの[日{ひ}]のことについて[語{かた}]られたはずはない。", "9": "こういうわけで、[安息日{あんそくにち}]の[休{やす}]みが、[神{かみ}]の[民{たみ}]のためにまだ[残{のこ}]されているのである。", "10": "なぜなら、[神{かみ}]の[安息{あんそく}]にはいった[者{もの}]は、[神{かみ}]がみわざをやめて[休{やす}]まれたように、[自分{じぶん}]もわざを[休{やす}]んだからである。", "11": "したがって、わたしたちは、この[安息{あんそく}]にはいるように[努力{どりょく}]しようではないか。そうでないと、[同{おな}]じような[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]の[悪例{あくれい}]にならって、[落{お}]ちて[行{ゆ}]く[者{もの}]が[出{で}]るかもしれない。", "12": "というのは、[神{かみ}]の[言{ことば}]は[生{い}]きていて、[力{ちから}]があり、もろ[刃{は}]のつるぎよりも[鋭{するど}]くて、[精神{せいしん}]と[霊魂{れいこん}]と、[関節{かんせつ}]と[骨髄{こつづい}]とを[切{き}]り[離{はな}]すまでに[刺{さ}]しとおして、[心{こころ}]の[思{おも}]いと[志{こころざし}]とを[見分{みわ}]けることができる。", "13": "そして、[神{かみ}]のみまえには、あらわでない[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]はひとつもなく、すべてのものは、[神{かみ}]の[目{め}]には[裸{はだか}]であり、あらわにされているのである。この[神{かみ}]に[対{たい}]して、わたしたちは[言{い}]い[開{ひら}]きをしなくてはならない。", "14": "さて、わたしたちには、もろもろの[天{てん}]をとおって[行{い}]かれた[大祭司{だいさいし}]なる[神{かみ}]の[子{こ}]イエスがいますのであるから、わたしたちの[告白{こくはく}]する[信仰{しんこう}]をかたく[守{まも}]ろうではないか。", "15": "この[大祭司{だいさいし}]は、わたしたちの[弱{よわ}]さを[思{おも}]いやることのできないようなかたではない。[罪{つみ}]は[犯{おか}]されなかったが、すべてのことについて、わたしたちと[同{おな}]じように[試錬{しれん}]に[会{あ}]われたのである。", "16": "だから、わたしたちは、あわれみを[受{う}]け、また、[恵{めぐ}]みにあずかって[時機{じき}]を[得{え}]た[助{たす}]けを[受{う}]けるために、はばかることなく[恵{めぐ}]みの[御座{みざ}]に[近{ちか}]づこうではないか。" }, "5": { "1": "[大祭司{だいさいし}]なるものはすべて、[人間{にんげん}]の[中{なか}]から[選{えら}]ばれて、[罪{つみ}]のために[供{そな}]え[物{もの}]といけにえとをささげるように、[人々{ひとびと}]のために[神{かみ}]に[仕{つか}]える[役{やく}]に[任{にん}]じられた[者{もの}]である。", "2": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}][自身{じしん}]、[弱{よわ}]さを[身{み}]に[負{お}]うているので、[無知{むち}]な[迷{まよ}]っている[人々{ひとびと}]を、[思{おも}]いやることができると[共{とも}]に、", "3": "その[弱{よわ}]さのゆえに、[民{たみ}]のためだけではなく[自分{じぶん}][自身{じしん}]のためにも、[罪{つみ}]についてささげものをしなければならないのである。", "4": "かつ、だれもこの[栄誉{えいよ}]ある[務{つとめ}]を[自分{じぶん}]で[得{え}]るのではなく、アロンの[場合{ばあい}]のように、[神{かみ}]の[召{め}]しによって[受{う}]けるのである。", "5": "[同様{どうよう}]に、キリストもまた、[大祭司{だいさいし}]の[栄誉{えいよ}]を[自分{じぶん}]で[得{え}]たのではなく、「あなたこそは、わたしの[子{こ}]。きょう、わたしはあなたを[生{う}]んだ」と[言{い}]われたかたから、お[受{う}]けになったのである。", "6": "また、ほかの[箇所{かしょ}]でこう[言{い}]われている、「あなたこそは、[永遠{えいえん}]に、メルキゼデクに[等{ひと}]しい[祭司{さいし}]である」。", "7": "キリストは、その[肉{にく}]の[生活{せいかつ}]の[時{とき}]には、[激{はげ}]しい[叫{さけ}]びと[涙{なみだ}]とをもって、ご[自分{じぶん}]を[死{し}]から[救{すく}]う[力{ちから}]のあるかたに、[祈{いのり}]と[願{ねが}]いとをささげ、そして、その[深{ふか}]い[信仰{しんこう}]のゆえに[聞{き}]きいれられたのである。", "8": "[彼{かれ}]は[御子{みこ}]であられたにもかかわらず、さまざまの[苦{くる}]しみによって[従順{じゅうじゅん}]を[学{まな}]び、", "9": "そして、[全{まった}]き[者{もの}]とされたので、[彼{かれ}]に[従順{じゅうじゅん}]であるすべての[人{ひと}]に[対{たい}]して、[永遠{えいえん}]の[救{すくい}]の[源{みなもと}]となり、", "10": "[神{かみ}]によって、メルキゼデクに[等{ひと}]しい[大祭司{だいさいし}]と、となえられたのである。", "11": "このことについては、[言{い}]いたいことがたくさんあるが、あなたがたの[耳{みみ}]が[鈍{にぶ}]くなっているので、それを[説{と}]き[明{あ}]かすことはむずかしい。", "12": "あなたがたは、[久{ひさ}]しい[以前{いぜん}]からすでに[教師{きょうし}]となっているはずなのに、もう一[度{ど}][神{かみ}]の[言{ことば}]の[初歩{しょほ}]を、[人{ひと}]から[手{て}]ほどきしてもらわねばならない[始末{しまつ}]である。あなたがたは[堅{かた}]い[食物{しょくもつ}]ではなく、[乳{ちち}]を[必要{ひつよう}]としている。", "13": "すべて[乳{ちち}]を[飲{の}]んでいる[者{もの}]は、[幼{おさ}]な[子{ご}]なのだから、[義{ぎ}]の[言葉{ことば}]を[味{あじ}]わうことができない。", "14": "しかし、[堅{かた}]い[食物{しょくもつ}]は、[善悪{ぜんあく}]を[見{み}]わける[感覚{かんかく}]を[実際{じっさい}]に[働{はたら}]かせて[訓練{くんれん}]された[成人{せいじん}]のとるべきものである。" }, "6": { "1": "そういうわけだから、わたしたちは、キリストの[教{おしえ}]の[初歩{しょほ}]をあとにして、[完成{かんせい}]を[目{め}]ざして[進{すすむ}]もうではないか。[今{いま}]さら、[死{し}]んだ[行{おこな}]いの[悔改{くいあらた}]めと[神{かみ}]への[信仰{しんこう}]、", "2": "[洗{あら}]いごとについての[教{おしえ}]と[按手{あんしゅ}]、[死人{しにん}]の[復活{ふっかつ}]と[永遠{えいえん}]のさばき、などの[基本{きほん}]の[教{おしえ}]をくりかえし[学{まな}]ぶことをやめようではないか。", "3": "[神{かみ}]の[許{ゆる}]しを[得{え}]て、そうすることにしよう。", "4": "いったん、[光{ひかり}]を[受{う}]けて[天{てん}]よりの[賜物{たまもの}]を[味{あじ}]わい、[聖霊{せいれい}]にあずかる[者{もの}]となり、", "5": "また、[神{かみ}]の[良{よ}]きみ[言葉{ことば}]と、きたるべき[世{よ}]の[力{ちから}]とを[味{あじ}]わった[者{もの}]たちが、", "6": "そののち[堕落{だらく}]した[場合{ばあい}]には、またもや[神{かみ}]の[御子{みこ}]を、[自{みずか}]ら[十字架{じゅうじか}]につけて、さらしものにするわけであるから、ふたたび[悔改{くいあらた}]めにたち[帰{かえ}]ることは[不可能{ふかのう}]である。", "7": "たとえば、[土地{とち}]が、その[上{うえ}]にたびたび[降{ふ}]る[雨{あめ}]を[吸{す}]い[込{こん}]で、[耕{たがや}]す[人々{ひとびと}]に[役立{やくだ}]つ[作物{さくもつ}]を[育{そだ}]てるなら、[神{かみ}]の[祝福{しゅくふく}]にあずかる。", "8": "しかし、いばらやあざみをはえさせるなら、それは[無用{むよう}]になり、やがてのろわれ、ついには[焼{や}]かれてしまう。", "9": "しかし、[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。こうは[言{い}]うものの、わたしたちは、[救{すくい}]にかかわる[更{さら}]に[良{よ}]いことがあるのを、あなたがたについて[確信{かくしん}]している。", "10": "[神{かみ}]は[不義{ふぎ}]なかたではないから、あなたがたの[働{はたら}]きや、あなたがたがかつて[聖徒{せいと}]に[仕{つか}]え、[今{いま}]もなお[仕{つか}]えて、[御名{みな}]のために[示{しめ}]してくれた[愛{あい}]を、お[忘{わす}]れになることはない。", "11": "わたしたちは、あなたがたがひとり[残{のこ}]らず、[最後{さいご}]まで[望{のぞ}]みを[持{も}]ちつづけるためにも、[同{おな}]じ[熱意{ねつい}]を[示{しめ}]し、", "12": "[怠{おこた}]ることがなく、[信仰{しんこう}]と[忍耐{にんたい}]とをもって[約束{やくそく}]のものを[受{う}]け[継{つ}]ぐ[人々{ひとびと}]に[見習{みなら}]う[者{もの}]となるように、と[願{ねが}]ってやまない。", "13": "さて、[神{かみ}]がアブラハムに[対{たい}]して[約束{やくそく}]されたとき、さして[誓{ちか}]うのに、ご[自分{じぶん}]よりも[上{うえ}]のものがないので、ご[自分{じぶん}]をさして[誓{ちか}]って、", "14": "「わたしは、[必{かなら}]ずあなたを[祝福{しゅくふく}]し、[必{かなら}]ずあなたの[子孫{しそん}]をふやす」と[言{い}]われた。", "15": "このようにして、アブラハムは[忍耐{にんたい}][強{づよ}]く[待{ま}]ったので、[約束{やくそく}]のものを[得{え}]たのである。", "16": "いったい、[人間{にんげん}]は[自分{じぶん}]より[上{うえ}]のものをさして[誓{ちか}]うのであり、そして、その[誓{ちか}]いはすべての[反対{はんたい}][論{ろん}]を[封{ふう}]じる[保証{ほしょう}]となるのである。", "17": "そこで、[神{かみ}]は、[約束{やくそく}]のものを[受{う}]け[継{つ}]ぐ[人々{ひとびと}]に、ご[計画{けいかく}]の[不変{ふへん}]であることを、いっそうはっきり[示{しめ}]そうと[思{おも}]われ、[誓{ちか}]いによって[保証{ほしょう}]されたのである。", "18": "それは、[偽{いつわ}]ることのあり[得{え}]ない[神{かみ}]に[立{た}]てられた二つの[不変{ふへん}]の[事{こと}]がらによって、[前{まえ}]におかれている[望{のぞ}]みを[捕{とら}]えようとして[世{よ}]をのがれてきたわたしたちが、[力強{ちからづよ}]い[励{はげ}]ましを[受{う}]けるためである。", "19": "この[望{のぞ}]みは、わたしたちにとって、いわば、たましいを[安全{あんぜん}]にし[不動{ふどう}]にする[錨{いかり}]であり、かつ「[幕{まく}]の[内{うち}]」にはいり[行{い}]かせるものである。", "20": "その[幕{まく}]の[内{うち}]に、イエスは、[永遠{えいえん}]にメルキゼデクに[等{ひと}]しい[大祭司{だいさいし}]として、わたしたちのためにさきがけとなって、はいられたのである。" }, "7": { "1": "このメルキゼデクはサレムの[王{おう}]であり、いと[高{たか}]き[神{かみ}]の[祭司{さいし}]であったが、[王{おう}]たちを[撃破{げきは}]して[帰{かえ}]るアブラハムを[迎{むか}]えて[祝福{しゅくふく}]し、", "2": "それに[対{たい}]して、アブラハムは[彼{かれ}]にすべての[物{もの}]の十[分{ぶん}]の一を[分{わ}]け[与{あた}]えたのである。その[名{な}]の[意味{いみ}]は、[第{だい}]一に[義{ぎ}]の[王{おう}]、[次{つぎ}]にまたサレムの[王{おう}]、すなわち[平和{へいわ}]の[王{おう}]である。", "3": "[彼{かれ}]には[父{ちち}]がなく、[母{はは}]がなく、[系図{けいず}]がなく、[生涯{しょうがい}]の[初{はじ}]めもなく、[生命{せいめい}]の[終{おわ}]りもなく、[神{かみ}]の[子{こ}]のようであって、いつまでも[祭司{さいし}]なのである。", "4": "そこで、[族長{ぞくちょう}]のアブラハムが[最{もっと}]もよいぶんどり[品{ひん}]の十[分{ぶん}]の一を[与{あた}]えたのだから、この[人{ひと}]がどんなにすぐれた[人物{じんぶつ}]であったかが、あなたがたにわかるであろう。", "5": "さて、レビの[子{こ}]のうちで[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をしている[者{もの}]たちは、[兄弟{きょうだい}]である[民{たみ}]から、[同{おな}]じくアブラハムの[子孫{しそん}]であるにもかかわらず、十[分{ぶん}]の一を[取{と}]るように、[律法{りっぽう}]によって[命{めい}]じられている。", "6": "ところが、[彼{かれ}]らの[血統{けっとう}]に[属{ぞく}]さないこの[人{ひと}]が、アブラハムから十[分{ぶん}]の一を[受{う}]けとり、[約束{やくそく}]を[受{う}]けている[者{もの}]を[祝福{しゅくふく}]したのである。", "7": "[言{い}]うまでもなく、[小{しょう}]なる[者{もの}]が[大{おお}]なる[者{もの}]から[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるのである。", "8": "その[上{うえ}]、[一方{いっぽう}]では[死{し}]ぬべき[人間{にんげん}]が、十[分{ぶん}]の一を[受{う}]けているが、[他方{たほう}]では「[彼{かれ}]は[生{い}]きている[者{もの}]」とあかしされた[人{ひと}]が、それを[受{う}]けている。", "9": "そこで、十[分{ぶん}]の一を[受{う}]けるべきレビでさえも、アブラハムを[通{つう}]じて十[分{ぶん}]の一を[納{おさ}]めた、と[言{い}]える。", "10": "なぜなら、メルキゼデクがアブラハムを[迎{むか}]えた[時{とき}]には、レビはまだこの[父祖{ふそ}]の[腰{こし}]の[中{なか}]にいたからである。", "11": "もし[全{まっと}]うされることがレビ[系{けい}]の[祭司{さいし}][制{せい}]によって[可能{かのう}]であったら――[民{たみ}]は[祭司{さいし}][制{せい}]の[下{もと}]に[律法{りっぽう}]を[与{あた}]えられたのであるが――なんの[必要{ひつよう}]があって、なお、「アロンに[等{ひと}]しい」と[呼{よ}]ばれない、[別{べつ}]な「メルキゼデクに[等{ひと}]しい」[祭司{さいし}]が[立{た}]てられるのであるか。", "12": "[祭司{さいし}][制{せい}]に[変更{へんこう}]があれば、[律法{りっぽう}]にも[必{かなら}]ず[変更{へんこう}]があるはずである。", "13": "さて、これらのことは、いまだかつて[祭壇{さいだん}]に[奉仕{ほうし}]したことのない、[他{た}]の[部族{ぶぞく}]に[関{かん}]して[言{い}]われているのである。", "14": "というのは、わたしたちの[主{しゅ}]がユダ[族{ぞく}]の[中{なか}]から[出{で}]られたことは、[明{あき}]らかであるが、モーセは、この[部族{ぶぞく}]について、[祭司{さいし}]に[関{かん}]することでは、ひとことも[言{い}]っていない。", "15": "そしてこの[事{こと}]は、メルキゼデクと[同様{どうよう}]な、ほかの[祭司{さいし}]が[立{た}]てられたことによって、ますます[明白{めいはく}]になる。", "16": "[彼{かれ}]は、[肉{にく}]につける[戒{いまし}]めの[律法{りっぽう}]によらないで、[朽{く}]ちることのないいのちの[力{ちから}]によって[立{た}]てられたのである。", "17": "それについては、[聖書{せいしょ}]に「あなたこそは、[永遠{えいえん}]に、メルキゼデクに[等{ひと}]しい[祭司{さいし}]である」とあかしされている。", "18": "このようにして、[一方{いっぽう}]では、[前{まえ}]の[戒{いまし}]めが[弱{よわ}]くかつ[無益{むえき}]であったために[無効{むこう}]になると[共{とも}]に、", "19": "([律法{りっぽう}]は、[何事{なにごと}]をも[全{まっと}]うし[得{え}]なかったからである)、[他方{たほう}]では、さらにすぐれた[望{のぞ}]みが[現{あらわ}]れてきて、わたしたちを[神{かみ}]に[近{ちか}]づかせるのである。", "20": "その[上{うえ}]に、このことは[誓{ちか}]いをもってなされた。[人々{ひとびと}]は、[誓{ちか}]いをしないで[祭司{さいし}]とされるのであるが、", "21": "この[人{ひと}]の[場合{ばあい}]は、[次{つぎ}]のような[誓{ちか}]いをもってされたのである。すなわち、[彼{かれ}]について、こう[言{い}]われている、「[主{しゅ}]は[誓{ちか}]われたが、[心{こころ}]を[変{か}]えることをされなかった。あなたこそは、[永遠{えいえん}]に[祭司{さいし}]である」。", "22": "このようにして、イエスは[更{さら}]にすぐれた[契約{けいやく}]の[保証{ほしょう}]となられたのである。", "23": "かつ、[死{し}]ということがあるために、[務{つとめ}]を[続{つづ}]けることができないので、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]が[祭司{さいし}]に[立{た}]てられるのである。", "24": "しかし[彼{かれ}]は、[永遠{えいえん}]にいますかたであるので、[変{かわ}]らない[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]を[持{も}]ちつづけておられるのである。", "25": "そこでまた、[彼{かれ}]は、いつも[生{い}]きていて[彼{かれ}]らのためにとりなしておられるので、[彼{かれ}]によって[神{かみ}]に[来{く}]る[人々{ひとびと}]を、いつも[救{すく}]うことができるのである。", "26": "このように、[聖{せい}]にして、[悪{あく}]も[汚{けが}]れもなく、[罪人{つみびと}]とは[区別{くべつ}]され、かつ、もろもろの[天{てん}]よりも[高{たか}]くされている[大祭司{だいさいし}]こそ、わたしたちにとってふさわしいかたである。", "27": "[彼{かれ}]は、ほかの[大祭司{だいさいし}]のように、まず[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のため、[次{つぎ}]に[民{たみ}]の[罪{つみ}]のために、[日々{ひび}]、いけにえをささげる[必要{ひつよう}]はない。なぜなら、[自分{じぶん}]をささげて、一[度{ど}]だけ、それをされたからである。", "28": "[律法{りっぽう}]は、[弱{よわ}]さを[身{み}]に[負{お}]う[人間{にんげん}]を[立{た}]てて[大祭司{だいさいし}]とするが、[律法{りっぽう}]の[後{のち}]にきた[誓{ちか}]いの[御言{みことば}]は、[永遠{えいえん}]に[全{まっと}]うされた[御子{みこ}]を[立{た}]てて、[大祭司{だいさいし}]としたのである。" }, "8": { "1": "[以上{いじょう}][述{の}]べたことの[要点{ようてん}]は、このような[大祭司{だいさいし}]がわたしたちのためにおられ、[天{てん}]にあって[大能者{たいのうしゃ}]の[御座{みざ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、", "2": "[人間{にんげん}]によらず[主{しゅ}]によって[設{もう}]けられた[真{しん}]の[幕屋{まくや}]なる[聖所{せいじょ}]で[仕{つか}]えておられる、ということである。", "3": "おおよそ、[大祭司{だいさいし}]が[立{た}]てられるのは、[供{そな}]え[物{もの}]やいけにえをささげるためにほかならない。したがって、この[大祭司{だいさいし}]もまた、[何{なに}]かささぐべき[物{もの}]を[持{も}]っておられねばならない。", "4": "そこで、もし[彼{かれ}]が[地上{ちじょう}]におられたなら、[律法{りっぽう}]にしたがって[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[祭司{さいし}]たちが、[現{げん}]にいるのだから、[彼{かれ}]は[祭司{さいし}]ではあり[得{え}]なかったであろう。", "5": "[彼{かれ}]らは、[天{てん}]にある[聖所{せいじょ}]のひな[型{がた}]と[影{かげ}]とに[仕{つか}]えている[者{もの}]にすぎない。それについては、モーセが[幕屋{まくや}]を[建{た}]てようとしたとき、[御{み}][告{つ}]げを[受{う}]け、「[山{やま}]で[示{しめ}]された[型{かた}]どおりに、[注意{ちゅうい}]してそのいっさいを[作{つく}]りなさい」と[言{い}]われたのである。", "6": "ところがキリストは、はるかにすぐれた[務{つとめ}]を[得{え}]られたのである。それは、さらにまさった[約束{やくそく}]に[基{もとづ}]いて[立{た}]てられた、さらにまさった[契約{けいやく}]の[仲保者{ちゅうほしゃ}]となられたことによる。", "7": "もし[初{はじ}]めの[契約{けいやく}]に[欠{か}]けたところがなかったなら、あとのものが[立{た}]てられる[余地{よち}]はなかったであろう。", "8": "ところが、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[責{せ}]めて[言{い}]われた、「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしがイスラエルの[家{いえ}]およびユダの[家{いえ}]と、[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ[日{ひ}]が[来{く}]る。", "9": "それは、わたしが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちの[手{て}]をとって、エジプトの[地{ち}]から[導{みち}]き[出{だ}]した[日{ひ}]に、[彼{かれ}]らと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]のようなものではない。[彼{かれ}]らがわたしの[契約{けいやく}]にとどまることをしないので、わたしも[彼{かれ}]らをかえりみなかったからであると、[主{しゅ}]が[言{い}]われる。", "10": "わたしが、それらの[日{ひ}]の[後{のち}]、イスラエルの[家{いえ}]と[立{た}]てようとする[契約{けいやく}]はこれである、と[主{しゅ}]が[言{い}]われる。すなわち、わたしの[律法{りっぽう}]を[彼{かれ}]らの[思{おも}]いの[中{なか}]に[入{い}]れ、[彼{かれ}]らの[心{こころ}]に[書{か}]きつけよう。こうして、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となるであろう。", "11": "[彼{かれ}]らは、それぞれ、その[同胞{どうほう}]に、また、それぞれ、その[兄弟{きょうだい}]に、[主{しゅ}]を[知{し}]れ、と[言{い}]って[教{おし}]えることはなくなる。なぜなら、[大{おお}]なる[者{もの}]から[小{しょう}]なる[者{もの}]に[至{いた}]るまで、[彼{かれ}]らはことごとく、わたしを[知{し}]るようになるからである。", "12": "わたしは、[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]をあわれみ、もはや、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]を[思{おも}]い[出{だ}]すことはしない」。", "13": "[神{かみ}]は、「[新{あたら}]しい」と[言{い}]われたことによって、[初{はじ}]めの[契約{けいやく}]を[古{ふる}]いとされたのである。[年{とし}]を[経{へ}]て[古{ふる}]びたものは、やがて[消{き}]えていく。" }, "9": { "1": "さて、[初{はじ}]めの[契約{けいやく}]にも、[礼拝{れいはい}]についてのさまざまな[規定{きてい}]と、[地上{ちじょう}]の[聖所{せいじょ}]とがあった。", "2": "すなわち、まず[幕屋{まくや}]が[設{もう}]けられ、その[前{まえ}]の[場所{ばしょ}]には[燭台{しょくだい}]と[机{つくえ}]と[供{そな}]えのパンとが[置{お}]かれていた。これが、[聖所{せいじょ}]と[呼{よ}]ばれた。", "3": "また[第{だい}]二の[幕{まく}]の[後{のち}]に、[別{べつ}]の[場所{ばしょ}]があり、それは[至聖所{しせいじょ}]と[呼{よ}]ばれた。", "4": "そこには[金{きん}]の[香{こう}][壇{だん}]と[全面{ぜんめん}][金{きん}]でおおわれた[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]とが[置{お}]かれ、その[中{なか}]にはマナのはいっている[金{きん}]のつぼと、[芽{め}]を[出{だ}]したアロンのつえと、[契約{けいやく}]の[石板{いしいた}]とが[入{い}]れてあり、", "5": "[箱{はこ}]の[上{うえ}]には[栄光{えいこう}]に[輝{かがや}]くケルビムがあって、[贖罪所{しょくざいしょ}]をおおっていた。これらのことについては、[今{いま}]ここで、いちいち[述{の}]べることができない。", "6": "これらのものが、[以上{いじょう}]のように[整{ととの}]えられた[上{うえ}]で、[祭司{さいし}]たちは[常{つね}]に[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]の[場所{ばしょ}]にはいって[礼拝{れいはい}]をするのであるが、", "7": "[幕屋{まくや}]の[奥{おく}]には[大祭司{だいさいし}]が[年{ねん}]に一[度{ど}]だけはいるのであり、しかも[自分{じぶん}][自身{じしん}]と[民{たみ}]とのあやまちのためにささげる[血{ち}]をたずさえないで[行{ゆ}]くことはない。", "8": "それによって[聖霊{せいれい}]は、[前方{ぜんぽう}]の[幕屋{まくや}]が[存在{そんざい}]している[限{かぎ}]り、[聖所{せいじょ}]にはいる[道{みち}]はまだ[開{ひら}]かれていないことを、[明{あき}]らかに[示{しめ}]している。", "9": "この[幕屋{まくや}]というのは[今{いま}]の[時代{じだい}]に[対{たい}]する[比喩{ひゆ}]である。すなわち、[供{そな}]え[物{もの}]やいけにえはささげられるが、[儀式{ぎしき}]にたずさわる[者{もの}]の[良心{りょうしん}]を[全{まっと}]うすることはできない。", "10": "それらは、ただ[食物{しょくもつ}]と[飲{の}]み[物{もの}]と[種々{しゅじゅ}]の[洗{あら}]いごとに[関{かん}]する[行事{ぎょうじ}]であって、[改革{かいかく}]の[時{とき}]まで[課{か}]せられている[肉{にく}]の[規定{きてい}]にすぎない。", "11": "しかしキリストがすでに[現{あらわ}]れた[祝福{しゅくふく}]の[大祭司{だいさいし}]としてこられたとき、[手{て}]で[造{つく}]られず、この[世{よ}]界に[属{ぞく}]さない、さらに[大{おお}]きく、[完全{かんぜん}]な[幕屋{まくや}]をとおり、", "12": "かつ、やぎと[子{こ}][牛{うし}]との[血{ち}]によらず、ご[自身{じしん}]の[血{ち}]によって、一[度{ど}]だけ[聖所{せいじょ}]にはいられ、それによって[永遠{えいえん}]のあがないを[全{まっと}]うされたのである。", "13": "もし、やぎや[雄{お}][牛{うし}]の[血{ち}]や[雌牛{めうし}]の[灰{はい}]が、[汚{けが}]れた[人{ひと}]たちの[上{うえ}]にまきかけられて、[肉体{にくたい}]をきよめ[聖{せい}][別{べつ}]するとすれば、", "14": "[永遠{えいえん}]の[聖霊{せいれい}]によって、ご[自身{じしん}]を[傷{きず}]なき[者{もの}]として[神{かみ}]にささげられたキリストの[血{ち}]は、なおさら、わたしたちの[良心{りょうしん}]をきよめて[死{し}]んだわざを[取{と}]り[除{のぞ}]き、[生{い}]ける[神{かみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]としないであろうか。", "15": "それだから、キリストは[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]の[仲保者{ちゅうほしゃ}]なのである。それは、[彼{かれ}]が[初{はじ}]めの[契約{けいやく}]のもとで[犯{おか}]した[罪過{ざいか}]をあがなうために[死{し}]なれた[結果{けっか}]、[召{め}]された[者{もの}]たちが、[約束{やくそく}]された[永遠{えいえん}]の[国{くに}]を[受{う}]け[継{つ}]ぐためにほかならない。", "16": "いったい、[遺言{ゆいごん}]には、[遺言者{ゆいごんしゃ}]の[死{し}]の[証明{しょうめい}]が[必要{ひつよう}]である。", "17": "[遺言{ゆいごん}]は[死{し}]によってのみその[効力{こうりょく}]を[生{しょう}]じ、[遺言者{ゆいごんしゃ}]が[生{い}]きている[間{あいだ}]は、[効力{こうりょく}]がない。", "18": "だから、[初{はじ}]めの[契約{けいやく}]も、[血{ち}]を[流{なが}]すことなしに[成立{せいりつ}]したのではない。", "19": "すなわち、モーセが、[律法{りっぽう}]に[従{したが}]ってすべての[戒{いまし}]めを[民{たみ}][全体{ぜんたい}]に[宣言{せんげん}]したとき、[水{みず}]と[赤色{あかいろ}]の[羊毛{ようもう}]とヒソプとの[外{ほか}]に、[子{こ}][牛{うし}]とやぎとの[血{ち}]を[取{と}]って、[契約{けいやく}][書{しょ}]と[民{たみ}][全体{ぜんたい}]とにふりかけ、", "20": "そして、「これは、[神{かみ}]があなたがたに[対{たい}]して[立{た}]てられた[契約{けいやく}]の[血{ち}]である」と[言{い}]った。", "21": "[彼{かれ}]はまた、[幕屋{まくや}]と[儀式{ぎしき}][用{よう}]の[器具{きぐ}]いっさいにも、[同様{どうよう}]に[血{ち}]をふりかけた。", "22": "こうして、ほとんどすべての[物{もの}]が、[律法{りっぽう}]に[従{したが}]い、[血{ち}]によってきよめられたのである。[血{ち}]を[流{なが}]すことなしには、[罪{つみ}]のゆるしはあり[得{え}]ない。", "23": "このように、[天{てん}]にあるもののひな[型{がた}]は、これらのものできよめられる[必要{ひつよう}]があるが、[天{てん}]にあるものは、これらより[更{さら}]にすぐれたいけにえで、きよめられねばならない。", "24": "ところが、キリストは、ほんとうのものの[模型{もけい}]にすぎない、[手{て}]で[造{つく}]った[聖所{せいじょ}]にはいらないで、[上{うえ}]なる[天{てん}]にはいり、[今{いま}]やわたしたちのために[神{かみ}]のみまえに[出{で}]て[下{くだ}]さったのである。", "25": "[大祭司{だいさいし}]は、[年{とし}]ごとに、[自分{じぶん}][以外{いがい}]のものの[血{ち}]をたずさえて[聖所{せいじょ}]にはいるが、キリストは、そのように、たびたびご[自身{じしん}]をささげられるのではなかった。", "26": "もしそうだとすれば、[世{よ}]の[初{はじ}]めから、たびたび[苦難{くなん}]を[受{う}]けねばならなかったであろう。しかし[事実{じじつ}]、ご[自身{じしん}]をいけにえとしてささげて[罪{つみ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]くために、[世{よ}]の[終{おわ}]りに、一[度{ど}]だけ[現{あらわ}]れたのである。", "27": "そして、一[度{ど}]だけ[死{し}]ぬことと、[死{し}]んだ[後{のち}]さばきを[受{う}]けることとが、[人間{にんげん}]に[定{さだ}]まっているように、", "28": "キリストもまた、[多{おお}]くの[人{ひと}]の[罪{つみ}]を[負{お}]うために、一[度{ど}]だけご[自身{じしん}]をささげられた[後{のち}]、[彼{かれ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる[人々{ひとびと}]に、[罪{つみ}]を[負{お}]うためではなしに二[度目{どめ}]に[現{あらわ}]れて、[救{すくい}]を[与{あた}]えられるのである。" }, "10": { "1": "いったい、[律法{りっぽう}]はきたるべき[良{よ}]いことの[影{かげ}]をやどすにすぎず、そのものの[真{しん}]のかたちをそなえているものではないから、[年{とし}]ごとに[引{ひ}]きつづきささげられる[同{おな}]じようないけにえによっても、みまえに[近{ちか}]づいて[来{く}]る[者{もの}]たちを、[全{まっと}]うすることはできないのである。", "2": "もしできたとすれば、[儀式{ぎしき}]にたずさわる[者{もの}]たちは、一[度{ど}]きよめられた[以上{いじょう}]、もはや[罪{つみ}]の[自覚{じかく}]がなくなるのであるから、ささげ[物{もの}]をすることがやんだはずではあるまいか。", "3": "しかし[実際{じっさい}]は、[年{とし}]ごとに、いけにえによって[罪{つみ}]の[思{おも}]い[出{で}]がよみがえって[来{く}]るのである。", "4": "なぜなら、[雄{お}][牛{うし}]ややぎなどの[血{ち}]は、[罪{つみ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]ることができないからである。", "5": "それだから、キリストがこの[世{よ}]にこられたとき、[次{つぎ}]のように[言{い}]われた、「あなたは、いけにえやささげ[物{もの}]を[望{のぞ}]まれないで、わたしのために、からだを[備{そな}]えて[下{くだ}]さった。", "6": "あなたは[燔祭{はんさい}]や[罪祭{ざいさい}]を[好{この}]まれなかった。", "7": "その[時{とき}]、わたしは[言{い}]った、『[神{かみ}]よ、わたしにつき、[巻物{まきもの}]の[書物{しょもつ}]に[書{か}]いてあるとおり、[見{み}]よ、[御旨{みむね}]を[行{おこな}]うためにまいりました』」。", "8": "ここで、[初{はじ}]めに、「あなたは、いけにえとささげ[物{もの}]と[燔祭{はんさい}]と[罪祭{ざいさい}]と(すなわち、[律法{りっぽう}]に[従{したが}]ってささげられるもの)を[望{のぞ}]まれず、[好{この}]まれもしなかった」とあり、", "9": "[次{つぎ}]に、「[見{み}]よ、わたしは[御旨{みむね}]を[行{おこな}]うためにまいりました」とある。すなわち、[彼{かれ}]は、[後{のち}]のものを[立{た}]てるために、[初{はじ}]めのものを[廃止{はいし}]されたのである。", "10": "この[御旨{みむね}]に[基{もとづ}]きただ一[度{ど}]イエス・キリストのからだがささげられたことによって、わたしたちはきよめられたのである。", "11": "こうして、すべての[祭司{さいし}]は[立{た}]って[日{ひ}]ごとに[儀式{ぎしき}]を[行{おこな}]い、たびたび[同{おな}]じようないけにえをささげるが、それらは[決{けっ}]して[罪{つみ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]ることはできない。", "12": "しかるに、キリストは[多{おお}]くの[罪{つみ}]のために一つの[永遠{えいえん}]のいけにえをささげた[後{のち}]、[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、", "13": "それから、[敵{てき}]をその[足{あし}][台{だい}]とするときまで、[待{ま}]っておられる。", "14": "[彼{かれ}]は一つのささげ[物{もの}]によって、きよめられた[者{もの}]たちを[永遠{えいえん}]に[全{まっと}]うされたのである。", "15": "[聖霊{せいれい}]もまた、わたしたちにあかしをして、", "16": "「わたしが、それらの[日{ひ}]の[後{のち}]、[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[立{た}]てようとする[契約{けいやく}]はこれであると、[主{しゅ}]が[言{い}]われる。わたしの[律法{りっぽう}]を[彼{かれ}]らの[心{こころ}]に[与{あた}]え、[彼{かれ}]らの[思{おも}]いのうちに[書{か}]きつけよう」と[言{い}]い、", "17": "さらに、「もはや、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]と[彼{かれ}]らの[不法{ふほう}]とを、[思{おも}]い[出{だ}]すことはしない」と[述{の}]べている。", "18": "これらのことに[対{たい}]するゆるしがある[以上{いじょう}]、[罪{つみ}]のためのささげ[物{もの}]は、もはやあり[得{え}]ない。", "19": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。こういうわけで、わたしたちはイエスの[血{ち}]によって、はばかることなく[聖所{せいじょ}]にはいることができ、", "20": "[彼{かれ}]の[肉体{にくたい}]なる[幕{まく}]をとおり、わたしたちのために[開{ひら}]いて[下{くだ}]さった[新{あたら}]しい[生{い}]きた[道{みち}]をとおって、はいって[行{ゆ}]くことができるのであり、", "21": "さらに、[神{かみ}]の[家{いえ}]を[治{おさ}]める[大{おお}]いなる[祭司{さいし}]があるのだから、", "22": "[心{こころ}]はすすがれて[良心{りょうしん}]のとがめを[去{さ}]り、からだは[清{きよ}]い[水{みず}]で[洗{あら}]われ、まごころをもって[信仰{しんこう}]の[確信{かくしん}]に[満{み}]たされつつ、みまえに[近{ちか}]づこうではないか。", "23": "また、[約束{やくそく}]をして[下{くだ}]さったのは[忠実{ちゅうじつ}]なかたであるから、わたしたちの[告白{こくはく}]する[望{のぞ}]みを、[動{うご}]くことなくしっかりと[持{も}]ち[続{つづ}]け、", "24": "[愛{あい}]と[善行{ぜんこう}]とを[励{はげ}]むように[互{たがい}]に[努{つと}]め、", "25": "ある[人{ひと}]たちがいつもしているように、[集会{しゅうかい}]をやめることはしないで[互{たがい}]に[励{はげ}]まし、かの[日{ひ}]が[近{ちか}]づいているのを[見{み}]て、ますます、そうしようではないか。", "26": "もしわたしたちが、[真理{しんり}]の[知識{ちしき}]を[受{う}]けたのちにもなお、ことさらに[罪{つみ}]を[犯{おか}]しつづけるなら、[罪{つみ}]のためのいけにえは、もはやあり[得{え}]ない。", "27": "ただ、さばきと、[逆{さか}]らう[者{もの}]たちを[焼{や}]きつくす[激{はげ}]しい[火{ひ}]とを、[恐{おそ}]れつつ[待{ま}]つことだけがある。", "28": "モーセの[律法{りっぽう}]を[無視{むし}]する[者{もの}]が、あわれみを[受{う}]けることなしに、二、三の[人{ひと}]の[証言{しょうげん}]に[基{もとづ}]いて[死刑{しけい}]に[処{しょ}]せられるとすれば、", "29": "[神{かみ}]の[子{こ}]を[踏{ふ}]みつけ、[自分{じぶん}]がきよめられた[契約{けいやく}]の[血{ち}]を[汚{けが}]れたものとし、さらに[恵{めぐ}]みの[御霊{みたま}]を[侮{あなど}]る[者{もの}]は、どんなにか[重{おも}]い[刑罰{けいばつ}]に[価{あたい}]することであろう。", "30": "「[復讐{ふくしゅう}]はわたしのすることである。わたし[自身{じしん}]が[報復{ほうふく}]する」と[言{い}]われ、また「[主{しゅ}]はその[民{たみ}]をさばかれる」と[言{い}]われたかたを、わたしたちは[知{し}]っている。", "31": "[生{い}]ける[神{かみ}]のみ[手{て}]のうちに[落{お}]ちるのは、[恐{おそ}]ろしいことである。", "32": "あなたがたは、[光{ひかり}]に[照{てら}]されたのち、[苦{くる}]しい[大{おお}]きな[戦{たたか}]いによく[耐{た}]えた[初{はじ}]めのころのことを、[思{おも}]い[出{だ}]してほしい。", "33": "そしられ[苦{くる}]しめられて[見{み}]せ[物{もの}]にされたこともあれば、このようなめに[会{あ}]った[人々{ひとびと}]の[仲間{なかま}]にされたこともあった。", "34": "さらに[獄{ごく}]に[入{い}]れられた[人々{ひとびと}]を[思{おも}]いやり、また、もっとまさった[永遠{えいえん}]の[宝{たから}]を[持{も}]っていることを[知{し}]って、[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]が[奪{うば}]われても[喜{よろこ}]んでそれを[忍{しの}]んだ。", "35": "だから、あなたがたは[自分{じぶん}]の[持{も}]っている[確信{かくしん}]を[放棄{ほうき}]してはいけない。その[確信{かくしん}]には[大{おお}]きな[報{むく}]いが[伴{ともな}]っているのである。", "36": "[神{かみ}]の[御旨{みむね}]を[行{おこな}]って[約束{やくそく}]のものを[受{う}]けるため、あなたがたに[必要{ひつよう}]なのは、[忍耐{にんたい}]である。", "37": "「もうしばらくすれば、きたるべきかたがお[見{み}]えになる。[遅{おそ}]くなることはない。", "38": "わが[義人{ぎじん}]は、[信仰{しんこう}]によって[生{い}]きる。もし[信仰{しんこう}]を[捨{す}]てるなら、わたしのたましいはこれを[喜{よろこ}]ばない」。", "39": "しかしわたしたちは、[信仰{しんこう}]を[捨{す}]てて[滅{ほろ}]びる[者{もの}]ではなく、[信仰{しんこう}]に[立{た}]って、いのちを[得{え}]る[者{もの}]である。" }, "11": { "1": "さて、[信仰{しんこう}]とは、[望{のぞ}]んでいる[事{こと}]がらを[確信{かくしん}]し、まだ[見{み}]ていない[事実{じじつ}]を[確認{かくにん}]することである。", "2": "[昔{むかし}]の[人{ひと}]たちは、この[信仰{しんこう}]のゆえに[賞賛{しょうさん}]された。", "3": "[信仰{しんこう}]によって、わたしたちは、この[世{よ}]界が[神{かみ}]の[言葉{ことば}]で[造{つく}]られたのであり、したがって、[見{み}]えるものは[現{あらわ}]れているものから[出{で}]てきたのでないことを、[悟{さと}]るのである。", "4": "[信仰{しんこう}]によって、アベルはカインよりもまさったいけにえを[神{かみ}]にささげ、[信仰{しんこう}]によって[義{ぎ}]なる[者{もの}]と[認{みと}]められた。[神{かみ}]が、[彼{かれ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をよしとされたからである。[彼{かれ}]は[死{し}]んだが、[信仰{しんこう}]によって[今{いま}]もなお[語{かた}]っている。", "5": "[信仰{しんこう}]によって、エノクは[死{し}]を[見{み}]ないように[天{てん}]に[移{うつ}]された。[神{かみ}]がお[移{うつ}]しになったので、[彼{かれ}]は[見{み}]えなくなった。[彼{かれ}]が[移{うつ}]される[前{まえ}]に、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれた[者{もの}]と、あかしされていたからである。", "6": "[信仰{しんこう}]がなくては、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれることはできない。なぜなら、[神{かみ}]に[来{く}]る[者{もの}]は、[神{かみ}]のいますことと、ご[自身{じしん}]を[求{もと}]める[者{もの}]に[報{むく}]いて[下{くだ}]さることとを、[必{かなら}]ず[信{しん}]じるはずだからである。", "7": "[信仰{しんこう}]によって、ノアはまだ[見{み}]ていない[事{こと}]がらについて[御{み}][告{つ}]げを[受{う}]け、[恐{おそ}]れかしこみつつ、その[家族{かぞく}]を[救{すく}]うために[箱舟{はこぶね}]を[造{つく}]り、その[信仰{しんこう}]によって[世{よ}]の[罪{つみ}]をさばき、そして、[信仰{しんこう}]による[義{ぎ}]を[受{う}]け[継{つ}]ぐ[者{もの}]となった。", "8": "[信仰{しんこう}]によって、アブラハムは、[受{う}]け[継{つ}]ぐべき[地{ち}]に[出{で}]て[行{い}]けとの[召{め}]しをこうむった[時{とき}]、それに[従{したが}]い、[行{ゆ}]く[先{さき}]を[知{し}]らないで[出{で}]て[行{い}]った。", "9": "[信仰{しんこう}]によって、[他国{たこく}]にいるようにして[約束{やくそく}]の[地{ち}]に[宿{やど}]り、[同{おな}]じ[約束{やくそく}]を[継{つ}]ぐイサク、ヤコブと[共{とも}]に、[幕屋{まくや}]に[住{す}]んだ。", "10": "[彼{かれ}]は、ゆるがぬ[土台{どだい}]の[上{うえ}]に[建{た}]てられた[都{みやこ}]を、[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいたのである。その[都{みやこ}]をもくろみ、また[建{た}]てたのは、[神{かみ}]である。", "11": "[信仰{しんこう}]によって、サラもまた、[年老{としお}]いていたが、[種{たね}]を[宿{やど}]す[力{ちから}]を[与{あた}]えられた。[約束{やくそく}]をなさったかたは[真実{しんじつ}]であると、[信{しん}]じていたからである。", "12": "このようにして、ひとりの[死{し}]んだと[同様{どうよう}]な[人{ひと}]から、[天{てん}]の[星{ほし}]のように、[海{うみ}]べの[数{かぞ}]えがたい[砂{すな}]のように、おびただしい[人{ひと}]が[生{うま}]れてきたのである。", "13": "これらの[人{ひと}]はみな、[信仰{しんこう}]をいだいて[死{し}]んだ。まだ[約束{やくそく}]のものは[受{う}]けていなかったが、はるかにそれを[望{のぞ}]み[見{み}]て[喜{よろこ}]び、そして、[地上{ちじょう}]では[旅人{たびびと}]であり[寄留者{きりゅうしゃ}]であることを、[自{みずか}]ら[言{い}]いあらわした。", "14": "そう[言{い}]いあらわすことによって、[彼{かれ}]らがふるさとを[求{もと}]めていることを[示{しめ}]している。", "15": "もしその[出{で}]てきた[所{ところ}]のことを[考{かんが}]えていたなら、[帰{かえ}]る[機会{きかい}]はあったであろう。", "16": "しかし[実際{じっさい}]、[彼{かれ}]らが[望{のぞ}]んでいたのは、もっと[良{よ}]い、[天{てん}]にあるふるさとであった。だから[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]と[呼{よ}]ばれても、それを[恥{はじ}]とはされなかった。[事実{じじつ}]、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのために、[都{みやこ}]を[用意{ようい}]されていたのである。", "17": "[信仰{しんこう}]によって、アブラハムは、[試錬{しれん}]を[受{う}]けたとき、イサクをささげた。すなわち、[約束{やくそく}]を[受{う}]けていた[彼{かれ}]が、そのひとり[子{こ}]をささげたのである。", "18": "この[子{こ}]については、「イサクから[出{で}]る[者{もの}]が、あなたの[子孫{しそん}]と[呼{よ}]ばれるであろう」と[言{い}]われていたのであった。", "19": "[彼{かれ}]は、[神{かみ}]が[死人{しにん}]の[中{なか}]から[人{ひと}]をよみがえらせる[力{ちから}]がある、と[信{しん}]じていたのである。だから[彼{かれ}]は、いわば、イサクを[生{い}]きかえして[渡{わた}]されたわけである。", "20": "[信仰{しんこう}]によって、イサクは、きたるべきことについて、ヤコブとエサウとを[祝福{しゅくふく}]した。", "21": "[信仰{しんこう}]によって、ヤコブは[死{し}]のまぎわに、ヨセフの[子{こ}]らをひとりびとり[祝福{しゅくふく}]し、そしてそのつえのかしらによりかかって[礼拝{れいはい}]した。", "22": "[信仰{しんこう}]によって、ヨセフはその[臨終{りんじゅう}]に、イスラエルの[子{こ}]らの[出{で}]て[行{ゆ}]くことを[思{おも}]い、[自分{じぶん}]の[骨{ほね}]のことについてさしずした。", "23": "[信仰{しんこう}]によって、モーセの[生{うま}]れたとき、[両親{りょうしん}]は、三か[月{げつ}]のあいだ[彼{かれ}]を[隠{かく}]した。それは、[彼{かれ}]らが[子供{こども}]のうるわしいのを[見{み}]たからである。[彼{かれ}]らはまた、[王{おう}]の[命令{めいれい}]をも[恐{おそ}]れなかった。", "24": "[信仰{しんこう}]によって、モーセは、[成人{せいじん}]したとき、パロの[娘{むすめ}]の[子{こ}]と[言{い}]われることを[拒{こば}]み、", "25": "[罪{つみ}]のはかない[歓楽{かんらく}]にふけるよりは、むしろ[神{かみ}]の[民{たみ}]と[共{とも}]に[虐待{ぎゃくたい}]されることを[選{えら}]び、", "26": "キリストのゆえに[受{う}]けるそしりを、エジプトの[宝{たから}]にまさる[富{とみ}]と[考{かんが}]えた。それは、[彼{かれ}]が[報{むく}]いを[望{のぞ}]み[見{み}]ていたからである。", "27": "[信仰{しんこう}]によって、[彼{かれ}]は[王{おう}]の[憤{いきどお}]りをも[恐{おそ}]れず、エジプトを[立{た}]ち[去{さ}]った。[彼{かれ}]は、[見{み}]えないかたを[見{み}]ているようにして、[忍{しの}]びとおした。", "28": "[信仰{しんこう}]によって、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が、[長子{ちょうし}]らに[手{て}]を[下{くだ}]すことのないように、[彼{かれ}]は[過越{すぎこし}]を[行{おこな}]い[血{ち}]を[塗{ぬ}]った。", "29": "[信仰{しんこう}]によって、[人々{ひとびと}]は[紅海{こうかい}]をかわいた[土地{とち}]をとおるように[渡{わた}]ったが、[同{おな}]じことを[企{くわだ}]てたエジプト[人{じん}]はおぼれ[死{し}]んだ。", "30": "[信仰{しんこう}]によって、エリコの[城壁{じょうへき}]は、[七日{なぬか}]にわたってまわったために、くずれおちた。", "31": "[信仰{しんこう}]によって、[遊女{ゆうじょ}]ラハブは、[探{さぐ}]りにきた[者{もの}]たちをおだやかに[迎{むか}]えたので、[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]な[者{もの}]どもと[一緒{いっしょ}]に[滅{ほろ}]びることはなかった。", "32": "このほか、[何{なに}]を[言{い}]おうか。もしギデオン、バラク、サムソン、エフタ、ダビデ、サムエル[及{およ}]び[預言者{よげんしゃ}]たちについて[語{かた}]り[出{だ}]すなら、[時間{じかん}]が[足{た}]りないであろう。", "33": "[彼{かれ}]らは[信仰{しんこう}]によって、[国々{くにぐに}]を[征服{せいふく}]し、[義{ぎ}]を[行{おこな}]い、[約束{やくそく}]のものを[受{う}]け、ししの[口{くち}]をふさぎ、", "34": "[火{ひ}]の[勢{いきお}]いを[消{け}]し、つるぎの[刃{は}]をのがれ、[弱{よわ}]いものは[強{つよ}]くされ、[戦{たたか}]いの[勇者{ゆうしゃ}]となり、[他国{たこく}]の[軍{ぐん}]を[退{しりぞ}]かせた。", "35": "[女{おんな}]たちは、その[死者{ししゃ}]たちをよみがえらさせてもらった。ほかの[者{もの}]は、[更{さら}]にまさったいのちによみがえるために、[拷問{ごうもん}]の[苦{くる}]しみに[甘{あま}]んじ、[放免{ほうめん}]されることを[願{ねが}]わなかった。", "36": "なおほかの[者{もの}]たちは、あざけられ、むち[打{う}]たれ、しばり[上{あ}]げられ、[投獄{とうごく}]されるほどのめに[会{あ}]った。", "37": "あるいは、[石{いし}]で[打{う}]たれ、さいなまれ、のこぎりで[引{ひ}]かれ、つるぎで[切{き}]り[殺{ころ}]され、[羊{ひつじ}]の[皮{かわ}]や、やぎの[皮{かわ}]を[着{き}]て[歩{ある}]きまわり、[無一物{むいちもつ}]になり、[悩{なや}]まされ、[苦{くる}]しめられ、", "38": "(この[世{よ}]は[彼{かれ}]らの[住{す}]む[所{ところ}]ではなかった)、[荒野{あらの}]と[山{やま}]の[中{なか}]と[岩{いわ}]の[穴{あな}]と[土{つち}]の[穴{あな}]とを、さまよい[続{つづ}]けた。", "39": "さて、これらの[人々{ひとびと}]はみな、[信仰{しんこう}]によってあかしされたが、[約束{やくそく}]のものは[受{う}]けなかった。", "40": "[神{かみ}]はわたしたちのために、さらに[良{よ}]いものをあらかじめ[備{そな}]えて[下{くだ}]さっているので、わたしたちをほかにしては[彼{かれ}]らが[全{まっと}]うされることはない。" }, "12": { "1": "こういうわけで、わたしたちは、このような[多{おお}]くの[証人{しょうにん}]に[雲{くも}]のように[囲{かこ}]まれているのであるから、いっさいの[重荷{おもに}]と、からみつく[罪{つみ}]とをかなぐり[捨{す}]てて、わたしたちの[参加{さんか}]すべき[競走{きょうそう}]を、[耐{た}]え[忍{しの}]んで[走{はし}]りぬこうではないか。", "2": "[信仰{しんこう}]の[導{みちび}]き[手{て}]であり、またその[完成{かんせい}][者{もの}]であるイエスを[仰{あお}]ぎ[見{み}]つつ、[走{はし}]ろうではないか。[彼{かれ}]は、[自分{じぶん}]の[前{まえ}]におかれている[喜{よろこ}]びのゆえに、[恥{はじ}]をもいとわないで[十字架{じゅうじか}]を[忍{しの}]び、[神{かみ}]の[御座{みざ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]するに[至{いた}]ったのである。", "3": "あなたがたは、[弱{よわ}]り[果{は}]てて[意気{いき}]そそうしないために、[罪人{つみびと}]らのこのような[反抗{はんこう}]を[耐{た}]え[忍{しの}]んだかたのことを、[思{おも}]いみるべきである。", "4": "あなたがたは、[罪{つみ}]と[取{と}]り[組{く}]んで[戦{たたか}]う[時{とき}]、まだ[血{ち}]を[流{なが}]すほどの[抵抗{ていこう}]をしたことがない。", "5": "また[子{こ}]たちに[対{たい}]するように、あなたがたに[語{かた}]られたこの[勧{すす}]めの[言葉{ことば}]を[忘{わす}]れている、「わたしの[子{こ}]よ、[主{しゅ}]の[訓練{くんれん}]を[軽{かろ}]んじてはいけない。[主{しゅ}]に[責{せ}]められるとき、[弱{よわ}]り[果{は}]ててはならない。", "6": "[主{しゅ}]は[愛{あい}]する[者{もの}]を[訓練{くんれん}]し、[受{う}]けいれるすべての[子{こ}]を、むち[打{う}]たれるのである」。", "7": "あなたがたは[訓練{くんれん}]として[耐{た}]え[忍{しの}]びなさい。[神{かみ}]はあなたがたを、[子{こ}]として[取{と}]り[扱{あつか}]っておられるのである。いったい、[父{ちち}]に[訓練{くんれん}]されない[子{こ}]があるだろうか。", "8": "だれでも[受{う}]ける[訓練{くんれん}]が、あなたがたに[与{あた}]えられないとすれば、それこそ、あなたがたは[私生子{しせいじ}]であって、ほんとうの[子{こ}]ではない。", "9": "その[上{うえ}]、[肉親{にくしん}]の[父{ちち}]はわたしたちを[訓練{くんれん}]するのに、なお[彼{かれ}]をうやまうとすれば、なおさら、わたしたちは、たましいの[父{ちち}]に[服従{ふくじゅう}]して、[真{しん}]に[生{い}]きるべきではないか。", "10": "[肉親{にくしん}]の[父{ちち}]は、しばらくの[間{あいだ}]、[自分{じぶん}]の[考{かんが}]えに[従{したが}]って[訓練{くんれん}]を[与{あた}]えるが、たましいの[父{ちち}]は、わたしたちの[益{えき}]のため、そのきよさにあずからせるために、そうされるのである。", "11": "すべての[訓練{くんれん}]は、[当座{とうざ}]は、[喜{よろこ}]ばしいものとは[思{おも}]われず、むしろ[悲{かな}]しいものと[思{おも}]われる。しかし[後{のち}]になれば、それによって[鍛え{きたえ}]られる[者{もの}]に、[平安{へいあん}]な[義{ぎ}]の[実{み}]を[結{むす}]ばせるようになる。", "12": "それだから、あなたがたのなえた[手{て}]と、[弱{よわ}]くなっているひざとを、まっすぐにしなさい。", "13": "また、[足{あし}]のなえている[者{もの}]が[踏{ふ}]みはずすことなく、むしろいやされるように、あなたがたの[足{あし}]のために、まっすぐな[道{みち}]をつくりなさい。", "14": "すべての[人{ひと}]と[相{あい}][和{わ}]し、また、[自{みずか}]らきよくなるように[努{つと}]めなさい。きよくならなければ、だれも[主{しゅ}]を[見{み}]ることはできない。", "15": "[気{き}]をつけて、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みからもれることがないように、また、[苦{にが}]い[根{ね}]がはえ[出{で}]て、あなたがたを[悩{なや}]まし、それによって[多{おお}]くの[人{ひと}]が[汚{けが}]されることのないようにしなさい。", "16": "また、[一杯{いっぱい}]の[食{しょく}]のために[長子{ちょうし}]の[権利{けんり}]を[売{う}]ったエサウのように、[不品行{ふひんこう}]な[俗悪{ぞくあく}]な[者{もの}]にならないようにしなさい。", "17": "あなたがたの[知{し}]っているように、[彼{かれ}]はその[後{のち}]、[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]け[継{つ}]ごうと[願{ねが}]ったけれども、[捨{す}]てられてしまい、[涙{なみだ}]を[流{なが}]してそれを[求{もと}]めたが、[悔改{くいあらた}]めの[機会{きかい}]を[得{え}]なかったのである。", "18": "あなたがたが[近{ちか}]づいているのは、[手{て}]で[触{ふ}]れることができ、[火{ひ}]が[燃{も}]え、[黒雲{くろくも}]や[暗{くら}]やみやあらしにつつまれ、", "19": "また、ラッパの[響{ひびき}]や、[聞{き}]いた[者{もの}]たちがそれ[以上{いじょう}]、[耳{みみ}]にしたくないと[願{ねが}]ったような[言葉{ことば}]がひびいてきた[山{やま}]ではない。", "20": "そこでは、[彼{かれ}]らは、「けものであっても、[山{やま}]に[触{ふれ}]たら、[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]されてしまえ」という[命令{めいれい}]の[言葉{ことば}]に、[耐{た}]えることができなかったのである。", "21": "その[光景{こうけい}]が[恐{おそ}]ろしかったのでモーセさえも、「わたしは[恐{おそ}]ろしさのあまり、おののいている」と[言{い}]ったほどである。", "22": "しかしあなたがたが[近{ちか}]づいているのは、シオンの[山{やま}]、[生{い}]ける[神{かみ}]の[都{みやこ}]、[天{てん}]にあるエルサレム、[無数{むすう}]の[天使{てんし}]の[祝{いわい}][会{かい}]、", "23": "[天{てん}]に[登録{とうろく}]されている[長子{ちょうし}]たちの[教会{きょうかい}]、[万民{ばんみん}]の[審判者{しんぱんしゃ}]なる[神{かみ}]、[全{まっと}]うされた[義人{ぎじん}]の[霊{れい}]、", "24": "[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]の[仲保者{ちゅうほしゃ}]イエス、ならびに、アベルの[血{ち}]よりも[力強{ちからづよ}]く[語{かた}]るそそがれた[血{ち}]である。", "25": "あなたがたは、[語{かた}]っておられるかたを[拒{こば}]むことがないように、[注意{ちゅうい}]しなさい。もし[地上{ちじょう}]で[御旨{みむね}]を[告{つ}]げた[者{もの}]を[拒{こば}]んだ[人々{ひとびと}]が、[罰{ばつ}]をのがれることができなかったなら、[天{てん}]から[告{つ}]げ[示{しめ}]すかたを[退{しりぞ}]けるわたしたちは、なおさらそうなるのではないか。", "26": "あの[時{とき}]には、[御{み}][声{こえ}]が[地{ち}]を[震{ふる}]わせた。しかし[今{いま}]は、[約束{やくそく}]して[言{い}]われた、「わたしはもう一[度{ど}]、[地{ち}]ばかりでなく[天{てん}]をも[震{ふる}]わそう」。", "27": "この「もう一[度{ど}]」という[言葉{ことば}]は、[震{ふる}]われないものが[残{のこ}]るために、[震{ふる}]われるものが、[造{つく}]られたものとして[取{と}]り[除{のぞ}]かれることを[示{しめ}]している。", "28": "このように、わたしたちは[震{ふる}]われない[国{くに}]を[受{う}]けているのだから、[感謝{かんしゃ}]をしようではないか。そして[感謝{かんしゃ}]しつつ、[恐{おそ}]れかしこみ、[神{かみ}]に[喜{よろこ}]ばれるように、[仕{つか}]えていこう。", "29": "わたしたちの[神{かみ}]は、[実{じつ}]に、[焼{や}]きつくす[火{ひ}]である。" }, "13": { "1": "[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]を[続{つづ}]けなさい。", "2": "[旅人{たびびと}]をもてなすことを[忘{わす}]れてはならない。このようにして、ある[人々{ひとびと}]は、[気{き}]づかないで[御使{みつかい}]たちをもてなした。", "3": "[獄{ごく}]につながれている[人{ひと}]たちを、[自分{じぶん}]も[一緒{いっしょ}]につながれている[心持{こころもち}]で[思{おも}]いやりなさい。また、[自分{じぶん}]も[同{おな}]じ[肉体{にくたい}]にある[者{もの}]だから、[苦{くる}]しめられている[人{ひと}]たちのことを、[心{こころ}]にとめなさい。", "4": "すべての[人{ひと}]は、[結婚{けっこん}]を[重{おも}]んずべきである。また[寝床{ねどこ}]を[汚{けが}]してはならない。[神{かみ}]は、[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]や[姦淫{かんいん}]をする[者{もの}]をさばかれる。", "5": "[金銭{きんせん}]を[愛{あい}]することをしないで、[自分{じぶん}]の[持{も}]っているもので[満足{まんぞく}]しなさい。[主{しゅ}]は、「わたしは、[決{けっ}]してあなたを[離{はな}]れず、あなたを[捨{す}]てない」と[言{い}]われた。", "6": "だから、わたしたちは、はばからずに[言{い}]おう、「[主{しゅ}]はわたしの[助{たす}]け[主{ぬし}]である。わたしには[恐{おそ}]れはない。[人{ひと}]は、わたしに[何{なに}]ができようか」。", "7": "[神{かみ}]の[言{ことば}]をあなたがたに[語{かた}]った[指導者{しどうしゃ}]たちのことを、いつも[思{おも}]い[起{おこ}]しなさい。[彼{かれ}]らの[生活{せいかつ}]の[最後{さいご}]を[見{み}]て、その[信仰{しんこう}]にならいなさい。", "8": "イエス・キリストは、きのうも、きょうも、いつまでも[変{かわ}]ることがない。", "9": "さまざまな[違{ちが}]った[教{おしえ}]によって、[迷{まよ}]わされてはならない。[食物{しょくもつ}]によらず、[恵{めぐ}]みによって、[心{こころ}]を[強{つよ}]くするがよい。[食物{しょくもつ}]によって[歩{ある}]いた[者{もの}]は、[益{えき}]を[得{え}]ることがなかった。", "10": "わたしたちには一つの[祭壇{さいだん}]がある。[幕屋{まくや}]で[仕{つか}]えている[者{もの}]たちは、その[祭壇{さいだん}]の[食物{しょくもつ}]をたべる[権利{けんり}]はない。", "11": "なぜなら、[大祭司{だいさいし}]によって[罪{つみ}]のためにささげられるけものの[血{ち}]は、[聖所{せいじょ}]のなかに[携{たずさ}]えて[行{い}]かれるが、そのからだは、[営所{えいしょ}]の[外{そと}]で[焼{や}]かれてしまうからである。", "12": "だから、イエスもまた、ご[自分{じぶん}]の[血{ち}]で[民{たみ}]をきよめるために、[門{もん}]の[外{そと}]で[苦難{くなん}]を[受{う}]けられたのである。", "13": "したがって、わたしたちも、[彼{かれ}]のはずかしめを[身{み}]に[負{お}]い、[営所{えいしょ}]の[外{そと}]に[出{で}]て、みもとに[行{い}]こうではないか。", "14": "この[地上{ちじょう}]には、[永遠{えいえん}]の[都{みやこ}]はない。きたらんとする[都{みやこ}]こそ、わたしたちの[求{もと}]めているものである。", "15": "だから、わたしたちはイエスによって、さんびのいけにえ、すなわち、[彼{かれ}]の[御名{みな}]をたたえるくちびるの[実{み}]を、たえず[神{かみ}]にささげようではないか。", "16": "そして、[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことと[施{ほどこ}]しをすることとを、[忘{わす}]れてはいけない。[神{かみ}]は、このようないけにえを[喜{よろこ}]ばれる。", "17": "あなたがたの[指導者{しどうしゃ}]たちの[言{い}]うことを[聞{き}]きいれて、[従{したが}]いなさい。[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]に[言{い}]いひらきをすべき[者{もの}]として、あなたがたのたましいのために、[目{め}]をさましている。[彼{かれ}]らが[嘆{なげ}]かないで、[喜{よろこ}]んでこのことをするようにしなさい。そうでないと、あなたがたの[益{えき}]にならない。", "18": "わたしたちのために、[祈{いの}]ってほしい。わたしたちは[明{あき}]らかな[良心{りょうしん}]を[持{も}]っていると[信{しん}]じており、[何事{なにごと}]についても、[正{ただ}]しく[行動{こうどう}]しようと[願{ねが}]っている。", "19": "わたしがあなたがたの[所{ところ}]に[早{はや}]く[帰{かえ}]れるため、[祈{いの}]ってくれるように、[特{とく}]にお[願{ねが}]いする。", "20": "[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]の[血{ち}]による[羊{ひつじ}]の[大牧者{だいぼくしゃ}]、わたしたちの[主{しゅ}]イエスを、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[引{ひ}]き[上{あ}]げられた[平和{へいわ}]の[神{かみ}]が、", "21": "イエス・キリストによって、みこころにかなうことをわたしたちにして[下{くだ}]さり、あなたがたが[御旨{みむね}]を[行{おこな}]うために、すべての[良{よ}]きものを[備{そな}]えて[下{くだ}]さるようにこい[願{ねが}]う。[栄光{えいこう}]が、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[神{かみ}]にあるように、アァメン。", "22": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。どうかわたしの[勧{すす}]めの[言葉{ことば}]を[受{う}]けいれてほしい。わたしは、ただ[手{て}]みじかに[書{か}]いたのだから。", "23": "わたしたちの[兄弟{きょうだい}]テモテがゆるされたことを、お[知{し}]らせする。もし[彼{かれ}]が[早{はや}]く[来{く}]れば、[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]にわたしはあなたがたに[会{あ}]えるだろう。", "24": "あなたがたの[指導者{しどうしゃ}][一同{いちどう}]と[聖徒{せいと}]たち[一同{いちどう}]に、よろしく[伝{つた}]えてほしい。イタリヤからきた[人々{ひとびと}]から、あなたがたによろしく。", "25": "[恵{めぐ}]みが、あなたがた[一同{いちどう}]にあるように。" } }, "jas": { "1": { "1": "[神{かみ}]と[主{しゅ}]イエス・キリストとの[僕{しもべ}]ヤコブから、[離散{りさん}]している十二[部族{ぶぞく}]の[人々{ひとびと}]へ、あいさつをおくる。", "2": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたが、いろいろな[試錬{しれん}]に[会{あ}]った[場合{ばあい}]、それをむしろ[非常{ひじょう}]に[喜{よろこ}]ばしいことと[思{おも}]いなさい。", "3": "あなたがたの[知{し}]っているとおり、[信仰{しんこう}]がためされることによって、[忍耐{にんたい}]が[生{う}]み[出{だ}]されるからである。", "4": "だから、なんら[欠点{けってん}]のない、[完全{かんぜん}]な、でき[上{あ}]がった[人{ひと}]となるように、その[忍耐力{にんたいりょく}]を[十分{じゅうぶん}]に[働{はたら}]かせるがよい。", "5": "あなたがたのうち、[知恵{ちえ}]に[不足{ふそく}]している[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]は、とがめもせずに[惜{お}]しみなくすべての[人{ひと}]に[与{あた}]える[神{かみ}]に、[願{ねが}]い[求{もと}]めるがよい。そうすれば、[与{あた}]えられるであろう。", "6": "ただ、[疑{うたが}]わないで、[信仰{しんこう}]をもって[願{ねが}]い[求{もと}]めなさい。[疑{うたが}]う[人{ひと}]は、[風{かぜ}]の[吹{ふ}]くままに[揺{ゆ}]れ[動{うご}]く[海{うみ}]の[波{なみ}]に[似{に}]ている。", "7": "そういう[人{ひと}]は、[主{しゅ}]から[何{なに}]かをいただけるもののように[思{おも}]うべきではない。", "8": "そんな[人間{にんげん}]は、[二心{ふたごころ}]の[者{もの}]であって、そのすべての[行動{こうどう}]に[安定{あんてい}]がない。", "9": "[低{ひく}]い[身分{みぶん}]の[兄弟{きょうだい}]は、[自分{じぶん}]が[高{たか}]くされたことを[喜{よろこ}]びなさい。", "10": "また、[富{と}]んでいる[者{もの}]は、[自分{じぶん}]が[低{ひく}]くされたことを[喜{よろこ}]ぶがよい。[富{と}]んでいる[者{もの}]は、[草花{くさばな}]のように[過{す}]ぎ[去{さ}]るからである。", "11": "たとえば、[太陽{たいよう}]が[上{のぼ}]って[熱風{ねっぷう}]をおくると、[草{くさ}]を[枯{か}]らす。そしてその[花{はな}]は[落{お}]ち、その[美{うつく}]しい[姿{すがた}]は[消{き}]えうせてしまう。それと[同{おな}]じように、[富{と}]んでいる[者{もの}]も、その[一生{いっしょう}]の[旅{たび}]なかばで[没落{ぼつらく}]するであろう。", "12": "[試錬{しれん}]を[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[人{ひと}]は、さいわいである。それを[忍{しの}]びとおしたなら、[神{かみ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]たちに[約束{やくそく}]されたいのちの[冠{かんむり}]を[受{う}]けるであろう。", "13": "だれでも[誘惑{ゆうわく}]に[会{あ}]う[場合{ばあい}]、「この[誘惑{ゆうわく}]は、[神{かみ}]からきたものだ」と[言{い}]ってはならない。[神{かみ}]は[悪{あく}]の[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]るようなかたではなく、また[自{みずか}]ら[進{すす}]んで[人{ひと}]を[誘惑{ゆうわく}]することもなさらない。", "14": "[人{ひと}]が[誘惑{ゆうわく}]に[陥{おちい}]るのは、それぞれ、[欲{よく}]に[引{ひ}]かれ、さそわれるからである。", "15": "[欲{よく}]がはらんで[罪{つみ}]を[生{う}]み、[罪{つみ}]が[熟{じゅく}]して[死{し}]を[生{う}]み[出{だ}]す。", "16": "[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]たちよ。[思{おも}]い[違{ちが}]いをしてはいけない。", "17": "あらゆる[良{よ}]い[贈{おく}]り[物{もの}]、あらゆる[完全{かんぜん}]な[賜物{たまもの}]は、[上{うえ}]から、[光{ひかり}]の[父{ちち}]から[下{くだ}]って[来{く}]る。[父{ちち}]には、[変化{へんか}]とか[回転{かいてん}]の[影{かげ}]とかいうものはない。", "18": "[父{ちち}]は、わたしたちを、いわば[被{ひ}][造物{ぞうぶつ}]の[初穂{はつほ}]とするために、[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]によって[御旨{みむね}]のままに、[生{う}]み[出{だ}]して[下{くだ}]さったのである。", "19": "[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]たちよ。このことを[知{し}]っておきなさい。[人{ひと}]はすべて、[聞{き}]くに[早{はや}]く、[語{かた}]るにおそく、[怒{いか}]るにおそくあるべきである。", "20": "[人{ひと}]の[怒{いか}]りは、[神{かみ}]の[義{ぎ}]を[全{まっと}]うするものではないからである。", "21": "だから、すべての[汚{けが}]れや、はなはだしい[悪{あく}]を[捨{す}]て[去{さ}]って、[心{こころ}]に[植{う}]えつけられている[御言{みことば}]を、すなおに[受{う}]け[入{い}]れなさい。[御言{みことば}]には、あなたがたのたましいを[救{すく}]う[力{ちから}]がある。", "22": "そして、[御言{みことば}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]になりなさい。おのれを[欺{あざむ}]いて、ただ[聞{き}]くだけの[者{もの}]となってはいけない。", "23": "おおよそ[御言{みことば}]を[聞{き}]くだけで[行{おこな}]わない[人{ひと}]は、ちょうど、[自分{じぶん}]の[生{うま}]れつきの[顔{かお}]を[鏡{かがみ}]に[映{うつ}]して[見{み}]る[人{ひと}]のようである。", "24": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[映{うつ}]して[見{み}]てそこから[立{た}]ち[去{さ}]ると、そのとたんに、[自分{じぶん}]の[姿{すがた}]がどんなであったかを[忘{わす}]れてしまう。", "25": "これに[反{はん}]して、[完全{かんぜん}]な[自由{じゆう}]の[律法{りっぽう}]を[一心{いっしん}]に[見{み}]つめてたゆまない[人{ひと}]は、[聞{き}]いて[忘{わす}]れてしまう[人{ひと}]ではなくて、[実際{じっさい}]に[行{おこな}]う[人{ひと}]である。こういう[人{ひと}]は、その[行{おこな}]いによって[祝福{しゅくふく}]される。", "26": "もし[人{ひと}]が[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[者{もの}]だと[自任{じにん}]しながら、[舌{した}]を[制{せい}]することをせず、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[欺{あざむ}]いているならば、その[人{ひと}]の[信心{しんじん}]はむなしいものである。", "27": "[父{ちち}]なる[神{かみ}]のみまえに[清{きよ}]く[汚{けが}]れのない[信心{しんじん}]とは、[困{こま}]っている[孤児{こじ}]や、やもめを[見舞{みま}]い、[自{みずか}]らは[世{よ}]の[汚{けが}]れに[染{そ}]まずに、[身{み}]を[清{きよ}]く[保{たも}]つことにほかならない。" }, "2": { "1": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。わたしたちの[栄光{えいこう}]の[主{しゅ}]イエス・キリストへの[信仰{しんこう}]を[守{まも}]るのに、[分{わ}]け[隔{へだ}]てをしてはならない。", "2": "たとえば、あなたがたの[会堂{かいどう}]に、[金{きん}]の[指輪{ゆびわ}]をはめ、りっぱな[着物{きもの}]を[着{き}]た[人{ひと}]がはいって[来{く}]ると[同時{どうじ}]に、みすぼらしい[着物{きもの}]を[着{き}]た[貧{まず}]しい[人{ひと}]がはいってきたとする。", "3": "その[際{さい}]、りっぱな[着物{きもの}]を[着{き}]た[人{ひと}]に[対{たい}]しては、うやうやしく「どうぞ、こちらの[良{よ}]い[席{せき}]にお[掛{か}]け[下{くだ}]さい」と[言{い}]い、[貧{まず}]しい[人{ひと}]には、「あなたは、そこに[立{た}]っていなさい。それとも、わたしの[足{あし}]もとにすわっているがよい」と[言{い}]ったとしたら、", "4": "あなたがたは、[自分{じぶん}]たちの[間{あいだ}]で[差別{さべつ}][立{だ}]てをし、よからぬ[考{かんが}]えで[人{ひと}]をさばく[者{もの}]になったわけではないか。", "5": "[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]たちよ。よく[聞{き}]きなさい。[神{かみ}]は、この[世{よ}]の[貧{まず}]しい[人{ひと}]たちを[選{えら}]んで[信仰{しんこう}]に[富{と}]ませ、[神{かみ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]たちに[約束{やくそく}]された[御国{みくに}]の[相続者{そうぞくしゃ}]とされたではないか。", "6": "しかるに、あなたがたは[貧{まず}]しい[人{ひと}]をはずかしめたのである。あなたがたをしいたげ、[裁判所{さいばんしょ}]に[引{ひ}]きずり[込{こ}]むのは、[富{と}]んでいる[者{もの}]たちではないか。", "7": "あなたがたに[対{たい}]して[唱{とな}]えられた[尊{たっと}]い[御名{みな}]を[汚{けが}]すのは、[実{じつ}]に[彼{かれ}]らではないか。", "8": "しかし、もしあなたがたが、「[自分{じぶん}]を[愛{あい}]するように、あなたの[隣{とな}]り[人{ひと}]を[愛{あい}]せよ」という[聖書{せいしょ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、このきわめて[尊{たっと}]い[律法{りっぽう}]を[守{まも}]るならば、それは[良{よ}]いことである。", "9": "しかし、もし[分{わ}]け[隔{へだ}]てをするならば、あなたがたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことになり、[律法{りっぽう}]によって[違反者{いはんしゃ}]として[宣告{せんこく}]される。", "10": "なぜなら、[律法{りっぽう}]をことごとく[守{まも}]ったとしても、その一つの[点{てん}]にでも[落{お}]ち[度{ど}]があれば、[全体{ぜんたい}]を[犯{おか}]したことになるからである。", "11": "たとえば、「[姦淫{かんいん}]するな」と[言{い}]われたかたは、また「[殺{ころ}]すな」とも[仰{おお}]せになった。そこで、たとい[姦淫{かんいん}]はしなくても、[人殺{ひとごろ}]しをすれば、[律法{りっぽう}]の[違反者{いはんしゃ}]になったことになる。", "12": "だから、[自由{じゆう}]の[律法{りっぽう}]によってさばかるべき[者{もの}]らしく[語{かた}]り、かつ[行{おこな}]いなさい。", "13": "あわれみを[行{おこな}]わなかった[者{もの}]に[対{たい}]しては、[仮借{かしゃく}]のないさばきが[下{くだ}]される。あわれみは、さばきにうち[勝{か}]つ。", "14": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。ある[人{ひと}]が[自分{じぶん}]には[信仰{しんこう}]があると[称{しょう}]していても、もし[行{おこな}]いがなかったら、なんの[役{やく}]に[立{た}]つか。その[信仰{しんこう}]は[彼{かれ}]を[救{すく}]うことができるか。", "15": "ある[兄弟{きょうだい}]または[姉妹{しまい}]が[裸{はだか}]でいて、その[日{ひ}]の[食物{しょくもつ}]にもこと[欠{か}]いている[場合{ばあい}]、", "16": "あなたがたのうち、だれかが、「[安{やす}]らかに[行{い}]きなさい。[暖{あたた}]まって、[食{た}]べ[飽{あ}]きなさい」と[言{い}]うだけで、そのからだに[必要{ひつよう}]なものを[何{なに}]ひとつ[与{あた}]えなかったとしたら、なんの[役{やく}]に[立{た}]つか。", "17": "[信仰{しんこう}]も、それと[同様{どうよう}]に、[行{おこな}]いを[伴{ともな}]わなければ、それだけでは[死{し}]んだものである。", "18": "しかし、「ある[人{ひと}]には[信仰{しんこう}]があり、またほかの[人{ひと}]には[行{おこな}]いがある」と[言{い}]う[者{もの}]があろう。それなら、[行{おこな}]いのないあなたの[信仰{しんこう}]なるものを[見{み}]せてほしい。そうしたら、わたしの[行{おこな}]いによって[信仰{しんこう}]を[見{み}]せてあげよう。", "19": "あなたは、[神{かみ}]はただひとりであると[信{しん}]じているのか。それは[結構{けっこう}]である。[悪霊{あくりょう}]どもでさえ、[信{しん}]じておののいている。", "20": "ああ、[愚{おろ}]かな[人{ひと}]よ。[行{おこな}]いを[伴{ともな}]わない[信仰{しんこう}]のむなしいことを[知{し}]りたいのか。", "21": "わたしたちの[父祖{ふそ}]アブラハムは、その[子{こ}]イサクを[祭壇{さいだん}]にささげた[時{とき}]、[行{おこな}]いによって[義{ぎ}]とされたのではなかったか。", "22": "あなたが[知{し}]っているとおり、[彼{かれ}]においては、[信仰{しんこう}]が[行{おこな}]いと[共{とも}]に[働{はたら}]き、その[行{おこな}]いによって[信仰{しんこう}]が[全{まっと}]うされ、", "23": "こうして、「アブラハムは[神{かみ}]を[信{しん}]じた。それによって、[彼{かれ}]は[義{ぎ}]と[認{みと}]められた」という[聖書{せいしょ}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]し、そして、[彼{かれ}]は「[神{かみ}]の[友{とも}]」と[唱{とな}]えられたのである。", "24": "これでわかるように、[人{ひと}]が[義{ぎ}]とされるのは、[行{おこな}]いによるのであって、[信仰{しんこう}]だけによるのではない。", "25": "[同{おな}]じように、かの[遊女{ゆうじょ}]ラハブでさえも、[使者{ししゃ}]たちをもてなし、[彼{かれ}]らを[別{べつ}]な[道{みち}]から[送{おく}]り[出{だ}]した[時{とき}]、[行{おこな}]いによって[義{ぎ}]とされたではないか。", "26": "[霊魂{れいこん}]のないからだが[死{し}]んだものであると[同様{どうよう}]に、[行{おこな}]いのない[信仰{しんこう}]も[死{し}]んだものなのである。" }, "3": { "1": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたのうち[多{おお}]くの[者{もの}]は、[教師{きょうし}]にならないがよい。わたしたち[教師{きょうし}]が、[他{た}]の[人{ひと}]たちよりも、もっときびしいさばきを[受{う}]けることが、よくわかっているからである。", "2": "わたしたちは[皆{みな}]、[多{おお}]くのあやまちを[犯{おか}]すものである。もし、[言葉{ことば}]の[上{うえ}]であやまちのない[人{ひと}]があれば、そういう[人{ひと}]は、[全身{ぜんしん}]をも[制{せい}][御{ぎょ}]することのできる[完全{かんぜん}]な[人{ひと}]である。", "3": "[馬{うま}]を[御{ぎょ}]するために、その[口{くち}]にくつわをはめるなら、その[全身{ぜんしん}]を[引{ひ}]きまわすことができる。", "4": "また[船{ふね}]を[見{み}]るがよい。[船体{せんたい}]が[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きく、また[激{はげ}]しい[風{かぜ}]に[吹{ふ}]きまくられても、ごく[小{ちい}]さなかじ一つで、[操縦者{そうじゅうしゃ}]の[思{おも}]いのままに[運転{うんてん}]される。", "5": "それと[同{おな}]じく、[舌{した}]は[小{ちい}]さな[器官{きかん}]ではあるが、よく[大言壮語{たいげんそうご}]する。[見{み}]よ、ごく[小{ちい}]さな[火{ひ}]でも、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[森{もり}]を[燃{も}]やすではないか。", "6": "[舌{した}]は[火{ひ}]である。[不義{ふぎ}]の[世界{せかい}]である。[舌{した}]は、わたしたちの[器官{きかん}]の一つとしてそなえられたものであるが、[全身{ぜんしん}]を[汚{けが}]し、[生存{せいぞん}]の[車輪{しゃりん}]を[燃{も}]やし、[自{みずか}]らは[地獄{じごく}]の[火{ひ}]で[焼{や}]かれる。", "7": "あらゆる[種類{しゅるい}]の[獣{けもの}]、[鳥{とり}]、[這{は}]うもの、[海{うみ}]の[生物{せいぶつ}]は、すべて[人類{じんるい}]に[制{せい}]せられるし、また[制{せい}]せられてきた。", "8": "ところが、[舌{した}]を[制{せい}]しうる[人{ひと}]は、ひとりもいない。それは、[制{せい}]しにくい[悪{あく}]であって、[死{し}]の[毒{どく}]に[満{み}]ちている。", "9": "わたしたちは、この[舌{した}]で[父{ちち}]なる[主{しゅ}]をさんびし、また、その[同{おな}]じ[舌{した}]で、[神{かみ}]にかたどって[造{つく}]られた[人間{にんげん}]をのろっている。", "10": "[同{おな}]じ[口{くち}]から、さんびとのろいとが[出{で}]て[来{く}]る。わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。このような[事{こと}]は、あるべきでない。", "11": "[泉{いずみ}]が、[甘{あま}]い[水{みず}]と[苦{にが}]い[水{みず}]とを、[同{おな}]じ[穴{あな}]からふき[出{だ}]すことがあろうか。", "12": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。いちじくの[木{き}]がオリブの[実{み}]を[結{むす}]び、ぶどうの[木{き}]がいちじくの[実{み}]を[結{むす}]ぶことができようか。[塩水{しおみず}]も、[甘{あま}]い[水{みず}]を[出{だ}]すことはできない。", "13": "あなたがたのうちで、[知恵{ちえ}]があり[物{もの}]わかりのよい[人{ひと}]は、だれであるか。その[人{ひと}]は、[知恵{ちえ}]にかなう[柔和{にゅうわ}]な[行{おこな}]いをしていることを、よい[生活{せいかつ}]によって[示{しめ}]すがよい。", "14": "しかし、もしあなたがたの[心{こころ}]の[中{なか}]に、[苦々{にがにが}]しいねたみや[党派心{とうはしん}]をいだいているのなら、[誇{ほこ}]り[高{たか}]ぶってはならない。また、[真理{しんり}]にそむいて[偽{いつわ}]ってはならない。", "15": "そのような[知恵{ちえ}]は、[上{うえ}]から[下{くだ}]ってきたものではなくて、[地{ち}]につくもの、[肉{にく}]に[属{ぞく}]するもの、[悪魔{あくま}][的{てき}]なものである。", "16": "ねたみと[党派心{とうはしん}]とのあるところには、[混乱{こんらん}]とあらゆる[忌{い}]むべき[行為{こうい}]とがある。", "17": "しかし[上{うえ}]からの[知恵{ちえ}]は、[第{だい}]一に[清{きよ}]く、[次{つぎ}]に[平和{へいわ}]、[寛容{かんよう}]、[温順{おんじゅん}]であり、あわれみと[良{よ}]い[実{み}]とに[満{み}]ち、かたより[見{み}]ず、[偽{いつわ}]りがない。", "18": "[義{ぎ}]の[実{み}]は、[平和{へいわ}]を[造{つく}]り[出{りだ}]す[人{ひと}]たちによって、[平和{へいわ}]のうちにまかれるものである。" }, "4": { "1": "あなたがたの[中{なか}]の[戦{たたか}]いや[争{あらそ}]いは、いったい、どこから[起{おこ}]るのか。それはほかではない。あなたがたの[肢体{したい}]の[中{なか}]で[相戦{あいたたか}]う[欲情{よくじょう}]からではないか。", "2": "あなたがたは、むさぼるが[得{え}]られない。そこで[人殺{ひとごろ}]しをする。[熱望{ねつぼう}]するが[手{て}]に[入{い}]れることができない。そこで[争{あらそ}]い[戦{たたか}]う。あなたがたは、[求{もと}]めないから[得{え}]られないのだ。", "3": "[求{もと}]めても[与{あた}]えられないのは、[快楽{かいらく}]のために[使{つか}]おうとして、[悪{わる}]い[求{もと}]め[方{ほう}]をするからだ。", "4": "[不貞{ふてい}]のやからよ。[世{よ}]を[友{とも}]とするのは、[神{かみ}]への[敵対{てきたい}]であることを、[知{し}]らないか。おおよそ[世{よ}]の[友{とも}]となろうと[思{おも}]う[者{もの}]は、[自{みずか}]らを[神{かみ}]の[敵{てき}]とするのである。", "5": "それとも、「[神{かみ}]は、わたしたちの[内{うち}]に[住{す}]まわせた[霊{れい}]を、ねたむほどに[愛{あい}]しておられる」と[聖書{せいしょ}]に[書{か}]いてあるのは、むなしい[言葉{ことば}]だと[思{おも}]うのか。", "6": "しかし[神{かみ}]は、いや[増{ま}]しに[恵{めぐ}]みを[賜{たま}]う。であるから、「[神{かみ}]は[高{たか}]ぶる[者{もの}]をしりぞけ、へりくだる[者{もの}]に[恵{めぐ}]みを[賜{たま}]う」とある。", "7": "そういうわけだから、[神{かみ}]に[従{したが}]いなさい。そして、[悪魔{あくま}]に[立{た}]ちむかいなさい。そうすれば、[彼{かれ}]はあなたがたから[逃{に}]げ[去{さ}]るであろう。", "8": "[神{かみ}]に[近{ちか}]づきなさい。そうすれば、[神{かみ}]はあなたがたに[近{ちか}]づいて[下{くだ}]さるであろう。[罪人{つみびと}]どもよ、[手{て}]をきよめよ。[二心{ふたごころ}]の[者{もの}]どもよ、[心{こころ}]を[清{きよ}]くせよ。", "9": "[苦{くる}]しめ、[悲{かな}]しめ、[泣{な}]け。あなたがたの[笑{わら}]いを[悲{かな}]しみに、[喜{よろこ}]びを[憂{うれ}]いに[変{か}]えよ。", "10": "[主{しゅ}]のみまえにへりくだれ。そうすれば、[主{しゅ}]は、あなたがたを[高{たか}]くして[下{くだ}]さるであろう。", "11": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[互{たがい}]に[悪口{わるぐち}]を[言{い}]い[合{あ}]ってはならない。[兄弟{きょうだい}]の[悪口{わるぐち}]を[言{い}]ったり、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]をさばいたりする[者{もの}]は、[律法{りっぽう}]をそしり、[律法{りっぽう}]をさばくやからである。もしあなたが[律法{りっぽう}]をさばくなら、[律法{りっぽう}]の[実行{じっこう}][者{もの}]ではなくて、その[審判者{しんぱんしゃ}]なのである。", "12": "しかし、[立法{りっぽう}][者{しゃ}]であり[審判者{しんぱんしゃ}]であるかたは、ただひとりであって、[救{すく}]うことも[滅{ほろ}]ぼすこともできるのである。しかるに、[隣{とな}]り[人{ひと}]をさばくあなたは、いったい、[何者{なにもの}]であるか。", "13": "よく[聞{き}]きなさい。「きょうか、あす、これこれの[町{まち}]へ[行{い}]き、そこに一か[年{ねん}][滞在{たいざい}]し、[商売{しょうばい}]をして[一{ひと}]もうけしよう」と[言{い}]う[者{もの}]たちよ。", "14": "あなたがたは、あすのこともわからぬ[身{み}]なのだ。あなたがたのいのちは、どんなものであるか。あなたがたは、しばしの[間{あいだ}]あらわれて、たちまち[消{き}]え[行{い}]く[霧{きり}]にすぎない。", "15": "むしろ、あなたがたは「[主{しゅ}]のみこころであれば、わたしは[生{い}]きながらえもし、あの[事{こと}]この[事{こと}]もしよう」と[言{い}]うべきである。", "16": "ところが、あなたがたは[誇{ほこ}]り[高{たか}]ぶっている。このような[高慢{こうまん}]は、すべて[悪{あく}]である。", "17": "[人{ひと}]が、なすべき[善{ぜん}]を[知{し}]りながら[行{おこな}]わなければ、それは[彼{かれ}]にとって[罪{つみ}]である。" }, "5": { "1": "[富{と}]んでいる[人{ひと}]たちよ。よく[聞{き}]きなさい。あなたがたは、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[降{ふ}]りかかろうとしているわざわいを[思{おも}]って、[泣{な}]き[叫{さけ}]ぶがよい。", "2": "あなたがたの[富{とみ}]は[朽{く}]ち[果{は}]て、[着物{きもの}]はむしばまれ、", "3": "[金銀{きんぎん}]はさびている。そして、そのさびの[毒{どく}]は、あなたがたの[罪{つみ}]を[責{せ}]め、あなたがたの[肉{にく}]を[火{ひ}]のように[食{く}]いつくすであろう。あなたがたは、[終{おわ}]りの[時{とき}]にいるのに、なお[宝{たから}]をたくわえている。", "4": "[見{み}]よ、あなたがたが[労働者{ろうどうしゃ}]たちに[畑{はたけ}]の[刈入{かりい}]れをさせながら、[支払{しはら}]わずにいる[賃銀{ちんぎん}]が、[叫{さけ}]んでいる。そして、[刈入{かりい}]れをした[人{ひと}]たちの[叫{さけ}]び[声{ごえ}]が、すでに[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[耳{みみ}]に[達{たっ}]している。", "5": "あなたがたは、[地上{ちじょう}]でおごり[暮{くら}]し、[快楽{かいらく}]にふけり、「ほふらるる[日{ひ}]」のために、おのが[心{こころ}]を[肥{こ}]やしている。", "6": "そして、[義人{ぎじん}]を[罪{つみ}]に[定{さだ}]め、これを[殺{ころ}]した。しかも[彼{かれ}]は、あなたがたに[抵抗{ていこう}]しない。", "7": "だから、[兄弟{きょうだい}]たちよ。[主{しゅ}]の[来臨{らいりん}]の[時{とき}]まで[耐{た}]え[忍{しの}]びなさい。[見{み}]よ、[農夫{のうふ}]は、[地{ち}]の[尊{たっと}]い[実{みの}]りを、[前{まえ}]の[雨{あめ}]と[後{のち}]の[雨{あめ}]とがあるまで、[耐{た}]え[忍{しの}]んで[待{ま}]っている。", "8": "あなたがたも、[主{しゅ}]の[来臨{らいりん}]が[近{ちか}]づいているから、[耐{た}]え[忍{しの}]びなさい。[心{こころ}]を[強{つよ}]くしていなさい。", "9": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[互{たがい}]に[不平{ふへい}]を[言{い}]い[合{あ}]ってはならない。さばきを[受{う}]けるかも[知{し}]れないから。[見{み}]よ、さばき[主{しゅ}]が、すでに[戸口{とぐち}]に[立{た}]っておられる。", "10": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[苦{くる}]しみを[耐{た}]え[忍{しの}]ぶことについては、[主{しゅ}]の[御名{みな}]によって[語{かた}]った[預言者{よげんしゃ}]たちを[模範{もはん}]にするがよい。", "11": "[忍{しの}]び[抜{ぬ}]いた[人{ひと}]たちはさいわいであると、わたしたちは[思{おも}]う。あなたがたは、ヨブの[忍耐{にんたい}]のことを[聞{き}]いている。また、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]になさったことの[結末{けつまつ}]を[見{み}]て、[主{しゅ}]がいかに[慈愛{じあい}]とあわれみとに[富{と}]んだかたであるかが、わかるはずである。", "12": "さて、わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。[何{なに}]はともあれ、[誓{ちか}]いをしてはならない。[天{てん}]をさしても、[地{ち}]をさしても、あるいは、そのほかのどんな[誓{ちか}]いによっても、いっさい[誓{ちか}]ってはならない。むしろ、「しかり」を「しかり」とし、「[否{いな}]」を「[否{いな}]」としなさい。そうしないと、あなたがたは、さばきを[受{う}]けることになる。", "13": "あなたがたの[中{なか}]に、[苦{くる}]しんでいる[者{もの}]があるか。その[人{ひと}]は、[祈{いの}]るがよい。[喜{よろこ}]んでいる[者{もの}]があるか。その[人{ひと}]は、さんびするがよい。", "14": "あなたがたの[中{なか}]に、[病{や}]んでいる[者{もの}]があるか。その[人{ひと}]は、[教会{きょうかい}]の[長老{ちょうろう}]たちを[招{まね}]き、[主{しゅ}]の[御名{みな}]によって、オリブ[油{ゆ}]を[注{そそ}]いで[祈{いの}]ってもらうがよい。", "15": "[信仰{しんこう}]による[祈{いのり}]は、[病{や}]んでいる[人{ひと}]を[救{すく}]い、そして、[主{しゅ}]はその[人{ひと}]を[立{た}]ちあがらせて[下{くだ}]さる。かつ、その[人{ひと}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]していたなら、それもゆるされる。", "16": "だから、[互{たがい}]に[罪{つみ}]を[告白{こくはく}]し[合{あ}]い、また、いやされるようにお[互{たがい}]のために[祈{いの}]りなさい。[義人{ぎじん}]の[祈{いのり}]は、[大{おお}]いに[力{ちから}]があり、[効果{こうか}]のあるものである。", "17": "エリヤは、わたしたちと[同{おな}]じ[人間{にんげん}]であったが、[雨{あめ}]が[降{ふ}]らないようにと[祈{いのり}]をささげたところ、三[年{ねん}]六か[月{げつ}]のあいだ、[地上{ちじょう}]に[雨{あめ}]が[降{ふ}]らなかった。", "18": "それから、ふたたび[祈{いの}]ったところ、[天{てん}]は[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせ、[地{ち}]はその[実{み}]をみのらせた。", "19": "わたしの[兄弟{きょうだい}]たちよ。あなたがたのうち、[真理{しんり}]の[道{みち}]から[踏{ふ}]み[迷{まよ}]う[者{もの}]があり、だれかが[彼{かれ}]を[引{ひ}]きもどすなら、", "20": "かように[罪人{つみびと}]を[迷{まよ}]いの[道{みち}]から[引{ひ}]きもどす[人{ひと}]は、そのたましいを[死{し}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、かつ、[多{おお}]くの[罪{つみ}]をおおうものであることを、[知{し}]るべきである。" } }, "1pet": { "1": { "1": "イエス・キリストの[使徒{しと}]ペテロから、ポント、ガラテヤ、カパドキヤ、アジヤおよびビテニヤに[離散{りさん}]し[寄留{きりゅう}]している[人{ひと}]たち、", "2": "すなわち、イエス・キリストに[従{したが}]い、かつ、その[血{ち}]のそそぎを[受{う}]けるために、[父{ちち}]なる[神{かみ}]の[予知{よち}]されたところによって[選{えら}]ばれ、[御霊{みたま}]のきよめにあずかっている[人{ひと}]たちへ。[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたに[豊{ゆた}]かに[加{くわ}]わるように。", "3": "ほむべきかな、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[父{ちち}]なる[神{かみ}]。[神{かみ}]は、その[豊{ゆた}]かなあわれみにより、イエス・キリストを[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせ、それにより、わたしたちを[新{あら}]たに[生{うま}]れさせて[生{い}]ける[望{のぞ}]みをいだかせ、", "4": "あなたがたのために[天{てん}]にたくわえてある、[朽{く}]ちず[汚{けが}]れず、しぼむことのない[資産{しさん}]を[受{う}]け[継{つ}]ぐ[者{もの}]として[下{くだ}]さったのである。", "5": "あなたがたは、[終{おわ}]りの[時{とき}]に[啓示{けいじ}]さるべき[救{すくい}]にあずかるために、[信仰{しんこう}]により[神{かみ}]の[御{み}][力{ちから}]に[守{まも}]られているのである。", "6": "そのことを[思{おも}]って、[今{いま}]しばらくのあいだは、さまざまな[試錬{しれん}]で[悩{なや}]まねばならないかも[知{し}]れないが、あなたがたは[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んでいる。", "7": "こうして、あなたがたの[信仰{しんこう}]はためされて、[火{ひ}]で[精錬{せいれん}]されても[朽{く}]ちる[外{ほか}]はない[金{きん}]よりもはるかに[尊{たっと}]いことが[明{あき}]らかにされ、イエス・キリストの[現{あらわ}]れるとき、さんびと[栄光{えいこう}]とほまれとに[変{かわ}]るであろう。", "8": "あなたがたは、イエス・キリストを[見{み}]たことはないが、[彼{かれ}]を[愛{あい}]している。[現在{げんざい}]、[見{み}]てはいないけれども、[信{しん}]じて、[言葉{ことば}]につくせない、[輝{かがや}]きにみちた[喜{よろこ}]びにあふれている。", "9": "それは、[信仰{しんこう}]の[結果{けっか}]なるたましいの[救{すくい}]を[得{え}]ているからである。", "10": "この[救{すくい}]については、あなたがたに[対{たい}]する[恵{めぐ}]みのことを[預言{よげん}]した[預言者{よげんしゃ}]たちも、たずね[求{もと}]め、かつ、つぶさに[調{しら}]べた。", "11": "[彼{かれ}]らは、[自分{じぶん}]たちのうちにいますキリストの[霊{れい}]が、キリストの[苦難{くなん}]とそれに[続{つづ}]く[栄光{えいこう}]とを、あらかじめあかしした[時{とき}]、それは、いつの[時{とき}]、どんな[場合{ばあい}]をさしたのかを、[調{しら}]べたのである。", "12": "そして、それらについて[調{しら}]べたのは、[自分{じぶん}]たちのためではなくて、あなたがたのための[奉仕{ほうし}]であることを[示{しめ}]された。それらの[事{こと}]は、[天{てん}]からつかわされた[聖霊{せいれい}]に[感{かん}]じて[福音{ふくいん}]をあなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えた[人々{ひとびと}]によって、[今{いま}]や、あなたがたに[告{つ}]げ[知{し}]らされたのであるが、これは、[御使{みつかい}]たちも、うかがい[見{み}]たいと[願{ねが}]っている[事{こと}]である。", "13": "それだから、[心{こころ}]の[腰{こし}]に[帯{おび}]を[締{し}]め、[身{み}]を[慎{つつし}]み、イエス・キリストの[現{あらわ}]れる[時{とき}]に[与{あた}]えられる[恵{めぐ}]みを、いささかも[疑{うたが}]わずに[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいなさい。", "14": "[従順{じゅうじゅん}]な[子供{こども}]として、[無知{むち}]であった[時代{じだい}]の[欲情{よくじょう}]に[従{したが}]わず、", "15": "むしろ、あなたがたを[召{め}]して[下{くだ}]さった[聖{せい}]なるかたにならって、あなたがた[自身{じしん}]も、あらゆる[行{おこな}]いにおいて[聖{せい}]なる[者{もの}]となりなさい。", "16": "[聖書{せいしょ}]に、「わたしが[聖{せい}]なる[者{もの}]であるから、あなたがたも[聖{せい}]なる[者{もの}]になるべきである」と[書{か}]いてあるからである。", "17": "あなたがたは、[人{ひと}]をそれぞれのしわざに[応{おう}]じて、[公平{こうへい}]にさばくかたを、[父{ちち}]と[呼{よ}]んでいるからには、[地上{ちじょう}]に[宿{やど}]っている[間{あいだ}]を、おそれの[心{こころ}]をもって[過{す}]ごすべきである。", "18": "あなたがたのよく[知{し}]っているとおり、あなたがたが[先祖{せんぞ}][伝来{でんらい}]の[空疎{くうそ}]な[生活{せいかつ}]からあがない[出{だ}]されたのは、[銀{ぎん}]や[金{きん}]のような[朽{く}]ちる[物{もの}]によったのではなく、", "19": "きずも、しみもない[小羊{こひつじ}]のようなキリストの[尊{たっと}]い[血{ち}]によったのである。", "20": "キリストは、[天地{てんち}]が[造{つく}]られる[前{まえ}]から、あらかじめ[知{し}]られていたのであるが、この[終{おわ}]りの[時{とき}]に[至{いた}]って、あなたがたのために[現{あらわ}]れたのである。", "21": "あなたがたは、このキリストによって、[彼{かれ}]を[死人{しにん}]の[中{なか}]からよみがえらせて、[栄光{えいこう}]をお[与{あた}]えになった[神{かみ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]となったのであり、したがって、あなたがたの[信仰{しんこう}]と[望{のぞ}]みとは、[神{かみ}]にかかっているのである。", "22": "あなたがたは、[真理{しんり}]に[従{したが}]うことによって、たましいをきよめ、[偽{いつわ}]りのない[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]をいだくに[至{いた}]ったのであるから、[互{たがい}]に[心{こころ}]から[熱{あつ}]く[愛{あい}]し[合{あ}]いなさい。", "23": "あなたがたが[新{あら}]たに[生{うま}]れたのは、[朽{く}]ちる[種{たね}]からではなく、[朽{く}]ちない[種{たね}]から、すなわち、[神{かみ}]の[変{かわ}]ることのない[生{い}]ける[御言{みことば}]によったのである。", "24": "「[人{ひと}]はみな[草{くさ}]のごとく、その[栄華{えいが}]はみな[草{くさ}]の[花{はな}]に[似{に}]ている。[草{くさ}]は[枯{か}]れ、[花{はな}]は散る。しかし、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は、とこしえに[残{のこ}]る」。", "25": "これが、あなたがたに[宣{の}]べ[伝{つた}]えられた[御言葉{みことば}]である。" }, "2": { "1": "だから、あらゆる[悪意{あくい}]、あらゆる[偽{いつわ}]り、[偽善{ぎぜん}]、そねみ、いっさいの[悪口{あっこう}]を[捨{す}]てて、", "2": "[今{いま}][生{うま}]れたばかりの[乳飲{ちの}]み[子{ご}]のように、[混{ま}]じりけのない[霊{れい}]の[乳{ちち}]を[慕{した}]い[求{もと}]めなさい。それによっておい[育{そだ}]ち、[救{すくい}]に[入{はい}]るようになるためである。", "3": "あなたがたは、[主{しゅ}]が[恵{めぐ}]み[深{ぶか}]いかたであることを、すでに[味{あじ}]わい[知{し}]ったはずである。", "4": "[主{しゅ}]は、[人{ひと}]には[捨{す}]てられたが、[神{かみ}]にとっては[選{えら}]ばれた[尊{たっと}]い[生{い}]ける[石{いし}]である。", "5": "この[主{しゅ}]のみもとにきて、あなたがたも、それぞれ[生{い}]ける[石{いし}]となって、[霊{れい}]の[家{いえ}]に[築{きず}]き[上{あ}]げられ、[聖{せい}]なる[祭司{さいし}]となって、イエス・キリストにより、[神{かみ}]によろこばれる[霊{れい}]のいけにえを、ささげなさい。", "6": "[聖書{せいしょ}]にこう[書{か}]いてある、「[見{み}]よ、わたしはシオンに、[選{えら}]ばれた[尊{たっと}]い[石{いし}]、[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]を[置{お}]く。それにより[頼{たの}]む[者{もの}]は、[決{けっ}]して、[失望{しつぼう}]に[終{おわ}]ることがない」。", "7": "この[石{いし}]は、より[頼{たの}]んでいるあなたがたには[尊{たっと}]いものであるが、[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[人々{ひとびと}]には「[家{いえ}][造{つく}]りらの[捨{す}]てた[石{いし}]で、[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]となったもの」、", "8": "また「つまずきの[石{いし}]、[妨{さまた}]げの[岩{いわ}]」である。しかし、[彼{かれ}]らがつまずくのは、[御言{みことば}]に[従{したが}]わないからであって、[彼{かれ}]らは、[実{じつ}]は、そうなるように[定{さだ}]められていたのである。", "9": "しかし、あなたがたは、[選{えら}]ばれた[種族{しゅぞく}]、[祭司{さいし}]の[国{くに}]、[聖{せい}]なる[国民{こくみん}]、[神{かみ}]につける[民{たみ}]である。それによって、[暗{くら}]やみから[驚{おどろ}]くべきみ[光{ひかり}]に[招{まね}]き[入{い}]れて[下{くだ}]さったかたのみわざを、あなたがたが[語{かた}]り[伝{つた}]えるためである。", "10": "あなたがたは、[以前{いぜん}]は[神{かみ}]の[民{たみ}]でなかったが、いまは[神{かみ}]の[民{たみ}]であり、[以前{いぜん}]は、あわれみを[受{う}]けたことのない[者{もの}]であったが、いまは、あわれみを[受{う}]けた[者{もの}]となっている。", "11": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。あなたがたに[勧{すす}]める。あなたがたは、この[世{よ}]の[旅人{たびびと}]であり[寄留者{きりゅうしゃ}]であるから、たましいに[戦{たたか}]いをいどむ[肉{にく}]の[欲{よく}]を[避{さ}]けなさい。", "12": "[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]にあって、りっぱな[行{おこな}]いをしなさい。そうすれば、[彼{かれ}]らは、あなたがたを[悪人{あくにん}][呼{よ}]ばわりしていても、あなたがたのりっぱなわざを[見{み}]て、かえって、おとずれの[日{ひ}]に[神{かみ}]をあがめるようになろう。", "13": "あなたがたは、すべて[人{ひと}]の[立{た}]てた[制{せい}][度{ど}]に、[主{しゅ}]のゆえに[従{したが}]いなさい。[主権者{しゅけんしゃ}]としての[王{おう}]であろうと、", "14": "あるいは、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]を[罰{ばっ}]し[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]を[賞{しょう}]するために、[王{おう}]からつかわされた[長官{ちょうかん}]であろうと、これに[従{したが}]いなさい。", "15": "[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことによって、[愚{おろ}]かな[人々{ひとびと}]の[無知{むち}]な[発言{はつげん}]を[封{ふう}]じるのは、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]なのである。", "16": "[自由人{じゆうじん}]にふさわしく[行動{こうどう}]しなさい。ただし、[自由{じゆう}]をば[悪{あく}]を[行{おこな}]う[口実{こうじつ}]として[用{もち}]いず、[神{かみ}]の[僕{しもべ}]にふさわしく[行動{こうどう}]しなさい。", "17": "すべての[人{ひと}]をうやまい、[兄弟{きょうだい}]たちを[愛{あい}]し、[神{かみ}]をおそれ、[王{おう}]を[尊{たっと}]びなさい。", "18": "[僕{しもべ}]たる[者{もの}]よ。[心{こころ}]からのおそれをもって、[主人{しゅじん}]に[仕{つか}]えなさい。[善良{ぜんりょう}]で[寛容{かんよう}]な[主人{しゅじん}]だけにでなく、[気{き}]むずかしい[主人{しゅじん}]にも、そうしなさい。", "19": "もしだれかが、[不当{ふとう}]な[苦{くる}]しみを[受{う}]けても、[神{かみ}]を[仰{あお}]いでその[苦痛{くつう}]を[耐{た}]え[忍{しの}]ぶなら、それはよみせられることである。", "20": "[悪{わる}]いことをして[打{う}]ちたたかれ、それを[忍{しの}]んだとしても、なんの[手柄{てがら}]になるのか。しかし[善{ぜん}]を[行{おこな}]って[苦{くる}]しみを[受{う}]け、しかもそれを[耐{た}]え[忍{しの}]んでいるとすれば、これこそ[神{かみ}]によみせられることである。", "21": "あなたがたは、[実{じつ}]に、そうするようにと[召{め}]されたのである。キリストも、あなたがたのために[苦{くる}]しみを[受{う}]け、[御足{みあし}]の[跡{あと}]を[踏{ふ}]み[従{したが}]うようにと、[模範{もはん}]を[残{のこ}]されたのである。", "22": "キリストは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さず、その[口{くち}]には[偽{いつわ}]りがなかった。", "23": "ののしられても、ののしりかえさず、[苦{くる}]しめられても、おびやかすことをせず、[正{ただ}]しいさばきをするかたに、いっさいをゆだねておられた。", "24": "さらに、わたしたちが[罪{つみ}]に[死{し}]に、[義{ぎ}]に[生{い}]きるために、[十字架{じゅうじか}]にかかって、わたしたちの[罪{つみ}]をご[自分{じぶん}]の[身{み}]に[負{お}]われた。その[傷{きず}]によって、あなたがたは、いやされたのである。", "25": "あなたがたは、[羊{ひつじ}]のようにさ[迷{まよ}]っていたが、[今{いま}]は、たましいの[牧者{ぼくしゃ}]であり[監督{かんとく}]であるかたのもとに、たち[帰{かえ}]ったのである。" }, "3": { "1": "[同{おな}]じように、[妻{つま}]たる[者{もの}]よ。[夫{おっと}]に[仕{つか}]えなさい。そうすれば、たとい[御言{みことば}]に[従{したが}]わない[夫{おっと}]であっても、", "2": "あなたがたのうやうやしく[清{きよ}]い[行{おこな}]いを[見{み}]て、その[妻{つま}]の[無言{むごん}]の[行{おこな}]いによって、[救{すくい}]に[入{い}]れられるようになるであろう。", "3": "あなたがたは、[髪{かみ}]を[編{あ}]み、[金{きん}]の[飾{かざ}]りをつけ、[服装{ふくそう}]をととのえるような[外{がい}][面{めん}]の[飾{かざ}]りではなく、", "4": "かくれた[内{うち}]なる[人{ひと}]、[柔和{にゅうわ}]で、しとやかな[霊{れい}]という[朽{く}]ちることのない[飾{かざ}]りを、[身{み}]につけるべきである。これこそ、[神{かみ}]のみまえに、きわめて[尊{たっと}]いものである。", "5": "むかし、[神{かみ}]を[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]んでいた[聖{せい}]なる[女{おんな}]たちも、このように[身{み}]を[飾{かざ}]って、その[夫{おっと}]に[仕{つか}]えたのである。", "6": "たとえば、サラはアブラハムに[仕{つか}]えて、[彼{かれ}]を[主{しゅ}]と[呼{よ}]んだ。あなたがたも、[何事{なにごと}]にもおびえ[臆{おく}]することなく[善{ぜん}]を[行{おこな}]えば、サラの[娘{むすめ}]たちとなるのである。", "7": "[夫{おっと}]たる[者{もの}]よ。あなたがたも[同{おな}]じように、[女{おんな}]は[自分{じぶん}]よりも[弱{よわ}]い[器{うつわ}]であることを[認{みと}]めて、[知識{ちしき}]に[従{したが}]って[妻{つま}]と[共{とも}]に[住{す}]み、いのちの[恵{めぐ}]みを[共{とも}]どもに[受{う}]け[継{つ}]ぐ[者{もの}]として、[尊{たっと}]びなさい。それは、あなたがたの[祈{いのり}]が[妨{さまた}]げられないためである。", "8": "[最後{さいご}]に[言{い}]う。あなたがたは[皆{みな}]、[心{こころ}]をひとつにし、[同情{どうじょう}]し[合{あ}]い、[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]をもち、あわれみ[深{ぶか}]くあり、[謙虚{けんきょ}]でありなさい。", "9": "[悪{あく}]をもって[悪{あく}]に[報{むく}]いず、[悪口{あっこう}]をもって[悪口{あっこう}]に[報{むく}]いず、かえって、[祝福{しゅくふく}]をもって[報{むく}]いなさい。あなたがたが[召{め}]されたのは、[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]け[継{つ}]ぐためなのである。", "10": "「いのちを[愛{あい}]し、さいわいな[日々{ひび}]を[過{す}]ごそうと[願{ねが}]う[人{ひと}]は、[舌{した}]を[制{せい}]して[悪{あく}]を[言{い}]わず、くちびるを[閉{と}]じて[偽{いつわ}]りを[語{かた}]らず、", "11": "[悪{あく}]を[避{さ}]けて[善{ぜん}]を[行{おこな}]い、[平和{へいわ}]を[求{もと}]めて、これを[追{お}]え。", "12": "[主{しゅ}]の[目{め}]は[義人{ぎじん}]たちに[注{そそ}]がれ、[主{しゅ}]の[耳{みみ}]は[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]にかたむく。しかし[主{しゅ}]の[御顔{みかお}]は、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]に[対{たい}]して[向{む}]かう」。", "13": "そこで、もしあなたがたが[善{ぜん}]に[熱心{ねっしん}]であれば、だれが、あなたがたに[危害{きがい}]を[加{くわ}]えようか。", "14": "しかし、[万一{まんいち}][義{ぎ}]のために[苦{くる}]しむようなことがあっても、あなたがたはさいわいである。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れたり、[心{こころ}]を[乱{みだ}]したりしてはならない。", "15": "ただ、[心{こころ}]の[中{なか}]でキリストを[主{しゅ}]とあがめなさい。また、あなたがたのうちにある[望{のぞ}]みについて[説明{せつめい}]を[求{もと}]める[人{ひと}]には、いつでも[弁明{べんめい}]のできる[用意{ようい}]をしていなさい。", "16": "しかし、やさしく、[慎{つつし}]み[深{ぶか}]く、[明{あき}]らかな[良心{りょうしん}]をもって、[弁明{べんめい}]しなさい。そうすれば、あなたがたがキリストにあって[営{いとな}]んでいる[良{よ}]い[生活{せいかつ}]をそしる[人々{ひとびと}]も、そのようにののしったことを[恥{は}]じいるであろう。", "17": "[善{ぜん}]をおこなって[苦{くる}]しむことは――それが[神{かみ}]の[御旨{みむね}]であれば――[悪{あく}]をおこなって[苦{くる}]しむよりも、まさっている。", "18": "キリストも、あなたがたを[神{かみ}]に近づけようとして、[自{みずか}]らは[義{ぎ}]なるかたであるのに、[不義{ふぎ}]なる[人々{ひとびと}]のために、ひとたび[罪{つみ}]のゆえに[死{し}]なれた。ただし、[肉{にく}]においては[殺{ころ}]されたが、[霊{れい}]においては[生{い}]かされたのである。", "19": "こうして、[彼{かれ}]は[獄{ごく}]に[捕{とら}]われている[霊{れい}]どものところに[下{くだ}]って[行{い}]き、[宣{の}]べ[伝{つた}]えることをされた。", "20": "これらの[霊{れい}]というのは、むかしノアの[箱舟{はこぶね}]が[造{つく}]られていた[間{あいだ}]、[神{かみ}]が[寛容{かんよう}]をもって[待{ま}]っておられたのに[従{したが}]わなかった[者{もの}]どものことである。その[箱舟{はこぶね}]に[乗{の}]り[込{こ}]み、[水{みず}]を[経{へ}]て[救{すく}]われたのは、わずかに八[名{めい}]だけであった。", "21": "この[水{みず}]はバプテスマを[象徴{しょうちょう}]するものであって、[今{いま}]やあなたがたをも[救{すく}]うのである。それは、イエス・キリストの[復活{ふっかつ}]によるのであって、からだの[汚{けが}]れを[除{のぞ}]くことではなく、[明{あき}]らかな[良心{りょうしん}]を[神{かみ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めることである。", "22": "キリストは[天{てん}]に[上{のぼ}]って[神{かみ}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]し、[天使{てんし}]たちともろもろの[権威{けんい}]、[権力{けんりょく}]を[従{したが}]えておられるのである。" }, "4": { "1": "このように、キリストは[肉{にく}]において[苦{くる}]しまれたのであるから、あなたがたも[同{おな}]じ[覚悟{かくご}]で[心{こころ}]の[武装{ぶそう}]をしなさい。[肉{にく}]において[苦{くる}]しんだ[人{ひと}]は、それによって[罪{つみ}]からのがれたのである。", "2": "それは、[肉{にく}]における[残{のこ}]りの[生涯{しょうがい}]を、もはや[人間{にんげん}]の[欲情{よくじょう}]によらず、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]によって[過{す}]ごすためである。", "3": "[過{す}]ぎ[去{さ}]った[時代{じだい}]には、あなたがたは、[異邦人{いほうじん}]の[好{この}]みにまかせて、[好色{こうしょく}]、[欲情{よくじょう}]、[酔酒{すいしゅ}]、[宴楽{えんらく}]、[暴飲{ぼういん}]、[気{き}]ままな[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]などにふけってきたが、もうそれで[十分{じゅうぶん}]であろう。", "4": "[今{いま}]はあなたがたが、そうした[度{ど}]を[過{す}]ごした[乱行{らんぎょう}]に[加{くわ}]わらないので、[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]きあやしみ、かつ、ののしっている。", "5": "[彼{かれ}]らは、やがて[生{い}]ける[者{もの}]と[死{し}]ねる[者{もの}]とをさばくかたに、[申{もう}]し[開{ひら}]きをしなくてはならない。", "6": "[死人{しにん}]にさえ[福音{ふくいん}]が[宣{の}]べ[伝{つた}]えられたのは、[彼{かれ}]らは[肉{にく}]においては[人間{にんげん}]としてさばきを[受{う}]けるが、[霊{れい}]においては[神{かみ}]に[従{したが}]って[生{い}]きるようになるためである。", "7": "[万物{ばんぶつ}]の[終{おわ}]りが[近{ちか}]づいている。だから、[心{こころ}]を[確{たし}]かにし、[身{み}]を[慎{つつし}]んで、[努{つと}]めて[祈{いの}]りなさい。", "8": "[何{なに}]よりもまず、[互{たがい}]の[愛{あい}]を[熱{あつ}]く[保{たも}]ちなさい。[愛{あい}]は[多{おお}]くの[罪{つみ}]をおおうものである。", "9": "[不平{ふへい}]を[言{い}]わずに、[互{たがい}]にもてなし[合{あ}]いなさい。", "10": "あなたがたは、それぞれ[賜物{たまもの}]をいただいているのだから、[神{かみ}]のさまざまな[恵{めぐ}]みの[良{よ}]き[管理人{かんりにん}]として、それをお[互{たがい}]のために[役{やく}][立{た}]てるべきである。", "11": "[語{かた}]る[者{もの}]は、[神{かみ}]の[御言{みことば}]を[語{かた}]る[者{もの}]にふさわしく[語{かた}]り、[奉仕{ほうし}]する[者{もの}]は、[神{かみ}]から[賜{たま}]わる[力{ちから}]による[者{もの}]にふさわしく[奉仕{ほうし}]すべきである。それは、すべてのことにおいてイエス・キリストによって、[神{かみ}]があがめられるためである。[栄光{えいこう}]と[力{ちから}]とが[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく、[彼{かれ}]にあるように、アァメン。", "12": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。あなたがたを[試{こころ}]みるために[降{ふ}]りかかって[来{く}]る[火{ひ}]のような[試錬{しれん}]を、[何{なに}]か[思{おも}]いがけないことが[起{おこ}]ったかのように[驚{おどろ}]きあやしむことなく、", "13": "むしろ、キリストの[苦{くる}]しみにあずかればあずかるほど、[喜{よろこ}]ぶがよい。それは、キリストの[栄光{えいこう}]が[現{あらわ}]れる[際{さい}]に、よろこびにあふれるためである。", "14": "キリストの[名{な}]のためにそしられるなら、あなたがたはさいわいである。その[時{とき}]には、[栄光{えいこう}]の[霊{れい}]、[神{かみ}]の[霊{れい}]が、あなたがたに[宿{やど}]るからである。", "15": "あなたがたのうち、だれも、[人殺{ひとごろ}]し、[盗人{ぬすびと}]、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]、あるいは、[他人{たにん}]に[干渉{かんしょう}]する[者{もの}]として[苦{くる}]しみに[会{あ}]うことのないようにしなさい。", "16": "しかし、クリスチャンとして[苦{くる}]しみを[受{う}]けるのであれば、[恥{は}]じることはない。かえって、この[名{な}]によって[神{かみ}]をあがめなさい。", "17": "さばきが[神{かみ}]の[家{いえ}]から[始{はじ}]められる[時{とき}]がきた。それが、わたしたちからまず[始{はじ}]められるとしたら、[神{かみ}]の[福音{ふくいん}]に[従{したが}]わない[人々{ひとびと}]の[行{ゆ}]く[末{すえ}]は、どんなであろうか。", "18": "また[義人{ぎじん}]でさえ、かろうじて[救{すく}]われるのだとすれば、[不信{ふしん}]なる[者{もの}]や[罪人{つみびと}]は、どうなるであろうか。", "19": "だから、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]に[従{したが}]って[苦{くる}]しみを[受{う}]ける[人々{ひとびと}]は、[善{ぜん}]をおこない、そして、[真実{しんじつ}]であられる[創造者{そうぞうしゃ}]に、[自分{じぶん}]のたましいをゆだねるがよい。" }, "5": { "1": "そこで、あなたがたのうちの[長老{ちょうろう}]たちに[勧{すす}]める。わたしも、[長老{ちょうろう}]のひとりで、キリストの[苦難{くなん}]についての[証人{しょうにん}]であり、また、やがて[現{あらわ}]れようとする[栄光{えいこう}]にあずかる[者{もの}]である。", "2": "あなたがたにゆだねられている[神{かみ}]の[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[牧{ぼく}]しなさい。しいられてするのではなく、[神{かみ}]に[従{したが}]って[自{みずか}]ら[進{すす}]んでなし、[恥{は}]ずべき[利得{りとく}]のためではなく、[本心{ほんしん}]から、それをしなさい。", "3": "また、ゆだねられた[者{もの}]たちの[上{うえ}]に[権力{けんりょく}]をふるうことをしないで、むしろ、[群{む}]れの[模範{もはん}]となるべきである。", "4": "そうすれば、[大牧者{だいぼくしゃ}]が[現{あらわ}]れる[時{とき}]には、しぼむことのない[栄光{えいこう}]の[冠{かんむり}]を[受{う}]けるであろう。", "5": "[同{おな}]じように、[若{わか}]い[人{ひと}]たちよ。[長老{ちょうろう}]たちに[従{したが}]いなさい。また、みな[互{たがい}]に[謙遜{けんそん}]を[身{み}]につけなさい。[神{かみ}]は[高{たか}]ぶる[者{もの}]をしりぞけ、へりくだる[者{もの}]に[恵{めぐ}]みを[賜{たま}]うからである。", "6": "だから、あなたがたは、[神{かみ}]の[力強{ちからづよ}]い[御{み}][手{て}]の[下{もと}]に、[自{みずか}]らを[低{ひく}]くしなさい。[時{とき}]が[来{く}]れば[神{かみ}]はあなたがたを[高{たか}]くして[下{くだ}]さるであろう。", "7": "[神{かみ}]はあなたがたをかえりみていて[下{くだ}]さるのであるから、[自分{じぶん}]の[思{おも}]いわずらいを、いっさい[神{かみ}]にゆだねるがよい。", "8": "[身{み}]を[慎{つつし}]み、[目{め}]をさましていなさい。あなたがたの[敵{てき}]である[悪魔{あくま}]が、ほえたけるししのように、[食{く}]いつくすべきものを[求{もと}]めて[歩{ある}]き[回{まわ}]っている。", "9": "この[悪魔{あくま}]にむかい、[信仰{しんこう}]にかたく[立{た}]って、[抵抗{ていこう}]しなさい。あなたがたのよく[知{し}]っているとおり、[全{ぜん}][世界{せかい}]にいるあなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちも、[同{おな}]じような[苦{くる}]しみの[数々{かずかず}]に[会{あ}]っているのである。", "10": "あなたがたをキリストにある[永遠{えいえん}]の[栄光{えいこう}]に[招{まね}]き[入{い}]れて[下{くだ}]さったあふるる[恵{めぐ}]みの[神{かみ}]は、しばらくの[苦{くる}]しみの[後{のち}]、あなたがたをいやし、[強{つよ}]め、[力{ちから}]づけ、[不動{ふどう}]のものとして[下{くだ}]さるであろう。", "11": "どうか、[力{ちから}]が[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく、[神{かみ}]にあるように、アァメン。", "12": "わたしは、[忠実{ちゅうじつ}]な[兄弟{きょうだい}]として[信頼{しんらい}]しているシルワノの[手{て}]によって、この[短{みじか}]い[手紙{てがみ}]をあなたがたにおくり、[勧{すす}]めをし、また、これが[神{かみ}]のまことの[恵{めぐ}]みであることをあかしした。この[恵{めぐ}]みのうちに、かたく[立{た}]っていなさい。", "13": "あなたがたと[共{とも}]に[選{えら}]ばれてバビロンにある[教会{きょうかい}]、ならびに、わたしの[子{こ}]マルコから、あなたがたによろしく。", "14": "[愛{あい}]の[接吻{せっぷん}]をもって[互{たがい}]にあいさつをかわしなさい。キリストにあるあなたがた[一同{いちどう}]に、[平安{へいあん}]があるように。" } }, "2pet": { "1": { "1": "イエス・キリストの[僕{しもべ}]また[使徒{しと}]であるシメオン・ペテロから、わたしたちの[神{かみ}]と[救主{すくいぬし}]イエス・キリストとの[義{ぎ}]によって、わたしたちと[同{おな}]じ[尊{たっと}]い[信仰{しんこう}]を[授{さず}]かった[人々{ひとびと}]へ。", "2": "[神{かみ}]とわたしたちの[主{しゅ}]イエスとを[知{し}]ることによって、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたに[豊{ゆた}]かに[加{くわ}]わるように。", "3": "いのちと[信心{しんじん}]とにかかわるすべてのことは、[主{しゅ}]イエスの[神聖{しんせい}]な[力{ちから}]によって、わたしたちに[与{あた}]えられている。それは、ご[自身{じしん}]の[栄光{えいこう}]と[徳{とく}]とによって、わたしたちを[召{め}]されたかたを[知{し}]る[知識{ちしき}]によるのである。", "4": "また、それらのものによって、[尊{たっと}]く、[大{おお}]いなる[約束{やくそく}]が、わたしたちに[与{あた}]えられている。それは、あなたがたが、[世{よ}]にある[欲{よく}]のために[滅{ほろ}]びることを[免{まぬか}]れ、[神{かみ}]の[性質{せいしつ}]にあずかる[者{もの}]となるためである。", "5": "それだから、あなたがたは、[力{ちから}]の[限{かぎ}]りをつくして、あなたがたの[信仰{しんこう}]に[徳{とく}]を[加{くわ}]え、[徳{とく}]に[知識{ちしき}]を、", "6": "[知識{ちしき}]に[節制{せっせい}]を、[節制{せっせい}]に[忍耐{にんたい}]を、[忍耐{にんたい}]に[信心{しんじん}]を、", "7": "[信心{しんじん}]に[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]を、[兄弟{きょうだい}][愛{あい}]に[愛{あい}]を[加{くわ}]えなさい。", "8": "これらのものがあなたがたに[備{そな}]わって、いよいよ[豊{ゆた}]かになるならば、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストを[知{し}]る[知識{ちしき}]について、あなたがたは、[怠{おこた}]る[者{もの}]、[実{み}]を[結{むす}]ばない[者{もの}]となることはないであろう。", "9": "これらのものを[備{そな}]えていない[者{もの}]は、[盲人{もうじん}]であり、[近視{きんし}]の[者{もの}]であり、[自分{じぶん}]の[以前{いぜん}]の[罪{つみ}]がきよめられたことを[忘{わす}]れている[者{もの}]である。", "10": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。それだから、ますます[励{はげ}]んで、あなたがたの[受{う}]けた[召{め}]しと[選{えら}]びとを、[確{たし}]かなものにしなさい。そうすれば、[決{けっ}]してあやまちに[陥{おちい}]ることはない。", "11": "こうして、わたしたちの[主{しゅ}]また[救主{すくいぬし}]イエス・キリストの[永遠{えいえん}]の[国{くに}]に[入{はい}]る[恵{めぐ}]みが、あなたがたに[豊{ゆた}]かに[与{あた}]えられるからである。", "12": "それだから、あなたがたは[既{すで}]にこれらのことを[知{し}]っており、また、いま[持{も}]っている[真理{しんり}]に[堅{かた}]く[立{た}]ってはいるが、わたしは、これらのことをいつも、あなたがたに[思{おも}]い[起{おこ}]させたいのである。", "13": "わたしがこの[幕屋{まくや}]にいる[間{あいだ}]、あなたがたに[思{おも}]い[起{おこ}]させて、[奮{ふる}]い[立{た}]たせることが[適当{てきとう}]と[思{おも}]う。", "14": "それは、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストもわたしに[示{しめ}]して[下{くだ}]さったように、わたしのこの[幕屋{まくや}]を[脱{ぬ}]ぎ[去{さ}]る[時{とき}]が[間近{まぢか}]であることを[知{し}]っているからである。", "15": "わたしが[世{よ}]を[去{さ}]った[後{のち}]にも、これらのことを、あなたがたにいつも[思{おも}]い[出{だ}]させるように[努{つと}]めよう。", "16": "わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[力{ちから}]と[来臨{らいりん}]とを、あなたがたに[知{し}]らせた[時{とき}]、わたしたちは、[巧{たく}]みな[作{つく}]り[話{ばなし}]を[用{もち}]いることはしなかった。わたしたちが、そのご[威光{いこう}]の[目撃者{もくげきしゃ}]なのだからである。", "17": "イエスは[父{ちち}]なる[神{かみ}]からほまれと[栄光{えいこう}]とをお[受{う}]けになったが、その[時{とき}]、おごそかな[栄光{えいこう}]の[中{なか}]から[次{つぎ}]のようなみ[声{こえ}]がかかったのである、「これはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[心{こころ}]にかなう[者{もの}]である」。", "18": "わたしたちもイエスと[共{とも}]に[聖{せい}]なる[山{やま}]にいて、[天{てん}]から[出{で}]たこの[声{こえ}]を[聞{き}]いたのである。", "19": "こうして、[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]は、わたしたちにいっそう[確実{かくじつ}]なものになった。あなたがたも、[夜{よる}]が[明{あ}]け、[明星{みょうじょう}]がのぼって、あなたがたの[心{こころ}]の[中{なか}]を[照{てら}]すまで、この[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]を[暗{くら}]やみに[輝{かがや}]くともしびとして、それに[目{め}]をとめているがよい。", "20": "[聖書{せいしょ}]の[預言{よげん}]はすべて、[自分{じぶん}][勝手{かって}]に[解釈{かいしゃく}]すべきでないことを、まず[第{だい}]一に[知{し}]るべきである。", "21": "なぜなら、[預言{よげん}]は[決{けっ}]して[人間{にんげん}]の[意志{いし}]から[出{で}]たものではなく、[人々{ひとびと}]が[聖霊{せいれい}]に[感{かん}]じ、[神{かみ}]によって[語{かた}]ったものだからである。" }, "2": { "1": "しかし、[民{たみ}]の[間{あいだ}]に、にせ[預言者{よげんしゃ}]が[起{おこ}]ったことがあるが、それと[同{おな}]じく、あなたがたの[間{あいだ}]にも、にせ[教師{きょうし}]が[現{あらわ}]れるであろう。[彼{かれ}]らは、[滅{ほろ}]びに[至{いた}]らせる[異端{いたん}]をひそかに[持{も}]ち[込{こ}]み、[自分{じぶん}]たちをあがなって[下{くだ}]さった[主{しゅ}]を[否定{ひてい}]して、すみやかな[滅亡{めつぼう}]を[自分{じぶん}]の[身{み}]に[招{まね}]いている。", "2": "また、[大{おお}]ぜいの[人{ひと}]が[彼{かれ}]らの[放縦{ほうしょう}]を[見習{みなら}]い、そのために、[真理{しんり}]の[道{みち}]がそしりを[受{う}]けるに[至{いた}]るのである。", "3": "[彼{かれ}]らは、[貪欲{どんよく}]のために、[甘言{かんげん}]をもってあなたがたをあざむき、[利{り}]をむさぼるであろう。[彼{かれ}]らに[対{たい}]するさばきは[昔{むかし}]から[猶予{ゆうよ}]なく[行{おこな}]われ、[彼{かれ}]らの[滅亡{めつぼう}]も滞ることはない。", "4": "[神{かみ}]は、[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[御使{みつかい}]たちを[許{ゆる}]しておかないで、[彼{かれ}]らを[下界{げかい}]におとしいれ、さばきの[時{とき}]まで[暗{くら}]やみの[穴{あな}]に[閉{と}]じ[込{こ}]めておかれた。", "5": "また、[古{ふる}]い[世界{せかい}]をそのままにしておかないで、その[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[世界{せかい}]に[洪水{こうずい}]をきたらせ、ただ、[義{ぎ}]の[宣伝者{せんでんしゃ}]ノアたち八[人{にん}]の[者{もの}]だけを[保護{ほご}]された。", "6": "また、ソドムとゴモラの[町々{まちまち}]を[灰{はい}]に[帰{き}]せしめて[破滅{はめつ}]に[処{しょ}]し、[不{ふ}][信仰{しんこう}]に[走{はし}]ろうとする[人々{ひとびと}]の[見{み}]せしめとし、", "7": "ただ、[非道{ひどう}]の[者{もの}]どもの[放縦{ほうじゅう}]な[行{おこな}]いによってなやまされていた[義人{ぎじん}]ロトだけを[救{すく}]い[出{だ}]された。", "8": "(この[義人{ぎじん}]は、[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[住{す}]み、[彼{かれ}]らの[不法{ふほう}]の[行{おこな}]いを[日々{ひび}][見聞{みき}]きして、その[正{ただ}]しい[心{こころ}]を[痛{いた}]めていたのである。)", "9": "こういうわけで、[主{しゅ}]は、[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[者{もの}]を[試錬{しれん}]の[中{なか}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、また、[不義{ふぎ}]な[者{もの}]ども、", "10": "[特{とく}]に、[汚{けが}]れた[情欲{じょうよく}]におぼれ[肉{にく}]にしたがって[歩{あゆ}]み、また、[権威{けんい}]ある[者{もの}]を[軽{かろ}]んじる[人々{ひとびと}]を[罰{ばっ}]して、さばきの[日{ひ}]まで[閉{と}]じ[込{こ}]めておくべきことを、よくご[存{ぞん}]じなのである。こういう[人々{ひとびと}]は、[大胆{だいたん}][不{ふ}][敵{てき}]なわがまま[者{もの}]であって、[栄光{えいこう}]ある[者{もの}]たちをそしってはばかるところがない。", "11": "しかし、[御使{みつかい}]たちは、[勢{いきお}]いにおいても[力{ちから}]においても、[彼{かれ}]らにまさっているにかかわらず、[彼{かれ}]らを[主{しゅ}]のみまえに[訴{うった}]えそしることはしない。", "12": "これらの[者{もの}]は、[捕{とら}]えられ、ほふられるために[生{うま}]れてきた、[分別{ふんべつ}]のない[動物{どうぶつ}]のようなもので、[自分{じぶん}]が[知{し}]りもしないことをそしり、その[不義{ふぎ}]の[報{むく}]いとして[罰{ばつ}]を[受{う}]け、[必{かなら}]ず[滅{ほろ}]ぼされてしまうのである。", "13": "[彼{かれ}]らは、[真昼{まひる}]でさえ[酒食{しゅしょく}]を[楽{たの}]しみ、あなたがたと[宴会{えんかい}]に[同席{どうせき}]して、だましごとにふけっている。[彼{かれ}]らは、しみであり、きずである。", "14": "その[目{め}]は[淫行{いんこう}]を[追{お}]い、[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[飽{あ}]くことを[知{し}]らない。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]の[定{さだ}]まらない[者{もの}]を[誘惑{ゆうわく}]し、その[心{こころ}]は[貪欲{どんよく}]に[慣{な}]れ、のろいの[子{こ}]となっている。", "15": "[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しい[道{みち}]からはずれて[迷{まよ}]いに[陥{おちい}]り、ベオルの[子{こ}]バラムの[道{みち}]に[従{したが}]った。バラムは[不{ふ}][義{ぎ}]の[実{み}]を[愛{あい}]し、", "16": "そのために、[自分{じぶん}]のあやまちに[対{たい}]するとがめを[受{う}]けた。ものを[言{い}]わないろばが、[人間{にんげん}]の[声{こえ}]でものを[言{い}]い、この[預言者{よげんしゃ}]の[狂気{きょうき}]じみたふるまいをはばんだのである。", "17": "この[人々{ひとびと}]は、いわば、[水{みず}]のない[井戸{いど}]、[突風{とっぷう}]に[吹{ふ}]きはらわれる[霧{きり}]であって、[彼{かれ}]らには[暗{くら}]やみが[用意{ようい}]されている。", "18": "[彼{かれ}]らはむなしい[誇{ほこり}]を[語{かた}]り、[迷{まよ}]いの[中{なか}]に[生{い}]きている[人々{ひとびと}]の[間{あいだ}]から、かろうじてのがれてきた[者{もの}]たちを、[肉欲{にくよく}]と[色情{しきじょう}]とによって[誘惑{ゆうわく}]し、", "19": "この[人々{ひとびと}]に[自由{じゆう}]を[与{あた}]えると[約束{やくそく}]しながら、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]は[滅亡{めつぼう}]の[奴隷{どれい}]になっている。おおよそ、[人{ひと}]は[征服者{せいふくしゃ}]の[奴隷{どれい}]となるものである。", "20": "[彼{かれ}]らが、[主{しゅ}]また[救主{すくいぬし}]なるイエス・キリストを[知{し}]ることにより、この[世{よ}]の[汚{けが}]れからのがれた[後{のち}]、またそれに[巻{ま}]き[込{こ}]まれて[征服{せいふく}]されるならば、[彼{かれ}]らの[後{のち}]の[状態{じょうたい}]は[初{はじ}]めよりも、もっと[悪{わる}]くなる。", "21": "[義{ぎ}]の[道{みち}]を[心得{こころえ}]ていながら、[自分{じぶん}]に[授{さづ}]けられた[聖{せい}]なる[戒{いまし}]めにそむくよりは、むしろ[義{ぎ}]の[道{みち}]を[知{し}]らなかった[方{ほう}]がよい。", "22": "ことわざに、「[犬{いぬ}]は[自分{じぶん}]の[吐{は}]いた[物{もの}]に[帰{かえ}]り、[豚{ぶた}]は[洗{あら}]われても、また、どろの[中{なか}]にころがって[行{い}]く」とあるが、[彼{かれ}]らの[身{み}]に[起{おこ}]ったことは、そのとおりである。" }, "3": { "1": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしは[今{いま}]この[第{だい}]二の[手紙{てがみ}]をあなたがたに[書{か}]きおくり、これらの[手紙{てがみ}]によって[記憶{きおく}]を[呼{よ}]び[起{おこ}]し、あなたがたの[純真{じゅんしん}]な[心{こころ}]を[奮{ふる}]い[立{た}]たせようとした。", "2": "それは、[聖{せい}]なる[預言者{よげんしゃ}]たちがあらかじめ[語{かた}]った[言葉{ことば}]と、あなたがたの[使徒{しと}]たちが[伝{つた}]えた[主{しゅ}]なる[救主{すくいぬし}]の[戒{いまし}]めとを、[思{おも}]い[出{だ}]させるためである。", "3": "まず[次{つぎ}]のことを[知{し}]るべきである。[終{おわ}]りの[時{とき}]にあざける[者{もの}]たちが、あざけりながら[出{で}]てきて、[自分{じぶん}]の[欲情{よくじょう}]のままに[生活{せいかつ}]し、", "4": "「[主{しゅ}]の[来臨{らいりん}]の[約束{やくそく}]はどうなったのか。[先祖{せんぞ}]たちが[眠{ねむ}]りについてから、すべてのものは[天地{てんち}][創造{そうぞう}]の[初{はじ}]めからそのままであって、[変{かわ}]ってはいない」と[言{い}]うであろう。", "5": "すなわち、[彼{かれ}]らはこのことを[認{みと}]めようとはしない。[古{ふる}]い[昔{むかし}]に[天{てん}]が[存在{そんざい}]し、[地{ち}]は[神{かみ}]の[言{ことば}]によって、[水{みず}]がもとになり、また、[水{みず}]によって[成{な}]ったのであるが、", "6": "その[時{とき}]の[世界{せかい}]は、[御言{みことば}]により[水{みず}]でおおわれて[滅{ほろ}]んでしまった。", "7": "しかし、[今{いま}]の[天{てん}]と[地{ち}]とは、[同{おな}]じ[御言{みことば}]によって[保存{ほぞん}]され、[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[人々{ひとびと}]がさばかれ、[滅{ほろ}]ぼさるべき[日{ひ}]に[火{ひ}]で[焼{や}]かれる[時{とき}]まで、そのまま[保{たも}]たれているのである。", "8": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。この[一事{いちじ}]を[忘{わす}]れてはならない。[主{しゅ}]にあっては、一[日{にち}]は千[年{ねん}]のようであり、千[年{ねん}]は一[日{にち}]のようである。", "9": "ある[人々{ひとびと}]がおそいと[思{おも}]っているように、[主{しゅ}]は[約束{やくそく}]の[実行{じっこう}]をおそくしておられるのではない。ただ、ひとりも[滅{ほろ}]びることがなく、すべての[者{もの}]が[悔改{くいあらた}]めに[至{いた}]ることを[望{のぞ}]み、あなたがたに[対{たい}]してながく[忍耐{にんたい}]しておられるのである。", "10": "しかし、[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[盗人{ぬすびと}]のように[襲{おそ}]って[来{く}]る。その[日{ひ}]には、[天{てん}]は[大音響{だいおんきょう}]をたてて[消{き}]え[去{さ}]り、[天体{てんたい}]は[焼{や}]けてくずれ、[地{ち}]とその[上{うえ}]に[造{つく}]り[出{だ}]されたものも、みな[焼{や}]きつくされるであろう。", "11": "このように、これらはみなくずれ[落{お}]ちていくものであるから、[神{かみ}]の[日{ひ}]の[到来{とうらい}]を[熱心{ねっしん}]に[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいるあなたがたは、", "12": "[極力{きょくりょく}]、きよく[信心{しんじん}][深{ぶか}]い[行{おこな}]いをしていなければならない。その[日{ひ}]には、[天{てん}]は[燃{も}]えくずれ、[天体{てんたい}]は[焼{や}]けうせてしまう。", "13": "しかし、わたしたちは、[神{かみ}]の[約束{やくそく}]に[従{したが}]って、[義{ぎ}]の[住{す}]む[新{あたら}]しい[天{てん}]と[新{あたら}]しい[地{ち}]とを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいる。", "14": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。それだから、この[日{ひ}]を[待{ま}]っているあなたがたは、しみもなくきずもなく、[安{やす}]らかな[心{こころ}]で、[神{かみ}]のみまえに[出{で}]られるように[励{はげ}]みなさい。", "15": "また、わたしたちの[主{しゅ}]の[寛容{かんよう}]は[救{すくい}]のためであると[思{おも}]いなさい。このことは、わたしたちの[愛{あい}]する[兄弟{きょうだい}]パウロが、[彼{かれ}]に[与{あた}]えられた[知恵{ちえ}]によって、あなたがたに[書{か}]きおくったとおりである。", "16": "[彼{かれ}]は、どの[手紙{てがみ}]にもこれらのことを[述{の}]べている。その[手紙{てがみ}]の[中{なか}]には、ところどころ、わかりにくい[箇所{かしょ}]もあって、[無学{むがく}]で[心{こころ}]の[定{さだ}]まらない[者{もの}]たちは、ほかの[聖書{せいしょ}]についてもしているように、[無理{むり}]な[解釈{かいしゃく}]をほどこして、[自分{じぶん}]の[滅亡{めつぼう}]を[招{まね}]いている。", "17": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。それだから、あなたがたはかねてから[心{こころ}]がけているように、[非道{ひどう}]の[者{もの}]の[惑{まど}]わしに[誘{さそ}]い[込{こ}]まれて、あなたがた[自身{じしん}]の[確信{かくしん}]を[失{うしな}]うことのないように[心{こころ}]がけなさい。", "18": "そして、わたしたちの[主{しゅ}]また[救主{すくいぬし}]イエス・キリストの[恵{めぐ}]みと[知識{ちしき}]とにおいて、ますます[豊{ゆた}]かになりなさい。[栄光{えいこう}]が、[今{いま}]も、また[永遠{えいえん}]の[日{ひ}]に[至{いた}]るまでも、[主{しゅ}]にあるように、アァメン。" } }, "1john": { "1": { "1": "[初{はじ}]めからあったもの、わたしたちが[聞{き}]いたもの、[目{め}]で[見{み}]たもの、よく[見{み}]て[手{て}]でさわったもの、すなわち、いのちの[言{ことば}]について――", "2": "このいのちが[現{あらわ}]れたので、この[永遠{えいえん}]のいのちをわたしたちは[見{み}]て、そのあかしをし、かつ、あなたがたに[告{つ}]げ[知{し}]らせるのである。この[永遠{えいえん}]のいのちは、[父{ちち}]と[共{とも}]にいましたが、[今{いま}]やわたしたちに[現{あらわ}]れたものである――", "3": "すなわち、わたしたちが[見{み}]たもの、[聞{き}]いたものを、あなたがたにも[告{つ}]げ[知{し}]らせる。それは、あなたがたも、わたしたちの[交{まじ}]わりにあずかるようになるためである。わたしたちの[交{まじ}]わりとは、[父{ちち}]ならびに[御子{みこ}]イエス・キリストとの[交{まじ}]わりのことである。", "4": "これを[書{か}]きおくるのは、わたしたちの[喜{よろこ}]びが[満{み}]ちあふれるためである。", "5": "わたしたちがイエスから[聞{き}]いて、あなたがたに[伝{つた}]えるおとずれは、こうである。[神{かみ}]は[光{ひかり}]であって、[神{かみ}]には[少{すこ}]しの[暗{くら}]いところもない。", "6": "[神{かみ}]と[交{まじ}]わりをしていると[言{い}]いながら、もし、やみの[中{なか}]を[歩{ある}]いているなら、わたしたちは[偽{いつわ}]っているのであって、[真理{しんり}]を[行{おこな}]っているのではない。", "7": "しかし、[神{かみ}]が[光{ひかり}]の[中{なか}]にいますように、わたしたちも[光{ひかり}]の[中{なか}]を[歩{ある}]くならば、わたしたちは[互{たがい}]に[交{まじ}]わりをもち、そして、[御子{みこ}]イエスの[血{ち}]が、すべての[罪{つみ}]からわたしたちをきよめるのである。", "8": "もし、[罪{つみ}]がないと[言{い}]うなら、それは[自分{じぶん}]を[欺{あざむ}]くことであって、[真理{しんり}]はわたしたちのうちにない。", "9": "もし、わたしたちが[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[告白{こくはく}]するならば、[神{かみ}]は[真実{しんじつ}]で[正{ただ}]しいかたであるから、その[罪{つみ}]をゆるし、すべての[不義{ふぎ}]からわたしたちをきよめて[下{くだ}]さる。", "10": "もし、[罪{つみ}]を[犯{おか}]したことがないと[言{い}]うなら、それは[神{かみ}]を[偽{いつわ}]り[者{もの}]とするのであって、[神{かみ}]の[言{ことば}]はわたしたちのうちにない。" }, "2": { "1": "わたしの[子{こ}]たちよ。これらのことを[書{か}]きおくるのは、あなたがたが[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないようになるためである。もし、[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]があれば、[父{ちち}]のみもとには、わたしたちのために[助{たす}]け[主{ぬし}]、すなわち、[義{ぎ}]なるイエス・キリストがおられる。", "2": "[彼{かれ}]は、わたしたちの[罪{つみ}]のための、あがないの[供{そな}]え[物{もの}]である。ただ、わたしたちの[罪{つみ}]のためばかりではなく、[全{ぜん}][世界{せかい}]の[罪{つみ}]のためである。", "3": "もし、わたしたちが[彼{かれ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]るならば、それによって[彼{かれ}]を[知{し}]っていることを[悟{さと}]るのである。", "4": "「[彼{かれ}]を[知{し}]っている」と[言{い}]いながら、その[戒{いまし}]めを[守{まも}]らない[者{もの}]は、[偽{いつわ}]り[者{もの}]であって、[真理{しんり}]はその[人{ひと}]のうちにない。", "5": "しかし、[彼{かれ}]の[御言{みことば}]を[守{まも}]る[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]のうちに、[神{かみ}]の[愛{あい}]が[真{しん}]に[全{まっと}]うされるのである。それによって、わたしたちが[彼{かれ}]にあることを[知{し}]るのである。", "6": "「[彼{かれ}]におる」と[言{い}]う[者{もの}]は、[彼{かれ}]が[歩{ある}]かれたように、その[人{ひと}][自身{じしん}]も[歩{ある}]くべきである。", "7": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしがあなたがたに[書{か}]きおくるのは、[新{あたら}]しい[戒{いまし}]めではなく、あなたがたが[初{はじ}]めから[受{う}]けていた[古{ふる}]い[戒{いまし}]めである。その[古{ふる}]い[戒{いまし}]めとは、あなたがたがすでに[聞{き}]いた[御言{みことば}]である。", "8": "しかも、[新{あたら}]しい[戒{いまし}]めを、あなたがたに[書{か}]きおくるのである。そして、それは、[彼{かれ}]にとってもあなたがたにとっても、[真理{しんり}]なのである。なぜなら、やみは[過{す}]ぎ[去{さ}]り、まことの[光{ひかり}]がすでに[輝{かがや}]いているからである。", "9": "「[光{ひかり}]の[中{なか}]にいる」と[言{い}]いながら、その[兄弟{きょうだい}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は、[今{いま}]なお、やみの[中{なか}]にいるのである。", "10": "[兄弟{きょうだい}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、[光{ひかり}]におるのであって、つまずくことはない。", "11": "[兄弟{きょうだい}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は、やみの[中{なか}]におり、やみの[中{なか}]を[歩{ある}]くのであって、[自分{じぶん}]ではどこへ[行{い}]くのかわからない。やみが[彼{かれ}]の[目{め}]を[見{み}]えなくしたからである。", "12": "[子{こ}]たちよ。あなたがたにこれを[書{か}]きおくるのは、[御名{みな}]のゆえに、あなたがたの[多{おお}]くの[罪{つみ}]がゆるされたからである。", "13": "[父{ちち}]たちよ。あなたがたに[書{か}]きおくるのは、あなたがたが、[初{はじ}]めからいますかたを[知{し}]ったからである。[若者{わかもの}]たちよ。あなたがたに[書{か}]きおくるのは、あなたがたが、[悪{あ}]しき[者{もの}]にうち[勝{か}]ったからである。", "14": "[子供{こども}]たちよ。あなたがたに[書{か}]きおくったのは、あなたがたが[父{ちち}]を[知{し}]ったからである。[父{ちち}]たちよ。あなたがたに[書{か}]きおくったのは、あなたがたが、[初{はじ}]めからいますかたを[知{し}]ったからである。[若者{わかもの}]たちよ。あなたがたに[書{か}]きおくったのは、あなたがたが[強{つよ}]い[者{もの}]であり、[神{かみ}]の[言{ことば}]があなたがたに[宿{やど}]り、そして、あなたがたが[悪{あ}]しき[者{もの}]にうち[勝{か}]ったからである。", "15": "[世{よ}]と[世{よ}]にあるものとを、[愛{あい}]してはいけない。もし、[世{よ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]があれば、[父{ちち}]の[愛{あい}]は[彼{かれ}]のうちにない。", "16": "すべて[世{よ}]にあるもの、すなわち、[肉{にく}]の[欲{よく}]、[目{め}]の[欲{よく}]、[持{も}]ち[物{もの}]の[誇{ほこり}]は、[父{ちち}]から[出{で}]たものではなく、[世{よ}]から[出{で}]たものである。", "17": "[世{よ}]と[世{よ}]の[欲{よく}]とは[過{す}]ぎ[去{さ}]る。しかし、[神{かみ}]の[御旨{みむね}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は、[永遠{えいえん}]にながらえる。", "18": "[子供{こども}]たちよ。[今{いま}]は[終{おわ}]りの[時{とき}]である。あなたがたがかねて[反{はん}]キリストが[来{く}]ると[聞{き}]いていたように、[今{いま}]や[多{おお}]くの[反{はん}]キリストが[現{あらわ}]れてきた。それによって[今{いま}]が[終{おわ}]りの[時{とき}]であることを[知{し}]る。", "19": "[彼{かれ}]らはわたしたちから[出{で}]て[行{い}]った。しかし、[彼{かれ}]らはわたしたちに[属{ぞく}]する[者{もの}]ではなかったのである。もし[属{ぞく}]する[者{もの}]であったなら、わたしたちと[一緒{いっしょ}]にとどまっていたであろう。しかし、[出{で}]て[行{い}]ったのは、[元来{がんらい}]、[彼{かれ}]らがみなわたしたちに[属{ぞく}]さない[者{もの}]であることが、[明{あき}]らかにされるためである。", "20": "しかし、あなたがたは[聖{せい}]なる[者{もの}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれているので、あなたがたすべてが、そのことを[知{し}]っている。", "21": "わたしが[書{か}]きおくったのは、あなたがたが[真理{しんり}]を[知{し}]らないからではなく、それを[知{し}]っているからであり、また、すべての[偽{いつわ}]りは[真理{しんり}]から[出{で}]るものでないことを、[知{し}]っているからである。", "22": "[偽{いつわ}]り[者{もの}]とは、だれであるか。イエスのキリストであることを[否定{ひてい}]する[者{もの}]ではないか。[父{ちち}]と[御子{みこ}]とを[否定{ひてい}]する[者{もの}]は、[反{はん}]キリストである。", "23": "[御子{みこ}]を[否定{ひてい}]する[者{もの}]は[父{ちち}]を[持{も}]たず、[御子{みこ}]を[告白{こくはく}]する[者{もの}]は、また[父{ちち}]をも[持{も}]つのである。", "24": "[初{はじ}]めから[聞{き}]いたことが、あなたがたのうちに、とどまるようにしなさい。[初{はじ}]めから[聞{き}]いたことが、あなたがたのうちにとどまっておれば、あなたがたも[御子{みこ}]と[父{ちち}]とのうちに、とどまることになる。", "25": "これが、[彼{かれ}][自{みずか}]らわたしたちに[約束{やくそく}]された[約束{やくそく}]であって、すなわち、[永遠{えいえん}]のいのちである。", "26": "わたしは、あなたがたを[惑{まど}]わす[者{もの}]たちについて、これらのことを[書{か}]きおくった。", "27": "あなたがたのうちには、キリストからいただいた[油{あぶら}]がとどまっているので、だれにも[教{おし}]えてもらう[必要{ひつよう}]はない。この[油{あぶら}]が、すべてのことをあなたがたに[教{おし}]える。それはまことであって、[偽{いつわ}]りではないから、その[油{あぶら}]が[教{おし}]えたように、あなたがたは[彼{かれ}]のうちにとどまっていなさい。", "28": "そこで、[子{こ}]たちよ。キリストのうちにとどまっていなさい。それは、[彼{かれ}]が[現{あらわ}]れる[時{とき}]に、[確信{かくしん}]を[持{も}]ち、その[来臨{らいりん}]に[際{さい}]して、みまえに[恥{は}]じいることがないためである。", "29": "[彼{かれ}]の[義{ぎ}]なるかたであることがわかれば、[義{ぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はみな[彼{かれ}]から[生{うま}]れたものであることを、[知{し}]るであろう。" }, "3": { "1": "わたしたちが[神{かみ}]の[子{こ}]と[呼{よ}]ばれるためには、どんなに[大{おお}]きな[愛{あい}]を[父{ちち}]から[賜{たま}]わったことか、よく[考{かんが}]えてみなさい。わたしたちは、すでに[神{かみ}]の[子{こ}]なのである。[世{よ}]がわたしたちを[知{し}]らないのは、[父{ちち}]を[知{し}]らなかったからである。", "2": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしたちは[今{いま}]や[神{かみ}]の[子{こ}]である。しかし、わたしたちがどうなるのか、まだ[明{あき}]らかではない。[彼{かれ}]が[現{あらわ}]れる[時{とき}]、わたしたちは、[自分{じぶん}]たちが[彼{かれ}]に[似{に}]るものとなることを[知{し}]っている。そのまことの[御姿{みすがた}]を[見{み}]るからである。", "3": "[彼{かれ}]についてこの[望{のぞ}]みをいだいている[者{もの}]は[皆{みな}]、[彼{かれ}]がきよくあられるように、[自{みずか}]らをきよくする。", "4": "すべて[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は、[不法{ふほう}]を[行{おこな}]う[者{もの}]である。[罪{つみ}]は[不法{ふほう}]である。", "5": "あなたがたが[知{し}]っているとおり、[彼{かれ}]は[罪{つみ}]をとり[除{のぞ}]くために[現{あらわ}]れたのであって、[彼{かれ}]にはなんらの[罪{つみ}]がない。", "6": "すべて[彼{かれ}]におる[者{もの}]は、[罪{つみ}]を[犯{おか}]さない。すべて[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は[彼{かれ}]を[見{み}]たこともなく、[知{し}]ったこともない[者{もの}]である。", "7": "[子{こ}]たちよ。だれにも[惑{まど}]わされてはならない。[彼{かれ}]が[義人{ぎじん}]であると[同様{どうよう}]に、[義{ぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[義人{ぎじん}]である。", "8": "[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は、[悪魔{あくま}]から[出{で}]た[者{もの}]である。[悪魔{あくま}]は[初{はじ}]めから[罪{つみ}]を[犯{おか}]しているからである。[神{かみ}]の[子{こ}]が[現{あらわ}]れたのは、[悪魔{あくま}]のわざを[滅{ほろ}]ぼしてしまうためである。", "9": "すべて[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]は、[罪{つみ}]を[犯{おか}]さない。[神{かみ}]の[種{たね}]が、その[人{ひと}]のうちにとどまっているからである。また、その[人{ひと}]は、[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であるから、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことができない。", "10": "[神{かみ}]の[子{こ}]と[悪魔{あくま}]の[子{こ}]との[区別{くべつ}]は、これによって[明{あき}]らかである。すなわち、すべて[義{ぎ}]を[行{おこな}]わない[者{もの}]は、[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]ではない。[兄弟{きょうだい}]を[愛{あい}]さない[者{もの}]も、[同様{どうよう}]である。", "11": "わたしたちは[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うべきである。これが、あなたがたの[初{はじ}]めから[聞{き}]いていたおとずれである。", "12": "カインのようになってはいけない。[彼{かれ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]から[出{で}]て、その[兄弟{きょうだい}]を[殺{ころ}]したのである。なぜ[兄弟{きょうだい}]を[殺{ころ}]したのか。[彼{かれ}]のわざが[悪{わる}]く、その[兄弟{きょうだい}]のわざは[正{ただ}]しかったからである。", "13": "[兄弟{きょうだい}]たちよ。[世{よ}]があなたがたを[憎{にく}]んでも、[驚{おどろ}]くには[及{およ}]ばない。", "14": "わたしたちは、[兄弟{きょうだい}]を[愛{あい}]しているので、[死{し}]からいのちへ[移{うつ}]ってきたことを、[知{し}]っている。[愛{あい}]さない[者{もの}]は、[死{し}]のうちにとどまっている。", "15": "あなたがたが[知{し}]っているとおり、すべて[兄弟{きょうだい}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は[人殺{ひとごろ}]しであり、[人殺{ひとごろ}]しはすべて、そのうちに[永遠{えいえん}]のいのちをとどめてはいない。", "16": "[主{しゅ}]は、わたしたちのためにいのちを[捨{す}]てて[下{くだ}]さった。それによって、わたしたちは[愛{あい}]ということを[知{し}]った。それゆえに、わたしたちもまた、[兄弟{きょうだい}]のためにいのちを[捨{す}]てるべきである。", "17": "[世{よ}]の[富{とみ}]を[持{も}]っていながら、[兄弟{きょうだい}]が[困{こま}]っているのを[見{み}]て、あわれみの[心{こころ}]を[閉{と}]じる[者{もの}]には、どうして[神{かみ}]の[愛{あい}]が、[彼{かれ}]のうちにあろうか。", "18": "[子{こ}]たちよ。わたしたちは[言葉{ことば}]や[口{くち}][先{さき}]だけで[愛{あい}]するのではなく、[行{おこな}]いと[真実{しんじつ}]とをもって[愛{あい}]し合おうではないか。", "19": "それによって、わたしたちが[真理{しんり}]から[出{で}]たものであることがわかる。そして、[神{かみ}]のみまえに[心{こころ}]を[安{やす}]んじていよう。", "20": "なぜなら、たといわたしたちの[心{こころ}]に[責{せ}]められるようなことがあっても、[神{かみ}]はわたしたちの[心{こころ}]よりも[大{おお}]いなるかたであって、すべてをご[存{ぞん}]じだからである。", "21": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。もし[心{こころ}]に[責{せ}]められるようなことがなければ、わたしたちは[神{かみ}]に[対{たい}]して[確信{かくしん}]を[持{も}]つことができる。", "22": "そして、[願{ねが}]い[求{もと}]めるものは、なんでもいただけるのである。それは、わたしたちが[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、みこころにかなうことを、[行{おこな}]っているからである。", "23": "その[戒{いまし}]めというのは、[神{かみ}]の[子{こ}]イエス・キリストの[御名{みな}]を[信{しん}]じ、わたしたちに[命{めい}]じられたように、[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うべきことである。", "24": "[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[人{ひと}]は、[神{かみ}]におり、[神{かみ}]もまたその[人{ひと}]にいます。そして、[神{かみ}]がわたしたちのうちにいますことは、[神{かみ}]がわたしたちに[賜{たま}]わった[御霊{みたま}]によって[知{し}]るのである。" }, "4": { "1": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。すべての[霊{れい}]を[信{しん}]じることはしないで、それらの[霊{れい}]が[神{かみ}]から[出{で}]たものであるかどうか、ためしなさい。[多{おお}]くのにせ[預言者{よげんしゃ}]が[世{よ}]に[出{で}]てきているからである。", "2": "あなたがたは、こうして[神{かみ}]の[霊{れい}]を[知{し}]るのである。すなわち、イエス・キリストが[肉体{にくたい}]をとってこられたことを[告白{こくはく}]する[霊{れい}]は、すべて[神{かみ}]から[出{で}]ているものであり、", "3": "イエスを[告白{こくはく}]しない[霊{れい}]は、すべて[神{かみ}]から[出{で}]ているものではない。これは、[反{はん}]キリストの[霊{れい}]である。あなたがたは、それが[来{く}]るとかねて[聞{き}]いていたが、[今{いま}]やすでに[世{よ}]にきている。", "4": "[子{こ}]たちよ。あなたがたは[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]であって、[彼{かれ}]らにうち[勝{か}]ったのである。あなたがたのうちにいますのは、[世{よ}]にある[者{もの}]よりも[大{おお}]いなる[者{もの}]なのである。", "5": "[彼{かれ}]らは[世{よ}]から[出{で}]たものである。だから、[彼{かれ}]らは[世{よ}]のことを[語{かた}]り、[世{よ}]も[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]くのである。", "6": "しかし、わたしたちは[神{かみ}]から[出{で}]たものである。[神{かみ}]を[知{し}]っている[者{もの}]は、わたしたちの[言{い}]うことを[聞{き}]き、[神{かみ}]から[出{で}]ない[者{もの}]は、わたしたちの[言{い}]うことを[聞{き}]かない。これによって、わたしたちは、[真理{しんり}]の[霊{れい}]と[迷{まよ}]いの[霊{れい}]との[区別{くべつ}]を[知{し}]るのである。", "7": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしたちは[互{たがい}]に[愛{あい}]し合おうではないか。[愛{あい}]は、[神{かみ}]から[出{で}]たものなのである。すべて[愛{あい}]する[者{もの}]は、[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であって、[神{かみ}]を[知{し}]っている。", "8": "[愛{あい}]さない[者{もの}]は、[神{かみ}]を[知{し}]らない。[神{かみ}]は[愛{あい}]である。", "9": "[神{かみ}]はそのひとり[子{こ}]を[世{よ}]につかわし、[彼{かれ}]によってわたしたちを[生{い}]きるようにして[下{くだ}]さった。それによって、わたしたちに[対{たい}]する[神{かみ}]の[愛{あい}]が[明{あき}]らかにされたのである。", "10": "わたしたちが[神{かみ}]を[愛{あい}]したのではなく、[神{かみ}]がわたしたちを[愛{あい}]して[下{くだ}]さって、わたしたちの[罪{つみ}]のためにあがないの[供{そな}]え[物{もの}]として、[御子{みこ}]をおつかわしになった。ここに[愛{あい}]がある。", "11": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。[神{かみ}]がこのようにわたしたちを[愛{あい}]して[下{くだ}]さったのであるから、わたしたちも[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うべきである。", "12": "[神{かみ}]を[見{み}]た[者{もの}]は、まだひとりもいない。もしわたしたちが[互{たがい}]に[愛{あい}]し[合{あ}]うなら、[神{かみ}]はわたしたちのうちにいまし、[神{かみ}]の[愛{あい}]がわたしたちのうちに[全{まっと}]うされるのである。", "13": "[神{かみ}]が[御霊{みたま}]をわたしたちに[賜{たま}]わったことによって、わたしたちが[神{かみ}]におり、[神{かみ}]がわたしたちにいますことを[知{し}]る。", "14": "わたしたちは、[父{ちち}]が[御子{みこ}]を[世{よ}]の[救主{すくいぬし}]としておつかわしになったのを[見{み}]て、そのあかしをするのである。", "15": "もし[人{ひと}]が、イエスを[神{かみ}]の[子{こ}]と[告白{こくはく}]すれば、[神{かみ}]はその[人{ひと}]のうちにいまし、その[人{ひと}]は[神{かみ}]のうちにいるのである。", "16": "わたしたちは、[神{かみ}]がわたしたちに[対{たい}]して[持{も}]っておられる[愛{あい}]を[知{し}]り、かつ[信{しん}]じている。[神{かみ}]は[愛{あい}]である。[愛{あい}]のうちにいる[者{もの}]は、[神{かみ}]におり、[神{かみ}]も[彼{かれ}]にいます。", "17": "わたしたちもこの[世{よ}]にあって[彼{かれ}]のように[生{い}]きているので、さばきの[日{ひ}]に[確信{かくしん}]を[持{も}]って[立{た}]つことができる。そのことによって、[愛{あい}]がわたしたちに[全{まっと}]うされているのである。", "18": "[愛{あい}]には[恐{おそ}]れがない。[完全{かんぜん}]な[愛{あい}]は[恐{おそ}]れをとり[除{のぞ}]く。[恐{おそ}]れには[懲{こ}]らしめが伴い、かつ[恐{おそ}]れる[者{もの}]には、[愛{あい}]が[全{まっと}]うされていないからである。", "19": "わたしたちが[愛{あい}]し[合{あ}]うのは、[神{かみ}]がまずわたしたちを[愛{あい}]して[下{くだ}]さったからである。", "20": "「[神{かみ}]を[愛{あい}]している」と[言{い}]いながら[兄弟{きょうだい}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は、[偽{いつわ}]り[者{もの}]である。[現{げん}]に[見{み}]ている[兄弟{きょうだい}]を[愛{あい}]さない[者{もの}]は、[目{め}]に[見{み}]えない[神{かみ}]を[愛{あい}]することはできない。", "21": "[神{かみ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、[兄弟{きょうだい}]をも[愛{あい}]すべきである。この[戒{いまし}]めを、わたしたちは[神{かみ}]から[授{さず}]かっている。" }, "5": { "1": "すべてイエスのキリストであることを[信{しん}]じる[者{もの}]は、[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]である。すべて[生{う}]んで[下{くだ}]さったかたを[愛{あい}]する[者{もの}]は、そのかたから[生{うま}]れた[者{もの}]をも[愛{あい}]するのである。", "2": "[神{かみ}]を[愛{あい}]してその[戒{いまし}]めを[行{おこな}]えば、それによってわたしたちは、[神{かみ}]の[子{こ}]たちを[愛{あい}]していることを[知{し}]るのである。", "3": "[神{かみ}]を[愛{あい}]するとは、すなわち、その[戒{いまし}]めを[守{まも}]ることである。そして、その[戒{いまし}]めはむずかしいものではない。", "4": "なぜなら、すべて[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]は、[世{よ}]に[勝{か}]つからである。そして、わたしたちの[信仰{しんこう}]こそ、[世{よ}]に[勝{か}]たしめた[勝利{しょうり}]の[力{ちから}]である。", "5": "[世{よ}]に[勝{か}]つ[者{もの}]はだれか。イエスを[神{かみ}]の[子{こ}]と[信{しん}]じる[者{もの}]ではないか。", "6": "このイエス・キリストは、[水{みず}]と[血{ち}]とをとおってこられたかたである。[水{みず}]によるだけではなく、[水{みず}]と[血{ち}]とによってこられたのである。そのあかしをするものは、[御霊{みたま}]である。[御霊{みたま}]は[真理{しんり}]だからである。", "7": "あかしをするものが、三つある。", "8": "[御霊{みたま}]と[水{みず}]と[血{ち}]とである。そして、この三つのものは[一致{いっち}]する。", "9": "わたしたちは[人間{にんげん}]のあかしを[受{う}]けいれるが、しかし、[神{かみ}]のあかしはさらにまさっている。[神{かみ}]のあかしというのは、すなわち、[御子{みこ}]について[立{た}]てられたあかしである。", "10": "[神{かみ}]の[子{こ}]を[信{しん}]じる[者{もの}]は、[自分{じぶん}]のうちにこのあかしを[持{も}]っている。[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]は、[神{かみ}]を[偽{いつわ}]り[者{もの}]とする。[神{かみ}]が[御子{みこ}]についてあかしせられたそのあかしを、[信{しん}]じていないからである。", "11": "そのあかしとは、[神{かみ}]が[永遠{えいえん}]のいのちをわたしたちに[賜{たま}]わり、かつ、そのいのちが[御子{みこ}]のうちにあるということである。", "12": "[御子{みこ}]を[持{も}]つ[者{もの}]はいのちを[持{も}]ち、[神{かみ}]の[御子{みこ}]を[持{も}]たない[者{もの}]はいのちを[持{も}]っていない。", "13": "これらのことをあなたがたに[書{か}]きおくったのは、[神{かみ}]の[子{こ}]の[御名{みな}]を[信{しん}]じるあなたがたに、[永遠{えいえん}]のいのちを[持{も}]っていることを、[悟{さと}]らせるためである。", "14": "わたしたちが[神{かみ}]に[対{たい}]していだいている[確信{かくしん}]は、こうである。すなわち、わたしたちが[何事{なにごと}]でも[神{かみ}]の[御旨{みむね}]に[従{したが}]って[願{ねが}]い[求{もと}]めるなら、[神{かみ}]はそれを[聞{き}]きいれて[下{くだ}]さるということである。", "15": "そして、わたしたちが[願{ねが}]い[求{もと}]めることは、なんでも[聞{き}]きいれて[下{くだ}]さるとわかれば、[神{かみ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めたことはすでにかなえられたことを、[知{し}]るのである。", "16": "もしだれかが[死{し}]に[至{いた}]ることのない[罪{つみ}]を[犯{おか}]している[兄弟{きょうだい}]を[見{み}]たら、[神{かみ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めなさい。そうすれば[神{かみ}]は、[死{し}]に[至{いた}]ることのない[罪{つみ}]を[犯{おか}]している[人々{ひとびと}]には、いのちを[賜{たま}]わるであろう。[死{し}]に[至{いた}]る[罪{つみ}]がある。これについては、[願{ねが}]い[求{もと}]めよ、とは[言{い}]わない。", "17": "[不義{ふぎ}]はすべて、[罪{つみ}]である。しかし、[死{し}]に[至{いた}]ることのない[罪{つみ}]もある。", "18": "すべて[神{かみ}]から[生{うま}]れた[者{もの}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないことを、わたしたちは[知{し}]っている。[神{かみ}]から[生{うま}]れたかたが[彼{かれ}]を[守{まも}]っていて[下{くだ}]さるので、[悪{あ}]しき[者{もの}]が[手{て}]を[触{ふ}]れるようなことはない。", "19": "また、わたしたちは[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]であり、[全{ぜん}][世界{せかい}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]の[配下{はいか}]にあることを、[知{し}]っている。", "20": "さらに、[神{かみ}]の[子{こ}]がきて、[真実{しんじつ}]なかたを[知{し}]る[知力{ちりょく}]をわたしたちに[授{さづ}]けて[下{くだ}]さったことも、[知{し}]っている。そして、わたしたちは、[真実{しんじつ}]なかたにおり、[御子{みこ}]イエス・キリストにおるのである。このかたは[真実{しんじつ}]な[神{かみ}]であり、[永遠{えいえん}]のいのちである。", "21": "[子{こ}]たちよ。[気{き}]をつけて、[偶像{ぐうぞう}]を[避{さ}]けなさい。" } }, "2john": { "1": { "1": "[長老{ちょうろう}]のわたしから、[真実{しんじつ}]に[愛{あい}]している[選{えら}]ばれた[婦人{ふじん}]とその[子{こ}]たちへ。あなたがたを[愛{あい}]しているのは、わたしだけではなく、[真理{しんり}]を[知{し}]っている[者{もの}]はみなそうである。", "2": "それは、わたしたちのうちにあり、また[永遠{えいえん}]に[共{とも}]にあるべき[真理{しんり}]によるのである。", "3": "[父{ちち}]なる[神{かみ}]および[父{ちち}]の[御子{みこ}]イエス・キリストから、[恵{めぐ}]みとあわれみと[平安{へいあん}]とが、[真理{しんり}]と[愛{あい}]のうちにあって、わたしたちと[共{とも}]にあるように。", "4": "あなたの[子供{こども}]たちのうちで、わたしたちが[父{ちち}]から[受{う}]けた[戒{いまし}]めどおりに、[真理{しんり}]のうちを[歩{ある}]いている[者{もの}]があるのを[見{み}]て、わたしは[非常{ひじょう}]に[喜{よろこ}]んでいる。", "5": "[婦人{ふじん}]よ。ここにお[願{ねが}]いしたいことがある。それは、[新{あたら}]しい[戒{いまし}]めを[書{か}]くわけではなく、[初{はじ}]めから[持{も}]っていた[戒{いまし}]めなのであるが、わたしたちは、みんな[互{たがい}]に[愛{あい}]し合おうではないか。", "6": "[父{ちち}]の[戒{いまし}]めどおりに[歩{ある}]くことが、すなわち、[愛{あい}]であり、あなたがたが[初{はじ}]めから[聞{き}]いてきたとおりに[愛{あい}]のうちを[歩{ある}]くことが、すなわち、[戒{いまし}]めなのである。", "7": "なぜなら、イエス・キリストが[肉体{にくたい}]をとってこられたことを[告白{こくはく}]しないで[人{ひと}]を[惑{まど}]わす[者{もの}]が、[多{おお}]く[世{よ}]にはいってきたからである。そういう[者{もの}]は、[惑{まど}]わす[者{もの}]であり、[反{はん}]キリストである。", "8": "よく[注意{ちゅうい}]して、わたしたちの[働{はたら}]いて[得{え}]た[成果{せいか}]を[失{うしな}]うことがなく、[豊{ゆた}]かな[報{むく}]いを[受{う}]けられるようにしなさい。", "9": "すべてキリストの[教{おしえ}]をとおり[過{す}]ごして、それにとどまらない[者{もの}]は、[神{かみ}]を[持{も}]っていないのである。その[教{おしえ}]にとどまっている[者{もの}]は、[父{ちち}]を[持{も}]ち、また[御子{みこ}]をも[持{も}]つ。", "10": "この[教{おしえ}]を[持{も}]たずにあなたがたのところに[来{く}]る[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]を[家{いえ}]に[入{い}]れることも、あいさつすることもしてはいけない。", "11": "そのような[人{ひと}]にあいさつする[者{もの}]は、その[悪{わる}]い[行{おこな}]いにあずかることになるからである。", "12": "あなたがたに[書{か}]きおくることはたくさんあるが、[紙{かみ}]と[墨{すみ}]とで[書{か}]くことはすまい。むしろ、あなたがたのところに[行{い}]き、[直接{ちょくせつ}]はなし[合{あ}]って、[共{とも}]に[喜{よろこ}]びに[満{み}]ちあふれたいものである。", "13": "[選{えら}]ばれたあなたの[姉妹{しまい}]の[子供{こども}]たちが、あなたによろしく。" } }, "3john": { "1": { "1": "[長老{ちょうろう}]のわたしから、[真実{しんじつ}]に[愛{あい}]している[親愛{しんあい}]なるガイオへ。", "2": "[愛{あい}]する[者{もの}]よ。あなたのたましいがいつも[恵{めぐ}]まれていると[同{おな}]じく、あなたがすべてのことに[恵{めぐ}]まれ、またすこやかであるようにと、わたしは[祈{いの}]っている。", "3": "[兄弟{きょうだい}]たちがきて、あなたが[真理{しんり}]に[生{い}]きていることを、あかししてくれたので、ひじょうに[喜{よろこ}]んでいる。[事実{じじつ}]、あなたは[真理{しんり}]のうちを[歩{ある}]いているのである。", "4": "わたしの[子供{こども}]たちが[真理{しんり}]のうちを[歩{ある}]いていることを[聞{き}]く[以上{いじょう}]に、[大{おお}]きい[喜{よろこ}]びはない。", "5": "[愛{あい}]する[者{もの}]よ。あなたが、[兄弟{きょうだい}]たち、しかも[旅先{たびさき}]にある[者{もの}]につくしていることは、みな[真実{しんじつ}]なわざである。", "6": "[彼{かれ}]らは、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]で、あなたの[愛{あい}]についてあかしをした。それらの[人々{ひとびと}]を、[神{かみ}]のみこころにかなうように[送{おく}]り[出{だ}]してくれたら、それは[願{ねが}]わしいことである。", "7": "[彼{かれ}]らは、[御名{みな}]のために[旅立{たびだ}]った[者{もの}]であって、[異邦人{いほうじん}]からは[何{なに}]も[受{う}]けていない。", "8": "それだから、わたしたちは、[真理{しんり}]のための[同労者{どうろうしゃ}]となるように、こういう[人々{ひとびと}]を[助{たす}]けねばならない。", "9": "わたしは[少{すこ}]しばかり[教会{きょうかい}]に[書{か}]きおくっておいたが、みんなのかしらになりたがっているデオテレペスが、わたしたちを[受{う}]けいれてくれない。", "10": "だから、わたしがそちらへ[行{い}]った[時{とき}]、[彼{かれ}]のしわざを[指摘{してき}]しようと[思{おも}]う。[彼{かれ}]は[口{くち}]ぎたなくわたしたちをののしり、そればかりか、[兄弟{きょうだい}]たちを[受{う}]けいれようともせず、[受{う}]けいれようとする[人{ひと}]たちを[妨{さまた}]げて、[教会{きょうかい}]から[追{お}]い[出{だ}]している。", "11": "[愛{あい}]する[者{もの}]よ。[悪{あく}]にならわないで、[善{ぜん}]にならいなさい。[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[神{かみ}]から[出{で}]た[者{もの}]であり、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[神{かみ}]を[見{み}]たことのない[者{もの}]である。", "12": "デメテリオについては、あらゆる[人{ひと}]も、また[真理{しんり}]そのものも、[証明{しょうめい}]している。わたしたちも[証明{しょうめい}]している。そして、あなたが[知{し}]っているとおり、わたしたちの[証明{しょうめい}]は[真実{しんじつ}]である。", "13": "あなたに[書{か}]きおくりたいことはたくさんあるが、[墨{すみ}]と[筆{ふで}]とで[書{か}]くことはすまい。", "14": "すぐにでもあなたに[会{あ}]って、[直接{ちょくせつ}]はなし[合{あ}]いたいものである。", "15": "[平安{へいあん}]が、あなたにあるように。[友人{ゆうじん}]たちから、あなたによろしく。[友人{ゆうじん}]たちひとりびとりに、よろしく。" } }, "jude": { "1": { "1": "イエス・キリストの[僕{しもべ}]またヤコブの[兄弟{きょうだい}]であるユダから、[父{ちち}]なる[神{かみ}]に[愛{あい}]され、イエス・キリストに[守{まも}]られている[召{め}]された[人々{ひとびと}]へ。", "2": "あわれみと[平安{へいあん}]と[愛{あい}]とが、あなたがたに[豊{ゆた}]かに[加{くわ}]わるように。", "3": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしたちが[共{とも}]にあずかっている[救{すくい}]について、あなたがたに[書{か}]きおくりたいと[心{こころ}]から[願{ねが}]っていたので、[聖徒{せいと}]たちによって、ひとたび[伝{つた}]えられた[信仰{しんこう}]のために[戦{たたか}]うことを[勧{すす}]めるように、[手紙{てがみ}]をおくる[必要{ひつよう}]を[感{かん}]じるに[至{いた}]った。", "4": "そのわけは、[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[人々{ひとびと}]がしのび[込{こ}]んできて、わたしたちの[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[放縦{ほうじゅう}]な[生活{せいかつ}]に[変{か}]え、[唯一{ゆいいつ}]の[君{きみ}]であり、わたしたちの[主{しゅ}]であるイエス・キリストを[否定{ひてい}]しているからである。[彼{かれ}]らは、このようなさばきを[受{う}]けることに、[昔{むかし}]から[予告{よこく}]されているのである。", "5": "あなたがたはみな、じゅうぶんに[知{し}]っていることではあるが、[主{しゅ}]が[民{たみ}]をエジプトの[地{ち}]から[救{すく}]い[出{だ}]して[後{のち}]、[不{ふ}][信仰{しんこう}]な[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼされたことを、[思{おも}]い[起{おこ}]してもらいたい。", "6": "[主{しゅ}]は、[自分{じぶん}]たちの[地位{ちい}]を[守{まも}]ろうとはせず、そのおるべき[所{ところ}]を[捨{す}]て[去{さ}]った[御使{みつかい}]たちを、[大{おお}]いなる[日{ひ}]のさばきのために、[永久{えいきゅう}]にしばりつけたまま、[暗{くら}]やみの[中{なか}]に[閉{と}]じ[込{こ}]めておかれた。", "7": "ソドム、ゴモラも、まわりの[町々{まちまち}]も、[同様{どうよう}]であって、[同{おな}]じように[淫行{いんこう}]にふけり、[不自然{ふしぜん}]な[肉欲{にくよく}]に[走{はし}]ったので、[永遠{えいえん}]の[火{ひ}]の[刑罰{けいばつ}]を[受{う}]け、[人々{ひとびと}]の[見{み}]せしめにされている。", "8": "しかし、これと[同{おな}]じように、これらの[人々{ひとびと}]は、[夢{ゆめ}]に[迷{まよ}]わされて[肉{にく}]を[汚{けが}]し、[権威{けんい}]ある[者{もの}]たちを[軽{かろ}]んじ、[栄光{えいこう}]ある[者{もの}]たちをそしっている。", "9": "[御使{みつかい}]のかしらミカエルは、モーセの[死体{したい}]について[悪魔{あくま}]と[論{ろん}]じ[争{あらそ}]った[時{とき}]、[相手{あいて}]をののしりさばくことはあえてせず、ただ、「[主{しゅ}]がおまえを[戒{いまし}]めて[下{くだ}]さるように」と[言{い}]っただけであった。", "10": "しかし、この[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]が[知{し}]りもしないことをそしり、また、[分別{ふんべつ}]のない[動物{どうぶつ}]のように、ただ[本能{ほんのう}][的{てき}]な[知識{ちしき}]にあやまられて、[自{みずか}]らの[滅亡{めつぼう}]を[招{まね}]いている。", "11": "[彼{かれ}]らはわざわいである。[彼{かれ}]らはカインの[道{みち}]を[行{い}]き、[利{り}]のためにバラムの[惑{まど}]わしに[迷{まよ}]い[入{い}]り、コラのような[反逆{はんぎゃく}]をして[滅{ほろ}]んでしまうのである。", "12": "[彼{かれ}]らは、あなたがたの[愛{あい}][餐{さん}]に[加{くわ}]わるが、それを[汚{けが}]し、[無遠慮{ぶえんりょ}]に[宴会{えんかい}]に[同席{どうせき}]して、[自分{じぶん}]の[腹{はら}]を[肥{こ}]やしている。[彼{かれ}]らは、いわば、[風{かぜ}]に[吹{ふ}]きまわされる[水{みず}]なき[雲{くも}]、[実{みの}]らない[枯{か}]れ[果{は}]てて、[抜{ぬ}]き[捨{す}]てられた[秋{あき}]の[木{き}]、", "13": "[自分{じぶん}]の[恥{はじ}]をあわにして[出{だ}]す[海{うみ}]の[荒波{あらなみ}]、さまよう[星{ほし}]である。[彼{かれ}]らには、まっくらなやみが[永久{えいきゅう}]に[用意{ようい}]されている。", "14": "アダムから七[代目{だいめ}]にあたるエノクも[彼{かれ}]らについて[預言{よげん}]して[言{い}]った、「[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[無数{むすう}]の[聖徒{せいと}]たちを[率{ひき}]いてこられた。", "15": "それは、すべての[者{もの}]にさばきを[行{おこな}]うためであり、また、[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]が、[信仰{しんこう}]を[無視{むし}]して[犯{おか}]したすべての[不信心{ふしんじん}]なしわざと、さらに、[不信心{ふしんじん}]な[罪人{つみびと}]が[主{しゅ}]にそむいて[語{かた}]ったすべての[暴言{ぼうげん}]とを[責{せ}]めるためである」。", "16": "[彼{かれ}]らは[不平{ふへい}]をならべ、[不満{ふまん}]を[鳴{な}]らす[者{もの}]であり、[自分{じぶん}]の[欲{よく}]のままに[生活{せいかつ}]し、その[口{くち}]は[大言{たいげん}]を[吐{は}]き、[利{り}]のために[人{ひと}]にへつらう[者{もの}]である。", "17": "[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストの[使徒{しと}]たちが[予告{よこく}]した[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]しなさい。", "18": "[彼{かれ}]らはあなたがたにこう[言{い}]った、「[終{おわ}]りの[時{とき}]に、あざける[者{もの}]たちがあらわれて、[自分{じぶん}]の[不信心{ふしんじん}]な[欲{よく}]のままに[生活{せいかつ}]するであろう」。", "19": "[彼{かれ}]らは[分派{ぶんぱ}]をつくる[者{もの}]、[肉{にく}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]、[御霊{みたま}]を[持{も}]たない[者{もの}]たちである。", "20": "しかし、[愛{あい}]する[者{もの}]たちよ。あなたがたは、[最{もっと}]も[神聖{しんせい}]な[信仰{しんこう}]の[上{うえ}]に[自{みずか}]らを[築{きず}]き[上{あ}]げ、[聖霊{せいれい}]によって[祈{いの}]り、", "21": "[神{かみ}]の[愛{あい}]の[中{なか}]に[自{みずか}]らを[保{たも}]ち、[永遠{えいえん}]のいのちを[目{め}]あてとして、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストのあわれみを[待{ま}]ち[望{のぞ}]みなさい。", "22": "[疑{うたが}]いをいだく[人々{ひとびと}]があれば、[彼{かれ}]らをあわれみ、", "23": "[火{ひ}]の[中{なか}]から[引{ひ}]き[出{だ}]して[救{すく}]ってやりなさい。また、そのほかの[人{ひと}]たちを、おそれの[心{こころ}]をもってあわれみなさい。しかし、[肉{にく}]に[汚{けが}]れた[者{もの}]に[対{たい}]しては、その[下着{したぎ}]さえも[忌{い}]みきらいなさい。", "24": "あなたがたを[守{まも}]ってつまずかない[者{もの}]とし、また、その[栄光{えいこう}]のまえに[傷{きず}]なき[者{もの}]として、[喜{よろこ}]びのうちに[立{た}]たせて[下{くだ}]さるかた、", "25": "すなわち、わたしたちの[救主{すくいぬし}]なる[唯一{ゆいいつ}]の[神{かみ}]に、[栄光{えいこう}]、[大能{たいのう}]、[力{ちから}]、[権威{けんい}]が、わたしたちの[主{しゅ}]イエス・キリストによって、[世々{よよ}]の[初{はじ}]めにも、[今{いま}]も、また、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく、あるように、アァメン。" } }, "rev": { "1": { "1": "イエス・キリストの[黙示{もくし}]。この[黙示{もくし}]は、[神{かみ}]が、すぐにも[起{おこ}]るべきことをその[僕{しもべ}]たちに[示{しめ}]すためキリストに[与{あた}]え、そして、キリストが、[御使{みつかい}]をつかわして、[僕{しもべ}]ヨハネに[伝{つた}]えられたものである。", "2": "ヨハネは、[神{かみ}]の[言{ことば}]とイエス・キリストのあかしと、すなわち、[自分{じぶん}]が[見{み}]たすべてのことをあかしした。", "3": "この[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]を[朗読{ろうどく}]する[者{もの}]と、これを[聞{き}]いて、その[中{なか}]に[書{か}]かれていることを[守{まも}]る[者{もの}]たちとは、さいわいである。[時{とき}]が[近{ちか}]づいているからである。", "4": "ヨハネからアジヤにある七つの[教会{きょうかい}]へ。[今{いま}]いまし、[昔{むかし}]いまし、やがてきたるべきかたから、また、その[御座{みざ}]の[前{まえ}]にある七つの[霊{れい}]から、", "5": "また、[忠実{ちゅうじつ}]な[証人{しょうにん}]、[死人{しにん}]の[中{なか}]から[最初{さいしょ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]、[地上{ちじょう}]の[諸王{しょおう}]の[支配者{しはいしゃ}]であるイエス・キリストから、[恵{めぐ}]みと[平安{へいあん}]とが、あなたがたにあるように。わたしたちを[愛{あい}]し、その[血{ち}]によってわたしたちを[罪{つみ}]から[解放{かいほう}]し、", "6": "わたしたちを、その[父{ちち}]なる[神{かみ}]のために、[御国{みくに}]の[民{たみ}]とし、[祭司{さいし}]として[下{くだ}]さったかたに、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[栄光{えいこう}]と[権力{けんりょく}]とがあるように、アァメン。", "7": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]は、[雲{くも}]に[乗{の}]ってこられる。すべての[人{ひと}]の[目{め}]、ことに、[彼{かれ}]を[刺{さ}]しとおした[者{もの}]たちは、[彼{かれ}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]るであろう。また[地上{ちじょう}]の[諸{しょ}][族{ぞく}]はみな、[彼{かれ}]のゆえに[胸{むね}]を[打{う}]って[嘆{なげ}]くであろう。しかり、アァメン。", "8": "[今{いま}]いまし、[昔{むかし}]いまし、やがてきたるべき[者{もの}]、[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[仰{おお}]せになる、「わたしはアルパであり、オメガである」。", "9": "あなたがたの[兄弟{きょうだい}]であり、[共{とも}]にイエスの[苦難{くなん}]と[御国{みくに}]と[忍耐{にんたい}]とにあずかっている、わたしヨハネは、[神{かみ}]の[言{ことば}]とイエスのあかしとのゆえに、パトモスという[島{しま}]にいた。", "10": "ところが、わたしは、[主{しゅ}]の[日{ひ}]に[御霊{みたま}]に[感{かん}]じた。そして、わたしのうしろの[方{ほう}]で、ラッパのような[大{おお}]きな[声{こえ}]がするのを[聞{き}]いた。", "11": "その[声{こえ}]はこう[言{い}]った、「あなたが[見{み}]ていることを[書{か}]きものにして、それをエペソ、スミルナ、ペルガモ、テアテラ、サルデス、ヒラデルヒヤ、ラオデキヤにある七つの[教会{きょうかい}]に[送{おく}]りなさい」。", "12": "そこでわたしは、わたしに[呼{よ}]びかけたその[声{こえ}]を[見{み}]ようとしてふりむいた。ふりむくと、七つの[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]が[目{め}]についた。", "13": "それらの[燭台{しょくだい}]の[間{あいだ}]に、[足{あし}]までたれた[上着{うわぎ}]を[着{き}]、[胸{むね}]に[金{きん}]の[帯{おび}]をしめている[人{ひと}]の[子{こ}]のような[者{もの}]がいた。", "14": "そのかしらと[髪{かみ}]の[毛{け}]とは、[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]い[羊毛{ようもう}]に[似{に}]て[真白{まっしろ}]であり、[目{め}]は[燃{も}]える[炎{ほのお}]のようであった。", "15": "その[足{あし}]は、[炉{ろ}]で[精錬{せいれん}]されて[光{ひか}]り[輝{かがや}]くしんちゅうのようであり、[声{こえ}]は[大水{おおみず}]のとどろきのようであった。", "16": "その[右手{みぎて}]に七つの[星{ほし}]を[持{も}]ち、[口{くち}]からは、[鋭{するど}]いもろ[刃{は}]のつるぎがつき[出{で}]ており、[顔{かお}]は、[強{つよ}]く[照{て}]り[輝{かがや}]く[太陽{たいよう}]のようであった。", "17": "わたしは[彼{かれ}]を[見{み}]たとき、その[足{あし}]もとに[倒{たお}]れて[死人{しにん}]のようになった。すると、[彼{かれ}]は[右手{みぎて}]をわたしの[上{うえ}]において[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるな。わたしは[初{はじ}]めであり、[終{おわ}]りであり、", "18": "また、[生{い}]きている[者{もの}]である。わたしは[死{し}]んだことはあるが、[見{み}]よ、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[生{い}]きている[者{もの}]である。そして、[死{し}]と[黄泉{よみ}]とのかぎを[持{も}]っている。", "19": "そこで、あなたの[見{み}]たこと、[現在{げんざい}]のこと、[今後{こんご}][起{おこ}]ろうとすることを、[書{か}]きとめなさい。", "20": "あなたがわたしの[右手{みぎて}]に[見{み}]た七つの[星{ほし}]と、七つの[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]との[奥義{おくぎ}]は、こうである。すなわち、七つの[星{ほし}]は七つの[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]であり、七つの[燭台{しょくだい}]は七つの[教会{きょうかい}]である。" }, "2": { "1": "エペソにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[右{みぎ}]の[手{て}]に七つの[星{ほし}]を[持{も}]つ[者{もの}]、七つの[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]の[間{あいだ}]を[歩{ある}]く[者{もの}]が、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "2": "わたしは、あなたのわざと[労苦{ろうく}]と[忍耐{にんたい}]とを[知{し}]っている。また、あなたが、[悪{わる}]い[者{もの}]たちをゆるしておくことができず、[使徒{しと}]と[自{じ}][称{しょう}]してはいるが、その[実{じつ}]、[使徒{しと}]でない[者{もの}]たちをためしてみて、にせ[者{もの}]であると[見抜{みぬ}]いたことも、[知{し}]っている。", "3": "あなたは[忍耐{にんたい}]をし[続{つづ}]け、わたしの[名{な}]のために[忍{しの}]びとおして、[弱{よわ}]り[果{は}]てることがなかった。", "4": "しかし、あなたに[対{たい}]して[責{せめ}]むべきことがある。あなたは[初{はじ}]めの[愛{あい}]から[離{はな}]れてしまった。", "5": "そこで、あなたはどこから[落{お}]ちたかを[思{おも}]い[起{おこ}]し、[悔{く}]い[改{あらた}]めて[初{はじ}]めのわざを[行{おこな}]いなさい。もし、そうしないで[悔{く}]い[改{あらた}]めなければ、わたしはあなたのところにきて、あなたの[燭台{しょくだい}]をその[場所{ばしょ}]から[取{と}]りのけよう。", "6": "しかし、こういうことはある、あなたはニコライ[宗{しゅう}]の[人々{ひとびと}]のわざを[憎{にく}]んでおり、わたしもそれを[憎{にく}]んでいる。", "7": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい。[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]には、[神{かみ}]のパラダイスにあるいのちの[木{き}]の[実{み}]を[食{た}]べることをゆるそう』。", "8": "スミルナにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[初{はじ}]めであり、[終{おわ}]りである[者{もの}]、[死{し}]んだことはあるが[生{い}]き[返{かえ}]った[者{もの}]が、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "9": "わたしは、あなたの[苦難{くなん}]や、[貧{まず}]しさを[知{し}]っている(しかし[実際{じっさい}]は、あなたは[富{と}]んでいるのだ)。また、ユダヤ[人{じん}]と[自{じ}][称{しょう}]してはいるが、その[実{じつ}]ユダヤ[人{じん}]でなくてサタンの[会堂{かいどう}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]たちにそしられていることも、わたしは[知{し}]っている。", "10": "あなたの[受{う}]けようとする[苦{くる}]しみを[恐{おそ}]れてはならない。[見{み}]よ、[悪魔{あくま}]が、あなたがたのうちのある[者{もの}]をためすために、[獄{ごく}]に[入{い}]れようとしている。あなたがたは十[日{か}]の[間{あいだ}]、[苦難{くなん}]にあうであろう。[死{し}]に[至{いた}]るまで[忠実{ちゅうじつ}]であれ。そうすれば、いのちの[冠{かんむり}]を[与{あた}]えよう。", "11": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい。[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]は、[第{だい}]二の[死{し}]によって[滅{ほろ}]ぼされることはない』。", "12": "ペルガモにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[鋭{するど}]いもろ[刃{は}]のつるぎを[持{も}]っているかたが、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "13": "わたしはあなたの[住{す}]んでいる[所{ところ}]を[知{し}]っている。そこにはサタンの[座{ざ}]がある。あなたは、わたしの[名{な}]を[堅{かた}]く[持{も}]ちつづけ、わたしの[忠実{ちゅうじつ}]な[証人{しょうにん}]アンテパスがサタンの[住{す}]んでいるあなたがたの[所{ところ}]で[殺{ころ}]された[時{とき}]でさえ、わたしに[対{たい}]する[信仰{しんこう}]を[捨{す}]てなかった。", "14": "しかし、あなたに[対{たい}]して[責{せめ}]むべきことが、[少{すこ}]しばかりある。あなたがたの[中{なか}]には、[現{げん}]にバラムの[教{おしえ}]を[奉{ほう}]じている[者{もの}]がある。バラムは、バラクに[教{おし}]え[込{こ}]み、イスラエルの[子{こ}]らの[前{まえ}]に、つまずきになるものを[置{お}]かせて、[偶像{ぐうぞう}]にささげたものを[食{た}]べさせ、また[不品行{ふひんこう}]をさせたのである。", "15": "[同{おな}]じように、あなたがたの[中{なか}]には、ニコライ[宗{しゅう}]の[教{おしえ}]を[奉{ほう}]じている[者{もの}]もいる。", "16": "だから、[悔{く}]い[改{あらた}]めなさい。そうしないと、わたしはすぐにあなたのところに[行{い}]き、わたしの[口{くち}]のつるぎをもって[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]おう。", "17": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい。[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]には、[隠{かく}]されているマナを[与{あた}]えよう。また、[白{しろ}]い[石{いし}]を[与{あた}]えよう。この[石{いし}]の[上{うえ}]には、これを[受{う}]ける[者{もの}]のほかだれも[知{し}]らない[新{あたら}]しい[名{な}]が[書{か}]いてある』。", "18": "テアテラにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[燃{も}]える[炎{ほのお}]のような[目{め}]と[光{ひか}]り[輝{かがや}]くしんちゅうのような[足{あし}]とを[持{も}]った[神{かみ}]の[子{こ}]が、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "19": "わたしは、あなたのわざと、あなたの[愛{あい}]と[信仰{しんこう}]と[奉仕{ほうし}]と[忍耐{にんたい}]とを[知{し}]っている。また、あなたの[後{のち}]のわざが、[初{はじ}]めのよりもまさっていることを[知{し}]っている。", "20": "しかし、あなたに[対{たい}]して[責{せめ}]むべきことがある。あなたは、あのイゼベルという[女{おんな}]を、そのなすがままにさせている。この[女{おんな}]は[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]と[自{じ}][称{しょう}]し、わたしの[僕{しもべ}]たちを[教{おし}]え、[惑{まど}]わして、[不品行{ふひんこう}]をさせ、[偶像{ぐうぞう}]にささげたものを[食{た}]べさせている。", "21": "わたしは、この[女{おんな}]に[悔{く}]い[改{あらた}]めるおりを[与{あた}]えたが、[悔{く}]い[改{あらた}]めてその[不品行{ふひんこう}]をやめようとはしない。", "22": "[見{み}]よ、わたしはこの[女{おんな}]を[病{やまい}]の[床{とこ}]に[投{な}]げ[入{い}]れる。この[女{おんな}]と[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]をも、[悔{く}]い[改{あらた}]めて[彼女{かのじょ}]のわざから[離{はな}]れなければ、[大{おお}]きな[患難{かんなん}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れる。", "23": "また、この[女{おんな}]の[子{こ}][供{とも}]たちをも[打{う}]ち[殺{ころ}]そう。こうしてすべての[教会{きょうかい}]は、わたしが[人{ひと}]の[心{こころ}]の[奥底{おくそこ}]までも[探{さぐ}]り[知{し}]る[者{もの}]であることを[悟{さと}]るであろう。そしてわたしは、あなたがたひとりびとりのわざに[応{おう}]じて[報{むく}]いよう。", "24": "また、テアテラにいるほかの[人{ひと}]たちで、まだあの[女{おんな}]の[教{おしえ}]を[受{う}]けておらず、サタンの、いわゆる「[深{ふか}]み」を[知{し}]らないあなたがたに[言{い}]う。わたしは[別{べつ}]にほかの[重荷{おもに}]を、あなたがたに[負{お}]わせることはしない。", "25": "ただ、わたしが[来{く}]る[時{とき}]まで、[自分{じぶん}]の[持{も}]っているものを[堅{かた}]く[保{たも}]っていなさい。", "26": "[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]、わたしのわざを[最後{さいご}]まで[持{も}]ち[続{つづ}]ける[者{もの}]には、[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[支配{しはい}]する[権威{けんい}]を[授{さづ}]ける。", "27": "[彼{かれ}]は[鉄{てつ}]のつえをもって、ちょうど[土{つち}]の[器{うつわ}]を[砕{くだ}]くように、[彼{かれ}]らを[治{おさ}]めるであろう。それは、わたし[自身{じしん}]が[父{ちち}]から[権威{けんい}]を[受{う}]けて[治{おさ}]めるのと[同様{どうよう}]である。", "28": "わたしはまた、[彼{かれ}]に[明{あ}]けの[明星{みょうじょう}]を[与{あた}]える。", "29": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい』。" }, "3": { "1": "サルデスにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[神{かみ}]の七つの[霊{れい}]と七つの[星{ほし}]とを[持{も}]つかたが、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。わたしはあなたのわざを[知{し}]っている。すなわち、あなたは、[生{い}]きているというのは[名{な}]だけで、[実{じつ}]は[死{し}]んでいる。", "2": "[目{め}]をさましていて、[死{し}]にかけている[残{のこ}]りの[者{もの}]たちを[力{ちから}]づけなさい。わたしは、あなたのわざが、わたしの[神{かみ}]のみまえに[完全{かんぜん}]であるとは[見{み}]ていない。", "3": "だから、あなたが、どのようにして[受{う}]けたか、また[聞{き}]いたかを[思{おも}]い[起{おこ}]して、それを[守{まも}]りとおし、かつ[悔{く}]い[改{あらた}]めなさい。もし[目{め}]をさましていないなら、わたしは[盗人{ぬすびと}]のように[来{く}]るであろう。どんな[時{とき}]にあなたのところに[来{く}]るか、あなたには[決{けっ}]してわからない。", "4": "しかし、サルデスにはその[衣{ころも}]を[汚{けが}]さない[人{ひと}]が、[数人{すうにん}]いる。[彼{かれ}]らは[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[着{き}]て、わたしと[共{とも}]に[歩{あゆ}]みを[続{つづ}]けるであろう。[彼{かれ}]らは、それにふさわしい[者{もの}]である。", "5": "[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]は、このように[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[着{き}]せられるのである。わたしは、その[名{な}]をいのちの[書{か}]から[消{け}]すようなことを、[決{けっ}]してしない。また、わたしの[父{ちち}]と[御使{みつかい}]たちの[前{まえ}]で、その[名{な}]を[言{い}]いあらわそう。", "6": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい』。", "7": "ヒラデルヒヤにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『[聖{せい}]なる[者{もの}]、まことなる[者{もの}]、ダビデのかぎを[持{も}]つ[者{もの}]、[開{ひら}]けばだれにも[閉{と}]じられることがなく、[閉{と}]じればだれにも[開{ひら}]かれることのない[者{もの}]が、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "8": "わたしは、あなたのわざを[知{し}]っている。[見{み}]よ、わたしは、あなたの[前{まえ}]に、だれも[閉{と}]じることのできない[門{もん}]を[開{ひら}]いておいた。なぜなら、あなたには[少{すこ}]ししか[力{ちから}]がなかったにもかかわらず、わたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]り、わたしの[名{な}]を[否{いな}]まなかったからである。", "9": "[見{み}]よ、サタンの[会堂{かいどう}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]、すなわち、ユダヤ[人{じん}]と[自{じ}][称{しょう}]してはいるが、その[実{じつ}]ユダヤ[人{じん}]でなくて、[偽{いつわ}]る[者{もの}]たちに、こうしよう。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らがあなたの[足{あし}]もとにきて[平伏{へいふく}]するようにし、そして、わたしがあなたを[愛{あい}]していることを、[彼{かれ}]らに[知{し}]らせよう。", "10": "[忍耐{にんたい}]についてのわたしの[言葉{ことば}]をあなたが[守{まも}]ったから、わたしも、[地上{ちじょう}]に[住{す}]む[者{もの}]たちをためすために、[全{ぜん}][世界{せかい}]に[臨{のぞ}]もうとしている[試錬{しれん}]の[時{とき}]に、あなたを[防{ふせ}]ぎ[守{まも}]ろう。", "11": "わたしは、すぐに[来{く}]る。あなたの[冠{かんむり}]がだれにも[奪{うば}]われないように、[自分{じぶん}]の[持{も}]っているものを[堅{かた}]く[守{まも}]っていなさい。", "12": "[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]を、わたしの[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]における[柱{はしら}]にしよう。[彼{かれ}]は[決{けっ}]して二[度{ど}]と[外{そと}]へ[出{で}]ることはない。そして[彼{かれ}]の[上{うえ}]に、わたしの[神{かみ}]の[御名{みな}]と、わたしの[神{かみ}]の[都{みやこ}]、すなわち、[天{てん}]とわたしの[神{かみ}]のみもとから[下{くだ}]ってくる[新{あたら}]しいエルサレムの[名{な}]と、わたしの[新{あたら}]しい[名{な}]とを、[書{か}]きつけよう。", "13": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい』。", "14": "ラオデキヤにある[教会{きょうかい}]の[御使{みつかい}]に、こう[書{か}]きおくりなさい。『アァメンたる[者{もの}]、[忠実{ちゅうじつ}]な、まことの[証人{しょうにん}]、[神{かみ}]に[造{つく}]られたものの[根源{こんげん}]であるかたが、[次{つぎ}]のように[言{い}]われる。", "15": "わたしはあなたのわざを[知{し}]っている。あなたは[冷{つめ}]たくもなく、[熱{あつ}]くもない。むしろ、[冷{つめ}]たいか[熱{あつ}]いかであってほしい。", "16": "このように、[熱{あつ}]くもなく、[冷{つめ}]たくもなく、なまぬるいので、あなたを[口{くち}]から[吐{は}]き[出{だ}]そう。", "17": "あなたは、[自分{じぶん}]は[富{と}]んでいる、[豊{ゆた}]かになった、なんの[不自由{ふじゆう}]もないと[言{い}]っているが、[実{じつ}]は、あなた[自身{じしん}]がみじめな[者{もの}]、あわれむべき[者{もの}]、[貧{まず}]しい[者{もの}]、[目{め}]の[見{み}]えない[者{もの}]、[裸{はだか}]な[者{もの}]であることに[気{き}]がついていない。", "18": "そこで、あなたに[勧{すす}]める。[富{と}]む[者{もの}]となるために、わたしから[火{ひ}]で[精錬{せいれん}]された[金{きん}]を[買{か}]い、また、あなたの[裸{はだか}]の[恥{はじ}]をさらさないため[身{み}]に[着{つ}]けるように、[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[買{か}]いなさい。また、[見{み}]えるようになるため、[目{め}]にぬる[目薬{めぐすり}]を[買{か}]いなさい。", "19": "すべてわたしの[愛{あい}]している[者{もの}]を、わたしはしかったり、[懲{こ}]らしめたりする。だから、[熱心{ねっしん}]になって[悔{く}]い[改{あらた}]めなさい。", "20": "[見{み}]よ、わたしは[戸{と}]の[外{そと}]に[立{た}]って、たたいている。だれでもわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]いて[戸{と}]をあけるなら、わたしはその[中{なか}]にはいって[彼{かれ}]と[食{しょく}]を[共{とも}]にし、[彼{かれ}]もまたわたしと[食{しょく}]を[共{とも}]にするであろう。", "21": "[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]には、わたしと[共{とも}]にわたしの[座{ざ}]につかせよう。それはちょうど、わたしが[勝利{しょうり}]を[得{え}]てわたしの[父{ちち}]と[共{とも}]にその[御座{みざ}]についたのと[同様{どうよう}]である。", "22": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[御霊{みたま}]が[諸{しょ}][教会{きょうかい}]に[言{い}]うことを[聞{き}]くがよい』」。" }, "4": { "1": "その[後{のち}]、わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[開{ひら}]いた[門{もん}]が[天{てん}]にあった。そして、さきにラッパのような[声{こえ}]でわたしに[呼{よ}]びかけるのを[聞{き}]いた[初{はじ}]めの[声{こえ}]が、「ここに[上{のぼ}]ってきなさい。そうしたら、これから[後{のち}]に[起{おこ}]るべきことを、[見{み}]せてあげよう」と[言{い}]った。", "2": "すると、たちまち、わたしは[御霊{みたま}]に[感{かん}]じた。[見{み}]よ、[御座{みざ}]が[天{てん}]に[設{もう}]けられており、その[御座{みざ}]にいますかたがあった。", "3": "その[座{ざ}]にいますかたは、[碧玉{へきぎょく}]や[赤{あか}]めのうのように[見{み}]え、また、[御座{みざ}]のまわりには、[緑玉{りょくぎょく}]のように[見{み}]えるにじが[現{あらわ}]れていた。", "4": "また、[御座{みざ}]のまわりには二十四の[座{ざ}]があって、二十四[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]が[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[身{み}]にまとい、[頭{あたま}]に[金{きん}]の[冠{かんむり}]をかぶって、それらの[座{ざ}]についていた。", "5": "[御座{みざ}]からは、いなずまと、もろもろの[声{こえ}]と、[雷鳴{らいめい}]とが、[発{はっ}]していた。また、七つのともし[火{ひ}]が、[御座{みざ}]の[前{まえ}]で[燃{も}]えていた。これらは、[神{かみ}]の七つの[霊{れい}]である。", "6": "[御座{みざ}]の[前{まえ}]は、[水晶{すいしょう}]に[似{に}]たガラスの[海{うみ}]のようであった。[御座{みざ}]のそば[近{ちか}]くそのまわりには、四つの[生{い}]き[物{もの}]がいたが、その[前{まえ}]にも[後{のち}]にも、一[面{めん}]に[目{め}]がついていた。", "7": "[第{だい}]一の[生{い}]き[物{もの}]はししのようであり、[第{だい}]二の[生{い}]き[物{もの}]は[雄{お}][牛{うし}]のようであり、[第{だい}]三の[生{い}]き[物{もの}]は[人{ひと}]のような[顔{かお}]をしており、[第{だい}]四の[生{い}]き[物{もの}]は[飛{と}]ぶわしのようであった。", "8": "この四つの[生{い}]き[物{もの}]には、それぞれ六つの[翼{つばさ}]があり、その[翼{つばさ}]のまわりも[内側{うちがわ}]も[目{め}]で[満{み}]ちていた。そして、[昼{ひる}]も[夜{よる}]も、[絶{た}]え[間{ま}]なくこう[叫{さけ}]びつづけていた、「[聖{せい}]なるかな、[聖{せい}]なるかな、[聖{せい}]なるかな、[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]。[昔{むかし}]いまし、[今{いま}]いまし、やがてきたるべき[者{もの}]」。", "9": "これらの[生{い}]き[物{もの}]が、[御座{みざ}]にいまし、かつ、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[生{い}]きておられるかたに、[栄光{えいこう}]とほまれとを[帰{き}]し、また、[感謝{かんしゃ}]をささげている[時{とき}]、", "10": "二十四[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]は、[御座{みざ}]にいますかたのみまえにひれ[伏{ふ}]し、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[生{い}]きておられるかたを[拝{おが}]み、[彼{かれ}]らの[冠{かんむり}]を[御座{みざ}]のまえに、[投{な}]げ[出{だ}]して[言{い}]った、", "11": "「われらの[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたこそは、[栄光{えいこう}]とほまれと[力{ちから}]とを[受{う}]けるにふさわしいかた。あなたは[万物{ばんぶつ}]を[造{つく}]られました。[御旨{みむね}]によって、[万物{ばんぶつ}]は[存在{そんざい}]し、また[造{つく}]られたのであります」。" }, "5": { "1": "わたしはまた、[御座{みざ}]にいますかたの[右{みぎ}]の[手{て}]に、[巻物{まきもの}]があるのを[見{み}]た。その[内側{うちがわ}]にも[外側{そとがわ}]にも[字{じ}]が[書{か}]いてあって、七つの[封印{ふういん}]で[封{ふう}]じてあった。", "2": "また、ひとりの[強{つよ}]い[御使{みつかい}]が、[大声{おおごえ}]で、「その[巻物{まきもの}]を[開{ひら}]き、[封印{ふういん}]をとくのにふさわしい[者{もの}]は、だれか」と[呼{よ}]ばわっているのを[見{み}]た。", "3": "しかし、[天{てん}]にも[地{ち}]にも[地{ち}]の[下{した}]にも、この[巻物{まきもの}]を[開{ひら}]いて、それを[見{み}]ることのできる[者{もの}]は、ひとりもいなかった。", "4": "[巻物{まきもの}]を[開{ひら}]いてそれを[見{み}]るのにふさわしい[者{もの}]が[見当{みあた}]らないので、わたしは[激{はげ}]しく[泣{な}]いていた。", "5": "すると、[長老{ちょうろう}]のひとりがわたしに[言{い}]った、「[泣{な}]くな。[見{み}]よ、ユダ[族{ぞく}]のしし、ダビデの[若{わか}][枝{えだ}]であるかたが、[勝利{しょうり}]を[得{え}]たので、その[巻物{まきもの}]を[開{ひら}]き七つの[封印{ふういん}]を[解{と}]くことができる」。", "6": "わたしはまた、[御座{みざ}]と四つの[生{い}]き[物{もの}]との[間{あいだ}]、[長老{ちょうろう}]たちの[間{あいだ}]に、ほふられたとみえる[小羊{こひつじ}]が[立{た}]っているのを[見{み}]た。それに七つの[角{つの}]と七つの[目{め}]とがあった。これらの[目{め}]は、[全{ぜん}][世界{せかい}]につかわされた、[神{かみ}]の七つの[霊{れい}]である。", "7": "[小羊{こひつじ}]は[進{すす}]み[出{で}]て、[御座{みざ}]にいますかたの[右{みぎ}]の[手{て}]から、[巻物{まきもの}]を[受{う}]けとった。", "8": "[巻物{まきもの}]を[受{う}]けとった[時{とき}]、四つの[生{い}]き[物{もの}]と二十四[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]とは、おのおの、[立琴{たてごと}]と、[香{こう}]の[満{み}]ちている[金{きん}]の[鉢{はち}]とを[手{て}]に[持{も}]って、[小羊{こひつじ}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]した。この[香{こう}]は[聖徒{せいと}]の[祈{いのり}]である。", "9": "[彼{かれ}]らは[新{あたら}]しい[歌{うた}]を[歌{うた}]って[言{い}]った、「あなたこそは、その[巻物{まきもの}]を[受{う}]けとり、[封印{ふういん}]を[解{と}]くにふさわしいかたであります。あなたはほふられ、その[血{ち}]によって、[神{かみ}]のために、あらゆる[部族{ぶぞく}]、[国語{こくご}]、[民族{みんぞく}]、[国民{こくみん}]の[中{なか}]から[人々{ひとびと}]をあがない、", "10": "わたしたちの[神{かみ}]のために、[彼{かれ}]らを[御国{みくに}]の[民{たみ}]とし、[祭司{さいし}]となさいました。[彼{かれ}]らは[地上{ちじょう}]を[支配{しはい}]するに[至{いた}]るでしょう」。", "11": "さらに[見{み}]ていると、[御座{みざ}]と[生{い}]き[物{もの}]と[長老{ちょうろう}]たちとのまわりに、[多{おお}]くの[御使{みつかい}]たちの[声{こえ}]が[上{あ}]がるのを[聞{き}]いた。その[数{かず}]は万の[幾{いく}]万[倍{ばい}]、千の[幾{いく}]千[倍{ばい}]もあって、", "12": "[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んでいた、「ほふられた[小羊{こひつじ}]こそは、[力{ちから}]と、[富{とみ}]と、[知恵{ちえ}]と、[勢{いきお}]いと、ほまれと、[栄光{えいこう}]と、さんびとを[受{う}]けるにふさわしい」。", "13": "またわたしは、[天{てん}]と[地{ち}]、[地{ち}]の[下{した}]と[海{うみ}]の[中{なか}]にあるすべての[造{つく}]られたもの、そして、それらの[中{なか}]にあるすべてのものの[言{い}]う[声{こえ}]を[聞{き}]いた、「[御座{みざ}]にいますかたと[小羊{こひつじ}]とに、さんびと、ほまれと、[栄光{えいこう}]と、[権力{けんりょく}]とが、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなくあるように」。", "14": "四つの[生{い}]き[物{もの}]はアァメンと[唱{とな}]え、[長老{ちょうろう}]たちはひれ[伏{ふ}]して[礼拝{れいはい}]した。" }, "6": { "1": "[小羊{こひつじ}]がその七つの[封印{ふういん}]の一つを[解{と}]いた[時{とき}]、わたしが[見{み}]ていると、四つの[生{い}]き[物{もの}]の一つが、[雷{かみなり}]のような[声{こえ}]で「きたれ」と[呼{よ}]ぶのを[聞{き}]いた。", "2": "そして[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[白{しろ}]い[馬{うま}]が[出{で}]てきた。そして、それに[乗{の}]っている[者{もの}]は、[弓{ゆみ}]を[手{て}]に[持{も}]っており、また[冠{かんむり}]を[与{あた}]えられて、[勝利{しょうり}]の[上{うえ}]にもなお[勝利{しょうり}]を[得{え}]ようとして[出{で}]かけた。", "3": "[小羊{こひつじ}]が[第{だい}]二の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、[第{だい}]二の[生{い}]き[物{もの}]が「きたれ」と[言{い}]うのを、わたしは[聞{き}]いた。", "4": "すると[今度{こんど}]は、[赤{あか}]い[馬{うま}]が[出{で}]てきた。そして、それに[乗{の}]っている[者{もの}]は、[人々{ひとびと}]が[互{たがい}]に[殺{ころ}]し[合{あ}]うようになるために、[地上{ちじょう}]から[平和{へいわ}]を[奪{うば}]い[取{と}]ることを[許{ゆる}]され、また、[大{おお}]きなつるぎを[与{あた}]えられた。", "5": "また、[第{だい}]三の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、[第{だい}]三の[生{い}]き[物{もの}]が「きたれ」と[言{い}]うのを、わたしは[聞{き}]いた。そこで[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[黒{くろ}]い[馬{うま}]が[出{で}]てきた。そして、それに[乗{の}]っている[者{もの}]は、はかりを[手{て}]に[持{も}]っていた。", "6": "すると、わたしは四つの[生{い}]き[物{もの}]の[間{あいだ}]から[出{で}]て[来{く}]ると[思{おも}]われる[声{こえ}]が、こう[言{い}]うのを[聞{き}]いた、「[小麦{こむぎ}]一ますは一デナリ。[大麦{おおむぎ}]三ますも一デナリ。オリブ[油{ゆ}]とぶどう[酒{しゅ}]とを、そこなうな」。", "7": "[小羊{こひつじ}]が[第{だい}]四の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、[第{だい}]四の[生{い}]き[物{もの}]が「きたれ」と[言{い}]う[声{こえ}]を、わたしは[聞{き}]いた。", "8": "そこで[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[青白{あおじろ}]い[馬{うま}]が[出{で}]てきた。そして、それに[乗{の}]っている[者{もの}]の[名{な}]は「[死{し}]」と[言{い}]い、それに[黄泉{よみ}]が[従{したが}]っていた。[彼{かれ}]らには、[地{ち}]の四[分{ぶん}]の一を[支配{しはい}]する[権威{けんい}]、および、つるぎと、ききんと、[死{し}]と、[地{ち}]の[獣{けもの}]らとによって[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[権威{けんい}]とが、[与{あた}]えられた。", "9": "[小羊{こひつじ}]が[第{だい}]五の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、[神{かみ}]の[言{ことば}]のゆえに、また、そのあかしを[立{た}]てたために、[殺{ころ}]された[人々{ひとびと}]の[霊魂{れいこん}]が、[祭壇{さいだん}]の[下{した}]にいるのを、わたしは[見{み}]た。", "10": "[彼{かれ}]らは[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[聖{せい}]なる、まことなる[主{しゅ}]よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]に[対{たい}]して、わたしたちの[血{ち}]の[報復{ほうふく}]をなさらないのですか」。", "11": "すると、[彼{かれ}]らのひとりびとりに[白{しろ}]い[衣{ころも}]が[与{あた}]えられ、それから、「[彼{かれ}]らと[同{おな}]じく[殺{ころ}]されようとする[僕{しもべ}][仲間{なかま}]や[兄弟{きょうだい}]たちの[数{かず}]が[満{み}]ちるまで、もうしばらくの[間{あいだ}]、[休{やす}]んでいるように」と[言{い}]い[渡{わた}]された。", "12": "[小羊{こひつじ}]が[第{だい}]六の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、わたしが[見{み}]ていると、[大{だい}][地震{じしん}]が[起{おこ}]って、[太陽{たいよう}]は[毛織{けおり}]の[荒布{あらぬの}]のように[黒{くろ}]くなり、[月{つき}]は[全面{ぜんめん}]、[血{ち}]のようになり、", "13": "[天{てん}]の[星{ほし}]は、いちじくのまだ[青{あお}]い[実{み}]が[大風{おおふう}]に[揺{ゆ}]られて[振{ふ}]り[落{おと}]されるように、[地{ち}]に[落{お}]ちた。", "14": "[天{てん}]は[巻物{まきもの}]が[巻{ま}]かれるように[消{き}]えていき、すべての[山{やま}]と[島{しま}]とはその[場所{ばしょ}]から[移{うつ}]されてしまった。", "15": "[地{ち}]の[王{おう}]たち、[高官{こうかん}]、[千卒長{せんそつちょう}]、[富{と}]める[者{もの}]、[勇者{ゆうしゃ}]、[奴隷{どれい}]、[自由人{じゆうじん}]らはみな、ほら[穴{あな}]や[山{やま}]の[岩{いわ}]かげに、[身{み}]をかくした。", "16": "そして、[山{やま}]と[岩{いわ}]とにむかって[言{い}]った、「さあ、われわれをおおって、[御座{みざ}]にいますかたの[御顔{みかお}]と[小羊{こひつじ}]の[怒{いか}]りとから、かくまってくれ。", "17": "[御{み}][怒{いか}]りの[大{おお}]いなる[日{ひ}]が、すでにきたのだ。だれが、その[前{まえ}]に[立{た}]つことができようか」。" }, "7": { "1": "この[後{のち}]、わたしは四[人{にん}]の[御使{みつかい}]が[地{ち}]の四すみに[立{た}]っているのを[見{み}]た。[彼{かれ}]らは[地{ち}]の[四方{しほう}]の[風{かぜ}]をひき[止{と}]めて、[地{ち}]にも[海{うみ}]にもすべての[木{き}]にも、[吹{ふ}]きつけないようにしていた。", "2": "また、もうひとりの[御使{みつかい}]が、[生{い}]ける[神{かみ}]の[印{いん}]を[持{も}]って、[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]から[上{のぼ}]って[来{く}]るのを[見{み}]た。[彼{かれ}]は[地{ち}]と[海{うみ}]とをそこなう[権威{けんい}]を[授{さず}]かっている四[人{にん}]の[御使{みつかい}]にむかって、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、", "3": "「わたしたちの[神{かみ}]の[僕{しもべ}]らの[額{ひたい}]に、わたしたちが[印{いん}]をおしてしまうまでは、[地{ち}]と[海{うみ}]と[木{き}]とをそこなってはならない」。", "4": "わたしは[印{いん}]をおされた[者{もの}]の[数{かず}]を[聞{き}]いたが、イスラエルの[子{こ}]らのすべての[部族{ぶぞく}]のうち、[印{いん}]をおされた[者{もの}]は十四万四千[人{にん}]であった。", "5": "ユダの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]が[印{いん}]をおされ、ルベンの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、ガドの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、", "6": "アセルの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、ナフタリの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、マナセの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、", "7": "シメオンの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、レビの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、イサカルの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、", "8": "ゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、ヨセフの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]、ベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうち、一万二千[人{にん}]が[印{いん}]をおされた。", "9": "その[後{のち}]、わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、あらゆる[国民{こくみん}]、[部族{ぶぞく}]、[民族{みんぞく}]、[国語{こくご}]のうちから、[数{かぞ}]えきれないほどの[大{おお}]ぜいの[群衆{ぐんしゅう}]が、[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[身{み}]にまとい、しゅろの[枝{えだ}]を[手{て}]に[持{も}]って、[御座{みざ}]と[小羊{こひつじ}]との[前{まえ}]に[立{た}]ち、", "10": "[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[救{すくい}]は、[御座{みざ}]にいますわれらの[神{かみ}]と[小羊{こひつじ}]からきたる」。", "11": "[御使{みつかい}]たちはみな、[御座{みざ}]と[長老{ちょうろう}]たちと四つの[生{い}]き[物{もの}]とのまわりに[立{た}]っていたが、[御座{みざ}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、[神{かみ}]を[拝{はい}]して[言{い}]った、", "12": "「アァメン、さんび、[栄光{えいこう}]、[知恵{ちえ}]、[感謝{かんしゃ}]、ほまれ、[力{ちから}]、[勢{いきお}]いが、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく、われらの[神{かみ}]にあるように、アァメン」。", "13": "[長老{ちょうろう}]たちのひとりが、わたしにむかって[言{い}]った、「この[白{しろ}]い[衣{ころも}]を[身{み}]にまとっている[人々{ひとびと}]は、だれか。また、どこからきたのか」。", "14": "わたしは[彼{かれ}]に[答{こた}]えた、「わたしの[主{しゅ}]よ、それはあなたがご[存{ぞん}]じです」。すると、[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは[大{おお}]きな[患難{かんなん}]をとおってきた[人{ひと}]たちであって、その[衣{ころも}]を[小羊{こひつじ}]の[血{ち}]で[洗{あら}]い、それを[白{しろ}]くしたのである。", "15": "それだから[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]の[御座{みざ}]の[前{まえ}]におり、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もその[聖所{せいじょ}]で[神{かみ}]に[仕{つか}]えているのである。[御座{みざ}]にいますかたは、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[幕屋{まくや}]を[張{は}]って[共{とも}]に[住{す}]まわれるであろう。", "16": "[彼{かれ}]らは、もはや[飢{う}]えることがなく、かわくこともない。[太陽{たいよう}]も[炎暑{えんしょ}]も、[彼{かれ}]らを[侵{おか}]すことはない。", "17": "[御座{みざ}]の[正面{しょうめん}]にいます[小羊{こひつじ}]は[彼{かれ}]らの[牧者{ぼくしゃ}]となって、いのちの[水{みず}]の[泉{いずみ}]に[導{みちび}]いて[下{くだ}]さるであろう。また[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らの[目{め}]から[涙{なみだ}]をことごとくぬぐいとって[下{くだ}]さるであろう」。" }, "8": { "1": "[小羊{こひつじ}]が[第{だい}]七の[封印{ふういん}]を[解{と}]いた[時{とき}]、[半{はん}][時間{じかん}]ばかり[天{てん}]に[静{しず}]けさがあった。", "2": "それからわたしは、[神{かみ}]のみまえに[立{た}]っている七[人{にん}]の[御使{みつかい}]を[見{み}]た。そして、七つのラッパが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられた。", "3": "また、[別{べつ}]の[御使{みつかい}]が[出{で}]てきて、[金{きん}]の[香炉{こうろ}]を[手{て}]に[持{も}]って[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。たくさんの[香{こう}]が[彼{かれ}]に[与{あた}]えられていたが、これは、すべての[聖徒{せいと}]の[祈{いのり}]に[加{くわ}]えて、[御座{みざ}]の[前{まえ}]の[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげるためのものであった。", "4": "[香{こう}]の[煙{けむり}]は、[御使{みつかい}]の[手{て}]から、[聖徒{せいと}]たちの[祈{いのり}]と[共{とも}]に[神{かみ}]のみまえに[立{た}]ちのぼった。", "5": "[御使{みつかい}]はその[香炉{こうろ}]をとり、これに[祭壇{さいだん}]の[火{ひ}]を[満{み}]たして、[地{ち}]に[投{な}]げつけた。すると、[多{おお}]くの[雷鳴{らいめい}]と、もろもろの[声{こえ}]と、いなずまと、[地震{じしん}]とが[起{おこ}]った。", "6": "そこで、七つのラッパを[持{も}]っている七[人{にん}]の[御使{みつかい}]が、それを[吹{ふ}]く[用意{ようい}]をした。", "7": "[第{だい}]一の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、[血{ち}]のまじった[雹{ひょう}]と[火{ひ}]とがあらわれて、[地上{ちじょう}]に[降{ふ}]ってきた。そして、[地{ち}]の三[分{ぶん}]の一が[焼{や}]け、[木{き}]の三[分{ぶん}]の一が[焼{や}]け、また、すべての[青草{あおくさ}]も[焼{や}]けてしまった。", "8": "[第{だい}]二の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、[火{ひ}]の[燃{も}]えさかっている[大{おお}]きな[山{やま}]のようなものが、[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。そして、[海{うみ}]の三[分{ぶん}]の一は[血{ち}]となり、", "9": "[海{うみ}]の[中{なか}]の[造{つく}]られた[生{い}]き[物{もの}]の三[分{ぶん}]の一は[死{し}]に、[舟{ふね}]の三[分{ぶん}]の一がこわされてしまった。", "10": "[第{だい}]三の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、たいまつのように[燃{も}]えている[大{おお}]きな[星{ほし}]が、[空{そら}]から[落{お}]ちてきた。そしてそれは、[川{かわ}]の三[分{ぶん}]の一とその[水源{すいげん}]との[上{うえ}]に[落{お}]ちた。", "11": "この[星{ほし}]の[名{な}]は「[苦{にが}]よもぎ」と[言{い}]い、[水{みず}]の三[分{ぶん}]の一が「[苦{にが}]よもぎ」のように[苦{にが}]くなった。[水{みず}]が[苦{にが}]くなったので、そのために[多{おお}]くの[人{ひと}]が[死{し}]んだ。", "12": "[第{だい}]四の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、[太陽{たいよう}]の三[分{ぶん}]の一と、[月{つき}]の三[分{ぶん}]の一と、[星{ほし}]の三[分{ぶん}]の一とが[打{う}]たれて、これらのものの三[分{ぶん}]の一は[暗{くら}]くなり、[昼{ひる}]の三[分{ぶん}]の一は[明{あか}]るくなくなり、[夜{よる}]も[同{おな}]じようになった。", "13": "また、わたしが[見{み}]ていると、一[羽{わ}]のわしが[中空{なかぞら}]を[飛{と}]び、[大{おお}]きな[声{こえ}]でこう[言{い}]うのを[聞{き}]いた、「ああ、わざわいだ、わざわいだ、[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]は、わざわいだ。なお三[人{にん}]の[御使{みつかい}]がラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らそうとしている」。" }, "9": { "1": "[第{だい}]五の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。するとわたしは、一つの[星{ほし}]が[天{てん}]から[地{ち}]に[落{お}]ちて[来{く}]るのを[見{み}]た。この[星{ほし}]に、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]の[穴{あな}]を[開{ひら}]くかぎが[与{あた}]えられた。", "2": "そして、この[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]の[穴{あな}]が[開{ひら}]かれた。すると、その[穴{あな}]から[煙{けむり}]が[大{おお}]きな[炉{ろ}]の[煙{けむり}]のように[立{た}]ちのぼり、その[穴{あな}]の[煙{けむり}]で、[太陽{たいよう}]も[空気{くうき}]も[暗{くら}]くなった。", "3": "その[煙{けむり}]の[中{なか}]から、いなごが[地上{ちじょう}]に[出{で}]てきたが、[地{ち}]のさそりが[持{も}]っているような[力{ちから}]が、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられた。", "4": "[彼{かれ}]らは、[地{ち}]の[草{くさ}]やすべての[青草{あおくさ}]、またすべての[木{き}]をそこなってはならないが、[額{ひたい}]に[神{かみ}]の[印{いん}]がない[人{ひと}]たちには[害{がい}]を[加{くわ}]えてもよいと、[言{い}]い[渡{わた}]された。", "5": "[彼{かれ}]らは、[人間{にんげん}]を[殺{ころ}]すことはしないで、五か[月{げつ}]のあいだ[苦{くる}]しめることだけが[許{ゆる}]された。[彼{かれ}]らの[与{あた}]える[苦痛{くつう}]は、[人{ひと}]がさそりにさされる[時{とき}]のような[苦痛{くつう}]であった。", "6": "その[時{とき}]には、[人々{ひとびと}]は[死{し}]を[求{もと}]めても[与{あた}]えられず、[死{し}]にたいと[願{ねが}]っても、[死{し}]は[逃{に}]げて[行{い}]くのである。", "7": "これらのいなごは、[出陣{しゅつじん}]の[用意{ようい}]のととのえられた[馬{うま}]によく[似{に}]ており、その[頭{あたま}]には[金{きん}]の[冠{かんむり}]のようなものをつけ、その[顔{かお}]は[人間{にんげん}]の[顔{かお}]のようであり、", "8": "また、そのかみの[毛{け}]は[女{おんな}]のかみのようであり、その[歯{は}]はししの[歯{は}]のようであった。", "9": "また、[鉄{てつ}]の[胸当{むねあて}]のような[胸当{むねあて}]をつけており、その[羽{はね}]の[音{おと}]は、[馬{うま}]に[引{ひ}]かれて[戦場{せんじょう}]に[急{いそ}]ぐ[多{おお}]くの[戦車{せんしゃ}]の[響{ひび}]きのようであった。", "10": "その[上{うえ}]、さそりのような[尾{お}]と[針{はり}]とを[持{も}]っている。その[尾{お}]には、五か[月{げつ}]のあいだ[人間{にんげん}]をそこなう[力{ちから}]がある。", "11": "[彼{かれ}]らは、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]の[使{つかい}]を[王{おう}]にいただいており、その[名{な}]をヘブル[語{ご}]でアバドンと[言{い}]い、ギリシヤ[語{ご}]ではアポルオンと[言{い}]う。", "12": "[第{だい}]一のわざわいは、[過{す}]ぎ[去{さ}]った。[見{み}]よ、この[後{のち}]、なお二つのわざわいが[来{く}]る。", "13": "[第{だい}]六の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、一つの[声{こえ}]が、[神{かみ}]のみまえにある[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]の四つの[角{つの}]から[出{で}]て、", "14": "ラッパを[持{も}]っている[第{だい}]六の[御使{みつかい}]にこう[呼{よ}]びかけるのを、わたしは[聞{き}]いた。「[大{だい}]ユウフラテ[川{がわ}]のほとりにつながれている四[人{にん}]の[御使{みつかい}]を、[解{と}]いてやれ」。", "15": "すると、その[時{とき}]、その[日{ひ}]、その[月{つき}]、その[年{とし}]に[備{そな}]えておかれた四[人{にん}]の[御使{みつかい}]が、[人間{にんげん}]の三[分{ぶん}]の一を[殺{ころ}]すために、[解{と}]き[放{はな}]たれた。", "16": "[騎兵隊{きへいたい}]の[数{かず}]は二[億{おく}]であった。わたしはその[数{かず}]を[聞{き}]いた。", "17": "そして、まぼろしの[中{なか}]で、それらの[馬{うま}]とそれに[乗{の}]っている[者{もの}]たちとを[見{み}]ると、[乗{の}]っている[者{もの}]たちは、[火{ひ}]の[色{いろ}]と[青玉色{せいぎょくしょく}]と[硫黄{いおう}]の[色{いろ}]の[胸当{むねあて}]をつけていた。そして、それらの[馬{うま}]の[頭{あたま}]はししの[頭{あたま}]のようであって、その[口{くち}]から[火{ひ}]と[煙{けむり}]と[硫黄{いおう}]とが、[出{で}]ていた。", "18": "この三つの[災害{さいがい}]、すなわち、[彼{かれ}]らの[口{くち}]から[出{で}]て[来{く}]る[火{ひ}]と[煙{けむり}]と[硫黄{いおう}]とによって、[人間{にんげん}]の三[分{ぶん}]の一は[殺{ころ}]されてしまった。", "19": "[馬{うま}]の[力{ちから}]はその[口{くち}]と[尾{お}]とにある。その[尾{お}]はへびに[似{に}]ていて、それに[頭{あたま}]があり、その[頭{あたま}]で[人{ひと}]に[害{がい}]を[加{くわ}]えるのである。", "20": "これらの[災害{さいがい}]で[殺{ころ}]されずに[残{のこ}]った[人々{ひとびと}]は、[自分{じぶん}]の[手{て}]で[造{つく}]ったものについて、[悔{く}]い[改{あらた}]めようとせず、また[悪霊{あくれい}]のたぐいや、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[銅{どう}]、[石{いし}]、[木{き}]で[造{つく}]られ、[見{み}]ることも[聞{き}]くことも[歩{ある}]くこともできない[偶像{ぐうぞう}]を[礼拝{れいはい}]して、やめようともしなかった。", "21": "また、[彼{かれ}]らは、その[犯{おか}]した[殺人{さつじん}]や、まじないや、[不品行{ふひんこう}]や、[盗{ぬす}]みを[悔{く}]い[改{あらた}]めようとしなかった。" }, "10": { "1": "わたしは、もうひとりの[強{つよ}]い[御使{みつかい}]が、[雲{くも}]に[包{つつ}]まれて、[天{てん}]から[降{お}]りて[来{く}]るのを[見{み}]た。その[頭{あたま}]に、にじをいただき、その[顔{かお}]は[太陽{たいよう}]のようで、その[足{あし}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]のようであった。", "2": "[彼{かれ}]は、[開{ひら}]かれた[小{ちい}]さな[巻物{まきもの}]を[手{て}]に[持{も}]っていた。そして、[右足{みぎあし}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]に、[左足{ひだりあし}]を[地{ち}]の[上{うえ}]に[踏{ふ}]みおろして、", "3": "ししがほえるように[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ。[彼{かれ}]が[叫{さけ}]ぶと、七つの[雷{かみなり}]がおのおのその[声{こえ}]を[発{はっ}]した。", "4": "七つの[雷{かみなり}]が[声{こえ}]を[発{はっ}]した[時{とき}]、わたしはそれを[書{か}]きとめようとした。すると、[天{てん}]から[声{こえ}]があって、「七つの[雷{かみなり}]の[語{かた}]ったことを[封印{ふういん}]せよ。それを[書{か}]きとめるな」と[言{い}]うのを[聞{き}]いた。", "5": "それから、[海{うみ}]と[地{ち}]の[上{うえ}]に[立{た}]っているのをわたしが[見{み}]たあの[御使{みつかい}]は、[天{てん}]にむけて[右手{みぎて}]を[上{あ}]げ、", "6": "[天{てん}]とその[中{なか}]にあるもの、[地{ち}]とその[中{なか}]にあるもの、[海{うみ}]とその[中{なか}]にあるものを[造{つく}]り、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[生{い}]きておられるかたをさして[誓{ちか}]った、「もう[時{とき}]がない。", "7": "[第{だい}]七の[御使{みつかい}]が[吹{ふ}]き[鳴{な}]らすラッパの[音{おと}]がする[時{とき}]には、[神{かみ}]がその[僕{しもべ}]、[預言者{よげんしゃ}]たちにお[告{つ}]げになったとおり、[神{かみ}]の[奥義{おくぎ}]は[成就{じょうじゅ}]される」。", "8": "すると、[前{まえ}]に[天{てん}]から[聞{きこ}]えてきた[声{こえ}]が、またわたしに[語{かた}]って[言{い}]った、「さあ[行{い}]って、[海{うみ}]と[地{ち}]との[上{うえ}]に[立{た}]っている[御使{みつかい}]の[手{て}]に[開{ひら}]かれている[巻物{まきもの}]を、[受{う}]け[取{と}]りなさい」。", "9": "そこで、わたしはその[御使{みつかい}]のもとに[行{い}]って、「その[小{ちい}]さな[巻物{まきもの}]を[下{くだ}]さい」と[言{い}]った。すると、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[取{と}]って、それを[食{た}]べてしまいなさい。あなたの[腹{はら}]には[苦{にが}]いが、[口{くち}]には[蜜{みつ}]のように[甘{あま}]い」。", "10": "わたしは[御使{みつかい}]の[手{て}]からその[小{ちい}]さな[巻物{まきもの}]を[受{う}]け[取{と}]って[食{た}]べてしまった。すると、わたしの[口{くち}]には[蜜{みつ}]のように[甘{あま}]かったが、それを[食{た}]べたら、[腹{はら}]が[苦{にが}]くなった。", "11": "その[時{とき}]、「あなたは、もう[一度{いちど}]、[多{おお}]くの[民族{みんぞく}]、[国民{こくみん}]、[国語{こくご}]、[王{おう}]たちについて、[預言{よげん}]せねばならない」と[言{い}]う[声{こえ}]がした。" }, "11": { "1": "それから、わたしはつえのような[測{はか}]りざおを[与{あた}]えられて、こう[命{めい}]じられた、「さあ[立{た}]って、[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]と[祭壇{さいだん}]と、そこで[礼拝{れいはい}]している[人々{ひとびと}]とを、[測{はか}]りなさい。", "2": "[聖所{せいじょ}]の[外{そと}]の[庭{にわ}]はそのままにしておきなさい。それを[測{はか}]ってはならない。そこは[異邦人{いほうじん}]に[与{あた}]えられた[所{ところ}]だから。[彼{かれ}]らは、四十二か[月{げつ}]の[間{あいだ}]この[聖{せい}]なる[都{みやこ}]を[踏{ふ}]みにじるであろう。", "3": "そしてわたしは、わたしのふたりの[証人{しょうにん}]に、[荒布{あらぬの}]を[着{き}]て、千二百六十[日{にち}]のあいだ[預言{よげん}]することを[許{ゆる}]そう」。", "4": "[彼{かれ}]らは、[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]のみまえに[立{た}]っている二[本{ほん}]のオリブの[木{き}]、また、二つの[燭台{しょくだい}]である。", "5": "もし[彼{かれ}]らに[害{がい}]を[加{くわ}]えようとする[者{もの}]があれば、[彼{かれ}]らの[口{くち}]から[火{ひ}]が[出{で}]て、その[敵{てき}]を[滅{ほろ}]ぼすであろう。もし[彼{かれ}]らに[害{がい}]を[加{くわ}]えようとする[者{もの}]があれば、その[者{もの}]はこのように[殺{ころ}]されねばならない。", "6": "[預言{よげん}]をしている[期間{きかん}]、[彼{かれ}]らは、[天{てん}]を[閉{と}]じて[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせないようにする[力{ちから}]を[持{も}]っている。さらにまた、[水{みず}]を[血{ち}]に[変{か}]え、[何{なに}][度{ど}]でも[思{おも}]うままに、あらゆる[災害{さいがい}]で[地{ち}]を[打{う}]つ[力{ちから}]を[持{も}]っている。", "7": "そして、[彼{かれ}]らがそのあかしを[終{お}]えると、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]からのぼって[来{く}]る[獣{けもの}]が、[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]って[打{う}]ち[勝{か}]ち、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]す。", "8": "[彼{かれ}]らの[死体{したい}]はソドムや、エジプトにたとえられている[大{おお}]いなる[都{みやこ}]の[大通{おおどお}]りにさらされる。[彼{かれ}]らの[主{しゅ}]も、この[都{みやこ}]で[十字架{じゅうじか}]につけられたのである。", "9": "いろいろな[民族{みんぞく}]、[部族{ぶぞく}]、[国語{こくご}]、[国民{こくみん}]に[属{ぞく}]する[人々{ひとびと}]が、三[日{か}][半{はん}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らの[死体{したい}]をながめるが、その[死体{したい}]を[墓{はか}]に[納{おさ}]めることは[許{ゆる}]さない。", "10": "[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]は、[彼{かれ}]らのことで[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、[互{たがい}]に[贈{おく}]り[物{もの}]をしあう。このふたりの[預言者{よげんしゃ}]は、[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]たちを[悩{なや}]ましたからである。", "11": "三[日{か}][半{はん}]の[後{のち}]、いのちの[息{いき}]が、[神{かみ}]から[出{で}]て[彼{かれ}]らの[中{なか}]にはいり、そして、[彼{かれ}]らが[立{た}]ち[上{あ}]がったので、それを[見{み}]た[人々{ひとびと}]は[非常{ひじょう}]な[恐怖{きょうふ}]に[襲{おそ}]われた。", "12": "その[時{とき}]、[天{てん}]から[大{おお}]きな[声{こえ}]がして、「ここに[上{のぼ}]ってきなさい」と[言{い}]うのを、[彼{かれ}]らは[聞{き}]いた。そして、[彼{かれ}]らは[雲{くも}]に[乗{の}]って[天{てん}]に[上{のぼ}]った。[彼{かれ}]らの[敵{てき}]はそれを[見{み}]た。", "13": "この[時{とき}]、[大{だい}][地震{じしん}]が[起{おこ}]って、[都{みやこ}]の[十分{じゅうぶん}]の一は[倒{たお}]れ、その[地震{じしん}]で七千[人{にん}]が[死{し}]に、[生{い}]き[残{のこ}]った[人々{ひとびと}]は[驚{おどろ}]き[恐{おそ}]れて、[天{てん}]の[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]した。", "14": "[第{だい}]二のわざわいは、[過{す}]ぎ[去{さ}]った。[見{み}]よ、[第{だい}]三のわざわいがすぐに[来{く}]る。", "15": "[第{だい}]七の[御使{みつかい}]が、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。すると、[大{おお}]きな[声々{こえごえ}]が[天{てん}]に[起{おこ}]って[言{い}]った、「この[世{よ}]の[国{くに}]は、われらの[主{しゅ}]とそのキリストとの[国{くに}]となった。[主{しゅ}]は[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[支配{しはい}]なさるであろう」。", "16": "そして、[神{かみ}]のみまえで[座{ざ}]についている二十四[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]は、ひれ[伏{ふ}]し、[神{かみ}]を[拝{はい}]して[言{い}]った、", "17": "「[今{いま}]いまし、[昔{むかし}]いませる、[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ。[大{おお}]いなる[御{み}][力{ちから}]をふるって[支配{しはい}]なさったことを、[感謝{かんしゃ}]します。", "18": "[諸{しょ}][国民{こくみん}]は[怒{いか}]り[狂{くる}]いましたが、あなたも[怒{いか}]りをあらわされました。そして、[死人{しにん}]をさばき、あなたの[僕{しもべ}]なる[預言者{よげんしゃ}]、[聖徒{せいと}]、[小{ちい}]さき[者{もの}]も、[大{おお}]いなる[者{もの}]も、すべて[御名{みな}]をおそれる[者{もの}]たちに[報{むく}]いを[与{あた}]え、また、[地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]どもを[滅{ほろ}]ぼして[下{くだ}]さる[時{とき}]がきました」。", "19": "そして、[天{てん}]にある[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]が[開{ひら}]けて、[聖所{せいじょ}]の[中{なか}]に[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]が[見{み}]えた。また、いなずまと、もろもろの[声{こえ}]と、[雷鳴{らいめい}]と、[地震{じしん}]とが[起{おこ}]り、[大粒{おおつぶ}]の[雹{ひょう}]が[降{ふ}]った。" }, "12": { "1": "また、[大{おお}]いなるしるしが[天{てん}]に[現{あらわ}]れた。ひとりの[女{おんな}]が[太陽{たいよう}]を[着{き}]て、[足{あし}]の[下{した}]に[月{つき}]を[踏{ふ}]み、その[頭{あたま}]に十二の[星{ほし}]の[冠{かんむり}]をかぶっていた。", "2": "この[女{おんな}]は[子{こ}]を[宿{やど}]しており、[産{う}]みの[苦{くる}]しみと[悩{なや}]みとのために、[泣{な}]き[叫{さけ}]んでいた。", "3": "また、もう一つのしるしが[天{てん}]に[現{あらわ}]れた。[見{み}]よ、[大{おお}]きな、[赤{あか}]い[龍{りゅう}]がいた。それに七つの[頭{あたま}]と十の[角{つの}]とがあり、その[頭{あたま}]に七つの[冠{かんむり}]をかぶっていた。", "4": "その[尾{お}]は[天{てん}]の[星{ほし}]の三[分{ぶん}]の一を[掃{は}]き[寄{よ}]せ、それらを[地{ち}]に[投{な}]げ[落{おと}]した。[龍{りゅう}]は[子{こ}]を[産{う}]もうとしている[女{おんな}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、[生{うま}]れたなら、その[子{こ}]を[食{く}]い[尽{つく}]そうとかまえていた。", "5": "[女{おんな}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだが、[彼{かれ}]は[鉄{てつ}]のつえをもってすべての[国民{こくみん}]を[治{おさ}]めるべき[者{もの}]である。この[子{こ}]は、[神{かみ}]のみもとに、その[御座{みざ}]のところに、[引{ひ}]き[上{あ}]げられた。", "6": "[女{おんな}]は[荒野{あらの}]へ[逃{に}]げて[行{い}]った。そこには、[彼女{かのじょ}]が千二百六十[日{にち}]のあいだ[養{やしな}]われるように、[神{かみ}]の[用意{ようい}]された[場所{ばしょ}]があった。", "7": "さて、[天{てん}]では[戦{たたか}]いが[起{おこ}]った。ミカエルとその[御使{みつかい}]たちとが、[龍{りゅう}]と[戦{たたか}]ったのである。[龍{りゅう}]もその[使{つかい}]たちも[応戦{おうせん}]したが、", "8": "[勝{か}]てなかった。そして、もはや[天{てん}]には[彼{かれ}]らのおる[所{ところ}]がなくなった。", "9": "この[巨大{きょだい}]な[龍{りゅう}]、すなわち、[悪魔{あくま}]とか、サタンとか[呼{よ}]ばれ、[全{ぜん}][世界{せかい}]を[惑{まど}]わす[年{とし}]を[経{へ}]たへびは、[地{ち}]に[投{な}]げ[落{おと}]され、その[使{つかい}]たちも、もろともに[投{な}]げ[落{おと}]された。", "10": "その[時{とき}]わたしは、[大{おお}]きな[声{こえ}]が[天{てん}]でこう[言{い}]うのを[聞{き}]いた、「[今{いま}]や、われらの[神{かみ}]の[救{すくい}]と[力{ちから}]と[国{くに}]と、[神{かみ}]のキリストの[権威{けんい}]とは、[現{あらわ}]れた。われらの[兄弟{きょうだい}]らを[訴{うった}]える[者{もの}]、[夜昼{よるひる}]われらの[神{かみ}]のみまえで[彼{かれ}]らを[訴{うった}]える[者{もの}]は、[投{な}]げ[落{おと}]された。", "11": "[兄弟{きょうだい}]たちは、[小羊{こひつじ}]の[血{ち}]と[彼{かれ}]らのあかしの[言葉{ことば}]とによって、[彼{かれ}]にうち[勝{か}]ち、[死{し}]に[至{いた}]るまでもそのいのちを[惜{お}]しまなかった。", "12": "それゆえに、[天{てん}]とその[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]たちよ、[大{おお}]いに[喜{よろこ}]べ。しかし、[地{ち}]と[海{うみ}]よ、おまえたちはわざわいである。[悪魔{あくま}]が、[自分{じぶん}]の[時{とき}]が[短{みじか}]いのを[知{し}]り、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもって、おまえたちのところに[下{くだ}]ってきたからである」。", "13": "[龍{りゅう}]は、[自分{じぶん}]が[地上{ちじょう}]に[投{な}]げ[落{おと}]されたと[知{し}]ると、[男子{だんし}]を[産{う}]んだ[女{おんな}]を[追{お}]いかけた。", "14": "しかし、[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[場所{ばしょ}]である[荒野{あらの}]に[飛{と}]んで[行{い}]くために、[大{おお}]きなわしの二つの[翼{つばさ}]を[与{あた}]えられた。そしてそこでへびからのがれて、一[年{ねん}]、二[年{ねん}]、また、[半年{はんとし}]の[間{あいだ}]、[養{やしな}]われることになっていた。", "15": "へびは[女{おんな}]の[後{うしろ}]に[水{みず}]を[川{かわ}]のように、[口{くち}]から[吐{は}]き[出{だ}]して、[女{おんな}]をおし[流{なが}]そうとした。", "16": "しかし、[地{ち}]は[女{おんな}]を[助{たす}]けた。すなわち、[地{ち}]はその[口{くち}]を[開{ひら}]いて、[龍{りゅう}]が[口{くち}]から[吐{は}]き[出{だ}]した[川{かわ}]を[飲{の}]みほした。", "17": "[龍{りゅう}]は、[女{おんな}]に[対{たい}]して[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[女{おんな}]の[残{のこ}]りの[子{こ}]ら、すなわち、[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、イエスのあかしを[持{も}]っている[者{もの}]たちに[対{たい}]して、[戦{たたか}]いをいどむために、[出{で}]て[行{い}]った。", "18": "そして、[海{うみ}]の[砂{すな}]の[上{うえ}]に[立{た}]った。" }, "13": { "1": "わたしはまた、一[匹{ぴき}]の[獣{けもの}]が[海{うみ}]から[上{のぼ}]って[来{く}]るのを[見{み}]た。それには[角{つの}]が十[本{ぽん}]、[頭{あたま}]が七つあり、それらの[角{つの}]には十の[冠{かんむり}]があって、[頭{あたま}]には[神{かみ}]を[汚{けが}]す[名{な}]がついていた。", "2": "わたしの[見{み}]たこの[獣{けもの}]はひょうに[似{に}]ており、その[足{あし}]はくまの[足{あし}]のようで、その[口{くち}]はししの[口{くち}]のようであった。[龍{りゅう}]は[自分{じぶん}]の[力{ちから}]と[位{くらい}]と[大{おお}]いなる[権威{けんい}]とを、この[獣{けもの}]に[与{あた}]えた。", "3": "その[頭{あたま}]の一つが、[死{し}]ぬほどの[傷{きず}]を[受{う}]けたが、その[致命{ちめい}][的{てき}]な[傷{きず}]もなおってしまった。そこで、[全{ぜん}][地{ち}]の[人々{ひとびと}]は[驚{おどろ}]きおそれて、その[獣{けもの}]に[従{したが}]い、", "4": "また、[龍{りゅう}]がその[権威{けんい}]を[獣{けもの}]に[与{あた}]えたので、[人々{ひとびと}]は[龍{りゅう}]を[拝{おが}]み、さらに、その[獣{けもの}]を[拝{おが}]んで[言{い}]った、「だれが、この[獣{けもの}]に[匹敵{ひってき}]し[得{え}]ようか。だれが、これと[戦{たたか}]うことができようか」。", "5": "この[獣{けもの}]には、また、[大言{たいげん}]を[吐{は}]き[汚{けが}]しごとを[語{かた}]る[口{くち}]が[与{あた}]えられ、四十二か[月{げつ}]のあいだ[活動{かつどう}]する[権威{けんい}]が[与{あた}]えられた。", "6": "そこで、[彼{かれ}]は[口{くち}]を[開{ひら}]いて[神{かみ}]を[汚{けが}]し、[神{かみ}]の[御名{みな}]と、その[幕屋{まくや}]、すなわち、[天{てん}]に[住{す}]む[者{もの}]たちとを[汚{けが}]した。", "7": "そして[彼{かれ}]は、[聖徒{せいと}]に[戦{たたか}]いをいどんでこれに[勝{か}]つことを[許{ゆる}]され、さらに、すべての[部族{ぶぞく}]、[民族{みんぞく}]、[国語{こくご}]、[国民{こくみん}]を[支配{しはい}]する[権威{けんい}]を[与{あた}]えられた。", "8": "[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]で、ほふられた[小羊{こひつじ}]のいのちの[書{しょ}]に、その[名{な}]を[世{よ}]の[初{はじ}]めからしるされていない[者{もの}]はみな、この[獣{けもの}]を[拝{おが}]むであろう。", "9": "[耳{みみ}]のある[者{もの}]は、[聞{き}]くがよい。", "10": "とりこになるべき[者{もの}]は、とりこになっていく。つるぎで[殺{ころ}]す[者{もの}]は、[自{みずか}]らもつるぎで[殺{ころ}]されねばならない。ここに、[聖徒{せいと}]たちの[忍耐{にんたい}]と[信仰{しんこう}]とがある。", "11": "わたしはまた、ほかの[獣{けもの}]が[地{ち}]から[上{のぼ}]って[来{く}]るのを[見{み}]た。それには[小羊{こひつじ}]のような[角{つの}]が二つあって、[龍{りゅう}]のように[物{もの}]を[言{い}]った。", "12": "そして、[先{さき}]の[獣{けもの}]の[持{も}]つすべての[権力{けんりょく}]をその[前{まえ}]で[働{はたら}]かせた。また、[地{ち}]と[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]に、[致命{ちめい}][的{てき}]な[傷{きず}]がいやされた[先{さき}]の[獣{けもの}]を[拝{おが}]ませた。", "13": "また、[大{おお}]いなるしるしを[行{おこな}]って、[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で[火{ひ}]を[天{てん}]から[地{ち}]に[降{ふ}]らせることさえした。", "14": "さらに、[先{さき}]の[獣{けもの}]の[前{まえ}]で[行{おこな}]うのを[許{ゆる}]されたしるしで、[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]を[惑{まど}]わし、かつ、つるぎの[傷{きず}]を[受{う}]けてもなお[生{い}]きている[先{さき}]の[獣{けもの}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]ることを、[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じた。", "15": "それから、その[獣{けもの}]の[像{ぞう}]に[息{いき}]を[吹{ふ}]き[込{こ}]んで、その[獣{けもの}]の[像{ぞう}]が[物{もの}]を[言{い}]うことさえできるようにし、また、その[獣{けもの}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]まない[者{もの}]をみな[殺{ころ}]させた。", "16": "また、[小{ちい}]さき[者{もの}]にも、[大{おお}]いなる[者{もの}]にも、[富{と}]める[者{もの}]にも、[貧{まず}]しき[者{もの}]にも、[自由人{じゆうじん}]にも、[奴隷{どれい}]にも、すべての[人々{ひとびと}]に、その[右{みぎ}]の[手{て}]あるいは[額{ひたい}]に[刻印{こくいん}]を[押{お}]させ、", "17": "この[刻印{こくいん}]のない[者{もの}]はみな、[物{もの}]を[買{か}]うことも[売{う}]ることもできないようにした。この[刻印{こくいん}]は、その[獣{けもの}]の[名{な}]、または、その[名{な}]の[数字{すうじ}]のことである。", "18": "ここに、[知恵{ちえ}]が[必要{ひつよう}]である。[思慮{しりょ}]のある[者{もの}]は、[獣{けもの}]の[数字{すうじ}]を[解{と}]くがよい。その[数字{すうじ}]とは、[人間{にんげん}]をさすものである。そして、その[数字{すうじ}]は六百六十六である。" }, "14": { "1": "なお、わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[小羊{こひつじ}]がシオンの[山{やま}]に[立{た}]っていた。また、十四万四千の[人々{ひとびと}]が[小羊{こひつじ}]と[共{とも}]におり、その[額{ひたい}]に[小羊{こひつじ}]の[名{な}]とその[父{ちち}]の[名{な}]とが[書{か}]かれていた。", "2": "またわたしは、[大水{おおみず}]のとどろきのような、[激{はげ}]しい[雷鳴{らいめい}]のような[声{こえ}]が、[天{てん}]から[出{で}]るのを[聞{き}]いた。わたしの[聞{き}]いたその[声{こえ}]は、[琴{こと}]をひく[人{ひと}]が[立琴{たてごと}]をひく[音{おと}]のようでもあった。", "3": "[彼{かれ}]らは、[御座{みざ}]の[前{まえ}]、四つの[生{い}]き[物{もの}]と[長老{ちょうろう}]たちとの[前{まえ}]で、[新{あたら}]しい[歌{うた}]を[歌{うた}]った。この[歌{うた}]は、[地{ち}]からあがなわれた十四万四千[人{にん}]のほかは、だれも[学{まな}]ぶことができなかった。", "4": "[彼{かれ}]らは、[女{おんな}]にふれたことのない[者{もの}]である。[彼{かれ}]らは、[純潔{じゅんけつ}]な[者{もの}]である。そして、[小羊{こひつじ}]の[行{い}]く[所{ところ}]へは、どこへでもついて[行{い}]く。[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]と[小羊{こひつじ}]とにささげられる[初穂{はつほ}]として、[人間{にんげん}]の[中{なか}]からあがなわれた[者{もの}]である。", "5": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]には[偽{いつわ}]りがなく、[彼{かれ}]らは[傷{きず}]のない[者{もの}]であった。", "6": "わたしは、もうひとりの[御使{みつかい}]が[中空{なかぞら}]を[飛{と}]ぶのを[見{み}]た。[彼{かれ}]は[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]、すなわち、あらゆる[国民{こくみん}]、[部族{ぶぞく}]、[国語{こくご}]、[民族{みんぞく}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えるために、[永遠{えいえん}]の[福音{ふくいん}]をたずさえてきて、", "7": "[大声{おおごえ}]で[言{い}]った、「[神{かみ}]をおそれ、[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]せよ。[神{かみ}]のさばきの[時{とき}]がきたからである。[天{てん}]と[地{ち}]と[海{うみ}]と[水{みず}]の[源{みなもと}]とを[造{つく}]られたかたを、[伏{ふ}]し[拝{おが}]め」。", "8": "また、ほかの[第{だい}]二の[御使{みつかい}]が、[続{つづ}]いてきて[言{い}]った、「[倒{たお}]れた、[大{おお}]いなるバビロンは[倒{たお}]れた。その[不品行{ふひんこう}]に[対{たい}]する[激{はげ}]しい[怒{いか}]りのぶどう[酒{しゅ}]を、あらゆる[国民{こくみん}]に[飲{の}]ませた[者{もの}]」。", "9": "ほかの[第{だい}]三の[御使{みつかい}]が[彼{かれ}]らに[続{つづ}]いてきて、[大声{おおごえ}]で[言{い}]った、「おおよそ、[獣{けもの}]とその[像{ぞう}]とを[拝{おが}]み、[額{ひたい}]や[手{て}]に[刻印{こくいん}]を[受{う}]ける[者{もの}]は、", "10": "[神{かみ}]の[怒{いか}]りの[杯{さかずき}]に[混{ま}]ぜものなしに[盛{も}]られた、[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りのぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]み、[聖{せい}]なる[御使{みつかい}]たちと[小羊{こひつじ}]との[前{まえ}]で、[火{ひ}]と[硫黄{いおう}]とで[苦{くる}]しめられる。", "11": "その[苦{くる}]しみの[煙{けむり}]は[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[立{た}]ちのぼり、そして、[獣{けもの}]とその[像{ぞう}]とを[拝{おが}]む[者{もの}]、また、だれでもその[名{な}]の[刻印{こくいん}]を[受{う}]けている[者{もの}]は、[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[休{やす}]みが[得{え}]られない。", "12": "ここに、[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、イエスを[信{しん}]じる[信仰{しんこう}]を[持{も}]ちつづける[聖徒{せいと}]の[忍耐{にんたい}]がある」。", "13": "またわたしは、[天{てん}]からの[声{こえ}]がこう[言{い}]うのを[聞{き}]いた、「[書{か}]きしるせ、『[今{いま}]から[後{のち}]、[主{しゅ}]にあって[死{し}]ぬ[死人{しにん}]はさいわいである』」。[御霊{みたま}]も[言{い}]う、「しかり、[彼{かれ}]らはその[労苦{ろうく}]を[解{と}]かれて[休{やす}]み、そのわざは[彼{かれ}]らについていく」。", "14": "また[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[白{しろ}]い[雲{くも}]があって、その[雲{くも}]の[上{うえ}]に[人{ひと}]の[子{こ}]のような[者{もの}]が[座{ざ}]しており、[頭{あたま}]には[金{きん}]の[冠{かんむり}]をいただき、[手{て}]には[鋭{するど}]いかまを[持{も}]っていた。", "15": "すると、もうひとりの[御使{みつかい}]が[聖所{せいじょ}]から[出{で}]てきて、[雲{くも}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]している[者{もの}]にむかって[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ、「かまを[入{い}]れて[刈{か}]り[取{と}]りなさい。[地{ち}]の[穀物{こくもつ}]は[全{まった}]く[実{みの}]り、[刈{か}]り[取{と}]るべき[時{とき}]がきた」。", "16": "[雲{くも}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]している[者{もの}]は、そのかまを[地{ち}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。すると、[地{ち}]のものが[刈{か}]り[取{と}]られた。", "17": "また、もうひとりの[御使{みつかい}]が、[天{てん}]の[聖所{せいじょ}]から[出{で}]てきたが、[彼{かれ}]もまた[鋭{するど}]いかまを[持{も}]っていた。", "18": "さらに、もうひとりの[御使{みつかい}]で、[火{ひ}]を[支配{しはい}]する[権威{けんい}]を[持{も}]っている[者{もの}]が、[祭壇{さいだん}]から[出{で}]てきて、[鋭{するど}]いかまを[持{も}]つ[御使{みつかい}]にむかい、[大声{おおごえ}]で[言{い}]った、「その[鋭{するど}]いかまを[地{ち}]に[入{い}]れて、[地{ち}]のぶどうのふさを[刈{か}]り[集{あつ}]めなさい。ぶどうの[実{み}]がすでに[熟{じゅく}]しているから」。", "19": "そこで、[御使{みつかい}]はそのかまを[地{ち}]に[投{な}]げ[入{い}]れて、[地{ち}]のぶどうを[刈{か}]り[集{あつ}]め、[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[大{おお}]きな[酒{さか}]ぶねに[投{な}]げ[込{こ}]んだ。", "20": "そして、その[酒{さか}]ぶねが[都{みやこ}]の[外{そと}]で[踏{ふ}]まれた。すると、[血{ち}]が[酒{さか}]ぶねから[流{なが}]れ[出{で}]て、[馬{うま}]のくつわにとどくほどになり、一千六百[丁{ちょう}]にわたってひろがった。" }, "15": { "1": "またわたしは、[天{てん}]に[大{おお}]いなる[驚{おどろ}]くべきほかのしるしを[見{み}]た。七[人{にん}]の[御使{みつかい}]が、[最後{さいご}]の七つの[災害{さいがい}]を[携{たずさ}]えていた。これらの[災害{さいがい}]で[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがその[頂点{ちょうてん}]に[達{たっ}]するのである。", "2": "またわたしは、[火{ひ}]のまじったガラスの[海{うみ}]のようなものを[見{み}]た。そして、このガラスの[海{うみ}]のそばに、[獣{けもの}]とその[像{ぞう}]とその[名{な}]の[数字{すうじ}]とにうち[勝{か}]った[人々{ひとびと}]が、[神{かみ}]の[立琴{たてごと}]を[手{て}]にして[立{た}]っているのを[見{み}]た。", "3": "[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]の[僕{しもべ}]モーセの[歌{うた}]と[小羊{こひつじ}]の[歌{うた}]とを[歌{うた}]って[言{い}]った、「[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ。あなたのみわざは、[大{おお}]いなる、また[驚{おどろ}]くべきものであります。[万民{ばんみん}]の[王{おう}]よ、あなたの[道{みち}]は[正{ただ}]しく、かつ[真実{しんじつ}]であります。", "4": "[主{しゅ}]よ、あなたをおそれず、[御名{みな}]をほめたたえない[者{もの}]が、ありましょうか。あなただけが[聖{せい}]なるかたであり、あらゆる[国民{こくみん}]はきて、あなたを[伏{ふ}]し[拝{おが}]むでしょう。あなたの[正{ただ}]しいさばきが、あらわれるに[至{いた}]ったからであります」。", "5": "その[後{のち}]、わたしが[見{み}]ていると、[天{てん}]にある、あかしの[幕屋{まくや}]の[聖所{せいじょ}]が[開{ひら}]かれ、", "6": "その[聖所{せいじょ}]から、七つの[災害{さいがい}]を[携{たずさ}]えている七[人{にん}]の[御使{みつかい}]が、[汚{けが}]れのない、[光{ひか}]り[輝{かがや}]く[亜麻布{あまぬの}]を[身{み}]にまとい、[金{きん}]の[帯{おび}]を[胸{むね}]にしめて、[出{で}]てきた。", "7": "そして、四つの[生{い}]き[物{もの}]の一つが、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[生{い}]きておられる[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[満{み}]ちた七つの[金{きん}]の[鉢{はち}]を、七[人{にん}]の[御使{みつかい}]に[渡{わた}]した。", "8": "すると、[聖所{せいじょ}]は[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]とその[力{ちから}]とから[立{た}]ちのぼる[煙{けむり}]で[満{み}]たされ、七[人{にん}]の[御使{みつかい}]の七つの[災害{さいがい}]が[終{おわ}]ってしまうまでは、だれも[聖所{せいじょ}]にはいることができなかった。" }, "16": { "1": "それから、[大{おお}]きな[声{こえ}]が[聖所{せいじょ}]から[出{で}]て、七[人{にん}]の[御使{みつかい}]にむかい、「さあ[行{い}]って、[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの七つの[鉢{はち}]を、[地{ち}]に[傾{かたむ}]けよ」と[言{い}]うのを[聞{き}]いた。", "2": "そして、[第{だい}]一の[者{もの}]が[出{で}]て[行{い}]って、その[鉢{はち}]を[地{ち}]に[傾{かたむ}]けた。すると、[獣{けもの}]の[刻印{こくいん}]を[持{も}]つ[人々{ひとびと}]と、その[像{ぞう}]を[拝{おが}]む[人々{ひとびと}]とのからだに、ひどい[悪性{あくせい}]のでき[物{もの}]ができた。", "3": "[第{だい}]二の[者{もの}]が、その[鉢{はち}]を[海{うみ}]に[傾{かたむ}]けた。すると、[海{うみ}]は[死人{しにん}]の[血{ち}]のようになって、その[中{なか}]の[生{い}]き[物{もの}]がみな[死{し}]んでしまった。", "4": "[第{だい}]三の[者{もの}]がその[鉢{はち}]を[川{かわ}]と[水{みず}]の[源{みなもと}]とに[傾{かたむ}]けた。すると、みな[血{ち}]になった。", "5": "それから、[水{みず}]をつかさどる[御使{みつかい}]がこう[言{い}]うのを、[聞{き}]いた、「[今{いま}]いまし、[昔{むかし}]いませる[聖{せい}]なる[者{もの}]よ。このようにお[定{さだ}]めになったあなたは、[正{ただ}]しいかたであります。", "6": "[聖徒{せいと}]と[預言者{よげんしゃ}]との[血{ち}]を[流{なが}]した[者{もの}]たちに、[血{ち}]をお[飲{の}]ませになりましたが、それは[当然{とうぜん}]のことであります」。", "7": "わたしはまた[祭壇{さいだん}]がこう[言{い}]うのを[聞{き}]いた、「[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ。しかり、あなたのさばきは[真実{しんじつ}]で、かつ[正{ただ}]しいさばきであります」。", "8": "[第{だい}]四の[者{もの}]が、その[鉢{はち}]を[太陽{たいよう}]に[傾{かたむ}]けた。すると、[太陽{たいよう}]は[火{ひ}]で[人々{ひとびと}]を[焼{や}]くことを[許{ゆる}]された。", "9": "[人々{ひとびと}]は、[激{はげ}]しい[炎熱{えんねつ}]で[焼{や}]かれたが、これらの[災害{さいがい}]を[支配{しはい}]する[神{かみ}]の[御名{みな}]を[汚{けが}]し、[悔{く}]い[改{あらた}]めて[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]することをしなかった。", "10": "[第{だい}]五の[者{もの}]が、その[鉢{はち}]を[獣{けもの}]の[座{ざ}]に[傾{かたむ}]けた。すると、[獣{けもの}]の[国{くに}]は[暗{くら}]くなり、[人々{ひとびと}]は[苦痛{くつう}]のあまり[舌{した}]をかみ、", "11": "その[苦痛{くつう}]とでき[物{もの}]とのゆえに、[天{てん}]の[神{かみ}]をのろった。そして、[自分{じぶん}]の[行{おこな}]いを[悔{く}]い[改{あらた}]めなかった。", "12": "[第{だい}]六の[者{もの}]が、その[鉢{はち}]を[大{だい}]ユウフラテ[川{がわ}]に[傾{かたむ}]けた。すると、その[水{みず}]は、[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]から[来{く}]る[王{おう}]たちに[対{たい}]し[道{みち}]を[備{そな}]えるために、かれてしまった。", "13": "また[見{み}]ると、[龍{りゅう}]の[口{くち}]から、[獣{けもの}]の[口{くち}]から、にせ[預言者{よげんしゃ}]の[口{くち}]から、かえるのような三つの[汚{けが}]れた[霊{れい}]が[出{で}]てきた。", "14": "これらは、しるしを[行{おこな}]う[悪霊{あくれい}]の[霊{れい}]であって、[全{ぜん}][世界{せかい}]の[王{おう}]たちのところに[行{い}]き、[彼{かれ}]らを[召集{しょうしゅう}]したが、それは、[全能{ぜんのう}]なる[神{かみ}]の[大{おお}]いなる[日{ひ}]に、[戦{たたか}]いをするためであった。", "15": "([見{み}]よ、わたしは[盗人{ぬすびと}]のように[来{く}]る。[裸{はだか}]のままで[歩{ある}]かないように、また、[裸{はだか}]の[恥{はじ}]を[見{み}]られないように、[目{め}]をさまし[着物{きもの}]を[身{み}]に[着{つ}]けている[者{もの}]は、さいわいである。)", "16": "三つの[霊{れい}]は、ヘブル[語{ご}]でハルマゲドンという[所{ところ}]に、[王{おう}]たちを[召集{しょうしゅう}]した。", "17": "[第{だい}]七の[者{もの}]が、その[鉢{はち}]を[空中{くうちゅう}]に[傾{かたむ}]けた。すると、[大{おお}]きな[声{こえ}]が[聖所{せいじょ}]の[中{なか}]から、[御座{みざ}]から[出{で}]て、「[事{こと}]はすでに[成{な}]った」と[言{い}]った。", "18": "すると、いなずまと、もろもろの[声{こえ}]と、[雷鳴{らいめい}]とが[起{おこ}]り、また[激{はげ}]しい[地震{じしん}]があった。それは[人間{にんげん}]が[地上{ちじょう}]にあらわれて[以来{いらい}]、かつてなかったようなもので、それほどに[激{はげ}]しい[地震{じしん}]であった。", "19": "[大{おお}]いなる[都{みやこ}]は三つに[裂{さ}]かれ、[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[町々{まちまち}]は[倒{たお}]れた。[神{かみ}]は[大{おお}]いなるバビロンを[思{おも}]い[起{おこ}]し、これに[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りのぶどう[酒{しゅ}]の[杯{さかずき}]を[与{あた}]えられた。", "20": "[島々{しまじま}]はみな[逃{に}]げ[去{さ}]り、[山々{やまやま}]は[見{み}]えなくなった。", "21": "また一タラントの[重{おも}]さほどの[大{おお}]きな[雹{ひょう}]が、[天{てん}]から[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]ってきた。[人々{ひとびと}]は、この[雹{ひょう}]の[災害{さいがい}]のゆえに[神{かみ}]をのろった。その[災害{さいがい}]が、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きかったからである。" }, "17": { "1": "それから、七つの[鉢{はち}]を[持{も}]つ七[人{にん}]の[御使{みつかい}]のひとりがきて、わたしに[語{かた}]って[言{い}]った、「さあ、きなさい。[多{おお}]くの[水{みず}]の[上{うえ}]にすわっている[大{おお}][淫婦{いんぷ}]に[対{たい}]するさばきを、[見{み}]せよう。", "2": "[地{ち}]の[王{おう}]たちはこの[女{おんな}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]はこの[女{おんな}]の[姦淫{かんいん}]のぶどう[酒{しゅ}]に[酔{よ}]いしれている」。", "3": "[御使{みつかい}]は、わたしを[御霊{みたま}]に[感{かん}]じたまま、[荒野{あらの}]へ[連{つ}]れて[行{い}]った。わたしは、そこでひとりの[女{おんな}]が[赤{あか}]い[獣{けもの}]に[乗{の}]っているのを[見{み}]た。その[獣{けもの}]は[神{かみ}]を[汚{けが}]すかずかずの[名{な}]でおおわれ、また、それに七つの[頭{あたま}]と十の[角{つの}]とがあった。", "4": "この[女{おんな}]は[紫{むらさき}]と[赤{あか}]の[衣{ころも}]をまとい、[金{きん}]と[宝石{ほうせき}]と[真珠{しんじゅ}]とで[身{み}]を[飾{かざ}]り、[憎{にく}]むべきものと[自分{じぶん}]の[姦淫{かんいん}]の[汚{けが}]れとで[満{み}]ちている[金{きん}]の[杯{さかずき}]を[手{て}]に[持{も}]ち、", "5": "その[額{ひたい}]には、一つの[名{な}]がしるされていた。それは[奥義{おくぎ}]であって、「[大{おお}]いなるバビロン、[淫婦{いんぷ}]どもと[地{ち}]の[憎{にく}]むべきものらとの[母{はは}]」というのであった。", "6": "わたしは、この[女{おんな}]が[聖徒{せいと}]の[血{ち}]とイエスの[証人{しょうにん}]の[血{ち}]に[酔{よ}]いしれているのを[見{み}]た。この[女{おんな}]を[見{み}]た[時{とき}]、わたしは[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]きあやしんだ。", "7": "すると、[御使{みつかい}]はわたしに[言{い}]った、「なぜそんなに[驚{おどろ}]くのか。この[女{おんな}]の[奥義{おくぎ}]と、[女{おんな}]を[乗{の}]せている七つの[頭{あたま}]と十の[角{つの}]のある[獣{けもの}]の[奥義{おくぎ}]とを、[話{はな}]してあげよう。", "8": "あなたの[見{み}]た[獣{けもの}]は、[昔{むかし}]はいたが、[今{いま}]はおらず、そして、やがて[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]から[上{のぼ}]ってきて、ついには[滅{ほろ}]びに[至{いた}]るものである。[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]のうち、[世{よ}]の[初{はじ}]めからいのちの[書{しょ}]に[名{な}]をしるされていない[者{もの}]たちは、この[獣{けもの}]が、[昔{むかし}]はいたが[今{いま}]はおらず、やがて[来{く}]るのを[見{み}]て、[驚{おどろ}]きあやしむであろう。", "9": "ここに、[知恵{ちえ}]のある[心{こころ}]が[必要{ひつよう}]である。七つの[頭{あたま}]は、この[女{おんな}]のすわっている七つの[山{やま}]であり、また、七[人{にん}]の[王{おう}]のことである。", "10": "そのうちの五[人{にん}]はすでに[倒{たお}]れ、ひとりは[今{いま}]おり、もうひとりは、まだきていない。それが[来{く}]れば、しばらくの[間{あいだ}]だけおることになっている。", "11": "[昔{むかし}]はいたが[今{いま}]はいないという[獣{けもの}]は、すなわち[第{だい}]八のものであるが、またそれは、かの七[人{にん}]の[中{なか}]のひとりであって、ついには[滅{ほろ}]びに[至{いた}]るものである。", "12": "あなたの[見{み}]た十の[角{つの}]は、十[人{にん}]の[王{おう}]のことであって、[彼{かれ}]らはまだ[国{くに}]を[受{う}]けてはいないが、[獣{けもの}]と[共{とも}]に、[一時{ひととき}]だけ[王{おう}]としての[権威{けんい}]を[受{う}]ける。", "13": "[彼{かれ}]らは[心{こころ}]をひとつにしている。そして、[自分{じぶん}]たちの[力{ちから}]と[権威{けんい}]とを[獣{けもの}]に[与{あた}]える。", "14": "[彼{かれ}]らは[小羊{こひつじ}]に[戦{たたか}]いをいどんでくるが、[小羊{こひつじ}]は、[主{しゅ}]の[主{しゅ}]、[王{おう}]の[王{おう}]であるから、[彼{かれ}]らにうち[勝{か}]つ。また、[小羊{こひつじ}]と[共{とも}]にいる[召{め}]された、[選{えら}]ばれた、[忠実{ちゅうじつ}]な[者{もの}]たちも、[勝利{しょうり}]を[得{え}]る」。", "15": "[御使{みつかい}]はまた、わたしに[言{い}]った、「あなたの[見{み}]た[水{みず}]、すなわち、[淫婦{いんぷ}]のすわっている[所{ところ}]は、あらゆる[民族{みんぞく}]、[群衆{ぐんしゅう}]、[国民{こくみん}]、[国語{こくご}]である。", "16": "あなたの[見{み}]た十の[角{つの}]と[獣{けもの}]とは、この[淫婦{いんぷ}]を[憎{にく}]み、みじめな[者{もの}]にし、[裸{はだか}]にし、[彼女{かのじょ}]の[肉{にく}]を[食{く}]い、[火{ひ}]で[焼{や}]き[尽{つく}]すであろう。", "17": "[神{かみ}]は、[御言{みことば}]が[成就{じょうじゅ}]する[時{とき}]まで、[彼{かれ}]らの[心{こころ}]の[中{なか}]に、[御旨{みむね}]を[行{おこな}]い、[思{おも}]いをひとつにし、[彼{かれ}]らの[支配{しはい}][権{けん}]を[獣{けもの}]に[与{あた}]える[思{おも}]いを[持{も}]つようにされたからである。", "18": "あなたの[見{み}]たかの[女{おんな}]は、[地{ち}]の[王{おう}]たちを[支配{しはい}]する[大{おお}]いなる[都{みやこ}]のことである」。" }, "18": { "1": "この[後{のち}]、わたしは、もうひとりの[御使{みつかい}]が、[大{おお}]いなる[権威{けんい}]を[持{も}]って、[天{てん}]から[降{お}]りて[来{く}]るのを[見{み}]た。[地{ち}]は[彼{かれ}]の[栄光{えいこう}]によって[明{あか}]るくされた。", "2": "[彼{かれ}]は[力強{ちからづよ}]い[声{こえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[倒{たお}]れた、[大{おお}]いなるバビロンは[倒{たお}]れた。そして、それは[悪魔{あくま}]の[住{す}]む[所{ところ}]、あらゆる[汚{けが}]れた[霊{れい}]の[巣{そう}]くつ、また、あらゆる[汚{けが}]れた[憎{にく}]むべき[鳥{とり}]の[巣{そう}]くつとなった。", "3": "すべての[国民{こくみん}]は、[彼女{かのじょ}]の[姦淫{かんいん}]に[対{たい}]する[激{はげ}]しい[怒{いか}]りのぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]み、[地{ち}]の[王{おう}]たちは[彼女{かのじょ}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[地上{ちじょう}]の[商人{しょうにん}]たちは、[彼女{かのじょ}]の[極度{きょくど}]のぜいたくによって[富{とみ}]を[得{え}]たからである」。", "4": "わたしはまた、もうひとつの[声{こえ}]が[天{てん}]から[出{で}]るのを[聞{き}]いた、「わたしの[民{たみ}]よ。[彼女{かのじょ}]から[離{はな}]れ[去{さ}]って、その[罪{つみ}]にあずからないようにし、その[災害{さいがい}]に[巻{ま}]き[込{こ}]まれないようにせよ。", "5": "[彼女{かのじょ}]の[罪{つみ}]は[積{つも}]り[積{つ}]って[天{てん}]に[達{たっ}]しており、[神{かみ}]はその[不義{ふぎ}]の[行{おこな}]いを[覚{おぼ}]えておられる。", "6": "[彼女{かのじょ}]がしたとおりに[彼女{かのじょ}]にし[返{かえ}]し、そのしわざに[応{おう}]じて二[倍{ばい}]に[報復{ほうふく}]をし、[彼女{かのじょ}]が[混{ま}]ぜて[入{い}]れた[杯{さかずき}]の[中{なか}]に、その[倍{ばい}]の[量{りょう}]を、[入{い}]れてやれ。", "7": "[彼女{かのじょ}]が[自{みずか}]ら[高{たか}]ぶり、ぜいたくをほしいままにしたので、それに[対{たい}]して、[同{おな}]じほどの[苦{くる}]しみと[悲{かな}]しみとを[味{あじ}]わわせてやれ。[彼女{かのじょ}]は[心{こころ}]の[中{なか}]で『わたしは[女王{じょおう}]の[位{くらい}]についている[者{もの}]であって、やもめではないのだから、[悲{かな}]しみを[知{し}]らない』と[言{い}]っている。", "8": "それゆえ、さまざまの[災害{さいがい}]が、[死{し}]と[悲{かな}]しみとききんとが、一[日{にち}]のうちに[彼女{かのじょ}]を[襲{おそ}]い、そして、[彼女{かのじょ}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれてしまう。[彼女{かのじょ}]をさばく[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、[力強{ちからづよ}]いかたなのである。", "9": "[彼女{かのじょ}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、ぜいたくをほしいままにしていた[地{ち}]の[王{おう}]たちは、[彼女{かのじょ}]が[焼{や}]かれる[火{ひ}]の[煙{けむり}]を[見{み}]て、[彼女{かのじょ}]のために[胸{むね}]を[打{う}]って[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、", "10": "[彼女{かのじょ}]の[苦{くる}]しみに[恐{おそ}]れをいだき、[遠{とお}]くに[立{た}]って[言{い}]うであろう、『ああ、わざわいだ、[大{おお}]いなる[都{みやこ}]、[不{ふ}][落{お}]の[都{みやこ}]、バビロンは、わざわいだ。おまえに[対{たい}]するさばきは、[一瞬{いっしゅん}]にしてきた』。", "11": "また、[地{ち}]の[商人{しょうにん}]たちも[彼女{かのじょ}]のために[泣{な}]き[悲{かな}]しむ。もはや、[彼{かれ}]らの[商品{しょうひん}]を[買{か}]う[者{もの}]が、ひとりもないからである。", "12": "その[商品{しょうひん}]は、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[宝石{ほうせき}]、[真珠{しんじゅ}]、[麻布{あさぬの}]、[紫{むらさき}][布{ぬの}]、[絹{きぬ}]、[緋{ひ}][布{ぬの}]、[各種{かくしゅ}]の[香木{こうぼく}]、[各種{かくしゅ}]の[象牙{ぞうげ}][細工{ざいく}]、[高価{こうか}]な[木材{もくざい}]、[銅{どう}]、[鉄{てつ}]、[大理石{だいりせき}]などの[器{うつわ}]、", "13": "[肉桂{にっけい}]、[香料{こうりょう}]、[香{こう}]、におい[油{あぶら}]、[乳香{にゅうこう}]、ぶどう[酒{しゅ}]、オリブ[油{ゆ}]、[麦粉{むぎこ}]、[麦{むぎ}]、[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、[馬{うま}]、[車{くるま}]、[奴隷{どれい}]、そして[人身{じんしん}]などである。", "14": "おまえの[心{こころ}]の[喜{よろこ}]びであったくだものはなくなり、あらゆるはでな、はなやかな[物{もの}]はおまえから[消{き}]え[去{さ}]った。それらのものはもはや[見{み}]られない。", "15": "これらの[品々{しなじな}]を[売{う}]って、[彼女{かのじょ}]から[富{とみ}]を[得{え}]た[商人{しょうにん}]は、[彼女{かのじょ}]の[苦{くる}]しみに[恐{おそ}]れをいだいて[遠{とお}]くに[立{た}]ち、[泣{な}]き[悲{かな}]しんで[言{い}]う、", "16": "『ああ、わざわいだ、[麻布{あさぬの}]と[紫{むらさき}][布{ぬの}]と[緋{ひ}][布{ぬの}]をまとい、[金{きん}]や[宝石{ほうせき}]や[真珠{しんじゅ}]で[身{み}]を[飾{かざ}]っていた[大{おお}]いなる[都{みやこ}]は、わざわいだ。", "17": "これほどの[富{とみ}]が、[一瞬{いっしゅん}]にして[無{む}]に[帰{き}]してしまうとは』。また、すべての[船長{せんちょう}]、[航海者{こうかいしゃ}]、[水夫{すいふ}]、すべて[海{うみ}]で[働{はたら}]いている[人{ひと}]たちは、[遠{とお}]くに[立{た}]ち、", "18": "[彼女{かのじょ}]が[焼{や}]かれる[火{ひ}]の[煙{けむり}]を[見{み}]て、[叫{さけ}]んで[言{い}]う、『これほどの[大{おお}]いなる[都{みやこ}]は、どこにあろう』。", "19": "[彼{かれ}]らは[頭{あたま}]にちりをかぶり、[泣{な}]き[悲{かな}]しんで[叫{さけ}]ぶ、『ああ、わざわいだ、この[大{おお}]いなる[都{みやこ}]は、わざわいだ。そのおごりによって、[海{うみ}]に[舟{ふね}]を[持{も}]つすべての[人{ひと}]が[富{とみ}]を[得{え}]ていたのに、この[都{みやこ}]も[一瞬{いっしゅん}]にして[無{む}]に[帰{き}]してしまった』。", "20": "[天{てん}]よ、[聖徒{せいと}]たちよ、[使徒{しと}]たちよ、[預言者{よげんしゃ}]たちよ。この[都{みやこ}]について[大{おお}]いに[喜{よろこ}]べ。[神{かみ}]は、あなたがたのために、この[都{みやこ}]をさばかれたのである」。", "21": "すると、ひとりの[力強{ちからづよ}]い[御使{みつかい}]が、[大{おお}]きなひきうすのような[石{いし}]を[持{も}]ちあげ、それを[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]んで[言{い}]った、「[大{おお}]いなる[都{みやこ}]バビロンは、このように[激{はげ}]しく[打{う}]ち[倒{たお}]され、そして、[全{まった}]く[姿{すがた}]を[消{け}]してしまう。", "22": "また、おまえの[中{なか}]では、[立琴{たてごと}]をひく[者{もの}]、[歌{うた}]を[歌{うた}]う[者{もの}]、[笛{ふえ}]を[吹{ふ}]く[者{もの}]、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らす[者{もの}]の[楽{がく}]の[音{ね}]は[全{まった}]く[聞{き}]かれず、あらゆる[仕事{しごと}]の[職人{しょくにん}]たちも[全{まった}]く[姿{すがた}]を[消{け}]し、また、ひきうすの[音{おと}]も、[全{まった}]く[聞{き}]かれない。", "23": "また、おまえの[中{なか}]では、あかりもともされず、[花婿{はなむこ}]、[花嫁{はなよめ}]の[声{こえ}]も[聞{き}]かれない。というのは、おまえの[商人{しょうにん}]たちは[地上{ちじょう}]で[勢力{せいりょく}]を[張{は}]る[者{もの}]となり、すべての[国民{こくみん}]はおまえのまじないでだまされ、", "24": "また、[預言者{よげんしゃ}]や[聖徒{せいと}]の[血{ち}]、さらに、[地上{ちじょう}]で[殺{ころ}]されたすべての[者{もの}]の[血{ち}]が、この[都{みやこ}]で[流{なが}]されたからである」。" }, "19": { "1": "この[後{のち}]、わたしは[天{てん}]の[大群{たいぐん}]衆が[大声{おおごえ}]で[唱{とな}]えるような[声{こえ}]を[聞{き}]いた、「ハレルヤ、[救{すくい}]と[栄光{えいこう}]と[力{ちから}]とは、われらの[神{かみ}]のものであり、", "2": "そのさばきは、[真実{しんじつ}]で[正{ただ}]しい。[神{かみ}]は、[姦淫{かんいん}]で[地{ち}]を[汚{けが}]した[大{だい}][淫婦{いんぷ}]をさばき、[神{かみ}]の[僕{しもべ}]たちの[血{ち}]の[報復{ほうふく}]を[彼女{かのじょ}]になさったからである」。", "3": "[再{ふたた}]び[声{こえ}]があって、「ハレルヤ、[彼女{かのじょ}]が[焼{や}]かれる[火{ひ}]の[煙{けむり}]は、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[立{た}]ちのぼる」と[言{い}]った。", "4": "すると、二十四[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]と四つの[生{い}]き[物{もの}]とがひれ[伏{ふ}]し、[御座{みざ}]にいます[神{かみ}]を[拝{はい}]して[言{い}]った、「アァメン、ハレルヤ」。", "5": "その[時{とき}]、[御座{みざ}]から[声{こえ}]が[出{で}]て[言{い}]った、「すべての[神{かみ}]の[僕{しもべ}]たちよ、[神{かみ}]をおそれる[者{もの}]たちよ。[小{ちい}]さき[者{もの}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]も、[共{とも}]に、われらの[神{かみ}]をさんびせよ」。", "6": "わたしはまた、[大{だい}][群衆{ぐんしゅう}]の[声{こえ}]、[多{おお}]くの[水{みず}]の[音{おと}]、また[激{はげ}]しい[雷鳴{らいめい}]のようなものを[聞{き}]いた。それはこう[言{い}]った、「ハレルヤ、[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なるわれらの[神{かみ}]は、[王{おう}]なる[支配者{しはいしゃ}]であられる。", "7": "わたしたちは[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、[神{かみ}]をあがめまつろう。[小羊{こひつじ}]の[婚姻{こんいん}]の[時{とき}]がきて、[花嫁{はなよめ}]はその[用意{ようい}]をしたからである。", "8": "[彼女{かのじょ}]は、[光{ひか}]り[輝{かがや}]く、[汚{けが}]れのない[麻布{あさぬの}]の[衣{ころも}]を[着{き}]ることを[許{ゆる}]された。この[麻布{あさぬの}]の[衣{ころも}]は、[聖徒{せいと}]たちの[正{ただ}]しい[行{おこな}]いである」。", "9": "それから、[御使{みつかい}]はわたしに[言{い}]った、「[書{か}]きしるせ。[小羊{こひつじ}]の[婚{こん}][宴{えん}]に[招{まね}]かれた[者{もの}]は、さいわいである」。またわたしに[言{い}]った、「これらは、[神{かみ}]の[真実{しんじつ}]の[言葉{ことば}]である」。", "10": "そこで、わたしは[彼{かれ}]の[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して、[彼{かれ}]を[拝{はい}]そうとした。すると、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「そのようなことをしてはいけない。わたしは、あなたと[同{おな}]じ[僕{しもべ}][仲間{なかま}]であり、またイエスのあかしびとであるあなたの[兄弟{きょうだい}]たちと[同{おな}]じ[僕{しもべ}][仲間{なかま}]である。ただ[神{かみ}]だけを[拝{はい}]しなさい。イエスのあかしは、すなわち[預言{よげん}]の[霊{れい}]である」。", "11": "またわたしが[見{み}]ていると、[天{てん}]が[開{ひら}]かれ、[見{み}]よ、そこに[白{しろ}]い[馬{うま}]がいた。それに[乗{の}]っているかたは、「[忠実{ちゅうじつ}]で[真実{しんじつ}]な[者{もの}]」と[呼{よ}]ばれ、[義{ぎ}]によってさばき、また、[戦{たたか}]うかたである。", "12": "その[目{め}]は[燃{も}]える[炎{ほのお}]であり、その[頭{あたま}]には[多{おお}]くの[冠{かんむり}]があった。また、[彼{かれ}][以外{いがい}]にはだれも[知{し}]らない[名{な}]がその[身{み}]にしるされていた。", "13": "[彼{かれ}]は[血染{ちぞ}]めの[衣{ころも}]をまとい、その[名{な}]は「[神{かみ}]の[言{ことば}]」と[呼{よ}]ばれた。", "14": "そして、[天{てん}]の[軍勢{ぐんぜい}]が、[純白{じゅんぱく}]で、[汚{けが}]れのない[麻布{あさぬの}]の[衣{ころも}]を[着{き}]て、[白{しろ}]い[馬{うま}]に[乗{の}]り、[彼{かれ}]に[従{したが}]った。", "15": "その[口{くち}]からは、[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[打{う}]つために、[鋭{するど}]いつるぎが[出{で}]ていた。[彼{かれ}]は、[鉄{てつ}]のつえをもって[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[治め{おさめ}]、また、[全能者{ぜんのうしゃ}]なる[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]む。", "16": "その[着物{きもの}]にも、そのももにも、「[王{おう}]の[王{おう}]、[主{しゅ}]の[主{しゅ}]」という[名{な}]がしるされていた。", "17": "また[見{み}]ていると、ひとりの[御使{みつかい}]が[太陽{たいよう}]の[中{なか}]に[立{た}]っていた。[彼{かれ}]は、[中空{なかぞら}]を[飛{と}]んでいるすべての[鳥{とり}]にむかって、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ、「さあ、[神{かみ}]の[大{だい}][宴会{えんかい}]に[集{あつ}]まってこい。", "18": "そして、[王{おう}]たちの[肉{にく}]、[将軍{しょうぐん}]の[肉{にく}]、[勇者{ゆうしゃ}]の[肉{にく}]、[馬{うま}]の[肉{にく}]、[馬{うま}]に[乗{の}]っている[者{もの}]の[肉{にく}]、また、すべての[自由人{じゆうじん}]と[奴隷{どれい}]との[肉{にく}]、[小{ちい}]さき[者{もの}]と[大{おお}]いなる[者{もの}]との[肉{にく}]をくらえ」。", "19": "なお[見{み}]ていると、[獣{けもの}]と[地{ち}]の[王{おう}]たちと[彼{かれ}]らの[軍勢{ぐんぜい}]とが[集{あつ}]まり、[馬{うま}]に[乗{の}]っているかたとその[軍勢{ぐんぜい}]とに[対{たい}]して、[戦{たたか}]いをいどんだ。", "20": "しかし、[獣{けもの}]は[捕{とら}]えられ、また、この[獣{けもの}]の[前{まえ}]でしるしを[行{おこな}]って、[獣{けもの}]の[刻印{こくいん}]を[受{う}]けた[者{もの}]とその[像{ぞう}]を[拝{おが}]む[者{もの}]とを[惑{まど}]わしたにせ[預言者{よげんしゃ}]も、[獣{けもの}]と[共{とも}]に[捕{とら}]えられた。そして、この[両者{りょうしゃ}]とも、[生{い}]きながら、[硫黄{いおう}]の[燃{も}]えている[火{ひ}]の[池{いけ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。", "21": "それ[以外{いがい}]の[者{もの}]たちは、[馬{うま}]に[乗{の}]っておられるかたの[口{くち}]から[出{で}]るつるぎで[切{き}]り[殺{ころ}]され、その[肉{にく}]を、すべての[鳥{とり}]が[飽{あ}]きるまで[食{た}]べた。" }, "20": { "1": "またわたしが[見{み}]ていると、ひとりの[御使{みつかい}]が、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]のかぎと[大{おお}]きな[鎖{くさり}]とを[手{て}]に[持{も}]って、[天{てん}]から[降{お}]りてきた。", "2": "[彼{かれ}]は、[悪魔{あくま}]でありサタンである[龍{りゅう}]、すなわち、かの[年{とし}]を[経{へ}]たへびを[捕{とら}]えて千[年{ねん}]の[間{あいだ}]つなぎおき、", "3": "そして、[底{そこ}][知{し}]れぬ[所{ところ}]に[投{な}]げ[込{こ}]み、[入口{いりぐち}]を[閉{と}]じてその[上{うえ}]に[封印{ふういん}]し、千[年{ねん}]の[期間{きかん}]が[終{おわ}]るまで、[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[惑{まど}]わすことがないようにしておいた。その[後{のち}]、しばらくの[間{あいだ}]だけ[解放{かいほう}]されることになっていた。", "4": "また[見{み}]ていると、かず[多{おお}]くの[座{ざ}]があり、その[上{うえ}]に[人々{ひとびと}]がすわっていた。そして、[彼{かれ}]らにさばきの[権{けん}]が[与{あた}]えられていた。また、イエスのあかしをし[神{かみ}]の[言{ことば}]を[伝{つた}]えたために[首{くび}]を[切{き}]られた[人々{ひとびと}]の[霊{れい}]がそこにおり、また、[獣{けもの}]をもその[像{ぞう}]をも[拝{おが}]まず、その[刻印{こくいん}]を[額{ひたい}]や[手{て}]に[受{う}]けることをしなかった[人々{ひとびと}]がいた。[彼{かれ}]らは[生{い}]きかえって、キリストと[共{とも}]に千[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[支配{しはい}]した。", "5": "(それ[以外{いがい}]の[死人{しにん}]は、千[年{ねん}]の[期間{きかん}]が[終{おわ}]るまで[生{い}]きかえらなかった。)これが[第{だい}]一の[復活{ふっかつ}]である。", "6": "この[第{だい}]一の[復活{ふっかつ}]にあずかる[者{もの}]は、さいわいな[者{もの}]であり、また[聖{せい}]なる[者{もの}]である。この[人{ひと}]たちに[対{たい}]しては、[第{だい}]二の[死{し}]はなんの[力{ちから}]もない。[彼{かれ}]らは[神{かみ}]とキリストとの[祭司{さいし}]となり、キリストと[共{とも}]に千[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[支配{しはい}]する。", "7": "千[年{ねん}]の[期間{きかん}]が[終{おわ}]ると、サタンはその[獄{ごく}]から[解放{かいほう}]される。", "8": "そして、[出{で}]て[行{い}]き、[地{ち}]の[四方{しほう}]にいる[諸{しょ}][国民{こくみん}]、すなわちゴグ、マゴグを[惑{まど}]わし、[彼{かれ}]らを[戦{たたか}]いのために[召集{しょうしゅう}]する。その[数{かず}]は、[海{うみ}]の[砂{すな}]のように[多{おお}]い。", "9": "[彼{かれ}]らは[地上{ちじょう}]の[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[上{のぼ}]ってきて、[聖徒{せいと}]たちの[陣営{じんえい}]と[愛{あい}]されていた[都{みやこ}]とを[包囲{ほうい}]した。すると、[天{てん}]から[火{ひ}]が[下{くだ}]ってきて、[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[尽{つく}]した。", "10": "そして、[彼{かれ}]らを[惑{まど}]わした[悪魔{あくま}]は、[火{ひ}]と[硫黄{いおう}]との[池{いけ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。そこには、[獣{けもの}]もにせ[預言者{よげんしゃ}]もいて、[彼{かれ}]らは[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[日夜{にちや}]、[苦{くる}]しめられるのである。", "11": "また[見{み}]ていると、[大{おお}]きな[白{しろ}]い[御座{みざ}]があり、そこにいますかたがあった。[天{てん}]も[地{ち}]も[御顔{みかお}]の[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]って、あとかたもなくなった。", "12": "また、[死{し}]んでいた[者{もの}]が、[大{おお}]いなる[者{もの}]も[小{ちい}]さき[者{もの}]も[共{とも}]に、[御座{みざ}]の[前{まえ}]に[立{た}]っているのが[見{み}]えた。かずかずの[書物{しょもつ}]が[開{ひら}]かれたが、もう一つの[書物{しょもつ}]が[開{ひら}]かれた。これはいのちの[書{しょ}]であった。[死人{しにん}]はそのしわざに[応{おう}]じ、この[書物{しょもつ}]に[書{か}]かれていることにしたがって、さばかれた。", "13": "[海{うみ}]はその[中{なか}]にいる[死人{しにん}]を[出{だ}]し、[死{し}]も[黄泉{よみ}]もその[中{なか}]にいる[死人{しにん}]を[出{だ}]し、そして、おのおのそのしわざに[応{おう}]じて、さばきを[受{う}]けた。", "14": "それから、[死{し}]も[黄泉{よみ}]も[火{ひ}]の[池{いけ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。この[火{ひ}]の[池{いけ}]が[第{だい}]二の[死{し}]である。", "15": "このいのちの[書{しょ}]に[名{な}]がしるされていない[者{もの}]はみな、[火{ひ}]の[池{いけ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。" }, "21": { "1": "わたしはまた、[新{あたら}]しい[天{てん}]と[新{あたら}]しい[地{ち}]とを[見{み}]た。[先{さき}]の[天{てん}]と[地{ち}]とは[消{き}]え[去{さ}]り、[海{うみ}]もなくなってしまった。", "2": "また、[聖{せい}]なる[都{みやこ}]、[新{あたら}]しいエルサレムが、[夫{おっと}]のために[着飾{きかざ}]った[花嫁{はなよめ}]のように[用意{ようい}]をととのえて、[神{かみ}]のもとを[出{で}]て、[天{てん}]から[下{くだ}]って[来{く}]るのを[見{み}]た。", "3": "また、[御座{みざ}]から[大{おお}]きな[声{こえ}]が[叫{さけ}]ぶのを[聞{き}]いた、「[見{み}]よ、[神{かみ}]の[幕屋{まくや}]が[人{ひと}]と[共{とも}]にあり、[神{かみ}]が[人{ひと}]と[共{とも}]に[住{す}]み、[人{ひと}]は[神{かみ}]の[民{たみ}]となり、[神{かみ}][自{みずか}]ら[人{ひと}]と[共{とも}]にいまして、", "4": "[人{ひと}]の[目{め}]から[涙{なみだ}]を[全{まった}]くぬぐいとって[下{くだ}]さる。もはや、[死{し}]もなく、[悲{かな}]しみも、[叫{さけ}]びも、[痛{いた}]みもない。[先{さき}]のものが、すでに[過{す}]ぎ[去{さ}]ったからである」。", "5": "すると、[御座{みざ}]にいますかたが[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはすべてのものを[新{あら}]たにする」。また[言{い}]われた、「[書{か}]きしるせ。これらの[言葉{ことば}]は、[信{しん}]ずべきであり、まことである」。", "6": "そして、わたしに[仰{おお}]せられた、「[事{こと}]はすでに[成{な}]った。わたしは、アルパでありオメガである。[初{はじ}]めであり[終{おわ}]りである。かわいている[者{もの}]には、いのちの[水{みず}]の[泉{いずみ}]から[価{あたい}]なしに[飲{の}]ませよう。", "7": "[勝利{しょうり}]を[得{え}]る[者{もの}]は、これらのものを[受{う}]け[継{つ}]ぐであろう。わたしは[彼{かれ}]の[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]はわたしの[子{こ}]となる。", "8": "しかし、おくびょうな[者{もの}]、[信{しん}]じない[者{もの}]、[忌{い}]むべき[者{もの}]、[人殺{ひとごろ}]し、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]、まじないをする[者{もの}]、[偶像{ぐうぞう}]を[拝{おが}]む[者{もの}]、すべて[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[者{もの}]には、[火{ひ}]と[硫黄{いおう}]の[燃{も}]えている[池{いけ}]が、[彼{かれ}]らの[受{う}]くべき[報{むく}]いである。これが[第{だい}]二の[死{し}]である」。", "9": "[最後{さいご}]の七つの[災害{さいがい}]が[満{み}]ちている七つの[鉢{はち}]を[持{も}]っていた七[人{にん}]の[御使{みつかい}]のひとりがきて、わたしに[語{かた}]って[言{い}]った、「さあ、きなさい。[小羊{こひつじ}]の[妻{つま}]なる[花嫁{はなよめ}]を[見{み}]せよう」。", "10": "この[御使{みつかい}]は、わたしを[御霊{みたま}]に[感{かん}]じたまま、[大{おお}]きな[高{たか}]い[山{やま}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、[聖{せい}][都{みやこ}]エルサレムが、[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]のうちに、[神{かみ}]のみもとを[出{で}]て[天{てん}]から[下{くだ}]って[来{く}]るのを[見{み}]せてくれた。", "11": "その[都{みやこ}]の[輝{かがや}]きは、[高価{こうか}]な[宝石{ほうせき}]のようであり、[透明{とうめい}]な[碧玉{へきぎょく}]のようであった。", "12": "それには[大{おお}]きな、[高{たか}]い[城壁{じょうへき}]があって、十二の[門{もん}]があり、それらの[門{もん}]には、十二の[御使{みつかい}]がおり、イスラエルの[子{こ}]らの十二[部族{ぶぞく}]の[名{な}]が、それに[書{か}]いてあった。", "13": "[東{ひがし}]に三つの[門{もん}]、[北{きた}]に三つの[門{もん}]、[南{みなみ}]に三つの[門{もん}]、[西{にし}]に三つの[門{もん}]があった。", "14": "また[都{みやこ}]の[城壁{じょうへき}]には十二の[土台{どだい}]があり、それには[小羊{こひつじ}]の十二[使徒{しと}]の十二の[名{な}]が[書{か}]いてあった。", "15": "わたしに[語{かた}]っていた[者{もの}]は、[都{みやこ}]とその[門{もん}]と[城壁{じょうへき}]とを[測{はか}]るために、[金{きん}]の[測{はか}]りざおを[持{も}]っていた。", "16": "[都{みやこ}]は[方形{ほうけい}]であって、その[長{なが}]さと[幅{はば}]とは[同{おな}]じである。[彼{かれ}]がその[測{はか}]りざおで[都{みやこ}]を[測{はか}]ると、一万二千[丁{ちょう}]であった。[長{なが}]さと[幅{はば}]と[高{たか}]さとは、いずれも[同{おな}]じである。", "17": "また[城壁{じょうへき}]を[測{はか}]ると、百四十四キュビトであった。これは[人間{にんげん}]の、すなわち、[御使{みつかい}]の[尺度{しゃくど}]によるのである。", "18": "[城壁{じょうへき}]は[碧玉{へきぎょく}]で[築{きず}]かれ、[都{みやこ}]はすきとおったガラスのような[純金{じゅんきん}]で[造{つく}]られていた。", "19": "[都{みやこ}]の[城壁{じょうへき}]の[土台{どだい}]は、さまざまな[宝石{ほうせき}]で[飾{かざ}]られていた。[第{だい}]一の[土台{どだい}]は[碧玉{へきぎょく}]、[第{だい}]二はサファイヤ、[第{だい}]三はめのう、[第{だい}]四は[緑玉{りょくぎょく}]、", "20": "[第{だい}]五は[縞{しま}]めのう、[第{だい}]六は[赤{あか}]めのう、[第{だい}]七はかんらん[石{せき}]、[第{だい}]八は[緑柱石{りょくちゅうせき}]、[第{だい}]九は[黄玉石{おうぎょくせき}]、[第{だい}]十はひすい、[第{だい}]十一は[青玉{せいぎょく}]、[第{だい}]十二は[紫水晶{むらさきずいしょう}]であった。", "21": "十二の[門{もん}]は十二の[真珠{しんじゅ}]であり、[門{もん}]はそれぞれ一つの[真珠{しんじゅ}]で[造{つく}]られ、[都{みやこ}]の[大通{おおどお}]りは、すきとおったガラスのような[純金{じゅんきん}]であった。", "22": "わたしは、この[都{みやこ}]の[中{なか}]には[聖所{せいじょ}]を[見{み}]なかった。[全能者{ぜんのうしゃ}]にして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]と[小羊{こひつじ}]とが、その[聖所{せいじょ}]なのである。", "23": "[都{みやこ}]は、[日{ひ}]や[月{つき}]がそれを[照{てら}]す[必要{ひつよう}]がない。[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]が[都{みやこ}]を[明{あか}]るくし、[小羊{こひつじ}]が[都{みやこ}]のあかりだからである。", "24": "[諸{しょ}][国民{こくみん}]は[都{みやこ}]の[光{ひかり}]の[中{なか}]を[歩{ある}]き、[地{ち}]の[王{おう}]たちは、[自分{じぶん}]たちの[光栄{こうえい}]をそこに[携{たずさ}]えて[来{く}]る。", "25": "[都{みやこ}]の[門{もん}]は、[終日{しゅうじつ}]、[閉{と}]ざされることはない。そこには[夜{よる}]がないからである。", "26": "[人々{ひとびと}]は、[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[光栄{こうえい}]とほまれとをそこに[携{たずさ}]えて[来{く}]る。", "27": "しかし、[汚{けが}]れた[者{もの}]や、[忌{い}]むべきこと[及{およ}]び[偽{いつわ}]りを[行{おこな}]う[者{もの}]は、その[中{なか}]に[決{けっ}]してはいれない。はいれる[者{もの}]は、[小羊{こひつじ}]のいのちの[書{しょ}]に[名{な}]をしるされている[者{もの}]だけである。" }, "22": { "1": "[御使{みつかい}]はまた、[水晶{すいしょう}]のように[輝{かがや}]いているいのちの[水{みず}]の[川{かわ}]をわたしに[見{み}]せてくれた。この[川{かわ}]は、[神{かみ}]と[小羊{こひつじ}]との[御座{みざ}]から[出{で}]て、", "2": "[都{みやこ}]の[大通{おおどお}]りの[中央{ちゅうおう}]を[流{なが}]れている。[川{かわ}]の[両側{りょうがわ}]にはいのちの[木{き}]があって、十二[種{しゅ}]の[実{み}]を[結{むす}]び、その[実{じつ}]は[毎月{まいつき}]みのり、その[木{き}]の[葉{は}]は[諸{しょ}][国民{こくみん}]をいやす。", "3": "のろわるべきものは、もはや[何{なに}]ひとつない。[神{かみ}]と[小羊{こひつじ}]との[御座{みざ}]は[都{みやこ}]の[中{なか}]にあり、その[僕{しもべ}]たちは[彼{かれ}]を[礼拝{れいはい}]し、", "4": "[御顔{みかお}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]るのである。[彼{かれ}]らの[額{ひたい}]には、[御名{みな}]がしるされている。", "5": "[夜{よる}]は、もはやない。あかりも[太陽{たいよう}]の[光{ひかり}]も、いらない。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[彼{かれ}]らを[照{てら}]し、そして、[彼{かれ}]らは[世々{よよ}][限{かぎ}]りなく[支配{しはい}]する。", "6": "[彼{かれ}]はまた、わたしに[言{い}]った、「これらの[言葉{ことば}]は[信{しん}]ずべきであり、まことである。[預言者{よげんしゃ}]たちのたましいの[神{かみ}]なる[主{しゅ}]は、すぐにも[起{おこ}]るべきことをその[僕{しもべ}]たちに[示{しめ}]そうとして、[御使{みつかい}]をつかわされたのである。", "7": "[見{み}]よ、わたしは、すぐに[来{く}]る。この[書{しょ}]の[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]る[者{もの}]は、さいわいである」。", "8": "これらのことを[見聞{みき}]きした[者{もの}]は、このヨハネである。わたしが[見聞{みき}]きした[時{とき}]、それらのことを[示{しめ}]してくれた[御使{みつかい}]の[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]そうとすると、", "9": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「そのようなことをしてはいけない。わたしは、あなたや、あなたの[兄弟{きょうだい}]である[預言者{よげんしゃ}]たちや、この[書{しょ}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]る[者{もの}]たちと、[同{おな}]じ[僕{しもべ}][仲間{なかま}]である。ただ[神{かみ}]だけを[拝{はい}]しなさい」。", "10": "またわたしに[言{い}]った、「この[書{しょ}]の[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]を[封{ふう}]じてはならない。[時{とき}]が[近{ちか}]づいているからである。", "11": "[不義{ふぎ}]な[者{もの}]はさらに[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]い、[汚{けが}]れた[者{もの}]はさらに[汚{けが}]れたことを[行{おこな}]い、[義{ぎ}]なる[者{もの}]はさらに[義{ぎ}]を[行{おこな}]い、[聖{せい}]なる[者{もの}]はさらに[聖{せい}]なることを[行{おこな}]うままにさせよ」。", "12": "「[見{み}]よ、わたしはすぐに[来{く}]る。[報{むく}]いを[携{たずさ}]えてきて、それぞれのしわざに[応{おう}]じて[報{むく}]いよう。", "13": "わたしはアルパであり、オメガである。[最初{さいしょ}]の[者{もの}]であり、[最後{さいご}]の[者{もの}]である。[初{はじ}]めであり、[終{おわ}]りである。", "14": "いのちの[木{き}]にあずかる[特権{とっけん}]を[与{あた}]えられ、また[門{もん}]をとおって[都{みやこ}]にはいるために、[自分{じぶん}]の[着物{きもの}]を[洗{あら}]う[者{もの}]たちは、さいわいである。", "15": "[犬{いぬ}]ども、まじないをする[者{もの}]、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]、[人殺{ひとごろ}]し、[偶像{ぐうぞう}]を[拝{おが}]む[者{もの}]、また、[偽{いつわ}]りを[好{この}]みかつこれを[行{おこな}]う[者{もの}]はみな、[外{そと}]に[出{だ}]されている。", "16": "わたしイエスは、[使{つかい}]をつかわして、[諸{しょ}][教会{きょうかい}]のために、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしは、ダビデの[若{わか}][枝{えだ}]また[子孫{しそん}]であり、[輝{かがや}]く[明{あ}]けの[明星{みょうじょう}]である」。", "17": "[御霊{みたま}]も[花嫁{はなよめ}]も[共{とも}]に[言{い}]った、「きたりませ」。また、[聞{き}]く[者{もの}]も「きたりませ」と[言{い}]いなさい。かわいている[者{もの}]はここに[来{く}]るがよい。いのちの[水{みず}]がほしい[者{もの}]は、[価{あたい}]なしにそれを[受{う}]けるがよい。", "18": "この[書{しょ}]の[預言{よげん}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]くすべての[人々{ひとびと}]に[対{たい}]して、わたしは[警告{けいこく}]する。もしこれに[書{か}]き[加{くわ}]える[者{もの}]があれば、[神{かみ}]はその[人{ひと}]に、この[書{しょ}]に[書{か}]かれている[災害{さいがい}]を[加{くわ}]えられる。", "19": "また、もしこの[預言{よげん}]の[書{しょ}]の[言葉{ことば}]をとり[除{のぞ}]く[者{もの}]があれば、[神{かみ}]はその[人{ひと}]の[受{う}]くべき[分{ふん}]を、この[書{しょ}]に[書{か}]かれているいのちの[木{き}]と[聖{せい}]なる[都{みやこ}]から、とり[除{のぞ}]かれる。", "20": "これらのことをあかしするかたが[仰{おお}]せになる、「しかり、わたしはすぐに[来{く}]る」。アァメン、[主{しゅ}]イエスよ、きたりませ。", "21": "[主{しゅ}]イエスの[恵{めぐ}]みが、[一同{いちどう}]の[者{もの}]と[共{とも}]にあるように。" } }, "gen": { "1": { "1": "はじめに[神{かみ}]は[天{てん}]と[地{ち}]とを[創造{そうぞう}]された。", "2": "[地{ち}]は[形{かたち}]なく、むなしく、やみが[淵{ふち}]のおもてにあり、[神{かみ}]の[霊{れい}]が[水{みず}]のおもてをおおっていた。", "3": "[神{かみ}]は「[光{ひかり}]あれ」と[言{い}]われた。すると[光{ひかり}]があった。", "4": "[神{かみ}]はその[光{ひかり}]を[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。[神{かみ}]はその[光{ひかり}]とやみとを[分{わ}]けられた。", "5": "[神{かみ}]は[光{ひかり}]を[昼{ひる}]と[名{な}]づけ、やみを[夜{よる}]と[名{な}]づけられた。[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]一[日{にち}]である。", "6": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[水{みず}]の[間{あいだ}]におおぞらがあって、[水{みず}]と[水{みず}]とを[分{わ}]けよ」。", "7": "そのようになった。[神{かみ}]はおおぞらを[造{つく}]って、おおぞらの[下{した}]の[水{みず}]とおおぞらの[上{うえ}]の[水{みず}]とを[分{わ}]けられた。", "8": "[神{かみ}]はそのおおぞらを[天{てん}]と[名{な}]づけられた。[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]二[日{にち}]である。", "9": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[天{てん}]の[下{した}]の[水{みず}]は[一{ひと}]つ[所{ところ}]に[集{あつ}]まり、かわいた[地{ち}]が[現{あらわ}]れよ」。そのようになった。", "10": "[神{かみ}]はそのかわいた[地{ち}]を[陸{りく}]と[名{な}]づけ、[水{みず}]の[集{あつ}]まった[所{ところ}]を[海{うみ}]と[名{な}]づけられた。[神{かみ}]は[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。", "11": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[地{ち}]は[青草{あおくさ}]と、[種{たね}]をもつ[草{くさ}]と、[種類{しゅるい}]にしたがって[種{たね}]のある[実{み}]を[結{むす}]ぶ[果樹{かじゅ}]とを[地{ち}]の[上{うえ}]にはえさせよ」。そのようになった。", "12": "[地{ち}]は[青草{あおくさ}]と、[種類{しゅるい}]にしたがって[種{たね}]をもつ[草{くさ}]と、[種類{しゅるい}]にしたがって[種{たね}]のある[実{み}]を[結{むす}]ぶ[木{き}]とをはえさせた。[神{かみ}]は[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。", "13": "[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]三[日{にち}]である。", "14": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[天{てん}]のおおぞらに[光{ひかり}]があって[昼{ひる}]と[夜{よる}]とを[分{わ}]け、しるしのため、[季節{きせつ}]のため、[日{ひ}]のため、[年{とし}]のためになり、", "15": "[天{てん}]のおおぞらにあって[地{ち}]を[照{て}]らす[光{ひかり}]となれ」。そのようになった。", "16": "[神{かみ}]は二つの[大{おお}]きな[光{ひかり}]を[造{つく}]り、[大{おお}]きい[光{ひかり}]に[昼{ひる}]をつかさどらせ、[小{ちい}]さい[光{ひかり}]に[夜{よる}]をつかさどらせ、また[星{ほし}]を[造{つく}]られた。", "17": "[神{かみ}]はこれらを[天{てん}]のおおぞらに[置{お}]いて[地{ち}]を[照{て}]らさせ、", "18": "[昼{ひる}]と[夜{よる}]とをつかさどらせ、[光{ひかり}]とやみとを[分{わ}]けさせられた。[神{かみ}]は[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。", "19": "[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]四[日{にち}]である。", "20": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[水{みず}]は[生{い}]き[物{もの}]の[群{む}]れで[満{み}]ち、[鳥{とり}]は[地{ち}]の[上{うえ}]、[天{てん}]のおおぞらを[飛{と}]べ」。", "21": "[神{かみ}]は[海{うみ}]の[大{おお}]いなる[獣{けもの}]と、[水{みず}]に[群{むら}]がるすべての[動{うご}]く[生{い}]き[物{もの}]とを、[種類{しゅるい}]にしたがって[創造{そうぞう}]し、また[翼{つばさ}]のあるすべての[鳥{とり}]を、[種類{しゅるい}]にしたがって[創造{そうぞう}]された。[神{かみ}]は[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。", "22": "[神{かみ}]はこれらを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]われた、「[生{う}]めよ、ふえよ、[海{うみ}]の[水{みず}]に[満{み}]ちよ、また[鳥{とり}]は[地{ち}]にふえよ」。", "23": "[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]五[日{にち}]である。", "24": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「[地{ち}]は[生{い}]き[物{もの}]を[種類{しゅるい}]にしたがっていだせ。[家畜{かちく}]と、[這{は}]うものと、[地{ち}]の[獣{けもの}]とを[種類{しゅるい}]にしたがっていだせ」。そのようになった。", "25": "[神{かみ}]は[地{ち}]の[獣{けもの}]を[種類{しゅるい}]にしたがい、[家畜{かちく}]を[種類{しゅるい}]にしたがい、また[地{ち}]に[這{は}]うすべての[物{もの}]を[種類{しゅるい}]にしたがって[造{つく}]られた。[神{かみ}]は[見{み}]て、[良{よ}]しとされた。", "26": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって[人{ひと}]を[造{つく}]り、これに[海{うみ}]の[魚{うお}]と、[空{そら}]の[鳥{とり}]と、[家畜{かちく}]と、[地{ち}]のすべての[獣{けもの}]と、[地{ち}]のすべての[這{は}]うものとを[治{おさ}]めさせよう」。", "27": "[神{かみ}]は[自分{じぶん}]のかたちに[人{ひと}]を[創造{そうぞう}]された。すなわち、[神{かみ}]のかたちに[創造{そうぞう}]し、[男{おとこ}]と[女{おんな}]とに[創造{そうぞう}]された。", "28": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]われた、「[生{う}]めよ、ふえよ、[地{ち}]に[満{み}]ちよ、[地{ち}]を[従{したが}]わせよ。また[海{うみ}]の[魚{うお}]と、[空{そら}]の[鳥{とり}]と、[地{ち}]に[動{うご}]くすべての[生{い}]き[物{もの}]とを[治{おさ}]めよ」。", "29": "[神{かみ}]はまた[言{い}]われた、「わたしは[全{ぜん}][地{ち}]のおもてにある[種{たね}]をもつすべての[草{くさ}]と、[種{たね}]のある[実{み}]を[結{むす}]ぶすべての[木{き}]とをあなたがたに[与{あた}]える。これはあなたがたの[食物{しょくもつ}]となるであろう。", "30": "また[地{ち}]のすべての[獣{けもの}]、[空{そら}]のすべての[鳥{とり}]、[地{ち}]を[這{は}]うすべてのもの、すなわち[命{いのち}]あるものには、[食物{しょくもつ}]としてすべての[青草{あおくさ}]を[与{あた}]える」。そのようになった。", "31": "[神{かみ}]が[造{つく}]ったすべての[物{もの}]を[見{み}]られたところ、それは、はなはだ[良{よ}]かった。[夕{ゆう}]となり、また[朝{あさ}]となった。[第{だい}]六[日{にち}]である。" }, "2": { "1": "こうして[天{てん}]と[地{ち}]と、その[万象{ばんしょう}]とが[完成{かんせい}]した。", "2": "[神{かみ}]は[第{だい}]七[日{にち}]にその[作業{さぎょう}]を[終{お}]えられた。すなわち、そのすべての[作業{さぎょう}]を[終{おわ}]って[第{だい}]七[日{にち}]に[休{やす}]まれた。", "3": "[神{かみ}]はその[第{だい}]七[日{にち}]を[祝福{しゅくふく}]して、これを[聖別{せいべつ}]された。[神{かみ}]がこの[日{ひ}]に、そのすべての[創造{そうぞう}]のわざを[終{おわ}]って[休{やす}]まれたからである。", "4": "これが[天地{てんち}][創造{そうぞう}]の[由来{ゆらい}]である。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[地{ち}]と[天{てん}]とを[造{つく}]られた[時{とき}]、", "5": "[地{ち}]にはまだ[野{の}]の[木{き}]もなく、また[野{の}]の[草{くさ}]もはえていなかった。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[地{ち}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせず、また[土{つち}]を[耕{たがや}]す[人{ひと}]もなかったからである。", "6": "しかし[地{ち}]から[泉{いずみ}]がわきあがって[土{つち}]の[全面{ぜんめん}]を[潤{うるお}]していた。", "7": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[土{つち}]のちりで[人{ひと}]を[造{つく}]り、[命{いのち}]の[息{いき}]をその[鼻{はな}]に[吹{ふ}]きいれられた。そこで[人{ひと}]は[生{い}]きた[者{もの}]となった。", "8": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[東{ひがし}]のかた、エデンに一つの[園{その}]を[設{もう}]けて、その[造{つく}]った[人{ひと}]をそこに[置{お}]かれた。", "9": "また[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、[見{み}]て[美{うつく}]しく、[食{た}]べるに[良{よ}]いすべての[木{き}]を[土{つち}]からはえさせ、[更{さら}]に[園{その}]の[中央{ちゅうおう}]に[命{いのち}]の[木{き}]と、[善悪{ぜんあく}]を[知{し}]る[木{き}]とをはえさせられた。", "10": "また一つの[川{かわ}]がエデンから[流{なが}]れ[出{で}]て[園{その}]を[潤{うるお}]し、そこから[分{わか}]れて四つの[川{かわ}]となった。", "11": "その[第{だい}]一の[名{な}]はピソンといい、[金{きん}]のあるハビラの[全{ぜん}][地{ち}]をめぐるもので、", "12": "その[地{ち}]の[金{きん}]は[良{よ}]く、またそこはブドラクと、しまめのうとを[産{さん}]した。", "13": "[第{だい}]二の[川{かわ}]の[名{な}]はギホンといい、クシの[全{ぜん}][地{ち}]をめぐるもの。", "14": "[第{だい}]三の[川{かわ}]の[名{な}]はヒデケルといい、アッスリヤの[東{ひがし}]を[流{なが}]れるもの。[第{だい}]四の[川{かわ}]はユフラテである。", "15": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[人{ひと}]を[連{つ}]れて[行{い}]ってエデンの[園{その}]に[置{お}]き、これを[耕{たがや}]させ、これを[守{まも}]らせられた。", "16": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はその[人{ひと}]に[命{めい}]じて[言{い}]われた、「あなたは[園{その}]のどの[木{き}]からでも[心{こころ}]のままに[取{と}]って[食{た}]べてよろしい。", "17": "しかし[善悪{ぜんあく}]を[知{し}]る[木{き}]からは[取{と}]って[食{た}]べてはならない。それを[取{と}]って[食{た}]べると、きっと[死{し}]ぬであろう」。", "18": "また[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われた、「[人{ひと}]がひとりでいるのは[良{よ}]くない。[彼{かれ}]のために、ふさわしい[助{たす}]け[手{て}]を[造{つく}]ろう」。", "19": "そして[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[野{の}]のすべての[獣{けもの}]と、[空{そら}]のすべての[鳥{とり}]とを[土{つち}]で[造{つく}]り、[人{ひと}]のところへ[連{つ}]れてきて、[彼{かれ}]がそれにどんな[名{な}]をつけるかを[見{み}]られた。[人{ひと}]がすべて[生{い}]き[物{もの}]に[与{あた}]える[名{な}]は、その[名{な}]となるのであった。", "20": "それで[人{ひと}]は、すべての[家畜{かちく}]と、[空{そら}]の[鳥{とり}]と、[野{の}]のすべての[獣{けもの}]とに[名{な}]をつけたが、[人{ひと}]にはふさわしい[助{たす}]け[手{て}]が[見{み}]つからなかった。", "21": "そこで[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[人{ひと}]を[深{ふか}]く[眠{ねむ}]らせ、[眠{ねむ}]った[時{とき}]に、そのあばら[骨{ぼね}]の一つを[取{と}]って、その[所{ところ}]を[肉{にく}]でふさがれた。", "22": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[人{ひと}]から[取{と}]ったあばら[骨{ぼね}]でひとりの[女{おんな}]を[造{つく}]り、[人{ひと}]のところへ[連{つ}]れてこられた。", "23": "そのとき、[人{ひと}]は[言{い}]った。「これこそ、ついにわたしの[骨{ほね}]の[骨{ほね}]、わたしの[肉{にく}]の[肉{にく}]。[男{おとこ}]から[取{と}]ったものだから、これを[女{おんな}]と[名{な}]づけよう」。", "24": "それで[人{ひと}]はその[父{ちち}]と[母{はは}]を[離{はな}]れて、[妻{つま}]と[結{むす}]び[合{あ}]い、[一体{いったい}]となるのである。", "25": "[人{ひと}]とその[妻{つま}]とは、ふたりとも[裸{はだか}]であったが、[恥{は}]ずかしいとは[思{おも}]わなかった。" }, "3": { "1": "さて[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[造{つく}]られた[野{の}]の[生{い}]き[物{もの}]のうちで、へびが[最{もっと}]も[狡猾{こうかつ}]であった。へびは[女{おんな}]に[言{い}]った、「[園{その}]にあるどの[木{き}]からも[取{と}]って[食{た}]べるなと、ほんとうに[神{かみ}]が[言{い}]われたのですか」。", "2": "[女{おんな}]はへびに[言{い}]った、「わたしたちは[園{その}]の[木{き}]の[実{み}]を[食{た}]べることは[許{ゆる}]されていますが、", "3": "ただ[園{その}]の[中央{ちゅうおう}]にある[木{き}]の[実{み}]については、これを[取{と}]って[食{た}]べるな、これに[触{ふ}]れるな、[死{し}]んではいけないからと、[神{かみ}]は[言{い}]われました」。", "4": "へびは[女{おんな}]に[言{い}]った、「あなたがたは[決{けっ}]して[死{し}]ぬことはないでしょう。", "5": "それを[食{た}]べると、あなたがたの[目{め}]が[開{ひら}]け、[神{かみ}]のように[善悪{ぜんあく}]を[知{し}]る[者{もの}]となることを、[神{かみ}]は[知{し}]っておられるのです」。", "6": "[女{おんな}]がその[木{き}]を[見{み}]ると、それは[食{た}]べるに[良{よ}]く、[目{め}]には[美{うつく}]しく、[賢{かしこ}]くなるには[好{この}]ましいと[思{おも}]われたから、その[実{み}]を[取{と}]って[食{た}]べ、また[共{とも}]にいた[夫{おっと}]にも[与{あた}]えたので、[彼{かれ}]も[食{た}]べた。", "7": "すると、ふたりの[目{め}]が[開{ひら}]け、[自分{じぶん}]たちの[裸{はだか}]であることがわかったので、いちじくの[葉{は}]をつづり[合{あ}]わせて、[腰{こし}]に[巻{ま}]いた。", "8": "[彼{かれ}]らは、[日{ひ}]の[涼{すず}]しい[風{かぜ}]の[吹{ふ}]くころ、[園{その}]の[中{なか}]に[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[歩{あゆ}]まれる[音{おと}]を[聞{き}]いた。そこで、[人{ひと}]とその[妻{つま}]とは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[顔{かお}]を[避{さ}]けて、[園{その}]の[木{き}]の[間{あいだ}]に[身{み}]を[隠{かく}]した。", "9": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[人{ひと}]に[呼{よ}]びかけて[言{い}]われた、「あなたはどこにいるのか」。", "10": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「[園{その}]の[中{なか}]であなたの[歩{あゆ}]まれる[音{おと}]を[聞{き}]き、わたしは[裸{はだか}]だったので、[恐{おそ}]れて[身{み}]を[隠{かく}]したのです」。", "11": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「あなたが[裸{はだか}]であるのを、だれが[知{し}]らせたのか。[食{た}]べるなと、[命{めい}]じておいた[木{き}]から、あなたは[取{と}]って[食{た}]べたのか」。", "12": "[人{ひと}]は[答{こた}]えた、「わたしと[一緒{いっしょ}]にしてくださったあの[女{おんな}]が、[木{き}]から[取{と}]ってくれたので、わたしは[食{た}]べたのです」。", "13": "そこで[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[女{おんな}]に[言{い}]われた、「あなたは、なんということをしたのです」。[女{おんな}]は[答{こた}]えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは[食{た}]べました」。", "14": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はへびに[言{い}]われた、「おまえは、この[事{こと}]を、したので、すべての[家畜{かちく}]、[野{の}]のすべての[獣{けもの}]のうち、[最{もっと}]ものろわれる。おまえは[腹{はら}]で、[這{は}]いあるき、[一生{いっしょう}]、ちりを[食{た}]べるであろう。", "15": "わたしは[恨{うら}]みをおく、おまえと[女{おんな}]とのあいだに、おまえのすえと[女{おんな}]のすえとの[間{あいだ}]に。[彼{かれ}]はおまえのかしらを[砕{くだ}]き、おまえは[彼{かれ}]のかかとを[砕{くだ}]くであろう」。", "16": "つぎに[女{おんな}]に[言{い}]われた、「わたしはあなたの[産{う}]みの[苦{くる}]しみを[大{おお}]いに[増{ま}]す。あなたは[苦{くる}]しんで[子{こ}]を[産{う}]む。それでもなお、あなたは[夫{おっと}]を[慕{した}]い、[彼{かれ}]はあなたを[治{おさ}]めるであろう」。", "17": "[更{さら}]に[人{ひと}]に[言{い}]われた、「あなたが[妻{つま}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[食{た}]べるなと、わたしが[命{めい}]じた[木{き}]から[取{と}]って[食{た}]べたので、[地{ち}]はあなたのためにのろわれ、あなたは[一生{いっしょう}]、[苦{くる}]しんで[地{ち}]から[食物{しょくもつ}]を[取{と}]る。", "18": "[地{ち}]はあなたのために、いばらとあざみとを[生{しょう}]じ、あなたは[野{の}]の[草{くさ}]を[食{た}]べるであろう。", "19": "あなたは[顔{かお}]に[汗{あせ}]してパンを[食{た}]べ、ついに[土{つち}]に[帰{かえ}]る、あなたは[土{つち}]から[取{と}]られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに[帰{かえ}]る」。", "20": "さて、[人{ひと}]はその[妻{つま}]の[名{な}]をエバと[名{な}]づけた。[彼女{かのじょ}]がすべて[生{い}]きた[者{もの}]の[母{はは}]だからである。", "21": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[人{ひと}]とその[妻{つま}]とのために[皮{かわ}]の[着物{きもの}]を[造{つく}]って、[彼{かれ}]らに[着{き}]せられた。", "22": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われた、「[見{み}]よ、[人{ひと}]はわれわれのひとりのようになり、[善悪{ぜんあく}]を[知{し}]るものとなった。[彼{かれ}]は[手{て}]を[伸{の}]べ、[命{いのち}]の[木{き}]からも[取{と}]って[食{た}]べ、[永久{えいきゅう}]に[生{い}]きるかも[知{し}]れない」。", "23": "そこで[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[彼{かれ}]をエデンの[園{その}]から[追{お}]い[出{だ}]して、[人{ひと}]が[造{つく}]られたその[土{つち}]を[耕{たがや}]させられた。", "24": "[神{かみ}]は[人{ひと}]を[追{お}]い[出{だ}]し、エデンの[園{その}]の[東{ひがし}]に、ケルビムと、[回{まわ}]る[炎{ほのお}]のつるぎとを[置{お}]いて、[命{いのち}]の[木{き}]の[道{みち}]を[守{まも}]らせられた。" }, "4": { "1": "[人{ひと}]はその[妻{つま}]エバを[知{し}]った。[彼女{かのじょ}]はみごもり、カインを[産{う}]んで[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]によって、ひとりの[人{ひと}]を[得{え}]た」。", "2": "[彼女{かのじょ}]はまた、その[弟{おとうと}]アベルを[産{う}]んだ。アベルは[羊{ひつじ}]を[飼{か}]う[者{もの}]となり、カインは[土{つち}]を[耕{たがや}]す[者{もの}]となった。", "3": "[日{ひ}]がたって、カインは[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を[持{も}]ってきて、[主{しゅ}]に[供{そな}]え[物{もの}]とした。", "4": "アベルもまた、その[群{む}]れのういごと[肥{こ}]えたものとを[持{も}]ってきた。[主{しゅ}]はアベルとその[供{そな}]え[物{もの}]とを[顧{かえり}]みられた。", "5": "しかしカインとその[供{そな}]え[物{もの}]とは[顧{かえり}]みられなかったので、カインは[大{おお}]いに[憤{いきどお}]って、[顔{かお}]を[伏{ふ}]せた。", "6": "そこで[主{しゅ}]はカインに[言{い}]われた、「なぜあなたは[憤{いきどお}]るのですか、なぜ[顔{かお}]を[伏{ふ}]せるのですか。", "7": "[正{ただ}]しい[事{こと}]をしているのでしたら、[顔{かお}]をあげたらよいでしょう。もし[正{ただ}]しい[事{こと}]をしていないのでしたら、[罪{つみ}]が[門口{かどぐち}]に[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せています。それはあなたを[慕{した}]い[求{もと}]めますが、あなたはそれを[治{おさ}]めなければなりません」。", "8": "カインは[弟{おとうと}]アベルに[言{い}]った、「さあ、[野原{のはら}]へ[行{い}]こう」。[彼{かれ}]らが[野{の}]にいたとき、カインは[弟{おとうと}]アベルに[立{た}]ちかかって、これを[殺{ころ}]した。", "9": "[主{しゅ}]はカインに[言{い}]われた、「[弟{おとうと}]アベルは、どこにいますか」。カインは[答{こた}]えた、「[知{し}]りません。わたしが[弟{おとうと}]の[番人{ばんにん}]でしょうか」。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「あなたは[何{なに}]をしたのです。あなたの[弟{おとうと}]の[血{ち}]の[声{こえ}]が[土{つち}]の[中{なか}]からわたしに[叫{さけ}]んでいます。", "11": "[今{いま}]あなたはのろわれてこの[土地{とち}]を[離{はな}]れなければなりません。この[土地{とち}]が[口{くち}]をあけて、あなたの[手{て}]から[弟{おとうと}]の[血{ち}]を[受{う}]けたからです。", "12": "あなたが[土地{とち}]を[耕{たがや}]しても、[土地{とち}]は、もはやあなたのために[実{み}]を[結{むす}]びません。あなたは[地上{ちじょう}]の[放浪者{ほうろうしゃ}]となるでしょう」。", "13": "カインは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「わたしの[罰{ばつ}]は[重{おも}]くて[負{お}]いきれません。", "14": "あなたは、きょう、わたしを[地{ち}]のおもてから[追放{ついほう}]されました。わたしはあなたを[離{はな}]れて、[地上{ちじょう}]の[放浪者{ほうろうしゃ}]とならねばなりません。わたしを[見付{みつ}]ける[人{ひと}]はだれでもわたしを[殺{ころ}]すでしょう」。", "15": "[主{しゅ}]はカインに[言{い}]われた、「いや、そうではない。だれでもカインを[殺{ころ}]す[者{もの}]は七[倍{ばい}]の[復讐{ふくしゅう}]を[受{う}]けるでしょう」。そして[主{しゅ}]はカインを[見付{みつ}]ける[者{もの}]が、だれも[彼{かれ}]を[打{う}]ち[殺{ころ}]すことのないように、[彼{かれ}]に一つのしるしをつけられた。", "16": "カインは[主{しゅ}]の[前{まえ}]を[去{さ}]って、エデンの[東{ひがし}]、ノドの[地{ち}]に[住{す}]んだ。", "17": "カインはその[妻{つま}]を[知{し}]った。[彼女{かのじょ}]はみごもってエノクを[産{う}]んだ。カインは[町{まち}]を[建{た}]て、その[町{まち}]の[名{な}]をその[子{こ}]の[名{な}]にしたがって、エノクと[名{な}]づけた。", "18": "エノクにはイラデが[生{うま}]れた。イラデの[子{こ}]はメホヤエル、メホヤエルの[子{こ}]はメトサエル、メトサエルの[子{こ}]はレメクである。", "19": "レメクはふたりの[妻{つま}]をめとった。ひとりの[名{な}]はアダといい、ひとりの[名{な}]はチラといった。", "20": "アダはヤバルを[産{う}]んだ。[彼{かれ}]は[天幕{てんまく}]に[住{す}]んで、[家畜{かちく}]を[飼{か}]う[者{もの}]の[先祖{せんぞ}]となった。", "21": "その[弟{おとうと}]の[名{な}]はユバルといった。[彼{かれ}]は[琴{こと}]や[笛{ふえ}]を[執{と}]るすべての[者{もの}]の[先祖{せんぞ}]となった。", "22": "チラもまたトバルカインを[産{う}]んだ。[彼{かれ}]は[青銅{せいどう}]や[鉄{てつ}]のすべての[刃物{はもの}]を[鍛{きた}]える[者{もの}]となった。トバルカインの[妹{いもうと}]をナアマといった。", "23": "レメクはその[妻{つま}]たちに[言{い}]った、「アダとチラよ、わたしの[声{こえ}]を[聞{き}]け、レメクの[妻{つま}]たちよ、わたしの[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。わたしは[受{う}]ける[傷{きず}]のために、[人{ひと}]を[殺{ころ}]し、[受{う}]ける[打{う}]ち[傷{きず}]のために、わたしは[若者{わかもの}]を[殺{ころ}]す。", "24": "カインのための[復讐{ふくしゅう}]が七[倍{ばい}]ならば、レメクのための[復讐{ふくしゅう}]は七十七[倍{ばい}]」。", "25": "アダムはまたその[妻{つま}]を[知{し}]った。[彼女{かのじょ}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、その[名{な}]をセツと[名{な}]づけて[言{い}]った、「カインがアベルを[殺{ころ}]したので、[神{かみ}]はアベルの[代{かわ}]りに、ひとりの[子{こ}]をわたしに[授{さづ}]けられました」。", "26": "セツにもまた[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れた。[彼{かれ}]はその[名{な}]をエノスと[名{な}]づけた。この[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]び[始{はじ}]めた。" }, "5": { "1": "アダムの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。[神{かみ}]が[人{ひと}]を[創造{そうぞう}]された[時{とき}]、[神{かみ}]をかたどって[造{つく}]り、", "2": "[彼{かれ}]らを[男{おとこ}]と[女{おんな}]とに[創造{そうぞう}]された。[彼{かれ}]らが[創造{そうぞう}]された[時{とき}]、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]して、その[名{な}]をアダムと[名{な}]づけられた。", "3": "アダムは百三十[歳{さい}]になって、[自分{じぶん}]にかたどり、[自分{じぶん}]のかたちのような[男{おとこ}]の[子{こ}]を[生{う}]み、その[名{な}]をセツと[名{な}]づけた。", "4": "アダムがセツを[生{う}]んで[後{のち}]、[生{い}]きた[年{とし}]は八百[年{ねん}]であって、ほかに[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "5": "アダムの[生{い}]きた[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百三十[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "6": "セツは百五[歳{さい}]になって、エノスを[生{う}]んだ。", "7": "セツはエノスを[生{う}]んだ[後{のち}]、八百七[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "8": "セツの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百十二[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "9": "エノスは九十[歳{さい}]になって、カイナンを[生{う}]んだ。", "10": "エノスはカイナンを[生{う}]んだ[後{のち}]、八百十五[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "11": "エノスの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百五[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "12": "カイナンは七十[歳{さい}]になって、マハラレルを[生{う}]んだ。", "13": "カイナンはマハラレルを[生{う}]んだ[後{のち}]、八百四十[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "14": "カイナンの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百十[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "15": "マハラレルは六十五[歳{さい}]になって、ヤレドを[生{う}]んだ。", "16": "マハラレルはヤレドを[生{う}]んだ[後{のち}]、八百三十[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "17": "マハラレルの[年{とし}]は[合{あ}]わせて八百九十五[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "18": "ヤレドは百六十二[歳{さい}]になって、エノクを[生{う}]んだ。", "19": "ヤレドはエノクを[生{う}]んだ[後{のち}]、八百[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "20": "ヤレドの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百六十二[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "21": "エノクは六十五[歳{さい}]になって、メトセラを[生{う}]んだ。", "22": "エノクはメトセラを[生{う}]んだ[後{のち}]、三百[年{ねん}]、[神{かみ}]とともに[歩{あゆ}]み、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "23": "エノクの[年{とし}]は[合{あ}]わせて三百六十五[歳{さい}]であった。", "24": "エノクは[神{かみ}]とともに[歩{あゆ}]み、[神{かみ}]が[彼{かれ}]を[取{と}]られたので、いなくなった。", "25": "メトセラは百八十七[歳{さい}]になって、レメクを[生{う}]んだ。", "26": "メトセラはレメクを[生{う}]んだ[後{のち}]、七百八十二[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "27": "メトセラの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百六十九[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "28": "レメクは百八十二[歳{さい}]になって、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[生{う}]み、", "29": "「この[子{こ}]こそ、[主{しゅ}]が[地{ち}]をのろわれたため、[骨折{ほねお}]り[働{はたら}]くわれわれを[慰{なぐさ}]めるもの」と[言{い}]って、その[名{な}]をノアと[名{な}]づけた。", "30": "レメクはノアを[生{う}]んだ[後{のち}]、五百九十五[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "31": "レメクの[年{とし}]は[合{あ}]わせて七百七十七[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "32": "ノアは五百[歳{さい}]になって、セム、ハム、ヤペテを[生{う}]んだ。" }, "6": { "1": "[人{ひと}]が[地{ち}]のおもてにふえ[始{はじ}]めて、[娘{むすめ}]たちが[彼{かれ}]らに[生{うま}]れた[時{とき}]、", "2": "[神{かみ}]の[子{こ}]たちは[人{ひと}]の[娘{むすめ}]たちの[美{うつく}]しいのを[見{み}]て、[自分{じぶん}]の[好{この}]む[者{もの}]を[妻{つま}]にめとった。", "3": "そこで[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしの[霊{れい}]はながく[人{ひと}]の[中{なか}]にとどまらない。[彼{かれ}]は[肉{にく}]にすぎないのだ。しかし、[彼{かれ}]の[年{とし}]は百二十[年{ねん}]であろう」。", "4": "そのころ、またその[後{のち}]にも、[地{ち}]にネピリムがいた。これは[神{かみ}]の[子{こ}]たちが[人{ひと}]の[娘{むすめ}]たちのところにはいって、[娘{むすめ}]たちに[産{う}]ませたものである。[彼{かれ}]らは[昔{むかし}]の[勇士{ゆうし}]であり、[有名{ゆうめい}]な[人々{ひとびと}]であった。", "5": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[悪{あく}]が[地{ち}]にはびこり、すべてその[心{こころ}]に[思{おも}]いはかることが、いつも[悪{わる}]い[事{こと}]ばかりであるのを[見{み}]られた。", "6": "[主{しゅ}]は[地{ち}]の[上{うえ}]に[人{ひと}]を[造{つく}]ったのを[悔{く}]いて、[心{こころ}]を[痛{いた}]め、", "7": "「わたしが[創造{そうぞう}]した[人{ひと}]を[地{ち}]のおもてからぬぐい[去{さ}]ろう。[人{ひと}]も[獣{けもの}]も、[這{は}]うものも、[空{そら}]の[鳥{とり}]までも。わたしは、これらを[造{つく}]ったことを[悔{く}]いる」と[言{い}]われた。", "8": "しかし、ノアは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]た。", "9": "ノアの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。ノアはその[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]の[中{なか}]で[正{ただ}]しく、かつ[全{まった}]き[人{ひと}]であった。ノアは[神{かみ}]とともに[歩{あゆ}]んだ。", "10": "ノアはセム、ハム、ヤペテの三[人{にん}]の[子{こ}]を[生{う}]んだ。", "11": "[時{とき}]に[世{よ}]は[神{かみ}]の[前{まえ}]に[乱{みだ}]れて、[暴虐{ぼうぎゃく}]が[地{ち}]に[満{み}]ちた。", "12": "[神{かみ}]が[地{ち}]を[見{み}]られると、それは[乱{みだ}]れていた。すべての[人{ひと}]が[地{ち}]の[上{うえ}]でその[道{みち}]を[乱{みだ}]したからである。", "13": "そこで[神{かみ}]はノアに[言{い}]われた、「わたしは、すべての[人{ひと}]を[絶{た}]やそうと[決心{けっしん}]した。[彼{かれ}]らは[地{ち}]を[暴虐{ぼうぎゃく}]で[満{み}]たしたから、わたしは[彼{かれ}]らを[地{ち}]とともに[滅{ほろ}]ぼそう。", "14": "あなたは、いとすぎの[木{き}]で[箱舟{はこぶね}]を[造{つく}]り、[箱舟{はこぶね}]の[中{なか}]にへやを[設{もう}]け、アスファルトでそのうちそとを[塗{ぬ}]りなさい。", "15": "その[造{つく}]り[方{かた}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[箱舟{はこぶね}]の[長{なが}]さは三百キュビト、[幅{はば}]は五十キュビト、[高{たか}]さは三十キュビトとし、", "16": "[箱舟{はこぶね}]に[屋根{やね}]を[造{つく}]り、[上{うえ}]へ一キュビトにそれを[仕上{しあ}]げ、また[箱舟{はこぶね}]の[戸口{とぐち}]をその[横{よこ}]に[設{もう}]けて、一[階{かい}]と二[階{かい}]と三[階{かい}]のある[箱舟{はこぶね}]を[造{つく}]りなさい。", "17": "わたしは[地{ち}]の[上{うえ}]に[洪水{こうずい}]を[送{おく}]って、[命{いのち}]の[息{いき}]のある[肉{にく}]なるものを、みな[天{てん}]の[下{した}]から[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]る。[地{ち}]にあるものは、みな[死{し}]に[絶{た}]えるであろう。", "18": "ただし、わたしはあなたと[契約{けいやく}]を[結ぼ{むすぼ}]う。あなたは[子{こ}]らと、[妻{つま}]と、[子{こ}]らの[妻{つま}]たちと[共{とも}]に[箱舟{はこぶね}]にはいりなさい。", "19": "またすべての[生{い}]き[物{もの}]、すべての[肉{にく}]なるものの[中{なか}]から、それぞれ二つずつを[箱舟{はこぶね}]に[入{い}]れて、あなたと[共{とも}]にその[命{いのち}]を[保{たも}]たせなさい。それらは[雄{おす}]と[雌{めす}]とでなければならない。", "20": "すなわち、[鳥{とり}]はその[種類{しゅるい}]にしたがい[獣{けもの}]はその[種類{しゅるい}]にしたがい、また[地{ち}]のすべての[這{は}]うものも、その[種類{しゅるい}]にしたがって、それぞれ二つずつ、あなたのところに[入{い}]れて、[命{いのち}]を[保{たも}]たせなさい。", "21": "また、すべての[食物{しょくもつ}]となるものをとって、あなたのところにたくわえ、あなたとこれらのものとの[食物{しょくもつ}]としなさい」。", "22": "ノアはすべて[神{かみ}]の[命{めい}]じられたようにした。" }, "7": { "1": "[主{しゅ}]はノアに[言{い}]われた、「あなたと[家族{かぞく}]とはみな[箱舟{はこぶね}]にはいりなさい。あなたがこの[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]の[中{なか}]で、わたしの[前{まえ}]に[正{ただ}]しい[人{ひと}]であるとわたしは[認{みと}]めたからである。", "2": "あなたはすべての[清{きよ}]い[獣{けもの}]の[中{なか}]から[雄{おす}]と[雌{めす}]とを七つずつ[取{と}]り、[清{きよ}]くない[獣{けもの}]の[中{なか}]から[雄{おす}]と[雌{めす}]とを二つずつ[取{と}]り、", "3": "また[空{そら}]の[鳥{とり}]の[中{なか}]から[雄{おす}]と[雌{めす}]とを七つずつ[取{と}]って、その[種類{しゅるい}]が[全{ぜん}][地{ち}]のおもてに[生{い}]き[残{のこ}]るようにしなさい。", "4": "[七日{なぬか}]の[後{のち}]、わたしは四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[地{ち}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせて、わたしの[造{つく}]ったすべての[生{い}]き[物{もの}]を、[地{ち}]のおもてからぬぐい[去{さ}]ります」。", "5": "ノアはすべて[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにした。", "6": "さて[洪水{こうずい}]が[地{ち}]に[起{た}]った[時{とき}]、ノアは六百[歳{さい}]であった。", "7": "ノアは[子{こ}]らと、[妻{つま}]と、[子{こ}]らの[妻{つま}]たちと[共{とも}]に[洪水{こうずい}]を[避{さ}]けて[箱舟{はこぶね}]にはいった。", "8": "また[清{きよ}]い[獣{けもの}]と、[清{きよ}]くない[獣{けもの}]と、[鳥{とり}]と、[地{ち}]に[這{は}]うすべてのものとの、", "9": "[雄{おす}]と[雌{めす}]とが、二つずつノアのもとにきて、[神{かみ}]がノアに[命{めい}]じられたように[箱舟{はこぶね}]にはいった。", "10": "こうして[七日{なぬか}]の[後{のち}]、[洪水{こうずい}]が[地{ち}]に[起{た}]った。", "11": "それはノアの六百[歳{さい}]の二[月{がつ}]十七[日{にち}]であって、その[日{ひ}]に[大{おお}]いなる[淵{ふち}]の[源{みなもと}]は、ことごとく[破{やぶ}]れ、[天{てん}]の[窓{まど}]が[開{ひら}]けて、", "12": "[雨{あめ}]は四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[地{ち}]に[降{ふ}]り[注{そそ}]いだ。", "13": "その[同{おな}]じ[日{ひ}]に、ノアと、ノアの[子{こ}]セム、ハム、ヤペテと、ノアの[妻{つま}]と、その[子{こ}]らの三[人{にん}]の[妻{つま}]とは[共{とも}]に[箱舟{はこぶね}]にはいった。", "14": "またすべての[種類{しゅるい}]の[獣{けもの}]も、すべての[種類{しゅるい}]の[家畜{かちく}]も、[地{ち}]のすべての[種類{しゅるい}]の[這{は}]うものも、すべての[種類{しゅるい}]の[鳥{とり}]も、すべての[翼{つばさ}]あるものも、[皆{みな}]はいった。", "15": "すなわち[命{いのち}]の[息{いき}]のあるすべての[肉{にく}]なるものが、二つずつノアのもとにきて、[箱舟{はこぶね}]にはいった。", "16": "そのはいったものは、すべて[肉{にく}]なるものの[雄{おす}]と[雌{めす}]とであって、[神{かみ}]が[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたようにはいった。そこで[主{しゅ}]は[彼{かれ}]のうしろの[戸{と}]を[閉{と}]ざされた。", "17": "[洪水{こうずい}]は四十[日{にち}]のあいだ[地上{ちじょう}]にあった。[水{みず}]が[増{ま}]して[箱舟{はこぶね}]を[浮{うか}]べたので、[箱舟{はこぶね}]は[地{ち}]から[高{たか}]く[上{あ}]がった。", "18": "また[水{みず}]がみなぎり、[地{ち}]に[増{ま}]したので、[箱舟{はこぶね}]は[水{みず}]のおもてに[漂{ただよ}]った。", "19": "[水{みず}]はまた、ますます[地{ち}]にみなぎり、[天{てん}]の[下{した}]の[高{たか}]い[山々{やまやま}]は[皆{みな}]おおわれた。", "20": "[水{みず}]はその[上{うえ}]、さらに十五キュビトみなぎって、[山々{やまやま}]は[全{まった}]くおおわれた。", "21": "[地{ち}]の[上{うえ}]に[動{うご}]くすべて[肉{にく}]なるものは、[鳥{とり}]も[家畜{かちく}]も[獣{けもの}]も、[地{ち}]に[群{むら}]がるすべての[這{は}]うものも、すべての[人{ひと}]もみな[滅{ほろ}]びた。", "22": "すなわち[鼻{はな}]に[命{いのち}]の[息{いき}]のあるすべてのもの、[陸{りく}]にいたすべてのものは[死{し}]んだ。", "23": "[地{ち}]のおもてにいたすべての[生{い}]き[物{もの}]は、[人{ひと}]も[家畜{かちく}]も、[這{は}]うものも、[空{そら}]の[鳥{とり}]もみな[地{ち}]からぬぐい[去{さ}]られて、ただノアと、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[箱舟{はこぶね}]にいたものだけが[残{のこ}]った。", "24": "[水{みず}]は百五十[日{にち}]のあいだ[地上{ちじょう}]にみなぎった。" }, "8": { "1": "[神{かみ}]はノアと、[箱舟{はこぶね}]の[中{なか}]にいたすべての[生{い}]き[物{もの}]と、すべての[家畜{かちく}]とを[心{こころ}]にとめられた。[神{かみ}]が[風{かぜ}]を[地{ち}]の[上{うえ}]に[吹{ふ}]かせられたので、[水{みず}]は[退{しりぞ}]いた。", "2": "また[淵{ふち}]の[源{みなもと}]と、[天{てん}]の[窓{まど}]とは[閉{と}]ざされて、[天{てん}]から[雨{あめ}]が[降{ふ}]らなくなった。", "3": "それで[水{みず}]はしだいに[地{ち}]の[上{うえ}]から[引{ひ}]いて、百五十[日{にち}]の[後{のち}]には[水{みず}]が[減{へ}]り、", "4": "[箱舟{はこぶね}]は七[月{がつ}]十七[日{にち}]にアララテの[山{やま}]にとどまった。", "5": "[水{みず}]はしだいに[減{へ}]って、十[月{がつ}]になり、十[月{がつ}]一[日{にち}]に[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]が[現{あらわ}]れた。", "6": "四十[日{にち}]たって、ノアはその[造{つく}]った[箱舟{はこぶね}]の[窓{まど}]を[開{ひら}]いて、", "7": "からすを[放{はな}]ったところ、からすは[地{ち}]の[上{うえ}]から[水{みず}]がかわききるまで、あちらこちらへ[飛{と}]びまわった。", "8": "ノアはまた[地{ち}]のおもてから、[水{みず}]がひいたかどうかを[見{み}]ようと、[彼{かれ}]の[所{ところ}]から、はとを[放{はな}]ったが、", "9": "はとは[足{あし}]の[裏{うら}]をとどめる[所{ところ}]が[見{み}]つからなかったので、[箱舟{はこぶね}]のノアのもとに[帰{かえ}]ってきた。[水{みず}]がまだ[全{ぜん}][地{ち}]のおもてにあったからである。[彼{かれ}]は[手{て}]を[伸{の}]べて、これを[捕{とら}]え、[箱舟{はこぶね}]の[中{なか}]の[彼{かれ}]のもとに[引{ひ}]き[入{い}]れた。", "10": "それから[七日{なぬか}][待{ま}]って[再{ふたた}]びはとを[箱舟{はこぶね}]から[放{はな}]った。", "11": "はとは[夕方{ゆうがた}]になって[彼{かれ}]のもとに[帰{かえ}]ってきた。[見{み}]ると、そのくちばしには、オリブの[若葉{わかば}]があった。ノアは[地{ち}]から[水{みず}]がひいたのを[知{し}]った。", "12": "さらに[七日{なぬか}][待{ま}]ってまた、はとを[放{はな}]ったところ、もはや[彼{かれ}]のもとには[帰{かえ}]ってこなかった。", "13": "六百一[歳{さい}]の一[月{がつ}]一[日{にち}]になって、[地{ち}]の[上{うえ}]の[水{みず}]はかれた。ノアが[箱舟{はこぶね}]のおおいを[取{と}]り[除{のぞ}]いて[見{み}]ると、[土{つち}]のおもては、かわいていた。", "14": "二[月{がつ}]二十七[日{にち}]になって、[地{ち}]は[全{まった}]くかわいた。", "15": "この[時{とき}]、[神{かみ}]はノアに[言{い}]われた、", "16": "「あなたは[妻{つま}]と、[子{こ}]らと、[子{こ}]らの[妻{つま}]たちと[共{とも}]に[箱舟{はこぶね}]を[出{で}]なさい。", "17": "あなたは、[共{とも}]にいる[肉{にく}]なるすべての[生{い}]き[物{もの}]、すなわち[鳥{とり}]と[家畜{かちく}]と、[地{ち}]のすべての[這{は}]うものとを[連{つ}]れて[出{で}]て、これらのものが[地{ち}]に[群{むら}]がり、[地{ち}]の[上{うえ}]にふえ[広{ひろ}]がるようにしなさい」。", "18": "ノアは[共{とも}]にいた[子{こ}]らと、[妻{つま}]と、[子{こ}]らの[妻{つま}]たちとを[連{つ}]れて[出{で}]た。", "19": "またすべての[獣{けもの}]、すべての[這{は}]うもの、すべての[鳥{とり}]、すべて[地{ち}]の[上{うえ}]に[動{うご}]くものは[皆{みな}]、[種類{しゅるい}]にしたがって[箱舟{はこぶね}]を[出{で}]た。", "20": "ノアは[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて、すべての[清{きよ}]い[獣{けもの}]と、すべての[清{きよ}]い[鳥{とり}]とのうちから[取{と}]って、[燔祭{はんさい}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげた。", "21": "[主{しゅ}]はその[香{こう}]ばしいかおりをかいで、[心{こころ}]に[言{い}]われた、「わたしはもはや二[度{ど}]と[人{ひと}]のゆえに[地{ち}]をのろわない。[人{ひと}]が[心{こころ}]に[思{おも}]い[図{はか}]ることは、[幼{おさな}]い[時{とき}]から[悪{わる}]いからである。わたしは、このたびしたように、もう二[度{ど}]と、すべての[生{い}]きたものを[滅{ほろ}]ぼさない。", "22": "[地{ち}]のある[限{かぎ}]り、[種{たね}]まきの[時{とき}]も、[刈入{かりい}]れの[時{とき}]も、[暑{あつ}]さ[寒{さむ}]さも、[夏{なつ}][冬{ふゆ}]も、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もやむことはないであろう」。" }, "9": { "1": "[神{かみ}]はノアとその[子{こ}]らとを[祝福{しゅくふく}]して[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[生{う}]めよ、ふえよ、[地{ち}]に[満{み}]ちよ。", "2": "[地{ち}]のすべての[獣{けもの}]、[空{そら}]のすべての[鳥{とり}]、[地{ち}]に[這{は}]うすべてのもの、[海{うみ}]のすべての[魚{うお}]は[恐{おそ}]れおののいて、あなたがたの[支配{しはい}]に[服{ふく}]し、", "3": "すべて[生{い}]きて[動{うご}]くものはあなたがたの[食物{しょくもつ}]となるであろう。さきに[青草{あおくさ}]をあなたがたに[与{あた}]えたように、わたしはこれらのものを[皆{みな}]あなたがたに[与{あた}]える。", "4": "しかし[肉{にく}]を、その[命{いのち}]である[血{ち}]のままで、[食{た}]べてはならない。", "5": "あなたがたの[命{いのち}]の[血{ち}]を[流{なが}]すものには、わたしは[必{かなら}]ず[報復{ほうふく}]するであろう。いかなる[獣{けもの}]にも[報復{ほうふく}]する。[兄弟{きょうだい}]である[人{ひと}]にも、わたしは[人{ひと}]の[命{いのち}]のために、[報復{ほうふく}]するであろう。", "6": "[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]すものは、[人{ひと}]に[血{ち}]を[流{なが}]される、[神{かみ}]が[自分{じぶん}]のかたちに[人{ひと}]を[造{つく}]られたゆえに。", "7": "あなたがたは、[生{う}]めよ、ふえよ、[地{ち}]に[群{むら}]がり、[地{ち}]の[上{うえ}]にふえよ」。", "8": "[神{かみ}]はノアおよび[共{とも}]にいる[子{こ}]らに[言{い}]われた、", "9": "「わたしはあなたがた[及{およ}]びあなたがたの[後{のち}]の[子孫{しそん}]と[契約{けいやく}]を[立{た}]てる。", "10": "またあなたがたと[共{とも}]にいるすべての[生{い}]き[物{もの}]、あなたがたと[共{とも}]にいる[鳥{とり}]、[家畜{かちく}]、[地{ち}]のすべての[獣{けもの}]、すなわち、すべて[箱舟{はこぶね}]から[出{で}]たものは、[地{ち}]のすべての[獣{けもの}]にいたるまで、わたしはそれと[契約{けいやく}]を[立{た}]てよう。", "11": "わたしがあなたがたと[立{た}]てるこの[契約{けいやく}]により、すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]は、もはや[洪水{こうずい}]によって[滅{ほろ}]ぼされることはなく、また[地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼす[洪水{こうずい}]は、[再{ふたた}]び[起{おこ}]らないであろう」。", "12": "さらに[神{かみ}]は[言{い}]われた、「これはわたしと、あなたがた[及{およ}]びあなたがたと[共{とも}]にいるすべての[生{い}]き[物{もの}]との[間{あいだ}]に[代々{よよ}]かぎりなく、わたしが[立{た}]てる[契約{けいやく}]のしるしである。", "13": "すなわち、わたしは[雲{くも}]の[中{なか}]に、にじを[置{お}]く。これがわたしと[地{ち}]との[間{あいだ}]の[契約{けいやく}]のしるしとなる。", "14": "わたしが[雲{くも}]を[地{ち}]の[上{うえ}]に[起{おこ}]すとき、にじは[雲{くも}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れる。", "15": "こうして、わたしは、わたしとあなたがた、[及{およ}]びすべて[肉{にく}]なるあらゆる[生{い}]き[物{もの}]との[間{あいだ}]に[立{た}]てた[契約{けいやく}]を[思{おも}]いおこすゆえ、[水{みず}]はふたたび、すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼす[洪水{こうずい}]とはならない。", "16": "にじが[雲{くも}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れるとき、わたしはこれを[見{み}]て、[神{かみ}]が[地上{ちじょう}]にあるすべて[肉{にく}]なるあらゆる[生{い}]き[物{もの}]との[間{あいだ}]に[立{た}]てた[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]を[思{おも}]いおこすであろう」。", "17": "そして[神{かみ}]はノアに[言{い}]われた、「これがわたしと[地{ち}]にあるすべて[肉{にく}]なるものとの[間{あいだ}]に、わたしが[立{た}]てた[契約{けいやく}]のしるしである」。", "18": "[箱舟{はこぶね}]から[出{で}]たノアの[子{こ}]らはセム、ハム、ヤペテであった。ハムはカナンの[父{ちち}]である。", "19": "この三[人{にん}]はノアの[子{こ}]らで、[全{ぜん}][地{ち}]の[民{たみ}]は[彼{かれ}]らから[出{で}]て、[広{ひろ}]がったのである。", "20": "さてノアは[農夫{のうふ}]となり、ぶどう[畑{はたけ}]をつくり[始{はじ}]めたが、", "21": "[彼{かれ}]はぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]んで[酔{よ}]い、[天幕{てんまく}]の[中{なか}]で[裸{はだか}]になっていた。", "22": "カナンの[父{ちち}]ハムは[父{ちち}]の[裸{はだか}]を[見{み}]て、[外{そと}]にいるふたりの[兄弟{きょうだい}]に[告{つ}]げた。", "23": "セムとヤペテとは[着物{きもの}]を[取{と}]って、[肩{かた}]にかけ、うしろ[向{む}]きに[歩{あゆ}]み[寄{よ}]って、[父{ちち}]の[裸{はだか}]をおおい、[顔{かお}]をそむけて[父{ちち}]の[裸{はだか}]を[見{み}]なかった。", "24": "やがてノアは[酔{よ}]いがさめて、[末{すえ}]の[子{こ}]が[彼{かれ}]にした[事{こと}]を[知{し}]ったとき、", "25": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「カナンはのろわれよ。[彼{かれ}]はしもべのしもべとなって、その[兄弟{きょうだい}]たちに[仕{つか}]える」。", "26": "また[言{い}]った、「セムの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな、カナンはそのしもべとなれ。", "27": "[神{かみ}]はヤペテを[大{おお}]いならしめ、セムの[天幕{てんまく}]に[彼{かれ}]を[住{す}]まわせられるように。カナンはそのしもべとなれ」。", "28": "ノアは[洪水{こうずい}]の[後{のち}]、なお三百五十[年{ねん}][生{い}]きた。", "29": "ノアの[年{とし}]は[合{あ}]わせて九百五十[歳{さい}]であった。そして[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。" }, "10": { "1": "ノアの[子{こ}]セム、ハム、ヤペテの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。[洪水{こうずい}]の[後{のち}]、[彼{かれ}]らに[子{こ}]が[生{うま}]れた。", "2": "ヤペテの[子孫{しそん}]はゴメル、マゴグ、マダイ、ヤワン、トバル、メセク、テラスであった。  ", "3": "ゴメルの[子孫{しそん}]はアシケナズ、リパテ、トガルマ。", "4": "ヤワンの[子孫{しそん}]はエリシャ、タルシシ、キッテム、ドダニムであった。", "5": "これらから[海沿{うみぞ}]いの[地{ち}]の[国民{こくみん}]が[分{わか}]れて、おのおのその[土地{とち}]におり、その[言語{げんご}]にしたがい、その[氏族{しぞく}]にしたがって、その[国々{くにぐに}]に[住{す}]んだ。", "6": "ハムの[子孫{しそん}]はクシ、ミツライム、プテ、カナンであった。", "7": "クシの[子孫{しそん}]はセバ、ハビラ、サブタ、ラアマ、サブテカであり、ラアマの[子孫{しそん}]はシバとデダンであった。", "8": "クシの[子{こ}]はニムロデであって、このニムロデは[世{よ}]の[権力者{けんりょくしゃ}]となった[最初{さいしょ}]の[人{ひと}]である。", "9": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[力{ちから}]ある[狩猟者{しゅりょうしゃ}]であった。これから「[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[力{ちから}]ある[狩猟者{しゅりょうしゃ}]ニムロデのごとし」ということわざが[起{た}]った。", "10": "[彼{かれ}]の[国{くに}]は[最初{さいしょ}]シナルの[地{ち}]にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。", "11": "[彼{かれ}]はその[地{ち}]からアッスリヤに[出{で}]て、ニネベ、レホボテイリ、カラ、", "12": "およびニネベとカラとの[間{あいだ}]にある[大{おお}]いなる[町{まち}]レセンを[建{た}]てた。", "13": "ミツライムからルデ[族{ぞく}]、アナミ[族{ぞく}]、レハビ[族{ぞく}]、ナフト[族{ぞく}]、", "14": "パテロス[族{ぞく}]、カスル[族{ぞく}]、カフトリ[族{ぞく}]が[出{で}]た。カフトリ[族{ぞく}]からペリシテ[族{ぞく}]が[出{で}]た。", "15": "カナンからその[長子{ちょうし}]シドンが[出{で}]て、またヘテが[出{で}]た。", "16": "その[他{た}]エブスびと、アモリびと、ギルガシびと、", "17": "ヒビびと、アルキびと、セニびと、", "18": "アルワデびと、ゼマリびと、ハマテびとが[出{で}]た。[後{のち}]になってカナンびとの[氏族{しぞく}]がひろがった。", "19": "カナンびとの[境{さかい}]はシドンからゲラルを[経{へ}]てガザに[至{いた}]り、ソドム、ゴモラ、アデマ、ゼボイムを[経{へ}]て、レシャに[及{およ}]んだ。", "20": "これらはハムの[子孫{しそん}]であって、その[氏族{しぞく}]とその[言語{げんご}]とにしたがって、その[土地{とち}]と、その[国々{くにぐに}]にいた。", "21": "セムにも[子{こ}]が[生{うま}]れた。セムはエベルのすべての[子孫{しそん}]の[先祖{せんぞ}]であって、ヤペテの[兄{あに}]であった。", "22": "セムの[子孫{しそん}]はエラム、アシュル、アルパクサデ、ルデ、アラムであった。", "23": "アラムの[子孫{しそん}]はウヅ、ホル、ゲテル、マシであった。", "24": "アルパクサデの[子{こ}]はシラ、シラの[子{こ}]はエベルである。", "25": "エベルにふたりの[子{こ}]が[生{うま}]れた。そのひとりの[名{な}]をペレグといった。これは[彼{かれ}]の[代{よ}]に[地{ち}]の[民{たみ}]が[分{わか}]れたからである。その[弟{おとうと}]の[名{な}]をヨクタンといった。", "26": "ヨクタンにアルモダデ、シャレフ、ハザルマウテ、エラ、", "27": "ハドラム、ウザル、デクラ、", "28": "オバル、アビマエル、シバ、", "29": "オフル、ハビラ、ヨバブが[生{うま}]れた。これらは[皆{みな}]ヨクタンの[子{こ}]であった。", "30": "[彼{かれ}]らが[住{す}]んだ[所{ところ}]はメシャから[東{ひがし}]の[山地{さんち}]セパルに[及{およ}]んだ。", "31": "これらはセムの[子孫{しそん}]であって、その[氏族{しぞく}]とその[言語{げんご}]とにしたがって、その[土地{とち}]と、その[国々{くにぐに}]にいた。", "32": "これらはノアの[子{こ}]らの[氏族{しぞく}]であって、[血統{けっとう}]にしたがって[国々{くにぐに}]に[住{す}]んでいたが、[洪水{こうずい}]の[後{のち}]、これらから[地上{ちじょう}]の[諸{しょ}][国民{こくみん}]が[分{わか}]れたのである。" }, "11": { "1": "[全{ぜん}][地{ち}]は[同{おな}]じ[発音{はつおん}]、[同{おな}]じ[言葉{ことば}]であった。", "2": "[時{とき}]に[人々{ひとびと}]は[東{ひがし}]に[移{うつ}]り、シナルの[地{ち}]に[平野{へいや}]を[得{え}]て、そこに[住{す}]んだ。", "3": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「さあ、れんがを[造{つく}]って、よく[焼{や}]こう」。こうして[彼{かれ}]らは[石{いし}]の[代{かわ}]りに、れんがを[得{え}]、しっくいの[代{かわ}]りに、アスファルトを[得{え}]た。", "4": "[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「さあ、[町{まち}]と[塔{とう}]とを[建{た}]てて、その[頂{いただき}]を[天{てん}]に[届{とど}]かせよう。そしてわれわれは[名{な}]を[上{あ}]げて、[全{ぜん}][地{ち}]のおもてに[散{ち}]るのを[免{まぬか}]れよう」。", "5": "[時{とき}]に[主{しゅ}]は[下{くだ}]って、[人{ひと}]の[子{こ}]たちの[建{た}]てる[町{まち}]と[塔{とう}]とを[見{み}]て、", "6": "[言{い}]われた、「[民{たみ}]は一つで、みな[同{おな}]じ[言葉{ことば}]である。[彼{かれ}]らはすでにこの[事{こと}]をしはじめた。[彼{かれ}]らがしようとする[事{こと}]は、もはや[何事{なにごと}]もとどめ[得{え}]ないであろう。", "7": "さあ、われわれは[下{くだ}]って[行{い}]って、そこで[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]を[乱{みだ}]し、[互{たがい}]に[言葉{ことば}]が[通{つう}]じないようにしよう」。", "8": "こうして[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをそこから[全{ぜん}][地{ち}]のおもてに[散{ち}]らされたので、[彼{かれ}]らは[町{まち}]を[建{た}]てるのをやめた。", "9": "これによってその[町{まち}]の[名{な}]はバベルと[呼{よ}]ばれた。[主{しゅ}]がそこで[全{ぜん}][地{ち}]の[言葉{ことば}]を[乱{みだ}]されたからである。[主{しゅ}]はそこから[彼{かれ}]らを[全{ぜん}][地{ち}]のおもてに[散{ち}]らされた。", "10": "セムの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。セムは百[歳{さい}]になって[洪水{こうずい}]の二[年{ねん}]の[後{のち}]にアルパクサデを[生{う}]んだ。", "11": "セムはアルパクサデを[生{う}]んで[後{のち}]、五百[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "12": "アルパクサデは三十五[歳{さい}]になってシラを[生{う}]んだ。", "13": "アルパクサデはシラを[生{う}]んで[後{のち}]、四百三[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "14": "シラは三十[歳{さい}]になってエベルを[生{う}]んだ。", "15": "シラはエベルを[生{う}]んで[後{のち}]、四百三[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "16": "エベルは三十四[歳{さい}]になってペレグを[生{う}]んだ。", "17": "エベルはペレグを[生{う}]んで[後{のち}]、四百三十[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "18": "ペレグは三十[歳{さい}]になってリウを[生{う}]んだ。", "19": "ペレグはリウを[生{う}]んで[後{のち}]、二百九[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "20": "リウは三十二[歳{さい}]になってセルグを[生{う}]んだ。", "21": "リウはセルグを[生{う}]んで[後{のち}]、二百七[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "22": "セルグは三十[歳{さい}]になってナホルを[生{う}]んだ。", "23": "セルグはナホルを[生{う}]んで[後{のち}]、二百[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "24": "ナホルは二十九[歳{さい}]になってテラを[生{う}]んだ。", "25": "ナホルはテラを[生{う}]んで[後{のち}]、百十九[年{ねん}][生{い}]きて、[男子{だんし}]と[女子{じょし}]を[生{う}]んだ。", "26": "テラは七十[歳{さい}]になってアブラム、ナホルおよびハランを[生{う}]んだ。", "27": "テラの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。テラはアブラム、ナホルおよびハランを[生{う}]み、ハランはロトを[生{う}]んだ。", "28": "ハランは[父{ちち}]テラにさきだって、その[生{うま}]れた[地{ち}]、カルデヤのウルで[死{し}]んだ。", "29": "アブラムとナホルは[妻{つま}]をめとった。アブラムの[妻{つま}]の[名{な}]はサライといい、ナホルの[妻{つま}]の[名{な}]はミルカといってハランの[娘{むすめ}]である。ハランはミルカの[父{ちち}]、またイスカの[父{ちち}]である。", "30": "サライはうまずめで、[子{こ}]がなかった。", "31": "テラはその[子{こ}]アブラムと、ハランの[子{こ}]である[孫{まご}]ロトと、[子{こ}]アブラムの[妻{つま}]である[嫁{よめ}]サライとを[連{つ}]れて、カナンの[地{ち}]へ[行{い}]こうとカルデヤのウルを[出{で}]たが、ハランに[着{つ}]いてそこに[住{す}]んだ。", "32": "テラの[年{とし}]は二百五[歳{さい}]であった。テラはハランで[死{し}]んだ。" }, "12": { "1": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はアブラムに[言{い}]われた、「あなたは[国{くに}]を[出{で}]て、[親族{しんぞく}]に[別{わか}]れ、[父{ちち}]の[家{いえ}]を[離{はな}]れ、わたしが[示{しめ}]す[地{ち}]に[行{い}]きなさい。", "2": "わたしはあなたを[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]とし、あなたを[祝福{しゅくふく}]し、あなたの[名{な}]を[大{おお}]きくしよう。あなたは[祝福{しゅくふく}]の[基{もとい}]となるであろう。", "3": "あなたを[祝福{しゅくふく}]する[者{もの}]をわたしは[祝福{しゅくふく}]し、あなたをのろう[者{もの}]をわたしはのろう。[地{ち}]のすべてのやからは、あなたによって[祝福{しゅくふく}]される」。", "4": "アブラムは[主{しゅ}]が[言{い}]われたようにいで[立{た}]った。ロトも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[行{い}]った。アブラムはハランを[出{で}]たとき七十五[歳{さい}]であった。", "5": "アブラムは[妻{つま}]サライと、[弟{おとうと}]の[子{こ}]ロトと、[集{あつ}]めたすべての[財産{ざいさん}]と、ハランで[獲{え}]た[人々{ひとびと}]とを[携{たずさ}]えてカナンに[行{い}]こうとしていで[立{た}]ち、カナンの[地{ち}]にきた。", "6": "アブラムはその[地{ち}]を[通{とお}]ってシケムの[所{ところ}]、モレのテレビンの[木{き}]のもとに[着{つ}]いた。そのころカナンびとがその[地{ち}]にいた。", "7": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はアブラムに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「わたしはあなたの[子孫{しそん}]にこの[地{ち}]を[与{あた}]えます」。アブラムは[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れた[主{しゅ}]のために、そこに[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。", "8": "[彼{かれ}]はそこからベテルの[東{ひがし}]の[山{やま}]に[移{うつ}]って[天幕{てんまく}]を[張{は}]った。[西{にし}]にはベテル、[東{ひがし}]にはアイがあった。そこに[彼{かれ}]は[主{しゅ}]のために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて、[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]んだ。", "9": "アブラムはなお[進{すす}]んでネゲブに[移{うつ}]った。", "10": "さて、その[地{ち}]にききんがあったのでアブラムはエジプトに[寄留{きりゅう}]しようと、そこに[下{くだ}]った。ききんがその[地{ち}]に[激{はげ}]しかったからである。", "11": "エジプトにはいろうとして、そこに[近{ちか}]づいたとき、[彼{かれ}]は[妻{つま}]サライに[言{い}]った、「わたしはあなたが[美{うつく}]しい[女{おんな}]であるのを[知{し}]っています。", "12": "それでエジプトびとがあなたを[見{み}]る[時{とき}]、これは[彼{かれ}]の[妻{つま}]であると[言{い}]ってわたしを[殺{ころ}]し、あなたを[生{い}]かしておくでしょう。", "13": "どうかあなたは、わたしの[妹{いもうと}]だと[言{い}]ってください。そうすればわたしはあなたのおかげで[無事{ぶじ}]であり、わたしの[命{いのち}]はあなたによって[助{たす}]かるでしょう」。", "14": "アブラムがエジプトにはいった[時{とき}]エジプトびとはこの[女{おんな}]を[見{み}]て、たいそう[美{うつく}]しい[人{ひと}]であるとし、", "15": "またパロの[高官{こうかん}]たちも[彼女{かのじょ}]を[見{み}]てパロの[前{まえ}]でほめたので、[女{おんな}]はパロの[家{いえ}]に[召{め}]し[入{い}]れられた。", "16": "パロは[彼女{かのじょ}]のゆえにアブラムを[厚{あつ}]くもてなしたので、アブラムは[多{おお}]くの[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、[雌雄{しゆう}]のろば、[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]および、らくだを[得{え}]た。", "17": "ところで[主{しゅ}]はアブラムの[妻{つま}]サライのゆえに、[激{はげ}]しい[疫病{えきびょう}]をパロとその[家{いえ}]に[下{くだ}]された。", "18": "パロはアブラムを[召{め}]し[寄{よ}]せて[言{い}]った、「あなたはわたしになんという[事{こと}]をしたのですか。なぜ[彼女{かのじょ}]が[妻{つま}]であるのをわたしに[告{つ}]げなかったのですか。", "19": "あなたはなぜ、[彼女{かのじょ}]はわたしの[妹{いもうと}]ですと[言{い}]ったのですか。わたしは[彼女{かのじょ}]を[妻{つま}]にしようとしていました。さあ、あなたの[妻{つま}]はここにいます。[連{つ}]れて[行{い}]ってください」。", "20": "パロは[彼{かれ}]の[事{こと}]について[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じ、[彼{かれ}]とその[妻{つま}]およびそのすべての[持{も}]ち[物{もの}]を[送{おく}]り[去{さ}]らせた。" }, "13": { "1": "アブラムは[妻{つま}]とすべての[持{も}]ち[物{もの}]を[携{たずさ}]え、エジプトを[出{で}]て、ネゲブに[上{のぼ}]った。ロトも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[上{のぼ}]った。", "2": "アブラムは[家畜{かちく}]と[金銀{きんぎん}]に[非常{ひじょう}]に[富{と}]んでいた。", "3": "[彼{かれ}]はネゲブから[旅路{たびじ}]を[進{すす}]めてベテルに[向{む}]かい、ベテルとアイの[間{あいだ}]の、さきに[天幕{てんまく}]を[張{は}]った[所{ところ}]に[行{い}]った。", "4": "すなわち[彼{かれ}]が[初{はじ}]めに[築{きず}]いた[祭壇{さいだん}]の[所{ところ}]に[行{い}]き、その[所{ところ}]でアブラムは[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]んだ。", "5": "アブラムと[共{とも}]に[行{い}]ったロトも[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]および[天幕{てんまく}]を[持{も}]っていた。", "6": "その[地{ち}]は[彼{かれ}]らをささえて[共{とも}]に[住{す}]ませることができなかった。[彼{かれ}]らの[財産{ざいさん}]が[多{おお}]かったため、[共{とも}]に[住{す}]めなかったのである。", "7": "アブラムの[家畜{かちく}]の[牧者{ぼくしゃ}]たちとロトの[家畜{かちく}]の[牧者{ぼくしゃ}]たちの[間{あいだ}]に[争{あらそ}]いがあった。そのころカナンびととペリジびとがその[地{ち}]に[住{す}]んでいた。", "8": "アブラムはロトに[言{い}]った、「わたしたちは[身内{みうち}]の[者{もの}]です。わたしとあなたの[間{あいだ}]にも、わたしの[牧者{ぼくしゃ}]たちとあなたの[牧者{ぼくしゃ}]たちの[間{あいだ}]にも[争{あらそ}]いがないようにしましょう。", "9": "[全{ぜん}][地{ち}]はあなたの[前{まえ}]にあるではありませんか。どうかわたしと[別{わか}]れてください。あなたが[左{ひだり}]に[行{い}]けばわたしは[右{みぎ}]に[行{い}]きます。あなたが[右{みぎ}]に[行{い}]けばわたしは[左{ひだり}]に[行{い}]きましょう」。", "10": "ロトが[目{め}]を[上{あ}]げてヨルダンの[低地{ていち}]をあまねく[見{み}]わたすと、[主{しゅ}]がソドムとゴモラを[滅{ほろ}]ぼされる[前{まえ}]であったから、ゾアルまで[主{しゅ}]の[園{その}]のように、またエジプトの[地{ち}]のように、すみずみまでよく[潤{うるお}]っていた。", "11": "そこでロトはヨルダンの[低地{ていち}]をことごとく[選{えら}]びとって[東{ひがし}]に[移{うつ}]った。こうして[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[別{わか}]れた。", "12": "アブラムはカナンの[地{ち}]に[住{す}]んだが、ロトは[低地{ていち}]の[町々{まちまち}]に[住{す}]み、[天幕{てんまく}]をソドムに[移{うつ}]した。", "13": "ソドムの[人々{ひとびと}]はわるく、[主{しゅ}]に[対{たい}]して、はなはだしい[罪{つみ}]びとであった。", "14": "ロトがアブラムに[別{わか}]れた[後{のち}]に、[主{しゅ}]はアブラムに[言{い}]われた、「[目{め}]をあげてあなたのいる[所{ところ}]から[北{きた}]、[南{みなみ}]、[東{ひがし}]、[西{にし}]を[見{み}]わたしなさい。", "15": "すべてあなたが[見{み}]わたす[地{ち}]は、[永久{えいきゅう}]にあなたとあなたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えます。", "16": "わたしはあなたの[子孫{しそん}]を[地{ち}]のちりのように[多{おお}]くします。もし[人{ひと}]が[地{ち}]のちりを[数{かぞ}]えることができるなら、あなたの[子孫{しそん}]も[数{かぞ}]えられることができましょう。", "17": "あなたは[立{た}]って、その[地{ち}]をたてよこに[行{い}]き[巡{めぐ}]りなさい。わたしはそれをあなたに[与{あた}]えます」。", "18": "アブラムは[天幕{てんまく}]を[移{うつ}]してヘブロンにあるマムレのテレビンの[木{き}]のかたわらに[住{す}]み、その[所{ところ}]で[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。" }, "14": { "1": "シナルの[王{おう}]アムラペル、エラサルの[王{おう}]アリオク、エラムの[王{おう}]ケダラオメルおよびゴイムの[王{おう}]テダルの[世{よ}]に、", "2": "これらの[王{おう}]はソドムの[王{おう}]ベラ、ゴモラの[王{おう}]ビルシャ、アデマの[王{おう}]シナブ、ゼボイムの[王{おう}]セメベル、およびベラすなわちゾアルの[王{おう}]と[戦{たたか}]った。", "3": "これら五[人{にん}]の[王{おう}]はみな[同盟{どうめい}]してシデムの[谷{たに}]、すなわち[塩{しお}]の[海{うみ}]に[向{む}]かって[行{い}]った。", "4": "すなわち[彼{かれ}]らは十二[年{ねん}]の[間{あいだ}]ケダラオメルに[仕{つか}]えたが、十三[年{ねん}][目{め}]にそむいたので、", "5": "十四[年{ねん}][目{め}]にケダラオメルは[彼{かれ}]と[連合{れんごう}]した[王{おう}]たちと[共{とも}]にきて、アシタロテ・カルナイムでレパイムびとを、ハムでズジびとを、シャベ・キリアタイムでエミびとを[撃{う}]ち、", "6": "セイルの[山地{さんち}]でホリびとを[撃{う}]って、[荒野{あらの}]のほとりにあるエル・パランに[及{およ}]んだ。", "7": "[彼{かれ}]らは[引{ひ}]き[返{かえ}]してエン・ミシパテすなわちカデシへ[行{い}]って、アマレクびとの[国{くに}]をことごとく[撃{う}]ち、またハザゾン・タマルに[住{す}]むアモリびとをも[撃{う}]った。", "8": "そこでソドムの[王{おう}]、ゴモラの[王{おう}]、アデマの[王{おう}]、ゼボイムの[王{おう}]およびベラすなわちゾアルの[王{おう}]は[出{で}]てシデムの[谷{たに}]で[彼{かれ}]らに[向{む}]かい、[戦{たたか}]いの[陣{じん}]をしいた。", "9": "すなわちエラムの[王{おう}]ケダラオメル、ゴイムの[王{おう}]テダル、シナルの[王{おう}]アムラペル、エラサルの[王{おう}]アリオクの四[人{にん}]の[王{おう}]に[対{たい}]する五[人{にん}]の[王{おう}]であった。", "10": "シデムの[谷{たに}]にはアスファルトの[穴{あな}]が[多{おお}]かったので、ソドムの[王{おう}]とゴモラの[王{おう}]は[逃{に}]げてそこに[落{お}]ちたが、[残{のこ}]りの[者{もの}]は[山{やま}]にのがれた。", "11": "そこで[彼{かれ}]らはソドムとゴモラの[財産{ざいさん}]と[食料{しょくりょう}]とをことごとく[奪{うば}]って[去{さ}]り、", "12": "またソドムに[住{す}]んでいたアブラムの[弟{おとうと}]の[子{こ}]ロトとその[財産{ざいさん}]を[奪{うば}]って[去{さ}]った。", "13": "[時{とき}]に、ひとりの[人{ひと}]がのがれてきて、ヘブルびとアブラムに[告{つ}]げた。この[時{とき}]アブラムはエシコルの[兄弟{きょうだい}]、またアネルの[兄弟{きょうだい}]であるアモリびとマムレのテレビンの[木{き}]のかたわらに[住{す}]んでいた。[彼{かれ}]らはアブラムと[同盟{どうめい}]していた。", "14": "アブラムは[身内{みうち}]の[者{もの}]が[捕虜{ほりょ}]になったのを[聞{き}]き、[訓練{くんれん}]した[家{いえ}]の[子{こ}]三百十八[人{にん}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れてダンまで[追{お}]って[行{い}]き、", "15": "そのしもべたちを[分{わ}]けて、[夜{よる}]かれらを[攻{せ}]め、これを[撃{う}]ってダマスコの[北{きた}]、ホバまで[彼{かれ}]らを[追{お}]った。", "16": "そして[彼{かれ}]はすべての[財産{ざいさん}]を[取{と}]り[返{かえ}]し、また[身内{みうち}]の[者{もの}]ロトとその[財産{ざいさん}]および[女{おんな}]たちと[民{たみ}]とを[取{と}]り[返{かえ}]した。", "17": "アブラムがケダラオメルとその[連合{れんごう}]の[王{おう}]たちを[撃{う}]ち[破{やぶ}]って[帰{かえ}]った[時{とき}]、ソドムの[王{おう}]はシャベの[谷{たに}]、すなわち[王{おう}]の[谷{たに}]に[出{で}]て[彼{かれ}]を[迎{むか}]えた。", "18": "その[時{とき}]、サレムの[王{おう}]メルキゼデクはパンとぶどう[酒{しゅ}]とを[持{も}]ってきた。[彼{かれ}]はいと[高{たか}]き[神{かみ}]の[祭司{さいし}]である。", "19": "[彼{かれ}]はアブラムを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、「[願{ねが}]わくは[天地{てんち}]の[主{しゅ}]なるいと[高{たか}]き[神{かみ}]が、アブラムを[祝福{しゅくふく}]されるように。", "20": "[願{ねが}]わくはあなたの[敵{てき}]をあなたの[手{て}]に[渡{わた}]されたいと[高{たか}]き[神{かみ}]があがめられるように」。アブラムは[彼{かれ}]にすべての[物{もの}]の十[分{ぶん}]の一を[贈{おく}]った。", "21": "[時{とき}]にソドムの[王{おう}]はアブラムに[言{い}]った、「わたしには[人{ひと}]をください。[財産{ざいさん}]はあなたが[取{と}]りなさい」。", "22": "アブラムはソドムの[王{おう}]に[言{い}]った、「[天地{てんち}]の[主{しゅ}]なるいと[高{たか}]き[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[手{て}]をあげて、わたしは[誓{ちか}]います。", "23": "わたしは[糸{いと}]一[本{ぽん}]でも、くつひも一[本{ぽん}]でも、あなたのものは[何{なに}]にも[受{う}]けません。アブラムを[富{と}]ませたのはわたしだと、あなたが[言{い}]わないように。", "24": "ただし[若者{わかもの}]たちがすでに[食{た}]べた[物{もの}]は[別{べつ}]です。そしてわたしと[共{とも}]に[行{い}]った[人々{ひとびと}]アネルとエシコルとマムレとにはその[分{ぶん}]を[取{と}]らせなさい」。" }, "15": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[幻{まぼろし}]のうちにアブラムに[臨{のぞ}]んだ、「アブラムよ[恐{おそ}]れてはならない、わたしはあなたの[盾{たて}]である。あなたの[受{う}]ける[報{むく}]いは、はなはだ[大{おお}]きいであろう」。", "2": "アブラムは[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしには[子{こ}]がなく、わたしの[家{いえ}]を[継{つ}]ぐ[者{もの}]はダマスコのエリエゼルであるのに、あなたはわたしに[何{なに}]をくださろうとするのですか」。", "3": "アブラムはまた[言{い}]った、「あなたはわたしに[子{こ}]を[賜{たま}]わらないので、わたしの[家{いえ}]に[生{うま}]れたしもべが、あとつぎとなるでしょう」。", "4": "この[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ、「この[者{もの}]はあなたのあとつぎとなるべきではありません。あなたの[身{み}]から[出{で}]る[者{もの}]があとつぎとなるべきです」。", "5": "そして[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[外{そと}]に[連{つ}]れ[出{だ}]して[言{い}]われた、「[天{てん}]を[仰{あお}]いで、[星{ほし}]を[数{かぞ}]えることができるなら、[数{かぞ}]えてみなさい」。また[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[子孫{しそん}]はあのようになるでしょう」。", "6": "アブラムは[主{しゅ}]を[信{しん}]じた。[主{しゅ}]はこれを[彼{かれ}]の[義{ぎ}]と[認{みと}]められた。", "7": "また[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしはこの[地{ち}]をあなたに[与{あた}]えて、これを[継{つ}]がせようと、あなたをカルデヤのウルから[導{みちび}]き[出{だ}]した[主{しゅ}]です」。", "8": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしがこれを[継{つ}]ぐのをどうして[知{し}]ることができますか」。", "9": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「三[歳{さい}]の[雌牛{めうし}]と、三[歳{さい}]の[雌{め}]やぎと、三[歳{さい}]の[雄羊{おひつじ}]と、[山{やま}]ばとと、[家{いえ}]ばとのひなとをわたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきなさい」。", "10": "[彼{かれ}]はこれらをみな[連{つ}]れてきて、二つに[裂{さ}]き、[裂{さ}]いたものを[互{たがい}]に[向{む}]かい[合{あ}]わせて[置{お}]いた。ただし、[鳥{とり}]は[裂{さ}]かなかった。  ", "11": "[荒{あら}]い[鳥{とり}]が[死体{したい}]の[上{うえ}]に[降{お}]りるとき、アブラムはこれを[追{お}]い[払{はら}]った。", "12": "[日{ひ}]の[入{い}]るころ、アブラムが[深{ふか}]い[眠{ねむ}]りにおそわれた[時{とき}]、[大{おお}]きな[恐{おそ}]ろしい[暗{くら}]やみが[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ。", "13": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はアブラムに[言{い}]われた、「あなたはよく[心{こころ}]にとめておきなさい。あなたの[子孫{しそん}]は[他{た}]の[国{くに}]に[旅{たび}]びととなって、その[人々{ひとびと}]に[仕{つか}]え、その[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らを四百[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[悩{なや}]ますでしょう。", "14": "しかし、わたしは[彼{かれ}]らが[仕{つか}]えたその[国民{こくみん}]をさばきます。その[後{のち}]かれらは[多{おお}]くの[財産{ざいさん}]を[携{たずさ}]えて[出{で}]て[来{く}]るでしょう。", "15": "あなたは[安{やす}]らかに[先祖{せんぞ}]のもとに[行{い}]きます。そして[高齢{こうれい}]に[達{たっ}]して[葬{ほうむ}]られるでしょう。", "16": "四[代{だい}][目{め}]になって[彼{かれ}]らはここに[帰{かえ}]って[来{く}]るでしょう。アモリびとの[悪{あく}]がまだ[満{み}]ちないからです」。", "17": "やがて[日{ひ}]は[入{い}]り、[暗{くら}]やみになった[時{とき}]、[煙{けむり}]の[立{た}]つかまど、[炎{ほのお}]の[出{で}]るたいまつが、[裂{さ}]いたものの[間{あいだ}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎた。", "18": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]はアブラムと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで[言{い}]われた、「わたしはこの[地{ち}]をあなたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]える。エジプトの[川{かわ}]から、かの[大川{おおかわ}]ユフラテまで。", "19": "すなわちケニびと、ケニジびと、カドモニびと、", "20": "ヘテびと、ペリジびと、レパイムびと、", "21": "アモリびと、カナンびと、ギルガシびと、エブスびとの[地{ち}]を[与{あた}]える」。" }, "16": { "1": "アブラムの[妻{つま}]サライは[子{こ}]を[産{う}]まなかった。[彼女{かのじょ}]にひとりのつかえめがあった。エジプトの[女{おんな}]で[名{な}]をハガルといった。", "2": "サライはアブラムに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はわたしに[子{こ}]をお[授{さづ}]けになりません。どうぞ、わたしのつかえめの[所{ところ}]におはいりください。[彼女{かのじょ}]によってわたしは[子{こ}]をもつことになるでしょう」。アブラムはサライの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれた。", "3": "アブラムの[妻{つま}]サライはそのつかえめエジプトの[女{おんな}]ハガルをとって、[夫{おっと}]アブラムに[妻{つま}]として[与{あた}]えた。これはアブラムがカナンの[地{ち}]に十[年{ねん}][住{す}]んだ[後{のち}]であった。", "4": "[彼{かれ}]はハガルの[所{ところ}]にはいり、ハガルは[子{こ}]をはらんだ。[彼女{かのじょ}]は[自分{じぶん}]のはらんだのを[見{み}]て、[女{おんな}][主人{しゅじん}]を[見下{みさ}]げるようになった。", "5": "そこでサライはアブラムに[言{い}]った、「わたしが[受{う}]けた[害{がい}]はあなたの[責任{せきにん}]です。わたしのつかえめをあなたのふところに[与{あた}]えたのに、[彼女{かのじょ}]は[自分{じぶん}]のはらんだのを[見{み}]て、わたしを[見下{み}]さげます。どうか、[主{しゅ}]があなたとわたしの[間{あいだ}]をおさばきになるように」。", "6": "アブラムはサライに[言{い}]った、「あなたのつかえめはあなたの[手{て}]のうちにある。あなたの[好{す}]きなように[彼女{かのじょ}]にしなさい」。そしてサライが[彼女{かのじょ}]を[苦{くる}]しめたので、[彼女{かのじょ}]はサライの[顔{かお}]を[避{さ}]けて[逃{に}]げた。", "7": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[荒野{あらの}]にある[泉{いずみ}]のほとり、すなわちシュルの[道{みち}]にある[泉{いずみ}]のほとりで、[彼女{かのじょ}]に[会{あ}]い、", "8": "そして[言{い}]った、「サライのつかえめハガルよ、あなたはどこからきたのですか、またどこへ[行{い}]くのですか」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「わたしは[女{おんな}][主人{しゅじん}]サライの[顔{かお}]を[避{さ}]けて[逃{に}]げているのです」。", "9": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは[女{おんな}][主人{しゅじん}]のもとに[帰{かえ}]って、その[手{て}]に[身{み}]を[任{まか}]せなさい」。", "10": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はまた[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「わたしは[大{おお}]いにあなたの[子孫{しそん}]を[増{ま}]して、[数{かぞ}]えきれないほどに[多{おお}]くしましょう」。", "11": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はまた[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは、みごもっています。あなたは[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。[名{な}]をイシマエルと[名{な}]づけなさい。[主{しゅ}]があなたの[苦{くる}]しみを[聞{き}]かれたのです。", "12": "[彼{かれ}]は[野{の}]ろばのような[人{ひと}]となり、その[手{て}]はすべての[人{ひと}]に[逆{さか}]らい、すべての[人{ひと}]の[手{て}]は[彼{かれ}]に[逆{さか}]らい、[彼{かれ}]はすべての[兄弟{きょうだい}]に[敵{てき}]して[住{す}]むでしょう」。", "13": "そこで、ハガルは[自分{じぶん}]に[語{かた}]られた[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]んで、「あなたはエル・ロイです」と[言{い}]った。[彼女{かのじょ}]が「ここでも、わたしを[見{み}]ていられるかたのうしろを[拝{おが}]めたのか」と[言{い}]ったことによる。", "14": "それでその[井戸{いど}]は「ベエル・ラハイ・ロイ」と[呼{よ}]ばれた。これはカデシとベレデの[間{あいだ}]にある。", "15": "ハガルはアブラムに[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。アブラムはハガルが[産{う}]んだ[子{こ}]の[名{な}]をイシマエルと[名{な}]づけた。", "16": "ハガルがイシマエルをアブラムに[産{う}]んだ[時{とき}]、アブラムは八十六[歳{さい}]であった。" }, "17": { "1": "アブラムの九十九[歳{さい}]の[時{とき}]、[主{しゅ}]はアブラムに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「わたしは[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]である。あなたはわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]み、[全{まった}]き[者{もの}]であれ。", "2": "わたしはあなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[大{おお}]いにあなたの[子孫{しそん}]を[増{ま}]すであろう」。", "3": "アブラムは、ひれ[伏{ふ}]した。[神{かみ}]はまた[彼{かれ}]に[言{い}]われた、", "4": "「わたしはあなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ。あなたは[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[父{ちち}]となるであろう。", "5": "あなたの[名{な}]は、もはやアブラムとは[言{い}]われず、あなたの[名{な}]はアブラハムと[呼{よ}]ばれるであろう。わたしはあなたを[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[父{ちち}]とするからである。", "6": "わたしはあなたに[多{おお}]くの[子孫{しそん}]を[得{え}]させ、[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]をあなたから[起{おこ}]そう。また、[王{おう}]たちもあなたから[出{で}]るであろう。", "7": "わたしはあなた[及{およ}]び[後{のち}]の[代々{よよ}]の[子孫{しそん}]と[契約{けいやく}]を[立{た}]てて、[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]とし、あなたと[後{のち}]の[子孫{しそん}]との[神{かみ}]となるであろう。", "8": "わたしはあなたと[後{のち}]の[子孫{しそん}]とにあなたの[宿{やど}]っているこの[地{ち}]、すなわちカナンの[全{ぜん}][地{ち}]を[永久{えいきゅう}]の[所有{しょゆう}]として[与{あた}]える。そしてわたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となるであろう」。", "9": "[神{かみ}]はまたアブラハムに[言{い}]われた、「あなたと[後{のち}]の[子孫{しそん}]とは[共{とも}]に[代々{よよ}]わたしの[契約{けいやく}]を[守{まも}]らなければならない。あなたがたのうち", "10": "[男子{だんし}]はみな[割礼{かつれい}]をうけなければならない。これはわたしとあなたがた[及{およ}]び[後{のち}]の[子孫{しそん}]との[間{あいだ}]のわたしの[契約{けいやく}]であって、あなたがたの[守{まも}]るべきものである。", "11": "あなたがたは[前{まえ}]の[皮{かわ}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けなければならない。それがわたしとあなたがたとの[間{あいだ}]の[契約{けいやく}]のしるしとなるであろう。", "12": "あなたがたのうちの[男子{だんし}]はみな[代々{よよ}]、[家{いえ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も、また[異邦人{いほうじん}]から[銀{ぎん}]で[買{か}]い[取{と}]った、あなたの[子孫{しそん}]でない[者{もの}]も、[生{うま}]れて八[日{か}][目{め}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けなければならない。", "13": "あなたの[家{いえ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も、あなたが[銀{ぎん}]で[買{か}]い[取{と}]った[者{もの}]も[必{かなら}]ず[割礼{かつれい}]を[受{う}]けなければならない。こうしてわたしの[契約{けいやく}]はあなたがたの[身{み}]にあって[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]となるであろう。", "14": "[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[男子{だんし}]、すなわち[前{まえ}]の[皮{かわ}]を[切{き}]らない[者{もの}]はわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]るゆえ、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう」。", "15": "[神{かみ}]はまたアブラハムに[言{い}]われた、「あなたの[妻{つま}]サライは、もはや[名{な}]をサライといわず、[名{な}]をサラと[言{い}]いなさい。", "16": "わたしは[彼女{かのじょ}]を[祝福{しゅくふく}]し、また[彼女{かのじょ}]によって、あなたにひとりの[男{おとこ}]の[子{こ}]を[授{さづ}]けよう。わたしは[彼女{かのじょ}]を[祝福{しゅくふく}]し、[彼女{かのじょ}]を[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[母{はは}]としよう。[彼女{かのじょ}]から、もろもろの[民{たみ}]の[王{おう}]たちが[出{で}]るであろう」。", "17": "アブラハムはひれ[伏{ふ}]して[笑{わら}]い、[心{こころ}]の[中{なか}]で[言{い}]った、「百[歳{さい}]の[者{もの}]にどうして[子{こ}]が[生{うま}]れよう。サラはまた九十[歳{さい}]にもなって、どうして[産{う}]むことができようか」。", "18": "そしてアブラハムは[神{かみ}]に[言{い}]った、「どうかイシマエルがあなたの[前{まえ}]に[生{い}]きながらえますように」。", "19": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「いや、あなたの[妻{つま}]サラはあなたに[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。[名{な}]をイサクと[名{な}]づけなさい。わたしは[彼{かれ}]と[契約{けいやく}]を[立{た}]てて、[後{のち}]の[子孫{しそん}]のために[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]としよう。", "20": "またイシマエルについてはあなたの[願{ねが}]いを[聞{き}]いた。わたしは[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]して[多{おお}]くの[子孫{しそん}]を[得{え}]させ、[大{おお}]いにそれを[増{ま}]すであろう。[彼{かれ}]は十二[人{にん}]の[君{きみ}]たちを[生{う}]むであろう。わたしは[彼{かれ}]を[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]としよう。", "21": "しかしわたしは[来年{らいねん}]の[今{いま}]ごろサラがあなたに[産{う}]むイサクと、わたしの[契約{けいやく}]を[立{た}]てるであろう」。", "22": "[神{かみ}]はアブラハムと[語{かた}]り[終{お}]え、[彼{かれ}]を[離{はな}]れて、のぼられた。", "23": "アブラハムは[神{かみ}]が[自分{じぶん}]に[言{い}]われたように、この[日{ひ}]その[子{こ}]イシマエルと、すべて[家{いえ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]およびすべて[銀{ぎん}]で[買{か}]い[取{と}]った[者{もの}]、すなわちアブラハムの[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]のうち、すべての[男子{だんし}]を[連{つ}]れてきて、[前{まえ}]の[皮{かわ}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]した。", "24": "アブラハムが[前{まえ}]の[皮{かわ}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた[時{とき}]は九十九[歳{さい}]、", "25": "その[子{こ}]イシマエルが[前{まえ}]の[皮{かわ}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた[時{とき}]は十三[歳{さい}]であった。", "26": "この[日{ひ}]アブラハムとその[子{こ}]イシマエルは[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた。", "27": "またその[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]は[家{いえ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も、[銀{ぎん}]で[異邦人{いほうじん}]から[買{か}]い[取{と}]った[者{もの}]も[皆{みな}]、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた。" }, "18": { "1": "[主{しゅ}]はマムレのテレビンの[木{き}]のかたわらでアブラハムに[現{あらわ}]れられた。それは[昼{ひる}]の[暑{あつ}]いころで、[彼{かれ}]は[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]にすわっていたが、", "2": "[目{め}]を[上{あ}]げて[見{み}]ると、三[人{にん}]の[人{ひと}]が[彼{かれ}]に[向{む}]かって[立{た}]っていた。[彼{かれ}]はこれを[見{み}]て、[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]から[走{はし}]って[行{い}]って[彼{かれ}]らを[迎{むか}]え、[地{ち}]に[身{み}]をかがめて、", "3": "[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、もしわたしがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ているなら、どうぞしもべを[通{とお}]り[過{す}]ごさないでください。", "4": "[水{みず}]をすこし[取{と}]ってこさせますから、あなたがたは[足{あし}]を[洗{あら}]って、この[木{き}]の[下{した}]でお[休{やす}]みください。", "5": "わたしは[一口{ひとくち}]のパンを[取{と}]ってきます。[元気{げんき}]をつけて、それからお[出{で}]かけください。せっかくしもべの[所{ところ}]においでになったのですから」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「お[言葉{ことば}]どおりにしてください」。", "6": "そこでアブラハムは[急{いそ}]いで[天幕{てんまく}]に[入{い}]り、サラの[所{ところ}]に[行{い}]って[言{い}]った、「[急{いそ}]いで[細{こま}]かい[麦粉{むぎこ}]三セヤをとり、こねてパンを[造{つく}]りなさい」。", "7": "アブラハムは[牛{うし}]の[群{む}]れに[走{はし}]って[行{い}]き、[柔{やわ}]らかな[良{よ}]い[子{こ}][牛{うし}]を[取{と}]って[若者{わかもの}]に[渡{わた}]したので、[急{いそ}]いで[調理{ちょうり}]した。", "8": "そしてアブラハムは[凝乳{ぎょうにゅう}]と[牛乳{ぎゅうにゅう}]および[子{こ}][牛{うし}]の[調理{ちょうり}]したものを[取{と}]って、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[供{そな}]え、[木{き}]の[下{した}]で[彼{かれ}]らのかたわらに[立{た}]って[給仕{きゅうじ}]し、[彼{かれ}]らは[食事{しょくじ}]した。", "9": "[彼{かれ}]らはアブラハムに[言{い}]った、「あなたの[妻{つま}]サラはどこにおられますか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[天幕{てんまく}]の[中{なか}]です」。", "10": "そのひとりが[言{い}]った、「[来年{らいねん}]の[春{はる}]、わたしはかならずあなたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってきましょう。その[時{とき}]、あなたの[妻{つま}]サラには[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れているでしょう」。サラはうしろの[方{ほう}]の[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]で[聞{き}]いていた。", "11": "さてアブラハムとサラとは[年{とし}]がすすみ、[老人{ろうじん}]となり、サラは[女{おんな}]の[月{つき}]のものが、すでに[止{と}]まっていた。", "12": "それでサラは[心{こころ}]の[中{なか}]で[笑{わら}]って[言{い}]った、「わたしは[衰{おとろ}]え、[主人{しゅじん}]もまた[老人{ろうじん}]であるのに、わたしに[楽{たの}]しみなどありえようか」。", "13": "[主{しゅ}]はアブラハムに[言{い}]われた、「なぜサラは、わたしは[老人{ろうじん}]であるのに、どうして[子{こ}]を[産{う}]むことができようかと[言{い}]って[笑{わら}]ったのか。", "14": "[主{しゅ}]にとって[不可能{ふかのう}]なことがありましょうか。[来年{らいねん}]の[春{はる}]、[定{さだ}]めの[時{とき}]に、わたしはあなたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってきます。そのときサラには[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れているでしょう」。", "15": "サラは[恐{おそ}]れたので、これを[打{う}]ち[消{け}]して[言{い}]った、「わたしは[笑{わら}]いません」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「いや、あなたは[笑{わら}]いました」。", "16": "その[人々{ひとびと}]はそこを[立{た}]ってソドムの[方{ほう}]に[向{む}]かったので、アブラハムは[彼{かれ}]らを[見送{みおく}]って[共{とも}]に[行{い}]った。", "17": "[時{とき}]に[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしのしようとする[事{こと}]をアブラハムに[隠{かく}]してよいであろうか。", "18": "アブラハムは[必{かなら}]ず[大{おお}]きな[強{つよ}]い[国民{こくみん}]となって、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]がみな、[彼{かれ}]によって[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるのではないか。", "19": "わたしは[彼{かれ}]が[後{のち}]の[子{こ}]らと[家族{かぞく}]とに[命{めい}]じて[主{しゅ}]の[道{みち}]を[守{まも}]らせ、[正義{せいぎ}]と[公道{こうどう}]とを[行{おこな}]わせるために[彼{かれ}]を[知{し}]ったのである。これは[主{しゅ}]がかつてアブラハムについて[言{い}]った[事{こと}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]ませるためである」。", "20": "[主{しゅ}]はまた[言{い}]われた、「ソドムとゴモラの[叫{さけ}]びは[大{おお}]きく、またその[罪{つみ}]は[非常{ひじょう}]に[重{おも}]いので、", "21": "わたしはいま[下{くだ}]って、わたしに[届{とど}]いた[叫{さけ}]びのとおりに、すべて[彼{かれ}]らがおこなっているかどうかを[見{み}]て、それを[知{し}]ろう」。", "22": "その[人々{ひとびと}]はそこから[身{み}]を[巡{めぐ}]らしてソドムの[方{ほう}]に[行{い}]ったが、アブラハムはなお、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]っていた。", "23": "アブラハムは[近寄{ちかよ}]って[言{い}]った、「まことにあなたは[正{ただ}]しい[者{もの}]を、[悪{わる}]い[者{もの}]と[一緒{いっしょ}]に[滅{ほろ}]ぼされるのですか。", "24": "たとい、あの[町{まち}]に五十[人{にん}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]があっても、あなたはなお、その[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼし、その[中{なか}]にいる五十[人{にん}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]のためにこれをゆるされないのですか。", "25": "[正{ただ}]しい[者{もの}]と[悪{わる}]い[者{もの}]とを[一緒{いっしょ}]に[殺{ころ}]すようなことを、あなたは[決{けっ}]してなさらないでしょう。[正{ただ}]しい[者{もの}]と[悪{わる}]い[者{もの}]とを[同{おな}]じようにすることも、あなたは[決{けっ}]してなさらないでしょう。[全{ぜん}][地{ち}]をさばく[者{もの}]は[公義{こうぎ}]を[行{おこな}]うべきではありませんか」。", "26": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「もしソドムで[町{まち}]の[中{なか}]に五十[人{にん}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]があったら、その[人々{ひとびと}]のためにその[所{ところ}]をすべてゆるそう」。", "27": "アブラハムは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしはちり[灰{はい}]に[過{す}]ぎませんが、あえてわが[主{しゅ}]に[申{もう}]します。", "28": "もし五十[人{にん}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]のうち五[人{にん}][欠{か}]けたなら、その五[人{にん}][欠{か}]けたために[町{まち}]を[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼされますか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「もしそこに四十五[人{にん}]いたら、[滅{ほろ}]ぼさないであろう」。", "29": "アブラハムはまた[重{かさ}]ねて[主{しゅ}]に[言{い}]った、「もしそこに四十[人{にん}]いたら」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「その四十[人{にん}]のために、これをしないであろう」。", "30": "アブラハムは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうかお[怒{いか}]りにならぬよう。わたしは[申{もう}]します。もしそこに三十[人{にん}]いたら」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「そこに三十[人{にん}]いたら、これをしないであろう」。", "31": "アブラハムは[言{い}]った、「いまわたしはあえてわが[主{しゅ}]に[申{もう}]します。もしそこに二十[人{にん}]いたら」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはその二十[人{にん}]のために[滅{ほろ}]ぼさないであろう」。", "32": "アブラハムは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうかお[怒{いか}]りにならぬよう。わたしはいま一[度{ど}][申{もう}]します、もしそこに十[人{にん}]いたら」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはその十[人{にん}]のために[滅{ほろ}]ぼさないであろう」。", "33": "[主{しゅ}]はアブラハムと[語{かた}]り[終{おわ}]り、[去{さ}]って[行{い}]かれた。アブラハムは[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[帰{かえ}]った。" }, "19": { "1": "そのふたりのみ[使{つかい}]は[夕暮{ゆうぐれ}]にソドムに[着{つ}]いた。そのときロトはソドムの[門{もん}]にすわっていた。ロトは[彼{かれ}]らを[見{み}]て、[立{た}]って[迎{むか}]え、[地{ち}]に[伏{ふ}]して、", "2": "[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうぞしもべの[家{いえ}]に[立寄{たちよ}]って[足{あし}]を[洗{あら}]い、お[泊{と}]まりください。そして[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きてお[立{た}]ちください」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「いや、われわれは[広場{ひろば}]で[夜{よ}]を[過{す}]ごします」。", "3": "しかしロトがしいて[勧{すす}]めたので、[彼{かれ}]らはついに[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[寄{よ}]り、[家{いえ}]にはいった。ロトは[彼{かれ}]らのためにふるまいを[設{もう}]け、[種{たね}][入{い}]れぬパンを[焼{や}]いて[食{た}]べさせた。", "4": "ところが[彼{かれ}]らの[寝{ね}]ないうちに、ソドムの[町{まち}]の[人々{ひとびと}]は、[若{わか}]い[者{もの}]も[老人{ろうじん}]も、[民{たみ}]がみな[四方{しほう}]からきて、その[家{いえ}]を[囲{かこ}]み、", "5": "ロトに[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[今夜{こんや}]おまえの[所{ところ}]にきた[人々{ひとびと}]はどこにいるか。それをここに[出{だ}]しなさい。われわれは[彼{かれ}]らを[知{し}]るであろう」。", "6": "ロトは[入口{いりぐち}]におる[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[出{で}]て[行{い}]き、うしろの[戸{と}]を[閉{と}]じて、", "7": "[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、どうか[悪{わる}]い[事{こと}]はしないでください。", "8": "わたしにまだ[男{おとこ}]を[知{し}]らない[娘{むすめ}]がふたりあります。わたしはこれをあなたがたに、さし[出{だ}]しますから、[好{す}]きなようにしてください。ただ、わたしの[屋根{やね}]の[下{した}]にはいったこの[人{ひと}]たちには、[何{なに}]もしないでください」。", "9": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[退{しりぞ}]け」。また[言{い}]った、「この[男{おとこ}]は[渡{わた}]ってきたよそ[者{もの}]であるのに、いつも、さばきびとになろうとする。それで、われわれは[彼{かれ}]らに[加{くわ}]えるよりも、おまえに[多{おお}]くの[害{がい}]を[加{くわ}]えよう」。[彼{かれ}]らはロトの[身{み}]に[激{はげ}]しく[迫{せま}]り、[進{すす}]み[寄{よ}]って[戸{と}]を[破{やぶ}]ろうとした。", "10": "その[時{とき}]、かのふたりは[手{て}]を[伸{の}]べてロトを[家{いえ}]の[内{うち}]に[引{ひ}]き[入{い}]れ、[戸{と}]を[閉{と}]じた。", "11": "そして[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]におる[人々{ひとびと}]を、[老若{ろうにゃく}]の[別{べつ}]なく[打{う}]って[目{め}]をくらましたので、[彼{かれ}]らは[入口{いりぐち}]を[捜{さが}]すのに[疲{つか}]れた。", "12": "ふたりはロトに[言{い}]った、「ほかにあなたの[身内{みうち}]の[者{もの}]がここにおりますか。あなたのむこ、むすこ、[娘{むすめ}]およびこの[町{まち}]におるあなたの[身内{みうち}]の[者{もの}]を、[皆{みな}]ここから[連{つ}]れ[出{だ}]しなさい。", "13": "われわれがこの[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼそうとしているからです。[人々{ひとびと}]の[叫{さけ}]びが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[大{おお}]きくなり、[主{しゅ}]はこの[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼすために、われわれをつかわされたのです」。", "14": "そこでロトは[出{で}]て[行{い}]って、その[娘{むすめ}]たちをめとるむこたちに[告{つ}]げて[言{い}]った、「[立{た}]ってこの[所{ところ}]から[出{で}]なさい。[主{しゅ}]がこの[町{まち}]を[滅{ほろ}]ぼされます」。しかしそれはむこたちには[戯{たわむ}]むれごとに[思{おも}]えた。", "15": "[夜{よ}]が[明{あ}]けて、み[使{つかい}]たちはロトを[促{うなが}]して[言{い}]った  「[立{た}]って、ここにいるあなたの[妻{つま}]とふたりの[娘{むすめ}]とを[連{つ}]れ[出{だ}]しなさい。そうしなければ、あなたもこの[町{まち}]の[不義{ふぎ}]のために[滅{ほろ}]ぼされるでしょう」。", "16": "[彼{かれ}]はためらっていたが、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]にあわれみを[施{ほどこ}]されたので、かのふたりは[彼{かれ}]の[手{て}]と、その[妻{つま}]の[手{て}]と、ふたりの[娘{むすめ}]の[手{て}]を[取{と}]って[連{つ}]れ[出{だ}]し、[町{まち}]の[外{そと}]に[置{お}]いた。", "17": "[彼{かれ}]らを[外{そと}]に[連{つ}]れ[出{だ}]した[時{とき}]そのひとりは[言{い}]った、「のがれて、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]いなさい。うしろをふりかえって[見{み}]てはならない。[低地{ていち}]にはどこにも[立{た}]ち[止{ど}]まってはならない。[山{やま}]にのがれなさい。そうしなければ、あなたは[滅{ほろ}]びます」。", "18": "ロトは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうか、そうさせないでください。", "19": "しもべはすでにあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ました。あなたはわたしの[命{いのち}]を[救{すく}]って、[大{おお}]いなるいつくしみを[施{ほどこ}]されました。しかしわたしは[山{やま}]まではのがれる[事{こと}]ができません。[災{わざわい}]が[身{み}]に[追{お}]い[迫{せま}]ってわたしは[死{し}]ぬでしょう。", "20": "あの[町{まち}]をごらんなさい。[逃{に}]げていくのに[近{ちか}]く、また[小{ちい}]さい[町{まち}]です。どうかわたしをそこにのがれさせてください。それは[小{ちい}]さいではありませんか。そうすればわたしの[命{いのち}]は[助{たす}]かるでしょう」。", "21": "み[使{つかい}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしはこの[事{こと}]でもあなたの[願{ねが}]いをいれて、あなたの[言{い}]うその[町{まち}]は[滅{ほろ}]ぼしません。", "22": "[急{いそ}]いでそこへのがれなさい。あなたがそこに[着{つ}]くまでは、わたしは[何事{なにごと}]もすることができません」。これによって、その[町{まち}]の[名{な}]はゾアルと[呼{よ}]ばれた。", "23": "ロトがゾアルに[着{つ}]いた[時{とき}]、[日{ひ}]は[地{ち}]の[上{うえ}]にのぼった。", "24": "[主{しゅ}]は[硫黄{いおう}]と[火{ひ}]とを[主{しゅ}]の[所{ところ}]すなわち[天{てん}]からソドムとゴモラの[上{うえ}]に[降{ふ}]らせて、", "25": "これらの[町{まち}]と、すべての[低地{ていち}]と、その[町々{まちまち}]のすべての[住民{じゅうみん}]と、その[地{ち}]にはえている[物{もの}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼされた。", "26": "しかしロトの[妻{つま}]はうしろを[顧{かえり}]みたので[塩{しお}]の[柱{はしら}]になった。", "27": "アブラハムは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、さきに[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]った[所{ところ}]に[行{い}]って、", "28": "ソドムとゴモラの[方{ほう}]、および[低地{ていち}]の[全面{ぜんめん}]をながめると、その[地{ち}]の[煙{けむり}]が、かまどの[煙{けむり}]のように[立{た}]ちのぼっていた。", "29": "こうして[神{かみ}]が[低地{ていち}]の[町々{まちまち}]をこぼたれた[時{とき}]、すなわちロトの[住{す}]んでいた[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼされた[時{とき}]、[神{かみ}]はアブラハムを[覚{おぼ}]えて、その[滅{ほろ}]びの[中{なか}]からロトを[救{すく}]い[出{だ}]された。", "30": "ロトはゾアルを[出{で}]て[上{のぼ}]り、ふたりの[娘{むすめ}]と[共{とも}]に[山{やま}]に[住{す}]んだ。ゾアルに[住{す}]むのを[恐{おそ}]れたからである。[彼{かれ}]はふたりの[娘{むすめ}]と[共{とも}]に、ほら[穴{あな}]の[中{なか}]に[住{す}]んだ。", "31": "[時{とき}]に[姉{あね}]が[妹{いもうと}]に[言{い}]った、「わたしたちの[父{ちち}]は[老{お}]い、またこの[地{ち}]には[世{よ}]のならわしのように、わたしたちの[所{ところ}]に[来{く}]る[男{おとこ}]はいません。", "32": "さあ、[父{ちち}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]ませ、[共{とも}]に[寝{ね}]て、[父{ちち}]によって[子{こ}]を[残{のこ}]しましょう」。", "33": "[彼女{かのじょ}]たちはその[夜{よ}]、[父{ちち}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]ませ、[姉{あね}]がはいって[父{ちち}]と[共{とも}]に[寝{ね}]た。ロトは[娘{むすめ}]が[寝{ね}]たのも、[起{お}]きたのも[知{し}]らなかった。", "34": "あくる[日{ひ}]、[姉{あね}]は[妹{いもうと}]に[言{い}]った、「わたしは[昨夜{さくや}]、[父{ちち}]と[寝{ね}]ました。わたしたちは[今夜{こんや}]もまた[父{ちち}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]ませましょう。そしてあなたがはいって[共{とも}]に[寝{ね}]なさい。わたしたちは[父{ちち}]によって[子{こ}]を[残{のこ}]しましょう」。", "35": "[彼{かれ}]らはその[夜{よ}]もまた[父{ちち}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]ませ、[妹{いもうと}]が[行{い}]って[父{ちち}]と[共{とも}]に[寝{ね}]た。ロトは[娘{むすめ}]の[寝{ね}]たのも、[起{お}]きたのも[知{し}]らなかった。", "36": "こうしてロトのふたりの[娘{むすめ}]たちは[父{ちち}]によってはらんだ。", "37": "[姉{あね}][娘{むすめ}]は[子{こ}]を[産{う}]み、その[名{な}]をモアブと[名{な}]づけた。これは[今{いま}]のモアブびとの[先祖{せんぞ}]である。", "38": "[妹{いもうと}]もまた[子{こ}]を[産{う}]んで、その[名{な}]をベニアンミと[名{な}]づけた。これは[今{いま}]のアンモンびとの[先祖{せんぞ}]である。" }, "20": { "1": "アブラハムはそこからネゲブの[地{ち}]に[移{うつ}]って、カデシとシュルの[間{あいだ}]に[住{す}]んだ。[彼{かれ}]がゲラルにとどまっていた[時{とき}]、", "2": "アブラハムは[妻{つま}]サラのことを、「これはわたしの[妹{いもうと}]です」と[言{い}]ったので、ゲラルの[王{おう}]アビメレクは、[人{ひと}]をつかわしてサラを[召{め}]し[入{い}]れた。", "3": "ところが[神{かみ}]は[夜{よ}]の[夢{ゆめ}]にアビメレクに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われた、「あなたは[召{め}]し[入{い}]れたあの[女{おんな}]のゆえに[死{し}]なねばならない。[彼女{かのじょ}]は[夫{おっと}]のある[身{み}]である」。", "4": "アビメレクはまだ[彼女{かのじょ}]に[近{ちか}]づいていなかったので[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたは[正{ただ}]しい[民{たみ}]でも[殺{ころ}]されるのですか。", "5": "[彼{かれ}]はわたしに、これはわたしの[妹{いもうと}]ですと[言{い}]ったではありませんか。また[彼女{かのじょ}]も[自分{じぶん}]で、[彼{かれ}]はわたしの[兄{あに}]ですと[言{い}]いました。わたしは[心{こころ}]も[清{きよ}]く、[手{て}]もいさぎよく、このことをしました」。", "6": "[神{かみ}]はまた[夢{ゆめ}]で[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「そうです、あなたが[清{きよ}]い[心{こころ}]をもってこのことをしたのを[知{し}]っていたから、わたしもあなたを[守{まも}]って、わたしに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]させず、[彼女{かのじょ}]にふれることを[許{ゆる}]さなかったのです。", "7": "いま[彼{かれ}]の[妻{つま}]を[返{かえ}]しなさい。[彼{かれ}]は[預言者{よげんしゃ}]ですから、あなたのために[祈{いの}]って、[命{いのち}]を[保{たも}]たせるでしょう。もし[返{かえ}]さないなら、あなたも[身内{みうち}]の[者{もの}]もみな[必{かなら}]ず[死{し}]ぬと[知{し}]らなければなりません」。", "8": "そこでアビメレクは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、しもべたちをことごとく[召{め}]し[集{あつ}]めて、これらの[事{こと}]をみな[語{かた}]り[聞{き}]かせたので、[人々{ひとびと}]は[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れた。", "9": "そしてアビメレクはアブラハムを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたはわれわれに[何{なに}]をするのですか。あなたに[対{たい}]してわたしがどんな[罪{つみ}]を[犯{おか}]したために、あなたはわたしとわたしの[国{くに}]とに、[大{おお}]きな[罪{つみ}]を[負{お}]わせるのですか。あなたはしてはならぬことをわたしにしたのです」。", "10": "アビメレクはまたアブラハムに[言{い}]った、「あなたはなんと[思{おも}]って、この[事{こと}]をしたのですか」。", "11": "アブラハムは[言{い}]った、「この[所{ところ}]には[神{かみ}]を[恐{おそ}]れるということが、まったくないので、わたしの[妻{つま}]のゆえに[人々{ひとびと}]がわたしを[殺{ころ}]すと[思{おも}]ったからです。", "12": "また[彼女{かのじょ}]はほんとうにわたしの[妹{いもうと}]なのです。わたしの[父{ちち}]の[娘{むすめ}]ですが、[母{はは}]の[娘{むすめ}]ではありません。そして、わたしの[妻{つま}]になったのです。", "13": "[神{かみ}]がわたしに[父{ちち}]の[家{いえ}]を[離{はな}]れて、[行{い}]き[巡{めぐ}]らせた[時{とき}]、わたしは[彼女{かのじょ}]に、あなたはわたしたちの[行{い}]くさきざきでわたしを[兄{あに}]であると[言{い}]ってください。これはあなたがわたしに[施{ほどこ}]す[恵{めぐ}]みであると[言{い}]いました」。", "14": "そこでアビメレクは[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]および[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[取{と}]ってアブラハムに[与{あた}]え、その[妻{つま}]サラを[彼{かれ}]に[返{かえ}]した。", "15": "そしてアビメレクは[言{い}]った、「わたしの[地{ち}]はあなたの[前{まえ}]にあります。あなたの[好{す}]きな[所{ところ}]に[住{す}]みなさい」。", "16": "またサラに[言{い}]った、「わたしはあなたの[兄{あに}]に[銀{ぎん}][千{せん}]シケルを[与{あた}]えました。これはあなたの[身{み}]に[起{た}]ったすべての[事{こと}]について、あなたに[償{つぐな}]いをするものです。こうしてすべての[人{ひと}]にあなたは[正{ただ}]しいと[認{みと}]められます」。", "17": "そこでアブラハムは[神{かみ}]に[祈{いの}]った。[神{かみ}]はアビメレクとその[妻{つま}]および、はしためたちをいやされたので、[彼{かれ}]らは[子{こ}]を[産{う}]むようになった。", "18": "これは[主{しゅ}]がさきにアブラハムの[妻{つま}]サラのゆえに、アビメレクの[家{いえ}]のすべての[者{もの}]の[胎{たい}]を、かたく[閉{と}]ざされたからである。" }, "21": { "1": "[主{しゅ}]は、さきに[言{い}]われたようにサラを[顧{かえり}]み、[告{つ}]げられたようにサラに[行{おこな}]われた。", "2": "サラはみごもり、[神{かみ}]がアブラハムに[告{つ}]げられた[時{とき}]になって、[年老{としお}]いたアブラハムに[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "3": "アブラハムは[生{うま}]れた[子{こ}]、サラが[産{う}]んだ[男{おとこ}]の[子{こ}]の[名{な}]をイサクと[名{な}]づけた。", "4": "アブラハムは[神{かみ}]が[命{めい}]じられたように八[日{か}][目{め}]にその[子{こ}]イサクに[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]した。", "5": "アブラハムはその[子{こ}]イサクが[生{うま}]れた[時{とき}]百[歳{さい}]であった。", "6": "そしてサラは[言{い}]った、「[神{かみ}]はわたしを[笑{わら}]わせてくださった。[聞{き}]く[者{もの}]は[皆{みな}]わたしのことで[笑{わら}]うでしょう」。", "7": "また[言{い}]った、「サラが[子{こ}]に[乳{ちち}]を[飲{の}]ませるだろうと、だれがアブラハムに[言{い}]い[得{え}]たであろう。それなのに、わたしは[彼{かれ}]が[年{とし}]とってから、[子{こ}]を[産{う}]んだ」。", "8": "さて、おさなごは[育{そだ}]って[乳離{ちばな}]れした。イサクが[乳離{ちばな}]れした[日{ひ}]にアブラハムは[盛{さか}]んなふるまいを[設{もう}]けた。", "9": "サラはエジプトの[女{おんな}]ハガルのアブラハムに[産{う}]んだ[子{こ}]が、[自分{じぶん}]の[子{こ}]イサクと[遊{あそ}]ぶのを[見{み}]て、", "10": "アブラハムに[言{い}]った、「このはしためとその[子{こ}]を[追{お}]い[出{だ}]してください。このはしための[子{こ}]はわたしの[子{こ}]イサクと[共{とも}]に、[世継{よつぎ}]となるべき[者{もの}]ではありません」。", "11": "この[事{こと}]で、アブラハムはその[子{こ}]のために[非常{ひじょう}]に[心配{しんぱい}]した。", "12": "[神{かみ}]はアブラハムに[言{い}]われた、「あのわらべのため、またあなたのはしためのために[心配{しんぱい}]することはない。サラがあなたに[言{い}]うことはすべて[聞{き}]きいれなさい。イサクに[生{うま}]れる[者{もの}]が、あなたの[子孫{しそん}]と[唱{とな}]えられるからです。", "13": "しかし、はしための[子{こ}]もあなたの[子{こ}]ですから、これをも、一つの[国民{こくみん}]とします」。", "14": "そこでアブラハムは[明{あ}]くる[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて、パンと[水{みず}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]とを[取{と}]り、ハガルに[与{あた}]えて、[肩{かた}]に[負{お}]わせ、その[子{こ}]を[連{つ}]れて[去{さ}]らせた。ハガルは[去{さ}]ってベエルシバの[荒野{あらの}]にさまよった。", "15": "やがて[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]の[水{みず}]が[尽{つ}]きたので、[彼女{かのじょ}]はその[子{こ}]を[木{き}]の[下{した}]におき、", "16": "「わたしはこの[子{こ}]の[死{し}]ぬのを[見{み}]るに[忍{しの}]びない」と[言{い}]って、[矢{や}]の[届{とど}]くほど[離{はな}]れて[行{い}]き、[子供{こども}]の[方{ほう}]に[向{む}]いてすわった。[彼女{かのじょ}]が[子供{こども}]の[方{ほう}]に[向{む}]いてすわったとき、[子供{こども}]は[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "17": "[神{かみ}]はわらべの[声{こえ}]を[聞{き}]かれ、[神{かみ}]の[使{つかい}]は[天{てん}]からハガルを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「ハガルよ、どうしたのか。[恐{おそ}]れてはいけない。[神{かみ}]はあそこにいるわらべの[声{こえ}]を[聞{き}]かれた。", "18": "[立{た}]って[行{い}]き、わらべを[取{と}]り[上{あ}]げてあなたの[手{て}]に[抱{だ}]きなさい。わたしは[彼{かれ}]を[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]とするであろう」。", "19": "[神{かみ}]がハガルの[目{め}]を[開{ひら}]かれたので、[彼女{かのじょ}]は[水{みず}]の[井戸{いど}]のあるのを[見{み}]た。[彼女{かのじょ}]は[行{い}]って[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]に[水{みず}]を[満{み}]たし、わらべに[飲{の}]ませた。", "20": "[神{かみ}]はわらべと[共{とも}]にいまし、わらべは[成長{せいちょう}]した。[彼{かれ}]は[荒野{あらの}]に[住{す}]んで[弓{ゆみ}]を[射{い}]る[者{もの}]となった。", "21": "[彼{かれ}]はパランの[荒野{あらの}]に[住{す}]んだ。[母{はは}]は[彼{かれ}]のためにエジプトの[国{くに}]から[妻{つま}]を[迎{むか}]えた。", "22": "そのころアビメレクとその[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]ピコルはアブラハムに[言{い}]った、「あなたが[何事{なにごと}]をなさっても、[神{かみ}]はあなたと[共{とも}]におられる。", "23": "それゆえ、[今{いま}]ここでわたしをも、わたしの[子{こ}]をも、[孫{まご}]をも[欺{あざむ}]かないと、[神{かみ}]をさしてわたしに[誓{ちか}]ってください。わたしがあなたに[親切{しんせつ}]にしたように、あなたもわたしと、このあなたの[寄留{きりゅう}]の[地{ち}]とに、しなければなりません」。", "24": "アブラハムは[言{い}]った、「わたしは[誓{ちか}]います」。", "25": "アブラハムはアビメレクの[家来{けらい}]たちが、[水{みず}]の[井戸{いど}]を[奪{うば}]い[取{と}]ったことについてアビメルクを[責{せ}]めた。", "26": "しかしアビメレクは[言{い}]った、「だれがこの[事{こと}]をしたかわたしは[知{し}]りません。あなたもわたしに[告{つ}]げたことはなく、わたしもきょうまで[聞{き}]きませんでした」。", "27": "そこでアブラハムは[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]とを[取{と}]ってアビメレクに[与{あた}]え、ふたりは[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。", "28": "アブラハムが[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]を[分{わ}]けて[置{お}]いたところ、", "29": "アビメレクはアブラハムに[言{い}]った、「あなたがこれらの[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]を[分{わ}]けて[置{お}]いたのは、なんのためですか」。", "30": "アブラハムは[言{い}]った、「あなたはわたしの[手{て}]からこれらの[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]を[受{う}]け[取{と}]って、わたしがこの[井戸{いど}]を[掘{ほ}]ったことの[証拠{しょうこ}]としてください」。", "31": "これによってその[所{ところ}]をベエルシバと[名{な}]づけた。[彼{かれ}]らがふたりそこで[誓{ちか}]いをしたからである。", "32": "このように[彼{かれ}]らはベエルシバで[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、アビメレクとその[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]ピコルは[立{た}]ってペリシテの[地{ち}]に[帰{かえ}]った。", "33": "アブラハムはベエルシバに一[本{ぽん}]のぎょりゅうの[木{き}]を[植{う}]え、その[所{ところ}]で[永遠{えいえん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]んだ。", "34": "こうしてアブラハムは[長{なが}]い[間{あいだ}]ペリシテびとの[地{ち}]にとどまった。" }, "22": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、[神{かみ}]はアブラハムを[試{こころ}]みて[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「アブラハムよ」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ここにおります」。", "2": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「あなたの[子{こ}]、あなたの[愛{あい}]するひとり[子{こ}]イサクを[連{つ}]れてモリヤの[地{ち}]に[行{い}]き、わたしが[示{しめ}]す[山{やま}]で[彼{かれ}]を[燔祭{はんさい}]としてささげなさい」。", "3": "アブラハムは[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて、ろばにくらを[置{お}]き、ふたりの[若者{わかもの}]と、その[子{こ}]イサクとを[連{つ}]れ、また[燔祭{はんさい}]のたきぎを[割{わ}]り、[立{た}]って[神{かみ}]が[示{しめ}]された[所{ところ}]に[出{で}]かけた。", "4": "三[日{か}][目{め}]に、アブラハムは[目{め}]をあげて、はるかにその[場所{ばしょ}]を[見{み}]た。", "5": "そこでアブラハムは[若者{わかもの}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは、ろばと[一緒{いっしょ}]にここにいなさい。わたしとわらべは[向{む}]こうへ[行{い}]って[礼拝{れいはい}]し、そののち、あなたがたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってきます」。", "6": "アブラハムは[燔祭{はんさい}]のたきぎを[取{と}]って、その[子{こ}]イサクに[負{お}]わせ、[手{て}]に[火{ひ}]と[刃物{はもの}]とを[執{と}]って、ふたり[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "7": "やがてイサクは[父{ちち}]アブラハムに[言{い}]った、「[父{ちち}]よ」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「[子{こ}]よ、わたしはここにいます」。イサクは[言{い}]った、「[火{ひ}]とたきぎとはありますが、[燔祭{はんさい}]の[小羊{こひつじ}]はどこにありますか」。", "8": "アブラハムは[言{い}]った、「[子{こ}]よ、[神{かみ}]みずから[燔祭{はんさい}]の[小羊{こひつじ}]を[備{そな}]えてくださるであろう」。こうしてふたりは[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "9": "[彼{かれ}]らが[神{かみ}]の[示{しめ}]された[場所{ばしょ}]にきたとき、アブラハムはそこに[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、たきぎを[並{なら}]べ、その[子{こ}]イサクを[縛{しば}]って[祭壇{さいだん}]のたきぎの[上{うえ}]に[載{の}]せた。", "10": "そしてアブラハムが[手{て}]を[差{さ}]し[伸{の}]べ、[刃物{はもの}]を[執{と}]ってその[子{こ}]を[殺{ころ}]そうとした[時{とき}]、", "11": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[天{てん}]から[彼{かれ}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「アブラハムよ、アブラハムよ」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「はい、ここにおります」。", "12": "み[使{つかい}]が[言{い}]った、「わらべを[手{て}]にかけてはならない。また[何{なに}]も[彼{かれ}]にしてはならない。あなたの[子{こ}]、あなたのひとり[子{こ}]をさえ、わたしのために[惜{お}]しまないので、あなたが[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]であることをわたしは[今{いま}][知{し}]った」。", "13": "この[時{とき}]アブラハムが[目{め}]をあげて[見{み}]ると、うしろに、[角{つの}]をやぶに[掛{か}]けている一[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]がいた。アブラハムは[行{い}]ってその[雄羊{おひつじ}]を[捕{とら}]え、それをその[子{こ}]のかわりに[燔祭{はんさい}]としてささげた。", "14": "それでアブラハムはその[所{ところ}]の[名{な}]をアドナイ・エレと[呼{よ}]んだ。これにより、[人々{ひとびと}]は[今日{こんにち}]もなお「[主{しゅ}]の[山{やま}]に[備{そな}]えあり」と[言{い}]う。", "15": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[再{ふたた}]び[天{てん}]からアブラハムを[呼{よ}]んで、", "16": "[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『わたしは[自分{じぶん}]をさして[誓{ちか}]う。あなたがこの[事{こと}]をし、あなたの[子{こ}]、あなたのひとり[子{こ}]をも[惜{お}]しまなかったので、", "17": "わたしは[大{おお}]いにあなたを[祝福{しゅくふく}]し、[大{おお}]いにあなたの[子孫{しそん}]をふやして、[天{てん}]の[星{ほし}]のように、[浜{はま}]べの[砂{すな}]のようにする。あなたの[子孫{しそん}]は[敵{てき}]の[門{もん}]を[打{う}]ち[取{と}]り、", "18": "また[地{ち}]のもろもろの[国民{こくみん}]はあなたの[子孫{しそん}]によって[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]るであろう。あなたがわたしの[言葉{ことば}]に[従{したが}]ったからである』」。", "19": "アブラハムは[若者{わかもの}]たちの[所{ところ}]に[帰{かえ}]り、みな[立{た}]って、[共{とも}]にベエルシバへ[行{い}]った。そしてアブラハムはベエルシバに[住{す}]んだ。", "20": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、ある[人{ひと}]がアブラハムに[告{つ}]げて[言{い}]った、「ミルカもまたあなたの[兄弟{きょうだい}]ナホルに[子{こ}]どもを[産{う}]みました。", "21": "[長男{ちょうなん}]はウヅ、[弟{おとうと}]はブズ、[次{つぎ}]はアラムの[父{ちち}]ケムエル、", "22": "[次{つぎ}]はケセデ、ハゾ、ピルダシ、エデラフ、ベトエルです」。", "23": "ベトエルの[子{こ}]はリベカであって、これら八[人{にん}]はミルカがアブラハムの[兄弟{きょうだい}]ナホルに[産{う}]んだのである。", "24": "ナホルのそばめで、[名{な}]をルマという[女{おんな}]もまたテバ、ガハム、タハシおよびマアカを[産{う}]んだ。" }, "23": { "1": "サラの[一生{いっしょう}]は百二十七[年{ねん}]であった。これがサラの[生{い}]きながらえた[年{とし}]である。", "2": "サラはカナンの[地{ち}]のキリアテ・アルバすなわちヘブロンで[死{し}]んだ。アブラハムは[中{なか}]にはいってサラのために[悲{かな}]しみ[泣{な}]いた。", "3": "アブラハムは[死人{しにん}]のそばから[立{た}]って、ヘテの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、", "4": "「わたしはあなたがたのうちの[旅{たび}]の[者{もの}]で[寄留者{きりゅうしゃ}]ですが、わたしの[死人{しにん}]を[出{だ}]して[葬{ほうむ}]るため、あなたがたのうちにわたしの[所有{しょゆう}]として一つの[墓地{ぼち}]をください」。", "5": "ヘテの[人々{ひとびと}]はアブラハムに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "6": "「わが[主{しゅ}]よ、お[聞{き}]きなさい。あなたはわれわれのうちにおられて、[神{かみ}]のような[主君{しゅくん}]です。われわれの[墓地{ぼち}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[所{ところ}]にあなたの[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]りなさい。その[墓地{ぼち}]を[拒{こば}]んで、あなたにその[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]らせない[者{もの}]はわれわれのうちには、ひとりもないでしょう」。", "7": "アブラハムは[立{た}]ちあがり、その[地{ち}]の[民{たみ}]ヘテの[人々{ひとびと}]に[礼{れい}]をして、", "8": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「もしわたしの[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]るのに[同意{どうい}]されるなら、わたしの[願{ねが}]いをいれて、わたしのためにゾハルの[子{こ}]エフロンに[頼{たの}]み、", "9": "[彼{かれ}]が[持{も}]っている[畑{はたけ}]の[端{はし}]のマクペラのほら[穴{あな}]をじゅうぶんな[代価{だいか}]でわたしに[与{あた}]え、あなたがたのうちに[墓地{ぼち}]を[持{も}]たせてください」。", "10": "[時{とき}]にエフロンはヘテの[人々{ひとびと}]のうちにすわっていた。そこでヘテびとエフロンはヘテの[人々{ひとびと}]、すなわちすべてその[町{まち}]の[門{もん}]にはいる[人々{ひとびと}]の[聞{き}]いているところで、アブラハムに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "11": "「いいえ、わが[主{しゅ}]よ、お[聞{き}]きなさい。わたしはあの[畑{はたけ}]をあなたにさしあげます。またその[中{なか}]にあるほら[穴{あな}]もさしあげます。わたしの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で、それをさしあげます。あなたの[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]りなさい」。", "12": "アブラハムはその[地{ち}]の[民{たみ}]の[前{まえ}]で[礼{れい}]をし、", "13": "その[地{ち}]の[民{たみ}]の[聞{き}]いているところでエフロンに[言{い}]った、「あなたがそれを[承諾{しょうだく}]されるなら、お[聞{き}]きなさい。わたしはその[畑{はたけ}]の[代価{だいか}]を[払{はら}]います。お[受{う}]け[取{と}]りください。わたしの[死人{しにん}]をそこに[葬{ほうむ}]りましょう」。", "14": "エフロンはアブラハムに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "15": "「わが[主{しゅ}]よ、お[聞{き}]きなさい。あの[地{ち}]は[銀{ぎん}]四百シケルですが、これはわたしとあなたの[間{あいだ}]で、なにほどのことでしょう。あなたの[死人{しにん}]を[葬{ほうむ}]りなさい」。", "16": "そこでアブラハムはエフロンの[言葉{ことば}]にしたがい、エフロンがヘテの[人々{ひとびと}]の[聞{き}]いているところで[言{い}]った[銀{ぎん}]、すなわち[商人{しょうにん}]の[通用{つうよう}][銀{ぎん}]四百シケルを[量{はか}]ってエフロンに[与{あた}]えた。", "17": "こうしてマムレの[前{まえ}]のマクペラにあるエフロンの[畑{はたけ}]は、[畑{はたけ}]も、その[中{なか}]のほら[穴{あな}]も、[畑{はたけ}]の[中{なか}]およびその[周囲{しゅうい}]の[境{さかい}]にあるすべての[木{き}]も[皆{みな}]、", "18": "ヘテの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]、すなわちその[町{まち}]の[門{もん}]にはいるすべての[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で、アブラハムの[所有{しょゆう}]と[決{き}]まった。", "19": "その[後{のち}]、アブラハムはその[妻{つま}]サラをカナンの[地{ち}]にあるマムレ、すなわちヘブロンの[前{まえ}]のマクペラの[畑{はたけ}]のほら[穴{あな}]に[葬{ほうむ}]った。", "20": "このように[畑{はたけ}]とその[中{なか}]にあるほら[穴{あな}]とはヘテの[人々{ひとびと}]によってアブラハムの[所有{しょゆう}]の[墓地{ぼち}]と[定{さだ}]められた。" }, "24": { "1": "アブラハムは[年{とし}]が[進{すす}]んで[老人{ろうじん}]となった。[主{しゅ}]はすべての[事{こと}]にアブラハムを[恵{めぐ}]まれた。", "2": "さてアブラハムは[所有{しょゆう}]のすべてを[管理{かんり}]させていた[家{いえ}]の[年長{ねんちょう}]のしもべに[言{い}]った、「あなたの[手{て}]をわたしのももの[下{した}]に[入{い}]れなさい。", "3": "わたしはあなたに[天地{てんち}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさして[誓{ちか}]わせる。あなたはわたしが[今{いま}][一緒{いっしょ}]に[住{す}]んでいるカナンびとのうちから、[娘{むすめ}]をわたしの[子{こ}]の[妻{つま}]にめとってはならない。", "4": "あなたはわたしの[国{くに}]へ[行{い}]き、[親族{しんぞく}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って、わたしの[子{こ}]イサクのために[妻{つま}]をめとらなければならない」。", "5": "しもべは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「もしその[女{おんな}]がわたしについてこの[地{ち}]に[来{く}]ることを[好{この}]まない[時{とき}]は、わたしはあなたの[子{こ}]をあなたの[出身{しゅっしん}][地{ち}]に[連{つ}]れ[帰{かえ}]るべきでしょうか」。", "6": "アブラハムは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしの[子{こ}]は[決{けっ}]して[向{む}]こうへ[連{つ}]れ[帰{かえ}]ってはならない。", "7": "[天{てん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわたしを[父{ちち}]の[家{いえ}]、[親族{しんぞく}]の[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]してわたしに[語{かた}]り、わたしに[誓{ちか}]って、おまえの[子孫{しそん}]にこの[地{ち}]を[与{あた}]えると[言{い}]われた。[主{しゅ}]は、み[使{つかい}]をあなたの[前{まえ}]につかわされるであろう。あなたはあそこからわたしの[子{こ}]に[妻{つま}]をめとらねばならない。", "8": "けれどもその[女{おんな}]があなたについて[来{く}]ることを[好{この}]まないなら、あなたはこの[誓{ちか}]いを[解{と}]かれる。ただわたしの[子{こ}]を[向{む}]こうへ[連{つ}]れ[帰{かえ}]ってはならない」。", "9": "そこでしもべは[手{て}]を[主人{しゅじん}]アブラハムのももの[下{した}]に[入{い}]れ、この[事{こと}]について[彼{かれ}]に[誓{ちか}]った。", "10": "しもべは[主人{しゅじん}]のらくだのうちから十[頭{とう}]のらくだを[取{と}]って[出{で}]かけた。すなわち[主人{しゅじん}]のさまざまの[良{よ}]い[物{もの}]を[携{たずさ}]え、[立{た}]ってアラム・ナハライムにむかい、ナホルの[町{まち}]へ[行{い}]った。", "11": "[彼{かれ}]はらくだを[町{まち}]の[外{そと}]の、[水{みず}]の[井戸{いど}]のそばに[伏{ふ}]させた。[時{とき}]は[夕暮{ゆうぐれ}]で、[女{おんな}]たちが[水{みず}]をくみに[出{で}]る[時刻{じこく}]であった。", "12": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主人{しゅじん}]アブラハムの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうか、きょう、わたしにしあわせを[授{さづ}]け、[主人{しゅじん}]アブラハムに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]してください。", "13": "わたしは[泉{いずみ}]のそばに[立{た}]っています。[町{まち}]の[人々{ひとびと}]の[娘{むすめ}]たちが[水{みず}]をくみに[出{で}]てきたとき、", "14": "[娘{むすめ}]に[向{む}]かって『お[願{ねが}]いです、あなたの[水{みず}]がめを[傾{かたむ}]けてわたしに[飲{の}]ませてください』と[言{い}]い、[娘{むすめ}]が[答{こた}]えて、『お[飲{の}]みください。あなたのらくだにも[飲{の}]ませましょう』と[言{い}]ったなら、その[者{もの}]こそ、あなたがしもべイサクのために[定{さだ}]められた[者{もの}]ということにしてください。わたしはこれによって、あなたがわたしの[主人{しゅじん}]に[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]されることを[知{し}]りましょう」。", "15": "[彼{かれ}]がまだ[言{い}]い[終{おわ}]らないうちに、アブラハムの[兄弟{きょうだい}]ナホルの[妻{つま}]ミルカの[子{こ}]ベトエルの[娘{むすめ}]リベカが、[水{みず}]がめを[肩{かた}]に[載{の}]せて[出{で}]てきた。", "16": "その[娘{むすめ}]は[非常{ひじょう}]に[美{うつく}]しく、[男{おとこ}]を[知{し}]らぬ[処女{しょじょ}]であった。[彼女{かのじょ}]が[泉{いずみ}]に[降{ふ}]りて、[水{みず}]がめを[満{み}]たし、[上{あ}]がってきた[時{とき}]、", "17": "しもべは[走{はし}]り[寄{よ}]って、[彼女{かのじょ}]に[会{あ}]って[言{い}]った、「お[願{ねが}]いです。あなたの[水{みず}]がめの[水{みず}]を[少{すこ}]し[飲{の}]ませてください」。", "18": "すると[彼女{かのじょ}]は「わが[主{しゅ}]よ、お[飲{の}]みください」と[言{い}]って、[急{いそ}]いで[水{みず}]がめを[自分{じぶん}]の[手{て}]に[取{と}]りおろして[彼{かれ}]に[飲{の}]ませた。", "19": "[飲{の}]ませ[終{おわ}]って、[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「あなたのらくだもみな[飲{の}]み[終{おわ}]るまで、わたしは[水{みず}]をくみましょう」。", "20": "[彼女{かのじょ}]は[急{いそ}]いでかめの[水{みず}]を[水{みず}]ぶねにあけ、[再{ふたた}]び[水{みず}]をくみに[井戸{いど}]に[走{はし}]って[行{い}]って、すべてのらくだのために[水{みず}]をくんだ。", "21": "その[間{かん}]その[人{ひと}]は[主{しゅ}]が[彼{かれ}]の[旅{たび}]の[祝福{しゅくふく}]されるか、どうかを[知{し}]ろうと、[黙{だま}]って[彼女{かのじょ}]を[見{み}]つめていた。", "22": "らくだが[飲{の}]み[終{おわ}]ったとき、その[人{ひと}]は[重{おも}]さ[半{はん}]シケルの[金{きん}]の[鼻輪{はなわ}]一つと、[重{おも}]さ十シケルの[金{きん}]の[腕輪{うでわ}]二つを[取{と}]って、", "23": "[言{い}]った、「あなたはだれの[娘{むすめ}]か、わたしに[話{はな}]してください。あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]にわたしどもの[泊{と}]まる[場所{ばしょ}]がありましょうか」。", "24": "[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしはナホルの[妻{つま}]ミルカの[子{こ}]ベトエルの[娘{むすめ}]です」。", "25": "また[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしどもには、わらも、[飼葉{かいば}]もたくさんあります。また[泊{と}]まる[場所{ばしょ}]もあります」。", "26": "その[人{ひと}]は[頭{とう}]を[下{さ}]げ、[主{しゅ}]を[拝{はい}]して、", "27": "[言{い}]った、「[主人{しゅじん}]アブラハムの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はわたしの[主人{しゅじん}]にいつくしみと、まこととを[惜{お}]しまれなかった。そして[主{しゅ}]は[旅{たび}]にあるわたしを[主人{しゅじん}]の[兄弟{きょうだい}]の[家{いえ}]に[導{みちび}]かれた」。", "28": "[娘{むすめ}]は[走{はし}]って[行{い}]って、[母{はは}]の[家{いえ}]のものにこれらの[事{こと}]を[告{つ}]げた。", "29": "リベカにひとりの[兄{あに}]があって、[名{な}]をラバンといった。ラバンは[泉{いずみ}]のそばにいるその[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[走{はし}]って[行{い}]った。", "30": "[彼{かれ}]は[鼻輪{はなわ}]と[妹{いもうと}]の[手{て}]にある[腕輪{うでわ}]とを[見{み}]、また[妹{いもうと}]リベカが「その[人{ひと}]はわたしにこう[言{い}]った」というのを[聞{き}]いて、その[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[行{い}]ってみると、その[人{ひと}]は[泉{いずみ}]のほとりで、らくだのそばに[立{た}]っていた。", "31": "そこでその[人{ひと}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]に[祝福{しゅくふく}]された[人{ひと}]よ、おはいりください。なぜ[外{そと}]に[立{た}]っておられますか。わたしは[家{いえ}]を[準備{じゅんび}]し、らくだのためにも[場所{ばしょ}]を[準備{じゅんび}]しておきました」。", "32": "その[人{ひと}]は[家{いえ}]にはいった。ラバンはらくだの[荷{に}]を[解{と}]いて、わらと[飼葉{かいば}]をらくだに[与{あた}]え、また[水{みず}]を[与{あた}]えてその[人{ひと}]の[足{あし}]と、その[従者{じゅうしゃ}]たちの[足{あし}]を[洗{あら}]わせた。", "33": "そして[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[食物{しょくもつ}]を[供{そな}]えたが、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしは[用向{ようむ}]きを[話{はな}]すまでは[食{た}]べません」。ラバンは[言{い}]った、「お[話{はな}]しください」。", "34": "そこで[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはアブラハムのしもべです。", "35": "[主{しゅ}]はわたしの[主人{しゅじん}]を[大{おお}]いに[祝福{しゅくふく}]して、[大{おお}]いなる[者{もの}]とされました。[主{しゅ}]はまた[彼{かれ}]に[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、[銀{ぎん}]、[金{きん}]、[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]、らくだ、ろばを[与{あた}]えられました。", "36": "[主人{しゅじん}]の[妻{つま}]サラは[年老{としお}]いてから、[主人{しゅじん}]に[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]みました。[主人{しゅじん}]はその[所有{しょゆう}]を[皆{みな}]これに[与{あた}]えました。", "37": "ところで[主人{しゅじん}]はわたしに[誓{ちか}]わせて[言{い}]いました、『わたしの[住{す}]んでいる[地{ち}]のカナンびとの[娘{むすめ}]を、わたしの[子{こ}]の[妻{つま}]にめとってはならない。", "38": "おまえはわたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]、[親族{しんぞく}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って、わたしの[子{こ}]に[妻{つま}]をめとらなければならない』。", "39": "わたしは[主人{しゅじん}]に[言{い}]いました、『もしその[女{おんな}]がわたしについてこない[時{とき}]はどういたしましょうか』。", "40": "[主人{しゅじん}]はわたしに[言{い}]いました、『わたしの[仕{つか}]えている[主{しゅ}]は、み[使{つかい}]をおまえと[一緒{いっしょ}]につかわして、おまえの[旅{たび}]にさいわいを[与{あた}]えられるであろう。おまえはわたしの[親族{しんぞく}]、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]からわたしの[子{こ}]に[妻{つま}]をめとらなければならない。", "41": "そのとき、おまえはわたしにした[誓{ちか}]いから[解{と}]かれるであろう。またおまえがわたしの[親族{しんぞく}]に[行{い}]く[時{とき}]、[彼{かれ}]らがおまえにその[娘{むすめ}]を[与{あた}]えないなら、おまえはわたしにした[誓{ちか}]いから[解{と}]かれるであろう』。", "42": "わたしはきょう、[泉{いずみ}]のところにきて[言{い}]いました、『[主人{しゅじん}]アブラハムの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうか[今{いま}]わたしのゆく[道{みち}]にさいわいを[与{あた}]えてください。", "43": "わたしはこの[泉{いずみ}]のそばに[立{た}]っていますが、[水{みず}]をくみに[出{で}]てくる[娘{むすめ}]に[向{む}]かって、「お[願{ねが}]いです。あなたの[水{みず}]がめの[水{みず}]を[少{すこ}]し[飲{の}]ませてください」と[言{い}]い、", "44": "「お[飲{の}]みください。あなたのらくだのためにも、くみましょう」とわたしに[言{い}]うなら、その[娘{むすめ}]こそ、[主{しゅ}]がわたしの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]のために[定{さだ}]められた[女{おんな}]ということにしてください』。", "45": "わたしが[心{こころ}]のうちでそう[言{い}]い[終{おわ}]らないうちに、リベカが[水{みず}]がめを[肩{かた}]に[載{の}]せて[出{で}]てきて、[水{みず}]をくみに[泉{いずみ}]に[降{ふ}]りたので、わたしは『お[願{ねが}]いです、[飲{の}]ませてください』と[言{い}]いますと、", "46": "[彼女{かのじょ}]は[急{いそ}]いで[水{みず}]がめを[肩{かた}]からおろし、『お[飲{の}]みください。わたしはあなたのらくだにも[飲{の}]ませましょう』と[言{い}]いました。それでわたしは[飲{の}]みましたが、[彼女{かのじょ}]はらくだにも[飲{の}]ませました。", "47": "わたしは[彼女{かのじょ}]に[尋{たず}]ねて、『あなたはだれの[娘{むすめ}]ですか』と[言{い}]いますと、『ナホルとその[妻{つま}]ミルカの[子{こ}]ベトエルの[娘{むすめ}]です』と[答{こた}]えました。そこでわたしは[彼女{かのじょ}]の[鼻{はな}]に[鼻輪{はなわ}]をつけ、[手{て}]に[腕輪{うでわ}]をつけました。", "48": "そしてわたしは[頭{あたま}]をさげて[主{しゅ}]を[拝{はい}]し、[主人{しゅじん}]アブラハムの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめたたえました。[主{しゅ}]は[主人{しゅじん}]の[兄弟{きょうだい}]の[娘{むすめ}]を[子{こ}]にめとらせようと、わたしを[正{ただ}]しい[道{みち}]に[導{みちび}]かれたからです。", "49": "あなたがたが、もしわたしの[主人{しゅじん}]にいつくしみと、まことを[尽{つく}]そうと[思{おも}]われるなら、そうとわたしにお[話{はな}]しください。そうでなければ、そうでないとお[話{はな}]しください。それによってわたしは[右{みぎ}]か[左{ひだり}]に[決{き}]めましょう」。", "50": "ラバンとベトエルは[答{こた}]えて[言{い}]った、「この[事{こと}]は[主{しゅ}]から[出{で}]たことですから、わたしどもはあなたによしあしを[言{い}]うことができません。", "51": "リベカがここにおりますから[連{つ}]れて[行{い}]って、[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、あなたの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]の[妻{つま}]にしてください」。", "52": "アブラハムのしもべは[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[地{ち}]に[伏{ふ}]し、[主{しゅ}]を[拝{はい}]した。", "53": "そしてしもべは[銀{ぎん}]の[飾{かざ}]りと、[金{きん}]の[飾{かざ}]り、および[衣服{いふく}]を[取{と}]り[出{だ}]してリベカに[与{あた}]え、その[兄{あに}]と[母{はは}]とにも[価{あたい}]の[高{たか}]い[品々{しなじな}]を[与{あた}]えた。", "54": "[彼{かれ}]と[従者{じゅうしゃ}]たちは[飲{の}]み[食{く}]いして[宿{やど}]ったが、あくる[朝{あさ}][彼{かれ}]らが[起{お}]きた[時{とき}]、しもべは[言{い}]った、「わたしを[主人{しゅじん}]のもとに[帰{かえ}]らせてください」。", "55": "リベカの[兄{あに}]と[母{はは}]とは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]は[数日{すうじつ}]、[少{すく}]なくとも十[日{か}]、わたしどもと[共{とも}]にいて、それから[行{い}]かせましょう」。", "56": "しもべは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はわたしの[道{みち}]にさいわいを[与{あた}]えられましたから、わたしを[引{ひ}]きとめずに、[主人{しゅじん}]のもとに[帰{かえ}]らせてください」。", "57": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]を[呼{よ}]んで[聞{き}]いてみましょう」。", "58": "[彼{かれ}]らはリベカを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「あなたはこの[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]きますか」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「[行{い}]きます」。", "59": "そこで[彼{かれ}]らは[妹{いもうと}]リベカと、そのうばと、アブラハムのしもべと、その[従者{じゅうしゃ}]とを[送{おく}]り[去{さ}]らせた。", "60": "[彼{かれ}]らはリベカを[祝福{しゅくふく}]して[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[妹{いもうと}]よ、あなたは、ちよろずの[人{ひと}]の[母{はは}]となれ。あなたの[子孫{しそん}]はその[敵{てき}]の[門{もん}]を[打{う}]ち[取{と}]れ」。", "61": "リベカは[立{た}]って[侍女{じじょ}]たちと[共{とも}]にらくだに[乗{の}]り、その[人{ひと}]に[従{したが}]って[行{い}]った。しもべはリベカを[連{つ}]れて[立{た}]ち[去{さ}]った。", "62": "さてイサクはベエル・ラハイ・ロイからきて、ネゲブの[地{ち}]に[住{す}]んでいた。", "63": "イサクは[夕暮{ゆうぐれ}]、[野{の}]に[出{で}]て[歩{ある}]いていたが、[目{め}]をあげて、らくだの[来{く}]るのを[見{み}]た。", "64": "リベカは[目{め}]をあげてイサクを[見{み}]、らくだからおりて、", "65": "しもべに[言{い}]った、「わたしたちに[向{む}]かって、[野{の}]を[歩{ある}]いて[来{く}]るあの[人{ひと}]はだれでしょう」。しもべは[言{い}]った、「あれはわたしの[主人{しゅじん}]です」。するとリベカは、[被衣{かずき}]で[身{み}]をおおった。", "66": "しもべは[自分{じぶん}]がしたことのすべてをイサクに[話{はな}]した。", "67": "イサクはリベカを[天幕{てんまく}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、リベカをめとって[妻{つま}]とし、[彼女{かのじょ}]を[愛{あい}]した。こうしてイサクは[母{はは}]の[死後{しご}]、[慰{なぐさ}]めを[得{え}]た。" }, "25": { "1": "アブラハムは[再{ふたた}]び[妻{つま}]をめとった。[名{な}]をケトラという。", "2": "[彼女{かのじょ}]はジムラン、ヨクシャン、メダン、ミデアン、イシバクおよびシュワを[産{う}]んだ。", "3": "ヨクシャンの[子{こ}]はシバとデダン。デダンの[子孫{しそん}]はアシュリびと、レトシびと、レウミびとである。", "4": "ミデアンの[子孫{しそん}]はエパ、エペル、ヘノク、アビダ、エルダアであって、これらは[皆{みな}]ケトラの[子孫{しそん}]であった。", "5": "アブラハムはその[所有{しょゆう}]をことごとくイサクに[与{あた}]えた。", "6": "またそのそばめたちの[子{こ}]らにもアブラハムは[物{もの}]を[与{あた}]え、なお[生{い}]きている[間{あいだ}]に[彼{かれ}]らをその[子{こ}]イサクから[離{はな}]して、[東{ひがし}]の[方{ほう}]、[東{ひがし}]の[国{くに}]に[移{うつ}]らせた。", "7": "アブラハムの[生{い}]きながらえた[年{とし}]は百七十五[年{ねん}]である。", "8": "アブラハムは[高齢{こうれい}]に[達{たっ}]し、[老人{ろうじん}]となり、[年{とし}]が[満{み}]ちて[息{いき}][絶{た}]え、[死{し}]んでその[民{たみ}]に[加{くわ}]えられた。", "9": "その[子{こ}]イサクとイシマエルは[彼{かれ}]をヘテびとゾハルの[子{こ}]エフロンの[畑{はたけ}]にあるマクペラのほら[穴{あな}]に[葬{ほうむ}]った。これはマムレの[向{む}]かいにあり、", "10": "アブラハムがヘテの[人々{ひとびと}]から、[買{か}]い[取{と}]った[畑{はたけ}]であって、そこにアブラハムとその[妻{つま}]サラが[葬{ほうむ}]られた。", "11": "アブラハムが[死{し}]んだ[後{のち}]、[神{かみ}]はその[子{こ}]イサクを[祝福{しゅくふく}]された。イサクはベエル・ラハイ・ロイのほとりに[住{す}]んだ。", "12": "サラのつかえめエジプトびとハガルがアブラハムに[産{う}]んだアブラハムの[子{こ}]イシマエルの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "13": "イシマエルの[子{こ}]らの[名{な}]を[世代{せだい}]にしたがって、その[名{な}]をいえば[次{つぎ}]のとおりである。すなわちイシマエルの[長子{ちょうし}]はネバヨテ、[次{つぎ}]はケダル、アデビエル、ミブサム、", "14": "ミシマ、ドマ、マッサ、", "15": "ハダデ、テマ、エトル、ネフシ、ケデマ。", "16": "これはイシマエルの[子{こ}]らであり、[村{むら}]と[宿営{しゅくえい}]とによる[名{な}]であって、その[氏族{しぞく}]による十二[人{にん}]の[君{きみ}]たちである。", "17": "イシマエルのよわいは百三十七[年{ねん}]である。[彼{かれ}]は[息{いき}][絶{た}]えて[死{し}]に、その[民{たみ}]に[加{くわ}]えられた。", "18": "イシマエルの[子{こ}]らはハビラからエジプトの[東{ひがし}]、シュルまでの[間{あいだ}]に[住{す}]んで、アシュルに[及{およ}]んだ。イシマエルはすべての[兄弟{きょうだい}]の[東{ひがし}]に[住{す}]んだ。", "19": "アブラハムの[子{こ}]イサクの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。アブラハムの[子{こ}]はイサクであって、", "20": "イサクは四十[歳{さい}]の[時{とき}]、パダンアラムのアラムびとベトエルの[娘{むすめ}]で、アラムびとラバンの[妹{いもうと}]リベカを[妻{つま}]にめとった。", "21": "イサクは[妻{つま}]が[子{こ}]を[産{う}]まなかったので、[妻{つま}]のために[主{しゅ}]に[祈{いの}]り[願{ねが}]った。[主{しゅ}]はその[願{ねが}]いを[聞{き}]かれ、[妻{つま}]リベカはみごもった。", "22": "ところがその[子{こ}]らが[胎内{たいない}]で[押{お}]し[合{あ}]ったので、リベカは[言{い}]った、「こんなことでは、わたしはどうなるでしょう」。[彼女{かのじょ}]は[行{い}]って[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねた。", "23": "[主{しゅ}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]われた、「二つの[国民{こくみん}]があなたの[胎内{たいない}]にあり、二つの[民{たみ}]があなたの[腹{はら}]から[別{わか}]れて[出{で}]る。一つの[民{たみ}]は[他{た}]の[民{たみ}]よりも[強{つよ}]く、[兄{あに}]は[弟{おとうと}]に[仕{つか}]えるであろう」。", "24": "[彼女{かのじょ}]の[出産{しゅっさん}]の[日{ひ}]がきたとき、[胎内{たいない}]にはふたごがあった。", "25": "さきに[出{で}]たのは[赤{あか}]くて[全身{ぜんしん}][毛{け}]ごろものようであった。それで[名{な}]をエサウと[名{な}]づけた。", "26": "その[後{のち}]に[弟{おとうと}]が[出{で}]た。その[手{て}]はエサウのかかとをつかんでいた。それで[名{な}]をヤコブと[名{な}]づけた。リベカが[彼{かれ}]らを[産{う}]んだ[時{とき}]、イサクは六十[歳{さい}]であった。", "27": "さてその[子{こ}]らは[成長{せいちょう}]し、エサウは[巧{たく}]みな[狩猟者{しゅりょうしゃ}]となり、[野{の}]の[人{ひと}]となったが、ヤコブは[穏{おだ}]やかな[人{ひと}]で、[天幕{てんまく}]に[住{す}]んでいた。", "28": "イサクは、しかの[肉{にく}]が[好{す}]きだったので、エサウを[愛{あい}]したが、リベカはヤコブを[愛{あい}]した。", "29": "ある[日{ひ}]ヤコブが、あつものを[煮{に}]ていた[時{とき}]、エサウは[飢{う}]え[疲{つか}]れて[野{の}]から[帰{かえ}]ってきた。", "30": "エサウはヤコブに[言{い}]った、「わたしは[飢{う}]え[疲{つか}]れた。お[願{ねが}]いだ。[赤{あか}]いもの、その[赤{あか}]いものをわたしに[食{た}]べさせてくれ」。[彼{かれ}]が[名{な}]をエドムと[呼{よ}]ばれたのはこのためである。", "31": "ヤコブは[言{い}]った、「まずあなたの[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]をわたしに[売{う}]りなさい」。", "32": "エサウは[言{い}]った、「わたしは[死{し}]にそうだ。[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]などわたしに[何{なに}]になろう」。", "33": "ヤコブはまた[言{い}]った、「まずわたしに[誓{ちか}]いなさい」。[彼{かれ}]は[誓{ちか}]って[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]をヤコブに[売{う}]った。", "34": "そこでヤコブはパンとレンズ[豆{まめ}]のあつものとをエサウに[与{あた}]えたので、[彼{かれ}]は[飲{の}]み[食{く}]いして、[立{た}]ち[去{さ}]った。このようにしてエサウは[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]を[軽{かろ}]んじた。" }, "26": { "1": "アブラハムの[時{とき}]にあった[初{はじ}]めのききんのほか、またききんがその[国{くに}]にあったので、イサクはゲラルにいるペリシテびとの[王{おう}]アビメレクの[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "2": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「エジプトへ[下{くだ}]ってはならない。わたしがあなたに[示{しめ}]す[地{ち}]にとどまりなさい。", "3": "あなたがこの[地{ち}]にとどまるなら、わたしはあなたと[共{とも}]にいて、あなたを[祝福{しゅくふく}]し、これらの[国{くに}]をことごとくあなたと、あなたの[子孫{しそん}]とに[与{あた}]え、わたしがあなたの[父{ちち}]アブラハムに[誓{ちか}]った[誓{ちか}]いを[果{はた}]そう。", "4": "またわたしはあなたの[子孫{しそん}]を[増{ま}]して[天{てん}]の[星{ほし}]のようにし、あなたの[子孫{しそん}]にこれらの[地{ち}]をみな[与{あた}]えよう。そして[地{ち}]のすべての[国民{こくみん}]はあなたの[子孫{しそん}]によって[祝福{しゅくふく}]をえるであろう。", "5": "アブラハムがわたしの[言葉{ことば}]にしたがってわたしのさとしと、いましめと、さだめと、おきてとを[守{まも}]ったからである」。", "6": "こうしてイサクはゲラルに[住{す}]んだ。", "7": "その[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]の[妻{つま}]のことを[尋{たず}]ねたとき、「[彼女{かのじょ}]はわたしの[妹{いもうと}]です」と[彼{かれ}]は[言{い}]った。リベカは[美{うつく}]しかったので、その[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]がリベカのゆえに[自分{じぶん}]を[殺{ころ}]すかもしれないと[思{おも}]って、「わたしの[妻{つま}]です」と[言{い}]うのを[恐{おそ}]れたからである。", "8": "イサクは[長{なが}]らくそこにいたが、ある[日{ひ}]ペリシテびとの[王{おう}]アビメレクは[窓{まど}]から[外{そと}]をながめていて、イサクがその[妻{つま}]リベカと[戯{たわむ}]れているのを[見{み}]た。", "9": "そこでアビメレクはイサクを[召{め}]して[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]は[確{たし}]かにあなたの[妻{つま}]です。あなたはどうして『[彼女{かのじょ}]はわたしの[妹{いもうと}]です』と[言{い}]われたのですか」。イサクは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしは[彼女{かのじょ}]のゆえに[殺{ころ}]されるかもしれないと[思{おも}]ったからです」。", "10": "アビメレクは[言{い}]った、「あなたはどうしてこんな[事{こと}]をわれわれにされたのですか。[民{たみ}]のひとりが[軽々{かるがる}]しくあなたの[妻{つま}]と[寝{ね}]るような[事{こと}]があれば、その[時{とき}]あなたはわれわれに[罪{つみ}]を[負{お}]わせるでしょう」。", "11": "それでアビメレクはすべての[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「この[人{ひと}]、またはその[妻{つま}]にさわる[者{もの}]は[必{かなら}]ず[死{し}]ななければならない」。", "12": "イサクはその[地{ち}]に[種{たね}]をまいて、その[年{とし}]に百[倍{ばい}]の[収穫{しゅうかく}]を[得{え}]た。このように[主{しゅ}]が[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]されたので、", "13": "[彼{かれ}]は[富{と}]み、またますます[栄{さか}]えて[非常{ひじょう}]に[裕福{ゆうふく}]になり、", "14": "[羊{ひつじ}]の[群{む}]れ、[牛{うし}]の[群{む}]れ[及{およ}]び[多{おお}]くのしもべを[持{も}]つようになったので、ペリシテびとは[彼{かれ}]をねたんだ。", "15": "またペリシテびとは[彼{かれ}]の[父{ちち}]アブラハムの[時{とき}]に、[父{ちち}]のしもべたちが[掘{ほ}]ったすべての[井戸{いど}]をふさぎ、[土{つち}]で[埋{う}]めた。", "16": "アビメレクはイサクに[言{い}]った、「あなたはわれわれよりも、はるかに[強{つよ}]くなられたから、われわれの[所{ところ}]を[去{さ}]ってください」。", "17": "イサクはそこを[去{さ}]り、ゲラルの[谷{たに}]に[天幕{てんまく}]を[張{は}]ってその[所{ところ}]に[住{す}]んだ。", "18": "そしてイサクは[父{ちち}]アブラハムの[時{とき}]に[人々{ひとびと}]の[掘{ほ}]った[水{みず}]の[井戸{いど}]を[再{ふたた}]び[掘{ほ}]った。アブラハムの[死後{しご}]、ペリシテびとがふさいだからである。イサクは[父{ちち}]がつけた[名{な}]にしたがってそれらに[名{な}]をつけた。", "19": "しかしイサクのしもべたちが[谷{たに}]の[中{なか}]を[掘{ほ}]って、そこにわき[出{で}]る[水{みず}]の[井戸{いど}]を[見{み}]つけたとき、", "20": "ゲラルの[羊飼{ひつじかい}]たちは、「この[水{みず}]はわれわれのものだ」と[言{い}]って、イサクの[羊飼{ひつじかい}]たちと[争{あらそ}]ったので、イサクはその[井戸{いど}]の[名{な}]をエセクと[名{な}]づけた。[彼{かれ}]らが[彼{かれ}]と[争{あらそ}]ったからである。", "21": "[彼{かれ}]らはまた一つの[井戸{いど}]を[掘{ほ}]ったが、これをも[争{あらそ}]ったので、[名{な}]をシテナと[名{な}]づけた。", "22": "イサクはそこから[移{うつ}]ってまた一つの[井戸{いど}]を[掘{ほ}]ったが、[彼{かれ}]らはこれを[争{あらそ}]わなかったので、その[名{な}]をレホボテと[名{な}]づけて[言{い}]った、「いま[主{しゅ}]がわれわれの[場所{ばしょ}]を[広{ひろ}]げられたから、われわれはこの[地{ち}]にふえるであろう」。", "23": "[彼{かれ}]はそこからベエルシバに[上{のぼ}]った。", "24": "その[夜{よ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「わたしはあなたの[父{ちち}]アブラハムの[神{かみ}]である。あなたは[恐{おそ}]れてはならない。わたしはあなたと[共{とも}]におって、あなたを[祝福{しゅくふく}]し、わたしのしもべアブラハムのゆえにあなたの[子孫{しそん}]を[増{ま}]すであろう」。", "25": "それで[彼{かれ}]はその[所{ところ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて、[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]び、そこに[天幕{てんまく}]を[張{は}]った。またイサクのしもべたちはそこに一つの[井戸{いど}]を[掘{ほ}]った。", "26": "[時{とき}]にアビメレクがその[友{とも}]アホザテと、[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]ピコルと[共{とも}]にゲラルからイサクのもとにきたので、", "27": "イサクは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはわたしを[憎{にく}]んで、あなたがたの[中{なか}]からわたしを[追{お}]い[出{だ}]されたのに、どうしてわたしの[所{ところ}]にこられたのですか」。", "28": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「われわれは[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられるのを、はっきり[見{み}]ましたので、いまわれわれの[間{あいだ}]、すなわちわれわれとあなたとの[間{あいだ}]に一つの[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、あなたと[契約{けいやく}]を[結ぼ{むすぼ}]うと[思{おも}]います。", "29": "われわれはあなたに[害{がい}]を[加{くわ}]えたことはなく、ただ[良{よ}]い[事{こと}]だけをして、[安{やす}]らかに[去{さ}]らせたのですから、あなたはわれわれに[悪{わる}]い[事{こと}]をしてはなりません。まことにあなたは[主{しゅ}]に[祝福{しゅくふく}]されたかたです」。", "30": "そこでイサクは[彼{かれ}]らのためにふるまいを[設{もう}]けた。[彼{かれ}]らは[飲{の}]み[食{く}]いし、", "31": "あくる[朝{あさ}]、はやく[起{お}]きて[互{たがい}]に[誓{ちか}]った。こうしてイサクは[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせたので、[彼{かれ}]らはイサクのもとから[穏{おだ}]やかに[去{さ}]った。", "32": "その[日{ひ}]、イサクのしもべたちがきて、[自分{じぶん}]たちが[掘{ほ}]った[井戸{いど}]について[彼{かれ}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、「わたしたちは[水{みず}]を[見{み}]つけました」。", "33": "イサクはそれをシバと[名{な}]づけた。これによってその[町{まち}]の[名{な}]は[今日{こんにち}]にいたるまでベエルシバといわれている。", "34": "エサウは四十[歳{さい}]の[時{とき}]、ヘテびとベエリの[娘{むすめ}]ユデテとヘテびとエロンの[娘{むすめ}]バスマテとを[妻{つま}]にめとった。", "35": "[彼女{かのじょ}]たちはイサクとリベカにとって[心{こころ}]の[痛{いた}]みとなった。" }, "27": { "1": "イサクは[年老{としお}]い、[目{め}]がかすんで[見{み}]えなくなった[時{とき}]、[長子{ちょうし}]エサウを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[子{こ}]よ」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「ここにおります」。", "2": "イサクは[言{い}]った。「わたしは[年老{としお}]いて、いつ[死{し}]ぬかも[知{し}]れない。", "3": "それであなたの[武器{ぶき}]、[弓矢{ゆみや}]をもって[野{の}]に[出{で}]かけ、わたしのために、しかの[肉{にく}]をとってきて、", "4": "わたしの[好{す}]きなおいしい[食{た}]べ[物{もの}]を[作{つく}]り、[持{も}]ってきて[食{た}]べさせよ。わたしは[死{し}]ぬ[前{まえ}]にあなたを[祝福{しゅくふく}]しよう」。", "5": "イサクがその[子{こ}]エサウに[語{かた}]るのをリベカは[聞{き}]いていた。やがてエサウが、しかの[肉{にく}]を[獲{え}]ようと[野{の}]に[出{で}]かけたとき、", "6": "リベカはその[子{こ}]ヤコブに[言{い}]った、「わたしは[聞{き}]いていましたが、[父{ちち}]は[兄{あに}]エサウに、", "7": "『わたしのために、しかの[肉{にく}]をとってきて、おいしい[食{た}]べ[物{もの}]を[作{つく}]り、わたしに[食{た}]べさせよ。わたしは[死{し}]ぬ[前{まえ}]に、[主{しゅ}]の[前{まえ}]であなたを[祝福{しゅくふく}]しよう』と[言{い}]いました。", "8": "それで、[子{こ}]よ、わたしの[言葉{ことば}]にしたがい、わたしの[言{い}]うとおりにしなさい。", "9": "[群{む}]れの[所{ところ}]へ[行{い}]って、そこからやぎの[子{こ}]の[良{よ}]いのを二[頭{とう}]わたしの[所{ところ}]に[取{と}]ってきなさい。わたしはそれで[父{ちち}]のために、[父{ちち}]の[好{す}]きなおいしい[食{た}]べ[物{もの}]を[作{つく}]りましょう。", "10": "あなたはそれを[持{も}]って[行{い}]って[父{ちち}]に[食{た}]べさせなさい。[父{ちち}]は[死{し}]ぬ[前{まえ}]にあなたを[祝福{しゅくふく}]するでしょう」。", "11": "ヤコブは[母{はは}]リベカに[言{い}]った、「[兄{あに}]エサウは[毛深{けぶか}]い[人{ひと}]ですが、わたしはなめらかです。", "12": "おそらく[父{ちち}]はわたしにさわってみるでしょう。そうすればわたしは[父{ちち}]を[欺{あざむ}]く[者{もの}]と[思{おも}]われ、[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けず、かえってのろいを[受{う}]けるでしょう」。", "13": "[母{はは}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[子{こ}]よ、あなたがうけるのろいはわたしが[受{う}]けます。ただ、わたしの[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、[行{い}]って[取{と}]ってきなさい」。", "14": "そこで[彼{かれ}]は[行{い}]ってやぎの[子{こ}]を[取{と}]り、[母{はは}]の[所{ところ}]に[持{も}]ってきたので、[母{はは}]は[父{ちち}]の[好{す}]きなおいしい[食{た}]べ[物{もの}]を[作{つく}]った。", "15": "リベカは[家{いえ}]にあった[長子{ちょうし}]エサウの[晴着{はれぎ}]を[取{と}]って、[弟{おとうと}]ヤコブに[着{き}]せ、", "16": "また[子{こ}]やぎの[皮{かわ}]を[手{て}]と[首{くび}]のなめらかな[所{ところ}]とにつけさせ、", "17": "[彼女{かのじょ}]が[作{つく}]ったおいしい[食{た}]べ[物{もの}]とパンとをその[子{こ}]ヤコブの[手{て}]にわたした。", "18": "そこでヤコブは[父{ちち}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って[言{い}]った、「[父{ちち}]よ」。すると[父{ちち}]は[言{い}]った、「わたしはここにいる。[子{こ}]よ、あなたはだれか」。", "19": "ヤコブは[父{ちち}]に[言{い}]った、「[長子{ちょうし}]エサウです。あなたがわたしに[言{い}]われたとおりにいたしました。どうぞ[起{お}]きて、すわってわたしのしかの[肉{にく}]を[食{た}]べ、あなたみずからわたしを[祝福{しゅくふく}]してください」。", "20": "イサクはその[子{こ}]に[言{い}]った、「[子{こ}]よ、どうしてあなたはこんなに[早{はや}]く[手{て}]に[入{い}]れたのか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がわたしにしあわせを[授{さづ}]けられたからです」。", "21": "イサクはヤコブに[言{い}]った、「[子{こ}]よ、[近寄{ちかよ}]りなさい。わたしは、さわってみて、あなたが[確{たし}]かにわが[子{こ}]エサウであるかどうかをみよう」。", "22": "ヤコブが、[父{ちち}]イサクに[近寄{ちかよ}]ったので、イサクは[彼{かれ}]にさわってみて[言{い}]った、「[声{こえ}]はヤコブの[声{こえ}]だが、[手{て}]はエサウの[手{て}]だ」。", "23": "ヤコブの[手{て}]が[兄{あに}]エサウの[手{て}]のように[毛深{けぶか}]かったため、イサクはヤコブを[見{み}]わけることができなかったので、[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]した。", "24": "イサクは[言{い}]った、「あなたは[確{たし}]かにわが[子{こ}]エサウですか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「そうです」。", "25": "イサクは[言{い}]った、「わたしの[所{ところ}]へ[持{も}]ってきなさい。わが[子{こ}]のしかの[肉{にく}]を[食{た}]べて、わたしみずから、あなたを[祝福{しゅくふく}]しよう」。ヤコブがそれを[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[持{も}]ってきたので、[彼{かれ}]は[食{た}]べた。またぶどう[酒{しゅ}]を[持{も}]ってきたので、[彼{かれ}]は[飲{の}]んだ。", "26": "そして[父{ちち}]イサクは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[子{こ}]よ、さあ、[近寄{ちかよ}]ってわたしに[口{くち}]づけしなさい」。", "27": "[彼{かれ}]が[近寄{ちかよ}]って[口{くち}]づけした[時{とき}]、イサクはその[着物{きもの}]のかおりをかぎ、[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、「ああ、わが[子{こ}]のかおりは、[主{しゅ}]が[祝福{しゅくふく}]された[野{の}]のかおりのようだ。", "28": "どうか[神{かみ}]が、[天{てん}]の[露{つゆ}]と、[地{ち}]の[肥{こ}]えたところと、[多{おお}]くの[穀物{こくもつ}]と、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]とをあなたに[賜{たま}]わるように。", "29": "もろもろの[民{たみ}]はあなたに[仕{つか}]え、もろもろの[国{くに}]はあなたに[身{み}]をかがめる。あなたは[兄弟{きょうだい}]たちの[主{しゅ}]となり、あなたの[母{はは}]の[子{こ}]らは、あなたに[身{み}]をかがめるであろう。あなたをのろう[者{もの}]はのろわれ、あなたを[祝福{しゅくふく}]する[者{もの}]は[祝福{しゅくふく}]される」。", "30": "イサクがヤコブを[祝福{しゅくふく}]し[終{おわ}]って、ヤコブが[父{ちち}]イサクの[前{まえ}]から[出{で}]て[行{い}]くとすぐ、[兄{あに}]エサウが[狩{かり}]から[帰{かえ}]ってきた。", "31": "[彼{かれ}]もまたおいしい[食{た}]べ[物{もの}]を[作{つく}]って、[父{ちち}]の[所{ところ}]に[持{も}]ってきて、[言{い}]った、「[父{ちち}]よ、[起{お}]きてあなたの[子{こ}]のしかの[肉{にく}]を[食{た}]べ、あなたみずから、わたしを[祝福{しゅくふく}]してください」。", "32": "[父{ちち}]イサクは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは、だれか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはあなたの[子{こ}]、[長子{ちょうし}]エサウです」。", "33": "イサクは[激{はげ}]しくふるえて[言{い}]った、「それでは、あのしかの[肉{にく}]を[取{と}]って、わたしに[持{も}]ってきた[者{もの}]はだれか。わたしはあなたが[来{く}]る[前{まえ}]に、みんな[食{た}]べて[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]した。ゆえに[彼{かれ}]が[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]るであろう」。", "34": "エサウは[父{ちち}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[大声{おおごえ}]をあげ、[激{はげ}]しく[叫{さけ}]んで、[父{ちち}]に[言{い}]った、「[父{ちち}]よ、わたしを、わたしをも[祝福{しゅくふく}]してください」。", "35": "イサクは[言{い}]った、「あなたの[弟{おとうと}]が[偽{いつわ}]ってやってきて、あなたの[祝福{しゅくふく}]を[奪{うば}]ってしまった」。", "36": "エサウは[言{い}]った、「よくもヤコブと[名{な}]づけたものだ。[彼{かれ}]は二[度{ど}]までもわたしをおしのけた。さきには、わたしの[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]を[奪{うば}]い、こんどはわたしの[祝福{しゅくふく}]を[奪{うば}]った」。また[言{い}]った、「あなたはわたしのために[祝福{しゅくふく}]を[残{のこ}]しておかれませんでしたか」。", "37": "イサクは[答{こた}]えてエサウに[言{い}]った、「わたしは[彼{かれ}]をあなたの[主人{しゅじん}]とし、[兄弟{きょうだい}]たちを[皆{みな}]しもべとして[彼{かれ}]に[与{あた}]え、また[穀物{こくもつ}]とぶどう[酒{しゅ}]を[彼{かれ}]に[授{さづ}]けた。わが[子{こ}]よ、[今{いま}]となっては、あなたのために[何{なに}]ができようか」。", "38": "エサウは[父{ちち}]に[言{い}]った、「[父{ちち}]よ、あなたの[祝福{しゅくふく}]はただ一つだけですか。[父{ちち}]よ、わたしを、わたしをも[祝福{しゅくふく}]してください」。エサウは[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "39": "[父{ちち}]イサクは[答{こた}]えて[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたのすみかは[地{ち}]の[肥{こ}]えた[所{ところ}]から[離{はな}]れ、また[上{うえ}]なる[天{てん}]の[露{つゆ}]から[離{はな}]れるであろう。", "40": "あなたはつるぎをもって[世{よ}]を[渡{わた}]り、あなたの[弟{おとうと}]に[仕{つか}]えるであろう。しかし、あなたが[勇{いさ}]み[立{た}]つ[時{とき}]、[首{くび}]から、そのくびきを[振{ふ}]り[落{おと}]すであろう」。", "41": "こうしてエサウは[父{ちち}]がヤコブに[与{あた}]えた[祝福{しゅくふく}]のゆえにヤコブを[憎{にく}]んだ。エサウは[心{こころ}]の[内{うち}]で[言{い}]った、「[父{ちち}]の[喪{も}]の[日{ひ}]も[遠{とお}]くはないであろう。その[時{とき}]、[弟{おとうと}]ヤコブを[殺{ころ}]そう」。", "42": "しかしリベカは[長子{ちょうし}]エサウのこの[言葉{ことば}]を[人{ひと}]づてに[聞{き}]いたので、[人{ひと}]をやり、[弟{おとうと}]ヤコブを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[兄{あに}]エサウはあなたを[殺{ころ}]そうと[考{かんが}]えて、みずから[慰{なぐさ}]めています。", "43": "[子{こ}]よ、[今{いま}]わたしの[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、すぐハランにいるわたしの[兄{あに}]ラバンのもとにのがれ、", "44": "あなたの[兄{あに}]の[怒{いか}]りが[解{と}]けるまで、しばらく[彼{かれ}]の[所{ところ}]にいなさい。", "45": "[兄{あに}]の[憤{いきどお}]りが[解{と}]けて、あなたのした[事{こと}]を[兄{あに}]が[忘{わす}]れるようになったならば、わたしは[人{ひと}]をやって、あなたをそこから[迎{むか}]えましょう。どうして、わたしは一[日{にち}]のうちにあなたがたふたりを[失{うしな}]ってよいでしょうか」。", "46": "リベカはイサクに[言{い}]った、「わたしはヘテびとの[娘{むすめ}]どものことで、[生{い}]きているのがいやになりました。もしヤコブがこの[地{ち}]の、あの[娘{むすめ}]どものようなヘテびとの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとるなら、わたしは[生{い}]きていて、[何{なに}]になりましょう」。" }, "28": { "1": "イサクはヤコブを[呼{よ}]んで、これを[祝福{しゅくふく}]し、[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたはカナンの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとってはならない。", "2": "[立{た}]ってパダンアラムへ[行{い}]き、あなたの[母{はは}]の[父{ちち}]ベトエルの[家{いえ}]に[行{い}]って、そこであなたの[母{はは}]の[兄{あに}]ラバンの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとりなさい。", "3": "[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]が、あなたを[祝福{しゅくふく}]し、[多{おお}]くの[子{こ}]を[得{え}]させ、かつふえさせて、[多{おお}]くの[国民{こくみん}]とし、", "4": "またアブラハムの[祝福{しゅくふく}]をあなたと[子孫{しそん}]とに[与{あた}]えて、[神{かみ}]がアブラハムに[授{さづ}]けられたあなたの[寄留{きりゅう}]の[地{ち}]を[継{つ}]がせてくださるように」。", "5": "こうしてイサクはヤコブを[送{おく}]り[出{だ}]した。ヤコブはパダンアラムに[向{む}]かい、アラムびとベトエルの[子{こ}]で、ヤコブとエサウとの[母{はは}]リベカの[兄{あに}]ラバンのもとへ[行{い}]った。", "6": "さてエサウは、イサクがヤコブを[祝福{しゅくふく}]して、パダンアラムにつかわし、そこから[妻{つま}]をめとらせようとしたこと、[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]し、[命{めい}]じて「あなたはカナンの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとってはならない」と[言{い}]ったこと、", "7": "そしてヤコブが[父母{ふぼ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、パダンアラムへ[行{い}]ったことを[知{し}]ったとき、", "8": "[彼{かれ}]はカナンの[娘{むすめ}]が[父{ちち}]イサクの[心{こころ}]にかなわないのを[見{み}]た。", "9": "そこでエサウはイシマエルの[所{ところ}]に[行{い}]き、すでにある[妻{つま}]たちのほかにアブラハムの[子{こ}]イシマエルの[娘{むすめ}]で、ネバヨテの[妹{いもうと}]マハラテを[妻{つま}]にめとった。", "10": "さてヤコブはベエルシバを[立{た}]って、ハランへ[向{む}]かったが、", "11": "一つの[所{ところ}]に[着{つ}]いた[時{とき}]、[日{ひ}]が[暮{く}]れたので、そこに一[夜{や}]を[過{す}]ごし、その[所{ところ}]の[石{いし}]を[取{と}]ってまくらとし、そこに[伏{ふ}]して[寝{ね}]た。", "12": "[時{とき}]に[彼{かれ}]は[夢{ゆめ}]をみた。一つのはしごが[地{ち}]の[上{うえ}]に[立{た}]っていて、その[頂{いただき}]は[天{てん}]に[達{たっ}]し、[神{かみ}]の[使{つかい}]たちがそれを[上{のぼ}]り[下{くだ}]りしているのを[見{み}]た。", "13": "そして[主{しゅ}]は[彼{かれ}]のそばに[立{た}]って[言{い}]われた、「わたしはあなたの[父{ちち}]アブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。あなたが[伏{ふ}]している[地{ち}]を、あなたと[子孫{しそん}]とに[与{あた}]えよう。", "14": "あなたの[子孫{しそん}]は[地{ち}]のちりのように[多{おお}]くなって、[西{にし}]、[東{ひがし}]、[北{きた}]、[南{みなみ}]にひろがり、[地{ち}]の[諸{しょ}][族{ぞく}]はあなたと[子孫{しそん}]とによって[祝福{しゅくふく}]をうけるであろう。", "15": "わたしはあなたと[共{とも}]にいて、あなたがどこへ[行{い}]くにもあなたを[守{まも}]り、あなたをこの[地{ち}]に[連{つ}]れ[帰{かえ}]るであろう。わたしは[決{けっ}]してあなたを[捨{す}]てず、あなたに[語{かた}]った[事{こと}]を[行{おこな}]うであろう」。", "16": "ヤコブは[眠{ねむ}]りからさめて[言{い}]った、「まことに[主{しゅ}]がこの[所{ところ}]におられるのに、わたしは[知{し}]らなかった」。", "17": "そして[彼{かれ}]は[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「これはなんという[恐{おそ}]るべき[所{ところ}]だろう。これは[神{かみ}]の[家{いえ}]である。これは[天{てん}]の[門{もん}]だ」。", "18": "ヤコブは[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて、まくらとしていた[石{いし}]を[取{と}]り、それを[立{た}]てて[柱{はしら}]とし、その[頂{いただき}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、", "19": "その[所{ところ}]の[名{な}]をベテルと[名{な}]づけた。その[町{まち}]の[名{な}]は[初{はじ}]めはルズといった。", "20": "ヤコブは[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[言{い}]った、「[神{かみ}]がわたしと[共{とも}]にいまし、わたしの[行{い}]くこの[道{みち}]でわたしを[守{まも}]り、[食{た}]べるパンと[着{き}]る[着物{きもの}]を[賜{たま}]い、", "21": "[安{やす}]らかに[父{ちち}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせてくださるなら、[主{しゅ}]をわたしの[神{かみ}]といたしましょう。", "22": "またわたしが[柱{はしら}]に[立{た}]てたこの[石{いし}]を[神{かみ}]の[家{いえ}]といたしましょう。そしてあなたがくださるすべての[物{もの}]の十[分{ぶん}]の一を、わたしは[必{かなら}]ずあなたにささげます」。" }, "29": { "1": "ヤコブはその[旅{たび}]を[続{つづ}]けて[東{ひがし}]の[民{たみ}]の[地{ち}]へ[行{い}]った。", "2": "[見{み}]ると[野{の}]に一つの[井戸{いど}]があって、そのかたわらに[羊{ひつじ}]の三つの[群{む}]れが[伏{ふ}]していた。[人々{ひとびと}]はその[井戸{いど}]から[群{む}]れに[水{みず}]を[飲{の}]ませるのであったが、[井戸{いど}]の[口{くち}]には[大{おお}]きな[石{いし}]があった。", "3": "[群{む}]れが[皆{みな}]そこに[集{あつ}]まると、[人々{ひとびと}]は[井戸{いど}]の[口{くち}]から[石{いし}]をころがして[羊{ひつじ}]に[水{みず}]を[飲{の}]ませ、その[石{いし}]をまた[井戸{いど}]の[口{くち}]の[元{もと}]のところに[返{かえ}]しておくのである。", "4": "ヤコブは[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、あなたがたはどこからこられたのですか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちはハランからです」。", "5": "ヤコブは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはナホルの[子{こ}]ラバンを[知{し}]っていますか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[知{し}]っています」。", "6": "ヤコブはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[無事{ぶじ}]ですか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[無事{ぶじ}]です。[御覧{ごらん}]なさい。[彼{かれ}]の[娘{むすめ}]ラケルはいま[羊{ひつじ}]と[一緒{いっしょ}]にここへきます」。", "7": "ヤコブは[言{い}]った、「[日{ひ}]はまだ[高{たか}]いし、[家畜{かちく}]を[集{あつ}]める[時{とき}]でもない。あなたがたは[羊{ひつじ}]に[水{みず}]を[飲{の}]ませてから、また[行{い}]って[飼{か}]いなさい」。", "8": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちはそれはできないのです。[群{む}]れがみな[集{あつ}]まった[上{うえ}]で、[井戸{いど}]の[口{くち}]から[石{いし}]をころがし、それから[羊{ひつじ}]に[水{みず}]を[飲{の}]ませるのです」。", "9": "ヤコブがなお[彼{かれ}]らと[語{かた}]っている[時{とき}]に、ラケルは[父{ちち}]の[羊{ひつじ}]と[一緒{いっしょ}]にきた。[彼女{かのじょ}]は[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っていたからである。", "10": "ヤコブは[母{はは}]の[兄{あに}]ラバンの[娘{むすめ}]ラケルと[母{はは}]の[兄{あに}]ラバンの[羊{ひつじ}]とを[見{み}]た。そしてヤコブは[進{すす}]み[寄{よ}]って[井戸{いど}]の[口{くち}]から[石{いし}]をころがし、[母{はは}]の[兄{あに}]ラバンの[羊{ひつじ}]に[水{みず}]を[飲{の}]ませた。", "11": "ヤコブはラケルに[口{くち}]づけし、[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "12": "ヤコブはラケルに、[自分{じぶん}]がラケルの[父{ちち}]のおいであり、リベカの[子{こ}]であることを[告{つ}]げたので、[彼女{かのじょ}]は[走{はし}]って[行{い}]って[父{ちち}]に[話{はな}]した。", "13": "ラバンは[妹{いもうと}]の[子{こ}]ヤコブがきたという[知{し}]らせを[聞{き}]くとすぐ、[走{はし}]って[行{い}]ってヤコブを[迎{むか}]え、これを[抱{だ}]いて[口{くち}]づけし、[家{いえ}]に[連{つ}]れてきた。そこでヤコブはすべての[事{こと}]をラバンに[話{はな}]した。", "14": "ラバンは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはほんとうにわたしの[骨肉{こつにく}]です」。ヤコブは一か[月{げつ}]の[間{あいだ}][彼{かれ}]と[共{とも}]にいた。", "15": "[時{とき}]にラバンはヤコブに[言{い}]った、「あなたはわたしのおいだからといって、ただでわたしのために[働{はたら}]くこともないでしょう。どんな[報酬{ほうしゅう}]を[望{のぞ}]みますか、わたしに[言{い}]ってください」。", "16": "さてラバンにはふたりの[娘{むすめ}]があった。[姉{あね}]の[名{な}]はレアといい、[妹{いもうと}]の[名{な}]はラケルといった。", "17": "レアは[目{め}]が[弱{よわ}]かったが、ラケルは[美{うつく}]しくて[愛{あい}]らしかった。", "18": "ヤコブはラケルを[愛{あい}]したので、「わたしは、あなたの[妹{いもうと}][娘{むすめ}]ラケルのために七[年{ねん}]あなたに[仕{つか}]えましょう」と[言{い}]った。", "19": "ラバンは[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]を[他人{たにん}]にやるよりもあなたにやる[方{ほう}]がよい。わたしと[一緒{いっしょ}]にいなさい」。", "20": "こうして、ヤコブは七[年{ねん}]の[間{あいだ}]ラケルのために[働{はたら}]いたが、[彼女{かのじょ}]を[愛{あい}]したので、ただ[数日{すうじつ}]のように[思{おも}]われた。", "21": "ヤコブはラバンに[言{い}]った、「[期日{きじつ}]が[満{み}]ちたから、わたしの[妻{つま}]を[与{あた}]えて、[妻{つま}]の[所{ところ}]にはいらせてください」。", "22": "そこでラバンはその[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]をみな[集{あつ}]めて、ふるまいを[設{もう}]けた。", "23": "[夕暮{ゆうぐれ}]となったとき、[娘{むすめ}]レアをヤコブのもとに[連{つ}]れてきたので、ヤコブは[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいった。", "24": "ラバンはまた[自分{じぶん}]のつかえめジルパを[娘{むすめ}]レアにつかえめとして[与{あた}]えた。", "25": "[朝{あさ}]になって、[見{み}]ると、それはレアであったので、ヤコブはラバンに[言{い}]った、「あなたはどうしてこんな[事{こと}]をわたしにされたのですか。わたしはラケルのために[働{はたら}]いたのではありませんか。どうしてあなたはわたしを[欺{あざむ}]いたのですか」。", "26": "ラバンは[言{い}]った、「[妹{いもうと}]を[姉{あね}]より[先{さき}]にとつがせる[事{こと}]はわれわれの[国{くに}]ではしません。", "27": "まずこの[娘{むすめ}]のために一[週{しゅう}][間{かん}]を[過{す}]ごしなさい。そうすればあの[娘{むすめ}]もあなたにあげよう。あなたは、そのため[更{さら}]に七[年{ねん}]わたしに[仕{つか}]えなければならない」。", "28": "ヤコブはそのとおりにして、その一[週{しゅう}][間{かん}]が[終{おわ}]ったので、ラバンは[娘{むすめ}]ラケルをも[妻{つま}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。", "29": "ラバンはまた[自分{じぶん}]のつかえめビルハを[娘{むすめ}]ラケルにつかえめとして[与{あた}]えた。", "30": "ヤコブはまたラケルの[所{ところ}]にはいった。[彼{かれ}]はレアよりもラケルを[愛{あい}]して、[更{さら}]に七[年{ねん}]ラバンに[仕{つか}]えた。", "31": "[主{しゅ}]はレアがきらわれるのを[見{み}]て、その[胎{たい}]を[開{ひら}]かれたが、ラケルは、みごもらなかった。", "32": "レアは、みごもって[子{こ}]を[産{う}]み、[名{な}]をルベンと[名{な}]づけて、[言{い}]った、「[主{しゅ}]がわたしの[悩{なや}]みを[顧{かえり}]みられたから、[今{いま}]は[夫{おっと}]もわたしを[愛{あい}]するだろう」。", "33": "[彼女{かのじょ}]はまた、みごもって[子{こ}]を[産{う}]み、「[主{しゅ}]はわたしが[嫌{きら}]われるのをお[聞{き}]きになって、わたしにこの[子{こ}]をも[賜{たま}]わった」と[言{い}]って、[名{な}]をシメオンと[名{な}]づけた。", "34": "[彼女{かのじょ}]はまた、みごもって[子{こ}]を[産{う}]み、「わたしは[彼{かれ}]に三[人{にん}]の[子{こ}]を[産{う}]んだから、こんどこそは[夫{おっと}]もわたしに[親{した}]しむだろう」と[言{い}]って、[名{な}]をレビと[名{な}]づけた。", "35": "[彼女{かのじょ}]はまた、みごもって[子{こ}]を[産{う}]み、「わたしは[今{いま}]、[主{しゅ}]をほめたたえる」と[言{い}]って[名{な}]をユダと[名{な}]づけた。そこで[彼女{かのじょ}]の、[子{こ}]を[産{う}]むことはやんだ。" }, "30": { "1": "ラケルは[自分{じぶん}]がヤコブに[子{こ}]を[産{う}]まないのを[知{し}]った[時{とき}]、[姉{あね}]をねたんでヤコブに[言{い}]った、「わたしに[子{こ}]どもをください。さもないと、わたしは[死{し}]にます」。", "2": "ヤコブはラケルに[向{む}]かい[怒{いか}]って[言{い}]った、「あなたの[胎{たい}]に[子{こ}]どもをやどらせないのは[神{かみ}]です。わたしが[神{かみ}]に[代{かわ}]ることができようか」。", "3": "ラケルは[言{い}]った、「わたしのつかえめビルハがいます。[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]におはいりなさい。[彼女{かのじょ}]が[子{こ}]を[産{う}]んで、わたしのひざに[置{お}]きます。そうすれば、わたしもまた[彼女{かのじょ}]によって[子{こ}]を[持{も}]つでしょう」。", "4": "ラケルはつかえめビルハを[彼{かれ}]に[与{あた}]えて、[妻{つま}]とさせたので、ヤコブは[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいった。", "5": "ビルハは、みごもってヤコブに[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "6": "そこでラケルは、「[神{かみ}]はわたしの[訴{うった}]えに[答{こた}]え、またわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]いて、わたしに[子{こ}]を[賜{たま}]わった」と[言{い}]って、[名{な}]をダンと[名{な}]づけた。", "7": "ラケルのつかえめビルハはまた、みごもって[第{だい}]二の[子{こ}]をヤコブに[産{う}]んだ。", "8": "そこでラケルは、「わたしは[激{はげ}]しい[争{あらそ}]いで、[姉{あね}]と[争{あらそ}]って[勝{か}]った」と[言{い}]って、[名{な}]をナフタリと[名{な}]づけた。", "9": "さてレアは[自分{じぶん}]が[子{こ}]を[産{う}]むことのやんだのを[見{み}]たとき、つかえめジルパを[取{と}]り、[妻{つま}]としてヤコブに[与{あた}]えた。", "10": "レアのつかえめジルパはヤコブに[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "11": "そこでレアは、「[幸運{こううん}]がきた」と[言{い}]って、[名{な}]をガドと[名{な}]づけた。", "12": "レアのつかえめジルパは[第{だい}]二の[子{こ}]をヤコブに[産{う}]んだ。", "13": "そこでレアは、「わたしは、しあわせです。[娘{むすめ}]たちはわたしをしあわせな[者{もの}]と[言{い}]うでしょう」と[言{い}]って、[名{な}]をアセルと[名{な}]づけた。", "14": "さてルベンは[麦{むぎ}][刈{か}]りの[日{ひ}]に[野{の}]に[出{で}]て、[野{の}]で[恋{こい}]なすびを[見{み}]つけ、それを[母{はは}]レアのもとに[持{も}]ってきた。ラケルはレアに[言{い}]った、「あなたの[子{こ}]の[恋{こい}]なすびをどうぞわたしにください」。", "15": "レアはラケルに[言{い}]った、「あなたがわたしの[夫{おっと}]を[取{と}]ったのは[小{ちい}]さな[事{こと}]でしょうか。その[上{うえ}]、あなたはまたわたしの[子{こ}]の[恋{こい}]なすびをも[取{と}]ろうとするのですか」。ラケルは[言{い}]った、「それではあなたの[子{こ}]の[恋{こい}]なすびに[換{か}]えて、[今夜{こんや}][彼{かれ}]をあなたと[共{とも}]に[寝{ね}]させましょう」。", "16": "[夕方{ゆうがた}]になって、ヤコブが[野{の}]から[帰{かえ}]ってきたので、レアは[彼{かれ}]を[出迎{でむか}]えて[言{い}]った、「わたしの[子{こ}]の[恋{こい}]なすびをもって、わたしがあなたを[雇{やと}]ったのですから、あなたはわたしの[所{ところ}]に、はいらなければなりません」。ヤコブはその[夜{よ}]レアと[共{とも}]に[寝{ね}]た。", "17": "[神{かみ}]はレアの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれたので、[彼女{かのじょ}]はみごもって五[番目{ばんめ}]の[子{こ}]をヤコブに[産{う}]んだ。", "18": "そこでレアは、「わたしがつかえめを[夫{おっと}]に[与{あた}]えたから、[神{かみ}]がわたしにその[価{あたい}]を[賜{たま}]わったのです」と[言{い}]って、[名{な}]をイッサカルと[名{な}]づけた。", "19": "レアはまた、みごもって六[番目{ばんめ}]の[子{こ}]をヤコブに[産{う}]んだ。", "20": "そこでレアは、「[神{かみ}]はわたしに[良{よ}]い[賜物{たまもの}]をたまわった。わたしは六[人{にん}]の[子{こ}]を[夫{おっと}]に[産{う}]んだから、[今{いま}]こそ[彼{かれ}]はわたしと[一緒{いっしょ}]に[住{す}]むでしょう」と[言{い}]って、その[名{な}]をゼブルンと[名{な}]づけた。", "21": "その[後{のち}]、[彼女{かのじょ}]はひとりの[娘{むすめ}]を[産{う}]んで、[名{な}]をデナと[名{な}]づけた。", "22": "[次{つぎ}]に[神{かみ}]はラケルを[心{こころ}]にとめられ、[彼女{かのじょ}]の[願{ねが}]いを[聞{き}]き、その[胎{たい}]を[開{ひら}]かれたので、", "23": "[彼女{かのじょ}]は、みごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、「[神{かみ}]はわたしの[恥{はじ}]をすすいでくださった」と[言{い}]って、", "24": "[名{な}]をヨセフと[名{な}]づけ、「[主{しゅ}]がわたしに、なおひとりの[子{こ}]を[加{くわ}]えられるように」と[言{い}]った。", "25": "ラケルがヨセフを[産{う}]んだ[時{とき}]、ヤコブはラバンに[言{い}]った、「わたしを[去{さ}]らせて、わたしの[故郷{こきょう}]、わたしの[国{くに}]へ[行{い}]かせてください。", "26": "あなたに[仕{つか}]えて[得{え}]たわたしの[妻子{さいし}]を、わたしに[与{あた}]えて[行{い}]かせてください。わたしがあなたのために[働{はたら}]いた[骨折{ほねお}]りは、あなたがごぞんじです」。", "27": "ラバンは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「もし、あなたの[心{こころ}]にかなうなら、とどまってください。わたしは[主{しゅ}]があなたのゆえに、わたしを[恵{めぐ}]まれるしるしを[見{み}]ました」。", "28": "また[言{い}]った、「あなたの[報酬{ほうしゅう}]を[申{もう}]し[出{で}]てください。わたしはそれを[払{はら}]います」。", "29": "ヤコブは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしがどのようにあなたに[仕{つか}]えたか、またどのようにあなたの[家畜{かちく}]を[飼{か}]ったかは、あなたがごぞんじです。", "30": "わたしが[来{く}]る[前{まえ}]には、あなたの[持{も}]っておられたものはわずかでしたが、ふえて[多{おお}]くなりました。[主{しゅ}]はわたしの[行{い}]く[所{ところ}]どこでも、あなたを[恵{めぐ}]まれました。しかし、いつになったらわたしも[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[成{な}]すようになるでしょうか」。", "31": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[何{なに}]をあなたにあげようか」。ヤコブは[言{い}]った、「なにもわたしにくださるに[及{およ}]びません。もしあなたが、わたしのためにこの一つの[事{こと}]をしてくださるなら、わたしは[今{いま}]一[度{ど}]あなたの[群{む}]れを[飼{か}]い、[守{まも}]りましょう。", "32": "わたしはきょう、あなたの[群{む}]れをみな[回{まわ}]ってみて、その[中{なか}]からすべてぶちとまだらの[羊{ひつじ}]、およびすべて[黒{くろ}]い[小羊{こひつじ}]と、やぎの[中{なか}]のまだらのものと、ぶちのものとを[移{うつ}]しますが、これをわたしの[報酬{ほうしゅう}]としましょう。", "33": "あとで、あなたがきて、あなたの[前{まえ}]でわたしの[報酬{ほうしゅう}]をしらべる[時{とき}]、わたしの[正{ただ}]しい[事{こと}]が[証明{しょうめい}]されるでしょう。もしも、やぎの[中{なか}]にぶちのないもの、まだらでないものがあったり、[小羊{こひつじ}]の[中{なか}]に[黒{くろ}]くないものがあれば、それはみなわたしが[盗{ぬす}]んだものとなるでしょう」。", "34": "ラバンは[言{い}]った、「よろしい。あなたの[言{い}]われるとおりにしましょう」。", "35": "そこでラバンはその[日{ひ}]、[雄{お}]やぎのしまのあるもの、まだらのもの、すべて[雌{め}]やぎのぶちのもの、まだらのもの、すべて[白{しろ}]みをおびているもの、またすべて[小羊{こひつじ}]の[中{なか}]の[黒{くろ}]いものを[移{うつ}]して[子{こ}]らの[手{て}]にわたし、", "36": "ヤコブとの[間{あいだ}]に三[日{か}][路{じ}]の[隔{へだ}]たりを[設{もう}]けた。ヤコブはラバンの[残{のこ}]りの[群{む}]れを[飼{か}]った。", "37": "ヤコブは、はこやなぎと、あめんどうと、すずかけの[木{き}]のなまの[枝{えだ}]を[取{と}]り、[皮{かわ}]をはいでそれに[白{しろ}]い[筋{すじ}]をつくり、[枝{えだ}]の[白{しろ}]い[所{ところ}]を[表{あら}]わし、", "38": "[皮{かわ}]をはいだ[枝{えだ}]を、[群{む}]れがきて[水{みず}]を[飲{の}]む[鉢{はち}]、すなわち[水{みず}]ぶねの[中{なか}]に、[群{む}]れに[向{む}]かわせて[置{お}]いた。[群{む}]れは[水{みず}]を[飲{の}]みにきた[時{とき}]に、はらんだ。", "39": "すなわち[群{む}]れは[枝{えだ}]の[前{まえ}]で、はらんで、しまのあるもの、ぶちのもの、まだらのものを[産{う}]んだ。", "40": "ヤコブはその[小羊{こひつじ}]を[別{べつ}]においた。[彼{かれ}]はまた[群{む}]れの[顔{かお}]をラバンの[群{む}]れのしまのあるものと、すべて[黒{くろ}]いものとに[向{む}]かわせた。そして[自分{じぶん}]の[群{む}]れを[別{べつ}]にまとめておいて、ラバンの[群{む}]れには、[入{い}]れなかった。", "41": "また[群{む}]れの[強{つよ}]いものが[発情{はつじょう}]した[時{とき}]には、ヤコブは[水{みず}]ぶねの[中{なか}]に、その[群{む}]れの[目{め}]の[前{まえ}]に、かの[枝{えだ}]を[置{お}]いて、[枝{えだ}]の[間{あいだ}]で、はらませた。", "42": "けれども[群{む}]れの[弱{よわ}]いものの[時{とき}]には、それを[置{お}]かなかった。こうして[弱{よわ}]いものはラバンのものとなり、[強{つよ}]いものはヤコブのものとなったので、", "43": "この[人{ひと}]は[大{おお}]いに[富{と}]み、[多{おお}]くの[群{む}]れと、[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]、およびらくだ、ろばを[持{も}]つようになった。" }, "31": { "1": "さてヤコブはラバンの[子{こ}]らが、「ヤコブはわれわれの[父{ちち}]の[物{もの}]をことごとく[奪{うば}]い、[父{ちち}]の[物{もの}]によってあのすべての[富{とみ}]を[獲{え}]たのだ」と[言{い}]っているのを[聞{き}]いた。", "2": "またヤコブがラバンの[顔{かお}]を[見{み}]るのに、それは[自分{じぶん}]に[対{たい}]して[以前{いぜん}]のようではなかった。", "3": "[主{しゅ}]はヤコブに[言{い}]われた、「あなたの[先祖{せんぞ}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]り、[親族{しんぞく}]のもとに[行{い}]きなさい。わたしはあなたと[共{とも}]にいるであろう」。", "4": "そこでヤコブは[人{ひと}]をやって、ラケルとレアとを、[野{の}]にいる[自分{じぶん}]の[群{む}]れのところに[招{まね}]き、", "5": "[彼女{かのじょ}]らに[言{い}]った、「わたしがあなたがたの[父{ちち}]の[顔{かお}]を[見{み}]るのに、わたしに[対{たい}]して[以前{いぜん}]のようではない。しかし、わたしの[父{ちち}]の[神{かみ}]はわたしと[共{とも}]におられる。", "6": "あなたがたが[知{し}]っているように、わたしは[力{ちから}]のかぎり、あなたがたの[父{ちち}]に[仕{つか}]えてきた。", "7": "しかし、あなたがたの[父{ちち}]はわたしを[欺{あざむ}]いて、十[度{ど}]もわたしの[報酬{ほうしゅう}]を[変{か}]えた。けれども[神{かみ}]は[彼{かれ}]がわたしに[害{がい}]を[加{くわ}]えることをお[許{ゆる}]しにならなかった。", "8": "もし[彼{かれ}]が、『ぶちのものはあなたの[報酬{ほうしゅう}]だ』と[言{い}]えば、[群{む}]れは[皆{みな}]ぶちのものを[産{う}]んだ。もし[彼{かれ}]が、『しまのあるものはあなたの[報酬{ほうしゅう}]だ』と[言{い}]えば、[群{む}]れは[皆{みな}]しまのあるものを[産{う}]んだ。", "9": "こうして[神{かみ}]はあなたがたの[父{ちち}]の[家畜{かちく}]をとってわたしに[与{あた}]えられた。", "10": "また[群{む}]れが[発情{はつじょう}]した[時{とき}]、わたしが[夢{ゆめ}]に[目{め}]をあげて[見{み}]ると、[群{む}]れの[上{うえ}]に[乗{の}]っている[雄{お}]やぎは[皆{みな}]しまのあるもの、ぶちのもの、[霜{しも}]ふりのものであった。", "11": "その[時{とき}]、[神{かみ}]の[使{つかい}]が[夢{ゆめ}]の[中{なか}]でわたしに[言{い}]った、『ヤコブよ』。わたしは[答{こた}]えた、『ここにおります』。", "12": "[神{かみ}]の[使{つかい}]は[言{い}]った、『[目{め}]を[上{あ}]げて[見{み}]てごらん。[群{む}]れの[上{うえ}]に[乗{の}]っている[雄{お}]やぎは[皆{みな}]しまのあるもの、ぶちのもの、[霜{しも}]ふりのものです。わたしはラバンがあなたにしたことをみな[見{み}]ています。", "13": "わたしはベテルの[神{かみ}]です。かつてあなたはあそこで[柱{はしら}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、わたしに[誓{ちか}]いを[立{た}]てましたが、いま[立{た}]ってこの[地{ち}]を[出{で}]て、あなたの[生{うま}]れた[国{くに}]へ[帰{かえ}]りなさい』」。", "14": "ラケルとレアは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしたちの[父{ちち}]の[家{いえ}]に、なおわたしたちの[受{う}]くべき[分{ぶん}]、また[嗣{し}][業{ぎょう}]がありましょうか。", "15": "わたしたちは[父{ちち}]に[他人{たにん}]のように[思{おも}]われているではありませんか。[彼{かれ}]はわたしたちを[売{う}]ったばかりでなく、わたしたちのその[金{かね}]をさえ[使{つか}]い[果{は}]たしたのです。", "16": "[神{かみ}]がわたしたちの[父{ちち}]から[取{と}]りあげられた[富{とみ}]は、みなわたしたちとわたしたちの[子{こ}]どものものです。だから[何事{なにごと}]でも[神{かみ}]があなたにお[告{つ}]げになった[事{こと}]をしてください」。", "17": "そこでヤコブは[立{た}]って、[子{こ}]らと[妻{つま}]たちをらくだに[乗{の}]せ、", "18": "またすべての[家畜{かちく}]、すなわち[彼{かれ}]がパダンアラムで[獲{え}]た[家畜{かちく}]と、すべての[財産{ざいさん}]を[携{たずさ}]えて、カナンの[地{ち}]におる[父{ちち}]イサクのもとへ[赴{おもむ}]いた。", "19": "その[時{とき}]ラバンは[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]るために[出{で}]ていたので、ラケルは[父{ちち}]の[所有{しょゆう}]のテラピムを[盗{ぬす}]み[出{だ}]した。", "20": "またヤコブはアラムびとラバンを[欺{あざむ}]き、[自分{じぶん}]の[逃{に}]げ[去{さ}]るのを[彼{かれ}]に[告{つ}]げなかった。", "21": "こうして[彼{かれ}]はすべての[持{も}]ち[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[逃{に}]げ、[立{た}]って[川{かわ}]を[渡{わた}]り、ギレアデの[山地{さんち}]へ[向{む}]かった。", "22": "三[日{か}][目{め}]になって、ヤコブの[逃{に}]げ[去{さ}]ったことが、ラバンに[聞{きこ}]えたので、", "23": "[彼{かれ}]は[一族{いちぞく}]を[率{ひき}]いて、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]そのあとを[追{お}]い、ギレアデの[山地{さんち}]で[追{お}]いついた。", "24": "しかし、[神{かみ}]は[夜{よ}]の[夢{ゆめ}]にアラムびとラバンに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「あなたは[心{こころ}]してヤコブに、よしあしを[言{い}]ってはなりません」。", "25": "ラバンはついにヤコブに[追{お}]いついたが、ヤコブが[山{やま}]に[天幕{てんまく}]を[張{は}]っていたので、ラバンも[一族{いちぞく}]と[共{とも}]にギレアデの[山{やま}]に[天幕{てんまく}]を[張{は}]った。", "26": "ラバンはヤコブに[言{い}]った、「あなたはなんという[事{こと}]をしたのですか。あなたはわたしを[欺{あざむ}]いてわたしの[娘{むすめ}]たちをいくさのとりこのように[引{ひ}]いて[行{い}]きました。", "27": "なぜあなたはわたしに[告{つ}]げずに、ひそかに[逃{に}]げ[去{さ}]ってわたしを[欺{あざむ}]いたのですか。わたしは[手{て}][鼓{つづみ}]や[琴{こと}]で[喜{よろこ}]び[歌{うた}]ってあなたを[送{おく}]りだそうとしていたのに。", "28": "なぜわたしの[孫{まご}]や[娘{むすめ}]にわたしが[口{くち}]づけするのを[許{ゆる}]さなかったのですか。あなたは[愚{おろ}]かな[事{こと}]をしました。", "29": "わたしはあなたがたに[害{がい}]を[加{くわ}]える[力{ちから}]をもっているが、あなたがたの[父{ちち}]の[神{かみ}]が[昨夜{さくや}]わたしに[告{つ}]げて、『おまえは[心{こころ}]して、ヤコブによしあしを[言{い}]うな』と[言{い}]われました。", "30": "[今{いま}]あなたが[逃{に}]げ[出{だ}]したのは[父{ちち}]の[家{いえ}]が[非常{ひじょう}]に[恋{こい}]しくなったからでしょうが、なぜあなたはわたしの[神{かみ}]を[盗{ぬす}]んだのですか」。", "31": "ヤコブはラバンに[答{こた}]えた、「たぶんあなたが[娘{むすめ}]たちをわたしから[奪{うば}]いとるだろうと[思{おも}]ってわたしは[恐{おそ}]れたからです。", "32": "だれの[所{ところ}]にでもあなたの[神{かみ}]が[見{み}]つかったら、その[者{もの}]を[生{い}]かしてはおきません。[何{なに}]かあなたの[物{もの}]がわたしのところにあるか、われわれの[一族{いちぞく}]の[前{まえ}]で、[調{しら}]べてみて、それをお[取{と}]りください」。ラケルが[神{かみ}]を[盗{ぬす}]んだことをヤコブは[知{し}]らなかったからである。", "33": "そこでラバンはヤコブの[天幕{てんまく}]にはいり、またレアの[天幕{てんまく}]にはいり、[更{さら}]にふたりのはしための[天幕{てんまく}]にはいってみたが、[見{み}]つからなかったので、レアの[天幕{てんまく}]を[出{で}]てラケルの[天幕{てんまく}]にはいった。", "34": "しかし、ラケルはすでにテラピムを[取{と}]って、らくだのくらの[下{した}]に[入{い}]れ、その[上{うえ}]にすわっていたので、ラバンは、くまなく[天幕{てんまく}]の[中{なか}]を[捜{さが}]したが、[見{み}]つからなかった。", "35": "その[時{とき}]ラケルは[父{ちち}]に[言{い}]った、「わたしは[女{おんな}]の[常{つね}]のことがあって、あなたの[前{まえ}]に[立{た}]ち[上{あ}]がることができません。わが[主{しゅ}]よ、どうかお[怒{いか}]りにならぬよう」。[彼{かれ}]は[捜{さが}]したがテラピムは[見{み}]つからなかった。", "36": "そこでヤコブは[怒{いか}]ってラバンを[責{せ}]めた。そしてヤコブはラバンに[言{い}]った、「わたしにどんなあやまちがあり、どんな[罪{つみ}]があって、あなたはわたしのあとを[激{はげ}]しく[追{お}]ったのですか。", "37": "あなたはわたしの[物{もの}]をことごとく[探{さぐ}]られたが、[何{なに}]かあなたの[家{いえ}]の[物{もの}]が[見{み}]つかりましたか。それを、ここに、わたしの[一族{いちぞく}]と、あなたの[一族{いちぞく}]の[前{まえ}]に[置{お}]いて、われわれふたりの[間{あいだ}]をさばかせましょう。", "38": "わたしはこの二十[年{ねん}]、あなたと[一緒{いっしょ}]にいましたが、その[間{かん}]あなたの[雌{め}][羊{ひつじ}]も[雌{め}]やぎも[子{こ}]を[産{う}]みそこねたことはなく、またわたしはあなたの[群{む}]れの[雄羊{おひつじ}]を[食{た}]べたこともありませんでした。", "39": "また[野獣{やじゅう}]が、かみ[裂{さ}]いたものは、あなたのもとに[持{も}]ってこないで、[自分{じぶん}]でそれを[償{つぐな}]いました。また[昼{ひる}][盗{ぬす}]まれたものも、[夜{よる}][盗{ぬす}]まれたものも、あなたはわたしにその[償{つぐな}]いを[求{もと}]められました。", "40": "わたしのことを[言{い}]えば、[昼{ひる}]は[暑{あつ}]さに、[夜{よる}]は[寒{さむ}]さに[悩{なや}]まされて、[眠{ねむ}]ることもできませんでした。", "41": "わたしはこの二十[年{ねん}]あなたの[家族{かぞく}]のひとりでありました。わたしはあなたのふたりの[娘{むすめ}]のために十四[年{ねん}]、またあなたの[群{む}]れのために六[年{ねん}]、あなたに[仕{つか}]えましたが、あなたは[十{じゅう}][度{ど}]もわたしの[報酬{ほうしゅう}]を[変{か}]えられました。", "42": "もし、わたしの[父{ちち}]の[神{かみ}]、アブラハムの[神{かみ}]、イサクのかしこむ[者{もの}]がわたしと[共{とも}]におられなかったなら、あなたはきっとわたしを、から[手{て}]で[去{さ}]らせたでしょう。[神{かみ}]はわたしの[悩{なや}]みと、わたしの[労苦{ろうく}]とを[顧{かえり}]みられて[昨夜{さくや}]あなたを[戒{いまし}]められたのです」。", "43": "ラバンは[答{こた}]えてヤコブに[言{い}]った、「[娘{むすめ}]たちはわたしの[娘{むすめ}]、[子{こ}]どもたちはわたしの[孫{まご}]です。また[群{む}]れはわたしの[群{む}]れ、あなたの[見{み}]るものはみなわたしのものです。これらのわたしの[娘{むすめ}]たちのため、また[彼{かれ}]らが[産{う}]んだ[子{こ}]どもたちのため、きょうわたしは[何{なに}]をすることができましょうか。", "44": "さあ、それではわたしとあなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで、これをわたしとあなたとの[間{あいだ}]の[証拠{しょうこ}]としましょう」。", "45": "そこでヤコブは[石{いし}]を[取{と}]り、それを[立{た}]てて[柱{はしら}]とした。", "46": "ヤコブはまた[一族{いちぞく}]の[者{もの}]に[言{い}]った、「[石{いし}]を[集{あつ}]めてください」。[彼{かれ}]らは[石{いし}]を[取{と}]って、一つの[石塚{いしづか}]を[造{つく}]った。こうして[彼{かれ}]らはその[石塚{いしづか}]のかたわらで[食事{しょくじ}]をした。", "47": "ラバンはこれをエガル・サハドタと[名{な}]づけ、ヤコブはこれをガルエドと[名{な}]づけた。", "48": "そしてラバンは[言{い}]った、「この[石塚{いしづか}]はきょうわたしとあなたとの[間{あいだ}]の[証拠{しょうこ}]となります」。それでその[名{な}]はガルエドと[呼{よ}]ばれた。", "49": "またミズパとも[呼{よ}]ばれた。[彼{かれ}]がこう[言{い}]ったからである、「われわれが[互{たがい}]に[別{わか}]れたのちも、どうか[主{しゅ}]がわたしとあなたとの[間{あいだ}]を[見守{みまも}]られるように。", "50": "もしあなたがわたしの[娘{むすめ}]を[虐待{ぎゃくたい}]したり、わたしの[娘{むすめ}]のほかに[妻{つま}]をめとることがあれば、たといそこにだれひとりいなくても、[神{かみ}]はわたしとあなたとの[間{あいだ}]の[証人{しょうにん}]でいらせられる」。", "51": "[更{さら}]にラバンはヤコブに[言{い}]った、「あなたとわたしとの[間{あいだ}]にわたしが[建{た}]てたこの[石塚{いしづか}]をごらんなさい、この[柱{はしら}]をごらんなさい。", "52": "この[石塚{いしづか}]を[越{こ}]えてわたしがあなたに[害{がい}]を[加{くわ}]えず、またこの[石塚{いしづか}]とこの[柱{はしら}]を[越{こ}]えてあなたがわたしに[害{がい}]を[加{くわ}]えないように、どうかこの[石塚{いしづか}]があかしとなり、この[柱{はしら}]があかしとなるように。", "53": "どうかアブラハムの[神{かみ}]、ナホルの[神{かみ}]、[彼{かれ}]らの[父{ちち}]の[神{かみ}]がわれわれの[間{あいだ}]をさばかれるように」。ヤコブは[父{ちち}]イサクのかしこむ[者{もの}]によって[誓{ちか}]った。", "54": "そしてヤコブは[山{やま}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[一族{いちぞく}]を[招{まね}]いて、[食事{しょくじ}]をした。[彼{かれ}]らは[食事{しょくじ}]をして[山{やま}]に[宿{やど}]った。", "55": "あくる[朝{あさ}]ラバンは[早{はや}]く[起{お}]き、[孫{まご}]と[娘{むすめ}]たちに[口{くち}]づけして[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]し、[去{さ}]って[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。" }, "32": { "1": "さて、ヤコブが[旅路{たびじ}]に[進{すす}]んだとき、[神{かみ}]の[使{つかい}]たちが[彼{かれ}]に[会{あ}]った。", "2": "ヤコブは[彼{かれ}]らを[見{み}]て、「これは[神{かみ}]の[陣営{じんえい}]です」と[言{い}]って、その[所{ところ}]の[名{な}]をマハナイムと[名{な}]づけた。", "3": "ヤコブはセイルの[地{ち}]、エドムの[野{の}]に[住{す}]む[兄{あに}]エサウのもとに、さきだって[使者{ししゃ}]をつかわした。", "4": "すなわちそれに[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたはわたしの[主人{しゅじん}]エサウにこう[言{い}]いなさい、『あなたのしもべヤコブはこう[言{い}]いました。わたしはラバンのもとに[寄留{きりゅう}]して[今{いま}]までとどまりました。", "5": "わたしは[牛{うし}]、ろば、[羊{ひつじ}]、[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[持{も}]っています。それでわが[主{しゅ}]に[申{もう}]し[上{あ}]げて、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ようと[人{ひと}]をつかわしたのです』」。", "6": "[使者{ししゃ}]はヤコブのもとに[帰{かえ}]って[言{い}]った、「わたしたちはあなたの[兄{あに}]エサウのもとへ[行{い}]きました。[彼{かれ}]もまたあなたを[迎{むか}]えようと四百[人{にん}]を[率{ひき}]いてきます」。", "7": "そこでヤコブは[大{おお}]いに[恐{おそ}]れ、[苦{くる}]しみ、[共{とも}]にいる[民{たみ}]および[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、らくだを二つの[組{くみ}]に[分{わ}]けて、", "8": "[言{い}]った、「たとい、エサウがきて、一つの[組{くみ}]を[撃{う}]っても、[残{のこ}]りの[組{くみ}]はのがれるであろう」。", "9": "ヤコブはまた[言{い}]った、「[父{ちち}]アブラハムの[神{かみ}]、[父{ちち}]イサクの[神{かみ}]よ、かつてわたしに『おまえの[国{くに}]へ[帰{かえ}]り、おまえの[親族{しんぞく}]に[行{い}]け。わたしはおまえを[恵{めぐ}]もう』と[言{い}]われた[主{しゅ}]よ、", "10": "あなたがしもべに[施{ほどこ}]されたすべての[恵{めぐ}]みとまことをわたしは[受{う}]けるに[足{た}]りない[者{もの}]です。わたしは、つえのほか[何{なに}]も[持{も}]たないでこのヨルダンを[渡{わた}]りましたが、[今{いま}]は二つの[組{くみ}]にもなりました。", "11": "どうぞ、[兄{あに}]エサウの[手{て}]からわたしをお[救{すく}]いください。わたしは[彼{かれ}]がきて、わたしを[撃{う}]ち、[母{はは}]や[子供{こども}]たちにまで[及{およ}]ぶのを[恐{おそ}]れます。", "12": "あなたは、かつて、『わたしは[必{かなら}]ずおまえを[恵{めぐ}]み、おまえの[子孫{しそん}]を[海{うみ}]の[砂{すな}]の[数{かぞ}]えがたいほど[多{おお}]くしよう』と[言{い}]われました」。", "13": "[彼{かれ}]はその[夜{よ}]そこに[宿{やど}]り、[持{も}]ち[物{もの}]のうちから[兄{あに}]エサウへの[贈{おく}]り[物{もの}]を[選{えら}]んだ。", "14": "すなわち[雌{め}]やぎ二百、[雄{お}]やぎ二十、[雌{め}][羊{ひつじ}]二百、[雄羊{おひつじ}]二十、", "15": "[乳{ちち}]らくだ三十とその[子{こ}]、[雌牛{めうし}]四十、[雄牛{おうし}]十、[雌{め}]ろば二十、[雄{お}]ろば十。", "16": "[彼{かれ}]はこれらをそれぞれの[群{む}]れに[分{わ}]けて、しもべたちの[手{て}]にわたし、しもべたちに[言{い}]った、「あなたがたはわたしの[先{さき}]に[進{すす}]みなさい、そして[群{む}]れと[群{む}]れとの[間{あいだ}]には[隔{へだ}]たりをおきなさい」。", "17": "また[先頭{せんとう}]の[者{もの}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「もし、[兄{あに}]エサウがあなたに[会{あ}]って『だれのしもべで、どこへ[行{い}]くのか。あなたの[前{まえ}]にあるこれらのものはだれの[物{もの}]か』と[尋{たず}]ねたら、", "18": "『あなたのしもべヤコブの[物{もの}]で、わが[主{しゅ}]エサウにおくる[贈{おく}]り[物{もの}]です。[彼{かれ}]もわたしたちのうしろにおります』と[言{い}]いなさい」。", "19": "[彼{かれ}]は[第{だい}]二の[者{もの}]にも、[第{だい}]三の[者{もの}]にも、また[群{む}]れ[群{む}]れについて[行{い}]くすべての[者{もの}]にも[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたがエサウに[会{あ}]うときは、[同{おな}]じように[彼{かれ}]に[告{つ}]げて、", "20": "『あなたのしもべヤコブもわれわれのうしろにおります』と[言{い}]いなさい」。ヤコブは、「わたしがさきに[送{おく}]る[贈{おく}]り[物{もの}]をもってまず[彼{かれ}]をなだめ、それから、[彼{かれ}]の[顔{かお}]を[見{み}]よう。そうすれば、[彼{かれ}]はわたしを[迎{むか}]えてくれるであろう」と[思{おも}]ったからである。", "21": "こうして[贈{おく}]り[物{もの}]は[彼{かれ}]に[先立{さきだ}]って[渡{わた}]り、[彼{かれ}]はその[夜{よ}]、[宿営{しゅくえい}]にやどった。", "22": "[彼{かれ}]はその[夜{よ}][起{お}]きて、ふたりの[妻{つま}]とふたりのつかえめと十一[人{にん}]の[子{こ}]どもとを[連{つ}]れてヤボクの[渡{わた}]しをわたった。", "23": "すなわち[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて[川{かわ}]を[渡{わた}]らせ、また[彼{かれ}]の[持{も}]ち[物{もの}]を[渡{わた}]らせた。", "24": "ヤコブはひとりあとに[残{のこ}]ったが、ひとりの[人{ひと}]が、[夜明{よあ}]けまで[彼{かれ}]と[組打{くみう}]ちした。", "25": "ところでその[人{ひと}]はヤコブに[勝{か}]てないのを[見{み}]て、ヤコブのもものつがいにさわったので、ヤコブのもものつがいが、その[人{ひと}]と[組打{くみう}]ちするあいだにはずれた。", "26": "その[人{ひと}]は[言{い}]った、「[夜{よ}]が[明{あ}]けるからわたしを[去{さ}]らせてください」。ヤコブは[答{こた}]えた、「わたしを[祝福{しゅくふく}]してくださらないなら、あなたを[去{さ}]らせません」。", "27": "その[人{ひと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたの[名{な}]はなんと[言{い}]いますか」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「ヤコブです」。", "28": "その[人{ひと}]は[言{い}]った、「あなたはもはや[名{な}]をヤコブと[言{い}]わず、イスラエルと[言{い}]いなさい。あなたが[神{かみ}]と[人{ひと}]とに、[力{ちから}]を[争{あらそ}]って[勝{か}]ったからです」。", "29": "ヤコブは[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「どうかわたしにあなたの[名{な}]を[知{し}]らせてください」。するとその[人{ひと}]は、「なぜあなたはわたしの[名{な}]をきくのですか」と[言{い}]ったが、その[所{ところ}]で[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]した。", "30": "そこでヤコブはその[所{ところ}]の[名{な}]をペニエルと[名{な}]づけて[言{い}]った、「わたしは[顔{かお}]と[顔{かお}]をあわせて[神{かみ}]を[見{み}]たが、なお[生{い}]きている」。", "31": "こうして[彼{かれ}]がペニエルを[過{す}]ぎる[時{とき}]、[日{ひ}]は[彼{かれ}]の[上{うえ}]にのぼったが、[彼{かれ}]はそのもものゆえにびっこを[引{ひ}]いていた。", "32": "そのため、イスラエルの[子{こ}]らは[今日{こんにち}]まで、もものつがいの[上{うえ}]にある[腰{こし}]の[筋{すじ}]を[食{た}]べない。かの[人{ひと}]がヤコブのもものつがい、すなわち[腰{こし}]の[筋{すじ}]にさわったからである。" }, "33": { "1": "さてヤコブは[目{め}]をあげ、エサウが四百[人{にん}]を[率{ひき}]いて[来{く}]るのを[見{み}]た。そこで[彼{かれ}]は[子供{こども}]たちを[分{わ}]けてレアとラケルとふたりのつかえめとにわたし、", "2": "つかえめとその[子{こ}][供{とも}]たちをまっ[先{さき}]に[置{お}]き、レアとその[子{こ}][供{とも}]たちを[次{つぎ}]に[置{お}]き、ラケルとヨセフを[最後{さいご}]に[置{お}]いて、", "3": "みずから[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[進{すす}]み、七たび[身{み}]を[地{ち}]にかがめて、[兄{あに}]に[近{ちか}]づいた。", "4": "するとエサウは[走{はし}]ってきて[迎{むか}]え、[彼{かれ}]を[抱{だ}]き、そのくびをかかえて[口{くち}]づけし、[共{とも}]に[泣{な}]いた。", "5": "エサウは[目{め}]をあげて[女{おんな}]と[子供{こども}]たちを[見{み}]て[言{い}]った、「あなたと[一緒{いっしょ}]にいるこれらの[者{もの}]はだれですか」。ヤコブは[言{い}]った、「[神{かみ}]がしもべに[授{さづ}]けられた[子供{こども}]たちです」。", "6": "そこでつかえめたちはその[子{こ}][供{とも}]たちと[共{とも}]に[近寄{ちかよ}]ってお[辞儀{じぎ}]した。", "7": "レアもまたその[子{こ}][供{とも}]たちと[共{とも}]に[近寄{ちかよ}]ってお[辞儀{じぎ}]し、それからヨセフとラケルが[近寄{ちかよ}]ってお[辞儀{じぎ}]した。", "8": "するとエサウは[言{い}]った、「わたしが[出会{であ}]ったあのすべての[群{む}]れはどうしたのですか」。ヤコブは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るためです」。", "9": "エサウは[言{い}]った、「[弟{おとうと}]よ、わたしはじゅうぶんもっている。あなたの[物{もの}]はあなたのものにしなさい」。", "10": "ヤコブは[言{い}]った、「いいえ、もしわたしがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るなら、どうか、わたしの[手{て}]から[贈{おく}]り[物{もの}]を[受{う}]けてください。あなたが[喜{よろこ}]んでわたしを[迎{むか}]えてくださるので、あなたの[顔{かお}]を[見{み}]て、[神{かみ}]の[顔{かお}]を[見{み}]るように[思{おも}]います。", "11": "どうかわたしが[持{も}]ってきた[贈{おく}]り[物{もの}]を[受{う}]けてください。[神{かみ}]がわたしを[恵{めぐ}]まれたので、わたしはじゅうぶんもっていますから」。こうして[彼{かれ}]がしいたので、[彼{かれ}]は[受{う}]け[取{と}]った。", "12": "そしてエサウは[言{い}]った、「さあ、[立{た}]って[行{い}]こう。わたしが[先{さき}]に[行{い}]く」。", "13": "ヤコブは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ごぞんじのように、[子供{こども}]たちは、かよわく、また[乳{ちち}]を[飲{の}]ませている[羊{ひつじ}]や[牛{うし}]をわたしが[世話{せわ}]をしています。もし一[日{にち}]でも[歩{ある}]かせ[過{す}]ぎたら[群{む}]れはみな[死{し}]んでしまいます。", "14": "わが[主{しゅ}]よ、どうか、しもべの[先{さき}]においでください。わたしはわたしの[前{まえ}]にいる[家畜{かちく}]と[子供{こども}]たちの[歩{あゆ}]みに[合{あ}]わせて、ゆっくり[歩{ある}]いて[行{い}]き、セイルでわが[主{しゅ}]と[一緒{いっしょ}]になりましょう」。", "15": "エサウは[言{い}]った、「それならわたしが[連{つ}]れている[者{もの}]どものうち[幾{いく}][人{ひと}]かをあなたのもとに[残{のこ}]しましょう」。ヤコブは[言{い}]った、「いいえ、それには[及{およ}]びません。わが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください」。", "16": "その[日{ひ}]エサウはセイルへの[帰途{きと}]についた。", "17": "ヤコブは[立{た}]ってスコテに[行{い}]き、[自分{じぶん}]のために[家{いえ}]を[建{た}]て、また[家畜{かちく}]のために[小屋{こや}]を[造{つく}]った。これによってその[所{ところ}]の[名{な}]はスコテと[呼{よ}]ばれている。", "18": "こうしてヤコブはパダンアラムからきて、[無事{ぶじ}]カナンの[地{ち}]のシケムの[町{まち}]に[着{つ}]き、[町{まち}]の[前{まえ}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "19": "[彼{かれ}]は[天幕{てんまく}]を[張{は}]った[野{の}]の[一部{いちぶ}]をシケムの[父{ちち}]ハモルの[子{こ}]らの[手{て}]から百ケシタで[買{か}]い[取{と}]り、", "20": "そこに[祭壇{さいだん}]を[建{た}]てて、これをエル・エロヘ・イスラエルと[名{な}]づけた。" }, "34": { "1": "レアがヤコブに[産{う}]んだ[娘{むすめ}]デナはその[地{ち}]の[女{おんな}]たちに[会{あ}]おうと[出{で}]かけて[行{い}]ったが、", "2": "その[地{ち}]のつかさ、ヒビびとハモルの[子{こ}]シケムが[彼女{かのじょ}]を[見{み}]て、[引{ひ}]き[入{い}]れ、これと[寝{ね}]てはずかしめた。", "3": "[彼{かれ}]は[深{ふか}]くヤコブの[娘{むすめ}]デナを[慕{した}]い、この[娘{むすめ}]を[愛{あい}]して、ねんごろに[娘{むすめ}]に[語{かた}]った。", "4": "シケムは[父{ちち}]ハモルに[言{い}]った、「この[娘{むすめ}]をわたしの[妻{つま}]にめとってください」。", "5": "さてヤコブはシケムが、[娘{むすめ}]デナを[汚{けが}]したことを[聞{き}]いたけれども、その[子{こ}]らが[家畜{かちく}]を[連{つ}]れて[野{の}]にいたので、[彼{かれ}]らの[帰{かえ}]るまで[黙{だま}]っていた。", "6": "シケムの[父{ちち}]ハモルはヤコブと[話{はな}]し[合{あ}]おうと、ヤコブの[所{ところ}]に[出{で}]てきた。", "7": "ヤコブの[子{こ}]らは[野{の}]から[帰{かえ}]り、この[事{こと}]を[聞{き}]いて、[悲{かな}]しみ、かつ[非常{ひじょう}]に[怒{いか}]った。シケムがヤコブの[娘{むすめ}]と[寝{ね}]て、イスラエルに[愚{おろ}]かなことをしたためで、こんなことは、してはならぬ[事{こと}]だからである。", "8": "ハモルは[彼{かれ}]らと[語{かた}]って[言{い}]った、「わたしの[子{こ}]シケムはあなたがたの[娘{むすめ}]を[心{こころ}]に[慕{した}]っています。どうか[彼女{かのじょ}]を[彼{かれ}]の[妻{つま}]にください。", "9": "あなたがたはわたしたちと[婚姻{こんいん}]し、あなたがたの[娘{むすめ}]をわたしたちに[与{あた}]え、わたしたちの[娘{むすめ}]をあなたがたにめとってください。", "10": "こうしてあなたがたとわたしたちとは[一緒{いっしょ}]に[住{す}]みましょう。[地{ち}]はあなたがたの[前{まえ}]にあります。ここに[住{す}]んで[取引{とりひき}]し、ここで[財産{ざいさん}]を[獲{え}]なさい」。", "11": "シケムはまたデナの[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちとに[言{い}]った、「あなたがたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください。あなたがたがわたしに[言{い}]われるものは、なんでもさしあげましょう。", "12": "たくさんの[結納{ゆいのう}][金{きん}]と[贈{おく}]り[物{もの}]とをお[求{もと}]めになっても、あなたがたの[言{い}]われるとおりさしあげます。ただこの[娘{むすめ}]はわたしの[妻{つま}]にください」。", "13": "しかし、ヤコブの[子{こ}]らはシケムが[彼{かれ}]らの[妹{いもうと}]デナを[汚{けが}]したので、シケムとその[父{ちち}]ハモルに[偽{いつわ}]って[答{こた}]え、", "14": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「われわれは[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]に[妹{いもうと}]をやる[事{こと}]はできません。それはわれわれの[恥{はじ}]とするところですから。", "15": "ただ、こうなさればわれわれはあなたがたに[同意{どうい}]します。もしあなたがたのうち[男子{だんし}]がみな[割礼{かつれい}]を[受{う}]けて、われわれのようになるなら、", "16": "われわれの[娘{むすめ}]をあなたがたに[与{あた}]え、あなたがたの[娘{むすめ}]をわれわれにめとりましょう。そしてわれわれはあなたがたと[一緒{いっしょ}]に[住{す}]んで一つの[民{たみ}]となりましょう。", "17": "けれども、もしあなたがたがわれわれに[聞{き}]かず、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けないなら、われわれは[娘{むすめ}]を[連{つ}]れて[行{い}]きます」。", "18": "[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]がハモルとハモルの[子{こ}]シケムとの[心{こころ}]にかなったので、", "19": "[若者{わかもの}]は、ためらわずにこの[事{こと}]をした。[彼{かれ}]がヤコブの[娘{むすめ}]を[愛{あい}]したからである。また[彼{かれ}]は[父{ちち}]の[家{いえ}]のうちで一[番{ばん}][重{おも}]んじられた[者{もの}]であった。", "20": "そこでハモルとその[子{こ}]シケムとは[町{まち}]の[門{もん}]に[行{い}]き、[町{まち}]の[人々{ひとびと}]に[語{かた}]って[言{い}]った、", "21": "「この[人々{ひとびと}]はわれわれと[親{した}]しいから、この[地{ち}]に[住{す}]まわせて、ここで[取引{とりひき}]をさせよう。[地{ち}]は[広{ひろ}]く、[彼{かれ}]らをいれるにじゅうぶんである。そしてわれわれは[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとり、われわれの[娘{むすめ}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えよう。", "22": "[彼{かれ}]らが[割礼{かつれい}]を[受{う}]けているように、もしわれわれのうちの[男子{だんし}]が[皆{みな}]、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けるなら、ただこの[事{こと}]だけで、この[人々{ひとびと}]はわれわれに[同意{どうい}]し、われわれと[一緒{いっしょ}]に[住{す}]んで一つの[民{たみ}]となるのだ。", "23": "そうすれば[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]と[財産{ざいさん}]とすべての[獣{けもの}]とは、われわれのものとなるではないか。ただわれわれが[彼{かれ}]らに[同意{どうい}]すれば、[彼{かれ}]らはわれわれと[一緒{いっしょ}]に[住{す}]むであろう」。", "24": "そこで[町{まち}]の[門{もん}]に[出入{でい}]りする[者{もの}]はみなハモルとその[子{こ}]シケムとに[聞{き}]き[従{したが}]って、[町{まち}]の[門{もん}]に[出入{でい}]りするすべての[男子{だんし}]は[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた。", "25": "三[日{か}][目{め}]になって[彼{かれ}]らが[痛{いた}]みを[覚{おぼ}]えている[時{とき}]、ヤコブのふたりの[子{こ}]、すなわちデナの[兄弟{きょうだい}]シメオンとレビとは、おのおのつるぎを[取{と}]って、[不意{ふい}]に[町{まち}]を[襲{おそ}]い、[男子{だんし}]をことごとく[殺{ころ}]し、", "26": "またつるぎの[刃{は}]にかけてハモルとその[子{こ}]シケムとを[殺{ころ}]し、シケムの[家{いえ}]からデナを[連{つ}]れ[出{だ}]した。", "27": "そしてヤコブの[子{こ}]らは[殺{ころ}]された[人々{ひとびと}]をはぎ、[町{まち}]をかすめた。[彼{かれ}]らが[妹{いもうと}]を[汚{けが}]したからである。", "28": "すなわち[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、ろば[及{およ}]び[町{まち}]にあるものと、[野{の}]にあるもの、", "29": "[並{なら}]びにすべての[貨{か}][財{ざい}]を[奪{うば}]い、その[子{こ}][女{おんな}]と[妻{つま}]たちを[皆{みな}]とりこにし、[家{いえ}]の[中{なか}]にある[物{もの}]をことごとくかすめた。", "30": "そこでヤコブはシメオンとレビとに[言{い}]った、「あなたがたはわたしをこの[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]、カナンびととペリジびとに[忌{い}]みきらわせ、わたしに[迷惑{めいわく}]をかけた。わたしは、[人数{にんずう}]が[少{すく}]ないから、[彼{かれ}]らが[集{あつ}]まってわたしを[攻{せ}]め[撃{う}]つならば、わたしも[家族{かぞく}]も[滅{ほろ}]ぼされるであろう」。", "31": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちの[妹{いもうと}]を[遊女{ゆうじょ}]のように[彼{かれ}]が[扱{あつか}]ってよいのですか」。" }, "35": { "1": "ときに[神{かみ}]はヤコブに[言{い}]われた、「あなたは[立{た}]ってベテルに[上{のぼ}]り、そこに[住{す}]んで、あなたがさきに[兄{あに}]エサウの[顔{かお}]を[避{さ}]けてのがれる[時{とき}]、あなたに[現{あらわ}]れた[神{かみ}]に[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]りなさい」。", "2": "ヤコブは、その[家族{かぞく}]および[共{とも}]にいるすべての[者{もの}]に[言{い}]った、「あなたがたのうちにある[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]を[捨{す}]て、[身{み}]を[清{きよ}]めて[着物{きもの}]を[着替{きが}]えなさい。", "3": "われわれは[立{た}]ってベテルに[上{のぼ}]り、その[所{ところ}]でわたしの[苦難{くなん}]の[日{ひ}]にわたしにこたえ、かつわたしの[行{い}]く[道{みち}]で[共{とも}]におられた[神{かみ}]に[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]ろう」。", "4": "そこで[彼{かれ}]らは[持{も}]っている[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]と、[耳{みみ}]につけている[耳輪{みみわ}]をことごとくヤコブに[与{あた}]えたので、ヤコブはこれをシケムのほとりにあるテレビンの[木{き}]の[下{した}]に[埋{う}]めた。", "5": "そして[彼{かれ}]らは、いで[立{た}]ったが、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]れが[周囲{しゅうい}]の[町々{まちまち}]に[起{た}]ったので、ヤコブの[子{こ}]らのあとを[追{お}]う[者{もの}]はなかった。", "6": "こうしてヤコブは[共{とも}]にいたすべての[人々{ひとびと}]と[一緒{いっしょ}]にカナンの[地{ち}]にあるルズ、すなわちベテルにきた。", "7": "[彼{かれ}]はそこに[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、その[所{ところ}]をエル・ベテルと[名{な}]づけた。[彼{かれ}]が[兄{あに}]の[顔{かお}]を[避{さ}]けてのがれる[時{とき}]、[神{かみ}]がそこで[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れたからである。", "8": "[時{とき}]にリベカのうばデボラが[死{し}]んで、ベテルのしもの、かしの[木{き}]の[下{した}]に[葬{ほうむ}]られた。これによってその[木{き}]の[名{な}]をアロン・バクテと[呼{よ}]ばれた。", "9": "さてヤコブがパダンアラムから[帰{かえ}]ってきた[時{とき}]、[神{かみ}]は[再{ふたた}]び[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]された。", "10": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[名{な}]はヤコブである。しかしあなたの[名{な}]をもはやヤコブと[呼{よ}]んではならない。あなたの[名{な}]をイスラエルとしなさい」。こうして[彼{かれ}]をイスラエルと[名{な}]づけられた。", "11": "[神{かみ}]はまた[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしは[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]である。あなたは[生{う}]めよ、またふえよ。一つの[国民{こくみん}]、また[多{おお}]くの[国民{こくみん}]があなたから[出{で}]て、[王{おう}]たちがあなたの[身{み}]から[出{で}]るであろう。", "12": "わたしはアブラハムとイサクとに[与{あた}]えた[地{ち}]を、あなたに[与{あた}]えよう。またあなたの[後{のち}]の[子孫{しそん}]にその[地{ち}]を[与{あた}]えよう」。", "13": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]と[語{かた}]っておられたその[場所{ばしょ}]から[彼{かれ}]を[離{はな}]れてのぼられた。", "14": "そこでヤコブは[神{かみ}]が[自分{じぶん}]と[語{かた}]られたその[場所{ばしょ}]に、一[本{ぽん}]の[石{いし}]の[柱{はしら}]を[立{た}]て、その[上{うえ}]に[灌祭{かんさい}]をささげ、また[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだ。", "15": "そしてヤコブは[神{かみ}]が[自分{じぶん}]と[語{かた}]られたその[場所{ばしょ}]をベテルと[名{な}]づけた。", "16": "こうして[彼{かれ}]らはベテルを[立{た}]ったが、エフラタに[行{い}]き[着{つ}]くまでに、なお[隔{へだ}]たりのある[所{ところ}]でラケルは[産気{さんけ}]づき、その[産{さん}]は[重{おも}]かった。", "17": "その[難産{なんざん}]に[当{あた}]って、[産婆{さんば}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[心配{しんぱい}]することはありません。[今度{こんど}]も[男{おとこ}]の[子{こ}]です」。", "18": "[彼女{かのじょ}]は[死{し}]にのぞみ、[魂{たましい}]の[去{さ}]ろうとする[時{とき}]、[子{こ}]の[名{な}]をベノニと[呼{よ}]んだ。しかし、[父{ちち}]はこれをベニヤミンと[名{な}]づけた。", "19": "ラケルは[死{し}]んでエフラタ、すなわちベツレヘムの[道{みち}]に[葬{ほうむ}]られた。", "20": "ヤコブはその[墓{はか}]に[柱{はしら}]を[立{た}]てた。これはラケルの[墓{はか}]の[柱{はしら}]であって、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。", "21": "イスラエルはまた、いで[立{た}]ってミグダル・エダルの[向{む}]こうに[天幕{てんまく}]を[張{は}]った。", "22": "イスラエルがその[地{ち}]に[住{す}]んでいた[時{とき}]、ルベンは[父{ちち}]のそばめビルハのところへ[行{い}]って、これと[寝{ね}]た。イスラエルはこれを[聞{き}]いた。さてヤコブの[子{こ}]らは十二[人{にん}]であった。", "23": "すなわちレアの[子{こ}]らはヤコブの[長子{ちょうし}]ルベンとシメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン。", "24": "ラケルの[子{こ}]らはヨセフとベニヤミン。", "25": "ラケルのつかえめビルハの[子{こ}]らはダンとナフタリ。", "26": "レアのつかえめジルパの[子{こ}]らはガドとアセル。これらはヤコブの[子{こ}]らであって、パダンアラムで[彼{かれ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]である。", "27": "ヤコブはキリアテ・アルバ、すなわちヘブロンのマムレにいる[父{ちち}]イサクのもとへ[行{い}]った。ここはアブラハムとイサクとが[寄留{きりゅう}]した[所{ところ}]である。", "28": "イサクの[年{とし}]は百八十[歳{さい}]であった。", "29": "イサクは[年老{としお}]い、[日{ひ}][満{み}]ちて[息{いき}][絶{た}]え、[死{し}]んで、その[民{たみ}]に[加{くわ}]えられた。その[子{こ}]エサウとヤコブとは、これを[葬{ほうむ}]った。" }, "36": { "1": "エサウ、すなわちエドムの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "エサウはカナンの[娘{むすめ}]たちのうちから[妻{つま}]をめとった。すなわちヘテびとエロンの[娘{むすめ}]アダと、ヒビびとヂベオンの[子{こ}]アナの[娘{むすめ}]アホリバマとである。", "3": "また、イシマエルの[娘{むすめ}]ネバヨテの[妹{いもうと}]バスマテをめとった。", "4": "アダはエリパズをエサウに[産{う}]み、バスマテはリウエルを[産{う}]み、", "5": "アホリバマはエウシ、ヤラム、コラを[産{う}]んだ。これらはエサウの[子{こ}]であって、カナンの[地{ち}]で[彼{かれ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]である。", "6": "エサウは[妻{つま}]と[子{こ}]と[娘{むすめ}]と[家{いえ}]のすべての[人{ひと}]、[家畜{かちく}]とすべての[獣{けもの}]、またカナンの[地{ち}]で[獲{え}]たすべての[財産{ざいさん}]を[携{たずさ}]え、[兄弟{きょうだい}]ヤコブを[離{はな}]れてほかの[地{ち}]へ[行{い}]った。", "7": "[彼{かれ}]らの[財産{ざいさん}]が[多{おお}]くて、[一緒{いっしょ}]にいることができなかったからである。すなわち[彼{かれ}]らが[寄留{きりゅう}]した[地{ち}]は[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]のゆえに、[彼{かれ}]らをささえることができなかったのである。", "8": "こうしてエサウはセイルの[山地{さんち}]に[住{す}]んだ。エサウはすなわちエドムである。", "9": "セイルの[山地{さんち}]におったエドムびとの[先祖{せんぞ}]エサウの[系図{けいず}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "10": "エサウの[子{こ}]らの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちエサウの[妻{つま}]アダの[子{こ}]はエリパズ。エサウの[妻{つま}]バスマテの[子{こ}]はリウエル。", "11": "エリパズの[子{こ}]らはテマン、オマル、ゼポ、ガタム、ケナズである。", "12": "テムナはエサウの[子{こ}]エリパズのそばめで、アマレクをエリパズに[産{う}]んだ。これらはエサウの[妻{つま}]アダの[子{こ}]らである。", "13": "リウエルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちナハテ、ゼラ、シャンマ、ミザであって、これらはエサウの[妻{つま}]バスマテの[子{こ}]らである。", "14": "ヂベオンの[子{こ}]アナの[娘{むすめ}]で、エサウの[妻{つま}]アホリバマの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[彼女{かのじょ}]はエウシ、ヤラム、コラをエサウに[産{う}]んだ。", "15": "エサウの[子{こ}]らの[中{なか}]で、[族{ぞく}][長{ちょう}]たる[者{もの}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちエサウの[長子{ちょうし}]エリパズの[子{こ}]らはテマンの[族長{ぞくちょう}]、オマルの[族長{ぞくちょう}]、ゼポの[族長{ぞくちょう}]、ケナズの[族長{ぞくちょう}]、", "16": "コラの[族長{ぞくちょう}]、ガタムの[族長{ぞくちょう}]、アマレクの[族長{ぞくちょう}]である。これらはエリパズから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]で、エドムの[地{ち}]におった。これらはアダの[子{こ}]らである。", "17": "エサウの[子{こ}]リウエルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちナハテの[族長{ぞくちょう}]、ゼラの[族長{ぞくちょう}]、シャンマの[族長{ぞくちょう}]、ミザの[族長{ぞくちょう}]。これらはリウエルから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]で、エドムの[地{ち}]におった。これらはエサウの[妻{つま}]バスマテの[子{こ}]らである。", "18": "エサウの[妻{つま}]アホリバマの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちエウシの[族長{ぞくちょう}]、ヤラムの[族長{ぞくちょう}]、コラの[族長{ぞくちょう}]。これらはアナの[娘{むすめ}]で、エサウの[妻{つま}]アホリバマから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]である。", "19": "これらはエサウすなわちエドムの[子{こ}]らで、[族{ぞく}][長{ちょう}]たる[者{もの}]である。", "20": "この[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]ホリびとセイルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちロタン、ショバル、ヂベオン、アナ、", "21": "デション、エゼル、デシャン。これらはセイルの[子{こ}]ホリびとから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]で、エドムの[地{ち}]におった。", "22": "ロタンの[子{こ}]らはホリ、ヘマムであり、ロタンの[妹{いもうと}]はテムナであった。", "23": "ショバルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちアルワン、マナハテ、エバル、シポ、オナム。", "24": "ヂベオンの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちアヤとアナ。このアナは[父{ちち}]ヂベオンのろばを[飼{か}]っていた[時{とき}]、[荒野{あらの}]で[温泉{おんせん}]を[発見{はっけん}]した[者{もの}]である。", "25": "アナの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちデションとアホリバマ。アホリバマはアナの[娘{むすめ}]である。", "26": "デションの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちヘムダン、エシバン、イテラン、ケラン。", "27": "エゼルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちビルハン、ザワン、アカン。", "28": "デシャンの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちウズとアラン。", "29": "ホリびとから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちロタンの[族長{ぞくちょう}]、ショバルの[族長{ぞくちょう}]、ヂベオンの[族長{ぞくちょう}]、アナの[族長{ぞくちょう}]、", "30": "デションの[族長{ぞくちょう}]、エゼルの[族長{ぞくちょう}]、デシャンの[族長{ぞくちょう}]。これらはホリびとから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]であって、その[氏族{しぞく}]に[従{したが}]ってセイルの[地{ち}]におった[者{もの}]である。", "31": "イスラエルの[人々{ひとびと}]を[治{おさ}]める[王{おう}]がまだなかった[時{とき}]、エドムの[地{ち}]を[治{おさ}]めた[王{おう}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。", "32": "ベオルの[子{こ}]ベラはエドムを[治{おさ}]め、その[都{みやこ}]の[名{な}]はデナバであった。", "33": "ベラが[死{し}]んで、ボズラのゼラの[子{こ}]ヨバブがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "34": "ヨバブが[死{し}]んで、テマンびとの[地{ち}]のホシャムがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "35": "ホシャムが[死{し}]んで、ベダデの[子{こ}]ハダデがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。[彼{かれ}]はモアブの[野{の}]でミデアンを[撃{う}]った[者{もの}]である。その[都{みやこ}]の[名{な}]はアビテであった。", "36": "ハダデが[死{し}]んで、マスレカのサムラがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "37": "サムラが[死{し}]んでユフラテ[川{かわ}]のほとりにあるレホボテのサウルがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "38": "サウルが[死{し}]んでアクボルの[子{こ}]バアル・ハナンがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "39": "アクボルの[子{こ}]バアル・ハナンが[死{し}]んで、ハダルがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。その[都{みやこ}]の[名{な}]はパウであった。その[妻{つま}]の[名{な}]はメヘタベルといって、メザハブの[娘{むすめ}]マテレデの[娘{むすめ}]であった。", "40": "エサウから[出{で}]た[族長{ぞくちょう}]の[名{な}]は、その[氏族{しぞく}]と[住所{じゅうしょ}]と[名{な}]に[従{したが}]って[言{い}]えば[次{つぎ}]のとおりである。すなわちテムナの[族長{ぞくちょう}]、アルワの[族長{ぞくちょう}]、エテテの[族長{ぞくちょう}]、", "41": "アホリバマの[族長{ぞくちょう}]、エラの[族長{ぞくちょう}]、ピノンの[族長{ぞくちょう}]、", "42": "ケナズの[族長{ぞくちょう}]、テマンの[族長{ぞくちょう}]、ミブザルの[族長{ぞくちょう}]、", "43": "マグデエルの[族長{ぞくちょう}]、イラムの[族長{ぞくちょう}]。これらはエドムの[族長{ぞくちょう}]たちであって、その[領地{りょうち}][内{うち}]の[住所{じゅうしょ}]に[従{したが}]っていったものである。エドムびとの[先祖{せんぞ}]はエサウである。" }, "37": { "1": "ヤコブは[父{ちち}]の[寄留{きりゅう}]の[地{ち}]、すなわちカナンの[地{ち}]に[住{す}]んだ。", "2": "ヤコブの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。ヨセフは十七[歳{さい}]の[時{とき}]、[兄弟{きょうだい}]たちと[共{とも}]に[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[飼{か}]っていた。[彼{かれ}]はまだ[子供{こども}]で、[父{ちち}]の[妻{つま}]たちビルハとジルパとの[子{こ}]らと[共{とも}]にいたが、ヨセフは[彼{かれ}]らの[悪{わる}]いうわさを[父{ちち}]に[告{つ}]げた。", "3": "ヨセフは[年寄{としよ}]り[子{こ}]であったから、イスラエルは[他{た}]のどの[子{こ}]よりも[彼{かれ}]を[愛{あい}]して、[彼{かれ}]のために[長{なが}]そでの[着物{きもの}]をつくった。", "4": "[兄弟{きょうだい}]たちは[父{ちち}]がどの[兄弟{きょうだい}]よりも[彼{かれ}]を[愛{あい}]するのを[見{み}]て、[彼{かれ}]を[憎{にく}]み、[穏{おだ}]やかに[彼{かれ}]に[語{かた}]ることができなかった。", "5": "ある[時{とき}]、ヨセフは[夢{ゆめ}]を[見{み}]て、それを[兄弟{きょうだい}]たちに[話{はな}]したので、[彼{かれ}]らは、ますます[彼{かれ}]を[憎{にく}]んだ。", "6": "ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「どうぞわたしが[見{み}]た[夢{ゆめ}]を[聞{き}]いてください。", "7": "わたしたちが[畑{はたけ}]の[中{なか}]で[束{たば}]を[結{ゆ}]わえていたとき、わたしの[束{たば}]が[起{お}]きて[立{た}]つと、あなたがたの[束{たば}]がまわりにきて、わたしの[束{たば}]を[拝{おが}]みました」。", "8": "すると[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]に[向{む}]かって、「あなたはほんとうにわたしたちの[王{おう}]になるのか。あなたは[実際{じっさい}]わたしたちを[治{おさ}]めるのか」と[言{い}]って、[彼{かれ}]の[夢{ゆめ}]とその[言葉{ことば}]のゆえにますます[彼{かれ}]を[憎{にく}]んだ。", "9": "ヨセフはまた一つの[夢{ゆめ}]を[見{み}]て、それを[兄弟{きょうだい}]たちに[語{かた}]って[言{い}]った、「わたしはまた[夢{ゆめ}]を[見{み}]ました。[日{ひ}]と[月{つき}]と十一の[星{ほし}]とがわたしを[拝{おが}]みました」。", "10": "[彼{かれ}]はこれを[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちに[語{かた}]ったので、[父{ちち}]は[彼{かれ}]をとがめて[言{い}]った、「あなたが[見{み}]たその[夢{ゆめ}]はどういうのか。ほんとうにわたしとあなたの[母{はは}]と、[兄弟{きょうだい}]たちとが[行{い}]って[地{ち}]に[伏{ふ}]し、あなたを[拝{おが}]むのか」。", "11": "[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]をねたんだ。しかし[父{ちち}]はこの[言葉{ことば}]を[心{こころ}]にとめた。", "12": "さて[兄弟{きょうだい}]たちがシケムに[行{い}]って、[父{ちち}]の[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[飼{か}]っていたとき、", "13": "イスラエルはヨセフに[言{い}]った、「あなたの[兄弟{きょうだい}]たちはシケムで[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っているではないか。さあ、あなたを[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へつかわそう」。ヨセフは[父{ちち}]に[言{い}]った、「はい、[行{い}]きます」。", "14": "[父{ちち}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうか、[行{い}]って、あなたの[兄弟{きょうだい}]たちは[無事{ぶじ}]であるか、また[群{む}]れは[無事{ぶじ}]であるか[見{み}]てきて、わたしに[知{し}]らせてください」。[父{ちち}]が[彼{かれ}]をヘブロンの[谷{たに}]からつかわしたので、[彼{かれ}]はシケムに[行{い}]った。", "15": "ひとりの[人{ひと}]が[彼{かれ}]に[会{あ}]い、[彼{かれ}]が[野{の}]をさまよっていたので、その[人{ひと}]は[彼{かれ}]に[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「あなたは[何{なに}]を[捜{さが}]しているのですか」。", "16": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちを[捜{さが}]しているのです。[彼{かれ}]らが、どこで[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っているのか、どうぞわたしに[知{し}]らせてください」。", "17": "その[人{ひと}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはここを[去{さ}]りました。[彼{かれ}]らが『ドタンへ[行{い}]こう』と[言{い}]うのをわたしは[聞{き}]きました」。そこでヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちのあとを[追{お}]って[行{い}]って、ドタンで[彼{かれ}]らに[会{あ}]った。", "18": "ヨセフが[彼{かれ}]らに[近{ちか}]づかないうちに、[彼{かれ}]らははるかにヨセフを[見{み}]て、これを[殺{ころ}]そうと[計{はか}]り、", "19": "[互{たがい}]に[言{い}]った、「あの[夢見{ゆめみ}]る[者{もの}]がやって[来{く}]る。", "20": "さあ、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]して[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、[悪{わる}]い[獣{けもの}]が[彼{かれ}]を[食{く}]ったと[言{い}]おう。そして[彼{かれ}]の[夢{ゆめ}]がどうなるか[見{み}]よう」。", "21": "ルベンはこれを[聞{き}]いて、ヨセフを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]そうとして[言{い}]った、「われわれは[彼{かれ}]の[命{いのち}]を[取{と}]ってはならない」。", "22": "ルベンはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[血{ち}]を[流{なが}]してはいけない。[彼{かれ}]を[荒野{あらの}]のこの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れよう。[彼{かれ}]に[手{て}]をくだしてはならない」。これはヨセフを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[救{すく}]いだして[父{ちち}]に[返{かえ}]すためであった。", "23": "さて、ヨセフが[兄弟{きょうだい}]たちのもとへ[行{い}]くと、[彼{かれ}]らはヨセフの[着物{きもの}]、[彼{かれ}]が[着{き}]ていた[長{なが}]そでの[着物{きもの}]をはぎとり、", "24": "[彼{かれ}]を[捕{とら}]えて[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。その[穴{あな}]はからで、その[中{なか}]に[水{みず}]はなかった。", "25": "こうして[彼{かれ}]らはすわってパンを[食{た}]べた。[時{とき}]に[彼{かれ}]らが[目{め}]をあげて[見{み}]ると、イシマエルびとの[隊商{たいしょう}]が、らくだに[香料{こうりょう}]と、[乳香{にゅうこう}]と、もつやくとを[負{お}]わせてエジプトへ[下{くだ}]り[行{い}]こうとギレアデからやってきた。  ", "26": "そこでユダは[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「われわれが[弟{おとうと}]を[殺{ころ}]し、その[血{ち}]を[隠{かく}]して[何{なに}]の[益{えき}]があろう。", "27": "さあ、われわれは[彼{かれ}]をイシマエルびとに[売{う}]ろう。[彼{かれ}]はわれわれの[兄弟{きょうだい}]、われわれの[肉{にく}][身{み}]だから、[彼{かれ}]に[手{て}]を[下{くだ}]してはならない」。[兄弟{きょうだい}]たちはこれを[聞{き}]き[入{い}]れた。", "28": "[時{とき}]にミデアンびとの[商人{しょうにん}]たちが[通{とお}]りかかったので、[彼{かれ}]らはヨセフを[穴{あな}]から[引{ひ}]き[上{あ}]げ、[銀{ぎん}]二十シケルでヨセフをイシマエルびとに[売{う}]った。[彼{かれ}]らはヨセフをエジプトへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "29": "さてルベンは[穴{あな}]に[帰{かえ}]って[見{み}]たが、ヨセフが[穴{あな}]の[中{なか}]にいなかったので、[彼{かれ}]は[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、", "30": "[兄弟{きょうだい}]たちのもとに[帰{かえ}]って[言{い}]った、「あの[子{こ}]はいない。ああ、わたしはどこへ[行{い}]くことができよう」。", "31": "[彼{かれ}]らはヨセフの[着物{きもの}]を[取{と}]り、[雄{お}]やぎを[殺{ころ}]して、[着物{きもの}]をその[血{ち}]に[浸{ひた}]し、", "32": "その[長{なが}]そでの[着物{きもの}]を[父{ちち}]に[持{も}]ち[帰{かえ}]って[言{い}]った、「わたしたちはこれを[見{み}]つけましたが、これはあなたの[子{こ}]の[着物{きもの}]か、どうか[見{み}]さだめてください」。", "33": "[父{ちち}]はこれを[見{み}]さだめて[言{い}]った、「わが[子{こ}]の[着物{きもの}]だ。[悪{わる}]い[獣{けもの}]が[彼{かれ}]を[食{く}]ったのだ。[確{たし}]かにヨセフはかみ[裂{さ}]かれたのだ」。", "34": "そこでヤコブは[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]を[腰{こし}]にまとって、[長{なが}]い[間{あいだ}]その[子{こ}]のために[嘆{なげ}]いた。", "35": "[子{こ}]らと[娘{むすめ}]らとは[皆{みな}][立{た}]って[彼{かれ}]を[慰{なぐさ}]めようとしたが、[彼{かれ}]は[慰{なぐさ}]められるのを[拒{こば}]んで[言{い}]った、「いや、わたしは[嘆{なげ}]きながら[陰府{よみ}]に[下{くだ}]って、わが[子{こ}]のもとへ[行{い}]こう」。こうして[父{ちち}]は[彼{かれ}]のために[泣{な}]いた。", "36": "さて、かのミデアンびとらはエジプトでパロの[役人{やくにん}]、[侍衛{じえい}][長{ちょう}]ポテパルにヨセフを[売{う}]った。" }, "38": { "1": "そのころユダは[兄弟{きょうだい}]たちを[離{はな}]れて[下{くだ}]り、アドラムびとで、[名{な}]をヒラという[者{もの}]の[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "2": "ユダはその[所{ところ}]で、[名{な}]をシュアというカナンびとの[娘{むすめ}]を[見{み}]て、これをめとり、その[所{ところ}]にはいった。", "3": "[彼女{かのじょ}]はみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだので、ユダは[名{な}]をエルと[名{な}]づけた。", "4": "[彼女{かのじょ}]は[再{ふたた}]びみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、[名{な}]をオナンと[名{な}]づけた。", "5": "また[重{かさ}]ねて、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、[名{な}]をシラと[名{な}]づけた。[彼女{かのじょ}]はこの[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだとき、クジブにおった。", "6": "ユダは[長子{ちょうし}]エルのために、[名{な}]をタマルという[妻{つま}]を[迎{むか}]えた。", "7": "しかしユダの[長子{ちょうし}]エルは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{わる}]い[者{もの}]であったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]された。", "8": "そこでユダはオナンに[言{い}]った、「[兄{あに}]の[妻{つま}]の[所{ところ}]にはいって、[彼女{かのじょ}]をめとり、[兄{あに}]に[子供{こども}]を[得{え}]させなさい」。", "9": "しかしオナンはその[子{こ}]が[自分{じぶん}]のものとならないのを[知{し}]っていたので、[兄{あに}]の[妻{つま}]の[所{ところ}]にはいった[時{とき}]、[兄{あに}]に[子{こ}]を[得{え}]させないために[地{ち}]に[洩{も}]らした。", "10": "[彼{かれ}]のした[事{こと}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{わる}]かったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]をも[殺{ころ}]された。", "11": "そこでユダはその[子{こ}]の[妻{つま}]タマルに[言{い}]った、「わたしの[子{こ}]シラが[成人{せいじん}]するまで、[寡婦{かふ}]のままで、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]にいなさい」。[彼{かれ}]は、シラもまた[兄弟{きょうだい}]たちのように[死{し}]ぬかもしれないと、[思{おも}]ったからである。それでタマルは[行{い}]って[父{ちち}]の[家{いえ}]におった。", "12": "[日{ひ}]がたってシュアの[娘{むすめ}]ユダの[妻{つま}]は[死{し}]んだ。その[後{のち}]、ユダは[喪{も}]を[終{おわ}]ってその[友{とも}]アドラムびとヒラと[共{とも}]にテムナに[上{のぼ}]り、[自分{じぶん}]の[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]る[者{もの}]のところへ[行{い}]った。", "13": "[時{とき}]に、ひとりの[人{ひと}]がタマルに[告{つ}]げて、「あなたのしゅうとが[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]るためにテムナに[上{のぼ}]って[来{く}]る」と[言{い}]ったので、", "14": "[彼女{かのじょ}]は[寡婦{かふ}]の[衣服{いふく}]を[脱{ぬ}]ぎすて、[被衣{かずき}]で[身{み}]をおおい[隠{かく}]して、テムナへ[行{い}]く[道{みち}]のかたわらにあるエナイムの[入口{いりぐち}]にすわっていた。[彼女{かのじょ}]はシラが[成人{せいじん}]したのに、[自分{じぶん}]がその[妻{つま}]にされないのを[知{し}]ったからである。", "15": "ユダは[彼女{かのじょ}]を[見{み}]たとき、[彼女{かのじょ}]が[顔{かお}]をおおっていたため、[遊女{ゆうじょ}]だと[思{おも}]い、", "16": "[道{みち}]のかたわらで[彼女{かのじょ}]に[向{む}]かって[言{い}]った、「さあ、あなたの[所{ところ}]にはいらせておくれ」。[彼{かれ}]はこの[女{おんな}]がわが[子{こ}]の[妻{つま}]であることを[知{し}]らなかったからである。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「わたしの[所{ところ}]にはいるため、[何{なに}]をくださいますか」。", "17": "ユダは[言{い}]った、「[群{む}]れのうちのやぎの[子{こ}]をあなたにあげよう」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「それをくださるまで、しるしをわたしにくださいますか」。", "18": "ユダは[言{い}]った、「どんなしるしをあげようか」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「あなたの[印{いん}]と[紐{ひも}]と、あなたの[手{て}]にあるつえとを」。[彼{かれ}]はこれらを[与{あた}]えて[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいった。[彼女{かのじょ}]はユダによってみごもった。", "19": "[彼女{かのじょ}]は[起{お}]きて[去{さ}]り、[被衣{かずき}]を[脱{ぬ}]いで[寡婦{かふ}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]た。", "20": "やがてユダはその[女{おんな}]からしるしを[取{と}]りもどそうと、その[友{とも}]アドラムびとに[託{たく}]してやぎの[子{こ}]を[送{おく}]ったけれども、その[女{おんな}]を[見{み}]いだせなかった。", "21": "そこで[彼{かれ}]はその[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]に[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「エナイムで[道{みち}]のかたわらにいた[遊女{ゆうじょ}]はどこにいますか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ここには[遊女{ゆうじょ}]はいません」。", "22": "[彼{かれ}]はユダのもとに[帰{かえ}]って[言{い}]った、「わたしは[彼女{かのじょ}]を[見{み}]いだせませんでした。またその[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]は、『ここには[遊女{ゆうじょ}]はいない』と[言{い}]いました」。", "23": "そこでユダは[言{い}]った、「[女{おんな}]に[持{も}]たせておこう。わたしたちは[恥{はじ}]をかくといけないから。とにかく、わたしはこのやぎの[子{こ}]を[送{おく}]ったが、あなたは[彼女{かのじょ}]を[見{み}]いだせなかったのだ」。", "24": "ところが三[月{がつ}]ほどたって、ひとりの[人{ひと}]がユダに[言{い}]った、「あなたの[嫁{よめ}]タマルは[姦淫{かんいん}]しました。そのうえ、[彼女{かのじょ}]は[姦淫{かんいん}]によってみごもりました」。ユダは[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]して[焼{や}]いてしまえ」。", "25": "[彼女{かのじょ}]は[引{ひ}]き[出{だ}]された[時{とき}]、そのしゅうとに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「わたしはこれをもっている[人{ひと}]によって、みごもりました」。[彼女{かのじょ}]はまた[言{い}]った、「どうか、この[印{いん}]と、[紐{ひも}]と、つえとはだれのものか、[見定{みさだ}]めてください」。", "26": "ユダはこれを[見定{みさだ}]めて[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]はわたしよりも[正{ただ}]しい。わたしが[彼女{かのじょ}]をわが[子{こ}]シラに[与{あた}]えなかったためである」。[彼{かれ}]は[再{ふたた}]び[彼女{かのじょ}]を[知{し}]らなかった。", "27": "さて[彼女{かのじょ}]の[出産{しゅっさん}]の[時{とき}]がきたが、[胎内{たいない}]には、ふたごがあった。", "28": "[出産{しゅっさん}]の[時{とき}]に、ひとりの[子{こ}]が[手{て}]を[出{だ}]したので、[産婆{さんば}]は、「これがさきに[出{で}]た」と[言{い}]い、[緋{ひ}]の[糸{いと}]を[取{と}]って、その[手{て}]に[結{むす}]んだ。", "29": "そして、その[子{こ}]が[手{て}]をひっこめると、その[弟{おとうと}]が[出{で}]たので、「どうしてあなたは[自分{じぶん}]で[破{やぶ}]って[出{で}]るのか」と[言{い}]った。これによって[名{な}]はペレヅと[呼{よ}]ばれた。", "30": "その[後{のち}]、[手{て}]に[緋{ひ}]の[糸{いと}]のある[兄{あに}]が[出{で}]たので、[名{な}]はゼラと[呼{よ}]ばれた。" }, "39": { "1": "さてヨセフは[連{つ}]れられてエジプトに[下{くだ}]ったが、パロの[役人{やくにん}]で[侍衛{じえい}][長{ちょう}]であったエジプトびとポテパルは、[彼{かれ}]をそこに[連{つ}]れ[下{くだ}]ったイシマエルびとらの[手{て}]から[買{か}]い[取{と}]った。", "2": "[主{しゅ}]がヨセフと[共{とも}]におられたので、[彼{かれ}]は[幸運{こううん}]な[者{もの}]となり、その[主人{しゅじん}]エジプトびとの[家{いえ}]におった。", "3": "その[主人{しゅじん}]は[主{しゅ}]が[彼{かれ}]とともにおられることと、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]の[手{て}]のすることをすべて[栄{さか}]えさせられるのを[見{み}]た。", "4": "そこで、ヨセフは[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]、そのそば[近{ちか}]く[仕{つか}]えた。[彼{かれ}]はヨセフに[家{いえ}]をつかさどらせ、[持{も}]ち[物{もの}]をみな[彼{かれ}]の[手{て}]にゆだねた。", "5": "[彼{かれ}]がヨセフに[家{いえ}]とすべての[持{も}]ち[物{もの}]をつかさどらせた[時{とき}]から、[主{しゅ}]はヨセフのゆえにそのエジプトびとの[家{いえ}]を[恵{めぐ}]まれたので、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みは[彼{かれ}]の[家{いえ}]と[畑{はたけ}]とにあるすべての[持{も}]ち[物{もの}]に[及{およ}]んだ。", "6": "そこで[彼{かれ}]は[持{も}]ち[物{もの}]をみなヨセフの[手{て}]にゆだねて、[自分{じぶん}]が[食{た}]べる[物{もの}]のほかは、[何{なに}]をも[顧{かえり}]みなかった。さてヨセフは[姿{すがた}]がよく、[顔{かお}]が[美{うつく}]しかった。", "7": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、[主人{しゅじん}]の[妻{つま}]はヨセフに[目{め}]をつけて[言{い}]った、「わたしと[寝{ね}]なさい」。", "8": "ヨセフは[拒{こば}]んで、[主人{しゅじん}]の[妻{つま}]に[言{い}]った、「[御{ご}][主人{しゅじん}]はわたしがいるので[家{いえ}]の[中{なか}]の[何{なに}]をも[顧{かえり}]みず、その[持{も}]ち[物{もの}]をみなわたしの[手{て}]にゆだねられました。", "9": "この[家{いえ}]にはわたしよりも[大{おお}]いなる[者{もの}]はありません。また[御{ご}][主人{しゅじん}]はあなたを[除{のぞ}]いては、[何{なに}]をもわたしに[禁{きん}]じられませんでした。あなたが[御{ご}][主人{しゅじん}]の[妻{つま}]であるからです。どうしてわたしはこの[大{おお}]きな[悪{あく}]をおこなって、[神{かみ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことができましょう」。", "10": "[彼女{かのじょ}]は[毎日{まいにち}]ヨセフに[言{い}]い[寄{よ}]ったけれども、ヨセフは[聞{き}]きいれず、[彼女{かのじょ}]と[寝{ね}]なかった。また[共{とも}]にいなかった。", "11": "ある[日{ひ}]ヨセフが[務{つとめ}]をするために[家{いえ}]にはいった[時{とき}]、[家{いえ}]の[者{もの}]がひとりもそこにいなかったので、", "12": "[彼女{かのじょ}]はヨセフの[着物{きもの}]を[捕{とら}]えて、「わたしと[寝{ね}]なさい」と[言{い}]った。ヨセフは[着物{きもの}]を[彼女{かのじょ}]の[手{て}]に[残{のこ}]して[外{そと}]にのがれ[出{で}]た。", "13": "[彼女{かのじょ}]はヨセフが[着物{きもの}]を[自分{じぶん}]の[手{て}]に[残{のこ}]して[外{そと}]にのがれたのを[見{み}]て、", "14": "その[家{いえ}]の[者{もの}]どもを[呼{よ}]び、[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて[言{い}]った、「[主人{しゅじん}]がわたしたちの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきたヘブルびとは、わたしたちに[戯{たわむ}]れます。[彼{かれ}]はわたしと[寝{ね}]ようとして、わたしの[所{ところ}]にはいったので、わたしは[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]びました。", "15": "[彼{かれ}]はわたしが[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]ぶのを[聞{き}]くと、[着物{きもの}]をわたしの[所{ところ}]に[残{のこ}]して[外{そと}]にのがれ[出{で}]ました」。", "16": "[彼女{かのじょ}]はその[着物{きもの}]をかたわらに[置{お}]いて、[主人{しゅじん}]の[帰{かえ}]って[来{く}]るのを[待{ま}]った。", "17": "そして[彼女{かのじょ}]は[次{つぎ}]のように[主人{しゅじん}]に[告{つ}]げた、「あなたがわたしたちに[連{つ}]れてこられたヘブルのしもべはわたしに[戯{たわむ}]れようとして、わたしの[所{ところ}]にはいってきました。", "18": "わたしが[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]んだので、[彼{かれ}]は[着物{きもの}]をわたしの[所{ところ}]に[残{のこ}]して[外{そと}]にのがれました」。", "19": "[主人{しゅじん}]はその[妻{つま}]が「あなたのしもべは、わたしにこんな[事{こと}]をした」と[告{つ}]げる[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[激{はげ}]しく[怒{いか}]った。", "20": "そしてヨセフの[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]を[捕{とら}]えて、[王{おう}]の[囚人{しゅうじん}]をつなぐ[獄屋{ごくや}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。こうしてヨセフは[獄屋{ごくや}]の[中{なか}]におったが、", "21": "[主{しゅ}]はヨセフと[共{とも}]におられて[彼{かれ}]にいつくしみを[垂{た}]れ、[獄屋{ごくや}][番{ばん}]の[恵{めぐ}]みをうけさせられた。", "22": "[獄屋{ごくや}][番{ばん}]は[獄屋{ごくや}]におるすべての[囚人{しゅうじん}]をヨセフの[手{て}]にゆだねたので、[彼{かれ}]はそこでするすべての[事{こと}]をおこなった。", "23": "[獄屋{ごくや}][番{ばん}]は[彼{かれ}]の[手{て}]にゆだねた[事{こと}]はいっさい[顧{かえり}]みなかった。[主{しゅ}]がヨセフと[共{とも}]におられたからである。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]のなす[事{こと}]を[栄{さか}]えさせられた。" }, "40": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、エジプト[王{おう}]の[給仕{きゅうじ}][役{やく}]と[料理{りょうり}][役{やく}]とがその[主君{しゅくん}]エジプト[王{おう}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。", "2": "パロはふたりの[役人{やくにん}]、すなわち[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]と[料理{りょうり}][役{やく}]の[長{ちょう}]に[向{む}]かって[憤{いきどお}]り、", "3": "[侍衛{じえい}][長{ちょう}]の[家{いえ}]の[監禁所{かんきんじょ}]、すなわちヨセフがつながれている[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れた。", "4": "[侍衛{じえい}][長{ちょう}]はヨセフに[命{めい}]じて[彼{かれ}]らと[共{とも}]におらせたので、ヨセフは[彼{かれ}]らに[仕{つか}]えた。こうして[彼{かれ}]らは[監禁所{かんきんじょ}]で[幾日{いくにち}]かを[過{す}]ごした。", "5": "さて[獄屋{ごくや}]につながれたエジプト[王{おう}]の[給仕{きゅうじ}][役{やく}]と[料理{りょうり}][役{やく}]のふたりは[一夜{いちや}]のうちにそれぞれ[意味{いみ}]のある[夢{ゆめ}]を[見{み}]た。", "6": "ヨセフが[朝{あさ}]、[彼{かれ}]らのところへ[行{い}]って[見{み}]ると、[彼{かれ}]らは[悲{かな}]しみに[沈{しず}]んでいた。", "7": "そこでヨセフは[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]に[主人{しゅじん}]の[家{いえ}]の[監禁所{かんきんじょ}]にいるパロの[役人{やくにん}]たちに[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「どうして、きょう、あなたがたの[顔色{かおいろ}]が[悪{わる}]いのですか」。", "8": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちは[夢{ゆめ}]を[見{み}]ましたが、[解{と}]いてくれる[者{もの}]がいません」。ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[解{と}]くことは[神{かみ}]によるのではありませんか。どうぞ、わたしに[話{はな}]してください」。", "9": "[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]はその[夢{ゆめ}]をヨセフに[話{はな}]して[言{い}]った、「わたしが[見{み}]た[夢{ゆめ}]で、わたしの[前{まえ}]に一[本{ぽん}]のぶどうの[木{き}]がありました。", "10": "そのぶどうの[木{き}]に三つの[枝{えだ}]があって、[芽{め}]を[出{だ}]し、[花{はな}]が[咲{さ}]き、ぶどうのふさが[熟{じゅく}]しました。", "11": "[時{とき}]にわたしの[手{て}]に、パロの[杯{さかずき}]があって、わたしはそのぶどうを[取{と}]り、それをパロの[杯{さかずき}]にしぼり、その[杯{さかずき}]をパロの[手{て}]にささげました」。", "12": "ヨセフは[言{い}]った、「その[解{と}]き[明{あ}]かしはこうです。三つの[枝{えだ}]は三[日{か}]です。", "13": "[今{いま}]から三[日{か}]のうちにパロはあなたの[頭{あたま}]を[上{あ}]げて、あなたを[元{もと}]の[役目{やくめ}]に[返{かえ}]すでしょう。あなたはさきに[給仕{きゅうじ}][役{やく}]だった[時{とき}]にされたように、パロの[手{て}]に[杯{さかずき}]をささげられるでしょう。", "14": "それで、あなたがしあわせになられたら、わたしを[覚{おぼ}]えていて、どうかわたしに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]し、わたしの[事{こと}]をパロに[話{はな}]して、この[家{いえ}]からわたしを[出{だ}]してください。", "15": "わたしは、[実{み}]はヘブルびとの[地{ち}]からさらわれてきた[者{もの}]です。またここでもわたしは[地下{ちか}]の[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れられるような[事{こと}]はしなかったのです」。", "16": "[料理{りょうり}][役{やく}]の[長{ちょう}]はその[解{と}]き[明{あ}]かしの[良{よ}]かったのを[見{み}]て、ヨセフに[言{い}]った、「わたしも[夢{ゆめ}]を[見{み}]たが、[白{しろ}]いパンのかごが三つ、わたしの[頭{あたま}]の[上{うえ}]にあった。", "17": "一[番{ばん}][上{うえ}]のかごには[料理{りょうり}][役{やく}]がパロのために[作{つく}]ったさまざまの[食物{しょくもつ}]があったが、[鳥{とり}]がわたしの[頭{あたま}]の[上{うえ}]のかごからそれを[食{た}]べていた」。", "18": "ヨセフは[答{こた}]えて[言{い}]った、「その[解{と}]き[明{あ}]かしはこうです。三つのかごは三[日{か}]です。", "19": "[今{いま}]から三[日{か}]のうちにパロはあなたの[頭{あたま}]を[上{あ}]げ[離{はな}]して、あなたを[木{き}]に[掛{か}]けるでしょう。そして[鳥{とり}]があなたの[肉{にく}]を[食{く}]い[取{と}]るでしょう」。", "20": "さて三[日{か}][目{め}]はパロの[誕生{たんじょう}][日{ひ}]であったので、パロはすべての[家来{けらい}]のためにふるまいを[設{もう}]け、[家来{けらい}]のうちの[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]の[頭{あたま}]と、[料理{りょうり}][役{やく}]の[長{ちょう}]の[頭{あたま}]を[上{あ}]げた。", "21": "すなわちパロは[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]を[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[職{しょく}]に[返{かえ}]したので、[彼{かれ}]はパロの[手{て}]に[杯{さかずき}]をささげた。", "22": "しかしパロは[料理{りょうり}][役{やく}]の[長{ちょう}]を[木{き}]に[掛{か}]けた。ヨセフが[彼{かれ}]らに[解{と}]き[明{あ}]かしたとおりである。", "23": "ところが、[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]はヨセフを[思{おも}]い[出{だ}]さず、[忘{わす}]れてしまった。" }, "41": { "1": "二[年{ねん}]の[後{のち}]パロは[夢{ゆめ}]を[見{み}]た。[夢{ゆめ}]に、[彼{かれ}]はナイル[川{かわ}]のほとりに[立{た}]っていた。", "2": "すると、その[川{かわ}]から[美{うつく}]しい、[肥{こ}]え[太{ふと}]った七[頭{とう}]の[雌牛{めうし}]が[上{あ}]がってきて[葦{あし}]を[食{く}]っていた。", "3": "その[後{のち}]、また[醜{みにく}]い、やせ[細{ほそ}]った[他{た}]の七[頭{とう}]の[雌牛{めうし}]が[川{かわ}]から[上{あ}]がってきて、[川{かわ}]の[岸{きし}]にいた[雌牛{めうし}]のそばに[立{た}]ち、", "4": "その[醜{みにく}]い、やせ[細{ほそ}]った[雌牛{めうし}]が、あの[美{うつく}]しい、[肥{こ}]えた七[頭{とう}]の[雌牛{めうし}]を[食{く}]いつくした。ここでパロは[目{め}]が[覚{さ}]めた。", "5": "[彼{かれ}]はまた[眠{ねむ}]って、[再{ふたた}]び[夢{ゆめ}]を[見{み}]た。[夢{ゆめ}]に、一[本{ぽん}]の[茎{くき}]に[太{ふと}]った[良{よ}]い七つの[穂{ほ}]が[出{で}]てきた。", "6": "その[後{のち}]また、やせて、[東風{ひがしかぜ}]に[焼{や}]けた七つの[穂{ほ}]が[出{で}]てきて、", "7": "そのやせた[穂{ほ}]が、あの[太{ふと}]って[実{みの}]った七つの[穂{ほ}]をのみつくした。ここでパロは[目{め}]が[覚{さ}]めたが、それは[夢{ゆめ}]であった。", "8": "[朝{あさ}]になって、パロは[心{こころ}]が[騒{さわ}]ぎ、[人{ひと}]をつかわして、エジプトのすべての[魔術{まじゅつ}][師{し}]とすべての[知者{ちしゃ}]とを[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、[彼{かれ}]らに[夢{ゆめ}]を[告{つ}]げたが、これをパロに[解{と}]き[明{あ}]かしうる[者{もの}]がなかった。", "9": "そのとき[給仕{きゅうじ}][役{やく}]の[長{ちょう}]はパロに[告{つ}]げて[言{い}]った、「わたしはきょう、[自分{じぶん}]のあやまちを[思{おも}]い[出{だ}]しました。", "10": "かつてパロがしもべらに[向{む}]かって[憤{いきどお}]り、わたしと[料理{りょうり}][役{やく}]の[長{ちょう}]とを[侍衛{じえい}][長{ちょう}]の[家{いえ}]の[監禁所{かんきんじょ}]にお[入{い}]れになった[時{とき}]、", "11": "わたしも[彼{かれ}]も[一夜{いちや}]のうちに[夢{ゆめ}]を[見{み}]、それぞれ[意味{いみ}]のある[夢{ゆめ}]を[見{み}]ましたが、", "12": "そこに[侍衛{じえい}][長{ちょう}]のしもべで、ひとりの[若{わか}]いヘブルびとがわれわれと[共{とも}]にいたので、[彼{かれ}]に[話{はな}]したところ、[彼{かれ}]はわれわれの[夢{ゆめ}]を[解{と}]き[明{あ}]かし、その[夢{ゆめ}]によって、それぞれ[解{と}]き[明{あ}]かしをしました。", "13": "そして[彼{かれ}]が[解{と}]き[明{あ}]かしたとおりになって、パロはわたしを[職{しょく}]に[返{かえ}]し、[彼{かれ}]を[木{き}]に[掛{か}]けられました」。", "14": "そこでパロは[人{ひと}]をつかわしてヨセフを[呼{よ}]んだ。[人々{ひとびと}]は[急{いそ}]いで[彼{かれ}]を[地下{ちか}]の[獄屋{ごくや}]から[出{だ}]した。ヨセフは、ひげをそり、[着物{きもの}]を[着替{きが}]えてパロのもとに[行{い}]った。", "15": "パロはヨセフに[言{い}]った、「わたしは[夢{ゆめ}]を[見{み}]たが、これを[解{と}]き[明{あ}]かす[者{もの}]がない。[聞{き}]くところによると、あなたは[夢{ゆめ}]を[聞{き}]いて、[解{と}]き[明{あ}]かしができるそうだ」。", "16": "ヨセフはパロに[答{こた}]えて[言{い}]った、「いいえ、わたしではありません。[神{かみ}]がパロに[平安{へいあん}]をお[告{つ}]げになりましょう」。", "17": "パロはヨセフに[言{い}]った、「[夢{ゆめ}]にわたしは[川{かわ}]の[岸{きし}]に[立{た}]っていた。", "18": "その[川{かわ}]から[肥{こ}]え[太{ふと}]った、[美{うつく}]しい七[頭{とう}]の[雌牛{めうし}]が[上{あ}]がってきて[葦{あし}]を[食{く}]っていた。", "19": "その[後{のち}]、[弱{よわ}]く、[非常{ひじょう}]に[醜{みにく}]い、やせ[細{ほそ}]った[他{た}]の七[頭{とう}]の[雌牛{めうし}]がまた[上{うえ}]がってきた。わたしはエジプト[全国{ぜんこく}]で、このような[醜{みにく}]いものをまだ[見{み}]たことがない。", "20": "ところがそのやせた[醜{みにく}]い[雌牛{めうし}]が、[初{はじ}]めの七[頭{とう}]の[肥{こ}]えた[雌牛{めうし}]を[食{く}]いつくしたが、", "21": "[腹{はら}]にはいっても、[腹{はら}]にはいった[事{こと}]が[知{し}]れず、やはり[初{はじ}]めのように[醜{みにく}]かった。ここでわたしは[目{め}]が[覚{さ}]めた。", "22": "わたしはまた[夢{ゆめ}]をみた。一[本{ぽん}]の[茎{くき}]に七つの[実{み}]った[良{よ}]い[穂{ほ}]が[出{で}]てきた。", "23": "その[後{のち}]、やせ[衰{おとろ}]えて、[東風{ひがしかぜ}]に[焼{や}]けた七つの[穂{ほ}]が[出{で}]てきたが、", "24": "そのやせた[穂{ほ}]が、あの七つの[良{よ}]い[穂{ほ}]をのみつくした。わたしは[魔術{まじゅつ}][師{し}]に[話{はな}]したが、わたしにそのわけを[示{しめ}]しうる[者{もの}]はなかった」。", "25": "ヨセフはパロに[言{い}]った、「パロの[夢{ゆめ}]は一つです。[神{かみ}]がこれからしようとすることをパロに[示{しめ}]されたのです。", "26": "七[頭{とう}]の[良{よ}]い[雌牛{めうし}]は七[年{ねん}]です。七つの[良{よ}]い[穂{ほ}]も七[年{ねん}]で、[夢{ゆめ}]は一つです。", "27": "あとに[続{つづ}]いて、[上{あ}]がってきた七[頭{とう}]のやせた[醜{みにく}]い[雌牛{めうし}]は七[年{ねん}]で、[東風{ひがしかぜ}]に[焼{や}]けた[実{み}]の[入{い}]らない七つの[穂{ほ}]は七[年{ねん}]のききんです。", "28": "わたしがパロに[申{もう}]し[上{あ}]げたように、[神{かみ}]がこれからしようとすることをパロに[示{しめ}]されたのです。", "29": "エジプト[全国{ぜんこく}]に七[年{ねん}]の[大{だい}][豊作{ほうさく}]があり、", "30": "その[後{のち}]七[年{ねん}]のききんが[起{おこ}]り、その[豊作{ほうさく}]はみなエジプトの[国{くに}]で[忘{わす}]れられて、そのききんは[国{くに}]を[滅{ほろ}]ぼすでしょう。", "31": "[後{のち}]に[来{く}]るそのききんが、[非常{ひじょう}]に[激{はげ}]しいから、その[豊作{ほうさく}]は[国{くに}]のうちで[記憶{きおく}]されなくなるでしょう。", "32": "パロが二[度{ど}][重{かさ}]ねて[夢{ゆめ}]を[見{み}]られたのは、この[事{こと}]が[神{かみ}]によって[定{さだ}]められ、[神{かみ}]がすみやかにこれをされるからです。", "33": "それゆえパロは[今{いま}]、さとく、かつ[賢{かしこ}]い[人{ひと}]を[尋{たず}]ね[出{だ}]してエジプトの[国{くに}]を[治{おさ}]めさせなさい。", "34": "パロはこうして[国中{くにぢゅう}]に[監督{かんとく}]を[置{お}]き、その七[年{ねん}]の[豊作{ほうさく}]のうちに、エジプトの[国{くに}]の[産物{さんぶつ}]の五[分{ぶん}]の一を[取{と}]り、", "35": "[続{つづ}]いて[来{く}]る[良{よ}]い[年々{ねんねん}]のすべての[食糧{しょくりょう}]を[彼{かれ}]らに[集{あつ}]めさせ、[穀物{こくもつ}]を[食糧{しょくりょう}]として、パロの[手{て}]で[町々{まちまち}]にたくわえ[守{まも}]らせなさい。", "36": "こうすれば[食糧{しょくりょう}]は、エジプトの[国{くに}]に[臨{のぞ}]む七[年{ねん}]のききんに[備{そな}]えて、この[国{くに}]のためにたくわえとなり、この[国{くに}]はききんによって[滅{ほろ}]びることがないでしょう」。", "37": "この[事{こと}]はパロとそのすべての[家来{けらい}]たちの[目{め}]にかなった。", "38": "そこでパロは[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「われわれは[神{かみ}]の[霊{れい}]をもつこのような[人{ひと}]を、ほかに[見{み}]いだし[得{え}]ようか」。", "39": "またパロはヨセフに[言{い}]った、「[神{かみ}]がこれを[皆{みな}]あなたに[示{しめ}]された。あなたのようにさとく[賢{かしこ}]い[者{もの}]はない。", "40": "あなたはわたしの[家{いえ}]を[治{おさ}]めてください。わたしの[民{たみ}]はみなあなたの[言葉{ことば}]に[従{したが}]うでしょう。わたしはただ[王{おう}]の[位{くらい}]でだけあなたにまさる」。", "41": "パロは[更{さら}]にヨセフに[言{い}]った、「わたしはあなたをエジプト[全国{ぜんこく}]のつかさとする」。", "42": "そしてパロは[指輪{ゆびわ}]を[手{て}]からはずして、ヨセフの[手{て}]にはめ、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]せ、[金{きん}]の[鎖{くさり}]をくびにかけ、", "43": "[自分{じぶん}]の[第{だい}]二の[車{くるま}]に[彼{かれ}]を[乗{の}]せ、「ひざまずけ」とその[前{まえ}]に[呼{よ}]ばわらせ、こうして[彼{かれ}]をエジプト[全国{ぜんこく}]のつかさとした。", "44": "ついでパロはヨセフに[言{い}]った、「わたしはパロである。あなたの[許{ゆる}]しがなければエジプト[全国{ぜんこく}]で、だれも[手足{てあし}]を[上{あ}]げることはできない」。", "45": "パロはヨセフの[名{な}]をザフナテ・パネアと[呼{よ}]び、オンの[祭司{さいし}]ポテペラの[娘{むすめ}]アセナテを[妻{つま}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。ヨセフはエジプトの[国{くに}]を[巡{めぐ}]った。", "46": "ヨセフがエジプトの[王{おう}]パロの[前{まえ}]に[立{た}]った[時{とき}]は三十[歳{さい}]であった。ヨセフはパロの[前{まえ}]を[出{で}]て、エジプト[全国{ぜんこく}]をあまねく[巡{めぐ}]った。", "47": "さて七[年{ねん}]の[豊作{ほうさく}]のうちに[地{ち}]は[豊{ゆた}]かに[物{もの}]を[産{さん}]した。", "48": "そこでヨセフはエジプトの[国{くに}]にできたその七[年間{ねんかん}]の[食糧{しょくりょう}]をことごとく[集{あつ}]め、その[食糧{しょくりょう}]を[町々{まちまち}]に[納{おさ}]めさせた。すなわち[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]にある[畑{はたけ}]の[食糧{しょくりょう}]をその[町{まち}]の[中{なか}]に[納{おさ}]めさせた。", "49": "ヨセフは[穀物{こくもつ}]を[海{うみ}]の[砂{すな}]のように、[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くたくわえ、[量{はか}]りきれなくなったので、ついに[量{はか}]ることをやめた。", "50": "ききんの[年{とし}]の[来{く}]る[前{まえ}]にヨセフにふたりの[子{こ}]が[生{うま}]れた。これらはオンの[祭司{さいし}]ポテペラの[娘{むすめ}]アセナテが[産{う}]んだのである。", "51": "ヨセフは[長子{ちょうし}]の[名{な}]をマナセと[名{な}]づけて[言{い}]った、「[神{かみ}]がわたしにすべての[苦難{くなん}]と[父{ちち}]の[家{いえ}]のすべての[事{こと}]を[忘{わす}]れさせられた」。", "52": "また[次{つぎ}]の[子{こ}]の[名{な}]をエフライムと[名{な}]づけて[言{い}]った、「[神{かみ}]がわたしを[悩{なや}]みの[地{ち}]で[豊{ゆた}]かにせられた」。", "53": "エジプトの[国{くに}]にあった七[年{ねん}]の[豊作{ほうさく}]が[終{おわ}]り、", "54": "ヨセフの[言{い}]ったように七[年{ねん}]のききんが[始{はじ}]まった。そのききんはすべての[国{くに}]にあったが、エジプト[全国{ぜんこく}]には[食物{しょくもつ}]があった。", "55": "やがてエジプト[全国{ぜんこく}]が[飢{う}]えた[時{とき}]、[民{たみ}]はパロに[食物{しょくもつ}]を[叫{さけ}]び[求{もと}]めた。そこでパロはすべてのエジプトびとに[言{い}]った、「ヨセフのもとに[行{い}]き、[彼{かれ}]の[言{い}]うようにせよ」。", "56": "ききんが[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]にあったので、ヨセフはすべての[穀倉{こくぐら}]を[開{ひら}]いて、エジプトびとに[売{う}]った。ききんはますますエジプトの[国{くに}]に[激{はげ}]しくなった。", "57": "ききんが[全{ぜん}][地{ち}]に[激{はげ}]しくなったので、[諸国{しょこく}]の[人々{ひとびと}]がエジプトのヨセフのもとに[穀物{こくもつ}]を[買{か}]うためにきた。" }, "42": { "1": "ヤコブはエジプトに[穀物{こくもつ}]があると[知{し}]って、むすこたちに[言{い}]った、「あなたがたはなぜ[顔{かお}]を[見合{みあ}]わせているのですか」。", "2": "また[言{い}]った、「エジプトに[穀物{こくもつ}]があるということだが、あなたがたはそこへ[下{くだ}]って[行{い}]って、そこから、われわれのため[穀物{こくもつ}]を[買{か}]ってきなさい。そうすれば、われわれは[生{い}]きながらえて、[死{し}]を[免{まぬか}]れるであろう」。", "3": "そこでヨセフの十[人{にん}]の[兄弟{きょうだい}]は[穀物{こくもつ}]を[買{か}]うためにエジプトへ[下{くだ}]った。", "4": "しかし、ヤコブはヨセフの[弟{おとうと}]ベニヤミンを[兄弟{きょうだい}]たちと[一緒{いっしょ}]にやらなかった。[彼{かれ}]が[災{わざわい}]に[会{あ}]うのを[恐{おそ}]れたからである。", "5": "こうしてイスラエルの[子{こ}]らは[穀物{こくもつ}]を[買{か}]おうと[人々{ひとびと}]に[交{ま}]じってやってきた。カナンの[地{ち}]にききんがあったからである。", "6": "ときにヨセフは[国{くに}]のつかさであって、[国{くに}]のすべての[民{たみ}]に[穀物{こくもつ}]を[売{う}]ることをしていた。ヨセフの[兄弟{きょうだい}]たちはきて、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し、[彼{かれ}]を[拝{はい}]した。", "7": "ヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちを[見{み}]て、それと[知{し}]ったが、[彼{かれ}]らに[向{む}]かっては[知{し}]らぬ[者{もの}]のようにし、[荒々{あらあら}]しく[語{かた}]った。すなわち[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはどこからきたのか」。[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]うためにカナンの[地{ち}]からきました」。", "8": "ヨセフは、[兄弟{きょうだい}]たちであるのを[知{し}]っていたが、[彼{かれ}]らはヨセフとは[知{し}]らなかった。", "9": "ヨセフはかつて[彼{かれ}]らについて[見{み}]た[夢{ゆめ}]を[思{おも}]い[出{だ}]して、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[回{まわ}]し[者{もの}]で、この[国{くに}]のすきをうかがうためにきたのです」。", "10": "[彼{かれ}]らはヨセフに[答{こた}]えた、「いいえ、わが[主{しゅ}]よ、しもべらはただ[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]うためにきたのです。", "11": "われわれは[皆{みな}]、ひとりの[人{ひと}]の[子{こ}]で、[真実{しんじつ}]な[者{もの}]です。しもべらは[回{まわ}]し[者{もの}]ではありません」。", "12": "ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「いや、あなたがたはこの[国{くに}]のすきをうかがうためにきたのです」。", "13": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「しもべらは十二[人{にん}][兄弟{きょうだい}]で、カナンの[地{ち}]にいるひとりの[人{ひと}]の[子{こ}]です。[末{すえ}]の[弟{おとうと}]は[今{いま}]、[父{ちち}]と[一緒{いっしょ}]にいますが、[他{た}]のひとりはいなくなりました」。", "14": "ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしが[言{い}]ったとおり、あなたがたは[回{まわ}]し[者{もの}]です。", "15": "あなたがたをこうしてためしてみよう。パロのいのちにかけて[誓{ちか}]います。[末{すえ}]の[弟{おとうと}]がここにこなければ、あなたがたはここを[出{で}]ることはできません。", "16": "あなたがたのひとりをやって[弟{おとうと}]を[連{つ}]れてこさせなさい。それまであなたがたをつないでおいて、あなたがたに[誠実{せいじつ}]があるかどうか、あなたがたの[言葉{ことば}]をためしてみよう。パロのいのちにかけて[誓{ちか}]います。あなたがたは[確{たし}]かに[回{まわ}]し[者{もの}]です」。", "17": "ヨセフは[彼{かれ}]らをみな[一緒{いっしょ}]に三[日{か}]の[間{あいだ}]、[監禁所{かんきんじょ}]に[入{い}]れた。", "18": "三[日{か}][目{め}]にヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「こうすればあなたがたは[助{たす}]かるでしょう。わたしは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れます。", "19": "もしあなたがたが[真実{しんじつ}]な[者{もの}]なら、[兄弟{きょうだい}]のひとりをあなたがたのいる[監禁所{かんきんじょ}]に[残{のこ}]し、あなたがたは[穀物{こくもつ}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[家族{かぞく}]の[飢{う}]えを[救{すく}]いなさい。", "20": "そして[末{すえ}]の[弟{おとうと}]をわたしのもとに[連{つ}]れてきなさい。そうすればあなたがたの[言葉{ことば}]のほんとうであることがわかって、[死{し}]を[免{まぬか}]れるでしょう」。[彼{かれ}]らはそのようにした。", "21": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「[確{たし}]かにわれわれは[弟{おとうと}]の[事{こと}]で[罪{つみ}]がある。[彼{かれ}]がしきりに[願{ねが}]った[時{とき}]、その[心{こころ}]の[苦{くる}]しみを[見{み}]ながら、われわれは[聞{き}]き[入{い}]れなかった。それでこの[苦{くる}]しみに[会{あ}]うのだ」。", "22": "ルベンが[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしはあなたがたに、この[子供{こども}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]すなと[言{い}]ったではないか。それにもかかわらず、あなたがたは[聞{き}]き[入{い}]れなかった。それで[彼{かれ}]の[血{ち}]の[報{むく}]いを[受{う}]けるのです」。", "23": "[彼{かれ}]らはヨセフが[聞{き}]きわけているのを[知{し}]らなかった。[相互{そうご}]の[間{あいだ}]に[通訳者{つうやくしゃ}]がいたからである。", "24": "ヨセフは[彼{かれ}]らを[離{はな}]れて[行{い}]って[泣{な}]き、また[帰{かえ}]ってきて[彼{かれ}]らと[語{かた}]り、そのひとりシメオンを[捕{とら}]えて、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で[縛{しば}]った。", "25": "そしてヨセフは[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、[彼{かれ}]らの[袋{ふくろ}]に[穀物{こくもつ}]を[満{み}]たし、めいめいの[銀{ぎん}]を[袋{ふくろ}]に[返{かえ}]し、[道中{どうちゅう}]の[食料{しょくりょう}]を[与{あた}]えさせた。ヨセフはこのように[彼{かれ}]らにした。", "26": "[彼{かれ}]らは[穀物{こくもつ}]をろばに[負{お}]わせてそこを[去{さ}]った。", "27": "そのひとりが[宿{やど}]で、ろばに[飼葉{かいば}]をやるため[袋{ふくろ}]をあけて[見{み}]ると、[袋{ふくろ}]の[口{くち}]に[自分{じぶん}]の[銀{ぎん}]があった。", "28": "[彼{かれ}]は[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「わたしの[銀{ぎん}]は[返{かえ}]してある。しかも[見{み}]よ、それは[袋{ふくろ}]の[中{なか}]にある」。そこで[彼{かれ}]らは[非常{ひじょう}]に[驚{おどろ}]き、[互{たがい}]に[震{ふる}]えながら[言{い}]った、「[神{かみ}]がわれわれにされたこのことは[何事{なにごと}]だろう」。", "29": "こうして[彼{かれ}]らはカナンの[地{ち}]にいる[父{ちち}]ヤコブのもとに[帰{かえ}]り、その[身{み}]に[起{た}]った[事{こと}]をことごとく[告{つ}]げて[言{い}]った、", "30": "「あの[国{くに}]の[君{きみ}]は、われわれに[荒々{あらあら}]しく[語{かた}]り、[国{くに}]をうかがう[回{まわ}]し[者{もの}]だと[言{い}]いました。", "31": "われわれは[彼{かれ}]に[答{こた}]えました、『われわれは[真実{しんじつ}]な[者{もの}]であって[回{まわ}]し[者{もの}]ではない。", "32": "われわれは十二[人{にん}][兄弟{きょうだい}]で、[同{おな}]じ[父{ちち}]の[子{こ}]である。ひとりはいなくなり、[末{すえ}]の[弟{おとうと}]は[今{いま}][父{ちち}]と[共{とも}]にカナンの[地{ち}]にいる』。", "33": "その[国{くに}]の[君{きみ}]であるその[人{ひと}]はわれわれに[言{い}]いました、『わたしはこうしてあなたがたの[真実{しんじつ}]な[者{もの}]であるのを[知{し}]ろう。あなたがたは[兄弟{きょうだい}]のひとりをわたしのもとに[残{のこ}]し、[穀物{こくもつ}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[家族{かぞく}]の[飢{う}]えを[救{すく}]いなさい。", "34": "そして[末{すえ}]の[弟{おとうと}]をわたしのもとに[連{つ}]れてきなさい。そうすればあなたがたが[回{まわ}]し[者{もの}]ではなく、[真実{しんじつ}]な[者{もの}]であるのを[知{し}]って、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]を[返{かえ}]し、この[国{くに}]であなたがたに[取引{とりひき}]させましょう』」。", "35": "[彼{かれ}]らが[袋{ふくろ}]のものを[出{だ}]して[見{み}]ると、めいめいの[金{かね}][包{つつ}]みが[袋{ふくろ}]の[中{なか}]にあったので、[彼{かれ}]らも[父{ちち}]も[金{かね}][包{つつ}]みを[見{み}]て[恐{おそ}]れた。", "36": "[父{ちち}]ヤコブは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはわたしに[子{こ}]を[失{うしな}]わせた。ヨセフはいなくなり、シメオンもいなくなった。[今度{こんど}]はベニヤミンをも[取{と}]り[去{さ}]る。これらはみなわたしの[身{み}]にふりかかって[来{く}]るのだ」。", "37": "ルベンは[父{ちち}]に[言{い}]った、「もしわたしが[彼{かれ}]をあなたのもとに[連{つ}]れて[帰{かえ}]らなかったら、わたしのふたりの[子{こ}]を[殺{ころ}]してください。ただ[彼{かれ}]をわたしの[手{て}]にまかせてください。わたしはきっと、あなたのもとに[彼{かれ}]を[連{つ}]れて[帰{かえ}]ります」。", "38": "ヤコブは[言{い}]った、「わたしの[子{こ}]はあなたがたと[共{とも}]に[下{くだ}]って[行{い}]ってはならない。[彼{かれ}]の[兄{あに}]は[死{し}]に、ただひとり[彼{かれ}]が[残{のこ}]っているのだから。もしあなたがたの[行{い}]く[道{みち}]で[彼{かれ}]が[災{わざわい}]に[会{あ}]えば、あなたがたは、しらがのわたしを[悲{かな}]しんで[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせるであろう」。" }, "43": { "1": "ききんはその[地{ち}]に[激{はげ}]しかった。", "2": "[彼{かれ}]らがエジプトから[携{たずさ}]えてきた[穀物{こくもつ}]を[食{く}]い[尽{つく}]した[時{とき}]、[父{ちち}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「また[行{い}]って、われわれのために[少{すこ}]しの[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]ってきなさい」。", "3": "ユダは[父{ちち}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「あの[人{ひと}]はわれわれをきびしく[戒{いまし}]めて、[弟{おとうと}]が[一緒{いっしょ}]でなければ、わたしの[顔{かお}]を[見{み}]てはならないと[言{い}]いました。", "4": "もしあなたが[弟{おとうと}]をわれわれと[一緒{いっしょ}]にやってくださるなら、われわれは[下{くだ}]って[行{い}]って、あなたのために[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]ってきましょう。", "5": "しかし、もし[彼{かれ}]をやられないなら、われわれは[下{くだ}]って[行{い}]きません。あの[人{ひと}]がわれわれに、[弟{おとうと}]が[一緒{いっしょ}]でなければわたしの[顔{かお}]を[見{み}]てはならないと[言{い}]ったのですから」。", "6": "イスラエルは[言{い}]った、「なぜ、もうひとりの[弟{おとうと}]があるとあの[人{ひと}]に[言{い}]って、わたしを[苦{くる}]しめるのか」。", "7": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あの[人{ひと}]がわれわれと[一族{いちぞく}]とのことを[問{と}]いただして、[父{ちち}]はまだ[生{い}]きているか、もうひとりの[弟{おとうと}]があるかと[言{い}]ったので、[問{と}]われるままに[答{こた}]えましたが、その[人{ひと}]が、[弟{おとうと}]を[連{つ}]れてこいと[言{い}]おうとは、どうして[知{し}]ることができたでしょう」。", "8": "ユダは[父{ちち}]イスラエルに[言{い}]った、「あの[子{こ}]をわたしと[一緒{いっしょ}]にやってくだされば、われわれは[立{た}]って[行{い}]きましょう。そしてわれわれもあなたも、われわれの[子供{こども}]らも[生{い}]きながらえ、[死{し}]を[免{まぬか}]れましょう。", "9": "わたしが[彼{かれ}]の[身{み}]を[請{う}]け[合{あ}]います。わたしの[手{て}]から[彼{かれ}]を[求{もと}]めなさい。もしわたしが[彼{かれ}]をあなたのもとに[連{つ}]れ[帰{かえ}]って、あなたの[前{まえ}]に[置{お}]かなかったら、わたしはあなたに[対{たい}]して[永久{えいきゅう}]に[罪{つみ}]を[負{お}]いましょう。", "10": "もしわれわれがこんなにためらわなかったら、[今{いま}]ごろは二[度{ど}]も[行{い}]ってきたでしょう」。", "11": "[父{ちち}]イスラエルは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「それではこうしなさい。この[国{くに}]の[名産{めいさん}]を[器{うつわ}]に[入{い}]れ、[携{たずさ}]え[下{くだ}]ってその[人{ひと}]に[贈{おく}]り[物{もの}]にしなさい。すなわち[少{すこ}]しの[乳香{にゅうこう}]、[少{すこ}]しの[蜜{みつ}]、[香料{こうりょう}]、もつやく、ふすだしう、あめんどう。", "12": "そしてその[上{うえ}]に、[倍額{ばいがく}]の[銀{ぎん}]を[手{て}]に[持{も}]って[行{い}]きなさい。また[袋{ふくろ}]の[口{くち}]に[返{かえ}]してあった[銀{ぎん}]は[持{も}]って[行{い}]って[返{かえ}]しなさい。たぶんそれは[誤{あやま}]りであったのでしょう。", "13": "[弟{おとうと}]も[連{つ}]れ、[立{た}]って、またその[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[行{い}]きなさい。", "14": "どうか[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]がその[人{ひと}]の[前{まえ}]であなたがたをあわれみ、もうひとりの[兄弟{きょうだい}]とベニヤミンとを、[返{かえ}]させてくださるように。もしわたしが[子{こ}]を[失{うしな}]わなければならないのなら、[失{うしな}]ってもよい」。", "15": "そこでその[人々{ひとびと}]は[贈{おく}]り[物{もの}]を[取{と}]り、また[倍額{ばいがく}]の[銀{ぎん}]を[携{たずさ}]え、ベニヤミンを[連{つ}]れ、[立{た}]ってエジプトへ[下{くだ}]り、ヨセフの[前{まえ}]に[立{た}]った。", "16": "ヨセフはベニヤミンが[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいるのを[見{み}]て、[家{いえ}]づかさに[言{い}]った、「この[人々{ひとびと}]を[家{いえ}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、[獣{けもの}]をほふって、したくするように。この[人々{ひとびと}]は[昼{ひる}]、わたしと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をします」。", "17": "その[人{ひと}]はヨセフの[言{い}]ったようにして、この[人々{ひとびと}]をヨセフの[家{いえ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "18": "ところがこの[人々{ひとびと}]はヨセフの[家{いえ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]かれたので[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「[初{はじ}]めの[時{とき}]に[袋{ふくろ}]に[返{かえ}]してあったあの[銀{ぎん}]のゆえに、われわれを[引{ひ}]き[入{い}]れたのです。そしてわれわれを[襲{おそ}]い、[攻{せ}]め、[捕{とら}]えて[奴隷{どれい}]とし、われわれのろばをも[奪{うば}]うのです」。", "19": "[彼{かれ}]らはヨセフの[家{いえ}]づかさに[近{ちか}]づいて、[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]で、[言{い}]った、", "20": "「ああ、わが[主{しゅ}]よ、われわれは[最初{さいしょ}]、[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]うために[下{くだ}]ってきたのです。", "21": "ところが[宿{やど}]に[行{い}]って[袋{ふくろ}]をあけて[見{み}]ると、めいめいの[銀{ぎん}]は[袋{ふくろ}]の[口{くち}]にあって、[銀{ぎん}]の[重{おも}]さは[元{もと}]のままでした。それでわれわれはそれを[持{も}]って[参{まい}]りました。", "22": "そして[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]うために、ほかの[銀{ぎん}]をも[持{も}]って[下{くだ}]ってきました。われわれの[銀{ぎん}]を[袋{ふくろ}]に[入{い}]れた[者{もの}]が、だれであるかは[分{わか}]りません」。", "23": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[安心{あんしん}]しなさい。[恐{おそ}]れてはいけません。その[宝{たから}]はあなたがたの[神{かみ}]、あなたがたの[父{ちち}]の[神{かみ}]が、あなたがたの[袋{ふくろ}]に[入{い}]れてあなたがたに[賜{たま}]わったのです。あなたがたの[銀{ぎん}]はわたしが[受{う}]け[取{と}]りました」。そして[彼{かれ}]はシメオンを[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[連{つ}]れてきた。", "24": "こうしてその[人{ひと}]はこの[人々{ひとびと}]をヨセフの[家{いえ}]へ[導{みちび}]き、[水{みず}]を[与{あた}]えて[足{あし}]を[洗{あら}]わせ、また、ろばに[飼葉{かいば}]を[与{あた}]えた。", "25": "[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]で[食事{しょくじ}]をするのだと[聞{き}]き、[贈{おく}]り[物{もの}]を[整{ととの}]えて、[昼{ひる}]にヨセフの[来{く}]るのを[待{ま}]った。", "26": "さてヨセフが[家{いえ}]に[帰{かえ}]ってきたので、[彼{かれ}]らはその[家{いえ}]に[携{たずさ}]えてきた[贈{おく}]り[物{もの}]をヨセフにささげ、[地{ち}]に[伏{ふ}]して、[彼{かれ}]を[拝{はい}]した。", "27": "ヨセフは[彼{かれ}]らの[安否{あんぴ}]を[問{と}]うて[言{い}]った、「あなたがたの[父{ちち}]、あなたがたがさきに[話{はな}]していたその[老人{ろうじん}]は[無事{ぶじ}]ですか。なお[生{い}]きながらえておられますか」。", "28": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「あなたのしもべ、われわれの[父{ちち}]は[無事{ぶじ}]で、なお[生{い}]きながらえています」。そして[彼{かれ}]らは、[頭{とう}]をさげて[拝{はい}]した。", "29": "ヨセフは[目{め}]をあげて[同{おな}]じ[母{はは}]の[子{こ}]である[弟{おとうと}]ベニヤミンを[見{み}]て[言{い}]った、「これはあなたがたが[前{まえ}]にわたしに[話{はな}]した[末{すえ}]の[弟{おとうと}]ですか」。また[言{い}]った、「わが[子{こ}]よ、どうか[神{かみ}]があなたを[恵{めぐ}]まれるように」。", "30": "ヨセフは[弟{おとうと}]なつかしさに[心{こころ}]がせまり、[急{いそ}]いで[泣{な}]く[場所{ばしょ}]をたずね、へやにはいって[泣{な}]いた。", "31": "やがて[彼{かれ}]は[顔{かお}]を[洗{あら}]って[出{で}]てきた。そして[自分{じぶん}]を[制{せい}]して[言{い}]った、「[食事{しょくじ}]にしよう」。", "32": "そこでヨセフはヨセフ、[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]ら、[陪食{ばいしょく}]のエジプトびとはエジプトびと、と[別々{べつべつ}]に[席{せき}]に[着{つ}]いた。エジプトびとはヘブルびとと[共{とも}]に[食事{しょくじ}]することができなかった。それはエジプトびとの[忌{い}]むところであったからである。", "33": "こうして[彼{かれ}]らはヨセフの[前{まえ}]に、[長子{ちょうし}]は[長子{ちょうし}]として、[弟{おとうと}]は[弟{おとうと}]としてすわらせられたので、その[人々{ひとびと}]は[互{たがい}]に[驚{おどろ}]いた。", "34": "またヨセフの[前{まえ}]から、めいめいの[分{ぶん}]が[運{はこ}]ばれたが、ベニヤミンの[分{ぶん}]は[他{た}]のいずれの[者{もの}]の[分{ぶん}]よりも五[倍{ばい}][多{おお}]かった。こうして[彼{かれ}]らは[飲{の}]み、ヨセフと[共{とも}]に[楽{たの}]しんだ。" }, "44": { "1": "さてヨセフは[家{いえ}]づかさに[命{めい}]じて[言{い}]った、「この[人々{ひとびと}]の[袋{ふくろ}]に、[運{はこ}]べるだけ[多{おお}]くの[食糧{しょくりょう}]を[満{み}]たし、めいめいの[銀{ぎん}]を[袋{ふくろ}]の[口{くち}]に[入{い}]れておきなさい。", "2": "またわたしの[杯{さかずき}]、[銀{ぎん}]の[杯{さかずき}]をあの[年下{としした}]の[者{もの}]の[袋{ふくろ}]の[口{くち}]に、[穀物{こくもつ}]の[代金{だいきん}]と[共{とも}]に[入{い}]れておきなさい」。[家{いえ}]づかさはヨセフの[言葉{ことば}]のとおりにした。", "3": "[夜{よ}]が[明{あ}]けると、その[人々{ひとびと}]と、ろばとは[送{おく}]り[出{だ}]されたが、", "4": "[町{まち}]を[出{で}]て、まだ[遠{とお}]くへ[行{い}]かないうちに、ヨセフは[家{いえ}]づかさに[言{い}]った、「[立{た}]って、あの[人々{ひとびと}]のあとを[追{お}]いなさい。[追{お}]いついて、[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『あなたがたはなぜ[悪{あく}]をもって[善{ぜん}]に[報{むく}]いるのですか。なぜわたしの[銀{ぎん}]の[杯{さかずき}]を[盗{ぬす}]んだのですか。", "5": "これはわたしの[主人{しゅじん}]が[飲{の}]む[時{とき}]に[使{つか}]い、またいつも[占{うらな}]いに[用{もち}]いるものではありませんか。あなたがたのした[事{こと}]は[悪{わる}]いことです』」。", "6": "[家{いえ}]づかさが[彼{かれ}]らに[追{お}]いついて、これらの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[告{つ}]げたとき、", "7": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]は、どうしてそのようなことを[言{い}]われるのですか。しもべらは[決{けっ}]してそのようなことはいたしません。", "8": "[袋{ふくろ}]の[口{くち}]で[見{み}]つけた[銀{ぎん}]でさえ、カナンの[地{ち}]からあなたの[所{ところ}]に[持{も}]ち[帰{かえ}]ったほどです。どうして、われわれは[御{ご}][主人{しゅじん}]の[家{いえ}]から[銀{ぎん}]や[金{きん}]を[盗{ぬす}]みましょう。", "9": "しもべらのうちのだれの[所{ところ}]でそれが[見{み}]つかっても、その[者{もの}]は[死{し}]に、またわれわれはわが[主{しゅ}]の[奴隷{どれい}]となりましょう」。", "10": "[家{いえ}]づかさは[言{い}]った、「それではあなたがたの[言葉{ことば}]のようにしよう。[杯{さかずき}]の[見{み}]つかった[者{もの}]はわたしの[奴隷{どれい}]とならなければならない。ほかの[者{もの}]は[無罪{むざい}]です」。", "11": "そこで[彼{かれ}]らは、めいめい[急{いそ}]いで[袋{ふくろ}]を[地{ち}]におろし、ひとりひとりその[袋{ふくろ}]を[開{ひら}]いた。", "12": "[家{いえ}]づかさは[年上{としうえ}]から[捜{さが}]し[始{はじ}]めて[年下{としした}]に[終{おわ}]ったが、[杯{さかずき}]はベニヤミンの[袋{ふくろ}]の[中{なか}]にあった。", "13": "そこで[彼{かれ}]らは[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、おのおの、ろばに[荷{に}]を[負{お}]わせて[町{まち}]に[引{ひ}]き[返{かえ}]した。", "14": "ユダと[兄弟{きょうだい}]たちとは、ヨセフの[家{いえ}]にはいったが、ヨセフがなおそこにいたので、[彼{かれ}]らはその[前{まえ}]で[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]した。", "15": "ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたのこのしわざは[何事{なにごと}]ですか。わたしのような[人{ひと}]は、[必{かなら}]ず[占{うらな}]い[当{あ}]てることを[知{し}]らないのですか」。", "16": "ユダは[言{い}]った、「われわれはわが[主{しゅ}]に[何{なに}]を[言{い}]い、[何{なに}]を[述{の}]べ[得{え}]ましょう。どうしてわれわれは[身{み}]の[潔白{けっぱく}]をあらわし[得{え}]ましょう。[神{かみ}]がしもべらの[罪{つみ}]をあばかれました。われわれと、[杯{さかずき}]を[持{も}]っていた[者{もの}]とは[共{とも}]にわが[主{しゅ}]の[奴隷{どれい}]となりましょう」。", "17": "ヨセフは[言{い}]った、「わたしは[決{けっ}]してそのようなことはしない。[杯{さかずき}]を[持{も}]っている[者{もの}]だけがわたしの[奴隷{どれい}]とならなければならない。ほかの[者{もの}]は[安全{あんぜん}]に[父{ちち}]のもとへ[上{のぼ}]って[行{い}]きなさい」。", "18": "この[時{とき}]ユダは[彼{かれ}]に[近{ちか}]づいて[言{い}]った、「ああ、わが[主{しゅ}]よ、どうぞわが[主{しゅ}]の[耳{みみ}]にひとこと[言{い}]わせてください。しもべをおこらないでください。あなたはパロのようなかたです。", "19": "わが[主{しゅ}]はしもべらに[尋{たず}]ねて、『[父{ちち}]があるか、また[弟{おとうと}]があるか』と[言{い}]われたので、", "20": "われわれはわが[主{しゅ}]に[言{い}]いました、『われわれには[老齢{ろうれい}]の[父{ちち}]があり、また[年寄{としよ}]り[子{こ}]の[弟{おとうと}]があります。その[兄{あに}]は[死{し}]んで、[同{おな}]じ[母{はは}]の[子{こ}]で[残{のこ}]っているのは、ただこれだけですから[父{ちち}]はこれを[愛{あい}]しています』。", "21": "その[時{とき}]あなたはしもべらに[言{い}]われました、『その[者{もの}]をわたしの[所{ところ}]へ[連{つ}]れてきなさい。わたしはこの[目{め}]で[彼{かれ}]を[見{み}]よう』。", "22": "われわれはわが[主{しゅ}]に[言{い}]いました。『その[子{こ}][供{とも}]は[父{ちち}]を[離{はな}]れることができません。もし[父{ちち}]を[離{はな}]れたら[父{ちち}]は[死{し}]ぬでしょう』。", "23": "しかし、あなたはしもべらに[言{い}]われました、『[末{すえ}]の[弟{おとうと}]が[一緒{いっしょ}]に[下{くだ}]ってこなければ、おまえたちは[再{ふたた}]びわたしの[顔{かお}]を[見{み}]ることはできない』。", "24": "それであなたのしもべである[父{ちち}]のもとに[上{のぼ}]って、わが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]に[告{つ}]げました。", "25": "ところで、[父{ちち}]が『おまえたちは[再{ふたた}]び[行{い}]って、われわれのために[少{すこ}]しの[食糧{しょくりょう}]を[買{か}]ってくるように』と[言{い}]ったので、", "26": "われわれは[言{い}]いました、『われわれは[下{くだ}]って[行{い}]けません。もし[末{すえ}]の[弟{おとうと}]が[一緒{いっしょ}]であれば[行{い}]きましょう。[末{すえ}]の[弟{おとうと}]が[一緒{いっしょ}]でなければ、あの[人{ひと}]の[顔{かお}]を[見{み}]ることができません』。", "27": "あなたのしもべである[父{ちち}]は[言{い}]いました、『おまえたちの[知{し}]っているとおり、[妻{つま}]はわたしにふたりの[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "28": "ひとりは[外{そと}]へ[出{で}]たが、きっと[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたのだと[思{おも}]う。わたしは[今{いま}]になっても[彼{かれ}]を[見{み}]ない。", "29": "もしおまえたちがこの[子{こ}]をもわたしから[取{と}]って[行{い}]って、[彼{かれ}]が[災{わざわい}]に[会{あ}]えば、おまえたちは、しらがのわたしを[悲{かな}]しんで[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせるであろう』。", "30": "わたしがあなたのしもべである[父{ちち}]のもとに[帰{かえ}]って[行{い}]くとき、もしこの[子供{こども}]が[一緒{いっしょ}]にいなかったら、どうなるでしょう。[父{ちち}]の[魂{たましい}]は[子供{こども}]の[魂{たましい}]に[結{むす}]ばれているのです。", "31": "この[子供{こども}]がわれわれと[一緒{いっしょ}]にいないのを[見{み}]たら、[父{ちち}]は[死{し}]ぬでしょう。そうすればしもべらは、あなたのしもべであるしらがの[父{ちち}]を[悲{かな}]しんで[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせることになるでしょう。", "32": "しもべは[父{ちち}]にこの[子供{こども}]の[身{み}]を[請{う}]け[合{あ}]って『もしわたしがこの[子{こ}]をあなたのもとに[連{つ}]れ[帰{かえ}]らなかったら、わたしは[父{ちち}]に[対{たい}]して[永久{えいきゅう}]に[罪{つみ}]を[負{お}]いましょう』と[言{い}]ったのです。", "33": "どうか、しもべをこの[子供{こども}]の[代{かわ}]りに、わが[主{しゅ}]の[奴隷{どれい}]としてとどまらせ、この[子供{こども}]を[兄弟{きょうだい}]たちと[一緒{いっしょ}]に[上{のぼ}]り[行{い}]かせてください、", "34": "この[子供{こども}]を[連{つ}]れずに、どうしてわたしは[父{ちち}]のもとに[上{のぼ}]り[行{い}]くことができましょう。[父{ちち}]が[災{わざわい}]に[会{あ}]うのを[見{み}]るに[忍{しの}]びません」。" }, "45": { "1": "そこでヨセフはそばに[立{た}]っているすべての[人{ひと}]の[前{まえ}]で、[自分{じぶん}]を[制{せい}]しきれなくなったので、「[人{ひと}]は[皆{みな}]ここから[出{で}]てください」と[呼{よ}]ばわった。それゆえヨセフが[兄弟{きょうだい}]たちに[自分{じぶん}]のことを[明{あ}]かした[時{とき}]、ひとりも[彼{かれ}]のそばに[立{た}]っている[者{もの}]はなかった。", "2": "ヨセフは[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。エジプトびとはこれを[聞{き}]き、パロの[家{いえ}]もこれを[聞{き}]いた。", "3": "ヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「わたしはヨセフです。[父{ちち}]はまだ[生{い}]きながらえていますか」。[兄弟{きょうだい}]たちは[答{こた}]えることができなかった。[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]き[恐{おそ}]れたからである。", "4": "ヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「わたしに[近寄{ちかよ}]ってください」。[彼{かれ}]らが[近寄{ちかよ}]ったので[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはあなたがたの[弟{おとうと}]ヨセフです。あなたがたがエジプトに[売{う}]った[者{もの}]です。", "5": "しかしわたしをここに[売{う}]ったのを[嘆{なげ}]くことも、[悔{くや}]むこともいりません。[神{かみ}]は[命{いのち}]を[救{すく}]うために、あなたがたよりさきにわたしをつかわされたのです。", "6": "この二[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[国中{くにぢゅう}]にききんがあったが、なお五[年{ねん}]の[間{あいだ}]は[耕{たがや}]すことも[刈{か}]り[入{い}]れることもないでしょう。", "7": "[神{かみ}]は、あなたがたのすえを[地{ち}]に[残{のこ}]すため、また[大{おお}]いなる[救{すくい}]をもってあなたがたの[命{いのち}]を[助{たす}]けるために、わたしをあなたがたよりさきにつかわされたのです。", "8": "それゆえわたしをここにつかわしたのはあなたがたではなく、[神{かみ}]です。[神{かみ}]はわたしをパロの[父{ちち}]とし、その[全家{ぜんか}]の[主{しゅ}]とし、またエジプト[全国{ぜんこく}]のつかさとされました。", "9": "あなたがたは[父{ちち}]のもとに[急{いそ}]ぎ[上{のぼ}]って[言{い}]いなさい、『あなたの[子{こ}]ヨセフが、こう[言{い}]いました。[神{かみ}]がわたしをエジプト[全国{ぜんこく}]の[主{しゅ}]とされたから、ためらわずにわたしの[所{ところ}]へ[下{くだ}]ってきなさい。", "10": "あなたはゴセンの[地{ち}]に[住{す}]み、あなたも、あなたの[子{こ}]らも、[孫{まご}]たちも、[羊{ひつじ}]も[牛{うし}]も、その[他{た}]のものもみな、わたしの[近{ちか}]くにおらせます。", "11": "ききんはなお五[年{ねん}]つづきますから、あなたも、[家族{かぞく}]も、その[他{た}]のものも、みな[困{こま}]らないように、わたしはそこで[養{やしな}]いましょう』。", "12": "あなたがたと[弟{おとうと}]ベニヤミンが[目{め}]に[見{み}]るとおり、あなたがたに[口{くちずか}]ら[語{かた}]っているのはこのわたしです。", "13": "あなたがたはエジプトでの、わたしのいっさいの[栄{さか}]えと、あなたがたが[見{み}]るいっさいの[事{こと}]をわたしの[父{ちち}]に[告{つ}]げ、[急{いそ}]いでわたしの[父{ちち}]をここへ[連{つ}]れ[下{くだ}]りなさい」。", "14": "そしてヨセフは[弟{おとうと}]ベニヤミンのくびを[抱{だ}]いて[泣{な}]き、ベニヤミンも[彼{かれ}]のくびを[抱{だ}]いて[泣{な}]いた。", "15": "またヨセフはすべての[兄弟{きょうだい}]たちに[口{くち}]づけし、[彼{かれ}]らを[抱{だ}]いて[泣{な}]いた。そして[後{のち}]、[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]と[語{かた}]った。", "16": "[時{とき}]に、「ヨセフの[兄弟{きょうだい}]たちがきた」と[言{い}]ううわさがパロの[家{いえ}]に[聞{きこ}]えたので、パロとその[家来{けらい}]たちとは[喜{よろこ}]んだ。", "17": "パロはヨセフに[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]いなさい、『あなたがたは、こうしなさい。[獣{けもの}]に[荷{に}]を[負{お}]わせてカナンの[地{ち}]へ[行{い}]き、", "18": "[父{ちち}]と[家族{かぞく}]とを[連{つ}]れてわたしのもとへきなさい。わたしはあなたがたに、エジプトの[地{ち}]の[良{よ}]い[物{もの}]を[与{あた}]えます。あなたがたは、この[国{くに}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いものを[食{た}]べるでしょう』。", "19": "また[彼{かれ}]らに[命{めい}]じなさい、『あなたがたは、こうしなさい。[幼{おさ}]な[子{ご}]たちと[妻{つま}]たちのためにエジプトの[地{ち}]から[車{くるま}]をもって[行{い}]き、[父{ちち}]を[連{つ}]れてきなさい。", "20": "[家財{かざい}]に[心{こころ}]を[引{ひ}]かれてはなりません。エジプト[全国{ぜんこく}]の[良{よ}]い[物{もの}]は、あなたがたのものだからです』」。", "21": "イスラエルの[子{こ}]らはそのようにした。ヨセフはパロの[命{いのち}]に[従{したが}]って[彼{かれ}]らに[車{くるま}]を[与{あた}]え、また[途中{とちゅう}]の[食料{しょくりょう}]をも[与{あた}]えた。", "22": "まためいめいに[晴着{はれぎ}]を[与{あた}]えたが、ベニヤミンには[銀{ぎん}]三百シケルと[晴着{はれぎ}]五[着{ちゃく}]とを[与{あた}]えた。", "23": "また[彼{かれ}]は[父{ちち}]に[次{つぎ}]のようなものを[贈{おく}]った。すなわちエジプトの[良{よ}]い[物{もの}]を[負{お}]わせたろば十[頭{とう}]と、[穀物{こくもつ}]、パン[及{およ}]び[父{ちち}]の[道中{どうちゅう}]の[食料{しょくりょう}]を[負{お}]わせた[雌{め}]ろば十[頭{とう}]。", "24": "こうしてヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちを[送{おく}]り[去{さ}]らせ、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[途中{とちゅう}]で[争{あらそ}]ってはなりません」。", "25": "[彼{かれ}]らはエジプトから[上{のぼ}]ってカナンの[地{ち}]に[入{い}]り、[父{ちち}]ヤコブのもとへ[行{い}]って、", "26": "[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ヨセフはなお[生{い}]きていてエジプト[全国{ぜんこく}]のつかさです」。ヤコブは[気{き}]が[遠{とお}]くなった。[彼{かれ}]らの[言{い}]うことが[信{しん}]じられなかったからである。", "27": "そこで[彼{かれ}]らはヨセフが[語{かた}]った[言葉{ことば}]を[残{のこ}]らず[彼{かれ}]に[告{つ}]げた。[父{ちち}]ヤコブはヨセフが[自分{じぶん}]を[乗{の}]せるために[送{おく}]った[車{くるま}]を[見{み}]て[元{もと}][気{き}]づいた。", "28": "そしてイスラエルは[言{い}]った、「[満足{まんぞく}]だ。わが[子{こ}]ヨセフがまだ[生{い}]きている。わたしは[死{し}]ぬ[前{まえ}]に[行{い}]って[彼{かれ}]を[見{み}]よう」。" }, "46": { "1": "イスラエルはその[持{も}]ち[物{もの}]をことごとく[携{たずさ}]えて[旅立{たびだ}]ち、ベエルシバに[行{い}]って、[父{ちち}]イサクの[神{かみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "2": "この[時{とき}]、[神{かみ}]は[夜{よ}]の[幻{まぼろし}]のうちにイスラエルに[語{かた}]って[言{い}]われた、「ヤコブよ、ヤコブよ」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ここにいます」。", "3": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「わたしは[神{かみ}]、あなたの[父{ちち}]の[神{かみ}]である。エジプトに[下{くだ}]るのを[恐{おそ}]れてはならない。わたしはあそこであなたを[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]にする。", "4": "わたしはあなたと[一緒{いっしょ}]にエジプトに[下{くだ}]り、また[必{かなら}]ずあなたを[導{みちび}]き[上{のぼ}]るであろう。ヨセフが[手{て}]ずからあなたの[目{め}]を[閉{と}]じるであろう」。", "5": "そしてヤコブはベエルシバを[立{た}]った。イスラエルの[子{こ}]らはヤコブを[乗{の}]せるためにパロの[送{おく}]った[車{くるま}]に、[父{ちち}]ヤコブと[幼{おさ}]な[子{こ}]たちと[妻{つま}]たちを[乗{の}]せ、", "6": "またその[家畜{かちく}]とカナンの[地{ち}]で[得{え}]た[財産{ざいさん}]を[携{たずさ}]え、ヤコブとその[子孫{しそん}]は[皆{みな}]ともにエジプトへ[行{い}]った。", "7": "こうしてヤコブはその[子{こ}]と、[孫{まご}]および[娘{むすめ}]と[孫娘{まごむすめ}]などその[子孫{しそん}]をみな[連{つ}]れて、エジプトへ[行{い}]った。", "8": "イスラエルの[子{こ}]らでエジプトへ[行{い}]った[者{もの}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちヤコブとその[子{こ}]らであるが、ヤコブの[長子{ちょうし}]はルベン。", "9": "ルベンの[子{こ}]らはハノク、パル、ヘヅロン、カルミ。", "10": "シメオンの[子{こ}]らはエムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ゾハル[及{およ}]びカナンの[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]シャウル。", "11": "レビの[子{こ}]らはゲルション、コハテ、メラリ。", "12": "ユダの[子{こ}]らはエル、オナン、シラ、ペレヅ、ゼラ。エルとオナンはカナンの[地{ち}]で[死{し}]んだ。ペレヅの[子{こ}]らはヘヅロンとハムル。", "13": "イッサカルの[子{こ}]らはトラ、プワ、ヨブ、シムロン。", "14": "ゼブルンの[子{こ}]らはセレデ、エロン、ヤリエル。", "15": "これらと[娘{むすめ}]デナとはレアがパダンアラムでヤコブに[産{う}]んだ[子{こ}]らである。その[子{こ}]らと[娘{むすめ}]らは[合{あ}]わせて三十三[人{にん}]。", "16": "ガドの[子{こ}]らはゼポン、ハギ、シュニ、エヅボン、エリ、アロデ、アレリ。", "17": "アセルの[子{こ}]らはエムナ、イシワ、イスイ、ベリアおよび[妹{いもうと}]サラ。ベリアの[子{こ}]らはヘベルとマルキエル。", "18": "これらはラバンが[娘{むすめ}]レアに[与{あた}]えたジルパの[子{こ}]らである。[彼女{かのじょ}]はこれらをヤコブに[産{う}]んだ。[合{あ}]わせて十六[人{にん}]。", "19": "ヤコブの[妻{つま}]ラケルの[子{こ}]らはヨセフとベニヤミンとである。", "20": "エジプトの[国{くに}]でヨセフにマナセとエフライムとが[生{うま}]れた。これはオンの[祭司{さいし}]ポテペラの[娘{むすめ}]アセナテが[彼{かれ}]に[産{う}]んだ[者{もの}]である。", "21": "ベニヤミンの[子{こ}]らはベラ、ベケル、アシベル、ゲラ、ナアマン、エヒ、ロシ、ムッピム、ホパム、アルデ。", "22": "これらはラケルがヤコブに[産{う}]んだ[子{こ}]らである。[合{あ}]わせて十四[人{にん}]。", "23": "ダンの[子{こ}]はホシム。", "24": "ナフタリの[子{こ}]らはヤジエル、グニ、エゼル、シレム。", "25": "これらはラバンが[娘{むすめ}]ラケルに[与{あた}]えたビルハの[子{こ}]らである。[彼女{かのじょ}]はこれらをヤコブに[産{う}]んだ。[合{あ}]わせて七[人{にん}]。", "26": "ヤコブと[共{とも}]にエジプトへ[行{い}]ったすべての[者{もの}]、すなわち[彼{かれ}]の[身{み}]から[出{で}]た[者{もの}]はヤコブの[子{こ}]らの[妻{つま}]をのぞいて、[合{あ}]わせて六十六[人{にん}]であった。", "27": "エジプトでヨセフに[生{うま}]れた[子{こ}]がふたりあった。エジプトへ[行{い}]ったヤコブの[家{いえ}]の[者{もの}]は[合{あ}]わせて七十[人{にん}]であった。", "28": "さてヤコブはユダをさきにヨセフにつかわして、ゴセンで[会{あ}]おうと[言{い}]わせた。そして[彼{かれ}]らはゴセンの[地{ち}]へ[行{い}]った。", "29": "ヨセフは[車{くるま}]を[整{ととの}]えて、[父{ちち}]イスラエルを[迎{むか}]えるためにゴセンに[上{のぼ}]り、[父{ちち}]に[会{あ}]い、そのくびを[抱{だ}]き、くびをかかえて[久{ひさ}]しく[泣{な}]いた。", "30": "[時{とき}]に、イスラエルはヨセフに[言{い}]った、「あなたがなお[生{い}]きていて、わたしはあなたの[顔{かお}]を[見{み}]たので[今{いま}]は[死{し}]んでもよい」。", "31": "ヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちと[父{ちち}]の[家族{かぞく}]とに[言{い}]った、「わたしは[上{のぼ}]ってパロに[言{い}]おう、『カナンの[地{ち}]にいたわたしの[兄弟{きょうだい}]たちと[父{ちち}]の[家族{かぞく}]とがわたしの[所{ところ}]へきました。", "32": "この[者{もの}]らは[羊{ひつじ}]を[飼{か}]う[者{もの}]、[家畜{かちく}]の[牧者{ぼくしゃ}]で、その[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]および[持{も}]ち[物{もの}]をみな[携{たずさ}]えてきました』。", "33": "もしパロがあなたがたを[召{め}]して、『あなたがたの[職業{しょくぎょう}]は[何{なに}]か』と[言{い}]われたら、", "34": "『しもべらは[幼{おさな}]い[時{とき}]から、ずっと[家畜{かちく}]の[牧者{ぼくしゃ}]です。われわれも、われわれの[先祖{せんぞ}]もそうです』と[言{い}]いなさい。そうすればあなたがたはゴセンの[地{ち}]に[住{す}]むことができましょう。[羊飼{ひつじかい}]はすべて、エジプトびとの[忌{い}]む[者{もの}]だからです」。" }, "47": { "1": "ヨセフは[行{い}]って、パロに[言{い}]った、「わたしの[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たち、その[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]およびすべての[持{も}]ち[物{もの}]がカナンの[地{ち}]からきて、[今{いま}]ゴセンの[地{ち}]におります」。", "2": "そしてその[兄弟{きょうだい}]のうちの五[人{にん}]を[連{つ}]れて[行{い}]って、パロに[会{あ}]わせた。", "3": "パロはヨセフの[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「あなたがたの[職業{しょくぎょう}]は[何{なに}]か」。[彼{かれ}]らはパロに[言{い}]った、「しもべらは[羊{ひつじ}]を[飼{か}]う[者{もの}]です。われわれも、われわれの[先祖{せんぞ}]もそうです」。", "4": "[彼{かれ}]らはまたパロに[言{い}]った、「この[国{くに}]に[寄留{きりゅう}]しようとしてきました。カナンの[地{ち}]はききんが[激{はげ}]しく、しもべらの[群{む}]れのための[牧草{ぼくそう}]がないのです。どうかしもべらをゴセンの[地{ち}]に[住{す}]ませてください」。", "5": "パロはヨセフに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちとがあなたのところにきた。", "6": "エジプトの[地{ち}]はあなたの[前{まえ}]にある。[地{ち}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[所{ところ}]にあなたの[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちとを[住{す}]ませなさい。ゴセンの[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[住{す}]ませなさい。もしあなたが[彼{かれ}]らのうちに[有能{ゆうのう}]な[者{もの}]があるのを[知{し}]っているなら、その[者{もの}]にわたしの[家畜{かちく}]をつかさどらせなさい」。", "7": "そこでヨセフは[父{ちち}]ヤコブを[導{みちび}]いてパロの[前{まえ}]に[立{た}]たせた。ヤコブはパロを[祝福{しゅくふく}]した。", "8": "パロはヤコブに[言{い}]った、「あなたの[年{とし}]はいくつか」。", "9": "ヤコブはパロに[言{い}]った、「わたしの[旅路{たびじ}]のとしつきは、百三十[年{ねん}]です。わたしのよわいの[日{ひ}]はわずかで、ふしあわせで、わたしの[先祖{せんぞ}]たちのよわいの[日{ひ}]と[旅路{たびじ}]の[日{ひ}]には[及{およ}]びません」。", "10": "ヤコブはパロを[祝福{しゅくふく}]し、パロの[前{まえ}]を[去{さ}]った。", "11": "ヨセフはパロの[命{めい}]じたように、[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちとのすまいを[定{さだ}]め、[彼{かれ}]らにエジプトの[国{くに}]で[最{もっと}]も[良{よ}]い[地{ち}]、ラメセスの[地{ち}]を[所有{しょゆう}]として[与{あた}]えた。", "12": "またヨセフは[父{ちち}]と[兄弟{きょうだい}]たちと[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]とに、[家族{かぞく}]の[数{かず}]にしたがい、[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えて[養{やしな}]った。", "13": "さて、ききんが[非常{ひじょう}]に[激{はげ}]しかったので、[全{ぜん}][地{ち}]に[食物{しょくもつ}]がなく、エジプトの[国{くに}]もカナンの[国{くに}]も、ききんのために[衰{おとろ}]えた。", "14": "それでヨセフは[人々{ひとびと}]が[買{か}]った[穀物{こくもつ}]の[代金{だいきん}]としてエジプトの[国{くに}]とカナンの[国{くに}]にあった[銀{ぎん}]をみな[集{あつ}]め、その[銀{ぎん}]をパロの[家{いえ}]に[納{おさ}]めた。", "15": "こうしてエジプトの[国{くに}]とカナンの[国{くに}]に[銀{ぎん}]が[尽{つ}]きたとき、エジプトびとはみなヨセフのもとにきて[言{い}]った、「[食物{しょくもつ}]をください。[銀{ぎん}]が[尽{つ}]きたからとて、どうしてあなたの[前{まえ}]で[死{し}]んでよいでしょう」。", "16": "ヨセフは[言{い}]った、「あなたがたの[家畜{かちく}]を[出{だ}]しなさい。[銀{ぎん}]が[尽{つ}]きたのなら、あなたがたの[家畜{かちく}]と[引{ひ}]き[替{か}]えで[食物{しょくもつ}]をわたそう」。", "17": "[彼{かれ}]らはヨセフの[所{ところ}]へ[家畜{かちく}]をひいてきたので、ヨセフは[馬{うま}]と[羊{ひつじ}]の[群{む}]れと[牛{うし}]の[群{む}]れ[及{およ}]びろばと[引{ひ}]き[替{か}]えで、[食物{しょくもつ}]を[彼{かれ}]らにわたした。こうして[彼{かれ}]はその[年{とし}]、すべての[家畜{かちく}]と[引{ひ}]き[替{か}]えた[食物{しょくもつ}]で[彼{かれ}]らを[養{やしな}]った。", "18": "やがてその[年{とし}]は[暮{く}]れ、[次{つぎ}]の[年{とし}]、[人々{ひとびと}]はまたヨセフの[所{ところ}]へきて[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]には[何事{なにごと}]も[隠{かく}]しません。われわれの[銀{ぎん}]は[尽{つ}]き、[獣{けもの}]の[群{む}]れもわが[主{しゅ}]のものになって、われわれのからだと[田地{でんち}]のほかはわが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[何{なに}]も[残{のこ}]っていません。", "19": "われわれはどうして[田地{でんち}]と[一緒{いっしょ}]に、あなたの[目{め}]の[前{まえ}]で[滅{ほろ}]んでよいでしょう。われわれと[田地{でんち}]とを[食物{しょくもつ}]と[引{ひ}]き[替{か}]えで[買{か}]ってください。われわれは[田地{でんち}]と[一緒{いっしょ}]にパロの[奴隷{どれい}]となりましょう。また[種{たね}]をください。そうすればわれわれは[生{い}]きながらえ、[死{し}]を[免{まぬか}]れて、[田地{でんち}]も[荒{あ}]れないでしょう」。", "20": "そこでヨセフはエジプトの[田地{でんち}]をみなパロのために[買{か}]い[取{と}]った。ききんがエジプトびとに、きびしかったので、めいめいその[田畑{たはた}]を[売{う}]ったからである。こうして[地{ち}]はパロのものとなった。", "21": "そしてヨセフはエジプトの[国境{こっきょう}]のこの[端{はし}]からかの[端{はし}]まで[民{たみ}]を[奴隷{どれい}]とした。", "22": "ただ[祭司{さいし}]の[田地{でんち}]は[買{か}]い[取{と}]らなかった。[祭司{さいし}]にはパロの[給与{きゅうよ}]があって、パロが[与{あた}]える[給与{きゅうよ}]で[生活{せいかつ}]していたので、その[田地{でんち}]を[売{う}]らなかったからである。", "23": "ヨセフは[民{たみ}]に[言{い}]った、「わたしはきょう、あなたがたとその[田地{でんち}]とを[買{か}]い[取{と}]って、パロのものとした。あなたがたに[種{たね}]をあげるから[地{ち}]にまきなさい。", "24": "[収穫{しゅうかく}]の[時{とき}]は、その五[分{ぶん}]の一をパロに[納{おさ}]め、五[分{ぶん}]の四を[自分{じぶん}]のものとして[田畑{たはた}]の[種{たね}]とし、[自分{じぶん}]と[家族{かぞく}]の[食糧{しょくりょう}]とし、また[子供{こども}]の[食糧{しょくりょう}]としなさい」。", "25": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あなたはわれわれの[命{いのち}]をお[救{すく}]いくださった。どうかわが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください。われわれはパロの[奴隷{どれい}]になりましょう」。", "26": "ヨセフはエジプトの[田地{でんち}]について、[収穫{しゅうかく}]の五[分{ぶん}]の一をパロに[納{おさ}]めることをおきてとしたが、それは[今日{こんにち}]に[及{およ}]んでいる。ただし[祭司{さいし}]の[田地{でんち}]だけはパロのものとならなかった。", "27": "さてイスラエルはエジプトの[国{くに}]でゴセンの[地{ち}]に[住{す}]み、そこで[財産{ざいさん}]を[得{え}]、[子{こ}]を[生{う}]み、[大{おお}]いにふえた。", "28": "ヤコブはエジプトの[国{くに}]で十七[年{ねん}][生{い}]きながらえた。ヤコブのよわいの[日{ひ}]は百四十七[年{ねん}]であった。", "29": "イスラエルは[死{し}]ぬ[時{とき}]が[近{ちか}]づいたので、その[子{こ}]ヨセフを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「もしわたしがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るなら、どうか[手{て}]をわたしのももの[下{した}]に[入{い}]れて[誓{ちか}]い、[親切{しんせつ}]と[誠実{せいじつ}]とをもってわたしを[取{と}]り[扱{あつか}]ってください。どうかわたしをエジプトには[葬{ほうむ}]らないでください。", "30": "わたしが[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]るときには、わたしをエジプトから[運{はこ}]び[出{だ}]して[先祖{せんぞ}]たちの[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]ってください」。ヨセフは[言{い}]った、「あなたの[言{い}]われたようにいたします」。", "31": "ヤコブがまた、「わたしに[誓{ちか}]ってください」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は[誓{ちか}]った。イスラエルは[床{ゆか}]のかしらで[拝{おが}]んだ。" }, "48": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]に、「あなたの[父{ちち}]は、いま[病気{びょうき}]です」とヨセフに[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、[彼{かれ}]はふたりの[子{こ}]、マナセとエフライムとを[連{つ}]れて[行{い}]った。", "2": "[時{とき}]に[人{ひと}]がヤコブに[告{つ}]げて、「あなたの[子{こ}]ヨセフがあなたのもとにきました」と[言{い}]ったので、イスラエルは[努{つと}]めて[床{ゆか}]の[上{うえ}]にすわった。", "3": "そしてヤコブはヨセフに[言{い}]った、「[先{さき}]に[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]がカナンの[地{ち}]ルズでわたしに[現{あらわ}]れ、わたしを[祝福{しゅくふく}]して、", "4": "[言{い}]われた、『わたしはおまえに[多{おお}]くの[子{こ}]を[得{え}]させ、おまえをふやし、おまえを[多{おお}]くの[国民{こくみん}]としよう。また、この[地{ち}]をおまえの[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[与{あた}]えて[永久{えいきゅう}]の[所有{しょゆう}]とさせる』。", "5": "エジプトにいるあなたの[所{ところ}]にわたしが[来{く}]る[前{まえ}]に、エジプトの[国{くに}]で[生{うま}]れたあなたのふたりの[子{こ}]はいまわたしの[子{こ}]とします。すなわちエフライムとマナセとはルベンとシメオンと[同{おな}]じようにわたしの[子{こ}]とします。", "6": "ただし[彼{かれ}]らの[後{のち}]にあなたに[生{うま}]れた[子{こ}]らはあなたのものとなります。しかし、その[嗣{し}][業{ぎょう}]はその[兄弟{きょうだい}]の[名{な}]で[呼{よ}]ばれるでしょう。", "7": "わたしがパダンから[帰{かえ}]って[来{く}]る[途中{とちゅう}]ラケルはカナンの[地{ち}]で[死{し}]に、わたしは[悲{かな}]しんだ。そこはエフラタに[行{い}]くまでには、なお[隔{へだ}]たりがあった。わたしはエフラタ、すなわちベツレヘムへ[行{い}]く[道{みち}]のかたわらに[彼女{かのじょ}]を[葬{ほうむ}]った」。", "8": "ところで、イスラエルはヨセフの[子{こ}]らを[見{み}]て[言{い}]った、「これはだれですか」。", "9": "ヨセフは[父{ちち}]に[言{い}]った、「[神{かみ}]がここでわたしにくださった[子{こ}]どもです」。[父{ちち}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]らをわたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきて、わたしに[祝福{しゅくふく}]させてください」。", "10": "イスラエルの[目{め}]は[老齢{ろうれい}]のゆえに、かすんで[見{み}]えなかったが、ヨセフが[彼{かれ}]らを[父{ちち}]の[所{ところ}]に[近寄{ちかよ}]らせたので、[父{ちち}]は[彼{かれ}]らに[口{くち}]づけし、[彼{かれ}]らを[抱{だ}]いた。", "11": "そしてイスラエルはヨセフに[言{い}]った、「あなたの[顔{かお}]が[見{み}]られようとは[思{おも}]わなかったのに、[神{かみ}]はあなたの[子{こ}]らをもわたしに[見{み}]させてくださった」。", "12": "そこでヨセフは[彼{かれ}]らをヤコブのひざの[間{あいだ}]から[取{と}]り[出{だ}]し、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "13": "ヨセフはエフライムを[右{みぎ}]の[手{て}]に[取{と}]ってイスラエルの[左{ひだり}]の[手{て}]に[向{む}]かわせ、マナセを[左{ひだり}]の[手{て}]に[取{と}]ってイスラエルの[右{みぎ}]の[手{て}]に[向{む}]かわせ、ふたりを[近寄{ちかよ}]らせた。", "14": "すると、イスラエルは[右{みぎ}]の[手{て}]を[伸{の}]べて[弟{おとうと}]エフライムの[頭{あたま}]に[置{お}]き、[左{ひだり}]の[手{て}]をマナセの[頭{あたま}]に[置{お}]いた。マナセは[長子{ちょうし}]であるが、ことさらそのように[手{て}]を[置{お}]いたのである。", "15": "そしてヨセフを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、「わが[先祖{せんぞ}]アブラハムとイサクの[仕{つか}]えた[神{かみ}]、[生{うま}]れてからきょうまでわたしを[養{やしな}]われた[神{かみ}]、", "16": "すべての[災{わざわい}]からわたしをあがなわれたみ[使{つかい}]よ、この[子供{こども}]たちを[祝福{しゅくふく}]してください。またわが[名{な}]と[先祖{せんぞ}]アブラハムとイサクの[名{な}]とが、[彼{かれ}]らによって[唱{とな}]えられますように、また[彼{かれ}]らが[地{ち}]の[上{うえ}]にふえひろがりますように」。", "17": "ヨセフは[父{ちち}]が[右{みぎ}]の[手{て}]をエフライムの[頭{あたま}]に[置{お}]いているのを[見{み}]て[不満{ふまん}]に[思{おも}]い、[父{ちち}]の[手{て}]を[取{と}]ってエフライムの[頭{あたま}]からマナセの[頭{あたま}]へ[移{うつ}]そうとした。", "18": "そしてヨセフは[父{ちち}]に[言{い}]った、「[父{ちち}]よ、そうではありません。こちらが[長子{ちょうし}]です。その[頭{あたま}]に[右{みぎ}]の[手{て}]を[置{お}]いてください」。", "19": "[父{ちち}]は[拒{こば}]んで[言{い}]った、「わかっている。[子{こ}]よ、わたしにはわかっている。[彼{かれ}]もまた一つの[民{たみ}]となり、また[大{おお}]いなる[者{もの}]となるであろう。しかし[弟{おとうと}]は[彼{かれ}]よりも[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、その[子孫{しそん}]は[多{おお}]くの[国民{こくみん}]となるであろう」。", "20": "こうして[彼{かれ}]はこの[日{ひ}]、[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、「あなたを[指{さ}]して、イスラエルは、[人{ひと}]を[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]うであろう、『[神{かみ}]があなたをエフライムのごとく、またマナセのごとくにせられるように』」。このように、[彼{かれ}]はエフライムをマナセの[先{さき}]に[立{た}]てた。", "21": "イスラエルはまたヨセフに[言{い}]った、「わたしはやがて[死{し}]にます。しかし、[神{かみ}]はあなたがたと[共{とも}]におられて、あなたがたを[先祖{せんぞ}]の[国{くに}]に[導{みちび}]き[返{かえ}]されるであろう。", "22": "なおわたしは一つの[分{ぶん}]を[兄弟{きょうだい}]よりも[多{おお}]くあなたに[与{あた}]える。これはわたしがつるぎと[弓{ゆみ}]とを[持{も}]ってアモリびとの[手{て}]から[取{と}]ったものである」。" }, "49": { "1": "ヤコブはその[子{こ}]らを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[集{あつ}]まりなさい。[後{のち}]の[日{ひ}]に、あなたがたの[上{うえ}]に[起{おこ}]ることを、[告{つ}]げましょう、", "2": "ヤコブの[子{こ}]らよ、[集{あつ}]まって[聞{き}]け。[父{ちち}]イスラエルのことばを[聞{き}]け。", "3": "ルベンよ、あなたはわが[長子{ちょうし}]、わが[勢{いきお}]い、わが[力{ちから}]のはじめ、[威光{いこう}]のすぐれた[者{もの}]、[権力{けんりょく}]のすぐれた[者{もの}]。", "4": "しかし、[沸{わ}]き[立{た}]つ[水{みず}]のようだから、もはや、すぐれた[者{もの}]ではあり[得{え}]ない。あなたは[父{ちち}]の[床{ゆか}]に[上{のぼ}]って[汚{けが}]した。ああ、あなたはわが[寝床{ねどこ}]に[上{のぼ}]った。", "5": "シメオンとレビとは[兄弟{きょうだい}]。[彼{かれ}]らのつるぎは[暴虐{ぼうぎゃく}]の[武器{ぶき}]。", "6": "わが[魂{たましい}]よ、[彼{かれ}]らの[会議{かいぎ}]に[臨{のぞ}]むな。わが[栄{さか}]えよ、[彼{かれ}]らのつどいに[連{つら}]なるな。[彼{かれ}]らは[怒{いか}]りに[任{まか}]せて[人{ひと}]を[殺{ころ}]し、ほしいままに[雄牛{おうし}]の[足{あし}]の[筋{すじ}]を[切{き}]った。", "7": "[彼{かれ}]らの[怒{いか}]りは、[激{はげ}]しいゆえにのろわれ、[彼{かれ}]らの[憤{いきどお}]りは、はなはだしいゆえにのろわれる。わたしは[彼{かれ}]らをヤコブのうちに[分{わ}]け、イスラエルのうちに[散{ち}]らそう。", "8": "ユダよ、[兄弟{きょうだい}]たちはあなたをほめる。あなたの[手{て}]は[敵{てき}]のくびを[押{おさ}]え、[父{ちち}]の[子{こ}]らはあなたの[前{まえ}]に[身{み}]をかがめるであろう。", "9": "ユダは、ししの[子{こ}]。わが[子{こ}]よ、あなたは[獲物{えもの}]をもって[上{のぼ}]って[来{く}]る。[彼{かれ}]は[雄{お}]じしのようにうずくまり、[雌{め}]じしのように[身{み}]を[伏{ふ}]せる。だれがこれを[起{おこ}]すことができよう。", "10": "つえはユダを[離{はな}]れず、[立法{りっぽう}][者{しゃ}]のつえはその[足{あし}]の[間{あいだ}]を[離{はな}]れることなく、シロの[来{く}]る[時{とき}]までに[及{およ}]ぶであろう。もろもろの[民{たみ}]は[彼{かれ}]に[従{したが}]う。", "11": "[彼{かれ}]はそのろばの[子{こ}]をぶどうの[木{き}]につなぎ、その[雌{め}]ろばの[子{こ}]を[良{よ}]きぶどうの[木{き}]につなぐ。[彼{かれ}]はその[衣服{いふく}]をぶどう[酒{しゅ}]で[洗{あら}]い、その[着物{きもの}]をぶどうの[汁{しる}]で[洗{あら}]うであろう。", "12": "その[目{め}]はぶどう[酒{しゅ}]によって[赤{あか}]く、その[歯{は}]は[乳{ちち}]によって[白{しろ}]い。", "13": "ゼブルンは[海{うみ}]べに[住{す}]み、[舟{ふね}]の[泊{と}]まる[港{みなと}]となって、その[境{さかい}]はシドンに[及{およ}]ぶであろう。", "14": "イッサカルはたくましいろば、[彼{かれ}]は[羊{ひつじ}]のおりの[間{あいだ}]に[伏{ふ}]している。", "15": "[彼{かれ}]は[定住{ていじゅう}]の[地{ち}]を[見{み}]て[良{よ}]しとし、その[国{くに}]を[見{み}]て[楽{たの}]しとした。[彼{かれ}]はその[肩{かた}]を[下{さ}]げてにない、[奴隷{どれい}]となって[追{お}]い[使{つか}]われる。", "16": "ダンはおのれの[民{たみ}]をさばくであろう、イスラエルのほかの[部族{ぶぞく}]のように。", "17": "ダンは[道{みち}]のかたわらのへび、[道{みち}]のほとりのまむし。[馬{うま}]のかかとをかんで、[乗{の}]る[者{もの}]をうしろに[落{おと}]すであろう。", "18": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたの[救{すくい}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む。", "19": "ガドには[略奪者{りゃくだつしゃ}]が[迫{せま}]る。しかし[彼{かれ}]はかえって[敵{てき}]のかかとに[迫{せま}]るであろう。", "20": "アセルはその[食物{しょくもつ}]がゆたかで、[王{おう}]の[美味{びみ}]をいだすであろう。", "21": "ナフタリは[放{はな}]たれた[雌{め}]じか、[彼{かれ}]は[美{うつく}]しい[子{こ}]じかを[生{う}]むであろう。", "22": "ヨセフは[実{み}]を[結{むす}]ぶ[若木{わかぎ}]、[泉{いずみ}]のほとりの[実{み}]を[結{むす}]ぶ[若木{わかぎ}]。その[枝{えだ}]は、かきねを[越{こ}]えるであろう。", "23": "[射{い}]る[者{もの}]は[彼{かれ}]を[激{はげ}]しく[攻{せ}]め、[彼{かれ}]を[射{い}]、[彼{かれ}]をいたく[悩{なや}]ました。", "24": "しかし[彼{かれ}]の[弓{ゆみ}]はなお[強{つよ}]く、[彼{かれ}]の[腕{うで}]は[素早{すばや}]い。これはヤコブの[全能者{ぜんのうしゃ}]の[手{て}]により、イスラエルの[岩{いわ}]なる[牧者{ぼくしゃ}]の[名{な}]により、", "25": "あなたを[助{たす}]ける[父{ちち}]の[神{かみ}]により、また[上{うえ}]なる[天{てん}]の[祝福{しゅくふく}]、[下{した}]に[横{よこ}]たわる[淵{ふち}]の[祝福{しゅくふく}]、[乳{ち}]ぶさと[胎{たい}]の[祝福{しゅくふく}]をもって、あなたを[恵{めぐ}]まれる[全能者{ぜんのうしゃ}]による。", "26": "あなたの[父{ちち}]の[祝福{しゅくふく}]は[永遠{えいえん}]の[山{やま}]の[祝福{しゅくふく}]にまさり、[永久{えいきゅう}]の[丘{おか}]の[賜物{たまもの}]にまさる。これらの[祝福{しゅくふく}]はヨセフのかしらに[帰{き}]し、その[兄弟{きょうだい}]たちの[君{きみ}]たる[者{もの}]の[頭{あたま}]の[頂{いただき}]に[帰{き}]する。", "27": "ベニヤミンはかき[裂{さ}]くおおかみ、[朝{あさ}]にその[獲物{えもの}]を[食{く}]らい、[夕{ゆう}]にその[分{ぶん}][捕物{とりもの}]を[分{わ}]けるであろう」。", "28": "すべてこれらはイスラエルの十二の[部族{ぶぞく}]である。そしてこれは[彼{かれ}]らの[父{ちち}]が[彼{かれ}]らに[語{かた}]り、[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]したもので、[彼{かれ}]は[祝福{しゅくふく}]すべきところに[従{したが}]って、[彼{かれ}]らおのおのを[祝福{しゅくふく}]した。", "29": "[彼{かれ}]はまた[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]った、「わたしはわが[民{たみ}]に[加{くわ}]えられようとしている。あなたがたはヘテびとエフロンの[畑{はたけ}]にあるほら[穴{あな}]に、わたしの[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]にわたしを[葬{ほうむ}]ってください。", "30": "そのほら[穴{あな}]はカナンの[地{ち}]のマムレの[東{ひがし}]にあるマクペラの[畑{はたけ}]にあり、アブラハムがヘテびとエフロンから[畑{はたけ}]と[共{とも}]に[買{か}]い[取{と}]り、[所有{しょゆう}]の[墓地{ぼち}]としたもので、", "31": "そこにアブラハムと[妻{つま}]サラとが[葬{ほうむ}]られ、イサクと[妻{つま}]リベカもそこに[葬{ほうむ}]られたが、わたしはまたそこにレアを[葬{ほうむ}]った。", "32": "あの[畑{はたけ}]とその[中{なか}]にあるほら[穴{あな}]とはヘテの[人々{ひとびと}]から[買{か}]ったものです」。", "33": "こうしてヤコブは[子{こ}]らに[命{めい}]じ[終{おわ}]って、[足{あし}]を[床{ゆか}]におさめ、[息{いき}][絶{た}]えて、その[民{たみ}]に[加{くわ}]えられた。" }, "50": { "1": "ヨセフは[父{ちち}]の[顔{かお}]に[伏{ふ}]して[泣{な}]き、[口{くち}]づけした。", "2": "そしてヨセフは[彼{かれ}]のしもべである[医者{いしゃ}]たちに、[父{ちち}]に[薬{くすり}]を[塗{ぬ}]ることを[命{めい}]じたので、[医者{いしゃ}]たちはイスラエルに[薬{くすり}]を[塗{ぬ}]った。", "3": "このために四十[日{にち}]を[費{ついや}]した。[薬{くすり}]を[塗{ぬ}]るにはこれほどの[日{ひ}][数{かず}]を[要{よう}]するのである。エジプトびとは七十[日{にち}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]のために[泣{な}]いた。", "4": "[彼{かれ}]のために[泣{な}]く[日{ひ}]が[過{す}]ぎて、ヨセフはパロの[家{いえ}]の[者{もの}]に[言{い}]った、「[今{いま}]もしわたしがあなたがたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るなら、どうかパロに[伝{つた}]えてください。", "5": "『わたしの[父{ちち}]はわたしに[誓{ちか}]わせて[言{い}]いました「わたしはやがて[死{し}]にます。カナンの[地{ち}]に、わたしが[掘{ほ}]って[置{お}]いた[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]ってください」。それで、どうかわたしを[上{のぼ}]って[行{い}]かせ、[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]らせてください。そうすれば、わたしはまた[帰{かえ}]ってきます』」。", "6": "パロは[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]があなたに[誓{ちか}]わせたように[上{のぼ}]って[行{い}]って[彼{かれ}]を[葬{ほうむ}]りなさい」。", "7": "そこでヨセフは[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]るために[上{のぼ}]って[行{い}]った。[彼{かれ}]と[共{とも}]に[上{のぼ}]った[者{もの}]はパロのもろもろの[家来{けらい}]たち、パロの[家{いえ}]の[長老{ちょうろう}]たち、エジプトの[国{くに}]のもろもろの[長老{ちょうろう}]たち、", "8": "ヨセフの[全家{ぜんか}]とその[兄弟{きょうだい}]たち[及{およ}]びその[父{ちち}]の[家族{かぞく}]であった。ただ[子供{こども}]と[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]はゴセンの[地{ち}]に[残{のこ}]した。", "9": "また[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]も[彼{かれ}]と[共{とも}]に[上{のぼ}]ったので、その[行列{ぎょうれつ}]はたいそう[盛{さか}]んであった。", "10": "[彼{かれ}]らはヨルダンの[向{む}]こうのアタデの[打{う}]ち[場{ば}]に[行{い}]き[着{つ}]いて、そこで[大{おお}]いに[嘆{なげ}]き、[非常{ひじょう}]に[悲{かな}]しんだ。そしてヨセフは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}][父{ちち}]のために[嘆{なげ}]いた。", "11": "その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]、カナンびとがアタデの[打{う}]ち[場{ば}]の[嘆{なげ}]きを[見{み}]て、「これはエジプトびとの[大{おお}]いなる[嘆{なげ}]きだ」と[言{い}]ったので、その[所{ところ}]の[名{な}]はアベル・ミツライムと[呼{よ}]ばれた。これはヨルダンの[向{む}]こうにある。", "12": "ヤコブの[子{こ}]らは[命{めい}]じられたようにヤコブにおこなった。", "13": "すなわちその[子{こ}]らは[彼{かれ}]をカナンの[地{ち}]へ[運{はこ}]んで[行{い}]って、マクペラの[畑{はたけ}]のほら[穴{あな}]に[葬{ほうむ}]った。このほら[穴{あな}]はマムレの[東{ひがし}]にあって、アブラハムがヘテびとエフロンから[畑{はたけ}]と[共{とも}]に[買{か}]って、[所有{しょゆう}]の[墓地{ぼち}]としたものである。", "14": "ヨセフは[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]った[後{のち}]、その[兄弟{きょうだい}]たち[及{およ}]びすべて[父{ちち}]を[葬{ほうむ}]るために[一緒{いっしょ}]に[上{のぼ}]った[者{もの}]と[共{とも}]にエジプトに[帰{かえ}]った。", "15": "ヨセフの[兄弟{きょうだい}]たちは[父{ちち}]の[死{し}]んだのを[見{み}]て[言{い}]った、「ヨセフはことによるとわれわれを[憎{にく}]んで、われわれが[彼{かれ}]にしたすべての[悪{あく}]に、[仕返{しかえ}]しするに[違{ちが}]いない」。", "16": "そこで[彼{かれ}]らはことづけしてヨセフに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]は[死{し}]ぬ[前{まえ}]に[命{めい}]じて[言{い}]われました、", "17": "『おまえたちはヨセフに[言{い}]いなさい、「あなたの[兄弟{きょうだい}]たちはあなたに[悪{あく}]をおこなったが、どうかそのとがと[罪{つみ}]をゆるしてやってください」』。[今{いま}]どうかあなたの[父{ちち}]の[神{かみ}]に[仕{つか}]えるしもべらのとがをゆるしてください」。ヨセフはこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[泣{な}]いた。", "18": "やがて[兄弟{きょうだい}]たちもきて、[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[伏{ふ}]して[言{い}]った、「このとおり、わたしたちはあなたのしもべです」。", "19": "ヨセフは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはいりません。わたしが[神{かみ}]に[代{かわ}]ることができましょうか。", "20": "あなたがたはわたしに[対{たい}]して[悪{あく}]をたくらんだが、[神{かみ}]はそれを[良{よ}]きに[変{かわ}]らせて、[今日{こんにち}]のように[多{おお}]くの[民{たみ}]の[命{いのち}]を[救{すく}]おうと[計{はか}]らわれました。", "21": "それゆえ[恐{おそ}]れることはいりません。わたしはあなたがたとあなたがたの[子供{こども}]たちを[養{やしな}]いましょう」。[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らを[慰{なぐさ}]めて、[親切{しんせつ}]に[語{かた}]った。", "22": "このようにしてヨセフは[父{ちち}]の[家族{かぞく}]と[共{とも}]にエジプトに[住{す}]んだ。そしてヨセフは百十[年{ねん}][生{い}]きながらえた。", "23": "ヨセフはエフライムの三[代{だい}]の[子孫{しそん}]を[見{み}]た。マナセの[子{こ}]マキルの[子{こ}]らも[生{うま}]れてヨセフのひざの[上{うえ}]に[置{お}]かれた。", "24": "ヨセフは[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「わたしはやがて[死{し}]にます。[神{かみ}]は[必{かなら}]ずあなたがたを[顧{かえり}]みて、この[国{くに}]から[連{つ}]れ[出{だ}]し、アブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]われた[地{ち}]に[導{みちび}]き[上{のぼ}]られるでしょう」。", "25": "さらにヨセフは、「[神{かみ}]は[必{かなら}]ずあなたがたを[顧{かえり}]みられる。その[時{とき}]、あなたがたはわたしの[骨{ほね}]をここから[携{たずさ}]え[上{のぼ}]りなさい」と[言{い}]ってイスラエルの[子{こ}]らに[誓{ちか}]わせた。", "26": "こうしてヨセフは百十[歳{さい}]で[死{し}]んだ。[彼{かれ}]らはこれに[薬{くすり}]を[塗{ぬ}]り、[棺{かん}]に[納{おさ}]めて、エジプトに[置{お}]いた。" } }, "exod": { "1": { "1": "さて、ヤコブと[共{とも}]に、おのおのその[家族{かぞく}]を[伴{ともな}]って、エジプトへ[行{い}]ったイスラエルの[子{こ}]らの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "すなわちルベン、シメオン、レビ、ユダ、", "3": "イッサカル、ゼブルン、ベニヤミン、", "4": "ダン、ナフタリ、ガド、アセルであった。", "5": "ヤコブの[腰{こし}]から[出{で}]たものは、[合{あ}]わせて七十[人{にん}]。ヨセフはすでにエジプトにいた。", "6": "そして、ヨセフは[死{し}]に、[兄弟{きょうだい}]たちも、その[時代{じだい}]の[人々{ひとびと}]もみな[死{し}]んだ。", "7": "けれどもイスラエルの[子孫{しそん}]は[多{おお}]くの[子{こ}]を[生{う}]み、ますますふえ、はなはだ[強{つよ}]くなって、[国{くに}]に[満{み}]ちるようになった。", "8": "ここに、ヨセフのことを[知{し}]らない[新{あたら}]しい[王{おう}]が、エジプトに[起{た}]った。", "9": "[彼{かれ}]はその[民{たみ}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、イスラエルびとなるこの[民{たみ}]は、われわれにとって、あまりにも[多{おお}]く、また[強{つよ}]すぎる。", "10": "さあ、われわれは、[抜{ぬ}]かりなく[彼{かれ}]らを[取{と}]り[扱{あつか}]おう。[彼{かれ}]らが[多{おお}]くなり、[戦{たたか}]いの[起{おこ}]るとき、[敵{てき}]に[味方{みかた}]して、われわれと[戦{たたか}]い、ついにこの[国{くに}]から[逃{に}]げ[去{さ}]ることのないようにしよう」。", "11": "そこでエジプトびとは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[監督{かんとく}]をおき、[重{おも}]い[労役{ろうえき}]をもって[彼{かれ}]らを[苦{くる}]しめた。[彼{かれ}]らはパロのために[倉庫{そうこ}]の[町{まち}]ピトムとラメセスを[建{た}]てた。", "12": "しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]が[苦{くる}]しめられるにしたがって、いよいよふえひろがるので、[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]のゆえに[恐{おそ}]れをなした。", "13": "エジプトびとはイスラエルの[人々{ひとびと}]をきびしく[使{つか}]い、", "14": "つらい[務{つとめ}]をもってその[生活{せいかつ}]を[苦{くる}]しめた。すなわち、しっくいこね、れんが[作{つく}]り、および[田畑{たはた}]のあらゆる[務{つとめ}]に[当{あた}]らせたが、そのすべての[労役{ろうえき}]はきびしかった。", "15": "またエジプトの[王{おう}]は、ヘブルの[女{おんな}]のために[取上{とりあ}]げをする[助産婦{じょさんぷ}]でひとりは[名{な}]をシフラといい、[他{た}]のひとりは[名{な}]をプアという[者{もの}]にさとして、", "16": "[言{い}]った、「ヘブルの[女{おんな}]のために[助産{じょさん}]をするとき、[産{う}]み[台{だい}]の[上{うえ}]を[見{み}]て、もし[男{おとこ}]の[子{こ}]ならばそれを[殺{ころ}]し、[女{おんな}]の[子{こ}]ならば[生{い}]かしておきなさい」。", "17": "しかし[助産婦{じょさんぷ}]たちは[神{かみ}]をおそれ、エジプトの[王{おう}]が[彼{かれ}]らに[命{めい}]じたようにはせず、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[生{い}]かしておいた。", "18": "エジプトの[王{おう}]は[助産婦{じょさんぷ}]たちを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたがたはなぜこのようなことをして、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[生{い}]かしておいたのか」。", "19": "[助産婦{じょさんぷ}]たちはパロに[言{い}]った、「ヘブルの[女{おんな}]はエジプトの[女{おんな}]とは[違{ちが}]い、[彼女{かのじょ}]たちは[健{すこ}]やかで[助産婦{じょさんぷ}]が[行{い}]く[前{まえ}]に[産{う}]んでしまいます」。", "20": "それで[神{かみ}]は[助産婦{じょさんぷ}]たちに[恵{めぐ}]みをほどこされた。そして[民{たみ}]はふえ、[非常{ひじょう}]に[強{つよ}]くなった。", "21": "[助産婦{じょさんぷ}]たちは[神{かみ}]をおそれたので、[神{かみ}]は[彼女{かのじょ}]たちの[家{いえ}]を[栄{さか}]えさせられた。", "22": "そこでパロはそのすべての[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「ヘブルびとに[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れたならば、みなナイル[川{かわ}]に[投{な}]げこめ。しかし[女{おんな}]の[子{こ}]はみな[生{い}]かしておけ」。" }, "2": { "1": "さて、レビの[家{いえ}]のひとりの[人{ひと}]が[行{い}]ってレビの[娘{むすめ}]をめとった。", "2": "[女{おんな}]はみごもって、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだが、その[麗{うるわ}]しいのを[見{み}]て、三[月{つき}]のあいだ[隠{かく}]していた。", "3": "しかし、もう[隠{かく}]しきれなくなったので、パピルスで[編{あ}]んだかごを[取{と}]り、それにアスファルトと[樹脂{じゅし}]とを[塗{ぬ}]って、[子{こ}]をその[中{なか}]に[入{い}]れ、これをナイル[川{かわ}]の[岸{きし}]の[葦{あし}]の[中{なか}]においた。", "4": "その[姉{あね}]は、[彼{かれ}]がどうされるかを[知{し}]ろうと、[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]っていた。", "5": "ときにパロの[娘{むすめ}]が[身{み}]を[洗{あら}]おうと、[川{かわ}]に[降{ふ}]りてきた。[侍女{じじょ}]たちは[川{かわ}]べを[歩{ある}]いていたが、[彼女{かのじょ}]は、[葦{あし}]の[中{なか}]にかごのあるのを[見{み}]て、つかえめをやり、それを[取{と}]ってこさせ、", "6": "あけて[見{み}]ると[子供{こども}]がいた。[見{み}]よ、[幼{おさ}]な[子{ご}]は[泣{な}]いていた。[彼女{かのじょ}]はかわいそうに[思{おも}]って[言{い}]った、「これはヘブルびとの[子供{こども}]です」。", "7": "そのとき[幼{おさ}]な[子{ご}]の[姉{あね}]はパロの[娘{むすめ}]に[言{い}]った、「わたしが[行{い}]ってヘブルの[女{おんな}]のうちから、あなたのために、この[子{こ}]に[乳{ちち}]を[飲{の}]ませるうばを[呼{よ}]んでまいりましょうか」。", "8": "パロの[娘{むすめ}]が「[行{い}]ってきてください」と[言{い}]うと、[少女{しょうじょ}]は[行{い}]ってその[子{こ}]の[母{はは}]を[呼{よ}]んできた。", "9": "パロの[娘{むすめ}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「この[子{こ}]を[連{つ}]れて[行{い}]って、わたしに[代{かわ}]り、[乳{ちち}]を[飲{の}]ませてください。わたしはその[報酬{ほうしゅう}]をさしあげます」。[女{おんな}]はその[子{こ}]を[引{ひ}]き[取{と}]って、これに[乳{ちち}]を[与{あた}]えた。", "10": "その[子{こ}]が[成長{せいちょう}]したので、[彼女{かのじょ}]はこれをパロの[娘{むすめ}]のところに[連{つ}]れて[行{い}]った。そして[彼{かれ}]はその[子{こ}]となった。[彼女{かのじょ}]はその[名{な}]をモーセと[名{な}]づけて[言{い}]った、「[水{みず}]の[中{なか}]からわたしが[引{ひ}]き[出{だ}]したからです」。", "11": "モーセが[成長{せいちょう}]して[後{のち}]、ある[日{ひ}]のこと、[同胞{どうほう}]の[所{ところ}]に[出{で}]て[行{い}]って、そのはげしい[労役{ろうえき}]を[見{み}]た。[彼{かれ}]はひとりのエジプトびとが、[同胞{どうほう}]のひとりであるヘブルびとを[打{う}]つのを[見{み}]たので、", "12": "[左右{さゆう}]を[見{み}]まわし、[人{ひと}]のいないのを[見{み}]て、そのエジプトびとを[打{う}]ち[殺{ころ}]し、これを[砂{すな}]の[中{なか}]に[隠{かく}]した。", "13": "[次{つぎ}]の[日{ひ}]また[出{で}]て[行{い}]って、ふたりのヘブルびとが[互{たがい}]に[争{あらそ}]っているのを[見{み}]、[悪{わる}]い[方{ほう}]の[男{おとこ}]に[言{い}]った、「あなたはなぜ、あなたの[友{とも}]を[打{う}]つのですか」。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「だれがあなたを[立{た}]てて、われわれのつかさ、また[裁判人{さいばんにん}]としたのですか。エジプトびとを[殺{ころ}]したように、あなたはわたしを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]うのですか」。モーセは[恐{おそ}]れた。そしてあの[事{こと}]がきっと[知{し}]れたのだと[思{おも}]った。", "15": "パロはこの[事{こと}]を[聞{き}]いて、モーセを[殺{ころ}]そうとした。しかしモーセはパロの[前{まえ}]をのがれて、ミデヤンの[地{ち}]に[行{い}]き、[井戸{いど}]のかたわらに[座{ざ}]していた。", "16": "さて、ミデヤンの[祭司{さいし}]に七[人{にん}]の[娘{むすめ}]があった。[彼女{かのじょ}]たちはきて[水{みず}]をくみ、[水槽{すいそう}]にみたして[父{ちち}]の[羊{ひつじ}]の[群{む}]れに[飲{の}]ませようとしたが、", "17": "[羊飼{ひつじかい}]たちがきて[彼女{かのじょ}]らを[追{お}]い[払{はら}]ったので、モーセは[立{た}]ち[上{あ}]がって[彼女{かのじょ}]たちを[助{たす}]け、その[羊{ひつじ}]の[群{む}]れに[水{みず}]を[飲{の}]ませた。", "18": "[彼女{かのじょ}]たちが[父{ちち}]リウエルのところに[帰{かえ}]った[時{とき}]、[父{ちち}]は[言{い}]った、「きょうは、どうして、こんなに[早{はや}]く[帰{かえ}]ってきたのか」。", "19": "[彼女{かのじょ}]たちは[言{い}]った、「ひとりのエジプトびとが、わたしたちを[羊飼{ひつじかい}]たちの[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]し、そのうえ、[水{みず}]をたくさんくんで、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れに[飲{の}]ませてくれたのです」。", "20": "[彼{かれ}]は[娘{むすめ}]たちに[言{い}]った、「そのかたはどこにおられるか。なぜ、そのかたをおいてきたのか。[呼{よ}]んできて、[食事{しょくじ}]をさしあげなさい」。", "21": "モーセがこの[人{ひと}]と[共{とも}]におることを[好{この}]んだので、[彼{かれ}]は[娘{むすめ}]のチッポラを[妻{つま}]としてモーセに[与{あた}]えた。", "22": "[彼女{かのじょ}]が[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだので、モーセはその[名{な}]をゲルショムと[名{な}]づけた。「わたしは[外国{がいこく}]に[寄留者{きりゅうしゃ}]となっている」と[言{い}]ったからである。", "23": "[多{おお}]くの[日{ひ}]を[経{へ}]て、エジプトの[王{おう}]は[死{し}]んだ。イスラエルの[人々{ひとびと}]は、その[苦役{くえき}]の[務{つとめ}]のゆえにうめき、また[叫{さけ}]んだが、その[苦役{くえき}]のゆえの[叫{さけ}]びは[神{かみ}]に[届{とど}]いた。", "24": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのうめきを[聞{き}]き、[神{かみ}]はアブラハム、イサク、ヤコブとの[契約{けいやく}]を[覚{おぼ}]え、", "25": "[神{かみ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]を[顧{かえり}]み、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをしろしめされた。" }, "3": { "1": "モーセは[妻{つま}]の[父{ちち}]、ミデヤンの[祭司{さいし}]エテロの[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[飼{か}]っていたが、その[群{む}]れを[荒野{あらの}]の[奥{おく}]に[導{みちび}]いて、[神{かみ}]の[山{やま}]ホレブにきた。", "2": "ときに[主{しゅ}]の[使{つかい}]は、しばの[中{なか}]の[炎{ほのお}]のうちに[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れた。[彼{かれ}]が[見{み}]ると、しばは[火{ひ}]に[燃{も}]えているのに、そのしばはなくならなかった。", "3": "モーセは[言{い}]った、「[行{い}]ってこの[大{おお}]きな[見{み}]ものを[見{み}]、なぜしばが[燃{も}]えてしまわないかを[知{し}]ろう」。", "4": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]がきて[見定{みさだめ}]ようとするのを[見{み}]、[神{かみ}]はしばの[中{なか}]から[彼{かれ}]を[呼{よ}]んで、「モーセよ、モーセよ」と[言{い}]われた。[彼{かれ}]は「ここにいます」と[言{い}]った。", "5": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「ここに[近{ちか}]づいてはいけない。[足{あし}]からくつを[脱{ぬ}]ぎなさい。あなたが[立{た}]っているその[場所{ばしょ}]は[聖{せい}]なる[地{ち}]だからである」。", "6": "また[言{い}]われた、「わたしは、あなたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、アブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]である」。モーセは[神{かみ}]を[見{み}]ることを[恐{おそ}]れたので[顔{かお}]を[隠{かく}]した。", "7": "[主{しゅ}]はまた[言{い}]われた、「わたしは、エジプトにいるわたしの[民{たみ}]の[悩{なや}]みを、つぶさに[見{み}]、また[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]のゆえに[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]ぶのを[聞{き}]いた。わたしは[彼{かれ}]らの[苦{くる}]しみを[知{し}]っている。", "8": "わたしは[下{くだ}]って、[彼{かれ}]らをエジプトびとの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、これをかの[地{ち}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]って、[良{よ}]い[広{ひろ}]い[地{ち}]、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]、すなわちカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとのおる[所{ところ}]に[至{いた}]らせようとしている。", "9": "いまイスラエルの[人々{ひとびと}]の[叫{さけ}]びがわたしに[届{とど}]いた。わたしはまたエジプトびとが[彼{かれ}]らをしえたげる、そのしえたげを[見{み}]た。", "10": "さあ、わたしは、あなたをパロにつかわして、わたしの[民{たみ}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]させよう」。", "11": "モーセは[神{かみ}]に[言{い}]った、「わたしは、いったい[何者{なにもの}]でしょう。わたしがパロのところへ[行{い}]って、イスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]すのでしょうか」。", "12": "[神{かみ}]は[言{い}]われた、「わたしは[必{かなら}]ずあなたと[共{とも}]にいる。これが、わたしのあなたをつかわしたしるしである。あなたが[民{たみ}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]したとき、あなたがたはこの[山{やま}]で[神{かみ}]に[仕{つか}]えるであろう」。", "13": "モーセは[神{かみ}]に[言{い}]った、「わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]のところへ[行{い}]って、[彼{かれ}]らに『あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]が、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と[言{い}]うとき、[彼{かれ}]らが『その[名{な}]はなんというのですか』とわたしに[聞{き}]くならば、なんと[答{こた}]えましょうか」。", "14": "[神{かみ}]はモーセに[言{い}]われた、「わたしは、[有{あ}]って[有{あ}]る[者{もの}]」。また[言{い}]われた、「イスラエルの[人々{ひとびと}]にこう[言{い}]いなさい、『「わたしは[有{あ}]る」というかたが、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と」。", "15": "[神{かみ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「イスラエルの[人々{ひとびと}]にこう[言{い}]いなさい『あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、アブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]である[主{しゅ}]が、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と。これは[永遠{えいえん}]にわたしの[名{な}]、これは[世々{よよ}]のわたしの[呼{よ}]び[名{な}]である。", "16": "あなたは[行{い}]って、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちを[集{あつ}]めて[言{い}]いなさい、『あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、アブラハム、イサク、ヤコブの[神{かみ}]である[主{しゅ}]は、わたしに[現{あらわ}]れて[言{い}]われました、「わたしはあなたがたを[顧{かえり}]み、あなたがたがエジプトでされている[事{こと}]を[確{たし}]かに[見{み}]た。", "17": "それでわたしはあなたがたを、エジプトの[悩{なや}]みから[導{みちび}]き[出{だ}]して、カナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの[地{ち}]、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]へ[携{たずさ}]え[上{のぼ}]ろうと[決心{けっしん}]した」と』。", "18": "[彼{かれ}]らはあなたの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うであろう。あなたはイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと[一緒{いっしょ}]にエジプトの[王{おう}]のところへ[行{い}]って[言{い}]いなさい、『ヘブルびとの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がわたしたちに[現{あらわ}]れられました。それで、わたしたちを、三[日{か}]の[道{みち}]のりほど[荒野{あらの}]に[行{い}]かせて、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげることを[許{ゆる}]してください』と。", "19": "しかし、エジプトの[王{おう}]は[強{つよ}]い[手{て}]をもって[迫{せま}]らなければ、あなたがたを[行{い}]かせないのをわたしは[知{し}]っている。", "20": "それで、わたしは[手{て}]を[伸{の}]べて、エジプトのうちに[行{おこな}]おうとする、さまざまの[不思議{ふしぎ}]をもってエジプトを[打{う}]とう。その[後{のち}]に[彼{かれ}]はあなたがたを[去{さ}]らせるであろう。", "21": "わたしはこの[民{たみ}]にエジプトびとの[好意{こうい}]を[得{え}]させる。あなたがたは[去{さ}]るときに、むなし[手{て}]で[去{さ}]ってはならない。", "22": "[女{おんな}]はみな、その[隣{となり}]の[女{おんな}]と、[家{いえ}]に[宿{やど}]っている[女{おんな}]に、[銀{ぎん}]の[飾{かざ}]り、[金{きん}]の[飾{かざ}]り、また[衣服{いふく}]を[求{もと}]めなさい。そしてこれらを、あなたがたのむすこ、[娘{むすめ}]に[着{つ}]けさせなさい。このようにエジプトびとのものを[奪{うば}]い[取{と}]りなさい」。" }, "4": { "1": "モーセは[言{い}]った、「しかし、[彼{かれ}]らはわたしを[信{しん}]ぜず、またわたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないで[言{い}]うでしょう、『[主{しゅ}]はあなたに[現{あらわ}]れなかった』と」。", "2": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]にあるそれは[何{なに}]か」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「つえです」。", "3": "また[言{い}]われた、「それを[地{ち}]に[投{な}]げなさい」。[彼{かれ}]がそれを[地{ち}]に[投{な}]げると、へびになったので、モーセはその[前{まえ}]から[身{み}]を[避{さ}]けた。", "4": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]を[伸{の}]ばして、その[尾{お}]を[取{と}]りなさい。――そこで[手{て}]を[伸{の}]ばしてそれを[取{と}]ると、[手{て}]のなかでつえとなった。――", "5": "これは、[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、アブラハムの[神{かみ}]、イサクの[神{かみ}]、ヤコブの[神{かみ}]である[主{しゅ}]が、あなたに[現{あらわ}]れたのを、[彼{かれ}]らに[信{しん}]じさせるためである」。", "6": "[主{しゅ}]はまた[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]をふところに[入{い}]れなさい」。[彼{かれ}]が[手{て}]をふところに[入{い}]れ、それを[出{だ}]すと、[手{て}]は、らい[病{びょう}]にかかって、[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]くなっていた。", "7": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[手{て}]をふところにもどしなさい」。[彼{かれ}]は[手{て}]をふところにもどし、それをふところから[出{だ}]して[見{み}]ると、[回復{かいふく}]して、もとの[肉{にく}]のようになっていた。", "8": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らがもしあなたを[信{しん}]ぜず、また[初{はじ}]めのしるしを[認{みと}]めないならば、[後{のち}]のしるしは[信{しん}]じるであろう。", "9": "[彼{かれ}]らがもしこの二つのしるしをも[信{しん}]ぜず、あなたの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないならば、あなたはナイル[川{かわ}]の[水{みず}]を[取{と}]って、かわいた[地{ち}]に[注{そそ}]ぎなさい。あなたがナイル[川{かわ}]から[取{と}]った[水{みず}]は、かわいた[地{ち}]で[血{ち}]となるであろう」。", "10": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]よ、わたしは[以前{いぜん}]にも、またあなたが、しもべに[語{かた}]られてから[後{のち}]も、[言葉{ことば}]の[人{ひと}]ではありません。わたしは[口{くち}]も[重{おも}]く、[舌{した}]も[重{おも}]いのです」。", "11": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「だれが[人{ひと}]に[口{くち}]を[授{さづ}]けたのか。おし、[耳{みみ}]しい、[目{め}]あき、[目{め}]しいにだれがするのか。[主{しゅ}]なるわたしではないか。", "12": "それゆえ[行{い}]きなさい。わたしはあなたの[口{くち}]と[共{とも}]にあって、あなたの[言{い}]うべきことを[教{おし}]えるであろう」。", "13": "モーセは[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]よ、どうか、ほかの[適当{てきとう}]な[人{ひと}]をおつかわしください」。", "14": "そこで、[主{しゅ}]はモーセにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]して[言{い}]われた、「あなたの[兄弟{きょうだい}]レビびとアロンがいるではないか。わたしは[彼{かれ}]が[言葉{ことば}]にすぐれているのを[知{し}]っている。[見{み}]よ、[彼{かれ}]はあなたに[会{あ}]おうとして[出{で}]てきている。[彼{かれ}]はあなたを[見{み}]て[心{こころ}]に[喜{よろこ}]ぶであろう。", "15": "あなたは[彼{かれ}]に[語{かた}]って[言葉{ことば}]をその[口{くち}]に[授{さづ}]けなさい。わたしはあなたの[口{くち}]と[共{とも}]にあり、[彼{かれ}]の[口{くち}]と[共{とも}]にあって、あなたがたのなすべきことを[教{おし}]え、", "16": "[彼{かれ}]はあなたに[代{かわ}]って[民{たみ}]に[語{かた}]るであろう。[彼{かれ}]はあなたの[口{くち}]となり、あなたは[彼{かれ}]のために、[神{かみ}]に[代{かわ}]るであろう。", "17": "あなたはそのつえを[手{て}]に[執{と}]り、それをもって、しるしを[行{おこな}]いなさい」。", "18": "モーセは[妻{つま}]の[父{ちち}]エテロのところに[帰{かえ}]って[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうかわたしを、エジプトにいる[身{み}]うちの[者{もの}]のところに[帰{かえ}]らせ、[彼{かれ}]らがまだ[生{い}]きながらえているか、どうかを[見{み}]させてください」。エテロはモーセに[言{い}]った、「[安{やす}]んじて[行{い}]きなさい」。", "19": "[主{しゅ}]はミデヤンでモーセに[言{い}]われた、「エジプトに[帰{かえ}]って[行{い}]きなさい。あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]めた[人々{ひとびと}]はみな[死{し}]んだ」。", "20": "そこでモーセは[妻{つま}]と[子供{こども}]たちをとり、ろばに[乗{の}]せて、エジプトの[地{ち}]に[帰{かえ}]った。モーセは[手{て}]に[神{かみ}]のつえを[執{と}]った。", "21": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたがエジプトに[帰{かえ}]ったとき、わたしがあなたの[手{て}]に[授{さづ}]けた[不思議{ふしぎ}]を、みなパロの[前{まえ}]で[行{おこな}]いなさい。しかし、わたしが[彼{かれ}]の[心{こころ}]をかたくなにするので、[彼{かれ}]は[民{たみ}]を[去{さ}]らせないであろう。", "22": "あなたはパロに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる。イスラエルはわたしの[子{こ}]、わたしの[長子{ちょうし}]である。", "23": "わたしはあなたに[言{い}]う。わたしの[子{こ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。もし[彼{かれ}]を[去{さ}]らせるのを[拒{こば}]むならば、わたしはあなたの[子{こ}]、あなたの[長子{ちょうし}]を[殺{ころ}]すであろう』と」。", "24": "さてモーセが[途中{とちゅう}]で[宿{やど}]っている[時{とき}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[会{あ}]って[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そうとされた。", "25": "その[時{とき}]チッポラは[火打{ひう}]ち[石{いし}]の[小刀{こがたな}]を[取{と}]って、その[男{おとこ}]の[子{こ}]の[前{まえ}]の[皮{かわ}]を[切{き}]り、それをモーセの[足{あし}]につけて[言{い}]った、「あなたはまことに、わたしにとって[血{ち}]の[花婿{はなむこ}]です」。", "26": "そこで、[主{しゅ}]はモーセをゆるされた。この[時{とき}]「[血{ち}]の[花婿{はなむこ}]です」とチッポラが[言{い}]ったのは[割礼{かつれい}]のゆえである。", "27": "[主{しゅ}]はアロンに[言{い}]われた、「[荒野{あらの}]に[行{い}]ってモーセに[会{あ}]いなさい」。[彼{かれ}]は[行{い}]って[神{かみ}]の[山{やま}]でモーセに[会{あ}]い、これに[口{くち}]づけした。", "28": "モーセは[自分{じぶん}]をつかわされた[主{しゅ}]のすべての[言葉{ことば}]と、[命{めい}]じられたすべてのしるしをアロンに[告{つ}]げた。", "29": "そこでモーセとアロンは[行{い}]ってイスラエルの[人々{ひとびと}]の[長老{ちょうろう}]たちをみな[集{あつ}]めた。", "30": "そしてアロンは[主{しゅ}]がモーセに[語{かた}]られた[言葉{ことば}]を、ことごとく[告{つ}]げた。また[彼{かれ}]は[民{たみ}]の[前{まえ}]でしるしを[行{おこな}]ったので、", "31": "[民{たみ}]は[信{しん}]じた。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]を[顧{かえり}]み、その[苦{くる}]しみを[見{み}]られたのを[聞{き}]き、[伏{ふ}]して[礼拝{れいはい}]した。" }, "5": { "1": "その[後{のち}]、モーセとアロンは[行{い}]ってパロに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせ、[荒野{あらの}]で、わたしのために[祭{まつり}]をさせなさい』と」。", "2": "パロは[言{い}]った、「[主{しゅ}]とはいったい[何者{なにもの}]か。わたしがその[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]ってイスラエルを[去{さ}]らせなければならないのか。わたしは[主{しゅ}]を[知{し}]らない。またイスラエルを[去{さ}]らせはしない」。", "3": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ヘブルびとの[神{かみ}]がわたしたちに[現{あらわ}]れました。どうか、わたしたちを三[日{か}]の[道{みち}]のりほど[荒野{あらの}]に[行{い}]かせ、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげさせてください。そうしなければ[主{しゅ}]は[疫病{えきびょう}]か、つるぎをもって、わたしたちを[悩{なや}]まされるからです」。", "4": "エジプトの[王{おう}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「モーセとアロンよ、あなたがたは、なぜ[民{たみ}]に[働{はたら}]きをやめさせようとするのか。[自分{じぶん}]の[労役{ろうえき}]につくがよい」。", "5": "パロはまた[言{い}]った、「[見{み}]よ、[今{いま}]や[土民{どみん}]の[数{かず}]は[多{おお}]い。しかも、あなたがたは[彼{かれ}]らに[労役{ろうえき}]を[休{やす}]ませようとするのか」。", "6": "その[日{ひ}]、パロは[民{たみ}]を[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]と、[民{たみ}]のかしらたちに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "7": "「あなたがたは、れんがを[作{つく}]るためのわらを、もはや、[今{いま}]までのように、この[民{たみ}]に[与{あた}]えてはならない。[彼{かれ}]らに[自分{じぶん}]で[行{い}]って、わらを[集{あつ}]めさせなさい。", "8": "また[前{まえ}]に[作{つく}]っていた、れんがの[数{かず}]どおりに[彼{かれ}]らに[作{つく}]らせ、それを[減{へ}]らしてはならない。[彼{かれ}]らはなまけ[者{もの}]だ。それだから、[彼{かれ}]らは[叫{さけ}]んで、『[行{い}]ってわたしたちの[神{かみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげさせよ』と[言{い}]うのだ。", "9": "この[人々{ひとびと}]の[労役{ろうえき}]を[重{おも}]くして、[働{はたら}]かせ、[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]に[心{こころ}]を[寄{よ}]せさせぬようにしなさい」。", "10": "そこで[民{たみ}]を[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]たちと、[民{たみ}]のかしらたちは[出{で}]て[行{い}]って、[民{たみ}]に[言{い}]った、「パロはこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたに、わらは[与{あた}]えない。", "11": "[自分{じぶん}]で[行{い}]って、[見{み}]つかる[所{ところ}]から、わらを[取{と}]って[来{く}]るがよい。しかし[働{はたら}]きは[少{すこ}]しも[減{へ}]らしてはならない』と」。", "12": "そこで[民{たみ}]はエジプトの[全{ぜん}][地{ち}]に[散{ち}]って、わらのかわりに、[刈{か}]り[株{かぶ}]を[集{あつ}]めた。", "13": "[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]たちは、[彼{かれ}]らをせき[立{た}]てて[言{い}]った、「わらがあった[時{とき}]と[同{おな}]じように、あなたがたの[働{はたら}]きの、[日{ひ}]ごとの[分{ぶん}]を[仕上{しあ}]げなければならない」。", "14": "パロの[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]たちがイスラエルの[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に[立{た}]てたかしらたちは、[打{う}]たれて、「なぜ、あなたがたは、れんが[作{つく}]りの[仕事{しごと}]を、きょうも、[前{まえ}]のように[仕上{しあ}]げないのか」と[言{い}]われた。", "15": "そこで、イスラエルの[人々{ひとびと}]のかしらたちはパロのところに[行{い}]き、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「あなたはなぜ、しもべどもにこんなことをなさるのですか。", "16": "しもべどもは、わらを[与{あた}]えられず、しかも[彼{かれ}]らはわたしたちに、『れんがは[作{つく}]れ』と[言{い}]うのです。その[上{うえ}]、しもべどもは[打{う}]たれています。[罪{つみ}]はあなたの[民{たみ}]にあるのです」。", "17": "パロは[言{い}]った、「あなたがたは、なまけ[者{もの}]だ、なまけ[者{もの}]だ。それだから、『[行{い}]って、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげさせよ』と[言{い}]うのだ。", "18": "さあ、[行{い}]って[働{はたら}]きなさい。わらは[与{あた}]えないが、なおあなたがたは[定{さだ}]めた[数{かず}]のれんがを[納{おさ}]めなければならない」。", "19": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のかしらたちは、「れんがの[日{ひ}]ごとの[分{ぶん}]を[減{へ}]らしてはならない」と[言{い}]われたので、[悪{わる}]い[事態{じたい}]になったことを[知{し}]った。", "20": "[彼{かれ}]らがパロを[離{はな}]れて[出{で}]てきた[時{とき}]、[彼{かれ}]らに[会{あ}]おうとして[立{た}]っていたモーセとアロンに[会{あ}]ったので、", "21": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]があなたがたをごらんになって、さばかれますように。あなたがたは、わたしたちをパロとその[家来{けらい}]たちにきらわせ、つるぎを[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]して、[殺{ころ}]させようとしておられるのです」。", "22": "モーセは[主{しゅ}]のもとに[帰{かえ}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、あなたは、なぜこの[民{たみ}]をひどい[目{め}]にあわされるのですか。なんのためにわたしをつかわされたのですか。", "23": "わたしがパロのもとに[行{い}]って、あなたの[名{な}]によって[語{かた}]ってからこのかた、[彼{かれ}]はこの[民{たみ}]をひどい[目{め}]にあわせるばかりです。また、あなたは、すこしもあなたの[民{たみ}]を[救{すく}]おうとなさいません」。" }, "6": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[今{いま}]、あなたは、わたしがパロに[何{なに}]をしようとしているかを[見{み}]るであろう。すなわちパロは[強{つよ}]い[手{て}]にしいられて、[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせるであろう。[否{いな}]、[彼{かれ}]は[強{つよ}]い[手{て}]にしいられて、[彼{かれ}]らを[国{くに}]から[追{お}]い[出{だ}]すであろう」。", "2": "[神{かみ}]はモーセに[言{い}]われた、「わたしは[主{しゅ}]である。", "3": "わたしはアブラハム、イサク、ヤコブには[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]として[現{あらわ}]れたが、[主{しゅ}]という[名{な}]では、[自分{じぶん}]を[彼{かれ}]らに[知{し}]らせなかった。", "4": "わたしはまたカナンの[地{ち}]、すなわち[彼{かれ}]らが[寄留{きりゅう}]したその[寄留{きりゅう}]の[地{ち}]を、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えるという[契約{けいやく}]を[彼{かれ}]らと[立{た}]てた。", "5": "わたしはまた、エジプトびとが[奴隷{どれい}]としているイスラエルの[人々{ひとびと}]のうめきを[聞{き}]いて、わたしの[契約{けいやく}]を[思{おも}]い[出{だ}]した。", "6": "それゆえ、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『わたしは[主{しゅ}]である。わたしはあなたがたをエジプトびとの[労役{ろうえき}]の[下{した}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、[奴隷{どれい}]の[務{つとめ}]から[救{すく}]い、また[伸{の}]べた[腕{うで}]と[大{おお}]いなるさばきをもって、あなたがたをあがなうであろう。", "7": "わたしはあなたがたを[取{と}]ってわたしの[民{たみ}]とし、わたしはあなたがたの[神{かみ}]となる。わたしがエジプトびとの[労役{ろうえき}]の[下{した}]からあなたがたを[導{みちび}]き[出{だ}]すあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを、あなたがたは[知{し}]るであろう。", "8": "わたしはアブラハム、イサク、ヤコブに[与{あた}]えると[手{て}]を[挙{あ}]げて[誓{ちか}]ったその[地{ち}]にあなたがたをはいらせ、それを[所有{しょゆう}]として、[与{あた}]えるであろう。わたしは[主{しゅ}]である』と」。", "9": "モーセはこのようにイスラエルの[人々{ひとびと}]に[語{かた}]ったが、[彼{かれ}]らは[心{こころ}]の[痛{いた}]みと、きびしい[奴隷{どれい}]の[務{つとめ}]のゆえに、モーセに[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "10": "さて[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "11": "「エジプトの[王{おう}]パロのところに[行{い}]って、[彼{かれ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]をその[国{くに}]から[去{さ}]らせるように[話{はな}]しなさい」。", "12": "モーセは[主{しゅ}]にむかって[言{い}]った、「イスラエルの[人々{ひとびと}]でさえ、わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]かなかったのに、どうして、くちびるに[割礼{かつれい}]のないわたしの[言{い}]うことを、パロが[聞{き}]き[入{い}]れましょうか」。", "13": "しかし、[主{しゅ}]はモーセとアロンに[語{かた}]って、イスラエルの[人々{ひとびと}]と、エジプトの[王{おう}]パロのもとに[行{い}]かせ、イスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]せと[命{めい}]じられた。", "14": "[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]の[家{いえ}]の[首長{しゅちょう}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちイスラエルの[長子{ちょうし}]ルベンの[子{こ}]らはハノク、パル、ヘヅロン、カルミで、これらはルベンの[一族{いちぞく}]である。", "15": "シメオンの[子{こ}]らはエムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ゾハル、およびカナンの[女{おんな}]から[生{うま}]れたシャウルで、これらはシメオンの[一族{いちぞく}]である。", "16": "レビの[子{こ}]らの[名{な}]は、その[世代{せだい}]に[従{したが}]えば、ゲルション、コハテ、メラリで、レビの[一生{いっしょう}]は百三十七[年{ねん}]であった。", "17": "ゲルションの[子{こ}]らの[一族{いちぞく}]はリブニとシメイである。", "18": "コハテの[子{こ}]らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルで、コハテの[一生{いっしょう}]は百三十三[年{ねん}]であった。", "19": "メラリの[子{こ}]らはマヘリとムシである。これらはその[世代{せだい}]によるレビの[一族{いちぞく}]である。", "20": "アムラムは[父{ちち}]の[妹{いもうと}]ヨケベデを[妻{つま}]としたが、[彼女{かのじょ}]はアロンとモーセを[彼{かれ}]に[産{う}]んだ。アムラムの[一生{いっしょう}]は百三十七[年{ねん}]であった。", "21": "イヅハルの[子{こ}]らはコラ、ネペグ、ジクリである。", "22": "ウジエルの[子{こ}]らはミサエル、エルザパン、シテリである。", "23": "アロンはナションの[姉妹{しまい}]、アミナダブの[娘{むすめ}]エリセバを[妻{つま}]とした。エリセバは[彼{かれ}]にナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルを[産{う}]んだ。", "24": "コラの[子{こ}]らはアッシル、エルカナ、アビアサフで、これらはコラびとの[一族{いちぞく}]である。", "25": "アロンの[子{こ}]エレアザルはプテエルの[娘{むすめ}]のひとりを[妻{つま}]とした。[彼女{かのじょ}]はピネハスを[彼{かれ}]に[産{う}]んだ。これらは、その[一族{いちぞく}]によるレビびとの[先祖{せんぞ}]の[家{いえ}]の[首長{しゅちょう}]たちである。", "26": "[主{しゅ}]が、「イスラエルの[人々{ひとびと}]をその[軍団{ぐんだん}]に[従{したが}]って、エジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]しなさい」と[言{い}]われたのは、このアロンとモーセである。", "27": "[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]すことについて、エジプトの[王{おう}]パロに[語{かた}]ったもので、すなわちこのモーセとアロンである。", "28": "[主{しゅ}]がエジプトの[地{ち}]でモーセに[語{かた}]られた[日{ひ}]に、", "29": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「わたしは[主{しゅ}]である。わたしがあなたに[語{かた}]ることは、みなエジプトの[王{おう}]パロに[語{かた}]りなさい」。", "30": "しかしモーセは[主{しゅ}]にむかって[言{い}]った、「ごらんのとおり、わたしは、くちびるに[割礼{かつれい}]のない[者{もの}]です。パロがどうしてわたしの[言{い}]うことを[聞{き}]きいれましょうか」。" }, "7": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはあなたをパロに[対{たい}]して[神{かみ}]のごときものとする。あなたの[兄弟{きょうだい}]アロンはあなたの[預言者{よげんしゃ}]となるであろう。", "2": "あなたはわたしが[命{めい}]じることを、ことごとく[彼{かれ}]に[告{つ}]げなければならない。そしてあなたの[兄弟{きょうだい}]アロンはパロに[告{つ}]げて、イスラエルの[人々{ひとびと}]をその[国{くに}]から[去{さ}]らせるようにさせなければならない。", "3": "しかし、わたしはパロの[心{こころ}]をかたくなにするので、わたしのしるしと[不思議{ふしぎ}]をエジプトの[国{くに}]に[多{おお}]く[行{おこな}]っても、", "4": "パロはあなたがたの[言{い}]うことを[聞{き}]かないであろう。それでわたしは[手{て}]をエジプトの[上{うえ}]に[加{くわ}]え、[大{おお}]いなるさばきをくだして、わたしの[軍団{ぐんだん}]、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]を、エジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]すであろう。", "5": "わたしが[手{て}]をエジプトの[上{うえ}]にさし[伸{の}]べて、イスラエルの[人々{ひとびと}]を[彼{かれ}]らのうちから[導{みちび}]き[出{だ}]す[時{とき}]、エジプトびとはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになるであろう」。", "6": "モーセとアロンはそのように[行{おこな}]った。すなわち[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられたように[行{おこな}]った。", "7": "[彼{かれ}]らがパロと[語{かた}]った[時{とき}]、モーセは八十[歳{さい}]、アロンは八十三[歳{さい}]であった。", "8": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、", "9": "「パロがあなたがたに、『[不思議{ふしぎ}]をおこなって[証拠{しょうこ}]を[示{しめ}]せ』と[言{い}]う[時{とき}]、あなたはアロンに[言{い}]いなさい、『あなたのつえを[取{と}]って、パロの[前{まえ}]に[投{な}]げなさい』と。するとそれはへびになるであろう」。", "10": "それで、モーセとアロンはパロのところに[行{い}]き、[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたとおりにおこなった。すなわちアロンはそのつえを、パロとその[家来{けらい}]たちの[前{まえ}]に[投{な}]げると、それはへびになった。", "11": "そこでパロもまた[知者{ちしゃ}]と[魔法使{まほうつかい}]を[召{め}]し[寄{よ}]せた。これらのエジプトの[魔術{まじゅつ}][師{し}]らもまた、その[秘術{ひじゅつ}]をもって[同{おな}]じように[行{おこな}]った。", "12": "すなわち[彼{かれ}]らは、おのおのそのつえを[投{な}]げたが、それらはへびになった。しかし、アロンのつえは[彼{かれ}]らのつえを、のみつくした。", "13": "けれども、パロの[心{こころ}]はかたくなになって、[主{しゅ}]の[言{い}]われたように、[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かなかった。", "14": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「パロの[心{こころ}]はかたくなで、[彼{かれ}]は[民{たみ}]を[去{さ}]らせることを[拒{こば}]んでいる。", "15": "あなたは、あすの[朝{あさ}]、パロのところに[行{い}]きなさい。[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[水{みず}]のところに[出{で}]ている。あなたは、へびに[変{かわ}]ったあのつえを[手{て}]に[執{と}]り、ナイル[川{かわ}]の[岸{きし}]に[立{た}]って[彼{かれ}]に[会{あ}]い、", "16": "そして[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『ヘブルびとの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がわたしをあなたにつかわして[言{い}]われます、「わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせ、[荒野{あらの}]で、わたしに[仕{つか}]えるようにさせよ」と。しかし[今{いま}]もなお、あなたが[聞{き}]きいれようとされないので、", "17": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、「これによってわたしが[主{しゅ}]であることを、あなたは[知{し}]るでしょう。[見{み}]よ、わたしが[手{て}]にあるつえでナイル[川{かわ}]の[水{みず}]を[打{う}]つと、それは[血{ち}]に[変{かわ}]るであろう。", "18": "そして[川{かわ}]の[魚{うお}]は[死{し}]に、[川{かわ}]は[臭{くさ}]くなり、エジプトびとは[川{かわ}]の[水{みず}]を[飲{の}]むことをいとうであろう」』と」。", "19": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「あなたはアロンに[言{い}]いなさい、『あなたのつえを[執{と}]って、[手{て}]をエジプトの[水{みず}]の[上{うえ}]、[川{かわ}]の[上{うえ}]、[流{なが}]れの[上{うえ}]、[池{いけ}]の[上{うえ}]、またそのすべての[水{みず}]たまりの[上{うえ}]にさし[伸{の}]べて、それを[血{ち}]にならせなさい。エジプト[全国{ぜんこく}]にわたって、[木{き}]の[器{うつわ}]、[石{いし}]の[器{うつわ}]にも、[血{ち}]があるようになるでしょう』と」。", "20": "モーセとアロンは[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたようにおこなった。すなわち、[彼{かれ}]はパロとその[家来{けらい}]たちの[目{め}]の[前{まえ}]で、つえをあげてナイル[川{かわ}]の[水{みず}]を[打{う}]つと、[川{かわ}]の[水{みず}]は、ことごとく[血{ち}]に[変{かわ}]った。", "21": "それで[川{かわ}]の[魚{うお}]は[死{し}]に、[川{かわ}]は[臭{くさ}]くなり、エジプトびとは[川{かわ}]の[水{みず}]を[飲{の}]むことができなくなった。そしてエジプト[全国{ぜんこく}]にわたって[血{ち}]があった。", "22": "エジプトの[魔術{まじゅつ}][師{し}]らも[秘術{ひじゅつ}]をもって[同{おな}]じようにおこなった。しかし、[主{しゅ}]の[言{い}]われたように、パロの[心{こころ}]はかたくなになり、[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かなかった。", "23": "パロは[身{み}]をめぐらして[家{いえ}]に[入{い}]り、またこのことをも[心{こころ}]に[留{と}]めなかった。", "24": "すべてのエジプトびとはナイル[川{かわ}]の[水{みず}]が[飲{の}]めなかったので、[飲{の}]む[水{みず}]を[得{え}]ようと、[川{かわ}]のまわりを[掘{ほ}]った。", "25": "[主{しゅ}]がナイル[川{かわ}]を[打{う}]たれてのち[七日{なぬか}]を[経{へ}]た。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはパロのところに[行{い}]って[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、「わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。", "2": "しかし、[去{さ}]らせることを[拒{こば}]むならば、[見{み}]よ、わたしは、かえるをもって、あなたの[領土{りょうど}]を、ことごとく[撃{う}]つであろう。", "3": "ナイル[川{かわ}]にかえるが[群{むら}]がり、のぼって、あなたの[家{いえ}]、あなたの[寝室{しんしつ}]にはいり、[寝台{しんだい}]にのぼり、あなたの[家来{けらい}]と[民{たみ}]の[家{いえ}]にはいり、またあなたのかまどや、こね[鉢{はち}]にはいり、", "4": "あなたと、あなたの[民{たみ}]と、すべての[家来{けらい}]のからだに、はい[上{あ}]がるであろう」と』」。", "5": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはアロンに[言{い}]いなさい、『つえを[持{も}]って、[手{て}]を[川{かわ}]の[上{うえ}]、[流{なが}]れの[上{うえ}]、、[池{いけ}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べ、かえるをエジプトの[地{ち}]にのぼらせなさい』と」。", "6": "アロンが[手{て}]をエジプトの[水{みず}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べたので、かえるはのぼってエジプトの[地{ち}]をおおった。", "7": "[魔術{まじゅつ}][師{し}]らも[秘術{ひじゅつ}]をもって[同{おな}]じように[行{おこな}]い、かえるをエジプトの[地{ち}]にのぼらせた。", "8": "パロはモーセとアロンを[召{め}]して[言{い}]った、「かえるをわたしと、わたしの[民{たみ}]から[取{と}]り[去{さ}]るように[主{しゅ}]に[願{ねが}]ってください。そのときわたしはこの[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげさせるでしょう」。", "9": "モーセはパロに[言{い}]った、「あなたと、あなたの[家来{けらい}]と、あなたの[民{たみ}]のために、わたしがいつ[願{ねが}]って、このかえるを、あなたとあなたの[家{いえ}]から[断{た}]って、ナイル[川{かわ}]だけにとどまらせるべきか、きめてください」。", "10": "パロは[言{い}]った、「[明日{みょうにち}]」。モーセは[言{い}]った、「[仰{おお}]せのとおりになって、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[並{なら}]ぶもののないことを、あなたが[知{し}]られますように。", "11": "そして、かえるはあなたと、あなたの[家{いえ}]と、あなたの[家来{けらい}]と、あなたの[民{たみ}]を[離{はな}]れてナイル[川{かわ}]にだけとどまるでしょう」。", "12": "こうしてモーセとアロンはパロを[離{はな}]れて[出{で}]た。モーセは[主{しゅ}]がパロにつかわされたかえるの[事{こと}]について、[主{しゅ}]に[呼{よ}]び[求{もと}]めたので、", "13": "[主{しゅ}]はモーセのことばのようにされ、かえるは[家{いえ}]から、[庭{にわ}]から、また[畑{はたけ}]から[死{し}]に[絶{た}]えた。", "14": "これをひと[山{やま}]ひと[山{やま}]に[積{つ}]んだので、[地{ち}]は[臭{くさ}]くなった。", "15": "ところがパロは[息{いき}]つくひまのできたのを[見{み}]て、[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、その[心{こころ}]をかたくなにして[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かなかった。", "16": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはアロンに[言{い}]いなさい、『あなたのつえをさし[伸{の}]べて[地{ち}]のちりを[打{う}]ち、それをエジプトの[全国{ぜんこく}]にわたって、ぶよとならせなさい』と」。", "17": "[彼{かれ}]らはそのように[行{おこな}]った。すなわちアロンはそのつえをとって[手{て}]をさし[伸{の}]べ、[地{ち}]のちりを[打{う}]ったので、ぶよは[人{ひと}]と[家畜{かちく}]についた。すなわち、[地{ち}]のちりはみなエジプトの[全国{ぜんこく}]にわたって、ぶよとなった。", "18": "[魔術{まじゅつ}][師{し}]らも[秘術{ひじゅつ}]をもって[同{おな}]じように[行{おこな}]い、ぶよを[出{だ}]そうとしたが、[彼{かれ}]らにはできなかった。ぶよが[人{ひと}]と[家畜{かちく}]についたので、", "19": "[魔術{まじゅつ}][師{し}]らはパロに[言{い}]った、「これは[神{かみ}]の[指{ゆび}]です」。しかし[主{しゅ}]の[言{い}]われたように、パロの[心{こころ}]はかたくなになって、[彼{かれ}]らのいうことを[聞{き}]かなかった。", "20": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きてパロの[前{まえ}]に[立{た}]ちなさい。ちょうど[彼{かれ}]は[水{みず}]のところに[出{で}]ているから[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。", "21": "あなたがわたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせないならば、わたしは、あなたとあなたの[家来{けらい}]と、あなたの[民{たみ}]とあなたの[家{いえ}]とに、あぶの[群{む}]れをつかわすであろう。エジプトびとの[家々{いえいえ}]は、あぶの[群{む}]れで[満{み}]ち、[彼{かれ}]らの[踏{ふ}]む[地{ち}]もまた、そうなるであろう。", "22": "その[日{ひ}]わたしは、わたしの[民{たみ}]の[住{す}]むゴセンの[地{ち}]を[区{く}][別{べっ}]して、そこにあぶの[群{む}]れを[入{い}]れないであろう。[国{くに}]の[中{なか}]でわたしが[主{しゅ}]であることをあなたが[知{し}]るためである。", "23": "わたしはわたしの[民{たみ}]とあなたの[民{たみ}]の[間{あいだ}]に[区別{くべつ}]をおく。このしるしは、あす[起{おこ}]るであろう」と』」。", "24": "[主{しゅ}]はそのようにされたので、おびただしいあぶが、パロの[家{いえ}]と、その[家来{けらい}]の[家{いえ}]と、エジプトの[全国{ぜんこく}]にはいってきて、[地{ち}]はあぶの[群{む}]れのために[害{がい}]をうけた。", "25": "そこで、パロはモーセとアロンを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたがたは[行{い}]ってこの[国{くに}]の[内{うち}]で、あなたがたの[神{かみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげなさい」。", "26": "モーセは[言{い}]った、「そうすることはできません。わたしたちはエジプトびとの[忌{い}]むものを[犠牲{ぎせい}]として、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげるからです。もし、エジプトびとの[目{め}]の[前{まえ}]で、[彼{かれ}]らの[忌{い}]むものを[犠牲{ぎせい}]にささげるならば、[彼{かれ}]らはわたしたちを[石{いし}]で[打{う}]たないでしょうか。", "27": "わたしたちは三[日{か}]の[道{みち}]のりほど、[荒野{あらの}]にはいって、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげ、[主{しゅ}]がわたしたちに[命{めい}]じられるようにしなければなりません」。", "28": "パロは[言{い}]った、「わたしはあなたがたを[去{さ}]らせ、[荒野{あらの}]で、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげさせよう。ただあまり[遠{とお}]くへ[行{い}]ってはならない。わたしのために[祈願{きがん}]しなさい」。", "29": "モーセは[言{い}]った、「わたしはあなたのもとから[出{で}]て[行{い}]って[主{しゅ}]に[祈願{きがん}]しましょう。あすあぶの[群{む}]れがパロと、その[家来{けらい}]と、その[民{たみ}]から[離{はな}]れるでしょう。ただパロはまた[欺{あざむ}]いて、[民{たみ}]が[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげに[行{い}]くのをとめないようにしてください」。", "30": "こうしてモーセはパロのもとを[出{で}]て、[主{しゅ}]に[祈願{きがん}]したので、", "31": "[主{しゅ}]はモーセの[言葉{ことば}]のようにされた。すなわち、あぶの[群{む}]れをパロと、その[家来{けらい}]と、その[民{たみ}]から[取{と}]り[去{さ}]られたので、一つも[残{のこ}]らなかった。", "32": "しかしパロはこんどもまた、その[心{こころ}]をかたくなにして[民{たみ}]を[去{さ}]らせなかった。" }, "9": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「パロのもとに[行{い}]って、[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『ヘブルびとの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。", "2": "あなたがもし[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせることを[拒{こば}]んで、なお[彼{かれ}]らを[留{と}]めおくならば、", "3": "[主{しゅ}]の[手{て}]は[最{もっと}]も[激{はげ}]しい[疫病{えきびょう}]をもって、[野{の}]にいるあなたの[家畜{かちく}]、すなわち[馬{うま}]、ろば、らくだ、[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むであろう。", "4": "しかし、[主{しゅ}]はイスラエルの[家畜{かちく}]と、エジプトの[家畜{かちく}]を[区別{くべつ}]され、すべてイスラエルの[人々{ひとびと}]に[属{ぞく}]するものには一[頭{とう}]も[死{し}]ぬものがないであろう」と』」。", "5": "[主{しゅ}]は、また、[時{とき}]を[定{さだ}]めて[仰{おお}]せられた、「あす、[主{しゅ}]はこのことを[国{くに}]に[行{おこな}]うであろう」。", "6": "あくる[日{ひ}]、[主{しゅ}]はこのことを[行{おこな}]われたので、エジプトびとの[家畜{かちく}]はみな[死{し}]んだ。しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[家畜{かちく}]は一[頭{とう}]も[死{し}]ななかった。", "7": "パロは[人{ひと}]をつかわして[見{み}]させたが、イスラエルの[家畜{かちく}]は一[頭{とう}]も[死{し}]んでいなかった。それでもパロの[心{こころ}]はかたくなで、[民{たみ}]を[去{さ}]らせなかった。", "8": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、「あなたがたは、かまどのすすを[両{りょう}][手{て}]いっぱい[取{と}]り、それをモーセはパロの[目{め}]の[前{まえ}]で[天{てん}]にむかって、まき[散{ち}]らしなさい。", "9": "それはエジプトの[全国{ぜんこく}]にわたって、[細{こま}]かいちりとなり、エジプト[全国{ぜんこく}]で[人{ひと}]と[獣{けもの}]に[付{つ}]いて、うみの[出{で}]るはれものとなるであろう」。", "10": "そこで[彼{かれ}]らは、かまどのすすを[取{と}]ってパロの[前{まえ}]に[立{た}]ち、モーセは[天{てん}]にむかってこれをまき[散{ち}]らしたので、[人{ひと}]と[獣{けもの}]に[付{つ}]いて、うみの[出{で}]るはれものとなった。", "11": "[魔術{まじゅつ}][師{し}]らは、はれもののためにモーセの[前{まえ}]に[立{た}]つことができなかった。はれものが[魔術{まじゅつ}][師{し}]らと、すべてのエジプトびとに[生{しょう}]じたからである。", "12": "しかし、[主{しゅ}]はパロの[心{こころ}]をかたくなにされたので、[彼{かれ}]は[主{しゅ}]がモーセに[語{かた}]られたように、[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かなかった。", "13": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、パロの[前{まえ}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『ヘブルびとの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。", "14": "わたしは、こんどは、もろもろの[災{わざわい}]を、あなたと、あなたの[家来{けらい}]と、あなたの[民{たみ}]にくだし、わたしに[並{なら}]ぶものが[全{ぜん}][地{ち}]にないことを[知{し}]らせるであろう。", "15": "わたしがもし、[手{て}]をさし[伸{の}]べ、[疫病{えきびょう}]をもって、あなたと、あなたの[民{たみ}]を[打{う}]っていたならば、あなたは[地{ち}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされていたであろう。", "16": "しかし、わたしがあなたをながらえさせたのは、あなたにわたしの[力{ちから}]を[見{み}]させるため、そして、わたしの[名{な}]が[全{ぜん}][地{ち}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えられるためにほかならない。", "17": "それに、あなたはなお、わたしの[民{たみ}]にむかって、おのれを[高{たか}]くし、[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせようとしない。", "18": "ゆえに、あすの[今{いま}]ごろ、わたしは[恐{おそ}]ろしく[大{おお}]きな[雹{ひょう}]を[降{ふ}]らせるであろう。それはエジプトの[国{くに}]が[始{はじ}]まった[日{ひ}]から[今{いま}]まで、かつてなかったほどのものである。", "19": "それゆえ、いま、[人{ひと}]をやって、あなたの[家畜{かちく}]と、あなたが[野{の}]にもっているすべてのものを、のがれさせなさい。[人{ひと}]も[獣{けもの}]も、すべて[野{の}]にあって[家{いえ}]に[帰{かえ}]らないものは[降{ふ}]る[雹{ひょう}]に[打{う}]たれて[死{し}]ぬであろう」と』」。", "20": "パロの[家来{けらい}]のうち、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をおそれる[者{もの}]は、そのしもべと[家畜{かちく}]を[家{いえ}]にのがれさせたが、", "21": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[意{い}]にとめないものは、そのしもべと[家畜{かちく}]を[野{の}]に[残{のこ}]しておいた。", "22": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]を[天{てん}]にむかってさし[伸{の}]べ、エジプトの[全国{ぜんこく}]にわたって、エジプトの[地{ち}]にいる[人{ひと}]と[獣{けもの}]と[畑{はたけ}]のすべての[青物{あおもの}]の[上{うえ}]に[雹{ひょう}]を[降{ふ}]らせなさい」。", "23": "モーセが[天{てん}]にむかってつえをさし[伸{の}]べると、[主{しゅ}]は[雷{かみなり}]と[雹{ひょう}]をおくられ、[火{ひ}]は[地{ち}]にむかって、はせ[下{くだ}]った。こうして[主{しゅ}]は、[雹{ひょう}]をエジプトの[地{ち}]に[降{ふ}]らされた。", "24": "そして[雹{ひょう}]が[降{ふ}]り、[雹{ひょう}]の[間{あいだ}]に[火{ひ}]がひらめき[渡{わた}]った。[雹{ひょう}]は[恐{おそ}]ろしく[大{おお}]きく、エジプト[全国{ぜんこく}]には、[国{くに}]をなしてこのかた、かつてないものであった。", "25": "[雹{ひょう}]はエジプト[全国{ぜんこく}]にわたって、すべて[畑{はたけ}]にいる[人{ひと}]と[獣{けもの}]を[打{う}]った。[雹{ひょう}]はまた[畑{はたけ}]のすべての[青物{あおもの}]を[打{う}]ち、[野{の}]のもろもろの[木{き}]を[折{お}]り[砕{くだ}]いた。", "26": "ただイスラエルの[人々{ひとびと}]のいたゴセンの[地{ち}]には、[雹{ひょう}]が[降{ふ}]らなかった。", "27": "そこで、パロは[人{ひと}]をつかわし、モーセとアロンを[召{め}]して[言{い}]った、「わたしはこんどは[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。[主{しゅ}]は[正{ただ}]しく、わたしと、わたしの[民{たみ}]は[悪{わる}]い。", "28": "[主{しゅ}]に[祈願{きがん}]してください。この[雷{かみなり}]と[雹{ひょう}]はもうじゅうぶんです。わたしはあなたがたを[去{さ}]らせます。もはやとどまらなくてもよろしい」。", "29": "モーセは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしは[町{まち}]を[出{で}]ると、すぐ、[主{しゅ}]にむかってわたしの[手{て}]を[伸{の}]べひろげます。すると[雷{かみなり}]はやみ、[雹{ひょう}]はもはや[降{ふ}]らなくなり、あなたは、[地{ち}]が[主{しゅ}]のものであることを[知{し}]られましょう。", "30": "しかし、あなたとあなたの[家来{けらい}]たちは、なお、[神{かみ}]なる[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れないことを、わたしは[知{し}]っています」。", "31": "――[亜麻{あま}]と[大麦{おおむぎ}]は[打{う}]ち[倒{たお}]された。[大麦{おおむぎ}]は[穂{ほ}]を[出{だ}]し、[亜麻{あま}]は[花{はな}]が[咲{さ}]いていたからである。", "32": "[小麦{こむぎ}]とスペルタ[麦{むぎ}]はおくてであるため[打{う}]ち[倒{たお}]されなかった。――", "33": "モーセはパロのもとを[去{さ}]り、[町{まち}]を[出{で}]て、[主{しゅ}]にむかって[手{て}]を[伸{の}]べひろげたので、[雷{かみなり}]と[雹{ひょう}]はやみ、[雨{あめ}]は[地{ち}]に[降{ふ}]らなくなった。", "34": "ところがパロは[雨{あめ}]と[雹{ひょう}]と[雷{かみなり}]がやんだのを[見{み}]て、またも[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[心{こころ}]をかたくなにした。[彼{かれ}]も[家来{けらい}]も、そうであった。", "35": "すなわちパロは[心{こころ}]をかたくなにし、[主{しゅ}]がモーセによって[語{かた}]られたように、イスラエルの[人々{ひとびと}]を[去{さ}]らせなかった。" }, "10": { "1": "そこで、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「パロのもとに[行{い}]きなさい。わたしは[彼{かれ}]の[心{こころ}]とその[家来{けらい}]たちの[心{こころ}]をかたくなにした。これは、わたしがこれらのしるしを、[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[行{おこな}]うためである。", "2": "また、わたしがエジプトびとをあしらったこと、また[彼{かれ}]らの[中{なか}]にわたしが[行{おこな}]ったしるしを、あなたがたが、[子{こ}]や[孫{まご}]の[耳{みみ}]に[語{かた}]り[伝{つた}]えるためである。そしてあなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るであろう」。", "3": "モーセとアロンはパロのもとに[行{い}]って[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ヘブルびとの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『いつまで、あなたは、わたしに[屈伏{くっぷく}]することを[拒{こば}]むのですか。[民{たみ}]を[去{さ}]らせて、わたしに[仕{つか}]えさせなさい。", "4": "もし、わたしの[民{たみ}]を[去{さ}]らせることを[拒{こば}]むならば、[見{み}]よ、あす、わたしはいなごを、あなたの[領土{りょうど}]にはいらせるであろう。", "5": "それは[地{ち}]のおもてをおおい、[人{ひと}]が[地{ち}]を[見{み}]ることもできないほどになるであろう。そして[雹{ひょう}]を[免{まぬか}]れて、[残{のこ}]されているものを[食{く}]い[尽{つく}]し、[野{の}]にはえているあなたがたの[木{き}]をみな[食{く}]い[尽{つく}]すであろう。", "6": "またそれはあなたの[家{いえ}]とあなたのすべての[家来{けらい}]の[家{いえ}]、および、すべてのエジプトびとの[家{いえ}]に[満{み}]ちるであろう。このようなことは、あなたの[父{ちち}]たちも、また、[祖父{そふ}]たちも、[彼{かれ}]らが[地上{ちじょう}]にあった[日{ひ}]から[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、かつて[見{み}]たことのないものである』と」。そして[彼{かれ}]は[身{み}]をめぐらして、パロのもとを[出{で}]て[行{い}]った。", "7": "パロの[家来{けらい}]たちは[王{おう}]に[言{い}]った、「いつまで、この[人{ひと}]はわれわれのわなとなるのでしょう。この[人々{ひとびと}]を[去{さ}]らせ、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]なる[主{しゅ}]に[仕{つか}]えさせては、どうでしょう。エジプトが[滅{ほろ}]びてしまうことに、まだ[気{き}]づかれないのですか」。", "8": "そこで、モーセとアロンは、また、パロのもとに[召{め}]し[出{だ}]された。パロは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[行{い}]って、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。しかし、[行{い}]くものはだれだれか」。", "9": "モーセは[言{い}]った、「わたしたちは[幼{おさな}]い[者{もの}]も、[老{お}]いた[者{もの}]も[行{い}]きます。むすこも[娘{むすめ}]も[携{たずさ}]え、[羊{ひつじ}]も[牛{うし}]も[連{つ}]れて[行{い}]きます。わたしたちは[主{しゅ}]の[祭{まつり}]を[執{と}]り[行{おこな}]わなければならないのですから」。", "10": "パロは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[万一{まんいち}]、わたしが、あなたがたに[子供{こども}]を[連{つ}]れてまで[去{さ}]らせるようなことがあれば、[主{しゅ}]があなたがたと[共{とも}]にいますがよい。あなたがたは[悪{わる}]いたくらみをしている。", "11": "それはいけない。あなたがたは[男{おとこ}]だけ[行{い}]って[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるがよい。それが、あなたがたの[要求{ようきゅう}]であった」。[彼{かれ}]らは、ついにパロの[前{まえ}]から[追{お}]い[出{だ}]された。", "12": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]をエジプトの[地{ち}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べて、エジプトの[地{ち}]にいなごをのぼらせ、[地{ち}]のすべての[青物{あおもの}]、すなわち、[雹{ひょう}]が[打{う}]ち[残{のこ}]したものを、ことごとく[食{た}]べさせなさい」。", "13": "そこでモーセはエジプトの[地{ち}]の[上{うえ}]に、つえをさし[伸{の}]べたので、[主{しゅ}]は[終日{しゅうじつ}]、[終夜{しゅうや}]、[東風{ひがしかぜ}]を[地{ち}]に[吹{ふ}]かせられた。[朝{あさ}]となって、[東風{ひがしかぜ}]は、いなごを[運{はこ}]んできた。", "14": "いなごはエジプト[全国{ぜんこく}]にのぞみ、エジプトの[全{ぜん}][領土{りょうど}]にとどまり、その[数{かず}]がはなはだ[多{おお}]く、このようないなごは[前{まえ}]にもなく、また[後{のち}]にもないであろう。", "15": "いなごは[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]をおおったので、[地{ち}]は[暗{くら}]くなった。そして[地{ち}]のすべての[青物{あおもの}]と、[雹{ひょう}]の[打{う}]ち[残{のこ}]した[木{き}]の[実{み}]を、ことごとく[食{た}]べたので、エジプト[全国{ぜんこく}]にわたって、[木{き}]にも[畑{はたけ}]の[青物{あおもの}]にも、[緑{みどり}]の[物{もの}]とては[何{なに}]も[残{のこ}]らなかった。", "16": "そこで、パロは、[急{いそ}]いでモーセとアロンを[召{め}]して[言{い}]った、「わたしは、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]し、また、あなたがたに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。", "17": "それで、どうか、もう一[度{ど}]だけ、わたしの[罪{つみ}]をゆるしてください。そしてあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈願{きがん}]して、ただ、この[死{し}]をわたしから[離{はな}]れさせてください」。", "18": "そこで[彼{かれ}]はパロのところから[出{で}]て、[主{しゅ}]に[祈願{きがん}]したので、", "19": "[主{しゅ}]は、はなはだ[強{つよ}]い[西風{にしかぜ}]に[変{かわ}]らせ、いなごを[吹{ふ}]き[上{あ}]げて、これを[紅海{こうかい}]に[追{お}]いやられたので、エジプト[全土{ぜんど}]には一つのいなごも[残{のこ}]らなかった。", "20": "しかし、[主{しゅ}]がパロの[心{こころ}]をかたくなにされたので、[彼{かれ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]を[去{さ}]らせなかった。", "21": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「[天{てん}]にむかってあなたの[手{て}]をさし[伸{の}]べ、エジプトの[国{くに}]に、くらやみをこさせなさい。そのくらやみは、さわれるほどである」。", "22": "モーセが[天{てん}]にむかって[手{て}]をさし[伸{の}]べたので、[濃{こ}]いくらやみは、エジプト[全国{ぜんこく}]に[臨{のぞ}]み三[日{か}]に[及{およ}]んだ。", "23": "三[日{か}]の[間{あいだ}]、[人々{ひとびと}]は[互{たがい}]に[見{み}]ることもできず、まただれもその[所{ところ}]から[立{た}]つ[者{もの}]もなかった。しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]には、みな、その[住{す}]む[所{ところ}]に[光{ひかり}]があった。", "24": "そこでパロはモーセを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたがたは[行{い}]って[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。あなたがたの[子供{こども}]も[連{つ}]れて[行{い}]ってもよろしい。ただ、あなたがたの[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]は[残{のこ}]して[置{お}]きなさい」。", "25": "しかし、モーセは[言{い}]った、「あなたは、また、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげる[犠牲{ぎせい}]と[燔祭{はんさい}]の[物{もの}]をも、わたしたちにくださらなければなりません。", "26": "わたしたちは[家畜{かちく}]も[連{つ}]れて[行{い}]きます。ひずめ一つも[残{のこ}]しません。わたしたちは、そのうちから[取{と}]って、わたしたちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えねばなりません。またわたしたちは、その[場所{ばしょ}]に[行{い}]くまでは、[何{なに}]をもって、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるべきかを[知{し}]らないからです」。", "27": "けれども、[主{しゅ}]がパロの[心{こころ}]をかたくなにされたので、パロは[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせようとしなかった。", "28": "それでパロはモーセに[言{い}]った、「わたしの[所{ところ}]から[去{さ}]りなさい。[心{こころ}]して、わたしの[顔{かお}]は二[度{ど}]と[見{み}]てはならない。わたしの[顔{かお}]を[見{み}]る[日{ひ}]には、あなたの[命{いのち}]はないであろう」。", "29": "モーセは[言{い}]った、「よくぞ[仰{おお}]せられました。わたしは、二[度{ど}]と、あなたの[顔{かお}]を[見{み}]ないでしょう」。" }, "11": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「わたしは、なお一つの[災{わざわい}]を、パロとエジプトの[上{うえ}]にくだし、その[後{のち}]、[彼{かれ}]はあなたがたをここから[去{さ}]らせるであろう。[彼{かれ}]が[去{さ}]らせるとき、[彼{かれ}]はあなたがたを、ことごとくここから[追{お}]い[出{だ}]すであろう。", "2": "あなたは[民{たみ}]の[耳{みみ}]に[語{かた}]って、[男{おとこ}]は[隣{となり}]の[男{おとこ}]から、[女{おんな}]は[隣{となり}]の[女{おんな}]から、それぞれ[銀{ぎん}]の[飾{かざ}]り、[金{きん}]の[飾{かざ}]りを[請{こ}]い[求{もと}]めさせなさい」。", "3": "[主{しゅ}]は[民{たみ}]にエジプトびとの[好意{こうい}]を[得{え}]させられた。またモーセその[人{ひと}]は、エジプトの[国{くに}]で、パロの[家来{けらい}]たちの[目{め}]と[民{たみ}]の[目{め}]とに、はなはだ[大{おお}]いなるものと[見{み}]えた。", "4": "モーセは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『[真夜中{まよなか}]ごろ、わたしはエジプトの[中{なか}]へ[出{で}]て[行{い}]くであろう。", "5": "エジプトの[国{くに}]のうちのういごは、[位{くらい}]に[座{ざ}]するパロのういごをはじめ、ひきうすの[後{のち}]にいる、はしためのういごに[至{いた}]るまで、みな[死{し}]に、また[家畜{かちく}]のういごもみな[死{し}]ぬであろう。", "6": "そしてエジプト[全国{ぜんこく}]に[大{おお}]いなる[叫{さけ}]びが[起{おこ}]るであろう。このようなことはかつてなく、また、ふたたびないであろう』と。", "7": "しかし、すべて、イスラエルの[人々{ひとびと}]にむかっては、[人{ひと}]にむかっても、[獣{けもの}]にむかっても、[犬{いぬ}]さえその[舌{した}]を[鳴{な}]らさないであろう。これによって[主{しゅ}]がエジプトびととイスラエルびととの[間{あいだ}]の[区別{くべつ}]をされるのを、あなたがたは[知{し}]るであろう。", "8": "これらのあなたの[家来{けらい}]たちは、みな、わたしのもとに[下{くだ}]ってきて、ひれ[伏{ふ}]して[言{い}]うであろう、『あなたもあなたに[従{したが}]う[民{たみ}]もみな[出{で}]て[行{い}]ってください』と。その[後{のち}]、わたしは[出{で}]て[行{い}]きます」。[彼{かれ}]は[激{はげ}]しく[怒{いか}]ってパロのもとから[出{で}]て[行{い}]った。", "9": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「パロはあなたがたの[言{い}]うことを[聞{き}]かないであろう。それゆえ、わたしはエジプトの[国{くに}]に[不思議{ふしぎ}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えるであろう」。", "10": "モーセとアロンは、すべてこれらの[不思議{ふしぎ}]をパロの[前{まえ}]に[行{い}]ったが、[主{しゅ}]がパロの[心{こころ}]をかたくなにされたので、[彼{かれ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]をその[国{くに}]から[去{さ}]らせなかった。" }, "12": { "1": "[主{しゅ}]はエジプトの[国{くに}]で、モーセとアロンに[告{つ}]げて[言{い}]われた、", "2": "「この[月{つき}]をあなたがたの[初{はじ}]めの[月{つき}]とし、これを[年{とし}]の[正月{しょうがつ}]としなさい。", "3": "あなたがたはイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]いなさい、『この[月{つき}]の十[日{か}]におのおの、その[父{ちち}]の[家{いえ}]ごとに[小羊{こひつじ}]を[取{と}]らなければならない。すなわち、一[家族{かぞく}]に[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]を[取{と}]らなければならない。", "4": "もし[家族{かぞく}]が[少{すく}]なくて一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]を[食{た}]べきれないときは、[家{いえ}]のすぐ[隣{となり}]の[人{ひと}]と[共{とも}]に、[人数{にんずう}]に[従{したが}]って一[頭{とう}]を[取{と}]り、おのおの[食{た}]べるところに[応{おう}]じて、[小羊{こひつじ}]を[見計{みはか}]らわなければならない。", "5": "[小羊{こひつじ}]は[傷{きず}]のないもので、一[歳{さい}]の[雄{おす}]でなければならない。[羊{ひつじ}]またはやぎのうちから、これを[取{と}]らなければならない。", "6": "そしてこの[月{つき}]の十四[日{か}]まで、これを[守{まも}]って[置{お}]き、イスラエルの[会衆{かいしゅう}]はみな、[夕暮{ゆうぐれ}]にこれをほふり、", "7": "その[血{ち}]を[取{と}]り、[小羊{こひつじ}]を[食{しょく}]する[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]の二つの[柱{はしら}]と、かもいにそれを[塗{ぬ}]らなければならない。", "8": "そしてその[夜{よる}]、その[肉{にく}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いて[食{た}]べ、[種{たね}][入{い}]れぬパンと[苦{にが}][菜{な}]を[添{そ}]えて[食{た}]べなければならない。", "9": "[生{なま}]でも、[水{みず}]で[煮{に}]ても、[食{た}]べてはならない。[火{ひ}]に[焼{や}]いて、その[頭{あたま}]を[足{あし}]と[内臓{ないぞう}]と[共{とも}]に[食{た}]べなければならない。", "10": "[朝{あさ}]までそれを[残{のこ}]しておいてはならない。[朝{あさ}]まで[残{のこ}]るものは[火{ひ}]で[焼{や}]きつくさなければならない。", "11": "あなたがたは、こうして、それを[食{た}]べなければならない。すなわち[腰{こし}]を[引{ひ}]きからげ、[足{あし}]にくつをはき、[手{て}]につえを[取{と}]って、[急{いそ}]いでそれを[食{た}]べなければならない。これは[主{しゅ}]の[過越{すぎこし}]である。", "12": "その[夜{よる}]わたしはエジプトの[国{くに}]を[巡{めぐ}]って、エジプトの[国{くに}]におる[人{ひと}]と[獣{けもの}]との、すべてのういごを[打{う}]ち、またエジプトのすべての[神々{かみがみ}]に[審判{しんぱん}]を[行{おこな}]うであろう。わたしは[主{しゅ}]である。", "13": "その[血{ち}]はあなたがたのおる[家々{いえいえ}]で、あなたがたのために、しるしとなり、わたしはその[血{ち}]を[見{み}]て、あなたがたの[所{ところ}]を[過{す}]ぎ[越{こ}]すであろう。わたしがエジプトの[国{くに}]を[撃{う}]つ[時{とき}]、[災{わざわい}]が[臨{のぞ}]んで、あなたがたを[滅{ほろ}]ぼすことはないであろう。", "14": "この[日{ひ}]はあなたがたに[記念{きねん}]となり、あなたがたは[主{しゅ}]の[祭{まつり}]としてこれを[守{まも}]り、[代々{よよ}]、[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めとしてこれを[守{まも}]らなければならない。", "15": "[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]あなたがたは[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない。その[初{はじ}]めの[日{ひ}]に[家{いえ}]からパン[種{だね}]を[取{す}]り[除{のぞ}]かなければならない。[第{だい}]一[日{にち}]から[第{だい}]七[日{にち}]までに、[種{たね}]を[入{い}]れたパンを[食{た}]べる[人{ひと}]はみなイスラエルから[断{た}]たれるであろう。", "16": "かつ、あなたがたは[第{だい}]一[日{にち}]に[聖{せい}][会{かい}]を、また[第{だい}]七[日{にち}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。これらの[日{ひ}]には、なんの[仕事{しごと}]もしてはならない。ただ、おのおのの[食{た}]べものだけは[作{つく}]ることができる。", "17": "あなたがたは、[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[守{まも}]らなければならない。ちょうど、この[日{ひ}]、わたしがあなたがたの[軍勢{ぐんぜい}]をエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]したからである。それゆえ、あなたがたは[代々{よよ}]、[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めとして、その[日{ひ}]を[守{まも}]らなければならない。", "18": "[正月{しょうがつ}]に、その[月{つき}]の十四[日{か}]の[夕方{ゆうがた}]に、あなたがたは[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べ、その[月{つき}]の二十一[日{にち}]の[夕方{ゆうがた}]まで[続{つづ}]けなければならない。", "19": "[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[家{いえ}]にパン[種{だね}]を[置{お}]いてはならない。[種{たね}]を[入{い}]れたものを[食{た}]べる[者{もの}]は、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]であれ、[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]であれ、すべて、イスラエルの[会衆{かいしゅう}]から[断{た}]たれるであろう。", "20": "あなたがたは[種{たね}]を[入{い}]れたものは[何{なに}]も[食{た}]べてはならない。すべてあなたがたのすまいにおいて[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない』」。", "21": "そこでモーセはイスラエルの[長老{ちょうろう}]をみな[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]った、「あなたがたは[急{いそ}]いで[家族{かぞく}]ごとに一つの[小羊{こひつじ}]を[取{と}]り、その[過越{すぎこし}]の[獣{けもの}]をほふらなければならない。", "22": "また一[束{たば}]のヒソプを[取{と}]って[鉢{はち}]の[血{ち}]に[浸{ひた}]し、[鉢{はち}]の[血{ち}]を、かもいと[入口{いりぐち}]の二つの[柱{はしら}]につけなければならない。[朝{あさ}]まであなたがたは、ひとりも[家{いえ}]の[戸{と}]の[外{そと}]に[出{で}]てはならない。", "23": "[主{しゅ}]が[行{い}]き[巡{めぐ}]ってエジプトびとを[撃{う}]たれるとき、かもいと[入口{いりぐち}]の二つの[柱{はしら}]にある[血{ち}]を[見{み}]て、[主{しゅ}]はその[入口{いりぐち}]を[過{す}]ぎ[越{こ}]し、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が、あなたがたの[家{いえ}]にはいって、[撃{う}]つのを[許{ゆる}]されないであろう。", "24": "あなたがたはこの[事{こと}]を、あなたと[子孫{しそん}]のための[定{さだ}]めとして、[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]らなければならない。", "25": "あなたがたは、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたように、あなたがたに[賜{たまわ}]る[地{ち}]に[至{いた}]るとき、この[儀式{ぎしき}]を[守{まも}]らなければならない。", "26": "もし、あなたがたの[子供{こども}]たちが『この[儀式{ぎしき}]はどんな[意味{いみ}]ですか』と[問{と}]うならば、", "27": "あなたがたは[言{い}]いなさい、『これは[主{しゅ}]の[過越{すぎこし}]の[犠牲{ぎせい}]である。エジプトびとを[撃{う}]たれたとき、エジプトにいたイスラエルの[人々{ひとびと}]の[家{いえ}]を[過{す}]ぎ[越{こ}]して、われわれの[家{いえ}]を[救{すく}]われたのである』」。[民{たみ}]はこのとき、[伏{ふ}]して[礼拝{れいはい}]した。", "28": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[行{い}]ってそのようにした。すなわち[主{しゅ}]がモーセとアロンに[命{めい}]じられたようにした。", "29": "[夜中{よなか}]になって[主{しゅ}]はエジプトの[国{くに}]の、すべてのういご、すなわち[位{くらい}]に[座{ざ}]するパロのういごから、[地下{ちか}]のひとやにおる[捕虜{ほりょ}]のういごにいたるまで、また、すべての[家畜{かちく}]のういごを[撃{う}]たれた。", "30": "それでパロとその[家来{けらい}]およびエジプトびとはみな[夜{よる}]のうちに[起{お}]きあがり、エジプトに[大{おお}]いなる[叫{さけ}]びがあった。[死人{しにん}]のない[家{いえ}]がなかったからである。", "31": "そこでパロは[夜{よる}]のうちにモーセとアロンを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]った、「あなたがたとイスラエルの[人々{ひとびと}]は[立{た}]って、わたしの[民{たみ}]の[中{なか}]から[出{で}]て[行{い}]くがよい。そしてあなたがたの[言{い}]うように、[行{い}]って[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。", "32": "あなたがたの[言{い}]うように[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]とを[取{と}]って[行{い}]きなさい。また、わたしを[祝福{しゅくふく}]しなさい」。", "33": "こうしてエジプトびとは[民{たみ}]をせき[立{た}]てて、すみやかに[国{くに}]を[去{さ}]らせようとした。[彼{かれ}]らは「われわれはみな[死{し}]ぬ」と[思{おも}]ったからである。", "34": "[民{たみ}]はまだパン[種{だね}]を[入{い}]れない[練{ね}]り[粉{こ}]を、こばちのまま[着物{きもの}]に[包{つつ}]んで[肩{かた}]に[負{お}]った。", "35": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はモーセの[言葉{ことば}]のようにして、エジプトびとから[銀{ぎん}]の[飾{かざ}]り、[金{きん}]の[飾{かざ}]り、また[衣服{いふく}]を[請{こ}]い[求{もと}]めた。", "36": "[主{しゅ}]は[民{たみ}]にエジプトびとの[情{じょう}]を[得{え}]させ、[彼{かれ}]らの[請{こ}]い[求{もと}]めたものを[与{あた}]えさせられた。こうして[彼{かれ}]らはエジプトびとのものを[奪{うば}]い[取{と}]った。", "37": "さて、イスラエルの[人々{ひとびと}]はラメセスを[出立{しゅったつ}]してスコテに[向{む}]かった。[女{おんな}]と[子供{こども}]を[除{のぞ}]いて[徒歩{とほ}]の[男子{だんし}]は[約{やく}]六十万[人{にん}]であった。", "38": "また[多{おお}]くの[入{い}]り[混{ま}]じった[群衆{ぐんしゅう}]および[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]など[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[家畜{かちく}]も[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[上{のぼ}]った。", "39": "そして[彼{かれ}]らはエジプトから[携{たずさ}]えて[出{で}]た[練{ね}]り[粉{こ}]をもって、[種{たね}][入{い}]れぬパンの[菓子{かし}]を[焼{や}]いた。まだパン[種{だね}]を[入{い}]れていなかったからである。それは[彼{かれ}]らがエジプトから[追{お}]い[出{だ}]されて[滞{とどこお}]ることができず、また、[何{なに}]の[食料{しょくりょう}]をも[整{ととの}]えていなかったからである。", "40": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトに[住{す}]んでいた[間{あいだ}]は、四百三十[年{ねん}]であった。", "41": "四百三十[年{ねん}]の[終{おわ}]りとなって、ちょうどその[日{ひ}]に、[主{しゅ}]の[全{ぜん}][軍{ぐん}]はエジプトの[国{くに}]を[出{で}]た。", "42": "これは[彼{かれ}]らをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]すために[主{しゅ}]が[寝{ね}]ずの[番{ばん}]をされた[夜{よる}]であった。ゆえにこの[夜{よる}]、すべてのイスラエルの[人々{ひとびと}]は[代々{よよ}]、[主{しゅ}]のために[寝{ね}]ずの[番{ばん}]をしなければならない。", "43": "[主{しゅ}]はモーセとアロンとに[言{い}]われた、「[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[定{さだ}]めは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、[異邦人{いほうじん}]はだれもこれを[食{た}]べてはならない。", "44": "しかし、おのおのが[金{かね}]で[買{か}]ったしもべは、これに[割礼{かつれい}]を[行{い}]ってのち、これを[食{た}]べさせることができる。", "45": "[仮{かり}]ずまいの[者{もの}]と、[雇人{やといにん}]とは、これを[食{た}]べてはならない。", "46": "ひとつの[家{いえ}]でこれを[食{た}]べなければならない。その[肉{にく}]を[少{すこ}]しも[家{いえ}]の[外{そと}]に[持{も}]ち[出{だ}]してはならない。また、その[骨{ほね}]を[折{お}]ってはならない。", "47": "イスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はこれを[守{まも}]らなければならない。", "48": "[寄留{きりゅう}]の[外国{がいこく}][人{じん}]があなたのもとにとどまっていて、[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[守{まも}]ろうとするときは、その[男子{だんし}]はみな[割礼{かつれい}]を[受{う}]けてのち、[近{ちか}]づいてこれを[守{まも}]ることができる。そうすれば[彼{かれ}]は[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]のようになるであろう。しかし、[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]はだれもこれを[食{た}]べてはならない。", "49": "この[律法{りっぽう}]は[国{くに}]に[生{うま}]れたものにも、あなたがたのうちに[寄留{きりゅう}]している[外国{がいこく}][人{じん}]にも[同一{どういつ}]である」。", "50": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、みなこのようにし、[主{しゅ}]がモーセとアロンに[命{めい}]じられたようにした。", "51": "ちょうどその[日{ひ}]に、[主{しゅ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]を、その[軍団{ぐんだん}]に[従{したが}]ってエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された。" }, "13": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちで、すべてのういご、すなわちすべて[初{はじ}]めに[胎{たい}]を[開{ひら}]いたものを、[人{ひと}]であれ、[獣{けもの}]であれ、みな、わたしのために[聖別{せいべつ}]しなければならない。それはわたしのものである」。", "3": "モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは、エジプトから、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[出{で}]るこの[日{ひ}]を[覚{おぼ}]えなさい。[主{しゅ}]が[強{つよ}]い[手{て}]をもって、あなたがたをここから[導{みちび}]き[出{だ}]されるからである。[種{たね}]を[入{い}]れたパンを[食{た}]べてはならない。", "4": "あなたがたはアビブの[月{つき}]のこの[日{ひ}]に[出{で}]るのである。", "5": "[主{しゅ}]があなたに[与{あた}]えると、あなたの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ヒビびと、エブスびとの[地{ち}]、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]との[流{なが}]れる[地{ち}]に、[導{みちび}]き[入{い}]れられる[時{とき}]、あなたはこの[月{つき}]にこの[儀式{ぎしき}]を[守{まも}]らなければならない。", "6": "[七日{なぬか}]のあいだ[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べ、[七日{なぬか}][目{め}]には[主{しゅ}]に[祭{まつり}]をしなければならない。", "7": "[種{たね}][入{い}]れぬパンを[七日{なぬか}]のあいだ[食{た}]べなければならない。[種{たね}]を[入{い}]れたパンをあなたの[所{ところ}]に[置{お}]いてはならない。また、あなたの[地区{ちく}]のどこでも、あなたの[所{ところ}]にパン[種{だね}]を[置{お}]いてはならない。", "8": "その[日{ひ}]、あなたの[子{こ}]に[告{つ}]げて[言{い}]いなさい、『これはわたしがエジプトから[出{で}]るときに、[主{しゅ}]がわたしになされたことのためである』。", "9": "そして、これを、[手{て}]につけて、しるしとし、[目{め}]の[間{あいだ}]に[置{お}]いて[記念{きねん}]とし、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]をあなたの[口{くち}]に[置{お}]かなければならない。[主{しゅ}]が[強{つよ}]い[手{て}]をもって、あなたをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されるからである。", "10": "それゆえ、あなたはこの[定{さだ}]めを[年々{ねんねん}]その[期節{きせつ}]に[守{まも}]らなければならない。", "11": "[主{しゅ}]があなたとあなたの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたように、あなたをカナンびとの[地{ち}]に[導{みちび}]いて、それをあなたに[賜{たま}]わる[時{とき}]、", "12": "あなたは、すべて[初{はじ}]めに[胎{たい}]を[開{ひら}]いた[者{もの}]、およびあなたの[家畜{かちく}]の[産{う}]むういごは、ことごとく[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち、それらの[男性{だんせい}]のものは[主{しゅ}]に[帰{き}]せしめなければならない。", "13": "また、すべて、ろばの、[初{はじ}]めて[胎{たい}]を[開{ひら}]いたものは、[小羊{こひつじ}]をもって、あがなわなければならない。もし、あがなわないならば、その[首{くび}]を[折{お}]らなければならない。あなたの[子{こ}]らのうち、すべて、[男{おとこ}]のういごは、あがなわなければならない。", "14": "[後{のち}]になって、あなたの[子{こ}]が『これはどんな[意味{いみ}]ですか』と[問{と}]うならば、これに[言{い}]わなければならない、『[主{しゅ}]が[強{つよ}]い[手{て}]をもって、われわれをエジプトから、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された。", "15": "そのときパロが、かたくなで、われわれを[去{さ}]らせなかったため、[主{しゅ}]はエジプトの[国{くに}]のういごを、[人{ひと}]のういごも[家畜{かちく}]のういごも、ことごとく[殺{ころ}]された。それゆえ、[初{はじ}]めて[胎{たい}]を[開{ひら}]く[男性{だんせい}]のものはみな、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]としてささげるが、わたしの[子供{こども}]のうちのういごは、すべてあがなうのである』。", "16": "そして、これを[手{て}]につけて、しるしとし、[目{め}]の[間{あいだ}]に[置{お}]いて[覚{おぼ}]えとしなければならない。[主{しゅ}]が[強{つよ}]い[手{て}]をもって、われわれをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されたからである」。", "17": "さて、パロが[民{たみ}]を[去{さ}]らせた[時{とき}]、ペリシテびとの[国{くに}]の[道{みち}]は[近{ちか}]かったが、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをそれに[導{みちび}]かれなかった。[民{たみ}]が[戦{たたか}]いを[見{み}]れば[悔{く}]いてエジプトに[帰{かえ}]るであろうと、[神{かみ}]は[思{おも}]われたからである。", "18": "[神{かみ}]は[紅海{こうかい}]に[沿{そ}]う[荒野{あらの}]の[道{みち}]に、[民{たみ}]を[回{まわ}]らされた。イスラエルの[人々{ひとびと}]は[武装{ぶそう}]してエジプトの[国{くに}]を[出{で}]て、[上{のぼ}]った。", "19": "そのときモーセはヨセフの[遺骸{いがい}]を[携{たずさ}]えていた。ヨセフが、「[神{かみ}]は[必{かなら}]ずあなたがたを[顧{かえり}]みられるであろう。そのとき、あなたがたは、わたしの[遺骸{いがい}]を[携{たずさ}]えて、ここから[上{のぼ}]って[行{い}]かなければならない」と[言{い}]って、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[固{かた}]く[誓{ちか}]わせたからである。", "20": "こうして[彼{かれ}]らは[更{さら}]にスコテから[進{すす}]んで、[荒野{あらの}]の[端{はし}]にあるエタムに[宿営{しゅくえい}]した。", "21": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[行{い}]かれ、[昼{ひる}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き、[夜{よる}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]をもって[彼{かれ}]らを[照{てら}]し、[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[彼{かれ}]らを[進{すす}]み[行{い}]かせられた。", "22": "[昼{ひる}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]、[夜{よる}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]が、[民{たみ}]の[前{まえ}]から[離{はな}]れなかった。" }, "14": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げ、[引{ひ}]き[返{かえ}]して、ミグドルと[海{うみ}]との[間{あいだ}]にあるピハヒロテの[前{まえ}]、バアルゼポンの[前{まえ}]に[宿営{しゅくえい}]させなさい。あなたがたはそれにむかって、[海{うみ}]のかたわらに[宿営{しゅくえい}]しなければならない。", "3": "パロはイスラエルの[人々{ひとびと}]について、『[彼{かれ}]らはその[地{ち}]で[迷{まよ}]っている。[荒野{あらの}]は[彼{かれ}]らを[閉{と}]じ[込{こ}]めてしまった』と[言{い}]うであろう。", "4": "わたしがパロの[心{こころ}]をかたくなにするから、パロは[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]うであろう。わたしはパロとそのすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[破{やぶ}]って[誉{ほまれ}]を[得{え}]、エジプトびとにわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]らせるであろう」。[彼{かれ}]らはそのようにした。", "5": "[民{たみ}]の[逃{に}]げ[去{さ}]ったことが、エジプトの[王{おう}]に[伝{つた}]えられたので、パロとその[家来{けらい}]たちとは、[民{たみ}]に[対{たい}]する[考{かんが}]えを[変{か}]えて[言{い}]った、「われわれはなぜこのようにイスラエルを[去{さ}]らせて、われわれに[仕{つか}]えさせないようにしたのであろう」。", "6": "それでパロは[戦車{せんしゃ}]を[整{ととの}]え、みずからその[民{たみ}]を[率{ひき}]い、", "7": "また、えり[抜{ぬ}]きの[戦車{せんしゃ}]六百と、エジプトのすべての[戦車{せんしゃ}]およびすべての[指揮者{しきしゃ}]たちを[率{ひき}]いた。", "8": "[主{しゅ}]がエジプトの[王{おう}]パロの[心{こころ}]をかたくなにされたので、[彼{かれ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]のあとを[追{お}]った。イスラエルの[人々{ひとびと}]は[意気揚々{いきようよう}]と[出{で}]たのである。", "9": "エジプトびとは[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]い、パロのすべての[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]およびその[騎兵{きへい}]と[軍勢{ぐんぜい}]とは、バアルゼポンの[前{まえ}]にあるピハヒロテのあたりで、[海{うみ}]のかたわらに[宿営{しゅくえい}]している[彼{かれ}]らに[追{お}]いついた。", "10": "パロが[近寄{ちかよ}]った[時{とき}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[目{め}]を[上{あ}]げてエジプトびとが[彼{かれ}]らのあとに[進{すす}]んできているのを[見{み}]て、[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れた。そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]にむかって[叫{さけ}]び、", "11": "かつモーセに[言{い}]った、「エジプトに[墓{はか}]がないので、[荒野{あらの}]で[死{し}]なせるために、わたしたちを[携{たずさ}]え[出{だ}]したのですか。なぜわたしたちをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]して、こんなにするのですか。", "12": "わたしたちがエジプトであなたに[告{つ}]げて、『わたしたちを[捨{す}]てておいて、エジプトびとに[仕{つか}]えさせてください』と[言{い}]ったのは、このことではありませんか。[荒野{あらの}]で[死{し}]ぬよりもエジプトびとに[仕{つか}]える[方{ほう}]が、わたしたちにはよかったのです」。", "13": "モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[恐{おそ}]れてはならない。かたく[立{た}]って、[主{しゅ}]がきょう、あなたがたのためになされる[救{すくい}]を[見{み}]なさい。きょう、あなたがたはエジプトびとを[見{み}]るが、もはや[永久{えいきゅう}]に、二[度{ど}]と[彼{かれ}]らを[見{み}]ないであろう。", "14": "[主{しゅ}]があなたがたのために[戦{たたか}]われるから、あなたがたは[黙{もく}]していなさい」。", "15": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたは、なぜわたしにむかって[叫{さけ}]ぶのか。イスラエルの[人々{ひとびと}]に[語{かた}]って[彼{かれ}]らを[進{すす}]み[行{い}]かせなさい。", "16": "あなたはつえを[上{あ}]げ、[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べてそれを[分{わ}]け、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[海{うみ}]の[中{なか}]のかわいた[地{ち}]を[行{い}]かせなさい。", "17": "わたしがエジプトびとの[心{こころ}]をかたくなにするから、[彼{かれ}]らはそのあとを[追{お}]ってはいるであろう。こうしてわたしはパロとそのすべての[軍勢{ぐんぜい}]および[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とを[打{う}]ち[破{やぶ}]って[誉{ほまれ}]を[得{え}]よう。", "18": "わたしがパロとその[戦車{せんしゃ}]とその[騎兵{きへい}]とを[打{う}]ち[破{やぶ}]って[誉{ほまれ}]を[得{え}]るとき、エジプトびとはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るであろう」。", "19": "このとき、イスラエルの[部隊{ぶたい}]の[前{まえ}]に[行{い}]く[神{かみ}]の[使{つかい}]は[移{うつ}]って[彼{かれ}]らのうしろに[行{い}]った。[雲{くも}]の[柱{はしら}]も[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[移{うつ}]って[彼{かれ}]らのうしろに[立{た}]ち、", "20": "エジプトびとの[部隊{ぶたい}]とイスラエルびとの[部隊{ぶたい}]との[間{あいだ}]にきたので、そこに[雲{くも}]とやみがあり[夜{よ}]もすがら、かれとこれと[近{ちか}]づくことなく、[夜{よる}]がすぎた。", "21": "モーセが[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べたので、[主{しゅ}]は[夜{よ}]もすがら[強{つよ}]い[東風{ひがしかぜ}]をもって[海{うみ}]を[退{しりぞ}]かせ、[海{うみ}]を[陸地{りくち}]とされ、[水{みず}]は[分{わ}]かれた。", "22": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[海{うみ}]の[中{なか}]のかわいた[地{ち}]を[行{おこな}]ったが、[水{みず}]は[彼{かれ}]らの[右{みぎ}]と[左{ひだり}]に、かきとなった。", "23": "エジプトびとは[追{お}]ってきて、パロのすべての[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とは、[彼{かれ}]らのあとについて[海{うみ}]の[中{なか}]にはいった。", "24": "[暁{あかつき}]の[更{さら}]に、[主{しゅ}]は[火{ひ}]と[雲{くも}]の[柱{はしら}]のうちからエジプトびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[見{み}]おろして、エジプトびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[乱{みだ}]し、", "25": "その[戦車{せんしゃ}]の[輪{わ}]をきしらせて、[進{すす}]むのに[重{おも}]くされたので、エジプトびとは[言{い}]った、「われわれはイスラエルを[離{はな}]れて[逃{に}]げよう。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らのためにエジプトびとと[戦{たたか}]う」。", "26": "そのとき[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べて、[水{みず}]をエジプトびとと、その[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]との[上{うえ}]に[流{なが}]れ[返{かえ}]らせなさい」。", "27": "モーセが[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]にさし[伸{の}]べると、[夜明{よあ}]けになって[海{うみ}]はいつもの[流{なが}]れに[返{かえ}]り、エジプトびとはこれにむかって[逃{に}]げたが、[主{しゅ}]はエジプトびとを[海{うみ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。", "28": "[水{みず}]は[流{なが}]れ[返{かえ}]り、イスラエルのあとを[追{お}]って[海{うみ}]にはいった[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]およびパロのすべての[軍勢{ぐんぜい}]をおおい、ひとりも[残{のこ}]らなかった。", "29": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[海{うみ}]の[中{なか}]のかわいた[地{ち}]を[行{おこな}]ったが、[水{みず}]は[彼{かれ}]らの[右{みぎ}]と[左{ひだり}]に、かきとなった。", "30": "このように、[主{しゅ}]はこの[日{ひ}]イスラエルをエジプトびとの[手{て}]から[救{すく}]われた。イスラエルはエジプトびとが[海{うみ}]べに[死{し}]んでいるのを[見{み}]た。", "31": "イスラエルはまた、[主{しゅ}]がエジプトびとに[行{おこな}]われた[大{おお}]いなるみわざを[見{み}]た。それで[民{たみ}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[主{しゅ}]とそのしもべモーセとを[信{しん}]じた。" }, "15": { "1": "そこでモーセとイスラエルの[人々{ひとびと}]は、この[歌{うた}]を[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]った。[彼{かれ}]らは[歌{うた}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]にむかってわたしは[歌{うた}]おう、[彼{かれ}]は[輝{かがや}]かしくも[勝{か}]ちを[得{え}]られた、[彼{かれ}]は[馬{うま}]と[乗{の}]り[手{て}]を[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。", "2": "[主{しゅ}]はわたしの[力{ちから}]また[歌{うた}]、わたしの[救{すくい}]となられた、[彼{かれ}]こそわたしの[神{かみ}]、わたしは[彼{かれ}]をたたえる、[彼{かれ}]はわたしの[父{ちち}]の[神{かみ}]、わたしは[彼{かれ}]をあがめる。", "3": "[主{しゅ}]はいくさびと、その[名{な}]は[主{しゅ}]。", "4": "[彼{かれ}]はパロの[戦車{せんしゃ}]とその[軍勢{ぐんぜい}]とを[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた、そのすぐれた[指揮者{しきしゃ}]たちは[紅海{こうかい}]に[沈{しず}]んだ。", "5": "[大水{おおみず}]は[彼{かれ}]らをおおい、[彼{かれ}]らは[石{いし}]のように[淵{ふち}]に[下{くだ}]った。", "6": "[主{しゅ}]よ、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]は[力{ちから}]をもって[栄光{えいこう}]にかがやく、[主{しゅ}]よ、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]は[敵{てき}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]く。", "7": "あなたは[大{おお}]いなる[威光{いこう}]をもって、あなたに[立{た}]ちむかう[者{もの}]を[打{う}]ち[破{やぶ}]られた。あなたが[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられると、[彼{かれ}]らは、わらのように[焼{や}]きつくされた。", "8": "あなたの[鼻{はな}]の[息{いき}]によって[水{みず}]は[積{つ}]みかさなり、[流{なが}]れは[堤{つつみ}]となって[立{た}]ち、[大水{おおみず}]は[海{うみ}]のもなかに[凝{こ}]り[固{かた}]まった。", "9": "[敵{てき}]は[言{い}]った、『わたしは[追{お}]い[行{い}]き、[追{お}]い[着{つ}]いて、[分捕{ぶんどり}][物{もの}]を[分{わ}]かち[取{と}]ろう、わたしの[欲望{よくぼう}]を[彼{かれ}]らによって[満{み}]たそう、つるぎを[抜{ぬ}]こう、わたしの[手{て}]は[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼそう』。", "10": "あなたが[息{いき}]を[吹{ふ}]かれると、[海{うみ}]は[彼{かれ}]らをおおい、[彼{かれ}]らは[鉛{なまり}]のように、[大水{おおみず}]の[中{なか}]に[沈{しず}]んだ。", "11": "[主{しゅ}]よ、[神々{かみがみ}]のうち、だれがあなたに[比{くら}]べられようか、だれがあなたのように、[聖{せい}]にして[栄{さか}]えあるもの、ほむべくして[恐{おそ}]るべきもの、くすしきわざを[行{おこな}]うものであろうか。", "12": "あなたが[右{みぎ}]の[手{て}]を[伸{の}]べられると、[地{ち}]は[彼{かれ}]らをのんだ。", "13": "あなたは、あがなわれた[民{たみ}]を[恵{めぐ}]みをもって[導{みちび}]き、み[力{ちから}]をもって、あなたの[聖{せい}]なるすまいに[伴{ともな}]われた。", "14": "もろもろの[民{たみ}]は[聞{き}]いて[震{ふる}]え、ペリシテの[住民{じゅうみん}]は[苦{くる}]しみに[襲{おそ}]われた。", "15": "エドムの[族長{ぞくちょう}]らは、おどろき、モアブの[首長{しゅちょう}]らは、わななき、カナンの[住民{じゅうみん}]は、みな[溶{と}]け[去{さ}]った。", "16": "[恐{おそ}]れと、おののきとは[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]み、み[腕{うで}]の[大{おお}]いなるゆえに、[彼{かれ}]らは[石{いし}]のように[黙{もく}]した、[主{しゅ}]よ、あなたの[民{たみ}]の[通{とお}]りすぎるまで、あなたが[買{か}]いとられた[民{たみ}]の[通{とお}]りすぎるまで。", "17": "あなたは[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[山{やま}]に[植{う}]えられる。[主{しゅ}]よ、これこそあなたのすまいとして、みずから[造{つく}]られた[所{ところ}]、[主{しゅ}]よ、み[手{て}]によって[建{た}]てられた[聖所{せいじょ}]。", "18": "[主{しゅ}]は[永遠{えいえん}]に[統{す}]べ[治{おさ}]められる」。", "19": "パロの[馬{うま}]が、その[戦車{せんしゃ}]および[騎兵{きへい}]と[共{とも}]に[海{うみ}]にはいると、[主{しゅ}]は[海{うみ}]の[水{みず}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[流{なが}]れ[返{かえ}]らされたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[海{うみ}]の[中{なか}]のかわいた[地{ち}]を[行{おこな}]った。", "20": "そのとき、アロンの[姉{あね}]、[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]ミリアムはタンバリンを[手{て}]に[取{と}]り、[女{おんな}]たちも[皆{みな}]タンバリンを[取{と}]って、[踊{おど}]りながら、そのあとに[従{したが}]って[出{で}]てきた。", "21": "そこでミリアムは[彼{かれ}]らに[和{わ}]して[歌{うた}]った、「[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]え、[彼{かれ}]は[輝{かがや}]かしくも[勝{か}]ちを[得{え}]られた、[彼{かれ}]は[馬{うま}]と[乗{の}]り[手{て}]を[海{うみ}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた」。", "22": "さて、モーセはイスラエルを[紅海{こうかい}]から[旅立{たびだ}]たせた。[彼{かれ}]らはシュルの[荒野{あらの}]に[入{い}]り、三[日{か}]のあいだ[荒野{あらの}]を[歩{ある}]いたが、[水{みず}]を[得{え}]なかった。", "23": "[彼{かれ}]らはメラに[着{つ}]いたが、メラの[水{みず}]は[苦{にが}]くて[飲{の}]むことができなかった。それで、その[所{ところ}]の[名{な}]はメラと[呼{よ}]ばれた。", "24": "ときに、[民{たみ}]はモーセにつぶやいて[言{い}]った、「わたしたちは[何{なに}]を[飲{の}]むのですか」。", "25": "モーセは[主{しゅ}]に[叫{さけ}]んだ。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に一[本{ぽん}]の[木{き}]を[示{しめ}]されたので、それを[水{みず}]に[投{な}]げ[入{い}]れると、[水{みず}]は[甘{あま}]くなった。その[所{ところ}]で[主{しゅ}]は[民{たみ}]のために[定{さだ}]めと、おきてを[立{た}]てられ、[彼{かれ}]らを[試{こころ}]みて、", "26": "[言{い}]われた、「あなたが、もしあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[良{よ}]く[聞{き}]き[従{したが}]い、その[目{め}]に[正{ただ}]しいと[見{み}]られることを[行{おこな}]い、その[戒{いまし}]めに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、すべての[定{さだ}]めを[守{まも}]るならば、わたしは、かつてエジプトびとに[下{くだ}]した[病{やまい}]を一つもあなたに[下{くだ}]さないであろう。わたしは[主{しゅ}]であって、あなたをいやすものである」。", "27": "こうして[彼{かれ}]らはエリムに[着{つ}]いた。そこには[水{みず}]の[泉{いずみ}]十二と、なつめやしの[木{き}]七十[本{ぽん}]があった。その[所{ところ}]で[彼{かれ}]らは[水{みず}]のほとりに[宿営{しゅくえい}]した。" }, "16": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はエリムを[出発{しゅっぱつ}]し、エジプトの[地{ち}]を[出{で}]て二か[月{げつ}][目{め}]の十五[日{にち}]に、エリムとシナイとの[間{あいだ}]にあるシンの[荒野{あらの}]にきたが、", "2": "その[荒野{あらの}]でイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は、モーセとアロンにつぶやいた。", "3": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「われわれはエジプトの[地{ち}]で、[肉{にく}]のなべのかたわらに[座{ざ}]し、[飽{あ}]きるほどパンを[食{た}]べていた[時{とき}]に、[主{しゅ}]の[手{て}]にかかって[死{し}]んでいたら[良{よ}]かった。あなたがたは、われわれをこの[荒野{あらの}]に[導{みちび}]き[出{だ}]して、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[餓死{がし}]させようとしている」。", "4": "そのとき[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはあなたがたのために、[天{てん}]からパンを[降{ふ}]らせよう。[民{たみ}]は[出{で}]て[日々{ひび}]の[分{ぶん}]を[日{ひ}]ごとに[集{あつ}]めなければならない。こうして[彼{かれ}]らがわたしの[律法{りっぽう}]に[従{したが}]うかどうかを[試{こころ}]みよう。", "5": "六[日{か}][目{め}]には、[彼{かれ}]らが[取{と}]り[入{い}]れたものを[調理{ちょうり}]すると、それは[日{ひ}]ごとに[集{あつ}]めるものの二[倍{ばい}]あるであろう」。", "6": "モーセとアロンは、イスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[夕暮{ゆうぐれ}]には、あなたがたは、エジプトの[地{ち}]からあなたがたを[導{みちび}]き[出{だ}]されたのが、[主{しゅ}]であることを[知{し}]るであろう。", "7": "また、[朝{あさ}]には、あなたがたは[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]を[見{み}]るであろう。[主{しゅ}]はあなたがたが[主{しゅ}]にむかってつぶやくのを[聞{き}]かれたからである。あなたがたは、いったいわれわれを[何者{なにもの}]として、われわれにむかってつぶやくのか」。", "8": "モーセはまた[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[夕暮{ゆうぐれ}]にはあなたがたに[肉{にく}]を[与{あた}]えて[食{た}]べさせ、[朝{あさ}]にはパンを[与{あた}]えて[飽{あ}]き[足{た}]らせられるであろう。[主{しゅ}]はあなたがたが、[主{しゅ}]にむかってつぶやくつぶやきを[聞{き}]かれたからである。いったいわれわれは[何者{なにもの}]なのか。あなたがたのつぶやくのは、われわれにむかってでなく、[主{しゅ}]にむかってである」。", "9": "モーセはアロンに[言{い}]った、「イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[近{ちか}]づきなさい。[主{しゅ}]があなたがたのつぶやきを[聞{き}]かれたからである』と」。", "10": "それでアロンがイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[語{かた}]ったとき、[彼{かれ}]らが[荒野{あらの}]の[方{ほう}]を[望{のぞ}]むと、[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[雲{くも}]のうちに[現{あらわ}]れていた。", "11": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "12": "「わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のつぶやきを[聞{き}]いた。[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『あなたがたは[夕{ゆう}]には[肉{にく}]を[食{た}]べ、[朝{あさ}]にはパンに[飽{あ}]き[足{た}]りるであろう。そうしてわたしがあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[知{し}]るであろう』と」。", "13": "[夕{ゆう}]べになると、うずらが[飛{と}]んできて[宿営{しゅくえい}]をおおった。また、[朝{あさ}]になると、[宿営{しゅくえい}]の[周囲{しゅうい}]に[露{つゆ}]が[降{ふ}]りた。", "14": "その[降{ふ}]りた[露{つゆ}]がかわくと、[荒野{あらの}]の[面{めん}]には、[薄{うす}]いうろこのようなものがあり、ちょうど[地{ち}]に[結{むす}]ぶ[薄{うす}]い[霜{しも}]のようであった。", "15": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はそれを[見{み}]て[互{たがい}]に[言{い}]った、「これはなんであろう」。[彼{かれ}]らはそれがなんであるのか[知{し}]らなかったからである。モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]があなたがたの[食物{しょくもつ}]として[賜{たま}]わるパンである。", "16": "[主{しゅ}]が[命{めい}]じられるのはこうである、『あなたがたは、おのおのその[食{た}]べるところに[従{したが}]ってそれを[集{あつ}]め、あなたがたの[人数{にんずう}]に[従{したが}]って、ひとり一オメルずつ、おのおのその[天幕{てんまく}]におるもののためにそれを[取{と}]りなさい』と」。", "17": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はそのようにして、ある[者{もの}]は[多{おお}]く、ある[者{もの}]は[少{すく}]なく[集{あつ}]めた。", "18": "しかし、オメルでそれを[計{はか}]ってみると、[多{おお}]く[集{あつ}]めた[者{もの}]にも[余{あま}]らず、[少{すく}]なく[集{あつ}]めた[者{もの}]にも[不足{ふそく}]しなかった。おのおのその[食{た}]べるところに[従{したが}]って[集{あつ}]めていた。", "19": "モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「だれも[朝{あさ}]までそれを[残{のこ}]しておいてはならない」。", "20": "しかし[彼{かれ}]らはモーセに[聞{き}]き[従{したが}]わないで、ある[者{もの}]は[朝{あさ}]までそれを[残{のこ}]しておいたが、[虫{むし}]がついて[臭{くさ}]くなった。モーセは[彼{かれ}]らにむかって[怒{いか}]った。", "21": "[彼{かれ}]らは、おのおのその[食{た}]べるところに[従{したが}]って、[朝{あさ}]ごとにそれを[集{あつ}]めたが、[日{ひ}]が[熱{あつ}]くなるとそれは[溶{と}]けた。", "22": "六[日{か}][目{め}]には、[彼{かれ}]らは二[倍{ばい}]のパン、すなわちひとりに二オメルを[集{あつ}]めた。そこで、[会衆{かいしゅう}]の[長{ちょう}]たちは[皆{みな}]きて、モーセに[告{つ}]げたが、", "23": "モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[語{かた}]られたのはこうである、『あすは[主{しゅ}]の[聖{せい}][安息日{あんそくにち}]で[休{やす}]みである。きょう、[焼{や}]こうとするものを[焼{や}]き、[煮{に}]ようとするものを[煮{に}]なさい。[残{のこ}]ったものはみな[朝{あさ}]までたくわえて[保存{ほぞん}]しなさい』と」。", "24": "[彼{かれ}]らはモーセの[命{めい}]じたように、それを[朝{あさ}]まで[保存{ほぞん}]したが、[臭{くさ}]くならず、また[虫{むし}]もつかなかった。", "25": "モーセは[言{い}]った、「きょう、それを[食{た}]べなさい。きょうは[主{しゅ}]の[安息日{あんそくにち}]であるから、きょうは[野{の}]でそれを[獲{え}]られないであろう。", "26": "六[日{か}]の[間{あいだ}]はそれを[集{あつ}]めなければならない。[七日{なぬか}][目{め}]は[安息日{あんそくにち}]であるから、その[日{ひ}]には[無{な}]いであろう」。", "27": "ところが[民{たみ}]のうちには、[七日{なぬか}][目{め}]に[出{で}]て[集{あつ}]めようとした[者{もの}]があったが、[獲{え}]られなかった。", "28": "そこで[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたがたは、いつまでわたしの[戒{いまし}]めと、[律法{りっぽう}]とを[守{まも}]ることを[拒{こば}]むのか。", "29": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]はあなたがたに[安息日{あんそくにち}]を[与{あた}]えられた。ゆえに六[日{か}][目{め}]には、ふつか[分{ぶん}]のパンをあなたがたに[賜{たま}]わるのである。おのおのその[所{ところ}]にとどまり、[七日{なぬか}][目{め}]にはその[所{ところ}]から[出{で}]てはならない」。", "30": "こうして[民{たみ}]は[七日{なぬか}][目{め}]に[休{やす}]んだ。", "31": "イスラエルの[家{いえ}]はその[物{もの}]の[名{な}]をマナと[呼{よ}]んだ。それはコエンドロの[実{み}]のようで[白{しろ}]く、その[味{あじ}]は[蜜{みつ}]を[入{い}]れたせんべいのようであった。", "32": "モーセは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[命{めい}]じられることはこうである、『それを一オメルあなたがたの[子孫{しそん}]のためにたくわえておきなさい。それはわたしが、あなたがたをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[時{とき}]、[荒野{あらの}]であなたがたに[食{た}]べさせたパンを[彼{かれ}]らに[見{み}]させるためである』と」。", "33": "そしてモーセはアロンに[言{い}]った「一つのつぼを[取{と}]り、マナ一オメルをその[中{なか}]に[入{い}]れ、それを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いて、[子孫{しそん}]のためにたくわえなさい」。", "34": "そこで[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたように、アロンはそれをあかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いてたくわえた。", "35": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[人{ひと}]の[住{す}]む[地{ち}]に[着{つ}]くまで四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]マナを[食{た}]べた。すなわち、[彼{かれ}]らはカナンの[地{ち}]の[境{さかい}]に[至{いた}]るまでマナを[食{た}]べた。", "36": "一オメルは一エパの十[分{ぶん}]の一である。" }, "17": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は、[主{しゅ}]の[命{いのち}]に[従{したが}]って、シンの[荒野{あらの}]を[出発{しゅっぱつ}]し、[旅路{たびじ}]を[重{かさ}]ねて、レピデムに[宿営{しゅくえい}]したが、そこには[民{たみ}]の[飲{の}]む[水{みず}]がなかった。", "2": "それで、[民{たみ}]はモーセと[争{あらそ}]って[言{い}]った、「わたしたちに[飲{の}]む[水{みず}]をください」。モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはなぜわたしと[争{あらそ}]うのか、なぜ[主{しゅ}]を[試{こころ}]みるのか」。", "3": "[民{たみ}]はその[所{ところ}]で[水{みず}]にかわき、モーセにつぶやいて[言{い}]った、「あなたはなぜわたしたちをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]して、わたしたちを、[子供{こども}]や[家畜{かちく}]と[一緒{いっしょ}]に、かわきによって[死{し}]なせようとするのですか」。", "4": "このときモーセは[主{しゅ}]に[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「わたしはこの[民{たみ}]をどうすればよいのでしょう。[彼{かれ}]らは、[今{いま}]にも、わたしを[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]そうとしています」。", "5": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたは[民{たみ}]の[前{まえ}]に[進{すす}]み[行{い}]き、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちを[伴{ともな}]い、あなたがナイル[川{かわ}]を[打{う}]った、つえを[手{て}]に[取{と}]って[行{い}]きなさい。", "6": "[見{み}]よ、わたしはホレブの[岩{いわ}]の[上{うえ}]であなたの[前{まえ}]に[立{た}]つであろう。あなたは[岩{いわ}]を[打{う}]ちなさい。[水{みず}]がそれから[出{で}]て、[民{たみ}]はそれを[飲{の}]むことができる」。モーセはイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちの[目{め}]の[前{まえ}]で、そのように[行{おこな}]った。", "7": "そして[彼{かれ}]はその[所{ところ}]の[名{な}]をマッサ、またメリバと[呼{よ}]んだ。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]が[争{あらそ}]ったゆえ、また[彼{かれ}]らが「[主{しゅ}]はわたしたちのうちにおられるかどうか」と[言{い}]って[主{しゅ}]を[試{こころ}]みたからである。", "8": "ときにアマレクがきて、イスラエルとレピデムで[戦{たたか}]った。", "9": "モーセはヨシュアに[言{い}]った、「われわれのために[人{ひと}]を[選{えら}]び、[出{で}]てアマレクと[戦{たたか}]いなさい。わたしはあす[神{かみ}]のつえを[手{て}]に[取{と}]って、[丘{おか}]の[頂{いただき}]に[立{た}]つであろう」。", "10": "ヨシュアはモーセが[彼{かれ}]に[言{い}]ったようにし、アマレクと[戦{たたか}]った。モーセとアロンおよびホルは[丘{おか}]の[頂{いただき}]に[登{のぼ}]った。", "11": "モーセが[手{て}]を[上{あ}]げているとイスラエルは[勝{か}]ち、[手{て}]を[下{さ}]げるとアマレクが[勝{か}]った。", "12": "しかしモーセの[手{て}]が[重{おも}]くなったので、アロンとホルが[石{いし}]を[取{と}]って、モーセの[足{あし}]もとに[置{お}]くと、[彼{かれ}]はその[上{うえ}]に[座{ざ}]した。そしてひとりはこちらに、ひとりはあちらにいて、モーセの[手{て}]をささえたので、[彼{かれ}]の[手{て}]は[日没{にちぼつ}]までさがらなかった。", "13": "ヨシュアは、つるぎにかけてアマレクとその[民{たみ}]を[打{う}]ち[敗{やぶ}]った。", "14": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「これを[書物{しょもつ}]にしるして[記念{きねん}]とし、それをヨシュアの[耳{みみ}]に[入{い}]れなさい。わたしは[天{あめ}]が[下{した}]からアマレクの[記憶{きおく}]を[完全{かんぜん}]に[消{け}]し[去{さ}]るであろう」。", "15": "モーセは一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いてその[名{な}]を「[主{しゅ}]はわが[旗{はた}]」と[呼{よ}]んだ。", "16": "そしてモーセは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[旗{はた}]にむかって[手{て}]を[上{あ}]げる、[主{しゅ}]は[世々{よよ}]アマレクと[戦{たたか}]われる」。" }, "18": { "1": "さて、モーセのしゅうと、ミデアンの[祭司{さいし}]エテロは、[神{かみ}]がモーセと、み[民{たみ}]イスラエルとにされたすべての[事{こと}]、[主{しゅ}]がイスラエルをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されたことを[聞{き}]いた。", "2": "それでモーセのしゅうと、エテロは、さきに[送{おく}]り[返{かえ}]されていたモーセの[妻{つま}]チッポラと、", "3": "そのふたりの[子{こ}]とを[連{つ}]れてきた。そのひとりの[名{な}]はゲルショムといった。モーセが、「わたしは[外国{がいこく}]で[寄留者{きりゅうしゃ}]となっている」と[言{い}]ったからである。", "4": "ほかのひとりの[名{な}]はエリエゼルといった。「わたしの[父{ちち}]の[神{かみ}]はわたしの[助{たす}]けであって、パロのつるぎからわたしを[救{すく}]われた」と[言{い}]ったからである。", "5": "こうしてモーセのしゅうと、エテロは、モーセの[妻子{さいし}]を[伴{ともな}]って、[荒野{あらの}]に[行{い}]き、[神{かみ}]の[山{やま}]に[宿営{しゅくえい}]しているモーセの[所{ところ}]にきた。", "6": "その[時{とき}]、ある[人{ひと}]がモーセに[言{い}]った、「ごらんなさい。あなたのしゅうと、エテロは、あなたの[妻{つま}]とそのふたりの[子{こ}]を[連{つ}]れて、あなたの[所{ところ}]にこられます」。", "7": "そこでモーセはしゅうとを[出迎{でむか}]えて、[身{み}]をかがめ、[彼{かれ}]に[口{くち}]づけして、[互{たがい}]に[安否{あんぴ}]を[問{と}]い、[共{とも}]に[天幕{てんまく}]にはいった。", "8": "そしてモーセは、[主{しゅ}]がイスラエルのために、パロとエジプトびととにされたすべての[事{こと}]、[道{みち}]で[出会{であ}]ったすべての[苦{くる}]しみ、また[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[救{すく}]われたことを、しゅうとに[物語{ものがた}]ったので、", "9": "エテロは[主{しゅ}]がイスラエルをエジプトびとの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]して、もろもろの[恵{めぐ}]みを[賜{たま}]わったことを[喜{よろこ}]んだ。", "10": "そしてエテロは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はあなたがたをエジプトびとの[手{て}]と、パロの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、[民{たみ}]をエジプトびとの[手{て}]の[下{した}]から[救{すく}]い[出{だ}]された。", "11": "[今{いま}]こそわたしは[知{し}]った。[実{じつ}]に[彼{かれ}]らはイスラエルびとにむかって[高慢{こうまん}]にふるまったが、[主{しゅ}]はあらゆる[神々{かみがみ}]にまさって[大{おお}]いにいますことを」。", "12": "そしてモーセのしゅうとエテロは[燔祭{はんさい}]と[犠牲{ぎせい}]を[神{かみ}]に[供{そな}]え、アロンとイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちもみなきて、モーセのしゅうとと[共{とも}]に[神{かみ}]の[前{まえ}]で[食事{しょくじ}]をした。", "13": "あくる[日{ひ}]モーセは[座{ざ}]して[民{たみ}]をさばいたが、[民{たみ}]は[朝{あさ}]から[晩{ばん}]まで、モーセのまわりに[立{た}]っていた。", "14": "モーセのしゅうとは、[彼{かれ}]がすべて[民{たみ}]にしていることを[見{み}]て、[言{い}]った、「あなたが[民{たみ}]にしているこのことはなんですか。あなたひとりが[座{ざ}]し、[民{たみ}]はみな[朝{あさ}]から[晩{ばん}]まで、あなたのまわりに[立{た}]っているのはなぜですか」。", "15": "モーセはしゅうとに[言{い}]った、「[民{たみ}]が[神{かみ}]に[伺{うかが}]おうとして、わたしの[所{ところ}]に[来{く}]るからです。", "16": "[彼{かれ}]らは[事{こと}]があれば、わたしの[所{ところ}]にきます。わたしは[相互{そうご}]の[間{あいだ}]をさばいて、[神{かみ}]の[定{さだ}]めと[判決{はんけつ}]を[知{し}]らせるのです」。", "17": "モーセのしゅうとは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたのしていることは[良{よ}]くない。", "18": "あなたも、あなたと[一緒{いっしょ}]にいるこの[民{たみ}]も、[必{かなら}]ず[疲{つか}]れ[果{は}]てるであろう。このことはあなたに[重{おも}][過{す}]ぎるから、ひとりですることができない。", "19": "[今{いま}]わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]きなさい。わたしはあなたに[助言{じょげん}]する。どうか[神{かみ}]があなたと[共{とも}]にいますように。あなたは[民{たみ}]のために[神{かみ}]の[前{まえ}]にいて、[事件{じけん}]を[神{かみ}]に[述{の}]べなさい。", "20": "あなたは[彼{かれ}]らに[定{さだ}]めと[判決{はんけつ}]を[教{おし}]え、[彼{かれ}]らの[歩{あゆ}]むべき[道{みち}]と、なすべき[事{こと}]を[彼{かれ}]らに[知{し}]らせなさい。", "21": "また、すべての[民{たみ}]のうちから、[有能{ゆうのう}]な[人{ひと}]で、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、[誠実{せいじつ}]で[不義{ふぎ}]の[利{り}]を[憎{にく}]む[人{ひと}]を[選{えら}]び、それを[民{たみ}]の[上{うえ}]に[立{た}]てて、千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、五十[人{にん}]の[長{ちょう}]、十[人{にん}]の[長{ちょう}]としなさい。", "22": "[平素{へいそ}]は[彼{かれ}]らに[民{たみ}]をさばかせ、[大事{だいじ}]件はすべてあなたの[所{ところ}]に[持{も}]ってこさせ、[小{しょう}][事件{じけん}]はすべて[彼{かれ}]らにさばかせなさい。こうしてあなたを[身軽{みがる}]にし、あなたと[共{とも}]に[彼{かれ}]らに、[荷{に}]を[負{お}]わせなさい。", "23": "あなたが、もしこの[事{こと}]を[行{おこな}]い、[神{かみ}]もまたあなたに[命{めい}]じられるならば、あなたは[耐{た}]えることができ、この[民{たみ}]もまた、みな[安{やす}]んじてその[所{ところ}]に[帰{かえ}]ることができよう」。", "24": "モーセはしゅうとの[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、すべて[言{い}]われたようにした。", "25": "すなわち、モーセはすべてのイスラエルのうちから[有能{ゆうのう}]な[人{ひと}]を[選{えら}]んで、[民{たみ}]の[上{うえ}]に[長{ちょう}]として[立{た}]て、千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、五十[人{にん}]の[長{ちょう}]、十[人{にん}]の[長{ちょう}]とした。", "26": "[平素{へいそ}]は[彼{かれ}]らが[民{たみ}]をさばき、むずかしい[事件{じけん}]はモーセに[持{も}]ってきたが、[小{ちい}]さい[事件{じけん}]はすべて[彼{かれ}]らみずからさばいた。", "27": "こうしてモーセはしゅうとを[送{おく}]り[返{かえ}]したので、その[国{くに}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。" }, "19": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、エジプトの[地{ち}]を[出{で}]て[後{のち}]三[月{つき}][目{め}]のその[日{ひ}]に、シナイの[荒野{あらの}]にはいった。", "2": "すなわち[彼{かれ}]らはレピデムを[出立{しゅったつ}]してシナイの[荒野{あらの}]に[入{い}]り、[荒野{あらの}]に[宿営{しゅくえい}]した。イスラエルはその[所{ところ}]で[山{やま}]の[前{まえ}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "3": "さて、モーセが[神{かみ}]のもとに[登{のぼ}]ると、[主{しゅ}]は[山{やま}]から[彼{かれ}]を[呼{よ}]んで[言{い}]われた、「このように、ヤコブの[家{いえ}]に[言{い}]い、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げなさい、", "4": "『あなたがたは、わたしがエジプトびとにした[事{こと}]と、あなたがたを[鷲{わし}]の[翼{つばさ}]に[載{の}]せてわたしの[所{ところ}]にこさせたことを[見{み}]た。", "5": "それで、もしあなたがたが、まことにわたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしの[契約{けいやく}]を[守{まも}]るならば、あなたがたはすべての[民{たみ}]にまさって、わたしの[宝{たから}]となるであろう。[全{ぜん}][地{ち}]はわたしの[所有{しょゆう}]だからである。", "6": "あなたがたはわたしに[対{たい}]して[祭司{さいし}]の[国{くに}]となり、また[聖{せい}]なる[民{たみ}]となるであろう』。これがあなたのイスラエルの[人々{ひとびと}]に[語{かた}]るべき[言葉{ことば}]である」。", "7": "それでモーセは[行{い}]って[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たちを[呼{よ}]び、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたこれらの[言葉{ことば}]を、すべてその[前{まえ}]に[述{の}]べたので、", "8": "[民{たみ}]はみな[共{とも}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「われわれは[主{しゅ}]が[言{い}]われたことを、みな[行{おこな}]います」。モーセは[民{たみ}]の[言葉{ことば}]を[主{しゅ}]に[告{つ}]げた。", "9": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしは[濃{こ}]い[雲{くも}]のうちにあって、あなたに[臨{のぞ}]むであろう。それはわたしがあなたと[語{かた}]るのを[民{たみ}]に[聞{き}]かせて、[彼{かれ}]らに[長{なが}]くあなたを[信{しん}]じさせるためである」。モーセは[民{たみ}]の[言葉{ことば}]を[主{しゅ}]に[告{つ}]げた。", "10": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたは[民{たみ}]のところに[行{い}]って、きょうとあす、[彼{かれ}]らをきよめ、[彼{かれ}]らにその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わせ、", "11": "三[日{か}][目{め}]までに[備{そな}]えさせなさい。三[日{か}][目{め}]に[主{しゅ}]が、すべての[民{たみ}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、シナイ[山{さん}]に[下{くだ}]るからである。", "12": "あなたは[民{たみ}]のために、[周囲{しゅうい}]に[境{さかい}]を[設{もう}]けて[言{い}]いなさい、『あなたがたは[注意{ちゅうい}]して、[山{やま}]に[上{のぼ}]らず、また、その[境界{きょうかい}]に[触{ふ}]れないようにしなさい。[山{やま}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されるであろう。", "13": "[手{て}]をそれに[触{ふ}]れてはならない。[触{ふ}]れる[者{もの}]は[必{かなら}]ず[石{いし}]で[打{う}]ち[殺{ころ}]されるか、[射殺{しゃさつ}]されるであろう。[獣{けもの}]でも[人{ひと}]でも[生{い}]きることはできない』。ラッパが[長{なが}]く[響{ひび}]いた[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[山{やま}]に[登{のぼ}]ることができる」と。", "14": "そこでモーセは[山{やま}]から[民{たみ}]のところに[下{くだ}]り、[民{たみ}]をきよめた。[彼{かれ}]らはその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]った。", "15": "モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「三[日{か}][目{め}]までに[備{そな}]えをしなさい。[女{おんな}]に[近{ちか}]づいてはならない」。", "16": "三[日{か}][目{め}]の[朝{あさ}]となって、かみなりと、いなずまと[厚{あつ}]い[雲{くも}]とが、[山{やま}]の[上{うえ}]にあり、ラッパの[音{おと}]が、はなはだ[高{たか}]く[響{ひび}]いたので、[宿営{しゅくえい}]におる[民{たみ}]はみな[震{ふる}]えた。", "17": "モーセが[民{たみ}]を[神{かみ}]に[会{あ}]わせるために、[宿営{しゅくえい}]から[導{みちび}]き[出{だ}]したので、[彼{かれ}]らは[山{やま}]のふもとに[立{た}]った。", "18": "シナイ[山{さん}]は[全{ぜん}][山{ざん}][煙{けむ}]った。[主{しゅ}]が[火{ひ}]のなかにあって、その[上{うえ}]に[下{くだ}]られたからである。その[煙{けむり}]は、かまどの[煙{けむり}]のように[立{た}]ち[上{のぼ}]り、[全{ぜん}][山{ざん}]はげしく[震{ふる}]えた。", "19": "ラッパの[音{おと}]が、いよいよ[高{たか}]くなったとき、モーセは[語{かた}]り、[神{かみ}]は、かみなりをもって、[彼{かれ}]に[答{こた}]えられた。", "20": "[主{しゅ}]はシナイ[山{さん}]の[頂{いただき}]に[下{くだ}]られた。そして[主{しゅ}]がモーセを[山{やま}]の[頂{いただき}]に[召{め}]されたので、モーセは[登{のぼ}]った。", "21": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[下{くだ}]って[行{い}]って[民{たみ}]を[戒{いまし}]めなさい。[民{たみ}]が[押{お}]し[破{やぶ}]って、[主{しゅ}]のところにきて、[見{み}]ようとし、[多{おお}]くのものが[死{し}]ぬことのないようにするためである。", "22": "[主{しゅ}]に[近{ちか}]づく[祭司{さいし}]たちにもまた、その[身{み}]をきよめさせなさい。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[打{う}]つことのないようにするためである」。", "23": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「[民{たみ}]はシナイ[山{さん}]に[登{のぼ}]ることはできないでしょう。あなたがわたしたちを[戒{いまし}]めて『[山{やま}]のまわりに[境{さかい}]を[設{もう}]け、それをきよめよ』と[言{い}]われたからです」。", "24": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[行{い}]け、[下{くだ}]れ。そしてあなたはアロンと[共{とも}]に[登{のぼ}]ってきなさい。ただし、[祭司{さいし}]たちと[民{たみ}]とが、[押{お}]し[破{やぶ}]って[主{しゅ}]のところに[登{のぼ}]ることのないようにしなさい。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[打{う}]つことのないようにするためである」。", "25": "モーセは[民{たみ}]の[所{ところ}]に[下{くだ}]って[行{い}]って[彼{かれ}]らに[告{つ}]げた。" }, "20": { "1": "[神{かみ}]はこのすべての[言葉{ことば}]を[語{かた}]って[言{い}]われた。", "2": "「わたしはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、あなたをエジプトの[地{ち}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。", "3": "あなたはわたしのほかに、なにものをも[神{かみ}]としてはならない。", "4": "あなたは[自分{じぶん}]のために、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[造{つく}]ってはならない。[上{うえ}]は[天{てん}]にあるもの、[下{した}]は[地{ち}]にあるもの、また[地{ち}]の[下{した}]の[水{みず}]のなかにあるものの、どんな[形{かたち}]をも[造{つく}]ってはならない。", "5": "それにひれ[伏{ふ}]してはならない。それに[仕{つか}]えてはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であるわたしは、ねたむ[神{かみ}]であるから、わたしを[憎{にく}]むものは、[父{ちち}]の[罪{つみ}]を[子{こ}]に[報{むく}]いて、三四[代{だい}]に[及{およ}]ぼし、", "6": "わたしを[愛{あい}]し、わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]るものには、[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]して、千[代{だい}]に[至{いた}]るであろう。", "7": "あなたは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]を、みだりに[唱{とな}]えてはならない。[主{しゅ}]は、み[名{な}]をみだりに[唱{とな}]えるものを、[罰{ばっ}]しないでは[置{お}]かないであろう。", "8": "[安息日{あんそくにち}]を[覚{おぼ}]えて、これを[聖{せい}]とせよ。", "9": "六[日{か}]のあいだ[働{はたら}]いてあなたのすべてのわざをせよ。", "10": "[七日{なぬか}][目{め}]はあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[安息{あんそく}]であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたもあなたのむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしため、[家畜{かちく}]、またあなたの[門{もん}]のうちにいる[他国{たこく}]の[人{ひと}]もそうである。", "11": "[主{しゅ}]は六[日{か}]のうちに、[天{てん}]と[地{ち}]と[海{うみ}]と、その[中{なか}]のすべてのものを[造{つく}]って、[七日{なぬか}][目{め}]に[休{やす}]まれたからである。それで[主{しゅ}]は[安息日{あんそくにち}]を[祝福{しゅくふく}]して[聖{せい}]とされた。", "12": "あなたの[父{ちち}]と[母{はは}]を[敬{うやま}]え。これは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]で、あなたが[長{なが}]く[生{い}]きるためである。", "13": "あなたは[殺{ころ}]してはならない。", "14": "あなたは[姦淫{かんいん}]してはならない。", "15": "あなたは[盗{ぬす}]んではならない。", "16": "あなたは[隣人{りんじん}]について、[偽証{ぎしょう}]してはならない。", "17": "あなたは[隣人{りんじん}]の[家{いえ}]をむさぼってはならない。[隣人{りんじん}]の[妻{つま}]、しもべ、はしため、[牛{うし}]、ろば、またすべて[隣人{りんじん}]のものをむさぼってはならない」。", "18": "[民{たみ}]は[皆{みな}]、かみなりと、いなずまと、ラッパの[音{おと}]と、[山{やま}]の[煙{けむ}]っているのとを[見{み}]た。[民{たみ}]は[恐{おそ}]れおののき、[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]った。", "19": "[彼{かれ}]らはモーセに[言{い}]った、「あなたがわたしたちに[語{かた}]ってください。わたしたちは[聞{き}]き[従{したが}]います。[神{かみ}]がわたしたちに[語{かた}]られぬようにしてください。それでなければ、わたしたちは[死{し}]ぬでしょう」。", "20": "モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れてはならない。[神{かみ}]はあなたがたを[試{こころ}]みるため、またその[恐{おそ}]れをあなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]において、あなたがたが[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないようにするために[臨{のぞ}]まれたのである」。", "21": "そこで、[民{たみ}]は[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]ったが、モーセは[神{かみ}]のおられる[濃{こ}]い[雲{くも}]に[近{ちか}]づいて[行{い}]った。", "22": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]にこう[言{い}]いなさい、『あなたがたは、わたしが[天{てん}]からあなたがたと[語{かた}]るのを[見{み}]た。", "23": "あなたがたはわたしと[並{なら}]べて、[何{なに}]をも[造{つく}]ってはならない。[銀{ぎん}]の[神々{かみがみ}]も、[金{きん}]の[神々{かみがみ}]も、あなたがたのために、[造{つく}]ってはならない。", "24": "あなたはわたしのために[土{つち}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、その[上{うえ}]にあなたの[燔祭{はんさい}]、[酬恩祭{しゅうおんさい}]、[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]をささげなければならない。わたしの[名{な}]を[覚{おぼ}]えさせるすべての[所{ところ}]で、わたしはあなたに[臨{のぞ}]んで、あなたを[祝福{しゅくふく}]するであろう。", "25": "あなたがもしわたしに[石{いし}]の[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]るならば、[切{き}]り[石{いし}]で[築{きず}]いてはならない。あなたがもし、のみをそれに[当{あ}]てるならば、それをけがすからである。", "26": "あなたは[階段{かいだん}]によって、わたしの[祭壇{さいだん}]に[登{のぼ}]ってはならない。あなたの[隠{かく}]し[所{ところ}]が、その[上{うえ}]にあらわれることのないようにするためである』。" }, "21": { "1": "これはあなたが[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[示{しめ}]すべきおきてである。", "2": "あなたがヘブルびとである[奴隷{どれい}]を[買{か}]う[時{とき}]は、六[年{ねん}]のあいだ[仕{つか}]えさせ、七[年{ねん}][目{め}]には[無償{むしょう}]で[自由{じゆう}]の[身{み}]として[去{さ}]らせなければならない。", "3": "[彼{かれ}]がもし[独身{どくしん}]できたならば、[独身{どくしん}]で[去{さ}]らなければならない。もし[妻{つま}]を[持{も}]っていたならば、その[妻{つま}]は[彼{かれ}]と[共{とも}]に[去{さ}]らなければならない。", "4": "もしその[主人{しゅじん}]が[彼{かれ}]に[妻{つま}]を[与{あた}]えて、[彼{かれ}]に[男{おとこ}]の[子{こ}]また[女{おんな}]の[子{こ}]を[産{う}]んだならば、[妻{つま}]とその[子{こ}][供{とも}]は[主人{しゅじん}]のものとなり、[彼{かれ}]は[独身{どくしん}]で[去{さ}]らなければならない。", "5": "[奴隷{どれい}]がもし『わたしは、わたしの[主人{しゅじん}]と、わたしの[妻{つま}]と[子供{こども}]を[愛{あい}]します。わたしは[自由{じゆう}]の[身{み}]となって[去{さ}]ることを[好{この}]みません』と[明言{めいげん}]するならば、", "6": "その[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]を[神{かみ}]のもとに[連{つ}]れて[行{い}]き、[戸{と}]あるいは[柱{はしら}]のところに[連{つ}]れて[行{い}]って、[主人{しゅじん}]は、きりで[彼{かれ}]の[耳{みみ}]を[刺{さ}]し[通{とお}]さなければならない。そうすれば[彼{かれ}]はいつまでもこれに[仕{つか}]えるであろう。", "7": "もし[人{ひと}]がその[娘{むすめ}]を[女{おんな}][奴隷{どれい}]として[売{う}]るならば、その[娘{むすめ}]は[男{おとこ}][奴隷{どれい}]が[去{さ}]るように[去{さ}]ってはならない。", "8": "[彼女{かのじょ}]がもし[彼女{かのじょ}]を[自分{じぶん}]のものと[定{さだ}]めた[主人{しゅじん}]の[気{き}]にいらない[時{とき}]は、その[主人{しゅじん}]は[彼女{かのじょ}]が、あがなわれることを、これに[許{ゆる}]さなければならない。[彼{かれ}]はこれを[欺{あざむ}]いたのであるから、これを[他国{たこく}]の[民{たみ}]に[売{う}]る[権利{けんり}]はない。", "9": "[彼{かれ}]がもし[彼女{かのじょ}]を[自分{じぶん}]の[子{こ}]のものと[定{さだ}]めるならば、これを[娘{むすめ}]のように[扱{あつか}]わなければならない。", "10": "[彼{かれ}]が、たとい、ほかに[女{おんな}]をめとることがあっても、[前{まえ}]の[女{おんな}]に[食物{しょくもつ}]と[衣服{いふく}]を[与{あた}]えることと、その[夫婦{ふうふ}]の[道{みち}]とを[絶{た}]えさせてはならない。", "11": "[彼{かれ}]がもしこの三つを[行{おこな}]わないならば、[彼女{かのじょ}]は[金{かね}]を[償{つぐな}]わずに[去{さ}]ることができる。", "12": "[人{ひと}]を[撃{う}]って[死{し}]なせた[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "13": "しかし、[人{ひと}]がたくむことをしないのに、[神{かみ}]が[彼{かれ}]の[手{て}]に[人{ひと}]をわたされることのある[時{とき}]は、わたしはあなたのために一つの[所{ところ}]を[定{さだ}]めよう。[彼{かれ}]はその[所{ところ}]へのがれることができる。", "14": "しかし[人{ひと}]がもし、ことさらにその[隣人{りんじん}]を[欺{あざむ}]いて[殺{ころ}]す[時{とき}]は、その[者{もの}]をわたしの[祭壇{さいだん}]からでも、[捕{とら}]えて[行{い}]って[殺{ころ}]さなければならない。", "15": "[自分{じぶん}]の[父{ちち}]または[母{はは}]を[撃{う}]つ[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "16": "[人{ひと}]をかどわかした[者{もの}]は、これを[売{う}]っていても、なお[彼{かれ}]の[手{て}]にあっても、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "17": "[自分{じぶん}]の[父{ちち}]または[母{はは}]をのろう[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "18": "[人{ひと}]が[互{たがい}]に[争{あらそ}]い、そのひとりが[石{いし}]または、こぶしで[相手{あいて}]を[撃{う}]った[時{とき}]、これが[死{し}]なないで[床{とこ}]につき、", "19": "[再{ふたた}]び[起{お}]きあがって、つえにすがり、[外{そと}]を[歩{ある}]くようになるならば、これを[撃{う}]った[者{もの}]は、ゆるされるであろう。ただその[仕事{しごと}]を[休{やす}]んだ[損失{そんしつ}]を[償{つぐな}]い、かつこれにじゅうぶん[治療{ちりょう}]させなければならない。", "20": "もし[人{ひと}]がつえをもって、[自分{じぶん}]の[男{おとこ}][奴隷{どれい}]または[女{おんな}][奴隷{どれい}]を[撃{う}]ち、その[手{て}]の[下{した}]に[死{し}]ぬならば、[必{かなら}]ず[罰{ばっ}]せられなければならない。", "21": "しかし、[彼{かれ}]がもし一[日{にち}]か、ふつか[生{い}]き[延{の}]びるならば、その[人{ひと}]は[罰{ばっ}]せられない。[奴隷{どれい}]は[彼{かれ}]の[財産{ざいさん}]だからである。", "22": "もし[人{ひと}]が[互{たがい}]に[争{あらそ}]って、[身{み}]ごもった[女{おんな}]を[撃{う}]ち、これに[流産{りゅうざん}]させるならば、ほかの[害{がい}]がなくとも、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずその[女{おんな}]の[夫{おっと}]の[求{もと}]める[罰金{ばっきん}]を[課{か}]せられ、[裁判人{さいばんにん}]の[定{さだ}]めるとおりに[支払{しはら}]わなければならない。", "23": "しかし、ほかの[害{がい}]がある[時{とき}]は、[命{いのち}]には[命{いのち}]、", "24": "[目{め}]には[目{め}]、[歯{は}]には[歯{は}]、[手{て}]には[手{て}]、[足{あし}]には[足{あし}]、", "25": "[焼{や}]き[傷{きず}]には[焼{や}]き[傷{きず}]、[傷{きず}]には[傷{きず}]、[打{う}]ち[傷{きず}]には[打{う}]ち[傷{きず}]をもって[償{つぐな}]わなければならない。", "26": "もし[人{ひと}]が[自分{じぶん}]の[男{おとこ}][奴隷{どれい}]の[片目{かため}]、または[女{おんな}][奴隷{どれい}]の[片目{かため}]を[撃{う}]ち、これをつぶすならば、その[目{め}]のためにこれを[自由{じゆう}]の[身{み}]として[去{さ}]らせなければならない。", "27": "また、もしその[男{おとこ}][奴隷{どれい}]の一[本{ぽん}]の[歯{は}]、またはその[女{おんな}][奴隷{どれい}]の一[本{ぽん}]の[歯{は}]を[撃{う}]ち[落{おと}]すならば、その[歯{は}]のためにこれを[自由{じゆう}]の[身{み}]として[去{さ}]らせなければならない。", "28": "もし[牛{うし}]が[男{おとこ}]または[女{おんな}]を[突{つ}]いて[殺{ころ}]すならば、その[牛{うし}]は[必{かなら}]ず[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]されなければならない。その[肉{にく}]は[食{た}]べてはならない。しかし、その[牛{うし}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]は[罪{つみ}]がない。", "29": "[牛{うし}]がもし[以前{いぜん}]から[突{つ}]く[癖{くせ}]があって、その[持{も}]ち[主{ぬし}]が[注意{ちゅうい}]されても、これを[守{まも}]りおかなかったために、[男{おとこ}]または[女{おんな}]を[殺{ころ}]したならば、その[牛{うし}]は[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]され、その[持{も}]ち[主{ぬし}]もまた[殺{ころ}]されなければならない。", "30": "[彼{かれ}]がもし、あがないの[金{かね}]を[課{か}]せられたならば、すべて[課{か}]せられたほどのものを、[命{いのち}]の[償{つぐな}]いに[支払{しはら}]わなければならない。", "31": "[男{おとこ}]の[子{こ}]を[突{つ}]いても、[女{おんな}]の[子{こ}]を[突{つ}]いても、この[定{さだ}]めに[従{したが}]って[処置{しょち}]されなければならない。", "32": "[牛{うし}]がもし[男{おとこ}][奴隷{どれい}]または[女{おんな}][奴隷{どれい}]を[突{つ}]くならば、その[主人{しゅじん}]に[銀{ぎん}]三十シケルを[支払{しはら}]わなければならない。またその[牛{うし}]は[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]されなければならない。", "33": "もし[人{ひと}]が[穴{あな}]をあけたままに[置{お}]き、あるいは[穴{あな}]を[掘{ほ}]ってこれにおおいをしないために、[牛{うし}]または、ろばがこれに[落{お}]ち[込{こ}]むことがあれば、", "34": "[穴{あな}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]はこれを[償{つぐな}]い、[金{かね}]をその[持{も}]ち[主{ぬし}]に[支払{しはら}]わなければならない。しかし、その[死{し}]んだ[獣{けもの}]は[彼{かれ}]のものとなるであろう。", "35": "ある[人{ひと}]の[牛{うし}]が、もし[他人{たにん}]の[牛{うし}]を[突{つ}]いて[殺{ころ}]すならば、[彼{かれ}]らはその[生{い}]きている[牛{うし}]を[売{う}]って、その[価{あたい}]を[分{わ}]け、またその[死{し}]んだものをも[分{わ}]けなければならない。", "36": "あるいはその[牛{うし}]が[以前{いぜん}]から[突{つ}]く[癖{くせ}]のあることが[知{し}]られているのに、その[持{も}]ち[主{ぬし}]がこれを[守{まも}]りおかなかったならば、その[人{ひと}]は[必{かなら}]ずその[牛{うし}]のために[牛{うし}]をもって[償{つぐな}]わなければならない。しかし、その[死{し}]んだ[獣{けもの}]は[彼{かれ}]のものとなるであろう。" }, "22": { "1": "もし[人{ひと}]が[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]を[盗{ぬす}]んで、これを[殺{ころ}]し、あるいはこれを[売{う}]るならば、[彼{かれ}]は一[頭{とう}]の[牛{うし}]のために五[頭{とう}]の[牛{うし}]をもって、一[頭{とう}]の[羊{ひつじ}]のために四[頭{とう}]の[羊{ひつじ}]をもって[償{つぐな}]わなければならない。", "3b": "[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[償{つぐな}]わなければならない。もし[彼{かれ}]に[何{なに}]もない[時{とき}]は、[彼{かれ}]はその[盗{ぬす}]んだ[物{もの}]のために[身{み}]を[売{う}]られるであろう。", "4": "もしその[盗{ぬす}]んだ[物{もの}]がなお[生{い}]きて、[彼{かれ}]の[手{て}]もとにあれば、それは[牛{うし}]、ろば、[羊{ひつじ}]のいずれにせよ、これを二[倍{ばい}]にして[償{つぐな}]わなければならない。", "2": "もし[盗{ぬす}]びとが[穴{あな}]をあけてはいるのを[見{み}]て、これを[撃{う}]って[殺{ころ}]したときは、その[人{ひと}]には[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]はない。", "3a": "しかし[日{ひ}]がのぼって[後{のち}]ならば、その[人{ひと}]に[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]がある。", "5": "もし[人{ひと}]が[畑{はたけ}]またはぶどう[畑{はたけ}]のものを[食{く}]わせ、その[家畜{かちく}]を[放{はな}]って[他人{たにん}]の[畑{はたけ}]のものを[食{く}]わせた[時{とき}]は、[自分{じぶん}]の[畑{はたけ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[物{もの}]と、ぶどう[畑{はたけ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[物{もの}]をもって、これを[償{つぐな}]わなければならない。", "6": "もし[火{ひ}]が[出{で}]て、いばらに[移{うつ}]り、[積{つ}]みあげた[麦{むぎ}][束{たば}]、または[立{た}][穂{ほ}]、または[畑{はたけ}]を[焼{や}]いたならば、その[火{ひ}]を[燃{も}]やした[者{もの}]は、[必{かなら}]ずこれを[償{つぐな}]わなければならない。", "7": "もし[人{ひと}]が[金銭{きんせん}]または[物品{ぶっぴん}]の[保管{ほかん}]を[隣人{りんじん}]に[託{たく}]し、それが[隣人{りんじん}]の[家{いえ}]から[盗{ぬす}]まれた[時{とき}]、その[盗{ぬす}]びとが[見{み}]つけられたならば、これを二[倍{ばい}]にして[償{つぐな}]わせなければならない。", "8": "もし[盗{ぬす}]びとが[見{み}]つけられなければ、[家{いえ}]の[主人{しゅじん}]を[神{かみ}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきて、[彼{かれ}]が[隣人{りんじん}]の[持{も}]ち[物{もの}]に[手{て}]をかけたかどうかを、[確{たし}]かめなければならない。", "9": "[牛{うし}]であれ、ろばであれ、[羊{ひつじ}]であれ、[衣服{いふく}]であれ、あるいはどんな[失{うしな}]った[物{もの}]であれ、それについて[言{い}]い[争{あらそ}]いが[起{おこ}]り『これがそれです』と[言{い}]う[者{もの}]があれば、その[双方{そうほう}]の[言{い}]い[分{ぶん}]を、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[持{も}]ち[出{だ}]さなければならない。そして[神{かみ}]が[有罪{ゆうざい}]と[定{さだ}]められる[者{もの}]は、それを二[倍{ばい}]にしてその[相手{あいて}]に[償{つぐな}]わなければならない。", "10": "もし[人{ひと}]が、ろば、または[牛{うし}]、または[羊{ひつじ}]、またはどんな[家畜{かちく}]でも、それを[隣人{りんじん}]に[預{あづ}]けて、それが[死{し}]ぬか、[傷{きず}]つくか、あるいは[奪{うば}]い[去{さ}]られても、それを[見{み}]た[者{もの}]がなければ、", "11": "[双方{そうほう}]の[間{あいだ}]に、[隣人{りんじん}]の[持{も}]ち[物{もの}]に[手{て}]をかけなかったという[誓{ちか}]いが、[主{しゅ}]の[前{まえ}]になされなければならない。そうすれば、[持{も}]ち[主{ぬし}]はこれを[受{う}]け[入{い}]れ、[隣人{りんじん}]は[償{つぐな}]うに[及{およ}]ばない。", "12": "けれども、それがまさしく[自分{じぶん}]の[所{ところ}]から[盗{ぬす}]まれた[時{とき}]は、その[持{も}]ち[主{ぬし}]に[償{つぐな}]わなければならない。", "13": "もしそれが[裂{さ}]き[殺{ころ}]された[時{とき}]は、それを[証拠{しょうこ}]として[持{も}]って[来{く}]るならば、その[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものは[償{つぐな}]うに[及{およ}]ばない。", "14": "もし[人{ひと}]が[隣人{りんじん}]から[家畜{かちく}]を[借{か}]りて、それが[傷{きず}]つき、または[死{し}]ぬ[場合{ばあい}]、その[持{も}]ち[主{ぬし}]がそれと[共{とも}]にいない[時{とき}]は、[必{かなら}]ずこれを[償{つぐな}]わなければならない。", "15": "もしその[持{も}]ち[主{ぬし}]がそれと[共{とも}]におれば、それを[償{つぐな}]うに[及{およ}]ばない。もしそれが[賃借{ちんが}]りしたものならば、その[借{か}][賃{ちん}]をそれに[当{あ}]てなければならない。", "16": "もし[人{ひと}]がまだ[婚約{こんやく}]しない[処女{しょじょ}]を[誘{さそ}]って、これと[寝{ね}]たならば、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずこれに[花嫁{はなよめ}][料{りょう}]を[払{はら}]って、[妻{つま}]としなければならない。", "17": "もしその[父{ちち}]がこれをその[人{ひと}]に[与{あた}]えることをかたく[拒{こば}]むならば、[彼{かれ}]は[処女{しょじょ}]の[花嫁{はなよめ}][料{りょう}]に[当{あた}]るほどの[金{かね}]を[払{はら}]わなければならない。", "18": "[魔法使{まほうつかい}]の[女{おんな}]は、これを[生{い}]かしておいてはならない。", "19": "すべて[獣{けもの}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "20": "[主{しゅ}]のほか、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげる[者{もの}]は、[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされなければならない。", "21": "あなたは[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[苦{くる}]しめてはならない。また、これをしえたげてはならない。あなたがたも、かつてエジプトの[国{くに}]で、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]であったからである。", "22": "あなたがたはすべて[寡婦{かふ}]、または[孤児{こじ}]を[悩{なや}]ましてはならない。", "23": "もしあなたが[彼{かれ}]らを[悩{なや}]まして、[彼{かれ}]らがわたしにむかって[叫{さけ}]ぶならば、わたしは[必{かなら}]ずその[叫{さけ}]びを[聞{き}]くであろう。", "24": "そしてわたしの[怒{いか}]りは[燃{も}]えたち、つるぎをもってあなたがたを[殺{ころ}]すであろう。あなたがたの[妻{つま}]は[寡婦{かふ}]となり、あなたがたの[子供{こども}]たちは[孤児{こじ}]となるであろう。", "25": "あなたが、[共{とも}]におるわたしの[民{たみ}]の[貧{まず}]しい[者{もの}]に[金{かね}]を[貸{か}]す[時{とき}]は、これに[対{たい}]して[金貸{かねか}]しのようになってはならない。これから[利子{りし}]を[取{と}]ってはならない。", "26": "もし[隣人{りんじん}]の[上着{うわぎ}]を[質{しつ}]に[取{と}]るならば、[日{ひ}]の[入{い}]るまでにそれを[返{かえ}]さなければならない。", "27": "これは[彼{かれ}]の[身{み}]をおおう、ただ一つの[物{もの}]、[彼{かれ}]の[膚{はだ}]のための[着物{きもの}]だからである。[彼{かれ}]は[何{なに}]を[着{き}]て[寝{ね}]ることができよう。[彼{かれ}]がわたしにむかって[叫{さけ}]ぶならば、わたしはこれに[聞{き}]くであろう。わたしはあわれみ[深{ふか}]いからである。", "28": "あなたは[神{かみ}]をののしってはならない。また[民{たみ}]の[司{つかさ}]をのろってはならない。", "29": "あなたの[豊{ゆた}]かな[穀物{こくもつ}]と、あふれる[酒{さけ}]とをささげるに、ためらってはならない。あなたのういごを、わたしにささげなければならない。", "30": "あなたはまた、あなたの[牛{うし}]と[羊{ひつじ}]をも[同様{どうよう}]にしなければならない。[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]その[母{はは}]と[共{とも}]に[置{お}]いて、八[日{か}][目{め}]にそれをわたしに、ささげなければならない。", "31": "あなたがたは、わたしに[対{たい}]して[聖{せい}]なる[民{たみ}]とならなければならない。あなたがたは、[野{の}]で[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものの[肉{にく}]を[食{た}]べてはならない。それは[犬{いぬ}]に[投{な}]げ[与{あた}]えなければならない。" }, "23": { "1": "あなたは[偽{いつわ}]りのうわさを[言{い}]いふらしてはならない。あなたは[悪人{あくにん}]と[手{て}]を[携{たずさ}]えて、[悪意{あくい}]のある[証人{しょうにん}]になってはならない。", "2": "あなたは[多数{たすう}]に[従{したが}]って[悪{あく}]をおこなってはならない。あなたは[訴訟{そしょう}]において、[多数{たすう}]に[従{したが}]って[片寄{かたよ}]り、[正義{せいぎ}]を[曲{ま}]げるような[証言{しょうげん}]をしてはならない。", "3": "また[貧{まず}]しい[人{ひと}]をその[訴訟{そしょう}]において、[曲{ま}]げてかばってはならない。", "4": "もし、あなたが[敵{てき}]の[牛{うし}]または、ろばの[迷{まよ}]っているのに[会{あ}]う[時{とき}]は、[必{かなら}]ずこれを[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[連{つ}]れて[行{い}]って、[帰{き}]さなければならない。", "5": "もしあなたを[憎{にく}]む[者{もの}]のろばが、その[荷物{にもつ}]の[下{した}]に[倒{たお}]れ[伏{ふ}]しているのを[見{み}]る[時{とき}]は、これを[見捨{みす}]てて[置{お}]かないように[気{き}]をつけ、[必{かなら}]ずその[人{ひと}]に[手{て}]を[貸{か}]して、これを[起{おこ}]さなければならない。", "6": "あなたは[貧{まず}]しい[者{もの}]の[訴訟{そしょう}]において、[裁判{さいばん}]を[曲{ま}]げてはならない。", "7": "あなたは[偽{いつわ}]り[事{こと}]に[遠{とお}]ざからなければならない。あなたは[罪{つみ}]のない[者{もの}]と[正{ただ}]しい[者{もの}]とを[殺{ころ}]してはならない。わたしは[悪人{あくにん}]を[義{ぎ}]とすることはないからである。", "8": "あなたは[賄賂{わいろ}]を[取{と}]ってはならない。[賄賂{わいろ}]は[人{ひと}]の[目{め}]をくらまし、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[事件{じけん}]をも[曲{ま}]げさせるからである。", "9": "あなたは[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]をしえたげてはならない。あなたがたはエジプトの[国{くに}]で[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]であったので、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]の[心{こころ}]を[知{し}]っているからである。", "10": "あなたは六[年{ねん}]のあいだ、[地{ち}]に[種{たね}]をまき、その[産物{さんぶつ}]を[取{と}]り[入{い}]れることができる。", "11": "しかし、七[年{ねん}][目{め}]には、これを[休{やす}]ませて、[耕{たがや}]さずに[置{お}]かなければならない。そうすれば、あなたの[民{たみ}]の[貧{まず}]しい[者{もの}]がこれを[食{た}]べ、その[残{のこ}]りは[野{の}]の[獣{けもの}]が[食{た}]べることができる。あなたのぶどう[畑{はたけ}]も、オリブ[畑{はたけ}]も[同様{どうよう}]にしなければならない。", "12": "あなたは六[日{か}]のあいだ、[仕事{しごと}]をし、[七日{なぬか}][目{め}]には[休{やす}]まなければならない。これはあなたの[牛{うし}]および、ろばが[休{やす}]みを[得{え}]、またあなたのはしための[子{こ}]および[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[休{やす}]ませるためである。", "13": "わたしが、あなたがたに[言{い}]ったすべての[事{こと}]に[心{こころ}]を[留{と}]めなさい。[他{た}]の[神々{かみがみ}]の[名{な}]を[唱{とな}]えてはならない。また、これをあなたのくちびるから[聞{きこ}]えさせてはならない。", "14": "あなたは[年{ねん}]に三[度{ど}]、わたしのために[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。", "15": "あなたは[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[守{まも}]らなければならない。わたしが、あなたに[命{めい}]じたように、アビブの[月{つき}]の[定{さだ}]めの[時{とき}]に[七日{なぬか}]のあいだ、[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない。それはその[月{つき}]にあなたがエジプトから[出{で}]たからである。だれも、むなし[手{て}]でわたしの[前{まえ}]に[出{で}]てはならない。", "16": "また、あなたが[畑{はたけ}]にまいて[獲{え}]た[物{もの}]の[勤労{きんろう}]の[初穂{はつほ}]をささげる[刈入{かりい}]れの[祭{まつり}]と、あなたの[勤労{きんろう}]の[実{み}]を[畑{はたけ}]から[取{と}]り[入{い}]れる[年{ねん}]の[終{おわ}]りに、[取入{とりい}]れの[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。", "17": "[男子{だんし}]はみな、[年{ねん}]に三[度{ど}]、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なければならない。", "18": "あなたはわたしの[犠牲{ぎせい}]の[血{ち}]を、[種{たね}]を[入{い}]れたパンと[共{とも}]にささげてはならない。また、わたしの[祭{まつり}]の[脂肪{しぼう}]を[翌朝{よくあさ}]まで[残{のこ}]して[置{お}]いてはならない。", "19": "あなたの[土地{とち}]の[初穂{はつほ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[物{もの}]を、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[携{たずさ}]えてこなければならない。あなたは[子{こ}]やぎを、その[母{はは}]の[乳{ちち}]で[煮{に}]てはならない。", "20": "[見{み}]よ、わたしは[使{つかい}]をあなたの[前{まえ}]につかわし、あなたを[道{みち}]で[守{まも}]らせ、わたしが[備{そな}]えた[所{ところ}]に[導{みちび}]かせるであろう。", "21": "あなたはその[前{まえ}]に[慎{つつし}]み、その[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[彼{かれ}]にそむいてはならない。わたしの[名{な}]が[彼{かれ}]のうちにあるゆえに、[彼{かれ}]はあなたがたのとがをゆるさないであろう。", "22": "しかし、もしあなたが[彼{かれ}]の[声{こえ}]によく[聞{き}]き[従{したが}]い、すべてわたしが[語{かた}]ることを[行{おこな}]うならば、わたしはあなたの[敵{てき}]を[敵{てき}]とし、あなたのあだをあだとするであろう。", "23": "わたしの[使{つかい}]はあなたの[前{まえ}]に[行{い}]って、あなたをアモリびと、ヘテびと、ペリジびと、カナンびと、ヒビびと、およびエブスびとの[所{ところ}]に[導{みちび}]き、わたしは[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "24": "あなたは[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]を[拝{おが}]んではならない。これに[仕{つか}]えてはならない。また[彼{かれ}]らのおこないにならってはならない。あなたは[彼{かれ}]らを[全{まった}]く[打{う}]ち[倒{たお}]し、その[石{いし}]の[柱{はしら}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]かなければならない。", "25": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなければならない。そうすれば、わたしはあなたがたのパンと[水{みず}]を[祝{しゅく}]し、あなたがたのうちから[病{やまい}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]るであろう。", "26": "あなたの[国{くに}]のうちには[流産{りゅうざん}]する[女{おんな}]もなく、[不妊{ふにん}]の[女{おんな}]もなく、わたしはあなたの[日{ひ}]の[数{かず}]を[満{み}]ち[足{た}]らせるであろう。", "27": "わたしはあなたの[先{さき}]に、わたしの[恐{おそ}]れをつかわし、あなたが[行{い}]く[所{ところ}]の[民{たみ}]を、ことごとく[打{う}]ち[敗{やぶ}]り、すべての[敵{てき}]に、その[背{せ}]をあなたの[方{ほう}]へ[向{む}]けさせるであろう。", "28": "わたしはまた、くまばちをあなたの[先{さき}]につかわすであろう。これはヒビびと、カナンびと、およびヘテびとをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]うであろう。", "29": "しかし、わたしは[彼{かれ}]らを一[年{ねん}]のうちには、あなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]わないであろう。[土地{とち}]が[荒{あ}]れすたれ、[野{の}]の[獣{けもの}]が[増{ま}]して、あなたを[害{がい}]することのないためである。", "30": "わたしは[徐々{じょじょ}]に[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]うであろう。あなたは、ついにふえひろがって、この[地{ち}]を[継{つ}]ぐようになるであろう。  ", "31": "わたしは[紅海{こうかい}]からペリシテびとの[海{うみ}]に[至{いた}]るまでと、[荒野{あらの}]からユフラテ[川{かわ}]に[至{いた}]るまでを、あなたの[領域{りょういき}]とし、この[地{ち}]に[住{す}]んでいる[者{もの}]をあなたの[手{て}]にわたすであろう。あなたは[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]うであろう。", "32": "あなたは[彼{かれ}]ら、および[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]んではならない。", "33": "[彼{かれ}]らはあなたの[国{くに}]に[住{す}]んではならない。[彼{かれ}]らがあなたをいざなって、わたしに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]させることのないためである。もし、あなたが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]に[仕{つか}]えるならば、それは[必{かなら}]ずあなたのわなとなるであろう」。" }, "24": { "1": "また、モーセに[言{い}]われた、「あなたはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に、[主{しゅ}]のもとにのぼってきなさい。そしてあなたがたは[遠{とお}]く[離{はな}]れて[礼拝{れいはい}]しなさい。", "2": "ただモーセひとりが[主{しゅ}]に[近{ちか}]づき、[他{た}]の[者{もの}]は[近{ちか}]づいてはならない。また、[民{たみ}]も[彼{かれ}]と[共{とも}]にのぼってはならない」。", "3": "モーセはきて、[主{しゅ}]のすべての[言葉{ことば}]と、すべてのおきてとを[民{たみ}]に[告{つ}]げた。[民{たみ}]はみな[同{どう}][音{おん}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしたちは[主{しゅ}]の[仰{おお}]せられた[言葉{ことば}]を[皆{みな}]、[行{おこな}]います」。", "4": "そしてモーセは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[書{か}]きしるし、[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて[山{やま}]のふもとに[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、イスラエルの十二[部族{ぶぞく}]に[従{したが}]って十二の[柱{はしら}]を[建{た}]て、", "5": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[若者{わかもの}]たちをつかわして、[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげさせ、また[酬恩祭{しゅうおんさい}]として[雄牛{おうし}]をささげさせた。", "6": "その[時{とき}]モーセはその[血{ち}]の[半{なか}]ばを[取{と}]って、[鉢{はち}]に[入{い}]れ、また、その[血{ち}]の[半{なか}]ばを[祭壇{さいだん}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "7": "そして[契約{けいやく}]の[書{しょ}]を[取{と}]って、これを[民{たみ}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせた。すると、[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしたちは[主{しゅ}]が[仰{おお}]せられたことを[皆{みな}]、[従順{じゅうじゅん}]に[行{おこな}]います」。", "8": "そこでモーセはその[血{ち}]を[取{と}]って、[民{たみ}]に[注{そそ}]ぎかけ、そして[言{い}]った、「[見{み}]よ、これは[主{しゅ}]がこれらのすべての[言葉{ことば}]に[基{もとづ}]いて、あなたがたと[結{むす}]ばれる[契約{けいやく}]の[血{ち}]である」。", "9": "こうしてモーセはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]にのぼって[行{い}]った。", "10": "そして、[彼{かれ}]らがイスラエルの[神{かみ}]を[見{み}]ると、その[足{あし}]の[下{した}]にはサファイアの[敷石{しきいし}]のごとき[物{もの}]があり、[澄{す}]み[渡{わた}]るおおぞらのようであった。", "11": "[神{かみ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]の[指導者{しどうしゃ}]たちを[手{て}]にかけられなかったので、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[見{み}]て、[飲{の}]み[食{く}]いした。", "12": "ときに[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[山{やま}]に[登{のぼ}]り、わたしの[所{ところ}]にきて、そこにいなさい。[彼{かれ}]らを[教{おし}]えるために、わたしが[律法{りっぽう}]と[戒{いまし}]めとを[書{か}]きしるした[石{いし}]の[板{いた}]をあなたに[授{さづ}]けるであろう」。", "13": "そこでモーセは[従者{じゅうしゃ}]ヨシュアと[共{とも}]に[立{た}]ちあがり、モーセは[神{かみ}]の[山{やま}]に[登{のぼ}]った。", "14": "[彼{かれ}]は[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]った、「わたしたちがあなたがたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]って[来{く}]るまで、ここで[待{ま}]っていなさい。[見{み}]よ、アロンとホルとが、あなたがたと[共{とも}]にいるから、[事{こと}]ある[者{もの}]は、だれでも[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[行{い}]きなさい」。", "15": "こうしてモーセは[山{やま}]に[登{のぼ}]ったが、[雲{くも}]は[山{やま}]をおおっていた。", "16": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]がシナイ[山{さん}]の[上{うえ}]にとどまり、[雲{くも}]は六[日{か}]のあいだ、[山{やま}]をおおっていたが、[七日{なぬか}][目{め}]に[主{しゅ}]は[雲{くも}]の[中{なか}]からモーセを[呼{よ}]ばれた。", "17": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]は[山{やま}]の[頂{いただき}]で、[燃{も}]える[火{ひ}]のようにイスラエルの[人々{ひとびと}]の[目{め}]に[見{み}]えたが、", "18": "モーセは[雲{くも}]の[中{なか}]にはいって、[山{やま}]に[登{のぼ}]った。そしてモーセは四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[山{やま}]にいた。" }, "25": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げて、わたしのためにささげ[物{もの}]を[携{たずさ}]えてこさせなさい。すべて、[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでする[者{もの}]から、わたしにささげる[物{もの}]を[受{う}]け[取{と}]りなさい。", "3": "あなたがたが[彼{かれ}]らから[受{う}]け[取{と}]るべきささげ[物{もの}]はこれである。すなわち[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、", "4": "[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]、やぎの[毛糸{けいと}]、", "5": "あかね[染{そめ}]の[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]、じゅごんの[皮{かわ}]、アカシヤ[材{ざい}]、", "6": "ともし[油{あぶら}]、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]と[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]のための[香料{こうりょう}]、", "7": "[縞{しま}]めのう、エポデと[胸当{むねあて}]にはめる[宝石{ほうせき}]。", "8": "また、[彼{かれ}]らにわたしのために[聖所{せいじょ}]を[造{つく}]らせなさい。わたしが[彼{かれ}]らのうちに[住{す}]むためである。", "9": "すべてあなたに[示{しめ}]す[幕屋{まくや}]の[型{かた}]および、そのもろもろの[器{うつわ}]の[型{かた}]に[従{したが}]って、これを[造{つく}]らなければならない。", "10": "[彼{かれ}]らはアカシヤ[材{ざい}]で[箱{はこ}]を[造{つく}]らなければならない。[長{なが}]さは二キュビト[半{はん}]、[幅{はば}]は一キュビト[半{はん}]、[高{たか}]さは一キュビト[半{はん}]。", "11": "あなたは[純金{じゅんきん}]でこれをおおわなければならない。すなわち[内外{ないがい}]ともにこれをおおい、その[上{うえ}]の[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]らなければならない。", "12": "また[金{きん}]の[環{かん}]四つを[鋳{い}]て、その四すみに[取{と}]り[付{つ}]けなければならない。すなわち二つの[環{かん}]をこちら[側{がわ}]に、二つの[環{かん}]をあちら[側{がわ}]に[付{つ}]けなければならない。", "13": "またアカシヤ[材{ざい}]のさおを[造{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおわなければならない。", "14": "そしてそのさおを[箱{はこ}]の[側面{そくめん}]の[環{かん}]に[通{とお}]し、それで[箱{はこ}]をかつがなければならない。", "15": "さおは[箱{はこ}]の[環{かん}]に[差{さ}]して[置{お}]き、それを[抜{ぬ}]き[放{はな}]してはならない。", "16": "そしてその[箱{はこ}]に、わたしがあなたに[与{あた}]えるあかしの[板{いた}]を[納{おさ}]めなければならない。", "17": "また[純金{じゅんきん}]の[贖罪所{しょくざいしょ}]を[造{つく}]らなければならない。[長{なが}]さは二キュビト[半{はん}]、[幅{はば}]は一キュビト[半{はん}]。", "18": "また二つの[金{きん}]のケルビムを[造{つく}]らなければならない。これを[打物{うちもの}][造{つく}]りとし、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[両端{りょうはし}]に[置{お}]かなければならない。", "19": "一つのケルブをこの[端{はし}]に、一つのケルブをかの[端{はし}]に[造{つく}]り、ケルビムを[贖罪所{しょくざいしょ}]の[一部{いちぶ}]としてその[両端{りょうはし}]に[造{つく}]らなければならない。", "20": "ケルビムは[翼{つばさ}]を[高{たか}]く[伸{の}]べ、その[翼{つばさ}]をもって[贖罪所{しょくざいしょ}]をおおい、[顔{かお}]は[互{たがい}]にむかい[合{あ}]い、ケルビムの[顔{かお}]は[贖罪所{しょくざいしょ}]にむかわなければならない。", "21": "あなたは[贖罪所{しょくざいしょ}]を[箱{はこ}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、[箱{はこ}]の[中{なか}]にはわたしが[授{さづ}]けるあかしの[板{いた}]を[納{おさ}]めなければならない。", "22": "その[所{ところ}]でわたしはあなたに[会{あ}]い、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[上{うえ}]から、あかしの[箱{はこ}]の[上{うえ}]にある二つのケルビムの[間{あいだ}]から、イスラエルの[人々{ひとびと}]のために、わたしが[命{めい}]じようとするもろもろの[事{こと}]を、あなたに[語{かた}]るであろう。", "23": "あなたはまたアカシヤ[材{ざい}]の[机{つくえ}]を[造{つく}]らなければならない。[長{なが}]さは二キュビト、[幅{はば}]は一キュビト、[高{たか}]さは一キュビト[半{はん}]。", "24": "[純金{じゅんきん}]でこれをおおい、[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]り、", "25": "またその[周囲{しゅうい}]に[手{て}][幅{はば}]の[棧{さん}]を[造{つく}]り、その[棧{さん}]の[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]らなければならない。", "26": "また、そのために[金{きん}]の[環{かん}]四つを[造{つく}]り、その四つの[足{あし}]のすみ四か[所{しょ}]にその[環{かん}]を[取{と}]り[付{つ}]けなければならない。", "27": "[環{かん}]は[棧{さん}]のわきに[付{つ}]けて、[机{つくえ}]をかつぐさおを[入{い}]れる[所{ところ}]としなければならない。", "28": "またアカシヤ[材{ざい}]のさおを[造{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおい、それをもって、[机{つくえ}]をかつがなければならない。", "29": "また、その[皿{さら}]、[乳香{にゅうこう}]を[盛{も}]る[杯{はい}]および[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]ぐための[瓶{びん}]と[鉢{はち}]を[造{つく}]り、これらは[純金{じゅんきん}]で[造{つく}]らなければならない。", "30": "そして[机{つくえ}]の[上{うえ}]には[供{そな}]えのパンを[置{お}]いて、[常{つね}]にわたしの[前{まえ}]にあるようにしなければならない。", "31": "また[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]を[造{つく}]らなければならない。[燭台{しょくだい}]は[打物{うちもの}][造{つく}]りとし、その[台{だい}]、[幹{みき}]、[萼{がく}]、[節{ふし}]、[花{はな}]を一つに[連{つら}]ならせなければならない。", "32": "また六つの[枝{えだ}]をそのわきから[出{だ}]させ、[燭台{しょくだい}]の三つの[枝{えだ}]をこの[側{がわ}]から、[燭台{しょくだい}]の三つの[枝{えだ}]をかの[側{がわ}]から[出{だ}]させなければならない。", "33": "あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした三つの[萼{がく}]が、それぞれ[節{ふし}]と[花{はな}]をもって一つの[枝{えだ}]にあり、また、あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした三つの[萼{がく}]が、それぞれ[節{ふし}]と[花{はな}]をもってほかの[枝{えだ}]にあるようにし、[燭台{しょくだい}]から[出{で}]る六つの[枝{えだ}]を、みなそのようにしなければならない。", "34": "また、[燭台{しょくだい}]の[幹{みき}]には、あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした四つの[萼{がく}]を[付{つ}]け、その[萼{がく}]にはそれぞれ[節{ふし}]と[花{はな}]をもたせなさい。", "35": "すなわち二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]り[付{つ}]け、[次{つぎ}]の二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]り[付{つ}]け、[更{さら}]に[次{つぎ}]の二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]り[付{つ}]け、[燭台{しょくだい}]の[幹{みき}]から[出{で}]る六つの[枝{えだ}]に、みなそのようにしなければならない。", "36": "それらの[節{ふし}]と[枝{えだ}]を一つに[連{つら}]ね、ことごとく[純金{じゅんきん}]の[打物{うちもの}][造{つく}]りにしなければならない。", "37": "また、それのともしび[皿{ざら}]を七つ[造{つく}]り、そのともしび[皿{ざら}]に[火{ひ}]をともして、その[前方{ぜんぽう}]を[照{てら}]させなければならない。", "38": "その[芯{しん}][切{き}]りばさみと、[芯{しん}][取{と}]り[皿{ざら}]は[純金{じゅんきん}]で[造{つく}]らなければならない。", "39": "すなわち[純金{じゅんきん}]一タラントで[燭台{しょくだい}]と、これらのもろもろの[器{うつわ}]とが[造{つく}]られなければならない。", "40": "そしてあなたが[山{やま}]で[示{しめ}]された[型{かた}]に[従{したが}]い、[注意{ちゅうい}]してこれを[造{つく}]らなければならない。" }, "26": { "1": "あなたはまた十[枚{まい}]の[幕{まく}]をもって[幕屋{まくや}]を[造{つく}]らなければならない。すなわち[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]で[幕{まく}]を[作{つく}]り、[巧{たく}]みなわざをもって、それにケルビムを[織{お}]り[出{だ}]さなければならない。", "2": "[幕{まく}]の[長{なが}]さは、おのおの二十八キュビト、[幕{まく}]の[幅{はば}]は、おのおの四キュビトで、[幕{まく}]は[皆{みな}][同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]でなければならない。", "3": "その[幕{まく}]五[枚{まい}]を[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、また[他{た}]の五[枚{まい}]の[幕{まく}]をも[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせなければならない。", "4": "その[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]に[青色{あおいろ}]の[乳{ち}]をつけ、また[他{た}]の[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]にもそのようにしなければならない。", "5": "あなたは、その一[枚{まい}]の[幕{まく}]に[乳{ち}]五十をつけ、また[他{た}]の[一連{いちれん}]の[幕{まく}]の[端{はし}]にも[乳{ち}]五十をつけ、その[乳{ち}]を[互{たがい}]に[相{あい}][向{む}]かわせなければならない。", "6": "あなたはまた[金{きん}]の[輪{わ}]五十を[作{つく}]り、その[輪{わ}]で[幕{まく}]を[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせて一つの[幕屋{まくや}]にしなければならない。", "7": "また[幕屋{まくや}]をおおう[天幕{てんまく}]のためにやぎの[毛糸{けいと}]で[幕{まく}]を[作{つく}]らなければならない。すなわち[幕{まく}]十一[枚{まい}]を[作{つく}]り、", "8": "その一[枚{まい}]の[幕{まく}]の[長{なが}]さは三十キュビト、その一[枚{まい}]の[幕{まく}]の[幅{はば}]は四キュビトで、その十一[枚{まい}]の[幕{まく}]は[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]でなければならない。", "9": "そして、その[幕{まく}]五[枚{まい}]を一つに[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、またその[幕{まく}]六[枚{まい}]を一つに[連{つら}]ね[合{あ}]わせて、その六[枚{まい}][目{め}]の[幕{まく}]を[天幕{てんまく}]の[前{まえ}]で[折{お}]り[重{かさ}]ねなければならない。", "10": "またその[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]に[乳{ち}]五十をつけ、[他{た}]の[一連{いちれん}]の[幕{まく}]の[縁{ふち}]にも[乳{ち}]五十をつけなさい。", "11": "そして[青銅{せいどう}]の[輪{わ}]五十を[作{つく}]り、その[輪{わ}]を[乳{ち}]に[掛{か}]け、その[天幕{てんまく}]を[連{つら}]ね[合{あ}]わせて一つにし、", "12": "その[天幕{てんまく}]の[幕{まく}]の[残{のこ}]りの[垂{た}]れる[部分{ぶぶん}]、すなわちその[残{のこ}]りの[半{はん}][幕{まく}]を[幕屋{まくや}]のうしろに[垂{た}]れさせなければならない。", "13": "そして[天幕{てんまく}]の[幕{まく}]のたけで[余{あま}]るものの、こちらのキュビトと、あちらのキュビトとは、[幕屋{まくや}]をおおうように、その[両側{りょうがわ}]のこちらとあちらとに[垂{た}]れさせなければならない。", "14": "また、あかね[染{ぞ}]めの[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]で[天幕{てんまく}]のおおいと、じゅごんの[皮{かわ}]でその[上{うえ}]にかけるおおいとを[造{つく}]らなければならない。", "15": "あなたは[幕屋{まくや}]のために、アカシヤ[材{ざい}]で[立{たて}][枠{わく}]を[造{つく}]らなければならない。", "16": "[枠{わく}]の[長{なが}]さを十キュビト、[枠{わく}]の[幅{はば}]を一キュビト[半{はん}]とし、", "17": "[枠{わく}]ごとに二つの[柄{ほぞ}]を[造{つく}]って、かれとこれとを[食{く}]い[合{あ}]わさせ、[幕屋{まくや}]のすべての[枠{わく}]にこのようにしなければならない。", "18": "あなたは[幕屋{まくや}]のために[枠{わく}]を[造{つく}]り、[南側{みなみがわ}]のために[枠{わく}]二十とし、", "19": "その二十の[枠{わく}]の[下{した}]に[銀{ぎん}]の[座{ざ}]四十を[造{つく}]って、この[枠{わく}]の[下{した}]に、その二つの[柄{ほぞ}]のために二つの[座{ざ}]を[置{お}]き、かの[枠{わく}]の[下{した}]にもその二つの[柄{ほぞ}]のために二つの[座{ざ}]を[置{お}]かなければならない。", "20": "また[幕屋{まくや}]の[他{た}]の[側{がわ}]、すなわち[北側{きたがわ}]のためにも[枠{わく}]二十を[造{つく}]り、", "21": "その[銀{ぎん}]の[座{ざ}]四十を[造{つく}]って、この[枠{わく}]の[下{した}]に、二つの[座{ざ}]を[置{お}]き、かの[枠{わく}]の[下{した}]にも二つの[座{ざ}]を[置{お}]かなければならない。", "22": "また[幕屋{まくや}]のうしろ、すなわち[西側{にしがわ}]のために[枠{わく}]六つを[造{つく}]り、", "23": "[幕屋{まくや}]のうしろの二つのすみのために[枠{わく}]二つを[造{つく}]らなければならない。", "24": "これらは[下{した}]で[重{かさ}]なり[合{あ}]い、[同{おな}]じくその[頂{いただき}]でも[第{だい}]一の[環{かん}]まで[重{かさ}]なり[合{あ}]うようにし、その二つともそのようにしなければならない。それらは二つのすみのために[設{もう}]けるものである。", "25": "こうしてその[枠{わく}]は八つ、その[銀{ぎん}]の[座{ざ}]は十六、この[枠{わく}]の[下{した}]に二つの[座{ざ}]、かの[枠{わく}]の[下{した}]にも二つの[座{ざ}]を[置{お}]かなければならない。", "26": "またアカシヤ[材{ざい}]で[横木{よこぎ}]を[造{つく}]らなければならない。すなわち[幕屋{まくや}]のこの[側{がわ}]の[枠{わく}]のために五つ、", "27": "また[幕屋{まくや}]のかの[側{がわ}]の[枠{わく}]のために[横木{よこぎ}]五つ、[幕屋{まくや}]のうしろの[西側{にしがわ}]の[枠{わく}]のために[横木{よこぎ}]五つを[造{つく}]り、", "28": "[枠{わく}]のまん[中{なか}]にある[中央{ちゅうおう}]の[横木{よこぎ}]は[端{はし}]から[端{はし}]まで[通{とお}]るようにしなければならない。", "29": "そしてその[枠{わく}]を[金{きん}]でおおい、また[横木{よこぎ}]を[通{とお}]すその[環{かん}]を[金{きん}]で[造{つく}]り、また、その[横木{よこぎ}]を[金{きん}]でおおわなければならない。", "30": "こうしてあなたは[山{やま}]で[示{しめ}]された[様式{ようしき}]に[従{したが}]って[幕屋{まくや}]を[建{た}]てなければならない。", "31": "また[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で[垂幕{たれまく}]を[作{つく}]り、[巧{たく}]みなわざをもって、それにケルビムを[織{お}]り[出{だ}]さなければならない。", "32": "そして[金{きん}]でおおった四つのアカシヤ[材{ざい}]の[柱{はしら}]の[金{きん}]の[鉤{こま}]にこれを[掛{か}]け、その[柱{はしら}]は四つの[銀{ぎん}]の[座{ざ}]の[上{うえ}]にすえなければならない。", "33": " その[垂幕{たれまく}]の[輪{わ}]を[鉤{こま}]に[掛{か}]け、その[垂幕{たれまく}]の[内{うち}]にあかしの[箱{はこ}]を[納{おさ}]めなさい。その[垂幕{たれまく}]はあなたがたのために[聖所{せいじょ}]と[至聖所{しせいじょ}]とを[隔{へだ}]て[分{わ}]けるであろう。", "34": "また[至聖所{しせいじょ}]にあるあかしの[箱{はこ}]の[上{うえ}]に[贖罪所{しょくざいしょ}]を[置{お}]かなければならない。", "35": "そしてその[垂幕{たれまく}]の[外{そと}]に[机{つくえ}]を[置{お}]き、[幕屋{まくや}]の[南側{みなみがわ}]に、[机{つくえ}]に[向{む}]かい[合{あ}]わせて[燭台{しょくだい}]を[置{お}]かなければならない。ただし[机{つくえ}]は[北側{きたがわ}]に[置{お}]かなければならない。", "36": "あなたはまた[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]のために[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、[色{いろ}]とりどりに[織{お}]ったとばりを[作{つく}]らなければならない。", "37": "あなたはそのとばりのためにアカシヤ[材{ざい}]の[柱{はしら}]五つを[造{つく}]り、これを[金{きん}]でおおい、その[鉤{こま}]を[金{きん}]で[造{つく}]り、またその[柱{はしら}]のために[青銅{せいどう}]の[座{ざ}]五つを[鋳{い}]て[造{つく}]らなければならない。" }, "27": { "1": "あなたはまたアカシヤ[材{ざい}]で[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]らなければならない。[長{なが}]さ五キュビト、[幅{はば}]五キュビトの四[角{かく}]で、[高{たか}]さは三キュビトである。", "2": "その四すみの[上{うえ}]にその[一部{いちぶ}]としてそれの[角{つの}]を[造{つく}]り、[青銅{せいどう}]で[祭壇{さいだん}]をおおわなければならない。", "3": "また[灰{はい}]を[取{と}]るつぼ、[十能{じゅうのう}]、[鉢{はち}]、[肉{にく}][叉{また}]、[火皿{ひざら}]を[造{つく}]り、その[器{うつわ}]はみな[青銅{せいどう}]で[造{つく}]らなければならない。", "4": "また[祭壇{さいだん}]のために[青銅{せいどう}]の[網{あみ}][細工{ざいく}]の[格子{こうし}]を[造{つく}]り、その四すみで、[網{あみ}]の[上{うえ}]に[青銅{せいどう}]の[環{かん}]を四つ[取{と}]り[付{つ}]けなければならない。", "5": "その[網{あみ}]を[祭壇{さいだん}]の[出張{でば}]りの[下{した}]に[取{と}]り[付{つ}]け、これを[祭壇{さいだん}]の[高{たか}]さの[半{なか}]ばに[達{たっ}]するようにしなければならない。", "6": "また[祭壇{さいだん}]のために、さおを[造{つく}]らなければならない。すなわちアカシヤ[材{ざい}]で、さおを[造{つく}]り、[青銅{せいどう}]で、これをおおわなければならない。", "7": "そのさおを[環{かん}]に[通{とお}]し、さおを[祭壇{さいだん}]の[両側{りょうがわ}]にして、これをかつがなければならない。", "8": "[祭壇{さいだん}]は[板{いた}]で[空洞{くうどう}]に[造{つく}]り、[山{やま}]で[示{しめ}]されたように、これを[造{つく}]らなければならない。", "9": "あなたはまた[幕屋{まくや}]の[庭{にわ}]を[造{つく}]り、[両側{りょうがわ}]では[庭{にわ}]のために[長{なが}]さ百キュビトの[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]のあげばりを[設{もう}]け、その[一方{いっぽう}]に[当{あ}]てなければならない。", "10": "その[柱{はしら}]は二十、その[柱{はしら}]の二十の[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]にし、その[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]とは[銀{ぎん}]にしなければならない。", "11": "また[同{おな}]じく[北側{きたがわ}]のために、[長{なが}]さ百キュビトのあげばりを[設{もう}]けなければならない。その[柱{はしら}]は二十、その[柱{はしら}]の二十の[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]にし、その[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]とは[銀{ぎん}]にしなければならない。", "12": "また[庭{にわ}]の[西側{にしがわ}]の[幅{はば}]のために五十キュビトのあげばりを[設{もう}]けなければならない。その[柱{はしら}]は十、その[座{ざ}]も十。", "13": "また[東側{ひがしがわ}]でも[庭{にわ}]の[幅{はば}]を五十キュビトにしなければならない。", "14": "そしてその[一方{いっぽう}]に十五キュビトのあげばりを[設{もう}]けなければならない。その[柱{はしら}]は三つ、その[座{ざ}]も三つ。", "15": "また[他{た}]の[一方{いっぽう}]にも十五キュビトのあげばりを[設{もう}]けなければならない。その[柱{はしら}]は三つ、その[座{ざ}]も三つ。", "16": "[庭{にわ}]の[門{もん}]のために[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、[色{いろ}]とりどりに[織{お}]った[長{なが}]さ二十キュビトのとばりを[設{もう}]けなければならない。その[柱{はしら}]は四つ、その[座{ざ}]も四つ。", "17": "[庭{にわ}]の[周囲{しゅうい}]の[柱{はしら}]はみな[銀{ぎん}]の[桁{けた}]でつなぎ、その[鉤{こま}]は[銀{ぎん}]、その[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]にしなければならない。", "18": "[庭{にわ}]の[長{なが}]さは百キュビト、その[幅{はば}]は五十キュビト、その[高{たか}]さは五キュビトで、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]の[布{ぬの}]を[掛{か}]けめぐらし、その[座{ざ}]を[青銅{せいどう}]にしなければならない。", "19": "すべて[幕屋{まくや}]に[用{もち}]いるもろもろの[器{うつわ}]、およびそのすべての[釘{くぎ}]、また[庭{にわ}]のすべての[釘{くぎ}]は[青銅{せいどう}]で[造{つく}]らなければならない。", "20": "あなたはまたイスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、オリブをつぶして[採{と}]った[純粋{じゅんすい}]の[油{あぶら}]を、ともし[火{ひ}]のために[持{も}]ってこさせ、[絶{た}]えずともし[火{ひ}]をともさなければならない。", "21": "アロンとその[子{こ}]たちとは、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[中{なか}]のあかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]にある[垂幕{たれまく}]の[外{そと}]で、[夕{ゆう}]から[朝{あさ}]まで[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、そのともし[火{ひ}]を[整{ととの}]えなければならない。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[守{まも}]るべき[世々{よよ}][変{かわ}]らざる[定{さだ}]めでなければならない。" }, "28": { "1": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから、あなたの[兄弟{きょうだい}]アロンとその[子{こ}]たち、すなわちアロンとアロンの[子{こ}]ナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルとをあなたのもとにこさせ、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせ、", "2": "またあなたの[兄弟{きょうだい}]アロンのために[聖{せい}]なる[衣服{いふく}]を[作{つく}]って、[彼{かれ}]に[栄{さか}]えと[麗{うるわ}]しきをもたせなければならない。", "3": "あなたはすべて[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]、すなわち、わたしが[知恵{ちえ}]の[霊{れい}]を[満{み}]たした[者{もの}]たちに[語{かた}]って、アロンの[衣服{いふく}]を[作{つく}]らせ、アロンを[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせなければならない。", "4": "[彼{かれ}]らの[作{つく}]るべき[衣服{いふく}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[胸当{むねあて}]、エポデ、[衣{ころも}]、[市松{いちまつ}][模様{もよう}]の[服{ふく}]、[帽子{ぼうし}]、[帯{おび}]である。[彼{かれ}]らはあなたの[兄弟{きょうだい}]アロンとその[子{こ}]たちとのために[聖{せい}]なる[衣服{いふく}]を[作{つく}]り、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせなければならない。", "5": "[彼{かれ}]らは[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]を[受{う}]け[取{と}]らなければならない。", "6": "そして[彼{かれ}]らは[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]を[用{もち}]い、[巧{たく}]みなわざをもってエポデを[作{つく}]らなければならない。", "7": "これに二つの[肩{かた}]ひもを[付{つ}]け、その[両端{りょうはし}]を、これに[付{つ}]けなければならない。", "8": "エポデの[上{うえ}]で、これをつかねる[帯{おび}]は、[同{おな}]じきれでエポデの[作{つく}]りのように、[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で[作{つく}]らなければならない。", "9": "あなたは二つの[縞{しま}]めのうを[取{と}]って、その[上{うえ}]にイスラエルの[子{こ}]たちの[名{な}]を[刻{きざ}]まなければならない。", "10": "すなわち、その[名{な}]六つを一つの[石{いし}]に、[残{のこ}]りの[名{な}]六つを[他{た}]の[石{いし}]に、[彼{かれ}]らの[生{うま}]れた[順{じゅん}]に[刻{きざ}]まなければならない。", "11": "[宝石{ほうせき}]に[彫刻{ちょうこく}]する[人{ひと}]が[印{いん}]を[彫刻{ちょうこく}]するように、イスラエルの[子{こ}]たちの[名{な}]をその二つの[石{いし}]に[刻{きざ}]み、それを[金{きん}]の[編{あみ}][細工{ざいく}]にはめ、", "12": "この二つの[石{いし}]をエポデの[肩{かた}]ひもにつけて、イスラエルの[子{こ}]たちの[記念{きねん}]の[石{いし}]としなければならない。こうしてアロンは[主{しゅ}]の[前{まえ}]でその[両{りょう}][肩{かた}]に[彼{かれ}]らの[名{な}]を[負{お}]うて[記念{きねん}]としなければならない。", "13": "あなたはまた[金{きん}]の[編{あみ}][細工{ざいく}]を[作{つく}]らなければならない。", "14": "そして二つの[純金{じゅんきん}]の[鎖{くさり}]を、ひも[細工{ざいく}]にねじて[作{つく}]り、そのひもの[鎖{くさり}]をかの[編{あみ}][細工{ざいく}]につけなければならない。", "15": "あなたはまたさばきの[胸当{むねあて}]を[巧{たく}]みなわざをもって[作{つく}]り、これをエポデの[作{つく}]りのように[作{つく}]らなければならない。すなわち[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、これを[作{つく}]らなければならない。", "16": "これは二つに[折{お}]って四[角{かく}]にし、[長{なが}]さは一[指{ゆび}][当{あた}]り、[幅{はば}]も一[指{ゆび}][当{あた}]りとしなければならない。", "17": "またその[中{なか}]に[宝石{ほうせき}]を四[列{れつ}]にはめ[込{こ}]まなければならない。すなわち[紅{こう}][玉髄{ぎょくずい}]、[貴{き}]かんらん[石{いし}]、[水晶{すいしょう}]の[列{れつ}]を[第{だい}]一[列{れつ}]とし、", "18": "[第{だい}][二{に}][列{れつ}]は、ざくろ[石{いし}]、るり、[赤{あか}][縞{しま}]めのう。", "19": "[第{だい}]三[列{れつ}]は[黄{き}][水晶{すいしょう}]、めのう、[紫{むらさき}][水晶{すいしょう}]。", "20": "[第{だい}]四[列{れつ}]は[黄{き}][碧玉{へきぎょく}]、[縞{しま}]めのう、[碧玉{へきぎょく}]であって、これらを[金{きん}]の[編{あみ}][細工{ざいく}]の[中{なか}]にはめ[込{こ}]まなければならない。", "21": "その[宝石{ほうせき}]はイスラエルの[子{こ}]らの[名{な}]に[従{したが}]い、その[名{な}]とひとしく十二とし、おのおの[印{いん}]の[彫刻{ちょうこく}]のように十二の[部族{ぶぞく}]のためにその[名{な}]を[刻{きざ}]まなければならない。", "22": "またひも[細工{ざいく}]にねじた[純金{じゅんきん}]の[鎖{くさり}]を[胸当{むねあて}]につけなければならない。", "23": "また、[胸当{むねあて}]のために[金{きん}]の[環{かん}]二つを[作{つく}]り、[胸当{むねあて}]の[両端{りょうはし}]にその二つの[環{かん}]をつけ、", "24": "かの[二{に}][筋{すじ}]の[金{きん}]のひもを[胸当{むねあて}]の[端{はし}]の二つの[環{かん}]につけなければならない。", "25": "ただし、その[二{に}][筋{すじ}]のひもの[他{た}]の[両端{りょうはし}]をかの二つの[編{あみ}][細工{ざいく}]につけ、エポデの[肩{かた}]ひもにつけて、[前{まえ}]にくるようにしなければならない。", "26": "あなたはまた二つの[金{きん}]の[環{かん}]を[作{つく}]って、これを[胸当{むねあて}]の[両端{りょうはし}]につけなければならない。すなわちエポデに[接{せっ}]する[内側{うちがわ}]の[縁{ふち}]にこれをつけなければならない。", "27": "また二つの[金{きん}]の[環{かん}]を[作{つく}]って、これをエポデの二つの[肩{かた}]ひもの[下{した}]の[部分{ぶぶん}]につけ、[前{まえ}]の[方{ほう}]で、そのつなぎ[目{め}]に[近{ちか}]く、エポデの[帯{おび}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]にあるようにしなければならない。", "28": "[胸当{むねあて}]は[青{あお}]ひもをもって、その[環{かん}]をエポデの[環{かん}]に[結{むす}]びつけ、エポデの[帯{おび}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]にあるようにしなければならない。こうして[胸当{むねあて}]がエポデから[離{はな}]れないようにしなければならない。", "29": "アロンが[聖所{せいじょ}]にはいる[時{とき}]は、さばきの[胸当{むねあて}]にあるイスラエルの[子{こ}]たちの[名{な}]をその[胸{むね}]に[置{お}]き、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[常{つね}]に[覚{おぼ}]えとしなければならない。", "30": "あなたはさばきの[胸当{むねあて}]にウリムとトンミムを[入{い}]れて、アロンが[主{しゅ}]の[前{まえ}]にいたる[時{とき}]、その[胸{むね}]の[上{うえ}]にあるようにしなければならない。こうしてアロンは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[常{つね}]にイスラエルの[子{こ}]たちのさばきを、その[胸{むね}]に[置{お}]かなければならない。", "31": "あなたはまた、エポデに[属{ぞく}]する[上服{うわふく}]をすべて[青地{あおじ}]で[作{つく}]らなければならない。", "32": "[頭{あたま}]を[通{とお}]す[口{くち}]を、そのまん[中{なか}]に[設{もう}]け、その[口{くち}]の[周囲{しゅうい}]には、よろいのえりのように[織物{おりもの}]の[縁{ふち}]をつけて、ほころびないようにし、", "33": "そのすそには[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]で、ざくろを[作{つく}]り、そのすその[周囲{しゅうい}]につけ、また[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[鈴{すず}]をざくろの[間々{あいだあいだ}]につけなければならない。", "34": "すなわち[金{きん}]の[鈴{すず}]にざくろ、また[金{きん}]の[鈴{すず}]にざくろと、[上服{うわふく}]のすその[周囲{しゅうい}]につけなければならない。", "35": "アロンは[務{つとめ}]の[時{とき}]、これを[着{き}]なければならない。[彼{かれ}]が[聖所{せいじょ}]にはいって[主{しゅ}]の[前{まえ}]にいたる[時{とき}]、また[出{で}]る[時{とき}]、その[音{おと}]が[聞{きこ}]えて、[彼{かれ}]は[死{し}]を[免{まぬか}]れるであろう。", "36": "あなたはまた[純金{じゅんきん}]の[板{いた}]を[造{つく}]り、[印{いん}]の[彫刻{ちょうこく}]のように、その[上{うえ}]に『[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[者{もの}]』と[刻{きざ}]み、", "37": "これを[青{あお}]ひもで[帽子{ぼうし}]に[付{つ}]け、それが[帽子{ぼうし}]の[前{まえ}]の[方{ほう}]に[来{く}]るようにしなければならない。", "38": "これはアロンの[額{ひたい}]にあり、そしてアロンはイスラエルの[人々{ひとびと}]がささげる[聖{せい}]なる[物{もの}]、すなわち[彼{かれ}]らのもろもろの[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]についての[罪{つみ}]の[責{せ}]めを[負{お}]うであろう。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にそれらの[受{う}]けいれられるため、[常{つね}]にアロンの[額{ひたい}]になければならない。", "39": "あなたは[亜麻{あま}][糸{いと}]で[市松{いちまつ}][模様{もよう}]に[下{した}][服{ふく}]を[織{お}]り、[亜麻{あま}][布{ぬの}]で、ずきんを[作{つく}]り、また、[帯{おび}]を[色{いろ}]とりどりに[織{お}]って[作{つく}]らなければならない。", "40": "あなたはまたアロンの[子{こ}]たちのために[下{した}][服{ふく}]を[作{つく}]り、[彼{かれ}]らのために[帯{おび}]を[作{つく}]り、[彼{かれ}]らのために、ずきんを[作{つく}]って、[彼{かれ}]らに[栄{さか}]えと[麗{うるわ}]しきをもたせなければならない。", "41": "そしてあなたはこれをあなたの[兄弟{きょうだい}]アロンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいるその[子{こ}]たちに[着{き}]せ、[彼{かれ}]らに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、[彼{かれ}]らを[職{しょく}]に[任{にん}]じ、[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]として、わたしに[仕{つか}]えさせなければならない。", "42": "また、[彼{かれ}]らのために、その[隠{かく}]し[所{ところ}]をおおう[亜麻{あま}][布{ぬの}]のしたばきを[作{つく}]り、[腰{こし}]からももに[届{とど}]くようにしなければならない。", "43": "アロンとその[子{こ}]たちは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいる[時{とき}]、あるいは[聖所{せいじょ}]で[務{つとめ}]をするために[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づく[時{とき}]に、これを[着{き}]なければならない。そうすれば、[彼{かれ}]らは[罪{つみ}]を[得{え}]て[死{し}]ぬことはないであろう。これは[彼{かれ}]と[彼{かれ}]の[後{のち}]の[子孫{しそん}]とのための[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めでなければならない。" }, "29": { "1": "あなたは[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせるために、[次{つぎ}]の[事{こと}]を[彼{かれ}]らにしなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と、きずのない[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]とを[取{と}]り、", "2": "また[種{たね}][入{い}]れぬパンと、[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]と、[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]った[種{たね}][入{い}]れぬせんべいとを[取{と}]りなさい。これらは[小麦粉{こむぎこ}]で[作{つく}]らなければならない。", "3": "そしてこれを一つのかごに[入{い}]れ、そのかごに[入{い}]れたまま、かの一[頭{とう}]の[雄牛{おうし}]および二[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]と[共{とも}]に[携{たずさ}]えてこなければならない。", "4": "あなたはまたアロンとその[子{こ}]たちを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[連{つ}]れてきて、[水{みず}]で[彼{かれ}]らを[洗{あら}]い[清{きよ}]め、", "5": "また[衣服{いふく}]を[取{と}]り、[下{した}][服{ふく}]とエポデに[属{ぞく}]する[上服{うわふく}]と、エポデと[胸当{むねあて}]とをアロンに[着{き}]せ、エポデの[帯{おび}]を[締{し}]めさせなければならない。", "6": "そして[彼{かれ}]の[頭{あたま}]に[帽子{ぼうし}]をかぶらせ、その[帽子{ぼうし}]の[上{うえ}]にかの[聖{せい}]なる[冠{かんむり}]をいただかせ、", "7": "[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]を[取{と}]って[彼{かれ}]の[頭{あたま}]にかけ、[彼{かれ}]に[油{あぶら}][注{そそ}]ぎをしなければならない。", "8": "あなたはまた[彼{かれ}]の[子{こ}]たちを[連{つ}]れてきて[下{した}][服{ふく}]を[着{き}]せ、", "9": "[彼{かれ}]ら、すなわちアロンとその[子{こ}]たちに[帯{おび}]を[締{し}]めさせ、ずきんをかぶらせなければならない。[祭司{さいし}]の[職{しょく}]は[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めによって[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう。あなたはこうして、アロンとその[子{こ}]たちを[職{しょく}]に[任{にん}]じなければならない。", "10": "あなたは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[雄牛{おうし}]を[引{ひ}]いてきて、アロンとその[子{こ}]たちは、その[雄羊{おひつじ}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]かなければならない。", "11": "そして[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にその[雄牛{おうし}]をほふり、", "12": "その[雄牛{おうし}]の[血{ち}]を[取{と}]り、[指{ゆび}]をもって、これを[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]につけ、その[残{のこ}]りの[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[基{もとい}]に[注{そそ}]ぎかけなさい。", "13": "また、その[内臓{ないぞう}]をおおうすべての[脂肪{しぼう}]と[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]と、二つの[腎臓{じんぞう}]と、その[上{うえ}]の[脂肪{しぼう}]とを[取{と}]って、これを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。", "14": "ただし、その[雄牛{おうし}]の[肉{にく}]と[皮{かわ}]と[汚物{おぶつ}]とは、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。これは[罪祭{ざいさい}]である。", "15": "あなたはまた、かの[雄羊{おひつじ}]の一[頭{とう}]を[取{と}]り、そしてアロンとその[子{こ}]たちは、その[雄羊{おひつじ}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]かなければならない。", "16": "あなたはその[雄羊{おひつじ}]をほふり、その[血{ち}]を[取{と}]って、[祭壇{さいだん}]の四つの[側面{そくめん}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "17": "またその[雄羊{おひつじ}]を[切{き}]り[裂{さ}]き、その[内臓{ないぞう}]と、その[足{あし}]とを[洗{あら}]って、これをその[肉{にく}]の[切{き}]れ、および[頭{とう}]と[共{とも}]に[置{お}]き、", "18": "その[雄羊{おひつじ}]をみな[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[主{しゅ}]にささげる[燔祭{はんさい}]である。すなわち、これは[香{こう}]ばしいかおりであって、[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]である。", "19": "あなたはまた[雄羊{おひつじ}]の[他{た}]の一[頭{とう}]を[取{と}]り、アロンとその[子{こ}]たちは、その[雄羊{おひつじ}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]かなければならない。", "20": "そしてあなたはその[雄羊{おひつじ}]をほふり、その[血{ち}]を[取{と}]って、アロンの[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、その[子{こ}]たちの[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶとにつけ、また[彼{かれ}]らの[右{みぎ}]の[手{て}]の[親指{おやゆび}]と、[右{みぎ}]の[足{あし}]の[親指{おやゆび}]とにつけ、その[残{のこ}]りの[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の四つの[側面{そくめん}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "21": "また[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]の[血{ち}]および[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]を[取{と}]って、アロンとその[衣服{いふく}]、およびその[子{こ}]たちと、その[子{こ}]たちの[衣服{いふく}]とに[注{そそ}]がなければならない。[彼{かれ}]とその[衣服{いふく}]、およびその[子{こ}]らと、その[衣服{いふく}]とは[聖別{せいべつ}]されるであろう。", "22": "あなたはまた、その[雄羊{おひつじ}]の[脂肪{しぼう}]、[脂{あぶら}][尾{お}]、[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]、[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]、二つの[腎臓{じんぞう}]、その[上{うえ}]の[脂肪{しぼう}]、および[右{みぎ}]のももを[取{と}]らなければならない。これは[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]である。", "23": "また[主{しゅ}]の[前{まえ}]にある[種{たね}][入{い}]れぬパンのかごの[中{なか}]からパン一[個{こ}]と、[油{あぶら}][菓子{かし}]一[個{こ}]と、せんべい一[個{こ}]とを[取{と}]り、", "24": "これをみなアロンの[手{て}]と、その[子{こ}]たちの[手{て}]に[置{お}]き、これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして、[揺祭{ようさい}]としなければならない。", "25": "そしてあなたはこれを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[受{う}]け[取{と}]り、[燔祭{はんさい}]に[加{くわ}]えて[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]き、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。これは[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]である。", "26": "あなたはまた、アロンの[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]の[胸{むね}]を[取{と}]り、これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして、[揺祭{ようさい}]としなければならない。これはあなたの[受{う}]ける[分{ぶん}]となるであろう。", "27": "あなたはアロンとその[子{こ}]たちの[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]の[胸{むね}]ともも、すなわち[揺{ゆ}]り[動{うご}]かした[揺祭{ようさい}]の[胸{むね}]と、ささげたももとを[聖別{せいべつ}]しなければならない。", "28": "これはイスラエルの[人々{ひとびと}]から[永久{えいきゅう}]に、アロンとその[子{こ}]たちの[受{う}]くべきささげ[物{もの}]であって、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[中{なか}]から[受{う}]くべきもの、すなわち[主{しゅ}]にささげるささげ[物{もの}]である。", "29": "アロンの[聖{せい}]なる[衣服{いふく}]は[彼{かれ}]の[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[帰{き}]すべきである。[彼{かれ}]らはこれを[着{き}]て、[油{あぶら}][注{そそ}]がれ、[職{しょく}]に[任{にん}]ぜられなければならない。", "30": "その[子{こ}]たちのうち、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[祭司{さいし}]となり、[聖所{せいじょ}]で[仕{つか}]えるために[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいる[者{もの}]は、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]これを[着{き}]なければならない。", "31": "あなたは[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]を[取{と}]り、[聖{せい}]なる[場所{ばしょ}]でその[肉{にく}]を[煮{に}]なければならない。", "32": "アロンとその[子{こ}]たちは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、その[雄羊{おひつじ}]の[肉{にく}]と、かごの[中{なか}]のパンとを[食{た}]べなければならない。", "33": "[彼{かれ}]らを[職{しょく}]に[任{にん}]じ、[聖別{せいべつ}]するため、あがないに[用{もち}]いたこれらのものを、[彼{かれ}]らは[食{た}]べなければならない。[他{た}]の[人{ひと}]はこれを[食{た}]べてはならない。これは[聖{せい}]なる[物{もの}]だからである。", "34": "もし[任{にん}][職{しょく}]の[肉{にく}]、あるいはパンのうち、[朝{あさ}]まで[残{のこ}]るものがあれば、その[残{のこ}]りは[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[聖{せい}]なる[物{もの}]だから[食{た}]べてはならない。", "35": "あなたはわたしがすべて[命{めい}]じるように、アロンとその[子{こ}]たちにしなければならない。すなわち[彼{かれ}]らのために[七日{なぬか}]のあいだ、[任{にん}][職{しょく}]の[式{しき}]を[行{おこな}]わなければならない。", "36": "あなたは[毎日{まいにち}]、あがないのために、[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]をささげなければならない。また[祭壇{さいだん}]のために、あがないをなす[時{とき}]、そのために[罪祭{ざいさい}]をささげ、また、これに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[聖別{せいべつ}]しなさい。", "37": "あなたは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[祭壇{さいだん}]のために、あがないをして、これを[聖別{せいべつ}]しなければならない。こうして[祭壇{さいだん}]は、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]となり、すべて[祭壇{さいだん}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[聖{せい}]となるであろう。", "38": "あなたが[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささぐべき[物{もの}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[当歳{とうさい}]の[小羊{こひつじ}]二[頭{とう}]を[毎日{まいにち}][絶{た}]やすことなくささげなければならない。", "39": "その一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]は[朝{あさ}]にこれをささげ、[他{た}]の一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]は[夕{ゆう}]にこれをささげなければならない。", "40": "一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]には、つぶして[取{と}]った[油{あぶら}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一をまぜた[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の一エパを[添{そ}]え、また[灌祭{かんさい}]として、ぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一を[添{そ}]えなければならない。", "41": "[他{た}]の一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]は[夕{ゆう}]にこれをささげ、[朝{あさ}]の[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]と[同{おな}]じものをこれに[添{そ}]えてささげ、[香{こう}]ばしいかおりのために[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]としなければならない。", "42": "これはあなたがたが[代々{よよ}][会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[絶{た}]やすことなく、ささぐべき[燔祭{はんさい}]である。わたしはその[所{ところ}]であなたに[会{あ}]い、あなたと[語{かた}]るであろう。", "43": "また、その[所{ところ}]でわたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[会{あ}]うであろう。[幕屋{まくや}]はわたしの[栄光{えいこう}]によって[聖別{せいべつ}]されるであろう。", "44": "わたしは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]とを[聖別{せいべつ}]するであろう。またアロンとその[子{こ}]たちを[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせるであろう。", "45": "わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[住{す}]んで、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となるであろう。", "46": "わたしが[彼{かれ}]らのうちに[住{す}]むために、[彼{かれ}]らをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[彼{かれ}]らは[知{し}]るであろう。わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。" }, "30": { "1": "あなたはまた[香{こう}]をたく[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]らなければならない。アカシヤ[材{ざい}]でこれを[造{つく}]り、", "2": "[長{なが}]さ一キュビト、[幅{はば}]一キュビトの四[角{かく}]にし、[高{たか}]さ二キュビトで、これにその[一部{いちぶ}]として[角{つの}]をつけなければならない。", "3": "その[頂{いただき}]、その四つの[側面{そくめん}]、およびその[角{つの}]を[純金{じゅんきん}]でおおい、その[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]り、", "4": "また、その[両側{りょうがわ}]に、[飾{かざ}]り[縁{ふち}]の[下{した}]に[金{きん}]の[環{かん}]二つをこれのために[造{つく}]らなければならない。すなわち、その二つの[側{がわ}]にこれを[造{つく}]らなければならない。これはそれをかつぐさおを[通{とお}]すところである。", "5": "そのさおはアカシヤ[材{ざい}]で[造{つく}]り、[金{きん}]でおおわなければならない。", "6": "あなたはそれを、あかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]にある[垂幕{たれまく}]の[前{まえ}]に[置{お}]いて、わたしがあなたと[会{あ}]うあかしの[箱{はこ}]の[上{うえ}]にある[贖罪所{しょくざいしょ}]に[向{む}]かわせなければならない。", "7": "アロンはその[上{うえ}]で[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]をたかなければならない。[朝{あさ}]ごとに、ともしびを[整{ととの}]える[時{とき}]、これをたかなければならない。", "8": "アロンはまた[夕{ゆう}]べにともしびをともす[時{とき}]にも、これをたかなければならない。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたがたが[代々{よよ}]に[絶{た}]やすことなく、ささぐべき[薫香{くんこう}]である。", "9": "あなたがたはその[上{うえ}]で[異{こと}]なる[香{こう}]をささげてはならない。[燔祭{はんさい}]をも[素祭{そさい}]をもその[上{うえ}]でささげてはならない。また、その[上{うえ}]に[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]いではならない。", "10": "アロンは[年{ねん}]に一[度{ど}]その[角{つの}]に[血{ち}]をつけてあがないをしなければならない。すなわち、あがないの[罪祭{ざいさい}]の[血{ち}]をもって[代々{よよ}]にわたり、[年{ねん}]に一[度{ど}]これがために、あがないをしなければならない。これは[主{しゅ}]に[最{もっと}]も[聖{せい}]なるものである」。", "11": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "12": "「あなたがイスラエルの[人々{ひとびと}]の[数{かず}]の[総計{そうけい}]をとるに[当{あた}]り、おのおのその[数{かぞ}]えられる[時{とき}]、その[命{いのち}]のあがないを[主{しゅ}]にささげなければならない。これは[数{かぞ}]えられる[時{とき}]、[彼{かれ}]らのうちに[災{わざわい}]の[起{おこ}]らないためである。", "13": "すべて[数{かず}]に[入{い}]る[者{もの}]は[聖所{せいじょ}]のシケルで、[半{はん}]シケルを[払{はら}]わなければならない。一シケルは二十ゲラであって、おのおの[半{はん}]シケルを[主{しゅ}]にささげ[物{もの}]としなければならない。", "14": "すべて[数{かず}]に[入{い}]る二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]は、[主{しゅ}]にささげ[物{もの}]をしなければならない。", "15": "あなたがたの[命{いのち}]をあがなうために、[主{しゅ}]にささげ[物{もの}]をする[時{とき}]、[富{と}]める[者{もの}]も[半{はん}]シケルより[多{おお}]く[出{だ}]してはならず、[貧{まず}]しい[者{もの}]もそれより[少{すく}]なく[出{だ}]してはならない。", "16": "あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]から、あがないの[銀{ぎん}]を[取{と}]って、これを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[用{よう}]に[当{あ}]てなければならない。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]のため[記念{きねん}]となって、あなたがたの[命{いのち}]をあがなうであろう」。", "17": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "18": "「あなたはまた[洗{あら}]うために[洗盤{せんばん}]と、その[台{だい}]を[青銅{せいどう}]で[造{つく}]り、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]に[置{お}]いて、その[中{なか}]に[水{みず}]を[入{い}]れ、", "19": "アロンとその[子{こ}]たちは、それで[手{て}]と[足{あし}]とを[洗{あら}]わなければならない。", "20": "[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいる[時{とき}]、[水{みず}]で[洗{あら}]って、[死{し}]なないようにしなければならない。また[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づいて、その[務{つとめ}]をなし、[火祭{かさい}]を[主{しゅ}]にささげる[時{とき}]にも、そうしなければならない。", "21": "すなわち、その[手{て}]、その[足{あし}]を[洗{あら}]って、[死{し}]なないようにしなければならない。これは[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]の[代々{よよ}]にわたる[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めでなければならない」。", "22": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "23": "「あなたはまた[最{もっと}]も[良{よ}]い[香料{こうりょう}]を[取{と}]りなさい。すなわち[液体{えきたい}]の[没薬{もつやく}]五百シケル、[香{こう}]ばしい[肉桂{にっけい}]をその[半{なか}]ば、すなわち二百五十シケル、におい[菖蒲{しょうぶ}]二百五十シケル、", "24": "[桂{けい}][枝{し}]五百シケルを[聖所{せいじょ}]のシケルで[取{と}]り、また、オリブの[油{あぶら}]一ヒンを[取{と}]りなさい。", "25": "あなたはこれを[聖{せい}]なる[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]、すなわち[香油{こうゆ}]を[造{つく}]るわざにしたがい、まぜ[合{あ}]わせて、におい[油{あぶら}]に[造{つく}]らなければならない。これは[聖{せい}]なる[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]である。", "26": "あなたはこの[油{あぶら}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と、あかしの[箱{はこ}]とに[注{そそ}]ぎ、", "27": "[机{つくえ}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、[燭台{しょくだい}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]、", "28": "[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、[洗盤{せんばん}]と、その[台{だい}]とに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、", "29": "これらをきよめて[最{もっと}]も[聖{せい}]なる[物{もの}]としなければならない。すべてこれに[触{ふ}]れる[者{もの}]は[聖{せい}]となるであろう。", "30": "あなたはアロンとその[子{こ}]たちに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]としてわたしに[仕{つか}]えさせなければならない。", "31": "そしてあなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]わなければならない、『これはあなたがたの[代々{よよ}]にわたる、わたしの[聖{せい}]なる[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]であって、", "32": "[常{つね}]の[人{ひと}]の[身{み}]にこれを[注{そそ}]いではならない。またこの[割合{わりあい}]をもって、これと[等{ひと}]しいものを[造{つく}]ってはならない。これは[聖{せい}]なるものであるから、あなたがたにとっても[聖{せい}]なる[物{もの}]でなければならない。", "33": "すべてこれと[等{ひと}]しい[物{もの}]を[造{つく}]る[者{もの}]、あるいはこれを[祭司{さいし}][以外{いがい}]の[人{ひと}]につける[者{もの}]は、[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう』」。", "34": "[主{しゅ}]はまた、モーセに[言{い}]われた、「あなたは[香料{こうりょう}]、すなわち[蘇{そ}][合{ごう}][香{こう}]、シケレテ[香{こう}]、[楓{ふう}][子{し}][香{こう}]、[純粋{じゅんすい}]の[乳香{にゅうこう}]の[香料{こうりょう}]を[取{と}]りなさい。おのおの[同{おな}]じ[量{りょう}]でなければならない。", "35": "あなたはこれをもって[香{こう}]、すなわち[香料{こうりょう}]をつくるわざにしたがって[薫香{くんこう}]を[造{つく}]り、[塩{しお}]を[加{くわ}]え、[純{じゅん}]にして[聖{せい}]なる[物{もの}]としなさい。", "36": "また、その[幾{いく}]ぶんを[細{こま}]かに[砕{くだ}]き、わたしがあなたと[会{あ}]う[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にある、あかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]にこれを[供{そな}]えなければならない。これはあなたがたに[最{もっと}]も[聖{せい}]なるものである。", "37": "あなたが[造{つく}]る[香{こう}]の[同{おな}]じ[割合{わりあい}]をもって、それを[自分{じぶん}]のために[造{つく}]ってはならない。これはあなたにとって[主{しゅ}]に[聖{せい}]なるものでなければならない。", "38": "すべてこれと[等{ひと}]しいものを[造{つく}]って、これをかぐ[者{もの}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう」。" }, "31": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「[見{み}]よ、わたしはユダの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するホルの[子{こ}]なるウリの[子{こ}]ベザレルを[名{な}]ざして[召{め}]し、", "3": "これに[神{かみ}]の[霊{れい}]を[満{み}]たして、[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りと[知識{ちしき}]と[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]に[長{ちょう}]ぜしめ、", "4": "[工夫{くふう}]を[凝{こ}]らして[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]の[細工{さいく}]をさせ、", "5": "また[宝石{ほうせき}]を[切{き}]りはめ、[木{き}]を[彫刻{ちょうこく}]するなど、[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]をさせるであろう。", "6": "[見{み}]よ、わたしはまたダンの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するアヒサマクの[子{こ}]アホリアブを[彼{かれ}]と[共{とも}]ならせ、そしてすべて[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]を[授{さづ}]け、わたしがあなたに[命{めい}]じたものを、ことごとく[彼{かれ}]らに[造{つく}]らせるであろう。", "7": "すなわち[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]、あかしの[箱{はこ}]、その[上{うえ}]にある[贖罪所{しょくざいしょ}]、[幕屋{まくや}]のもろもろの[器{うつわ}]、", "8": "[机{つくえ}]とその[器{うつわ}]、[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]、", "9": "[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]とそのもろもろの[器{うつわ}]、[洗盤{せんばん}]とその[台{だい}]、", "10": "[編物{あみもの}]の[服{ふく}]、すなわち[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をするための[祭司{さいし}]アロンの[聖{せい}]なる[服{ふく}]、およびその[子{こ}]たちの[服{ふく}]、", "11": "[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]、[聖所{せいじょ}]のための[香{こう}]ばしい[香{こう}]などを、すべてわたしがあなたに[命{めい}]じたように[造{つく}]らせるであろう」。", "12": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "13": "「あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは[必{かなら}]ずわたしの[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]らなければならない。これはわたしとあなたがたとの[間{あいだ}]の、[代々{よよ}]にわたるしるしであって、わたしがあなたがたを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]であることを、[知{し}]らせるためのものである。", "14": "それゆえ、あなたがたは[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]らなければならない。これはあなたがたに[聖{せい}]なる[日{ひ}]である。すべてこれを[汚{けが}]す[者{もの}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]され、すべてこの[日{ひ}]に[仕事{しごと}]をする[者{もの}]は、[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "15": "六[日{か}]のあいだは[仕事{しごと}]をしなさい。[七日{なぬか}][目{め}]は[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息日{あんそくにち}]で、[主{しゅ}]のために[聖{せい}]である。すべて[安息日{あんそくにち}]に[仕事{しごと}]をする[者{もの}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されるであろう。", "16": "ゆえに、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[安息日{あんそくにち}]を[覚{おぼ}]え、[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]として、[代々{よよ}][安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]らなければならない。", "17": "これは[永遠{えいえん}]にわたしとイスラエルの[人々{ひとびと}]との[間{あいだ}]のしるしである。それは[主{しゅ}]が六[日{か}]のあいだに[天地{てんち}]を[造{つく}]り、[七日{なぬか}][目{め}]に[休{やす}]み、かつ、いこわれたからである』」。", "18": "[主{しゅ}]はシナイ[山{さん}]でモーセに[語{かた}]り[終{お}]えられたとき、あかしの[板{いた}]二[枚{まい}]、すなわち[神{かみ}]が[指{ゆび}]をもって[書{か}]かれた[石{いし}]の[板{いた}]をモーセに[授{さづ}]けられた。" }, "32": { "1": "[民{たみ}]はモーセが[山{やま}]を[下{くだ}]ることのおそいのを[見{み}]て、アロンのもとに[集{あつ}]まって[彼{かれ}]に[言{い}]った、「さあ、わたしたちに[先立{さきだ}]って[行{ゆ}]く[神{かみ}]を、わたしたちのために[造{つく}]ってください。わたしたちをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼった[人{ひと}]、あのモーセはどうなったのかわからないからです」。", "2": "アロンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[妻{つま}]、むすこ、[娘{むすめ}]らの[金{きん}]の[耳輪{みみわ}]をはずしてわたしに[持{も}]ってきなさい」。", "3": "そこで[民{たみ}]は[皆{みな}]その[金{きん}]の[耳輪{みみわ}]をはずしてアロンのもとに[持{も}]ってきた。", "4": "アロンがこれを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[受{う}]け[取{と}]り、[工具{こうぐ}]で[型{かた}]を[造{つく}]り、[鋳{い}]て[子{こ}][牛{うし}]としたので、[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「イスラエルよ、これはあなたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼったあなたの[神{かみ}]である」。", "5": "アロンはこれを[見{み}]て、その[前{まえ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。そしてアロンは[布告{ふこく}]して[言{い}]った、「あすは[主{しゅ}]の[祭{まつり}]である」。", "6": "そこで[人々{ひとびと}]はあくる[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[燔祭{はんさい}]をささげ、[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[供{そな}]えた。[民{たみ}]は[座{ざ}]して[食{く}]い[飲{の}]みし、[立{た}]って[戯{ざ}]れた。", "7": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[急{いそ}]いで[下{くだ}]りなさい。あなたがエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼったあなたの[民{たみ}]は[悪{わる}]いことをした。", "8": "[彼{かれ}]らは[早{はや}]くもわたしが[命{めい}]じた[道{みち}]を[離{はな}]れ、[自分{じぶん}]のために[鋳物{いもの}]の[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]り、これを[拝{おが}]み、これに[犠牲{ぎせい}]をささげて、『イスラエルよ、これはあなたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼったあなたの[神{かみ}]である』と[言{い}]っている」。", "9": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「わたしはこの[民{たみ}]を[見{み}]た。これはかたくなな[民{たみ}]である。", "10": "それで、わたしをとめるな。わたしの[怒{いか}]りは[彼{かれ}]らにむかって[燃{も}]え、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしつくすであろう。しかし、わたしはあなたを[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]とするであろう」。", "11": "モーセはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]をなだめて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[強{つよ}]き[手{て}]をもって、エジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]されたあなたの[民{たみ}]にむかって、なぜあなたの[怒{いか}]りが[燃{も}]えるのでしょうか。", "12": "どうしてエジプトびとに『[彼{かれ}]は[悪意{あくい}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]し、[彼{かれ}]らを[山地{さんち}]で[殺{ころ}]し、[地{ち}]の[面{めん}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすのだ』と[言{い}]わせてよいでしょうか。どうかあなたの[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをやめ、あなたの[民{たみ}]に[下{くだ}]そうとされるこの[災{わざわい}]を[思{おも}]い[直{なお}]し、", "13": "あなたのしもべアブラハム、イサク、イスラエルに、あなたが[御{ご}][自身{じしん}]をさして[誓{ちか}]い、『わたしは[天{てん}]の[星{ほし}]のように、あなたがたの[子孫{しそん}]を[増{ま}]し、わたしが[約束{やくそく}]したこの[地{ち}]を[皆{みな}]あなたがたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えて、[長{なが}]くこれを[所有{しょゆう}]させるであろう』と[彼{かれ}]らに[仰{おお}]せられたことを[覚{おぼ}]えてください」。", "14": "それで、[主{しゅ}]はその[民{たみ}]に[下{くだ}]すと[言{い}]われた[災{わざわい}]について[思{おも}]い[直{なお}]された。", "15": "モーセは[身{み}]を[転{てん}]じて[山{やま}]を[下{くだ}]った。[彼{かれ}]の[手{て}]には、かの二[枚{まい}]のあかしの[板{いた}]があった。[板{いた}]はその[両面{りょうめん}]に[文字{もじ}]があった。すなわち、この[面{めん}]にも、かの[面{めん}]にも[文字{もじ}]があった。", "16": "その[板{いた}]は[神{かみ}]の[作{さく}]、その[文字{もじ}]は[神{かみ}]の[文字{もじ}]であって、[板{いた}]に[彫{ほ}]ったものである。", "17": "ヨシュアは[民{たみ}]の[呼{よ}]ばわる[声{こえ}]を[聞{き}]いて、モーセに[言{い}]った、「[宿営{しゅくえい}]の[中{なか}]に[戦{たたか}]いの[声{こえ}]がします」。", "18": "しかし、モーセは[言{い}]った、「[勝{かち}]どきの[声{こえ}]でなく、[敗北{はいぼく}]の[叫{さけ}]び[声{ごえ}]でもない。わたしの[聞{き}]くのは[歌{うた}]の[声{こえ}]である」。", "19": "モーセが[宿営{しゅくえい}]に[近{ちか}]づくと、[子{こ}][牛{うし}]と[踊{おど}]りとを[見{み}]たので、[彼{かれ}]は[怒{いか}]りに[燃{も}]え、[手{て}]からかの[板{いた}]を[投{な}]げうち、これを[山{やま}]のふもとで[砕{くだ}]いた。", "20": "また[彼{かれ}]らが[造{つく}]った[子{こ}][牛{うし}]を[取{と}]って[火{ひ}]に[焼{や}]き、こなごなに[砕{くだ}]き、これを[水{みず}]の[上{うえ}]にまいて、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[飲{の}]ませた。", "21": "モーセはアロンに[言{い}]った、「この[民{たみ}]があなたに[何{なに}]をしたので、あなたは[彼{かれ}]らに[大{おお}]いなる[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたのですか」。", "22": "アロンは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、[激{はげ}]しく[怒{いか}]らないでください。この[民{たみ}]の[悪{わる}]いのは、あなたがごぞんじです。", "23": "[彼{かれ}]らはわたしに[言{い}]いました、『わたしたちに[先立{さきだ}]って[行{い}]く[神{かみ}]を、わたしたちのために[造{つく}]ってください。わたしたちをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼった[人{ひと}]、あのモーセは、どうなったのかわからないからです』。", "24": "そこでわたしは『だれでも、[金{きん}]を[持{も}]っている[者{もの}]は、それを[取{と}]りはずしなさい』と[彼{かれ}]らに[言{い}]いました。[彼{かれ}]らがそれをわたしに[渡{わた}]したので、わたしがこれを[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れると、この[子{こ}][牛{うし}]が[出{で}]てきたのです」。", "25": "モーセは[民{たみ}]がほしいままにふるまったのを[見{み}]た。アロンは[彼{かれ}]らがほしいままにふるまうに[任{まか}]せ、[敵{てき}]の[中{なか}]に[物笑{ものわら}]いとなったからである。", "26": "モーセは[宿営{しゅくえい}]の[門{もん}]に[立{た}]って[言{い}]った、「すべて[主{しゅ}]につく[者{もの}]はわたしのもとにきなさい」。レビの[子{こ}]たちはみな[彼{かれ}]のもとに[集{あつ}]まった。", "27": "そこでモーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『あなたがたは、おのおの[腰{こし}]につるぎを[帯{お}]び、[宿営{しゅくえい}]の[中{なか}]を[門{もん}]から[門{もん}]へ[行{い}]き[巡{めぐ}]って、おのおのその[兄弟{きょうだい}]、その[友{とも}]、その[隣人{りんじん}]を[殺{ころ}]せ』」。", "28": "レビの[子{こ}]たちはモーセの[言葉{ことば}]どおりにしたので、その[日{ひ}]、[民{たみ}]のうち、おおよそ三千[人{にん}]が[倒{たお}]れた。", "29": "そこで、モーセは[言{い}]った、「あなたがたは、おのおのその[子{こ}]、その[兄弟{きょうだい}]に[逆{さか}]らって、きょう、[主{しゅ}]に[身{み}]をささげた。それで[主{しゅ}]は、きょう、あなたがたに[祝福{しゅくふく}]を[与{あた}]えられるであろう」。", "30": "あくる[日{ひ}]、モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[大{おお}]いなる[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。それで[今{いま}]、わたしは[主{しゅ}]のもとに[上{のぼ}]って[行{い}]く。あなたがたの[罪{つみ}]を[償{つぐな}]うことが、できるかも[知{し}]れない」。", "31": "モーセは[主{しゅ}]のもとに[帰{かえ}]って、そして[言{い}]った、「ああ、この[民{たみ}]は[大{おお}]いなる[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[自分{じぶん}]のために[金{きん}]の[神{かみ}]を[造{つく}]りました。", "32": "[今{いま}]もしあなたが、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]をゆるされますならば――。しかし、もしかなわなければ、どうぞあなたが[書{か}]きしるされたふみから、わたしの[名{な}]を[消{け}]し[去{さ}]ってください」。", "33": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「すべてわたしに[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]は、これをわたしのふみから[消{け}]し[去{さ}]るであろう。", "34": "しかし、[今{いま}]あなたは[行{い}]って、わたしがあなたに[告{つ}]げたところに[民{たみ}]を[導{みちび}]きなさい。[見{み}]よ、わたしの[使{つかい}]はあなたに[先立{さきだ}]って[行{い}]くであろう。ただし[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]に、わたしは[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]を[罰{ばっ}]するであろう」。", "35": "そして[主{しゅ}]は[民{たみ}]を[撃{う}]たれた。[彼{かれ}]らが[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]ったからである。それはアロンが[造{つく}]ったのである。" }, "33": { "1": "さて、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたと、あなたがエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼった[民{たみ}]とは、ここを[立{た}]ってわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]って、『これをあなたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]える』と[言{い}]った[地{ち}]にのぼりなさい。", "2": "わたしはひとりの[使{つかい}]をつかわしてあなたに[先立{さきだ}]たせ、カナンびと、アモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを[追{お}]い[払{はら}]うであろう。", "3": "あなたがたは[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]にのぼりなさい。しかし、あなたがたは、かたくなな[民{たみ}]であるから、わたしが[道{みち}]であなたがたを[滅{ほろ}]ぼすことのないように、あなたがたのうちにあって[一緒{いっしょ}]にはのぼらないであろう」。", "4": "[民{たみ}]はこの[悪{わる}]い[知{し}]らせを[聞{き}]いて[憂{うれ}]い、ひとりもその[飾{かざ}]りを[身{み}]に[着{つ}]ける[者{もの}]はなかった。", "5": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは、かたくなな[民{たみ}]である。もしわたしが[一刻{いっこく}]でも、あなたがたのうちにあって、[一緒{いっしょ}]にのぼって[行{い}]くならば、あなたがたを[滅{ほろ}]ぼすであろう。ゆえに、[今{いま}]、あなたがたの[飾{かざ}]りを[身{み}]から[取{と}]り[去{さ}]りなさい。そうすればわたしはあなたがたになすべきことを[知{し}]るであろう』」。", "6": "それで、イスラエルの[人々{ひとびと}]はホレブ[山{やま}][以来{いらい}]その[飾{かざ}]りを[取{と}]り[除{のぞ}]いていた。", "7": "モーセは[幕屋{まくや}]を[取{と}]って、これを[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に、[宿営{しゅくえい}]を[離{はな}]れて[張{は}]り、これを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と[名{な}]づけた。すべて[主{しゅ}]に[伺{うかが}]い[事{こと}]のある[者{もの}]は[出{で}]て、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]にある[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[行{い}]った。", "8": "モーセが[出{で}]て、[幕屋{まくや}]に[行{い}]く[時{とき}]には、[民{たみ}]はみな[立{た}]ちあがり、モーセが[幕屋{まくや}]にはいるまで、おのおのその[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]って[彼{かれ}]を[見送{みおく}]った。", "9": "モーセが[幕屋{まくや}]にはいると、[雲{くも}]の[柱{はしら}]が[下{くだ}]って[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]った。そして[主{しゅ}]はモーセと[語{かた}]られた。", "10": "[民{たみ}]はみな[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[雲{くも}]の[柱{はしら}]が[立{た}]つのを[見{み}]ると、[立{た}]っておのおの[自分{じぶん}]の[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]で[礼拝{れいはい}]した。", "11": "[人{ひと}]がその[友{とも}]と[語{かた}]るように、[主{しゅ}]はモーセと[顔{かお}]を[合{あ}]わせて[語{かた}]られた。こうしてモーセは[宿営{しゅくえい}]に[帰{かえ}]ったが、その[従者{じゅうしゃ}]なる[若者{わかもの}]、ヌンの[子{こ}]ヨシュアは[幕屋{まくや}]を[離{はな}]れなかった。", "12": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「ごらんください。あなたは『この[民{たみ}]を[導{みちび}]きのぼれ』とわたしに[言{い}]いながら、わたしと[一緒{いっしょ}]につかわされる[者{もの}]を[知{し}]らせてくださいません。しかも、あなたはかつて『わたしはお[前{まえ}]を[選{えら}]んだ。お[前{まえ}]はまたわたしの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]た』と[仰{おお}]せになりました。", "13": "それで[今{いま}]、わたしがもし、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ますならば、どうか、あなたの[道{みち}]を[示{しめ}]し、あなたをわたしに[知{し}]らせ、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください。また、この[国民{こくみん}]があなたの[民{たみ}]であることを[覚{おぼ}]えてください」。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた「わたし[自身{じしん}]が[一緒{いっしょ}]に[行{い}]くであろう。そしてあなたに[安息{あんそく}]を[与{あた}]えるであろう」。", "15": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った「もしあなた[自身{じしん}]が[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かれないならば、わたしたちをここからのぼらせないでください。", "16": "わたしとあなたの[民{たみ}]とが、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ることは、[何{なに}]によって[知{し}]られましょうか。それはあなたがわたしたちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かれて、わたしとあなたの[民{たみ}]とが、[地{ち}]の[面{めん}]にある[諸民{しょみん}]と[異{こと}]なるものになるからではありませんか」。", "17": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはわたしの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]、またわたしは[名{な}]をもってあなたを[知{し}]るから、あなたの[言{い}]ったこの[事{こと}]をもするであろう」。", "18": "モーセは[言{い}]った、「どうぞ、あなたの[栄光{えいこう}]をわたしにお[示{しめ}]しください」。", "19": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはわたしのもろもろの[善{ぜん}]をあなたの[前{まえ}]に[通{とお}]らせ、[主{しゅ}]の[名{な}]をあなたの[前{まえ}]にのべるであろう。わたしは[恵{めぐ}]もうとする[者{もの}]を[恵{めぐ}]み、あわれもうとする[者{もの}]をあわれむ」。", "20": "また[言{い}]われた、「しかし、あなたはわたしの[顔{かお}]を[見{み}]ることはできない。わたしを[見{み}]て、なお[生{い}]きている[人{ひと}]はないからである」。", "21": "そして[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしのかたわらに一つの[所{ところ}]がある。あなたは[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[立{た}]ちなさい。", "22": "わたしの[栄光{えいこう}]がそこを[通{とお}]り[過{す}]ぎるとき、わたしはあなたを[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]に[入{い}]れて、わたしが[通{とお}]り[過{す}]ぎるまで、[手{て}]であなたをおおうであろう。", "23": "そしてわたしが[手{て}]をのけるとき、あなたはわたしのうしろを[見{み}]るが、わたしの[顔{かお}]は[見{み}]ないであろう」。" }, "34": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたは[前{まえ}]のような[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]を、[切{き}]って[造{つく}]りなさい。わたしはあなたが[砕{くだ}]いた[初{はじ}]めの[板{いた}]にあった[言葉{ことば}]を、その[板{いた}]に[書{か}]くであろう。", "2": "あなたは[朝{あさ}]までに[備{そな}]えをし、[朝{あさ}]のうちにシナイ[山{さん}]に[登{のぼ}]って、[山{やま}]の[頂{いただき}]でわたしの[前{まえ}]に[立{た}]ちなさい。", "3": "だれもあなたと[共{とも}]に[登{のぼ}]ってはならない。また、だれも[山{やま}]の[中{なか}]にいてはならない。また[山{やま}]の[前{まえ}]で[羊{ひつじ}]や[牛{うし}]を[飼{か}]っていてはならない」。", "4": "そこでモーセは[前{まえ}]のような[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]を、[切{き}]って[造{つく}]り、[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたようにシナイ[山{さん}]に[登{のぼ}]った。[彼{かれ}]はその[手{て}]に[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]をとった。", "5": "ときに[主{しゅ}]は[雲{くも}]の[中{なか}]にあって[下{くだ}]り、[彼{かれ}]と[共{とも}]にそこに[立{た}]って[主{しゅ}]の[名{な}]を[宣{の}]べられた。", "6": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]の[前{まえ}]を[過{す}]ぎて[宣{の}]べられた。「[主{しゅ}]、[主{しゅ}]、あわれみあり、[恵{めぐ}]みあり、[怒{いか}]ることおそく、いつくしみと、まこととの[豊{ゆた}]かなる[神{かみ}]、", "7": "いつくしみを千[代{だい}]までも[施{ほどこ}]し、[悪{あく}]と、とがと、[罪{つみ}]とをゆるす[者{もの}]、しかし、[罰{ばつ}]すべき[者{もの}]をば[決{けっ}]してゆるさず、[父{ちち}]の[罪{つみ}]を[子{こ}]に[報{むく}]い、[子{こ}]の[子{こ}]に[報{むく}]いて、三、四[代{だい}]におよぼす[者{もの}]」。", "8": "モーセは[急{いそ}]ぎ[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、", "9": "そして[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]よ、わたしがもし、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ますならば、かたくなな[民{たみ}]ですけれども、どうか[主{しゅ}]がわたしたちのうちにあって[一緒{いっしょ}]に[行{い}]ってください。そしてわたしたちの[悪{あく}]と[罪{つみ}]とをゆるし、わたしたちをあなたのものとしてください」。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしは[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ。わたしは[地{ち}]のいずこにも、いかなる[民{たみ}]のうちにも、いまだ[行{おこな}]われたことのない[不思議{ふしぎ}]を、あなたのすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]に[行{おこな}]うであろう。あなたが[共{とも}]に[住{す}]む[民{たみ}]はみな、[主{しゅ}]のわざを[見{み}]るであろう。わたしがあなたのためになそうとすることは、[恐{おそ}]るべきものだからである。", "11": "わたしが、きょう、あなたに[命{めい}]じることを[守{まも}]りなさい。[見{み}]よ、わたしはアモリびと、カナンびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを、あなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]うであろう。", "12": "あなたが[行{ゆ}]く[国{くに}]に[住{す}]んでいる[者{もの}]と、[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばないように、[気{き}]をつけなければならない。おそらく[彼{かれ}]らはあなたのうちにあって、わなとなるであろう。", "13": "むしろあなたがたは、[彼{かれ}]らの[祭壇{さいだん}]を[倒{たお}]し、[石{いし}]の[柱{はしら}]を[砕{くだ}]き、アシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]さなければならない。", "14": "あなたは[他{た}]の[神{かみ}]を[拝{おが}]んではならない。[主{しゅ}]はその[名{な}]を『ねたみ』と[言{い}]って、ねたむ[神{かみ}]だからである。", "15": "おそらくあなたはその[国{くに}]に[住{す}]む[者{もの}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]を[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、その[神々{かみがみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげ、[招{まね}]かれて[彼{かれ}]らの[犠牲{ぎせい}]を[食{た}]べ、", "16": "またその[娘{むすめ}]たちを、あなたのむすこたちにめとり、その[娘{むすめ}]たちが[自分{じぶん}]たちの[神々{かみがみ}]を[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、また、あなたのむすこたちをして、[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]を[慕{した}]わせ、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わせるに[至{いた}]るであろう。", "17": "あなたは[自分{じぶん}]のために[鋳物{いもの}]の[神々{かみがみ}]を[造{つく}]ってはならない。", "18": "あなたは[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[守{まも}]らなければならない。すなわち、わたしがあなたに[命{めい}]じたように、アビブの[月{つき}]の[定{さだ}]めの[時{とき}]に、[七日{なぬか}]のあいだ、[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない。あなたがアビブの[月{つき}]にエジプトを[出{で}]たからである。", "19": "すべて[初{はじ}]めに[生{うま}]れる[者{もの}]は、わたしのものである。すべてあなたの[家畜{かちく}]のういごの[雄{おす}]は、[牛{うし}]も[羊{ひつじ}]もそうである。", "20": "ただし、ろばのういごは[小羊{こひつじ}]であがなわなければならない。もしあがなわないならば、その[首{くび}]を[折{お}]らなければならない。あなたのむすこのうちのういごは、みなあがなわなければならない。むなし[手{て}]でわたしの[前{まえ}]に[出{で}]てはならない。", "21": "あなたは六[日{か}]のあいだ[働{はたら}]き、[七日{なぬか}][目{め}]には[休{やす}]まなければならない。[耕{たがや}]し[時{どき}]にも、[刈入{かりい}]れ[時{どき}]にも[休{やす}]まなければならない。", "22": "あなたは七[週{しゅう}]の[祭{まつり}]、すなわち[小麦{こむぎ}][刈{か}]りの[初穂{はつほ}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。また[年{ねん}]の[終{おわ}]りに[取{と}]り[入{い}]れの[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。", "23": "[年{ねん}]に三[度{ど}]、[男子{だんし}]はみな[主{しゅ}]なる[神{かみ}]、イスラエルの[神{かみ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なければならない。", "24": "わたしは[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]をあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]って、あなたの[境{さかい}]を[広{ひろ}]くするであろう。あなたが[年{ねん}]に三[度{ど}]のぼって、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]る[時{とき}]には、だれもあなたの[国{くに}]を[侵{おか}]すことはないであろう。", "25": "あなたは[犠牲{ぎせい}]の[血{ち}]を、[種{たね}]を[入{い}]れたパンと[共{とも}]に[供{そな}]えてはならない。また[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[犠牲{ぎせい}]を、[翌朝{よくあさ}]まで[残{のこ}]して[置{お}]いてはならない。", "26": "あなたの[土地{とち}]の[初穂{はつほ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いものを、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[携{たずさ}]えてこなければならない。あなたは[子{こ}]やぎをその[母{はは}]の[乳{ちち}]で[煮{に}]てはならない」。", "27": "また[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「これらの[言葉{ことば}]を[書{か}]きしるしなさい。わたしはこれらの[言葉{ことば}]に[基{もとづ}]いて、あなたおよびイスラエルと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだからである」。", "28": "モーセは[主{しゅ}]と[共{とも}]に、四十[日{にち}]四十[夜{や}]、そこにいたが、パンも[食{た}]べず、[水{みず}]も[飲{の}]まなかった。そして[彼{かれ}]は[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]、[十誡{じっかい}]を[板{いた}]の[上{うえ}]に[書{か}]いた。", "29": "モーセはそのあかしの[板{いた}]二[枚{まい}]を[手{て}]にして、シナイ[山{さん}]から[下{くだ}]ったが、その[山{やま}]を[下{くだ}]ったとき、モーセは、さきに[主{しゅ}]と[語{かた}]ったゆえに、[顔{かお}]の[皮{かわ}]が[光{ひかり}]を[放{はな}]っているのを[知{し}]らなかった。", "30": "アロンとイスラエルの[人々{ひとびと}]とがみな、モーセを[見{み}]ると、[彼{かれ}]の[顔{かお}]の[皮{かわ}]が[光{ひかり}]を[放{はな}]っていたので、[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れてこれに[近{ちか}]づかなかった。", "31": "モーセは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]んだ。アロンと[会衆{かいしゅう}]のかしらたちとがみな、モーセのもとに[帰{かえ}]ってきたので、モーセは[彼{かれ}]らと[語{かた}]った。", "32": "その[後{のち}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]がみな[近{ちか}]よったので、モーセは[主{しゅ}]がシナイ[山{さん}]で[彼{かれ}]に[語{かた}]られたことを、ことごとく[彼{かれ}]らにさとした。", "33": "モーセは[彼{かれ}]らと[語{かた}]り[終{お}]えた[時{とき}]、[顔{かお}]おおいを[顔{かお}]に[当{あ}]てた。", "34": "しかしモーセは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[行{い}]って[主{しゅ}]と[語{かた}]る[時{とき}]は、[出{で}]るまで[顔{かお}]おおいを[取{と}]り[除{のぞ}]いていた。そして[出{で}]て[来{く}]ると、その[命{めい}]じられた[事{こと}]をイスラエルの[人{ひと}][人{ひと}]に[告{つ}]げた。", "35": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はモーセの[顔{かお}]を[見{み}]ると、モーセの[顔{かお}]の[皮{かわ}]が[光{ひかり}]を[放{はな}]っていた。モーセは[行{い}]って[主{しゅ}]と[語{かた}]るまで、また[顔{かお}]おおいを[顔{かお}]に[当{あ}]てた。" }, "35": { "1": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[集{あつ}]めて[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]が[行{おこな}]えと[命{めい}]じられた[言葉{ことば}]である。", "2": "六[日{か}]の[間{あいだ}]は[仕事{しごと}]をしなさい。[七日{なぬか}][目{め}]はあなたがたの[聖日{せいじつ}]で、[主{しゅ}]の[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息日{あんそくにち}]であるから、この[日{ひ}]に[仕事{しごと}]をする[者{もの}]はだれでも[殺{ころ}]されなければならない。", "3": "[安息日{あんそくにち}]にはあなたがたのすまいのどこでも[火{ひ}]をたいてはならない」。", "4": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたことである。", "5": "あなたがたの[持{も}]ち[物{もの}]のうちから、[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]を[取{と}]りなさい。すべて、[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでする[者{もの}]は、[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]を[持{も}]ってきなさい。すなわち[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]。", "6": "[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]、やぎの[毛糸{けいと}]。", "7": "あかね[染{ぞ}]めの[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]、じゅごんの[皮{かわ}]、アカシヤ[材{ざい}]、", "8": "ともし[油{あぶら}]、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]と[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]とのための[香料{こうりょう}]、", "9": "[縞{しま}]めのう、エポデと[胸当{むねあて}]とにはめる[宝石{ほうせき}]。", "10": "すべてあなたがたのうち、[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]はきて、[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたものをみな[造{つく}]りなさい。", "11": "すなわち[幕屋{まくや}]、その[天幕{てんまく}]と、そのおおい、その[鉤{こま}]と、その[枠{わく}]、その[横木{よこぎ}]、その[柱{はしら}]と、その[座{ざ}]、", "12": "[箱{はこ}]と、そのさお、[贖罪所{しょくざいしょ}]、[隔{へだ}]ての[垂幕{たれまく}]、", "13": "[机{つくえ}]と、そのさお、およびそのもろもろの[器{うつわ}]、[供{そな}]えのパン、", "14": "また、ともしびのための[燭台{しょくだい}]と、その[器{うつわ}]、ともしび[皿{ざら}]と、ともし[油{あぶら}]、", "15": "[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]と、そのさお、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]、[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]、[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のとばり、", "16": "[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]およびその[青銅{せいどう}]の[網{あみ}]、そのさおと、そのもろもろの[器{うつわ}]、[洗盤{せんばん}]と、その[台{だい}]、", "17": "[庭{にわ}]のあげばり、その[柱{はしら}]とその[座{ざ}]、[庭{にわ}]の[門{もん}]のとばり、", "18": "[幕屋{まくや}]の[釘{くぎ}]、[庭{にわ}]の[釘{くぎ}]およびそのひも、", "19": "[聖所{せいじょ}]における[務{つとめ}]のための[編物{あみもの}]の[服{ふく}]、すなわち[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をなすための[祭司{さいし}]アロンの[聖{せい}]なる[服{ふく}]およびその[子{こ}]たちの[服{ふく}]」。", "20": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はモーセの[前{まえ}]を[去{さ}]り、", "21": "すべて[心{こころ}]に[感{かん}]じた[者{もの}]、すべて[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでする[者{もの}]は、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[作業{さぎょう}]と、そのもろもろの[奉仕{ほうし}]と、[聖{せい}]なる[服{ふく}]とのために、[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきた。", "22": "すなわち、すべて[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでする[男女{だんじょ}]は、[鼻輪{はなわ}]、[耳輪{みみわ}]、[指輪{ゆびわ}]、[首飾{くびかざ}]り、およびすべての[金{きん}]の[飾{かざ}]りを[携{たずさ}]えてきた。すべて[金{きん}]のささげ[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげる[者{もの}]はそのようにした。", "23": "すべて[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]、やぎの[毛糸{けいと}]、あかね[染{ぞ}]めの[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]、じゅごんの[皮{かわ}]を[持{も}]っている[者{もの}]は、それを[携{たずさ}]えてきた。", "24": "すべて[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]のささげ[物{もの}]をささげることのできる[者{もの}]は、それを[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]として[携{たずさ}]えてきた。また、すべて[組立{くみた}]ての[工事{こうじ}]に[用{もち}]いるアカシヤ[材{ざい}]を[持{も}]っている[者{もの}]は、それを[携{たずさ}]えてきた。", "25": "また、すべて[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[女{おんな}]たちは、その[手{て}]をもって[紡{つむ}]ぎ、その[紡{つむ}]いだ[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]を[携{たずさ}]えてきた。", "26": "すべて[知恵{ちえ}]があって、[心{こころ}]に[感{かん}]じた[女{おんな}]たちは、やぎの[毛{け}]を[紡{つむ}]いだ。", "27": "また、かしらたちは[縞{しま}]めのう、およびエポデと[胸当{むねあて}]にはめる[宝石{ほうせき}]を[携{たずさ}]えてきた。", "28": "また、ともしびと、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]と、[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]のための[香料{こうりょう}]と、[油{あぶら}]とを[携{たずさ}]えてきた。", "29": "このようにイスラエルの[人々{ひとびと}]は[自発{じはつ}]のささげ[物{もの}]を[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてきた。すなわち[主{しゅ}]がモーセによって、なせと[命{めい}]じられたすべての[工作{こうさく}]のために、[物{もの}]を[携{たずさ}]えてこようと、[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでする[男女{だんじょ}]はみな、そのようにした。", "30": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、[主{しゅ}]はユダの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するホルの[子{こ}]なるウリの[子{こ}]ベザレルを[名{な}]ざして[召{め}]し、", "31": "[彼{かれ}]に[神{かみ}]の[霊{れい}]を[満{み}]たして、[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りと[知識{ちしき}]と[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]に[長{ちょう}]ぜしめ、", "32": "[工夫{くふう}]を[凝{こ}]らして[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]の[細工{さいく}]をさせ、", "33": "また[宝石{ほうせき}]を[切{き}]りはめ、[木{き}]を[彫刻{ちょうこく}]するなど、[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]をさせ、", "34": "また[人{ひと}]を[教{おし}]えうる[力{ちから}]を、[彼{かれ}]の[心{こころ}]に[授{さづ}]けられた。[彼{かれ}]とダンの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するアヒサマクの[子{こ}]アホリアブとが、それである。", "35": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らに[知恵{ちえ}]の[心{こころ}]を[満{み}]たして、[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]をさせられた。すなわち[彫刻{ちょうこく}]、[浮{う}]き[織{おり}]および[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]の[縫取{ぬいと}]り、また[機{はた}][織{おり}]など[諸種{しょしゅ}]の[工作{こうさく}]をさせ、[工夫{くふう}]を[凝{こ}]らして[巧{たく}]みなわざをさせられた。" }, "36": { "1": "ベザレルとアホリアブおよびすべて[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]、すなわち[主{しゅ}]が[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りとを[授{さづ}]けて、[聖所{せいじょ}]の[組立{くみた}]ての[諸種{しょしゅ}]の[工事{こうじ}]を、いかになすかを[知{し}]らせられた[者{もの}]は、すべて[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにしなければならない」。", "2": "そこで、モーセはベザレルとアホリアブおよびすべて[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]、すなわち、その[心{こころ}]に[主{しゅ}]が[知恵{ちえ}]を[授{さづ}]けられた[者{もの}]、またきて、その[工事{こうじ}]をなそうと[心{こころ}]に[望{のぞ}]むすべての[者{もの}]を[召{め}]し[寄{よ}]せた。", "3": "[彼{かれ}]らは[聖所{せいじょ}]の[組立{くみた}]ての[工事{こうじ}]をするために、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[携{たずさ}]えてきたもろもろのささげ[物{もの}]を、モーセから[受{う}]け[取{と}]ったが、[民{たみ}]はなおも[朝{あさ}]ごとに、[自発{じはつ}]のささげ[物{もの}]を[彼{かれ}]のもとに[携{たずさ}]えてきた。", "4": "そこで[聖所{せいじょ}]のもろもろの[工事{こうじ}]をする[賢{かしこ}]い[人々{ひとびと}]はみな、おのおのしていた[工事{こうじ}]をやめて、", "5": "モーセに[言{い}]った「[民{たみ}]があまりに[多{おお}]く[携{たずさ}]えて[来{く}]るので、[主{しゅ}]がせよと[命{めい}]じられた[組立{くみた}]ての[工事{こうじ}]には[余{あま}]ります」。", "6": "モーセは[命令{めいれい}]を[発{はっ}]し、[宿営{しゅくえい}][中{ちゅう}]にふれさせて[言{い}]った、「[男{おとこ}]も[女{おんな}]も、もはや[聖所{せいじょ}]のために、ささげ[物{もの}]をするに[及{およ}]ばない」。それで[民{たみ}]は[携{たずさ}]えて[来{く}]ることをやめた。", "7": "[材料{ざいりょう}]はすべての[工事{こうじ}]をするのにじゅうぶんで、かつ[余{あま}]るからである。", "8": "すべて[工作{こうさく}]をする[者{もの}]のうちの[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は、十[枚{まい}]の[幕{まく}]で[幕屋{まくや}]を[造{つく}]った。すなわち[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]で[造{つく}]り、[巧{たく}]みなわざをもって、それにケルビムを[織{お}]り[出{だ}]した。", "9": "[幕{まく}]の[長{なが}]さは、おのおの二十八キュビト、[幕{まく}]の[幅{はば}]は、おのおの四キュビトで、[幕{まく}]はみな[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]である。", "10": "その[幕{まく}]五[枚{まい}]を[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、また[他{た}]の五[枚{まい}]の[幕{まく}]をも[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、", "11": "その[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]に[青色{あおいろ}]の[乳{ち}]をつけ、[他{た}]の[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]にも、そのようにした。", "12": "その一[枚{まい}]の[幕{まく}]に[乳{ち}]五十をつけ、[他{た}]の[一連{いちれん}]の[幕{まく}]の[端{はし}]にも、[乳{ち}]五十をつけた。その[乳{ち}]を[互{たがい}]に[相{あい}][向{む}]かわせた。", "13": "そして[金{きん}]の[輪{わ}]五十を[作{つく}]り、その[輪{わ}]で、[幕{まく}]を[互{たがい}]に[連{つら}]ね[合{あ}]わせたので、一つの[幕屋{まくや}]になった。", "14": "また、やぎの[毛糸{けいと}]で[幕{まく}]を[作{つく}]り、[幕屋{まくや}]をおおう[天幕{てんまく}]にした。すなわち[幕{まく}]十一[枚{まい}]を[作{つく}]った。", "15": "おのおのの[幕{まく}]の[長{なが}]さは三十キュビト、おのおのの[幕{まく}]の[幅{はば}]は四キュビトで、その十一[枚{まい}]の[幕{まく}]は[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]である。", "16": "そして、その[幕{まく}]五[枚{まい}]を一つに[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、また、その[幕{まく}]六[枚{まい}]を一つに[連{つら}]ね[合{あ}]わせ、", "17": "その[一連{いちれん}]の[端{はし}]にある[幕{まく}]の[縁{ふち}]に、[乳{ち}]五十をつけ、[他{た}]の[一連{いちれん}]の[幕{まく}]の[縁{ふち}]にも、[乳{ち}]五十をつけた。", "18": "そして、[青銅{せいどう}]の[輪{わ}]五十を[作{つく}]り、その[天幕{てんまく}]を[連{つら}]ね[合{あ}]わせて一つにした。", "19": "また、あかね[染{ぞ}]めの[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]で、[天幕{てんまく}]のおおいと、じゅごんの[皮{かわ}]で、その[上{うえ}]にかけるおおいとを[作{つく}]った。", "20": "また[幕屋{まくや}]のためにアカシヤ[材{ざい}]をもって、[立{たて}][枠{わく}]を[造{つく}]った。", "21": "[枠{わく}]の[長{なが}]さは十キュビト、[枠{わく}]の[幅{はば}]は、おのおの一キュビト[半{はん}]とし、", "22": "[枠{わく}]ごとに二つの[柄{ほぞ}]を[造{つく}]って、かれとこれとをくい[合{あ}]わせ、[幕屋{まくや}]のすべての[枠{わく}]にこのようにした。", "23": "[幕屋{まくや}]のために[枠{わく}]を[造{つく}]った。すなわち[南側{みなみがわ}]のために[枠{わく}]二十を[造{つく}]った。", "24": "その二十の[枠{わく}]の[下{した}]に[銀{ぎん}]の[座{ざ}]四十を[造{つく}]って、この[枠{わく}]の[下{した}]に、その二つの[柄{ほぞ}]のために二つの[座{ざ}]を[置{お}]き、かの[枠{わく}]の[下{した}]にも、その二つの[柄{ほぞ}]のために二つの[座{ざ}]を[置{お}]いた。", "25": "また[幕屋{まくや}]の[他{た}]の[側{がわ}]、すなわち[北側{きたがわ}]のためにも[枠{わく}]二十を[造{つく}]った。", "26": "その[銀{ぎん}]の[座{ざ}]四十を[造{つく}]って、この[枠{わく}]の[下{した}]にも二つの[座{ざ}]を[置{お}]き、かの[枠{わく}]の[下{した}]にも二つの[座{ざ}]を[置{お}]いた。", "27": "また[幕屋{まくや}]のうしろ、[西側{にしがわ}]のために[枠{わく}]六つを[造{つく}]り、", "28": "[幕屋{まくや}]のうしろの二つのすみのために[枠{わく}]二つを[造{つく}]った。", "29": "これらは、[下{した}]で[重{かさ}]なり[合{あ}]い、[同{おな}]じくその[頂{いただき}]でも[第{だい}]一の[環{かん}]まで[重{かさ}]なり[合{あ}]うようにし、その二つとも二つのすみのために、そのように[造{つく}]った。", "30": "こうして、その[枠{わく}]は八つ、その[銀{ぎん}]の[座{ざ}]は十六、おのおのの[枠{わく}]の[下{した}]に、二つずつ[座{ざ}]があった。", "31": "またアカシヤ[材{ざい}]の[横木{よこぎ}]を[造{つく}]った。すなわち[幕屋{まくや}]のこの[側{がわ}]の[枠{わく}]のために五つ、", "32": "また[幕屋{まくや}]のかの[側{がわ}]の[枠{わく}]のために[横木{よこぎ}]五つ、[幕屋{まくや}]のうしろの[西側{にしがわ}]の[枠{わく}]のために[横木{よこぎ}]五つを[造{つく}]った。", "33": "[枠{わく}]のまん[中{なか}]にある[中央{ちゅうおう}]の[横木{よこぎ}]は、[端{はし}]から[端{はし}]まで[通{とお}]るようにした。", "34": "そして、その[枠{わく}]を[金{きん}]でおおい、また[横木{よこぎ}]を[通{とお}]すその[環{かん}]を[金{きん}]で[造{つく}]り、またその[横木{よこぎ}]を[金{きん}]でおおった。", "35": "また[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、[垂幕{たれまく}]を[作{つく}]り、[巧{たく}]みなわざをもって、それにケルビムを[織{お}]り[出{だ}]した。", "36": "また、これがためにアカシヤ[材{ざい}]の[柱{はしら}]四[本{ほん}]を[作{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおい、その[鉤{こま}]を[金{きん}]にし、その[柱{はしら}]のために[銀{ぎん}]の[座{ざ}]四つを[鋳{い}]た。", "37": "また[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のために[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、[色{いろ}]とりどりに[織{お}]ったとばりを[作{つく}]った。", "38": "その[柱{はしら}]五[本{ほん}]と、その[鉤{こま}]とを[造{つく}]り、その[柱{はしら}]の[頭{あたま}]と[桁{けた}]とを[金{きん}]でおおった。ただし、その五つの[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]であった。" }, "37": { "1": "ベザレルはアカシヤ[材{ざい}]の[箱{はこ}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さは二キュビト[半{はん}]、[幅{はば}]は一キュビト[半{はん}]、[高{たか}]さは一キュビト[半{はん}]である。", "2": "[純金{じゅんきん}]で、[内{うち}]そとをおおい、その[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]った。", "3": "また[金{きん}]の[環{かん}]四つを[鋳{い}]て、その四すみに[取{と}]りつけた。すなわち二つの[環{かん}]をこちら[側{がわ}]に、二つの[環{かん}]をあちら[側{がわ}]に[取{と}]りつけた。", "4": "またアカシヤ[材{ざい}]のさおを[造{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおい、", "5": "そのさおを[箱{はこ}]の[側面{そくめん}]の[環{かん}]に[通{とお}]して、[箱{はこ}]をかつぐようにした。", "6": "また[純金{じゅんきん}]で[贖罪所{しょくざいしょ}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さは二キュビト[半{はん}]、[幅{はば}]は一キュビト[半{はん}]である。", "7": "また[金{きん}]で、二つのケルビムを[造{つく}]った。すなわち、これを[打物{うちもの}][造{つく}]りとし、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[両端{りょうはし}]に[置{お}]いた。", "8": "一つのケルブをこの[端{はし}]に、一つのケルブをかの[端{はし}]に[置{お}]いた。すなわちケルビムを[贖罪所{しょくざいしょ}]の[一部{いちぶ}]として、その[両端{りょうはし}]に[造{つく}]った。", "9": "ケルビムは[翼{つばさ}]を[高{たか}]く[伸{の}]べ、その[翼{つばさ}]で[贖罪所{しょくざいしょ}]をおおい、[顔{かお}]は[互{たがい}]に[向{む}]かい[合{あ}]った。すなわちケルビムの[顔{かお}]は[贖罪所{しょくざいしょ}]に[向{む}]かっていた。", "10": "またアカシヤ[材{ざい}]で、[机{つくえ}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さは二キュビト、[幅{はば}]は一キュビト、[高{たか}]さは一キュビト[半{はん}]である。", "11": "[純金{じゅんきん}]でこれをおおい、その[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]った。", "12": "またその[周囲{しゅうい}]に[手{て}][幅{はば}]の[棧{さん}]を[造{つく}]り、その[周囲{しゅうい}]の[棧{さん}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]った。", "13": "またこれがために[金{きん}]の[環{かん}]四つを[鋳{い}]て、その四つの[足{あし}]のすみ四か[所{しょ}]にその[環{かん}]を[取{と}]りつけた。", "14": "その[環{かん}]は[棧{さん}]のわきにあって、[机{つくえ}]をかつぐさおを[入{い}]れる[所{ところ}]とした。", "15": "またアカシヤ[材{ざい}]で、[机{つくえ}]をかつぐさおを[造{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおった。", "16": "また[机{つくえ}]の[上{うえ}]の[器{うつわ}]、すなわちその[皿{さら}]、[乳香{にゅうこう}]を[盛{も}]る[杯{はい}]および[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]ぐための[鉢{はち}]と[瓶{びん}]とを[純金{じゅんきん}]で[造{つく}]った。", "17": "また[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]を[造{つく}]った。すなわち[打物{うちもの}][造{つく}]りで[燭台{しょくだい}]を[造{つく}]り、その[台{だい}]、[幹{みき}]、[萼{がく}]、[節{ふし}]、[花{はな}]を一つに[連{つら}]ねた。", "18": "また六つの[枝{えだ}]をそのわきから[出{だ}]させた。すなわち[燭台{しょくだい}]の三つの[枝{えだ}]をこの[側{がわ}]から、[燭台{しょくだい}]の三つの[枝{えだ}]をかの[側{がわ}]から[出{だ}]させた。", "19": "あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした三つの[萼{がく}]が、[節{ふし}]と[花{はな}]とをもって、この[枝{えだ}]にあり、また、あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした三つの[萼{がく}]が、[節{ふし}]と[花{はな}]とをもって、かの[枝{えだ}]にあり、[燭台{しょくだい}]から[出{で}]る六つの[枝{えだ}]をみなそのようにした。", "20": "また[燭台{しょくだい}]の[幹{みき}]には、あめんどうの[花{はな}]の[形{かたち}]をした四つの[萼{がく}]を、その[節{ふし}]と[花{はな}]とをもたせて[取{と}]りつけた。", "21": "また二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]りつけ、[次{つぎ}]の二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]りつけ、さらに[次{つぎ}]の二つの[枝{えだ}]の[下{した}]に一つの[節{ふし}]を[取{と}]りつけ、[燭台{しょくだい}]の[幹{みき}]から[出{で}]る六つの[枝{えだ}]に、みなそのようにした。", "22": "それらの[節{ふし}]と[枝{えだ}]を一つに[連{つら}]ね、ことごとく[純金{じゅんきん}]の[打物{うちもの}][造{つく}]りとした。", "23": "また、それのともしび[皿{ざら}]七つと、その[芯{しん}][切{き}]りばさみと、[芯{しん}][取{と}]り[皿{ざら}]とを[純金{じゅんきん}]で[造{つく}]った。", "24": "すなわち[純金{じゅんきん}]一タラントをもって、[燭台{しょくだい}]とそのすべての[器{うつわ}]とを[造{つく}]った。", "25": "またアカシヤ[材{ざい}]で[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さ一キュビト、[幅{はば}]一キュビトの四[角{かく}]にし、[高{たか}]さ二キュビトで、これにその[一部{いちぶ}]として[角{つの}]をつけた。  ", "26": "そして、その[頂{いただき}]、その[周囲{しゅうい}]の[側面{そくめん}]、その[角{つの}]を[純金{じゅんきん}]でおおい、その[周囲{しゅうい}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]り[縁{ふち}]を[造{つく}]った。", "27": "また、その[両側{りょうがわ}]に、[飾{かざ}]り[縁{ふち}]の[下{した}]に[金{きん}]の[環{かん}]二つを、そのために[造{つく}]った。すなわちその二つの[側{がわ}]にこれを[造{つく}]った。これはそれをかつぐさおを[通{とお}]す[所{ところ}]である。", "28": "そのさおはアカシヤ[材{ざい}]で[造{つく}]り、[金{きん}]でこれをおおった。", "29": "また[香料{こうりょう}]を[造{つく}]るわざにしたがって、[聖{せい}]なる[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]と[純粋{じゅんすい}]の[香料{こうりょう}]の[薫香{くんこう}]とを[造{つく}]った。" }, "38": { "1": "またアカシヤ[材{ざい}]で[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さ五キュビト、[幅{はば}]五キュビトの四[角{かく}]で、[高{たか}]さは三キュビトである。", "2": "その四すみの[上{うえ}]に、その[一部{いちぶ}]とし、それの[角{つの}]を[造{つく}]り、[青銅{せいどう}]で[祭壇{さいだん}]をおおった。", "3": "また[祭壇{さいだん}]のもろもろの[器{うつわ}]、すなわち、つぼ、[十能{じゅうのう}]、[鉢{はち}]、[肉{にく}][叉{また}]、[火皿{ひざら}]を[造{つく}]った。そのすべての[器{うつわ}]を[青銅{せいどう}]で[造{つく}]った。", "4": "また[祭壇{さいだん}]のために、[青銅{せいどう}]の[網{あみ}][細工{ざいく}]の[格子{こうし}]を[造{つく}]り、これを[祭壇{さいだん}]の[出張{でば}]りの[下{した}]に[取{と}]りつけて、[祭壇{さいだん}]の[高{たか}]さの[半{なか}]ばに[達{たっ}]するようにした。", "5": "また[青銅{せいどう}]の[格子{こうし}]の四すみのために、[環{かん}]四つを[鋳{い}]て、さおを[通{とお}]す[所{ところ}]とした。", "6": "アカシヤ[材{ざい}]で、そのさおを[造{つく}]り、[青銅{せいどう}]でこれをおおい、", "7": "そのさおを[祭壇{さいだん}]の[両側{りょうがわ}]にある[環{かん}]に[通{とお}]して、それをかつぐようにした。[祭壇{さいだん}]は[板{いた}]をもって、[空洞{くうどう}]に[造{つく}]った。", "8": "また[洗盤{せんばん}]と、その[台{だい}]を[青銅{せいどう}]で[造{つく}]った。すなわち[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で[務{つとめ}]をなす[女{おんな}]たちの[鏡{かがみ}]をもって[造{つく}]った。", "9": "また[庭{にわ}]を[造{つく}]った。その[南側{みなみがわ}]のために百キュビトの[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]の[庭{にわ}]のあげばりを[設{もう}]けた。", "10": "その[柱{はしら}]は二十、その[柱{はしら}]の二十の[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]で、その[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]は[銀{ぎん}]とした。", "11": "また[北側{きたがわ}]のためにも百キュビトのあげばりを[設{もう}]けた。その[柱{はしら}]二十、その[柱{はしら}]の二十の[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]で、その[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]は[銀{ぎん}]とした。", "12": "また[西側{にしがわ}]のために、五十キュビトのあげばりを[設{もう}]けた。その[柱{はしら}]は十、その[座{ざ}]も十で、その[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]は[銀{ぎん}]とした。", "13": "また[東側{ひがしがわ}]のためにも、五十キュビトのあげばりを[設{もう}]けた。", "14": "その[一方{いっぽう}]に十五キュビトのあげばりを[設{もう}]けた。その[柱{はしら}]は三つ、その[座{ざ}]も三つ。", "15": "また[他{た}]の[一方{いっぽう}]にも、[同{おな}]じようにした。すなわち[庭{にわ}]の[門{もん}]のこなたかなたともに、十五キュビトのあげばりを[設{もう}]けた。その[柱{はしら}]は三つ、その[座{ざ}]も三つ。", "16": "[庭{にわ}]の[周囲{しゅうい}]のあげばりはみな[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]である。", "17": "[柱{はしら}]の[座{ざ}]は[青銅{せいどう}]、[柱{はしら}]の[鉤{こま}]と[桁{けた}]とは[銀{ぎん}]、[柱{はしら}]の[頭{あたま}]のおおいも[銀{ぎん}]である。[庭{にわ}]の[柱{はしら}]はみな[銀{ぎん}]の[桁{けた}]で[連{つら}]ねた。", "18": "[庭{にわ}]の[門{もん}]のとばりは[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、[色{いろ}]とりどりに[織{お}]ったものであった。[長{なが}]さは二十キュビト、[幅{はば}]なる[高{たか}]さは五キュビトで、[庭{にわ}]のあげばりと[等{ひと}]しかった。", "19": "その[柱{はしら}]は四つ、その[座{ざ}]も四つで、ともに[青銅{せいどう}]。その[鉤{こま}]は[銀{ぎん}]、[柱{はしら}]の[頭{あたま}]のおおいと[桁{けた}]は[銀{ぎん}]である。", "20": "ただし、[幕屋{まくや}]および、その[周囲{しゅうい}]の[庭{にわ}]の[釘{くぎ}]はみな[青銅{せいどう}]であった。", "21": "[幕屋{まくや}]、すなわちあかしの[幕屋{まくや}]に[用{もち}]いた[物{もの}]の[総計{そうけい}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちモーセの[命{いのち}]に[従{したが}]い、[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]イタマルがレビびとを[用{もち}]いて[量{はか}]ったものである。", "22": "ユダの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するホルの[子{こ}]なるウリの[子{こ}]ベザレルは、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられた[事{こと}]をことごとくした。", "23": "ダンの[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]するアヒサマクの[子{こ}]アホリアブは[彼{かれ}]と[共{とも}]にあって[彫刻{ちょうこく}]、[浮{う}]き[織{おり}]をなし、また[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]で、[縫取{ぬいと}]りをする[者{もの}]であった。", "24": "[聖所{せいじょ}]のもろもろの[工作{こうさく}]に[用{もち}]いたすべての[金{きん}]、すなわち、ささげ[物{もの}]なる[金{きん}]は[聖所{せいじょ}]のシケルで、二十九タラント七百三十シケルであった。", "25": "[会衆{かいしゅう}]のうちの[数{かぞ}]えられた[者{もの}]のささげた[銀{ぎん}]は[聖所{せいじょ}]のシケルで、百タラント千七百七十五シケルであった。", "26": "これはひとり[当{あた}]り一ベカ、すなわち[聖所{せいじょ}]のシケルの[半{はん}]シケルであって、すべて二十[歳{さい}][以上{いじょう}]で[数{かぞ}]えられた[者{もの}]が六十万三千五百五十[人{にん}]であったからである。", "27": "[聖所{せいじょ}]の[座{ざ}]と[垂幕{たれまく}]の[座{ざ}]とを[鋳{い}]るために[用{もち}]いた[銀{ぎん}]は百タラントであった。すなわち百[座{ざ}]につき百タラント、一[座{ざ}]につき一タラントである。", "28": "また千七百七十五シケルで[柱{はしら}]の[鉤{こま}]を[造{つく}]り、また[柱{はしら}]の[頭{あたま}]をおおい、[柱{はしら}]のために[桁{けた}]を[造{つく}]った。", "29": "ささげ[物{もの}]なる[青銅{せいどう}]は七十タラント二千四百シケルであった。", "30": "これを[用{もち}]いて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]の[座{ざ}]、[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]と、それにつく[青銅{せいどう}]の[格子{こうし}]、および[祭壇{さいだん}]のもろもろの[器{うつわ}]を[造{つく}]った。", "31": "また[庭{にわ}]の[周囲{しゅうい}]の[座{ざ}]、[庭{にわ}]の[門{もん}]の[座{ざ}]、および[幕屋{まくや}]のもろもろの[釘{くぎ}]と、[庭{にわ}]の[周囲{しゅうい}]のもろもろの[釘{くぎ}]を[造{つく}]った。" }, "39": { "1": "[彼{かれ}]らは[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]で、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]のための[編物{あみもの}]の[服{ふく}]を[作{つく}]った。またアロンのために[聖{せい}]なる[服{ふく}]を[作{つく}]った。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "2": "また[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]でエポデを[作{つく}]った。", "3": "また[金{きん}]を[打{う}]ち[延{の}]べて[板{いた}]とし、これを[切{き}]って[糸{いと}]とし、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]に[交{まじ}]えて、[巧{たく}]みな[細工{さいく}]とした。", "4": "また、これがために[肩{かた}]ひもを[作{つく}]ってこれにつけ、その[両端{りょうはし}]でこれにつけた。", "5": "エポデの[上{うえ}]で、これをつかねる[帯{おび}]は、[同{おな}]じきれで、[同{おな}]じように、[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で[作{つく}]った。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "6": "また、[縞{しま}]めのうを[細工{さいく}]して、[金糸{きんし}]の[編{あみ}][細工{ざいく}]にはめ、これに[印{いん}]を[彫刻{ちょうこく}]するように、イスラエルの[子{こ}]たちの[名{な}]を[刻{きざ}]み、", "7": "これをエポデの[肩{かた}]ひもにつけて、イスラエルの[子{こ}]たちの[記念{きねん}]の[石{いし}]とした。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "8": "また[胸当{むねあて}]を[巧{たく}]みなわざをもって、エポデの[作{つく}]りのように[作{つく}]った。すなわち[金糸{きんし}]、[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で[作{つく}]った。", "9": "[胸当{むねあて}]は二つに[折{お}]って四[角{かく}]にした。すなわち二つに[折{お}]って、[長{なが}]さを一[指{ゆび}][当{あた}]りとし、[幅{はば}]も一[指{ゆび}][当{あた}]りとした。", "10": "その[中{なか}]に[宝石{ほうせき}]四[列{れつ}]をはめた。すなわち、[紅{こう}][玉髄{ぎょくずい}]、[貴{き}]かんらん[石{いし}]、[水晶{すいしょう}]の[列{れつ}]を[第{だい}]一[列{れつ}]とし、", "11": "[第{だい}]二[列{れつ}]は、ざくろ[石{いし}]、るり、[赤{あか}][縞{しま}]めのう、", "12": "[第{だい}]三[列{れつ}]は[黄{き}][水晶{すいしょう}]、めのう、[紫{むらさき}][水晶{すいしょう}]、", "13": "[第{だい}]四[列{れつ}]は[黄{き}][碧玉{へきぎょく}]、[縞{しま}]めのう、[碧玉{へきぎょく}]であって、これらを[金{きん}]の[編{あみ}][細工{ざいく}]の[中{なか}]にはめ[込{こ}]んだ。", "14": "その[宝石{ほうせき}]はイスラエルの[子{こ}]たちの[名{な}]にしたがい、その[名{な}]と[等{ひと}]しく十二とし、おのおの[印{いん}]の[彫刻{ちょうこく}]のように、十二[部族{ぶぞく}]のためにその[名{な}]を[刻{きざ}]んだ。", "15": "またひも[細工{ざいく}]にねじた[純金{じゅんきん}]のくさりを[胸当{むねあて}]につけた。", "16": "また[金{きん}]の二つの[編{あみ}][細工{ざいく}]と、二つの[金{きん}]の[環{かん}]とを[作{つく}]り、その二つの[環{かん}]を[胸当{むねあて}]の[両端{りょうはし}]につけた。", "17": "かの二[筋{すじ}]の[金{きん}]のひもを[胸当{むねあて}]の[端{はし}]の二つの[環{かん}]につけた。", "18": "ただし、その二[筋{すじ}]のひもの[他{た}]の[両端{りょうはし}]を、かの二つの[編{あみ}][細工{ざいく}]につけ、エポデの[肩{かた}]ひもにつけて[前{まえ}]にくるようにした。", "19": "また二つの[金{きん}]の[環{かん}]を[作{つく}]って、これを[胸当{むねあて}]の[両端{りょうはし}]につけた。すなわちエポデに[接{せっ}]する[内側{うちがわ}]の[縁{ふち}]にこれをつけた。", "20": "また[金{きん}]の[環{かん}]二つを[作{つく}]って、これをエポデの二つの[肩{かた}]ひもの[下{した}]の[部分{ぶぶん}]につけ、[前{まえ}]の[方{ほう}]で、そのつなぎ[目{め}]に[近{ちか}]く、エポデの[帯{おび}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]にくるようにした。", "21": "[胸当{むねあて}]は[青{あお}]ひもをもって、その[環{かん}]をエポデの[環{かん}]に[結{むす}]びつけ、エポデの[帯{おび}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]にくるようにした。こうして、[胸当{むねあて}]がエポデから[離{はな}]れないようにした。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "22": "またエポデに[属{ぞく}]する[上服{うわふく}]は、すべて[青地{あおじ}]の[織物{おりもの}]で[作{つく}]った。", "23": "[上服{うわふく}]の[口{くち}]はそのまん[中{なか}]にあって、その[口{くち}]の[周囲{しゅうい}]には、よろいのえりのように[縁{ふち}]をつけて、ほころびないようにした。", "24": "[上服{うわふく}]のすそには[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]で、ざくろを[作{つく}]りつけ、", "25": "また[純金{じゅんきん}]で[鈴{すず}]を[作{つく}]り、その[鈴{すず}]を[上服{うわふく}]のすその[周囲{しゅうい}]の、ざくろとざくろとの[間{あいだ}]につけた。", "26": "すなわち[鈴{すず}]にざくろ、[鈴{すず}]にざくろと、[務{つとめ}]の[上服{うわふく}]のすその[周囲{しゅうい}]につけた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "27": "またアロンとその[子{こ}]たちのために、[亜麻{あま}][糸{いと}]で[織{お}]った[下{した}][服{ふく}]を[作{つく}]り、", "28": "[亜麻{あま}][布{ぬの}]で[帽子{ぼうし}]を[作{つく}]り、[亜麻{あま}][布{ぬの}]で[麗{うるわ}]しい[頭{とう}][布{ぬの}]を[作{つく}]り、[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]の[布{ぬの}]で、[下{した}]ばきを[作{つく}]り、", "29": "[亜麻{あま}]の[撚糸{ねんし}]および[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]で、[色{いろ}]とりどりに[織{お}]った[帯{おび}]を[作{つく}]った。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "30": "また[純金{じゅんきん}]をもって、[聖{せい}]なる[冠{かんむり}]の[前{まえ}][板{いた}]を[作{つく}]り、[印{いん}]の[彫刻{ちょうこく}]のように、その[上{うえ}]に「[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[者{もの}]」という[文字{もじ}]を[書{か}]き、", "31": "これに[青{あお}]ひもをつけて、それを[帽子{ぼうし}]の[上{うえ}]に[結{むす}]びつけた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "32": "こうして[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]の、もろもろの[工事{こうじ}]が[終{おわ}]った。イスラエルの[人々{ひとびと}]はすべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにおこなった。", "33": "[彼{かれ}]らは[幕屋{まくや}]と[天幕{てんまく}]およびそのもろもろの[器{うつわ}]をモーセのもとに[携{たずさ}]えてきた。すなわち、その[鉤{こま}]、その[枠{わく}]、その[横木{よこぎ}]、その[柱{はしら}]、その[座{ざ}]、", "34": "あかね[染{ぞ}]めの[雄羊{おひつじ}]の[皮{かわ}]のおおい、じゅごんの[皮{かわ}]のおおい、[隔{へだ}]ての[垂幕{たれまく}]、", "35": "あかしの[箱{はこ}]と、そのさお、[贖罪所{しょくざいしょ}]、", "36": "[机{つくえ}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、[供{そな}]えのパン、", "37": "[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]と、そのともしび[皿{ざら}]、すなわち[列{れつ}]に[並{なら}]べるともしび[皿{ざら}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]、およびそのともし[油{あぶら}]、", "38": "[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]、[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]、[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のとばり、", "39": "[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]、その[青銅{せいどう}]の[格子{こうし}]と、そのさお、およびそのもろもろの[器{うつわ}]、[洗盤{せんばん}]とその[台{だい}]、", "40": "[庭{にわ}]のあげばり、その[柱{はしら}]とその[座{ざ}]、[庭{にわ}]の[門{もん}]のとばり、そのひもとその[釘{くぎ}]、また[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]の[幕屋{まくや}]に[用{もち}]いるもろもろの[器{うつわ}]、", "41": "[聖所{せいじょ}]で[務{つとめ}]をなす[編物{あみもの}]の[服{ふく}]、すなわち[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をなすための[祭司{さいし}]アロンの[聖{せい}]なる[服{ふく}]およびその[子{こ}]たちの[服{ふく}]。", "42": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、すべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたように、そのすべての[工事{こうじ}]をした。", "43": "モーセがそのすべての[工事{こうじ}]を[見{み}]ると、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりに、それをなしとげていたので、モーセは[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]した。" }, "40": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた。", "2": "「[正月{しょうがつ}]の[元日{がんじつ}]にあなたは[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]を[建{た}]てなければならない。", "3": "そして、その[中{なか}]にあかしの[箱{はこ}]を[置{お}]き、[垂幕{たれまく}]で、[箱{はこ}]を[隔{へだ}]て[隠{かく}]し、", "4": "また、[机{つくえ}]を[携{たずさ}]え[入{い}]れ、それに[並{なら}]べるものを[並{なら}]べ、[燭台{しょくだい}]を[携{たずさ}]え[入{い}]れて、そのともしびをともさなければならない。", "5": "あなたはまた[金{きん}]の[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]を、あかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]にすえ、とばりを[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にかけなければならない。", "6": "また[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]を[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]の[前{まえ}]にすえ、", "7": "[洗盤{せんばん}]を[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]にすえて、これに[水{みず}]を[入{い}]れなければならない。", "8": "また[周囲{しゅうい}]に[庭{にわ}]を[設{もう}]け、[庭{にわ}]の[門{もん}]にとばりをかけなければならない。", "9": "そして[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]をとって、[幕屋{まくや}]とその[中{なか}]のすべてのものに[注{そそ}]ぎ、それとそのもろもろの[器{うつわ}]とを[聖別{せいべつ}]しなければならない、こうして、それは[聖{せい}]となるであろう。", "10": "あなたはまた[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]と、そのすべての[器{うつわ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、その[祭壇{さいだん}]を[聖別{せいべつ}]しなければならない。こうして[祭壇{さいだん}]は、いと[聖{せい}]なるものとなるであろう。", "11": "また[洗盤{せんばん}]と、その[台{だい}]とに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、これを[聖別{せいべつ}]し、", "12": "アロンとその[子{こ}]たちを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[連{つ}]れてきて、[水{みず}]で[彼{かれ}]らを[洗{あら}]い、", "13": "アロンに[聖{せい}]なる[服{ふく}]を[着{き}]せ、これに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[聖別{せいべつ}]し、[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をさせなければならない。", "14": "また[彼{かれ}]の[子{こ}]たちを[連{つ}]れてきて、これに[服{ふく}]を[着{き}]せ、", "15": "その[父{ちち}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだように、[彼{かれ}]らにも[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をさせなければならない。[彼{かれ}]らが[油{あぶら}]そそがれることは、[代々{よよ}]ながく[祭司{さいし}][職{しょく}]のためになすべきことである」。", "16": "モーセはそのように[行{おこな}]った。すなわち[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたように[行{おこな}]った。", "17": "[第{だい}]二[年{ねん}]の[正月{しょうがつ}]になって、その[月{つき}]の[元日{がんじつ}]に[幕屋{まくや}]は[建{た}]った。", "18": "すなわちモーセは[幕屋{まくや}]を[建{た}]て、その[座{ざ}]をすえ、その[枠{わく}]を[立{た}]て、その[横木{よこぎ}]をさし[込{こ}]み、その[柱{はしら}]を[立{た}]て、", "19": "[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に[天幕{てんまく}]をひろげ、その[上{うえ}]に[天幕{てんまく}]のおおいをかけた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "20": "[彼{かれ}]はまたあかしの[板{いた}]をとって[箱{はこ}]に[納{おさ}]め、さおを[箱{はこ}]につけ、[贖罪所{しょくざいしょ}]を[箱{はこ}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、", "21": "[箱{はこ}]を[幕屋{まくや}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れ、[隔{へだ}]ての[垂幕{たれまく}]をかけて、あかしの[箱{はこ}]を[隠{かく}]した。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "22": "[彼{かれ}]はまた[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]の[内部{ないぶ}]の[北側{きたがわ}]、[垂幕{たれまく}]の[外{そと}]に[机{つくえ}]をすえ、", "23": "その[上{うえ}]にパンを[列{れつ}]に[並{なら}]べて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[供{そな}]えた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "24": "[彼{かれ}]はまた[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]の[内部{ないぶ}]の[南側{みなみがわ}]に、[机{つくえ}]にむかい[合{あ}]わせて[燭台{しょくだい}]をすえ、", "25": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]にともしびをともした。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "26": "[彼{かれ}]は[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[中{なか}]、[垂幕{たれまく}]の[前{まえ}]に[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]をすえ、", "27": "その[上{うえ}]に[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]をたいた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "28": "[彼{かれ}]はまた[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にとばりをかけ、", "29": "[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]を[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]なる[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にすえ、その[上{うえ}]に[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]をささげた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "30": "[彼{かれ}]はまた[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]に[洗盤{せんばん}]を[置{お}]き、[洗{あら}]うためにそれに[水{みず}]を[入{い}]れた。", "31": "モーセとアロンおよびその[子{こ}]たちは、それで[手{て}]と[足{あし}]を[洗{あら}]った。", "32": "すなわち[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]にはいるとき、また[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づくとき、そこで[洗{あら}]った。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "33": "また[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[庭{にわ}]を[設{もう}]け、[庭{にわ}]の[門{もん}]にとばりをかけた。このようにしてモーセはその[工事{こうじ}]を[終{お}]えた。", "34": "そのとき、[雲{くも}]は[会見{かいけん}]の[天幕{てんまく}]をおおい、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[幕屋{まくや}]に[満{み}]ちた。", "35": "モーセは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に、はいることができなかった。[雲{くも}]がその[上{うえ}]にとどまり、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[幕屋{まくや}]に[満{み}]ちていたからである。", "36": "[雲{くも}]が[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]からのぼる[時{とき}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[道{みち}]に[進{すす}]んだ。[彼{かれ}]らはその[旅路{たびじ}]において[常{つね}]にそうした。", "37": "しかし、[雲{くも}]がのぼらない[時{とき}]は、そののぼる[日{ひ}]まで[道{みち}]に[進{すす}]まなかった。", "38": "すなわちイスラエルの[家{いえ}]のすべての[者{もの}]の[前{まえ}]に、[昼{ひる}]は[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に[主{しゅ}]の[雲{くも}]があり、[夜{よる}]は[雲{くも}]の[中{なか}]に[火{ひ}]があった。[彼{かれ}]らの[旅路{たびじ}]において[常{つね}]にそうであった。" } }, "lev": { "1": { "1": "[主{しゅ}]はモーセを[呼{よ}]び、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]からこれに[告{つ}]げて[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたのうちだれでも[家畜{かちく}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげるときは、[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]を[供{そな}]え[物{もの}]としてささげなければならない。", "3": "もしその[供{そな}]え[物{もの}]が[牛{うし}]の[燔祭{はんさい}]であるならば、[雄牛{おうし}]の[全{まった}]きものをささげなければならない。[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[受{う}]け[入{い}]れられるように、これをささげなければならない。", "4": "[彼{かれ}]はその[燔祭{はんさい}]の[獣{けもの}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]かなければならない。そうすれば[受{う}]け[入{い}]れられて、[彼{かれ}]のためにあがないとなるであろう。", "5": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]でその[子{こ}][牛{うし}]をほふり、アロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちは、その[血{ち}]を[携{たずさ}]えてきて、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にある[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に、その[血{ち}]を[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "6": "[彼{かれ}]はまたその[燔祭{はんさい}]の[獣{けもの}]の[皮{かわ}]をはぎ、[節々{ふしぶし}]に[切{き}]り[分{わ}]かたなければならない。", "7": "[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]たちは[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[火{ひ}]を[置{お}]き、その[火{ひ}]の[上{うえ}]にたきぎを[並{なら}]べ、", "8": "アロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちはその[切{き}]り[分{わ}]けたものを、[頭{あたま}]および[脂肪{しぼう}]と[共{とも}]に、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にある[火{ひ}]の[上{うえ}]のたきぎの[上{うえ}]に[並{なら}]べなければならない。", "9": "その[内臓{ないぞう}]と[足{あし}]とは[水{みず}]で[洗{あら}]わなければならない。こうして[祭司{さいし}]はそのすべてを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いて[燔祭{はんさい}]としなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。", "10": "もしその[燔祭{はんさい}]の[供{そな}]え[物{もの}]が[群{む}]れの[羊{ひつじ}]または、やぎであるならば、[雄{おす}]の[全{まった}]きものをささげなければならない。", "11": "[彼{かれ}]は[祭壇{さいだん}]の[北側{きたがわ}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にこれをほふり、アロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちは、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "12": "[彼{かれ}]はまたこれを[節々{ふしぶし}]に[切{き}]り[分{わ}]かち、[祭司{さいし}]はこれを[頭{あたま}]および[脂肪{しぼう}]と[共{とも}]に、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にある[火{ひ}]の[上{うえ}]のたきぎの[上{うえ}]に[並{なら}]べなければならない。", "13": "その[内臓{ないぞう}]と[足{あし}]とは[水{みず}]で[洗{あら}]わなければならない。こうして[祭司{さいし}]はそのすべてを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いて[燔祭{はんさい}]としなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。", "14": "もし[主{しゅ}]にささげる[供{そな}]え[物{もの}]が、[鳥{とり}]の[燔祭{はんさい}]であるならば、[山{やま}]ばと、または[家{いえ}]ばとのひなを、その[供{そな}]え[物{もの}]としてささげなければならない。", "15": "[祭司{さいし}]はこれを[祭壇{さいだん}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]き、その[首{くび}]を[摘{つ}]み[破{やぶ}]り、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。その[血{ち}]は[絞{しぼ}]り[出{だ}]して[祭壇{さいだん}]の[側面{そくめん}]に[塗{ぬ}]らなければならない。", "16": "またその[餌{え}][袋{ぶくろ}]は[羽{はね}]と[共{とも}]に[除{のぞ}]いて、[祭壇{さいだん}]の[東{ひがし}]の[方{ほう}]にある[灰{はい}][捨{すて}][場{ば}]に[捨{す}]てなければならない。", "17": "これは、その[翼{つばさ}]を[握{にぎ}]って[裂{さ}]かなければならない。ただし[引{ひ}]き[離{はな}]してはならない。[祭司{さいし}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で、[火{ひ}]の[上{うえ}]のたきぎの[上{うえ}]で[燔祭{はんさい}]として[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。" }, "2": { "1": "[人{ひと}]が[素祭{そさい}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげるときは、その[供{そな}]え[物{もの}]は[麦粉{むぎこ}]でなければならない。その[上{うえ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、またその[上{うえ}]に[乳香{にゅうこう}]を[添{そ}]え、", "2": "これをアロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちのもとに[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。[祭司{さいし}]はその[麦粉{むぎこ}]とその[油{あぶら}]の[一握{ひとにぎ}]りを[乳香{にゅうこう}]の[全部{ぜんぶ}]と[共{とも}]に[取{と}]り、これを[記念{きねん}]の[分{ぶん}]として、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。", "3": "[素祭{そさい}]の[残{のこ}]りはアロンとその[子{こ}]らのものになる。これは[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "4": "あなたが、もし[天火{てんぴ}]で[焼{や}]いたものを[素祭{そさい}]としてささげるならば、それは[麦粉{むぎこ}]に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜて[作{つく}]った[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]、または[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]った[種{たね}][入{い}]れぬ[煎餅{せんべい}]でなければならない。", "5": "あなたの[供{そな}]え[物{もの}]が、もし、[平鍋{ひらなべ}]で[焼{や}]いた[素祭{そさい}]であるならば、それは[麦粉{むぎこ}]に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜて[作{つく}]った[種{たね}][入{い}]れぬものでなければならない。", "6": "あなたはそれを[細{こま}]かく[砕{くだ}]き、その[上{うえ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]がなければならない。これは[素祭{そさい}]である。", "7": "あなたの[供{そな}]え[物{もの}]が、もし[深{ふか}][鍋{なべ}]で[煮{に}]た[素祭{そさい}]であるならば、[麦粉{むぎこ}]に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜて[作{つく}]らなければならない。", "8": "あなたはこれらの[物{もの}]で[作{つく}]った[素祭{そさい}]を、[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。それを[祭司{さいし}]に[渡{わた}]すならば、[祭司{さいし}]はそれを[祭壇{さいだん}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]き、", "9": "その[素祭{そさい}]のうちから[記念{きねん}]の[分{ぶん}]を[取{と}]って、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。", "10": "[素祭{そさい}]の[残{のこ}]りはアロンとその[子{こ}]らのものになる。これは、[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "11": "あなたがたが[主{しゅ}]にささげる[素祭{そさい}]は、すべて[種{たね}]を[入{い}]れて[作{つく}]ってはならない。パン[種{だね}]も[蜜{みつ}]も、すべて[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]として[焼{や}]いてはならないからである。", "12": "ただし、[初穂{はつほ}]の[供{そな}]え[物{もの}]としては、これらを[主{しゅ}]にささげることができる。しかし[香{こう}]ばしいかおりとして[祭壇{さいだん}]にささげてはならない。", "13": "あなたの[素祭{そさい}]の[供{そな}]え[物{もの}]は、すべて[塩{しお}]をもって[味{あじ}]をつけなければならない。あなたの[素祭{そさい}]に、あなたの[神{かみ}]の[契約{けいやく}]の[塩{しお}]を[欠{か}]いてはならない。すべて、あなたの[供{そな}]え[物{もの}]は、[塩{しお}]を[添{そ}]えてささげなければならない。", "14": "もしあなたが[初穂{はつほ}]の[素祭{そさい}]を[主{しゅ}]にささげるならば、[火{ひ}]で[穂{ほ}]を[焼{や}]いたもの、[新穀{しんこく}]の[砕{くだ}]いたものを、あなたの[初穂{はつほ}]の[素祭{そさい}]としてささげなければならない。", "15": "あなたはそれに[油{あぶら}]を[加{くわ}]え、その[上{うえ}]に[乳香{にゅうこう}]を[置{お}]かなければならない。これは[素祭{そさい}]である。", "16": "[祭司{さいし}]は、その[砕{くだ}]いた[物{もの}]およびその[油{あぶら}]のうちから[記念{きねん}]の[分{ぶん}]を[取{と}]って、[乳香{にゅうこう}]の[全部{ぜんぶ}]と[共{とも}]に[焼{や}]かなければならない。これは[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]である。" }, "3": { "1": "もし[彼{かれ}]の[供{そな}]え[物{もの}]が[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]であって、[牛{うし}]をささげるのであれば、[雌雄{しゆう}]いずれであっても、[全{まった}]きものを[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげなければならない。", "2": "[彼{かれ}]はその[供{そな}]え[物{もの}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、これをほふらなければならない。そしてアロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちは、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "3": "[彼{かれ}]はまたその[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のうちから[火祭{かさい}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]と、[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、", "4": "二つの[腎臓{じんぞう}]とその[上{うえ}]の[腰{こし}]のあたりにある[脂肪{しぼう}]、ならびに[腎臓{じんぞう}]と[共{とも}]にとられる[肝臓{かんぞう}]の[上{うえ}]の[小葉{しょうよう}]である。", "5": "そしてアロンの[子{こ}]たちは[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で、[火{ひ}]の[上{うえ}]のたきぎの[上{うえ}]に[置{お}]いた[燔祭{はんさい}]の[上{うえ}]で、これを[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりである。", "6": "もし[彼{かれ}]の[供{そな}]え[物{もの}]が[主{しゅ}]にささげる[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]で、それが[羊{ひつじ}]であるならば、[雌雄{しゆう}]いずれであっても、[全{まった}]きものをささげなければならない。", "7": "もし[小羊{こひつじ}]を[供{そな}]え[物{もの}]としてささげるならば、それを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきて、", "8": "その[供{そな}]え[物{もの}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]で、ほふらなければならない。そしてアロンの[子{こ}]たちはその[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "9": "[彼{かれ}]はその[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のうちから、[火祭{かさい}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわちその[脂肪{しぼう}]、[背骨{せぼね}]に[接{せっ}]して[切{き}]り[取{と}]る[脂{あぶら}][尾{お}]の[全部{ぜんぶ}]、[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]と[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、", "10": "二つの[腎臓{じんぞう}]とその[上{うえ}]の[腰{こし}]のあたりにある[脂肪{しぼう}]、ならびに[腎臓{じんぞう}]と[共{とも}]に[取{と}]られる[肝臓{かんぞう}]の[上{うえ}]の[小葉{しょうよう}]である。", "11": "[祭司{さいし}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[食物{しょくもつ}]である。", "12": "もし[彼{かれ}]の[供{そな}]え[物{もの}]が、やぎであるならば、それを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきて、", "13": "その[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]で、ほふらなければならない。そしてアロンの[子{こ}]たちは、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけなければならない。", "14": "[彼{かれ}]はまたそのうちから[供{そな}]え[物{もの}]を[取{と}]り、[火祭{かさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]と[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、", "15": "二つの[腎臓{じんぞう}]とその[上{うえ}]の[腰{こし}]のあたりにある[脂肪{しぼう}]、ならびに[腎臓{じんぞう}]と[共{とも}]に[取{と}]られる[肝臓{かんぞう}]の[上{うえ}]の[小葉{しょうよう}]である。", "16": "[祭司{さいし}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[火祭{かさい}]としてささげる[食物{しょくもつ}]であって、[香{こう}]ばしいかおりである。[脂肪{しぼう}]はみな[主{しゅ}]に[帰{き}]すべきものである。", "17": "あなたがたは[脂肪{しぼう}]と[血{ち}]とをいっさい[食{た}]べてはならない。これはあなたがたが、すべてその[住{す}]む[所{ところ}]で、[代々{よよ}][守{まも}]るべき[永久{えいきゅう}]の[定{さだ}]めである』」。" }, "4": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『もし[人{ひと}]があやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]のいましめにそむいて、してはならないことの一つをした[時{とき}]は[次{つぎ}]のようにしなければならない。", "3": "すなわち、[油{あぶら}][注{そそ}]がれた[祭司{さいし}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]して、とがを[民{たみ}]に[及{およ}]ぼすならば、[彼{かれ}]はその[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[雄{おす}]の[全{まった}]き[子{こ}][牛{うし}]を[罪祭{ざいさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "4": "その[子{こ}][牛{うし}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[連{つ}]れてきて[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[至{いた}]り、その[子{こ}][牛{うし}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、その[子{こ}][牛{うし}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、ほふらなければならない。", "5": "[油{あぶら}][注{そそ}]がれた[祭司{さいし}]は、その[子{こ}][牛{うし}]の[血{ち}]を[取{と}]って、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[携{たずさ}]え[入{い}]り、", "6": "そして[祭司{さいし}]は[指{ゆび}]をその[血{ち}]に[浸{ひた}]して、[聖所{せいじょ}]の[垂幕{たれまく}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]にその[血{ち}]を七たび[注{そそ}]がなければならない。", "7": "[祭司{さいし}]はまたその[血{ち}]を[取{と}]り、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[中{なか}]にある[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]の[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]に、それを[塗{ぬ}]らなければならない。その[子{こ}][牛{うし}]の[血{ち}]の[残{のこ}]りはことごとく[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にある[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]がなければならない。", "8": "またその[罪祭{ざいさい}]の[子{こ}][牛{うし}]から、すべての[脂肪{しぼう}]を[取{と}]らなければならない。すなわち[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]と[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、", "9": "二つの[腎臓{じんぞう}]とその[上{うえ}]の[腰{こし}]のあたりにある[脂肪{しぼう}]、ならびに[腎臓{じんぞう}]と[共{とも}]に[取{と}]られる[肝臓{かんぞう}]の[上{うえ}]の[小葉{しょうよう}]である。", "10": "これを[取{と}]るには[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[雄牛{おうし}]から[取{と}]るのと[同{おな}]じようにしなければならない。そして[祭司{さいし}]はそれを[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。", "11": "その[子{こ}][牛{うし}]の[皮{かわ}]とそのすべての[肉{にく}]、およびその[頭{あたま}]と[足{あし}]と[内臓{ないぞう}]と[汚物{おぶつ}]など、", "12": "すべてその[子{こ}][牛{うし}]の[残{のこ}]りは、これを[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]の、[清{きよ}]い[場所{ばしょ}]なる[灰{はい}][捨{すて}][場{ば}]に[携{たずさ}]え[出{だ}]し、[火{ひ}]をもってこれをたきぎの[上{うえ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。すなわちこれは[灰{はい}][捨{すて}][場{ば}]で[焼{や}]き[捨{す}]てらるべきである。", "13": "もしイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]があやまちを[犯{おか}]し、そのことが[会衆{かいしゅう}]の[目{め}]に[隠{かく}]れていても、[主{しゅ}]のいましめにそむいて、してはならないことの一つをなして、とがを[得{え}]たならば、", "14": "その[犯{おか}]した[罪{つみ}]が[現{あらわ}]れた[時{とき}]、[会衆{かいしゅう}]は[雄{おす}]の[子{こ}][牛{うし}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。すなわちそれを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきて、", "15": "[会衆{かいしゅう}]の[長老{ちょうろう}]たちは、[主{しゅ}]の[前{まえ}]でその[子{こ}][牛{うし}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、その[子{こ}][牛{うし}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、ほふらなければならない。", "16": "そして、[油{あぶら}][注{そそ}]がれた[祭司{さいし}]は、その[子{こ}][牛{うし}]の[血{ち}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[携{たずさ}]え[入{い}]り、", "17": "[祭司{さいし}]は[指{ゆび}]をその[血{ち}]に[浸{ひた}]し、[垂幕{たれまく}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に七たび[注{そそ}]がなければならない。", "18": "またその[血{ち}]を[取{と}]って、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[中{なか}]の[主{しゅ}]の[前{まえ}]にある[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]に、それを[塗{ぬ}]らなければならない。その[血{ち}]の[残{のこ}]りはことごとく[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にある[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]がなければならない。", "19": "またそのすべての[脂肪{しぼう}]を[取{と}]って[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。", "20": "すなわち[祭司{さいし}]は[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]にしたように、この[雄牛{おうし}]にも、しなければならない。こうして、[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]らのためにあがないをするならば、[彼{かれ}]らはゆるされるであろう。", "21": "そして、[彼{かれ}]はその[雄牛{おうし}]を[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[携{たずさ}]え[出{だ}]し、はじめの[雄牛{おうし}]を[焼{や}]き[捨{す}]てたように、これを[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。これは[会衆{かいしゅう}]の[罪祭{ざいさい}]である。", "22": "またつかさたる[者{もの}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、あやまって、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]のいましめにそむき、してはならないことの一つをして、とがを[得{え}]、", "23": "もしその[犯{おか}]した[罪{つみ}]を[知{し}]るようになったときは、[供{そな}]え[物{もの}]として[雄{お}]やぎの[全{まった}]きものを[連{つ}]れてきて、", "24": "そのやぎの[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にこれをほふらなければならない。これは[罪祭{ざいさい}]である。", "25": "[祭司{さいし}]は[指{ゆび}]でその[罪祭{ざいさい}]の[血{ち}]を[取{と}]り、[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]にそれを[塗{ぬ}]り、[残{のこ}]りの[血{ち}]は[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]がなければならない。", "26": "また、そのすべての[脂肪{しぼう}]は、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[脂肪{しぼう}]と[同{おな}]じように、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。こうして、[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]のためにその[罪{つみ}]のあがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "27": "また[一般{いっぱん}]の[人{ひと}]がもしあやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]のいましめにそむいて、してはならないことの一つをして、とがを[得{え}]、", "28": "その[犯{おか}]した[罪{つみ}]を[知{し}]るようになったときは、その[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[供{そな}]え[物{もの}]として[雌{め}]やぎの[全{まった}]きものを[連{つ}]れてきて、", "29": "その[罪祭{ざいさい}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]で、その[罪祭{ざいさい}]をほふらなければならない。", "30": "そして[祭司{さいし}]は[指{ゆび}]でその[血{ち}]を[取{と}]り、[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]にこれを[塗{ぬ}]り、[残{のこ}]りの[血{ち}]をことごとく[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]がなければならない。", "31": "またそのすべての[脂肪{しぼう}]は[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]から[脂肪{しぼう}]を[取{と}]るのと[同{おな}]じように[取{と}]り、これを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いて[主{しゅ}]にささげる[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。こうして[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]のためにあがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "32": "もし[小羊{こひつじ}]を[罪祭{ざいさい}]のために[供{そな}]え[物{もの}]として[連{つ}]れてくるならば、[雌{めす}]の[全{まった}]きものを[連{つ}]れてこなければならない。", "33": "その[罪祭{ざいさい}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]き、[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]で、これをほふり、[罪祭{ざいさい}]としなければならない。", "34": "そして[祭司{さいし}]は[指{ゆび}]でその[罪祭{ざいさい}]の[血{ち}]を[取{と}]り、[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]にそれを[塗{ぬ}]り、[残{のこ}]りの[血{ち}]はことごとく[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]がなければならない。", "35": "またそのすべての[脂肪{しぼう}]は[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]から[小羊{こひつじ}]の[脂肪{しぼう}]を[取{と}]るのと[同{おな}]じように[取{と}]り、[祭司{さいし}]はこれを[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]のように[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。こうして[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]の[犯{おか}]した[罪{つみ}]のためにあがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。" }, "5": { "1": "もし[人{ひと}]が[証人{しょうにん}]に[立{た}]ち、[誓{ちか}]いの[声{こえ}]を[聞{き}]きながら、その[見{み}]たこと、[知{し}]っていることを[言{い}]わないで、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、[彼{かれ}]はそのとがを[負{お}]わなければならない。", "2": "また、もし[人{ひと}]が[汚{けが}]れた[野獣{やじゅう}]の[死体{したい}]、[汚{けが}]れた[家畜{かちく}]の[死体{したい}]、[汚{けが}]れた[這{は}]うものの[死体{したい}]など、すべて[汚{けが}]れたものに[触{ふ}]れるならば、そのことに[気{き}]づかなくても、[彼{かれ}]は[汚{けが}]れたものとなって、とがを[得{え}]る。", "3": "また、もし[彼{かれ}]が[人{ひと}]の[汚{けが}]れに[触{ふ}]れるならば、その[人{ひと}]の[汚{けが}]れが、どのような[汚{けが}]れであれ、それに[気{き}]づかなくても、[彼{かれ}]がこれを[知{し}]るようになった[時{とき}]は、とがを[得{え}]る。", "4": "また、もし[人{ひと}]がみだりにくちびるで[誓{ちか}]い、[悪{あく}]をなそう、または[善{ぜん}]をなそうと[言{い}]うならば、その[人{ひと}]が[誓{ちか}]ってみだりに[言{い}]ったことは、それがどんなことであれ、それに[気{き}]づかなくても、[彼{かれ}]がこれを[知{し}]るようになった[時{とき}]は、これらの一つについて、とがを[得{え}]る。", "5": "もしこれらの一つについて、とがを[得{え}]たときは、その[罪{つみ}]を[犯{おか}]したことを[告白{こくはく}]し、", "6": "その[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[償{つぐな}]いとして、[雌{めす}]の[家畜{かちく}]、すなわち[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]または[雌{め}]やぎを[主{しゅ}]のもとに[連{つ}]れてきて、[罪祭{ざいさい}]としなければならない。こうして[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]のために[罪{つみ}]のあがないをするであろう。", "7": "もし[小羊{こひつじ}]に[手{て}]のとどかない[時{とき}]は、[山{やま}]ばと二[羽{わ}]か、[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]かを、[彼{かれ}]が[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[償{つぐな}]いとして[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてきて、一[羽{わ}]を[罪祭{ざいさい}]に、一[羽{わ}]を[燔祭{はんさい}]にしなければならない。", "8": "すなわち、これらを[祭司{さいし}]に[携{たずさ}]えてきて、[祭司{さいし}]はその[罪祭{ざいさい}]のものを[先{さき}]にささげなければならない。すなわち、その[頭{あたま}]を[首{くび}]の[根{ね}]のところで、[摘{つ}]み[破{やぶ}]らなければならない。ただし、[切{き}]り[離{はな}]してはならない。", "9": "そしてその[罪祭{ざいさい}]の[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[側面{そくめん}]に[注{そそ}]ぎ、[残{のこ}]りの[血{ち}]は[祭壇{さいだん}]のもとに[絞{しぼ}]り[出{だ}]さなければならない。これは[罪祭{ざいさい}]である。", "10": "また[第{だい}]二のものは、[定{さだ}]めにしたがって[燔祭{はんさい}]としなければならない。こうして、[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]のためにその[犯{おか}]した[罪{つみ}]のあがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "11": "もし二[羽{わ}]の[山{やま}]ばとにも、二[羽{わ}]の[家{いえ}]ばとのひなにも、[手{て}]の[届{とど}]かないときは、[彼{かれ}]の[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために、[供{そな}]え[物{もの}]として[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の一エパを[携{たずさ}]えてきて、これを[罪祭{ざいさい}]としなければならない。ただし、その[上{うえ}]に[油{あぶら}]をかけてはならない。またその[上{うえ}]に[乳香{にゅうこう}]を[添{そ}]えてはならない。これは[罪祭{ざいさい}]だからである。", "12": "[彼{かれ}]はこれを[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えて[行{い}]き、[祭司{さいし}]は[一握{ひとにぎ}]りを[取{と}]って、[記念{きねん}]の[分{ぶん}]とし、これを[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]のように、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。これは[罪祭{ざいさい}]である。", "13": "こうして、[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]のため、すなわち、[彼{かれ}]がこれらの一つを[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために、あがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。そしてその[残{のこ}]りは[素祭{そさい}]と[同{おな}]じく、[祭司{さいし}]に[帰{き}]するであろう』」。", "14": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "15": "「もし[人{ひと}]が[不正{ふせい}]をなし、あやまって[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[物{もの}]について[罪{つみ}]を[犯{おか}]したときは、その[償{つぐな}]いとして、あなたの[値{ね}][積{づも}]りにしたがい、[聖所{せいじょ}]のシケルで、[銀{ぎん}][数{すう}]シケルに[当{あた}]る[雄羊{おひつじ}]の[全{まった}]きものを、[群{む}]れのうちから[取{と}]り、それを[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてきて、[愆祭{けんさい}]としなければならない。", "16": "そしてその[聖{せい}]なる[物{もの}]について[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[償{つぐな}]いをし、またその五[分{ぶん}]の一をこれに[加{くわ}]えて、[祭司{さいし}]に[渡{わた}]さなければならない。こうして[祭司{さいし}]がその[愆祭{けんさい}]の[雄羊{おひつじ}]をもって、[彼{かれ}]のためにあがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "17": "また[人{ひと}]がもし[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]のいましめにそむいて、してはならないことの一つをしたときは、たといそれを[知{し}]らなくても、[彼{かれ}]は[罪{つみ}]を[得{え}]、そのとがを[負{お}]わなければならない。", "18": "[彼{かれ}]はあなたの[値{ね}][積{づも}]りにしたがって、[雄羊{おひつじ}]の[全{まった}]きものを[群{む}]れのうちから[取{と}]り、[愆祭{けんさい}]としてこれを[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えてこなければならない。こうして、[祭司{さいし}]が[彼{かれ}]のために、すなわち[彼{かれ}]が[知{し}]らないで、しかもあやまって[犯{おか}]した[過失{かしつ}]のために、あがないをするならば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "19": "これは[愆祭{けんさい}]である。[彼{かれ}]は[確{たし}]かに[主{しゅ}]の[前{まえ}]にとがを[得{え}]たからである」。" }, "6": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「もし[人{ひと}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]に[対{たい}]して[不正{ふせい}]をなしたとき、すなわち[預{あず}]かり[物{もの}]、[手{て}]にした[質草{しちぐさ}]、またはかすめた[物{もの}]について、その[隣人{りんじん}]を[欺{あざむ}]き、あるいはその[隣人{りんじん}]をしえたげ、", "3": "あるいは[落{おと}]し[物{もの}]を[拾{ひろ}]い、それについて[欺{あざむ}]き、[偽{いつわ}]って[誓{ちか}]うなど、すべて[人{ひと}]がそれをなして[罪{つみ}]となることの一つについて、", "4": "[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、とがを[得{え}]たならば、[彼{かれ}]はそのかすめた[物{もの}]、しえたげて[取{と}]った[物{もの}]、[預{あず}]かった[物{もの}]、[拾{ひろ}]った[落{おと}]し[物{もの}]、", "5": "または[偽{いつわ}]り[誓{ちか}]ったすべての[物{もの}]を[返{かえ}]さなければならない。すなわち[残{のこ}]りなく[償{つぐな}]い、[更{さら}]にその五[分{ぶん}]の一をこれに[加{くわ}]え、[彼{かれ}]が[愆祭{けんさい}]をささげる[日{ひ}]に、これをその[元{もと}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]に[渡{わた}]さなければならない。", "6": "[彼{かれ}]はその[償{つぐな}]いとして、あなたの[値{ね}][積{づも}]りにしたがい、[雄羊{おひつじ}]の[全{まった}]きものを、[群{む}]れの[中{なか}]から[取{と}]り、これを[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えてきて、[愆祭{けんさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "7": "こうして、[祭司{さいし}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[彼{かれ}]のためにあがないをするならば、[彼{かれ}]はそのいずれを[行{い}]ってとがを[得{え}]てもゆるされるであろう」。", "8": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "9": "「アロンとその[子{こ}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]いなさい、『[燔祭{はんさい}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。[燔祭{はんさい}]は[祭壇{さいだん}]の[炉{ろ}]の[上{うえ}]に、[朝{あさ}]まで[夜{よ}]もすがらあるようにし、そこに[祭壇{さいだん}]の[火{ひ}]を[燃{も}]え[続{つづ}]かせなければならない。", "10": "[祭司{さいし}]は[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[服{ふく}]を[着{き}]、[亜麻{あま}][布{ぬの}]のももひきを[身{み}]につけ、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[火{ひ}]に[焼{や}]けた[燔祭{はんさい}]の[灰{はい}]を[取{と}]って、これを[祭壇{さいだん}]のそばに[置{お}]き、", "11": "その[衣服{いふく}]を[脱{ぬ}]ぎ、ほかの[衣服{いふく}]を[着{き}]て、その[灰{はい}]を[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]の[清{きよ}]い[場所{ばしょ}]に[携{たずさ}]え[出{だ}]さなければならない。", "12": "[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]の[火{ひ}]は、そこに[燃{も}]え[続{つづ}]かせ、それを[消{け}]してはならない。[祭司{さいし}]は[朝{あさ}]ごとに、たきぎをその[上{うえ}]に[燃{も}]やし、[燔祭{はんさい}]をその[上{うえ}]に[並{なら}]べ、また[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[脂肪{しぼう}]をその[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。", "13": "[火{ひ}]は[絶{た}]えず[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[燃{も}]え[続{つづ}]かせ、これを[消{け}]してはならない。", "14": "[素祭{そさい}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。アロンの[子{こ}]たちはそれを[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげなければならない。", "15": "すなわち[素祭{そさい}]の[麦粉{むぎこ}][一握{ひとにぎ}]りとその[油{あぶら}]を、[素祭{そさい}]の[上{うえ}]にある[全部{ぜんぶ}]の[乳香{にゅうこう}]と[共{とも}]に[取{と}]って、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]き、[香{こう}]ばしいかおりとし、[記念{きねん}]の[分{ぶん}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "16": "その[残{のこ}]りはアロンとその[子{こ}]たちが[食{た}]べなければならない。すなわち、[種{たね}]を[入{い}]れずに[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べなければならない。[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[庭{にわ}]でこれを[食{た}]べなければならない。", "17": "これは[種{たね}]を[入{い}]れて[焼{や}]いてはならない。わたしはこれをわたしの[火祭{かさい}]のうちから[彼{かれ}]らの[分{ぶん}]として[与{あた}]える。これは[罪祭{ざいさい}]および[愆祭{けんさい}]と[同様{どうよう}]に、いと[聖{せい}]なるものである。", "18": "アロンの[子{こ}]たちのうち、すべての[男子{だんし}]はこれを[食{た}]べることができる。これは[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]のうちから、あなたがたが[代々{よよ}][永久{えいきゅう}]に[受{う}]けるように[定{さだ}]められた[分{ぶん}]である。すべてこれに[触{ふ}]れるものは[聖{せい}]となるであろう』」。", "19": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "20": "「アロンとその[子{こ}]たちが、アロンの[油{あぶら}][注{そそ}]がれる[日{ひ}]に、[主{しゅ}]にささぐべき[供{そな}]え[物{もの}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の一エパを、[絶{た}]えずささげる[素祭{そさい}]とし、[半{なか}]ばは[朝{あさ}]に、[半{なか}]ばは[夕{ゆう}]にささげなければならない。", "21": "それは[油{あぶら}]をよく[混{ま}]ぜて[平鍋{ひらなべ}]で[焼{や}]き、それを[携{たずさ}]えてきて、[細{こま}]かく[砕{くだ}]いた[素祭{そさい}]とし、[香{こう}]ばしいかおりとして、[主{しゅ}]にささげなければならない。", "22": "[彼{かれ}]の[子{こ}]たちのうち、[油{あぶら}][注{そそ}]がれて[彼{かれ}]についで[祭司{さいし}]となる[者{もの}]は、これをささげなければならない。これは[永久{えいきゅう}]に[主{しゅ}]に[帰{き}]する[分{ぶん}]として、[全{まった}]く[焼{や}]きつくすべきものである。", "23": "すべて[祭司{さいし}]の[素祭{そさい}]は[全{まった}]く[焼{や}]きつくすべきものであって、これを[食{た}]べてはならない」。", "24": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "25": "「アロンとその[子{こ}]たちに[言{い}]いなさい、『[罪祭{ざいさい}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。[罪祭{ざいさい}]は[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にほふらなければならない。これはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "26": "[罪{つみ}]のためにこれをささげる[祭司{さいし}]が、これを[食{た}]べなければならない。すなわち[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[庭{にわ}]の[聖{せい}]なる[所{ところ}]で、これを[食{た}]べなければならない。", "27": "すべてその[肉{にく}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[聖{せい}]となるであろう。もしその[血{ち}]が[衣服{いふく}]にかかったならば、そのかかったものは[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[洗{あら}]わなければならない。", "28": "またそれを[煮{に}]た[土{つち}]の[器{うつわ}]は[砕{くだ}]かなければならない。もし[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]で[煮{に}]たのであれば、それはみがいて、[水{みず}]で[洗{あら}]わなければならない。", "29": "[祭司{さいし}]たちのうちのすべての[男子{だんし}]は、これを[食{た}]べることができる。これはいと[聖{せい}]なるものである。", "30": "しかし、その[血{ち}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[携{たずさ}]えていって、[聖所{せいじょ}]であがないに[用{もち}]いた[罪祭{ざいさい}]は[食{た}]べてはならない。これは[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。" }, "7": { "1": "[愆祭{けんさい}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。それはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "2": "[愆祭{けんさい}]は[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]でほふらなければならない。そして[祭司{さいし}]はその[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけ、", "3": "そのすべての[脂肪{しぼう}]をささげなければならない。すなわち[脂{あぶら}][尾{お}]、[内臓{ないぞう}]をおおう[脂肪{しぼう}]、", "4": "二つの[腎臓{じんぞう}]とその[上{うえ}]の[腰{こし}]のあたりにある[脂肪{しぼう}]、[腎臓{じんぞう}]と[共{とも}]に[取{と}]られる[肝臓{かんぞう}]の[上{うえ}]の[小葉{しょうよう}]である。", "5": "[祭司{さいし}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いて、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]としなければならない。これは[愆祭{けんさい}]である。", "6": "[祭司{さいし}]たちのうちのすべての[男子{だんし}]は、これを[食{た}]べることができる。これは[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べなければならない。これはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "7": "[罪祭{ざいさい}]も[愆祭{けんさい}]も、そのおきては一つであって、[異{こと}]なるところはない。これは、あがないをなす[祭司{さいし}]に[帰{き}]する。", "8": "[人{ひと}]が[携{たずさ}]えてくる[燔祭{はんさい}]をささげる[祭司{さいし}]、その[祭司{さいし}]に、そのささげる[燔祭{はんさい}]のものの[皮{かわ}]は[帰{き}]する。", "9": "すべて[天火{てんぴ}]で[焼{や}]いた[素祭{そさい}]、またすべて[深{ふか}][鍋{なべ}]または[平鍋{ひらなべ}]で[作{つく}]ったものは、これをささげる[祭司{さいし}]に[帰{き}]する。", "10": "すべて[素祭{そさい}]は、[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜたものも、かわいたものも、アロンのすべての[子{こ}]たちにひとしく[帰{き}]する。", "11": "[主{しゅ}]にささぐべき[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。", "12": "もしこれを[感謝{かんしゃ}]のためにささげるのであれば、[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]と、[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]った[種{たね}][入{い}]れぬ[煎餅{せんべい}]と、よく[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜて[作{つく}]った[菓子{かし}]とを、[感謝{かんしゃ}]の[犠牲{ぎせい}]に[合{あ}]わせてささげなければならない。", "13": "また[種{たね}]を[入{い}]れたパンの[菓子{かし}]をその[感謝{かんしゃ}]のための[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[合{あ}]わせ、[供{そな}]え[物{もの}]としてささげなければならない。", "14": "すなわちこのすべての[供{そな}]え[物{もの}]のうちから、[菓子{かし}]一つずつを[取{と}]って[主{しゅ}]にささげなければならない。これは[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[血{ち}]を[注{そそ}]ぎかける[祭司{さいし}]に[帰{き}]する。", "15": "その[感謝{かんしゃ}]のための[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]は、その[供{そな}]え[物{もの}]をささげた[日{ひ}]のうちに[食{た}]べなければならない。[少{すこ}]しでも[明{あ}]くる[朝{あさ}]まで[残{のこ}]して[置{お}]いてはならない。", "16": "しかし、その[供{そな}]え[物{もの}]の[犠牲{ぎせい}]がもし[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]、または[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]であるならば、その[犠牲{ぎせい}]をささげた[日{ひ}]のうちにそれを[食{た}]べ、その[残{のこ}]りはまた[明{あ}]くる[日{ひ}]に[食{た}]べることができる。", "17": "ただし、その[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]の[残{のこ}]りは三[日{か}][目{め}]には[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。", "18": "もしその[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]を三[日{か}][目{め}]に[少{すこ}]しでも[食{た}]べるならば、それは[受{う}]け[入{い}]れられず、また[供{そな}]え[物{もの}]と[見{み}]なされず、かえって[忌{い}]むべき[物{もの}]となるであろう。そしてそれを[食{た}]べる[者{もの}]はとがを[負{お}]わなければならない。", "19": "その[肉{にく}]がもし[汚{けが}]れた[物{もの}]に[触{ふ}]れるならば、それを[食{た}]べることなく、[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]はすべて[清{きよ}]い[者{もの}]がこれを[食{た}]べることができる。", "20": "もし[人{ひと}]がその[身{み}]に[汚{けが}]れがあるのに、[主{しゅ}]にささげた[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]を[食{た}]べるならば、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "21": "また[人{ひと}]がもしすべて[汚{けが}]れたもの、すなわち[人{ひと}]の[汚{けが}]れ、あるいは[汚{けが}]れた[獣{けもの}]、あるいは[汚{けが}]れた[這{は}]うものに[触{ふ}]れながら、[主{しゅ}]にささげた[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]を[食{た}]べるならば、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう』」。", "22": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "23": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは、すべて[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、やぎの[脂肪{しぼう}]を[食{た}]べてはならない。", "24": "[自然{しぜん}]に[死{し}]んだ[獣{けもの}]の[脂肪{しぼう}]および[裂{さ}]き[殺{ころ}]された[獣{けもの}]の[脂肪{しぼう}]は、さまざまのことに[使{つか}]ってもよい。しかし、それは[決{けっ}]して[食{た}]べてはならない。", "25": "だれでも[火祭{かさい}]として[主{しゅ}]にささげる[獣{けもの}]の[脂肪{しぼう}]を[食{た}]べるならば、これを[食{た}]べる[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "26": "またあなたがたはすべてその[住{す}]む[所{ところ}]で、[鳥{とり}]にせよ、[獣{けもの}]にせよ、すべてその[血{ち}]を[食{た}]べてはならない。", "27": "だれでもすべて[血{ち}]を[食{た}]べるならば、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう』」。", "28": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "29": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]を[主{しゅ}]にささげる[者{もの}]は、その[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のうちから、その[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてこなければならない。", "30": "[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]は[手{て}]ずからこれを[携{たずさ}]えてこなければならない。すなわちその[脂肪{しぼう}]と[胸{むね}]とを[携{たずさ}]えてきて、その[胸{むね}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして、[揺祭{ようさい}]としなければならない。", "31": "そして[祭司{さいし}]はその[脂肪{しぼう}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。その[胸{むね}]はアロンとその[子{こ}]たちに[帰{き}]する。", "32": "あなたがたの[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のうちから、その[右{みぎ}]のももを[挙祭{きょさい}]として、[祭司{さいし}]に[与{あた}]えなければならない。", "33": "アロンの[子{こ}]たちのうち、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[血{ち}]と[脂肪{しぼう}]とをささげる[者{もの}]は、その[右{みぎ}]のももを[自分{じぶん}]の[分{ぶん}]として、[獲{え}]るであろう。", "34": "わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のうちから、その[揺祭{ようさい}]の[胸{むね}]と[挙祭{きょさい}]のももを[取{と}]って、[祭司{さいし}]アロンとその[子{こ}]たちに[与{あた}]え、これをイスラエルの[人々{ひとびと}]から[永久{えいきゅう}]に[彼{かれ}]らの[受{う}]くべき[分{ぶん}]とする。", "35": "これは[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のうちから、アロンの[受{う}]ける[分{ぶん}]と、その[子{こ}]たちの[受{う}]ける[分{ぶん}]とであって、[祭司{さいし}]の[職{しょく}]をなすため、[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]にささげられた[日{ひ}]に[定{さだ}]められたのである。", "36": "すなわち、これは[彼{かれ}]らに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぐ[日{ひ}]に、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]らに[与{あた}]えるように、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたものであって、[代々{よよ}][永久{えいきゅう}]に[受{う}]くべき[分{ぶん}]である』」。", "37": "これは[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]、[罪祭{ざいさい}]、[愆祭{けんさい}]、[任職祭{にんしょくさい}]、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]のおきてである。", "38": "すなわち、[主{しゅ}]がシナイの[荒野{あらの}]においてイスラエルの[人々{ひとびと}]にその[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげることを[命{めい}]じられた[日{ひ}]に、シナイ[山{さん}]でモーセに[命{めい}]じられたものである。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「あなたはアロンとその[子{こ}]たち、およびその[衣服{いふく}]、[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]、[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、[種{たね}][入{い}]れぬパン一かごを[取{と}]り、", "3": "また[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[集{あつ}]めなさい」。", "4": "モーセは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにした。そして[会衆{かいしゅう}]は[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[集{あつ}]まった。", "5": "そこでモーセは[会衆{かいしゅう}]にむかって[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]があなたがたにせよと[命{めい}]じられたことである」。", "6": "そしてモーセはアロンとその[子{こ}]たちを[連{つ}]れてきて、[水{みず}]で[彼{かれ}]らを[洗{あら}]い[清{きよ}]め、", "7": "アロンに[服{ふく}]を[着{き}]させ、[帯{おび}]をしめさせ、[衣{ころも}]をまとわせ、エポデを[着{つ}]けさせ、エポデの[帯{おび}]をしめさせ、それをもってエポデを[身{み}]に[結{ゆ}]いつけ、", "8": "また[胸当{むねあて}]を[着{つ}]けさせ、その[胸当{むねあて}]にウリムとトンミムを[入{い}]れ、", "9": "その[頭{あたま}]に[帽子{ぼうし}]をかぶらせ、その[帽子{ぼうし}]の[前{まえ}]に[金{きん}]の[板{いた}]、すなわち[聖{せい}]なる[冠{かんむり}]をつけさせた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "10": "モーセはまた[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]を[取{と}]り、[幕屋{まくや}]とそのうちのすべての[物{もの}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでこれを[聖別{せいべつ}]し、", "11": "かつ、それを七たび[祭壇{さいだん}]に[注{そそ}]ぎ、[祭壇{さいだん}]とそのもろもろの[器{うつわ}]、[洗盤{せんばん}]とその[台{だい}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでこれを[聖別{せいべつ}]し、", "12": "また[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]をアロンの[頭{あたま}]に[注{そそ}]ぎ、[彼{かれ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでこれを[聖別{せいべつ}]した。", "13": "モーセはまたアロンの[子{こ}]たちを[連{つ}]れてきて、[服{ふく}]を[彼{かれ}]らに[着{き}]させ、[帯{おび}]を[彼{かれ}]らにしめさせ、[頭巾{ずきん}]を[頭{あたま}]に[巻{ま}]かせた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "14": "[彼{かれ}]はまた[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]を[連{つ}]れてこさせ、アロンとその[子{こ}]たちは、その[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]いた。", "15": "モーセはこれをほふり、その[血{ち}]を[取{と}]り、[指{ゆび}]をもってその[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の四すみの[角{つの}]につけて[祭壇{さいだん}]を[清{きよ}]め、また[残{のこ}]りの[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]いで、これを[聖別{せいべつ}]し、これがためにあがないをした。", "16": "モーセはまたその[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]、二つの[腎臓{じんぞう}]とその[脂肪{しぼう}]とを[取{と}]り、これを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。", "17": "ただし、その[雄牛{おうし}]の[皮{かわ}]と[肉{にく}]と[汚物{おぶつ}]は[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で、[火{ひ}]をもって[焼{や}]き[捨{す}]てた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "18": "[彼{かれ}]はまた[燔祭{はんさい}]の[雄羊{おひつじ}]を[連{つ}]れてこさせ、アロンとその[子{こ}]たちは、その[雄羊{おひつじ}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]いた。", "19": "モーセはこれをほふって、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "20": "そして、モーセはその[雄羊{おひつじ}]を[節々{ふしぶし}]に[切{き}]り[分{わ}]かち、その[頭{あたま}]と[切{き}]り[分{わ}]けたものと[脂肪{しぼう}]とを[焼{や}]いた。", "21": "またモーセは[水{みず}]でその[内臓{ないぞう}]と[足{あし}]とを[洗{あら}]い、その[雄羊{おひつじ}]をことごとく[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。これは[香{こう}]ばしいかおりのための[燔祭{はんさい}]であって、[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]である。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "22": "[彼{かれ}]はまたほかの[雄羊{おひつじ}]、すなわち[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]を[連{つ}]れてこさせ、アロンとその[子{こ}]たちは、その[雄羊{おひつじ}]の[頭{あたま}]に[手{て}]を[置{お}]いた。", "23": "モーセはこれをほふり、その[血{ち}]を[取{と}]って、アロンの[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右手{みぎて}]の[親指{おやゆび}]と、[右足{みぎあし}]の[親指{おやゆび}]とにつけた。", "24": "またモーセはアロンの[子{こ}]たちを[連{つ}]れてきて、その[血{ち}]を[彼{かれ}]らの[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右手{みぎて}]の[親指{おやゆび}]と、[右足{みぎあし}]の[親指{おやゆび}]とにつけた。そしてモーセはその[残{のこ}]りの[血{ち}]を、[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "25": "[彼{かれ}]はまたその[脂肪{しぼう}]、すなわち[脂{あぶら}][尾{お}]、[内臓{ないぞう}]の[上{うえ}]のすべての[脂肪{しぼう}]、[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]、二つの[腎臓{じんぞう}]とその[脂肪{しぼう}]、ならびにその[右{みぎ}]のももを[取{と}]り、", "26": "また[主{しゅ}]の[前{まえ}]にある[種{たね}][入{い}]れぬパンのかごから[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]一つと、[油{あぶら}]を[入{い}]れたパンの[菓子{かし}]一つと、[煎餅{せんべい}]一つとを[取{と}]って、かの[脂肪{しぼう}]と[右{みぎ}]のももとの[上{うえ}]に[載{の}]せ、", "27": "これをすべてアロンの[手{て}]と、その[子{こ}]たちの[手{て}]に[渡{わた}]し、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かさせて[揺祭{ようさい}]とした。", "28": "そしてモーセはこれを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[取{と}]り、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[燔祭{はんさい}]と[共{とも}]に[焼{や}]いた。これは[香{こう}]ばしいかおりとする[任{にん}][職{しょく}]の[供{そな}]え[物{もの}]であって、[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]である。", "29": "そしてモーセはその[胸{むね}]を[取{と}]り、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にこれを[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]とした。これは[任{にん}][職{しょく}]の[雄羊{おひつじ}]のうちモーセに[帰{き}]すべき[分{ぶん}]であった。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "30": "モーセはまた[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]と[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]の[血{ち}]とを[取{と}]り、これをアロンとその[服{ふく}]、またその[子{こ}]たちとその[服{ふく}]とに[注{そそ}]いで、アロンとその[服{ふく}]、およびその[子{こ}]たちと、その[服{ふく}]とを[聖別{せいべつ}]した。", "31": "モーセはまたアロンとその[子{こ}]たちに[言{い}]った、「[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]でその[肉{にく}]を[煮{に}]なさい。そして[任職祭{にんしょくさい}]のかごの[中{なか}]のパンと[共{とも}]に、それをその[所{ところ}]で[食{た}]べなさい。これは『アロンとその[子{こ}]たちが[食{た}]べなければならない、と[言{い}]え』とわたしが[命{めい}]じられたとおりである。", "32": "あなたがたはその[肉{にく}]とパンとの[残{のこ}]ったものを[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。", "33": "あなたがたはその[任職祭{にんしょくさい}]の[終{おわ}]る[日{ひ}]まで[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]から[出{で}]てはならない。あなたがたの[任{にん}][職{しょく}]は[七日{なぬか}]を[要{よう}]するからである。", "34": "きょう[行{おこな}]ったように、あなたがたのために、あがないをせよ、と[主{しゅ}]はお[命{めい}]じになった。", "35": "あなたがたは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[日夜{にちや}]とどまり、[主{しゅ}]の[仰{おお}]せを[守{まも}]って、[死{し}]ぬことのないようにしなければならない。わたしはそのように[命{めい}]じられたからである」。", "36": "アロンとその[子{こ}]たちは[主{しゅ}]がモーセによってお[命{めい}]じになったことを、ことごとく[行{おこな}]った。" }, "9": { "1": "八[日{か}][目{め}]になって、モーセはアロンとその[子{こ}]たち、およびイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちを[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、", "2": "アロンに[言{い}]った、「あなたは[雄{おす}]の[子{こ}][牛{うし}]の[全{まった}]きものを[罪祭{ざいさい}]のために[取{と}]り、また[雄羊{おひつじ}]の[全{まった}]きものを[燔祭{はんさい}]のために[取{と}]って、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげなさい。", "3": "あなたはまたイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは[雄{お}]やぎを[罪祭{ざいさい}]のために[取{と}]り、また一[歳{さい}]の[全{まった}]き[子{こ}][牛{うし}]と[小羊{こひつじ}]とを[燔祭{はんさい}]のために[取{と}]りなさい、", "4": "また[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげる[酬恩祭{しゅうおんさい}]のために[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]とを[取{と}]り、また[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[素祭{そさい}]を[取{と}]りなさい。[主{しゅ}]がきょうあなたがたに[現{あらわ}]れたもうからである』」。", "5": "[彼{かれ}]らはモーセが[命{めい}]じたものを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[携{たずさ}]えてきた。[会衆{かいしゅう}]がみな[近{ちか}]づいて[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]ったので、", "6": "モーセは[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]があなたがたに、せよと[命{めい}]じられたことである。こうして[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]はあなたがたに[現{あらわ}]れるであろう」。", "7": "モーセはまたアロンに[言{い}]った、「あなたは[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づき、あなたの[罪祭{ざいさい}]と[燔祭{はんさい}]をささげて、あなたのため、また[民{たみ}]のためにあがないをし、また[民{たみ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげて、[彼{かれ}]らのためにあがないをし、すべて[主{しゅ}]がお[命{めい}]じになったようにしなさい」。", "8": "そこでアロンは[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づき、[自分{じぶん}]のための[罪祭{ざいさい}]の[子{こ}][牛{うし}]をほふった。", "9": "そしてアロンの[子{こ}]たちは、その[血{ち}]を[彼{かれ}]のもとに[携{たずさ}]えてきたので、[彼{かれ}]は[指{ゆび}]をその[血{ち}]に[浸{ひた}]し、それを[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]につけ、[残{のこ}]りの[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]のもとに[注{そそ}]ぎ、", "10": "また[罪祭{ざいさい}]の[脂肪{しぼう}]と[腎臓{じんぞう}]と[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]とを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "11": "またその[肉{にく}]と[皮{かわ}]とは[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で[火{ひ}]をもって[焼{や}]き[捨{す}]てた。", "12": "[彼{かれ}]はまた[燔祭{はんさい}]の[獣{けもの}]をほふり、アロンの[子{こ}]たちがその[血{ち}]を[彼{かれ}]に[渡{わた}]したので、これを[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "13": "[彼{かれ}]らがまた[燔祭{はんさい}]のもの、すなわち、その[切{き}]り[分{わ}]けたものと[頭{あたま}]とを[彼{かれ}]に[渡{わた}]したので、[彼{かれ}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。", "14": "またその[内臓{ないぞう}]と[足{あし}]とを[洗{あら}]い、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[燔祭{はんさい}]と[共{とも}]にこれを[焼{や}]いた。", "15": "[彼{かれ}]はまた[民{たみ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげた。すなわち、[民{たみ}]のための[罪祭{ざいさい}]のやぎを[取{と}]ってこれをほふり、[前{まえ}]のようにこれを[罪{つみ}]のためにささげた。", "16": "また[燔祭{はんさい}]をささげた。すなわち、これを[定{さだ}]めのようにささげた。", "17": "また[素祭{そさい}]をささげ、そのうちから[一握{ひとにぎ}]りを[取{と}]り、[朝{あさ}]の[燔祭{はんさい}]に[加{くわ}]えて、これを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。", "18": "[彼{かれ}]はまた[民{たみ}]のためにささげる[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]とをほふり、アロンの[子{こ}]たちが、その[血{ち}]を[彼{かれ}]に[渡{わた}]したので、[彼{かれ}]はこれを[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[注{そそ}]ぎかけた。", "19": "またその[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]との[脂肪{しぼう}]、すなわち、[脂{あぶら}][尾{お}]、[内臓{ないぞう}]をおおうもの、[腎臓{じんぞう}]、[肝臓{かんぞう}]の[小葉{しょうよう}]。", "20": "これらの[脂肪{しぼう}]を[彼{かれ}]らはその[胸{むね}]の[上{うえ}]に[載{の}]せて[携{たずさ}]えてきたので、[彼{かれ}]はその[脂肪{しぼう}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。", "21": "その[胸{むね}]と[右{みぎ}]のももとは、アロンが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]とした。モーセが[命{めい}]じたとおりである。", "22": "アロンは[民{たみ}]にむかって[手{て}]をあげて、[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]し、[罪祭{ざいさい}]、[燔祭{はんさい}]、[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげ[終{おわ}]って[降{ふ}]りた。", "23": "モーセとアロンは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[入{い}]り、また[出{で}]てきて[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]した。そして[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]はすべての[民{たみ}]に[現{あらわ}]れ、", "24": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[火{ひ}]が[出{で}]て、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]の[燔祭{はんさい}]と[脂肪{しぼう}]とを[焼{や}]きつくした。[民{たみ}]はみな、これを[見{み}]て[喜{よろこ}]びよばわり、そしてひれ[伏{ふ}]した。" }, "10": { "1": "さてアロンの[子{こ}]ナダブとアビフとは、おのおのその[香炉{こうろ}]を[取{と}]って[火{ひ}]をこれに[入{い}]れ、[薫香{くんこう}]をその[上{うえ}]に[盛{も}]って、[異火{ことび}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげた。これは[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]に[反{はん}]することであったので、", "2": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[火{ひ}]が[出{で}]て[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[死{し}]んだ。", "3": "その[時{とき}]モーセはアロンに[言{い}]った、「[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられた。すなわち『わたしは、わたしに[近{ちか}]づく[者{もの}]のうちに、わたしの[聖{せい}]なることを[示{しめ}]し、すべての[民{たみ}]の[前{まえ}]に[栄光{えいこう}]を[現{あらわ}]すであろう』」。アロンは[黙{もく}]していた。", "4": "モーセはアロンの[叔父{おじ}]ウジエルの[子{こ}]ミシヤエルとエルザパンとを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[近寄{ちかよ}]って、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちを[聖所{せいじょ}]の[前{まえ}]から、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[運{はこ}]び[出{だ}]しなさい」。", "5": "[彼{かれ}]らは[近寄{ちかよ}]って、[彼{かれ}]らをその[服{ふく}]のまま[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[運{はこ}]び[出{だ}]し、モーセの[言{い}]ったようにした。", "6": "モーセはまたアロンおよびその[子{こ}]エレアザルとイタマルとに[言{い}]った、「あなたがたは[髪{かみ}]の[毛{け}]を[乱{みだ}]し、また[衣服{いふく}]を[裂{さ}]いてはならない。あなたがたが[死{し}]ぬことのないため、また[主{しゅ}]の[怒{いか}]りが、すべての[会衆{かいしゅう}]に[及{およ}]ぶことのないためである。ただし、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]イスラエルの[全家{ぜんか}]は、[主{しゅ}]が[火{ひ}]をもって[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼしたもうたことを[嘆{なげ}]いてもよい。", "7": "また、あなたがたは[死{し}]ぬことのないように、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]から[外{そと}]へ[出{で}]てはならない。あなたがたの[上{うえ}]に[主{しゅ}]の[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]があるからである」。[彼{かれ}]らはモーセの[言葉{ことば}]のとおりにした。", "8": "[主{しゅ}]はアロンに[言{い}]われた、", "9": "「あなたも、あなたの[子{こ}]たちも[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいる[時{とき}]には、[死{し}]ぬことのないように、ぶどう[酒{しゅ}]と[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[飲{の}]んではならない。これはあなたがたが[代々{よよ}][永{なが}]く[守{まも}]るべき[定{さだ}]めとしなければならない。", "10": "これはあなたがたが[聖{せい}]なるものと[俗{ぞく}]なるもの、[汚{けが}]れたものと[清{きよ}]いものとの[区別{くべつ}]をすることができるため、", "11": "また[主{しゅ}]がモーセによって[語{かた}]られたすべての[定{さだ}]めを、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[教{おし}]えることができるためである」。", "12": "モーセはまたアロンおよびその[残{のこ}]っている[子{こ}]エレアザルとイタマルとに[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のうちから[素祭{そさい}]の[残{のこ}]りを[取{と}]り、パン[種{だね}]を[入{い}]れずに、これを[祭壇{さいだん}]のかたわらで[食{た}]べなさい。これはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "13": "これは[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のうちからあなたの[受{う}]ける[分{ぶん}]、またあなたの[子{こ}]たちの[受{う}]ける[分{ぶん}]であるから、あなたがたはこれを[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べなければならない。わたしはこのように[命{めい}]じられたのである。", "14": "また[揺{ゆ}]り[動{うご}]かした[胸{むね}]とささげたももとは、あなたとあなたのむすこ、[娘{むすめ}]たちがこれを[清{きよ}]い[所{ところ}]で[食{た}]べなければならない。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[中{なか}]からあなたの[分{ぶん}]、あなたの[子{こ}]たちの[分{ぶん}]として[与{あた}]えられるものだからである。", "15": "[彼{かれ}]らはそのささげたももと[揺{ゆ}]り[動{うご}]かした[胸{むね}]とを、[火祭{かさい}]の[脂肪{しぼう}]と[共{とも}]に[携{たずさ}]えてきて、これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]としなければならない。これは[主{しゅ}]がお[命{めい}]じになったように、[長{なが}]く[受{う}]くべき[分{ぶん}]としてあなたと、あなたの[子{こ}]たちとに[帰{き}]するであろう」。", "16": "さてモーセは[罪祭{ざいさい}]のやぎを、ていねいに[捜{さが}]したが、[見{み}]よ、それがすでに[焼{や}]かれていたので、[彼{かれ}]は[残{のこ}]っているアロンの[子{こ}]エレアザルとイタマルとにむかい、[怒{いか}]って[言{い}]った、", "17": "「あなたがたは、なぜ[罪祭{ざいさい}]のものを[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べなかったのか。これはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]であって、あなたがたが[会衆{かいしゅう}]の[罪{つみ}]を[負{お}]って、[彼{かれ}]らのために[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあがないをするため、あなたがたに[賜{たま}]わった[物{もの}]である。", "18": "[見{み}]よ、その[血{ち}]は[聖所{せいじょ}]の[中{なか}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れなかった。その[肉{にく}]はわたしが[命{めい}]じたように、あなたがたは[必{かなら}]ずそれを[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べるべきであった」。", "19": "アロンはモーセに[言{い}]った、「[見{み}]よ、きょう、[彼{かれ}]らはその[罪祭{ざいさい}]と[燔祭{はんさい}]とを[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげたが、このような[事{こと}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ。もしわたしが、きょう[罪祭{ざいさい}]のものを[食{た}]べたとしたら、[主{しゅ}]はこれを[良{よ}]しとせられたであろうか」。", "20": "モーセはこれを[聞{き}]いて[良{よ}]しとした。" }, "11": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[地{ち}]にあるすべての[獣{けもの}]のうち、あなたがたの[食{た}]べることができる[動物{どうぶつ}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "3": "[獣{けもの}]のうち、すべてひずめの[分{わ}]かれたもの、すなわち、ひずめの[全{まった}]く[切{き}]れたもの、[反芻{はんすう}]するものは、これを[食{た}]べることができる。", "4": "ただし、[反芻{はんすう}]するもの、またはひずめの[分{わ}]かれたもののうち、[次{つぎ}]のものは[食{た}]べてはならない。すなわち、らくだ、これは、[反芻{はんすう}]するけれども、ひずめが[分{わ}]かれていないから、あなたがたには[汚{けが}]れたものである。", "5": "[岩{いわ}]たぬき、これは、[反芻{はんすう}]するけれども、ひずめが[分{わ}]かれていないから、あなたがたには[汚{けが}]れたものである。", "6": "[野{の}]うさぎ、これは、[反芻{はんすう}]するけれども、ひずめが[分{わ}]かれていないから、あなたがたには[汚{けが}]れたものである。", "7": "[豚{ぶた}]、これは、ひずめが[分{わ}]かれており、ひずめが[全{まった}]く[切{き}]れているけれども、[反芻{はんすう}]することをしないから、あなたがたには[汚{けが}]れたものである。", "8": "あなたがたは、これらのものの[肉{にく}]を[食{た}]べてはならない。またその[死体{したい}]に[触{ふ}]れてはならない。これらは、あなたがたには[汚{けが}]れたものである。", "9": "[水{みず}]の[中{なか}]にいるすべてのもののうち、あなたがたの[食{た}]べることができるものは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、[海{うみ}]でも、[川{かわ}]でも、すべて[水{みず}]の[中{なか}]にいるもので、ひれと、うろこのあるものは、これを[食{た}]べることができる。", "10": "すべて[水{みず}]に[群{むら}]がるもの、またすべての[水{みず}]の[中{なか}]にいる[生{い}]き[物{もの}]のうち、すなわち、すべて[海{うみ}]、また[川{かわ}]にいて、ひれとうろこのないものは、あなたがたに[忌{い}]むべきものである。", "11": "これらはあなたがたに[忌{い}]むべきものであるから、あなたがたはその[肉{にく}]を[食{た}]べてはならない。またその[死体{したい}]は[忌{い}]むべきものとしなければならない。", "12": "すべて[水{みず}]の[中{なか}]にいて、ひれも、うろこもないものは、あなたがたに[忌{い}]むべきものである。", "13": "[鳥{とり}]のうち、[次{つぎ}]のものは、あなたがたに[忌{い}]むべきものとして、[食{た}]べてはならない。それらは[忌{い}]むべきものである。すなわち、はげわし、ひげはげわし、みさご、", "14": "とび、はやぶさの[類{るい}]、", "15": "もろもろのからすの[類{るい}]、", "16": "だちょう、よたか、かもめ、たかの[類{るい}]、", "17": "ふくろう、う、みみずく、", "18": "むらさきばん、ペリカン、はげたか、", "19": "こうのとり、さぎの[類{るい}]、やつがしら、こうもり。", "20": "また[羽{はね}]があって四つの[足{あし}]で[歩{ある}]くすべての[這{は}]うものは、あなたがたに[忌{い}]むべきものである。", "21": "ただし、[羽{はね}]があって四つの[足{あし}]で[歩{ある}]くすべての[這{は}]うもののうち、その[足{あし}]のうえに、[跳{は}]ね[足{あし}]があり、それで[地{ち}]の[上{うえ}]をはねるものは[食{た}]べることができる。", "22": "すなわち、そのうち[次{つぎ}]のものは[食{た}]べることができる。[移住{いじゅう}]いなごの[類{るい}]、[遍歴{へんれき}]いなごの[類{るい}]、[大{おお}]いなごの[類{るい}]、[小{しょう}]いなごの[類{るい}]である。", "23": "しかし、[羽{はね}]があって四つの[足{あし}]で[歩{ある}]く、そのほかのすべての[這{は}]うものは、あなたがたに[忌{い}]むべきものである。", "24": "あなたがたは[次{つぎ}]の[場合{ばあい}]に[汚{けが}]れたものとなる。すなわち、すべてこれらのものの[死体{したい}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "25": "すべてこれらのものの[死体{したい}]を[運{はこ}]ぶ[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "26": "すべて、ひずめの[分{わ}]かれた[獣{けもの}]で、その[切{き}]れ[目{め}]の[切{き}]れていないもの、また、[反芻{はんすう}]することをしないものは、あなたがたに[汚{けが}]れたものである。すべて、これに[触{ふ}]れる[者{もの}]は[汚{けが}]れる。", "27": "すべて四つの[足{あし}]で[歩{ある}]く[獣{けもの}]のうち、その[足{あし}]の[裏{うら}]のふくらみで[歩{ある}]くものは[皆{みな}]あなたがたに[汚{けが}]れたものである。すべてその[死体{したい}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "28": "その[死体{したい}]を[運{はこ}]ぶ[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。これは、あなたがたに[汚{けが}]れたものである。", "29": "[地{ち}]にはう[這{は}]うもののうち、[次{つぎ}]のものはあなたがたに[汚{けが}]れたものである。すなわち、もぐらねずみ、とびねずみ、とげ[尾{お}]とかげの[類{るい}]、", "30": "やもり、[大{だい}]とかげ、とかげ、すなとかげ、カメレオン。", "31": "もろもろの[這{は}]うもののうち、これらはあなたがたに[汚{けが}]れたものである。すべてそれらのものが[死{し}]んで、それに[触{ふ}]れる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "32": "またそれらのものが[死{し}]んで、それが[落{お}]ちかかった[物{もの}]はすべて[汚{けが}]れる。[木{き}]の[器{うつわ}]であれ、[衣服{いふく}]であれ、[皮{かわ}]であれ、[袋{ふくろ}]であれ、およそ[仕事{しごと}]に[使{つか}]う[器{うつわ}]はそれを[水{みず}]に[入{い}]れなければならない。それは[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れているが、そののち[清{きよ}]くなる。", "33": "またそれらのものが、[土{つち}]の[器{うつわ}]の[中{なか}]に[落{お}]ちたならば、その[中{なか}]にあるものは[皆{みな}][汚{けが}]れる。あなたがたはその[器{うつわ}]をこわさなければならない。", "34": "またすべてその[中{なか}]にある[食物{しょくもつ}]で、[水分{すいぶん}]のあるものは[汚{けが}]れる。またすべてそのような[器{うつわ}]の[中{なか}]にある[飲{の}]み[物{もの}]も[皆{みな}][汚{けが}]れる。", "35": "またそれらのものの[死体{したい}]が[落{お}]ちかかったならば、その[物{もの}]はすべて[汚{けが}]れる。[天火{てんぴ}]であれ、かまどであれ、それをこわさなければならない。これらは[汚{けが}]れたもので、あなたがたに[汚{けが}]れたものとなる。", "36": "ただし、[泉{いずみ}]、あるいは[水{みず}]の[集{あつ}]まった[水{みず}]たまりは[汚{けが}]れない。しかし、その[死体{したい}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[汚{けが}]れる。", "37": "それらのものの[死体{したい}]が、まく[種{たね}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちても、それは[汚{けが}]れない。", "38": "ただし、[種{たね}]の[上{うえ}]に[水{みず}]がかかっていて、その[上{うえ}]にそれらのものの[死体{したい}]が、[落{お}]ちるならば、それはあなたがたに[汚{けが}]れたものとなる。", "39": "あなたがたの[食{た}]べる[獣{けもの}]が[死{し}]んだ[時{とき}]、その[死体{したい}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "40": "その[死体{したい}]を[食{た}]べる[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。その[死体{したい}]を[運{はこ}]ぶ[者{もの}]も、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "41": "すべて[地{ち}]にはう[這{は}]うものは[忌{い}]むべきものである。これを[食{た}]べてはならない。", "42": "すべて[腹{はら}]ばい[行{い}]くもの、四つ[足{あし}]で[歩{ある}]くもの、あるいは[多{おお}]くの[足{あし}]をもつもの、すなわち、すべて[地{ち}]にはう[這{は}]うものは、あなたがたはこれを[食{た}]べてはならない。それらは[忌{い}]むべきものだからである。", "43": "あなたがたはすべて[這{は}]うものによって、あなたがたの[身{み}]を[忌{い}]むべきものとしてはならない。また、これをもって[身{み}]を[汚{けが}]し、あるいはこれによって[汚{けが}]されてはならない。", "44": "わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であるから、あなたがたはおのれを[聖別{せいべつ}]し、[聖{せい}]なる[者{もの}]とならなければならない。わたしは[聖{せい}]なる[者{もの}]である。[地{ち}]にはう[這{は}]うものによって、あなたがたの[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。", "45": "わたしはあなたがたの[神{かみ}]となるため、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]った[主{しゅ}]である。わたしは[聖{せい}]なる[者{もの}]であるから、あなたがたは[聖{せい}]なる[者{もの}]とならなければならない』」。", "46": "これは[獣{けもの}]と[鳥{とり}]と、[水{みず}]の[中{なか}]に[動{うご}]くすべての[生{い}]き[物{もの}]と、[地{ち}]に[這{は}]うすべてのものに[関{かん}]するおきてであって、", "47": "[汚{けが}]れたものと[清{きよ}]いもの、[食{た}]べられる[生{い}]き[物{もの}]と、[食{た}]べられない[生{い}]き[物{もの}]とを[区別{くべつ}]するものである。" }, "12": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[女{おんな}]がもし[身{み}]ごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]めば、[七日{なぬか}]のあいだ[汚{けが}]れる。すなわち、[月{つき}]のさわりの[日{ひ}]かずほど[汚{けが}]れるであろう。", "3": "八[日{か}][目{め}]にはその[子{こ}]の[前{まえ}]の[皮{かわ}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]さなければならない。", "4": "その[女{おんな}]はなお、[血{ち}]の[清{きよ}]めに三十三[日{にち}]を[経{へ}]なければならない。その[清{きよ}]めの[日{ひ}]の[満{み}]ちるまでは、[聖{せい}]なる[物{もの}]に[触{ふ}]れてはならない。また[聖{せい}]なる[所{ところ}]にはいってはならない。", "5": "もし[女{おんな}]の[子{こ}]を[産{う}]めば、二[週間{しゅうかん}]、[月{つき}]のさわりと[同{おな}]じように[汚{けが}]れる。その[女{おんな}]はなお、[血{ち}]の[清{きよ}]めに六十六[日{にち}]を[経{へ}]なければならない。", "6": "[男{おとこ}]の[子{こ}]または[女{おんな}]の[子{こ}]についての[清{きよ}]めの[日{ひ}]が[満{み}]ちるとき、[女{おんな}]は[燔祭{はんさい}]のために一[歳{さい}]の[小羊{こひつじ}]、[罪祭{ざいさい}]のために[家{いえ}]ばとのひな、あるいは[山{やま}]ばとを、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]の、[祭司{さいし}]のもとに、[携{たずさ}]えてこなければならない。", "7": "[祭司{さいし}]はこれを[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげて、その[女{おんな}]のために、あがないをしなければならない。こうして[女{おんな}]はその[出血{しゅっけつ}]の[汚{けが}]れが[清{きよ}]まるであろう。これは[男{おとこ}]の[子{こ}]または[女{おんな}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ[女{おんな}]のためのおきてである。", "8": "もしその[女{おんな}]が[小羊{こひつじ}]に[手{て}]の[届{とど}]かないときは、[山{やま}]ばと二[羽{わ}]か、[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]かを[取{と}]って、一つを[燔祭{はんさい}]、一つを[罪祭{ざいさい}]とし、[祭司{さいし}]はその[女{おんな}]のために、あがないをしなければならない。こうして[女{おんな}]は[清{きよ}]まるであろう』」。" }, "13": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「[人{ひと}]がその[身{み}]の[皮{かわ}]に[腫{しゅ}]、あるいは[吹出物{ふきでもの}]、あるいは[光{ひか}]る[所{ところ}]ができ、これがその[身{み}]の[皮{かわ}]にらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]のようになるならば、その[人{ひと}]を[祭司{さいし}]アロンまたは、[祭司{さいし}]なるアロンの[子{こ}]たちのひとりのもとに、[連{つ}]れて[行{い}]かなければならない。", "3": "[祭司{さいし}]はその[身{み}]の[皮{かわ}]の[患部{かんぶ}]を[見{み}]、その[患部{かんぶ}]の[毛{け}]がもし[白{しろ}]く[変{かわ}]り、かつ[患部{かんぶ}]が、その[身{み}]の[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えるならば、それはらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]である。[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]を[見{み}]て、これを[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。", "4": "もしまたその[身{み}]の[皮{かわ}]の[光{ひか}]る[所{ところ}]が[白{しろ}]くて、[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えず、また[毛{け}]も[白{しろ}]く[変{かわ}]っていないならば、[祭司{さいし}]はその[患者{かんじゃ}]を[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]かなければならない。", "5": "[七日{なぬか}][目{め}]に[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]て、もし[患部{かんぶ}]の[様子{ようす}]に[変{かわ}]りがなく、また[患部{かんぶ}]が[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がっていないならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]をさらに[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]かなければならない。", "6": "[七日{なぬか}][目{め}]に[祭司{さいし}]は[再{ふたた}]びその[人{ひと}]を[見{み}]て、[患部{かんぶ}]がもし[薄{うす}]らぎ、また[患部{かんぶ}]が[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がっていないならば、[祭司{さいし}]はこれを[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。これは[吹出物{ふきでもの}]である。その[人{ひと}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。そして[清{きよ}]くなるであろう。", "7": "しかし、その[人{ひと}]が[祭司{さいし}]に[見{み}]せて[清{きよ}]い[者{もの}]とされた[後{のち}]に、その[吹出物{ふきでもの}]が[皮{かわ}]に[広{ひろ}]くひろがるならば、[再{ふたた}]び[祭司{さいし}]にその[身{み}]を[見{み}]せなければならない。", "8": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]て、その[吹出物{ふきでもの}]が[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がっているならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。これはらい[病{びょう}]である。", "9": "もし[人{ひと}]にらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]があるならば、その[人{ひと}]を[祭司{さいし}]のもとに[連{つ}]れて[行{い}]かなければならない。", "10": "[祭司{さいし}]がこれを[見{み}]て、その[皮{かわ}]に[白{しろ}]い[腫{しゅ}]があり、その[毛{け}]も[白{しろ}]く[変{かわ}]り、かつその[腫{しゅ}]に[生{い}]きた[生肉{なまにく}]が[見{み}]えるならば、", "11": "これは[古{ふる}]いらい[病{びょう}]がその[身{み}]の[皮{かわ}]にあるのであるから、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。その[人{ひと}]は[汚{けが}]れた[者{もの}]であるから、これを[留{と}]め[置{お}]くに[及{およ}]ばない。", "12": "もしらい[病{びょう}]が[広{ひろ}]く[皮{かわ}]に[出{で}]て、そのらい[病{びょう}]が、その[患者{かんじゃ}]の[皮{かわ}]を[頭{あたま}]から[足{あし}]まで、ことごとくおおい、[祭司{さいし}]の[見{み}]るところすべてに[及{およ}]んでおれば、", "13": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]、もしらい[病{びょう}]がその[身{み}]をことごとくおおっておれば、その[患者{かんじゃ}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。それはことごとく[白{しろ}]く[変{かわ}]ったから、[彼{かれ}]は[清{きよ}]い[者{もの}]である。", "14": "しかし、もし[生肉{なまにく}]がその[人{ひと}]に[現{あらわ}]れておれば、[汚{けが}]れた[者{もの}]である。", "15": "[祭司{さいし}]はその[生肉{なまにく}]を[見{み}]て、その[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。[生肉{なまにく}]は[汚{けが}]れたものであって、それはらい[病{びょう}]である。", "16": "もしまたその[生肉{なまにく}]が[再{ふたた}]び[白{しろ}]く[変{かわ}]るならば、その[人{ひと}]は[祭司{さいし}]のもとに[行{い}]かなければならない。", "17": "[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[見{み}]て、もしその[患部{かんぶ}]が[白{しろ}]く[変{かわ}]っておれば、[祭司{さいし}]はその[患者{かんじゃ}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。その[人{ひと}]は[清{きよ}]い[者{もの}]である。", "18": "また[身{み}]の[皮{かわ}]に[腫物{はれもの}]があったが、[直{なお}]って、", "19": "その[腫物{はれもの}]の[場所{ばしょ}]に[白{しろ}]い[腫{しゅ}]、または[赤{あか}]みをおびた[白{しろ}]い[光{ひか}]る[所{ところ}]があれば、これを[祭司{さいし}]に[見{み}]せなければならない。", "20": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]て、もし[皮{かわ}]よりも[低{ひく}]く[見{み}]え、その[毛{け}]が[白{しろ}]く[変{かわ}]っていれば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。それは[腫物{はれもの}]に[起{た}]ったらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]だからである。", "21": "しかし、[祭司{さいし}]がこれを[見{み}]て、もしその[所{ところ}]に[白{しろ}]い[毛{け}]がなく、また[皮{かわ}]よりも[低{ひく}]い[所{ところ}]がなく、かえって[薄{うす}]らいでいるならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]かなければならない。", "22": "そしてもし[皮{かわ}]に[広{ひろ}]くひろがっているならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。それは[患部{かんぶ}]だからである。", "23": "しかし、その[光{ひか}]る[所{ところ}]がもしその[所{ところ}]にとどまって[広{ひろ}]がらなければ、それは[腫物{はれもの}]の[跡{あと}]である。[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。", "24": "また[身{み}]の[皮{かわ}]にやけどがあって、そのやけどの[生{い}]きた[肉{にく}]がもし[赤{あか}]みをおびた[白{しろ}]、または、ただ[白{しろ}]くて[光{ひか}]る[所{ところ}]となるならば、", "25": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]なければならない。そしてもし、その[光{ひか}]る[所{ところ}]にある[毛{け}]が[白{しろ}]く[変{かわ}]って、そこが[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えるならば、これはやけどに[生{しょう}]じたらい[病{びょう}]である。[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。これはらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]だからである。", "26": "けれども[祭司{さいし}]がこれを[見{み}]て、その[光{ひか}]る[所{ところ}]に[白{しろ}]い[毛{け}]がなく、また[皮{かわ}]よりも[低{ひく}]い[所{ところ}]がなく、かえって[薄{うす}]らいでいるならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]き、", "27": "[七日{なぬか}][目{め}]に[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]を[見{み}]なければならない。もし[皮{かわ}]に[広{ひろ}]くひろがっているならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。これはらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]だからである。", "28": "もしその[光{ひか}]る[所{ところ}]が、その[所{ところ}]にとどまって、[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がらずに、かえって[薄{うす}]らいでいるならば、これはやけどの[腫{しゅ}]である。[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。これはやけどの[跡{あと}]だからである。", "29": "[男{おとこ}]あるいは[女{おんな}]がもし、[頭{あたま}]またはあごに[患部{かんぶ}]が[生{しょう}]じたならば、", "30": "[祭司{さいし}]はその[患部{かんぶ}]を[見{み}]なければならない。もしそれが[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]え、またそこに[黄色{きいろ}]の[細{ほそ}]い[毛{け}]があるならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。それはかいせんであって、[頭{あたま}]またはあごのらい[病{びょう}]だからである。", "31": "また[祭司{さいし}]がそのかいせんの[患部{かんぶ}]を[見{み}]て、もしそれが[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えず、またそこに[黒{くろ}]い[毛{け}]がないならば、[祭司{さいし}]はそのかいせんの[患者{かんじゃ}]を[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]き、", "32": "[七日{なぬか}][目{め}]に[祭司{さいし}]はその[患部{かんぶ}]を[見{み}]なければならない。そのかいせんがもし[広{ひろ}]がらず、またそこに[黄色{きいろ}]の[毛{け}]がなく、そのかいせんが[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えないならば、", "33": "その[人{ひと}]は[身{み}]をそらなければならない。ただし、そのかいせんをそってはならない。[祭司{さいし}]はそのかいせんのある[者{もの}]をさらに[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]き、", "34": "[七日{なぬか}][目{め}]に[祭司{さいし}]はそのかいせんを[見{み}]なければならない。もしそのかいせんが[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がらず、またそれが[皮{かわ}]よりも[深{ふか}]く[見{み}]えないならば、[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。その[人{ひと}]はまたその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。そして[清{きよ}]くなるであろう。", "35": "しかし、もし[彼{かれ}]が[清{きよ}]い[者{もの}]とされた[後{のち}]に、そのかいせんが、[皮{かわ}]に[広{ひろ}]くひろがるならば、", "36": "[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[見{み}]なければならない。もしそのかいせんが[皮{かわ}]に[広{ひろ}]がっているならば、[祭司{さいし}]は[黄色{きいろ}]の[毛{け}]を[捜{さが}]すまでもなく、その[人{ひと}]は[汚{けが}]れた[者{もの}]である。", "37": "しかし、もしそのかいせんの[様子{ようす}]に[変{かわ}]りなく、そこに[黒{くろ}]い[毛{け}]が[生{しょう}]じているならば、そのかいせんは[直{なお}]ったので、その[人{ひと}]は[清{きよ}]い。[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[清{きよ}]い[者{もの}]としなければならない。", "38": "また[男{おとこ}]あるいは[女{おんな}]がもし、その[身{み}]の[皮{かわ}]に[光{ひか}]る[所{ところ}]、すなわち[白{しろ}]い[光{ひか}]る[所{ところ}]があるならば、", "39": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]なければならない。もしその[身{み}]の[皮{かわ}]の[光{ひか}]る[所{ところ}]が、[鈍{にぶ}]い[白{しろ}]であるならば、これはただ[白{はく}]せんがその[皮{かわ}]に[生{しょう}]じたのであって、その[人{ひと}]は[清{きよ}]い。", "40": "[人{ひと}]がもしその[頭{あたま}]から[毛{け}]が[抜{ぬ}]け[落{お}]ちても、それがはげならば[清{きよ}]い。", "41": "もしその[額{ひたい}]の[毛{け}]が[抜{ぬ}]け[落{お}]ちても、それが[額{ひたい}]のはげならば[清{きよ}]い。", "42": "けれども、もしそのはげ[頭{あたま}]または、はげ[額{ひたい}]に[赤{あか}]みをおびた[白{しろ}]い[患部{かんぶ}]があるならば、それはそのはげ[頭{あたま}]または、はげ[額{ひたい}]にらい[病{びょう}]が[発{はっ}]したのである。", "43": "[祭司{さいし}]はこれを[見{み}]なければならない。もしそのはげ[頭{あたま}]または、はげ[額{ひたい}]の[患部{かんぶ}]の[腫{しゅ}]が[白{しろ}]く[赤{あか}]みをおびて、[身{み}]の[皮{かわ}]にらい[病{びょう}]があらわれているならば、", "44": "その[人{ひと}]はらい[病{びょう}]に[冒{おか}]された[者{もの}]であって、[汚{けが}]れた[者{もの}]である。[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]を[確{たし}]かに[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。[患部{かんぶ}]が[頭{あたま}]にあるからである。", "45": "[患部{かんぶ}]のあるらい[病人{びょうにん}]は、その[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、その[頭{あたま}]を[現{あらわ}]し、その[口{くち}]ひげをおおって『[汚{けが}]れた[者{もの}]、[汚{けが}]れた[者{もの}]』と[呼{よ}]ばわらなければならない。", "46": "その[患部{かんぶ}]が[身{み}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]は[汚{けが}]れた[者{もの}]としなければならない。その[人{ひと}]は[汚{けが}]れた[者{もの}]であるから、[離{はな}]れて[住{す}]まなければならない。すなわち、そのすまいは[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]でなければならない。", "47": "また[衣服{いふく}]にらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]が[生{しょう}]じた[時{とき}]は、それが[羊毛{ようもう}]の[衣服{いふく}]であれ、[亜麻{あま}]の[衣服{いふく}]であれ、", "48": "あるいは[亜麻{あま}]または[羊毛{ようもう}]の[縦糸{たていと}]であれ、[横糸{よこいと}]であれ、あるいは[皮{かわ}]であれ、[皮{かわ}]で[作{つく}]ったどのような[物{もの}]であれ、", "49": "もしその[衣服{いふく}]あるいは[皮{かわ}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいは[皮{かわ}]で[作{つく}]ったどのような[物{もの}]であれ、その[患部{かんぶ}]が[青{あお}]みをおびているか、あるいは[赤{あか}]みをおびているならば、これはらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]である。これを[祭司{さいし}]に[見{み}]せなければならない。", "50": "[祭司{さいし}]はその[患部{かんぶ}]を[見{み}]て、その[患部{かんぶ}]のある[物{もの}]を[七日{なぬか}]のあいだ[留{と}]め[置{お}]き、", "51": "[七日{なぬか}][目{め}]に[患部{かんぶ}]を[見{み}]て、もしその[衣服{いふく}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいは[皮{かわ}]、またどのように[用{もち}]いられている[皮{かわ}]であれ、[患部{かんぶ}]が[広{ひろ}]がっているならば、その[患部{かんぶ}]は[悪性{あくせい}]のらい[病{びょう}]であって、それは[汚{けが}]れた[物{もの}]である。", "52": "[彼{かれ}]はその[患部{かんぶ}]のある[衣服{いふく}]、あるいは[羊毛{ようもう}]、または[亜麻{あま}]の[縦糸{たていと}]、または[横糸{よこいと}]、あるいはすべて[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]を[焼{や}]かなければならない。これは[悪性{あくせい}]のらい[病{びょう}]であるから、その[物{もの}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "53": "しかし、[祭司{さいし}]がこれを[見{み}]て、もし[患部{かんぶ}]がその[衣服{いふく}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいはすべて[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]に[広{ひろ}]がっていないならば、", "54": "[祭司{さいし}]は[命{めい}]じて、その[患部{かんぶ}]のある[物{もの}]を[洗{あら}]わせ、さらに[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]これを[留{と}]め[置{お}]かなければならない。", "55": "そしてその[患部{かんぶ}]を[洗{あら}]った[後{のち}]、[祭司{さいし}]はそれを[見{み}]て、もし[患部{かんぶ}]の[色{いろ}]が[変{かわ}]らなければ、[患部{かんぶ}]が[広{ひろ}]がらなくても、それは[汚{けが}]れた[物{もの}]である。それが[表{ひょう}]にあっても[裏{うら}]にあっても[腐{くさ}]れであるから、それを[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "56": "しかし、[祭司{さいし}]がこれを[見{み}]て、それを[洗{あら}]った[後{のち}]に、その[患部{かんぶ}]が[薄{うす}]らいだならば、その[衣服{いふく}]、あるいは[皮{かわ}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]から、それを[切{き}]り[取{と}]らなければならない。", "57": "しかし、なおその[衣服{いふく}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいはすべて[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]にそれが[現{あらわ}]れれば、それは[再発{さいはつ}]したのである。その[患部{かんぶ}]のある[物{もの}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "58": "また[洗{あら}]った[衣服{いふく}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいはすべて[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]から、[患部{かんぶ}]が[消{き}]え[去{さ}]るならば、[再{ふたた}]びそれを[洗{あら}]わなければならない。そうすれば[清{きよ}]くなるであろう」。", "59": "これは[羊毛{ようもう}]または[亜麻{あま}]の[衣服{いふく}]、あるいは[縦糸{たていと}]、あるいは[横糸{よこいと}]、あるいはすべて[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]に[生{しょう}]じるらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]について、それを[清{きよ}]い[物{もの}]とし、または[汚{けが}]れた[物{もの}]とするためのおきてである。" }, "14": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「らい[病人{びょうにん}]が[清{きよ}]い[者{もの}]とされる[時{とき}]のおきては[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、その[人{ひと}]を[祭司{さいし}]のもとに[連{つ}]れて[行{い}]き、", "3": "[祭司{さいし}]は[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]って、その[人{ひと}]を[見{み}]、もしらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]がいえているならば、", "4": "[祭司{さいし}]は[命{めい}]じてその[清{きよ}]められる[者{もの}]のために、[生{い}]きている[清{きよ}]い[小鳥{ことり}]二[羽{わ}]と、[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、[緋{ひ}]の[糸{いと}]と、ヒソプとを[取{と}]ってこさせ、", "5": "[祭司{さいし}]はまた[命{めい}]じて、その[小鳥{ことり}]の一[羽{わ}]を、[流{なが}]れ[水{みず}]を[盛{も}]った[土{つち}]の[器{うつわ}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]させ、", "6": "そして[生{い}]きている[小鳥{ことり}]を、[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、[緋{ひ}]の[糸{いと}]と、ヒソプと[共{とも}]に[取{と}]って、これをかの[流{なが}]れ[水{みず}]を[盛{も}]った[土{つち}]の[器{うつわ}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]した[小鳥{ことり}]の[血{ち}]に、その[生{い}]きている[小鳥{ことり}]と[共{とも}]に[浸{ひた}]し、", "7": "これをらい[病{びょう}]から[清{きよ}]められる[者{もの}]に七たび[注{そそ}]いで、その[人{ひと}]を[清{きよ}]い[者{もの}]とし、その[生{い}]きている[小鳥{ことり}]は[野{の}]に[放{はな}]たなければならない。", "8": "[清{きよ}]められる[者{もの}]はその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[毛{け}]をことごとくそり[落{おと}]し、[水{みず}]に[身{み}]をすすいで[清{きよ}]くなり、その[後{のち}]、[宿営{しゅくえい}]にはいることができる。ただし[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]はその[天幕{てんまく}]の[外{そと}]にいなければならない。", "9": "そして[七日{なぬか}][目{め}]に[毛{け}]をことごとくそらなければならい。[頭{あたま}]の[毛{け}]も、ひげも、まゆも、ことごとくそらなければならない。[彼{かれ}]はその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすいで[清{きよ}]くなるであろう。", "10": "八[日{か}][目{め}]にその[人{ひと}]は[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]の[全{まった}]きもの二[頭{とう}]と、一[歳{さい}]の[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]の[全{まった}]きもの一[頭{とう}]とを[取{と}]り、また[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の三エパに[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[素祭{そさい}]と、[油{あぶら}]一ログとを[取{と}]らなければならない。", "11": "[清{きよ}]めをなす[祭司{さいし}]は、[清{きよ}]められる[人{ひと}]とこれらの[物{もの}]とを、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]き、", "12": "[祭司{さいし}]は、かの[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]を[取{と}]って、これを一ログの[油{あぶら}]と[共{とも}]に[愆祭{けんさい}]としてささげ、またこれを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]としなければならない。", "13": "この[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]は[罪祭{ざいさい}]および[燔祭{はんさい}]をほふる[場所{ばしょ}]、すなわち[聖{せい}]なる[所{ところ}]で、これをほふらなければならない。[愆祭{けんさい}]は[罪祭{ざいさい}]と[同{おな}]じく、[祭司{さいし}]に[帰{き}]するものであって、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "14": "そして[祭司{さいし}]はその[愆祭{けんさい}]の[血{ち}]を[取{と}]り、これを[清{きよ}]められる[者{もの}]の[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右{みぎ}]の[手{て}]の[親指{おやゆび}]と、[右{みぎ}]の[足{あし}]の[親指{おやゆび}]とにつけなければならない。", "15": "[祭司{さいし}]はまた一ログの[油{あぶら}]を[取{と}]って、これを[自分{じぶん}]の[左{ひだり}]の[手{て}]のひらに[注{そそ}]ぎ、", "16": "そして[祭司{さいし}]は[右{みぎ}]の[指{ゆび}]を[左{ひだり}]の[手{て}]のひらにある[油{あぶら}]に[浸{ひた}]し、その[指{ゆび}]をもって、その[油{あぶら}]を七たび[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[注{そそ}]がなければならない。", "17": "[祭司{さいし}]は[手{て}]のひらにある[油{あぶら}]の[残{のこ}]りを、[清{きよ}]められる[者{もの}]の[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右{みぎ}]の[手{て}]の[親指{おやゆび}]と、[右{みぎ}]の[足{あし}]の[親指{おやゆび}]とに、さきにつけた[愆祭{けんさい}]の[血{ち}]の[上{うえ}]につけなければならない。", "18": "そして[祭司{さいし}]は[手{て}]のひらになお[残{のこ}]っている[油{あぶら}]を、[清{きよ}]められる[者{もの}]の[頭{あたま}]につけ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、その[人{ひと}]のためにあがないをしなければならない。", "19": "また[祭司{さいし}]は[罪祭{ざいさい}]をささげて、[汚{けが}]れのゆえに、[清{きよ}]められねばならぬ[者{もの}]のためにあがないをし、その[後{のち}]、[燔祭{はんさい}]のものをほふらなければならない。", "20": "そして[祭司{さいし}]は[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]とを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげ、その[人{ひと}]のために、あがないをしなければならない。こうしてその[人{ひと}]は[清{きよ}]くなるであろう。", "21": "その[人{ひと}]がもし[貧{まず}]しくて、それに[手{て}]の[届{とど}]かない[時{とき}]は、[自分{じぶん}]のあがないのために[揺{ゆ}]り[動{うご}]かす[愆祭{けんさい}]として、[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]を[取{と}]り、また[素祭{そさい}]として[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の一エパと、[油{あぶら}]一ログとを[取{と}]り、", "22": "さらにその[手{て}]の[届{とど}]く[山{やま}]ばと二[羽{わ}]、または[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]を[取{と}]らなければならない。その一つは[罪祭{ざいさい}]のため、[他{た}]の一つは[燔祭{はんさい}]のためである。", "23": "そして八[日{か}][目{め}]に、その[清{きよ}]めのために[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]におる[祭司{さいし}]のもと、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にこれを[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。", "24": "[祭司{さいし}]はその[愆祭{けんさい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]と、一ログの[油{あぶら}]とを[取{と}]り、これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]としなければならない。", "25": "そして[祭司{さいし}]は[愆祭{けんさい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]をほふり、その[愆祭{けんさい}]の[血{ち}]を[取{と}]って、これを[清{きよ}]められる[者{もの}]の[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右{みぎ}]の[手{て}]の[親指{おやゆび}]と、[右{みぎ}]の[足{あし}]の[親指{おやゆび}]とにつけなければならない。", "26": "また[祭司{さいし}]はその[油{あぶら}]を[自分{じぶん}]の[左{ひだり}]の[手{て}]のひらに[注{そそ}]ぎ、", "27": "[祭司{さいし}]はその[右{みぎ}]の[指{ゆび}]をもって、[左{ひだり}]の[手{て}]のひらにある[油{あぶら}]を、七たび[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[注{そそ}]がなければならない。", "28": "また[祭司{さいし}]はその[手{て}]のひらにある[油{あぶら}]を、[清{きよ}]められる[者{もの}]の[右{みぎ}]の[耳{みみ}]たぶと、[右{みぎ}]の[手{て}]の[親指{おやゆび}]と、[右{みぎ}]の[足{あし}]の[親指{おやゆび}]とに、すなわち、[愆祭{けんさい}]の[血{ち}]をつけたところにつけなければならない。", "29": "また[祭司{さいし}]は[手{て}]のひらに[残{のこ}]っている[油{あぶら}]を、[清{きよ}]められる[者{もの}]の[頭{あたま}]につけ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、その[人{ひと}]のために、あがないをしなければならない。", "30": "その[人{ひと}]はその[手{て}]の[届{とど}]く[山{やま}]ばと一[羽{わ}]、または[家{いえ}]ばとのひな一[羽{わ}]をささげなければならない。", "31": "すなわち、その[手{て}]の[届{とど}]くものの一つを[罪祭{ざいさい}]とし、[他{た}]の一つを[燔祭{はんさい}]として[素祭{そさい}]と[共{とも}]にささげなければならない。こうして[祭司{さいし}]は[清{きよ}]められる[者{もの}]のために、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあがないをするであろう。", "32": "これはらい[病{びょう}]の[患者{かんじゃ}]で、その[清{きよ}]めに[必要{ひつよう}]なものに、[手{て}]の[届{とど}]かない[者{もの}]のためのおきてである」。", "33": "[主{しゅ}]はまたモーセとアロンに[言{い}]われた、", "34": "「あなたがたに[所有{しょゆう}]として[与{あた}]えるカナンの[地{ち}]に、あなたがたがはいる[時{とき}]、その[所有{しょゆう}]の[地{ち}]において、[家{いえ}]にわたしがらい[病{びょう}]の[患部{かんぶ}]を[生{しょう}]じさせることがあれば、", "35": "その[家{いえ}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]はきて、[祭司{さいし}]に[告{つ}]げ、『[患部{かんぶ}]のようなものが、わたしの[家{いえ}]にあります』と[言{い}]わなければならない。", "36": "[祭司{さいし}]は[命{めい}]じて、[祭司{さいし}]がその[患部{かんぶ}]を[見{み}]に[行{い}]く[前{まえ}]に、その[家{いえ}]をあけさせ、その[家{いえ}]にあるすべての[物{もの}]が[汚{けが}]されないようにし、その[後{のち}]、[祭司{さいし}]は、はいってその[家{いえ}]を[見{み}]なければならない。", "37": "その[患部{かんぶ}]を[見{み}]て、もしその[患部{かんぶ}]が[家{いえ}]の[壁{かべ}]にあって、[青{あお}]または[赤{あか}]のくぼみをもち、それが[壁{かべ}]よりも[低{ひく}]く[見{み}]えるならば、", "38": "[祭司{さいし}]はその[家{いえ}]を[出{で}]て、[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]にいたり、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]その[家{いえ}]を[閉鎖{へいさ}]しなければならない。", "39": "[祭司{さいし}]は[七日{なぬか}][目{め}]に、またきてそれを[見{み}]、その[患部{かんぶ}]がもし[家{いえ}]の[壁{かべ}]に[広{ひろ}]がっているならば、", "40": "[祭司{さいし}]は[命{めい}]じて、その[患部{かんぶ}]のある[石{いし}]を[取{と}]り[出{だ}]し、[町{まち}]の[外{そと}]の[汚{けが}]れた[物{もの}]を[捨{す}]てる[場所{ばしょ}]に[捨{す}]てさせ、", "41": "またその[家{いえ}]の[内側{うちがわ}]のまわりを[削{けず}]らせ、その[削{けず}]ったしっくいを[町{まち}]の[外{そと}]の[汚{けが}]れた[物{もの}]を[捨{す}]てる[場所{ばしょ}]に[捨{す}]てさせ、", "42": "ほかの[石{いし}]を[取{と}]って、[元{もと}]の[石{いし}]のところに[入{い}]れさせ、またほかのしっくいを[取{と}]って、[家{いえ}]を[塗{ぬ}]らせなければならない。", "43": "このように[石{いし}]を[取{と}]り[出{だ}]し、[家{いえ}]を[削{けず}]り、[塗{ぬ}]りかえた[後{のち}]に、その[患部{かんぶ}]がもし[再{ふたた}]び[家{いえ}]に[出{で}]るならば、", "44": "[祭司{さいし}]はまたきて[見{み}]なければならない。[患部{かんぶ}]がもし[家{いえ}]に[広{ひろ}]がっているならば、これは[家{いえ}]にある[悪性{あくせい}]のらい[病{びょう}]であって、これは[汚{けが}]れた[物{もの}]である。", "45": "その[家{いえ}]は、こぼち、その[石{いし}]、その[木{き}]、その[家{いえ}]のしっくいは、ことごとく[町{まち}]の[外{そと}]の[汚{けが}]れた[物{もの}]を[捨{す}]てる[場所{ばしょ}]に[運{はこ}]び[出{だ}]さなければならない。", "46": "その[家{いえ}]が[閉鎖{へいさ}]されている[日{ひ}]の[間{あいだ}]に、これにはいる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "47": "その[家{いえ}]に[寝{ね}]る[者{もの}]はその[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。その[家{いえ}]で[食{しょく}]する[者{もの}]も、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。", "48": "しかし、[祭司{さいし}]がはいって[見{み}]て、もし[家{いえ}]を[塗{ぬ}]りかえた[後{のち}]に、その[患部{かんぶ}]が[家{いえ}]に[広{ひろ}]がっていなければ、これはその[患部{かんぶ}]がいえたのであるから、[祭司{さいし}]はその[家{いえ}]を[清{きよ}]いものとしなければならない。", "49": "また[彼{かれ}]はその[家{いえ}]を[清{きよ}]めるために、[小鳥{ことり}]二[羽{わ}]と、[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、[緋{ひ}]の[糸{いと}]と、ヒソプとを[取{と}]り、", "50": "その[小鳥{ことり}]の一[羽{わ}]を[流{なが}]れ[水{みず}]を[盛{も}]った[土{つち}]の[器{うつわ}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]し、", "51": "[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、ヒソプと、[緋{ひ}]の[糸{いと}]と、[生{い}]きている[小鳥{ことり}]とを[取{と}]って、その[殺{ころ}]した[小鳥{ことり}]の[血{ち}]と[流{なが}]れ[水{みず}]に[浸{ひた}]し、これを七たび[家{いえ}]に[注{そそ}]がなければならない。", "52": "こうして[祭司{さいし}]は[小鳥{ことり}]の[血{ち}]と[流{なが}]れ[水{みず}]と、[生{い}]きている[小鳥{ことり}]と、[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、ヒソプと、[緋{ひ}]の[糸{いと}]とをもって[家{いえ}]を[清{きよ}]め、", "53": "その[生{い}]きている[小鳥{ことり}]は[町{まち}]の[外{そと}]の[野{の}]に[放{はな}]して、その[家{いえ}]のために、あがないをしなければならない。こうして、それは[清{きよ}]くなるであろう」。", "54": "これはらい[病{びょう}]のすべての[患部{かんぶ}]、かいせん、", "55": "および[衣服{いふく}]と[家{いえ}]のらい[病{びょう}]、", "56": "ならびに[腫{しゅ}]と、[吹出物{ふきでもの}]と、[光{ひか}]る[所{ところ}]とに[関{かん}]するおきてであって、", "57": "いつそれが[汚{けが}]れているか、いつそれが[清{きよ}]いかを[教{おし}]えるものである。これがらい[病{びょう}]に[関{かん}]するおきてである。" }, "15": { "1": "[主{しゅ}]はまた、モーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『だれでもその[肉{にく}]に[流出{りゅうしゅつ}]があれば、その[流出{りゅうしゅつ}]は[汚{けが}]れである。", "3": "その[流出{りゅうしゅつ}]による[汚{けが}]れは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、その[肉{にく}]の[流出{りゅうしゅつ}]が[続{つづ}]いていても、あるいは、その[肉{にく}]の[流出{りゅうしゅつ}]が[止{と}]まっていても、[共{とも}]に[汚{けが}]れである。", "4": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]の[寝{ね}]た[床{とこ}]はすべて[汚{けが}]れる。またその[人{ひと}]のすわった[物{もの}]はすべて[汚{けが}]れるであろう。", "5": "その[床{とこ}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "6": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]のすわった[物{もの}]の[上{うえ}]にすわる[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "7": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]の[肉{にく}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "8": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]のつばきが、[清{きよ}]い[者{もの}]にかかったならば、その[人{ひと}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "9": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]の[乗{の}]った[鞍{くら}]はすべて[汚{けが}]れる。", "10": "また[彼{かれ}]の[下{した}]になった[物{もの}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は、すべて[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。またそれらの[物{もの}]を[運{はこ}]ぶ[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "11": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]が、[水{みず}]で[手{て}]を[洗{あら}]わずに[人{ひと}]に[触{ふ}]れるならば、その[人{ひと}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "12": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]が[触{ふ}]れた[土{つち}]の[器{うつわ}]は[砕{くだ}]かなければならない。[木{き}]の[器{うつわ}]はすべて[水{みず}]で[洗{あら}]わなければならない。", "13": "[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]の[流出{りゅうしゅつ}]がやんで[清{きよ}]くなるならば、[清{きよ}]めのために[七日{なぬか}]を[数{かぞ}]え、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[流{なが}]れ[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。そうして[清{きよ}]くなるであろう。", "14": "八[日{か}][目{め}]に、[山{やま}]ばと二[羽{わ}]、または[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]を[取{と}]って、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[行{い}]き、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]て、それを[祭司{さいし}]に[渡{わた}]さなければならない。", "15": "[祭司{さいし}]はその一つを[罪祭{ざいさい}]とし、[他{た}]の一つを[燔祭{はんさい}]としてささげなければならない。こうして[祭司{さいし}]はその[人{ひと}]のため、その[流出{りゅうしゅつ}]のために[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、あがないをするであろう。", "16": "[人{ひと}]がもし[精{せい}]を[漏{も}]らすことがあれば、その[全身{ぜんしん}]を[水{みず}]にすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "17": "すべて[精{せい}]のついた[衣服{いふく}]および[皮{かわ}]で[作{つく}]った[物{もの}]は[水{みず}]で[洗{あら}]わなければならない。これは[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "18": "[男{おとこ}]がもし[女{おんな}]と[寝{ね}]て[精{せい}]を[漏{も}]らすことがあれば、[彼{かれ}]らは[共{とも}]に[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]らは[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "19": "また[女{おんな}]に[流出{りゅうしゅつ}]があって、その[身{み}]の[流出{りゅうしゅつ}]がもし[血{ち}]であるならば、その[女{おんな}]は[七日{なぬか}]のあいだ[不浄{ふじょう}]である。すべてその[女{おんな}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "20": "その[不浄{ふじょう}]の[間{あいだ}]に、その[女{おんな}]の[寝{ね}]た[物{もの}]はすべて[汚{けが}]れる。またその[女{おんな}]のすわった[物{もの}]も、すべて[汚{けが}]れるであろう。", "21": "すべてその[女{おんな}]の[床{とこ}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "22": "すべてその[女{おんな}]のすわった[物{もの}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[皆{みな}]その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "23": "またその[女{おんな}]が[床{とこ}]の[上{うえ}]、またはすわる[物{もの}]の[上{うえ}]におる[時{とき}]、それに[触{ふ}]れるならば、その[人{ひと}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "24": "[男{おとこ}]がもし、その[女{おんな}]と[寝{ね}]て、その[不浄{ふじょう}]を[身{み}]にうけるならば、[彼{かれ}]は[七日{なぬか}]のあいだ[汚{けが}]れるであろう。また[彼{かれ}]の[寝{ね}]た[床{とこ}]はすべて[汚{けが}]れるであろう。", "25": "[女{おんな}]にもし、その[不浄{ふじょう}]の[時{とき}]のほかに、[多{おお}]くの[日{ひ}]にわたって[血{ち}]の[流出{りゅうしゅつ}]があるか、あるいはその[不浄{ふじょう}]の[時{とき}]を[越{こ}]して[流出{りゅうしゅつ}]があれば、その[汚{けが}]れの[流出{りゅうしゅつ}]の[日{ひ}]の[間{あいだ}]は、すべてその[不浄{ふじょう}]の[時{とき}]と[同{おな}]じように、その[女{おんな}]は[汚{けが}]れた[者{もの}]である。", "26": "その[流出{りゅうしゅつ}]の[日{ひ}]の[間{あいだ}]に、その[女{おんな}]の[寝{ね}]た[床{とこ}]は、すべてその[女{おんな}]の[不浄{ふじょう}]の[時{とき}]の[床{とこ}]と[同{おな}]じようになる。すべてその[女{おんな}]のすわった[物{もの}]は、[不浄{ふじょう}]の[汚{けが}]れのように[汚{けが}]れるであろう。", "27": "すべてこれらの[物{もの}]に[触{ふ}]れる[人{ひと}]は[汚{けが}]れる。その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "28": "しかし、その[女{おんな}]の[流出{りゅうしゅつ}]がやんで、[清{きよ}]くなるならば、[自分{じぶん}]のために、なお[七日{なぬか}]を[数{かぞ}]えなければならない。そして[後{のち}]、[清{きよ}]くなるであろう。", "29": "その[女{おんな}]は八[日{か}][目{め}]に[山{やま}]ばと二[羽{わ}]、または[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]を[自分{じぶん}]のために[取{と}]り、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]におる[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。", "30": "[祭司{さいし}]はその一つを[罪祭{ざいさい}]とし、[他{た}]の一つを[燔祭{はんさい}]としてささげなければならない。こうして[祭司{さいし}]はその[女{おんな}]のため、その[汚{けが}]れの[流出{りゅうしゅつ}]のために[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、あがないをするであろう。", "31": "このようにしてあなたがたは、イスラエルの[人々{ひとびと}]を[汚{けが}]れから[離{はな}]さなければならない。これは[彼{かれ}]らのうちにあるわたしの[幕屋{まくや}]を[彼{かれ}]らが[汚{けが}]し、その[汚{けが}]れのために[死{し}]ぬことのないためである』」。", "32": "これは[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]、[精{せい}]を[漏{も}]らして[汚{けが}]れる[者{もの}]、", "33": "[不浄{ふじょう}]をわずらう[女{おんな}]、ならびに[男{おとこ}]あるいは[女{おんな}]の[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]、および[不浄{ふじょう}]の[女{おんな}]と[寝{ね}]る[者{もの}]に[関{かん}]するおきてである。" }, "16": { "1": "アロンのふたりの[子{こ}]が、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[近{ちか}]づいて[死{し}]んだ[後{のち}]、", "2": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたの[兄弟{きょうだい}]アロンに[告{つ}]げて、[彼{かれ}]が[時{とき}]をわかたず、[垂幕{たれまく}]の[内{うち}]なる[聖所{せいじょ}]に[入{い}]り、[箱{はこ}]の[上{うえ}]なる[贖罪所{しょくざいしょ}]の[前{まえ}]に[行{い}]かぬようにさせなさい。[彼{かれ}]が[死{し}]を[免{まぬか}]れるためである。なぜなら、わたしは[雲{くも}]の[中{なか}]にあって[贖罪所{しょくざいしょ}]の[上{うえ}]に[現{あらわ}]れるからである。", "3": "アロンが[聖所{せいじょ}]に、はいるには、[次{つぎ}]のようにしなければならない。すなわち[雄{おす}]の[子{こ}][牛{うし}]を[罪祭{ざいさい}]のために[取{と}]り、[雄羊{おひつじ}]を[燔祭{はんさい}]のために[取{と}]り、", "4": "[聖{せい}]なる[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[服{ふく}]を[着{き}]、[亜麻{あま}][布{ぬの}]のももひきをその[身{み}]にまとい、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[帯{おび}]をしめ、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[帽子{ぼうし}]をかぶらなければならない。これらは[聖{せい}]なる[衣服{いふく}]である。[彼{かれ}]は[水{みず}]に[身{み}]をすすいで、これを[着{き}]なければならない。", "5": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]の[会衆{かいしゅう}]から[雄{お}]やぎ二[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]のために[取{と}]り、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]を[燔祭{はんさい}]のために[取{と}]らなければならない。", "6": "そしてアロンは[自分{じぶん}]のための[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]をささげて、[自分{じぶん}]と[自分{じぶん}]の[家族{かぞく}]のために、あがないをしなければならない。", "7": "アロンはまた二[頭{とう}]のやぎを[取{と}]り、それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせ、", "8": "その二[頭{とう}]のやぎのために、くじを[引{ひ}]かなければならない。すなわち一つのくじは[主{しゅ}]のため、一つのくじはアザゼルのためである。", "9": "そしてアロンは[主{しゅ}]のためのくじに[当{あた}]ったやぎをささげて、これを[罪祭{ざいさい}]としなければならない。", "10": "しかし、アザゼルのためのくじに[当{あた}]ったやぎは、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[生{い}]かしておき、これをもって、あがないをなし、これをアザゼルのために、[荒野{あらの}]に[送{おく}]らなければならない。", "11": "すなわち、アロンは[自分{じぶん}]のための[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]をささげて、[自分{じぶん}]と[自分{じぶん}]の[家族{かぞく}]のために、あがないをしなければならない。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]のための[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]をほふり、", "12": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]の[祭壇{さいだん}]から[炭火{すみび}]を[満{み}]たした[香炉{こうろ}]と、[細{こま}]かくひいた[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]を[両{りょう}][手{て}]いっぱい[取{と}]って、これを[垂幕{たれまく}]の[内{うち}]に[携{たずさ}]え[入{い}]り、", "13": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[薫香{くんこう}]をその[火{ひ}]にくべ、[薫香{くんこう}]の[雲{くも}]に、あかしの[箱{はこ}]の[上{うえ}]なる[贖罪所{しょくざいしょ}]をおおわせなければならない。こうして、[彼{かれ}]は[死{し}]を[免{まぬか}]れるであろう。", "14": "[彼{かれ}]はまたその[雄牛{おうし}]の[血{ち}]を[取{と}]り、[指{ゆび}]をもってこれを[贖罪所{しょくざいしょ}]の[東{ひがし}]の[面{めん}]に[注{そそ}]ぎ、また[指{ゆび}]をもってその[血{ち}]を[贖罪所{しょくざいしょ}]の[前{まえ}]に、七たび[注{そそ}]がなければならない。", "15": "また[民{たみ}]のための[罪祭{ざいさい}]のやぎをほふり、その[血{ち}]を[垂幕{たれまく}]の[内{うち}]に[携{たずさ}]え[入{い}]り、その[血{ち}]をかの[雄牛{おうし}]の[血{ち}]のように、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[上{うえ}]と、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[前{まえ}]に[注{そそ}]ぎ、", "16": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[汚{けが}]れと、そのとが、すなわち、[彼{かれ}]らのもろもろの[罪{つみ}]のゆえに、[聖所{せいじょ}]のためにあがないをしなければならない。また[彼{かれ}]らの[汚{けが}]れのうちに、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にある[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のためにも、そのようにしなければならない。", "17": "[彼{かれ}]が[聖所{せいじょ}]であがないをするために、はいった[時{とき}]は、[自分{じぶん}]と[自分{じぶん}]の[家族{かぞく}]と、イスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]とのために、あがないをなし[終{お}]えて[出{で}]るまで、だれも[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[内{うち}]にいてはならない。", "18": "そして[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]の[祭壇{さいだん}]のもとに[出{で}]てきて、これがために、あがないをしなければならない、すなわち、かの[雄牛{おうし}]の[血{ち}]と、やぎの[血{ち}]とを[取{と}]って[祭壇{さいだん}]の四すみの[角{つの}]につけ、", "19": "また[指{ゆび}]をもって七たびその[血{ち}]をその[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[汚{けが}]れを[除{のぞ}]いてこれを[清{きよ}]くし、[聖別{せいべつ}]しなければならない。", "20": "こうして[聖所{せいじょ}]と[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]とのために、あがないをなし[終{お}]えたとき、かの[生{い}]きているやぎを[引{ひ}]いてこなければならない。", "21": "そしてアロンは、その[生{い}]きているやぎの[頭{あたま}]に[両手{りょうて}]をおき、イスラエルの[人々{ひとびと}]のもろもろの[悪{あく}]と、もろもろのとが、すなわち、[彼{かれ}]らのもろもろの[罪{つみ}]をその[上{うえ}]に[告白{こくはく}]して、これをやぎの[頭{あたま}]にのせ、[定{さだ}]めておいた[人{ひと}]の[手{て}]によって、これを[荒野{あらの}]に[送{おく}]らなければならない。", "22": "こうしてやぎは[彼{かれ}]らのもろもろの[悪{あく}]をになって、[人里{ひとざと}][離{はな}]れた[地{ち}]に[行{い}]くであろう。すなわち、そのやぎを[荒野{あらの}]に[送{おく}]らなければならない。", "23": "そして、アロンは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[入{い}]り、[聖所{せいじょ}]に[入{い}]る[時{とき}]に[着{き}]た[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[衣服{いふく}]を[脱{ぬ}]いで、そこに[置{お}]き、", "24": "[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[水{みず}]に[身{み}]をすすぎ、[他{た}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]、[出{で}]てきて、[自分{じぶん}]の[燔祭{はんさい}]と[民{たみ}]の[燔祭{はんさい}]とをささげて、[自分{じぶん}]のため、また[民{たみ}]のために、あがないをしなければならない。", "25": "また[罪祭{ざいさい}]の[脂肪{しぼう}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]かなければならない。", "26": "かのやぎをアザゼルに[送{おく}]った[者{もの}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。その[後{のち}]、[宿営{しゅくえい}]に[入{い}]ることができる。", "27": "[聖所{せいじょ}]で、あがないをするために、その[血{ち}]を[携{たずさ}]え[入{い}]れられた[罪祭{ざいさい}]の[雄牛{おうし}]と、[罪祭{ざいさい}]のやぎとは、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[携{たずさ}]え[出{だ}]し、その[皮{かわ}]と[肉{にく}]と[汚物{おぶつ}]とは、[火{ひ}]で[焼{や}]き[捨{す}]てなければならない。", "28": "これを[焼{や}]く[者{もの}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。その[後{のち}]、[宿営{しゅくえい}]に[入{い}]ることができる。", "29": "これはあなたがたが[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。すなわち、七[月{がつ}]になって、その[月{つき}]の十[日{か}]に、あなたがたは[身{み}]を[悩{なや}]まし、[何{なに}]の[仕事{しごと}]もしてはならない。この[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も、あなたがたのうちに[宿{やど}]っている[寄留者{きりゅうしゃ}]も、そうしなければならない。", "30": "この[日{ひ}]にあなたがたのため、あなたがたを[清{きよ}]めるために、あがないがなされ、あなたがたは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、もろもろの[罪{つみ}]が[清{きよ}]められるからである。", "31": "これはあなたがたの[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息日{あんそくにち}]であって、あなたがたは[身{み}]を[悩{なや}]まさなければならない。これは[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。", "32": "[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれ、[父{ちち}]に[代{かわ}]って[祭司{さいし}]の[職{しょく}]に[任{にん}]じられる[祭司{さいし}]は、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[衣服{いふく}]、すなわち、[聖{せい}]なる[衣服{いふく}]を[着{き}]て、あがないをしなければならない。", "33": "[彼{かれ}]は[至聖所{しせいじょ}]のために、あがないをなし、また[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のためと、[祭壇{さいだん}]のために、あがないをなし、また[祭司{さいし}]たちのためと、[民{たみ}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のために、あがないをしなければならない。", "34": "これはあなたがたの[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]るべき[定{さだ}]めであって、イスラエルの[人々{ひとびと}]のもろもろの[罪{つみ}]のために、[年{ねん}]に一[度{ど}]あがないをするものである」。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりにおこなった。" }, "17": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「アロンとその[子{こ}]たち、およびイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]が[命{めい}]じられることはこれである。すなわち", "3": "イスラエルの[家{いえ}]のだれでも、[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]あるいは、やぎを[宿営{しゅくえい}]の[内{うち}]でほふり、または[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]でほふり、", "4": "それを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[携{たずさ}]えてきて[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]で、[供{そな}]え[物{もの}]として[主{しゅ}]にささげないならば、その[人{ひと}]は[血{ち}]を[流{なが}]した[者{もの}]とみなされる。[彼{かれ}]は[血{ち}]を[流{なが}]したゆえ、その[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "5": "これはイスラエルの[人々{ひとびと}]に、[彼{かれ}]らが[野{の}]のおもてでほふるのを[常{つね}]としていた[犠牲{ぎせい}]を[主{しゅ}]のもとにひいてこさせ、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]におる[祭司{さいし}]のもとにきて、これを[主{しゅ}]にささげる[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]としてほふらせるためである。", "6": "[祭司{さいし}]はその[血{ち}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にある[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]に[注{そそ}]ぎかけ、またその[脂肪{しぼう}]を[焼{や}]いて[香{こう}]ばしいかおりとし、[主{しゅ}]にささげなければならない。", "7": "[彼{かれ}]らが[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]をおこなったみだらな[神{かみ}]に、[再{ふたた}]び[犠牲{ぎせい}]をささげてはならない。これは[彼{かれ}]らが[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである』。", "8": "あなたはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『イスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]、またはあなたがたのうちに[宿{やど}]る[寄留者{きりゅうしゃ}]のだれでも、[燔祭{はんさい}]あるいは[犠牲{ぎせい}]をささげるのに、", "9": "これを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[携{たずさ}]えてきて、[主{しゅ}]にささげないならば、その[人{ひと}]は、その[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "10": "イスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]、またはあなたがたのうちに[宿{やど}]る[寄留者{きりゅうしゃ}]のだれでも、[血{ち}]を[食{た}]べるならば、わたしはその[血{ち}]を[食{た}]べる[人{ひと}]に[敵{てき}]して、わたしの[顔{かお}]を[向{む}]け、これをその[民{たみ}]のうちから[断{た}]つであろう。", "11": "[肉{にく}]の[命{いのち}]は[血{ち}]にあるからである。あなたがたの[魂{たましい}]のために[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で、あがないをするため、わたしはこれをあなたがたに[与{あた}]えた。[血{ち}]は[命{いのち}]であるゆえに、あがなうことができるからである。", "12": "このゆえに、わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った。あなたがたのうち、だれも[血{ち}]を[食{た}]べてはならない。またあなたがたのうちに[宿{やど}]る[寄留者{きりゅうしゃ}]も[血{ち}]を[食{た}]べてはならない。", "13": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうち、またあなたがたのうちに[宿{やど}]る[寄留者{きりゅうしゃ}]のうち、だれでも、[食{た}]べてもよい[獣{けもの}]あるいは[鳥{とり}]を[狩{か}]り[獲{え}]た[者{もの}]は、その[血{ち}]を[注{そそ}]ぎ[出{だ}]し、[土{つち}]でこれをおおわなければならない。", "14": "すべて[肉{にく}]の[命{いのち}]は、その[血{ち}]と一つだからである。それで、わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った。あなたがたは、どんな[肉{にく}]の[血{ち}]も[食{た}]べてはならない。すべて[肉{にく}]の[命{いのち}]はその[血{ち}]だからである。すべて[血{ち}]を[食{た}]べる[者{もの}]は[断{た}]たれるであろう。", "15": "[自然{しぜん}]に[死{し}]んだもの、または[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものを[食{た}]べる[人{ひと}]は、[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]であれ、[寄留者{きりゅうしゃ}]であれ、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れているが、その[後{のち}]、[清{きよ}]くなるであろう。", "16": "もし、[洗{あら}]わず、また[身{み}]をすすがないならば、[彼{かれ}]はその[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない』」。" }, "18": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "3": "あなたがたの[住{す}]んでいたエジプトの[国{くに}]の[習慣{しゅうかん}]を[見習{みなら}]ってはならない。またわたしがあなたがたを[導{みちび}]き[入{い}]れるカナンの[国{くに}]の[習慣{しゅうかん}]を[見習{みなら}]ってはならない。また[彼{かれ}]らの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]んではならない。", "4": "わたしのおきてを[行{おこな}]い、わたしの[定{さだ}]めを[守{まも}]り、それに[歩{あゆ}]まなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "5": "あなたがたはわたしの[定{さだ}]めとわたしのおきてを[守{まも}]らなければならない。もし[人{ひと}]が、これを[行{おこな}]うならば、これによって[生{い}]きるであろう。わたしは[主{しゅ}]である。", "6": "あなたがたは、だれも、その[肉親{にくしん}]の[者{もの}]に[近{ちか}]づいて、これを[犯{おか}]してはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "7": "あなたの[母{はは}]を[犯{おか}]してはならない。それはあなたの[父{ちち}]をはずかしめることだからである。[彼女{かのじょ}]はあなたの[母{はは}]であるから、これを[犯{おか}]してはならない。", "8": "あなたの[父{ちち}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]してはならない。それはあなたの[父{ちち}]をはずかしめることだからである。", "9": "あなたの[姉妹{しまい}]、すなわちあなたの[父{ちち}]の[娘{むすめ}]にせよ、[母{はは}]の[娘{むすめ}]にせよ、[家{いえ}]に[生{うま}]れたのと、よそに[生{うま}]れたのとを[問{と}]わず、これを[犯{おか}]してはならない。", "10": "あなたのむすこの[娘{むすめ}]、あるいは、あなたの[娘{むすめ}]の[娘{むすめ}]を[犯{おか}]してはならない。それはあなた[自身{じしん}]をはずかしめることだからである。", "11": "あなたの[父{ちち}]の[妻{つま}]があなたの[父{ちち}]によって[産{う}]んだ[娘{むすめ}]は、あなたの[姉妹{しまい}]であるから、これを[犯{おか}]してはならない。", "12": "あなたの[父{ちち}]の[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]してはならない。[彼女{かのじょ}]はあなたの[父{ちち}]の[肉親{にくしん}]だからである。", "13": "またあなたの[母{はは}]の[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]してはならない。[彼女{かのじょ}]はあなたの[母{はは}]の[肉親{にくしん}]だからである。", "14": "あなたの[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]し、[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]をはずかしめてはならない。[彼女{かのじょ}]はあなたのおばだからである。", "15": "あなたの[嫁{よめ}]を[犯{おか}]してはならない。[彼女{かのじょ}]はあなたのむすこの[妻{つま}]であるから、これを[犯{おか}]してはならない。", "16": "あなたの[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]してはならない。それはあなたの[兄弟{きょうだい}]をはずかしめることだからである。", "17": "あなたは[女{おんな}]とその[娘{むすめ}]とを[一緒{いっしょ}]に[犯{おか}]してはならない。またその[女{おんな}]のむすこの[娘{むすめ}]、またはその[娘{むすめ}]の[娘{むすめ}]を[取{と}]って、これを[犯{おか}]してはならない。[彼{かれ}]らはあなたの[肉親{にくしん}]であるから、これは[悪事{あくじ}]である。", "18": "あなたは[妻{つま}]のなお[生{い}]きているうちにその[姉妹{しまい}]を[取{と}]って、[同{おな}]じく[妻{つま}]となし、これを[犯{おか}]してはならない。", "19": "あなたは[月{つき}]のさわりの[不浄{ふじょう}]にある[女{おんな}]に[近{ちか}]づいて、これを[犯{おか}]してはならない。", "20": "[隣{となり}]の[妻{つま}]と[交{まじ}]わり、[彼女{かのじょ}]によって[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。", "21": "あなたの[子{こ}]どもをモレクにささげてはならない。またあなたの[神{かみ}]の[名{な}]を[汚{けが}]してはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "22": "あなたは[女{おんな}]と[寝{ね}]るように[男{おとこ}]と[寝{ね}]てはならない。これは[憎{にく}]むべきことである。", "23": "あなたは[獣{けもの}]と[交{まじ}]わり、これによって[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。また[女{おんな}]も[獣{けもの}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、これと[交{まじ}]わってはならない。これは[道{みち}]にはずれたことである。", "24": "あなたがたはこれらのもろもろの[事{こと}]によって[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。わたしがあなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]う[国々{くにぐに}]の[人{ひと}]は、これらのもろもろの[事{こと}]によって[汚{けが}]れ、", "25": "その[地{ち}]もまた[汚{けが}]れている。ゆえに、わたしはその[悪{あく}]のためにこれを[罰{ばっ}]し、その[地{ち}]もまたその[住民{じゅうみん}]を[吐{は}]き[出{だ}]すのである。", "26": "ゆえに、あなたがたはわたしの[定{さだ}]めとわたしのおきてを[守{まも}]り、これらのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]の一つでも[行{おこな}]ってはならない。[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も、あなたがたのうちに[宿{やど}]っている[寄留者{きりゅうしゃ}]もそうである。", "27": "あなたがたの[先{さき}]にいたこの[地{ち}]の[人々{ひとびと}]は、これらのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]ったので、その[地{ち}]も[汚{けが}]れたからである。", "28": "これは、あなたがたがこの[地{ち}]を[汚{けが}]して、この[地{ち}]があなたがたの[先{さき}]にいた[民{たみ}]を[吐{は}]き[出{だ}]したように、あなたがたをも[吐{は}]き[出{だ}]すことのないためである。", "29": "これらのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]の一つでも[行{おこな}]う[者{もの}]があれば、これを[行{おこな}]う[人{ひと}]は、だれでもその[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "30": "それゆえに、あなたがたはわたしの[言{い}]いつけを[守{まも}]り、[先{さき}]に[行{おこな}]われたこれらの[憎{にく}]むべき[風習{ふうしゅう}]の一つをも[行{おこな}]ってはならない。またこれによって[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である』」。" }, "19": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]なるわたしは、[聖{せい}]であるから、あなたがたも[聖{せい}]でなければならない。", "3": "あなたがたは、おのおのその[母{はは}]とその[父{ちち}]とをおそれなければならない。またわたしの[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]らなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "4": "むなしい[神々{かみがみ}]に[心{こころ}]を[寄{よ}]せてはならない。また[自分{じぶん}]のために[神々{かみがみ}]を[鋳{い}]て[造{つく}]ってはならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "5": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]を[主{しゅ}]にささげるときは、あなたがたが[受{う}]け[入{い}]れられるように、それをささげなければならない。", "6": "それは、ささげた[日{ひ}]と、その[翌日{よくじつ}]とに[食{た}]べ、三[日{か}][目{め}]まで[残{のこ}]ったものは、それを[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "7": "もし三[日{か}][目{め}]に、[少{すこ}]しでも[食{た}]べるならば、それは[忌{い}]むべきものとなって、あなたは[受{う}]け[入{い}]れられないであろう。", "8": "それを[食{た}]べる[者{もの}]は、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[物{もの}]を[汚{けが}]すので、そのとがを[負{お}]わなければならない。その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "9": "あなたがたの[地{ち}]の[実{み}]のりを[刈{か}]り[入{い}]れるときは、[畑{はたけ}]のすみずみまで[刈{か}]りつくしてはならない。またあなたの[刈入{かりい}]れの[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]ってはならない。", "10": "あなたのぶどう[畑{はたけ}]の[実{み}]を[取{と}]りつくしてはならない。またあなたのぶどう[畑{はたけ}]に[落{お}]ちた[実{み}]を[拾{ひろ}]ってはならない。[貧{まず}]しい[者{もの}]と[寄留者{きりゅうしゃ}]とのために、これを[残{のこ}]しておかなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "11": "あなたがたは[盗{ぬす}]んではならない。[欺{あざむ}]いてはならない。[互{たがい}]に[偽{いつわ}]ってはならない。", "12": "わたしの[名{な}]により[偽{いつわ}]り[誓{ちか}]って、あなたがたの[神{かみ}]の[名{な}]を[汚{けが}]してはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "13": "あなたの[隣人{りんじん}]をしえたげてはならない。また、かすめてはならない。[日{ひ}][雇人{やといにん}]の[賃銀{ちんぎん}]を[明{あ}]くる[朝{あさ}]まで、あなたのもとにとどめておいてはならない。", "14": "[耳{みみ}]しいを、のろってはならない。[目{め}]しいの[前{まえ}]につまずく[物{もの}]を[置{お}]いてはならない。あなたの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "15": "さばきをするとき、[不正{ふせい}]を[行{おこな}]ってはならない。[貧{まず}]しい[者{もの}]を[片{かた}]よってかばい、[力{ちから}]ある[者{もの}]を[曲{ま}]げて[助{たす}]けてはならない。ただ[正義{せいぎ}]をもって[隣人{りんじん}]をさばかなければならない。", "16": "[民{たみ}]のうちを[行{い}]き[巡{めぐ}]って、[人{ひと}]の[悪口{わるぐち}]を[言{い}]いふらしてはならない。あなたの[隣人{りんじん}]の[血{ち}]にかかわる[偽証{ぎしょう}]をしてはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "17": "あなたは[心{こころ}]に[兄弟{きょうだい}]を[憎{にく}]んではならない。あなたの[隣人{りんじん}]をねんごろにいさめて、[彼{かれ}]のゆえに[罪{つみ}]を[身{み}]に[負{お}]ってはならない。", "18": "あなたはあだを[返{かえ}]してはならない。あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]に[恨{うら}]みをいだいてはならない。あなた[自身{じしん}]のようにあなたの[隣人{りんじん}]を[愛{あい}]さなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "19": "あなたがたはわたしの[定{さだ}]めを[守{まも}]らなければならない。あなたの[家畜{かちく}]に[異{こと}]なった[種{たね}]をかけてはならない。あなたの[畑{はたけ}]に二[種{しゅ}]の[種{たね}]をまいてはならない。二[種{しゅ}]の[糸{いと}]の[混{ま}]ぜ[織{お}]りの[衣服{いふく}]を[身{み}]につけてはならない。", "20": "だれでも、[人{ひと}]と[婚約{こんやく}]のある[女{おんな}][奴隷{どれい}]で、まだあがなわれず、[自由{じゆう}]を[与{あた}]えられていない[者{もの}]と[寝{ね}]て[交{まじ}]わったならば、[彼{かれ}]らふたりは[罰{ばつ}]を[受{う}]ける。しかし、[殺{ころ}]されることはない。[彼女{かのじょ}]は[自由{じゆう}]の[女{おんな}]ではないからである。", "21": "しかし、その[男{おとこ}]は[愆祭{けんさい}]を[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてこなければならない。すなわち、[愆祭{けんさい}]の[雄羊{おひつじ}]を、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[連{つ}]れてこなければならない。", "22": "そして、[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]の[犯{おか}]した[罪{つみ}]のためにその[愆祭{けんさい}]の[雄羊{おひつじ}]をもって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[彼{かれ}]のために、あがないをするであろう。こうして[彼{かれ}]の[犯{おか}]した[罪{つみ}]はゆるされるであろう。", "23": "あなたがたが、かの[地{ち}]にはいって、もろもろのくだものの[木{き}]を[植{う}]えるときは、その[実{み}]はまだ[割礼{かつれい}]をうけないものと、[見{み}]なさなければならない。すなわち、それは三[年{ねん}]の[間{あいだ}]あなたがたには、[割礼{かつれい}]のないものであって、[食{た}]べてはならない。", "24": "四[年{ねん}][目{め}]には、そのすべての[実{み}]を[聖{せい}]なる[物{もの}]とし、それをさんびの[供{そな}]え[物{もの}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "25": "しかし五[年{ねん}][目{め}]には、あなたがたはその[実{み}]を[食{た}]べることができるであろう。こうするならば、それはあなたがたのために、[多{おお}]くの[実{み}]を[結{むす}]ぶであろう。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "26": "あなたがたは[何{なに}]をも[血{ち}]のままで[食{た}]べてはならない。また[占{うらな}]いをしてはならない。[魔法{まほう}]を[行{おこな}]ってはならない。", "27": "あなたがたのびんの[毛{け}]を[切{き}]ってはならない。ひげの[両端{りょうたん}]をそこなってはならない。", "28": "[死人{しにん}]のために[身{み}]を[傷{きず}]つけてはならない。また[身{み}]に[入墨{いれずみ}]をしてはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "29": "あなたの[娘{むすめ}]に[遊女{ゆうじょ}]のわざをさせて、これを[汚{けが}]してはならない。これはみだらな[事{こと}]が[国{くに}]に[行{おこな}]われ、[悪事{あくじ}]が[地{ち}]に[満{み}]ちないためである。", "30": "あなたがたはわたしの[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]り、わたしの[聖所{せいじょ}]を[敬{うやま}]わなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "31": "あなたがたは[口寄{くちよ}]せ、または[占{うらな}]い[師{し}]のもとにおもむいてはならない。[彼{かれ}]らに[問{と}]うて[汚{けが}]されてはならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "32": "あなたは[白髪{はくはつ}]の[人{ひと}]の[前{まえ}]では、[起立{きりつ}]しなければならない。また[老人{ろうじん}]を[敬{うやま}]い、あなたの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "33": "もし[他国{たこく}][人{じん}]があなたがたの[国{くに}]に[寄留{きりゅう}]して[共{とも}]にいるならば、これをしえたげてはならない。", "34": "あなたがたと[共{とも}]にいる[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を、あなたがたと[同{おな}]じ[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]のようにし、あなた[自身{じしん}]のようにこれを[愛{あい}]さなければならない。あなたがたもかつてエジプトの[国{くに}]で[他国{たこく}][人{じん}]であったからである。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "35": "あなたがたは、さばきにおいても、[物差{ものさ}]しにおいても、はかりにおいても、ますにおいても、[不正{ふせい}]を[行{おこな}]ってはならない。", "36": "あなたがたは[正{ただ}]しいてんびん、[正{ただ}]しいおもり[石{いし}]、[正{ただ}]しいエパ、[正{ただ}]しいヒンを[使{つか}]わなければならない。わたしは、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]したあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "37": "あなたがたはわたしのすべての[定{さだ}]めと、わたしのすべてのおきてを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]わなければならない。わたしは[主{しゅ}]である』」。" }, "20": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『イスラエルの[人々{ひとびと}]のうち、またイスラエルのうちに[寄留{きりゅう}]する[他国{たこく}][人{じん}]のうち、だれでもその[子{こ}][供{とも}]をモレクにささげる[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。すなわち、[国{くに}]の[民{たみ}]は[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]たなければならない。", "3": "わたしは[顔{かお}]をその[人{ひと}]に[向{む}]け、[彼{かれ}]を[民{たみ}]のうちから[断{た}]つであろう。[彼{かれ}]がその[子{こ}][供{とも}]をモレクにささげてわたしの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]し、またわたしの[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]したからである。", "4": "その[人{ひと}]が[子供{こども}]をモレクにささげるとき、[国{くに}]の[民{たみ}]がもしことさらに、この[事{こと}]に[目{め}]をおおい、これを[殺{ころ}]さないならば、", "5": "わたし[自身{じしん}]、[顔{かお}]をその[人{ひと}]とその[家族{かぞく}]とに[向{む}]け、[彼{かれ}]および[彼{かれ}]に[見{み}]ならってモレクを[慕{した}]い、これと[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]を、すべて[民{たみ}]のうちから[断{た}]つであろう。", "6": "もし[口寄{くちよ}]せ、または[占{うらな}]い[師{し}]のもとにおもむき、[彼{かれ}]らを[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]があれば、わたしは[顔{かお}]をその[人{ひと}]に[向{む}]け、これを[民{たみ}]のうちから[断{た}]つであろう。", "7": "ゆえにあなたがたは、みずからを[聖別{せいべつ}]し、[聖{せい}]なる[者{もの}]とならなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "8": "あなたがたはわたしの[定{さだ}]めを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]わなければならない。わたしはあなたがたを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]である。", "9": "だれでも[父{ちち}]または[母{はは}]をのろう[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。[彼{かれ}]が[父{ちち}]または[母{はは}]をのろったので、その[血{ち}]は[彼{かれ}]に[帰{き}]するであろう。", "10": "[人{ひと}]の[妻{つま}]と[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]、すなわち[隣人{りんじん}]の[妻{つま}]と[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]があれば、その[姦夫{かんぷ}]、[姦婦{かんぷ}]は[共{とも}]に[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "11": "その[父{ちち}]の[妻{つま}]と[寝{ね}]る[者{もの}]は、その[父{ちち}]をはずかしめる[者{もの}]である。[彼{かれ}]らはふたりとも[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。その[血{ち}]は[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう。", "12": "[子{こ}]の[妻{つま}]と[寝{ね}]る[者{もの}]は、ふたり[共{とも}]に[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。[彼{かれ}]らは[道{みち}]ならぬことをしたので、その[血{ち}]は[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう。", "13": "[女{おんな}]と[寝{ね}]るように[男{おとこ}]と[寝{ね}]る[者{もの}]は、ふたりとも[憎{にく}]むべき[事{こと}]をしたので、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。その[血{ち}]は[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう。", "14": "[女{おんな}]をその[母{はは}]と[一緒{いっしょ}]にめとるならば、これは[悪事{あくじ}]であって、[彼{かれ}]も、[女{おんな}]たちも[火{ひ}]に[焼{や}]かれなければならない。このような[悪事{あくじ}]をあなたがたのうちになくするためである。", "15": "[男{おとこ}]がもし、[獣{けもの}]と[寝{ね}]るならば[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。あなたがたはまた、その[獣{けもの}]を[殺{ころ}]さなければならない。", "16": "[女{おんな}]がもし、[獣{けもの}]に[近{ちか}]づいて、これと[寝{ね}]るならば、あなたは、その[女{おんな}]と[獣{けもの}]とを[殺{ころ}]さなければならない。[彼{かれ}]らは[必{かなら}]ず[殺{ころ}]さるべきである。その[血{ち}]は[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう。", "17": "[人{ひと}]がもし、その[姉妹{しまい}]、すなわち[父{ちち}]の[娘{むすめ}]、あるいは[母{はは}]の[娘{むすめ}]に[近{ちか}]づいて、その[姉妹{しまい}]のはだを[見{み}]、[女{おんな}]はその[兄弟{きょうだい}]のはだを[見{み}]るならば、これは[恥{は}]ずべき[事{こと}]である。[彼{かれ}]らは、その[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、[断{た}]たれなければならない。[彼{かれ}]は、その[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]したのであるから、その[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "18": "[人{ひと}]がもし、[月{つき}]のさわりのある[女{おんな}]と[寝{ね}]て、そのはだを[現{あらわ}]すならば、[男{おとこ}]は[女{おんな}]の[源{みなもと}]を[現{あらわ}]し、[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[血{ち}]の[源{みなもと}]を[現{あらわ}]したのであるから、ふたり[共{とも}]にその[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれなければならない。", "19": "あなたの[母{はは}]の[姉妹{しまい}]、またはあなたの[父{ちち}]の[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]してはならない。これは、[自分{じぶん}]の[肉親{にくしん}]の[者{もの}]を[犯{おか}]すことであるから、[彼{かれ}]らはその[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "20": "[人{ひと}]がもし、そのおばと[寝{ね}]るならば、これはおじをはずかしめることであるから、[彼{かれ}]らはその[罪{つみ}]を[負{お}]い、[子{こ}]なくして[死{し}]ぬであろう。", "21": "[人{ひと}]がもし、その[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]を[取{と}]るならば、これは[汚{けが}]らわしいことである。[彼{かれ}]はその[兄弟{きょうだい}]をはずかしめたのであるから、[彼{かれ}]らは[子{こ}]なき[者{もの}]となるであろう。", "22": "あなたがたはわたしの[定{さだ}]めとおきてとをことごとく[守{まも}]って、これを[行{おこな}]わなければならない。そうすれば、わたしがあなたがたを[住{す}]まわせようと[導{みちび}]いて[行{い}]く[地{ち}]は、あなたがたを[吐{は}]き[出{だ}]さぬであろう。", "23": "あなたがたの[前{まえ}]からわたしが[追{お}]い[払{はら}]う[国{くに}]びとの[風習{ふうしゅう}]に、あなたがたは[歩{あゆ}]んではならない。[彼{かれ}]らは、このもろもろのことをしたから、わたしは[彼{かれ}]らを[憎{にく}]むのである。", "24": "わたしはあなたがたに[言{い}]った、「あなたがたは、[彼{かれ}]らの[地{ち}]を[獲{え}]るであろう。わたしはこれをあなたがたに[与{あた}]えて、これを[獲{え}]させるであろう。これは[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]との[流{なが}]れる[地{ち}]である」。わたしはあなたがたを[他{た}]の[民{たみ}]から[区別{くべつ}]したあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "25": "あなたがたは[清{きよ}]い[獣{けもの}]と[汚{けが}]れた[獣{けもの}]、[汚{けが}]れた[鳥{とり}]と[清{きよ}]い[鳥{とり}]を[区別{くべつ}]しなければならない。わたしがあなたがたのために[汚{けが}]れたものとして[区別{くべつ}]した[獣{けもの}]、または[鳥{とり}]またはすべて[地{ち}]を[這{は}]うものによって、あなたがたの[身{み}]を[忌{い}]むべきものとしてはならない。", "26": "あなたがたはわたしに[対{たい}]して[聖{せい}]なる[者{もの}]でなければならない。[主{しゅ}]なるわたしは[聖{せい}]なる[者{もの}]で、あなたがたをわたしのものにしようと、[他{た}]の[民{たみ}]から[区別{くべつ}]したからである。", "27": "[男{おとこ}]または[女{おんな}]で、[口寄{くちよ}]せ、または[占{うらな}]いをする[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。すなわち、[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。その[血{ち}]は[彼{かれ}]らに[帰{き}]するであろう』」。" }, "21": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「アロンの[子{こ}]なる[祭司{さいし}]たちに[告{つ}]げて[言{い}]いなさい、『[民{たみ}]のうちの[死人{しにん}]のために、[身{み}]を[汚{けが}]す[者{もの}]があってはならない。", "2": "ただし、[近親{きんしん}]の[者{もの}]、すなわち、[父{ちち}]、[母{はは}]、むすこ、[娘{むすめ}]、[兄弟{きょうだい}]のため、", "3": "また[彼{かれ}]の[近親{きんしん}]で、まだ[夫{おっと}]のない[処女{しょじょ}]なる[姉妹{しまい}]のためには、その[身{み}]を[汚{けが}]してもよい。", "4": "しかし、[夫{おっと}]にとついだ[姉妹{しまい}]のためには、[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。", "5": "[彼{かれ}]らは[頭{あたま}]の[頂{いただき}]をそってはならない。ひげの[両端{りょうたん}]をそり[落{おと}]してはならない。また[身{み}]に[傷{きず}]をつけてはならない。", "6": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[対{たい}]して[聖{せい}]でなければならない。また[神{かみ}]の[名{な}]を[汚{けが}]してはならない。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]、すなわち、[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]をささげる[者{もの}]であるから、[聖{せい}]でなければならない。", "7": "[彼{かれ}]らは[遊女{ゆうじょ}]や[汚{けが}]れた[女{おんな}]をめとってはならない。また[夫{おっと}]に[出{だ}]された[女{おんな}]をめとってはならない。[祭司{さいし}]は[神{かみ}]に[対{たい}]して[聖{せい}]なる[者{もの}]だからである。", "8": "あなたは[彼{かれ}]を[聖{せい}]としなければならない。[彼{かれ}]はあなたの[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]をささげる[者{もの}]だからである。[彼{かれ}]はあなたにとって[聖{せい}]なる[者{もの}]でなければならない。あなたがたを[聖{せい}]とする[主{しゅ}]、すなわち、わたしは[聖{せい}]なる[者{もの}]だからである。", "9": "[祭司{さいし}]の[娘{むすめ}]である[者{もの}]が、[淫行{いんこう}]をなして、その[身{み}]を[汚{けが}]すならば、その[父{ちち}]を[汚{けが}]すのであるから、[彼女{かのじょ}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "10": "その[兄弟{きょうだい}]のうち、[頭{あたま}]に[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれ、[職{しょく}]に[任{にん}]ぜられて、その[衣服{いふく}]をつけ、[大{だい}][祭司{さいし}]となった[者{もの}]は、その[髪{かみ}]の[毛{け}]を[乱{みだ}]してはならない。またその[衣服{いふく}]を[裂{さ}]いてはならない。", "11": "[死人{しにん}]のところに、はいってはならない。また[父{ちち}]のためにも[母{はは}]のためにも[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。", "12": "また[聖所{せいじょ}]から[出{で}]てはならない。[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]してはならない。その[神{かみ}]の[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]による[聖別{せいべつ}]が、[彼{かれ}]の[上{うえ}]にあるからである。わたしは[主{しゅ}]である。", "13": "[彼{かれ}]は[処女{しょじょ}]を[妻{つま}]にめとらなければならない。", "14": "[寡婦{かふ}]、[出{だ}]された[女{おんな}]、[汚{けが}]れた[女{おんな}]、[遊女{ゆうじょ}]などをめとってはならない。ただ、[自分{じぶん}]の[民{たみ}]のうちの[処女{しょじょ}]を、[妻{つま}]にめとらなければならない。", "15": "そうすれば、[彼{かれ}]は[民{たみ}]のうちに、[自分{じぶん}]の[子孫{しそん}]を[汚{けが}]すことはない。わたしは[彼{かれ}]を[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]だからである』」。", "16": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "17": "「アロンに[告{つ}]げて[言{い}]いなさい、『あなたの[代々{よよ}]の[子孫{しそん}]で、だれでも[身{み}]にきずのある[者{もの}]は[近寄{ちかよ}]って、[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]をささげてはならない。", "18": "すべて、その[身{み}]にきずのある[者{もの}]は[近寄{ちかよ}]ってはならない。すなわち、[目{め}]しい、[足{あし}]なえ、[鼻{はな}]のかけた[者{もの}]、[手足{てあし}]の[不{ふ}]つりあいの[者{もの}]、", "19": "[足{あし}]の[折{お}]れた[者{もの}]、[手{て}]の[折{お}]れた[者{もの}]、", "20": "せむし、こびと、[目{め}]にきずのある[者{もの}]、かいせんの[者{もの}]、かさぶたのある[者{もの}]、こうがんのつぶれた[者{もの}]などである。", "21": "すべて[祭司{さいし}]アロンの[子孫{しそん}]のうち、[身{み}]にきずのある[者{もの}]は[近寄{ちかよ}]って、[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]をささげてはならない。[彼{かれ}]は[身{み}]にきずがあるから、[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]をささげるために、[近寄{ちかよ}]ってはならない。", "22": "[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]の[聖{せい}]なる[物{もの}]も、[最{もっと}]も[聖{せい}]なる[物{もの}]も[食{た}]べることができる。", "23": "ただし、[垂幕{たれまく}]に[近{ちか}]づいてはならない。また[祭壇{さいだん}]に[近寄{ちかよ}]ってはならない。[身{み}]にきずがあるからである。[彼{かれ}]はわたしの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]してはならない。わたしはそれを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]である』」。", "24": "モーセはこれをアロンとその[子{こ}]ら[及{およ}]びイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げた。" }, "22": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「アロンとその[子{こ}]たちに[告{つ}]げて、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[聖{せい}]なる[物{もの}]、すなわち、[彼{かれ}]らがわたしにささげる[物{もの}]をみだりに[用{もち}]いて、わたしの[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]さないようにさせなさい。わたしは[主{しゅ}]である。", "3": "[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『あなたがたの[代々{よよ}]の[子孫{しそん}]のうち、だれでも、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]にささげる[聖{せい}]なる[物{もの}]に、[汚{けが}]れた[身{み}]をもって[近{ちか}]づく[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]はわたしの[前{まえ}]から[断{た}]たれるであろう。わたしは[主{しゅ}]である。", "4": "アロンの[子孫{しそん}]のうち、だれでも、らい[病{びょう}]の[者{もの}]、また[流出{りゅうしゅつ}]ある[者{もの}]は[清{きよ}]くなるまで、[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならない。また、すべて[死体{したい}]によって[汚{けが}]れた[物{もの}]に[触{ふ}]れた[者{もの}]、[精{せい}]を[漏{も}]らした[者{もの}]、", "5": "または、すべて[人{ひと}]を[汚{けが}]す[這{は}]うものに[触{ふ}]れた[者{もの}]、または、どのような[汚{けが}]れにせよ、[人{ひと}]を[汚{けが}]れさせる[人{ひと}]に[触{ふ}]れた[者{もの}]、", "6": "このようなものに[触{ふ}]れた[人{ひと}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。[彼{かれ}]はその[身{み}]を[水{みず}]にすすがないならば、[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならない。", "7": "[日{ひ}]が[入{い}]れば、[彼{かれ}]は[清{きよ}]くなるであろう。そののち、[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べることができる。それは[彼{かれ}]の[食物{しょくもつ}]だからである。", "8": "[自然{しぜん}]に[死{し}]んだもの、または[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものを[食{た}]べ、それによって[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "9": "それゆえに、[彼{かれ}]らはわたしの[言{い}]いつけを[守{まも}]らなければならない。[彼{かれ}]らがこれを[汚{けが}]し、これがために、[罪{つみ}]を[獲{え}]て[死{し}]ぬことのないためである。わたしは[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]である。", "10": "すべて[一般{いっぱん}]の[人{ひと}]は[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならない。[祭司{さいし}]の[同居{どうきょ}][人{ひと}]や[雇人{やといにん}]も[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならない。", "11": "しかし、[祭司{さいし}]が[金{かね}]をもって[人{ひと}]を[買{か}]った[時{とき}]は、その[者{もの}]はこれを[食{た}]べることができる。またその[家{いえ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]も[祭司{さいし}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べることができる。", "12": "もし[祭司{さいし}]の[娘{むすめ}]が[一般{いっぱん}]の[人{ひと}]にとついだならば、[彼女{かのじょ}]は[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]を[食{た}]べてはならない。", "13": "もし[祭司{さいし}]の[娘{むすめ}]が、[寡婦{かふ}]となり、または[出{だ}]されて、[子供{こども}]もなく、その[父{ちち}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、[娘{むすめ}]の[時{とき}]のようであれば、その[父{ちち}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べることができる。ただし、[一般{いっぱん}]の[人{ひと}]は、すべてこれを[食{た}]べてはならない。", "14": "もし[人{ひと}]があやまって[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べるならば、それにその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]え、[聖{せい}]なる[物{もの}]としてこれを[祭司{さいし}]に[渡{わた}]さなければならない。", "15": "[祭司{さいし}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]が、[主{しゅ}]にささげる[聖{せい}]なる[物{もの}]を[汚{けが}]してはならない。", "16": "[人々{ひとびと}]が[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べて、その[罪{つみ}]のとがを[負{お}]わないようにさせなければならない。わたしは[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]である』」。", "17": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "18": "「アロンとその[子{こ}]たち、およびイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『イスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]、またはイスラエルにおる[他国{たこく}][人{じん}]のうちのだれでも、[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]、または[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげようとするならば、", "19": "あなたがたの[受{う}]け[入{い}]れられるように[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、あるいはやぎの[雄{おす}]の[全{まった}]きものをささげなければならない。", "20": "すべてきずのあるものはささげてはならない。それはあなたがたのために、[受{う}]け[入{い}]れられないからである。", "21": "もし[人{ひと}]が[特別{とくべつ}]の[誓願{せいがん}]をなすため、または[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]のために、[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]を[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]として、[主{しゅ}]にささげようとするならば、その[受{う}]け[入{い}]れられるために、それは[全{まった}]きものでなければならない。それには、どんなきずもあってはならない。", "22": "すなわち[獣{けもの}]のうちで、めくらのもの、[折{お}]れた[所{ところ}]のあるもの、[切{き}]り[取{と}]った[所{ところ}]のあるもの、うみの[出{で}]る[者{もの}]、かいせんの[者{もの}]、かさぶたのある[者{もの}]など、あなたがたは、このようなものを[主{しゅ}]にささげてはならない。また[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に、これらを[火祭{かさい}]として、[主{しゅ}]にささげてはならない。", "23": "[牛{うし}]あるいは[羊{ひつじ}]で、[足{あし}]の[長{なが}]すぎる[者{もの}]、または[短{みじか}]すぎる[者{もの}]は、あなたがたが[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]とすることはできるが、[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]としては[受{う}]け[入{い}]れられないであろう。", "24": "あなたがたは、こうがんの[破{やぶ}]れたもの、つぶれたもの、[裂{さ}]けたもの、または[切{き}]り[取{と}]られたものを、[主{しゅ}]にささげてはならない。またあなたがたの[国{くに}]のうちで、このようなことを、[行{おこな}]ってはならない。", "25": "また、あなたがたは[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]からこれらのものを[受{う}]けて、あなたがたの[神{かみ}]の[食物{しょくもつ}]としてささげてはならない。これらのものには[欠点{けってん}]があり、きずがあって、あなたがたのために[受{う}]け[入{い}]れられないからである』」。", "26": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "27": "「[牛{うし}]、または[羊{ひつじ}]、またはやぎが[生{うま}]れたならば、これを[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]その[母親{ははおや}]のもとに[置{お}]かなければならない。八[日{か}][目{め}]からは[主{しゅ}]にささげる[火祭{かさい}]として[受{う}]け[入{い}]れられるであろう。", "28": "あなたがたは[雌牛{めうし}]または[雌{め}][羊{ひつじ}]をその[子{こ}]と[同{おな}]じ[日{ひ}]にほふってはならない。", "29": "あなたがたが[感謝{かんしゃ}]の[犠牲{ぎせい}]を[主{しゅ}]にささげるときは、あなたがたの[受{う}]け[入{い}]れられるようにささげなければならない。", "30": "これはその[日{ひ}]のうちに[食{た}]べなければならない。[明{あ}]くる[日{ひ}]まで[残{のこ}]しておいてはならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "31": "あなたがたはわたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、これを[行{おこな}]わなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "32": "あなたがたはわたしの[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]してはならない。かえって、わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[聖{せい}]とされなければならない。わたしはあなたがたを[聖別{せいべつ}]する[主{しゅ}]である。", "33": "あなたがたの[神{かみ}]となるために、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。わたしは[主{しゅ}]である」。" }, "23": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたが、ふれ[示{しめ}]して[聖{せい}][会{かい}]とすべき[主{しゅ}]の[定{さだ}]めの[祭{まつり}]は[次{つぎ}]のとおりである。これらはわたしの[定{さだ}]めの[祭{まつり}]である。", "3": "六[日{か}]の[間{あいだ}]は[仕事{しごと}]をしなければならない。[第{だい}]七[日{にち}]は[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息日{あんそくにち}]であり、[聖{せい}][会{かい}]である。どのような[仕事{しごと}]もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて[守{まも}]るべき[主{しゅ}]の[安息日{あんそくにち}]である。", "4": "その[時々{ときどき}]に、あなたがたが、ふれ[示{しめ}]すべき[主{しゅ}]の[定{さだ}]めの[祭{まつり}]なる[聖{せい}][会{かい}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "5": "[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]の[夕{ゆう}]は[主{しゅ}]の[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]である。", "6": "またその[月{つき}]の十五[日{にち}]は[主{しゅ}]の[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]である。あなたがたは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]は[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない。", "7": "その[初{はじ}]めの[日{ひ}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。どんな[労働{ろうどう}]もしてはならない。", "8": "あなたがたは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげなければならない。[第{だい}]七[日{にち}]には、また[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]き、どのような[労働{ろうどう}]もしてはならない』」。", "9": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "10": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『わたしが[与{あた}]える[地{ち}]にはいって[穀物{こくもつ}]を[刈{か}]り[入{い}]れるとき、あなたがたは[穀物{こくもつ}]の[初穂{はつほ}]の[束{たば}]を、[祭司{さいし}]のところへ[携{たずさ}]えてこなければならない。", "11": "[彼{かれ}]はあなたがたの[受{う}]け[入{い}]れられるように、その[束{たば}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かすであろう。すなわち、[祭司{さいし}]は[安息日{あんそくにち}]の[翌日{よくじつ}]に、これを[揺{ゆ}]り[動{うご}]かすであろう。", "12": "またその[束{たば}]を[揺{ゆ}]り[動{うご}]かす[日{ひ}]に、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]の[全{まった}]きものを[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "13": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の二エパを[用{もち}]い、これを[主{しゅ}]にささげて[火祭{かさい}]とし、[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。またその[灌祭{かんさい}]には、ぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一を[用{もち}]いなければならない。", "14": "あなたがたの[神{かみ}]にこの[供{そな}]え[物{もの}]をささげるその[日{ひ}]まで、あなたがたはパンも、[焼麦{やきむぎ}]も、[新穀{しんこく}]も[食{た}]べてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。", "15": "また[安息日{あんそくにち}]の[翌日{よくじつ}]、すなわち、[揺祭{ようさい}]の[束{たば}]をささげた[日{ひ}]から[満{まん}]七[週{しゅう}]を[数{かぞ}]えなければならない。", "16": "すなわち、[第{だい}]七の[安息日{あんそくにち}]の[翌日{よくじつ}]までに、五十[日{にち}]を[数{かぞ}]えて、[新穀{しんこく}]の[素祭{そさい}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。", "17": "またあなたがたのすまいから、十[分{ぶん}]の二エパの[麦粉{むぎこ}]に[種{たね}]を[入{い}]れて[焼{や}]いたパン二[個{こ}]を[携{たずさ}]えてきて[揺祭{ようさい}]としなければならない。これは[初穂{はつほ}]として[主{しゅ}]にささげるものである。", "18": "あなたがたはまたパンのほかに、一[歳{さい}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]と、[若{わか}]き[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]をささげなければならない。すなわち、これらをその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]とともに[主{しゅ}]にささげて[燔祭{はんさい}]としなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとなるであろう。", "19": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげ、一[歳{さい}]の[小羊{こひつじ}]二[頭{とう}]を[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]としてささげなければならない。", "20": "そして[祭司{さいし}]はその[初穂{はつほ}]のパンと[共{とも}]に、この二[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺祭{ようさい}]として[揺{ゆ}]り[動{うご}]かさなければならない。これらは[主{しゅ}]にささげる[聖{せい}]なる[物{もの}]であって、[祭司{さいし}]に[帰{き}]するであろう。", "21": "あなたがたは、その[日{ひ}]にふれ[示{しめ}]して、[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。どのような[労働{ろうどう}]もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。", "22": "あなたがたの[地{ち}]の[穀物{こくもつ}]を[刈{か}]り[入{い}]れるときは、その[刈入{かりい}]れにあたって、[畑{はたけ}]のすみずみまで[刈{か}]りつくしてはならない。またあなたの[穀物{こくもつ}]の[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]ってはならない。[貧{まず}]しい[者{もの}]と[寄留者{きりゅうしゃ}]のために、それを[残{のこ}]しておかなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である』」。", "23": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "24": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『七[月{がつ}]一[日{にち}]をあなたがたの[安息{あんそく}]の[日{ひ}]とし、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らして[記念{きねん}]する[聖{せい}][会{かい}]としなければならない。", "25": "どのような[労働{ろうどう}]もしてはならない。しかし、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげなければならない』」。", "26": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "27": "「[特{とく}]にその七[月{がつ}]の十[日{か}]は[贖罪{しょくざい}]の[日{ひ}]である。あなたがたは[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]き、[身{み}]を[悩{なや}]まし、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげなければならない。", "28": "その[日{ひ}]には、どのような[仕事{しごと}]もしてはならない。これはあなたがたのために、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあがないをなすべき[贖罪{しょくざい}]の[日{ひ}]だからである。", "29": "すべてその[日{ひ}]に[身{み}]を[悩{なや}]まさない[者{もの}]は、[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。", "30": "またすべてその[日{ひ}]にどのような[仕事{しごと}]をしても、その[人{ひと}]をわたしは[民{たみ}]のうちから[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]るであろう。", "31": "あなたがたはどのような[仕事{しごと}]もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。", "32": "これはあなたがたの[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息日{あんそくにち}]である。あなたがたは[身{み}]を[悩{なや}]まさなければならない。またその[月{つき}]の九[日{か}]の[夕{ゆう}]には、その[夕{ゆう}]から[次{つぎ}]の[夕{ゆう}]まで[安息{あんそく}]を[守{まも}]らなければならない」。", "33": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "34": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『その七[月{がつ}]の十五[日{にち}]は[仮庵{かりいお}]の[祭{まつり}]である。[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にそれを[守{まも}]らなければならない。", "35": "[初{はじ}]めの[日{ひ}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。どのような[労働{ろうどう}]もしてはならない。", "36": "また[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげなければならない。八[日{か}][目{め}]には[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]き、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげなければならない。これは[聖{せい}][会{かい}]の[日{ひ}]であるから、どのような[労働{ろうどう}]もしてはならない。", "37": "これらは[主{しゅ}]の[定{さだ}]めの[祭{まつり}]であって、あなたがたがふれ[示{しめ}]して[聖{せい}][会{かい}]とし、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]すなわち、[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]、[犠牲{ぎせい}]および[灌祭{かんさい}]を、そのささぐべき[日{ひ}]にささげなければならない。", "38": "このほかに[主{しゅ}]の[安息日{あんそくにち}]があり、またほかに、あなたがたのささげ[物{もの}]があり、またほかに、あなたがたのもろもろの[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]があり、またそのほかに、あなたがたのもろもろの[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]がある。これらは[皆{みな}]あなたがたが[主{しゅ}]にささげるものである。", "39": "あなたがたが、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を[集{あつ}]め[終{おわ}]ったときは、七[月{がつ}]の十五[日{にち}]から[七日{なぬか}]のあいだ、[主{しゅ}]の[祭{まつり}]を[守{まも}]らなければならない。すなわち、[初{はじ}]めの[日{ひ}]にも[安息{あんそく}]をし、八[日{か}][目{め}]にも[安息{あんそく}]をしなければならない。", "40": "[初{はじ}]めの[日{ひ}]に、[美{うつく}]しい[木{き}]の[実{み}]と、なつめやしの[枝{えだ}]と、[茂{しげ}]った[木{き}]の[枝{えだ}]と、[谷{たに}]のはこやなぎの[枝{えだ}]を[取{と}]って、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[楽{たの}]しまなければならない。", "41": "あなたがたは[年{ねん}]に[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]にこの[祭{まつり}]を[守{まも}]らなければならない。これはあなたがたの[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めであって、七[月{がつ}]にこれを[守{まも}]らなければならない。", "42": "あなたがたは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[仮庵{かりいお}]に[住{す}]み、イスラエルで[生{うま}]れた[者{もの}]はみな[仮庵{かりいお}]に[住{す}]まなければならない。", "43": "これはわたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]したとき、[彼{かれ}]らを[仮庵{かりいお}]に[住{す}]まわせた[事{こと}]を、あなたがたの[代々{よよ}]の[子孫{しそん}]に[知{し}]らせるためである。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である』」。", "44": "モーセは[主{しゅ}]の[定{さだ}]めの[祭{まつり}]をイスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げた。" }, "24": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、オリブを[砕{くだ}]いて[採{と}]った[純粋{じゅんすい}]の[油{あぶら}]を、ともしびのためにあなたの[所{ところ}]へ[持{も}]ってこさせ、[絶{た}]えずともしびをともさせなさい。", "3": "すなわち、アロンは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のうちのあかしの[垂幕{たれまく}]の[外{そと}]で、[夕{ゆう}]から[朝{あさ}]まで[絶{た}]えず、そのともしびを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[整{ととの}]えなければならない。これはあなたがたが[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。", "4": "[彼{かれ}]は[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]に、そのともしびを[絶{た}]えず[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[整{ととの}]えなければならない。", "5": "あなたは[麦粉{むぎこ}]を[取{と}]り、それで十二[個{こ}]の[菓子{かし}]を[焼{や}]かなければならない。[菓子{かし}]一[個{こ}]に[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の二エパを[用{もち}]いなければならない。", "6": "そしてそれを[主{しゅ}]の[前{まえ}]の[純金{じゅんきん}]の[机{つくえ}]の[上{うえ}]に、ひと[重{かさ}]ね六[個{こ}]ずつ、ふた[重{かさ}]ねにして[置{お}]かなければならない。", "7": "あなたはまた、おのおのの[重{かさ}]ねの[上{うえ}]に、[純粋{じゅんすい}]の[乳香{にゅうこう}]を[置{お}]いて、そのパンの[記念{きねん}]の[分{ぶん}]とし、[主{しゅ}]にささげて[火祭{かさい}]としなければならない。", "8": "[安息日{あんそくにち}]ごとに[絶{た}]えず、これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[整{ととの}]えなければならない。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]のささぐべきものであって、[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]である。", "9": "これはアロンとその[子{こ}]たちに[帰{き}]する。[彼{かれ}]らはこれを[聖{せい}]なる[所{ところ}]で[食{た}]べなければならない。これはいと[聖{せい}]なる[物{もの}]であって、[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]のうち[彼{かれ}]に[帰{き}]すべき[永久{えいきゅう}]の[分{ぶん}]である」。", "10": "イスラエルの[女{おんな}]を[母{はは}]とし、エジプトびとを[父{ちち}]とするひとりの[者{もの}]が、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[出{で}]てきて、そのイスラエルの[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]と、ひとりのイスラエルびとが[宿営{しゅくえい}]の[中{なか}]で[争{あらそ}]いをし、", "11": "そのイスラエルの[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]が[主{しゅ}]の[名{な}]を[汚{けが}]して、のろったので、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をモーセのもとに[連{つ}]れてきた。その[母{はは}]はダンの[部族{ぶぞく}]のデブリの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をシロミテといった。", "12": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[閉{と}]じ[込{こ}]めて[置{お}]いて、[主{しゅ}]の[示{しめ}]しを[受{う}]けるのを[待{ま}]っていた。", "13": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "14": "「あの、のろいごとを[言{い}]った[者{もの}]を[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[引{ひ}]き[出{だ}]し、それを[聞{き}]いた[者{もの}]に、みな[手{て}]を[彼{かれ}]の[頭{あたま}]に[置{お}]かせ、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]たせなさい。", "15": "あなたはまたイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『だれでも、その[神{かみ}]をのろう[者{もの}]は、その[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "16": "[主{しゅ}]の[名{な}]を[汚{けが}]す[者{もの}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されるであろう。[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[必{かなら}]ず[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]たなければならない。[他国{たこく}]の[者{もの}]でも、この[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]でも、[主{しゅ}]の[名{な}]を[汚{けが}]すときは[殺{ころ}]されなければならない。", "17": "だれでも、[人{ひと}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "18": "[獣{けもの}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[者{もの}]は、[獣{けもの}]をもってその[獣{けもの}]を[償{つぐな}]わなければならない。", "19": "もし[人{ひと}]が[隣人{りんじん}]に[傷{きず}]を[負{お}]わせるなら、その[人{ひと}]は[自分{じぶん}]がしたように[自分{じぶん}]にされなければならない。", "20": "すなわち、[骨折{こっせつ}]には[骨折{こっせつ}]、[目{め}]には[目{め}]、[歯{は}]には[歯{は}]をもって、[人{ひと}]に[傷{きず}]を[負{お}]わせたように、[自分{じぶん}]にもされなければならない。", "21": "[獣{けもの}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[者{もの}]はそれを[償{つぐな}]い、[人{ひと}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[者{もの}]は[殺{ころ}]されなければならない。", "22": "[他国{たこく}]の[者{もの}]にも、この[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]にも、あなたがたは[同一{どういつ}]のおきてを[用{もち}]いなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]だからである』」。", "23": "モーセがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[向{む}]かい、「あの、のろいごとを[言{い}]った[者{もの}]を[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[引{ひ}]き[出{だ}]し、[石{いし}]で[撃{う}]て」と[命{めい}]じたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにした。" }, "25": { "1": "[主{しゅ}]はシナイ[山{さん}]で、モーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『わたしが[与{あた}]える[地{ち}]に、あなたがたがはいったときは、その[地{ち}]にも、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[安息{あんそく}]を[守{まも}]らせなければならない。", "3": "六[年{ねん}]の[間{あいだ}]あなたは[畑{はたけ}]に[種{たね}]をまき、また六[年{ねん}]の[間{あいだ}]ぶどう[畑{はたけ}]の[枝{えだ}]を[刈{か}]り[込{こ}]み、その[実{み}]を[集{あつ}]めることができる。", "4": "しかし、七[年{ねん}][目{め}]には、[地{ち}]に[全{まった}]き[休{やす}]みの[安息{あんそく}]を[与{あた}]えなければならない。これは、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[守{まも}]る[安息{あんそく}]である。あなたは[畑{はたけ}]に[種{たね}]をまいてはならない。また、ぶどう[畑{はたけ}]の[枝{えだ}]を[刈{か}]り[込{こ}]んではならない。", "5": "あなたの[穀物{こくもつ}]の[自然{しぜん}]に[生{は}]えたものは[刈{か}]り[取{と}]ってはならない。また、あなたのぶどうの[枝{えだ}]の[手入{てい}]れをしないで[結{むす}]んだ[実{み}]は[摘{つ}]んではならない。これは[地{ち}]のために[全{まった}]き[休{やす}]みの[年{とし}]だからである。", "6": "[安息{あんそく}]の[年{とし}]の[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]は、あなたがたの[食物{しょくもつ}]となるであろう。すなわち、あなたと、[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]と、[雇人{やといにん}]と、あなたの[所{ところ}]に[宿{やど}]っている[他国{たこく}][人{じん}]と、", "7": "あなたの[家畜{かちく}]と、あなたの[国{くに}]のうちの[獣{けもの}]とのために、その[産物{さんぶつ}]はみな、[食物{しょくもつ}]となるであろう。", "8": "あなたは[安息{あんそく}]の[年{とし}]を七たび、すなわち、七[年{ねん}]を七[回{かい}][数{かぞ}]えなければならない。[安息{あんそく}]の[年{とし}]七たびの[年数{ねんすう}]は四十九[年{ねん}]である。", "9": "七[月{がつ}]の十[日{か}]にあなたはラッパの[音{おと}]を[響{ひび}]き[渡{わた}]らせなければならない。すなわち、[贖罪{しょくざい}]の[日{ひ}]にあなたがたは[全国{ぜんこく}]にラッパを[響{ひび}]き[渡{わた}]らせなければならない。", "10": "その五十[年{ねん}][目{め}]を[聖別{せいべつ}]して、[国中{くにぢゅう}]のすべての[住民{じゅうみん}]に[自由{じゆう}]をふれ[示{しめ}]さなければならない。この[年{とし}]はあなたがたにはヨベルの[年{とし}]であって、あなたがたは、おのおのその[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]り、おのおのその[家族{かぞく}]に[帰{かえ}]らなければならない。", "11": "その五十[年{ねん}][目{め}]はあなたがたにはヨベルの[年{とし}]である。[種{たね}]をまいてはならない。また[自然{しぜん}]に[生{は}]えたものは[刈{か}]り[取{と}]ってはならない。[手入{てい}]れをしないで[結{むす}]んだぶどうの[実{み}]は[摘{つ}]んではならない。", "12": "この[年{とし}]はヨベルの[年{とし}]であって、あなたがたに[聖{せい}]であるからである。あなたがたは[畑{はたけ}]に[自然{しぜん}]にできた[物{もの}]を[食{た}]べなければならない。", "13": "このヨベルの[年{とし}]には、おのおのその[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]らなければならない。", "14": "あなたの[隣人{りんじん}]に[物{もの}]を[売{う}]り、また[隣人{りんじん}]から[物{もの}]を[買{か}]うときは、[互{たがい}]に[欺{あざむ}]いてはならない。", "15": "ヨベルの[後{のち}]の[年{とし}]の[数{かず}]にしたがって、あなたは[隣人{りんじん}]から[買{か}]い、[彼{かれ}]もまた[畑{はたけ}]の[産物{さんぶつ}]の[年数{ねんすう}]にしたがって、あなたに[売{う}]らなければならない。", "16": "[年{とし}]の[数{かず}]の[多{おお}]い[時{とき}]は、その[値{あたい}]を[増{ま}]し、[年{とし}]の[数{かず}]の[少{すく}]ない[時{とき}]は、[値{あたい}]を[減{へ}]らさなければならない。[彼{かれ}]があなたに[売{う}]るのは[産物{さんぶつ}]の[数{かず}]だからである。", "17": "あなたがたは[互{たがい}]に[欺{あざむ}]いてはならない。あなたの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れなければならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "18": "あなたがたはわたしの[定{さだ}]めを[行{おこな}]い、またわたしのおきてを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]わなければならない。そうすれば、あなたがたは[安{やす}]らかにその[地{ち}]に[住{す}]むことができるであろう。", "19": "[地{ち}]はその[実{み}]を[結{むす}]び、あなたがたは[飽{あ}]きるまでそれを[食{た}]べ、[安{やす}]らかにそこに[住{す}]むことができるであろう。", "20": "「七[年{ねん}][目{め}]に[種{たね}]をまくことができず、また[産物{さんぶつ}]を[集{あつ}]めることができないならば、わたしたちは[何{なに}]を[食{た}]べようか」とあなたがたは[言{い}]うのか。", "21": "わたしは[命{めい}]じて六[年{ねん}][目{め}]に、あなたがたに[祝福{しゅくふく}]をくだし、三か[年{ねん}][分{ぶん}]の[産物{さんぶつ}]を[実{みの}]らせるであろう。", "22": "あなたがたは八[年{ねん}][目{め}]に[種{たね}]をまく[時{とき}]には、なお[古{ふる}]い[産物{さんぶつ}]を[食{た}]べているであろう。九[年{ねん}][目{め}]にその[産物{さんぶつ}]のできるまで、あなたがたは[古{ふる}]いものを[食{た}]べることができるであろう。", "23": "[地{ち}]は[永代{えいたい}]には[売{う}]ってはならない。[地{ち}]はわたしのものだからである。あなたがたはわたしと[共{とも}]にいる[寄留者{きりゅうしゃ}]、また[旅{たび}]びとである。", "24": "あなたがたの[所有{しょゆう}]としたどのような[土地{とち}]でも、その[土地{とち}]の[買{か}]いもどしに[応{おう}]じなければならない。", "25": "あなたの[兄弟{きょうだい}]が[落{お}]ちぶれてその[所有{しょゆう}]の[地{ち}]を[売{う}]った[時{とき}]は、[彼{かれ}]の[近親{きんしん}][者{しゃ}]がきて、[兄弟{きょうだい}]の[売{う}]ったものを[買{か}]いもどさなければならない。", "26": "たといその[人{ひと}]に、それを[買{か}]いもどしてくれる[人{ひと}]がいなくても、その[人{ひと}]が[富{と}]み、[自分{じぶん}]でそれを[買{か}]いもどすことができるようになったならば、", "27": "それを[売{う}]ってからの[年{とし}]を[数{かぞ}]えて[残{のこ}]りの[分{ぶん}]を[買{か}]い[手{て}]に[返{かえ}]さなければならない。そうすればその[人{ひと}]はその[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]ることができる。", "28": "しかし、もしそれを[買{か}]いもどすことができないならば、その[売{う}]った[物{もの}]はヨベルの[年{とし}]まで[買{か}]い[主{ぬし}]の[手{て}]にあり、ヨベルにはもどされて、その[人{ひと}]はその[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]ることができるであろう。", "29": "[人{ひと}]が[城壁{じょうへき}]のある[町{まち}]の[住宅{じゅうたく}]を[売{う}]った[時{とき}]は、[売{う}]ってから[満{まん}]一[年{ねん}]の[間{あいだ}]は、それを[買{か}]いもどすことができる。その[間{かん}]は[彼{かれ}]に[買{か}]いもどすことを[許{ゆる}]さなければならない。", "30": "[満{まん}]一[年{ねん}]のうちに、それを[買{か}]いもどさない[時{とき}]は、[城壁{じょうへき}]のある[町{まち}]の[内{うち}]のその[家{いえ}]は[永代{えいたい}]にそれを[買{か}]った[人{ひと}]のものと[定{さだ}]まって、[代々{よよ}]の[所有{しょゆう}]となり、ヨベルの[年{とし}]にももどされないであろう。", "31": "しかし、[周囲{しゅうい}]に[城壁{じょうへき}]のない[村々{むらむら}]の[家{いえ}]は、その[地方{ちほう}]の[畑{はたけ}]に[附属{ふぞく}]するものとみなされ、[買{か}]いもどすことができ、またヨベルの[年{とし}]には、もどされるであろう。", "32": "レビびとの[町々{まちまち}]、すなわち、[彼{かれ}]らの[所有{しょゆう}]の[町々{まちまち}]の[家{いえ}]は、レビびとはいつでも[買{か}]いもどすことができる。", "33": "レビびとのひとりが、それを[買{か}]いもどさない[時{とき}]は、その[所有{しょゆう}]の[町{まち}]にある[売{う}]った[家{いえ}]はヨベルの[年{とし}]にはもどされるであろう。レビびとの[町々{まちまち}]の[家{いえ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[彼{かれ}]らがもっている[所有{しょゆう}]だからである。", "34": "ただし、[彼{かれ}]らの[町々{まちまち}]の[周囲{しゅうい}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]は[売{う}]ってはならない。それは[彼{かれ}]らの[永久{えいきゅう}]の[所有{しょゆう}]だからである。", "35": "あなたの[兄弟{きょうだい}]が[落{お}]ちぶれ、[暮{くら}]して[行{い}]けない[時{とき}]は、[彼{かれ}]を[助{たす}]け、[寄留者{きりゅうしゃ}]または[旅{たび}]びとのようにして、あなたと[共{とも}]に[生{い}]きながらえさせなければならない。", "36": "[彼{かれ}]から[利子{りし}]も[利息{りそく}]も[取{と}]ってはならない。あなたの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、あなたの[兄弟{きょうだい}]をあなたと[共{とも}]に[生{い}]きながらえさせなければならない。", "37": "あなたは[利子{りし}]を[取{と}]って[彼{かれ}]に[金{かね}]を[貸{か}]してはならない。また[利益{りえき}]をえるために[食物{しょくもつ}]を[貸{か}]してはならない。", "38": "わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、カナンの[地{ち}]をあなたがたに[与{あた}]え、かつあなたがたの[神{かみ}]となるためにあなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。", "39": "あなたの[兄弟{きょうだい}]が[落{お}]ちぶれて、あなたに[身{み}]を[売{う}]るときは、[奴隷{どれい}]のように[働{はたら}]かせてはならない。", "40": "[彼{かれ}]を[雇人{やといにん}]のように、また[旅{たび}]びとのようにしてあなたの[所{ところ}]におらせ、ヨベルの[年{とし}]まであなたの[所{ところ}]で[勤{つと}]めさせなさい。", "41": "その[時{とき}]には、[彼{かれ}]は[子供{こども}]たちと[共{とも}]にあなたの[所{ところ}]から[出{で}]て、その[一族{いちぞく}]のもとに[帰{かえ}]り、[先祖{せんぞ}]の[所有{しょゆう}]の[地{ち}]にもどるであろう。", "42": "[彼{かれ}]らはエジプトの[国{くに}]からわたしが[導{みちび}]き[出{だ}]したわたしのしもべであるから、[身{み}]を[売{う}]って[奴隷{どれい}]となってはならない。", "43": "あなたは[彼{かれ}]をきびしく[使{つか}]ってはならない。あなたの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れなければならない。", "44": "あなたがもつ[奴隷{どれい}]は[男女{だんじょ}]ともにあなたの[周囲{しゅうい}]の[異邦人{いほうじん}]のうちから[買{か}]わなければならない。すなわち、[彼{かれ}]らのうちから[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[買{か}]うべきである。", "45": "また、あなたがたのうちに[宿{やど}]っている[旅{たび}]びとの[子供{こども}]のうちからも[買{か}]うことができる。また[彼{かれ}]らのうちあなたがたの[国{くに}]で[生{うま}]れて、あなたがたと[共{とも}]におる[人々{ひとびと}]の[家族{かぞく}]からも[買{か}]うことができる。そして[彼{かれ}]らはあなたがたの[所有{しょゆう}]となるであろう。", "46": "あなたがたは[彼{かれ}]らを[獲{え}]て、あなたがたの[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[所有{しょゆう}]として[継{つ}]がせることができる。すなわち、[彼{かれ}]らは[長{なが}]くあなたがたの[奴隷{どれい}]となるであろう。しかし、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]であるイスラエルの[人々{ひとびと}]をあなたがたは[互{たがい}]にきびしく[使{つか}]ってはならない。", "47": "あなたと[共{とも}]にいる[寄留者{きりゅうしゃ}]または[旅{たび}]びとが[富{と}]み、そのかたわらにいるあなたの[兄弟{きょうだい}]が[落{お}]ちぶれて、あなたと[共{とも}]にいるその[寄留者{きりゅうしゃ}]、[旅{たび}]びと、または[寄留者{きりゅうしゃ}]の[一族{いちぞく}]のひとりに[身{み}]を[売{う}]った[場合{ばあい}]、", "48": "[身{み}]を[売{う}]った[後{のち}]でも[彼{かれ}]を[買{か}]いもどすことができる。その[兄弟{きょうだい}]のひとりが[彼{かれ}]を[買{か}]いもどさなければならない。", "49": "あるいは、おじ、または、おじの[子{こ}]が[彼{かれ}]を[買{か}]いもどさなければならない。あるいは[一族{いちぞく}]の[近親{きんしん}]の[者{もの}]が、[彼{かれ}]を[買{か}]いもどさなければならない。あるいは[自分{じぶん}]に[富{とみ}]ができたならば、[自分{じぶん}]で[買{か}]いもどさなければならない。", "50": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[身{み}]を[売{う}]った[年{とし}]からヨベルの[年{とし}]までを、その[買{か}]い[主{ぬし}]と[共{とも}]に[数{かぞ}]え、その[年数{ねんすう}]によって、[身{み}]の[代金{しろきん}]を[決{き}]めなければならない。その[年数{ねんすう}]は[雇{やと}]われた[年数{ねんすう}]として[数{かぞ}]えなければならない。", "51": "なお[残{のこ}]りの[年{とし}]が[多{おお}]い[時{とき}]は、その[年数{ねんすう}]にしたがい、[買{か}]われた[金額{きんがく}]に[照{てら}]して、あがないの[金{かね}]を[払{はら}]わなければならない。", "52": "またヨベルの[年{とし}]までに[残{のこ}]りの[年{とし}]が[少{すく}]なければ、その[人{ひと}]と[共{とも}]に[計算{けいさん}]し、その[年数{ねんすう}]にしたがって、あがないの[金{かね}]を[払{はら}]わなければならない。", "53": "[彼{かれ}]は[年々{ねんねん}][雇{やと}]われる[人{ひと}]のように[扱{あつか}]われなければならない。あなたの[目{め}]の[前{まえ}]で[彼{かれ}]をきびしく[使{つか}]わせてはならない。", "54": "もし[彼{かれ}]がこのようにしてあがなわれないならば、ヨベルの[年{とし}]に[彼{かれ}]は[子供{こども}]と[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]くことができる。", "55": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、わたしのしもべだからである。[彼{かれ}]らはわたしがエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]したわたしのしもべである。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。" }, "26": { "1": "あなたがたは[自分{じぶん}]のために、[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]ってはならない。また[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]も[石{いし}]の[柱{はしら}]も[立{た}]ててはならない。またあなたがたの[地{ち}]に[石像{せきぞう}]を[立{た}]てて、それを[拝{おが}]んではならない。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]だからである。", "2": "あなたがたはわたしの[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]り、またわたしの[聖所{せいじょ}]を[敬{うやま}]わなければならない。わたしは[主{しゅ}]である。", "3": "もしあなたがたがわたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]うならば、", "4": "わたしはその[季節{きせつ}][季節{きせつ}]に、[雨{あめ}]をあなたがたに[与{あた}]えるであろう。[地{ち}]は[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]し、[畑{はたけ}]の[木々{きぎ}]は[実{み}]を[結{むす}]ぶであろう。", "5": "あなたがたの[麦打{むぎう}]ちは、ぶどうの[取入{とりい}]れの[時{とき}]まで[続{つづ}]き、ぶどうの[取入{とりい}]れは、[種{たね}]まきの[時{とき}]まで[続{つづ}]くであろう。あなたがたは[飽{あ}]きるほどパンを[食{た}]べ、またあなたがたの[地{ち}]に[安{やす}]らかに[住{す}]むであろう。", "6": "わたしが[国{くに}]に[平和{へいわ}]を[与{あた}]えるから、あなたがたは[安{やす}]らかに[寝{ね}]ることができ、あなたがたを[恐{おそ}]れさすものはないであろう。わたしはまた[国{くに}]のうちから[悪{わる}]い[獣{けもの}]を[絶{た}]やすであろう。つるぎがあなたがたの[国{くに}]を[行{い}]き[巡{めぐ}]ることはないであろう。", "7": "あなたがたは[敵{てき}]を[追{お}]うであろう。[彼{かれ}]らは、あなたがたのつるぎに[倒{たお}]れるであろう。", "8": "あなたがたの五[人{にん}]は百[人{にん}]を[追{お}]い、百[人{にん}]は万[人{にん}]を[追{お}]い、あなたがたの[敵{てき}]はつるぎに[倒{たお}]れるであろう。", "9": "わたしはあなたがたを[顧{かえり}]み、[多{おお}]くの[子{こ}]を[獲{え}]させ、あなたがたを[増{ま}]し、あなたがたと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[固{かた}]めるであろう。", "10": "あなたがたは[古{ふる}]い[穀物{こくもつ}]を[食{た}]べている[間{あいだ}]に、また[新{あたら}]しいものを[獲{え}]て、その[古{ふる}]いものを[捨{す}]てるようになるであろう。", "11": "わたしは[幕屋{まくや}]をあなたがたのうちに[建{た}]て、[心{こころ}]にあなたがたを[忌{い}]みきらわないであろう。", "12": "わたしはあなたがたのうちに[歩{あゆ}]み、あなたがたの[神{かみ}]となり、あなたがたはわたしの[民{たみ}]となるであろう。", "13": "わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]して、[奴隷{どれい}]の[身分{みぶん}]から[解{と}]き[放{はな}]った[者{もの}]である。わたしはあなたがたのくびきの[横木{よこぎ}]を[砕{くだ}]いて、まっすぐに[立{た}]って[歩{ある}]けるようにしたのである。", "14": "しかし、あなたがたがもしわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、またこのすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]らず、", "15": "わたしの[定{さだ}]めを[軽{かろ}]んじ、[心{こころ}]にわたしのおきてを[忌{い}]みきらって、わたしのすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]らず、わたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]るならば、", "16": "わたしはあなたがたにこのようにするであろう。すなわち、あなたがたの[上{うえ}]に[恐怖{きょうふ}]を[臨{のぞ}]ませ、[肺病{はいびょう}]と[熱病{ねつびょう}]をもって、あなたがたの[目{め}]を[見{み}]えなくし、[命{いのち}]をやせ[衰{おとろ}]えさせるであろう。あなたがたが[種{たね}]をまいてもむだである。[敵{てき}]がそれを[食{た}]べるであろう。", "17": "わたしは[顔{かお}]をあなたがたにむけて[攻{せ}]め、あなたがたは[敵{てき}]の[前{まえ}]に[撃{う}]ちひしがれるであろう。またあなたがたの[憎{にく}]む[者{もの}]があなたがたを[治{おさ}]めるであろう。あなたがたは[追{お}]う[者{もの}]もないのに[逃{に}]げるであろう。", "18": "それでもなお、あなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わないならば、わたしはあなたがたの[罪{つみ}]を七[倍{ばい}][重{おも}]く[罰{ばっ}]するであろう。", "19": "わたしはあなたがたの[誇{ほこり}]とする[力{ちから}]を[砕{くだ}]き、あなたがたの[天{てん}]を[鉄{てつ}]のようにし、あなたがたの[地{ち}]を[青銅{せいどう}]のようにするであろう。", "20": "あなたがたの[力{ちから}]は、むだに[費{ついや}]されるであろう。すなわち、[地{ち}]は[産物{さんぶつ}]をいださず、[国{くに}]のうちの[木々{きぎ}]は[実{み}]を[結{むす}]ばないであろう。", "21": "もしあなたがたがわたしに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]み、わたしに[聞{き}]き[従{したが}]わないならば、わたしはあなたがたの[罪{つみ}]に[従{したが}]って七[倍{ばい}]の[災{わざわい}]をあなたがたに[下{くだ}]すであろう。", "22": "わたしはまた[野獣{やじゅう}]をあなたがたのうちに[送{おく}]るであろう。それはあなたがたの[子供{こども}]を[奪{うば}]い、また[家畜{かちく}]を[滅{ほろ}]ぼし、あなたがたの[数{かず}]を[少{すく}]なくするであろう。あなたがたの[大路{おおじ}]は[荒{あ}]れ[果{は}]てるであろう。", "23": "もしあなたがたがこれらの[懲{こら}]しめを[受{う}]けてもなお[改{あらた}]めず、わたしに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]むならば、", "24": "わたしもまたあなたがたに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]み、あなたがたの[罪{つみ}]を七[倍{ばい}][重{おも}]く[罰{ばっ}]するであろう。", "25": "わたしはあなたがたの[上{うえ}]につるぎを[臨{のぞ}]ませ、[違約{いやく}]の[恨{うら}]みを[報{むく}]いるであろう。あなたがたが[町々{まちまち}]に[集{あつ}]まる[時{とき}]は、あなたがたのうちに[疫病{えきびょう}]を[送{おく}]り、あなたがたは[敵{てき}]の[手{て}]にわたされるであろう。", "26": "わたしがあなたがたのつえとするパンを[砕{くだ}]くとき、十[人{にん}]の[女{おんな}]が一つのかまどでパンを[焼{や}]き、それをはかりにかけてあなたがたに[渡{わた}]すであろう。あなたがたは[食{た}]べても[満{み}]たされないであろう。", "27": "それでもなお、あなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、わたしに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]むならば、", "28": "わたしもあなたがたに[逆{さか}]らい、[怒{いか}]りをもって[歩{あゆ}]み、あなたがたの[罪{つみ}]を七[倍{ばい}][重{おも}]く[罰{ばっ}]するであろう。", "29": "あなたがたは[自分{じぶん}]のむすこの[肉{にく}]を[食{た}]べ、また[自分{じぶん}]の[娘{むすめ}]の[肉{にく}]を[食{た}]べるであろう。", "30": "わたしはあなたがたの[高{たか}]き[所{ところ}]をこぼち、[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]を[倒{たお}]し、[偶像{ぐうぞう}]の[死体{したい}]の[上{うえ}]に、あなたがたの[死体{したい}]を[投{な}]げ[捨{す}]てて、わたしは[心{こころ}]にあなたがたを[忌{い}]みきらうであろう。", "31": "わたしはまたあなたがたの[町々{まちまち}]を[荒{あ}]れ[地{ち}]とし、あなたがたの[聖所{せいじょ}]を[荒{あ}]らすであろう。またわたしはあなたがたのささげる[香{こう}]ばしいかおりをかがないであろう。", "32": "わたしがその[地{ち}]を[荒{あ}]らすゆえ、そこに[住{す}]むあなたがたの[敵{てき}]はそれを[見{み}]て[驚{おどろ}]くであろう。", "33": "わたしはあなたがたを[国々{くにぐに}]の[間{あいだ}]に[散{ち}]らし、つるぎを[抜{ぬ}]いて、あなたがたの[後{うしろ}]を[追{お}]うであろう。あなたがたの[地{ち}]は[荒{あ}]れ[果{は}]て、あなたがたの[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となるであろう。", "34": "こうしてその[地{ち}]が[荒{あ}]れ[果{は}]てて、あなたがたは[敵{てき}]の[国{くに}]にある[間{あいだ}]、[地{ち}]は[安息{あんそく}]を[楽{たの}]しむであろう。すなわち、その[時{とき}]、[地{ち}]は[休{やす}]みを[得{え}]て、[安息{あんそく}]を[楽{たの}]しむであろう。", "35": "それは[荒{あ}]れ[果{は}]てている[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[休{やす}]むであろう。あなたがたがそこに[住{す}]んでいる[間{あいだ}]、あなたがたの[安息{あんそく}]のときに[休{やす}]みを[得{え}]なかったものである。", "36": "またあなたがたのうちの[残{のこ}]っている[者{もの}]の[心{こころ}]に、[敵{てき}]の[国{くに}]でわたしは[恐{おそ}]れをいだかせるであろう。[彼{かれ}]らは[木{こ}]の[葉{は}]の[動{うご}]く[音{おと}]にも[驚{おどろ}]いて[逃{に}]げ、つるぎを[避{さ}]けて[逃{に}]げる[者{もの}]のように[逃{に}]げて、[追{お}]う[者{もの}]もないのにころび[倒{たお}]れるであろう。", "37": "[彼{かれ}]らは[追{お}]う[者{もの}]もないのに、つるぎをのがれる[者{もの}]のように[折{お}]り[重{かさ}]なって、つまずき[倒{たお}]れるであろう。あなたがたは[敵{てき}]の[前{まえ}]に[立{た}]つことができないであろう。", "38": "あなたがたは[国々{くにぐに}]のうちにあって[滅{ほろ}]びうせ、あなたがたの[敵{てき}]の[地{ち}]はあなたがたをのみつくすであろう。", "39": "あなたがたのうちの[残{のこ}]っている[者{もの}]は、あなたがたの[敵{てき}]の[地{ち}]で[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のゆえにやせ[衰{おとろ}]え、また[先祖{せんぞ}]たちの[罪{つみ}]のゆえに[彼{かれ}]らと[同{おな}]じようにやせ[衰{おとろ}]えるであろう。", "40": "しかし、[彼{かれ}]らがもし、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]と、[先祖{せんぞ}]たちの[罪{つみ}]、すなわち、わたしに[反逆{はんぎゃく}]し、またわたしに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]んだことを[告白{こくはく}]するならば、", "41": "たといわたしが[彼{かれ}]らに[逆{さか}]らって[歩{あゆ}]み、[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[国{くに}]に[引{ひ}]いて[行{い}]っても、もし[彼{かれ}]らの[無{む}][割礼{かつれい}]の[心{こころ}]が[砕{くだ}]かれ、あまんじて[罪{つみ}]の[罰{ばつ}]を[受{う}]けるならば、", "42": "そのときわたしはヤコブと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[思{おも}]い[起{おこ}]し、またイサクと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]およびアブラハムと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[思{おも}]い[起{おこ}]し、またその[地{ち}]を[思{おも}]い[起{おこ}]すであろう。", "43": "しかし、[彼{かれ}]らが[地{ち}]を[離{はな}]れて[地{ち}]が[荒{あ}]れ[果{は}]てている[間{あいだ}]、[地{ち}]はその[安息{あんそく}]を[楽{たの}]しむであろう。[彼{かれ}]らはまた、あまんじて[罪{つみ}]の[罰{ばつ}]を[受{う}]けるであろう。[彼{かれ}]らがわたしのおきてを[軽{かろ}]んじ、[心{こころ}]にわたしの[定{さだ}]めを[忌{い}]みきらったからである。", "44": "それにもかかわらず、なおわたしは[彼{かれ}]らが[敵{てき}]の[国{くに}]におるとき、[彼{かれ}]らを[捨{す}]てず、また[忌{い}]みきらわず、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]さず、[彼{かれ}]らと[結{むす}]んだわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ることをしないであろう。わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]だからである。", "45": "わたしは[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[彼{かれ}]らのために[思{おも}]い[起{おこ}]すであろう。[彼{かれ}]らはわたしがその[神{かみ}]となるために[国々{くにぐに}]の[人{ひと}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、エジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。わたしは[主{しゅ}]である』」。", "46": "これらは[主{しゅ}]が、シナイ[山{さん}]で、[自分{じぶん}]とイスラエルの[人々{ひとびと}]との[間{あいだ}]に、モーセによって[立{た}]てられた[定{さだ}]めと、おきてと、[律法{りっぽう}]である。" }, "27": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[人{ひと}]があなたの[値{ね}][積{づも}]りに[従{したが}]って[主{しゅ}]に[身{み}]をささげる[誓願{せいがん}]をする[時{とき}]は、", "3": "あなたの[値{ね}][積{づも}]りは、二十[歳{さい}]から六十[歳{さい}]までの[男{おとこ}]には、その[値{ね}][積{づも}]りを[聖所{せいじょ}]のシケルに[従{したが}]って[銀{ぎん}]五十シケルとし、", "4": "[女{おんな}]には、その[値{ね}][積{づも}]りは三十シケルとしなければならない。", "5": "また五[歳{さい}]から二十[歳{さい}]までは、[男{おとこ}]にはその[値{ね}][積{づも}]りを二十シケルとし、[女{おんな}]には十シケルとしなければならない。", "6": "一か[月{げつ}]から五[歳{さい}]までは、[男{おとこ}]にはその[値{ね}][積{づも}]りを[銀{ぎん}]五シケルとし、[女{おんな}]にはその[値{ね}][積{づも}]りを[銀{ぎん}]三シケルとしなければならない。", "7": "また六十[歳{さい}][以上{いじょう}]は、[男{おとこ}]にはその[値{ね}][積{づも}]りを十五シケルとし、[女{おんな}]には十シケルとしなければならない。", "8": "もしその[人{ひと}]が[貧{まず}]しくて、あなたの[値{ね}][積{づも}]りに[応{おう}]じることができないならば、[祭司{さいし}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、[祭司{さいし}]の[値{ね}][積{づも}]りを[受{う}]けなければならない。[祭司{さいし}]はその[誓願{せいがん}][者{しゃ}]の[力{ちから}]に[従{したが}]って[値{ね}][積{づも}]らなければならない。", "9": "[主{しゅ}]に[供{そな}]え[物{もの}]とすることができる[家畜{かちく}]で、[人{ひと}]が[主{しゅ}]にささげるものはすべて[聖{せい}]なる[物{もの}]となる。", "10": "ほかのものをそれに[代用{だいよう}]してはならない。[良{よ}]い[物{もの}]を[悪{わる}]い[物{もの}]に、[悪{わる}]い[物{もの}]を[良{よ}]い[物{もの}]に[取{と}]り[換{か}]えてはならない。もし[家畜{かちく}]と[家畜{かちく}]とを[取{と}]り[換{か}]えるならば、その[物{もの}]も、それと[取{と}]り[換{か}]えた[物{もの}]も[共{とも}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]となるであろう。", "11": "もしそれが[汚{けが}]れた[家畜{かちく}]で、[主{しゅ}]に[供{そな}]え[物{もの}]としてささげられないものであるならば、その[人{ひと}]はその[家畜{かちく}]を[祭司{さいし}]の[前{まえ}]に[引{ひ}]いてこなければならない。", "12": "[祭司{さいし}]はその[良{よ}]い[悪{わる}]いに[従{したが}]って、それを[値{ね}][積{づも}]らなければならない。それは[祭司{さいし}]が[値積{ねづも}]るとおりになるであろう。", "13": "もしその[人{ひと}]が、それをあがなおうとするならば、その[値{ね}][積{づも}]りにその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えなければならない。", "14": "もし[人{ひと}]が[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]としてささげるときは、[祭司{さいし}]はその[良{よ}]い[悪{わる}]いに[従{したが}]って、それを[値{ね}][積{づも}]らなければならない。それは[祭司{さいし}]が[値{ね}][積{づも}]ったとおりになるであろう。", "15": "もしその[家{いえ}]をささげる[人{ひと}]が、それをあがなおうとするならば、その[値{ね}][積{づも}]りの[金{かね}]に、その五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えなければならない。そうすれば、それは[彼{かれ}]のものとなるであろう。", "16": "もし[人{ひと}]が[相続{そうぞく}]した[畑{はたけ}]の[一部{いちぶ}]を[主{しゅ}]にささげるときは、あなたはそこにまく[種{たね}]の[多少{たしょう}]に[応{おう}]じて、[値{ね}][積{づも}]らなければならない。すなわち、[大麦{おおむぎ}]一ホメルの[種{たね}]を[銀{ぎん}]五十シケルに[値{ね}][積{づも}]らなければならない。", "17": "もしその[畑{はたけ}]をヨベルの[年{とし}]からささげるのであれば、その[価{あたい}]はあなたの[値{ね}][積{づも}]りのとおりになるであろう。", "18": "もしその[畑{はたけ}]をヨベルの[年{とし}]の[後{のち}]にささげるのであれば、[祭司{さいし}]はヨベルの[年{とし}]までに[残{のこ}]っている[年{とし}]の[数{かず}]に[従{したが}]ってその[金{かね}]を[数{かぞ}]え、それをあなたの[値{ね}][積{づも}]りからさし[引{ひ}]かなければならない。", "19": "もしまた、その[畑{はたけ}]をささげる[人{ひと}]が、それをあがなおうとするならば、あなたの[値{ね}][積{づも}]りの[金{かね}]にその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えなければならない。そうすれば、それは[彼{かれ}]のものと[決{き}]まるであろう。", "20": "しかし、もしその[畑{はたけ}]をあがなわず、またそれを[他{た}]の[人{ひと}]に[売{う}]るならば、それはもはやあがなうことができないであろう。", "21": "その[畑{はたけ}]は、ヨベルの[年{とし}]になって[期限{きげん}]が[切{き}]れるならば、[奉納{ほうのう}]の[畑{はたけ}]と[同{おな}]じく、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[物{もの}]となり、[祭司{さいし}]の[所有{しょゆう}]となるであろう。", "22": "もしまた[相続{そうぞく}]した[畑{はたけ}]の[一部{いちぶ}]でなく、[買{か}]った[畑{はたけ}]を[主{しゅ}]にささげる[時{とき}]は、", "23": "[祭司{さいし}]は[値{ね}][積{づも}]りしてヨベルの[年{とし}]までの[金{かね}]を[数{かぞ}]えなければならない。その[人{ひと}]はその[値{ね}][積{づも}]りの[金{かね}]をその[日{ひ}]に[主{しゅ}]にささげて、[聖{せい}]なる[物{もの}]としなければならない。", "24": "ヨベルの[年{とし}]にその[畑{はたけ}]は[売{う}]り[主{ぬし}]であるその[地{ち}]の[相続{そうぞく}][者{しゃ}]に[返{かえ}]るであろう。", "25": "すべてあなたの[値{ね}][積{づも}]りは[聖所{せいじょ}]のシケルによってしなければならない。二十ゲラを一シケルとする。", "26": "しかし、[家畜{かちく}]のういごは、ういごとしてすでに[主{しゅ}]のものだから、だれもこれをささげてはならない。[牛{うし}]でも[羊{ひつじ}]でも、それは[主{しゅ}]のものである。", "27": "もし[汚{けが}]れた[家畜{かちく}]であるならば、あなたの[値{ね}][積{づも}]りにその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えて、その[人{ひと}]はこれをあがなわなければならない。もしあがなわないならば、それを[値{ね}][積{づも}]りに[従{したが}]って[売{う}]らなければならない。", "28": "ただし、[人{ひと}]が[自分{じぶん}]の[持{も}]っているもののうちから[奉納物{ほうのうぶつ}]として[主{しゅ}]にささげたものは、[人{ひと}]であっても、[家畜{かちく}]であっても、また[相続{そうぞく}]の[畑{はたけ}]であっても、いっさいこれを[売{う}]ってはならない。またあがなってはならない。[奉納物{ほうのうぶつ}]はすべて[主{しゅ}]に[属{ぞく}]するいと[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "29": "またすべて[人{ひと}]のうちから[奉納物{ほうのうぶつ}]としてささげられた[人{ひと}]は、あがなってはならない。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "30": "[地{ち}]の十[分{ぶん}]の一は[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]であれ、[木{き}]の[実{み}]であれ、すべて[主{しゅ}]のものであって、[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "31": "もし[人{ひと}]がその十[分{ぶん}]の一をあがなおうとする[時{とき}]は、それにその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えなければならない。", "32": "[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]の十[分{ぶん}]の一については、すべて[牧者{ぼくしゃ}]のつえの[下{した}]を十[番目{ばんめ}]に[通{とお}]るものは、[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "33": "その[良{よ}]い[悪{わる}]いを[問{と}]うてはならない。またそれを[取{と}]り[換{か}]えてはならない。もし[取{と}]り[換{か}]えたならば、それと、その[取{と}]り[換{か}]えたものとは、[共{とも}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]となるであろう。それをあがなうことはできない』」。", "34": "これらは[主{しゅ}]が、シナイ[山{さん}]で、イスラエルの[人々{ひとびと}]のために、モーセに[命{めい}]じられた[戒{いまし}]めである。" } }, "num": { "1": { "1": "エジプトの[国{くに}]を[出{で}]た[次{つぎ}]の[年{とし}]の二[月{がつ}]一[日{にち}]に、[主{しゅ}]はシナイの[荒野{あらの}]において、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で、モーセに[言{い}]われた、", "2": "「あなたがたは、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調査{ちょうさ}]し、そのすべての[男子{だんし}]の[名{な}]の[数{かず}]を、ひとりびとり[数{かぞ}]えて、その[総数{そうすう}]を[得{え}]なさい。", "3": "イスラエルのうちで、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]を、あなたとアロンとは、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[数{かぞ}]えなければならない。", "4": "また、すべての[部族{ぶぞく}]は、おのおの[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]の[長{ちょう}]たるものを、ひとりずつ[出{だ}]して、あなたがたと[協力{きょうりょく}]させなければならない。", "5": "すなわち、あなたがたに[協力{きょうりょく}]すべき[人々{ひとびと}]の[名{な}]は、[次{つぎ}]のとおりである。ルベンからはシデウルの[子{こ}]エリヅル。", "6": "シメオンからはツリシャダイの[子{こ}]シルミエル。", "7": "ユダからはアミナダブの[子{こ}]ナション。", "8": "イッサカルからはツアルの[子{こ}]ネタニエル。", "9": "ゼブルンからはヘロンの[子{こ}]エリアブ。", "10": "ヨセフの[子{こ}]たちのうち、エフライムからはアミホデの[子{こ}]エリシャマ、マナセからはパダヅルの[子{こ}]ガマリエル。", "11": "ベニヤミンからはギデオニの[子{こ}]アビダン。", "12": "ダンからはアミシャダイの[子{こ}]アヒエゼル。", "13": "アセルからはオクランの[子{こ}]パギエル。", "14": "ガドからはデウエルの[子{こ}]エリアサフ。", "15": "ナフタリからはエナンの[子{こ}]アヒラ」。", "16": "これらは[会衆{かいしゅう}]のうちから[選{えら}]び[出{だ}]された[人々{ひとびと}]で、その[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]のつかさたち、またイスラエルの[氏族{しぞく}]のかしらたちである。", "17": "こうして、モーセとアロンが、ここに[名{な}]を[掲{かか}]げた[人々{ひとびと}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れて、", "18": "二[月{がつ}]一[日{にち}]に[会衆{かいしゅう}]をことごとく[集{あつ}]めたので、[彼{かれ}]らはその[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]により、その[名{な}]の[数{かず}]にしたがって二十[歳{さい}][以上{いじょう}]のものが、ひとりびとり[登録{とうろく}]した。", "19": "[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたように、モーセはシナイの[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らを[数{かぞ}]えた。", "20": "すなわち、イスラエルの[長子{ちょうし}]ルベンの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]の[名{な}]の[数{かず}]を、ひとりびとり[得{え}]たが、", "21": "ルベンの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは四万六千五百[人{にん}]であった。", "22": "またシメオンの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]の[名{な}]の[数{かず}]を、ひとりびとり[得{え}]たが、", "23": "シメオンの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは五万九千三百[人{にん}]であった。", "24": "またガドの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "25": "ガドの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは四万五千六百五十[人{にん}]であった。", "26": "ユダの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "27": "ユダの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは七万四千六百[人{にん}]であった。", "28": "イッサカルの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "29": "イッサカルの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは五万四千四百[人{にん}]であった。", "30": "ゼブルンの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "31": "ゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは五万七千四百[人{にん}]であった。", "32": "ヨセフの[子{こ}]たちのうち、エフライムの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "33": "エフライムの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは四万五百[人{にん}]であった。", "34": "マナセの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "35": "マナセの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは三万二千二百[人{にん}]であった。", "36": "ベニヤミンの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "37": "ベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは三万五千四百[人{にん}]であった。", "38": "ダンの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "39": "ダンの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは六万二千七百[人{にん}]であった。", "40": "アセルの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "41": "アセルの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは四万一千五百[人{にん}]であった。", "42": "ナフタリの[子{こ}]たちから[生{うま}]れたものを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によって[調{しら}]べ、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]の[名{な}]の[数{かず}]を[得{え}]たが、", "43": "ナフタリの[部族{ぶぞく}]のうちで、[数{かぞ}]えられたものは、五万三千四百[人{にん}]であった。", "44": "これらが[数{かぞ}]えられた[人々{ひとびと}]であって、モーセとアロンとイスラエルのつかさたちとが[数{かぞ}]えた[人々{ひとびと}]である。そのつかさたちは十二[人{にん}]であって、おのおのその[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のために[出{で}]たものである。", "45": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]のうち、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は、すべてイスラエルのうち、[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]であって、", "46": "その[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は[合{あ}]わせて六十万三千五百五十[人{にん}]であった。", "47": "しかし、レビびとは、その[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]にしたがって、そのうちに[数{かぞ}]えられなかった。", "48": "すなわち、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "49": "「あなたはレビの[部族{ぶぞく}]だけは[数{かぞ}]えてはならない。またその[総数{そうすう}]をイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[数{かぞ}]えあげてはならない。", "50": "あなたはレビびとに、あかしの[幕屋{まくや}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]と、それに[附属{ふぞく}]するもろもろの[物{もの}]を[管理{かんり}]させなさい。[彼{かれ}]らは[幕屋{まくや}]と、そのもろもろの[器{うつわ}]とを[持{も}]ち[運{はこ}]び、またそこで[務{つとめ}]をし、[幕屋{まくや}]のまわりに[宿営{しゅくえい}]しなければならない。", "51": "[幕屋{まくや}]が[進{すす}]む[時{とき}]は、レビびとがこれを[取{と}]りくずし、[幕屋{まくや}]を[張{は}]る[時{とき}]は、レビびとがこれを[組{く}]み[立{た}]てなければならない。ほかの[人{ひと}]がこれに[近{ちか}]づく[時{とき}]は[殺{ころ}]されるであろう。", "52": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はその[部隊{ぶたい}]にしたがって、おのおのその[宿営{しゅくえい}]に、おのおのその[旗{はた}]のもとにその[天幕{てんまく}]を[張{は}]らなければならない。", "53": "しかし、レビびとは、あかしの[幕屋{まくや}]のまわりに[宿営{しゅくえい}]しなければならない。そうすれば、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[会衆{かいしゅう}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むことがないであろう。レビびとは、あかしの[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]らなければならない」。", "54": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はこのようにして、すべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたように[行{おこな}]った。" }, "2": { "1": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]は、おのおのその[部隊{ぶたい}]の[旗{はた}]のもとに、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]の[旗印{はたじるし}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]しなければならない。また[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のまわりに、それに[向{む}]かって[宿営{しゅくえい}]しなければならない。", "3": "すなわち、[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]、[東{ひがし}]に[宿営{しゅくえい}]するものは、ユダの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]につく[者{もの}]であって、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]し、アミナダブの[子{こ}]ナションが、ユダの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "4": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は七万四千六百[人{にん}]である。", "5": "そのかたわらに[宿営{しゅくえい}]する[者{もの}]はイッサカルの[部族{ぶぞく}]で、ツアルの[子{こ}]ネタニエルが、イッサカルの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "6": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万四千四百[人{にん}]である。", "7": "[次{つぎ}]はゼブルンの[部族{ぶぞく}]で、ヘロンの[子{こ}]エリアブが、ゼブルンの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "8": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万七千四百[人{にん}]である。", "9": "ユダの[宿営{しゅくえい}]の、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は、[合{あ}]わせて十八万六千四百[人{にん}]である。これらの[者{もの}]は、まっ[先{さき}]に[進{すす}]まなければならない。", "10": "[南{みなみ}]の[方{ほう}]では、ルベンの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]につく[者{もの}]が、その[部隊{ぶたい}]にしたがっており、シデウルの[子{こ}]エリヅルが、ルベンの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "11": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万六千五百[人{にん}]である。", "12": "そのかたわらに[宿営{しゅくえい}]する[者{もの}]はシメオンの[部族{ぶぞく}]で、ツリシャダイの[子{こ}]シルミエルが、シメオンの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "13": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万九千三百[人{にん}]である。", "14": "[次{つぎ}]はガドの[部族{ぶぞく}]で、デウエルの[子{こ}]エリアサフが、ガドの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "15": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万五千六百五十[人{にん}]である。", "16": "ルベンの[宿営{しゅくえい}]の、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は、[合{あ}]わせて十五万一千四百五十[人{にん}]である。これらの[者{もの}]は二[番目{ばんめ}]に[進{すす}]まなければならない。", "17": "その[次{つぎ}]に[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]を、レビびとの[宿営{しゅくえい}]とともに、もろもろの[宿営{しゅくえい}]の[中央{ちゅうおう}]にして[進{すす}]まなければならない。[彼{かれ}]らは[宿営{しゅくえい}]するのと[同{おな}]じように、おのおのその[位置{いち}]で、その[旗{はた}]にしたがって[進{すす}]まなければならない。", "18": "[西{にし}]の[方{ほう}]では、エフライムの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]につく[者{もの}]が、その[部隊{ぶたい}]にしたがっており、アミホデの[子{こ}]エリシャマが、エフライムの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "19": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万五百[人{にん}]である。", "20": "そのかたわらにマナセの[部族{ぶぞく}]がおって、パダヅルの[子{こ}]ガマリエルが、マナセの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "21": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は三万二千二百[人{にん}]である。", "22": "[次{つぎ}]にベニヤミンの[部族{ぶぞく}]がおって、ギデオニの[子{こ}]アビダンが、ベニヤミンの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "23": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は三万五千四百[人{にん}]である。", "24": "エフライムの[宿営{しゅくえい}]の、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は、[合{あ}]わせて十万八千百[人{にん}]である。これらの[者{もの}]は三[番目{ばんめ}]に[進{すす}]まなければならない。", "25": "[北{きた}]の[方{ほう}]では、ダンの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]につく[者{もの}]が、その[部隊{ぶたい}]にしたがっており、アミシャダイの[子{こ}]アヒエゼルが、ダンの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "26": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は六万二千七百[人{にん}]である。", "27": "そのかたわらに[宿営{しゅくえい}]する[者{もの}]は、アセルの[部族{ぶぞく}]であって、オクランの[子{こ}]パギエルが、アセルの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "28": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万一千五百[人{にん}]である。", "29": "[次{つぎ}]にナフタリの[部族{ぶぞく}]がおって、エナンの[子{こ}]アヒラが、ナフタリの[子{こ}]たちのつかさとなるであろう。", "30": "その[部隊{ぶたい}]、すなわち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万三千四百[人{にん}]である。", "31": "ダンの[宿営{しゅくえい}]の、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は[合{あ}]わせて十五万七千六百[人{にん}]である。これらの[者{もの}]はその[旗{はた}]にしたがって、[最後{さいご}]に[進{すす}]まなければならない」。", "32": "これがイスラエルの[人々{ひとびと}]の、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[人々{ひとびと}]である。もろもろの[宿営{しゅくえい}]の、その[部隊{ぶたい}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は[合{あ}]わせて六十万三千五百五十[人{にん}]であった。", "33": "しかし、レビびとはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[数{かぞ}]えられなかった。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "34": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、すべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりに[行{おこな}]い、その[旗{はた}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]し、おのおのその[氏族{しぞく}]に[従{したが}]い、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]に[従{したが}]って[進{すす}]んだ。" }, "3": { "1": "[主{しゅ}]がシナイ[山{さん}]で、モーセと[語{かた}]られた[時{とき}]の、アロンとモーセの[一族{いちぞく}]は、[次{つぎ}]のとおりであった。", "2": "アロンの[子{こ}]たちの[名{な}]は、[次{つぎ}]のとおりである。[長子{ちょうし}]はナダブ、[次{つぎ}]はアビウ、エレアザル、イタマル。", "3": "これがアロンの[子{こ}]たちの[名{な}]であって、[彼{かれ}]らはみな[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれ、[祭司{さいし}]の[職{しょく}]に[任{にん}]じられて[祭司{さいし}]となった。", "4": "ナダブとアビウとは、シナイの[荒野{あらの}]において、[異火{ことび}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげたので、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[死{し}]んだ。[彼{かれ}]らには[子供{こども}]がなかった。そしてエレアザルとイタマルとが、[父{ちち}]アロンの[前{まえ}]で[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をした。", "5": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "6": "「レビの[部族{ぶぞく}]を[召{め}]し[寄{よ}]せ、[祭司{さいし}]アロンの[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]えさせなさい。", "7": "[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]にあって、アロンと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のために、その[務{つとめ}]をし、[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをしなければならない。", "8": "すなわち、[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の、すべての[器{うつわ}]をまもり、イスラエルの[人々{ひとびと}]のために[務{つとめ}]をし、[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをしなければならない。", "9": "あなたはレビびとを、アロンとその[子{こ}]たちとに、[与{あた}]えなければならない。[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから、[全{まった}]くアロンに[与{あた}]えられたものである。", "10": "あなたはアロンとその[子{こ}]たちとを[立{た}]てて、[祭司{さいし}]の[職{しょく}]を[守{まも}]らせなければならない。ほかの[人{ひと}]で[近{ちか}]づくものは[殺{ころ}]されるであろう」。", "11": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "12": "「わたしは、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[初{はじ}]めに[生{うま}]れたすべてのういごの[代{かわ}]りに、レビびとをイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから[取{と}]るであろう。レビびとは、わたしのものとなるであろう。", "13": "ういごはすべてわたしのものだからである。わたしは、エジプトの[国{くに}]において、すべてのういごを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[日{ひ}]に、イスラエルのういごを、[人{ひと}]も[獣{けもの}]も、ことごとく[聖別{せいべつ}]して、わたしに[帰{き}]せしめた。[彼{かれ}]らはわたしのものとなるであろう。わたしは[主{しゅ}]である」。", "14": "[主{しゅ}]はまたシナイの[荒野{あらの}]でモーセに[言{い}]われた、", "15": "「あなたはレビの[子{こ}]たちを、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]により、その[氏族{しぞく}]によって[数{かぞ}]えなさい。すなわち、一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]を[数{かぞ}]えなければならない」。", "16": "それでモーセは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって、[命{めい}]じられたとおりに、それを[数{かぞ}]えた。", "17": "レビの[子{こ}]たちの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、ゲルション、コハテ、メラリ。", "18": "ゲルションの[子{こ}]たちの[名{な}]は、その[氏族{しぞく}]によれば[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、リブニ、シメイ。", "19": "コハテの[子{こ}]たちは、その[氏族{しぞく}]によれば、アムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル。", "20": "メラリの[子{こ}]たちは、その[氏族{しぞく}]によれば、マヘリ、ムシ。これらはその[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]によるレビの[氏族{しぞく}]である。", "21": "ゲルションからリブニびとの[氏族{しぞく}]と、シメイびとの[氏族{しぞく}]とが[出{で}]た。これらはゲルションびとの[氏族{しぞく}]である。", "22": "その[数{かぞ}]えられた[者{もの}]、すなわち、一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]の[数{かず}]は[合{あ}]わせて七千五百[人{にん}]であった。", "23": "ゲルションびとの[氏族{しぞく}]は[幕屋{まくや}]の[後方{こうほう}]、すなわち、[西{にし}]の[方{ほう}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "24": "ラエルの[子{こ}]エリアサフが、ゲルションびとの[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のつかさとなるであろう。", "25": "[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の、ゲルションの[子{こ}]たちの[務{つとめ}]は、[幕屋{まくや}]、[天幕{てんまく}]とそのおおい、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のとばり、", "26": "[庭{にわ}]のあげばり、[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]のまわりの[庭{にわ}]の[入口{いりぐち}]のとばり、そのひも、およびすべてそれに[用{もち}]いる[物{もの}]を[守{まも}]ることである。", "27": "また、コハテからアムラムびとの[氏族{しぞく}]、イヅハルびとの[氏族{しぞく}]、ヘブロンびとの[氏族{しぞく}]、ウジエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。これらはコハテびとの[氏族{しぞく}]である。", "28": "一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]の[数{かず}]は、[合{あ}]わせて八千六百[人{にん}]であって、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]る[者{もの}]たちである。", "29": "コハテの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]は、[幕屋{まくや}]の[南{みなみ}]の[方{ほう}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "30": "ウジエルの[子{こ}]エリザパンが、コハテびとの[氏族{しぞく}]の[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のつかさとなるであろう。", "31": "[彼{かれ}]らの[務{つとめ}]は、[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]、[机{つくえ}]、[燭台{しょくだい}]、二つの[祭壇{さいだん}]、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]に[用{もち}]いる[器{うつわ}]、とばり、およびすべてそれに[用{もち}]いる[物{もの}]を[守{まも}]ることである。", "32": "[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]エレアザルが、レビびとのつかさたちの[長{ちょう}]となり、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]るものたちを[監督{かんとく}]するであろう。", "33": "メラリからマヘリびとの[氏族{しぞく}]と、ムシびとの[氏族{しぞく}]とが[出{で}]た。これらはメラリの[氏族{しぞく}]である。", "34": "その[数{かぞ}]えられた[者{もの}]、すなわち、一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]の[数{かず}]は、[合{あ}]わせて六千二百[人{にん}]であった。", "35": "アビハイルの[子{こ}]ツリエルが、メラリの[氏族{しぞく}]の[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のつかさとなるであろう。[彼{かれ}]らは[幕屋{まくや}]の[北{きた}]の[方{ほう}]に[宿営{しゅくえい}]しなければならない。", "36": "メラリの[子{こ}]たちが、その[務{つとめ}]として[管理{かんり}]すべきものは、[幕屋{まくや}]の[枠{わく}]、その[横木{よこぎ}]、その[柱{はしら}]、その[座{ざ}]、そのすべての[器{うつわ}]、およびそれに[用{もち}]いるすべての[物{もの}]、", "37": "ならびに[庭{にわ}]のまわりの[柱{はしら}]とその[座{ざ}]、その[釘{くぎ}]、およびそのひもである。", "38": "また[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]、その[東{ひがし}]の[方{ほう}]、すなわち、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[東{ひがし}]の[方{ほう}]に[宿営{しゅくえい}]する[者{もの}]は、モーセとアロン、およびアロンの[子{こ}]たちであって、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[務{つとめ}]に[代{かわ}]って、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]るものである。ほかの[人{ひと}]で[近{ちか}]づく[者{もの}]は[殺{ころ}]されるであろう。", "39": "モーセとアロンとが、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって[数{かぞ}]えたレビびとで、その[氏族{しぞく}]によって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]、一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]は、[合{あ}]わせて二万二千[人{にん}]であった。", "40": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「あなたは、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうち、すべてういごである[男子{だんし}]の一か[月{げつ}][以上{いじょう}]のものを[数{かぞ}]えて、その[名{な}]の[数{かず}]を[調{しら}]べなさい。", "41": "また[主{しゅ}]なるわたしのために、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの、すべてのういごの[代{かわ}]りにレビびとを[取{と}]り、またイスラエルの[人々{ひとびと}]の[家畜{かちく}]のうちの、すべてのういごの[代{かわ}]りに、レビびとの[家畜{かちく}]を[取{と}]りなさい」。", "42": "そこでモーセは[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたように、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの、すべてのういごを[数{かぞ}]えた。", "43": "その[数{かぞ}]えられたういごの[男子{だんし}]、すべて一か[月{げつ}][以上{いじょう}]の[者{もの}]は、その[名{な}]の[数{かず}]によると二万二千二百七十三[人{にん}]であった。", "44": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "45": "「あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの、すべてのういごの[代{かわ}]りに、レビびとを[取{と}]り、また[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]の[代{かわ}]りに、レビびとの[家畜{かちく}]を[取{と}]りなさい。レビびとはわたしのものとなる。わたしは[主{しゅ}]である。", "46": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]のういごは、レビびとの[数{かず}]を二百七十三[人{にん}][超過{ちょうか}]しているから、そのあがないのために、", "47": "そのあたまかずによって、ひとりごとに[銀{ぎん}][五{ご}]シケルを[取{と}]らなければならない。すなわち、[聖所{せいじょ}]のシケルにしたがって、それを[取{と}]らなければならない。一シケルは二十ゲラである。", "48": "あなたは、その[超過{ちょうか}]した[者{もの}]をあがなう[金{かね}]を、アロンと、その[子{こ}]たちに[渡{わた}]さなければならない」。", "49": "そこでモーセは、レビびとによってあがなわれた[者{もの}]を[超過{ちょうか}]した[人々{ひとびと}]から、あがないの[金{かね}]を[取{と}]った。", "50": "すなわち、モーセは、イスラエルの[人々{ひとびと}]のういごから、[聖所{せいじょ}]のシケルにしたがって千三百六十五シケルの[銀{ぎん}]を[取{と}]り、", "51": "そのあがないの[金{かね}]を、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって、アロンとその[子{こ}]たちに[渡{わた}]した。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。" }, "4": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「レビの[子{こ}]たちのうちから、コハテの[子{こ}]たちの[総数{そうすう}]を、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "3": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えなさい。", "4": "コハテの[子{こ}]たちの、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]は、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]にかかわるものであって、[次{つぎ}]のとおりである。", "5": "すなわち、[宿営{しゅくえい}]の[進{すす}]む[時{とき}]に、アロンとその[子{こ}]たちとは、まず、はいって、[隔{へだ}]ての[垂幕{たれまく}]を[取{と}]りおろし、それをもって、あかしの[箱{はこ}]をおおい、", "6": "その[上{うえ}]に、じゅごんの[皮{かわ}]のおおいを[施{ほどこ}]し、またその[上{うえ}]に[総{そう}][青色{あおいろ}]の[布{ぬの}]をうちかけ、[環{かん}]にさおをさし[入{い}]れる。", "7": "また[供{そな}]えのパンの[机{つくえ}]の[上{うえ}]には、[青色{あおいろ}]の[布{ぬの}]をうちかけ、その[上{うえ}]に、さら、[乳香{にゅうこう}]を[盛{も}]る[杯{さかずき}]、[鉢{はち}]、および[灌祭{かんさい}]の[瓶{びん}]を[並{なら}]べ、また[絶{た}]やさず[供{そな}]えるパンを[置{お}]き、", "8": "[緋色{ひいろ}]の[布{ぬの}]をその[上{うえ}]にうちかけ、じゅごんの[皮{かわ}]のおおいをもって、これをおおい、さおをさし[入{い}]れる。", "9": "また[青色{あおいろ}]の[布{ぬの}]を[取{と}]って、[燭台{しょくだい}]とそのともし[火{ひ}]ざら、[芯{しん}][切{き}]りばさみ、[芯{しん}][取{と}]りざら、およびそれに[用{もち}]いるもろもろの[油{あぶら}]の[器{うつわ}]をおおい、", "10": "じゅごんの[皮{かわ}]のおおいのうちに、[燭台{しょくだい}]とそのもろもろの[器{うつわ}]をいれて、[担架{たんか}]に[載{の}]せる。", "11": "また、[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[青色{あおいろ}]の[布{ぬの}]をうちかけ、じゅごんの[皮{かわ}]のおおいで、これをおおい、そのさおをさし[入{い}]れる。", "12": "また[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]に[用{もち}]いる[務{つとめ}]の[器{うつわ}]をみな[取{と}]り、[青色{あおいろ}]の[布{ぬの}]に[包{つつ}]み、じゅごんの[皮{かわ}]のおおいで、これをおおって、[担架{たんか}]に[載{の}]せる。", "13": "また[祭壇{さいだん}]の[灰{はい}]を[取{と}]り[去{さ}]って、[紫{むらさき}]の[布{ぬの}]をその[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にうちかけ、", "14": "その[上{うえ}]に、[務{つとめ}]をするのに[用{もち}]いるもろもろの[器{うつわ}]、すなわち、[火{ひ}]ざら、[肉{にく}]さし、[十能{じゅうのう}]、[鉢{はち}]、および[祭壇{さいだん}]のすべての[器{うつわ}]を[載{の}]せ、またその[上{うえ}]に、じゅごんの[皮{かわ}]のおおいをうちかけ、そしてさおをさし[入{い}]れる。", "15": "[宿営{しゅくえい}]の[進{すす}]むとき、アロンとその[子{こ}]たちとが、[聖所{せいじょ}]と[聖所{せいじょ}]のすべての[器{うつわ}]をおおうことを[終{おわ}]ったならば、その[後{のち}]コハテの[子{こ}]たちは、それを[運{はこ}]ぶために、はいってこなければならない。しかし、[彼{かれ}]らは[聖{せい}]なる[物{もの}]に[触{ふ}]れてはならない。[触{ふ}]れると[死{し}]ぬであろう。[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のうちの、これらの[物{もの}]は、コハテの[子{こ}]たちが[運{はこ}]ぶものである。", "16": "[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]エレアザルは、ともし[油{あぶら}]、[香{こう}]ばしい[薫香{くんこう}]、[絶{た}]やさず[供{そな}]える[素祭{そさい}]および[注{そそ}]ぎ[油{あぶら}]をつかさどり、また[幕屋{まくや}]の[全体{ぜんたい}]と、そのうちにあるすべての[聖{せい}]なる[物{もの}]、およびその[所{ところ}]のもろもろの[器{うつわ}]をつかさどらなければならない」。", "17": "[主{しゅ}]はまた、モーセとアロンに[言{い}]われた、", "18": "「あなたがたはコハテびとの[一族{いちぞく}]を、レビびとのうちから[絶{た}]えさせてはならない。", "19": "[彼{かれ}]らがいと[聖{せい}]なる[物{もの}]に[近{ちか}]づく[時{とき}]、[死{し}]なないで、[命{いのち}]を[保{たも}]つために、このようにしなさい、すなわち、アロンとその[子{こ}]たちが、まず、はいり、[彼{かれ}]らをおのおのその[働{はたら}]きにつかせ、そのになうべきものを[取{と}]らせなさい。", "20": "しかし、[彼{かれ}]らは、はいって、ひと[目{め}]でも[聖{せい}]なる[物{もの}]を[見{み}]てはならない。[見{み}]るならば[死{し}]ぬであろう」。", "21": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "22": "「あなたはまたゲルションの[子{こ}]たちの[総数{そうすう}]を、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]により、その[氏族{しぞく}]にしたがって[調{しら}]べ、", "23": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えなさい。", "24": "ゲルションびとの[氏族{しぞく}]の[務{つとめ}]として[働{はたら}]くことと、[運{はこ}]ぶ[物{もの}]とは[次{つぎ}]のとおりである。", "25": "すなわち、[彼{かれ}]らは[幕屋{まくや}]の[幕{まく}]、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]およびそのおおいと、その[上{うえ}]のじゅごんの[皮{かわ}]のおおい、ならびに[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のとばりを[運{はこ}]び、", "26": "また[庭{にわ}]のあげばり、および[幕屋{まくや}]と[祭壇{さいだん}]のまわりの[庭{にわ}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]のとばりと、そのひも、ならびにそれに[用{もち}]いるすべての[器{うつわ}]を[運{はこ}]ばなければならない。そして[彼{かれ}]らはすべてこれらのものについての[働{はたら}]きをしなければならない。", "27": "ゲルションびとの[子{こ}]たちのすべての[務{つとめ}]、すなわち、その[運{はこ}]ぶことと、[働{はたら}]くこととは、すべてアロンとその[子{こ}]たちの[命{めい}]に[従{したが}]わなければならない。あなたがたは[彼{かれ}]らにすべてその[運{はこ}]ぶべき[物{もの}]を[定{さだ}]めて、これを[守{まも}]らせなければならない。", "28": "これはすなわちゲルションびとの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]が、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]でする[働{はたら}]きであって、[彼{かれ}]らの[務{つとめ}]は[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]イタマルの[指揮{しき}]のもとにおかなければならない。", "29": "メラリの[子{こ}]たちをもまたあなたはその[氏族{しぞく}]により、その[祖父{そふ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "30": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをすることのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えなさい。", "31": "[彼{かれ}]らが[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]でするすべての[務{つとめ}]にしたがって、その[運{はこ}]ぶ[責任{せきにん}]のある[物{もの}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、[幕屋{まくや}]の[枠{わく}]、その[横木{よこぎ}]、その[柱{はしら}]、その[座{ざ}]、", "32": "[庭{にわ}]のまわりの[柱{はしら}]、その[座{ざ}]、その[釘{くぎ}]、そのひも、またそのすべての[器{うつわ}]、およびそれに[用{もち}]いるすべてのものである。あなたがたは[彼{かれ}]らが[運{はこ}]ぶ[責任{せきにん}]のある[器{うつわ}]を、その[名{な}]によって[割{わ}]り[当{あ}]てなければならない。", "33": "これはすなわちメラリの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]の[働{はたら}]きであって、[彼{かれ}]らは[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]イタマルの[指揮{しき}]のもとに、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で、このすべての[働{はたら}]きをしなければならない」。", "34": "そこでモーセとアロン、および[会衆{かいしゅう}]のつかさたちは、コハテの[子{こ}]たちをその[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "35": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えたが、", "36": "その[氏族{しぞく}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は二千七百五十[人{にん}]であった。", "37": "これはすなわち、コハテびとの[氏族{しぞく}]の[数{かぞ}]えられた[者{もの}]で、すべて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]であった。モーセとアロンが、[主{しゅ}]のモーセによって[命{めい}]じられたところにしたがって[数{かぞ}]えたのである。", "38": "またゲルションの[子{こ}]たちを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "39": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えたが、", "40": "その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は二千六百三十[人{にん}]であった。", "41": "これはすなわち、ゲルションの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]の[数{かぞ}]えられた[者{もの}]で、すべて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]であった。モーセとアロンが、[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって[数{かぞ}]えたのである。", "42": "またメラリの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]を、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "43": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で[働{はたら}]くことのできる[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えたが、", "44": "その[氏族{しぞく}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は三千二百[人{にん}]であった。", "45": "これはすなわち、メラリの[子{こ}]たちの[氏族{しぞく}]の[数{かぞ}]えられた[者{もの}]で、モーセとアロンが、[主{しゅ}]のモーセによって[命{めい}]じられたところにしたがって[数{かぞ}]えたのである。", "46": "モーセとアロン、およびイスラエルのつかさたちは、レビびとを、その[氏族{しぞく}]により、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、", "47": "三十[歳{さい}][以上{いじょう}]五十[歳{さい}][以下{いか}]で、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいって[務{つとめ}]の[働{はたら}]きをし、また、[運{はこ}]ぶ[働{はたら}]きをする[者{もの}]を、ことごとく[数{かぞ}]えたが、", "48": "その[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は八千五百八十[人{にん}]であった。", "49": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[命{めい}]により、モーセによって[任{にん}]じられ、おのおのその[働{はたら}]きにつき、かつその[運{はこ}]ぶところを[受{う}]け[持{も}]った。こうして[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のモーセに[命{めい}]じられたように[数{かぞ}]えられたのである。" }, "5": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、らい[病人{びょうにん}]、[流出{りゅうしゅつ}]のある[者{もの}]、[死体{したい}]にふれて[汚{けが}]れた[者{もの}]を、ことごとく[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[出{だ}]させなさい。", "3": "[男{おとこ}]でも[女{おんな}]でも、あなたがたは[彼{かれ}]らを[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[出{だ}]してそこにおらせ、[彼{かれ}]らに[宿営{しゅくえい}]を[汚{けが}]させてはならない。わたしがその[中{なか}]に[住{す}]んでいるからである」。", "4": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はそのようにして、[彼{かれ}]らを[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[出{だ}]した。すなわち、[主{しゅ}]がモーセに[言{い}]われたようにイスラエルの[人々{ひとびと}]は[行{い}]った。", "5": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "6": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げなさい、『[男{おとこ}]または[女{おんな}]が、もし[人{ひと}]の[犯{おか}]す[罪{つみ}]をおかして、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[得{え}]、その[人{ひと}]がとがある[者{もの}]となる[時{とき}]は、", "7": "その[犯{おか}]した[罪{つみ}]を[告白{こくはく}]し、その[物{もの}]の[価{あたい}]にその五[分{ぶん}]の一を[加{くわ}]えて、[彼{かれ}]がとがを[犯{おか}]した[相手方{あいてがた}]に[渡{わた}]し、そのとがをことごとく[償{つぐな}]わなければならない。", "8": "しかし、もし、そのとがの[償{つぐな}]いを[受{う}]け[取{と}]るべき[親族{しんぞく}]も、その[人{ひと}]にない[時{とき}]は、[主{しゅ}]にそのとがの[償{つぐな}]いをして、これを[祭司{さいし}]に[帰{き}]せしめなければならない。なお、このほか、そのあがないをするために[用{もち}]いた[贖罪{しょくざい}]の[雄羊{おひつじ}]も、[祭司{さいし}]に[帰{き}]せしめなければならない。", "9": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えて[来{く}]るすべての[聖{せい}]なるささげ[物{もの}]は、みな[祭司{さいし}]に[帰{き}]せしめなければならない。", "10": "すべて[人{ひと}]の[聖{せい}]なるささげ[物{もの}]は[祭司{さいし}]に[帰{き}]し、すべて[人{ひと}]が[祭司{さいし}]に[与{あた}]える[物{もの}]は[祭司{さいし}]に[帰{き}]するであろう』」。", "11": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "12": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げなさい、『もし[人{ひと}]の[妻{つま}]たる[者{もの}]が、[道{みち}]ならぬ[事{こと}]をして、その[夫{おっと}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、", "13": "[人{ひと}]が[彼女{かのじょ}]と[寝{ね}]たのに、その[事{こと}]が[夫{おっと}]の[目{め}]に[隠{かく}]れて[現{あらわ}]れず、[彼女{かのじょ}]はその[身{み}]を[汚{けが}]したけれども、それに[対{たい}]する[証人{しょうにん}]もなく、[彼女{かのじょ}]もまたその[時{とき}]に[捕{とら}]えられなかった[場合{ばあい}]、", "14": "すなわち、[妻{つま}]が[身{み}]を[汚{けが}]したために、[夫{おっと}]が[疑{うたが}]いの[心{こころ}]を[起{おこ}]して[妻{つま}]を[疑{うたが}]うことがあり、または[妻{つま}]が[身{み}]を[汚{けが}]した[事{こと}]がないのに、[夫{おっと}]が[疑{うたが}]いの[心{こころ}]を[起{おこ}]して[妻{つま}]を[疑{うたが}]うことがあれば、", "15": "[夫{おっと}]は[妻{つま}]を[祭司{さいし}]のもとに[伴{ともな}]い、[彼女{かのじょ}]のために[大麦{おおむぎ}]の[粉{こな}]一エパの十[分{ぶん}]の一を[供{そな}]え[物{もの}]として[携{たずさ}]えてこなければならない。ただし、その[上{うえ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いではならない。また[乳香{にゅうこう}]を[加{くわ}]えてはならない。これは[疑{うたが}]いの[供{そな}]え[物{もの}]、[覚{おぼ}]えの[供{そな}]え[物{もの}]であって[罪{つみ}]を[覚{おぼ}]えさせるものだからである。", "16": "[祭司{さいし}]はその[女{おんな}]を[近{ちか}]く[進{すす}]ませ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせなければならない。", "17": "[祭司{さいし}]はまた[土{つち}]の[器{うつわ}]に[聖{せい}]なる[水{みず}]を[入{い}]れ、[幕屋{まくや}]のゆかのちりを[取{と}]ってその[水{みず}]に[入{い}]れ、", "18": "その[女{おんな}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせ、[女{おんな}]にその[髪{かみ}]の[毛{け}]をほどかせ、[覚{おぼ}]えの[供{そな}]え[物{もの}]すなわち、[疑{うたが}]いの[供{そな}]え[物{もの}]を、その[手{て}]に[持{も}]たせなければならない。そして[祭司{さいし}]は、のろいの[苦{にが}]い[水{みず}]を[手{て}]に[取{と}]り、", "19": "[女{おんな}]に[誓{ちか}]わせて、これに[言{い}]わなければならない、「もし[人{ひと}]があなたと[寝{ね}]たことがなく、またあなたが、[夫{おっと}]のもとにあって、[道{みち}]ならぬ[事{こと}]をして[汚{けが}]れたことがなければ、のろいの[苦{にが}]い[水{みず}]も、あなたに[害{がい}]を[与{あた}]えないであろう。", "20": "しかし、あなたが、もし[夫{おっと}]のもとにあって、[道{みち}]ならぬことをして[身{み}]を[汚{けが}]し、あなたの[夫{おっと}]でない[人{ひと}]が、あなたと[寝{ね}]たことがあるならば、――", "21": "[祭司{さいし}]はその[女{おんな}]に、のろいの[誓{ちか}]いをもって[誓{ちか}]わせ、その[女{おんな}]に[言{い}]わなければならない。――[主{しゅ}]はあなたのももをやせさせ、あなたの[腹{はら}]をふくれさせて、あなたを[民{たみ}]のうちの、のろいとし、また、ののしりとされるように。", "22": "また、のろいの[水{みず}]が、あなたの[腹{はら}]にはいってあなたの[腹{はら}]をふくれさせ、あなたのももをやせさせるように」。その[時{とき}]、[女{おんな}]は「アァメン、アァメン」と[言{い}]わなければならない。", "23": "[祭司{さいし}]は、こののろいを[書{か}]き[物{もの}]に[書{か}]きしるし、それを[苦{にが}]い[水{みず}]に[洗{あら}]い[落{おと}]し、", "24": "[女{おんな}]にそののろいの[水{みず}]を[飲{の}]ませなければならない。そののろいの[水{みず}]は[彼女{かのじょ}]のうちにはいって[苦{にが}]くなるであろう。", "25": "そして[祭司{さいし}]はその[女{おんな}]の[手{て}]から[疑{うたが}]いの[供{そな}]え[物{もの}]を[取{と}]り、その[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして、それを[祭壇{さいだん}]に[持{も}]ってこなければならない。", "26": "[祭司{さいし}]はその[供{そな}]え[物{もの}]のうちから、[覚{おぼ}]えの[分{ぶん}]、[一握{ひとにぎ}]りを[取{と}]って、それを[祭壇{さいだん}]で[焼{や}]き、その[後{のち}]、[女{おんな}]にその[水{みず}]を[飲{の}]ませなければならない。", "27": "その[水{みず}]を[女{おんな}]に[飲{の}]ませる[時{とき}]、もしその[女{おんな}]が[身{み}]を[汚{けが}]し、[夫{おっと}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[事{こと}]があれば、そののろいの[水{みず}]は[女{おんな}]のうちにはいって[苦{にが}]くなり、その[腹{はら}]はふくれ、ももはやせて、その[女{おんな}]は[民{たみ}]のうちののろいとなるであろう。", "28": "しかし、もし[女{おんな}]が[身{み}]を[汚{けが}]した[事{こと}]がなく、[清{きよ}]いならば、[害{がい}]を[受{う}]けないで、[子{こ}]を[産{う}]むことができるであろう。", "29": "これは[疑{うたが}]いのある[時{とき}]のおきてである。[妻{つま}]たる[者{もの}]が[夫{おっと}]のもとにあって、[道{みち}]ならぬ[事{こと}]をして[身{み}]を[汚{けが}]した[時{とき}]、", "30": "または[夫{おっと}]たる[者{もの}]が[疑{うたが}]いの[心{こころ}]を[起{おこ}]して、[妻{つま}]を[疑{うたが}]う[時{とき}]、[彼{かれ}]はその[女{おんな}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせ、[祭司{さいし}]はこのおきてを、ことごとく[彼女{かのじょ}]に[行{おこな}]わなければならない。", "31": "こうするならば、[夫{おっと}]は[罪{つみ}]がなく、[妻{つま}]は[罪{つみ}]を[負{お}]うであろう』」。" }, "6": { "1": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[男{おとこ}]または[女{おんな}]が、[特{とく}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]て、ナジルびととなる[誓願{せいがん}]をして、[身{み}]を[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]する[時{とき}]は、", "3": "ぶどう[酒{しゅ}]と[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[断{た}]ち、ぶどう[酒{しゅ}]の[酢{す}]となったもの、[濃{こ}]い[酒{さけ}]の[酢{す}]となったものを[飲{の}]まず、また、ぶどうの[汁{しる}]を[飲{の}]まず、また[生{なま}]でも[干{ほ}]したものでも、ぶどうを[食{た}]べてはならない。", "4": "ナジルびとである[間{あいだ}]は、すべて、ぶどうの[木{き}]からできるものは、[種{たね}]も[皮{かわ}]も[食{た}]べてはならない。", "5": "また、ナジルびとたる[誓願{せいがん}]を[立{た}]てている[間{あいだ}]は、すべて、かみそりを[頭{あたま}]に[当{あ}]ててはならない。[身{み}]を[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]した[日数{ひかず}]の[満{み}]ちるまで、[彼{かれ}]は[聖{せい}]なるものであるから、[髪{かみ}]の[毛{け}]をのばしておかなければならない。", "6": "[身{み}]を[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]している[間{あいだ}]は、すべて[死体{したい}]に[近{ちか}]づいてはならない。", "7": "[父母{ふぼ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]が[死{し}]んだ[時{とき}]でも、そのために[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。[神{かみ}]に[聖別{せいべつ}]したしるしが、[頭{あたま}]にあるからである。", "8": "[彼{かれ}]はナジルびとである[間{あいだ}]は、すべて[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[者{もの}]である。", "9": "もし[人{ひと}]がはからずも[彼{かれ}]のかたわらに[死{し}]んで、[彼{かれ}]の[聖別{せいべつ}]した[頭{あたま}]を[汚{けが}]したならば、[彼{かれ}]は[身{み}]を[清{きよ}]める[日{ひ}]に、[頭{あたま}]をそらなければならない。すなわち、[七日{なぬか}][目{め}]にそれをそらなければならない。  ", "10": "そして八[日{か}][目{め}]に[山{やま}]ばと二[羽{わ}]、または[家{いえ}]ばとのひな二[羽{わ}]を[携{たずさ}]えて、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]におる[祭司{さいし}]の[所{ところ}]に[行{い}]かなければならない。", "11": "[祭司{さいし}]はその一[羽{いちわ}]を[罪祭{ざいさい}]に、一[羽{いちわ}]を[燔祭{はんさい}]にささげて、[彼{かれ}]が[死体{したい}]によって[得{え}]た[罪{つみ}]を[彼{かれ}]のためにあがない、その[日{ひ}]に[彼{かれ}]の[頭{あたま}]を[聖別{せいべつ}]しなければならない。", "12": "[彼{かれ}]はまたナジルびとたる[日{ひ}]の[数{かず}]を、[改{あらた}]めて[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]し、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]を[携{たずさ}]えてきて、[愆祭{けんさい}]としなければならない。それ[以前{いぜん}]の[日{ひ}]は、[彼{かれ}]がその[聖別{せいべつ}]を[汚{けが}]したので、[無効{むこう}]になるであろう。", "13": "これがナジルびとの[律法{りっぽう}]である。[聖別{せいべつ}]の[日{ひ}][数{かず}]が[満{み}]ちた[時{とき}]は、その[人{ひと}]を[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[連{つ}]れてこなければならない。", "14": "そしてその[人{ひと}]は[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]の[全{まった}]きもの一[頭{とう}]を[燔祭{はんさい}]とし、一[歳{さい}]の[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]の[全{まった}]きもの一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]とし、[雄羊{おひつじ}]の[全{まった}]きもの一[頭{とう}]を[酬恩祭{しゅうおんさい}]とし、", "15": "また[種{たね}][入{い}]れぬパンの一かご、[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜて[作{つく}]った[麦粉{むぎこ}]の[菓子{かし}]、[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]った[種{たね}][入{い}]れぬ[煎餅{せんべい}]、および[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]を[携{たずさ}]えてこなければならない。", "16": "[祭司{さいし}]はこれを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[携{たずさ}]えてきて、その[罪祭{ざいさい}]と[燔祭{はんさい}]とをささげ、", "17": "また[雄羊{おひつじ}]を[種{たね}][入{い}]れぬパンの一かごと[共{とも}]に、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]として、[主{しゅ}]にささげなければならない。[祭司{さいし}]はまたその[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]をもささげなければならない。", "18": "そのナジルびとは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、[聖別{せいべつ}]した[頭{あたま}]をそり、その[聖別{せいべつ}]した[頭{あたま}]の[髪{かみ}]を[取{と}]って、これを[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]の[下{した}]にある[火{ひ}]の[上{うえ}]に[置{お}]かなければならない。", "19": "[祭司{さいし}]はその[雄羊{おひつじ}]の[肩{かた}]の[煮{に}]えたものと、かごから[取{と}]った[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]一つと、[種{たね}][入{い}]れぬ[煎餅{せんべい}]一つを[取{と}]って、これをナジルびとが、その[聖別{せいべつ}]した[頭{あたま}]をそった[後{のち}]、その[手{て}]に[授{さづ}]け、", "20": "[祭司{さいし}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]でこれを[揺{ゆ}]り[動{うご}]かして[揺祭{ようさい}]としなければならない。これは[聖{せい}]なる[物{もの}]であって、その[揺{ゆ}]り[動{うご}]かした[胸{むね}]と、ささげたももと[共{とも}]に、[祭司{さいし}]に[帰{き}]するであろう。こうして[後{のち}]、そのナジルびとは、ぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]むことができる。", "21": "これは[誓願{せいがん}]をするナジルびとと、そのナジルびとたる[事{こと}]のために、[主{しゅ}]にささげる[彼{かれ}]の[供{そな}]え[物{もの}]についての[律法{りっぽう}]である。このほかにその[力{ちから}]の[及{およ}]ぶ[物{もの}]をささげることができる。すなわち、[彼{かれ}]はその[誓{ちか}]う[誓願{せいがん}]のように、ナジルびとの[律法{りっぽう}]にしたがって[行{おこな}]わなければならない』」。", "22": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "23": "「アロンとその[子{こ}]たちに[言{い}]いなさい、『あなたがたはイスラエルの[人々{ひとびと}]を[祝福{しゅくふく}]してこのように[言{い}]わなければならない。", "24": "「[願{ねが}]わくは[主{しゅ}]があなたを[祝福{しゅくふく}]し、あなたを[守{まも}]られるように。", "25": "[願{ねが}]わくは[主{しゅ}]がみ[顔{かお}]をもってあなたを[照{てら}]し、あなたを[恵{めぐ}]まれるように。", "26": "[願{ねが}]わくは[主{しゅ}]がみ[顔{かお}]をあなたに[向{む}]け、あなたに[平安{へいあん}]を[賜{たま}]わるように」』。", "27": "こうして[彼{かれ}]らがイスラエルの[人々{ひとびと}]のために、わたしの[名{な}]を[唱{とな}]えるならば、わたしは[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]するであろう」。" }, "7": { "1": "モーセが[幕屋{まくや}]を[建{た}]て[終{おわ}]り、これに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[聖別{せいべつ}]し、またそのすべての[器{うつわ}]、およびその[祭壇{さいだん}]と、そのすべての[器{うつわ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、これを[聖別{せいべつ}]した[日{ひ}]に、", "2": "イスラエルのつかさたち、すなわち、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]の[長{ちょう}]たちは、ささげ[物{もの}]をした。[彼{かれ}]らは[各{かく}][部族{ぶぞく}]のつかさたちであって、その[数{かぞ}]えられた[人々{ひとびと}]をつかさどる[者{もの}]どもであった。", "3": "[彼{かれ}]らはその[供{そな}]え[物{もの}]を、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[携{たずさ}]えてきたが、おおいのある[車{くるま}]六[両{りょう}]と[雄牛{おうし}]十二[頭{とう}]であった。つかさふたりに[車{くるま}]一[両{りょう}]、ひとりに[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]である。[彼{かれ}]らはこれを[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[引{ひ}]いてきた。", "4": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "5": "「あなたはこれを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]に[用{もち}]いるために、[彼{かれ}]らから[受{う}]け[取{と}]って、レビびとに、おのおのその[務{つとめ}]にしたがって、[渡{わた}]さなければならない」。", "6": "そこでモーセはその[車{くるま}]と[雄牛{おうし}]を[受{う}]け[取{と}]って、これをレビびとに[渡{わた}]した。", "7": "すなわち、ゲルションの[子{こ}]たちには、その[務{つとめ}]にしたがって、[車{くるま}]二[両{りょう}]と[雄牛{おうし}]四[頭{とう}]を[渡{わた}]し、", "8": "メラリの[子{こ}]たちには、その[務{つとめ}]にしたがって[車{くるま}]四[両{りょう}]と[雄牛{おうし}]八[頭{とう}]を[渡{わた}]し、[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]イタマルに、これを[監督{かんとく}]させた。", "9": "しかし、コハテの[子{こ}]たちには、[何{なに}]をも[渡{わた}]さなかった。[彼{かれ}]らの[務{つとめ}]は[聖{せい}]なる[物{もの}]を、[肩{かた}]にになって[運{はこ}]ぶことであったからである。", "10": "つかさたちは、また[祭壇{さいだん}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぐ[日{ひ}]に、[祭壇{さいだん}][奉納{ほうのう}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきて、その[供{そな}]え[物{もの}]を[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]にささげた。", "11": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「つかさたちは一[日{にち}]にひとりずつ、[祭壇{さいだん}][奉納{ほうのう}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげなければならない」。", "12": "[第{だい}]一[日{にち}]に[供{そな}]え[物{もの}]をささげた[者{もの}]は、ユダの[部族{ぶぞく}]のアミナダブの[子{こ}]ナションであった。", "13": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "14": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ。これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "15": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "16": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "17": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはアミナダブの[子{こ}]ナションの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "18": "[第{だい}]二[日{にち}]にはイッサカルのつかさ、ツアルの[子{こ}]ネタニエルがささげ[物{もの}]をした。", "19": "そのささげた[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "20": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "21": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "22": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "23": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはツアルの[子{こ}]ネタニエルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "24": "[第{だい}]三[日{にち}]にはゼブルンの[子{こ}]たちのつかさ、ヘロンの[子{こ}]エリアブ。", "25": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "26": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "27": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "28": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "29": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはヘロンの[子{こ}]エリアブの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "30": "[第{だい}]四[日{にち}]にはルベンの[子{こ}]たちのつかさ、シデウルの[子{こ}]エリヅル。", "31": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "32": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "33": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "34": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "35": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはシデウルの[子{こ}]エリヅルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "36": "[第{だい}]五[日{にち}]にはシメオンの[子{こ}]たちのつかさ、ツリシャダイの[子{こ}]シルミエル。", "37": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "38": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "39": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "40": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "41": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはツリシャダイの[子{こ}]シルミエルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "42": "[第{だい}]六[日{にち}]にはガドの[子{こ}]たちのつかさ、デウエルの[子{こ}]エリアサフ。", "43": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "44": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "45": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "46": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "47": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはデウエルの[子{こ}]エリアサフの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "48": "[第{だい}]七[日{にち}]にはエフライムの[子{こ}]たちのつかさ、アミホデの[子{こ}]エリシャマ。", "49": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "50": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "51": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "52": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "53": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはアミホデの[子{こ}]エリシャマの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "54": "[第{だい}]八[日{か}]にはマナセの[子{こ}]たちのつかさ、パダヅルの[子{こ}]ガマリエル。", "55": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "56": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "57": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "58": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "59": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはパダヅルの[子{こ}]ガマリエルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "60": "[第{だい}]九[日{にち}]にはベニヤミンの[子{こ}]らのつかさ、ギデオニの[子{こ}]アビダン。", "61": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "62": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "63": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "64": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "65": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはギデオニの[子{こ}]アビダンの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "66": "[第{だい}]十[日{にち}]にはダンの[子{こ}]たちのつかさ、アミシャダイの[子{こ}]アヒエゼル。", "67": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "68": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "69": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "70": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "71": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはアミシャダイの[子{こ}]アヒエゼルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "72": "[第{だい}]十一[日{にち}]にはアセルの[子{こ}]たちのつかさ、オクランの[子{こ}]パギエル。", "73": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "74": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "75": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "76": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "77": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはオクランの[子{こ}]パギエルの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "78": "[第{だい}]十二[日{にち}]にはナフタリの[子{こ}]たちのつかさ、エナンの[子{こ}]アヒラ。", "79": "その[供{そな}]え[物{もの}]は[銀{ぎん}]のさら一つ、その[重{おも}]さは百三十シケル、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]一つ、これは七十シケル、[共{とも}]に[聖所{せいじょ}]のシケルによる。この二つには[素祭{そさい}]に[使{つか}]う[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]を[満{み}]たしていた。", "80": "また十シケルの[金{きん}]の[杯{さかずき}]一つ、これには[薫香{くんこう}]を[満{み}]たしていた。", "81": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]。", "82": "[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]。", "83": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]。[雄羊{おひつじ}]五[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ五[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]五[頭{とう}]であって、これはエナンの[子{こ}]アヒラの[供{そな}]え[物{もの}]であった。", "84": "[以上{いじょう}]は[祭壇{さいだん}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぐ[日{ひ}]に、イスラエルのつかさたちが、[祭壇{さいだん}]を[奉納{ほうのう}]する[供{そな}]え[物{もの}]として、ささげたものである。すなわち、[銀{ぎん}]のさら十二、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]十二、[金{きん}]の[杯{さかずき}]十二。", "85": "[銀{ぎん}]のさらはそれぞれ百三十シケル、[鉢{はち}]はそれぞれ七十シケル、[聖所{せいじょ}]のシケルによれば、この[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]は[合{あ}]わせて二千四百シケル。", "86": "また[薫香{くんこう}]の[満{み}]ちている十二の[金{きん}]の[杯{さかずき}]は、[聖所{せいじょ}]のシケルによれば、それぞれ十シケル、その[杯{さかずき}]の[金{きん}]は[合{あ}]わせて百二十シケルであった。", "87": "また[燔祭{はんさい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]は[合{あ}]わせて十二、[雄羊{おひつじ}]は十二、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]は十二、このほかにその[素祭{そさい}]のものがあった。また[罪祭{ざいさい}]に[使{つか}]う[雄{お}]やぎは十二。", "88": "[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]に[使{つか}]う[雄牛{おうし}]は[合{あ}]わせて二十四、[雄羊{おひつじ}]は六十、[雄{お}]やぎは六十、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]は六十であって、これは[祭壇{さいだん}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだ[後{のち}]に、[祭壇{さいだん}][奉納{ほうのう}]の[供{そな}]え[物{もの}]としてささげたものである。", "89": "さてモーセは[主{しゅ}]と[語{かた}]るために、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいって、あかしの[箱{はこ}]の[上{うえ}]の、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[上{うえ}]、二つのケルビムの[間{あいだ}]から[自分{じぶん}]に[語{かた}]られる[声{こえ}]を[聞{き}]いた。すなわち、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[語{かた}]られた。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「アロンに[言{い}]いなさい、『あなたがともし[火{ひ}]をともす[時{とき}]は、七つのともし[火{ひ}]で[燭台{しょくだい}]の[前方{ぜんぽう}]を[照{てら}]すようにしなさい』」。", "3": "アロンはそのようにした。すなわち、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたように、[燭台{しょくだい}]の[前方{ぜんぽう}]を[照{てら}]すように、ともし[火{ひ}]をともした。", "4": "[燭台{しょくだい}]の[造{つく}]りは[次{つぎ}]のとおりである。それは[金{きん}]の[打{う}]ち[物{もの}]で、その[台{だい}]もその[花{はな}]も[共{とも}]に[打物{うちもの}][造{つく}]りであった。モーセは[主{しゅ}]に[示{しめ}]された[型{かた}]にしたがって、そのようにその[燭台{しょくだい}]を[造{つく}]った。", "5": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "6": "「レビびとをイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから[取{と}]って、[彼{かれ}]らを[清{きよ}]めなさい。", "7": "あなたはこのようにして[彼{かれ}]らを[清{きよ}]めなければならない。すなわち、[罪{つみ}]を[清{きよ}]める[水{みず}]を[彼{かれ}]らに[注{そそ}]ぎかけ、[彼{かれ}]らに[全身{ぜんしん}]をそらせ、[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わせて、[身{み}]を[清{きよ}]めさせ、", "8": "そして[彼{かれ}]らに[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と、[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]の[素祭{そさい}]とを[取{と}]らせなさい。あなたはまた、ほかに[若{わか}]い[雄牛{おうし}]を[罪祭{ざいさい}]のために[取{と}]らなければならない。", "9": "そして、あなたはレビびとを[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきて、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[集{あつ}]め、", "10": "レビびとを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[進{すす}]ませ、イスラエルの[人々{ひとびと}]をして、[手{て}]をレビびとの[上{うえ}]に[置{お}]かせなければならない。", "11": "そしてアロンは、レビびとをイスラエルの[人々{ひとびと}]のささげる[揺祭{ようさい}]として、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげなければならない。これは[彼{かれ}]らに[主{しゅ}]の[務{つとめ}]をさせるためである。", "12": "それからあなたはレビびとをして、[手{て}]をかの[雄牛{おうし}]の[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[置{お}]かせ、その一つを[罪祭{ざいさい}]とし、一つを[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげ、レビびとのために[罪{つみ}]のあがないをしなければならない。", "13": "あなたはレビびとを、アロンとその[子{こ}]たちの[前{まえ}]に[立{た}]たせ、これを[揺祭{ようさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "14": "こうして、あなたはレビびとをイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから[分{わ}]かち、レビびとをわたしのものとしなければならない。", "15": "こうして[後{のち}]レビびとは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいって[務{つとめ}]につくことができる。あなたは[彼{かれ}]らを[清{きよ}]め、[彼{かれ}]らをささげて[揺祭{ようさい}]としなければならない。", "16": "[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから、[全{まった}]くわたしにささげられたものだからである。イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[初{はじ}]めに[生{うま}]れた[者{もの}]、すなわち、すべてのういごの[代{かわ}]りに、わたしは[彼{かれ}]らを[取{と}]ってわたしのものとした。", "17": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちのういごは、[人{ひと}]も[獣{けもの}]も、みなわたしのものだからである。わたしはエジプトの[地{ち}]で、すべてのういごを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[日{ひ}]に、[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]してわたしのものとした。", "18": "それでわたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの、すべてのういごの[代{かわ}]りにレビびとを[取{と}]った。", "19": "わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちからレビびとを[取{と}]って、アロンとその[子{こ}]たちに[与{あた}]え、[彼{かれ}]らに[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]で、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[代{かわ}]って[務{つとめ}]をさせ、またイスラエルの[人々{ひとびと}]のために[罪{つみ}]のあがないをさせるであろう。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]が、[聖所{せいじょ}]に[近{ちか}]づいて、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[災{わざわい}]の[起{おこ}]ることのないようにするためである」。", "20": "モーセとアロン、およびイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は、すべて[主{しゅ}]がレビびとの[事{こと}]につき、モーセに[命{めい}]じられた[所{ところ}]にしたがって、レビびとに[行{い}]った、すなわち、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、そのように[彼{かれ}]らに[行{い}]った。", "21": "そこでレビびとは[身{み}]を[清{きよ}]め、その[衣服{いふく}]を[洗{あら}]った。アロンは[彼{かれ}]らを[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげて[揺祭{ようさい}]とした。アロンはまた[彼{かれ}]らのために、[罪{つみ}]のあがないをして[彼{かれ}]らを[清{きよ}]めた。", "22": "こうして[後{のち}]、レビびとは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]にはいって、アロンとその[子{こ}]たちに[仕{つか}]えて[務{つとめ}]をした。すなわち、[彼{かれ}]らはレビびとの[事{こと}]について、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられた[所{ところ}]にしたがって、そのように[彼{かれ}]らに[行{い}]った。", "23": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "24": "「レビびとは[次{つぎ}]のようにしなければならない。すなわち、二十五[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]は[務{つとめ}]につき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをしなければならない。", "25": "しかし、五十[歳{さい}]からは[務{つとめ}]の[働{はたら}]きを[退{しりぞ}]き、[重{かさ}]ねて[務{つとめ}]をしてはならない。", "26": "ただ、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]でその[兄弟{きょうだい}]たちの[務{つとめ}]の[助{たす}]けをすることができる。しかし、[務{つとめ}]をしてはならない。あなたがレビびとにその[務{つとめ}]をさせるには、このようにしなければならない」。" }, "9": { "1": "エジプトの[国{くに}]を[出{で}]た[次{つぎ}]の[年{とし}]の[正月{しょうがつ}]、[主{しゅ}]はシナイの[荒野{あらの}]でモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[定{さだ}]めの[時{とき}]に[行{おこな}]わせなさい。", "3": "この[月{つき}]の十四[日{か}]の[夕暮{ゆうぐれ}]、[定{さだ}]めの[時{とき}]に、それを[行{おこな}]わなければならない。あなたがたは、そのすべての[定{さだ}]めと、そのすべてのおきてにしたがって、それを[行{おこな}]わなければならない」。", "4": "そこでモーセがイスラエルの[人々{ひとびと}]に、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならないと[言{い}]ったので、", "5": "[彼{かれ}]らは[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]の[夕暮{ゆうぐれ}]、シナイの[荒野{あらの}]で[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。すなわち、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、すべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにおこなった。", "6": "ところが[人{ひと}]の[死体{したい}]に[触{ふ}]れて[身{み}]を[汚{けが}]したために、その[日{ひ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]うことのできない[人々{ひとびと}]があって、その[日{ひ}]モーセとアロンの[前{まえ}]にきて、", "7": "その[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしたちは[人{ひと}]の[死体{したい}]に[触{ふ}]れて[身{み}]を[汚{けが}]しましたが、なぜその[定{さだ}]めの[時{とき}]に、イスラエルの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[主{しゅ}]に[供{そな}]え[物{もの}]をささげることができないのですか」。", "8": "モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「しばらく[待{ま}]て。[主{しゅ}]があなたがたについて、どう[仰{おお}]せになるかを[聞{き}]こう」。", "9": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "10": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたのうち、また、あなたがたの[子孫{しそん}]のうち、[死体{したい}]に[触{ふ}]れて[身{み}]を[汚{けが}]した[人{ひと}]も、[遠{とお}]い[旅路{たびじ}]にある[人{ひと}]も、なお、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[主{しゅ}]に[対{たい}]して[行{おこな}]うことができるであろう。", "11": "すなわち、二[月{にがつ}]の十四[日{か}]の[夕暮{ゆうぐれ}]、それを[行{おこな}]い、[種{たね}][入{い}]れぬパンと[苦{く}][菜{な}]を[添{そ}]えて、それを[食{た}]べなければならない。", "12": "これを[少{すこ}]しでも[朝{あさ}]まで[残{のこ}]しておいてはならない。またその[骨{ほね}]は一[本{ぽん}]でも[折{お}]ってはならない。[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]のすべての[定{さだ}]めにしたがってこれを[行{おこな}]わなければならない。", "13": "しかし、その[身{み}]は[清{きよ}]く、[旅{たび}]に[出{で}]てもいないのに、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]わないときは、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれるであろう。このような[人{ひと}]は、[定{さだ}]めの[時{とき}]に[主{しゅ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげないゆえ、その[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "14": "もし[他国{たこく}]の[人{ひと}]が、あなたがたのうちに[寄留{きりゅう}]していて、[主{しゅ}]に[対{たい}]して[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]おうとするならば、[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[定{さだ}]めにより、そのおきてにしたがって、これを[行{おこな}]わなければならない。あなたがたは[他国{たこく}]の[人{ひと}]にも、[自国{じこく}]の[人{ひと}]にも、[同一{どういつ}]の[定{さだ}]めを[用{もち}]いなければならない』」。", "15": "[幕屋{まくや}]を[建{た}]てた[日{ひ}]に、[雲{くも}]は[幕屋{まくや}]をおおった。すれはすなわち、あかしの[幕屋{まくや}]であって、[夕{ゆう}]には、[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に、[雲{くも}]は[火{ひ}]のように[見{み}]えて、[朝{あさ}]にまで[及{およ}]んだ。", "16": "[常{つね}]にそうであって、[昼{ひる}]は[雲{くも}]がそれをおおい、[夜{よる}]は[火{ひ}]のように[見{み}]えた。", "17": "[雲{くも}]が[幕屋{まくや}]を[離{はな}]れてのぼる[時{とき}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、ただちに[道{みち}]に[進{すす}]んだ。また[雲{くも}]がとどまる[所{ところ}]に、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[宿営{しゅくえい}]した。", "18": "すなわち、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、[主{しゅ}]の[命{めい}]によって[道{みち}]に[進{すす}]み、[主{しゅ}]の[命{めい}]によって[宿営{しゅくえい}]し、[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に[雲{くも}]がとどまっている[間{あいだ}]は、[宿営{しゅくえい}]していた。", "19": "[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に、[日{ひ}][久{ひさ}]しく[雲{くも}]のとどまる[時{とき}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[言{い}]いつけを[守{まも}]って、[道{みち}]に[進{すす}]まなかった。", "20": "また[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に、[雲{くも}]のとどまる[日{ひ}]の[少{すく}]ない[時{とき}]もあったが、[彼{かれ}]らは、ただ[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]し、[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって、[道{みち}]に[進{すす}]んだ。", "21": "また[雲{くも}]は[夕{ゆう}]から[朝{あさ}]まで、とどまることもあったが、[朝{あさ}]になって、[雲{くも}]がのぼる[時{とき}]は、[彼{かれ}]らは[道{みち}]に[進{すす}]んだ。また[昼{ひる}]でも[夜{よる}]でも、[雲{くも}]がのぼる[時{とき}]は、[彼{かれ}]らは[道{みち}]に[進{すす}]んだ。", "22": "ふつかでも、一か[月{げつ}]でも、あるいはそれ[以上{いじょう}]でも、[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]に、[雲{くも}]がとどまっている[間{あいだ}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[宿営{しゅくえい}]していて、[道{みち}]に[進{すす}]まなかったが、それがのぼると[道{みち}]に[進{すす}]んだ。", "23": "すなわち、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]し、[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって[道{みち}]に[進{すす}]み、モーセによって、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりに、[主{しゅ}]の[言{い}]いつけを[守{まも}]った。" }, "10": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「[銀{ぎん}]のラッパを二[本{ほん}]つくりなさい。すなわち、[打物{うちもの}][造{つく}]りとし、それで[会衆{かいしゅう}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]め、また[宿営{しゅくえい}]を[進{すす}]ませなさい。", "3": "この二つを[吹{ふ}]くときは、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]が[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に、あなたの[所{ところ}]に[集{あつ}]まってこなければならない。", "4": "もしその一つだけを[吹{ふ}]くときは、イスラエルの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であるつかさたちが、あなたの[所{ところ}]に[集{あつ}]まってこなければならない。", "5": "またあなたがたが[警報{けいほう}]を[吹{ふ}]き[鳴{な}]らす[時{とき}]は、[東{ひがし}]の[方{ほう}]の[宿営{しゅくえい}]が、[道{みち}]に[進{すす}]まなければならない。", "6": "二[度目{どめ}]の[警報{けいほう}]を[吹{ふ}]き[鳴{な}]らす[時{とき}]は、[南{みなみ}]の[方{ほう}]の[宿営{しゅくえい}]が、[道{みち}]に[進{すす}]まなければならない。すべて[道{みち}]に[進{すす}]む[時{とき}]は、[警報{けいほう}]を[吹{ふ}]き[鳴{な}]らさなければならない。", "7": "また[会衆{かいしゅう}]を[集{あつ}]める[時{とき}]にも、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らすが、[警報{けいほう}]は[吹{ふ}]き[鳴{な}]らしてはならない。", "8": "アロンの[子{こ}]である[祭司{さいし}]たちが、ラッパを[吹{ふ}]かなければならない。これはあなたがたが、[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めとしなければならない。", "9": "また、あなたがたの[国{くに}]で、あなたがたをしえたげるあだとの[戦{たたか}]いに[出{で}]る[時{とき}]は、ラッパをもって、[警報{けいほう}]を[吹{ふ}]き[鳴{な}]らさなければならない。そうするならば、あなたがたは、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[覚{おぼ}]えられて、あなたがたの[敵{てき}]から[救{すく}]われるであろう。", "10": "また、あなたがたの[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]、あなたがたの[祝{いわ}]いの[時{とき}]、および[月々{つきづき}]の[第{だい}]一[日{にち}]には、あなたがたの[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]をささげるに[当{あた}]って、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らさなければならない。そうするならば、あなたがたの[神{かみ}]は、それによって、あなたがたを[覚{おぼ}]えられるであろう。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である」。", "11": "[第{だい}]二[年{ねん}]の二[月{にがつ}][二十日{はつか}]に、[雲{くも}]があかしの[幕屋{まくや}]を[離{はな}]れてのぼったので、", "12": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、シナイの[荒野{あらの}]を[出{で}]て、その[旅路{たびじ}]に[進{すす}]んだが、パランの[荒野{あらの}]に[至{いた}]って、[雲{くも}]はとどまった。", "13": "こうして[彼{かれ}]らは、[主{しゅ}]がモーセによって、[命{めい}]じられたところにしたがって、[道{みち}]に[進{すす}]むことを[始{はじ}]めた。", "14": "[先頭{せんとう}]には、ユダの[子{こ}]たちの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]が、その[部隊{ぶたい}]を[従{したが}]えて[進{すす}]んだ。ユダの[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はアミナダブの[子{こ}]ナション、", "15": "イッサカルの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はツアルの[子{こ}]ネタニエル、", "16": "ゼブルンの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はヘロンの[子{こ}]エリアブであった。", "17": "そして[幕屋{まくや}]は[取{と}]りくずされ、ゲルションの[子{こ}]たち、およびメラリの[子{こ}]たちは[幕屋{まくや}]を[運{はこ}]び[進{すす}]んだ。", "18": "[次{つぎ}]にルベンの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]が、その[部隊{ぶたい}]を[従{したが}]えて[進{すす}]んだ。ルベンの[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はシデウルの[子{こ}]エリヅル、", "19": "シメオンの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はツリシャダイの[子{こ}]シルミエル、", "20": "ガドの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はデウエルの[子{こ}]エリアサフであった。", "21": "そしてコハテびとは[聖{せい}]なる[物{もの}]を[運{はこ}]び[進{すす}]んだ。これが[着{つ}]くまでに、[人々{ひとびと}]は[幕屋{まくや}]を[建{た}]て[終{おわ}]るのである。", "22": "[次{つぎ}]にエフライムの[子{こ}]たちの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]が、その[部隊{ぶたい}]を[従{したが}]えて[進{すす}]んだ。エフライムの[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はアミホデの[子{こ}]エリシャマ、", "23": "マナセの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はパダヅルの[子{こ}]ガマリエル、", "24": "ベニヤミンの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はギデオニの[子{こ}]アビダンであった。", "25": "[次{つぎ}]にダンの[子{こ}]たちの[宿営{しゅくえい}]の[旗{はた}]が、その[部隊{ぶたい}]を[従{したが}]えて[進{すす}]んだ。この[部隊{ぶたい}]はすべての[宿営{しゅくえい}]のしんがりであった。ダンの[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はアミシャダイの[子{こ}]アヒエゼル、", "26": "アセルの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はオクランの[子{こ}]パギエル、", "27": "ナフタリの[子{こ}]たちの[部族{ぶぞく}]の[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]はエナンの[子{こ}]アヒラであった。", "28": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、その[道{みち}]に[進{すす}]む[時{とき}]は、このように、その[部隊{ぶたい}]に[従{したが}]って[進{すす}]んだ。", "29": "さて、モーセは、[妻{つま}]の[父{ちち}]、ミデヤンびとリウエルの[子{こ}]ホバブに[言{い}]った、「わたしたちは、かつて[主{しゅ}]がおまえたちに[与{あた}]えると[約束{やくそく}]された[所{ところ}]に[向{む}]かって[進{すす}]んでいます。あなたも[一緒{いっしょ}]においでください。あなたが[幸福{こうふく}]になられるようにいたしましょう。[主{しゅ}]がイスラエルに[幸福{こうふく}]を[約束{やくそく}]されたのですから」。", "30": "[彼{かれ}]はモーセに[言{い}]った、「わたしは[行{い}]きません。わたしは[国{くに}]に[帰{かえ}]って、[親族{しんぞく}]のもとに[行{い}]きます」。", "31": "モーセはまた[言{い}]った、「どうかわたしたちを[見捨{みす}]てないでください。あなたは、わたしたちが[荒野{あらの}]のどこに[宿営{しゅくえい}]すべきかを[御存{ごぞん}]じですから、わたしたちの[目{め}]となってください。", "32": "もしあなたが[一緒{いっしょ}]においでくださるなら、[主{しゅ}]がわたしたちに[賜{たま}]わる[幸福{こうふく}]をあなたにも[及{およ}]ぼしましょう」。", "33": "こうして[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[山{やま}]を[去{さ}]って、三[日{か}]の[行程{こうてい}]を[進{すす}]んだ。[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]は、その三[日{か}]の[行程{こうてい}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、[彼{かれ}]らのために[休{やす}]む[所{ところ}]を[尋{たず}]ねもとめた。", "34": "[彼{かれ}]らが[宿営{しゅくえい}]を[出{で}]て、[道{みち}]に[進{すす}]むとき、[昼{ひる}]は[主{しゅ}]の[雲{くも}]が[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にあった。", "35": "[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[進{すす}]むときモーセは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[立{た}]ちあがってください。あなたの[敵{てき}]は[打{う}]ち[散{ち}]らされ、あなたを[憎{にく}]む[者{もの}]どもは、あなたの[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]りますように」。", "36": "またそのとどまるとき、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[帰{かえ}]ってきてください、イスラエルのちよろずの[人{ひと}]に」。" }, "11": { "1": "さて、[民{たみ}]は[災難{さいなん}]に[会{あ}]っている[人{ひと}]のように、[主{しゅ}]の[耳{みみ}]につぶやいた。[主{しゅ}]はこれを[聞{き}]いて[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられ、[主{しゅ}]の[火{ひ}]が[彼{かれ}]らのうちに[燃{も}]えあがって、[宿営{しゅくえい}]の[端{はし}]を[焼{や}]いた。", "2": "そこで[民{たみ}]はモーセにむかって[叫{さけ}]んだ。モーセが[主{しゅ}]に[祈{いの}]ったので、その[火{ひ}]はしずまった。", "3": "[主{しゅ}]の[火{ひ}]が[彼{かれ}]らのうちに[燃{も}]えあがったことによって、その[所{ところ}]の[名{な}]はタベラと[呼{よ}]ばれた。", "4": "また[彼{かれ}]らのうちにいた[多{おお}]くの[寄{よ}]り[集{あつ}]まりびとは[欲心{よくしん}]を[起{おこ}]し、イスラエルの[人々{ひとびと}]もまた[再{ふたた}]び[泣{な}]いて[言{い}]った、「ああ、[肉{にく}]が[食{た}]べたい。", "5": "われわれは[思{おも}]い[起{おこ}]すが、エジプトでは、ただで、[魚{うお}]を[食{た}]べた。きゅうりも、すいかも、にらも、たまねぎも、そして、にんにくも。", "6": "しかし、いま、われわれの[精根{せいこん}]は[尽{つ}]きた。われわれの[目{め}]の[前{まえ}]には、このマナのほか[何{なに}]もない」。", "7": "マナは、こえんどろの[実{み}]のようで、[色{いろ}]はブドラクの[色{いろ}]のようであった。", "8": "[民{たみ}]は[歩{ある}]きまわって、これを[集{あつ}]め、ひきうすでひき、または、うすでつき、かまで[煮{に}]て、これをもちとした。その[味{あじ}]は[油{あぶら}][菓子{かし}]の[味{あじ}]のようであった。", "9": "[夜{よる}]、[宿営{しゅくえい}]の[露{つゆ}]がおりるとき、マナはそれと[共{とも}]に[降{ふ}]った。", "10": "モーセは、[民{たみ}]が[家{いえ}]ごとに、おのおのその[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]で[泣{な}]くのを[聞{き}]いた。そこで[主{しゅ}]は[激{はげ}]しく[怒{いか}]られ、またモーセは[不快{ふかい}]に[思{おも}]った。", "11": "そして、モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「あなたはなぜ、しもべに[悪{わる}]い[仕打{しう}]ちをされるのですか。どうしてわたしはあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ないで、このすべての[民{たみ}]の[重荷{おもに}]を[負{お}]わされるのですか。", "12": "わたしがこのすべての[民{たみ}]を、はらんだのですか。わたしがこれを[生{う}]んだのですか。そうではないのに、あなたはなぜわたしに『[養{やしな}]い[親{おや}]が[乳児{にゅうじ}]を[抱{だ}]くように、[彼{かれ}]らをふところに[抱{だ}]いて、あなたが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[地{ち}]に[行{い}]け』と[言{い}]われるのですか。", "13": "わたしはどこから[肉{にく}]を[獲{え}]て、このすべての[民{たみ}]に[与{あた}]えることができましょうか。[彼{かれ}]らは[泣{な}]いて、『[肉{にく}]を[食{た}]べさせよ』とわたしに[言{い}]っているのです。", "14": "わたしひとりでは、このすべての[民{たみ}]を[負{お}]うことができません。それはわたしには[重{おも}][過{す}]ぎます。", "15": "もしわたしがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ますならば、わたしにこのような[仕打{しう}]ちをされるよりは、むしろ、ひと[思{おも}]いに[殺{ころ}]し、このうえ[苦{くる}]しみに[会{あ}]わせないでください」。", "16": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちのうち、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]となり、つかさとなるべきことを、あなたが[知{し}]っている[者{もの}]七十[人{にん}]をわたしのもとに[集{あつ}]め、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[連{つ}]れてきて、そこにあなたと[共{とも}]に[立{た}]たせなさい。", "17": "わたしは[下{くだ}]って、その[所{ところ}]で、あなたと[語{かた}]り、またわたしはあなたの[上{うえ}]にある[霊{れい}]を、[彼{かれ}]らにも[分{わ}]け[与{あた}]えるであろう。[彼{かれ}]らはあなたと[共{とも}]に、[民{たみ}]の[重荷{おもに}]を[負{お}]い、あなたが、ただひとりで、それを[負{お}]うことのないようにするであろう。", "18": "あなたはまた[民{たみ}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたは[身{み}]を[清{きよ}]めて、あすを[待{ま}]ちなさい。あなたがたは[肉{にく}]を[食{た}]べることができるであろう。あなたがたが[泣{な}]いて[主{しゅ}]の[耳{みみ}]に、わたしたちは[肉{にく}]が[食{た}]べたい。エジプトにいた[時{とき}]は[良{よ}]かったと[言{い}]ったからである。それゆえ、[主{しゅ}]はあなたがたに[肉{にく}]を[与{あた}]えて[食{た}]べさせられるであろう。", "19": "あなたがたがそれを[食{た}]べるのは、一[日{にち}]や[二日{ふつか}]や五[日{か}]や十[日{か}]や[二十日{はつか}]ではなく、", "20": "一か[月{げつ}]に[及{およ}]び、ついにあなたがたの[鼻{はな}]から[出{で}]るようになり、あなたがたは、それに[飽{あ}]き[果{は}]てるであろう。それはあなたがたのうちにおられる[主{しゅ}]を[軽{かる}]んじて、その[前{まえ}]に[泣{な}]き、なぜ、わたしたちはエジプトから[出{で}]てきたのだろうと[言{い}]ったからである』」。", "21": "モーセは[言{い}]った、「わたしと[共{とも}]におる[民{たみ}]は[徒歩{とほ}]の[男子{だんし}]だけでも六十万です。ところがあなたは、『わたしは[彼{かれ}]らに[肉{にく}]を[与{あた}]えて一か[月{げつ}]のあいだ[食{た}]べさせよう』と[言{い}]われます。", "22": "[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]の[群{む}]れを[彼{かれ}]らのためにほふって、[彼{かれ}]らを[飽{あ}]きさせるというのですか。[海{うみ}]のすべての[魚{うお}]を[彼{かれ}]らのために[集{あつ}]めて、[彼{かれ}]らを[飽{あ}]きさせるというのですか」。", "23": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[主{しゅ}]の[手{て}]は[短{みじか}]かろうか。あなたは、いま、わたしの[言葉{ことば}]の[成{な}]るかどうかを[見{み}]るであろう」。", "24": "この[時{とき}]モーセは[出{で}]て、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[民{たみ}]に[告{つ}]げ、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たち七十[人{にん}]を[集{あつ}]めて、[幕屋{まくや}]の[周囲{しゅうい}]に[立{た}]たせた。", "25": "[主{しゅ}]は[雲{くも}]のうちにあって[下{くだ}]り、モーセと[語{かた}]られ、モーセの[上{うえ}]にある[霊{れい}]を、その七十[人{にん}]の[長老{ちょうろう}]たちにも[分{わ}]け[与{あた}]えられた。その[霊{れい}]が[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にとどまった[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[預言{よげん}]した。ただし、その[後{のち}]は[重{かさ}]ねて[預言{よげん}]しなかった。", "26": "その[時{とき}]ふたりの[者{もの}]が、[宿営{しゅくえい}]にとどまっていたが、ひとりの[名{な}]はエルダデと[言{い}]い、ひとりの[名{な}]はメダデといった。[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にも[霊{れい}]がとどまった。[彼{かれ}]らは[名{な}]をしるされた[者{もの}]であったが、[幕屋{まくや}]に[行{い}]かなかったので、[宿営{しゅくえい}]のうちで[預言{よげん}]した。", "27": "[時{とき}]にひとりの[若者{わかもの}]が[走{はし}]ってきて、モーセに[告{つ}]げて[言{い}]った、「エルダデとメダデとが[宿営{しゅくえい}]のうちで[預言{よげん}]しています」。", "28": "[若{わか}]い[時{とき}]からモーセの[従者{じゅうしゃ}]であったヌンの[子{こ}]ヨシュアは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]、モーセよ、[彼{かれ}]らをさし[止{と}]めてください」。", "29": "モーセは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは、わたしのためを[思{おも}]って、ねたみを[起{おこ}]しているのか。[主{しゅ}]の[民{たみ}]がみな[預言者{よげんしゃ}]となり、[主{しゅ}]がその[霊{れい}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられることは、[願{ねが}]わしいことだ」。", "30": "こうしてモーセはイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に、[宿営{しゅくえい}]に[引{ひ}]きあげた。", "31": "さて、[主{しゅ}]のもとから[風{かぜ}]が[起{おこ}]り、[海{うみ}]の[向{む}]こうから、うずらを[運{はこ}]んできて、これを[宿営{しゅくえい}]の[近{ちか}]くに[落{おと}]した。その[落{お}]ちた[範囲{はんい}]は、[宿営{しゅくえい}]の[周囲{しゅうい}]で、こちら[側{がわ}]も、おおよそ一[日{にち}]の[行程{こうてい}]、あちら[側{がわ}]も、おおよそ一[日{にち}]の[行程{こうてい}]、[地面{じめん}]から[高{たか}]さおおよそ二キュビトであった。", "32": "そこで[民{たみ}]は[立{た}]ち[上{あ}]がってその[日{ひ}]は[終日{しゅうじつ}]、その[夜{よ}]は[終夜{しゅうや}]、またその[次{つぎ}]の[日{ひ}]も[終日{しゅうじつ}]、うずらを[集{あつ}]めたが、[集{あつ}]める[事{こと}]の[最{もっと}]も[少{すく}]ない[者{もの}]も、十ホメルほど[集{あつ}]めた。[彼{かれ}]らはみな、それを[宿営{しゅくえい}]の[周囲{しゅうい}]に[広{ひろ}]げておいた。", "33": "その[肉{にく}]がなお、[彼{かれ}]らの[歯{は}]の[間{あいだ}]にあって[食{た}]べつくさないうちに、[主{しゅ}]は[民{たみ}]にむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[主{しゅ}]は[非常{ひじょう}]に[激{はげ}]しい[疫病{えきびょう}]をもって[民{たみ}]を[撃{う}]たれた。", "34": "これによって、その[所{ところ}]の[名{な}]はキブロテ・ハッタワと[呼{よ}]ばれた。[欲心{よくしん}]を[起{おこ}]した[民{たみ}]を、そこに[埋{う}]めたからである。", "35": "キブロテ・ハッタワから、[民{たみ}]はハゼロテに[進{すす}]み、ハゼロテにとどまった。" }, "12": { "1": "モーセはクシの[女{おんな}]をめとっていたが、そのクシの[女{おんな}]をめとったゆえをもって、ミリアムとアロンはモーセを[非難{ひなん}]した。", "2": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はただモーセによって[語{かた}]られるのか。われわれによっても[語{かた}]られるのではないのか」。[主{しゅ}]はこれを[聞{き}]かれた。", "3": "モーセはその[人{ひと}]となり[柔和{にゅうわ}]なこと、[地上{ちじょう}]のすべての[人{ひと}]にまさっていた。", "4": "そこで、[主{しゅ}]は[突然{とつぜん}]モーセとアロン、およびミリアムにむかって「あなたがた三[人{にん}]、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[出{で}]てきなさい」と[言{い}]われたので、[彼{かれ}]ら三[人{にん}]は[出{で}]てきたが、", "5": "[主{しゅ}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]のうちにあって[下{くだ}]り、[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]って、アロンとミリアムを[呼{よ}]ばれた。[彼{かれ}]らふたりが[進{すす}]み[出{で}]ると、", "6": "[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「あなたがたは、いま、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。あなたがたのうちに、もし、[預言者{よげんしゃ}]があるならば、[主{しゅ}]なるわたしは[幻{まぼろし}]をもって、これにわたしを[知{し}]らせ、また[夢{ゆめ}]をもって、これと[語{かた}]るであろう。", "7": "しかし、わたしのしもべモーセとは、そうではない。[彼{かれ}]はわたしの[全家{ぜんか}]に[忠信{ちゅうしん}]なる[者{もの}]である。", "8": "[彼{かれ}]とは、わたしは[口{くち}]ずから[語{かた}]り、[明{あき}]らかに[言{い}]って、なぞを[使{つか}]わない。[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[形{かたち}]を[見{み}]るのである。なぜ、あなたがたはわたしのしもべモーセを[恐{おそ}]れず[非難{ひなん}]するのか」。", "9": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らにむかい[怒{いか}]りを[発{はっ}]して[去{さ}]られた。", "10": "[雲{くも}]が[幕屋{まくや}]の[上{うえ}]を[離{はな}]れ[去{さ}]った[時{とき}]、ミリアムは、らい[病{びょう}]となり、その[身{み}]は[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]くなった。アロンがふり[返{かえ}]ってミリアムを[見{み}]ると、[彼女{かのじょ}]はらい[病{びょう}]になっていた。", "11": "そこで、アロンはモーセに[言{い}]った、「ああ、わが[主{しゅ}]よ、わたしたちは[愚{おろ}]かなことをして[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。どうぞ、その[罰{ばつ}]をわたしたちに[受{う}]けさせないでください。", "12": "どうぞ[彼女{かのじょ}]を[母{はは}]の[胎{たい}]から[肉{にく}]が[半{なか}]ば[滅{ほろ}]びうせて[出{で}]る[死人{しにん}]のようにしないでください」。", "13": "その[時{とき}]モーセは[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「ああ、[神{かみ}]よ、どうぞ[彼女{かのじょ}]をいやしてください」。", "14": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[彼女{かのじょ}]の[父{ちち}]が[彼女{かのじょ}]の[顔{かお}]につばきしてさえ、[彼女{かのじょ}]は[七日{なぬか}]のあいだ、[恥{は}]じて[身{み}]を[隠{かく}]すではないか。[彼女{かのじょ}]を[七日{なぬか}]のあいだ、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で[閉{と}]じこめておかなければならない。その[後{のち}]、[連{つ}]れもどしてもよい」。", "15": "そこでミリアムは[七日{なぬか}]のあいだ、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で[閉{と}]じこめられた。[民{たみ}]はミリアムが[連{つ}]れもどされるまでは、[道{みち}]に[進{すす}]まなかった。", "16": "その[後{のち}]、[民{たみ}]はハゼロテを[立{た}]って[進{すす}]み、パランの[荒野{あらの}]に[宿営{しゅくえい}]した。" }, "13": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「[人{ひと}]をつかわして、わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えるカナンの[地{ち}]を[探{さぐ}]らせなさい。すなわち、その[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]ごとに、すべて[彼{かれ}]らのうちのつかさたる[者{もの}]ひとりずつをつかわしなさい」。", "3": "モーセは[主{しゅ}]の[命{めい}]にしたがって、パランの[荒野{あらの}]から[彼{かれ}]らをつかわした。その[人々{ひとびと}]はみなイスラエルの[人々{ひとびと}]のかしらたちであった。", "4": "[彼{かれ}]らの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。ルベンの[部族{ぶぞく}]ではザックルの[子{こ}]シャンマ、", "5": "シメオンの[部族{ぶぞく}]ではホリの[子{こ}]シャパテ、", "6": "ユダの[部族{ぶぞく}]ではエフンネの[子{こ}]カレブ、", "7": "イッサカルの[部族{ぶぞく}]ではヨセフの[子{こ}]イガル、", "8": "エフライムの[部族{ぶぞく}]ではヌンの[子{こ}]ホセア、", "9": "ベニヤミンの[部族{ぶぞく}]ではラフの[子{こ}]パルテ、", "10": "ゼブルンの[部族{ぶぞく}]ではソデの[子{こ}]ガデエル、", "11": "ヨセフの[部族{ぶぞく}]すなわち、マナセの[部族{ぶぞく}]ではスシの[子{こ}]ガデ、", "12": "ダンの[部族{ぶぞく}]ではゲマリの[子{こ}]アンミエル、", "13": "アセルの[部族{ぶぞく}]ではミカエルの[子{こ}]セトル、", "14": "ナフタリの[部族{ぶぞく}]ではワフシの[子{こ}]ナヘビ、", "15": "ガドの[部族{ぶぞく}]ではマキの[子{こ}]ギウエル。", "16": "[以上{いじょう}]はモーセがその[地{ち}]を[探{さぐ}]らせるためにつかわした[人々{ひとびと}]の[名{な}]である。そしてモーセはヌンの[子{こ}]ホセアをヨシュアと[名{な}]づけた。", "17": "モーセは[彼{かれ}]らをつかわし、カナンの[地{ち}]を[探{さぐ}]らせようとして、これに[言{い}]った、「あなたがたはネゲブに[行{い}]って、[山{やま}]に[登{のぼ}]り、", "18": "その[地{ち}]の[様子{ようす}]を[見{み}]、そこに[住{す}]む[民{たみ}]は、[強{つよ}]いか[弱{よわ}]いか、[少{すく}]ないか[多{おお}]いか、", "19": "また[彼{かれ}]らの[住{す}]んでいる[地{ち}]は、[良{よ}]いか[悪{わる}]いか。[人々{ひとびと}]の[住{す}]んでいる[町々{まちまち}]は、[天幕{てんまく}]か、[城壁{じょうへき}]のある[町{まち}]か、", "20": "その[地{ち}]は、[肥{こ}]えているか、やせているか、そこには、[木{き}]があるかないかを[見{み}]なさい。あなたがたは、[勇{いさ}]んで[行{い}]って、その[地{ち}]のくだものを[取{と}]ってきなさい」。[時{とき}]は、ぶどうの[熟{じゅく}]し[始{はじ}]める[季節{きせつ}]であった。", "21": "そこで、[彼{かれ}]らはのぼっていって、その[地{ち}]をチンの[荒野{あらの}]からハマテの[入口{いりぐち}]に[近{ちか}]いレホブまで[探{さぐ}]った。", "22": "[彼{かれ}]らはネゲブにのぼって、ヘブロンまで[行{い}]った。そこにはアナクの[子孫{しそん}]であるアヒマン、セシャイ、およびタルマイがいた。ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七[年{ねん}][前{まえ}]に[建{た}]てられたものである。", "23": "ついに[彼{かれ}]らはエシコルの[谷{たに}]に[行{い}]って、そこで一ふさのぶどうの[枝{えだ}]を[切{き}]り[取{と}]り、これを[棒{ぼう}]をもって、ふたりでかつぎ、また、ざくろといちじくをも[取{と}]った。", "24": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、そこで[切{き}]り[取{と}]ったぶどうの一ふさにちなんで、その[所{ところ}]はエシコルの[谷{たに}]と[呼{よ}]ばれた。", "25": "四十[日{にち}]の[後{のち}]、[彼{かれ}]らはその[地{ち}]を[探{さぐ}]り[終{おわ}]って[帰{かえ}]ってきた。", "26": "そして、パランの[荒野{あらの}]にあるカデシにいたモーセとアロン、およびイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のもとに[行{い}]って、[彼{かれ}]らと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]とに[復命{ふくめい}]し、その[地{ち}]のくだものを[彼{かれ}]らに[見{み}]せた。", "27": "[彼{かれ}]らはモーセに[言{い}]った、「わたしたちはあなたが、つかわした[地{ち}]へ[行{い}]きました。そこはまことに[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れている[地{ち}]です。これはそのくだものです。", "28": "しかし、その[地{ち}]に[住{す}]む[民{たみ}]は[強{つよ}]く、その[町々{まちまち}]は[堅固{けんご}]で[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きく、わたしたちはそこにアナクの[子孫{しそん}]がいるのを[見{み}]ました。", "29": "またネゲブの[地{ち}]には、アマレクびとが[住{す}]み、[山地{さんち}]にはヘテびと、エブスびと、アモリびとが[住{す}]み、[海{うみ}]べとヨルダンの[岸{きし}]べには、カナンびとが[住{す}]んでいます」。", "30": "そのとき、カレブはモーセの[前{まえ}]で、[民{たみ}]をしずめて[言{い}]った、「わたしたちはすぐにのぼって、[攻{せ}]め[取{と}]りましょう。わたしたちは[必{かなら}]ず[勝{か}]つことができます」。", "31": "しかし、[彼{かれ}]とともにのぼって[行{い}]った[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「わたしたちはその[民{たみ}]のところへ[攻{せ}]めのぼることはできません。[彼{かれ}]らはわたしたちよりも[強{つよ}]いからです」。", "32": "そして[彼{かれ}]らはその[探{さぐ}]った[地{ち}]のことを、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[悪{わる}]く[言{い}]いふらして[言{い}]った、「わたしたちが[行{い}]き[巡{めぐ}]って[探{さぐ}]った[地{ち}]は、そこに[住{す}]む[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼす[地{ち}]です。またその[所{ところ}]でわたしたちが[見{み}]た[民{たみ}]はみな[背{せ}]の[高{たか}]い[人々{ひとびと}]です。", "33": "わたしたちはまたそこで、ネピリムから[出{で}]たアナクの[子孫{しそん}]ネピリムを[見{み}]ました。わたしたちには[自分{じぶん}]が、いなごのように[思{おも}]われ、また[彼{かれ}]らにも、そう[見{み}]えたに[違{ちが}]いありません」。" }, "14": { "1": "そこで、[会衆{かいしゅう}]はみな[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]び、[民{たみ}]はその[夜{よ}]、[泣{な}]き[明{あ}]かした。", "2": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]はみなモーセとアロンにむかってつぶやき、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「ああ、わたしたちはエジプトの[国{くに}]で[死{し}]んでいたらよかったのに。この[荒野{あらの}]で[死{し}]んでいたらよかったのに。", "3": "なにゆえ、[主{しゅ}]はわたしたちをこの[地{ち}]に[連{つ}]れてきて、つるぎに[倒{たお}]れさせ、またわたしたちの[妻子{さいし}]をえじきとされるのであろうか。エジプトに[帰{かえ}]る[方{ほう}]が、むしろ[良{よ}]いではないか」。", "4": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「わたしたちはひとりのかしらを[立{た}]てて、エジプトに[帰{かえ}]ろう」。", "5": "そこで、モーセとアロンはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]でひれふした。", "6": "このとき、その[地{ち}]を[探{さぐ}]った[者{もの}]のうちのヌンの[子{こ}]ヨシュアとエフンネの[子{こ}]カレブは、その[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「わたしたちが[行{い}]き[巡{めぐ}]って[探{さぐ}]った[地{ち}]は[非常{ひじょう}]に[良{よ}]い[地{ち}]です。", "8": "もし、[主{しゅ}]が[良{よ}]しとされるならば、わたしたちをその[地{ち}]に[導{みちび}]いて[行{い}]って、それをわたしたちにくださるでしょう。それは[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れている[地{ち}]です。", "9": "ただ、[主{しゅ}]にそむいてはなりません。またその[地{ち}]の[民{たみ}]を[恐{おそ}]れてはなりません。[彼{かれ}]らはわたしたちの[食{く}]い[物{もの}]にすぎません。[彼{かれ}]らを[守{まも}]る[者{もの}]は[取{す}]り[除{のぞ}]かれます。[主{しゅ}]がわたしたちと[共{とも}]におられますから、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはなりません」。", "10": "ところが[会衆{かいしゅう}]はみな[石{いし}]で[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]そうとした。そのとき、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]からイスラエルのすべての[人{ひと}]に[現{あらわ}]れた。", "11": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「この[民{たみ}]はいつまでわたしを[侮{あなど}]るのか。わたしがもろもろのしるしを[彼{かれ}]らのうちに[行{い}]ったのに、[彼{かれ}]らはいつまでわたしを[信{しん}]じないのか。", "12": "わたしは[疫病{えきびょう}]をもって[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、あなたを[彼{かれ}]らよりも[大{おお}]いなる[強{つよ}]い[国民{こくみん}]としよう」。", "13": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「エジプトびとは、あなたが[力{ちから}]をもって、この[民{たみ}]を[彼{かれ}]らのうちから[導{みちび}]き[出{だ}]されたことを[聞{き}]いて、", "14": "この[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]に[告{つ}]げるでしょう。[彼{かれ}]らは、[主{しゅ}]なるあなたが、この[民{たみ}]のうちにおられ、[主{しゅ}]なるあなたが、まのあたり[現{あらわ}]れ、あなたの[雲{くも}]が、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にとどまり、[昼{ひる}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]のうちに、[夜{よる}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]のうちにあって、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[行{い}]かれるのを[聞{き}]いたのです。", "15": "いま、もし、あなたがこの[民{たみ}]をひとり[残{のこ}]らず[殺{ころ}]されるならば、あなたのことを[聞{き}]いた[国民{こくみん}]は[語{かた}]って、", "16": "『[主{しゅ}]は[与{あた}]えると[誓{ちか}]った[地{ち}]に、この[民{たみ}]を[導{みちび}]き[入{い}]れることができなかったため、[彼{かれ}]らを[荒野{あらの}]で[殺{ころ}]したのだ』と[言{い}]うでしょう。", "17": "どうぞ、あなたが[約束{やくそく}]されたように、いま[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[力{ちから}]を[現{あらわ}]してください。", "18": "あなたはかつて、『[主{しゅ}]は[怒{いか}]ることおそく、いつくしみに[富{と}]み、[罪{つみ}]ととがをゆるす[者{もの}]、しかし、[罰{ばつ}]すべき[者{もの}]は、[決{けっ}]してゆるさず、[父{ちち}]の[罪{つみ}]を[子{こ}]に[報{むく}]いて、三、四[代{だい}]に[及{およ}]ぼす[者{もの}]である』と[言{い}]われました。", "19": "どうぞ、あなたの[大{おお}]いなるいつくしみによって、エジプトからこのかた、[今{いま}]にいたるまで、この[民{たみ}]をゆるされたように、この[民{たみ}]の[罪{つみ}]をおゆるしください」。", "20": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはあなたの[言葉{ことば}]のとおりにゆるそう。", "21": "しかし、わたしは[生{い}]きている。また[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が、[全{ぜん}][世界{せかい}]に[満{み}]ちている。", "22": "わたしの[栄光{えいこう}]と、わたしがエジプトと[荒野{あらの}]で[行{い}]ったしるしを[見{み}]ながら、このように十[度{ど}]もわたしを[試{こころ}]みて、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]きしたがわなかった[人々{ひとびと}]はひとりも、", "23": "わたしがかつて[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えると[誓{ちか}]った[地{ち}]を[見{み}]ないであろう。またわたしを[侮{あなど}]った[人々{ひとびと}]も、それを[見{み}]ないであろう。", "24": "ただし、わたしのしもべカレブは[違{ちが}]った[心{こころ}]をもっていて、わたしに[完全{かんぜん}]に[従{したが}]ったので、わたしは[彼{かれ}]が[行{い}]ってきた[地{ち}]に[彼{かれ}]を[導{みちび}]き[入{い}]れるであろう。[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]はそれを[所有{しょゆう}]するにいたるであろう。", "25": "[谷{たに}]にはアマレクびととカナンびとが[住{す}]んでいるから、あなたがたは、あす、[身{み}]をめぐらして[紅海{こうかい}]の[道{みち}]を[荒野{あらの}]へ[進{すす}]みなさい」。", "26": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、", "27": "「わたしにむかってつぶやくこの[悪{わる}]い[会衆{かいしゅう}]をいつまで[忍{しの}]ぶことができようか。わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]が、わたしにむかってつぶやくのを[聞{き}]いた。", "28": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしは[生{い}]きている。あなたがたが、わたしの[耳{みみ}]に[語{かた}]ったように、わたしはあなたがたにするであろう。", "29": "あなたがたは[死体{したい}]となって、この[荒野{あらの}]に[倒{たお}]れるであろう。あなたがたのうち、わたしにむかってつぶやいた[者{もの}]、すなわち、すべて[数{かぞ}]えられた二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]はみな[倒{たお}]れるであろう。", "30": "エフンネの[子{こ}]カレブと、ヌンの[子{こ}]ヨシュアのほかは、わたしがかつて、あなたがたを[住{す}]まわせようと、[手{て}]をあげて[誓{ちか}]った[地{ち}]に、はいることができないであろう。", "31": "しかし、あなたがたが、えじきになるであろうと[言{い}]ったあなたがたの[子供{こども}]は、わたしが[導{みちび}]いて、はいるであろう。[彼{かれ}]らはあなたがたが、いやしめた[地{ち}]を[知{し}]るようになるであろう。", "32": "しかしあなたがたは[死体{したい}]となってこの[荒野{あらの}]に[倒{たお}]れるであろう。", "33": "あなたがたの[子{こ}]たちは、あなたがたの[死体{したい}]が[荒野{あらの}]に[朽{く}]ち[果{は}]てるまで四十[年{ねん}]のあいだ、[荒野{あらの}]で[羊飼{ひつじかい}]となり、あなたがたの[不信{ふしん}]の[罪{つみ}]を[負{お}]うであろう。", "34": "あなたがたは、かの[地{ち}]を[探{さぐ}]った四十[日{にち}]の[日{ひ}][数{かず}]にしたがい、その一[日{にち}]を一[年{ねん}]として、四十[年{ねん}]のあいだ、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[負{お}]い、わたしがあなたがたを[遠{とお}]ざかったことを[知{し}]るであろう」。", "35": "[主{しゅ}]なるわたしがこれを[言{い}]う。わたしは[必{かなら}]ずわたしに[逆{さか}]らって[集{あつ}]まったこの[悪{わる}]い[会衆{かいしゅう}]に、これをことごとく[行{おこな}]うであろう。[彼{かれ}]らはこの[荒野{あらの}]に[朽{く}]ち、ここで[死{し}]ぬであろう』」。", "36": "こうして、モーセにつかわされ、かの[地{ち}]を[探{さぐ}]りに[行{い}]き、[帰{かえ}]ってきて、その[地{ち}]を[悪{わる}]く[言{い}]い、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を、モーセにむかって、つぶやかせた[人々{ひとびと}]、", "37": "すなわち、その[地{ち}]を[悪{わる}]く[言{い}]いふらした[人々{ひとびと}]は、[疫病{えきびょう}]にかかって[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[死{し}]んだが、", "38": "その[地{ち}]を[探{さぐ}]りに[行{い}]った[人々{ひとびと}]のうち、ヌンの[子{こ}]ヨシュアと、エフンネの[子{こ}]カレブとは[生{い}]き[残{のこ}]った。", "39": "モーセが、これらのことを、イスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げたとき、[民{たみ}]は[非常{ひじょう}]に[悲{かな}]しみ、", "40": "[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[山{やま}]の[頂{いただ}]きに[登{のぼ}]って[言{い}]った、「わたしたちはここにいる。さあ、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]された[所{ところ}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]こう。わたしたちは[罪{つみ}]を[犯{おか}]したのだから」。", "41": "モーセは[言{い}]った、「あなたがたは、それをなし[遂{と}]げることもできないのに、どうして、そのように[主{しゅ}]の[命{めい}]にそむくのか。", "42": "あなたがたは[上{のぼ}]って[行{い}]ってはならない。[主{しゅ}]があなたがたのうちにおられないから、あなたがたは[敵{てき}]の[前{まえ}]に、[撃{う}]ち[破{やぶ}]られるであろう。", "43": "そこには、アマレクびとと、カナンびとがあなたがたの[前{まえ}]にいるから、あなたがたは、つるぎに[倒{たお}]れるであろう。あなたがたがそむいて、[主{しゅ}]に[従{したが}]わなかったゆえ、[主{しゅ}]はあなたがたと[共{とも}]におられないからである」。", "44": "しかし、[彼{かれ}]らは、ほしいままに[山{やま}]の[頂{いただき}]に[登{のぼ}]った。ただし、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]と、モーセとは、[宿営{しゅくえい}]の[中{なか}]から[出{で}]なかった。", "45": "そこで、その[山{やま}]に[住{す}]んでいたアマレクびとと、カナンびとが[下{くだ}]ってきて、[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、ホルマまで[追{お}]ってきた。" }, "15": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『あなたがたが、わたしの[与{あた}]えて[住{す}]ませる[地{ち}]に[行{い}]って、", "3": "[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]をささげる[時{とき}]、すなわち[特別{とくべつ}]の[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]、あるいは[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]、あるいは[祝{しゅく}]のときの[供{そな}]え[物{もの}]として、[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]を[燔祭{はんさい}]または[犠牲{ぎせい}]としてささげ、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとするとき、", "4-5": "その[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげる[者{もの}]は、[燔祭{はんさい}]または[犠牲{ぎせい}]と[共{とも}]に、[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]ごとに、[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の一に、[油{あぶら}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一を[混{ま}]ぜたものを、[素祭{そさい}]としてささげ、ぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一を、[灌祭{かんさい}]としてささげなければならない。", "6": "もし、また[雄羊{おひつじ}]を[用{もち}]いるときは、[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の二に、[油{あぶら}]一ヒンの三[分{ぶん}]の一を[混{ま}]ぜたものを、[素祭{そさい}]としてささげ、", "7": "また、ぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの三[分{ぶん}]の一を、[灌祭{かんさい}]としてささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。", "8": "またあなたが[特別{とくべつ}]の[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]、あるいは[酬恩祭{しゅうおんさい}]を、[主{しゅ}]にささげる[時{とき}]、[若{わか}]い[雄牛{おうし}]を、[燔祭{はんさい}]または[犠牲{ぎせい}]とするならば、", "9": "[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の三に、[油{あぶら}]一ヒンの二[分{ぶん}]の一を[混{ま}]ぜたものを、[素祭{そさい}]として、[若{わか}]い[雄牛{おうし}]と[共{とも}]にささげ、", "10": "また、ぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの二[分{ぶん}]の一を、[灌祭{かんさい}]としてささげなければならない。これは[火祭{かさい}]であって、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとするものである。", "11": "[雄牛{おうし}]、あるいは[雄羊{おひつじ}]、あるいは[小羊{こひつじ}]、あるいは[子{こ}]やぎは、一[頭{とう}]ごとに、このようにしなければならない。", "12": "すなわち、あなたがたのささげる[数{かず}]にてらし、その[数{かず}]にしたがって、一[頭{とう}]ごとに、このようにしなければならない。", "13": "すべて[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]が、[火祭{かさい}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとするときは、このように、これらのことを[行{おこな}]わなければならない。", "14": "またあなたがたのうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]、またはあなたがたのうちに、[代々{よよ}]ながく[住{す}]む[者{もの}]が、[火祭{かさい}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしようとする[時{とき}]は、あなたがたがするように、その[人{ひと}]もしなければならない。", "15": "[会衆{かいしゅう}]たる[者{もの}]は、あなたがたも、あなたがたのうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]も、[同一{どういつ}]の[定{さだ}]めに[従{したが}]わなければならない。これは、あなたがたが[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めである。[他国{たこく}]の[人{ひと}]も、[主{しゅ}]の[前{まえ}]には、あなたがたと[等{ひと}]しくなければならない。", "16": "すなわち、あなたがたも、あなたがたのうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]も、[同一{どういつ}]の[律法{りっぽう}]、[同一{どういつ}]のおきてに[従{したが}]わなければならない』」。", "17": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "18": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『わたしが[導{みちび}]いて[行{い}]く[地{ち}]に、あなたがたがはいって、", "19": "その[地{ち}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べるとき、あなたがたは、ささげ[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。", "20": "すなわち、[麦粉{むぎこ}]の[初物{はつもの}]で[作{つく}]った[菓子{かし}]を、ささげ[物{もの}]としなければならない。これを、[打{う}]ち[場{ば}]からのささげ[物{もの}]のように、ささげなければならない。", "21": "あなたがたは[代々{よよ}]その[麦粉{むぎこ}]の[初物{はつもの}]で、[主{しゅ}]にささげ[物{もの}]をしなければならない。", "22": "あなたがたが、もしあやまって、[主{しゅ}]がモーセに[告{つ}]げられたこのすべての[戒{いまし}]めを[行{おこな}]わず、", "23": "[主{しゅ}]がモーセによって[戒{いまし}]めを[与{あた}]えられた[日{ひ}]からこのかた、[代々{よよ}]にわたり、あなたがたに[命{めい}]じられたすべての[事{こと}]を[行{おこな}]わないとき、", "24": "すなわち、[会衆{かいしゅう}]が[知{し}]らずに、あやまって[犯{おか}]した[時{とき}]は、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]を、[燔祭{はんさい}]としてささげ、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとし、これに[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とを[定{さだ}]めのように[加{くわ}]え、また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を、[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。", "25": "そして[祭司{さいし}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のために、[罪{つみ}]のあがないをしなければならない。そうすれば、[彼{かれ}]らはゆるされるであろう。それは[過失{かしつ}]だからである。[彼{かれ}]らはその[過失{かしつ}]のために、その[供{そな}]え[物{もの}]として、[火祭{かさい}]を[主{しゅ}]にささげ、また[罪祭{ざいさい}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげなければならない。", "26": "そうすれば、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はゆるされ、また[彼{かれ}]らのうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]も、ゆるされるであろう。[民{たみ}]はみな[過失{かしつ}]を[犯{おか}]したからである。", "27": "もし[人{ひと}]があやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[時{とき}]は、一[歳{さい}]の[雌{め}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。", "28": "そして[祭司{さいし}]は、[人{ひと}]があやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[時{とき}]、そのあやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[人{ひと}]のために、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[罪{つみ}]のあがないをして、その[罪{つみ}]をあがなわなければならない。そうすれば、[彼{かれ}]はゆるされるであろう。", "29": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの、[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]でも、そのうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]でも、あやまって[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]には、あなたがたは[同一{どういつ}]の[律法{りっぽう}]を[用{もち}]いなければならない。", "30": "しかし、[国{くに}]に[生{うま}]れた[者{もの}]でも、[他国{たこく}]の[人{ひと}]でも、[故意{こい}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は[主{しゅ}]を[汚{けが}]すもので、その[人{ひと}]は[民{たみ}]のうちから[断{た}]たれなければならない。", "31": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[侮{あなど}]り、その[戒{いまし}]めを[破{やぶ}]ったのであるから、[必{かなら}]ず[断{た}]たれ、その[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない』」。", "32": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が[荒野{あらの}]におるとき、[安息日{あんそくにち}]にひとりの[人{ひと}]が、たきぎを[集{あつ}]めるのを[見{み}]た。", "33": "そのたきぎを[集{あつ}]めるのを[見{み}]た[人々{ひとびと}]は、その[人{ひと}]をモーセとアロン、および[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のもとに[連{つ}]れてきたが、", "34": "どう[取{と}]り[扱{あつか}]うべきか、まだ[示{しめ}]しを[受{う}]けていなかったので、[彼{かれ}]を[閉{と}]じ[込{こ}]めておいた。", "35": "そのとき、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「その[人{ひと}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]で、[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない」。", "36": "そこで、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[彼{かれ}]を[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[連{つ}]れ[出{だ}]し、[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにした。", "37": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "38": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、[代々{よよ}]その[衣服{いふく}]のすその四すみにふさをつけ、そのふさを[青{あお}]ひもで、すその四すみにつけさせなさい。", "39": "あなたがたが、そのふさを[見{み}]て、[主{しゅ}]のもろもろの[戒{いまし}]めを[思{おも}]い[起{おこ}]して、それを[行{おこな}]い、あなたがたが[自分{じぶん}]の[心{こころ}]と、[目{め}]の[欲{よく}]に[従{したが}]って、みだらな[行{おこな}]いをしないためである。", "40": "こうして、あなたがたは、わたしのもろもろの[戒{いまし}]めを[思{おも}]い[起{おこ}]して、それを[行{おこな}]い、あなたがたの[神{かみ}]に[聖{せい}]なる[者{もの}]とならなければならない。", "41": "わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、あなたがたの[神{かみ}]となるために、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である」。" }, "16": { "1": "ここに、レビの[子{こ}]コハテの[子{こ}]なるイヅハルの[子{こ}]コラと、ルベンの[子{こ}]なるエリアブの[子{こ}]ダタンおよびアビラムと、ルベンの[子{こ}]なるペレテの[子{こ}]オンとが[相{あい}][結{むす}]び、", "2": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうち、[会衆{かいしゅう}]のうちから[選{えら}]ばれて、つかさとなった[名{な}]のある[人々{ひとびと}]二百五十[人{にん}]と[共{とも}]に[立{た}]って、モーセに[逆{さか}]らった。", "3": "[彼{かれ}]らは[集{あつ}]まって、モーセとアロンとに[逆{さか}]らって[言{い}]った、「あなたがたは、[分{ぶん}]を[越{こ}]えています。[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は、ことごとく[聖{せい}]なるものであって、[主{しゅ}]がそのうちにおられるのに、どうしてあなたがたは、[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]の[上{うえ}]に[立{た}]つのですか」。", "4": "モーセはこれを[聞{き}]いてひれ[伏{ふ}]した。", "5": "やがて[彼{かれ}]はコラと、そのすべての[仲間{なかま}]とに[言{い}]った、「あす、[主{しゅ}]は、[主{しゅ}]につくものはだれ、[聖{せい}]なる[者{もの}]はだれであるかを[示{しめ}]して、その[人{ひと}]をみもとに[近{ちか}]づけられるであろう。すなわち、その[選{えら}]んだ[人{ひと}]を、みもとに[近{ちか}]づけられるであろう。", "6": "それで、[次{つぎ}]のようにしなさい。コラとそのすべての[仲間{なかま}]とは、[火{ひ}]ざらを[取{と}]り、", "7": "その[中{なか}]に[火{ひ}]を[入{い}]れ、それに[薫香{くんこう}]を[盛{も}]って、あす、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なさい。その[時{とき}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[人{ひと}]は[聖{せい}]なる[者{もの}]である。レビの[子{こ}]たちよ、あなたがたこそ、[分{ぶん}]を[越{こ}]えている」。", "8": "モーセはまたコラに[言{い}]った、「レビの[子{こ}]たちよ、[聞{き}]きなさい。", "9": "イスラエルの[神{かみ}]はあなたがたをイスラエルの[会衆{かいしゅう}]のうちから[分{わ}]かち、[主{しゅ}]に[近{ちか}]づかせて、[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]をさせ、かつ[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]えさせられる。これはあなたがたにとって、[小{ちい}]さいことであろうか。", "10": "[神{かみ}]はあなたとあなたの[兄弟{きょうだい}]なるレビの[子{こ}]たちをみな[近{ちか}]づけられた。あなたがたはなお、その[上{うえ}]に[祭司{さいし}]となることを[求{もと}]めるのか。", "11": "あなたとあなたの[仲間{なかま}]は、みなそのために[集{あつ}]まって[主{しゅ}]に[敵{てき}]している。あなたがたはアロンをなんと[思{おも}]って、[彼{かれ}]に[対{たい}]してつぶやくのか」。", "12": "モーセは[人{ひと}]をやって、エリアブの[子{こ}]ダタンとアビラムとを[呼{よ}]ばせたが、[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「わたしたちは[参{まい}]りません。", "13": "あなたは[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]から、わたしたちを[導{みちび}]き[出{だ}]して、[荒野{あらの}]でわたしたちを[殺{ころ}]そうとしている。これは[小{ちい}]さいことでしょうか。その[上{うえ}]、あなたはわたしたちに[君臨{くんりん}]しようとしている。", "14": "かつまた、あなたはわたしたちを、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]に[導{みちび}]いて[行{い}]かず、[畑{はたけ}]と、ぶどう[畑{はたけ}]とを[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えもしない。これらの[人々{ひとびと}]の[目{め}]をくらまそうとするのですか。わたしたちは[参{まい}]りません」。", "15": "モーセは[大{おお}]いに[怒{いか}]って、[主{しゅ}]に[言{い}]った、「[彼{かれ}]らの[供{そな}]え[物{もの}]を[顧{かえり}]みないでください。わたしは[彼{かれ}]らから、ろば一[頭{とう}]をも[取{と}]ったことなく、また[彼{かれ}]らのひとりをも[害{がい}]したことはありません」。", "16": "そしてモーセはコラに[言{い}]った、「あなたとあなたの[仲間{なかま}]はみなアロンと[一緒{いっしょ}]に、あす、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なさい。", "17": "あなたがたは、おのおの[火{ひ}]ざらを[取{と}]って、それに[薫香{くんこう}]を[盛{も}]り、おのおのその[火{ひ}]ざらを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]きなさい。その[火{ひ}]ざらは[会{あ}]わせて二百五十。あなたとアロンも、おのおの[火{ひ}]ざらを[携{たずさ}]えて[行{い}]きなさい」。", "18": "[彼{かれ}]らは、おのおの[火{ひ}]ざらを[取{と}]り、[火{ひ}]をその[中{なか}]に[入{い}]れ、それに[薫香{くんこう}]を[盛{も}]り、モーセとアロンも[共{とも}]に、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]った。", "19": "そのとき、コラは[会衆{かいしゅう}]を、ことごとく[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]に[集{あつ}]めて、[彼{かれ}]らふたりに[逆{さか}]らわせようとしたが、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]は[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[現{あらわ}]れた。", "20": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、", "21": "「あなたがたはこの[会衆{かいしゅう}]を[離{はな}]れなさい。わたしはただちに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼすであろう」。", "22": "[彼{かれ}]らふたりは、ひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「[神{かみ}]よ、すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]の[命{いのち}]の[神{かみ}]よ、このひとりの[人{ひと}]が、[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからといって、あなたは[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[対{たい}]して[怒{いか}]られるのですか」。", "23": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "24": "「あなたは[会衆{かいしゅう}]に[告{つ}]げて、コラとダタンとアビラムのすまいの[周囲{しゅうい}]を[去{さ}]れと[言{い}]いなさい」。", "25": "モーセは[立{た}]ってダタンとアビラムのもとに[行{い}]ったが、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちも、[彼{かれ}]に[従{したが}]って[行{い}]った。", "26": "モーセは[会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「どうぞ、あなたがたはこれらの[悪{わる}]い[人々{ひとびと}]の[天幕{てんまく}]を[離{はな}]れてください。[彼{かれ}]らのものには[何{なに}]にも[触{ふ}]れてはならない。[彼{かれ}]らのもろもろの[罪{つみ}]によって、あなたがたも[滅{ほろ}]ぼされてはいけないから」。", "27": "そこで[人々{ひとびと}]はコラとダタンとアビラムのすまいの[周囲{しゅうい}]を[離{はな}]れ[去{さ}]った。そして、ダタンとアビラムとは、[妻{つま}]、[子{こ}]、および[幼児{ようじ}]と[一緒{いっしょ}]に[出{で}]て、[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]った。", "28": "モーセは[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]がこれらのすべての[事{こと}]をさせるために、わたしをつかわされたこと、またわたしが、これを[自分{じぶん}]の[心{こころ}]にしたがって[行{おこな}]うものでないことを、[次{つぎ}]のことによって[知{し}]るであろう。", "29": "すなわち、もしこれらの[人々{ひとびと}]が、[普通{ふつう}]の[死{し}]に[方{かた}]で[死{し}]に、[普通{ふつう}]の[運命{うんめい}]に[会{あ}]うのであれば、[主{しゅ}]がわたしをつかわされたのではない。", "30": "しかし、[主{しゅ}]が[新{あたら}]しい[事{こと}]をされ、[地{ち}]が[口{くち}]を[開{ひら}]いて、これらの[人々{ひとびと}]と、それに[属{ぞく}]する[者{もの}]とを、ことごとくのみつくして、[生{い}]きながら[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせられるならば、あなたがたはこれらの[人々{ひとびと}]が、[主{しゅ}]を[侮{あなど}]ったのであることを[知{し}]らなければならない」。", "31": "モーセが、これらのすべての[言葉{ことば}]を[述{の}]べ[終{おわ}]ったとき、[彼{かれ}]らの[下{した}]の[土地{とち}]が[裂{さ}]け、", "32": "[地{ち}]は[口{くち}]を[開{ひら}]いて、[彼{かれ}]らとその[家族{かぞく}]、ならびにコラに[属{ぞく}]するすべての[人々{ひとびと}]と、すべての[所有物{しょゆうぶつ}]をのみつくした。", "33": "すなわち、[彼{かれ}]らと、[彼{かれ}]らに[属{ぞく}]するものは、[皆{みな}][生{い}]きながら[陰府{よみ}]に[下{くだ}]り、[地{ち}]はその[上{うえ}]を[閉{と}]じふさいで、[彼{かれ}]らは[会衆{かいしゅう}]のうちから、[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされた。", "34": "この[時{とき}]、その[周囲{しゅうい}]にいたイスラエルの[人々{ひとびと}]は、みな[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]びを[聞{き}]いて[逃{に}]げ[去{さ}]り、「[恐{おそ}]らく[地{ち}]はわたしたちをも、のみつくすであろう」と[言{い}]った。", "35": "また[主{しゅ}]のもとから[火{ひ}]が[出{で}]て、[薫香{くんこう}]を[供{そな}]える二百五十[人{にん}]をも[焼{や}]きつくした。", "36": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "37": "「あなたは[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]エレアザルに[告{つ}]げて、その[燃{も}]える[火{ひ}]の[中{なか}]から、かの[火{ひ}]ざらを[取{と}]り[出{だ}]させ、その[中{なか}]の[火{ひ}]を[遠{とお}]く[広{ひろ}]くまき[散{ち}]らさせなさい。それらの[火{ひ}]ざらは[聖{せい}]となったから、", "38": "[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[命{いのち}]を[失{うしな}]った[人々{ひとびと}]の、これらの[火{ひ}]ざらを、[広{ひろ}]い[延{の}]べ[板{いた}]として、[祭壇{さいだん}]のおおいとしなさい。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげられて、[聖{せい}]となったからである。こうして、これはイスラエルの[人々{ひとびと}]に、しるしとなるであろう」。", "39": "そこで[祭司{さいし}]エレアザルは、かの[焼{や}]き[殺{ころ}]された[人々{ひとびと}]が[供{そな}]えた[青銅{せいどう}]の[火{ひ}]ざらを[取{と}]り、これを[広{ひろ}]く[打{う}]ち[延{の}]ばして、[祭壇{さいだん}]のおおいとし、", "40": "これをイスラエルの[人々{ひとびと}]の[記念{きねん}]の[物{もの}]とした。これはアロンの[子孫{しそん}]でないほかの[人{ひと}]が、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[近{ちか}]づいて、[薫香{くんこう}]をたくことのないようにするため、またその[人{ひと}]がコラ、およびその[仲間{なかま}]のようにならないためである。すなわち、[主{しゅ}]がモーセによってエレアザルに[言{い}]われたとおりである。", "41": "その[翌日{よくじつ}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[会衆{かいしゅう}]は、みなモーセとアロンとにつぶやいて[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]の[民{たみ}]を[殺{ころ}]しました」。", "42": "[会衆{かいしゅう}]が[集{あつ}]まって、モーセとアロンとに[逆{さか}]らったとき、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]を[望{のぞ}]み[見{み}]ると、[雲{くも}]がこれをおおい、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[現{あらわ}]れていた。", "43": "モーセとアロンとが、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[行{い}]くと、", "44": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "45": "「あなたがたはこの[会衆{かいしゅう}]を[離{はな}]れなさい。わたしはただちに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼそう」。そこで[彼{かれ}]らふたりは、ひれ[伏{ふ}]した。", "46": "モーセはアロンに[言{い}]った、「あなたは[火{ひ}]ざらを[取{と}]って、それに[祭壇{さいだん}]から[取{と}]った[火{ひ}]を[入{い}]れ、その[上{うえ}]に[薫香{くんこう}]を[盛{も}]り、[急{いそ}]いでそれを[会衆{かいしゅう}]のもとに[持{も}]って[行{い}]って、[彼{かれ}]らのために[罪{つみ}]のあがないをしなさい。[主{しゅ}]が[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられ、[疫病{えきびょう}]がすでに[始{はじ}]まったからです」。", "47": "そこで、アロンはモーセの[言{い}]ったように、それを[取{と}]って[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]に[走{はし}]って[行{い}]ったが、[疫病{えきびょう}]はすでに[民{たみ}]のうちに[始{はじ}]まっていたので、[薫香{くんこう}]をたいて、[民{たみ}]のために[罪{つみ}]のあがないをし、", "48": "すでに[死{し}]んだ[者{もの}]と、なお[生{い}]きている[者{もの}]との[間{あいだ}]に[立{た}]つと、[疫病{えきびょう}]はやんだ。", "49": "コラの[事{こと}]によって[死{し}]んだ[者{もの}]のほかに、この[疫病{えきびょう}]によって[死{し}]んだ[者{もの}]は一万四千七百[人{にん}]であった。", "50": "アロンは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]にいるモーセのもとに[帰{かえ}]った。こうして[疫病{えきびょう}]はやんだ。" }, "17": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げて、[彼{かれ}]らのうちから、おのおのの[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって、つえ一[本{ぽん}]ずつを[取{と}]りなさい。すなわち、そのすべてのつかさたちから、[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって、つえ十二[本{ほん}]を[取{と}]り、その[人々{ひとびと}]の[名{な}]を、おのおのそのつえに[書{か}]きしるし、", "3": "レビのつえにはアロンの[名{な}]を[書{か}]きしるしなさい。[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のかしらは、おのおののつえ一[本{ぽん}]を[出{だ}]すのだからである。", "4": "そして、これらのつえを、わたしがあなたがたに[会{あ}]う[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[中{なか}]の、あかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[置{お}]きなさい。", "5": "わたしの[選{えら}]んだ[人{ひと}]のつえには、[芽{め}]が[出{で}]るであろう。こうして、わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]が、あなたがたにむかって、つぶやくのをやめさせるであろう」。", "6": "モーセが、このようにイスラエルの[人々{ひとびと}]に[語{かた}]ったので、つかさたちはみな、その[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって、おのおの、つえ一[本{ぽん}]ずつを[彼{かれ}]に[渡{わた}]した。そのつえは[合{あ}]わせて十二[本{ほん}]。アロンのつえも、そのつえのうちにあった。", "7": "モーセは、それらのつえを、あかしの[幕屋{まくや}]の[中{なか}]の、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いた。", "8": "その[翌日{よくじつ}]、モーセが、あかしの[幕屋{まくや}]にはいって[見{み}]ると、レビの[家{いえ}]のために[出{だ}]したアロンのつえは[芽{め}]をふき、つぼみを[出{だ}]し、[花{はな}]が[咲{さ}]いて、あめんどうの[実{み}]を[結{むす}]んでいた。", "9": "モーセがそれらのつえを、ことごとく[主{しゅ}]の[前{まえ}]から、イスラエルのすべての[人{ひと}]の[所{ところ}]に[持{も}]ち[出{だ}]したので、[彼{かれ}]らは[見{み}]て、おのおの[自分{じぶん}]のつえを[取{と}]った。", "10": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「アロンのつえを、あかしの[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[持{も}]ち[帰{かえ}]り、そこに[保存{ほぞん}]して、そむく[者{もの}]どものために、しるしとしなさい。こうして、[彼{かれ}]らのわたしに[対{たい}]するつぶやきをやめさせ、[彼{かれ}]らの[死{し}]ぬのをまぬかれさせなければならない」。", "11": "モーセはそのようにして、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたとおりに[行{おこな}]った。", "12": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、モーセに[言{い}]った、「ああ、わたしたちは[死{し}]ぬ。[破滅{はめつ}]です、[全滅{ぜんめつ}]です。", "13": "[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]に[近{ちか}]づく[者{もの}]が、みな[死{し}]ぬのであれば、わたしたちは[死{し}]に[絶{た}]えるではありませんか」。" }, "18": { "1": "そこで、[主{しゅ}]はアロンに[言{い}]われた、「あなたとあなたの[子{こ}]たち、およびあなたの[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]の[者{もの}]は、[聖所{せいじょ}]に[関{かん}]する[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。また、あなたとあなたの[子{こ}]たちとは、[祭司{さいし}][職{しょく}]に[関{かん}]する[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "2": "あなたはまた、あなたの[兄弟{きょうだい}]なるレビの[部族{ぶぞく}]の[者{もの}]、すなわち、あなたの[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]の[者{もの}]どもを、あなたに[近{ちか}]づかせ、あなたに[連{つら}]なり、あなたに[仕{つか}]えさせなければならない。ただし、あなたとあなたの[子{こ}]たちとは、[共{とも}]にあかしの[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]で[仕{つか}]えなければならない。", "3": "[彼{かれ}]らは、あなたの[務{つとめ}]と、すべての[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]とを[守{まも}]らなければならない。ただし、[聖所{せいじょ}]の[器{うつわ}]と、[祭壇{さいだん}]とに[近{ちか}]づいてはならない。[彼{かれ}]らもあなたがたも、[死{し}]ぬことのないためである。", "4": "[彼{かれ}]らはあなたに[連{つら}]なって、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]り、[幕屋{まくや}]のもろもろの[働{はたら}]きをしなければならない。ほかの[者{もの}]は、あなたがたに[近{ちか}]づいてはならない。", "5": "このように、あなたがたは、[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]と、[祭壇{さいだん}]の[務{つとめ}]とを[守{まも}]らなければならない。そうすれば、[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りは、かさねてイスラエルの[人々{ひとびと}]に[臨{のぞ}]まないであろう。", "6": "わたしはあなたがたの[兄弟{きょうだい}]たるレビびとを、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから[取{と}]り、[主{しゅ}]のために、これを[賜物{たまもの}]として、あなたがたに[与{あた}]え、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをさせる。", "7": "あなたとあなたの[子{こ}]たちは[共{とも}]に[祭司{さいし}][職{しょく}]を[守{まも}]って、[祭壇{さいだん}]と、[垂幕{たれまく}]のうちのすべての[事{こと}]を[執{と}]り[行{おこな}]い、[共{とも}]に[勤{つと}]めなければならない。わたしは[祭司{さいし}]の[職務{しょくむ}]を[賜物{たまもの}]として、あなたがたに[与{あた}]える。ほかの[人{ひと}]で[近{ちか}]づく[者{もの}]は[殺{ころ}]されるであろう」。", "8": "[主{しゅ}]はまたアロンに[言{い}]われた、「わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]の、すべての[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]で、わたしにささげる[物{もの}]の[一部{いちぶ}]をあなたに[与{あた}]える。すなわち、わたしはこれをあなたと、あなたの[子{こ}]たちに、その[分{わ}]け[前{まえ}]として[与{あた}]え、[永久{えいきゅう}]に[受{う}]くべき[分{ぶん}]とする。", "9": "いと[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]のうち、[火{ひ}]で[焼{や}]かずに、あなたに[帰{き}]すべきものは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、わたしにささげるすべての[供{そな}]え[物{もの}]、[素祭{そさい}]、[罪祭{ざいさい}]、[愆祭{けんさい}]はみな、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]であって、あなたとあなたの[子{こ}]たちに[帰{き}]するであろう。", "10": "いと[聖{せい}]なる[所{ところ}]で、それを[食{た}]べなければならない。[男子{だんし}]はみな、それを[食{た}]べることができる。それはあなたに[帰{き}]すべき[聖{せい}]なる[物{もの}]である。", "11": "またあなたに[帰{き}]すべきものはこれである。すなわち、イスラエルの[人々{ひとびと}]のささげる[供{そな}]え[物{もの}]のうち、すべて[揺祭{ようさい}]とするものであって、これをあなたとあなたのむすこ[娘{むすめ}]に[与{あた}]えて、[永久{えいきゅう}]に[受{う}]くべき[分{ぶん}]とする。あなたの[家{いえ}]の[者{もの}]のうち、[清{きよ}]い[者{もの}]はみな、これを[食{た}]べることができる。", "12": "すべて[油{あぶら}]の[最{もっと}]もよい[物{もの}]、およびすべて[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]と、[穀物{こくもつ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[物{もの}]など、[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]にささげる[初穂{はつほ}]をあなたに[与{あた}]える。", "13": "[国{くに}]のすべての[産物{さんぶつ}]の[初物{はつもの}]で、[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]のもとに[携{たずさ}]えてきたものは、あなたに[帰{き}]するであろう。あなたの[家{いえ}]の[者{もの}]のうち、[清{きよ}]い[者{もの}]はみな、これを[食{た}]べることができる。", "14": "イスラエルのうちの[奉納物{ほうのうぶつ}]はみな、あなたに[帰{き}]する。", "15": "すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]のういごであって、[主{しゅ}]にささげられる[者{もの}]はみな、[人{ひと}]でも[獣{けもの}]でも、あなたに[帰{き}]する。ただし、[人{ひと}]のういごは[必{かなら}]ずあがなわなければならない。また[汚{けが}]れた[獣{けもの}]のういごも、あがなわなければならない。", "16": "[人{ひと}]のういごは[生後{せいご}]一か[月{げつ}]で、あがなわなければならない。そのあがない[金{きん}]はあなたの[値{ね}][積{づも}]りにより、[聖所{せいじょ}]のシケルにしたがって、[銀{ぎん}]五シケルでなければならない。一シケルは二十ゲラである。", "17": "しかし、[牛{うし}]のういご、[羊{ひつじ}]のういご、やぎのういごは、あがなってはならない。これらは[聖{せい}]なるものである。その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]に[注{そそ}]ぎかけ、その[脂肪{しぼう}]を[焼{や}]いて[火祭{かさい}]とし、[香{こう}]ばしいかおりとして、[主{しゅ}]にささげなければならない。", "18": "その[肉{にく}]はあなたに[帰{き}]する。それは[揺祭{ようさい}]の[胸{むね}]や[右{みぎ}]のももと[同{おな}]じく、あなたに[帰{き}]する。", "19": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、[主{しゅ}]にささげる[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]はみな、あなたとあなたのむすこ[娘{むすめ}]とに[与{あた}]えて、[永久{えいきゅう}]に[受{う}]ける[分{ぶん}]とする。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあって、あなたとあなたの[子孫{しそん}]とに[対{たい}]し、[永遠{えいえん}]に[変{かわ}]らぬ[塩{しお}]の[契約{けいやく}]である」。", "20": "[主{しゅ}]はまたアロンに[言{い}]われた、「あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[地{ち}]のうちに、[嗣{し}][業{ぎょう}]をもってはならない。また[彼{かれ}]らのうちに、[何{なに}]の[分{ぶん}]をも[持{も}]ってはならない。[彼{かれ}]らのうちにあって、わたしがあなたの[分{ぶん}]であり、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "21": "わたしはレビの[子孫{しそん}]にはイスラエルにおいて、すべて十[分{ぶん}]の一を[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]え、その[働{はたら}]き、すなわち、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きに[報{むく}]いる。", "22": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、かさねて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[近{ちか}]づいてはならない。[罪{つみ}]を[得{え}]て[死{し}]なないためである。", "23": "レビびとだけが[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[働{はたら}]きをしなければならない。[彼{かれ}]らがその[罪{つみ}]を[負{お}]うであろう。[彼{かれ}]らがイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに、[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[持{も}]たないことをもって、あなたがたの[代々{よよ}]ながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めとしなければならない。", "24": "わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]が[供{そな}]え[物{もの}]として[主{しゅ}]にささげる十[分{ぶん}]の一を、レビびとに[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えた。それで『[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに、[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[持{も}]ってはならない』と、わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]ったのである」。", "25": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "26": "「レビびとに[言{い}]いなさい、『わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]から[取{と}]って、[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]える十[分{ぶん}]の一を[受{う}]ける[時{とき}]、あなたがたはその十[分{ぶん}]の一の十[分{ぶん}]の一を、[主{しゅ}]にささげなければならない。", "27": "あなたがたのささげ[物{もの}]は、[打{う}]ち[場{ば}]からの[穀物{こくもつ}]や、[酒{さか}]ぶねからのぶどう[酒{しゅ}]と[同{おな}]じように[見{み}]なされるであろう。", "28": "そのようにあなたがたもまた、イスラエルの[人々{ひとびと}]から[受{う}]けるすべての十[分{ぶん}]の一の[物{もの}]のうちから、[主{しゅ}]に[供{そな}]え[物{もの}]をささげ、[主{しゅ}]にささげたその[供{そな}]え[物{もの}]を、[祭司{さいし}]アロンに[与{あた}]えなければならない。", "29": "あなたがたの[受{う}]けるすべての贈[物{もの}]のうちから、その[良{よ}]いところ、すなわち、[聖{せい}]なる[部分{ぶぶん}]を[取{と}]って、ことごとく[供{そな}]え[物{もの}]として、[主{しゅ}]にささげなければならない』。", "30": "あなたはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『あなたがたが、そのうちから[良{よ}]いところを[取{と}]ってささげる[時{とき}]、その[残{のこ}]りの[部分{ぶぶん}]はレビびとには、[打{う}]ち[場{ば}]の[産物{さんぶつ}]や、[酒{さか}]ぶねの[産物{さんぶつ}]と[同{おな}]じように[見{み}]なされるであろう。", "31": "あなたがたと、あなたがたの[家族{かぞく}]とは、どこでそれを[食{た}]べてもよい。これは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]であなたがたがする[働{はたら}]きの[報酬{ほうしゅう}]である。", "32": "あなたがたが、その[良{よ}]いところをささげるときは、それによって、あなたがたは[罪{つみ}]を[負{お}]わないであろう。あなたがたはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]を[汚{けが}]してはならない。[死{し}]をまぬかれるためである』」。" }, "19": { "1": "[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、", "2": "「[主{しゅ}]の[命{めい}]じられた[律法{りっぽう}]の[定{さだ}]めは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち『イスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げて、[完全{かんぜん}]で、[傷{きず}]がなく、まだくびきを[負{お}]ったことのない[赤{あか}]い[雌牛{めうし}]を、あなたのもとに[引{ひ}]いてこさせ、", "3": "これを[祭司{さいし}]エレアザルにわたして、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]にひき[出{だ}]させ、[彼{かれ}]の[前{まえ}]でこれをほふらせなければならない。", "4": "そして[祭司{さいし}]エレアザルは、[指{ゆび}]をもってその[血{ち}]を[取{と}]り、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[表{ひょう}]に[向{む}]かって、その[血{ち}]を七たびふりかけなければならない。", "5": "ついでその[雌牛{めうし}]を[自分{じぶん}]の[目{め}]の[前{まえ}]で[焼{や}]かせ、その[皮{かわ}]と[肉{にく}]と[血{ち}]とは、その[汚物{おぶつ}]と[共{とも}]に[焼{や}]かなければならない。", "6": "そして[祭司{さいし}]は[香柏{こうはく}]の[木{き}]と、ヒソプと、[緋{ひ}]の[糸{いと}]とを[取{と}]って[雌牛{めうし}]の[燃{も}]えているなかに[投{な}]げ[入{い}]れなければならない。", "7": "そして[祭司{さいし}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすいで[後{のち}]、[宿営{しゅくえい}]に、はいることができる。ただし[祭司{さいし}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "8": "またその[雌牛{めうし}]を[焼{や}]いた[者{もの}]も[水{みず}]で[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。[彼{かれ}]も[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。", "9": "それから[身{み}]の[清{きよ}]い[者{もの}]がひとり、その[雌牛{めうし}]の[灰{はい}]を[集{あつ}]め、[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]の[清{きよ}]い[所{ところ}]にたくわえておかなければならない。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[会衆{かいしゅう}]のため、[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]をつくるために[備{そな}]えるものであって、[罪{つみ}]を[清{きよ}]めるものである。", "10": "その[雌牛{めうし}]の[灰{はい}]を[集{あつ}]めた[者{もの}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。その[人{ひと}]は[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れる。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]と、そのうちに[宿{やど}]っている[他国{たこく}][人{じん}]との、[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]るべき[定{さだ}]めとしなければならない。", "11": "すべて[人{ひと}]の[死体{したい}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は、[七日{なぬか}]のあいだ[汚{けが}]れる。", "12": "その[人{ひと}]は三[日{か}][目{め}]と[七日{なぬか}][目{め}]とに、この[灰{はい}]の[水{みず}]をもって[身{み}]を[清{きよ}]めなければならない。そうすれば[清{きよ}]くなるであろう。しかし、もし三[日{か}][目{め}]と[七日{なぬか}][目{め}]とに、[身{み}]を[清{きよ}]めないならば、[清{きよ}]くならないであろう。", "13": "すべて[死人{しにん}]の[死体{したい}]に[触{ふ}]れて、[身{み}]を[清{きよ}]めない[者{もの}]は[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]を[汚{けが}]す[者{もの}]で、その[人{ひと}]はイスラエルから[断{た}]たれなければならない。[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]がその[身{み}]に[注{そそ}]ぎかけられないゆえ、その[人{ひと}]は[清{きよ}]くならず、その[汚{けが}]れは、なお、その[身{み}]にあるからである。", "14": "[人{ひと}]が[天幕{てんまく}]の[中{なか}]で[死{し}]んだ[時{とき}]に[用{もち}]いる[律法{りっぽう}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、すべてその[天幕{てんまく}]にはいった[者{もの}]、およびすべてその[天幕{てんまく}]にいた[者{もの}]は[七日{なぬか}]のあいだ[汚{けが}]れる。", "15": "ふたで[上{うえ}]をおおわない[器{うつわ}]はみな[汚{けが}]れる。", "16": "つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]、または[死{し}]んだ[者{もの}]、または[人{ひと}]の[骨{ほね}]、または[墓{はか}]などに、[野外{やがい}]で[触{ふ}]れる[者{もの}]は[皆{みな}]、[七日{なぬか}]のあいだ[汚{けが}]れる。", "17": "[汚{けが}]れた[者{もの}]があった[時{とき}]には、[罪{つみ}]を[清{きよ}]める[焼{や}]いた[雌牛{めうし}]の[灰{はい}]を[取{と}]って[器{うつわ}]に[入{い}]れ、[流{なが}]れの[水{みず}]をこれに[加{くわ}]え、", "18": "[身{み}]の[清{きよ}]い[者{もの}]がひとりヒソプを[取{と}]って、その[水{みず}]に[浸{ひた}]し、これをその[天幕{てんまく}]と、すべての[器{うつわ}]と、そこにいた[人々{ひとびと}]と、[骨{ほね}]、あるいは[殺{ころ}]された[者{もの}]、あるいは[死{し}]んだ[者{もの}]、あるいは[墓{はか}]などに[触{ふ}]れた[者{もの}]とにふりかけなければならない。", "19": "すなわちその[身{み}]の[清{きよ}]い[人{ひと}]は三[日{か}][目{め}]と[七日{なぬか}][目{め}]とにその[汚{けが}]れたものに、それをふりかけなければならない。そして[七日{なぬか}][目{め}]にその[人{ひと}]は[身{み}]を[清{きよ}]め、[衣服{いふく}]を[洗{あら}]い、[水{みず}]に[身{み}]をすすがなければならない。そうすれば[夕{ゆう}]になって[清{きよ}]くなるであろう。", "20": "しかし、[汚{けが}]れて[身{み}]を[清{きよ}]めない[人{ひと}]は[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]す[者{もの}]で、その[人{ひと}]は[会衆{かいしゅう}]のうちから[断{た}]たれなければならない。[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]がその[身{み}]に[注{そそ}]ぎかけられないゆえ、その[人{ひと}]は[汚{けが}]れているからである。", "21": "これは[彼{かれ}]らの[永久{えいきゅう}]に[守{まも}]るべき[定{さだ}]めとしなければならない。すなわち[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]をふりかけた[者{もの}]は[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。また[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]に[触{ふ}]れた[者{もの}]も[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう。", "22": "すべて[汚{けが}]れた[人{ひと}]の[触{ふ}]れる[物{もの}]は[汚{けが}]れる。またそれに[触{ふ}]れる[人{ひと}]も[夕{ゆう}]まで[汚{けが}]れるであろう』」。" }, "20": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[正月{しょうがつ}]になってチンの[荒野{あらの}]にはいった。そして[民{たみ}]はカデシにとどまったが、ミリアムがそこで[死{し}]んだので、[彼女{かのじょ}]をそこに[葬{ほうむ}]った。", "2": "そのころ[会衆{かいしゅう}]は[水{みず}]が[得{え}]られなかったため、[相{あい}][集{あつ}]まってモーセとアロンに[迫{せま}]った。", "3": "すなわち[民{たみ}]はモーセと[争{あらそ}]って[言{い}]った、「さきにわれわれの[兄弟{きょうだい}]たちが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[死{し}]んだ[時{とき}]、われわれも[死{し}]んでいたらよかったものを。", "4": "なぜ、あなたがたは[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]をこの[荒野{あらの}]に[導{みちび}]いて、われわれと、われわれの[家畜{かちく}]とを、ここで[死{し}]なせようとするのですか。", "5": "どうしてあなたがたはわれわれをエジプトから[上{のぼ}]らせて、この[悪{わる}]い[所{ところ}]に[導{みちび}]き[入{い}]れたのですか。ここには[種{たね}]をまく[所{ところ}]もなく、いちじくもなく、ぶどうもなく、ざくろもなく、また[飲{の}]む[水{みず}]もありません」。", "6": "そこでモーセとアロンは[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]を[去{さ}]り、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]へ[行{い}]ってひれ[伏{ふ}]した。すると[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[彼{かれ}]らに[現{あらわ}]れ、", "7": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "8": "「あなたは、つえをとり、あなたの[兄弟{きょうだい}]アロンと[共{とも}]に[会衆{かいしゅう}]を[集{あつ}]め、その[目{め}]の[前{まえ}]で[岩{いわ}]に[命{めい}]じて[水{みず}]を[出{だ}]させなさい。こうしてあなたは[彼{かれ}]らのために[岩{いわ}]から[水{みず}]を[出{だ}]して、[会衆{かいしゅう}]とその[家畜{かちく}]に[飲{の}]ませなさい」。", "9": "モーセは[命{めい}]じられたように[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあるつえを[取{と}]った。", "10": "モーセはアロンと[共{とも}]に[会衆{かいしゅう}]を[岩{いわ}]の[前{まえ}]に[集{あつ}]めて[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「そむく[人{ひと}]たちよ、[聞{き}]きなさい。われわれがあなたがたのためにこの[岩{いわ}]から[水{みず}]を[出{だ}]さなければならないのであろうか」。", "11": "モーセは[手{て}]をあげ、つえで[岩{いわ}]を二[度{ど}][打{う}]つと、[水{みず}]がたくさんわき[出{で}]たので、[会衆{かいしゅう}]とその[家畜{かちく}]はともに[飲{の}]んだ。", "12": "そのとき[主{しゅ}]はモーセとアロンに[言{い}]われた、「あなたがたはわたしを[信{しん}]じないで、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]にわたしの[聖{せい}]なることを[現{あらわ}]さなかったから、この[会衆{かいしゅう}]をわたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えた[地{ち}]に[導{みちび}]き[入{い}]れることができないであろう」。", "13": "これがメリバの[水{みず}]であって、イスラエルの[人々{ひとびと}]はここで[主{しゅ}]と[争{あらそ}]ったが、[主{しゅ}]は[自分{じぶん}]の[聖{せい}]なることを[彼{かれ}]らのうちに[現{あらわ}]された。", "14": "さて、モーセはカデシからエドムの[王{おう}]に[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「あなたの[兄弟{きょうだい}]、イスラエルはこう[申{もう}]します、『あなたはわたしたちが[遭遇{そうぐう}]したすべての[患難{かんなん}]をご[存{ぞん}]じです。", "15": "わたしたちの[先祖{せんぞ}]はエジプトに[下{くだ}]って[行{い}]って、わたしたちは[年{とし}][久{ひさ}]しくエジプトに[住{す}]んでいましたが、エジプトびとがわたしたちと、わたしたちの[先祖{せんぞ}]を[悩{なや}]ましたので、", "16": "わたしたちが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったとき、[主{しゅ}]はわたしたちの[声{こえ}]を[聞{き}]き、ひとりの[天{てん}]の[使{つかい}]をつかわして、わたしたちをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されました。わたしたちは[今{いま}]あなたの[領地{りょうち}]の[端{はし}]にあるカデシの[町{まち}]におります。", "17": "どうぞ、わたしたちにあなたの[国{くに}]を[通{とお}]らせてください。わたしたちは[畑{はたけ}]もぶどう[畑{はたけ}]も[通{とお}]りません。また[井戸{いど}]の[水{みず}]も[飲{の}]みません。ただ[王{おう}]の[大路{おおじ}]を[通{とお}]り、あなたの[領地{りょうち}]を[過{す}]ぎるまでは[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]りません』」。", "18": "しかし、エドムはモーセに[言{い}]った、「あなたはわたしの[領地{りょうち}]をとおってはなりません。さもないと、わたしはつるぎをもって[出{で}]て、あなたに[立{た}]ちむかうでしょう」。", "19": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はエドムに[言{い}]った、「わたしたちは[大路{おおじ}]を[通{とお}]ります。もしわたしたちとわたしたちの[家畜{かちく}]とが、あなたの[水{みず}]を[飲{の}]むことがあれば、その[価{あたい}]を[払{はら}]います。わたしは[徒歩{とほ}]で[通{とお}]るだけですから[何事{なにごと}]もないでしょう」。", "20": "しかし、エドムは「あなたは[通{とお}]ることはなりません」と[言{い}]って、[多{おお}]くの[民{たみ}]と[強{つよ}]い[軍勢{ぐんぜい}]とを[率{ひき}]い、[出{で}]て、これに[立{た}]ちむかってきた。", "21": "このようにエドムはイスラエルに、その[領地{りょうち}]を[通{とお}]ることを[拒{こば}]んだので、イスラエルはエドムからほかに[向{む}]かった。", "22": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はカデシから[進{すす}]んでホル[山{やま}]に[着{つ}]いた。", "23": "[主{しゅ}]はエドムの[国境{こっきょう}]に[近{ちか}]いホル[山{やま}]で、モーセとアロンに[言{い}]われた、", "24": "「アロンはその[民{たみ}]に[連{つら}]ならなければならない。[彼{かれ}]はわたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えた[地{ち}]に、はいることができない。これはメリバの[水{みず}]で、あなたがたがわたしの[言葉{ことば}]にそむいたからである。", "25": "あなたはアロンとその[子{こ}]エレアザルを[連{つ}]れてホル[山{やま}]に[登{のぼ}]り、", "26": "アロンに[衣服{いふく}]を[脱{ぬ}]がせて、それをその[子{こ}]エレアザルに[着{き}]せなさい。アロンはそのところで[死{し}]んで、その[民{たみ}]に[連{つら}]なるであろう」。", "27": "モーセは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりにし、[連{つ}]れだって[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[目{め}]の[前{まえ}]でホル[山{やま}]に[登{のぼ}]った。", "28": "そしてモーセはアロンに[衣服{いふく}]を[脱{ぬ}]がせ、それをその[子{こ}]エレアザルに[着{き}]せた。アロンはその[山{やま}]の[頂{いただき}]で[死{し}]んだ。そしてモーセとエレアザルは[山{やま}]から[下{くだ}]ったが、", "29": "[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]がアロンの[死{し}]んだのを[見{み}]たとき、イスラエルの[全家{ぜんか}]は三十[日{にち}]の[間{あいだ}]アロンのために[泣{な}]いた。" }, "21": { "1": "[時{とき}]にネゲブに[住{す}]んでいたカナンびとアラデの[王{おう}]は、イスラエルがアタリムの[道{みち}]をとおって[来{く}]ると[聞{き}]いて、イスラエルを[攻撃{こうげき}]し、そのうちの[数人{すうにん}]を[捕虜{ほりょ}]にした。", "2": "そこでイスラエルは[主{しゅ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[言{い}]った、「もし、あなたがこの[民{たみ}]をわたしの[手{て}]にわたしてくださるならば、わたしはその[町々{まちまち}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼしましょう」。", "3": "[主{しゅ}]はイスラエルの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれ、カナンびとをわたされたので、イスラエルはそのカナンびとと、その[町々{まちまち}]とをことごとく[滅{ほろ}]ぼした。それでその[所{ところ}]の[名{な}]はホルマと[呼{よ}]ばれた。", "4": "[民{たみ}]はホル[山{やま}]から[進{すす}]み、[紅海{こうかい}]の[道{みち}]をとおって、エドムの[地{ち}]を[回{まわ}]ろうとしたが、[民{たみ}]はその[道{みち}]に[堪{た}]えがたくなった。", "5": "[民{たみ}]は[神{かみ}]とモーセとにむかい、つぶやいて[言{い}]った、「あなたがたはなぜわたしたちをエジプトから[導{みちび}]き[上{のぼ}]って、[荒野{あらの}]で[死{し}]なせようとするのですか。ここには[食物{しょくもつ}]もなく、[水{みず}]もありません。わたしたちはこの[粗悪{そあく}]な[食物{しょくもつ}]はいやになりました」。", "6": "そこで[主{しゅ}]は、[火{ひ}]のへびを[民{たみ}]のうちに[送{おく}]られた。へびは[民{たみ}]をかんだので、イスラエルの[民{たみ}]のうち、[多{おお}]くのものが[死{し}]んだ。", "7": "[民{たみ}]はモーセのもとに[行{い}]って[言{い}]った、「わたしたちは[主{しゅ}]にむかい、またあなたにむかい、つぶやいて[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。どうぞへびをわたしたちから[取{と}]り[去{さ}]られるように[主{しゅ}]に[祈{いの}]ってください」。モーセは[民{たみ}]のために[祈{いの}]った。", "8": "そこで[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[火{ひ}]のへびを[造{つく}]って、それをさおの[上{うえ}]に[掛{か}]けなさい。すべてのかまれた[者{もの}]が[仰{あお}]いで、それを[見{み}]るならば[生{い}]きるであろう」。", "9": "モーセは[青銅{せいどう}]で一つのへびを[造{つく}]り、それをさおの[上{うえ}]に[掛{か}]けて[置{お}]いた。すべてへびにかまれた[者{もの}]はその[青銅{せいどう}]のへびを[仰{あお}]いで[見{み}]て[生{い}]きた。", "10": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[道{みち}]を[進{すす}]んでオボテに[宿営{しゅくえい}]した。", "11": "またオボテから[進{すす}]んで[東{ひがし}]の[方{ほう}]、モアブの[前{まえ}]にある[荒野{あらの}]において、イエアバリムに[宿営{しゅくえい}]した。", "12": "またそこから[進{すす}]んでゼレデの[谷{たに}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "13": "さらにそこから[進{すす}]んでアルノン[川{かわ}]のかなたに[宿営{しゅくえい}]した。アルノン[川{かわ}]はアモリびとの[境{さかい}]から[延{の}]び[広{ひろ}]がる[荒野{あらの}]を[流{なが}]れるもので、モアブとアモリびととの[間{あいだ}]にあって、モアブの[境{さかい}]をなしていた。", "14": "それゆえに、「[主{しゅ}]の[戦{たたか}]いの[書{しょ}]」にこう[言{い}]われている。「スパのワヘブ、アルノンの[谷々{たにだに}]、", "15": "[谷々{たにだに}]の[斜面{しゃめん}]、アルの[町{まち}]まで[傾{かたむ}]き、モアブの[境{さかい}]に[寄{よ}]りかかる」。", "16": "[彼{かれ}]らはそこからベエルへ[進{すす}]んで[行{い}]った。これは[主{しゅ}]がモーセにむかって、「[民{たみ}]を[集{あつ}]めよ。わたしはかれらに[水{みず}]を[与{あた}]えるであろう」と[言{い}]われた[井戸{いど}]である。", "17": "その[時{とき}]イスラエルはこの[歌{うた}]をうたった。「[井戸{いど}]の[水{みず}]よ、わきあがれ、[人々{ひとびと}]よ、この[井戸{いど}]のために[歌{うた}]え、", "18": "[笏{しゃく}]とつえとをもってつかさたちがこの[井戸{いど}]を[掘{ほ}]り、[民{たみ}]のおさたちがこれを[掘{ほ}]った」。そして[彼{かれ}]らは[荒野{あらの}]からマッタナに[進{すす}]み、", "19": "マッタナからナハリエルに、ナハリエルからバモテに、", "20": "バモテからモアブの[野{の}]にある[谷{たに}]に[行{い}]き、[荒野{あらの}]を[見{み}]おろすピスガの[頂{いただき}]に[着{つ}]いた。", "21": "ここでイスラエルはアモリびとの[王{おう}]シホンに[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]わせた、", "22": "「わたしにあなたの[国{くに}]を[通{とお}]らせてください。わたしたちは[畑{はたけ}]にもぶどう[畑{はたけ}]にも、はいりません。また[井戸{いど}]の[水{みず}]も[飲{の}]みません。わたしたちはあなたの[領地{りょうち}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎるまで、ただ[王{おう}]の[大路{おおじ}]を[通{とお}]ります」。", "23": "しかし、シホンはイスラエルに[自分{じぶん}]の[領地{りょうち}]を[通{とお}]ることを[許{ゆる}]さなかった。そしてシホンは[民{たみ}]をことごとく[集{あつ}]め、[荒野{あらの}]に[出{で}]て、イスラエルを[攻{せ}]めようとし、ヤハズにきてイスラエルと[戦{たたか}]った。", "24": "イスラエルは、やいばで[彼{かれ}]を[撃{う}]ちやぶり、アルノンからヤボクまで[彼{かれ}]の[地{ち}]を[占領{せんりょう}]し、アンモンびとの[境{さかい}]に[及{およ}]んだ。ヤゼルはアンモンびとの[境{さかい}]だからである。", "25": "こうしてイスラエルはこれらの[町々{まちまち}]をことごとく[取{と}]った。そしてイスラエルはアモリびとのすべての[町々{まちまち}]に[住{す}]み、ヘシボンとそれに[附属{ふぞく}]するすべての[村々{むらむら}]にいた。", "26": "ヘシボンはアモリびとの[王{おう}]シホンの[都{みやこ}]であって、シホンはモアブの[以前{いぜん}]の[王{おう}]と[戦{たたか}]って、[彼{かれ}]の[地{ち}]をアルノンまで、ことごとくその[手{て}]から[奪{うば}]い[取{と}]ったのである。", "27": "それゆえに[歌{うた}]にうたわれている。「[人々{ひとびと}]よ、ヘシボンにきたれ、シホンの[町{まち}]を[築{きず}]き[建{た}]てよ。", "28": "ヘシボンから[火{ひ}]が[燃{も}]え[出{だ}]し、シホンの[都{みやこ}]から[炎{ほのお}]が[出{で}]て、モアブのアルを[焼{や}]き[尽{つく}]し、アルノンの[高地{こうち}]の[君{きみ}]たちを[滅{ほろ}]ぼしたからだ。", "29": "モアブよ、お[前{まえ}]はわざわいなるかな、ケモシの[民{たみ}]よ、お[前{まえ}]は[滅{ほろ}]ぼされるであろう。[彼{かれ}]は、むすこらを[逃{に}]げ[去{さ}]らせ、[娘{むすめ}]らをアモリびとの[王{おう}]シホンの[捕虜{ほりょ}]とならせた。", "30": "[彼{かれ}]らの[子{こ}]らは[滅{ほろ}]び[去{さ}]った、ヘシボンからデボンまで。われわれは[荒{あら}]した、[火{ひ}]はついてメデバに[及{およ}]んだ」。", "31": "こうしてイスラエルはアモリびとの[地{ち}]に[住{す}]んだが、", "32": "モーセはまた[人{ひと}]をつかわしてヤゼルを[探{さぐ}]らせ、ついにその[村々{むらむら}]を[取{と}]って、そこにいたアモリびとを[追{お}]い[出{だ}]し、", "33": "[転{てん}]じてバシャンの[道{みち}]に[上{のぼ}]って[行{い}]ったが、バシャンの[王{おう}]オグは、その[民{たみ}]をことごとく[率{ひき}]い、エデレイで[戦{たたか}]おうとして[出迎{でむか}]えた。", "34": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れてはならない。わたしは[彼{かれ}]とその[民{たみ}]とその[地{ち}]とを、ことごとくあなたの[手{て}]にわたす。あなたはヘシボンに[住{す}]んでいたアモリびとの[王{おう}]シホンにしたように[彼{かれ}]にもするであろう」。", "35": "そこで[彼{かれ}]とその[子{こ}]とすべての[民{たみ}]とを、ひとり[残{のこ}]らず[撃{う}]ち[殺{ころ}]して、その[地{ち}]を[占領{せんりょう}]した。" }, "22": { "1": "さて、イスラエルの[人々{ひとびと}]はまた[道{みち}]を[進{すす}]んで、エリコに[近{ちか}]いヨルダンのかなたのモアブの[平野{へいや}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "2": "チッポルの[子{こ}]バラクはイスラエルがアモリびとにしたすべての[事{こと}]を[見{み}]たので、", "3": "モアブは[大{おお}]いにイスラエルの[民{たみ}]を[恐{おそ}]れた。その[数{かず}]が[多{おお}]かったためである。モアブはイスラエルの[人々{ひとびと}]をひじょうに[恐{おそ}]れたので、", "4": "ミデアンの[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]った、「この[群衆{ぐんしゅう}]は[牛{うし}]が[野{の}]の[草{くさ}]をなめつくすように、われわれの[周囲{しゅうい}]の[物{もの}]をみな、なめつくそうとしている」。チッポルの[子{こ}]バラクはこの[時{とき}]モアブの[王{おう}]であった。", "5": "[彼{かれ}]はアンモンびとの[国{くに}]のユフラテ[川{かわ}]のほとりにあるペトルに[使者{ししゃ}]をつかわし、ベオルの[子{こ}]バラムを[招{まね}]こうとして[言{い}]わせた、「エジプトから[出{で}]てきた[民{たみ}]があり、[地{ち}]のおもてをおおってわたしの[前{まえ}]にいます。", "6": "どうぞ[今{いま}]きてわたしのためにこの[民{たみ}]をのろってください。[彼{かれ}]らはわたしよりも[強{つよ}]いのです。そうしてくだされば、われわれは[彼{かれ}]らを[撃{う}]って、この[国{くに}]から[追{お}]い[払{はら}]うことができるかもしれません。あなたが[祝福{しゅくふく}]する[者{もの}]は[祝福{しゅくふく}]され、あなたがのろう[者{もの}]はのろわれることをわたしは[知{し}]っています」。", "7": "モアブの[長老{ちょうろう}]たちとミデアンの[長老{ちょうろう}]たちは[占{うらな}]いの[礼物{れいもつ}]を[手{て}]にして[出発{しゅっぱつ}]し、バラムのもとへ[行{い}]って、バラクの[言葉{ことば}]を[告{つ}]げた。", "8": "バラムは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[今夜{こんや}]ここに[泊{と}]まりなさい。[主{しゅ}]がわたしに[告{つ}]げられるとおりに、あなたがたに[返答{へんとう}]しましょう」。それでモアブのつかさたちはバラムのもとにとどまった。", "9": "ときに[神{かみ}]はバラムに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われた、「あなたのところにいるこの[人々{ひとびと}]はだれですか」。", "10": "バラムは[神{かみ}]に[言{い}]った、「モアブの[王{おう}]チッポルの[子{こ}]バラクが、わたしに[人{ひと}]をよこして[言{い}]いました。", "11": "『エジプトから[出{で}]てきた[民{たみ}]があり、[地{ち}]のおもてをおおっています。どうぞ[今{いま}]きてわたしのために[彼{かれ}]らをのろってください。そうすればわたしは[戦{たたか}]って、[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]うことができるかもしれません』」。", "12": "[神{かみ}]はバラムに[言{い}]われた、「あなたは[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]ってはならない。またその[民{たみ}]をのろってはならない。[彼{かれ}]らは[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]だからである」。", "13": "[明{あ}]くる[朝{あさ}][起{お}]きて、バラムはバラクのつかさたちに[言{い}]った、「あなたがたは[国{くに}]にお[帰{かえ}]りなさい。[主{しゅ}]はわたしがあなたがたと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]くことを、お[許{ゆる}]しになりません」。", "14": "モアブのつかさたちは[立{た}]ってバラクのもとに[行{い}]って[言{い}]った、「バラムはわたしたちと[一緒{いっしょ}]に[来{く}]ることを[承知{しょうち}]しません」。", "15": "バラクはまた[前{まえ}]の[者{もの}]よりも[身分{みぶん}]の[高{たか}]いつかさたちを[前{まえ}]よりも[多{おお}]くつかわした。", "16": "[彼{かれ}]らはバラムのところへ[行{い}]って[言{い}]った、「チッポルの[子{こ}]バラクはこう[申{もう}]します、『どんな[妨{さまた}]げをも[顧{かえり}]みず、どうぞわたしのところへおいでください。", "17": "わたしはあなたを[大{おお}]いに[優遇{ゆうぐう}]します。そしてあなたがわたしに[言{い}]われる[事{こと}]はなんでもいたします。どうぞきてわたしのためにこの[民{たみ}]をのろってください』」。", "18": "しかし、バラムはバラクの[家来{けらい}]たちに[答{こた}]えた、「たといバラクがその[家{いえ}]に[満{み}]ちるほどの[金銀{きんぎん}]をわたしに[与{あた}]えようとも、[事{こと}]の[大小{だいしょう}]を[問{と}]わず、わたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[越{こ}]えては[何{なに}]もすることができません。", "19": "それで、どうぞ、あなたがたも[今夜{こんや}]ここにとどまって、[主{しゅ}]がこの[上{うえ}]、わたしになんと[仰{おお}]せられるかを[確{たし}]かめさせてください」。", "20": "[夜{よる}]になり、[神{かみ}]はバラムに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われた、「この[人々{ひとびと}]はあなたを[招{まね}]きにきたのだから、[立{た}]ってこの[人々{ひとびと}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]きなさい。ただしわたしが[告{つ}]げることだけを[行{おこな}]わなければならない」。", "21": "[明{あ}]くる[朝{あさ}][起{お}]きてバラムは、ろばにくらをおき、モアブのつかさたちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "22": "しかるに[神{かみ}]は[彼{かれ}]が[行{い}]ったために[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられ、[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[彼{かれ}]を[妨{さまた}]げようとして、[道{みち}]に[立{た}]ちふさがっていた。バラムは、ろばに[乗{の}]り、そのしもべふたりも[彼{かれ}]と[共{とも}]にいたが、", "23": "ろばは[主{しゅ}]の[使{つかい}]が、[手{て}]に[抜{ぬ}]き[身{み}]のつるぎをもって、[道{みち}]に[立{た}]ちふさがっているのを[見{み}]、[道{みち}]をそれて[畑{はたけ}]にはいったので、バラムは、ろばを[打{う}]って[道{みち}]に[返{かえ}]そうとした。", "24": "しかるに[主{しゅ}]の[使{つかい}]はまたぶどう[畑{はたけ}]の[間{あいだ}]の[狭{せま}]い[道{みち}]に[立{た}]ちふさがっていた。[道{みち}]の[両側{りょうがわ}]には[石{いし}]がきがあった。", "25": "ろばは[主{しゅ}]の[使{つかい}]を[見{み}]て、[石{いし}]がきにすり[寄{よ}]り、バラムの[足{あし}]を[石{いし}]がきに[押{お}]しつけたので、バラムは、また、ろばを[打{う}]った。", "26": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はまた[先{さき}]に[進{すす}]んで、[狭{せま}]い[所{ところ}]に[立{た}]ちふさがっていた。そこは[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも、[曲{まが}]る[道{みち}]がなかったので、", "27": "ろばは[主{しゅ}]の[使{つかい}]を[見{み}]てバラムの[下{した}]に[伏{ふ}]した。そこでバラムは[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、つえでろばを[打{う}]った。", "28": "すると、[主{しゅ}]が、ろばの[口{くち}]を[開{ひら}]かれたので、ろばはバラムにむかって[言{い}]った、「わたしがあなたに[何{なに}]をしたというのですか。あなたは三[度{ど}]もわたしを[打{う}]ったのです」。", "29": "バラムは、ろばに[言{い}]った、「お[前{まえ}]がわたしを[侮{あなど}]ったからだ。わたしの[手{て}]につるぎがあれば、いま、お[前{まえ}]を[殺{ころ}]してしまうのだが」。", "30": "ろばはまたバラムに[言{い}]った、「わたしはあなたが、きょうまで[長{なが}]いあいだ[乗{の}]られたろばではありませんか。わたしはいつでも、あなたにこのようにしたでしょうか」。バラムは[言{い}]った、「いや、しなかった」。", "31": "このとき[主{しゅ}]がバラムの[目{め}]を[開{ひら}]かれたので、[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[手{て}]に[抜{ぬ}]き[身{み}]のつるぎをもって、[道{みち}]に[立{た}]ちふさがっているのを[見{み}]て、[頭{とう}]を[垂{た}]れてひれ[伏{ふ}]した。", "32": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「なぜあなたは三[度{ど}]もろばを[打{う}]ったのか。あなたが[誤{あやま}]って[道{みち}]を[行{い}]くので、わたしはあなたを[妨{さまた}]げようとして[出{で}]てきたのだ。", "33": "ろばはわたしを[見{み}]て三[度{ど}]も[身{み}]を[巡{めぐ}]らしてわたしを[避{さ}]けた。もし、ろばが[身{み}]を[巡{めぐ}]らしてわたしを[避{さ}]けなかったなら、わたしはきっと[今{いま}]あなたを[殺{ころ}]して、ろばを[生{い}]かしておいたであろう」。", "34": "バラムは[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。あなたがわたしをとどめようとして、[道{みち}]に[立{た}]ちふさがっておられるのを、わたしは[知{し}]りませんでした。それで[今{いま}]、もし、[お気{おき}]に[召{め}]さないのであれば、わたしは[帰{かえ}]りましょう」。", "35": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はバラムに[言{い}]った、「この[人々{ひとびと}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]きなさい。ただし、わたしが[告{つ}]げることのみを[述{の}]べなければならない」。こうしてバラムはバラクのつかさたちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "36": "さて、バラクはバラムがきたと[聞{き}]いて、[国境{こっきょう}]のアルノン[川{かわ}]のほとり、[国境{こっきょう}]の[一端{いったん}]にあるモアブの[町{まち}]まで[出{で}]て[行{い}]って[迎{むか}]えた。", "37": "そしてバラクはバラムに[言{い}]った、「わたしは[人{ひと}]をつかわしてあなたを[招{まね}]いたではありませんか。あなたはなぜわたしのところへきませんでしたか。わたしは[実際{じっさい}]あなたを[優遇{ゆうぐう}]することができないでしょうか」。", "38": "バラムはバラクに[言{い}]った、「ごらんなさい。わたしはあなたのところにきています。しかし、[今{いま}]、[何事{なにごと}]かをみずから[言{い}]うことができましょうか。わたしはただ[神{かみ}]がわたしの[口{くち}]に[授{さづ}]けられることを[述{の}]べなければなりません」。", "39": "こうしてバラムはバラクと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]き、キリアテ・ホゾテにきたとき、", "40": "バラクは[牛{うし}]と[羊{ひつじ}]とをほふって、バラムおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいたバラムを[連{つ}]れてきたつかさたちに[贈{おく}]った。", "41": "[明{あ}]くる[朝{あさ}]バラクはバラムを[伴{ともな}]ってバモテバアルにのぼり、そこからイスラエルの[民{たみ}]の[宿営{しゅくえい}]の[一端{いったん}]をながめさせた。" }, "23": { "1": "バラムはバラクに[言{い}]った、「わたしのために、ここに七つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、七[頭{とう}]の[雄牛{おうし}]と七[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]とを[整{ととの}]えなさい」。", "2": "バラクはバラムの[言{い}]ったとおりにした。そしてバラクとバラムとは、その[祭壇{さいだん}]ごとに[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]とをささげた。", "3": "バラムはバラクに[言{い}]った、「あなたは[燔祭{はんさい}]のかたわらに[立{た}]っていてください。その[間{あいだ}]にわたしは[行{い}]ってきます。[主{しゅ}]はたぶんわたしに[会{あ}]ってくださるでしょう。そして、[主{しゅ}]がわたしに[示{しめ}]される[事{こと}]はなんでもあなたに[告{つ}]げましょう」。こうして[彼{かれ}]は一つのはげ[山{やま}]に[登{のぼ}]った。", "4": "[神{かみ}]がバラムに[会{あ}]われたので、バラムは[神{かみ}]に[言{い}]った、「わたしは七つの[祭壇{さいだん}]を[設{もう}]け、[祭壇{さいだん}]ごとに[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]とをささげました」。", "5": "[主{しゅ}]はバラムの[口{くち}]に[言葉{ことば}]を[授{さづ}]けて[言{い}]われた、「バラクのもとに[帰{かえ}]ってこう[言{い}]いなさい」。", "6": "[彼{かれ}]がバラクのもとに[帰{かえ}]ってみると、バラクはモアブのすべてのつかさたちと[共{とも}]に[燔祭{はんさい}]のかたわらに[立{た}]っていた。", "7": "バラムはこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「バラクはわたしをアラムから[招{まね}]き[寄{よ}]せ、モアブの[王{おう}]はわたしを[東{ひがし}]の[山{やま}]から[招{まね}]き[寄{よ}]せて[言{い}]う、『きてわたしのためにヤコブをのろえ、きてイスラエルをのろえ』と。", "8": "[神{かみ}]ののろわない[者{もの}]を、わたしがどうしてのろえよう。[主{しゅ}]ののろわない[者{もの}]を、わたしがどうしてのろえよう。", "9": "[岩{いわ}]の[頂{いただき}]からながめ、[丘{おか}]の[上{うえ}]から[見{み}]たが、これはひとり[離{はな}]れて[住{す}]む[民{たみ}]、もろもろの[国民{こくみん}]のうちに[並{なら}]ぶものはない。", "10": "だれがヤコブの[群衆{ぐんしゅう}]を[数{かぞ}]え、イスラエルの[無数{むすう}]の[民{たみ}]を[数{かぞ}]え[得{え}]よう。わたしは[義人{ぎじん}]のように[死{し}]に、わたしの[終{おわ}]りは[彼{かれ}]らの[終{おわ}]りのようでありたい」。", "11": "そこでバラクはバラムに[言{い}]った、「あなたはわたしに[何{なに}]をするのですか。わたしは[敵{てき}]をのろうために、あなたを[招{まね}]いたのに、あなたはかえって[敵{てき}]を[祝福{しゅくふく}]するばかりです」。", "12": "バラムは[答{こた}]えた、「わたしは、[主{しゅ}]がわたしの[口{くち}]に[授{さづ}]けられる[事{こと}]だけを[語{かた}]るように[注意{ちゅうい}]すべきではないでしょうか」。", "13": "バラクは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]にほかのところへ[行{い}]って、そこから[彼{かれ}]らをごらんください。あなたはただ[彼{かれ}]らの[一端{いったん}]を[見{み}]るだけで、[全体{ぜんたい}]を[見{み}]ることはできないでしょうが、そこからわたしのために[彼{かれ}]らをのろってください」。", "14": "そして[彼{かれ}]はバラムを[連{つ}]れてゾピムの[野{の}]に[行{い}]き、ピスガの[頂{いただき}]に[登{のぼ}]って、そこに七つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[祭壇{さいだん}]ごとに[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]とをささげた。", "15": "ときにはバラムはバラクに[言{い}]った、「あなたはここで、[燔祭{はんさい}]のかたわらに[立{た}]っていてください。わたしは[向{む}]こうへ[行{い}]って、[主{しゅ}]に[伺{うかが}]いますから」。", "16": "[主{しゅ}]はバラムに[臨{のぞ}]み、[言葉{ことば}]を[口{くち}]に[授{さづ}]けて[言{い}]われた、「バラクのもとに[帰{かえ}]ってこう[言{い}]いなさい」。", "17": "[彼{かれ}]がバラクのところへ[行{い}]って[見{み}]ると、バラクは[燔祭{はんさい}]のかたわらに[立{た}]ち、モアブのつかさたちも[共{とも}]にいた。バラクはバラムに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はなんと[言{い}]われましたか」。", "18": "そこでバラムはまたこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「バラクよ、[立{た}]って[聞{き}]け、チッポルの[子{こ}]よ、わたしに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "19": "[神{かみ}]は[人{ひと}]のように[偽{いつわ}]ることはなく、また[人{ひと}]の[子{こ}]のように[悔{く}]いることもない。[言{い}]ったことで、[行{おこな}]わないことがあろうか、[語{かた}]ったことで、しとげないことがあろうか。", "20": "[祝福{しゅくふく}]せよとの[命{めい}]をわたしはうけた、すでに[神{かみ}]が[祝福{しゅくふく}]されたものを、わたしは[変{か}]えることができない。", "21": "だれもヤコブのうちに[災{わざわい}]のあるのを[見{み}]ない、またイスラエルのうちに[悩{なや}]みのあるのを[見{み}]ない。[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[共{とも}]にいまし、[王{おう}]をたたえる[声{こえ}]がその[中{なか}]に[聞{きこ}]える。", "22": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]された、[彼{かれ}]らは[野牛{やぎゅう}]の[角{つの}]のようだ。", "23": "ヤコブには[魔術{まじゅつ}]がなく、イスラエルには[占{うらな}]いがない。[神{かみ}]がそのなすところを[時{とき}]に[応{おう}]じてヤコブに[告{つ}]げ、イスラエルに[示{しめ}]されるからだ。", "24": "[見{み}]よ、この[民{たみ}]は[雌{め}]じしのように[立{た}]ち[上{あ}]がり、[雄{お}]じしのように[身{み}]を[起{おこ}]す。これはその[獲物{えもの}]を[食{く}]らい、その[殺{ころ}]した[者{もの}]の[血{ち}]を[飲{の}]むまでは[身{み}]を[横{よこ}]たえない」。", "25": "バラクはバラムに[言{い}]った、「あなたは[彼{かれ}]らをのろうことも[祝福{しゅくふく}]することも、やめてください」。", "26": "バラムは[答{こた}]えてバラクに[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言{い}]われることは、なんでもしなければならないと、わたしはあなたに[告{つ}]げませんでしたか」。", "27": "バラクはバラムに[言{い}]った、「どうぞ、おいでください。わたしはあなたをほかの[所{ところ}]へお[連{つ}]れしましょう。[神{かみ}]はあなたがそこからわたしのために[彼{かれ}]らをのろうことを[許{ゆる}]されるかもしれません」。", "28": "そしてバラクはバラムを[連{つ}]れて、[荒野{あらの}]を[見{み}]おろすペオルの[頂{いただき}]に[行{い}]った。", "29": "バラムはバラクに[言{い}]った、「わたしのためにここに七つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[雄牛{おうし}]七[頭{とう}]と、[雄羊{おひつじ}]七[頭{とう}]とを[整{ととの}]えなさい」。", "30": "バラクはバラムの[言{い}]ったとおりにし、その[祭壇{さいだん}]ごとに[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]と[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]とをささげた。" }, "24": { "1": "バラムはイスラエルを[祝福{しゅくふく}]することが[主{しゅ}]の[心{こころ}]にかなうのを[見{み}]たので、[今度{こんど}]はいつものように[行{い}]って[魔術{まじゅつ}]を[求{もと}]めることをせず、[顔{かお}]を[荒野{あらの}]にむけ、", "2": "[目{め}]を[上{あ}]げて、イスラエルがそれぞれ[部族{ぶぞく}]にしたがって[宿営{しゅくえい}]しているのを[見{み}]た。その[時{とき}]、[神{かみ}]の[霊{れい}]が[臨{のぞ}]んだので、", "3": "[彼{かれ}]はこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「ベオルの[子{こ}]バラムの[言葉{ことば}]、[目{め}]を[閉{と}]じた[人{ひと}]の[言葉{ことば}]、", "4": "[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]く[者{もの}]、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[幻{まぼろし}]を[見{み}]る[者{もの}]、[倒{たお}]れ[伏{ふ}]して、[目{め}]の[開{ひら}]かれた[者{もの}]の[言葉{ことば}]。", "5": "ヤコブよ、あなたの[天幕{てんまく}]は[麗{うるわ}]しい、イスラエルよ、あなたのすまいは、[麗{うるわ}]しい。", "6": "それは[遠{とお}]くひろがる[谷々{たにだに}]のよう、[川{かわ}]べの[園{その}]のよう、[主{しゅ}]が[植{う}]えられた[沈香{ぢんこう}][樹{じゅ}]のよう、[流{なが}]れのほとりの[香柏{こうはく}]のようだ。", "7": "[水{みず}]は[彼{かれ}]らのかめからあふれ、[彼{かれ}]らの[種{たね}]は[水{みず}]の[潤{うるお}]いに[育{そだ}]つであろう。[彼{かれ}]らの[王{おう}]はアガグよりも[高{たか}]くなり、[彼{かれ}]らの[国{くに}]はあがめられるであろう。", "8": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]された、[彼{かれ}]らは[野牛{やぎゅう}]の[角{つの}]のようだ。[彼{かれ}]らは[敵{てき}]なる[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼし、その[骨{ほね}]を[砕{くだ}]き、[矢{や}]をもって[突{つ}]き[通{とお}]すであろう。", "9": "[彼{かれ}]らは[雄{お}]じしのように[身{み}]をかがめ、[雌{め}]じしのように[伏{ふ}]している。だれが[彼{かれ}]らを[起{おこ}]しえよう。あなたを[祝福{しゅくふく}]する[者{もの}]は[祝福{しゅくふく}]され、あなたをのろう[者{もの}]はのろわれるであろう」。", "10": "そこでバラクはバラムにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[手{て}]を[打{う}]ち[鳴{な}]らした。そしてバラクはバラムに[言{い}]った、「[敵{てき}]をのろうために[招{まね}]いたのに、あなたはかえって三[度{ど}]までも[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]した。", "11": "それで[今{いま}]あなたは[急{いそ}]いで[自分{じぶん}]のところへ[帰{かえ}]ってください。わたしはあなたを[大{おお}]いに[優遇{ゆうぐう}]しようと[思{おも}]った。しかし、[主{しゅ}]はその[優遇{ゆうぐう}]をあなたに[得{え}]させないようにされました」。", "12": "バラムはバラクに[言{い}]った、「わたしはあなたがつかわされた[使者{ししゃ}]たちに[言{い}]ったではありませんか、", "13": "『たといバラクがその[家{いえ}]に[満{み}]ちるほどの[金銀{きんぎん}]をわたしに[与{あた}]えようとも、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[越{こ}]えて[心{こころ}]のままに[善{ぜん}]も[悪{あく}]も[行{おこな}]うことはできません。わたしは[主{しゅ}]の[言{い}]われることを[述{の}]べるだけです』。", "14": "わたしは[今{いま}]わたしの[民{たみ}]のところへ[帰{かえ}]って[行{い}]きます。それでわたしはこの[民{たみ}]が[後{のち}]の[日{ひ}]にあなたの[民{たみ}]にどんなことをするかをお[知{おし}]らせしましょう」。", "15": "そしてこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「ベオルの[子{こ}]バラムの[言葉{ことば}]、[目{め}]を[閉{と}]じた[人{ひと}]の[言葉{ことば}]。", "16": "[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]く[者{もの}]、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[知識{ちしき}]をもつ[者{もの}]、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[幻{まぼろし}]を[見{み}]、[倒{たお}]れ[伏{ふ}]して、[目{め}]の[開{ひら}]かれた[者{もの}]の[言葉{ことば}]。", "17": "わたしは[彼{かれ}]を[見{み}]る、しかし[今{いま}]ではない。わたしは[彼{かれ}]を[望{のぞ}]み[見{み}]る、しかし[近{ちか}]くではない。ヤコブから一つの[星{ほし}]が[出{で}]、イスラエルから一[本{ぽん}]のつえが[起{おこ}]り、モアブのこめかみと、セツのすべての[子{こ}]らの[脳天{のうてん}]を[撃{う}]つであろう。", "18": "[敵{てき}]のエドムは[領地{りょうち}]となり、セイルもまた[領地{りょうち}]となるであろう。そしてイスラエルは[勝利{しょうり}]を[得{え}]るであろう。", "19": "[権{けん}]を[執{と}]る[者{もの}]がヤコブから[出{で}]、[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]を[町{まち}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすであろう」。", "20": "バラムはまたアマレクを[望{のぞ}]み[見{み}]て、この[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「アマレクは[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちの[最初{さいしょ}]のもの、しかし、ついに[滅{ほろ}]び[去{さ}]るであろう」。", "21": "またケニびとを[望{のぞ}]み[見{み}]てこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「お[前{まえ}]のすみかは[堅固{けんご}]だ、[岩{いわ}]に、お[前{まえ}]は[巣{す}]をつくっている。", "22": "しかし、カインは[滅{ほろ}]ぼされるであろう。アシュルはいつまでお[前{まえ}]を[捕虜{ほりょ}]とするであろうか」。", "23": "[彼{かれ}]はまたこの[託宣{たくせん}]を[述{の}]べた。「ああ、[神{かみ}]が[定{さだ}]められた[以上{いじょう}]、だれが[生{い}]き[延{の}]びることができよう。", "24": "キッテムの[海岸{かいがん}]から[舟{ふね}]がきて、アシュルを[攻{せ}]めなやまし、エベルを[攻{せ}]めなやますであろう。そして[彼{かれ}]もまたついに[滅{ほろ}]び[去{さ}]るであろう」。", "25": "こうしてバラムは[立{た}]ち[上{あ}]がって、[自分{じぶん}]のところへ[帰{かえ}]っていった。バラクもまた[立{た}]ち[去{さ}]った。" }, "25": { "1": "イスラエルはシッテムにとどまっていたが、[民{たみ}]はモアブの[娘{むすめ}]たちと、みだらな[事{こと}]をし[始{はじ}]めた。", "2": "その[娘{むすめ}]たちが[神々{かみがみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげる[時{とき}]に[民{たみ}]を[招{まね}]くと、[民{たみ}]は[一緒{いっしょ}]にそれを[食{た}]べ、[娘{むすめ}]たちの[神々{かみがみ}]を[拝{おが}]んだ。", "3": "イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、[主{しゅ}]はイスラエルにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられた。", "4": "そして[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[民{たみ}]の[首領{しゅりょう}]をことごとく[捕{とら}]え、[日{ひ}]のあるうちにその[人々{ひとびと}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[処刑{しょけい}]しなさい。そうすれば[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはイスラエルを[離{はな}]れるであろう」。", "5": "モーセはイスラエルのさばきびとたちにむかって[言{い}]った、「あなたがたはおのおの、[配下{はいか}]の[者{もの}]どもでペオルのバアルにつきしたがったものを[殺{ころ}]しなさい」。", "6": "モーセとイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]とが[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で[泣{な}]いていた[時{とき}]、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で、ひとりのイスラエルびとが、その[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]に、ひとりのミデアンの[女{おんな}]を[連{つ}]れてきた。", "7": "[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]なるエレアザルの[子{こ}]ピネハスはこれを[見{み}]て、[会衆{かいしゅう}]のうちから[立{た}]ち[上{あ}]がり、やりを[手{て}]に[執{と}]り、", "8": "そのイスラエルの[人{ひと}]の[後{あと}]を[追{お}]って、[奥{おく}]の[間{ま}]に[入{い}]り、そのイスラエルの[人{ひと}]を[突{つ}]き、またその[女{おんな}]の[腹{はら}]を[突{つ}]き[通{とお}]して、ふたりを[殺{ころ}]した。こうして[疫病{えきびょう}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]に[及{およ}]ぶのがやんだ。", "9": "しかし、その[疫病{えきびょう}]で[死{し}]んだ[者{もの}]は二万四千[人{にん}]であった。", "10": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "11": "「[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]なるエレアザルの[子{こ}]ピネハスは[自分{じぶん}]のことのように、わたしの[憤激{ふんげき}]をイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[表{あら}]わし、わたしの[怒{いか}]りをそのうちから[取{と}]り[去{さ}]ったので、わたしは[憤激{ふんげき}]して、イスラエルの[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼすことをしなかった。", "12": "このゆえにあなたは[言{い}]いなさい、『わたしは[平和{へいわ}]の[契約{けいやく}]を[彼{かれ}]に[授{さづ}]ける。", "13": "これは[彼{かれ}]とその[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[永遠{えいえん}]の[祭司{さいし}][職{しょく}]の[契約{けいやく}]となるであろう。[彼{かれ}]はその[神{かみ}]のために[熱心{ねっしん}]であって、イスラエルの[人々{ひとびと}]のために[罪{つみ}]のあがないをしたからである』と」。", "14": "ミデアンの[女{おんな}]と[共{とも}]に[殺{ころ}]されたイスラエルの[人{ひと}]の[名{な}]はジムリといい、サルの[子{こ}]で、シメオンびとのうちの[一族{いちぞく}]のつかさであった。", "15": "またその[殺{ころ}]されたミデアンの[女{おんな}]の[名{な}]はコズビといい、ツルの[娘{むすめ}]であった。ツルはミデアンの[民{たみ}]の[一族{いちぞく}]のかしらであった。", "16": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "17": "「ミデアンびとを[打{う}]ち[悩{なや}]ましなさい。", "18": "[彼{かれ}]らはたくらみをもって、あなたがたを[悩{なや}]まし、ペオルの[事{こと}]と、[彼{かれ}]らの[姉妹{しまい}]、ミデアンのつかさの[娘{むすめ}]コズビ、すなわちペオルの[事{こと}]により、[疫病{えきびょう}]の[起{おこ}]った[日{ひ}]に[殺{ころ}]された[女{おんな}]の[事{こと}]とによって、あなたがたを[惑{まど}]わしたからである」。" }, "26": { "1": "[疫病{えきびょう}]の[後{のち}]、[主{しゅ}]はモーセと[祭司{さいし}]アロンの[子{こ}]エレアザルとに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[総数{そうすう}]をその[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって[調{しら}]べ、イスラエルにおいて、すべて[戦争{せんそう}]に[出{で}]ることのできる二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]を[数{かぞ}]えなさい」。", "3": "そこでモーセと[祭司{さいし}]エレアザルとは、エリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりにあるモアブの[平野{へいや}]で[彼{かれ}]らに[言{い}]った、", "4": "「[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたように、あなたがたのうちの二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]を[数{かぞ}]えなさい」。エジプトの[地{ち}]から[出{で}]てきたイスラエルの[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "5": "ルベンはイスラエルの[長子{ちょうし}]である。ルベンの[子孫{しそん}]は、ヘノクからヘノクびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、パルからパルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "6": "ヘヅロンからヘヅロンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、カルミからカルミびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "7": "これらはルベンびとの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万三千七百三十[人{にん}]であった。", "8": "またパルの[子{こ}]はエリアブ。", "9": "エリアブの[子{こ}]はネムエル、ダタン、アビラムである。このダタンとアビラムとは[会衆{かいしゅう}]のうちから[選{えら}]び[出{だ}]された[者{もの}]で、コラのともがらと[共{とも}]にモーセとアロンとに[逆{さか}]らって[主{しゅ}]と[争{あらそ}]った[時{とき}]、", "10": "[地{ち}]は[口{くち}]を[開{ひら}]いて[彼{かれ}]らとコラとをのみ、その[仲間{なかま}]は[死{し}]んだ。その[時{とき}]二百五十[人{にん}]が[火{ひ}]に[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされて、[戒{いまし}]めの[鏡{かがみ}]となった。", "11": "ただし、コラの[子{こ}]たちは[死{し}]ななかった。", "12": "シメオンの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、ネムエルからネムエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ヤミンからヤミンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ヤキンからヤキンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "13": "ゼラからゼラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、シャウルからシャウルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "14": "これらはシメオンびとの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は二万二千二百[人{にん}]であった。", "15": "ガドの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、ゼポンからゼポンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ハギからハギびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、シュニからシュニびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "16": "オズニからオズニびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、エリからエリびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "17": "アロドからアロドびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、アレリからアレリびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "18": "これらはガドの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万五百[人{にん}]であった。", "19": "ユダの[子{こ}]らはエルとオナンとであって、エルとオナンとはカナンの[地{ち}]で[死{し}]んだ。", "20": "ユダの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、シラからシラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ペレヅからペレヅびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ゼラからゼラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "21": "ペレヅの[子孫{しそん}]は、ヘヅロンからヘヅロンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ハムルからハムルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "22": "これらはユダの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は七万六千五百[人{にん}]であった。", "23": "イッサカルの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、トラからトラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、プワからプワびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "24": "ヤシュブからヤシュブびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、シムロンからシムロンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "25": "これらはイッサカルの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は六万四千三百[人{にん}]であった。", "26": "ゼブルンの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、セレデからセレデびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、エロンからエロンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ヤリエルからヤリエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "27": "これらはゼブルンびとの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は六万五百[人{にん}]であった。", "28": "ヨセフの[子{こ}]らは、その[氏族{しぞく}]によれば、マナセとエフライムとであって、", "29": "マナセの[子孫{しそん}]は、マキルからマキルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。マキルからギレアデが[生{うま}]れ、ギレアデからギレアデびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "30": "ギレアデの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。イエゼルからイエゼルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ヘレクからヘレクびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "31": "アスリエルからアスリエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、シケムからシケムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "32": "セミダからセミダびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ヘペルからヘペルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "33": "ヘペルの[子{こ}]ゼロペハデには[男{おとこ}]の[子{こ}]がなく、ただ[女{おんな}]の[子{こ}]のみで、ゼロペハデの[女{おんな}]の[子{こ}]の[名{な}]はマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといった。", "34": "これらはマナセの[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万二千七百[人{にん}]であった。", "35": "エフライムの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、[次{つぎ}]のとおりである。シュテラからはシュテラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ベケルからベケルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、タハンからタハンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "36": "またシュテラの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちエランからエランびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "37": "これらはエフライムの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は三万二千五百[人{にん}]であった。[以上{いじょう}]はヨセフの[子孫{しそん}]で、その[氏族{しぞく}]によるものである。", "38": "ベニヤミンの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、ベラからベラびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、アシベルからアシベルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、アヒラムからアヒラムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "39": "シュパムからシュパムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ホパムからホパムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "40": "ベラの[子{こ}]はアルデとナアマンとであって、アルデからアルデびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ナアマンからナアマンびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "41": "これらはベニヤミンの[子孫{しそん}]であって、その[氏族{しぞく}]によれば[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万五千六百[人{にん}]であった。", "42": "ダンの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、[次{つぎ}]のとおりである。シュハムからシュハムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。これらはダンの[氏族{しぞく}]であって、その[氏族{しぞく}]によるものである。", "43": "シュハムびとのすべての[氏族{しぞく}]のうち、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は六万四千四百[人{にん}]であった。", "44": "アセルの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、エムナからエムナびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、エスイからエスイびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、ベリアからベリアびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "45": "ベリアの[子孫{しそん}]のうちヘベルからヘベルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、マルキエルからマルキエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "46": "アセルの[娘{むすめ}]の[名{な}]はサラといった。", "47": "これらはアセルの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]であって、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は五万三千四百[人{にん}]であった。", "48": "ナフタリの[子孫{しそん}]は、その[氏族{しぞく}]によれば、ヤジエルからヤジエルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、グニからグニびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、", "49": "エゼルからエゼルびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、シレムからシレムびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "50": "これらはナフタリの[氏族{しぞく}]であって、その[氏族{しぞく}]により、[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は四万五千四百[人{にん}]であった。", "51": "これらはイスラエルの[子孫{しそん}]の[数{かぞ}]えられた[者{もの}]であって、六十万一千百三十[人{にん}]であった。", "52": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "53": "「これらの[人々{ひとびと}]に、その[名{な}]の[数{かず}]にしたがって[地{ち}]を[分{わ}]け[与{あた}]え、[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせなさい。", "54": "[大{おお}]きい[部族{ぶぞく}]には[多{おお}]くの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]え、[小{ちい}]さい[部族{ぶぞく}]には[少{すこ}]しの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えなさい。すなわち[数{かぞ}]えられた[数{かず}]にしたがって、おのおのの[部族{ぶぞく}]にその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えなければならない。", "55": "ただし[地{ち}]は、くじをもって[分{わ}]け、その[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]の[名{な}]にしたがって、それを[継{つ}]がなければならない。", "56": "すなわち、くじをもってその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[大{おお}]きいものと、[小{ちい}]さいものとに[分{わ}]けなければならない」。", "57": "レビびとのその[氏族{しぞく}]にしたがって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]は[次{つぎ}]のとおりである。ゲルションからゲルションびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、コハテからコハテびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]、メラリからメラリびとの[氏族{しぞく}]が[出{で}]た。", "58": "レビの[氏族{しぞく}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちリブニびとの[氏族{しぞく}]、ヘブロンびとの[氏族{しぞく}]、マヘリびとの[氏族{しぞく}]、ムシびとの[氏族{しぞく}]、コラびとの[氏族{しぞく}]であって、コハテからアムラムが[生{うま}]れた。", "59": "アムラムの[妻{つま}]の[名{な}]はヨケベデといって、レビの[娘{むすめ}]である。[彼女{かのじょ}]はエジプトでレビに[生{うま}]れた[者{もの}]であるが、アムラムにとついで、アロンとモーセおよびその[姉妹{しまい}]ミリアムを[産{う}]んだ。", "60": "アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマルが[生{うま}]れた。", "61": "ナダブとアビウは[異火{ことび}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげた[時{とき}]に[死{し}]んだ。", "62": "その[数{かぞ}]えられた一か[月{げつ}][以上{いじょう}]のすべての[男子{だんし}]は二万三千[人{にん}]であった。[彼{かれ}]らはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えられなかったため、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[数{かぞ}]えられなかった[者{もの}]である。", "63": "これらはモーセと[祭司{さいし}]エレアザルが、エリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりにあるモアブの[平野{へいや}]で[数{かぞ}]えたイスラエルの[人々{ひとびと}]の[数{かず}]である。", "64": "ただしそのうちには、モーセと[祭司{さいし}]アロンがシナイの[荒野{あらの}]でイスラエルの[人々{ひとびと}]を[数{かぞ}]えた[時{とき}]に[数{かぞ}]えられた[者{もの}]はひとりもなかった。", "65": "それは[主{しゅ}]がかつて[彼{かれ}]らについて「[彼{かれ}]らは[必{かなら}]ず[荒野{あらの}]で[死{し}]ぬであろう」と[言{い}]われたからである。それで[彼{かれ}]らのうちエフンネの[子{こ}]カレブとヌンの[子{こ}]ヨシュアのほか、ひとりも[残{のこ}]った[者{もの}]はなかった。" }, "27": { "1": "さて、ヨセフの[子{こ}]マナセの[氏族{しぞく}]のうちのヘペルの[子{こ}]、ゼロペハデの[娘{むすめ}]たちが[訴{うった}]えてきた。ヘペルはギレアデの[子{こ}]、ギレアデはマキルの[子{こ}]、マキルはマナセの[子{こ}]である。その[娘{むすめ}]たちは[名{な}]をマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといったが、", "2": "[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]でモーセと、[祭司{さいし}]エレアザルと、つかさたちと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]との[前{まえ}]に[立{た}]って[言{い}]った、", "3": "「わたしたちの[父{ちち}]は[荒野{あらの}]で[死{し}]にました。[彼{かれ}]は、コラの[仲間{なかま}]となって[主{しゅ}]に[逆{さか}]らった[者{もの}]どもの[仲間{なかま}]のうちには[加{くわ}]わりませんでした。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]によって[死{し}]んだのですが、[男{おとこ}]の[子{こ}]がありませんでした。", "4": "[男{おとこ}]の[子{こ}]がないからといって、どうしてわたしたちの[父{ちち}]の[名{な}]がその[氏族{しぞく}]のうちから[削{けず}]られなければならないのでしょうか。わたしたちの[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]と[同{おな}]じように、わたしたちにも[所有{しょゆう}][地{ち}]を[与{あた}]えてください」。", "5": "モーセがその[事{こと}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[述{の}]べると、", "6": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "7": "「ゼロペハデの[娘{むすめ}]たちの[言{い}]うことは[正{ただ}]しい。あなたは[必{かなら}]ず[彼{かれ}]らの[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]たちと[同{おな}]じように、[彼{かれ}]らにも[嗣{し}][業{ぎょう}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]を[与{あた}]えなければならない。すなわち、その[父{ちち}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]を[彼{かれ}]らに[渡{わた}]さなければならない。", "8": "あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『もし[人{ひと}]が[死{し}]んで、[男{おとこ}]の[子{こ}]がない[時{とき}]は、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[娘{むすめ}]に[渡{わた}]さなければならない。", "9": "もしまた[娘{むすめ}]もない[時{とき}]は、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[兄弟{きょうだい}]に[与{あた}]えなければならない。", "10": "もし[兄弟{きょうだい}]もない[時{とき}]は、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]に[与{あた}]えなければならない。", "11": "もしまた[父{ちち}]に[兄弟{きょうだい}]がない[時{とき}]は、その[氏族{しぞく}]のうちで[彼{かれ}]に[最{もっと}]も[近{ちか}]い[親族{しんぞく}]にその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えて[所有{しょゆう}]させなければならない』。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにイスラエルの[人々{ひとびと}]は、これをおきての[定{さだ}]めとしなければならない」。", "12": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「このアバリムの[山{やま}]に[登{のぼ}]って、わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]える[地{ち}]を[見{み}]なさい。", "13": "あなたはそれを[見{み}]てから、[兄弟{きょうだい}]アロンのようにその[民{たみ}]に[加{くわ}]えられるであろう。", "14": "これは[会衆{かいしゅう}]がチンの[荒野{あらの}]で[逆{さか}]らい[争{あらそ}]った[時{とき}]、あなたがたはわたしの[命{めい}]にそむき、あの[水{みず}]のかたわらで[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]にわたしの[聖{せい}]なることを[現{あらわ}]さなかったからである」。これはチンの[荒野{あらの}]にあるカデシのメリバの[水{みず}]である。", "15": "モーセは[主{しゅ}]に[言{い}]った、", "16": "「すべての[肉{にく}]なるものの[命{いのち}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞ、この[会衆{かいしゅう}]の[上{うえ}]にひとりの[人{ひと}]を[立{た}]て、", "17": "[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[出入{でい}]りし、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]し、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れる[者{もの}]とし、[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]を[牧者{ぼくしゃ}]のない[羊{ひつじ}]のようにしないでください」。", "18": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「[神{かみ}]の[霊{れい}]のやどっているヌンの[子{こ}]ヨシュアを[選{えら}]び、あなたの[手{て}]をその[上{うえ}]におき、", "19": "[彼{かれ}]を[祭司{さいし}]エレアザルと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせて、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]で[職{しょく}]に[任{にん}]じなさい。", "20": "そして[彼{かれ}]にあなたの[権威{けんい}]を[分{わ}]け[与{あた}]え、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[彼{かれ}]に[従{したが}]わせなさい。", "21": "[彼{かれ}]は[祭司{さいし}]エレアザルの[前{まえ}]に[立{た}]ち、エレアザルは[彼{かれ}]のためにウリムをもって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[判断{はんだん}]を[求{もと}]めなければならない。ヨシュアとイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]とはエレアザルの[言葉{ことば}]に[従{したが}]っていで、エレアザルの[言葉{ことば}]に[従{したが}]ってはいらなければならない」。", "22": "そこでモーセは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにし、ヨシュアを[選{えら}]んで、[祭司{さいし}]エレアザルと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]たせ、", "23": "[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[手{て}]をおき、[主{しゅ}]がモーセによって[語{かた}]られたとおりに[彼{かれ}]を[任命{にんめい}]した。" }, "28": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて[言{い}]いなさい、『あなたがたは[香{こう}]ばしいかおりとしてわたしにささげる[火祭{かさい}]、すなわち、わたしの[供{そな}]え[物{もの}]、わたしの[食物{しょくもつ}]を[定{さだ}]めの[時{とき}]にわたしにささげることを[怠{おこた}]ってはならない』。", "3": "また[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『あなたがたが[主{しゅ}]にささぐべき[火祭{かさい}]はこれである。すなわち一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]二[頭{とう}]を[毎日{まいにち}]ささげて[常燔祭{じょうはんさい}]としなければならない。", "4": "すなわち一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]を[朝{あさ}]にささげ、一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]を[夕{ゆう}]にささげなければならない。", "5": "また[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の一に、[砕{くだ}]いて[取{と}]った[油{あぶら}]一ヒンの四[分{ぶん}]の一を[混{ま}]ぜて[素祭{そさい}]としなければならない。", "6": "これはシナイ[山{さん}]で[定{さだ}]められた[常燔祭{じょうはんさい}]であって、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしてささげる[火祭{かさい}]である。", "7": "またその[灌祭{かんさい}]は[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]について一ヒンの四[分{ぶん}]の一をささげなければならない。すなわち[聖所{せいじょ}]において[主{しゅ}]のために[濃{こ}]い[酒{さけ}]をそそいで[灌祭{かんさい}]としなければならない。", "8": "[夕{ゆう}]には[他{た}]の一[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]をささげなければならない。その[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは[朝{あさ}]のものと[同{おな}]じようにし、その[小羊{こひつじ}]を[火祭{かさい}]としてささげ、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。", "9": "また[安息日{あんそくにち}]には一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]二[頭{とう}]と、[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ん}]の二に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[素祭{そさい}]と、その[灌祭{かんさい}]とをささげなければならない。", "10": "これは[安息日{あんそくにち}]ごとの[燔祭{はんさい}]であって、[常燔祭{じょうはんさい}]とその[灌祭{かんさい}]とに[加{くわ}]えらるべきものである。", "11": "またあなたがたは[月々{つきづき}]の[第{だい}]一[日{にち}]に[燔祭{はんさい}]を[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげ、", "12": "[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]には[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の三に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜたものを[素祭{そさい}]とし、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]には[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の二に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜたものを[素祭{そさい}]とし、", "13": "[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]には[麦粉{むぎこ}]十[分{ぶん}]の一に[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜたものを[素祭{そさい}]とし、これを[香{こう}]ばしいかおりの[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]のために[火祭{かさい}]としなければならない。", "14": "またその[灌祭{かんさい}]は[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]についてぶどう[酒{しゅ}]一ヒンの二[分{ぶん}]の一、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]について一ヒンの三[分{ぶん}]の一、[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]について一ヒンの四[分{ぶん}]の一をささげなければならない。これは[年{ねん}]の[月々{つきづき}]を[通{つう}]じて、[新月{しんげつ}]ごとにささぐべき[燔祭{はんさい}]である。", "15": "また[常燔祭{じょうはんさい}]とその[灌祭{かんさい}]とのほかに、[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。", "16": "[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]は[主{しゅ}]の[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]である。", "17": "またその[月{つき}]の十五[日{にち}]は[祭日{さいじつ}]としなければならない。[七日{なぬか}]のあいだ[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べなければならない。", "18": "その[初{はじ}]めの[日{ひ}]には[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]をもしてはならない。", "19": "あなたがたは[火祭{かさい}]として[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげなければならない。これらはみな[全{まった}]きものでなければならない。", "20": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]をささげなければならない。すなわち[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]につき[麦粉{むぎこ}]一エパの十[分{ぶん}]の三、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]につき十[分{ぶん}]の二をささげ、", "21": "また七[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]にはその一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の一をささげなければならない。", "22": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげ、あなたがたのために[罪{つみ}]のあがないをしなければならない。", "23": "あなたがたは[朝{あさ}]にささげる[常燔祭{じょうはんさい}]の[燔祭{はんさい}]のほかに、これらをささげなければならない。", "24": "このようにあなたがたは[七日{なぬか}]のあいだ[毎日{まいにち}]、[火祭{かさい}]の[食物{しょくもつ}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。これは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[灌祭{かんさい}]とのほかにささぐべきものである。", "25": "そして[第{だい}]七[日{にち}]に、あなたがたは[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]をもしてはならない。", "26": "あなたがたは七[週{しゅう}]の[祭{まつり}]、すなわち[新{あたら}]しい[素祭{そさい}]を[主{しゅ}]にささげる[初穂{はつほ}]の[日{ひ}]にも[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]をもしてはならない。", "27": "あなたがたは[燔祭{はんさい}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげなければならない。", "28": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]をささげなければならない。すなわち[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]につき一エパの十[分{ぶん}]の三、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]につき十[分{ぶん}]の二をささげ、", "29": "また七[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の一をささげなければならない。", "30": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]をささげてあなたがたのために[罪{つみ}]のあがないをしなければならない。", "31": "あなたがたは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]とその[灌祭{かんさい}]とのほかに、これらをささげなければならない。これらはみな、[全{まった}]きものでなければならない。" }, "29": { "1": "七[月{がつ}]には、その[月{つき}]の[第{だい}]一[日{にち}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]をもしてはならない。これはあなたがたがラッパを[吹{ふ}]く[日{ひ}]である。", "2": "あなたがたは[燔祭{はんさい}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげなければならない。", "3": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]をささげなければならない。すなわち[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]について一エパの十[分{ぶん}]の三、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]について十[分{ぶん}]の二をささげ、", "4": "また七[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の一をささげなければならない。", "5": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげ、あなたがたのために[罪{つみ}]のあがないをしなければならない。", "6": "これは[新月{しんげつ}]の[燔祭{はんさい}]とその[素祭{そさい}]、[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]、および[灌祭{かんさい}]のほかのものであって、これらのものの[定{さだ}]めにしたがい、[香{こう}]ばしいかおりとして、[主{しゅ}]に[火祭{かさい}]としなければならない。", "7": "またその七[月{がつ}]の十[日{か}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]き、かつあなたがたの[身{み}]を[悩{なや}]まさなければならない。なんの[仕事{しごと}]もしてはならない。", "8": "あなたがたは[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげて、[香{こう}]ばしいかおりとしなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげなければならない。これらはみな[全{まった}]きものでなければならない。", "9": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]をささげなければならない。すなわち[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]につき一エパの十[分{ぶん}]の三、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]につき十[分{ぶん}]の二をささげ、", "10": "また七[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の一をささげなければならない。", "11": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[贖罪{しょくざい}]の[罪祭{ざいさい}]と[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]、および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "12": "七[月{がつ}]の十五[日{にち}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]もしてはならない。[七日{なぬか}]のあいだ[主{しゅ}]のために[祭{まつり}]をしなければならない。", "13": "あなたがたは[燔祭{はんさい}]をささげて、[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりの[火祭{かさい}]としなければならない。すなわち[若{わか}]い[雄牛{おうし}]十三[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。これらはみな[全{まった}]きものでなければならない。", "14": "その[素祭{そさい}]には[油{あぶら}]を[混{ま}]ぜた[麦粉{むぎこ}]をささげなければならない。すなわち十三[頭{とう}]の[雄牛{おうし}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の三、その二[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の二をささげ、", "15": "その十四[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]には一[頭{とう}]ごとに十[分{ぶん}]の一をささげなければならない。", "16": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "17": "[第{だい}]二[日{にち}]には[若{わか}]い[雄牛{おうし}]十二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "18": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とはその[数{かず}]にしたがって、[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "19": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "20": "[第{だい}]三[日{にち}]には[雄牛{おうし}]十一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "21": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "22": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "23": "[第{だい}]四[日{にち}]には[雄牛{おうし}]十[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "24": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "25": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "26": "[第{だい}]五[日{にち}]には[雄牛{おうし}]九[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "27": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "28": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "29": "[第{だい}]六[日{にち}]には[雄牛{おうし}]八[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "30": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "31": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "32": "[第{だい}]七[日{にち}]には[雄牛{おうし}]七[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]十四[頭{とう}]をささげなければならない。", "33": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "34": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "35": "[第{だい}]八[日{か}]にはまた[集会{しゅうかい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[労役{ろうえき}]をもしてはならない。", "36": "あなたがたは[燔祭{はんさい}]をささげて[主{しゅ}]に[香{こう}]ばしいかおりの[火祭{かさい}]としなければならない。すなわち[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]、一[歳{さい}]の[雄{おす}]の[全{まった}]き[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]をささげなければならない。", "37": "その[雄牛{おうし}]と[雄羊{おひつじ}]と[小羊{こひつじ}]とのための[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは、その[数{かず}]にしたがって[定{さだ}]めのようにささげなければならない。", "38": "また[雄{お}]やぎ一[頭{とう}]を[罪祭{ざいさい}]としてささげなければならない。これらは[常燔祭{じょうはんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]のほかのものである。", "39": "あなたがたは[定{さだ}]めの[祭{まつり}]の[時{とき}]に、これらのものを[主{しゅ}]にささげなければならない。これらはあなたがたの[誓願{せいがん}]、または[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]としてささげる[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]、[灌祭{かんさい}]および[酬恩祭{しゅうおんさい}]のほかのものである』」。", "40": "モーセは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられた[事{こと}]をことごとくイスラエルの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げた。" }, "30": { "1": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]のかしらたちに[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられた[事{こと}]である。", "2": "もし[人{ひと}]が[主{しゅ}]に[誓願{せいがん}]をかけ、またはその[身{み}]に[物{もの}][断{だ}]ちをしようと[誓{ちか}]いをするならば、その[言葉{ことば}]を[破{やぶ}]ってはならない。[口{くち}]で[言{い}]ったとおりにすべて[行{おこな}]わなければならない。", "3": "またもし[女{おんな}]がまだ[若{わか}]く、[父{ちち}]の[家{いえ}]にいて、[主{しゅ}]に[誓願{せいがん}]をかけ、またはその[身{み}]に[物{もの}][断{だ}]ちをしようとする[時{とき}]、", "4": "[父{ちち}]が[彼女{かのじょ}]の[誓願{せいがん}]、または[彼女{かのじょ}]の[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちのことを[聞{き}]いて、[彼女{かのじょ}]に[何{なに}]も[言{い}]わないならば、[彼女{かのじょ}]はすべて[誓願{せいがん}]を[行{おこな}]い、またその[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちをすべて[守{まも}]らなければならない。", "5": "しかし、[彼女{かのじょ}]の[父{ちち}]がそれを[聞{き}]いた[日{ひ}]に、それを[承認{しょうにん}]しない[時{とき}]は、[彼女{かのじょ}]はその[誓願{せいがん}]、またはその[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちをすべてやめることができる。[父{ちち}]が[承認{しょうにん}]しないのであるから、[主{しゅ}]は[彼女{かのじょ}]をゆるされるであろう。", "6": "またもし[夫{おっと}]のある[身{み}]で、みずから[誓願{せいがん}]をかけ、またはその[身{み}]に[物{もの}][断{だ}]ちをしようと、[軽々{かるがる}]しく[口{くち}]で[言{い}]った[場合{ばあい}]、", "7": "[夫{おっと}]がそれを[聞{き}]き、それを[聞{き}]いた[日{ひ}]に[彼女{かのじょ}]に[何{なに}]も[言{い}]わないならば、[彼女{かのじょ}]はその[誓願{せいがん}]を[行{おこな}]い、その[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちを[守{まも}]らなければならない。", "8": "しかし、もし[夫{おっと}]がそれを[聞{き}]いた[日{ひ}]に、それを[承認{しょうにん}]しないならば、[夫{おっと}]はその[女{おんな}]がかけた[誓願{せいがん}]、またはその[身{み}]に[物{もの}][断{だ}]ちをしようと、[軽々{かるがる}]しく[口{くち}]に[言{い}]ったことをやめさせることができる。[主{しゅ}]はその[女{おんな}]をゆるされるであろう。", "9": "しかし、[寡婦{かふ}]あるいは[離縁{りえん}]された[女{おんな}]の[誓願{せいがん}]、すべてその[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちは、それを[守{まも}]らなければならない。", "10": "もし[女{おんな}]が[夫{おっと}]の[家{いえ}]で[誓願{せいがん}]をかけ、またはその[身{み}]に[物{もの}][断{だ}]ちをしようと[誓{ちか}]った[時{とき}]、", "11": "[夫{おっと}]がそれを[聞{き}]いて、[彼女{かのじょ}]に[何{なに}]も[言{い}]わず、またそれに[反対{はんたい}]しないならば、その[誓願{せいがん}]はすべて[行{おこな}]わなければならない。またその[身{み}]に[断{た}]った[物{もの}][断{だ}]ちはすべて[守{まも}]らなければならない。", "12": "しかし、もし[夫{おっと}]がそれを[聞{き}]いた[日{ひ}]にそれを[認{みと}]めないならば、[彼女{かのじょ}]の[誓願{せいがん}]、または[身{み}]の[物{もの}][断{だ}]ちについて、[彼女{かのじょ}]が[口{くち}]で[言{い}]った[事{こと}]は、すべてやめることができる。[夫{おっと}]がそれを[認{みと}]めなかったのだから、[主{しゅ}]はその[女{おんな}]をゆるされるであろう。", "13": "すべての[誓願{せいがん}]およびすべてその[身{み}]を[悩{なや}]ます[物{もの}][断{だ}]ちの[誓約{せいやく}]は、[夫{おっと}]がそれを[守{まも}]らせることができ、または[夫{おっと}]がそれをやめさせることができる。", "14": "もし[夫{おっと}]が[彼女{かのじょ}]に[何{なに}]も[言{い}]わずに[日{ひ}]を[送{おく}]るならば、[彼{かれ}]は[妻{つま}]がした[誓願{せいがん}]、または[物{もの}][断{だ}]ちをすべて[認{みと}]めたのである。[彼{かれ}]はそれを[聞{き}]いた[日{ひ}]に[妻{つま}]に[何{なに}]も[言{い}]わなかったのだから、それを[認{みと}]めたのである。", "15": "しかし、もし[夫{おっと}]がそれを[聞{き}]き、あとになって、それを[認{みと}]めないならば、[彼{かれ}]は[妻{つま}]の[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない」。", "16": "これらは[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられた[定{さだ}]めであって、[夫{おっと}]と[妻{つま}]との[間{あいだ}]、および[父{ちち}]とまだ[若{わか}]くて[父{ちち}]の[家{いえ}]にいる[娘{むすめ}]との[間{あいだ}]に[関{かん}]するものである。" }, "31": { "1": "さて[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「ミデアンびとにイスラエルの[人々{ひとびと}]のあだを[報{むく}]いなさい。その[後{のち}]、あなたはあなたの[民{たみ}]に[加{くわ}]えられるであろう」。", "3": "モーセは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたのうちから[人{ひと}]を[選{えら}]んで[戦{たたか}]いのために[武装{ぶそう}]させ、ミデアンびとを[攻{せ}]めて、[主{しゅ}]のためミデアンびとに[復讐{ふくしゅう}]しなさい。", "4": "すなわちイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]から、[部族{ぶぞく}]ごとに千[人{にん}]ずつを[戦{たたか}]いに[送{おく}]り[出{だ}]さなければならない」。", "5": "そこでイスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちから[部族{ぶぞく}]ごとに千[人{にん}]ずつを[選{えら}]び、一万二千[人{にん}]を[得{え}]て、[戦{たたか}]いのために[武装{ぶそう}]させた。", "6": "モーセは[各{かく}][部族{ぶぞく}]から千[人{にん}]ずつを[戦{たたか}]いにつかわし、また[祭司{さいし}]エレアザルの[子{こ}]ピネハスに、[聖{せい}]なる[器{うつわ}]と[吹{ふ}]き[鳴{な}]らすラッパとを[執{と}]らせて、[共{とも}]に[戦{たたか}]いにつかわした。", "7": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにミデアンびとと[戦{たたか}]って、その[男子{だんし}]をみな[殺{ころ}]した。", "8": "その[殺{ころ}]した[者{もの}]のほかにまたミデアンの[王{おう}]五[人{にん}]を[殺{ころ}]した。その[名{な}]はエビ、レケム、ツル、フル、レバである。またベオルの[子{こ}]バラムをも、つるぎにかけて[殺{ころ}]した。", "9": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]はミデアンの[女{おんな}]たちとその[子{こ}][供{とも}]たちを[捕虜{ほりょ}]にし、その[家畜{かちく}]と、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れと、[貨{か}][財{ざい}]とをことごとく[奪{うば}]い[取{と}]り、", "10": "そのすまいのある[町々{まちまち}]と、その[部落{ぶらく}]とを、ことごとく[火{ひ}]で[焼{や}]いた。", "11": "こうして[彼{かれ}]らはすべて[奪{うば}]ったものと、かすめたものとは[人{ひと}]をも[家畜{かちく}]をも[取{と}]り、", "12": "その[生{なま}]けどった[者{もの}]と、かすめたものと、[奪{うば}]ったものとを[携{たずさ}]えて、エリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]の[宿営{しゅくえい}]におるモーセと[祭司{さいし}]エレアザルとイスラエルの[人々{ひとびと}]の[会衆{かいしゅう}]のもとへもどってきた。", "13": "ときにモーセと[祭司{さいし}]エレアザルと[会衆{かいしゅう}]のつかさたちはみな[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[出{で}]て[迎{むか}]えたが、", "14": "モーセは[軍勢{ぐんぜい}]の[将{しょう}]たち、すなわち[戦場{せんじょう}]から[帰{かえ}]ってきた千[人{にん}]の[長{ちょう}]たちと、百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちに[対{たい}]して[怒{いか}]った。", "15": "モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[女{おんな}]たちをみな[生{い}]かしておいたのか。", "16": "[彼{かれ}]らはバラムのはかりごとによって、イスラエルの[人々{ひとびと}]に、ペオルのことで[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]させ、ついに[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]のうちに[疫病{えきびょう}]を[起{おこ}]すに[至{いた}]った。", "17": "それで[今{いま}]、この[子供{こども}]たちのうちの[男{おとこ}]の[子{こ}]をみな[殺{ころ}]し、また[男{おとこ}]と[寝{ね}]て、[男{おとこ}]を[知{し}]った[女{おんな}]をみな[殺{ころ}]しなさい。", "18": "ただし、まだ[男{おとこ}]と[寝{ね}]ず、[男{おとこ}]を[知{し}]らない[娘{むすめ}]はすべてあなたがたのために[生{い}]かしておきなさい。", "19": "そしてあなたがたは[七日{なぬか}]のあいだ[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]にとどまりなさい。あなたがたのうちすべて[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]、およびすべて[殺{ころ}]された[者{もの}]に[触{ふ}]れた[者{もの}]は、あなたがた[自身{じしん}]も、あなたがたの[捕虜{ほりょ}]も[共{とも}]に、三[日{か}][目{め}]と[七日{なぬか}][目{め}]とに[身{み}]を[清{きよ}]めなければならない。", "20": "またすべての[衣服{いふく}]と、すべての[皮{かわ}]の[器{うつわ}]と、すべてやぎの[毛{け}]で[作{つく}]ったものと、すべての[木{き}]の[器{うつわ}]とを[清{きよ}]めなければならない」。", "21": "[祭司{さいし}]エレアザルは[戦{たたか}]いに[出{で}]たいくさびとたちに[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられた[律法{りっぽう}]の[定{さだ}]めである。", "22": "[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、すず、[鉛{なまり}]など、", "23": "すべて[火{ひ}]に[耐{た}]える[物{もの}]は[火{ひ}]の[中{なか}]を[通{とお}]さなければならない。そうすれば[清{きよ}]くなるであろう。なおその[上{うえ}]、[汚{けが}]れを[清{きよ}]める[水{みず}]で、[清{きよ}]めなければならない。しかし、すべて[火{ひ}]に[耐{た}]えないものは[水{みず}]の[中{なか}]を[通{とお}]さなければならない。", "24": "あなたがたは[七日{なぬか}][目{め}]に[衣服{いふく}]を[洗{あら}]わなければならない。そして[清{きよ}]くなり、その[後{のち}][宿営{しゅくえい}]にはいることができる」。", "25": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "26": "「あなたと[祭司{さいし}]エレアザルおよび[会衆{かいしゅう}]の[氏族{しぞく}]のかしらたちは、その[生{なま}]けどった[人{ひと}]と[家畜{かちく}]の[獲物{えもの}]の[総数{そうすう}]を[調{しら}]べ、", "27": "その[獲物{えもの}]を[戦{たたか}]いに[出{で}]た[勇士{ゆうし}]と、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]とに[折半{せっぱん}]しなさい。", "28": "そして[戦{たたか}]いに[出{で}]たいくさびとに、[人{ひと}]または[牛{うし}]、またはろば、または[羊{ひつじ}]を、おのおの五百ごとに一つを[取{と}]り、みつぎとして[主{しゅ}]にささげさせなさい。", "29": "すなわち[彼{かれ}]らが[受{う}]ける[半分{はんぶん}]のなかから、それを[取{と}]り、[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]として[祭司{さいし}]エレアザルに[渡{わた}]しなさい。", "30": "またイスラエルの[人々{ひとびと}]が[受{う}]ける[半分{はんぶん}]のなかから、その[獲{え}]た[人{ひと}]または[牛{うし}]、またはろば、または[羊{ひつじ}]などの[家畜{かちく}]を、おのおの五十ごとに一つを[取{と}]り、[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]をするレビびとに[与{あた}]えなさい」。", "31": "モーセと[祭司{さいし}]エレアザルとは[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりに[行{い}]った。", "32": "そこでその[獲物{えもの}]、すなわち、いくさびとたちが[奪{うば}]い[取{と}]ったものの[残{のこ}]りは[羊{ひつじ}]六十七万五千、", "33": "[牛{うし}]七万二千、", "34": "ろば六万一千、", "35": "[人{ひと}]三万二千、これはみな[男{おとこ}]と[寝{ね}]ず、[男{おとこ}]を[知{し}]らない[女{おんな}]であった。", "36": "そしてその[半分{はんぶん}]、すなわち[戦{たたか}]いに[出{で}]た[者{もの}]の[分{ぶん}]は[羊{ひつじ}]三十三万七千五百、", "37": "[主{しゅ}]にみつぎとした[羊{ひつじ}]は六百七十五。", "38": "[牛{うし}]は三万六千、そのうちから[主{しゅ}]にみつぎとしたものは七十二。", "39": "ろばは三万五百、そのうちから[主{しゅ}]にみつぎとしたものは六十一。", "40": "[人{ひと}]は一万六千、そのうちから[主{しゅ}]にみつぎとしたものは三十二[人{にん}]であった。", "41": "モーセはそのみつぎを[主{しゅ}]にささげる[物{もの}]として[祭司{さいし}]エレアザルに[渡{わた}]した。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "42": "モーセが[戦{たたか}]いに[出{で}]た[人々{ひとびと}]とは[別{べつ}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えた[半分{はんぶん}]、", "43": "すなわち[会衆{かいしゅう}]の[受{う}]けた[半分{はんぶん}]は[羊{ひつじ}]三十三万七千五百、", "44": "[牛{うし}]三万六千、", "45": "ろば三万五百、", "46": "[人{ひと}]一万六千であって、", "47": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[受{う}]けた[半分{はんぶん}]のなかから、[人{ひと}]および[獣{けもの}]をおのおの五十ごとに一つを[取{と}]って、[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[務{つとめ}]をするレビびとに[与{あた}]えた。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "48": "[時{とき}]に[軍勢{ぐんぜい}]の[将{しょう}]であったものども、すなわち千[人{にん}]の[長{ちょう}]たちと百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちとがモーセのところにきて、", "49": "モーセに[言{い}]った、「しもべらは、[指揮{しき}][下{か}]のいくさびとを[数{かぞ}]えましたが、われわれのうち、ひとりも[欠{か}]けた[者{もの}]はありませんでした。", "50": "それで、われわれは、おのおの[手{て}]に[入{い}]れた[金{きん}]の[飾{かざ}]り[物{もの}]、すなわち[腕{うで}][飾{かざ}]り、[腕輪{うでわ}]、[指輪{ゆびわ}]、[耳輪{みみわ}]、[首飾{くびかざ}]りなどを[主{しゅ}]に[携{たずさ}]えてきて[供{そな}]え[物{もの}]とし、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にわれわれの[命{いのち}]のあがないをしようと[思{おも}]います」。", "51": "モーセと[祭司{さいし}]エレアザルとは、[彼{かれ}]らから[細工{さいく}]を[施{ほどこ}]した[金{きん}]の[飾{かざ}]り[物{もの}]を[受{う}]け[取{と}]った。", "52": "千[人{にん}]の[長{ちょう}]たちと百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちとが、[主{しゅ}]にささげものとした[金{きん}]は[合{あ}]わせて一万六千七百五十シケル。", "53": "いくさびとは、おのおの[自分{じぶん}]のぶんどり[物{もの}]を[獲{え}]た。", "54": "モーセと[祭司{さいし}]エレアザルとは、千[人{にん}]の[長{ちょう}]たちと百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちとから、その[金{きん}]を[受{う}]け[取{と}]り、それを[携{たずさ}]えて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[入{い}]り、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いてイスラエルの[人々{ひとびと}]のために[記念{きねん}]とした。" }, "32": { "1": "ルベンの[子孫{しそん}]とガドの[子孫{しそん}]とは[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[家畜{かちく}]の[群{む}]れを[持{も}]っていた。[彼{かれ}]らがヤゼルの[地{ち}]と、ギレアデの[地{ち}]とを[見{み}]ると、そこは[家畜{かちく}]を[飼{か}]うのに[適{てき}]していたので、", "2": "ガドの[子孫{しそん}]とルベンの[子孫{しそん}]とがきて、モーセと、[祭司{さいし}]エレアザルと、[会衆{かいしゅう}]のつかさたちとに[言{い}]った、", "3": "「アタロテ、デボン、ヤゼル、ニムラ、ヘシボン、エレアレ、シバム、ネボ、ベオン、", "4": "すなわち[主{しゅ}]がイスラエルの[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼされた[国{くに}]は、[家畜{かちく}]を[飼{か}]うのに[適{てき}]した[地{ち}]ですが、しもべらは[家畜{かちく}]を[持{も}]っています」。", "5": "[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「それでもし、あなたの[恵{めぐ}]みを[得{え}]られますなら、どうぞこの[地{ち}]をしもべらの[領地{りょうち}]にして、われわれにヨルダンを[渡{わた}]らせないでください」。", "6": "モーセはガドの[子孫{しそん}]とルベンの[子孫{しそん}]とに[言{い}]った、「あなたがたは[兄弟{きょうだい}]が[戦{たたか}]いに[行{い}]くのに、ここにすわっていようというのか。", "7": "どうしてあなたがたはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]をくじいて、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられる[地{ち}]に[渡{わた}]ることができないようにするのか。", "8": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]も、わたしがカデシ・バルネアから、その[地{ち}]を[見{み}]るためにつかわした[時{とき}]に、[同{おな}]じようなことをした。", "9": "すなわち[彼{かれ}]らはエシコルの[谷{たに}]に[行{い}]って、その[地{ち}]を[見{み}]たとき、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]をくじいて、[主{しゅ}]が[与{あた}]えられる[地{ち}]に[行{い}]くことができないようにした。", "10": "そこでその[時{とき}]、[主{しゅ}]は[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[誓{ちか}]って[言{い}]われた、", "11": "『エジプトから[出{で}]てきた[人々{ひとびと}]で二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]はひとりもわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]った[地{ち}]を[見{み}]ることはできない。[彼{かれ}]らはわたしに[従{したが}]わなかったからである。", "12": "ただケニズびとエフンネの[子{こ}]カレブとヌンの[子{こ}]ヨシュアとはそうではない。このふたりは[全{まった}]く[主{しゅ}]に[従{したが}]ったからである』。", "13": "[主{しゅ}]はこのようにイスラエルにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]らを四十[年{ねん}]のあいだ[荒野{あらの}]にさまよわされたので、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]ったその[世代{せだい}]の[人々{ひとびと}]は、ついにみな[滅{ほろ}]びた。", "14": "あなたがたはその[父{ちち}]に[代{かわ}]って[立{た}]った[罪{つみ}]びとのやからであって、[主{しゅ}]のイスラエルに[対{たい}]する[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをさらに[増{ま}]そうとしている。", "15": "あなたがたがもしそむいて[主{しゅ}]に[従{したが}]わないならば、[主{しゅ}]はまたこの[民{たみ}]を[荒野{あらの}]にすておかれるであろう。そうすればあなたがたはこの[民{たみ}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼすに[至{いた}]るであろう」。", "16": "[彼{かれ}]らはモーセのところへ[進{すす}]み[寄{よ}]って[言{い}]った、「われわれはこの[所{ところ}]に、[群{む}]れのために[羊{ひつじ}]のおりを[建{た}]て、また[子供{こども}]たちのために[町々{まちまち}]を[建{た}]てようと[思{おも}]います。", "17": "しかし、われわれは[武装{ぶそう}]してイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[進{すす}]み、[彼{かれ}]らをその[所{ところ}]へ[導{みちび}]いて[行{い}]きましょう。ただわれわれの[子供{こども}]たちは、この[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]の[害{がい}]をのがれるため、[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]に[住{す}]ませておかなければなりません。", "18": "われわれはイスラエルの[人々{ひとびと}]が、おのおのその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けるまでは、[家{いえ}]に[帰{かえ}]りません。", "19": "またわれわれはヨルダンのかなたで[彼{かれ}]らとともには[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けません。われわれはヨルダンのこなた、すなわち[東{ひがし}]の[方{ほう}]で[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けるからです」。", "20": "モーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「もし、あなたがたがそのようにし、みな[武装{ぶそう}]して[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[行{い}]って[戦{たたか}]い、", "21": "みな[武装{ぶそう}]して[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[行{い}]ってヨルダン[川{がわ}]を[渡{わた}]り、[主{しゅ}]がその[敵{てき}]を[自分{じぶん}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われて、", "22": "この[国{くに}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[征服{せいふく}]されて[後{のち}]、[帰{かえ}]ってくるならば、あなたがたは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にも、イスラエルの[前{まえ}]にも、とがめはないであろう。そしてこの[地{ち}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたがたの[所有{しょゆう}]となるであろう。", "23": "しかし、そうしないならば、あなたがたは[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]となり、その[罪{つみ}]は[必{かなら}]ず[身{み}]に[及{およ}]ぶことを[知{し}]らなければならない。", "24": "あなたがたは[子供{こども}]たちのために[町々{まちまち}]を[建{た}]て、[羊{ひつじ}]のために、おりを[建{た}]てなさい。しかし、あなたがたは[約束{やくそく}]したことは[行{おこな}]わなければならない」。", "25": "ガドの[子孫{しそん}]とルベンの[子孫{しそん}]とは、モーセに[言{い}]った、「しもべらはあなたの[命{めい}]じられたとおりにいたします。", "26": "われわれの[子供{こども}]たちと[妻{つま}]と[羊{ひつじ}]と、すべての[家畜{かちく}]とは、このギレアデの[町々{まちまち}]に[残{のこ}]します。", "27": "しかし、しもべらはみな[武装{ぶそう}]して、あなたの[言{い}]われるとおり、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[渡{わた}]って[行{い}]って[戦{たたか}]います」。", "28": "モーセは[彼{かれ}]らのことについて、[祭司{さいし}]エレアザルと、ヌンの[子{こ}]ヨシュアと、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]のうちの[氏族{しぞく}]のかしらたちとに[命{めい}]じた。", "29": "そしてモーセは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「ガドの[子孫{しそん}]と、ルベンの[子孫{しそん}]とが、おのおの[武装{ぶそう}]してあなたがたと[一緒{いっしょ}]にヨルダンを[渡{わた}]り、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[戦{たたか}]って、その[地{ち}]をあなたがたが[征服{せいふく}]するならば、あなたがたは[彼{かれ}]らにギレアデの[地{ち}]を[領地{りょうち}]として[与{あた}]えなければならない。", "30": "しかし、もし[彼{かれ}]らが[武装{ぶそう}]してあなたがたと[一緒{いっしょ}]に[渡{わた}]って[行{い}]かないならば、[彼{かれ}]らはカナンの[地{ち}]であなたがたのうちに[領地{りょうち}]を[獲{え}]なければならない」。", "31": "ガドの[子孫{しそん}]と、ルベンの[子孫{しそん}]とは[答{こた}]えて[言{い}]った、「しもべらは[主{しゅ}]が[言{い}]われたとおりにいたします。", "32": "われわれは[武装{ぶそう}]して、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にカナンの[地{ち}]へ[渡{わた}]って[行{い}]きますが、ヨルダンのこなたで、われわれの[嗣{し}][業{ぎょう}]をもつことにします」。", "33": "そこでモーセはガドの[子孫{しそん}]と、ルベンの[子孫{しそん}]と、ヨセフの[子{こ}]マナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばとに、アモリびとの[王{おう}]シホンの[国{くに}]と、バシャンの[王{おう}]オグの[国{くに}]とを[与{あた}]えた。すなわち、その[国{くに}]およびその[領内{りょうない}]の[町々{まちまち}]とその[町々{まちまち}]の[周囲{しゅうい}]の[地{ち}]とを[与{あた}]えた。", "34": "こうしてガドの[子孫{しそん}]は、デボン、アタロテ、アロエル、", "35": "アテロテ・ショパン、ヤゼル、ヨグベハ、", "36": "ベテニムラ、ベテハランなどの[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[建{た}]て、[羊{ひつじ}]のおりを[建{た}]てた。", "37": "またルベンの[子孫{しそん}]は、ヘシボン、エレアレ、キリヤタイム、", "38": "および[後{のち}]に[名{な}]を[改{あらた}]めたネボと、バアル・メオンの[町{まち}]を[建{た}]て、またシブマの[町{まち}]を[建{た}]てた。[彼{かれ}]らは[建{た}]てた[町々{まちまち}]に[新{あたら}]しい[名{な}]を[与{あた}]えた。", "39": "またマナセの[子{こ}]マキルの[子孫{しそん}]はギレアデに[行{い}]って、そこを[取{と}]り、その[住民{じゅうみん}]アモリびとを[追{お}]い[払{はら}]ったので、", "40": "モーセはギレアデをマナセの[子{こ}]マキルに[与{あた}]えてそこに[住{す}]まわせた。", "41": "またマナセの[子{こ}]ヤイルは[行{い}]って[村々{むらむら}]を[取{と}]り、それをハオテヤイルと[名{な}]づけた。", "42": "またノバは[行{い}]ってケナテとその[村々{むらむら}]を[取{と}]り、[自分{じぶん}]の[名{な}]にしたがって、それをノバと[名{な}]づけた。" }, "33": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、モーセとアロンとに[導{みちび}]かれ、その[部隊{ぶたい}]に[従{したが}]って、エジプトの[国{くに}]を[出{で}]てから[経{へ}]た[旅路{たびじ}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "モーセは[主{しゅ}]の[命{めい}]により、その[旅路{たびじ}]にしたがって[宿駅{しゅくえき}]を[書{か}]きとめた。その[宿駅{しゅくえき}]にしたがえば[旅路{たびじ}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "3": "[彼{かれ}]らは[正月{しょうがつ}]の十五[日{にち}]にラメセスを[出立{しゅったつ}]した。すなわち[過越{すぎこし}]の[翌日{よくじつ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]は、すべてのエジプトびとの[目{め}]の[前{まえ}]を[意気揚々{いきようよう}]と[出立{しゅったつ}]した。", "4": "その[時{とき}]エジプトびとは、[主{しゅ}]に[撃{う}]ち[殺{ころ}]されたすべてのういごを[葬{ほうむ}]っていた。[主{しゅ}]はまた[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]にも[罰{ばつ}]を[加{くわ}]えられた。", "5": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はラメセスを[出立{しゅったつ}]してスコテに[宿営{しゅくえい}]し、", "6": "スコテを[出立{しゅったつ}]して[荒野{あらの}]の[端{はし}]にあるエタムに[宿営{しゅくえい}]し、", "7": "エタムを[出立{しゅったつ}]してバアル・ゼポンの[前{まえ}]にあるピハヒロテに[引{ひ}]き[返{かえ}]してミグドルの[前{まえ}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "8": "ピハヒロテを[出立{しゅったつ}]して、[海{うみ}]のなかをとおって[荒野{あらの}]に[入{い}]り、エタムの[荒野{あらの}]を三[日{か}][路{じ}]ほど[行{い}]って、メラに[宿営{しゅくえい}]し、", "9": "メラを[出立{しゅったつ}]し、エリムに[行{い}]って[宿営{しゅくえい}]した。エリムには[水{みず}]の[泉{いずみ}]十二と、なつめやし七十[本{ほん}]とがあった。", "10": "エリムを[出立{しゅったつ}]して[紅海{こうかい}]のほとりに[宿営{しゅくえい}]し、", "11": "[紅海{こうかい}]を[出立{しゅったつ}]してシンの[荒野{あらの}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "12": "シンの[荒野{あらの}]を[出立{しゅったつ}]してドフカに[宿営{しゅくえい}]し、", "13": "ドフカを[出立{しゅったつ}]してアルシに[宿営{しゅくえい}]し、", "14": "アルシを[出立{しゅったつ}]してレピデムに[宿営{しゅくえい}]した。そこには[民{たみ}]の[飲{の}]む[水{みず}]がなかった。", "15": "レピデムを[出立{しゅったつ}]してシナイの[荒野{あらの}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "16": "シナイの[荒野{あらの}]を[出立{しゅったつ}]してキブロテ・ハッタワに[宿営{しゅくえい}]し、", "17": "キブロテ・ハッタワを[出立{しゅったつ}]してハゼロテに[宿営{しゅくえい}]し、", "18": "ハゼロテを[出立{しゅったつ}]してリテマに[宿営{しゅくえい}]し、", "19": "リテマを[出立{しゅったつ}]してリンモン・パレツに[宿営{しゅくえい}]し、", "20": "リンモン・パレツを[出立{しゅったつ}]してリブナに[宿営{しゅくえい}]し、", "21": "リブナを[出立{しゅったつ}]してリッサに[宿営{しゅくえい}]し、", "22": "リッサを[出立{しゅったつ}]してケヘラタに[宿営{しゅくえい}]し、", "23": "ケヘラタを[出立{しゅったつ}]してシャペル[山{やま}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "24": "シャペル[山{やま}]を[出立{しゅったつ}]してハラダに[宿営{しゅくえい}]し、", "25": "ハラダを[出立{しゅったつ}]してマケロテに[宿営{しゅくえい}]し、", "26": "マケロテを[出立{しゅったつ}]してタハテに[宿営{しゅくえい}]し、", "27": "タハテを[出立{しゅったつ}]してテラに[宿営{しゅくえい}]し、", "28": "テラを[出立{しゅったつ}]してミテカに[宿営{しゅくえい}]し、", "29": "ミテカを[出立{しゅったつ}]してハシモナに[宿営{しゅくえい}]し、", "30": "ハシモナを[出立{しゅったつ}]してモセラに[宿営{しゅくえい}]し、", "31": "モセラを[出立{しゅったつ}]してベネヤカンに[宿営{しゅくえい}]し、", "32": "ベネヤカンを[出立{しゅったつ}]してホル・ハギデガデに[宿営{しゅくえい}]し、", "33": "ホル・ハギデガデを[出立{しゅったつ}]してヨテバタに[宿営{しゅくえい}]し、", "34": "ヨテバタを[出立{しゅったつ}]してアブロナに[宿営{しゅくえい}]し、", "35": "アブロナを[出立{しゅったつ}]してエジオン・ゲベルに[宿営{しゅくえい}]し、", "36": "エジオン・ゲベルを[出立{しゅったつ}]してチンの[荒野{あらの}]すなわちカデシに[宿営{しゅくえい}]し、", "37": "カデシを[出立{しゅったつ}]してエドムの[国{くに}]の[端{はし}]にあるホル[山{やま}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "38": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトの[国{くに}]を[出{で}]て四十[年{ねん}][目{め}]の五[月{がつ}]一[日{にち}]に、[祭司{さいし}]アロンは[主{しゅ}]の[命{めい}]によりホル[山{やま}]に[登{のぼ}]って、その[所{ところ}]で[死{し}]んだ。", "39": "アロンはホル[山{やま}]で[死{し}]んだとき百二十三[歳{さい}]であった。", "40": "カナンの[地{ち}]のネゲブに[住{す}]んでいたカナンびとアラデの[王{おう}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[来{く}]るのを[聞{き}]いた。", "41": "ついで、ホル[山{やま}]を[出立{しゅったつ}]してザルモナに[宿営{しゅくえい}]し、", "42": "ザルモナを[出立{しゅったつ}]してプノンに[宿営{しゅくえい}]し、", "43": "プノンを[出立{しゅったつ}]してオボテに[宿営{しゅくえい}]し、", "44": "オボテを[出立{しゅったつ}]してモアブの[境{さかい}]にあるイエ・アバリムに[宿営{しゅくえい}]し、", "45": "イエ・アバリムを[出立{しゅったつ}]してデボン・ガドに[宿営{しゅくえい}]し、", "46": "デボン・ガドを[出立{しゅったつ}]してアルモン・デブラタイムに[宿営{しゅくえい}]し、", "47": "アルモン・デブラタイムを[出立{しゅったつ}]してネボの[前{まえ}]にあるアバリムの[山{やま}]に[宿営{しゅくえい}]し、", "48": "アバリムの[山{やま}]を[出立{しゅったつ}]してエリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "49": "すなわちヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]で、ベテエシモテとアベル・シッテムとの[間{あいだ}]に[宿営{しゅくえい}]した。", "50": "エリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]で、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "51": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい。あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]ってカナンの[地{ち}]にはいるときは、", "52": "その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]をことごとくあなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]い、すべての[石像{せきぞう}]をこぼち、すべての[鋳{い}][像{ぞう}]をこぼち、すべての[高{たか}]き[所{ところ}]を[破壊{はかい}]しなければならない。", "53": "またあなたがたはその[地{ち}]の[民{たみ}]を[追{お}]い[払{はら}]って、そこに[住{す}]まなければならない。わたしがその[地{ち}]をあなたがたの[所有{しょゆう}]として[与{あた}]えたからである。", "54": "あなたがたは、おのおの[氏族{しぞく}]ごとにくじを[引{ひ}]き、その[地{ち}]を[分{わ}]けて[嗣{し}][業{ぎょう}]としなければならない。[大{おお}]きい[部族{ぶぞく}]には[多{おお}]くの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]え、[小{ちい}]さい[部族{ぶぞく}]には[少{すこ}]しの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えなければならない。そのくじの[当{あた}]った[所{ところ}]がその[所有{しょゆう}]となるであろう。あなたがたは[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]にしたがって、それを[継{つ}]がなければならない。", "55": "しかし、その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]をあなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]わないならば、その[残{のこ}]して[置{お}]いた[者{もの}]はあなたがたの[目{め}]にとげとなり、あなたがたの[脇{わき}]にいばらとなり、あなたがたの[住{す}]む[国{くに}]において、あなたがたを[悩{なや}]ますであろう。", "56": "また、わたしは[彼{かれ}]らにしようと[思{おも}]ったとおりに、あなたがたにするであろう」。" }, "34": { "1": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて[言{い}]いなさい。あなたがたがカナンの[地{ち}]にはいるとき、あなたがたの[嗣{し}][業{ぎょう}]となるべき[地{ち}]はカナンの[地{ち}]で、その[全域{ぜんいき}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "3": "[南{みなみ}]の[方{ほう}]はエドムに[接{せっ}]するチンの[荒野{あらの}]に[始{はじ}]まり、[南{みなみ}]の[境{さかい}]は、[東{ひがし}]は[塩{しお}]の[海{うみ}]の[端{はし}]に[始{はじ}]まる。", "4": "その[境{さかい}]はアクラビムの[坂{さか}]の[南{みなみ}]を[巡{めぐ}]ってチンに[向{む}]かい、カデシ・バルネアの[南{みなみ}]に[至{いた}]り、ハザル・アダルに[進{すす}]み、アズモンに[及{およ}]ぶ。", "5": "その[境{さかい}]はまたアズモンから[転{てん}]じてエジプトの[川{かわ}]に[至{いた}]り、[海{うみ}]に[及{およ}]んで[尽{つ}]きる。", "6": "[西{にし}]の[境{さかい}]はおおうみとその[沿岸{えんがん}]で、これがあなたがたの[西{にし}]の[境{さかい}]である。", "7": "あなたがたの[北{きた}]の[境{さかい}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちおおうみからホル[山{やま}]まで[線{せん}]を[引{ひ}]き、", "8": "ホル[山{やま}]からハマテの[入口{いりぐち}]まで[線{せん}]を[引{ひ}]き、その[境{さかい}]をゼダデに[至{いた}]らせ、", "9": "またその[境{さかい}]はジフロンに[進{すす}]み、ハザル・エノンに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。これがあなたがたの[北{きた}]の[境{さかい}]である。", "10": "あなたがたの[東{ひがし}]の[境{さかい}]は、ハザル・エノンからシパムまで[線{せん}]を[引{ひ}]き、", "11": "またその[境{さかい}]はアインの[東{ひがし}]の[方{ほう}]で、シパムからリブラに[下{くだ}]り、またその[境{さかい}]は[下{くだ}]ってキンネレテの[海{うみ}]の[東{ひがし}]の[斜面{しゃめん}]に[至{いた}]り、", "12": "またその[境{さかい}]はヨルダンに[下{くだ}]り、[塩{しお}]の[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。あなたがたの[国{くに}]の[周囲{しゅうい}]の[境{さかい}]は[以上{いじょう}]のとおりである」。", "13": "モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「これはあなたがたが、くじによって[継{つ}]ぐべき[地{ち}]である。[主{しゅ}]はこれを九つの[部族{ぶぞく}]と[半{はん}][部族{ぶぞく}]とに[与{あた}]えよと[命{めい}]じられた。", "14": "それはルベンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]とガドの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]とが[共{とも}]に[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]にしたがって、すでにその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]け、またマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]もその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けていたからである。", "15": "この二つの[部族{ぶぞく}]と[半{はん}][部族{ぶぞく}]とはエリコに[近{ちか}]いヨルダンのかなた、すなわち[東{ひがし}]の[方{ほう}]、[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]で、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けた」。", "16": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、", "17": "「あなたがたに、[嗣{し}][業{ぎょう}]として[地{ち}]を[分{わ}]け[与{あた}]える[人々{ひとびと}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[祭司{さいし}]エレアザルと、ヌンの[子{こ}]ヨシュアとである。", "18": "あなたがたはまた、おのおの[部族{ぶぞく}]から、つかさひとりずつを[選{えら}]んで、[地{ち}]を[分{わ}]け[与{あた}]えさせなければならない。", "19": "その[人々{ひとびと}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちユダの[部族{ぶぞく}]ではエフンネの[子{こ}]カレブ、", "20": "シメオンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではアミホデの[子{こ}]サムエル、", "21": "ベニヤミンの[部族{ぶぞく}]ではキスロンの[子{こ}]エリダデ、", "22": "ダンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではヨグリの[子{こ}]つかさブッキ、", "23": "ヨセフの[子孫{しそん}]、すなわちマナセの[部族{ぶぞく}]ではエポデの[子{こ}]つかさハニエル、", "24": "エフライムの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではシフタンの[子{こ}]つかさケムエル、", "25": "ゼブルンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではパルナクの[子{こ}]つかさエリザパン、", "26": "イッサカルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではアザンの[子{こ}]つかさパルテエル、", "27": "アセルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]ではシロミの[子{こ}]つかさアヒウデ、", "28": "ナフタリの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]では、アミホデの[子{こ}]つかさパダヘル。", "29": "カナンの[地{ち}]でイスラエルの[人々{ひとびと}]に[嗣{し}][業{ぎょう}]を[分{わ}]け[与{あた}]えることを[主{しゅ}]が[命{めい}]じられた[人々{ひとびと}]は[以上{いじょう}]のとおりである」。" }, "35": { "1": "エリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]で、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて、その[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちから、レビびとに[住{す}]むべき[町々{まちまち}]を[与{あた}]えさせなさい。また、あなたがたは、その[町々{まちまち}]の[周囲{しゅうい}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]をレビびとに[与{あた}]えなければならない。", "3": "その[町々{まちまち}]は[彼{かれ}]らの[住{す}]む[所{ところ}]、その[放牧{ほうぼく}][地{ち}]は[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]と[群{む}]れ、およびすべての[獣{けもの}]のためである。", "4": "あなたがたがレビびとに[与{あた}]える[町々{まちまち}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]は、[町{まち}]の[石{いし}]がきから一千キュビトの[周囲{しゅうい}]としなければならない。", "5": "あなたがたは[町{まち}]の[外{そと}]で[東側{ひがしがわ}]に二千キュビト、[南側{みなみがわ}]に二千キュビト、[西側{にしがわ}]に二千キュビト、[北側{きたがわ}]に二千キュビトを[計{はか}]り、[町{まち}]はその[中央{ちゅうおう}]にしなければならない。[彼{かれ}]らの[町{まち}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]はこのようにしなければならない。", "6": "あなたがたがレビびとに[与{あた}]える[町々{まちまち}]は六つで、のがれの[町{まち}]とし、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]がのがれる[所{ところ}]としなければならない。なおこのほかに四十二の[町{まち}]を[与{あた}]えなければならない。", "7": "すなわちあなたがたがレビびとに[与{あた}]える[町{まち}]は[合{あ}]わせて四十八で、これをその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]と[共{とも}]に[与{あた}]えなければならない。", "8": "あなたがたがイスラエルの[人々{ひとびと}]の[所有{しょゆう}]のうちからレビびとに[町々{まちまち}]を[与{あた}]えるには、[大{おお}]きい[部族{ぶぞく}]からは[多{おお}]く[取{と}]り、[小{ちい}]さい[部族{ぶぞく}]からは[少{すく}]なく[取{と}]り、おのおの[受{う}]ける[嗣{し}][業{ぎょう}]にしたがって、その[町々{まちまち}]をレビびとに[与{あた}]えなければならない」。", "9": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "10": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい。あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]ってカナンの[地{ち}]にはいるときは、", "11": "あなたがたのために[町{まち}]を[選{えら}]んで、のがれの[町{まち}]とし、あやまって[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]を、そこにのがれさせなければならない。", "12": "これはあなたがたが[復讐{ふくしゅう}]する[者{もの}]を[避{さ}]けてのがれる[町{まち}]であって、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]が[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、さばきを[受{う}]けないうちに、[殺{ころ}]されることのないためである。", "13": "あなたがたが[与{あた}]える[町々{まちまち}]のうち、六つをのがれの[町{まち}]としなければならない。", "14": "すなわちヨルダンのかなたで三つの[町{まち}]を[与{あた}]え、カナンの[地{ち}]で三つの[町{まち}]を[与{あた}]えて、のがれの[町{まち}]としなければならない。", "15": "これらの六つの[町{まち}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]と、[他国{たこく}]の[人{ひと}]および[寄留者{きりゅうしゃ}]のために、のがれの[場所{ばしょ}]としなければならない。すべてあやまって[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]が、そこにのがれるためである。", "16": "もし[人{ひと}]が[鉄{てつ}]の[器{うつわ}]で、[人{ひと}]を[打{う}]って[死{し}]なせたならば、その[人{ひと}]は[故{こ}][殺人{さつじん}]である。[故{こ}][殺人{さつじん}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "17": "またもし[人{ひと}]を[殺{ころ}]せるほどの[石{いし}]を[取{と}]って、[人{ひと}]を[打{う}]って[死{し}]なせたならば、その[人{ひと}]は[故{こ}][殺人{さつじん}]である。[故{こ}][殺人{さつじん}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "18": "あるいは[人{ひと}]を[殺{ころ}]せるほどの[木{き}]の[器{うつわ}]を[取{と}]って、[人{ひと}]を[打{う}]って[死{し}]なせたならば、その[人{ひと}]は[故{こ}][殺人{さつじん}]である。[故{こ}][殺人{さつじん}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "19": "[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]は、[自分{じぶん}]でその[故{こ}][殺人{さつじん}]を[殺{ころ}]すことができる。すなわち[彼{かれ}]に[出会{であ}]うとき、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]すことができる。", "20": "またもし[恨{うら}]みのために[人{ひと}]を[突{つ}]き、あるいは[故意{こい}]に[人{ひと}]に[物{もの}]を[投{な}]げつけて[死{し}]なせ、", "21": "あるいは[恨{うら}]みによって[手{て}]で[人{ひと}]を[打{う}]って[死{し}]なせたならば、その[打{う}]った[者{もの}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。[彼{かれ}]は[故{こ}][殺人{さつじん}]だからである。[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]は、その[故{こ}][殺人{さつじん}]に[出会{であ}]うとき[殺{ころ}]すことができる。", "22": "しかし、もし[恨{うら}]みもないのに[思{おも}]わず[人{ひと}]を[突{つ}]き、または、なにごころなく[人{ひと}]に[物{もの}]を[投{な}]げつけ、", "23": "あるいは[人{ひと}]のいるのも[見{み}]ずに、[人{ひと}]を[殺{ころ}]せるほどの[石{いし}]を[投{な}]げつけて[死{し}]なせた[場合{ばあい}]、その[人{ひと}]がその[敵{てき}]でもなく、また[害{がい}]を[加{くわ}]えようとしたのでもない[時{とき}]は、", "24": "[会衆{かいしゅう}]はこれらのおきてによって、その[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]と、[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]との[間{あいだ}]をさばかなければならない。", "25": "すなわち[会衆{かいしゅう}]はその[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]を[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]して、[逃{に}]げて[行{い}]ったのがれの[町{まち}]に[返{かえ}]さなければならない。その[者{もの}]は[聖{せい}]なる[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[大{だい}][祭司{さいし}]の[死{し}]ぬまで、そこにいなければならない。", "26": "しかし、もし[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]が、その[逃{に}]げて[行{い}]ったのがれの[町{まち}]の[境{さかい}]を[出{で}]た[場合{ばあい}]、", "27": "[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]は、のがれの[町{まち}]の[境{さかい}]の[外{そと}]で、これに[出会{であ}]い、[血{ち}]の[復讐{ふくしゅう}]をする[者{もの}]が、その[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]を[殺{ころ}]しても、[彼{かれ}]には[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]はない。", "28": "[彼{かれ}]は[大{だい}][祭司{さいし}]の[死{し}]ぬまで、そののがれの[町{まち}]におるべきものだからである。[大{だい}][祭司{さいし}]の[死{し}]んだ[後{のち}]は、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}]の[地{ち}]にかえることができる。", "29": "これらのことはすべてあなたがたの[住{す}]む[所{ところ}]で、[代々{よよ}]あなたがたのためのおきての[定{さだ}]めとしなければならない。", "30": "[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]、すなわち[故{こ}][殺人{さつじん}]はすべて[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]にしたがって[殺{ころ}]されなければならない。しかし、だれもただひとりの[証言{しょうげん}]によって[殺{ころ}]されることはない。", "31": "あなたがたは[死{し}]に[当{あた}]る[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[故{こ}][殺人{さつじん}]の[命{いのち}]のあがないしろを[取{と}]ってはならない。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。", "32": "また、のがれの[町{まち}]にのがれた[者{もの}]のために、あがないしろを[取{と}]って[大{だい}][祭司{さいし}]の[死{し}]ぬ[前{まえ}]に[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]り[住{す}]まわせてはならない。", "33": "あなたがたはそのおる[所{ところ}]の[地{ち}]を[汚{けが}]してはならない。[流血{りゅうけつ}]は[地{ち}]を[汚{けが}]すからである。[地{ち}]の[上{うえ}]に[流{なが}]された[血{ち}]は、それを[流{なが}]した[者{もの}]の[血{ち}]によらなければあがなうことができない。", "34": "あなたがたは、その[住{す}]む[所{ところ}]の[地{ち}]、すなわちわたしのおる[地{ち}]を[汚{けが}]してはならない。[主{しゅ}]なるわたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[住{す}]んでいるからである」。" }, "36": { "1": "ヨセフの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]のうち、マナセの[子{こ}]マキルの[子{こ}]であるギレアデの[子{こ}]らの[氏族{しぞく}]のかしらたちがきて、モーセとイスラエルの[人々{ひとびと}]のかしらであるつかさたちとの[前{まえ}]で[語{かた}]って、", "2": "[言{い}]った、「イスラエルの[人々{ひとびと}]に、その[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]をくじによって[与{あた}]えることを[主{しゅ}]はあなたに[命{めい}]じられ、あなたもまた、われわれの[兄弟{きょうだい}]ゼロペハデの[嗣{し}][業{ぎょう}]を、その[娘{むすめ}]たちに[与{あた}]えるよう、[主{しゅ}]によって[命{めい}]じられました。", "3": "その[娘{むすめ}]たちがもし、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[他{た}]の[部族{ぶぞく}]のむすこたちにとつぐならば、[彼女{かのじょ}]たちの[嗣{し}][業{ぎょう}]は、われわれの[父祖{ふそ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちから[取{す}]り[除{のぞ}]かれて、そのとつぐ[部族{ぶぞく}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]に[加{くわ}]えられるでしょう。こうしてそれはわれわれの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[分{ぶん}]から[取{す}]り[除{のぞ}]かれるでしょう。", "4": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]のヨベルの[年{とし}]がきた[時{とき}]、[彼女{かのじょ}]たちの[嗣{し}][業{ぎょう}]は、そのとついだ[部族{ぶぞく}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]に[加{くわ}]えられるでしょう。こうして[彼女{かのじょ}]たちの[嗣{し}][業{ぎょう}]は、われわれの[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちから[取{す}]り[除{のぞ}]かれるでしょう」。", "5": "モーセは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「ヨセフの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の[言{い}]うところは[正{ただ}]しい。", "6": "ゼロペハデの[娘{むすめ}]たちについて、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたことはこうである。すなわち『[彼女{かのじょ}]たちはその[心{こころ}]にかなう[者{もの}]にとついでもよいが、ただその[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]の[一族{いちぞく}]にのみ、とつがなければならない。", "7": "そうすればイスラエルの[人々{ひとびと}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]は、[部族{ぶぞく}]から[部族{ぶぞく}]に[移{うつ}]るようなことはないであろう。イスラエルの[人々{ひとびと}]は、おのおのその[父祖{ふそ}]の[部族{ぶぞく}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]をかたく[保{たも}]つべきだからである。", "8": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]のうち、[嗣{し}][業{ぎょう}]をもっている[娘{むすめ}]はみな、その[父{ちち}]の[部族{ぶぞく}]に[属{ぞく}]する[一族{いちぞく}]にとつがなければならない。そうすればイスラエルの[人々{ひとびと}]は、おのおのその[父祖{ふそ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]を[保{たも}]つことができる。", "9": "こうして[嗣{し}][業{ぎょう}]は一つの[部族{ぶぞく}]から[他{た}]の[部族{ぶぞく}]に[移{うつ}]ることはなかろう。イスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]はおのおのその[嗣{し}][業{ぎょう}]をかたく[保{たも}]つべきだからである』」。", "10": "そこでゼロペハデの[娘{むすめ}]たちは、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにした。", "11": "すなわちゼロペハデの[娘{むすめ}]たち、マアラ、テルザ、ホグラ、ミルカおよびノアは、その[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]のむすこたちにとついだ。", "12": "[彼女{かのじょ}]たちはヨセフの[子{こ}]マナセのむすこたちの[一族{いちぞく}]にとついだので、その[嗣{し}][業{ぎょう}]はその[父{ちち}]の[一族{いちぞく}]の[属{ぞく}]する[部族{ぶぞく}]にとどまった。", "13": "これらはエリコに[近{ちか}]いヨルダンのほとりのモアブの[平野{へいや}]で、[主{しゅ}]がモーセによってイスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]とおきてである。" } }, "deut": { "1": { "1": "これはヨルダンの[向{む}]こうの[荒野{あらの}]、パランと、トペル、ラバン、ハゼロテ、デザハブとの[間{あいだ}]の、スフの[前{まえ}]にあるアラバにおいて、モーセがイスラエルのすべての[人{ひと}]に[告{つ}]げた[言葉{ことば}]である。", "2": "ホレブからセイル[山{やま}]の[道{みち}]を[経{へ}]て、カデシ・バルネアに[達{たっ}]するには、十一[日{にち}]の[道{みち}]のりである。", "3": "[第{だい}]四十[年{ねん}]の十一[月{がつ}]となり、その[月{つき}]の一[日{にち}]に、モーセはイスラエルの[人々{ひとびと}]にむかって、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らのため[彼{かれ}]に[授{さづ}]けられた[命令{めいれい}]を、ことごとく[告{つ}]げた。", "4": "これはモーセがヘシボンに[住{す}]んでいたアモリびとの[王{おう}]シホン、およびアシタロテとエデレイとに[住{す}]んでいたバシャンの[王{おう}]オグを[殺{ころ}]した[後{のち}]であった。", "5": "すなわちモーセはヨルダンの[向{む}]こうのモアブの[地{ち}]で、みずから、この[律法{りっぽう}]の[説明{せつめい}]に[当{あた}]った、そして[言{い}]った、", "6": "「われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はホレブにおいて、われわれに[言{い}]われた、『あなたがたはすでに[久{ひさ}]しく、この[山{やま}]にとどまっていたが、", "7": "[身{み}]をめぐらして[道{みち}]に[進{すす}]み、アモリびとの[山地{さんち}]に[行{い}]き、その[近隣{きんりん}]のすべての[所{ところ}]、アラバ、[山地{さんち}]、[低地{ていち}]、ネゲブ、[海{うみ}]べ、カナンびとの[地{ち}]、またレバノンに[行{い}]き、[大川{おおかわ}]ユフラテにまで[行{い}]きなさい。", "8": "[見{み}]よ、わたしはこの[地{ち}]をあなたがたの[前{まえ}]に[置{お}]いた。この[地{ち}]にはいって、それを[自分{じぶん}]のものとしなさい。これは[主{しゅ}]が、あなたがたの[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]って、[彼{かれ}]らとその[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[与{あた}]えると[言{い}]われた[所{ところ}]である』。", "9": "あの[時{とき}]、わたしはあなたがたに[言{い}]った、『わたしはひとりであなたがたを[負{お}]うことができない。", "10": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたがたを[多{おお}]くされたので、あなたがたは、きょう、[空{そら}]の[星{ほし}]のように[多{おお}]い。", "11": "――どうぞ、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたを、[今{いま}]あるより千[倍{ばい}]も[多{おお}]くし、またあなたがたに[約束{やくそく}]されたように、あなたがたを[恵{めぐ}]んでくださるように。――", "12": "わたしひとりで、どうして、あなたがたを[負{お}]い、あなたがたの[重荷{おもに}]と、あなたがたの[争{あらそ}]いを[処理{しょり}]することができようか。", "13": "あなたがたは、おのおの[部族{ぶぞく}]ごとに、[知恵{ちえ}]があり、[知識{ちしき}]があって、[人{ひと}]に[知{し}]られている[人々{ひとびと}]を[選{えら}]び[出{だ}]しなさい。わたしはその[人々{ひとびと}]を、あなたがたのかしらとするであろう』。", "14": "その[時{とき}]、あなたがたはわたしに[答{こた}]えた、『あなたがしようと[言{い}]われることは[良{よ}]いことです』。", "15": "そこで、わたしは、あなたがたのうちから、[知恵{ちえ}]があり、[人{ひと}]に[知{し}]られている[人々{ひとびと}]を[取{と}]って、あなたがたのかしらとした。すなわち千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、五十[人{にん}]の[長{ちょう}]、十[人{にん}]の[長{ちょう}]とし、また、あなたがたの[部族{ぶぞく}]のつかさびととした。", "16": "また、あのとき、わたしはあなたがたのさばきびとたちに[命{めい}]じて[言{い}]った、『あなたがたは、[兄弟{きょうだい}]たちの[間{あいだ}]の[訴{うった}]えを[聞{き}]き、[人{ひと}]とその[兄弟{きょうだい}]、または[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]との[間{あいだ}]を、[正{ただ}]しくさばかなければならない。", "17": "あなたがたは、さばきをする[時{とき}]、[人{ひと}]を[片寄{かたよ}]り[見{み}]てはならない。[小{ちい}]さい[者{もの}]にも[大{おお}]いなる[者{もの}]にも[聞{き}]かなければならない。[人{ひと}]の[顔{かお}]を[恐{おそ}]れてはならない。さばきは[神{かみ}]の[事{こと}]だからである。あなたがたで[決{き}]めるのにむずかしい[事{こと}]は、わたしのところに[持{も}]ってこなければならない。わたしはそれを[聞{き}]くであろう』。", "18": "わたしはまた、あの[時{とき}]、あなたがたがしなければならないことを、ことごとく[命{めい}]じた。", "19": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたように、われわれは、ホレブを[出立{しゅったつ}]して、あなたがたが[見{み}]た、あの[大{おお}]きな[恐{おそ}]ろしい[荒野{あらの}]を[通{とお}]り、アモリびとの[山地{さんち}]へ[行{ゆ}]く[道{みち}]によって、カデシ・バルネアにきた。", "20": "その[時{とき}]わたしはあなたがたに[言{い}]った、『あなたがたは、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がお[与{あた}]えになるアモリびとの[山地{さんち}]に[着{つ}]いた。", "21": "[見{み}]よ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこの[地{ち}]をあなたの[前{まえ}]に[置{お}]かれた。あなたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[告{つ}]げられたように、[上{のぼ}]って[行{い}]って、これを[自分{じぶん}]のものとしなさい。[恐{おそ}]れてはならない。おののいてはならない』。", "22": "あなたがたは[皆{みな}]わたしに[近寄{ちかよ}]って[言{い}]った、『われわれは[人{ひと}]をさきにつかわして、その[地{ち}]を[探{さぐ}]らせ、どの[道{みち}]から[上{のぼ}]るべきか、どの[町々{まちまち}]に[入{い}]るべきかを、[復命{ふくめい}]させましょう』。", "23": "このことは[良{よ}]いと[思{おも}]ったので、わたしはあなたがたのうち、おのおのの[部族{ぶぞく}]から、ひとりずつ十二[人{にん}]の[者{もの}]を[選{えら}]んだ。", "24": "[彼{かれ}]らは[身{み}]をめぐらして、[山地{さんち}]に[上{のぼ}]って[行{い}]き、エシコルの[谷{たに}]へ[行{い}]ってそれを[探{さぐ}]り、", "25": "その[地{ち}]のくだものを[手{て}]に[取{と}]って、われわれのところに[持{も}]って[下{くだ}]り、[復命{ふくめい}]して[言{い}]った、『われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]は[良{よ}]い[地{ち}]です』。", "26": "しかし、あなたがたは[上{のぼ}]って[行{い}]くことを[好{この}]まないで、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]にそむいた。", "27": "そして[天幕{てんまく}]でつぶやいて[言{い}]った。『[主{しゅ}]はわれわれを[憎{にく}]んでアモリびとの[手{て}]に[渡{わた}]し、[滅{ほろ}]ぼそうとしてエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]されたのだ。", "28": "われわれはどこへ[上{のぼ}]って[行{い}]くのか。[兄弟{きょうだい}]たちは、「その[民{たみ}]はわれわれよりも[大{おお}]きくて、[背{せ}]も[高{たか}]い。[町々{まちまち}]は[大{おお}]きく、その[石{いし}]がきは[天{てん}]に[届{とど}]いている。われわれは、またアナクびとの[子孫{しそん}]をその[所{ところ}]で[見{み}]た」と[言{い}]って、われわれの[心{こころ}]をくじいた』。", "29": "その[時{とき}]、わたしはあなたがたに[言{い}]った、『[彼{かれ}]らをこわがってはならない。また[恐{おそ}]れてはならない。", "30": "[先{さき}]に[立{た}]って[行{い}]かれるあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はエジプトにおいて、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]で、すべてのことを[行{おこな}]われたように、あなたがたのために[戦{たたか}]われるであろう。", "31": "あなたがたはまた[荒野{あらの}]で、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、[人{ひと}]のその[子{こ}]を[抱{だ}]くように、あなたを[抱{だ}]かれるのを[見{み}]た。あなたがたが、この[所{ところ}]に[来{く}]るまで、その[道{みち}]すがら、いつもそうであった』。", "32": "このように[言{い}]っても、あなたがたはなお、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[信{しん}]じなかった。", "33": "[主{しゅ}]は[道々{みちみち}]あなたがたの[先{さき}]に[立{た}]って[行{い}]き、あなたがたが[宿営{しゅくえい}]する[場所{ばしょ}]を[捜{さが}]し、[夜{よる}]は[火{ひ}]のうちにあり、[昼{ひる}]は[雲{くも}]のうちにあって、あなたがたに[行{ゆ}]くべき[道{みち}]を[示{しめ}]された。", "34": "[主{しゅ}]は、あなたがたの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[怒{いか}]り、[誓{ちか}]って[言{い}]われた、", "35": "『この[悪{わる}]い[世代{せだい}]の[人々{ひとびと}]のうちには、わたしが、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えると[誓{ちか}]ったあの[良{よ}]い[地{ち}]を[見{み}]る[者{もの}]は、ひとりもないであろう。", "36": "ただエフンネの[子{こ}]カレブだけはそれを[見{み}]ることができるであろう。[彼{かれ}]が[踏{ふ}]んだ[地{ち}]を、わたしは[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]に[与{あた}]えるであろう。[彼{かれ}]が[全{まった}]く[主{しゅ}]に[従{したが}]ったからである』。", "37": "[主{しゅ}]はまた、あなたがたのゆえに、わたしをも[怒{いか}]って[言{い}]われた、『おまえもまた、そこにはいることができないであろう。", "38": "おまえに[仕{つか}]えているヌンの[子{こ}]ヨシュアが、そこにはいるであろう。[彼{かれ}]を[力{ちから}]づけよ。[彼{かれ}]はイスラエルにそれを[獲{え}]させるであろう。", "39": "またあなたがたが、かすめられるであろうと[言{い}]ったあなたがたのおさなごたち、およびその[日{ひ}]にまだ[善悪{ぜんあく}]をわきまえないあなたがたの[子供{こども}]たちが、そこにはいるであろう。わたしはそれを[彼{かれ}]らに[与{あた}]える。[彼{かれ}]らはそれを[所有{しょゆう}]とするであろう。", "40": "あなたがたは[身{み}]をめぐらし、[紅海{こうかい}]の[道{みち}]によって、[荒野{あらの}]に[進{すす}]んで[行{い}]きなさい』。", "41": "しかし、あなたがたはわたしに[答{こた}]えて[言{い}]った、『われわれは[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたように、われわれは[上{のぼ}]って[行{い}]って[戦{たたか}]いましょう』。そして、おのおの[武器{ぶき}]を[身{み}]に[帯{お}]びて、かるがるしく[山地{さんち}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]こうとした。", "42": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、「あなたがたは[上{のぼ}]って[行{い}]ってはならない。また[戦{たたか}]ってはならない。わたしはあなたがたのうちにいない。おそらく、あなたがたは[敵{てき}]に[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られるであろう」』。", "43": "このようにわたしが[告{つ}]げたのに、あなたがたは[聞{き}]かないで[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]にそむき、ほしいままに[山地{さんち}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]ったが、", "44": "その[山地{さんち}]に[住{す}]んでいるアモリびとが、あなたがたに[向{む}]かって[出{で}]てきて、はちが[追{お}]うように、あなたがたを[追{お}]いかけ、セイルで[撃{う}]ち[敗{やぶ}]って、ホルマにまで[及{およ}]んだ。", "45": "あなたがたは[帰{かえ}]ってきて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[泣{な}]いたが、[主{しゅ}]はあなたがたの[声{こえ}]を[聞{き}]かず、あなたがたに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けられなかった。", "46": "こうしてあなたがたは、[日{ひ}][久{ひさ}]しくカデシにとどまった。あなたがたのそこにとどまった[日数{にっすう}]のとおりである。" }, "2": { "1": "それから、われわれは[身{み}]をめぐらし、[主{しゅ}]がわたしに[告{つ}]げられたように、[紅海{こうかい}]の[方{ほう}]に[向{む}]かって[荒野{あらの}]に[進{すす}]み[入{い}]り、[日{ひ}][久{ひさ}]しくセイル[山{やま}]を[行{い}]きめぐっていたが、", "2": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、", "3": "『あなたがたは[既{すで}]に[久{ひさ}]しくこの[山{やま}]を[行{い}]きめぐっているが、[身{み}]をめぐらして[北{きた}]に[進{すす}]みなさい。", "4": "おまえはまた[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]え、「あなたがたは、エサウの[子孫{しそん}]、すなわちセイルに[住{す}]んでいるあなたがたの[兄弟{きょうだい}]の[領内{りょうない}]を[通{とお}]ろうとしている。[彼{かれ}]らはあなたがたを[恐{おそ}]れるであろう。それゆえ、あなたがたはみずから[深{ふか}]く[慎{つつし}]み、", "5": "[彼{かれ}]らと[争{あらそ}]ってはならない。[彼{かれ}]らの[地{ち}]は、[足{あし}]の[裏{うら}]で[踏{ふ}]むほどでも、あなたがたに[与{あた}]えないであろう。わたしがセイル[山{やま}]をエサウに[与{あた}]えて、[領地{りょうち}]とさせたからである。", "6": "あなたがたは[彼{かれ}]らから[金{かね}]で[食物{しょくもつ}]を[買{か}]って[食{た}]べ、また[金{かね}]で[水{みず}]を[買{か}]って[飲{の}]まなければならない。", "7": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたのするすべての[事{こと}]において、あなたを[恵{めぐ}]み、あなたがこの[大{おお}]いなる[荒野{あらの}]を[通{とお}]るのを、[見守{みまも}]られたからである。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がこの四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、あなたと[共{とも}]におられたので、あなたは[何{なに}]も[乏{とぼ}]しいことがなかった」』。", "8": "こうしてわれわれは、エサウの[子孫{しそん}]でセイルに[住{す}]んでいる[兄弟{きょうだい}]を[離{はな}]れ、アラバの[道{みち}]を[避{さ}]け、エラテとエジオン・ゲベルを[離{はな}]れて[進{すす}]んだ。われわれは[転{てん}]じて、モアブの[荒野{あらの}]の[方{ほう}]に[向{む}]かって[進{すす}]んだ。", "9": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『モアブを[敵視{てきし}]してはならない。またそれと[争{あらそ}]い[戦{たたか}]ってはならない。[彼{かれ}]らの[地{ち}]は、[領地{りょうち}]としてあなたに[与{あた}]えない。ロトの[子孫{しそん}]にアルを[与{あた}]えて、[領地{りょうち}]とさせたからである。", "10": "(むかし、エミびとがこの[所{ところ}]に[住{す}]んでいた。この[民{たみ}]は[大{おお}]いなる[民{たみ}]であって、[数{かず}]も[多{おお}]く、アナクびとのように[背{せ}]も[高{たか}]く、", "11": "またアナクびとと[同{おな}]じくレパイムであると、みなされていたが、モアブびとは、これをエミびとと[呼{よ}]んでいた。", "12": "ホリびとも、むかしはセイルに[住{す}]んでいたが、エサウの[子孫{しそん}]がこれを[追{お}]い[払{はら}]い、これを[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らに[代{かわ}]ってそこに[住{す}]んだ。[主{しゅ}]が[賜{たま}]わった[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に、イスラエルがおこなったのと[同{おな}]じである。)", "13": "あなたがたは、いま、[立{た}]ちあがってゼレデ[川{がわ}]を[渡{わた}]りなさい』。そこでわれわれはゼレデ[川{がわ}]を[渡{わた}]った。", "14": "カデシ・バルネアを[出{で}]てこのかた、ゼレデ[川{がわ}]を[渡{わた}]るまでの[間{あいだ}]の[日{ひ}]は三十八[年{ねん}]であって、その[世代{せだい}]のいくさびとはみな[死{し}]に[絶{た}]えて、[宿営{しゅくえい}]のうちにいなくなった。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]われたとおりである。", "15": "まことに[主{しゅ}]の[手{て}]が[彼{かれ}]らを[攻{せ}]め、[宿営{しゅくえい}]のうちから[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]られたので、[彼{かれ}]らはついに[死{し}]に[絶{た}]えた。", "16": "いくさびとがみな[民{たみ}]のうちから[死{し}]に[絶{た}]えたとき、", "17": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、", "18": "『おまえは、きょう、モアブの[領地{りょうち}]アルを[通{とお}]ろうとしている。", "19": "アンモンの[子孫{しそん}]に[近{ちか}]づく[時{とき}]、おまえは[彼{かれ}]らを[敵視{てきし}]してはならない。また[争{あらそ}]ってはならない。わたしはアンモンの[子孫{しそん}]の[地{ち}]を[領地{りょうち}]として、おまえに[与{あた}]えない。それをロトの[子孫{しそん}]に[領地{りょうち}]として[与{あた}]えたからである。", "20": "(これもまたレパイムの[国{くに}]とみなされた。むかし、レパイムがここに[住{す}]んでいたからである。しかし、アンモンびとは[彼{かれ}]らをザムズミびとと[呼{よ}]んだ。", "21": "この[民{たみ}]は[大{おお}]いなる[民{たみ}]であって[数{かず}]も[多{おお}]く、アナクびとのように[背{せ}]も[高{たか}]かったが、[主{しゅ}]はアンモンびとの[前{まえ}]から、これを[滅{ほろ}]ぼされ、アンモンびとがこれを[追{お}]い[払{はら}]って、[彼{かれ}]らに[代{かわ}]ってそこに[住{す}]んだ。", "22": "この[事{こと}]は、セイルに[住{す}]んでいるエサウの[子孫{しそん}]のためにその[前{まえ}]から、ホリびとを[滅{ほろ}]ぼされたのと[同{おな}]じである。[彼{かれ}]らはホリびとを[追{お}]い[払{はら}]い、これに[代{かわ}]って[今日{こんにち}]までそこに[住{す}]んでいる。", "23": "またカフトルから[出{で}]たカフトルびとは、ガザにまで[及{およ}]ぶ[村々{むらむら}]に[住{す}]んでいたアビびとを[滅{ほろ}]ぼして、これに[代{かわ}]ってそこに[住{す}]んでいる。)", "24": "あなたがたは[立{た}]ちあがり、[進{すす}]んでアルノン[川{がわ}]を[渡{わた}]りなさい。わたしはヘシボンの[王{おう}]アモリびとシホンとその[国{くに}]とを、おまえの[手{て}]に[渡{わた}]した。それを[征服{せいふく}]し[始{はじ}]めよ。[彼{かれ}]と[争{あらそ}]って[戦{たたか}]え。", "25": "きょうから、わたしは[全{ぜん}][天下{てんか}]の[民{たみ}]に、おまえをおびえ[恐{おそ}]れさせるであろう。[彼{かれ}]らはおまえのうわさを[聞{き}]いて[震{ふる}]え、おまえのために[苦{くる}]しむであろう』。", "26": "そこでわたしは、ケデモテの[荒野{あらの}]から、ヘシボンの[王{おう}]シホンに[使者{ししゃ}]をつかわし、[平和{へいわ}]の[言葉{ことば}]を[述{の}]べさせた。", "27": "『あなたの[国{くに}]を[通{とお}]らせてください。わたしは[大路{おおじ}]をとおっていきます、[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]りません。", "28": "[金{かね}]で[食物{しょくもつ}]を[売{う}]ってわたしに[食{た}]べさせ、[金{かね}]をとって[水{みず}]を[与{あた}]えてわたしに[飲{の}]ませてください。[徒歩{とほ}]で[通{とお}]らせてくださるだけでよいのです。", "29": "セイルに[住{す}]むエサウの[子孫{しそん}]と、アルに[住{す}]むモアブびとが、わたしにしたようにしてください。そうすれば、わたしはヨルダンを[渡{わた}]って、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]に[行{い}]きます』。", "30": "しかし、ヘシボンの[王{おう}]シホンは、われわれを[通{とお}]らせるのを[好{この}]まなかった。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]をあなたの[手{て}]に[渡{わた}]すため、その[気{き}]を[強{つよ}]くし、その[心{こころ}]をかたくなにされたからである。[今日{こんにち}][見{み}]るとおりである。", "31": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『わたしはシホンと、その[地{ち}]とを、おまえに[渡{わた}]し[始{はじ}]めた。おまえはそれを[征服{せいふく}]しはじめ、その[地{ち}]を[自分{じぶん}]のものとせよ』。", "32": "そこでシホンは、われわれを[攻{せ}]めようとして、その[民{たみ}]をことごとく[率{ひき}]い、[出{で}]てきてヤハズで[戦{たたか}]ったが、", "33": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]を[渡{わた}]されたので、われわれは[彼{かれ}]とその[子{こ}]らと、そのすべての[民{たみ}]とを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "34": "その[時{とき}]、われわれは[彼{かれ}]のすべての[町{まち}]を[取{と}]り、そのすべての[町{まち}]の[男{おとこ}]、[女{おんな}]および[子供{こども}]を[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼして、ひとりをも[残{のこ}]さなかった。", "35": "ただその[家畜{かちく}]は、われわれが[取{と}]った[町々{まちまち}]のぶんどり[物{もの}]と[共{とも}]に、われわれが[獲{え}]て[自分{じぶん}]の[物{もの}]とした。", "36": "アルノンの[谷{たに}]のほとりにあるアロエルおよび[谷{たに}]の[中{なか}]にある[町{まち}]からギレアデに[至{いた}]るまで、われわれが[攻{せ}]めて[取{と}]れなかった[町{まち}]は一つもなかった。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がことごとくわれわれに[渡{わた}]されたのである。", "37": "ただアンモンの[子孫{しそん}]の[地{ち}]、すなわちヤボク[川{がわ}]の[全{ぜん}][岸{きし}]、および[山地{さんち}]の[町々{まちまち}]、またすべてわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[禁{きん}]じられた[所{ところ}]には[近寄{ちかよ}]らなかった。" }, "3": { "1": "そしてわれわれは[身{み}]をめぐらして、バシャンの[道{みち}]を[上{のぼ}]って[行{い}]ったが、バシャンの[王{おう}]オグは、われわれを[迎{むか}]え[撃{う}]とうとして、その[民{たみ}]をことごとく[率{ひき}]い、[出{で}]てきてエデレイで[戦{たたか}]った。", "2": "[時{とき}]に[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れてはならない。わたしは[彼{かれ}]と、そのすべての[民{たみ}]と、その[地{ち}]をおまえの[手{て}]に[渡{わた}]している。おまえはヘシボンに[住{す}]んでいたアモリびとの[王{おう}]シホンにしたように、[彼{かれ}]にするであろう』。", "3": "こうしてわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はバシャンの[王{おう}]オグと、そのすべての[民{たみ}]を、われわれの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、われわれはこれを[撃{う}]ち[殺{ころ}]して、ひとりをも[残{のこ}]さなかった。", "4": "その[時{とき}]、われわれは[彼{かれ}]の[町々{まちまち}]を、ことごとく[取{と}]った。われわれが[取{と}]らなかった[町{まち}]は一つもなかった。[取{と}]った[町{まち}]は六十。アルゴブの[全{ぜん}][地方{ちほう}]であって、バシャンにおけるオグの[国{くに}]である。", "5": "これらは[皆{みな}]、[高{たか}]い[石{いし}]がきがあり、[門{もん}]があり、[貫{かん}]の[木{き}]のある[堅固{けんご}]な[町{まち}]であった。このほかに[石{いし}]がきのない[町{まち}]は、[非常{ひじょう}]に[多{おお}]かった。", "6": "われわれはヘシボンの[王{おう}]シホンにしたように、これらを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし、そのすべての[町{まち}]の[男{おとこ}]、[女{おんな}]および[子供{こども}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼした。", "7": "ただし、そのすべての[家畜{かちく}]と、その[町々{まちまち}]からのぶんどり[物{もの}]とは、われわれが[獲{え}]て[自分{じぶん}]の[物{もの}]とした。", "8": "その[時{とき}]われわれはヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]にいるアモリびとのふたりの[王{おう}]の[手{て}]から、アルノン[川{がわ}]からヘルモン[山{ざん}]までの[地{ち}]を[取{と}]った。", "9": "(シドンびとはヘルモンをシリオンと[呼{よ}]び、アモリびとはこれをセニルと[呼{よ}]んでいる。)", "10": "すなわち[高原{こうげん}]のすべての[町{まち}]、ギレアデの[全{ぜん}][地{ち}]、バシャンの[全{ぜん}][地{ち}]、サルカおよびエデレイまで、バシャンにあるオグの[国{くに}]の[町々{まちまち}]をことごとく[取{と}]った。", "11": "(バシャンの[王{おう}]オグはレパイムのただひとりの[生存者{せいぞんしゃ}]であった。[彼{かれ}]の[寝台{しんだい}]は[鉄{てつ}]の[寝台{しんだい}]であった。これは[今{いま}]なおアンモンびとのラバにあるではないか。これは[普通{ふつう}]のキュビト[尺{しゃく}]で、[長{なが}]さ[九{きゅう}]キュビト、[幅{はば}]四キュビトである。)", "12": "その[時{とき}]われわれは、この[地{ち}]を[獲{え}]た。そしてわたしはアルノン[川{がわ}]のほとりのアロエルから[始{はじ}]まる[地{ち}]と、ギレアデの[山地{さんち}]の[半{なか}]ばと、その[町々{まちまち}]とは、ルベンびとと、ガドびととに[与{あた}]えた。", "13": "わたしはまたギレアデの[残{のこ}]りの[地{ち}]と、オグの[国{くに}]であったバシャンの[全{ぜん}][地{ち}]とは、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]に[与{あた}]えた。すなわちアルゴブの[全{ぜん}][地方{ちほう}]である。(そのバシャンの[全{ぜん}][地{ち}]はレパイムの[国{くに}]と[唱{とな}]えられる。", "14": "マナセの[子{こ}]ヤイルは、アルゴブの[全{ぜん}][地方{ちほう}]を[取{と}]って、ゲシュルびとと、マアカびとの[境{さかい}]にまで[達{たっ}]し、[自分{じぶん}]の[名{な}]にしたがって、バシャンをハボテ・ヤイルと[名{な}]づけた。この[名{な}]は[今日{こんにち}]にまでおよんでいる。)", "15": "またわたしはマキルにはギレアデを[与{あた}]えた。", "16": "ルベンびとと、ガドびととには、ギレアデからアルノン[川{がわ}]までを[与{あた}]え、その[川{かわ}]のまん[中{なか}]をもって[境{さかい}]とし、またアンモンびとの[境{さかい}]であるヤボク[川{がわ}]にまで[達{たっ}]せしめた。", "17": "またヨルダンを[境{さかい}]として、キンネレテからアラバの[海{うみ}]すなわち[塩{しお}]の[海{うみ}]まで、アラバをこれに[与{あた}]えて、[東{ひがし}]の[方{ほう}]ピスガのふもとに[達{たっ}]せしめた。", "18": "その[時{とき}]わたしはあなたがたに[命{めい}]じて[言{い}]った、『あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこの[地{ち}]をあなたがたに[与{あた}]えて、これを[獲{え}]させられるから、あなたがた[勇士{ゆうし}]はみな[武装{ぶそう}]して、[兄弟{きょうだい}]であるイスラエルの[人々{ひとびと}]に[先立{さきだ}]って、[渡{わた}]って[行{い}]かなければならない。", "19": "ただし、あなたがたの[妻{つま}]と、[子供{こども}]と、[家畜{かちく}]とは、わたしが[与{あた}]えた[町々{まちまち}]にとどまらなければならない。(わたしはあなたがたが[多{おお}]くの[家畜{かちく}]を[持{も}]っているのを[知{し}]っている。)", "20": "[主{しゅ}]がすでにあなたがたに[与{あた}]えられたように、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]にも[安息{あんそく}]を[与{あた}]えられて、[彼{かれ}]らもまたヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]で、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[与{あた}]えられる[地{ち}]を[獲{え}]るようになったならば、あなたがたはおのおのわたしがあなたがたに[与{あた}]えた[領地{りょうち}]に[帰{かえ}]ることができる』。", "21": "その[時{とき}]わたしはヨシュアに[命{めい}]じて[言{い}]った、『あなたの[目{め}]はあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がこのふたりの[王{おう}]に[行{おこな}]われたすべてのことを[見{み}]た。[主{しゅ}]はまたあなたが[渡{わた}]って[行{い}]くもろもろの[国{くに}]にも、[同{おな}]じように[行{おこな}]われるであろう。", "22": "[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたのために[戦{たたか}]われるからである』。", "23": "その[時{とき}]わたしは[主{しゅ}]に[願{ねが}]って[言{い}]った、", "24": "『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたの[大{おお}]いなる[事{こと}]と、あなたの[強{つよ}]い[手{て}]とを、たった[今{いま}]、しもべに[示{しめ}]し[始{はじ}]められました。[天{てん}]にも[地{ち}]にも、あなたのようなわざをなし、あなたのような[力{ちから}]あるわざのできる[神{かみ}]が、ほかにありましょうか。", "25": "どうぞ、わたしにヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]かせ、その[向{む}]こう[側{がわ}]の[良{よ}]い[地{ち}]、あの[良{よ}]い[山地{さんち}]、およびレバノンを[見{み}]ることのできるようにしてください』。", "26": "しかし[主{しゅ}]はあなたがたのゆえにわたしを[怒{いか}]り、わたしに[聞{き}]かれなかった。そして[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『おまえはもはや[足{た}]りている。この[事{こと}]については、[重{かさ}]ねてわたしに[言{い}]ってはならない。", "27": "おまえはピスガの[頂{いただき}]に[登{のぼ}]り、[目{め}]をあげて[西{にし}]、[北{きた}]、[南{みなみ}]、[東{ひがし}]を[望{のぞ}]み[見{み}]よ。おまえはこのヨルダンを[渡{わた}]ることができないからである。", "28": "しかし、おまえはヨシュアに[命{めい}]じ、[彼{かれ}]を[励{はげ}]まし、[彼{かれ}]を[強{つよ}]くせよ。[彼{かれ}]はこの[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って[渡{わた}]って[行{い}]き、[彼{かれ}]らにおまえの[見{み}]る[地{ち}]を[継{つ}]がせるであろう』。", "29": "こうしてわれわれはベテペオルに[対{たい}]する[谷{たに}]にとどまっていた。" }, "4": { "1": "イスラエルよ、いま、わたしがあなたがたに[教{おし}]える[定{さだ}]めと、おきてとを[聞{き}]いて、これを[行{おこな}]いなさい。そうすれば、あなたがたは[生{い}]きることができ、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]にはいって、それを[自分{じぶん}]のものとすることができよう。", "2": "わたしがあなたがたに[命{めい}]じる[言葉{ことば}]に[付{つ}]け[加{くわ}]えてはならない。また[減{へ}]らしてはならない。わたしが[命{めい}]じるあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[守{まも}]ることのできるためである。", "3": "あなたがたの[目{め}]は、[主{しゅ}]がバアル・ペオルで[行{おこな}]われたことを[見{み}]た。ペオルのバアルに[従{したが}]った[人々{ひとびと}]は、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がことごとく、あなたのうちから[滅{ほろ}]ぼしつくされたのである。", "4": "しかし、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]につき[従{したが}]ったあなたがたは[皆{みな}]、きょう、[生{い}]きながらえている。", "5": "わたしはわたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりに、[定{さだ}]めと、おきてとを、あなたがたに[教{おし}]える。あなたがたがはいって、[自分{じぶん}]のものとする[地{ち}]において、そのように[行{おこな}]うためである。", "6": "あなたがたは、これを[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。これは、もろもろの[民{たみ}]にあなたがたの[知恵{ちえ}]、また[知識{ちしき}]を[示{しめ}]す[事{こと}]である。[彼{かれ}]らは、このもろもろの[定{さだ}]めを[聞{き}]いて、『この[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]は、まことに[知恵{ちえ}]あり、[知識{ちしき}]ある[民{たみ}]である』と[言{い}]うであろう。", "7": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、われわれが[呼{よ}]び[求{もと}]める[時{とき}]、つねにわれわれに[近{ちか}]くおられる。いずれの[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]に、このように[近{ちか}]くおる[神{かみ}]があるであろうか。", "8": "また、いずれの[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]に、きょう、わたしがあなたがたの[前{まえ}]に[立{た}]てるこのすべての[律法{りっぽう}]のような[正{ただ}]しい[定{さだ}]めと、おきてとがあるであろうか。", "9": "ただあなたはみずから[慎{つつし}]み、またあなた[自身{じしん}]をよく[守{まも}]りなさい。そして[目{め}]に[見{み}]たことを[忘{わす}]れず、[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]、それらの[事{こと}]をあなたの[心{こころ}]から[離{はな}]してはならない。またそれらのことを、あなたの[子孫{しそん}]に[知{し}]らせなければならない。", "10": "あなたがホレブにおいて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]った[日{ひ}]に、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『[民{たみ}]をわたしのもとに[集{あつ}]めよ。わたしは[彼{かれ}]らにわたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かせ、[地上{ちじょう}]に[生{い}]きながらえる[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らにわたしを[恐{おそ}]れることを[学{まな}]ばせ、またその[子{こ}][供{とも}]を[教{おし}]えることのできるようにさせよう』。", "11": "そこであなたがたは[近{ちか}]づいて、[山{やま}]のふもとに[立{た}]ったが、[山{やま}]は[火{ひ}]で[焼{や}]けて、その[炎{ほのお}]は[中天{ちゅうてん}]に[達{たっ}]し、[暗黒{あんこく}]と[雲{くも}]と[濃{こ}]い[雲{くも}]とがあった。", "12": "[時{とき}]に[主{しゅ}]は[火{ひ}]の[中{なか}]から、あなたがたに[語{かた}]られたが、あなたがたは[言葉{ことば}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いたけれども、[声{こえ}]ばかりで、なんの[形{かたち}]も[見{み}]なかった。", "13": "[主{しゅ}]はその[契約{けいやく}]を[述{の}]べて、それを[行{おこな}]うように、あなたがたに[命{めい}]じられた。それはすなわち[十誡{じっかい}]であって、[主{しゅ}]はそれを[二{に}][枚{まい}]の[石{いし}]の[板{いた}]に[書{か}]きしるされた。", "14": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしに[命{めい}]じて、あなたがたに[定{さだ}]めと、おきてとを[教{おし}]えさせられた。あなたがたが[渡{わた}]って[行{い}]って[自分{じぶん}]のものとする[地{ち}]で、[行{おこな}]わせるためであった。", "15": "それゆえ、あなたがたはみずから[深{ふか}]く[慎{つつし}]まなければならない。ホレブで[主{しゅ}]が[火{ひ}]の[中{なか}]からあなたがたに[語{かた}]られた[日{ひ}]に、あなたがたはなんの[形{かたち}]も[見{み}]なかった。", "16": "それであなたがたは[道{みち}]を[誤{あやま}]って、[自分{じぶん}]のために、どんな[形{かたち}]の[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]をも[造{つく}]ってはならない。[男{おとこ}]または[女{おんな}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]ってはならない。", "17": "すなわち[地{ち}]の[上{うえ}]におるもろもろの[獣{けもの}]の[像{ぞう}]、[空{そら}]を[飛{と}]ぶもろもろの[鳥{とり}]の[像{ぞう}]、", "18": "[地{ち}]に[這{は}]うもろもろの[物{もの}]の[像{ぞう}]、[地{ち}]の[下{した}]の[水{みず}]の[中{なか}]におるもろもろの[魚{うお}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]ってはならない。", "19": "あなたはまた[目{め}]を[上{あ}]げて[天{てん}]を[望{のぞ}]み、[日{ひ}]、[月{つき}]、[星{ほし}]すなわちすべて[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[見{み}]、[誘惑{ゆうわく}]されてそれを[拝{おが}]み、それに[仕{つか}]えてはならない。それらのものは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[全{ぜん}][天下{てんか}]の[万民{ばんみん}]に[分{わ}]けられたものである。", "20": "しかし、[主{しゅ}]はあなたがたを[取{と}]って、[鉄{てつ}]の[炉{ろ}]すなわちエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}]の[民{たみ}]とされた。きょう、[見{み}]るとおりである。", "21": "ところで[主{しゅ}]はあなたがたのゆえに、わたしを[怒{いか}]り、わたしがヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]くことができないことと、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]としてあなたに[賜{たま}]わる[良{よ}]い[地{ち}]にはいることができないこととを[誓{ちか}]われた。", "22": "わたしはこの[地{ち}]で[死{し}]ぬ。ヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]くことはできない。しかしあなたがたは[渡{わた}]って[行{い}]って、あの[良{よ}]い[地{ち}]を[獲{え}]るであろう。", "23": "あなたがたは[慎{つつし}]み、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]を[忘{わす}]れて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[禁{きん}]じられたどんな[形{かたち}]の[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]をも[造{つく}]ってはならない。", "24": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[焼{や}]きつくす[火{ひ}]、ねたむ[神{かみ}]である。", "25": "あなたがたが[子{こ}]を[生{う}]み、[孫{まご}]を[得{え}]、[長{なが}]くその[地{ち}]におるうちに、[道{みち}]を[誤{あやま}]って、すべて[何{なに}]かの[形{かたち}]に[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[造{つく}]り、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をなして、その[憤{いきどお}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]すことがあれば、", "26": "わたしは、きょう、[天{てん}]と[地{ち}]を[呼{よ}]んであなたがたに[対{たい}]してあかしとする。あなたがたはヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]って[獲{え}]る[地{ち}]から、たちまち[全滅{ぜんめつ}]するであろう。あなたがたはその[所{ところ}]で[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができず、[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼされるであろう。", "27": "[主{しゅ}]はあなたがたを[国々{くにぐに}]に[散{ち}]らされるであろう。そして[主{しゅ}]があなたがたを[追{お}]いやられる[国民{こくみん}]のうちに、あなたがたの[残{のこ}]る[者{もの}]の[数{かず}]は[少{すく}]ないであろう。", "28": "その[所{ところ}]であなたがたは[人{ひと}]が[手{て}]で[作{つく}]った、[見{み}]ることも、[聞{き}]くことも、[食{た}]べることも、かぐこともない[木{き}]や[石{いし}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えるであろう。", "29": "しかし、その[所{ところ}]からあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]め、もし[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして、[主{しゅ}]を[求{もと}]めるならば、あなたは[主{しゅ}]に[会{あ}]うであろう。", "30": "[後{のち}]の[日{ひ}]になって、あなたがなやみにあい、これらのすべての[事{こと}]が、あなたに[臨{のぞ}]むとき、もしあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]ってその[声{こえ}]に[聞{き}]きしたがうならば、", "31": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はいつくしみの[深{ふか}]い[神{かみ}]であるから、あなたを[捨{す}]てず、あなたを[滅{ほろ}]ぼさず、またあなたの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]った[契約{けいやく}]を[忘{わす}]れられないであろう。", "32": "[試{こころ}]みにあなたの[前{まえ}]に[過{す}]ぎ[去{さ}]った[日{ひ}]について[問{と}]え。[神{かみ}]が[地上{ちじょう}]に[人{ひと}]を[造{つく}]られた[日{ひ}]からこのかた、[天{てん}]のこの[端{はし}]から、かの[端{はし}]までに、かつてこのように[大{おお}]いなる[事{こと}]があったであろうか。このようなことを[聞{き}]いたことがあったであろうか。", "33": "[火{ひ}]の[中{なか}]から[語{かた}]られる[神{かみ}]の[声{こえ}]をあなたが[聞{き}]いたように、[聞{き}]いてなお[生{い}]きていた[民{たみ}]がかつてあったであろうか。", "34": "あるいはまた、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がエジプトにおいて、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]に、あなたがたのためにもろもろの[事{こと}]をなされたように、[試{こころ}]みと、しるしと、[不思議{ふしぎ}]と、[戦{たたか}]いと、[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]ばした[腕{うで}]と、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]とをもって[臨{のぞ}]み、一つの[国民{こくみん}]を[他{た}]の[国民{こくみん}]のうちから[引{ひ}]き[出{だ}]して、[自分{じぶん}]の[民{たみ}]とされた[神{かみ}]が、かつてあったであろうか。", "35": "あなたにこの[事{こと}]を[示{しめ}]したのは、[主{しゅ}]こそ[神{かみ}]であって、ほかに[神{かみ}]のないことを[知{し}]らせるためであった。", "36": "あなたを[訓練{くんれん}]するために、[主{しゅ}]は[天{てん}]からその[声{こえ}]を[聞{き}]かせ、[地上{ちじょう}]では、またその[大{おお}]いなる[火{ひ}]を[示{しめ}]された。あなたはその[言葉{ことば}]が[火{ひ}]の[中{なか}]から[出{で}]るのを[聞{き}]いた。", "37": "[主{しゅ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]たちを[愛{あい}]されたので、その[後{のち}]の[子孫{しそん}]を[選{えら}]び、[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもって、みずからあなたをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、", "38": "あなたよりも[大{おお}]きく、かつ[強{つよ}]いもろもろの[国民{こくみん}]を、あなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]い、あなたをその[地{ち}]に[導{みちび}]き[入{い}]れて、これを[嗣{し}][業{ぎょう}]としてあなたに[与{あた}]えようとされること、[今日{こんにち}][見{み}]るとおりである。", "39": "それゆえ、あなたは、きょう[知{し}]って、[心{こころ}]にとめなければならない。[上{うえ}]は[天{てん}]、[下{した}]は[地{ち}]において、[主{しゅ}]こそ[神{かみ}]にいまし、ほかに[神{かみ}]のないことを。", "40": "あなたは、きょう、わたしが[命{めい}]じる[主{しゅ}]の[定{さだ}]めと[命令{めいれい}]とを[守{まも}]らなければならない。そうすれば、あなたとあなたの[後{のち}]の[子孫{しそん}]はさいわいを[得{え}]、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[永久{えいきゅう}]にあなたに[賜{たま}]わる[地{ち}]において、[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができるであろう」。", "41": "それからモーセはヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、[東{ひがし}]の[方{ほう}]に三つの[町々{まちまち}]を[指定{してい}]した。", "42": "[過去{かこ}]の[恨{うら}]みによるのではなく、あやまって[隣人{りんじん}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]をそこにのがれさせ、その[町{まち}]の一つにのがれて、[命{いのち}]を[全{まっと}]うさせるためであった。", "43": "すなわちルベンびとのためには[荒野{あらの}]の[中{なか}]の[高地{こうち}]にあるベゼルを、ガドびとのためにはギレアデのラモテを、マナセびとのためにはバシャンのゴランを[定{さだ}]めた。", "44": "モーセがイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[示{しめ}]した[律法{りっぽう}]はこれである。", "45": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトから[出{で}]たとき、モーセが[彼{かれ}]らに[述{の}]べたあかしと、[定{さだ}]めと、おきてとはこれである。", "46": "すなわちヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、アモリびとの[王{おう}]シホンの[国{くに}]のベテペオルに[対{たい}]する[谷{たに}]においてこれを[述{の}]べた。シホンはヘシボンに[住{す}]んでいたが、モーセとイスラエルの[人々{ひとびと}]が、エジプトを[出{で}]てきた[時{とき}]、これを[撃{う}]ち[敗{やぶ}]って、", "47": "その[国{くに}]を[獲{え}]、またバシャンの[王{おう}]オグの[国{くに}]を[獲{え}]た。このふたりはアモリびとの[王{おう}]であって、ヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、[東{ひがし}]の[方{ほう}]におった。", "48": "[彼{かれ}]らの[獲{え}]た[地{ち}]はアルノン[川{がわ}]のほとりにあるアロエルからシリオン[山{ざん}]すなわちヘルモンに[及{およ}]び、", "49": "ヨルダンの[東側{ひがしがわ}]のアラバの[全部{ぜんぶ}]をかねて、アラバの[海{うみ}]に[達{たっ}]し、ピスガのふもとに[及{およ}]んだ。" }, "5": { "1": "さてモーセはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[召{め}]し[寄{よ}]せて[言{い}]った、「イスラエルよ、きょう、わたしがあなたがたの[耳{みみ}]に[語{かた}]る[定{さだ}]めと、おきてを[聞{き}]き、これを[学{まな}]び、これを[守{まも}]って[行{おこな}]え。", "2": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はホレブで、われわれと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばれた。", "3": "[主{しゅ}]はこの[契約{けいやく}]をわれわれの[先祖{せんぞ}]たちとは[結{むす}]ばず、きょう、ここに[生{い}]きながらえているわれわれすべての[者{もの}]と[結{むす}]ばれた。", "4": "[主{しゅ}]は[山{やま}]で[火{ひ}]の[中{なか}]から、あなたがたと[顔{かお}]を[合{あ}]わせて[語{かた}]られた。", "5": "その[時{とき}]、わたしは[主{しゅ}]とあなたがたとの[間{あいだ}]に[立{た}]って[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をあなたがたに[伝{つた}]えた。あなたがたは[火{ひ}]のゆえに[恐{おそ}]れて[山{やま}]に[登{のぼ}]ることができなかったからである。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、", "6": "『わたしはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、あなたをエジプトの[地{ち}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[者{もの}]である。", "7": "あなたはわたしのほかに[何{なに}]ものをも[神{かみ}]としてはならない。", "8": "あなたは[自分{じぶん}]のために[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[造{つく}]ってはならない。[上{うえ}]は[天{てん}]にあるもの、[下{した}]は[地{ち}]にあるもの、また[地{ち}]の[下{した}]の[水{みず}]の[中{なか}]にあるものの、どのような[形{かたち}]をも[造{つく}]ってはならない。", "9": "それを[拝{おが}]んではならない。またそれに[仕{つか}]えてはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であるわたしは、ねたむ[神{かみ}]であるから、わたしを[憎{にく}]むものには、[父{ちち}]の[罪{つみ}]を[子{こ}]に[報{むく}]いて三、四[代{だい}]に[及{およ}]ぼし、", "10": "わたしを[愛{あい}]し、わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]には[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]して[千{せん}][代{だい}]に[至{いた}]るであろう。", "11": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]をみだりに[唱{とな}]えてはならない。[主{しゅ}]はその[名{な}]をみだりに[唱{とな}]える[者{もの}]を[罰{ばっ}]しないではおかないであろう。", "12": "[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]ってこれを[聖{せい}]とし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[命{めい}]じられたようにせよ。", "13": "六[日{か}]のあいだ[働{はたら}]いて、あなたのすべてのわざをしなければならない。", "14": "[七日{なぬか}][目{め}]はあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[安息{あんそく}]であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたも、あなたのむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしため、[牛{うし}]、ろば、もろもろの[家畜{かちく}]も、あなたの[門{もん}]のうちにおる[他国{たこく}]の[人{ひと}]も[同{おな}]じである。こうしてあなたのしもべ、はしためを、あなたと[同{おな}]じように[休{やす}]ませなければならない。", "15": "あなたはかつてエジプトの[地{ち}]で[奴隷{どれい}]であったが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]ばした[腕{うで}]とをもって、そこからあなたを[導{みちび}]き[出{だ}]されたことを[覚{おぼ}]えなければならない。それゆえ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]ることを[命{めい}]じられるのである。", "16": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたように、あなたの[父{ちち}]と[母{はは}]とを[敬{うやま}]え。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]で、あなたが[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]ち、さいわいを[得{え}]ることのできるためである。", "17": "あなたは[殺{ころ}]してはならない。", "18": "あなたは[姦淫{かんいん}]してはならない。", "19": "あなたは[盗{ぬす}]んではならない。", "20": "あなたは[隣人{りんじん}]について[偽証{ぎしょう}]してはならない。", "21": "あなたは[隣人{りんじん}]の[妻{つま}]をむさぼってはならない。また[隣人{りんじん}]の[家{いえ}]、[畑{はたけ}]、しもべ、はしため、[牛{うし}]、ろば、またすべて[隣人{りんじん}]のものをほしがってはならない』。", "22": "[主{しゅ}]はこれらの[言葉{ことば}]を[山{やま}]で[火{ひ}]の[中{なか}]、[雲{くも}]の[中{なか}]、[濃{こ}]い[雲{くも}]の[中{なか}]から、[大{おお}]いなる[声{こえ}]をもって、あなたがたの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]にお[告{つ}]げになったが、このほかのことは[言{い}]われず、二[枚{まい}]の[石{いし}]の[板{いた}]にこれを[書{か}]きしるして、わたしに[授{さづ}]けられた。", "23": "[時{とき}]に[山{やま}]は[火{ひ}]で[燃{も}]えていたが、あなたがたが[暗黒{あんこく}]のうちから[聞{きこ}]える[声{こえ}]を[聞{き}]くに[及{およ}]んで、あなたがたの[部族{ぶぞく}]のすべてのかしらと[長老{ちょうろう}]たちは、わたしに[近寄{ちかよ}]って、", "24": "[言{い}]った、『われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[栄光{えいこう}]と、その[大{おお}]いなることとを、われわれに[示{しめ}]されて、われわれは[火{ひ}]の[中{なか}]から[出{で}]るその[声{こえ}]を[聞{き}]きました。きょう、われわれは[神{かみ}]が[人{ひと}]と[語{かた}]られ、しかもなおその[人{ひと}]が[生{い}]きているのを[見{み}]ました。", "25": "われわれはなぜ[死{し}]ななければならないでしょうか。この[大{おお}]いなる[火{ひ}]はわれわれを[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼそうとしています。もしこの[上{うえ}]なおわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]くならば、われわれは[死{し}]んでしまうでしょう。", "26": "およそ[肉{にく}]なる[者{もの}]のうち、だれが、[火{ひ}]の[中{なか}]から[語{かた}]られる[生{い}]ける[神{かみ}]の[声{こえ}]を、われわれのように[聞{き}]いてなお[生{い}]きている[者{もの}]がありましょうか。", "27": "あなたはどうぞ[近{ちか}]く[進{すす}]んで[行{い}]って、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[言{い}]われることをみな[聞{き}]き、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたにお[告{つ}]げになることをすべてわれわれに[告{つ}]げてください。われわれは[聞{き}]いて[行{おこな}]います』。", "28": "あなたがたがわたしに[語{かた}]っている[時{とき}]、[主{しゅ}]はあなたがたの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、わたしに[言{い}]われた、『わたしはこの[民{たみ}]がおまえに[語{かた}]っている[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた。[彼{かれ}]らの[言{い}]ったことはみな[良{よ}]い。", "29": "ただ[願{ねが}]わしいことは、[彼{かれ}]らがつねにこのような[心{こころ}]をもってわたしを[恐{おそ}]れ、わたしのすべての[命令{めいれい}]を[守{まも}]って、[彼{かれ}]らもその[子孫{しそん}]も[永久{えいきゅう}]にさいわいを[得{え}]るにいたることである。", "30": "おまえは[行{い}]って[彼{かれ}]らに、「あなたがたはおのおのその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]れ」と[言{い}]え。", "31": "しかし、おまえはこの[所{ところ}]でわたしのそばに[立{た}]て。わたしはすべての[命令{めいれい}]と、[定{さだ}]めと、おきてとをおまえに[告{つ}]げ[示{しめ}]すであろう。おまえはこれを[彼{かれ}]らに[教{おし}]え、わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて[獲{え}]させる[地{ち}]において、これを[行{おこな}]わせなければならない』。", "32": "それゆえ、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりに、[慎{つつし}]んで[行{おこな}]わなければならない。そして[左{ひだり}]にも[右{みぎ}]にも[曲{まが}]ってはならない。", "33": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられた[道{みち}]に[歩{あゆ}]まなければならない。そうすればあなたがたは[生{い}]きることができ、かつさいわいを[得{え}]て、あなたがたの[獲{え}]る[地{ち}]において、[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができるであろう。" }, "6": { "1": "これはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたに[教{おし}]えよと[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]と、[定{さだ}]めと、おきてであって、あなたがたは[渡{わた}]って[行{い}]って[獲{え}]る[地{ち}]で、これを[行{おこな}]わなければならない。", "2": "これはあなたが[子{こ}]や[孫{まご}]と[共{とも}]に、あなたの[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、つねにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れて、わたしが[命{めい}]じるもろもろの[定{さだ}]めと、[命令{めいれい}]とを[守{まも}]らせるため、またあなたが[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことのできるためである。", "3": "それゆえ、イスラエルよ、[聞{き}]いて、それを[守{まも}]り[行{おこな}]え。そうすれば、あなたはさいわいを[得{え}]、あなたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[言{い}]われたように、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[国{くに}]で、あなたの[数{かず}]は[大{おお}]いに[増{ま}]すであろう。", "4": "イスラエルよ[聞{き}]け。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[唯一{ゆいいつ}]の[主{しゅ}]である。", "5": "あなたは[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[力{ちから}]をつくして、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]さなければならない。", "6": "きょう、わたしがあなたに[命{めい}]じるこれらの[言葉{ことば}]をあなたの[心{こころ}]に[留{と}]め、", "7": "[努{つと}]めてこれをあなたの[子{こ}]らに[教{おし}]え、あなたが[家{いえ}]に[座{ざ}]している[時{とき}]も、[道{みち}]を[歩{ある}]く[時{とき}]も、[寝{ね}]る[時{とき}]も、[起{お}]きる[時{とき}]も、これについて[語{かた}]らなければならない。", "8": "またあなたはこれをあなたの[手{て}]につけてしるしとし、あなたの[目{め}]の[間{あいだ}]に[置{お}]いて[覚{おぼ}]えとし、", "9": "またあなたの[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]の[柱{はしら}]と、あなたの[門{もん}]とに[書{か}]きしるさなければならない。", "10": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、あなたの[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、ヤコブに[向{む}]かって、あなたに[与{あた}]えると[誓{ちか}]われた[地{ち}]に、あなたをはいらせられる[時{とき}]、あなたが[建{た}]てたものでない[大{おお}]きな[美{うつく}]しい[町々{まちまち}]を[得{え}]させ、", "11": "あなたが[満{み}]たしたものでないもろもろの[良{よ}]い[物{もの}]を[満{み}]たした[家{いえ}]を[得{え}]させ、あなたが[掘{ほ}]ったものでない[掘{ほ}]り[井戸{いど}]を[得{え}]させ、あなたが[植{う}]えたものでないぶどう[畑{はたけ}]とオリブの[畑{はたけ}]とを[得{え}]させられるであろう。あなたは[食{た}]べて[飽{あ}]きるであろう。", "12": "その[時{とき}]、あなたはみずから[慎{つつし}]み、エジプトの[地{ち}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[主{しゅ}]を[忘{わす}]れてはならない。", "13": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れてこれに[仕{つか}]え、その[名{な}]をさして[誓{ちか}]わなければならない。", "14": "あなたがたは[他{た}]の[神々{かみがみ}]すなわち[周囲{しゅうい}]の[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]ってはならない。", "15": "あなたのうちにおられるあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はねたむ[神{かみ}]であるから、おそらく、あなたに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[地{ち}]のおもてからあなたを[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]られるであろう。", "16": "あなたがたがマッサでしたように、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[試{こころ}]みてはならない。", "17": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたに[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]と、あかしと、[定{さだ}]めとを、[努{つと}]めて[守{まも}]らなければならない。", "18": "あなたは[主{しゅ}]が[見{み}]て[正{ただ}]しいとし、[良{よ}]いとされることを[行{おこな}]わなければならない。そうすれば、あなたはさいわいを[得{え}]、かつ[主{しゅ}]があなたの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた、あの[良{よ}]い[地{ち}]にはいって、[自分{じぶん}]のものとすることができるであろう。", "19": "また[主{しゅ}]が[仰{おお}]せられたように、あなたの[敵{てき}]を[皆{みな}]あなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるであろう。", "20": "[後{のち}]の[日{ひ}]となって、あなたの[子{こ}]があなたに[問{と}]うて[言{い}]うであろう、『われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたに[命{めい}]じられたこのあかしと、[定{さだ}]めと、おきてとは、なんのためですか』。", "21": "その[時{とき}]あなたはその[子{こ}]に[言{い}]わなければならない。『われわれはエジプトでパロの[奴隷{どれい}]であったが、[主{しゅ}]は[強{つよ}]い[手{て}]をもって、われわれをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]された。", "22": "[主{しゅ}]はわれわれの[目{め}]の[前{まえ}]で、[大{おお}]きな[恐{おそ}]ろしいしるしと[不思議{ふしぎ}]とをエジプトと、パロとその[全家{ぜんか}]とに[示{しめ}]され、", "23": "われわれをそこから[導{みちび}]き[出{だ}]し、かつてわれわれの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた[地{ち}]にはいらせ、それをわれわれに[賜{たま}]わった。", "24": "そして[主{しゅ}]はこのすべての[定{さだ}]めを[行{おこな}]えと、われわれに[命{めい}]じられた。これはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れて、われわれが、つねにさいわいであり、また[今日{こんにち}]のように、[主{しゅ}]がわれわれを[守{まも}]って[命{いのち}]を[保{たも}]たせるためである。", "25": "もしわれわれが、[命{めい}]じられたとおりに、このすべての[命令{めいれい}]をわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[守{まも}]って[行{おこな}]うならば、それはわれわれの[義{ぎ}]となるであろう』。" }, "7": { "1": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたの[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]にあなたを[導{みちび}]き[入{い}]れ、[多{おお}]くの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]、ヘテびと、ギルガシびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、およびエブスびと、すなわちあなたよりも[数多{かずおお}]く、また[力{ちから}]のある七つの[民{たみ}]を、あなたの[前{まえ}]から[追{お}]いはらわれる[時{とき}]、", "2": "すなわちあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをあなたに[渡{わた}]して、これを[撃{う}]たせられる[時{とき}]は、あなたは[彼{かれ}]らを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼさなければならない。[彼{かれ}]らとなんの[契約{けいやく}]をもしてはならない。[彼{かれ}]らに[何{なに}]のあわれみをも[示{しめ}]してはならない。", "3": "また[彼{かれ}]らと[婚姻{こんいん}]をしてはならない。あなたの[娘{むすめ}]を[彼{かれ}]のむすこに[与{あた}]えてはならない。かれの[娘{むすめ}]をあなたのむすこにめとってはならない。", "4": "それは[彼{かれ}]らがあなたのむすこを[惑{まど}]わしてわたしに[従{したが}]わせず、ほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えさせ、そのため[主{しゅ}]はあなたがたにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、すみやかにあなたがたを[滅{ほろ}]ぼされることとなるからである。", "5": "むしろ、あなたがたはこのように[彼{かれ}]らに[行{おこな}]わなければならない。すなわち[彼{かれ}]らの[祭壇{さいだん}]をこぼち、その[石{いし}]の[柱{はしら}]を[撃{う}]ち[砕{くだ}]き、そのアシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、その[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない。", "6": "あなたはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[民{たみ}]である。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[地{ち}]のおもてのすべての[民{たみ}]のうちからあなたを[選{えら}]んで、[自分{じぶん}]の[宝{たから}]の[民{たみ}]とされた。", "7": "[主{しゅ}]があなたがたを[愛{あい}]し、あなたがたを[選{えら}]ばれたのは、あなたがたがどの[国民{こくみん}]よりも[数{かず}]が[多{おお}]かったからではない。あなたがたはよろずの[民{たみ}]のうち、もっとも[数{かず}]の[少{すく}]ないものであった。", "8": "ただ[主{しゅ}]があなたがたを[愛{あい}]し、またあなたがたの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた[誓{ちか}]いを[守{まも}]ろうとして、[主{しゅ}]は[強{つよ}]い[手{て}]をもってあなたがたを[導{みちび}]き[出{だ}]し、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から、エジプトの[王{おう}]パロの[手{て}]から、あがない[出{だ}]されたのである。", "9": "それゆえあなたは[知{し}]らなければならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[神{かみ}]にましまし、[真実{しんじつ}]の[神{かみ}]にましまして、[彼{かれ}]を[愛{あい}]し、その[命令{めいれい}]を[守{まも}]る[者{もの}]には、[契約{けいやく}]を[守{まも}]り、[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]して[千{せん}][代{だい}]に[及{およ}]び、", "10": "また[彼{かれ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]には、めいめいに[報{むく}]いて[滅{ほろ}]ぼされることを。[主{しゅ}]は[自分{じぶん}]を[憎{にく}]む[者{もの}]には[猶予{ゆうよ}]することなく、めいめいに[報{むく}]いられる。", "11": "それゆえ、きょうわたしがあなたに[命{めい}]じる[命令{めいれい}]と、[定{さだ}]めと、おきてとを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]わなければならない。", "12": "あなたがたがこれらのおきてを[聞{き}]いて[守{まも}]り[行{おこな}]うならば、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[契約{けいやく}]を[守{まも}]り、いつくしみを[施{ほどこ}]されるであろう。", "13": "あなたを[愛{あい}]し、あなたを[祝福{しゅくふく}]し、あなたの[数{かず}]を[増{ま}]し、あなたに[与{あた}]えると[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[地{ち}]で、あなたの[子女{しじょ}]を[祝福{しゅくふく}]し、あなたの[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]、[穀物{こくもつ}]、[酒{さけ}]、[油{あぶら}]、また[牛{うし}]の[子{こ}]、[羊{ひつじ}]の[子{こ}]を[増{ま}]されるであろう。", "14": "あなたは[万民{ばんみん}]にまさって[祝福{しゅくふく}]されるであろう。あなたのうち、[男{おとこ}]も[女{おんな}]も[子{こ}]のないものはなく、またあなたの[家畜{かちく}]にも[子{こ}]のないものはないであろう。", "15": "[主{しゅ}]はまたすべての[病{やまい}]をあなたから[取{と}]り[去{さ}]り、あなたの[知{し}]っている、あのエジプトの[悪疫{あくえき}]にかからせず、ただあなたを[憎{にく}]むすべての[者{もの}]にそれを[臨{のぞ}]ませられるであろう。", "16": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[渡{わた}]される[国民{こくみん}]を[滅{ほろ}]ぼしつくし、[彼{かれ}]らを[見{み}]てあわれんではならない。また[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えてはならない。それがあなたのわなとなるからである。", "17": "あなたは[心{こころ}]のうちで『これらの[国民{こくみん}]はわたしよりも[多{おお}]いから、どうしてこれを[追{お}]い[払{はら}]うことができようか』と[言{い}]うのか。", "18": "[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がパロと、すべてのエジプトびととにされたことを、よく[覚{おぼ}]えなさい。", "19": "すなわち、あなたが[目{め}]で[見{み}]た[大{おお}]いなる[試{こころ}]みと、しるしと、[不思議{ふしぎ}]と、[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]ばした[腕{うで}]とを[覚{おぼ}]えなさい。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこれらをもって、あなたを[導{みちび}]き[出{だ}]されたのである。またそのように、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたが[恐{おそ}]れているすべての[民{たみ}]にされるであろう。", "20": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はまた、くまばちを[彼{かれ}]らのうちに[送{おく}]って、なお[残{のこ}]っている[者{もの}]と[逃{に}]げ[隠{かく}]れている[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼしつくされるであろう。", "21": "あなたは[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]があなたのうちにおられるからである。", "22": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこれらの[国民{こくみん}]を[徐々{じょじょ}]にあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるであろう。あなたはすみやかに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしつくしてはならない。そうでなければ、[野{の}]の[獣{けもの}]が[増{ま}]してあなたを[害{がい}]するであろう。", "23": "しかし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあなたに[渡{わた}]し、[大{おお}]いなる[混乱{こんらん}]におとしいれて、ついに[滅{ほろ}]ぼされるであろう。", "24": "また[彼{かれ}]らの[王{おう}]たちをあなたの[手{て}]に[渡{わた}]されるであろう。あなたは[彼{かれ}]らの[名{な}]を[天{てん}]の[下{した}]から[消{け}]し[去{さ}]るであろう。あなたに[立{た}]ちむかうものはなく、あなたはついに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼすにいたるであろう。", "25": "あなたは[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]の[彫像{ちょうぞう}]を[火{ひ}]に[焼{や}]かなければならない。それに[着{き}]せた[銀{ぎん}]または[金{きん}]をむさぼってはならない。これを[取{と}]って[自分{じぶん}]のものにしてはならない。そうでなければ、あなたはこれによって、わなにかかるであろう。これはあなたの[神{かみ}]が[忌{い}]みきらわれるものだからである。", "26": "あなたは[忌{い}]むべきものを[家{いえ}]に[持{も}]ちこんで、それと[同{おな}]じようにあなた[自身{じしん}]も、のろわれたものとなってはならない。あなたはそれを[全{まった}]く[忌{い}]みきらわなければならない。それはのろわれたものだからである。" }, "8": { "1": "わたしが、きょう、[命{めい}]じるこのすべての[命令{めいれい}]を、あなたがたは[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。そうすればあなたがたは[生{い}]きることができ、かつふえ[増{ま}]し、[主{しゅ}]があなたがたの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた[地{ち}]にはいって、それを[自分{じぶん}]のものとすることができるであろう。", "2": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がこの四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[荒野{あらの}]であなたを[導{みちび}]かれたそのすべての[道{みち}]を[覚{おぼ}]えなければならない。それはあなたを[苦{くる}]しめて、あなたを[試{こころ}]み、あなたの[心{こころ}]のうちを[知{し}]り、あなたがその[命令{めいれい}]を[守{まも}]るか、どうかを[知{し}]るためであった。", "3": "それで[主{しゅ}]はあなたを[苦{くる}]しめ、あなたを[飢{う}]えさせ、あなたも[知{し}]らず、あなたの[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかったマナをもって、あなたを[養{やしな}]われた。[人{ひと}]はパンだけでは[生{い}]きず、[人{ひと}]は[主{しゅ}]の[口{くち}]から[出{で}]るすべてのことばによって[生{い}]きることをあなたに[知{し}]らせるためであった。", "4": "この四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、あなたの[着物{きもの}]はすり[切{き}]れず、あなたの[足{あし}]は、はれなかった。", "5": "あなたはまた[人{ひと}]がその[子{こ}]を[訓練{くんれん}]するように、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]もあなたを[訓練{くんれん}]されることを[心{こころ}]にとめなければならない。", "6": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[守{まも}]り、その[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れなければならない。", "7": "それはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[良{よ}]い[地{ち}]に[導{みちび}]き[入{い}]れられるからである。そこは[谷{たに}]にも[山{やま}]にもわき[出{で}]る[水{みず}]の[流{なが}]れ、[泉{いずみ}]、および[淵{ふち}]のある[地{ち}]、", "8": "[小麦{こむぎ}]、[大麦{おおむぎ}]、ぶどう、いちじく[及{およ}]びざくろのある[地{ち}]、[油{あぶら}]のオリブの[木{き}]、および[蜜{みつ}]のある[地{ち}]、", "9": "あなたが[食{た}]べる[食物{しょくもつ}]に[欠{か}]けることなく、なんの[乏{とぼ}]しいこともない[地{ち}]である。その[地{ち}]の[石{いし}]は[鉄{てつ}]であって、その[山{やま}]からは[銅{どう}]を[掘{ほ}]り[取{と}]ることができる。", "10": "あなたは[食{た}]べて[飽{あ}]き、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[良{よ}]い[地{ち}]を[賜{たま}]わったことを[感謝{かんしゃ}]するであろう。", "11": "あなたは、きょう、わたしが[命{めい}]じる[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]と、おきてと、[定{さだ}]めとを[守{まも}]らず、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れることのないように[慎{つつし}]まなければならない。", "12": "あなたは[食{た}]べて[飽{あ}]き、[麗{うるわ}]しい[家{いえ}]を[建{た}]てて[住{す}]み、", "13": "また[牛{うし}]や[羊{ひつじ}]がふえ、[金銀{きんぎん}]が[増{ま}]し、[持{も}]ち[物{もの}]がみな[増{ま}]し[加{くわ}]わるとき、", "14": "おそらく[心{こころ}]にたかぶり、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れるであろう。[主{しゅ}]はあなたをエジプトの[地{ち}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、", "15": "あなたを[導{みちび}]いて、あの[大{おお}]きな[恐{おそ}]ろしい[荒野{あらの}]、すなわち[火{ひ}]のへびや、さそりがいて、[水{みず}]のない、かわいた[地{ち}]を[通{とお}]り、あなたのために[堅{かた}]い[岩{いわ}]から[水{みず}]を[出{だ}]し、", "16": "[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかったマナを[荒野{あらの}]であなたに[食{た}]べさせられた。それはあなたを[苦{くる}]しめ、あなたを[試{こころ}]みて、ついにはあなたをさいわいにするためであった。", "17": "あなたは[心{こころ}]のうちに『[自分{じぶん}]の[力{ちから}]と[自分{じぶん}]の[手{て}]の[働{はたら}]きで、わたしはこの[富{とみ}]を[得{え}]た』と[言{い}]ってはならない。", "18": "あなたはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[覚{おぼ}]えなければならない。[主{しゅ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[契約{けいやく}]を[今日{こんにち}]のように[行{おこな}]うために、あなたに[富{とみ}]を[得{え}]る[力{ちから}]を[与{あた}]えられるからである。", "19": "もしあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れて[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]い、これに[仕{つか}]え、これを[拝{おが}]むならば、――わたしは、きょう、あなたがたに[警告{けいこく}]する。――あなたがたはきっと[滅{ほろ}]びるであろう。", "20": "[主{しゅ}]があなたがたの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]られる[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]のように、あなたがたも[滅{ほろ}]びるであろう。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[従{したが}]わないからである。" }, "9": { "1": "イスラエルよ、[聞{き}]きなさい。あなたは、きょう、ヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]って、あなたよりも[大{おお}]きく、かつ[強{つよ}]い[国々{くにぐに}]を[取{と}]ろうとしている。その[町々{まちまち}]は[大{おお}]きく、[石{いし}]がきは[天{てん}]に[達{たっ}]している。", "2": "その[民{たみ}]は、あなたの[知{し}]っているアナクびとの[子孫{しそん}]であって、[大{おお}]きく、また[背{せ}]が[高{たか}]い。あなたはまた『アナクの[子孫{しそん}]の[前{まえ}]に、だれが[立{た}]つことができようか』と[人{ひと}]の[言{い}]うのを[聞{き}]いた。", "3": "それゆえ、あなたは、きょう、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[焼{や}]きつくす[火{ひ}]であって、あなたの[前{まえ}]に[進{すす}]まれることを[知{し}]らなければならない。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]に[屈伏{くっぷく}]させられるであろう。[主{しゅ}]があなたに[言{い}]われたように、[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]い、すみやかに[滅{ほろ}]ぼさなければならない。", "4": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたの[前{まえ}]から[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]われた[後{のち}]に、あなたは[心{こころ}]のなかで『わたしが[正{ただ}]しいから[主{しゅ}]はわたしをこの[地{ち}]に[導{みちび}]き[入{い}]れてこれを[獲{え}]させられた』と[言{い}]ってはならない。この[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]が[悪{わる}]いから、[主{しゅ}]はこれをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるのである。", "5": "あなたが[行{い}]ってその[地{ち}]を[獲{え}]るのは、あなたが[正{ただ}]しいからではなく、またあなたの[心{こころ}]がまっすぐだからでもない。この[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]が[悪{わる}]いから、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるのである。これは[主{しゅ}]があなたの[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]われた[言葉{ことば}]を[行{おこな}]われるためである。", "6": "それであなたは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたにこの[良{よ}]い[地{ち}]を[与{あた}]えてこれを[得{え}]させられるのは、あなたが[正{ただ}]しいからではないことを[知{し}]らなければならない。あなたは[強情{ごうじょう}]な[民{たみ}]である。", "7": "あなたは[荒野{あらの}]であなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたことを[覚{おぼ}]え、それを[忘{わす}]れてはならない。あなたがたはエジプトの[地{ち}]を[出{で}]た[日{ひ}]からこの[所{ところ}]に[来{く}]るまで、いつも[主{しゅ}]にそむいた。", "8": "またホレブにおいてさえ、あなたがたが[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたので、[主{しゅ}]は[怒{いか}]ってあなたがたを[滅{ほろ}]ぼそうとされた。", "9": "わたしが[石{いし}]の[板{いた}]すなわち[主{しゅ}]があなたがたと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]の[板{いた}]を[受{う}]けるために[山{やま}]に[登{のぼ}]った[時{とき}]、わたしは四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[山{やま}]にいて、パンも[食{た}]べず[水{みず}]も[飲{の}]まなかった。", "10": "[主{しゅ}]は[神{かみ}]の[指{ゆび}]をもって[書{か}]きしるした[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]をわたしに[授{さづ}]けられた。その[上{うえ}]には、[集会{しゅうかい}]の[日{ひ}]に[主{しゅ}]が[山{やま}]で[火{ひ}]の[中{なか}]から、あなたがたに[告{つ}]げられた[言葉{ことば}]が、ことごとく[書{か}]いてあった。", "11": "すなわち四十[日{にち}]四十[夜{や}]が[終{おわ}]った[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしにその[契約{けいやく}]の[板{いた}]である[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]を[授{さづ}]け、", "12": "そして[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『おまえは[立{た}]って、すみやかにこの[所{ところ}]から[降{ふ}]りなさい。おまえがエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]した[民{たみ}]は[悪{あく}]を[行{おこな}]ったからである。[彼{かれ}]らはわたしが[命{めい}]じた[道{みち}]を[早{はや}]くも[離{はな}]れて、[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[自分{じぶん}]たちのために[造{つく}]った』。", "13": "[主{しゅ}]はまたわたしに[言{い}]われた、『この[民{たみ}]を[見{み}]るのに、これは[強情{ごうじょう}]な[民{たみ}]である。", "14": "わたしを[止{と}]めるな。わたしは[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らの[名{な}]を[天{てん}]の[下{した}]から[消{け}]し[去{さ}]り、おまえを[彼{かれ}]らよりも[強{つよ}]く、かつ[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]としよう』。", "15": "そこでわたしは[身{み}]をめぐらして[山{やま}]を[降{お}]りたが、[山{やま}]は[火{ひ}]で[焼{や}]けていた。[契約{けいやく}]の[板{いた}]二[枚{まい}]はわたしの[両手{りょうて}]にあった。", "16": "そしてわたしが[見{み}]ると、あなたがたは、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[自分{じぶん}]たちのために[鋳物{いもの}]の[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]って、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられた[道{みち}]を[早{はや}]くも[離{はな}]れたので、", "17": "わたしはその二[枚{まい}]の[板{いた}]をつかんで、[両手{りょうて}]から[投{な}]げ[出{だ}]し、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]でこれを[砕{くだ}]いた。", "18": "そしてわたしは[前{まえ}]のように四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、パンも[食{た}]べず、[水{みず}]も[飲{の}]まなかった。これはあなたがたが[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこない、[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたすべての[罪{つみ}]によるのである。", "19": "[主{しゅ}]は[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[憤{いきどお}]りを[起{おこ}]し、あなたがたを[怒{いか}]って[滅{ほろ}]ぼそうとされたので、わたしは[恐{おそ}]れたが、その[時{とき}]もまた[主{しゅ}]はわたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれた。", "20": "[主{しゅ}]はまた、はなはだしくアロンを[怒{いか}]って、[彼{かれ}]を[滅{ほろ}]ぼそうとされたが、わたしはその[時{とき}]もまたアロンのために[祈{いの}]った。", "21": "わたしはあなたがたが[造{つく}]って[罪{つみ}]を[得{え}]た[子{こ}][牛{うし}]を[取{と}]り、それを[火{ひ}]で[焼{や}]き、それを[撃{う}]ち[砕{くだ}]き、よくひいて[細{こま}]かいちりとし、そのちりを[山{やま}]から[流{なが}]れ[下{くだ}]る[谷川{たにがわ}]に[投{な}]げ[捨{す}]てた。", "22": "あなたがたはタベラ、マッサおよびキブロテ・ハッタワにおいてもまた[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。", "23": "また[主{しゅ}]はカデシ・バルネアから、あなたがたをつかわそうとされた[時{とき}]、『[上{のぼ}]って[行{い}]って、わたしが[与{あた}]える[地{ち}]を[占領{せんりょう}]せよ』と[言{い}]われた。ところが、あなたがたはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]にそむき、[彼{かれ}]を[信{しん}]ぜず、また[彼{かれ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "24": "わたしがあなたがたを[知{し}]ったその[日{ひ}]からこのかた、あなたがたはいつも[主{しゅ}]にそむいた。", "25": "そしてわたしは、さきにひれ[伏{ふ}]したように、四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]した。[主{しゅ}]があなたがたを[滅{ほろ}]ぼすと[言{い}]われたからである。", "26": "わたしは[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたが[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもってあがない、[強{つよ}]い[手{て}]をもってエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されたあなたの[民{たみ}]、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[滅{ほろ}]ぼさないでください。", "27": "あなたのしもべアブラハム、イサク、ヤコブを[覚{おぼ}]えてください。この[民{たみ}]の[強情{ごうじょう}]と[悪{あく}]と[罪{つみ}]とに[目{め}]をとめないでください。", "28": "あなたがわれわれを[導{みちび}]き[出{だ}]された[国{くに}]の[人{ひと}]はおそらく、「[主{しゅ}]は、[約束{やくそく}]した[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れることができず、また[彼{かれ}]らを[憎{にく}]んだので、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して[荒野{あらの}]で[殺{ころ}]したのだ」と[言{い}]うでしょう。", "29": "しかし[彼{かれ}]らは、あなたの[民{たみ}]、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、あなたが[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[伸{の}]ばした[腕{うで}]とをもって[導{みちび}]き[出{だ}]されたのです』。" }, "10": { "1": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『おまえは、[前{まえ}]のような[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]を[切{き}]って[作{つく}]り、[山{やま}]に[登{のぼ}]って、わたしのもとにきなさい。また[木{き}]の[箱{はこ}]一つを[作{つく}]りなさい。", "2": "さきにおまえが[砕{くだ}]いた二[枚{まい}]の[板{いた}]に[書{か}]いてあった[言葉{ことば}]を、わたしはその[板{いた}]に[書{か}]きしるそう。おまえはそれをその[箱{はこ}]におさめなければならない』。", "3": "そこでわたしはアカシヤ[材{ざい}]の[箱{はこ}]一つを[作{つく}]り、また[前{まえ}]のような[石{いし}]の[板{いた}]二[枚{まい}]を[切{き}]って[作{つく}]り、その二[枚{まい}]の[板{いた}]を[手{て}]に[持{も}]って[山{やま}]に[登{のぼ}]った。", "4": "[主{しゅ}]はかつて、かの[集会{しゅうかい}]の[日{ひ}]に[山{やま}]で[火{ひ}]の[中{なか}]からあなたがたに[告{つ}]げられた[十誡{じっかい}]を[書{か}]きしるされたように、その[板{いた}]に[書{か}]きしるし、それを[主{しゅ}]はわたしに[授{さづ}]けられた。", "5": "それでわたしは[身{み}]をめぐらして[山{やま}]から[降{お}]り、その[板{いた}]を、わたしが[作{つく}]った[箱{はこ}]におさめた。[今{いま}]なおその[中{なか}]にある。[主{しゅ}]がわたしに[命{めい}]じられたとおりである。", "6": "(こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はベエロテ・ベネ・ヤカンを[出立{しゅったつ}]してモセラに[着{つ}]いた。アロンはその[所{ところ}]で[死{し}]んでそこに[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]エレアザルが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[祭司{さいし}]となった。", "7": "またそこを[出立{しゅったつ}]してグデゴダに[至{いた}]り、グデゴダを[出立{しゅったつ}]してヨテバタに[着{つ}]いた。この[地{ち}]には[多{おお}]くの[水{みず}]の[流{なが}]れがあった。", "8": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はレビの[部族{ぶぞく}]を[選{えら}]んで、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかつぎ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]え、また[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[祝福{しゅくふく}]することをさせられた。この[事{こと}]は[今日{こんにち}]に[及{およ}]んでいる。", "9": "そのためレビは[兄弟{きょうだい}]たちと[一緒{いっしょ}]には[分{わ}]け[前{まえ}]がなく、[嗣{し}][業{ぎょう}]もない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[言{い}]われたとおり、[主{しゅ}]みずからが[彼{かれ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]であった。)", "10": "わたしは[前{まえ}]の[時{とき}]のように四十[日{にち}]四十[夜{や}]、[山{やま}]におったが、[主{しゅ}]はその[時{とき}]にもわたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれた。[主{しゅ}]はあなたを[滅{ほろ}]ぼすことを[望{のぞ}]まれなかった。", "11": "そして[主{しゅ}]はわたしに『おまえは[立{た}]ちあがり、[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って[進{すす}]み[行{い}]き、わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えると、その[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]った[地{ち}]に[彼{かれ}]らをはいらせ、それを[取{と}]らせよ』と[言{い}]われた。", "12": "イスラエルよ、[今{いま}]、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[求{もと}]められる[事{こと}]はなんであるか。ただこれだけである。すなわちあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、そのすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで、[彼{かれ}]を[愛{あい}]し、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、", "13": "また、わたしがきょうあなたに[命{めい}]じる[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]と[定{さだ}]めとを[守{まも}]って、さいわいを[得{え}]ることである。", "14": "[見{み}]よ、[天{てん}]と、もろもろの[天{てん}]の[天{てん}]、および[地{ち}]と、[地{ち}]にあるものとはみな、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のものである。", "15": "そうであるのに、[主{しゅ}]はただあなたの[先祖{せんぞ}]たちを[喜{よろこ}]び[愛{あい}]し、その[後{のち}]の[子孫{しそん}]であるあなたがたを[万民{ばんみん}]のうちから[選{えら}]ばれた。[今日{こんにち}][見{み}]るとおりである。", "16": "それゆえ、あなたがたは[心{こころ}]に[割礼{かつれい}]をおこない、もはや[強情{ごうじょう}]であってはならない。", "17": "あなたがたの[神{かみ}]である[主{しゅ}]は、[神{かみ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[主{しゅ}]、[大{おお}]いにして[力{ちから}]ある[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]にましまし、[人{ひと}]をかたより[見{み}]ず、また、まいないを[取{と}]らず、", "18": "みなし[子{こ}]とやもめのために[正{ただ}]しいさばきを[行{おこな}]い、また[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[愛{あい}]して、[食物{しょくもつ}]と[着物{きもの}]を[与{あた}]えられるからである。", "19": "それゆえ、あなたがたは[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[愛{あい}]しなさい。あなたがたもエジプトの[国{くに}]で[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]であった。", "20": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[彼{かれ}]に[仕{つか}]え、[彼{かれ}]に[従{したが}]い、その[名{な}]をさして[誓{ちか}]わなければならない。", "21": "[彼{かれ}]はあなたのさんびすべきもの、またあなたの[神{かみ}]であって、あなたが[目{め}]に[見{み}]たこれらの[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]を、あなたのために[行{おこな}]われた。", "22": "あなたの[先祖{せんぞ}]たちは、わずか七十[人{にん}]でエジプトに[下{くだ}]ったが、いま、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたを[天{てん}]の[星{ほし}]のように[多{おお}]くされた。" }, "11": { "1": "それゆえ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、[常{つね}]にそのさとしと、[定{さだ}]めと、おきてと、[戒{いまし}]めとを[守{まも}]らなければならない。", "2": "あなたがたは、きょう、[次{つぎ}]のことを[知{し}]らなければならない。わたしが[語{かた}]るのは、あなたがたの[子供{こども}]たちに[対{たい}]してではない。[彼{かれ}]らはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[訓練{くんれん}]と、[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[事{こと}]と、その[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]とを[知{し}]らず、また[見{み}]なかった。", "3": "また[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]がエジプトで、エジプト[王{おう}]パロとその[全国{ぜんこく}]に[対{たい}]して[行{おこな}]われたしるしと、わざ、", "4": "また[主{しゅ}]がエジプトの[軍勢{ぐんぜい}]とその[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]とに[行{おこな}]われた[事{こと}]、すなわち[彼{かれ}]らがあなたがたのあとを[追{お}]ってきた[時{とき}]に、[紅海{こうかい}]の[水{みず}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にあふれさせ、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされて、[今日{こんにち}]に[至{いた}]った[事{こと}]、", "5": "またあなたがたがこの[所{ところ}]に[来{く}]るまで、[主{しゅ}]が[荒野{あらの}]で、あなたがたに[行{おこな}]われた[事{こと}]、", "6": "およびルベンの[子{こ}]のエリアブの[子{こ}]、ダタンとアビラムとにされた[事{こと}]、すなわちイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]の[中{なか}]で、[地{ち}]が[口{くち}]を[開{ひら}]き、[彼{かれ}]らと、その[家族{かぞく}]と、[天幕{てんまく}]と、[彼{かれ}]らに[従{したが}]うすべてのものを、のみつくした[事{こと}]などを[彼{かれ}]らは[知{し}]らず、また[見{み}]なかった。", "7": "しかし、あなたがたは[主{しゅ}]が[行{おこな}]われたこれらの[大{おお}]いなる[事{こと}]を、ことごとく[目{め}]に[見{み}]たのである。", "8": "ゆえに、わたしが、きょう、あなたがたに[命{めい}]じる[戒{いまし}]めを、ことごとく[守{まも}]らなければならない。そうすればあなたがたは[強{つよ}]くなり、[渡{わた}]って[行{い}]って[取{と}]ろうとする[地{ち}]にはいって、それを[取{と}]ることができ、", "9": "かつ、[主{しゅ}]が[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]って[彼{かれ}]らとその[子孫{しそん}]とに[与{あた}]えようと[言{い}]われた[地{ち}]、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[国{くに}]において、[長{なが}]く[生{い}]きることができるであろう。", "10": "あなたがたが[行{い}]って[取{と}]ろうとする[地{ち}]は、あなたがたが[出{で}]てきたエジプトの[地{ち}]のようではない。あそこでは、[青物{あおもの}][畑{ばたけ}]でするように、あなたがたは[種{たね}]をまき、[足{あし}]でそれに[水{みず}]を[注{そそ}]いだ。", "11": "しかし、あなたがたが[渡{わた}]って[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]は、[山{やま}]と[谷{たに}]の[多{おお}]い[地{ち}]で、[天{てん}]から[降{ふ}]る[雨{あめ}]で[潤{うるお}]っている。", "12": "その[地{ち}]は、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[顧{かえり}]みられる[所{ところ}]で、[年{とし}]の[始{はじ}]めから[年{とし}]の[終{おわ}]りまで、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]が[常{つね}]にその[上{うえ}]にある。", "13": "もし、きょう、あなたがたに[命{めい}]じるわたしの[命令{めいれい}]によく[聞{き}]き[従{したが}]って、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして[仕{つか}]えるならば、", "14": "[主{しゅ}]はあなたがたの[地{ち}]に[雨{あめ}]を、[秋{あき}]の[雨{あめ}]、[春{はる}]の[雨{あめ}]ともに、[時{とき}]にしたがって[降{ふ}]らせ、[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[酒{しゅ}]と、[油{あぶら}]を[取{と}]り[入{い}]れさせ、", "15": "また[家畜{かちく}]のために[野{の}]に[草{くさ}]を[生{は}]えさせられるであろう。あなたは[飽{あ}]きるほど[食{た}]べることができるであろう。", "16": "あなたがたは[心{こころ}]が[迷{まよ}]い、[離{はな}]れ[去{さ}]って、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]むことのないよう、[慎{つつし}]まなければならない。", "17": "おそらく[主{しゅ}]はあなたがたにむかい[怒{いか}]りを[発{はっ}]して、[天{てん}]を[閉{と}]ざされるであろう。そのため[雨{あめ}]は[降{ふ}]らず、[地{ち}]は[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]さず、あなたがたは[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[良{よ}]い[地{ち}]から、すみやかに[滅{ほろ}]びうせるであろう。", "18": "それゆえ、これらのわたしの[言葉{ことば}]を[心{こころ}]と[魂{たましい}]におさめ、またそれを[手{て}]につけて、しるしとし、[目{め}]の[間{あいだ}]に[置{お}]いて[覚{おぼ}]えとし、", "19": "これを[子供{こども}]たちに[教{おし}]え、[家{いえ}]に[座{ざ}]している[時{とき}]も、[道{みち}]を[歩{ある}]く[時{とき}]も、[寝{ね}]る[時{とき}]も、[起{お}]きる[時{とき}]も、それについて[語{かた}]り、", "20": "また[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]の[柱{はしら}]と、[門{もん}]にそれを[書{か}]きしるさなければならない。", "21": "そうすれば、[主{しゅ}]が[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えようと[誓{ちか}]われた[地{ち}]に、あなたがたの[住{す}]む[日数{にっすう}]およびあなたがたの[子供{こども}]たちの[住{す}]む[日数{にっすう}]は、[天{てん}]が[地{ち}]をおおう[日数{にっすう}]のように[多{おお}]いであろう。", "22": "もしわたしがあなたがたに[命{めい}]じるこのすべての[命令{めいれい}]をよく[守{まも}]って[行{おこな}]い、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、そのすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[主{しゅ}]につき[従{したが}]うならば、", "23": "[主{しゅ}]はこの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[皆{みな}]、あなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われ、あなたがたはあなたがたよりも[大{おお}]きく、かつ[強{つよ}]い[国々{くにぐに}]を[取{と}]るに[至{いた}]るであろう。", "24": "あなたがたが[足{あし}]の[裏{うら}]で[踏{ふ}]む[所{ところ}]は[皆{みな}]、あなたがたのものとなり、あなたがたの[領域{りょういき}]は[荒野{あらの}]からレバノンに[及{およ}]び、また[大川{おおかわ}]ユフラテから[西{にし}]の[海{うみ}]に[及{およ}]ぶであろう。", "25": "だれもあなたがたに[立{た}]ち[向{む}]かうことのできる[者{もの}]はないであろう。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、かつて[言{い}]われたように、あなたがたの[踏{ふ}]み[入{い}]る[地{ち}]の[人々{ひとびと}]が、あなたがたを[恐{おそ}]れおののくようにされるであろう。", "26": "[見{み}]よ、わたしは、きょう、あなたがたの[前{まえ}]に[祝福{しゅくふく}]と、のろいとを[置{お}]く。", "27": "もし、きょう、わたしがあなたがたに[命{めい}]じるあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]に[聞{き}]き[従{したが}]うならば、[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるであろう。", "28": "もしあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、わたしが、きょう、あなたがたに[命{めい}]じる[道{みち}]を[離{はな}]れ、あなたがたの[知{し}]らなかった[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]うならば、のろいを[受{う}]けるであろう。", "29": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたの[行{い}]って[占領{せんりょう}]する[地{ち}]にあなたを[導{みちび}]き[入{い}]れられる[時{とき}]、あなたはゲリジム[山{やま}]に[祝福{しゅくふく}]を[置{お}]き、エバル[山{やま}]にのろいを[置{お}]かなければならない。", "30": "これらの[山{やま}]はヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、アラバに[住{す}]んでいるカナンびとの[地{ち}]で、[日{ひ}]の[入{い}]る[方{ほう}]の[道{みち}]の[西側{にしがわ}]にあり、ギルガルに[向{む}]かいあって、モレのテレビンの[木{き}]の[近{ちか}]くにあるではないか。", "31": "あなたがたはヨルダンを[渡{わた}]り、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]にはいって、それを[占領{せんりょう}]しようとしている。あなたがたはそれを[占領{せんりょう}]して、そこに[住{す}]むであろう。", "32": "それゆえ、わたしが、きょう、あなたがたに[授{さづ}]ける[定{さだ}]めと、おきてをことごとく[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。" }, "12": { "1": "これはあなたの[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[所有{しょゆう}]として[賜{たま}]わる[地{ち}]で、あなたがたが[世{よ}]に[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]、[守{まも}]り[行{おこな}]わなければならない[定{さだ}]めと、おきてである。", "2": "あなたがたの[追{お}]い[払{はら}]う[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]が、その[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えた[所{ところ}]は、[高{たか}]い[山{やま}]にあるものも、[丘{おか}]にあるものも、[青{あお}][木{き}]の[下{した}]にあるものも、ことごとくこわし、", "3": "その[祭壇{さいだん}]をこぼち、[柱{はしら}]を[砕{くだ}]き、アシラ[像{ぞう}]を[火{ひ}]で[焼{や}]き、また[刻{きざ}]んだ[神々{かみがみ}]の[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]して、その[名{な}]をその[所{ところ}]から[消{け}]し[去{さ}]らなければならない。", "4": "ただし、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にはそのようにしてはならない。", "5": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために、あなたがたの[全部{ぜんぶ}][族{ぞく}]のうちから[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]、すなわち[主{しゅ}]のすまいを[尋{たず}]ね[求{もと}]めて、そこに[行{い}]き、", "6": "あなたがたの[燔祭{はんさい}]と、[犠牲{ぎせい}]と、十[分{ぶん}]の一と、ささげ[物{もの}]と、[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]と、[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]および[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]のういごをそこに[携{たずさ}]えて[行{い}]って、", "7": "そこであなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[食{た}]べ、あなたがたも、[家族{かぞく}]も[皆{みな}]、[手{て}]を[労{ろう}]して[獲{え}]るすべての[物{もの}]を[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。これはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みによって[獲{え}]るものだからである。", "8": "そこでは、われわれがきょうここでしているように、めいめいで[正{ただ}]しいと[思{おも}]うようにふるまってはならない。", "9": "あなたがたはまだ、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]から[賜{たま}]わる[安息{あんそく}]と[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]に、はいっていないのである。", "10": "しかし、あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]り、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[賜{たま}]わる[地{ち}]に[住{す}]むようになり、さらに[主{しゅ}]があなたがたの[周囲{しゅうい}]の[敵{てき}]をことごとく[除{のぞ}]いて、[安息{あんそく}]を[与{あた}]え、あなたがたが[安{やす}]らかに[住{す}]むようになる[時{とき}]、", "11": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[名{な}]を[置{お}]くために、一つの[場所{ばしょ}]を[選{えら}]ばれるであろう。あなたがたはそこにわたしの[命{めい}]じる[物{もの}]をすべて[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。すなわち、あなたがたの[燔祭{はんさい}]と、[犠牲{ぎせい}]と、十[分{ぶん}]の一と、ささげ[物{もの}]およびあなたがたが[主{しゅ}]に[誓{ちか}]ったすべての[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]とを[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。", "12": "そしてあなたがたのむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしためと[共{とも}]にあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。また[町{まち}]の[内{うち}]におるレビびととも、そうしなければならない。[彼{かれ}]はあなたがたのうちに[分{わ}]け[前{まえ}]がなく、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[持{も}]たないからである。", "13": "[慎{つつし}]んで、すべてあなたがよいと[思{おも}]う[場所{ばしょ}]で、みだりに[燔祭{はんさい}]をささげないようにしなければならない。", "14": "ただあなたの[部族{ぶぞく}]の一つのうちに、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれるその[場所{ばしょ}]で、[燔祭{はんさい}]をささげ、またわたしが[命{めい}]じるすべての[事{こと}]をしなければならない。", "15": "しかし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[恵{めぐ}]みにしたがって、すべて[心{こころ}]に[好{この}]む[獣{けもの}]を、どの[町{まち}]ででも[殺{ころ}]して、その[肉{にく}]を[食{た}]べることができる。すなわち、かもしかや[雄{お}]じかの[肉{にく}]と[同様{どうよう}]にそれを、[汚{けが}]れた[人{ひと}]も、[清{きよ}]い[人{ひと}]も、[食{た}]べることができる。", "16": "ただし、その[血{ち}]は[食{た}]べてはならない。[水{みず}]のようにそれを[地{ち}]に[注{そそ}]がなければならない。", "17": "あなたの[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[酒{しゅ}]と、[油{あぶら}]との十[分{ぶん}]の一および[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]のういご、ならびにあなたが[立{た}]てる[誓願{せいがん}]の[供{そな}]え[物{もの}]と、[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]およびささげ[物{もの}]は、[町{まち}]の[内{うち}]で[食{た}]べることはできない。", "18": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]でそれを[食{た}]べなければならない。すなわちあなたのむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしため、および[町{まち}]の[内{うち}]におるレビびとと[共{とも}]にそれを[食{た}]べ、[手{て}]を[労{ろう}]して[獲{え}]るすべての[物{もの}]を、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "19": "[慎{つつし}]んで、あなたが[世{よ}]に[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]、レビびとを[捨{す}]てないようにしなければならない。", "20": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたように、あなたの[領域{りょういき}]を[広{ひろ}]くされるとき、あなたは[肉{にく}]を[食{た}]べたいと[願{ねが}]って、『わたしは[肉{にく}]を[食{た}]べよう』と[言{い}]うであろう。その[時{とき}]、あなたはほしいだけ[肉{にく}]を[食{た}]べることができる。", "21": "もしあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]が、[遠{とお}]く[離{はな}]れているならば、わたしが[命{めい}]じるように、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]をほふり、[門{もん}]の[内{うち}]で、ほしいだけ[食{た}]べることができる。", "22": "かもしかや、[雄{お}]じかを[食{た}]べるように、それを[食{た}]べることができる。すなわち[汚{けが}]れた[人{ひと}]も、[清{きよ}]い[人{ひと}]も[一様{いちよう}]にそれを[食{た}]べることができる。", "23": "ただ[堅{かた}]く[慎{つつし}]んで、その[血{ち}]を[食{た}]べないようにしなければならない。[血{ち}]は[命{いのち}]だからである。その[命{いのち}]を[肉{にく}]と[一緒{いっしょ}]に[食{た}]べてはならない。", "24": "あなたはそれを[食{た}]べてはならない。[水{みず}]のようにそれを[地{ち}]に[注{そそ}]がなければならない。", "25": "あなたはそれを[食{た}]べてはならない。こうして、[主{しゅ}]が[正{ただ}]しいと[見{み}]られる[事{こと}]を[行{おこな}]うならば、あなたにも[後{のち}]の[子孫{しそん}]にも、さいわいがあるであろう。", "26": "ただあなたのささげる[聖{せい}]なる[物{もの}]と、[誓願{せいがん}]の[物{もの}]とは、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]へ[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。", "27": "そして[燔祭{はんさい}]をささげる[時{とき}]は、[肉{にく}]と[血{ち}]とをあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげなければならない。[犠牲{ぎせい}]をささげる[時{とき}]は、[血{ち}]をあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]にそそぎかけ、[肉{にく}]はみずから[食{た}]べることができる。", "28": "あなたはわたしが[命{めい}]じるこれらの[事{こと}]を、ことごとく[聞{き}]いて[守{まも}]らなければならない。こうしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[見{み}]て[良{よ}]いとし、[正{ただ}]しいとされる[事{こと}]を[行{おこな}]うならば、あなたにも[後{のち}]の[子孫{しそん}]にも、[長{なが}]くさいわいがあるであろう。", "29": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたの[行{い}]って[追{お}]い[払{はら}]おうとする[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を、あなたの[前{まえ}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされ、あなたがついにその[国々{くにぐに}]を[獲{え}]て、その[地{ち}]に[住{す}]むようになる[時{とき}]、", "30": "あなたはみずから[慎{つつし}]み、[彼{かれ}]らがあなたの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼされた[後{のち}]、[彼{かれ}]らにならって、わなにかかってはならない。また[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]めて、『これらの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]はどのようにその[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えたのか、わたしもそのようにしよう』と[言{い}]ってはならない。", "31": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]しては、そのようにしてはならない。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[憎{にく}]まれるもろもろの[忌{い}]むべき[事{こと}]を、その[神々{かみがみ}]にむかって[行{おこな}]い、むすこ、[娘{むすめ}]をさえ[火{ひ}]に[焼{や}]いて、[神々{かみがみ}]にささげたからである。", "32": "あなたがたはわたしが[命{めい}]じるこのすべての[事{こと}]を[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。これにつけ[加{くわ}]えてはならない。また[減{へ}]らしてはならない。" }, "13": { "1": "あなたがたのうちに[預言者{よげんしゃ}]または[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]が[起{た}]って、しるしや[奇跡{きせき}]を[示{しめ}]し、", "2": "あなたに[告{つ}]げるそのしるしや[奇跡{きせき}]が[実現{じつげん}]して、あなたがこれまで[知{し}]らなかった『ほかの[神々{かみがみ}]に、われわれは[従{したが}]い[仕{つか}]えよう』と[言{い}]っても、", "3": "あなたはその[預言者{よげんしゃ}]または[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]ってはならない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたがたが[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]するか、どうかを[知{し}]ろうと、このようにあなたがたを[試{こころ}]みられるからである。", "4": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]み、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れ、その[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、その[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[彼{かれ}]に[仕{つか}]え、[彼{かれ}]につき[従{したが}]わなければならない。", "5": "その[預言者{よげんしゃ}]または[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]を[殺{ころ}]さなければならない。あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]からあがなわれたあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にあなたがたをそむかせ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[歩{あゆ}]めと[命{めい}]じられた[道{みち}]を[離{はな}]れさせようとして[語{かた}]るゆえである。こうしてあなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "6": "[同{おな}]じ[母{はは}]に[生{うま}]れたあなたの[兄弟{きょうだい}]、またはあなたのむすこ、[娘{むすめ}]、またはあなたのふところの[妻{つま}]、またはあなたと[身命{しんめい}]を[共{とも}]にする[友{とも}]が、ひそかに[誘{さそ}]って『われわれは[行{い}]って[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えよう』と[言{い}]うかも[知{し}]れない。これはあなたも[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかった[神々{かみがみ}]、", "7": "すなわち[地{ち}]のこのはてから、[地{ち}]のかのはてまで、あるいは[近{ちか}]く、あるいは[遠{とお}]く、あなたの[周囲{しゅうい}]にある[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]である。", "8": "しかし、あなたはその[人{ひと}]に[従{したが}]ってはならない。その[人{ひと}]の[言{い}]うことを[聞{き}]いてはならない。その[人{ひと}]をあわれんではならない。その[人{ひと}]を[惜{お}]しんではならない。その[人{ひと}]をかばってはならない。", "9": "[必{かなら}]ず[彼{かれ}]を[殺{ころ}]さなければならない。[彼{かれ}]を[殺{ころ}]すには、あなたがまず[彼{かれ}]に[手{て}]を[下{くだ}]し、その[後{のち}]、[民{たみ}]がみな[手{て}]を[下{くだ}]さなければならない。", "10": "[彼{かれ}]はエジプトの[国{くに}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]からあなたを[導{みちび}]き[出{だ}]されたあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]からあなたを[離{はな}]れさせようとしたのであるから、あなたは[石{いし}]をもって[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。", "11": "そうすればイスラエルは[皆{みな}][聞{き}]いて[恐{おそ}]れ、[重{かさ}]ねてこのような[悪{わる}]い[事{こと}]を、あなたがたのうちに[行{おこな}]わないであろう。", "12": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[与{あた}]えて[住{す}]まわせられる[町{まち}]の一つで、", "13": "よこしまな[人々{ひとびと}]があなたがたのうちに[起{た}]って、あなたがたの[知{し}]らなかった『ほかの[神々{かみがみ}]に、われわれは[行{い}]って[仕{つか}]えよう』と[言{い}]って、その[町{まち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]を[誘惑{ゆうわく}]したことを[聞{き}]くならば、", "14": "あなたはそれを[尋{たず}]ね、[探{さぐ}]り、よく[問{と}]いたださなければならない。そして、そのような[憎{にく}]むべき[事{こと}]があなたがたのうちに[行{おこな}]われた[事{こと}]が、[真実{しんじつ}]で、[確{たし}]かならば、", "15": "あなたは[必{かなら}]ず、その[町{まち}]に[住{す}]む[者{もの}]をつるぎの[刃{は}]にかけて[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、その[町{まち}]と、そのうちにおるすべての[者{もの}]、およびその[家畜{かちく}]をつるぎの[刃{は}]にかけて、ことごとく[滅{ほろ}]ぼさなければならない。", "16": "またそのすべてのぶんどり[物{もの}]は、[町{まち}]の[広場{ひろば}]の[中央{ちゅうおう}]に[集{あつ}]め、[火{ひ}]をもってその[町{まち}]と、すべてのぶんどり[物{もの}]とを、ことごとく[焼{や}]いて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげなければならない。これはながく[荒塚{あらつか}]となって、[再{ふたた}]び[建{た}]て[直{なお}]されないであろう。", "17": "そののろわれた[物{もの}]は一つもあなたの[手{て}]に[留{と}]めおいてはならない。[主{しゅ}]が[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをやめ、あなたに[慈悲{じひ}]を[施{ほどこ}]して、あなたをあわれみ、[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたように、あなたの[数{かず}]を[多{おお}]くされるためである。", "18": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしが、きょう、[命{めい}]じるすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[正{ただ}]しいと[見{み}]られる[事{こと}]を[行{おこな}]うならば、このようになるであろう。" }, "14": { "1": "あなたがたはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[子供{こども}]である。[死{し}]んだ[人{ひと}]のために[自分{じぶん}]の[身{み}]に[傷{きず}]をつけてはならない。また[額{ひたい}]の[髪{かみ}]をそってはならない。", "2": "あなたはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[民{たみ}]だからである。[主{しゅ}]は[地{ち}]のおもてのすべての[民{たみ}]のうちからあなたを[選{えら}]んで、[自分{じぶん}]の[宝{たから}]の[民{たみ}]とされた。", "3": "[忌{い}]むべき[物{もの}]は、どんなものでも[食{た}]べてはならない。", "4": "あなたがたの[食{た}]べることができる[獣{けもの}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、やぎ、", "5": "[雄{お}]じか、かもしか、こじか、[野{の}]やぎ、くじか、おおじか、[野羊{やぎ}]など、", "6": "[獣{けもの}]のうち、すべて、ひずめの[分{わか}]れたもの、ひずめが二つに[切{き}]れたもので、[反芻{はんすう}]するものは[食{た}]べることができる。", "7": "ただし、[反芻{はんすう}]するものと、ひずめの[分{わか}]れたもののうち、[次{つぎ}]のものは[食{た}]べてはならない。すなわち、らくだ、[野{の}]うさぎ、および[岩{いわ}]だぬき、これらは[反芻{はんすう}]するけれども、ひずめが[分{わか}]れていないから[汚{けが}]れたものである。", "8": "また[豚{ぶた}]、これは、ひずめが[分{わか}]れているけれども、[反芻{はんすう}]しないから、[汚{けが}]れたものである。その[肉{にく}]を[食{た}]べてはならない。またその[死体{したい}]に[触{ふ}]れてはならない。", "9": "[水{みず}]の[中{なか}]にいるすべての[物{もの}]のうち、[次{つぎ}]のものは[食{た}]べることができる。すなわち、すべて、ひれと、うろこのあるものは、[食{た}]べることができる。", "10": "すべて、ひれと、うろこのないものは、[食{た}]べてはならない。これは[汚{けが}]れたものである。", "11": "すべて[清{きよ}]い[鳥{とり}]は[食{た}]べることができる。", "12": "ただし、[次{つぎ}]のものは[食{た}]べてはならない。すなわち、はげわし、ひげはげわし、みさご、", "13": "[黒{くろ}]とび、はやぶさ、とびの[類{るい}]。", "14": "[各種{かくしゅ}]のからすの[類{るい}]。", "15": "だちょう、[夜{よる}]たか、かもめ、たかの[類{るい}]。", "16": "ふくろう、みみずく、むらさきばん、", "17": "ペリカン、はげたか、う、", "18": "こうのとり、さぎの[類{るい}]。やつがしら、こうもり。", "19": "またすべて[羽{はね}]があって[這{は}]うものは[汚{けが}]れたものである。それを[食{た}]べてはならない。", "20": "すべて[翼{つばさ}]のある[清{きよ}]いものは[食{た}]べることができる。", "21": "すべて[自然{しぜん}]に[死{し}]んだものは[食{た}]べてはならない。[町{まち}]の[内{うち}]におる[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]に、それを[与{あた}]えて[食{た}]べさせることができる。またそれを[外国{がいこく}][人{じん}]に[売{う}]ってもよい。あなたはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[民{たみ}]だからである。[子{こ}]やぎをその[母{はは}]の[乳{ちち}]で[煮{に}]てはならない。", "22": "あなたは[毎年{まいとし}]、[畑{はたけ}]に[種{たね}]をまいて[獲{え}]るすべての[産物{さんぶつ}]の十[分{ぶん}]の一を[必{かなら}]ず[取{と}]り[分{わ}]けなければならない。", "23": "そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]、すなわち[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[酒{しゅ}]と、[油{あぶら}]との十[分{ぶん}]の一と、[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]のういごを[食{た}]べ、こうして[常{つね}]にあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[学{まな}]ばなければならない。", "24": "ただし、その[道{みち}]があまりに[遠{とお}]く、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]が、[非常{ひじょう}]に[遠{とお}]く[離{はな}]れていて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[恵{めぐ}]まれるとき、それを[携{たずさ}]えて[行{い}]くことができないならば、", "25": "あなたはその[物{もの}]を[金{かね}]に[換{か}]え、その[金{かね}]を[包{つつ}]んで[手{て}]に[取{と}]り、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]に[行{い}]き、", "26": "その[金{かね}]をすべてあなたの[好{この}]む[物{もの}]に[換{か}]えなければならない。すなわち[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、[濃{こ}]い[酒{さけ}]など、すべてあなたの[欲{ほっ}]する[物{もの}]に[換{か}]え、その[所{ところ}]であなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]でそれを[食{た}]べ、[家族{かぞく}]と[共{とも}]に[楽{たの}]しまなければならない。", "27": "[町{まち}]の[内{うち}]におるレビびとを[捨{す}]ててはならない。[彼{かれ}]はあなたがたのうちに[分{ぶん}]がなく、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[持{も}]たない[者{もの}]だからである。", "28": "三[年{ねん}]の[終{おわ}]りごとに、その[年{とし}]の[産物{さんぶつ}]の十[分{ぶん}]の一を、ことごとく[持{も}]ち[出{だ}]して、[町{まち}]の[内{うち}]にたくわえ、", "29": "あなたがたのうちに[分{わ}]け[前{まえ}]がなく、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[持{も}]たないレビびと、および[町{まち}]の[内{うち}]におる[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と、[孤児{こじ}]と、[寡婦{かふ}]を[呼{よ}]んで、それを[食{た}]べさせ、[満足{まんぞく}]させなければならない。そうすれば、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたが[手{て}]で[行{おこな}]うすべての[事{こと}]にあなたを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。" }, "15": { "1": "あなたは七[年{ねん}]の[終{おわ}]りごとに、ゆるしを[行{おこな}]わなければならない。", "2": "そのゆるしのしかたは[次{つぎ}]のとおりである。すべてその[隣人{りんじん}]に[貸{か}]した[貸主{かしぬし}]はそれをゆるさなければならない。その[隣人{りんじん}]または[兄弟{きょうだい}]にそれを[督促{とくそく}]してはならない。[主{しゅ}]のゆるしが、ふれ[示{しめ}]されたからである。", "3": "[外国{がいこく}][人{じん}]にはそれを[督促{とくそく}]することができるが、あなたの[兄弟{きょうだい}]に[貸{か}]した[物{もの}]はゆるさなければならない。", "4": "しかしあなたがたのうちに[貧{まず}]しい[者{もの}]はなくなるであろう。(あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えられる[地{ち}]で、あなたを[祝福{しゅくふく}]されるからである。)", "5": "ただ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]って、わたしが、きょう、あなたに[命{めい}]じることの[戒{いまし}]めを、ことごとく[守{まも}]り[行{おこな}]うとき、そのようになるであろう。", "6": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたようにあなたを[祝福{しゅくふく}]されるから、あなたは[多{おお}]くの[国{くに}]びとに[貸{か}]すようになり、[借{か}]りることはないであろう。またあなたは[多{おお}]くの[国{くに}]びとを[治{おさ}]めるようになり、[彼{かれ}]らがあなたを[治{おさ}]めることはないであろう。", "7": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]で、もしあなたの[兄弟{きょうだい}]で[貧{まず}]しい[者{もの}]がひとりでも、[町{まち}]の[内{うち}]におるならば、その[貧{まず}]しい[兄弟{きょうだい}]にむかって、[心{こころ}]をかたくなにしてはならない。また[手{て}]を[閉{と}]じてはならない。", "8": "[必{かなら}]ず[彼{かれ}]に[手{て}]を[開{ひら}]いて、その[必要{ひつよう}]とする[物{もの}]を[貸{か}]し[与{あた}]え、[乏{とぼ}]しいのを[補{おぎな}]わなければならない。", "9": "あなたは[心{こころ}]に[邪念{じゃねん}]を[起{おこ}]し、『[第{だい}]七[年{ねん}]のゆるしの[年{とし}]が[近{ちか}]づいた』と[言{い}]って、[貧{まず}]しい[兄弟{きょうだい}]に[対{たい}]し、[物{もの}]を[惜{お}]しんで、[何{なに}]も[与{あた}]えないことのないように[慎{つつし}]まなければならない。その[人{ひと}]があなたを[主{しゅ}]に[訴{うった}]えるならば、あなたは[罪{つみ}]を[得{え}]るであろう。", "10": "あなたは[心{こころ}]から[彼{かれ}]に[与{あた}]えなければならない。[彼{かれ}]に[与{あた}]える[時{とき}]は[惜{お}]しんではならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこの[事{こと}]のために、あなたをすべての[事業{じぎょう}]と、[手{て}]のすべての[働{はたら}]きにおいて[祝福{しゅくふく}]されるからである。", "11": "[貧{まず}]しい[者{もの}]はいつまでも[国{くに}]のうちに[絶{た}]えることがないから、わたしは[命{めい}]じて[言{い}]う、『あなたは[必{かなら}]ず[国{くに}]のうちにいるあなたの[兄弟{きょうだい}]の[乏{とぼ}]しい[者{もの}]と、[貧{まず}]しい[者{もの}]とに、[手{て}]を[開{ひら}]かなければならない』。", "12": "もしあなたの[兄弟{きょうだい}]であるヘブルの[男{おとこ}]、またはヘブルの[女{おんな}]が、あなたのところに[売{う}]られてきて、六[年{ねん}][仕{つか}]えたならば、[第{だい}]七[年{ねん}]には[彼{かれ}]に[自由{じゆう}]を[与{あた}]えて[去{さ}]らせなければならない。", "13": "[彼{かれ}]に[自由{じゆう}]を[与{あた}]えて[去{さ}]らせる[時{とき}]は、から[手{て}]で[去{さ}]らせてはならない。", "14": "[群{む}]れと、[打{う}]ち[場{ば}]と、[酒{さか}]ぶねのうちから[取{と}]って、[惜{お}]しみなく[彼{かれ}]に[与{あた}]えなければならない。すなわちあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[恵{めぐ}]まれたように、[彼{かれ}]に[与{あた}]えなければならない。", "15": "あなたはかつてエジプトの[国{くに}]で[奴隷{どれい}]であったが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたをあがない[出{だ}]された[事{こと}]を[記憶{きおく}]しなければならない。このゆえにわたしは、きょう、この[事{こと}]を[命{めい}]じる。", "16": "しかしその[人{ひと}]があなたと、あなたの[家族{かぞく}]を[愛{あい}]し、あなたと[一緒{いっしょ}]にいることを[望{のぞ}]み、『わたしはあなたを[離{はな}]れて[去{さ}]りたくありません』と[言{い}]うならば、", "17": "あなたは、きりを[取{と}]って[彼{かれ}]の[耳{みみ}]を[戸{と}]に[刺{さ}]さなければならない。そうすれば、[彼{かれ}]はいつまでもあなたの[奴隷{どれい}]となるであろう。[女{おんな}][奴隷{どれい}]にもそうしなければならない。", "18": "[彼{かれ}]に[自由{じゆう}]を[与{あた}]えて[去{さ}]らせる[時{とき}]には、[快{こころよ}]く[去{さ}]らせなければならない。[彼{かれ}]が六[年間{ねんかん}]、[賃銀{ちんぎん}]を[取{と}]る[雇人{やといにん}]の二[倍{ばい}]あなたに[仕{つか}]えて[働{はたら}]いたからである。あなたがそうするならば、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたが[行{おこな}]うすべての[事{こと}]にあなたを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "19": "[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]の[産{う}]む[雄{おす}]のういごは[皆{みな}]あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]しなければならない。[牛{うし}]のういごを[用{もち}]いてなんの[仕事{しごと}]をもしてはならない。また[羊{ひつじ}]のういごの[毛{け}]を[切{き}]ってはならない。", "20": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[所{ところ}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたは[家族{かぞく}]と[共{とも}]に[年{とし}]ごとにそれを[食{た}]べなければならない。", "21": "しかし、その[獣{けもの}]がもし[傷{きず}]のあるもの、すなわち[足{あし}]なえまたは、めくらなど、すべて[悪{わる}]い[傷{きず}]のあるものである[時{とき}]は、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にそれを[犠牲{ぎせい}]としてささげてはならない。", "22": "[町{まち}]の[内{うち}]でそれを[食{た}]べなければならない。[汚{けが}]れた[人{ひと}]も、[清{きよ}]い[人{ひと}]も、かもしかや、[雄{お}]じかと[同様{どうよう}]にそれを[食{た}]べることができる。", "23": "ただし、その[血{ち}]は[食{た}]べてはならない。[水{みず}]のようにそれを[地{ち}]にそそがなければならない。" }, "16": { "1": "あなたはアビブの[月{つき}]を[守{まも}]って、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。アビブの[月{つき}]に、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[夜{よる}]の[間{あいだ}]にあなたをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]されたからである。", "2": "[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、[羊{ひつじ}]または[牛{うし}]をあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[犠牲{ぎせい}]としてほふらなければならない。", "3": "[種{たね}]を[入{い}]れたパンをそれと[共{とも}]に[食{た}]べてはならない。[七日{なぬか}]のあいだ、[種{たね}][入{い}]れぬパンすなわち[悩{なや}]みのパンを、それと[共{とも}]に[食{た}]べなければならない。あなたがエジプトの[国{くに}]から[出{で}]るとき、[急{いそ}]いで[出{で}]たからである。こうして[世{よ}]に[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、エジプトの[国{くに}]から[出{で}]てきた[日{ひ}]を[常{つね}]に[覚{おぼ}]えなければならない。", "4": "その[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]は、[国{くに}]の[内{うち}]どこにもパン[種{だね}]があってはならない。また[初{はじ}]めの[日{ひ}]の[夕暮{ゆうぐれ}]にほふるものの[肉{にく}]を、[翌朝{よくあさ}]まで[残{のこ}]しておいてはならない。", "5": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[町{まち}]の[内{うち}]で、[過越{すぎこし}]の[犠牲{ぎせい}]をほふってはならない。", "6": "ただあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、[夕暮{ゆうぐれ}]の[日{ひ}]の[入{い}]るころ、あなたがエジプトから[出{で}]た[時刻{じこく}]に、[過越{すぎこし}]の[犠牲{ぎせい}]をほふらなければならない。", "7": "そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、それを[焼{や}]いて[食{た}]べ、[朝{あさ}]になって[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]らなければならない。", "8": "六[日{か}]のあいだ[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べ、[七日{なぬか}][目{め}]にあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]かなければならない。なんの[仕事{しごと}]もしてはならない。", "9": "また七[週間{しゅうかん}]を[数{かぞ}]えなければならない。すなわち[穀物{こくもつ}]に、かまを[入{い}]れ[始{はじ}]める[時{とき}]から七[週間{しゅうかん}]を[数{かぞ}]え[始{はじ}]めなければならない。", "10": "そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために七[週{しゅう}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[祝福{しゅくふく}]にしたがって、[力{ちから}]に[応{おう}]じ、[自発{じはつ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげなければならない。", "11": "こうしてあなたはむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしためおよび[町{まち}]の[内{うち}]におるレビびと、ならびにあなたがたのうちにおる[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]と[共{とも}]に、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "12": "あなたはかつてエジプトで[奴隷{どれい}]であったことを[覚{おぼ}]え、これらの[定{さだ}]めを[守{まも}]り[行{おこな}]わなければならない。", "13": "[打{う}]ち[場{ば}]と、[酒{さか}]ぶねから[取入{とりい}]れをしたとき、[七日{なぬか}]のあいだ[仮庵{かりいお}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。", "14": "その[祭{まつり}]の[時{とき}]には、あなたはむすこ、[娘{むすめ}]、しもべ、はしためおよび[町{まち}]の[内{うち}]におるレビびと、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]、[孤児{こじ}]、[寡婦{かふ}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "15": "[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[祭{まつり}]を[行{おこな}]わなければならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はすべての[産物{さんぶつ}]と、[手{て}]のすべてのわざとにおいて、あなたを[祝福{しゅくふく}]されるから、あなたは[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "16": "あなたのうちの[男子{だんし}]は[皆{みな}]あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、[年{ねん}]に三[度{ど}]、すなわち[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]と、七[週{しゅう}]の[祭{まつり}]と、[仮庵{かりいお}]の[祭{まつり}]に、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なければならない。ただし、から[手{て}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]てはならない。", "17": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[祝福{しゅくふく}]にしたがい、おのおの[力{ちから}]に[応{おう}]じて、ささげ[物{もの}]をしなければならない。", "18": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わるすべての[町々{まちまち}]の[内{うち}]に、[部族{ぶぞく}]にしたがって、さばきびとと、つかさびととを、[立{た}]てなければならない。そして[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しいさばきをもって[民{たみ}]をさばかなければならない。", "19": "あなたはさばきを[曲{ま}]げてはならない。[人{ひと}]をかたより[見{み}]てはならない。また[賄賂{わいろ}]を[取{と}]ってはならない。[賄賂{わいろ}]は[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[目{め}]をくらまし、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[事件{じけん}]を[曲{ま}]げるからである。", "20": "ただ[公義{こうぎ}]をのみ[求{もと}]めなければならない。そうすればあなたは[生{い}]きながらえて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]を[所有{しょゆう}]するにいたるであろう。", "21": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[築{きず}]く[祭壇{さいだん}]のかたわらに、アシラの[木像{もくぞう}]をも[立{た}]ててはならない。", "22": "またあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[憎{にく}]まれる[柱{はしら}]を[立{た}]ててはならない。" }, "17": { "1": "すべて[傷{きず}]があり、[欠{か}]けた[所{ところ}]のある[牛{うし}]または[羊{ひつじ}]はあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげてはならない。そのようなものはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[忌{い}]みきらわれるものだからである。", "2": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[町{まち}]で、あなたがたのうちに、もし[男子{だんし}]または[女子{じょし}]があなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪事{あくじ}]をおこなって、[契約{けいやく}]にそむき、", "3": "[行{い}]って[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]み、わたしの[禁{きん}]じる、[日{ひ}]や[月{つき}]やその[他{た}]の[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[拝{おが}]むことがあり、", "4": "その[事{こと}]を[知{し}]らせる[者{もの}]があって、あなたがそれを[聞{き}]くならば、あなたはそれをよく[調{しら}]べなければならない。そしてその[事{こと}]が[真実{しんじつ}]であり、そのような[憎{にく}]むべき[事{こと}]が[確{たし}]かにイスラエルのうちに[行{おこな}]われていたならば、", "5": "あなたはその[悪事{あくじ}]をおこなった[男子{だんし}]または[女子{じょし}]を[町{まち}]の[門{もん}]にひき[出{だ}]し、その[男子{だんし}]または[女子{じょし}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。", "6": "ふたりの[証人{しょうにん}]または三[人{にん}]の[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]によって[殺{ころ}]すべき[者{もの}]を[殺{ころ}]さなければならない。ただひとりの[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]によって[殺{ころ}]してはならない。", "7": "そのような[者{もの}]を[殺{ころ}]すには、[証人{しょうにん}]がまず[手{て}]を[下{くだ}]し、それから[民{たみ}]が[皆{みな}]、[手{て}]を[下{くだ}]さなければならない。こうしてあなたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "8": "[町{まち}]の[内{うち}]に[訴{うった}]え[事{こと}]が[起{おこ}]り、その[事件{じけん}]がもし[血{ち}]を[流{なが}]す[事{こと}]、または[権利{けんり}]を[争{あらそ}]う[事{こと}]、または[人{ひと}]を[撃{う}]った[事{こと}]などであって、あなたが、さばきかねるものである[時{とき}]は、[立{た}]ってあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]にのぼり、", "9": "レビびとである[祭司{さいし}]と、その[時{とき}]の[裁判人{さいばんにん}]とに[行{い}]って[尋{たず}]ねなければならない。[彼{かれ}]らはあなたに[判決{はんけつ}]の[言葉{ことば}]を[告{つ}]げるであろう。", "10": "あなたは、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれるその[場所{ばしょ}]で、[彼{かれ}]らが[告{つ}]げる[言葉{ことば}]に[従{したが}]っておこない、すべて[彼{かれ}]らが[教{おし}]えるように[守{まも}]り[行{おこな}]わなければならない。", "11": "すなわち[彼{かれ}]らが[教{おし}]える[律法{りっぽう}]と、[彼{かれ}]らが[告{つ}]げる[判決{はんけつ}]とに[従{したが}]って[行{おこな}]わなければならない。[彼{かれ}]らが[告{つ}]げる[言葉{ことば}]にそむいて、[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にもかたよってはならない。", "12": "もし[人{ひと}]がほしいままにふるまい、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]える[祭司{さいし}]または[裁判人{さいばんにん}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないならば、その[人{ひと}]を[殺{ころ}]して、イスラエルのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]かなければならない。", "13": "そうすれば[民{たみ}]は[皆{みな}]、[聞{き}]いて[恐{おそ}]れ、[重{かさ}]ねてほしいままにふるまうことをしないであろう。", "14": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]に[行{い}]き、それを[獲{え}]てそこに[住{す}]むようになる[時{とき}]、もしあなたが『わたしも[周囲{しゅうい}]のすべての[国{くに}]びとのように、わたしの[上{うえ}]に[王{おう}]を[立{た}]てよう』と[言{い}]うならば、", "15": "[必{かなら}]ずあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[者{もの}]を、あなたの[上{うえ}]に[立{た}]てて[王{おう}]としなければならない。[同胞{どうほう}]のひとりを、あなたの[上{うえ}]に[立{た}]てて[王{おう}]としなければならない。[同胞{どうほう}]でない[外国{がいこく}][人{じん}]をあなたの[上{うえ}]に[立{た}]ててはならない。", "16": "[王{おう}]となる[人{ひと}]は[自分{じぶん}]のために[馬{うま}]を[多{おお}]く[獲{え}]ようとしてはならない。また[馬{うま}]を[多{おお}]く[獲{え}]るために[民{たみ}]をエジプトに[帰{かえ}]らせてはならない。[主{しゅ}]はあなたがたにむかって、『この[後{のち}]かさねてこの[道{みち}]に[帰{かえ}]ってはならない』と[仰{おお}]せられたからである。", "17": "また[妻{つま}]を[多{おお}]く[持{も}]って[心{こころ}]を、[迷{まよ}]わしてはならない。また[自分{じぶん}]のために[金銀{きんぎん}]を[多{おお}]くたくわえてはならない。", "18": "[彼{かれ}]が[国{くに}]の[王位{おうい}]につくようになったら、レビびとである[祭司{さいし}]の[保管{ほかん}]する[書物{しょもつ}]から、この[律法{りっぽう}]の[写{うつ}]しを一つの[書物{しょもつ}]に[書{か}]きしるさせ、", "19": "[世{よ}]に[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[常{つね}]にそれを[自分{じぶん}]のもとに[置{お}]いて[読{よ}]み、こうしてその[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[学{まな}]び、この[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]と、これらの[定{さだ}]めとを[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。", "20": "そうすれば[彼{かれ}]の[心{こころ}]が[同胞{どうほう}]を[見{み}]くだして、[高{たか}]ぶることなく、また[戒{いまし}]めを[離{はな}]れて、[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]ることなく、その[子孫{しそん}]と[共{とも}]にイスラエルにおいて、[長{なが}]くその[位{くらい}]にとどまることができるであろう。" }, "18": { "1": "レビびとである[祭司{さいし}]すなわちレビの[全部{ぜんぶ}][族{ぞく}]はイスラエルのうちに、[分{ぶん}]も[嗣{し}][業{ぎょう}]も[持{も}]たない。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]にささげられる[火祭{かさい}]の[物{もの}]と、その[他{た}]のささげ[物{もの}]とを[食{た}]べなければならない。", "2": "[彼{かれ}]らはその[兄弟{きょうだい}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]を[持{も}]たない。かつて[彼{かれ}]らに[約束{やくそく}]されたとおり[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "3": "[祭司{さいし}]が[民{たみ}]から[受{う}]ける[分{ぶん}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[犠牲{ぎせい}]をささげる[者{もの}]は、[牛{うし}]でも、[羊{ひつじ}]でも、その[肩{かた}]と、[両方{りょうほう}]のほおと、[胃{い}]とを[祭司{さいし}]に[与{あた}]えなければならない。", "4": "また[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[酒{しゅ}]と、[油{あぶら}]の[初物{はつもの}]および[羊{ひつじ}]の[毛{け}]の[初物{はつもの}]をも[彼{かれ}]に[与{あた}]えなければならない。", "5": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[彼{かれ}]を[選{えら}]び[出{だ}]して、[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]を[長{なが}]く[主{しゅ}]の[名{な}]によって[立{た}]って[仕{つか}]えさせられるからである。", "6": "レビびとはイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]のうち、どこにいる[者{もの}]でも、[彼{かれ}]が[宿{やど}]っている[町{まち}]を[出{で}]て、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]に[行{い}]くならば、", "7": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]っているすべての[兄弟{きょうだい}]レビびとと[同{おな}]じように、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]によって[仕{つか}]えることができる。", "8": "[彼{かれ}]が[食{た}]べる[分{ぶん}]は[彼{かれ}]らと[同{おな}]じである。ただし[彼{かれ}]はこのほかに[父{ちち}]の[遺産{いさん}]を[売{う}]って[獲{え}]た[物{もの}]を[持{も}]つことができる。", "9": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]にはいったならば、その[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[習{なら}]いおこなってはならない。", "10": "あなたがたのうちに、[自分{じぶん}]のむすこ、[娘{むすめ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いてささげる[者{もの}]があってはならない。また[占{うらな}]いをする[者{もの}]、[卜者{ぼくしゃ}]、[易者{えきしゃ}]、[魔法使{まほうつかい}]、", "11": "[呪文{じゅもん}]を[唱{とな}]える[者{もの}]、[口寄{くちよ}]せ、かんなぎ、[死人{しにん}]に[問{と}]うことをする[者{もの}]があってはならない。", "12": "[主{しゅ}]はすべてこれらの[事{こと}]をする[者{もの}]を[憎{にく}]まれるからである。そしてこれらの[憎{にく}]むべき[事{こと}]のゆえにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるのである。", "13": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたは[全{まった}]き[者{もの}]でなければならない。", "14": "あなたが[追{お}]い[払{はら}]うかの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]は[卜者{ぼくしゃ}]、[占{うらな}]いをする[者{もの}]に[聞{き}]き[従{したが}]うからである。しかし、あなたには、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はそうする[事{こと}]を[許{ゆる}]されない。", "15": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたのうちから、あなたの[同胞{どうほう}]のうちから、わたしのようなひとりの[預言者{よげんしゃ}]をあなたのために[起{おこ}]されるであろう。あなたがたは[彼{かれ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなければならない。", "16": "これはあなたが[集会{しゅうかい}]の[日{ひ}]にホレブであなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[求{もと}]めたことである。すなわちあなたは『わたしが[死{し}]ぬことのないようにわたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]を二[度{ど}]とわたしに[聞{き}]かせないでください。またこの[大{おお}]いなる[火{ひ}]を二[度{ど}]と[見{み}]させないでください』と[言{い}]った。", "17": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、『[彼{かれ}]らが[言{い}]ったことは[正{ただ}]しい。", "18": "わたしは[彼{かれ}]らの[同胞{どうほう}]のうちから、おまえのようなひとりの[預言者{よげんしゃ}]を[彼{かれ}]らのために[起{おこ}]して、わたしの[言葉{ことば}]をその[口{くち}]に[授{さづ}]けよう。[彼{かれ}]はわたしが[命{めい}]じることを、ことごとく[彼{かれ}]らに[告{つ}]げるであろう。", "19": "[彼{かれ}]がわたしの[名{な}]によって、わたしの[言葉{ことば}]を[語{かた}]るのに、もしこれに[聞{き}]き[従{したが}]わない[者{もの}]があるならば、わたしはそれを[罰{ばっ}]するであろう。", "20": "ただし[預言者{よげんしゃ}]が、わたしが[語{かた}]れと[命{めい}]じないことを、わたしの[名{な}]によってほしいままに[語{かた}]り、あるいは[他{た}]の[神々{かみがみ}]の[名{な}]によって[語{かた}]るならば、その[預言者{よげんしゃ}]は[殺{ころ}]さなければならない』。", "21": "あなたは[心{こころ}]のうちに『われわれは、その[言葉{ことば}]が[主{しゅ}]の[言{い}]われたものでないと、どうして[知{し}]り[得{え}]ようか』と[言{い}]うであろう。", "22": "もし[預言者{よげんしゃ}]があって、[主{しゅ}]の[名{な}]によって[語{かた}]っても、その[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]せず、またその[事{こと}]が[起{おこ}]らない[時{とき}]は、それは[主{しゅ}]が[語{かた}]られた[言葉{ことば}]ではなく、その[預言者{よげんしゃ}]がほしいままに[語{かた}]ったのである。その[預言者{よげんしゃ}]を[恐{おそ}]れるに[及{およ}]ばない。" }, "19": { "1": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼしつくして、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[地{ち}]を[賜{たま}]わり、あなたがそれを[獲{え}]て、その[町々{まちまち}]と、その[家々{いえいえ}]に[住{す}]むようになる[時{とき}]は、", "2": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[与{あた}]えて[獲{え}]させられる[地{ち}]のうちに、三つの[町{まち}]をあなたのために[指定{してい}]しなければならない。", "3": "そしてそこに[行{い}]く[道{みち}]を[備{そな}]え、またあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたに[継{つ}]がせられる[地{ち}]の[領域{りょういき}]を三[区{く}]に[分{わ}]け、すべて[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]をそこにのがれさせなければならない。", "4": "[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]がそこにのがれて、[命{いのち}]を[全{まっと}]うすべき[場合{ばあい}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[以前{いぜん}]から[憎{にく}]むこともないのに、[知{し}]らないでその[隣人{りんじん}]を[殺{ころ}]した[場合{ばあい}]、", "5": "たとえば[人{ひと}]が[木{き}]を[切{き}]ろうとして、[隣人{りんじん}]と[一緒{いっしょ}]に[林{はやし}]に[入{い}]り、[手{て}]におのを[取{と}]って、[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]そうと[撃{う}]ちおろすとき、その[頭{あたま}]が[柄{え}]から[抜{ぬ}]け、[隣人{りんじん}]にあたって、[死{し}]なせたような[場合{ばあい}]がそれである。そういう[人{ひと}]はこれらの[町{まち}]の一つにのがれて、[命{いのち}]を[全{まっと}]うすることができる。", "6": "そうしなければ、[復讐{ふくしゅう}]する[者{もの}]が[怒{いか}]って、その[殺{ころ}]した[者{もの}]を[追{お}]いかけ、[道{みち}]が[長{なが}]いために、ついに[追{お}]いついて[殺{ころ}]すであろう。しかし、その[人{ひと}]は[以前{いぜん}]から[彼{かれ}]を[憎{にく}]んでいた[者{もの}]でないから、[殺{ころ}]される[理由{りゆう}]はない。", "7": "それでわたしはあなたに[命{めい}]じて『三つの[町{まち}]をあなたのために[指定{してい}]しなければならない』と[言{い}]ったのである。", "8": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたように、あなたの[領域{りょういき}]を[広{ひろ}]め、[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えると[言{い}]われた[地{ち}]を、ことごとく[賜{たま}]わる[時{とき}]、――", "9": "わたしが、きょう、[命{めい}]じるこのすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]って、それをおこない、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]して、[常{つね}]にその[道{みち}]に[歩{あゆ}]む[時{とき}]――あなたはこれら三つの[町{まち}]のほかに、また三つの[町{まち}]をあなたのために[増{ま}]し[加{くわ}]えなければならない。", "10": "これはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[与{あた}]えて[嗣{し}][業{ぎょう}]とされる[地{ち}]のうちで、[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]が[流{なが}]されないようにするためである。そうしなければ、その[血{ち}]を[流{なが}]したとがは、あなたに[帰{き}]するであろう。", "11": "しかし、もし[人{ひと}]が[隣人{りんじん}]を[憎{にく}]んでそれをつけねらい、[立{た}]ちかかってその[人{ひと}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、そしてこれらの[町{まち}]の一つにのがれるならば、", "12": "その[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]をそこから[引{ひ}]いてこさせ、[復讐{ふくしゅう}]する[者{もの}]にわたして[殺{ころ}]させなければならない。", "13": "[彼{かれ}]をあわれんではならない。[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]したとがを、イスラエルから[除{のぞ}]かなければならない。そうすればあなたにさいわいがあるであろう。", "14": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[与{あた}]えて[獲{え}]させられる[地{ち}]で、あなたが[継{つ}]ぐ[嗣{し}][業{ぎょう}]において、[先祖{せんぞ}]の[定{さだ}]めたあなたの[隣人{りんじん}]の[土地{とち}]の[境{さかい}]を[移{うつ}]してはならない。", "15": "どんな[不正{ふせい}]であれ、どんなとがであれ、すべて[人{ひと}]の[犯{おか}]す[罪{つみ}]は、ただひとりの[証人{しょうにん}]によって[定{さだ}]めてはならない。ふたりの[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]により、または三[人{にん}]の[証人{しょうにん}]の[証言{しょうげん}]によって、その[事{こと}]を[定{さだ}]めなければならない。", "16": "もし[悪意{あくい}]のある[証人{しょうにん}]が[起{た}]って、[人{ひと}]に[対{たい}]して[悪{わる}]い[証言{しょうげん}]をすることがあれば、", "17": "その[相{あい}][争{あらそ}]うふたりの[者{もの}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[行{い}]って、その[時{とき}]の[祭司{さいし}]と[裁判人{さいばんにん}]の[前{まえ}]に[立{た}]たなければならない。", "18": "その[時{とき}]、[裁判人{さいばんにん}]は[詳細{しょうさい}]にそれを[調{しら}]べなければならない。そしてその[証人{しょうにん}]がもし[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]であって、[兄弟{きょうだい}]にむかって[偽{いつわ}]りの[証言{しょうげん}]をした[者{もの}]であるならば、", "19": "あなたがたは[彼{かれ}]が[兄弟{きょうだい}]にしようとしたことを[彼{かれ}]に[行{おこな}]い、こうしてあなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "20": "そうすれば[他{た}]の[人{ひと}]たちは[聞{き}]いて[恐{おそ}]れ、その[後{のち}]ふたたびそのような[悪{あく}]をあなたがたのうちに[行{おこな}]わないであろう。", "21": "あわれんではならない。[命{いのち}]には[命{いのち}]、[目{め}]には[目{め}]、[歯{は}]には[歯{は}]、[手{て}]には[手{て}]、[足{あし}]には[足{あし}]をもって[償{つぐな}]わせなければならない。" }, "20": { "1": "あなたが[敵{てき}]と[戦{たたか}]うために[出{で}]る[時{とき}]、[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]と、あなたよりも[大{だい}]ぜいの[軍隊{ぐんたい}]を[見{み}]ても、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。あなたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]きのぼられたあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[共{とも}]におられるからである。", "2": "あなたがたが[戦{たたか}]いに[臨{のぞ}]むとき、[祭司{さいし}]は[進{すす}]み[出{で}]て[民{たみ}]に[告{つ}]げて、", "3": "[彼{かれ}]らに[言{い}]わなければならない、『イスラエルよ[聞{き}]け。あなたがたは、きょう、[敵{てき}]と[戦{たたか}]おうとしている。[気{き}]おくれしてはならない。[恐{おそ}]れてはならない。あわててはならない。[彼{かれ}]らに[驚{おどろ}]いてはならない。", "4": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[共{とも}]に[行{い}]かれ、あなたがたのために[敵{てき}]と[戦{たたか}]って、あなたがたを[救{すく}]われるからである』。", "5": "[次{つぎ}]につかさたちは[民{たみ}]に[告{つ}]げて[言{い}]わなければならない。『[新{あたら}]しい[家{いえ}]を[建{た}]てて、まだそれをささげていない[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]を[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなければならない。そうしなければ、[彼{かれ}]が[戦{たたか}]いに[死{し}]んだとき、ほかの[人{ひと}]がそれをささげるようになるであろう。", "6": "ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]って、まだその[実{み}]を[食{た}]べていない[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]を[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなければならない。そうしなければ[彼{かれ}]が[戦{たたか}]いに[死{し}]んだとき、ほかの[人{ひと}]がそれを[食{た}]べるようになるであろう。", "7": "[女{おんな}]と[婚約{こんやく}]して、まだその[女{おんな}]をめとっていない[者{もの}]があれば、その[人{ひと}]を[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなければならない。そうしなければ[彼{かれ}]が[戦{たたか}]いに[死{し}]んだとき、ほかの[人{ひと}]が[彼女{かのじょ}]をめとるようになるであろう』。", "8": "つかさたちは、また[民{たみ}]に[告{つ}]げて[言{い}]わなければならない。『[恐{おそ}]れて[気{き}]おくれする[者{もの}]があるならば、その[人{ひと}]を[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなければならない。そうしなければ、[兄弟{きょうだい}]たちの[心{こころ}]が[彼{かれ}]の[心{こころ}]のようにくじけるであろう』。", "9": "つかさたちがこのように[民{たみ}]に[告{つ}]げ[終{おわ}]ったならば、[軍勢{ぐんぜい}]のかしらたちを[立{た}]てて[民{たみ}]を[率{ひき}]いさせなければならない。", "10": "一つの[町{まち}]へ[進{すす}]んで[行{い}]って、それを[攻{せ}]めようとする[時{とき}]は、まず[穏{おだ}]やかに[降服{こうふく}]することを[勧{すす}]めなければならない。", "11": "もしその[町{まち}]が[穏{おだ}]やかに[降服{こうふく}]しようと[答{こた}]えて、[門{もん}]を[開{ひら}]くならば、そこにいるすべての[民{たみ}]に、みつぎを[納{おさ}]めさせ、あなたに[仕{つか}]えさせなければならない。", "12": "もし[穏{おだ}]やかに[降服{こうふく}]せず、[戦{たたか}]おうとするならば、あなたはそれを[攻{せ}]めなければならない。", "13": "そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がそれをあなたの[手{て}]にわたされる[時{とき}]、つるぎをもってそのうちの[男{おとこ}]をみな[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。", "14": "ただし[女{おんな}]、[子供{こども}]、[家畜{かちく}]およびすべて[町{まち}]のうちにあるもの、すなわちぶんどり[物{もの}]は[皆{みな}]、[戦利{せんり}][品{ひん}]として[取{と}]ることができる。また[敵{てき}]からぶんどった[物{もの}]はあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わったものだから、あなたはそれを[用{もち}]いることができる。", "15": "[遠{とお}]く[離{はな}]れている[町々{まちまち}]、すなわちこれらの[国々{くにぐに}]に[属{ぞく}]さない[町々{まちまち}]には、すべてこのようにしなければならない。", "16": "ただし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えられるこれらの[民{たみ}]の[町々{まちまち}]では、[息{いき}]のある[者{もの}]をひとりも[生{い}]かしておいてはならない。", "17": "すなわちヘテびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとはみな[滅{ほろ}]ぼして、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりにしなければならない。", "18": "これは[彼{かれ}]らがその[神々{かみがみ}]を[拝{おが}]んでおこなったすべての[憎{にく}]むべき[事{こと}]を、あなたがたに[教{おし}]えて、それを[行{おこな}]わせ、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]させることのないためである。", "19": "[長{なが}]く[町{まち}]を[攻{せ}]め[囲{かこ}]んで、それを[取{と}]ろうとする[時{とき}]でも、おのをふるって、そこの[木{き}]を[切{き}]り[枯{か}]らしてはならない。それはあなたの[食{しょく}]となるものだから、[切{き}]り[倒{たお}]してはならない。あなたは[田野{でんや}]の[木{き}]までも、[人{ひと}]のように[攻{せ}]めなければならないであろうか。", "20": "ただし[実{み}]を[結{むす}]ばない[木{き}]とわかっている[木{き}]は[切{き}]り[倒{たお}]して、あなたと[戦{たたか}]っている[町{まち}]にむかい、それをもってとりでを[築{きず}]き、[陥落{かんらく}]するまで、それを[攻{せ}]めることができる。" }, "21": { "1": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[与{あた}]えて[獲{え}]させられる[地{ち}]で、[殺{ころ}]されて[野{の}]に[倒{たお}]れている[人{ひと}]があって、だれが[殺{ころ}]したのかわからない[時{とき}]は、", "2": "[長老{ちょうろう}]たちと、さばきびとたちが[出{で}]てきて、その[殺{ころ}]された[者{もの}]のある[所{ところ}]から、[周囲{しゅうい}]の[町々{まちまち}]までの[距離{きょり}]をはからなければならない。", "3": "そしてその[殺{ころ}]された[者{もの}]のある[所{ところ}]に[最{もっと}]も[近{ちか}]い[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは、まだ[使{つか}]わない、まだくびきを[負{お}]わせて[引{ひ}]いたことのない[若{わか}]い[雌牛{めうし}]をとり、", "4": "その[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちはその[雌牛{めうし}]を、[耕{たがや}]すことも、[種{たね}]まくこともしない、[絶{た}]えず[水{みず}]の[流{なが}]れている[谷{たに}]へ[引{ひ}]いていって、その[谷{たに}]で[雌牛{めうし}]のくびを[折{お}]らなければならない。", "5": "その[時{とき}]レビの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちは、そこに[進{すす}]み[出{で}]なければならない。[彼{かれ}]らはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[自分{じぶん}]に[仕{つか}]えさせ、また[主{しゅ}]の[名{な}]によって[祝福{しゅくふく}]させるために[選{えら}]ばれた[者{もの}]で、すべての[論争{ろんそう}]と、すべての[暴行{ぼうこう}]は[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]によって[解決{かいけつ}]されるからである。", "6": "そしてその[殺{ころ}]された[者{もの}]のある[所{ところ}]に[最{もっと}]も[近{ちか}]い[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは[皆{みな}]、[彼{かれ}]らが[谷{たに}]でくびを[折{お}]った[雌牛{めうし}]の[上{うえ}]で[手{て}]を[洗{あら}]い、", "7": "[証言{しょうげん}]して[言{い}]わなければならない、『われわれの[手{て}]はこの[血{ち}]を[流{なが}]さず、われわれの[目{め}]もそれを[見{み}]なかった。", "8": "[主{しゅ}]よ、あなたがあがなわれた[民{たみ}]イスラエルをおゆるしください。[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]したとがを、あなたの[民{たみ}]イスラエルのうちにとどめないでください。そして[血{ち}]を[流{なが}]したとがをおゆるしください』。", "9": "このようにして、あなたは[主{しゅ}]が[正{ただ}]しいと[見{み}]られる[事{こと}]をおこない、[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]したとがを、あなたがたのうちから[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "10": "あなたが[出{で}]て[敵{てき}]と[戦{たたか}]う[際{さい}]、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がそれをあなたの[手{て}]にわたされ、あなたがそれを[捕虜{ほりょ}]とした[時{とき}]、", "11": "もし[捕虜{ほりょ}]のうちに[美{うつく}]しい[女{おんな}]のあるのを[見{み}]て、それを[好{この}]み、[妻{つま}]にめとろうとするならば、", "12": "その[女{おんな}]をあなたの[家{いえ}]に[連{つ}]れて[帰{かえ}]らなければならない。[女{おんな}]は[髪{かみ}]をそり、つめを[切{き}]り、", "13": "また[捕虜{ほりょ}]の[着物{きもの}]を[脱{ぬ}]ぎすてて、あなたの[家{いえ}]におり、[自分{じぶん}]の[父母{ふぼ}]のために一か[月{げつ}]のあいだ[嘆{なげ}]かなければならない。そして[後{のち}]、あなたは[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいって、その[夫{おっと}]となり、[彼女{かのじょ}]を[妻{つま}]とすることができる。", "14": "その[後{のち}]あなたがもし[彼女{かのじょ}]を[好{この}]まなくなったならば、[彼女{かのじょ}]を[自由{じゆう}]に[去{さ}]らせなければならない。[決{けっ}]して[金{かね}]で[売{う}]ってはならない。あなたはすでに[彼女{かのじょ}]をはずかしめたのだから、[彼女{かのじょ}]を[奴隷{どれい}]のようにあしらってはならない。", "15": "[人{ひと}]がふたりの[妻{つま}]をもち、そのひとりは[愛{あい}]する[者{もの}]、ひとりは[気{き}]にいらない[者{もの}]であって、その[愛{あい}]する[者{もの}]と[気{き}]にいらない[者{もの}]のふたりが、ともに[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、もしその[長子{ちょうし}]が、[気{き}]にいらない[女{おんな}]の[産{う}]んだ[者{もの}]である[時{とき}]は、", "16": "その[子{こ}]たちに[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]を[継{つ}]がせる[時{とき}]、[気{き}]にいらない[女{おんな}]の[産{う}]んだ[長子{ちょうし}]をさしおいて、[愛{あい}]する[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]を[長子{ちょうし}]とすることはできない。", "17": "[必{かなら}]ずその[気{き}]にいらない[者{もの}]の[産{う}]んだ[子{こ}]が[長子{ちょうし}]であることを[認{みと}]め、[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]を[分{わ}]ける[時{とき}]には、これに二[倍{ばい}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[与{あた}]えなければならない。これは[自分{じぶん}]の[力{ちから}]の[初{はじ}]めであって、[長子{ちょうし}]の[特権{とっけん}]を[持{も}]っているからである。", "18": "もし、わがままで、[手{て}]に[負{お}]えない[子{こ}]があって、[父{ちち}]の[言葉{ことば}]にも、[母{はは}]の[言葉{ことば}]にも[従{したが}]わず、[父母{ふぼ}]がこれを[懲{こ}]らしてもきかない[時{とき}]は、", "19": "その[父母{ふぼ}]はこれを[捕{とら}]えて、その[町{まち}]の[門{もん}]に[行{い}]き、[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちの[前{まえ}]に[出{だ}]し、", "20": "[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]わなければならない、『わたしたちのこの[子{こ}]はわがままで、[手{て}]に[負{お}]えません。わたしたちの[言葉{ことば}]に[従{したが}]わず、[身持{みも}]ちが[悪{わる}]く、[大{だい}][酒飲{さけの}]みです』。", "21": "そのとき、[町{まち}]の[人{ひと}]は[皆{みな}]、[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、あなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。そうすれば、イスラエルは[皆{みな}][聞{き}]いて[恐{おそ}]れるであろう。", "22": "もし[人{ひと}]が[死{し}]にあたる[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[殺{ころ}]され、あなたがそれを[木{き}]の[上{うえ}]にかける[時{とき}]は、", "23": "[翌朝{よくあさ}]までその[死体{したい}]を[木{き}]の[上{うえ}]に[留{と}]めておいてはならない。[必{かなら}]ずそれをその[日{ひ}]のうちに[埋{う}]めなければならない。[木{き}]にかけられた[者{もの}]は[神{かみ}]にのろわれた[者{もの}]だからである。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[賜{たま}]わる[地{ち}]を[汚{けが}]してはならない。" }, "22": { "1": "あなたの[兄弟{きょうだい}]の[牛{うし}]、または[羊{ひつじ}]の[迷{まよ}]っているのを[見{み}]て、それを[見捨{みす}]てておいてはならない。[必{かなら}]ずそれを[兄弟{きょうだい}]のところへ[連{つ}]れて[帰{かえ}]らなければならない。", "2": "もしその[兄弟{きょうだい}]が[近{ちか}]くの[者{もの}]でなく、[知{し}]らない[人{ひと}]であるならば、それを[自分{じぶん}]の[家{いえ}]にひいてきて、あなたのところにおき、その[兄弟{きょうだい}]が[尋{たず}]ねてきた[時{とき}]に、それを[彼{かれ}]に[返{かえ}]さなければならない。", "3": "あなたの[兄弟{きょうだい}]のろばの[場合{ばあい}]も、そうしなければならない。[着物{きもの}]の[場合{ばあい}]も、そうしなければならない。またすべてあなたの[兄弟{きょうだい}]の[失{うしな}]った[物{もの}]を[見{み}]つけた[場合{ばあい}]も、そうしなければならない。それを[見捨{みす}]てておくことはできない。", "4": "あなたの[兄弟{きょうだい}]のろばまたは[牛{うし}]が[道{みち}]に[倒{たお}]れているのを[見{み}]て、[見捨{みす}]てておいてはならない。[必{かなら}]ずそれを[助{たす}]け[起{おこ}]さなければならない。", "5": "[女{おんな}]は[男{おとこ}]の[着物{きもの}]を[着{き}]てはならない。また[男{おとこ}]は[女{おんな}]の[着物{きもの}]を[着{き}]てはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はそのような[事{こと}]をする[者{もの}]を[忌{い}]みきらわれるからである。", "6": "もしあなたが[道{みち}]で、[木{き}]の[上{うえ}]、または[地面{じめん}]に[鳥{とり}]の[巣{す}]のあるのを[見{み}]つけ、その[中{なか}]に[雛{ひよこ}]または[卵{たまご}]があって、[母{はは}][鳥{とり}]がその[雛{ひよこ}]または[卵{たまご}]を[抱{だ}]いているならば、[母{はは}][鳥{とり}]を[雛{ひよこ}]と[一緒{いっしょ}]に[取{と}]ってはならない。", "7": "[必{かなら}]ず[母{はは}][鳥{とり}]を[去{さ}]らせ、ただ[雛{ひよこ}]だけを[取{と}]らなければならない。そうすればあなたはさいわいを[得{え}]、[長{なが}]く[生{い}]きながらえることができるであろう。", "8": "[新{あたら}]しい[家{いえ}]を[建{た}]てる[時{とき}]は、[屋根{やね}]に[欄干{らんかん}]を[設{もう}]けなければならない。それは[人{ひと}]が[屋根{やね}]から[落{お}]ちて、[血{ち}]のとがをあなたの[家{いえ}]に[帰{き}]することのないようにするためである。", "9": "ぶどう[畑{はたけ}]に二[種{しゅ}]の[種{たね}]を[混{ま}]ぜてまいてはならない。そうすればあなたがまいた[種{たね}]から[産{さん}]する[物{もの}]も、ぶどう[畑{はたけ}]から[出{で}]る[物{もの}]も、みな[忌{い}]むべき[物{もの}]となるであろう。", "10": "[牛{うし}]と、ろばとを[組{く}]み[合{あ}]わせて[耕{たがや}]してはならない。", "11": "[羊毛{ようもう}]と[亜麻{あま}][糸{いと}]を[混{ま}]ぜて[織{お}]った[着物{きもの}]を[着{き}]てはならない。", "12": "[身{み}]にまとう[上着{うわぎ}]の四すみに、ふさをつけなければならない。", "13": "もし[人{ひと}]が[妻{つま}]をめとり、[妻{つま}]のところにはいって[後{のち}]、その[女{おんな}]をきらい、", "14": "『わたしはこの[女{おんな}]をめとって[近{ちか}]づいた[時{とき}]、[彼女{かのじょ}]に[処女{しょじょ}]の[証拠{しょうこ}]を[見{み}]なかった』と[言{い}]って[虚偽{きょぎ}]の[非難{ひなん}]をもって、その[女{おんな}]に[悪名{あくめい}]を[負{お}]わせるならば、", "15": "その[女{おんな}]の[父{ちち}]と[母{はは}]は、[彼女{かのじょ}]の[処女{しょじょ}]の[証拠{しょうこ}]を[取{と}]って、[門{もん}]におる[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちに[差{さ}]し[出{だ}]し、", "16": "そして[彼女{かのじょ}]の[父{ちち}]は[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]わなければならない。『わたしはこの[人{ひと}]に[娘{むすめ}]を[与{あた}]えて[妻{つま}]にさせましたが、この[人{ひと}]は[娘{むすめ}]をきらい、", "17": "[虚偽{きょぎ}]の[非難{ひなん}]をもって、「わたしはあなたの[娘{むすめ}]に[処女{しょじょ}]の[証拠{しょうこ}]を[見{み}]なかった」と[言{い}]います。しかし、これがわたしの[娘{むすめ}]の[処女{しょじょ}]の[証拠{しょうこ}]です』と[言{い}]って、その[父母{ふぼ}]はかの[布{ぬの}]を[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちの[前{まえ}]にひろげなければならない。", "18": "その[時{とき}]、[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは、その[人{ひと}]を[捕{とら}]えて[撃{う}]ち[懲{こ}]らし、", "19": "また[銀{ぎん}]百シケルの[罰金{ばっきん}]を[課{か}]し、それを[女{おんな}]の[父{ちち}]に[与{あた}]えなければならない。[彼{かれ}]はイスラエルの[処女{しょじょ}]に[悪名{あくめい}]を[負{お}]わせたからである。[彼{かれ}]はその[女{おんな}]を[妻{つま}]とし、[一生{いっしょう}]その[女{おんな}]を[出{だ}]すことはできない。", "20": "しかし、この[非難{ひなん}]が[真実{しんじつ}]であって、その[女{おんな}]に[処女{しょじょ}]の[証拠{しょうこ}]が[見{み}]られない[時{とき}]は、", "21": "その[女{おんな}]を[父{ちち}]の[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]にひき[出{だ}]し、[町{まち}]の[人々{ひとびと}]は[彼女{かのじょ}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。[彼女{かのじょ}]は[父{ちち}]の[家{いえ}]で、みだらな[事{こと}]をおこない、イスラエルのうちに[愚{おろ}]かな[事{こと}]をしたからである。あなたはこうしてあなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "22": "もし[夫{おっと}]のある[女{おんな}]と[寝{ね}]ている[男{おとこ}]を[見{み}]つけたならば、その[女{おんな}]と[寝{ね}]た[男{おとこ}]およびその[女{おんな}]を[一緒{いっしょ}]に[殺{ころ}]し、こうしてイスラエルのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "23": "もし[処女{しょじょ}]である[女{おんな}]が、[人{ひと}]と[婚約{こんやく}]した[後{のち}]、[他{た}]の[男{おとこ}]が[町{まち}]の[内{うち}]でその[女{おんな}]に[会{あ}]い、これを[犯{おか}]したならば、", "24": "あなたがたはそのふたりを[町{まち}]の[門{もん}]にひき[出{だ}]して、[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]さなければならない。これはその[女{おんな}]が[町{まち}]の[内{うち}]におりながら[叫{さけ}]ばなかったからであり、またその[男{おとこ}]は[隣人{りんじん}]の[妻{つま}]をはずかしめたからである。あなたはこうしてあなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "25": "しかし、[男{おとこ}]が、[人{ひと}]と[婚約{こんやく}]した[女{おんな}]に[野{の}]で[会{あ}]い、その[女{おんな}]を[捕{とら}]えてこれを[犯{おか}]したならば、その[男{おとこ}]だけを[殺{ころ}]さなければならない。", "26": "その[女{おんな}]には[何{なに}]もしてはならない。[女{おんな}]には[死{し}]にあたる[罪{つみ}]がない。[人{ひと}]がその[隣人{りんじん}]に[立{た}]ちむかって、それを[殺{ころ}]したと[同{おな}]じ[事件{じけん}]だからである。", "27": "これは[男{おとこ}]が[野{の}]で[女{おんな}]に[会{あ}]ったので、[人{ひと}]と[婚約{こんやく}]したその[女{おんな}]が[叫{さけ}]んだけれども、[救{すく}]う[者{もの}]がなかったのである。", "28": "まだ[人{ひと}]と[婚約{こんやく}]しない[処女{しょじょ}]である[女{おんな}]に、[男{おとこ}]が[会{あ}]い、これを[捕{とら}]えて[犯{おか}]し、ふたりが[見{み}]つけられたならば、", "29": "[女{おんな}]を[犯{おか}]した[男{おとこ}]は[女{おんな}]の[父{ちち}]に[銀{ぎん}]五十シケルを[与{あた}]えて、[女{おんな}]を[自分{じぶん}]の[妻{つま}]としなければならない。[彼{かれ}]はその[女{おんな}]をはずかしめたゆえに、[一生{いっしょう}]その[女{おんな}]を[出{だ}]すことはできない。", "30": "だれも[父{ちち}]の[妻{つま}]をめとってはならない。[父{ちち}]の[妻{つま}]と[寝{ね}]てはならない。" }, "23": { "1": "すべて[去勢{きょせい}]した[男子{だんし}]は[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わってはならない。", "2": "[私生児{しせいじ}]は[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わってはならない。その[子孫{しそん}]は十[代{だい}]までも[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わってはならない。", "3": "アンモンびととモアブびとは[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わってはならない。[彼{かれ}]らの[子孫{しそん}]は十[代{だい}]までも、いつまでも[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わってはならない。", "4": "これはあなたがたがエジプトから[出{で}]てきた[時{とき}]に、[彼{かれ}]らがパンと[水{みず}]を[携{たずさ}]えてあなたがたを[道{みち}]に[迎{むか}]えず、アラム・ナハライムのペトルからベオルの[子{こ}]バラムを[雇{やと}]って、あなたをのろわせようとしたからである。", "5": "しかし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はバラムの[言{い}]うことを[聞{き}]こうともせず、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたのために、そののろいを[変{か}]えて、[祝福{しゅくふく}]とされた。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[愛{あい}]されたからである。", "6": "あなたは[一生{いっしょう}]いつまでも[彼{かれ}]らのために[平安{へいあん}]をも、[幸福{こうふく}]をも[求{もと}]めてはならない。", "7": "あなたはエドムびとを[憎{にく}]んではならない。[彼{かれ}]はあなたの[兄弟{きょうだい}]だからである。またエジプトびとを[憎{にく}]んではならない。あなたはかつてその[国{くに}]の[寄留者{きりゅうしゃ}]であったからである。", "8": "そして[彼{かれ}]らが[産{う}]んだ[子{こ}]どもは三[代{だい}][目{め}]には、[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[加{くわ}]わることができる。", "9": "[敵{てき}]を[攻{せ}]めるために[出{で}]て[陣営{じんえい}]におる[時{とき}]は、すべての[汚{けが}]れた[物{もの}]を[避{さ}]けなければならない。", "10": "あなたがたのうちに、[夜{よる}]の[思{おも}]いがけない[事{こと}]によって[身{み}]の[汚{けが}]れた[人{ひと}]があるならば、[陣営{じんえい}]の[外{そと}]に[出{で}]なければならない。[陣営{じんえい}]の[内{うち}]に、はいってはならない。", "11": "しかし、[夕方{ゆうがた}]になって、[水{みず}]で[身{み}]を[洗{あら}]い、[日{ひ}]が[没{ぼっ}]して[後{のち}]、[陣営{じんえい}]の[内{うち}]に、はいることができる。", "12": "あなたはまた[陣営{じんえい}]の[外{そと}]に一つの[所{ところ}]を[設{もう}]けておいて、[用{よう}]をたす[時{とき}]、そこに[出{で}]て[行{い}]かなければならない。", "13": "また[武器{ぶき}]と[共{とも}]に、くわを[備{そな}]え、[外{そと}]に[出{で}]て、かがむ[時{とき}]、それをもって[土{つち}]を[掘{ほ}]り、[向{む}]きをかえて、[出{で}]た[物{もの}]をおおわなければならない。", "14": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[救{すく}]い、[敵{てき}]をあなたにわたそうと、[陣営{じんえい}]の[中{なか}]を[歩{あゆ}]まれるからである。ゆえに[陣営{じんえい}]は[聖{せい}]なる[所{ところ}]として[保{たも}]たなければならない。[主{しゅ}]があなたのうちにきたない[物{もの}]のあるのを[見{み}]て、[離{はな}]れ[去{さ}]られることのないためである。", "15": "[主人{しゅじん}]を[避{さ}]けて、あなたのところに[逃{に}]げてきた[奴隷{どれい}]を、その[主人{しゅじん}]にわたしてはならない。", "16": "その[者{もの}]をあなたがたのうちに、あなたと[共{とも}]におらせ、[町{まち}]の一つのうち、[彼{かれ}]が[好{この}]んで[選{えら}]ぶ[場所{ばしょ}]に[住{す}]ませなければならない。[彼{かれ}]を[虐待{ぎゃくたい}]してはならない。", "17": "イスラエルの[女子{じょし}]は[神殿{しんでん}][娼婦{しょうふ}]となってはならない。またイスラエルの[男子{だんし}]は[神殿{しんでん}][男娼{だんしょう}]となってはならない。", "18": "[娼婦{しょうふ}]の[得{え}]た[価{あたい}]または[男娼{だんしょう}]の[価{あたい}]をあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]って、どんな[誓願{せいがん}]にも[用{もち}]いてはならない。これはともにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[憎{にく}]まれるものだからである。", "19": "[兄弟{きょうだい}]に[利息{りそく}]を[取{と}]って[貸{か}]してはならない。[金銭{きんせん}]の[利息{りそく}]、[食物{しょくもつ}]の[利息{りそく}]などすべて[貸{か}]して[利息{りそく}]のつく[物{もの}]の[利息{りそく}]を[取{と}]ってはならない。", "20": "[外国{がいこく}][人{じん}]には[利息{りそく}]を[取{と}]って[貸{か}]してもよい。ただ[兄弟{きょうだい}]には[利息{りそく}]を[取{と}]って[貸{か}]してはならない。これはあなたが、はいって[取{と}]る[地{ち}]で、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がすべてあなたのする[事{こと}]に[祝福{しゅくふく}]を[与{あた}]えられるためである。", "21": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[誓願{せいがん}]をかける[時{とき}]、それを[果{はた}]すことを[怠{おこた}]ってはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[必{かなら}]ずそれをあなたに[求{もと}]められるからである。それを[怠{おこた}]るときは[罪{つみ}]を[得{え}]るであろう。", "22": "しかし、あなたが[誓願{せいがん}]をかけないならば、[罪{つみ}]を[得{え}]ることはない。", "23": "あなたが[口{くち}]で[言{い}]った[事{こと}]は[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。あなたが[口{くち}]で[約束{やくそく}]した[事{こと}]は、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にあなたが[自発{じはつ}][的{まと}]に[誓願{せいがん}]したのだからである。", "24": "あなたが[隣人{りんじん}]のぶどう[畑{はたけ}]にはいる[時{とき}]、そのぶどうを[心{こころ}]にまかせて[飽{あ}]きるほど[食{た}]べてもよい。しかし、あなたの[器{うつわ}]の[中{なか}]に[取{と}]り[入{い}]れてはならない。", "25": "あなたが[隣人{りんじん}]の[麦畑{むぎばたけ}]にはいる[時{とき}]、[手{て}]でその[穂{ほ}]を[摘{つ}]んで[食{た}]べてもよい。しかし、あなたの[隣人{りんじん}]の[麦畑{むぎばたけ}]にかまを[入{い}]れてはならない。" }, "24": { "1": "[人{ひと}]が[妻{つま}]をめとって、[結婚{けっこん}]したのちに、その[女{おんな}]に[恥{は}]ずべきことのあるのを[見{み}]て、[好{この}]まなくなったならば、[離縁{りえん}][状{じょう}]を[書{か}]いて[彼女{かのじょ}]の[手{て}]に[渡{わた}]し、[家{いえ}]を[去{さ}]らせなければならない。", "2": "[女{おんな}]がその[家{いえ}]を[出{で}]てのち、[行{い}]って、ほかの[人{ひと}]にとつぎ、", "3": "[後{のち}]の[夫{おっと}]も[彼女{かのじょ}]をきらって、[離縁{りえん}][状{じょう}]を[書{か}]き、その[手{て}]に[渡{わた}]して[家{いえ}]を[去{さ}]らせるか、または[妻{つま}]にめとった[後{のち}]の[夫{おっと}]が[死{し}]んだときは、", "4": "[彼女{かのじょ}]はすでに[身{み}]を[汚{けが}]したのちであるから、[彼女{かのじょ}]を[去{さ}]らせた[先{さき}]の[夫{おっと}]は、ふたたび[彼女{かのじょ}]を[妻{つま}]にめとることはできない。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[憎{にく}]むべき[事{こと}]だからである。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]としてあなたに[与{あた}]えられる[地{ち}]に[罪{つみ}]を[負{お}]わせてはならない。", "5": "[人{ひと}]が[新{あら}]たに[妻{つま}]をめとった[時{とき}]は、[戦争{せんそう}]に[出{だ}]してはならない。また[何{なに}]の[務{つとめ}]もこれに[負{お}]わせてはならない。その[人{ひと}]は一[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[束縛{そくばく}]なく[家{いえ}]にいて、そのめとった[妻{つま}]を[慰{なぐさ}]めなければならない。", "6": "ひきうす、またはその[上石{うわいし}]を[質{しつ}]にとってはならない。これは[命{いのち}]をつなぐものを[質{しつ}]にとることだからである。", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[同胞{どうほう}]のひとりをかどわかして、これを[奴隷{どれい}]のようにあしらい、またはこれを[売{う}]る[者{もの}]を[見{み}]つけたならば、そのかどわかした[者{もの}]を[殺{ころ}]して、あなたがたのうちから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]らなければならない。", "8": "らい[病{びょう}]の[起{た}]った[時{とき}]は[気{き}]をつけて、すべてレビびとたる[祭司{さいし}]が[教{おし}]えることを、よく[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。すなわちわたしが[彼{かれ}]らに[命{めい}]じたように、あなたがたはそれを[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。", "9": "あなたがたがエジプトから[出{で}]てきたとき、[道{みち}]であなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がミリアムにされたことを[記憶{きおく}]しなければならない。", "10": "あなたが[隣人{りんじん}]に[物{もの}]を[貸{か}]すときは、[自分{じぶん}]でその[家{いえ}]にはいって、[質物{しちもの}]を[取{と}]ってはならない。", "11": "あなたは[外{そと}]に[立{た}]っていて、[借{か}]りた[人{ひと}]が[質物{しちもの}]を[外{そと}]にいるあなたのところへ[持{も}]ち[出{だ}]さなければならない。", "12": "もしその[人{ひと}]が[貧{まず}]しい[人{ひと}]である[時{とき}]は、あなたはその[質物{しちもの}]を[留{と}]めおいて[寝{ね}]てはならない。", "13": "その[質物{しちもの}]は[日{ひ}]の[入{い}]るまでに、[必{かなら}]ず[返{かえ}]さなければならない。そうすれば[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]をかけて[寝{ね}]ることができて、あなたを[祝福{しゅくふく}]するであろう。それはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたの[義{ぎ}]となるであろう。", "14": "[貧{まず}]しく[乏{とぼ}]しい[雇人{やといにん}]は、[同胞{どうほう}]であれ、またはあなたの[国{くに}]で、[町{まち}]のうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]であれ、それを[虐待{ぎゃくたい}]してはならない。", "15": "[賃銀{ちんぎん}]はその[日{ひ}]のうちに[払{はら}]い、それを[日{ひ}]の[入{い}]るまで[延{の}]ばしてはならない。[彼{かれ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]で、その[心{こころ}]をこれにかけているからである。そうしなければ[彼{かれ}]はあなたを[主{しゅ}]に[訴{うった}]えて、あなたは[罪{つみ}]を[得{え}]るであろう。", "16": "[父{ちち}]は[子{こ}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきではない。[子{こ}]は[父{ちち}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきではない。おのおの[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきである。", "17": "[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]または[孤児{こじ}]のさばきを[曲{ま}]げてはならない。[寡婦{かふ}]の[着物{きもの}]を[質{しつ}]に[取{と}]ってはならない。", "18": "あなたはかつてエジプトで[奴隷{どれい}]であったが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がそこからあなたを[救{すく}]い[出{だ}]されたことを[記憶{きおく}]しなければならない。それでわたしはあなたにこの[事{こと}]をせよと[命{めい}]じるのである。", "19": "あなたが[畑{はたけ}]で[穀物{こくもつ}]を[刈{か}]る[時{とき}]、もしその[一束{ひとたば}]を[畑{はたけ}]におき[忘{わす}]れたならば、それを[取{と}]りに[引{ひ}]き[返{かえ}]してはならない。それは[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]に[取{と}]らせなければならない。そうすればあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はすべてあなたがする[事{こと}]において、あなたを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "20": "あなたがオリブの[実{み}]をうち[落{おと}]すときは、ふたたびその[枝{えだ}]を[捜{さが}]してはならない。それを[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]に[取{と}]らせなければならない。", "21": "またぶどう[畑{はたけ}]のぶどうを[摘{つ}]み[取{と}]るときは、その[残{のこ}]ったものを、ふたたび[捜{さが}]してはならない。それを[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]に[取{と}]らせなければならない。", "22": "あなたはかつてエジプトの[国{くに}]で[奴隷{どれい}]であったことを[記憶{きおく}]しなければならない。それでわたしはあなたにこの[事{こと}]をせよと[命{めい}]じるのである。" }, "25": { "1": "[人{ひと}]と[人{ひと}]との[間{あいだ}]に[争{あらそ}]い[事{こと}]があって、さばきを[求{もと}]めてきたならば、さばきびとはこれをさばいて、[正{ただ}]しい[者{もの}]を[正{ただ}]しいとし、[悪{わる}]い[者{もの}]を[悪{わる}]いとしなければならない。", "2": "その[悪{わる}]い[者{もの}]が、むち[打{う}]つべき[者{もの}]であるならば、さばきびとは[彼{かれ}]を[伏{ふ}]させ、[自分{じぶん}]の[前{まえ}]で、その[罪{つみ}]にしたがい、[数{かぞ}]えて[彼{かれ}]をむち[打{う}]たせなければならない。", "3": "[彼{かれ}]をむち[打{う}]つには四十を[越{こ}]えてはならない。もしそれを[越{こ}]えて、それよりも[多{おお}]くむちを[打{う}]つときは、あなたの[兄弟{きょうだい}]はあなたの[目{め}]の[前{まえ}]で、はずかしめられることになるであろう。", "4": "[脱穀{だっこく}]をする[牛{うし}]にくつこを[掛{か}]けてはならない。", "5": "[兄弟{きょうだい}]が[一緒{いっしょ}]に[住{す}]んでいて、そのうちのひとりが[死{し}]んで[子{こ}]のない[時{とき}]は、その[死{し}]んだ[者{もの}]の[妻{つま}]は[出{で}]て、[他人{たにん}]にとついではならない。その[夫{おっと}]の[兄弟{きょうだい}]が[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいり、めとって[妻{つま}]とし、[夫{おっと}]の[兄弟{きょうだい}]としての[道{みち}]を[彼女{かのじょ}]につくさなければならない。", "6": "そしてその[女{おんな}]が[初{はじ}]めに[産{う}]む[男{おとこ}]の[子{こ}]に、[死{し}]んだ[兄弟{きょうだい}]の[名{な}]を[継{つ}]がせ、その[名{な}]をイスラエルのうちに[絶{た}]やさないようにしなければならない。", "7": "しかしその[人{ひと}]が[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]をめとるのを[好{この}]まないならば、その[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]は[町{まち}]の[門{もん}]へ[行{い}]って、[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]わなければならない、『わたしの[夫{おっと}]の[兄弟{きょうだい}]はその[兄弟{きょうだい}]の[名{な}]をイスラエルのうちに[残{のこ}]すのを[拒{こば}]んで、[夫{おっと}]の[兄弟{きょうだい}]としての[道{みち}]をつくすことを[好{この}]みません』。", "8": "そのとき[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは[彼{かれ}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、さとさなければならない。もし[彼{かれ}]が[固執{こしつ}]して、『わたしは[彼女{かのじょ}]をめとることを[好{この}]みません』と[言{い}]うならば、", "9": "その[兄弟{きょうだい}]の[妻{つま}]は[長老{ちょうろう}]たちの[目{め}]の[前{まえ}]で、[彼{かれ}]のそばに[行{い}]き、その[足{あし}]のくつを[脱{ぬ}]がせ、その[顔{かお}]につばきして、[答{こた}]えて[言{い}]わなければならない。『[兄弟{きょうだい}]の[家{いえ}]をたてない[者{もの}]には、このようにすべきです』。", "10": "そして[彼{かれ}]の[家{いえ}]の[名{な}]は、くつを[脱{ぬ}]がされた[者{もの}]の[家{いえ}]と、イスラエルのうちで[呼{よ}]ばれるであろう。", "11": "ふたりの[人{ひと}]が[互{たがい}]に[争{あらそ}]うときに、そのひとりの[人{ひと}]の[妻{つま}]が、[打{う}]つ[者{もの}]の[手{て}]から[夫{おっと}]を[救{すく}]おうとして[近{ちか}]づき、[手{て}]を[伸{の}]べて、その[人{ひと}]の[隠{かく}]し[所{ところ}]をつかまえるならば、", "12": "その[女{おんな}]の[手{て}]を[切{き}]り[落{おと}]さなければならない。あわれみをかけてはならない。", "13": "あなたの[袋{ふくろ}]に[大小{だいしょう}]二[種{しゅ}]の[重{おも}]り[石{いし}]を[入{い}]れておいてはならない。", "14": "あなたの[家{いえ}]に[大小{だいしょう}]二[種{しゅ}]のますをおいてはならない。", "15": "[不足{ふそく}]のない[正{ただ}]しい[重{おも}]り[石{いし}]を[持{も}]ち、また[不足{ふそく}]のない[正{ただ}]しいますを[持{も}]たなければならない。そうすればあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]で、あなたは[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができるであろう。", "16": "すべてこのような[不正{ふせい}]をする[者{もの}]を、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[憎{にく}]まれるからである。", "17": "あなたがエジプトから[出{で}]てきた[時{とき}]、[道{みち}]でアマレクびとがあなたにしたことを[記憶{きおく}]しなければならない。", "18": "すなわち[彼{かれ}]らは[道{みち}]であなたに[出会{であ}]い、あなたがうみ[疲{つか}]れている[時{とき}]、うしろについてきていたすべての[弱{よわ}]っている[者{もの}]を[攻{せ}]め[撃{う}]った。このように[彼{かれ}]らは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れなかった。", "19": "それで、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[賜{たま}]わる[地{ち}]で、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたの[周囲{しゅうい}]のすべての[敵{てき}]を[征服{せいふく}]して、あなたに[安息{あんそく}]を[与{あた}]えられる[時{とき}]、あなたはアマレクの[名{な}]を[天{てん}]の[下{した}]から[消{け}]し[去{さ}]らなければならない。この[事{こと}]を[忘{わす}]れてはならない。" }, "26": { "1": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[嗣{し}][業{ぎょう}]として[賜{たま}]わる[国{くに}]にはいって、それを[所有{しょゆう}]し、そこに[住{す}]む[時{とき}]は、", "2": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[国{くに}]にできる、[地{ち}]のすべての[実{み}]の[初物{はつもの}]を[取{と}]ってかごに[入{い}]れ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]ばれる[所{ところ}]へ[携{たずさ}]えて[行{い}]かなければならない。", "3": "そしてその[時{とき}]の[祭司{さいし}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って[彼{かれ}]に[言{い}]わなければならない、『きょう、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にわたしは[申{もう}]します。[主{しゅ}]がわれわれに[与{あた}]えると[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[国{くに}]に、わたしははいることができました』。", "4": "そのとき[祭司{さいし}]はあなたの[手{て}]からそのかごを[受{う}]け[取{と}]ってあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[置{お}]かなければならない。", "5": "そして、あなたはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[述{の}]べて[言{い}]わなければならない、『わたしの[先祖{せんぞ}]は、さすらいの一アラムびとでありましたが、わずかの[人{ひと}]を[連{つ}]れてエジプトへ[下{くだ}]って[行{い}]って、その[所{ところ}]に[寄留{きりゅう}]し、ついにそこで[大{おお}]きく、[強{つよ}]い、[人数{にんずう}]の[多{おお}]い[国民{こくみん}]になりました。", "6": "ところがエジプトびとはわれわれをしえたげ、また[悩{なや}]まして、つらい[労役{ろうえき}]を[負{お}]わせましたが、", "7": "われわれが[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[叫{さけ}]んだので、[主{しゅ}]はわれわれの[声{こえ}]を[聞{き}]き、われわれの[悩{なや}]みと、[骨折{ほねお}]りと、しえたげとを[顧{かえり}]み、", "8": "[主{しゅ}]は[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]と、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]と、しるしと、[不思議{ふしぎ}]とをもって、われわれをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、", "9": "われわれをこの[所{ところ}]へ[連{つ}]れてきて、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れるこの[地{ち}]をわれわれに[賜{たま}]わりました。", "10": "[主{しゅ}]よ、ごらんください。あなたがわたしに[賜{たま}]わった[地{ち}]の[実{み}]の[初物{はつもの}]を、いま[携{たずさ}]えてきました』。そしてあなたはそれをあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[礼拝{れいはい}]し、", "11": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたとあなたの[家{いえ}]とに[賜{たま}]わったすべての[良{よ}]い[物{もの}]をもって、レビびとおよびあなたのなかにいる[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "12": "[第{だい}]三[年{ねん}]すなわち十[分{ぶん}]の一を[納{おさ}]める[年{とし}]に、あなたがすべての[産物{さんぶつ}]の十[分{ぶん}]の一を[納{おさ}]め[終{おわ}]って、それをレビびとと[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]とに[与{あた}]え、[町{まち}]のうちで[彼{かれ}]らに[飽{あ}]きるほど[食{た}]べさせた[時{とき}]、", "13": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[言{い}]わなければならない、『わたしはその[聖{せい}]なる[物{もの}]を[家{いえ}]から[取{と}]り[出{だ}]し、またレビびとと[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と[孤児{こじ}]と[寡婦{かふ}]とにそれを[与{あた}]え、すべてあなたが[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]のとおりにいたしました。わたしはあなたの[命令{めいれい}]にそむかず、またそれを[忘{わす}]れませんでした。", "14": "わたしはその[聖{せい}]なる[物{もの}]を[喪{も}]のうちで[食{た}]べたことがなく、また[汚{けが}]れた[身{み}]でそれを[取{と}]り[出{だ}]したことがなく、また[死人{しにん}]にそれを[供{そな}]えたことがありませんでした。わたしはわたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、すべてあなたがわたしに[命{めい}]じられたとおりにいたしました。", "15": "あなたの[聖{せい}]なるすみかである[天{てん}]からみそなわして、あなたの[民{たみ}]イスラエルと、あなたがわれわれに[与{あた}]えられた[地{ち}]とを[祝福{しゅくふく}]してください。これはあなたがわれわれの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]です』。", "16": "きょう、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこれらの[定{さだ}]めと、おきてとを[行{おこな}]うことをあなたに[命{めい}]じられる。それゆえ、あなたは[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてそれを[守{まも}]り[行{おこな}]わなければならない。", "17": "きょう、あなたは[主{しゅ}]をあなたの[神{かみ}]とし、かつその[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[定{さだ}]めと、[戒{いまし}]めと、おきてとを[守{まも}]り、その[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うことを[明言{めいげん}]した。", "18": "そして、[主{しゅ}]は[先{さき}]に[約束{やくそく}]されたように、きょう、あなたを[自分{じぶん}]の[宝{たから}]の[民{たみ}]とされること、また、あなたがそのすべての[命令{めいれい}]を[守{まも}]るべきことを[明言{めいげん}]された。", "19": "[主{しゅ}]は[誉{ほまれ}]と[良{よ}]き[名{な}]と[栄{さか}]えとをあなたに[与{あた}]えて、[主{しゅ}]の[造{つく}]られたすべての[国民{こくみん}]にまさるものとされるであろう。あなたは[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[民{たみ}]となるであろう」。" }, "27": { "1": "モーセとイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちとは[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「わたしが、きょう、あなたがたに[命{めい}]じるすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]りなさい。", "2": "あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]ってあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[国{くに}]にはいる[時{とき}]、あなたは[大{おお}]きな[石{いし}][数個{すうこ}]を[立{た}]てて、それにしっくいを[塗{ぬ}]り、", "3": "そしてあなたが[渡{わた}]って、あなたの[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたようにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]、すなわち[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]にはいる[時{とき}]、この[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]をその[上{うえ}]に[書{か}]きしるさなければならない。", "4": "すなわち、あなたがたが、ヨルダンを[渡{わた}]ったならば、わたしが、きょう、あなたがたに[命{めい}]じるそれらの[石{いし}]をエバル[山{やま}]に[立{た}]て、それにしっくいを[塗{ぬ}]らなければならない。", "5": "またそこにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために、[祭壇{さいだん}]、すなわち[石{いし}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]かなければならない。[鉄{てつ}]の[器{うつわ}]を[石{いし}]に[当{あ}]てず、", "6": "[自然{しぜん}]のままの[石{いし}]であなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、その[上{うえ}]であなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげなければならない。", "7": "また[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]をささげて、その[所{ところ}]で[食{た}]べ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しまなければならない。", "8": "あなたはこの[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]をその[石{いし}]の[上{うえ}]に[明{あき}]らかに[書{か}]きしるさなければならない」。", "9": "またモーセとレビびとたる[祭司{さいし}]たちとは、イスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「イスラエルよ、[静{しず}]かに[聞{き}]きなさい。あなたは、きょう、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[民{たみ}]となった。", "10": "それゆえ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしが、きょう、[命{めい}]じる[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを[行{おこな}]わなければならない」。", "11": "その[日{ひ}]またモーセは[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、", "12": "「あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]った[時{とき}]、[次{つぎ}]の[人{ひと}]たちはゲリジム[山{やま}]に[立{た}]って[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]しなければならない。すなわちシメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ヨセフおよびベニヤミン。", "13": "また[次{つぎ}]の[人{ひと}]たちはエバル[山{やま}]に[立{た}]ってのろわなければならない。すなわちルベン、ガド、アセル、ゼブルン、ダンおよびナフタリ。", "14": "そしてレビびとは[大声{おおごえ}]でイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げて[言{い}]わなければならない。", "15": "『[工人{こうじん}]の[手{て}]の[作{さく}]である[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]、または[鋳{い}]た[像{ぞう}]は、[主{しゅ}]が[憎{にく}]まれるものであるから、それを[造{つく}]って、ひそかに[安置{あんち}]する[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]は、みな[答{こた}]えてアァメンと[言{い}]わなければならない。", "16": "『[父{ちち}]や[母{はは}]を[軽{かろ}]んずる[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "17": "『[隣人{りんじん}]との[土地{とち}]の[境{さかい}]を[移{うつ}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "18": "『[盲人{もうじん}]を[道{みち}]に[迷{まよ}]わす[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "19": "『[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]や[孤児{こじ}]、[寡婦{かふ}]のさばきを[曲{ま}]げる[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "20": "『[父{ちち}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]す[者{もの}]は、[父{ちち}]を[恥{は}]ずかしめるのであるからのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "21": "『すべて[獣{けもの}]を[犯{おか}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "22": "『[父{ちち}]の[娘{むすめ}]、または[母{はは}]の[娘{むすめ}]である[自分{じぶん}]の[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "23": "『[妻{つま}]の[母{はは}]を[犯{おか}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "24": "『ひそかに[隣人{りんじん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "25": "『まいないを[取{と}]って[罪{つみ}]なき[者{もの}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。", "26": "『この[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]り[行{おこな}]わない[者{もの}]はのろわれる』。[民{たみ}]はみなアァメンと[言{い}]わなければならない。" }, "28": { "1": "もしあなたが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]によく[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしが、きょう、[命{めい}]じるすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]り[行{おこな}]うならば、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたを[地{ち}]のもろもろの[国民{こくみん}]の[上{うえ}]に[立{た}]たせられるであろう。", "2": "もし、あなたがあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うならば、このもろもろの[祝福{しゅくふく}]はあなたに[臨{のぞ}]み、あなたに[及{およ}]ぶであろう。", "3": "あなたは[町{まち}]の[内{うち}]でも[祝福{しゅくふく}]され、[畑{はたけ}]でも[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "4": "またあなたの[身{み}]から[生{うま}]れるもの、[地{ち}]に[産{さん}]する[物{もの}]、[家畜{かちく}]の[産{う}]むもの、すなわち[牛{うし}]の[子{こ}]、[羊{ひつじ}]の[子{こ}]は[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "5": "またあなたのかごと、こねばちは[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "6": "あなたは、はいるにも[祝福{しゅくふく}]され、[出{で}]るにも[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "7": "[敵{てき}]が[起{た}]ってあなたを[攻{せ}]める[時{とき}]は、[主{しゅ}]はあなたにそれを[撃{う}]ち[敗{やぶ}]らせられるであろう。[彼{かれ}]らは一つの[道{みち}]から[攻{せ}]めて[来{く}]るが、あなたの[前{まえ}]で七つの[道{みち}]から[逃{に}]げ[去{さ}]るであろう。", "8": "[主{しゅ}]は[命{めい}]じて[祝福{しゅくふく}]をあなたの[倉{くら}]と、あなたの[手{て}]のすべてのわざにくだし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]であなたを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "9": "もし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、その[道{みち}]を[歩{あゆ}]むならば、[主{しゅ}]は[誓{ちか}]われたようにあなたを[立{た}]てて、その[聖{せい}]なる[民{たみ}]とされるであろう。", "10": "そうすれば[地{ち}]のすべての[民{たみ}]は[皆{みな}]あなたが[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[唱{とな}]えられるのを[見{み}]てあなたを[恐{おそ}]れるであろう。", "11": "[主{しゅ}]があなたに[与{あた}]えると[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]われた[地{ち}]で、[主{しゅ}]は[良{よ}]い[物{もの}]、すなわちあなたの[身{み}]から[生{うま}]れる[者{もの}]、[家畜{かちく}]の[産{う}]むもの、[地{ち}]に[産{さん}]する[物{もの}]を[豊{ゆた}]かにされるであろう。", "12": "[主{しゅ}]はその[宝{たから}]の[蔵{くら}]である[天{てん}]をあなたのために[開{ひら}]いて、[雨{あめ}]を[季節{きせつ}]にしたがってあなたの[地{ち}]に[降{ふ}]らせ、あなたの[手{て}]のすべてのわざを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。あなたは[多{おお}]くの[国民{こくみん}]に[貸{か}]すようになり、[借{か}]りることはないであろう。", "13": "[主{しゅ}]はあなたをかしらとならせ、[尾{お}]とはならせられないであろう。あなたはただ[栄{さか}]えて[衰{おとろ}]えることはないであろう。きょう、わたしが[命{めい}]じるあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めに[聞{き}]き[従{したが}]って、これを[守{まも}]り[行{おこな}]うならば、あなたは[必{かなら}]ずこのようになるであろう。", "14": "きょう、わたしが[命{めい}]じるこのすべての[言葉{ことば}]を[離{はな}]れて[右{みぎ}]または[左{ひだり}]に[曲{まが}]り、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]い、それに[仕{つか}]えてはならない。", "15": "しかし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、きょう、わたしが[命{めい}]じるすべての[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを[守{まも}]り[行{おこな}]わないならば、このもろもろののろいがあなたに[臨{のぞ}]み、あなたに[及{およ}]ぶであろう。", "16": "あなたは[町{まち}]のうちでものろわれ、[畑{はたけ}]でものろわれ、", "17": "あなたのかごも、こねばちものろわれ、", "18": "あなたの[身{み}]から[生{うま}]れるもの、[地{ち}]に[産{さん}]する[物{もの}]、[牛{うし}]の[子{こ}]、[羊{ひつじ}]の[子{こ}]ものろわれるであろう。", "19": "あなたは、はいるにものろわれ、[出{で}]るにものろわれるであろう。", "20": "[主{しゅ}]はあなたが[手{て}]をくだすすべての[働{はたら}]きにのろいと、[混乱{こんらん}]と、[懲{こら}]しめとを[送{おく}]られ、あなたはついに[滅{ほろ}]び、すみやかにうせ[果{は}]てるであろう。これはあなたが[悪{あく}]をおこなってわたしを[捨{す}]てたからである。", "21": "[主{しゅ}]は[疫病{えきびょう}]をあなたの[身{み}]につかせ、あなたが[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]から、ついにあなたを[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされるであろう。", "22": "[主{しゅ}]はまた[肺病{はいびょう}]と[熱病{ねつびょう}]と[炎症{えんしょう}]と[間{あいだ}]けつ[熱{ねつ}]と、かんばつと、[立{た}]ち[枯{が}]れと、[腐{くさ}]り[穂{ほ}]とをもってあなたを[撃{う}]たれるであろう。これらのものはあなたを[追{お}]い、ついにあなたを[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "23": "あなたの[頭{あたま}]の[上{うえ}]の[天{てん}]は[青銅{せいどう}]となり、あなたの[下{した}]の[地{ち}]は[鉄{てつ}]となるであろう。", "24": "[主{しゅ}]はあなたの[地{ち}]の[雨{あめ}]を、ちりと、ほこりに[変{かわ}]らせ、それが[天{てん}]からあなたの[上{うえ}]にくだって、ついにあなたを[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "25": "[主{しゅ}]はあなたを[敵{てき}]の[前{まえ}]で[敗{やぶ}]れさせられるであろう。あなたは一つの[道{みち}]から[彼{かれ}]らを[攻{せ}]めて[行{い}]くが、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]で七つの[道{みち}]から[逃{に}]げ[去{さ}]るであろう。そしてあなたは[地{ち}]のもろもろの[国{くに}]に[恐{おそ}]るべき[見{み}]せしめとなるであろう。", "26": "またあなたの[死体{したい}]は[空{そら}]のもろもろの[鳥{とり}]と、[地{ち}]の[獣{けもの}]とのえじきとなり、しかもそれを[追{お}]い[払{はら}]う[者{もの}]はないであろう。", "27": "[主{しゅ}]はエジプトの[腫物{はれもの}]と[潰瘍{かいよう}]と[壊血病{かいけつびょう}]とひぜんとをもってあなたを[撃{う}]たれ、あなたはいやされることはないであろう。", "28": "また[主{しゅ}]はあなたを[撃{う}]って[気{き}]を[狂{くる}]わせ、[目{め}]を[見{み}]えなくし、[心{こころ}]を[混乱{こんらん}]させられるであろう。", "29": "あなたは[盲人{もうじん}]が[暗{くら}]やみに[手探{てさぐ}]りするように、[真昼{まひる}]にも[手探{てさぐ}]りするであろう。あなたは[行{ゆ}]く[道{みち}]で[栄{さか}]えることがなく、ただ[常{つね}]にしえたげられ、かすめられるだけで、あなたを[救{すく}]う[者{もの}]はないであろう。", "30": "あなたは[妻{つま}]をめとっても、ほかの[人{ひと}]が[彼女{かのじょ}]と[寝{ね}]るであろう。[家{いえ}]を[建{た}]てても、その[中{なか}]に[住{す}]まないであろう。ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]っても、その[実{み}]を[摘{つ}]み[取{と}]ることがないであろう。", "31": "あなたの[牛{うし}]が[目{め}]の[前{まえ}]でほふられても、あなたはそれを[食{た}]べることができず、あなたのろばが[目{め}]の[前{まえ}]で[奪{うば}]われても、[返{かえ}]されないであろう。あなたの[羊{ひつじ}]が[敵{てき}]のものになっても、それを[救{すく}]ってあなたに[返{かえ}]す[者{もの}]はないであろう。", "32": "あなたのむすこや[娘{むすめ}]は[他国民{たこくみん}]にわたされる。あなたの[目{め}]はそれを[見{み}]、[終日{しゅうじつ}]、[彼{かれ}]らを[慕{した}]って[衰{おとろ}]えるが、あなたは[手{て}]を[施{ほどこ}]すすべもないであろう。", "33": "あなたの[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]およびあなたの[労{ろう}]して[獲{え}]た[物{もの}]はみなあなたの[知{し}]らない[民{たみ}]が[食{た}]べるであろう。あなたは、ただ[常{つね}]にしえたげられ、[苦{くる}]しめられるのみであろう。", "34": "こうしてあなたは[目{め}]に[見{み}]る[事柄{ことがら}]によって、[気{き}]が[狂{くる}]うにいたるであろう。", "35": "[主{しゅ}]はあなたのひざと、はぎとに[悪{わる}]い、いやし[得{え}]ない[腫物{はれもの}]を[生{しょう}]じさせて、[足{あし}]の[裏{うら}]から[頭{あたま}]の[頂{いただき}]にまで[及{およ}]ぼされるであろう。", "36": "[主{しゅ}]はあなたとあなたが[立{た}]てた[王{おう}]とを[携{たずさ}]えて、あなたもあなたの[先祖{せんぞ}]も[知{し}]らない[国{くに}]に[移{うつ}]されるであろう。あなたはそこで[木{き}]や[石{いし}]で[造{つく}]ったほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えるであろう。", "37": "あなたは[主{しゅ}]があなたを[追{お}]いやられるもろもろの[民{たみ}]のなかで[驚{おどろ}]きとなり、ことわざとなり、[笑{わら}]い[草{ぐさ}]となるであろう。", "38": "あなたが[多{おお}]くの[種{たね}]を[畑{はたけ}]に[携{たずさ}]えて[出{で}]ても、その[収穫{しゅうかく}]は[少{すく}]ないであろう。いなごがそれを[食{く}]いつくすからである。", "39": "あなたがぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]り、それにつちかっても、そのぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]むことができず、その[実{み}]を[集{あつ}]めることもないであろう。[虫{むし}]がそれを[食{た}]べるからである。", "40": "あなたの[国{くに}]にはあまねくオリブの[木{き}]があるであろう。しかし、あなたはその[油{あぶら}]を[身{み}]に[塗{ぬ}]ることができないであろう。その[実{み}]がみな[落{お}]ちてしまうからである。", "41": "むすこや、[娘{むすめ}]があなたに[生{うま}]れても、あなたのものにならないであろう。[彼{かれ}]らは[捕{とら}]えられて[行{い}]くからである。", "42": "あなたのもろもろの[木{き}]、および[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]は、いなごが[取{と}]って[食{た}]べるであろう。", "43": "あなたのうちに[寄留{きりゅう}]する[他国{たこく}][人{じん}]は、ますます[高{たか}]くなり、あなたの[上{うえ}]に[出{で}]て、あなたはますます[低{ひく}]くなるであろう。", "44": "[彼{かれ}]はあなたに[貸{か}]し、あなたは[彼{かれ}]に[貸{か}]すことができない。[彼{かれ}]はかしらとなり、あなたは[尾{お}]となるであろう。", "45": "このもろもろののろいが、あなたに[臨{のぞ}]み、あなたを[追{お}]い、ついに[追{お}]いついて、あなたを[滅{ほろ}]ぼすであろう。これはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、あなたに[命{めい}]じられた[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを、あなたが[守{まも}]らなかったからである。", "46": "これらの[事{こと}]は[長{なが}]くあなたとあなたの[子孫{しそん}]のうえにあって、しるしとなり、また[不思議{ふしぎ}]となるであろう。", "47": "あなたがすべての[物{もの}]に[豊{ゆた}]かになり、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[心{こころ}]から[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しんで[仕{つか}]えないので、", "48": "あなたは[飢{う}]え、かわき、[裸{はだか}]になり、すべての[物{もの}]に[乏{とぼ}]しくなって、[主{しゅ}]があなたにつかわされる[敵{てき}]に[仕{つか}]えるであろう。[敵{てき}]は[鉄{てつ}]のくびきをあなたのくびにかけ、ついにあなたを[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "49": "すなわち[主{しゅ}]は[遠{とお}]い[所{ところ}]から、[地{ち}]のはてから一つの[民{たみ}]を、はげたかが[飛{と}]びかけるように、あなたに[攻{せ}]めきたらせられるであろう。これはあなたがその[言葉{ことば}]を[知{し}]らない[民{たみ}]、", "50": "[顔{かお}]の[恐{おそ}]ろしい[民{たみ}]であって、[彼{かれ}]らは[老人{ろうじん}]の[身{み}]を[顧{かえり}]みず、[幼{おさな}]い[者{もの}]をあわれまず、", "51": "あなたの[家畜{かちく}]が[産{う}]むものや、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を[食{く}]って、あなたを[滅{ほろ}]ぼし、[穀物{こくもつ}]をも、[酒{さけ}]をも、[油{あぶら}]をも、[牛{うし}]の[子{こ}]をも、[羊{ひつじ}]の[子{こ}]をも、あなたの[所{ところ}]に[残{のこ}]さず、ついにあなたを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "52": "その[民{たみ}]は[全国{ぜんこく}]ですべての[町{まち}]を[攻{せ}]め[囲{かこ}]み、ついにあなたが[頼{たの}]みとする、[堅固{けんご}]な[高{たか}]い[石{いし}]がきをことごとく[撃{う}]ちくずし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わった[国{くに}]のうちのすべての[町々{まちまち}]を[攻{せ}]め[囲{かこ}]むであろう。", "53": "あなたは[敵{てき}]に[囲{かこ}]まれ、[激{はげ}]しく[攻{せ}]めなやまされて、ついにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わったあなたの[身{み}]から[生{うま}]れた[者{もの}]、むすこ、[娘{むすめ}]の[肉{にく}]を[食{た}]べるに[至{いた}]るであろう。", "54": "あなたがたのうちのやさしい、[温和{おんわ}]な[男{おとこ}]でさえも、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]、[自分{じぶん}]のふところの[妻{つま}]、[最後{さいご}]に[残{のこ}]っている[子供{こども}]にも[食物{しょくもつ}]を[惜{お}]しんで[与{あた}]えず、", "55": "[自分{じぶん}]が[自分{じぶん}]の[子供{こども}]を[食{た}]べ、その[肉{にく}]を[少{すこ}]しでも、この[人々{ひとびと}]のだれにも[与{あた}]えようとはしないであろう。これは[敵{てき}]があなたのすべての[町々{まちまち}]を[囲{かこ}]み、[激{はげ}]しく[攻{せ}]め[悩{なや}]まして、[何{なに}]をもその[人{ひと}]に[残{のこ}]さないからである。", "56": "またあなたがたのうちのやさしい、[柔和{にゅうわ}]な[女{おんな}]、すなわち[柔和{にゅうわ}]で、やさしく、[足{あし}]の[裏{うら}]を[土{つち}]に[付{つ}]けようともしない[者{もの}]でも、[自分{じぶん}]のふところの[夫{おっと}]や、むすこ、[娘{むすめ}]にもかくして、", "57": "[自分{じぶん}]の[足{あし}]の[間{あいだ}]からでる[後産{ごさん}]や、[自分{じぶん}]の[産{う}]む[子{こ}]をひそかに[食{た}]べるであろう。[敵{てき}]があなたの[町々{まちまち}]を[囲{かこ}]み、[激{はげ}]しく[攻{せ}]めなやまして、すべての[物{もの}]が[欠乏{けつぼう}]するからである。", "58": "もしあなたが、この[書物{しょもつ}]にしるされているこの[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]を[守{まも}]り[行{おこな}]わず、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]というこの[栄{さか}]えある[恐{おそ}]るべき[名{な}]を[恐{おそ}]れないならば、", "59": "[主{しゅ}]はあなたとその[子孫{しそん}]の[上{うえ}]に[激{はげ}]しい[災{わざわい}]を[下{くだ}]されるであろう。その[災{わざわい}]はきびしく、かつ[久{ひさ}]しく、その[病気{びょうき}]は[重{おも}]く、かつ[久{ひさ}]しいであろう。", "60": "[主{しゅ}]はまた、あなたが[恐{おそ}]れた[病気{びょうき}]、すなわちエジプトのもろもろの[病気{びょうき}]を[再{ふたた}]び[臨{のぞ}]ませて、あなたの[身{み}]につかせられるであろう。", "61": "またこの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にのせてないもろもろの[病気{びょうき}]と、もろもろの[災{わざわい}]とを、[主{しゅ}]はあなたが[滅{ほろ}]びるまで、あなたの[上{うえ}]に[下{くだ}]されるであろう。", "62": "あなたがたは[天{てん}]の[星{ほし}]のように[多{おお}]かったが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったから、[残{のこ}]る[者{もの}]が[少{すく}]なくなるであろう。", "63": "さきに[主{しゅ}]があなたがたを[良{よ}]くあしらい、あなたがたを[多{おお}]くするのを[喜{よろこ}]ばれたように、[主{しゅ}]は[今{いま}]あなたがたを[滅{ほろ}]ぼし[絶{た}]やすのを[喜{よろこ}]ばれるであろう。あなたがたは、はいって[取{と}]る[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[去{さ}]られるであろう。", "64": "[主{しゅ}]は[地{ち}]のこのはてから、かのはてまでのもろもろの[民{たみ}]のうちにあなたがたを[散{ち}]らされるであろう。その[所{ところ}]で、あなたもあなたの[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかった[木{き}]や[石{いし}]で[造{つく}]ったほかの[神々{かみがみ}]にあなたは[仕{つか}]えるであろう。", "65": "その[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]のうちであなたは[安{やす}]きを[得{え}]ず、また[足{あし}]の[裏{うら}]を[休{やす}]める[所{ところ}]も[得{え}]られないであろう。[主{しゅ}]はその[所{ところ}]で、あなたの[心{こころ}]をおののかせ、[目{め}]を[衰{おとろ}]えさせ、[精神{せいしん}]を[打{う}]ちしおれさせられるであろう。", "66": "あなたの[命{いのち}]は[細{ほそ}]い[糸{いと}]にかかっているようになり、[夜昼{よるひる}][恐{おそ}]れおののいて、その[命{いのち}]もおぼつかなく[思{おも}]うであろう。", "67": "あなたが[心{こころ}]にいだく[恐{おそ}]れと、[目{め}]に[見{み}]るものによって、[朝{あさ}]には『ああ[夕{ゆう}]であればよいのに』と[言{い}]い、[夕{ゆう}]には『ああ[朝{あさ}]であればよいのに』と[言{い}]うであろう。", "68": "[主{しゅ}]はあなたを[舟{ふね}]に[乗{の}]せ、かつてわたしがあなたに[告{つ}]げて、『あなたは[再{ふたた}]びこれを[見{み}]ることはない』と[言{い}]った[道{みち}]によって、あなたをエジプトへ[連{つ}]れもどされるであろう。あなたがたはそこで[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]として[敵{てき}]に[売{う}]られるが、だれも[買{か}]う[者{もの}]はないであろう」。" }, "29": { "1": "これは[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じて、モアブの[地{ち}]でイスラエルの[人々{ひとびと}]と[結{むす}]ばせられた[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]であって、ホレブで[彼{かれ}]らと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]のほかのものである。", "2": "モーセはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めて[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]がエジプトの[地{ち}]で、パロと、そのすべての[家来{けらい}]と、その[全{ぜん}][地{ち}]とにせられたすべての[事{こと}]をまのあたり[見{み}]た。", "3": "すなわちその[大{おお}]きな[試{こころ}]みと、しるしと、[大{おお}]きな[不思議{ふしぎ}]とをまのあたり[見{み}]たのである。", "4": "しかし、[今日{こんにち}]まで[主{しゅ}]はあなたがたの[心{こころ}]に[悟{さと}]らせず、[目{め}]に[見{み}]させず、[耳{みみ}]に[聞{き}]かせられなかった。", "5": "わたしは四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、あなたがたを[導{みちび}]いて[荒野{あらの}]を[通{とお}]らせたが、あなたがたの[身{み}]につけた[着物{きもの}]は[古{ふる}]びず、[足{あし}]のくつは[古{ふる}]びなかった。", "6": "あなたがたはまたパンも[食{た}]べず、ぶどう[酒{しゅ}]も[濃{こ}]い[酒{さけ}]も[飲{の}]まなかった。こうしてあなたがたは、わたしがあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[知{し}]るに[至{いた}]った。", "7": "あなたがたがこの[所{ところ}]にきたとき、ヘシボンの[王{おう}]シホンと、バシャンの[王{おう}]オグがわれわれを[迎{むか}]えて[戦{たたか}]ったが、われわれは[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[敗{やぶ}]って、", "8": "その[地{ち}]を[取{と}]り、これをルベンびとと、ガドびとと、マナセびとの[半{なか}]ばとに、[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えた。", "9": "それゆえ、あなたがたはこの[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]って、それを[行{おこな}]わなければならない。そうすればあなたがたのするすべての[事{こと}]は[栄{さか}]えるであろう。", "10": "あなたがたは[皆{みな}]、きょう、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]っている。すなわちあなたがたの[部族{ぶぞく}]のかしらたち、[長老{ちょうろう}]たち、つかさたちなど、イスラエルのすべての[人々{ひとびと}]、", "11": "あなたがたの[小{ちい}]さい[者{もの}]たちも、[妻{つま}]たちも、[宿営{しゅくえい}]のうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]も、あなたのために、たきぎを[割{わ}]る[者{もの}]も、[水{みず}]をくむ[者{もの}]も、みな[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、", "12": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、きょう、あなたと[結{むす}]ばれるあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]と[誓{ちか}]いとに、はいろうとしている。", "13": "これは[主{しゅ}]がさきにあなたに[約束{やくそく}]されたように、またあなたの[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、ヤコブに[誓{ちか}]われたように、きょう、あなたを[立{た}]てて[自分{じぶん}]の[民{たみ}]とし、またみずからあなたの[神{かみ}]となられるためである。", "14": "わたしはただあなたがたとだけ、この[契約{けいやく}]と[誓{ちか}]いとを[結{むす}]ぶのではない。", "15": "きょう、ここで、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にわれわれと[共{とも}]に[立{た}]っている[者{もの}]ならびに、きょう、ここにわれわれと[共{とも}]にいない[者{もの}]とも[結{むす}]ぶのである。", "16": "われわれがどのようにエジプトの[国{くに}]に[住{す}]んでいたか、どのように[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[中{なか}]を[通{とお}]ってきたか、それはあなたがたが[知{し}]っている。", "17": "またあなたがたは[木{き}]や[石{いし}]や[銀{ぎん}]や[金{きん}]で[造{つく}]った[憎{にく}]むべき[物{もの}]と[偶像{ぐうぞう}]とが、[彼{かれ}]らのうちにあるのを[見{み}]た。", "18": "それゆえ、あなたがたのうちに、きょう、その[心{こころ}]にわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[離{はな}]れてそれらの[国民{こくみん}]の[神々{かみがみ}]に[行{い}]って[仕{つか}]える[男{おとこ}]や[女{おんな}]、[氏族{しぞく}]や[部族{ぶぞく}]があってはならない。またあなたがたのうちに、[毒草{どくそう}]や、にがよもぎを[生{しょう}]ずる[根{ね}]があってはならない。", "19": "そのような[人{ひと}]はこの[誓{ちか}]いの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いても、[心{こころ}]に[自分{じぶん}]を[祝福{しゅくふく}]して『[心{こころ}]をかたくなにして[歩{あゆ}]んでもわたしには[平安{へいあん}]がある』と[言{い}]うであろう。そうすれば[潤{うるお}]った[者{もの}]も、かわいた[者{もの}]もひとしく[滅{ほろ}]びるであろう。", "20": "[主{しゅ}]はそのような[人{ひと}]をゆるすことを[好{この}]まれない。かえって[主{しゅ}]はその[人{ひと}]に[怒{いか}]りとねたみを[発{はっ}]し、この[書物{しょもつ}]にしるされたすべてののろいを[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[加{くわ}]え、[主{しゅ}]はついにその[人{ひと}]の[名{な}]を[天{てん}]の[下{した}]から[消{け}]し[去{さ}]られるであろう。", "21": "[主{しゅ}]はイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちからその[人{ひと}]を[区{く}][別{べっ}]して[災{わざわい}]をくだし、この[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされた[契約{けいやく}]の[中{なか}]のもろもろののろいのようにされるであろう。", "22": "[後{のち}]の[代{よ}]の[人{ひと}]、すなわちあなたがたののちに[起{おこ}]るあなたがたの[子孫{しそん}]および[遠{とお}]い[国{くに}]から[来{く}]る[外国{がいこく}][人{じん}]は、この[地{ち}]の[災{わざわい}]を[見{み}]、[主{しゅ}]がこの[地{ち}]にくだされた[病気{びょうき}]を[見{み}]て[言{い}]うであろう。", "23": "――[全{ぜん}][地{ち}]は[硫黄{いおう}]となり、[塩{しお}]となり、[焼{や}]け[土{つち}]となって、[種{たね}]もまかれず、[実{み}]も[結{むす}]ばず、なんの[草{くさ}]も[生{しょう}]じなくなって、むかし[主{しゅ}]が[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りをもって[滅{ほろ}]ぼされたソドム、ゴモラ、アデマ、ゼボイムの[破滅{はめつ}]のようである。――", "24": "すなわち、もろもろの[国民{こくみん}]は[言{い}]うであろう、『なぜ、[主{しゅ}]はこの[地{ち}]にこのようなことをされたのか。この[激{はげ}]しい[大{おお}]いなる[怒{いか}]りは[何{なに}]ゆえか』。", "25": "そのとき[人々{ひとびと}]は[言{い}]うであろう、『[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]がエジプトの[国{くに}]から[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して[彼{かれ}]らと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]をすて、", "26": "[行{い}]って[彼{かれ}]らの[知{し}]らない、また[授{さず}]からない、ほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えて、それを[拝{おが}]んだからである。", "27": "それゆえ[主{しゅ}]はこの[地{ち}]にむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、この[書物{しょもつ}]にしるされたもろもろののろいをこれにくだし、", "28": "そして[主{しゅ}]は[怒{いか}]りと、はげしい[怒{いか}]りと[大{おお}]いなる[憤{いきどお}]りとをもって[彼{かれ}]らをこの[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[取{と}]って、ほかの[国{くに}]に[投{な}]げやられた。[今日{こんにち}][見{み}]るとおりである』。", "29": "[隠{かく}]れた[事{こと}]はわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[属{ぞく}]するものである。しかし[表{あら}]わされたことは[長{なが}]くわれわれとわれわれの[子孫{しそん}]に[属{ぞく}]し、われわれにこの[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]を[行{おこな}]わせるのである。" }, "30": { "1": "わたしがあなたがたの[前{まえ}]に[述{の}]べたこのもろもろの[祝福{しゅくふく}]と、のろいの[事{こと}]があなたに[臨{のぞ}]み、あなたがあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[追{お}]いやられたもろもろの[国民{こくみん}]のなかでこの[事{こと}]を[心{こころ}]に[考{かんが}]えて、", "2": "あなたもあなたの[子供{こども}]も[共{とも}]にあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[立{た}]ち[帰{かえ}]り、わたしが、きょう、[命{めい}]じるすべてのことにおいて、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うならば、", "3": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせ、あなたをあわれみ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたを[散{ち}]らされた[国々{くにぐに}]から[再{ふたた}]び[集{あつ}]められるであろう。", "4": "たといあなたが[天{てん}]のはてに[追{お}]いやられても、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はそこからあなたを[集{あつ}]め、そこからあなたを[連{つ}]れ[帰{かえ}]られるであろう。", "5": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]が[所有{しょゆう}]した[地{ち}]にあなたを[帰{かえ}]らせ、あなたはそれを[所有{しょゆう}]するに[至{いた}]るであろう。[主{しゅ}]はまたあなたを[栄{さか}]えさせ、[数{かず}]を[増{ま}]して[先祖{せんぞ}]たちよりも[多{おお}]くされるであろう。", "6": "そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたの[心{こころ}]とあなたの[子孫{しそん}]の[心{こころ}]に[割礼{かつれい}]を[施{ほどこ}]し、あなたをして、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]させ、こうしてあなたに[命{いのち}]を[得{え}]させられるであろう。", "7": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はまた、あなたを[迫害{はくがい}]する[敵{てき}]と、あなたを[憎{にく}]む[者{もの}]とに、このもろもろののろいをこうむらせられるであろう。", "8": "しかし、あなたは[再{ふたた}]び[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしが、きょう、あなたに[命{めい}]じるすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]るであろう。", "9": "そうすればあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたのするすべてのことと、あなたの[身{み}]から[生{うま}]れる[者{もの}]と、[家畜{かちく}]の[産{う}]むものと、[地{ち}]に[産{さん}]する[物{もの}]を[豊{ゆた}]かに[与{あた}]えて、あなたを[栄{さか}]えさせられるであろう。すなわち[主{しゅ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]たちを[喜{よろこ}]ばれたように[再{ふたた}]びあなたを[喜{よろこ}]んで、あなたを[栄{さか}]えさせられるであろう。", "10": "これはあなたが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]きしたがい、この[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされた[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを[守{まも}]り、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[帰{き}]するからである。", "11": "わたしが、きょう、あなたに[命{めい}]じるこの[戒{いまし}]めは、むずかしいものではなく、また[遠{とお}]いものでもない。", "12": "これは[天{てん}]にあるのではないから、『だれがわれわれのために[天{てん}]に[上{のぼ}]り、それをわれわれのところへ[持{も}]ってきて、われわれに[聞{き}]かせ、[行{おこな}]わせるであろうか』と[言{い}]うに[及{およ}]ばない。", "13": "またこれは[海{うみ}]のかなたにあるのではないから、『だれがわれわれのために[海{うみ}]を[渡{わた}]って[行{い}]き、それをわれわれのところへ[携{たずさ}]えてきて、われわれに[聞{き}]かせ、[行{おこな}]わせるであろうか』と[言{い}]うに[及{およ}]ばない。", "14": "この[言葉{ことば}]はあなたに、はなはだ[近{ちか}]くあってあなたの[口{くち}]にあり、またあなたの[心{こころ}]にあるから、あなたはこれを[行{おこな}]うことができる。", "15": "[見{み}]よ、わたしは、きょう、[命{いのち}]とさいわい、および[死{し}]と[災{わざわい}]をあなたの[前{まえ}]に[置{お}]いた。", "16": "すなわちわたしは、きょう、あなたにあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、その[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、その[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めと、おきてとを[守{まも}]ることを[命{めい}]じる。それに[従{したが}]うならば、あなたは[生{い}]きながらえ、その[数{かず}]は[多{おお}]くなるであろう。またあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたが[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]であなたを[祝福{しゅくふく}]されるであろう。", "17": "しかし、もしあなたが[心{こころ}]をそむけて[聞{き}]き[従{したが}]わず、[誘{さそ}]われて[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[拝{おが}]み、それに[仕{つか}]えるならば、", "18": "わたしは、きょう、あなたがたに[告{つ}]げる。あなたがたは[必{かなら}]ず[滅{ほろ}]びるであろう。あなたがたはヨルダンを[渡{わた}]り、はいって[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]でながく[命{いのち}]を[保{たも}]つことができないであろう。", "19": "わたしは、きょう、[天{てん}]と[地{ち}]を[呼{よ}]んであなたがたに[対{たい}]する[証人{しょうにん}]とする。わたしは[命{いのち}]と[死{し}]および[祝福{しゅくふく}]とのろいをあなたの[前{まえ}]に[置{お}]いた。あなたは[命{いのち}]を[選{えら}]ばなければならない。そうすればあなたとあなたの[子孫{しそん}]は[生{い}]きながらえることができるであろう。", "20": "すなわちあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]して、その[声{こえ}]を[聞{き}]き、[主{しゅ}]につき[従{したが}]わなければならない。そうすればあなたは[命{いのち}]を[得{え}]、かつ[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができ、[主{しゅ}]が[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、ヤコブに[与{あた}]えると[誓{ちか}]われた[地{ち}]に[住{す}]むことができるであろう」。" }, "31": { "1": "そこでモーセは[続{つづ}]いてこの[言葉{ことば}]をイスラエルのすべての[人{ひと}]に[告{つ}]げて、", "2": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしは、きょう、すでに百二十[歳{さい}]になり、もはや[出入{でい}]りすることはできない。また[主{しゅ}]はわたしに『おまえはこのヨルダンを[渡{わた}]ることはできない』と[言{い}]われた。", "3": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はみずからあなたに[先立{さきだ}]って[渡{わた}]り、あなたの[前{まえ}]から、これらの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]って、あなたにこれを[獲{え}]させられるであろう。また[主{しゅ}]がかつて[言{い}]われたように、ヨシュアはあなたを[率{ひき}]いて[渡{わた}]るであろう。", "4": "[主{しゅ}]がさきにアモリびとの[王{おう}]シホンとオグおよびその[地{ち}]にされたように、[彼{かれ}]らにもおこなって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされるであろう。", "5": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあなたがたに[渡{わた}]されるから、あなたがたはわたしが[命{めい}]じたすべての[命令{めいれい}]のとおりに[彼{かれ}]らに[行{おこな}]わなければならない。", "6": "あなたがたは[強{つよ}]く、かつ[勇{いさ}]ましくなければならない。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れ、おののいてはならない。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]に[行{い}]かれるからである。[主{しゅ}]は[決{けっ}]してあなたを[見放{みはな}]さず、またあなたを[見捨{みす}]てられないであろう」。", "7": "モーセはヨシュアを[呼{よ}]び、イスラエルのすべての[人{ひと}]の[目{め}]の[前{まえ}]で[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはこの[民{たみ}]と[共{とも}]に[行{い}]き、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えると[誓{ちか}]われた[地{ち}]に[入{い}]るのであるから、あなたは[強{つよ}]く、かつ[勇{いさ}]ましくなければならない。あなたは[彼{かれ}]らにそれを[獲{え}]させるであろう。", "8": "[主{しゅ}]はみずからあなたに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、またあなたと[共{とも}]におり、あなたを[見放{みはな}]さず、[見捨{みす}]てられないであろう。[恐{おそ}]れてはならない、おののいてはならない」。", "9": "モーセはこの[律法{りっぽう}]を[書{か}]いて、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかつぐレビの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]およびイスラエルのすべての[長老{ちょうろう}]たちに[授{さづ}]けた。", "10": "そしてモーセは[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]った、「七[年{ねん}]の[終{おわ}]りごとに、すなわち、ゆるしの[年{とし}]の[定{さだ}]めの[時{とき}]になり、かりいおの[祭{まつり}]に、", "11": "イスラエルのすべての[人{ひと}]があなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]るため、[主{しゅ}]の[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]に[来{く}]るとき、あなたはイスラエルのすべての[人{ひと}]の[前{まえ}]でこの[律法{りっぽう}]を[読{よ}]んで[聞{き}]かせなければならない。", "12": "すなわち[男{おとこ}]、[女{おんな}]、[子供{こども}]およびあなたの[町{まち}]のうちに[寄留{きりゅう}]している[他国{たこく}][人{じん}]など[民{たみ}]を[集{あつ}]め、[彼{かれ}]らにこれを[聞{き}]かせ、かつ[学{まな}]ばせなければならない。そうすれば[彼{かれ}]らはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れてこの[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[守{まも}]り[行{おこな}]うであろう。", "13": "また[彼{かれ}]らの[子供{こども}]たちでこれを[知{し}]らない[者{もの}]も[聞{き}]いて、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[学{まな}]ぶであろう。あなたがたがヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]にながらえる[日{ひ}]のあいだ[常{つね}]にそうしなければならない」。", "14": "[主{しゅ}]はまたモーセに[言{い}]われた、「あなたの[死{し}]ぬ[日{ひ}]が[近{ちか}]づいている。ヨシュアを[召{め}]して[共{とも}]に[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[立{た}]ちなさい。わたしは[彼{かれ}]に[務{つとめ}]を[命{めい}]じるであろう」。モーセとヨシュアが[行{い}]って[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]に[立{た}]つと、", "15": "[主{しゅ}]は[幕屋{まくや}]で[雲{くも}]の[柱{はしら}]のうちに[現{あらわ}]れられた。その[雲{くも}]の[柱{はしら}]は[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]のかたわらにとどまった。", "16": "[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、「あなたはまもなく[眠{ねむ}]って[先祖{せんぞ}]たちと[一緒{いっしょ}]になるであろう。そのときこの[民{たみ}]はたちあがり、はいって[行{い}]く[地{ち}]の[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]を[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、わたしを[捨{す}]て、わたしが[彼{かれ}]らと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]るであろう。", "17": "その[日{ひ}]には、わたしは[彼{かれ}]らにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]らを[捨{す}]て、わたしの[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]すゆえに、[彼{かれ}]らは[滅{ほろ}]ぼしつくされ、[多{おお}]くの[災{わざわい}]と[悩{なや}]みが[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]むであろう。そこでその[日{ひ}]、[彼{かれ}]らは[言{い}]うであろう、『これらの[災{わざわい}]がわれわれに[臨{のぞ}]むのは、われわれの[神{かみ}]がわれわれのうちにおられないからではないか』。", "18": "しかも[彼{かれ}]らがほかの[神々{かみがみ}]に[帰{き}]して、もろもろの[悪{あく}]を[行{おこな}]うゆえに、わたしはその[日{ひ}]には[必{かなら}]ずわたしの[顔{かお}]を[隠{かく}]すであろう。", "19": "それであなたがたは[今{いま}]、この[歌{うた}]を[書{か}]きしるし、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[教{おし}]えてその[口{くち}]に[唱{とな}]えさせ、この[歌{うた}]をイスラエルの[人々{ひとびと}]に[対{たい}]するわたしのあかしとならせなさい。", "20": "わたしが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]った、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れる[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[食{た}]べて[飽{あ}]き、[肥{こ}]え[太{ふと}]るに[及{およ}]んで、ほかの[神々{かみがみ}]に[帰{き}]し、それに[仕{つか}]えて、わたしを[軽{かろ}]んじ、わたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]るであろう。", "21": "こうして[多{おお}]くの[災{わざわい}]と[悩{なや}]みとが[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]む[時{とき}]、この[歌{うた}]は[彼{かれ}]らに[対{たい}]して、あかしとなるであろう。(それはこの[歌{うた}]が[彼{かれ}]らの[子孫{しそん}]の[口{くち}]にあって、[彼{かれ}]らはそれを[忘{わす}]れないからである。)わたしが[誓{ちか}]った[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れる[前{まえ}]、すでに[彼{かれ}]らが[思{おも}]いはかっている[事{こと}]をわたしは[知{し}]っているからである」。", "22": "モーセはその[日{ひ}]、この[歌{うた}]を[書{か}]いてイスラエルの[人々{ひとびと}]に[教{おし}]えた。", "23": "[主{しゅ}]はヌンの[子{こ}]ヨシュアに[命{めい}]じて[言{い}]われた、「あなたはイスラエルの[人々{ひとびと}]をわたしが[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]った[地{ち}]に[導{みちび}]き[入{い}]れなければならない。それゆえ[強{つよ}]くかつ[勇{いさ}]ましくあれ。わたしはあなたと[共{とも}]にいるであろう」。", "24": "モーセがこの[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[書物{しょもつ}]に[書{か}]き[終{おわ}]った[時{とき}]、", "25": "モーセは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかつぐレビびとに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "26": "「この[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]をとって、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]のかたわらに[置{お}]き、その[所{ところ}]であなたにむかってあかしをするものとしなさい。", "27": "わたしはあなたのそむくことと、かたくななこととを[知{し}]っている。きょう、わたしが[生{い}]きながらえて、あなたがたと[一緒{いっしょ}]にいる[間{あいだ}]ですら、あなたがたは[主{しゅ}]にそむいた。ましてわたしが[死{し}]んだあとはどんなであろう。", "28": "あなたがたの[部族{ぶぞく}]のすべての[長老{ちょうろう}]たちと、つかさたちをわたしのもとに[集{あつ}]めなさい。わたしはこれらの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]り[聞{き}]かせ、[天{てん}]と[地{ち}]とを[呼{よ}]んで[彼{かれ}]らにむかってあかしさせよう。", "29": "わたしは[知{し}]っている。わたしが[死{し}]んだのち、あなたがたは[必{かなら}]ず[悪{わる}]い[事{こと}]をして、わたしが[命{めい}]じた[道{みち}]を[離{はな}]れる。そして[後{のち}]の[日{ひ}]に[災{わざわい}]があなたがたに[臨{のぞ}]むであろう。これは[主{しゅ}]の[悪{あく}]と[見{み}]られることを[行{おこな}]い、あなたがたのすることをもって[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせるからである」。", "30": "そしてモーセはイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[次{つぎ}]の[歌{うた}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[語{かた}]り[聞{き}]かせた。" }, "32": { "1": "「[天{てん}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ、わたしは[語{かた}]る、[地{ち}]よ、わたしの[口{くち}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "2": "わたしの[教{おしえ}]は[雨{あめ}]のように[降{ふ}]りそそぎ、わたしの[言葉{ことば}]は[露{つゆ}]のようにしたたるであろう。[若草{わかくさ}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]る[小雨{こさめ}]のように、[青草{あおくさ}]の[上{うえ}]にくだる[夕立{ゆうだ}]ちのように。", "3": "わたしは[主{しゅ}]の[名{な}]をのべよう、われわれの[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{かえ}]せよ。", "4": "[主{しゅ}]は[岩{いわ}]であって、そのみわざは[全{まった}]く、その[道{みち}]はみな[正{ただ}]しい。[主{しゅ}]は[真実{しんじつ}]なる[神{かみ}]であって、[偽{いつわ}]りなく、[義{ぎ}]であって、[正{せい}]である。", "5": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]にむかって[悪{あく}]を[行{おこな}]い、そのきずのゆえに、もはや[主{しゅ}]の[子{こ}]らではなく、よこしまで、[曲{まが}]ったやからである。", "6": "[愚{おろ}]かな[知恵{ちえ}]のない[民{たみ}]よ、あなたがたはこのようにして[主{しゅ}]に[報{むく}]いるのか。[主{しゅ}]はあなたを[生{う}]み、あなたを[造{つく}]り、あなたを[堅{かた}]く[立{た}]てられたあなたの[父{ちち}]ではないか。", "7": "いにしえの[日{ひ}]を[覚{おぼ}]え、[代々{よよ}]の[年{とし}]を[思{おも}]え。あなたの[父{ちち}]に[問{と}]え、[彼{かれ}]はあなたに[告{つ}]げるであろう。[長老{ちょうろう}]たちに[問{と}]え、[彼{かれ}]らはあなたに[語{かた}]るであろう。", "8": "いと[高{たか}]き[者{もの}]は[人{ひと}]の[子{こ}]らを[分{わ}]け、[諸{しょ}][国民{こくみん}]にその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えられたとき、イスラエルの[子{こ}]らの[数{かず}]に[照{てら}]して、もろもろの[民{たみ}]の[境{さかい}]を[定{さだ}]められた。", "9": "[主{しゅ}]の[分{ぶん}]はその[民{たみ}]であって、ヤコブはその[定{さだ}]められた[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "10": "[主{しゅ}]はこれを[荒野{あらの}]の[地{ち}]で[見{み}]いだし、[獣{けもの}]のほえる[荒{あ}]れ[地{ち}]で[会{あ}]い、これを[巡{めぐ}]り[囲{かこ}]んでいたわり、[目{め}]のひとみのように[守{まも}]られた。", "11": "わしがその[巣{す}]のひなを[呼{よ}]び[起{おこ}]し、その[子{こ}]の[上{うえ}]に[舞{ま}]いかけり、その[羽{はね}]をひろげて[彼{かれ}]らをのせ、そのつばさの[上{うえ}]にこれを[負{お}]うように、", "12": "[主{しゅ}]はただひとりで[彼{かれ}]を[導{みちび}]かれて、ほかの[神々{かみがみ}]はあずからなかった。", "13": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[地{ち}]の[高{たか}]き[所{ところ}]を[乗{の}]り[通{とお}]らせ、[田畑{たはた}]の[産物{さんぶつ}]を[食{く}]わせ、[岩{いわ}]の[中{なか}]から[蜜{みつ}]を[吸{す}]わせ、[堅{かた}]い[岩{いわ}]から[油{あぶら}]を[吸{す}]わせ、", "14": "[牛{うし}]の[凝乳{ぎょうにゅう}]、[羊{ひつじ}]の[乳{ちち}]、[小羊{こひつじ}]と[雄羊{おひつじ}]の[脂肪{しぼう}]、バシャンの[牛{うし}]と[雄{お}]やぎ、[小麦{こむぎ}]の[良{よ}]い[物{もの}]を[食{く}]わせられた。またあなたはぶどうのしるのあわ[立{た}]つ[酒{さけ}]を[飲{の}]んだ。", "15": "しかるにエシュルンは[肥{こ}]え[太{ふと}]って、[足{あし}]でけった。あなたは[肥{こ}]え[太{ふと}]って、つややかになり、[自分{じぶん}]を[造{つく}]った[神{かみ}]を[捨{す}]て、[救{すくい}]の[岩{いわ}]を[侮{あなど}]った。", "16": "[彼{かれ}]らはほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えて、[主{しゅ}]のねたみを[起{おこ}]し、[憎{にく}]むべきおこないをもって[主{しゅ}]の[怒{いか}]りをひき[起{おこ}]した。", "17": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]でもない[悪霊{あくれい}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。それは[彼{かれ}]らがかつて[知{し}]らなかった[神々{かみがみ}]、[近{ちか}]ごろ[出{で}]た[新{あたら}]しい[神々{かみがみ}]、[先祖{せんぞ}]たちの[恐{おそ}]れることもしなかった[者{もの}]である。", "18": "あなたは[自分{じぶん}]を[生{う}]んだ[岩{いわ}]を[軽{かろ}]んじ、[自分{じぶん}]を[造{つく}]った[神{かみ}]を[忘{わす}]れた。", "19": "[主{しゅ}]はこれを[見{み}]、そのむすこ、[娘{むすめ}]を[怒{いか}]ってそれを[捨{す}]てられた。", "20": "そして[言{い}]われた、『わたしはわたしの[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]そう。わたしは[彼{かれ}]らの[終{おわ}]りがどうなるかを[見{み}]よう。[彼{かれ}]らはそむき、もとるやから、[真実{しんじつ}]のない[子{こ}]らである。", "21": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]でもない[者{もの}]をもって、わたしにねたみを[起{おこ}]させ、[偶像{ぐうぞう}]をもって、わたしを[怒{いか}]らせた。それゆえ、わたしは[民{たみ}]ともいえない[者{もの}]をもって、[彼{かれ}]らにねたみを[起{おこ}]させ、[愚{おろ}]かな[民{たみ}]をもって、[彼{かれ}]らを[怒{いか}]らせるであろう。", "22": "わたしの[怒{いか}]りによって、[火{ひ}]は[燃{も}]えいで、[陰府{よみ}]の[深{ふか}]みにまで[燃{も}]え[行{い}]き、[地{ち}]とその[産物{さんぶつ}]とを[焼{や}]きつくし、[山々{やまやま}]の[基{もとい}]を[燃{も}]やすであろう。", "23": "わたしは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[災{わざわい}]を[積{つ}]みかさね、わたしの[矢{や}]を[彼{かれ}]らにむかって[射{い}]つくすであろう。", "24": "[彼{かれ}]らは[飢{う}]えて、やせ[衰{おとろ}]え、[熱病{ねつびょう}]と[悪{わる}]い[疫病{えきびょう}]によって[滅{ほろ}]びるであろう。わたしは[彼{かれ}]らを[獣{けもの}]の[歯{は}]にかからせ、[地{ち}]に[這{は}]うものの[毒{どく}]にあたらせるであろう。", "25": "[外{そと}]にはつるぎ、[内{うち}]には[恐{おそ}]れがあって、[若{わか}]き[男{おとこ}]も[若{わか}]き[女{おんな}]も、[乳{ち}]のみ[子{ご}]も、しらがの[人{ひと}]も[滅{ほろ}]びるであろう。", "26": "わたしはまさに[言{い}]おうとした、「[彼{かれ}]らを[遠{とお}]く[散{ち}]らし、[彼{かれ}]らの[事{こと}]を[人々{ひとびと}]が[記憶{きおく}]しないようにしよう」。", "27": "しかし、わたしは[敵{てき}]が[誇{ほこ}]るのを[恐{おそ}]れる。あだびとはまちがえて[言{い}]うであろう、「われわれの[手{て}]が[勝{か}]ちをえたのだ。これはみな[主{しゅ}]がされたことではない」』。", "28": "[彼{かれ}]らは[思慮{しりょ}]の[欠{か}]けた[民{たみ}]、そのうちには[知識{ちしき}]がない。", "29": "もし、[彼{かれ}]らに[知恵{ちえ}]があれば、これをさとり、その[身{み}]の[終{おわ}]りをわきまえたであろうに。", "30": "[彼{かれ}]らの[岩{いわ}]が[彼{かれ}]らを[売{う}]らず、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをわたされなかったならば、どうして、ひとりで千[人{にん}]を[追{お}]い、ふたりで[万{まん}][人{にん}]を[敗{やぶ}]ることができたであろう。", "31": "[彼{かれ}]らの[岩{いわ}]はわれらの[岩{いわ}]に[及{およ}]ばない。われらの[敵{てき}]もこれを[認{みと}]めている。", "32": "[彼{かれ}]らのぶどうの[木{き}]は、ソドムのぶどうの[木{き}]から[出{で}]たもの、またゴモラの[野{の}]から[出{で}]たもの、そのぶどうは[毒{どく}]ぶどう、そのふさは[苦{にが}]い。", "33": "そのぶどう[酒{しゅ}]はへびの[毒{どく}]のよう、まむしの[恐{おそ}]ろしい[毒{どく}]のようである。", "34": "これはわたしのもとにたくわえられ、わたしの[倉{くら}]に[封{ふう}]じ[込{こ}]められているではないか。", "35": "[彼{かれ}]らの[足{あし}]がすべるとき、わたしはあだを[返{かえ}]し、[報{むく}]いをするであろう。[彼{かれ}]らの[災{わざわい}]の[日{ひ}]は[近{ちか}]く、[彼{かれ}]らの[破滅{はめつ}]は、すみやかに[来{く}]るであろう。", "36": "[主{しゅ}]はついにその[民{たみ}]をさばき、そのしもべらにあわれみを[加{くわ}]えられるであろう。これは[彼{かれ}]らの[力{ちから}]がうせ[去{さ}]り、つながれた[者{もの}]もつながれない[者{もの}]も、もはやいなくなったのを、[主{しゅ}]が[見{み}]られるからである。", "37": "そのとき[主{しゅ}]は[言{い}]われるであろう、『[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]はどこにいるか、[彼{かれ}]らの[頼{たの}]みとした[岩{いわ}]はどこにあるか。", "38": "[彼{かれ}]らの[犠牲{ぎせい}]のあぶらを[食{く}]い、[灌祭{かんさい}]の[酒{さけ}]を[飲{の}]んだ[者{もの}]はどこにいるか。[立{た}]ちあがってあなたがたを[助{たす}]けさせよ、あなたがたを[守{まも}]らせよ。", "39": "[今見{いまみ}]よ、わたしこそは[彼{かれ}]である。わたしのほかに[神{かみ}]はない。わたしは[殺{ころ}]し、また[生{い}]かし、[傷{きず}]つけ、またいやす。わたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]しうるものはない。", "40": "わたしは[天{てん}]にむかい[手{て}]をあげて[誓{ちか}]う、「わたしは[永遠{えいえん}]に[生{い}]きる。", "41": "わたしがきらめくつるぎをとぎ、[手{て}]にさばきを[握{にぎ}]るとき、わたしは[敵{てき}]にあだを[返{かえ}]し、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]に[報復{ほうふく}]するであろう。", "42": "わたしの[矢{や}]を[血{ち}]に[酔{よ}]わせ、わたしのつるぎに[肉{にく}]を[食{く}]わせるであろう。[殺{ころ}]された[者{もの}]と[捕{とら}]えられた[者{もの}]の[血{ち}]を[飲{の}]ませ、[敵{てき}]の[長髪{ちょうはつ}]の[頭{あたま}]の[肉{にく}]を[食{く}]わせるであろう」』。", "43": "[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]よ、[主{しゅ}]の[民{たみ}]のために[喜{よろこ}]び[歌{うた}]え。[主{しゅ}]はそのしもべの[血{ち}]のために[報復{ほうふく}]し、その[敵{てき}]にあだを[返{かえ}]し、その[民{たみ}]の[地{ち}]の[汚{けが}]れを[清{きよ}]められるからである」。", "44": "モーセとヌンの[子{こ}]ヨシュアは[共{とも}]に[行{い}]って、この[歌{うた}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[民{たみ}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせた。", "45": "モーセはこの[言葉{ことば}]を、ことごとくイスラエルのすべての[人{ひと}]に[告{つ}]げ[終{おわ}]って、", "46": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはわたしが、きょう、あなたがたに[命{めい}]じるこのすべての[言葉{ことば}]を[心{こころ}]におさめ、[子供{こども}]たちにもこの[律法{りっぽう}]のすべての[言葉{ことば}]を[守{まも}]り[行{おこな}]うことを[命{めい}]じなければならない。", "47": "この[言葉{ことば}]はあなたがたにとって、むなしい[言葉{ことば}]ではない。これはあなたがたのいのちである。この[言葉{ことば}]により、あなたがたはヨルダンを[渡{わた}]って[行{い}]って[取{と}]る[地{ち}]で、[長{なが}]く[命{いのち}]を[保{たも}]つことができるであろう」。", "48": "この[日{ひ}]、[主{しゅ}]はモーセに[言{い}]われた、", "49": "「あなたはエリコに[対{たい}]するモアブの[地{ち}]にあるアバリム[山{やま}]すなわちネボ[山{やま}]に[登{のぼ}]り、わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えて[獲{え}]させるカナンの[地{ち}]を[見渡{みわ}]たせ。", "50": "あなたは[登{のぼ}]って[行{い}]くその[山{やま}]で[死{し}]に、あなたの[民{たみ}]に[連{つら}]なるであろう。あなたの[兄弟{きょうだい}]アロンがホル[山{やま}]で[死{し}]んでその[民{たみ}]に[連{つら}]なったようになるであろう。", "51": "これはあなたがたがチンの[荒野{あらの}]にあるメリバテ・カデシの[水{みず}]のほとりで、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちでわたしにそむき、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちでわたしを[聖{せい}]なるものとして[敬{うやま}]わなかったからである。", "52": "それであなたはわたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]える[地{ち}]を、[目{め}]の[前{まえ}]に[見{み}]るであろう。しかし、その[地{ち}]に、はいることはできない」。" }, "33": { "1": "[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセは[死{し}]ぬ[前{まえ}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]を[祝福{しゅくふく}]した。[祝福{しゅくふく}]の[言葉{ことば}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "「[主{しゅ}]はシナイからこられ、セイルからわれわれにむかってのぼられ、パランの[山{やま}]から[光{ひかり}]を[放{はな}]たれ、ちよろずの[聖者{せいじゃ}]の[中{なか}]からこられた。その[右{みぎ}]の[手{て}]には[燃{も}]える[火{ひ}]があった。", "3": "まことに[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[愛{あい}]される。すべて[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]されたものは、み[手{て}]のうちにある。[彼{かれ}]らはあなたの[足{あし}]もとに[座{ざ}]して、[教{おしえ}]をうける。", "4": "モーセはわれわれに[律法{りっぽう}]を[授{さづ}]けて、ヤコブの[会衆{かいしゅう}]の[所有{しょゆう}]とさせた。", "5": "[民{たみ}]のかしらたちが[集{あつ}]まり、イスラエルの[部族{ぶぞく}]がみな[集{あつ}]まった[時{とき}]、[主{しゅ}]はエシュルンのうちに[王{おう}]となられた」。", "6": "「ルベンは[生{い}]きる、[死{し}]にはしない。しかし、その[人数{にんずう}]は[少{すく}]なくなるであろう」。", "7": "ユダについては、こう[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、ユダの[声{こえ}]を[聞{き}]いて、[彼{かれ}]をその[民{たみ}]に[導{みちび}]きかえしてください。み[手{て}]をもって、[彼{かれ}]のために[戦{たたか}]ってください。[彼{かれ}]を[助{たす}]けて、[敵{てき}]に[当{あた}]らせてください」。", "8": "レビについては[言{い}]った、「あなたのトンミムをレビに[与{あた}]えてください。ウリムをあなたに[仕{つか}]える[人{ひと}]に[与{あた}]えてください。かつてあなたはマッサで[彼{かれ}]を[試{こころ}]み、メリバの[水{みず}]のほとりで[彼{かれ}]と[争{あらそ}]われた。", "9": "[彼{かれ}]はその[父{ちち}]、その[母{はは}]について[言{い}]った、『わたしは[彼{かれ}]らを[顧{かえり}]みない』。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]をも[認{みと}]めず、[自分{じぶん}]の[子供{こども}]をも[顧{かえり}]みなかった。[彼{かれ}]らはあなたの[言葉{ことば}]にしたがい、あなたの[契約{けいやく}]を[守{まも}]ったからである。", "10": "[彼{かれ}]らはあなたのおきてをヤコブに[教{おし}]え、あなたの[律法{りっぽう}]をイスラエルに[教{おし}]え、[薫香{くんこう}]をあなたの[前{まえ}]に[供{そな}]え、[燔祭{はんさい}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげる。", "11": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]の[力{ちから}]を[祝福{しゅくふく}]し、[彼{かれ}]の[手{て}]のわざを[喜{よろこ}]び[受{う}]けてください。[彼{かれ}]に[逆{さか}]らう[者{もの}]と、[彼{かれ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]との[腰{こし}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]いて、[立{た}]ち[上{あ}]がることのできないようにしてください」。", "12": "ベニヤミンについては[言{い}]った、「[主{しゅ}]に[愛{あい}]される[者{もの}]、[彼{かれ}]は[安{やす}]らかに[主{しゅ}]のそばにおり、[主{しゅ}]は[終日{しゅうじつ}]、[彼{かれ}]を[守{まも}]り、その[肩{かた}]の[間{あいだ}]にすまいを[営{いとな}]まれるであろう」。", "13": "ヨセフについては[言{い}]った、「どうぞ[主{しゅ}]が[彼{かれ}]の[地{ち}]を[祝福{しゅくふく}]されるように。[上{うえ}]なる[天{てん}]の[賜物{たまもの}]と[露{つゆ}]、[下{した}]に[横{よこ}]たわる[淵{ふち}]の[賜物{たまもの}]、", "14": "[日{ひ}]によって[産{さん}]する[尊{たっと}]い[賜物{たまもの}]、[月{つき}]によって[生{しょう}]ずる[尊{たっと}]い[賜物{たまもの}]、", "15": "いにしえの[山々{やまやま}]の[産{さん}]する[賜物{たまもの}]、とこしえの[丘{おか}]の[尊{たっと}]い[賜物{たまもの}]、", "16": "[地{ち}]とそれに[満{み}]ちる[尊{たっと}]い[賜物{たまもの}]、しばの[中{なか}]におられた[者{もの}]の[恵{めぐ}]みが、ヨセフの[頭{あたま}]に[臨{のぞ}]み、その[兄弟{きょうだい}]たちの[君{くん}]たる[者{もの}]の[頭{あたま}]の[頂{いただき}]にくだるように。", "17": "[彼{かれ}]の[牛{うし}]のういごは[威厳{いげん}]があり、その[角{つの}]は[野牛{やぎゅう}]の[角{つの}]のよう、これをもって[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]をことごとく[突{つ}]き[倒{たお}]し、[地{ち}]のはてにまで[及{およ}]ぶ。このような[者{もの}]はエフライムに[幾{いく}][万{まん}]とあり、またこのような[者{もの}]はマナセに[幾{いく}][千{せん}]とある」。", "18": "ゼブルンについては[言{い}]った、「ゼブルンよ、あなたは[外{そと}]に[出{で}]て[楽{たの}]しみを[得{え}]よ。イッサカルよ、あなたは[天幕{てんまく}]にいて[楽{たの}]しみを[得{え}]よ。", "19": "[彼{かれ}]らは[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[山{やま}]に[招{まね}]き、その[所{ところ}]で[正{ただ}]しい[犠牲{ぎせい}]をささげるであろう。[彼{かれ}]らは[海{うみ}]の[富{とみ}]を[吸{す}]い、[砂{すな}]に[隠{かく}]れた[宝{たから}]を[取{と}]るからである」。", "20": "ガドについては[言{い}]った、「ガドを[大{おお}]きくする[者{もの}]は、ほむべきかな。ガドは、ししのように[伏{ふ}]し、[腕{うで}]や[頭{あたま}]の[頂{いただき}]をかき[裂{さ}]くであろう。", "21": "[彼{かれ}]は[初穂{はつほ}]の[地{ち}]を[自分{じぶん}]のために[選{えら}]んだ。そこには[将軍{しょうぐん}]の[分{ぶん}]も[取{と}]り[置{お}]かれていた。[彼{かれ}]は[民{たみ}]のかしらたちと[共{とも}]にきて、イスラエルと[共{とも}]に[主{しゅ}]の[正義{せいぎ}]と[審判{しんぱん}]とを[行{おこな}]った」。", "22": "ダンについては[言{い}]った、「ダンはししの[子{こ}]であって、バシャンからおどりでる」。", "23": "ナフタリについては[言{い}]った、「ナフタリよ、あなたは[恵{めぐ}]みに[満{み}]たされ、[主{しゅ}]の[祝福{しゅくふく}]に[満{み}]ちて、[湖{みずうみ}]とその[南{みなみ}]の[地{ち}]を[所有{しょゆう}]する」。", "24": "アセルについては[言{い}]った、「アセルは[他{た}]の[子{こ}]らにまさって[祝福{しゅくふく}]される。[彼{かれ}]はその[兄弟{きょうだい}]たちに[愛{あい}]せられ、その[足{あし}]を[油{あぶら}]にひたすことができるように。", "25": "あなたの[貫{かん}]の[木{き}]は[鉄{てつ}]と[青銅{せいどう}]、あなたの[力{ちから}]はあなたの[年{とし}]と[共{とも}]に[続{つづ}]くであろう」。", "26": "「エシュルンよ、[神{かみ}]に[並{なら}]ぶ[者{もの}]はほかにない。あなたを[助{たす}]けるために[天{てん}]に[乗{の}]り、[威光{いこう}]をもって[空{そら}]を[通{とお}]られる。", "27": "とこしえにいます[神{かみ}]はあなたのすみかであり、[下{した}]には[永遠{えいえん}]の[腕{うで}]がある。[敵{てき}]をあなたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]って、『[滅{ほろ}]ぼせ』と[言{い}]われた。", "28": "イスラエルは[安{やす}]らかに[住{す}]み、ヤコブの[泉{いずみ}]は[穀物{こくもつ}]とぶどう[酒{しゅ}]の[地{ち}]に、ひとりいるであろう。また[天{てん}]は[露{つゆ}]をくだすであろう。", "29": "イスラエルよ、あなたはしあわせである。だれがあなたのように、[主{しゅ}]に[救{すく}]われた[民{たみ}]があるであろうか。[主{しゅ}]はあなたを[助{たす}]ける[盾{たて}]、あなたの[威光{いこう}]のつるぎ、あなたの[敵{てき}]はあなたにへつらい[服{ふく}]し、あなたは[彼{かれ}]らの[高{たか}]き[所{ところ}]を[踏{ふ}]み[進{すす}]むであろう」。" }, "34": { "1": "モーセはモアブの[平野{へいや}]からネボ[山{やま}]に[登{のぼ}]り、エリコの[向{む}]かいのピスガの[頂{いただき}]へ[行{い}]った。そこで[主{しゅ}]は[彼{かれ}]にギレアデの[全{ぜん}][地{ち}]をダンまで[示{しめ}]し、", "2": "ナフタリの[全部{ぜんぶ}]、エフライムとマナセの[地{ち}]およびユダの[全{ぜん}][地{ち}]を[西{にし}]の[海{うみ}]まで[示{しめ}]し、", "3": "ネゲブと[低地{ていち}]、すなわち、しゅろの[町{まち}]エリコの[谷{たに}]をゾアルまで[示{しめ}]された。", "4": "そして[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「わたしがアブラハム、イサク、ヤコブに、これをあなたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えると[言{い}]って[誓{ちか}]った[地{ち}]はこれである。わたしはこれをあなたの[目{め}]に[見{み}]せるが、あなたはそこへ[渡{わた}]って[行{い}]くことはできない」。", "5": "こうして[主{しゅ}]のしもべモーセは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のとおりにモアブの[地{ち}]で[死{し}]んだ。", "6": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]をベテペオルに[対{たい}]するモアブの[地{ち}]の[谷{たに}]に[葬{ほうむ}]られたが、[今日{こんにち}]までその[墓{はか}]を[知{し}]る[人{ひと}]はない。", "7": "モーセは[死{し}]んだ[時{とき}]、百二十[歳{さい}]であったが、[目{め}]はかすまず、[気力{きりょく}]は[衰{おとろ}]えていなかった。", "8": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はモアブの[平野{へいや}]で三十[日{にち}]の[間{あいだ}]モーセのために[泣{な}]いた。そしてモーセのために[泣{な}]き[悲{かな}]しむ[日{ひ}]はついに[終{おわ}]った。", "9": "ヌンの[子{こ}]ヨシュアは[知恵{ちえ}]の[霊{れい}]に[満{み}]ちた[人{ひと}]であった。モーセが[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[手{て}]を[置{お}]いたからである。イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりにおこなった。", "10": "イスラエルには、こののちモーセのような[預言者{よげんしゃ}]は[起{おこ}]らなかった。モーセは[主{しゅ}]が[顔{かお}]を[合{あ}]わせて[知{し}]られた[者{もの}]であった。", "11": "[主{しゅ}]はエジプトの[地{ち}]で[彼{かれ}]をパロとそのすべての[家来{けらい}]およびその[全{ぜん}][地{ち}]につかわして、もろもろのしるしと[不思議{ふしぎ}]を[行{おこな}]わせられた。", "12": "モーセはイスラエルのすべての[人{ひと}]の[前{まえ}]で[大{おお}]いなる[力{ちから}]をあらわし、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]をおこなった。" } }, "josh": { "1": { "1": "[主{しゅ}]のしもべモーセが[死{し}]んだ[後{のち}]、[主{しゅ}]はモーセの[従者{じゅうしゃ}]、ヌンの[子{こ}]ヨシュアに[言{い}]われた、", "2": "「わたしのしもべモーセは[死{し}]んだ。それゆえ、[今{いま}]あなたと、このすべての[民{たみ}]とは、[共{とも}]に[立{た}]って、このヨルダンを[渡{わた}]り、わたしがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]える[地{ち}]に[行{い}]きなさい。", "3": "あなたがたが、[足{あし}]の[裏{うら}]で[踏{ふ}]む[所{ところ}]はみな、わたしがモーセに[約束{やくそく}]したように、あなたがたに[与{あた}]えるであろう。", "4": "あなたがたの[領域{りょういき}]は、[荒野{あらの}]からレバノンに[及{およ}]び、また[大川{おおかわ}]ユフラテからヘテびとの[全{ぜん}][地{ち}]にわたり、[日{ひ}]の[入{い}]る[方{ほう}]の[大海{たいかい}]に[達{たっ}]するであろう。", "5": "あなたが[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、あなたに[当{あた}]ることのできる[者{もの}]は、ひとりもないであろう。わたしは、モーセと[共{とも}]にいたように、あなたと[共{とも}]におるであろう。わたしはあなたを[見放{みはな}]すことも、[見捨{みすて}]ることもしない。", "6": "[強{つよ}]く、また[雄々{おお}]しくあれ。あなたはこの[民{たみ}]に、わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えると、その[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]った[地{ち}]を[獲{え}]させなければならない。", "7": "ただ[強{つよ}]く、また[雄々{おお}]しくあって、わたしのしもべモーセがあなたに[命{めい}]じた[律法{りっぽう}]をことごとく[守{まも}]って[行{おこな}]い、これを[離{はな}]れて[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]ってはならない。それはすべてあなたが[行{い}]くところで、[勝利{しょうり}]を[得{え}]るためである。", "8": "この[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]をあなたの[口{くち}]から[離{はな}]すことなく、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もそれを[思{おも}]い、そのうちにしるされていることを、ことごとく[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。そうするならば、あなたの[道{みち}]は[栄{さか}]え、あなたは[勝利{しょうり}]を[得{え}]るであろう。", "9": "わたしはあなたに[命{めい}]じたではないか。[強{つよ}]く、また[雄々{おお}]しくあれ。あなたがどこへ[行{い}]くにも、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[共{とも}]におられるゆえ、[恐{おそ}]れてはならない、おののいてはならない」。", "10": "そこでヨシュアは[民{たみ}]のつかさたちに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "11": "「[宿営{しゅくえい}]のなかを[巡{めぐ}]って[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]いなさい、『[糧食{りょうしょく}]の[備{そな}]えをしなさい。三[日{か}]のうちに、あなたがたはこのヨルダンを[渡{わた}]って、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたに[与{あた}]えて[獲{え}]させようとされる[地{ち}]を[獲{え}]るために、[進{すす}]み[行{い}]かなければならないからである』」。", "12": "ヨシュアはまたルベンびと、ガドびと、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]に[言{い}]った、", "13": "「[主{しゅ}]のしもべモーセがあなたがたに[命{めい}]じて、『あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたがたのために[安息{あんそく}]の[場所{ばしょ}]を[備{そな}]え、この[地{ち}]をあなたがたに[賜{たま}]わるであろう』と[言{い}]った[言葉{ことば}]を[記憶{きおく}]しなさい。", "14": "あなたがたの[妻子{さいし}]と[家畜{かちく}]とは、モーセがあなたがたに[与{あた}]えたヨルダンのこちら[側{がわ}]の[地{ち}]にとどまらなければならない。しかし、あなたがたのうちの[勇士{ゆうし}]はみな[武装{ぶそう}]して、[兄弟{きょうだい}]たちの[先{さき}]に[立{た}]って[渡{わた}]り、これを[助{たす}]けなければならない。", "15": "そして[主{しゅ}]があなたがたに[賜{たま}]わったように、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちにも[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わり、[彼{かれ}]らもあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わる[地{ち}]を[獲{え}]るようになるならば、あなたがたは、[主{しゅ}]のしもべモーセから[与{あた}]えられた、ヨルダンのこちら[側{がわ}]、[日{ひ}]の[出{で}]の[方{ほう}]にある、あなたがたの[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]って、それを[保{たも}]つことができるであろう」。", "16": "[彼{かれ}]らはヨシュアに[答{こた}]えた、「あなたがわれわれに[命{めい}]じられたことをみな[行{おこな}]います。あなたがつかわされる[所{ところ}]へは、どこへでも[行{い}]きます。", "17": "われわれはすべてのことをモーセに[聞{き}]き[従{したが}]ったように、あなたに[聞{き}]き[従{したが}]います。ただ、どうぞ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がモーセと[共{とも}]におられたように、あなたと[共{とも}]におられますように。", "18": "だれであっても、あなたの[命令{めいれい}]にそむき、あなたの[命{めい}]じられる[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないものがあれば、[生{い}]かしてはおきません。ただ、[強{つよ}]く、また[雄々{おお}]しくあってください」。" }, "2": { "1": "ヌンの[子{こ}]ヨシュアは、シッテムから、ひそかにふたりの[斥候{せっこう}]をつかわして[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[行{い}]って、その[地{ち}]、[特{とく}]にエリコを[探{さぐ}]りなさい」。[彼{かれ}]らは[行{い}]って、[名{な}]をラハブという[遊女{ゆうじょ}]の[家{いえ}]にはいり、そこに[泊{と}]まったが、", "2": "エリコの[王{おう}]に、「イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[数{すう}][名{めい}]の[者{もの}]が[今夜{こんや}]この[地{ち}]を[探{さぐ}]るために、はいってきました」と[言{い}]う[者{もの}]があったので、", "3": "エリコの[王{おう}]は[人{ひと}]をやってラハブに[言{い}]った、「あなたの[所{ところ}]にきて、あなたの[家{いえ}]にはいった[人々{ひとびと}]をここへ[出{だ}]しなさい。[彼{かれ}]らはこの[国{くに}]のすべてを[探{さぐ}]るためにきたのです」。", "4": "しかし、[女{おんな}]はすでにそのふたりの[人{ひと}]を[入{い}]れて[彼{かれ}]らを[隠{かく}]していた。そして[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「[確{たし}]かにその[人々{ひとびと}]はわたしの[所{ところ}]にきました。しかし、わたしはその[人々{ひとびと}]がどこからきたのか[知{し}]りませんでしたが、", "5": "たそがれ[時{とき}]、[門{もん}]の[閉{と}]じるころに、その[人々{ひとびと}]は[出{で}]て[行{い}]きました。どこへ[行{い}]ったのかわたしは[知{し}]りません。[急{いそ}]いであとを[追{お}]いなさい。[追{お}]いつけるでしょう」。", "6": "その[実{じつ}]、[彼女{かのじょ}]はすでに[彼{かれ}]らを[連{つ}]れて[屋根{やね}]にのぼり、[屋上{おくじょう}]に[並{なら}]べてあった[亜麻{あま}]の[茎{くき}]の[中{なか}]に[彼{かれ}]らを[隠{かく}]していたのである。", "7": "そこでその[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]ってヨルダンの[道{みち}]を[進{すす}]み、[渡{わた}]し[場{ば}]へ[向{む}]かった。あとを[追{お}]う[者{もの}]が[出{で}]て[行{い}]くとすぐ[門{もん}]は[閉{と}]ざされた。", "8": "ふたりの[人{ひと}]がまだ[寝{ね}]ないうち、ラハブは[屋上{おくじょう}]にのぼって[彼{かれ}]らの[所{ところ}]にきた。", "9": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]がこの[地{ち}]をあなたがたに[賜{たま}]わったこと、わたしたちがあなたがたをひじょうに[恐{おそ}]れていること、そしてこの[地{ち}]の[民{たみ}]がみなあなたがたの[前{まえ}]に[震{ふる}]えおののいていることをわたしは[知{し}]っています。", "10": "あなたがたがエジプトから[出{で}]てこられた[時{とき}]、[主{しゅ}]があなたがたの[前{まえ}]で[紅海{こうかい}]の[水{みず}]を[干{ほ}]されたこと、およびあなたがたが、ヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]にいたアモリびとのふたりの[王{おう}]シホンとオグにされたこと、すなわちふたりを、[全滅{ぜんめつ}]されたことを、わたしたちは[聞{き}]いたからです。", "11": "わたしたちはそれを[聞{き}]くと、[心{こころ}]は[消{き}]え、あなたがたのゆえに[人々{ひとびと}]は[全{まった}]く[勇気{ゆうき}]を[失{うしな}]ってしまいました。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[上{うえ}]の[天{てん}]にも、[下{した}]の[地{ち}]にも、[神{かみ}]でいらせられるからです。", "12": "それで、どうか、わたしがあなたがたを[親切{しんせつ}]に[扱{あつか}]ったように、あなたがたも、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]を[親切{しんせつ}]に[扱{あつか}]われることをいま[主{しゅ}]をさして[誓{ちか}]い、[確{たし}]かなしるしをください。", "13": "そしてわたしの[父母{ふぼ}]、[兄弟{きょうだい}]、[姉妹{しまい}]およびすべて[彼{かれ}]らに[属{ぞく}]するものを[生{い}]きながらえさせ、わたしたちの[命{いのち}]を[救{すく}]って、[死{し}]を[免{まぬか}]れさせてください」。", "14": "ふたりの[人{ひと}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「もしあなたがたが、われわれのこのことを[他{た}]に[漏{も}]らさないならば、われわれは[命{いのち}]にかけて、あなたがたを[救{すく}]います。また[主{しゅ}]がわれわれにこの[地{ち}]を[賜{たま}]わる[時{とき}]、あなたがたを[親切{しんせつ}]に[扱{あつか}]い、[真実{しんじつ}]をつくしましょう」。", "15": "そこでラハブは[綱{つな}]をもって[彼{かれ}]らを[窓{まど}]からつりおろした。その[家{いえ}]が[町{まち}]の[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[建{た}]っていて、[彼女{かのじょ}]はその[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[住{す}]んでいたからである。", "16": "ラハブは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[追手{おって}]に[会{あ}]わないように、あなたがたは[山{やま}]へ[行{い}]って、三[日{か}]の[間{あいだ}]そこに[身{み}]を[隠{かく}]し、[追手{おって}]の[帰{かえ}]って[行{い}]くのを[待{ま}]って、それから[去{さ}]って[行{い}]きなさい」。", "17": "ふたりの[人{ひと}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたがわれわれに[誓{ちか}]わせたこの[誓{ちか}]いについて、われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しません。", "18": "われわれがこの[地{ち}]に[討{う}]ち[入{い}]る[時{とき}]、わたしたちをつりおろした[窓{まど}]に、この[赤{あか}]い[糸{いと}]のひもを[結{むす}]びつけ、またあなたの[父母{ふぼ}]、[兄弟{きょうだい}]、およびあなたの[父{ちち}]の[家族{かぞく}]をみなあなたの[家{いえ}]に[集{あつ}]めなさい。", "19": "ひとりでも[家{いえ}]の[戸口{とぐち}]から[外{そと}]へ[出{で}]て、[血{ち}]を[流{なが}]されることがあれば、その[責{せ}]めはその[人{ひと}][自身{じしん}]のこうべに[帰{き}]すでしょう。われわれに[罪{つみ}]はありません。しかしあなたの[家{いえ}]の[中{なか}]にいる[人{ひと}]に[手{て}]をかけて[血{ち}]を[流{なが}]すことがあれば、その[責{せ}]めはわれわれのこうべに[帰{き}]すでしょう。", "20": "またあなたが、われわれのこのことを[他{た}]に[漏{も}]らすならば、あなたがわれわれに[誓{ちか}]わせた[誓{ちか}]いについては、われわれに[罪{つみ}]はありません」。", "21": "ラハブは[言{い}]った、「あなたがたの[仰{おお}]せのとおりにいたしましょう」。こうして[彼{かれ}]らを[送{おく}]り[出{だ}]したので、[彼{かれ}]らは[去{さ}]った。そして[彼女{かのじょ}]は[赤{あか}]いひもを[窓{まど}]に[結{むす}]んだ。", "22": "[彼{かれ}]らは[立{た}]ち[去{さ}]って[山{やま}]にはいり、[追手{おって}]が[帰{かえ}]るのを[待{ま}]って、三[日{か}]の[間{あいだ}]そこにとどまった。[追手{おって}]は[彼{かれ}]らをあまねく[道{みち}]に[捜{さが}]したが、ついに[見{み}]つけることができなかった。", "23": "こうしてふたりの[人{ひと}]はまた[山{やま}]を[下{くだ}]り、[川{かわ}]を[渡{わた}]って、ヌンの[子{こ}]ヨシュアのもとにきて、その[身{み}]に[起{た}]ったことをつぶさに[述{の}]べた。", "24": "そしてヨシュアに[言{い}]った、「ほんとうに[主{しゅ}]はこの[国{くに}]をことごとくわれわれの[手{て}]にお[与{あた}]えになりました。この[国{くに}]の[住民{じゅうみん}]はみなわれわれの[前{まえ}]に[震{ふる}]えおののいています」。" }, "3": { "1": "ヨシュアは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、イスラエルの[人々{ひとびと}]すべてとともにシッテムを[出立{しゅったつ}]して、ヨルダンに[行{い}]き、それを[渡{わた}]らずに、そこに[宿{やど}]った。", "2": "三[日{か}]の[後{のち}]、つかさたちは[宿営{しゅくえい}]の[中{なか}]を[行{い}]き[巡{めぐ}]り、", "3": "[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「レビびとである[祭司{さいし}]たちが、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかきあげるのを[見{み}]るならば、あなたがたはその[所{ところ}]を[出立{しゅったつ}]して、そのあとに[従{したが}]わなければならない。", "4": "そうすれば、あなたがたは[行{い}]くべき[道{みち}]を[知{し}]ることができるであろう。あなたがたは[前{まえ}]にこの[道{みち}]をとおったことがないからである。しかし、あなたがたと[箱{はこ}]との[間{あいだ}]には、おおよそ二千キュビトの[距離{きょり}]をおかなければならない。それに[近{ちか}]づいてはならない」。", "5": "ヨシュアはまた[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[身{み}]を[清{きよ}]めなさい。あす、[主{しゅ}]があなたがたのうちに[不思議{ふしぎ}]を[行{おこな}]われるからである」。", "6": "ヨシュアは[祭司{さいし}]たちに[言{い}]った、「[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかき、[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って[渡{わた}]りなさい」。そこで[彼{かれ}]らは[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかき、[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って[進{すす}]んだ。", "7": "[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「きょうからわたしはすべてのイスラエルの[前{まえ}]にあなたを[尊{たっと}]い[者{もの}]とするであろう。こうしてわたしがモーセと[共{とも}]にいたように、あなたとともにおることを[彼{かれ}]らに[知{し}]らせるであろう。", "8": "あなたは[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]わなければならない、『あなたがたは、ヨルダンの[水{みず}]ぎわへ[行{い}]くと、すぐ、ヨルダンの[中{なか}]に[立{た}]ちとどまらなければならない』」。", "9": "ヨシュアはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「あなたがたはここに[近{ちか}]づいて、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい」。", "10": "そしてヨシュアは[言{い}]った、「[生{い}]ける[神{かみ}]があなたがたのうちにおいでになり、あなたがたの[前{まえ}]から、カナンびと、ヘテびと、ヒビびと、ペリジびと、ギルガシびと、アモリびと、エブスびとを、[必{かなら}]ず[追{お}]い[払{はら}]われることを、[次{つぎ}]のことによって、あなたがたは[知{し}]るであろう。", "11": "ごらんなさい。[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]は、あなたがたに[先立{さきだ}]ってヨルダンを[渡{わた}]ろうとしている。", "12": "それゆえ、[今{いま}]、イスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちから、[部族{ぶぞく}]ごとにひとりずつ、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]を[選{えら}]びなさい。", "13": "[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちの[足{あし}]の[裏{うら}]が、ヨルダンの[水{みず}]の[中{なか}]に[踏{ふ}]みとどまる[時{とき}]、ヨルダンの[水{みず}]は[流{なが}]れをせきとめられ、[上{うえ}]から[流{なが}]れくだる[水{みず}]はとどまって、うず[高{たか}]くなるであろう」。", "14": "こうして[民{たみ}]はヨルダンを[渡{わた}]ろうとして[天幕{てんまく}]をいで[立{た}]ち、[祭司{さいし}]たちは[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかき、[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って[行{い}]ったが、", "15": "[箱{はこ}]をかく[者{もの}]がヨルダンにきて、[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちの[足{あし}]が[水{みず}]ぎわにひたると[同時{どうじ}]に、――ヨルダンは[刈入{かりい}]れの[間{あいだ}][中{ぢゅう}]、[岸{きし}][一面{いちめん}]にあふれるのであるが、――", "16": "[上{うえ}]から[流{なが}]れくだる[水{みず}]はとどまって、はるか[遠{とお}]くのザレタンのかたわらにある[町{まち}]アダムのあたりで、うず[高{たか}]く[立{た}]ち、アラバの[海{うみ}]すなわち[塩{しお}]の[海{うみ}]の[方{ほう}]に[流{なが}]れくだる[水{みず}]は[全{まった}]くせきとめられたので、[民{たみ}]はエリコに[向{む}]かって[渡{わた}]った。", "17": "すべてのイスラエルが、かわいた[地{ち}]を[渡{わた}]って[行{い}]く[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちは、ヨルダンの[中{なか}]のかわいた[地{ち}]に[立{た}]っていた。そしてついに[民{たみ}]はみなヨルダンを[渡{わた}]り[終{おわ}]った。" }, "4": { "1": "[民{たみ}]が[皆{みな}]、ヨルダンを[渡{わた}]り[終{おわ}]った[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、", "2": "「[民{たみ}]のうちから、[部族{ぶぞく}]ごとにひとりずつ、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]を[選{えら}]び、", "3": "[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]いなさい、『ヨルダンの[中{なか}]で[祭司{さいし}]たちが[足{あし}]を[踏{ふ}]みとどめたその[所{ところ}]から、[石{いし}]十二を[取{と}]り、それを[携{たずさ}]えて[渡{わた}]り、[今夜{こんや}]あなたがたが[宿{やど}]る[場所{ばしょ}]にすえなさい』」。", "4": "そこでヨシュアはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちから、[部族{ぶぞく}]ごとに、ひとりずつ、かねて[定{さだ}]めておいた十二[人{にん}]の[者{もの}]を[召{め}]し[寄{よ}]せ、", "5": "ヨシュアは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[行{い}]き、ヨルダンの[中{なか}]に[進{すす}]み[入{はい}]り、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]の[数{かず}]にしたがって、おのおの[石{いし}]一つを[取{と}]り[上{あ}]げ、[肩{かた}]にのせて[運{はこ}]びなさい。", "6": "これはあなたがたのうちに、しるしとなるであろう。[後{のち}]の[日{ひ}]になって、あなたがたの[子{こ}]どもたちが、『これらの[石{いし}]は、どうしたわけですか』と[問{と}]うならば、", "7": "その[時{とき}]あなたがたは[彼{かれ}]らに、むかしヨルダンの[水{みず}]が、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]で、せきとめられたこと、すなわちその[箱{はこ}]がヨルダンを[渡{わた}]った[時{とき}]、ヨルダンの[水{みず}]が、せきとめられたことを[告{つ}]げなければならない。こうして、それらの[石{いし}]は[永久{えいきゅう}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]の[記念{きねん}]となるであろう」。", "8": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はヨシュアが[命{めい}]じたようにし、[主{しゅ}]がヨシュアに[言{い}]われたように、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]の[数{かず}]にしたがって、ヨルダンの[中{なか}]から十二の[石{いし}]を[取{と}]り、それを[携{たずさ}]えて[渡{わた}]り、[彼{かれ}]らの[宿{やど}]る[場所{ばしょ}]へ[行{い}]って、そこにすえた。", "9": "ヨシュアはまたヨルダンの[中{なか}]で、[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちが、[足{あし}]を[踏{ふ}]みとどめた[所{ところ}]に、十二の[石{いし}]を[立{た}]てたが、[今日{こんにち}]まで、そこに[残{のこ}]っている。", "10": "[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちは、[主{しゅ}]がヨシュアに[命{めい}]じて、[民{たみ}]に[告{つ}]げさせられた[事{こと}]が、すべて[行{おこな}]われてしまうまで、ヨルダンの[中{なか}]に[立{た}]っていた。すべてモーセがヨシュアに[命{めい}]じたとおりである。[民{たみ}]は[急{いそ}]いで[渡{わた}]った。", "11": "[民{たみ}]がみな[渡{わた}]り[終{おわ}]った[時{とき}]、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]と[祭司{さいし}]たちとは、[民{たみ}]の[見{み}]る[前{まえ}]で[渡{わた}]った。", "12": "ルベンの[子孫{しそん}]とガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばは、モーセが[彼{かれ}]らに[命{めい}]じていたように[武装{ぶそう}]して、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[先立{さきだ}]って[渡{わた}]り、", "13": "[戦{たたか}]いのために[武装{ぶそう}]したおおよそ四万の[者{もの}]が[戦{たたか}]うため、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[渡{わた}]って、エリコの[平野{へいや}]に[着{つ}]いた。", "14": "この[日{ひ}]、[主{しゅ}]はイスラエルのすべての[人{ひと}]の[前{まえ}]にヨシュアを[尊{たっと}]い[者{もの}]とされたので、[彼{かれ}]らはみなモーセを[敬{うやま}]ったように、ヨシュアを[一生{いっしょう}]のあいだ[敬{うやま}]った。", "15": "[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、", "16": "「あかしの[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちに[命{めい}]じて、ヨルダンから[上{あ}]がってこさせなさい」。", "17": "ヨシュアは[祭司{さいし}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]った、「ヨルダンから[上{あ}]がってきなさい」。", "18": "[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかく[祭司{さいし}]たちはヨルダンの[中{なか}]から[上{あ}]がってきたが、[祭司{さいし}]たちの[足{あし}]の[裏{うら}]がかわいた[地{ち}]にあがると[同時{どうじ}]に、ヨルダンの[水{みず}]はもとの[所{ところ}]に[流{なが}]れかえって、[以前{いぜん}]のように、その[岸{きし}]にことごとくあふれた。", "19": "[民{たみ}]は[正月{しょうがつ}]の十[日{か}]に、ヨルダンから[上{あ}]がってきて、エリコの[東{ひがし}]の[境{さかい}]にあるギルガルに[宿営{しゅくえい}]した。", "20": "そしてヨシュアは、[人々{ひとびと}]がヨルダンから[取{と}]ってきた十二の[石{いし}]をギルガルに[立{た}]て、", "21": "イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[後{のち}]の[日{ひ}]にあなたがたの[子{こ}]どもたちが、その[父{ちち}]に『これらの[石{いし}]は、どうしたわけですか』とたずねたならば、", "22": "『むかしイスラエルがこのヨルダンを、かわいた[地{ち}]にされて[渡{わた}]ったのだ』と[言{い}]って、その[子{こ}]どもたちに[知{し}]らせなければならない。", "23": "すなわちあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はヨルダンの[水{みず}]を、あなたがたのために[干{ほ}]しからして、あなたがたを[渡{わた}]らせてくださった。それはあたかも、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、われわれのために[紅海{こうかい}]を[干{ほ}]しからして、われわれを[渡{わた}]らせてくださったのと[同{おな}]じである。", "24": "このようにされたのは、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]に、[主{しゅ}]の[手{て}]に[力{ちから}]のあることを[知{し}]らせ、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をつねに[恐{おそ}]れさせるためである」。" }, "5": { "1": "ヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、すなわち[西{にし}]の[方{ほう}]におるアモリびとの[王{おう}]たちと、[海{うみ}]べにおるカナンびとの[王{おう}]たちとは[皆{みな}]、[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で、ヨルダンの[水{みず}]を[干{ほ}]しからして、[彼{かれ}]らを[渡{わた}]らせられたと[聞{き}]いて、イスラエルの[人々{ひとびと}]のゆえに、[心{こころ}]は[消{き}]え、[彼{かれ}]らのうちに、もはや[元気{げんき}]もなくなった。", "2": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[火打石{ひうちいし}]の[小刀{こがたな}]を[造{つく}]り、[重{かさ}]ねてまたイスラエルの[人々{ひとびと}]に[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]いなさい」。", "3": "そこでヨシュアは[火打石{ひうちいし}]の[小刀{こがたな}]を[造{つく}]り、[陽{よう}][皮{ひ}]の[丘{おか}]で、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]った。", "4": "ヨシュアが[人々{ひとびと}]に[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]った[理由{りゆう}]はこうである。エジプトから[出{で}]てきた[民{たみ}]のうちの、すべての[男子{だんし}]、すなわち、いくさびとたちは[皆{みな}]、エジプトを[出{で}]た[後{のち}]、[途中{とちゅう}]、[荒野{あらの}]で[死{し}]んだが、", "5": "その[出{で}]てきた[民{たみ}]は[皆{みな}]、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けた[者{もの}]であった。しかし、エジプトを[出{で}]た[後{のち}]に、[途中{とちゅう}]、[荒野{あらの}]で[生{う}]まれた[民{たみ}]は、みな[割礼{かつれい}]を[受{う}]けていなかった。", "6": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[荒野{あらの}]を[歩{ある}]いていて、そのエジプトから[出{で}]てきた[民{たみ}]、すなわち、いくさびとたちは、みな[死{し}]に[絶{た}]えた。これは[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]って、われわれに[与{あた}]えると[仰{おお}]せられた[地{ち}]、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]を、[彼{かれ}]らに[見{み}]させないと[誓{ちか}]われたからである。", "7": "ヨシュアが[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]ったのは、この[人々{ひとびと}]についで[起{おこ}]されたその[子{こ}]どもたちであった。[彼{かれ}]らは[途中{とちゅう}]で[割礼{かつれい}]を[受{う}]けていなかったので、[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]であったからである。", "8": "すべての[民{たみ}]に[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]うことが[終{おわ}]ったので、[民{たみ}]は[宿営{しゅくえい}]のうちの[自分{じぶん}]の[所{ところ}]にとどまって[傷{きず}]の[直{なお}]るのを[待{ま}]った。", "9": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「きょう、わたしはエジプトのはずかしめを、あなたがたからころがし[去{さ}]った」。それでその[所{ところ}]の[名{な}]は、[今日{こんにち}]までギルガルと[呼{よ}]ばれている。", "10": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はギルガルに[宿営{しゅくえい}]していたが、その[月{つき}]の十四[日{か}]の[夕暮{ゆうぐれ}]、エリコの[平野{へいや}]で[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。", "11": "そして[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]の[翌日{よくじつ}]、その[地{ち}]の[穀物{こくもつ}]、すなわち[種{たね}][入{い}]れぬパンおよびいり[麦{むぎ}]を、その[日{ひ}]に[食{た}]べたが、", "12": "その[地{ち}]の[穀物{こくもつ}]を[食{た}]べた[翌日{よくじつ}]から、マナの[降{ふ}]ることはやみ、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、もはやマナを[獲{え}]なかった。その[年{とし}]はカナンの[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を[食{た}]べた。", "13": "ヨシュアがエリコの[近{ちか}]くにいたとき、[目{め}]を[上{あ}]げて[見{み}]ると、ひとりの[人{ひと}]が[抜{ぬ}]き[身{み}]のつるぎを[手{て}]に[持{も}]ち、こちらに[向{む}]かって[立{た}]っていたので、ヨシュアはその[人{ひと}]のところへ[行{い}]って[言{い}]った、「あなたはわれわれを[助{たす}]けるのですか。それともわれわれの[敵{てき}]を[助{たす}]けるのですか」。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「いや、わたしは[主{しゅ}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[将{しょう}]として[今{いま}]きたのだ」。ヨシュアは[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し[拝{はい}]して[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]は[何{なに}]をしもべに[告{つ}]げようとされるのですか」。", "15": "すると[主{しゅ}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[将{しょう}]はヨシュアに[言{い}]った、「あなたの[足{あし}]のくつを[脱{ぬ}]ぎなさい。あなたが[立{た}]っている[所{ところ}]は[聖{せい}]なる[所{ところ}]である」。ヨシュアはそのようにした。" }, "6": { "1": "さてエリコは、イスラエルの[人々{ひとびと}]のゆえに、かたく[閉{と}]ざして、[出入{でい}]りするものがなかった。", "2": "[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはエリコと、その[王{おう}]および[大{だい}][勇士{ゆうし}]を、あなたの[手{て}]にわたしている。", "3": "あなたがた、いくさびとはみな、[町{まち}]を[巡{めぐ}]って、[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]を一[度{ど}][回{まわ}]らなければならない。[六日{むいか}]の[間{あいだ}]そのようにしなければならない。", "4": "七[人{にん}]の[祭司{さいし}]たちは、おのおの[雄羊{おひつじ}]の[角{つの}]のラッパを[携{たずさ}]えて、[箱{はこ}]に[先立{さきだ}]たなければならない。そして[七日{なぬか}][目{め}]には七[度{ど}][町{まち}]を[巡{めぐ}]り、[祭司{さいし}]たちはラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らさなければならない。", "5": "そして[祭司{さいし}]たちが[雄羊{おひつじ}]の[角{つの}]を[長{なが}]く[吹{ふ}]き[鳴{な}]らし、そのラッパの[音{おと}]が、あなたがたに[聞{きこ}]える[時{とき}]、[民{たみ}]はみな[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわり、[叫{さけ}]ばなければならない。そうすれば、[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]の[石{いし}]がきは、くずれ[落{お}]ち、[民{たみ}]はみなただちに[進{すす}]んで、[攻{せ}]め[上{のぼ}]ることができる」。", "6": "ヌンの[子{こ}]ヨシュアは[祭司{さいし}]たちを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたがたは[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかき、七[人{にん}]の[祭司{さいし}]たちは[雄羊{おひつじ}]の[角{つの}]のラッパ七[本{ほん}]を[携{たずさ}]えて、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]に[先立{さきだ}]たなければならない」。", "7": "そして[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[進{すす}]んで[行{い}]って[町{まち}]を[巡{めぐ}]りなさい。[武装{ぶそう}]した[者{もの}]は[主{しゅ}]の[箱{はこ}]に[先立{さきだ}]って[進{すす}]まなければならない」。", "8": "ヨシュアが[民{たみ}]に[命{めい}]じたように、七[人{にん}]の[祭司{さいし}]たちは、[雄羊{おひつじ}]の[角{つの}]のラッパ七[本{ほん}]を[携{たずさ}]えて、[主{しゅ}]に[先立{さきだ}]って[進{すす}]み、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]はそのあとに[従{したが}]った。", "9": "[武装{ぶそう}]した[者{もの}]はラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らす[祭司{さいし}]たちに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、しんがりは[箱{はこ}]に[従{したが}]った。ラッパは[絶{た}]え[間{ま}]なく[鳴{な}]り[響{ひび}]いた。", "10": "しかし、ヨシュアは[民{たみ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[呼{よ}]ばわってはならない。あなたがたの[声{こえ}]を[聞{きこ}]えさせてはならない。また[口{くち}]から[言葉{ことば}]を[出{だ}]してはならない。ただ、わたしが[呼{よ}]ばわれと[命{めい}]じる[日{ひ}]に、あなたがたは[呼{よ}]ばわらなければならない」。", "11": "こうして[主{しゅ}]の[箱{はこ}]を[持{も}]って、[町{まち}]を[巡{めぐ}]らせ、その[周囲{しゅうい}]を一[度{ど}][回{まわ}]らせた。[人々{ひとびと}]は[宿営{しゅくえい}]に[帰{かえ}]り、[夜{よる}]を[宿営{しゅくえい}]で[過{す}]ごした。", "12": "[翌朝{よくあさ}]ヨシュアは[早{はや}]く[起{お}]き、[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかき、", "13": "七[人{にん}]の[祭司{さいし}]たちは、[雄羊{おひつじ}]の[角{つの}]のラッパ七[本{ほん}]を[携{たずさ}]えて、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]に[先立{さきだ}]ち、[絶{た}]えず、ラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らして[進{すす}]み、[武装{ぶそう}]した[者{もの}]はこれに[先立{さきだ}]って[行{い}]き、しんがりは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]に[従{したが}]った。ラッパは[絶{た}]え[間{ま}]なく[鳴{な}]り[響{ひび}]いた。", "14": "その[次{つぎ}]の[日{ひ}]にも、[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]を一[度{ど}][巡{めぐ}]って[宿営{しゅくえい}]に[帰{かえ}]った。[六日{むいか}]の[間{あいだ}]そのようにした。", "15": "[七日{なぬか}][目{め}]には、[夜明{よあ}]けに、[早{はや}]く[起{お}]き、[同{おな}]じようにして、[町{まち}]を七[度{ど}]めぐった。[町{まち}]を七[度{ど}]めぐったのはこの[日{ひ}]だけであった。", "16": "七[度目{どめ}]に、[祭司{さいし}]たちがラッパを[吹{ふ}]いた[時{とき}]、ヨシュアは[民{たみ}]に[言{い}]った、「[呼{よ}]ばわりなさい。[主{しゅ}]はこの[町{まち}]をあなたがたに[賜{たま}]わった。", "17": "この[町{まち}]と、その[中{なか}]のすべてのものは、[主{しゅ}]への[奉納物{ほうのうぶつ}]として[滅{ほろ}]ぼされなければならない。ただし[遊女{ゆうじょ}]ラハブと、その[家{いえ}]に[共{とも}]におる[者{もの}]はみな[生{い}]かしておかなければならない。われわれが[送{おく}]った[使者{ししゃ}]たちをかくまったからである。", "18": "また、あなたがたは、[奉納物{ほうのうぶつ}]に[手{て}]を[触{ふ}]れてはならない。[奉納{ほうのう}]に[当{あた}]り、その[奉納物{ほうのうぶつ}]をみずから[取{と}]って、イスラエルの[宿営{しゅくえい}]を、[滅{ほろ}]ぼさるべきものとし、それを[悩{なや}]ますことのないためである。", "19": "ただし、[銀{ぎん}]と[金{きん}]、[青銅{せいどう}]と[鉄{てつ}]の[器{うつわ}]は、みな[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[物{もの}]であるから、[主{しゅ}]の[倉{くら}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れなければならない」。", "20": "そこで[民{たみ}]は[呼{よ}]ばわり、[祭司{さいし}]たちはラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らした。[民{たみ}]はラッパの[音{おと}]を[聞{き}]くと[同時{どうじ}]に、みな[大声{おおごえ}]をあげて[呼{よ}]ばわったので、[石{いし}]がきはくずれ[落{お}]ちた。そこで[民{たみ}]はみな、すぐに[上{のぼ}]って[町{まち}]にはいり、[町{まち}]を[攻{せ}]め[取{と}]った。", "21": "そして[町{まち}]にあるものは、[男{おとこ}]も、[女{おんな}]も、[若{わか}]い[者{もの}]も、[老{お}]いた[者{もの}]も、また[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]、ろばをも、ことごとくつるぎにかけて[滅{ほろ}]ぼした。", "22": "その[時{とき}]ヨシュアは、この[地{ち}]を[探{さぐ}]ったふたりの[人{ひと}]に[言{い}]った、「あの[遊女{ゆうじょ}]の[家{いえ}]にはいって、その[女{おんな}]と[彼女{かのじょ}]に[属{ぞく}]するすべてのものを[連{つ}]れ[出{だ}]し、[彼女{かのじょ}]に[誓{ちか}]ったようにしなさい」。", "23": "[斥候{せっこう}]となったその[若{わか}]い[人{ひと}]たちははいって、ラハブとその[父母{ふぼ}]、[兄弟{きょうだい}]、そのほか[彼女{かのじょ}]に[属{ぞく}]するすべてのものを[連{つ}]れ[出{だ}]し、その[親族{しんぞく}]をみな[連{つ}]れ[出{だ}]して、イスラエルの[宿営{しゅくえい}]の[外{そと}]に[置{お}]いた。", "24": "そして[火{ひ}]で[町{まち}]とその[中{なか}]のすべてのものを[焼{や}]いた。ただ、[銀{ぎん}]と[金{きん}]、[青銅{せいどう}]と[鉄{てつ}]の[器{うつわ}]は、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]に[納{おさ}]めた。", "25": "しかし、[遊女{ゆうじょ}]ラハブとその[父{ちち}]の[家{いえ}]の[一族{いちぞく}]と[彼女{かのじょ}]に[属{ぞく}]するすべてのものとは、ヨシュアが[生{い}]かしておいたので、ラハブは[今日{こんにち}]までイスラエルのうちに[住{す}]んでいる。これはヨシュアがエリコを[探{さぐ}]らせるためにつかわした[使者{ししゃ}]たちをかくまったためである。", "26": "ヨシュアは、その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[言{い}]った、「おおよそ[立{た}]って、このエリコの[町{まち}]を[再建{さいけん}]する[人{ひと}]は、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にのろわれるであろう。その[礎{いしずえ}]をすえる[人{ひと}]は[長子{ちょうし}]を[失{うしな}]い、その[門{もん}]を[建{た}]てる[人{ひと}]は[末{すえ}]の[子{こ}]を[失{うしな}]うであろう」。", "27": "[主{しゅ}]はヨシュアと[共{とも}]におられ、ヨシュアの[名声{めいせい}]は、あまねくその[地{ち}]に[広{ひろ}]がった。" }, "7": { "1": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[奉納物{ほうのうぶつ}]について[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。すなわちユダの[部族{ぶぞく}]のうちの、ゼラの[子{こ}]ザブデの[子{こ}]であるカルミの[子{こ}]アカンが[奉納物{ほうのうぶつ}]を[取{と}]ったのである。それで[主{しゅ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]にむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられた。", "2": "ヨシュアはエリコから[人々{ひとびと}]をつかわし、ベテルの[東{ひがし}]、ベテアベンの[近{ちか}]くにあるアイに[行{い}]かせようとして、その[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[上{のぼ}]って[行{い}]って、かの[地{ち}]を[探{さぐ}]ってきなさい」。[人々{ひとびと}]は[上{のぼ}]って[行{い}]って、アイを[探{さぐ}]ったが、", "3": "ヨシュアのもとに[帰{かえ}]ってきて[言{い}]った、「[民{たみ}]をことごとく[行{い}]かせるには[及{およ}]びません。ただ二、三千[人{にん}]を[上{のぼ}]らせて、アイを[撃{う}]たせなさい。[彼{かれ}]らは[少{すく}]ないのですから、[民{たみ}]をことごとくあそこへやってほねおりをさせるには[及{およ}]びません」。", "4": "そこで[民{たみ}]のうち、おおよそ三千[人{にん}]がそこに[上{のぼ}]ったが、ついにアイの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[逃{に}]げ[出{だ}]した。", "5": "アイの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らのうち、おおよそ三十六[人{にん}]を[殺{ころ}]し、[更{さら}]に[彼{かれ}]らを[門{もん}]の[前{まえ}]からシバリムまで[追{お}]って、[下{くだ}]り[坂{ざか}]で[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]したので、[民{たみ}]の[心{こころ}]は[消{き}]えて[水{みず}]のようになった。", "6": "そのためヨシュアは[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]で、[夕方{ゆうがた}]まで[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し、ちりをかぶった。", "7": "ヨシュアは[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはなにゆえ、この[民{たみ}]にヨルダンを[渡{わた}]らせ、われわれをアモリびとの[手{て}]に[渡{わた}]して[滅{ほろ}]ぼさせられるのですか。われわれはヨルダンの[向{む}]こうに、[安{やす}]んじてとどまればよかったのです。", "8": "ああ、[主{しゅ}]よ。イスラエルがすでに[敵{てき}]に[背{せ}]をむけた[今{いま}]となって、わたしはまた[何{なに}]を[言{い}]い[得{え}]ましょう。", "9": "カナンびと、およびこの[地{ち}]に[住{す}]むすべてのものは、これを[聞{き}]いて、われわれを[攻{せ}]めかこみ、われわれの[名{な}]を[地{ち}]から[断{た}]ち[去{さ}]ってしまうでしょう。それであなたは、あなたの[大{おお}]いなる[名{な}]のために、[何{なに}]をしようとされるのですか」。", "10": "[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[立{た}]ちなさい。あなたはどうして、そのようにひれ[伏{ふ}]しているのか。", "11": "イスラエルは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、わたしが[彼{かれ}]らに[命{めい}]じておいた[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]った。[彼{かれ}]らは[奉納物{ほうのうぶつ}]を[取{と}]り、[盗{ぬす}]み、かつ[偽{いつわ}]って、それを[自分{じぶん}]の[所有物{しょゆうぶつ}]のうちに[入{い}]れた。", "12": "それでイスラエルの[人々{ひとびと}]は[敵{てき}]に[当{あた}]ることができず、[敵{てき}]に[背{せ}]をむけた。[彼{かれ}]らも[滅{ほろ}]ぼされるべきものとなったからである。あなたがたが、その[滅{ほろ}]ぼされるべきものを、あなたがたのうちから[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]るのでなければ、わたしはもはやあなたがたとは[共{とも}]にいないであろう。", "13": "[立{た}]って、[民{たみ}]を[清{きよ}]めて[言{い}]いなさい、『あなたがたは[身{み}]を[清{きよ}]めて、あすのために[備{そな}]えなさい。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「イスラエルよ、あなたがたのうちに、[滅{ほろ}]ぼされるべきものがある。その[滅{ほろ}]ぼされるべきものを、あなたがたのうちから[除{のぞ}]き[去{さ}]るまでは、[敵{てき}]に[当{あた}]ることはできないであろう」。", "14": "それゆえ、あすの[朝{あさ}]、あなたがたは[部族{ぶぞく}]ごとに[進{すす}]み[出{で}]なければならない。そして[主{しゅ}]がくじを[当{あ}]てられる[部族{ぶぞく}]は、[氏族{しぞく}]ごとに[進{すす}]みいで、[主{しゅ}]がくじを[当{あ}]てられる[氏族{しぞく}]は、[家族{かぞく}]ごとに[進{すす}]みいで、[主{しゅ}]がくじを[当{あ}]てられる[家族{かぞく}]は、[男{おとこ}]ひとりびとり[進{すす}]み[出{で}]なければならない。", "15": "そしてその[滅{ほろ}]ぼされるべきものを[持{も}]っていて、くじを[当{あ}]てられた[者{もの}]は、その[持{も}]ち[物{もの}][全部{ぜんぶ}]と[共{とも}]に、[火{ひ}]で[焼{や}]かれなければならない。[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]りイスラエルのうちに[愚{おろ}]かなことを[行{おこな}]ったからである』」。", "16": "こうしてヨシュアは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、イスラエルを[部族{ぶぞく}]ごとに[進{すす}]み[出{だ}]させたところ、ユダの[部族{ぶぞく}]がくじに[当{あた}]り、", "17": "ユダのもろもろの[氏族{しぞく}]を[進{すす}]み[出{だ}]させたところ、ゼラびとの[氏族{しぞく}]が、くじに[当{あた}]った。ゼラびとの[氏族{しぞく}]を[家族{かぞく}]ごとに[進{すす}]み[出{だ}]させたところ、ザブデの[家族{かぞく}]が、くじに[当{あた}]った。", "18": "ザブデの[家族{かぞく}]を[男{おとこ}]ひとりびとり[進{すす}]み[出{だ}]させたところ、アカンがくじに[当{あた}]った。アカンはユダの[部族{ぶぞく}]のうちの、ゼラの[子{こ}]、ザブデの[子{こ}]なるカルミの[子{こ}]である。", "19": "その[時{とき}]ヨシュアはアカンに[言{い}]った、「わが[子{こ}]よ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]し、また[主{しゅ}]をさんびし、あなたのしたことを[今{いま}]わたしに[告{つ}]げなさい。わたしに[隠{かく}]してはならない」。", "20": "アカンはヨシュアに[答{こた}]えた、「ほんとうにわたしはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。わたしがしたのはこうです。", "21": "わたしはぶんどり[物{もの}]のうちに、シナルの[美{うつく}]しい[外套{がいとう}]一[枚{まい}]と[銀{ぎん}]二百シケルと、[目方{めかた}]五十シケルの[金{きん}]の[延{の}]べ[棒{ぼう}]一[本{ぽん}]のあるのを[見{み}]て、ほしくなり、それを[取{と}]りました。わたしの[天幕{てんまく}]の[中{なか}]に、[地{ち}]に[隠{かく}]してあります。[銀{ぎん}]はその[下{した}]にあります」。", "22": "そこでヨシュアは[使者{ししゃ}]たちをつかわした。[使者{ししゃ}]たちが[天幕{てんまく}]に[走{はし}]っていって[見{み}]ると、それは[彼{かれ}]の[天幕{てんまく}]に[隠{かく}]してあって、[銀{ぎん}]もその[下{した}]にあった。", "23": "[彼{かれ}]らはそれを[天幕{てんまく}]の[中{なか}]から[取{と}]り[出{だ}]して、ヨシュアとイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]に[携{たずさ}]えてきたので、それを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[置{お}]いた。", "24": "ヨシュアはすべてのイスラエルびとと[共{とも}]に、ゼラの[子{こ}]アカンを[捕{とら}]え、かの[銀{ぎん}]と[外套{がいとう}]と[金{きん}]の[延{の}]べ[棒{ぼう}]、および[彼{かれ}]のむすこ、[娘{むすめ}]、[牛{うし}]、ろば、[羊{ひつじ}]、[天幕{てんまく}]など、[彼{かれ}]の[持{も}]ち[物{もの}]をことごとく[取{と}]って、アコルの[谷{たに}]へ[引{ひ}]いていった。", "25": "そしてヨシュアは[言{い}]った、「なぜあなたはわれわれを[悩{なや}]ましたのか。[主{しゅ}]は、きょう、あなたを[悩{なや}]まされるであろう」。やがてすべてのイスラエルびとは[石{いし}]で[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、また[彼{かれ}]の[家族{かぞく}]をも[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[火{ひ}]をもって[焼{や}]いた。", "26": "そしてアカンの[上{うえ}]に[石塚{いしづか}]を[大{おお}]きく[積{つ}]み[上{あ}]げたが、それは[今日{こんにち}]まで[残{のこ}]っている。そして[主{しゅ}]は[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをやめられたが、このことによって、その[所{ところ}]の[名{な}]は[今日{こんにち}]までアコルの[谷{たに}]と[呼{よ}]ばれている。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[恐{おそ}]れてはならない、おののいてはならない。いくさびとを[皆{みな}]、[率{ひき}]い、[立{た}]って、アイに[攻{せ}]め[上{のぼ}]りなさい。わたしはアイの[王{おう}]とその[民{たみ}]、その[町{まち}]、その[地{ち}]をあなたの[手{て}]に[授{さづ}]ける。", "2": "あなたは、さきにエリコとその[王{おう}]にしたとおり、アイとその[王{おう}]とにしなければならない。ただし、ぶんどり[物{もの}]と[家畜{かちく}]とは[戦利{せんり}][品{ひん}]としてあなたがたのものとすることができるであろう。あなたはまず、[町{まち}]のうしろに[伏兵{ふくへい}]を[置{お}]きなさい」。", "3": "ヨシュアは[立{た}]って、すべてのいくさびとと[共{とも}]に、アイに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ろうとして、まず[大{だい}][勇士{ゆうし}]三万[人{にん}]を[選{えら}]び、それを[夜{よる}]のうちにつかわした。", "4": "ヨシュアは[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[町{まち}]に[向{む}]かって、[町{まち}]のうしろに[伏{ふ}]せていなければならない。[町{まち}]を[遠{とお}]く[離{はな}]れないで、みな[備{そな}]えをしていなければならない。", "5": "わたしとわたしに[従{したが}]う[民{たみ}]とは[皆{みな}][共{とも}]に、[町{まち}]に[攻{せ}]め[寄{よ}]せよう。そして[彼{かれ}]らが[前{まえ}]のようにわれわれにむかって[出{で}]てくるとき、われわれは[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[逃{に}]げるであろう。", "6": "そうすれば[彼{かれ}]らはわれわれを[追{お}]って[出{で}]てくるであろうから、われわれはついに[彼{かれ}]らを[町{まち}]からおびき[出{だ}]すことができる。[彼{かれ}]らは[言{い}]うであろう、『この[人々{ひとびと}]はまた[前{まえ}]のように、われわれの[前{まえ}]から[逃{に}]げていく』。こうしてわれわれは[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[逃{に}]げるであろう。", "7": "その[時{とき}]、あなたがたは[伏{ふ}]せている[所{ところ}]から[立{た}]ち[上{あ}]がって、[町{まち}]を[取{と}]らなければならない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がそれをあなたがたの[手{て}]に[与{あた}]えられるからである。", "8": "あなたがたが、[町{まち}]を[取{と}]ったならば、[町{まち}]に[火{ひ}]を[放{はな}]ち、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにしなければならない。わたしはこう、あなたがたに[命{めい}]じるのである」。", "9": "そうしてヨシュアが[彼{かれ}]らをつかわしたので、[彼{かれ}]らはアイの[西方{せいほう}]、ベテルとアイの[間{あいだ}]の[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せする[場所{ばしょ}]に[行{い}]って[身{み}]を[伏{ふ}]せた。ヨシュアはその[夜{よる}]、[民{たみ}]の[中{なか}]に[宿{やど}]った。", "10": "ヨシュアは[明{あ}]くる[朝{あさ}]、[早{はや}]く[起{お}]きて、[民{たみ}]を[集{あつ}]め、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に、[民{たみ}]に[先立{さきだ}]って、アイに[上{のぼ}]っていった。", "11": "[彼{かれ}]と[共{とも}]にいたいくさびとたちもみな[上{のぼ}]っていって、[町{まち}]の[前{まえ}]に[近{ちか}]づき、アイの[北{きた}]に[陣{じん}]を[取{と}]った。[彼{かれ}]らとアイの[間{あいだ}]には、一つの[谷{たに}]があった。", "12": "ヨシュアはおおよそ五千[人{にん}]をとって、[町{まち}]の[西方{せいほう}]、ベテルとアイの[間{あいだ}]に、[伏{ふ}]せておいた。", "13": "こうして[民{たみ}]の[主力{しゅりょく}]を[町{まち}]の[北{きた}]におき、しんがりを[町{まち}]の[西{にし}]においた。ヨシュアはその[夜{よ}]、[谷{たに}]の[中{なか}]で[宿{やど}]った。", "14": "アイの[王{おう}]はこれを[見{み}]て、すべての[民{たみ}]と[共{とも}]に、[急{いそ}]いで、[早{はや}]く[起{お}]き、アラバに[行{い}]く[下{くだ}]り[坂{ざか}]に[進{すす}]み[出{で}]て、イスラエルと[戦{たたか}]った。しかし、[王{おう}]は[町{まち}]のうしろに、すきをうかがう[伏兵{ふくへい}]のおることを[知{し}]らなかった。", "15": "ヨシュアはイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[彼{かれ}]らに[打{う}]ち[破{やぶ}]られたふりをして、[荒野{あらの}]の[方向{ほうこう}]へ[逃{に}]げだしたので、", "16": "その[町{まち}]の[民{たみ}]はみな[呼{よ}]ばわり[集{あつ}]まって[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]い、ヨシュアのあとを[追{お}]って[町{まち}]からおびき[出{だ}]され、", "17": "アイにもベテルにも[残{のこ}]っているものはひとりもなく、みな[出{で}]てイスラエルのあとを[追{お}]い、[町{まち}]を[開{あ}]け[放{はな}]して、イスラエルのあとを[追{お}]った。", "18": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「あなたの[手{て}]にあるなげやりを、アイの[方{ほう}]にさし[伸{の}]べなさい。わたしはその[町{まち}]をあなたの[手{て}]に[与{あた}]えるであろう」。そこでヨシュアが[手{て}]にしていたなげやりを、アイの[方{ほう}]にさし[伸{の}]べると、", "19": "[伏兵{ふくへい}]はたちまちその[場所{ばしょ}]から[立{た}]ち[上{あ}]がり、ヨシュアが[手{て}]をのべると[同時{どうじ}]に、[走{はし}]って[町{まち}]に[入{はい}]り、それを[取{と}]って、ただちに[町{まち}]に[火{ひ}]をかけた。", "20": "それでアイの[人々{ひとびと}]が、うしろをふり[返{かえ}]って[見{み}]ると、[町{まち}]の[焼{や}]ける[煙{けむり}]が[天{てん}]に[立{た}]ちのぼっていたので、こちらへもあちらへも[逃{に}]げるすべがなかった。[荒野{あらの}]へ[逃{に}]げていった[民{たみ}]も[身{み}]をかえして、[追{お}]ってきた[者{もの}]に[迫{せま}]った。", "21": "ヨシュアとすべてのイスラエルびとは、[伏兵{ふくへい}]が[町{まち}]を[取{と}]り、[町{まち}]の[焼{や}]ける[煙{けむり}]が[立{た}]ち[上{のぼ}]るのを[見{み}]て、[身{み}]をかえしてアイの[人々{ひとびと}]を[撃{う}]った。", "22": "また[町{まち}]を[取{と}]ったものは[町{まち}]を[出{で}]て[彼{かれ}]らに[向{む}]かったので、[彼{かれ}]らは、こちらとあちらとからイスラエルの[中{なか}]にはさまれた。こうしてイスラエルびとが[彼{かれ}]らを[撃{う}]ったので、[生{い}]き[残{のこ}]ったもの、[逃{に}]げおおせたものは、ひとりもなかった。", "23": "そしてアイの[王{おう}]を[生{い}]けどりにして、ヨシュアのもとへ[連{つ}]れてきた。", "24": "イスラエルびとは、[荒野{あらの}]に[追撃{ついげき}]してきたアイの[住民{じゅうみん}]をことごとく[野{の}]で[殺{ころ}]し、つるぎをもってひとりも[残{のこ}]さず[撃{う}]ち[倒{たお}]してのち、[皆{みな}]アイに[帰{かえ}]り、つるぎをもってその[町{まち}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼした。", "25": "その[日{ひ}]アイの[人々{ひとびと}]はことごとく[倒{たお}]れた。その[数{かず}]は[男女{だんじょ}]あわせて一万二千[人{にん}]であった。", "26": "ヨシュアはアイの[住民{じゅうみん}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼしつくすまでは、なげやりをさし[伸{の}]べた[手{て}]を[引{ひ}]っこめなかった。", "27": "ただし、その[町{まち}]の[家畜{かちく}]および、ぶんどり[品{ひん}]はイスラエルびとが[自分{じぶん}]たちの[戦利{せんり}][品{ひん}]として[取{と}]った。[主{しゅ}]がヨシュアに[命{めい}]じられた[言葉{ことば}]にしたがったのである。", "28": "こうしてヨシュアはアイを[焼{や}]いて、[永久{えいきゅう}]に[荒塚{あらつか}]としたが、それは[今日{こんにち}]まで[荒{あ}]れ[地{ち}]となっている。", "29": "ヨシュアはまた、アイの[王{おう}]を[夕方{ゆうがた}]まで[木{き}]に[掛{か}]けてさらし、[日{ひ}]の[入{い}]るころ、[命{めい}]じて、その[死体{したい}]を[木{き}]から[取{と}]りおろし、[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[投{な}]げすて、その[上{うえ}]に[石{いし}]の[大塚{おおつか}]を[積{つ}]み[上{あ}]げさせたが、それは[今日{こんにち}]まで[残{のこ}]っている。", "30": "そしてヨシュアはエバル[山{やま}]にイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。", "31": "これは[主{しゅ}]のしもべモーセがイスラエルの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じたことにもとづき、モーセの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされているように、[鉄{てつ}]の[道具{どうぐ}]を[当{あ}]てない[自然{しぜん}]のままの[石{いし}]の[祭壇{さいだん}]であって、[人々{ひとびと}]はその[上{うえ}]で、[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげ、[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[供{そな}]えた。", "32": "その[所{ところ}]で、ヨシュアはまたモーセの[書{か}]きしるした[律法{りっぽう}]を、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で、[石{いし}]に[書{か}]き[写{うつ}]した。", "33": "こうしてすべてのイスラエルびとは、[本国{ほんごく}][人{じん}]も、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]も、[長老{ちょうろう}]、つかさびと、さばきびとと[共{とも}]に、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかくレビびとである[祭司{さいし}]たちの[前{まえ}]で、[箱{はこ}]のこなたとかなたに[分{わか}]れて、[半{なか}]ばはゲリジム[山{やま}]の[前{まえ}]に、[半{なか}]ばはエバル[山{やま}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。これは[主{しゅ}]のしもべモーセがさきに[命{めい}]じたように、イスラエルの[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]するためであった。", "34": "そして[後{のち}]、ヨシュアはすべての[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされている[所{ところ}]にしたがって、[祝福{しゅくふく}]と、のろいとに[関{かん}]する[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]をことごとく[読{よ}]んだ。", "35": "モーセが[命{めい}]じたすべての[言葉{ことば}]のうち、ヨシュアがイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]および[女{おんな}]と[子{こ}]どもたち、ならびにイスラエルのうちに[住{す}]む[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]の[前{まえ}]で、[読{よ}]まなかったものは一つもなかった。" }, "9": { "1": "さて、ヨルダンの[西側{にしがわ}]の、[山地{さんち}]、[平地{へいち}]、およびレバノンまでの[大海{たいかい}]の[沿岸{えんがん}]に[住{す}]むもろもろの[王{おう}]たち、すなわちヘテびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの[王{おう}]たちは、これを[聞{き}]いて、", "2": "[心{こころ}]を[合{あ}]わせ、[相{あい}][集{あつ}]まって、ヨシュアおよびイスラエルと[戦{たたか}]おうとした。", "3": "しかし、ギベオンの[住民{じゅうみん}]たちは、ヨシュアがエリコとアイにおこなったことを[聞{き}]いて、", "4": "[自分{じぶん}]たちも[策略{さくりゃく}]をめぐらし、[行{い}]って[食料{しょくりょう}][品{ひん}]を[準備{じゅんび}]し、[古{ふる}]びた[袋{ふくろ}]と、[古{ふる}]びて[破{やぶ}]れたのを[繕{つくろ}]ったぶどう[酒{しゅ}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]とを、ろばに[負{お}]わせ、", "5": "[繕{つくろ}]った[古{ふる}]ぐつを[足{あし}]にはき、[古{ふる}]びた[着物{きもの}]を[身{み}]につけた。[彼{かれ}]らの[食料{しょくりょう}]のパンは、みなかわいて、[砕{くだ}]けていた。", "6": "[彼{かれ}]らはギルガルの[陣営{じんえい}]のヨシュアの[所{ところ}]にきて、[彼{かれ}]とイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「われわれは[遠{とお}]い[国{くに}]からまいりました。それで[今{いま}]われわれと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んでください」。", "7": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]はそのヒビびとたちに[言{い}]った、「あなたがたはわれわれのうちに[住{す}]んでいるのかも[知{し}]れないから、われわれはどうしてあなたがたと[契約{けいやく}]が[結{むす}]べましょう」。", "8": "[彼{かれ}]らはヨシュアに[言{い}]った、「われわれはあなたのしもべです」。ヨシュアは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはだれですか。どこからきたのですか」。", "9": "[彼{かれ}]らはヨシュアに[言{い}]った、「しもべどもはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のゆえに、ひじょうに[遠{とお}]い[国{くに}]からまいりました。われわれは[主{しゅ}]の[名声{めいせい}]、および[主{しゅ}]がエジプトで[行{おこな}]われたすべての[事{こと}]を[聞{き}]き、", "10": "また[主{しゅ}]がヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]にいたアモリびとのふたりの[王{おう}]、すなわちヘシボンの[王{おう}]シホン、およびアシタロテにおったバシャンの[王{おう}]オグに[行{おこな}]われたすべてのことを[聞{き}]いたからです。", "11": "それで、われわれの[長老{ちょうろう}]たち、および[国{くに}]の[住民{じゅうみん}]はみなわれわれに[言{い}]いました、『おまえたちは[旅路{たびじ}]の[食料{しょくりょう}]を[手{て}]に[携{たずさ}]えていって、[彼{かれ}]らに[会{あ}]って[言{い}]いなさい、「われわれはあなたがたのしもべです。それで[今{いま}]われわれと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んでください」』。", "12": "ここにあるこのパンは、あなたがたの[所{ところ}]に[来{く}]るため、われわれが[出立{しゅったつ}]する[日{ひ}]に、おのおの[家{いえ}]から、まだあたたかなのを[旅{たび}]の[食料{しょくりょう}]として[準備{じゅんび}]したのですが、[今{いま}]はもうかわいて[砕{くだ}]けています。", "13": "またぶどう[酒{しゅ}]を[満{み}]たしたこれらの[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]も、[新{あたら}]しかったのですが、[破{やぶ}]れました。われわれのこの[着物{きもの}]も、くつも、[旅路{たびじ}]がひじょうに[長{なが}]かったので、[古{ふる}]びてしまいました」。", "14": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らの[食料{しょくりょう}][品{ひん}]を[共{とも}]に[食{た}]べ、[主{しゅ}]のさしずを[求{もと}]めようとはしなかった。", "15": "そしてヨシュアは[彼{かれ}]らと[和{わ}]を[講{こう}]じ、[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで、[彼{かれ}]らを[生{い}]かしておいた。[会衆{かいしゅう}]の[長{ちょう}]たちは[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]いを[立{た}]てた。", "16": "[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで三[日{か}]の[後{のち}]に、[彼{かれ}]らはその[人々{ひとびと}]が[近{ちか}]くの[人々{ひとびと}]で、[自分{じぶん}]たちのうちに[住{す}]んでいるということを[聞{き}]いた。", "17": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[進{すす}]んで、三[日{か}][目{め}]にその[町々{まちまち}]に[着{つ}]いた。その[町々{まちまち}]とは、ギベオン、ケピラ、ベエロテおよびキリアテ・ヤリムであった。", "18": "ところで[会衆{かいしゅう}]の[長{ちょう}]たちが、すでにイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさして[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]いを[立{た}]てていたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]さなかった。そこで[会衆{かいしゅう}]はみな、[長{ちょう}]たちにむかってつぶやいた。", "19": "しかし、[長{ちょう}]たちは[皆{みな}]、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「われわれはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさして[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]った。それゆえ[今{いま}]、[彼{かれ}]らに[触{ふ}]れてはならない。", "20": "われわれは、こうして[彼{かれ}]らを[生{い}]かしておこう。そうすれば、われわれが[彼{かれ}]らに[立{た}]てた[誓{ちか}]いのゆえに、[怒{いか}]りがわれわれに[臨{のぞ}]むことはないであろう」。", "21": "[長{ちょう}]たちはまた[人々{ひとびと}]に「[彼{かれ}]らを[生{い}]かしておこう」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]らはついに、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のために、たきぎを[切{き}]り、[水{みず}]をくむものとなった。[長{ちょう}]たちが[彼{かれ}]らに[言{い}]ったとおりである。", "22": "ヨシュアは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[言{い}]った、「あなたがたは、われわれのうちに[住{す}]みながら、なぜ『われわれはあなたがたからは[遠{とお}]く[離{はな}]れている』と[言{い}]って、われわれをだましたのか。", "23": "それであなたがたは[今{いま}]のろわれ、[奴隷{どれい}]となってわたしの[神{かみ}]の[家{いえ}]のために、たきぎを[切{き}]り、[水{みず}]をくむものが、[絶{た}]えずあなたがたのうちから[出{で}]るであろう」。", "24": "[彼{かれ}]らはヨシュアに[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がそのしもべモーセに、この[地{ち}]をことごとくあなたがたに[与{あた}]え、この[地{ち}]に[住{す}]む[民{たみ}]をことごとくあなたがたの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]るようにと、お[命{めい}]じになったことを、しもべどもは[明{あき}]らかに[伝{つた}]え[聞{き}]きましたので、あなたがたのゆえに、[命{いのち}]が[危{あやう}]いと、われわれは[非常{ひじょう}]に[恐{おそ}]れて、このことをしたのです。", "25": "われわれは、[今{いま}]、あなたの[手{て}]のうちにあります。われわれにあなたがして[良{よ}]いと[思{おも}]い、[正{ただ}]しいと[思{おも}]うことをしてください」。", "26": "そこでヨシュアは、[彼{かれ}]らにそのようにし、[彼{かれ}]らをイスラエルの[人々{ひとびと}]の[手{て}]から[救{すく}]って[殺{ころ}]させなかった。", "27": "しかし、ヨシュアは、その[日{ひ}]、[彼{かれ}]らを、[会衆{かいしゅう}]のため、また[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]のため、[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれる[場所{ばしょ}]で、たきぎを[切{き}]り、[水{みず}]をくむ[者{もの}]とした。これは[今日{こんにち}]までつづいている。" }, "10": { "1": "エルサレムの[王{おう}]アドニゼデクは、ヨシュアがアイを[攻{せ}]め[取{と}]って、それを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし、さきにエリコとその[王{おう}]とにしたように、アイとその[王{おう}]にもしたこと、またギベオンの[住民{じゅうみん}]が、イスラエルと[和{わ}]を[講{こう}]じて、そのうちにおることを[聞{き}]き、", "2": "[大{おお}]いに[恐{おそ}]れた。それは、ギベオンが[大{おお}]きな[町{まち}]であって、[王{おう}]の[都{みやこ}]にもひとしいものであり、またアイより[大{おお}]きくて、そのうちの[人々{ひとびと}]が、すべて[強{つよ}]かったからである。", "3": "それでエルサレムの[王{おう}]アドニゼデクは、ヘブロンの[王{おう}]ホハム、ヤルムテの[王{おう}]ピラム、ラキシの[王{おう}]ヤピア、およびエグロンの[王{おう}]デビルに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、", "4": "「わたしの[所{ところ}]に[上{のぼ}]ってきて、わたしを[助{たす}]けてください。われわれはギベオンを[撃{う}]ちましょう。ギベオンはヨシュアおよびイスラエルの[人々{ひとびと}]と[和{わ}]を[講{こう}]じたからです」。", "5": "アモリびとの五[人{にん}]の[王{おう}]、すなわちエルサレムの[王{おう}]、ヘブロンの[王{おう}]、ヤルムテの[王{おう}]、ラキシの[王{おう}]、およびエグロンの[王{おう}]は[兵{へい}]を[集{あつ}]め、そのすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]いて[上{のぼ}]ってきて、ギベオンに[向{む}]かって[陣{じん}]を[取{と}]り、それを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]った。", "6": "ギベオンの[人々{ひとびと}]は、ギルガルの[陣営{じんえい}]に[人{ひと}]をつかわし、ヨシュアに[言{い}]った、「あなたの[手{て}]を[引{ひ}]かないで、しもべどもを[助{たす}]けてください。[早{はや}]く、われわれの[所{ところ}]に[上{のぼ}]ってきて、われわれを[救{すく}]い、[助{たす}]けてください。[山地{さんち}]に[住{す}]むアモリびとの[王{おう}]たちがみな[集{あつ}]まって、われわれを[攻{せ}]めるからです」。", "7": "そこでヨシュアはすべてのいくさびとと、すべての[大{だい}][勇士{ゆうし}]を[率{ひき}]いて、ギルガルから[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "8": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。わたしが[彼{かれ}]らをあなたの[手{て}]にわたしたからである。[彼{かれ}]らのうちには、あなたに[当{あた}]ることのできるものは、ひとりもないであろう」。", "9": "ヨシュアは、ギルガルから、よもすがら[進{すす}]みのぼって、にわかに[彼{かれ}]らに[攻{せ}]めよせたところ、", "10": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを、イスラエルの[前{まえ}]に、[恐{おそ}]れあわてさせられたので、イスラエルはギベオンで[彼{かれ}]らをおびただしく[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、ベテホロンの[上{のぼ}]り[坂{ざか}]をとおって[逃{に}]げる[彼{かれ}]らを、アゼカとマッケダまで[追撃{ついげき}]した。", "11": "[彼{かれ}]らがイスラエルの[前{まえ}]から[逃{に}]げ[走{はし}]って、ベテホロンの[下{くだ}]り[坂{ざか}]をおりていた[時{とき}]、[主{しゅ}]は[天{てん}]から[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[大石{おおいし}]を[降{ふ}]らし、アゼカにいたるまでもそうされたので、[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]が[死{し}]んだ。イスラエルの[人々{ひとびと}]がつるぎをもって[殺{ころ}]したものよりも、[雹{ひょう}]に[打{う}]たれて[死{し}]んだもののほうが[多{おお}]かった。", "12": "[主{しゅ}]がアモリびとをイスラエルの[人々{ひとびと}]にわたされた[日{ひ}]に、ヨシュアはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]にむかって[言{い}]った、「[日{ひ}]よ、ギベオンの[上{うえ}]にとどまれ、[月{つき}]よ、アヤロンの[谷{たに}]にやすらえ」。", "13": "[民{たみ}]がその[敵{てき}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]るまで、[日{ひ}]はとどまり、[月{つき}]は[動{うご}]かなかった。これはヤシャルの[書{しょ}]にしるされているではないか。[日{ひ}]が[天{てん}]の[中空{ちゅうくう}]にとどまって、[急{いそ}]いで[没{ぼっ}]しなかったこと、おおよそ一[日{にち}]であった。", "14": "これより[先{さき}]にも、あとにも、[主{しゅ}]がこのように[人{ひと}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれられた[日{ひ}]は一[日{にち}]もなかった。[主{しゅ}]がイスラエルのために[戦{たたか}]われたからである。", "15": "こうしてヨシュアはイスラエルのすべての[人{ひと}]と[共{とも}]にギルガルの[陣営{じんえい}]に[帰{かえ}]った。", "16": "かの五[人{にん}]の[王{おう}]たちは[逃{に}]げて[行{い}]って、マッケダのほら[穴{あな}]に[隠{かく}]れたが、", "17": "五[人{にん}]の[王{おう}]たちがマッケダのほら[穴{あな}]にかくれているのが[見{み}]つかったと、ヨシュアに[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、", "18": "ヨシュアは[言{い}]った、「ほら[穴{あな}]の[口{くち}]に[大石{おおいし}]をころがし、そのそばに[人{ひと}]を[置{お}]いて、[守{まも}]らせなさい。", "19": "ただし、あなたがたは、そこにとどまらないで、[敵{てき}]のあとを[追{お}]い、そのしんがりを[撃{う}]ち、[彼{かれ}]らをその[町{まち}]にはいらせてはならない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをあなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]されたからである」。", "20": "ヨシュアとイスラエルの[人々{ひとびと}]は、[大{おお}]いに[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、ついに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしつくしたが、[彼{かれ}]らのうちのがれて[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]どもは、[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]に[逃{に}]げこんだので、", "21": "[民{たみ}]はみな[安{やす}]らかにマッケダの[陣営{じんえい}]のヨシュアのもとに[帰{かえ}]ってきたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]にむかって[舌{した}]を[鳴{な}]らす[者{もの}]はひとりもなかった。", "22": "その[時{とき}]ヨシュアは[言{い}]った、「ほら[穴{あな}]の[口{くち}]を[開{ひら}]いて、ほら[穴{あな}]から、かの五[人{にん}]の[王{おう}]たちを、わたしのもとにひき[出{だ}]しなさい」。", "23": "やがて、そのようにして、かの五[人{にん}]の[王{おう}]たち、すなわち、エルサレムの[王{おう}]、ヘブロンの[王{おう}]、ヤルムテの[王{おう}]、ラキシの[王{おう}]、およびエグロンの[王{おう}]を、ほら[穴{あな}]から[彼{かれ}]のもとにひき[出{だ}]した。", "24": "この[王{おう}]たちをヨシュアのもとにひき[出{だ}]した[時{とき}]、ヨシュアはイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せ、[自分{じぶん}]と[共{とも}]に[行{い}]ったいくさびとの[長{ちょう}]たちに[言{い}]った、「[近寄{ちかよ}]って、この[王{おう}]たちのくびに[足{あし}]をかけなさい」。そこで[近寄{ちかよ}]って、その[王{おう}]たちのくびに[足{あし}]をかけたので、", "25": "ヨシュアは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[恐{おそ}]れおののいてはならない。[強{つよ}]くまた[雄々{おお}]しくあれ。あなたがたが[攻{せ}]めて[戦{たたか}]うすべての[敵{てき}]には、[主{しゅ}]がこのようにされるのである」。", "26": "そして[後{のち}]ヨシュアは[彼{かれ}]らを[撃{う}]って[死{し}]なせ、五[本{ほん}]の[木{き}]にかけて、[夕暮{ゆうぐ}]れまで[木{き}]の[上{うえ}]にさらして[置{お}]いたが、", "27": "[日{ひ}]の[入{い}]るころになって、ヨシュアが[命{めい}]じたので、これを[木{き}]からおろし、[彼{かれ}]らが[隠{かく}]れていたほら[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、ほら[穴{あな}]の[口{くち}]に[大石{おおいし}]を[置{お}]いた。これは[今日{こんにち}]まで[残{のこ}]っている。", "28": "その[日{ひ}]ヨシュアはマッケダを[取{と}]り、つるぎをもって、それと、その[王{おう}]とを[撃{う}]ち、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼして、ひとりも[残{のこ}]さず、エリコの[王{おう}]にしたように、マッケダの[王{おう}]にもした。", "29": "こうしてヨシュアはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、マッケダからリブナに[進{すす}]み、リブナを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]った。", "30": "[主{しゅ}]が、それと、その[王{おう}]をも、イスラエルの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、つるぎをもって、それと、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、ひとりもその[中{なか}]に[残{のこ}]さず、エリコの[王{おう}]にしたように、その[王{おう}]にもした。", "31": "ヨシュアはまたイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、リブナからラキシに[進{すす}]み、これに[向{む}]かって[陣{じん}]をしき、[攻{せ}]め[戦{たたか}]った。", "32": "[主{しゅ}]がラキシをイスラエルの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、ふつか[目{め}]にこれを[取{と}]り、つるぎをもって、それと、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼした。すべてリブナにしたとおりであった。", "33": "その[時{とき}]、ゲゼルの[王{おう}]ホラムが、ラキシを[助{たす}]けるために[上{のぼ}]ってきたので、ヨシュアは[彼{かれ}]と、その[民{たみ}]とを[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、ついにひとりも[残{のこ}]さなかった。", "34": "ヨシュアはまたイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、ラキシからエグロンに[進{すす}]み、これに[向{む}]かって[陣{じん}]をしき、[攻{せ}]め[戦{たたか}]った。", "35": "その[日{ひ}]これを[取{と}]り、つるぎをもって、これを[撃{う}]ち、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を、ことごとくその[日{ひ}]に[滅{ほろ}]ぼした。すべてラキシにしたとおりであった。", "36": "ヨシュアはまたイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、エグロンからヘブロンに[進{すす}]み[上{のぼ}]り、これを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、", "37": "それを[取{と}]って、それと、その[王{おう}]、およびそのすべての[町々{まちまち}]と、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を、つるぎをもって[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、ひとりも[残{のこ}]さなかった。すべてエグロンにしたとおりであった。すなわち、それとその[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼした。", "38": "またヨシュアはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、デビルへひきかえし、これを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、", "39": "それと、その[王{おう}]、およびそのすべての[町々{まちまち}]を[取{と}]り、つるぎをもってそれを[撃{う}]ち、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼし、ひとりも[残{のこ}]さなかった。[彼{かれ}]がデビルと、その[王{おう}]にしたことは、ヘブロンにしたとおりであり、またリブナと、その[王{おう}]にしたとおりであった。", "40": "こうしてヨシュアはその[地{ち}]の[全部{ぜんぶ}]、すなわち、[山地{さんち}]、ネゲブ、[平地{へいち}]、および[山腹{さんぷく}]の[地{ち}]と、そのすべての[王{おう}]たちを[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、ひとりも[残{のこ}]さず、すべて[息{いき}]のあるものは、ことごとく[滅{ほろ}]ぼした。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりであった。", "41": "ヨシュアはカデシ・バルネアからガザまでの[国々{くにぐに}]、およびゴセンの[全{ぜん}][地{ち}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、ギベオンにまで[及{およ}]んだ。", "42": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がイスラエルのために[戦{たたか}]われたので、ヨシュアはこれらすべての[王{おう}]たちと、その[地{ち}]をいちどきに[取{と}]った。", "43": "そしてヨシュアはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[率{ひき}]いて、ギルガルの[陣営{じんえい}]に[帰{かえ}]った。" }, "11": { "1": "ハゾルの[王{おう}]ヤビンは、これを[聞{き}]いて、マドンの[王{おう}]ヨバブ、シムロンの[王{おう}]、およびアクサフの[王{おう}]、", "2": "また[北{きた}]の[山地{さんち}]、キンネロテの[南{みなみ}]のアラバ、[平地{へいち}]、[西{にし}]の[方{ほう}]のドルの[高地{こうち}]におる[王{おう}]たち、", "3": "すなわち、[東西{とうざい}]のカナンびと、アモリびと、ヘテびと、ペリジびと、[山地{さんち}]のエブスびと、ミヅパの[地{ち}]にあるヘルモンのふもとのヒビびとに[使者{ししゃ}]をつかわした。", "4": "そして[彼{かれ}]らは、そのすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]いて[出{で}]てきた。その[大軍{たいぐん}]は[浜{はま}]べの[砂{すな}]のように[数多{かずおお}]く、[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]も、ひじょうに[多{おお}]かった。", "5": "これらの[王{おう}]たちはみな[軍{ぐん}]を[集{あつ}]め、[進{すす}]んできて、[共{とも}]にメロムの[水{みず}]のほとりに[陣{じん}]をしき、イスラエルと[戦{たたか}]おうとした。", "6": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らのゆえに[恐{おそ}]れてはならない。あすの[今{いま}]ごろ、わたしは[彼{かれ}]らを[皆{みな}]イスラエルに[渡{わた}]して、ことごとく[殺{ころ}]させるであろう。あなたは[彼{かれ}]らの[馬{うま}]の[足{あし}]の[筋{すじ}]を[切{き}]り、[戦車{せんしゃ}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かなければならない」。", "7": "そこでヨシュアは、すべてのいくさびとを[率{ひき}]いて、にわかにメロムの[水{みず}]のほとりにおし[寄{よ}]せ、[彼{かれ}]らを[襲{おそ}]った。", "8": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをイスラエルの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、これを[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、[大{だい}]シドンおよびミスレポテ・マイムまで、これを[追撃{ついげき}]し、[東{ひがし}]の[方{ほう}]では、ミヅパの[谷{たに}]まで[彼{かれ}]らを[追{お}]い、ついにひとりも[残{のこ}]さず[撃{う}]ちとった。", "9": "ヨシュアは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたとおりに[彼{かれ}]らに[行{おこな}]い、[彼{かれ}]らの[馬{うま}]の[足{あし}]の[筋{すじ}]を[切{き}]り、[戦車{せんしゃ}]を[火{ひ}]で[焼{や}]いた。", "10": "その[時{とき}]、ヨシュアはひきかえして、ハゾルを[取{と}]り、つるぎをもって、その[王{おう}]を[撃{う}]った。ハゾルは[昔{むかし}]、これらすべての[国々{くにぐに}]の[盟主{めいしゅ}]であったからである。", "11": "[彼{かれ}]らはつるぎをもって、その[中{なか}]のすべての[人{ひと}]を[撃{う}]ち、ことごとくそれを[滅{ほろ}]ぼし、[息{いき}]のあるものは、ひとりも[残{のこ}]さなかった。そして[火{ひ}]をもってハゾルを[焼{や}]いた。", "12": "ヨシュアはこれらの[王{おう}]たちのすべての[町々{まちまち}]、およびその[諸王{しょおう}]を[取{と}]り、つるぎをもって、これを[撃{う}]ち、ことごとく[滅{ほろ}]ぼした。[主{しゅ}]のしもべモーセが[命{めい}]じたとおりであった。", "13": "ただし、[丘{おか}]の[上{うえ}]に[立{た}]っている[町々{まちまち}]をイスラエルは[焼{や}]かなかった。ヨシュアはただハゾルだけを[焼{や}]いた。", "14": "これらの[町{まち}]のすべてのぶんどり[物{もの}]と[家畜{かちく}]とは、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[戦利{せんり}][品{ひん}]として[取{と}]ったが、[人{ひと}]はみなつるぎをもって、[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]し、[息{いき}]のあるものは、ひとりも[残{のこ}]さなかった。", "15": "[主{しゅ}]がそのしもべモーセに[命{めい}]じられたように、モーセはヨシュアに[命{めい}]じたが、ヨシュアはそのとおりにおこなった。すべて[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたことで、ヨシュアが[行{おこな}]わなかったことは一つもなかった。", "16": "こうしてヨシュアはその[全{ぜん}][地{ち}]、すなわち、[山地{さんち}]、ネゲブの[全{ぜん}][地{ち}]、ゴセンの[全{ぜん}][地{ち}]、[平地{へいち}]、アラバならびにイスラエルの[山地{さんち}]と[平地{へいち}]を[取{と}]り、", "17": "セイルへ[上{のぼ}]って[行{い}]く[道{みち}]のハラク[山{やま}]から、ヘルモン[山{やま}]のふもとのレバノンの[谷{たに}]にあるバアルガデまでを[獲{え}]た。そしてそれらの[王{おう}]たちを、ことごとく[捕{とら}]えて、[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "18": "ヨシュアはこれらすべての[王{おう}]たちと、[長{なが}]いあいだ[戦{たたか}]った。", "19": "ギベオンの[住民{じゅうみん}]ヒビびとのほかには、イスラエルの[人々{ひとびと}]と[和{わ}]を[講{こう}]じた[町{まち}]は一つもなかった。[町々{まちまち}]はみな[戦争{せんそう}]をして、[攻{せ}]め[取{と}]ったものであった。", "20": "[彼{かれ}]らが[心{こころ}]をかたくなにして、イスラエルに[攻{せ}]めよせたのは、もともと[主{しゅ}]がそうさせられたので、[彼{かれ}]らがのろわれた[者{もの}]となり、あわれみを[受{う}]けず、ことごとく[滅{ほろ}]ぼされるためであった。[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたとおりである。", "21": "その[時{とき}]、ヨシュアはまた[行{い}]って、[山地{さんち}]、ヘブロン、デビル、アナブ、ユダのすべての[山地{さんち}]、イスラエルのすべての[山地{さんち}]から、アナクびとを[断{た}]ち、[彼{かれ}]らの[町々{まちまち}]をも[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼした。", "22": "それでイスラエルの[人々{ひとびと}]の[地{ち}]に、アナクびとは、ひとりもいなくなった。ただガサ、ガテ、アシドドには、[少{すこ}]し[残{のこ}]っているだけであった。", "23": "こうしてヨシュアはその[地{ち}]を、ことごとく[取{と}]った。すべて[主{しゅ}]がモーセに[告{つ}]げられたとおりである。そしてヨシュアはイスラエルの[部族{ぶぞく}]にそれぞれの[分{ぶん}]を[与{あた}]えて、[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせた。こうしてその[地{ち}]に[戦争{せんそう}]はやんだ。" }, "12": { "1": "さてヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、[日{ひ}]の[出{で}]の[方{ほう}]で、アルノンの[谷{たに}]からヘルモン[山{やま}]まで、および[東{ひがし}]アラバの[全土{ぜんど}]のうちで、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして[地{ち}]を[取{と}]った[国{くに}]の[王{おう}]たちは、[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "まず、アモリびとの[王{おう}]シホン。[彼{かれ}]はヘシボンに[住{す}]み、その[領地{りょうち}]は、アルノンの[谷{たに}]のほとりにあるアロエル、および[谷{たに}]の[中{なか}]の[町{まち}]から、ギレアデの[半{なか}]ばを[占{し}]めて、アンモンびととの[境{さかい}]であるヤボク[川{かわ}]に[達{たっ}]し、", "3": "[東{ひがし}]の[方{ほう}]ではアラバをキンネレテの[湖{みずうみ}]まで[占{し}]め、またアラバの[海{うみ}]すなわち[塩{しお}]の[海{うみ}]の[東{ひがし}]におよび、ベテエシモテの[道{みち}]を[経{へ}]て、[南{みなみ}]はピスガの[山{やま}]のふもとに[達{たっ}]した。", "4": "[次{つぎ}]にレパイムの[生{い}]き[残{のこ}]りのひとりであったバシャンの[王{おう}]オグ。[彼{かれ}]はアシタロテとエデレイとに[住{す}]み、", "5": "ヘルモン[山{やま}]、サレカ、およびバシャンの[全土{ぜんど}]を[領{りょう}]したので、ゲシュルびと、およびマアカびとと[境{さかい}]を[接{せっ}]し、またギレアデの[半{なか}]ばを[領{りょう}]したので、ヘシボンの[王{おう}]シホンと[境{さかい}]を[接{せっ}]していた。", "6": "[主{しゅ}]のしもべモーセと、イスラエルの[人々{ひとびと}]とが、[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、そして[主{しゅ}]のしもべモーセは、これらの[地{ち}]を、ルベンびと、ガドびと、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]に[与{あた}]えて[所有{しょゆう}]とさせた。", "7": "ヨルダンのこちら[側{がわ}]、[西{にし}]の[方{ほう}]にあって、レバノンの[谷{たに}]にあるバアルガデから、セイルへ[上{のぼ}]って[行{い}]く[道{みち}]のハラク[山{やま}]までの[間{あいだ}]で、ヨシュアと、イスラエルの[人々{ひとびと}]とが、[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼした[国{くに}]の[王{おう}]たちは、[次{つぎ}]のとおりである。ヨシュアは[彼{かれ}]らの[地{ち}]をイスラエルの[部族{ぶぞく}]に、それぞれの[分{ぶん}]を[与{あた}]えて[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせた。", "8": "これは、[山地{さんち}]、[平地{へいち}]、アラバ、[山腹{さんぷく}]、[荒野{あらの}]、およびネゲブであって、ヘテびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの[所領{しょりょう}]であった。", "9": "エリコの[王{おう}]ひとり。ベテルのほとりのアイの[王{おう}]ひとり。", "10": "エルサレムの[王{おう}]ひとり。ヘブロンの[王{おう}]ひとり。", "11": "ヤルムテの[王{おう}]ひとり。ラキシの[王{おう}]ひとり。", "12": "エグロンの[王{おう}]ひとり。ゲゼルの[王{おう}]ひとり。", "13": "デビルの[王{おう}]ひとり。ゲデルの[王{おう}]ひとり。", "14": "ホルマの[王{おう}]ひとり。アラデの[王{おう}]ひとり。", "15": "リブナの[王{おう}]ひとり。アドラムの[王{おう}]ひとり。", "16": "マッケダの[王{おう}]ひとり。ベテルの[王{おう}]ひとり。", "17": "タップアの[王{おう}]ひとり。ヘペルの[王{おう}]ひとり。", "18": "アペクの[王{おう}]ひとり。シャロンの[王{おう}]ひとり。", "19": "マドンの[王{おう}]ひとり。ハゾルの[王{おう}]ひとり。", "20": "シムロン・メロンの[王{おう}]ひとり。アクサフの[王{おう}]ひとり。", "21": "タアナクの[王{おう}]ひとり。メギドの[王{おう}]ひとり。", "22": "ケデシの[王{おう}]ひとり。カルメルのヨクネアムの[王{おう}]ひとり。", "23": "ドルの[高地{こうち}]におるドルの[王{おう}]ひとり。ガリラヤのゴイイムの[王{おう}]ひとり。", "24": "テルザの[王{おう}]ひとり。[合{あ}]わせて三十一[王{おう}]である。" }, "13": { "1": "さてヨシュアは[年{とし}]が[進{すす}]んで[老{お}]いたが、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたは[年{とし}]が[進{すす}]んで[老{お}]いたが、[取{と}]るべき[地{ち}]は、なお[多{おお}]く[残{のこ}]っている。", "2": "その[残{のこ}]っている[地{ち}]は、[次{つぎ}]のとおりである。ペリシテびとの[全{ぜん}][地域{ちいき}]、ゲシュルびとの[全土{ぜんど}]、", "3": "エジプトの[東{ひがし}]のシホルから[北{きた}]にのびて、カナンびとに[属{ぞく}]するといわれるエクロンの[境{さかい}]までの[地{ち}]、ペリシテびとの五[人{にん}]の[君{きみ}]たちの[地{ち}]、すなわち、ガザ、アシドド、アシケロン、ガテ、およびエクロン。", "4": "[南{みなみ}]のアビびとの[地{ち}]、カナンびとの[全{ぜん}][地{ち}]、シドンびとに[属{ぞく}]するメアラからアモリびとの[境{さかい}]にあるアペクまでの[部分{ぶぶん}]。", "5": "またヘルモン[山{やま}]のふもとのバアルガデからハマテの[入口{いりぐち}]に[至{いた}]るゲバルびとの[地{ち}]、およびレバノンの[東{ひがし}]の[全土{ぜんど}]。", "6": "レバノンからミスレポテ・マイムまでの[山地{さんち}]のすべての[民{たみ}]、すなわちシドンびとの[全土{ぜんど}]。わたしはみずから[彼{かれ}]らをイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]うであろう。わたしが[命{めい}]じたように、あなたはその[地{ち}]をイスラエルに[分{わ}]け[与{あた}]えて、[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせなければならない。", "7": "すなわち、その[地{ち}]を九つの[部族{ぶぞく}]と、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]とに[分{わ}]け[与{あた}]えて、[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせなければならない」。", "8": "マナセの[他{た}]の[半{はん}][部族{ぶぞく}]と[共{とも}]に、ルベンびとと、ガドびととは、ヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、[東{ひがし}]の[方{ほう}]で、その[嗣{し}][業{ぎょう}]をモーセから[受{う}]けた。[主{しゅ}]のしもべモーセが、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えたのは、", "9": "アルノンの[谷{たに}]のほとりにあるアロエル、および[谷{たに}]の[中{なか}]にある[町{まち}]から、デボンとメデバの[間{あいだ}]にある[高原{こうげん}]のすべての[地{ち}]。", "10": "ヘシボンで[世{よ}]を[治{おさ}]めた、アモリびとの[王{おう}]シホンのすべての[町々{まちまち}]を[含{ふく}]めて、アンモンの[人々{ひとびと}]の[境{さかい}]までの[地{ち}]。", "11": "ギレアデと、ゲシュルびと、ならびにマアカびとの[領地{りょうち}]、ヘルモン[山{やま}]の[全土{ぜんど}]、サルカまでのバシャン[全体{ぜんたい}]。", "12": "アシタロテとエデレイで[世{よ}]を[治{おさ}]めたバシャンの[王{おう}]オグの[全国{ぜんこく}]。オグはレパイムの[生{い}]き[残{のこ}]りであった。モーセはこれらを[撃{う}]って、[追{お}]い[払{はら}]った。", "13": "ただし、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、ゲシュルびとと、マアカびとを[追{お}]い[払{はら}]わなかった。ゲシュルびとと、マアカびとは、[今日{こんにち}]までイスラエルのうちに[住{す}]んでいる。", "14": "ただレビの[部族{ぶぞく}]には、ヨシュアはなんの[嗣{し}][業{ぎょう}]をも[与{あた}]えなかった。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[火祭{かさい}]が[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]であるからである。[主{しゅ}]がヨシュアに[言{い}]われたとおりである。", "15": "モーセはルベンびとの[部族{ぶぞく}]に、その[家族{かぞく}]にしたがって[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えたが、", "16": "その[領域{りょういき}]はアルノンの[谷{たに}]のほとりにあるアロエル、および[谷{たに}]の[中{なか}]にある[町{まち}]からメデバのほとりのすべての[高原{こうげん}]、", "17": "ヘシボンおよびその[高原{こうげん}]のすべての[町々{まちまち}]、デボン、バモテ・バアル、ベテ・バアル・メオン、", "18": "ヤハヅ、ケデモテ、メパアテ、", "19": "キリアタイム、シブマ、[谷{たに}]の[中{なか}]の[山{やま}]にあるゼレテ・シャハル、", "20": "ベテペオル、ピスガの[山腹{さんぷく}]、ベテエシモテ、", "21": "すなわち[高原{こうげん}]のすべての[町々{まちまち}]と、ヘシボンで[世{よ}]を[治{おさ}]めたアモリびとの[王{おう}]シホンの[全国{ぜんこく}]に[及{およ}]んだ。モーセはシホンを、ミデアンのつかさたちエビ、レケム、ツル、ホルおよびレバと[共{とも}]に[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。これらはみなシホンの[諸侯{しょこう}]であって、その[地{ち}]に[住{す}]んでいた[者{もの}]である。", "22": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はまたベオルの[子{こ}]、[占{うらな}]い[師{し}]バラムをもつるぎにかけて、そのほかに[殺{ころ}]した[者{もの}]どもと[共{とも}]に[殺{ころ}]した。", "23": "ルベンびとの[領域{りょういき}]はヨルダンを[境{さかい}]とした。これはルベンびとが、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と[村々{むらむら}]とを[含{ふく}]む。", "24": "モーセはまたガドの[部族{ぶぞく}]、ガドの[子孫{しそん}]にも、その[家族{かぞく}]にしたがって、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えたが、", "25": "その[領域{りょういき}]はヤゼル、ギレアデのすべての[町々{まちまち}]、アンモンびとの[地{ち}]の[半{なか}]ばで、ラバの[東{ひがし}]のアロエルまでの[地{ち}]。", "26": "ヘシボンからラマテ・ミゾパまでの[地{ち}]、およびベトニム、マハナイムからデビルの[境{さかい}]までの[地{ち}]。", "27": "[谷{たに}]の[中{なか}]ではベテハラム、ベテニムラ、スコテ、およびザポンなど、ヘシボンの[王{おう}]シホンの[国{くに}]の[残{のこ}]りの[部分{ぶぶん}]。ヨルダンを[境{さかい}]として、ヨルダンの[東側{ひがしがわ}]、キンネレテの[湖{みずうみ}]の[南{みなみ}]の[端{はし}]までの[地{ち}]。", "28": "これはガドびとが、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と[村々{むらむら}]とを[含{ふく}]む。", "29": "モーセはまたマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]にも、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えたが、それはマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[与{あた}]えられたものである。", "30": "その[領域{りょういき}]はマハナイムからバシャンの[全土{ぜんど}]に[及{およ}]び、バシャンの[王{おう}]オグの[全国{ぜんこく}]、バシャンにあるヤイルのすべての[町々{まちまち}]、すなわちその六十の[町{まち}]。", "31": "またギレアデの[半{なか}]ば、バシャンのオグの[国{くに}]の[町{まち}]であるアシタロテとエデレイ。これらはマナセの[子{こ}]マキルの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えられた。すなわちマキルの[子孫{しそん}]の[半{なか}]ばが、その[家族{かぞく}]にしたがって、それを[獲{え}]た。", "32": "これらはヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、エリコの[東{ひがし}]のモアブの[平野{へいや}]で、モーセが[分{わ}]け[与{あた}]えた[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "33": "ただし、レビの[部族{ぶぞく}]には、モーセはなんの[嗣{し}][業{ぎょう}]をも[与{あた}]えなかった。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がその[嗣{し}][業{ぎょう}]だからである。[主{しゅ}]がモーセに[言{い}]われたとおりである。" }, "14": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、カナンの[地{ち}]で[受{う}]けた[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]は、[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、[祭司{さいし}]エレアザル、ヌンの[子{こ}]ヨシュア、およびイスラエルの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]の[首長{しゅちょう}]たちが、これを[彼{かれ}]らに[分{わ}]かち、", "2": "[主{しゅ}]がモーセによって[命{めい}]じられたように、くじによって、これを九つの[部族{ぶぞく}]と、[半{なか}]ばの[部族{ぶぞく}]とに、[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えた。", "3": "これはヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]で、モーセがすでに[他{た}]の二つの[部族{ぶぞく}]と、[半{なか}]ばの[部族{ぶぞく}]とに、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えていたからである。ただしレビびとには、[彼{かれ}]らの[中{なか}]で[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えず、", "4": "ヨセフの[子孫{しそん}]が、マナセと、エフライムの二つの[部族{ぶぞく}]となったからである。レビびとには[土地{とち}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[与{あた}]えず、ただ、その[住{す}]むべき[町々{まちまち}]および、[家畜{かちく}]と[持{も}]ち[物{もの}]とを[置{お}]くための[放牧{ほうぼく}][地{ち}]を[与{あた}]えたばかりであった。", "5": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたようにおこなって、その[地{ち}]を[分{わ}]けた。", "6": "[時{とき}]に、ユダの[人々{ひとびと}]がギルガルのヨシュアの[所{ところ}]にきて、ケニズびとエフンネの[子{こ}]カレブが、ヨシュアに[言{い}]った、「[主{しゅ}]がカデシ・バルネアで、あなたとわたしとについて、[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセに[言{い}]われたことを、あなたはごぞんじです。", "7": "[主{しゅ}]のしもべモーセが、この[地{ち}]を[探{さぐ}]るために、わたしをカデシ・バルネアからつかわした[時{とき}]、わたしは四十[歳{さい}]でした。そしてわたしは、[自分{じぶん}]の[信{しん}]ずるところを[復命{ふくめい}]しました。", "8": "しかし、[共{とも}]に[上{のぼ}]って[行{い}]った[兄弟{きょうだい}]たちは、[民{たみ}]の[心{こころ}]をくじいてしまいましたが、わたしは[全{まった}]くわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]いました。", "9": "その[日{ひ}]モーセは[誓{ちか}]って、[言{い}]いました、『おまえの[足{あし}]で[踏{ふ}]んだ[地{ち}]は、かならず[長{なが}]くおまえと[子孫{しそん}]との[嗣{し}][業{ぎょう}]となるであろう。おまえが[全{まった}]くわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]ったからである』。", "10": "[主{しゅ}]がこの[言葉{ことば}]をモーセに[語{かた}]られた[時{とき}]からこのかた、イスラエルが[荒野{あらの}]に[歩{あゆ}]んだ四十五[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われたように、わたしを[生{い}]きながらえさせてくださいました。わたしは[今日{こんにち}]すでに八十五[歳{さい}]ですが、", "11": "[今{いま}]もなお、モーセがわたしをつかわした[日{ひ}]のように、[健{すこ}]やかです。わたしの[今{いま}]の[力{ちから}]は、あの[時{とき}]の[力{ちから}]に[劣{おと}]らず、どんな[働{はたら}]きにも、[戦{たたか}]いにも[堪{こた}]えることができます。", "12": "それで[主{しゅ}]があの[日{ひ}][語{かた}]られたこの[山地{さんち}]を、どうか[今{いま}]、わたしにください。あの[日{ひ}]あなたも[聞{き}]いたように、そこにはアナキびとがいて、その[町々{まちまち}]は[大{おお}]きく[堅固{けんご}]です。しかし、[主{しゅ}]がわたしと[共{とも}]におられて、わたしはついには、[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]うことができるでしょう」。", "13": "そこでヨシュアはエフンネの[子{こ}]カレブを[祝福{しゅくふく}]し、ヘブロンを[彼{かれ}]に[与{あた}]えて[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせた。", "14": "こうしてヘブロンは、ケニズびとエフンネの[子{こ}]カレブの[嗣{し}][業{ぎょう}]となって、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。[彼{かれ}]が[全{まった}]くイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]ったからである。", "15": "ヘブロンの[名{な}]は、もとはキリアテ・アルバといった。アルバは、アナキびとのうちの、[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[人{ひと}]であった。こうしてこの[地{ち}]に[戦争{せんそう}]はやんだ。" }, "15": { "1": "ユダの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじで[獲{え}]た[地{ち}]は、[南{みなみ}]の[方{ほう}]では、エドムの[境{さかい}]に[達{たっ}]し、[南{みなみ}]のはてにあるチンの[荒野{あらの}]に[及{およ}]んでいた。", "2": "その[南{みなみ}]の[境{さかい}]は、[塩{しお}]の[海{うみ}]の[南{みなみ}]の[端{はし}]の、[入海{いりうみ}]から[起{おこ}]り、", "3": "アクラビムの[坂{さか}]の[南{みなみ}]に[出{で}]てチンに[進{すす}]み、カデシ・バルネアの[南{みなみ}]から[上{のぼ}]って、ヘヅロンに[進{すす}]み、アダルに[上{のぼ}]っていって、カルカに[回{まわ}]り、", "4": "アヅモンに[進{すす}]んで、エジプトの[川{かわ}]に[達{たっ}]し、その[境{さかい}]は[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。これが[彼{かれ}]らの[南{みなみ}]の[境{さかい}]である。", "5": "[東{ひがし}]の[境{さかい}]は[塩{しお}]の[海{うみ}]であって、ヨルダンの[川口{かわぐち}]に[達{たっ}]する。[北{きた}]の[方{ほう}]の[境{さかい}]は、ヨルダンの[川口{かわぐち}]の、[入海{いりうみ}]から[起{おこ}]り、", "6": "[上{のぼ}]ってベテホグラに[行{い}]き、ベテアラバの[北{きた}]を[過{す}]ぎ、[上{のぼ}]ってルベンびとボハンの[石{いし}]に[達{たっ}]し、", "7": "またアコルの[谷{たに}]からデビルに[上{のぼ}]って、[北{きた}]におもむき、[川{かわ}]の[南{みなみ}]にあるアドミムの[坂{さか}]に[対{たい}]するギルガルに[向{む}]かって[進{すす}]み、エンシメシの[水{みず}]に[達{たっ}]し、エンロゲルに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "8": "またその[境{さかい}]はベンヒンノムの[谷{たに}]に[沿{そ}]って、エブスびとの[地{ち}]、すなわちエルサレムの[南{みなみ}]のわきに[上{のぼ}]り、ヒンノムの[谷{たに}]の[西{にし}]にある[山{やま}]の[頂{いただき}]に[上{のぼ}]る。これはレパイムの[谷{たに}]の[北{きた}]の[果{はて}]にあるものである。", "9": "その[境{さかい}]は、この[山{やま}]の[頂{いただき}]からネフトアの[水{みず}]の[源{みなもと}]に[至{いた}]り、その[所{ところ}]からエフロン[山{やま}]の[町々{まちまち}]に[及{およ}]び、その[境{さかい}]は[曲{まが}]ってバアラに[達{たっ}]する。これは、すなわちキリアテ・ヤリムである。", "10": "その[境{さかい}]は、バアラから[西{にし}]に[回{まわ}]って、セイル[山{やま}]に[及{およ}]び、ヤリム[山{やま}]、すなわちケサロンの[北{きた}]のわきを[経{へ}]て、ベテシメシに[下{くだ}]り、テムナに[進{すす}]み、", "11": "エクロンの[北{きた}]の[丘{おか}]のわきに[出{で}]て、シッケロンに[曲{まが}]り、バアラ[山{やま}]に[進{すす}]み、ヤブネルに[達{たっ}]し、[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "12": "また[西{にし}]の[境{さかい}]は[大海{たいかい}]であって、[海岸{かいがん}]を[境{さかい}]とした。これがユダの[人々{ひとびと}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[地{ち}]の[四方{しほう}]の[境{さかい}]である。", "13": "ヨシュアは、[主{しゅ}]に[命{めい}]じられたように、エフンネの[子{こ}]カレブに、ユダの[人々{ひとびと}]のうちで、キリアテ・アルバ、すなわちヘブロンを[与{あた}]えて、その[分{ぶん}]とさせた。アルバはアナクの[父{ちち}]であった。", "14": "カレブはその[所{ところ}]から、アナクの[子{こ}]三[人{にん}]を[追{お}]い[払{はら}]った。すなわち、セシャイ、アヒマン、およびタルマイであって、アナクから[出{で}]たものである。", "15": "そして[彼{かれ}]はこの[所{ところ}]からデビルに[住{す}]む[民{たみ}]の[所{ところ}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]った。デビルの[名{な}]は、もとはキリアテ・セペルといった。", "16": "カレブは[言{い}]った、「キリアテ・セペルを[撃{う}]って、これを[取{と}]る[者{もの}]には、わたしの[娘{むすめ}]アクサを[妻{つま}]として[与{あた}]えるであろう」。", "17": "ケナズの[子{こ}]で、カレブの[弟{おとうと}]オテニエルがそれを[取{と}]ったので、カレブは[娘{むすめ}]アクサを、[妻{つま}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。", "18": "[彼女{かのじょ}]がとつぐ[時{とき}]、[畑{はたけ}]を[父{ちち}]に[求{もと}]めるようにと、オテニエルに[勧{すす}]められた。そして[彼女{かのじょ}]が、ろばから[降{ふ}]りたので、カレブは[彼女{かのじょ}]に、[何{なに}]を[望{のぞ}]むのかとたずねた。", "19": "[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしに[贈{おく}]り[物{もの}]をください。あなたはネゲブの[地{ち}]に、わたしをやられるのですから、[泉{いずみ}]をもください」。カレブは[彼女{かのじょ}]に[上{うえ}]の[泉{いずみ}]と[下{した}]の[泉{いずみ}]とを[与{あた}]えた。", "20": "ユダの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]は、[次{つぎ}]のとおりである。", "21": "ユダの[人々{ひとびと}]の[部族{ぶぞく}]が、[南{みなみ}]でエドムの[境{さかい}]の[方{ほう}]にもっていた[遠{とお}]くの[町々{まちまち}]は、カブジエル、エデル、ヤグル、", "22": "キナ、デモナ、アダダ、", "23": "ケデシ、ハゾル、イテナン、", "24": "ジフ、テレム、ベアロテ、", "25": "ハゾル・ハダッタ、ケリオテ・ヘヅロンすなわちハゾル、", "26": "アマム、シマ、モラダ、", "27": "ハザルガダ、ヘシモン、ベテペレテ、", "28": "ハザル・シュアル、ベエルシバ、ビジョテヤ、", "29": "バアラ、イイム、エゼム、", "30": "エルトラデ、ケシル、ホルマ、", "31": "チクラグ、マデマンナ、サンサンナ、", "32": "レバオテ、シルヒム、アイン、リンモン。これらの[町{まち}]は[合{あ}]わせて二十九、ならびにそれに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "33": "[平地{へいち}]では、エシタオル、ゾラ、アシナ、", "34": "ザノア、エンガンニム、タップア、エナム、", "35": "ヤルムテ、アドラム、ソコ、アゼカ、", "36": "シャアライム、アデタイム、ゲデラ、ゲデロタイム。すなわち十四の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "37": "ゼナン、ハダシャ、ミグダルガデ、", "38": "デラン、ミヅパ、ヨクテル、", "39": "ラキシ、ボヅカテ、エグロン、", "40": "カボン、ラマム、キテリシ、", "41": "ゲデロテ、ベテダゴン、ナアマ、マッケダ。すなわち十六の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "42": "またリブナ、エテル、アシャン、", "43": "イフタ、アシナ、ネジブ、", "44": "ケイラ、アクジブ、マレシャ。すなわち九つの[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "45": "エクロンと、その[町々{まちまち}]、および[村々{むらむら}]。", "46": "エクロンから[海{うみ}]まで、すべてアシドドのほとりにある[町々{まちまち}]、およびそれに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "47": "アシドドとその[町々{まちまち}]および[村々{むらむら}]。ガザとその[町々{まちまち}]および[村々{むらむら}]。エジプトの[川{かわ}]と[大海{たいかい}]の[海岸{かいがん}]までが、その[境{さかい}]であった。", "48": "[山地{さんち}]では、シャミル、ヤッテル、ソコ、", "49": "ダンナ、キリアテ・サンナすなわちデビル、", "50": "アナブ、エシテモ、アニム、", "51": "ゴセン、ホロン、ギロ。すなわち十一の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "52": "アラブ、ドマ、エシャン、", "53": "ヤニム、ベテタップア、アペカ、", "54": "ホムタ、キリアテ・アルバすなわちヘブロン、ヂオル。すなわち九つの[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "55": "マオン、カルメル、ジフ、ユッタ、", "56": "エズレル、ヨクデアム、ザノア、", "57": "カイン、ギベア、テムナ。すなわち十の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "58": "ハルホル、ベテズル、ゲドル、", "59": "マアラテ、ベテアノテ、エルテコン。すなわち六つの[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "60": "キリアテ・バアルすなわちキリアテ・ヤリム、ラバ。これらの二つの[町{まち}]とそれに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "61": "[荒野{あらの}]では、ベテアラバ、ミデン、セカカ、", "62": "ニブシャン、[塩{しお}]の[町{まち}]、エンゲデ。すなわち六つの[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "63": "しかし、ユダの[人々{ひとびと}]は、エルサレムの[住民{じゅうみん}]エブスびとを[追{お}]い[払{はら}]うことができなかった。それでエブスびとは[今日{こんにち}]まで、ユダの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にエルサレムに[住{す}]んでいる。" }, "16": { "1": "ヨセフの[子孫{しそん}]が、くじによって[獲{え}]た[地{ち}]の[境{さかい}]は、エリコのほとりのヨルダン、すなわちエリコの[水{みず}]の[東{ひがし}]から[起{た}]って、[荒野{あらの}]に[延{の}]び、エリコから[山地{さんち}]に[上{のぼ}]っている[荒野{あらの}]を[経{へ}]て、ベテルに[至{いた}]り、", "2": "ベテルからルズにおもむき、アルキびとの[領地{りょうち}]であるアタロテに[進{すす}]み、", "3": "[西{にし}]に[下{くだ}]ってヤフレテびとの[領地{りょうち}]に[達{たっ}]し、[下{した}]ベテホロンの[地域{ちいき}]に[及{およ}]び、ゲゼルに[達{たっ}]し、[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "4": "こうしてヨセフの[子孫{しそん}]のマナセと、エフライムとは、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けた。", "5": "エフライムの[子孫{しそん}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[地{ち}]の[境{さかい}]は、[次{つぎ}]のとおりである。[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[東{ひがし}]の[境{さかい}]は、アタロテ・アダルであって、[上{うえ}]ベテホロンに[達{たっ}]し、", "6": "その[境{さかい}]は、その[所{ところ}]から[海{うみ}]に[及{およ}]ぶ。[北{きた}]にはミクメタテがあり、[東{ひがし}]ではその[境{さかい}]はタアナテシロで[曲{まが}]り、[進{すす}]んでヤノアの[東{ひがし}]に[至{いた}]り、", "7": "ヤノアからアタロテとナアラに[下{くだ}]り、エリコに[達{たっ}]し、ヨルダンに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "8": "タップアからその[境{さかい}]は[西{にし}]に[進{すす}]んで、カナの[川{かわ}]に[達{たっ}]し、[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。これはエフライムの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "9": "このほかにマナセの[子孫{しそん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちにも、エフライムの[子孫{しそん}]のために[分{わ}]け[与{あた}]えられた[町々{まちまち}]があって、そのすべての[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]を[獲{え}]た。", "10": "ただし、ゲゼルに[住{す}]むカナンびとを、[追{お}]い[払{はら}]わなかったので、カナンびとは[今日{こんにち}]までエフライムの[中{なか}]に[住{す}]み、[奴隷{どれい}]となって[追{お}]い[使{つか}]われている。" }, "17": { "1": "マナセの[部族{ぶぞく}]が、くじによって[獲{え}]た[地{ち}]は、[次{つぎ}]のとおりである。マナセはヨセフの[長子{ちょうし}]であった。マナセの[長子{ちょうし}]で、ギレアデの[父{ちち}]であるマキルは、[軍人{ぐんじん}]であったので、ギレアデとバシャンを[獲{え}]た。", "2": "マナセの[部族{ぶぞく}]の[他{た}]のものにも、その[家族{かぞく}]にしたがって、[地{ち}]を[与{あた}]えたが、それは、アビエゼル、ヘレク、アスリエル、シケム、ヘペル、セミダで、これらはヨセフの[子{こ}]マナセの[男{おとこ}]の[子孫{しそん}]であって、その[家族{かぞく}]にしたがって、あげたものである。", "3": "しかし、マナセの[子{こ}]マキル、その[子{こ}]ギレアデ、その[子{こ}]ヘペル、その[子{こ}]であったゼロペハデには、[女{おんな}]の[子{こ}]だけで、[男{おとこ}]の[子{こ}]がなかった。[女{おんな}]の[子{こ}]たちの[名{な}]は、マヘラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといった。", "4": "[彼女{かのじょ}]たちは、[祭司{さいし}]エレアザル、ヌンの[子{こ}]ヨシュアおよび、つかさたちの[前{まえ}]に[進{すす}]み[出{で}]て、「わたしたちの[兄弟{きょうだい}]と[同{おな}]じように、わたしたちにも、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えよと、[主{しゅ}]はモーセに[命{めい}]じおきになりました」と[言{い}]ったので、ヨシュアは[主{しゅ}]の[命{いのち}]にしたがって、[彼{かれ}]らの[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]たちと[同{おな}]じように、[彼女{かのじょ}]たちにも[嗣{し}][業{ぎょう}]を[与{あた}]えた。", "5": "こうしてマナセはヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]で、ギレアデとバシャンの[地{ち}]のほかに、なお十の[部分{ぶぶん}]を[獲{え}]た。", "6": "マナセの[娘{むすめ}]たちが、[男{おとこ}]の[子{こ}]らと[共{とも}]に、[嗣{し}][業{ぎょう}]を[獲{え}]たからである。ギレアデの[地{ち}]は、そのほかのマナセの[子孫{しそん}]に[分{わ}]け[与{あた}]えられた。", "7": "マナセの[獲{え}]た[地{ち}]の[境{さかい}]は、アセルからシケムの[東{ひがし}]のミクメタテに[及{およ}]び、その[境{さかい}]は[南{みなみ}]に[延{の}]びて、エンタップアの[住民{じゅうみん}]に[達{たっ}]する。", "8": "タップアの[地{ち}]はマナセに[属{ぞく}]していたが、マナセの[境{さかい}]にあるタップアの[町{まち}]は、エフライムの[子孫{しそん}]に[属{ぞく}]していた。", "9": "またその[境{さかい}]はカナの[川{かわ}]に[下{くだ}]って、[川{かわ}]の[南{みなみ}]に[至{いた}]る。そこの[町々{まちまち}]はマナセの[町々{まちまち}]の[中{なか}]にあって、エフライムに[属{ぞく}]した。マナセの[境{さかい}]は、[川{かわ}]の[北{きた}]に[沿{そ}]って[進{すす}]み、[海{うみ}]に[達{たっ}]して[尽{つ}]きる。", "10": "その[川{かわ}]の[南{みなみ}]の[地{ち}]は、エフライムに[属{ぞく}]し、[北{きた}]はマナセに[属{ぞく}]する。[海{うみ}]がその[境{さかい}]となる。マナセは[北{きた}]はアセルに[接{せっ}]し、[東{ひがし}]はイッサカルに[接{せっ}]する。", "11": "マナセはまたイッサカルとアセルの[中{なか}]に、ベテシャンとその[村々{むらむら}]、イブレアムとその[村々{むらむら}]、ドルの[住民{じゅうみん}]とその[村々{むらむら}]、エンドルの[住民{じゅうみん}]とその[村々{むらむら}]、タアナクの[住民{じゅうみん}]とその[村々{むらむら}]、メギドの[住民{じゅうみん}]とその[村々{むらむら}]を[獲{え}]た。このうち[第{だい}]三のものは[高地{こうち}]である。", "12": "しかし、マナセの[子孫{しそん}]は、これらの[町々{まちまち}]を[取{と}]ることができなかったので、カナンびとは[長{なが}]くこの[地{ち}]に[住{す}]み[続{つづ}]けようとした。", "13": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[強{つよ}]くなるにしたがって、カナンびとを[使役{しえき}]するようになり、ことごとく[追{お}]い[払{はら}]うことはしなかった。", "14": "ヨセフの[子孫{しそん}]はヨシュアに[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[今{いま}]まで、わたしを[祝福{しゅくふく}]されたので、わたしは[数{かず}]の[多{おお}]い[民{たみ}]となったのに、あなたはなぜ、わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]として、ただ一つのくじ、一つの[分{ぶん}]だけを、くださったのですか」。", "15": "ヨシュアは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「もしあなたが[数{かず}]の[多{おお}]い[民{たみ}]ならば、[林{はやし}]に[上{のぼ}]っていって、そこで、ペリジびとやレパイムびとの[地{ち}]を[自分{じぶん}]で[切{き}]り[開{ひら}]くがよい。エフライムの[山地{さんち}]が、あなたがたには[狭{せま}]いのだから」。", "16": "ヨセフの[子孫{しそん}]は[答{こた}]えた、「[山地{さんち}]はわたしどもに[十分{じゅうぶん}]ではありません。かつまた[平地{へいち}]におるカナンびとは、ベテシャンとその[村々{むらむら}]におるものも、エズレルの[谷{たに}]におるものも、みな[鉄{てつ}]の[戦車{せんしゃ}]を[持{も}]っています」。", "17": "ヨシュアはまたヨセフの[家{いえ}]、すなわちエフライムとマナセに[言{い}]った、「あなたは[数{かず}]の[多{おお}]い[民{たみ}]で、[大{おお}]きな[力{ちから}]をもっています。それでただ一つのくじでは[足{た}]りません。", "18": "[山地{さんち}]をもあなたのものとしなければなりません。それは[林{はやし}]ではあるが、[切{き}]り[開{ひら}]いて、[向{む}]こうの[端{はし}]まで、[自分{じぶん}]のものとしなければなりません。カナンびとは[鉄{てつ}]の[戦車{せんしゃ}]があって、[強{つよ}]くはあるが、あなたはそれを[追{お}]い[払{はら}]うことができます」。" }, "18": { "1": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は、その[地{ち}]を[征服{せいふく}]したので、シロに[集{あつ}]まり、そこに[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]を[立{た}]てた。", "2": "その[時{とき}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに、まだ[嗣{し}][業{ぎょう}]を[分{わ}]かち[取{と}]らない[部族{ぶぞく}]が、七つ[残{のこ}]っていたので、", "3": "ヨシュアはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「あなたがたは、[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたがたに[与{あた}]えられた[地{ち}]を[取{と}]りに[行{い}]くのを、いつまで[怠{おこた}]っているのですか。", "4": "[部族{ぶぞく}]ごとに三[人{にん}]ずつを[出{だ}]しなさい。わたしはその[人々{ひとびと}]をつかわしましょう。[彼{かれ}]らは[立{た}]っていって、その[地{ち}]を[行{い}]き[巡{めぐ}]り、おのおのの[嗣{し}][業{ぎょう}]のために、それを[図面{ずめん}]にして、わたしのところへ[持{も}]ってこなければならない。", "5": "[彼{かれ}]らはその[地{ち}]を七つの[部分{ぶぶん}]に[分{わ}]けなければならない。ユダは[南{みなみ}]のその[領地{りょうち}]にとどまり、ヨセフの[家{いえ}]は[北{きた}]のその[領地{りょうち}]にとどまらなければならない。", "6": "あなたがたは、その[地{ち}]を七つに[分{わ}]けて、[図面{ずめん}]にし、それをここに、わたしのところへ[持{も}]ってこなければならない。わたしはここで、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、あなたがたのために、くじを[引{ひ}]くであろう。", "7": "レビびとは、あなたがたのうちに[何{なに}]の[分{ぶん}]をも[持{も}]たない。[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]たることが、[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]だからである。またガドとルベンとマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]とは、ヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、[東{ひがし}]の[方{ほう}]で、すでにその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[受{う}]けた。それは[主{しゅ}]のしもべモーセが、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えたものである」。", "8": "そこでその[人々{ひとびと}]は[立{た}]って[行{い}]った。その[地{ち}]の[図面{ずめん}]を[作{つく}]るために[出{で}]て[行{い}]く[人々{ひとびと}]に、ヨシュアは[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[行{い}]って、その[地{ち}]を[行{い}]き[巡{めぐ}]り、それを[図面{ずめん}]にして、わたしのところに[持{も}]って[帰{かえ}]りなさい。わたしはシロで、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、あなたがたのために、ここでくじを[引{ひ}]きましょう」。", "9": "こうしてその[人々{ひとびと}]は[行{い}]って、その[地{ち}]を[経{へ}]めぐり、[町々{まちまち}]にしたがって、それを七つの[部分{ぶぶん}]とし、[図面{ずめん}]にして、[書物{しょもつ}]に[書{か}]きしるし、シロの[宿営{しゅくえい}]におるヨシュアのもとへ[持{も}]ってきた。", "10": "ヨシュアはシロで、[彼{かれ}]らのために[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、くじを[引{ひ}]いた。そしてヨシュアはその[所{ところ}]で、イスラエルの[人々{ひとびと}]に、それぞれの[分{ぶん}]として、[地{ち}]を[分{わ}]け[与{あた}]えた。", "11": "まずベニヤミンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。そしてそのくじによって[獲{え}]た[領地{りょうち}]は、ユダの[子孫{しそん}]と、ヨセフの[子孫{しそん}]との[間{あいだ}]にあった。", "12": "すなわち、その[北{きた}]の[方{ほう}]の[境{さかい}]は、ヨルダンに[始{はじ}]まり、エリコの[北{きた}]のわきに[上{のぼ}]り、また[西{にし}]の[方{ほう}]の[山地{さんち}]をとおって[上{のぼ}]り、ベテアベンの[荒野{あらの}]に[達{たっ}]して[尽{つ}]きる。", "13": "そこから、その[境{さかい}]はルズに[進{すす}]み、ルズの[南{みなみ}]のわきに[至{いた}]る。ルズはベテルである。ついでその[境{さかい}]は[下{した}]ベテホロンの[南{みなみ}]の[山{やま}]にあるアタロテ・アダルに[下{くだ}]り、", "14": "[西{にし}]の[方{ほう}]では、ベテホロンの[南{みなみ}]にある[山{やま}]から[南{みなみ}]に[曲{まが}]り、ユダの[子孫{しそん}]の[町{まち}]キリアテ・バアルに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。キリアテ・バアルはキリアテ・ヤリムである。これが[西{にし}]の[方{ほう}]の[境{さかい}]であった。", "15": "また[南{みなみ}]の[方{ほう}]は、キリアテ・ヤリムの[端{はし}]に[始{はじ}]まり、その[境{さかい}]はそこからエフロンにおもむき、ネフトアの[水{みず}]の[源{みなもと}]に[至{いた}]り、", "16": "ついでその[境{さかい}]は、レパイムの[谷{たに}]の[北{きた}]の[端{はし}]にあるベンヒンノムの[谷{たに}]を[見{み}]おろす[山{やま}]の[端{はし}]に[下{くだ}]り、[進{すす}]んでエブスびとのわきの[南{みなみ}]、ヒンノムの[谷{たに}]に[下{くだ}]り、[また{また}][下{した}]ってエンロゲルに[至{いた}]り、", "17": "[北{きた}]に[曲{まが}]ってエンシメシにおもむき、アドミムの[坂{さか}]に[対{たい}]するゲリロテにおもむき、ルベンびとボハンの[石{いし}]に[下{くだ}]り、", "18": "ベテアラバのわきを[北{きた}]に[進{すす}]んで、アラバに[下{くだ}]り、", "19": "その[境{さかい}]は、ベテホグラの[北{きた}]のわきに[進{すす}]み、ヨルダンの[南端{なんたん}]で、[塩{しお}]の[海{うみ}]の[北{きた}]の[入海{いりうみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。これが[南{みなみ}]の[境{さかい}]である。", "20": "ヨルダンは[東{ひがし}]の[方{ほう}]の[境{さかい}]となっていた。これがベニヤミンの[子孫{しそん}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]の[四方{しほう}]の[境{さかい}]である。", "21": "ベニヤミンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[町々{まちまち}]は、エリコ、ベテホグラ、エメクケジツ、", "22": "ベテアラバ、ゼマライム、ベテル、", "23": "アビム、パラ、オフラ、", "24": "ケパル・アンモニ、オフニ、ゲバ。すなわち十二の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "25": "またギベオン、ラマ、ベエロテ、", "26": "ミヅパ、ケピラ、モザ、", "27": "レケム、イルピエル、タララ、", "28": "ゼラ、エレフ、エブスすなわちエルサレム、ギベア、キリアテ・ヤリム。すなわち十四の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。これがベニヤミンの[子孫{しそん}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]である。" }, "19": { "1": "[次{つぎ}]にシメオンのため、すなわちシメオンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。その[嗣{し}][業{ぎょう}]はユダの[子孫{しそん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちにあった。", "2": "その[嗣{し}][業{ぎょう}]として[獲{え}]たものは、ベエルシバ、すなわちシバ、モラダ、", "3": "ハザル・シュアル、バラ、エゼム、", "4": "エルトラデ、ベトル、ホルマ、", "5": "チクラグ、ベテ・マルカボテ、ハザルスサ、", "6": "ベテレバオテ、シャルヘン。すなわち十三の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "7": "またアイン、リンモン、エテル、アシャン。すなわち四つの[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]。", "8": "およびこれらの[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]にあって、バアラテ・ベエル、すなわちネゲブのラマに[至{いた}]るまでのすべての[村々{むらむら}]。これがシメオンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "9": "シメオンの[子孫{しそん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]は、ユダの[子孫{しそん}]の[領域{りょういき}]のうちにあった。これはユダの[子孫{しそん}]の[分{ぶん}]が[大{おお}]きかったので、シメオンの[子孫{しそん}]が、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[中{なか}]に[獲{え}]たからである。", "10": "[第{だい}]三にゼブルンの[子孫{しそん}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。その[嗣{し}][業{ぎょう}]の[領域{りょういき}]はサリデに[及{およ}]び、", "11": "その[境{さかい}]は[西{にし}]に[上{のぼ}]って、マララに[至{いた}]り、ダバセテに[達{たっ}]し、ヨクネアムの[東{ひがし}]にある[川{かわ}]に[達{たっ}]し、", "12": "サリデから、[東{ひがし}]の[方{ほう}]、[日{ひ}]の[出{で}]の[方{ほう}]に[曲{まが}]り、キスロテ・タボルの[境{さかい}]に[至{いた}]り、ダベラテに[出{で}]て、ヤピアに[上{のぼ}]り、", "13": "そこから[東{ひがし}]の[方{ほう}]、[日{ひ}]の[出{で}]の[方{ほう}]に[進{すす}]んで、ガテヘペルとイッタ・カジンに[至{いた}]り、リンモンに[進{すす}]んで、ネアの[方{ほう}]に[曲{まが}]る。", "14": "[北{きた}]ではその[境{さかい}]はハンナトンに[回{まわ}]り、イフタエルの[谷{たに}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "15": "そしてカッタテ、ナハラル、シムロン、イダラ、ベツレヘムなど十二の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]があった。", "16": "これがゼブルンの[子孫{しそん}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とである。", "17": "[第{だい}]四にイッサカル、すなわちイッサカルの[子孫{しそん}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。", "18": "その[領域{りょういき}]には、エズレル、ケスロテ、シュネム、", "19": "ハパライム、シオン、アナハラテ、", "20": "ラビテ、キション、エベツ、", "21": "レメテ、エンガンニム、エンハダ、ベテパッゼズがあり、", "22": "その[境{さかい}]はタボル、シャハヂマ、ベテシメシに[達{たっ}]し、その[境{さかい}]はヨルダンに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。十六の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]があった。", "23": "これがイッサカルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とである。", "24": "[第{だい}]五に、アセルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。", "25": "その[領域{りょういき}]には、ヘルカテ、ハリ、ベテン、アクサフ、", "26": "アランメレク、アマデ、ミシャルがあり、その[境{さかい}]は[西{にし}]では、カルメルとシホル・リブナテに[達{たっ}]し、", "27": "それから[東{ひがし}]に[折{お}]れて、ベテダゴンに[至{いた}]り、[北{きた}]の[方{ほう}]ゼブルンと、イプタエルの[谷{たに}]に[達{たっ}]し、ベテエメクおよびネイエルに[至{いた}]り、[北{きた}]はカブルにいで、", "28": "[更{さら}]にエブロン、レホブ、ハンモン、カナを[経{へ}]て、[大{だい}]シドンに[及{およ}]び、", "29": "それから、その[境{さかい}]はラマに[曲{まが}]り、[堅固{けんご}]な[町{まち}]ツロに[至{いた}]る。またその[境{さかい}]はホサに[曲{まが}]り、[海{うみ}]に[至{いた}]って[尽{つ}]きる。そして、マハラブ、アクジブ、", "30": "ウンマ、アペク、レホブなど、二十二の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]があった。", "31": "これがアセルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とである。", "32": "[第{だい}]六に、ナフタリの[子孫{しそん}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。", "33": "その[境{さかい}]はヘレフから、すなわちザアナニイムのかしの[木{き}]から[起{おこ}]り、アダミ・ネケブおよび、ヤブネルを[経{へ}]て、ラクムに[至{いた}]り、ヨルダンに[至{いた}]って[尽{つ}]きる。", "34": "そしてその[境{さかい}]は[西{にし}]に[向{む}]かって、アズノテ・タボルに[至{いた}]り、そこからホッコクに[出{で}]る。[南{みなみ}]はゼブルンに[接{せっ}]し、[西{にし}]はアセルに[接{せっ}]し、[東{ひがし}]はヨルダンのユダに[達{たっ}]する。", "35": "その[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]は、ヂデム、ゼル、ハンマテ、ラッカテ、キンネレテ、", "36": "アダマ、ラマ、ハゾル、", "37": "ケデシ、エデレイ、エンハゾル、", "38": "イロン、ミグダルエル、ホレム、ベテアナテ、ベテシメシなどで、十九の[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]があった。", "39": "これがナフタリの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]が、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とである。", "40": "[第{だい}]七に、ダンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]のために、その[家族{かぞく}]にしたがって、くじを[引{ひ}]いた。", "41": "その[嗣{し}][業{ぎょう}]の[領域{りょういき}]には、ゾラ、エシタオル、イルシメシ、", "42": "シャラビム、アヤロン、イテラ、", "43": "エロン、テムナ、エクロン、", "44": "エルテケ、ギベトン、バアラテ、", "45": "エホデ、ベネベラク、ガテリンモン、", "46": "メヤルコン、ラッコン、およびヨッパと[相対{あいたい}]する[地域{ちいき}]があった。", "47": "ただし、ダンの[子孫{しそん}]の[領域{りょういき}]は、[彼{かれ}]らのために[小{ちい}]さかったので、ダンの[子孫{しそん}]は、[上{のぼ}]って[行{い}]き、レセムを[攻{せ}]めてそれを[取{と}]り、つるぎにかけて[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、それを[獲{え}]てそこに[住{す}]み、[先祖{せんぞ}]ダンの[名{な}]にしたがって、レセムをダンと[名{な}]づけた。", "48": "これがダンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の、その[家族{かぞく}]にしたがって[獲{え}]た[嗣{し}][業{ぎょう}]であって、その[町々{まちまち}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とである。", "49": "こうして[国{くに}]の[各地{かくち}]域を[嗣{し}][業{ぎょう}]として[分{わ}]け[与{あた}]えることを[終{おわ}]ったとき、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、[自分{じぶん}]たちのうちに、一つの[嗣{し}][業{ぎょう}]を、ヌンの[子{こ}]ヨシュアに[与{あた}]えた。", "50": "すなわち、[主{しゅ}]の[命{いのち}]に[従{したが}]って、[彼{かれ}]が[求{もと}]めた[町{まち}]を[与{あた}]えたが、それはエフライムの[山地{さんち}]にあるテムナテ・セラであって、[彼{かれ}]はその[町{まち}]を[建{た}]てなおして、そこに[住{す}]んだ。", "51": "これらは、[祭司{さいし}]エレアザル、ヌンの[子{こ}]ヨシュア、およびイスラエルの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]の[族長{ぞくちょう}]たちが、シロにおいて[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、くじを[引{ひ}]いて[分{わ}]け[与{あた}]えた[嗣{し}][業{ぎょう}]である。こうして[地{ち}]を[分{わ}]けることを[終{おわ}]った。" }, "20": { "1": "そこで[主{しゅ}]はヨシュアに[言{い}]われた、", "2": "「イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、『[先{さき}]にわたしがモーセによって[言{い}]っておいた、のがれの[町{まち}]を[選{えら}]び[定{さだ}]め、", "3": "あやまって、[知{し}]らずに[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]を、そこへのがれさせなさい。これはあなたがたが、あだを[討{う}]つ[者{もの}]をさけて、のがれる[場所{ばしょ}]となるでしょう。", "4": "その[人{ひと}]は、これらの[町{まち}]の一つにのがれて[行{い}]って、[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]ち、その[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちに、そのわけを[述{の}]べなければならない。そうすれば、[彼{かれ}]らはその[人{ひと}]を[町{まち}]に[受{う}]け[入{い}]れて、[場所{ばしょ}]を[与{あた}]え、[共{とも}]に[住{す}]ませるであろう。", "5": "たとい、あだを[討{う}]つ[者{もの}]が[追{お}]ってきても、[人{ひと}]を[殺{ころ}]したその[者{もの}]を、その[手{て}]に[渡{わた}]してはならない。[彼{かれ}]はあやまって[隣人{りんじん}]を[殺{ころ}]したのであって、もとからそれを[憎{にく}]んでいたのではないからである。", "6": "その[人{ひと}]は、[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、さばきを[受{う}]けるまで、あるいはその[時{とき}]の[大{だい}][祭司{さいし}]が[死{し}]ぬまで、その[町{まち}]に[住{す}]まなければならない。そして[後{のち}]、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[町{まち}]、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]って、[逃{に}]げ[出{だ}]してきたその[町{まち}]に[住{す}]むことができる』」。", "7": "そこで、ナフタリの[山地{さんち}]にあるガリラヤのケデシ、エフライムの[山地{さんち}]にあるシケム、およびユダの[山地{さんち}]にあるキリアテ・アルバすなわちヘブロンを、これがために[選{えら}]び[分{わ}]かち、", "8": "またヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]、エリコの[東{ひがし}]の[方{ほう}]では、ルベンの[部族{ぶぞく}]のうちから、[高原{こうげん}]の[荒野{あらの}]にあるベゼル、ガドの[部族{ぶぞく}]のうちから、ギレアデのラモテ、マナセの[部族{ぶぞく}]のうちから、バシャンのゴランを[選{えら}]び[定{さだ}]めた。", "9": "これらは、イスラエルのすべての[人々{ひとびと}]、およびそのうちに[寄留{きりゅう}]する[他国{たこく}][人{じん}]のために[設{もう}]けられた[町々{まちまち}]であって、すべて、あやまって[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]を、そこにのがれさせ、[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[立{た}]たないうちに、あだを[討{う}]つ[者{もの}]の[手{て}]にかかって[死{し}]ぬことのないようにするためである。" }, "21": { "1": "[時{とき}]にレビの[族長{ぞくちょう}]たちは、[祭司{さいし}]エレアザル、ヌンの[子{こ}]ヨシュアおよびイスラエルの[部族{ぶぞく}]の[族長{ぞくちょう}]たちのもとにきて、", "2": "カナンの[地{ち}]のシロで[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はかつて、われわれに[住{す}]むべき[町々{まちまち}]を[与{あた}]えることと、それに[属{ぞく}]する[放牧{ほうぼく}][地{ち}]を、[家畜{かちく}]のために[与{あた}]えることを、モーセによって[命{めい}]じられました」。", "3": "それでイスラエルの[人々{ひとびと}]は、[主{しゅ}]の[命{いのち}]にしたがって、[自分{じぶん}]たちの[嗣{し}][業{ぎょう}]のうちから、[次{つぎ}]の[町々{まちまち}]と、その[放牧{ほうぼく}][地{ち}]とを、レビびとに[与{あた}]えた。", "4": "まずコハテびとの[氏族{しぞく}]のために、くじを[引{ひ}]いた。[祭司{さいし}]アロンの[子孫{しそん}]であるこれらのレビびとは、くじによって、ユダの[部族{ぶぞく}]、シメオンの[部族{ぶぞく}]、およびベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうちから、十三の[町{まち}]を[獲{え}]た。", "5": "その[他{た}]のコハテびとは、くじによって、エフライムの[部族{ぶぞく}]の[氏族{しぞく}]、ダンの[部族{ぶぞく}]、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちから、十の[町{まち}]を[獲{え}]た。", "6": "またゲルションびとは、くじによって、イッサカルの[部族{ぶぞく}]の[氏族{しぞく}]、アセルの[部族{ぶぞく}]、ナフタリの[部族{ぶぞく}]、およびバシャンにあるマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちから、十三の[町{まち}]を[獲{え}]た。", "7": "またメラリびとは、その[氏族{しぞく}]にしたがって、ルベンの[部族{ぶぞく}]、ガドの[部族{ぶぞく}]、およびゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうちから、十二の[町{まち}]を[獲{え}]た。", "8": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、[主{しゅ}]がモーセによって[命{めい}]じられたとおりに、これらの[町{まち}]と、その[放牧{ほうぼく}][地{ち}]とを、くじによって、レビびとに[与{あた}]えた。", "9": "まずユダの[部族{ぶぞく}]と、シメオンの[部族{ぶぞく}]のうちから、[次{つぎ}]に[名{な}]をあげる[町々{まちまち}]を[与{あた}]えた。", "10": "これらはレビびとに[属{ぞく}]するコハテびとの[氏族{しぞく}]の一つである、アロンの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えられた。[最初{さいしょ}]のくじが[彼{かれ}]らに[当{あた}]ったからである。", "11": "すなわちユダの[山地{さんち}]にあるキリアテ・アルバすなわちヘブロンおよびその[周囲{しゅうい}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えた。このアルバはアナクの[父{ちち}]であった。", "12": "ただし、この[町{まち}]の[畑{はたけ}]と、それに[属{ぞく}]する[村々{むらむら}]とは、すでにエフンネの[子{こ}]カレブが、それを[受{う}]けて[所有{しょゆう}]していた。", "13": "[祭司{さいし}]アロンの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えたのは、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]の、のがれる[町{まち}]であるヘブロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、リブナとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "14": "ヤッテルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、エシテモアとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "15": "ホロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、デビルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "16": "アインとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ユッタとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ベテシメシとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、九つの[町{まち}]であって、この二つの[部族{ぶぞく}]のうちから[分{わ}]け[与{あた}]えたものである。", "17": "またベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうちから、ギベオンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ゲバとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "18": "アナトテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アルモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]を[与{あた}]えた。", "19": "アロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちの[町{まち}]は、[合{あ}]わせて十三であって、それに[属{ぞく}]する[放牧{ほうぼく}][地{ち}]があった。", "20": "その[他{た}]のコハテびとであるレビびとの[氏族{しぞく}]は、くじによって、エフライムの[部族{ぶぞく}]のうちから[町{まち}]を[獲{え}]た。", "21": "すなわち、その[町{まち}]は、[人{ひと}]を[殺{ころ}]したものの、のがれる[町{まち}]であるエフライムの[山地{さんち}]のシケムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ゲゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "22": "キブザイムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ベテホロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "23": "またダンの[部族{ぶぞく}]のうちから[分{わ}]け[与{あた}]えた[町{まち}]は、エルテケとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ギベトンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "24": "アヤロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ガテリンモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "25": "またマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちから[分{わ}]け[与{あた}]えた[町{まち}]は、タアナクとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、およびガテリンモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、二つの[町{まち}]である。", "26": "その[他{た}]のコハテびとの[氏族{しぞく}]の[町{まち}]は、[合{あ}]わせて十であって、それに[属{ぞく}]する[放牧{ほうぼく}][地{ち}]があった。", "27": "ゲルションびとであるレビびとの[氏族{しぞく}]の一つに[与{あた}]えられた[町{まち}]は、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちからは、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]の、のがれる[町{まち}]であるバシャンのゴランとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、およびベエシテラとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、二つの[町{まち}]である。", "28": "イッサカルの[部族{ぶぞく}]のうちからは、キションとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ダベラテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "29": "ヤルムテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、エンガンニムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "30": "アセルの[部族{ぶぞく}]のうちからは、ミシャルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アブドンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "31": "ヘルカテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、レホブとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "32": "ナフタリの[部族{ぶぞく}]のうちからは、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]の、のがれる[町{まち}]であるガリラヤのケデシとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ハンモテ・ドルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、カルタンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、三つの[町{まち}]である。", "33": "ゲルションびとが、その[氏族{しぞく}]にしたがって[獲{え}]た[町{まち}]は、[合{あ}]わせて十三の[町{まち}]であって、それに[属{ぞく}]する[放牧{ほうぼく}][地{ち}]があった。", "34": "その[他{た}]のレビびとである、メラリびとの[氏族{しぞく}]に[与{あた}]えられた[町{まち}]は、ゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうちからは、ヨクネアムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、カルタとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "35": "デムナとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ナハラルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "36": "ルベンの[部族{ぶぞく}]のうちからは、ベゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ヤハヅとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "37": "ケデモテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、メパアテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、四つの[町{まち}]である。", "38": "ガドの[部族{ぶぞく}]のうちからは、[人{ひと}]を[殺{ころ}]した[者{もの}]の、のがれる[町{まち}]であるギレアデのラモテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、マハナイムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "39": "ヘシボンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ヤゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]など、[合{あ}]わせて四つの[町{まち}]である。", "40": "これらはみな、ほかのレビびとであるメラリびとが、その[氏族{しぞく}]にしたがって、くじをもって[獲{え}]た[町{まち}]であって、[合{あ}]わせて十二であった。", "41": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[所有{しょゆう}]のうちに、レビびとが[持{も}]った[町々{まちまち}]は、[合{あ}]わせて四十八であって、それに[属{ぞく}]する[放牧{ほうぼく}][地{ち}]があった。", "42": "これらの[町々{まちまち}]は、それぞれその[周囲{しゅうい}]に[放牧{ほうぼく}][地{ち}]があった。これらの[町々{まちまち}]はみなそうであった。", "43": "このように、[主{しゅ}]が、イスラエルに[与{あた}]えると、その[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われた[地{ち}]を、ことごとく[与{あた}]えられたので、[彼{かれ}]らはそれを[獲{え}]て、そこに[住{す}]んだ。", "44": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたように、[四方{しほう}]に[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わったので、すべての[敵{てき}]のうち、ひとりも[彼{かれ}]らに[手向{てむ}]かう[者{もの}]はなかった。[主{しゅ}]が[敵{てき}]をことごとく[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]されたからである。", "45": "[主{しゅ}]がイスラエルの[家{いえ}]に[約束{やくそく}]されたすべての[良{よ}]いことは、一つとしてたがわず、みな[実現{じつげん}]した。" }, "22": { "1": "[時{とき}]にヨシュアは、ルベンびと、ガドびと、およびマナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばを[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、", "2": "[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]のしもべモーセが[命{めい}]じたことを、ことごとく[守{まも}]り、またわたしの[命{めい}]じたすべての[事{こと}]にも、わたしの[言葉{ことば}]に[聞{き}]きしたがいました。", "3": "[今日{こんにち}]まで[長{なが}]い[年月{としつき}]の[間{あいだ}]、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちを[捨{す}]てず、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を、よく[守{まも}]ってきました。", "4": "[今{いま}]はすでに、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちに、[先{さき}]に[約束{やくそく}]されたとおり、[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わるようになりました。それで、あなたがたは[身{み}]を[返{かえ}]して、[主{しゅ}]のしもべモーセが、あなたがたに[与{あた}]えたヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]の[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[行{い}]き、[自分{じぶん}]たちの[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]りなさい。", "5": "ただ[主{しゅ}]のしもべモーセが、あなたがたに[命{めい}]じた[戒{いまし}]めと、[律法{りっぽう}]とを[慎{つつし}]んで[行{おこな}]い、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、そのすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、その[命令{めいれい}]を[守{まも}]って、[主{しゅ}]につき[従{したが}]い、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい」。", "6": "そしてヨシュアが[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]して[去{さ}]らせたので、[彼{かれ}]らはその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]った。", "7": "マナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばには、すでにモーセがバシャンで[所有{しょゆう}][地{ち}]を[与{あた}]えたが、[他{た}]の[半{なか}]ばには、ヨシュアがヨルダンのこちら[側{がわ}]、[西{にし}]の[方{ほう}]で、その[兄弟{きょうだい}]たちのうちに、[所有{しょゆう}][地{ち}]を[与{あた}]えた。ヨシュアは、[彼{かれ}]らをその[天幕{てんまく}]に[送{おく}]りかえす[時{とき}]、[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]して、", "8": "[言{い}]った、「あなたがたは[多{おお}]くの[貨{か}][財{ざい}]と、おびただしい[数{かず}]の[家畜{かちく}]と、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、および[多{おお}]くの[衣服{いふく}]を[持{も}]って[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]り、[敵{てき}]から[獲{え}]たぶんどり[物{もの}]を[兄弟{きょうだい}]たちに[分{わ}]けなさい」。", "9": "こうしてルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばは、[主{しゅ}]がモーセによって[命{めい}]じられたように、すでに[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]となっているギレアデの[地{ち}]に[行{い}]こうと、カナンの[地{ち}]のシロで、イスラエルの[人々{ひとびと}]と[別{わか}]れて[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "10": "ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばが、カナンの[地{ち}]のヨルダンのほとりにきた[時{とき}]、その[所{ところ}]で、ヨルダンの[岸{きし}]べに一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。それは[大{おお}]きくて[遠{とお}]くから[見{み}]える[祭壇{さいだん}]であった。", "11": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は、「ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[部族{ぶぞく}]の[半{なか}]ばが、カナンの[地{ち}]の[国境{こっきょう}]、ヨルダンのほとりのイスラエルの[人々{ひとびと}]に[属{ぞく}]する[方{ほう}]で、一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた」といううわさを[聞{き}]いた。", "12": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、それを[聞{き}]くとひとしく、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はシロに[集{あつ}]まって、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]ろうとした。", "13": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は、[祭司{さいし}]エレアザルの[子{こ}]ピネハスをギレアデの[地{ち}]のルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]の[所{ところ}]につかわし、", "14": "イスラエルの[各{かく}][部族{ぶぞく}]のうちから、[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のつかさ、ひとりずつをあげて、[合{あ}]わせて十[人{にん}]のつかさたちを、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[行{い}]かせた。これらはみなイスラエルの[氏族{しぞく}]のうちで、[父祖{ふそ}]の[家{いえ}]のかしらたる[人々{ひとびと}]であった。", "15": "[彼{かれ}]らはギレアデの[地{ち}]に[行{い}]き、ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]に[語{かた}]って[言{い}]った、", "16": "「[主{しゅ}]の[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はこう[言{い}]います、『あなたがたがイスラエルの[神{かみ}]にむかって、とがを[犯{おか}]し、[今日{こんにち}]、ひるがえって[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめ、[自分{じぶん}]のために一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて、[今日{こんにち}]、[主{しゅ}]にそむこうとするのは[何事{なにごと}]か。", "17": "ペオルで[犯{おか}]した[罪{つみ}]で、なお[足{た}]りないとするのか。それがために[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]に[災{わざわい}]が[下{くだ}]ったが、われわれは[今日{こんにち}]もなお、その[罪{つみ}]から[清{きよ}]められていない。", "18": "しかもあなたがたは、[今日{こんにち}]、ひるがえって[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめようとするのか。あなたがたが、きょう、[主{しゅ}]にそむくならば、あす、[主{しゅ}]はイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]にむかって[怒{いか}]られるであろう。", "19": "もしあなたがたの[所有{しょゆう}]の[地{ち}]が[清{きよ}]くないのであれば、[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[立{た}]っている[主{しゅ}]の[所有{しょゆう}]の[地{ち}]に[渡{わた}]ってきて、われわれのうちに、[所有{しょゆう}]の[地{ち}]を[獲{え}]なさい。ただ、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]のほかに、[自分{じぶん}]のために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて、[主{しゅ}]にそむき、またわれわれをそむく[者{もの}]とならせないでください。", "20": "ゼラの[子{こ}]アカンは、のろわれた[物{もの}]について、とがを[犯{おか}]し、それがためイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に、[怒{いか}]りが[臨{のぞ}]んだではないか。またその[罪{つみ}]によって[滅{ほろ}]びた[者{もの}]は、[彼{かれ}]ひとりではなかった』」。", "21": "その[時{とき}]、ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]は、イスラエルの[氏族{しぞく}]のかしらたちに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "22": "「[力{ちから}]ある[者{もの}]、[神{かみ}]、[主{しゅ}]。[力{ちから}]ある[者{もの}]、[神{かみ}]、[主{しゅ}]。[主{しゅ}]は[知{し}]ろしめす。イスラエルもまた[知{し}]らなければならない。もしそれがそむくことであり、あるいは[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことであるならば、きょう、われわれをゆるさないでください。", "23": "われわれが[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いたことが、もし[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめるためであり、またその[上{うえ}]に、[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]をささげるためであり、あるいはまたその[上{うえ}]に、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]をささげるためであったならば、[主{しゅ}]みずから、その[罪{つみ}]を[問{と}]いただしてください。", "24": "しかし、われわれは[次{つぎ}]のことを[考{かんが}]えてしたのです。すなわち、のちの[日{ひ}]になって、あなたがたの[子孫{しそん}]が、われわれの[子孫{しそん}]にむかって[言{い}]うことがあるかも[知{し}]れません、『あなたがたは、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]と、なんの[関係{かんけい}]があるのですか。", "25": "ルベンの[子孫{しそん}]と、ガドの[子孫{しそん}]よ、[主{しゅ}]は、あなたがたと、われわれとの[間{あいだ}]に、ヨルダンを[境{さかい}]とされました。あなたがたは[主{しゅ}]の[民{たみ}]の[特権{とっけん}]がありません』。こう[言{い}]って、あなたがたの[子孫{しそん}]が、われわれの[子孫{しそん}]に、[主{しゅ}]を[拝{おが}]むことをやめさせるかも[知{し}]れないので、", "26": "われわれは[言{い}]いました、『さあ、われわれは一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]こう。[燔祭{はんさい}]のためではなく、また[犠牲{ぎせい}]のためでもなく、", "27": "ただあなたがたと、われわれとの[間{あいだ}]、およびわれわれの[後{のち}]の[子孫{しそん}]の[間{あいだ}]に、[証拠{しょうこ}]とならせて、われわれが、[燔祭{はんさい}]と[犠牲{ぎせい}]、および[酬恩祭{しゅうおんさい}]をもって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、[主{しゅ}]につとめをするためである。こうすれば、のちの[日{ひ}]になって、あなたがたの[子孫{しそん}]が、われわれの[子孫{しそん}]に、「あなたがたは[主{しゅ}]の[民{たみ}]の[特権{とっけん}]がありません」とは[言{い}]わないであろう』。", "28": "またわれわれは[言{い}]いました、『のちの[日{ひ}]に、われわれ、またわれわれの[子孫{しそん}]が、もしそのようなことを[言{い}]われるならば、その[時{とき}]、われわれは[言{い}]おう、「われわれの[先祖{せんぞ}]が[造{つく}]った[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[型{かた}]をごらんなさい。これは[燔祭{はんさい}]のためではなく、また[犠牲{ぎせい}]のためでもなく、あなたがたと、われわれとの[間{あいだ}]の[証拠{しょうこ}]である」。", "29": "[主{しゅ}]にそむき、ひるがえって[今日{こんにち}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめて、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]にある[祭壇{さいだん}]のほかに、[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]、または[犠牲{ぎせい}]をささげるための[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]くようなことは、[決{けっ}]していたしません』」。", "30": "[祭司{さいし}]ピネハス、および[会衆{かいしゅう}]のつかさたち、すなわち[彼{かれ}]と[共{とも}]に[行{い}]ったイスラエルの[氏族{しぞく}]のかしらたちは、ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[子孫{しそん}]が[語{かた}]った[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、それを[良{よ}]しとした。", "31": "そして[祭司{さいし}]エレアザルの[子{こ}]ピネハスは、ルベンの[子孫{しそん}]、ガドの[子孫{しそん}]、およびマナセの[子孫{しそん}]に[言{い}]った、「[今日{こんにち}]、われわれは、[主{しゅ}]がわれわれのうちにいますことを[知{し}]った。あなたがたが、[主{しゅ}]にむかって、このとがを[犯{おか}]さなかったからである。あなたがたは[今{いま}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]を、[主{しゅ}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]したのです」。", "32": "こうして[祭司{さいし}]エレアザルの[子{こ}]ピネハスと、つかさたちは、ルベンの[子孫{しそん}]、およびガドの[子孫{しそん}]に[別{わか}]れて、ギレアデの[地{ち}]からカナンの[地{ち}]に[帰{かえ}]り、イスラエルの[人々{ひとびと}]のところに[行{い}]って[復命{ふくめい}]したので、", "33": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はそれを[良{よ}]しとした。そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]をほめたたえ、ルベンの[子孫{しそん}]、およびガドの[子孫{しそん}]の[住{す}]んでいる[国{くに}]を[滅{ほろ}]ぼすために[攻{せ}]め[上{のぼ}]ろうとは、もはや[言{い}]わなかった。", "34": "ルベンの[子孫{しそん}]とガドの[子孫{しそん}]は、その[祭壇{さいだん}]を「あかし」と[名{な}]づけて[言{い}]った、「これは、われわれの[間{あいだ}]にあって、[主{しゅ}]が[神{かみ}]にいますというあかしをするものである」。" }, "23": { "1": "[主{しゅ}]がイスラエルの[周囲{しゅうい}]の[敵{てき}]を、ことごとく[除{のぞ}]いて、イスラエルに[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わってのち、[久{ひさ}]しくたち、ヨシュアも[年{とし}]が[進{すす}]んで[老{お}]いた。", "2": "ヨシュアはイスラエルのすべての[人{ひと}]、その[長老{ちょうろう}]、かしらたち、さばきびと、つかさびとたちを[呼{よ}]び[集{あつ}]めて[言{い}]った、「わたしは[年{ねん}]も[進{すす}]んで[老人{ろうじん}]となった。", "3": "あなたがたは、すでにあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、このもろもろの[国{くに}]びとに[行{おこな}]われたすべてのことを[見{み}]た。あなたがたのために[戦{たたか}]われたのは、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。", "4": "[見{み}]よ、わたしはヨルダンから、[日{ひ}]の[入{い}]る[方{ほう}]、[大海{たいかい}]までの、このもろもろの[残{のこ}]っている[国々{くにぐに}]と、すでにわたしが[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]ったすべての[国々{くにぐに}]を、くじをもって、あなたがたに[分{わ}]け[与{あた}]え、あなたがたの[各{かく}][部族{ぶぞく}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせた。", "5": "あなたがたの[前{まえ}]から、その[国民{こくみん}]を[打{う}]ち[払{はら}]い、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われるのは、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。そしてあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたように、あなたがたは[彼{かれ}]らの[地{ち}]を[獲{え}]るであろう。", "6": "それゆえ、あなたがたは[堅{かた}]く[立{た}]って、モーセの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされていることを、ことごとく[守{まも}]って[行{おこな}]わなければならない。それを[離{はな}]れて[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]ってはならない。", "7": "あなたがたのうちに[残{のこ}]っている、これらの[国民{こくみん}]と[交{ま}]じってはならない。[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]の[名{な}]を[唱{とな}]えてはならない。それをさして[誓{ちか}]ってはならない。またそれに[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]んではならない。", "8": "ただ、[今日{こんにち}]までしてきたように、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]につき[従{したが}]わなければならない。", "9": "[主{しゅ}]が[大{おお}]いなる[強{つよ}]き[国民{こくみん}]を、あなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた。あなたがたには[今日{こんにち}]まで、[立{た}]ち[向{む}]かうことのできる[者{もの}]は、ひとりもなかった。", "10": "あなたがたのひとりは、千[人{にん}]を[追{お}]い[払{はら}]うことができるであろう。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたように、みずからあなたがたのために[戦{たたか}]われるからである。", "11": "それゆえ、あなたがたは[深{ふか}]く[慎{つつし}]んで、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[愛{あい}]さなければならない。", "12": "しかし、あなたがたがもしひるがえって、これらの[国民{こくみん}]の、[生{い}]き[残{のこ}]って、あなたがたの[中{なか}]にとどまる[者{もの}]どもと[親{した}]しくなり、これと[婚姻{こんいん}]し、ゆききするならば、", "13": "あなたがたは、しかと[知{し}]らなければならない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、もはや、これらの[国民{こくみん}]をあなたがたの[前{まえ}]から、[追{お}]い[払{はら}]うことをされないであろう。[彼{かれ}]らは、かえって、あなたがたのわなとなり、[網{あみ}]となり、あなたがたのわきに、むちとなり、あなたがたの[目{め}]に、とげとなって、あなたがたはついに、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わったこの[良{よ}]い[地{ち}]から、[滅{ほろ}]びうせるであろう。", "14": "[見{み}]よ、[今日{こんにち}]、わたしは[世{よ}]の[人{ひと}]のみな[行{い}]く[道{みち}]を[行{い}]こうとする。あなたがたがみな、[心{こころ}]のうちにまた、[肝{きも}]に[銘{めい}]じて[知{し}]っているように、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、あなたがたについて[約束{やくそく}]されたもろもろの[良{よ}]いことで、一つも[欠{か}]けたものはなかった。みなあなたがたに[臨{のぞ}]んで、一つも[欠{か}]けたものはなかった。", "15": "しかし、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたについて[約束{やくそく}]された、もろもろの[良{よ}]いことが、あなたがたに[臨{のぞ}]んだように、[主{しゅ}]はまた、もろもろの[悪{わる}]いことをあなたがたに[下{くだ}]して、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わったこの[良{よ}]い[地{ち}]から、ついに、あなたがたを[滅{ほろ}]ぼし[断{た}]たれるであろう。", "16": "もし、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたその[契約{けいやく}]を[犯{おか}]し、[行{い}]って[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]むならば、[主{しゅ}]はあなたがたにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、あなたがたは、[主{しゅ}]が[賜{たま}]わった[良{よ}]い[地{ち}]から、すみやかに[滅{ほろ}]びうせるであろう」。" }, "24": { "1": "ヨシュアは、イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]をシケムに[集{あつ}]め、イスラエルの[長老{ちょうろう}]、かしら、さばきびと、つかさたちを[召{め}]し[寄{よ}]せて、[共{とも}]に[神{かみ}]の[前{まえ}]に[進{すす}]み[出{で}]た。", "2": "そしてヨシュアはすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『あなたがたの[先祖{せんぞ}]たち、すなわちアブラハムの[父{ちち}]、ナホルの[父{ちち}]テラは、[昔{むかし}]、ユフラテ[川{かわ}]の[向{む}]こうに[住{す}]み、みな、ほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えていたが、", "3": "わたしは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]アブラハムを、[川{かわ}]の[向{む}]こうから[連{つ}]れ[出{だ}]して、カナンの[全{ぜん}][地{ち}]を[導{みちび}]き[通{とお}]り、その[子孫{しそん}]を[増{ま}]した。わたしは[彼{かれ}]にイサクを[与{あた}]え、", "4": "イサクにヤコブとエサウを[与{あた}]え、エサウにはセイルの[山地{さんち}]を[与{あた}]えて、[所有{しょゆう}]とさせたが、ヤコブとその[子{こ}][供{とも}]たちはエジプトに[下{くだ}]った。", "5": "わたしはモーセとアロンをつかわし、またエジプトのうちに[不思議{ふしぎ}]をおこなって、これに[災{わざわい}]を[下{くだ}]し、その[後{のち}]あなたがたを[導{みちび}]き[出{だ}]した。", "6": "わたしはあなたがたの[父{ちち}]たちを、エジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、あなたがたが[海{うみ}]にきたとき、エジプトびとは、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とをもって、あなたがたの[父{ちち}]たちを[紅海{こうかい}]に[追{お}]ってきた。", "7": "そのとき、あなたがたの[父{ちち}]たちが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]は[暗{くら}]やみをあなたがたとエジプトびととの[間{あいだ}]に[置{お}]き、[海{うみ}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[傾{かたむ}]けて[彼{かれ}]らをおおわれた。あなたがたは、わたしがエジプトでしたことを[目{め}]で[見{み}]た。そして[長{なが}]い[間{あいだ}]、[荒野{あらの}]に[住{す}]んでいた。", "8": "わたしはまたヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]に[住{す}]んでいたアモリびとの[地{ち}]に、あなたがたを[導{みちび}]き[入{い}]れた。[彼{かれ}]らはあなたがたと[戦{たたか}]ったので、わたしは[彼{かれ}]らをあなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]して、[彼{かれ}]らの[地{ち}]を[獲{え}]させ、[彼{かれ}]らをあなたがたの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]った。", "9": "ついで、モアブの[王{おう}]チッポルの[子{こ}]バラクが[立{た}]って、イスラエルに[敵{てき}]し、[人{ひと}]をつかわし、ベオルの[子{こ}]バラムを[招{まね}]き、あなたがたをのろわせようとしたが、", "10": "わたしがバラムに[聞{き}]こうとしなかったので、[彼{かれ}]は、かえって、あなたがたを[祝福{しゅくふく}]した。こうしてわたしは[彼{かれ}]の[手{て}]からあなたがたを[救{すく}]い[出{だ}]した。", "11": "そしてあなたがたは、ヨルダンを[渡{わた}]って、エリコにきたが、エリコの[人々{ひとびと}]はあなたがたと[戦{たたか}]い、アモリびと、ペリジびと、カナンびと、ヘテびと、ギルガシびと、ヒビびと、およびエブスびとも、あなたがたと[戦{たたか}]ったが、わたしは[彼{かれ}]らをあなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]した。", "12": "わたしは、あなたがたの[前{まえ}]に、くまばちを[送{おく}]って、あのアモリびとのふたりの[王{おう}]を、あなたがたの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]った。これはあなたがたのつるぎ、または、あなたがたの[弓{ゆみ}]によってではなかった。", "13": "そしてわたしは、あなたがたが[自分{じぶん}]で[労{ろう}]しなかった[地{ち}]を、あなたがたに[与{あた}]え、あなたがたが[建{た}]てなかった[町{まち}]を、あなたがたに[与{あた}]えた。そしてあなたがたはいまその[所{ところ}]に[住{す}]んでいる。あなたがたはまた[自分{じぶん}]で[作{つく}]らなかったぶどう[畑{はたけ}]と、オリブ[畑{はたけ}]の[実{み}]を[食{た}]べている』。", "14": "それゆえ、いま、あなたがたは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、まことと、まごころと、[真実{しんじつ}]とをもって、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、あなたがたの[先祖{せんぞ}]が、[川{かわ}]の[向{む}]こう、およびエジプトで[仕{つか}]えた[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]って、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。", "15": "もしあなたがたが[主{しゅ}]に[仕{つか}]えることを、こころよしとしないのならば、あなたがたの[先祖{せんぞ}]が、[川{かわ}]の[向{む}]こうで[仕{つか}]えた[神々{かみがみ}]でも、または、いまあなたがたの[住{す}]む[地{ち}]のアモリびとの[神々{かみがみ}]でも、あなたがたの[仕{つか}]える[者{もの}]を、きょう、[選{えら}]びなさい。ただし、わたしとわたしの[家{いえ}]とは[共{とも}]に[主{しゅ}]に[仕{つか}]えます」。", "16": "その[時{とき}]、[民{たみ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えるなど、われわれは[決{けっ}]していたしません。", "17": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がみずからわれわれと、われわれの[先祖{せんぞ}]とを、エジプトの[地{ち}]、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]り、またわれわれの[目{め}]の[前{まえ}]で、あの[大{おお}]いなるしるしを[行{おこな}]い、われわれの[行{い}]くすべての[道{みち}]で[守{まも}]り、われわれが[通{とお}]ったすべての[国民{こくみん}]の[中{なか}]でわれわれを[守{まも}]られたからです。", "18": "[主{しゅ}]はまた、この[地{ち}]に[住{す}]んでいたアモリびとなど、すべての[民{たみ}]を、われわれの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われました。それゆえ、われわれも[主{しゅ}]に[仕{つか}]えます。[主{しゅ}]はわれわれの[神{かみ}]だからです」。", "19": "しかし、ヨシュアは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]に[仕{つか}]えることはできないであろう。[主{しゅ}]は[聖{せい}]なる[神{かみ}]であり、ねたむ[神{かみ}]であって、あなたがたの[罪{つみ}]、あなたがたのとがを、ゆるされないからである。", "20": "もしあなたがたが[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えるならば、あなたがたにさいわいを[下{くだ}]されたのちにも、ひるがえってあなたがたに[災{わざわい}]をくだし、あなたがたを[滅{ほろ}]ぼしつくされるであろう」。", "21": "[民{たみ}]はヨシュアに[言{い}]った、「いいえ、われわれは[主{しゅ}]に[仕{つか}]えます」。", "22": "そこでヨシュアは[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]を[選{えら}]んで、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えると[言{い}]った。あなたがたみずからその[証人{しょうにん}]である」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「われわれは[証人{しょうにん}]です」。", "23": "ヨシュアはまた[言{い}]った、「それならば、あなたがたのうちにある、[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]り、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に、[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けなさい」。", "24": "[民{たみ}]はヨシュアに[言{い}]った、「われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に、われわれは[仕{つか}]え、その[声{こえ}]に[聞{き}]きしたがいます」。", "25": "こうしてヨシュアは、その[日{ひ}]、[民{たみ}]と[契約{けいやく}]をむすび、シケムにおいて、[定{さだ}]めと、おきてを、[彼{かれ}]らのために[設{もう}]けた。", "26": "ヨシュアはこれらの[言葉{ことば}]を[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるし、[大{おお}]きな[石{いし}]を[取{と}]って、その[所{ところ}]で、[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]にあるかしの[木{き}]の[下{した}]にそれを[立{た}]て、", "27": "ヨシュアは、すべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、この[石{いし}]はわれわれのあかしとなるであろう。[主{しゅ}]がわれわれに[語{かた}]られたすべての[言葉{ことば}]を、[聞{き}]いたからである。それゆえ、あなたがたが[自分{じぶん}]の[神{かみ}]を[捨{す}]てることのないために、この[石{いし}]が、あなたがたのあかしとなるであろう」。", "28": "こうしてヨシュアは[民{たみ}]を、おのおのその[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]に[帰{き}]し[去{さ}]らせた。", "29": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、[主{しゅ}]のしもべ、ヌンの[子{こ}]ヨシュアは百十[歳{さい}]で[死{し}]んだ、", "30": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をその[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]のうちのテムナテ・セラに[葬{ほうむ}]った。テムナテ・セラは、エフライムの[山地{さんち}]で、ガアシ[山{やま}]の[北{きた}]にある。", "31": "イスラエルはヨシュアの[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]、また[主{しゅ}]がイスラエルのために[行{おこな}]われたもろもろのことを[知{し}]っていて、ヨシュアのあとに[生{い}]き[残{のこ}]った[長老{ちょうろう}]たちが[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]、つねに[主{しゅ}]に[仕{つか}]えた。", "32": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が、エジプトから[携{たずさ}]え[上{のぼ}]ったヨセフの[骨{ほね}]は、むかしヤコブが[銀{ぎん}]百[枚{まい}]で、シケムの[父{ちち}]ハモルの[子{こ}]らから[買{か}]い[取{と}]ったシケムのうちの[地所{じしょ}]の[一部{いちぶ}]に[葬{ほうむ}]られた。これはヨセフの[子孫{しそん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]となった。", "33": "アロンの[子{こ}]エレアザルも[死{し}]んだ。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を、その[子{こ}]ピネハスに[与{あた}]えられた[町{まち}]で、エフライムの[山地{さんち}]にあるギベアに[葬{ほうむ}]った。" } }, "judg": { "1": { "1": "ヨシュアが[死{し}]んだ[後{のち}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[問{と}]うて[言{い}]った、「わたしたちのうち、だれが[先{さき}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、カナンびとと[戦{たたか}]いましょうか」。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「ユダが[上{のぼ}]るべきである。わたしはこの[国{くに}]を[彼{かれ}]の[手{て}]にわたした」。", "3": "ユダはその[兄弟{きょうだい}]シメオンに[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]に、わたしに[割{わ}]り[当{あ}]てられた[領地{りょうち}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]って、カナンびとと[戦{たたか}]ってください。そうすればわたしもあなたと[一緒{いっしょ}]に、あなたに[割{わ}]り[当{あ}]てられた[領地{りょうち}]へ[行{い}]きましょう」。そこでシメオンは[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。", "4": "ユダが[上{のぼ}]って[行{い}]くと、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[手{て}]にカナンびととペリジびととをわたされたので、[彼{かれ}]らはベゼクで一万[人{にん}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、", "5": "またベゼクでアドニベゼクに[会{あ}]い、[彼{かれ}]と[戦{たたか}]ってカナンびととペリジびととを[撃{う}]ち[破{やぶ}]った。", "6": "アドニベゼクは[逃{に}]げたが、[彼{かれ}]らはそのあとを[追{お}]って[彼{かれ}]を[捕{とら}]え、その[手足{てあし}]の[親指{おやゆび}]を[切{き}]り[放{はな}]った。", "7": "アドニベゼクは[言{い}]った、「かつて七十[人{にん}]の[王{おう}]たちが[手足{てあし}]の[親指{おやゆび}]を[切{き}]られて、わたしの[食卓{しょくたく}]の[下{した}]で、くずを[拾{ひろ}]ったことがあったが、[神{かみ}]はわたしがしたように、わたしに[報{むく}]いられたのだ」。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をエルサレムへ[連{つ}]れて[行{い}]ったが、[彼{かれ}]はそこで[死{し}]んだ。", "8": "ユダの[人々{ひとびと}]はエルサレムを[攻{せ}]めて、これを[取{と}]り、つるぎをもってこれを[撃{う}]ち、[町{まち}]に[火{ひ}]を[放{はな}]った。", "9": "その[後{のち}]、ユダの[人々{ひとびと}]は[山地{さんち}]とネゲブと[平地{へいち}]に[住{す}]んでいるカナンびとと[戦{たたか}]うために[下{くだ}]ったが、", "10": "ユダはまずヘブロンに[住{す}]んでいるカナンびとを[攻{せ}]めて、セシャイとアヒマンとタルマイを[撃{う}]ち[破{やぶ}]った。ヘブロンのもとの[名{な}]はキリアテ・アルバであった。", "11": "またそこから[進{すす}]んでデビルの[住民{じゅうみん}]を[攻{せ}]めた。(デビルのもとの[名{な}]はキリアテ・セペルであった。)", "12": "[時{とき}]にカレブは[言{い}]った、「キリアテ・セペルを[撃{う}]って、これを[取{と}]る[者{もの}]には、わたしの[娘{むすめ}]アクサを[妻{つま}]として[与{あた}]えるであろう」。", "13": "カレブの[弟{おとうと}]ケナズの[子{こ}]オテニエルがそれを[取{と}]ったので、カレブは[娘{むすめ}]アクサを[妻{つま}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。", "14": "アクサは[行{い}]くとき[彼女{かのじょ}]の[父{ちち}]に[畑{はたけ}]を[求{もと}]めることを[夫{おっと}]にすすめられたので、アクサがろばから[降{お}]りると、カレブは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは[何{なに}]を[望{のぞ}]むのか」。", "15": "アクサは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしに[贈{おく}]り[物{もの}]をください。あなたはわたしをネゲブの[地{ち}]へやられるのですから、[泉{いずみ}]をもください」。それでカレブは[上{うえ}]の[泉{いずみ}]と[下{した}]の[泉{いずみ}]とを[彼女{かのじょ}]に[与{あた}]えた。", "16": "モーセのしゅうとであるケニびとの[子孫{しそん}]はユダの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、しゅろの[町{まち}]からアラドに[近{ちか}]いネゲブにあるユダの[野{の}]に[上{のぼ}]ってきて、アマレクびとと[共{とも}]に[住{す}]んだ。", "17": "そしてユダはその[兄弟{きょうだい}]シメオンと[共{とも}]に[行{い}]って、ゼパテに[住{す}]んでいたカナンびとを[撃{う}]ち、それをことごとく[滅{ほろ}]ぼした。これによってその[町{まち}]の[名{な}]はホルマと[呼{よ}]ばれた。", "18": "ユダはまたガザとその[地域{ちいき}]、アシケロンとその[地域{ちいき}]、エクロンとその[地域{ちいき}]を[取{と}]った。", "19": "[主{しゅ}]がユダと[共{とも}]におられたので、ユダはついに[山地{さんち}]を[手{て}]に[入{い}]れたが、[平地{へいち}]に[住{す}]んでいた[民{たみ}]は[鉄{てつ}]の[戦車{せんしゃ}]をもっていたので、これを[追{お}]い[出{だ}]すことができなかった。", "20": "[人々{ひとびと}]はモーセがかつて[言{い}]ったように、ヘブロンをカレブに[与{あた}]えたので、カレブはその[所{ところ}]からアナクの三[人{にん}]の[子{こ}]を[追{お}]い[出{だ}]した。", "21": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]はエルサレムに[住{す}]んでいたエブスびとを[追{お}]い[出{だ}]さなかったので、エブスびとは[今日{こんにち}]までベニヤミンの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にエルサレムに[住{す}]んでいる。", "22": "ヨセフの[一族{いちぞく}]はまたベテルに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ったが、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らと[共{とも}]におられた。", "23": "すなわちヨセフの[一族{いちぞく}]は[人{ひと}]をやってベテルを[探{さぐ}]らせた。この[町{まち}]のもとの[名{な}]はルズであった。", "24": "その[斥候{せっこう}]たちは[町{まち}]から[出{で}]てきた[人{ひと}]を[見{み}]て、[言{い}]った、「どうぞこの[町{まち}]にはいる[道{みち}]を[教{おし}]えてください。そうすればわたしたちはあなたに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]しましょう」。", "25": "[彼{かれ}]が[町{まち}]にはいる[道{みち}]を[教{おし}]えたので、[彼{かれ}]らはつるぎをもって[町{まち}]を[撃{う}]った。しかし、かの[人{ひと}]とその[家族{かぞく}]は[自由{じゆう}]に[去{さ}]らせた。", "26": "その[人{ひと}]はヘテびとの[地{ち}]に[行{い}]って[町{まち}]を[建{た}]て、それをルズと[名{な}]づけた。これは[今日{こんにち}]までその[名{な}]である。", "27": "マナセはベテシャンとその[村里{むらざと}]の[住民{じゅうみん}]、タアナクとその[村里{むらざと}]の[住民{じゅうみん}]、ドルとその[村里{むらざと}]の[住民{じゅうみん}]、イブレアムとその[村里{むらざと}]の[住民{じゅうみん}]、メギドとその[村里{むらざと}]の[住民{じゅうみん}]を[追{お}]い[出{だ}]さなかったので、カナンびとは[引{ひ}]き[続{つづ}]いてその[地{ち}]に[住{す}]んでいたが、", "28": "イスラエルは[強{つよ}]くなったとき、カナンびとを[強制{きょうせい}][労働{ろうどう}]に[服{ふく}]させ、[彼{かれ}]らをことごとくは[追{お}]い[出{だ}]さなかった。", "29": "またエフライムはゲゼルに[住{す}]んでいたカナンびとを[追{お}]い[出{だ}]さなかったので、カナンびとはゲゼルにおいて[彼{かれ}]らのうちに[住{す}]んでいた。", "30": "ゼブルンはキテロンの[住民{じゅうみん}]およびナハラルの[住民{じゅうみん}]を[追{お}]い[出{だ}]さなかったので、カナンびとは[彼{かれ}]らのうちに[住{す}]んで[強制{きょうせい}][労働{ろうどう}]に[服{ふく}]した。", "31": "アセルはアッコの[住民{じゅうみん}]およびシドン、アヘラブ、アクジブ、ヘルバ、アピク、レホブの[住民{じゅうみん}]を[追{お}]い[出{だ}]さなかったので、", "32": "アセルびとは、その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]であるカナンびとのうちに[住{す}]んでいた。[彼{かれ}]らが[追{お}]い[出{だ}]さなかったからである。", "33": "ナフタリはベテシメシの[住民{じゅうみん}]およびベテアナテの[住民{じゅうみん}]を[追{お}]い[出{だ}]さずに、その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]であるカナンびとのうちに[住{す}]んでいた。しかしベテシメシとベテアナテの[住民{じゅうみん}]は、ついに[彼{かれ}]らの[強制{きょうせい}][労働{ろうどう}]に[服{ふく}]した。", "34": "アモリびとはダンの[人々{ひとびと}]を[山地{さんち}]に[追{お}]い[込{こ}]んで[平地{へいち}]に[下{くだ}]ることを[許{ゆる}]さなかった。", "35": "アモリびとは[引{ひ}]き[続{つづ}]いてハルヘレス、アヤロン、シャラビムに[住{す}]んでいたが、ヨセフの[一族{いちぞく}]の[手{て}]が[強{つよ}]くなったので、[彼{かれ}]らは[強制{きょうせい}][労働{ろうどう}]に[服{ふく}]した。", "36": "アモリびとの[境{さかい}]はアクラビムの[坂{さか}]からセラを[経{へ}]て[上{うえ}]の[方{ほう}]に[及{およ}]んだ。" }, "2": { "1": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]がギルガルからボキムに[上{のぼ}]って[言{い}]った、「わたしはあなたがたをエジプトから[上{のぼ}]らせて、あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[誓{ちか}]った[地{ち}]に[連{つ}]れてきて、[言{い}]った、『わたしはあなたと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[決{けっ}]して[破{やぶ}]ることはない。", "2": "あなたがたはこの[国{くに}]の[住民{じゅうみん}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]んではならない。[彼{かれ}]らの[祭壇{さいだん}]をこぼたなければならない』と。しかし、あなたがたはわたしの[命令{めいれい}]に[従{したが}]わなかった。あなたがたは、なんということをしたのか。", "3": "それでわたしは[言{い}]う、『わたしはあなたがたの[前{まえ}]から[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]わないであろう。[彼{かれ}]らはかえってあなたがたの[敵{てき}]となり、[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]はあなたがたのわなとなるであろう』と」。", "4": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]がこれらの[言葉{ことば}]をイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げたので、[民{たみ}]は[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "5": "それでその[所{ところ}]の[名{な}]をボキムと[呼{よ}]んだ。そして[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]で[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "6": "ヨシュアが[民{たみ}]を[去{さ}]らせたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]はおのおのその[領地{りょうち}]へ[行{い}]って[土地{とち}]を[獲{え}]た。", "7": "[民{たみ}]はヨシュアの[在世中{ざいせいちゅう}]も、またヨシュアのあとに[生{い}]き[残{のこ}]った[長老{ちょうろう}]たち、すなわち[主{しゅ}]がかつてイスラエルのために[行{おこな}]われたすべての[大{おお}]いなるわざを[見{み}]た[人々{ひとびと}]の[在世中{ざいせいちゅう}]も[主{しゅ}]に[仕{つか}]えた。", "8": "こうして[主{しゅ}]のしもべヌンの[子{こ}]ヨシュアは百十[歳{さい}]で[死{し}]んだ。", "9": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をエフライムの[山地{さんち}]のガアシ[山{やま}]の[北{きた}]のテムナテ・ヘレスにある[彼{かれ}]の[領地{りょうち}][内{うち}]に[葬{ほうむ}]った。", "10": "そしてその[時代{じだい}]の[者{もの}]もまたことごとくその[先祖{せんぞ}]たちのもとにあつめられた。その[後{のち}]ほかの[時代{じだい}]が[起{た}]ったが、これは[主{しゅ}]を[知{し}]らず、また[主{しゅ}]がイスラエルのために[行{おこな}]われたわざをも[知{し}]らなかった。", "11": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、もろもろのバアルに[仕{つか}]え、", "12": "かつてエジプトの[地{ち}]から[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]された[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、ほかの[神々{かみがみ}]すなわち[周囲{しゅうい}]にある[国民{こくみん}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]い、それにひざまずいて、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りをひき[起{おこ}]した。", "13": "すなわち[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、バアルとアシタロテに[仕{つか}]えたので、", "14": "[主{しゅ}]の[怒{いか}]りがイスラエルに[対{たい}]して[燃{も}]え、かすめ[奪{うば}]う[者{もの}]の[手{て}]にわたして、かすめ[奪{うば}]わせ、かつ[周囲{しゅうい}]のもろもろの[敵{てき}]の[手{て}]に[売{う}]られたので、[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]びその[敵{てき}]に[立{た}]ち[向{む}]かうことができなかった。", "15": "[彼{かれ}]らがどこへ[行{い}]っても、[主{しゅ}]の[手{て}]は[彼{かれ}]らに[災{わざわい}]をした。これは[主{しゅ}]がかつて[言{い}]われ、また[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]われたとおりで、[彼{かれ}]らはひどく[悩{なや}]んだ。", "16": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はさばきづかさを[起{おこ}]して、[彼{かれ}]らをかすめ[奪{うば}]う[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]された。", "17": "しかし[彼{かれ}]らはそのさばきづかさにも[従{したが}]わず、かえってほかの[神々{かみがみ}]を[慕{した}]ってそれと[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、それにひざまずき、[先祖{せんぞ}]たちが[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]んだ[道{みち}]を、いちはやく[離{はな}]れ[去{さ}]って、そのようには[行{おこな}]わなかった。", "18": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らのためにさばきづかさを[起{おこ}]されたとき、そのさばきづかさの[在世中{ざいせいちゅう}]、[主{しゅ}]はさばきづかさと[共{とも}]におられて、[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]された。これは[彼{かれ}]らが[自分{じぶん}]をしえたげ[悩{なや}]ました[者{もの}]のゆえに、うめき[悲{かな}]しんだので、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをあわれまれたからである。", "19": "しかしさばきづかさが[死{し}]ぬと、[彼{かれ}]らはそむいて、[先祖{せんぞ}]たちにまさって[悪{あく}]を[行{おこな}]い、ほかの[神々{かみがみ}]に[従{したが}]ってそれに[仕{つか}]え、それにひざまずいてそのおこないをやめず、かたくなな[道{みち}]を[離{はな}]れなかった。", "20": "それで[主{しゅ}]はイスラエルに[対{たい}]し[激{はげ}]しく[怒{いか}]って[言{い}]われた、「この[民{たみ}]はわたしがかつて[先祖{せんぞ}]たちに[命{めい}]じた[契約{けいやく}]を[犯{おか}]し、わたしの[命令{めいれい}]に[従{したが}]わないゆえ、", "21": "わたしもまたヨシュアが[死{し}]んだときに[残{のこ}]しておいた[国民{こくみん}]を、この[後{のち}]、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]わないであろう。", "22": "これはイスラエルが、[先祖{せんぞ}]たちの[守{まも}]ったように[主{しゅ}]の[道{みち}]を[守{まも}]ってそれに[歩{あゆ}]むかどうかをわたしが[試{こころ}]みるためである」。", "23": "それゆえ[主{しゅ}]はこれらの[国民{こくみん}]を[急{いそ}]いで[追{お}]い[払{はら}]わずに[残{のこ}]しておいて、ヨシュアの[手{て}]にわたされなかったのである。" }, "3": { "1": "すべてカナンのもろもろの[戦争{せんそう}]を[知{し}]らないイスラエルの[人々{ひとびと}]を[試{こころ}]みるために、[主{しゅ}]が[残{のこ}]しておかれた[国民{こくみん}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "これはただイスラエルの[代々{よよ}]の[子孫{しそん}]、[特{とく}]にまだ[戦争{せんそう}]を[知{し}]らないものに、それを[教{おし}]え[知{し}]らせるためである。", "3": "すなわちペリシテびとの五[人{にん}]の[君{きみ}]たちと、すべてのカナンびとと、シドンびとおよびレバノン[山{やま}]に[住{す}]んで、バアル・ヘルモン[山{やま}]からハマテの[入口{いりぐち}]までを[占{し}]めていたヒビびとなどであって、", "4": "これらをもってイスラエルを[試{こころ}]み、[主{しゅ}]がモーセによって[先祖{せんぞ}]たちに[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]に、[彼{かれ}]らが[従{したが}]うかどうかを[知{し}]ろうとされたのである。", "5": "しかるにイスラエルの[人々{ひとびと}]はカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとのうちに[住{す}]んで、", "6": "[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとり、また[自分{じぶん}]たちの[娘{むすめ}]を[彼{かれ}]らのむすこに[与{あた}]えて、[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えた。", "7": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れて、バアルおよびアシラに[仕{つか}]えた。", "8": "そこで[主{しゅ}]はイスラエルに[対{たい}]して[激{はげ}]しく[怒{いか}]り、[彼{かれ}]らをメソポタミヤの[王{おう}]クシャン・リシャタイムの[手{て}]に[売{う}]りわたされたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は八[年{ねん}]の[間{あいだ}]、クシャン・リシャタイムに[仕{つか}]えた。", "9": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったとき、[主{しゅ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]のために、ひとりの[救助者{きゅうじょしゃ}]を[起{おこ}]して[彼{かれ}]らを[救{すく}]われた。すなわちカレブの[弟{おとうと}]、ケナズの[子{こ}]オテニエルである。", "10": "[主{しゅ}]の[霊{れい}]がオテニエルに[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]はイスラエルをさばいた。[彼{かれ}]が[戦{たたか}]いに[出{で}]ると、[主{しゅ}]はメソポタミヤの[王{おう}]クシャン・リシャタイムをその[手{て}]にわたされたので、オテニエルの[手{て}]はクシャン・リシャタイムに[勝{か}]ち、", "11": "[国{くに}]は四十[年{ねん}]のあいだ[太平{たいへい}]であった。ケナズの[子{こ}]オテニエルはついに[死{し}]んだ。", "12": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなった。すなわち[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったので、[主{しゅ}]はモアブの[王{おう}]エグロンを[強{つよ}]めて、イスラエルに[敵対{てきたい}]させられた。", "13": "エグロンはアンモンおよびアマレクの[人々{ひとびと}]を[集{あつ}]め、きてイスラエルを[撃{う}]ち、しゅろの[町{まち}]を[占領{せんりょう}]した。", "14": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は十八[年{ねん}]の[間{あいだ}]モアブの[王{おう}]エグロンに[仕{つか}]えた。", "15": "しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったとき、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのために、ひとりの[救助者{きゅうじょしゃ}]を[起{おこ}]された。すなわちベニヤミンびと、ゲラの[子{こ}]、[左{ひだり}]ききのエホデである。イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]によってモアブの[王{おう}]エグロンに、みつぎ[物{もの}]を[送{おく}]った。", "16": "エホデは[長{なが}]さ一キュビトのもろ[刃{は}]のつるぎを[作{つく}]らせ、それを[衣{ころも}]の[下{した}]、[右{みぎ}]のももの[上{うえ}]に[帯{お}]びて、", "17": "モアブの[王{おう}]エグロンにみつぎ[物{もの}]をもってきた。エグロンは[非常{ひじょう}]に[肥{こ}]えた[人{ひと}]であった。", "18": "エホデがみつぎ[物{もの}]をささげ[終{おわ}]ったとき、[彼{かれ}]はみつぎ[物{もの}]をになってきた[民{たみ}]を[帰{かえ}]らせ、", "19": "かれ[自身{じしん}]はギルガルに[近{ちか}]い[石像{せきぞう}]のある[所{ところ}]から[引{ひ}]きかえして[言{い}]った、「[王{おう}]よ、わたしはあなたに[申{もう}]しあげる[機密{きみつ}]をもっています」。そこで[王{おう}]は「さがっておれ」と[言{い}]ったので、かたわらに[立{た}]っている[者{もの}]は[皆{みな}][出{で}]て[行{い}]った。", "20": "エホデが[王{おう}]のところにはいって[来{く}]ると、[王{おう}]はひとりで[涼{すず}]みの[高殿{たかどの}]に[座{ざ}]していたので、エホデが「わたしは[神{かみ}]の[命{いのち}]によってあなたに[申{もう}]しあげることがあります」と[言{い}]うと、[王{おう}]は[座{ざ}]から[立{た}]ちあがった。", "21": "そのときエホデは[左{ひだり}]の[手{て}]を[伸{の}]ばし、[右{みぎ}]のももからつるぎをとって[王{おう}]の[腹{はら}]を[刺{さ}]した。", "22": "つるぎのつかも[刃{は}]と[共{とも}]にはいったが、つるぎを[腹{はら}]から[抜{ぬ}]き[出{だ}]さなかったので、[脂肪{しぼう}]が[刃{は}]をふさいだ。そして[汚物{おぶつ}]が[出{で}]た。", "23": "エホデは[廊下{ろうか}]に[出{で}]て、[王{おう}]のおる[高殿{たかどの}]の[戸{と}]を[閉{と}]じ、[錠{じょう}]をおろした。", "24": "[彼{かれ}]が[出{で}]た[後{のち}]、[王{おう}]のしもべどもがきて、[高殿{たかどの}]の[戸{と}]に[錠{じょう}]のおろされてあるのを[見{み}]て、「[王{おう}]はきっと[涼{すず}]み[殿{どの}]のへやで[足{あし}]をおおっておられるのだ」と[思{おも}]った。", "25": "しもべどもは[長{なが}]いあいだ[待{ま}]っていたが、[王{おう}]がなお[高殿{たかどの}]の[戸{と}]を[開{ひら}]かないので、[心配{しんぱい}]してかぎをとって[開{ひら}]いて[見{み}]ると、[王{おう}]は[床{ゆか}]にたおれて[死{し}]んでいた。", "26": "エホデは[彼{かれ}]らのためらうまに、のがれて[石像{せきぞう}]のある[所{ところ}]を[過{す}]ぎ、セイラに[逃{に}]げていった。", "27": "[彼{かれ}]が[行{い}]ってエフライムの[山地{さんち}]にラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らしたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]と[共{とも}]に[山地{さんち}]から[下{くだ}]ってエホデに[従{したが}]った。", "28": "エホデは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしについてきなさい。[主{しゅ}]はあなたがたの[敵{てき}]モアブびとをあなたがたの[手{て}]にわたされます」。そこで[彼{かれ}]らはエホデに[従{したが}]って[下{くだ}]り、ヨルダンの[渡{わた}]し[場{ば}]をおさえ、モアブびとをひとりも[渡{わた}]らせなかった。", "29": "そのとき[彼{かれ}]らはモアブびとおおよそ一万[人{にん}]を[殺{ころ}]した。これはいずれも[肥{こ}]え[太{ふと}]った[勇士{ゆうし}]であって、ひとりも、のがれた[者{もの}]がなかった。", "30": "こうしてモアブはその[日{ひ}]イスラエルの[手{て}]に[服{ふく}]し、[国{くに}]は八十[年{ねん}]のあいだ[太平{たいへい}]であった。", "31": "エホデの[後{のち}]、アナテの[子{こ}]シャムガルが[起{おこ}]り、[牛{うし}]のむちをもってペリシテびと六百[人{にん}]を[殺{ころ}]した。この[人{ひと}]もまたイスラエルを[救{すく}]った。" }, "4": { "1": "エホデが[死{し}]んだ[後{のち}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]がまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったので、", "2": "[主{しゅ}]は、ハゾルで[世{よ}]を[治{おさ}]めていたカナンの[王{おう}]ヤビンの[手{て}]に[彼{かれ}]らを[売{う}]りわたされた。ヤビンの[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]はハロセテ・ゴイムに[住{す}]んでいたシセラであった。", "3": "[彼{かれ}]は[鉄{てつ}]の[戦車{せんしゃ}]九百[両{りょう}]をもち、二十[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]を[激{はげ}]しくしえたげたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[向{む}]かって[呼{よ}]ばわった。", "4": "そのころラピドテの[妻{つま}]、[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]デボラがイスラエルをさばいていた。", "5": "[彼女{かのじょ}]はエフライムの[山地{さんち}]のラマとベテルの[間{あいだ}]にあるデボラのしゅろの[木{き}]の[下{した}]に[座{ざ}]し、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼女{かのじょ}]のもとに[上{のぼ}]ってきて、さばきをうけた。", "6": "デボラは[人{ひと}]をつかわして、ナフタリのケデシからアビノアムの[子{こ}]バラクを[招{まね}]いて[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたに、こう[命{めい}]じられるではありませんか、『ナフタリの[部族{ぶぞく}]とゼブルンの[部族{ぶぞく}]から一万[人{にん}]を[率{ひき}]い、[行{い}]って、タボル[山{やま}]に[陣{じん}]をしけ。", "7": "わたしはヤビンの[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]シセラとその[戦車{せんしゃ}]と[軍隊{ぐんたい}]とをキション[川{かわ}]に[引{ひ}]き[寄{よ}]せて、あなたに[出{で}]あわせ、[彼{かれ}]をあなたの[手{て}]にわたすであろう』」。", "8": "バラクは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたがもし[一緒{いっしょ}]に[行{い}]ってくだされば、わたしは[行{い}]きます。しかし、[一緒{いっしょ}]に[行{い}]ってくださらないならば、[行{い}]きません」。", "9": "デボラは[言{い}]った、「[必{かなら}]ずあなたと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]きます。しかしあなたは[今{いま}][行{い}]く[道{みち}]では[誉{ほまれ}]を[得{え}]ないでしょう。[主{しゅ}]はシセラを[女{おんな}]の[手{て}]にわたされるからです」。デボラは[立{た}]ってバラクと[一緒{いっしょ}]にケデシに[行{い}]った。", "10": "バラクはゼブルンとナフタリをケデシに[呼{よ}]び[集{あつ}]め、一万[人{にん}]を[従{したが}]えて[上{のぼ}]った。デボラも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[上{のぼ}]った。", "11": "[時{とき}]にケニびとヘベルはモーセのしゅうとホバブの[子孫{しそん}]であるケニびとから[分{わか}]れて、ケデシに[近{ちか}]いザアナイムのかしの[木{き}]までも[遠{とお}]く[行{い}]って[天幕{てんまく}]を[張{は}]っていた。", "12": "アビノアムの[子{こ}]バラクがタボル[山{やま}]に[上{のぼ}]ったと、[人々{ひとびと}]がシセラに[告{つ}]げたので、", "13": "シセラは[自分{じぶん}]の[戦車{せんしゃ}]の[全部{ぜんぶ}]すなわち[鉄{てつ}]の[戦車{せんしゃ}]九百[両{りょう}]と、[自分{じぶん}]と[共{とも}]におるすべての[民{たみ}]をハロセテ・ゴイムからキション[川{かわ}]に[呼{よ}]び[集{あつ}]めた。", "14": "デボラはバラクに[言{い}]った、「さあ、[立{た}]ちあがりなさい。きょうは[主{しゅ}]がシセラをあなたの[手{て}]にわたされる[日{ひ}]です。[主{しゅ}]はあなたに[先立{さきだ}]って[出{で}]られるではありませんか」。そこでバラクは一万[人{にん}]を[従{したが}]えてタボル[山{やま}]から[下{くだ}]った。", "15": "[主{しゅ}]はつるぎをもってシセラとすべての[戦車{せんしゃ}]および[軍勢{ぐんぜい}]をことごとくバラクの[前{まえ}]に[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られたので、シセラは[戦車{せんしゃ}]から[飛{と}]びおり、[徒歩{とほ}]で[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "16": "バラクは[戦車{せんしゃ}]と[軍勢{ぐんぜい}]とを[追撃{ついげき}]してハロセテ・ゴイムまで[行{い}]った。シセラの[軍勢{ぐんぜい}]はことごとくつるぎにたおれて、[残{のこ}]ったものはひとりもなかった。", "17": "しかしシセラは[徒歩{とほ}]で[逃{に}]げ[去{さ}]って、ケニびとヘベルの[妻{つま}]ヤエルの[天幕{てんまく}]に[行{い}]った。ハゾルの[王{おう}]ヤビンとケニびとヘベルの[家{いえ}]とは[互{たがい}]にむつまじかったからである。", "18": "ヤエルは[出{で}]てきてシセラを[迎{むか}]え、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「おはいりください。[主{しゅ}]よ、どうぞうちへおはいりください。[恐{おそ}]れるにはおよびません」。シセラが[天幕{てんまく}]にはいったので、ヤエルは[毛布{もうふ}]をもって[彼{かれ}]をおおった。", "19": "シセラはヤエルに[言{い}]った、「どうぞ、わたしに[水{みず}]を[少{すこ}]し[飲{の}]ませてください。のどがかわきましたから」。ヤエルは[乳{ちち}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]を[開{ひら}]いて[彼{かれ}]に[飲{の}]ませ、また[彼{かれ}]をおおった。", "20": "シセラはまたヤエルに[言{い}]った、「[天幕{てんまく}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]っていてください。もし[人{ひと}]がきて、あなたに『だれか、ここにおりますか』と[問{と}]うならば『おりません』と[答{こた}]えてください」。", "21": "しかし[彼{かれ}]が[疲{つか}]れて[熟睡{じゅくすい}]したとき、ヘベルの[妻{つま}]ヤエルは[天幕{てんまく}]のくぎを[取{と}]り、[手{て}]に[槌{つち}]を[携{たずさ}]えて[彼{かれ}]に[忍{しの}]び[寄{よ}]り、こめかみにくぎを[打{う}]ち[込{こ}]んで[地{ち}]に[刺{さ}]し[通{とお}]したので、[彼{かれ}]は[息{いき}][絶{た}]えて[死{し}]んだ。", "22": "バラクがシセラを[追{お}]ってきたとき、ヤエルは[彼{かれ}]を[出迎{でむか}]えて[言{い}]った、「おいでなさい。あなたが[求{もと}]めている[人{ひと}]をお[見{み}]せしましょう」。[彼{かれ}]がヤエルの[天幕{てんまく}]にはいって[見{み}]ると、シセラはこめかみにくぎを[打{う}]たれて[倒{たお}]れて[死{し}]んでいた。", "23": "こうしてその[日{ひ}]、[神{かみ}]はカナンの[王{おう}]ヤビンをイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られた。", "24": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]の[手{て}]はますますカナンびとの[王{おう}]ヤビンの[上{うえ}]に[重{おも}]くなって、ついにカナンの[王{おう}]ヤビンを[滅{ほろ}]ぼすに[至{いた}]った。" }, "5": { "1": "その[日{ひ}]デボラとアビノアムの[子{こ}]バラクは[歌{うた}]って[言{い}]った。", "2": "「イスラエルの[指導者{しどうしゃ}]たちは[先{さき}]に[立{た}]ち、[民{たみ}]は[喜{よろこ}]び[勇{いさ}]んで[進{すす}]み[出{で}]た。[主{しゅ}]をさんびせよ。", "3": "もろもろの[王{おう}]よ[聞{き}]け、もろもろの[君{きみ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。わたしは[主{しゅ}]に[向{む}]かって[歌{うた}]おう、わたしはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめたたえよう。", "4": "[主{しゅ}]よ、あなたがセイルを[出{で}]、エドムの[地{ち}]から[進{すす}]まれたとき、[地{ち}]は[震{ふる}]い、[天{てん}]はしたたり、[雲{くも}]は[水{みず}]をしたたらせた。", "5": "もろもろの[山{やま}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]き、シナイの[主{しゅ}]、すなわちイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[揺{ゆ}]り[動{うご}]いた。", "6": "アナテの[子{こ}]シャムガルのとき、ヤエルの[時{とき}]には[隊商{たいしょう}]は[絶{た}]え、[旅人{たびびと}]はわき[道{みち}]をとおった。", "7": "イスラエルには[農民{のうみん}]が[絶{た}]え、かれらは[絶{た}]え[果{は}]てたが、デボラよ、ついにあなたは[立{た}]ちあがり、[立{た}]ってイスラエルの[母{はは}]となった。", "8": "[人々{ひとびと}]が[新{あたら}]しい[神々{かみがみ}]を[選{えら}]んだとき、[戦{たたか}]いは[門{もん}]に[及{およ}]んだ。イスラエルの四万[人{にん}]のうちに、[盾{たて}]あるいは[槍{やり}]の[見{み}]られたことがあったか。", "9": "わたしの[心{こころ}]は[民{たみ}]のうちの[喜{よろこ}]び[勇{いさ}]んで[進{すす}]み[出{で}]たイスラエルのつかさたちと[共{とも}]にある。[主{しゅ}]をさんびせよ。", "10": "[茶色{ちゃいろ}]のろばに[乗{の}]るもの、[毛氈{もうせん}]の[上{うえ}]にすわるもの、および[道{みち}]を[歩{あゆ}]むものよ、[共{とも}]に[歌{うた}]え。", "11": "[楽人{がくじん}]の[調{しら}]べは[水{みず}]くむ[所{ところ}]に[聞{きこ}]える。かれらはそこで[主{しゅ}]の[救{すくい}]を[唱{とな}]え、イスラエルの[農民{のうみん}]の[救{すくい}]を[唱{とな}]えている。その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[民{たみ}]は[門{もん}]に[下{くだ}]って[行{い}]った。", "12": "[起{お}]きよ、[起{お}]きよ、デボラ。[起{お}]きよ、[起{お}]きよ、[歌{うた}]をうたえ。[立{た}]てよ、バラク、とりこを[捕{とら}]えよ、アビノアムの[子{こ}]よ。", "13": "その[時{とき}]、[残{のこ}]った[者{もの}]は[尊{たっと}]い[者{もの}]のように[下{くだ}]って[行{い}]き、[主{しゅ}]の[民{たみ}]は[勇士{ゆうし}]のように[下{くだ}]って[行{い}]った。", "14": "[彼{かれ}]らはエフライムから[出{で}]て[谷{たに}]に[進{すす}]み、[兄弟{きょうだい}]ベニヤミンはあなたの[民{たみ}]のうちにある。マキルからはつかさたちが[下{くだ}]って[行{い}]き、ゼブルンからは[指揮{しき}]を[執{と}]るものが[下{くだ}]って[行{い}]った。", "15": "イッサカルの[君{きみ}]たちはデボラと[共{とも}]におり、イッサカルはバラクと[同{おな}]じく、[直{ただ}]ちにそのあとについて[谷{たに}]に[突進{とっしん}]した。しかしルベンの[氏族{しぞく}]は[大{おお}]いに[思案{しあん}]した。", "16": "なぜ、あなたは、おりの[間{あいだ}]にとどまって、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れに[笛{ふえ}][吹{ふ}]くのを[聞{き}]いているのか。ルベンの[氏族{しぞく}]は[大{おお}]いに[思案{しあん}]した。", "17": "ギレアデはヨルダンの[向{む}]こうにとどまっていた。なぜ、ダンは[舟{ふね}]のかたわらにとどまったか。アセルは[浜{はま}]べに[座{ざ}]し、その[波止場{はとば}]のかたわらにとどまっていた。", "18": "ゼブルンは[命{いのち}]をすてて、[死{し}]を[恐{おそ}]れぬ[民{たみ}]である。[野{の}]の[高{たか}]い[所{ところ}]におるナフタリもまたそうであった。", "19": "もろもろの[王{おう}]たちはきて[戦{たたか}]った。その[時{とき}]カナンの[王{おう}]たちは、メギドの[水{みず}]のほとりのタアナクで[戦{たたか}]った。[彼{かれ}]らは[一片{いっぺん}]の[銀{ぎん}]をも[獲{え}]なかった。", "20": "もろもろの[星{ほし}]は[天{てん}]より[戦{たたか}]い、その[軌道{きどう}]をはなれてシセラと[戦{たたか}]った。", "21": "キションの[川{かわ}]は[彼{かれ}]らを[押{お}]し[流{なが}]した、[激{はげ}]しく[流{なが}]れる[川{かわ}]、キションの[川{かわ}]。わが[魂{たましい}]よ、[勇{いさ}]ましく[進{すす}]め。", "22": "その[時{とき}]、[軍馬{ぐんば}]ははせ[駆{か}]けり、[馬{うま}]のひずめは[地{ち}]を[踏{ふ}]みならした。", "23": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[言{い}]った、『メロズをのろえ、[激{はげ}]しくその[民{たみ}]をのろえ、[彼{かれ}]らはきて[主{しゅ}]を[助{たす}]けず、[主{しゅ}]を[助{たす}]けて[勇士{ゆうし}]を[攻{せ}]めなかったからである』。", "24": "ケニびとヘベルの[妻{つま}]ヤエルは、[女{おんな}]のうちの[最{もっと}]も[恵{めぐ}]まれた[者{もの}]、[天幕{てんまく}]に[住{す}]む[女{おんな}]のうち[最{もっと}]も[恵{めぐ}]まれた[者{もの}]である。", "25": "シセラが[水{みず}]を[求{もと}]めると、ヤエルは[乳{ちち}]を[与{あた}]えた。すなわち[貴重{きちょう}]な[鉢{はち}]に[凝乳{ぎょうにゅう}]を[盛{も}]ってささげた。", "26": "ヤエルはくぎに[手{て}]をかけ、[右手{みぎて}]に[重{おも}]い[槌{つち}]をとって、シセラを[打{う}]ち、その[頭{あたま}]を[砕{くだ}]き、[粉々{こなごな}]にして、そのこめかみを[打{う}]ち[貫{つらぬ}]いた。", "27": "シセラはヤエルの[足{あし}]もとにかがんで[倒{たお}]れ[伏{ふ}]し、その[足{あし}]もとにかがんで[倒{たお}]れ、そのかがんだ[所{ところ}]に[倒{たお}]れて[死{し}]んだ。", "28": "シセラの[母{はは}]は[窓{まど}]からながめ、[格子{こうし}][窓{まど}]から[叫{さけ}]んで[言{い}]った、『どうして[彼{かれ}]の[車{くるま}]の[来{く}]るのがおそいのか、どうして[彼{かれ}]の[車{くるま}]の[歩{あゆ}]みがはかどらないのか』。", "29": "その[侍女{じじょ}]たちの[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[答{こた}]え、[母{はは}]またみずからおのれに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "30": "『[彼{かれ}]らは[獲物{えもの}]を[得{え}]て、それを[分{わ}]けているのではないか、[人{ひと}]ごとにひとり、ふたりのおなごを[取{と}]り、シセラの[獲物{えもの}]は[色{いろ}][染{ぞ}]めの[衣{ころも}]、[縫{ぬ}]い[取{と}]りした[色{いろ}][染{ぞ}]めの[衣{ころも}]の[獲物{えもの}]であろう。すなわち[縫{ぬ}]い[取{と}]りした[色{いろ}][染{ぞ}]めの[衣{ころも}]二つを、[獲物{えもの}]としてそのくびにまとうであろう』。", "31": "[主{しゅ}]よ、あなたの[敵{てき}]はみなこのように[滅{ほろ}]び、あなたを[愛{あい}]する[者{もの}]を[太陽{たいよう}]の[勢{いきお}]いよく[上{のぼ}]るようにしてください」。こうして[後{のち}]、[国{くに}]は四十[年{ねん}]のあいだ[太平{たいへい}]であった。" }, "6": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを七[年{ねん}]の[間{あいだ}]ミデアンびとの[手{て}]にわたされた。", "2": "ミデアンびとの[手{て}]はイスラエルに[勝{か}]った。イスラエルの[人々{ひとびと}]はミデアンびとのゆえに、[山{やま}]にある[岩屋{いわや}]と、ほら[穴{あな}]と[要害{ようがい}]とを[自分{じぶん}]たちのために[造{つく}]った。", "3": "イスラエルびとが[種{たね}]をまいた[時{とき}]には、いつもミデアンびと、アマレクびとおよび[東方{とうほう}]の[民{たみ}]が[上{のぼ}]ってきてイスラエルびとを[襲{おそ}]い、", "4": "イスラエルびとに[向{む}]かって[陣{じん}]を[取{と}]り、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を[荒{あら}]してガザの[附近{ふきん}]にまで[及{およ}]び、イスラエルのうちに[命{いのち}]をつなぐべき[物{もの}]を[残{のこ}]さず、[羊{ひつじ}]も[牛{うし}]もろばも[残{のこ}]さなかった。", "5": "[彼{かれ}]らが[家畜{かちく}]と[天幕{てんまく}]を[携{たずさ}]えて、いなごのように[多{おお}]く[上{のぼ}]ってきたからである。すなわち[彼{かれ}]らとそのらくだは[無数{むすう}]であって、[彼{かれ}]らは[国{くに}]を[荒{あら}]すためにはいってきたのであった。", "6": "こうしてイスラエルはミデアンびとのために[非常{ひじょう}]に[衰{おとろ}]え、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわった。", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がミデアンびとのゆえに、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったとき、", "8": "[主{しゅ}]はひとりの[預言者{よげんしゃ}]をイスラエルの[人々{ひとびと}]につかわして[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『わたしはかつてあなたがたをエジプトから[導{みちび}]き[上{のぼ}]り、あなたがたを[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]から[携{たずさ}]え[出{だ}]し、", "9": "エジプトびとの[手{て}]およびすべてあなたがたをしえたげる[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、あなたがたの[前{まえ}]から[彼{かれ}]らを[追{お}]い[払{はら}]って、その[国{くに}]をあなたがたに[与{あた}]えた。", "10": "そしてあなたがたに[言{い}]った、「わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。あなたがたが[住{す}]んでいる[国{くに}]のアモリびとの[神々{かみがみ}]を[恐{おそ}]れてはならない」と。しかし、あなたがたはわたしの[言葉{ことば}]に[従{したが}]わなかった』」。", "11": "さて[主{しゅ}]の[使{つかい}]がきて、アビエゼルびとヨアシに[属{ぞく}]するオフラにあるテレビンの[木{き}]の[下{した}]に[座{ざ}]した。[時{とき}]にヨアシの[子{こ}]ギデオンはミデアンびとの[目{め}]を[避{さ}]けるために[酒{さか}]ぶねの[中{なか}]で[麦{むぎ}]を[打{う}]っていたが、", "12": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れて[言{い}]った、「[大{だい}][勇士{ゆうし}]よ、[主{しゅ}]はあなたと[共{とも}]におられます」。", "13": "ギデオンは[言{い}]った、「ああ、[君{きみ}]よ、[主{しゅ}]がわたしたちと[共{とも}]におられるならば、どうしてこれらの[事{こと}]がわたしたちに[臨{のぞ}]んだのでしょう。わたしたちの[先祖{せんぞ}]が『[主{しゅ}]はわれわれをエジプトから[導{みちび}]き[上{のぼ}]られたではないか』といって、わたしたちに[告{つ}]げたそのすべての[不思議{ふしぎ}]なみわざはどこにありますか。[今{いま}]、[主{しゅ}]はわたしたちを[捨{す}]てて、ミデアンびとの[手{て}]にわたされました」。", "14": "[主{しゅ}]はふり[向{む}]いて[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたはこのあなたの[力{ちから}]をもって[行{い}]って、ミデアンびとの[手{て}]からイスラエルを[救{すく}]い[出{だ}]しなさい。わたしがあなたをつかわすのではありませんか」。", "15": "ギデオンは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]よ、わたしはどうしてイスラエルを[救{すく}]うことができましょうか。わたしの[氏族{しぞく}]はマナセのうちで[最{もっと}]も[弱{よわ}]いものです。わたしはまたわたしの[父{ちち}]の[家族{かぞく}]のうちで[最{もっと}]も[小{ちい}]さいものです」。", "16": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「しかし、わたしがあなたと[共{とも}]におるから、ひとりを[撃{う}]つようにミデアンびとを[撃{う}]つことができるでしょう」。", "17": "ギデオンはまた[主{しゅ}]に[言{い}]った、「わたしがもしあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ていますならば、どうぞ、わたしと[語{かた}]るのがあなたであるというしるしを[見{み}]せてください。", "18": "どうぞ、わたしが[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えてあなたのもとにもどってきて、あなたの[前{まえ}]に[供{そな}]えるまで、ここを[去{さ}]らないでください」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはあなたがもどって[来{く}]るまで[待{ま}]ちましょう」。", "19": "そこでギデオンは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[行{い}]って、やぎの[子{こ}]を[整{ととの}]え、一エパの[粉{こな}]で[種{たね}][入{い}]れぬパンをつくり、[肉{にく}]をかごに[入{い}]れ、あつものをつぼに[盛{も}]り、テレビンの[木{き}]の[下{した}]におる[彼{かれ}]のもとに[持{も}]ってきて、それを[供{そな}]えた。", "20": "[神{かみ}]の[使{つかい}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[肉{にく}]と[種{たね}][入{い}]れぬパンをとって、この[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、それにあつものを[注{そそ}]ぎなさい」。[彼{かれ}]はそのようにした。", "21": "すると[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[手{て}]にもっていたつえの[先{さき}]を[出{だ}]して、[肉{にく}]と[種{たね}][入{い}]れぬパンに[触{ふ}]れると、[岩{いわ}]から[火{ひ}]が[燃{も}]えあがって、[肉{にく}]と[種{たね}][入{い}]れぬパンとを[焼{や}]きつくした。そして[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[去{さ}]って[見{み}]えなくなった。", "22": "ギデオンはその[人{ひと}]が[主{しゅ}]の[使{つかい}]であったことをさとって[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうなることでしょう。わたしは[顔{かお}]をあわせて[主{しゅ}]の[使{つかい}]を[見{み}]たのですから」。", "23": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[安心{あんしん}]せよ、[恐{おそ}]れるな。あなたは[死{し}]ぬことはない」。", "24": "そこでギデオンは[主{しゅ}]のために[祭壇{さいだん}]をそこに[築{きず}]いて、それを「[主{しゅ}]は[平安{へいあん}]」と[名{な}]づけた。これは[今日{こんにち}]までアビエゼルびとのオフラにある。", "25": "その[夜{よ}]、[主{しゅ}]はギデオンに[言{い}]われた、「あなたの[父{ちち}]の[雄牛{おうし}]と七[歳{さい}]の[第{だい}]二の[雄牛{おうし}]とを[取{と}]り、あなたの[父{ちち}]のもっているバアルの[祭壇{さいだん}]を[打{う}]ちこわし、そのかたわらにあるアシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、", "26": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために、このとりでの[頂{いただき}]に、[石{いし}]を[並{なら}]べて[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[第{だい}]二の[雄牛{おうし}]を[取{と}]り、あなたが[切{き}]り[倒{たお}]したアシラの[木{き}]をもって[燔祭{はんさい}]をささげなさい」。", "27": "ギデオンはしもべ十[人{にん}]を[連{つ}]れて、[主{しゅ}]が[言{い}]われたとおりにおこなった。ただし[彼{かれ}]は[父{ちち}]の[家族{かぞく}]のもの、および[町{まち}]の[人々{ひとびと}]を[恐{おそ}]れたので、[昼{ひる}]それを[行{おこな}]うことができず、[夜{よる}]それを[行{おこな}]った。", "28": "[町{まち}]の[人々{ひとびと}]が[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[見{み}]ると、バアルの[祭壇{さいだん}]は[打{う}]ちこわされ、そのかたわらのアシラ[像{ぞう}]は[切{き}]り[倒{たお}]され、[新{あら}]たに[築{きず}]いた[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に、[第{だい}]二の[雄牛{おうし}]がささげられてあった。", "29": "そこで[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に「これはだれのしわざか」と[言{い}]って[問{と}]い[尋{たず}]ねたすえ、「これはヨアシの[子{こ}]ギデオンのしわざだ」と[言{い}]った。", "30": "[町{まち}]の[人々{ひとびと}]はヨアシに[言{い}]った、「あなたのむすこを[引{ひ}]き[出{だ}]して[殺{ころ}]しなさい。[彼{かれ}]はバアルの[祭壇{さいだん}]を[打{う}]ちこわしそのかたわらにあったアシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]したのです」。", "31": "しかしヨアシは[自分{じぶん}]に[向{む}]かって[立{た}]っているすべての[者{もの}]に[言{い}]った、「あなたがたはバアルのために[言{い}]い[争{あらそ}]うのですか。あるいは[彼{かれ}]を[弁護{べんご}]しようとなさるのですか。バアルのために[言{い}]い[争{あらそ}]う[者{もの}]は、あすの[朝{あさ}]までに[殺{ころ}]されるでしょう。バアルがもし[神{かみ}]であるならば、[自分{じぶん}]の[祭壇{さいだん}]が[打{う}]ちこわされたのだから、[彼{かれ}]みずから[言{い}]い[争{あらそ}]うべきです」。", "32": "そこでその[日{ひ}]、「[自分{じぶん}]の[祭壇{さいだん}]が[打{う}]ちこわされたのだから、バアルみずからその[人{ひと}]と[言{い}]い[争{あらそ}]うべきです」と[言{い}]ったので、ギデオンはエルバアルと[呼{よ}]ばれた。", "33": "[時{とき}]にミデアンびと、アマレクびとおよび[東方{とうほう}]の[民{たみ}]がみな[集{あつ}]まってヨルダン[川{がわ}]を[渡{わた}]り、エズレルの[谷{たに}]に[陣{じん}]を[取{と}]ったが、", "34": "[主{しゅ}]の[霊{れい}]がギデオンに[臨{のぞ}]み、ギデオンがラッパを[吹{ふ}]いたので、アビエゼルびとは[集{あつ}]まって[彼{かれ}]に[従{したが}]った。", "35": "[次{つぎ}]に[彼{かれ}]があまねくマナセに[使者{ししゃ}]をつかわしたので、マナセびともまた[集{あつ}]まって[彼{かれ}]に[従{したが}]った。[彼{かれ}]がまたアセル、ゼブルンおよびナフタリに[使者{ししゃ}]をつかわすと、その[人々{ひとびと}]も[上{のぼ}]って[彼{かれ}]を[迎{むか}]えた。", "36": "ギデオンは[神{かみ}]に[言{い}]った、「あなたがかつて[言{い}]われたように、わたしの[手{て}]によってイスラエルを[救{すく}]おうとされるならば、", "37": "わたしは[羊{ひつじ}]の[毛{け}]一[頭{とう}][分{ぶん}]を[打{う}]ち[場{ば}]に[置{お}]きますから、[露{つゆ}]がその[羊{ひつじ}]の[毛{け}]の[上{うえ}]にだけあって、[地{ち}]がすべてかわいているようにしてください。これによってわたしは、あなたがかつて[言{い}]われたように、わたしの[手{て}]によってイスラエルをお[救{すく}]いになることを[知{し}]るでしょう」。", "38": "すなわちそのようになった。[彼{かれ}]が[翌朝{よくあさ}][早{はや}]く[起{お}]きて、[羊{ひつじ}]の[毛{け}]をかき[寄{よ}]せ、その[毛{け}]から[露{つゆ}]を[絞{しぼ}]ると、[鉢{はち}]に[満{み}]ちるほどの[水{みず}]が[出{で}]た。", "39": "ギデオンは[神{かみ}]に[言{い}]った、「わたしをお[怒{いか}]りにならないように[願{ねが}]います。わたしにもう一[度{ど}]だけ[言{い}]わせてください。どうぞ、もう一[度{ど}]だけ[羊{ひつじ}]の[毛{け}]をもってためさせてください。どうぞ、[羊{ひつじ}]の[毛{け}]だけをかわかして、[地{ち}]にはことごとく[露{つゆ}]があるようにしてください」。", "40": "[神{かみ}]はその[夜{よる}]、そうされた。すなわち[羊{ひつじ}]の[毛{け}]だけかわいて、[地{ち}]にはすべて[露{つゆ}]があった。" }, "7": { "1": "さてエルバアルと[呼{よ}]ばれるギデオンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいたすべての[民{たみ}]は[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、ハロデの[泉{いずみ}]のほとりに[陣{じん}]を[取{と}]った。ミデアンびとの[陣{じん}]は[彼{かれ}]らの[北{きた}]の[方{ほう}]にあり、モレの[丘{おか}]に[沿{そ}]って[谷{たに}]の[中{なか}]にあった。", "2": "[主{しゅ}]はギデオンに[言{い}]われた、「あなたと[共{とも}]におる[民{たみ}]はあまりに[多{おお}]い。ゆえにわたしは[彼{かれ}]らの[手{て}]にミデアンびとをわたさない。おそらくイスラエルはわたしに[向{む}]かってみずから[誇{ほこ}]り、『わたしは[自身{じしん}]の[手{て}]で[自分{じぶん}]を[救{すく}]ったのだ』と[言{い}]うであろう。", "3": "それゆえ、[民{たみ}]の[耳{みみ}]に[触{ふ}]れ[示{しめ}]して、『だれでも[恐{おそ}]れおののく[者{もの}]は[帰{かえ}]れ』と[言{い}]いなさい」。こうしてギデオンは[彼{かれ}]らを[試{こころ}]みたので、[民{たみ}]のうち[帰{かえ}]った[者{もの}]は二万二千[人{にん}]あり、[残{のこ}]った[者{もの}]は一万[人{にん}]であった。", "4": "[主{しゅ}]はまたギデオンに[言{い}]われた、「[民{たみ}]はまだ[多{おお}]い。[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて[水{みず}]ぎわに[下{くだ}]りなさい。わたしはそこで、あなたのために[彼{かれ}]らを[試{こころ}]みよう。わたしがあなたに[告{つ}]げて『この[人{ひと}]はあなたと[共{とも}]に[行{い}]くべきだ』と[言{い}]う[者{もの}]は、あなたと[共{とも}]に[行{い}]くべきである。またわたしがあなたに[告{つ}]げて『この[人{ひと}]はあなたと[共{とも}]に[行{い}]ってはならない』と[言{い}]う[者{もの}]は、だれも[行{い}]ってはならない」。", "5": "そこでギデオンが[民{たみ}]を[導{みちび}]いて[水{みず}]ぎわに[下{くだ}]ると、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「すべて[犬{いぬ}]のなめるように[舌{した}]をもって[水{みず}]をなめる[者{もの}]はそれを[別{べつ}]にしておきなさい。またすべてひざを[折{お}]り、かがんで[水{みず}]を[飲{の}]む[者{もの}]もそうしなさい」。", "6": "そして[手{て}]を[口{くち}]にあてて[水{みず}]をなめた[者{もの}]の[数{かず}]は三百[人{にん}]であった。[残{のこ}]りの[民{たみ}]はみなひざを[折{お}]り、かがんで[水{みず}]を[飲{の}]んだ。", "7": "[主{しゅ}]はギデオンに[言{い}]われた、「わたしは[水{みず}]をなめた三百[人{にん}]の[者{もの}]をもって、あなたがたを[救{すく}]い、ミデアンびとをあなたの[手{て}]にわたそう。[残{のこ}]りの[民{たみ}]はおのおのその[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなさい」。", "8": "そこで[彼{かれ}]はかの三百[人{にん}]を[留{と}]めおき、[残{のこ}]りのイスラエルびとの[手{て}]から、つぼとラッパを[取{と}]り、[民{たみ}]をおのおのその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]らせた。[時{とき}]にミデアンびとの[陣{じん}]は[下{した}]の[谷{たに}]の[中{なか}]にあった。", "9": "その[夜{よる}]、[主{しゅ}]はギデオンに[言{い}]われた、「[立{た}]てよ、[下{くだ}]っていって[敵陣{てきじん}]に[攻{せ}]め[入{い}]れ。わたしはそれをあなたの[手{て}]にわたす。", "10": "もしあなたが[下{くだ}]って[行{い}]くことを[恐{おそ}]れるならば、あなたのしもべプラと[共{とも}]に[敵陣{てきじん}]に[下{くだ}]っていって、", "11": "[彼{かれ}]らの[言{い}]うところを[聞{き}]け。そうすればあなたの[手{て}]が[強{つよ}]くなって、[敵陣{てきじん}]に[攻{せ}]め[下{くだ}]ることができるであろう」。ギデオンがしもべプラと[共{とも}]に[下{くだ}]って、[敵陣{てきじん}]にある[兵隊{へいたい}]たちの[前哨{ぜんしょう}][地点{ちてん}]に[行{い}]ってみると、", "12": "ミデアンびと、アマレクびとおよびすべての[東方{とうほう}]の[民{たみ}]はいなごのように[数多{かずおお}]く[谷{たに}]に[沿{そ}]って[伏{ふ}]していた。そのらくだは[海{うみ}]べの[砂{すな}]のように[多{おお}]くて[数{かぞ}]えきれなかった。", "13": "ギデオンがそこへ[行{い}]ったとき、ある[人{ひと}]がその[仲間{なかま}]に[夢{ゆめ}]を[語{かた}]っていた。その[人{ひと}]は[言{い}]った、「わたしは[夢{ゆめ}]を[見{み}]た。[大麦{おおむぎ}]のパン一つがミデアンの[陣中{じんちゅう}]にころがってきて、[天幕{てんまく}]に[達{たっ}]し、それを[打{う}]ち[倒{たお}]し、くつがえしたので、[天幕{てんまく}]は[倒{たお}]れ[伏{ふ}]した」。", "14": "[仲間{なかま}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「それはイスラエルの[人{ひと}]、ヨアシの[子{こ}]ギデオンのつるぎにちがいない。[神{かみ}]はミデアンとすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[彼{かれ}]の[手{て}]にわたされるのだ」。", "15": "ギデオンは[夢{ゆめ}]の[物語{ものがたり}]とその[解{と}]き[明{あ}]かしとを[聞{き}]いたので、[礼拝{れいはい}]し、イスラエルの[陣営{じんえい}]に[帰{かえ}]り、そして[言{い}]った、「[立{た}]てよ、[主{しゅ}]はミデアンの[軍勢{ぐんぜい}]をあなたがたの[手{て}]にわたされる」。", "16": "そして[彼{かれ}]は三百[人{にん}]を三[組{くみ}]に[分{わ}]け、[手{て}]に[手{て}]にラッパと、からつぼとを[取{と}]らせ、つぼの[中{なか}]にたいまつをともさせ、", "17": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしを[見{み}]て、わたしのするようにしなさい。わたしが[敵陣{てきじん}]のはずれに[達{たっ}]したとき、あなたがたもわたしのするようにしなさい。", "18": "わたしと[共{とも}]におる[者{もの}]がみなラッパを[吹{ふ}]くと、あなたがたもまたすべての[陣営{じんえい}]の[四方{しほう}]でラッパを[吹{ふ}]き、『[主{しゅ}]のためだ、ギデオンのためだ』と[言{い}]いなさい」。", "19": "こうしてギデオンと、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた百[人{にん}]の[者{もの}]が、[中更{ちゅうこう}]の[初{はじ}]めに[敵陣{てきじん}]のはずれに[行{い}]ってみると、ちょうど[番兵{ばんぺい}]を[交代{こうたい}]した[時{とき}]であったので、[彼{かれ}]らはラッパを[吹{ふ}]き、[手{て}]に[携{たずさ}]えていたつぼを[打{う}]ち[砕{くだ}]いた。", "20": "すなわち三[組{くみ}]の[者{もの}]がラッパを[吹{ふ}]き、つぼを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、[左{ひだり}]の[手{て}]にはたいまつをとり、[右{みぎ}]の[手{て}]にはラッパを[持{も}]ってそれを[吹{ふ}]き、「[主{しゅ}]のためのつるぎ、ギデオンのためのつるぎ」と[叫{さけ}]んだ。", "21": "そしておのおのその[持{も}]ち[場{ば}]に[立{た}]ち、[敵陣{てきじん}]を[取{と}]り[囲{かこ}]んだので、[敵{てき}][軍{ぐん}]はみな[走{はし}]り、[大声{おおごえ}]をあげて[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "22": "三百[人{にん}]のものがラッパを[吹{ふ}]くと、[主{しゅ}]は[敵{てき}][軍{ぐん}]をしてみな[互{たがい}]に[同志{どうし}][打{う}]ちさせられたので、[敵{てき}][軍{ぐん}]はゼレラの[方{ほう}]、ベテシッタおよびアベルメホラの[境{さかい}]、タバテの[近{ちか}]くまで[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "23": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はナフタリ、アセルおよび[全{ぜん}]マナセから[集{あつ}]まってきて、ミデアンびとを[追撃{ついげき}]した。", "24": "ギデオンは[使者{ししゃ}]をあまねくエフライムの[山地{さんち}]につかわし、「[下{くだ}]ってきて、ミデアンびとを[攻{せ}]め、ベタバラに[至{いた}]るまでの[流{なが}]れを[取{と}]り、またヨルダンをも[取{と}]れ」と[言{い}]わせた。そこでエフライムの[人々{ひとびと}]はみな[集{あつ}]まってきて、ベタバラに[至{いた}]るまでの[流{なが}]れを[取{と}]り、またヨルダンをも[取{と}]った。", "25": "[彼{かれ}]らはまたミデアンびとのふたりの[君{きみ}]オレブとゼエブを[捕{とら}]え、オレブをオレブ[岩{いわ}]のほとりで[殺{ころ}]し、ゼエブをゼエブの[酒{さか}]ぶねのほとりで[殺{ころ}]した。またミデアンびとを[追撃{ついげき}]し、オレブとゼエブの[首{くび}]を[携{たずさ}]えてヨルダンの[向{む}]こうのギデオンのもとへ[行{い}]った。" }, "8": { "1": "エフライムの[人々{ひとびと}]はギデオンに[向{む}]かい「あなたが、ミデアンびとと[戦{たたか}]うために[行{い}]かれたとき、われわれを[呼{よ}]ばれなかったが、どうしてそういうことをされたのですか」と[言{い}]って[激{はげ}]しく[彼{かれ}]を[責{せ}]めた。", "2": "ギデオンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[今{いま}]わたしのした[事{こと}]は、あなたがたのした[事{こと}]と[比{くら}]べものになりましょうか。エフライムの[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めた[取{と}]り[残{のこ}]りのぶどうはアビエゼルの[収穫{しゅうかく}]したぶどうにもまさるではありませんか。", "3": "[神{かみ}]はミデアンの[君{きみ}]オレブとゼエブをあなたがたの[手{て}]にわたされました。わたしのなし[得{え}]た[事{こと}]は、あなたがたのした[事{こと}]と[比{くら}]べものになりましょうか」。ギデオンがこの[言葉{ことば}]を[述{の}]べると、[彼{かれ}]らの[憤{いきどお}]りは[解{と}]けた。", "4": "ギデオンは[自分{じぶん}]に[従{したが}]っていた三百[人{にん}]と[共{とも}]にヨルダンに[行{い}]ってこれを[渡{わた}]り、[疲{つか}]れながらもなお[追撃{ついげき}]したが、", "5": "[彼{かれ}]はスコテの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「どうぞわたしに[従{したが}]っている[民{たみ}]にパンを[与{あた}]えてください。[彼{かれ}]らが[疲{つか}]れているのに、わたしはミデアンの[王{おう}]ゼバとザルムンナを[追撃{ついげき}]しているのですから」。", "6": "スコテのつかさたちは[言{い}]った、「ゼバとザルムンナは、すでにあなたの[手{て}]のうちにあるのですか。われわれはどうしてあなたの[軍勢{ぐんぜい}]にパンを[与{あた}]えねばならないのですか」。", "7": "ギデオンは[言{い}]った、「それならば[主{しゅ}]がわたしの[手{て}]にゼバとザルムンナをわたされるとき、わたしは[野{の}]のいばらと、おどろをもって、あなたがたの[肉{にく}]を[打{う}]つであろう」。", "8": "そしてギデオンはそこからペヌエルに[上{のぼ}]り、[同{おな}]じことをペヌエルの[人々{ひとびと}]に[述{の}]べると、[彼{かれ}]らもスコテの[人々{ひとびと}]が[答{こた}]えたように[答{こた}]えたので、", "9": "ペヌエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「わたしが[安{やす}]らかに[帰{かえ}]ってきたとき、このやぐらを[打{う}]ちこわすであろう」。", "10": "さてゼバとザルムンナは[軍勢{ぐんぜい}]おおよそ一万五千[人{にん}]を[率{ひき}]いて、カルコルにいた。これは[皆{みな}]、[東方{とうほう}]の[民{たみ}]の[全{ぜん}][軍{ぐん}]のうち[生{い}]き[残{のこ}]ったもので、[戦死{せんし}]した[者{もの}]は、つるぎを[帯{お}]びているものが十二万[人{にん}]あった。", "11": "ギデオンはノバとヨグベハの[東{ひがし}]の[隊商{たいしょう}]の[道{みち}]を[上{のぼ}]って、[敵{てき}][軍{ぐん}]の[油断{ゆだん}]しているところを[撃{う}]った。", "12": "ゼバとザルムンナは[逃{に}]げたが、ギデオンは[追撃{ついげき}]して、ミデアンのふたりの[王{おう}]ゼバとザルムンナを[捕{とら}]え、その[軍勢{ぐんぜい}]をことごとく[撃{う}]ち[敗{やぶ}]った。", "13": "こうしてヨアシの[子{こ}]ギデオンはヘレスの[坂{さか}]をとおって[戦{たたか}]いから[帰{かえ}]り、", "14": "スコテの[若者{わかもの}]ひとりを[捕{とら}]えて、[尋{たず}]ねたところ、[彼{かれ}]はスコテのつかさたち[及{およ}]び[長老{ちょうろう}]たち七十七[人{にん}]の[名{な}]をギデオンのために[書{か}]きしるした。", "15": "ギデオンはスコテの[人々{ひとびと}]のところへ[行{い}]って[言{い}]った、「あなたがたがかつて『ゼバとザルムンナはすでにあなたの[手{て}]のうちにあるのか。われわれはどうしてあなたの[疲{つか}]れた[人々{ひとびと}]にパンを[与{あた}]えねばならないのか』と[言{い}]って、わたしをののしったそのゼバとザルムンナを[見{み}]なさい」。", "16": "そして[彼{かれ}]は、その[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちを[捕{とら}]え、[野{の}]のいばらと、おどろとを[取{と}]り、それをもってスコテの[人々{ひとびと}]を[懲{こ}]らし、", "17": "またペヌエルのやぐらを[打{う}]ちこわして[町{まち}]の[人々{ひとびと}]を[殺{ころ}]した。", "18": "そしてギデオンはゼバとザルムンナに[言{い}]った、「あなたがたがタボルで[殺{ころ}]したのは、どんな[人々{ひとびと}]であったか」。[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「[彼{かれ}]らはあなたに[似{に}]てみな[王子{おうじ}]のように[見{み}]えました」。", "19": "ギデオンは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはわたしの[兄弟{きょうだい}]、わたしの[母{はは}]の[子{こ}]たちだ。[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。もしあなたがたが[彼{かれ}]らを[生{い}]かしておいたならば、わたしはあなたがたを[殺{ころ}]さないのだが」。", "20": "そして[長子{ちょうし}]エテルに[言{い}]った、「[立{た}]って、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]しなさい」。しかしその[若者{わかもの}]はなお[年{とし}]が[若{わか}]かったので、[恐{おそ}]れてつるぎを[抜{ぬ}]かなかった。", "21": "そこでゼバとザルムンナは[言{い}]った、「あなた[自身{じしん}]が[立{た}]って、わたしたちを[撃{う}]ってください。[人{ひと}]によってそれぞれ[力{ちから}]も[違{ちが}]いますから」。ギデオンは[立{た}]ちあがってゼバとザルムンナを[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]らのらくだの[首{くび}]に[掛{か}]けてあった[月形{つきがた}]の[飾{かざ}]りを[取{と}]った。", "22": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はギデオンに[言{い}]った、「あなたはミデアンの[手{て}]からわれわれを[救{すく}]われたのですから、あなたも、あなたの[子{こ}]も[孫{まご}]もわれわれを[治{おさ}]めてください」。", "23": "ギデオンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしはあなたがたを[治{おさ}]めることはいたしません。またわたしの[子{こ}]もあなたがたを[治{おさ}]めてはなりません。[主{しゅ}]があなたがたを[治{おさ}]められます」。", "24": "ギデオンはまた[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしはあなたがたに一つの[願{ねが}]いがあります。あなたがたのぶんどった[耳輪{みみわ}]をめいめいわたしにください」。ミデアンびとはイシマエルびとであったゆえに、[金{きん}]の[耳輪{みみわ}]を[持{も}]っていたからである。", "25": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「わたしどもは[喜{よろこ}]んでそれをさしあげます」。そして[衣{ころも}]をひろげ、めいめいぶんどった[耳輪{みみわ}]をその[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。", "26": "こうしてギデオンが[求{もと}]めて[得{え}]た[金{きん}]の[耳輪{みみわ}]の[重{おも}]さは一千七百[金{きん}]シケルであった。ほかに[月形{つきがた}]の[飾{かざ}]りと[耳飾{みみかざ}]りと、ミデアンの[王{おう}]たちの[着{き}]た[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]およびらくだの[首{くび}]に[掛{か}]けた[首飾{くびかざ}]りなどもあった。", "27": "ギデオンはそれをもって一つのエポデを[作{つく}]り、それを[自分{じぶん}]の[町{まち}]オフラに[置{お}]いた。イスラエルは[皆{みな}]それを[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]をおこなった。それはギデオンとその[家{いえ}]にとって、わなとなった。", "28": "このようにしてミデアンはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[征服{せいふく}]されて、[再{ふたた}]びその[頭{あたま}]をあげることができなかった。そして[国{くに}]はギデオンの[世{よ}]にあるうち、四十[年{ねん}]のあいだ[太平{たいへい}]であった。", "29": "ヨアシの[子{こ}]エルバアルは[行{い}]って[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[住{す}]んだ。", "30": "ギデオンは[多{おお}]くの[妻{つま}]をもっていたので、[自分{じぶん}]の[子供{こども}]だけで七十[人{にん}]あった。", "31": "シケムにいた[彼{かれ}]のめかけがまたひとりの[子{こ}]を[産{う}]んだので、アビメレクと[名{な}]づけた。", "32": "ヨアシの[子{こ}]ギデオンは[高齢{こうれい}]に[達{たっ}]して[死{し}]に、アビエゼルびとのオフラにある[父{ちち}]ヨアシの[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]られた。", "33": "ギデオンが[死{し}]ぬと、イスラエルの[人々{ひとびと}]はまたバアルを[慕{した}]って、これと[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、バアル・ベリテを[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]とした。", "34": "すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]は[周囲{しゅうい}]のもろもろの[敵{てき}]の[手{て}]から[自分{じぶん}]たちを[救{すく}]われた[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[覚{おぼ}]えず、", "35": "またエルバアルすなわちギデオンがイスラエルのためにしたもろもろの[善行{ぜんこう}]に[応{おう}]じて[彼{かれ}]の[家族{かぞく}]に[親切{しんせつ}]をつくすこともしなかった。" }, "9": { "1": "さてエルバアルの[子{こ}]アビメレクはシケムに[行{い}]き、[母{はは}]の[身内{みうち}]の[人{ひと}]たちのもとに[行{い}]って、[彼{かれ}]らと[母{はは}]の[父{ちち}]の[家{いえ}]の[一族{いちぞく}]とに[言{い}]った、", "2": "「どうぞ、シケムのすべての[人々{ひとびと}]の[耳{みみ}]に[告{つ}]げてください、『エルバアルのすべての[子{こ}]七十[人{にん}]であなたがたを[治{おさ}]めるのと、ただひとりであなたがたを[治{おさ}]めるのと、どちらがよいか。わたしがあなたがたの[骨肉{こつにく}]であることを[覚{おぼ}]えてください』と」。", "3": "そこで[母{はは}]の[身内{みうち}]の[人{ひと}]たちがアビメレクに[代{かわ}]ってこれらの[言葉{ことば}]をことごとくシケムのすべての[人々{ひとびと}]の[耳{みみ}]に[告{つ}]げると、[彼{かれ}]らは[心{こころ}]をアビメレクに[傾{かたむ}]け、「[彼{かれ}]はわれわれの[兄弟{きょうだい}]だ」と[言{い}]って、", "4": "バアル・ベリテの[宮{みや}]から[銀{ぎん}]七十シケルを[取{と}]って[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。アビメレクはそれをもって、やくざのならず[者{もの}]を[雇{やと}]って[自分{じぶん}]に[従{したが}]わせ、", "5": "オフラにある[父{ちち}]の[家{いえ}]に[行{い}]って、エルバアルの[子{こ}]で、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]である七十[人{にん}]を、一つの[石{いし}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]した。ただしエルバアルの[末{すえ}]の[子{こ}]ヨタムは[身{み}]を[隠{かく}]したので[生{い}]き[残{のこ}]った。", "6": "そこでシケムのすべての[人々{ひとびと}]とベテミロのすべての[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まり、[行{い}]ってシケムにある[石{いし}]の[柱{はしら}]のかたわらのテレビンの[木{き}]のもとで、アビメレクを[立{た}]てて[王{おう}]とした。", "7": "このことをヨタムに[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、ヨタムは[行{い}]ってゲリジム[山{やま}]の[頂{いただき}]に[立{た}]ち、[大声{おおごえ}]に[叫{さけ}]んで[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「シケムの[人々{ひとびと}]よ、わたしに[聞{き}]きなさい。そうすれば[神{かみ}]はあなたがたに[聞{き}]かれるでしょう。", "8": "ある[時{とき}]、もろもろの[木{き}]が[自分{じぶん}]たちの[上{うえ}]に[王{おう}]を[立{た}]てようと[出{で}]て[行{い}]ってオリブの[木{き}]に[言{い}]った、『わたしたちの[王{おう}]になってください』。", "9": "しかしオリブの[木{き}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、『わたしはどうして[神{かみ}]と[人{ひと}]とをあがめるために[用{もち}]いられるわたしの[油{あぶら}]を[捨{す}]てて[行{い}]って、もろもろの[木{き}]を[治{おさ}]めることができましょう』。", "10": "もろもろの[木{き}]はまたいちじくの[木{き}]に[言{い}]った、『きてわたしたちの[王{おう}]になってください』。", "11": "しかしいちじくの[木{き}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、『わたしはどうしてわたしの[甘味{かんみ}]と、わたしの[良{よ}]い[果実{かじつ}]とを[捨{す}]てて[行{い}]って、もろもろの[木{き}]を[治{おさ}]めることができましょう』。", "12": "もろもろの[木{き}]はまたぶどうの[木{き}]に[言{い}]った、『きてわたしたちの[王{おう}]になってください』。", "13": "しかし、ぶどうの[木{き}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、『わたしはどうして[神{かみ}]と[人{ひと}]とを[喜{よろこ}]ばせるわたしのぶどう[酒{しゅ}]を[捨{す}]てて[行{い}]って、もろもろの[木{き}]を[治{おさ}]めることができましょう』。", "14": "そこですべての[木{き}]はいばらに[言{い}]った、『きてわたしたちの[王{おう}]になってください』。", "15": "いばらはもろもろの[木{き}]に[言{い}]った、『あなたがたが[真実{しんじつ}]にわたしを[立{た}]てて[王{おう}]にするならば、きてわたしの[陰{かげ}]に[難{なん}]を[避{さ}]けなさい。そうしなければ、いばらから[火{ひ}]が[出{で}]てレバノンの[香柏{こうはく}]を[焼{や}]きつくすでしょう』。", "16": "あなたがたがアビメレクを[立{た}]てて[王{おう}]にしたことは、[真実{しんじつ}]と[敬意{けいい}]とをもってしたものですか。あなたがたはエルバアルとその[家{いえ}]をよく[扱{あつか}]い、[彼{かれ}]のおこないに[応{おう}]じてしたのですか。", "17": "わたしの[父{ちち}]はあなたがたのために[戦{たたか}]い、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[投{な}]げ[出{だ}]して、あなたがたをミデアンの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]したのに、", "18": "あなたがたは、きょう、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]に[反抗{はんこう}]して[起{おこ}]り、その[子{こ}]七十[人{にん}]を一つの[石{いし}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]し、その[腰元{こしもと}]の[子{こ}]アビメレクをあなたがたの[身内{みうち}]の[者{もの}]であるゆえに[立{た}]てて、シケムの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]にしました。", "19": "あなたがたが、きょう、エルバアルとその[家{いえ}]になされたことが[真実{しんじつ}]と[敬意{けいい}]をもってしたものであるならば、アビメレクのために[喜{よろこ}]びなさい。[彼{かれ}]もまたあなたがたのために[喜{よろこ}]ぶでしょう。", "20": "しかし、そうでなければ、アビメレクから[火{ひ}]が[出{で}]て、シケムの[人々{ひとびと}]とベテミロとを[焼{や}]きつくし、またシケムの[人々{ひとびと}]とベテミロからも[火{ひ}]が[出{で}]てアビメレクを[焼{や}]きつくすでしょう」。", "21": "こうしてヨタムは[走{はし}]って[逃{に}]げ[去{さ}]り、ベエルに[行{い}]き、[兄弟{きょうだい}]アビメレクの[顔{かお}]をさけてそこに[住{す}]んだ。", "22": "アビメレクは三[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルを[治{おさ}]めたが、", "23": "[神{かみ}]はアビメレクとシケムの[人々{ひとびと}]の[間{あいだ}]に[悪霊{あくれい}]をおくられたので、シケムの[人々{ひとびと}]はアビメレクを[欺{あざむ}]くようになった。", "24": "これはエルバアルの七十[人{にん}]の[子{こ}]が[受{う}]けた[暴虐{ぼうぎゃく}]と[彼{かれ}]らの[血{ち}]が、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]した[兄弟{きょうだい}]アビメレクの[上{うえ}]と、[彼{かれ}]の[手{て}]を[強{つよ}]めてその[兄弟{きょうだい}]を[殺{ころ}]させたシケムの[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]とに[報{むく}]いとなってきたのである。", "25": "シケムの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[敵{てき}]して[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せする[者{もの}]を[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]におき、すべてその[道{みち}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎる[者{もの}]を[略奪{りゃくだつ}]させた。このことがアビメレクに[告{つ}]げ[知{し}]らされた。", "26": "さてエベデの[子{こ}]ガアルはその[身内{みうち}]の[人々{ひとびと}]と[一緒{いっしょ}]にシケムに[移住{いじゅう}]したが、シケムの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[信用{しんよう}]した。", "27": "[人々{ひとびと}]は[畑{はたけ}]に[出{で}]てぶどうを[取{と}]り[入{い}]れ、それを[踏{ふ}]み[絞{しぼ}]って[祭{まつり}]をし、[神{かみ}]の[宮{みや}]に[行{い}]って[飲{の}]み[食{く}]いしてアビメレクをのろった。", "28": "そしてエベデの[子{こ}]ガアルは[言{い}]った、「アビメレクは[何{なに}]ものか。シケムのわれわれは[何{なに}]ものなれば[彼{かれ}]に[仕{つか}]えなければならないのか。エルバアルの[子{こ}]とその[役人{やくにん}]ゼブルはシケムの[先祖{せんぞ}]ハモルの[一族{いちぞく}]に[仕{つか}]えたではないか。われわれはどうして[彼{かれ}]に[仕{つか}]えなければならないのか。", "29": "ああ、この[民{たみ}]がわたしの[手{て}]の[下{した}]にあったらよいのだが。そうすればわたしはアビメレクをやめさせ、アビメレクに[向{む}]かって『おまえの[軍勢{ぐんぜい}]を[増{ま}]して[出{で}]てこい』と[言{い}]うであろう」。", "30": "[町{まち}]のつかさゼブルはエベデの[子{こ}]ガアルの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、", "31": "[使者{ししゃ}]をアルマにおるアビメレクにつかわして[言{い}]わせた、「エベデの[子{こ}]ガアルとその[身内{みうち}]の[人々{ひとびと}]がシケムにきて、[町{まち}]を[騒{さわ}]がせ、あなたにそむかせようとしています。", "32": "それであなたと、あなたと[共{とも}]におる[人々{ひとびと}]が[夜{よる}]のうちに[行{い}]って、[野{の}]に[身{み}]を[伏{ふ}]せ、", "33": "[朝{あさ}]になって、[日{ひ}]ののぼるとき、[早{はや}]く[起{お}]き[出{で}]て[町{まち}]を[襲{おそ}]うならば、ガアルと、[彼{かれ}]と[共{とも}]におる[民{たみ}]は[出{で}]てきて、あなたに[抵抗{ていこう}]するでしょう。その[時{とき}]あなたは[機{はた}]を[得{え}]て、[彼{かれ}]らを[撃{う}]つことができるでしょう」。", "34": "アビメレクと、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいたすべての[民{たみ}]は[夜{よる}]のうちに[起{お}]き[出{で}]て、四[組{くみ}]に[分{わか}]れ、[身{み}]を[伏{ふ}]せてシケムをうかがった。", "35": "エベデの[子{こ}]ガアルが[出{で}]て、[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]ったとき、アビメレクと、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[民{たみ}]が[身{み}]を[伏{ふ}]せていたところから[立{た}]ちあがったので、", "36": "ガアルは[民{たみ}]を[見{み}]てゼブルに[言{い}]った、「ごらんなさい。[民{たみ}]が[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]からおりてきます」。ゼブルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは[山々{やまやま}]の[影{かげ}]を[人{ひと}]のように[見{み}]るのです」。", "37": "ガアルは[再{ふたた}]び[言{い}]った、「ごらんなさい。[民{たみ}]が[国{くに}]の[中央{ちゅうおう}][部{ぶ}]からおりてきます。一[組{くみ}]は[占{うらな}]い[師{し}]のテレビンの[木{き}]の[方{ほう}]からきます」。", "38": "ゼブルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたがかつて『アビメレクは[何{なに}]ものか。われわれは[何{なに}]ものなれば[彼{かれ}]に[仕{つか}]えなければならないのか』と[言{い}]ったあなたの[口{くち}]は[今{いま}]どこにありますか。これはあなたが[侮{あなど}]った[民{たみ}]ではありませんか。[今{いま}]、[出{で}]て[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]いなさい」。", "39": "そこでガアルはシケムの[人々{ひとびと}]を[率{ひき}]い、[出{で}]てアビメレクと[戦{たたか}]ったが、", "40": "アビメレクは[彼{かれ}]を[追{お}]ったので、ガアルは[彼{かれ}]の[前{まえ}]から[逃{に}]げた。そして[傷{きず}]つき[倒{たお}]れる[者{もの}]が[多{おお}]く、[門{もん}]の[入口{いりぐち}]にまで[及{およ}]んだ。", "41": "こうしてアビメレクは[引{ひ}]き[続{つづ}]いてアルマにいたが、ゼブルはガアルとその[身内{みうち}]の[人々{ひとびと}]を[追{お}]い[出{だ}]してシケムにおらせなかった。", "42": "[翌日{よくじつ}]、[民{たみ}]が[畑{はたけ}]に[出{で}]ると、そのことがアビメレクに[聞{きこ}]えた。", "43": "アビメレクは[自分{じぶん}]の[民{たみ}]を[率{ひき}]い、それを三[組{くみ}]に[分{わ}]け、[野{の}]に[身{み}]を[伏{ふ}]せて、うかがっていると、[民{たみ}]が[町{まち}]から[出{で}]てきたので、たちあがってこれを[撃{う}]った。", "44": "アビメレクと、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[組{くみ}]の[者{もの}]は[襲{おそ}]って[行{い}]って、[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]ち、[他{た}]の二[組{くみ}]は[野{の}]にいたすべてのものを[襲{おそ}]って、それを[殺{ころ}]した。", "45": "アビメレクはその[日{ひ}]、[終日{しゅうじつ}]、[町{まち}]を[攻{せ}]め、ついに[町{まち}]を[取{と}]って、そのうちの[民{たみ}]を[殺{ころ}]し、[町{まち}]を[破壊{はかい}]して、[塩{しお}]をまいた。", "46": "シケムのやぐらの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]これを[聞{き}]いて、エルベリテの[宮{みや}]の[塔{とう}]にはいった。", "47": "シケムのやぐらの[人々{ひとびと}]が[皆{みな}][集{あつ}]まったことがアビメレクに[聞{きこ}]えたので、", "48": "アビメレクは[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]にいた[民{たみ}]をことごとく[率{ひき}]いてザルモン[山{さん}]にのぼり、アビメレクは[手{て}]におのを[取{と}]って、[木{き}]の[枝{えだ}]を[切{き}]り[落{おと}]し、それを[取{と}]りあげて[自分{じぶん}]の[肩{かた}]にのせ、[一緒{いっしょ}]にいた[民{たみ}]にむかって[言{い}]った、「あなたがたはわたしがしたことを[見{み}]たとおりに[急{いそ}]いでしなさい」。", "49": "そこで[民{たみ}]もまた[皆{みな}]おのおのその[枝{えだ}]を[切{き}]り[落{おと}]し、アビメレクに[従{したが}]って[行{い}]って、[枝{えだ}]を[塔{とう}]によせかけ、[塔{とう}]に[火{ひ}]をつけて[彼{かれ}]らを[攻{せ}]めた。こうしてシケムのやぐらの[人々{ひとびと}]もまたことごとく[死{し}]んだ。[男女{だんじょ}]おおよそ一千[人{にん}]であった。", "50": "ついでアビメレクはテベツに[行{い}]き、テベツに[向{む}]かって[陣{じん}]を[張{は}]り、これを[攻{せ}]め[取{と}]ったが、", "51": "[町{まち}]の[中{なか}]に一つの[堅固{けんご}]なやぐらがあって、すべての[男女{だんじょ}]すなわち[町{まち}]の[人々{ひとびと}]が[皆{みな}]そこに[逃{に}]げ[込{こ}]み、あとを[閉{と}]ざして、やぐらの[屋根{やね}]に[上{のぼ}]ったので、", "52": "アビメレクはやぐらのもとに[押{お}]し[寄{よ}]せてこれを[攻{せ}]め、やぐらの[入口{いりぐち}]に[近{ちか}]づいて、[火{ひ}]をつけて[焼{や}]こうとしたとき、", "53": "ひとりの[女{おんな}]がアビメレクの[頭{あたま}]に、うすの[上石{うわいし}]を[投{な}]げて、その[頭{ず}][骸骨{がいこつ}]を[砕{くだ}]いた。", "54": "アビメレクは[自分{じぶん}]の[武器{ぶき}]を[持{も}]つ[若者{わかもの}]を[急{いそ}]ぎ[呼{よ}]んで[言{い}]った、「つるぎを[抜{ぬ}]いてわたしを[殺{ころ}]せ。さもないと[人々{ひとびと}]はわたしを、[女{おんな}]に[殺{ころ}]されたのだと[言{い}]うであろう」。その[若者{わかもの}]が[彼{かれ}]を[刺{さ}]し[通{とお}]したので[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "55": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はアビメレクの[死{し}]んだのを[見{み}]て、おのおの[去{さ}]って[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "56": "このように[神{かみ}]はアビメレクがその[兄弟{きょうだい}]七十[人{にん}]を[殺{ころ}]して、[自分{じぶん}]の[父{ちち}]に[対{たい}]して[犯{おか}]した[悪{あく}]に[報{むく}]いられた。", "57": "また[神{かみ}]はシケムの[人々{ひとびと}]のすべての[悪{あく}]を[彼{かれ}]らのこうべに[報{むく}]いられた。こうしてエルバアルの[子{こ}]ヨタムののろいが、[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]んだのである。" }, "10": { "1": "アビメレクの[後{のち}]、イッサカルの[人{ひと}]で、ドドの[子{こ}]であるプワの[子{こ}]トラが[起{た}]ってイスラエルを[救{すく}]った。[彼{かれ}]はエフライムの[山地{さんち}]のシャミルに[住{す}]み、", "2": "二十三[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいたが、ついに[死{し}]んでシャミルに[葬{ほうむ}]られた。", "3": "[彼{かれ}]の[後{のち}]にギレアデびとヤイルが[起{た}]って二十二[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。", "4": "[彼{かれ}]に三十[人{にん}]の[子{こ}]があった。[彼{かれ}]らは三十[頭{とう}]のろばに[乗{の}]り、また三十の[町{まち}]をもっていた。ギレアデの[地{ち}]で[今日{こんにち}]まで、ハボテ・ヤイルと[呼{よ}]ばれているものがそれである。", "5": "ヤイルは[死{し}]んで、カモンに[葬{ほうむ}]られた。", "6": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[再{ふたた}]び[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、バアルとアシタロテおよびスリヤの[神々{かみがみ}]、シドンの[神々{かみがみ}]、モアブの[神々{かみがみ}]、アンモンびとの[神々{かみがみ}]、ペリシテびとの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、[主{しゅ}]を[捨{す}]ててこれに[仕{つか}]えなかった。", "7": "[主{しゅ}]はイスラエルに[対{たい}]して[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]らをペリシテびとの[手{て}]およびアンモンびとの[手{て}]に[売{う}]りわたされたので、", "8": "[彼{かれ}]らはその[年{ねん}]イスラエルの[人々{ひとびと}]をしえたげ[悩{なや}]ました。すなわち[彼{かれ}]らはヨルダンの[向{む}]こうのギレアデにあるアモリびとの[地{ち}]にいたすべてのイスラエルびとを十八[年{ねん}]のあいだ[悩{なや}]ました。", "9": "またアンモンの[人々{ひとびと}]がユダとベニヤミンとエフライムの[氏族{しぞく}]を[攻{せ}]めるためにヨルダンを[渡{わた}]ってきたので、イスラエルは[非常{ひじょう}]に[悩{なや}]まされた。", "10": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「わたしたちはわたしたちの[神{かみ}]を[捨{す}]ててバアルに[仕{つか}]え、あなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました」。", "11": "[主{しゅ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]われた、「わたしはかつてエジプトびと、アモリびと、アンモンびと、ペリシテびとからあなたがたを[救{すく}]い[出{だ}]したではないか。", "12": "またシドンびと、アマレクびとおよびマオンびとがあなたがたをしえたげた[時{とき}]、わたしに[呼{よ}]ばわったので、あなたがたを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]した。", "13": "しかしあなたがたはわたしを[捨{す}]てて、ほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えた。それゆえ、わたしはかさねてあなたがたを[救{すく}]わないであろう。", "14": "あなたがたが[選{えら}]んだ[神々{かみがみ}]に[行{い}]って[呼{よ}]ばわり、あなたがたの[悩{なや}]みの[時{とき}]、[彼{かれ}]らにあなたがたを[救{すく}]わせるがよい」。", "15": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[言{い}]った、「わたしたちは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。なんでもあなたが[良{よ}]いと[思{おも}]われることをしてください。ただどうぞ、きょう、わたしたちを[救{すく}]ってください」。", "16": "そうして[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]たちのうちから[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いて、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えた。それで[主{しゅ}]の[心{こころ}]はイスラエルの[悩{なや}]みを[見{み}]るに[忍{しの}]びなくなった。", "17": "[時{とき}]にアンモンの[人々{ひとびと}]は[召集{しょうしゅう}]されてギレアデに[陣{じん}]を[取{と}]ったが、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まってミヅパに[陣{じん}]を[取{と}]った。", "18": "その[時{とき}]、[民{たみ}]とギレアデの[君{きみ}]たちとは[互{たがい}]に[言{い}]った、「だれがアンモンの[人々{ひとびと}]に[向{む}]かって[戦{たたか}]いを[始{はじ}]めるか。その[人{ひと}]はギレアデのすべての[民{たみ}]のかしらとなるであろう」。" }, "11": { "1": "さてギレアデびとエフタは[強{つよ}]い[勇士{ゆうし}]であったが[遊女{ゆうじょ}]の[子{こ}]で、エフタの[父{ちち}]はギレアデであった。", "2": "ギレアデの[妻{つま}]も[子供{こども}]を[産{う}]んだが、その[妻{つま}]の[子供{こども}]たちが[成長{せいちょう}]したとき、[彼{かれ}]らはエフタを[追{お}]い[出{だ}]して[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはほかの[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]だから、わたしたちの[父{ちち}]の[家{いえ}]を[継{つ}]ぐことはできません」。", "3": "それでエフタはその[兄弟{きょうだい}]たちのもとから[逃{に}]げ[去{さ}]って、トブの[地{ち}]に[住{す}]んでいると、やくざ[者{もの}]がエフタのもとに[集{あつ}]まってきて、[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけて[略奪{りゃくだつ}]を[事{こと}]としていた。", "4": "[日{ひ}]がたって[後{のち}]、アンモンの[人々{ひとびと}]はイスラエルと[戦{たたか}]うことになり、", "5": "アンモンの[人々{ひとびと}]がイスラエルと[戦{たたか}]ったとき、ギレアデの[長老{ちょうろう}]たちは[行{い}]ってエフタをトブの[地{ち}]から[連{つ}]れてこようとして、", "6": "エフタに[言{い}]った、「きて、わたしたちの[大将{たいしょう}]になってください。そうすればわたしたちはアンモンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]うことができます」。", "7": "エフタはギレアデの[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]った、「あなたがたはわたしを[憎{にく}]んで、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]から[追{お}]い[出{だ}]したではありませんか。しかるに[今{いま}]あなたがたが[困{こま}]っている[時{とき}]とはいえ、わたしのところに[来{く}]るとはどういうわけですか」。", "8": "ギレアデの[長老{ちょうろう}]たちはエフタに[言{い}]った、「それでわたしたちは[今{いま}]、あなたに[帰{かえ}]ったのです。どうぞ、わたしたちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]って、アンモンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]ってください。そしてわたしたちとギレアデに[住{す}]んでいるすべてのものとのかしらになってください」。", "9": "エフタはギレアデの[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]った、「もしあなたがたが、わたしをつれて[帰{かえ}]って、アンモンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]わせるとき、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをわたしにわたされるならば、わたしはあなたがたのかしらとなりましょう」。", "10": "ギレアデの[長老{ちょうろう}]たちはエフタに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はあなたとわたしたちの[間{あいだ}]の[証人{しょうにん}]です。わたしたちは[必{かなら}]ずあなたの[言{い}]われるとおりにしましょう」。", "11": "そこでエフタはギレアデの[長老{ちょうろう}]たちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。[民{たみ}]は[彼{かれ}]を[立{た}]てて[自分{じぶん}]たちのかしらとし、[大将{たいしょう}]とした。それでエフタはミヅパで、[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]をことごとく[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[述{の}]べた。", "12": "かくてエフタはアンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]に[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「あなたはわたしとなんのかかわりがあって、わたしのところへ[攻{せ}]めてきて、わたしの[国{くに}]と[戦{たたか}]おうとするのですか」。", "13": "アンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]はエフタの[使者{ししゃ}]に[答{こた}]えた、「[昔{むかし}]、イスラエルがエジプトから[上{のぼ}]ってきたとき、アルノンからヤボクに[及{およ}]び、またヨルダンに[及{およ}]ぶわたしの[国{くに}]を[奪{うば}]い[取{と}]ったからです。それゆえ[今{いま}]、[穏{おだ}]やかにそれを[返{かえ}]しなさい」。", "14": "エフタはまた[使者{ししゃ}]をアンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]につかわして、", "15": "[言{い}]わせた、「エフタはこう[申{もう}]します、『イスラエルはモアブの[地{ち}]も、またアンモンの[人々{ひとびと}]の[地{ち}]も[取{と}]りませんでした。", "16": "イスラエルはエジプトから[上{のぼ}]ってきたとき、[荒野{あらの}]をとおって[紅海{こうかい}]にいたり、カデシにきました。", "17": "そしてイスラエルは[使者{ししゃ}]をエドムの[王{おう}]につかわして「どうぞ、われわれにあなたの[国{くに}]を[通{とお}]らせてください」と[言{い}]わせましたが、エドムの[王{おう}]は[聞{き}]きいれませんでした。また[同{おな}]じように[人{ひと}]をモアブの[王{おう}]につかわしたが、[彼{かれ}]も[承諾{しょうだく}]しなかったので、イスラエルはカデシにとどまりました。", "18": "それから[荒野{あらの}]をとおって、エドムの[地{ち}]とモアブの[地{ち}]を[回{まわ}]り、モアブの[地{ち}]の[東部{とうぶ}]に[達{たっ}]し、アルノンの[向{む}]こうに[宿営{しゅくえい}]しましたがモアブの[領域{りょういき}]には、はいりませんでした。アルノンはモアブの[境{さかい}]だからです。", "19": "[次{つぎ}]にイスラエルはヘシボンの[王{おう}]すなわちアモリびとの[王{おう}]シホンに[使者{ししゃ}]をつかわし、シホンに[向{む}]かって「どうぞ、われわれにあなたの[国{くに}]をとおって、われわれの[目的{もくてき}][地{ち}]へ[行{い}]かせてください」と[言{い}]わせました。", "20": "ところがシホンはイスラエルを[信{しん}]ぜず、その[領域{りょういき}]を[通{とお}]らせないばかりか、かえってすべての[民{たみ}]を[集{あつ}]めてヤハヅに[陣{じん}]を[取{と}]り、イスラエルと[戦{たたか}]いましたが、", "21": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はシホンとそのすべての[民{たみ}]をイスラエルの[手{て}]にわたされたので、イスラエルは[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[破{やぶ}]って、その[土地{とち}]に[住{す}]んでいたアモリびとの[地{ち}]をことごとく[占領{せんりょう}]し、", "22": "アルノンからヤボクまでと、[荒野{あらの}]からヨルダンまで、アモリびとの[領域{りょういき}]をことごとく[占領{せんりょう}]しました。", "23": "このようにイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[民{たみ}]イスラエルの[前{まえ}]からアモリびとを[追{お}]い[払{はら}]われたのに、あなたはそれを[取{と}]ろうとするのですか。", "24": "あなたは、あなたの[神{かみ}]ケモシがあなたに[取{と}]らせるものを[取{と}]らないのですか。われわれはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がわれわれの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われたものの[土地{とち}]を[取{と}]るのです。", "25": "あなたはモアブの[王{おう}]チッポルの[子{こ}]バラクにまさる[者{もの}]ですか。バラクはかつてイスラエルと[争{あらそ}]ったことがありますか。かつて[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]ったことがありますか。", "26": "イスラエルはヘシボンとその[村里{むらざと}]に[住{す}]み、またアロエルとその[村里{むらざと}]およびアルノンの[岸{きし}]に[沿{そ}]うすべての[町々{まちまち}]に[住{す}]むこと三百[年{ねん}]になりますが、あなたがたはどうしてその[間{かん}]にそれを[取{と}]りもどさなかったのですか。", "27": "わたしはあなたに[何{なに}]も[悪{わる}]い[事{こと}]をしたこともないのに、あなたはわたしと[戦{たたか}]って、わたしに[害{がい}]を[加{くわ}]えようとします。[審判者{しんぱんしゃ}]であられる[主{しゅ}]よ、どうぞ、きょう、イスラエルの[人々{ひとびと}]とアンモンの[人々{ひとびと}]との[間{あいだ}]をおさばきください』」。", "28": "しかしアンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]はエフタが[言{い}]いつかわした[言葉{ことば}]をききいれなかった。", "29": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[霊{れい}]がエフタに[臨{のぞ}]み、エフタはギレアデおよびマナセをとおって、ギレアデのミヅパに[行{い}]き、ギレアデのミヅパから[進{すす}]んでアンモンの[人々{ひとびと}]のところに[行{い}]った。", "30": "エフタは[主{しゅ}]に[誓願{せいがん}]を[立{た}]てて[言{い}]った、「もしあなたがアンモンの[人々{ひとびと}]をわたしの[手{て}]にわたされるならば、", "31": "わたしがアンモンの[人々{ひとびと}]に[勝{か}]って[帰{かえ}]るときに、わたしの[家{いえ}]の[戸口{とぐち}]から[出{で}]てきて、わたしを[迎{むか}]えるものはだれでも[主{しゅ}]のものとし、その[者{もの}]を[燔祭{はんさい}]としてささげましょう」。", "32": "エフタはアンモンの[人々{ひとびと}]のところに[進{すす}]んで[行{い}]って、[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]ったが、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをエフタの[手{て}]にわたされたので、", "33": "アロエルからミンニテの[附近{ふきん}]まで、二十の[町{まち}]を[撃{う}]ち[敗{はい}]り、アベル・ケラミムに[至{いた}]るまで、[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[人{ひと}]を[殺{ころ}]した。こうしてアンモンの[人々{ひとびと}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[攻{せ}]め[伏{ふ}]せられた。", "34": "やがてエフタはミヅパに[帰{かえ}]り、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[来{く}]ると、[彼{かれ}]の[娘{むすめ}]が[鼓{つづみ}]をもち、[舞{ま}]い[踊{おど}]って[彼{かれ}]を[出迎{でむか}]えた。[彼女{かのじょ}]はエフタのひとり[子{こ}]で、ほかに[男子{だんし}]も[女子{じょし}]もなかった。", "35": "エフタは[彼女{かのじょ}]を[見{み}]ると、[衣{ころも}]を[裂{さ}]いて[言{い}]った、「ああ、[娘{むすめ}]よ、あなたは[全{まった}]くわたしを[打{う}]ちのめした。わたしを[悩{なや}]ますものとなった。わたしが[主{しゅ}]に[誓{ちか}]ったのだから[改{あらた}]めることはできないのだ」。", "36": "[娘{むすめ}]は[言{い}]った、「[父{ちち}]よ、あなたは[主{しゅ}]に[誓{ちか}]われたのですから、[主{しゅ}]があなたのために、あなたの[敵{てき}]アンモンの[人々{ひとびと}]に[報復{ほうふく}]された[今{いま}]、あなたが[言{い}]われたとおりにわたしにしてください」。", "37": "[娘{むすめ}]はまた[父{ちち}]に[言{い}]った、「どうぞ、この[事{こと}]をわたしにさせてください。すなわち二か[月{げつ}]の[間{あいだ}]わたしをゆるし、[友{とも}]だちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]って、[山々{やまやま}]をゆきめぐり、わたしの[処女{しょじょ}]であることを[嘆{なげ}]かせてください」。", "38": "エフタは「[行{い}]きなさい」と[言{い}]って、[彼女{かのじょ}]を二か[月{げつ}]の[間{あいだ}]、[出{だ}]してやった。[彼女{かのじょ}]は[友{とも}]だちと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]って、[山{やま}]の[上{うえ}]で[自分{じぶん}]の[処女{しょじょ}]であることを[嘆{なげ}]いたが、", "39": "二か[月{げつ}]の[後{のち}]、[父{ちち}]のもとに[帰{かえ}]ってきたので、[父{ちち}]は[誓{ちか}]った[誓願{せいがん}]のとおりに[彼女{かのじょ}]におこなった。[彼女{かのじょ}]はついに[男{おとこ}]を[知{し}]らなかった。", "40": "これによって[年々{ねんねん}]イスラエルの[娘{むすめ}]たちは[行{い}]って、[年{ねん}]に四[日{か}]ほどギレアデびとエフタの[娘{むすめ}]のために[嘆{なげ}]くことがイスラエルのならわしとなった。" }, "12": { "1": "エフライムの[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まってザポンに[行{い}]き、エフタに[言{い}]った、「なぜあなたは[進{すす}]んで[行{い}]ってアンモンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]いながら、われわれを[招{まね}]いて[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かせませんでしたか。われわれはあなたの[家{いえ}]に[火{ひ}]をつけてあなたを[一緒{いっしょ}]に[焼{や}]いてしまいます」。", "2": "エフタは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「かつてわたしとわたしの[民{たみ}]がアンモンの[人々{ひとびと}]と[大{おお}]いに[争{あらそ}]ったとき、あなたがたを[呼{よ}]んだが、あなたがたはわたしを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[救{すく}]ってくれませんでした。", "3": "あなたがたが[救{すく}]ってくれないのを[見{み}]たから、わたしは[命{いのち}]がけでアンモンの[人々{ひとびと}]のところへ[攻{せ}]めて[行{い}]きますと、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをわたしの[手{て}]にわたされたのです。どうしてあなたがたは、きょう、わたしのところに[上{のぼ}]ってきて、わたしと[戦{たたか}]おうとするのですか」。", "4": "そこでエフタはギレアデの[人々{ひとびと}]をことごとく[集{あつ}]めてエフライムと[戦{たたか}]い、ギレアデの[人々{ひとびと}]はエフライムを[撃{う}]ち[破{やぶ}]った。これはエフライムが「ギレアデびとよ、あなたがたはエフライムとマナセのうちにいるエフライムの[落人{おちうど}]だ」と[言{い}]ったからである。", "5": "そしてギレアデびとはエフライムに[渡{わた}]るヨルダンの[渡{わた}]し[場{ば}]を[押{おさ}]えたので、エフライムの[落人{おちうど}]が「[渡{わた}]らせてください」と[言{い}]うとき、ギレアデの[人々{ひとびと}]は「あなたはエフライムびとですか」と[問{と}]い、その[人{ひと}]がもし「そうではありません」と[言{い}]うならば、", "6": "またその[人{ひと}]に「では『シボレテ』と[言{い}]ってごらんなさい」と[言{い}]い、その[人{ひと}]がそれを[正{ただ}]しく[発音{はつおん}]することができないで「セボレテ」と[言{い}]うときは、その[人{ひと}]を[捕{とら}]えて、ヨルダンの[渡{わた}]し[場{ば}]で[殺{ころ}]した。その[時{とき}]エフライムびとの[倒{たお}]れたものは四万二千[人{にん}]であった。", "7": "エフタは六[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。ギレアデびとエフタはついに[死{し}]んで、ギレアデの[自分{じぶん}]の[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られた。", "8": "[彼{かれ}]の[後{のち}]にベツレヘムのイブザンがイスラエルをさばいた。", "9": "[彼{かれ}]に三十[人{にん}]のむすこがあった。また三十[人{にん}]の[娘{むすめ}]があったが、それを[自分{じぶん}]の[氏族{しぞく}][以外{いがい}]の[者{もの}]にとつがせ、むすこたちのためには三十[人{にん}]の[娘{むすめ}]をほかからめとった。[彼{かれ}]は七[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。", "10": "イブザンはついに[死{し}]んで、ベツレヘムに[葬{ほうむ}]られた。", "11": "[彼{かれ}]の[後{のち}]にゼブルンびとエロンがイスラエルをさばいた。[彼{かれ}]は十[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。", "12": "ゼブルンびとエロンはついに[死{し}]んで、ゼブルンの[地{ち}]のアヤロンに[葬{ほうむ}]られた。", "13": "[彼{かれ}]の[後{のち}]にピラトンびとヒレルの[子{こ}]アブドンがイスラエルをさばいた。", "14": "[彼{かれ}]に四十[人{にん}]のむすこ[及{およ}]び三十[人{にん}]の[孫{まご}]があり、七十[頭{とう}]のろばに[乗{の}]った。[彼{かれ}]は八[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。", "15": "ピラトンびとヒレルの[子{こ}]アブドンはついに[死{し}]んで、エフライムの[地{ち}]のアマレクびとの[山地{さんち}]にあるピラトンに[葬{ほうむ}]られた。" }, "13": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]ったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]ペリシテびとの[手{て}]にわたされた。", "2": "ここにダンびとの[氏族{しぞく}]の[者{もの}]で、[名{な}]をマノアというゾラの[人{ひと}]があった。その[妻{つま}]はうまずめで、[子{こ}]を[産{う}]んだことがなかった。", "3": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]がその[女{おんな}]に[現{あらわ}]れて[言{い}]った、「あなたはうまずめで、[子{こ}]を[産{う}]んだことがありません。しかし、あなたは[身{み}]ごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。", "4": "それであなたは[気{き}]をつけて、ぶどう[酒{しゅ}]または[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[飲{の}]んではなりません。またすべて[汚{けが}]れたものを[食{た}]べてはなりません。", "5": "あなたは[身{み}]ごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。その[頭{あたま}]にかみそりをあててはなりません。その[子{こ}]は[生{うま}]れた[時{とき}]から[神{かみ}]にささげられたナジルびとです。[彼{かれ}]はペリシテびとの[手{て}]からイスラエルを[救{すく}]い[始{はじ}]めるでしょう」。", "6": "そこでその[女{おんな}]はきて[夫{おっと}]に[言{い}]った、「[神{かみ}]の[人{ひと}]がわたしのところにきました。その[顔{かお}]かたちは[神{かみ}]の[使{つかい}]の[顔{かお}]かたちのようで、たいそう[恐{おそ}]ろしゅうございました。わたしはその[人{ひと}]が、どこからきたのか[尋{たず}]ねませんでしたが、その[人{ひと}]もわたしに[名{な}]を[告{つ}]げませんでした。", "7": "しかしその[人{ひと}]はわたしに『あなたは[身{み}]ごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]むでしょう。それであなたはぶどう[酒{しゅ}]または[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[飲{の}]んではなりません。またすべて[汚{けが}]れたものを[食{た}]べてはなりません。その[子{こ}]は[生{うま}]れた[時{とき}]から[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで[神{かみ}]にささげられたナジルびとです』と[申{もう}]しました」。", "8": "そこでマノアは[主{しゅ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めて[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]よ、どうぞ、あなたがさきにつかわされた[神{かみ}]の[人{ひと}]をもう一[度{ど}]わたしたちに[臨{のぞ}]ませて、わたしたちがその[生{うま}]れる[子{こ}]になすべきことを[教{おし}]えさせてください」。", "9": "[神{かみ}]がマノアの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれたので、[神{かみ}]の[使{つかい}]は[女{おんな}]が[畑{はたけ}]に[座{ざ}]していた[時{とき}]、ふたたび[彼女{かのじょ}]に[臨{のぞ}]んだ。しかし[夫{おっと}]マノアは[一緒{いっしょ}]にいなかった。", "10": "[女{おんな}]は[急{いそ}]ぎ[走{はし}]って[行{い}]って[夫{おっと}]に[言{い}]った、「さきごろ、わたしに[臨{のぞ}]まれた[人{ひと}]がまたわたしに[現{あらわ}]れました」。", "11": "マノアは[立{た}]って[妻{つま}]のあとについて[行{い}]き、その[人{ひと}]のもとに[行{い}]って[言{い}]った、「あなたはかつてこの[女{おんな}]にお[告{つ}]げになったおかたですか」。その[人{ひと}]は[言{い}]った、「そうです」。", "12": "マノアは[言{い}]った、「あなたの[言{い}]われたことが[事実{じじつ}]となったとき、その[子{こ}]の[育{そだ}]て[方{かた}]およびこれになすべき[事{こと}]はなんでしょうか」。", "13": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はマノアに[言{い}]った、「わたしがさきに[女{おんな}]に[言{い}]ったことは[皆{みな}]、[守{まも}]らせなければなりません。", "14": "すなわちぶどうの[木{き}]から[産{さん}]するものはすべて[食{た}]べてはなりません。またぶどう[酒{しゅ}]と[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[飲{の}]んではなりません。またすべて[汚{けが}]れたものを[食{た}]べてはなりません。わたしが[彼女{かのじょ}]に[命{めい}]じたことは[皆{みな}]、[守{まも}]らせなければなりません」。", "15": "マノアは[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、「どうぞ、わたしたちに、あなたを[引{ひ}]き[留{と}]めさせ、あなたのために[子{こ}]やぎを[備{そな}]えさせてください」。", "16": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はマノアに[言{い}]った、「あなたがわたしを[引{ひ}]き[留{と}]めても、わたしはあなたの[食物{しょくもつ}]をたべません。しかしあなたが[燔祭{はんさい}]を[備{そな}]えようとなさるのであれば、[主{しゅ}]にそれをささげなさい」。マノアは[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[使{つかい}]であるのを[知{し}]らなかったからである。", "17": "マノアは[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、「あなたの[名{な}]はなんといいますか。あなたの[言{い}]われたことが[事実{じじつ}]となったとき、わたしたちはあなたをあがめましょう」。", "18": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしの[名{な}]は[不思議{ふしぎ}]です。どうしてあなたはそれをたずねるのですか」。", "19": "そこでマノアは[子{こ}]やぎと[素祭{そさい}]とをとり、[岩{いわ}]の[上{うえ}]でそれを[主{しゅ}]にささげた。[主{しゅ}]は[不思議{ふしぎ}]なことをされ、マノアとその[妻{つま}]はそれを[見{み}]た。", "20": "すなわち[炎{ほのお}]が[祭壇{さいだん}]から[天{てん}]にあがったとき、[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[祭壇{さいだん}]の[炎{ほのお}]のうちにあってのぼった。マノアとその[妻{つま}]は[見{み}]て、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]した。", "21": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]はふたたびマノアとその[妻{つま}]に[現{あらわ}]れなかった。その[時{とき}]マノアは[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[使{つかい}]であることを[知{し}]った。", "22": "マノアは[妻{つま}]に[向{む}]かって[言{い}]った、「わたしたちは[神{かみ}]を[見{み}]たから、きっと[死{し}]ぬであろう」。", "23": "[妻{つま}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]がもし、わたしたちを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]われたのならば、わたしたちの[手{て}]から[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]をおうけにならなかったでしょう。またこれらのすべての[事{こと}]をわたしたちにお[示{しめ}]しになるはずはなく、また[今{いま}]わたしたちにこのような[事{こと}]をお[告{つ}]げにならなかったでしょう」。", "24": "やがて[女{おんな}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んで、その[名{な}]をサムソンと[呼{よ}]んだ。その[子{こ}]は[成長{せいちょう}]し、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[恵{めぐ}]まれた。", "25": "[主{しゅ}]の[霊{れい}]はゾラとエシタオルの[間{あいだ}]のマハネダンにおいて[初{はじ}]めて[彼{かれ}]を[感動{かんどう}]させた。" }, "14": { "1": "サムソンはテムナに[下{くだ}]って[行{い}]き、ペリシテびとの[娘{むすめ}]で、テムナに[住{す}]むひとりの[女{おんな}]を[見{み}]た。", "2": "[彼{かれ}]は[帰{かえ}]ってきて[父母{ふぼ}]に[言{い}]った、「わたしはペリシテびとの[娘{むすめ}]で、テムナに[住{す}]むひとりの[女{おんな}]を[見{み}]ました。[彼女{かのじょ}]をめとってわたしの[妻{つま}]にしてください」。", "3": "[父母{ふぼ}]は[言{い}]った、「あなたが[行{い}]って、[割礼{かつれい}]をうけないペリシテびとのうちから[妻{つま}]を[迎{むか}]えようとするのは、[身内{みうち}]の[娘{むすめ}]たちのうちに、あるいはわたしたちのすべての[民{たみ}]のうちに[女{おんな}]がないためなのですか」。しかしサムソンは[父{ちち}]に[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]をわたしにめとってください。[彼女{かのじょ}]はわたしの[心{こころ}]にかないますから」。", "4": "[父母{ふぼ}]はこの[事{こと}]が[主{しゅ}]から[出{で}]たものであることを[知{し}]らなかった。サムソンはペリシテびとを[攻{せ}]めようと、おりをうかがっていたからである。そのころペリシテびとはイスラエルを[治{おさ}]めていた。", "5": "かくてサムソンは[父母{ふぼ}]と[共{とも}]にテムナに[下{くだ}]って[行{い}]った。[彼{かれ}]がテムナのぶどう[畑{はたけ}]に[着{つ}]くと、一[頭{とう}]の[若{わか}]いししがほえたけって[彼{かれ}]に[向{む}]かってきた。", "6": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[霊{れい}]が[激{はげ}]しく[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]はあたかも[子{こ}]やぎを[裂{さ}]くようにそのししを[裂{さ}]いたが、[手{て}]にはなんの[武器{ぶき}]も[持{も}]っていなかった。しかしサムソンはそのしたことを[父{ちち}]にも[母{はは}]にも[告{つ}]げなかった。", "7": "サムソンは[下{くだ}]って[行{い}]って[女{おんな}]と[話{はな}]し[合{あ}]ったが、[女{おんな}]はサムソンの[心{こころ}]にかなった。", "8": "[日{ひ}]がたって[後{のち}]、サムソンは[彼女{かのじょ}]をめとろうとして[帰{かえ}]ったが、[道{みち}]を[転{てん}]じて、かのししのしかばねを[見{み}]ると、ししのからだに、はちの[群{む}]れと、[蜜{みつ}]があった。", "9": "[彼{かれ}]はそれをかきあつめ、[手{て}]にとって[歩{ある}]きながら[食{た}]べ、[父母{ふぼ}]のもとに[帰{かえ}]って、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えたので、[彼{かれ}]らもそれを[食{た}]べた。しかし、ししのからだからその[蜜{みつ}]をかきあつめたことは[彼{かれ}]らに[告{つ}]げなかった。", "10": "そこで[父{ちち}]が[下{くだ}]って、[女{おんな}]のもとに[行{い}]ったので、サムソンはそこにふるまいを[設{もう}]けた。そうすることは[花婿{はなむこ}]のならわしであったからである。", "11": "[人々{ひとびと}]はサムソンを[見{み}]ると、三十[人{にん}]の[客{きゃく}]を[連{つ}]れてきて、[同席{どうせき}]させた。", "12": "サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしはあなたがたに一つのなぞを[出{だ}]しましょう。あなたがたがもし[七日{なぬか}]のふるまいのうちにそれを[解{と}]いて、わたしに[告{つ}]げることができたなら、わたしはあなたがたに[亜麻{あま}]の[着物{きもの}]三十と、[晴{は}]れ[着{ぎ}]三十をさしあげましょう。", "13": "しかしあなたがたが、それをわたしに[告{つ}]げることができなければ、[亜麻{あま}]の[着物{きもの}]三十と[晴{は}]れ[着{ぎ}]三十をわたしにくれなければなりません」。[彼{かれ}]らはサムソンに[言{い}]った、「なぞを[出{だ}]しなさい。わたしたちはそれを[聞{き}]きましょう」。", "14": "サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[食{く}]らう[者{もの}]から[食{く}]い[物{もの}]が[出{で}]、[強{つよ}]い[者{もの}]から[甘{あま}]い[物{もの}]が[出{で}]た」。[彼{かれ}]らは三[日{か}]のあいだなぞを[解{と}]くことができなかった。", "15": "四[日{か}][目{め}]になって、[彼{かれ}]らはサムソンの[妻{つま}]に[言{い}]った、「あなたの[夫{おっと}]を[説{と}]きすすめて、なぞをわたしたちに[明{あ}]かすようにしてください。そうしなければ、わたしたちは[火{ひ}]をつけてあなたとあなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]を[焼{や}]いてしまいます。あなたはわたしたちの[物{もの}]を[取{と}]るために、わたしたちを[招{まね}]いたのですか」。", "16": "そこでサムソンの[妻{つま}]はサムソンの[前{まえ}]に[泣{な}]いて[言{い}]った、「あなたはただわたしを[憎{にく}]むだけで、[愛{あい}]してくれません。あなたはわたしの[国{くに}]の[人々{ひとびと}]になぞを[出{だ}]して、それをわたしに[解{と}]き[明{あ}]かしませんでした」。サムソンは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「わたしは[自分{じぶん}]の[父{ちち}]にも[母{はは}]にも[解{と}]き[明{あ}]かさなかった。どうしてあなたに[解{と}]き[明{あ}]かせよう」。", "17": "[彼女{かのじょ}]は[七日{なぬか}]のふるまいの[間{あいだ}]、[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[泣{な}]いていたが、[七日{なぬか}][目{め}]になって、サムソンはついに[彼女{かのじょ}]に[解{と}]き[明{あ}]かした。ひどく[彼{かれ}]に[迫{せま}]ったからである。そこで[彼女{かのじょ}]はなぞを[自分{じぶん}]の[国{くに}]の[人々{ひとびと}]にあかした。", "18": "[七日{なぬか}][目{め}]になって、[日{ひ}]の[没{ぼっ}]する[前{まえ}]に[町{まち}]の[人々{ひとびと}]はサムソンに[言{い}]った、「[蜜{みつ}]より[甘{あま}]いものに[何{なに}]があろう。ししより[強{つよ}]いものに[何{なに}]があろう」。サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしの[若{わか}]い[雌牛{めうし}]で[耕{たがや}]さなかったなら、わたしのなぞは[解{と}]けなかった」。", "19": "この[時{とき}]、[主{しゅ}]の[霊{れい}]が[激{はげ}]しくサムソンに[臨{のぞ}]んだので、サムソンはアシケロンに[下{くだ}]って[行{い}]って、その[町{まち}]の[者{もの}]三十[人{にん}]を[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]らからはぎ[取{と}]って、かのなぞを[解{と}]いた[人々{ひとびと}]に、その[晴{は}]れ[着{ぎ}]を[与{あた}]え、[激{はげ}]しく[怒{いか}]って[父{ちち}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "20": "サムソンの[妻{つま}]は[花婿{はなむこ}][付添人{つきそいにん}]であった[客{きゃく}]の[妻{つま}]となった。" }, "15": { "1": "[日{ひ}]がたって[後{のち}]、[麦{むぎ}][刈{かり}]の[時{とき}]にサムソンは[子{こ}]やぎを[携{たずさ}]えて[妻{つま}]をおとずれ、「へやにはいって、[妻{つま}]に[会{あ}]いましょう」と[言{い}]ったが、[妻{つま}]の[父{ちち}]ははいることを[許{ゆる}]さなかった。", "2": "そして[父{ちち}]は[言{い}]った、「あなたが[確{たし}]かに[彼女{かのじょ}]をきらったに[相違{そうい}]ないと[思{おも}]ったので、わたしは[彼女{かのじょ}]をあなたの[客{きゃく}]であった[者{もの}]にやりました。[彼女{かのじょ}]の[妹{いもうと}]は[彼女{かのじょ}]よりもきれいではありませんか。どうぞ、[彼女{かのじょ}]の[代{かわ}]りに[妹{いもうと}]をめとってください」。", "3": "サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[今度{こんど}]はわたしがペリシテびとに[害{がい}]を[加{くわ}]えても、[彼{かれ}]らのことでは、わたしに[罪{つみ}]がない」。", "4": "そこでサムソンは[行{い}]って、きつね三百[匹{ひき}]を[捕{とら}]え、たいまつをとり、[尾{お}]と[尾{お}]をあわせて、その二つの[尾{お}]の[間{あいだ}]に一つのたいまつを[結{むす}]びつけ、", "5": "たいまつに[火{ひ}]をつけて、そのきつねをペリシテびとのまだ[刈{か}]らない[麦{むぎ}]の[中{なか}]に[放{はな}]し[入{い}]れ、そのたばね[積{つ}]んだものと、まだ[刈{か}]らないものとを[焼{や}]き、オリブ[畑{はたけ}]をも[焼{や}]いた。", "6": "ペリシテびとは[言{い}]った、「これはだれのしわざか」。[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「テムナびとの[婿{むこ}]サムソンだ。そのしゅうとがサムソンの[妻{つま}]を[取{と}]り[返{かえ}]して、その[客{きゃく}]であった[者{もの}]に[与{あた}]えたからだ」。そこでペリシテびとは[上{のぼ}]ってきて[彼女{かのじょ}]とその[父{ちち}]の[家{いえ}]を[火{ひ}]で[焼{や}]き[払{はら}]った。", "7": "サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたがそんなことをするならば、わたしはあなたがたに[仕返{しかえ}]しせずにはおかない」。", "8": "そしてサムソンは[彼{かれ}]らを、さんざんに[撃{う}]って[大{だい}]ぜい[殺{ころ}]した。こうしてサムソンは[下{くだ}]って[行{い}]って、エタムの[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]に[住{す}]んでいた。", "9": "そこでペリシテびとは[上{のぼ}]ってきて、ユダに[陣{じん}]を[取{と}]り、レヒを[攻{せ}]めたので、", "10": "ユダの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「あなたがたはどうしてわれわれのところに[攻{せ}]めのぼってきたのですか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「われわれはサムソンを[縛{しば}]り、[彼{かれ}]がわれわれにしたように、[彼{かれ}]にするために[上{のぼ}]ってきたのです」。", "11": "そこでユダの[人々{ひとびと}]三千[人{にん}]がエタムの[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]に[下{くだ}]って[行{い}]って、サムソンに[言{い}]った、「ペリシテびとはわれわれの[支配者{しはいしゃ}]であることをあなたは[知{し}]らないのですか。あなたはどうしてわれわれにこんな[事{こと}]をしたのですか」。サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[彼{かれ}]らがわたしにしたように、わたしは[彼{かれ}]らにしたのです」。", "12": "[彼{かれ}]らはまたサムソンに[言{い}]った、「われわれはあなたを[縛{しば}]って、ペリシテびとの[手{て}]にわたすために[下{くだ}]ってきたのです」。サムソンは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがた[自身{じしん}]はわたしを[撃{う}]たないということを[誓{ちか}]いなさい」。", "13": "[彼{かれ}]らはサムソンに[言{い}]った、「いや、われわれはただ、あなたを[縛{しば}]って、ペリシテびとの[手{て}]にわたすだけです。[決{けっ}]してあなたを[殺{ころ}]しません」。[彼{かれ}]らは二[本{ほん}]の[新{あたら}]しい[綱{つな}]をもって[彼{かれ}]を[縛{しば}]って、[岩{いわ}]からひきあげた。", "14": "サムソンがレヒにきたとき、ペリシテびとは[声{こえ}]をあげて、[彼{かれ}]に[近{ちか}]づいた。その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[霊{れい}]が[激{はげ}]しく[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]の[腕{うで}]にかかっていた[綱{つな}]は[火{ひ}]に[焼{や}]けた[亜麻{あま}]のようになって、そのなわめが[手{て}]から[解{と}]けて[落{お}]ちた。", "15": "[彼{かれ}]はろばの[新{あたら}]しいあご[骨{ほね}]一つを[見{み}]つけたので、[手{て}]を[伸{の}]べて[取{と}]り、それをもって一千[人{にん}]を[打{う}]ち[殺{ころ}]した。", "16": "そしてサムソンは[言{い}]った、「ろばのあご[骨{ほね}]をもって[山{やま}]また[山{やま}]を[築{きず}]き、ろばのあご[骨{ほね}]をもって一千[人{にん}]を[打{う}]ち[殺{ころ}]した」。", "17": "[彼{かれ}]は[言{い}]い[終{おわ}]ると、その[手{て}]からあご[骨{ほね}]を[投{な}]げすてた。これがためにその[所{ところ}]は「あご[骨{ほね}]の[丘{おか}]」と[呼{よ}]ばれた。", "18": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はひどくかわきを[覚{おぼ}]えたので、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「あなたはしもべの[手{て}]をもって、この[大{おお}]きな[救{すくい}]を[施{ほどこ}]されたのに、わたしは[今{いま}]、かわいて[死{し}]に、[割礼{かつれい}]をうけないものの[手{て}]に[陥{おちい}]ろうとしています」。", "19": "そこで[神{かみ}]はレヒにあるくぼんだ[所{ところ}]を[裂{さ}]かれたので、そこから[水{みず}]が[流{なが}]れ[出{で}]た。サムソンがそれを[飲{の}]むと[彼{かれ}]の[霊{れい}]はもとにかえって[元{もと}][気{き}]づいた。それでその[名{な}]を「[呼{よ}]ばわった[者{もの}]の[泉{いずみ}]」と[呼{よ}]んだ。これは[今日{こんにち}]までレヒにある。", "20": "サムソンはペリシテびとの[時代{じだい}]に二十[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。" }, "16": { "1": "サムソンはガザへ[行{い}]って、そこでひとりの[遊女{ゆうじょ}]を[見{み}]、その[女{おんな}]のところにはいった。", "2": "「サムソンがここにきた」と、ガザの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げるものがあったので、ガザの[人々{ひとびと}]はその[所{ところ}]を[取{と}]り[囲{かこ}]み、[夜通{よどお}]し[町{まち}]の[門{もん}]で[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せし、「われわれは[朝{あさ}]まで[待{ま}]って[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そう」と[言{い}]って、[夜通{よどお}]し[静{しず}]かにしていた。", "3": "サムソンは[夜中{よなか}]まで[寝{ね}]たが、[夜中{よなか}]に[起{お}]きて、[町{まち}]の[門{もん}]のとびらと二つの[門柱{もんちゅう}]に[手{て}]をかけて、[貫{かん}]の[木{き}]もろともに[引{ひ}]き[抜{ぬ}]き、[肩{かた}]に[載{の}]せて、ヘブロンの[向{む}]かいにある[山{やま}]の[頂{いただき}]に[運{はこ}]んで[行{い}]った。", "4": "この[後{のち}]、サムソンはソレクの[谷{たに}]にいるデリラという[女{おんな}]を[愛{あい}]した。", "5": "ペリシテびとの[君{きみ}]たちはその[女{おんな}]のところにきて[言{い}]った、「あなたはサムソンを[説{と}]きすすめて、[彼{かれ}]の[大力{だいりき}]はどこにあるのか、またわれわれはどうすれば[彼{かれ}]に[勝{か}]って、[彼{かれ}]を[縛{しば}]り[苦{くる}]しめることができるかを[見{み}]つけなさい。そうすればわれわれはおのおの[銀{ぎん}]千百[枚{まい}]ずつをあなたにさしあげましょう」。", "6": "そこでデリラはサムソンに[言{い}]った、「あなたの[大力{だいりき}]はどこにあるのか、またどうすればあなたを[縛{しば}]って[苦{くる}]しめることができるか、どうぞわたしに[聞{き}]かせてください」。", "7": "サムソンは[女{おんな}]に[言{い}]った、「[人々{ひとびと}]がもし、かわいたことのない七[本{ほん}]の[新{あたら}]しい[弓弦{ゆみづる}]をもってわたしを[縛{しば}]るなら、わたしは[弱{よわ}]くなってほかの[人{ひと}]のようになるでしょう」。", "8": "そこでペリシテびとの[君{きみ}]たちが、かわいたことのない七[本{ほん}]の[新{あたら}]しい[弓弦{ゆみづる}]を[女{おんな}]に[持{も}]ってきたので、[女{おんな}]はそれをもってサムソンを[縛{しば}]った。", "9": "[女{おんな}]はかねて[奥{おく}]のへやに[人{ひと}]を[忍{しの}]ばせておいて、サムソンに[言{い}]った、「サムソンよ、ペリシテびとがあなたに[迫{せま}]っています」。しかしサムソンはその[弓弦{ゆみづる}]を、あたかも[亜麻{あま}][糸{いと}]が[火{ひ}]にあって[断{た}]たれるように[断{た}]ち[切{き}]った。こうして[彼{かれ}]の[力{ちから}]の[秘密{ひみつ}]は[知{し}]れなかった。", "10": "デリラはサムソンに[言{い}]った、「あなたはわたしを[欺{あざむ}]いて、うそを[言{い}]いました。どうしたらあなたを[縛{しば}]ることができるか、どうぞ[今{いま}]わたしに[聞{き}]かせてください」。", "11": "サムソンは[女{おんな}]に[言{い}]った、「もし[人々{ひとびと}]がまだ[用{もち}]いたことのない[新{あたら}]しい[綱{つな}]をもって、わたしを[縛{しば}]るなら、[弱{よわ}]くなってほかの[人{ひと}]のようになるでしょう」。", "12": "そこでデリラは[新{あたら}]しい[綱{つな}]をとり、それをもって[彼{かれ}]を[縛{しば}]り、そして[彼{かれ}]に[言{い}]った、「サムソンよ、ペリシテびとがあなたに[迫{せま}]っています」。[時{とき}]に[人々{ひとびと}]は[奥{おく}]のへやに[忍{しの}]んでいたが、サムソンはその[綱{つな}]を[糸{いと}]のように[腕{うで}]から[断{た}]ち[落{おと}]した。", "13": "そこでデリラはサムソンに[言{い}]った、「あなたは[今{いま}]まで、わたしを[欺{あざむ}]いて、うそを[言{い}]いましたが、どうしたらあなたを[縛{しば}]ることができるか、わたしに[聞{き}]かせてください」。[彼{かれ}]は[女{おんな}]に[言{い}]った、「あなたがもし、わたしの[髪{かみ}]の[毛{け}]七ふさを[機{はた}]の[縦糸{たていと}]と[一緒{いっしょ}]に[織{お}]って、くぎでそれを[留{と}]めておくならば、わたしは[弱{よわ}]くなってほかの[人{ひと}]のようになるでしょう」。そこで[彼{かれ}]が[眠{ねむ}]ったとき、デリラはサムソンの[髪{かみ}]の[毛{け}]、七ふさをとって、それを[機{はた}]の[縦糸{たていと}]に[織{お}]り[込{こ}]み、", "14": "くぎでそれを[留{と}]めておいて、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「サムソンよ、ペリシテびとがあなたに[迫{せま}]っています」。しかしサムソンは[目{め}]をさまして、くぎと[機{はた}]と[縦糸{たていと}]とを[引{ひ}]き[抜{ぬ}]いた。", "15": "そこで[女{おんな}]はサムソンに[言{い}]った、「あなたの[心{こころ}]がわたしを[離{はな}]れているのに、どうして『おまえを[愛{あい}]する』と[言{い}]うことができますか。あなたはすでに三[度{ど}]もわたしを[欺{あざむ}]き、あなたの[大力{だいりき}]がどこにあるかをわたしに[告{つ}]げませんでした」。", "16": "[女{おんな}]は[毎日{まいにち}]その[言葉{ことば}]をもって[彼{かれ}]に[迫{せま}]り[促{うなが}]したので、[彼{かれ}]の[魂{たましい}]は[死{し}]ぬばかりに[苦{くる}]しんだ。", "17": "[彼{かれ}]はついにその[心{こころ}]をことごとく[打{う}]ち[明{あ}]けて[女{おんな}]に[言{い}]った、「わたしの[頭{あたま}]にはかみそりを[当{あ}]てたことがありません。わたしは[生{うま}]れた[時{とき}]から[神{かみ}]にささげられたナジルびとだからです。もし[髪{かみ}]をそり[落{おと}]されたなら、わたしの[力{ちから}]は[去{さ}]って[弱{よわ}]くなり、ほかの[人{ひと}]のようになるでしょう」。", "18": "デリラはサムソンがその[心{こころ}]をことごとく[打{う}]ち[明{あ}]けたのを[見{み}]、[人{ひと}]をつかわしてペリシテびとの[君{きみ}]たちを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「サムソンはその[心{こころ}]をことごとくわたしに[打{う}]ち[明{あ}]けましたから、[今度{こんど}]こそ[上{のぼ}]っておいでなさい」。そこでペリシテびとの[君{きみ}]たちは、[銀{ぎん}]を[携{たずさ}]えて[女{おんな}]のもとに[上{のぼ}]ってきた。", "19": "[女{おんな}]は[自分{じぶん}]のひざの[上{うえ}]にサムソンを[眠{ねむ}]らせ、[人{ひと}]を[呼{よ}]んで[髪{かみ}]の[毛{け}]、七ふさをそり[落{おと}]させ、[彼{かれ}]を[苦{くる}]しめ[始{はじ}]めたが、その[力{ちから}]は[彼{かれ}]を[去{さ}]っていた。", "20": "そして[女{おんな}]が「サムソンよ、ペリシテびとがあなたに[迫{せま}]っています」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は[目{め}]をさまして[言{い}]った、「わたしはいつものように[出{で}]て[行{い}]って、からだをゆすろう」。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]が[自分{じぶん}]を[去{さ}]られたことを[知{し}]らなかった。", "21": "そこでペリシテびとは[彼{かれ}]を[捕{とら}]えて、[両{りょう}][眼{め}]をえぐり、ガザに[引{ひ}]いて[行{い}]って、[青銅{せいどう}]の[足{あし}]かせをかけて[彼{かれ}]をつないだ。こうしてサムソンは[獄屋{ごくや}]の[中{なか}]で、うすをひいていたが、", "22": "その[髪{かみ}]の[毛{け}]はそり[落{おと}]された[後{のち}]、ふたたび[伸{の}]び[始{はじ}]めた。", "23": "さてペリシテびとの[君{きみ}]たちは、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]ダゴンに[大{おお}]いなる[犠牲{ぎせい}]をささげて[祝{しゅく}]をしようと、[共{とも}]に[集{あつ}]まって[言{い}]った、「われわれの[神{かみ}]は、[敵{てき}]サムソンをわれわれの[手{て}]にわたされた」。", "24": "[民{たみ}]はサムソンを[見{み}]て、[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]をほめたたえて[言{い}]った、「われわれの[神{かみ}]は、われわれの[国{くに}]を[荒{あら}]し、われわれを[多{おお}]く[殺{ころ}]した[敵{てき}]をわれわれの[手{て}]にわたされた」。", "25": "[彼{かれ}]らはまた[心{こころ}]に[喜{よろこ}]んで[言{い}]った、「サムソンを[呼{よ}]んで、われわれのために[戯{ざ}]れ[事{ごと}]をさせよう」。[彼{かれ}]らは[獄屋{ごくや}]からサムソンを[呼{よ}]び[出{だ}]して、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[戯{ざ}]れ[事{ごと}]をさせた。[彼{かれ}]らがサムソンを[柱{はしら}]のあいだに[立{た}]たせると、", "26": "サムソンは[自分{じぶん}]の[手{て}]をひいている[若者{わかもの}]に[言{い}]った、「わたしの[手{て}]を[放{はな}]して、この[家{いえ}]をささえている[柱{はしら}]をさぐらせ、それに[寄{よ}]りかからせてください」。", "27": "その[家{いえ}]には[男女{だんじょ}]が[満{み}]ち、ペリシテびとの[君{きみ}]たちも[皆{みな}]そこにいた。また[屋根{やね}]の[上{うえ}]には三千[人{にん}]ばかりの[男女{だんじょ}]がいて、サムソンの[戯{ざ}]れ[事{ごと}]をするのを[見{み}]ていた。", "28": "サムソンは[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞ、わたしを[覚{おぼ}]えてください。ああ、[神{かみ}]よ、どうぞもう一[度{ど}]、わたしを[強{つよ}]くして、わたしの二つの[目{め}]の一つのためにでもペリシテびとにあだを[報{むく}]いさせてください」。", "29": "そしてサムソンは、その[家{いえ}]をささえている二つの[中{なか}][柱{はしら}]の一つを[右{みぎ}]の[手{て}]に、一つを[左{ひだり}]の[手{て}]にかかえて、[身{み}]をそれに[寄{よ}]せ、", "30": "「わたしはペリシテびとと[共{とも}]に[死{し}]のう」と[言{い}]って、[力{ちから}]をこめて[身{み}]をかがめると、[家{いえ}]はその[中{なか}]にいた[君{きみ}]たちと、すべての[民{たみ}]の[上{うえ}]に[倒{たお}]れた。こうしてサムソンが[死{し}]ぬときに[殺{ころ}]したものは、[生{い}]きているときに[殺{ころ}]したものよりも[多{おお}]かった。", "31": "やがて[彼{かれ}]の[身内{みうち}]の[人{ひと}]たちおよび[父{ちち}]の[家族{かぞく}]の[者{もの}]がみな[下{くだ}]ってきて、[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[取{と}]り、[携{たずさ}]え[上{のぼ}]って、ゾラとエシタオルの[間{あいだ}]にある[父{ちち}]マノアの[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]った。サムソンがイスラエルをさばいたのは二十[年{ねん}]であった。" }, "17": { "1": "ここにエフライムの[山地{さんち}]の[人{ひと}]で、[名{な}]をミカと[呼{よ}]ぶものがあった。", "2": "[彼{かれ}]は[母{はは}]に[言{い}]った、「あなたはかつて[銀{ぎん}]千百[枚{まい}]を[取{と}]られたので、それをのろい、わたしにも[話{はな}]されましたが、その[銀{ぎん}]はわたしが[持{も}]っています。わたしがそれを[取{と}]ったのです」。[母{はは}]は[言{い}]った、「どうぞ[主{しゅ}]がわが[子{こ}]を[祝福{しゅくふく}]されますように」。", "3": "そして[彼{かれ}]が[銀{ぎん}]千百[枚{まい}]を[母{はは}]に[返{かえ}]したので、[母{はは}]は[言{い}]った、「わたしはわたしの[子{こ}]のために一つの[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]と、一つの[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[造{つく}]るためにその[銀{ぎん}]をわたしの[手{て}]から[主{しゅ}]に[献納{けんのう}]します。それで[今{いま}]それをあなたに[返{かえ}]しましょう」。", "4": "ミカがその[銀{ぎん}]を[母{はは}]に[返{かえ}]したので、[母{はは}]はその[銀{ぎん}]二百[枚{まい}]をとって、それを[銀{ぎん}][細工人{ざいくにん}]に[与{あた}]え、一つの[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]と、一つの[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[造{つく}]らせた。その[像{ぞう}]はミカの[家{いえ}]にあった。", "5": "このミカという[人{ひと}]は[神{かみ}]の[宮{みや}]をもち、エポデとテラピムを[造{つく}]り、その[子{こ}]のひとりを[立{た}]てて、[自分{じぶん}]の[祭司{さいし}]とした。", "6": "そのころイスラエルには[王{おう}]がなかったので、[人々{ひとびと}]はおのおの[自分{じぶん}]たちの[目{め}]に[正{ただ}]しいと[思{おも}]うことを[行{おこな}]った。", "7": "さてここにユダの[氏族{しぞく}]のもので、ユダのベツレヘムからきたひとりの[若者{わかもの}]があった。[彼{かれ}]はレビびとであって、そこに[寄留{きりゅう}]していたのである。", "8": "この[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[住{す}]むべきところを[尋{たず}]ねて、ユダのベツレヘムの[町{まち}]を[去{さ}]り、[旅{たび}]してエフライムの[山地{さんち}]のミカの[家{いえ}]にきた。", "9": "ミカは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはどこからおいでになりましたか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはユダのベツレヘムのレビびとですが、[住{す}]むべきところを[尋{たず}]ねて[旅{たび}]をしているのです」。", "10": "ミカは[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]にいて、わたしのために[父{ちち}]とも[祭司{さいし}]ともなってください。そうすれば[年{ねん}]に[銀{ぎん}]十[枚{まい}]と[衣服{いふく}]ひとそろいと[食物{しょくもつ}]とをさしあげましょう」。", "11": "レビびとはついにその[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]に[住{す}]むことを[承諾{しょうだく}]した。そしてその[若者{わかもの}]は[彼{かれ}]の[子{こ}]のひとりのようになった。", "12": "ミカはレビびとであるこの[若者{わかもの}]を[立{た}]てて[自分{じぶん}]の[祭司{さいし}]としたので、[彼{かれ}]はミカの[家{いえ}]にいた。", "13": "それでミカは[言{い}]った、「[今{いま}]わたしはレビびとを[祭司{さいし}]に[持{も}]つようになったので、[主{しゅ}]がわたしをお[恵{めぐ}]みくださることがわかりました」。" }, "18": { "1": "そのころイスラエルには[王{おう}]がなかった。そのころダンびとの[部族{ぶぞく}]はイスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちにあって、その[日{ひ}]までまだ[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[得{え}]なかったので[自分{じぶん}]たちの[住{す}]むべき[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[求{もと}]めていた。", "2": "それでダンの[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]の[部族{ぶぞく}]の[総勢{そうぜい}]のうちから、[勇者{ゆうしゃ}]五[人{にん}]をゾラとエシタオルからつかわして[土地{とち}]をうかがい[探{さぐ}]らせた。すなわち[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[行{い}]って[土地{とち}]を[探{さぐ}]ってきなさい」。[彼{かれ}]らはエフライムの[山地{さんち}]に[行{い}]き、ミカの[家{いえ}]に[着{つ}]いて、そこに[宿{やど}]ろうとした。", "3": "[彼{かれ}]らがミカの[家{いえ}]に[近{ちか}]づいたとき、レビびとである[若者{わかもの}]の[声{こえ}]を[聞{き}]きわけたので、[身{み}]をめぐらしてそこにはいって[彼{かれ}]に[言{い}]った、「だれがあなたをここに[連{つ}]れてきたのですか。あなたはここで[何{なに}]をしているのですか。ここになんの[用{よう}]があるのですか」。", "4": "[若者{わかもの}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「ミカが、かようかようにしてわたしを[雇{やと}]ったので、わたしはその[祭司{さいし}]となったのです」。", "5": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「どうぞ、[神{かみ}]に[伺{うかが}]って、われわれが[行{い}]く[道{みち}]にしあわせがあるかどうかを[知{し}]らせてください」。", "6": "その[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[安心{あんしん}]して[行{い}]きなさい。あなたがたが[行{い}]く[道{みち}]は[主{しゅ}]が[見守{みまも}]っておられます」。", "7": "そこで五[人{にん}]の[者{もの}]は[去{さ}]ってライシに[行{い}]き、そこにいる[民{たみ}]を[見{み}]ると、[彼{かれ}]らは[安{やす}]らかに[住{す}]まい、その[穏{おだ}]やかで[安{やす}]らかなことシドンびとのようであって、この[国{くに}]には一つとして[欠{か}]けたものがなく、[富{とみ}]を[持{も}]ち、またシドンびとと[遠{とお}]く[離{はな}]れており、ほかの[民{たみ}]と[交{まじ}]わることがなかった。", "8": "かくて[彼{かれ}]らがゾラとエシタオルにおる[兄弟{きょうだい}]たちのもとに[帰{かえ}]ってくると、[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「いかがでしたか」。", "9": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[立{た}]って[彼{かれ}]らのところに[攻{せ}]め[上{のぼ}]りましょう。われわれはかの[地{ち}]を[見{み}]たが、[非常{ひじょう}]に[豊{ゆた}]かです。あなたがたはなぜじっとしているのですか。ためらわずに[進{すす}]んで[行{い}]って、かの[地{ち}]を[取{と}]りなさい。", "10": "あなたがたが[行{い}]けば、[安{やす}]らかにおる[民{たみ}]の[所{ところ}]に[行{い}]くでしょう。その[地{ち}]は[広{ひろ}]く、[神{かみ}]はそれをあなたがたの[手{て}]に[賜{たま}]わるのです。そこには[地{ち}]にあるもの一つとして[欠{か}]けているものはありません」。", "11": "そこでダンの[氏族{しぞく}]のもの六百[人{にん}]が[武器{ぶき}]を[帯{お}]びて、ゾラとエシタオルを[出発{しゅっぱつ}]し、", "12": "[上{のぼ}]って[行{い}]ってユダのキリアテ・ヤリムに[陣{じん}]を[張{は}]った。このゆえに、その[所{ところ}]は[今日{こんにち}]までマハネダンと[呼{よ}]ばれる。それはキリアテ・ヤリムの[西{にし}]にある。", "13": "[彼{かれ}]らはそこからエフライムの[山地{さんち}]に[進{すす}]み、ミカの[家{いえ}]に[着{つ}]いた。", "14": "かのライシの[国{くに}]をうかがいに[行{い}]った五[人{にん}]の[者{もの}]はその[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]った、「あなたがたはこれらの[家{いえ}]にエポデとテラピムと[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]と[鋳{い}]た[像{ぞう}]のあるのを[知{し}]っていますか。それであなたがたは[今{いま}]、なすべきことを[決{き}]めなさい」。", "15": "そこで[彼{かれ}]らはその[方{ほう}]へ[身{み}]をめぐらして、かのレビびとの[若者{わかもの}]の[家{いえ}]すなわちミカの[家{いえ}]に[行{い}]って、[彼{かれ}]に[安否{あんぴ}]を[問{と}]うた。", "16": "しかし[武器{ぶき}]を[帯{お}]びた六百[人{にん}]のダンの[人々{ひとびと}]は[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]っていた。", "17": "かの[土地{とち}]をうかがいに[行{い}]った五[人{にん}]の[者{もの}]は[上{のぼ}]って[行{い}]って、そこにはいり、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]とエポデとテラピムと[鋳{い}]た[像{ぞう}]とを[取{と}]ったが、[祭司{さいし}]は[武器{ぶき}]を[帯{お}]びた六百[人{にん}]の[者{もの}]と[共{とも}]に[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]っていた。", "18": "[彼{かれ}]らがミカの[家{いえ}]にはいって[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]とエポデとテラピムと[鋳{い}]た[像{ぞう}]とを[取{と}]った[時{とき}]、[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[何{なに}]をなさいますか」。", "19": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[黙{だま}]りなさい。あなたの[手{て}]を[口{くち}]にあてて、われわれと[一緒{いっしょ}]にきて、われわれのために[父{ちち}]とも[祭司{さいし}]ともなりなさい。ひとりの[家{いえ}]の[祭司{さいし}]であるのと、イスラエルの[一{いち}][部族{ぶぞく}]、[一{いち}][氏族{しぞく}]の[祭司{さいし}]であるのと、どちらがよいですか」。", "20": "[祭司{さいし}]は[喜{よろこ}]んで、エポデとテラピムと[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]とを[取{と}]り、[民{たみ}]のなかに[加{くわ}]わった。", "21": "かくて[彼{かれ}]らは[身{み}]をめぐらして[去{さ}]り、その[子{こ}][供{とも}]たちと[家畜{かちく}]と[貨{か}][財{ざい}]をさきにたてて[進{すす}]んだが、", "22": "ミカの[家{いえ}]をはるかに[離{はな}]れたとき、ミカは[家{いえ}]に[近{ちか}]い[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]を[集{あつ}]め、ダンの[人々{ひとびと}]に[追{お}]いつき、", "23": "ダンの[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]んだので、[彼{かれ}]らはふり[向{む}]いてミカに[言{い}]った、「あなたがそのように[仲間{なかま}]を[連{つ}]れてきたのは、どうしたのですか」。", "24": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたがたが、わたしの[造{つく}]った[神々{かみがみ}]および[祭司{さいし}]を[奪{うば}]い[去{さ}]ったので、わたしに[何{なに}]が[残{のこ}]っていますか。しかるにあなたがたがわたしに[向{む}]かって『どうしたのですか』と[言{い}]われるとは[何事{なにごと}]ですか」。", "25": "ダンの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは[大{おお}]きな[声{こえ}]を[出{だ}]さないがよい。[気{き}]の[荒{あら}]い[連中{れんちゅう}]があなたに[撃{う}]ちかかって、あなたは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]と[家族{かぞく}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]うようになるでしょう」。", "26": "こうしてダンの[人々{ひとびと}]は[去{さ}]って[行{い}]ったが、ミカは[彼{かれ}]らの[強{つよ}]いのを[見{み}]て、くびすをかえして[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "27": "さて[彼{かれ}]らはミカが[造{つく}]った[物{もの}]と、ミカと[共{とも}]にいた[祭司{さいし}]とを[奪{うば}]ってライシにおもむき、[穏{おだ}]やかで、[安{やす}]らかな[民{たみ}]のところへ[行{い}]って、つるぎをもって[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち、[火{ひ}]をつけてその[町{まち}]を[焼{や}]いたが、", "28": "シドンを[遠{とお}]く[離{はな}]れており、ほかの[民{たみ}]との[交{まじ}]わりがなかったので、それを[救{すく}]うものがなかった。その[町{まち}]はベテレホブに[属{ぞく}]する[谷{たに}]にあった。[彼{かれ}]らは[町{まち}]を[建{た}]てなおしてそこに[住{す}]み、", "29": "イスラエルに[生{うま}]れた[先祖{せんぞ}]ダンの[名{な}]にしたがって、その[町{まち}]の[名{な}]をダンと[名{な}]づけた。その[町{まち}]の[名{な}]はもとはライシであった。", "30": "そしてダンの[人々{ひとびと}]は[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[自分{じぶん}]たちのために[安置{あんち}]し、モーセの[孫{まご}]すなわちゲルショムの[子{こ}]ヨナタンとその[子孫{しそん}]がダンびとの[部族{ぶぞく}]の[祭司{さいし}]となって、[国{くに}]が[捕囚{ほしゅう}]となる[日{ひ}]にまで[及{およ}]んだ。", "31": "[神{かみ}]の[家{いえ}]がシロにあったあいだ、[常{つね}]に[彼{かれ}]らはミカが[造{つく}]ったその[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[飾{かざ}]って[置{お}]いた。" }, "19": { "1": "そのころ、イスラエルに[王{おう}]がなかった[時{とき}]、エフライムの[山地{さんち}]の[奥{おく}]にひとりのレビびとが[寄留{きりゅう}]していた。[彼{かれ}]はユダのベツレヘムからひとりの[女{おんな}]を[迎{むか}]えて、めかけとしていたが、", "2": "そのめかけは[怒{いか}]って、[彼{かれ}]のところを[去{さ}]り、ユダのベツレヘムの[父{ちち}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]って、そこに四か[月{げつ}]ばかり[過{す}]ごした。", "3": "そこで[夫{おっと}]は[彼女{かのじょ}]をなだめて[連{つ}]れ[帰{かえ}]ろうと、しもべと二[頭{とう}]のろばを[従{したが}]え、[立{た}]って[彼女{かのじょ}]のあとを[追{お}]って[行{い}]った。[彼{かれ}]が[女{おんな}]の[父{ちち}]の[家{いえ}]に[着{つ}]いた[時{とき}]、[娘{むすめ}]の[父{ちち}]は[彼{かれ}]を[見{み}]て、[喜{よろこ}]んで[迎{むか}]えた。", "4": "[娘{むすめ}]の[父{ちち}]であるしゅうとが[引{ひ}]き[留{と}]めたので、[彼{かれ}]は三[日{か}][共{とも}]におり、みな[飲{の}]み[食{く}]いしてそこに[宿{やど}]った。", "5": "四[日{か}][目{め}]に[彼{かれ}]らは[朝{あさ}]はやく[起{お}]き、[彼{かれ}]が[立{た}]ち[去{さ}]ろうとしたので、[娘{むすめ}]の[父{ちち}]は[婿{むこ}]に[言{い}]った、「[少{すこ}]し[食事{しょくじ}]をして[元気{げんき}]をつけ、それから[出{で}]かけなさい」。", "6": "そこでふたりは[座{ざ}]して[共{とも}]に[飲{の}]み[食{く}]いしたが、[娘{むすめ}]の[父{ちち}]はその[人{ひと}]に[言{い}]った、「どうぞもう[一晩{ひとばん}][泊{と}]まって[楽{たの}]しく[過{す}]ごしなさい」。", "7": "その[人{ひと}]は[立{た}]って[去{さ}]ろうとしたが、しゅうとがしいたので、ついにまたそこに[宿{やど}]った。", "8": "五[日{か}][目{め}]になって、[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて[去{さ}]ろうとしたが、[娘{むすめ}]の[父{ちち}]は[言{い}]った、「どうぞ、[元気{げんき}]をつけて、[日{ひ}]が[傾{かたむ}]くまでとどまりなさい」。そこで[彼{かれ}]らふたりは[食事{しょくじ}]をした。", "9": "その[人{ひと}]がついにめかけおよびしもべと[共{とも}]に[去{さ}]ろうとして[立{た}]ちあがったとき、[娘{むすめ}]の[父{ちち}]であるしゅうとは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[日{ひ}]も[暮{く}]れようとしている。どうぞもう一[晩{ばん}][泊{と}]まりなさい。[日{ひ}]は[傾{かたむ}]いた。ここに[宿{やど}]って[楽{たの}]しく[過{す}]ごしなさい。そしてあしたの[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて[出立{しゅったつ}]し、[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい」。", "10": "しかし、その[人{ひと}]は[泊{と}]まることを[好{この}]まないので、[立{た}]って[去{さ}]り、エブスすなわちエルサレムの[向{む}]かいに[着{つ}]いた。くらをおいた二[頭{とう}]のろばと[彼{かれ}]のめかけも[一緒{いっしょ}]であった。", "11": "[彼{かれ}]らがエブスに[近{ちか}]づいたとき、[日{ひ}]はすでに[没{ぼっ}]したので、しもべは[主人{しゅじん}]に[言{い}]った、「さあ、われわれは[道{みち}]を[転{てん}]じてエブスびとのこの[町{まち}]にはいって、そこに[宿{やど}]りましょう」。", "12": "[主人{しゅじん}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「われわれは[道{みち}]を[転{てん}]じて、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[町{まち}]でない[外国{がいこく}][人{じん}]の[町{まち}]に、はいってはならない。ギベアまで[行{い}]こう」。", "13": "[彼{かれ}]はまたしもべに[言{い}]った、「さあ、われわれはギベアかラマか、そのうちの一つに[着{つ}]いてそこに[宿{やど}]ろう」。", "14": "[彼{かれ}]らは[進{すす}]んで[行{い}]ったが、ベニヤミンに[属{ぞく}]するギベアの[近{ちか}]くで[日{ひ}]が[暮{く}]れたので、", "15": "ギベアへ[行{い}]って[宿{やど}]ろうと、そこに[道{みち}]を[転{てん}]じ、[町{まち}]にはいって、その[広場{ひろば}]に[座{ざ}]した。だれも[彼{かれ}]らを[家{いえ}]に[迎{むか}]えて[泊{と}]めてくれる[者{もの}]がなかったからである。", "16": "[時{とき}]にひとりの[老人{ろうじん}]が[夕暮{ゆうぐれ}]に[畑{はたけ}]の[仕事{しごと}]から[帰{かえ}]ってきた。この[人{ひと}]はエフライムの[山地{さんち}]の[者{もの}]で、ギベアに[寄留{きりゅう}]していたのである。ただしこの[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]はベニヤミンびとであった。", "17": "[彼{かれ}]は[目{め}]をあげて、[町{まち}]の[広場{ひろば}]に[旅人{たびびと}]のおるのを[見{み}]た。[老人{ろうじん}]は[言{い}]った、「あなたはどこへ[行{い}]かれるのですか。どこからおいでになりましたか」。", "18": "その[人{ひと}]は[言{い}]った、「われわれはユダのベツレヘムから、エフライムの[山地{さんち}]の[奥{おく}]へ[行{い}]くものです。わたしはあそこの[者{もの}]で、ユダのベツレヘムへ[行{い}]き、[今{いま}]わたしの[家{いえ}]に[帰{かえ}]るところですが、だれもわたしを[家{いえ}]に[泊{と}]めてくれる[者{もの}]がありません。", "19": "われわれには、ろばのわらも[飼葉{かいば}]もあり、またわたしと、はしためと、しもべと[共{とも}]にいる[若者{わかもの}]との[食物{しょくもつ}]も[酒{さけ}]もあって、[何{なに}]も[欠{か}]けているものはありません」。", "20": "[老人{ろうじん}]は[言{い}]った、「[安心{あんしん}]しなさい。あなたの[必要{ひつよう}]なものはなんでも[備{そな}]えましょう。ただ[広場{ひろば}]で[夜{よる}]を[過{す}]ごしてはなりません」。", "21": "そして[彼{かれ}]を[家{いえ}]に[連{つ}]れていって、ろばに[飼葉{かいば}]を[与{あた}]えた。[彼{かれ}]らは[足{あし}]を[洗{あら}]って[飲{の}]み[食{く}]いした。", "22": "[彼{かれ}]らが[楽{たの}]しく[過{す}]ごしていた[時{とき}]、[町{まち}]の[人々{ひとびと}]の[悪{わる}]い[者{もの}]どもがその[家{いえ}]を[取{と}]り[囲{かこ}]み、[戸{と}]を[打{う}]ちたたいて、[家{いえ}]のあるじである[老人{ろうじん}]に[言{い}]った、「あなたの[家{いえ}]にきた[人{ひと}]を[出{だ}]しなさい。われわれはその[者{もの}]を[知{し}]るであろう」。", "23": "しかし[家{いえ}]のあるじは[彼{かれ}]らのところに[出{で}]ていって[言{い}]った、「いいえ、[兄弟{きょうだい}]たちよ、どうぞ、そんな[悪{わる}]いことをしないでください。この[人{ひと}]はすでにわたしの[家{いえ}]にはいったのだから、そんなつまらない[事{こと}]をしないでください。", "24": "ここに[処女{しょじょ}]であるわたしの[娘{むすめ}]と、この[人{ひと}]のめかけがいます。[今{いま}]それを[出{だ}]しますから、それをはずかしめ、あなたがたの[好{す}]きなようにしなさい。しかしこの[人{ひと}]にはそのようなつまらない[事{こと}]をしないでください」。", "25": "しかし[人々{ひとびと}]が[聞{き}]きいれなかったので、その[人{ひと}]は[自分{じぶん}]のめかけをとって[彼{かれ}]らのところに[出{だ}]した。[彼{かれ}]らはその[女{おんな}]を[犯{おか}]して[朝{あさ}]まで[終夜{しゅうや}]はずかしめ、[日{ひ}]ののぼるころになって[放{はな}]し[帰{かえ}]らせた。", "26": "[朝{あさ}]になって[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[主人{しゅじん}]を[宿{やど}]してくれた[人{ひと}]の[家{いえ}]の[戸口{とぐち}]にきて[倒{たお}]れ[伏{ふ}]し、[夜{よる}]のあけるまでに[及{およ}]んだ。", "27": "[彼女{かのじょ}]の[主人{しゅじん}]は[朝{あさ}][起{お}]きて[家{いえ}]の[戸{と}]を[開{ひら}]き、[出{で}]て[旅立{たびだ}]とうとすると、そのめかけである[女{おんな}]が[家{いえ}]の[戸口{とぐち}]に、[手{て}]を[敷居{しきい}]にかけて[倒{たお}]れていた。", "28": "[彼{かれ}]は[女{おんな}]に[向{む}]かって、「[起{お}]きよ、[行{い}]こう」と[言{い}]ったけれども、なんの[答{こたえ}]もなかった。そこでその[人{ひと}]は[女{おんな}]をろばに[乗{の}]せ、[立{た}]って[自分{じぶん}]の[家{いえ}]におもむいたが、", "29": "その[家{いえ}]に[着{つ}]いたとき、[刀{かたな}]を[執{と}]り、めかけを[捕{とら}]えて、そのからだを十二[切{き}]れに[断{た}]ち[切{き}]り、それをイスラエルの[全{ぜん}][領域{りょういき}]にあまねく[送{おく}]った。", "30": "それを[見{み}]たものはみな[言{い}]った、「イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトの[地{ち}]から[上{のぼ}]ってきた[日{ひ}]から[今日{こんにち}]まで、このような[事{こと}]は[起{た}]ったこともなく、また[見{み}]たこともない。この[事{こと}]をよく[考{かんが}]え、[協議{きょうぎ}]して[言{い}]うことを[決{き}]めよ」。" }, "20": { "1": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は、ダンからベエルシバまで、またギレアデの[地{ち}]からもみな[出{で}]てきて、その[会衆{かいしゅう}]はひとりのようにミヅパで[主{しゅ}]のもとに[集{あつ}]まった。", "2": "[民{たみ}]の[首領{しゅりょう}]たち、すなわちイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]の[首領{しゅりょう}]たちは、みずから[神{かみ}]の[民{たみ}]の[集合{しゅうごう}]に[出{で}]た。つるぎを[帯{お}]びている[歩兵{ほへい}]が四十万[人{にん}]あった。", "3": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]は、イスラエルの[人々{ひとびと}]がミヅパに[上{のぼ}]ったことを[聞{き}]いた。イスラエルの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「どうして、この[悪事{あくじ}]が[起{おこ}]ったのか、われわれに[話{はな}]してください」。", "4": "[殺{ころ}]された[女{おんな}]の[夫{おっと}]であるレビびとは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしは、めかけと[一緒{いっしょ}]にベニヤミンに[属{ぞく}]するギベアへ[行{い}]って[宿{やど}]りましたが、", "5": "ギベアの[人々{ひとびと}]は[立{た}]ってわたしを[攻{せ}]め、[夜{よ}]の[間{ま}]に、わたしのおる[家{いえ}]を[取{と}]り[囲{かこ}]んで、わたしを[殺{ころ}]そうと[企{くわだ}]て、ついにわたしのめかけをはずかしめて、[死{し}]なせました。", "6": "それでわたしはめかけを[捕{とら}]えて[断{た}]ち[切{き}]り、それをイスラエルの[嗣{し}][業{ぎょう}]のすべての[地方{ちほう}]にあまねく[送{おく}]りました。[彼{かれ}]らがイスラエルにおいて[憎{にく}]むべきみだらなことを[行{おこな}]ったからです。", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、あなたがたは[皆{みな}][自分{じぶん}]の[意見{いけん}]と[考{かんが}]えをここに[述{の}]べてください」。", "8": "[民{たみ}]は[皆{みな}]ひとりのように[立{た}]って[言{い}]った、「われわれはだれも[自分{じぶん}]の[天幕{てんまく}]に[行{い}]きません。まただれも[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]りません。", "9": "われわれが[今{いま}]ギベアに[対{たい}]してしようとする[事{こと}]はこれです。われわれはくじを[引{ひ}]いて、ギベアに[攻{せ}]めのぼりましょう。", "10": "すなわちイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]から百[人{にん}]について十[人{にん}]、千[人{にん}]について百[人{にん}]、万[人{にん}]について千[人{にん}]を[選{えら}]んで、[民{たみ}]の[糧食{りょうしょく}]をとらせ、[民{たみ}]はベニヤミンのギベアに[行{い}]って、ベニヤミンびとがイスラエルにおいておこなったすべてのみだらな[事{こと}]に[対{たい}]して、[報復{ほうふく}]しましょう」。", "11": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}][集{あつ}]まり、[一致{いっち}][結束{けっそく}]して[町{まち}]を[攻{せ}]めようとした。", "12": "イスラエルのもろもろの[部族{ぶぞく}]は[人々{ひとびと}]をあまねくベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうちにつかわして[言{い}]わせた、「あなたがたのうちに[起{た}]ったこの[事{こと}]は、なんたる[悪事{あくじ}]でしょうか。", "13": "それで[今{いま}]ギベアにいるあの[悪{わる}]い[人々{ひとびと}]をわたしなさい。われわれは[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]して、イスラエルから[悪{あく}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]りましょう」。しかしベニヤミンの[人々{ひとびと}]はその[兄弟{きょうだい}]であるイスラエルの[人々{ひとびと}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれなかった。", "14": "かえってベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[町々{まちまち}]からギベアに[集{あつ}]まり、[出{で}]てイスラエルの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]おうとした。", "15": "その[日{ひ}]、[町々{まちまち}]から[集{あつ}]まったベニヤミンの[人々{ひとびと}]はつるぎを[帯{お}]びている[者{もの}]二万六千[人{にん}]あり、ほかにギベアの[住民{じゅうみん}]で[集{あつ}]まった[精兵{せいへい}]が七百[人{にん}]あった。", "16": "このすべての[民{たみ}]のうちに[左{ひだり}]ききの[精兵{せいへい}]が七百[人{にん}]あって、いずれも一[本{ぽん}]の[毛{け}]すじをねらって[石{いし}]を[投{な}]げても、はずれることがなかった。", "17": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[集{あつ}]まった[者{もの}]はベニヤミンを[除{のぞ}]いて、つるぎを[帯{お}]びている[者{もの}]四十万[人{にん}]あり、いずれも[軍人{ぐんじん}]であった。", "18": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[立{た}]ちあがってベテルにのぼり、[神{かみ}]に[尋{たず}]ねた、「われわれのうち、いずれがさきにのぼって、ベニヤミンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]いましょうか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「ユダがさきに」。", "19": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は、[朝{あさ}][起{お}]きて、ギベアに[対{たい}]し[陣{じん}]を[取{と}]った。", "20": "すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]はベニヤミンと[戦{たたか}]うために[出{で}]て[行{い}]って、ギベアで[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをしたが、", "21": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]はギベアから[出{で}]てきて、その[日{ひ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]のうち二万二千[人{にん}]を[地{ち}]に[撃{う}]ち[倒{たお}]した。", "22": "しかしイスラエルの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]は[奮{ふる}]いたって[初{はじ}]めの[日{ひ}]に[備{そな}]えをした[所{ところ}]にふたたび[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。", "23": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[上{のぼ}]って[行{い}]って[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[夕暮{ゆうぐれ}]まで[泣{な}]き、[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねた、「われわれは[再{ふたた}]びわれわれの[兄弟{きょうだい}]であるベニヤミンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]いを[交{まじ}]えるべきでしょうか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[攻{せ}]めのぼれ」。", "24": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は、[次{つぎ}]の[日{ひ}]またベニヤミンの[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]に[攻{せ}]めよせたが、", "25": "ベニヤミンは[次{つぎ}]の[日{ひ}]またギベアから[出{で}]て、これを[迎{むか}]え、ふたたびイスラエルの[人々{ひとびと}]のうち一万八千[人{にん}]を[地{ち}]に[撃{う}]ち[倒{たお}]した。これらは[皆{みな}]つるぎを[帯{お}]びている[者{もの}]であった。", "26": "これがためにイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]すなわち[全{ぜん}][軍{ぐん}]はベテルに[上{のぼ}]って[行{い}]って[泣{な}]き、その[所{ところ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[座{ざ}]して、その[日{ひ}][夕暮{ゆうぐれ}]まで[断食{だんじき}]し、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげた。", "27": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[尋{たず}]ね、――そのころ[神{かみ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]はそこにあって、", "28": "アロンの[子{こ}]エレアザルの[子{こ}]であるピネハスが、それに[仕{つか}]えていた――そして[言{い}]った、「われわれはなおふたたび[出{で}]て、われわれの[兄弟{きょうだい}]であるベニヤミンの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]うべきでしょうか。あるいはやめるべきでしょうか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「のぼれ。わたしはあす[彼{かれ}]らをあなたがたの[手{て}]にわたすであろう」。", "29": "そこでイスラエルはギベアの[周囲{しゅうい}]に[伏兵{ふくへい}]を[置{お}]き、", "30": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は三[日{か}][目{め}]にまたベニヤミンの[人々{ひとびと}]のところに[攻{せ}]めのぼり、[前{まえ}]のようにギベアに[対{たい}]して[備{そな}]えをした。", "31": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[出{で}]て、[民{たみ}]を[迎{むか}]えたが、ついに[町{まち}]からおびき[出{だ}]されたので、[彼{かれ}]らは[前{まえ}]のように[大路{おおじ}]で[民{たみ}]を[撃{う}]ちはじめ、また[野{の}]でイスラエルの[人{ひと}]を三十[人{にん}]ばかり[殺{ころ}]した。その[大路{おおじ}]は、一つはベテルに[至{いた}]り、一つはギベアに[至{いた}]るものであった。", "32": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは[初{はじ}]めのように、われわれの[前{まえ}]に[撃{う}]ち[破{やぶ}]られる」。しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれは[逃{に}]げて、[彼{かれ}]らを[町{まち}]から[大路{おおじ}]におびき[出{だ}]そう」。", "33": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]その[所{ところ}]から[立{た}]ってバアル・タマルに[備{そな}]えをした。その[間{かん}]に[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せていたイスラエルの[人々{ひとびと}]がその[所{ところ}]から、すなわちゲバの[西{にし}]から[現{あらわ}]れ[出{で}]た。", "34": "すなわちイスラエルの[全{ぜん}][軍{ぐん}]のうちから[精兵{せいへい}]一万[人{にん}]がきて、ギベアを[襲{おそ}]い、その[戦{たたか}]いは[激{はげ}]しかった。しかしベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[災{わざわい}]の[自分{じぶん}]たちに[迫{せま}]っているのを[知{し}]らなかった。", "35": "[主{しゅ}]がイスラエルの[前{まえ}]にベニヤミンを[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られたので、イスラエルの[人々{ひとびと}]は、その[日{ひ}]ベニヤミンびと二万五千一百[人{にん}]を[殺{ころ}]した。これらは[皆{みな}]つるぎを[帯{お}]びている[者{もの}]であった。", "36": "こうしてベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]たちの[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られたのを[見{み}]た。そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]はギベアに[対{たい}]して[設{もう}]けた[伏兵{ふくへい}]をたのんで、ベニヤミンびとを[避{さ}]けて[退{しりぞ}]いた。", "37": "[伏兵{ふくへい}]は[急{いそ}]いでギベアに[突{つ}]き[入{い}]り、[進{すす}]んでつるぎをもって[町{まち}]をことごとく[撃{う}]った。", "38": "イスラエルの[人々{ひとびと}]と[伏兵{ふくへい}]の[間{あいだ}]に[定{さだ}]めた[合図{あいず}]は、[町{まち}]から[大{おお}]いなるのろしがあがるとき、", "39": "イスラエルの[人々{ひとびと}]が[戦{たたか}]いに[転{てん}]じることであった。さてベニヤミンは[初{はじ}]めイスラエルの[人々{ひとびと}]を[撃{う}]って三十[人{にん}]ばかりを[殺{ころ}]したので[言{い}]った、「まことに[彼{かれ}]らは[最初{さいしょ}]の[戦{たたか}]いのようにわれわれの[前{まえ}]に[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られる」。", "40": "しかし、のろしが[煙{けむり}]の[柱{はしら}]となって[町{まち}]からのぼりはじめたので、ベニヤミンの[人々{ひとびと}]がうしろを[見{み}]ると、[町{まち}]はみな[煙{けむり}]となって[天{てん}]にのぼっていた。", "41": "その[時{とき}]イスラエルの[人々{ひとびと}]が[向{む}]きを[変{か}]えたので、ベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[災{わざわい}]が[自分{じぶん}]たちに[迫{せま}]ったのを[見{み}]て、うろたえ、", "42": "イスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[身{み}]をめぐらして[荒野{あらの}]の[方{ほう}]に[向{む}]かったが、[戦{たたか}]いが[彼{かれ}]らに[追{お}]い[迫{せま}]り、[町{まち}]から[出{で}]てきた[者{もの}]どもは、[彼{かれ}]らを[中{なか}]にはさんで[殺{ころ}]した。", "43": "すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]はベニヤミンの[人々{ひとびと}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、[追{お}]い[撃{う}]ち、[踏{ふ}]みにじって、ノハから[東{ひがし}]の[方{ほう}]ギベアの[向{む}]かいにまで[及{およ}]んだ。", "44": "ベニヤミンの[倒{たお}]れた[者{もの}]は一万八千[人{にん}]で、みな[勇士{ゆうし}]であった。", "45": "[彼{かれ}]らは[身{み}]をめぐらして[荒野{あらの}]の[方{ほう}]、リンモンの[岩{いわ}]まで[逃{に}]げたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[大路{おおじ}]でそのうち五千[人{にん}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、なおも[追撃{ついげき}]してギドムに[至{いた}]り、そのうちの二千[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "46": "こうしてその[日{ひ}]ベニヤミンの[倒{たお}]れた[者{もの}]はつるぎを[帯{お}]びている[者{もの}][合{あ}]わせて二万五千[人{にん}]で、みな[勇士{ゆうし}]であった。", "47": "しかし六百[人{にん}]の[者{もの}]は[身{み}]をめぐらして[荒野{あらの}]の[方{ほう}]、リンモンの[岩{いわ}]まで[逃{に}]げて、四か[月{げつ}]の[間{あいだ}]リンモンの[岩{いわ}]に[住{す}]んだ。", "48": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]はまた[身{み}]をかえしてベニヤミンの[人々{ひとびと}]を[攻{せ}]め、つるぎをもって[人{ひと}]も[獣{けもの}]もすべて[見{み}]つけたものを[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、また[見{み}]つけたすべての[町{まち}]に[火{ひ}]をかけた。" }, "21": { "1": "かつてイスラエルの[人々{ひとびと}]はミヅパで、「われわれのうちひとりもその[娘{むすめ}]をベニヤミンびとの[妻{つま}]として[与{あた}]える[者{もの}]があってはならない」と[言{い}]って[誓{ちか}]ったので、", "2": "[民{たみ}]はベテルに[行{い}]って、そこで[夕暮{ゆうぐれ}]まで[神{かみ}]の[前{まえ}]に[座{ざ}]し、[声{こえ}]をあげて[激{はげ}]しく[泣{な}]いて、", "3": "[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうしてイスラエルにこのような[事{こと}]が[起{た}]って、[今日{こんにち}]イスラエルに一つの[部族{ぶぞく}]が[欠{か}]けるようになったのですか」。", "4": "[翌日{よくじつ}]、[民{たみ}]は[早{はや}]く[起{お}]きて、そこに[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげた。", "5": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちで[集会{しゅうかい}]に[上{のぼ}]って、[主{しゅ}]のもとに[行{い}]かなかった[者{もの}]はだれか」。これは[彼{かれ}]らがミヅパにのぼって、[主{しゅ}]のもとに[行{い}]かない[者{もの}]のことについて[大{おお}]いなる[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、「その[人{ひと}]は[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない」と[言{い}]ったからである。", "6": "しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]は[兄弟{きょうだい}]ベニヤミンをあわれんで[言{い}]った、「[今日{こんにち}]イスラエルに一つの[部族{ぶぞく}]が[絶{た}]えた。", "7": "われわれは[主{しゅ}]をさして、われわれの[娘{むすめ}]を[彼{かれ}]らに[妻{つま}]として[与{あた}]えないと[誓{ちか}]ったので、かの[残{のこ}]った[者{もの}]どもに[妻{つま}]をめとらせるにはどうしたらよいであろうか」。", "8": "[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「イスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちで、ミヅパにのぼって[主{しゅ}]のもとに[行{い}]かなかったのはどの[部族{ぶぞく}]か」。ところがヤベシ・ギレアデからはひとりも[陣営{じんえい}]にきて[集会{しゅうかい}]に[臨{のぞ}]んだ[者{もの}]がなかった。", "9": "すなわち[民{たみ}]を[集{あつ}]めて[見{み}]ると、ヤベシ・ギレアデの[住民{じゅうみん}]はひとりもそこにいなかった。", "10": "そこで[会衆{かいしゅう}]は[勇士{ゆうし}]一万二千[人{にん}]をかしこにつかわし、これに[命{めい}]じて[言{い}]った、「ヤベシ・ギレアデに[行{い}]って、その[住民{じゅうみん}]を、[女{おんな}]、[子供{こども}]もろともつるぎをもって[撃{う}]て。", "11": "そしてこのようにしなければならない。すなわち[男{おとこ}]および[男{おとこ}]と[寝{ね}]た[女{おんな}]はことごとく[滅{ほろ}]ぼさなければならない」。", "12": "こうして[彼{かれ}]らはヤベシ・ギレアデの[住民{じゅうみん}]のうちで四百[人{にん}]の[若{わか}]い[処女{しょじょ}]を[獲{え}]た。これはまだ[男{おとこ}]と[寝{ね}]たことがなく、[男{おとこ}]を[知{し}]らない[者{もの}]である。[彼{かれ}]らはこれをカナンの[地{ち}]にあるシロの[陣営{じんえい}]に[連{つ}]れてきた。", "13": "そこで[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[人{ひと}]をつかわして、リンモンの[岩{いわ}]におるベニヤミンの[人々{ひとびと}]に[平和{へいわ}]を[告{つ}]げた。", "14": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]がその[時{とき}]、[帰{かえ}]ってきたので、[彼{かれ}]らはヤベシ・ギレアデの[女{おんな}]のうちから[生{い}]かしておいた[女{おんな}]をこれに[与{あた}]えたが、なお[足{た}]りなかった。", "15": "こうして[民{たみ}]は、[主{しゅ}]がイスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちに[欠陥{けっかん}]をつくられたことのために、ベニヤミンをあわれんだ。", "16": "[会衆{かいしゅう}]の[長老{ちょうろう}]たちは[言{い}]った、「ベニヤミンの[女{おんな}]が[絶{た}]えたので、かの[残{のこ}]りの[者{もの}]どもに[妻{つま}]をめとらせるにはどうしたらよいでしょうか」。", "17": "[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「イスラエルから一つの[部族{ぶぞく}]が[消{き}]えうせないためにベニヤミンのうちの[残{のこ}]りの[者{もの}]どもに、あとつぎがなければならない。", "18": "しかし、われわれの[娘{むすめ}]を[彼{かれ}]らの[妻{つま}]に[与{あた}]えることはできない。イスラエルの[人々{ひとびと}]が『ベニヤミンに[妻{つま}]を[与{あた}]える[者{もの}]はのろわれる』と[言{い}]って[誓{ちか}]ったからである」。", "19": "それで[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[年々{ねんねん}]シロに[主{しゅ}]の[祭{まつり}]がある」。シロはベテルの[北{きた}]にあって、ベテルからシケムにのぼる[大路{おおじ}]の[東{ひがし}]、レバナの[南{みなみ}]にある。", "20": "そして[彼{かれ}]らはベニヤミンの[人々{ひとびと}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[行{い}]って、ぶどう[畑{はたけ}]に[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せして、", "21": "うかがいなさい。もしシロの[娘{むすめ}]たちが[踊{おど}]りを[踊{おど}]りに[出{で}]てきたならば、ぶどう[畑{はたけ}]から[出{で}]て、シロの[娘{むすめ}]たちのうちから、めいめい[自分{じぶん}]の[妻{つま}]をとって、ベニヤミンの[地{ち}]に[連{つ}]れて[行{い}]きなさい。", "22": "もしその[父{ちち}]あるいは[兄弟{きょうだい}]がきて、われわれに[訴{うった}]えるならば、われわれは[彼{かれ}]らに、『われわれのために[彼{かれ}]らをゆるしてください。[戦争{せんそう}]のときにわれわれは、[彼{かれ}]らおのおのに[妻{つま}]をとってやらなかったし、またあなたがたも[彼{かれ}]らに[与{あた}]えなかったからです。もし[与{あた}]えたならば、あなたがたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]したことになるからでした』と[言{い}]いましょう」。", "23": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]はそのように[行{おこな}]い、[踊{おど}]っている[者{もの}]どものうちから[自分{じぶん}]たちの[数{かず}]にしたがって[妻{つま}]を[取{と}]り、それを[連{つ}]れて[領地{りょうち}]に[帰{かえ}]り、[町々{まちまち}]を[建{た}]てなおして、そこに[住{す}]んだ。", "24": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]は、その[時{とき}]そこを[去{さ}]って、おのおのその[部族{ぶぞく}]および[氏族{しぞく}]に[帰{かえ}]った。すなわちそこを[立{た}]って、おのおのその[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]に[帰{かえ}]った。", "25": "そのころ、イスラエルには[王{おう}]がなかったので、おのおの[自分{じぶん}]の[目{め}]に[正{ただ}]しいと[見{み}]るところをおこなった。" } }, "ruth": { "1": { "1": "さばきづかさが[世{よ}]を[治{おさ}]めているころ、[国{くに}]に[飢{き}]きんがあったので、ひとりの[人{ひと}]がその[妻{つま}]とふたりの[男{おとこ}]の[子{こ}]を[連{つ}]れてユダのベツレヘムを[去{さ}]り、モアブの[地{ち}]へ[行{い}]ってそこに[滞在{たいざい}]した。", "2": "その[人{ひと}]の[名{な}]はエリメレク、[妻{つま}]の[名{な}]はナオミ、ふたりの[男{おとこ}]の[子{こ}]の[名{な}]はマロンとキリオンといい、ユダのベツレヘムのエフラタびとであった。[彼{かれ}]らはモアブの[地{ち}]へ[行{い}]って、そこにおったが、", "3": "ナオミの[夫{おっと}]エリメレクは[死{し}]んで、ナオミとふたりの[男{おとこ}]の[子{こ}]が[残{のこ}]された。", "4": "ふたりの[男{おとこ}]の[子{こ}]はそれぞれモアブの[女{おんな}]を[妻{つま}]に[迎{むか}]えた。そのひとりの[名{な}]はオルパといい、ひとりの[名{な}]はルツといった。[彼{かれ}]らはそこに十[年{ねん}]ほど[住{す}]んでいたが、", "5": "マロンとキリオンのふたりもまた[死{し}]んだ。こうしてナオミはふたりの[子{こ}]と[夫{おっと}]とに[先{さき}]だたれた。", "6": "その[時{とき}]、ナオミはモアブの[地{ち}]で、[主{しゅ}]がその[民{たみ}]を[顧{かえり}]みて、すでに[食物{しょくもつ}]をお[与{あた}]えになっていることを[聞{き}]いたので、その[嫁{よめ}]と[共{とも}]に[立{た}]って、モアブの[地{ち}]からふるさとへ[帰{かえ}]ろうとした。", "7": "そこで[彼女{かのじょ}]は[今{いま}]いる[所{ところ}]を[出立{しゅったつ}]し、ユダの[地{ち}]へ[帰{かえ}]ろうと、ふたりの[嫁{よめ}]を[連{つ}]れて[道{みち}]に[進{すす}]んだ。", "8": "しかしナオミはふたりの[嫁{よめ}]に[言{い}]った、「あなたがたは、それぞれ[自分{じぶん}]の[母{はは}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]きなさい。あなたがたが、[死{し}]んだふたりの[子{こ}]とわたしに[親切{しんせつ}]をつくしたように、どうぞ、[主{しゅ}]があなたがたに、いつくしみを[賜{たま}]わりますよう。", "9": "どうぞ、[主{しゅ}]があなたがたに[夫{おっと}]を[与{あた}]え、[夫{おっと}]の[家{いえ}]で、それぞれ[身{み}]の[落{お}]ち[着{つ}]き[所{どころ}]を[得{え}]させられるように」。こう[言{い}]って、ふたりの[嫁{よめ}]に[口{くち}]づけしたので、[彼{かれ}]らは[声{こえ}]をあげて[泣{な}]き、", "10": "ナオミに[言{い}]った、「いいえ、わたしたちは[一緒{いっしょ}]にあなたの[民{たみ}]のところへ[帰{かえ}]ります」。", "11": "しかしナオミは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]たちよ、[帰{かえ}]って[行{い}]きなさい。どうして、わたしと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]こうというのですか。あなたがたの[夫{おっと}]となる[子{こ}]がまだわたしの[胎内{たいない}]にいると[思{おも}]うのですか。", "12": "[娘{むすめ}]たちよ、[帰{かえ}]って[行{い}]きなさい。わたしは[年{とし}]をとっているので、[夫{おっと}]をもつことはできません。たとい、わたしが[今夜{こんや}]、[夫{おっと}]をもち、また[子{こ}]を[産{う}]む[望{のぞ}]みがあるとしても、", "13": "そのためにあなたがたは、[子{こ}]どもの[成長{せいちょう}]するまで[待{ま}]っているつもりなのですか。あなたがたは、そのために[夫{おっと}]をもたずにいるつもりなのですか。[娘{むすめ}]たちよ、それはいけません。[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしに[臨{のぞ}]み、わたしを[責{せ}]められたことで、あなたがたのために、わたしは[非常{ひじょう}]に[心{こころ}]を[痛{いた}]めているのです」。", "14": "[彼{かれ}]らはまた[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。そしてオルパはそのしゅうとめに[口{くち}]づけしたが、ルツはしゅうとめを[離{はな}]れなかった。", "15": "そこでナオミは[言{い}]った、「ごらんなさい。あなたの[相嫁{あいよめ}]は[自分{じぶん}]の[民{たみ}]と[自分{じぶん}]の[神々{かみがみ}]のもとへ[帰{かえ}]って[行{い}]きました。あなたも[相嫁{あいよめ}]のあとについて[帰{かえ}]りなさい」。", "16": "しかしルツは[言{い}]った、「あなたを[捨{す}]て、あなたを[離{はな}]れて[帰{かえ}]ることをわたしに[勧{すす}]めないでください。わたしはあなたの[行{い}]かれる[所{ところ}]へ[行{い}]き、またあなたの[宿{やど}]られる[所{ところ}]に[宿{やど}]ります。あなたの[民{たみ}]はわたしの[民{たみ}]、あなたの[神{かみ}]はわたしの[神{かみ}]です。", "17": "あなたの[死{し}]なれる[所{ところ}]でわたしも[死{し}]んで、そのかたわらに[葬{ほうむ}]られます。もし[死{し}]に[別{わか}]れでなく、わたしがあなたと[別{わか}]れるならば、[主{しゅ}]よ、どうぞわたしをいくえにも[罰{ばっ}]してください」。", "18": "ナオミはルツが[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]こうと、[固{かた}]く[決心{けっしん}]しているのを[見{み}]たので、そのうえ[言{い}]うことをやめた。", "19": "そしてふたりは[旅{たび}]をつづけて、ついにベツレヘムに[着{つ}]いた。[彼{かれ}]らがベツレヘムに[着{つ}]いたとき、[町{まち}]はこぞって[彼{かれ}]らのために[騒{さわ}]ぎたち、[女{おんな}]たちは[言{い}]った、「これはナオミですか」。", "20": "ナオミは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしをナオミ([楽{たの}]しみ)と[呼{よ}]ばずに、マラ([苦{くる}]しみ)と[呼{よ}]んでください。なぜなら[全能者{ぜんのうしゃ}]がわたしをひどく[苦{くる}]しめられたからです。", "21": "わたしは[出{で}]て[行{い}]くときは[豊{ゆた}]かでありましたが、[主{しゅ}]はわたしをから[手{て}]で[帰{かえ}]されました。[主{しゅ}]がわたしを[悩{なや}]まし、[全能者{ぜんのうしゃ}]がわたしに[災{わざわい}]をくだされたのに、どうしてわたしをナオミと[呼{よ}]ぶのですか」。", "22": "こうしてナオミは、モアブの[地{ち}]から[帰{かえ}]った[嫁{よめ}]、モアブの[女{おんな}]ルツと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]ってきて、[大麦{おおむぎ}][刈{かり}]の[初{はじ}]めにベツレヘムに[着{つ}]いた。" }, "2": { "1": "さてナオミには、[夫{おっと}]エリメレクの[一族{いちぞく}]で、[非常{ひじょう}]に[裕福{ゆうふく}]なひとりの[親戚{しんせき}]があって、その[名{な}]をボアズといった。", "2": "モアブの[女{おんな}]ルツはナオミに[言{い}]った、「どうぞ、わたしを[畑{はたけ}]に[行{い}]かせてください。だれか[親切{しんせつ}]な[人{ひと}]が[見当{みあた}]るならば、わたしはその[方{かた}]のあとについて[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]います」。ナオミが[彼女{かのじょ}]に「[娘{むすめ}]よ、[行{い}]きなさい」と[言{い}]ったので、", "3": "ルツは[行{い}]って、[刈{か}]る[人{ひと}]たちのあとに[従{したが}]い、[畑{はたけ}]で[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]ったが、[彼女{かのじょ}]ははからずもエリメレクの[一族{いちぞく}]であるボアズの[畑{はたけ}]の[部分{ぶぶん}]にきた。", "4": "その[時{とき}]ボアズは、ベツレヘムからきて、[刈{か}]る[者{もの}]どもに[言{い}]った、「[主{しゅ}]があなたがたと[共{とも}]におられますように」。[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]があなたを[祝福{しゅくふく}]されますように」。", "5": "ボアズは[刈{か}]る[人{ひと}]たちを[監督{かんとく}]しているしもべに[言{い}]った、「これはだれの[娘{むすめ}]ですか」。", "6": "[刈{か}]る[人{ひと}]たちを[監督{かんとく}]しているしもべは[答{こた}]えた、「あれはモアブの[女{おんな}]で、モアブの[地{ち}]からナオミと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]ってきたのですが、", "7": "[彼女{かのじょ}]は『どうぞ、わたしに、[刈{か}]る[人{ひと}]たちのあとについて、[束{たば}]のあいだで、[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めさせてください』と[言{い}]いました。そして[彼女{かのじょ}]は[朝{あさ}][早{はや}]くきて、[今{いま}]まで[働{はたら}]いて、[少{すこ}]しのあいだも[休{やす}]みませんでした」。", "8": "ボアズはルツに[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、お[聞{き}]きなさい。ほかの[畑{はたけ}]に[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]いに[行{い}]ってはいけません。またここを[去{さ}]ってはなりません。わたしのところで[働{はたら}]く[女{おんな}]たちを[離{はな}]れないで、ここにいなさい。", "9": "[人々{ひとびと}]が[刈{か}]りとっている[畑{はたけ}]に[目{め}]をとめて、そのあとについて[行{い}]きなさい。わたしは[若者{わかもの}]たちに[命{めい}]じて、あなたのじゃまをしないようにと、[言{い}]っておいたではありませんか。あなたがかわく[時{とき}]には[水{みず}]がめのところへ[行{い}]って、[若者{わかもの}]たちのくんだのを[飲{の}]みなさい」。", "10": "[彼女{かのじょ}]は[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうしてあなたは、わたしのような[外国{がいこく}][人{じん}]を[顧{かえり}]みて、[親切{しんせつ}]にしてくださるのですか」。", "11": "ボアズは[答{こた}]えて[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたの[夫{おっと}]が[死{し}]んでこのかた、あなたがしゅうとめにつくしたこと、また[自分{じぶん}]の[父母{ふぼ}]と[生{うま}]れた[国{くに}]を[離{はな}]れて、かつて[知{し}]らなかった[民{たみ}]のところにきたことは[皆{みな}]わたしに[聞{きこ}]えました。", "12": "どうぞ、[主{しゅ}]があなたのしたことに[報{むく}]いられるように。どうぞ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]、すなわちあなたがその[翼{つばさ}]の[下{した}]に[身{み}]を[寄{よ}]せようとしてきた[主{しゅ}]からじゅうぶんの[報{むく}]いを[得{え}]られるように」。", "13": "[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、まことにありがとうございます。わたしはあなたのはしためのひとりにも[及{およ}]ばないのに、あなたはこんなにわたしを[慰{なぐさ}]め、はしためにねんごろに[語{かた}]られました」。", "14": "[食事{しょくじ}]の[時{とき}]、ボアズは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「ここへきて、パンを[食{た}]べ、あなたの[食{た}]べる[物{もの}]を[酢{す}]に[浸{ひた}]しなさい」。[彼女{かのじょ}]が[刈{か}]る[人々{ひとびと}]のかたわらにすわったので、ボアズは[焼麦{やきむぎ}]を[彼女{かのじょ}]に[与{あた}]えた。[彼女{かのじょ}]は[飽{あ}]きるほど[食{た}]べて[残{のこ}]した。", "15": "そして[彼女{かのじょ}]がまた[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]おうと[立{た}]ちあがったとき、ボアズは[若者{わかもの}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]には[束{たば}]の[間{あいだ}]でも[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]わせなさい。とがめてはならない。", "16": "また[彼女{かのじょ}]のために[束{たば}]からわざと[抜{ぬ}]き[落{おと}]しておいて[拾{ひろ}]わせなさい。しかってはならない」。", "17": "こうして[彼女{かのじょ}]は[夕暮{ゆうぐれ}]まで[畑{はたけ}]で[落{お}]ち[穂{ぼ}]を[拾{ひろ}]った。そして[拾{ひろ}]った[穂{ほ}]を[打{う}]つと、[大麦{おおむぎ}]は一エパほどあった。", "18": "[彼女{かのじょ}]はそれを[携{たずさ}]えて[町{まち}]にはいり、しゅうとめにその[拾{ひろ}]ったものを[見{み}]せ、かつ[食{た}]べ[飽{あ}]きて、[残{のこ}]して[持{も}]ちかえったものを[取{と}]り[出{だ}]して[与{あた}]えた。", "19": "しゅうとめは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは、きょう、どこで[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]いましたか。どこで[働{はたら}]きましたか。あなたをそのように[顧{かえり}]みてくださったかたに、どうか[祝福{しゅくふく}]があるように」。そこで[彼女{かのじょ}]は[自分{じぶん}]がだれの[所{ところ}]で[働{はたら}]いたかを、しゅうとめに[告{つ}]げて、「わたしが、きょう[働{はたら}]いたのはボアズという[名{な}]の[人{ひと}]の[所{ところ}]です」と[言{い}]った。", "20": "ナオミは[嫁{よめ}]に[言{い}]った、「[生{い}]きている[者{もの}]をも、[死{し}]んだ[者{もの}]をも、[顧{かえり}]みて、いつくしみを[賜{たま}]わる[主{しゅ}]が、どうぞその[人{ひと}]を[祝福{しゅくふく}]されますように」。ナオミはまた[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「その[人{ひと}]はわたしたちの[縁者{えんじゃ}]で、[最{もっと}]も[近{ちか}]い[親戚{しんせき}]のひとりです」。", "21": "モアブの[女{おんな}]ルツは[言{い}]った、「その[人{ひと}]はまたわたしに『あなたはわたしのところの[刈入{かりい}]れが[全部{ぜんぶ}][終{おわ}]るまで、わたしのしもべたちのそばについていなさい』と[言{い}]いました」。", "22": "ナオミは[嫁{よめ}]ルツに[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、その[人{ひと}]のところで[働{はたら}]く[女{おんな}]たちと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]かけるのはけっこうです。そうすればほかの[畑{はたけ}]で[人{ひと}]にいじめられるのを[免{まぬか}]れるでしょう」。", "23": "それで[彼女{かのじょ}]はボアズのところで[働{はたら}]く[女{おんな}]たちのそばについていて[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]い、[大麦{おおむぎ}][刈{かり}]と[小麦{こむぎ}][刈{かり}]の[終{おわ}]るまでそうした。こうして[彼女{かのじょ}]はしゅうとめと[一緒{いっしょ}]に[暮{くら}]した。" }, "3": { "1": "[時{とき}]にしゅうとめナオミは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、わたしはあなたの[落{お}]ち[着{つ}]き[所{どころ}]を[求{もと}]めて、あなたをしあわせにすべきではないでしょうか。", "2": "あなたが[一緒{いっしょ}]に[働{はたら}]いた[女{おんな}]たちの[主人{しゅじん}]ボアズはわたしたちの[親戚{しんせき}]ではありませんか。[彼{かれ}]は[今夜{こんや}]、[打{う}]ち[場{ば}]で[大麦{おおむぎ}]をあおぎ[分{わ}]けます。", "3": "それであなたは[身{み}]を[洗{あら}]って[油{あぶら}]をぬり、[晴{は}]れ[着{ぎ}]をまとって[打{う}]ち[場{ば}]に[下{くだ}]って[行{い}]きなさい。ただ、あなたはその[人{ひと}]が[飲{の}]み[食{く}]いを[終{おわ}]るまで、その[人{ひと}]に[知{し}]られてはなりません。", "4": "そしてその[人{ひと}]が[寝{ね}]る[時{とき}]、その[寝{ね}]る[場所{ばしょ}]を[見定{みさだ}]め、はいって[行{い}]って、その[足{あし}]の[所{ところ}]をまくって、そこに[寝{ね}]なさい。[彼{かれ}]はあなたのすべきことを[知{し}]らせるでしょう」。", "5": "ルツはしゅうとめに[言{い}]った、「あなたのおっしゃることを[皆{みな}]いたしましょう」。", "6": "こうして[彼女{かのじょ}]は[打{う}]ち[場{ば}]に[下{くだ}]り、すべてしゅうとめが[命{めい}]じたとおりにした。", "7": "ボアズは[飲{の}]み[食{く}]いして、[心{こころ}]をたのしませたあとで、[麦{むぎ}]を[積{つ}]んである[場所{ばしょ}]のかたわらへ[行{い}]って[寝{ね}]た。そこで[彼女{かのじょ}]はひそかに[行{い}]き、ボアズの[足{あし}]の[所{ところ}]をまくって、そこに[寝{ね}]た。", "8": "[夜中{よなか}]になって、その[人{ひと}]は[驚{おどろ}]き、[起{お}]きかえって[見{み}]ると、ひとりの[女{おんな}]が[足{あし}]のところに[寝{ね}]ていたので、", "9": "「あなたはだれですか」と[言{い}]うと、[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えた、「わたしはあなたのはしためルツです。あなたのすそで、はしためをおおってください。あなたは[最{もっと}]も[近{ちか}]い[親戚{しんせき}]です」。", "10": "ボアズは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、どうぞ、[主{しゅ}]があなたを[祝福{しゅくふく}]されるように。あなたは[貧富{ひんぷ}]にかかわらず[若{わか}]い[人{ひと}]に[従{したが}]い[行{ゆ}]くことはせず、あなたが[最後{さいご}]に[示{しめ}]したこの[親切{しんせつ}]は、さきに[示{しめ}]した[親切{しんせつ}]にまさっています。", "11": "それで、[娘{むすめ}]よ、あなたは[恐{おそ}]れるにおよびません。あなたが[求{もと}]めることは[皆{みな}]、あなたのためにいたしましょう。わたしの[町{まち}]の[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、あなたがりっぱな[女{おんな}]であることを[知{し}]っているからです。", "12": "たしかにわたしは[近{ちか}]い[親戚{しんせき}]ではありますが、わたしよりも、もっと[近{ちか}]い[親戚{しんせき}]があります。", "13": "[今夜{こんや}]はここにとどまりなさい。[朝{あさ}]になって、もしその[人{ひと}]が、あなたのために[親戚{しんせき}]の[義務{ぎむ}]をつくすならば、よろしい、その[人{ひと}]にさせなさい。しかし[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。その[人{ひと}]が、あなたのために[親戚{しんせき}]の[義務{ぎむ}]をつくすことを[好{この}]まないならば、わたしはあなたのために[親戚{しんせき}]の[義務{ぎむ}]をつくしましょう。[朝{あさ}]までここにおやすみなさい」。", "14": "ルツは[朝{あさ}]まで[彼{かれ}]の[足{あし}]のところに[寝{ね}]たが、だれかれの[見分{みわ}]け[難{がた}]いころに[起{お}]きあがった。それはボアズが「この[女{おんな}]の[打{う}]ち[場{ば}]にきたことが[人{ひと}]に[知{し}]られてはならない」と[言{い}]ったからである。", "15": "そしてボアズは[言{い}]った、「あなたの[着{き}]る[外套{がいとう}]を[持{も}]ってきて、それを[広{ひろ}]げなさい」。[彼女{かのじょ}]がそれを[広{ひろ}]げると、ボアズは[大麦{おおむぎ}]六オメルをはかって[彼女{かのじょ}]に[負{お}]わせた。[彼女{かのじょ}]は[町{まち}]に[帰{かえ}]り、", "16": "しゅうとめのところへ[行{い}]くと、しゅうとめは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、どうでしたか」。そこでルツはその[人{ひと}]が[彼女{かのじょ}]にしたことをことごとく[告{つ}]げて、", "17": "[言{い}]った、「あのかたはわたしに[向{む}]かって、から[手{て}]で、しゅうとめのところへ[帰{かえ}]ってはならないと[言{い}]って、この[大麦{おおむぎ}]六オメルをわたしにくださいました」。", "18": "しゅうとめは[言{い}]った、「[娘{むすめ}]よ、この[事{こと}]がどうなるかわかるまでお[待{ま}]ちなさい。あの[人{ひと}]は、きょう、その[事{こと}]を[決定{けってい}]しなければ[落{お}]ち[着{つ}]かないでしょう」。" }, "4": { "1": "ボアズは[町{まち}]の[門{もん}]のところへ[上{のぼ}]っていって、そこにすわった。すると、さきにボアズが[言{い}]った[親戚{しんせき}]の[人{ひと}]が[通{とお}]り[過{す}]ぎようとしたので、ボアズはその[人{ひと}]に[言{い}]った、「[友{とも}]よ、こちらへきて、ここにおすわりください」。[彼{かれ}]はきてすわった。", "2": "ボアズはまた[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]十[人{にん}]を[招{まね}]いて[言{い}]った、「ここにおすわりください」。[彼{かれ}]らがすわった[時{とき}]、", "3": "ボアズは[親戚{しんせき}]の[人{ひと}]に[言{い}]った、「モアブの[地{ち}]から[帰{かえ}]ってきたナオミは、われわれの[親族{しんぞく}]エリメレクの[地所{じしょ}]を[売{う}]ろうとしています。", "4": "それでわたしはそのことをあなたに[知{し}]らせて、ここにすわっている[人々{ひとびと}]と、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たちの[前{まえ}]で、それを[買{か}]いなさいと、あなたに[言{い}]おうと[思{おも}]いました。もし、あなたが、それをあがなおうと[思{おも}]われるならば、あがなってください。しかし、あなたがそれをあがなわないならば、わたしにそう[言{い}]って[知{し}]らせてください。それをあがなう[人{ひと}]は、あなたのほかにはなく、わたしはあなたの[次{つぎ}]ですから」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしがあがないましょう」。", "5": "そこでボアズは[言{い}]った、「あなたがナオミの[手{て}]からその[地所{じしょ}]を[買{か}]う[時{とき}]には、[死{し}]んだ[者{もの}]の[妻{つま}]であったモアブの[女{おんな}]ルツをも[買{か}]って、[死{し}]んだ[者{もの}]の[名{な}]を[起{おこ}]してその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[伝{つた}]えなければなりません」。", "6": "その[親戚{しんせき}]の[人{ひと}]は[言{い}]った、「それでは、わたしにはあがなうことができません。そんなことをすれば[自分{じぶん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]をそこないます。あなたがわたしに[代{かわ}]って、[自分{じぶん}]であがなってください。わたしはあがなうことができませんから」。", "7": "むかしイスラエルでは、[物{もの}]をあがなう[事{こと}]と、[権利{けんり}]の[譲渡{じょうと}]について、[万事{ばんじ}]を[決定{けってい}]する[時{とき}]のならわしはこうであった。すなわち、その[人{ひと}]は、[自分{じぶん}]のくつを[脱{ぬ}]いで、[相手{あいて}]の[人{ひと}]に[渡{わた}]した。これがイスラエルでの[証明{しょうめい}]の[方法{ほうほう}]であった。", "8": "そこで[親戚{しんせき}]の[人{ひと}]がボアズにむかい「あなたが[自分{じぶん}]であがないなさい」と[言{い}]って、そのくつを[脱{ぬ}]いだので、", "9": "ボアズは[長老{ちょうろう}]たちとすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは、きょう、わたしがエリメレクのすべての[物{もの}]およびキリオンとマロンのすべての[物{もの}]をナオミの[手{て}]から[買{か}]いとった[事{こと}]の[証人{しょうにん}]です。", "10": "またわたしはマロンの[妻{つま}]であったモアブの[女{おんな}]ルツをも[買{か}]って、わたしの[妻{つま}]としました。これはあの[死{し}]んだ[者{もの}]の[名{な}]を[起{おこ}]してその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[伝{つた}]え、[死{し}]んだ[者{もの}]の[名{な}]がその[一族{いちぞく}]から、またその[郷里{きょうり}]の[門{もん}]から[断絶{だんぜつ}]しないようにするためです。きょうあなたがたは、その[証人{しょうにん}]です」。", "11": "すると[門{もん}]にいたすべての[民{たみ}]と[長老{ちょうろう}]たちは[言{い}]った、「わたしたちは[証人{しょうにん}]です。どうぞ、[主{しゅ}]があなたの[家{いえ}]にはいる[女{おんな}]を、イスラエルの[家{いえ}]をたてたラケルとレアのふたりのようにされますよう。どうぞ、あなたがエフラタで[富{とみ}]を[得{え}]、ベツレヘムで[名{な}]を[揚{あ}]げられますように。", "12": "どうぞ、[主{しゅ}]がこの[若{わか}]い[女{おんな}]によってあなたに[賜{たま}]わる[子供{こども}]により、あなたの[家{いえ}]が、かのタマルがユダに[産{う}]んだペレヅの[家{いえ}]のようになりますように」。", "13": "こうしてボアズはルツをめとって[妻{つま}]とし、[彼女{かのじょ}]のところにはいった。[主{しゅ}]は[彼女{かのじょ}]をみごもらせられたので、[彼女{かのじょ}]はひとりの[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "14": "そのとき、[女{おんな}]たちはナオミに[言{い}]った、「[主{しゅ}]はほむべきかな、[主{しゅ}]はあなたを[見捨{みす}]てずに、きょう、あなたにひとりの[近親{きんしん}]をお[授{さづ}]けになりました。どうぞ、その[子{こ}]の[名{な}]がイスラエルのうちに[高{たか}]く[揚{あ}]げられますように。", "15": "[彼{かれ}]はあなたのいのちを[新{あら}]たにし、あなたの[老年{ろうねん}]を[養{やしな}]う[者{もの}]となるでしょう。あなたを[愛{あい}]するあなたの[嫁{よめ}]、七[人{にん}]のむすこにもまさる[彼女{かのじょ}]が[彼{かれ}]を[産{う}]んだのですから」。", "16": "そこでナオミはその[子{こ}]をとり、ふところに[置{お}]いて、[養{やしな}]い[育{そだ}]てた。", "17": "[近所{きんじょ}]の[女{おんな}]たちは「ナオミに[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れた」と[言{い}]って、[彼{かれ}]に[名{な}]をつけ、その[名{な}]をオベデと[呼{よ}]んだ。[彼{かれ}]はダビデの[父{ちち}]であるエッサイの[父{ちち}]となった。", "18": "さてペレヅの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。ペレヅからヘヅロンが[生{うま}]れ、", "19": "ヘヅロンからラムが[生{うま}]れ、ラムからアミナダブが[生{うま}]れ、", "20": "アミナダブからナションが[生{うま}]れ、ナションからサルモンが[生{うま}]れ、", "21": "サルモンからボアズが[生{うま}]れ、ボアズからオベデが[生{うま}]れ、", "22": "オベデからエッサイが[生{うま}]れ、エッサイからダビデが[生{うま}]れた。" } }, "1sam": { "1": { "1": "エフライムの[山地{さんち}]のラマタイム・ゾピムに、エルカナという[名{な}]の[人{ひと}]があった。エフライムびとで、エロハムの[子{こ}]であった。エロハムはエリウの[子{こ}]、エリウはトフの[子{こ}]、トフはツフの[子{こ}]である。", "2": "エルカナには、ふたりの[妻{つま}]があって、ひとりの[名{な}]はハンナといい、ひとりの[名{な}]はペニンナといった。ペニンナには[子{こ}]どもがあったが、ハンナには[子{こ}]どもがなかった。", "3": "この[人{ひと}]は[年{とし}]ごとに、その[町{まち}]からシロに[上{のぼ}]っていって、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[拝{はい}]し、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげるのを[常{つね}]とした。シロには、エリのふたりの[子{こ}]、ホフニとピネハスとがいて、[主{しゅ}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]であった。", "4": "エルカナは、[犠牲{ぎせい}]をささげる[日{ひ}]、[妻{つま}]ペニンナとそのむすこ[娘{むすめ}]にはみな、その[分{わ}]け[前{まえ}]を[与{あた}]えた。", "5": "エルカナはハンナを[愛{あい}]していたが、[彼女{かのじょ}]には、ただ一つの[分{わ}]け[前{まえ}]を[与{あた}]えるだけであった。[主{しゅ}]がその[胎{たい}]を[閉{と}]ざされたからである。", "6": "また[彼女{かのじょ}]を[憎{にく}]んでいる[他{た}]の[妻{つま}]は、ひどく[彼女{かのじょ}]を[悩{なや}]まして、[主{しゅ}]がその[胎{たい}]を[閉{と}]ざされたことを[恨{うら}]ませようとした。", "7": "こうして[年{とし}]は[暮{く}]れ、[年{とし}]は[明{あ}]けたが、ハンナが[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]るごとに、ペニンナは[彼女{かのじょ}]を[悩{なや}]ましたので、ハンナは[泣{な}]いて[食{た}]べることもしなかった。", "8": "[夫{おっと}]エルカナは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「ハンナよ、なぜ[泣{な}]くのか。なぜ[食{た}]べないのか。どうして[心{こころ}]に[悲{かな}]しむのか。わたしはあなたにとって十[人{にん}]の[子{こ}]どもよりもまさっているではないか」。", "9": "シロで[彼{かれ}]らが[飲{の}]み[食{く}]いしたのち、ハンナは[立{た}]ちあがった。その[時{とき}]、[祭司{さいし}]エリは[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]の[柱{はしら}]のかたわらの[座{ざ}]にすわっていた。", "10": "ハンナは[心{こころ}]に[深{ふか}]く[悲{かな}]しみ、[主{しゅ}]に[祈{いの}]って、はげしく[泣{な}]いた。", "11": "そして[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[言{い}]った、「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、まことに、はしための[悩{なや}]みをかえりみ、わたしを[覚{おぼ}]え、はしためを[忘{わす}]れずに、はしために[男{おとこ}]の[子{こ}]を[賜{たま}]わりますなら、わたしはその[子{こ}]を[一生{いっしょう}]のあいだ[主{しゅ}]にささげ、かみそりをその[頭{あたま}]にあてません」。", "12": "[彼女{かのじょ}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[長{なが}]く[祈{いの}]っていたので、エリは[彼女{かのじょ}]の[口{くち}]に[目{め}]をとめた。", "13": "ハンナは[心{こころ}]のうちで[物{もの}]を[言{い}]っていたので、くちびるが[動{うご}]くだけで、[声{こえ}]は[聞{きこ}]えなかった。それゆえエリは、[酔{よ}]っているのだと[思{おも}]って、", "14": "[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「いつまで[酔{よ}]っているのか。[酔{よ}]いをさましなさい」。", "15": "しかしハンナは[答{こた}]えた、「いいえ、わが[主{しゅ}]よ。わたしは[不幸{ふこう}]な[女{おんな}]です。ぶどう[酒{しゅ}]も[濃{こ}]い[酒{さけ}]も[飲{の}]んだのではありません。ただ[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[心{こころ}]を[注{そそ}]ぎ[出{だ}]していたのです。", "16": "はしためを、[悪{わる}]い[女{おんな}]と[思{おも}]わないでください。[積{つも}]る[憂{うれ}]いと[悩{なや}]みのゆえに、わたしは[今{いま}]まで[物{もの}]を[言{い}]っていたのです」。", "17": "そこでエリは[答{こた}]えた、「[安心{あんしん}]して[行{い}]きなさい。どうかイスラエルの[神{かみ}]があなたの[求{もと}]める[願{ねが}]いを[聞{き}]きとどけられるように」。", "18": "[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「どうぞ、はしためにも、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください」。こうして、その[女{おんな}]は[去{さ}]って[食事{しょくじ}]し、その[顔{かお}]は、もはや[悲{かな}]しげではなくなった。", "19": "[彼{かれ}]らは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[礼拝{れいはい}]し、そして、ラマにある[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。エルカナは[妻{つま}]ハンナを[知{し}]り、[主{しゅ}]が[彼女{かのじょ}]を[顧{かえり}]みられたので、", "20": "[彼女{かのじょ}]はみごもり、その[時{とき}]が[巡{めぐ}]ってきて、[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、「わたしがこの[子{こ}]を[主{しゅ}]に[求{もと}]めたからだ」といって、その[名{な}]をサムエルと[名{な}]づけた。", "21": "エルカナその[人{ひと}]とその[家族{かぞく}]とはみな[上{のぼ}]っていって、[年{とし}]ごとの[犠牲{ぎせい}]と、[誓{ちか}]いの[供{そな}]え[物{もの}]とをささげた。", "22": "しかしハンナは[上{のぼ}]って[行{い}]かず、[夫{おっと}]に[言{い}]った、「わたしはこの[子{こ}]が[乳離{ちばな}]れしてから、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れていって、いつまでも、そこにおらせましょう」。", "23": "[夫{おっと}]エルカナは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたが[良{よ}]いと[思{おも}]うようにして、この[子{こ}]の[乳離{ちばな}]れするまで[待{ま}]ちなさい。ただどうか[主{しゅ}]がその[言{い}]われたことを[実現{じつげん}]してくださるように」。こうしてその[女{おんな}]はとどまって、その[子{こ}]に[乳{ちち}]をのませ、[乳離{ちばな}]れするのを[待{ま}]っていたが、", "24": "[乳離{ちばな}]れした[時{とき}]、三[歳{さい}]の[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[麦粉{むぎこ}]一エパ、ぶどう[酒{しゅ}]のはいった[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]一つを[取{と}]り、その[子{こ}]を[連{つ}]れて、シロにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[行{い}]った。その[子{こ}]はなお[幼{おさな}]かった。", "25": "そして[彼{かれ}]らはその[牛{うし}]を[殺{ころ}]し、[子供{こども}]をエリのもとへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "26": "ハンナは[言{い}]った、「わが[君{きみ}]よ、あなたは[生{い}]きておられます。わたしは、かつてここに[立{た}]って、あなたの[前{まえ}]で、[主{しゅ}]に[祈{いの}]った[女{おんな}]です。", "27": "この[子{こ}]を[与{あた}]えてくださいと、わたしは[祈{いの}]りましたが、[主{しゅ}]はわたしの[求{もと}]めた[願{ねが}]いを[聞{き}]きとどけられました。", "28": "それゆえ、わたしもこの[子{こ}]を[主{しゅ}]にささげます。この[子{こ}]は[一生{いっしょう}]のあいだ[主{しゅ}]にささげたものです」。そして[彼{かれ}]らはそこで[主{しゅ}]を[礼拝{れいはい}]した。" }, "2": { "1": "ハンナは[祈{いの}]って[言{い}]った、「わたしの[心{こころ}]は[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]び、わたしの[力{ちから}]は[主{しゅ}]によって[強{つよ}]められた、わたしの[口{くち}]は[敵{てき}]をあざ[笑{わら}]う、あなたの[救{すくい}]によってわたしは[楽{たの}]しむからである。", "2": "[主{しゅ}]のように[聖{せい}]なるものはない、あなたのほかには、だれもない、われわれの[神{かみ}]のような[岩{いわ}]はない。", "3": "あなたがたは[重{かさ}]ねて[高慢{こうまん}]に[語{かた}]ってはならない、たかぶりの[言葉{ことば}]を[口{くち}]にすることをやめよ。[主{しゅ}]はすべてを[知{し}]る[神{かみ}]であって、もろもろのおこないは[主{しゅ}]によって[量{はか}]られる。", "4": "[勇士{ゆうし}]の[弓{ゆみ}]は[折{お}]れ、[弱{よわ}]き[者{もの}]は[力{ちから}]を[帯{お}]びる。", "5": "[飽{あ}]き[足{た}]りた[者{もの}]は[食{しょく}]のために[雇{やと}]われ、[飢{う}]えたものは、もはや[飢{う}]えることがない。うまずめは七[人{にん}]の[子{こ}]を[産{う}]み、[多{おお}]くの[子{こ}]をもつ[女{おんな}]は[孤独{こどく}]となる。", "6": "[主{しゅ}]は[殺{ころ}]し、また[生{い}]かし、[陰府{よみ}]にくだし、また[上{うえ}]げられる。", "7": "[主{しゅ}]は[貧{まず}]しくし、また[富{と}]ませ、[低{ひく}]くし、また[高{たか}]くされる。", "8": "[貧{まず}]しい[者{もの}]を、ちりのなかから[立{た}]ちあがらせ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]を、あくたのなかから[引{ひ}]き[上{あ}]げて、[王侯{おうこう}]と[共{とも}]にすわらせ、[栄誉{えいよ}]の[位{くらい}]を[継{つ}]がせられる。[地{ち}]の[柱{はしら}]は[主{しゅ}]のものであって、その[柱{はしら}]の[上{うえ}]に、[世界{せかい}]をすえられたからである。", "9": "[主{しゅ}]はその[聖徒{せいと}]たちの[足{あし}]を[守{まも}]られる、しかし[悪{わる}]いものどもは[暗黒{あんこく}]のうちに[滅{ほろ}]びる。[人{ひと}]は[力{ちから}]をもって[勝{か}]つことができないからである。", "10": "[主{しゅ}]と[争{あらそ}]うものは[粉々{こなごな}]に[砕{くだ}]かれるであろう、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らにむかって[天{てん}]から[雷{かみなり}]をとどろかし、[地{ち}]のはてまでもさばき、[王{おう}]に[力{ちから}]を[与{あた}]え、[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[力{ちから}]を[強{つよ}]くされるであろう」。", "11": "エルカナはラマにある[家{いえ}]に[帰{かえ}]ったが、[幼{おさ}]な[子{こ}]は[祭司{さいし}]エリの[前{まえ}]にいて[主{しゅ}]に[仕{つか}]えた。", "12": "さて、エリの[子{こ}]らは、よこしまな[人々{ひとびと}]で、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れなかった。", "13": "[民{たみ}]のささげ[物{もの}]についての[祭司{さいし}]のならわしはこうである。[人{ひと}]が[犠牲{ぎせい}]をささげる[時{とき}]、その[肉{にく}]を[煮{に}]る[間{あいだ}]に、[祭司{さいし}]のしもべは、みつまたの[肉{にく}][刺{さ}]しを[手{て}]に[持{も}]ってきて、", "14": "それをかま、またはなべ、またはおおがま、または[鉢{はち}]に[突{つ}]きいれ、[肉{にく}][刺{さ}]しの[引{ひ}]き[上{あ}]げるものは[祭司{さいし}]がみな[自分{じぶん}]のものとした。[彼{かれ}]らはシロで、そこに[来{く}]るすべてのイスラエルの[人{ひと}]に、このようにした。", "15": "[人々{ひとびと}]が[脂肪{しぼう}]を[焼{や}]く[前{まえ}]にもまた、[祭司{さいし}]のしもべがきて、[犠牲{ぎせい}]をささげる[人{ひと}]に[言{い}]うのであった、「[祭司{さいし}]のために[焼{や}]く[肉{にく}]を[与{あた}]えよ。[祭司{さいし}]はあなたから[煮{に}]た[肉{にく}]を[受{う}]けない。[生{なま}]の[肉{にく}]がよい」。", "16": "その[人{ひと}]が、「まず[脂肪{しぼう}]を[焼{や}]かせましょう。その[後{のち}]ほしいだけ[取{と}]ってください」と[言{い}]うと、しもべは、「いや、[今{いま}]もらいたい。くれないなら、わたしは[力{ちから}]づくで、それを[取{と}]ろう」と[言{い}]う。", "17": "このように、その[若者{わかもの}]たちの[罪{つみ}]は、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きかった。この[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[軽{かろ}]んじたからである。", "18": "サムエルはまだ[幼{おさな}]く、[身{み}]に[亜麻{あま}][布{ぬの}]のエポデを[着{つ}]けて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]えていた。", "19": "[母{はは}]は[彼{かれ}]のために[小{ちい}]さい[上着{うわぎ}]を[作{つく}]り、[年{とし}]ごとに、[夫{おっと}]と[共{とも}]にその[年{とし}]の[犠牲{ぎせい}]をささげるために[上{のぼ}]る[時{とき}]、それを[持{も}]ってきた。", "20": "エリはいつもエルカナとその[妻{つま}]を[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、「この[女{おんな}]が[主{しゅ}]にささげた[者{もの}]のかわりに、[主{しゅ}]がこの[女{おんな}]によってあなたに[子{こ}]を[与{あた}]えられるように」。そして[彼{かれ}]らはその[家{いえ}]に[帰{かえ}]るのを[常{つね}]とした。", "21": "こうして[主{しゅ}]がハンナを[顧{かえり}]みられたので、ハンナはみごもって、三[人{にん}]の[男{おとこ}]の[子{こ}]とふたりの[女{おんな}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。わらべサムエルは[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[育{そだ}]った。", "22": "エリはひじょうに[年{とし}]をとった。そしてその[子{こ}]らがイスラエルの[人々{ひとびと}]にしたいろいろのことを[聞{き}]き、また[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[入口{いりぐち}]で[勤{つと}]めていた[女{おんな}]たちと[寝{ね}]たことを[聞{き}]いて、", "23": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「なにゆえ、そのようなことをするのか。わたしはこのすべての[民{たみ}]から、あなたがたの[悪{わる}]いおこないのことを[聞{き}]く。", "24": "わが[子{こ}]らよ、それはいけない。わたしの[聞{き}]く、[主{しゅ}]の[民{たみ}]の[言{い}]いふらしている[風説{ふうせつ}]は[良{よ}]くない。", "25": "もし[人{ひと}]が[人{ひと}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、[神{かみ}]が[仲裁{ちゅうさい}]されるであろう。しかし[人{ひと}]が[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、だれが、そのとりなしをすることができようか」。しかし[彼{かれ}]らは[父{ちち}]の[言{い}]うことに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けようともしなかった。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]そうとされたからである。", "26": "わらべサムエルは[育{そだ}]っていき、[主{しゅ}]にも、[人々{ひとびと}]にも、ますます[愛{あい}]せられた。", "27": "このとき、ひとりの[神{かみ}]の[人{ひと}]が、エリのもとにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はかく[仰{おお}]せられる、『あなたの[先祖{せんぞ}]の[家{いえ}]がエジプトでパロの[家{いえ}]の[奴隷{どれい}]であったとき、わたしはその[先祖{せんぞ}]の[家{いえ}]に[自{みずか}]らを[現{あらわ}]した。", "28": "そしてイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちからそれを[選{えら}]び[出{だ}]して、わたしの[祭司{さいし}]とし、わたしの[祭壇{さいだん}]に[上{のぼ}]って、[香{こう}]をたかせ、わたしの[前{まえ}]でエポデを[着{つ}]けさせ、また、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[火祭{かさい}]をことごとくあなたの[先祖{せんぞ}]の[家{いえ}]に[与{あた}]えた。", "29": "それにどうしてあなたがたは、わたしが[命{めい}]じた[犠牲{ぎせい}]と[供{そな}]え[物{もの}]をむさぼりの[目{め}]をもって[見{み}]るのか。またなにゆえ、わたしよりも[自分{じぶん}]の[子{こ}]らを[尊{たっと}]び、わたしの[民{たみ}]イスラエルのささげるもろもろの[供{そな}]え[物{もの}]の、[最{もっと}]も[良{よ}]き[部分{ぶぶん}]をもって[自分{じぶん}]を[肥{こ}]やすのか』。", "30": "それゆえイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、『わたしはかつて、「あなたの[家{いえ}]とあなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]とは、[永久{えいきゅう}]にわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むであろう」と[言{い}]った』。しかし[今{いま}]、[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、『[決{けっ}]してそうはしない。わたしを[尊{たっと}]ぶ[者{もの}]を、わたしは[尊{たっと}]び、わたしを[卑{いや}]しめる[者{もの}]は、[軽{かろ}]んぜられるであろう。", "31": "[見{み}]よ、[日{ひ}]が[来{く}]るであろう。その[日{ひ}]、わたしはあなたの[力{ちから}]と、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]の[力{ちから}]を[断{た}]ち、あなたの[家{いえ}]に[年老{としお}]いた[者{もの}]をなくするであろう。", "32": "そのとき、あなたは[災{わざわい}]のうちにあって、イスラエルに[与{あた}]えられるもろもろの[繁栄{はんえい}]を、ねたみ[見{み}]るであろう。あなたの[家{いえ}]には[永久{えいきゅう}]に[年老{としお}]いた[者{もの}]がいなくなるであろう。", "33": "しかしあなたの[一族{いちぞく}]のひとりを、わたしの[祭壇{さいだん}]から[断{た}]たないであろう。[彼{かれ}]は[残{のこ}]されてその[目{め}]を[泣{な}]きはらし、[心{こころ}]を[痛{いた}]めるであろう。またあなたの[家{いえ}]に[生{うま}]れ[出{で}]るものは、みなつるぎに[死{し}]ぬであろう。", "34": "あなたのふたりの[子{こ}]ホフニとピネハスの[身{み}]に[起{おこ}]ることが、あなたのためにそのしるしとなるであろう。すなわちそのふたりは[共{とも}]に[同{おな}]じ[日{ひ}]に[死{し}]ぬであろう。", "35": "わたしは[自分{じぶん}]のために、ひとりの[忠実{ちゅうじつ}]な[祭司{さいし}]を[起{おこ}]す。その[人{ひと}]はわたしの[心{こころ}]と[思{おも}]いとに[従{したが}]って[行{おこな}]うであろう。わたしはその[家{いえ}]を[確立{かくりつ}]しよう。その[人{ひと}]はわたしが[油{あぶら}]そそいだ[者{もの}]の[前{まえ}]につねに[歩{あゆ}]むであろう。", "36": "そしてあなたの[家{いえ}]で[生{い}]き[残{のこ}]っている[人々{ひとびと}]はみなきて、[彼{かれ}]に一[枚{まい}]の[銀{ぎん}]と一[個{こ}]のパンを[請{こ}]い[求{もと}]め、「どうぞ、わたしを[祭司{さいし}]の[職{しょく}]の一つに[任{にん}]じ、[一口{ひとくち}]のパンでも[食{た}]べることができるようにしてください」と[言{い}]うであろう』」。" }, "3": { "1": "わらべサムエルは、エリの[前{まえ}]で、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えていた。そのころ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はまれで、[黙示{もくし}]も[常{つね}]ではなかった。", "2": "さてエリは、しだいに[目{め}]がかすんで、[見{み}]ることができなくなり、そのとき[自分{じぶん}]のへやで[寝{ね}]ていた。", "3": "[神{かみ}]のともしびはまだ[消{き}]えず、サムエルが[神{かみ}]の[箱{はこ}]のある[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]に[寝{ね}]ていた[時{とき}]、", "4": "[主{しゅ}]は「サムエルよ、サムエルよ」と[呼{よ}]ばれた。[彼{かれ}]は「はい、ここにおります」と[言{い}]って、", "5": "エリの[所{ところ}]へ[走{はし}]っていって[言{い}]った、「あなたがお[呼{およ}]びになりました。わたしは、ここにおります」。しかしエリは[言{い}]った、「わたしは[呼{よ}]ばない。[帰{かえ}]って[寝{ね}]なさい」。[彼{かれ}]は[行{い}]って[寝{ね}]た。", "6": "[主{しゅ}]はまたかさねて「サムエルよ、サムエルよ」と[呼{よ}]ばれた。サムエルは[起{お}]きてエリのもとへ[行{い}]って[言{い}]った、「あなたがお[呼{およ}]びになりました。わたしは、ここにおります」。エリは[言{い}]った、「[子{こ}]よ、わたしは[呼{よ}]ばない。もう一[度{ど}][寝{ね}]なさい」。", "7": "サムエルはまだ[主{しゅ}]を[知{し}]らず、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまだ[彼{かれ}]に[現{あらわ}]されなかった。", "8": "[主{しゅ}]はまた三[度目{どめ}]にサムエルを[呼{よ}]ばれたので、サムエルは[起{お}]きてエリのもとへ[行{い}]って[言{い}]った、「あなたがお[呼{およ}]びになりました。わたしは、ここにおります」。その[時{とき}]、エリは[主{しゅ}]がわらべを[呼{よ}]ばれたのであることを[悟{さと}]った。", "9": "そしてエリはサムエルに[言{い}]った、「[行{い}]って[寝{ね}]なさい。もしあなたを[呼{よ}]ばれたら、『しもべは[聞{き}]きます。[主{しゅ}]よ、お[話{はな}]しください』と[言{い}]いなさい」。サムエルは[行{い}]って[自分{じぶん}]の[所{ところ}]で[寝{ね}]た。", "10": "[主{しゅ}]はきて[立{た}]ち、[前{まえ}]のように、「サムエルよ、サムエルよ」と[呼{よ}]ばれたので、サムエルは[言{い}]った、「しもべは[聞{き}]きます。お[話{はな}]しください」。", "11": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はサムエルに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはイスラエルのうちに一つの[事{こと}]をする。それを[聞{き}]く[者{もの}]はみな、[耳{みみ}]が二つとも[鳴{な}]るであろう。", "12": "その[日{ひ}]には、わたしが、かつてエリの[家{いえ}]について[話{はな}]したことを、はじめから[終{おわ}]りまでことごとく、エリに[行{おこな}]うであろう。", "13": "わたしはエリに、[彼{かれ}]が[知{し}]っている[悪事{あくじ}]のゆえに、その[家{いえ}]を[永久{えいきゅう}]に[罰{ばっ}]することを[告{つ}]げる。その[子{こ}]らが[神{かみ}]をけがしているのに、[彼{かれ}]がそれをとめなかったからである。", "14": "それゆえ、わたしはエリの[家{いえ}]に[誓{ちか}]う。エリの[家{いえ}]の[悪{あく}]は、[犠牲{ぎせい}]や[供{そな}]え[物{もの}]をもってしても、[永久{えいきゅう}]にあがなわれないであろう」。", "15": "サムエルは[朝{あさ}]まで[寝{ね}]て、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[戸{と}]をあけたが、サムエルはその[幻{まぼろし}]のことをエリに[語{かた}]るのを[恐{おそ}]れた。", "16": "しかしエリはサムエルを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「わが[子{こ}]サムエルよ」。サムエルは[言{い}]った、「はい、ここにおります」。", "17": "エリは[言{い}]った、「[何事{なにごと}]をお[告{つ}]げになったのか。[隠{かく}]さず[話{はな}]してください。もしお[告{つ}]げになったことを一つでも[隠{かく}]して、わたしに[言{い}]わないならば、どうぞ[神{かみ}]があなたを[罰{ばっ}]し、さらに[重{おも}]く[罰{ばっ}]せられるように」。", "18": "そこでサムエルは、その[事{こと}]をことごとく[話{はな}]して、[何{なに}]も[彼{かれ}]に[隠{かく}]さなかった。エリは[言{い}]った、「それは[主{しゅ}]である。どうぞ[主{しゅ}]が、[良{よ}]いと[思{おも}]うことを[行{おこな}]われるように」。", "19": "サムエルは[育{そだ}]っていった。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]におられて、その[言葉{ことば}]を一つも[地{ち}]に[落{お}]ちないようにされたので、", "20": "ダンからベエルシバまで、イスラエルのすべての[人{ひと}]は、サムエルが[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]と[定{さだ}]められたことを[知{し}]った。", "21": "[主{しゅ}]はふたたびシロで[現{あらわ}]れられた。すなわち[主{しゅ}]はシロで、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]によって、サムエルに[自{みずか}]らを[現{あらわ}]された。こうしてサムエルの[言葉{ことば}]は、あまねくイスラエルの[人々{ひとびと}]に[及{およ}]んだ。" }, "4": { "1": "イスラエルびとは[出{で}]てペリシテびとと[戦{たたか}]おうとして、エベネゼルのほとりに[陣{じん}]をしき、ペリシテびとはアペクに[陣{じん}]をしいた。", "2": "ペリシテびとはイスラエルびとにむかって[陣{じん}][備{そな}]えをしたが、[戦{たたか}]うに[及{およ}]んで、イスラエルびとはペリシテびとの[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れ、ペリシテびとは[戦場{せんじょう}]において、おおよそ四千[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "3": "[民{たみ}]が[陣営{じんえい}]に[退{しりぞ}]いた[時{とき}]、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちは[言{い}]った、「なにゆえ、[主{しゅ}]はきょう、ペリシテびとの[前{まえ}]にわれわれを[敗{やぶ}]られたのか。シロへ[行{い}]って[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をここへ[携{たずさ}]えてくることにしよう。そして[主{しゅ}]をわれわれのうちに[迎{むか}]えて、[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]っていただこう」。", "4": "そこで[民{たみ}]は[人{ひと}]をシロにつかわし、ケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]を、そこから[携{たずさ}]えてこさせた。その[時{とき}]エリのふたりの[子{こ}]、ホフニとピネハスは[神{かみ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]と[共{とも}]に、その[所{ところ}]にいた。", "5": "[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]が[陣営{じんえい}]についた[時{とき}]、イスラエルびとはみな[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだので、[地{ち}]は[鳴{な}]り[響{ひび}]いた。", "6": "ペリシテびとは、その[叫{さけ}]び[声{ごえ}]を[聞{き}]いて[言{い}]った、「ヘブルびとの[陣営{じんえい}]の、この[大{おお}]きな[叫{さけ}]び[声{ごえ}]は[何事{なにごと}]か」。そして[主{しゅ}]の[箱{はこ}]が、[陣営{じんえい}]に[着{つ}]いたことを[知{し}]った[時{とき}]、", "7": "ペリシテびとは[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「[神々{かみがみ}]が[陣営{じんえい}]にきたのだ」。[彼{かれ}]らはまた[言{い}]った、「ああ、われわれはわざわいである。このようなことは[今{いま}]までなかった。", "8": "ああ、われわれはわざわいである。だれがわれわれをこれらの[強{つよ}]い[神々{かみがみ}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことができようか。これらの[神々{かみがみ}]は、もろもろの[災{わざわい}]をもってエジプトびとを[荒野{あらの}]で[撃{う}]ったのだ。", "9": "ペリシテびとよ、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]して[男{おとこ}]らしくせよ。ヘブルびとがあなたがたに[仕{つか}]えたように、あなたがたが[彼{かれ}]らに[仕{つか}]えることのないために、[男{おとこ}]らしく[戦{たたか}]え」。", "10": "こうしてペリシテびとが[戦{たたか}]ったので、イスラエルびとは[敗{やぶ}]れて、おのおのその[家{いえ}]に[逃{に}]げて[帰{かえ}]った。[戦死者{せんししゃ}]はひじょうに[多{おお}]く、イスラエルの[歩兵{ほへい}]で[倒{たお}]れたものは三万であった。", "11": "また[神{かみ}]の[箱{はこ}]は[奪{うば}]われ、エリのふたりの[子{こ}]、ホフニとピネハスは[殺{ころ}]された。", "12": "その[日{ひ}]ひとりのベニヤミンびとが、[衣服{いふく}]を[裂{さ}]き、[頭{あたま}]に[土{つち}]をかぶって、[戦場{せんじょう}]から[走{はし}]ってシロにきた。", "13": "[彼{かれ}]が[着{つ}]いたとき、エリは[道{みち}]のかたわらにある[自分{じぶん}]の[座{ざ}]にすわって[待{ま}]ちかまえていた。その[心{こころ}]に[神{かみ}]の[箱{はこ}]の[事{こと}]を[気{き}]づかっていたからである。その[人{ひと}]が[町{まち}]にはいって、[情報{じょうほう}]をつたえたので、[町{まち}]はこぞって[叫{さけ}]んだ。", "14": "エリはその[叫{さけ}]び[声{ごえ}]を[聞{き}]いて[言{い}]った、「この[騒{さわ}]ぎ[声{こえ}]は[何{なに}]か」。その[人{ひと}]は[急{いそ}]いでエリの[所{ところ}]へきてエリに[告{つ}]げた。", "15": "その[時{とき}]エリは九十八[歳{さい}]で、その[目{め}]は[固{かた}]まって[見{み}]ることができなかった。", "16": "その[人{ひと}]はエリに[言{い}]った、「わたしは[戦場{せんじょう}]からきたものです。きょう[戦場{せんじょう}]からのがれたのです」。エリは[言{い}]った、「わが[子{こ}]よ、[様子{ようす}]はどうであったか」。", "17": "しらせをもたらしたその[人{ひと}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「イスラエルびとは、ペリシテびとの[前{まえ}]から[逃{に}]げ、[民{たみ}]のうちにはまた[多{おお}]くの[戦死者{せんししゃ}]があり、あなたのふたりの[子{こ}]、ホフニとピネハスも[死{し}]に、[神{かみ}]の[箱{はこ}]は[奪{うば}]われました」。", "18": "[彼{かれ}]が[神{かみ}]の[箱{はこ}]のことを[言{い}]ったとき、エリはその[座{ざ}]から、あおむけに[門{もん}]のかたわらに[落{お}]ち、[首{くび}]を[折{お}]って[死{し}]んだ。[老{お}]いて[身{み}]が[重{おも}]かったからである。[彼{かれ}]のイスラエルをさばいたのは四十[年{ねん}]であった。", "19": "[彼{かれ}]の[嫁{よめ}]、ピネハスの[妻{つま}]はみごもって[出産{しゅっさん}]の[時{とき}]が[近{ちか}]づいていたが、[神{かみ}]の[箱{はこ}]が[奪{うば}]われたこと、しゅうとと[夫{おっと}]が[死{し}]んだというしらせを[聞{き}]いたとき、[陣痛{じんつう}]が[起{おこ}]り[身{み}]をかがめて[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "20": "[彼女{かのじょ}]が[死{し}]にかかっている[時{とき}]、[世話{せわ}]をしていた[女{おんな}]が[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはありません。[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れました」。しかし[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えもせず、また[顧{かえり}]みもしなかった。", "21": "ただ[彼女{かのじょ}]は「[栄光{えいこう}]はイスラエルを[去{さ}]った」と[言{い}]って、その[子{こ}]をイカボデと[名{な}]づけた。これは[神{かみ}]の[箱{はこ}]の[奪{うば}]われたこと、また[彼女{かのじょ}]のしゅうとと[夫{おっと}]のことによるのである。", "22": "[彼女{かのじょ}]はまた、「[栄光{えいこう}]はイスラエルを[去{さ}]った。[神{かみ}]の[箱{はこ}]が[奪{うば}]われたからです」と[言{い}]った。" }, "5": { "1": "ペリシテびとは[神{かみ}]の[箱{はこ}]をぶんどって、エベネゼルからアシドドに[運{はこ}]んできた。", "2": "そしてペリシテびとはその[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[取{と}]ってダゴンの[宮{みや}]に[運{はこ}]びこみ、ダゴンのかたわらに[置{お}]いた。", "3": "アシドドの[人々{ひとびと}]が、[次{つぎ}]の[日{ひ}]、[早{はや}]く[起{お}]きて[見{み}]ると、ダゴンが[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]に、うつむきに[地{ち}]に[倒{たお}]れていたので、[彼{かれ}]らはダゴンを[起{おこ}]して、それをもとの[所{ところ}]に[置{お}]いた。", "4": "その[次{つぎ}]の[朝{あさ}]また[早{はや}]く[起{お}]きて[見{み}]ると、ダゴンはまた、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]に、うつむきに[地{ち}]に[倒{たお}]れていた。そしてダゴンの[頭{あたま}]と[両手{りょうて}]とは[切{き}]れて[離{はな}]れ、しきいの[上{うえ}]にあり、ダゴンはただ[胴体{どうたい}]だけとなっていた。", "5": "それゆえダゴンの[祭司{さいし}]たちやダゴンの[宮{みや}]にはいる[人々{ひとびと}]は、だれも[今日{こんにち}]にいたるまで、アシドドのダゴンのしきいを[踏{ふ}]まない。", "6": "そして[主{しゅ}]の[手{て}]はアシドドびとの[上{うえ}]にきびしく[臨{のぞ}]み、[主{しゅ}]は[腫物{はれもの}]をもってアシドドとその[領域{りょういき}]の[人々{ひとびと}]を[恐{おそ}]れさせ、また[悩{なや}]まされた。", "7": "アシドドの[人々{ひとびと}]は、このありさまを[見{み}]て[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]を、われわれの[所{ところ}]に、とどめ[置{お}]いてはならない。その[神{かみ}]の[手{て}]が、われわれと、われわれの[神{かみ}]ダゴンの[上{うえ}]にきびしく[臨{のぞ}]むからである」。", "8": "そこで[彼{かれ}]らは[人{ひと}]をつかわして、ペリシテびとの[君{きみ}]たちを[集{あつ}]めて[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]をどうしましょう」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]はガテに[移{うつ}]そう」。[人々{ひとびと}]はイスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]をそこに[移{うつ}]した。", "9": "[彼{かれ}]らがそれを[移{うつ}]すと、[主{しゅ}]の[手{て}]がその[町{まち}]に[臨{のぞ}]み、[非常{ひじょう}]な[騒{さわ}]ぎが[起{た}]った。そして[老若{ろうにゃく}]を[問{と}]わず[町{まち}]の[人々{ひとびと}]を[撃{う}]たれたので、[彼{かれ}]らの[身{み}]に[腫物{はれもの}]ができた。", "10": "そこで[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]の[箱{はこ}]をエクロンに[送{おく}]ったが、[神{かみ}]の[箱{はこ}]がエクロンに[着{つ}]いた[時{とき}]、エクロンの[人々{ひとびと}]は[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「[彼{かれ}]らがイスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]をわれわれの[所{ところ}]に[移{うつ}]したのは、われわれと[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼすためである」。", "11": "そこで[彼{かれ}]らは[人{ひと}]をつかわして、ペリシテびとの[君{きみ}]たちをみな[集{あつ}]めて[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[送{おく}]り[出{だ}]して、もとの[所{ところ}]に[返{かえ}]し、われわれと[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼすことのないようにしよう」。[恐{おそ}]ろしい[騒{さわ}]ぎが[町中{まちぢゅう}]に[起{た}]っていたからである。そこには[神{かみ}]の[手{て}]が[非常{ひじょう}]にきびしく[臨{のぞ}]んでいたので、", "12": "[死{し}]なない[人{ひと}]は[腫物{はれもの}]をもって[撃{う}]たれ、[町{まち}]の[叫{さけ}]びは[天{てん}]に[達{たっ}]した。" }, "6": { "1": "[主{しゅ}]の[箱{はこ}]は七か[月{げつ}]の[間{あいだ}]ペリシテびとの[地{ち}]にあった。", "2": "ペリシテびとは、[祭司{さいし}]や[占{うらな}]い[師{し}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]をどうしましょうか。どのようにして、それをもとの[所{ところ}]へ[送{おく}]り[返{かえ}]せばよいか[告{つ}]げてください」。", "3": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[送{おく}]り[返{かえ}]す[時{とき}]には、それをむなしく[返{かえ}]してはならない。[必{かなら}]ず[彼{かれ}]にとがの[供{そな}]え[物{もの}]をもって[償{つぐな}]いをしなければならない。そうすれば、あなたがたはいやされ、また[彼{かれ}]の[手{て}]がなぜあなたがたを[離{はな}]れないかを[知{し}]ることができるであろう」。", "4": "[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれが[償{つぐな}]うとがの[供{そな}]え[物{もの}]には[何{なに}]をしましょうか」。[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「ペリシテびとの[君{きみ}]たちの[数{かず}]にしたがって、[金{きん}]の[腫物{はれもの}]五つと[金{きん}]のねずみ五つである。あなたがたすべてと、[君{きみ}]たちに[臨{のぞ}]んだ[災{わざわい}]は一つだからである。", "5": "それゆえ、あなたがたの[腫物{はれもの}]の[像{ぞう}]と、[地{ち}]を[荒{あら}]すねずみの[像{ぞう}]を[造{つく}]り、イスラエルの[神{かみ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]するならば、たぶん[彼{かれ}]は、あなたがた、およびあなたがたの[神々{かみがみ}]と、あなたがたの[地{ち}]に、その[手{て}]を[加{くわ}]えることを[軽{かる}]くされるであろう。", "6": "なにゆえ、あなたがたはエジプトびととパロがその[心{こころ}]をかたくなにしたように、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]をかたくなにするのか。[神{かみ}]が[彼{かれ}]らを[悩{なや}]ましたので、[彼{かれ}]らは[民{たみ}]を[行{い}]かせ、[民{たみ}]は[去{さ}]ったではないか。", "7": "それゆえ[今{いま}]、[新{あたら}]しい[車{くるま}]一[両{りょう}]を[造{つく}]り、まだくびきを[付{つ}]けたことのない[乳牛{にゅうぎゅう}]二[頭{とう}]をとり、その[牛{うし}]を[車{くるま}]につなぎ、そのおのおのの[子{こ}][牛{うし}]を[乳牛{にゅうぎゅう}]から[離{はな}]して[家{いえ}]に[連{つ}]れ[帰{かえ}]り、", "8": "[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をとって、それをその[車{くるま}]に[載{の}]せ、あなたがたがとがの[供{そな}]え[物{もの}]として[彼{かれ}]に[償{つぐな}]う[金{きん}]の[作{つく}]り[物{もの}]を一つの[箱{はこ}]におさめてそのかたわらに[置{お}]き、それを[送{おく}]って[去{さ}]らせなさい。", "9": "そして[見{み}]ていて、それが[自分{じぶん}]の[領地{りょうち}]へ[行{い}]く[道{みち}]を、ベテシメシへ[上{のぼ}]るならば、この[大{おお}]いなる[災{わざわい}]を、われわれに[下{くだ}]したのは[彼{かれ}]である。しかし、そうしない[時{とき}]は、われわれを[撃{う}]ったのは[彼{かれ}]の[手{て}]ではなく、その[事{こと}]の[偶然{ぐうぜん}]であったことを[知{し}]るであろう」。", "10": "[人々{ひとびと}]はそのようにした。すなわち、[彼{かれ}]らは二[頭{とう}]の[乳牛{にゅうぎゅう}]をとって、これを[車{くるま}]につなぎ、そのおのおのの[子{こ}][牛{うし}]を[家{いえ}]に[閉{と}]じこめ、", "11": "[主{しゅ}]の[箱{はこ}]、および[金{きん}]のねずみと、[腫物{はれもの}]の[像{ぞう}]をおさめた[箱{はこ}]とを[車{くるま}]に[載{の}]せた。", "12": "すると[雌牛{めうし}]はまっすぐにベテシメシの[方向{ほうこう}]へ、ひとすじに[大路{おおじ}]を[歩{あゆ}]み、[鳴{な}]きながら[進{すす}]んでいって、[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]らなかった。ペリシテびとの[君{きみ}]たちは、ベテシメシの[境{さかい}]までそのあとについていった。", "13": "[時{とき}]にベテシメシの[人々{ひとびと}]は[谷{たに}]で[小麦{こむぎ}]を[刈{か}]り[入{い}]れていたが、[目{め}]をあげて、その[箱{はこ}]を[見{み}]、それを[迎{むか}]えて[喜{よろこ}]んだ。", "14": "[車{くるま}]はベテシメシびとヨシュアの[畑{はたけ}]にはいって、そこにとどまった。その[所{ところ}]に[大{おお}]きな[石{いし}]があった。[人々{ひとびと}]は[車{くるま}]の[木{き}]を[割{わ}]り、その[雌牛{めうし}]を[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげた。", "15": "レビびとは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]と、そのかたわらの、[金{きん}]の[作{つく}]り[物{もの}]をおさめた[箱{はこ}]を[取{と}]りおろし、それを[大石{おおいし}]の[上{うえ}]に[置{お}]いた。そしてベテシメシの[人々{ひとびと}]は、その[日{ひ}]、[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]を[供{そな}]え、[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "16": "ペリシテびとの五[人{にん}]の[君{きみ}]たちはこれを[見{み}]て、その[日{ひ}]、エクロンに[帰{かえ}]った。", "17": "ペリシテびとが、とがの[供{そな}]え[物{もの}]として、[主{しゅ}]に[償{つぐな}]いをした[金{きん}]の[腫物{はれもの}]は、[次{つぎ}]のとおりである。すなわちアシドドのために一つ、ガザのために一つ、アシケロンのために一つ、ガテのために一つ、エクロンのために一つであった。", "18": "また[金{きん}]のねずみは、[城壁{じょうへき}]をめぐらした[町{まち}]から[城壁{じょうへき}]のない[村里{むらざと}]にいたるまで、すべて五[人{にん}]の[君{きみ}]たちに[属{ぞく}]するペリシテびとの[町{まち}]の[数{かず}]にしたがって[造{つく}]った。[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をおろした[所{ところ}]のかたわらにあった[大石{おおいし}]は、[今日{こんにち}]にいたるまで、ベテシメシびとヨシュアの[畑{はたけ}]にあって、あかしとなっている。", "19": "ベテシメシの[人々{ひとびと}]で[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[中{なか}]を[見{み}]たものがあったので、[主{しゅ}]はこれを[撃{う}]たれた。すなわち[民{たみ}]のうち七十[人{にん}]を[撃{う}]たれた。[主{しゅ}]が[民{たみ}]を[撃{う}]って[多{おお}]くの[者{もの}]を[殺{ころ}]されたので、[民{たみ}]はなげき[悲{かな}]しんだ。", "20": "ベテシメシの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「だれが、この[聖{せい}]なる[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]つことができようか。[主{しゅ}]はわれわれを[離{はな}]れてだれの[所{ところ}]へ[上{のぼ}]って[行{い}]かれたらよいのか」。", "21": "そして[彼{かれ}]らは、[使者{ししゃ}]をキリアテ・ヤリムの[人々{ひとびと}]につかわして[言{い}]った、「ペリシテびとが[主{しゅ}]の[箱{はこ}]を[返{かえ}]したから、[下{くだ}]ってきて、それをあなたがたの[所{ところ}]へ[携{たずさ}]え[上{のぼ}]ってください」。" }, "7": { "1": "キリアテ・ヤリムの[人々{ひとびと}]は、きて、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]を[携{たずさ}]え[上{のぼ}]り、[丘{おか}]の[上{うえ}]のアビナダブの[家{いえ}]に[持{も}]ってきて、その[子{こ}]エレアザルを[聖別{せいべつ}]して、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]を[守{まも}]らせた。", "2": "その[箱{はこ}]は[久{ひさ}]しくキリアテ・ヤリムにとどまって、二十[年{ねん}]を[経{へ}]た。イスラエルの[全家{ぜんか}]は[主{しゅ}]を[慕{した}]って[嘆{なげ}]いた。", "3": "その[時{とき}]サムエルはイスラエルの[全家{ぜんか}]に[告{つ}]げていった、「もし、あなたがたが[一心{いっしん}]に[主{しゅ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]るのであれば、ほかの[神々{かみがみ}]とアシタロテを、あなたがたのうちから[捨{す}]て[去{さ}]り、[心{こころ}]を[主{しゅ}]に[向{む}]け、[主{しゅ}]にのみ[仕{つか}]えなければならない。そうすれば、[主{しゅ}]はあなたがたをペリシテびとの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]されるであろう」。", "4": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]はバアルとアシタロテを[捨{す}]て[去{さ}]り、ただ[主{しゅ}]にのみ[仕{つか}]えた。", "5": "サムエルはまた[言{い}]った、「イスラエルびとを、ことごとくミヅパに[集{あつ}]めなさい。わたしはあなたがたのために[主{しゅ}]に[祈{いの}]りましょう」。", "6": "[人々{ひとびと}]はミヅパに[集{あつ}]まり、[水{みず}]をくんでそれを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[注{そそ}]ぎ、その[日{ひ}]、[断食{だんじき}]してその[所{ところ}]で[言{い}]った、「われわれは[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]した」。サムエルはミヅパでイスラエルの[人々{ひとびと}]をさばいた。", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]のミヅパに[集{あつ}]まったことがペリシテびとに[聞{きこ}]えたので、ペリシテびとの[君{きみ}]たちは、イスラエルに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってきた。イスラエルの[人々{ひとびと}]はそれを[聞{き}]いて、ペリシテびとを[恐{おそ}]れた。", "8": "そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はサムエルに[言{い}]った、「われわれのため、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[叫{さけ}]ぶことを、やめないでください。そうすれば[主{しゅ}]がペリシテびとの[手{て}]からわれわれを[救{すく}]い[出{だ}]されるでしょう」。", "9": "そこでサムエルは[乳{ちち}]を[飲{の}]む[小羊{こひつじ}]一[頭{とう}]をとり、これを[全{まった}]き[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげた。そしてサムエルはイスラエルのために[主{しゅ}]に[叫{さけ}]んだので、[主{しゅ}]はこれに[答{こた}]えられた。", "10": "サムエルが[燔祭{はんさい}]をささげていた[時{とき}]、ペリシテびとはイスラエルと[戦{たたか}]おうとして[近{ちか}]づいてきた。しかし[主{しゅ}]はその[日{ひ}]、[大{おお}]いなる[雷{かみなり}]をペリシテびとの[上{うえ}]にとどろかせて、[彼{かれ}]らを[乱{みだ}]されたので、[彼{かれ}]らはイスラエルびとの[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れて[逃{に}]げた。", "11": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はミヅパを[出{で}]てペリシテびとを[追{お}]い、これを[撃{う}]って、ベテカルの[下{した}]まで[行{い}]った。", "12": "その[時{とき}]サムエルは一つの[石{いし}]をとってミヅパとエシャナの[間{あいだ}]にすえ、「[主{しゅ}]は[今{いま}]に[至{いた}]るまでわれわれを[助{たす}]けられた」と[言{い}]って、その[名{な}]をエベネゼルと[名{な}]づけた。", "13": "こうしてペリシテびとは[征服{せいふく}]され、ふたたびイスラエルの[領地{りょうち}]に、はいらなかった。サムエルの[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[手{て}]が、ペリシテびとを[防{ふせ}]いだ。", "14": "ペリシテびとがイスラエルから[取{と}]った[町々{まちまち}]は、エクロンからガテまで、イスラエルにかえり、イスラエルはその[周囲{しゅうい}]の[地{ち}]をもペリシテびとの[手{て}]から[取{と}]りかえした。またイスラエルとアモリびととの[間{あいだ}]には[平和{へいわ}]があった。", "15": "サムエルは[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]イスラエルをさばいた。", "16": "[年{とし}]ごとにサムエルはベテルとギルガル、およびミヅパを[巡{めぐ}]って、その[所々{ところどころ}]でイスラエルをさばき、", "17": "ラマに[帰{かえ}]った。そこに[彼{かれ}]の[家{いえ}]があったからである。その[所{ところ}]でも[彼{かれ}]はイスラエルをさばき、またそこで[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。" }, "8": { "1": "サムエルは[年老{としお}]いて、その[子{こ}]らをイスラエルのさばきづかさとした。", "2": "[長子{ちょうし}]の[名{な}]はヨエルといい、[次{つぎ}]の[子{こ}]の[名{な}]はアビヤと[言{い}]った。[彼{かれ}]らはベエルシバでさばきづかさであった。", "3": "しかしその[子{こ}]らは[父{ちち}]の[道{みち}]を[歩{あゆ}]まないで、[利{り}]にむかい、まいないを[取{と}]って、さばきを[曲{ま}]げた。", "4": "この[時{とき}]、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちはみな[集{あつ}]まってラマにおるサムエルのもとにきて、", "5": "[言{い}]った、「あなたは[年老{としお}]い、あなたの[子{こ}]たちはあなたの[道{みち}]を[歩{あゆ}]まない。[今{いま}]ほかの[国々{くにぐに}]のように、われわれをさばく[王{おう}]を、われわれのために[立{た}]ててください」。", "6": "しかし[彼{かれ}]らが、「われわれをさばく[王{おう}]を、われわれに[与{あた}]えよ」と[言{い}]うのを[聞{き}]いて、サムエルは[喜{よろこ}]ばなかった。そしてサムエルが[主{しゅ}]に[祈{いの}]ると、", "7": "[主{しゅ}]はサムエルに[言{い}]われた、「[民{たみ}]が、すべてあなたに[言{い}]う[所{ところ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]いなさい。[彼{かれ}]らが[捨{す}]てるのはあなたではなく、わたしを[捨{す}]てて、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にわたしが[王{おう}]であることを[認{みと}]めないのである。", "8": "[彼{かれ}]らは、わたしがエジプトから[連{つ}]れ[上{のぼ}]った[日{ひ}]から、きょうまで、わたしを[捨{す}]ててほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、さまざまの[事{こと}]をわたしにしたように、あなたにもしているのである。", "9": "[今{いま}]その[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]いなさい。ただし、[深{ふか}]く[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて、[彼{かれ}]らを[治{おさ}]める[王{おう}]のならわしを[彼{かれ}]らに[示{しめ}]さなければならない」。", "10": "サムエルは[王{おう}]を[立{た}]てることを[求{もと}]める[民{たみ}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をことごとく[告{つ}]げて、", "11": "[言{い}]った、「あなたがたを[治{おさ}]める[王{おう}]のならわしは[次{つぎ}]のとおりである。[彼{かれ}]はあなたがたのむすこを[取{と}]って、[戦車{せんしゃ}][隊{たい}]に[入{い}]れ、[騎兵{きへい}]とし、[自分{じぶん}]の[戦車{せんしゃ}]の[前{まえ}]に[走{はし}]らせるであろう。", "12": "[彼{かれ}]はまたそれを千[人{にん}]の[長{ちょう}]、五十[人{にん}]の[長{ちょう}]に[任{にん}]じ、またその[地{ち}]を[耕{たがや}]させ、その[作物{さくもつ}]を[刈{か}]らせ、またその[武器{ぶき}]と[戦車{せんしゃ}]の[装備{そうび}]を[造{つく}]らせるであろう。", "13": "また、あなたがたの[娘{むすめ}]を[取{と}]って、[香{こう}]をつくる[者{もの}]とし、[料理{りょうり}]をする[者{もの}]とし、パンを[焼{や}]く[者{もの}]とするであろう。", "14": "また、あなたがたの[畑{はたけ}]とぶどう[畑{はたけ}]とオリブ[畑{はたけ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]い[物{もの}]を[取{と}]って、その[家来{けらい}]に[与{あた}]え、", "15": "あなたがたの[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[畑{はたけ}]の、十[分{ぶん}]の一を[取{と}]って、その[役人{やくにん}]と[家来{けらい}]に[与{あた}]え、", "16": "また、あなたがたの[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]および、あなたがたの[最{もっと}]も[良{よ}]い[牛{うし}]とろばを[取{と}]って、[自分{じぶん}]のために[働{はたら}]かせ、", "17": "また、あなたがたの[羊{ひつじ}]の十[分{ぶん}]の一を[取{と}]り、あなたがたは、その[奴隷{どれい}]となるであろう。", "18": "そしてその[日{ひ}]あなたがたは[自分{じぶん}]のために[選{えら}]んだ[王{おう}]のゆえに[呼{よ}]ばわるであろう。しかし[主{しゅ}]はその[日{ひ}]にあなたがたに[答{こた}]えられないであろう」。", "19": "ところが[民{たみ}]はサムエルの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うことを[拒{こば}]んで[言{い}]った、「いいえ、われわれを[治{おさ}]める[王{おう}]がなければならない。", "20": "われわれも[他{た}]の[国々{くにぐに}]のようになり、[王{おう}]がわれわれをさばき、われわれを[率{ひき}]いて、われわれの[戦{たたか}]いにたたかうのである」。", "21": "サムエルは[民{たみ}]の[言葉{ことば}]をことごとく[聞{き}]いて、それを[主{しゅ}]の[耳{みみ}]に[告{つ}]げた。", "22": "[主{しゅ}]はサムエルに[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[彼{かれ}]らのために[王{おう}]を[立{た}]てよ」。サムエルはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「あなたがたは、めいめいその[町{まち}]に[帰{かえ}]りなさい」。" }, "9": { "1": "さて、ベニヤミンの[人{ひと}]で、キシという[名{な}]の[裕福{ゆうふく}]な[人{ひと}]があった。キシはアビエルの[子{こ}]、アビエルはゼロルの[子{こ}]、ゼロルはベコラテの[子{こ}]、ベコラテはアピヤの[子{こ}]、アピヤはベニヤミンびとである。", "2": "キシにはサウルという[名{な}]の[子{こ}]があった。[若{わか}]くて[麗{うるわ}]しく、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[彼{かれ}]よりも[麗{うるわ}]しい[人{ひと}]はなく、[民{たみ}]のだれよりも[肩{かた}]から[上{うえ}]、[背{せ}]が[高{たか}]かった。", "3": "サウルの[父{ちち}]キシの[数{すう}][頭{とう}]のろばがいなくなった。そこでキシは、その[子{こ}]サウルに[言{い}]った、「しもべをひとり[連{つ}]れて、[立{た}]って[行{い}]き、ろばを[捜{さが}]してきなさい」。", "4": "そこでふたりはエフライムの[山地{さんち}]を[通{とお}]りすぎ、シャリシャの[地{ち}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎたけれども[見当{みあた}]らず、シャリムの[地{ち}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎたけれどもおらず、ベニヤミンの[地{ち}]を[通{とお}]り[過{す}]ぎたけれども[見当{みあた}]らなかった。", "5": "[彼{かれ}]らがツフの[地{ち}]にきた[時{とき}]、サウルは[連{つ}]れてきたしもべに[言{い}]った、「さあ、[帰{かえ}]ろう。[父{ちち}]は、ろばのことよりも、われわれのことを[心配{しんぱい}]するだろう」。", "6": "ところが、しもべは[言{い}]った、「この[町{まち}]には[神{かみ}]の[人{ひと}]がおられます。[尊{たっと}]い[人{ひと}]で、その[言{い}]われることはみなそのとおりになります。その[所{ところ}]へ[行{い}]きましょう。われわれの[出{で}]てきた[旅{たび}]のことについて[何{なに}]か[示{しめ}]されるでしょう」。", "7": "サウルはしもべに[言{い}]った、「しかし[行{い}]くのであれば、その[人{ひと}]に[何{なに}]を[贈{おく}]ろうか。[袋{ふくろ}]のパンはもはや、なくなり、[神{かみ}]の[人{ひと}]に[持{も}]っていく[贈{おく}]り[物{もの}]がない。[何{なに}]かありますか」。", "8": "しもべは、またサウルに[答{こた}]えた、「わたしの[手{て}]に四[分{ぶん}]の一シケルの[銀{ぎん}]があります。わたしはこれを、[神{かみ}]の[人{ひと}]に[与{あた}]えて、われわれの[道{みち}]を[示{しめ}]してもらいましょう」。", "9": "――[昔{むかし}]イスラエルでは、[神{かみ}]に[問{と}]うために[行{い}]く[時{とき}]には、こう[言{い}]った、「さあ、われわれは[先見者{せんけんしゃ}]のところへ[行{い}]こう」。[今{いま}]の[預言者{よげんしゃ}]は、[昔{むかし}]は[先見者{せんけんしゃ}]といわれていたのである。――", "10": "サウルはそのしもべに[言{い}]った、「それは[良{よ}]い。さあ、[行{い}]こう」。こうして[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]の[人{ひと}]のいるその[町{まち}]へ[行{い}]った。", "11": "[彼{かれ}]らは[町{まち}]へ[行{い}]く[坂{さか}]を[上{のぼ}]っている[時{とき}]、[水{みず}]をくむために[出{で}]てくるおとめたちに[出会{であ}]ったので、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[先見者{せんけんしゃ}]はここにおられますか」。", "12": "おとめたちは[答{こた}]えた、「おられます。ごらんなさい、この[先{さき}]です。[急{いそ}]いで[行{い}]きなさい。[民{たみ}]がきょう[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげるので、たった[今{いま}]、[町{まち}]にこられたところです。", "13": "あなたがたは、[町{まち}]にはいるとすぐ、あのかたが[高{たか}]き[所{ところ}]に[上{のぼ}]って[食事{しょくじ}]される[前{まえ}]に[会{あ}]えるでしょう。[民{たみ}]はそのかたがこられるまでは[食事{しょくじ}]をしません。あのかたが[犠牲{ぎせい}]を[祝福{しゅくふく}]されてから、[招{まね}]かれた[人々{ひとびと}]が[食事{しょくじ}]をするのです。さあ、[上{のぼ}]っていきなさい。すぐに[会{あ}]えるでしょう」。", "14": "こうして[彼{かれ}]らは[町{まち}]に[上{のぼ}]っていった。そして[町{まち}]の[中{なか}]に、はいろうとした[時{とき}]、サムエルは[高{たか}]き[所{ところ}]に[上{のぼ}]るため[彼{かれ}]らのほうに[向{む}]かって[出{で}]てきた。", "15": "さてサウルが[来{く}]る一[日{にち}][前{まえ}]に、[主{しゅ}]はサムエルの[耳{みみ}]に[告{つ}]げて[言{い}]われた、", "16": "「あすの[今{いま}]ごろ、あなたの[所{ところ}]に、ベニヤミンの[地{ち}]から、ひとりの[人{ひと}]をつかわすであろう。あなたはその[人{ひと}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]としなさい。[彼{かれ}]はわたしの[民{たみ}]をペリシテびとの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すであろう。わたしの[民{たみ}]の[叫{さけ}]びがわたしに[届{とど}]き、わたしがその[悩{なや}]みを[顧{かえり}]みるからである」。", "17": "サムエルがサウルを[見{み}]た[時{とき}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしの[言{い}]ったのはこの[人{ひと}]である。この[人{ひと}]がわたしの[民{たみ}]を[治{おさ}]めるであろう」。", "18": "そのときサウルは、[門{もん}]の[中{なか}]でサムエルに[近{ちか}]づいて[言{い}]った、「[先見者{せんけんしゃ}]の[家{いえ}]はどこですか。どうか[教{おし}]えてください」。", "19": "サムエルはサウルに[答{こた}]えた、「わたしがその[先見者{せんけんしゃ}]です。わたしの[前{まえ}]に[行{い}]って、[高{たか}]き[所{ところ}]に[上{のぼ}]りなさい。あなたがたは、きょう、わたしと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]しなさい。わたしはあすの[朝{あさ}]あなたを[帰{かえ}]らせ、あなたの[心{こころ}]にあることをみな[示{しめ}]しましょう。", "20": "三[日{か}][前{まえ}]に、いなくなったあなたのろばは、もはや[見{み}]つかったので[心{こころ}]にかけなくてもよろしい。しかしイスラエルのすべての[望{のぞ}]ましきものはだれのものですか。それはあなたのもの、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]のすべての[人{ひと}]のものではありませんか」。", "21": "サウルは[答{こた}]えた、「わたしはイスラエルのうちの[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[部族{ぶぞく}]のベニヤミンびとであって、わたしの[一族{いちぞく}]はまたベニヤミンのどの[一族{いちぞく}]よりも[卑{いや}]しいものではありませんか。どうしてあなたは、そのようなことをわたしに[言{い}]われるのですか」。", "22": "サムエルはサウルとそのしもべを[導{みちび}]いて、へやにはいり、[招{まね}]かれた三十[人{にん}]ほどのうちの[上座{かみざ}]にすわらせた。", "23": "そしてサムエルは[料理{りょうり}][人{にん}]に[言{い}]った、「あなたに[渡{わた}]して、[取{と}]りのけておくようにと[言{い}]っておいた[分{ぶん}]を[持{も}]ってきなさい」。", "24": "[料理{りょうり}][人{にん}]は、ももとその[上{うえ}]の[部分{ぶぶん}]を[取{と}]り[上{あ}]げて、それをサウルの[前{まえ}]に[置{お}]いた。そしてサムエルは[言{い}]った、「ごらんなさい。[取{と}]っておいた[物{もの}]が、あなたの[前{まえ}]に[置{お}]かれています。[召{め}]しあがってください。あなたが[客人{きゃくじん}]たちと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]ができるように、この[時{とき}]まで、あなたのために[取{と}]っておいたものです」。こうしてサウルはその[日{ひ}]サムエルと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をした。", "25": "そして[彼{かれ}]らが[高{たか}]き[所{ところ}]を[下{くだ}]って[町{まち}]にはいった[時{とき}]、サウルのために[屋上{おくじょう}]に[床{とこ}]が[設{もう}]けられ、[彼{かれ}]はその[上{うえ}]に[身{み}]を[横{よこ}]たえて[寝{ね}]た。", "26": "そして[夜明{よあ}]けになって、サムエルは[屋上{おくじょう}]のサウルに[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[起{お}]きなさい。あなたをお[送{おく}]りします」。サウルは[起{お}]き[上{あ}]がった。そしてサウルとサムエルのふたりは、[共{とも}]に[外{そと}]に[出{で}]た。", "27": "[彼{かれ}]らが[町{まち}]はずれに[下{くだ}]った[時{とき}]、サムエルはサウルに[言{い}]った、「あなたのしもべに[先{さき}]に[行{い}]くように[言{い}]いなさい。しもべが[先{さき}]に[行{い}]ったら、あなたは、しばらくここに[立{た}]ちとどまってください。[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[知{し}]らせましょう」。" }, "10": { "1": "その[時{とき}]サムエルは[油{あぶら}]のびんを[取{と}]って、サウルの[頭{あたま}]に[注{そそ}]ぎ、[彼{かれ}]に[口{くち}]づけして[言{い}]った、「[主{しゅ}]はあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、その[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]とされたではありませんか。あなたは[主{しゅ}]の[民{たみ}]を[治{おさ}]め、[周囲{しゅうい}]の[敵{てき}]の[手{て}]から[彼{かれ}]らを[救{すく}]わなければならない。[主{しゅ}]があなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、その[嗣{し}][業{ぎょう}]の[君{きみ}]とされたことの、しるしは[次{つぎ}]のとおりです。", "2": "あなたがきょう、わたしを[離{はな}]れて、[去{さ}]って[行{い}]くとき、ベニヤミンの[領地{りょうち}]のゼルザにあるラケルの[墓{はか}]のかたわらで、ふたりの[人{ひと}]に[会{あ}]うでしょう。そして[彼{かれ}]らはあなたに[言{い}]います、『あなたが[捜{さが}]しに[行{い}]かれたろばは[見{み}]つかりました。いま[父上{ちちうえ}]は、ろばよりもあなたがたの[事{こと}]を[心配{しんぱい}]して、「わが[子{こ}]のことは、どうしよう」と[言{い}]っておられます』。", "3": "あなたが、そこからなお[進{すす}]んで、タボルのかしの[木{き}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くと、そこでベテルに[上{のぼ}]って[神{かみ}]を[拝{おが}]もうとする三[人{にん}]の[者{もの}]に[会{あ}]うでしょう。ひとりは三[頭{とう}]の[子{こ}]やぎを[連{つ}]れ、ひとりは三つのパンを[携{たずさ}]え、ひとりは、ぶどう[酒{しゅ}]のはいった[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]一つを[携{たずさ}]えている。", "4": "[彼{かれ}]らはあなたにあいさつし、二つのパンをくれるでしょう。あなたはそれを、その[手{て}]から[受{う}]けなければならない。", "5": "その[後{のち}]、あなたは[神{かみ}]のギベアへ[行{い}]く。そこはペリシテびとの[守備{しゅび}][兵{へい}]のいる[所{ところ}]である。あなたはその[所{ところ}]へ[行{い}]って、[町{まち}]にはいる[時{とき}]、[立琴{たてごと}]、[手{て}][鼓{つづみ}]、[笛{ふえ}]、[琴{こと}]を[執{と}]る[人々{ひとびと}]を[先{さき}]に[行{い}]かせて、[預言{よげん}]しながら[高{たか}]き[所{ところ}]から[降{ふ}]りてくる[一群{いちぐん}]の[預言者{よげんしゃ}]に[会{あ}]うでしょう。", "6": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[霊{れい}]があなたの[上{うえ}]にもはげしく[下{くだ}]って、あなたは[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[預言{よげん}]し、[変{かわ}]って[新{あたら}]しい[人{ひと}]となるでしょう。", "7": "これらのしるしが、あなたの[身{み}]に[起{た}]ったならば、あなたは[手当{てあ}]たりしだいになんでもしなさい。[神{かみ}]があなたと[一緒{いっしょ}]におられるからです。", "8": "あなたはわたしに[先立{さきだ}]ってギルガルに[下{くだ}]らなければならない。わたしはあなたのもとに[下{くだ}]っていって、[燔祭{はんさい}]を[供{そな}]え、[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげるでしょう。わたしがあなたのもとに[行{い}]って、あなたのしなければならない[事{こと}]をあなたに[示{しめ}]すまで、[七日{なぬか}]のあいだ[待{ま}]たなければならない」。", "9": "サウルが[背{せ}]をかえしてサムエルを[離{はな}]れたとき、[神{かみ}]は[彼{かれ}]に[新{あたら}]しい[心{こころ}]を[与{あた}]えられた。これらのしるしは[皆{みな}]その[日{ひ}]に[起{た}]った。", "10": "[彼{かれ}]らはギベアにきた[時{とき}]、[預言者{よげんしゃ}]の[一群{いちぐん}]に[出会{であ}]った。そして[神{かみ}]の[霊{れい}]が、はげしくサウルの[上{うえ}]に[下{くだ}]り、[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らのうちにいて[預言{よげん}]した。", "11": "もとからサウルを[知{し}]っていた[人々{ひとびと}]はみな、サウルが[預言者{よげんしゃ}]たちと[共{とも}]に[預言{よげん}]するのを[見{み}]て[互{たがい}]に[言{い}]った、「キシの[子{こ}]に[何事{なにごと}]が[起{た}]ったのか。サウルもまた[預言者{よげんしゃ}]たちのうちにいるのか」。", "12": "その[所{ところ}]のひとりの[者{もの}]が[答{こた}]えた、「[彼{かれ}]らの[父{ちち}]はだれなのか」。それで「サウルもまた[預言者{よげんしゃ}]たちのうちにいるのか」というのが、ことわざとなった。", "13": "サウルは[預言{よげん}]することを[終{お}]えて、[高{たか}]き[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "14": "サウルのおじが、サウルとそのしもべとに[言{い}]った、「あなたがたは、どこへ[行{い}]ったのか」。サウルは[言{い}]った、「ろばを[捜{さが}]しにいったのですが、どこにもいないので、サムエルのもとに[行{い}]きました」。", "15": "サウルのおじは[言{い}]った、「サムエルが、どんなことを[言{い}]ったか、どうぞ[話{はな}]してください」。", "16": "サウルはおじに[言{い}]った、「ろばが[見{み}]つかったと、はっきり、わたしたちに[言{い}]いました」。しかしサムエルが[言{い}]った[王国{おうこく}]のことについて、おじには[何{なに}]も[告{つ}]げなかった。", "17": "さて、サムエルは[民{たみ}]をミヅパで[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[集{あつ}]め、", "18": "イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしはイスラエルをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、あなたがたをエジプトびとの[手{て}]、およびすべてあなたがたをしえたげる[王国{おうこく}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]した』。", "19": "しかしあなたがたは、きょう、あなたがたをその[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみの[中{なか}]から[救{すく}]われるあなたがたの[神{かみ}]を[捨{す}]て、その[上{うえ}]、『いいえ、われわれの[上{うえ}]に[王{おう}]を[立{た}]てよ』と[言{い}]う。それゆえ[今{いま}]、あなたがたは、[部族{ぶぞく}]にしたがい、また[氏族{しぞく}]にしたがって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]なさい」。", "20": "こうしてサムエルがイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せた[時{とき}]、ベニヤミンの[部族{ぶぞく}]が、くじに[当{あた}]った。", "21": "またベニヤミンの[部族{ぶぞく}]をその[氏族{しぞく}]にしたがって[呼{よ}]び[寄{よ}]せた[時{とき}]、マテリの[氏族{しぞく}]が、くじに[当{あた}]り、マテリの[氏族{しぞく}]を[人{ひと}]ごとに[呼{よ}]び[寄{よ}]せた[時{とき}]、キシの[子{こ}]サウルが、くじに[当{あた}]った。しかし[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]を[捜{さが}]した[時{とき}]、[見{み}]つからなかった。", "22": "そこでまた[主{しゅ}]に「その[人{ひと}]はここにきているのですか」と[問{と}]うと、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[彼{かれ}]は[荷物{にもつ}]の[間{あいだ}]に[隠{かく}]れている」。", "23": "[人々{ひとびと}]は[走{はし}]って[行{い}]って、[彼{かれ}]をそこから[連{つ}]れてきた。[彼{かれ}]は[民{たみ}]の[中{なか}]に[立{た}]ったが、[肩{かた}]から[上{うえ}]は、[民{たみ}]のどの[人{ひと}]よりも[高{たか}]かった。", "24": "サムエルはすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれた[人{ひと}]をごらんなさい。[民{たみ}]のうちに[彼{かれ}]のような[人{ひと}]はないではありませんか」。[民{たみ}]はみな「[王{おう}][万歳{ばんざい}]」と[叫{さけ}]んだ。", "25": "その[時{とき}]サムエルは[王国{おうこく}]のならわしを[民{たみ}]に[語{かた}]り、それを[書{しょ}]にしるして、[主{しゅ}]の[前{まえ}]におさめた。こうしてサムエルはすべての[民{たみ}]をそれぞれ[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせた。", "26": "サウルもまたギベアにある[彼{かれ}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。そして[神{かみ}]にその[心{こころ}]を[動{うご}]かされた[勇士{ゆうし}]たちも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[行{い}]った。", "27": "しかし、よこしまな[人々{ひとびと}]は「この[男{おとこ}]がどうしてわれわれを[救{すく}]うことができよう」と[言{い}]って、[彼{かれ}]を[軽{かろ}]んじ、[贈{おく}]り[物{もの}]をしなかった。しかしサウルは[黙{だま}]っていた。" }, "11": { "1": "アンモンびとナハシは[上{のぼ}]ってきて、ヤベシ・ギレアデを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだ。ヤベシの[人々{ひとびと}]はナハシに[言{い}]った、「われわれと[契約{けいやく}]を[結{むす}]びなさい。そうすればわれわれはあなたに[仕{つか}]えます」。", "2": "しかしアンモンびとナハシは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[次{つぎ}]の[条件{じょうけん}]であなたがたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぼう。すなわち、わたしが、あなたがたすべての[右{みぎ}]の[目{め}]をえぐり[取{と}]って、[全{ぜん}]イスラエルをはずかしめるということだ」。", "3": "ヤベシの[長老{ちょうろう}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「われわれに[七日{なぬか}]の[猶予{ゆうよ}]を[与{あた}]え、イスラエルの[全{ぜん}][領土{りょうど}]に[使者{ししゃ}]を[送{おく}]ることを[許{ゆる}]してください。そしてもしわれわれを[救{すく}]う[者{もの}]がない[時{とき}]は[降伏{こうふく}]します」。", "4": "こうして[使者{ししゃ}]が、サウルのギベアにきて、この[事{こと}]を[民{たみ}]の[耳{みみ}]に[告{つ}]げたので、[民{たみ}]はみな[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "5": "その[時{とき}]サウルは[畑{はたけ}]から[牛{うし}]のあとについてきた。そしてサウルは[言{い}]った、「[民{たみ}]が[泣{な}]いているのは、どうしたのか」。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]にヤベシの[人々{ひとびと}]の[事{こと}]を[告{つ}]げた。", "6": "サウルがこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[神{かみ}]の[霊{れい}]が[激{はげ}]しく[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]の[怒{いか}]りははなはだしく[燃{も}]えた。", "7": "[彼{かれ}]は一くびきの[牛{うし}]をとり、それを[切{き}]り[裂{さ}]き、[使者{ししゃ}]の[手{て}]によってイスラエルの[全{ぜん}][領土{りょうど}]に[送{おく}]って[言{い}]わせた、「だれであってもサウルとサムエルとに[従{したが}]って[出{で}]ない[者{もの}]は、その[牛{うし}]がこのようにされるであろう」。[民{たみ}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れて、ひとりのように[出{で}]てきた。", "8": "サウルはベゼクでそれを[数{かぞ}]えたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]は三十万、ユダの[人々{ひとびと}]は三万であった。", "9": "そして[人々{ひとびと}]は、きた[使者{ししゃ}]たちに[言{い}]った、「ヤベシ・ギレアデの[人{ひと}]にこう[言{い}]いなさい、『あす、[日{ひ}]の[暑{あつ}]くなるころ、あなたがたは[救{すくい}]を[得{え}]るであろう』と」。[使者{ししゃ}]が[帰{かえ}]って、ヤベシの[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げたので、[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]んだ。", "10": "そこでヤベシの[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「あす、われわれは[降伏{こうふく}]します。なんでも、あなたがたが[良{よ}]いと[思{おも}]うことを、われわれにしてください」。", "11": "[明{あ}]くる[日{ひ}]、サウルは[民{たみ}]を三つの[部隊{ぶたい}]に[分{わ}]け、あかつきに[敵{てき}]の[陣営{じんえい}]に[攻{せ}]め[入{い}]り、[日{ひ}]の[暑{あつ}]くなるころまで、アンモンびとを[殺{ころ}]した。[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]はちりぢりになって、ふたり[一緒{いっしょ}]にいるものはなかった。", "12": "その[時{とき}]、[民{たみ}]はサムエルに[言{い}]った、「さきに、『サウルがどうしてわれわれを[治{おさ}]めることができようか』と[言{い}]ったものはだれでしょうか。その[人々{ひとびと}]を[引{ひ}]き[出{だ}]してください。われわれはその[人々{ひとびと}]を[殺{ころ}]します」。", "13": "しかしサウルは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はきょう、イスラエルに[救{すくい}]を[施{ほどこ}]されたのですから、きょうは[人{ひと}]を[殺{ころ}]してはなりません」。", "14": "そこでサムエルは[民{たみ}]に[言{い}]った、「さあ、ギルガルへ[行{い}]って、あそこで[王国{おうこく}]を[一新{いっしん}]しよう」。", "15": "こうして[民{たみ}]はみなギルガルへ[行{い}]って、その[所{ところ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]にサウルを[王{おう}]とし、[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげ、サウルとイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、その[所{ところ}]で[大{おお}]いに[祝{いわ}]った。" }, "12": { "1": "サムエルはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしは、あなたがたの[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]って、あなたがたの[上{うえ}]に[王{おう}]を[立{た}]てた。", "2": "[見{み}]よ[王{おう}]は[今{いま}]、あなたがたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]む。わたしは[年老{としお}]いて[髪{かみ}]は[白{しろ}]くなった。わたしの[子{こ}]らもあなたがたと[共{とも}]にいる。わたしは[若{わか}]い[時{とき}]から、きょうまで、あなたがたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]んだ。", "3": "わたしはここにいる。[主{しゅ}]の[前{まえ}]と、その[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[前{まえ}]に、わたしを[訴{うった}]えよ。わたしが、だれの[牛{うし}]を[取{と}]ったか。だれのろばを[取{と}]ったか。だれを[欺{あざむ}]いたか。だれをしえたげたか。だれの[手{て}]から、まいないを[取{と}]って、[自分{じぶん}]の[目{め}]をくらましたか。もしそのようなことがあれば、わたしはそれを、あなたがたに[償{つぐな}]おう」。", "4": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あなたは、われわれを[欺{あざむ}]いたことも、しえたげたこともありません。また[人{ひと}]の[手{て}]から[何{なに}]も[取{と}]ったことはありません」。", "5": "サムエルは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたが、わたしの[手{て}]のうちに、なんの[不正{ふせい}]をも[見{み}]いださないことを、[主{しゅ}]はあなたがたにあかしされる。その[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]も、きょうそれをあかしする」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「あかしされます」。", "6": "サムエルは[民{たみ}]に[言{い}]った、「モーセとアロンを[立{た}]てて、あなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[主{しゅ}]が[証人{しょうにん}]です。", "7": "それゆえ、あなたがたは[今{いま}]、[立{た}]ちなさい。わたしは[主{しゅ}]が、あなたがたとあなたがたの[先祖{せんぞ}]のために[行{おこな}]われたすべての[救{すくい}]のわざについて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、あなたがたと[論{ろん}]じよう。", "8": "ヤコブがエジプトに[行{い}]って、エジプトびとが、[彼{かれ}]らを、しえたげた[時{とき}]、あなたがたの[先祖{せんぞ}]は[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]はモーセとアロンをつかわされた。そこで[彼{かれ}]らは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]して、この[所{ところ}]に[住{す}]まわせた。", "9": "しかし、[彼{かれ}]らがその[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れたので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをハゾルの[王{おう}]ヤビンの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]シセラの[手{て}]に[渡{わた}]し、またペリシテびとの[手{て}]とモアブの[王{おう}]の[手{て}]にわたされた。そこで[彼{かれ}]らがイスラエルを[攻{せ}]めたので、", "10": "[民{たみ}]は[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、『われわれは[主{しゅ}]を[捨{す}]て、バアルとアシタロテに[仕{つか}]えて、[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。[今{いま}]、われわれを[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]してください。われわれはあなたに[仕{つか}]えます』。", "11": "[主{しゅ}]はエルバアルとバラクとエフタとサムエルをつかわして、あなたがたを[周囲{しゅうい}]の[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]されたので、あなたがたは[安{やす}]らかに[住{す}]むことができた。", "12": "ところが、アンモンびとの[王{おう}]ナハシが[攻{せ}]めてくるのを[見{み}]たとき、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたがたの[王{おう}]であるのに、あなたがたはわたしに、『いいえ、われわれを[治{おさ}]める[王{おう}]がなければならない』と[言{い}]った。", "13": "それゆえ、[今{いま}]あなたがたの[選{えら}]んだ[王{おう}]、あなたがたが[求{もと}]めた[王{おう}]を[見{み}]なさい。[主{しゅ}]はあなたがたの[上{うえ}]に[王{おう}]を[立{た}]てられた。", "14": "もし、あなたがたが[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えて、その[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めにそむかず、あなたがたも、あなたがたを[治{おさ}]める[王{おう}]も[共{とも}]に、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]うならば、それで[良{よ}]い。", "15": "しかし、もしあなたがたが[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めにそむくならば、[主{しゅ}]の[手{て}]は、あなたがたとあなたがたの[王{おう}]を[攻{せ}]めるであろう。", "16": "それゆえ、[今{いま}]、あなたがたは[立{た}]って、[主{しゅ}]が、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]で[行{おこな}]われる、この[大{おお}]いなる[事{こと}]を[見{み}]なさい。", "17": "きょうは[小麦{こむぎ}][刈{かり}]の[時{とき}]ではないか。わたしは[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわるであろう。そのとき[主{しゅ}]は[雷{かみなり}]と[雨{あめ}]を[下{くだ}]して、あなたがたが[王{おう}]を[求{もと}]めて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[犯{おか}]した[罪{つみ}]の[大{おお}]いなることを[見{み}]させ、また[知{し}]らせられるであろう」。", "18": "そしてサムエルが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]はその[日{ひ}]、[雷{かみなり}]と[雨{あめ}]を[下{くだ}]された。[民{たみ}]は[皆{みな}]ひじょうに[主{しゅ}]とサムエルとを[恐{おそ}]れた。", "19": "[民{たみ}]はみなサムエルに[言{い}]った、「しもべらのために、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]って、われわれの[死{し}]なないようにしてください。われわれは、もろもろの[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[上{うえ}]に、また[王{おう}]を[求{もと}]めて、[悪{あく}]を[加{くわ}]えました」。", "20": "サムエルは[民{たみ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはない。あなたがたは、このすべての[悪{あく}]をおこなった。しかし[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめず、[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。", "21": "むなしい[物{もの}]に[迷{まよ}]って[行{い}]ってはならない。それは、あなたがたを[助{たす}]けることも[救{すく}]うこともできないむなしいものだからである。", "22": "[主{しゅ}]は、その[大{おお}]いなる[名{な}]のゆえに、その[民{たみ}]を[捨{す}]てられないであろう。[主{しゅ}]が、あなたがたを[自分{じぶん}]の[民{たみ}]とすることを[良{よ}]しとされるからである。", "23": "また、わたしは、あなたがたのために[祈{いの}]ることをやめて[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことは、けっしてしないであろう。わたしはまた[良{よ}]い、[正{ただ}]しい[道{みち}]を、あなたがたに[教{おし}]えるであろう。", "24": "あなたがたは、ただ[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[心{こころ}]をつくして、[誠実{せいじつ}]に[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなければならない。そして[主{しゅ}]がどんなに[大{おお}]きいことをあなたがたのためにされたかを[考{かんが}]えなければならない。", "25": "しかし、あなたがたが、なおも[悪{あく}]を[行{おこな}]うならば、あなたがたも、あなたがたの[王{おう}]も、[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼされるであろう」。" }, "13": { "1": "サウルは三十[歳{さい}]で[王{おう}]の[位{くらい}]につき、二[年{ねん}]イスラエルを[治{おさ}]めた。", "2": "さてサウルはイスラエルびと三千を[選{えら}]んだ。二千はサウルと[共{とも}]にミクマシ、およびベテルの[山地{さんち}]におり、一千はヨナタンと[共{とも}]にベニヤミンのギベアにいた。サウルはその[他{た}]の[民{たみ}]を、おのおの、その[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]らせた。", "3": "ヨナタンは、ゲバにあるペリシテびとの[守備{しゅび}][兵{へい}]を[敗{やぶ}]った。ペリシテびとはそのことを[聞{き}]いた。そこで、サウルは[国中{くにぢゅう}]に、あまねく[角笛{つのぶえ}]を[吹{ふ}]きならして[言{い}]わせた、「ヘブルびとよ、[聞{き}]け」。", "4": "イスラエルの[人{ひと}]は[皆{みな}]、サウルがペリシテびとの[守備{しゅび}][兵{へい}]を[敗{やぶ}]ったこと、そしてイスラエルがペリシテびとに[憎{にく}]まれるようになったことを[聞{き}]いた。こうして[民{たみ}]は[召{め}]されて、ギルガルのサウルのもとに[集{あつ}]まった。", "5": "ペリシテびとはイスラエルと[戦{たたか}]うために[集{あつ}]まった。[戦車{せんしゃ}]三千、[騎兵{きへい}]六千、[民{たみ}]は[浜{はま}]べの[砂{すな}]のように[多{おお}]かった。[彼{かれ}]らは[上{のぼ}]ってきて、ベテアベンの[東{ひがし}]のミクマシに[陣{じん}]を[張{は}]った。", "6": "イスラエルびとは、ひどく[圧迫{あっぱく}]され、[味方{みかた}]が[危{あやう}]くなったのを[見{み}]て、ほら[穴{あな}]に、[縦穴{たてあな}]に、[岩{いわ}]に、[墓{はか}]に、ため[池{いけ}]に[身{み}]を[隠{かく}]した。", "7": "また、あるヘブルびとはヨルダンを[渡{わた}]って、ガドとギレアデの[地{ち}]へ[行{い}]った。しかしサウルはなおギルガルにいて、[民{たみ}]はみな、ふるえながら[彼{かれ}]に[従{したが}]った。", "8": "サウルは、サムエルが[定{さだ}]めたように、[七日{なぬか}]のあいだ[待{ま}]ったが、サムエルがギルガルにこなかったので、[民{たみ}]は[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[散{ち}]って[行{い}]った。", "9": "そこでサウルは[言{い}]った、「[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をわたしの[所{ところ}]に[持{も}]ってきなさい」。こうして[彼{かれ}]は[燔祭{はんさい}]をささげた。", "10": "その[燔祭{はんさい}]をささげ[終{おわ}]ると、サムエルがきた。サウルはあいさつをしようと、[彼{かれ}]を[迎{むか}]えに[出{で}]た。", "11": "その[時{とき}]サムエルは[言{い}]った、「あなたは[何{なに}]をしたのですか」。サウルは[言{い}]った、「[民{たみ}]はわたしを[離{はな}]れて[散{ち}]って[行{い}]き、あなたは[定{さだ}]まった[日{ひ}]のうちにこられないのに、ペリシテびとがミクマシに[集{あつ}]まったのを[見{み}]たので、", "12": "わたしは、ペリシテびとが[今{いま}]にも、ギルガルに[下{くだ}]ってきて、わたしを[襲{おそ}]うかも[知{し}]れないのに、わたしはまだ[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[求{もと}]めることをしていないと[思{おも}]い、やむを[得{え}]ず[燔祭{はんさい}]をささげました」。", "13": "サムエルはサウルに[言{い}]った、「あなたは[愚{おろ}]かなことをした。あなたは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]を[守{まも}]らなかった。もし[守{まも}]ったならば、[主{しゅ}]は[今{いま}]あなたの[王国{おうこく}]を[長{なが}]くイスラエルの[上{うえ}]に[確保{かくほ}]されたであろう。", "14": "しかし[今{いま}]は、あなたの[王国{おうこく}]は[続{つづ}]かないであろう。[主{しゅ}]は[自分{じぶん}]の[心{こころ}]にかなう[人{ひと}]を[求{もと}]めて、その[人{ひと}]に[民{たみ}]の[君{きみ}]となることを[命{めい}]じられた。あなたが[主{しゅ}]の[命{めい}]じられた[事{こと}]を[守{まも}]らなかったからである」。", "15": "こうしてサムエルは[立{た}]って、ギルガルからベニヤミンのギベアに[上{のぼ}]っていった。サウルは[共{とも}]にいる[民{たみ}]を[数{かぞ}]えてみたが、おおよそ六百[人{にん}]あった。", "16": "サウルとその[子{こ}]ヨナタン、ならびに、[共{とも}]にいる[民{たみ}]は、ベニヤミンのゲバにおり、ペリシテびとはミクマシに[陣{じん}]を[張{は}]っていた。", "17": "そしてペリシテびとの[陣{じん}]から三つの[部隊{ぶたい}]にわかれた[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]が[出{で}]てきて、一[部{ぶ}][隊{たい}]はオフラの[方{ほう}]に[向{む}]かって、シュアルの[地{ち}]に[行{い}]き、", "18": "一[部{ぶ}][隊{たい}]はベテホロンの[方{ほう}]に[向{む}]かい、一[部{ぶ}][隊{たい}]は[荒野{あらの}]の[方{ほう}]のゼボイムの[谷{たに}]を[見{み}]おろす[境{さかい}]の[方{ほう}]に[向{む}]かった。", "19": "そのころ、イスラエルの[地{ち}]にはどこにも[鉄工{てっこう}]がいなかった。ペリシテびとが「ヘブルびとはつるぎも、やりも[造{つく}]ってはならない」と[言{い}]ったからである。", "20": "ただしイスラエルの[人{ひと}]は[皆{みな}]、そのすきざき、くわ、おの、かまに[刃{は}]をつけるときは、ペリシテびとの[所{ところ}]へ[下{くだ}]って[行{い}]った。", "21": "すきざきと、くわのための[料金{りょうきん}]は一ピムであり、おのに[刃{は}]をつけるのと、とげのあるむちを[直{なお}]すのは三[分{ぶん}]の一シケルであった。", "22": "それでこの[戦{たたか}]いの[日{ひ}]には、サウルおよびヨナタンと[共{とも}]にいた[民{たみ}]の[手{て}]には、つるぎもやりもなく、ただサウルとその[子{こ}]ヨナタンとがそれを[持{も}]っていた。", "23": "ペリシテびとの[先陣{せんじん}]はミクマシの[渡{わた}]りに[進{すす}]み[出{で}]た。" }, "14": { "1": "ある[日{ひ}]、サウルの[子{こ}]ヨナタンは、その[武器{ぶき}]を[執{と}]る[若者{わかもの}]に「さあ、われわれは[向{む}]こう[側{がわ}]の、ペリシテびとの[先陣{せんじん}]へ[渡{わた}]って[行{い}]こう」と[言{い}]った。しかしヨナタンは[父{ちち}]には[告{つ}]げなかった。", "2": "サウルはギベアのはずれで、ミグロンにある、ざくろの[木{き}]の[下{した}]にとどまっていたが、[共{とも}]にいた[民{たみ}]はおおよそ六百[人{にん}]であった。", "3": "またアヒヤはエポデを[身{み}]に[着{つ}]けて[共{とも}]にいた。アヒヤはアヒトブの[子{こ}]、アヒトブはイカボデの[兄弟{きょうだい}]、イカボデはピネハスの[子{こ}]、ピネハスはシロにおいて[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]であったエリの[子{こ}]である。[民{たみ}]はヨナタンが[出{で}]かけることを[知{し}]らなかった。", "4": "ヨナタンがペリシテびとの[先陣{せんじん}]に[渡{わた}]って[行{い}]こうとする[渡{わた}]りには、[一方{いっぽう}]に[険{けわ}]しい[岩{いわ}]があり、[他方{たほう}]にも[険{けわ}]しい[岩{いわ}]があり、[一方{いっぽう}]の[名{な}]をボゼヅといい、[他方{たほう}]の[名{な}]をセネといった。", "5": "[岩{いわ}]の一つはミクマシの[前{まえ}]にあって[北{きた}]にあり、一つはゲバの[前{まえ}]にあって[南{みなみ}]にあった。", "6": "ヨナタンはその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[若者{わかもの}]に[言{い}]った、「さあ、われわれは、この[割礼{かつれい}]なき[者{もの}]どもの[先陣{せんじん}]へ[渡{わた}]って[行{い}]こう。[主{しゅ}]がわれわれのために[何{なに}]か[行{おこな}]われるであろう。[多{おお}]くの[人{ひと}]をもって[救{すく}]うのも、[少{すく}]ない[人{ひと}]をもって[救{すく}]うのも、[主{しゅ}]にとっては、なんの[妨{さまた}]げもないからである」。", "7": "[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたの[望{のぞ}]みどおりにしなさい。わたしは[一緒{いっしょ}]にいます。わたしはあなたと[同{おな}]じ[心{こころ}]です」。", "8": "ヨナタンはまた[言{い}]った、「われわれは、あの[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]に[渡{わた}]っていって、[彼{かれ}]らに[身{み}]を[現{あらわ}]そう。", "9": "そして、もし[彼{かれ}]らがわれわれに、『こちらから[行{い}]くまで[待{ま}]て』と[言{い}]うならば、われわれはその[場{ば}]にとどまり、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[上{のぼ}]っていかないであろう。", "10": "しかし、もし[彼{かれ}]らが『われわれのところへ[上{のぼ}]ってこい』と[言{い}]うならば、われわれは[上{のぼ}]って[行{い}]こう。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをわれわれの[手{て}]に[渡{わた}]されるからである。これをもってしるしとしよう」。", "11": "こうしてふたりはペリシテびとの[先陣{せんじん}]に、その[身{み}]を[現{あらわ}]したので、ペリシテびとは[言{い}]った、「[見{み}]よ、ヘブルびとが、[隠{かく}]れていた[穴{あな}]から[出{で}]てくる」。", "12": "[先陣{せんじん}]の[人々{ひとびと}]はヨナタンと、その[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]に[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「われわれのところに[上{のぼ}]ってこい。[目{め}]に、もの[見{み}]せてくれよう」。ヨナタンは、その[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]に[言{い}]った、「わたしのあとについて[上{のぼ}]ってきなさい。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをイスラエルの[手{て}]に[渡{わた}]されたのだ」。", "13": "そしてヨナタンはよじ[登{のぼ}]り、[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]もそのあとについて[登{のぼ}]った。ペリシテびとはヨナタンの[前{まえ}]に[倒{たお}]れた。[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]も、あとについていってペリシテびとを[殺{ころ}]した。", "14": "ヨナタンとその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]とが、[手始{てはじ}]めに[殺{ころ}]したものは、おおよそ二十[人{にん}]であって、このことは一くびきの[牛{うし}]の[耕{たがや}]す[畑{はたけ}]のおおよそ[半分{はんぶん}]の[内{うち}]で[行{おこな}]われた。", "15": "そして[陣営{じんえい}]にいる[者{もの}]、[野{の}]にいるもの、およびすべての[民{たみ}]は[恐怖{きょうふ}]に[襲{おそ}]われ、[先陣{せんじん}]のもの、および[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]までも、[恐{おそ}]れおののいた。また[地{ち}]は[震{ふる}]い[動{うご}]き、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[恐怖{きょうふ}]となった。", "16": "ベニヤミンのギベアにいたサウルの[番兵{ばんぺい}]たちが[見{み}]ると、ペリシテびとの[群衆{ぐんしゅう}]はくずれて[右往左往{うおうさおう}]していた。", "17": "その[時{とき}]サウルは、[共{とも}]にいる[民{たみ}]に[言{い}]った、「[人数{にんずう}]を[調{しら}]べて、われわれのうちのだれが[出{で}]て[行{い}]ったかを[見{み}]よ」。[人数{にんずう}]を[調{しら}]べたところ、ヨナタンとその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]とがそこにいなかった。", "18": "サウルはアヒヤに[言{い}]った、「エポデをここに[持{も}]ってきなさい」。その[時{とき}]、アヒヤはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]でエポデを[身{み}]に[着{つ}]けていたからである。", "19": "サウルが[祭司{さいし}]に[語{かた}]っている[間{あいだ}]にも、ペリシテびとの[陣営{じんえい}]の[騒{さわ}]ぎはますます[大{おお}]きくなったので、サウルは[祭司{さいし}]に[言{い}]った、「[手{て}]を[引{ひ}]きなさい」。", "20": "こうしてサウルおよび[共{とも}]にいる[民{たみ}]は[皆{みな}]、[集{あつ}]まって[戦{たたか}]いに[出{で}]た。ペリシテびとはつるぎをもって[同志{どうし}][打{う}]ちしたので、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[混乱{こんらん}]となった。", "21": "また[先{さき}]にペリシテびとと[共{とも}]にいて、[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[陣営{じんえい}]にきていたヘブルびとたちも、[翻{ひるがえ}]ってサウルおよびヨナタンと[共{とも}]にいるイスラエルびとにつくようになった。", "22": "またエフライムの[山地{さんち}]に[身{み}]を[隠{かく}]していたイスラエルびとたちも[皆{みな}]、ペリシテびとが[逃{に}]げると[聞{き}]いて、[彼{かれ}]らもまた[戦{たたか}]いに[出{で}]て、それを[追撃{ついげき}]した。", "23": "こうして[主{しゅ}]はその[日{ひ}]イスラエルを[救{すく}]われた。そして[戦{たたか}]いはベテアベンに[移{うつ}]った。", "24": "しかしその[日{ひ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]は[苦{くる}]しんだ。これはサウルが[民{たみ}]に[誓{ちか}]わせて「[夕方{ゆうがた}]まで、わたしが[敵{てき}]にあだを[返{かえ}]すまで、[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べる[者{もの}]は、のろわれる」と[言{い}]ったからである。それゆえ[民{たみ}]のうちには、ひとりも[食物{しょくもつ}]を[口{くち}]にしたものはなかった。", "25": "ところで、[民{たみ}]がみな[森{もり}]の[中{なか}]にはいると、[地{ち}]のおもてに[蜜{みつ}]があった。", "26": "[民{たみ}]は[森{もり}]にはいった[時{とき}]、[蜜{みつ}]のしたたっているのを[見{み}]た。しかしだれもそれを[手{て}]に[取{と}]って[口{くち}]につけるものがなかった。[民{たみ}]が[誓{ちか}]いを[恐{おそ}]れたからである。", "27": "しかしヨナタンは、[父{ちち}]が[民{たみ}]に[誓{ちか}]わせたことを[聞{き}]かなかったので、[手{て}]を[伸{の}]べてつえの[先{さき}]を[蜜{みつ}]ばちの[巣{す}]に[浸{ひた}]し、[手{て}]に[取{と}]って[口{くち}]につけた。すると[彼{かれ}]は[目{め}]がはっきりした。", "28": "その[時{とき}]、[民{たみ}]のひとりが[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]は、かたく[民{たみ}]に[誓{ちか}]わせて『きょう、[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べる[者{もの}]は、のろわれる』と[言{い}]われました。それで[民{たみ}]は[疲{つか}]れているのです」。", "29": "ヨナタンは[言{い}]った、「[父{ちち}]は[国{くに}]を[悩{なや}]ませました。ごらんなさい。この[蜜{みつ}]をすこしなめたばかりで、わたしの[目{め}]がこんなに、はっきりしたではありませんか。", "30": "まして、[民{たみ}]がきょう[敵{てき}]からぶんどった[物{もの}]を、じゅうぶん[食{た}]べていたならば、さらに[多{おお}]くのペリシテびとを[殺{ころ}]していたでしょうに」。", "31": "その[日{ひ}]イスラエルびとは、ペリシテびとを[撃{う}]って、ミクマシからアヤロンに[及{およ}]んだ。そして[民{たみ}]は、ひじょうに[疲{つか}]れたので、", "32": "ぶんどり[物{もの}]に、はせかかって、[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、[子{こ}][牛{うし}]を[取{と}]って、それを[地{ち}]の[上{うえ}]に[殺{ころ}]し、[血{ち}]のままでそれを[食{た}]べた。", "33": "[人々{ひとびと}]はサウルに[言{い}]った、「[民{たみ}]は[血{ち}]のままで[食{た}]べて、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]しています」。サウルは[言{い}]った、「あなたがたはそむいている。この[所{ところ}]へ、わたしのもとに[大{おお}]きな[石{いし}]をころがしてきなさい」。", "34": "サウルはまた[言{い}]った、「あなたがたは[分{わか}]れて、[民{たみ}]の[中{なか}]にはいって、[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『おのおの[牛{うし}]または、[羊{ひつじ}]を[引{ひ}]いてきてここでほふって[食{た}]べなさい。[血{ち}]のままで[食{た}]べて、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]してはならない』」。そこで[民{たみ}]は[皆{みな}]、その[夜{よる}]、おのおの[牛{うし}]を[引{ひ}]いてきて、それを、その[所{ところ}]でほふった。", "35": "こうしてサウルは[主{しゅ}]に一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。これはサウルが[主{しゅ}]のために[築{きず}]いた[最初{さいしょ}]の[祭壇{さいだん}]である。", "36": "サウルは[言{い}]った、「われわれは[夜{よる}]のうちにペリシテびとを[追{お}]って[下{くだ}]り、[夜明{よあ}]けまで[彼{かれ}]らをかすめて、ひとりも[残{のこ}]らぬようにしよう」。[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「[良{よ}]いと[思{おも}]われることを、なんでもしてください」。しかし[祭司{さいし}]は[言{い}]った、「われわれは、ここで、[神{かみ}]に[尋{たず}]ねましょう」。", "37": "そこでサウルは[神{かみ}]に[伺{うかが}]った、「わたしはペリシテびとを[追{お}]って[下{くだ}]るべきでしょうか。あなたは[彼{かれ}]らをイスラエルの[手{て}]に[渡{わた}]されるでしょうか」。しかし[神{かみ}]はその[日{ひ}]は[答{こた}]えられなかった。", "38": "そこでサウルは[言{い}]った、「[民{たみ}]の[長{ちょう}]たちよ、みなこの[所{ところ}]に[近{ちか}]よりなさい。あなたがたは、よく[見{み}]きわめて、きょうのこの[罪{つみ}]が[起{お}]きたわけを[知{し}]らなければならない。", "39": "イスラエルを[救{すく}]う[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。たとい、それがわたしの[子{こ}]ヨナタンであっても、[必{かなら}]ず[死{し}]ななければならない」。しかし[民{たみ}]のうちにはひとりも、これに[答{こた}]えるものがいなかった。", "40": "サウルはイスラエルのすべての[人{ひと}]に[言{い}]った、「あなたがたは[向{む}]こう[側{がわ}]にいなさい。わたしとわたしの[子{こ}]ヨナタンはこちら[側{がわ}]にいましょう」。[民{たみ}]はサウルに[言{い}]った、「[良{よ}]いと[思{おも}]われることをしてください」。", "41": "そこでサウルは[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはきょう、なにゆえしもべに[答{こた}]えられなかったのですか。もしこの[罪{つみ}]がわたしにあるか、またはわたしの[子{こ}]ヨナタンにあるのでしたら、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、ウリムをお[与{あた}]えください。しかし、もしこの[罪{つみ}]が、あなたの[民{たみ}]イスラエルにあるのでしたらトンミムをお[与{あた}]えください」。こうしてヨナタンとサウルとが、くじに[当{あた}]り、[民{たみ}]はのがれた。", "42": "サウルは[言{い}]った、「わたしか、わたしの[子{こ}]ヨナタンかを[決{き}]めるために、くじを[引{ひ}]きなさい」。くじはヨナタンに[当{あた}]った。", "43": "サウルはヨナタンに[言{い}]った、「あなたがしたことを、わたしに[言{い}]いなさい」。ヨナタンは[言{い}]った、「わたしは[確{たし}]かに[手{て}]にあったつえの[先{さき}]に[少{すこ}]しばかりの[蜜{みつ}]をつけて、なめました。わたしはここにいます。[死{し}]は[覚悟{かくご}]しています」。", "44": "サウルは[言{い}]った、「[神{かみ}]がわたしをいくえにも[罰{ばっ}]してくださるように。ヨナタンよ、あなたは[必{かなら}]ず[死{し}]ななければならない」。", "45": "その[時{とき}]、[民{たみ}]はサウルに[言{い}]った、「イスラエルのうちにこの[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]をもたらしたヨナタンが[死{し}]ななければならないのですか。[決{けっ}]してそうではありません。[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。ヨナタンの[髪{かみ}]の[毛{け}]一すじも[地{ち}]に[落{おと}]してはなりません。[彼{かれ}]は[神{かみ}]と[共{とも}]にきょう[働{はたら}]いたのです」。こうして[民{たみ}]はヨナタンを[救{すく}]ったので[彼{かれ}]は[死{し}]を[免{まぬか}]れた。", "46": "サウルはペリシテびとを[追{お}]うことをやめて[引{ひ}]きあげ、ペリシテびとはその[国{くに}]へ[帰{かえ}]った。", "47": "サウルはイスラエルの[王{おう}]となって、[周囲{しゅうい}]のもろもろの[敵{てき}]、すなわちモアブ、アンモンの[人々{ひとびと}]、エドム、ゾバの[王{おう}]たちおよびペリシテびとと[戦{たたか}]い、すべて[向{む}]かう[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]を[得{え}]た。", "48": "サウルは[勇{いさ}]ましく[働{はたら}]き、アマレクびとを[撃{う}]って、イスラエルびとを[略奪者{りゃくだつしゃ}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]した。", "49": "さて、サウルのむすこたちはヨナタン、エスイ、およびマルキシュアである。ふたりの[娘{むすめ}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[姉{あね}]の[名{な}]はメラブ、[妹{いもうと}]の[名{な}]はミカルである。", "50": "サウルの[妻{つま}]の[名{な}]はアヒノアムといい、アヒマアズの[娘{むすめ}]である。また[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]の[名{な}]はアブネルといい、サウルのおじネルの[子{こ}]である。", "51": "サウルの[父{ちち}]キシとアブネルの[父{ちち}]ネルとは、アビエルの[子{こ}]である。", "52": "サウルの[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、ペリシテびとと[激{はげ}]しい[戦{たたか}]いがあった。サウルは[力{ちから}]の[強{つよ}]い[人{ひと}]や[勇気{ゆうき}]のある[人{ひと}]を[見{み}]るごとに、それを[召{め}]しかかえた。" }, "15": { "1": "さて、サムエルはサウルに[言{い}]った、「[主{しゅ}]は、わたしをつかわし、あなたに[油{あぶら}]をそそいで、その[民{たみ}]イスラエルの[王{おう}]とされました。それゆえ、[今{いま}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "2": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『わたしは、アマレクがイスラエルにした[事{こと}]、すなわちイスラエルがエジプトから[上{のぼ}]ってきた[時{とき}]、その[途中{とちゅう}]で[敵対{てきたい}]したことについて[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]するであろう。", "3": "[今{いま}]、[行{い}]ってアマレクを[撃{う}]ち、そのすべての[持{も}]ち[物{もの}]を[滅{ほろ}]ぼしつくせ。[彼{かれ}]らをゆるすな。[男{おとこ}]も[女{おんな}]も、[幼{おさ}]な[子{こ}]も[乳飲{ちの}]み[子{ご}]も、[牛{うし}]も[羊{ひつじ}]も、らくだも、ろばも[皆{みな}]、[殺{ころ}]せ』」。", "4": "サウルは[民{たみ}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]め、テライムで[人数{にんずう}]を[調{しら}]べたところ、[歩兵{ほへい}]は二十万、ユダの[人{ひと}]は一万であった。", "5": "そしてサウルはアマレクの[町{まち}]へ[行{い}]って、[谷{たに}]に[兵{へい}]を[伏{ふ}]せた。", "6": "サウルはケニびとに[言{い}]った、「さあ、あなたがたはアマレクびとを[離{はな}]れて、[下{くだ}]っていってください。[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]にあなたがたを[滅{ほろ}]ぼすようなことがあってはならない。あなたがたは、イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトから[上{のぼ}]ってきた[時{とき}]、[親切{しんせつ}]にしてくれたのですから」。そこでケニびとはアマレクびとを[離{はな}]れて[行{い}]った。", "7": "サウルはアマレクびとを[撃{う}]って、ハビラからエジプトの[東{ひがし}]にあるシュルにまで[及{およ}]んだ。", "8": "そしてアマレクびとの[王{おう}]アガグをいけどり、つるぎをもってその[民{たみ}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼした。", "9": "しかしサウルと[民{たみ}]はアガグをゆるし、また[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いもの、[肥{こ}]えたものならびに[小羊{こひつじ}]と、すべての[良{よ}]いものを[残{のこ}]し、それらを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すことを[好{この}]まず、ただ[値{ね}]うちのない、つまらない[物{もの}]を[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]した。", "10": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がサムエルに[臨{のぞ}]んだ、", "11": "「わたしはサウルを[王{おう}]としたことを[悔{く}]いる。[彼{かれ}]がそむいて、わたしに[従{したが}]わず、わたしの[言葉{ことば}]を[行{おこな}]わなかったからである」。サムエルは[怒{いか}]って、[夜通{よどお}]し、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわった。", "12": "そして[朝{あさ}]サウルに[会{あ}]うため、[早{はや}]く[起{お}]きたが、サムエルに[告{つ}]げる[人{ひと}]があった、「サウルはカルメルにきて、[自分{じぶん}]のために[戦勝{せんしょう}][記念碑{きねんひ}]を[建{た}]て、[身{み}]をかえして[進{すす}]み、ギルガルへ[下{くだ}]って[行{い}]きました」。", "13": "サムエルがサウルのもとへ[来{く}]ると、サウルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうぞ、[主{しゅ}]があなたを[祝福{しゅくふく}]されますように。わたしは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[実行{じっこう}]しました」。", "14": "サムエルは[言{い}]った、「それならば、わたしの[耳{みみ}]にはいる、この[羊{ひつじ}]の[声{こえ}]と、わたしの[聞{き}]く[牛{うし}]の[声{こえ}]は、いったい、なんですか」。", "15": "サウルは[言{い}]った、「[人々{ひとびと}]がアマレクびとの[所{ところ}]から[引{ひ}]いてきたのです。[民{たみ}]は、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげるために、[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いものを[残{のこ}]したのです。そのほかは、われわれが[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]しました」。", "16": "サムエルはサウルに[言{い}]った、「おやめなさい。[昨夜{さくや}]、[主{しゅ}]がわたしに[言{い}]われたことを、あなたに[告{つ}]げましょう」。サウルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[言{い}]ってください」。", "17": "サムエルは[言{い}]った、「たとい、[自分{じぶん}]では[小{ちい}]さいと[思{おも}]っても、あなたはイスラエルの[諸部族{しょぶぞく}]の[長{ちょう}]ではありませんか。[主{しゅ}]はあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]とされた。", "18": "そして[主{しゅ}]はあなたに[使命{しめい}]を[授{さづ}]け、つかわして[言{い}]われた、『[行{い}]って、[罪{つみ}]びとなるアマレクびとを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]せ。[彼{かれ}]らを[皆殺{みなごろ}]しにするまで[戦{たたか}]え』。", "19": "それであるのに、どうしてあなたは[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないで、ぶんどり[物{もの}]にとびかかり、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったのですか」。", "20": "サウルはサムエルに[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[主{しゅ}]がつかわされた[使命{しめい}]を[帯{お}]びて[行{い}]き、アマレクの[王{おう}]アガグを[連{つ}]れてきて、アマレクびとを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]しました。", "21": "しかし[民{たみ}]は[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すべきもののうち[最{もっと}]も[良{よ}]いものを、ギルガルで、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげるため、ぶんどり[物{もの}]のうちから[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]を[取{と}]りました」。", "22": "サムエルは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はそのみ[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]う[事{こと}]を[喜{よろこ}]ばれるように、[燔祭{はんさい}]や[犠牲{ぎせい}]を[喜{よろこ}]ばれるであろうか。[見{み}]よ、[従{したが}]うことは[犠牲{ぎせい}]にまさり、[聞{き}]くことは[雄羊{おひつじ}]の[脂肪{しぼう}]にまさる。", "23": "そむくことは[占{うらな}]いの[罪{つみ}]に[等{ひと}]しく、[強情{ごうじょう}]は[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]の[罪{つみ}]に[等{ひと}]しいからである。あなたが[主{しゅ}]のことばを[捨{す}]てたので、[主{しゅ}]もまたあなたを[捨{す}]てて、[王{おう}]の[位{くらい}]から[退{しりぞ}]けられた」。", "24": "サウルはサムエルに[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]とあなたの[言葉{ことば}]にそむいて[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。[民{たみ}]を[恐{おそ}]れて、その[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]ったからです。", "25": "どうぞ、[今{いま}]わたしの[罪{つみ}]をゆるし、わたしと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]って、[主{しゅ}]を[拝{おが}]ませてください」。", "26": "サムエルはサウルに[言{い}]った、「あなたと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]りません。あなたが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[捨{す}]てたので、[主{しゅ}]もあなたを[捨{す}]てて、イスラエルの[王位{おうい}]から[退{しりぞ}]けられたからです」。", "27": "こうしてサムエルが[去{さ}]ろうとして[身{み}]をかえした[時{とき}]、サウルがサムエルの[上着{うわぎ}]のすそを[捕{とら}]えたので、それは[裂{さ}]けた。", "28": "サムエルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はきょう、あなたからイスラエルの[王国{おうこく}]を[裂{さ}]き、もっと[良{よ}]いあなたの[隣人{りんじん}]に[与{あた}]えられた。", "29": "またイスラエルの[栄光{えいこう}]は[偽{いつわ}]ることもなく、[悔{く}]いることもない。[彼{かれ}]は[人{ひと}]ではないから[悔{く}]いることはない」。", "30": "サウルは[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しましたが、どうぞ、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]たち、およびイスラエルの[前{まえ}]で、わたしを[尊{たっと}]び、わたしと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]って、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[拝{おが}]ませてください」。", "31": "そこでサムエルはサウルのあとについて[帰{かえ}]った。そしてサウルは[主{しゅ}]を[拝{おが}]んだ。", "32": "[時{とき}]にサムエルは[言{い}]った、「わたしの[所{ところ}]にアマレクびとの[王{おう}]アガグを[引{ひ}]いてきなさい」。アガグはうれしそうにサムエルの[所{ところ}]にきた。アガグは「[死{し}]の[苦{くる}]しみはきっと[過{す}]ぎ[去{さ}]ったのだ」と[思{おも}]った。", "33": "サムエルは[言{い}]った、「あなたのつるぎは[多{おお}]くの[女{おんな}]に[子供{こども}]を[失{うしな}]わせた。そのようにあなたの[母{はは}]も[女{おんな}]のうちで[最{もっと}]も[無惨{むざん}]に[子供{こども}]を[失{うしな}]う[者{もの}]となるであろう」。サムエルはギルガルで[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、アガグを[寸断{すんだん}]した。", "34": "そしてサムエルはラマに[行{い}]き、サウルは[故郷{こきょう}]のギベアに[上{のぼ}]って、その[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "35": "サムエルは[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで、二[度{ど}]とサウルを[見{み}]なかった。しかしサムエルはサウルのために[悲{かな}]しんだ。また[主{しゅ}]はサウルをイスラエルの[王{おう}]としたことを[悔{く}]いられた。" }, "16": { "1": "さて[主{しゅ}]はサムエルに[言{い}]われた、「わたしがすでにサウルを[捨{す}]てて、イスラエルの[王位{おうい}]から[退{しりぞ}]けたのに、あなたはいつまで[彼{かれ}]のために[悲{かな}]しむのか。[角{つの}]に[油{あぶら}]を[満{み}]たし、それをもって[行{い}]きなさい。あなたをベツレヘムびとエッサイのもとにつかわします。わたしはその[子{こ}]たちのうちにひとりの[王{おう}]を[捜{さが}]し[得{え}]たからである」。", "2": "サムエルは[言{い}]った、「どうしてわたしは[行{い}]くことができましょう。サウルがそれを[聞{き}]けば、わたしを[殺{ころ}]すでしょう」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「一[頭{とう}]の[子{こ}][牛{うし}]を[引{ひ}]いていって、『[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげるためにきました』と[言{い}]いなさい。", "3": "そしてエッサイを[犠牲{ぎせい}]の[場所{ばしょ}]に[呼{よ}]びなさい。その[時{とき}]わたしはあなたのすることを[示{しめ}]します。わたしがあなたに[告{つ}]げる[人{ひと}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]がなければならない」。", "4": "サムエルは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにして、ベツレヘムへ[行{い}]った。[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]たちは、[恐{おそ}]れながら[出{で}]て、[彼{かれ}]を[迎{むか}]え、「[穏{おだ}]やかな[事{こと}]のためにこられたのですか」と[言{い}]った。", "5": "サムエルは[言{い}]った、「[穏{おだ}]やかな[事{こと}]のためです。わたしは[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげるためにきました。[身{み}]をきよめて、[犠牲{ぎせい}]の[場所{ばしょ}]にわたしと[共{とも}]にきてください」。そしてサムエルはエッサイとその[子{こ}]たちをきよめて[犠牲{ぎせい}]の[場{ば}]に[招{まね}]いた。", "6": "[彼{かれ}]らがきた[時{とき}]、サムエルはエリアブを[見{み}]て、「[自分{じぶん}]の[前{まえ}]にいるこの[人{ひと}]こそ、[主{しゅ}]が[油{あぶら}]をそそがれる[人{ひと}]だ」と[思{おも}]った。", "7": "しかし[主{しゅ}]はサムエルに[言{い}]われた、「[顔{かお}]かたちや[身{み}]のたけを[見{み}]てはならない。わたしはすでにその[人{ひと}]を[捨{す}]てた。わたしが[見{み}]るところは[人{ひと}]とは[異{こと}]なる。[人{ひと}]は[外{そと}]の[顔{かお}]かたちを[見{み}]、[主{しゅ}]は[心{こころ}]を[見{み}]る」。", "8": "そこでエッサイはアビナダブを[呼{よ}]んでサムエルの[前{まえ}]を[通{とお}]らせた。サムエルは[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれたのはこの[人{ひと}]でもない」。", "9": "エッサイはシャンマを[通{とお}]らせたが、サムエルは[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれたのはこの[人{ひと}]でもない」。", "10": "エッサイは七[人{にん}]の[子{こ}]にサムエルの[前{まえ}]を[通{とお}]らせたが、サムエルはエッサイに[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[選{えら}]ばれたのはこの[人{ひと}]たちではない」。", "11": "サムエルはエッサイに[言{い}]った、「あなたのむすこたちは[皆{みな}]ここにいますか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「まだ[末{すえ}]の[子{こ}]が[残{のこ}]っていますが[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っています」。サムエルはエッサイに[言{い}]った、「[人{ひと}]をやって[彼{かれ}]を[連{つ}]れてきなさい。[彼{かれ}]がここに[来{く}]るまで、われわれは[食卓{しょくたく}]につきません」。", "12": "そこで[人{ひと}]をやって[彼{かれ}]をつれてきた。[彼{かれ}]は[血色{けっしょく}]のよい、[目{め}]のきれいな、[姿{すがた}]の[美{うつく}]しい[人{ひと}]であった。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[立{た}]ってこれに[油{あぶら}]をそそげ。これがその[人{ひと}]である」。", "13": "サムエルは[油{あぶら}]の[角{つの}]をとって、その[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]で、[彼{かれ}]に[油{あぶら}]をそそいだ。この[日{ひ}]からのち、[主{しゅ}]の[霊{れい}]は、はげしくダビデの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んだ。そしてサムエルは[立{た}]ってラマへ[行{い}]った。", "14": "さて[主{しゅ}]の[霊{れい}]はサウルを[離{はな}]れ、[主{しゅ}]から[来{く}]る[悪霊{あくれい}]が[彼{かれ}]を[悩{なや}]ました。", "15": "サウルの[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ごらんなさい。[神{かみ}]から[来{く}]る[悪霊{あくれい}]があなたを[悩{なや}]ましているのです。", "16": "どうぞ、われわれの[主君{しゅくん}]が、あなたの[前{まえ}]に[仕{つか}]えている[家来{けらい}]たちに[命{めい}]じて、じょうずに[琴{こと}]をひく[者{もの}]ひとりを[捜{さが}]させてください。[神{かみ}]から[来{く}]る[悪霊{あくれい}]があなたに[臨{のぞ}]む[時{とき}]、[彼{かれ}]が[手{て}]で[琴{こと}]をひくならば、あなたは[良{よ}]くなられるでしょう」。", "17": "そこでサウルは[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「じょうずに[琴{こと}]をひく[者{もの}]を[捜{さが}]して、わたしのもとに[連{つ}]れてきなさい」。", "18": "その[時{とき}]、ひとりの[若者{わかもの}]がこたえた、「わたしはベツレヘムびとエッサイの[子{こ}]を[見{み}]ましたが、[琴{こと}]がじょうずで、[勇気{ゆうき}]もあり、いくさびとで、[弁舌{べんぜつ}]にひいで、[姿{すがた}]の[美{うつく}]しい[人{ひと}]です。また[主{しゅ}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]におられます」。", "19": "そこでサウルはエッサイのもとに[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っているあなたの[子{こ}]ダビデをわたしのもとによこしなさい」。", "20": "エッサイは、ろばにパンを[負{お}]わせ、[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]にいれたぶどう[酒{しゅ}]一[袋{ふくろ}]と、やぎの[子{こ}]とを[取{と}]って、その[子{こ}]ダビデの[手{て}]によってサウルに[送{おく}]った。", "21": "ダビデはサウルのもとにきて、[彼{かれ}]に[仕{つか}]えた。サウルはひじょうにこれを[愛{あい}]して、その[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]とした。", "22": "またサウルは[人{ひと}]をつかわしてエッサイに[言{い}]った、「ダビデをわたしに[仕{つか}]えさせてください。[彼{かれ}]はわたしの[心{こころ}]にかないました」。", "23": "[神{かみ}]から[出{で}]る[悪霊{あくれい}]がサウルに[臨{のぞ}]む[時{とき}]、ダビデは[琴{こと}]をとり、[手{て}]でそれをひくと、サウルは[気{き}]が[静{しず}]まり、[良{よ}]くなって、[悪霊{あくれい}]は[彼{かれ}]を[離{はな}]れた。" }, "17": { "1": "さてペリシテびとは、[軍{ぐん}]を[集{あつ}]めて[戦{たたか}]おうとし、ユダに[属{ぞく}]するソコに[集{あつ}]まって、ソコとアゼカの[間{あいだ}]にあるエペス・ダミムに[陣取{じんど}]った。", "2": "サウルとイスラエルの[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まってエラの[谷{たに}]に[陣取{じんど}]り、ペリシテびとに[対{たい}]して[戦列{せんれつ}]をしいた。", "3": "ペリシテびとは[向{む}]こうの[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]ち、イスラエルはこちらの[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]った。その[間{かん}]に[谷{たに}]があった。", "4": "[時{とき}]に、ペリシテびとの[陣{じん}]から、ガテのゴリアテという[名{な}]の、[戦{たたか}]いをいどむ[者{もの}]が[出{で}]てきた。[身{み}]のたけは六キュビト[半{はん}]。", "5": "[頭{あたま}]には[青銅{せいどう}]のかぶとを[頂{いただ}]き、[身{み}]には、うろことじのよろいを[着{き}]ていた。そのよろいは[青銅{せいどう}]で[重{おも}]さ五千シケル。", "6": "また[足{あし}]には[青銅{せいどう}]のすね[当{とう}]を[着{つ}]け、[肩{かた}]には[青銅{せいどう}]の[投{な}]げやりを[背負{せお}]っていた。", "7": "[手{て}]に[持{も}]っているやりの[柄{え}]は、[機{はた}]の[巻棒{まきぼう}]のようであり、やりの[穂{ほ}]の[鉄{てつ}]は六百シケルであった。[彼{かれ}]の[前{まえ}]には、[盾{たて}]を[執{と}]る[者{もの}]が[進{すす}]んだ。", "8": "ゴリアテは[立{た}]ってイスラエルの[戦列{せんれつ}]に[向{む}]かって[叫{さけ}]んだ、「なにゆえ[戦列{せんれつ}]をつくって[出{で}]てきたのか。わたしはペリシテびと、おまえたちはサウルの[家来{けらい}]ではないか。おまえたちから、ひとりを[選{えら}]んで、わたしのところへ[下{くだ}]ってこさせよ。", "9": "もしその[人{ひと}]が[戦{たたか}]ってわたしを[殺{ころ}]すことができたら、われわれはおまえたちの[家来{けらい}]となる。しかしわたしが[勝{か}]ってその[人{ひと}]を[殺{ころ}]したら、おまえたちは、われわれの[家来{けらい}]になって[仕{つか}]えなければならない」。", "10": "またこのペリシテびとは[言{い}]った、「わたしは、きょうイスラエルの[戦列{せんれつ}]にいどむ。ひとりを[出{だ}]して、わたしと[戦{たたか}]わせよ」。", "11": "サウルとイスラエルのすべての[人{ひと}]は、ペリシテびとのこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[驚{おどろ}]き、ひじょうに[恐{おそ}]れた。", "12": "さて、ダビデはユダのベツレヘムにいたエフラタびとエッサイという[名{な}]の[人{ひと}]の[子{こ}]で、この[人{ひと}]に[八{はち}][人{にん}]の[子{こ}]があったが、サウルの[世{よ}]には[年{とし}]が[進{すす}]んで、すでに[年老{としお}]いていた。", "13": "エッサイの[子{こ}]らのうち、[上{うえ}]の三[人{にん}]はサウルに[従{したが}]って[戦争{せんそう}]に[出{で}]た。その[戦{たたか}]いに[出{で}]た三[人{にん}]の[子{こ}]の[名{な}]は、[長子{ちょうし}]をエリアブといい、[次{つぎ}]をアビナダブといい、[第{だい}]三をシャンマと[言{い}]った。", "14": "ダビデは[末{すえ}]の[子{こ}]であって、[兄{あに}]三[人{にん}]はサウルにしたがった。", "15": "ダビデはサウルの[所{ところ}]から[行{い}]ったりきたりして、ベツレヘムで[父{ちち}]の[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っていた。", "16": "あのペリシテびとは四十[日{にち}]の[間{あいだ}]、[朝夕{あさゆう}][出{で}]てきて、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[立{た}]った。", "17": "[時{とき}]に、エッサイはその[子{こ}]ダビデに[言{い}]った、「[兄{あに}]たちのため、このいり[麦{むぎ}]一エパと、この十[個{こ}]のパンをとって、[急{いそ}]いで[陣営{じんえい}]にいる[兄{あに}]の[所{ところ}]へ[持{も}]っていきなさい。", "18": "またこの十の[乾酪{かんらく}]を[取{と}]って、千[人{にん}]の[長{ちょう}]にもって[行{い}]き、[兄{あに}]たちの[安否{あんぴ}]を[見{み}]とどけて、そのしるしをもらってきなさい」。", "19": "さてサウルと[彼{かれ}]らおよびイスラエルのすべての[人{ひと}]は、エラの[谷{たに}]でペリシテびとと[戦{たたか}]っていた。", "20": "ダビデは[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて、[羊{ひつじ}]を[番人{ばんにん}]に[託{たく}]し、エッサイが[命{めい}]じたように[食料{しょくりょう}][品{ひん}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]った。[彼{かれ}]が[陣営{じんえい}]に[着{つ}]いた[時{とき}]、[軍勢{ぐんぜい}]は、ときの[声{こえ}]をあげて[戦線{せんせん}]に[出{で}]ようとしていた。", "21": "そしてイスラエルとペリシテびととは[戦列{せんれつ}]を[敷{し}]いて、[軍{ぐん}]と[軍{ぐん}]と[向{む}]き[合{あ}]った。", "22": "ダビデは[荷物{にもつ}]をおろして、[荷物{にもつ}]を[守{まも}]る[者{もの}]にあずけ、[戦列{せんれつ}]の[方{ほう}]へ[走{はし}]って、[兄{あに}]たちの[所{ところ}]へ[行{い}]き、[彼{かれ}]らの[安否{あんぴ}]を[尋{たず}]ねた。", "23": "[兄{あに}]たちと[語{かた}]っている[時{とき}]、ペリシテびとの[戦列{せんれつ}]から、ガテのペリシテびとで、[名{な}]をゴリアテという、あの[戦{たたか}]いをいどむ[者{もの}]が[上{のぼ}]ってきて、[前{まえ}]と[同{おな}]じ[言葉{ことば}]を[言{い}]ったので、ダビデはそれを[聞{き}]いた。", "24": "イスラエルのすべての[人{ひと}]は、その[人{ひと}]を[見{み}]て、[避{さ}]けて[逃{に}]げ、ひじょうに[恐{おそ}]れた。", "25": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はまた[言{い}]った、「あなたがたは、あの[上{のぼ}]ってきた[人{ひと}]を[見{み}]たか。[確{たし}]かにイスラエルにいどむために[上{のぼ}]ってきたのだ。[彼{かれ}]を[殺{ころ}]す[人{ひと}]は、[王{おう}]が[大{おお}]いなる[富{とみ}]を[与{あた}]えて[富{と}]ませ、その[娘{むすめ}]を[与{あた}]え、その[父{ちち}]の[家{いえ}]にはイスラエルのうちで[税{ぜい}]を[免{まぬか}]れさせるであろう」。", "26": "ダビデはかたわらに[立{た}]っている[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「このペリシテびとを[殺{ころ}]し、イスラエルの[恥{はじ}]をすすぐ[人{ひと}]には、どうされるのですか。この[割礼{かつれい}]なきペリシテびとは[何者{なにもの}]なので、[生{い}]ける[神{かみ}]の[軍{ぐん}]をいどむのか」。", "27": "[民{たみ}]は[前{まえ}]と[同{おな}]じように、「[彼{かれ}]を[殺{ころ}]す[人{ひと}]にはこうされるであろう」と[答{こた}]えた。", "28": "[上{うえ}]の[兄{あに}]エリアブはダビデが[人々{ひとびと}]と[語{かた}]るのを[聞{き}]いて、ダビデに[向{む}]かい[怒{いか}]りを[発{はっ}]して[言{い}]った、「なんのために[下{くだ}]ってきたのか。[野{の}]にいるわずかの[羊{ひつじ}]はだれに[託{たく}]したのか。あなたのわがままと[悪{わる}]い[心{こころ}]はわかっている。[戦{たたか}]いを[見{み}]るために[下{くだ}]ってきたのだ」。", "29": "ダビデは[言{い}]った、「わたしが[今{いま}]、[何{なに}]をしたというのですか。ただひと[言{こと}]いっただけではありませんか」。", "30": "またふり[向{む}]いて、ほかの[人{ひと}]に[前{まえ}]のように[語{かた}]ったところ、[民{たみ}]はまた[同{おな}]じように[答{こた}]えた。", "31": "[人々{ひとびと}]はダビデの[語{かた}]った[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、それをサウルに[告{つ}]げたので、サウルは[彼{かれ}]を[呼{よ}]び[寄{よ}]せた。", "32": "ダビデはサウルに[言{い}]った、「だれも[彼{かれ}]のゆえに[気{き}]を[落{おと}]してはなりません。しもべが[行{い}]ってあのペリシテびとと[戦{たたか}]いましょう」。", "33": "サウルはダビデに[言{い}]った、「[行{い}]って、あのペリシテびとと[戦{たたか}]うことはできない。あなたは[年少{ねんしょう}]だが、[彼{かれ}]は[若{わか}]い[時{とき}]からの[軍人{ぐんじん}]だからです」。", "34": "しかしダビデはサウルに[言{い}]った、「しもべは[父{ちち}]の[羊{ひつじ}]を[飼{か}]っていたのですが、しし、あるいはくまがきて、[群{む}]れの[小羊{こひつじ}]を[取{と}]った[時{とき}]、", "35": "わたしはそのあとを[追{お}]って、これを[撃{う}]ち、[小羊{こひつじ}]をその[口{くち}]から[救{すく}]いだしました。その[獣{けもの}]がわたしにとびかかってきた[時{とき}]は、ひげをつかまえて、それを[撃{う}]ち[殺{ころ}]しました。", "36": "しもべはすでに、ししと、くまを[殺{ころ}]しました。この[割礼{かつれい}]なきペリシテびとも、[生{い}]ける[神{かみ}]の[軍{ぐん}]をいどんだのですから、あの[獣{けもの}]の一[頭{とう}]のようになるでしょう」。", "37": "ダビデはまた[言{い}]った、「ししのつめ、くまのつめからわたしを[救{すく}]い[出{だ}]された[主{しゅ}]は、またわたしを、このペリシテびとの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]されるでしょう」。サウルはダビデに[言{い}]った、「[行{い}]きなさい。どうぞ[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられるように」。", "38": "そしてサウルは[自分{じぶん}]のいくさ[衣{ころも}]をダビデに[着{き}]せ、[青銅{せいどう}]のかぶとを、その[頭{あたま}]にかぶらせ、また、うろことじのよろいを[身{み}]にまとわせた。", "39": "ダビデは、いくさ[衣{ころも}]の[上{うえ}]に、つるぎを[帯{お}]びて[行{い}]こうとしたが、できなかった。それに[慣{な}]れていなかったからである。そこでダビデはサウルに[言{い}]った、「わたしはこれらのものを[着{つ}]けていくことはできません。[慣{な}]れていないからです」。", "40": "ダビデはそれらを[脱{ぬ}]ぎすて、[手{て}]につえをとり、[谷間{たにま}]からなめらかな[石{いし}]五[個{こ}]を[選{えら}]びとって[自分{じぶん}]の[持{も}]っている[羊飼{ひつじかい}]の[袋{ふくろ}]に[入{い}]れ、[手{て}]に[石{いし}][投{な}]げを[執{と}]って、あのペリシテびとに[近{ちか}]づいた。", "41": "そのペリシテびとは[進{すす}]んできてダビデに[近{ちか}]づいた。そのたてを[執{と}]る[者{もの}]が[彼{かれ}]の[前{まえ}]にいた。", "42": "ペリシテびとは[見{み}]まわしてダビデを[見{み}]、これを[侮{あなど}]った。まだ[若{わか}]くて[血色{けっしょく}]がよく、[姿{すがた}]が[美{うつく}]しかったからである。", "43": "ペリシテびとはダビデに[言{い}]った、「つえを[持{も}]って、[向{む}]かってくるが、わたしは[犬{いぬ}]なのか」。ペリシテびとは、また[神々{かみがみ}]の[名{な}]によってダビデをのろった。", "44": "ペリシテびとはダビデに[言{い}]った、「さあ、[向{む}]かってこい。おまえの[肉{にく}]を、[空{そら}]の[鳥{とり}]、[野{の}]の[獣{けもの}]のえじきにしてくれよう」。", "45": "ダビデはペリシテびとに[言{い}]った、「おまえはつるぎと、やりと、[投{な}]げやりを[持{も}]って、わたしに[向{む}]かってくるが、わたしは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[名{な}]、すなわち、おまえがいどんだ、イスラエルの[軍{ぐん}]の[神{かみ}]の[名{な}]によって、おまえに[立{た}]ち[向{む}]かう。", "46": "きょう、[主{しゅ}]は、おまえをわたしの[手{て}]にわたされるであろう。わたしは、おまえを[撃{う}]って、[首{くび}]をはね、ペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]の[死{し}]かばねを、きょう、[空{そら}]の[鳥{とり}]、[地{ち}]の[野獣{やじゅう}]のえじきにし、イスラエルに、[神{かみ}]がおられることを[全{ぜん}][地{ち}]に[知{し}]らせよう。", "47": "またこの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]も、[主{しゅ}]は[救{すくい}]を[施{ほどこ}]すのに、つるぎとやりを[用{もち}]いられないことを[知{し}]るであろう。この[戦{たたか}]いは[主{しゅ}]の[戦{たたか}]いであって、[主{しゅ}]がわれわれの[手{て}]におまえたちを[渡{わた}]されるからである」。", "48": "そのペリシテびとが[立{た}]ち[上{あ}]がり、[近{ちか}]づいてきてダビデに[立{た}]ち[向{む}]かったので、ダビデは[急{いそ}]ぎ[戦線{せんせん}]に[走{はし}]り[出{で}]て、ペリシテびとに[立{た}]ち[向{む}]かった。", "49": "ダビデは[手{て}]を[袋{ふくろ}]に[入{い}]れて、その[中{なか}]から一つの[石{いし}]を[取{と}]り、[石{いし}][投{な}]げで[投{な}]げて、ペリシテびとの[額{ひたい}]を[撃{う}]ったので、[石{いし}]はその[額{ひたい}]に[突{つ}]き[入{はい}]り、うつむきに[地{ち}]に[倒{たお}]れた。", "50": "こうしてダビデは[石{いし}][投{な}]げと[石{いし}]をもってペリシテびとに[勝{か}]ち、ペリシテびとを[撃{う}]って、これを[殺{ころ}]した。ダビデの[手{て}]につるぎがなかったので、", "51": "ダビデは[走{はし}]りよってペリシテびとの[上{うえ}]に[乗{の}]り、そのつるぎを[取{と}]って、さやから[抜{ぬ}]きはなし、それをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、その[首{くび}]をはねた。ペリシテの[人々{ひとびと}]は、その[勇士{ゆうし}]が[死{し}]んだのを[見{み}]て[逃{に}]げた。", "52": "イスラエルとユダの[人々{ひとびと}]は[立{た}]ちあがり、ときをあげて、ペリシテびとを[追撃{ついげき}]し、ガテおよびエクロンの[門{もん}]にまで[及{およ}]んだ。そのためペリシテびとの[負傷{ふしょう}][者{しゃ}]は、シャライムからガテおよびエクロンに[行{い}]く[道{みち}]の[上{うえ}]に[倒{たお}]れた。", "53": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はペリシテびとの[追撃{ついげき}]を[終{お}]えて[帰{かえ}]り、その[陣営{じんえい}]を[略奪{りゃくだつ}]した。", "54": "ダビデは、あのペリシテびとの[首{くび}]を[取{と}]ってエルサレムへ[持{も}]って[行{い}]ったが、その[武器{ぶき}]は[自分{じぶん}]の[天幕{てんまく}]に[置{お}]いた。", "55": "サウルはダビデがあのペリシテびとに[向{む}]かって[出{で}]ていくのを[見{み}]て、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]アブネルに[言{い}]った、「アブネルよ、この[若者{わかもの}]はだれの[子{こ}]か」。アブネルは[言{い}]った、「[王{おう}]よ、あなたのいのちにかけて[誓{ちか}]います。わたしは[知{し}]らないのです」。", "56": "[王{おう}]は[言{い}]った、「この[若者{わかもの}]がだれの[子{こ}]か、[尋{たず}]ねてみよ」。", "57": "ダビデが、あのペリシテびとを[殺{ころ}]して[帰{かえ}]ってきた[時{とき}]、アブネルは、ペリシテびとの[首{くび}]を[手{て}]に[持{も}]っている[彼{かれ}]を、サウルの[前{まえ}]に[連{つ}]れて[行{い}]った。", "58": "サウルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[若者{わかもの}]よ、あなたはだれの[子{こ}]か」。ダビデは[答{こた}]えた、「あなたのしもべ、ベツレヘムびとエッサイの[子{こ}]です」。" }, "18": { "1": "ダビデがサウルに[語{かた}]り[終{お}]えた[時{とき}]、ヨナタンの[心{こころ}]はダビデの[心{こころ}]に[結{むす}]びつき、ヨナタンは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]のようにダビデを[愛{あい}]した。", "2": "この[日{ひ}]、サウルはダビデを[召{め}]しかかえて、[父{ちち}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせなかった。", "3": "ヨナタンとダビデとは[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。ヨナタンが[自分{じぶん}]の[命{いのち}]のようにダビデを[愛{あい}]したからである。", "4": "ヨナタンは[自分{じぶん}]が[着{き}]ていた[上着{うわぎ}]を[脱{ぬ}]いでダビデに[与{あた}]えた。また、そのいくさ[衣{ころも}]、およびつるぎも[弓{ゆみ}]も[帯{おび}]も、そのようにした。", "5": "ダビデはどこでもサウルがつかわす[所{ところ}]に[出{で}]て[行{い}]って、てがらを[立{た}]てたので、サウルは[彼{かれ}]を[兵{へい}]の[隊長{たいちょう}]とした。それはすべての[民{たみ}]の[心{こころ}]にかない、またサウルの[家来{けらい}]たちの[心{こころ}]にもかなった。", "6": "[人々{ひとびと}]が[引{ひ}]き[揚{あ}]げてきた[時{とき}]、すなわちダビデが、かのペリシテびとを[殺{ころ}]して[帰{かえ}]った[時{とき}]、[女{おんな}]たちはイスラエルの[町々{まちまち}]から[出{で}]てきて、[手{て}][鼓{つづみ}]と[祝{いわ}]い[歌{うた}]と[三糸{みついと}]の[琴{こと}]をもって、[歌{うた}]いつ[舞{ま}]いつ、サウル[王{おう}]を[迎{むか}]えた。", "7": "[女{おんな}]たちは[踊{おど}]りながら[互{たがい}]に[歌{うた}]いかわした、「サウルは千を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、ダビデは[万{まん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した」。", "8": "サウルは、ひじょうに[怒{いか}]り、この[言葉{ことば}]に[気{き}]を[悪{わる}]くして[言{い}]った、「ダビデには[万{まん}]と[言{い}]い、わたしには千と[言{い}]う。この[上{うえ}]、[彼{かれ}]に[与{あた}]えるものは、[国{くに}]のほかないではないか」。", "9": "サウルは、この[日{ひ}]からのちダビデをうかがった。", "10": "[次{つぎ}]の[日{ひ}]、[神{かみ}]から[来{く}]る[悪霊{あくれい}]がサウルにはげしく[臨{のぞ}]んで、サウルが[家{いえ}]の[中{なか}]で[狂{くる}]いわめいたので、ダビデは、いつものように、[手{て}]で[琴{こと}]をひいた。その[時{とき}]、サウルの[手{て}]にやりがあったので、", "11": "サウルは「ダビデを[壁{かべ}]に[刺{さ}]し[通{とお}]そう」と[思{おも}]って、そのやりをふり[上{あ}]げた。しかしダビデは二[度{ど}][身{み}]をかわしてサウルを[避{さ}]けた。", "12": "[主{しゅ}]がサウルを[離{はな}]れて、ダビデと[共{とも}]におられたので、サウルはダビデを[恐{おそ}]れた。", "13": "それゆえサウルは、ダビデを[遠{とお}]ざけて、千[人{にん}]の[長{ちょう}]としたので、ダビデは[民{たみ}]の[先{さき}]に[立{た}]って[出入{でい}]りした。", "14": "またダビデは、すべてそのすることに、てがらを[立{た}]てた。[主{しゅ}]が[共{とも}]におられたからである。", "15": "サウルはダビデが[大{おお}]きなてがらを[立{た}]てるのを[見{み}]て[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れたが、", "16": "イスラエルとユダのすべての[人{ひと}]はダビデを[愛{あい}]した。[彼{かれ}]が[民{たみ}]の[先{さき}]に[立{た}]って[出入{でい}]りしたからである。", "17": "その[時{とき}]サウルはダビデに[言{い}]った、「わたしの[長女{ちょうじょ}]メラブを、あなたに[妻{つま}]として[与{あた}]えよう。ただ、あなたはわたしのために[勇{いさ}]ましく、[主{しゅ}]の[戦{たたか}]いを[戦{たたか}]いなさい」。サウルは「[自分{じぶん}]の[手{て}]で[彼{かれ}]を[殺{ころ}]さないで、ペリシテびとの[手{て}]で[殺{ころ}]そう」と[思{おも}]ったからである。", "18": "ダビデはサウルに[言{い}]った、「わたしは[何者{なにもの}]なのでしょう。わたしの[親族{しんぞく}]、わたしの[父{ちち}]の[一族{いちぞく}]はイスラエルのうちで[何者{なにもの}]なのでしょう。そのわたしが、どうして[王{おう}]のむこになることができましょう」。", "19": "しかしサウルの[娘{むすめ}]メラブは、ダビデにとつぐべき[時{とき}]になって、メホラびとアデリエルに[妻{つま}]として[与{あた}]えられた。", "20": "サウルの[娘{むすめ}]ミカルはダビデを[愛{あい}]した。[人々{ひとびと}]がそれをサウルに[告{つ}]げたとき、サウルはその[事{こと}]を[喜{よろこ}]んだ。", "21": "サウルは「ミカルを[彼{かれ}]に[与{あた}]えて、[彼{かれ}]を[欺{あざむ}]く[手{て}]だてとし、ペリシテびとの[手{て}]で[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そう」と[思{おも}]ったので、サウルはふたたびダビデに[言{い}]った、「あなたを、きょう、わたしのむこにします」。", "22": "そしてサウルは[家来{けらい}]たちに[命{めい}]じた、「ひそかにダビデに[言{い}]いなさい、『[王{おう}]はあなたが[気{き}]に[入{い}]り、[王{おう}]の[家来{けらい}]たちも[皆{みな}]あなたを[愛{あい}]しています。それゆえ[王{おう}]のむこになりなさい』」。", "23": "そこでサウルの[家来{けらい}]たちはこの[言葉{ことば}]をダビデの[耳{みみ}]に[語{かた}]ったので、ダビデは[言{い}]った、「わたしのような[貧{まず}]しく、[卑{いや}]しい[者{もの}]が、[王{おう}]のむこになることは、あなたがたには、たやすいことと[思{おも}]われますか」。", "24": "サウルの[家来{けらい}]たちはサウルに、「ダビデはこう[言{い}]った」と[告{つ}]げた。", "25": "サウルは[言{い}]った、「あなたがたはダビデにこう[言{い}]いなさい、『[王{おう}]はなにも[結納{ゆいのう}]を[望{のぞ}]まれない。ただペリシテびとの[陽{よう}]の[皮{かわ}]一百を[獲{え}]て、[王{おう}]のあだを[討{う}]つことを[望{のぞ}]まれる』」。これはサウルが、ダビデをペリシテびとの[手{て}]によって[倒{たお}]そうと[思{おも}]ったからである。", "26": "サウルの[家来{けらい}]たちが、この[言葉{ことば}]をダビデに[告{つ}]げた[時{とき}]、ダビデは[王{おう}]のむこになることを[良{よ}]しとした。そして[定{さだ}]めた[日{ひ}]がまだこないうちに、", "27": "ダビデは[従者{じゅうしゃ}]をつれて、[立{た}]って[行{い}]き、ペリシテびと二百[人{にん}]を[殺{ころ}]して、その[陽{よう}]の[皮{かわ}]を[携{たずさ}]え[帰{かえ}]り、[王{おう}]のむこになるために、それをことごとく[王{おう}]にささげた。そこでサウルは[娘{むすめ}]ミカルを[彼{かれ}]に[妻{つま}]として[与{あた}]えた。", "28": "しかしサウルは[見{み}]て、[主{しゅ}]がダビデと[共{とも}]におられること、またイスラエルのすべての[人{ひと}]がダビデを[愛{あい}]するのを[知{し}]った[時{とき}]、", "29": "サウルは、ますますダビデを[恐{おそ}]れた。こうしてサウルは[絶{た}]えずダビデに[敵{てき}]した。", "30": "さてペリシテびとの[君{きみ}]たちが[攻{せ}]めてきたが、ダビデは、[彼{かれ}]らが[攻{せ}]めてくるごとに、サウルのどの[家来{けらい}]よりも[多{おお}]くのてがらを[立{た}]てたので、その[名{な}]はひじょうに[尊敬{そんけい}]された。" }, "19": { "1": "サウルはその[子{こ}]ヨナタンおよびすべての[家来{けらい}]たちにダビデを[殺{ころ}]すようにと[言{い}]った。しかしサウルの[子{こ}]ヨナタンは[深{ふか}]くダビデを[愛{あい}]していた。", "2": "ヨナタンはダビデに[言{い}]った、「[父{ちち}]サウルはあなたを[殺{ころ}]そうとしています。それゆえあすの[朝{あさ}]、[気{き}]をつけて、わからない[場所{ばしょ}]に[身{み}]を[隠{かく}]していてください。", "3": "わたしは[出{で}]て[行{い}]って、あなたがいる[野原{のはら}]で[父{ちち}]のかたわらに[立{た}]ち、[父{ちち}]にあなたのことを[話{はな}]しましょう。そして、[何{なに}]かわたしにわかれば、あなたに[告{つ}]げましょう」。", "4": "ヨナタンは[父{ちち}]サウルにダビデのことをほめて[言{い}]った、「[王{おう}]よ、どうか[家来{けらい}]ダビデに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないでください。[彼{かれ}]は、あなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]さず、また[彼{かれ}]のしたことは、あなたのためになることでした。", "5": "[彼{かれ}]は[命{いのち}]をかけて、あのペリシテびとを[殺{ころ}]し、[主{しゅ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]に[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられたのです。あなたはそれを[見{み}]て[喜{よろこ}]ばれました。それであるのに、どうしてゆえなくダビデを[殺{ころ}]し、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]そうとされるのですか」。", "6": "サウルはヨナタンの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれた。そしてサウルは[誓{ちか}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わたしは[決{けっ}]して[彼{かれ}]を[殺{ころ}]さない」。", "7": "ヨナタンはダビデを[呼{よ}]んでこれらのことをみなダビデに[告{つ}]げた。そしてヨナタンがダビデをサウルのもとに[連{つ}]れてきたので、ダビデは、もとのようにサウルの[前{まえ}]にいた。", "8": "ところがまた[戦争{せんそう}]がおこって、ダビデは[出{で}]てペリシテびとと[戦{たたか}]い、[大{おお}]いに[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]したので、[彼{かれ}]らはその[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "9": "さてサウルが[家{いえ}]にいて[手{て}]にやりを[持{も}]ってすわっていた[時{とき}]、[主{しゅ}]から[来{く}]る[悪霊{あくれい}]がサウルに[臨{のぞ}]んだので、ダビデは[琴{こと}]をひいていたが、", "10": "サウルはそのやりをもってダビデを[壁{かべ}]に[刺{さ}]し[通{とお}]そうとした。しかし[彼{かれ}]はサウルの[前{まえ}]に[身{み}]をかわしたので、やりは[壁{かべ}]につきささった。そしてダビデは[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "11": "その[夜{よる}]、サウルはダビデの[家{いえ}]に[使者{ししゃ}]たちをつかわして[見張{みは}]りをさせ、[朝{あさ}]になって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]させようとした。しかしダビデの[妻{つま}]ミカルはダビデに[言{い}]った、「もし[今夜{こんや}]のうちに、あなたが[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]わないならば、あすは[殺{ころ}]されるでしょう」。", "12": "そしてミカルがダビデを[窓{まど}]からつりおろしたので、[彼{かれ}]は[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "13": "ミカルは一つの[像{ぞう}]をとって、[寝床{ねどこ}]の[上{うえ}]に[横{よこ}]たえ、その[頭{あたま}]にやぎの[毛{け}]の[網{あみ}]をかけ、[着物{きもの}]をもってそれをおおった。", "14": "サウルはダビデを[捕{とら}]えるため[使者{ししゃ}]たちをつかわしたが、[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「あの[人{ひと}]は[病気{びょうき}]です」。", "15": "そこでサウルは、ダビデを[見{み}]させようと[使者{ししゃ}]たちをつかわして[言{い}]った、「[彼{かれ}]を[寝床{ねどこ}]のまま、わたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきなさい。わたしが[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そう」。", "16": "[使者{ししゃ}]たちがはいって[見{み}]ると、[寝床{ねどこ}]には[像{ぞう}]が[横{よこ}]たえてあって、その[頭{あたま}]には、やぎの[毛{け}]の[網{あみ}]がかけてあった。", "17": "サウルはミカルに[言{い}]った、「あなたはどうして、このようにわたしを[欺{あざむ}]いて、わたしの[敵{てき}]を[逃{に}]がしたのか」。ミカルはサウルに[答{こた}]えた、「あの[人{ひと}]はわたしに『[逃{に}]がしてくれ。さもないと、おまえを[殺{ころ}]す』と[言{い}]いました」。", "18": "ダビデは[逃{に}]げ[去{さ}]り、ラマにいるサムエルのもとへ[行{い}]って、サウルが[自分{じぶん}]にしたすべてのことを[彼{かれ}]に[告{つ}]げた。そしてダビデとサムエルは[行{い}]ってナヨテに[住{す}]んだ。", "19": "ある[人{ひと}]がサウルに「ダビデはラマのナヨテにいます」と[告{つ}]げたので、", "20": "サウルは、ダビデを[捕{とら}]えるために、[使者{ししゃ}]たちをつかわした。[彼{かれ}]らは[預言者{よげんしゃ}]の[一群{いちぐん}]が[預言{よげん}]していて、サムエルが、そのうちの、かしらとなって[立{た}]っているのを[見{み}]たが、その[時{とき}]、[神{かみ}]の[霊{れい}]はサウルの[使者{ししゃ}]たちにも[臨{のぞ}]んで、[彼{かれ}]らもまた[預言{よげん}]した。", "21": "サウルは、このことを[聞{き}]いて、[他{た}]の[使者{ししゃ}]たちをつかわしたが、[彼{かれ}]らもまた[預言{よげん}]した。サウルは三たび[使者{ししゃ}]たちをつかわしたが、[彼{かれ}]らもまた[預言{よげん}]した。", "22": "そこでサウルはみずからラマに[行{い}]き、セクの[大井戸{おおいど}]に[着{つ}]いた[時{とき}]、[問{と}]うて[言{い}]った、「サムエルとダビデは、どこにおるか」。ひとりの[人{ひと}]が[答{こた}]えた、「[彼{かれ}]らはラマのナヨテにいます」。", "23": "そこでサウルはそこからラマのナヨテに[行{い}]ったが、[神{かみ}]の[霊{れい}]はまた[彼{かれ}]にも[臨{のぞ}]んで、[彼{かれ}]はラマのナヨテに[着{つ}]くまで[歩{ある}]きながら[預言{よげん}]した。", "24": "そして[彼{かれ}]もまた[着物{きもの}]を[脱{ぬ}]いで、[同{おな}]じようにサムエルの[前{まえ}]で[預言{よげん}]し、一[日{にち}]一[夜{や}]、[裸{はだか}]で[倒{たお}]れ[伏{ふ}]していた。[人々{ひとびと}]が「サウルもまた[預言者{よげんしゃ}]たちのうちにいるのか」というのはこのためである。" }, "20": { "1": "ダビデはラマのナヨテから[逃{に}]げてきて、ヨナタンに[言{い}]った、「わたしが[何{なに}]をし、どのような[悪{わる}]いことがあり、あなたの[父{ちち}]の[前{まえ}]にどんな[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、わたしを[殺{ころ}]そうとされるのでしょうか」。", "2": "ヨナタンは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[決{けっ}]して[殺{ころ}]されることはありません。[父{ちち}]は[事{こと}]の[大小{だいしょう}]を[問{と}]わず、わたしに[告{つ}]げないですることはありません。どうして[父{ちち}]がわたしにその[事{こと}]を[隠{かく}]しましょう。そのようなことはありません」。", "3": "しかしダビデは[答{こた}]えた、「あなたの[父{ちち}]は、わたしがあなたの[好意{こうい}]をえていることをよく[知{し}]っておられます。それで『ヨナタンが[悲{かな}]しむことのないように、これを[知{し}]らせないでおこう』と[思{おも}]っておられるのです。しかし、[主{しゅ}]は[生{い}]きておられ、あなたの[魂{たましい}]は[生{い}]きています。わたしと[死{し}]との[間{あいだ}]は、ただ一[歩{ぽ}]です」。", "4": "ヨナタンはダビデに[言{い}]った、「あなたが[言{い}]われることはなんでもします」。", "5": "ダビデはヨナタンに[言{い}]った、「あすは、ついたちですから、わたしは[王{おう}]と[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をしなければなりません。しかしわたしを[行{い}]かせて三[日{か}][目{め}]の[夕方{ゆうがた}]まで、[野原{のはら}]に[隠{かく}]れることを[許{ゆる}]してください。", "6": "もしあなたの[父{ちち}]がわたしのことを[尋{たず}]ねられるならば、その[時{とき}]、[言{い}]ってください、『ダビデはふるさとの[町{まち}]ベツレヘムへ[急{いそ}]いで[行{い}]くことを[許{ゆる}]してくださいと、しきりにわたしに[求{もと}]めました。そこで[全家{ぜんか}]の[年{とし}][祭{まつり}]があるからです』。", "7": "もし[彼{かれ}]が「[良{よ}]し」と[言{い}]われるなら、しもべは[安全{あんぜん}]ですが、[怒{いか}]られるなら、わたしに[害{がい}]を[加{くわ}]える[決心{けっしん}]でおられるのを[知{し}]ってください。", "8": "あなたは、[主{しゅ}]の[前{まえ}]で、しもべと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んでくださいました。それでどうぞしもべにいつくしみを[施{ほどこ}]してください。しかし、もしわたしに[悪{わる}]いことがあるならば、あなた[自{みずか}]らわたしを[殺{ころ}]してください。どうしてあなたの[父{ちち}]のもとへわたしを[引{ひ}]いていかなければならないでしょう」。", "9": "ヨナタンは[言{い}]った、「そのようなことは[決{けっ}]してありません。[父{ちち}]があなたに[害{がい}]を[加{くわ}]える[決心{けっしん}]をしていることがわたしにわかっているならば、わたしはそれをあなたに[告{つ}]げないでおきましょうか」。", "10": "ダビデはヨナタンに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]が[荒々{あらあら}]しくあなたに[答{こた}]えられる[時{とき}]、だれがわたしに[告{つ}]げるでしょうか」。", "11": "ヨナタンはダビデに[言{い}]った、「さあ、[野原{のはら}]へ[出{で}]ていこう」。こうしてふたりは[野原{のはら}]へ[出{で}]て[行{い}]った。", "12": "そしてヨナタンはダビデに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、[証人{しょうにん}]です。[明日{みょうにち}]か[明後日{みょうごにち}]の[今{いま}]ごろ、わたしが[父{ちち}]の[心{こころ}]を[探{さぐ}]って、[父{ちち}]がダビデに[対{たい}]して[良{よ}]いのを[見{み}]ながら、[人{ひと}]をつかわしてあなたに[知{し}]らせないようなことをするでしょうか。", "13": "しかし、もし[父{ちち}]があなたに[害{がい}]を[加{くわ}]えようと[思{おも}]っているのに、それをあなたに[知{し}]らせず、あなたを[逃{に}]がして、[安全{あんぜん}]に[去{さ}]らせないならば、[主{しゅ}]よ、どうぞ[幾重{いくえ}]にも、このヨナタンを[罰{ばっ}]してください。どうぞ[主{しゅ}]が[父{ちち}]と[共{とも}]におられたように、あなたと[共{とも}]におられますように。", "14": "もしわたしがなお[生{い}]きながらえているならば、[主{しゅ}]のいつくしみをわたしに[施{ほどこ}]し、[死{し}]を[免{まぬか}]れさせてください。", "15": "またわたしの[家{いえ}]をも、[長{なが}]くあなたのいつくしみにあずからせてください。[主{しゅ}]がダビデの[敵{てき}]をことごとく[地{ち}]のおもてから[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされる[時{とき}]、", "16": "ヨナタンの[名{な}]をダビデの[家{いえ}]から[絶{た}]やさないでください。どうぞ[主{しゅ}]がダビデの[敵{てき}]に、あだを[返{かえ}]されるように」。", "17": "そしてヨナタンは[重{かさ}]ねてダビデに[誓{ちか}]わせた。[彼{かれ}]を[愛{あい}]したからである。ヨナタンは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]のように[彼{かれ}]を[愛{あい}]していた。", "18": "ヨナタンはダビデに[言{い}]った、「あすはついたちです。あなたの[席{せき}]があいているので、どうしたのかと[尋{たず}]ねられるでしょう。", "19": "三[日{か}][目{め}]には、きびしく[尋{たず}]ねられるでしょうから、[先{さき}]にあなたが[隠{かく}]れた[場所{ばしょ}]へ[行{い}]って、[向{む}]こうの[石塚{いしづか}]のかたわらにいてください。", "20": "わたしは[的{まと}]を[射{い}]るようにして、[矢{や}]を三[本{ほん}]、そのそばに[放{はな}]ちます。", "21": "そして、『[行{い}]って[矢{や}]を[捜{さが}]してきなさい』と[言{い}]って[子供{こども}]をつかわしましょう。わたしが[子供{こども}]に、『[矢{や}]は[手前{てまえ}]にある。それを[取{と}]ってきなさい』と[言{い}]うならば、その[時{とき}]あなたはきてください。[主{しゅ}]が[生{い}]きておられるように、あなたは[安全{あんぜん}]で、[何{なに}]も[危険{きけん}]がないからです。", "22": "しかしわたしがその[子{こ}][供{とも}]に、『[矢{や}]は[向{む}]こうにある』と[言{い}]うならば、その[時{とき}]、あなたは[去{さ}]って[行{い}]きなさい。[主{しゅ}]があなたを[去{さ}]らせられるのです。", "23": "あなたとわたしとで[話{はな}]しあった[事{こと}]については、[主{しゅ}]が[常{つね}]にあなたとわたしとの[間{あいだ}]におられます」。", "24": "そこでダビデは[野原{のはら}]に[身{み}]を[隠{かく}]した。さて、ついたちになったので、[王{おう}]は[食事{しょくじ}]をするため[席{せき}]に[着{つ}]いた。", "25": "[王{おう}]はいつものように[壁{かべ}][寄{よ}]りに[席{せき}]に[着{つ}]き、ヨナタンはその[向{む}]かい[側{がわ}]の[席{せき}]に[着{つ}]き、アブネルはサウルの[横{よこ}]の[席{せき}]に[着{つ}]いたが、ダビデの[場所{ばしょ}]にはだれもいなかった。", "26": "ところがその[日{ひ}]サウルは[何{なに}]も[言{い}]わなかった、「[彼{かれ}]に[何{なに}]か[起{た}]って[汚{けが}]れたのだろう。きっと[汚{けが}]れたのにちがいない」と[思{おも}]ったからである。", "27": "しかし、ふつか[目{め}]すなわち、ついたちの[明{あ}]くる[日{ひ}]も、ダビデの[場所{ばしょ}]はあいていたので、サウルは、その[子{こ}]ヨナタンに[言{い}]った、「どうしてエッサイの[子{こ}]は、きのうもきょうも[食事{しょくじ}]にこないのか」。", "28": "ヨナタンはサウルに[答{こた}]えた、「ダビデは、ベツレヘムへ[行{い}]くことを[許{ゆる}]してくださいと、しきりにわたしに[求{もと}]めました。", "29": "[彼{かれ}]は[言{い}]いました、『わたしに[行{い}]かせてください。われわれの[一族{いちぞく}]が[町{まち}]で[祭{まつり}]をするので、[兄{あに}]がわたしに[来{く}]るようにと[命{めい}]じました。それでもし、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ますならば、どうぞ、わたしに[行{い}]くことを[許{ゆる}]し、[兄弟{きょうだい}]たちに[会{あ}]わせてください』。それで[彼{かれ}]は[王{おう}]の[食卓{しょくたく}]にこなかったのです」。", "30": "その[時{とき}]サウルはヨナタンにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは[心{こころ}]の[曲{まが}]った、そむく[女{おんな}]の[産{う}]んだ[子{こ}]だ。あなたがエッサイの[子{こ}]を[選{えら}]んで、[自分{じぶん}]の[身{み}]をはずかしめ、また[母{はは}]の[身{み}]をはずかしめていることをわたしが[知{し}]らないと[思{おも}]うのか。", "31": "エッサイの[子{こ}]がこの[世{よ}]に[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]は、あなたも、あなたの[王国{おうこく}]も[堅{かた}]く[立{た}]っていくことはできない。それゆえ[今{いま}]、[人{ひと}]をつかわして、[彼{かれ}]をわたしのもとに[連{つ}]れてこさせなさい。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[死{し}]ななければならない」。", "32": "ヨナタンは[父{ちち}]サウルに[答{こた}]えた、「どうして[彼{かれ}]は[殺{ころ}]されなければならないのですか。[彼{かれ}]は[何{なに}]をしたのですか」。", "33": "ところがサウルはヨナタンを[撃{う}]とうとして、やりを[彼{かれ}]に[向{む}]かって[振{ふ}]り[上{あ}]げたので、ヨナタンは[父{ちち}]がダビデを[殺{ころ}]そうと、[心{こころ}]に[決{き}]めているのを[知{し}]った。", "34": "ヨナタンは[激{はげ}]しく[怒{いか}]って[席{せき}]を[立{た}]ち、その[月{つき}]のふつかには[食事{しょくじ}]をしなかった。[父{ちち}]がダビデをはずかしめたので、ダビデのために[憂{うれ}]えたからである。", "35": "あくる[朝{あさ}]、ヨナタンは、ひとりの[小{ちい}]さい[子供{こども}]を[連{つ}]れて、ダビデと[打{う}]ち[合{あ}]わせたように[野原{のはら}]に[出{で}]て[行{い}]った。", "36": "そしてその[子{こ}][供{とも}]に[言{い}]った、「[走{はし}]って[行{い}]って、わたしの[射{い}]る[矢{や}]を[捜{さが}]しなさい」。[子供{こども}]が[走{はし}]って[行{い}]く[間{あいだ}]に、ヨナタンは[矢{や}]を[彼{かれ}]の[前{まえ}]の[方{ほう}]に[放{はな}]った。", "37": "そして[子供{こども}]が、ヨナタンの[放{はな}]った[矢{や}]のところへ[行{い}]った[時{とき}]、ヨナタンは[子供{こども}]のうしろから[呼{よ}]ばわって、「[矢{や}]は[向{む}]こうにあるではないか」と[言{い}]った。", "38": "ヨナタンはまた、その[子{こ}][供{とも}]のうしろから[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[早{はや}]くせよ、[急{いそ}]げ。とどまるな」。その[子{こ}][供{とも}]は[矢{や}]を[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めて[主人{しゅじん}]ヨナタンのもとにきた。", "39": "しかし[子供{こども}]は[何{なに}]も[知{し}]らず、ヨナタンとダビデだけがそのことを[知{し}]っていた。", "40": "ヨナタンは[自分{じぶん}]の[武器{ぶき}]をその[子{こ}][供{とも}]に[渡{わた}]して[言{い}]った、「あなたはこれを[町{まち}]へ[運{はこ}]んで[行{い}]きなさい」。", "41": "[子供{こども}]が[行{い}]ってしまうとダビデは[石塚{いしづか}]のかたわらをはなれて[立{た}]ちいで、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して三[度{ど}][敬礼{けいれい}]した。そして、ふたりは[互{たがい}]に[口{くち}]づけし、[互{たがい}]に[泣{な}]いた。やがてダビデは[心{こころ}]が[落{お}]ち[着{つ}]いた。", "42": "その[時{とき}]ヨナタンはダビデに[言{い}]った、「[無事{ぶじ}]に[行{い}]きなさい。われわれふたりは、『[主{しゅ}]が[常{つね}]にわたしとあなたの[間{あいだ}]におられ、また、わたしの[子孫{しそん}]とあなたの[子孫{しそん}]の[間{あいだ}]におられる』と[言{い}]って、[主{しゅ}]の[名{な}]をさして[誓{ちか}]ったのです」。こうしてダビデは[立{た}]ち[去{さ}]り、ヨナタンは[町{まち}]にはいった。" }, "21": { "1": "ダビデはノブに[行{い}]き、[祭司{さいし}]アヒメレクのところへ[行{い}]った。アヒメレクはおののきながらダビデを[迎{むか}]えて[言{い}]った、「どうしてあなたはひとりですか。だれも[供{とも}]がいないのですか」。", "2": "ダビデは[祭司{さいし}]アヒメレクに[言{い}]った、「[王{おう}]がわたしに一つの[事{こと}]を[命{めい}]じて、『わたしがおまえをつかわしてさせる[事{こと}]、またわたしが[命{めい}]じたことについては、[何{なに}]をも[人{ひと}]に[知{し}]らせてはならない』と[言{い}]われました。そこでわたしは、ある[場所{ばしょ}]に[若者{わかもの}]たちを[待{ま}]たせてあります。", "3": "ところで[今{いま}]あなたの[手{て}]もとにパン五[個{こ}]でもあれば、それをわたしにください。なければなんでも、あるものをください」。", "4": "[祭司{さいし}]はダビデに[答{こた}]えて[言{い}]った、「[常{つね}]のパンはわたしの[手{て}]もとにありません。ただその[若者{わかもの}]たちが[女{おんな}]を[慎{つつし}]んでさえいたのでしたら、[聖別{せいべつ}]したパンがあります」。", "5": "ダビデは[祭司{さいし}]に[答{こた}]えた、「わたしが[戦{たたか}]いに[出{で}]るいつもの[時{とき}]のように、われわれはたしかに[女{おんな}]たちを[近{ちか}]づけていません。[若者{わかもの}]たちの[器{うつわ}]は、[常{つね}]の[旅{たび}]であったとしても、[清{きよ}]いのです。まして、きょう、[彼{かれ}]らの[器{うつわ}]は[清{きよ}]くないでしょうか」。", "6": "そこで[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]に[聖別{せいべつ}]したパンを[与{あた}]えた。その[所{ところ}]に、[供{そな}]えのパンのほかにパンがなく、このパンは、これを[取{と}]り[下{さ}]げる[日{ひ}]に、あたたかいパンと[置{お}]きかえるため、[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[取{と}]り[下{とり}]さげたものである。", "7": "その[日{ひ}]、その[所{ところ}]に、サウルのしもべのひとりが、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[留{と}]め[置{お}]かれていた。その[名{な}]はドエグといい、エドムびとであって、サウルの[牧者{ぼくしゃ}]の[長{ちょう}]であった。", "8": "ダビデはまたアヒメレクに[言{い}]った、「ここに、あなたの[手{て}]もとに、やりかつるぎがありませんか。[王{おう}]の[事{こと}]が[急{きゅう}]を[要{よう}]したので、わたしはつるぎも[武器{ぶき}]も[持{も}]ってこなかったのです」。", "9": "[祭司{さいし}]は[言{い}]った、「あなたがエラの[谷{たに}]で[殺{ころ}]したペリシテびとゴリアテのつるぎが、[布{ぬの}]に[包{つつ}]んでエポデのうしろにあります。もしあなたがこれを[取{と}]ろうとおもわれるなら、お[取{と}]りください。ここにはそのほかにはありません」。ダビデは[言{い}]った、「それにまさるものはありません。それをわたしにください」。", "10": "ダビデはその[日{ひ}]サウルを[恐{おそ}]れて、[立{た}]ってガテの[王{おう}]アキシのところへ[逃{に}]げて[行{い}]った。", "11": "アキシの[家来{けらい}]たちはアキシに[言{い}]った、「これはあの[国{くに}]の[王{おう}]ダビデではありませんか。[人々{ひとびと}]が[踊{おど}]りながら、[互{たがい}]に[歌{うた}]いかわして、『サウルは千を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、ダビデは[万{まん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した』と[言{い}]ったのは、この[人{ひと}]のことではありませんか」。", "12": "ダビデは、これらの[言葉{ことば}]を[心{こころ}]におき、ガテの[王{おう}]アキシを、ひじょうに[恐{おそ}]れたので、", "13": "[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で、わざと[挙動{きょどう}]を[変{か}]え、[捕{とら}]えられて[気違{きちが}]いのふりをし、[門{もん}]のとびらを[打{う}]ちたたき、よだれを[流{なが}]して、ひげに[伝{つた}]わらせた。", "14": "アキシは[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「あなたがたの[見{み}]るように、この[人{ひと}]は[気違{きちが}]いだ。どうして[彼{かれ}]をわたしの[所{ところ}]へ[連{つ}]れてきたのか。", "15": "わたしに[気違{きちが}]いが[必要{ひつよう}]なのか。この[者{もの}]を[連{つ}]れてきて、わたしの[前{まえ}]で[狂{くる}]わせようというのか。この[者{もの}]をわたしの[家{いえ}]へ[入{い}]れようとするのか」。" }, "22": { "1": "こうしてダビデはその[所{ところ}]を[去{さ}]り、アドラムのほら[穴{あな}]へのがれた。[彼{かれ}]の[兄弟{きょうだい}]たちと[父{ちち}]の[家{いえ}]の[者{もの}]は[皆{みな}]、これを[聞{き}]き、その[所{ところ}]に[下{くだ}]って[彼{かれ}]のもとにきた。", "2": "また、しえたげられている[人々{ひとびと}]、[負債{ふさい}]のある[人々{ひとびと}]、[心{こころ}]に[不満{ふまん}]のある[人々{ひとびと}]も[皆{みな}]、[彼{かれ}]のもとに[集{あつ}]まってきて、[彼{かれ}]はその[長{ちょう}]となった。おおよそ四百[人{にん}]の[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]にあった。", "3": "ダビデはそこからモアブのミヅパへ[行{い}]き、モアブの[王{おう}]に[言{い}]った、「[神{かみ}]がわたしのためにどんなことをされるかわかるまで、どうぞわたしの[父母{ふぼ}]をあなたの[所{ところ}]におらせてください」。", "4": "そして[彼{かれ}]はモアブの[王{おう}]に[彼{かれ}]らを[託{たく}]したので、[彼{かれ}]らはダビデが[要害{ようがい}]におる[間{あいだ}]、[王{おう}]の[所{ところ}]におった。", "5": "さて、[預言者{よげんしゃ}]ガドはダビデに[言{い}]った、「[要害{ようがい}]にとどまっていないで、[去{さ}]ってユダの[地{ち}]へ[行{い}]きなさい」。そこでダビデは[去{さ}]って、ハレテの[森{もり}]へ[行{い}]った。", "6": "サウルは、ダビデおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[人々{ひとびと}]が[見{み}]つかったということを[聞{き}]いた。サウルはギベアで、やりを[手{て}]にもって、[丘{おか}]のぎょりゅうの[木{き}]の[下{した}]にすわっており、[家来{けらい}]たちはみなそのまわりに[立{た}]っていた。", "7": "サウルはまわりに[立{た}]っている[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「あなたがたベニヤミンびとは[聞{き}]きなさい。エッサイの[子{こ}]もまた、あなたがたおのおのに[畑{はたけ}]やぶどう[畑{はたけ}]を[与{あた}]え、おのおのを千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]にするであろうか。", "8": "あなたがたは[皆{みな}][共{とも}]にはかってわたしに[敵{てき}]した。わたしの[子{こ}]がエッサイの[子{こ}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]んでも、それをわたしに[告{つ}]げるものはなく、またあなたがたのうち、ひとりもわたしのために[憂{うれ}]えず、きょうのように、わたしの[子{こ}]がわたしのしもべをそそのかしてわたしに[逆{さか}]らわせ、[道{みち}]で[彼{かれ}]がわたしを[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せするようになっても、わたしに[告{つ}]げる[者{もの}]はない」。", "9": "その[時{とき}]エドムびとドエグは、サウルの[家来{けらい}]たちのそばに[立{た}]っていたが、[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしはエッサイの[子{こ}]がノブにいるアヒトブの[子{こ}]アヒメレクの[所{ところ}]にきたのを[見{み}]ました。", "10": "アヒメレクは[彼{かれ}]のために[主{しゅ}]に[問{と}]い、また[彼{かれ}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]え、ペリシテびとゴリアテのつるぎを[与{あた}]えました」。", "11": "そこで[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわして、アヒトブの[子{こ}][祭司{さいし}]アヒメレクとその[父{ちち}]の[家{いえ}]のすべての[者{もの}]、すなわちノブの[祭司{さいし}]たちを[召{め}]したので、みな[王{おう}]の[所{ところ}]にきた。", "12": "サウルは[言{い}]った、「アヒトブの[子{こ}]よ、[聞{き}]きなさい」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「わが[主{しゅ}]よ、わたしはここにおります」。", "13": "サウルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうしてあなたはエッサイの[子{こ}]と[共{とも}]にはかってわたしに[敵{てき}]し、[彼{かれ}]にパンとつるぎを[与{あた}]え、[彼{かれ}]のために[神{かみ}]に[問{と}]い、きょうのように[彼{かれ}]をわたしに[逆{さか}]らって[立{た}]たせ、[道{みち}]で[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せさせるのか」。", "14": "アヒメレクは[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたの[家来{けらい}]のうち、ダビデのように[忠義{ちゅうぎ}]な[者{もの}]がほかにありますか。[彼{かれ}]は[王{おう}]の[娘{むすめ}][婿{むこ}]であり、[近衛{このえ}][兵{へい}]の[長{ちょう}]であって、あなたの[家{いえ}]で[尊{たっと}]ばれる[人{ひと}]ではありませんか。", "15": "[彼{かれ}]のために[神{かみ}]に[問{と}]うたのは、きょう[初{はじ}]めてでしょうか。いいえ、[決{けっ}]してそうではありません。[王{おう}]よ、どうぞ、しもべと[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]に[罪{つみ}]を[負{お}]わせないでください。しもべは、これについては、[事{こと}]の[大小{だいしょう}]を[問{と}]わず、[何{なに}]をも[知{し}]らなかったのです」。", "16": "[王{おう}]は[言{い}]った、「アヒメレクよ、あなたは[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならない。あなたの[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]も[同{おな}]じである」。", "17": "そして[王{おう}]はまわりに[立{た}]っている[近衛{このえ}]の[兵{へい}]に[言{い}]った、「[身{み}]をひるがえして、[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]たちを[殺{ころ}]しなさい。[彼{かれ}]らもダビデと[協力{きょうりょく}]していて、ダビデの[逃{に}]げたのを[知{し}]りながら、それをわたしに[告{つ}]げなかったからです」。ところが[王{おう}]の[家来{けらい}]たちは[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]たちを[殺{ころ}]すために[手{て}]を[下{くだ}]そうとはしなかった。", "18": "そこで[王{おう}]はドエグに[言{い}]った、「あなたが[身{み}]をひるがえして、[祭司{さいし}]たちを[殺{ころ}]しなさい」。エドムびとドエグは[身{み}]をひるがえして[祭司{さいし}]たちを[撃{う}]ち、その[日{ひ}][亜麻{あま}][布{ぬの}]のエポデを[身{み}]につけている[者{もの}]八十五[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "19": "[彼{かれ}]はまた、つるぎをもって[祭司{さいし}]の[町{まち}]ノブを[撃{う}]ち、つるぎをもって[男{おとこ}]、[女{おんな}]、[幼{おさ}]な[子{こ}]、[乳飲{ちの}]み[子{ご}]、[牛{うし}]、ろば、[羊{ひつじ}]を[殺{ころ}]した。", "20": "しかしアヒトブの[子{こ}]アヒメレクの[子{こ}]たちのひとりで、[名{な}]をアビヤタルという[人{ひと}]は、のがれてダビデの[所{ところ}]に[走{はし}]った。", "21": "そしてアビヤタルは、サウルが[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]たちを[殺{ころ}]したことをダビデに[告{つ}]げたので、", "22": "ダビデはアビヤタルに[言{い}]った、「あの[日{ひ}]、エドムびとドエグがあそこにいたので、わたしは[彼{かれ}]がきっとサウルに[告{つ}]げるであろうと[思{おも}]った。わたしがあなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]わせるもととなったのです。", "23": "あなたはわたしの[所{ところ}]にとどまってください。[恐{おそ}]れることはありません。あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]は、わたしの[命{いのち}]をも[求{もと}]めているのです。わたしの[所{ところ}]におられるならば、あなたは[安全{あんぜん}]でしょう」。" }, "23": { "1": "さて[人々{ひとびと}]はダビデに[告{つ}]げて[言{い}]った、「ペリシテびとがケイラを[攻{せ}]めて、[打{う}]ち[場{ば}]の[穀物{こくもつ}]をかすめています」。", "2": "そこでダビデは[主{しゅ}]に[問{と}]うて[言{い}]った、「わたしが[行{い}]って、このペリシテびとを[撃{う}]ちましょうか」。[主{しゅ}]はダビデに[言{い}]われた、「[行{い}]ってペリシテびとを[撃{う}]ち、ケイラを[救{すく}]いなさい」。", "3": "しかしダビデの[従者{じゅうしゃ}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「われわれは、ユダのここにおってさえ、[恐{おそ}]れているのに、ましてケイラへ[行{い}]って、ペリシテびとの[軍{ぐん}]に[当{あた}]ることができましょうか」。", "4": "ダビデが[重{かさ}]ねて[主{しゅ}]に[問{と}]うたところ、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]われた、「[立{た}]って、ケイラへ[下{くだ}]りなさい。わたしはペリシテびとをあなたの[手{て}]に[渡{わた}]します」。", "5": "ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちはケイラへ[行{い}]って、ペリシテびとと[戦{たたか}]い、[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]を[奪{うば}]いとり、[彼{かれ}]らを[多{おお}]く[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。こうしてダビデはケイラの[住民{じゅうみん}]を[救{すく}]った。", "6": "アヒメレクの[子{こ}]アビヤタルは、ケイラにいるダビデのもとにのがれてきた[時{とき}]、[手{て}]にエポデをもって[下{くだ}]ってきた。", "7": "さてダビデのケイラにきたことがサウルに[聞{きこ}]えたので、サウルは[言{い}]った、「[神{かみ}]はわたしの[手{て}]に[彼{かれ}]をわたされた。[彼{かれ}]は[門{もん}]と[貫{かん}]の[木{き}]のある[町{まち}]にはいって、[自分{じぶん}]で[身{み}]を[閉{と}]じこめたからである」。", "8": "そこでサウルはすべての[民{たみ}]を[戦{たたか}]いに[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、ケイラに[下{くだ}]り、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]を[攻{せ}]め[囲{かこ}]もうとした。", "9": "ダビデはサウルが[自分{じぶん}]に[害{がい}]を[加{くわ}]えようとしているのを[知{し}]って、[祭司{さいし}]アビヤタルに[言{い}]った、「エポデを[持{も}]ってきてください」。", "10": "そしてダビデは[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、しもべはサウルがケイラにきて、わたしのために、この[町{まち}]を[滅{ほろ}]ぼそうとしていることを[確{たし}]かに[聞{き}]きました。", "11": "ケイラの[人々{ひとびと}]はわたしを[彼{かれ}]の[手{て}]に[渡{わた}]すでしょうか。しもべの[聞{き}]いたように、サウルは[下{くだ}]ってくるでしょうか。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞ、しもべに[告{つ}]げてください」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[彼{かれ}]は[下{くだ}]って[来{く}]る」。", "12": "ダビデは[言{い}]った、「ケイラの[人々{ひとびと}]はわたしと[従者{じゅうしゃ}]たちをサウルの[手{て}]にわたすでしょうか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らはあなたがたを[渡{わた}]すであろう」。", "13": "そこでダビデとその六百[人{にん}]ほどの[従者{じゅうしゃ}]たちは[立{た}]って、ケイラを[去{さ}]り、いずこともなくさまよった。ダビデのケイラから[逃{に}]げ[去{さ}]ったことがサウルに[聞{きこ}]えたので、サウルは[戦{たたか}]いに[出{で}]ることをやめた。", "14": "ダビデは[荒野{あらの}]にある[要害{ようがい}]におり、またジフの[荒野{あらの}]の[山地{さんち}]におった。サウルは[日々{ひび}]に[彼{かれ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]めたが、[神{かみ}]は[彼{かれ}]をその[手{て}]に[渡{わた}]されなかった。", "15": "さてダビデはサウルが[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[求{もと}]めて[出{で}]てきたので[恐{おそ}]れた。その[時{とき}]ダビデはジフの[荒野{あらの}]のホレシにいたが、", "16": "サウルの[子{こ}]ヨナタンは[立{た}]って、ホレシにいるダビデのもとに[行{い}]き、[神{かみ}]によって[彼{かれ}]を[力{ちから}]づけた。", "17": "そしてヨナタンは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるにはおよびません。[父{ちち}]サウルの[手{て}]はあなたに[届{とど}]かないでしょう。あなたはイスラエルの[王{おう}]となり、わたしはあなたの[次{つぎ}]となるでしょう。このことは[父{ちち}]サウルも[知{し}]っています」。", "18": "こうして[彼{かれ}]らふたりは[主{しゅ}]の[前{まえ}]で[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、ダビデはホレシにとどまり、ヨナタンは[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "19": "その[時{とき}]ジフびとはギベアにいるサウルのもとに[上{のぼ}]って[行{い}]き、そして[言{い}]った、「ダビデは、[荒野{あらの}]の[南{みなみ}]にあるハキラの[丘{おか}]の[上{うえ}]のホレシの[要害{ようがい}]に[隠{かく}]れて、われわれと[共{とも}]にいるではありませんか。", "20": "それゆえ[王{おう}]よ、あなたが[下{くだ}]って[行{い}]こうという[望{のぞ}]みのとおり、いま[下{くだ}]ってきてください。われわれは[彼{かれ}]を[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]します」。", "21": "サウルは[言{い}]った、「あなたがたはわたしに[同情{どうじょう}]を[寄{よ}]せてくれたのです。どうぞ[主{しゅ}]があなたがたを[祝福{しゅくふく}]されるように。", "22": "あなたがたは[行{い}]って、なお[確{たし}]かめてください。[彼{かれ}]のよく[行{い}]く[所{ところ}]とだれがそこで[彼{かれ}]を[見{み}]たかを[見{み}]きわめてください。[人{ひと}]の[語{かた}]るところによると、[彼{かれ}]はひじょうに[悪賢{わるがしこ}]いそうだ。", "23": "それで、あなたがたは[彼{かれ}]が[隠{かく}]れる[隠{かく}]れ[場所{ばしょ}]をみな[見{み}]きわめ、[確{たし}]かな[知{し}]らせをもってわたしの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってきなさい。その[時{とき}]わたしはあなたがたと[共{とも}]に[行{い}]きます。もし[彼{かれ}]がこの[地{ち}]にいるならば、わたしはユダの[氏族{しぞく}]をあまねく[尋{たず}]ねて[彼{かれ}]を[捜{さが}]しだします」。", "24": "[彼{かれ}]らは[立{た}]って、サウルに[先立{さきだ}]ってジフへ[行{い}]った。さてダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちは[荒野{あらの}]の[南{みなみ}]のアラバにあるマオンの[荒野{あらの}]にいた。", "25": "そしてサウルとその[従者{じゅうしゃ}]たちはきて[彼{かれ}]を[捜{さが}]した。[人々{ひとびと}]がこれをダビデに[告{つ}]げたので、ダビデはマオンの[荒野{あらの}]にある[岩{いわ}]の[所{ところ}]へ[下{くだ}]って[行{い}]った。サウルはこれを[聞{き}]いて、マオンの[荒野{あらの}]にきてダビデを[追{お}]った。", "26": "サウルは[山{やま}]のこちら[側{がわ}]を[行{い}]き、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちとは[山{やま}]のむこう[側{がわ}]を[行{おこな}]った。そしてダビデは[急{いそ}]いでサウルからのがれようとした。サウルとその[従者{じゅうしゃ}]たちが、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちを[囲{かこ}]んで[捕{とら}]えようとしたからである。", "27": "その[時{とき}]、サウルの[所{ところ}]に、ひとりの[使者{ししゃ}]がきて[言{い}]った、「ペリシテびとが[国{くに}]を[侵{おか}]しています。[急{いそ}]いできてください」。", "28": "そこでサウルはダビデを[追{お}]うことをやめて[帰{かえ}]り、[行{い}]ってペリシテびとに[当{あた}]った。それで[人々{ひとびと}]は、その[所{ところ}]を「のがれの[岩{いわ}]」と[名{な}]づけた。", "29": "ダビデはそこから[上{のぼ}]ってエンゲデの[要害{ようがい}]にいた。" }, "24": { "1": "サウルがペリシテびとを[追{お}]うことをやめて[帰{かえ}]ってきたとき、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、「ダビデはエンゲデの[野{の}]にいます」。", "2": "そこでサウルは、[全{ぜん}]イスラエルから[選{えら}]んだ三千の[人{ひと}]を[率{ひき}]い、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちとを[捜{さが}]すため、「やぎの[岩{いわ}]」の[前{まえ}]へ[出{で}]かけた。", "3": "[途中{とちゅう}]、[羊{ひつじ}]のおりの[所{ところ}]にきたが、そこに、ほら[穴{あな}]があり、サウルは[足{あし}]をおおうために、その[中{なか}]にはいった。その[時{とき}]、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちは、ほら[穴{あな}]の[奥{おく}]にいた。", "4": "ダビデの[従者{じゅうしゃ}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]があなたに[告{つ}]げて、『わたしはあなたの[敵{てき}]をあなたの[手{て}]に[渡{わた}]す。あなたは[自分{じぶん}]の[良{よ}]いと[思{おも}]うことを[彼{かれ}]にすることができる』と[言{い}]われた[日{ひ}]がきたのです」。そこでダビデは[立{た}]って、ひそかに、サウルの[上着{うわぎ}]のすそを[切{き}]った。", "5": "しかし[後{のち}]になって、ダビデはサウルの[上着{うわぎ}]のすそを[切{き}]ったことに、[心{こころ}]の[責{せ}]めを[感{かん}]じた。", "6": "ダビデは[従者{じゅうしゃ}]たちに[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれたわが[君{きみ}]に、わたしがこの[事{こと}]をするのを[主{しゅ}]は[禁{きん}]じられる。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]であるから、[彼{かれ}]に[敵{てき}]して、わたしの[手{て}]をのべるのは[良{よ}]くない」。", "7": "ダビデはこれらの[言葉{ことば}]をもって[従者{じゅうしゃ}]たちを[差{さ}]し[止{と}]め、サウルを[撃{う}]つことを[許{ゆる}]さなかった。サウルは[立{た}]って、ほら[穴{あな}]を[去{さ}]り、[道{みち}]を[進{すす}]んだ。", "8": "ダビデもまた、そのあとから[立{た}]ち、ほら[穴{あな}]を[出{で}]て、サウルのうしろから[呼{よ}]ばわって、「わが[君{きみ}]、[王{おう}]よ」と[言{い}]った。サウルがうしろをふり[向{む}]いた[時{とき}]、ダビデは[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "9": "そしてダビデはサウルに[言{い}]った、「どうして、あなたは『ダビデがあなたを[害{がい}]しようとしている』という[人々{ひとびと}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]かれるのですか。", "10": "あなたは、この[日{ひ}]、[自分{じぶん}]の[目{め}]で、[主{しゅ}]があなたをきょう、ほら[穴{あな}]の[中{なか}]でわたしの[手{て}]に[渡{わた}]されたのをごらんになりました。[人々{ひとびと}]はわたしにあなたを[殺{ころ}]すことを[勧{すす}]めたのですが、わたしは[殺{ころ}]しませんでした。『わが[君{きみ}]は[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[方{かた}]であるから、これに[敵{てき}]して[手{て}]をのべることはしない』とわたしは[言{い}]いました。", "11": "わが[父{ちち}]よ、ごらんなさい。あなたの[上着{うわぎ}]のすそは、わたしの[手{て}]にあります。わたしがあなたの[上着{うわぎ}]のすそを[切{き}]り、しかも、あなたを[殺{ころ}]さなかったことによって、あなたは、わたしの[手{て}]に[悪{あく}]も、とがもないことを[見{み}]て[知{し}]られるでしょう。あなたはわたしの[命{いのち}]を[取{と}]ろうと、ねらっておられますが、わたしはあなたに[対{たい}]して[罪{つみ}]をおかしたことはないのです。", "12": "どうぞ[主{しゅ}]がわたしとあなたの[間{あいだ}]をさばかれますように。また[主{しゅ}]がわたしのために、あなたに[報{むく}]いられますように。しかし、わたしはあなたに[手{て}]をくだすことをしないでしょう。", "13": "[昔{むかし}]から、ことわざに[言{い}]っているように、『[悪{あく}]は[悪人{あくにん}]から[出{で}]る』。しかし、わたしはあなたに[手{て}]をくだすことをしないでしょう。", "14": "イスラエルの[王{おう}]は、だれを[追{お}]って[出{で}]てこられたのですか。あなたは、だれを[追{お}]っておられるのですか。[死{し}]んだ[犬{いぬ}]を[追{お}]っておられるのです。一[匹{ぴき}]の[蚤{のみ}]を[追{お}]っておられるのです。", "15": "どうぞ[主{しゅ}]がさばきびととなって、わたしとあなたの[間{あいだ}]をさばき、かつ[見{み}]て、わたしの[訴{うった}]えを[聞{き}]き、わたしをあなたの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]してくださるように」。", "16": "ダビデがこれらの[言葉{ことば}]をサウルに[語{かた}]り[終{おわ}]ったとき、サウルは[言{い}]った、「わが[子{こ}]ダビデよ、これは、あなたの[声{こえ}]であるか」。そしてサウルは[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。", "17": "サウルはまたダビデに[言{い}]った、「あなたはわたしよりも[正{ただ}]しい。わたしがあなたに[悪{あく}]を[報{むく}]いたのに、あなたはわたしに[善{ぜん}]を[報{むく}]いる。", "18": "きょう、あなたはいかに[良{よ}]くわたしをあつかったかを[明{あき}]らかにしました。すなわち[主{しゅ}]がわたしをあなたの[手{て}]にわたされたのに、あなたはわたしを[殺{ころ}]さなかったのです。", "19": "[人{ひと}]は[敵{てき}]に[会{あ}]ったとき、[敵{てき}]を[無事{ぶじ}]に[去{さ}]らせるでしょうか。あなたが、きょう、わたしにした[事{こと}]のゆえに、どうぞ[主{しゅ}]があなたに[良{よ}]い[報{むく}]いを[与{あた}]えられるように。", "20": "[今{いま}]わたしは、あなたがかならず[王{おう}]となることを[知{し}]りました。またイスラエルの[王国{おうこく}]が、あなたの[手{て}]によって[堅{かた}]く[立{た}]つことを[知{し}]りました。", "21": "それゆえ、あなたはわたしのあとに、わたしの[子孫{しそん}]を[断{た}]たず、またわたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]から、わたしの[名{な}]を[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]らないと、いま[主{しゅ}]をさして、わたしに[誓{ちか}]ってください」。", "22": "そこでダビデはサウルに、そのように[誓{ちか}]った。そしてサウルは[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちは[要害{ようがい}]にのぼって[行{い}]った。" }, "25": { "1": "さてサムエルが[死{し}]んだので、イスラエルの[人々{ひとびと}]はみな[集{あつ}]まって、[彼{かれ}]のためにひじょうに[悲{かな}]しみ、ラマにあるその[家{いえ}]に[彼{かれ}]を[葬{ほうむ}]った。そしてダビデは[立{た}]ってパランの[荒野{あらの}]に[下{くだ}]って[行{い}]った。", "2": "マオンに、ひとりの[人{ひと}]があって、カルメルにその[所有{しょゆう}]があり、ひじょうに[裕福{ゆうふく}]で、[羊{ひつじ}]三千[頭{とう}]、やぎ一千[頭{とう}]を[持{も}]っていた。[彼{かれ}]はカルメルで[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]っていた。", "3": "その[人{ひと}]の[名{な}]はナバルといい、[妻{つま}]の[名{な}]はアビガイルといった。アビガイルは[賢{かしこ}]くて[美{うつく}]しかったが、その[夫{おっと}]は[剛情{ごうじょう}]で、[粗暴{そぼう}]であった。[彼{かれ}]はカレブびとであった。", "4": "ダビデは[荒野{あらの}]にいて、ナバルがその[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]っていることを[聞{き}]いたので、", "5": "十[人{にん}]の[若者{わかもの}]をつかわし、その[若者{わかもの}]たちに[言{い}]った、「カルメルに[上{のぼ}]って[行{い}]ってナバルの[所{ところ}]へ[行{い}]き、わたしの[名{な}]をもって[彼{かれ}]にあいさつし、", "6": "[彼{かれ}]にこう[言{い}]いなさい、『どうぞあなたに[平安{へいあん}]があるように。あなたの[家{いえ}]に[平安{へいあん}]があるように。またあなたのすべての[持{も}]ち[物{もの}]に[平安{へいあん}]があるように。", "7": "わたしはあなたが[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]っておられることを[聞{き}]きました。あなたの[羊飼{ひつじかい}]たちはわれわれと[一緒{いっしょ}]にいたのですが、われわれは[彼{かれ}]らを[少{すこ}]しも[害{がい}]しませんでした。また[彼{かれ}]らはカルメルにいる[間{あいだ}]に、[何{なに}]ひとつ[失{うしな}]ったことはありません。", "8": "あなたの[若者{わかもの}]たちに[聞{き}]いてみられるならば、わかります。それゆえ、わたしの[若者{わかもの}]たちに、あなたの[好意{こうい}]を[示{しめ}]してください。われわれは[祝{しゅく}]の[日{ひ}]にきたのです。どうぞ、あなたの[手{て}]もとにあるものを、[贈{おく}]り[物{もの}]として、しもべどもとあなたの[子{こ}]ダビデにください』」。", "9": "ダビデの[若者{わかもの}]たちは[行{い}]って、ダビデの[名{な}]をもって、これらの[言葉{ことば}]をナバルに[語{かた}]り、そして[待{ま}]っていた。", "10": "ナバルはダビデの[若者{わかもの}]たちに[答{こた}]えて[言{い}]った、「ダビデとはだれか。エッサイの[子{こ}]とはだれか。このごろは、[主人{しゅじん}]を[捨{す}]てて[逃{に}]げるしもべが[多{おお}]い。", "11": "どうしてわたしのパンと[水{みず}]、またわたしの[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]る[人々{ひとびと}]のためにほふった[肉{にく}]をとって、どこからきたのかわからない[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えることができようか」。", "12": "ダビデの[若者{わかもの}]たちは、そこを[去{さ}]り、[帰{かえ}]ってきて、[彼{かれ}]にこのすべての[事{こと}]を[告{つ}]げた。", "13": "そこでダビデは[従者{じゅうしゃ}]たちに[言{い}]った、「おのおの、つるぎを[帯{お}]びなさい」。[彼{かれ}]らはおのおのつるぎを[帯{お}]び、ダビデもまたつるぎを[帯{お}]びた。そしておおよそ四百[人{にん}]がダビデに[従{したが}]って[上{のぼ}]っていき、二百[人{にん}]は[荷物{にもつ}]のところにとどまった。", "14": "ところで、ひとりの[若者{わかもの}]がナバルの[妻{つま}]アビガイルに[言{い}]った、「ダビデが[荒野{あらの}]から[使者{ししゃ}]をつかわして、[主人{しゅじん}]にあいさつをしたのに、[主人{しゅじん}]はその[使者{ししゃ}]たちをののしられました。", "15": "しかし、あの[人々{ひとびと}]はわれわれに[大{だい}]へんよくしてくれて、われわれは[少{すこ}]しも[害{がい}]を[受{う}]けず、またわれわれが[野{の}]にいた[時{とき}]、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいた[間{あいだ}]は、[何{なに}]ひとつ[失{うしな}]ったことはありませんでした。", "16": "われわれが[羊{ひつじ}]を[飼{か}]って[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいる[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らは[夜{よる}]も[昼{ひる}]もわれわれのかきとなってくれました。", "17": "それで、あなたは[今{いま}]それを[知{し}]って、[自分{じぶん}]のすることを[考{かんが}]えてください。[主人{しゅじん}]とその[一家{いっか}]に[災{わざわい}]が[起{お}]きるからです。しかも[主人{しゅじん}]はよこしまな[人{ひと}]で、[話{はな}]しかけることもできません」。", "18": "その[時{とき}]、アビガイルは[急{いそ}]いでパン二百、ぶどう[酒{しゅ}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]二つ、[調理{ちょうり}]した[羊{ひつじ}]五[頭{とう}]、いり[麦{むぎ}]五セア、ほしぶどう百ふさ、ほしいちじくのかたまり二百を[取{と}]って、ろばにのせ、", "19": "[若者{わかもの}]たちに[言{い}]った、「わたしのさきに[進{すす}]みなさい。わたしはあなたがたのうしろに、ついて[行{い}]きます」。しかし[彼女{かのじょ}]は[夫{おっと}]ナバルには[告{つ}]げなかった。", "20": "アビガイルが、ろばに[乗{の}]って[山陰{やまかげ}]を[下{くだ}]ってきた[時{とき}]、ダビデと[従者{じゅうしゃ}]たちは[彼女{かのじょ}]の[方{ほう}]に[向{む}]かって[降{ふ}]りてきたので、[彼女{かのじょ}]はその[人々{ひとびと}]に[出会{であ}]った。", "21": "さて、ダビデはさきにこう[言{い}]った、「わたしはこの[人{ひと}]が[荒野{あらの}]で[持{も}]っている[物{もの}]をみな[守{まも}]って、その[人{ひと}]に[属{ぞく}]する[物{もの}]を[何{なに}]ひとつなくならないようにしたが、それは[全{まった}]くむだであった。[彼{かれ}]はわたしのした[親切{しんせつ}]に[悪{あく}]をもって[報{むく}]いた。", "22": "もしわたしがあすの[朝{あさ}]まで、ナバルに[属{ぞく}]するすべての[者{もの}]のうち、ひとりの[男{おとこ}]でも[残{のこ}]しておくならば、[神{かみ}]が[幾重{いくえ}]にもダビデを[罰{ばっ}]してくださるように」。", "23": "アビガイルはダビデを[見{み}]て、[急{いそ}]いで、ろばを[降{ふ}]り、ダビデの[前{まえ}]で[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し、", "24": "その[足{あし}]もとに[伏{ふ}]して[言{い}]った、「わが[君{きみ}]よ、このとがをわたしだけに[負{お}]わせてください。しかしどうぞ、はしために、あなたの[耳{みみ}]に[語{かた}]ることを[許{ゆる}]し、はしための[言葉{ことば}]をお[聞{き}]きください。", "25": "わが[君{きみ}]よ、どうぞ、このよこしまな[人{ひと}]ナバルのことを[気{き}]にかけないでください。あの[人{ひと}]はその[名{な}]のとおりです。[名{な}]はナバルで、[愚{おろ}]かな[者{もの}]です。あなたのはしためであるわたしは、わが[君{きみ}]なるあなたがつかわされた[若者{わかもの}]たちを[見{み}]なかったのです。", "26": "それゆえ[今{いま}]、わが[君{きみ}]よ、[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。またあなたは[生{い}]きておられます。[主{しゅ}]は、あなたがきて[血{ち}]を[流{なが}]し、また[手{て}]ずから、あだを[報{むく}]いるのをとどめられました。どうぞ[今{いま}]、あなたの[敵{てき}]、およびわが[君{きみ}]に[害{がい}]を[加{くわ}]えようとする[者{もの}]は、ナバルのごとくになりますように。", "27": "[今{いま}]、あなたのつかえめが、わが[君{きみ}]に[携{たずさ}]えてきた[贈{おく}]り[物{もの}]を、わが[君{きみ}]に[従{したが}]う[若者{わかもの}]たちに[与{あた}]えてください。", "28": "どうぞ、はしためのとがを[許{ゆる}]してください。[主{しゅ}]は[必{かなら}]ずわが[君{きみ}]のために[確{たし}]かな[家{いえ}]を[造{つく}]られるでしょう。わが[君{きみ}]が[主{しゅ}]のいくさを[戦{たたか}]い、またこの[世{よ}]に[生{い}]きながらえられる[間{あいだ}]、あなたのうちに[悪{わる}]いことが[見{み}]いだされないからです。", "29": "たとい[人{ひと}]が[立{た}]ってあなたを[追{お}]い、あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]めても、わが[君{きみ}]の[命{いのち}]は、[生{い}]きている[者{もの}]の[束{たば}]にたばねられて、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のもとに[守{まも}]られるでしょう。しかし[主{しゅ}]はあなたの[敵{てき}]の[命{いのち}]を、[石{いし}][投{な}]げの[中{なか}]から[投{な}]げるように、[投{な}]げ[捨{す}]てられるでしょう。", "30": "そして[主{しゅ}]があなたについて[語{かた}]られたすべての[良{よ}]いことをわが[君{きみ}]に[行{おこな}]い、あなたをイスラエルのつかさに[任{にん}]じられる[時{とき}]、", "31": "あなたが、ゆえなく[血{ち}]を[流{なが}]し、またわが[君{きみ}]がみずからあだを[報{むく}]いたと[言{い}]うことで、それがあなたのつまずきとなり、またわが[君{きみ}]の[心{こころ}]の[責{せ}]めとなることのないようにしてください。[主{しゅ}]がわが[君{きみ}]を[良{よ}]くせられる[時{とき}]、このはしためを[思{おも}]いだしてください」。", "32": "ダビデはアビガイルに[言{い}]った、「きょう、あなたをつかわして、わたしを[迎{むか}]えさせられたイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。", "33": "あなたの[知恵{ちえ}]はほむべきかな。またあなたはほむべきかな。あなたは、きょう、わたしがきて[血{ち}]を[流{なが}]し、[手{て}]ずからあだを[報{むく}]いることをとどめられたのです。", "34": "わたしがあなたを[害{がい}]することをとどめられたイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はまことに[生{い}]きておられる。もしあなたが[急{いそ}]いでわたしに[会{あ}]いにこなかったならば、あすの[朝{あさ}]までには、ナバルのところに、ひとりの[男{おとこ}]も[残{のこ}]らなかったでしょう」。", "35": "ダビデはアビガイルが[携{たずさ}]えてきた[物{もの}]をその[手{て}]から[受{う}]けて、[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは[無事{ぶじ}]にのぼって、[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい。わたしはあなたの[声{こえ}]を[聞{き}]きいれ、あなたの[願{ねが}]いを[許{ゆる}]します」。", "36": "こうしてアビガイルはナバルのもとにきたが、[見{み}]よ、[彼{かれ}]はその[家{いえ}]で、[王{おう}]の[酒宴{しゅえん}]のような[酒宴{しゅえん}]を[開{ひら}]いていた。ナバルは[心{こころ}]に[楽{たの}]しみ、ひじょうに[酔{よ}]っていたので、アビガイルは[明{あ}]くる[朝{あさ}]まで[事{こと}]の[大小{だいしょう}]を[問{と}]わず[何{なに}]をも[彼{かれ}]に[告{つ}]げなかった。", "37": "[朝{あさ}]になってナバルの[酔{よ}]いがさめたとき、その[妻{つま}]が[彼{かれ}]にこれらの[事{こと}]を[告{つ}]げると、[彼{かれ}]の[心{こころ}]はそのうちに[死{し}]んで、[彼{かれ}]は[石{いし}]のようになった。", "38": "十[日{か}]ばかりして[主{しゅ}]がナバルを[撃{う}]たれたので[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。", "39": "ダビデはナバルが[死{し}]んだと[聞{き}]いて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はわたしがナバルの[手{て}]から[受{う}]けた[侮辱{ぶじょく}]に[報{むく}]いて、しもべが[悪{あく}]をおこなわないようにされた。[主{しゅ}]はナバルの[悪行{あくぎょう}]をそのこうべに[報{むく}]いられたのだ」。ダビデはアビガイルを[妻{つま}]にめとろうと、[人{ひと}]をつかわして[彼女{かのじょ}]に[申{もう}]し[込{こ}]んだ。", "40": "ダビデのしもべたちはカルメルにいるアビガイルの[所{ところ}]にきて、[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「ダビデはあなたを[妻{つま}]にめとろうと、われわれをあなたの[所{ところ}]へつかわしたのです」。", "41": "アビガイルは[立{た}]ち、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]し[拝{はい}]して[言{い}]った、「はしためは、わが[君{きみ}]のしもべたちの[足{あし}]を[洗{あら}]うつかえめです」。", "42": "アビガイルは[急{いそ}]いで[立{た}]ち、ろばに[乗{の}]って、五[人{にん}]の[侍女{じじょ}]たちを[連{つ}]れ、ダビデの[使者{ししゃ}]たちに[従{したが}]って[行{い}]き、ダビデの[妻{つま}]となった。", "43": "ダビデはまたエズレルのアヒノアムをめとった。[彼女{かのじょ}]たちはふたりともダビデの[妻{つま}]となった。", "44": "ところでサウルはその[娘{むすめ}]、ダビデの[妻{つま}]ミカルを、ガリムの[人{ひと}]であるライシの[子{こ}]パルテに[与{あた}]えた。" }, "26": { "1": "そのころジフびとがギベアにおるサウルのもとにきて[言{い}]った、「ダビデは[荒野{あらの}]の[前{まえ}]にあるハキラの[山{やま}]に[隠{かく}]れているではありませんか」。", "2": "サウルは[立{た}]って、ジフの[荒野{あらの}]でダビデを[捜{さが}]すために、イスラエルのうちから[選{えら}]んだ三千[人{にん}]をひき[連{つ}]れて、ジフの[荒野{あらの}]に[下{くだ}]った。", "3": "サウルは[荒野{あらの}]の[前{まえ}]の[道{みち}]のかたわらにあるハキラの[山{やま}]に[陣{じん}]を[取{と}]った。ダビデは[荒野{あらの}]にとどまっていたが、サウルが[自分{じぶん}]のあとを[追{お}]って[荒野{あらの}]にきたのを[見{み}]て、", "4": "[斥候{せっこう}]を[出{だ}]し、サウルが[確{たし}]かにきたのを[知{し}]った。", "5": "そしてダビデは[立{た}]って、サウルが[陣{じん}]を[取{と}]っている[所{ところ}]へ[行{い}]って、サウルとその[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]、ネルの[子{こ}]アブネルの[寝{ね}]ている[場所{ばしょ}]を[見{み}]た。サウルは[陣所{じんしょ}]のうちに[寝{ね}]ていて、[民{たみ}]はその[周囲{しゅうい}]に[宿営{しゅくえい}]していた。", "6": "ダビデは、ヘテびとアヒメレク、およびゼルヤの[子{こ}]で、ヨアブの[兄弟{きょうだい}]であるアビシャイに[言{い}]った、「だれがわたしと[共{とも}]にサウルの[陣{じん}]に[下{くだ}]って[行{い}]くか」。アビシャイは[言{い}]った、「わたしが[一緒{いっしょ}]に[下{くだ}]って[行{い}]きます」。", "7": "こうしてダビデとアビシャイとが[夜{よる}]、[民{たみ}]のところへ[行{い}]ってみると、サウルは[陣所{じんしょ}]のうちに[身{み}]を[横{よこ}]たえて[寝{ね}]ており、そのやりは[枕{まくら}]もとに[地{ち}]に[突{つ}]きさしてあった。そしてアブネルと[民{たみ}]らとはその[周囲{しゅうい}]に[寝{ね}]ていた。", "8": "アビシャイはダビデに[言{い}]った、「[神{かみ}]はきょう[敵{てき}]をあなたの[手{て}]に[渡{わた}]されました。どうぞわたしに、[彼{かれ}]のやりをもってひと[突{つ}]きで[彼{かれ}]を[地{ち}]に[刺{さ}]しとおさせてください。ふたたび[突{つ}]くには[及{およ}]びません」。", "9": "しかしダビデはアビシャイに[言{い}]った、「[彼{かれ}]を[殺{ころ}]してはならない。[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]に[向{む}]かって、[手{て}]をのべ、[罪{つみ}]を[得{え}]ない[者{もの}]があろうか」。", "10": "ダビデはまた[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]を[撃{う}]たれるであろう。あるいは[彼{かれ}]の[死{し}]ぬ[日{ひ}]が[来{く}]るであろう。あるいは[戦{たたか}]いに[下{くだ}]って[行{い}]って[滅{ほろ}]びるであろう。", "11": "[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]に[向{む}]かって、わたしが[手{て}]をのべることを[主{しゅ}]は[禁{きん}]じられる。しかし[今{いま}]、そのまくらもとにあるやりと[水{みず}]のびんを[取{と}]りなさい。そしてわれわれは[去{さ}]ろう」。", "12": "こうしてダビデはサウルの[枕{まくら}]もとから、やりと[水{みず}]のびんを[取{と}]って[彼{かれ}]らは[去{さ}]ったが、だれもそれを[見{み}]ず、だれも[知{し}]らず、また、だれも[目{め}]をさまさず、みな[眠{ねむ}]っていた。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[深{ふか}]く[眠{ねむ}]らされたからである。", "13": "ダビデは[向{む}]こう[側{がわ}]に[渡{わた}]って[行{い}]って、[遠{とお}]く[離{はな}]れて[山{やま}]の[頂{いただき}]に[立{た}]った。[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]の[隔{へだ}]たりは[大{おお}]きかった。", "14": "ダビデは[民{たみ}]とネルの[子{こ}]アブネルに[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「アブネルよ、あなたは[答{こた}]えないのか」。アブネルは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]を[呼{よ}]んでいるあなたはだれか」。", "15": "ダビデはアブネルに[言{い}]った、「あなたは[男{おとこ}]ではないか。イスラエルのうちに、あなたに[及{およ}]ぶ[人{ひと}]があろうか。それであるのに、どうしてあなたは[主君{しゅくん}]である[王{おう}]を[守{まも}]らなかったのか。[民{たみ}]のひとりが、あなたの[主君{しゅくん}]である[王{おう}]を[殺{ころ}]そうとして、はいりこんだではないか。", "16": "あなたがしたこの[事{こと}]は[良{よ}]くない。[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。あなたがたは、まさに[死{し}]に[値{あたい}]する。[主{しゅ}]が[油{あぶら}]をそそがれた、あなたの[主君{しゅくん}]を[守{まも}]らなかったからだ。いま[王{おう}]のやりがどこにあるか。その[枕{まくら}]もとにあった[水{みず}]のびんがどこにあるかを[見{み}]なさい」。", "17": "サウルはダビデの[声{こえ}]を[聞{き}]きわけて[言{い}]った、「わが[子{こ}]ダビデよ、これはあなたの[声{こえ}]か」。ダビデは[言{い}]った、「[王{おう}]、わが[君{きみ}]よ、わたしの[声{こえ}]です」。", "18": "ダビデはまた[言{い}]った、「わが[君{きみ}]はどうしてしもべのあとを[追{お}]われるのですか。わたしが[何{なに}]をしたのですか。わたしの[手{て}]になんのわるいことがあるのですか。", "19": "[王{おう}]、わが[君{きみ}]よ、どうぞ、[今{いま}]しもべの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてください。もし[主{しゅ}]があなたを[動{うご}]かして、わたしの[敵{てき}]とされたのであれば、どうぞ[主{しゅ}]が[供{そな}]え[物{もの}]を[受{う}]けて[和{やわ}]らいでくださるように。もし、それが[人{ひと}]であるならば、どうぞその[人々{ひとびと}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]にのろいを[受{う}]けるように。[彼{かれ}]らが『おまえは[行{い}]って[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えなさい』と[言{い}]って、きょう、わたしを[追{お}]い[出{だ}]し、[主{しゅ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]にあずかることができないようにしたからです。", "20": "それゆえ[今{いま}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]を[離{はな}]れて、わたしの[血{ち}]が[地{ち}]に[落{お}]ちることのないようにしてください。イスラエルの[王{おう}]は、[人{ひと}]が[山{やま}]で、しゃこを[追{お}]うように、わたしの[命{いのち}]を[取{と}]ろうとして[出{で}]てこられたのです」。", "21": "その[時{とき}]、サウルは[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。わが[子{こ}]ダビデよ、[帰{かえ}]ってきてください。きょう、わたしの[命{いのち}]があなたの[目{め}]に[尊{たっと}]く[見{み}]られたゆえ、わたしは、もはやあなたに[害{がい}]を[加{くわ}]えないであろう。わたしは[愚{おろ}]かなことをして、[非常{ひじょう}]なまちがいをした」。", "22": "ダビデは[答{こた}]えた、「[王{おう}]のやりは、ここにあります。ひとりの[若者{わかもの}]に[渡{わた}]ってこさせ、これを[持{も}]ちかえらせてください。", "23": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]おのおのにその[義{ぎ}]と[真実{しんじつ}]とに[従{したが}]って[報{むく}]いられます。[主{しゅ}]がきょう、あなたをわたしの[手{て}]に[渡{わた}]されたのに、わたしは[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]に[向{む}]かって、[手{て}]をのべることをしなかったのです。", "24": "きょう、わたしがあなたの[命{いのち}]を[重{おも}]んじたように、どうぞ[主{しゅ}]がわたしの[命{いのち}]を[重{おも}]んじて、もろもろの[苦難{くなん}]から[救{すく}]い[出{だ}]してくださるように」。", "25": "サウルはダビデに[言{い}]った、「わが[子{こ}]ダビデよ、あなたはほむべきかな。あなたは[多{おお}]くの[事{こと}]をおこなって、それをなし[遂{と}]げるであろう」。こうしてダビデはその[道{みち}]を[行{い}]き、サウルは[自分{じぶん}]の[所{ところ}]へ[帰{かえ}]った。" }, "27": { "1": "ダビデは[心{こころ}]のうちに[言{い}]った、「わたしは、いつかはサウルの[手{て}]にかかって[滅{ほろ}]ぼされるであろう。[早{はや}]くペリシテびとの[地{ち}]へのがれるほかはない。そうすればサウルはこの[上{うえ}]イスラエルの[地{ち}]にわたしをくまなく[捜{さが}]すことはやめ、わたしは[彼{かれ}]の[手{て}]からのがれることができるであろう」。", "2": "こうしてダビデは、[共{とも}]にいた六百[人{にん}]と[一緒{いっしょ}]に、[立{た}]ってガテの[王{おう}]マオクの[子{こ}]アキシの[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "3": "ダビデと[従者{じゅうしゃ}]たちは、おのおのその[家族{かぞく}]とともに、ガテでアキシと[共{とも}]に[住{す}]んだ。ダビデはそのふたりの[妻{つま}]、すなわちエズレルの[女{おんな}]アヒノアムと、カルメルの[女{おんな}]でナバルの[妻{つま}]であったアビガイルと[共{とも}]におった。", "4": "ダビデがガテにのがれたことがサウルに[聞{きこ}]えたので、サウルはもはや[彼{かれ}]を[捜{さが}]さなかった。", "5": "さてダビデはアキシに[言{い}]った、「もしわたしがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るならば、どうぞ、いなかにある[町{まち}]のうちで一つの[場所{ばしょ}]をわたしに[与{あた}]えてそこに[住{す}]まわせてください。どうしてしもべがあなたと[共{とも}]に[王{おう}]の[町{まち}]に[住{す}]むことができましょうか」。", "6": "アキシはその[日{ひ}]チクラグを[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。こうしてチクラグは[今日{こんにち}]にいたるまでユダの[王{おう}]に[属{ぞく}]している。", "7": "ダビデがペリシテびとの[国{くに}]に[住{す}]んだ[日{ひ}]の[数{かず}]は一[年{ねん}]と四か[月{げつ}]であった。", "8": "さてダビデは[従者{じゅうしゃ}]と[共{とも}]にのぼって、ゲシュルびと、ゲゼルびとおよびアマレクびとを[襲{おそ}]った。これらは[昔{むかし}]からシュルに[至{いた}]るまでの[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]であって、エジプトに[至{いた}]るまでの[地{ち}]に[住{す}]んでいた。", "9": "ダビデはその[地{ち}]を[撃{う}]って、[男{おとこ}]も[女{おんな}]も[生{い}]かしおかず、[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]とろばとらくだと[衣服{いふく}]とを[取{と}]って、アキシのもとに[帰{かえ}]ってきた。", "10": "アキシが「あなたはきょうどこを[襲{おそ}]いましたか」と[尋{たず}]ねると、ダビデは、その[時々{ときどき}]、「ユダのネゲブです」、「エラメルびとのネゲブです」「ケニびとのネゲブです」と[言{い}]った。", "11": "ダビデは[男{おとこ}]も[女{おんな}]も[生{い}]かしおかず、ひとりをもガテに[引{ひ}]いて[行{い}]かなかった。それはダビデが、「[恐{おそ}]らくは、[彼{かれ}]らが、『ダビデはこうした』と[言{い}]って、われわれのことを[告{つ}]げるであろう」と[思{おも}]ったからである。ダビデはペリシテびとのいなかに[住{す}]んでいる[間{あいだ}]はこうするのが[常{つね}]であった。", "12": "アキシはダビデを[信{しん}]じて[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[全{まった}]くその[民{たみ}]イスラエルに[憎{にく}]まれるようにした。それゆえ[彼{かれ}]は[永久{えいきゅう}]にわたしのしもべとなるであろう」。" }, "28": { "1": "そのころ、ペリシテびとがイスラエルと[戦{たたか}]おうとして、いくさのために[軍勢{ぐんぜい}]を[集{あつ}]めたので、アキシはダビデに[言{い}]った、「あなたは、しかと[承知{しょうち}]してください。あなたとあなたの[従者{じゅうしゃ}]たちとは、わたしと[共{とも}]に[出{で}]て、[軍勢{ぐんぜい}]に[加{くわ}]わらなければなりません」。", "2": "ダビデはアキシに[言{い}]った、「よろしい、あなたはしもべが[何{なに}]をするかを[知{し}]られるでしょう」。アキシはダビデに[言{い}]った、「よろしい、あなたを[終身{しゅうしん}]わたしの[護衛{ごえい}]の[長{ちょう}]としよう」。", "3": "さてサムエルはすでに[死{し}]んで、イスラエルのすべての[人{ひと}]は[彼{かれ}]のために[悲{かな}]しみ、その[町{まち}]ラマに[葬{ほうむ}]った。また[先{さき}]にサウルは[口寄{くちよ}]せや[占{うらな}]い[師{し}]をその[地{ち}]から[追放{ついほう}]した。", "4": "ペリシテびとが[集{あつ}]まってきてシュネムに[陣{じん}]を[取{と}]ったので、サウルはイスラエルのすべての[人{ひと}]を[集{あつ}]めて、ギルボアに[陣{じん}]を[取{と}]った。", "5": "サウルはペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[見{み}]て[恐{おそ}]れ、その[心{こころ}]はいたくおののいた。", "6": "そこでサウルは[主{しゅ}]に[伺{うかが}]いをたてたが、[主{しゅ}]は[夢{ゆめ}]によっても、ウリムによっても、[預言者{よげんしゃ}]によっても[彼{かれ}]に[答{こた}]えられなかった。", "7": "サウルはしもべたちに[言{い}]った、「わたしのために、[口寄{くちよ}]せの[女{おんな}]を[捜{さが}]し[出{だ}]しなさい。わたしは[行{い}]ってその[女{おんな}]に[尋{たず}]ねよう」。しもべたちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、エンドルにひとりの[口寄{くちよ}]せがいます」。", "8": "サウルは[姿{すがた}]を[変{か}]えてほかの[着物{きもの}]をまとい、ふたりの[従者{じゅうしゃ}]を[伴{ともな}]って[行{い}]き、[夜{よる}]の[間{あいだ}]に、その[女{おんな}]の[所{ところ}]にきた。そしてサウルは[言{い}]った、「わたしのために[口寄{くちよ}]せの[術{じゅつ}]を[行{い}]って、わたしがあなたに[告{つ}]げる[人{ひと}]を[呼{よ}]び[起{おこ}]してください」。", "9": "[女{おんな}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはサウルがしたことをごぞんじでしょう。[彼{かれ}]は[口寄{くちよ}]せや[占{うらな}]い[師{し}]をその[国{くに}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼしました。どうしてあなたは、わたしの[命{いのち}]にわなをかけて、わたしを[死{し}]なせようとするのですか」。", "10": "サウルは[主{しゅ}]をさして[彼女{かのじょ}]に[誓{ちか}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。この[事{こと}]のためにあなたが[罰{ばつ}]を[受{う}]けることはないでしょう」。", "11": "[女{おんな}]は[言{い}]った、「あなたのためにだれを[呼{よ}]び[起{おこ}]しましょうか」。サウルは[言{い}]った、「サムエルを[呼{よ}]び[起{おこ}]してください」。", "12": "[女{おんな}]はサムエルを[見{み}]た[時{とき}]、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んだ。そしてその[女{おんな}]はサウルに[言{い}]った、「どうしてあなたはわたしを[欺{あざむ}]かれたのですか。あなたはサウルです」。", "13": "[王{おう}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはない。あなたには[何{なに}]が[見{み}]えるのですか」。[女{おんな}]はサウルに[言{い}]った、「[神{かみ}]のようなかたが[地{ち}]からのぼられるのが[見{み}]えます」。", "14": "サウルは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「その[人{ひと}]はどんな[様子{ようす}]をしていますか」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「ひとりの[老人{ろうじん}]がのぼってこられます。その[人{ひと}]は[上着{うわぎ}]をまとっておられます」。サウルはその[人{ひと}]がサムエルであるのを[知{し}]り、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "15": "サムエルはサウルに[言{い}]った、「なぜ、わたしを[呼{よ}]び[起{おこ}]して、わたしを[煩{わずら}]わすのか」。サウルは[言{い}]った、「わたしは、ひじょうに[悩{なや}]んでいます。ペリシテびとがわたしに[向{む}]かっていくさを[起{おこ}]し、[神{かみ}]はわたしを[離{はな}]れて、[預言者{よげんしゃ}]によっても、[夢{ゆめ}]によっても、もはやわたしに[答{こた}]えられないのです。それで、わたしのすべきことを[知{し}]るために、あなたを[呼{よ}]びました」。", "16": "サムエルは[言{い}]った、「[主{しゅ}]があなたを[離{はな}]れて、あなたの[敵{てき}]となられたのに、どうしてあなたはわたしに[問{と}]うのですか。", "17": "[主{しゅ}]は、わたしによって[語{かた}]られたとおりにあなたに[行{おこな}]われた。[主{しゅ}]は[王国{おうこく}]を、あなたの[手{て}]から[裂{さ}]きはなして、あなたの[隣人{りんじん}]であるダビデに[与{あた}]えられた。", "18": "あなたは[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りに[従{したが}]って、アマレクびとを[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼさなかったゆえに、[主{しゅ}]はこの[事{こと}]を、この[日{ひ}]、あなたに[行{おこな}]われたのである。", "19": "[主{しゅ}]はまたイスラエルをも、あなたと[共{とも}]に、ペリシテびとの[手{て}]に[渡{わた}]されるであろう。あすは、あなたもあなたの[子{こ}]らもわたしと[一緒{いっしょ}]になるであろう。また[主{しゅ}]はイスラエルの[軍勢{ぐんぜい}]をもペリシテびとの[手{て}]に[渡{わた}]される」。", "20": "そのときサウルは、ただちに、[地{ち}]に[伸{の}]び、[倒{たお}]れ、サムエルの[言葉{ことば}]のために、ひじょうに[恐{おそ}]れ、またその[力{ちから}]はうせてしまった。その一[日{にち}]一[夜{や}]、[食物{しょくもつ}]をとっていなかったからである。", "21": "[女{おんな}]はサウルのもとにきて、[彼{かれ}]のおののいているのを[見{み}]て[言{い}]った、「あなたのつかえめは、あなたの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、わたしの[命{いのち}]をかけて、あなたの[言{い}]われた[言葉{ことば}]に[従{したが}]いました。", "22": "それゆえ[今{いま}]あなたも、つかえめの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[一口{ひとくち}]のパンをあなたの[前{まえ}]にそなえさせてください。あなたはそれをめしあがって[力{ちから}]をつけ、[道{みち}]を[行{い}]ってください」。", "23": "ところがサウルは[断{ことわ}]って[言{い}]った、「わたしは[食{た}]べません」。しかし[彼{かれ}]のしもべたちも、その[女{おんな}]もしいてすすめたので、サウルはその[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれ、[地{ち}]から[起{お}]きあがり、[床{とこ}]の[上{うえ}]にすわった。", "24": "その[女{おんな}]は[家{いえ}]に[肥{こ}]えた[子{こ}][牛{うし}]があったので、[急{いそ}]いでそれをほふり、また[麦粉{むぎこ}]をとり、こねて、[種{たね}][入{い}]れぬパンを[焼{や}]き、", "25": "サウルとそのしもべたちの[前{まえ}]に[持{も}]ってきたので、[彼{かれ}]らは[食{た}]べた。そして[彼{かれ}]らは[立{た}]ち[上{あ}]がって、その[夜{よる}]のうちに[去{さ}]った。" }, "29": { "1": "さてペリシテびとは、その[軍勢{ぐんぜい}]をことごとくアペクに[集{あつ}]めた。イスラエルびとはエズレルにある[泉{いずみ}]のかたわらに[陣{じん}]を[取{と}]った。", "2": "ペリシテびとの[君{きみ}]たちは、あるいは百[人{にん}]、あるいは千[人{にん}]を[率{ひき}]いて[進{すす}]み、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちはアキシと[共{とも}]に、しんがりになって[進{すす}]んだ。", "3": "その[時{とき}]、ペリシテびとの[君{きみ}]たちは[言{い}]った、「これらのヘブルびとはここで[何{なに}]をしているのか」。アキシはペリシテびとたちに[言{い}]った、「これはイスラエルの[王{おう}]サウルのしもべダビデではないか。[彼{かれ}]はこの[日{ひ}]ごろ、この[年{とし}]ごろ、わたしと[共{とも}]にいたが、[逃{に}]げ[落{お}]ちてきた[日{ひ}]からきょうまで、わたしは[彼{かれ}]にあやまちがあったのを[見{み}]たことがない」。", "4": "しかしペリシテびとの[君{きみ}]たちは[彼{かれ}]に[向{む}]かって[怒{いか}]った。そしてペリシテびとの[君{きみ}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「この[人{ひと}]を[帰{かえ}]らせて、あなたが[彼{かれ}]を[置{お}]いたもとの[所{ところ}]へ[行{い}]かせなさい。われわれと[一緒{いっしょ}]に[彼{かれ}]を[戦{たたか}]いに[下{くだ}]らせてはならない。[戦{たたか}]いの[時{とき}]、[彼{かれ}]がわれわれの[敵{てき}]となるかも[知{し}]れないからである。この[者{もの}]は[何{なに}]をもってその[主君{しゅくん}]とやわらぐことができようか。ここにいる[人々{ひとびと}]の[首{くび}]をもってするほかはあるまい。", "5": "これは、かつて[人々{ひとびと}]が[踊{おど}]りのうちに[歌{うた}]いかわして、『サウルは千を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、ダビデは[万{まん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した』と[言{い}]った、あのダビデではないか」。", "6": "そこでアキシはダビデを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。あなたは[正{ただ}]しい[人{ひと}]である。あなたがわたしと[一緒{いっしょ}]に[戦{たたか}]いに[出入{でい}]りすることをわたしは[良{よ}]いと[思{おも}]っている。それはあなたがわたしの[所{ところ}]にきた[日{ひ}]からこの[日{ひ}]まで、わたしは、あなたに[悪{わる}]い[事{こと}]があったのを[見{み}]たことがないからである。しかしペリシテびとの[君{きみ}]たちはあなたを[良{よ}]く[言{い}]わない。", "7": "それゆえ[今{いま}][安{やす}]らかに[帰{かえ}]って[行{い}]きなさい。[彼{かれ}]らが[悪{わる}]いと[思{おも}]うことはしないがよかろう」。", "8": "ダビデはアキシに[言{い}]った、「しかしわたしが[何{なに}]をしたというのですか。わたしがあなたに[仕{つか}]えはじめた[日{ひ}]からこの[日{ひ}]までに、あなたはしもべの[身{み}]に[何{なに}]を[見{み}]られたので、わたしは[行{い}]って、わたしの[主君{しゅくん}]である[王{おう}]の[敵{てき}]と[戦{たたか}]うことができないのですか」。", "9": "アキシはダビデに[答{こた}]えた、「わたしは[見{み}]て、あなたが[神{かみ}]の[使{つかい}]のようにりっぱな[人{ひと}]であることを[知{し}]っている。しかし、ペリシテびとの[君{きみ}]たちは、『われわれと[一緒{いっしょ}]に[彼{かれ}]を[戦{たたか}]いに[上{のぼ}]らせてはならない』と[言{い}]っている。", "10": "それで、あなたは、[一緒{いっしょ}]にきたあなたの[主君{しゅくん}]のしもべたちと[共{とも}]に[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きなさい。そして[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き、[夜{よる}]が[明{あ}]けてから[去{さ}]りなさい」。", "11": "こうしてダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちとは[共{とも}]にペリシテびとの[地{ち}]へ[帰{かえ}]ろうと、[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[出立{しゅったつ}]したが、ペリシテびとはエズレルへ[上{のぼ}]って[行{い}]った。" }, "30": { "1": "さてダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちが三[日{か}][目{め}]にチクラグにきた[時{とき}]、アマレクびとはすでにネゲブとチクラグを[襲{おそ}]っていた。[彼{かれ}]らはチクラグを[撃{う}]ち、[火{ひ}]をはなってこれを[焼{や}]き、", "2": "その[中{なか}]にいた[女{おんな}]たちおよびすべての[者{もの}]を[捕虜{ほりょ}]にし、[小{ちい}]さい[者{もの}]をも[大{おお}]きい[者{もの}]をも、ひとりも[殺{ころ}]さずに、[引{ひ}]いて、その[道{みち}]に[行{い}]った。", "3": "ダビデと[従者{じゅうしゃ}]たちはその[町{まち}]にきて、[町{まち}]が[火{ひ}]で[焼{や}]かれ、その[妻{つま}]とむすこ[娘{むすめ}]らは[捕虜{ほりょ}]となったのを[見{み}]た。", "4": "ダビデおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[民{たみ}]は[声{こえ}]をあげて[泣{な}]き、ついに[泣{な}]く[力{ちから}]もなくなった。", "5": "ダビデのふたりの[妻{つま}]すなわちエズレルの[女{おんな}]アヒノアムと、カルメルびとナバルの[妻{つま}]であったアビガイルも[捕虜{ほりょ}]になった。", "6": "その[時{とき}]、ダビデはひじょうに[悩{なや}]んだ。それは[民{たみ}]がみなおのおのそのむすこ[娘{むすめ}]のために[心{こころ}]を[痛{いた}]めたため、ダビデを[石{いし}]で[撃{う}]とうと[言{い}]ったからである。しかしダビデはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]によって[自分{じぶん}]を[力{ちから}]づけた。", "7": "ダビデはアヒメレクの[子{こ}]、[祭司{さいし}]アビヤタルに、「エポデをわたしのところに[持{も}]ってきなさい」と[言{い}]ったので、アビヤタルは、エポデをダビデのところに[持{も}]ってきた。", "8": "ダビデは[主{しゅ}]に[伺{うかが}]いをたてて[言{い}]った、「わたしはこの[軍隊{ぐんたい}]のあとを[追{お}]うべきですか。わたしはそれに[追{お}]いつくことができましょうか」。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[追{お}]いなさい。あなたは[必{かなら}]ず[追{お}]いついて、[確{たし}]かに[救{すく}]い[出{だ}]すことができるであろう」。", "9": "そこでダビデは、[一緒{いっしょ}]にいた六百[人{にん}]の[者{もの}]と[共{とも}]に[出立{しゅったつ}]してベソル[川{かわ}]へ[行{い}]ったが、あとに[残{のこ}]る[者{もの}]はそこにとどまった。", "10": "すなわちダビデは四百[人{にん}]と[共{とも}]に[追撃{ついげき}]をつづけたが、[疲{つか}]れてベソル[川{かわ}]を[渡{わた}]れない[者{もの}]二百[人{にん}]はとどまった。", "11": "[彼{かれ}]らは[野{の}]で、ひとりのエジプトびとを[見{み}]て、それをダビデのもとに[引{ひ}]いてきて、パンを[食{た}]べさせ、[水{みず}]を[飲{の}]ませた。", "12": "また[彼{かれ}]らはほしいちじくのかたまり一つと、ほしぶどう二ふさを[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。[彼{かれ}]は[食{た}]べて[元気{げんき}]を[回復{かいふく}]した。[彼{かれ}]は三[日{か}]三[夜{よ}]、パンを[食{た}]べず、[水{みず}]を[飲{の}]んでいなかったからである。", "13": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはだれのものか。どこからきたのか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはエジプトの[若者{わかもの}]で、アマレクびとの[奴隷{どれい}]です。三[日{か}][前{まえ}]にわたしが[病気{びょうき}]になったので、[主人{しゅじん}]はわたしを[捨{す}]てて[行{い}]きました。", "14": "わたしどもは、ケレテびとのネゲブと、ユダに[属{ぞく}]する[地{ち}]と、カレブのネゲブを[襲{おそ}]い、また[火{ひ}]でチクラグを[焼{や}]きはらいました」。", "15": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはその[軍隊{ぐんたい}]のところへわたしを[導{みちび}]き[下{くだ}]ってくれるか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたはわたしを[殺{ころ}]さないこと、またわたしを[主人{しゅじん}]の[手{て}]に[渡{わた}]さないことを、[神{かみ}]をさしてわたしに[誓{ちか}]ってください。そうすればあなたをその[軍隊{ぐんたい}]のところへ[導{みちび}]き[下{くだ}]りましょう」。", "16": "[彼{かれ}]はダビデを[導{みちび}]き[下{くだ}]ったが、[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはペリシテびとの[地{ち}]とユダの[地{ち}]から[奪{うば}]い[取{と}]ったさまざまの[多{おお}]くのぶんどり[物{もの}]のゆえに、[食{く}]い[飲{の}]み、かつ[踊{おど}]りながら、[地{ち}]のおもてにあまねく[散{ち}]りひろがっていた。", "17": "ダビデは[夕{ゆう}]ぐれから[翌日{よくじつ}]の[夕方{ゆうがた}]まで、[彼{かれ}]らを[撃{う}]ったので、らくだに[乗{の}]って[逃{に}]げた四百[人{にん}]の[若者{わかもの}]たちのほかには、ひとりものがれた[者{もの}]はなかった。", "18": "こうしてダビデはアマレクびとが[奪{うば}]い[取{と}]ったものをみな[取{と}]りもどした。またダビデはそのふたりの[妻{つま}]を[救{すく}]い[出{だ}]した。", "19": "そして[彼{かれ}]らに[属{ぞく}]するものは、[小{ちい}]さいものも[大{おお}]きいものも、むすこも[娘{むすめ}]もぶんどり[物{もの}]も、アマレクびとが[奪{うば}]い[去{さ}]った[物{もの}]は[何{なに}]をも[失{うしな}]わないで、ダビデがみな[取{と}]りもどした。", "20": "ダビデはまたすべての[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]を[取{と}]った。[人々{ひとびと}]はこれらの[家畜{かちく}]を[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[追{お}]って[行{い}]きながら、「これはダビデのぶんどり[物{もの}]だ」と[言{い}]った。", "21": "そしてダビデが、あの[疲{つか}]れてダビデについて[行{い}]くことができずに、ベソル[川{かわ}]のほとりにとどまっていた二百[人{にん}]の[者{もの}]のところへきた[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[出{で}]てきてダビデを[迎{むか}]え、またダビデと[共{とも}]にいる[民{たみ}]を[迎{むか}]えた。ダビデは[民{たみ}]に[近{ちか}]づいてその[安否{あんぴ}]を[問{と}]うた。", "22": "そのときダビデと[共{とも}]に[行{い}]った[人々{ひとびと}]のうちで、[悪{わる}]く、かつよこしまな[者{もの}]どもはみな[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはわれわれと[共{とも}]に[行{い}]かなかったのだから、われわれはその[人々{ひとびと}]にわれわれの[取{と}]りもどしたぶんどり[物{もの}]を[分{わ}]け[与{あた}]えることはできない。ただおのおのにその[妻子{さいし}]を[与{あた}]えて、[連{つ}]れて[行{い}]かせましょう」。", "23": "しかしダビデは[言{い}]った、「[兄弟{きょうだい}]たちよ、[主{しゅ}]はわれわれを[守{まも}]って、[攻{せ}]めてきた[軍隊{ぐんたい}]をわれわれの[手{て}]に[渡{わた}]された。その[主{しゅ}]が[賜{たま}]わったものを、あなたがたはそのようにしてはならない。", "24": "だれがこの[事{こと}]について、あなたがたに[聞{き}]き[従{したが}]いますか。[戦{たたか}]いに[下{くだ}]って[行{い}]った[者{もの}]の[分{わ}]け[前{まえ}]と、[荷物{にもつ}]のかたわらにとどまっていた[者{もの}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[同様{どうよう}]にしなければならない。[彼{かれ}]らはひとしく[分{わ}]け[前{まえ}]を[受{う}]けるべきである」。", "25": "この[日{ひ}][以来{いらい}]、ダビデはこれをイスラエルの[定{さだ}]めとし、おきてとして[今日{こんにち}]に[及{およ}]んでいる。", "26": "ダビデはチクラグにきて、そのぶんどり[物{もの}]の[一部{いちぶ}]をユダの[長老{ちょうろう}]である[友人{ゆうじん}]たちにおくって[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]の[敵{てき}]から[取{と}]ったぶんどり[物{もの}]のうちからあなたがたにおくる[贈{おく}]り[物{もの}]である」。", "27": "そのおくり[先{さき}]は、ベテルにいる[人々{ひとびと}]、ネゲブのラモテにいる[人々{ひとびと}]、ヤッテルにいる[人々{ひとびと}]、", "28": "アロエルにいる[人々{ひとびと}]、シフモテにいる[人々{ひとびと}]、エシテモアにいる[人々{ひとびと}]、ラカルにいる[人々{ひとびと}]、", "29": "エラメルびとの[町々{まちまち}]にいる[人々{ひとびと}]、ケニびとの[町々{まちまち}]にいる[人々{ひとびと}]、", "30": "ホルマにいる[人々{ひとびと}]、ボラシャンにいる[人々{ひとびと}]、アタクにいる[人々{ひとびと}]、", "31": "ヘブロンにいる[人々{ひとびと}]、およびダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちが、さまよい[歩{ある}]いたすべての[所{ところ}]にいる[人々{ひとびと}]であった。" }, "31": { "1": "さてペリシテびとはイスラエルと[戦{たたか}]った。イスラエルの[人々{ひとびと}]はペリシテびとの[前{まえ}]から[逃{に}]げ、[多{おお}]くの[者{もの}]は[傷{きず}]ついてギルボア[山{やま}]にたおれた。", "2": "ペリシテびとはサウルとその[子{こ}]らに[攻{せ}]め[寄{よ}]り、そしてペリシテびとはサウルの[子{こ}]ヨナタン、アビナダブ、およびマルキシュアを[殺{ころ}]した。", "3": "[戦{たたか}]いは[激{はげ}]しくサウルに[迫{せま}]り、[弓{ゆみ}]を[射{い}]る[者{もの}]どもがサウルを[見{み}]つけて、[彼{かれ}]を[射{い}]たので、サウルは[射{い}]る[者{もの}]たちにひどい[傷{きず}]を[負{お}]わされた。", "4": "そこでサウルはその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]に[言{い}]った、「つるぎを[抜{ぬ}]き、それをもってわたしを[刺{さ}]せ。さもないと、これらの[無{む}][割礼{かつれい}]の[者{もの}]どもがきて、わたしを[刺{さ}]し、わたしをなぶり[殺{ごろ}]しにするであろう」。しかしその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]は、ひじょうに[恐{おそ}]れて、それに[応{おう}]じなかったので、サウルは、つるぎを[執{と}]って、その[上{うえ}]に[伏{ふ}]した。", "5": "[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]はサウルが[死{し}]んだのを[見{み}]て、[自分{じぶん}]もまたつるぎの[上{うえ}]に[伏{ふ}]して、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[死{し}]んだ。", "6": "こうしてサウルとその三[人{にん}]の[子{こ}]たち、およびサウルの[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]、ならびにその[従者{じゅうしゃ}]たちは[皆{みな}]、この[日{ひ}][共{とも}]に[死{し}]んだ。", "7": "イスラエルの[人々{ひとびと}]で、[谷{たに}]の[向{む}]こう[側{がわ}]、およびヨルダンの[向{む}]こう[側{がわ}]にいる[者{もの}]が、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[逃{に}]げるのを[見{み}]、またサウルとその[子{こ}]たちの[死{し}]んだのを[見{み}]て[町々{まちまち}]を[捨{す}]てて[逃{に}]げたので、ペリシテびとはきてその[中{なか}]に[住{す}]んだ。", "8": "あくる[日{ひ}]、ペリシテびとは[殺{ころ}]された[者{もの}]から、はぎ[取{と}]るためにきたが、サウルとその三[人{にん}]の[子{こ}]たちがギルボア[山{やま}]にたおれているのを[見{み}]つけた。", "9": "[彼{かれ}]らはサウルの[首{くび}]を[切{き}]り、そのよろいをはぎ[取{と}]り、ペリシテびとの[全{ぜん}][地{ち}]に[人{ひと}]をつかわして、この[良{よ}]い[知{し}]らせを、その[偶像{ぐうぞう}]と[民{たみ}]とに[伝{つた}]えさせた。", "10": "また[彼{かれ}]らは、そのよろいをアシタロテの[神殿{しんでん}]に[置{お}]き、[彼{かれ}]のからだをベテシャンの[城壁{じょうへき}]にくぎづけにした。", "11": "ヤベシ・ギレアデの[住民{じゅうみん}]たちは、ペリシテびとがサウルにした[事{こと}]を[聞{き}]いて、", "12": "[勇士{ゆうし}]たちはみな[立{た}]ち、[夜{よ}]もすがら[行{い}]って、サウルのからだと、その[子{こ}]たちのからだをベテシャンの[城壁{じょうへき}]から[取{と}]りおろし、ヤベシにきて、これをそこで[焼{や}]き、", "13": "その[骨{ほね}]を[取{と}]って、ヤベシのぎょりゅうの[木{き}]の[下{した}]に[葬{ほうむ}]り、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[断食{だんじき}]した。" } }, "2sam": { "1": { "1": "サウルが[死{し}]んだ[後{のち}]、ダビデはアマレクびとを[撃{う}]って[帰{かえ}]り、ふつかの[間{あいだ}]チクラグにとどまっていたが、", "2": "三[日{か}][目{め}]となって、ひとりの[人{ひと}]が、その[着物{きもの}]を[裂{さ}]き、[頭{あたま}]に[土{つち}]をかぶって、サウルの[陣営{じんえい}]からきた。そしてダビデのもとにきて、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "3": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはどこからきたのか」。[彼{かれ}]はダビデに[言{い}]った、「わたしはイスラエルの[陣営{じんえい}]から、のがれてきたのです」。", "4": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[様子{ようす}]はどうであったか[話{はな}]しなさい」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「[民{たみ}]は[戦{たたか}]いから[逃{に}]げ、[民{たみ}]の[多{おお}]くは[倒{たお}]れて[死{し}]に、サウルとその[子{こ}]ヨナタンもまた[死{し}]にました」。", "5": "ダビデは[自分{じぶん}]と[話{はな}]している[若者{わかもの}]に[言{い}]った、「あなたはサウルとその[子{こ}]ヨナタンが[死{し}]んだのを、どうして[知{し}]ったのか」。", "6": "[彼{かれ}]に[話{はな}]している[若者{わかもの}]は[言{い}]った、「わたしは、はからずも、ギルボア[山{やま}]にいましたが、サウルはそのやりによりかかっており、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とが[彼{かれ}]に[攻{せ}]め[寄{よ}]ろうとしていました。", "7": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]はうしろを[振{ふ}]り[向{む}]いてわたしを[見{み}]、わたしを[呼{よ}]びましたので、『ここにいます』とわたしは[答{こた}]えました。", "8": "[彼{かれ}]は『おまえはだれか』と[言{い}]いましたので、『アマレクびとです』と[答{こた}]えました。", "9": "[彼{かれ}]はまたわたしに[言{い}]いました、『そばにきて[殺{ころ}]してください。わたしは[苦{くる}]しみに[耐{た}]えない。まだ[命{いのち}]があるからです』。", "10": "そこで、わたしはそのそばにいって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]しました。[彼{かれ}]がすでに[倒{たお}]れて、[生{い}]きることのできないのを[知{し}]ったからです。そしてわたしは[彼{かれ}]の[頭{あたま}]にあった[冠{かんむり}]と、[腕{うで}]につけていた[腕輪{うでわ}]とを[取{と}]って、それをわが[主{しゅ}]のもとに[携{たずさ}]えてきたのです」。", "11": "そのときダビデは[自分{じぶん}]の[着物{きもの}]をつかんでそれを[裂{さ}]き、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[人々{ひとびと}]も[皆{みな}][同{おな}]じようにした。", "12": "[彼{かれ}]らはサウルのため、またその[子{こ}]ヨナタンのため、また[主{しゅ}]の[民{たみ}]のため、またイスラエルの[家{いえ}]のために[悲{かな}]しみ[泣{な}]いて、[夕暮{ゆうぐれ}]まで[食{しょく}]を[断{た}]った。それは[彼{かれ}]らがつるぎに[倒{たお}]れたからである。", "13": "ダビデは[自分{じぶん}]と[話{はな}]していた[若者{わかもの}]に[言{い}]った、「あなたはどこの[人{ひと}]ですか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「アマレクびとで、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]の[子{こ}]です」。", "14": "ダビデはまた[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうしてあなたは[手{て}]を[伸{の}]べて[主{しゅ}]の[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]を[殺{ころ}]すことを[恐{おそ}]れなかったのですか」。", "15": "ダビデはひとりの[若者{わかもの}]を[呼{よ}]び、「[近寄{ちかよ}]って[彼{かれ}]を[撃{う}]て」と[言{い}]った。そこで[彼{かれ}]を[撃{う}]ったので[死{し}]んだ。", "16": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたの[流{なが}]した[血{ち}]の[責{せ}]めはあなたに[帰{き}]する。あなたが[自分{じぶん}]の[口{くち}]から、『わたしは[主{しゅ}]の[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]を[殺{ころ}]した』と[言{い}]って、[自身{じしん}]にむかって[証拠{しょうこ}]を[立{た}]てたからである」。", "17": "ダビデはこの[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をもって、サウルとその[子{こ}]ヨナタンのために[哀悼{あいとう}]した。――", "18": "これは、ユダの[人々{ひとびと}]に[教{おし}]えるための[弓{ゆみ}]の[歌{うた}]で、ヤシャルの[書{しょ}]にしるされている。――[彼{かれ}]は[言{い}]った、", "19": "「イスラエルよ、あなたの[栄光{えいこう}]は、あなたの[高{たか}]き[所{ところ}]で[殺{ころ}]された。ああ、[勇士{ゆうし}]たちは、ついに[倒{たお}]れた。", "20": "ガテにこの[事{こと}]を[告{つ}]げてはいけない。アシケロンのちまたに[伝{つた}]えてはならない。おそらくはペリシテびとの[娘{むすめ}]たちが[喜{よろこ}]び、[割礼{かつれい}]なき[者{もの}]の[娘{むすめ}]たちが[勝{か}]ちほこるであろう。", "21": "ギルボアの[山{やま}]よ、[露{つゆ}]はおまえの[上{うえ}]におりるな。[死{し}]の[野{の}]よ、[雨{あめ}]もおまえの[上{うえ}]に[降{ふ}]るな。その[所{ところ}]に[勇士{ゆうし}]たちの[盾{たて}]は[捨{す}]てられ、サウルの[盾{たて}]は[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]らずに[捨{す}]てられた。", "22": "[殺{ころ}]した[者{もの}]の[血{ち}]を[飲{の}]まずには、ヨナタンの[弓{ゆみ}]は[退{しりぞ}]かず、[勇士{ゆうし}]の[脂肪{しぼう}]を[食{た}]べないでは、サウルのつるぎは、むなしくは[帰{かえ}]らなかった。", "23": "サウルとヨナタンとは、[愛{あい}]され、かつ[喜{よろこ}]ばれた。[彼{かれ}]らは[生{い}]きるにも、[死{し}]ぬにも[離{はな}]れず、わしよりも[早{はや}]く、ししよりも[強{つよ}]かった。", "24": "イスラエルの[娘{むすめ}]たちよ、サウルのために[泣{な}]け。[彼{かれ}]は[緋色{ひいろ}]の[着物{きもの}]をもって、はなやかにあなたがたを[装{よそお}]い、あなたがたの[着物{きもの}]に[金{きん}]の[飾{かざ}]りをつけた。", "25": "ああ、[勇士{ゆうし}]たちは[戦{たたか}]いのさなかに[倒{たお}]れた。ヨナタンは、あなたの[高{たか}]き[所{ところ}]で[殺{ころ}]された。", "26": "わが[兄弟{きょうだい}]ヨナタンよ、あなたのためわたしは[悲{かな}]しむ。あなたはわたしにとって、いとも[楽{たの}]しい[者{もの}]であった。あなたがわたしを[愛{あい}]するのは[世{よ}]の[常{つね}]のようでなく、[女{おんな}]の[愛{あい}]にもまさっていた。", "27": "ああ、[勇士{ゆうし}]たちは[倒{たお}]れた。[戦{たたか}]いの[器{うつわ}]はうせた」。" }, "2": { "1": "この[後{のち}]、ダビデは[主{しゅ}]に[問{と}]うて[言{い}]った、「わたしはユダの一つの[町{まち}]に[上{のぼ}]るべきでしょうか」。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[上{のぼ}]りなさい」。ダビデは[言{い}]った、「どこへ[上{のぼ}]るべきでしょうか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「ヘブロンへ」。", "2": "そこでダビデはその[所{ところ}]へ[上{のぼ}]った。[彼{かれ}]のふたりの[妻{つま}]、エズレルの[女{おんな}]アヒノアムと、カルメルびとナバルの[妻{つま}]であったアビガイルも[上{のぼ}]った。", "3": "ダビデはまた[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいた[人々{ひとびと}]を、[皆{みな}]その[家族{かぞく}]と[共{とも}]に[連{つ}]れて[上{のぼ}]った。そして[彼{かれ}]らはヘブロンの[町々{まちまち}]に[住{す}]んだ。", "4": "[時{とき}]にユダの[人々{ひとびと}]がきて、その[所{ところ}]でダビデに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、ユダの[家{いえ}]の[王{おう}]とした。[人々{ひとびと}]がダビデに[告{つ}]げて、「サウルを[葬{ほうむ}]ったのはヤベシ・ギレアデの[人々{ひとびと}]である」と[言{い}]ったので、", "5": "ダビデは[使者{ししゃ}]をヤベシ・ギレアデの[人々{ひとびと}]につかわして[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは、[主君{しゅくん}]サウルにこの[忠誠{ちゅうせい}]をあらわして[彼{かれ}]を[葬{ほうむ}]った。どうぞ[主{しゅ}]があなたがたを[祝福{しゅくふく}]されるように。", "6": "どうぞ[主{しゅ}]がいまあなたがたに、いつくしみと[真実{しんじつ}]を[示{しめ}]されるように。あなたがたが、この[事{こと}]をしたので、わたしもまたあなたがたに[好意{こうい}]を[示{しめ}]すであろう。", "7": "[今{いま}]あなたがたは[手{て}]を[強{つよ}]くし、[雄々{おお}]しくあれ。あなたがたの[主君{しゅくん}]サウルは[死{し}]に、ユダの[家{いえ}]がわたしに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、[彼{かれ}]らの[王{おう}]としたからである」。", "8": "さてサウルの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]、ネルの[子{こ}]アブネルは、さきにサウルの[子{こ}]イシボセテを[取{と}]り、マハナイムに[連{つ}]れて[渡{わた}]り、", "9": "[彼{かれ}]をギレアデ、アシュルびと、エズレル、エフライム、ベニヤミンおよび[全{ぜん}]イスラエルの[王{おう}]とした。", "10": "サウルの[子{こ}]イシボセテはイスラエルの[王{おう}]となった[時{とき}]、四十[歳{さい}]であって、二[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めたが、ユダの[家{いえ}]はダビデに[従{したが}]った。", "11": "ダビデがヘブロンにいてユダの[家{いえ}]の[王{おう}]であった[日数{にっすう}]は七[年{ねん}]と六か[月{げつ}]であった。", "12": "ネルの[子{こ}]アブネル、およびサウルの[子{こ}]イシボセテの[家来{けらい}]たちはマハナイムを[出{で}]てギベオンへ[行{い}]った。", "13": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブとダビデの[家来{けらい}]たちも[出{で}]ていって、ギベオンの[池{いけ}]のそばで[彼{かれ}]らと[出会{であ}]い、[一方{いっぽう}]は[池{いけ}]のこちら[側{がわ}]に、[一方{いっぽう}]は[池{いけ}]のあちら[側{がわ}]にすわった。", "14": "アブネルはヨアブに[言{い}]った、「さあ、[若者{わかもの}]たちを[立{た}]たせて、われわれの[前{まえ}]で[勝負{しょうぶ}]をさせよう」。ヨアブは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らを[立{た}]たせよう」。", "15": "こうしてサウルの[子{こ}]イシボセテとベニヤミンびととのために十二[人{にん}]、およびダビデの[家来{けらい}]たち十二[人{にん}]を[数{かぞ}]えて[出{だ}]した。[彼{かれ}]らは[立{た}]って[進{すす}]み、", "16": "おのおの[相手{あいて}]の[頭{あたま}]を[捕{とら}]え、つるぎを[相手{あいて}]のわき[腹{ばら}]に[刺{さ}]し、こうして[彼{かれ}]らは[共{とも}]に[倒{たお}]れた。それゆえ、その[所{ところ}]はヘルカテ・ハヅリムと[呼{よ}]ばれた。それはギベオンにある。", "17": "その[日{ひ}]、[戦{たたか}]いはひじょうに[激{はげ}]しく、アブネルとイスラエルの[人々{ひとびと}]はダビデの[家来{けらい}]たちの[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れた。", "18": "その[所{ところ}]にゼルヤの三[人{にん}]の[子{こ}]、ヨアブ、アビシャイ、およびアサヘルがいたが、アサヘルは[足{あし}]の[早{はや}]いこと、[野{の}]のかもしかのようであった。", "19": "アサヘルはアブネルのあとを[追{お}]っていったが、[行{い}]くのに[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]ることなく、アブネルのあとに[走{はし}]った。", "20": "アブネルは[後{うしろ}]をふりむいて[言{い}]った、「あなたはアサヘルであったか」。アサヘルは[答{こた}]えた、「わたしです」。", "21": "アブネルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[右{みぎ}]か[左{ひだり}]に[曲{まが}]って、[若者{わかもの}]のひとりを[捕{とら}]え、そのよろいを[奪{うば}]いなさい」。しかしアサヘルはアブネルを[追{お}]うことをやめず、ほかに[向{む}]かおうともしなかった。", "22": "アブネルはふたたびアサヘルに[言{い}]った、「わたしを[追{お}]うことをやめて、ほかに[向{む}]かいなさい。あなたを[地{ち}]に[撃{う}]ち[倒{たお}]すことなど、どうしてわたしにできようか。それをすれば、わたしは、どうしてあなたの[兄{あに}]ヨアブに[顔{かお}]を[合{あ}]わせることができようか」。", "23": "それでもなお[彼{かれ}]は、ほかに[向{む}]かうことを[拒{こば}]んだので、アブネルは、やりの[石{いし}][突{つ}]きで[彼{かれ}]の[腹{はら}]を[突{つ}]いたので、やりはその[背中{せなか}]に[出{で}]た。[彼{かれ}]はそこに[倒{たお}]れて、その[場{ば}]で[死{し}]んだ。そしてアサヘルが[倒{たお}]れて[死{し}]んでいる[場所{ばしょ}]に[来{く}]る[者{もの}]は[皆{みな}][立{た}]ちとどまった。", "24": "しかしヨアブとアビシャイとは、なおアブネルのあとを[追{お}]ったが、[彼{かれ}]らがギベオンの[荒野{あらの}]の[道{みち}]のほとり、ギアの[前{まえ}]にあるアンマの[山{やま}]にきた[時{とき}]、[日{ひ}]は[暮{く}]れた。", "25": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]はアブネルのあとについてきて、[集{あつ}]まり、一[隊{たい}]となって、一つの[山{やま}]の[頂{いただき}]に[立{た}]った。", "26": "その[時{とき}]アブネルはヨアブに[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「いつまでもつるぎをもって[滅{ほろ}]ぼそうとするのか。あなたはその[結果{けっか}]の[悲惨{ひさん}]なのを[知{し}]らないのか。いつまで[民{たみ}]にその[兄弟{きょうだい}]を[追{お}]うことをやめよと[命{めい}]じないのか」。", "27": "ヨアブは[言{い}]った、「[神{かみ}]は[生{い}]きておられる。もしあなたが[言{い}]いださなかったならば、[民{たみ}]はおのおのその[兄弟{きょうだい}]を[追{お}]わずに、[朝{あさ}]のうちに[去{さ}]っていたであろう」。", "28": "こうしてヨアブは[角笛{つのぶえ}]を[吹{ふ}]いたので、[民{たみ}]はみな[立{た}]ちとどまって、もはやイスラエルのあとを[追{お}]わず、また[重{かさ}]ねて[戦{たたか}]わなかった。", "29": "アブネルとその[従者{じゅうしゃ}]たちは、[夜{よ}]もすがら、アラバを[通{とお}]って[行{い}]き、ヨルダンを[渡{わた}]り、[昼{ひる}]まで[行進{こうしん}]を[続{つづ}]けてマハナイムに[着{つ}]いた。", "30": "ヨアブはアブネルを[追{お}]うことをやめて[帰{かえ}]り、[民{たみ}]をみな[集{あつ}]めたが、ダビデの[家来{けらい}]たち十九[人{ひと}]とアサヘルとが[見当{みあた}]らなかった。", "31": "しかし、ダビデの[家来{けらい}]たちは、アブネルの[従者{じゅうしゃ}]であるベニヤミンの[人々{ひとびと}]三百六十[人{にん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "32": "[人々{ひとびと}]はアサヘルを[取{と}]り[上{あ}]げてベツレヘムにあるその[父{ちち}]の[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]った。ヨアブとその[従者{じゅうしゃ}]たちは、[夜{よ}]もすがら[行{い}]って、[夜明{よあ}]けにヘブロンに[着{つ}]いた。" }, "3": { "1": "サウルの[家{いえ}]とダビデの[家{いえ}]との[間{あいだ}]の[戦争{せんそう}]は[久{ひさ}]しく[続{つづ}]き、ダビデはますます[強{つよ}]くなり、サウルの[家{いえ}]はますます[弱{よわ}]くなった。", "2": "ヘブロンでダビデに[男{おとこ}]の[子{こ}]が[生{うま}]れた。[彼{かれ}]の[長子{ちょうし}]はエズレルの[女{おんな}]アヒノアムの[産{う}]んだアムノン、", "3": "その[次{つぎ}]はカルメルびとナバルの[妻{つま}]であったアビガイルの[産{う}]んだキレアブ、[第{だい}]三はゲシュルの[王{おう}]タルマイの[娘{むすめ}]マアカの[子{こ}]アブサロム、", "4": "[第{だい}]四はハギテの[子{こ}]アドニヤ、[第{だい}]五はアビタルの[子{こ}]シパテヤ、", "5": "[第{だい}]六はダビデの[妻{つま}]エグラの[産{う}]んだイテレアム。これらの[子{こ}]がヘブロンでダビデに[生{うま}]れた。", "6": "サウルの[家{いえ}]とダビデの[家{いえ}]とが[戦{たたか}]いを[続{つづ}]けている[間{あいだ}]に、アブネルはサウルの[家{いえ}]で、[強{つよ}]くなってきた。", "7": "さてサウルには、ひとりのそばめがあった。その[名{な}]をリヅパといい、アヤの[娘{むすめ}]であったが、イシボセテはアブネルに[言{い}]った、「あなたはなぜわたしの[父{ちち}]のそばめのところにはいったのですか」。", "8": "アブネルはイシボセテの[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、[非常{ひじょう}]に[怒{いか}]って[言{い}]った、「わたしはユダの[犬{いぬ}]のかしらですか。わたしはきょう、あなたの[父{ちち}]サウルの[家{いえ}]と、その[兄弟{きょうだい}]と、その[友人{ゆうじん}]とに[忠誠{ちゅうせい}]をあらわして、あなたをダビデの[手{て}]に[渡{わた}]すことをしなかったのに、あなたはきょう、[女{おんな}]の[事{こと}]のあやまちを[挙{あ}]げてわたしを[責{せ}]められる。", "9": "[主{しゅ}]がダビデに[誓{ちか}]われたことを、わたしが[彼{かれ}]のためになし[遂{と}]げないならば、[神{かみ}]がアブネルをいくえにも[罰{ばっ}]しられるように。", "10": "すなわち[王国{おうこく}]をサウルの[家{いえ}]から[移{うつ}]し、ダビデの[位{くらい}]をダンからベエルシバに[至{いた}]るまで、イスラエルとユダの[上{うえ}]に[立{た}]たせられるであろう」。", "11": "イシボセテはアブネルを[恐{おそ}]れたので、ひと[言{こと}]も[彼{かれ}]に[答{こた}]えることができなかった。", "12": "アブネルはヘブロンにいるダビデのもとに[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「[国{くに}]はだれのものですか。わたしと[契約{けいやく}]を[結{むす}]びなさい。わたしはあなたに[力添{ちからぞ}]えして、イスラエルをことごとくあなたのものにしましょう」。", "13": "ダビデは[言{い}]った、「よろしい。わたしは、あなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]びましょう。ただし一つの[事{こと}]をあなたに[求{もと}]めます。あなたがきてわたしの[顔{かお}]を[見{み}]るとき、まずサウルの[娘{むすめ}]ミカルを[連{つ}]れて[来{く}]るのでなければ、わたしの[顔{かお}]を[見{み}]ることはできません」。", "14": "それからダビデは[使者{ししゃ}]をサウルの[子{こ}]イシボセテにつかわして[言{い}]った、「ペリシテびとの[陽{よう}]の[皮{かわ}]一百をもってめとったわたしの[妻{つま}]ミカルを[引{ひ}]き[渡{わた}]しなさい」。", "15": "そこでイシボセテは[人{ひと}]をやって[彼女{かのじょ}]をその[夫{おっと}]、ライシの[子{こ}]パルテエルから[取{と}]ったので、", "16": "その[夫{おっと}]は[彼女{かのじょ}]と[共{とも}]に[行{い}]き、[泣{な}]きながら[彼女{かのじょ}]のあとについて、バホリムまで[行{い}]ったが、アブネルが[彼{かれ}]に「[帰{かえ}]って[行{い}]け」と[言{い}]ったので[彼{かれ}]は[帰{かえ}]った。", "17": "アブネルはイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと[協議{きょうぎ}]して[言{い}]った、「あなたがたは[以前{いぜん}]からダビデをあなたがたの[王{おう}]とすることを[求{もと}]めていましたが、", "18": "[今{いま}]それをしなさい。[主{しゅ}]がダビデについて、『わたしのしもべダビデの[手{て}]によって、わたしの[民{たみ}]イスラエルをペリシテびとの[手{て}]、およびもろもろの[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すであろう』と[言{い}]われたからです」。", "19": "アブネルはまたベニヤミンにも[語{かた}]った。そしてアブネルは、イスラエルとベニヤミンの[全家{ぜんか}]が[良{よ}]いと[思{おも}]うことをみな、ヘブロンでダビデに[告{つ}]げようとして[出発{しゅっぱつ}]した。", "20": "アブネルが二十[人{にん}]を[従{したが}]えてヘブロンにいるダビデのもとに[行{い}]った[時{とき}]、ダビデはアブネルと[彼{かれ}]に[従{したが}]っている[従者{じゅうしゃ}]たちのために[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]けた。", "21": "アブネルはダビデに[言{い}]った、「わたしは[立{た}]って[行{い}]き、イスラエルをことごとく、わが[主{しゅ}]、[王{おう}]のもとに[集{あつ}]めて、あなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばせ、あなたの[望{のぞ}]むものをことごとく[治{おさ}]められるようにいたしましょう」。こうしてダビデはアブネルを[送{おく}]り[帰{かえ}]らせたので[彼{かれ}]は[安全{あんぜん}]に[去{さ}]って[行{い}]った。", "22": "ちょうどその[時{とき}]、ダビデの[家来{けらい}]たちはヨアブと[共{とも}]に[多{おお}]くのぶんどり[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[略奪{りゃくだつ}]から[帰{かえ}]ってきた。しかしアブネルはヘブロンのダビデのもとにはいなかった。ダビデが[彼{かれ}]を[帰{かえ}]らせて[彼{かれ}]が[安全{あんぜん}]に[去{さ}]ったからである。", "23": "ヨアブおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[軍勢{ぐんぜい}]がみな[帰{かえ}]ってきたとき、[人々{ひとびと}]はヨアブに[言{い}]った、「ネルの[子{こ}]アブネルが[王{おう}]のもとにきたが、[王{おう}]が[彼{かれ}]を[帰{かえ}]らせたので[彼{かれ}]は[安全{あんぜん}]に[去{さ}]った」。", "24": "そこでヨアブは[王{おう}]のもとに[行{い}]って[言{い}]った、「あなたは[何{なに}]をなさったのですか。アブネルがあなたの[所{ところ}]にきたのに、あなたはどうして、[彼{かれ}]を[返{かえ}]し[去{さ}]らせられたのですか。", "25": "ネルの[子{こ}]アブネルがあなたを[欺{あざむ}]くためにきたこと、そしてあなたの[出入{でい}]りを[知{し}]り、またあなたのなさっていることを、ことごとく[知{し}]るためにきたことをあなたはごぞんじです」。", "26": "ヨアブはダビデの[所{ところ}]から[出{で}]てきて、[使者{ししゃ}]をつかわし、アブネルを[追{お}]わせたので、[彼{かれ}]らはシラの[井戸{いど}]から[彼{かれ}]を[連{つ}]れて[帰{かえ}]った。しかしダビデはその[事{こと}]を[知{し}]らなかった。", "27": "アブネルがヘブロンに[帰{かえ}]ってきたとき、ヨアブはひそかに[語{かた}]ろうといって[彼{かれ}]を[門{もん}]のうちに[連{つ}]れて[行{い}]き、その[所{ところ}]で[彼{かれ}]の[腹{はら}]を[刺{さ}]して[死{し}]なせ、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]アサヘルの[血{ち}]を[報{むく}]いた。", "28": "その[後{のち}]ダビデはこの[事{こと}]を[聞{き}]いて[言{い}]った、「わたしとわたしの[王国{おうこく}]とは、ネルの[子{こ}]アブネルの[血{ち}]に[関{かん}]して、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[永久{えいきゅう}]に[罪{つみ}]はない。", "29": "どうぞ、その[罪{つみ}]がヨアブの[頭{あたま}]と、その[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]に[帰{き}]するように。またヨアブの[家{いえ}]には[流出{りゅうしゅつ}]を[病{や}]む[者{もの}]、らい[病人{びょうにん}]、つえにたよる[者{もの}]、つるぎに[倒{たお}]れる[者{もの}]、または[食物{しょくもつ}]の[乏{とぼ}]しい[者{もの}]が[絶{た}]えないように」。", "30": "こうしてヨアブとその[弟{おとうと}]アビシャイとはアブネルを[殺{ころ}]したが、それは[彼{かれ}]がギベオンの[戦{たたか}]いで[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]アサヘルを[殺{ころ}]したためであった。", "31": "ダビデはヨアブおよび[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいるすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[着物{きもの}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]をまとい、アブネルの[前{まえ}]に[嘆{なげ}]きながら[行{い}]きなさい」。そしてダビデ[王{おう}]はその[棺{かん}]のあとに[従{したが}]った。", "32": "[人々{ひとびと}]はアブネルをヘブロンに[葬{ほうむ}]った。[王{おう}]はアブネルの[墓{はか}]で[声{こえ}]をあげて[泣{な}]き、[民{たみ}]もみな[泣{な}]いた。", "33": "[王{おう}]はアブネルのために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]を[作{つく}]って[言{い}]った、「[愚{おろ}]かな[人{ひと}]の[死{し}]ぬように、アブネルがどうして[死{し}]んだのか。", "34": "あなたの[手{て}]は[縛{しば}]られず、[足{あし}]には[足{あし}]かせもかけられないのに、[悪人{あくにん}]の[前{まえ}]に[倒{たお}]れる[人{ひと}]のように、あなたは[倒{たお}]れた」。そして[民{たみ}]は[皆{みな}]、ふたたび[彼{かれ}]のために[泣{な}]いた。", "35": "[民{たみ}]はみなきて、[日{ひ}]のあるうちに、ダビデにパンを[食{た}]べさせようとしたが、ダビデは[誓{ちか}]って[言{い}]った、「もしわたしが[日{ひ}]の[入{い}]る[前{まえ}]に、パンでも、ほかのものでも[味{あじ}]わうならば、[神{かみ}]がわたしをいくえにも[罰{ばっ}]しられるように」。", "36": "[民{たみ}]はみなそれを[見{み}]て[満足{まんぞく}]した。すべて[王{おう}]のすることは[民{たみ}]を[満足{まんぞく}]させた。", "37": "その[日{ひ}]すべての[民{たみ}]およびイスラエルは[皆{みな}]、ネルの[子{こ}]アブネルを[殺{ころ}]したのは、[王{おう}]の[意思{いし}]によるものでないことを[知{し}]った。", "38": "[王{おう}]はその[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「この[日{ひ}]イスラエルで、ひとりの[偉大{いだい}]なる[将軍{しょうぐん}]が[倒{たお}]れたのをあなたがたは[知{し}]らないのか。", "39": "わたしは[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[王{おう}]であるけれども、[今日{こんにち}]なお[弱{よわ}]い。ゼルヤの[子{こ}]であるこれらの[人々{ひとびと}]はわたしの[手{て}]におえない。どうぞ[主{しゅ}]が[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]に、その[悪{あく}]にしたがって[報{むく}]いられるように」。" }, "4": { "1": "サウルの[子{こ}]イシボセテは、アブネルがヘブロンで[死{し}]んだことを[聞{き}]いて、その[力{ちから}]を[失{うしな}]い、イスラエルは[皆{みな}]あわてた。", "2": "サウルの[子{こ}]イシボセテにはふたりの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]の[隊長{たいちょう}]があった。ひとりの[名{な}]はバアナ、[他{た}]のひとりの[名{な}]はレカブといって、ベニヤミンの[子孫{しそん}]であるベロテびとリンモンの[子{こ}]たちであった。(それはベロテもまたベニヤミンのうちに[数{かぞ}]えられているからである。", "3": "ベロテびとはギッタイムに[逃{に}]げていって、[今日{こんにち}]までその[所{ところ}]に[寄留{きりゅう}]している)。", "4": "さてサウルの[子{こ}]ヨナタンに[足{あし}]のなえた[子{こ}]がひとりあった。エズレルからサウルとヨナタンの[事{こと}]の[知{し}]らせがきた[時{とき}]、[彼{かれ}]は五[歳{さい}]であった。うばが[彼{かれ}]を[抱{だ}]いて[逃{に}]げたが、[急{いそ}]いで[逃{に}]げる[時{とき}]、その[子{こ}]は[落{お}]ちて[足{あし}]なえとなった。その[名{な}]はメピボセテといった。", "5": "ベロテびとリンモンの[子{こ}]たち、レカブとバアナとは[出立{しゅったつ}]して、[日{ひ}]の[暑{あつ}]いころイシボセテの[家{いえ}]にきたが、イシボセテは[昼寝{ひるね}]をしていた。", "6": "[家{いえ}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[女{おんな}]は[麦{むぎ}]をあおぎ[分{わ}]けていたが、[眠{ねむ}]くなって[寝{ね}]てしまった。そこでレカブとその[兄弟{きょうだい}]バアナは、ひそかに[中{なか}]にはいった。", "7": "[彼{かれ}]らが[家{いえ}]にはいった[時{とき}]、イシボセテは[寝室{しんしつ}]で[床{ゆか}]の[上{うえ}]に[寝{ね}]ていたので、[彼{かれ}]らはそれを[撃{う}]って[殺{ころ}]し、その[首{くび}]をはね、その[首{くび}]を[取{と}]って、よもすがらアラバの[道{みち}]を[行{い}]き、", "8": "イシボセテの[首{くび}]をヘブロンにいるダビデのもとに[携{たずさ}]えて[行{い}]って[王{おう}]に[言{い}]った、「あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]めたあなたの[敵{てき}]サウルの[子{こ}]イシボセテの[首{くび}]です。[主{しゅ}]はきょう、わが[君{きみ}]、[王{おう}]のためにサウルとそのすえとに[報復{ほうふく}]されました」。", "9": "ダビデはベロテびとリンモンの[子{こ}]レカブとその[兄弟{きょうだい}]バアナに[答{こた}]えた、「わたしの[命{いのち}]を、もろもろの[苦難{くなん}]から[救{すく}]われた[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。", "10": "わたしはかつて、[人{ひと}]がわたしに[告{つ}]げて、『[見{み}]よ、サウルは[死{し}]んだ』と[言{い}]って、みずから[良{よ}]いおとずれを[伝{つた}]える[者{もの}]と[思{おも}]っていた[者{もの}]を[捕{とら}]えてチクラグで[殺{ころ}]し、そのおとずれに[報{むく}]いたのだ。", "11": "[悪人{あくにん}]が[正{ただ}]しい[人{ひと}]をその[家{いえ}]の[床{ゆか}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]したときは、なおさらのことだ。[今{いま}]わたしが、[彼{かれ}]の[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]を[報{むく}]い、あなたがたを、この[地{ち}]から[絶{た}]ち[滅{ほろ}]ぼさないでおくであろうか」。", "12": "そしてダビデは[若者{わかもの}]たちに[命{めい}]じたので、[若者{わかもの}]たちは[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]し、その[手足{てあし}]を[切{き}]り[離{はな}]し、ヘブロンの[池{いけ}]のほとりで[木{き}]に[掛{か}]けた。[人々{ひとびと}]はイシボセテの[首{くび}]を[持{も}]って[行{い}]って、ヘブロンにあるアブネルの[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]った。" }, "5": { "1": "イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]はヘブロンにいるダビデのもとにきて[言{い}]った、「われわれは、あなたの[骨肉{こつにく}]です。", "2": "[先{さき}]にサウルがわれわれの[王{おう}]であった[時{とき}]にも、あなたはイスラエルを[率{ひき}]いて[出入{でい}]りされました。そして[主{しゅ}]はあなたに、『あなたはわたしの[民{たみ}]イスラエルを[牧{ぼく}]するであろう。またあなたはイスラエルの[君{きみ}]となるであろう』と[言{い}]われました」。", "3": "このようにイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちが[皆{みな}]、ヘブロンにいる[王{おう}]のもとにきたので、ダビデ[王{おう}]はヘブロンで[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。そして[彼{かれ}]らはダビデに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]とした。", "4": "ダビデは[王{おう}]となったとき三十[歳{さい}]で、四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "5": "すなわちヘブロンで七[年{ねん}]六か[月{げつ}]ユダを[治{おさ}]め、またエルサレムで三十三[年{ねん}]、[全{ぜん}]イスラエルとユダを[治{おさ}]めた。", "6": "[王{おう}]とその[従者{じゅうしゃ}]たちとはエルサレムへ[行{い}]って、その[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]エブスびとを[攻{せ}]めた。エブスびとはダビデに[言{い}]った、「あなたはけっして、ここに[攻{せ}]め[入{い}]ることはできない。かえって、めしいや[足{あし}]なえでも、あなたを[追{お}]い[払{はら}]うであろう」。[彼{かれ}]らが「ダビデはここに[攻{せ}]め[入{い}]ることはできない」と[思{おも}]ったからである。", "7": "ところがダビデはシオンの[要害{ようがい}]を[取{と}]った。これがダビデの[町{まち}]である。", "8": "その[日{ひ}]ダビデは、「だれでもエブスびとを[撃{う}]とうとする[人{ひと}]は、[水{みず}]をくみ[上{あ}]げる[縦穴{たてあな}]を[上{のぼ}]って[行{い}]って、ダビデが[心{こころ}]に[憎{にく}]んでいる[足{あし}]なえやめしいを[撃{う}]て」と[言{い}]った。それゆえに[人々{ひとびと}]は、「めしいや[足{あし}]なえは、[宮{みや}]にはいってはならない」と[言{い}]いならわしている。", "9": "ダビデはその[要害{ようがい}]に[住{す}]んで、これをダビデの[町{まち}]と[名{な}]づけた。またダビデはミロから[内{うち}]の[周囲{しゅうい}]に[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]いた。", "10": "こうしてダビデはますます[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、かつ[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]におられた。", "11": "ツロの[王{おう}]ヒラムはダビデに[使者{ししゃ}]をつかわして、[香柏{こうはく}]および[大工{だいく}]と[石工{いしく}]を[送{おく}]った。[彼{かれ}]らはダビデのために[家{いえ}]を[建{た}]てた。", "12": "そしてダビデは[主{しゅ}]が[自分{じぶん}]を[堅{かた}]く[立{た}]ててイスラエルの[王{おう}]とされたこと、[主{しゅ}]がその[民{たみ}]イスラエルのためにその[王国{おうこく}]を[興{おこ}]されたことを[悟{さと}]った。", "13": "ダビデはヘブロンからきて[後{のち}]、さらにエルサレムで[妻{つま}]とそばめを[入{い}]れたので、むすこと[娘{むすめ}]がまたダビデに[生{うま}]れた。", "14": "エルサレムで[彼{かれ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。シャンムア、ショバブ、ナタン、ソロモン、", "15": "イブハル、エリシュア、ネペグ、ヤピア、", "16": "エリシャマ、エリアダ、およびエリペレテ。", "17": "さてペリシテびとは、ダビデが[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれてイスラエルの[王{おう}]になったことを[聞{き}]き、みな[上{のぼ}]ってきてダビデを[捜{さが}]したが、ダビデはそれを[聞{き}]いて[要害{ようがい}]に[下{くだ}]って[行{い}]った。", "18": "ペリシテびとはきて、レパイムの[谷{たに}]に[広{ひろ}]がっていた。", "19": "ダビデは[主{しゅ}]に[問{と}]うて[言{い}]った、「ペリシテびとに[向{む}]かって[上{のぼ}]るべきでしょうか。あなたは[彼{かれ}]らをわたしの[手{て}]に[渡{わた}]されるでしょうか」。[主{しゅ}]はダビデに[言{い}]われた、「[上{のぼ}]るがよい。わたしはかならずペリシテびとをあなたの[手{て}]に[渡{わた}]すであろう」。", "20": "そこでダビデはバアル・ペラジムへ[行{い}]って、[彼{かれ}]らをその[所{ところ}]で[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、そして[言{い}]った、「[主{しゅ}]は、[破{やぶ}]り[出{で}]る[水{みず}]のように、[敵{てき}]をわたしの[前{まえ}]に[破{やぶ}]られた」。それゆえにその[所{ところ}]の[名{な}]はバアル・ペラジムと[呼{よ}]ばれている。", "21": "ペリシテびとはその[所{ところ}]に[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]を[捨{す}]てて[行{い}]ったので、ダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちはそれを[運{はこ}]び[去{さ}]った。", "22": "ペリシテびとが、ふたたび[上{のぼ}]ってきて、レパイムの[谷{たに}]に[広{ひろ}]がったので、", "23": "ダビデは[主{しゅ}]に[問{と}]うたが、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[上{のぼ}]ってはならない。[彼{かれ}]らのうしろに[回{まわ}]り、バルサムの[木{き}]の[前{まえ}]から[彼{かれ}]らを[襲{おそ}]いなさい。", "24": "バルサムの[木{き}]の[上{うえ}]に[行進{こうしん}]の[音{おと}]が[聞{きこ}]えたならば、あなたは[奮{ふる}]い[立{た}]たなければならない。その[時{とき}]、[主{しゅ}]があなたの[前{まえ}]に[出{で}]て、ペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[撃{う}]たれるからである」。", "25": "ダビデは、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたようにして、ペリシテびとを[撃{う}]ち、ゲバからゲゼルに[及{およ}]んだ。" }, "6": { "1": "ダビデは[再{ふたた}]びイスラエルのえり[抜{ぬ}]きの[者{もの}]三万[人{にん}]をことごとく[集{あつ}]めた。", "2": "そしてダビデは[立{た}]って、[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいるすべての[民{たみ}]と[共{とも}]にバアレ・ユダへ[行{い}]って、[神{かみ}]の[箱{はこ}]をそこからかき[上{のぼ}]ろうとした。この[箱{はこ}]はケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれている。", "3": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[新{あたら}]しい[車{くるま}]に[載{の}]せて、[山{やま}]の[上{うえ}]にあるアビナダブの[家{いえ}]から[運{はこ}]び[出{だ}]した。", "4": "アビナダブの[子{こ}]たち、ウザとアヒオとが[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[載{の}]せた[新{あたら}]しい[車{くるま}]を[指揮{しき}]し、ウザは[神{かみ}]の[箱{はこ}]のかたわらに[沿{そ}]い、アヒオは[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[進{すす}]んだ。", "5": "ダビデとイスラエルの[全家{ぜんか}]は[琴{こと}]と[立琴{たてごと}]と[手{て}][鼓{つづみ}]と[鈴{すず}]とシンバルとをもって[歌{うた}]をうたい、[力{ちから}]をきわめて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[踊{おど}]った。", "6": "[彼{かれ}]らがナコンの[打{う}]ち[場{ば}]にきた[時{とき}]、ウザは[神{かみ}]の[箱{はこ}]に[手{て}]を[伸{の}]べて、それを[押{おさ}]えた。[牛{うし}]がつまずいたからである。", "7": "すると[主{しゅ}]はウザに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]が[手{て}]を[箱{はこ}]に[伸{の}]べたので、[彼{かれ}]をその[場{ば}]で[撃{う}]たれた。[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[箱{はこ}]のかたわらで[死{し}]んだ。", "8": "[主{しゅ}]がウザを[撃{う}]たれたので、ダビデは[怒{いか}]った。その[所{ところ}]は[今日{こんにち}]までペレヅ・ウザと[呼{よ}]ばれている。", "9": "その[日{ひ}]ダビデは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「どうして[主{しゅ}]の[箱{はこ}]がわたしの[所{ところ}]に[来{く}]ることができようか」。", "10": "ダビデは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をダビデの[町{まち}]に[入{い}]れることを[好{この}]まず、これを[移{うつ}]してガテびとオベデエドムの[家{いえ}]に[運{はこ}]ばせた。", "11": "[神{かみ}]の[箱{はこ}]はガテびとオベデエドムの[家{いえ}]に三か[月{げつ}]とどまった。[主{しゅ}]はオベデエドムとその[全家{ぜんか}]を[祝福{しゅくふく}]された。", "12": "しかしダビデ[王{おう}]は、「[主{しゅ}]が[神{かみ}]の[箱{はこ}]のゆえに、オベデエドムの[家{いえ}]とそのすべての[所有{しょゆう}]を[祝福{しゅくふく}]されている」と[聞{き}]き、ダビデは[行{い}]って、[喜{よろこ}]びをもって、[神{かみ}]の[箱{はこ}]をオベデエドムの[家{いえ}]からダビデの[町{まち}]にかき[上{のぼ}]った。", "13": "[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかく[者{もの}]が六[歩{ほ}][進{すす}]んだ[時{とき}]、ダビデは[牛{うし}]と[肥{こ}]えた[物{もの}]を[犠牲{ぎせい}]としてささげた。", "14": "そしてダビデは[力{ちから}]をきわめて、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]で[踊{おど}]った。その[時{とき}]ダビデは[亜麻{あま}][布{ぬの}]のエポデをつけていた。", "15": "こうしてダビデとイスラエルの[全家{ぜんか}]とは、[喜{よろこ}]びの[叫{さけ}]びと[角笛{つのぶえ}]の[音{おと}]をもって、[神{かみ}]の[箱{はこ}]をかき[上{のぼ}]った。", "16": "[主{しゅ}]の[箱{はこ}]がダビデの[町{まち}]にはいった[時{とき}]、サウルの[娘{むすめ}]ミカルは[窓{まど}]からながめ、ダビデ[王{おう}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[舞{ま}]い[踊{おど}]るのを[見{み}]て、[心{こころ}]のうちにダビデをさげすんだ。", "17": "[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかき[入{い}]れて、ダビデがそのために[張{は}]った[天幕{てんまく}]の[中{なか}]のその[場所{ばしょ}]に[置{お}]いた。そしてダビデは[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[主{しゅ}]の[前{まえ}]にささげた。", "18": "ダビデは[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげ[終{おわ}]った[時{とき}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[名{な}]によって[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]した。", "19": "そしてすべての[民{たみ}]、イスラエルの[全{ぜん}][民衆{みんしゅう}]に、[男{おとこ}]にも[女{おんな}]にも、おのおのパンの[菓子{かし}]一[個{こ}]、[肉{にく}]一きれ、ほしぶどう一かたまりを[分{わ}]け[与{あた}]えた。こうして[民{たみ}]はみなおのおのその[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "20": "ダビデが[家族{かぞく}]を[祝福{しゅくふく}]しようとして[帰{かえ}]ってきた[時{とき}]、サウルの[娘{むすめ}]ミカルはダビデを[出迎{でむか}]えて[言{い}]った、「きょうイスラエルの[王{おう}]はなんと[威厳{いげん}]のあったことでしょう。いたずら[者{もの}]が、[恥{はじ}]も[知{し}]らず、その[身{み}]を[現{あらわ}]すように、きょう[家来{けらい}]たちのはしためらの[前{まえ}]に[自分{じぶん}]の[身{み}]を[現{あらわ}]されました」。", "21": "ダビデはミカルに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]よりも、またその[全家{ぜんか}]よりも、むしろわたしを[選{えら}]んで、[主{しゅ}]の[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]とせられた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[踊{おど}]ったのだ。わたしはまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[踊{おど}]るであろう。", "22": "わたしはこれよりももっと[軽{かろ}]んじられるようにしよう。そしてあなたの[目{め}]には[卑{いや}]しめられるであろう。しかしわたしは、あなたがさきに[言{い}]った、はしためたちに[誉{ほまれ}]を[得{え}]るであろう」。", "23": "こうしてサウルの[娘{むすめ}]ミカルは[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで[子供{こども}]がなかった。" }, "7": { "1": "さて、[王{おう}]が[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[住{す}]み、また[主{しゅ}]が[周囲{しゅうい}]の[敵{てき}]をことごとく[打{う}]ち[退{しりぞ}]けて[彼{かれ}]に[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わった[時{とき}]、", "2": "[王{おう}]は[預言者{よげんしゃ}]ナタンに[言{い}]った、「[見{み}]よ、[今{いま}]わたしは、[香柏{こうはく}]の[家{いえ}]に[住{す}]んでいるが、[神{かみ}]の[箱{はこ}]はなお[幕屋{まくや}]のうちにある」。", "3": "ナタンは[王{おう}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられますから、[行{い}]って、すべてあなたの[心{こころ}]にあるところを[行{おこな}]いなさい」。", "4": "その[夜{よ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がナタンに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "5": "「[行{い}]って、わたしのしもべダビデに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる。あなたはわたしの[住{す}]む[家{いえ}]を[建{た}]てようとするのか。", "6": "わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]した[日{ひ}]から[今日{こんにち}]まで、[家{いえ}]に[住{す}]まわず、[天幕{てんまく}]をすまいとして[歩{あゆ}]んできた。", "7": "わたしがイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に[歩{あゆ}]んだすべての[所{ところ}]で、わたしがわたしの[民{たみ}]イスラエルを[牧{ぼく}]することを[命{めい}]じたイスラエルのさばきづかさのひとりに、ひと[言{こと}]でも「どうしてあなたがたはわたしのために[香柏{こうはく}]の[家{いえ}]を[建{た}]てないのか」と、[言{い}]ったことがあるであろうか』。", "8": "それゆえ、[今{いま}]あなたは、わたしのしもべダビデにこう[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる。わたしはあなたを[牧場{まきば}]から、[羊{ひつじ}]に[従{したが}]っている[所{ところ}]から[取{と}]って、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]とし、", "9": "あなたがどこへ[行{い}]くにも、あなたと[共{とも}]におり、あなたのすべての[敵{てき}]をあなたの[前{まえ}]から[断{た}]ち[去{さ}]った。わたしはまた[地上{ちじょう}]の[大{おお}]いなる[者{もの}]の[名{な}]のような[大{おお}]いなる[名{な}]をあなたに[得{え}]させよう。", "10": "そしてわたしの[民{たみ}]イスラエルのために一つの[所{ところ}]を[定{さだ}]めて、[彼{かれ}]らを[植{う}]えつけ、[彼{かれ}]らを[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[住{す}]ませ、[重{かさ}]ねて[動{うご}]くことのないようにするであろう。", "11": "また[前{まえ}]のように、わたしがわたしの[民{たみ}]イスラエルの[上{うえ}]にさばきづかさを[立{た}]てた[日{ひ}]からこのかたのように、[悪人{あくにん}]が[重{かさ}]ねてこれを[悩{なや}]ますことはない。わたしはあなたのもろもろの[敵{てき}]を[打{う}]ち[退{しりぞ}]けて、あなたに[安息{あんそく}]を[与{あた}]えるであろう。[主{しゅ}]はまた「あなたのために[家{いえ}]を[造{つく}]る」と[仰{おお}]せられる。", "12": "あなたが[日{ひ}]が[満{み}]ちて、[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]る[時{とき}]、わたしはあなたの[身{み}]から[出{で}]る[子{こ}]を、あなたのあとに[立{た}]てて、その[王国{おうこく}]を[堅{かた}]くするであろう。", "13": "[彼{かれ}]はわたしの[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てる。わたしは[長{なが}]くその[国{くに}]の[位{くらい}]を[堅{かた}]くしよう。", "14": "わたしは[彼{かれ}]の[父{ちち}]となり、[彼{かれ}]はわたしの[子{こ}]となるであろう。もし[彼{かれ}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、わたしは[人{ひと}]のつえと[人{ひと}]の[子{こ}]のむちをもって[彼{かれ}]を[懲{こ}]らす。", "15": "しかしわたしはわたしのいつくしみを、わたしがあなたの[前{まえ}]から[除{のぞ}]いたサウルから[取{と}]り[去{さ}]ったように、[彼{かれ}]からは[取{と}]り[去{さ}]らない。", "16": "あなたの[家{いえ}]と[王国{おうこく}]はわたしの[前{まえ}]に[長{なが}]く[保{たも}]つであろう。あなたの[位{くらい}]は[長{なが}]く[堅{かと}]うせられる』」。", "17": "ナタンはすべてこれらの[言葉{ことば}]のように、またすべてこの[幻{まぼろし}]のようにダビデに[語{かた}]った。", "18": "その[時{とき}]ダビデ[王{おう}]は、はいって[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[座{ざ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしがだれ、わたしの[家{いえ}]が[何{なに}]であるので、あなたはこれまでわたしを[導{みちび}]かれたのですか。", "19": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、これはなおあなたの[目{め}]には[小{ちい}]さい[事{こと}]です。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはまたしもべの[家{いえ}]の、はるか[後{のち}]の[事{こと}]を[語{かた}]って、きたるべき[代々{よよ}]のことを[示{しめ}]されました。", "20": "ダビデはこの[上{うえ}]なにをあなたに[申{もう}]しあげることができましょう。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはしもべを[知{し}]っておられるのです。", "21": "あなたの[約束{やくそく}]のゆえに、またあなたの[心{こころ}]に[従{したが}]って、あなたはこのもろもろの[大{おお}]いなる[事{こと}]を[行{おこな}]い、しもべにそれを[知{し}]らせられました。", "22": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたは[偉大{いだい}]です。それは、われわれがすべて[耳{みみ}]に[聞{き}]いたところによれば、あなたのような[者{もの}]はなく、またあなたのほかに[神{かみ}]はないからです。", "23": "[地{ち}]のどの[国民{こくみん}]が、あなたの[民{たみ}]イスラエルのようでありましょうか。これは[神{かみ}]が[行{い}]って、[自分{じぶん}]のためにあがなって[民{たみ}]とし、[自{みずか}]らの[名{な}]をあげられたもの、また[彼{かれ}]らのために[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべきことをなし、その[民{たみ}]の[前{まえ}]から[国{くに}]びととその[神々{かみがみ}]とを[追{お}]い[出{だ}]されたものです。", "24": "そしてあなたの[民{たみ}]イスラエルを[永遠{えいえん}]にあなたの[民{たみ}]として、[自分{じぶん}]のために、[定{さだ}]められました。[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となられたのです。", "25": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、[今{いま}]あなたが、しもべとしもべの[家{いえ}]とについて[語{かた}]られた[言葉{ことば}]を[長{なが}]く[堅{かと}]うして、あなたの[言{い}]われたとおりにしてください。", "26": "そうすれば、あなたの[名{な}]はとこしえにあがめられて、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はイスラエルの[神{かみ}]である』と[言{い}]われ、あなたのしもべダビデの[家{いえ}]は、あなたの[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]つことができましょう。", "27": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]よ、あなたはしもべに[示{しめ}]して、『おまえのために[家{いえ}]を[建{た}]てよう』と[言{い}]われました。それゆえ、しもべはこの[祈{いのり}]をあなたにささげる[勇気{ゆうき}]を[得{え}]たのです。", "28": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたは[神{かみ}]にましまし、あなたの[言葉{ことば}]は[真実{しんじつ}]です。あなたはこの[良{よ}]き[事{こと}]をしもべに[約束{やくそく}]されました。", "29": "どうぞ[今{いま}]、しもべの[家{いえ}]を[祝福{しゅくふく}]し、あなたの[前{まえ}]に[長{なが}]くつづかせてくださるように。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたがそれを[言{い}]われたのです。どうぞあなたの[祝福{しゅくふく}]によって、しもべの[家{いえ}]がながく[祝福{しゅくふく}]されますように」。" }, "8": { "1": "この[後{のち}]ダビデはペリシテびとを[撃{う}]って、これを[征服{せいふく}]した。ダビデはまたペリシテびとの[手{て}]からメテグ・アンマを[取{と}]った。", "2": "[彼{かれ}]はまたモアブを[撃{う}]ち、[彼{かれ}]らを[地{ち}]に[伏{ふ}]させ、なわをもって[彼{かれ}]らを[測{はか}]った。すなわち二[筋{すじ}]のなわをもって[殺{ころ}]すべき[者{もの}]を[測{はか}]り、一[筋{すじ}]のなわをもって[生{い}]かしておく[者{もの}]を[測{はか}]った。そしてモアブびとは、ダビデのしもべとなって、みつぎを[納{おさ}]めた。", "3": "ダビデはまたレホブの[子{こ}]であるゾバの[王{おう}]ハダデゼルが、ユフラテ[川{かわ}]のほとりにその[勢力{せいりょく}]を[回復{かいふく}]しようとして[行{い}]くところを[撃{う}]った。", "4": "そしてダビデは[彼{かれ}]から[騎兵{きへい}]千七百[人{にん}]、[歩兵{ほへい}]二万[人{にん}]を[取{と}]った。ダビデはまた一百の[戦車{せんしゃ}]の[馬{うま}]を[残{のこ}]して、そのほかの[戦車{せんしゃ}]の[馬{うま}]はみなその[足{あし}]の[筋{すじ}]を[切{き}]った。", "5": "ダマスコのスリヤびとが、ゾバの[王{おう}]ハダデゼルを[助{たす}]けるためにきたので、ダビデはスリヤびと二万二千[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "6": "そしてダビデはダマスコのスリヤに[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]いた。スリヤびとは、ダビデのしもべとなって、みつぎを[納{おさ}]めた。[主{しゅ}]はダビデにすべてその[行{い}]く[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられた。", "7": "ダビデはハダデゼルのしもべらが[持{も}]っていた[金{きん}]の[盾{たて}]を[奪{うば}]って、エルサレムに[持{も}]ってきた。", "8": "ダビデ[王{おう}]はまたハダデゼルの[町{まち}]、ベタとベロタイから、ひじょうに[多{おお}]くの[青銅{せいどう}]を[取{と}]った。", "9": "[時{とき}]にハマテの[王{おう}]トイは、ダビデがハダデゼルのすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]ったことを[聞{き}]き、", "10": "その[子{こ}]ヨラムをダビデ[王{おう}]のもとにつかわして、[彼{かれ}]にあいさつし、かつ[祝{しゅく}]を[述{の}]べさせた。ハダデゼルはかつてしばしばトイと[戦{たたか}]いを[交{まじ}]えたが、ダビデがハダデゼルと[戦{たたか}]ってこれを[撃{う}]ち[破{やぶ}]ったからである。ヨラムが[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]と[金{きん}]の[器{うつわ}]と[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]を[携{たずさ}]えてきたので、", "11": "ダビデ[王{おう}]は[征服{せいふく}]したすべての[国民{こくみん}]から[取{と}]ってささげた[金銀{きんぎん}]と[共{とも}]にこれらをも[主{しゅ}]にささげた。", "12": "すなわちエドム、モアブ、アンモンの[人々{ひとびと}]、ペリシテびと、アマレクから[獲{え}]た[物{もの}]、およびゾバの[王{おう}]レホブの[子{こ}]ハダデゼルから[獲{え}]たぶんどり[物{もの}]と[共{とも}]にこれをささげた。", "13": "こうしてダビデは[名声{めいせい}]を[得{え}]た。[彼{かれ}]は[帰{かえ}]ってきてから[塩{しお}]の[谷{たに}]でエドムびと一万八千[人{にん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "14": "そしてエドムに[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]いた。すなわちエドムの[全{ぜん}][地{ち}]に[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]き、エドムびとは[皆{みな}]ダビデのしもべとなった。[主{しゅ}]はダビデにすべてその[行{い}]く[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられた。", "15": "こうしてダビデはイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]を[治{おさ}]め、そのすべての[民{たみ}]に[正義{せいぎ}]と[公平{こうへい}]を[行{おこな}]った。", "16": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブは[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]、アヒルデの[子{こ}]ヨシャパテは[史官{しかん}]、", "17": "アヒトブの[子{こ}]ザドクとアビヤタルの[子{こ}]アヒメレクは[祭司{さいし}]、セラヤは[書記官{しょきかん}]、", "18": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤはケレテびととペレテびとの[長{ちょう}]、ダビデの[子{こ}]たちは[祭司{さいし}]であった。" }, "9": { "1": "[時{とき}]にダビデは[言{い}]った、「サウルの[家{いえ}]の[人{ひと}]で、なお[残{のこ}]っている[者{もの}]があるか。わたしはヨナタンのために、その[人{ひと}]に[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]そう」。", "2": "さて、サウルの[家{いえ}]にヂバという[名{な}]のしもべがあったが、[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]をダビデのもとに[呼{よ}]び[寄{よ}]せたので、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたがヂバか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「しもべがそうです」。", "3": "[王{おう}]は[言{い}]った、「サウルの[家{いえ}]の[人{ひと}]がまだ[残{のこ}]っていませんか。わたしはその[人{ひと}]に[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]そうと[思{おも}]う」。ヂバは[王{おう}]に[言{い}]った、「ヨナタンの[子{こ}]がまだおります。あしなえです」。", "4": "[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「その[人{ひと}]はどこにいるのか」。ヂバは[王{おう}]に[言{い}]った、「[彼{かれ}]はロ・デバルのアンミエルの[子{こ}]マキルの[家{いえ}]におります」。", "5": "ダビデ[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわして、ロ・デバルのアンミエルの[子{こ}]マキルの[家{いえ}]から、[彼{かれ}]を[連{つ}]れてこさせた。", "6": "サウルの[子{こ}]ヨナタンの[子{こ}]であるメピボセテはダビデのもとにきて、ひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。ダビデが、「メピボセテよ」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は、「しもべは、ここにおります」と[答{こた}]えた。", "7": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはない。わたしはかならずあなたの[父{ちち}]ヨナタンのためにあなたに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]しましょう。あなたの[父{ちち}]サウルの[地{ち}]をみなあなたに[返{かえ}]します。またあなたは[常{つね}]にわたしの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]をしなさい」。", "8": "[彼{かれ}]は[拝{はい}]して[言{い}]った、「あなたは、しもべを[何{なん}]とおぼしめして、[死{し}]んだ[犬{いぬ}]のようなわたしを[顧{かえり}]みられるのですか」。", "9": "[王{おう}]はサウルのしもべヂバを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「すべてサウルとその[家{いえ}]に[属{ぞく}]する[物{もの}]を[皆{みな}]、わたしはあなたの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]に[与{あた}]えた。", "10": "あなたと、あなたの[子{こ}]たちと、しもべたちとは、[彼{かれ}]のために[地{ち}]を[耕{たがや}]して、あなたの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]が[食{た}]べる[食物{しょくもつ}]を[取{と}]り[入{い}]れなければならない。しかしあなたの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]メピボセテはいつもわたしの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]をするであろう」。ヂバには十五[人{にん}]の[男{おとこ}]の[子{こ}]と二十[人{にん}]のしもべがあった。", "11": "ヂバは[王{おう}]に[言{い}]った、「すべて[王{おう}]わが[主君{しゅくん}]がしもべに[命{めい}]じられるとおりに、しもべはいたしましょう」。こうしてメピボセテは[王{おう}]の[子{こ}]のひとりのようにダビデの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]をした。", "12": "メピボセテには[小{ちい}]さい[子{こ}]があって、[名{な}]をミカといった。そしてヂバの[家{いえ}]に[住{す}]んでいる[者{もの}]はみなメピボセテのしもべとなった。", "13": "メピボセテはエルサレムに[住{す}]んだ。[彼{かれ}]がいつも[王{おう}]の[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]をしたからである。[彼{かれ}]は[両足{りょうあし}]ともに、なえていた。" }, "10": { "1": "この[後{のち}]アンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]が[死{し}]んで、その[子{こ}]ハヌンがこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "2": "そのときダビデは[言{い}]った、「わたしはナハシの[子{こ}]ハヌンに、その[父{ちち}]がわたしに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]したように、[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]そう」。そしてダビデは[彼{かれ}]を、その[父{ちち}]のゆえに[慰{なぐさ}]めようと、しもべをつかわした。ダビデのしもべたちはアンモンの[人々{ひとびと}]の[地{ち}]に[行{い}]ったが、", "3": "アンモンの[人々{ひとびと}]のつかさたちはその[主君{しゅくん}]ハヌンに[言{い}]った、「ダビデが[慰{なぐさ}]める[者{もの}]をあなたのもとにつかわしたのは[彼{かれ}]があなたの[父{ちち}]を[尊{たっと}]ぶためだと[思{おも}]われますか。ダビデがあなたのもとに、しもべたちをつかわしたのは、この[町{まち}]をうかがい、それを[探{さぐ}]って、[滅{ほろ}]ぼすためではありませんか」。", "4": "そこでハヌンはダビデのしもべたちを[捕{とら}]え、おのおの、ひげの[半{なか}]ばをそり[落{おと}]し、その[着物{きもの}]を[中{なか}]ほどから[断{た}]ち[切{き}]り[腰{こし}]の[所{ところ}]までにして、[彼{かれ}]らを[帰{かえ}]らせた。", "5": "[人々{ひとびと}]がこれをダビデに[告{つ}]げたので、ダビデは[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]らを[迎{むか}]えさせた。その[人々{ひとびと}]はひじょうに[恥{は}]じたからである。そこで[王{おう}]は[言{い}]った、「ひげがのびるまでエリコにとどまって、その[後{のち}]、[帰{かえ}]りなさい」。", "6": "アンモンの[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]たちがダビデに[憎{にく}]まれていることがわかったので、[人{ひと}]をつかわして、ベテ・レホブのスリヤびととゾバのスリヤびととの[歩兵{ほへい}]二万[人{にん}]およびマアカの[王{おう}]とその一千[人{にん}]、トブの[人{ひと}]一万二千[人{にん}]を[雇{やと}]い[入{い}]れた。", "7": "ダビデはそれを[聞{き}]いて、ヨアブと[勇士{ゆうし}]の[全{ぜん}][軍{ぐん}]をつかわしたので、", "8": "アンモンの[人々{ひとびと}]は[出{で}]て、[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。ゾバとレホブとのスリヤびと、およびトブとマアカの[人々{ひとびと}]は[別{べつ}]に[野{の}]にいた。", "9": "ヨアブは[戦{たたか}]いが[前後{ぜんご}]から[自分{じぶん}]に[迫{せま}]ってくるのを[見{み}]て、イスラエルのえり[抜{ぬ}]きの[兵士{へいし}]のうちから[選{えら}]んで、これをスリヤびとに[対{たい}]して[備{そな}]え、", "10": "そのほかの[民{たみ}]を[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]アビシャイの[手{て}]にわたして、アンモンの[人々{ひとびと}]に[対{たい}]して[備{そな}]えさせ、", "11": "そして[言{い}]った、「もしスリヤびとがわたしに[手{て}]ごわいときは、わたしを[助{たす}]けてください。もしアンモンの[人々{ひとびと}]があなたに[手{て}]ごわいときは、[行{い}]ってあなたを[助{たす}]けましょう。", "12": "[勇{いさ}]ましくしてください。われわれの[民{たみ}]のため、われわれの[神{かみ}]の[町々{まちまち}]のため、[勇{いさ}]ましくしましょう。どうぞ[主{しゅ}]が[良{よ}]いと[思{おも}]われることをされるように」。", "13": "ヨアブが[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]にいる[民{たみ}]と[共{とも}]に、スリヤびとに[向{む}]かって[戦{たたか}]おうとして[近{ちか}]づいたとき、スリヤびとは[彼{かれ}]の[前{まえ}]から[逃{に}]げた。", "14": "アンモンの[人々{ひとびと}]はスリヤびとが[逃{に}]げるのを[見{み}]て、[彼{かれ}]らもまたアビシャイの[前{まえ}]から[逃{に}]げて[町{まち}]にはいった。そこでヨアブはアンモンの[人々{ひとびと}]を[撃{う}]つことをやめてエルサレムに[帰{かえ}]った。", "15": "しかしスリヤびとは[自分{じぶん}]たちのイスラエルに[打{う}]ち[敗{やぶ}]られたのを[見{み}]て、[共{とも}]に[集{あつ}]まった。", "16": "そしてハダデゼルは[人{ひと}]をつかわし、ユフラテ[川{かわ}]の[向{む}]こう[側{がわ}]にいるスリヤびとを[率{ひき}]いてヘラムにこさせた。ハダデゼルの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ショバクがこれを[率{ひき}]いた。", "17": "この[事{こと}]がダビデに[聞{きこ}]えたので、[彼{かれ}]はイスラエルをことごとく[集{あつ}]め、ヨルダンを[渡{わた}]ってヘラムにきた。スリヤびとはダビデに[向{む}]かって[備{そな}]えをして[彼{かれ}]と[戦{たたか}]った。", "18": "しかしスリヤびとがイスラエルの[前{まえ}]から[逃{に}]げたので、ダビデはスリヤびとの[戦車{せんしゃ}]の[兵{へい}]七百、[騎兵{きへい}]四万を[殺{ころ}]し、またその[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ショバクを[撃{う}]ったので、[彼{かれ}]はその[所{ところ}]で[死{し}]んだ。", "19": "ハダデゼルの[家来{けらい}]であった[王{おう}]たちはみな、[自分{じぶん}]たちがイスラエルに[打{う}]ち[敗{やぶ}]られたのを[見{み}]て、イスラエルと[和{わ}]を[講{こう}]じ、これに[仕{つか}]えた。こうしてスリヤびとは[恐{おそ}]れて[再{ふたた}]びアンモンの[人々{ひとびと}]を[助{たす}]けることをしなかった。" }, "11": { "1": "[春{はる}]になって、[王{おう}]たちが[戦{たたか}]いに[出{で}]るに[及{およ}]んで、ダビデはヨアブおよび[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいる[家来{けらい}]たち、[並{なら}]びにイスラエルの[全{ぜん}][軍{ぐん}]をつかわした。[彼{かれ}]らはアンモンの[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼし、ラバを[包囲{ほうい}]した。しかしダビデはエルサレムにとどまっていた。", "2": "さて、ある[日{ひ}]の[夕暮{ゆうぐれ}]、ダビデは[床{ゆか}]から[起{お}]き[出{で}]て、[王{おう}]の[家{いえ}]の[屋上{おくじょう}]を[歩{ある}]いていたが、[屋上{おくじょう}]から、ひとりの[女{おんな}]がからだを[洗{あら}]っているのを[見{み}]た。その[女{おんな}]は[非常{ひじょう}]に[美{うつく}]しかった。", "3": "ダビデは[人{ひと}]をつかわしてその[女{おんな}]のことを[探{さぐ}]らせたが、ある[人{ひと}]は[言{い}]った、「これはエリアムの[娘{むすめ}]で、ヘテびとウリヤの[妻{つま}]バテシバではありませんか」。", "4": "そこでダビデは[使者{ししゃ}]をつかわして、その[女{おんな}]を[連{つ}]れてきた。[女{おんな}]は[彼{かれ}]の[所{ところ}]にきて、[彼{かれ}]はその[女{おんな}]と[寝{ね}]た。([女{おんな}]は[身{み}]の[汚{けが}]れを[清{きよ}]めていたのである。)こうして[女{おんな}]はその[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "5": "[女{おんな}]は[妊娠{にんしん}]したので、[人{ひと}]をつかわしてダビデに[告{つ}]げて[言{い}]った、「わたしは[子{こ}]をはらみました」。", "6": "そこでダビデはヨアブに、「ヘテびとウリヤをわたしの[所{ところ}]につかわせ」と[言{い}]ってやったので、ヨアブはウリヤをダビデの[所{ところ}]につかわした。", "7": "ウリヤがダビデの[所{ところ}]にきたので、ダビデは、ヨアブはどうしているか、[民{たみ}]はどうしているか、[戦{たたか}]いはうまくいっているかとたずねた。", "8": "そしてダビデはウリヤに[言{い}]った、「あなたの[家{いえ}]に[行{い}]って、[足{あし}]を[洗{あら}]いなさい」。ウリヤは[王{おう}]の[家{いえ}]を[出{で}]ていったが、[王{おう}]の[贈{おく}]り[物{もの}]が[彼{かれ}]の[後{のち}]に[従{したが}]った。", "9": "しかしウリヤは[王{おう}]の[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]で[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちと[共{とも}]に[寝{ね}]て、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]らなかった。", "10": "[人々{ひとびと}]がダビデに、「ウリヤは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]りませんでした」と[告{つ}]げたので、ダビデはウリヤに[言{い}]った、「[旅{たび}]から[帰{かえ}]ってきたのではないか。どうして[家{いえ}]に[帰{かえ}]らなかったのか」。", "11": "ウリヤはダビデに[言{い}]った、「[神{かみ}]の[箱{はこ}]も、イスラエルも、ユダも、[小屋{こや}]の[中{なか}]に[住{す}]み、わたしの[主人{しゅじん}]ヨアブと、わが[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちが[野{の}]のおもてに[陣{じん}]を[取{と}]っているのに、わたしはどうして[家{いえ}]に[帰{かえ}]って[食{く}]い[飲{の}]みし、[妻{つま}]と[寝{ね}]ることができましょう。あなたは[生{い}]きておられます。あなたの[魂{たましい}]は[生{い}]きています。わたしはこの[事{こと}]をいたしません」。", "12": "ダビデはウリヤに[言{い}]った、「きょうも、ここにとどまりなさい。わたしはあす、あなたを[去{さ}]らせましょう」。そこでウリヤはその[日{ひ}]と[次{つぎ}]の[日{ひ}]エルサレムにとどまった。", "13": "ダビデは[彼{かれ}]を[招{まね}]いて[自分{じぶん}]の[前{まえ}]で[食{く}]い[飲{の}]みさせ、[彼{かれ}]を[酔{よ}]わせた。[夕暮{ゆうぐれ}]になって[彼{かれ}]は[出{で}]ていって、その[床{ゆか}]に、[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちと[共{とも}]に[寝{ね}]た。そして[自分{じぶん}]の[家{いえ}]には[下{くだ}]って[行{い}]かなかった。", "14": "[朝{あさ}]になってダビデはヨアブにあてた[手紙{てがみ}]を[書{か}]き、ウリヤの[手{て}]に[託{たく}]してそれを[送{おく}]った。", "15": "[彼{かれ}]はその[手紙{てがみ}]に、「あなたがたはウリヤを[激{はげ}]しい[戦{たたか}]いの[最前線{さいぜんせん}]に[出{だ}]し、[彼{かれ}]の[後{うしろ}]から[退{しりぞ}]いて、[彼{かれ}]を[討死{うちじに}]させよ」と[書{か}]いた。", "16": "ヨアブは[町{まち}]を[囲{かこ}]んでいたので、[勇士{ゆうし}]たちがいると[知{し}]っていた[場所{ばしょ}]にウリヤを[置{お}]いた。", "17": "[町{まち}]の[人々{ひとびと}]が[出{で}]てきてヨアブと[戦{たたか}]ったので、[民{たみ}]のうち、ダビデの[家来{けらい}]たちにも、[倒{たお}]れるものがあり、ヘテびとウリヤも[死{し}]んだ。", "18": "ヨアブは[人{ひと}]をつかわして[戦{たたか}]いのことをつぶさにダビデに[告{つ}]げた。", "19": "ヨアブはその[使者{ししゃ}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたが[戦{たたか}]いのことをつぶさに[王{おう}]に[語{かた}]り[終{おわ}]ったとき、", "20": "もし[王{おう}]が[怒{いか}]りを[起{おこ}]して、『あなたがたはなぜ[戦{たたか}]おうとしてそんなに[町{まち}]に[近{ちか}]づいたのか。[彼{かれ}]らが[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]から[射{い}]るのを[知{し}]らなかったのか。", "21": "エルベセテの[子{こ}]アビメレクを[撃{う}]ったのはだれか。ひとりの[女{おんな}]が[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]から[石{いし}]うすの[上石{うわいし}]を[投{な}]げて[彼{かれ}]をテベツで[殺{ころ}]したのではなかったか。あなたがたはなぜそんなに[城壁{じょうへき}]に[近{ちか}]づいたのか』と[言{い}]われたならば、その[時{とき}]あなたは、『あなたのしもべ、ヘテびとウリヤもまた[死{し}]にました』と[言{い}]いなさい」。", "22": "こうして[使者{ししゃ}]は[行{い}]き、ダビデのもとにきて、ヨアブが[言{い}]いつかわしたことをことごとく[告{つ}]げた。", "23": "[使者{ししゃ}]はダビデに[言{い}]った、「[敵{てき}]はわれわれよりも[有利{ゆうり}]な[位置{いち}]を[占{し}]め、[出{で}]てきてわれわれを[野{の}]で[攻{せ}]めましたが、われわれは[町{まち}]の[入口{いりぐち}]まで[彼{かれ}]らを[追{お}]い[返{かえ}]しました。", "24": "その[時{とき}]、[射手{しゃしゅ}]どもは[城壁{じょうへき}]からあなたの[家来{けらい}]たちを[射{い}]ましたので、[王{おう}]の[家来{けらい}]のある[者{もの}]は[死{し}]に、また、あなたの[家来{けらい}]ヘテびとウリヤも[死{し}]にました」。", "25": "ダビデは[使者{ししゃ}]に[言{い}]った、「あなたはヨアブにこう[言{い}]いなさい、『この[事{こと}]で[心配{しんぱい}]することはない。つるぎはこれをも[彼{かれ}]をも[同{おな}]じく[滅{ほろ}]ぼすからである。[強{つよ}]く[町{まち}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、それを[攻{せ}]め[落{おと}]しなさい』と。そしてヨアブを[励{はげ}]ましなさい」。", "26": "ウリヤの[妻{つま}]は[夫{おっと}]ウリヤが[死{し}]んだことを[聞{き}]いて、[夫{おっと}]のために[悲{かな}]しんだ。", "27": "その[喪{も}]が[過{す}]ぎた[時{とき}]、ダビデは[人{ひと}]をつかわして[彼女{かのじょ}]を[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[召{め}]し[入{い}]れた。[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]の[妻{つま}]となって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。しかしダビデがしたこの[事{こと}]は[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。" }, "12": { "1": "[主{しゅ}]はナタンをダビデにつかわされたので、[彼{かれ}]はダビデの[所{ところ}]にきて[言{い}]った、「ある[町{まち}]にふたりの[人{ひと}]があって、ひとりは[富{と}]み、ひとりは[貧{まず}]しかった。", "2": "[富{と}]んでいる[人{ひと}]は[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]を[持{も}]っていたが、", "3": "[貧{まず}]しい[人{ひと}]は[自分{じぶん}]が[買{か}]った一[頭{とう}]の[小{ちい}]さい[雌{めす}]の[小羊{こひつじ}]のほかは[何{なに}]も[持{も}]っていなかった。[彼{かれ}]がそれを[育{そだ}]てたので、その[小羊{こひつじ}]は[彼{かれ}]および[彼{かれ}]の[子供{こども}]たちと[共{とも}]に[成長{せいちょう}]し、[彼{かれ}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べ、[彼{かれ}]のわんから[飲{の}]み、[彼{かれ}]のふところで[寝{ね}]て、[彼{かれ}]にとっては[娘{むすめ}]のようであった。", "4": "[時{とき}]に、ひとりの[旅{たび}]びとが、その[富{と}]んでいる[人{ひと}]のもとにきたが、[自分{じぶん}]の[羊{ひつじ}]または[牛{うし}]のうちから一[頭{いっとう}]を[取{と}]って、[自分{じぶん}]の[所{ところ}]にきた[旅{たび}]びとのために[調理{ちょうり}]することを[惜{お}]しみ、その[貧{まず}]しい[人{ひと}]の[小羊{こひつじ}]を[取{と}]って、これを[自分{じぶん}]の[所{ところ}]にきた[人{ひと}]のために[調理{ちょうり}]した」。", "5": "ダビデはその[人{ひと}]の[事{こと}]をひじょうに[怒{いか}]ってナタンに[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。この[事{こと}]をしたその[人{ひと}]は[死{し}]ぬべきである。", "6": "かつその[人{ひと}]はこの[事{こと}]をしたため、またあわれまなかったため、その[小羊{こひつじ}]を四[倍{ばい}]にして[償{つぐな}]わなければならない」。", "7": "ナタンはダビデに[言{い}]った、「あなたがその[人{ひと}]です。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしはあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]とし、あなたをサウルの[手{て}]から[救{すく}]いだし、", "8": "あなたに[主人{しゅじん}]の[家{いえ}]を[与{あた}]え、[主人{しゅじん}]の[妻{つま}]たちをあなたのふところに[与{あた}]え、またイスラエルとユダの[家{いえ}]をあなたに[与{あた}]えた。もし[少{すく}]なかったならば、わたしはもっと[多{おお}]くのものをあなたに[増{ま}]し[加{くわ}]えたであろう。", "9": "どうしてあなたは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[軽{かろ}]んじ、その[目{め}]の[前{まえ}]に[悪事{あくじ}]をおこなったのですか。あなたはつるぎをもってヘテびとウリヤを[殺{ころ}]し、その[妻{つま}]をとって[自分{じぶん}]の[妻{つま}]とした。すなわちアンモンの[人々{ひとびと}]のつるぎをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。", "10": "あなたがわたしを[軽{かろ}]んじてヘテびとウリヤの[妻{つま}]をとり、[自分{じぶん}]の[妻{つま}]としたので、つるぎはいつまでもあなたの[家{いえ}]を[離{はな}]れないであろう』。", "11": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『[見{み}]よ、わたしはあなたの[家{いえ}]からあなたの[上{うえ}]に[災{わざわい}]を[起{おこ}]すであろう。わたしはあなたの[目{め}]の[前{まえ}]であなたの[妻{つま}]たちを[取{と}]って、[隣{となり}]びとに[与{あた}]えるであろう。その[人{ひと}]はこの[太陽{たいよう}]の[前{まえ}]で[妻{つま}]たちと[一緒{いっしょ}]に[寝{ね}]るであろう。", "12": "あなたはひそかにそれをしたが、わたしは[全{ぜん}]イスラエルの[前{まえ}]と、[太陽{たいよう}]の[前{まえ}]にこの[事{こと}]をするのである』」。", "13": "ダビデはナタンに[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]に[罪{つみ}]をおかしました」。ナタンはダビデに[言{い}]った、「[主{しゅ}]もまたあなたの[罪{つみ}]を[除{のぞ}]かれました。あなたは[死{し}]ぬことはないでしょう。", "14": "しかしあなたはこの[行{おこな}]いによって[大{おお}]いに[主{しゅ}]を[侮{あなど}]ったので、あなたに[生{うま}]れる[子供{こども}]はかならず[死{し}]ぬでしょう」。", "15": "こうしてナタンは[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。さて[主{しゅ}]は、ウリヤの[妻{つま}]がダビデに[産{う}]んだ[子{こ}]を[撃{う}]たれたので、[病気{びょうき}]になった。", "16": "ダビデはその[子{こ}]のために[神{かみ}]に[嘆願{たんがん}]した。すなわちダビデは[断食{だんじき}]して、へやにはいり[終夜{しゅうや}][地{ち}]に[伏{ふ}]した。", "17": "ダビデの[家{いえ}]の[長老{ちょうろう}]たちは、[彼{かれ}]のかたわらに[立{た}]って[彼{かれ}]を[地{ち}]から[起{おこ}]そうとしたが、[彼{かれ}]は[起{お}]きようとはせず、また[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[食事{しょくじ}]をしなかった。", "18": "[七日{なぬか}][目{め}]にその[子{こ}]は[死{し}]んだ。ダビデの[家来{けらい}]たちはその[子{こ}]が[死{し}]んだことをダビデに[告{つ}]げるのを[恐{おそ}]れた。それは[彼{かれ}]らが、「[見{み}]よ、[子{こ}]のなお[生{い}]きている[間{あいだ}]に、われわれが[彼{かれ}]に[語{かた}]ったのに[彼{かれ}]はその[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれなかった。どうして[彼{かれ}]にその[子{こ}]の[死{し}]んだことを[告{つ}]げることができようか。[彼{かれ}]は[自{みずか}]らを[害{がい}]するかも[知{し}]れない」と[思{おも}]ったからである。", "19": "しかしダビデは、[家来{けらい}]たちが[互{たがい}]にささやき[合{あ}]うのを[見{み}]て、その[子{こ}]の[死{し}]んだのを[悟{さと}]り、[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「[子{こ}]は[死{し}]んだのか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[死{し}]なれました」。", "20": "そこで、ダビデは[地{ち}]から[起{お}]き[上{あ}]がり、[身{み}]を[洗{あら}]い、[油{あぶら}]をぬり、その[着物{きもの}]を[替{か}]えて、[主{しゅ}]の[家{いえ}]にはいって[拝{はい}]した。そののち[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[行{い}]き、[求{もと}]めて[自分{じぶん}]のために[食物{しょくもつ}]を[備{そな}]えさせて[食{た}]べた。", "21": "[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたのなさったこの[事{こと}]はなんでしょうか。あなたは[子{こ}]の[生{い}]きている[間{あいだ}]はその[子{こ}]のために[断食{だんじき}]して[泣{な}]かれました。しかし[子{こ}]が[死{し}]ぬと、あなたは[起{お}]きて[食事{しょくじ}]をなさいました」。", "22": "ダビデは[言{い}]った、「[子{こ}]の[生{い}]きている[間{あいだ}]に、わたしが[断食{だんじき}]して[泣{な}]いたのは、『[主{しゅ}]がわたしをあわれんで、この[子{こ}]を[生{い}]かしてくださるかも[知{し}]れない』と[思{おも}]ったからです。", "23": "しかし[今{いま}]は[死{し}]んだので、わたしはどうして[断食{だんじき}]しなければならないでしょうか。わたしは[再{ふたた}]び[彼{かれ}]をかえらせることができますか。わたしは[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[行{い}]くでしょうが、[彼{かれ}]はわたしの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってこないでしょう」。", "24": "ダビデは[妻{つま}]バテシバを[慰{なぐさ}]め、[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいって、[彼女{かのじょ}]と[共{とも}]に[寝{ね}]たので、[彼女{かのじょ}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。ダビデはその[名{な}]をソロモンと[名{な}]づけた。[主{しゅ}]はこれを[愛{あい}]された。", "25": "そして[預言者{よげんしゃ}]ナタンをつかわし、[命{めい}]じてその[名{な}]をエデデアと[呼{よ}]ばせられた。", "26": "さてヨアブはアンモンの[人々{ひとびと}]のラバを[攻{せ}]めて[王{おう}]の[町{まち}]を[取{と}]った。", "27": "ヨアブは[使者{ししゃ}]をダビデにつかわして[言{い}]った、「わたしはラバを[攻{せ}]めて[水{みず}]の[町{まち}]を[取{と}]りました。", "28": "あなたは[今{いま}]、[残{のこ}]りの[民{たみ}]を[集{あつ}]め、この[町{まち}]に[向{む}]かって[陣{じん}]をしき、これを[取{と}]りなさい。わたしがこの[町{まち}]を[取{と}]って、[人{ひと}]がわたしの[名{な}]をもって、これを[呼{よ}]ぶようにならないためです」。", "29": "そこでダビデは[民{たみ}]をことごとく[集{あつ}]めてラバへ[行{い}]き、[攻{せ}]めてこれを[取{と}]った。", "30": "そしてダビデは[彼{かれ}]らの[王{おう}]の[冠{かんむり}]をその[頭{あたま}]から[取{と}]りはなした。それは[金{きん}]で[重{おも}]さは一タラントであった。[宝石{ほうせき}]がはめてあり、それをダビデの[頭{あたま}]に[置{お}]いた。ダビデはその[町{まち}]からぶんどり[物{もの}]を[非常{ひじょう}]に[多{おお}]く[持{も}]ち[出{だ}]した。", "31": "またダビデはそのうちの[民{たみ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]して、[彼{かれ}]らをのこぎりや、[鉄{てつ}]のつるはし、[鉄{てつ}]のおのを[使{つか}]う[仕事{しごと}]につかせ、また、れんが[造{つく}]りの[労役{ろうえき}]につかせた。[彼{かれ}]はアンモンの[人々{ひとびと}]のすべての[町{まち}]にこのようにした。そしてダビデと[民{たみ}]とは[皆{みな}]エルサレムに[帰{かえ}]った。" }, "13": { "1": "さてダビデの[子{こ}]アブサロムには[名{な}]をタマルという[美{うつく}]しい[妹{いもうと}]があったが、その[後{のち}]ダビデの[子{こ}]アムノンはこれを[恋{こい}]した。", "2": "アムノンは[妹{いもうと}]タマルのために[悩{なや}]んでついにわずらった。それはタマルが[処女{しょじょ}]であって、アムノンは[彼女{かのじょ}]に[何事{なにごと}]もすることができないと[思{おも}]ったからである。", "3": "ところがアムノンにはひとりの[友{とも}]だちがあった。[名{な}]をヨナダブといい、ダビデの[兄弟{きょうだい}]シメアの[子{こ}]である。ヨナダブはひじょうに[賢{かしこ}]い[人{ひと}]であった。", "4": "[彼{かれ}]はアムノンに[言{い}]った、「[王子{おうじ}]よ、あなたは、どうして[朝{あさ}]ごとに、そんなにやせ[衰{おとろ}]えるのですか。わたしに[話{はな}]さないのですか」。アムノンは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしは[兄弟{きょうだい}]アブサロムの[妹{いもうと}]タマルを[恋{こい}]しているのです」。", "5": "ヨナダブは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたは[病{やまい}]と[偽{いつわ}]り、[寝床{ねどこ}]に[横{よこ}]たわって、あなたの[父{ちち}]がきてあなたを[見{み}]るとき[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『どうぞ、わたしの[妹{いもうと}]タマルをこさせ、わたしの[所{ところ}]に[食物{しょくもつ}]を[運{はこ}]ばせてください。そして[彼女{かのじょ}]がわたしの[目{め}]の[前{まえ}]で[食物{しょくもつ}]をととのえ、[彼女{かのじょ}]の[手{て}]からわたしが[食{た}]べることのできるようにさせてください』」。", "6": "そこでアムノンは[横{よこ}]になって[病{やまい}]と[偽{いつわ}]ったが、[王{おう}]がきて[彼{かれ}]を[見{み}]た[時{とき}]、アムノンは[王{おう}]に[言{い}]った、「どうぞわたしの[妹{いもうと}]タマルをこさせ、わたしの[目{め}]の[前{まえ}]で二つの[菓子{かし}]を[作{つく}]らせて、[彼女{かのじょ}]の[手{て}]からわたしが[食{た}]べることのできるようにしてください」。", "7": "ダビデはタマルの[家{いえ}]に[人{ひと}]をつかわして[言{い}]わせた、「あなたの[兄{あに}]アムノンの[家{いえ}]へ[行{い}]って、[彼{かれ}]のために[食物{しょくもつ}]をととのえなさい」。", "8": "そこでタマルはその[兄{あに}]アムノンの[家{いえ}]へ[行{い}]ったところ、アムノンは[寝{ね}]ていた。タマルは[粉{こな}]を[取{と}]って、これをこね、[彼{かれ}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、[菓子{かし}]を[作{つく}]り、その[菓子{かし}]を[焼{や}]き、", "9": "なべを[取{と}]って[彼{かれ}]の[前{まえ}]にそれをあけた。しかし[彼{かれ}]は[食{た}]べることを[拒{こば}]んだ。そしてアムノンは、「みな、わたしを[離{はな}]れて[出{で}]てください」と[言{い}]ったので、[皆{みな}]、[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[出{で}]た。", "10": "アムノンはタマルに[言{い}]った、「[食物{しょくもつ}]を[寝室{しんしつ}]に[持{も}]ってきてください。わたしはあなたの[手{て}]から[食{た}]べます」。そこでタマルは[自分{じぶん}]の[作{つく}]った[菓子{かし}]をとって、[寝室{しんしつ}]にはいり[兄{あに}]アムノンの[所{ところ}]へ[持{も}]っていった。", "11": "タマルが[彼{かれ}]に[食{た}]べさせようとして[近{ちか}]くに[持{も}]って[行{い}]った[時{とき}]、[彼{かれ}]はタマルを[捕{とら}]えて[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[妹{いもうと}]よ、[来{き}]て、わたしと[寝{ね}]なさい」。", "12": "タマルは[言{い}]った、「いいえ、[兄{あに}][上{うえ}]よ、わたしをはずかしめてはなりません。このようなことはイスラエルでは[行{おこな}]われません。この[愚{おろ}]かなことをしてはなりません。", "13": "わたしの[恥{はじ}]をわたしはどこへ[持{も}]って[行{い}]くことができましょう。あなたはイスラエルの[愚{おろ}]か[者{もの}]のひとりとなるでしょう。それゆえ、どうぞ[王{おう}]に[話{はな}]してください。[王{おう}]がわたしをあなたに[与{あた}]えないことはないでしょう」。", "14": "しかしアムノンは[彼女{かのじょ}]の[言{い}]うことを[聞{き}]こうともせず、タマルよりも[強{つよ}]かったので、タマルをはずかしめてこれと[共{とも}]に[寝{ね}]た。", "15": "それからアムノンは、ひじょうに[深{ふか}]くタマルを[憎{にく}]むようになった。[彼女{かのじょ}]を[憎{にく}]む[憎{にく}]しみは、[彼女{かのじょ}]を[恋{こい}]した[恋{こい}]よりも[大{おお}]きかった。アムノンは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[立{た}]って、[行{い}]きなさい」。", "16": "タマルはアムノンに[言{い}]った、「いいえ、[兄{あに}][上{うえ}]よ、わたしを[返{かえ}]すことは、あなたがさきにわたしになさった[事{こと}]よりも[大{おお}]きい[悪{あく}]です」。しかしアムノンは[彼女{かのじょ}]の[言{い}]うことを[聞{き}]こうともせず、", "17": "[彼{かれ}]に[仕{つか}]えている[若者{わかもの}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「この[女{おんな}]をわたしの[所{ところ}]から[外{そと}]におくり[出{だ}]し、そのあとに[戸{と}]を[閉{と}]ざすがよい」。", "18": "この[時{とき}]、タマルは[長{なが}]そでの[着物{きもの}]を[着{き}]ていた。[昔{むかし}]、[王{おう}]の[姫{ひめ}]たちの[処女{しょじょ}]である[者{もの}]はこのような[着物{きもの}]を[着{き}]たからである。アムノンのしもべは[彼女{かのじょ}]を[外{そと}]に[出{だ}]して、そのあとに[戸{と}]を[閉{と}]ざした。", "19": "タマルは[灰{はい}]を[頭{あたま}]にかぶり、[着{き}]ていた[長{なが}]そでの[着物{きもの}]を[裂{さ}]き、[手{て}]を[頭{あたま}]にのせて、[叫{さけ}]びながら[去{さ}]って[行{い}]った。", "20": "[兄{あに}]アブサロムは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[兄{あに}]アムノンがあなたと[一緒{いっしょ}]にいたのか。しかし[妹{いもうと}]よ、[今{いま}]は[黙{だま}]っていなさい。[彼{かれ}]はあなたの[兄{あに}]です。この[事{こと}]を[心{こころ}]にとめなくてよろしい」。こうしてタマルは[兄{あに}]アブサロムの[家{いえ}]に[寂{さび}]しく[住{す}]んでいた。", "21": "ダビデ[王{おう}]はこれらの[事{こと}]をことごとく[聞{き}]いて、ひじょうに[怒{いか}]った。", "22": "アブサロムはアムノンに[良{よ}]いことも[悪{わる}]いことも[語{かた}]ることをしなかった。それはアムノンがアブサロムの[妹{いもうと}]タマルをはずかしめたので、アブサロムが[彼{かれ}]を[憎{にく}]んでいたからである。", "23": "[満{まん}]二[年{ねん}]の[後{のち}]、アブサロムはエフライムの[近{ちか}]くにあるバアル・ハゾルで[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]らせていた[時{とき}]、[王{おう}]の[子{こ}]たちをことごとく[招{まね}]いた。", "24": "そしてアブサロムは[王{おう}]のもとにきて[言{い}]った、「[見{み}]よ、しもべは[羊{ひつじ}]の[毛{け}]を[切{き}]らせております。どうぞ[王{おう}]も[王{おう}]の[家来{けらい}]たちも、しもべと[共{とも}]にきてください」。", "25": "[王{おう}]はアブサロムに[言{い}]った、「いいえ、わが[子{こ}]よ、われわれが[皆{みな}][行{い}]ってはならない。あなたの[重荷{おもに}]になるといけないから」。アブサロムはダビデにしいて[願{ねが}]った。しかしダビデは[行{い}]くことを[承知{しょうち}]せず[彼{かれ}]に[祝福{しゅくふく}]を[与{あた}]えた。", "26": "そこでアブサロムは[言{い}]った、「それでは、どうぞわたしの[兄{あに}]アムノンをわれわれと[共{とも}]に[行{い}]かせてください」。[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうして[彼{かれ}]があなたと[共{とも}]に[行{い}]かなければならないのか」。", "27": "しかしアブサロムは[彼{かれ}]にしいて[願{ねが}]ったので、ついにアムノンと[王{おう}]の[子{こ}]たちを[皆{みな}]、アブサロムと[共{とも}]に[行{い}]かせた。", "28": "そこでアブサロムは[若者{わかもの}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]った、「アムノンが[酒{さけ}]を[飲{の}]んで、[心{こころ}][楽{たの}]しくなった[時{とき}]を[見{み}]すまし、わたしがあなたがたに、『アムノンを[撃{う}]て』と[言{い}]う[時{とき}]、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]しなさい。[恐{おそ}]れることはない。わたしが[命{めい}]じるのではないか。[雄々{おお}]しくしなさい。[勇{いさ}]ましくしなさい」。", "29": "アブサロムの[若者{わかもの}]たちはアブサロムの[命{めい}]じたようにアムノンにおこなったので、[王{おう}]の[子{こ}]たちは[皆{みな}][立{た}]って、おのおのその[騾馬{らば}]に[乗{の}]って[逃{に}]げた。", "30": "[彼{かれ}]らがまだ[着{つ}]かないうちに、「アブサロムは[王{おう}]の[子{こ}]たちをことごとく[殺{ころ}]して、ひとりも[残{のこ}]っている[者{もの}]がない」という[知{し}]らせがダビデに[達{たっ}]したので、", "31": "[王{おう}]は[立{た}]ち、その[着物{きもの}]を[裂{さ}]いて、[地{ち}]に[伏{ふ}]した。そのかたわらに[立{た}]っていた[家来{けらい}]たちも[皆{みな}]その[着物{きもの}]を[裂{さ}]いた。", "32": "しかしダビデの[兄弟{きょうだい}]シメアの[子{こ}]ヨナダブは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、[王{おう}]の[子{こ}]たちである[若者{わかもの}]たちがみな[殺{ころ}]されたと、お[考{かんが}]えになってはなりません。アムノンだけが[死{し}]んだのです。これは[彼{かれ}]がアブサロムの[妹{いもうと}]タマルをはずかしめた[日{ひ}]から、アブサロムの[命{いのち}]によって[定{さだ}]められていたことなのです。", "33": "それゆえ、わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、[王{おう}]の[子{こ}]たちが[皆{みな}][死{し}]んだと[思{おも}]って、この[事{こと}]を[心{こころ}]にとめられてはなりません。アムノンだけが[死{し}]んだのです」。", "34": "アブサロムはのがれた。[時{とき}]に[見張{みは}]りをしていた[若者{わかもの}]が[目{め}]をあげて[見{み}]ると、[山{やま}]のかたわらのホロナイムの[道{みち}]から[多{おお}]くの[民{たみ}]の[来{く}]るのが[見{み}]えた。", "35": "ヨナダブは[王{おう}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、[王{おう}]の[子{こ}]たちがきました。しもべの[言{い}]ったとおりです」。", "36": "[彼{かれ}]が[語{かた}]ることを[終{おわ}]った[時{とき}]、[王{おう}]の[子{こ}]たちはきて[声{こえ}]をあげて[泣{な}]いた。[王{おう}]もその[家来{けらい}]たちも[皆{みな}]、[非常{ひじょう}]にはげしく[泣{な}]いた。", "37": "しかしアブサロムはのがれて、ゲシュルの[王{おう}]アミホデの[子{こ}]タルマイのもとに[行{い}]った。ダビデは[日々{ひび}]その[子{こ}]のために[悲{かな}]しんだ。", "38": "アブサロムはのがれてゲシュルに[行{い}]き、三[年{ねん}]の[間{あいだ}]そこにいた。", "39": "[王{おう}]は[心{こころ}]に、アブサロムに[会{あ}]うことを、せつに[望{のぞ}]んだ。アムノンは[死{し}]んでしまい、ダビデが[彼{かれ}]のことはあきらめていたからである。" }, "14": { "1": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブは[王{おう}]の[心{こころ}]がアブサロムに[向{む}]かっているのを[知{し}]った。", "2": "そこでヨアブはテコアに[人{ひと}]をつかわして、そこからひとりの[賢{かしこ}]い[女{おんな}]を[連{つ}]れてこさせ、その[女{おんな}]に[言{い}]った、「あなたは[悲{かな}]しみのうちにある[人{ひと}]をよそおって、[喪服{もふく}]を[着{き}]、[油{あぶら}]を[身{み}]に[塗{ぬ}]らず、[死{し}]んだ[人{ひと}]のために[長{なが}]いあいだ[悲{かな}]しんでいる[女{おんな}]のように、よそおって、", "3": "[王{おう}]のもとに[行{い}]き、しかじかと[彼{かれ}]に[語{かた}]りなさい」。こうしてヨアブはその[言葉{ことば}]を[彼女{かのじょ}]の[口{くち}]に[授{さづ}]けた。", "4": "テコアの[女{おんな}]は[王{おう}]のもとに[行{い}]き、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、「[王{おう}]よ、お[助{たす}]けください」と[言{い}]った。", "5": "[王{おう}]は[女{おんな}]に[言{い}]った、「どうしたのか」。[女{おんな}]は[言{い}]った、「まことにわたしは[寡婦{かふ}]でありまして、[夫{おっと}]は[死{し}]にました。", "6": "つかえめにはふたりの[子{こ}]どもがあり、ふたりは[野{の}]で[争{あらそ}]いましたが、だれも[彼{かれ}]らを[引{ひ}]き[分{わ}]ける[者{もの}]がなかったので、ひとりはついに[他{た}]の[者{もの}]を[撃{う}]って[殺{ころ}]しました。", "7": "すると[全家{ぜんか}][族{ぞく}]がつかえめに[逆{さか}]らい[立{た}]って、『[兄弟{きょうだい}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した[者{もの}]を[引{ひ}]き[渡{わ}]たすがよい。われわれは[彼{かれ}]が[殺{ころ}]したその[兄弟{きょうだい}]の[命{いのち}]のために[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そう』と[言{い}]い、[彼{かれ}]らは[世継{よつぎ}]をも[殺{ころ}]そうとしました。こうして[彼{かれ}]らは[残{のこ}]っているわたしの[炭火{すみび}]を[消{け}]して、わたしの[夫{おっと}]の[名{な}]をも、[跡{あと}][継{つぎ}]をも、[地{ち}]のおもてにとどめないようにしようとしています」。", "8": "[王{おう}]は[女{おんな}]に[言{い}]った、「[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい。わたしはあなたのことについて[命令{めいれい}]を[下{くだ}]します」。", "9": "テコアの[女{おんな}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、わたしとわたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]にその[罪{つみ}]を[帰{き}]してください。どうぞ[王{おう}]と[王{おう}]の[位{くらい}]には[罪{つみ}]がありませんように」。", "10": "[王{おう}]は[言{い}]った、「もしあなたに[何{なに}]か[言{い}]う[者{もの}]があれば、わたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきなさい。そうすれば、その[人{ひと}]は[重{かさ}]ねてあなたに[触{ふ}]れることはないでしょう」。", "11": "[女{おんな}]は[言{い}]った、「どうぞ[王{おう}]が、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をおぼえて、[血{ち}]の[報復{ほうふく}]をする[者{もの}]に[重{かさ}]ねて[滅{ほろ}]ぼすことをさせず、わたしの[子{こ}]の[殺{ころ}]されることのないようにしてください」。[王{おう}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。あなたの[子{こ}]の[髪{かみ}]の[毛{け}]一[筋{すじ}]も[地{ち}]に[落{お}]ちることはないでしょう」。", "12": "[女{おんな}]は[言{い}]った、「どうぞ、つかえめにひと[言{こと}]、わが[主{しゅ}]、[王{おう}]に[言{い}]わせてください」。ダビデは[言{い}]った、「[言{い}]いなさい」。", "13": "[女{おんな}]は[言{い}]った、「あなたは、それならばどうして、[神{かみ}]の[民{たみ}]に[向{む}]かってこのような[事{こと}]を[図{はか}]られたのですか。[王{おう}]は[今{いま}]この[事{こと}]を[言{い}]われたことによって[自分{じぶん}]を[罪{つみ}]ある[者{もの}]とされています。それは[王{おう}]が[追放{ついほう}]された[者{もの}]を[帰{かえ}]らせられないからです。", "14": "わたしたちはみな[死{し}]ななければなりません。[地{ち}]にこぼれた[水{みず}]の[再{ふたた}]び[集{あつ}]めることのできないのと[同{おな}]じです。しかし[神{かみ}]は、[追放{ついほう}]された[者{もの}]が[捨{す}]てられないように、てだてを[設{もう}]ける[人{ひと}]の[命{いのち}]を[取{と}]ることはなさいません。", "15": "わたしがこの[事{こと}]を[王{おう}]、わが[主{しゅ}]に[言{い}]おうとして[来{き}]たのは、わたしが[民{たみ}]を[恐{おそ}]れたからです。つかえめは、こう[思{おも}]ったのです、『[王{おう}]に[申{もう}]し[上{あ}]げよう。[王{おう}]は、はしための[願{ねが}]いのようにしてくださるかもしれない。", "16": "[王{おう}]は[聞{き}]いてくださる。わたしとわたしの[子{こ}]を[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼして[神{かみ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]から[離{はな}]れさせようとする[人{ひと}]の[手{て}]から、はしためを[救{すく}]い[出{だ}]してくださるのだから』。", "17": "つかえめはまた、こう[思{おも}]ったのです、『[王{おう}]、わが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はわたしを[安心{あんしん}]させるであろう』と。それは[王{おう}]、わが[主{しゅ}]は[神{かみ}]の[使{つかい}]のように[善{ぜん}]と[悪{あく}]を[聞{き}]きわけられるからです。どうぞあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられますように」。", "18": "[王{おう}]は[女{おんな}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしが[問{と}]うことに[隠{かく}]さず[答{こた}]えてください」。[女{おんな}]は[言{い}]った、「[王{おう}]、わが[主{しゅ}]よ、どうぞ[言{い}]ってください」。", "19": "[王{おう}]は[言{い}]った、「このすべての[事{こと}]において、ヨアブの[手{て}]があなたと[共{とも}]にありますか」。[女{おんな}]は[答{こた}]えた、「あなたはたしかに[生{い}]きておられます。[王{おう}]、わが[主{しゅ}]よ、すべて[王{おう}]、わが[主{しゅ}]の[言{い}]われた[事{こと}]から[人{ひと}]は[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]ることはできません。わたしに[命{めい}]じたのは、あなたのしもべヨアブです。[彼{かれ}]がつかえめの[口{くち}]に、これらの[言葉{ことば}]をことごとく[授{さづ}]けたのです。", "20": "[事{こと}]のなりゆきを[変{か}]えるため、あなたのしもべヨアブがこの[事{こと}]をしたのです。わが[君{きみ}]には[神{かみ}]の[使{つかい}]の[知恵{ちえ}]のような[知恵{ちえ}]があって、[地{ち}]の[上{うえ}]のすべてのことを[知{し}]っておられます」。", "21": "そこで[王{おう}]はヨアブに[言{い}]った、「この[事{こと}]を[許{ゆる}]す。[行{い}]って、[若者{わかもの}]アブサロムを[連{つ}]れ[帰{かえ}]るがよい」。", "22": "ヨアブは[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、[王{おう}]を[祝福{しゅくふく}]した。そしてヨアブは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、[王{おう}]がしもべの[願{ねが}]いを[許{ゆる}]されたので、きょうしもべは、あなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]たことを[知{し}]りました」。", "23": "そこでヨアブは[立{た}]ってゲシュルに[行{い}]き、アブサロムをエルサレムに[連{つ}]れてきた。", "24": "[王{おう}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[引{ひ}]きこもらせるがよい。わたしの[顔{かお}]を[見{み}]てはならない」。こうしてアブサロムは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[引{ひ}]きこもり、[王{おう}]の[顔{かお}]を[見{み}]なかった。", "25": "さて[全{ぜん}]イスラエルのうちにアブサロムのように、[美{うつく}]しさのためほめられた[人{ひと}]はなかった。その[足{あし}]の[裏{うら}]から[頭{あたま}]の[頂{いただき}]まで[彼{かれ}]には[傷{きず}]がなかった。", "26": "アブサロムがその[頭{あたま}]を[刈{か}]る[時{とき}]、その[髪{かみ}]の[毛{け}]をはかったが、[王{おう}]のはかりで二百シケルあった。[毎年{まいねん}]の[終{おわ}]りにそれを[刈{か}]るのを[常{つね}]とした。それが[重{おも}]くなると、[彼{かれ}]はそれを[刈{か}]ったのである。", "27": "アブサロムに三[人{にん}]のむすこと、タマルという[名{な}]のひとりの[娘{むすめ}]が[生{うま}]れた。タマルは[美{うつく}]しい[女{おんな}]であった。", "28": "こうしてアブサロムは[満{まん}]二[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムに[住{す}]んだが、[王{おう}]の[顔{かお}]を[見{み}]なかった。", "29": "そこでアブサロムはヨアブを[王{おう}]のもとにつかわそうとして、ヨアブの[所{ところ}]に[人{ひと}]をつかわしたが、ヨアブは[彼{かれ}]の[所{ところ}]にこようとはしなかった。[彼{かれ}]は[再{ふたた}]び[人{ひと}]をつかわしたがヨアブはこようとはしなかった。", "30": "そこでアブサロムはその[家来{けらい}]に[言{い}]った、「ヨアブの[畑{はたけ}]はわたしの[畑{はたけ}]の[隣{となり}]にあって、そこに[大麦{おおむぎ}]がある。[行{い}]ってそれに[火{ひ}]を[放{はな}]ちなさい」。アブサロムの[家来{けらい}]たちはその[畑{はたけ}]に[火{ひ}]を[放{はな}]った。", "31": "ヨアブは[立{た}]ってアブサロムの[家{いえ}]にきて[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうしてあなたの[家来{けらい}]たちはわたしの[畑{はたけ}]に[火{ひ}]を[放{はな}]ったのですか」。", "32": "アブサロムはヨアブに[言{い}]った、「わたしはあなたに[人{ひと}]をつかわして、ここへ[来{く}]るようにと[言{い}]ったのです。あなたを[王{おう}]のもとにつかわし、『なんのためにわたしはゲシュルからきたのですか。なおあそこにいたならば[良{よ}]かったでしょうに』と[言{い}]わせようとしたのです。それゆえ[今{いま}]わたしに[王{おう}]の[顔{かお}]を[見{み}]させてください。もしわたしに[罪{つみ}]があるなら[王{おう}]にわたしを[殺{ころ}]させてください」。", "33": "そこでヨアブは[王{おう}]のもとへ[行{い}]って[告{つ}]げたので、[王{おう}]はアブサロムを[召{め}]しよせた。[彼{かれ}]は[王{おう}]のもとにきて、[王{おう}]の[前{まえ}]に[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。[王{おう}]はアブサロムに[口{くち}]づけした。" }, "15": { "1": "この[後{のち}]、アブサロムは[自分{じぶん}]のために[戦車{せんしゃ}]と[馬{うま}]、および[自分{じぶん}]の[前{まえ}]に[駆{か}]ける[者{もの}]五十[人{にん}]を[備{そな}]えた。", "2": "アブサロムは[早{はや}]く[起{お}]きて[門{もん}]の[道{みち}]のかたわらに[立{た}]つのを[常{つね}]とした。[人{ひと}]が[訴{うった}]えがあって[王{おう}]に[裁判{さいばん}]を[求{もと}]めに[来{く}]ると、アブサロムはその[人{ひと}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「あなたはどの[町{まち}]の[者{もの}]ですか」。その[人{ひと}]が「しもべはイスラエルのこれこれの[部族{ぶぞく}]のものです」と[言{い}]うと、", "3": "アブサロムはその[人{ひと}]に[言{い}]った、「[見{み}]よ、あなたの[要求{ようきゅう}]は[良{よ}]く、また[正{ただ}]しい。しかしあなたのことを[聞{き}]くべき[人{ひと}]は[王{おう}]がまだ[立{た}]てていない」。", "4": "アブサロムはまた[言{い}]った、「ああ、わたしがこの[地{ち}]のさばきびとであったならばよいのに。そうすれば[訴{うった}]え、または[申{もうし}][立{た}]てのあるものは、[皆{みな}]わたしの[所{ところ}]にきて、わたしはこれに[公平{こうへい}]なさばきを[行{おこな}]うことができるのだが」。", "5": "そして[人{ひと}]が[彼{かれ}]に[敬礼{けいれい}]しようとして[近{ちか}]づくと、[彼{かれ}]は[手{て}]を[伸{の}]べ、その[人{ひと}]を[抱{だ}]きかかえて[口{くち}]づけした。", "6": "アブサロムは[王{おう}]にさばきを[求{もと}]めて[来{く}]るすべてのイスラエルびとにこのようにした。こうしてアブサロムはイスラエルの[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]を[自分{じぶん}]のものとした。", "7": "そして四[年{ねん}]の[終{おわ}]りに、アブサロムは[王{おう}]に[言{い}]った、「どうぞわたしを[行{い}]かせ、ヘブロンで、かつて[主{しゅ}]に[立{た}]てた[誓{ちか}]いを[果{はた}]させてください。", "8": "それは、しもべがスリヤのゲシュルにいた[時{とき}]、[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、『もし[主{しゅ}]がほんとうにわたしをエルサレムに[連{つ}]れ[帰{かえ}]ってくださるならば、わたしは[主{しゅ}]に[礼拝{れいはい}]をささげます』と[言{い}]ったからです」。", "9": "[王{おう}]が[彼{かれ}]に、「[安{やす}]らかに[行{い}]きなさい」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は[立{た}]ってヘブロンへ[行{い}]った。", "10": "そしてアブサロムは[密使{みっし}]をイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちにつかわして[言{い}]った、「ラッパの[響{ひび}]きを[聞{き}]くならば、『アブサロムがヘブロンで[王{おう}]となった』と[言{い}]いなさい」。", "11": "二百[人{にん}]の[招{まね}]かれた[者{もの}]がエルサレムからアブサロムと[共{とも}]に[行{い}]った。[彼{かれ}]らは[何{なに}][心{こころ}]なく[行{い}]き、[何事{なにごと}]をも[知{し}]らなかった。", "12": "アブサロムは[犠牲{ぎせい}]をささげている[間{あいだ}]に[人{ひと}]をつかわして、ダビデの[議{ぎ}][官{かん}]ギロびとアヒトペルを、その[町{まち}]ギロから[呼{よ}]び[寄{よ}]せた。[徒党{ととう}]は[強{つよ}]く、[民{たみ}]はしだいにアブサロムに[加{くわ}]わった。", "13": "ひとりの[使者{ししゃ}]がダビデのところにきて、「イスラエルの[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]はアブサロムに[従{したが}]いました」と[言{い}]った。", "14": "ダビデは、[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]にエルサレムにいるすべての[家来{けらい}]に[言{い}]った、「[立{た}]て、われわれは[逃{に}]げよう。そうしなければアブサロムの[前{まえ}]からのがれることはできなくなるであろう。[急{いそ}]いで[行{い}]くがよい。さもないと、[彼{かれ}]らが[急{いそ}]ぎ[追{お}]いついて、われわれに[害{がい}]をこうむらせ、つるぎをもって[町{まち}]を[撃{う}]つであろう」。", "15": "[王{おう}]のしもべたちは[王{おう}]に[言{い}]った、「しもべたちは、わが[主君{しゅくん}]、[王{おう}]の[選{えら}]ばれる[所{ところ}]をすべて[行{おこな}]います」。", "16": "こうして[王{おう}]は[出{で}]て[行{い}]き、その[全家{ぜんか}]は[彼{かれ}]に[従{したが}]った。[王{おう}]は十[人{にん}]のめかけを[残{のこ}]して[家{いえ}]を[守{まも}]らせた。", "17": "[王{おう}]は[出{で}]て[行{い}]き、[民{たみ}]はみな[彼{かれ}]に[従{したが}]った。[彼{かれ}]らは[町{まち}]はずれの[家{いえ}]にとどまった。", "18": "[彼{かれ}]のしもべたちは[皆{みな}]、[彼{かれ}]のかたわらを[進{すす}]み、すべてのケレテびとと、すべてのペレテびと、および[彼{かれ}]に[従{したが}]ってガテからきた六百[人{にん}]のガテびとは[皆{みな}]、[王{おう}]の[前{まえ}]に[進{すす}]んだ。", "19": "[時{とき}]に[王{おう}]はガテびとイッタイに[言{い}]った、「どうしてあなたもまた、われわれと[共{とも}]に[行{い}]くのですか。あなたは[帰{かえ}]って[王{おう}]と[共{とも}]にいなさい。あなたは[外国{がいこく}][人{じん}]で、また[自分{じぶん}]の[国{くに}]から[追放{ついほう}]された[者{もの}]だからです。", "20": "あなたは、きのう[来{き}]たばかりです。わたしは[自分{じぶん}]の[行{い}]く[所{ところ}]を[知{し}]らずに[行{い}]くのに、どうしてきょう、あなたを、われわれと[共{とも}]にさまよわせてよいでしょう。あなたは[帰{かえ}]りなさい。あなたの[兄弟{きょうだい}]たちも[連{つ}]れて[帰{かえ}]りなさい。どうぞ[主{しゅ}]が[恵{めぐ}]みと[真実{しんじつ}]をあなたに[示{しめ}]してくださるように」。", "21": "しかしイッタイは[王{おう}]に[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わが[君{きみ}]、[王{おう}]は[生{い}]きておられる。わが[君{きみ}]、[王{おう}]のおられる[所{ところ}]に、[死{し}]ぬも[生{い}]きるも、しもべもまたそこにおります」。", "22": "ダビデはイッタイに[言{い}]った、「では[進{すす}]んで[行{い}]きなさい」。そこでガテびとイッタイは[進{すす}]み、また[彼{かれ}]のすべての[従者{じゅうしゃ}]および[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[子{こ}]どもたちも[皆{みな}]、[進{すす}]んだ。", "23": "[国中{くにぢゅう}]みな[大声{おおごえ}]で[泣{な}]いた。[民{たみ}]はみな[進{すす}]んだ。[王{おう}]もまたキデロンの[谷{たに}]を[渡{わた}]って[進{すす}]み、[民{たみ}]は[皆{みな}][進{すす}]んで[荒野{あらの}]の[方{ほう}]に[向{む}]かった。", "24": "そしてアビヤタルも[上{のぼ}]ってきた。[見{み}]よ、ザドクおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいるすべてのレビびともまた、[神{かみ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかいてきた。[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[箱{はこ}]をおろして、[民{たみ}]がことごとく[町{まち}]を[出{で}]てしまうのを[待{ま}]った。", "25": "そこで[王{おう}]はザドクに[言{い}]った、「[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[町{まち}]にかきもどすがよい。もしわたしが[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]るならば、[主{しゅ}]はわたしを[連{つ}]れ[帰{かえ}]って、わたしにその[箱{はこ}]とそのすまいとを[見{み}]させてくださるであろう。", "26": "しかしもし[主{しゅ}]が、『わたしはおまえを[喜{よろこ}]ばない』とそう[言{い}]われるのであれば、どうぞ[主{しゅ}]が[良{よ}]しと[思{おも}]われることをわたしにしてくださるように。わたしはここにおります」。", "27": "[王{おう}]はまた[祭司{さいし}]ザドクに[言{い}]った、「[見{み}]よ、あなたもアビヤタルも、ふたりの[子{こ}]たち、すなわちあなたの[子{こ}]アヒマアズとアビヤタルの[子{こ}]ヨナタンを[連{つ}]れて、[安{やす}]らかに[町{まち}]に[帰{かえ}]りなさい。", "28": "わたしはあなたがたから[言葉{ことば}]があって[知{し}]らせをうけるまで、[荒野{あらの}]の[渡{わた}]し[場{ば}]にとどまります」。", "29": "そこでザドクとアビヤタルは[神{かみ}]の[箱{はこ}]をエルサレムにかきもどり、そこにとどまった。", "30": "ダビデはオリブ[山{やま}]の[坂道{さかみち}]を[登{のぼ}]ったが、[登{のぼ}]る[時{とき}]に[泣{な}]き、その[頭{あたま}]をおおい、はだしで[行{い}]った。[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[民{たみ}]もみな[頭{あたま}]をおおって[登{のぼ}]り、[泣{な}]きながら[登{のぼ}]った。", "31": "[時{とき}]に、「アヒトペルがアブサロムと[共謀{きょうぼう}]した[者{もの}]のうちにいる」とダビデに[告{つ}]げる[人{ひと}]があったのでダビデは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、どうぞアヒトペルの[計略{けいりゃく}]を[愚{おろ}]かなものにしてください」。", "32": "ダビデが[山{やま}]の[頂{いただき}]にある[神{かみ}]を[礼{れい}][拝{はい}]する[場所{ばしょ}]にきた[時{とき}]、[見{み}]よ、アルキびとホシャイはその[上着{うわぎ}]を[裂{さ}]き、[頭{あたま}]に[土{つち}]をかぶり、[来{き}]てダビデを[迎{むか}]えた。", "33": "ダビデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「もしあなたがわたしと[共{とも}]に[進{すす}]むならば、わたしの[重荷{おもに}]となるであろう。", "34": "しかしもしあなたが[町{まち}]に[帰{かえ}]ってアブサロムに[向{む}]かい、『[王{おう}]よ、わたしはあなたのしもべとなります。わたしがこれまで、あなたの[父{ちち}]のしもべであったように、わたしは[今{いま}]あなたのしもべとなります』と[言{い}]うならば、あなたはわたしのためにアヒトペルの[計略{けいりゃく}]を[破{やぶ}]ることができるであろう。", "35": "[祭司{さいし}]たち、ザドクとアビヤタルとは、あなたと[共{とも}]にあそこにいるではないか。それゆえ、あなたは[王{おう}]の[家{いえ}]から[聞{き}]くことをことごとく[祭司{さいし}]たち、ザドクとアビヤタルとに[告{つ}]げなさい。", "36": "あそこには[彼{かれ}]らと[共{とも}]にそのふたりの[子{こ}]たち、すなわちザドクの[子{こ}]アヒマアズとアビヤタルの[子{こ}]ヨナタンとがいる。あなたがたは[聞{き}]いたことをことごとく[彼{かれ}]らの[手{て}]によってわたしに[通報{つうほう}]しなさい」。", "37": "そこでダビデの[友{とも}]ホシャイは[町{まち}]にはいった。その[時{とき}]アブサロムはすでにエルサレムにはいっていた。" }, "16": { "1": "ダビデが[山{やま}]の[頂{いただき}]を[過{す}]ぎて、すこし[行{い}]った[時{とき}]、メピボセテのしもべヂバは、くらを[置{お}]いた二[頭{とう}]のろばを[引{ひ}]き、その[上{うえ}]にパン二百[個{こ}]、[干{ほし}]ぶどう百ふさ、[夏{なつ}]のくだもの一百、ぶどう[酒{しゅ}]一[袋{ふくろ}]を[載{の}]せてきてダビデを[迎{むか}]えた。", "2": "[王{おう}]はヂバに[言{い}]った、「あなたはどうしてこれらのものを[持{も}]ってきたのですか」。ヂバは[答{こた}]えた、「ろばは[王{おう}]の[家族{かぞく}]が[乗{の}]るため、パンと[夏{なつ}]のくだものは[若者{わかもの}]たちが[食{た}]べるため、ぶどう[酒{しゅ}]は[荒野{あらの}]で[弱{よわ}]った[者{もの}]が[飲{の}]むためです」。", "3": "[王{おう}]は[言{い}]った、「あなたの[主人{しゅじん}]の[子{こ}]はどこにおるのですか」。ヂバは[王{おう}]に[言{い}]った、「エルサレムにとどまっています。[彼{かれ}]は、『イスラエルの[家{いえ}]はきょう、わたしの[父{ちち}]の[国{くに}]をわたしに[返{かえ}]すであろう』と[思{おも}]ったのです」。", "4": "[王{おう}]はヂバに[言{い}]った、「[見{み}]よ、メピボセテのものはことごとくあなたのものです」。ヂバは[言{い}]った、「わたしは[敬意{けいい}]を[表{あらわ}]します。わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、あなたの[前{まえ}]にいつまでも[恵{めぐ}]みを[得{え}]させてください」。", "5": "ダビデ[王{おう}]がバホリムにきた[時{とき}]、サウルの[家{いえ}]の[一族{いちぞく}]の[者{もの}]がひとりそこから[出{で}]てきた。その[名{な}]をシメイといい、ゲラの[子{こ}]である。[彼{かれ}]は[出{で}]てきながら[絶{た}]えずのろった。", "6": "そして[彼{かれ}]はダビデとダビデ[王{おう}]のもろもろの[家来{けらい}]に[向{む}]かって[石{いし}]を[投{な}]げた。その[時{とき}]、[民{たみ}]と[勇士{ゆうし}]たちはみな[王{おう}]の[左右{さゆう}]にいた。", "7": "シメイはのろう[時{とき}]にこう[言{い}]った、「[血{ち}]を[流{なが}]す[人{ひと}]よ、よこしまな[人{ひと}]よ、[立{た}]ち[去{さ}]れ、[立{た}]ち[去{さ}]れ。", "8": "あなたが[代{かわ}]って[王{おう}]となったサウルの[家{いえ}]の[血{ち}]をすべて[主{しゅ}]があなたに[報{むく}]いられたのだ。[主{しゅ}]は[王国{おうこく}]をあなたの[子{こ}]アブサロムの[手{て}]に[渡{わた}]された。[見{み}]よ、あなたは[血{ち}]を[流{なが}]す[人{ひと}]だから、[災{わざわい}]に[会{あ}]うのだ」。", "9": "[時{とき}]にゼルヤの[子{こ}]アビシャイは[王{おう}]に[言{い}]った、「この[死{し}]んだ[犬{いぬ}]がどうしてわが[主{しゅ}]、[王{おう}]をのろってよかろうか。わたしに、[行{い}]って[彼{かれ}]の[首{くび}]を[取{と}]らせてください」。", "10": "しかし[王{おう}]は[言{い}]った、「ゼルヤの[子{こ}]たちよ、あなたがたと、なんのかかわりがあるのか。[彼{かれ}]がのろうのは、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に、『ダビデをのろえ』と[言{い}]われたからであるならば、だれが、『あなたはどうしてこういうことをするのか』と[言{い}]ってよいであろうか」。", "11": "ダビデはまたアビシャイと[自分{じぶん}]のすべての[家来{けらい}]とに[言{い}]った、「わたしの[身{み}]から[出{で}]たわが[子{こ}]がわたしの[命{いのち}]を[求{もと}]めている。[今{いま}]、このベニヤミンびととしてはなおさらだ。[彼{かれ}]を[許{ゆる}]してのろわせておきなさい。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたのだ。", "12": "[主{しゅ}]はわたしの[悩{なや}]みを[顧{かえり}]みてくださるかもしれない。また[主{しゅ}]はきょう[彼{かれ}]ののろいにかえて、わたしに[善{ぜん}]を[報{むく}]いてくださるかも[知{し}]れない」。", "13": "こうしてダビデとその[従者{じゅうしゃ}]たちとは[道{みち}]を[行{い}]ったが、シメイはダビデに[並{なら}]んで[向{む}]かいの[山{やま}]の[中腹{ちゅうふく}]を[行{い}]き、[行{い}]きながらのろい、また[彼{かれ}]に[向{む}]かって[石{いし}]や、ちりを[投{な}]げつけた。", "14": "[王{おう}]および[共{とも}]にいる[民{たみ}]はみな[疲{つか}]れてヨルダンに[着{つ}]き、[彼{かれ}]はその[所{ところ}]で[息{いき}]をついだ。", "15": "さてアブサロムとすべての[民{たみ}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]はエルサレムにきた。アヒトペルもアブサロムと[共{とも}]にいた。", "16": "ダビデの[友{とも}]であるアルキびとホシャイがアブサロムのもとにきた[時{とき}]、ホシャイはアブサロムに「[王{おう}][万歳{ばんざい}]、[王{おう}][万歳{ばんざい}]」と[言{い}]った。", "17": "アブサロムはホシャイに[言{い}]った、「これはあなたがその[友{とも}]に[示{しめ}]す[真実{しんじつ}]なのか。あなたはどうしてあなたの[友{とも}]と[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かなかったのか」。", "18": "ホシャイはアブサロムに[言{い}]った、「いいえ、[主{しゅ}]とこの[民{たみ}]とイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]が[選{えら}]んだ[者{もの}]にわたしは[属{ぞく}]し、かつその[人{ひと}]と[一緒{いっしょ}]におります。", "19": "かつまたわたしはだれに[仕{つか}]えるべきですか。その[子{こ}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]えるべきではありませんか。あなたの[父{ちち}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]えたように、わたしはあなたの[前{まえ}]に[仕{つか}]えます」。", "20": "そこでアブサロムはアヒトペルに[言{い}]った、「あなたがたは、われわれがどうしたらよいのか、[計{はか}]りごとを[述{の}]べなさい」。", "21": "アヒトペルはアブサロムに[言{い}]った、「あなたの[父{ちち}]が[家{いえ}]を[守{まも}]るために[残{のこ}]された、めかけたちの[所{ところ}]にはいりなさい。そうすればイスラエルは[皆{みな}]あなたが[父上{ちちうえ}]に[憎{にく}]まれることを[聞{き}]くでしょう。そしてあなたと[一緒{いっしょ}]にいる[者{もの}]の[手{て}]は[強{つよ}]くなるでしょう」。", "22": "こうして[彼{かれ}]らがアブサロムのために[屋上{おくじょう}]に[天幕{てんまく}]を[張{は}]ったので、アブサロムは[全{ぜん}]イスラエルの[目{め}]の[前{まえ}]で[父{ちち}]のめかけたちの[所{ところ}]にはいった。", "23": "そのころアヒトペルが[授{さづ}]ける[計{はか}]りごとは[人{ひと}]が[神{かみ}]のみ[告{つ}]げを[伺{うかが}]うようであった。アヒトペルの[計{はか}]りごとは[皆{みな}]ダビデにもアブサロムにも[共{とも}]にそのように[思{おも}]われた。" }, "17": { "1": "[時{とき}]にアヒトペルはアブサロムに[言{い}]った、「わたしに一万二千の[人{ひと}]を[選{えら}]び[出{だ}]させてください。わたしは[立{た}]って、[今夜{こんや}]ダビデのあとを[追{お}]い、", "2": "[彼{かれ}]が[疲{つか}]れて[手{て}]が[弱{よわ}]くなっているところを[襲{おそ}]って、[彼{かれ}]をあわてさせましょう。そして[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[民{たみ}]がみな[逃{に}]げるとき、わたしは[王{おう}]ひとりを[撃{う}]ち[取{と}]り、", "3": "すべての[民{たみ}]を[花嫁{はなよめ}]がその[夫{おっと}]のもとに[帰{かえ}]るようにあなたに[帰{かえ}]らせましょう。あなたが[求{もと}]めておられるのはただひとりの[命{いのち}]だけですから、[民{たみ}]はみな[穏{おだ}]やかになるでしょう」。", "4": "この[言葉{ことば}]はアブサロムとイスラエルのすべての[長老{ちょうろう}]の[心{こころ}]にかなった。", "5": "そこでアブサロムは[言{い}]った、「アルキびとホシャイをも[呼{よ}]びよせなさい。われわれは[彼{かれ}]の[言{い}]うことを[聞{き}]きましょう」。", "6": "ホシャイがアブサロムのもとにきた[時{とき}]、アブサロムは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「アヒトペルはこのように[言{い}]った。われわれは[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]のように[行{おこな}]うべきか。いけないのであれば、[言{い}]いなさい」。", "7": "ホシャイはアブサロムに[言{い}]った、「このたびアヒトペルが[授{さづ}]けた[計{はか}]りごとは[良{よ}]くありません」。", "8": "ホシャイはまた[言{い}]った、「ごぞんじのように、あなたの[父{ちち}]とその[従者{じゅうしゃ}]たちとは[勇士{ゆうし}]です。その[上{うえ}][彼{かれ}]らは、[野{の}]で[子{こ}]を[奪{うば}]われた[熊{くま}]のように、ひどく[怒{いか}]っています。また、あなたの[父{ちち}]はいくさびとですから、[民{たみ}]と[共{とも}]に[宿{やど}]らないでしょう。", "9": "[彼{かれ}]は[今{いま}]でも[穴{あな}]の[中{なか}]か、どこかほかの[所{ところ}]にかくれています。もし[民{たみ}]のうちの[幾{いく}][人{ひと}]かが[手始{てはじ}]めに[倒{たお}]れるならば、それを[聞{き}]く[者{もの}]はだれでも、『アブサロムに[従{したが}]う[民{たみ}]のうちに[戦死者{せんししゃ}]があった』と[言{い}]うでしょう。", "10": "そうすれば、ししの[心{こころ}]のような[心{こころ}]のある[勇{いさ}]ましい[人{ひと}]であっても、[恐{おそ}]れて[消{き}]え[去{さ}]ってしまうでしょう。それはイスラエルのすべての[人{ひと}]が、あなたの[父{ちち}]の[勇士{ゆうし}]であること、また[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[者{もの}]が、[勇{いさ}]ましい[人々{ひとびと}]であることを[知{し}]っているからです。", "11": "ところでわたしの[計{はか}]りごとは、イスラエルをダンからベエルシバまで、[海{うみ}]べの[砂{すな}]のように[多{おお}]くあなたのもとに[集{あつ}]めて、あなたみずから[戦{たたか}]いに[臨{のぞ}]むことです。", "12": "こうしてわれわれは[彼{かれ}]の[見{み}]つかる[場所{ばしょ}]で[彼{かれ}]を[襲{おそ}]い、つゆが[地{ち}]におりるように[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[下{くだ}]る。そして[彼{かれ}]および[彼{かれ}]と[共{とも}]にいるすべての[人{ひと}]をひとりも[残{のこ}]さないでしょう。", "13": "もし[彼{かれ}]がいずれかの[町{まち}]に[退{しりぞ}]くならば、[全{ぜん}]イスラエルはその[町{まち}]になわをかけ、われわれはそれを[谷{たに}]に[引{ひ}]き[倒{たお}]して、そこに一つの[小石{こいし}]も[見{み}]られないようにするでしょう」。", "14": "アブサロムとイスラエルの[人々{ひとびと}]はみな、「アルキびとホシャイの[計{はか}]りごとは、アヒトペルの[計{はか}]りごとよりもよい」と[言{い}]った。それは[主{しゅ}]がアブサロムに[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうとして、アヒトペルの[良{よ}]い[計{はか}]りごとを[破{やぶ}]ることを[定{さだ}]められたからである。", "15": "そこでホシャイは[祭司{さいし}]たち、ザドクとアビヤタルとに[言{い}]った、「アヒトペルはアブサロムとイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちのためにこういう[計{はか}]りごとをした。またわたしはこういう[計{はか}]りごとをした。", "16": "それゆえ、あなたがたはすみやかに[人{ひと}]をつかわしてダビデに[告{つ}]げ、『[今夜{こんや}]、[荒野{あらの}]の[渡{わた}]し[場{ば}]に[宿{やど}]らないで、[必{かなら}]ず[渡{わた}]って[行{い}]きなさい。さもないと[王{おう}]および[共{とも}]にいる[民{たみ}]はみな、[滅{ほろ}]ぼされるでしょう』と[言{い}]いなさい」。", "17": "[時{とき}]に、ヨナタンとアヒマアズはエンロゲルで[待{ま}]っていた。ひとりのつかえめが[行{い}]って[彼{かれ}]らに[告{つ}]げ、[彼{かれ}]らは[行{い}]ってダビデ[王{おう}]に[告{つ}]げるのが[常{つね}]であった。それは[彼{かれ}]らが[町{まち}]にはいるのを[見{み}]られないようにするためである。", "18": "ところがひとりの[若者{わかもの}]が[彼{かれ}]らを[見{み}]てアブサロムに[告{つ}]げたので、[彼{かれ}]らふたりは[急{いそ}]いで[去{さ}]り、バホリムの、あるひとりの[人{ひと}]の[家{いえ}]にきた。その[人{ひと}]の[庭{にわ}]に[井戸{いど}]があって、[彼{かれ}]らはその[中{なか}]に[下{くだ}]ったので、", "19": "[女{おんな}]はおおいを[取{と}]ってきて[井戸{いど}]の[口{くち}]の[上{うえ}]にひろげ、[麦{むぎ}]をその[上{うえ}]にまき[散{ち}]らした。それゆえその[事{こと}]は[何{なに}]も[知{し}]れなかった。", "20": "アブサロムのしもべたちはその[女{おんな}]の[家{いえ}]にきて[言{い}]った、「アヒマアズとヨナタンはどこにいますか」。[女{おんな}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あの[人々{ひとびと}]は[小川{おがわ}]を[渡{わた}]って[行{い}]きました」。[彼{かれ}]らは[尋{たず}]ねたが[見当{みあた}]らなかったのでエルサレムに[帰{かえ}]った。", "21": "[彼{かれ}]らが[去{さ}]った[後{のち}]、[人々{ひとびと}]は[井戸{いど}]から[上{のぼ}]り、[行{い}]ってダビデ[王{おう}]に[告{つ}]げた。すなわち[彼{かれ}]らはダビデに[言{い}]った、「[立{た}]って、すみやかに[川{かわ}]を[渡{わた}]りなさい。アヒトペルがあなたがたに[対{たい}]してこういう[計{はか}]りごとをしたからです」。", "22": "そこでダビデは[立{た}]って、[共{とも}]にいるすべての[民{たみ}]と[一緒{いっしょ}]にヨルダンを[渡{わた}]った。[夜明{よあ}]けには、ヨルダンを[渡{わた}]らない[者{もの}]はひとりもなかった。", "23": "アヒトペルは、[自分{じぶん}]の[計{はか}]りごとが[行{おこな}]われないのを[見{み}]て、ろばにくらを[置{お}]き、[立{た}]って[自分{じぶん}]の[町{まち}]に[行{い}]き、その[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。そして[家{いえ}]の[人{ひと}]に[遺言{ゆいごん}]してみずからくびれて[死{し}]に、その[父{ちち}]の[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]られた。", "24": "ダビデはマハナイムにきた。またアブサロムは[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいるイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]と[一緒{いっしょ}]にヨルダンを[渡{わた}]った。", "25": "アブサロムはアマサをヨアブの[代{かわ}]りに[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]とした。アマサはかのナハシの[娘{むすめ}]でヨアブの[母{はは}]ゼルヤの[妹{いもうと}]であるアビガルをめとったイシマエルびと、[名{な}]はイトラという[人{ひと}]の[子{こ}]である。", "26": "そしてイスラエルとアブサロムはギレアデの[地{ち}]に[陣取{じんど}]った。", "27": "ダビデがマハナイムにきた[時{とき}]、アンモンの[人々{ひとびと}]のうちのラバのナハシの[子{こ}]ショビと、ロ・デバルのアンミエルの[子{こ}]マキル、およびロゲリムのギレアデびとバルジライは、", "28": "[寝床{ねどこ}]と[鉢{はち}]、[土器{どき}]、[小麦{こむぎ}]、[大麦{おおむぎ}]、[粉{こな}]、いり[麦{むぎ}]、[豆{まめ}]、レンズ[豆{まめ}]、", "29": "[蜜{みつ}]、[凝乳{ぎょうにゅう}]、[羊{ひつじ}]、[乾酪{かんらく}]をダビデおよび[共{とも}]にいる[民{たみ}]が[食{た}]べるために[持{も}]ってきた。それは[彼{かれ}]らが、「[民{たみ}]は[荒野{あらの}]で[飢{う}]え[疲{つか}]れかわいている」と[思{おも}]ったからである。" }, "18": { "1": "さてダビデは[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいる[民{たみ}]を[調{しら}]べて、その[上{うえ}]に千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]を[立{た}]てた。", "2": "そしてダビデは[民{たみ}]をつかわし、三[分{ぶん}]の一をヨアブの[手{て}]に、三[分{ぶん}]の一をゼルヤの[子{こ}]ヨアブの[兄弟{きょうだい}]アビシャイの[手{て}]に、三[分{ぶん}]の一をガテびとイッタイの[手{て}]にあずけた。こうして[王{おう}]は[民{たみ}]に[言{い}]った、「わたしもまた[必{かなら}]ずあなたがたと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]ます」。", "3": "しかし[民{たみ}]は[言{い}]った、「あなたは[出{で}]てはなりません。それはわれわれがどんなに[逃{に}]げても、[彼{かれ}]らはわれわれに[心{こころ}]をとめず、われわれの[半{なか}]ばが[死{し}]んでも、われわれに[心{こころ}]をとめないからです。しかしあなたはわれわれの一万に[等{ひと}]しいのです。それゆえあなたは[町{まち}]の[中{なか}]からわれわれを[助{たす}]けてくださる[方{ほう}]がよろしい」。", "4": "[王{おう}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[最{もっと}]も[良{よ}]いと[思{おも}]うことをわたしはしましょう」。こうして[王{おう}]は[門{もん}]のかたわらに[立{た}]ち、[民{たみ}]は[皆{みな}]あるいは百[人{にん}]、あるいは千[人{にん}]となって[出{で}]て[行{い}]った。", "5": "[王{おう}]はヨアブ、アビシャイおよびイッタイに[命{めい}]じて、「わたしのため、[若者{わかもの}]アブサロムをおだやかに[扱{あつか}]うように」と[言{い}]った。[王{おう}]がアブサロムの[事{こと}]についてすべての[長{ちょう}]たちに[命{めい}]じている[時{とき}]、[民{たみ}]は[皆{みな}][聞{き}]いていた。", "6": "こうして[民{たみ}]はイスラエルに[向{む}]かって[野{の}]に[出{で}]て[行{い}]き、エフライムの[森{もり}]で[戦{たたか}]ったが、", "7": "イスラエルの[民{たみ}]はその[所{ところ}]でダビデの[家来{けらい}]たちの[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れた。その[日{ひ}]その[所{ところ}]に[戦死者{せんししゃ}]が[多{おお}]く、二万に[及{およ}]んだ。", "8": "そして[戦{たたか}]いはあまねくその[地{ち}]のおもてに[広{ひろ}]がった。この[日{ひ}]、[森{もり}]の[滅{ほろ}]ぼした[者{もの}]は、つるぎの[滅{ほろ}]ぼした[者{もの}]よりも[多{おお}]かった。", "9": "さてアブサロムはダビデの[家来{けらい}]たちに[行{い}]き[会{あ}]った。その[時{とき}]アブサロムは[騾馬{らば}]に[乗{の}]っていたが、[騾馬{らば}]は[大{おお}]きいかしの[木{き}]の、[茂{しげ}]った[枝{えだ}]の[下{した}]を[通{とお}]ったので、アブサロムの[頭{あたま}]がそのかしの[木{き}]にかかって、[彼{かれ}]は[天地{てんち}]の[間{あいだ}]につりさがった。[騾馬{らば}]は[彼{かれ}]を[捨{す}]てて[過{す}]ぎて[行{い}]った。", "10": "ひとりの[人{ひと}]がそれを[見{み}]てヨアブに[告{つ}]げて[言{い}]った、「わたしはアブサロムが、かしの[木{き}]にかかっているのを[見{み}]ました」。", "11": "ヨアブはそれを[告{つ}]げた[人{ひと}]に[言{い}]った、「あなたはそれを[見{み}]たというのか。それなら、どうしてあなたは[彼{かれ}]をその[所{ところ}]で、[地{ち}]に[撃{う}]ち[落{おと}]さなかったのか。わたしはあなたに[銀{ぎん}]十シケルと[帯{おび}]一[筋{すじ}]を[与{あた}]えたであろうに」。", "12": "その[人{ひと}]はヨアブに[言{い}]った、「たといわたしの[手{て}]に[銀{ぎん}]千シケルを[受{う}]けても、[手{て}]を[出{だ}]して[王{おう}]の[子{こ}]に[敵{てき}]することはしません。[王{おう}]はわれわれが[聞{き}]いているところで、あなたとアビシャイとイッタイに、『わたしのため[若者{わかもの}]アブサロムを[保護{ほご}]せよ』と[命{めい}]じられたからです。", "13": "もしわたしがそむいて[彼{かれ}]の[命{いのち}]をそこなったのであれば、[何事{なにごと}]も[王{おう}]に[隠{かく}]れることはありませんから、あなたはみずから[立{た}]ってわたしを[責{せ}]められたでしょう」。", "14": "そこで、ヨアブは「こうしてあなたと[共{とも}]にとどまってはおられない」と[言{い}]って、[手{て}]に三[筋{すじ}]の[投{な}]げやりを[取{と}]り、あのかしの[木{き}]にかかって、なお[生{い}]きているアブサロムの[心臓{しんぞう}]にこれを[突{つ}]き[通{とお}]した。", "15": "ヨアブの[武器{ぶき}]を[執{と}]る十[人{にん}]の[若者{わかもの}]たちは[取{と}]り[巻{ま}]いて、アブサロムを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "16": "こうしてヨアブがラッパを[吹{ふ}]いたので、[民{たみ}]はイスラエルのあとを[追{お}]うことをやめて[帰{かえ}]った。ヨアブが[民{たみ}]を[引{ひ}]きとめたからである。", "17": "[人々{ひとびと}]はアブサロムを[取{と}]って、[森{もり}]の[中{なか}]の[大{おお}]きな[穴{あな}]に[投{な}]げいれ、その[上{うえ}]にひじょうに[大{おお}]きい[石塚{いしづか}]を[積{つ}]み[上{あ}]げた。そしてイスラエルはみなおのおのその[天幕{てんまく}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "18": "さてアブサロムは[生{い}]きている[間{あいだ}]に、[王{おう}]の[谷{たに}]に[自分{じぶん}]のために一つの[柱{はしら}]を[建{た}]てた。それは[彼{かれ}]が、「わたしは[自分{じぶん}]の[名{な}]を[伝{つた}]える[子{こ}]がない」と[思{おも}]ったからである。[彼{かれ}]はその[柱{はしら}]に[自分{じぶん}]の[名{な}]をつけた。その[柱{はしら}]は[今日{こんにち}]までアブサロムの[碑{いしぶみ}]ととなえられている。", "19": "さてザドクの[子{こ}]アヒマアズは[言{い}]った、「わたしは[走{はし}]って[行{い}]って、[主{しゅ}]が[王{おう}]を[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]されたおとずれを[王{おう}]に[伝{つた}]えましょう」。", "20": "ヨアブは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「きょうは、おとずれを[伝{つた}]えてはならない。おとずれを[伝{つた}]えるのは、ほかの[日{ひ}]にしなさい。きょうは[王{おう}]の[子{こ}]が[死{し}]んだので、おとずれを[伝{つた}]えてはならない」。", "21": "ヨアブはクシびとに[言{い}]った、「[行{い}]って、あなたの[見{み}]た[事{こと}]を[王{おう}]に[告{つ}]げなさい」。クシびとはヨアブに[礼{れい}]をして[走{はし}]って[行{い}]った。", "22": "ザドクの[子{こ}]アヒマアズは[重{かさ}]ねてヨアブに[言{い}]った、「[何事{なにごと}]があろうとも、わたしにもクシびとのあとから[走{はし}]って[行{い}]かせてください」。ヨアブは[言{い}]った、「[子{こ}]よ、おとずれの[報{むく}]いを[得{え}]られないのに、どうしてあなたは[走{はし}]って[行{い}]こうとするのか」。", "23": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[何事{なにごと}]があろうとも、わたしは[走{はし}]って[行{い}]きます」。ヨアブは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[走{はし}]って[行{い}]きなさい」。そこでアヒマアズは[低地{ていち}]の[道{みち}]を[走{はし}]って[行{い}]き、クシびとを[追{お}]い[越{こ}]した。", "24": "[時{とき}]にダビデは二つの[門{もん}]の[間{あいだ}]にすわっていた。そして[見張{みは}]りの[者{もの}]が[城壁{じょうへき}]の[門{もん}]の[屋根{やね}]にのぼり、[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、ただひとりで[走{はし}]ってくる[者{もの}]があった。", "25": "[見張{みは}]りの[者{もの}]が[呼{よ}]ばわって[王{おう}]に[告{つ}]げたので、[王{おう}]は[言{い}]った、「もしひとりならば、その[口{くち}]におとずれがあるであろう」。その[人{ひと}]は[急{いそ}]いできて[近{ちか}]づいた。", "26": "[見張{みは}]りの[者{もの}]は、ほかにまたひとり[走{はし}]ってくるのを[見{み}]たので、[門{もん}]の[方{ほう}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[見{み}]よ、ほかにただひとりで[走{はし}]って[来{く}]る[者{もの}]があります」。[王{おう}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]もまたおとずれを[持{も}]ってくるのだ」。", "27": "[見張{みは}]りの[者{もの}]は[言{い}]った、「まっ[先{さき}]に[走{はし}]って[来{く}]る[人{ひと}]はザドクの[子{こ}]アヒマアズのようです」。[王{おう}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[良{よ}]い[人{ひと}]だ。[良{よ}]いおとずれを[持{も}]ってくるであろう」。", "28": "[時{とき}]にアヒマアズは[呼{よ}]ばわって[王{おう}]に[言{い}]った、「[平安{へいあん}]でいらせられますように」。そして[王{おう}]の[前{まえ}]に[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]は[王{おう}]、わが[君{きみ}]に[敵{てき}]して[手{て}]をあげた[人々{ひとびと}]を[引{ひ}]き[渡{わた}]されました」。", "29": "[王{おう}]は[言{い}]った、「[若者{わかもの}]アブサロムは[平安{へいあん}]ですか」。アヒマアズは[答{こた}]えた、「ヨアブがしもべをつかわす[時{とき}]、わたしは[大{おお}]きな[騒{さわ}]ぎを[見{み}]ましたが、[何事{なにごと}]であったか[知{し}]りません」。", "30": "[王{おう}]は[言{い}]った、「わきへ[行{い}]って、そこに[立{た}]っていなさい」。[彼{かれ}]はわきへ[行{い}]って[立{た}]った。", "31": "その[時{とき}]クシびとがきた。そしてそのクシびとは[言{い}]った、「わが[君{きみ}]、[王{おう}]が[良{よ}]いおとずれをお[受{う}]けくださるよう。[主{しゅ}]はきょう、すべてあなたに[敵{てき}]して[立{た}]った[者{もの}]どもの[手{て}]から、あなたを[救{すく}]い[出{だ}]されたのです」。", "32": "[王{おう}]はクシびとに[言{い}]った、「[若者{わかもの}]アブサロムは[平安{へいあん}]ですか」。クシびとは[答{こた}]えた、「[王{おう}]、わが[君{きみ}]の[敵{てき}]、およびすべてあなたに[敵{てき}]して[立{た}]ち、[害{がい}]をしようとする[者{もの}]は、あの[若者{わかもの}]のようになりますように」。", "33": "[王{おう}]はひじょうに[悲{かな}]しみ、[門{もん}]の[上{うえ}]のへやに[上{のぼ}]って[泣{な}]いた。[彼{かれ}]は[行{い}]きながらこのように[言{い}]った、「わが[子{こ}]アブサロムよ。わが[子{こ}]、わが[子{こ}]アブサロムよ。ああ、わたしが[代{かわ}]って[死{し}]ねばよかったのに。アブサロム、わが[子{こ}]よ、わが[子{こ}]よ」。" }, "19": { "1": "[時{とき}]にヨアブに[告{つ}]げる[者{もの}]があって、「[見{み}]よ、[王{おう}]はアブサロムのために[泣{な}]き[悲{かな}]しんでいる」と[言{い}]った。", "2": "こうしてその[日{ひ}]の[勝利{しょうり}]はすべての[民{たみ}]の[悲{かな}]しみとなった。それはその[日{ひ}]、[民{たみ}]が、「[王{おう}]はその[子{こ}]のために[悲{かな}]しんでいる」と[人{ひと}]の[言{い}]うのを[聞{き}]いたからである。", "3": "そして[民{たみ}]はその[日{ひ}]、[戦{たたか}]いに[逃{に}]げて[恥{は}]じている[民{たみ}]がひそかに、はいるように、ひそかに[町{まち}]にはいった。", "4": "[王{おう}]は[顔{かお}]をおおった。そして[王{おう}]は[大声{おおごえ}]に[叫{さけ}]んで、「わが[子{こ}]アブサロムよ。アブサロム、わが[子{こ}]よ、わが[子{こ}]よ」と[言{い}]った。", "5": "[時{とき}]にヨアブは[家{いえ}]にはいり、[王{おう}]のもとにきて[言{い}]った、「あなたは、きょう、あなたの[命{いのち}]と、あなたのむすこ[娘{むすめ}]たちの[命{いのち}]、およびあなたの[妻{つま}]たちの[命{いのち}]と、めかけたちの[命{いのち}]を[救{すく}]ったすべての[家来{けらい}]の[顔{かお}]をはずかしめられました。", "6": "それはあなたが[自分{じぶん}]を[憎{にく}]む[者{もの}]を[愛{あい}]し、[自分{じぶん}]を[愛{あい}]する[者{もの}]を[憎{にく}]まれるからです。あなたは、きょう、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちをも、しもべたちをも[顧{かえり}]みないことを[示{しめ}]されました。きょう、わたしは[知{し}]りました。もし、アブサロムが[生{い}]きていて、われわれが[皆{みな}]きょう[死{し}]んでいたら、あなたの[目{め}]にかなったでしょう。", "7": "[今{いま}][立{た}]って[出{で}]て[行{い}]って、しもべたちにねんごろに[語{かた}]ってください。わたしは[主{しゅ}]をさして[誓{ちか}]います。もしあなたが[出{で}]られないならば、[今夜{こんや}]あなたと[共{とも}]にとどまる[者{もの}]はひとりもないでしょう。これはあなたが[若{わか}]い[時{とき}]から[今{いま}]までにこうむられたすべての[災{わざわい}]よりも、あなたにとって[悪{わる}]いでしょう」。", "8": "そこで[王{おう}]は[立{た}]って[門{もん}]のうちの[座{ざ}]についた。[人々{ひとびと}]はすべての[民{たみ}]に、「[見{み}]よ、[王{おう}]は[門{もん}]に[座{ざ}]している」と[告{つ}]げたので、[民{たみ}]はみな[王{おう}]の[前{まえ}]にきた。さてイスラエルはおのおのその[天幕{てんまく}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "9": "そしてイスラエルのもろもろの[部族{ぶぞく}]の[中{なか}]で[民{たみ}]はみな[争{あらそ}]って[言{い}]った、「[王{おう}]はわれわれを[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、またわれわれをペリシテびとの[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]された。しかし[今{いま}]はアブサロムのために[国{くに}]のそとに[逃{に}]げておられる。", "10": "またわれわれが[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、われわれの[上{うえ}]に[立{た}]てたアブサロムは[戦{たたか}]いで[死{し}]んだ。それであるのに、どうしてあなたがたは[王{おう}]を[導{みちび}]きかえることについて、[何{なに}]をも[言{い}]わないのか」。", "11": "ダビデ[王{おう}]は[祭司{さいし}]たちザドクとアビヤタルとに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「ユダの[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]いなさい、『[全{ぜん}]イスラエルの[言葉{ことば}]が[王{おう}]に[達{たっ}]したのに、どうしてあなたがたは[王{おう}]をその[家{いえ}]に[導{みちび}]きかえる[最後{さいご}]の[者{もの}]となるのですか。", "12": "あなたがたはわたしの[兄弟{きょうだい}]、わたしの[骨肉{こつにく}]です。それにどうして[王{おう}]を[導{みちび}]きかえる[最後{さいご}]の[者{もの}]となるのですか』。", "13": "またアマサに[言{い}]いなさい、『あなたはわたしの[骨肉{こつにく}]ではありませんか。これから[後{のち}]あなたをヨアブに[代{か}]えて、わたしの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]とします。もしそうしないときは、[神{かみ}]が[幾重{いくえ}]にもわたしを[罰{ばっ}]してくださるように』」。", "14": "こうしてダビデはユダのすべての[人{ひと}]の[心{こころ}]を、ひとりのように[自分{じぶん}]に[傾{かたむ}]けさせたので、[彼{かれ}]らは[王{おう}]に、「どうぞあなたも、すべての[家来{けらい}]たちも[帰{かえ}]ってきてください」と[言{い}]いおくった。", "15": "そこで[王{おう}]は[帰{かえ}]ってきてヨルダンまで[来{く}]ると、ユダの[人{ひと}][人{ひと}]は[王{おう}]を[迎{むか}]えるためギルガルにきて、[王{おう}]にヨルダンを[渡{わた}]らせた。", "16": "バホリムのベニヤミンびと、ゲラの[子{こ}]シメイは、[急{いそ}]いでユダの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に[下{くだ}]ってきて、ダビデ[王{おう}]を[迎{むか}]えた。", "17": "一千[人{にん}]のベニヤミンびとが[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた。またサウルの[家{いえ}]のしもべヂバもその十五[人{にん}]のむすこと、二十[人{にん}]のしもべを[従{したが}]えて、[王{おう}]の[前{まえ}]にヨルダンに[駆{か}]け[下{くだ}]った。", "18": "そして[王{おう}]の[家族{かぞく}]を[渡{わた}]し、[王{おう}]の[心{こころ}]にかなうことをしようと[渡{わた}]し[場{ば}]を[渡{わた}]った。ゲラの[子{こ}]シメイはヨルダンを[渡{わた}]ろうとする[時{とき}]、[王{おう}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、", "19": "[王{おう}]に[言{い}]った、「どうぞわが[君{きみ}]が、[罪{つみ}]をわたしに[帰{き}]しられないように。またわが[君{きみ}]、[王{おう}]のエルサレムを[出{で}]られた[日{ひ}]に、しもべがおこなった[悪{わる}]い[事{こと}]を[思{おも}]い[出{だ}]されないように。どうぞ[王{おう}]がそれを[心{こころ}]に[留{と}]められないように。", "20": "しもべは[自分{じぶん}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]したことを[知{し}]っています。それゆえ、[見{み}]よ、わたしはきょう、ヨセフの[全家{ぜんか}]のまっ[先{さき}]に[下{くだ}]ってきて、わが[主{しゅ}]、[王{おう}]を[迎{むか}]えるのです」。", "21": "ゼルヤの[子{こ}]アビシャイは[答{こた}]えて[言{い}]った、「シメイは[主{しゅ}]が[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]をのろったので、そのために[殺{ころ}]されるべきではありませんか」。", "22": "ダビデは[言{い}]った、「あなたがたゼルヤの[子{こ}]たちよ、あなたがたとなにのかかわりがあって、あなたがたはきょうわたしに[敵対{てきたい}]するのか。きょう、イスラエルのうちで[人{ひと}]を[殺{ころ}]して[良{よ}]かろうか。わたしが、きょうイスラエルの[王{おう}]となったことを、どうして[自分{じぶん}]で[知{し}]らないことがあろうか」。", "23": "こうして[王{おう}]はシメイに、「あなたを[殺{ころ}]さない」と[言{い}]って、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[誓{ちか}]った。", "24": "サウルの[子{こ}]メピボセテは[下{くだ}]ってきて[王{おう}]を[迎{むか}]えた。[彼{かれ}]は[王{おう}]が[去{さ}]った[日{ひ}]から[安{やす}]らかに[帰{かえ}]る[日{ひ}]まで、その[足{あし}]を[飾{かざ}]らず、そのひげを[整{ととの}]えず、またその[着物{きもの}]を[洗{あら}]わなかった。", "25": "[彼{かれ}]がエルサレムからきて[王{おう}]を[迎{むか}]えた[時{とき}]、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「メピボセテよ、あなたはどうしてわたしと[共{とも}]に[行{い}]かなかったのか」。", "26": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、わたしの[家来{けらい}]がわたしを[欺{あざむ}]いたのです。しもべは[彼{かれ}]に、『わたしのために、ろばにくらを[置{お}]け。わたしはそれに[乗{の}]って[王{おう}]と[共{とも}]に[行{い}]く』と[言{い}]ったのです。しもべは[足{あし}]なえだからです。", "27": "ところが[彼{かれ}]はしもべのことをわが[主{しゅ}]、[王{おう}]の[前{まえ}]に、あしざまに[言{い}]ったのです。しかし、わが[主{しゅ}]、[王{おう}]は[神{かみ}]の[使{つかい}]のようでいらせられます。それで、あなたの[良{よ}]いと[思{おも}]われることをしてください。", "28": "わたしの[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]はわが[主{しゅ}]、[王{おう}]の[前{まえ}]にはみな[死{し}]んだ[人{ひと}]にすぎないのに、あなたはしもべを、あなたの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]をする[人々{ひとびと}]のうちに[置{お}]かれました。わたしになんの[権利{けんり}]があって、[重{かさ}]ねて[王{おう}]に[訴{うった}]えることができましょう」。", "29": "[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはどうしてなおも[自分{じぶん}]のことを[言{い}]うのですか。わたしは[決{き}]めました。あなたとヂバとはその[土地{とち}]を[分{わ}]けなさい」。", "30": "メピボセテは[王{おう}]に[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]が[安{やす}]らかに[家{いえ}]に[帰{かえ}]られたのですから、[彼{かれ}]にそれをみな[取{と}]らせてください」。", "31": "さてギレアデびとバルジライはロゲリムから[下{くだ}]ってきて、ヨルダンで[王{おう}]を[見送{みおく}]るため、[王{おう}]と[共{とも}]にヨルダンに[進{すす}]んだ。", "32": "バルジライは、ひじょうに[年老{としお}]いた[人{ひと}]で八十{[歳{さい}]であった。[彼{かれ}]はまた、ひじょうに[裕福{ゆうふく}]な[人{ひと}]であったので、[王{おう}]がマハナイムにとどまっている[間{あいだ}]、[王{おう}]を[養{やしな}]った。", "33": "[王{おう}]はバルジライに[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]に[渡{わた}]って[行{い}]きなさい。わたしはエルサレムであなたをわたしと[共{とも}]におらせて[養{やしな}]いましょう」。", "34": "バルジライは[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしは、なお[何{なに}][年{ねん}]いきながらえるので、[王{おう}]と[共{とも}]にエルサレムに[上{のぼ}]るのですか。", "35": "わたしは[今日{こんにち}]八十[歳{さい}]です。わたしに、[良{よ}]いこと[悪{わる}]いことがわきまえられるでしょうか。しもべは[食{た}]べるもの、[飲{の}]むものを[味{あじ}]わうことができましょうか。わたしは[歌{うた}]う[男{おとこ}]や[歌{うた}]う[女{おんな}]の[声{こえ}]をまだ[聞{き}]くことができましょうか。それであるのに、しもべはどうしてなおわが[主{しゅ}]、[王{おう}]の[重荷{おもに}]となってよろしいでしょうか。", "36": "しもべは[王{おう}]と[共{とも}]にヨルダンを[渡{わた}]って、ただ[少{すこ}]し[行{い}]きましょう。どうして[王{おう}]はこのような[報{むく}]いをわたしに[報{むく}]いられなければならないのでしょうか。", "37": "どうぞしもべを[帰{かえ}]らせてください。わたしは[自分{じぶん}]の[町{まち}]で、[父母{ふぼ}]の[墓{はか}]の[近{ちか}]くで[死{し}]にます。ただし、あなたのしもべキムハムがここにおります。わが[主{しゅ}]、[王{おう}]と[共{とも}]に[彼{かれ}]を[渡{わた}]って[行{い}]かせてください。またあなたが[良{よ}]いと[思{おも}]われる[事{こと}]を[彼{かれ}]にしてください」。", "38": "[王{おう}]は[答{こた}]えた、「キムハムはわたしと[共{とも}]に[渡{わた}]って[行{い}]かせます。わたしは、あなたが[良{よ}]いと[思{おも}]われる[事{こと}]を[彼{かれ}]にしましょう。またあなたが[望{のぞ}]まれることはみな、あなたのためにいたします」。", "39": "こうして[民{たみ}]はみなヨルダンを[渡{わた}]った。[王{おう}]は[渡{わた}]った[時{とき}]、バルジライに[口{くち}]づけして、[祝福{しゅくふく}]したので、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]っていった。", "40": "[王{おう}]はギルガルに[進{すす}]んだ。キムハムも[彼{かれ}]と[共{とも}]に[進{すす}]んだ。ユダの[民{たみ}]はみな[王{おう}]を[送{おく}]り、イスラエルの[民{たみ}]の[半{なか}]ばもまたそうした。", "41": "さてイスラエルの[人々{ひとびと}]はみな[王{おう}]の[所{ところ}]にきて、[王{おう}]に[言{い}]った、「われわれの[兄弟{きょうだい}]であるユダの[人々{ひとびと}]は、[何{なに}]ゆえにあなたを[盗{ぬす}]み[去{さ}]って、[王{おう}]とその[家族{かぞく}]、およびダビデに[伴{ともな}]っているすべての[従者{じゅうしゃ}]にヨルダンを[渡{わた}]らせたのですか」。", "42": "ユダの[人々{ひとびと}]はみなイスラエルの[人々{ひとびと}]に[答{こた}]えた、「[王{おう}]はわれわれの[近親{きんしん}]だからです。あなたがたはどうしてこの[事{こと}]で[怒{いか}]られるのですか。われわれが[少{すこ}]しでも[王{おう}]の[物{もの}]を[食{た}]べたことがありますか。[王{おう}]が[何{なに}]か[賜物{たまもの}]をわれわれに[与{あた}]えたことがありますか」。", "43": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はユダの[人々{ひとびと}]に[答{こた}]えた、「われわれは[王{おう}]のうちに十の[分{ぶん}]を[持{も}]っています。またダビデのうちにもわれわれはあなたがたよりも[多{おお}]くを[持{も}]っています。それであるのに、どうしてあなたがたはわれわれを[軽{かろ}]んじたのですか。われらの[王{おう}]を[導{みちび}]き[帰{かえ}]ろうと[最初{さいしょ}]に[言{い}]ったのはわれわれではないのですか」。しかしユダの[人々{ひとびと}]の[言葉{ことば}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]の[言葉{ことば}]よりも[激{はげ}]しかった。" }, "20": { "1": "さて、その[所{ところ}]にひとりのよこしまな[人{ひと}]があって、[名{な}]をシバといった。ビクリの[子{こ}]で、ベニヤミンびとであった。[彼{かれ}]はラッパを[吹{ふ}]いて[言{い}]った、「われわれはダビデのうちに[分{ぶん}]がない。またエッサイの[子{こ}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]を[持{も}]たない。イスラエルよ、おのおのその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]りなさい」。", "2": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]ダビデに[従{したが}]う[事{こと}]をやめて、ビクリの[子{こ}]シバに[従{したが}]った。しかしユダの[人々{ひとびと}]はその[王{おう}]につき[従{したが}]って、ヨルダンからエルサレムへ[行{い}]った。", "3": "ダビデはエルサレムの[自分{じぶん}]の[家{いえ}]にきた。そして[王{おう}]は[家{いえ}]を[守{まも}]るために[残{のこ}]しておいた十[人{にん}]のめかけたちを[取{と}]って、一つの[家{いえ}]に[入{い}]れて[守{まも}]り、また[養{やしな}]ったが、[彼女{かのじょ}]たちの[所{ところ}]には、はいらなかった。[彼女{かのじょ}]たちは[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで[閉{と}]じこめられ[一生{いっしょう}]、[寡婦{かふ}]としてすごした。", "4": "[王{おう}]はアマサに[言{い}]った、「わたしのため三[日{か}]のうちにユダの[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、ここにきなさい」。", "5": "アマサはユダを[呼{よ}]び[集{あつ}]めるために[行{い}]ったが、[彼{かれ}]は[定{さだ}]められた[時{とき}]よりもおくれた。", "6": "ダビデはアビシャイに[言{い}]った、「ビクリの[子{こ}]シバは[今{いま}]われわれにアブサロムよりも[多{おお}]くの[害{がい}]をするであろう。あなたの[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちを[率{ひき}]いて、[彼{かれ}]のあとを[追{お}]いなさい。さもないと[彼{かれ}]は[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[獲{え}]て、われわれを[悩{なや}]ますであろう」。", "7": "こうしてヨアブとケレテびととペレテびと、およびすべての[勇士{ゆうし}]はアビシャイに[従{したが}]って[出{で}]た。すなわち[彼{かれ}]らはエルサレムを[出{で}]て、ビクリの[子{こ}]シバのあとを[追{お}]った。", "8": "[彼{かれ}]らがギベオンにある[大石{おおいし}]のところにいた[時{とき}]、アマサがきて[彼{かれ}]らに[会{あ}]った。[時{とき}]にヨアブは[軍服{ぐんぷく}]を[着{き}]て、[帯{おび}]をしめ、その[上{うえ}]にさやに[納{おさ}]めたつるぎを[腰{こし}]に[結{むす}]んで[帯{お}]びていたが、[彼{かれ}]が[進{すす}]み[出{で}]た[時{とき}]つるぎは[抜{ぬ}]け[落{お}]ちた。", "9": "ヨアブはアマサに、「[兄弟{きょうだい}]よ、あなたは[安{やす}]らかですか」と[言{い}]って、ヨアブは[右{みぎ}]の[手{て}]をもってアマサのひげを[捕{とら}]えて[彼{かれ}]に[口{くち}]づけしようとしたが、", "10": "アマサはヨアブの[手{て}]につるぎがあることに[気{き}]づかなかったので、ヨアブはそれをもってアマサの[腹部{ふくぶ}]を[刺{さ}]して、そのはらわたを[地{ち}]に[流{なが}]し[出{だ}]し、[重{かさ}]ねて[撃{う}]つこともなく[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。こうしてヨアブとその[兄弟{きょうだい}]アビシャイはビクリの[子{こ}]シバのあとを[追{お}]った。", "11": "[時{とき}]にヨアブの[若者{わかもの}]のひとりがアマサのかたわらに[立{た}]って[言{い}]った、「ヨアブに[味方{みかた}]する[者{もの}]、ダビデにつく[者{もの}]はヨアブのあとに[従{したが}]いなさい」。", "12": "アマサは[血{ち}]に[染{し}]んで[大路{おおじ}]の[中{なか}]にころがっていたので、そのそばに[来{く}]る[者{もの}]はみな[彼{かれ}]を[見{み}]て[立{た}]ちどまった。この[人{ひと}]は[民{たみ}]がみな[立{た}]ちどまるのを[見{み}]て、アマサを[大路{おおじ}]から[畑{はたけ}]に[移{うつ}]し、[衣服{いふく}]をその[上{うえ}]にかけた。", "13": "アマサが[大路{おおじ}]から[移{うつ}]されたので、[民{たみ}]は[皆{みな}]ヨアブに[従{したが}]って[進{すす}]み、ビクリの[子{こ}]シバのあとを[追{お}]った。", "14": "シバはイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちを[通{とお}]ってベテマアカのアベルにきた。ビクリびとは[皆{みな}]、[集{あつ}]まってきて[彼{かれ}]に[従{したが}]った。", "15": "そこでヨアブと[共{とも}]にいたすべての[人々{ひとびと}]がきて、[彼{かれ}]をベテマアカのアベルに[囲{かこ}]み、[町{まち}]に[向{む}]かって[土{つち}][塁{るい}]を[築{きず}]いた。それはとりでに[向{む}]かって[立{た}]てられた。こうして[彼{かれ}]らは[城壁{じょうへき}]をくずそうとしてこれを[撃{う}]った。", "16": "その[時{とき}]、ひとりの[賢{かしこ}]い[女{おんな}]が[町{まち}]から[呼{よ}]ばわった、「あなたがたは[聞{き}]きなさい。あなたがたは[聞{き}]きなさい。ヨアブに、『ここにきてください。わたしはあなたに[言{い}]うことがあります』と[言{い}]ってください」。", "17": "[彼{かれ}]がその[女{おんな}]に[近寄{ちかよ}]ると、[女{おんな}]は「あなたがヨアブですか」と[言{い}]った。[彼{かれ}]は「そうです」と[答{こた}]えた。すると[女{おんな}]は[彼{かれ}]に「はしための[言葉{ことば}]をお[聞{き}]きください」と[言{い}]ったので、「[聞{き}]きましょう」と[彼{かれ}]は[言{い}]った。", "18": "そこで[女{おんな}]は[言{い}]った、「[昔{むかし}]、[人々{ひとびと}]はいつも、『アベルで[尋{たず}]ねなさい』と[言{い}]って、[事{こと}]を[定{さだ}]めました。", "19": "わたしはイスラエルのうちの[平和{へいわ}]な、[忠誠{ちゅうせい}]な[者{もの}]です。そうであるのに、あなたはイスラエルのうちで[母{はは}]ともいうべき[町{まち}]を[滅{ほろ}]ぼそうとしておられます。どうして[主{しゅ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]を、のみ[尽{つく}]そうとされるのですか」。", "20": "ヨアブは[答{こた}]えた、「いいえ、[決{けっ}]してそうではなく、わたしが、のみ[尽{つく}]したり、[滅{ほろ}]ぼしたりすることはありません。", "21": "[事実{じじつ}]はそうではなく、エフライムの[山地{さんち}]の[人{ひと}]ビクリの[子{こ}]、[名{な}]をシバという[者{もの}]が[手{て}]をあげて[王{おう}]ダビデにそむいたのです。あなたがたが[彼{かれ}]ひとりを[渡{わた}]すならば、わたしはこの[町{まち}]を[去{さ}]ります」。[女{おんな}]はヨアブに[言{い}]った、「[彼{かれ}]の[首{くび}]は[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]からあなたの[所{ところ}]へ[投{な}]げられるでしょう」。", "22": "こうしてこの[女{おんな}]が[知恵{ちえ}]をもって、すべての[民{たみ}]の[所{ところ}]に[行{い}]ったので、[彼{かれ}]らはビクリの[子{こ}]シバの[首{くび}]をはねてヨアブの[所{ところ}]へ[投{な}]げ[出{だ}]した。そこでヨアブはラッパを[吹{ふ}]きならしたので、[人々{ひとびと}]は[散{ち}]って[町{まち}]を[去{さ}]り、おのおの[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。ヨアブはエルサレムにいる[王{おう}]のもとに[帰{かえ}]った。", "23": "ヨアブはイスラエルの[全{ぜん}][軍{ぐん}]の[長{ちょう}]であった。エホヤダの[子{こ}]ベナヤはケレテびと、およびペレテびとの[長{ちょう}]、", "24": "アドラムは[徴募{ちょうぼ}][人{にん}]の[長{ちょう}]、アヒルデの[子{こ}]ヨシャパテは[史官{しかん}]、", "25": "シワは[書記官{しょきかん}]、ザドクとアビヤタルとは[祭司{さいし}]。", "26": "またヤイルびとイラはダビデの[祭司{さいし}]であった。" }, "21": { "1": "ダビデの[世{よ}]に、[年{とし}]また[年{とし}]と三[年{ねん}]、ききんがあったので、ダビデが[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねたところ、[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「サウルとその[家{いえ}]とに、[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]がある。それはかつて[彼{かれ}]がギベオンびとを[殺{ころ}]したためである」。", "2": "そこで[王{おう}]はギベオンびとを[召{め}]しよせた。ギベオンびとはイスラエルの[子孫{しそん}]ではなく、アモリびとの[残{のこ}]りであって、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らと[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、その[命{いのち}]を[助{たす}]けた。ところがサウルはイスラエルとユダの[人々{ひとびと}]のために[熱心{ねっしん}]であったので、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]そうとしたのである。", "3": "それでダビデはギベオンびとに[言{い}]った、「わたしはあなたがたのために、[何{なに}]をすればよいのですか。どんな[償{つぐな}]いをすれば、あなたがたは[主{しゅ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]を[祝福{しゅくふく}]するのですか」。", "4": "ギベオンびとは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「これはわれわれと、サウルまたはその[家{いえ}]との[間{あいだ}]の[金銀{きんぎん}]の[問題{もんだい}]ではありません。またイスラエルのうちのひとりでも、われわれが[殺{ころ}]そうというのでもありません」。ダビデは[言{い}]った、「わたしがあなたがたのために[何{なに}]をすればよいと[言{い}]うのですか」。", "5": "かれらは[王{おう}]に[言{い}]った、「われわれを[滅{ほろ}]ぼした[人{ひと}]、われわれを[滅{ほろ}]ぼしてイスラエルの[領域{りょういき}]のどこにもおらせないようにと、たくらんだ[人{ひと}]、", "6": "その[人{ひと}]の[子孫{しそん}]七[人{にん}]を[引{ひ}]き[渡{わた}]してください。われわれは[主{しゅ}]の[山{やま}]にあるギベオンで、[彼{かれ}]らを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[木{き}]にかけましょう」。[王{おう}]は[言{い}]った、「[引{ひ}]き[渡{わた}]しましょう」。", "7": "しかし[王{おう}]はサウルの[子{こ}]ヨナタンの[子{こ}]であるメピボセテを[惜{お}]しんだ。[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]、すなわちダビデとサウルの[子{こ}]ヨナタンとの[間{あいだ}]に、[主{しゅ}]をさして[立{た}]てた[誓{ちか}]いがあったからである。", "8": "[王{おう}]はアヤの[娘{むすめ}]リヅパがサウルに[産{う}]んだふたりの[子{こ}]アルモニとメピボセテ、およびサウルの[娘{むすめ}]メラブがメホラびとバルジライの[子{こ}]アデリエルに[産{う}]んだ五[人{にん}]の[子{こ}]を[取{と}]って、", "9": "[彼{かれ}]らをギベオンびとの[手{て}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]したので、ギベオンびとは[彼{かれ}]らを[山{やま}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[木{き}]にかけた。[彼{かれ}]ら七[人{にん}]は[共{とも}]に[倒{たお}]れた。[彼{かれ}]らは[刈入{かりい}]れの[初{はじ}]めの[日{ひ}]、すなわち[大麦{おおむぎ}][刈{か}]りの[初{はじ}]めに[殺{ころ}]された。", "10": "アヤの[娘{むすめ}]リヅパは[荒布{あらぬの}]をとって、それを[自分{じぶん}]のために[岩{いわ}]の[上{うえ}]に[敷{し}]き、[刈入{かりい}]れの[初{はじ}]めから、その[人々{ひとびと}]の[死体{したい}]の[上{うえ}]に[天{てん}]から[雨{あめ}]が[降{ふ}]るまで、[昼{ひる}]は[空{そら}]の[鳥{とり}]が[死体{したい}]の[上{うえ}]にこないようにし、[夜{よる}]は[野{の}]の[獣{けもの}]を[近寄{ちかよ}]らせなかった。", "11": "アヤの[娘{むすめ}]でサウルのめかけであったリヅパのしたことがダビデに[聞{きこ}]えたので、", "12": "ダビデは[行{い}]ってサウルの[骨{ほね}]とその[子{こ}]ヨナタンの[骨{ほね}]を、ヤベシギレアデの[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]から[取{と}]ってきた。これはペリシテびとがサウルをギルボアで[殺{ころ}]した[日{ひ}]に、[木{き}]にかけたベテシャンの[広場{ひろば}]から、[彼{かれ}]らが[盗{ぬす}]んでいたものである。", "13": "ダビデはそこからサウルの[骨{ほね}]と、その[子{こ}]ヨナタンの[骨{ほね}]を[携{たずさ}]えて[上{のぼ}]った。また[人々{ひとびと}]はそのかけられた[者{もの}]どもの[骨{ほね}]を[集{あつ}]めた。", "14": "こうして[彼{かれ}]らはサウルとその[子{こ}]ヨナタンの[骨{ほね}]を、ベニヤミンの[地{ち}]のゼラにあるその[父{ちち}]キシの[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]り、すべて[王{おう}]の[命{めい}]じたようにした。この[後{のち}]、[神{かみ}]はその[地{ち}]のために、[祈{いのり}]を[聞{き}]かれた。", "15": "ペリシテびとはまたイスラエルと[戦争{せんそう}]をした。ダビデはその[家来{けらい}]たちと[共{とも}]に[下{くだ}]ってペリシテびとと[戦{たたか}]ったが、ダビデは[疲{つか}]れていた。", "16": "[時{とき}]にイシビベノブはダビデを[殺{ころ}]そうと[思{おも}]った。イシビベノブは[巨人{きょじん}]の[子孫{しそん}]で、そのやりは[青銅{せいどう}]で[重{おも}]さ三百シケルあり、[彼{かれ}]は[新{あたら}]しいつるぎを[帯{お}]びていた。", "17": "しかしゼルヤの[子{こ}]アビシャイはダビデを[助{たす}]けて、そのペリシテびとを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。そこでダビデの[従者{じゅうしゃ}]たちは[彼{かれ}]に[誓{ちか}]って[言{い}]った、「あなたはわれわれと[共{とも}]に、[重{かさ}]ねて[戦争{せんそう}]に[出{で}]てはなりません。さもないと、あなたはイスラエルのともし[火{ひ}]を[消{け}]すでしょう」。", "18": "この[後{のち}]、[再{ふたた}]びゴブでペリシテびととの[戦{たたか}]いがあった。[時{とき}]にホシャびとシベカイは[巨人{きょじん}]の[子孫{しそん}]のひとりサフを[殺{ころ}]した。", "19": "ここにまたゴブで、ペリシテびととの[戦{たたか}]いがあったが、そこではベツレヘムびとヤレオレギムの[子{こ}]エルハナンは、ガテびとゴリアテを[殺{ころ}]した。そのやりの[柄{え}]は[機{はた}]の[巻棒{まきぼう}]のようであった。", "20": "またガテで[再{ふたた}]び[戦{たたか}]いがあったが、そこにひとりの[背{せ}]の[高{たか}]い[人{ひと}]があり、その[手{て}]の[指{ゆび}]と[足{あし}]の[指{ゆび}]は六[本{ぽん}]ずつで、その[数{かず}]は[合{あ}]わせて二十四[本{ほん}]であった。[彼{かれ}]もまた[巨人{きょじん}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であった。", "21": "[彼{かれ}]はイスラエルをののしったので、ダビデの[兄弟{きょうだい}]シメアの[子{こ}]ヨナタンが[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。", "22": "これらの四[人{にん}]はガテで[巨人{きょじん}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であったが、ダビデの[手{て}]とその[家来{けらい}]たちの[手{て}]に[倒{たお}]れた。" }, "22": { "1": "ダビデは[主{しゅ}]がもろもろの[敵{てき}]の[手{て}]とサウルの[手{て}]から、[自分{じぶん}]を[救{すく}]い[出{だ}]された[日{ひ}]に、この[歌{うた}]の[言葉{ことば}]を[主{しゅ}]に[向{む}]かって[述{の}]べ、", "2": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]はわが[岩{いわ}]、わが[城{しろ}]、わたしを[救{すく}]う[者{もの}]、", "3": "わが[神{かみ}]、わが[岩{いわ}]。わたしは[彼{かれ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。わが[盾{たて}]、わが[救{すくい}]の[角{つの}]、わが[高{たか}]きやぐら、わが[避{さ}]け[所{どころ}]、わが[救主{すくいぬし}]。あなたはわたしを[暴虐{ぼうぎゃく}]から[救{すく}]われる。", "4": "わたしは、ほめまつるべき[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって、わたしの[敵{てき}]から[救{すく}]われる。", "5": "[死{し}]の[波{なみ}]はわたしをとりまき、[滅{ほろ}]びの[大水{おおみず}]はわたしを[襲{おそ}]った。", "6": "[陰府{よみ}]の[綱{つな}]はわたしをとりかこみ、[死{し}]のわなはわたしに、たち[向{む}]かった。", "7": "[苦難{くなん}]のうちにわたしは[主{しゅ}]を[呼{よ}]び、またわが[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわった。[主{しゅ}]がその[宮{みや}]からわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]かれて、わたしの[叫{さけ}]びはその[耳{みみ}]にとどいた。", "8": "その[時{とき}][地{ち}]は[震{ふる}]いうごき、[天{てん}]の[基{もとい}]はゆるぎふるえた。[彼{かれ}]が[怒{いか}]られたからである。", "9": "[煙{けむり}]はその[鼻{はな}]からたち[上{のぼ}]り、[火{ひ}]はその[口{くち}]から[出{で}]て[焼{や}]きつくし、[白熱{はくねつ}]の[炭{すみ}]は[彼{かれ}]から[燃{も}]え[出{で}]た。", "10": "[彼{かれ}]は[天{てん}]を[低{ひく}]くして[下{くだ}]られ、[暗{くら}]やみが[彼{かれ}]の[足{あし}]の[下{した}]にあった。", "11": "[彼{かれ}]はケルブに[乗{の}]って[飛{と}]び、[風{かぜ}]の[翼{つばさ}]に[乗{の}]ってあらわれた。", "12": "[彼{かれ}]はその[周囲{しゅうい}]に[幕屋{まくや}]として、やみと[濃{こ}]き[雲{くも}]と[水{みず}]の[集{あつ}]まりとを[置{お}]かれた。", "13": "そのみ[前{まえ}]の[輝{かがや}]きから[炭火{すみび}]が[燃{も}]え[出{で}]た。", "14": "[主{しゅ}]は[天{てん}]から[雷{かみなり}]をとどろかせ、いと[高{たか}]き[者{もの}]は[声{こえ}]を[出{だ}]された。", "15": "[彼{かれ}]はまた[矢{や}]を[放{はな}]って[彼{かれ}]らを[散{ち}]らし、いなずまを[放{はな}]って[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[破{やぶ}]られた。", "16": "[主{しゅ}]のとがめと、その[鼻{はな}]のいぶきとによって、[海{うみ}]の[底{そこ}]はあらわれ、[世界{せかい}]の[基{もとい}]が、あらわになった。", "17": "[彼{かれ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]から[手{て}]を[伸{の}]べてわたしを[捕{とら}]え、[大水{おおみず}]の[中{なか}]からわたしを[引{ひ}]き[上{あ}]げ、", "18": "わたしの[強{つよ}]い[敵{てき}]と、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]とからわたしを[救{すく}]われた。[彼{かれ}]らはわたしにとって、あまりにも[強{つよ}]かったからだ。", "19": "[彼{かれ}]らはわたしの[災{わざわい}]の[日{ひ}]にわたしに、たち[向{む}]かった。しかし[主{しゅ}]はわたしの[支柱{しちゅう}]となられた。", "20": "[彼{かれ}]はまたわたしを[広{ひろ}]い[所{ところ}]へ[引{ひ}]きだされ、わたしを[喜{よろこ}]ばれて、[救{すく}]ってくださった。", "21": "[主{しゅ}]はわたしの[義{ぎ}]にしたがってわたしに[報{むく}]い、わたしの[手{て}]の[清{きよ}]きにしたがってわたしに[報{むく}]いかえされた。", "22": "それは、わたしが[主{しゅ}]の[道{みち}]を[守{まも}]り、[悪{あく}]を[行{おこな}]わず、わが[神{かみ}]から[離{はな}]れたことがないからである。", "23": "そのすべてのおきてはわたしの[前{まえ}]にあって、わたしはその、み[定{さだ}]めを[離{はな}]れたことがない。", "24": "わたしは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[欠{か}]けた[所{ところ}]なく、[自{みずか}]らを[守{まも}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]さなかった。", "25": "それゆえ、[主{しゅ}]はわたしの[義{ぎ}]にしたがい、その[目{め}]のまえにわたしの[清{きよ}]きにしたがって、わたしに[報{むく}]いられた。", "26": "[忠実{ちゅうじつ}]な[者{もの}]には、あなたは[忠実{ちゅうじつ}]な[者{もの}]となり、[欠{か}]けた[所{ところ}]のない[人{ひと}]には、あなたは[欠{か}]けた[所{ところ}]のない[者{もの}]となり、", "27": "[清{きよ}]い[者{もの}]には、あなたは[清{きよ}]い[者{もの}]となり、まがった[者{もの}]には、かたいぢな[者{もの}]となられる。", "28": "あなたはへりくだる[民{たみ}]を[救{すく}]われる、しかしあなたの[目{め}]は[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[見{み}]てこれをひくくせられる。", "29": "まことに、[主{しゅ}]よ、あなたはわたしのともし[火{び}]、わが[神{かみ}]はわたしのやみを[照{てら}]される。", "30": "まことに、あなたによってわたしは[敵{てき}][軍{ぐん}]をふみ[滅{ほろ}]ぼし、わが[神{かみ}]によって[石{いし}]がきをとび[越{こ}]えることができる。", "31": "この[神{かみ}]こそ、その[道{みち}]は[非{ひ}]のうちどころなく、[主{しゅ}]の[約束{やくそく}]は[真実{しんじつ}]である。[彼{かれ}]はすべて[彼{かれ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]の[盾{たて}]である。", "32": "[主{しゅ}]のほかに、だれが[神{かみ}]か、われらの[神{かみ}]のほか、だれが[岩{いわ}]であるか。", "33": "この[神{かみ}]こそわたしの[堅固{けんご}]な[避{さ}]け[所{どころ}]であり、わたしの[道{みち}]を[安全{あんぜん}]にされた。", "34": "わたしの[足{あし}]をめじかの[足{あし}]のようにして、わたしを[高{たか}]い[所{ところ}]に[安全{あんぜん}]に[立{た}]たせ、", "35": "わたしの[手{て}]を[戦{たたか}]いに[慣{な}]らされたので、わたしの[腕{うで}]は[青銅{せいどう}]の[弓{ゆみ}]を[引{ひ}]くことができる。", "36": "あなたはその[救{すくい}]の[盾{たて}]をわたしに[与{あた}]え、あなたの[助{たす}]けは、わたしを[大{おお}]いなる[者{もの}]とされた。", "37": "あなたはわたしが[歩{ある}]く[広{ひろ}]い[場所{ばしょ}]を[与{あた}]えられたので、わたしの[足{あし}]はすべらなかった。", "38": "わたしは[敵{てき}]を[追{お}]って、これを[滅{ほろ}]ぼし、これを[絶{た}]やすまでは[帰{かえ}]らなかった。", "39": "わたしは[彼{かれ}]らを[絶{た}]やし、[彼{かれ}]らを[砕{くだ}]いたので[彼{かれ}]らは[立{た}]つことができず、わたしの[足{あし}]もとに[倒{たお}]れた。", "40": "あなたは[戦{たたか}]いのために、わたしに[力{ちから}]を[帯{お}]びさせわたしを[攻{せ}]める[者{もの}]をわたしの[下{した}]にかがませられた。", "41": "あなたによって、[敵{てき}]はそのうしろをわたしに[向{む}]けたので、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]をわたしは[滅{ほろ}]ぼした。", "42": "[彼{かれ}]らは[見{み}]まわしたが、[救{すく}]う[者{もの}]はいなかった。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[叫{さけ}]んだが、[彼{かれ}]らには[答{こた}]えられなかった。", "43": "わたしは[彼{かれ}]らを[地{ち}]のちりのように[細{こま}]かに[打{う}]ちくだき、ちまたのどろのように、[踏{ふ}]みにじった。", "44": "あなたはわたしを[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]との[争{あらそ}]いから[救{すく}]い[出{だ}]し、わたしをもろもろの[国民{こくみん}]のかしらとされた。わたしの[知{し}]らなかった[民{たみ}]がわたしに[仕{つか}]えた。", "45": "[異国{いこく}]の[人{ひと}]たちはきてわたしにこび、わたしの[事{こと}]を[聞{き}]くとすぐわたしに[従{したが}]った。", "46": "[異国{いこく}]の[人{ひと}]たちは、うちしおれてその[城{しろ}]からふるえながら[出{で}]てきた。", "47": "[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わが[岩{いわ}]はほむべきかな。わが[神{かみ}]、わが[救{すくい}]の[岩{いわ}]はあがむべきかな。", "48": "この[神{かみ}]はわたしのために、あだを[報{むく}]い、もろもろの[民{たみ}]をわたしの[下{した}]に[置{お}]かれた。", "49": "またわたしを[敵{てき}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、あだの[上{うえ}]にわたしをあげ、[暴虐{ぼうぎゃく}]の[人々{ひとびと}]からわたしを[救{すく}]い[出{だ}]された。", "50": "それゆえ、[主{しゅ}]よ、わたしはもろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]で、あなたをたたえ、あなたの、み[名{な}]をほめ[歌{うた}]うであろう。", "51": "[主{しゅ}]はその[王{おう}]に[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]を[与{あた}]え、[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]に、ダビデとその[子孫{しそん}]とに、とこしえに、いつくしみを[施{ほどこ}]される」。" }, "23": { "1": "これはダビデの[最後{さいご}]の[言葉{ことば}]である。エッサイの[子{こ}]ダビデの[託宣{たくせん}]、すなわち[高{たか}]く[挙{あ}]げられた[人{ひと}]、ヤコブの[神{かみ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[人{ひと}]、イスラエルの[良{よ}]き[歌{うた}]びとの[託宣{たくせん}]。", "2": "「[主{しゅ}]の[霊{れい}]はわたしによって[語{かた}]る、その[言葉{ことば}]はわたしの[舌{した}]の[上{うえ}]にある。", "3": "イスラエルの[神{かみ}]は[語{かた}]られた、イスラエルの[岩{いわ}]はわたしに[言{い}]われた、『[人{ひと}]を[正{ただ}]しく[治{おさ}]める[者{もの}]、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れて、[治{おさ}]める[者{もの}]は、", "4": "[朝{あさ}]の[光{ひかり}]のように、[雲{くも}]のない[朝{あさ}]に、[輝{かがや}]きでる[太陽{たいよう}]のように、[地{ち}]に[若草{わかくさ}]を[芽{め}]ばえさせる[雨{あめ}]のように[人{ひと}]に[臨{のぞ}]む』。", "5": "まことに、わが[家{や}]はそのように、[神{かみ}]と[共{とも}]にあるではないか。それは、[神{かみ}]が、よろず[備{そな}]わって[確{たし}]かなとこしえの[契約{けいやく}]をわたしと[結{むす}]ばれたからだ。どうして[彼{かれ}]はわたしの[救{すくい}]と[願{ねが}]いを、[皆{みな}]なしとげられぬことがあろうか。", "6": "しかし、よこしまな[人{ひと}]は、いばらのようで、[手{て}]をもって[取{と}]ることができないゆえ、みな[共{とも}]に[捨{す}]てられるであろう。", "7": "これに[触{ふ}]れようとする[人{ひと}]は[鉄{てつ}]や、やりの[柄{え}]をもって[武装{ぶそう}]する、[彼{かれ}]らはことごとく[火{ひ}]で[焼{や}]かれるであろう」。", "8": "ダビデの[勇士{ゆうし}]たちの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。タクモンびとヨセブ・バッセベテはかの三[人{にん}]のうちの[長{ちょう}]であったが、[彼{かれ}]はいちじに八百[人{にん}]に[向{む}]かって、やりをふるい、それを[殺{ころ}]した。", "9": "[彼{かれ}]の[次{つぎ}]はアホアびとドドの[子{こ}]エレアザルであって、三[勇士{ゆうし}]のひとりである。[彼{かれ}]は、[戦{たたか}]おうとしてそこに[集{あつ}]まったペリシテびとに[向{む}]かって[戦{たたか}]いをいどみ、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[退{しりぞ}]いた[時{とき}]、ダビデと[共{とも}]にいたが、", "10": "[立{た}]ってペリシテびとを[撃{う}]ち、ついに[手{て}]が[疲{つか}]れ、[手{て}]がつるぎに[着{つ}]いて[離{はな}]れないほどになった。その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられた。[民{たみ}]は[彼{かれ}]のあとに[帰{かえ}]ってきて、ただ[殺{ころ}]された[者{もの}]をはぎ[取{と}]るばかりであった。", "11": "[彼{かれ}]の[次{つぎ}]はハラルびとアゲの[子{こ}]シャンマであった。ある[時{とき}]、ペリシテびとはレヒに[集{あつ}]まった。そこに[一面{いちめん}]にレンズ[豆{まめ}]を[作{つく}]った[地所{じしょ}]があった。[民{たみ}]はペリシテびとの[前{まえ}]から[逃{に}]げたが、", "12": "[彼{かれ}]はその[地所{じしょ}]の[中{なか}]に[立{た}]って、これを[防{ふせ}]ぎ、ペリシテびとを[殺{ころ}]した。そして[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[救{すくい}]を[与{あた}]えられた。", "13": "三十[人{にん}]の[長{ちょう}]たちのうちの三[人{にん}]は[下{くだ}]って[行{い}]って[刈入{かりい}]れのころに、アドラムのほら[穴{あな}]にいるダビデのもとにきた。[時{とき}]にペリシテびとの一[隊{たい}]はレパイムの[谷{たに}]に[陣{じん}]を[取{と}]っていた。", "14": "その[時{とき}]ダビデは[要害{ようがい}]におり、ペリシテびとの[先陣{せんじん}]はベツレヘムにあったが、", "15": "ダビデは、せつに[望{のぞ}]んで、「だれかベツレヘムの[門{もん}]のかたわらにある[井戸{いど}]の[水{みず}]をわたしに[飲{の}]ませてくれるとよいのだが」と[言{い}]った。", "16": "そこでその三[人{にん}]の[勇士{ゆうし}]たちはペリシテびとの[陣{じん}]を[突{つ}]き[通{とお}]って、ベツレヘムの[門{もん}]のかたわらにある[井戸{いど}]の[水{みず}]を[汲{く}]み[取{と}]って、ダビデのもとに[携{たずさ}]えてきた。しかしダビデはそれを[飲{の}]もうとはせず、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にそれを[注{そそ}]いで、", "17": "[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしは[断{だん}]じて[飲{の}]むことをいたしません。いのちをかけて[行{い}]った[人々{ひとびと}]の[血{ち}]を、どうしてわたしは[飲{の}]むことができましょう」。こうして[彼{かれ}]はそれを[飲{の}]もうとはしなかった。三[勇士{ゆうし}]はこれらのことを[行{おこな}]った。", "18": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブの[兄弟{きょうだい}]アビシャイは三十[人{にん}]の[長{ちょう}]であった。[彼{かれ}]は三百[人{にん}]に[向{む}]かって、やりをふるい、それを[殺{ころ}]した。そして、[彼{かれ}]は三[人{にん}]と[共{とも}]に[名{な}]を[得{え}]た。", "19": "[彼{かれ}]は三十[人{にん}]のうち[最{もっと}]も[尊{たっと}]ばれた[者{もの}]で、[彼{かれ}]らの[長{ちょう}]となった。しかし、かの三[人{にん}]には[及{およ}]ばなかった。", "20": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤはカブジエル[出身{しゅっしん}]の[勇士{ゆうし}]であって、[多{おお}]くのてがらを[立{た}]てた。[彼{かれ}]はモアブのアリエルのふたりの[子{こ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。[彼{かれ}]はまた[雪{ゆき}]の[日{ひ}]に[下{くだ}]っていって、[穴{あな}]の[中{なか}]でししを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "21": "[彼{かれ}]はまた[姿{すがた}]のうるわしいエジプトびとを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。そのエジプトびとは[手{て}]にやりを[持{も}]っていたが、ベナヤはつえをとってその[所{ところ}]に[下{くだ}]っていき、エジプトびとの[手{て}]からやりをもぎとって、そのやりをもって[殺{ころ}]した。", "22": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤはこれらの[事{こと}]をして三[勇士{ゆうし}]と[共{とも}]に[名{な}]を[得{え}]た。", "23": "[彼{かれ}]は三十[人{にん}]のうちに[有名{ゆうめい}]であったが、かの三[人{にん}]には[及{およ}]ばなかった。ダビデは[彼{かれ}]を[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]とした。", "24": "三十[人{にん}]のうちにあったのは、ヨアブの[兄弟{きょうだい}]アサヘル。ベツレヘム[出身{しゅっしん}]のドドの[子{こ}]エルハナン。", "25": "ハロデ[出身{しゅっしん}]のシャンマ。ハロデ[出身{しゅっしん}]のエリカ。", "26": "パルテびとヘレヅ。テコア[出身{しゅっしん}]のイッケシの[子{こ}]イラ。", "27": "アナトテ[出身{しゅっしん}]のアビエゼル。ホシャびとメブンナイ。", "28": "アホアびとザルモン。ネトパ[出身{しゅっしん}]のマハライ。", "29": "ネトパ[出身{しゅっしん}]のバアナの[子{こ}]ヘレブ。ベニヤミンびとのギベアから[出{で}]たリバイの[子{こ}]イッタイ。", "30": "ピラトンのベナヤ。ガアシの[谷{たに}][出身{しゅっしん}]のヒダイ。", "31": "アルバテびとアビアルボン。バホリム[出身{しゅっしん}]のアズマウテ。", "32": "シャルボン[出身{しゅっしん}]のエリヤバ。ヤセンの[子{こ}]たち。ヨナタン。", "33": "ハラルびとシャンマ。ハラルびとシャラルの[子{こ}]アヒアム。", "34": "マアカ[出身{しゅっしん}]のアハスバイの[子{こ}]エリペレテ。ギロ[出身{しゅっしん}]のアヒトペルの[子{こ}]エリアム。", "35": "カルメル[出身{しゅっしん}]のヘヅロ。アルバびとパアライ。", "36": "ゾバ[出身{しゅっしん}]のナタンの[子{こ}]イガル。ガドびとバニ。", "37": "アンモンびとゼレク。ゼルヤの[子{こ}]ヨアブの[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]、ベエロテ[出身{しゅっしん}]のナハライ。", "38": "イテルびとイラ。イテルびとガレブ。", "39": "ヘテびとウリヤ。[合{あ}]わせて三十七[人{にん}]である。" }, "24": { "1": "[主{しゅ}]は[再{ふたた}]びイスラエルに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、ダビデを[感動{かんどう}]して[彼{かれ}]らに[逆{さか}]らわせ、「[行{い}]ってイスラエルとユダとを[数{かぞ}]えよ」と[言{い}]われた。", "2": "そこで[王{おう}]はヨアブおよびヨアブと[共{とも}]にいる[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちに[言{い}]った、「イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちを、ダンからベエルシバまで[行{い}]き[巡{めぐ}]って[民{たみ}]を[数{かぞ}]え、わたしに[民{たみ}]の[数{かず}]を[知{し}]らせなさい」。", "3": "ヨアブは[王{おう}]に[言{い}]った、「どうぞあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、[民{たみ}]を[今{いま}]よりも百[倍{ばい}]に[増{ま}]してくださいますように。そして[王{おう}]、わが[主{しゅ}]がまのあたり、それを[見{み}]られますように。しかし[王{おう}]、わが[主{しゅ}]は[何{なに}]ゆえにこの[事{こと}]を[喜{よろこ}]ばれるのですか」。", "4": "しかし[王{おう}]の[言葉{ことば}]がヨアブと[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちとに[勝{か}]ったので、ヨアブと[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちとは[王{おう}]の[前{まえ}]を[退{しりぞ}]き、イスラエルの[民{たみ}]を[数{かぞ}]えるために[出{で}]て[行{い}]った。", "5": "[彼{かれ}]らはヨルダンを[渡{わた}]り、アロエルから、すなわち[谷{たに}]の[中{なか}]にある[町{まち}]から[始{はじ}]めて、ガドに[向{む}]かい、ヤゼルに[進{すす}]んだ。", "6": "それからギレアデに[行{い}]き、またヘテびとの[地{ち}]にあるカデシに[行{い}]き、それからダンに[至{いた}]り、ダンからシドンにまわり、", "7": "またツロの[要害{ようがい}]に[行{い}]き、ヒビびと、およびカナンびとのすべての[町{まち}]に[行{い}]き、ユダのネゲブに[出{で}]てベエルシバへ[行{い}]った。", "8": "こうして[彼{かれ}]らは[国{くに}]をあまねく[行{い}]き[巡{めぐ}]って、九か[月{げつ}]と二十[日{にち}]を[経{へ}]てエルサレムにきた。", "9": "そしてヨアブは[民{たみ}]の[総数{そうすう}]を[王{おう}]に[告{つ}]げた。すなわちイスラエルには、つるぎを[抜{ぬ}]く[勇士{ゆうし}]たちが八十万あった。ただしユダの[人々{ひとびと}]は五十万であった。", "10": "しかしダビデは[民{たみ}]を[数{かぞ}]えた[後{のち}]、[心{こころ}]に[責{せ}]められた。そこでダビデは[主{しゅ}]に[言{い}]った、「わたしはこれをおこなって[大{おお}]きな[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。しかし[主{しゅ}]よ、[今{いま}]どうぞしもべの[罪{つみ}]を[取{と}]り[去{さ}]ってください。わたしはひじょうに[愚{おろ}]かなことをいたしました」。", "11": "ダビデが[朝{あさ}][起{お}]きたとき、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はダビデの[先見者{せんけんしゃ}]である[預言者{よげんしゃ}]ガデに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "12": "「[行{い}]ってダビデに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしは三つのことを[示{しめ}]す。あなたはその一つを[選{えら}]ぶがよい。わたしはそれをあなたに[行{おこな}]うであろう」と』」。", "13": "ガデはダビデのもとにきて、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたの[国{くに}]に三[年{ねん}]のききんをこさせようか。あなたが[敵{てき}]に[追{お}]われて三か[月{げつ}][敵{てき}]の[前{まえ}]に[逃{に}]げるようにしようか。それとも、あなたの[国{くに}]に三[日{か}]の[疫病{えきびょう}]をおくろうか。あなたは[考{かんが}]えて、わたしがどの[答{こたえ}]を、わたしをつかわされた[方{かた}]になすべきかを[決{き}]めなさい」。", "14": "ダビデはガデに[言{い}]った、「わたしはひじょうに[悩{なや}]んでいますが、[主{しゅ}]のあわれみは[大{おお}]きいゆえ、われわれを[主{しゅ}]の[手{て}]に[陥{おちい}]らせてください。わたしを[人{ひと}]の[手{て}]には[陥{おちい}]らせないでください」。", "15": "そこで[主{しゅ}]は[朝{あさ}]から[定{さだ}]めの[時{とき}]まで[疫病{えきびょう}]をイスラエルに[下{くだ}]された。ダンからベエルシバまでに[民{たみ}]の[死{し}]んだ[者{もの}]は七万[人{にん}]あった。", "16": "[天{てん}]の[使{つかい}]が[手{て}]をエルサレムに[伸{の}]べてこれを[滅{ほろ}]ぼそうとしたが、[主{しゅ}]はこの[害悪{がいあく}]を[悔{く}]い、[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼしている[天{てん}]の[使{つかい}]に[言{い}]われた、「もはや、じゅうぶんである。[今{いま}]あなたの[手{て}]をとどめるがよい」。その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[使{つかい}]はエブスびとアラウナの[打{う}]ち[場{ば}]のかたわらにいた。", "17": "ダビデは[民{たみ}]を[撃{う}]っている[天{てん}]の[使{つかい}]を[見{み}]た[時{とき}]、[主{しゅ}]に[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。わたしは[悪{あく}]を[行{おこな}]いました。しかしこれらの[羊{ひつじ}]たちは[何{なに}]をしたのですか。どうぞあなたの[手{て}]をわたしとわたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]に[向{む}]けてください」。", "18": "その[日{ひ}]ガデはダビデのところにきて[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[上{のぼ}]って[行{い}]ってエブスびとアラウナの[打{う}]ち[場{ば}]で[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[建{た}]てなさい」。", "19": "ダビデはガデの[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたように[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "20": "アラウナは[見{み}]おろして、[王{おう}]とそのしもべたちが[自分{じぶん}]の[方{ほう}]に[進{すす}]んでくるのを[見{み}]たので、アラウナは[出{で}]てきて[王{おう}]の[前{まえ}]に[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]した。", "21": "そしてアラウナは[言{い}]った、「どうして[王{おう}]わが[主{しゅ}]は、しもべの[所{ところ}]にこられましたか」。ダビデは[言{い}]った、「あなたから[打{う}]ち[場{ば}]を[買{か}]い[取{と}]り、[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いて[民{たみ}]に[下{くだ}]る[災{わざわい}]をとどめるためです」。", "22": "アラウナはダビデに[言{い}]った、「どうぞ[王{おう}]、わが[主{しゅ}]のよいと[思{おも}]われる[物{もの}]を[取{と}]ってささげてください。[燔祭{はんさい}]にする[牛{うし}]もあります。たきぎにする[打{だ}][穀{こく}][機{き}]も[牛{うし}]のくびきもあります。", "23": "[王{おう}]よ、アラウナはこれをことごとく[王{おう}]にささげます」。アラウナはまた[王{おう}]に、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[受{う}]けいれられますように」と[言{い}]った。", "24": "しかし[王{おう}]はアラウナに[言{い}]った、「いいえ、[代価{だいか}]を[支払{しはら}]ってそれをあなたから[買{か}]い[取{と}]ります。わたしは[費用{ひよう}]をかけずに[燔祭{はんさい}]をわたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげることはしません」。こうしてダビデは[銀{ぎん}]五十シケルで[打{う}]ち[場{ば}]と[牛{うし}]とを[買{か}]い[取{と}]った。", "25": "ダビデはその[所{ところ}]で[主{しゅ}]に[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげた。そこで[主{しゅ}]はその[地{ち}]のために[祈{いのり}]を[聞{き}]かれたので、[災{わざわい}]がイスラエルに[下{くだ}]ることはとどまった。" } }, "1kgs": { "1": { "1": "ダビデ[王{おう}]は[年{とし}]がすすんで[老{お}]い、[夜着{よぎ}]を[着{き}]せても[暖{あたた}]まらなかったので、", "2": "その[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[王{おう}]わが[主{しゅ}]のために、ひとりの[若{わか}]いおとめを[捜{さが}]し[求{もと}]めて[王{おう}]にはべらせ、[王{おう}]の[付添{つきそ}]いとし、あなたのふところに[寝{ね}]て、[王{おう}]わが[主{しゅ}]を[暖{あたた}]めさせましょう」。", "3": "そして[彼{かれ}]らはあまねくイスラエルの[領土{りょうど}]に[美{うつく}]しいおとめを[捜{さが}]し[求{もと}]めて、シュナミびとアビシャグを[得{え}]、[王{おう}]のもとに[連{つ}]れてきた。", "4": "おとめは[非常{ひじょう}]に[美{うつく}]しく、[王{おう}]の[付添{つきそ}]いとなって[王{おう}]に[仕{つか}]えたが、[王{おう}]は[彼女{かのじょ}]を[知{し}]ることがなかった。", "5": "さてハギテの[子{こ}]アドニヤは[高{たか}]ぶって、「わたしは[王{おう}]となろう」と[言{い}]い、[自分{じぶん}]のために[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]および[自分{じぶん}]の[前{まえ}]に[駆{か}]ける[者{もの}]五十[人{にん}]を[備{そな}]えた。", "6": "[彼{かれ}]の[父{ちち}]は[彼{かれ}]が[生{うま}]れてこのかた一[度{ど}]も「なぜ、そのような[事{こと}]をするのか」と[言{い}]って[彼{かれ}]をたしなめたことがなかった。アドニヤもまた[非常{ひじょう}]に[姿{すがた}]の[良{よ}]い[人{ひと}]であって、アブサロムの[次{つぎ}]に[生{うま}]れた[者{もの}]である。", "7": "[彼{かれ}]がゼルヤの[子{こ}]ヨアブと[祭司{さいし}]アビヤタルとに[相談{そうだん}]したので、[彼{かれ}]らはアドニヤに[従{したが}]って[彼{かれ}]を[助{たす}]けた。", "8": "しかし[祭司{さいし}]ザドクと、エホヤダの[子{こ}]ベナヤと、[預言者{よげんしゃ}]ナタンおよびシメイとレイ、ならびにダビデの[勇士{ゆうし}]たちはアドニヤに[従{したが}]わなかった。", "9": "アドニヤはエンロゲルのほとりにある「へびの[石{いし}]」のかたわらで、[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]と[肥{こ}]えた[家畜{かちく}]をほふって、[王{おう}]の[子{こ}]である[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]たち、および[王{おう}]の[家来{けらい}]であるユダの[人々{ひとびと}]をことごとく[招{まね}]いた。", "10": "しかし[預言者{よげんしゃ}]ナタンと、ベナヤと、[勇士{ゆうし}]たちと、[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]ソロモンとは[招{まね}]かなかった。", "11": "[時{とき}]にナタンはソロモンの[母{はは}]バテシバに[言{い}]った、「ハギテの[子{こ}]アドニヤが[王{おう}]となったのをお[聞{き}]きになりませんでしたか。われわれの[主{しゅ}]ダビデはそれをごぞんじないのです。", "12": "それでいま、あなたに[計{はか}]りごとを[授{さづ}]けて、あなたの[命{いのち}]と、あなたの[子{こ}]ソロモンの[命{いのち}]を[救{すく}]うようにいたしましょう。", "13": "あなたはすぐダビデ[王{おう}]のところへ[行{い}]って、『[王{おう}]わが[主{しゅ}]よ、あなたは、はしために[誓{ちか}]って、おまえの[子{こ}]ソロモンが、わたしに[次{つ}]いで[王{おう}]となり、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろうと[言{い}]われたではありませんか。そうであるのに、どうしてアドニヤが[王{おう}]となったのですか』と[言{い}]いなさい。", "14": "あなたがなお[王{おう}]と[話{はな}]しておられる[間{あいだ}]に、わたしもまた、あなたのあとから、はいって[行{い}]って、あなたの[言葉{ことば}]を[確認{かくにん}]しましょう」。", "15": "そこでバテシバは[寝室{しんしつ}]にはいって[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]った。([王{おう}]は[非常{ひじょう}]に[老{お}]いて、シュナミびとアビシャグが[王{おう}]に[仕{つか}]えていた)。", "16": "バテシバは[身{み}]をかがめて[王{おう}]を[拝{はい}]した。[王{おう}]は[言{い}]った、「[何{なに}]の[用{よう}]か」。", "17": "[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、あなたは、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさして、はしために[誓{ちか}]い、『おまえの[子{こ}]ソロモンがわたしに[次{つ}]いで[王{おう}]となり、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう』と[言{い}]われました。", "18": "そうであるのに、ごらんなさい、[今{いま}]アドニヤが[王{おう}]となりました。[王{おう}]わが[主{しゅ}]よ、あなたはそれをごぞんじないのです。", "19": "[彼{かれ}]は[牛{うし}]と[肥{こ}]えた[家畜{かちく}]と[羊{ひつじ}]をたくさんほふって、[王{おう}]の[子{こ}]たち、および[祭司{さいし}]アビヤタルと、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ヨアブを[招{まね}]きましたが、あなたのしもべソロモンは[招{まね}]きませんでした。", "20": "[王{おう}]わが[主{しゅ}]よ、イスラエルのすべての[目{め}]はあなたに[注{そそ}]がれ、だれがあなたに[次{つ}]いで、[王{おう}]わが[主{しゅ}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]すべきかを[告{つ}]げられるのを[望{のぞ}]んでいます。", "21": "[王{おう}]わが[主{しゅ}]が[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]られるとき、わたしと、わたしの[子{こ}]ソロモンは[謀叛{むほん}][人{ひと}]とみなされるでしょう」。", "22": "バテシバがなお[王{おう}]と[話{はな}]しているうちに、[預言者{よげんしゃ}]ナタンがはいってきた。", "23": "[人々{ひとびと}]は[王{おう}]に[告{つ}]げて、「[預言者{よげんしゃ}]ナタンがここにおります」と[言{い}]った。[彼{かれ}]は[王{おう}]の[前{まえ}]にはいり、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[王{おう}]を[拝{はい}]した。", "24": "そしてナタンは[言{い}]った、「[王{おう}]わが[主{しゅ}]よ、あなたは、『アドニヤがわたしに[次{つ}]いで[王{おう}]となり、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう』と[仰{おお}]せられましたか。", "25": "[彼{かれ}]はきょう[下{くだ}]っていって、[牛{うし}]と、[肥{こ}]えた[家畜{かちく}]と[羊{ひつじ}]をたくさんほふって、[王{おう}]の[子{こ}]たちと、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ヨアブと、[祭司{さいし}]アビヤタルを[招{まね}]きました。[彼{かれ}]らはアドニヤの[前{まえ}]で[食{く}]い[飲{の}]みして、『アドニヤ[万歳{ばんざい}]』と[言{い}]いました。", "26": "しかし、あなたのしもべであるわたしと、[祭司{さいし}]ザドクと、エホヤダの[子{こ}]ベナヤと、あなたのしもべソロモンを[招{まね}]きませんでした。", "27": "この[事{こと}]は[王{おう}]わが[主{しゅ}]がさせられた[事{こと}]ですか。あなたはしもべたちに、だれがあなたに[次{つ}]いで[王{おう}]わが[主{しゅ}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]すべきかを[告{つ}]げられませんでした」。", "28": "ダビデ[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「バテシバをわたしのところに[呼{よ}]びなさい」。[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]の[前{まえ}]にはいってきて、[王{おう}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。", "29": "すると[王{おう}]は[誓{ちか}]って[言{い}]った、「わたしの[命{いのち}]をすべての[苦難{くなん}]から[救{すく}]われた[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。", "30": "わたしがイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさしてあなたに[誓{ちか}]い、『あなたの[子{こ}]ソロモンがわたしに[次{つ}]いで[王{おう}]となり、わたしに[代{かわ}]って、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう』と[言{い}]ったように、わたしはきょう、そのようにしよう」。", "31": "そこでバテシバは[身{み}]をかがめ、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[王{おう}]を[拝{はい}]し、「わが[主{しゅ}]ダビデ[王{おう}]が、とこしえに[生{い}]きながらえられますように」と[言{い}]った。", "32": "ダビデは[言{い}]った、「[祭司{さいし}]ザドクと、[預言者{よげんしゃ}]ナタンおよびエホヤダの[子{こ}]ベナヤをわたしの[所{ところ}]に[呼{よ}]びなさい」。やがて[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[前{まえ}]にきた。", "33": "[王{おう}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちを[連{つ}]れ、わが[子{こ}]ソロモンをわたしの[騾馬{らば}]に[乗{の}]せ、[彼{かれ}]を[導{みちび}]いてギホンに[下{くだ}]り、", "34": "その[所{ところ}]で[祭司{さいし}]ザドクと[預言者{よげんしゃ}]ナタンは[彼{かれ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]としなさい。そしてラッパを[吹{ふ}]いて、『ソロモン[王{おう}][万歳{ばんざい}]』と[言{い}]いなさい。", "35": "それから、あなたがたは[彼{かれ}]に[従{したが}]って[上{のぼ}]ってきなさい。[彼{かれ}]はきて、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]し、わたしに[代{かわ}]って[王{おう}]となるであろう。わたしは[彼{かれ}]を[立{た}]ててイスラエルとユダの[上{うえ}]に[主君{しゅくん}]とする」。", "36": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤは[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「アァメン、[願{ねが}]わくは、[王{おう}]わが[主君{しゅくん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]もまたそう[仰{おお}]せられますように。", "37": "[願{ねが}]わくは、[主{しゅ}]が[王{おう}]わが[主君{しゅくん}]と[共{とも}]におられたように、ソロモンと[共{とも}]におられて、その[位{くらい}]をわが[主君{しゅくん}]ダビデ[王{おう}]の[位{くらい}]よりも[大{おお}]きくせられますように」。", "38": "そこで[祭司{さいし}]ザドクと[預言者{よげんしゃ}]ナタンおよびエホヤダの[子{こ}]ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとは[下{くだ}]って[行{い}]って、ソロモンをダビデ[王{おう}]の[騾馬{らば}]に[乗{の}]せ、[彼{かれ}]をギホンに[導{みちび}]いて[行{い}]った。", "39": "[祭司{さいし}]ザドクは[幕屋{まくや}]から[油{あぶら}]の[角{つの}]を[取{と}]ってきて、ソロモンに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだ。そしてラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らし、[民{たみ}]は[皆{みな}]「ソロモン[王{おう}][万歳{ばんざい}]」と[言{い}]った。", "40": "[民{たみ}]はみな[彼{かれ}]に[従{したが}]って[上{のぼ}]り、[笛{ふえ}]を[吹{ふ}]いて[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び[祝{いわ}]った。[地{ち}]は[彼{かれ}]らの[声{こえ}]で[裂{さ}]けるばかりであった。", "41": "アドニヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[客{きゃく}]たちは[皆{みな}][食事{しょくじ}]を[終{おわ}]ったとき、これを[聞{き}]いた。ヨアブはラッパの[音{おと}]を[聞{き}]いて[言{い}]った、「[町{まち}]の[中{なか}]のあの[騒{さわ}]ぎは[何{なに}]か」。", "42": "[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]のなお[終{おわ}]らないうちに、そこへ[祭司{さいし}]アビヤタルの[子{こ}]ヨナタンがきたので、アドニヤは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「はいりなさい。あなたは[勇敢{ゆうかん}]な[人{ひと}]で、よい[知{し}]らせを[持{も}]ってきたのでしょう」。", "43": "ヨナタンは[答{こた}]えてアドニヤに[言{い}]った、「いいえ、[主君{しゅくん}]ダビデ[王{おう}]はソロモンを[王{おう}]とせられました。", "44": "[王{おう}]は[祭司{さいし}]ザドクと[預言者{よげんしゃ}]ナタンおよびエホヤダの[子{こ}]ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとをソロモンと[共{とも}]につかわされたので、[彼{かれ}]らはソロモンを[王{おう}]の[騾馬{らば}]に[乗{の}]せて[行{い}]き、", "45": "[祭司{さいし}]ザドクと[預言者{よげんしゃ}]ナタンはギホンで[彼{かれ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[王{おう}]としました。そして[彼{かれ}]らがそこから[喜{よろこ}]んで[上{のぼ}]って[来{く}]るので、[町{まち}]が[騒{さわ}]がしいのです。あなたが[聞{き}]いた[声{こえ}]はそれなのです。", "46": "こうしてソロモンは[王{おう}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]し、", "47": "かつ[王{おう}]の[家来{けらい}]たちがきて、[主君{しゅくん}]ダビデ[王{おう}]に[祝{いわ}]いを[述{の}]べて、『[願{ねが}]わくは、あなたの[神{かみ}]がソロモンの[名{な}]をあなたの[名{な}]よりも[高{たか}]くし、[彼{かれ}]の[位{くらい}]をあなたの[位{くらい}]よりも[大{おお}]きくされますように』と[言{い}]いました。そして[王{おう}]は[床{ゆか}]の[上{うえ}]で[拝{はい}]されました。", "48": "[王{おう}]はまたこう[言{い}]われました、『イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はきょう、わたしの[位{くらい}]に[座{ざ}]するひとりの[子{こ}]を[与{あた}]えて、これをわたしに[見{み}]せてくださった』と」。", "49": "その[時{とき}]アドニヤと[共{とも}]にいた[客{きゃく}]はみな[驚{おどろ}]き、[立{た}]っておのおの[自分{じぶん}]の[道{みち}]に[去{さ}]って[行{い}]った。", "50": "そしてアドニヤはソロモンを[恐{おそ}]れ、[立{た}]って[行{い}]って[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]をつかんだ。", "51": "ある[人{ひと}]がこれをソロモンに[告{つ}]げて[言{い}]った、「アドニヤはソロモンを[恐{おそ}]れ、[今{いま}][彼{かれ}]は[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]をつかんで、『どうぞ、ソロモン[王{おう}]がきょう、つるぎをもってしもべを[殺{ころ}]さないとわたしに[誓{ちか}]ってくださるように』と[言{い}]っています」。", "52": "ソロモンは[言{い}]った、「もし[彼{かれ}]がよい[人{ひと}]となるならば、その[髪{かみ}]の[毛{け}]ひとすじも[地{ち}]に[落{お}]ちることはなかろう。しかし[彼{かれ}]のうちに[悪{あく}]のあることがわかるならば、[彼{かれ}]は[死{し}]ななければならない」。", "53": "ソロモンは[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]を[祭壇{さいだん}]からつれて[下{くだ}]らせた。[彼{かれ}]がきてソロモンを[拝{はい}]したので、ソロモンは[彼{かれ}]に「[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい」と[言{い}]った。" }, "2": { "1": "ダビデの[死{し}]ぬ[日{ひ}]が[近{ちか}]づいたので、[彼{かれ}]はその[子{こ}]ソロモンに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "2": "「わたしは[世{よ}]のすべての[人{ひと}]の[行{い}]く[道{みち}]を[行{い}]こうとしている。あなたは[強{つよ}]く、[男{おとこ}]らしくなければならない。", "3": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のさとしを[守{まも}]り、その[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、その[定{さだ}]めと[戒{いまし}]めと、おきてとあかしとを、モーセの[律法{りっぽう}]にしるされているとおりに[守{まも}]らなければならない。そうすれば、あなたがするすべての[事{こと}]と、あなたの[向{む}]かうすべての[所{ところ}]で、あなたは[栄{さか}]えるであろう。", "4": "また[主{しゅ}]がさきにわたしについて[語{かた}]って『もしおまえの[子{こ}]たちが、その[道{みち}]を[慎{つつし}]み、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして[真実{しんじつ}]をもって、わたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むならば、おまえに[次{つ}]いでイスラエルの[位{くらい}]にのぼる[人{ひと}]が、[欠{か}]けることはなかろう』と[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[確実{かくじつ}]にされるであろう。", "5": "またあなたはゼルヤの[子{こ}]ヨアブがわたしにした[事{こと}]、すなわち[彼{かれ}]がイスラエルのふたりの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ネルの[子{こ}]アブネルと、エテルの[子{こ}]アマサにした[事{こと}]を[知{し}]っている。[彼{かれ}]はこのふたりを[殺{ころ}]して、[戦争{せんそう}]で[流{なが}]した[地{ち}]を[太平{たいへい}]の[時{とき}]に[報{むく}]い、[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]をわたしの[腰{こし}]のまわりの[帯{おび}]と、わたしの[足{あし}]のくつにつけた。", "6": "それゆえ、あなたの[知恵{ちえ}]にしたがって[事{こと}]を[行{おこな}]い、[彼{かれ}]のしらがを[安{やす}]らかに[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせてはならない。", "7": "ただしギレアデびとバルジライの[子{こ}]らには[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]し、[彼{かれ}]らをあなたの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]する[人々{ひとびと}]のうちに[加{くわ}]えなさい。[彼{かれ}]らはわたしがあなたの[兄弟{きょうだい}]アブサロムを[避{さ}]けて[逃{に}]げた[時{とき}]、わたしを[迎{むか}]えてくれたからである。", "8": "またバホリムのベニヤミンびとゲラの[子{こ}]シメイがあなたと[共{とも}]にいる。[彼{かれ}]はわたしがマハナイムへ[行{い}]った[時{とき}]、[激{はげ}]しいのろいの[言葉{ことば}]をもってわたしをのろった。しかし[彼{かれ}]がヨルダンへ[下{くだ}]ってきて、わたしを[迎{むか}]えたので、わたしは[主{しゅ}]をさして[彼{かれ}]に[誓{ちか}]い、『わたしはつるぎをもってあなたを[殺{ころ}]さない』と[言{い}]った。", "9": "しかし[彼{かれ}]を[罪{つみ}]のない[者{もの}]としてはならない。あなたは[知恵{ちえ}]のある[人{ひと}]であるから、[彼{かれ}]になすべき[事{こと}]を[知{し}]っている。あなたは[彼{かれ}]のしらがを[血{ち}]に[染{ぞ}]めて[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせなければならない」。", "10": "ダビデはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られた。", "11": "ダビデがイスラエルを[治{おさ}]めた[日数{にっすう}]は四十[年{ねん}]であった。すなわちヘブロンで七[年{ねん}]、エルサレムで三十三[年{ねん}]、[王{おう}]であった。", "12": "このようにしてソロモンは[父{ちち}]ダビデの[位{くらい}]に[座{ざ}]し、[国{くに}]は[堅{かた}]く[定{さだ}]まった。", "13": "さて、ハギテの[子{こ}]アドニヤがソロモンの[母{はは}]バテシバのところへきたので、バテシバは[言{い}]った、「あなたは[穏{おだ}]やかな[事{こと}]のためにきたのですか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[穏{おだ}]やかな[事{こと}]のためです」。", "14": "[彼{かれ}]はまた[言{い}]った、「あなたに[申{もう}]しあげる[事{こと}]があります」。バテシバは[言{い}]った、「[言{い}]いなさい」。", "15": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ごぞんじのように、[国{くに}]はわたしのもので、イスラエルの[人{ひと}]は[皆{みな}]わたしが[王{おう}]になるものと[期待{きたい}]していました。しかし[国{くに}]は[転{てん}]じて、わたしの[兄弟{きょうだい}]のものとなりました。[彼{かれ}]のものとなったのは、[主{しゅ}]から[出{で}]たことです。", "16": "[今{いま}]わたしはあなたに一つのお[願{ねが}]いがあります。[断{ことわ}]らないでください」。バテシバは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[言{い}]いなさい」。", "17": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「どうかソロモン[王{おう}]に[請{こ}]うて、――[王{おう}]はあなたに[断{ことわ}]るようなことはないでしょうから――シュナミびとアビシャグをわたしに[与{あた}]えて[妻{つま}]にさせてください」。", "18": "バテシバは[言{い}]った、「よろしい。わたしはあなたのために[王{おう}]に[話{はな}]しましょう」。", "19": "バテシバはアドニヤのためにソロモン[王{おう}]に[話{はな}]すため、[王{おう}]のもとへ[行{い}]った。[王{おう}]は[立{た}]って[迎{むか}]え、[彼女{かのじょ}]を[拝{はい}]して[王座{おうざ}]に[着{つ}]き、[王{おう}][母{はは}]のために[座{ざ}]を[設{もう}]けさせたので、[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]の[右{みぎ}]に[座{ざ}]した。", "20": "そこでバテシバは[言{い}]った、「あなたに一つの[小{ちい}]さいお[願{ねが}]いがあります。お[断{ことわ}]りにならないでください」。[王{おう}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[母上{ははうえ}]よ、あなたの[願{ねが}]いを[言{い}]ってください。わたしは[断{ことわ}]らないでしょう」。", "21": "[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「どうぞ、シュナミびとアビシャグをあなたの[兄弟{きょうだい}]アドニヤに[与{あた}]えて、[妻{つま}]にさせてください」。", "22": "ソロモン[王{おう}]は[答{こた}]えて[母{はは}]に[言{い}]った、「どうしてアドニヤのためにシュナミびとアビシャグを[求{もと}]められるのですか。[彼{かれ}]のためには[国{くに}]をも[求{もと}]めなさい。[彼{かれ}]はわたしの[兄{あに}]で、[彼{かれ}]の[味方{みかた}]には[祭司{さいし}]アビヤタルとゼルヤの[子{こ}]ヨアブがいるのですから」。", "23": "そしてソロモン[王{おう}]は[主{しゅ}]をさして[誓{ちか}]って[言{い}]った、「もしアドニヤがこの[言葉{ことば}]によって[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[失{うしな}]うのでなければ、どんなにでもわたしを[罰{ばっ}]してください。", "24": "わたしを[立{た}]てて、[父{ちち}]ダビデの[位{くらい}]にのぼらせ、[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたように、わたしに[一家{いっか}]を[与{あた}]えてくださった[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。アドニヤはきょう[殺{さつ}]されなければならない」。", "25": "ソロモン[王{おう}]はエホヤダの[子{こ}]ベナヤをつかわしたので、[彼{かれ}]はアドニヤを[撃{う}]って[殺{ころ}]した。", "26": "[王{おう}]はまた[祭司{さいし}]アビヤタルに[言{い}]った、「あなたの[領地{りょうち}]アナトテへ[行{い}]きなさい。あなたは[死{し}]に[当{あた}]る[者{もの}]ですが、さきにわたしの[父{ちち}]ダビデの[前{まえ}]に[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかつぎ、またすべてわたしの[父{ちち}]が[受{う}]けた[苦{くる}]しみを、あなたも[共{とも}]に[苦{くる}]しんだので、わたしは、きょうは、あなたを[殺{ころ}]しません」。", "27": "そしてソロモンはアビヤタルを[主{しゅ}]の[祭司{さいし}][職{しょく}]から[追放{ついほう}]した。こうして[主{しゅ}]がシロでエリの[家{いえ}]について[言{い}]われた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]した。", "28": "さてこの[知{し}]らせがヨアブに[達{たっ}]したので、ヨアブは[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]にのがれて、[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]をつかんだ。ヨアブはアブサロムを[支持{しじ}]しなかったけれども、アドニヤを[支持{しじ}]したからである。", "29": "ヨアブが[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]にのがれて、[祭壇{さいだん}]のかたわらにいることを、ソロモン[王{おう}]に[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、ソロモン[王{おう}]はエホヤダの[子{こ}]ベナヤをつかわし、「[行{い}]って[彼{かれ}]を[撃{う}]て」と[言{い}]った。", "30": "ベナヤは[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]へ[行{い}]って[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[王{おう}]はあなたに、[出{で}]て[来{く}]るようにと[申{もう}]されます」。しかし[彼{かれ}]は[言{い}]った、「いや、わたしはここで[死{し}]にます」。ベナヤは[王{おう}]に[復命{ふくめい}]して[言{い}]った、「ヨアブはこう[申{もう}]しました。またわたしにこう[答{こた}]えました」。", "31": "そこで[王{おう}]はベナヤに[言{い}]った、「[彼{かれ}]が[言{い}]うようにし、[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]して[葬{ほうむ}]り、ヨアブがゆえなく[流{なが}]した[血{ち}]のとがをわたしと、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]から[除{のぞ}]き[去{さ}]りなさい。", "32": "[主{しゅ}]はまたヨアブが[血{ち}]を[流{なが}]した[行為{こうい}]を、[彼{かれ}][自身{じしん}]のこうべに[報{むく}]いられるであろう。これは[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]よりも[正{ただ}]しいすぐれたふたりの[人{ひと}]、すなわちイスラエルの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ネルの[子{こ}]アブネルと、ユダの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]エテルの[子{こ}]アマサを、つるぎをもって[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、わたしの[父{ちち}]ダビデのあずかり[知{し}]らない[事{こと}]をしたからである。", "33": "それゆえ、[彼{かれ}]らの[血{ち}]は[永遠{えいえん}]にヨアブのこうべと、その[子孫{しそん}]のこうべに[帰{き}]すであろう。しかしダビデと、その[子孫{しそん}]と、その[家{いえ}]と、その[位{くらい}]とには、[主{しゅ}]から[賜{たま}]わる[平安{へいあん}]が[永久{えいきゅう}]にあるであろう」。", "34": "そこでエホヤダの[子{こ}]ベナヤは[上{のぼ}]っていって、[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。[彼{かれ}]は[荒野{あらの}]にある[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[葬{ほうむ}]られた。", "35": "[王{おう}]はエホヤダの[子{こ}]ベナヤを、ヨアブに[代{かわ}]って[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]とした。[王{おう}]はまた[祭司{さいし}]ザドクをアビヤタルに[代{かわ}]らせた。", "36": "また[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわし、シメイを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたはエルサレムのうちに、[自分{じぶん}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てて、そこに[住{す}]み、そこからどこへも[出{で}]てはならない。", "37": "あなたが[出{で}]て、キデロン[川{かわ}]を[渡{わた}]る[日{ひ}]には[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されることを、しかと[知{し}]らなければならない。あなたの[血{ち}]はあなたのこうべに[帰{き}]すであろう」。", "38": "シメイは[王{おう}]に[言{い}]った、「お[言葉{ことば}]は[結構{けっこう}]です。[王{おう}]、わが[主{しゅ}]の[仰{おお}]せられるとおりに、しもべはいたしましょう」。こうしてシメイは[久{ひさ}]しくエルサレムに[住{す}]んだ。", "39": "ところが三[年{ねん}]の[後{のち}]、シメイのふたりの[奴隷{どれい}]が、ガテの[王{おう}]マアカの[子{こ}]アキシのところへ[逃{に}]げ[去{さ}]った。[人々{ひとびと}]がシメイに[告{つ}]げて、「ごらんなさい、あなたの[奴隷{どれい}]はガテにいます」と[言{い}]ったので、", "40": "シメイは[立{た}]って、ろばにくらを[置{お}]き、ガテのアキシのところへ[行{い}]って、その[奴隷{どれい}]を[尋{たず}]ねた。すなわちシメイは[行{い}]ってその[奴隷{どれい}]をガテから[連{つ}]れてきたが、", "41": "シメイがエルサレムからガテへ[行{い}]って[帰{かえ}]ったことがソロモン[王{おう}]に[聞{きこ}]えたので、", "42": "[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわし、シメイを[召{め}]して[言{い}]った、「わたしはあなたに[主{しゅ}]をさして[誓{ちか}]わせ、かつおごそかにあなたを[戒{いまし}]めて、『あなたが[出{で}]て、どこかへ[行{ゆ}]く[日{ひ}]には、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されることを、しかと[知{し}]らなければならない』と[言{い}]ったではないか。そしてあなたは、わたしに『お[言葉{ことば}]は[結構{けっこう}]です。[従{したが}]います』と[言{い}]った。", "43": "ところで、あなたはなぜ[主{しゅ}]に[対{たい}]する[誓{ちか}]いと、わたしが[命{めい}]じた[命令{めいれい}]を[守{まも}]らなかったのか」。", "44": "[王{おう}]はまたシメイに[言{い}]った、「あなたは[自分{じぶん}]の[心{こころ}]に、あなたがわたしの[父{ちち}]ダビデにしたもろもろの[悪{あく}]を[知{し}]っている。[主{しゅ}]はあなたの[悪{あく}]をあなたのこうべに[報{むく}]いられるであろう。", "45": "しかしソロモン[王{おう}]は[祝福{しゅくふく}]をうけ、ダビデの[位{くらい}]は[永久{えいきゅう}]に[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]つであろう」。", "46": "[王{おう}]がエホヤダの[子{こ}]ベナヤに[命{めい}]じたので、[彼{かれ}]は[出{で}]ていってシメイを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。こうして[国{くに}]はソロモンの[手{て}]に[堅{かた}]く[立{た}]った。" }, "3": { "1": "ソロモン[王{おう}]はエジプトの[王{おう}]パロと[縁{ふち}]を[結{むす}]び、パロの[娘{むすめ}]をめとってダビデの[町{まち}]に[連{つ}]れてきて、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]と、エルサレムの[周囲{しゅうい}]の[城壁{じょうへき}]を[建{た}]て[終{おわ}]るまでそこにおらせた。", "2": "そのころまで[主{しゅ}]の[名{な}]のために[建{た}]てた[宮{みや}]がなかったので、[民{たみ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげていた。", "3": "ソロモンは[主{しゅ}]を[愛{あい}]し、[父{ちち}]ダビデの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]んだが、ただ[彼{かれ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "4": "ある[日{ひ}]、[王{おう}]はギベオンへ[行{い}]って、そこで[犠牲{ぎせい}]をささげようとした。それが[主要{しゅよう}]な[高{たか}]き[所{ところ}]であったからである。ソロモンは一千の[燔祭{はんさい}]をその[祭壇{さいだん}]にささげた。", "5": "ギベオンで[主{しゅ}]は[夜{よ}]の[夢{ゆめ}]にソロモンに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「あなたに[何{なに}]を[与{あた}]えようか、[求{もと}]めなさい」。", "6": "ソロモンは[言{い}]った、「あなたのしもべであるわたしの[父{ちち}]ダビデがあなたに[対{たい}]して[誠実{せいじつ}]と[公義{こうぎ}]と[真心{まごころ}]とをもって、あなたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]んだので、あなたは[大{おお}]いなるいつくしみを[彼{かれ}]に[示{しめ}]されました。またあなたは[彼{かれ}]のために、この[大{おお}]いなるいつくしみをたくわえて、[今日{こんにち}]、[彼{かれ}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]する[子{こ}]を[授{さづ}]けられました。", "7": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはこのしもべを、わたしの[父{ちち}]ダビデに[代{かわ}]って[王{おう}]とならせられました。しかし、わたしは[小{ちい}]さい[子供{こども}]であって、[出入{でい}]りすることを[知{し}]りません。", "8": "かつ、しもべはあなたが[選{えら}]ばれた、あなたの[民{たみ}]、すなわちその[数{かず}]が[多{おお}]くて、[数{かぞ}]えることも、[調{しら}]べることもできないほどのおびただしい[民{たみ}]の[中{なか}]におります。", "9": "それゆえ、[聞{き}]きわける[心{こころ}]をしもべに[与{あた}]えて、あなたの[民{たみ}]をさばかせ、わたしに[善悪{ぜんあく}]をわきまえることを[得{え}]させてください。だれが、あなたのこの[大{おお}]いなる[民{たみ}]をさばくことができましょう」。", "10": "ソロモンはこの[事{こと}]を[求{もと}]めたので、そのことが[主{しゅ}]のみこころにかなった。", "11": "そこで[神{かみ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたはこの[事{こと}]を[求{もと}]めて、[自分{じぶん}]のために[長命{ちょうめい}]を[求{もと}]めず、また[自分{じぶん}]のために[富{とみ}]を[求{もと}]めず、また[自分{じぶん}]の[敵{てき}]の[命{いのち}]をも[求{もと}]めず、ただ[訴{うった}]えをききわける[知恵{ちえ}]を[求{もと}]めたゆえに、", "12": "[見{み}]よ、わたしはあなたの[言葉{ことば}]にしたがって、[賢{かしこ}]い、[英明{えいめい}]な[心{こころ}]を[与{あた}]える。あなたの[先{さき}]にはあなたに[並{なら}]ぶ[者{もの}]がなく、あなたの[後{のち}]にもあなたに[並{なら}]ぶ[者{もの}]は[起{おこ}]らないであろう。", "13": "わたしはまたあなたの[求{もと}]めないもの、すなわち[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]をもあなたに[与{あた}]える。あなたの[生{い}]きているかぎり、[王{おう}]たちのうちにあなたに[並{なら}]ぶ[者{もの}]はないであろう。", "14": "もしあなたが、あなたの[父{ちち}]ダビデの[歩{あゆ}]んだように、わたしの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで、わたしの[定{さだ}]めと[命令{めいれい}]とを[守{まも}]るならば、わたしはあなたの[日{ひ}]を[長{なが}]くするであろう」。", "15": "ソロモンが[目{め}]をさましてみると、それは[夢{ゆめ}]であった。そこで[彼{かれ}]はエルサレムへ[行{い}]き、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげ、すべての[家来{けらい}]のために[祝宴{しゅくえん}]を[設{もう}]けた。", "16": "さて、ふたりの[遊女{ゆうじょ}]が[王{おう}]のところにきて、[王{おう}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。", "17": "ひとりの[女{おんな}]は[言{い}]った、「ああ、わが[主{しゅ}]よ、この[女{おんな}]とわたしとはひとつの[家{いえ}]に[住{す}]んでいますが、わたしはこの[女{おんな}]と[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]にいる[時{とき}]、[子{こ}]を[産{う}]みました。", "18": "ところがわたしの[産{う}]んだ[後{のち}]、三[日{か}][目{め}]にこの[女{おんな}]もまた[子{こ}]を[産{う}]みました。そしてわたしたちは[一緒{いっしょ}]にいましたが、[家{いえ}]にはほかにだれもわたしたちと[共{とも}]にいた[者{もの}]はなく、ただわたしたちふたりだけでした。", "19": "ところがこの[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[子{こ}]の[上{うえ}]に[伏{ふ}]したので、[夜{よる}]のうちにその[子{こ}]は[死{し}]にました。", "20": "[彼女{かのじょ}]は[夜中{よなか}]に[起{お}]きて、はしための[眠{ねむ}]っている[間{あいだ}]に、わたしの[子{こ}]をわたしのかたわらから[取{と}]って、[自分{じぶん}]のふところに[寝{ね}]かせ、[自分{じぶん}]の[死{し}]んだ[子{こ}]をわたしのふところに[寝{ね}]かせました。", "21": "わたしは[朝{あさ}]、[子{こ}]に[乳{ちち}]を[飲{の}]ませようとして[起{お}]きて[見{み}]ると[死{し}]んでいました。しかし[朝{あさ}]になってよく[見{み}]ると、それはわたしが[産{う}]んだ[子{こ}]ではありませんでした」。", "22": "ほかの[女{おんな}]は[言{い}]った、「いいえ、[生{い}]きているのがわたしの[子{こ}]です。[死{し}]んだのはあなたの[子{こ}]です」。[初{はじ}]めの[女{おんな}]は[言{い}]った、「いいえ、[死{し}]んだのがあなたの[子{こ}]です。[生{い}]きているのはわたしの[子{こ}]です」。[彼{かれ}]らはこのように[王{おう}]の[前{まえ}]に[言{い}]い[合{あ}]った。", "23": "この[時{とき}]、[王{おう}]は[言{い}]った、「ひとりは『この[生{い}]きているのがわたしの[子{こ}]で、[死{し}]んだのがあなたの[子{こ}]だ』と[言{い}]い、またひとりは『いいえ、[死{し}]んだのがあなたの[子{こ}]で、[生{い}]きているのはわたしの[子{こ}]だ』と[言{い}]う」。", "24": "そこで[王{おう}]は「[刀{かたな}]を[持{も}]ってきなさい」と[言{い}]ったので、[刀{かたな}]を[王{おう}]の[前{まえ}]に[持{も}]ってきた。", "25": "[王{おう}]は[言{い}]った、「[生{い}]きている[子{こ}]を二つに[分{わ}]けて、[半分{はんぶん}]をこちらに、[半分{はんぶん}]をあちらに[与{あた}]えよ」。", "26": "すると[生{い}]きている[子{こ}]の[母{はは}]である[女{おんな}]は、その[子{こ}]のために[心{こころ}]がやけるようになって、[王{おう}]に[言{い}]った、「ああ、わが[主{しゅ}]よ、[生{い}]きている[子{こ}]を[彼女{かのじょ}]に[与{あた}]えてください。[決{けっ}]してそれを[殺{ころ}]さないでください」。しかしほかのひとりは[言{い}]った、「それをわたしのものにも、あなたのものにもしないで、[分{わ}]けてください」。", "27": "すると[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[生{い}]きている[子{こ}]を[初{はじ}]めの[女{おんな}]に[与{あた}]えよ。[決{けっ}]して[殺{ころ}]してはならない。[彼女{かのじょ}]はその[母{はは}]なのだ」。", "28": "イスラエルは[皆{みな}][王{おう}]が[与{あた}]えた[判決{はんけつ}]を[聞{き}]いて[王{おう}]を[恐{おそ}]れた。[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]が[彼{かれ}]のうちにあって、さばきをするのを[見{み}]たからである。" }, "4": { "1": "ソロモン[王{おう}]はイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]の[王{おう}]であった。", "2": "[彼{かれ}]の[高官{こうかん}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。ザドクの[子{こ}]アザリヤは[祭司{さいし}]。", "3": "シシャの[子{こ}]エリホレフとアヒヤは[書記官{しょきかん}]。アヒルデの[子{こ}]ヨシャバテは[史官{しかん}]。", "4": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤは[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]。ザドクとアビヤタルは[祭司{さいし}]。", "5": "ナタンの[子{こ}]アザリヤは[代官{だいかん}]の[長{ちょう}]。ナタンの[子{こ}]ザブデは[祭司{さいし}]で、[王{おう}]の[友{とも}]であった。", "6": "アヒシャルは[宮内卿{くないきょう}]。アブダの[子{こ}]アドニラムは[徴募{ちょうぼ}]の[長{ちょう}]であった。", "7": "ソロモンはまたイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]に十二[人{にん}]の[代官{だいかん}]を[置{お}]いた。その[人々{ひとびと}]は[王{おう}]とその[家{いえ}]のために[食物{しょくもつ}]を[備{そな}]えた。すなわちおのおの一[年{ねん}]に一[月{つき}]ずつ[食物{しょくもつ}]を[備{そな}]えるのであった。", "8": "その[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。エフライムの[山地{さんち}]にはベンホル。", "9": "マカヅと、シャラビムと、ベテシメシと、エロン・ベテハナンにはベンデケル。", "10": "アルボテにはベンヘセデ、([彼{かれ}]はソコとヘペルの[全{ぜん}][地{ち}]を[担当{たんとう}]した)。", "11": "ドルの[高地{こうち}]の[全部{ぜんぶ}]にはベン・アビナダブ、([彼{かれ}]はソロモンの[娘{むすめ}]タパテを[妻{つま}]とした)。", "12": "アヒルデの[子{こ}]バアナはタアナクとメギドと、エズレルの[下{した}]、ザレタンのかたわらにあるベテシャンの[全{ぜん}][地{ち}]を[担当{たんとう}]して、ベテシャンからアベル・メホラに[至{いた}]り、ヨクメアムの[向{む}]こうにまで[及{およ}]んだ。", "13": "ラモテ・ギレアデにはベンゲベル、([彼{かれ}]はギレアデにあるマナセの[子{こ}]ヤイルの[村々{むらむら}]を[担当{たんとう}]し、またバシャンにあるアルゴブの[地方{ちほう}]の[城壁{じょうへき}]と[青銅{せいどう}]の[貫{かん}]の[木{き}]のある[大{おお}]きな[町{まち}]六十を[担当{たんとう}]した)。", "14": "マハナイムにはイドの[子{こ}]アヒナダブ。", "15": "ナフタリにはアヒマアズ、([彼{かれ}]もソロモンの[娘{むすめ}]バスマテを[妻{つま}]にめとった)。", "16": "アセルとベアロテにはホシャイの[子{こ}]バアナ。", "17": "イッサカルにはパルアの[子{こ}]ヨシャパテ。", "18": "ベニヤミンにはエラの[子{こ}]シメイ。", "19": "アモリびとの[王{おう}]シホンの[地{ち}]およびバシャンの[王{おう}]オグの[地{ち}]なるギレアデの[地{ち}]にはウリの[子{こ}]ゲベル。[彼{かれ}]はその[地{ち}]のただひとりの[代官{だいかん}]であった。", "20": "ユダとイスラエルの[人々{ひとびと}]は[多{おお}]くて、[海{うみ}]べの[砂{すな}]のようであったが、[彼{かれ}]らは[飲{の}]み[食{く}]いして[楽{たの}]しんだ。", "21": "ソロモンはユフラテ[川{かわ}]からペリシテびとの[地{ち}]と、エジプトの[境{さかい}]に[至{いた}]るまでの[諸国{しょこく}]を[治{おさ}]めたので、[皆{みな}]みつぎ[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきて、ソロモンの[一生{いっしょう}]のあいだ[仕{つか}]えた。", "22": "さてソロモンの一[日{にち}]の[食物{しょくもつ}]は[細{こま}]かい[麦粉{むぎこ}]三十コル、[荒{あら}]い[麦粉{むぎこ}]六十コル、", "23": "[肥{こ}]えた[牛{うし}]十[頭{とう}]、[牧場{まきば}]の[牛{うし}]二十[頭{とう}]、[羊{ひつじ}]百[頭{とう}]で、そのほかに[雄{お}]じか、かもしか、こじか、および[肥{こ}]えた[鳥{とり}]があった。", "24": "これはソロモンがユフラテ[川{かわ}]の[西{にし}]の[地方{ちほう}]をテフサからガザまで、ことごとく[治{おさ}]めたからである。すなわち[彼{かれ}]はユフラテ[川{かわ}]の[西{にし}]の[諸王{しょおう}]をことごとく[治{おさ}]め、[周囲{しゅうい}][至{いた}]る[所{ところ}]に[平安{へいあん}]を[得{え}]た。", "25": "ソロモンの[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、ユダとイスラエルはダンからベエルシバに[至{いた}]るまで、[安{やす}]らかにおのおの[自分{じぶん}]たちのぶどうの[木{き}]の[下{した}]と、いちじくの[木{き}]の[下{した}]に[住{す}]んだ。", "26": "ソロモンはまた[戦車{せんしゃ}]の[馬{うま}]の、うまや四千と、[騎兵{きへい}]一万二千を[持{も}]っていた。", "27": "そしてそれらの[代官{だいかん}]たちはおのおの[当番{とうばん}]の[月{つき}]にソロモン[王{おう}]のため、およびすべてソロモン[王{おう}]の[食卓{しょくたく}]に[連{つら}]なる[者{もの}]のために、[食物{しょくもつ}]を[備{そな}]えて[欠{か}]けることのないようにした。", "28": "また[彼{かれ}]らはおのおのその[割当{わりあて}]にしたがって[馬{うま}]および[早馬{はやうま}]に[食{く}]わせる[大麦{おおむぎ}]とわらを、その[馬{うま}]のいる[所{ところ}]に[持{も}]ってきた。", "29": "[神{かみ}]はソロモンに[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りを[授{さづ}]け、また[海{うみ}]べの[砂原{すなはら}]のように[広{ひろ}]い[心{こころ}]を[授{さづ}]けられた。", "30": "ソロモンの[知恵{ちえ}]は[東{ひがし}]の[人々{ひとびと}]の[知恵{ちえ}]とエジプトのすべての[知恵{ちえ}]にまさった。", "31": "[彼{かれ}]はすべての[人{ひと}]よりも[賢{かしこ}]く、エズラびとエタンよりも、またマホルの[子{こ}]ヘマン、カルコル、ダルダよりも[賢{かしこ}]く、その[名声{めいせい}]は[周囲{しゅうい}]のすべての[国々{くにぐに}]に[聞{きこ}]えた。", "32": "[彼{かれ}]はまた[箴言{しんげん}]三千を[説{と}]いた。またその[歌{うた}]は一千五[首{しゅ}]あった。", "33": "[彼{かれ}]はまた[草木{くさき}]のことを[論{ろん}]じてレバノンの[香柏{こうはく}]から[石{いし}]がきにはえるヒソプにまで[及{およ}]んだ。[彼{かれ}]はまた[獣{けもの}]と[鳥{とり}]と[這{は}]うものと[魚{うお}]のことを[論{ろん}]じた。", "34": "[諸国{しょこく}]の[人々{ひとびと}]はソロモンの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]くためにきた。[地{ち}]の[諸王{しょおう}]はソロモンの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]いて[人{ひと}]をつかわした。" }, "5": { "1": "さてツロの[王{おう}]ヒラムは、ソロモンが[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれ、その[父{ちち}]に[代{かわ}]って、[王{おう}]となったのを[聞{き}]いて、[家来{けらい}]をソロモンにつかわした。ヒラムは[常{つね}]にダビデを[愛{あい}]したからである。", "2": "そこでソロモンはヒラムに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、", "3": "「あなたの[知{し}]られるとおり、[父{ちち}]ダビデはその[周囲{しゅうい}]にあった[敵{てき}]との[戦{たたか}]いのゆえに、[彼{かれ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てることができず、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをその[足{あし}]の[裏{うら}]の[下{した}]に[置{お}]かれるのを[待{ま}]ちました。", "4": "ところが[今{いま}]わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわたしに[四方{しほう}]の[太平{たいへい}]を[賜{たま}]わって、[敵{てき}]もなく、[災{わざわい}]もなくなったので、", "5": "[主{しゅ}]が[父{ちち}]ダビデに『おまえに[代{かわ}]って、おまえの[位{くらい}]に、わたしがつかせるおまえの[子{こ}]、その[人{ひと}]がわが[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てるであろう』と[言{い}]われたように、わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てようと[思{おも}]います。", "6": "それゆえ、あなたは[命令{めいれい}]を[下{くだ}]して、レバノンの[香柏{こうはく}]をわたしのために[切{き}]り[出{だ}]させてください。わたしのしもべたちをあなたのしもべたちと[一緒{いっしょ}]に[働{はたら}]かせます。またわたしはすべてあなたのおっしゃるとおり、あなたのしもべたちの[賃銀{ちんぎん}]をあなたに[払{はら}]います。あなたの[知{し}]られるとおり、わたしたちのうちにはシドンびとのように[木{き}]を[切{き}]るに[巧{たく}]みな[人{ひと}]がないからです」。", "7": "ヒラムはソロモンの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び、「きょう、[主{しゅ}]はあがむべきかな。[主{しゅ}]はこのおびただしい[民{たみ}]を[治{おさ}]める[賢{かしこ}]い[子{こ}]をダビデに[賜{たま}]わった」と[言{い}]った。", "8": "そしてヒラムはソロモンに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「わたしはあなたが[申{もう}]しおくられたことを[聞{き}]きました。[香柏{こうはく}]の[材木{ざいもく}]と、いとすぎの[材木{ざいもく}]については、すべてお[望{のぞ}]みのようにいたします。", "9": "わたしのしもべどもにそれをレバノンから[海{うみ}]に[運{はこ}]びおろさせましょう。わたしはそれをいかだに[組{く}]んで、[海路{かいろ}]、あなたの[指示{しじ}]される[場所{ばしょ}]まで[送{おく}]り、そこでそれをくずしましょう。あなたはそれを[受{う}]け[取{と}]ってください。また、あなたはわたしの[家{いえ}]のために[食物{しょくもつ}]を[供給{きょうきゅう}]して、わたしの[望{のぞ}]みをかなえてください」。", "10": "こうしてヒラムはソロモンにすべて[望{のぞ}]みのように[香柏{こうはく}]の[材木{ざいもく}]と、いとすぎの[材木{ざいもく}]を[与{あた}]えた。", "11": "またソロモンはヒラムにその[家{いえ}]の[食物{しょくもつ}]として[小麦{こむぎ}]二万コルを[与{あた}]え、またオリブをつぶして[取{と}]った[油{あぶら}]二万コルを[与{あた}]えた。このようにソロモンは[年々{ねんねん}]ヒラムに[与{あた}]えた。", "12": "[主{しゅ}]は[約束{やくそく}]されたようにソロモンに[知恵{ちえ}]を[賜{たま}]わった。またヒラムとソロモンの[間{あいだ}]は[平和{へいわ}]であって、[彼{かれ}]らふたりは[条約{じょうやく}]を[結{むす}]んだ。", "13": "ソロモン[王{おう}]はイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]から[強制的{きょうせいてき}]に[労働者{ろうどうしゃ}]を[徴募{ちょうぼ}]した。その[徴募{ちょうぼ}][人員{じんいん}]は三万[人{にん}]であった。", "14": "ソロモンは[彼{かれ}]らを一か[月{げつ}][交代{こうたい}]に一万[人{にん}]ずつレバノンにつかわした。すなわち一か[月{げつ}]レバノンに、二か[月{げつ}][家{いえ}]にあり、アドニラムは[徴募{ちょうぼ}]の[監督{かんとく}]であった。", "15": "ソロモンにはまた[荷{に}]を[負{お}]う[者{もの}]が七万[人{にん}]、[山{やま}]で[石{いし}]を[切{き}]る[者{もの}]が八万[人{にん}]あった。", "16": "ほかにソロモンには[工事{こうじ}]を[監督{かんとく}]する[上役{うわやく}]の[官吏{かんり}]が三千三百[人{にん}]あって、[工事{こうじ}]に[働{はたら}]く[民{たみ}]を[監督{かんとく}]した。", "17": "[王{おう}]は[命{めい}]じて[大{おお}]きい[高価{こうか}]な[石{いし}]を[切{き}]り[出{だ}]させ、[切{き}]り[石{いし}]をもって[宮{みや}]の[基{もとい}]をすえさせた。", "18": "こうしてソロモンの[建築者{けんちくしゃ}]と、ヒラムの[建築者{けんちくしゃ}]およびゲバルびとは[石{いし}]を[切{き}]り、[材木{ざいもく}]と[石{いし}]とを[宮{みや}]を[建{た}]てるために[備{そな}]えた。" }, "6": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトの[地{ち}]を[出{で}]て[後{のち}]四百八十[年{ねん}]、ソロモンがイスラエルの[王{おう}]となって[第{だい}]四[年{ねん}]のジフの[月{つき}]すなわち二[月{がつ}]に、ソロモンは[主{しゅ}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てることを[始{はじ}]めた。", "2": "ソロモン[王{おう}]が[主{しゅ}]のために[建{た}]てた[宮{みや}]は[長{なが}]さ六十キュビト、[幅{はば}]二十キュビト、[高{たか}]さ三十キュビトであった。", "3": "[宮{みや}]の[拝殿{はいでん}]の[前{まえ}]の[廊{ろう}]は[宮{みや}]の[幅{はば}]にしたがって[長{なが}]さ二十キュビト、その[幅{はば}]は[宮{みや}]の[前{まえ}]で十キュビトであった。", "4": "[彼{かれ}]は[宮{みや}]に、[内側{うちがわ}]の[広{ひろ}]い[枠{わく}]の[窓{まど}]を[造{つく}]った。", "5": "また[宮{みや}]の[壁{かべ}]につけて[周囲{しゅうい}]に[脇屋{わきや}]を[設{もう}]け、[宮{みや}]の[壁{かべ}]すなわち[拝殿{はいでん}]と[本殿{ほんでん}]の[壁{かべ}]の[周囲{しゅうい}]に[建{た}]てめぐらし、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]に[脇間{わきま}]があるようにした。", "6": "[下{した}]の[脇間{わきま}]は[広{ひろ}]さ五キュビト、[中{なか}]の[広{ひろ}]さ六キュビト、[第{だい}]三のは[広{ひろ}]さ七キュビトであった。[宮{みや}]の[外側{そとがわ}]には[壁{かべ}]に[段{だん}]を[造{つく}]って、[梁{はり}]を[宮{みや}]の[壁{かべ}]の[中{なか}]に[差{さ}]し[込{こ}]まないようにした。", "7": "[宮{みや}]は[建{た}]てる[時{とき}]に、[石{いし}][切{き}]り[場{ば}]で[切{き}]り[整{ととの}]えた[石{いし}]をもって[造{つく}]ったので、[建{た}]てている[間{あいだ}]は[宮{みや}]のうちには、つちも、おのも、その[他{た}]の[鉄器{てっき}]もその[音{おと}]が[聞{きこ}]えなかった。", "8": "[下{した}]の[脇間{わきま}]の[入口{いりぐち}]は[宮{みや}]の[右側{みぎがわ}]にあり、[回{まわ}]り[階段{かいだん}]によって[中{なか}]の[脇間{わきま}]に、[中{なか}]の[脇間{わきま}]から[第{だい}]三の[脇間{わきま}]にのぼった。", "9": "こうして[彼{かれ}]は[宮{みや}]を[建{た}]て[終{おわ}]り、[香柏{こうはく}]のたるきと[板{いた}]をもって[宮{みや}]の[天井{てんじょう}]を[造{つく}]った。", "10": "また[宮{みや}]につけて、おのおの[高{たか}]さ五キュビトの[脇間{わきま}]のある[脇屋{わきや}]を[建{た}]てめぐらし、[香柏{こうはく}]の[材木{ざいもく}]をもって[宮{みや}]に[接続{せつぞく}]させた。", "11": "そこで[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がソロモンに[臨{のぞ}]んだ、", "12": "「あなたが[建{た}]てるこの[宮{みや}]については、もしあなたがわたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、おきてを[行{おこな}]い、すべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、それに[従{したが}]って[歩{あゆ}]むならば、わたしはあなたの[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]したことを[成就{じょうじゅ}]する。", "13": "そしてわたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]のうちに[住{す}]み、わたしの[民{たみ}]イスラエルを[捨{す}]てることはない」。", "14": "こうしてソロモンは[宮{みや}]を[建{た}]て[終{おわ}]った。", "15": "[彼{かれ}]は[香柏{こうはく}]の[板{いた}]をもって[宮{みや}]の[壁{かべ}]の[内側{うちがわ}]を[張{は}]った。すなわち[宮{みや}]の[床{ゆか}]から[天井{てんじょう}]のたるきまで[香柏{こうはく}]の[板{いた}]で[張{は}]った。また、いとすぎの[板{いた}]をもって[宮{みや}]の[床{ゆか}]を[張{は}]った。", "16": "また[宮{みや}]の[奥{おく}]に二十キュビトの[室{しつ}]を[床{ゆか}]から[天井{てんじょう}]のたるきまで[香柏{こうはく}]の[板{いた}]をもって[造{つく}]った。すなわち[宮{みや}]の[内{うち}]に[至聖所{しせいじょ}]としての[本堂{ほんどう}]を[造{つく}]った。", "17": "[宮{みや}]すなわち[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]にある[拝殿{はいでん}]は[長{なが}]さ四十キュビトであった。", "18": "[宮{みや}]の[内{うち}][側{がわ}]の[香柏{こうはく}]の[板{いた}]は、ひさごの[形{かたち}]と、[咲{さ}]いた[花{はな}]を[浮彫{うきぼり}]りにしたもので、みな[香柏{こうはく}]の[板{いた}]で、[石{いし}]は[見{み}]えなかった。", "19": "そして[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]を[置{お}]くために、[宮{みや}]の[内{うち}]の[奥{おく}]に[本殿{ほんでん}]を[設{もう}]けた。", "20": "[本殿{ほんでん}]は[長{なが}]さ二十キュビト、[幅{はば}]二十キュビト、[高{たか}]さ二十キュビトであって、[純金{じゅんきん}]でこれをおおった。また[香柏{こうはく}]の[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]った。", "21": "ソロモンは[純金{じゅんきん}]をもって[宮{みや}]の[内{うち}][側{がわ}]をおおい、[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]に[金{きん}]の[鎖{くさり}]をもって[隔{へだ}]てを[造{つく}]り、[金{きん}]をもってこれをおおった。", "22": "また[金{きん}]をもって[残{のこ}]らず[宮{みや}]をおおい、ついに[宮{みや}]を[飾{かざ}]ることをことごとく[終{お}]えた。また[本殿{ほんでん}]に[属{ぞく}]する[祭壇{さいだん}]をことごとく[金{きん}]でおおった。", "23": "[本殿{ほんでん}]のうちにオリブの[木{き}]をもって二つのケルビムを[造{つく}]った。その[高{たか}]さはおのおの十キュビト。", "24": "そのケルブの一つの[翼{つばさ}]の[長{なが}]さは五キュビト、またそのケルブの[他{た}]の[翼{つばさ}]の[長{なが}]さも五キュビトであった。一つの[翼{つばさ}]の[端{はし}]から[他{た}]の[翼{つばさ}]の[端{はし}]までは十キュビトあった。", "25": "[他{た}]のケルブも十キュビトであって、二つのケルビムは[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]、[同{おな}]じ[形{かたち}]であった。", "26": "このケルブの[高{たか}]さは十キュビト、かのケルブの[高{たか}]さも[同{おな}]じであった。", "27": "ソロモンは[宮{みや}]のうちの[奥{おく}]にケルビムをすえた。ケルビムの[翼{つばさ}]を[伸{の}]ばしたところ、このケルブの[翼{つばさ}]はこの[壁{かべ}]に[達{たっ}]し、かのケルブの[翼{つばさ}]はかの[壁{かべ}]に[達{たっ}]し、[他{た}]の二つの[翼{つばさ}]は[宮{みや}]の[中{なか}]で[互{たがい}]に[触{ふ}]れ[合{あ}]った。", "28": "[彼{かれ}]は[金{きん}]をもってそのケルビムをおおった。", "29": "[彼{かれ}]は[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]の[壁{かべ}]に、[内外{ないがい}]の[室{しつ}]とも[皆{みな}]ケルビムと、しゅろの[木{き}]と、[咲{さ}]いた[花{はな}]の[形{かたち}]の[彫{ほ}]り[物{もの}]を[刻{きざ}]み、", "30": "[宮{みや}]の[床{ゆか}]は、[内外{ないがい}]の[室{しつ}]とも[金{きん}]でおおった。", "31": "[本殿{ほんでん}]の[入口{いりぐち}]にはオリブの[木{き}]のとびらを[造{つく}]った。そのとびらの[上{うえ}]のかまちと[脇{わき}][柱{ばしら}]とで五[辺{へん}][形{けい}]をなしていた。", "32": "その二つのとびらもオリブの[木{き}]であって、ソロモンはその[上{うえ}]にケルビムと、しゅろの[木{き}]と、[咲{さ}]いた[花{はな}]の[形{かたち}]を[刻{きざ}]み、[金{きん}]をもっておおった。すなわちケルビムと、しゅろの[木{き}]の[上{うえ}]に[金{きん}]を[着{き}]せた。", "33": "こうしてソロモンはまた[拝殿{はいでん}]の[入口{いりぐち}]のためにオリブの[木{き}]で[四角{しかく}]の[形{かたち}]に[脇{わき}][柱{ばしら}]を[造{つく}]った。", "34": "その二つのとびらはいとすぎであって、一つのとびらは二つにたたむ[折{お}]り[戸{と}]であり、[他{た}]のとびらも二つにたたむ[折{お}]り[戸{と}]であった。", "35": "ソロモンはその[上{うえ}]にケルビムと、しゅろの[木{き}]と、[咲{さ}]いた[花{はな}]を[刻{きざ}]み、[金{きん}]をもって[彫{ほ}]り[物{もの}]の[上{うえ}]を[形{かたち}]どおりにおおった。", "36": "また[切{き}]り[石{いし}]三かさねと、[香柏{こうはく}]の[角材{かくざい}]ひとかさねとをもって[内庭{うちにわ}]を[造{つく}]った。", "37": "[第{だい}]四[年{ねん}]のジフの[月{つき}]に[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基{もとい}]をすえ、", "38": "[第{だい}]十一[年{ねん}]のブルの[月{つき}]すなわち八[月{がつ}]に、[宮{みや}]のすべての[部分{ぶぶん}]が[設計{せっけい}]どおりに[完成{かんせい}]した。ソロモンはこれを[建{た}]てるのに七[年{ねん}]を[要{よう}]した。" }, "7": { "1": "またソロモンは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[建{た}]てたが、十三[年{ねん}]かかってその[家{いえ}]を[全部{ぜんぶ}][建{た}]て[終{おわ}]った。", "2": "[彼{かれ}]はレバノンの[森{もり}]の[家{いえ}]を[建{た}]てた。[長{なが}]さ百キュビト、[幅{はば}]五十キュビト、[高{たか}]さ三十キュビトで、三[列{れつ}]の[香柏{こうはく}]の[柱{はしら}]があり、その[柱{はしら}]の[上{うえ}]に[香柏{こうはく}]の[梁{はり}]があった。", "3": "四十五[本{ほん}]の[柱{はしら}]の[上{うえ}]にある[室{しつ}]は[香柏{こうはく}]の[板{いた}]でおおった。[柱{はしら}]は[各{かく}][列{れつ}]十五[本{ほん}]あった。", "4": "また[窓{まど}]わくが三[列{れつ}]あって、[窓{まど}]と[窓{まど}]と三[段{だん}]に[向{む}]かい[合{あ}]っていた。", "5": "[戸口{とぐち}]と[窓{まど}]はみな[四角{しかく}]の[枠{わく}]をもち、[窓{まど}]と[窓{まど}]と三[段{だん}]に[向{む}]かい[合{あ}]った。", "6": "また[柱{はしら}]の[広間{ひろま}]を[造{つく}]った。[長{なが}]さ五十キュビト、[幅{はば}]三十キュビトであった。[柱{はしら}]の[前{まえ}]に一つの[広間{ひろま}]があり、その[玄関{げんかん}]に[柱{はしら}]とひさしがあった。", "7": "またソロモンはみずから[審判{しんぱん}]をするために[玉座{ぎょくざ}]の[広間{ひろま}]、すなわち[審判{しんぱん}]の[広間{ひろま}]を[造{つく}]った。[床{ゆか}]からたるきまで[香柏{こうはく}]をもっておおった。", "8": "ソロモンが[住{す}]んだ[宮殿{きゅうでん}]はその[広間{ひろま}]のうしろの[他{た}]の[庭{にわ}]にあって、その[造作{ぞうさ}]は[同{おな}]じであった。ソロモンはまた[彼{かれ}]がめとったパロの[娘{むすめ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てたが、その[広間{ひろま}]と[同{おな}]じであった。", "9": "これらはみな[内外{ないがい}]とも、[土台{どだい}]から[軒{のき}]まで、また[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]から[大庭{おおにわ}]まで、[寸法{すんぽう}]に[合{あ}]わせて[切{き}]った[石{いし}]、すなわち、のこぎりでひいた[高価{こうか}]な[石{いし}]で[造{つく}]られた。", "10": "また[土台{どだい}]は[高価{こうか}]な[石{いし}]、[大{おお}]きな[石{いし}]、すなわち八キュビトの[石{いし}]、十キュビトの[石{いし}]であった。", "11": "その[上{うえ}]には[寸法{すんぽう}]に[合{あ}]わせて[切{き}]った[高価{こうか}]な[石{いし}]と[香柏{こうはく}]とがあった。", "12": "また[大庭{おおにわ}]の[周囲{しゅうい}]には三かさねの[切{き}]り[石{いし}]と、一かさねの[香柏{こうはく}]の[角材{かくざい}]があった。[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[内{うち}][庭{にわ}]と[宮殿{きゅうでん}]の[広間{ひろま}]の[庭{にわ}]の[場合{ばあい}]と[同{おな}]じである。", "13": "ソロモン[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわしてツロからヒラムを[呼{よ}]んできた。", "14": "[彼{かれ}]はナフタリの[部族{ぶぞく}]の[寡婦{かふ}]の[子{こ}]であって、その[父{ちち}]はツロの[人{ひと}]で、[青銅{せいどう}]の[細工人{さいくにん}]であった。ヒラムは[青銅{せいどう}]のいろいろな[細工{さいく}]をする[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りと[知識{ちしき}]に[満{み}]ちた[者{もの}]であったが、ソロモン[王{おう}]のところにきて、そのすべての[細工{さいく}]をした。", "15": "[彼{かれ}]は[青銅{せいどう}]の[柱{はしら}]二[本{ほん}]を[鋳{い}]た。一[本{ぽん}]の[柱{はしら}]の[高{たか}]さは十八キュビト、そのまわりは[綱{つな}]をもって[測{はか}]ると十二キュビトあり、[指{ゆび}]四[本{ほん}]の[厚{あつ}]さで[空洞{くうどう}]であった。[他{た}]の[柱{はしら}]も[同{おな}]じである。", "16": "また[青銅{せいどう}]を[溶{と}]かして[柱頭{ちゅうとう}]二つを[造{つく}]り、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にすえた。その一つの[柱頭{ちゅうとう}]の[高{たか}]さは五キュビト、[他{た}]の[柱頭{ちゅうとう}]の[高{たか}]さも五キュビトであった。", "17": "[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]のために[鎖{くさり}]に[編{あ}]んだ[飾{かざ}]りひもで[市松{いちまつ}][模様{もよう}]の[網{あみ}][細工{ざいく}]二つを[造{つく}]った。すなわちこの[柱頭{ちゅうとう}]のために一つ、かの[柱頭{ちゅうとう}]のために一つを[造{つく}]った。", "18": "またざくろを[造{つく}]った。すなわち二[並{なら}]びのざくろを一つの[網{あみ}][細工{ざいく}]の[上{うえ}]のまわりに[造{つく}]って、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]を[巻{ま}]いた。[他{た}]の[柱頭{ちゅうとう}]にも[同{おな}]じようにした。", "19": "この[廊{ろう}]の[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の[上{うえ}]に四キュビトのゆりの[花{はな}]の[細工{さいく}]があった。", "20": "二つの[柱{はしら}]の[上端{じょうたん}]の[丸{まる}]い[突出{とっしゅつ}][部{ぶ}]の[上{うえ}]にある[網{あみ}][細工{ざいく}]の[柱頭{ちゅうとう}]の[周囲{しゅうい}]には、おのおの二百のざくろが二[並{なら}]びになっていた。", "21": "この[柱{はしら}]を[神殿{しんでん}]の[廊{ろう}]に[立{た}]てた。すなわち[南{みなみ}]に[柱{はしら}]を[立{た}]てて、その[名{な}]をヤキンと[名{な}]づけ、[北{きた}]に[柱{はしら}]を[立{た}]てて、その[名{な}]をボアズと[名{な}]づけた。", "22": "その[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にはゆりの[花{はな}]の[細工{さいく}]があった。こうしてその[柱{はしら}]の[造作{ぞうさ}]ができあがった。", "23": "また[海{うみ}]を[鋳{い}]て[造{つく}]った。[縁{ふち}]から[縁{ふち}]まで十キュビトであって、[周囲{しゅうい}]は[円形{えんけい}]をなし、[高{たか}]さ五キュビトで、その[周囲{しゅうい}]は[綱{つな}]をもって[測{はか}]ると三十キュビトであった。", "24": "その[縁{ふち}]の[下{した}]には三十キュビトの[周囲{しゅうい}]をめぐるひさごがあって、[海{うみ}]の[周囲{しゅうい}]を[囲{かこ}]んでいた。そのひさごは二[並{なら}]びで、[海{うみ}]を[鋳{い}]る[時{とき}]に[鋳{い}]たものである。", "25": "その[海{うみ}]は十二の[牛{うし}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれ、その三つは[北{きた}]に[向{む}]かい、三つは[西{にし}]に[向{む}]かい、三つは[南{みなみ}]に[向{む}]かい、三つは[東{ひがし}]に[向{む}]かっていた。[海{うみ}]はその[上{うえ}]に[置{お}]かれ、[牛{うし}]のうしろは[皆{みな}][内{うち}]に[向{む}]かっていた。", "26": "[海{うみ}]の[厚{あつ}]さは[手{て}]の[幅{はば}]で、その[縁{ふち}]は[杯{はい}]の[縁{ふち}]のように、ゆりの[花{はな}]に[似{に}]せて[造{つく}]られた。[海{うみ}]には[水{みず}]が二千バテはいった。", "27": "また[青銅{せいどう}]の[台{だい}]を十[個{こ}][造{つく}]った。[台{だい}]は[長{なが}]さ四キュビト、[幅{はば}]四キュビト、[高{たか}]さ三キュビトであった。", "28": "その[台{だい}]の[構造{こうぞう}]は[次{つぎ}]のとおりである。[台{だい}]には[鏡板{かがみいた}]があり、[鏡板{かがみいた}]は[枠{わく}]の[中{なか}]にあった。", "29": "[枠{わく}]の[中{なか}]にある[鏡板{かがみいた}]には、ししと[牛{うし}]とケルビムとがあり、また、ししと[牛{うし}]の[上{うえ}]と[下{した}]にある[枠{わく}]の[斜面{しゃめん}]には[花{はな}][飾{かざ}]りが[細工{さいく}]してあった。", "30": "また[台{だい}]にはおのおの四つの[青銅{せいどう}]の[車輪{しゃりん}]と、[青銅{せいどう}]の[車軸{しゃじく}]があり、その四すみには[洗盤{せんばん}]のささえがあった。そのささえは、おのおの[花{はな}][飾{かざ}]りのかたわらに[鋳{い}]て[造{つく}]りつけてあった。", "31": "その[口{くち}]は一キュビト[上{うえ}]に[突{つ}]き[出{で}]て、[台{だい}]の[頂{いただき}]の[内{うち}]にあり、その[口{くち}]は[丸{まる}]く、[台座{だいざ}]のように[造{つく}]られ、[深{ふか}]さ一キュビト[半{はん}]であった。またその[口{くち}]には[彫{ほ}]り[物{もの}]があった。その[鏡板{かがみいた}]は[四角{しかく}]で、[丸{まる}]くなかった。", "32": "四つの[車輪{しゃりん}]は[鏡板{かがみいた}]の[下{した}]にあり、[車軸{しゃじく}]は[台{だい}]に[取{と}]り[付{つ}]けてあり、[車輪{しゃりん}]の[高{たか}]さはおのおの一キュビト[半{はん}]であった。", "33": "[車輪{しゃりん}]の[構造{こうぞう}]は[戦車{せんしゃ}]の[車輪{しゃりん}]の[構造{こうぞう}]と[同{おな}]じで、その[車軸{しゃじく}]と[縁{ふち}]と[輻{や}]と[轂{こしき}]とはみな[鋳物{いもの}]であった。", "34": "おのおのの[台{だい}]の四すみに四つのささえがあり、そのささえは[台{だい}]の[一部{いちぶ}]をなしていた。", "35": "[台{だい}]の[上{うえ}]には[高{たか}]さ[半{はん}]キュビトの[丸{まる}]い[帯{おび}][輪{わ}]があった。そして[台{だい}]の[上{うえ}]にあるその[支柱{しちゅう}]と[鏡板{かがみいた}]とはその[一部{いちぶ}]をなしていた。", "36": "その[支柱{しちゅう}]の[表面{ひょうめん}]と[鏡板{かがみいた}]にはそれぞれの[場所{ばしょ}]に、ケルビムと、ししと、しゅろを[刻{きざ}]み、またその[周囲{しゅうい}]に[花{はな}][飾{かざ}]りを[施{ほどこ}]した。", "37": "このようにして十[個{こ}]の[台{だい}]を[造{つく}]った。それはみな[同{おな}]じ[鋳方{いかた}]、[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]、[同{おな}]じ[形{かたち}]であった。", "38": "また[青銅{せいどう}]の[洗盤{せんばん}]を十[個{こ}][造{つく}]った。[洗盤{せんばん}]はおのおの四十バテの[水{みず}]がはいり、[洗盤{せんばん}]はおのおの四キュビトであった。十[個{こ}]の[台{だい}]の[上{うえ}]にはおのおの一つずつの[洗盤{せんばん}]があった。", "39": "その[台{だい}]の五[個{こ}]を[宮{みや}]の[南{みなみ}]の[方{ほう}]に、五[個{こ}]を[宮{みや}]の[北{きた}]の[方{ほう}]に[置{お}]き、[宮{みや}]の[東南{とうなん}]の[方{ほう}]に[海{うみ}]をすえた。", "40": "ヒラムはまたつぼと[十能{じゅうのう}]と[鉢{はち}]を[造{つく}]った。こうしてヒラムはソロモン[王{おう}]のために[主{しゅ}]の[宮{みや}]のすべての[細工{さいく}]をなし[終{お}]えた。", "41": "すなわち二[本{ほん}]の[柱{はしら}]と、その[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の二つの[玉{たま}]と、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の二つの[玉{たま}]をおおう二つの[網{あみ}][細工{ざいく}]と、", "42": "その二つの[網{あみ}][細工{ざいく}]のためのざくろ四百。このざくろは一つの[網{あみ}][細工{ざいく}]に、二[並{なら}]びにつけて、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の二つの[玉{たま}]を[巻{ま}]いた。", "43": "また十[個{こ}]の[台{だい}]と、その[台{だい}]の[上{うえ}]の十[個{こ}]の[洗盤{せんばん}]と、", "44": "一つの[海{うみ}]と、その[海{うみ}]の[下{した}]の十二の[牛{うし}]とであった。", "45": "さてつぼと[十能{じゅうのう}]と[鉢{はち}]、すなわちヒラムがソロモン[王{おう}]のために[造{つく}]った[主{しゅ}]の[宮{みや}]のこれらの[器{うつわ}]はみな[光{ひかり}]のある[青銅{せいどう}]であった。", "46": "[王{おう}]はヨルダンの[低地{ていち}]で、スコテとザレタンの[間{あいだ}]の[粘土{ねんど}]の[地{ち}]でこれらを[鋳{い}]た。", "47": "ソロモンはその[器{うつわ}]が[非常{ひじょう}]に[多{おお}]かったので、[皆{みな}]それをはからずにおいた。その[青銅{せいどう}]の[重{おも}]さは、はかり[得{え}]なかった。", "48": "またソロモンは[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあるもろもろの[器{うつわ}]を[造{つく}]った。すなわち[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]と、[供{そな}]えのパンを[載{の}]せる[金{きん}]の[机{つくえ}]、", "49": "および[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]。この[燭台{しょくだい}]は[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]に、五つは[南{みなみ}]に、五つは[北{きた}]にあった。また[金{きん}]の[花{はな}]と、ともしび[皿{さら}]と、[心{こころ}]かきと、", "50": "[純金{じゅんきん}]の[皿{さら}]と、[心切{しんき}]りばさみと、[鉢{はち}]と、[香{こう}]の[杯{はい}]と、[心取{しんと}]り[皿{ざら}]と、[至聖所{しせいじょ}]である[宮{みや}]の[奥{おく}]のとびらのためおよび、[宮{みや}]の[拝殿{はいでん}]のとびらのために、[金{きん}]のひじつぼを[造{つく}]った。", "51": "こうしてソロモン[王{おう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]のために[造{つく}]るすべての[細工{さいく}]は[終{おわ}]った。そしてソロモンは[父{ちち}]ダビデがささげた[物{もの}]、すなわち[金銀{きんぎん}]および[器物{うつわもの}]を[携{たずさ}]え[入{はい}]り、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[宝蔵{ほうぞう}]の[中{なか}]にたくわえた。" }, "8": { "1": "ソロモンは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をダビデの[町{まち}]、すなわちシオンからかつぎ[上{のぼ}]ろうとして、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと、すべての[部族{ぶぞく}]のかしらたちと、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちをエルサレムでソロモン[王{おう}]のもとに[召{め}]し[集{あつ}]めた。", "2": "イスラエルの[人{ひと}]は[皆{みな}]エタニムの[月{つき}]すなわち七[月{がつ}]の[祭{まつり}]にソロモン[王{おう}]のもとに[集{あつ}]まった。", "3": "イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちが[皆{みな}][来{き}]たので、[祭司{さいし}]たちは[箱{はこ}]を[取{と}]りあげた。", "4": "そして[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]と、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と、[幕屋{まくや}]にあるすべての[聖{せい}]なる[器{うつわ}]をかつぎ[上{のぼ}]った。すなわち[祭司{さいし}]とレビびとがこれらの[物{もの}]をかつぎ[上{のぼ}]った。", "5": "ソロモン[王{おう}]および[彼{かれ}]のもとに[集{あつ}]まったイスラエルの[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][彼{かれ}]と[共{とも}]に[箱{はこ}]の[前{まえ}]で、[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]をささげたが、その[数{かず}]が[多{おお}]くて[調{しら}]べることも[数{かぞ}]えることもできなかった。", "6": "[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をその[場所{ばしょ}]にかつぎ[入{い}]れた。すなわち[宮{みや}]の[本殿{ほんでん}]である[至聖所{しせいじょ}]のうちのケルビムの[翼{つばさ}]の[下{した}]に[置{お}]いた。", "7": "ケルビムは[翼{つばさ}]を[箱{はこ}]の[所{ところ}]に[伸{の}]べていたので、ケルビムは[上{うえ}]から[箱{はこ}]とそのさおをおおった。", "8": "さおは[長{なが}]かったので、さおの[端{はし}]が[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]の[聖所{せいじょ}]から[見{み}]えた。しかし[外{そと}]には[見{み}]えなかった。そのさおは[今日{こんにち}]までそこにある。", "9": "[箱{はこ}]の[内{うち}]には二つの[石{いし}]の[板{いた}]のほか[何{なに}]もなかった。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトの[地{ち}]から[出{で}]たとき、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばれたときに、モーセがホレブで、それに[納{おさ}]めたものである。", "10": "そして[祭司{さいし}]たちが[聖所{せいじょ}]から[出{で}]たとき、[雲{くも}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちたので、", "11": "[祭司{さいし}]たちは[雲{くも}]のために[立{た}]って[仕{つか}]えることができなかった。[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちたからである。", "12": "そこでソロモンは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[日{ひ}]を[天{てん}]に[置{お}]かれた。しかも[主{しゅ}]は[自{みずか}]ら[濃{こ}]き[雲{くも}]の[中{なか}]に[住{す}]まおうと[言{い}]われた。", "13": "わたしはあなたのために[高{たか}]き[家{いえ}]、とこしえのみすまいを[建{た}]てた」。", "14": "[王{おう}]は[身{み}]をめぐらして、イスラエルのすべての[会衆{かいしゅう}]を[祝福{しゅくふく}]した。その[時{とき}]イスラエルのすべての[会衆{かいしゅう}]は[立{た}]っていた。", "15": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はその[口{くち}]をもってわたしの[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]されたことを、その[手{て}]をもってなし[遂{と}]げられた。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、", "16": "『わが[民{たみ}]イスラエルをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]した[日{ひ}]から、わたしはわたしの[名{な}]を[置{お}]くべき[宮{みや}]を[建{た}]てるために、イスラエルのもろもろの[部族{ぶぞく}]のうちから、どの[町{まち}]をも[選{えら}]んだことがなかった。ただダビデを[選{えら}]んで、わが[民{たみ}]イスラエルの[上{うえ}]に[立{た}]たせた』と。", "17": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てることは、わたしの[父{ちち}]ダビデの[心{こころ}]にあった。", "18": "しかし[主{しゅ}]はわたしの[父{ちち}]ダビデに[言{い}]われた、『わたしの[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てることはあなたの[心{こころ}]にあった。あなたの[心{こころ}]にこの[事{こと}]のあったのは[結構{けっこう}]である。", "19": "けれどもあなたはその[宮{みや}]を[建{た}]ててはならない。あなたの[身{み}]から[出{で}]るあなたの[子{こ}]がわたしの[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てるであろう』と。", "20": "そして[主{しゅ}]はその[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[行{おこな}]われた。すなわちわたしは[父{ちち}]ダビデに[代{かわ}]って[立{た}]ち、[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、イスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]し、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[宮{みや}]を[建{た}]てた。", "21": "わたしはまたそこに[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]を[納{おさ}]めた[箱{はこ}]のために一つの[場所{ばしょ}]を[設{もう}]けた。その[契約{けいやく}]は[主{しゅ}]がわれわれの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[時{とき}]に、[彼{かれ}]らと[結{むす}]ばれたものである」。", "22": "ソロモンはイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]で、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、[手{て}]を[天{てん}]に[伸{の}]べて、", "23": "[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、[上{うえ}]の[天{てん}]にも、[下{した}]の[地{ち}]にも、あなたのような[神{かみ}]はありません。あなたは[契約{けいやく}]を[守{まも}]られ、[心{こころ}]をつくしてあなたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むあなたのしもべらに、いつくしみを[施{ほどこ}]し、", "24": "あなたのしもべであるわたしの[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]されたことを[守{まも}]られました。あなたが[口{くち}]をもって[約束{やくそく}]されたことを、[手{て}]をもってなし[遂{と}]げられたことは、[今日{こんにち}][見{み}]るとおりであります。", "25": "それゆえ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたのしもべであるわたしの[父{ちち}]ダビデに、あなたが[約束{やくそく}]して『おまえがわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]んだように、おまえの[子孫{しそん}]が、その[道{みち}]を[慎{つつし}]んで、わたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むならば、おまえにはイスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]する[人{ひと}]が、わたしの[前{まえ}]に[欠{か}]けることはないであろう』と[言{い}]われたことを、ダビデのために[守{まも}]ってください。", "26": "イスラエルの[神{かみ}]よ、どうぞ、あなたのしもべであるわたしの[父{ちち}]ダビデに[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[確認{かくにん}]してください。", "27": "しかし[神{かみ}]は、はたして[地上{ちじょう}]に[住{す}]まわれるでしょうか。[見{み}]よ、[天{てん}]も、いと[高{たか}]き[天{てん}]もあなたをいれることはできません。ましてわたしの[建{た}]てたこの[宮{みや}]はなおさらです。", "28": "しかしわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、しもべの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いを[顧{かえり}]みて、しもべがきょう、あなたの[前{まえ}]にささげる[叫{さけ}]びと[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。", "29": "あなたが『わたしの[名{な}]をそこに[置{お}]く』と[言{い}]われた[所{ところ}]、すなわち、この[宮{みや}]に[向{む}]かって[夜昼{よるひる}]あなたの[目{め}]をお[開{ひら}]きください。しもべがこの[所{ところ}]に[向{む}]かって[祈{いの}]る[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。", "30": "しもべと、あなたの[民{たみ}]イスラエルがこの[所{ところ}]に[向{む}]かって[祈{いの}]る[時{とき}]に、その[願{ねが}]いをお[聞{き}]きください。あなたのすみかである[天{てん}]で[聞{き}]き、[聞{き}]いておゆるしください。", "31": "もし[人{ひと}]がその[隣{とな}]り[人{びと}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[誓{ちか}]いをすることを[求{もと}]められる[時{とき}]、[来{き}]てこの[宮{みや}]であなたの[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[誓{ちか}]うならば、", "32": "あなたは[天{てん}]で[聞{き}]いて[行{おこな}]い、あなたのしもべらをさばき、[悪人{あくにん}]を[罰{ばっ}]して、そのおこないの[報{むく}]いをそのこうべに[帰{き}]し、[義人{ぎじん}]を[義{ぎ}]として、その[義{ぎ}]にしたがって、その[人{ひと}]に[報{むく}]いてください。", "33": "もしあなたの[民{たみ}]イスラエルが、あなたに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]したために[敵{てき}]の[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れた[時{とき}]、あなたに[立{た}]ち[返{かえ}]って、あなたの[名{な}]をあがめ、この[宮{みや}]であなたに[祈{いの}]り[願{ねが}]うならば、", "34": "あなたは[天{てん}]にあって[聞{き}]き、あなたの[民{たみ}]イスラエルの[罪{つみ}]をゆるして、あなたが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]に[賜{たま}]わった[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[帰{かえ}]らせてください。", "35": "もし[彼{かれ}]らがあなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したために、[天{てん}]が[閉{と}]ざされて[雨{あめ}]がなく、あなたが[彼{かれ}]らを[苦{くる}]しめられる[時{とき}]、[彼{かれ}]らがこの[所{ところ}]に[向{む}]かって[祈{いの}]り、あなたの[名{な}]をあがめ、その[罪{つみ}]を[離{はな}]れるならば、", "36": "あなたは[天{てん}]で[聞{き}]き、あなたのしもべ、あなたの[民{たみ}]イスラエルの[罪{つみ}]をゆるし、[彼{かれ}]らに[歩{あゆ}]むべき[良{よ}]い[道{みち}]を[教{おし}]えて、あなたが、あなたの[民{たみ}]に[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えられた[地{ち}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせてください。", "37": "もし[国{くに}]にききんがあるか、もしくは[疫病{えきびょう}]、[立{た}]ち[枯{が}]れ、[腐{くさ}]り[穂{ほ}]、いなご、[青虫{あおむし}]があるか、もしくは[敵{てき}]のために[町{まち}]の[中{なか}]に[攻{せ}]め[囲{かこ}]まれることがあるか、どんな[災害{さいがい}]、どんな[病気{びょうき}]があっても、", "38": "もし、だれでも、あなたの[民{たみ}]イスラエルがみな、おのおのその[心{こころ}]の[悩{なや}]みを[知{し}]って、この[宮{みや}]に[向{む}]かい、[手{て}]を[伸{の}]べるならば、どんな[祈{いのり}]、どんな[願{ねが}]いでも、", "39": "あなたは、あなたのすみかである[天{てん}]で[聞{き}]いてゆるし、かつ[行{おこな}]い、おのおのの[人{ひと}]に、その[心{こころ}]を[知{し}]っておられるゆえ、そのすべての[道{みち}]にしたがって[報{むく}]いてください。ただ、あなただけ、すべての[人{ひと}]の[心{こころ}]を[知{し}]っておられるからです。", "40": "あなたが、われわれの[先祖{せんぞ}]に[賜{たま}]わった[地{ち}]に、[彼{かれ}]らの[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[常{つね}]にあなたを[恐{おそ}]れさせてください。", "41": "またあなたの[民{たみ}]イスラエルの[者{もの}]でなく、あなたの[名{な}]のために[遠{とお}]い[国{くに}]から[来{く}]る[異邦人{いほうじん}]が、", "42": "――それは[彼{かれ}]らがあなたの[大{おお}]いなる[名{な}]と、[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]とについて[聞{き}]き[及{およ}]ぶからです、――もしきて、この[宮{みや}]に[向{む}]かって[祈{いの}]るならば、", "43": "あなたは、あなたのすみかである[天{てん}]で[聞{き}]き、すべて[異邦人{いほうじん}]があなたに[呼{よ}]び[求{もと}]めることをかなえさせてください。そうすれば、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]は、あなたの[民{たみ}]イスラエルのように、あなたの[名{な}]を[知{し}]り、あなたを[恐{おそ}]れ、またわたしが[建{た}]てたこの[宮{みや}]があなたの[名{な}]によって[呼{よ}]ばれることを[知{し}]るにいたるでしょう。", "44": "あなたの[民{たみ}]が[敵{てき}]と[戦{たたか}]うために、あなたがつかわされる[道{みち}]を[通{とお}]って[出{で}]て[行{い}]くとき、もし[彼{かれ}]らがあなたの[選{えら}]ばれた[町{まち}]、わたしがあなたの[名{な}]のために[建{た}]てた[宮{みや}]の[方{ほう}]に[向{む}]かって、[主{しゅ}]に[祈{いの}]るならば、", "45": "あなたは[天{てん}]で、[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いを[聞{き}]いて[彼{かれ}]らをお[助{たす}]けください。", "46": "[彼{かれ}]らがあなたに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことがあって、――[人{ひと}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]さない[者{もの}]はないのです、――あなたが[彼{かれ}]らを[怒{いか}]り、[彼{かれ}]らを[敵{てき}]にわたし、[敵{てき}]が[彼{かれ}]らを[捕虜{ほりょ}]として[遠近{えんきん}]にかかわらず、[敵{てき}]の[地{ち}]に[引{ひ}]いて[行{い}]く[時{とき}]、", "47": "もし[彼{かれ}]らが[捕{とら}]われていった[地{ち}]で、みずから[省{かえり}]みて[悔{く}]い、[自分{じぶん}]を[捕{とら}]えていった[者{もの}]の[地{ち}]で、あなたに[願{ねが}]い、『われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました、そむいて[悪{あく}]を[行{おこな}]いました』と[言{い}]い、", "48": "[自分{じぶん}]を[捕{とら}]えていった[敵{てき}]の[地{ち}]で、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたに[立{た}]ち[返{かえ}]り、あなたが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えられた[地{ち}]、あなたが[選{えら}]ばれた[町{まち}]、わたしがあなたの[名{な}]のために[建{た}]てた[宮{みや}]の[方{ほう}]に[向{む}]かって、あなたに[祈{いの}]るならば、", "49": "あなたのすみかである[天{てん}]で、[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いを[聞{き}]いて、[彼{かれ}]らを[助{たす}]け、", "50": "あなたの[民{たみ}]が、あなたに[対{たい}]して[犯{おか}]した[罪{つみ}]と、あなたに[対{たい}]して[行{い}]ったすべてのあやまちをゆるし、[彼{かれ}]らを[捕{とら}]えていった[者{もの}]の[前{まえ}]で、[彼{かれ}]らにあわれみを[得{え}]させ、その[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]らをあわれむようにしてください。", "51": "([彼{かれ}]らはあなたがエジプトから、[鉄{てつ}]のかまどの[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]されたあなたの[民{たみ}]、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]であるからです)。", "52": "どうぞ、しもべの[願{ねが}]いと、あなたの[民{たみ}]イスラエルの[願{ねが}]いに、あなたの[目{め}]を[開{ひら}]き、すべてあなたに[呼{よ}]び[求{もと}]める[時{とき}]、[彼{かれ}]らの[願{ねが}]いをお[聞{き}]きください。", "53": "あなたは[彼{かれ}]らを[地{ち}]のすべての[民{たみ}]のうちから[区{く}][別{べっ}]して、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]とされたからです。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたがわれわれの[先祖{せんぞ}]をエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]された[時{とき}]、モーセによって[言{い}]われたとおりです」。", "54": "ソロモンはこの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いをことごとく[主{しゅ}]にささげ[終{おわ}]ると、それまで[天{てん}]に[向{む}]かって[手{て}]を[伸{の}]べ、ひざまずいていた[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]から[立{た}]ちあがり、", "55": "[立{た}]って[大声{おおごえ}]でイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]った、", "56": "「[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はすべて[約束{やくそく}]されたように、その[民{たみ}]イスラエルに[太平{たいへい}]を[賜{たま}]わった。そのしもべモーセによって[仰{おお}]せられたその[良{よ}]き[約束{やくそく}]は[皆{みな}]一つもたがわなかった。", "57": "われわれの[神{かみ}]がわれわれの[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]におられたように、われわれと[共{とも}]におられるように。われわれを[離{はな}]れず、またわれわれを[見捨{みす}]てられないように。", "58": "われわれの[心{こころ}]を[主{しゅ}]に[傾{かたむ}]けて、[主{しゅ}]のすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]ませ、われわれの[先祖{せんぞ}]に[命{めい}]じられた[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めと、おきてとを[守{まも}]らせられるように。", "59": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]にわたしが[述{の}]べたこれらの[願{ねが}]いの[言葉{ことば}]が、[日夜{にちや}]われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[覚{おぼ}]えられるように。そして[主{しゅ}]は[日々{ひび}]の[事{こと}]に、しもべを[助{たす}]け、[主{しゅ}]の[民{たみ}]イスラエルを[助{たす}]けられるように。", "60": "そうすれば、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]は[主{しゅ}]が[神{かみ}]であることと、[他{ほか}]に[神{かみ}]のないことを[知{し}]るに[至{いた}]るであろう。", "61": "それゆえ、あなたがたは、[今日{こんにち}]のようにわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]して、[心{こころ}]は[全{まった}]く[真実{しんじつ}]であり、[主{しゅ}]の[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]らなければならない」。", "62": "そして[王{おう}]および[王{おう}]と[共{とも}]にいるすべてのイスラエルびとは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "63": "ソロモンは[酬恩祭{しゅうおんさい}]として[牛{うし}]二万二千[頭{とう}]、[羊{ひつじ}]十二万[頭{とう}]を[主{しゅ}]にささげた。こうして[王{おう}]とイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}][主{しゅ}]の[宮{みや}]を[奉献{ほうけん}]した。", "64": "その[日{ひ}]、[王{おう}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]にある[庭{にわ}]の[中{なか}]を[聖別{せいべつ}]し、その[所{ところ}]で[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[脂肪{しぼう}]をささげた。これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にある[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]が[素祭{そさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[脂肪{しぼう}]とを[受{う}]けるに[足{た}]りなかったからである。", "65": "その[時{とき}]ソロモンは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。ハマテの[入口{いりぐち}]からエジプトの[川{かわ}]に[至{いた}]るまでのすべてのイスラエルびとの[大{おお}]いなる[会衆{かいしゅう}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた。", "66": "八[日{か}][目{め}]にソロモンは[民{たみ}]を[帰{かえ}]らせた。[民{たみ}]は[王{おう}]を[祝福{しゅくふく}]し、[主{しゅ}]がそのしもべダビデと、その[民{たみ}]イスラエルとに[施{ほどこ}]されたもろもろの[恵{めぐ}]みを[喜{よろこ}]び、[心{こころ}]に[楽{たの}]しんでその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]って[行{い}]った。" }, "9": { "1": "ソロモンが[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]およびソロモンが[建{た}]てようと[望{のぞ}]んだすべてのものを[建{た}]て[終{おわ}]った[時{とき}]、", "2": "[主{しゅ}]はかつてギベオンでソロモンに[現{あらわ}]れられたように[再{ふたた}]び[現{あらわ}]れて、", "3": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたが、わたしの[前{まえ}]に[願{ねが}]った[祈{いのり}]と[願{ねが}]いとを[聞{き}]いた。わたしはあなたが[建{た}]てたこの[宮{みや}]を[聖別{せいべつ}]して、わたしの[名{な}]を[永久{えいきゅう}]にそこに[置{お}]く。わたしの[目{め}]と、わたしの[心{こころ}]は[常{つね}]にそこにあるであろう。", "4": "あなたがもし、あなたの[父{ちち}]ダビデが[歩{あゆ}]んだように[全{まった}]き[心{こころ}]をもって[正{ただ}]しくわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]み、すべてわたしが[命{めい}]じたようにおこなって、わたしの[定{さだ}]めと、おきてとを[守{まも}]るならば、", "5": "わたしは、あなたの[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]して『イスラエルの[王位{おうい}]にのぼる[人{ひと}]があなたに[欠{か}]けることはないであろう』と[言{い}]ったように、あなたのイスラエルに[王{おう}]たる[位{くらい}]をながく[確保{かくほ}]するであろう。", "6": "しかし、あなたがた、またはあなたがたの[子孫{しそん}]がそむいてわたしに[従{したが}]わず、わたしがあなたがたの[前{まえ}]に[置{お}]いた[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを[守{まも}]らず、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[行{い}]って、それに[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]むならば、", "7": "わたしはイスラエルを、わたしが[与{あた}]えた[地{ち}]のおもてから[断{た}]つであろう。またわたしの[名{な}]のために[聖別{せいべつ}]した[宮{みや}]をわたしの[前{まえ}]から[投{な}]げすてるであろう。そしてイスラエルはもろもろの[民{たみ}]のうちにことわざとなり、[笑{わら}]い[草{ぐさ}]となるであろう。", "8": "かつ、この[宮{みや}]は[荒塚{あらつか}]となり、そのかたわらを[過{す}]ぎる[者{もの}]は[皆{みな}][驚{おどろ}]き、うそぶいて『なにゆえ、[主{しゅ}]はこの[地{ち}]と、この[宮{みや}]とにこのようにされたのか』と[言{い}]うであろう。", "9": "その[時{とき}][人々{ひとびと}]は[答{こた}]えて『[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[他{た}]の[神々{かみがみ}]につき[従{したが}]い、それを[拝{おが}]み、それに[仕{つか}]えたために、[主{しゅ}]はこのすべての[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[下{くだ}]したのである』と[言{い}]うであろう」。", "10": "ソロモンは二十[年{ねん}]を[経{へ}]て二つの[家{いえ}]すなわち[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]とを[建{た}]て[終{おわ}]った[時{とき}]、", "11": "ツロの[王{おう}]ヒラムがソロモンの[望{のぞ}]みに[任{まか}]せて[香柏{こうはく}]と、いとすぎと、[金{きん}]とを[供給{きょうきゅう}]したので、ソロモン[王{おう}]はガリラヤの[地{ち}]の[町{まち}]二十をヒラムに[与{あた}]えた。", "12": "しかしヒラムがツロから[来{き}]て、ソロモンが[彼{かれ}]に[与{あた}]えた[町々{まちまち}]を[見{み}]たとき、それらは[彼{かれ}]の[気{き}]にいらなかったので、", "13": "[彼{かれ}]は、「[兄弟{きょうだい}]よ、あなたがくださったこれらの[町々{まちまち}]は、いったいなんですか」と[言{い}]った。それで、そこは[今日{こんにち}]までカブルの[地{ち}]と[呼{よ}]ばれている。", "14": "ヒラムはかつて[金{きん}]百二十タラントを[王{おう}]に[贈{おく}]った。", "15": "ソロモン[王{おう}]が[強制的{きょうせいてき}]に[労働者{ろうどうしゃ}]を[徴募{ちょうぼ}]したのはこうである。すなわち[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[自分{じぶん}]の[宮殿{きゅうでん}]と、ミロとエルサレムの[城壁{じょうへき}]と、ハゾルとメギドとゲゼルを[建{た}]てるためであった。", "16": "(エジプトの[王{おう}]パロはかつて[上{のぼ}]ってきて、ゲゼルを[取{と}]り、[火{ひ}]でこれを[焼{や}]き、その[町{まち}]に[住{す}]んでいたカナンびとを[殺{ころ}]し、これをソロモンの[妻{つま}]である[自分{じぶん}]の[娘{むすめ}]に[与{あた}]えて[婚姻{こんいん}]の[贈{おく}]り[物{もの}]としたので、", "17": "ソロモンはそのゲゼルを[建{た}]て[直{なお}]した)。[また{また}][下{した}]ベテホロンと、", "18": "バアラテとユダの[国{くに}]の[荒野{あらの}]にあるタマル、", "19": "およびソロモンが[持{も}]っていた[倉庫{そうこ}]の[町々{まちまち}]、[戦車{せんしゃ}]の[町々{まちまち}]、[騎兵{きへい}]の[町々{まちまち}]ならびにソロモンがエルサレム、レバノンおよびそのすべての[領地{りょうち}]において[建{た}]てようと[望{のぞ}]んだものをことごとく[建{た}]てるためであった。", "20": "すべてイスラエルの[子孫{しそん}]でないアモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの[残{のこ}]った[者{もの}]、", "21": "その[地{ち}]にあって[彼{かれ}]らのあとに[残{のこ}]った[子孫{しそん}]すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]の[滅{ほろ}]ぼしつくすことのできなかった[者{もの}]を、ソロモンは[強制的{きょうせいてき}]に[奴隷{どれい}]として[徴募{ちょうぼ}]をおこない、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。", "22": "しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]をソロモンはひとりも[奴隷{どれい}]としなかった。[彼{かれ}]らは[軍人{ぐんじん}]、また[彼{かれ}]の[役人{やくにん}]、[司令{しれい}][官{かん}]、[指揮{しき}][官{かん}]、[戦車{せんしゃ}][隊長{たいちょう}]、[騎兵隊{きへいたい}][長{ちょう}]であったからである。", "23": "ソロモンの[工事{こうじ}]を[監督{かんとく}]する[上役{うわやく}]の[官吏{かんり}]は五百五十[人{にん}]であって、[工事{こうじ}]に[働{はたら}]く[民{たみ}]を[治{おさ}]めた。", "24": "パロの[娘{むすめ}]はダビデの[町{まち}]から[上{のぼ}]って、ソロモンが[彼女{かのじょ}]のために[建{た}]てた[家{いえ}]に[住{す}]んだ。その[時{とき}]ソロモンはミロを[建{た}]てた。", "25": "ソロモンは[主{しゅ}]のために[築{きず}]いた[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[年{ねん}]に三[度{ど}][燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげ、また[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[香{こう}]をたいた。こうしてソロモンは[宮{みや}]を[完成{かんせい}]した。", "26": "ソロモン[王{おう}]はエドムの[地{ち}]、[紅海{こうかい}]の[岸{きし}]のエラテに[近{ちか}]いエジオン・ゲベルで[数隻{すうせき}]の[船{ふね}]を[造{つく}]った。", "27": "ヒラムは[海{うみ}]の[事{こと}]を[知{し}]っている[船員{せんいん}]であるそのしもべをソロモンのしもべと[共{とも}]にその[船{ふね}]でつかわした。", "28": "[彼{かれ}]らはオフルへ[行{い}]って、そこから[金{きん}]四百二十タラントを[取{と}]って、ソロモン[王{おう}]の[所{ところ}]にもってきた。" }, "10": { "1": "シバの[女王{じょおう}]は[主{しゅ}]の[名{な}]にかかわるソロモンの[名声{めいせい}]を[聞{き}]いたので、[難問{なんもん}]をもってソロモンを[試{こころ}]みようとたずねてきた。", "2": "[彼女{かのじょ}]は[多{おお}]くの[従者{じゅうしゃ}]を[連{つ}]れ、[香料{こうりょう}]と、たくさんの[金{きん}]と[宝石{ほうせき}]とをらくだに[負{お}]わせてエルサレムにきた。[彼女{かのじょ}]はソロモンのもとにきて、その[心{こころ}]にあることをことごとく[彼{かれ}]に[告{つ}]げたが、", "3": "ソロモンはそのすべての[問{とい}]に[答{こた}]えた。[王{おう}]が[知{し}]らないで[彼女{かのじょ}]に[説明{せつめい}]のできないことは一つもなかった。", "4": "シバの[女王{じょおう}]はソロモンのもろもろの[知恵{ちえ}]と、ソロモンが[建{た}]てた[宮殿{きゅうでん}]、", "5": "その[食卓{しょくたく}]の[食物{しょくもつ}]と、[列座{れつざ}]の[家来{けらい}]たちと、その[侍臣{じしん}]たちの[伺候{しこう}]ぶり、[彼{かれ}]らの[服装{ふくそう}]と、[彼{かれ}]の[給仕{きゅうじ}]たち、および[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]でささげる[燔祭{はんさい}]を[見{み}]て、[全{まった}]く[気{き}]を[奪{うば}]われてしまった。", "6": "[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしが[国{くに}]であなたの[事{こと}]と、あなたの[知恵{ちえ}]について[聞{き}]いたことは[真実{しんじつ}]でありました。", "7": "しかしわたしがきて、[目{め}]に[見{み}]るまでは、その[言葉{ことば}]を[信{しん}]じませんでしたが、[今見{いまみ}]るとその[半分{はんぶん}]もわたしは[知{し}]らされていなかったのです。あなたの[知恵{ちえ}]と[繁栄{はんえい}]はわたしが[聞{き}]いたうわさにまさっています。", "8": "あなたの[奥方{おくがた}]たちはさいわいです。[常{つね}]にあなたの[前{まえ}]に[立{た}]って、あなたの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]く[家来{けらい}]たちはさいわいです。", "9": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はあなたを[喜{よろこ}]び、あなたをイスラエルの[位{くらい}]にのぼらせられました。[主{しゅ}]は[永久{えいきゅう}]にイスラエルを[愛{あい}]せられるゆえ、あなたを[王{おう}]として[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]わせられるのです」。", "10": "そして[彼女{かのじょ}]は[金{きん}]百二十タラントおよび[多{おお}]くの[香料{こうりょう}]と[宝石{ほうせき}]とを[王{おう}]に[贈{おく}]った。シバの[女王{じょおう}]がソロモン[王{おう}]に[贈{おく}]ったような[多{おお}]くの[香料{こうりょう}]は[再{ふたた}]びこなかった。", "11": "オフルから[金{きん}]を[載{の}]せてきたヒラムの[船{ふね}]は、またオフルからたくさんのびゃくだんの[木{き}]と[宝石{ほうせき}]とを[運{はこ}]んできたので、", "12": "[王{おう}]はびゃくだんの[木{き}]をもって[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]のために[壁{へき}][柱{ちゅう}]を[造{つく}]り、また[歌{うた}]う[人々{ひとびと}]のために[琴{こと}]と[立琴{たてごと}]とを[造{つく}]った。このようなびゃくだんの[木{き}]は、かつてきたこともなく、また[今日{こんにち}]まで[見{み}]たこともなかった。", "13": "ソロモン[王{おう}]はその[豊{ゆた}]かなのにしたがってシバの[女王{じょおう}]に[贈{おく}]り[物{もの}]をしたほかに、[彼女{かのじょ}]の[望{のぞ}]みにまかせて、すべてその[求{もと}]める[物{もの}]を[贈{おく}]った。そして[彼女{かのじょ}]はその[家来{けらい}]たちと[共{とも}]に[自分{じぶん}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]っていった。", "14": "さて一[年{ねん}]の[間{あいだ}]にソロモンのところに、はいってきた[金{きん}]の[目方{めかた}]は六百六十六タラントであった。", "15": "そのほかに[貿易{ぼうえき}][商{しょう}]および[商人{しょうにん}]の[取引{とりひき}]、ならびにアラビヤの[諸王{しょおう}]と[国{くに}]の[代官{だいかん}]たちからも、はいってきた。", "16": "ソロモン[王{おう}]は[延金{のべきん}]の[大盾{おおだて}]二百を[造{つく}]った。その[大盾{おおだて}]にはおのおの六百シケルの[金{きん}]を[用{もち}]いた。", "17": "また[延金{のべきん}]の[小盾{こだて}]三百を[造{つく}]った。その[小盾{こだて}]にはおのおの三ミナの[金{きん}]を[用{もち}]いた。[王{おう}]はこれらをレバノンの[森{もり}]の[家{いえ}]に[置{お}]いた。", "18": "[王{おう}]はまた[大{おお}]きな[象牙{ぞうげ}]の[玉座{ぎょくざ}]を[造{つく}]り、[純金{じゅんきん}]をもってこれをおおった。", "19": "その[玉座{ぎょくざ}]に六つの[段{だん}]があり、[玉座{ぎょくざ}]の[後{のち}]に[子{こ}][牛{うし}]の[頭{あたま}]があり、[座席{ざせき}]の[両側{りょうがわ}]にひじ[掛{か}]けがあって、ひじ[掛{か}]けのわきに二つのししが[立{た}]っていた。", "20": "また六つの[段{だん}]のおのおのの[両側{りょうがわ}]に十二のししが[立{た}]っていた。このような[物{もの}]はどこの[国{くに}]でも[造{つく}]られたことがなかった。", "21": "ソロモン[王{おう}]が[飲{の}]むときに[用{もち}]いた[器{うつわ}]は[皆{みな}][金{きん}]であった。またレバノンの[森{もり}]の[家{いえ}]の[器{うつわ}]も[皆{みな}][純金{じゅんきん}]であって、[銀{ぎん}]のものはなかった。[銀{ぎん}]はソロモンの[世{よ}]には[顧{かえり}]みられなかった。", "22": "これは[王{おう}]が[海{うみ}]にタルシシの[船隊{せんたい}]を[所有{しょゆう}]して、ヒラムの[船隊{せんたい}]と[一緒{いっしょ}]に[航海{こうかい}]させ、タルシシの[船隊{せんたい}]に三[年{ねん}]に一[度{ど}]、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[象牙{ぞうげ}]、さる、くじゃくを[載{の}]せてこさせたからである。", "23": "このようにソロモン[王{おう}]は[富{とみ}]も[知恵{ちえ}]も、[地{ち}]のすべての[王{おう}]にまさっていたので、", "24": "[全{ぜん}][地{ち}]の[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]がソロモンの[心{こころ}]に[授{さづ}]けられた[知恵{ちえ}]を[聞{き}]こうとしてソロモンに[謁見{えっけん}]を[求{もと}]めた。", "25": "[人々{ひとびと}]はおのおの[贈{おく}]り[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきた。すなわち[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]、[金{きん}]の[器{うつわ}]、[衣服{いふく}]、[没薬{もつやく}]、[香料{こうりょう}]、[馬{うま}]、[騾馬{らば}]など[年々{ねんねん}][定{さだ}]まっていた。", "26": "ソロモンは[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とを[集{あつ}]めたが、[戦車{せんしゃ}]一千四百[両{りょう}]、[騎兵{きへい}]一万二千あった。ソロモンはこれを[戦車{せんしゃ}]の[町{まち}]とエルサレムの[王{おう}]のもとに[置{お}]いた。", "27": "[王{おう}]はエルサレムで、[銀{ぎん}]を[石{いし}]のように[用{もち}]い、[香柏{こうはく}]を[平地{へいち}]にあるいちじく[桑{くわ}]のように[多{おお}]く[用{もち}]いた。", "28": "ソロモンが[馬{うま}]を[輸入{ゆにゅう}]したのはエジプトとクエからであった。すなわち[王{おう}]の[貿易{ぼうえき}][商{しょう}]はクエから[代価{だいか}]を[払{はら}]って[受{う}]け[取{と}]ってきた。", "29": "エジプトから[輸入{ゆにゅう}]される[戦車{せんしゃ}]一[両{りょう}]は[銀{ぎん}]六百シケル、[馬{うま}]は百五十シケルであった。このようにして、これらのものが[王{おう}]の[貿易{ぼうえき}][商{しょう}]によって、ヘテびとのすべての[王{おう}]たちおよびスリヤの[王{おう}]たちに[輸出{ゆしゅつ}]された。" }, "11": { "1": "ソロモン[王{おう}]は[多{おお}]くの[外国{がいこく}]の[女{おんな}]を[愛{あい}]した。すなわちパロの[娘{むすめ}]、モアブびと、アンモンびと、エドムびと、シドンびと、ヘテびとの[女{おんな}]を[愛{あい}]した。", "2": "[主{しゅ}]はかつてこれらの[国民{こくみん}]について、イスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]われた、「あなたがたは[彼{かれ}]らと[交{まじ}]わってはならない。[彼{かれ}]らもまたあなたがたと[交{まじ}]わってはならない。[彼{かれ}]らは[必{かなら}]ずあなたがたの[心{こころ}]を[転{てん}]じて[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]に[従{したが}]わせるからである」。しかしソロモンは[彼{かれ}]らを[愛{あい}]して[離{はな}]れなかった。", "3": "[彼{かれ}]には[王妃{おうひ}]としての[妻{つま}]七百[人{にん}]、そばめ三百[人{にん}]があった。その[妻{つま}]たちが[彼{かれ}]の[心{こころ}]を[転{てん}]じたのである。", "4": "ソロモンが[年老{としお}]いた[時{とき}]、その[妻{つま}]たちが[彼{かれ}]の[心{こころ}]を[転{てん}]じて[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]わせたので、[彼{かれ}]の[心{こころ}]は[父{ちち}]ダビデの[心{こころ}]のようには、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[真実{しんじつ}]でなかった。", "5": "これはソロモンがシドンびとの[女神{めがみ}]アシタロテに[従{したが}]い、アンモンびとの[神{かみ}]である[憎{にく}]むべき[者{もの}]ミルコムに[従{したが}]ったからである。", "6": "このようにソロモンは[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[父{ちち}]ダビデのように[全{まった}]くは[主{しゅ}]に[従{したが}]わなかった。", "7": "そしてソロモンはモアブの[神{かみ}]である[憎{にく}]むべき[者{もの}]ケモシのために、またアンモンの[人々{ひとびと}]の[神{かみ}]である[憎{にく}]むべき[者{もの}]モレクのためにエルサレムの[東{ひがし}]の[山{やま}]に[高{たか}]き[所{ところ}]を[築{きず}]いた。", "8": "[彼{かれ}]はまた[外国{がいこく}]のすべての[妻{つま}]たちのためにもそうしたので、[彼女{かのじょ}]たちはその[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたき、[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "9": "このようにソロモンの[心{こころ}]が[転{てん}]じて、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[離{はな}]れたため、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[怒{いか}]られた。すなわち[主{しゅ}]がかつて二[度{ど}][彼{かれ}]に[現{あらわ}]れ、", "10": "この[事{こと}]について[彼{かれ}]に、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]ってはならないと[命{めい}]じられたのに、[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[命{めい}]じられたことを[守{まも}]らなかったからである。", "11": "それゆえ、[主{しゅ}]はソロモンに[言{い}]われた、「これがあなたの[本心{ほんしん}]であり、わたしが[命{めい}]じた[契約{けいやく}]と[定{さだ}]めとを[守{まも}]らなかったので、わたしは[必{かなら}]ずあなたから[国{くに}]を[裂{さ}]き[離{はな}]して、それをあなたの[家来{けらい}]に[与{あた}]える。", "12": "しかしあなたの[父{ちち}]ダビデのために、あなたの[世{よ}]にはそれをしないが、あなたの[子{こ}]の[手{て}]からそれを[裂{さ}]き[離{はな}]す。", "13": "ただし、わたしは[国{くに}]をことごとくは[裂{さ}]き[離{はな}]さず、わたしのしもべダビデのために、またわたしが[選{えら}]んだエルサレムのために一つの[部族{ぶぞく}]をあなたの[子{こ}]に[与{あた}]えるであろう」。", "14": "こうして[主{しゅ}]はエドムびとハダデを[起{おこ}]して、ソロモンの[敵{てき}]とされた。[彼{かれ}]はエドムの[王{おう}][家{いえ}]の[者{もの}]であった。", "15": "さきにダビデはエドムにいたが、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ヨアブが[上{のぼ}]っていって、[戦死{せんし}]した[者{もの}]を[葬{ほうむ}]り、エドムの[男子{だんし}]をことごとく[打{う}]ち[殺{ころ}]した[時{とき}]、", "16": "(ヨアブはイスラエルの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に六か[月{げつ}]そこにとどまって、エドムの[男子{だんし}]をことごとく[断{た}]った)。", "17": "ハダデはその[父{ちち}]のしもべである[数人{すうにん}]のエドムびとと[共{とも}]に[逃{に}]げてエジプトへ[行{い}]こうとした。その[時{とき}]ハダデはまだ[少年{しょうねん}]であった。", "18": "[彼{かれ}]らがミデアンを[立{た}]ってパランへ[行{い}]き、パランから[人々{ひとびと}]を[伴{ともな}]ってエジプトへ[行{い}]き、エジプトの[王{おう}]パロのところへ[行{い}]くと、パロは[彼{かれ}]に[家{いえ}]を[与{あた}]え、[食糧{しょくりょう}]を[定{さだ}]め、かつ[土地{とち}]を[与{あた}]えた。", "19": "ハダデは[大{おお}]いにパロの[心{こころ}]にかなったので、パロは[自分{じぶん}]の[妻{つま}]の[妹{いもうと}]すなわち[王妃{おうひ}]タペネスの[妹{いもうと}]を[妻{つま}]として[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。", "20": "タペネスの[妹{いもうと}]は[彼{かれ}]に[男{おとこ}]の[子{こ}]ゲヌバテを[産{う}]んだので、タペネスはその[子{こ}]をパロの[家{いえ}]のうちで[乳離{ちばな}]れさせた。ゲヌバテはパロの[家{いえ}]で、パロの[子{こ}]どもたちと[一緒{いっしょ}]にいた。", "21": "さてハダデはエジプトで、ダビデがその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったことと、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ヨアブが[死{し}]んだことを[聞{き}]いたので、ハダデはパロに[言{い}]った、「わたしを[去{さ}]らせて、[国{くに}]へ[帰{かえ}]らせてください」。", "22": "パロは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしと[共{とも}]にいて、なんの[不足{ふそく}]があって[国{くに}]へ[帰{かえ}]ることを[求{もと}]めるのですか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ただ、わたしを[帰{かえ}]らせてください」。", "23": "[神{かみ}]はまたエリアダの[子{こ}]レゾンを[起{おこ}]してソロモンの[敵{てき}]とされた。[彼{かれ}]はその[主人{しゅじん}]ゾバの[王{おう}]ハダデゼルのもとを[逃{に}]げ[去{さ}]った[者{もの}]であった。", "24": "ダビデがゾバの[人々{ひとびと}]を[殺{ころ}]した[後{のち}]、[彼{かれ}]は[人々{ひとびと}]を[自分{じぶん}]のまわりに[集{あつ}]めて[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]の[首領{しゅりょう}]となった。[彼{かれ}]らはダマスコへ[行{い}]って、そこに[住{す}]み、ダマスコで[彼{かれ}]を[王{おう}]とした。", "25": "[彼{かれ}]はソロモンの[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、イスラエルの[敵{てき}]となって、ハダデがしたように[害{がい}]をなし、イスラエルを[憎{にく}]んでスリヤを[治{おさ}]めた。", "26": "ゼレダのエフライムびとネバテの[子{こ}]ヤラベアムはソロモンの[家来{けらい}]であったが、その[母{はは}]の[名{な}]はゼルヤといって[寡婦{かふ}]であった。[彼{かれ}]もまたその[手{て}]をあげて[王{おう}]に[敵{てき}]した。", "27": "[彼{かれ}]が[手{て}]をあげて、[王{おう}]に[敵{てき}]した[事情{じじょう}]はこうである。ソロモンはミロを[築{きず}]き、[父{ちち}]ダビデの[町{まち}]の[破{やぶ}]れ[口{くち}]をふさいでいた。", "28": "ヤラベアムは[非常{ひじょう}]に[手腕{しゅわん}]のある[人{ひと}]であったが、ソロモンはこの[若者{わかもの}]がよく[働{はたら}]くのを[見{み}]て、[彼{かれ}]にヨセフの[家{いえ}]のすべての[強制{きょうせい}][労働{ろうどう}]の[監督{かんとく}]をさせた。", "29": "そのころ、ヤラベアムがエルサレムを[出{で}]たとき、シロびとである[預言者{よげんしゃ}]アヒヤが[道{みち}]で[彼{かれ}]に[会{あ}]った。アヒヤは[新{あたら}]しい[着物{きもの}]を[着{き}]ていた。そして[彼{かれ}]らふたりだけが[野{の}]にいた。", "30": "アヒヤは[着{き}]ている[着物{きもの}]をつかんで、それを十二[切{き}]れに[裂{さ}]き、", "31": "ヤラベアムに[言{い}]った、「あなたは十[切{き}]れを[取{と}]りなさい。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『[見{み}]よ、わたしは[国{くに}]をソロモンの[手{て}]から[裂{さ}]き[離{はな}]して、あなたに十[部族{ぶぞく}]を[与{あた}]えよう。", "32": "(ただし[彼{かれ}]はわたしのしもべダビデのために、またわたしがイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[選{えら}]んだ[町{まち}]エルサレムのために、一つの[部族{ぶぞく}]をもつであろう)。", "33": "それは[彼{かれ}]がわたしを[捨{す}]てて、シドンびとの[女神{めがみ}]アシタロテと、モアブの[神{かみ}]ケモシと、アンモンの[人々{ひとびと}]の[神{かみ}]ミルコムを[拝{おが}]み、[父{ちち}]ダビデのように、わたしの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで、わたしの[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、わたしの[定{さだ}]めと、おきてを[守{まも}]ることをしなかったからである。", "34": "しかし、わたしは[国{くに}]をことごとくは[彼{かれ}]の[手{て}]から[取{と}]らない。わたしが[選{えら}]んだ、わたしのしもべダビデが、わたしの[命令{めいれい}]と[定{さだ}]めとを[守{まも}]ったので、わたしは[彼{かれ}]のためにソロモンを[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[君{きみ}]としよう。", "35": "そして、わたしはその[子{こ}]の[手{て}]から[国{くに}]を[取{と}]って、その十[部族{ぶぞく}]をあなたに[与{あた}]える。", "36": "その[子{こ}]には一つの[部族{ぶぞく}]を[与{あた}]えて、わたしの[名{な}]を[置{お}]くために[選{えら}]んだ[町{まち}]エルサレムで、わたしのしもべダビデに、わたしの[前{まえ}]に[常{つね}]に一つのともしびを[保{たも}]たせるであろう。", "37": "わたしがあなたを[選{えら}]び、あなたはすべて[心{こころ}]の[望{のぞ}]むところを[治{おさ}]めて、イスラエルの[上{うえ}]に[王{おう}]となるであろう。", "38": "もし、あなたが、わたしの[命{めい}]じるすべての[事{こと}]を[聞{き}]いて、わたしの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、わたしの[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、わたしのしもべダビデがしたように、わたしの[定{さだ}]めと[戒{いまし}]めとを[守{まも}]るならば、わたしはあなたと[共{とも}]にいて、わたしがダビデのために[建{た}]てたように、あなたのために[堅固{けんご}]な[家{いえ}]を[建{た}]てて、イスラエルをあなたに[与{あた}]えよう。", "39": "わたしはこのためにダビデの[子孫{しそん}]を[苦{くる}]しめる。しかし[永久{えいきゅう}]にではない』」。", "40": "ソロモンはヤラベアムを[殺{ころ}]そうとしたが、ヤラベアムは[立{た}]ってエジプトにのがれ、エジプト[王{おう}]シシャクのところへ[行{い}]って、ソロモンの[死{し}]ぬまでエジプトにいた。", "41": "ソロモンのそのほかの[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]およびその[知恵{ちえ}]は、ソロモンの[事績{じせき}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "42": "ソロモンがエルサレムでイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]を[治{おさ}]めた[日{ひ}]は四十[年{ねん}]であった。", "43": "ソロモンはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、[父{ちち}]ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]レハベアムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "12": { "1": "レハベアムはシケムへ[行{い}]った。すべてのイスラエルびとが[彼{かれ}]を[王{おう}]にしようとシケムへ[行{い}]ったからである。", "2": "ネバテの[子{こ}]ヤラベアムはソロモンを[避{さ}]けてエジプトにのがれ、なおそこにいたが、これを[聞{き}]いてエジプトから[帰{かえ}]ったので、", "3": "[人々{ひとびと}]は[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]を[招{まね}]いた。そしてヤラベアムとイスラエルの[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}]レハベアムの[所{ところ}]にきて[言{い}]った、", "4": "「[父上{ちちうえ}]はわれわれのくびきを[重{おも}]くされましたが、[今{いま}][父上{ちちうえ}]のきびしい[使役{しえき}]と、[父上{ちちうえ}]がわれわれに[負{お}]わせられた[重{おも}]いくびきとを[軽{かる}]くしてください。そうすればわれわれはあなたに[仕{つか}]えます」。", "5": "レハベアムは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[去{さ}]って、三[日{か}][過{す}]ぎてから、またわたしのところにきなさい」。それで[民{たみ}]は[立{た}]ち[去{さ}]った。", "6": "レハベアム[王{おう}]は[父{ちち}]ソロモンの[存命{ぞんめい}][中{なか}]ソロモンに[仕{つか}]えた[老人{ろうじん}]たちに[相談{そうだん}]して[言{い}]った、「この[民{たみ}]にどう[返答{へんとう}]すればよいと[思{おも}]いますか」。", "7": "[彼{かれ}]らはレハベアムに[言{い}]った、「もし、あなたが、きょう、この[民{たみ}]のしもべとなって[彼{かれ}]らに[仕{つか}]え、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えるとき、ねんごろに[語{かた}]られるならば、[彼{かれ}]らは[永久{えいきゅう}]にあなたのしもべとなるでしょう」。", "8": "しかし[彼{かれ}]は[老人{ろうじん}]たちが[与{あた}]えた[勧{すす}]めを[捨{す}]てて、[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]に[大{おお}]きくなって[自分{じぶん}]に[仕{つか}]えている[若者{わかもの}]たちに[相談{そうだん}]して、", "9": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「この[民{たみ}]がわたしにむかって『あなたの[父{ちち}]がわれわれに[負{お}]わせたくびきを[軽{かる}]くしてください』というのに、われわれはなんと[返答{へんとう}]すればよいと[思{おも}]いますか」。", "10": "[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[大{おお}]きくなった[若者{わかもの}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたにむかって『[父上{ちちうえ}]はわれわれのくびきを[重{おも}]くされましたが、あなたは、それをわれわれのために[軽{かる}]くしてください』と[言{い}]うこの[民{たみ}]に、こう[言{い}]いなさい、『わたしの[小指{こゆび}]は[父{ちち}]の[腰{こし}]よりも[太{ふと}]い。", "11": "[父{ちち}]はあなたがたに[重{おも}]いくびきを[負{お}]わせたが、わたしはさらに、あなたがたのくびきを[重{おも}]くしよう。[父{ちち}]はむちであなたがたを[懲{こ}]らしたが、わたしはさそりをもってあなたがたを[懲{こ}]らそう』と」。", "12": "さてヤラベアムと[民{たみ}]は[皆{みな}]、[王{おう}]が「三[日{か}][目{め}]に[再{ふたた}]びわたしのところに[来{く}]るように」と[言{い}]ったとおりに、三[日{か}][目{め}]にレハベアムのところにきた。", "13": "[王{おう}]は[荒々{あらあら}]しく[民{たみ}]に[答{こた}]え、[老人{ろうじん}]たちが[与{あた}]えた[勧{すす}]めを[捨{す}]てて、", "14": "[若者{わかもの}]たちの[勧{すす}]めに[従{したが}]い、[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて[言{い}]った、「[父{ちち}]はあなたがたのくびきを[重{おも}]くしたが、わたしはあなたがたのくびきを、さらに[重{おも}]くしよう。[父{ちち}]はむちであなたがたを[懲{こ}]らしたが、わたしはさそりをもってあなたがたを[懲{こ}]らそう」。", "15": "このように[王{おう}]は[民{たみ}]の[言{い}]うことを[聞{き}]きいれなかった。これはかつて[主{しゅ}]がシロびとアヒヤによって、ネバテの[子{こ}]ヤラベアムに[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[成就{じょうじゅ}]するために、[主{しゅ}]が[仕向{しむ}]けられた[事{こと}]であった。", "16": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、[王{おう}]が[自分{じぶん}]たちの[言{い}]うことを[聞{き}]きいれないのを[見{み}]たので、[民{たみ}]は[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「われわれはダビデのうちに[何{なに}]の[分{ぶん}]があろうか、エッサイの[子{こ}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]がない。イスラエルよ、あなたがたの[天幕{てんまく}]へ[帰{かえ}]れ。ダビデよ、[今{いま}][自分{じぶん}]の[家{いえ}]の[事{こと}]を[見{み}]よ」。そしてイスラエルはその[天幕{てんまく}]へ[去{さ}]っていった。", "17": "しかしレハベアムはユダの[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいるイスラエルの[人々{ひとびと}]を[治{おさ}]めた。", "18": "レハベアム[王{おう}]は[徴募{ちょうぼ}]の[監督{かんとく}]であったアドラムをつかわしたが、イスラエルが[皆{みな}]、[彼{かれ}]を[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]したので、レハベアム[王{おう}]は[急{いそ}]いで[車{くるま}]に[乗{の}]り、エルサレムへ[逃{に}]げた。", "19": "こうしてイスラエルはダビデの[家{いえ}]にそむいて[今日{こんにち}]に[至{いた}]った。", "20": "イスラエルは[皆{みな}]ヤラベアムの[帰{かえ}]ってきたのを[聞{き}]き、[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]を[集会{しゅうかい}]に[招{まね}]き、イスラエルの[全家{ぜんか}]の[上{うえ}]に[王{おう}]とした。ユダの[部族{ぶぞく}]のほかはダビデの[家{いえ}]に[従{したが}]う[者{もの}]がなかった。", "21": "ソロモンの[子{こ}]レハベアムはエルサレムに[来{き}]て、ユダの[全家{ぜんか}]とベニヤミンの[部族{ぶぞく}]の[者{もの}]、すなわちえり[抜{ぬ}]きの[軍人{ぐんじん}]十八万を[集{あつ}]め、[国{くに}]を[取{と}]りもどすために、イスラエルの[家{いえ}]と[戦{たたか}]おうとしたが、", "22": "[神{かみ}]の[言葉{ことば}]が[神{かみ}]の[人{ひと}]シマヤに[臨{のぞ}]んだ、", "23": "「ソロモンの[子{こ}]であるユダの[王{おう}]レハベアム、およびユダとベニヤミンの[全家{ぜんか}]、ならびにそのほかの[民{たみ}]に[言{い}]いなさい、", "24": "『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる。あなたがたは[上{のぼ}]っていってはならない。あなたがたの[兄弟{きょうだい}]であるイスラエルの[人々{ひとびと}]と[戦{たたか}]ってはならない。おのおの[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい。この[事{こと}]はわたしから[出{で}]たのである』」。それで[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をきき、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]って[帰{かえ}]っていった。", "25": "ヤラベアムはエフライムの[山地{さんち}]にシケムを[建{た}]てて、そこに[住{す}]んだ。[彼{かれ}]はまたそこから[出{で}]てペヌエルを[建{た}]てた。", "26": "しかしヤラベアムはその[心{こころ}]のうちに[言{い}]った、「[国{くに}]は[今{いま}]ダビデの[家{いえ}]にもどるであろう。", "27": "もしこの[民{たみ}]がエルサレムにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[犠牲{ぎせい}]をささげるために[上{のぼ}]るならば、この[民{たみ}]の[心{こころ}]はユダの[王{おう}]である[彼{かれ}]らの[主君{しゅくん}]レハベアムに[帰{かえ}]り、わたしを[殺{ころ}]して、ユダの[王{おう}]レハベアムに[帰{かえ}]るであろう」。", "28": "そこで[王{おう}]は[相談{そうだん}]して、二つの[金{きん}]の[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]り、[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたはもはやエルサレムに[上{のぼ}]るには、およばない。イスラエルよ、あなたがたをエジプトの[国{くに}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]ったあなたがたの[神{かみ}]を[見{み}]よ」。", "29": "そして[彼{かれ}]は一つをベテルにすえ、一つをダンに[置{お}]いた。", "30": "この[事{こと}]は[罪{つみ}]となった。[民{たみ}]がベテルへ[行{い}]って一つを[礼拝{れいはい}]し、ダンへ[行{い}]って一つを[礼拝{れいはい}]したからである。", "31": "[彼{かれ}]はまた[高{たか}]き[所{ところ}]に[家{いえ}]を[造{つく}]り、レビの[子孫{しそん}]でない[一般{いっぱん}]の[民{たみ}]を[祭司{さいし}]に[任命{にんめい}]した。", "32": "またヤラベアムはユダで[行{おこな}]う[祭{まつり}]と[同{おな}]じ[祭{まつり}]を八[月{がつ}]の十五[日{にち}]に[定{さだ}]め、そして[祭壇{さいだん}]に[上{のぼ}]った。[彼{かれ}]はベテルでそのように[行{おこな}]い、[彼{かれ}]が[造{つく}]った[子{こ}][牛{うし}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。また[自分{じぶん}]の[造{つく}]った[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]をベテルに[立{た}]てた。", "33": "こうして[彼{かれ}]はベテルに[造{つく}]った[祭壇{さいだん}]に八[月{がつ}]の十五[日{にち}]に[上{のぼ}]った。これは[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]で[勝手{かって}]に[考{かんが}]えついた[月{つき}]であった。そして[彼{かれ}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]のために[祭{まつり}]を[定{さだ}]め、[祭壇{さいだん}]に[上{のぼ}]って[香{こう}]をたいた。" }, "13": { "1": "[見{み}]よ、[神{かみ}]の[人{ひと}]が[主{しゅ}]の[命{いのち}]によってユダからベテルにきた。その[時{とき}]ヤラベアムは[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[立{た}]って[香{こう}]をたいていた。", "2": "[神{かみ}]の[人{ひと}]は[祭壇{さいだん}]にむかい[主{しゅ}]の[命{いのち}]によって[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[祭壇{さいだん}]よ、[祭壇{さいだん}]よ、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『[見{み}]よ、ダビデの[家{いえ}]にひとりの[子{こ}]が[生{うま}]れる。その[名{な}]をヨシヤという。[彼{かれ}]はおまえの[上{うえ}]で[香{こう}]をたく[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]らを、おまえの[上{うえ}]にささげる。また[人{ひと}]の[骨{ほね}]がおまえの[上{うえ}]で[焼{や}]かれる』」。", "3": "その[日{ひ}]、[彼{かれ}]はまた一つのしるしを[示{しめ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言{い}]われたしるしはこれである、『[見{み}]よ、[祭壇{さいだん}]は[裂{さ}]け、その[上{うえ}]にある[灰{はい}]はこぼれ[出{で}]るであろう』」。", "4": "ヤラベアム[王{おう}]は、[神{かみ}]の[人{ひと}]がベテルにある[祭壇{さいだん}]にむかって[呼{よ}]ばわる[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[祭壇{さいだん}]から[手{て}]を[伸{の}]ばして、「[彼{かれ}]を[捕{とら}]えよ」と[言{い}]ったが、[彼{かれ}]にむかって[伸{の}]ばした[手{て}]が[枯{か}]れて、ひっ[込{こ}]めることができなかった。", "5": "そして[神{かみ}]の[人{ひと}]が[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をもって[示{しめ}]したしるしのように[祭壇{さいだん}]は[裂{さ}]け、[灰{はい}]は[祭壇{さいだん}]からこぼれ[出{で}]た。", "6": "[王{おう}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]に[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[願{ねが}]い、わたしのために[祈{いの}]って、わたしの[手{て}]をもとに[返{かえ}]らせてください」。[神{かみ}]の[人{ひと}]が[主{しゅ}]に[願{ねが}]ったので、[王{おう}]の[手{て}]はもとに[返{かえ}]って、[前{まえ}]のようになった。", "7": "そこで[王{おう}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]に[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]にきて、[身{み}]を[休{やす}]めなさい。あなたに[謝礼{しゃれい}]をさしあげましょう」。", "8": "[神{かみ}]の[人{ひと}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「たとい、あなたの[家{いえ}]の[半{なか}]ばをくださっても、わたしはあなたと[一緒{いっしょ}]にまいりません。またこの[所{ところ}]では、パンも[食{た}]べず[水{みず}]も[飲{の}]みません。", "9": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]によってわたしは、『パンを[食{た}]べてはならない、[水{みず}]を[飲{の}]んではならない。また[来{き}]た[道{みち}]から[帰{かえ}]ってはならない』と[命{めい}]じられているからです」。", "10": "こうして[彼{かれ}]はほかの[道{みち}]を[行{い}]き、ベテルに[来{き}]た[道{みち}]からは[帰{かえ}]らなかった。", "11": "さてベテルにひとりの[年老{としお}]いた[預言者{よげんしゃ}]が[住{す}]んでいたが、そのむすこたちがきて、その[日{ひ}][神{かみ}]の[人{ひと}]がベテルでした[事{こと}]どもを[彼{かれ}]に[話{はな}]した。また[神{かみ}]の[人{ひと}]が[王{おう}]に[言{い}]った[言葉{ことば}]をもその[父{ちち}]に[話{はな}]した。", "12": "[父{ちち}]が[彼{かれ}]らに「その[人{ひと}]はどの[道{みち}]を[行{い}]ったか」と[聞{き}]いたので、むすこたちはユダからきた[神{かみ}]の[人{ひと}]の[行{い}]った[道{みち}]を[父{ちち}]に[示{しめ}]した。", "13": "[父{ちち}]はむすこたちに[言{い}]った、「わたしのためにろばにくらを[置{お}]きなさい」。[彼{かれ}]らがろばにくらを[置{お}]いたので、[彼{かれ}]はそれに[乗{の}]り、", "14": "[神{かみ}]の[人{ひと}]のあとを[追{お}]って[行{い}]き、かしの[木{き}]の[下{した}]にすわっているのを[見{み}]て、その[人{ひと}]に[言{い}]った、「あなたはユダからこられた[神{かみ}]の[人{ひと}]ですか」。その[人{ひと}]は[言{い}]った、「そうです」。", "15": "そこで[彼{かれ}]はその[人{ひと}]に[言{い}]った、「わたしと[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]にきてパンを[食{た}]べてください」。", "16": "その[人{ひと}]は[言{い}]った、「わたしはあなたと[一緒{いっしょ}]に[引{ひ}]き[返{かえ}]すことはできません。あなたと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]くことはできません。またわたしはこの[所{ところ}]であなたと[一緒{いっしょ}]にパンも[食{た}]べず[水{みず}]も[飲{の}]みません。", "17": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]によってわたしは、『その[所{ところ}]でパンを[食{た}]べてはならない、[水{みず}]を[飲{の}]んではならない。また[来{き}]た[道{みち}]から[帰{かえ}]ってはならない』と[言{い}]われているからです」。", "18": "[彼{かれ}]はその[人{ひと}]に[言{い}]った、「わたしもあなたと[同{おな}]じ[預言者{よげんしゃ}]ですが、[天{てん}]の[使{つかい}]が[主{しゅ}]の[命{いのち}]によってわたしに[告{つ}]げて、『その[人{ひと}]を[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]につれ[帰{かえ}]り、パンを[食{た}]べさせ、[水{みず}]を[飲{の}]ませよ』と[言{い}]いました」。これは[彼{かれ}]がその[人{ひと}]を[欺{あざむ}]いたのである。", "19": "そこでその[人{ひと}]は[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[引{ひ}]き[返{かえ}]し、その[家{いえ}]でパンを[食{た}]べ、[水{みず}]を[飲{の}]んだ。", "20": "[彼{かれ}]らが[食卓{しょくたく}]についていたとき、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、その[人{ひと}]をつれて[帰{かえ}]った[預言者{よげんしゃ}]に[臨{のぞ}]んだので、", "21": "[彼{かれ}]はユダからきた[神{かみ}]の[人{ひと}]にむかい[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にそむき、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がお[命{めい}]じになった[命令{めいれい}]を[守{まも}]らず、", "22": "[引{ひ}]き[返{かえ}]して、[主{しゅ}]があなたに、パンを[食{た}]べてはならない、[水{みず}]を[飲{の}]んではならない、と[言{い}]われた[場所{ばしょ}]でパンを[食{た}]べ、[水{みず}]を[飲{の}]んだゆえ、あなたの[死体{したい}]はあなたの[先祖{せんぞ}]の[墓{はか}]に[行{い}]かないであろう』」。", "23": "そしてその[人{ひと}]がパンを[食{た}]べ、[水{みず}]を[飲{の}]んだ[後{のち}]、[彼{かれ}]はその[人{ひと}]のため、すなわちつれ[帰{かえ}]った[預言者{よげんしゃ}]のためにろばにくらを[置{お}]いた。", "24": "こうしてその[人{ひと}]は[立{た}]ち[去{さ}]ったが、[道{みち}]でししが[彼{かれ}]に[会{あ}]って[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。そしてその[死体{したい}]は[道{みち}]に[捨{す}]てられ、ろばはそのかたわらに[立{た}]ち、ししもまた[死体{したい}]のかたわらに[立{た}]っていた。", "25": "[人々{ひとびと}]はそこをとおって、[道{みち}]に[捨{す}]てられている[死体{したい}]と、[死体{したい}]のかたわらに[立{た}]っているししを[見{み}]て、かの[老{ろう}][預言者{よげんしゃ}]の[住{す}]んでいる[町{まち}]にきてそれを[話{はな}]した。", "26": "その[人{ひと}]を[道{みち}]からつれて[帰{かえ}]った[預言者{よげんしゃ}]はそれを[聞{き}]いて[言{い}]った、「それは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にそむいた[神{かみ}]の[人{ひと}]だ。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[言{い}]われた[言葉{ことば}]のように、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]をししにわたされ、ししが[彼{かれ}]を[裂{さ}]き[殺{ころ}]したのだ」。", "27": "そしてむすこたちに[言{い}]った、「わたしのためにろばにくらを[置{お}]きなさい」。[彼{かれ}]らがくらを[置{お}]いたので、", "28": "[彼{かれ}]は[行{い}]って、[死体{したい}]が[道{みち}]に[捨{す}]てられ、ろばとししが[死体{したい}]のかたわらに[立{た}]っているのを[見{み}]た。ししはその[死体{したい}]を[食{た}]べず、ろばも[裂{さ}]いていなかった。", "29": "そこで[預言者{よげんしゃ}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]の[死体{したい}]を[取{と}]りあげ、それをろばに[載{の}]せて[町{まち}]に[持{も}]ち[帰{かえ}]り、[悲{かな}]しんでそれを[葬{ほうむ}]った。", "30": "すなわちその[死体{したい}]を[自分{じぶん}]の[墓{はか}]に[納{おさ}]め、[皆{みな}]これがために「ああ、わが[兄弟{きょうだい}]よ」と[言{い}]って[悲{かな}]しんだ。", "31": "[彼{かれ}]はそれを[葬{ほうむ}]って[後{のち}]、むすこたちに[言{い}]った、「わたしが[死{し}]んだ[時{とき}]は、[神{かみ}]の[人{ひと}]を[葬{ほうむ}]った[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]り、わたしの[骨{ほね}]を[彼{かれ}]の[骨{ほね}]のかたわらに[納{おさ}]めなさい。", "32": "[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[命{いのち}]によって、ベテルにある[祭壇{さいだん}]にむかい、またサマリヤの[町々{まちまち}]にある[高{たか}]き[所{ところ}]のすべての[家{いえ}]にむかって[呼{よ}]ばわった[言葉{ことば}]は[必{かなら}]ず[成就{じょうじゅ}]するのです」。", "33": "この[事{こと}]の[後{のち}]も、ヤラベアムはその[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れて[立{た}]ち[返{かえ}]ることをせず、また[一般{いっぱん}]の[民{たみ}]を、[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]に[任命{にんめい}]した。すなわち、だれでも[好{この}]む[者{もの}]は、それを[立{た}]てて[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]とした。", "34": "この[事{こと}]はヤラベアムの[家{いえ}]の[罪{つみ}]となって、ついにこれを[地{ち}]のおもてから[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすようになった。" }, "14": { "1": "そのころヤラベアムの[子{こ}]アビヤが[病気{びょうき}]になったので、", "2": "ヤラベアムは[妻{つま}]に[言{い}]った、「[立{た}]って[姿{すがた}]を[変{か}]え、ヤラベアムの[妻{つま}]であることの[知{し}]られないようにしてシロへ[行{い}]きなさい。わたしがこの[民{たみ}]の[王{おう}]となることを、わたしに[告{つ}]げた[預言者{よげんしゃ}]アヒヤがそこにいます。", "3": "パン十[個{こ}]と[菓子{かし}][数個{すうこ}]および、みつ一びんを[携{たずさ}]えて[彼{かれ}]のところへ[行{い}]きなさい。[彼{かれ}]はこの[子{こ}]がどうなるかをあなたに[告{つ}]げるでしょう」。", "4": "ヤラベアムの[妻{つま}]はそのようにして、[立{た}]ってシロへ[行{い}]き、アヒヤの[家{いえ}]に[着{つ}]いたが、アヒヤは[年老{としお}]いたため、[目{め}]がかすんで[見{み}]ることができなかった。", "5": "しかし[主{しゅ}]はアヒヤに[言{い}]われた、「ヤラベアムの[妻{つま}]が[子供{こども}]の[事{こと}]をあなたに[尋{たず}]ねるために[来{く}]る。[子供{こども}]は[病気{びょうき}]だ。あなたは[彼女{かのじょ}]にこうこう[言{い}]わなければならない」。[彼女{かのじょ}]は[来{く}]るとき、[他人{たにん}]を[装{よそお}]っていた。", "6": "しかし[彼女{かのじょ}]が[戸口{とぐち}]にはいってきたとき、アヒヤはその[足音{あしおと}]を[聞{き}]いて[言{い}]った、「ヤラベアムの[妻{つま}]よ、はいりなさい。なぜ、[他人{たにん}]を[装{よそお}]うのですか。わたしはあなたにきびしい[事{こと}]を[告{つ}]げるよう、[命{めい}]じられています。", "7": "[行{い}]ってヤラベアムに[言{い}]いなさい、『イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしはあなたを[民{たみ}]のうちからあげ、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[上{うえ}]に[立{た}]てて[君{きみ}]とし、", "8": "[国{くに}]をダビデの[家{いえ}]から[裂{さ}]き[離{はな}]して、それをあなたに[与{あた}]えたのに、あなたはわたしのしもべダビデが、わたしの[命令{めいれい}]を[守{まも}]って[一心{いっしん}]にわたしに[従{したが}]い、ただわたしの[目{め}]にかなった[事{こと}]のみを[行{おこな}]ったようにではなく、", "9": "あなたよりも[先{さき}]にいたすべての[者{もの}]にまさって[悪{あく}]をなし、[行{い}]って[自分{じぶん}]のために[他{た}]の[神々{かみがみ}]と[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[造{つく}]り、わたしを[怒{いか}]らせ、わたしをうしろに[捨{す}]て[去{さ}]った。", "10": "それゆえ、[見{み}]よ、わたしはヤラベアムの[家{いえ}]に[災{わざわい}]を[下{くだ}]し、ヤラベアムに[属{ぞく}]する[男{おとこ}]は、イスラエルについて、つながれた[者{もの}]も、[自由{じゆう}]な[者{もの}]もことごとく[断{た}]ち、[人{ひと}]があくたを[残{のこ}]りなく[焼{や}]きつくすように、ヤラベアムの[家{いえ}]を[全{まった}]く[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "11": "ヤラベアムに[属{ぞく}]する[者{もの}]は、[町{まち}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]を[犬{いぬ}]が[食{た}]べ、[野{の}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]を[空{そら}]の[鳥{とり}]が[食{た}]べるであろう。[主{しゅ}]がこれを[言{い}]われるのである」』。", "12": "あなたは[立{た}]って、[家{いえ}]へ[帰{かえ}]りなさい。あなたの[足{あし}]が[町{まち}]にはいる[時{とき}]に、[子{こ}]どもは[死{し}]にます。", "13": "そしてイスラエルは[皆{みな}]、[彼{かれ}]のために[悲{かな}]しんで[彼{かれ}]を[葬{ほうむ}]るでしょう。ヤラベアムに[属{ぞく}]する[者{もの}]は、ただ[彼{かれ}]だけ[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]られるでしょう。ヤラベアムの[家{いえ}]のうちで、[彼{かれ}]はイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[良{よ}]い[思{おも}]いをいだいていたからです。", "14": "[主{しゅ}]はイスラエルの[上{うえ}]にひとりの[王{おう}]を[起{おこ}]されます。[彼{かれ}]はその[日{ひ}]ヤラベアムの[家{いえ}]を[断{た}]つでしょう。", "15": "その[後{のち}][主{しゅ}]はイスラエルを[撃{う}]って、[水{みず}]に[揺{ゆ}]らぐ[葦{あし}]のようにし、イスラエルを、その[先祖{せんぞ}]に[賜{たま}]わったこの[良{よ}]い[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[去{さ}]って、ユフラテ[川{かわ}]の[向{む}]こうに[散{ち}]らされるでしょう。[彼{かれ}]らがアシラ[像{ぞう}]を[造{つく}]って[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたからです。", "16": "[主{しゅ}]はヤラベアムの[罪{つみ}]のゆえに、すなわち[彼{かれ}]がみずから[犯{おか}]し、またイスラエルに[犯{おか}]させたその[罪{つみ}]のゆえにイスラエルを[捨{す}]てられるでしょう」。", "17": "ヤラベアムの[妻{つま}]は[立{た}]って[去{さ}]り、テルザへ[行{い}]って、[家{いえ}]の[敷居{しきい}]をまたいだ[時{とき}]、[子{こ}]どもは[死{し}]んだ。", "18": "イスラエルは[皆{みな}][彼{かれ}]を[葬{ほうむ}]り、[彼{かれ}]のために[悲{かな}]しんだ。[主{しゅ}]がそのしもべ[預言者{よげんしゃ}]アヒヤによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりである。", "19": "ヤラベアムのその[他{た}]の[事績{じせき}]、[彼{かれ}]がどのように[戦{たたか}]い、どのように[世{よ}]を[治{おさ}]めたかは、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "20": "ヤラベアムが[世{よ}]を[治{おさ}]めた[日{ひ}]は二十二[年{ねん}]であった。[彼{かれ}]はその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[子{こ}]ナダブが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "21": "ソロモンの[子{こ}]レハベアムはユダで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。レハベアムは[王{おう}]となったとき四十一[歳{さい}]であったが、[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くために、イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[選{えら}]ばれた[町{まち}]エルサレムで、十七[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]の[名{な}]はナアマといってアンモンびとであった。", "22": "ユダの[人々{ひとびと}]はその[先祖{せんぞ}]の[行{おこな}]ったすべての[事{こと}]にまさって、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、その[犯{おか}]した[罪{つみ}]によって[主{しゅ}]の[怒{いか}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]した。", "23": "[彼{かれ}]らもすべての[高{たか}]い[丘{おか}]の[上{うえ}]と、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]に、[高{たか}]き[所{ところ}]と[石{いし}]の[柱{はしら}]とアシラ[像{ぞう}]とを[建{た}]てたからである。", "24": "その[国{くに}]にはまた[神殿{しんでん}][男娼{だんしょう}]たちがいた。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[国民{こくみん}]のすべての[憎{にく}]むべき[事{こと}]をならい[行{い}]った。", "25": "レハベアムの[王{おう}]の[第{だい}]五[年{ねん}]にエジプトの[王{おう}]シシャクがエルサレムに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってきて、", "26": "[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[宝物{ほうもつ}]と、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[宝物{ほうもつ}]を[奪{うば}]い[去{さ}]った。[彼{かれ}]はそれをことごとく[奪{うば}]い[去{さ}]り、またソロモンの[造{つく}]った[金{きん}]の[盾{たて}]をみな[奪{うば}]い[去{さ}]った。", "27": "レハベアムはその[代{かわ}]りに[青銅{せいどう}]の[盾{たて}]を[造{つく}]って、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[侍衛{じえい}][長{ちょう}]の[手{て}]にわたした。", "28": "[王{おう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいるごとに、[侍衛{じえい}]はそれを[携{たずさ}]え、また、それを[侍衛{じえい}]のへやへ[持{も}]ち[帰{かえ}]った。", "29": "レハベアムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "30": "レハベアムとヤラベアムの[間{あいだ}]には[絶{た}]えず[戦争{せんそう}]があった。", "31": "レハベアムはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]にダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られた。その[母{はは}]の[名{な}]はナアマといってアンモンびとであった。その[子{こ}]アビヤムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "15": { "1": "ネバテの[子{こ}]ヤラベアム[王{おう}]の[第{だい}]十八[年{ねん}]にアビヤムがユダの[王{おう}]となり、", "2": "エルサレムで三[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]の[名{な}]はマアカといって、アブサロムの[娘{むすめ}]であった。", "3": "[彼{かれ}]はその[父{ちち}]が[先{さき}]に[行{おこな}]ったもろもろの[罪{つみ}]をおこない、その[心{こころ}]は[父{ちち}]ダビデの[心{こころ}]のようにその[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]して[全{まった}]く[真実{しんじつ}]ではなかった。", "4": "それにもかかわらず、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]はダビデのために、エルサレムにおいて[彼{かれ}]に一つのともしびを[与{あた}]え、その[子{こ}]を[彼{かれ}]のあとに[立{た}]てて、エルサレムを[固{かた}]められた。", "5": "それはダビデがヘテびとウリヤの[事{こと}]のほか、[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたすべての[事{こと}]に、そむかなかったからである。", "6": "レハベアムとヤラベアムの[間{あいだ}]には[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[戦争{せんそう}]があった。", "7": "アビヤムのその[他{た}]の[行為{こうい}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。アビヤムとヤラベアムの[間{あいだ}]にも[戦争{せんそう}]があった。", "8": "アビヤムはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アサが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "9": "イスラエルの[王{おう}]ヤラベアムの[第{だい}]二十[年{ねん}]にアサはユダの[王{おう}]となり、", "10": "エルサレムで四十一[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]の[名{な}]はマアカといってアブサロムの[娘{むすめ}]であった。", "11": "アサはその[父{ちち}]ダビデがしたように[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]をし、", "12": "[神殿{しんでん}][男娼{だんしょう}]を[国{くに}]から[追{お}]い[出{だ}]し、[先祖{せんぞ}]たちの[造{つく}]ったもろもろの[偶像{ぐうぞう}]を[除{のぞ}]いた。", "13": "[彼{かれ}]はまたその[母{はは}]マアカが、アシラのために[憎{にく}]むべき[像{ぞう}]を[造{つく}]らせたので、[彼女{かのじょ}]を[太后{たいこう}]の[位{くらい}]から[退{しりぞ}]けた。そしてアサはその[憎{にく}]むべき[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]してキデロンの[谷{たに}]で[焼{や}]き[捨{す}]てた。", "14": "ただし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかった。けれどもアサの[心{こころ}]は[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]に[対{たい}]して[全{まった}]く[真実{しんじつ}]であった。", "15": "[彼{かれ}]は[父{ちち}]の[献納{けんのう}]した[物{もの}]と[自分{じぶん}]の[献納{けんのう}]した[物{もの}]、[金銀{きんぎん}]および[器物{うつわもの}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れた。", "16": "アサとイスラエルの[王{おう}]バアシャの[間{あいだ}]には[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[戦争{せんそう}]があった。", "17": "イスラエルの[王{おう}]バアシャはユダに[攻{せ}]め[上{のぼ}]り、ユダの[王{おう}]アサの[所{ところ}]に、だれをも[出入{でい}]りさせないためにラマを[築{きず}]いた。", "18": "そこでアサは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[宝蔵{ほうぞう}]と、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[宝蔵{ほうぞう}]に[残{のこ}]っている[金銀{きんぎん}]をことごとく[取{と}]って、これを[家来{けらい}]たちの[手{て}]にわたし、そしてアサ[王{おう}]は[彼{かれ}]らをダマスコに[住{す}]んでいるスリヤの[王{おう}]、ヘジョンの[子{こ}]タブリモンの[子{こ}]であるベネハダデにつかわして[言{い}]わせた、", "19": "「わたしの[父{ちち}]とあなたの[父{ちち}]との[間{あいだ}]に[結{むす}]ばれていたように、わたしとあなたの[間{あいだ}]に[同盟{どうめい}]を[結{むす}]びましょう。わたしはあなたに[金銀{きんぎん}]の[贈{おく}]り[物{もの}]をさしあげます。[行{い}]って、あなたとイスラエルの[王{おう}]バアシャとの[同盟{どうめい}]を[破棄{はき}]し、[彼{かれ}]をわたしの[所{ところ}]から[撤退{てったい}]させてください」。", "20": "ベネハダデはアサ[王{おう}]の[言{い}]うことを[聞{き}]き、[自分{じぶん}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちをつかわしてイスラエルの[町々{まちまち}]を[攻{せ}]め、イヨンとダンとアベル・ベテ・マアカおよびキンネレテの[全{ぜん}][地{ち}]と、ナフタリの[全{ぜん}][地{ち}]を[撃{う}]った。", "21": "バアシャはこれを[聞{き}]き、ラマを[築{きず}]くことをやめて、テルザにとどまった。", "22": "そこでアサ[王{おう}]はユダ[全国{ぜんこく}]に[布告{ふこく}]を[発{はっ}]した。ひとりも[免{まぬか}]れる[者{もの}]はなかった。すなわちバアシャがラマを[築{きず}]くために[用{もち}]いた[石{いし}]と[材木{ざいもく}]を[運{はこ}]びこさせ、アサ[王{おう}]はそれを[用{もち}]いて、ベニヤミンのゲバとミヅパを[築{きず}]いた。", "23": "アサのその[他{た}]の[事績{じせき}]とそのすべての[勲功{くんこう}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]および[彼{かれ}]が[建{た}]てた[町々{まちまち}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。[彼{かれ}]は[老年{ろうねん}]になって[足{あし}]を[病{や}]んだ。", "24": "アサはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、[父{ちち}]ダビデの[町{まち}]に[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヨシャパテが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "25": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]二[年{ねん}]にヤラベアムの[子{こ}]ナダブがイスラエルの[王{おう}]となって、二[年{ねん}]イスラエルを[治{おさ}]めた。", "26": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、その[父{ちち}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[父{ちち}]がイスラエルに[犯{おか}]させた[罪{つみ}]をおこなった。", "27": "イッサカルの[家{いえ}]のアヒヤの[子{こ}]バアシャは[彼{かれ}]に[対{たい}]してむほんを[企{くわだ}]て、ペリシテびとに[属{ぞく}]するギベトンで[彼{かれ}]を[撃{う}]った。これはナダブとイスラエルが[皆{みな}]ギベトンを[囲{かこ}]んでいたからである。", "28": "こうしてユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]三[年{ねん}]にバアシャは[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "29": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となるとすぐヤラベアムの[全家{ぜんか}]を[撃{う}]ち、[息{いき}]のある[者{もの}]をひとりもヤラベアムの[家{いえ}]に[残{のこ}]さず、ことごとく[滅{ほろ}]ぼした。[主{しゅ}]がそのしもべシロびとアヒヤによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりであって、", "30": "これはヤラベアムがみずから[犯{おか}]し、またイスラエルに[犯{おか}]させた[罪{つみ}]のため、また[彼{かれ}]がイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたその[怒{いか}]りによるのであった。", "31": "ナダブのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "32": "アサとイスラエルの[王{おう}]バアシャの[間{あいだ}]には[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}][戦争{せんそう}]があった。", "33": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]三[年{ねん}]にアヒヤの[子{こ}]バアシャはテルザでイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]の[王{おう}]となって、二十四[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "34": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、ヤラベアムの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、ヤラベアムがイスラエルに[犯{おか}]させた[罪{つみ}]をおこなった。" }, "16": { "1": "そこで[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がハナニの[子{こ}]エヒウに[臨{のぞ}]み、バアシャを[責{せ}]めて[言{い}]った、", "2": "「わたしはあなたをちりの[中{なか}]からあげて、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[上{うえ}]に[君{きみ}]としたが、あなたはヤラベアムの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、わたしの[民{たみ}]イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させ、その[罪{つみ}]をもってわたしを[怒{いか}]らせた。", "3": "それでわたしは、バアシャとその[家{いえ}]を[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし[去{さ}]り、あなたの[家{いえ}]をネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[家{いえ}]のようにする。", "4": "バアシャに[属{ぞく}]する[者{もの}]で、[町{まち}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]は[犬{いぬ}]が[食{た}]べ、[彼{かれ}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]で、[野{の}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]は[空{そら}]の[鳥{とり}]が[食{た}]べるであろう」。", "5": "バアシャのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がした[事{こと}]と、その[勲功{くんこう}]とは、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "6": "バアシャはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、テルザに[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]エラが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "7": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はまたハナニの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]エヒウによって[臨{のぞ}]み、バアシャとその[家{いえ}]を[責{せ}]めた。これは[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に、もろもろの[悪{あく}]を[行{おこな}]い、その[手{て}]のわざをもって[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせ、ヤラベアムの[家{いえ}]にならったためであり、また[彼{かれ}]がヤラベアムの[家{いえ}]を[滅{ほろ}]ぼしたためであった。", "8": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]二十六[年{ねん}]にバアシャの[子{こ}]エラはテルザでイスラエルの[王{おう}]となり、二[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "9": "[彼{かれ}]がテルザにいて、テルザの[宮殿{きゅうでん}]のつかさアルザの[家{いえ}]で[酒{さけ}]を[飲{の}]んで[酔{よ}]った[時{とき}]、その[家来{けらい}]で[戦車{せんしゃ}][隊{たい}]の[半{なか}]ばを[指揮{しき}]していたジムリが、[彼{かれ}]にそむいた。", "10": "そしてユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]二十七[年{ねん}]にジムリは、はいってきて[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "11": "ジムリは[王{おう}]となって、[位{くらい}]についた[時{とき}]、バアシャの[全家{ぜんか}]を[殺{ころ}]し、その[親族{しんぞく}]または[友{とも}]だちの[男子{だんし}]は、ひとりも[残{のこ}]さなかった。", "12": "こうしてジムリはバアシャの[全家{ぜんか}]を[滅{ほろ}]ぼした。[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]エヒウによってバアシャを[責{せ}]めて[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりである。", "13": "これはバアシャのもろもろの[罪{つみ}]と、その[子{こ}]エラの[罪{つみ}]のためであって、[彼{かれ}]らが[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、またイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させ、[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]をもってイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたからである。", "14": "エラのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "15": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]二十七[年{ねん}]にジムリはテルザで[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[民{たみ}]はペリシテびとに[属{ぞく}]するギベトンにむかって[陣取{じんど}]っていたが、", "16": "その[陣取{じんど}]っていた[民{たみ}]が「ジムリはむほんを[起{おこ}]して[王{おう}]を[殺{ころ}]した」と[人{ひと}]のいうのを[聞{き}]いたので、イスラエルは[皆{みな}]その[日{ひ}][陣営{じんえい}]で、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]オムリをイスラエルの[王{おう}]とした。", "17": "そこでオムリはイスラエルの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にギベトンから[上{のぼ}]ってテルザを[囲{かこ}]んだ。", "18": "ジムリはその[町{まち}]の[陥{おちい}]るのを[見{み}]て、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[天守{てんしゅ}]にはいり、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]に[火{ひ}]をかけてその[中{なか}]で[死{し}]んだ。", "19": "これは[彼{かれ}]が[犯{おか}]した[罪{つみ}]のためであって、[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、ヤラベアムの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、ヤラベアムがイスラエルに[犯{おか}]させたその[罪{つみ}]を[行{おこな}]ったからである。", "20": "ジムリのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]が[企{くわだ}]てた[陰謀{いんぼう}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "21": "その[時{とき}]イスラエルの[民{たみ}]は二つに[分{わか}]れ、[民{たみ}]の[半{なか}]ばはギナテの[子{こ}]テブニに[従{したが}]って、これを[王{おう}]としようとし、[半{なか}]ばはオムリに[従{したが}]った。", "22": "しかしオムリに[従{したが}]った[民{たみ}]はギナテの[子{こ}]テブニに[従{したが}]った[民{たみ}]に[勝{か}]って、テブニは[死{し}]に、オムリが[王{おう}]となった。", "23": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]三十一[年{ねん}]にオムリはイスラエルの[王{おう}]となって十二[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]はテルザで六[年{ねん}][王{おう}]であった。", "24": "[彼{かれ}]は[銀{ぎん}]二タラントでセメルからサマリヤの[山{やま}]を[買{か}]い、その[上{うえ}]に[町{まち}]を[建{た}]て、その[建{た}]てた[町{まち}]の[名{な}]をその[山{やま}]の[持{も}]ち[主{ぬし}]であったセメルの[名{な}]に[従{したが}]ってサマリヤと[呼{よ}]んだ。", "25": "オムリは[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[彼{かれ}]よりも[先{さき}]にいたすべての[者{もの}]にまさって[悪{わる}]い[事{こと}]をした。", "26": "[彼{かれ}]はネバテの[子{こ}]ヤラベアムのすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、ヤラベアムがイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させ、[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]をもってイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたその[罪{つみ}]を[行{おこな}]った。", "27": "オムリが[行{い}]ったその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]があらわした[勲功{くんこう}]とは、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "28": "オムリはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、サマリヤに[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アハブが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "29": "ユダの[王{おう}]アサの[第{だい}]三十八[年{ねん}]にオムリの[子{こ}]アハブがイスラエルの[王{おう}]となった。オムリの[子{こ}]アハブはサマリヤで二十二[年{ねん}]イスラエルを[治{おさ}]めた。", "30": "オムリの[子{こ}]アハブは[彼{かれ}]よりも[先{さき}]にいたすべての[者{もの}]にまさって、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "31": "[彼{かれ}]はネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[行{おこな}]うことを、[軽{かる}]い[事{こと}]とし、シドンびとの[王{おう}]エテバアルの[娘{むすめ}]イゼベルを[妻{つま}]にめとり、[行{い}]ってバアルに[仕{つか}]え、これを[拝{おが}]んだ。", "32": "[彼{かれ}]はサマリヤに[建{た}]てたバアルの[宮{みや}]に、バアルのために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。", "33": "アハブはまたアシラ[像{ぞう}]を[造{つく}]った。アハブは[彼{かれ}]よりも[先{さき}]にいたイスラエルのすべての[王{おう}]にまさってイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせることを[行{おこな}]った。", "34": "[彼{かれ}]の[代{よ}]にベテルびとヒエルはエリコを[建{た}]てた。[彼{かれ}]はその[基{もとい}]をすえる[時{とき}]に[長子{ちょうし}]アビラムを[失{うしな}]い、その[門{もん}]を[立{た}]てる[時{とき}]に[末{すえ}]の[子{こ}]セグブを[失{うしな}]った。[主{しゅ}]がヌンの[子{こ}]ヨシュアによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりである。" }, "17": { "1": "ギレアデのテシベに[住{す}]むテシベびとエリヤはアハブに[言{い}]った、「わたしの[仕{つか}]えているイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。わたしの[言葉{ことば}]のないうちは、[数年{すうねん}][雨{あめ}]も[露{つゆ}]もないでしょう」。", "2": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエリヤに[臨{のぞ}]んだ、", "3": "「ここを[去{さ}]って[東{ひがし}]におもむき、ヨルダンの[東{ひがし}]にあるケリテ[川{かわ}]のほとりに[身{み}]を[隠{かく}]しなさい。", "4": "そしてその[川{かわ}]の[水{みず}]を[飲{の}]みなさい。わたしはからすに[命{めい}]じて、そこであなたを[養{やしな}]わせよう」。", "5": "エリヤは[行{い}]って、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のとおりにした。すなわち[行{い}]って、ヨルダンの[東{ひがし}]にあるケリテ[川{かわ}]のほとりに[住{す}]んだ。", "6": "すると、からすが[朝{あさ}]ごとに[彼{かれ}]の[所{ところ}]にパンと[肉{にく}]を[運{はこ}]び、また[夕{ゆう}]ごとにパンと[肉{にく}]を[運{はこ}]んできた。そして[彼{かれ}]はその[川{かわ}]の[水{みず}]を[飲{の}]んだ。", "7": "しかし[国{くに}]に[雨{あめ}]がなかったので、しばらくしてその[川{かわ}]はかれた。", "8": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "9": "「[立{た}]ってシドンに[属{ぞく}]するザレパテへ[行{い}]って、そこに[住{す}]みなさい。わたしはそのところのやもめ[女{おんな}]に[命{めい}]じてあなたを[養{やしな}]わせよう」。", "10": "そこで[彼{かれ}]は[立{た}]ってザレパテへ[行{い}]ったが、[町{まち}]の[門{もん}]に[着{つ}]いたとき、ひとりのやもめ[女{おんな}]が、その[所{ところ}]でたきぎを[拾{ひろ}]っていた。[彼{かれ}]はその[女{おんな}]に[声{こえ}]をかけて[言{い}]った、「[器{うつわ}]に[水{みず}]を[少{すこ}]し[持{も}]ってきて、わたしに[飲{の}]ませてください」。", "11": "[彼女{かのじょ}]が[行{い}]って、それを[持{も}]ってこようとした[時{とき}]、[彼{かれ}]は[彼女{かのじょ}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[手{て}]に[一口{ひとくち}]のパンを[持{も}]ってきてください」。", "12": "[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。わたしにはパンはありません。ただ、かめに[一握{ひとにぎ}]りの[粉{こな}]と、びんに[少{すこ}]しの[油{あぶら}]があるだけです。[今{いま}]わたしはたきぎ二、三[本{ぼん}]を[拾{ひろ}]い、うちへ[帰{かえ}]って、わたしと[子供{こども}]のためにそれを[調理{ちょうり}]し、それを[食{た}]べて[死{し}]のうとしているのです」。", "13": "エリヤは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[恐{おそ}]れるにはおよばない。[行{い}]って、あなたが[言{い}]ったとおりにしなさい。しかしまず、それでわたしのために[小{ちい}]さいパンを、一つ[作{つく}]って[持{も}]ってきなさい。その[後{のち}]、あなたと、あなたの[子供{こども}]のために[作{つく}]りなさい。", "14": "『[主{しゅ}]が[雨{あめ}]を[地{ち}]のおもてに[降{ふ}]らす[日{ひ}]まで、かめの[粉{こな}]は[尽{つ}]きず、びんの[油{あぶら}]は[絶{た}]えない』とイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[言{い}]われるからです」。", "15": "[彼女{かのじょ}]は[行{い}]って、エリヤが[言{い}]ったとおりにした。[彼女{かのじょ}]と[彼{かれ}]および[彼女{かのじょ}]の[家族{かぞく}]は[久{ひさ}]しく[食{た}]べた。", "16": "[主{しゅ}]がエリヤによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]のように、かめの[粉{こな}]は[尽{つ}]きず、びんの[油{あぶら}]は[絶{た}]えなかった。", "17": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、その[家{いえ}]の[主婦{しゅふ}]であるこの[女{おんな}]の[男{おとこ}]の[子{こ}]が[病気{びょうき}]になった。その[病気{びょうき}]はたいそう[重{おも}]く、[息{いき}]が[絶{た}]えたので、", "18": "[彼女{かのじょ}]はエリヤに[言{い}]った、「[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、あなたはわたしに、[何{なに}]の[恨{うら}]みがあるのですか。あなたはわたしの[罪{つみ}]を[思{おも}]い[出{だ}]させるため、またわたしの[子{こ}]を[死{し}]なせるためにおいでになったのですか」。", "19": "エリヤは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[子{こ}]をわたしによこしなさい」。そして[彼女{かのじょ}]のふところから[子供{こども}]を[取{と}]り、[自分{じぶん}]のいる[屋上{おくじょう}]のへやへかかえて[上{のぼ}]り、[自分{じぶん}]の[寝台{しんだい}]に[寝{ね}]かせ、", "20": "[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはわたしが[宿{やど}]っている[家{いえ}]のやもめにさえ[災{わざわい}]をくだして、[子供{こども}]を[殺{ころ}]されるのですか」。", "21": "そして三[度{ど}]その[子{こ}][供{とも}]の[上{うえ}]に[身{み}]を[伸{の}]ばし、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、この[子供{こども}]の[魂{たましい}]をもとに[帰{かえ}]らせてください」。", "22": "[主{しゅ}]はエリヤの[声{こえ}]を[聞{き}]きいれられたので、その[子{こ}][供{とも}]の[魂{たましい}]はもとに[帰{かえ}]って、[彼{かれ}]は[生{い}]きかえった。", "23": "エリヤはその[子{こ}][供{とも}]を[取{と}]って[屋上{おくじょう}]のへやから[家{いえ}]の[中{なか}]につれて[降{ふ}]り、その[母{はは}]にわたして[言{い}]った、「ごらんなさい。あなたの[子{こ}]は[生{い}]きかえりました」。", "24": "[女{おんな}]はエリヤに[言{い}]った、「[今{いま}]わたしはあなたが[神{かみ}]の[人{ひと}]であることと、あなたの[口{くち}]にある[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[真実{しんじつ}]であることを[知{し}]りました」。" }, "18": { "1": "[多{おお}]くの[日{ひ}]を[経{へ}]て、三[年{ねん}][目{め}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエリヤに[臨{のぞ}]んだ、「[行{い}]って、あなたの[身{み}]をアハブに[示{しめ}]しなさい。わたしは[雨{あめ}]を[地{ち}]に[降{ふ}]らせる」。", "2": "エリヤはその[身{み}]をアハブに[示{しめ}]そうとして[行{い}]った。その[時{とき}]、サマリヤにききんが[激{はげ}]しかった。", "3": "アハブは[家{いえ}]づかさオバデヤを[召{め}]した。(オバデヤは[深{ふか}]く[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[人{ひと}]で、", "4": "イゼベルが[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]を[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼした[時{とき}]、オバデヤは百[人{にん}]の[預言者{よげんしゃ}]を[救{すく}]い[出{だ}]して五十[人{にん}]ずつほら[穴{あな}]に[隠{かく}]し、パンと[水{みず}]をもって[彼{かれ}]らを[養{やしな}]った)。", "5": "アハブはオバデヤに[言{い}]った、「[国中{くにぢゅう}]のすべての[水{みず}]の[源{みなもと}]と、すべての[川{かわ}]に[行{い}]ってみるがよい。[馬{うま}]と[騾馬{らば}]を[生{い}]かしておくための[草{くさ}]があるかもしれない。そうすれば、われわれは[家畜{かちく}]をいくぶんでも[失{うしな}]わずにすむであろう」。", "6": "[彼{かれ}]らは[行{い}]き[巡{めぐ}]る[地{ち}]をふたりで[分{わ}]け、アハブはひとりでこの[道{みち}]を[行{い}]き、オバデヤはひとりで[他{た}]の[道{みち}]を[行{おこな}]った。", "7": "オバデヤが[道{みち}]を[進{すす}]んでいた[時{とき}]、エリヤが[彼{かれ}]に[会{あ}]った。[彼{かれ}]はエリヤを[認{みと}]めて[伏{ふ}]して[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]エリヤよ、あなたはここにおられるのですか」。", "8": "エリヤは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「そうです。[行{い}]って、あなたの[主人{しゅじん}]に、エリヤはここにいると[告{つ}]げなさい」。", "9": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしにどんな[罪{つみ}]があって、あなたはしもべをアハブの[手{て}]にわたして[殺{ころ}]そうとされるのですか。", "10": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。わたしの[主人{しゅじん}]があなたを[尋{たず}]ねるために、[人{ひと}]をつかわさない[民{たみ}]はなく、[国{くに}]もありません。そしてエリヤはいないと[言{い}]う[時{とき}]は、その[国{くに}]、その[民{たみ}]に、あなたが[見{み}]つからないという[誓{ちか}]いをさせるのです。", "11": "あなたは[今{いま}]『[行{い}]って、エリヤはここにいると[主人{しゅじん}]に[告{つ}]げよ』と[言{い}]われます。", "12": "しかしわたしがあなたを[離{はな}]れて[行{い}]くと、[主{しゅ}]の[霊{れい}]はあなたを、わたしの[知{し}]らない[所{ところ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]くでしょう。わたしが[行{い}]ってアハブに[告{つ}]げ、[彼{かれ}]があなたを[見{み}]つけることができなければ、[彼{かれ}]はわたしを[殺{ころ}]すでしょう。しかし、しもべは[幼{おさな}]い[時{とき}]から[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れている[者{もの}]です。", "13": "イゼベルが[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]を[殺{ころ}]した[時{とき}]に、わたしがした[事{こと}]、すなわち、わたしが[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]のうち百[人{にん}]を五十[人{にん}]ずつほら[穴{あな}]に[隠{かく}]して、パンと[水{みず}]をもって[養{やしな}]った[事{こと}]を、わが[主{しゅ}]は[聞{き}]かれませんでしたか。", "14": "ところが[今{いま}]あなたは『[行{い}]って、エリヤはここにいると[主人{しゅじん}]に[告{つ}]げよ』と[言{い}]われます。そのようなことをすれば[彼{かれ}]はわたしを[殺{ころ}]すでしょう」。", "15": "エリヤは[言{い}]った、「わたしの[仕{つか}]える[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わたしは[必{かなら}]ず、きょう、わたしの[身{み}]を[彼{かれ}]に[示{しめ}]すであろう」。", "16": "オバデヤは[行{い}]ってアハブに[会{あ}]い、[彼{かれ}]に[告{つ}]げたので、アハブはエリヤに[会{あ}]おうとして[行{い}]った。", "17": "アハブはエリヤを[見{み}]たとき、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「イスラエルを[悩{なや}]ます[者{もの}]よ、あなたはここにいるのですか」。", "18": "[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「わたしがイスラエルを[悩{なや}]ますのではありません。あなたと、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]が[悩{なや}]ましたのです。あなたがたが[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[捨{す}]て、バアルに[従{したが}]ったためです。", "19": "それで[今{いま}]、[人{ひと}]をつかわしてイスラエルのすべての[人{ひと}]およびバアルの[預言者{よげんしゃ}]四百五十[人{にん}]、ならびにアシラの[預言者{よげんしゃ}]四百[人{にん}]、イゼベルの[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]する[者{もの}]たちをカルメル[山{やま}]に[集{あつ}]めて、わたしの[所{ところ}]にこさせなさい」。", "20": "そこでアハブはイスラエルのすべての[人{ひと}]に[人{ひと}]をつかわして、[預言者{よげんしゃ}]たちをカルメル[山{やま}]に[集{あつ}]めた。", "21": "そのときエリヤはすべての[民{たみ}]に[近{ちか}]づいて[言{い}]った、「あなたがたはいつまで二つのものの[間{あいだ}]に[迷{まよ}]っているのですか。[主{しゅ}]が[神{かみ}]ならばそれに[従{したが}]いなさい。しかしバアルが[神{かみ}]ならば、それに[従{したが}]いなさい」。[民{たみ}]はひと[言{こと}]も[彼{かれ}]に[答{こた}]えなかった。", "22": "エリヤは[民{たみ}]に[言{い}]った、「わたしはただひとり[残{のこ}]った[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]です。しかしバアルの[預言者{よげんしゃ}]は四百五十[人{にん}]あります。", "23": "われわれに二[頭{とう}]の[牛{うし}]をください。そして一[頭{とう}]の[牛{うし}]を[彼{かれ}]らに[選{えら}]ばせ、それを[切{き}]り[裂{さ}]いて、たきぎの[上{うえ}]に[載{の}]せ、それに[火{ひ}]をつけずにおかせなさい。わたしも一[頭{とう}]の[牛{うし}]を[整{ととの}]え、それをたきぎの[上{うえ}]に[載{の}]せて[火{ひ}]をつけずにおきましょう。", "24": "こうしてあなたがたはあなたがたの[神{かみ}]の[名{な}]を[呼{よ}]びなさい。わたしは[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]びましょう。そして[火{ひ}]をもって[答{こた}]える[神{かみ}]を[神{かみ}]としましょう」。[民{たみ}]は[皆{みな}][答{こた}]えて「それがよかろう」と[言{い}]った。", "25": "そこでエリヤはバアルの[預言者{よげんしゃ}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは[大{だい}]ぜいだから[初{はじ}]めに一[頭{とう}]の[牛{うし}]を[選{えら}]んで、それを[整{ととの}]え、あなたがたの[神{かみ}]の[名{な}]を[呼{よ}]びなさい。ただし[火{ひ}]をつけてはなりません」。", "26": "[彼{かれ}]らは[与{あた}]えられた[牛{うし}]を[取{と}]って[整{ととの}]え、[朝{あさ}]から[昼{ひる}]までバアルの[名{な}]を[呼{よ}]んで「バアルよ、[答{こた}]えてください」と[言{い}]った。しかしなんの[声{こえ}]もなく、また[答{こた}]える[者{もの}]もなかったので、[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]たちの[造{つく}]った[祭壇{さいだん}]のまわりに[踊{おど}]った。", "27": "[昼{ひる}]になってエリヤは[彼{かれ}]らをあざけって[言{い}]った、「[彼{かれ}]は[神{かみ}]だから、[大声{おおごえ}]をあげて[呼{よ}]びなさい。[彼{かれ}]は[考{かんが}]えにふけっているのか、よそへ[行{い}]ったのか、[旅{たび}]に[出{で}]たのか、または[眠{ねむ}]っていて[起{おこ}]されなければならないのか」。", "28": "そこで[彼{かれ}]らは[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわり、[彼{かれ}]らのならわしに[従{したが}]って、[刀{かたな}]とやりで[身{み}]を[傷{きず}]つけ、[血{ち}]をその[身{み}]に[流{なが}]すに[至{いた}]った。", "29": "こうして[昼{ひる}]が[過{す}]ぎても[彼{かれ}]らはなお[叫{さけ}]び[続{つづ}]けて、[夕{ゆう}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[時{とき}]にまで[及{およ}]んだ。しかしなんの[声{こえ}]もなく、[答{こた}]える[者{もの}]もなく、また[顧{かえり}]みる[者{もの}]もなかった。", "30": "その[時{とき}]エリヤはすべての[民{たみ}]にむかって「わたしに[近寄{ちかよ}]りなさい」と[言{い}]ったので、[民{たみ}]は[皆{みな}][彼{かれ}]に[近寄{ちかよ}]った。[彼{かれ}]はこわれている[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]を[繕{つくろ}]った。", "31": "そしてエリヤは[昔{むかし}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がヤコブに[臨{のぞ}]んで、「イスラエルをあなたの[名{な}]とせよ」と[言{い}]われたヤコブの[子{こ}]らの[部族{ぶぞく}]の[数{かず}]にしたがって十二の[石{いし}]を[取{と}]り、", "32": "その[石{いし}]で[主{しゅ}]の[名{な}]によって[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[種{たね}]二セヤをいれるほどの[大{おお}]きさの、みぞを[作{つく}]った。", "33": "また、たきぎを[並{なら}]べ、[牛{うし}]を[切{き}]り[裂{さ}]いてたきぎの[上{うえ}]に[載{の}]せて[言{い}]った、「四つのかめに[水{みず}]を[満{み}]たし、それを[燔祭{はんさい}]とたきぎの[上{うえ}]に[注{そそ}]げ」。", "34": "また[言{い}]った、「それを二[度{ど}]せよ」。二[度{ど}]それをすると、また[言{い}]った、「三[度{ど}]それをせよ」。三[度{ど}]それをした。", "35": "[水{みず}]は[祭壇{さいだん}]の[周囲{しゅうい}]に[流{なが}]れた。またみぞにも[水{みず}]を[満{み}]たした。", "36": "[夕{ゆう}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[時{とき}]になって、[預言者{よげんしゃ}]エリヤは[近寄{ちかよ}]って[言{い}]った、「アブラハム、イサク、ヤコブの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、イスラエルでは、あなたが[神{かみ}]であること、わたしがあなたのしもべであって、あなたの[言葉{ことば}]に[従{したが}]ってこのすべての[事{こと}]を[行{おこな}]ったことを、[今日{こんにち}][知{し}]らせてください。", "37": "[主{しゅ}]よ、わたしに[答{こた}]えてください、わたしに[答{こた}]えてください。[主{しゅ}]よ、この[民{たみ}]にあなたが[神{かみ}]であること、またあなたが[彼{かれ}]らの[心{こころ}]を[翻{ひるがえ}]されたのであることを[知{し}]らせてください」。", "38": "そのとき[主{しゅ}]の[火{ひ}]が[下{くだ}]って[燔祭{はんさい}]と、たきぎと、[石{いし}]と、ちりとを[焼{や}]きつくし、またみぞの[水{みず}]をなめつくした。", "39": "[民{たみ}]は[皆{みな}][見{み}]て、ひれ[伏{ふ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[神{かみ}]である。[主{しゅ}]が[神{かみ}]である」。", "40": "エリヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「バアルの[預言者{よげんしゃ}]を[捕{とら}]えよ。そのひとりも[逃{に}]がしてはならない」。そこで[彼{かれ}]らを[捕{とら}]えたので、エリヤは[彼{かれ}]らをキション[川{かわ}]に[連{つ}]れくだって、そこで[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]した。", "41": "エリヤはアハブに[言{い}]った、「[大雨{おおあめ}]の[音{おと}]がするから、[上{のぼ}]って[行{い}]って、[食{く}]い[飲{の}]みしなさい」。", "42": "アハブは[食{く}]い[飲{の}]みするために[上{のぼ}]っていった。しかしエリヤはカルメルの[頂{いただき}]に[登{のぼ}]り、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[顔{かお}]をひざの[間{あいだ}]に[入{い}]れていたが、", "43": "[彼{かれ}]はしもべに[言{い}]った、「[上{のぼ}]っていって[海{うみ}]の[方{ほう}]を[見{み}]なさい」。[彼{かれ}]は[上{のぼ}]っていって、[見{み}]て、「[何{なに}]もありません」と[言{い}]ったので、エリヤは「もう一[度{ど}][行{い}]きなさい」と[言{い}]って七[度{ど}]に[及{およ}]んだ。", "44": "七[度目{どめ}]にしもべは[言{い}]った、「[海{うみ}]から[人{ひと}]の[手{て}]ほどの[小{ちい}]さな[雲{くも}]が[起{た}]っています」。エリヤは[言{い}]った、「[上{のぼ}]っていって、『[雨{あめ}]にとどめられないように[車{くるま}]を[整{ととの}]えて[下{くだ}]れ』とアハブに[言{い}]いなさい」。", "45": "すると[間{ま}]もなく、[雲{くも}]と[風{かぜ}]が[起{おこ}]り、[空{そら}]が[黒{くろ}]くなって[大雨{おおあめ}]が[降{ふ}]ってきた。アハブは[車{くるま}]に[乗{の}]ってエズレルへ[行{い}]った。", "46": "また[主{しゅ}]の[手{て}]がエリヤに[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]は[腰{こし}]をからげ、エズレルの[入口{いりぐち}]までアハブの[前{まえ}]に[走{はし}]っていった。" }, "19": { "1": "アハブはエリヤのしたすべての[事{こと}]、また[彼{かれ}]がすべての[預言者{よげんしゃ}]を[刀{かたな}]で[殺{ころ}]したことをイゼベルに[告{つ}]げたので、", "2": "イゼベルは[使者{ししゃ}]をエリヤにつかわして[言{い}]った、「もしわたしが、あすの[今{いま}]ごろ、あなたの[命{いのち}]をあの[人々{ひとびと}]のひとりの[命{いのち}]のようにしていないならば、[神々{かみがみ}]がどんなにでも、わたしを[罰{ばっ}]してくださるように」。", "3": "そこでエリヤは[恐{おそ}]れて、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]うために[立{た}]って[逃{に}]げ、ユダに[属{ぞく}]するベエルシバへ[行{い}]って、しもべをそこに[残{のこ}]し、", "4": "[自分{じぶん}]は一[日{にち}]の[道{みち}]のりほど[荒野{あらの}]にはいって[行{い}]って、れだまの[木{き}]の[下{した}]に[座{ざ}]し、[自分{じぶん}]の[死{し}]を[求{もと}]めて[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、もはや、じゅうぶんです。[今{いま}]わたしの[命{いのち}]を[取{と}]ってください。わたしは[先祖{せんぞ}]にまさる[者{もの}]ではありません」。", "5": "[彼{かれ}]はれだまの[木{き}]の[下{した}]に[伏{ふ}]して[眠{ねむ}]ったが、[天{てん}]の[使{つかい}]が[彼{かれ}]にさわり、「[起{お}]きて[食{た}]べなさい」と[言{い}]ったので、", "6": "[起{お}]きて[見{み}]ると、[頭{とう}]のそばに、[焼{や}]け[石{いし}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いたパン一[個{こ}]と、一びんの[水{みず}]があった。[彼{かれ}]は[食{た}]べ、かつ[飲{の}]んでまた[寝{ね}]た。", "7": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[再{ふたた}]びきて、[彼{かれ}]にさわって[言{い}]った、「[起{お}]きて[食{た}]べなさい。[道{みち}]が[遠{とお}]くて[耐{た}]えられないでしょうから」。", "8": "[彼{かれ}]は[起{お}]きて[食{た}]べ、かつ[飲{の}]み、その[食物{しょくもつ}]で[力{ちから}]づいて四十[日{にち}]四十[夜{や}][行{い}]って、[神{かみ}]の[山{やま}]ホレブに[着{つ}]いた。", "9": "その[所{ところ}]で[彼{かれ}]はほら[穴{あな}]にはいって、そこに[宿{やど}]ったが、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んで、[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「エリヤよ、あなたはここで[何{なに}]をしているのか」。", "10": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしは[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[非常{ひじょう}]に[熱心{ねっしん}]でありました。イスラエルの[人々{ひとびと}]はあなたの[契約{けいやく}]を[捨{す}]て、あなたの[祭壇{さいだん}]をこわし、[刀{かたな}]をもってあなたの[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]したのです。ただわたしだけ[残{のこ}]りましたが、[彼{かれ}]らはわたしの[命{いのち}]を[取{と}]ろうとしています」。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[出{で}]て、[山{やま}]の[上{うえ}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、[立{た}]ちなさい」。その[時{とき}][主{しゅ}]は[通{とお}]り[過{す}]ぎられ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[大{おお}]きな[強{つよ}]い[風{かぜ}]が[吹{ふ}]き、[山{やま}]を[裂{さ}]き、[岩{いわ}]を[砕{くだ}]いた。しかし[主{しゅ}]は[風{かぜ}]の[中{なか}]におられなかった。[風{かぜ}]の[後{のち}]に[地震{じしん}]があったが、[地震{じしん}]の[中{なか}]にも[主{しゅ}]はおられなかった。", "12": "[地震{じしん}]の[後{のち}]に[火{ひ}]があったが、[火{ひ}]の[中{なか}]にも[主{しゅ}]はおられなかった。[火{ひ}]の[後{のち}]に[静{しず}]かな[細{ほそ}]い[声{こえ}]が[聞{きこ}]えた。", "13": "エリヤはそれを[聞{き}]いて[顔{かお}]を[外套{がいとう}]に[包{つつ}]み、[出{で}]てほら[穴{あな}]の[口{くち}]に[立{た}]つと、[彼{かれ}]に[語{かた}]る[声{こえ}]が[聞{きこ}]えた、「エリヤよ、あなたはここで[何{なに}]をしているのか」。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしは[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[非常{ひじょう}]に[熱心{ねっしん}]でありました。イスラエルの[人々{ひとびと}]はあなたの[契約{けいやく}]を[捨{す}]て、あなたの[祭壇{さいだん}]をこわし、[刀{かたな}]であなたの[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]したからです。ただわたしだけ[残{のこ}]りましたが、[彼{かれ}]らはわたしの[命{いのち}]を[取{と}]ろうとしています」。", "15": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたの[道{みち}]を[帰{かえ}]って[行{い}]って、ダマスコの[荒野{あらの}]におもむき、ダマスコに[着{つ}]いて、ハザエルに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、スリヤの[王{おう}]としなさい。", "16": "またニムシの[子{こ}]エヒウに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]としなさい。またアベルメホラのシャパテの[子{こ}]エリシャに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、あなたに[代{かわ}]って[預言者{よげんしゃ}]としなさい。", "17": "ハザエルのつるぎをのがれる[者{もの}]をエヒウが[殺{ころ}]し、エヒウのつるぎをのがれる[者{もの}]をエリシャが[殺{ころ}]すであろう。", "18": "また、わたしはイスラエルのうちに七千[人{にん}]を[残{のこ}]すであろう。[皆{みな}]バアルにひざをかがめず、それに[口{くち}]づけしない[者{もの}]である」。", "19": "さてエリヤはそこを[去{さ}]って[行{い}]って、シャパテの[子{こ}]エリシャに[会{あ}]った。[彼{かれ}]は十二くびきの[牛{うし}]を[前{まえ}]に[行{い}]かせ、[自分{じぶん}]は十二[番目{ばんめ}]のくびきと[共{とも}]にいて[耕{たがや}]していた。エリヤは[彼{かれ}]のかたわらを[通{とお}]り[過{す}]ぎて[外套{がいとう}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]にかけた。", "20": "エリシャは[牛{うし}]を[捨{す}]て、エリヤのあとに[走{はし}]ってきて[言{い}]った、「わたしの[父母{ふぼ}]に[口{くち}]づけさせてください。そして[後{のち}]あなたに[従{したが}]いましょう」。エリヤは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[行{い}]ってきなさい。わたしはあなたに[何{なに}]をしましたか」。", "21": "エリシャは[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[帰{かえ}]り、ひとくびきの[牛{うし}]を[取{と}]って[殺{ころ}]し、[牛{うし}]のくびきを[燃{も}]やしてその[肉{にく}]を[煮{に}]、それを[民{たみ}]に[与{あた}]えて[食{た}]べさせ、[立{た}]って[行{い}]ってエリヤに[従{したが}]い、[彼{かれ}]に[仕{つか}]えた。" }, "20": { "1": "スリヤの[王{おう}]ベネハダデはその[軍勢{ぐんぜい}]をことごとく[集{あつ}]めた。三十二[人{にん}]の[王{おう}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]におり、また[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]もあった。[彼{かれ}]は[上{のぼ}]ってサマリヤを[囲{かこ}]み、これを[攻{せ}]めた。", "2": "また[彼{かれ}]は[町{まち}]に[使者{ししゃ}]をつかわし、イスラエルの[王{おう}]アハブに[言{い}]った、「ベネハダデはこう[申{もう}]します、", "3": "『あなたの[金銀{きんぎん}]はわたしのもの、またあなたの[妻{つま}]たちと[子供{こども}]たちの[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[者{もの}]もわたしのものです』」。", "4": "イスラエルの[王{おう}]は[答{こた}]えた、「[王{おう}]、わが[主{しゅ}]よ、[仰{おお}]せのとおり、わたしと、わたしの[持{も}]ち[物{もの}]は[皆{みな}]あなたのものです」。", "5": "[使者{ししゃ}]は[再{ふたた}]びきて[言{い}]った、「ベネハダデはこう[申{もう}]します、『わたしはさきに[人{ひと}]をつかわして、あなたの[金銀{きんぎん}]、[妻子{さいし}]を[引{ひ}]きわたせと[言{い}]いました。", "6": "しかし、あすの[今{いま}]ごろ、しもべたちをあなたにつかわします。[彼{かれ}]らはあなたの[家{いえ}]と、あなたの[家来{けらい}]の[家{いえ}]を[探{さぐ}]って、すべて[彼{かれ}]らの[気{き}]にいる[物{もの}]を[手{て}]に[入{い}]れて[奪{うば}]い[去{さ}]るでしょう』」。", "7": "そこでイスラエルの[王{おう}]は[国{くに}]の[長老{ちょうろう}]をことごとく[召{め}]して[言{い}]った、「よく[注意{ちゅうい}]して、この[人{ひと}]が[無理{むり}]な[事{こと}]を[求{もと}]めているのを[知{し}]りなさい。[彼{かれ}]は[人{ひと}]をつかわして、わたしの[妻子{さいし}]と[金銀{きんぎん}]を[求{もと}]めたが、わたしはそれを[拒{こば}]まなかった」。", "8": "すべての[長老{ちょうろう}]および[民{たみ}]は[皆{みな}][彼{かれ}]に[言{い}]った、「[聞{き}]いてはなりません。[承諾{しょうだく}]してはなりません」。", "9": "それで[彼{かれ}]はベネハダデの[使者{ししゃ}]に[言{い}]った、「[王{おう}]、わが[主{しゅ}]に[告{つ}]げなさい。『あなたが[初{はじ}]めに[要求{ようきゅう}]されたことは[皆{みな}]いたしましょう。しかし[今度{こんど}]の[事{こと}]はできません』」。[使者{ししゃ}]は[去{さ}]って[復命{ふくめい}]した。", "10": "ベネハダデは[彼{かれ}]に[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「もしサマリヤのちりが、わたしに[従{したが}]うすべての[民{たみ}]の[手{て}]を[満{み}]たすに[足{た}]りるならば、[神々{かみがみ}]がどんなにでも、わたしを[罰{ばっ}]してくださるように」。", "11": "イスラエルの[王{おう}]は[答{こた}]えた、「『[武具{ぶぐ}]を[帯{お}]びる[者{もの}]は、それを[脱{ぬ}]ぐ[者{もの}]のように[誇{ほこ}]ってはならない』と[告{つ}]げなさい」。", "12": "ベネハダデは[仮{かり}][小屋{ごや}]で、[王{おう}]たちと[酒{さけ}]を[飲{の}]んでいたが、この[事{こと}]を[聞{き}]いて、その[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをせよ」。[彼{かれ}]らは[町{まち}]にむかって[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。", "13": "この[時{とき}]ひとりの[預言者{よげんしゃ}]がイスラエルの[王{おう}]アハブのもとにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたはこの[大軍{たいぐん}]を[見{み}]たか。わたしはきょう、これをあなたの[手{て}]にわたす。あなたは、わたしが[主{しゅ}]であることを、[知{し}]るようになるであろう』」。", "14": "アハブは[言{い}]った、「だれにさせましょうか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『[地方{ちほう}]の[代官{だいかん}]の[家来{けらい}]たちにさせよ』」。アハブは[言{い}]った、「だれが[戦{たたか}]いを[始{はじ}]めましょうか」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「あなたです」。", "15": "そこでアハブは[地方{ちほう}]の[代官{だいかん}]の[家来{けらい}]たちを[調{しら}]べたところ二百三十二[人{にん}]あった。[次{つぎ}]にすべての[民{たみ}]、すなわちイスラエルのすべての[人{ひと}]を[調{しら}]べたところ七千[人{にん}]あった。", "16": "[彼{かれ}]らは[昼{ひる}]ごろ[出{で}]ていったが、ベネハダデは[仮{かり}][小屋{ごや}]で、[味方{みかた}]の三十二[人{にん}]の[王{おう}]たちと[共{とも}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]んで[酔{よ}]っていた。", "17": "[地方{ちほう}]の[代官{だいかん}]の[家来{けらい}]たちが[先{さき}]に[出{で}]ていった。ベネハダデは[斥候{せっこう}]をつかわしたが、[彼{かれ}]らは「サマリヤから[人々{ひとびと}]が[出{で}]てきた」と[報告{ほうこく}]したので、", "18": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[和解{わかい}]のために[出{で}]てきたのであっても、[生{いけ}]どりにせよ。また[戦{たたか}]いのために[出{で}]てきたのであっても、[生{いけ}]どりにせよ」。", "19": "[地方{ちほう}]の[代官{だいかん}]の[家来{けらい}]たちと、それに[従{したが}]う[軍勢{ぐんぜい}]が[町{まち}]から[出{で}]ていって、", "20": "おのおのその[相手{あいて}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]したので、スリヤびとは[逃{に}]げた。イスラエルはこれを[追{お}]ったが、スリヤの[王{おう}]ベネハダデは[馬{うま}]に[乗{の}]り、[騎兵{きへい}]を[従{したが}]えてのがれた。", "21": "イスラエルの[王{おう}]は[出{で}]ていって、[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]をぶんどり、また[大{おお}]いにスリヤびとを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "22": "[時{とき}]に、かの[預言者{よげんしゃ}]がイスラエルの[王{おう}]のもとにきて[言{い}]った、「[行{い}]って、[力{ちから}]を[養{やしな}]い、なすべき[事{こと}]をよく[考{かんが}]えなさい。[来年{らいねん}]の[春{はる}]にはスリヤの[王{おう}]が、あなたのところに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってくるからです」。", "23": "スリヤの[王{おう}]の[家来{けらい}]たちは[王{おう}]に[言{い}]った、「[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]は[山{やま}]の[神{かみ}]ですから[彼{かれ}]らがわれわれよりも[強{つよ}]かったのです。もしわれわれが[平地{へいち}]で[戦{たたか}]うならば、[必{かなら}]ず[彼{かれ}]らよりも[強{つよ}]いでしょう。", "24": "それでこうしなさい。[王{おう}]たちをおのおのその[地位{ちい}]から[退{しりぞ}]かせ、[総督{そうとく}]を[置{お}]いてそれに[代{かわ}]らせなさい。", "25": "またあなたが[失{うしな}]った[軍勢{ぐんぜい}]に[等{ひと}]しい[軍勢{ぐんぜい}]を[集{あつ}]め、[馬{うま}]は[馬{うま}]、[戦車{せんしゃ}]は[戦車{せんしゃ}]をもって[補{おぎな}]いなさい。こうしてわれわれが[平地{へいち}]で[戦{たたか}]うならば[必{かなら}]ず[彼{かれ}]らよりも[強{つよ}]いでしょう」。[彼{かれ}]はその[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれて、そのようにした。", "26": "[春{はる}]になって、ベネハダデはスリヤびとを[集{あつ}]めて、イスラエルと[戦{たたか}]うために、アペクに[上{のぼ}]ってきた。", "27": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[召集{しょうしゅう}]され、[糧食{りょうしょく}]を[受{う}]けて[彼{かれ}]らを[迎{むか}]え[撃{う}]つために[出{で}]かけた。イスラエルの[人々{ひとびと}]はやぎの二つの[小{ちい}]さい[群{む}]れのように[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[陣取{じんど}]ったが、スリヤびとはその[地{ち}]に[満{み}]ちていた。", "28": "その[時{とき}][神{かみ}]の[人{ひと}]がきて、イスラエルの[王{おう}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『スリヤびとが、[主{しゅ}]は[山{やま}]の[神{かみ}]であって、[谷{たに}]の[神{かみ}]ではないと[言{い}]っているから、わたしはこのすべての[大軍{たいぐん}]をあなたの[手{て}]にわたす。あなたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになるであろう』」。", "29": "[彼{かれ}]らは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[互{たがい}]にむかいあって[陣取{じんど}]り、[七日{なぬか}][目{め}]になって[戦{たたか}]いを[交{まじ}]えたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]は一[日{にち}]にスリヤびとの[歩兵{ほへい}]十万[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "30": "そのほかの[者{もの}]はアペクの[町{まち}]に[逃{に}]げこんだが、[城壁{じょうへき}]がくずれて、その[残{のこ}]った二万七千[人{にん}]の[上{うえ}]に[倒{たお}]れた。ベネハダデは[逃{に}]げて[町{まち}]に[入{はい}]り、[奥{おく}]の[間{あいだ}]にはいった。", "31": "[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「イスラエルの[家{いえ}]の[王{おう}]たちはあわれみ[深{ふか}]い[王{おう}]であると[聞{き}]いています。それでわれわれの[腰{こし}]に[荒布{あらぬの}]をつけ、くびになわをかけて、イスラエルの[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]かせてください。たぶん[彼{かれ}]はあなたの[命{いのち}]を[助{たす}]けるでしょう」。", "32": "そこで[彼{かれ}]らは[荒布{あらぬの}]を[腰{こし}]にまき、なわをくびにかけてイスラエルの[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って[言{い}]った、「あなたのしもべベネハダデが『どうぞ、わたしの[命{いのち}]を[助{たす}]けてください』と[申{もう}]しています」。アハブは[言{い}]った、「[彼{かれ}]はまだ[生{い}]きているのですか。[彼{かれ}]はわたしの[兄弟{きょうだい}]です」。", "33": "その[人々{ひとびと}]はこれを[吉兆{きっちょう}]としてすみやかに[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]をうけ、「そうです。ベネハダデはあなたの[兄弟{きょうだい}]です」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[行{い}]って[彼{かれ}]をつれてきなさい」。それでベネハダデは[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[出{で}]てきたので、[彼{かれ}]はこれを[自分{じぶん}]の[車{くるま}]に[乗{の}]せた。", "34": "ベネハダデは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「わたしの[父{ちち}]が、あなたの[父上{ちちうえ}]から[取{と}]った[町々{まちまち}]は[返{かえ}]します。またわたしの[父{ちち}]がサマリヤに[造{つく}]ったように、あなたはダマスコに、あなたのために[市場{しじょう}]を[設{もう}]けなさい」。アハブは[言{い}]った、「わたしはこの[契約{けいやく}]をもってあなたを[帰{かえ}]らせましょう」。こうしてアハブは[彼{かれ}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[彼{かれ}]を[帰{かえ}]らせた。", "35": "さて[預言者{よげんしゃ}]のともがらのひとりが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]ってその[仲間{なかま}]に[言{い}]った、「どうぞ、わたしを[撃{う}]ってください」。しかしその[人{ひと}]は[撃{う}]つことを[拒{こば}]んだので、", "36": "[彼{かれ}]はその[人{ひと}]に[言{い}]った、「あなたは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないゆえ、わたしを[離{はな}]れて[行{い}]くとすぐ、ししがあなたを[殺{ころ}]すでしょう」。その[人{ひと}]が[彼{かれ}]のそばを[離{はな}]れて[行{い}]くとすぐ、ししが[彼{かれ}]に[会{あ}]って[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。", "37": "[彼{かれ}]はまたほかの[人{ひと}]に[会{あ}]って[言{い}]った、「どうぞ、わたしを[撃{う}]ってください」。するとその[人{ひと}]は[彼{かれ}]を[撃{う}]ち、[撃{う}]って[傷{きず}]つけた。", "38": "こうしてその[預言者{よげんしゃ}]は[行{い}]って、[道{みち}]のかたわらで[王{おう}]を[待{ま}]ち、[目{め}]にほうたいを[当{あ}]てて[姿{すがた}]を[変{か}]えていた。", "39": "[王{おう}]が[通{とお}]り[過{す}]ぎる[時{とき}]、[王{おう}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「しもべはいくさの[中{なか}]に[出{で}]て[行{い}]きましたが、ある[軍人{ぐんじん}]が、ひとりの[人{ひと}]をわたしの[所{ところ}]につれてきて[言{い}]いました、『この[人{ひと}]を[守{まも}]っていなさい。もし[彼{かれ}]がいなくなれば、あなたの[命{いのち}]を[彼{かれ}]の[命{いのち}]に[代{か}]えるか、または[銀{ぎん}]一タラントを[払{はら}]わなければならない』。", "40": "ところが、しもべはあちらこちらと[忙{いそが}]しくしていたので、ついに[彼{かれ}]はいなくなりました」。イスラエルの[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはそのとおりにさばかれなければならない。あなたが[自分{じぶん}]でそれを[定{さだ}]めたのです」。", "41": "そこで[彼{かれ}]が[急{いそ}]いで[目{め}]のほうたいを[取{と}]り[除{のぞ}]いたので、イスラエルの[王{おう}]はそれが[預言者{よげんしゃ}]のひとりであることを[知{し}]った。", "42": "[彼{かれ}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしが[滅{ほろ}]ぼそうと[定{さだ}]めた[人{ひと}]を、あなたは[自分{じぶん}]の[手{て}]から[放{はな}]して[行{い}]かせたので、あなたの[命{いのち}]は[彼{かれ}]の[命{いのち}]に[代{かわ}]り、あなたの[民{たみ}]は[彼{かれ}]の[民{たみ}]に[代{かわ}]るであろう』と」。", "43": "イスラエルの[王{おう}]は[悲{かな}]しみ、かつ[怒{いか}]って[自分{じぶん}]の[家{いえ}]におもむき、サマリヤに[帰{かえ}]った。" }, "21": { "1": "さてエズレルびとナボテはエズレルにぶどう[畑{はたけ}]をもっていたが、サマリヤの[王{おう}]アハブの[宮殿{きゅうでん}]のかたわらにあったので、", "2": "アハブはナボテに[言{い}]った、「あなたのぶどう[畑{はたけ}]はわたしの[家{いえ}]の[近{ちか}]くにあるので、わたしに[譲{ゆず}]って[青物{あおもの}][畑{はたけ}]にさせてください。その[代{かわ}]り、わたしはそれよりも[良{よ}]いぶどう[畑{はたけ}]をあなたにあげましょう。もしお[望{のぞ}]みならば、その[価{あたい}]を[金{きん}]でさしあげましょう」。", "3": "ナボテはアハブに[言{い}]った、「わたしは[先祖{せんぞ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]をあなたに[譲{ゆず}]ることを[断{だん}]じていたしません」。", "4": "アハブはエズレルびとナボテが[言{い}]った[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[悲{かな}]しみ、かつ[怒{いか}]って[家{いえ}]にはいった。ナボテが「わたしは[先祖{せんぞ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]をあなたに[譲{ゆず}]りません」と[言{い}]ったからである。アハブは[床{とこ}]に[伏{ふ}]し、[顔{かお}]をそむけて[食事{しょくじ}]をしなかった。", "5": "[妻{つま}]イゼベルは[彼{かれ}]の[所{ところ}]にきて、[言{い}]った、「あなたは[何{なに}]をそんなに[悲{かな}]しんで、[食事{しょくじ}]をなさらないのですか」。", "6": "[彼{かれ}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「わたしはエズレルびとナボテに『あなたのぶどう[畑{はたけ}]を[金{かね}]で[譲{ゆず}]ってください。もし[望{のぞ}]むならば、その[代{かわ}]りに、ほかのぶどう[畑{はたけ}]をあげよう』と[言{い}]ったが、[彼{かれ}]は[答{こた}]えて『わたしはぶどう[畑{はたけ}]を[譲{ゆず}]りません』と[言{い}]ったからだ」。", "7": "[妻{つま}]イゼベルは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたが[今{いま}]イスラエルを[治{おさ}]めているのですか。[起{お}]きて[食事{しょくじ}]をし、[元気{げんき}]を[出{だ}]してください。わたしがエズレルびとナボテのぶどう[畑{はたけ}]をあなたにあげます」。", "8": "[彼女{かのじょ}]はアハブの[名{な}]で[手紙{てがみ}]を[書{か}]き、[彼{かれ}]の[印{しるし}]をおして、ナボテと[同{おな}]じように、その[町{まち}]に[住{す}]んでいる[長老{ちょうろう}]たちと[身分{みぶん}]の[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]に、その[手紙{てがみ}]を[送{おく}]った。", "9": "[彼女{かのじょ}]はその[手紙{てがみ}]に[書{か}]きしるした、「[断食{だんじき}]を[布告{ふこく}]して、ナボテを[民{たみ}]のうちの[高{たか}]い[所{ところ}]にすわらせ、", "10": "またふたりのよこしまな[者{もの}]を[彼{かれ}]の[前{まえ}]にすわらせ、そして[彼{かれ}]を[訴{うった}]えて、『あなたは[神{かみ}]と[王{おう}]とをのろった』と[言{い}]わせなさい。こうして[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]し、[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]しなさい」。", "11": "その[町{まち}]の[人々{ひとびと}]、すなわち、その[町{まち}]に[住{す}]んでいる[長老{ちょうろう}]たちおよび[身分{みぶん}]の[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]は、イゼベルが[言{い}]いつかわしたようにした。[彼女{かのじょ}]が[彼{かれ}]らに[送{おく}]った[手紙{てがみ}]に[書{か}]きしるされていたように、", "12": "[彼{かれ}]らは[断食{だんじき}]を[布告{ふこく}]して、ナボテを[民{たみ}]のうちの[高{たか}]い[所{ところ}]にすわらせた。", "13": "そしてふたりのよこしまな[者{もの}]がはいってきて、その[前{まえ}]にすわり、そのよこしまな[者{もの}]たちが[民{たみ}]の[前{まえ}]でナボテを[訴{うった}]えて、「ナボテは[神{かみ}]と[王{おう}]とをのろった」と[言{い}]った。そこで[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[町{まち}]の[外{そと}]に[引{ひ}]き[出{だ}]し、[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "14": "そして[人々{ひとびと}]はイゼベルに「ナボテは[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]された」と[言{い}]い[送{おく}]った。", "15": "イゼベルはナボテが[石{いし}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]されたのを[聞{き}]くとすぐ、アハブに[言{い}]った、「[立{た}]って、あのエズレルびとナボテが、あなたに[金{かね}]で[譲{ゆず}]ることを[拒{こば}]んだぶどう[畑{はたけ}]を[取{と}]りなさい。ナボテは[生{い}]きていません。[死{し}]んだのです」。", "16": "アハブはナボテの[死{し}]んだのを[聞{き}]くとすぐ、[立{た}]って、エズレルびとナボテのぶどう[畑{はたけ}]を[取{と}]るために、そこへ[下{くだ}]っていった。", "17": "そのとき、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がテシベびとエリヤに[臨{のぞ}]んだ、", "18": "「[立{た}]って、[下{くだ}]って[行{い}]き、サマリヤにいるイスラエルの[王{おう}]アハブに[会{あ}]いなさい。[彼{かれ}]はナボテのぶどう[畑{はたけ}]を[取{と}]ろうとしてそこへ[下{くだ}]っている。", "19": "あなたは[彼{かれ}]に[言{い}]わなければならない、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたは[殺{ころ}]したのか、また[取{と}]ったのか』と。また[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[犬{いぬ}]がナボテの[血{ち}]をなめた[場所{ばしょ}]で、[犬{いぬ}]があなたの[血{ち}]をなめるであろう』」。", "20": "アハブはエリヤに[言{い}]った、「わが[敵{てき}]よ、ついに、わたしを[見{み}]つけたのか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[見{み}]つけました。あなたが[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]うことに[身{み}]をゆだねたゆえ、", "21": "わたしはあなたに[災{わざわい}]を[下{くだ}]し、あなたを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし、アハブに[属{ぞく}]する[男{おとこ}]は、イスラエルにいてつながれた[者{もの}]も、[自由{じゆう}]な[者{もの}]もことごとく[断{た}]ち、", "22": "またあなたの[家{いえ}]をネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[家{いえ}]のようにし、アヒヤの[子{こ}]バアシャの[家{いえ}]のようにするでしょう。これはあなたがわたしを[怒{いか}]らせた[怒{いか}]りのゆえ、またイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたゆえです。", "23": "イゼベルについて、[主{しゅ}]はまた[言{い}]われました、『[犬{いぬ}]がエズレルの[地域{ちいき}]でイゼベルを[食{く}]うであろう』と。", "24": "アハブに[属{ぞく}]する[者{もの}]は、[町{まち}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]を[犬{いぬ}]が[食{く}]い、[野{の}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]を[空{そら}]の[鳥{とり}]が[食{く}]うでしょう」。", "25": "アハブのように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]うことに[身{み}]をゆだねた[者{もの}]はなかった。その[妻{つま}]イゼベルが[彼{かれ}]をそそのかしたのである。", "26": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われたアモリびとがしたように[偶像{ぐうぞう}]に[従{したが}]って、はなはだ[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]った。", "27": "アハブはこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとい、[食{しょく}]を[断{た}]ち、[荒布{あらぬの}]に[伏{ふ}]し、[打{う}]ちしおれて[歩{ある}]いた。", "28": "この[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がテシベびとエリヤに[臨{のぞ}]んだ、", "29": "「アハブがわたしの[前{まえ}]にへりくだっているのを[見{み}]たか。[彼{かれ}]がわたしの[前{まえ}]にへりくだっているゆえ、わたしは[彼{あ}]の[世{よ}]には[災{わざわい}]を[下{くだ}]さない。その[子{こ}]の[世{よ}]に[災{わざわい}]をその[家{いえ}]に[下{くだ}]すであろう」。" }, "22": { "1": "スリヤとイスラエルの[間{あいだ}]に[戦争{せんそう}]がなくて三[年{ねん}]を[経{へ}]た。", "2": "しかし三[年{ねん}][目{め}]にユダの[王{おう}]ヨシャパテがイスラエルの[王{おう}]の[所{ところ}]へ[下{くだ}]っていったので、", "3": "イスラエルの[王{おう}]はその[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは、ラモテ・ギレアデがわれわれの[所有{しょゆう}]であることを[知{し}]っていますか。しかもなおわれわれはスリヤの[王{おう}]の[手{て}]からそれを[取{と}]らずに[黙{だま}]っているのです」。", "4": "[彼{かれ}]はヨシャパテに[言{い}]った、「ラモテ・ギレアデで[戦{たたか}]うためにわたしと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かれませんか」。ヨシャパテはイスラエルの[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしはあなたと一つです。わたしの[民{たみ}]はあなたの[民{たみ}]と一つです。わたしの[馬{うま}]はあなたの[馬{うま}]と一つです」。", "5": "ヨシャパテはまたイスラエルの[王{おう}]に[言{い}]った、「まず、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[伺{うかが}]いなさい」。", "6": "そこでイスラエルの[王{おう}]は[預言者{よげんしゃ}]四百[人{にん}]ばかりを[集{あつ}]めて、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしはラモテ・ギレアデに[戦{たたか}]いに[行{い}]くべきでしょうか、あるいは[控{ひか}]えるべきでしょうか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[上{のぼ}]っていきなさい。[主{しゅ}]はそれを[王{おう}]の[手{て}]にわたされるでしょう」。", "7": "ヨシャパテは[言{い}]った、「ここには、われわれの[問{と}]うべき[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]がほかにいませんか」。", "8": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「われわれが[主{しゅ}]に[問{と}]うことのできる[人{ひと}]が、まだひとりいます。イムラの[子{こ}]ミカヤです。[彼{かれ}]はわたしについて[良{よ}]い[事{こと}]を[預言{よげん}]せず、ただ[悪{わる}]い[事{こと}]だけを[預言{よげん}]するので、わたしは[彼{かれ}]を[憎{にく}]んでいます」。ヨシャパテは[言{い}]った、「[王{おう}]よ、そう[言{い}]わないでください」。", "9": "そこでイスラエルの[王{おう}]は[役人{やくにん}]を[呼{よ}]んで、「[急{いそ}]いでイムラの[子{こ}]ミカヤを[連{つ}]れてきなさい」と[言{い}]った。", "10": "さてイスラエルの[王{おう}]およびユダの[王{おう}]ヨシャパテは[王{おう}]の[服{ふく}]を[着{き}]て、サマリヤの[門{もん}]の[入口{いりぐち}]の[広場{ひろば}]に、おのおのその[王座{おうざ}]にすわり、[預言者{よげんしゃ}]たちは[皆{みな}]その[前{まえ}]で[預言{よげん}]していた。", "11": "ケナアナの[子{こ}]ゼデキヤは[鉄{てつ}]の[角{つの}]を[造{つく}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたはこれらの[角{つの}]をもってスリヤびとを[突{つ}]いて[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしなさい』」。", "12": "[預言者{よげんしゃ}]たちは[皆{みな}]そのように[預言{よげん}]して[言{い}]った、「ラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]っていって[勝利{しょうり}]を[得{え}]なさい。[主{しゅ}]はそれを[王{おう}]の[手{て}]にわたされるでしょう」。", "13": "さてミカヤを[呼{よ}]びにいった[使者{ししゃ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[預言者{よげんしゃ}]たちは[一致{いっち}]して[王{おう}]に[良{よ}]い[事{こと}]を[言{い}]いました。どうぞ、あなたも、[彼{かれ}]らのひとりの[言葉{ことば}]のようにして、[良{よ}]い[事{こと}]を[言{い}]ってください」。", "14": "ミカヤは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。[主{しゅ}]がわたしに[言{い}]われる[事{こと}]を[申{もう}]しましょう」。", "15": "[彼{かれ}]が[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くと、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに[戦{たたか}]いに[行{い}]くべきでしょうか、あるいは[控{ひか}]えるべきでしょうか」。[彼{かれ}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「[上{のぼ}]っていって[勝利{しょうり}]を[得{え}]なさい。[主{しゅ}]はそれを[王{おう}]の[手{て}]にわたされるでしょう」。", "16": "しかし[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[幾{いく}]たびあなたを[誓{ちか}]わせたら、あなたは[主{しゅ}]の[名{な}]をもって、ただ[真実{しんじつ}]のみをわたしに[告{つ}]げるでしょうか」。", "17": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはイスラエルが[皆{みな}]、[牧者{ぼくしゃ}]のない[羊{ひつじ}]のように、[山{やま}]に[散{ち}]っているのを[見{み}]ました。すると[主{しゅ}]は『これらの[者{もの}]は[飼主{かいぬし}]がいない。[彼{かれ}]らをそれぞれ[安{やす}]らかに、その[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせよ』と[言{い}]われました」。", "18": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「[彼{かれ}]がわたしについて[良{よ}]い[事{こと}]を[預言{よげん}]せず、ただ[悪{わる}]い[事{こと}]だけを[預言{よげん}]すると、あなたに[告{つ}]げたではありませんか」。", "19": "ミカヤは[言{い}]った、「それゆえ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。わたしは[主{しゅ}]がその[玉座{ぎょくざ}]にすわり、[天{てん}]の[万軍{ばんぐん}]がそのかたわらに、[右左{みぎひだり}]に[立{た}]っているのを[見{み}]たが、", "20": "[主{しゅ}]は『だれがアハブをいざなってラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]らせ、[彼{かれ}]を[倒{たお}]れさせるであろうか』と[言{い}]われました。するとひとりはこの[事{こと}]を[言{い}]い、ひとりはほかの[事{こと}]を[言{い}]いました。", "21": "その[時{とき}]一つの[霊{れい}]が[進{すす}]み[出{で}]て、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、『わたしが[彼{かれ}]をいざないましょう』と[言{い}]いました。", "22": "[主{しゅ}]は『どのような[方法{ほうほう}]でするのか』と[言{い}]われたので、[彼{かれ}]は『わたしが[出{で}]て[行{い}]って、[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[霊{れい}]となって、すべての[預言者{よげんしゃ}]の[口{くち}]に[宿{やど}]りましょう』と[言{い}]いました。そこで[主{しゅ}]は『おまえは[彼{かれ}]をいざなって、それを[成{な}]し[遂{と}]げるであろう。[出{で}]て[行{い}]って、そうしなさい』と[言{い}]われました。", "23": "それで[主{しゅ}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[霊{れい}]をあなたのすべての[預言者{よげんしゃ}]の[口{くち}]に[入{い}]れ、また[主{しゅ}]はあなたの[身{み}]に[起{おこ}]る[災{わざわい}]を[告{つ}]げられたのです」。", "24": "するとケナアナの[子{こ}]ゼデキヤは[近寄{ちかよ}]って、ミカヤのほおを[打{う}]って[言{い}]った、「どのようにして[主{しゅ}]の[霊{れい}]がわたしを[離{はな}]れて、あなたに[語{かた}]りましたか」。", "25": "ミカヤは[言{い}]った、「あなたが[奥{おく}]の[間{あいだ}]にはいって[身{み}]を[隠{かく}]すその[日{ひ}]に、わかるでしょう」。", "26": "イスラエルの[王{おう}]は[言{い}]った、「ミカヤを[捕{とら}]え、[町{まち}]のつかさアモンと、[王{おう}]の[子{こ}]ヨアシの[所{ところ}]へ[引{ひ}]いて[帰{かえ}]って、", "27": "[言{い}]いなさい、『[王{おう}]がこう[言{い}]います、この[者{もの}]を[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れ、わずかのパンと[水{みず}]をもって[彼{かれ}]を[養{やしな}]い、わたしが[勝利{しょうり}]を[得{え}]て[帰{かえ}]ってくるのを[待{ま}]て』」。", "28": "ミカヤは[言{い}]った、「もしあなたが[勝利{しょうり}]を[得{え}]て[帰{かえ}]ってこられるならば、[主{しゅ}]がわたしによって[語{かた}]られなかったのです」。また[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたがた、すべての[民{たみ}]よ、[聞{き}]きなさい」。", "29": "こうしてイスラエルの[王{おう}]とユダの[王{おう}]ヨシャパテはラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]っていった。", "30": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「わたしは[姿{すがた}]を[変{か}]えて、[戦{たたか}]いに[行{い}]きます。あなたは[王{おう}]の[服{ふく}]を[着{つ}]けなさい」。イスラエルの[王{おう}]は[姿{すがた}]を[変{か}]えて[戦{たたか}]いに[行{い}]った。", "31": "さて、スリヤの[王{おう}]は、その[戦車{せんしゃ}][長{ちょう}]三十二[人{にん}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは、[小{ちい}]さい[者{もの}]とも[大{おお}]きい[者{もの}]とも[戦{たたか}]わないで、ただイスラエルの[王{おう}]とだけ[戦{たたか}]いなさい」。", "32": "[戦車{せんしゃ}][長{ちょう}]らはヨシャパテを[見{み}]たとき、これはきっとイスラエルの[王{おう}]だと[思{おも}]ったので、[身{み}]をめぐらして、これと[戦{たたか}]おうとすると、ヨシャパテは[呼{よ}]ばわった。", "33": "[戦車{せんしゃ}][長{ちょう}]らは[彼{かれ}]がイスラエルの[王{おう}]でないのを[見{み}]たので、[彼{かれ}]を[追{お}]うことをやめて[引{ひ}]き[返{かえ}]した。", "34": "しかし、ひとりの[人{ひと}]が[何{なに}][心{こころ}]なく[弓{ゆみ}]をひいて、イスラエルの[王{おう}]の[胸当{むねあて}]と[草摺{くさずり}]の[間{あいだ}]を[射{い}]たので、[彼{かれ}]はその[戦車{せんしゃ}]の[御者{ぎょしゃ}]に[言{い}]った、「わたしは[傷{きず}]を[受{う}]けた。[戦車{せんしゃ}]をめぐらして、わたしを[戦場{せんじょう}]から[運{はこ}]び[出{だ}]せ」。", "35": "その[日{ひ}][戦{たたか}]いは[激{はげ}]しくなった。[王{おう}]は[戦車{せんしゃ}]の[中{なか}]にささえられて[立{た}]ち、スリヤびとにむかっていたが、ついに、[夕暮{ゆうぐれ}]になって[死{し}]んだ。[傷{きず}]の[血{ち}]は[戦車{せんしゃ}]の[底{そこ}]に[流{なが}]れた。", "36": "[日{ひ}]の[没{ぼっ}]するころ、[軍勢{ぐんぜい}]の[中{なか}]に[呼{よ}]ばわる[声{こえ}]がした、「めいめいその[町{まち}]へ、めいめいその[国{くに}]へ[帰{かえ}]れ」。", "37": "[王{おう}]は[死{し}]んで、サマリヤへ[携{たずさ}]え[行{い}]かれた。[人々{ひとびと}]は[王{おう}]をサマリヤに[葬{ほうむ}]った。", "38": "またその[戦車{せんしゃ}]をサマリヤの[池{いけ}]で[洗{あら}]ったが、[犬{いぬ}]がその[血{ち}]をなめた。また[遊女{ゆうじょ}]がそこで[身{み}]を[洗{あら}]った。[主{しゅ}]が[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりである。", "39": "アハブのそのほかの[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]と、その[建{た}]てた[象牙{ぞうげ}]の[家{いえ}]と、その[建{た}]てたすべての[町{まち}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "40": "こうしてアハブはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[子{こ}]アハジヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "41": "アサの[子{こ}]ヨシャパテはイスラエルの[王{おう}]アハブの[第{だい}]四[年{ねん}]にユダの[王{おう}]となった。", "42": "ヨシャパテは[王{おう}]となった[時{とき}]、三十五[歳{さい}]であったが、エルサレムで二十五[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]の[名{な}]はアズバといい、シルヒの[娘{むすめ}]であった。", "43": "ヨシャパテは[父{ちち}]アサのすべての[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、それを[離{はな}]れることなく、[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]をした。ただし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかったので、[民{たみ}]はなお[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "44": "ヨシャパテはまたイスラエルの[王{おう}]と、よしみを[結{むす}]んだ。", "45": "ヨシャパテのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]があらわした[勲功{くんこう}]およびその[戦争{せんそう}]については、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "46": "[彼{かれ}]は[父{ちち}]アサの[世{よ}]になお[残{のこ}]っていた[神殿{しんでん}][男娼{だんしょう}]たちを[国{くに}]のうちから[追{お}]い[払{はら}]った。", "47": "そのころエドムには[王{おう}]がなく、[代官{だいかん}]が[王{おう}]であった。", "48": "ヨシャパテはタルシシの[船{ふね}]を[造{つく}]って、[金{きん}]を[獲{え}]るためにオフルに[行{い}]かせようとしたが、その[船{ふね}]はエジオン・ゲベルで[難破{なんぱ}]したため、ついに[行{い}]かなかった。", "49": "そこでアハブの[子{こ}]アハジヤはヨシャパテに「わたしの[家来{けらい}]をあなたの[家来{けらい}]と[一緒{いっしょ}]に[船{ふね}]で[行{い}]かせなさい」と[言{い}]ったが、ヨシャパテは[承知{しょうち}]しなかった。", "50": "ヨシャパテはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、[父{ちち}]ダビデの[町{まち}]に[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヨラムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "51": "アハブの[子{こ}]アハジヤはユダの[王{おう}]ヨシャパテの[第{だい}]十七[年{ねん}]にサマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、二[年{ねん}]イスラエルを[治{おさ}]めた。", "52": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、その[父{ちち}]の[道{みち}]と、その[母{はは}]の[道{みち}]、およびかのイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、", "53": "バアルに[仕{つか}]えて、それを[拝{おが}]み、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。すべて[彼{かれ}]の[父{ちち}]がしたとおりであった。" } }, "2kgs": { "1": { "1": "アハブが[死{し}]んだ[後{のち}]、モアブはイスラエルにそむいた。", "2": "さてアハジヤはサマリヤにある[高殿{たかどの}]のらんかんから[落{お}]ちて[病気{びょうき}]になったので、[使者{ししゃ}]をつかわし、「[行{い}]ってエクロンの[神{かみ}]バアル・ゼブブに、この[病気{びょうき}]がなおるかどうかを[尋{たず}]ねよ」と[命{めい}]じた。", "3": "[時{とき}]に、[主{しゅ}]の[使{つかい}]はテシベびとエリヤに[言{い}]った、「[立{た}]って、[上{のぼ}]って[行{い}]き、サマリヤの[王{おう}]の[使者{ししゃ}]に[会{あ}]って[言{い}]いなさい、『あなたがたがエクロンの[神{かみ}]バアル・ゼブブに[尋{たず}]ねようとして[行{い}]くのは、イスラエルに[神{かみ}]がないためか』。", "4": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたは、[登{のぼ}]った[寝台{しんだい}]から[降{お}]りることなく、[必{かなら}]ず[死{し}]ぬであろう』」。そこでエリヤは[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "5": "[使者{ししゃ}]たちがアハジヤのもとに[帰{かえ}]ってきたので、アハジヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「なぜ[帰{かえ}]ってきたのか」。", "6": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「ひとりの[人{ひと}]が[上{のぼ}]ってきて、われわれに[会{あ}]って[言{い}]いました、『おまえたちをつかわした[王{おう}]の[所{ところ}]へ[帰{かえ}]って[言{い}]いなさい。[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがエクロンの[神{かみ}]バアル・ゼブブに[尋{たず}]ねようとして[人{ひと}]をつかわすのは、イスラエルに[神{かみ}]がないためなのか。それゆえあなたは、[登{のぼ}]った[寝台{しんだい}]から[降{お}]りることなく、[必{かなら}]ず[死{し}]ぬであろう』」。", "7": "アハジヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[上{のぼ}]ってきて、あなたがたに[会{あ}]って、これらの[事{こと}]を[告{つ}]げた[人{ひと}]はどんな[人{ひと}]であったか」。", "8": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「その[人{ひと}]は[毛{け}]ごろもを[着{き}]て、[腰{こし}]に[皮{かわ}]の[帯{おび}]を[締{し}]めていました」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「その[人{ひと}]はテシべびとエリヤだ」。", "9": "そこで[王{おう}]は五十[人{にん}]の[長{ちょう}]を、[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]と[共{とも}]にエリヤの[所{ところ}]へつかわした。[彼{かれ}]がエリヤの[所{ところ}]へ[上{のぼ}]っていくと、エリヤは[山{やま}]の[頂{いただき}]にすわっていたので、エリヤに[言{い}]った、「[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、[王{おう}]があなたに、[下{くだ}]って[来{く}]るようにと[言{い}]われます」。", "10": "しかしエリヤは五十[人{にん}]の[長{ちょう}]に[答{こた}]えた、「わたしがもし[神{かみ}]の[人{ひと}]であるならば、[火{ひ}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、あなたと[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]とを[焼{や}]き[尽{つく}]すでしょう」。そのように[火{ひ}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、[彼{かれ}]と[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]とを[焼{や}]き[尽{つく}]した。", "11": "[王{おう}]はまた[他{た}]の五十[人{にん}]の[長{ちょう}]を、[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]と[共{とも}]にエリヤにつかわした。[彼{かれ}]は[上{のぼ}]っていってエリヤに[言{い}]った、「[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、[王{おう}]がこう[命{めい}]じられます、『すみやかに[下{くだ}]ってきなさい』」。", "12": "しかしエリヤは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた、「わたしがもし[神{かみ}]の[人{ひと}]であるならば、[火{ひ}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、あなたと[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]とを[焼{や}]き[尽{つく}]すでしょう」。そのように[神{かみ}]の[火{ひ}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、[彼{かれ}]と[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]とを[焼{や}]き[尽{つく}]した。", "13": "[王{おう}]はまた[第{だい}]三の五十[人{にん}]の[長{ちょう}]を[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]と[共{とも}]につかわした。[第{だい}]三の五十[人{にん}]の[長{ちょう}]は[上{のぼ}]っていって、エリヤの[前{まえ}]にひざまずき、[彼{かれ}]に[願{ねが}]って[言{い}]った、「[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、どうぞ、わたしの[命{いのち}]と、あなたのしもべであるこの五十[人{にん}]の[命{いのち}]をあなたの[目{め}]に[尊{たっと}]いものとみなしてください。", "14": "ごらんなさい、[火{ひ}]が[天{てん}]からくだって、さきの五十[人{にん}]の[長{ちょう}]ふたりと、その[部下{ぶか}]の五十[人{にん}]ずつとを[焼{や}]き[尽{つく}]しました。しかし[今{いま}]わたしの[命{いのち}]をあなたの[目{め}]に[尊{たっと}]いものとみなしてください」。", "15": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[使{つかい}]はエリヤに[言{い}]った、「[彼{かれ}]と[共{とも}]に[下{くだ}]りなさい。[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れてはならない」。そこでエリヤは[立{た}]って、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[下{くだ}]り、[王{おう}]のもとへ[行{い}]って、", "16": "[王{おう}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたはエクロンの[神{かみ}]バアル・ゼブブに[尋{たず}]ねようと[使者{ししゃ}]をつかわしたが、それはイスラエルに、その[言葉{ことば}]を[求{もと}]むべき[神{かみ}]がないためであるか。それゆえあなたは、[登{のぼ}]った[寝台{しんだい}]から[降{お}]りることなく、[必{かなら}]ず[死{し}]ぬであろう』」。", "17": "[彼{かれ}]はエリヤが[言{い}]った[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のとおりに[死{し}]んだが、[彼{かれ}]に[子{こ}]がなかったので、その[兄弟{きょうだい}]ヨラムが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。これはユダの[王{おう}]ヨシャパテの[子{こ}]ヨラムの[第{だい}]二[年{ねん}]である。", "18": "アハジヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。" }, "2": { "1": "[主{しゅ}]がつむじ[風{かぜ}]をもってエリヤを[天{てん}]に[上{のぼ}]らせようとされた[時{とき}]、エリヤはエリシャと[共{とも}]にギルガルを[出{で}]て[行{い}]った。", "2": "エリヤはエリシャに[言{い}]った、「どうぞ、ここにとどまってください。[主{しゅ}]はわたしをベテルにつかわされるのですから」。しかしエリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。またあなたも[生{い}]きておられます。わたしはあなたを[離{はな}]れません」。そして[彼{かれ}]らはベテルへ[下{くだ}]った。", "3": "ベテルにいる[預言者{よげんしゃ}]のともがらが、エリシャのもとに[出{で}]てきて[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]がきょう、あなたの[師事{しじ}]する[主人{しゅじん}]をあなたから[取{と}]られるのを[知{し}]っていますか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「はい、[知{し}]っています。あなたがたは[黙{だま}]っていてください」。", "4": "エリヤは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「エリシャよ、どうぞ、ここにとどまってください。[主{しゅ}]はわたしをエリコにつかわされるのですから」。しかしエリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。またあなたも[生{い}]きておられます。わたしはあなたを[離{はな}]れません」。そして[彼{かれ}]らはエリコへ[行{い}]った。", "5": "エリコにいた[預言者{よげんしゃ}]のともがらが、エリシャのもとにきて[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]がきょう、あなたの[師事{しじ}]する[主人{しゅじん}]をあなたから[取{と}]られるのを[知{し}]っていますか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「はい、[知{し}]っています。あなたがたは[黙{だま}]っていてください」。", "6": "エリヤはまた[彼{かれ}]に[言{い}]った、「どうぞ、ここにとどまってください。[主{しゅ}]はわたしをヨルダンにつかわされるのですから」。しかし[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。またあなたも[生{い}]きておられます。わたしはあなたを[離{はな}]れません」。そしてふたりは[進{すす}]んで[行{い}]った。", "7": "[預言者{よげんしゃ}]のともがら五十[人{にん}]も[行{い}]って、[彼{かれ}]らにむかって、はるかに[離{はな}]れて[立{た}]っていた。[彼{かれ}]らふたりは、ヨルダンのほとりに[立{た}]ったが、", "8": "エリヤは[外套{がいとう}]を[取{と}]り、それを[巻{ま}]いて[水{みず}]を[打{う}]つと、[水{みず}]が[左右{さゆう}]に[分{わか}]れたので、ふたりはかわいた[土{つち}]の[上{うえ}]を[渡{わた}]ることができた。", "9": "[彼{かれ}]らが[渡{わた}]ったとき、エリヤはエリシャに[言{い}]った、「わたしが[取{と}]られて、あなたを[離{はな}]れる[前{まえ}]に、あなたのしてほしい[事{こと}]を[求{もと}]めなさい」。エリシャは[言{い}]った、「どうぞ、あなたの[霊{れい}]の二つの[分{ぶん}]をわたしに[継{つ}]がせてください」。", "10": "エリヤは[言{い}]った、「あなたはむずかしい[事{こと}]を[求{もと}]める。あなたがもし、わたしが[取{と}]られて、あなたを[離{はな}]れるのを[見{み}]るならば、そのようになるであろう。しかし[見{み}]ないならば、そのようにはならない」。", "11": "[彼{かれ}]らが[進{すす}]みながら[語{かた}]っていた[時{とき}]、[火{ひ}]の[車{くるま}]と[火{ひ}]の[馬{うま}]があらわれて、ふたりを[隔{へだ}]てた。そしてエリヤはつむじ[風{かぜ}]に[乗{の}]って[天{てん}]にのぼった。", "12": "エリシャはこれを[見{み}]て「わが[父{ちち}]よ、わが[父{ちち}]よ、イスラエルの[戦車{せんしゃ}]よ、その[騎兵{きへい}]よ」と[叫{さけ}]んだが、[再{ふたた}]び[彼{かれ}]を[見{み}]なかった。そこでエリシャは[自分{じぶん}]の[着物{きもの}]をつかんで、それを二つに[裂{さ}]き、", "13": "またエリヤの[身{み}]から[落{お}]ちた[外套{がいとう}]を[取{と}]り[上{あ}]げ、[帰{かえ}]ってきてヨルダンの[岸{きし}]に[立{た}]った。", "14": "そしてエリヤの[身{み}]から[落{お}]ちたその[外套{がいとう}]を[取{と}]って[水{みず}]を[打{う}]ち、「エリヤの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はどこにおられますか」と[言{い}]い、[彼{かれ}]が[水{みず}]を[打{う}]つと、[水{みず}]は[左右{さゆう}]に[分{わか}]れたので、エリシャは[渡{わた}]った。", "15": "エリコにいる[預言者{よげんしゃ}]のともがらは[彼{かれ}]の[近{ちか}]づいて[来{く}]るのを[見{み}]て、「エリヤの[霊{れい}]がエリシャの[上{うえ}]にとどまっている」と[言{い}]った。そして[彼{かれ}]らは[来{き}]て[彼{かれ}]を[迎{むか}]え、その[前{まえ}]に[地{ち}]に[伏{ふ}]して、", "16": "[彼{かれ}]に[言{い}]った、「しもべらの[所{ところ}]に[力{ちから}]の[強{つよ}]い[者{もの}]が五十[人{にん}]います。どうぞ[彼{かれ}]らをつかわして、あなたの[主人{しゅじん}]を[尋{たず}]ねさせてください。[主{しゅ}]の[霊{れい}]が[彼{かれ}]を[引{ひ}]きあげて、[彼{かれ}]を[山{やま}]か[谷{たに}]に[投{な}]げたのかも[知{し}]れません」。エリシャは「つかわしてはならない」と[言{い}]ったが、", "17": "[彼{かれ}]の[恥{は}]じるまで、しいたので、[彼{かれ}]は「つかわしなさい」と[言{い}]った。それで[彼{かれ}]らは五十[人{にん}]の[者{もの}]をつかわし、三[日{か}]の[間{あいだ}][尋{たず}]ねたが、[彼{かれ}]を[見{み}]いださなかった。", "18": "エリシャのなおエリコにとどまっている[時{とき}]、[彼{かれ}]らが[帰{かえ}]ってきたので、エリシャは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしは、あなたがたに、[行{い}]ってはならないと[告{つ}]げたではないか」。", "19": "[町{まち}]の[人々{ひとびと}]はエリシャに[言{い}]った、「[見{み}]られるとおり、この[町{まち}]の[場所{ばしょ}]は[良{よ}]いが[水{みず}]が[悪{わる}]いので、この[地{ち}]は[流産{りゅうざん}]を[起{おこ}]すのです」。", "20": "エリシャは[言{い}]った、「[新{あたら}]しい[皿{さら}]に[塩{しお}]を[盛{も}]って、わたしに[持{も}]ってきなさい」。[彼{かれ}]らは[持{も}]ってきた。", "21": "エリシャは[水{みず}]の[源{みなもと}]へ[出{で}]て[行{い}]って、[塩{しお}]をそこに[投{な}]げ[入{い}]れて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしはこの[水{みず}]を[良{よ}]い[水{みず}]にした。もはやここには[死{し}]も[流産{りゅうざん}]も[起{おこ}]らないであろう』」。", "22": "こうしてその[水{みず}]はエリシャの[言{い}]ったとおりに[良{よ}]い[水{みず}]になって[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。", "23": "[彼{かれ}]はそこからベテルへ[上{のぼ}]ったが、[上{のぼ}]って[行{い}]く[途中{とちゅう}]、[小{ちい}]さい[子供{こども}]らが[町{まち}]から[出{で}]てきて[彼{かれ}]をあざけり、[彼{かれ}]にむかって「はげ[頭{あたま}]よ、のぼれ。はげ[頭{あたま}]よ、のぼれ」と[言{い}]ったので、", "24": "[彼{かれ}]はふり[返{かえ}]って[彼{かれ}]らを[見{み}]、[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[彼{かれ}]らをのろった。すると[林{はやし}]の[中{なか}]から二[頭{とう}]の[雌{め}]ぐまが[出{で}]てきて、その[子{こ}][供{とも}]らのうち四十二[人{にん}]を[裂{さ}]いた。", "25": "[彼{かれ}]はそこからカルメル[山{やま}]へ[行{い}]き、そこからサマリヤに[帰{かえ}]った。" }, "3": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシャパテの[第{だい}]十八[年{ねん}]にアハブの[子{こ}]ヨラムはサマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、十二[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったが、その[父母{ふぼ}]のようではなかった。[彼{かれ}]がその[父{ちち}]の[造{つく}]ったバアルの[石柱{せきちゅう}]を[除{のぞ}]いたからである。", "3": "しかし[彼{かれ}]はイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]につき[従{したが}]って、それを[離{はな}]れなかった。", "4": "モアブの[王{おう}]メシャは[羊{ひつじ}]の[飼育{しいく}][者{もの}]で、十万の[小羊{こひつじ}]と、十万の[雄羊{おひつじ}]の[毛{け}]とを[年々{ねんねん}]イスラエルの[王{おう}]に[納{おさ}]めていたが、", "5": "アハブが[死{し}]んだ[後{のち}]、モアブの[王{おう}]はイスラエルの[王{おう}]にそむいた。", "6": "そこでヨラム[王{おう}]はその[時{とき}]サマリヤを[出{で}]て、イスラエルびとをことごとく[集{あつ}]め、", "7": "また、[人{ひと}]をユダの[王{おう}]ヨシャパテにつかわし、「モアブの[王{おう}]はわたしにそむきました。あなたはモアブと[戦{たたか}]うために、わたしと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]かれませんか」と[言{い}]わせた。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[行{い}]きましょう。わたしはあなたと一つです。わたしの[民{たみ}]はあなたの[民{たみ}]と一つです。わたしの[馬{うま}]はあなたの[馬{うま}]と一つです」。", "8": "[彼{かれ}]はまた[言{い}]った、「われわれはどの[道{みち}]を[上{のぼ}]るのですか」。ヨラムは[答{こた}]えた、「エドムの[荒野{あらの}]の[道{みち}]を[上{のぼ}]りましょう」。", "9": "こうしてイスラエルの[王{おう}]はユダの[王{おう}]およびエドムの[王{おう}]と[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]った。しかし[彼{かれ}]らは[回{まわ}]り[道{みち}]をして、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}][進{すす}]んだが、[軍勢{ぐんぜい}]とそれに[従{したが}]う[家畜{かちく}]の[飲{の}]む[水{みず}]がなかったので、", "10": "イスラエルの[王{おう}]は[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]は、この三[人{にん}]の[王{おう}]をモアブの[手{て}]に[渡{わた}]そうとして[召{め}]し[集{あつ}]められたのだ」。", "11": "ヨシャパテは[言{い}]った、「われわれが[主{しゅ}]に[問{と}]うことのできる[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]はここにいませんか」。イスラエルの[王{おう}]のひとりの[家来{けらい}]が[答{こた}]えた、「エリヤの[手{て}]に[水{みず}]を[注{そそ}]いだシャパテの[子{こ}]エリシャがここにいます」。", "12": "ヨシャパテは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]にあります」。そこでイスラエルの[王{おう}]とヨシャパテとエドムの[王{おう}]とは[彼{かれ}]のもとへ[下{くだ}]っていった。", "13": "エリシャはイスラエルの[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしはあなたとなんのかかわりがありますか。あなたの[父上{ちちうえ}]の[預言者{よげんしゃ}]たちと[母上{ははうえ}]の[預言者{よげんしゃ}]たちの[所{ところ}]へ[行{い}]きなさい」。イスラエルの[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「いいえ、[主{しゅ}]がこの三[人{にん}]の[王{おう}]をモアブの[手{て}]に[渡{わた}]そうとして[召{め}]し[集{あつ}]められたのです」。", "14": "エリシャは[言{い}]った、「わたしの[仕{つか}]える[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。わたしはユダの[王{おう}]ヨシャパテのためにするのでなければ、あなたを[顧{かえり}]み、あなたに[会{あ}]うことはしないのだが、", "15": "いま[楽人{がくじん}]をわたしの[所{ところ}]に[連{つ}]れてきなさい」。そこで[楽人{がくじん}]が[楽{がく}]を[奏{そう}]すると、[主{しゅ}]の[手{て}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んで、", "16": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしはこの[谷{たに}]を[水{みず}]たまりで[満{み}]たそう』。", "17": "これは[主{しゅ}]がこう[仰{おお}]せられるからである、『あなたがたは[風{かぜ}]も[雨{あめ}]も[見{み}]ないのに、この[谷{たに}]に[水{みず}]が[満{み}]ちて、あなたがたと、その[家畜{かちく}]および[獣{けもの}]が[飲{の}]むであろう』。", "18": "これは[主{しゅ}]の[目{め}]には[小{ちい}]さい[事{こと}]である。[主{しゅ}]はモアブびとをも、あなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]される。", "19": "そしてあなたがたはすべての[堅固{けんご}]な[町{まち}]と、すべての[良{よ}]い[町{まち}]を[撃{う}]ち、すべての[良{よ}]い[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、すべての[水{みず}]の[井戸{いど}]をふさぎ、[石{いし}]をもって[地{ち}]のすべての[良{よ}]い[所{ところ}]を[荒{あら}]すであろう」。", "20": "あくる[朝{あさ}]になって、[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[時{とき}]に、[水{みず}]がエドムの[方{ほう}]から[流{なが}]れてきて、[水{みず}]は[国{くに}]に[満{み}]ちた。", "21": "さてモアブびとは[皆{みな}]、[王{おう}]たちが[自分{じぶん}]たちを[攻{せ}]めるために[上{のぼ}]ってきたのを[聞{き}]いたので、よろいを[着{き}]ることのできる[者{もの}]を、[老{お}]いも[若{わか}]きもことごとく[召集{しょうしゅう}]して、[国境{こっきょう}]に[配置{はいち}]したが、", "22": "[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて、[太陽{たいよう}]がのぼって[水{みず}]を[照{てら}]したとき、モアブびとは[目{め}]の[前{まえ}]に[血{ち}]のように[赤{あか}]い[水{みず}]を[見{み}]たので、", "23": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「これは[血{ち}]だ、きっと[王{おう}]たちが[互{たがい}]に[戦{たたか}]って[殺{ころ}]し[合{あ}]ったのだ。だから、モアブよ、ぶんどりに[行{い}]きなさい」。", "24": "しかしモアブびとがイスラエルの[陣営{じんえい}]に[行{い}]くと、イスラエルびとは[立{た}]ちあがってモアブびとを[撃{う}]ったので、[彼{かれ}]らはイスラエルの[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]った。イスラエルびとは[進{すす}]んで、モアブびとを[撃{う}]ち、その[国{くに}]にはいって、", "25": "[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼし、おのおの[石{いし}]を一つずつ、[地{ち}]のすべての[良{よ}]い[所{ところ}]に[投{な}]げて、これに[満{み}]たし、[水{みず}]の[井戸{いど}]をことごとくふさぎ、[良{よ}]い[木{き}]をことごとく[切{き}]り[倒{たお}]して、ただキル・ハラセテはその[名{な}]を[残{のこ}]すのみとなったが、[石{いし}]を[投{な}]げる[者{もの}]がこれを[囲{かこ}]んで[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼした。", "26": "モアブの[王{おう}]は[戦{たたか}]いがあまりに[激{はげ}]しく、[当{あた}]りがたいのを[見{み}]て、つるぎを[抜{ぬ}]く[者{もの}]七百[人{にん}]を[率{ひき}]い、エドムの[王{おう}]の[所{ところ}]に[突{つ}]き[入{はい}]ろうとしたが、[果{はた}]さなかったので、", "27": "[自分{じぶん}]の[位{くらい}]を[継{つ}]ぐべきその[長子{ちょうし}]をとって[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]で[燔祭{はんさい}]としてささげた。その[時{とき}]イスラエルに[大{おお}]いなる[憤{いきどお}]りが[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]をすてて[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]った。" }, "4": { "1": "[預言者{よげんしゃ}]のともがらの、ひとりの[妻{つま}]がエリシャに[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「あなたのしもべであるわたしの[夫{おっと}]が[死{し}]にました。ごぞんじのように、あなたのしもべは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]でありましたが、[今{いま}]、[債{さい}][主{しゅ}]がきて、わたしのふたりの[子供{こども}]を[取{と}]って[奴隷{どれい}]にしようとしているのです」。", "2": "エリシャは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたのために[何{なに}]をしましょうか。あなたの[家{いえ}]にどんな[物{もの}]があるか、[言{い}]いなさい」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「一びんの[油{あぶら}]のほかは、はしための[家{いえ}]に[何{なに}]もありません」。", "3": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ほかへ[行{い}]って、[隣{となり}]の[人々{ひとびと}]から[器{うつわ}]を[借{か}]りなさい。あいた[器{うつわ}]を[借{か}]りなさい。[少{すこ}]しばかりではいけません。", "4": "そして[内{うち}]にはいって、あなたの[子供{こども}]たちと[一緒{いっしょ}]に[戸{と}]の[内{うち}]に[閉{と}]じこもり、そのすべての[器{うつわ}]に[油{あぶら}]をついで、いっぱいになったとき、一つずつそれを[取{と}]りのけておきなさい」。", "5": "[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[去{さ}]り、[子供{こども}]たちと[一緒{いっしょ}]に[戸{と}]の[内{うち}]に[閉{と}]じこもり、[子供{こども}]たちの[持{も}]って[来{く}]る[器{うつわ}]に[油{あぶら}]をついだ。", "6": "[油{あぶら}]が[満{み}]ちたとき、[彼女{かのじょ}]は[子供{こども}]に「もっと[器{うつわ}]を[持{も}]ってきなさい」と[言{い}]ったが、[子供{こども}]が「[器{うつわ}]はもうありません」と[言{い}]ったので、[油{あぶら}]はとまった。", "7": "そこで[彼女{かのじょ}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]のところにきて[告{つ}]げたので、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[行{い}]って、その[油{あぶら}]を[売{う}]って[負債{ふさい}]を[払{はら}]いなさい。あなたと、あなたの[子供{こども}]たちはその[残{のこ}]りで[暮{くら}]すことができます」。", "8": "ある[日{ひ}]エリシャはシュネムへ[行{い}]ったが、そこにひとりの[裕福{ゆうふく}]な[婦人{ふじん}]がいて、しきりに[彼{かれ}]に[食事{しょくじ}]をすすめたので、[彼{かれ}]はそこを[通{とお}]るごとに、そこに[寄{よ}]って[食事{しょくじ}]をした。", "9": "その[女{おんな}]は[夫{おっと}]に[言{い}]った、「いつもわたしたちの[所{ところ}]を[通{とお}]るあの[人{ひと}]は[確{たし}]かに[神{かみ}]の[聖{せい}]なる[人{ひと}]です。", "10": "わたしたちは[屋上{おくじょう}]に[壁{かべ}]のある一つの[小{ちい}]さいへやを[造{つく}]り、そこに[寝台{しんだい}]と[机{つくえ}]といすと[燭台{しょくだい}]とを[彼{かれ}]のために[備{そな}]えましょう。そうすれば[彼{かれ}]がわたしたちの[所{ところ}]に[来{く}]るとき、そこに、はいることができます」。", "11": "さて、ある[日{ひ}]エリシャはそこにきて、そのへやにはいり、そこに[休{やす}]んだが、", "12": "[彼{かれ}]はそのしもべゲハジに「このシュネムの[女{おんな}]を[呼{よ}]んできなさい」と[言{い}]った。[彼{かれ}]がその[女{おんな}]を[呼{よ}]ぶと、[彼女{かのじょ}]はきてエリシャの[前{まえ}]に[立{た}]ったので、", "13": "エリシャはゲハジに[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]に[言{い}]いなさい、『あなたはこんなにねんごろに、わたしたちのために[心{こころ}]を[用{もち}]いられたが、あなたのためには[何{なに}]をしたらよいでしょうか。[王{おう}]または[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]にあなたの[事{こと}]をよろしく[頼{たの}]むことをお[望{のぞ}]みですか』」。[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしは[自分{じぶん}]の[民{たみ}]のうちに[住{す}]んでいます」。", "14": "エリシャは[言{い}]った、「それでは[彼女{かのじょ}]のために[何{なに}]をしようか」。ゲハジは[言{い}]った、「[彼女{かのじょ}]には[子供{こども}]がなく、その[夫{おっと}]は[老{お}]いています」。", "15": "するとエリシャが「[彼女{かのじょ}]を[呼{よ}]びなさい」と[言{い}]ったので、[彼女{かのじょ}]を[呼{よ}]ぶと、[来{き}]て[戸口{とぐち}]に[立{た}]った。", "16": "エリシャは[言{い}]った、「[来年{らいねん}]の[今{いま}]ごろ、あなたはひとりの[子{こ}]を[抱{だ}]くでしょう」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「いいえ、わが[主{しゅ}]よ、[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、はしためを[欺{あざむ}]かないでください」。", "17": "しかし[女{おんな}]はついに[身{み}]ごもって、エリシャが[彼女{かのじょ}]に[言{い}]ったように、[次{つぎ}]の[年{ねん}]のそのころに[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "18": "その[子{こ}]が[成長{せいちょう}]して、ある[日{ひ}]、[刈入{かりい}]れびとの[所{ところ}]へ[出{で}]ていって、[父{ちち}]のもとへ[行{い}]ったが、", "19": "[父{ちち}]にむかって「[頭{あたま}]が、[頭{あたま}]が」と[言{い}]ったので、[父{ちち}]はしもべに「[彼{かれ}]を[母{はは}]のもとへ[背負{せお}]っていきなさい」と[言{い}]った。", "20": "[彼{かれ}]を[背負{せお}]って[母{はは}]のもとへ[行{い}]くと、[昼{ひる}]まで[母{はは}]のひざの[上{うえ}]にすわっていたが、ついに[死{し}]んだ。", "21": "[母{はは}]は[上{あ}]がっていって、これを[神{かみ}]の[人{ひと}]の[寝台{しんだい}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、[戸{と}]を[閉{と}]じて[出{で}]てきた。", "22": "そして[夫{おっと}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「どうぞ、しもべひとりと、ろば一[頭{とう}]をわたしにかしてください。[急{いそ}]いで[神{かみ}]の[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って、また[帰{かえ}]ってきます」。", "23": "[夫{おっと}]は[言{い}]った、「どうしてきょう[彼{かれ}]の[所{ところ}]へ[行{い}]こうとするのか。きょうは、ついたちでもなく、[安息日{あんそくにち}]でもない」。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「よろしいのです」。", "24": "そして[彼女{かのじょ}]はろばにくらを[置{お}]いて、しもべに[言{い}]った、「[速{はや}]く[駆{か}]けさせなさい。わたしが[命{めい}]じる[時{とき}]でなければ、[歩調{ほちょう}]をゆるめてはなりません」。", "25": "こうして[彼女{かのじょ}]は[出発{しゅっぱつ}]してカルメル[山{やま}]へ[行{い}]き、[神{かみ}]の[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[行{い}]った。[神{かみ}]の[人{ひと}]は[彼女{かのじょ}]の[近{ちか}]づいてくるのを[見{み}]て、しもべゲハジに[言{い}]った、「[向{む}]こうから、あのシュネムの[女{おんな}]が[来{く}]る。", "26": "すぐ[走{はし}]って[行{い}]って、[彼女{かのじょ}]を[迎{むか}]えて[言{い}]いなさい、『あなたは[無事{ぶじ}]ですか。あなたの[夫{おっと}]は[無事{ぶじ}]ですか。あなたの[子供{こども}]は[無事{ぶじ}]ですか』」。[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えた、「[無事{ぶじ}]です」。", "27": "ところが[彼女{かのじょ}]は[山{やま}]にきて、[神{かみ}]の[人{ひと}]の[所{ところ}]へくるとエリシャの[足{あし}]にすがりついた。ゲハジが[彼女{かのじょ}]を[追{お}]いのけようと[近{ちか}]よった[時{とき}]、[神{かみ}]の[人{ひと}]は[言{い}]った、「かまわずにおきなさい。[彼女{かのじょ}]は[心{こころ}]に[苦{くる}]しみがあるのだから。[主{しゅ}]はそれを[隠{かく}]して、まだわたしにお[告{つ}]げにならないのだ」。", "28": "そこで[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、「わたしがあなたに[子{こ}]を[求{もと}]めましたか。わたしを[欺{あざむ}]かないでくださいと[言{い}]ったではありませんか」。", "29": "エリシャはゲハジに[言{い}]った、「[腰{こし}]をひきからげ、わたしのつえを[手{て}]に[持{も}]って[行{い}]きなさい。だれに[会{あ}]っても、あいさつしてはならない。またあなたにあいさつする[者{もの}]があっても、それに[答{こた}]えてはならない。わたしのつえを[子供{こども}]の[顔{かお}]の[上{うえ}]に[置{お}]きなさい」。", "30": "[子供{こども}]の[母{はは}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。あなたも[生{い}]きておられます。わたしはあなたを[離{はな}]れません」。そこでエリシャはついに[立{た}]ちあがって[彼女{かのじょ}]のあとについて[行{い}]った。", "31": "ゲハジは[彼{かれ}]らの[先{さき}]に[行{い}]って、つえを[子供{こども}]の[顔{かお}]の[上{うえ}]に[置{お}]いたが、なんの[声{こえ}]もなく、[生{い}]きかえったしるしもなかったので、[帰{かえ}]ってきてエリシャに[会{あ}]い、[彼{かれ}]に[告{つ}]げて「[子供{こども}]はまだ[目{め}]をさましません」と[言{い}]った。", "32": "エリシャが[家{いえ}]にはいって[見{み}]ると、[子供{こども}]は[死{し}]んで、[寝台{しんだい}]の[上{うえ}]に[横{よこ}]たわっていたので、", "33": "[彼{かれ}]ははいって[戸{と}]を[閉{と}]じ、[彼{かれ}]らふたりだけ[内{うち}]にいて[主{しゅ}]に[祈{いの}]った。", "34": "そしてエリシャが[上{あ}]がって[子供{こども}]の[上{うえ}]に[伏{ふ}]し、[自分{じぶん}]の[口{くち}]を[子供{こども}]の[口{くち}]の[上{うえ}]に、[自分{じぶん}]の[目{め}]を[子供{こども}]の[目{め}]の[上{うえ}]に、[自分{じぶん}]の[両手{りょうて}]を[子供{こども}]の[両手{りょうて}]の[上{うえ}]にあて、その[身{み}]を[子供{こども}]の[上{うえ}]に[伸{の}]ばしたとき、[子供{こども}]のからだは[暖{あたた}]かになった。", "35": "こうしてエリシャは[再{ふたた}]び[起{お}]きあがって、[家{いえ}]の[中{なか}]をあちらこちらと[歩{あゆ}]み、また[上{うえ}]がって、その[身{み}]を[子供{こども}]の[上{うえ}]に[伸{の}]ばすと、[子供{こども}]は七たびくしゃみをして[目{め}]を[開{ひら}]いた。", "36": "エリシャはただちにゲハジを[呼{よ}]んで、「あのシュネムの[女{おんな}]を[呼{よ}]べ」と[言{い}]ったので、[彼女{かのじょ}]を[呼{よ}]んだ。[彼女{かのじょ}]がはいってくるとエリシャは[言{い}]った、「あなたの[子供{こども}]をつれて[行{い}]きなさい」。", "37": "[彼女{かのじょ}]ははいってきて、エリシャの[足{あし}]もとに[伏{ふ}]し、[地{ち}]に[身{み}]をかがめた。そしてその[子{こ}][供{とも}]を[取{と}]りあげて[出{で}]ていった。", "38": "エリシャはギルガルに[帰{かえ}]ったが、その[地{ち}]にききんがあった。[預言者{よげんしゃ}]のともがらが[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[座{ざ}]していたので、エリシャはそのしもべに[言{い}]った、「[大{おお}]きなかまをすえて、[預言者{よげんしゃ}]のともがらのために[野菜{やさい}]の[煮物{にもの}]をつくりなさい」。", "39": "[彼{かれ}]らのうちのひとりが[畑{はたけ}]に[出{で}]ていって[青物{あおもの}]をつんだが、つる[草{くさ}]のあるのを[見{み}]て、その[野{の}]うりを一[包{つつみ}]つんできて、[煮物{にもの}]のかまの[中{なか}]に[切{き}]り[込{こ}]んだ。[彼{かれ}]らはそれが[何{なに}]であるかを[知{し}]らなかったからである。", "40": "やがてこれを[盛{も}]って[人々{ひとびと}]に[食{た}]べさせようとしたが、[彼{かれ}]らがその[煮物{にもの}]を[食{た}]べようとした[時{とき}]、[叫{さけ}]んで、「ああ[神{かみ}]の[人{ひと}]よ、かまの[中{なか}]に、たべると[死{し}]ぬものがはいっています」と[言{い}]って、[食{た}]べることができなかったので、", "41": "エリシャは「それでは[粉{こな}]を[持{も}]って[来{き}]なさい」と[言{い}]って、それをかまに[投{な}]げ[入{い}]れ、「[盛{も}]って[人々{ひとびと}]に[食{た}]べさせなさい」と[言{い}]った。かまの[中{なか}]には、なんの[毒物{どくぶつ}]もなくなった。", "42": "その[時{とき}]、バアル・シャリシャから[人{ひと}]がきて、[初穂{はつほ}]のパンと、[大麦{おおむぎ}]のパン二十[個{こ}]と、[新穀{しんこく}]一[袋{ふくろ}]とを[神{かみ}]の[人{ひと}]のもとに[持{も}]ってきたので、エリシャは「[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えて[食{た}]べさせなさい」と[言{い}]ったが、", "43": "その[召使{めしつかい}]は[言{い}]った、「どうしてこれを百[人{にん}]の[前{まえ}]に[供{そな}]えるのですか」。しかし[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えて[食{た}]べさせなさい。[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『[彼{かれ}]らは[食{た}]べてなお[余{あま}]すであろう』」。", "44": "そこで[彼{かれ}]はそれを[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[供{そな}]えたので、[彼{かれ}]らは[食{た}]べてなお[余{あま}]した。[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のとおりであった。" }, "5": { "1": "スリヤ[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]ナアマンはその[主君{しゅくん}]に[重{おも}]んじられた[有力{ゆうりょく}]な[人{ひと}]であった。[主{しゅ}]がかつて[彼{かれ}]を[用{もち}]いてスリヤに[勝利{しょうり}]を[得{え}]させられたからである。[彼{かれ}]は[大{だい}][勇士{ゆうし}]であったが、らい[病{びょう}]をわずらっていた。", "2": "さきにスリヤびとが[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]を[組{く}]んで[出{で}]てきたとき、イスラエルの[地{ち}]からひとりの[少女{しょうじょ}]を[捕{とら}]えて[行{い}]った。[彼女{かのじょ}]はナアマンの[妻{つま}]に[仕{つか}]えたが、", "3": "その[女{おんな}][主人{しゅじん}]にむかって、「ああ、[御{ご}][主人{しゅじん}]がサマリヤにいる[預言者{よげんしゃ}]と[共{とも}]におられたらよかったでしょうに。[彼{かれ}]はそのらい[病{びょう}]をいやしたことでしょう」と[言{い}]ったので、", "4": "ナアマンは[行{い}]って、その[主君{しゅくん}]に、「イスラエルの[地{ち}]からきた[娘{むすめ}]がこういう[事{こと}]を[言{い}]いました」と[告{つ}]げると、", "5": "スリヤ[王{おう}]は[言{い}]った、「それでは[行{い}]きなさい。わたしはイスラエルの[王{おう}]に[手紙{てがみ}]を[書{か}]きましょう」。そこで[彼{かれ}]は[銀{ぎん}]十タラントと、[金{きん}]六千シケルと、[晴{は}]れ[着{ぎ}]十[着{ちゃく}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]った。", "6": "[彼{かれ}]がイスラエルの[王{おう}]に[持{も}]って[行{い}]った[手紙{てがみ}]には、「この[手紙{てがみ}]があなたにとどいたならば、わたしの[家来{けらい}]ナアマンを、あなたにつかわしたことと[御{ご}][承知{しょうち}]ください。あなたに[彼{かれ}]のらい[病{びょう}]をいやしていただくためです」とあった。", "7": "イスラエルの[王{おう}]はその[手紙{てがみ}]を[読{よ}]んだ[時{とき}]、[衣{ころも}]を[裂{さ}]いて[言{い}]った、「わたしは[殺{ころ}]したり、[生{い}]かしたりすることのできる[神{かみ}]であろうか。どうしてこの[人{ひと}]は、らい[病人{びょうにん}]をわたしにつかわして、それをいやせと[言{い}]うのか。あなたがたは、[彼{かれ}]がわたしに[争{あらそ}]いをしかけているのを[知{し}]って[警戒{けいかい}]するがよい」。", "8": "[神{かみ}]の[人{ひと}]エリシャは、イスラエルの[王{おう}]がその[衣{ころも}]を[裂{さ}]いたことを[聞{き}]き、[王{おう}]に[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「どうしてあなたは[衣{ころも}]を[裂{さ}]いたのですか。[彼{かれ}]をわたしのもとにこさせなさい。そうすれば[彼{かれ}]はイスラエルに[預言者{よげんしゃ}]のあることを[知{し}]るようになるでしょう」。", "9": "そこでナアマンは[馬{うま}]と[車{くるま}]とを[従{したが}]えてきて、エリシャの[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]に[立{た}]った。", "10": "するとエリシャは[彼{かれ}]に[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「あなたはヨルダンへ[行{い}]って七たび[身{み}]を[洗{あら}]いなさい。そうすれば、あなたの[肉{にく}]はもとにかえって[清{きよ}]くなるでしょう」。", "11": "しかしナアマンは[怒{いか}]って[去{さ}]り、そして[言{い}]った、「わたしは、[彼{かれ}]がきっとわたしのもとに[出{で}]てきて[立{た}]ち、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]んで、その[箇所{かしょ}]の[上{うえ}]に[手{て}]を[動{うご}]かして、らい[病{びょう}]をいやすのだろうと[思{おも}]った。", "12": "ダマスコの[川{かわ}]アバナとパルパルはイスラエルのすべての[川{かわ}][水{みず}]にまさるではないか。わたしはこれらの[川{かわ}]に[身{み}]を[洗{あら}]って[清{きよ}]まることができないのであろうか」。こうして[彼{かれ}]は[身{み}]をめぐらし、[怒{いか}]って[去{さ}]った。", "13": "その[時{とき}]、しもべたちは[彼{かれ}]に[近{ちか}]よって[言{い}]った、「わが[父{ちち}]よ、[預言者{よげんしゃ}]があなたに、[何{なに}]か[大{おお}]きな[事{こと}]をせよと[命{めい}]じても、あなたはそれをなさらなかったでしょうか。まして[彼{かれ}]はあなたに『[身{み}]を[洗{あら}]って[清{きよ}]くなれ』と[言{い}]うだけではありませんか」。", "14": "そこでナアマンは[下{くだ}]って[行{い}]って、[神{かみ}]の[人{ひと}]の[言葉{ことば}]のように七たびヨルダンに[身{み}]を[浸{ひた}]すと、その[肉{にく}]がもとにかえって[幼{おさ}]な[子{ご}]の[肉{にく}]のようになり、[清{きよ}]くなった。", "15": "[彼{かれ}]はすべての[従者{じゅうしゃ}]を[連{つ}]れて[神{かみ}]の[人{ひと}]のもとに[帰{かえ}]ってきて、その[前{まえ}]に[立{た}]って[言{い}]った、「わたしは[今{いま}]、イスラエルのほか、[全{ぜん}][地{ち}]のどこにも[神{かみ}]のおられないことを[知{し}]りました。それゆえ、どうぞ、しもべの[贈{おく}]り[物{もの}]を[受{う}]けてください」。", "16": "エリシャは[言{い}]った、「わたしの[仕{つか}]える[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わたしは[何{なに}]も[受{う}]けません」。[彼{かれ}]はしいて[受{う}]けさせようとしたが、それを[拒{こば}]んだ。", "17": "そこでナアマンは[言{い}]った、「もしお[受{う}]けにならないのであれば、どうぞ[騾馬{らば}]に二[駄{だ}]の[土{つち}]をしもべにください。これから[後{のち}]しもべは、[他{た}]の[神{かみ}]には[燔祭{はんさい}]も[犠牲{ぎせい}]もささげず、ただ[主{しゅ}]にのみささげます。", "18": "どうぞ[主{しゅ}]がこの[事{こと}]を、しもべにおゆるしくださるように。すなわち、わたしの[主君{しゅくん}]がリンモンの[宮{みや}]にはいって、そこで[礼{れい}][拝{はい}]するとき、わたしの[手{て}]によりかかることがあり、またわたしもリンモンの[宮{みや}]で[身{み}]をかがめることがありましょう。わたしがリンモンの[宮{みや}]で[身{み}]をかがめる[時{とき}]、どうぞ[主{しゅ}]がその[事{こと}]を、しもべにおゆるしくださるように」。", "19": "エリシャは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[安{やす}]んじて[行{い}]きなさい」。ナアマンがエリシャを[離{はな}]れて[少{すこ}]し[行{い}]ったとき、", "20": "[神{かみ}]の[人{ひと}]エリシャのしもべゲハジは[言{い}]った、「[主人{しゅじん}]はこのスリヤびとナアマンをいたわって、[彼{かれ}]が[携{たずさ}]えてきた[物{もの}]を[受{う}]けなかった。[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わたしは[彼{かれ}]のあとを[追{お}]いかけて、[彼{かれ}]から[少{すこ}]し、[物{もの}]を[受{う}]けよう」。", "21": "そしてゲハジはナアマンのあとを[追{お}]ったが、ナアマンは[自分{じぶん}]のあとから[彼{かれ}]が[走{はし}]ってくるのを[見{み}]て、[車{くるま}]から[降{ふ}]り、[彼{かれ}]を[迎{むか}]えて、「[変{かわ}]った[事{こと}]があるのですか」と[言{い}]うと、", "22": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[無事{ぶじ}]です。[主人{しゅじん}]がわたしをつかわして[言{い}]わせます、『ただいまエフライムの[山地{さんち}]から、[預言者{よげんしゃ}]のともがらのふたりの[若者{わかもの}]が、わたしのもとに[来{き}]ましたので、どうぞ[彼{かれ}]らに[銀{ぎん}]一タラントと[晴{は}]れ[着{ぎ}]二[着{ちゃく}]を[与{あた}]えてください』」。", "23": "ナアマンは、「どうぞ二タラントを[受{う}]けてください」と[言{い}]って[彼{かれ}]にしい、[銀{ぎん}]二タラントを二つの[袋{ふくろ}]に[入{い}]れ、[晴{は}]れ[着{ぎ}]二[着{ちゃく}]を[添{そ}]えて、[自分{じぶん}]のふたりのしもべに[渡{わた}]したので、[彼{かれ}]らはそれを[負{お}]ってゲハジの[先{さき}]に[立{た}]って[進{すす}]んだが、", "24": "[彼{かれ}]は[丘{おか}]にきたとき、それを[彼{かれ}]らの[手{て}]から[受{う}]け[取{と}]って[家{いえ}]のうちにおさめ、[人々{ひとびと}]を[送{おく}]りかえしたので、[彼{かれ}]らは[去{さ}]った。", "25": "[彼{かれ}]がはいって[主人{しゅじん}]の[前{まえ}]に[立{た}]つと、エリシャは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ゲハジよ、どこへ[行{い}]ってきたのか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「しもべはどこへも[行{い}]きません」。", "26": "エリシャは[言{い}]った、「あの[人{ひと}]が[車{くるま}]をはなれて、あなたを[迎{むか}]えたとき、わたしの[心{こころ}]はあなたと[一緒{いっしょ}]にそこにいたではないか。[今{いま}]は[金{きん}]を[受{う}]け、[着物{きもの}]を[受{う}]け、オリブ[畑{はたけ}]、ぶどう[畑{はたけ}]、[羊{ひつじ}]、[牛{うし}]、しもべ、はしためを[受{う}]ける[時{とき}]であろうか。", "27": "それゆえ、ナアマンのらい[病{びょう}]はあなたに[着{つ}]き、ながくあなたの[子孫{しそん}]に[及{およ}]ぶであろう」。[彼{かれ}]がエリシャの[前{まえ}]を[出{で}]ていくとき、らい[病{びょう}]が[発{はっ}]して[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]くなっていた。" }, "6": { "1": "さて[預言者{よげんしゃ}]のともがらはエリシャに[言{い}]った、「わたしたちがあなたと[共{とも}]に[住{す}]んでいる[所{ところ}]は[狭{せま}]くなりましたので、", "2": "わたしたちをヨルダンに[行{い}]かせ、そこからめいめい一[本{ぽん}]ずつ[材木{ざいもく}]を[取{と}]ってきて、わたしたちの[住{す}]む[場所{ばしょ}]を[造{つく}]らせてください」。エリシャは[言{い}]った、「[行{い}]きなさい」。", "3": "[時{とき}]にそのひとりが、「どうぞあなたも、しもべらと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]ってください」と[言{い}]ったので、エリシャは「[行{い}]きましょう」と[答{こた}]えた。", "4": "そしてエリシャは[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]った。[彼{かれ}]らはヨルダンへ[行{い}]って[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]したが、", "5": "ひとりが[材木{ざいもく}]を[切{き}]り[倒{たお}]しているとき、おのの[頭{あたま}]が[水{みず}]の[中{なか}]に[落{お}]ちたので、[彼{かれ}]は[叫{さけ}]んで[言{い}]った。「ああ、わが[主{しゅ}]よ。これは[借{か}]りたものです」。", "6": "[神{かみ}]の[人{ひと}]は[言{い}]った、「それはどこに[落{お}]ちたのか」。[彼{かれ}]がその[場所{ばしょ}]を[知{し}]らせると、エリシャは一[本{ぽん}]の[枝{えだ}]を[切{き}]り[落{おと}]し、そこに[投{な}]げ[入{い}]れて、そのおのの[頭{あたま}]を[浮{うか}]ばせ、", "7": "「それを[取{と}]りあげよ」と[言{い}]ったので、その[人{ひと}]は[手{て}]を[伸{の}]べてそれを[取{と}]った。", "8": "かつてスリヤの[王{おう}]がイスラエルと[戦{たたか}]っていたとき、[家来{けらい}]たちと[評議{ひょうぎ}]して「しかじかの[所{ところ}]にわたしの[陣{じん}]を[張{は}]ろう」と[言{い}]うと、", "9": "[神{かみ}]の[人{ひと}]はイスラエルの[王{おう}]に「あなたは[用心{ようじん}]して、この[所{ところ}]をとおってはなりません。スリヤびとがそこに[下{くだ}]ってきますから」と[言{い}]い[送{おく}]った。", "10": "それでイスラエルの[王{おう}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]が[自分{じぶん}]に[告{つ}]げてくれた[所{ところ}]に[人{ひと}]をつかわし、[警戒{けいかい}]したので、その[所{ところ}]でみずからを[防{ふせ}]ぎえたことは一、二[回{かい}]にとどまらなかった。", "11": "スリヤの[王{おう}]はこの[事{こと}]のために[心{こころ}]を[悩{なや}]まし、[家来{けらい}]たちを[召{め}]して[言{い}]った、「われわれのうち、だれがイスラエルの[王{おう}]と[通{つう}]じているのか、わたしに[告{つ}]げる[者{もの}]はないか」。", "12": "ひとりの[家来{けらい}]が[言{い}]った、「[王{おう}]、わが[主{しゅ}]よ、だれも[通{つう}]じている[者{もの}]はいません。ただイスラエルの[預言者{よげんしゃ}]エリシャが、あなたが[寝室{しんしつ}]で[語{かた}]られる[言葉{ことば}]でもイスラエルの[王{おう}]に[告{つ}]げるのです」。", "13": "[王{おう}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]がどこにいるか[行{い}]って[捜{さが}]しなさい。わたしは[人{ひと}]をやって[彼{かれ}]を[捕{とら}]えよう」。[時{とき}]に「[彼{かれ}]はドタンにいる」と[王{おう}]に[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、", "14": "[王{おう}]はそこに[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]および[大軍{たいぐん}]をつかわした。[彼{かれ}]らは[夜{よる}]のうちに[来{き}]て、その[町{まち}]を[囲{かこ}]んだ。", "15": "[神{かみ}]の[人{ひと}]の[召使{めしつかい}]が[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[出{で}]て[見{み}]ると、[軍勢{ぐんぜい}]が[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]をもって[町{まち}]を[囲{かこ}]んでいたので、その[若者{わかもの}]はエリシャに[言{い}]った、「ああ、わが[主{しゅ}]よ、わたしたちはどうしましょうか」。", "16": "エリシャは[言{い}]った、「[恐{おそ}]れることはない。われわれと[共{とも}]にいる[者{もの}]は[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいる[者{もの}]よりも[多{おお}]いのだから」。", "17": "そしてエリシャが[祈{いの}]って「[主{しゅ}]よ、どうぞ、[彼{かれ}]の[目{め}]を[開{ひら}]いて[見{み}]させてください」と[言{い}]うと、[主{しゅ}]はその[若者{わかもの}]の[目{め}]を[開{ひら}]かれたので、[彼{かれ}]が[見{み}]ると、[火{ひ}]の[馬{うま}]と[火{ひ}]の[戦車{せんしゃ}]が[山{やま}]に[満{み}]ちてエリシャのまわりにあった。", "18": "スリヤびとがエリシャの[所{ところ}]に[下{くだ}]ってきた[時{とき}]、エリシャは[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、「どうぞ、この[人々{ひとびと}]の[目{め}]をくらましてください」。するとエリシャの[言葉{ことば}]のとおりに[彼{かれ}]らの[目{め}]をくらまされた。", "19": "そこでエリシャは[彼{かれ}]らに「これはその[道{みち}]ではない。これはその[町{まち}]でもない。わたしについてきなさい。わたしはあなたがたを、あなたがたの[尋{たず}]ねる[人{ひと}]の[所{ところ}]へ[連{つ}]れて[行{い}]きましょう」と[言{い}]って、[彼{かれ}]らをサマリヤへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "20": "[彼{かれ}]らがサマリヤにはいったとき、エリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、この[人々{ひとびと}]の[目{め}]を[開{ひら}]いて[見{み}]させてください」。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[目{め}]を[開{ひら}]かれたので、[彼{かれ}]らが[見{み}]ると、[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはサマリヤのうちに[来{き}]ていた。", "21": "イスラエルの[王{おう}]は[彼{かれ}]らを[見{み}]て、エリシャに[言{い}]った、「わが[父{ちち}]よ、[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]しましょうか。[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]しましょうか」。", "22": "エリシャは[答{こた}]えた、「[撃{う}]ち[殺{ころ}]してはならない。あなたはつるぎと[弓{ゆみ}]をもって、[捕虜{ほりょ}]にした[者{もの}]どもを[撃{う}]ち[殺{ころ}]すでしょうか。パンと[水{みず}]を[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[供{そな}]えて[食{く}]い[飲{の}]みさせ、その[主君{しゅくん}]のもとへ[行{い}]かせなさい」。", "23": "そこで[王{おう}]は[彼{かれ}]らのために[盛{さか}]んなふるまいを[設{もう}]けた。[彼{かれ}]らが[食{く}]い[飲{の}]みを[終{おわ}]ると[彼{かれ}]らを[去{さ}]らせたので、その[主君{しゅくん}]の[所{ところ}]へ[帰{かえ}]った。スリヤの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]は[再{ふたた}]びイスラエルの[地{ち}]にこなかった。", "24": "この[後{のち}]スリヤの[王{おう}]ベネハダデはその[全{ぜん}][軍{ぐん}]を[集{あつ}]め、[上{のぼ}]ってきてサマリヤを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだので、", "25": "サマリヤに[激{はげ}]しいききんが[起{た}]った。すなわち[彼{かれ}]らがこれを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだので、ついに、ろばの[頭{あたま}]一つが[銀{ぎん}]八十シケルで[売{う}]られ、はとのふん一カブの四[分{ぶん}]の一が[銀{ぎん}]五シケルで[売{う}]られるようになった。", "26": "イスラエルの[王{おう}]が[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]をとおっていた[時{とき}]、ひとりの[女{おんな}]が[彼{かれ}]に[呼{よ}]ばわって、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、[助{たす}]けてください」と[言{い}]ったので、", "27": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「もし[主{しゅ}]があなたを[助{たす}]けられないならば、[何{なに}]をもってわたしがあなたを[助{たす}]けることができよう。[打{う}]ち[場{ば}]の[物{もの}]をもってか、[酒{さか}]ぶねの[物{もの}]をもってか」。", "28": "そして[王{おう}]は[女{おんな}]に[尋{たず}]ねた、「[何事{なにごと}]なのですか」。[彼女{かのじょ}]は[答{こた}]えた、「この[女{おんな}]はわたしにむかって『あなたの[子{こ}]をください。わたしたちは、きょうそれを[食{た}]べ、あす、わたしの[子{こ}]を[食{た}]べましょう』と[言{い}]いました。", "29": "それでわたしたちは、まずわたしの[子{こ}]を[煮{に}]て[食{た}]べましたが、[次{つぎ}]の[日{ひ}]わたしが[彼女{かのじょ}]にむかって『あなたの[子{こ}]をください。わたしたちはそれを[食{た}]べましょう』と[言{い}]いますと、[彼女{かのじょ}]はその[子{こ}]を[隠{かく}]しました」。", "30": "[王{おう}]はその[女{おんな}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、――[王{おう}]は[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]をとおっていたが、[民{たみ}]が[見{み}]ると、その[身{み}]に[荒布{あらぬの}]を[着{つ}]けていた――", "31": "そして[王{おう}]は[言{い}]った「きょう、シャパテの[子{こ}]エリシャの[首{くび}]がその[肩{かた}]の[上{うえ}]にすわっているならば、[神{かみ}]がどんなにでもわたしを[罰{ばっ}]してくださるように」。", "32": "さてエリシャはその[家{いえ}]に[座{ざ}]していたが、[長老{ちょうろう}]たちもきて[彼{かれ}]と[共{とも}]に[座{ざ}]した。[王{おう}]は[自分{じぶん}]の[所{ところ}]から[人{ひと}]をつかわしたが、エリシャはその[使者{ししゃ}]がまだ[着{つ}]かないうちに[長老{ちょうろう}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは、この[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]がわたしの[首{くび}]を[取{と}]るために、[人{ひと}]をつかわすのを[見{み}]ますか。その[使者{ししゃ}]がきたならば、[戸{と}]を[閉{と}]じて、[内{うち}]に[入{い}]れてはなりません。[彼{かれ}]のうしろに、その[主君{しゅくん}]の[足音{あしおと}]がするではありませんか」。", "33": "[彼{かれ}]がなお[彼{かれ}]らと[語{かた}]っているうちに、[王{おう}]は[彼{かれ}]のもとに[下{くだ}]ってきて[言{い}]った、「この[災{わざわい}]は[主{しゅ}]から[出{で}]たのです。わたしはどうしてこの[上{うえ}]、[主{しゅ}]を[待{ま}]たなければならないでしょうか」。" }, "7": { "1": "エリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あすの[今{いま}]ごろサマリヤの[門{もん}]で、[麦粉{むぎこ}]一セアを一シケルで[売{う}]り、[大麦{おおむぎ}]二セアを一シケルで[売{う}]るようになるであろう』」。", "2": "[時{とき}]にひとりの[副官{ふくかん}]すなわち[王{おう}]がその[人{ひと}]の[手{て}]によりかかっていた[者{もの}]が[神{かみ}]の[人{ひと}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「たとい[主{しゅ}]が[天{てん}]に[窓{まど}]を[開{ひら}]かれても、そんな[事{こと}]がありえましょうか」。エリシャは[言{い}]った、「あなたは[自分{じぶん}]の[目{め}]をもってそれを[見{み}]るであろう。しかしそれを[食{た}]べることはなかろう」。", "3": "さて[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に四[人{にん}]のらい[病人{びょうにん}]がいたが、[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「われわれはどうしてここに[座{ざ}]して[死{し}]を[待{ま}]たねばならないのか。", "4": "われわれがもし[町{まち}]にはいろうといえば、[町{まち}]には[食物{しょくもつ}]が[尽{つ}]きているから、われわれはそこで[死{し}]ぬであろう。しかしここに[座{ざ}]していても[死{し}]ぬのだ。いっその[事{こと}]、われわれはスリヤびとの[陣営{じんえい}]へ[逃{に}]げて[行{い}]こう。もし[彼{かれ}]らがわれわれを[生{い}]かしておいてくれるならば、[助{たす}]かるが、たといわれわれを[殺{ころ}]しても[死{し}]ぬばかりだ」。", "5": "そこで[彼{かれ}]らはスリヤびとの[陣営{じんえい}]へ[行{い}]こうと、たそがれに[立{た}]ちあがったが、スリヤびとの[陣営{じんえい}]のほとりに[行{い}]って[見{み}]ると、そこにはだれもいなかった。", "6": "これは[主{しゅ}]がスリヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]に[戦車{せんしゃ}]の[音{おと}]、[馬{うま}]の[音{おと}]、[大軍{たいぐん}]の[音{おと}]を[聞{き}]かせられたので、[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に「[見{み}]よ、イスラエルの[王{おう}]がわれわれを[攻{せ}]めるために、ヘテびとの[王{おう}]たちおよびエジプトの[王{おう}]たちを[雇{やと}]ってきて、われわれを[襲{おそ}]うのだ」と[言{い}]って、", "7": "たそがれに[立{た}]って[逃{に}]げ、その[天幕{てんまく}]と、[馬{うま}]と、ろばを[捨{す}]て、[陣営{じんえい}]をそのままにしておいて、[命{いのち}]を[全{まっと}]うしようと[逃{に}]げたからである。", "8": "そこでらい[病人{びょうにん}]たちは[陣営{じんえい}]のほとりに[行{い}]き、一つの[天幕{てんまく}]にはいって[食{く}]い[飲{の}]みし、そこから[金銀{きんぎん}]、[衣服{いふく}]を[持{も}]ち[出{だ}]してそれを[隠{かく}]し、また[来{き}]て、[他{た}]の[天幕{てんまく}]に[入{はい}]り、そこからも[持{も}]ち[出{だ}]してそれを[隠{かく}]した。", "9": "そして[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]った、「われわれのしている[事{こと}]はよくない。きょうは[良{よ}]いおとずれのある[日{ひ}]であるのに、[黙{だま}]っていて、[夜明{よあ}]けまで[待{ま}]つならば、われわれは[罰{ばつ}]をこうむるであろう。さあ、われわれは[行{い}]って[王{おう}]の[家族{かぞく}]に[告{つ}]げよう」。", "10": "そこで[彼{かれ}]らは[来{き}]て、[町{まち}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]を[呼{よ}]んで[言{い}]った、「わたしたちがスリヤびとの[陣営{じんえい}]に[行{い}]って[見{み}]ると、そこにはだれの[姿{すがた}]も[見{み}]えず、また[人声{ひとごえ}]もなく、ただ、[馬{うま}]とろばがつないであり、[天幕{てんまく}]はそのままでした」。", "11": "そこで[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[呼{よ}]ばわって、それを[王{おう}]の[家族{かぞく}]のうちに[知{し}]らせた。", "12": "[王{おう}]は[夜{よる}]のうちに[起{お}]きて、[家来{けらい}]たちに[言{い}]った、「スリヤびとがわれわれに[対{たい}]して[図{はか}]っている[事{こと}]をあなたがたに[告{つ}]げよう。[彼{かれ}]らは、われわれの[飢{う}]えているのを[知{し}]って、[陣営{じんえい}]を[出{で}]て[野{の}]に[隠{かく}]れ、『イスラエルびとが[町{まち}]を[出{で}]たら、いけどりにして、[町{まち}]に[押{お}]し[入{い}]ろう』と[考{かんが}]えているのだ」。", "13": "[家来{けらい}]のひとりが[答{こた}]えて[言{い}]った、「[人々{ひとびと}]に、ここに[残{のこ}]っている[馬{うま}]のうち五[頭{とう}]を[連{つ}]れてこさせてください。ここに[残{のこ}]っているこれらの[人々{ひとびと}]は、すでに[滅{ほろ}]びうせたイスラエルの[全{ぜん}][群衆{ぐんしゅう}]と[同{おな}]じ[運命{うんめい}]にあうのですから。わたしたちは[人{ひと}]をやってうかがわせましょう」。", "14": "そこで[彼{かれ}]らはふたりの[騎兵{きへい}]を[選{えら}]んだ。[王{おう}]はそれをつかわし、「[行{い}]って[見{み}]よ」と[言{い}]って、スリヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]のあとをつけさせたので、", "15": "[彼{かれ}]らはそのあとを[追{お}]ってヨルダンまで[行{い}]ったが、[道{みち}]にはすべて、スリヤびとがあわてて[逃{に}]げる[時{とき}]に[捨{す}]てていった[衣服{いふく}]と[武器{ぶき}]が[散{ち}]らばっていた。その[使者{ししゃ}]は[帰{かえ}]ってきて、これを[王{おう}]に[告{つ}]げた。", "16": "そこで[民{たみ}]が[出{で}]ていって、スリヤびとの[陣営{じんえい}]をかすめたので、[麦粉{むぎこ}]一セアは一シケルで[売{う}]られ、[大麦{おおむぎ}]二セアは一シケルで[売{う}]られ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のとおりになった。", "17": "[王{おう}]は[自分{じぶん}]がその[人{ひと}]の[手{て}]によりかかっていた、あの[副官{ふくかん}]を[立{た}]てて[門{もん}]を[管理{かんり}]させたが、[民{たみ}]は[門{もん}]で[彼{かれ}]を[踏{ふ}]みつけたので、[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。すなわち、[王{おう}]が[神{かみ}]の[人{ひと}]のところに[下{くだ}]ってきた[時{とき}]、[神{かみ}]の[人{ひと}]が[言{い}]ったとおりであった。", "18": "これは[神{かみ}]の[人{ひと}]が[王{おう}]にむかって、「あすの[今{いま}]ごろ、サマリヤの[門{もん}]で[大麦{おおむぎ}]二セアを一シケルで[売{う}]り、[麦粉{むぎこ}]一セアを一シケルで[売{う}]るようになるであろう」と[言{い}]ったときに、", "19": "その[副官{ふくかん}]が[神{かみ}]の[人{ひと}]に[答{こた}]えて、「たとい[主{しゅ}]が[天{てん}]に[窓{まど}]を[開{ひら}]かれても、そんな[事{こと}]がありえようか」と[言{い}]ったからである。そのとき[神{かみ}]の[人{ひと}]は「あなたは[自分{じぶん}]の[目{め}]をもってそれを[見{み}]るであろう。しかしそれを[食{た}]べることはなかろう」と[言{い}]ったが、", "20": "これはそのとおり[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ。すなわち[民{たみ}]が[門{もん}]で[彼{かれ}]を[踏{ふ}]みつけたので[彼{かれ}]は[死{し}]んだ。" }, "8": { "1": "エリシャはかつて、その[子{こ}]を[生{い}]きかえらせてやった[女{おんな}]に[言{い}]ったことがある。「あなたは、ここを[立{た}]って、あなたの[家族{かぞく}]と[共{とも}]に[行{い}]き、[寄留{きりゅう}]しようと[思{おも}]う[所{ところ}]に[寄留{きりゅう}]しなさい。[主{しゅ}]がききんを[呼{よ}]び[下{くだ}]されたので、七[年{ねん}]の[間{あいだ}]それがこの[地{ち}]に[臨{のぞ}]むから」。", "2": "そこで[女{おんな}]は[立{た}]って[神{かみ}]の[人{ひと}]の[言葉{ことば}]のようにし、その[家族{かぞく}]と[共{とも}]に[行{い}]ってペリシテびとの[地{ち}]に七[年{ねん}][寄留{きりゅう}]した。", "3": "七[年{ねん}]たって[後{のち}]、[女{おんな}]はペリシテびとの[地{ち}]から[帰{かえ}]ってきて、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と[畑{はたけ}]のために[王{おう}]に[訴{うった}]えようと[出{で}]ていった。", "4": "[時{とき}]に[王{おう}]は[神{かみ}]の[人{ひと}]のしもべゲハジにむかって「エリシャがしたもろもろの[大{おお}]きな[事{こと}]をわたしに[話{はな}]してください」と[言{い}]って、[彼{かれ}]と[物語{ものがた}]っていた。", "5": "すなわちエリシャが[死人{しにん}]を[生{い}]きかえらせた[事{こと}]を、ゲハジが[王{おう}]と[物語{ものがた}]っていたとき、その[子{こ}]を[生{い}]きかえらせてもらった[女{おんな}]が、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と[畑{はたけ}]のために[王{おう}]に[訴{うった}]えてきたので、ゲハジは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]、[王{おう}]よ、これがその[女{おんな}]です。またこれがその[子{こ}]で、エリシャが[生{い}]きかえらせたのです」。", "6": "[王{おう}]がその[女{おんな}]に[尋{たず}]ねると、[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]に[話{はな}]したので、[王{おう}]は[彼女{かのじょ}]のためにひとりの[役人{やくにん}]に[命{めい}]じて[言{い}]った、「すべて[彼女{かのじょ}]に[属{ぞく}]する[物{もの}]、ならびに[彼女{かのじょ}]がこの[地{ち}]を[去{さ}]った[日{ひ}]から[今{いま}]までのその[畑{はたけ}]の[産物{さんぶつ}]をことごとく[彼女{かのじょ}]に[返{かえ}]しなさい」。", "7": "さてエリシャはダマスコに[来{き}]た。[時{とき}]にスリヤの[王{おう}]ベネハダデは[病気{びょうき}]であったが、「[神{かみ}]の[人{ひと}]がここに[来{き}]た」と[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、", "8": "[王{おう}]はハザエルに[言{い}]った、「[贈{おく}]り[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って[神{かみ}]の[人{ひと}]を[迎{むか}]え、[彼{かれ}]によって[主{しゅ}]に『わたしのこの[病気{びょうき}]はなおりましょうか』と[言{い}]って[尋{たず}]ねなさい」。", "9": "そこでハザエルは[彼{かれ}]を[迎{むか}]えようと、ダマスコのもろもろの[良{よ}]い[物{もの}]をらくだ四十[頭{とう}]に[載{の}]せ、[贈{おく}]り[物{もの}]として[携{たずさ}]え[行{い}]き、エリシャの[前{まえ}]に[立{た}]って[言{い}]った、「あなたの[子{こ}]、スリヤの[王{おう}]ベネハダデがわたしをあなたにつかわして、『わたしのこの[病気{びょうき}]はなおりましょうか』と[言{い}]わせています」。", "10": "エリシャは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[行{い}]って[彼{かれ}]に『あなたは[必{かなら}]ずなおります』と[告{つ}]げなさい。ただし[主{しゅ}]はわたしに、[彼{かれ}]が[必{かなら}]ず[死{し}]ぬことを[示{しめ}]されました」。", "11": "そして[神{かみ}]の[人{ひと}]がひとみを[定{さだ}]めて[彼{かれ}]の[恥{は}]じるまでに[見{み}]つめ、やがて[泣{な}]き[出{だ}]したので、", "12": "ハザエルは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうして[泣{な}]かれるのですか」。エリシャは[答{こた}]えた、「わたしはあなたがイスラエルの[人々{ひとびと}]にしようとする[害悪{がいあく}]を[知{し}]っているからです。すなわち、あなたは[彼{かれ}]らの[城{しろ}]に[火{ひ}]をかけ、つるぎをもって[若者{わかもの}]を[殺{ころ}]し、[幼{おさ}]な[子{ご}]を[投{な}]げうち、[妊娠{にんしん}]の[女{おんな}]を[引{ひ}]き[裂{さ}]くでしょう」。", "13": "ハザエルは[言{い}]った、「しもべは一[匹{ぴき}]の[犬{いぬ}]にすぎないのに、どうしてそんな[大{おお}]きな[事{こと}]をすることができましょう」。エリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]がわたしに[示{しめ}]されました。あなたはスリヤの[王{おう}]となるでしょう」。", "14": "[彼{かれ}]がエリシャのもとを[去{さ}]って、[主君{しゅくん}]のところへ[行{い}]くと、「エリシャはあなたになんと[言{い}]ったか」と[尋{たず}]ねられたので、「あなたが[必{かなら}]ずなおるでしょうと、[彼{かれ}]はわたしに[告{つ}]げました」と[答{こた}]えた。", "15": "しかし[翌日{よくじつ}]になってハザエルは[布{ぬの}]を[取{と}]って[水{みず}]に[浸{ひた}]し、それをもって[王{おう}]の[顔{かお}]をおおったので、[王{おう}]は[死{し}]んだ。ハザエルは[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "16": "イスラエルの[王{おう}]アハブの[子{こ}]ヨラムの[第{だい}]五[年{ねん}]に、ユダの[王{おう}]ヨシャパテの[子{こ}]ヨラムが[位{くらい}]についた。", "17": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となったとき三十二[歳{さい}]で、八[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "18": "[彼{かれ}]はアハブの[家{いえ}]がしたようにイスラエルの[王{おう}]たちの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んだ。アハブの[娘{むすめ}]が[彼{かれ}]の[妻{つま}]であったからである。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったが、", "19": "[主{しゅ}]はしもべダビデのためにユダを[滅{ほろ}]ぼすことを[好{この}]まれなかった。すなわち[主{しゅ}]は[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]に[常{つね}]にともしびを[与{あた}]えると、[彼{かれ}]に[約束{やくそく}]されたからである。", "20": "ヨラムの[世{よ}]にエドムがそむいてユダの[支配{しはい}]を[脱{だっ}]し、みずから[王{おう}]を[立{た}]てたので、", "21": "ヨラムはすべての[戦車{せんしゃ}]を[従{したが}]えてザイルにわたって[行{い}]き、その[戦車{せんしゃ}]の[指揮{しき}][官{かん}]たちと[共{とも}]に、[夜{よ}]のうちに[立{た}]ちあがって、[彼{かれ}]を[包囲{ほうい}]しているエドムびとを[撃{う}]った。しかしヨラムの[軍隊{ぐんたい}]は[天幕{てんまく}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "22": "エドムはこのようにそむいてユダの[支配{しはい}]を[脱{だっ}]し、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。リブナもまた[同時{どうじ}]にそむいた。", "23": "ヨラムのその[他{た}]の[事績{じせき}]および[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "24": "ヨラムはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]にその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アハジヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "25": "イスラエルの[王{おう}]アハブの[子{こ}]ヨラムの[第{だい}]十二[年{ねん}]にユダの[王{おう}]ヨラムの[子{こ}]アハジヤが[位{くらい}]についた。", "26": "アハジヤは[王{おう}]となったとき二十二[歳{さい}]で、エルサレムで一[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]は[名{な}]をアタリヤと[言{い}]って、イスラエルの[王{おう}]オムリの[孫娘{まごむすめ}]であった。", "27": "アハジヤはまたアハブの[家{いえ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、アハブの[家{いえ}]がしたように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなった。[彼{かれ}]はアハブの[家{いえ}]の[婿{むこ}]であったからである。", "28": "[彼{かれ}]はアハブの[子{こ}]ヨラムと[共{とも}]に[行{い}]って、スリヤの[王{おう}]ハザエルとラモテ・ギレアデで[戦{たたか}]ったが、スリヤびとらはヨラムに[傷{きず}]を[負{お}]わせた。", "29": "ヨラム[王{おう}]はそのスリヤの[王{おう}]ハザエルと[戦{たたか}]うときにラマでスリヤびとに[負{お}]わされた[傷{きず}]をいやすため、エズレルに[帰{かえ}]ったが、ユダの[王{おう}]ヨラムの[子{こ}]アハジヤはアハブの[子{こ}]ヨラムが[病{や}]んでいたので、エズレルに[下{くだ}]って[彼{かれ}]をおとずれた。" }, "9": { "1": "[時{とき}]に[預言者{よげんしゃ}]エリシャは[預言者{よげんしゃ}]のともがらのひとりを[呼{よ}]んで[言{い}]った、「[腰{こし}]をひきからげ、この[油{あぶら}]のびんを[携{たずさ}]えて、ラモテ・ギレアデへ[行{い}]きなさい。", "2": "そこに[着{つ}]いたならば、ニムシの[子{こ}]ヨシャパテの[子{こ}]であるエヒウを[尋{たず}]ね[出{だ}]し、[内{うち}]にはいって[彼{かれ}]をその[同僚{どうりょう}]たちのうちから[立{た}]たせて、[奥{おく}]の[間{あいだ}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、", "3": "[油{あぶら}]のびんを[取{と}]って、その[頭{あたま}]に[注{そそ}]ぎ、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いでイスラエルの[王{おう}]とする』と[言{い}]い、そして[戸{と}]をあけて[逃{に}]げ[去{さ}]りなさい。とどまってはならない」。", "4": "そこで[預言者{よげんしゃ}]であるその[若者{わかもの}]はラモテ・ギレアデへ[行{い}]ったが、", "5": "[来{き}]て[見{み}]ると、[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちが[会議{かいぎ}][中{ちゅう}]であったので、[彼{かれ}]は「[将軍{しょうぐん}]よ、わたしはあなたに[申{もう}]しあげる[事{こと}]があります」と[言{い}]うと、エヒウが[答{こた}]えて、「われわれすべてのうちの、だれにですか」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]は「[将軍{しょうぐん}]よ、あなたにです」と[言{い}]った。", "6": "するとエヒウが[立{た}]ちあがって[家{いえ}]にはいったので、[若者{わかもの}]はその[頭{あたま}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[彼{かれ}]に[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『わたしはあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、[主{しゅ}]の[民{たみ}]イスラエルの[王{おう}]とする。", "7": "あなたは[主君{しゅくん}]アハブの[家{いえ}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼさなければならない。それによってわたしは、わたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちの[血{ち}]と、[主{しゅ}]のすべてのしもべたちの[血{ち}]をイゼベルに[報{むく}]いる。", "8": "アハブの[全家{ぜんか}]は[滅{ほろ}]びるであろう。アハブに[属{ぞく}]する[男{おとこ}]は、イスラエルにいて、つながれた[者{もの}]も、[自由{じゆう}]な[者{もの}]も、ことごとくわたしは[断{た}]ち、", "9": "アハブの[家{いえ}]をネバテの[子{こ}]ヤラベアムのようにし、アヒヤの[子{こ}]バアシャの[家{いえ}]のようにする。", "10": "[犬{いぬ}]がイズレルの[地域{ちいき}]でイゼベルを[食{く}]い、[彼女{かのじょ}]を[葬{ほうむ}]る[者{もの}]はないであろう』」。そして[彼{かれ}]は[戸{と}]をあけて[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "11": "やがてエヒウが[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]たちの[所{ところ}]へ[出{で}]て[来{く}]ると、[彼{かれ}]らはエヒウに[言{い}]った、「[変{かわ}]った[事{こと}]はありませんか。あの[気違{きちが}]いは、なんのためにあなたの[所{ところ}]にきたのですか」。エヒウは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは、あの[人{ひと}]を[知{し}]っています。またその[言{い}]う[事{こと}]も[知{し}]っています」。", "12": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「それは[違{ちが}]います。どうぞわれわれに[話{はな}]してください」。そこでエヒウは[言{い}]った、「[彼{かれ}]はこうこう、わたしに[告{つ}]げて[言{い}]いました、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはあなたに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、イスラエルの[王{おう}]とする』」。", "13": "すると[彼{かれ}]らは[急{いそ}]いで、おのおの[衣服{いふく}]をとり、それを[階段{かいだん}]の[上{うえ}]のエヒウの[下{した}]に[敷{し}]き、ラッパを[吹{ふ}]いて「エヒウは[王{おう}]である」と[言{い}]った。", "14": "こうしてニムシの[子{こ}]であるヨシャパテの[子{こ}]エヒウはヨラムにそむいた。(ヨラムはイスラエルをことごとく[率{ひき}]いて、ラモテ・ギレアデでスリヤの[王{おう}]ハザエルを[防{ふせ}]いだが、", "15": "ヨラム[王{おう}]はスリヤの[王{おう}]ハザエルと[戦{たたか}]った[時{とき}]に、スリヤびとに[負{お}]わされた[傷{きず}]をいやすため、エズレルに[帰{かえ}]っていた。)エヒウは[言{い}]った、「もしこれがあなたがたの[本心{ほんしん}]であるならば、ひとりもこの[町{まち}]から[忍{しの}]び[出{で}]て、これをエズレルに[告{つ}]げてはならない」。", "16": "そしてエヒウは[車{くるま}]に[乗{の}]ってエズレルへ[行{い}]った。ヨラムがそこに[伏{ふ}]していたからである。またユダの[王{おう}]アハジヤはヨラムを[見舞{みま}]うために[下{くだ}]っていた。", "17": "さてエズレルのやぐらに、ひとりの[物見{ものみ}]が[立{た}]っていたが、エヒウの[群衆{ぐんしゅう}]が[来{く}]るのを[見{み}]て、「[群衆{ぐんしゅう}]が[見{み}]える」と[言{い}]ったので、ヨラムは[言{い}]った、「ひとりを[馬{うま}]に[乗{の}]せてつかわし、それに[会{あ}]わせて『[平安{へいあん}]ですか』と[言{い}]わせなさい」。", "18": "そこでひとりが[馬{うま}]に[乗{の}]って[行{い}]き、[彼{かれ}]に[会{あ}]って[言{い}]った、「[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられます、『[平安{へいあん}]ですか』」。エヒウ[言{い}]った、「あなたは[平安{へいあん}]となんの[関係{かんけい}]がありますか。わたしのあとについてきなさい」。[物見{ものみ}]はまた[告{つ}]げて[言{い}]った、「[使者{ししゃ}]は[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[行{い}]きましたが、[帰{かえ}]ってきません」。", "19": "そこで[再{ふたた}]び[人{ひと}]を[馬{うま}]でつかわしたので、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[行{い}]って[言{い}]った、「[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられます、『[平安{へいあん}]ですか』」。エヒウは[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたは[平安{へいあん}]となんの[関係{かんけい}]がありますか。わたしのあとについてきなさい」。", "20": "[物見{ものみ}]はまた[告{つ}]げて[言{い}]った、「[彼{かれ}]も、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[行{い}]きましたが[帰{かえ}]ってきません。あの[車{くるま}]の[操縦{そうじゅう}]はニムシの[子{こ}]エヒウの[操縦{そうじゅう}]するのに[似{に}]て、[猛烈{もうれつ}]な[勢{いきお}]いで[操縦{そうじゅう}]して[来{き}]ます」。", "21": "そこでヨラムが「[車{くるま}]を[用意{ようい}]せよ」と[言{い}]ったので、[車{くるま}]を[用意{ようい}]すると、イスラエルの[王{おう}]ヨラムと、ユダの[王{おう}]アハジヤは、おのおのその[車{くるま}]で[出{で}]て[行{い}]った。すなわちエヒウに[会{あ}]うために[出{で}]ていって、エズレルびとナボテの[地所{じしょ}]で[彼{かれ}]に[会{あ}]った。", "22": "ヨラムはエヒウを[見{み}]て[言{い}]った、「エヒウよ、[平安{へいあん}]ですか」。エヒウは[答{こた}]えた、「あなたの[母{はは}]イゼベルの[姦淫{かんいん}]と[魔術{まじゅつ}]とが、こんなに[多{おお}]いのに、どうして[平安{へいあん}]でありえましょうか」。", "23": "その[時{とき}]ヨラムは[車{くるま}]をめぐらして[逃{に}]げ、アハジヤにむかって、「アハジヤよ、[反逆{はんぎゃく}]です」と[言{い}]うと、", "24": "エヒウは[手{て}]に[弓{ゆみ}]をひきしぼって、ヨラムの[両{りょう}][肩{かた}]の[間{あいだ}]を[射{い}]たので、[矢{や}]は[彼{かれ}]の[心臓{しんぞう}]を[貫{つらぬ}]き、[彼{かれ}]は[車{くるま}]の[中{なか}]に[倒{たお}]れた。", "25": "エヒウはその[副官{ふくかん}]ビデカルに[言{い}]った、「[彼{かれ}]を[取{と}]りあげて、エズレルびとナボテの[畑{はたけ}]に[投{な}]げ[捨{す}]てなさい。かつて、わたしとあなたと、ふたり[共{とも}]に[乗{の}]って、[彼{かれ}]の[父{ちち}]アハブに[従{したが}]ったとき、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]について、この[預言{よげん}]をされたことを[記憶{きおく}]しなさい。", "26": "すなわち[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『まことに、わたしはきのうナボテの[血{ち}]と、その[子{こ}]らの[血{ち}]を[見{み}]た』。また[主{しゅ}]は[言{い}]われた、『わたしはこの[地所{じしょ}]であなたに[報復{ほうふく}]する』と。それゆえ[彼{かれ}]を[取{と}]りあげて、その[地所{じしょ}]に[投{な}]げすて、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のようにしなさい」。", "27": "ユダの[王{おう}]アハジヤはこれを[見{み}]てベテハガンの[方{ほう}]へ[逃{に}]げたが、エヒウはそのあとを[追{お}]い、「[彼{かれ}]をも[撃{う}]て」と[言{い}]ったので、イブレアムのほとりのグルの[坂{さか}]で[車{くるま}]の[中{なか}]の[彼{かれ}]を[撃{う}]った。[彼{かれ}]はメギドまで[逃{に}]げていって、そこで[死{し}]んだ。", "28": "その[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]を[車{くるま}]に[載{の}]せてエルサレムに[運{はこ}]び、ダビデの[町{まち}]で[彼{かれ}]の[墓{はか}]にその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]った。", "29": "アハブの[子{こ}]ヨラムの[第{だい}]十一[年{ねん}]にアハジヤはユダの[王{おう}]となったのである。", "30": "エヒウがエズレルにきた[時{とき}]、イゼベルはそれを[聞{き}]いて、その[目{め}]を[塗{ぬ}]り、[髪{かみ}]を[飾{かざ}]って[窓{まど}]から[望{のぞ}]み[見{み}]たが、", "31": "エヒウが[門{もん}]にはいってきたので、「[主君{しゅくん}]を[殺{ころ}]したジムリよ、[無事{ぶじ}]ですか」と[言{い}]った。", "32": "するとエヒウは[顔{かお}]をあげて[窓{まど}]にむかい、「だれか、わたしに[味方{みかた}]する[者{もの}]があるか。だれかあるか」と[言{い}]うと、二、三[人{にん}]の[宦官{かんがん}]がエヒウを[望{のぞ}]み[見{み}]たので、", "33": "エヒウは「[彼女{かのじょ}]を[投{な}]げ[落{おと}]せ」と[言{い}]った。[彼{かれ}]らは[彼女{かのじょ}]を[投{な}]げ[落{おと}]したので、その[血{ち}]が[壁{かべ}]と[馬{うま}]とにはねかかった。そして[馬{うま}]は[彼女{かのじょ}]を[踏{ふ}]みつけた。", "34": "エヒウは[内{うち}]にはいって[食{く}]い[飲{の}]みし、そして[言{い}]った、「あののろわれた[女{おんな}]を[見{み}]、[彼女{かのじょ}]を[葬{ほうむ}]りなさい。[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]の[娘{むすめ}]なのだ」。", "35": "しかし[彼{かれ}]らが[彼女{かのじょ}]を[葬{ほうむ}]ろうとして[行{い}]って[見{み}]ると、[頭蓋骨{ずがいこつ}]と、[足{あし}]と、たなごころのほか[何{なに}]もなかったので、", "36": "[帰{かえ}]って、[彼{かれ}]に[告{つ}]げると、[彼{かれ}]は[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]が、そのしもべ、テシベびとエリヤによってお[告{つ}]げになった[言葉{ことば}]である。すなわち『エズレルの[地{ち}]で[犬{いぬ}]がイゼベルの[肉{にく}]を[食{く}]うであろう。", "37": "イゼベルの[死体{したい}]はエズレルの[地{ち}]で、[糞土{ふんど}]のように[野{の}]のおもてに[捨{す}]てられて、だれも、これはイゼベルだ、と[言{い}]うことができないであろう』」。" }, "10": { "1": "アハブはサマリヤに七十[人{にん}]の[子供{こども}]があった。エヒウは[手紙{てがみ}]をしたためてサマリヤに[送{おく}]り、[町{まち}]のつかさたちと、[長老{ちょうろう}]たちと、アハブの[子供{こども}]の[守役{もりやく}]たちとに[伝{つた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたがたの[主君{しゅくん}]の[子供{こども}]たちがあなたがたと[共{とも}]におり、また[戦車{せんしゃ}]も[馬{うま}]も、[堅固{けんご}]な[町{まち}]も[武器{ぶき}]もあるのだから、この[手紙{てがみ}]があなたがたのもとに[届{とど}]いたならば、すぐ、", "3": "あなたがたは[主君{しゅくん}]の[子供{こども}]たちのうち[最{もっと}]もすぐれた、[最{もっと}]も[適当{てきとう}]な[者{もの}]を[選{えら}]んで、その[父{ちち}]の[位{くらい}]にすえ、[主君{しゅくん}]の[家{いえ}]のために[戦{たたか}]いなさい」。", "4": "[彼{かれ}]らは[大{おお}]いに[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「ふたりの[王{おう}]たちがすでに[彼{かれ}]に[当{あた}]ることができなかったのに、われわれがどうして[当{あた}]ることができよう」。", "5": "そこで[宮廷{きゅうてい}]のつかさ、[町{まち}]のつかさ、[長老{ちょうろう}]たちと[守役{もりやく}]たちはエヒウに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]った、「わたしたちは、あなたのしもべです。すべてあなたが[命{めい}]じられる[事{こと}]をいたします。わたしたちは[王{おう}]を[立{た}]てることを[好{この}]みません。あなたがよいと[思{おも}]われることをしてください」。", "6": "そこでエヒウは[再{ふたた}]び[彼{かれ}]らに[手紙{てがみ}]を[書{か}]き[送{おく}]って[言{い}]った、「もしあなたがたが、わたしに[味方{みかた}]し、わたしに[従{したが}]おうとするならば、あなたがたの[主君{しゅくん}]の[子供{こども}]たちの[首{くび}]を[取{と}]って、あすの[今{いま}]ごろエズレルにいるわたしのもとに[持{も}]ってきなさい」。そのころ、[王{おう}]の[子供{こども}]たち七十[人{にん}]は[彼{かれ}]らを[育{そだ}]てていた[町{まち}]のおもだった[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にいた。", "7": "[彼{かれ}]らはその[手紙{てがみ}]を[受{う}]け[取{と}]ると、[王{おう}]の[子供{こども}]たちを[捕{とら}]えて、その七十[人{にん}]をことごとく[殺{ころ}]し、その[首{くび}]をかごにつめて、エズレルにいるエヒウのもとに[送{おく}]った。", "8": "[使者{ししゃ}]が[来{き}]て、エヒウに[告{つ}]げ、「[人々{ひとびと}]が[王{おう}]の[子供{こども}]たちの[首{くび}]を[持{も}]ってきました」と[言{い}]うと、「あくる[朝{あさ}]までそれを[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に、ふた[山{やま}]に[積{つ}]んでおけ」と[言{い}]った。", "9": "[朝{あさ}]になると、[彼{かれ}]は[出{で}]て[行{い}]って[立{た}]ち、すべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「あなたがたは[正{ただ}]しい。[主君{しゅくん}]にそむいて[彼{かれ}]を[殺{ころ}]したのはわたしです。しかしこのすべての[者{もの}]どもを[殺{ころ}]したのはだれですか。", "10": "これであなたがたは、[主{しゅ}]がアハブの[家{いえ}]について[告{つ}]げられた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[一{ひと}]つも[地{ち}]に[落{お}]ちないことを[知{し}]りなさい。[主{しゅ}]は、そのしもべエリヤによってお[告{つ}]げになった[事{こと}]をなし[遂{と}]げられたのです」。", "11": "こうしてエヒウは、アハブの[家{いえ}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]でエズレルに[残{のこ}]っている[者{もの}]をことごとく[殺{ころ}]し、またそのすべてのおもだった[者{もの}]、その[親{した}]しい[者{もの}]およびその[祭司{さいし}]たちを[殺{ころ}]して、[彼{かれ}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]はひとりも[残{のこ}]さなかった。", "12": "さてエヒウは[立{た}]ってサマリヤへ[行{い}]ったが、[途中{とちゅう}]、[牧者{ぼくしゃ}]の[集{あつ}]まり[場{ば}]で、", "13": "ユダの[王{おう}]アハジヤの[身内{みうち}]の[人々{ひとびと}]に[会{あ}]い、「あなたがたはどなたですか」と[言{い}]うと、「わたしたちはアハジヤの[身内{みうち}]の[者{もの}]ですが、[王{おう}]の[子供{こども}]たちと、[王{おう}][母{はは}]の[子供{こども}]たちの[安否{あんぴ}]を[問{と}]うために[下{くだ}]ってきたのです」と[答{こた}]えたので、", "14": "エヒウは「[彼{かれ}]らをいけどれ」と[命{めい}]じた。そこで[彼{かれ}]らをいけどって、[集{あつ}]まり[場{ば}]の[穴{あな}]のかたわらで[彼{かれ}]ら四十二[人{にん}]をことごとく[殺{ころ}]し、ひとりをも[残{のこ}]さなかった。", "15": "エヒウはそこを[立{た}]って[行{い}]ったが、[自分{じぶん}]を[迎{むか}]えにきたレカブの[子{こ}]ヨナダブに[会{あ}]ったので、[彼{かれ}]にあいさつして、「あなたの[心{こころ}]は、わたしがあなたに[対{たい}]するように[真実{しんじつ}]ですか」と[言{い}]うと、ヨナダブは「[真実{しんじつ}]です」と[答{こた}]えた。するとエヒウは「それならば、あなたの[手{て}]をわたしに[伸{の}]べなさい」と[言{い}]ったので、その[手{て}]を[伸{の}]べると、[彼{かれ}]を[引{ひ}]いて[自分{じぶん}]の[車{くるま}]に[上{のぼ}]らせ、", "16": "「わたしと[一緒{いっしょ}]にきて、わたしが[主{しゅ}]に[熱心{ねっしん}]なのを[見{み}]なさい」と[言{い}]った。そして[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[車{くるま}]に[乗{の}]せ、", "17": "サマリヤへ[行{い}]って、アハブに[属{ぞく}]する[者{もの}]で、サマリヤに[残{のこ}]っている[者{もの}]をことごとく[殺{ころ}]して、その[一族{いちぞく}]を[滅{ほろ}]ぼした。[主{しゅ}]がエリヤにお[告{つ}]げになった[言葉{ことば}]のとおりである。", "18": "[次{つ}]いでエヒウは[民{たみ}]をことごとく[集{あつ}]めて[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「アハブは[少{すこ}]しばかりバアルに[仕{つか}]えたが、エヒウは[大{おお}]いにこれに[仕{つか}]えるであろう。", "19": "それゆえ、[今{いま}]バアルのすべての[預言者{よげんしゃ}]、すべての[礼拝者{れいはいしゃ}]、すべての[祭司{さいし}]をわたしのもとに[召{め}]しなさい。ひとりもこない[者{もの}]のないようにしなさい。わたしは[大{おお}]いなる[犠牲{ぎせい}]をバアルにささげようとしている。すべてこない[者{もの}]は[生{い}]かしておかない」。しかしエヒウはバアルの[礼拝者{れいはいしゃ}]たちを[滅{ほろ}]ぼすために[偽{いつわ}]ってこうしたのである。", "20": "そしてエヒウは「バアルのために[聖{せい}][会{かい}]を[催{もよお}]しなさい」と[命{めい}]じたので、[彼{かれ}]らはこれを[布告{ふこく}]した。", "21": "エヒウはあまねくイスラエルに[人{ひと}]をつかわしたので、バアルの[礼拝者{れいはいしゃ}]たちはことごとく[来{き}]た。こないで[残{のこ}]った[者{もの}]はひとりもなかった。[彼{かれ}]らはバアルの[宮{みや}]にはいったので、バアルの[宮{みや}]は[端{たん}]から[端{たん}]までいっぱいになった。", "22": "その[時{とき}]エヒウは[衣装{いしょう}]をつかさどる[者{もの}]に「[祭服{さいふく}]を[取{と}]り[出{だ}]してバアルのすべての[礼拝者{れいはいしゃ}]に[与{あた}]えよ」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]らのために[祭服{さいふく}]を[取{と}]り[出{だ}]した。", "23": "そしてエヒウはレカブの[子{こ}]ヨナダブと[共{とも}]にバアルの[宮{みや}]に[入{はい}]り、バアルの[礼拝者{れいはいしゃ}]たちに[言{い}]った、「[調{しら}]べてみて、ここにはただバアルの[礼拝者{れいはいしゃ}]のみで、[主{しゅ}]のしもべはひとりも、あなたがたのうちにいないようにしなさい」。", "24": "こうして[彼{かれ}]は[犠牲{ぎせい}]と[燔祭{はんさい}]とをささげるためにはいった。さてエヒウは八十[人{にん}]の[者{もの}]を[外{そと}]に[置{お}]いて[言{い}]った、「わたしがあなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]す[者{もの}]をひとりでも[逃{のが}]す[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をもってその[人{ひと}]の[命{いのち}]に[換{か}]えなければならない」。", "25": "こうして[燔祭{はんさい}]をささげることが[終{おわ}]ったとき、エヒウはその[侍衛{じえい}]と[将校{しょうこう}]たちに[言{い}]った、「はいって[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]せ。ひとりも[逃{に}]がしてはならない」。[侍衛{じえい}]と[将校{しょうこう}]たちはつるぎをもって[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、それを[投{な}]げ[出{だ}]して、バアルの[宮{みや}]の[本殿{ほんでん}]に[入{はい}]り、", "26": "バアルの[宮{みや}]にある[柱{はしら}]の[像{ぞう}]を[取{と}]り[出{だ}]して、それを[焼{や}]いた。", "27": "また[彼{かれ}]らはバアルの[石柱{せきちゅう}]をこわし、バアルの[宮{みや}]をこわして、かわやとしたが[今日{こんにち}]まで[残{のこ}]っている。", "28": "このようにエヒウはイスラエルのうちからバアルを[一掃{いっそう}]した。", "29": "しかしエヒウはイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]、すなわちベテルとダンにある[金{きん}]の[子{こ}][牛{うし}]に[仕{つか}]えることをやめなかった。", "30": "[主{しゅ}]はエヒウに[言{い}]われた、「あなたはわたしの[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]うにあたって、よくそれを[行{おこな}]い、またわたしの[心{こころ}]にあるすべての[事{こと}]をアハブの[家{いえ}]にしたので、あなたの[子孫{しそん}]は四[代{だい}]までイスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう」。", "31": "しかしエヒウはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]を[心{こころ}]をつくして[守{まも}]り[行{おこな}]おうとはせず、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたヤラベアムの[罪{つみ}]を[離{はな}]れなかった。", "32": "この[時{とき}]にあたって、[主{しゅ}]はイスラエルの[領地{りょうち}]を[切{き}]り[取{と}]ることを[始{はじ}]められた。すなわちハザエルはイスラエルのすべての[領域{りょういき}]を[侵{おか}]し、", "33": "ヨルダンの[東{ひがし}]で、ギレアデの[全{ぜん}][地{ち}]、カドびと、ルベンびと、マナセびとの[地{ち}]を[侵{おか}]し、アルノン[川{かわ}]のほとりにあるアロエルからギレアデとバシャンに[及{およ}]んだ。", "34": "エヒウのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]およびその[武勇{ぶゆう}]は、ことごとくイスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "35": "エヒウはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、[彼{かれ}]をサマリヤに[葬{ほうむ}]った。その[子{こ}]エホアハズが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "36": "エヒウがサマリヤでイスラエルを[治{おさ}]めたのは二十八[年{ねん}]であった。" }, "11": { "1": "さてアハジヤの[母{はは}]アタリヤはその[子{こ}]の[死{し}]んだのを[見{み}]て、[立{た}]って[王{おう}]の[一族{いちぞく}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼしたが、", "2": "ヨラム[王{おう}]の[娘{むすめ}]で、アハジヤの[姉妹{しまい}]であるエホシバはアハジヤの[子{こ}]ヨアシを、[殺{ころ}]されようとしている[王{おう}]の[子{こ}]たちのうちから[盗{ぬす}]み[取{と}]り、[彼{かれ}]とそのうばとを[寝室{しんしつ}]に[入{い}]れて、アタリヤに[隠{かく}]したので、[彼{かれ}]はついに[殺{ころ}]されなかった。", "3": "ヨアシはうばと[共{とも}]に六[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[隠{かく}]れていたが、その[間{かん}]アタリヤが[国{くに}]を[治{おさ}]めた。", "4": "[第{だい}]七[年{ねん}]になってエホヤダは[人{ひと}]をつかわして、カリびとと[近衛{このえ}][兵{へい}]との[大将{たいしょう}]たちを[招{まね}]きよせ、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にいる[自分{じぶん}]のもとにこさせ、[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]いをさせて[王{おう}]の[子{こ}]を[見{み}]せ、", "5": "[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたのする[事{こと}]はこれです、すなわち、[安息日{あんそくにち}]に[非番{ひばん}]となって[王{おう}]の[家{いえ}]を[守{まも}]るあなたがたの三[分{ぶん}]の一は、", "6": "[宮殿{きゅうでん}]を[守{まも}]らなければならない。([他{た}]の三[分{ぶん}]の一はスルの[門{もん}]におり、三[分{ぶん}]の一は[近衛{このえ}][兵{へい}]のうしろの[門{もん}]におる)。", "7": "すべて[安息日{あんそくにち}]に[当番{とうばん}]で[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[守{まも}]るあなたがたの二つの[部隊{ぶたい}]は、", "8": "おのおのの[武器{ぶき}]を[手{て}]に[取{と}]って[王{おう}]のまわりに[立{た}]たなければならない。すべて[列{れつ}]に[近{ちか}]よる[者{もの}]は[殺{ころ}]されなければならない。あなたがたは[王{おう}]が[出{で}]る[時{とき}]にも、はいる[時{とき}]にも[王{おう}]と[共{とも}]にいなければならない」。", "9": "そこでその[大将{たいしょう}]たちは[祭司{さいし}]エホヤダがすべて[命{めい}]じたとおりにおこなった。すなわち[彼{かれ}]らはおのおの[安息日{あんそくにち}]に[非番{ひばん}]となる[者{もの}]と、[安息日{あんそくにち}]に[当番{とうばん}]となる[者{もの}]とを[率{ひき}]いて[祭司{さいし}]エホヤダのもとにきたので、", "10": "[祭司{さいし}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあるダビデ[王{おう}]のやりと[盾{たて}]を[大将{たいしょう}]たちに[渡{わた}]した。", "11": "[近衛{このえ}][兵{へい}]はおのおの[手{て}]に[武器{ぶき}]をとって[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[南側{みなみがわ}]から[北側{きたがわ}]まで、[祭壇{さいだん}]と[宮{みや}]を[取{と}]り[巻{ま}]いて[立{た}]った。", "12": "そこでエホヤダは[王{おう}]の[子{こ}]をつれ[出{だ}]して[冠{かんむり}]をいただかせ、[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[渡{わた}]し、[彼{かれ}]を[王{おう}]と[宣言{せんげん}]して[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだので、[人々{ひとびと}]は[手{て}]を[打{う}]って「[王{おう}][万歳{ばんざい}]」と[言{い}]った。", "13": "アタリヤは[近衛{このえ}][兵{へい}]と[民{たみ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[入{はい}]り、[民{たみ}]のところへ[行{い}]って、", "14": "[見{み}]ると、[王{おう}]は[慣例{かんれい}]にしたがって[柱{はしら}]のかたわらに[立{た}]ち、[王{おう}]のかたわらには[大将{たいしょう}]たちとラッパ[手{て}]たちが[立{た}]ち、また[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]んでラッパを[吹{ふ}]いていたので、アタリヤはその[衣{ころも}]を[裂{さ}]いて、「[反逆{はんぎゃく}]です、[反逆{はんぎゃく}]です」と[叫{さけ}]んだ。", "15": "その[時{とき}][祭司{さいし}]エホヤダは[軍勢{ぐんぜい}]を[指揮{しき}]していた[大将{たいしょう}]たちに[命{めい}]じて、「[彼女{かのじょ}]を[列{れつ}]の[間{あいだ}]をとおって[出{で}]て[行{い}]かせ、[彼女{かのじょ}]に[従{したが}]う[者{もの}]をつるぎをもって[殺{ころ}]しなさい」と[言{い}]った。これは[祭司{さいし}]がさきに「[彼女{かのじょ}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[殺{ころ}]してはならない」と[言{い}]ったからである。", "16": "そこで[彼{かれ}]らは[彼女{かのじょ}]を[捕{とら}]え、[王{おう}]の[家{いえ}]の[馬道{うまみち}]へ[連{つ}]れて[行{い}]ったが、[彼女{かのじょ}]はついにそこで[殺{ころ}]された。", "17": "かくてエホヤダは[主{しゅ}]と[王{おう}]および[民{たみ}]との[間{あいだ}]に、[皆{みな}][主{しゅ}]の[民{たみ}]となるという[契約{けいやく}]を[立{た}]てさせ、また[王{おう}]と[民{たみ}]との[間{あいだ}]にもそれを[立{た}]てさせた。", "18": "そこで[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}]バアルの[宮{みや}]に[行{い}]って、これをこわし、その[祭壇{さいだん}]とその[像{ぞう}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]き、バアルの[祭司{さいし}]マッタンをその[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]で[殺{ころ}]した。そして[祭司{さいし}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[管理{かんり}][人{ひと}]を[置{お}]いた。", "19": "[次{つ}]いでエホヤダは[大将{たいしょう}]たちと、カリびとと、[近衛{このえ}][兵{へい}]と[国{くに}]のすべての[民{たみ}]を[率{ひき}]いて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]から[王{おう}]を[導{みちび}]き[下{くだ}]り、[近衛{このえ}][兵{へい}]の[門{もん}]の[道{みち}]から[王{おう}]の[家{いえ}]に[入{はい}]り、[王{おう}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]せしめた。", "20": "こうして[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]び、[町{まち}]はアタリヤが[王{おう}]の[家{いえ}]でつるぎをもって[殺{ころ}]されてのち、おだやかになった。", "21": "ヨアシは[位{くらい}]についた[時{とき}]七[歳{さい}]であった。" }, "12": { "1": "ヨアシはエヒウの[第{だい}]七[年{ねん}]に[位{くらい}]につき、エルサレムで四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はベエルシバの[出身{しゅっしん}]で、[名{な}]をヂビアといった。", "2": "ヨアシは[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]をおこなった。[祭司{さいし}]エホヤダが[彼{かれ}]を[教{おし}]えたからである。", "3": "しかし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかったので、[民{たみ}]はなおその[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "4": "ヨアシは[祭司{さいし}]たちに[言{い}]った、「すべて[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[聖別{せいべつ}]してささげる[銀{ぎん}]、すなわちおのおのが[課{か}]せられて、[割当{わりあて}]にしたがって[人々{ひとびと}]の[出{だ}]す[銀{ぎん}]、および[人々{ひとびと}]が[心{こころ}]から[願{ねが}]って[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[持{も}]ってくる[銀{ぎん}]は、", "5": "これを[祭司{さいし}]たちがおのおのその[知{し}]る[人{ひと}]から[受{う}]け[取{と}]り、どこでも[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[破{やぶ}]れの[見{み}]える[時{とき}]は、それをもってその[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]わなければならない」。", "6": "ところがヨアシ[王{おう}]の二十三[年{ねん}]に[至{いた}]るまで、[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]わなかった。", "7": "それで、ヨアシ[王{おう}]は[祭司{さいし}]エホヤダおよび[他{た}]の[祭司{さいし}]たちを[召{め}]して[言{い}]った、「なぜ、あなたがたは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]わないのか。あなたがたはもはや[知人{ちじん}]から[銀{ぎん}]を[受{う}]けてはならない。[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]うためにそれを[渡{わた}]しなさい」。", "8": "[祭司{さいし}]たちは[重{かさ}]ねて[民{たみ}]から[銀{ぎん}]を[受{う}]けない[事{こと}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]わない[事{こと}]とに[同意{どうい}]した。", "9": "そこで[祭司{さいし}]エホヤダは一つの[箱{はこ}]を[取{と}]り、そのふたに[穴{あな}]をあけて、それを[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[入口{いりぐち}]の[右側{みぎがわ}]、[祭壇{さいだん}]のかたわらに[置{お}]いた。そして[門{もん}]を[守{まも}]る[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいってくる[銀{ぎん}]をことごとくその[中{なか}]に[入{い}]れた。", "10": "こうしてその[箱{はこ}]の[中{なか}]に[銀{ぎん}]が[多{おお}]くなったのを[見{み}]ると、[王{おう}]の[書記官{しょきかん}]と[大{だい}][祭司{さいし}]が[上{のぼ}]ってきて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にある[銀{ぎん}]を[数{かぞ}]えて[袋{ふくろ}]に[詰{つ}]めた。", "11": "そしてその[数{かぞ}]えた[銀{ぎん}]を、[工事{こうじ}]をつかさどる[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[監督{かんとく}][者{もの}]の[手{て}]にわたしたので、[彼{かれ}]らはそれを[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[働{はたら}]く[木工{もっこう}]と[建築{けんちく}][師{し}]に[払{はら}]い、", "12": "[石工{いしく}]および[石{いし}][切{き}]りに[払{はら}]い、またそれをもって[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]う[材木{ざいもく}]と[切{き}]り[石{いし}]を[買{か}]い、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[繕{つくろ}]うために[用{もち}]いるすべての[物{もの}]のために[費{ついや}]した。", "13": "ただし、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいってくるその[銀{ぎん}]をもって[主{しゅ}]の[宮{みや}]のために[銀{ぎん}]のたらい、[心切{しんき}]りばさみ、[鉢{はち}]、ラッパ、[金{きん}]の[器{うつわ}]、[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]などを[造{つく}]ることはしなかった。", "14": "ただこれを[工事{こうじ}]をする[者{もの}]に[渡{わた}]して、それで[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[繕{つくろ}]わせた。", "15": "またその[銀{ぎん}]を[渡{わた}]して[工事{こうじ}]をする[者{もの}]に[払{はら}]わせた[人々{ひとびと}]と[計算{けいさん}]することはしなかった。[彼{かれ}]らは[正直{しょうじき}]に[事{こと}]をおこなったからである。", "16": "[愆祭{けんさい}]の[銀{ぎん}]と[罪祭{ざいさい}]の[銀{ぎん}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]に、はいらないで、[祭司{さいし}]に[帰{き}]した。", "17": "そのころ、スリヤの[王{おう}]ハザエルが[上{のぼ}]ってきて、ガテを[攻{せ}]めてこれを[取{と}]った。そしてハザエルがエルサレムに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ろうとして、その[顔{かお}]を[向{む}]けたとき、", "18": "ユダの[王{おう}]ヨアシはその[先祖{せんぞ}]、ユダの[王{おう}]ヨシャパテ、ヨラム、アハジヤが[聖別{せいべつ}]してささげたすべての[物{もの}]、およびヨアシ[自身{じしん}]が[聖別{せいべつ}]してささげた[物{もの}]、ならびに[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[倉{くら}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にある[金{きん}]をことごとく[取{と}]って、スリヤ[王{おう}]のハザエルに[贈{おく}]ったので、ハザエルはエルサレムを[離{はな}]れ[去{さ}]った。", "19": "ヨアシのその[他{た}]の[事績{じせき}]および[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "20": "ヨアシの[家来{けらい}]たちは[立{た}]って[徒党{ととう}]を[結{むす}]び、シラに[下{くだ}]る[道{みち}]にあるミロの[家{いえ}]でヨアシを[殺{ころ}]した。", "21": "すなわちその[家来{けらい}]シメアテの[子{こ}]ヨザカルと、ショメルの[子{こ}]ヨザバデが[彼{かれ}]を[撃{う}]って[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]をその[先祖{せんぞ}]と[同{おな}]じく、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]った。その[子{こ}]アマジヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "13": { "1": "ユダの[王{おう}]アハジヤの[子{こ}]ヨアシの[第{だい}]二十三[年{ねん}]にエヒウの[子{こ}]エホアハズはサマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、十七[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[行{おこな}]いつづけて、それを[離{はな}]れなかった。", "3": "そこで[主{しゅ}]はイスラエルに[対{たい}]して[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、エホアハズの[治世{ちせい}]の[間{あいだ}]、[絶{た}]えずイスラエルをスリヤの[王{おう}]ハザエルの[手{て}]にわたし、またハザエルの[子{こ}]ベネハダデの[手{て}]にわたされた。", "4": "しかしエホアハズが[主{しゅ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めたので、[主{しゅ}]はついにこれを[聞{き}]きいれられた。スリヤの[王{おう}]によって[悩{なや}]まされたイスラエルの[悩{なや}]みを[見{み}]られたからである。", "5": "それで[主{しゅ}]がひとりの[救助者{きゅうじょしゃ}]をイスラエルに[賜{たま}]わったので、イスラエルの[人々{ひとびと}]はスリヤびとの[手{て}]をのがれ、[前{まえ}]のように[自分{じぶん}]たちの[天幕{てんまく}]に[住{す}]むようになった。", "6": "それにもかかわらず、[彼{かれ}]らはイスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたヤラベアムの[家{いえ}]の[罪{つみ}]を[離{はな}]れず、それを[行{おこな}]いつづけた。またアシラの[像{ぞう}]もサマリヤに[立{た}]ったままであった。", "7": "さきにスリヤの[王{おう}]が[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし、[踏{ふ}]み[砕{くだ}]くちりのようにしたのでエホアハズの[軍勢{ぐんぜい}]で[残{のこ}]ったものは、ただ[騎兵{きへい}]五十[人{にん}]、[戦車{せんしゃ}]十[両{りょう}]、[歩兵{ほへい}]一万[人{にん}]のみであった。", "8": "エホアハズその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]およびその[武勇{ぶゆう}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "9": "エホアハズは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、[彼{かれ}]をサマリヤに[葬{ほうむ}]った。その[子{こ}]ヨアシが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "10": "ユダの[王{おう}]ヨアシの[第{だい}]三十七[年{ねん}]に、エホアハズの[子{こ}]ヨアシはサマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、十六[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "11": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムのもろもろの[罪{つみ}]を[離{はな}]れず、それに[歩{あゆ}]んだ。", "12": "ヨアシのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]およびユダの[王{おう}]アマジヤと[戦{たたか}]ったその[武勇{ぶゆう}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "13": "ヨアシは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ヤラベアムがその[位{くらい}]に[座{ざ}]した。そしてヨアシはイスラエルの[王{おう}]たちと[同{おな}]じくサマリヤに[葬{ほうむ}]られた。", "14": "さてエリシャは[死{し}]ぬ[病気{びょうき}]にかかっていたが、イスラエルの[王{おう}]ヨアシは[下{くだ}]ってきて[彼{かれ}]の[顔{かお}]の[上{うえ}]に[涙{なみだ}]を[流{なが}]し、「わが[父{ちち}]よ、わが[父{ちち}]よ、イスラエルの[戦車{せんしゃ}]よ、その[騎兵{きへい}]よ」と[言{い}]った。", "15": "エリシャは[彼{かれ}]に「[弓{ゆみ}]と[矢{や}]を[取{と}]りなさい」と[言{い}]ったので、[弓{ゆみ}]と[矢{や}]を[取{と}]った。", "16": "エリシャはまたイスラエルの[王{おう}]に「[弓{ゆみ}]に[手{て}]をかけなさい」と[言{い}]ったので、[手{て}]をかけた。するとエリシャは[自分{じぶん}]の[手{て}]を[王{おう}]の[手{て}]の[上{うえ}]におき、", "17": "「[東{ひがし}][向{む}]きの[窓{まど}]をあけなさい」と[言{い}]ったので、それをあけると、エリシャはまた「[射{い}]なさい」と[言{い}]った。[彼{かれ}]が[射{い}]ると、エリシャは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[救{すくい}]の[矢{や}]、スリヤに[対{たい}]する[救{すくい}]の[矢{や}]。あなたはアペクでスリヤびとを[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしつくすであろう」。", "18": "エリシャはまた「[矢{や}]を[取{と}]りなさい」と[言{い}]ったので、それを[取{と}]った。エリシャはまたイスラエルの[王{おう}]に「それをもって[地{ち}]を[射{い}]なさい」と[言{い}]ったので、三[度{ど}][射{い}]てやめた。", "19": "すると[神{かみ}]の[人{ひと}]は[怒{いか}]って[言{い}]った、「あなたは五[度{ど}]も六[度{ど}]も[射{い}]るべきであった。そうしたならば、あなたはスリヤを[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、それを[滅{ほろ}]ぼしつくすことができたであろう。しかし[今{いま}]あなたはそうしなかったので、スリヤを[撃{う}]ち[破{やぶ}]ることはただ三[度{ど}]だけであろう」。", "20": "こうしてエリシャは[死{し}]んで[葬{ほうむ}]られた。さてモアブの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]は[年{とし}]が[改{あらた}]まるごとに、[国{くに}]にはいって[来{く}]るのを[常{つね}]とした。", "21": "[時{とき}]に、ひとりの[人{ひと}]を[葬{ほうむ}]ろうとする[者{もの}]があったが、[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]を[見{み}]たので、その[人{ひと}]をエリシャの[墓{はか}]に[投{な}]げ[入{い}]れて[去{さ}]った。その[人{ひと}]はエリシャの[骨{ほね}]に[触{ふ}]れるとすぐ[生{い}]きかえって[立{た}]ちあがった。", "22": "スリヤの[王{おう}]ハザエルはエホアハズの[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、イスラエルを[悩{なや}]ましたが、", "23": "[主{しゅ}]はアブラハム、イサク、ヤコブと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]のゆえにイスラエルを[恵{めぐ}]み、これをあわれみ、これを[顧{かえり}]みて[滅{ほろ}]ぼすことを[好{この}]まず、なおこれをみ[前{まえ}]から[捨{す}]てられなかった。", "24": "スリヤの[王{おう}]ハザエルはついに[死{し}]んで、その[子{こ}]ベネハダデが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "25": "そこでエホアハズの[子{こ}]ヨアシは、[父{ちち}]エホアハズがハザエルに[攻{せ}]め[取{と}]られた[町々{まちまち}]を、ハザエルの[子{こ}]ベネハダデの[手{て}]から[取{と}]り[返{かえ}]した。すなわちヨアシは三[度{ど}][彼{かれ}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]って、イスラエルの[町々{まちまち}]を[取{と}]り[返{かえ}]した。" }, "14": { "1": "イスラエルの[王{おう}]エホアハズの[子{こ}]ヨアシの[第{だい}]二[年{ねん}]に、ユダの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]アマジヤが[王{おう}]となった。", "2": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、二十九[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はエルサレムの[出身{しゅっしん}]で、[名{な}]をエホアダンといった。", "3": "アマジヤは[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]をおこなったが、[先祖{せんぞ}]ダビデのようではなかった。[彼{かれ}]はすべての[事{こと}]を[父{ちち}]ヨアシがおこなったようにおこなった。", "4": "ただし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかったので、[民{たみ}]はなおその[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "5": "[彼{かれ}]は[国{くに}]が[彼{かれ}]の[手{て}]のうちに[強{つよ}]くなった[時{とき}]、[父{ちち}]ヨアシ[王{おう}]を[殺害{さつがい}]した[家来{けらい}]たちを[殺{ころ}]したが、", "6": "その[殺害者{さつがいしゃ}]の[子供{こども}]たちは[殺{ころ}]さなかった。これはモーセの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされている[所{ところ}]に[従{したが}]ったのであって、そこに[主{しゅ}]は[命{めい}]じて「[父{ちち}]は[子{こ}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきではない。[子{こ}]は[父{ちち}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきではない。おのおの[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のゆえに[殺{ころ}]さるべきである」と[言{い}]われている。", "7": "アマジヤはまた[塩{しお}]の[谷{たに}]でエドムびと一万[人{にん}]を[殺{ころ}]した。またセラを[攻{せ}]め[取{と}]って、その[名{な}]をヨクテルと[名{な}]づけたが、[今日{こんにち}]までそのとおりである。", "8": "そこでアマジヤがエヒウの[子{こ}]エホアハズの[子{こ}]であるイスラエルの[王{おう}]ヨアシに[使者{ししゃ}]をつかわして、「さあ、われわれは[互{たがい}]に[顔{かお}]を[合{あ}]わせよう」と[言{い}]わせたので、", "9": "イスラエルの[王{おう}]ヨアシはユダの[王{おう}]アマジヤに[言{い}]い[送{おく}]った、「かつてレバノンのいばらがレバノンの[香柏{こうはく}]に、『あなたの[娘{むすめ}]をわたしのむすこの[妻{つま}]にください』と[言{い}]い[送{おく}]ったことがあったが、レバノンの[野獣{やじゅう}]がとおって、そのいばらを[踏{ふ}]み[倒{たお}]した。", "10": "あなたは[大{おお}]いにエドムを[撃{う}]って、[心{こころ}]にたかぶっているが、その[栄誉{えいよ}]に[満足{まんぞく}]して[家{いえ}]にとどまりなさい。[何{なに}]ゆえ、あなたは[災{わざわい}]をひき[起{おこ}]して、[自分{じぶん}]もユダも[共{とも}]に[滅{ほろ}]びるような[事{こと}]をするのですか」。", "11": "しかしアマジヤが[聞{き}]きいれなかったので、イスラエルの[王{おう}]ヨアシは[上{のぼ}]ってきた。そこで[彼{かれ}]とユダの[王{おう}]アマジヤはユダのベテシメシで[互{たがい}]に[顔{かお}]をあわせたが、", "12": "ユダはイスラエルに[敗{やぶ}]られて、おのおのその[天幕{てんまく}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "13": "イスラエルの[王{おう}]ヨアシはアハジヤの[子{こ}]ヨアシの[子{こ}]であるユダの[王{おう}]アマジヤをベテシメシで[捕{とら}]え、エルサレムにきて、エルサレムの[城壁{じょうへき}]をエフライムの[門{もん}]から[隅{すみ}]の[門{もん}]まで、おおよそ四百キュビトにわたってこわし、", "14": "また[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]にある[金銀{きんぎん}]およびもろもろの[器{うつわ}]をことごとく[取{と}]り、かつ[人質{ひとじち}]をとってサマリヤに[帰{かえ}]った。", "15": "ヨアシのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、その[武勇{ぶゆう}]および[彼{かれ}]がユダの[王{おう}]アマジヤと[戦{たたか}]った[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "16": "ヨアシはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、イスラエルの[王{おう}]たちと[共{とも}]にサマリヤに[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヤラベアムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "17": "ヨアシの[子{こ}]であるユダの[王{おう}]アマジヤは、エホアハズの[子{こ}]であるイスラエルの[王{おう}]ヨアシが[死{し}]んで[後{のち}]、なお十五[年{ねん}][生{い}]きながらえた。", "18": "アマジヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "19": "[時{とき}]に[人々{ひとびと}]がエルサレムで[徒党{ととう}]を[結{むす}]び、[彼{かれ}]に[敵対{てきたい}]したので、[彼{かれ}]はラキシに[逃{に}]げていったが、その[人々{ひとびと}]はラキシに[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]をそこで[殺{ころ}]させた。", "20": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[馬{うま}]に[載{の}]せて[運{はこ}]んできて、エルサレムで[彼{かれ}]を[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]にダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]った。", "21": "そしてユダの[民{たみ}]は[皆{みな}]アザリヤを[父{ちち}]アマジヤの[代{かわ}]りに[王{おう}]とした。[時{とき}]に[年{ねん}]十六[歳{さい}]であった。", "22": "[彼{かれ}]はエラテの[町{まち}]を[建{た}]てて、これをユダに[復帰{ふっき}]させた。これはかの[王{おう}]がその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]った[後{のち}]であった。", "23": "ユダの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]アマジヤの[第{だい}]十五[年{ねん}]に、イスラエルの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]ヤラべアムがサマリヤで[王{おう}]となって四十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "24": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[離{はな}]れなかった。", "25": "[彼{かれ}]はハマテの[入口{いりぐち}]からアラバの[海{うみ}]まで、イスラエルの[領域{りょういき}]を[回復{かいふく}]した。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がガテヘペルのアミッタイの[子{こ}]である、そのしもべ[預言者{よげんしゃ}]ヨナによって[言{い}]われた[言葉{ことば}]のとおりである。", "26": "[主{しゅ}]はイスラエルの[悩{なや}]みの[非常{ひじょう}]に[激{はげ}]しいのを[見{み}]られた。そこにはつながれた[者{もの}]も、[自由{じゆう}]な[者{もの}]もいなくなり、またイスラエルを[助{たす}]ける[者{もの}]もいなかった。", "27": "しかし[主{しゅ}]はイスラエルの[名{な}]を[天{あめ}]が[下{した}]から[消{け}]し[去{さ}]ろうとは[言{い}]われなかった。そして[彼{かれ}]らをヨアシの[子{こ}]ヤラベアムの[手{て}]によって[救{すく}]われた。", "28": "ヤラベアムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]およびその[武勇{ぶゆう}]、すなわち[彼{かれ}]が[戦争{せんそう}]をした[事{こと}]および、かつてユダに[属{ぞく}]していたダマスコとハマテを、イスラエルに[復帰{ふっき}]させた[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "29": "ヤラベアムはその[先祖{せんぞ}]であるイスラエルの[王{おう}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[子{こ}]ゼカリヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "15": { "1": "イスラエルの[王{おう}]ヤラベアムの[第{だい}]二十七[年{ねん}]に、ユダの[王{おう}]アマジヤの[子{こ}]アザリヤが[王{おう}]となった。", "2": "[彼{かれ}]が[王{おう}]となった[時{とき}]は十六[歳{さい}]で、五十二[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はエルサレムの[出身{しゅっしん}]で、[名{な}]をエコリアといった。", "3": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、すべての[事{こと}]を[父{ちち}]アマジヤが[行{い}]ったようにおこなった。", "4": "ただし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかったので、[民{たみ}]はなおその[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "5": "[主{しゅ}]が[王{おう}]を[撃{う}]たれたので、その[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで、らい[病人{びょうにん}]となって、[離{はな}]れ[家{や}]に[住{す}]んだ。[王{おう}]の[子{こ}]ヨタムが[家{いえ}]の[事{こと}]を[管理{かんり}]し、[国{くに}]の[民{たみ}]をさばいた。", "6": "アザリヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "7": "アザリヤはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、[彼{かれ}]をダビデの[町{まち}]にその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]った。その[子{こ}]ヨタムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "8": "ユダの[王{おう}]アザリヤの[第{だい}]三十八[年{ねん}]にヤラベアムの[子{こ}]ゼカリヤがサマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、六か[月{げつ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "9": "[彼{かれ}]はその[先祖{せんぞ}]たちがおこなったように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[離{はな}]れなかった。", "10": "ヤベシの[子{こ}]シャルムが[徒党{ととう}]を[結{むす}]んで[彼{かれ}]に[敵{てき}]し、イブレアムで[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "11": "ゼカリヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "12": "[主{しゅ}]はかつてエヒウに、「あなたの[子孫{しそん}]は四[代{だい}]までイスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう」と[告{つ}]げられたが、はたしてそのとおりになった。", "13": "ヤベシの[子{こ}]シャルムはユダの[王{おう}]ウジヤの[第{だい}]三十九[年{ねん}]に[王{おう}]となり、サマリヤで一か[月{げつ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "14": "[時{とき}]にガデの[子{こ}]メナヘムがテルザからサマリヤに[上{のぼ}]ってきて、ヤベシの[子{こ}]シャルムをサマリヤで[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "15": "シャルムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]が[徒党{ととう}]を[結{むす}]んだ[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "16": "その[時{とき}]メナヘムはテルザから[進{すす}]んでいって、タップアと、そのうちにいるすべての[者{もの}]、およびその[領域{りょういき}]を[撃{う}]った。すなわち[彼{かれ}]らが[彼{かれ}]のために[開{ひら}]かなかったので、これを[撃{う}]って、そのうちの[妊娠{にんしん}]の[女{おんな}]をことごとく[引{ひ}]き[裂{さ}]いた。", "17": "ユダの[王{おう}]アザリヤの[第{だい}]三十九[年{ねん}]に、ガデの[子{こ}]メナヘムはイスラエルの[王{おう}]となり、サマリヤで十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "18": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[離{はな}]れなかった。", "19": "[時{とき}]にアッスリヤの[王{おう}]プルが[国{くに}]に[攻{せ}]めてきたので、メナヘムは[銀{ぎん}]一千タラントをプルに[与{あた}]えた。これは[彼{かれ}]がプルの[助{たす}]けを[得{え}]て、[国{くに}]を[自分{じぶん}]の[手{て}]のうちに[強{つよ}]くするためであった。", "20": "すなわちメナヘムはその[銀{ぎん}]をイスラエルのすべての[富{と}]める[者{もの}]に[課{か}]し、その[人々{ひとびと}]におのおの[銀{ぎん}]五十シケルを[出{だ}]させてアッスリヤの[王{おう}]に[与{あた}]えた。こうしてアッスリヤの[王{おう}]は[国{くに}]にとどまらないで[帰{かえ}]っていった。", "21": "メナヘムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "22": "メナヘムは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]り、その[子{こ}]ペカヒヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "23": "メナヘムの[子{こ}]ペカヒヤはユダの[王{おう}]アザリヤの[第{だい}]五十[年{ねん}]に、サマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、二[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "24": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]せたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[離{はな}]れなかった。", "25": "[時{とき}]に[彼{かれ}]の[副官{ふくかん}]であったレマリヤのペカが、ギレアデびと五十[人{にん}]と[共{とも}]に[徒党{ととう}]を[結{むす}]んで[彼{かれ}]に[敵{てき}]し、サマリヤの、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[天守{てんしゅ}]で[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。すなわちペカは[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "26": "ペカヒヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]と[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "27": "レマリヤの[子{こ}]ペカはユダの[王{おう}]アザリヤの[第{だい}]五十二[年{ねん}]に、サマリヤでイスラエルの[王{おう}]となり、二十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "28": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこない、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムの[罪{つみ}]を[離{はな}]れなかった。", "29": "イスラエルの[王{おう}]ペカの[世{よ}]に、アッスリヤの[王{おう}]テグラテピレセルが[来{き}]て、イヨン、アベル・ベテマアカ、ヤノア、ケデシ、ハゾル、ギレアデ、ガリラヤ、ナフタリの[全{ぜん}][地{ち}]を[取{と}]り、[人々{ひとびと}]をアッスリヤへ[捕{とら}]え[移{うつ}]した。", "30": "[時{とき}]にエラの[子{こ}]ホセアは[徒党{ととう}]を[結{むす}]んで、レマリヤの[子{こ}]ペカに[敵{てき}]し、[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。これはウジヤの[子{こ}]ヨタムの[第{だい}]二十[年{ねん}]であった。", "31": "ペカのその[他{た}]の[事績{じせき}]と[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、イスラエルの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "32": "レマリヤの[子{こ}]イスラエルの[王{おう}]ペカの[第{だい}]二[年{ねん}]に、ユダの[王{おう}]ウジヤの[子{こ}]ヨタムが[王{おう}]となった。", "33": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]であったが、エルサレムで十六[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はザドクの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をエルシャといった。", "34": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、すべて[父{ちち}]ウジヤの[行{い}]ったようにおこなった。", "35": "ただし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かなかったので、[民{たみ}]はなおその[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[上{うえ}]の[門{もん}]を[建{た}]てた。", "36": "ヨタムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と[彼{かれ}]がしたすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "37": "そのころ、[主{しゅ}]はスリヤの[王{おう}]レヂンとレマリヤの[子{こ}]ペカをユダに[攻{せ}]めこさせられた。", "38": "ヨタムは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[先祖{せんぞ}]ダビデの[町{まち}]に[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アハズが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "16": { "1": "レマリヤの[子{こ}]ペカの[第{だい}]十七[年{ねん}]にユダの[王{おう}]ヨタムの[子{こ}]アハズが[王{おう}]となった。", "2": "アハズは[王{おう}]となった[時{とき}]二十[歳{さい}]で、エルサレムで十六[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めたが、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[先祖{せんぞ}]ダビデのようには[行{おこな}]わなかった。", "3": "[彼{かれ}]はイスラエルの[王{おう}]たちの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、また[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[異邦人{いほうじん}]の[憎{にく}]むべきおこないにしたがって、[自分{じぶん}]の[子{こ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いてささげ[物{もの}]とした。", "4": "かつ[彼{かれ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]、また[丘{おか}]の[上{うえ}]、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "5": "そのころ、スリヤの[王{おう}]レヂンおよびレマリヤの[子{こ}]であるイスラエルの[王{おう}]ペカがエルサレムに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、アハズを[囲{かこ}]んだが、[勝{か}]つことができなかった。", "6": "その[時{とき}]エドムの[王{おう}]はエラテを[回復{かいふく}]してエドムの[所領{しょりょう}]とし、ユダの[人々{ひとびと}]をエラテから[追{お}]い[出{だ}]した。そしてエドムびとがエラテにきて、そこに[住{す}]み、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。", "7": "そこでアハズは[使者{ししゃ}]をアッスリヤの[王{おう}]テグラテピレセルにつかわして[言{い}]わせた、「わたしはあなたのしもべ、あなたの[子{こ}]です。スリヤの[王{おう}]とイスラエルの[王{おう}]がわたしを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んでいます。どうぞ[上{のぼ}]ってきて、[彼{かれ}]らの[手{て}]からわたしを[救{すく}]い[出{だ}]してください」。", "8": "そしてアハズは[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]にある[金{きん}]と[銀{ぎん}]をとり、これを[贈{おく}]り[物{もの}]としてアッスリヤの[王{おう}]におくったので、", "9": "アッスリヤの[王{おう}]は[彼{かれ}]の[願{ねが}]いを[聞{き}]きいれた。すなわちアッスリヤの[王{おう}]はダマスコに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、これを[取{と}]り、その[民{たみ}]をキルに[捕{とら}]え[移{うつ}]し、またレヂンを[殺{ころ}]した。", "10": "アハズ[王{おう}]はアッスリヤの[王{おう}]テグラテピレセルに[会{あ}]おうとダマスコへ[行{い}]ったが、ダマスコにある[祭壇{さいだん}]を[見{み}]たので、アハズ[王{おう}]はその[祭壇{さいだん}]の[作{つく}]りにしたがって、その[詳{くわ}]しい[図面{ずめん}]と、ひな[型{がた}]とを[作{つく}]って、[祭司{さいし}]ウリヤに[送{おく}]った。", "11": "そこで[祭司{さいし}]ウリヤはアハズ[王{おう}]がダマスコから[送{おく}]ったものにしたがって[祭壇{さいだん}]を[建{た}]てた。すなわち[祭司{さいし}]ウリヤはアハズ[王{おう}]がダマスコから[帰{かえ}]るまでにそのとおりに[作{つく}]った。", "12": "[王{おう}]はダマスコから[帰{かえ}]ってきて、その[祭壇{さいだん}]を[見{み}]、[祭壇{さいだん}]に[近{ちか}]づいてその[上{うえ}]に[登{のぼ}]り、", "13": "[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]を[焼{や}]き、[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]ぎ、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]にそそぎかけた。", "14": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあった[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]を[宮{みや}]の[前{まえ}]から[移{うつ}]した。すなわちそれを[新{あたら}]しい[祭壇{さいだん}]と[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[間{あいだ}]から[移{うつ}]して、[新{あたら}]しい[祭壇{さいだん}]の[北{きた}]の[方{ほう}]にすえた。", "15": "そしてアハズ[王{おう}]は[祭司{さいし}]ウリヤに[命{めい}]じて[言{い}]った、「[朝{あさ}]の[燔祭{はんさい}]と[夕{ゆう}]の[素祭{そさい}]および[王{おう}]の[燔祭{はんさい}]とその[素祭{そさい}]、ならびに[国中{くにぢゅう}]の[民{たみ}]の[燔祭{はんさい}]とその[素祭{そさい}]および[灌祭{かんさい}]は、この[大{おお}]きな[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]きなさい。また[燔祭{はんさい}]の[血{ち}]と[犠牲{ぎせい}]の[血{ち}]はすべてこれにそそぎかけなさい。あの[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]をわたしは[伺{うかが}]いを[立{た}]てるのに[用{もち}]いよう」。", "16": "[祭司{さいし}]ウリヤはアハズ[王{おう}]がすべて[命{めい}]じたとおりにおこなった。", "17": "またアハズ[王{おう}]は[台{だい}]の[鏡板{かがみいた}]を[切{き}]り[取{と}]って、[洗盤{せんばん}]をその[上{うえ}]から[移{うつ}]し、また[海{うみ}]をその[下{した}]にある[青銅{せいどう}]の[牛{うし}]の[上{うえ}]からおろして、[石{いし}]の[座{ざ}]の[上{うえ}]にすえ、", "18": "また[宮{みや}]のうちに[造{つく}]られていた[安息日{あんそくにち}][用{よう}]のおおいのある[道{みち}]、および[王{おう}]の[用{もち}]いる[外{そと}]の[入口{いりぐち}]をアッスリヤの[王{おう}]のために[主{しゅ}]の[宮{みや}]から[除{のぞ}]いた。", "19": "アハズのその[他{た}]の[事績{じせき}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "20": "アハズは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]にその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヒゼキヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "17": { "1": "ユダの[王{おう}]アハズの[第{だい}]十二[年{ねん}]にエラの[子{こ}]ホセアが[王{おう}]となり、サマリヤで九[年{ねん}]の[間{あいだ}]、イスラエルを[治{おさ}]めた。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]ったが、[彼{かれ}][以前{いぜん}]のイスラエルの[王{おう}]たちのようではなかった。", "3": "アッスリヤの[王{おう}]シャルマネセルが[攻{せ}]め[上{のぼ}]ったので、ホセアは[彼{かれ}]に[隷属{れいぞく}]して、みつぎを[納{おさ}]めたが、", "4": "アッスリヤの[王{おう}]はホセアがついに[自分{じぶん}]にそむいたのを[知{し}]った。それはホセアが[使者{ししゃ}]をエジプトの[王{おう}]ソにつかわし、また[年々{ねんねん}][納{おさ}]めていたみつぎを、アッスリヤの[王{おう}]に[納{おさ}]めなかったからである。そこでアッスリヤの[王{おう}]は[彼{かれ}]を[監禁{かんきん}]し、[獄屋{ごくや}]につないだ。", "5": "そしてアッスリヤの[王{おう}]は[攻{せ}]め[上{のぼ}]って[国中{くにぢゅう}]を[侵{おか}]し、サマリヤに[上{のぼ}]ってきて三[年{ねん}]の[間{あいだ}]、これを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだ。", "6": "ホセアの[第{だい}]九[年{ねん}]になって、アッスリヤの[王{おう}]はついにサマリヤを[取{と}]り、イスラエルの[人々{ひとびと}]をアッスリヤに[捕{とら}]えていって、ハラと、ゴザンの[川{かわ}]ハボルのほとりと、メデアの[町々{まちまち}]においた。", "7": "この[事{こと}]が[起{た}]ったのは、イスラエルの[人々{ひとびと}]が、[自分{じぶん}]たちをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]って、エジプトの[王{おう}]パロの[手{て}]をのがれさせられたその[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[敬{うやま}]い、", "8": "[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[異邦人{いほうじん}]のならわしに[従{したが}]って[歩{あゆ}]み、またイスラエルの[王{おう}]たちが[定{さだ}]めたならわしに[従{したが}]って[歩{あゆ}]んだからである。", "9": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はその[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[正{ただしか}]らぬ[事{こと}]をひそかに[行{おこな}]い、[見張{みはり}][台{だい}]から[堅固{けんご}]な[町{まち}]に[至{いた}]るまで、すべての[町々{まちまち}]に[高{たか}]き[所{ところ}]を[建{た}]て、", "10": "またすべての[高{たか}]い[丘{おか}]の[上{うえ}]、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]に[石{いし}]の[柱{はしら}]とアシラ[像{ぞう}]を[立{た}]て、", "11": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[捕{とら}]え[移{うつ}]された[異邦人{いほうじん}]がしたように、すべての[高{たか}]き[所{ところ}]で[香{こう}]をたき、[悪事{あくじ}]を[行{い}]って、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。", "12": "また[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに「あなたがたはこの[事{こと}]をしてはならない」と[言{い}]われたのに[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]えた。", "13": "[主{しゅ}]はすべての[預言者{よげんしゃ}]、すべての[先見者{せんけんしゃ}]によってイスラエルとユダを[戒{いまし}]め、「[翻{ひるがえ}]って、あなたがたの[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れ、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[命{めい}]じ、またわたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによってあなたがたに[伝{つた}]えたすべての[律法{りっぽう}]のとおりに、わたしの[戒{いまし}]めと[定{さだ}]めとを[守{まも}]れ」と[仰{おお}]せられたが、", "14": "[彼{かれ}]らは[聞{き}]きいれず、[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちがその[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[信{しん}]じないで、[強情{ごうじょう}]であったように、[彼{かれ}]らは[強情{ごうじょう}]であった。", "15": "そして[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[定{さだ}]めを[捨{す}]て、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、また[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられた[警告{けいこく}]を[軽{かる}]んじ、かつむなしい[偶像{ぐうぞう}]に[従{したが}]ってむなしくなり、また[周囲{しゅうい}]の[異邦人{いほうじん}]に[従{したが}]った。これは[主{しゅ}]が、[彼{かれ}]らのようにおこなってはならないと[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられたものである。", "16": "[彼{かれ}]らはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]のすべての[戒{いまし}]めを[捨{す}]て、[自分{じぶん}]のために二つの[子{こ}][牛{うし}]の[像{ぞう}]を[鋳{い}]て[造{つく}]り、またアシラ[像{ぞう}]を[造{つく}]り、[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[拝{おが}]み、かつバアルに[仕{つか}]え、", "17": "またそのむすこ、[娘{むすめ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いてささげ[物{もの}]とし、[占{うらな}]いおよびまじないをなし、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなうことに[身{み}]をゆだねて、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。", "18": "それゆえ、[主{しゅ}]は[大{おお}]いにイスラエルを[怒{いか}]り、[彼{かれ}]らをみ[前{まえ}]から[除{のぞ}]かれたので、ユダの[部族{ぶぞく}]のほか[残{のこ}]った[者{もの}]はなかった。", "19": "ところがユダもまたその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]らず、イスラエルが[定{さだ}]めたならわしに[歩{あゆ}]んだので、", "20": "[主{しゅ}]はイスラエルの[子孫{しそん}]をことごとく[捨{す}]て、[彼{かれ}]らを[苦{くる}]しめ、[彼{かれ}]らを[略奪者{りゃくだつしゃ}]の[手{て}]にわたして、ついに[彼{かれ}]らをみ[前{まえ}]から[打{う}]ちすてられた。", "21": "[主{しゅ}]はイスラエルをダビデの[家{いえ}]から[裂{さ}]き[離{はな}]されたので、イスラエルはネバテの[子{こ}]ヤラベアムを[王{おう}]としたが、ヤラベアムはイスラエルに、[主{しゅ}]に[従{したが}]うことをやめさせ、[大{おお}]きな[罪{つみ}]を[犯{おか}]させた。", "22": "イスラエルの[人々{ひとびと}]がヤラベアムのおこなったすべての[罪{つみ}]をおこない[続{つづ}]けて、それを[離{はな}]れなかったので、", "23": "ついに[主{しゅ}]はそのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによって[言{い}]われたように、イスラエルをみ[前{まえ}]から[除{のぞ}]き[去{さ}]られた。こうしてイスラエルは[自分{じぶん}]の[国{くに}]からアッスリヤに[移{うつ}]されて[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。", "24": "かくてアッスリヤの[王{おう}]はバビロン、クタ、アワ、ハマテおよびセパルワイムから[人々{ひとびと}]をつれてきて、これをイスラエルの[人々{ひとびと}]の[代{かわ}]りにサマリヤの[町々{まちまち}]におらせたので、その[人々{ひとびと}]はサマリヤを[領有{りょうゆう}]して、その[町々{まちまち}]に[住{す}]んだ。", "25": "[彼{かれ}]らがそこに[住{す}]み[始{はじ}]めた[時{とき}]、[主{しゅ}]を[敬{うやま}]うことをしなかったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのうちにししを[送{おく}]り、ししは[彼{かれ}]らのうちの[数人{すうにん}]を[殺{ころ}]した。", "26": "そこで[人々{ひとびと}]はアッスリヤの[王{おう}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、「あなたが[移{うつ}]してサマリヤの[町々{まちまち}]におらせられたあの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]は、その[地{ち}]の[神{かみ}]のおきてを[知{し}]らないゆえに、その[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのうちにししを[送{おく}]り、ししは[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]した。これは[彼{かれ}]らが、その[地{ち}]の[神{かみ}]のおきてを[知{し}]らないためです」。", "27": "アッスリヤの[王{おう}]は[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたがあそこから[移{うつ}]した[祭司{さいし}]のひとりをあそこへ[連{つ}]れて[行{い}]きなさい。[彼{かれ}]をあそこへやって[住{す}]まわせ、その[国{くに}]の[神{かみ}]のおきてをその[人々{ひとびと}]に[教{おし}]えさせなさい」。", "28": "そこでサマリヤから[移{うつ}]された[祭司{さいし}]のひとりが[来{き}]てベテルに[住{す}]み、どのように[主{しゅ}]を[敬{うやま}]うべきかを[彼{かれ}]らに[教{おし}]えた。", "29": "しかしその[民{たみ}]はおのおの[自分{じぶん}]の[神々{かみがみ}]を[造{つく}]って、それをサマリヤびとが[造{つく}]った[高{たか}]き[所{ところ}]の[家{いえ}]に[安置{あんち}]した。[民{たみ}]は[皆{みな}][住{す}]んでいる[町々{まちまち}]でそのようにおこなった。", "30": "すなわちバビロンの[人々{ひとびと}]はスコテ・ベノテを[造{つく}]り、クタの[人々{ひとびと}]はネルガルを[造{つく}]り、ハマテの[人々{ひとびと}]はアシマを[造{つく}]り、", "31": "アワの[人々{ひとびと}]はニブハズとタルタクを[造{つく}]り、セパルワイムびとはその[子{こ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いて、セパルワイムの[神{かみ}]アデランメレクおよびアナンメレクにささげた。", "32": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]を[敬{うやま}]い、[自分{じぶん}]たちのうちから[一般{いっぱん}]の[民{たみ}]を[立{た}]てて[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]としたので、その[人々{ひとびと}]は[高{たか}]き[所{ところ}]の[家{いえ}]で[勤{つと}]めをした。", "33": "このように[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]を[敬{うやま}]ったが、また[彼{かれ}]らが[出{で}]てきた[国々{くにぐに}]のならわしにしたがって、[自分{じぶん}]たちの[神々{かみがみ}]にも[仕{つか}]えた。", "34": "[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで[彼{かれ}]らは[先{さき}]のならわしにしたがっておこなっている。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]を[敬{うやま}]わず、また[主{しゅ}]がイスラエルと[名{な}]づけられたヤコブの[子孫{しそん}]に[命{めい}]じられた[定{さだ}]めにも、おきてにも、[律法{りっぽう}]にも、[戒{いまし}]めにも[従{したが}]わない。", "35": "[主{しゅ}]はかつて[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]われた、「あなたがたは[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[敬{うやま}]ってはならない。また[彼{かれ}]らを[拝{おが}]み、[彼{かれ}]らに[仕{つか}]え、[彼{かれ}]らに[犠牲{ぎせい}]をささげてはならない。", "36": "ただ[大{おお}]きな[力{ちから}]と[伸{の}]べた[腕{うで}]とをもって、あなたがたをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]った[主{しゅ}]をのみ[敬{うやま}]い、これを[拝{おが}]み、これに[犠牲{ぎせい}]をささげなければならない。", "37": "またあなたがたのために[書{か}]きしるされた[定{さだ}]めと、おきてと、[律法{りっぽう}]と、[戒{いまし}]めとを、[慎{つつし}]んで[常{つね}]に[守{まも}]らなければならない。[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[敬{うやま}]ってはならない。", "38": "わたしがあなたがたと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[忘{わす}]れてはならない。また[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[敬{うやま}]ってはならない。", "39": "ただあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[敬{うやま}]わなければならない。[主{しゅ}]はあなたがたをそのすべての[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]されるであろう」。", "40": "しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]きいれず、かえって[先{さき}]のならわしにしたがっておこなった。", "41": "このように、これらの[民{たみ}]は[主{しゅ}]を[敬{うやま}]い、またその[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]にも[仕{つか}]えたが、その[子{こ}]たちも、[孫{まご}]たちも[同様{どうよう}]であって、[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]がおこなったように[今日{こんにち}]までおこなっている。" }, "18": { "1": "イスラエルの[王{おう}]エラの[子{こ}]ホセアの[第{だい}]三[年{ねん}]にユダの[王{おう}]アハズの[子{こ}]ヒゼキヤが[王{おう}]となった。", "2": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、エルサレムで二十九[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はゼカリヤの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をアビといった。", "3": "ヒゼキヤはすべて[先祖{せんぞ}]ダビデがおこなったように[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、", "4": "[高{たか}]き[所{ところ}]を[除{のぞ}]き、[石柱{せきちゅう}]をこわし、アシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、モーセの[造{つく}]った[青銅{せいどう}]のへびを[打{う}]ち[砕{くだ}]いた。イスラエルの[人々{ひとびと}]はこの[時{とき}]までそのへびに[向{む}]かって[香{こう}]をたいていたからである。[人々{ひとびと}]はこれをネホシタンと[呼{よ}]んだ。", "5": "ヒゼキヤはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]した。そのために[彼{かれ}]のあとにも[彼{かれ}]の[先{さき}]にも、ユダのすべての[王{おう}]のうちに[彼{かれ}]に[及{およ}]ぶ[者{もの}]はなかった。", "6": "すなわち[彼{かれ}]は[固{かた}]く[主{しゅ}]に[従{したが}]って[離{はな}]れることなく、[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられた[命令{めいれい}]を[守{まも}]った。", "7": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]と[共{とも}]におられたので、すべて[彼{かれ}]が[出{で}]て[戦{たたか}]うところで[功{こう}]をあらわした。[彼{かれ}]はアッスリヤの[王{おう}]にそむいて、[彼{かれ}]に[仕{つか}]えなかった。", "8": "[彼{かれ}]はペリシテびとを[撃{う}]ち[敗{はい}]って、ガザとその[領域{りょういき}]にまで[達{たっ}]し、[見張{みはり}][台{だい}]から[堅固{けんご}]な[町{まち}]にまで[及{およ}]んだ。", "9": "ヒゼキヤ[王{おう}]の[第{だい}]四[年{ねん}]すなわちイスラエルの[王{おう}]エラの[子{こ}]ホセアの[第{だい}]七[年{ねん}]に、アッスリヤの[王{おう}]シャルマネセルはサマリヤに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、これを[囲{かこ}]んだが、", "10": "三[年{ねん}]の[後{のち}]ついにこれを[取{と}]った。サマリヤが[取{と}]られたのはヒゼキヤの[第{だい}]六[年{ねん}]で、それはイスラエルの[王{おう}]ホセアの[第{だい}]九[年{ねん}]であった。", "11": "アッスリヤの[王{おう}]はイスラエルの[人々{ひとびと}]をアッスリヤに[捕{とら}]えていって、ハラと、ゴザンの[川{かわ}]ハボルのほとりと、メデアの[町々{まちまち}]に[置{お}]いた。", "12": "これは[彼{かれ}]らがその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがわず、その[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、[主{しゅ}]のしもべモーセの[命{めい}]じたすべての[事{こと}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、また[行{おこな}]わなかったからである。", "13": "ヒゼキヤ[王{おう}]の[第{だい}]十四[年{ねん}]にアッスリヤの[王{おう}]セナケリブが[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってユダのすべての[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[取{と}]ったので、", "14": "ユダの[王{おう}]ヒゼキヤは[人{ひと}]をラキシにつかわしてアッスリヤの[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。どうぞ[引{ひ}]き[上{あ}]げてください。わたしに[課{か}]せられることはなんでもいたします」。アッスリヤの[王{おう}]は[銀{ぎん}]三百タラントと[金{きん}]三十タラントをユダの[王{おう}]ヒゼキヤに[課{か}]した。", "15": "ヒゼキヤは[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]とにある[銀{ぎん}]をことごとく[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。", "16": "この[時{とき}]ユダの[王{おう}]ヒゼキヤはまた[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]の[戸{と}]および[柱{はしら}]から[自分{じぶん}]が[着{き}]せた[金{きん}]をはぎ[取{と}]って、アッスリヤの[王{おう}]に[与{あた}]えた。", "17": "アッスリヤの[王{おう}]はまたタルタン、ラブサリスおよびラブシャケを、ラキシから[大軍{たいぐん}]を[率{ひき}]いてエルサレムにいるヒゼキヤ[王{おう}]のもとにつかわした。[彼{かれ}]らは[上{のぼ}]ってエルサレムに[来{き}]た。[彼{かれ}]らはエルサレムに[着{つ}]くと、[布{ぬの}]さらし[場{ば}]に[行{い}]く[大路{おおじ}]に[沿{そ}]っている[上{うえ}]の[池{いけ}]の[水道{すいどう}]のかたわらへ[行{い}]って、そこに[立{た}]った。", "18": "そして[彼{かれ}]らが[王{おう}]を[呼{よ}]んだので、ヒルキヤの[子{こ}]である[宮内卿{くないきょう}]エリアキム、[書記官{しょきかん}]セブナ、およびアサフの[子{こ}]である[史官{しかん}]ヨアが[彼{かれ}]らのところに[出{で}]てきた。", "19": "ラブシャケは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「ヒゼキヤに[言{い}]いなさい、『[大王{だいおう}]、アッスリヤの[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる。あなたが[頼{たの}]みとする[者{もの}]は[何{なに}]か。", "20": "[口先{くちさき}]だけの[言葉{ことば}]が[戦争{せんそう}]をする[計略{けいりゃく}]と[力{ちから}]だと[考{かんが}]えるのか。あなたは[今{いま}]だれにたよって、わたしにそむいたのか。", "21": "[今{いま}]あなたは、あの[折{お}]れかけている[葦{あし}]のつえ、エジプトを[頼{たの}]みとしているが、それは[人{ひと}]がよりかかる[時{とき}]、その[人{ひと}]の[手{て}]を[刺{さ}]し[通{とお}]すであろう。エジプトの[王{おう}]パロはすべて[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]にそのようにする。", "22": "しかしあなたがもし「われわれは、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[頼{たの}]む」とわたしに[言{い}]うのであれば、その[神{かみ}]はヒゼキヤがユダとエルサレムに[告{つ}]げて、「あなたがたはエルサレムで、この[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[礼拝{れいはい}]しなければならない」と[言{い}]って、その[高{たか}]き[所{ところ}]と[祭壇{さいだん}]とを[除{のぞ}]いた[者{もの}]ではないか。", "23": "さあ、わたしの[主君{しゅくん}]アッスリヤの[王{おう}]とかけをせよ。もしあなたの[方{ほう}]に[乗{の}]る[人{ひと}]があるならば、わたしは[馬{うま}]二千[頭{とう}]を[与{あた}]えよう。", "24": "あなたはエジプトを[頼{たの}]み、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]を[請{こ}]い[求{もと}]めているが、わたしの[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]のうちの[最{もっと}]も[小{ちい}]さい一[隊長{たいちょう}]でさえ、どうして[撃退{げきたい}]することができようか。", "25": "わたしがこの[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼすために[上{のぼ}]ってきたのは、[主{しゅ}]の[許{ゆる}]しなしにしたことであろうか。[主{しゅ}]がわたしにこの[地{ち}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってこれを[滅{ほろ}]ぼせと[言{い}]われたのだ』」。", "26": "その[時{とき}]ヒルキヤの[子{こ}]エリアキムおよびセブナとヨアはラブシャケに[言{い}]った、「どうぞ、アラム[語{ご}]でしもべどもに[話{はな}]してください。わたしたちは、それがわかるからです。[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]にいる[民{たみ}]の[聞{き}]いているところで、わたしたちにユダヤの[言葉{ことば}]で[話{はな}]さないでください」。", "27": "しかしラブシャケは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしの[主君{しゅくん}]は、あなたの[主君{しゅくん}]とあなたにだけでなく、[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]している[人々{ひとびと}]にも、この[言葉{ことば}]を[告{つ}]げるためにわたしをつかわしたのではないか。[彼{かれ}]らも、あなたがたと[共{とも}]に[自分{じぶん}]の[糞尿{ふんにょう}]を[食{く}]い[飲{の}]みするに[至{いた}]るであろう」。", "28": "そしてラブシャケは[立{た}]ちあがり、ユダヤの[言葉{ことば}]で[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った。「[大王{だいおう}]、アッスリヤの[王{おう}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "29": "[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたはヒゼキヤに[欺{あざむ}]かれてはならない。[彼{かれ}]はあなたがたをわたしの[手{て}]から[救{すく}]いだすことはできない。", "30": "ヒゼキヤが「[主{しゅ}]は[必{かなら}]ずわれわれを[救{すく}]い[出{だ}]される。この[町{まち}]はアッスリヤ[王{おう}]の[手{て}]に[陥{おちい}]ることはない」と[言{い}]っても、あなたがたは[主{しゅ}]を[頼{たの}]みとしてはならない』。", "31": "あなたがたはヒゼキヤの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてはならない。アッスリヤの[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたはわたしと[和解{わかい}]して、わたしに[降服{こうふく}]せよ。そうすればあなたがたはおのおの[自分{じぶん}]のぶどうの[実{み}]を[食{た}]べ、おのおの[自分{じぶん}]のいちじくの[実{み}]を[食{た}]べ、おのおの[自分{じぶん}]の[井戸{いど}]の[水{みず}]を[飲{の}]むことができるであろう。", "32": "やがてわたしが[来{き}]て、あなたがたを一つの[国{くに}]へ[連{つ}]れて[行{い}]く。それはあなたがたの[国{くに}]のように[穀物{こくもつ}]とぶどう[酒{しゅ}]のある[地{ち}]、パンとぶどう[畑{はたけ}]のある[地{ち}]、オリブの[木{き}]と[蜜{みつ}]のある[地{ち}]である。あなたがたは[生{い}]きながらえることができ、[死{し}]ぬことはない。ヒゼキヤが「[主{しゅ}]はわれわれを[救{すく}]われる」と[言{い}]って、あなたがたを[惑{まど}]わしても[彼{かれ}]に[聞{き}]いてはならない。", "33": "[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[神々{かみがみ}]のうち、どの[神{かみ}]がその[国{くに}]をアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]から[救{すく}]ったか。", "34": "ハマテやアルパデの[神々{かみがみ}]はどこにいるのか。セパルワイム、ヘナおよびイワの[神々{かみがみ}]はどこにいるのか。[彼{かれ}]らはサマリヤをわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]したか。", "35": "[国々{くにぐに}]のすべての[神々{かみがみ}]のうち、その[国{くに}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]した[者{もの}]があったか。[主{しゅ}]がどうしてエルサレムをわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことができよう』」。", "36": "しかし[民{たみ}]は[黙{もく}]して、ひと[言{こと}]も[彼{かれ}]に[答{こた}]えなかった。[王{おう}]が[命{めい}]じて「[彼{かれ}]に[答{こた}]えてはならない」と[言{い}]っておいたからである。", "37": "こうしてヒルキヤの[子{こ}]である[宮内卿{くないきょう}]エリアキム、[書記官{しょきかん}]セブナ、およびアサフの[子{こ}]である[史官{しかん}]ヨアは[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、ヒゼキヤのもとに[来{き}]て、ラブシャケの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]に[告{つ}]げた。" }, "19": { "1": "ヒゼキヤ[王{おう}]はこれを[聞{き}]いて、[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとって[主{しゅ}]に[宮{みや}]に[入{はい}]り、", "2": "[宮内卿{くないきょう}]エリアキムと[書記官{しょきかん}]セブナおよび[祭司{さいし}]のうちの[年長者{ねんちょうしゃ}]たちに[荒布{あらぬの}]をまとわせて、アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤのもとにつかわした。", "3": "[彼{かれ}]らはイザヤに[言{い}]った、「ヒゼキヤはこう[申{もう}]されます、『きょうは[悩{なや}]みと、[懲{こら}]しめと、はずかしめの[日{ひ}]です。[胎児{たいじ}]がまさに[生{うま}]れようとして、これを[産{う}]み[出{だ}]す[力{ちから}]がないのです。", "4": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はラブシャケがその[主君{しゅくん}]アッスリヤの[王{おう}]につかわされて、[生{い}]ける[神{かみ}]をそしったもろもろの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かれたかもしれません。そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[聞{き}]いた[言葉{ことば}]をとがめられるかもしれません。それゆえ、この[残{のこ}]っている[者{もの}]のために[祈{いのり}]をささげてください』」。", "5": "ヒゼキヤ[王{おう}]の[家来{けらい}]たちがイザヤのもとに[来{き}]たとき、", "6": "イザヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[主君{しゅくん}]にこう[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、アッスリヤの[王{おう}]の[家来{けらい}]たちが、わたしをそしった[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[恐{おそ}]れるには[及{およ}]ばない。", "7": "[見{み}]よ、わたしは一つの[霊{れい}]を[彼{かれ}]らのうちに[送{おく}]って、一つのうわさを[聞{き}]かせ、[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]らせて、[自分{じぶん}]の[国{くに}]でつるぎに[倒{たお}]れさせるであろう』」。", "8": "ラブシャケは[引{ひ}]き[返{かえ}]して、アッスリヤの[王{おう}]がリブナを[攻{せ}]めているところへ[行{い}]った。[彼{かれ}]が[王{おう}]のラキシを[去{さ}]ったことを[聞{き}]いたからである。", "9": "この[時{とき}]アッスリヤの[王{おう}]はエチオピヤの[王{おう}]テルハカについて、「[彼{かれ}]はあなたと[戦{たたか}]うために[出{で}]てきた」と[人々{ひとびと}]がいうのを[聞{き}]いたので、[再{ふたた}]び[使者{ししゃ}]をヒゼキヤにつかわして[言{い}]った、", "10": "「ユダの[王{おう}]ヒゼキヤにこう[言{い}]いなさい、『あなたは、エルサレムはアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]に[陥{おちい}]ることはない、と[言{い}]うあなたの[信頼{しんらい}]する[神{かみ}]に[欺{あざむ}]かれてはならない。", "11": "あなたはアッスリヤの[王{おう}]たちがもろもろの[国々{くにぐに}]にした[事{こと}]、[彼{かれ}]らを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼした[事{こと}]を[聞{き}]いている。どうしてあなたが[救{すく}]われることができようか。", "12": "わたしの[父{ちち}]たちはゴザン、ハラン、レゼフ、およびテラサルにいたエデンの[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼしたが、その[国々{くにぐに}]の[神々{かみがみ}]は[彼{かれ}]らを[救{すく}]ったか。", "13": "ハマテの[王{おう}]、アルパデの[王{おう}]、セパルワイムの[町{まち}]の[王{おう}]、ヘナの[王{おう}]およびイワの[王{おう}]はどこにいるのか』」。", "14": "ヒゼキヤは[使者{ししゃ}]の[手{て}]から[手紙{てがみ}]を[受{う}]け[取{と}]ってそれを[読{よ}]み、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にのぼっていって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にそれをひろげ、", "15": "そしてヒゼキヤは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、「ケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられるイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、[地{ち}]のすべての[国{くに}]のうちで、ただあなただけが[神{かみ}]でいらせられます。あなたは[天{てん}]と[地{ち}]を[造{つく}]られました。", "16": "[主{しゅ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[聞{き}]いてください。[主{しゅ}]よ、[目{め}]を[開{ひら}]いてごらんください。セナケリブが[生{い}]ける[神{かみ}]をそしるために[書{か}]き[送{おく}]った[言葉{ことば}]をお[聞{き}]きください。", "17": "[主{しゅ}]よ、まことにアッスリヤの[王{おう}]たちはもろもろの[民{たみ}]とその[国々{くにぐに}]を[滅{ほろ}]ぼし、", "18": "またその[神々{かみがみ}]を[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れました。それらは[神{かみ}]ではなく、[人{ひと}]の[手{て}]の[作{つく}]ったもので、[木{き}]や[石{いし}]だから[滅{ほろ}]ぼされたのです。", "19": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞ、[今{いま}]われわれを[彼{かれ}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]してください。そうすれば[地{ち}]の[国々{くにぐに}]は[皆{みな}]、[主{しゅ}]であるあなただけが[神{かみ}]でいらせられることを[知{し}]るようになるでしょう」。", "20": "その[時{とき}]アモツの[子{こ}]イザヤは[人{ひと}]をつかわしてヒゼキヤに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『アッスリヤの[王{おう}]セナケリブについてあなたがわたしに[祈{いの}]ったことは[聞{き}]いた』。", "21": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]について[語{かた}]られた[言葉{ことば}]はこうである、『[処女{しょじょ}]であるシオンの[娘{むすめ}]はあなたを[侮{あなど}]り、あなたをあざける。エルサレムの[娘{むすめ}]はあなたのうしろで[頭{あたま}]を[振{ふ}]る。", "22": "あなたはだれをそしり、だれをののしったのか。あなたはだれにむかって[声{こえ}]をあげ、[目{め}]を[高{たか}]くあげたのか。イスラエルの[聖者{せいじゃ}]にむかってしたのだ。", "23": "あなたは[使者{ししゃ}]をもって[主{しゅ}]をそしって[言{い}]った、「わたしは[多{おお}]くの[戦車{せんしゃ}]をひきいて[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]にのぼり、レバノンの[奥{おく}]に[行{い}]き、たけの[高{たか}]い[香柏{こうはく}]と[最{もっと}]も[良{よ}]いいとすぎを[切{き}]り[倒{たお}]し、またその[果{はて}]の[野営{やえい}][地{ち}]に[行{い}]き、その[密林{みつりん}]にはいった。", "24": "わたしは[井戸{いど}]を[掘{ほ}]って[外国{がいこく}]の[水{みず}]を[飲{の}]んだ。わたしは[足{あし}]の[裏{うら}]で、エジプトのすべての[川{かわ}]を[踏{ふ}]みからした」。", "25": "あなたは[聞{き}]かなかったか、[昔{むかし}]わたしがこれを[定{さだ}]めたことを。[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]をあなたが[荒塚{あらつか}]とすることも、いにしえの[日{ひ}]からわたしが[計画{けいかく}]して[今{いま}]これをおこなうのだ。", "26": "そのうちに[住{す}]む[民{たみ}]は[力{ちから}][弱{よわ}]くおののき、[恥{はじ}]をいだいて、[野{の}]の[草{くさ}]のように、[青菜{あおな}]のようになり、[育{そだ}]たないで[枯{か}]れる[屋根{やね}]の[草{くさ}]のようになった。", "27": "わたしはあなたのすわること、[出入{でい}]りすること、わたしにむかって[怒{いか}]り[叫{さけ}]んだことをも[知{し}]っている。", "28": "あなたがわたしにむかって[怒{いか}]り[叫{さけ}]んだことと、あなたの[高慢{こうまん}]がわたしの[耳{みみ}]にはいったため、わたしはあなたの[鼻{はな}]に[輪{わ}]をつけ、あなたの[口{くち}]にくつわをはめて、あなたをもときた[道{みち}]へ[引{ひ}]きもどすであろう』。", "29": "『あなたに[与{あた}]えるしるしはこれである。すなわち、ことしは[落{お}]ち[穂{ぼ}]からはえたものを[食{た}]べ、二[年{ねん}][目{め}]にはまたその[落{お}]ち[穂{ぼ}]からはえたものを[食{た}]べ、三[年{ねん}][目{め}]には[種{たね}]をまき、[刈{か}]り[入{い}]れ、ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]ってその[実{み}]を[食{た}]べるであろう。", "30": "ユダの[家{いえ}]ののがれて[残{のこ}]る[者{もの}]は[再{ふたた}]び[下{した}]に[根{ね}]を[張{は}]り、[上{うえ}]に[実{み}]を[結{むす}]ぶであろう。", "31": "すなわち[残{のこ}]る[者{もの}]がエルサレムから[出{で}]てき、のがれた[者{もの}]がシオンの[山{やま}]から[出{で}]て[来{く}]るであろう。[主{しゅ}]の[熱心{ねっしん}]がこれをされるであろう』。", "32": "それゆえ、[主{しゅ}]はアッスリヤの[王{おう}]について、こう[仰{おお}]せられる、『[彼{かれ}]はこの[町{まち}]にこない、またここに[矢{や}]を[放{はな}]たない、[盾{たて}]をもってその[前{まえ}]に[来{く}]ることなく、また[塁{るい}]を[築{きず}]いてこれを[攻{せ}]めることはない。", "33": "[彼{かれ}]は[来{き}]た[道{みち}]を[帰{かえ}]って、この[町{まち}]に、はいることはない。[主{しゅ}]がこれを[言{い}]う。", "34": "わたしは[自分{じぶん}]のため、またわたしのしもべダビデのためにこの[町{まち}]を[守{まも}]って、これを[救{すく}]うであろう』」。", "35": "その[夜{よる}]、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[出{で}]て、アッスリヤの[陣営{じんえい}]で十八万五千[人{にん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。[人々{ひとびと}]が[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[見{み}]ると、[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、[死体{したい}]となっていた。", "36": "アッスリヤの[王{おう}]セナケリブは[立{た}]ち[去{さ}]り、[帰{かえ}]って[行{い}]ってニネベにいたが、", "37": "その[神{かみ}]ニスロクの[神殿{しんでん}]で[礼拝{れいはい}]していた[時{とき}]、その[子{こ}]アデランメレクとシャレゼルが、つるぎをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、ともにアララテの[地{ち}]へ[逃{に}]げて[行{い}]った。そこでその[子{こ}]エサルハドンが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "20": { "1": "そのころ、ヒゼキヤは[病気{びょうき}]になって[死{し}]にかかっていた。アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤは[彼{かれ}]のところにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『[家{いえ}]の[人{ひと}]に[遺言{ゆいごん}]をなさい。あなたは[死{し}]にます。[生{い}]きながらえることはできません』」。", "2": "そこでヒゼキヤは[顔{かお}]を[壁{かべ}]に[向{む}]けて[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、", "3": "「ああ[主{しゅ}]よ、わたしが[真実{しんじつ}]を[真心{まごころ}]をもってあなたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]み、あなたの[目{め}]にかなうことをおこなったのをどうぞ[思{おも}]い[起{おこ}]してください」。そしてヒゼキヤは[激{はげ}]しく[泣{な}]いた。", "4": "イザヤがまだ[中庭{なかにわ}]を[出{で}]ないうちに[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ、", "5": "「[引{ひ}]き[返{かえ}]して、わたしの[民{たみ}]の[君{きみ}]ヒゼキヤに[言{い}]いなさい、『あなたの[父{ちち}]ダビデの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはあなたの[祈{いのり}]を[聞{き}]き、あなたの[涙{なみだ}]を[見{み}]た。[見{み}]よ、わたしはあなたをいやす。三[日{か}][目{め}]にはあなたは[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]るであろう。", "6": "かつ、わたしはあなたのよわいを十五[年{ねん}][増{ま}]す。わたしはあなたと、この[町{まち}]とをアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]から[救{すく}]い、わたしの[名{な}]のため、またわたしのしもべダビデのためにこの[町{まち}]を[守{まも}]るであろう』」。", "7": "そしてイザヤは[言{い}]った、「[干{ほ}]しいちじくのひとかたまりを[持{も}]ってきて、それを[腫物{はれもの}]につけさせなさい。そうすれば[直{なお}]るでしょう」。", "8": "ヒゼキヤはイザヤに[言{い}]った、「[主{しゅ}]がわたしをいやされる[事{こと}]と、三[日{か}][目{め}]にわたしが[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[上{のぼ}]ることについて、どんなしるしがありましょうか」。", "9": "イザヤは[言{い}]った、「[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたことを[行{おこな}]われることについては、[主{しゅ}]からこのしるしを[得{え}]られるでしょう。すなわち[日影{ひかげ}]が十[度{ど}][進{すす}]むか、あるいは十[度{ど}][退{しりぞ}]くかです」。", "10": "ヒゼキヤは[答{こた}]えた、「[日影{ひかげ}]が十[度{ど}][進{すす}]むことはたやすい[事{こと}]です。むしろ[日影{ひかげ}]を十[度{ど}][退{しりぞ}]かせてください」。", "11": "そこで[預言者{よげんしゃ}]イザヤが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわると、アハズの[日{ひ}][時{とき}]計の[上{うえ}]に[進{すす}]んだ[日影{ひかげ}]を、十[度{ど}][退{しりぞ}]かせられた。", "12": "そのころ、バラダンの[子{こ}]であるバビロンの[王{おう}]メロダクバラダンは、[手紙{てがみ}]と[贈{おく}]り[物{もの}]を[持{も}]たせて[使節{しせつ}]をヒゼキヤにつかわした。これはヒゼキヤが[病{や}]んでいることを[聞{き}]いたからである。", "13": "ヒゼキヤは[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]び[迎{むか}]えて、[宝物{ほうもつ}]の[蔵{くら}]、[金銀{きんぎん}]、[香料{こうりょう}]、[貴重{きちょう}]な[油{あぶら}]および[武器{ぶき}][倉{くら}]、ならびにその[倉庫{そうこ}]にあるすべての[物{もの}]を[彼{かれ}]らに[見{み}]せた。[家{いえ}]にある[物{もの}]も、[国{くに}]にある[物{もの}]も、ヒゼキヤが[彼{かれ}]らに[見{み}]せない[物{もの}]は一つもなかった。", "14": "その[時{とき}]、[預言者{よげんしゃ}]イザヤはヒゼキヤ[王{おう}]のもとにきて[言{い}]った、「あの[人々{ひとびと}]は[何{なに}]を[言{い}]いましたか。どこからきたのですか」。ヒゼキヤは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは[遠{とお}]い[国{くに}]から、バビロンからきたのです」。", "15": "イザヤは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはあなたの[家{いえ}]で[何{なに}]を[見{み}]ましたか」。ヒゼキヤは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしの[家{いえ}]にある[物{もの}]を[皆{みな}][見{み}]ました。わたしの[倉庫{そうこ}]のうちには、わたしが[彼{かれ}]らに[見{み}]せない[物{もの}]は一つもありません」。", "16": "そこでイザヤはヒゼキヤに[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい、", "17": "『[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、すべてあなたの[家{いえ}]にある[物{もの}]、および、あなたの[先祖{せんぞ}]たちが[今日{こんにち}]までに[積{つ}]みたくわえた[物{もの}]の、バビロンに[運{はこ}]び[去{さ}]られる[日{ひ}]が[来{く}]る。[何{なに}]も[残{のこ}]るものはないであろう。", "18": "また、あなたの[身{み}]から[出{で}]るあなたの[子{こ}]たちも[連{つ}]れ[去{さ}]られ、バビロンの[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]で[宦官{かんがん}]となるであろう』」。", "19": "ヒゼキヤはイザヤに[言{い}]った、「あなたが[言{い}]われた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[結構{けっこう}]です」。[彼{かれ}]は「せめて[自分{じぶん}]が[世{よ}]にあるあいだ、[平和{へいわ}]と[安全{あんぜん}]があれば[良{よ}]いことではなかろうか」と[思{おも}]ったからである。", "20": "ヒゼキヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]とその[武勇{ぶゆう}]および、[彼{かれ}]が[貯水池{ちょすいち}]と[水道{すいどう}]を[作{つく}]って、[町{まち}]に[水{みず}]を[引{ひ}]いた[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "21": "ヒゼキヤはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[子{こ}]マナセが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "21": { "1": "マナセは十二[歳{さい}]で[王{おう}]となり、五十五[年{ねん}]の[間{あいだ}]、エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]の[名{な}]はヘフジバといった。", "2": "マナセは[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[憎{にく}]むべきおこないにならって、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなった。", "3": "[彼{かれ}]は[父{ちち}]ヒゼキヤがこわした[高{たか}]き[所{ところ}]を[建{た}]て[直{なお}]し、またイスラエルの[王{おう}]アハブがしたようにバアルのために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、アシラ[像{ぞう}]を[造{つく}]り、かつ[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[拝{おが}]んで、これに[仕{つか}]えた。", "4": "また[主{しゅ}]の[宮{みや}]のうちに[数個{すうこ}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。これは[主{しゅ}]が「わたしの[名{な}]をエルサレムに[置{お}]こう」と[言{い}]われたその[宮{みや}]である。", "5": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の二つの[庭{にわ}]に[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]のために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。", "6": "またその[子{こ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いてささげ[物{もの}]とし、[占{うらな}]いをし、[魔術{まじゅつ}]を[行{おこな}]い、[口寄{くちよ}]せと[魔法使{まほうつかい}]を[用{もち}]い、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[多{おお}]くの[悪{あく}]を[行{い}]って、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]した。", "7": "[彼{かれ}]はまたアシラの[彫像{ちょうぞう}]を[作{つく}]って[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[置{お}]いた。[主{しゅ}]はこの[宮{みや}]についてダビデとその[子{こ}]ソロモンに[言{い}]われたことがある、「わたしはこの[宮{みや}]と、わたしがイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[選{えら}]んだエルサレムとに、わたしの[名{な}]を[永遠{えいえん}]に[置{お}]く。", "8": "もし、[彼{かれ}]らがわたしが[命{めい}]じたすべての[事{こと}]、およびわたしのしもべモーセが[命{めい}]じたすべての[律法{りっぽう}]を[守{まも}]り[行{おこな}]うならば、イスラエルの[足{あし}]を、わたしが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えた[地{ち}]から、[重{かさ}]ねて[迷{まよ}]い[出{だ}]させないであろう」。", "9": "しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]きいれなかった。マナセが[人々{ひとびと}]をいざなって[悪{あく}]を[行{おこな}]ったことは、[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[滅{ほろ}]ぼされた[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]よりもはなはだしかった。", "10": "そこで[主{しゅ}]はそのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによって[言{い}]われた、", "11": "「ユダの[王{おう}]マナセがこれらの[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]い、[彼{かれ}]の[先{さき}]にあったアモリびとの[行{い}]ったすべての[事{こと}]よりも[悪{わる}]い[事{こと}]を[行{おこな}]い、またその[偶像{ぐうぞう}]をもってユダに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたので、", "12": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはエルサレムとユダに[災{わざわい}]をくだそうとしている。これを[聞{き}]く[者{もの}]は、その[耳{みみ}]が二つながら[鳴{な}]るであろう。", "13": "わたしはサマリヤをはかった[測{はか}]りなわと、アハブの[家{いえ}]に[用{もち}]いた[下{さ}]げ[振{ふ}]りをエルサレムにほどこし、[人{ひと}]が[皿{さら}]をぬぐい、これをぬぐって[伏{ふ}]せるように、エルサレムをぬぐい[去{さ}]る。", "14": "わたしは、わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[民{たみ}]の[残{のこ}]りを[捨{す}]て、[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]らはもろもろの[敵{てき}]のえじきとなり、[略奪{りゃくだつ}]にあうであろう。", "15": "これは[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちがエジプトを[出{で}]た[日{ひ}]から[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、[彼{かれ}]らがわたしの[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{い}]って、わたしを[怒{いか}]らせたためである」。", "16": "マナセはまた[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{い}]って、ユダに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたその[罪{つみ}]のほかに、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]を[多{おお}]く[流{なが}]して、エルサレムのこの[果{はて}]から、かの[果{はて}]にまで[満{み}]たした。", "17": "マナセのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がおこなったすべての[事{こと}]およびその[犯{おか}]した[罪{つみ}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "18": "マナセは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、その[家{いえ}]の[園{その}]すなわちウザの[園{その}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アモンが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "19": "アモンは[王{おう}]となった[時{とき}]二十二[歳{さい}]であって、エルサレムで二[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はヨテバのハルツの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をメシュレメテといった。", "20": "アモンはその[父{ちち}]マナセのおこなったように、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "21": "すなわち[彼{かれ}]はすべてその[父{ちち}]の[歩{あゆ}]んだ[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[父{ちち}]の[仕{つか}]えた[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]えて、これを[拝{おが}]み、", "22": "[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[主{しゅ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]まなかった。", "23": "アモンの[家来{けらい}]たちはついに[彼{かれ}]に[敵{てき}]して[徒党{ととう}]を[結{むす}]び、[王{おう}]をその[家{いえ}]で[殺{ころ}]したが、", "24": "[国{くに}]の[民{たみ}]は、アモン[王{おう}]に[敵{てき}]して[徒党{ととう}]を[結{むす}]んだ[者{もの}]をことごとく[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。そして[国{くに}]の[民{たみ}]はアモンの[子{こ}]ヨシヤを[王{おう}]としてアモンに[代{かわ}]らせた。", "25": "アモンのその[他{た}]の[事績{じせき}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "26": "アモンはウザの[園{その}]にある[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヨシヤが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "22": { "1": "ヨシヤは八[歳{さい}]で[王{おう}]となり、エルサレムで三十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はボヅカテのアダヤの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をエデダといった。", "2": "ヨシヤは[主{しゅ}]の[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]い、[先祖{せんぞ}]ダビデの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]らなかった。", "3": "ヨシヤ[王{おう}]の[第{だい}]十八[年{ねん}]に[王{おう}]はメシュラムの[子{こ}]アザリヤの[子{こ}]である[書記官{しょきかん}]シャパンを[主{しゅ}]の[宮{みや}]につかわして[言{い}]った、", "4": "「[大{だい}][祭司{さいし}]ヒルキヤのもとへのぼって[行{い}]って、[主{しゅ}]に[宮{みや}]にはいってきた[銀{ぎん}]、すなわち[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]が[民{たみ}]から[集{あつ}]めたものの[総額{そうがく}]を[彼{かれ}]に[数{かぞ}]えさせ、", "5": "それを[工事{こうじ}]をつかさどる[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[監督{かんとく}][者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]させ、[彼{かれ}]らから[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[工事{こうじ}]をする[者{もの}]にそれを[渡{わた}]して、[宮{みや}]の[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]わせなさい。", "6": "すなわち[木工{もっこう}]と[建築{けんちく}][師{し}]と[石工{いしく}]にそれを[渡{わた}]し、また[宮{みや}]を[繕{つくろ}]う[材木{ざいもく}]と[切{き}]り[石{いし}]を[買{か}]わせなさい。", "7": "ただし[彼{かれ}]らは[正直{しょうじき}]に[事{こと}]を[行{おこな}]うから、[彼{かれ}]らに[渡{わた}]した[銀{ぎん}]については[彼{かれ}]らと[計算{けいさん}]するに[及{およ}]ばない」。", "8": "その[時{とき}][大{だい}][祭司{さいし}]ヒルキヤは[書記官{しょきかん}]シャパンに[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[見{み}]つけました」。そしてヒルキヤがその[書物{しょもつ}]をシャパンに[渡{わた}]したので、[彼{かれ}]はそれを[読{よ}]んだ。", "9": "[書記官{しょきかん}]シャパンは[王{おう}]のもとへ[行{い}]き、[王{おう}]に[報告{ほうこく}]して[言{い}]った、「しもべどもは[宮{みや}]にあった[銀{ぎん}]を[皆{みな}][出{だ}]して、それを[工事{こうじ}]をつかさどる[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[監督{かんとく}][者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]しました」。", "10": "[書記官{しょきかん}]シャパンはまた[王{おう}]に[告{つ}]げて「[祭司{さいし}]ヒルキヤはわたしに一つの[書物{しょもつ}]を[渡{わた}]しました」と[言{い}]い、それを[王{おう}]の[前{まえ}]で[読{よ}]んだ。", "11": "[王{おう}]はその[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]くと、その[衣{ころも}]を[裂{さ}]いた。", "12": "そして[王{おう}]は[祭司{さいし}]ヒルキヤと、シャパンの[子{こ}]アヒカムと、ミカヤの[子{こ}]アクボルと、[書記官{しょきかん}]シャパンと、[王{おう}]の[大臣{だいじん}]アサヤとに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "13": "「あなたがたは[行{い}]って、この[見{み}]つかった[書物{しょもつ}]の[言葉{ことば}]について、わたしのため、[民{たみ}]のため、またユダ[全国{ぜんこく}]のために[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねなさい。われわれの[先祖{せんぞ}]たちがこの[書物{しょもつ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、すべてわれわれについてしるされている[事{こと}]を[行{おこな}]わなかったために、[主{しゅ}]はわれわれにむかって、[大{おお}]いなる[怒{いか}]りを[発{はっ}]しておられるからです」。", "14": "そこで[祭司{さいし}]ヒルキヤ、アヒカム、アクボル、シャパンおよびアサヤはシャルムの[妻{つま}]である[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]ホルダのもとへ[行{い}]った。シャルムはハルハスの[子{こ}]であるテクワの[子{こ}]で、[衣装{いしょう}]べやを[守{まも}]る[者{もの}]であった。その[時{とき}]ホルダはエルサレムの[下町{したまち}]に[住{す}]んでいた。[彼{かれ}]らがホルダに[告{つ}]げたので、", "15": "ホルダは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたがたをわたしにつかわした[人{ひと}]に[言{い}]いなさい。", "16": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われます、[見{み}]よ、わたしはユダの[王{おう}]が[読{よ}]んだあの[書物{しょもつ}]のすべての[言葉{ことば}]にしたがって、[災{わざわい}]をこの[所{ところ}]と、ここに[住{す}]んでいる[民{たみ}]に[下{くだ}]そうとしている。", "17": "[彼{かれ}]らがわたしを[捨{す}]てて[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたき、[自分{じぶん}]たちの[手{て}]で[作{つく}]ったもろもろの[物{もの}]をもって、わたしを[怒{いか}]らせたからである。それゆえ、わたしはこの[所{ところ}]にむかって[怒{いか}]りの[火{ひ}]を[発{はっ}]する。これは[消{き}]えることがないであろう』。", "18": "ただし[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねるために、あなたがたをつかわしたユダの[王{おう}]にはこう[言{い}]いなさい、『あなたが[聞{き}]いた[言葉{ことば}]についてイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、", "19": "あなたは、わたしがこの[所{ところ}]と、ここに[住{す}]んでいる[民{たみ}]にむかって、これは[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、のろいとなるであろうと[言{い}]うのを[聞{き}]いた[時{とき}]、[心{こころ}]に[悔{く}]い、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にへりくだり、[衣{ころも}]を[裂{さ}]いてわたしの[前{まえ}]に[泣{な}]いたゆえ、わたしもまたあなたの[言{い}]うことを[聞{き}]いたのであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "20": "それゆえ、[見{み}]よ、わたしはあなたを[先祖{せんぞ}]たちのもとに[集{あつ}]める。あなたは[安{やす}]らかに[墓{はか}]に[集{あつ}]められ、わたしがこの[所{ところ}]に[下{くだ}]すもろもろの[災{わざわい}]を[目{め}]に[見{み}]ることはないであろう』」。[彼{かれ}]らはこの[言葉{ことば}]を[王{おう}]に[持{も}]ち[帰{かえ}]った。" }, "23": { "1": "そこで[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわしてユダとエルサレムの[長老{ちょうろう}]たちをことごとく[集{あつ}]めた。", "2": "そして[王{おう}]はユダのもろもろの[人々{ひとびと}]と、エルサレムのすべての[住民{じゅうみん}]および[祭司{さいし}]、[預言者{よげんしゃ}]ならびに[大小{だいしょう}]のすべての[民{たみ}]を[従{したが}]えて[主{しゅ}]の[宮{みや}]にのぼり、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[見{み}]つかった[契約{けいやく}]の[書{しょ}]の[言葉{ことば}]をことごとく[彼{かれ}]らに[読{よ}]み[聞{き}]かせた。", "3": "[次{つ}]いで[王{おう}]は[柱{はしら}]のかたわらに[立{た}]って、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[契約{けいやく}]を[立{た}]て、[主{しゅ}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]み、[心{こころ}]をつくし[精神{せいしん}]をつくして、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めと、あかしと、[定{さだ}]めとを[守{まも}]り、この[書物{しょもつ}]にしるされているこの[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]を[行{おこな}]うことを[誓{ちか}]った。[民{たみ}]は[皆{みな}]その[契約{けいやく}]に[加{くわ}]わった。", "4": "こうして[王{おう}]は[大{だい}][祭司{さいし}]ヒルキヤと、それに[次{つ}]ぐ[祭司{さいし}]たちおよび[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]どもに[命{めい}]じて、[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]からバアルとアシラと[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]とのために[作{つく}]ったもろもろの[器{うつわ}]を[取{と}]り[出{だ}]させ、エルサレムの[外{そと}]のキデロンの[野{の}]でそれを[焼{や}]き、その[灰{はい}]をベテルに[持{も}]って[行{い}]かせた。", "5": "また、ユダの[町々{まちまち}]とエルサレムの[周囲{しゅうい}]にある[高{たか}]き[所{ところ}]で[香{こう}]をたくためにユダの[王{おう}]たちが[任命{にんめい}]した[祭司{さいし}]たちを[廃{はい}]し、またバアルと[日{ひ}]と[月{つき}]と[星宿{せいしゅく}]と[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]とに[香{こう}]をたく[者{もの}]どもをも[廃{はい}]した。", "6": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]からアシラ[像{ぞう}]を[取{と}]り[出{だ}]し、エルサレムの[外{そと}]のキデロン[川{かわ}]に[持{も}]って[行{い}]って、キデロン[川{かわ}]でそれを[焼{や}]き、それを[打{う}]ち[砕{くだ}]いて[粉{こな}]とし、その[粉{こな}]を[民{たみ}]の[墓{はか}]に[投{な}]げすてた。", "7": "また[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあった[神殿{しんでん}][男娼{だんしょう}]の[家{いえ}]をこわした。そこは[女{おんな}]たちがアシラ[像{ぞう}]のために[掛{か}]け[幕{まく}]を[織{お}]る[所{ところ}]であった。", "8": "[彼{かれ}]はまたユダの[町々{まちまち}]から[祭司{さいし}]をことごとく[召{め}]しよせ、また[祭司{さいし}]が[香{こう}]をたいたゲバからベエルシバまでの[高{たか}]き[所{ところ}]を[汚{けが}]し、また[門{もん}]にある[高{たか}]き[所{ところ}]をこわした。これらの[高{たか}]き[所{ところ}]は[町{まち}]のつかさヨシュアの[門{もん}]の[入口{いりぐち}]にあり、[町{まち}]の[門{もん}]にはいる[人{ひと}]の[左{ひだり}]にあった。", "9": "[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]たちはエルサレムで[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]にのぼることをしなかったが、その[兄弟{きょうだい}]たちのうちにあって[種{たね}][入{い}]れぬパンを[食{た}]べた。", "10": "[王{おう}]はまた、だれもそのむすこ[娘{むすめ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いて、モレクにささげ[物{もの}]とすることのないように、ベンヒンノムの[谷{たに}]にあるトペテを[汚{けが}]した。", "11": "またユダの[王{おう}]たちが[太陽{たいよう}]にささげて[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[門{もん}]に[置{お}]いた[馬{うま}]を、[境内{けいだい}]にある[侍従{じじゅう}]ナタンメレクのへやのかたわらに[移{うつ}]し、[太陽{たいよう}]の[車{くるま}]を[火{ひ}]で[焼{や}]いた。", "12": "また[王{おう}]はユダの[王{おう}]たちがアハズの[高殿{たかどの}]の[屋上{おくじょう}]に[造{つく}]った[祭壇{さいだん}]と、マナセが[主{しゅ}]の[宮{みや}]の二つの[庭{にわ}]に[造{つく}]った[祭壇{さいだん}]とをこわして、それを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、[砕{くだ}]けたものをキデロン[川{かわ}]に[投{な}]げすてた。", "13": "また[王{おう}]はイスラエルの[王{おう}]ソロモンが[昔{むかし}]シドンびとの[憎{にく}]むべき[者{もの}]アシタロテと、モアブびとの[憎{にく}]むべき[者{もの}]ケモシと、アンモンの[人々{ひとびと}]の[憎{にく}]むべき[者{もの}]ミルコムのためにエルサレムの[東{ひがし}]、[滅亡{めつぼう}]の[山{やま}]の[南{みなみ}]に[築{きず}]いた[高{たか}]き[所{ところ}]を[汚{けが}]した。", "14": "またもろもろの[石柱{せきちゅう}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]き、アシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、[人{ひと}]の[骨{ほね}]をもってその[所{ところ}]を[満{み}]たした。", "15": "また、ベテルにある[祭壇{さいだん}]と、イスラエルに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させたネバテの[子{こ}]ヤラベアムが[造{つく}]った[高{たか}]き[所{ところ}]、すなわちその[祭壇{さいだん}]と[高{たか}]き[所{ところ}]とを[彼{かれ}]はこわし、その[石{いし}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]いて[粉{こな}]とし、かつアシラ[像{ぞう}]を[焼{や}]いた。", "16": "そしてヨシヤは[身{み}]をめぐらして[山{やま}]に[墓{はか}]のあるのを[見{み}]、[人{ひと}]をつかわしてその[墓{はか}]から[骨{ほね}]を[取{と}]らせ、それをその[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いて、それを[汚{けが}]した。[昔{むかし}]、[神{かみ}]の[人{ひと}]が[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]としてこの[事{こと}]を[呼{よ}]ばわり[告{つ}]げたが、そのとおりになった。", "17": "その[時{とき}]ヨシヤは「あそこに[見{み}]える[石碑{せきひ}]は[何{なに}]か」と[尋{たず}]ねた。[町{まち}]の[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]に「あれはあなたがベテルの[祭壇{さいだん}]に[対{たい}]して[行{おこな}]われたこれらの[事{こと}]を、ユダからきて[預言{よげん}]した[神{かみ}]の[人{ひと}]の[墓{はか}]です」と[言{い}]ったので、", "18": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「そのままにして[置{お}]きなさい。だれもその[骨{ほね}]を[移{うつ}]してはならない」。それでその[骨{ほね}]と、サマリヤからきた[預言者{よげんしゃ}]の[骨{ほね}]には[手{て}]をつけなかった。", "19": "またイスラエルの[王{おう}]たちがサマリヤの[町々{まちまち}]に[造{つく}]って、[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた[高{たか}]き[所{ところ}]の[家{いえ}]も[皆{みな}]ヨシヤは[取{と}]り[除{のぞ}]いて、[彼{かれ}]がすべてベテルに[行{い}]ったようにこれに[行{い}]った。", "20": "[彼{かれ}]はまた、そこにあった[高{たか}]き[所{ところ}]の[祭司{さいし}]たちを[皆{みな}][祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[殺{ころ}]し、[人{ひと}]の[骨{ほね}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]いた。こうして[彼{かれ}]はエルサレムに[帰{かえ}]った。", "21": "そして[王{おう}]はすべての[民{たみ}]に[命{めい}]じて、「あなたがたはこの[契約{けいやく}]の[書{しょ}]にしるされているように、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[執{と}]り[行{おこな}]いなさい」と[言{い}]った。", "22": "さばきづかさがイスラエルをさばいた[日{ひ}]からこのかた、またイスラエルの[王{おう}]たちとユダの[王{おう}]たちの[世{よ}]にも、このような[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[執{と}]り[行{おこな}]ったことはなかったが、", "23": "ヨシヤ[王{おう}]の[第{だい}]十八[年{ねん}]に、エルサレムでこの[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[主{しゅ}]に[執{と}]り[行{おこな}]ったのである。", "24": "ヨシヤはまた[祭司{さいし}]ヒルキヤが[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[見{み}]つけた[書物{しょもつ}]にしるされている[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を[確実{かくじつ}]に[行{おこな}]うために、[口寄{くちよ}]せと[占{うらな}]い[師{し}]と、テラピムと[偶像{ぐうぞう}]およびユダの[地{ち}]とエルサレムに[見{み}]られるもろもろの[憎{にく}]むべき[者{もの}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いた。", "25": "ヨシヤのように[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[力{ちから}]をつくしてモーセのすべての[律法{りっぽう}]にしたがい、[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たよ}]んだ[王{おう}]はヨシヤの[先{さき}]にはなく、またその[後{のち}]にも[彼{かれ}]のような[者{もの}]は[起{おこ}]らなかった。", "26": "けれども[主{しゅ}]はなおユダにむかって[発{はっ}]せられた[激{はげ}]しい[大{おお}]いなる[怒{いか}]りをやめられなかった。これはマナセがもろもろの[腹{はら}]だたしい[行{おこな}]いをもって[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたためである。", "27": "それゆえ[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはイスラエルを[移{うつ}]したように、ユダをもわたしの[目{め}]の[前{まえ}]から[移{うつ}]し、わたしが[選{えら}]んだこのエルサレムの[町{まち}]と、わたしの[名{な}]をそこに[置{お}]こうと[言{い}]ったこの[宮{みや}]とを[捨{す}]てるであろう」。", "28": "ヨシヤのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]が[行{い}]ったすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "29": "ヨシヤの[世{よ}]にエジプトの[王{おう}]パロ・ネコが、アッスリヤの[王{おう}]のところへ[行{い}]こうと、ユフラテ[川{かわ}]をさして[上{のぼ}]ってきたので、ヨシヤ[王{おう}]は[彼{かれ}]を[迎{むか}]え[撃{う}]とうと[出{で}]て[行{い}]ったが、パロ・ネコは[彼{かれ}]を[見{み}]るや、メギドにおいて[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。", "30": "その[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]の[死体{したい}]を[車{くるま}]に[載{の}]せ、メギドからエルサレムに[運{はこ}]んで[彼{かれ}]の[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]った。[国{くに}]の[民{たみ}]はヨシヤの[子{こ}]エホアハズを[立{た}]て、[彼{かれ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、[王{おう}]として[父{ちち}]に[代{かわ}]らせた。", "31": "エホアハズは[王{おう}]となった[時{とき}]二十三[歳{さい}]で、エルサレムで三か[月{げつ}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はリブナのエレミヤの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をハムタルといった。", "32": "エホアハズは[先祖{せんぞ}]たちがすべて[行{い}]ったように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]ったが、", "33": "パロ・ネコは[彼{かれ}]をハマテの[地{ち}]のリブラにつないで[置{お}]いて、エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めることができないようにした。また[銀{ぎん}]百タラントと[金{きん}]一タラントのみつぎを[国{くに}]に[課{か}]した。", "34": "そしてパロ・ネコはヨシヤの[子{こ}]エリアキムを[父{ちち}]ヨシヤに[代{かわ}]って[王{おう}]とならせ、[名{な}]をエホヤキムと[改{あらた}]め、エホアハズをエジプトへ[引{ひ}]いて[行{い}]った。エホアハズはエジプトへ[行{い}]ってそこで[死{し}]んだ。", "35": "エホヤキムは[金銀{きんぎん}]をパロに[送{おく}]った。しかし[彼{かれ}]はパロの[命{いのち}]に[従{したが}]って[金{かね}]を[送{おく}]るために[国{くに}]に[税{ぜい}]を[課{か}]し、[国{くに}]の[民{たみ}]おのおのからその[課税{かぜい}]にしたがって[金銀{きんぎん}]をきびしく[取{と}]り[立{た}]てて、それをパロ・ネコに[送{おく}]った。", "36": "エホヤキムは二十五[歳{さい}]で[王{おう}]となり、エルサレムで十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はルマのペダヤの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をゼビダといった。", "37": "エホヤキムは[先祖{せんぞ}]たちがすべて[行{い}]ったように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。" }, "24": { "1": "エホヤキムの[世{よ}]にバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが[上{のぼ}]ってきたので、エホヤキムは[彼{かれ}]に[隷属{れいぞく}]して三[年{ねん}]を[経{へ}]たが、ついに[翻{ひるがえ}]って[彼{かれ}]にそむいた。", "2": "[主{しゅ}]はカルデヤびとの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]、スリヤびとの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]、モアブびとの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]、アンモンびとの[略奪{りゃくだつ}][隊{たい}]をつかわしてエホヤキムを[攻{せ}]められた。すなわちユダを[攻{せ}]め、これを[滅{ほろ}]ぼすために[彼{かれ}]らをつかわされた。[主{しゅ}]がそのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによって[語{かた}]られた[言葉{ことば}]のとおりである。", "3": "これは[全{まった}]く[主{しゅ}]の[命{いのち}]によってユダに[臨{のぞ}]んだもので、ユダを[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]から[払{はら}]い[除{のぞ}]くためであった。すなわちマナセがすべておこなったその[罪{つみ}]のため、", "4": "また[彼{かれ}]が[罪{つみ}]なき[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]し、[罪{つみ}]なき[人{ひと}]の[血{ち}]をエルサレムに[満{み}]たしたためであって、[主{しゅ}]はその[罪{つみ}]をゆるそうとはされなかった。", "5": "エホヤキムのその[他{た}]の[事績{じせき}]と、[彼{かれ}]がおこなったすべての[事{こと}]は、ユダの[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "6": "エホヤキムは[先祖{せんぞ}]たちとともに[眠{ねむ}]り、その[子{こ}]エホヤキンが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "7": "エジプトの[王{おう}]は[再{ふたた}]びその[国{くに}]から[出{で}]てこなかった。バビロンの[王{おう}]がエジプトの[川{かわ}]からユフラテ[川{かわ}]まで、すべてエジプトの[王{おう}]に[属{ぞく}]するものを[取{と}]ったからである。", "8": "エホヤキンは[王{おう}]となった[時{とき}]十八[歳{さい}]で、エルサレムで三か[月{げつ}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はエルサレムのエルナタンの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をネホシタといった。", "9": "エホヤキンはすべてその[父{ちち}]がおこなったように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "10": "そのころ、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルの[家来{けらい}]たちはエルサレムに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、[町{まち}]を[囲{かこ}]んだ。", "11": "その[家来{けらい}]たちが[町{まち}]を[囲{かこ}]んでいたとき、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルもまた[町{まち}]に[攻{せ}]めてきた。", "12": "ユダの[王{おう}]エホヤキンはその[母{はは}]、その[家来{けらい}]、そのつかさたち、および[侍従{じじゅう}]たちと[共{とも}]に[出{で}]て、バビロンの[王{おう}]に[降服{こうふく}]したので、バビロンの[王{おう}]は[彼{かれ}]を[捕虜{ほりょ}]とした。これはネブカデネザルの[治世{ちせい}]の[第{だい}]八[年{ねん}]であった。", "13": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]のもろもろの[宝物{ほうもつ}]および[王{おう}]の[家{いえ}]の[宝物{ほうもつ}]をことごとく[持{も}]ち[出{だ}]し、イスラエルの[王{おう}]ソロモンが[造{つく}]って[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]に[置{お}]いたもろもろの[金{きん}]の[器{うつわ}]を[切{き}]りこわした。[主{しゅ}]が[言{い}]われたとおりである。", "14": "[彼{かれ}]はまたエルサレムのすべての[市民{しみん}]、およびすべてのつかさとすべての[勇士{ゆうし}]、ならびにすべての[木工{もっこう}]と[鍛冶{かじ}]一万[人{にん}]を[捕{とら}]えて[行{い}]った。[残{のこ}]った[者{もの}]は[国{くに}]の[民{たみ}]の[貧{まず}]しい[者{もの}]のみであった。", "15": "さらに[彼{かれ}]はエホヤキンをバビロンに[捕{とら}]えて[行{い}]き、また[王{おう}]の[母{はは}]、[王{おう}]の[妻{つま}]たち、および[侍従{じじゅう}]と[国{くに}]のうちのおもな[人々{ひとびと}]をも、エルサレムからバビロンへ[捕{とら}]えて[行{い}]った。", "16": "またバビロンの[王{おう}]はすべて[勇敢{ゆうかん}]な[者{もの}]七千[人{にん}]、[木工{もっこう}]と[鍛冶{かじ}]一千[人{にん}]ならびに[強{つよ}]くて[良{よ}]く[戦{たたか}]う[者{もの}]をみな[捕{とら}]えてバビロンへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "17": "そしてバビロンの[王{おう}]はエホヤキンの[父{ちち}]の[兄弟{きょうだい}]マッタニヤを[王{おう}]としてエホヤキンに[代{か}]え、[名{な}]をゼデキヤと[改{あらた}]めた。", "18": "ゼデキヤは二十一[歳{さい}]で[王{おう}]となり、エルサレムで十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]はリブナのエレミヤの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をハムタルといった。", "19": "ゼデキヤはすべてエホヤキムがおこなったように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "20": "エルサレムとユダにこのような[事{こと}]の[起{た}]ったのは[主{しゅ}]の[怒{いか}]りによるので、[主{しゅ}]はついに[彼{かれ}]らをみ[前{まえ}]から[払{はら}]いすてられた。さてゼデキヤはバビロンの[王{おう}]にそむいた。" }, "25": { "1": "そこでゼデキヤの[治世{ちせい}]の[第{だい}]九[年{ねん}]の十[月{がつ}]十[日{か}]に、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルはもろもろの[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]い、エルサレムにきて、これにむかって[陣{じん}]を[張{は}]り、[周囲{しゅうい}]にとりでを[築{きず}]いてこれを[攻{せ}]めた。", "2": "こうして[町{まち}]は[囲{かこ}]まれて、ゼデキヤ[王{おう}]の[第{だい}]十一[年{ねん}]にまで[及{およ}]んだが、", "3": "その四[月{がつ}]九[日{か}]になって、[町{まち}]のうちにききんが[激{はげ}]しくなり、その[地{ち}]の[民{たみ}]に[食物{しょくもつ}]がなくなった。", "4": "[町{まち}]の[一角{いっかく}]がついに[破{やぶ}]れたので、[王{おう}]はすべての[兵士{へいし}]とともに、[王{おう}]の[園{その}]のかたわらにある二つの[城壁{じょうへき}]のあいだの[門{もん}]の[道{みち}]から[夜{よる}]のうちに[逃{に}]げ[出{だ}]して、カルデヤびとが[町{まち}]を[囲{かこ}]んでいる[間{あいだ}]に、アラバの[方{ほう}]へ[落{お}]ち[延{の}]びた。", "5": "しかしカルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]は[王{おう}]を[追{お}]い、エリコの[平地{へいち}]で[彼{かれ}]に[追{お}]いついた。[彼{かれ}]の[軍勢{ぐんぜい}]はみな[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[散{ち}]り[去{さ}]ったので、", "6": "カルデヤびとは[王{おう}]を[捕{とら}]え、[彼{かれ}]をリブラにいるバビロンの[王{おう}]のもとへ[引{ひ}]いていって[彼{かれ}]の[罪{つみ}]を[定{さだ}]め、", "7": "ゼデキヤの[子{こ}]たちをゼデキヤの[目{め}]の[前{まえ}]で[殺{ころ}]し、ゼデキヤの[目{め}]をえぐり、[足{あし}]かせをかけてバビロンへ[連{つ}]れて[行{い}]った。", "8": "バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルの[第{だい}]十九[年{ねん}]の五[月{ごがつ}][七日{なぬか}]に、バビロンの[王{おう}]の[臣{しん}]、[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンがエルサレムにきて、", "9": "[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]とエルサレムのすべての[家{いえ}]を[焼{や}]いた。すなわち[火{ひ}]をもってすべての[大{おお}]きな[家{いえ}]を[焼{や}]いた。", "10": "また[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]と[共{とも}]にいたカルデヤびとのすべての[軍勢{ぐんぜい}]はエルサレムの[周囲{しゅうい}]の[城壁{じょうへき}]を[破壊{はかい}]した。", "11": "そして[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは、[町{まち}]に[残{のこ}]された[民{たみ}]およびバビロン[王{おう}]に[降服{こうふく}]した[者{もの}]と[残{のこ}]りの[群衆{ぐんしゅう}]を[捕{とら}]え[移{うつ}]した。", "12": "ただし[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]はその[地{ち}]の[貧{まず}]しい[者{もの}]を[残{のこ}]して、ぶどうを[作{つく}]る[者{もの}]とし、[農夫{のうふ}]とした。", "13": "カルデヤびとはまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[青銅{せいどう}]の[柱{はしら}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[洗盤{せんばん}]の[台{だい}]と、[青銅{せいどう}]の[海{うみ}]を[砕{くだ}]いて、その[青銅{せいどう}]をバビロンに[運{はこ}]び、", "14": "またつぼと、[十能{じゅうのう}]と、[心切{しんき}]りばさみと、[香{こう}]を[盛{も}]る[皿{さら}]およびすべて[神殿{しんでん}]の[務{つとめ}]に[用{もち}]いる[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]、", "15": "また[心取{しんと}]り[皿{ざら}]と[鉢{はち}]を[取{と}]り[去{さ}]った。[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]はまた[金{きん}]で[作{つく}]った[物{もの}]と[銀{ぎん}]で[作{つく}]った[物{もの}]を[取{と}]り[去{さ}]った。", "16": "ソロモンが[主{しゅ}]の[宮{みや}]のために[造{つく}]った二つの[柱{はしら}]と、一つの[海{うみ}]と[洗盤{せんばん}]の[台{だい}]など、これらのもろもろの[器{うつわ}]の[青銅{せいどう}]の[重{おも}]さは[量{はか}]ることができなかった。", "17": "一つの[柱{はしら}]の[高{たか}]さは十八キュビトで、その[上{うえ}]に[青銅{せいどう}]の[柱頭{ちゅうとう}]があり、[柱頭{ちゅうとう}]の[高{たか}]さは三キュビトで、[柱頭{ちゅうとう}]の[周囲{しゅうい}]に[網{あみ}][細工{さいく}]とざくろがあって、みな[青銅{せいどう}]であった。[他{た}]の[柱{はしら}]もその[網{あみ}][細工{さいく}]もこれと[同{おな}]じであった。", "18": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]は[祭司{さいし}][長{ちょう}]セラヤと[次席{じせき}]の[祭司{さいし}]ゼパニヤと三[人{にん}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]を[捕{とら}]え、", "19": "また[兵士{へいし}]をつかさどるひとりの[役人{やくにん}]と、[王{おう}]の[前{まえ}]にはべる[者{もの}]のうち、[町{まち}]で[見{み}]つかった[者{もの}]五[人{にん}]と、その[地{ち}]の[民{たみ}]を[募{つの}]った[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]の[書記官{しょきかん}]と、[町{まち}]で[見{み}]つかったその[地{ち}]の[民{たみ}]六十[人{にん}]を[町{まち}]から[捕{とら}]え[去{さ}]った。", "20": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは[彼{かれ}]らを[捕{とら}]えて、リブラにいるバビロンの[王{おう}]のもとへ[連{つ}]れて[行{い}]ったので、", "21": "バビロンの[王{おう}]はハマテの[地{ち}]のリブラで[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。このようにしてユダはその[地{ち}]から[捕{とら}]え[移{うつ}]された。", "22": "さてバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルはユダの[地{ち}]に[残{のこ}]してとどまらせた[民{たみ}]の[上{うえ}]に、シャパンの[子{こ}]アヒカムの[子{こ}]であるゲダリヤを[立{た}]てて[総督{そうとく}]とした。", "23": "[時{とき}]に[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちおよびその[部下{ぶか}]の[人々{ひとびと}]は、バビロンの[王{おう}]がゲダリヤを[総督{そうとく}]としたことを[聞{き}]いて、ミヅパにいるゲダリヤのもとにきた。すなわちネタニヤの[子{こ}]イシマエル、カレヤの[子{こ}]ヨハナン、ネトパびとタンホメテの[子{こ}]セラヤ、マアカびとの[子{こ}]ヤザニヤおよびその[部下{ぶか}]の[人々{ひとびと}]がゲダリヤのもとにきた。", "24": "ゲダリヤは[彼{かれ}]らとその[部下{ぶか}]の[人々{ひとびと}]に[誓{ちか}]って[言{い}]った、「あなたがたはカルデヤびとのしもべとなることを[恐{おそ}]れてはならない。この[地{ち}]に[住{す}]んで、バビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]えなさい。そうすればあなたがたは[幸福{こうふく}]を[得{え}]るでしょう」。", "25": "ところが七[月{がつ}]になって、[王{おう}]の[血統{けっとう}]のエリシャマの[子{こ}]であるネタニヤの[子{こ}]イシマエルは十[人{にん}]の[者{もの}]と[共{とも}]にきて、ゲダリヤを[撃{う}]ち[殺{ころ}]し、また[彼{かれ}]と[共{とも}]にミヅパにいたユダヤ[人{ひと}]と、カルデヤびとを[殺{ころ}]した。", "26": "そのため、[大小{だいしょう}]の[民{たみ}]および[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちは、みな[立{た}]ってエジプトへ[行{い}]った。[彼{かれ}]らはカルデヤびとを[恐{おそ}]れたからである。", "27": "ユダの[王{おう}]エホヤキンが[捕{とら}]え[移{うつ}]されて[後{のち}]三十七[年{ねん}]の十二[月{がつ}]二十七[日{にち}]、すなわちバビロンの[王{おう}]エビルメロダクの[治世{ちせい}]の[第{だい}]一[年{ねん}]に、[王{おう}]はユダの[王{おう}]エホヤキンを[獄屋{ごくや}]から[出{だ}]して", "28": "ねんごろに[彼{かれ}]を[慰{なぐさ}]め、その[位{くらい}]を[彼{かれ}]と[共{とも}]にバビロンにいる[王{おう}]たちの[位{くらい}]よりも[高{たか}]くした。", "29": "こうしてエホヤキンはその[獄屋{ごくや}]の[衣{ころも}]を[脱{ぬ}]ぎ、[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[常{つね}]に[王{おう}]の[前{まえ}]で[食事{しょくじ}]した。", "30": "[彼{かれ}]は[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、たえず[日々{ひび}]の[分{ぶん}]を[王{おう}]から[賜{たま}]わって、その[食物{しょくもつ}]とした。" } }, "1chr": { "1": { "1": "アダム、セツ、エノス、", "2": "ケナン、マハラレル、ヤレド、", "3": "エノク、メトセラ、ラメク、", "4": "ノア、セム、ハム、ヤペテ。", "5": "ヤペテの[子{こ}]らはゴメル、マゴグ、マダイ、ヤワン、トバル、メセク、テラス。", "6": "ゴメルの[子{こ}]らはアシケナズ、デパテ、トガルマ。", "7": "ヤワンの[子{こ}]らはエリシャ、タルシシ、キッテム、ロダニム。", "8": "ハムの[子{こ}]らはクシ、エジプト、プテ、カナン。", "9": "クシの[子{こ}]らはセバ、ハビラ、サブタ、ラアマ、サブテカ。ラアマの[子{こ}]らはシバとデダン。", "10": "クシはニムロデを[生{う}]んだ。ニムロデは[初{はじ}]めて[世{よ}]の[権力{けんりょく}]ある[者{もの}]となった。", "11": "エジプトはルデびと、アナムびと、レハブびと、ナフトびと、", "12": "パテロスびと、カスルびと、カフトルびとを[生{う}]んだ。カフトルびとからペリシテびとが[出{で}]た。", "13": "カナンは[長子{ちょうし}]シドンとヘテを[生{う}]んだ。", "14": "またエブスびと、アモリびと、ギルガシびと、", "15": "ヒビびと、アルキびと、セニびと、", "16": "アルワデびと、ゼマリびと、ハマテびとを[生{う}]んだ。", "17": "セムの[子{こ}]らはエラム、アシュル、アルパクサデ、ルデ、アラム、ウズ、ホル、ゲテル、メセクである。", "18": "アルパクサデはシラを[生{う}]み、シラはエベルを[生{う}]んだ。", "19": "エベルにふたりの[子{こ}]が[生{うま}]れた。ひとりの[名{な}]はペレグ――[彼{かれ}]の[代{よ}]に[地{ち}]の[民{たみ}]が[散{ち}]り[分{わか}]れたからである――その[弟{おとうと}]の[名{な}]はヨクタンといった。", "20": "ヨクタンはアルモダデ、シャレフ、ハザル・マウテ、エラ、", "21": "ハドラム、ウザル、デクラ、", "22": "エバル、アビマエル、シバ、", "23": "オフル、ハビラ、ヨバブを[生{う}]んだ。これらはみなヨクタンの[子{こ}]である。", "24": "セム、アルパクサデ、シラ、", "25": "エベル、ペレグ、リウ、", "26": "セルグ、ナホル、テラ、", "27": "アブラムすなわちアブラハムである。", "28": "アブラハムの[子{こ}]らはイサクとイシマエルである。", "29": "[彼{かれ}]らの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。イシマエルの[長子{ちょうし}]はネバヨテ、[次{つぎ}]はケダル、アデビエル、ミブサム、", "30": "ミシマ、ドマ、マッサ、ハダデ、テマ、", "31": "エトル、ネフシ、ケデマ。これらはイシマエルの[子孫{しそん}]である。", "32": "アブラハムのそばめケトラの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。[彼女{かのじょ}]はジムラン、ヨクシャン、メダン、ミデアン、イシバク、シュワを[産{う}]んだ。ヨクシャンの[子{こ}]らはシバとデダンである。", "33": "ミデアンの[子{こ}]らはエパ、エペル、ヘノク、アビダ、エルダア。これらはみなケトラの[子孫{しそん}]である。", "34": "アブラハムはイサクを[生{う}]んだ。イサクの[子{こ}]らはエサウとイスラエル。", "35": "エサウの[子{こ}]らはエリパズ、リウエル、エウシ、ヤラム、コラ。", "36": "エリパズの[子{こ}]らはテマン、オマル、ゼピ、ガタム、ケナズ、テムナ、アマレク。", "37": "リウエルの[子{こ}]らはナハテ、ゼラ、シャンマ、ミッザ。", "38": "セイルの[子{こ}]らはロタン、ショバル、ヂベオン、アナ、デション、エゼル、デシャン。", "39": "ロタンの[子{こ}]らはホリとホマム。ロタンの[妹{いもうと}]はテムナ。", "40": "ショバルの[子{こ}]らはアルヤン、マナハテ、エバル、シピ、オナム。ヂベオンの[子{こ}]らはアヤとアナ。", "41": "アナの[子{こ}]はデション。デションの[子{こ}]らはハムラン、エシバン、イテラン、ケラン。", "42": "エゼルの[子{こ}]らはビルハン、ザワン、ヤカン。デシャンの[子{こ}]らはウズとアラン。", "43": "イスラエルの[人々{ひとびと}]を[治{おさ}]める[王{おう}]がまだなかった[時{とき}]、エドムの[地{ち}]を[治{おさ}]めた[王{おう}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。ベオルの[子{こ}]ベラ。その[都{みやこ}]の[名{な}]はデナバといった。", "44": "ベラが[死{し}]んで、ボズラのゼラの[子{こ}]ヨバブが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "45": "ヨバブが[死{し}]んで、テマンびとの[地{ち}]のホシャムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "46": "ホシャムが[死{し}]んで、ベダテの[子{こ}]ハダデが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。[彼{かれ}]はモアブの[野{の}]でミデアンを[撃{う}]った。[彼{かれ}]の[都{みやこ}]の[名{な}]はアビテといった。", "47": "ハダデが[死{し}]んで、マスレカのサムラが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "48": "サムラが[死{し}]んで、ユフラテ[川{かわ}]のほとりのレホボテのサウルが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "49": "サウルが[死{し}]んで、アクボルの[子{こ}]バアル・ハナンが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "50": "バアル・ハナンが[死{し}]んで、ハダデが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。[彼{かれ}]の[都{みやこ}]の[名{な}]はパイといった。[彼{かれ}]の[妻{つま}]はマテレデの[娘{むすめ}]であって、[名{な}]をメヘタベルといった。マテレデはメザハブの[娘{むすめ}]である。", "51": "ハダデも[死{し}]んだ。エドムの[族長{ぞくちょう}]は、テムナ[侯{こう}]、アルヤ[侯{こう}]、エテテ[侯{こう}]、", "52": "アホリバマ[侯{こう}]、エラ[侯{こう}]、ピノン[侯{こう}]、", "53": "ケナズ[侯{こう}]、テマン[侯{こう}]、ミブザル[侯{こう}]、", "54": "マグデエル[侯{こう}]、イラム[侯{こう}]。これらはエドムの[族長{ぞくちょう}]である。" }, "2": { "1": "イスラエルの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。ルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン、", "2": "ダン、ヨセフ、ベニヤミン、ナフタリ、ガド、アセル。", "3": "ユダの[子{こ}]らはエル、オナン、シラである。この三[人{にん}]はカナンの[女{おんな}]バテシュアがユダによって[産{う}]んだ[者{もの}]である。ユダの[長子{ちょうし}]エルは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]ったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]された。", "4": "ユダの[嫁{よめ}]タマルはユダによってペレヅとゼラを[産{う}]んだ。ユダの[子{こ}]らは[合{あ}]わせて五[人{にん}]である。", "5": "ペレヅの[子{こ}]らはヘヅロンとハムル。", "6": "ゼラの[子{こ}]らはジムリ、エタン、ヘマン、カルコル、ダラで、[合{あ}]わせて五[人{にん}]である。", "7": "カルミの[子{こ}]はアカル。アカルは[奉納物{ほうのうぶつ}]について[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、イスラエルを[悩{なや}]ました[者{もの}]である。", "8": "エタンの[子{こ}]はアザリヤである。", "9": "ヘヅロンに[生{うま}]れた[子{こ}]らはエラメル、ラム、ケルバイである。", "10": "ラムはアミナダブを[生{う}]み、アミナダブはユダの[子孫{しそん}]のつかさナションを[生{う}]んだ。", "11": "ナションはサルマを[生{う}]み、サルマはボアズを[生{う}]み、", "12": "ボアズはオベデを[生{う}]み、オベデはエッサイを[生{う}]んだ。", "13": "エッサイは[長子{ちょうし}]エリアブ、[次{つぎ}]にアビナダブ、[第{だい}]三にシメア、", "14": "[第{だい}]四にネタンエル、[第{だい}]五にラダイ、", "15": "[第{だい}]六にオゼム、[第{だい}]七にダビデを[生{う}]んだ。", "16": "[彼{かれ}]らの[姉妹{しまい}]はゼルヤとアビガイルである。ゼルヤの[産{う}]んだ[子{こ}]はアビシャイ、ヨアブ、アサヘルの三[人{にん}]である。", "17": "アビガイルはアマサを[産{う}]んだ。アマサの[父{ちち}]はイシマエルびとエテルである。", "18": "ヘヅロンの[子{こ}]カレブはその[妻{つま}]アズバおよびエリオテによって[子{こ}]をもうけた。その[子{こ}]らはエシル、ショバブ、アルドンである。", "19": "カレブはアズバが[死{し}]んだのでエフラタをめとった。エフラタはカレブによってホルを[産{う}]んだ。", "20": "ホルはウリを[生{う}]み、ウリはベザレルを[生{う}]んだ。", "21": "そののちヘヅロンはギレアデの[父{ちち}]マキルの[娘{むすめ}]の[所{ところ}]にはいった。[彼{かれ}]が[彼女{かのじょ}]をめとったときは六十[歳{さい}]であった。[彼女{かのじょ}]はヘヅロンによってセグブを[産{う}]んだ。", "22": "セグブはヤイルを[生{う}]んだ。ヤイルはギレアデの[地{ち}]に二十三の[町{まち}]をもっていた。", "23": "しかしゲシュルとアラムは[彼{かれ}]らからハボテ・ヤイルおよびケナテとその[村里{むらざと}]など[合{あ}]わせて六十の[町{まち}]を[取{と}]った。これらはみなギレアデの[父{ちち}]マキルの[子孫{しそん}]であった。", "24": "ヘヅロンが[死{し}]んだのち、カレブは[父{ちち}]ヘヅロンの[妻{つま}]エフラタの[所{ところ}]にはいった。[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]にテコアの[父{ちち}]アシュルを[産{う}]んだ。", "25": "ヘヅロンの[長子{ちょうし}]エラメルの[子{こ}]らは[長子{ちょうし}]ラム、[次{つぎ}]はブナ、オレン、オゼム、アヒヤである。", "26": "エラメルはまたほかの[妻{つま}]をもっていた。[名{な}]をアタラといって、オナムの[母{はは}]である。", "27": "エラメルの[長子{ちょうし}]ラムの[子{こ}]らはマアツ、ヤミン、エケルである。", "28": "オナムの[子{こ}]らはシャンマイとヤダである。シャンマイの[子{こ}]らはナダブとアビシュルである。", "29": "アビシュルの[妻{つま}]の[名{な}]はアビハイルといって、アバンとモリデを[産{う}]んだ。", "30": "ナダブの[子{こ}]らはセレデとアッパイムである。セレデは[子{こ}]をもたずに[死{し}]んだ。", "31": "アッパイムの[子{こ}]はイシ、イシの[子{こ}]はセシャン、セシャンの[子{こ}]はアヘライである。", "32": "シャンマイの[兄弟{きょうだい}]ヤダの[子{こ}]らはエテルとヨナタンである。エテルは[子{こ}]をもたずに[死{し}]んだ。", "33": "ヨナタンの[子{こ}]らはペレテとザザである。[以上{いじょう}]はエラメルの[子孫{しそん}]である。", "34": "セシャンには[男{おとこ}]の[子{こ}]はなく、ただ[女{おんな}]の[子{こ}]のみであったが、[彼{かれ}]はヤルハと[呼{よ}]ぶエジプトびとの[奴隷{どれい}]をもっていたので、", "35": "セシャンは[娘{むすめ}]を[奴隷{どれい}]ヤルハに[与{あた}]えてその[妻{つま}]とさせた。[彼女{かのじょ}]はヤルハによってアッタイを[産{う}]んだ。", "36": "アッタイはナタンを[生{う}]み、ナタンはザバデを[生{う}]み、", "37": "ザバデはエフラルを[生{う}]み、エフラルはオベデを[生{う}]み、", "38": "オベデはエヒウを[生{う}]み、エヒウはアザリヤを[生{う}]み、", "39": "アザリヤはヘレヅを[生{う}]み、ヘレヅはエレアサを[生{う}]み、", "40": "エレアサはシスマイを[生{う}]み、シスマイはシャルムを[生{う}]み、", "41": "シャルムはエカミヤを[生{う}]み、エカミヤはエリシャマを[生{う}]んだ。", "42": "エラメルの[兄弟{きょうだい}]であるカレブの[子{こ}]らは[長子{ちょうし}]をマレシャといってジフの[父{ちち}]である。マレシャの[子{こ}]はヘブロン。", "43": "ヘブロンの[子{こ}]らはコラ、タップア、レケム、シマである。", "44": "シマはラハムを[生{う}]んだ。ラハムはヨルカムの[父{ちち}]である。またレケムはシャンマイを[生{う}]んだ。", "45": "シャンマイの[子{こ}]はマオン。マオンはベテヅルの[父{ちち}]である。", "46": "カレブのそばめエパはハラン、モザ、ガゼズを[産{う}]んだ。ハランはガゼズを[生{う}]んだ。", "47": "エダイの[子{こ}]らはレゲム、ヨタム、ゲシャン、ペレテ、エパ、シャフである。", "48": "カレブのそばめマアカはシベルとテルハナを[産{う}]み、", "49": "またマデマンナの[父{ちち}]シャフおよびマクベナとギベアの[父{ちち}]シワを[産{う}]んだ。カレブの[娘{むすめ}]はアクサである。", "50": "これらはカレブの[子孫{しそん}]であった。エフラタの[長子{ちょうし}]ホルの[子{こ}]らはキリアテ・ヤリムの[父{ちち}]ショバル、", "51": "ベツレヘムの[父{ちち}]サルマおよびベテガデルの[父{ちち}]ハレフである。", "52": "キリアテ・ヤリムの[父{ちち}]ショバル[子{こ}]らはハロエとメヌコテびとの[半{なか}]ばである。", "53": "キリアテ・ヤリムの[氏族{しぞく}]はイテルびと、プテびと、シュマびと、ミシラびとであって、これらからザレアびとおよびエシタオルびとが[出{で}]た。", "54": "サルマの[子{こ}]らはベツレヘム、ネトパびと、アタロテ・ベテ・ヨアブ、マナハテびとの[半{なか}]ばおよびゾリびとである。", "55": "またヤベヅに[住{す}]んでいた[書記{しょき}]の[氏族{しぞく}]テラテびと、シメアテびと、スカテびとである。これらはケニびとであってレカブの[家{いえ}]の[先祖{せんぞ}]ハマテから[出{で}]た[者{もの}]である。" }, "3": { "1": "ヘブロンで[生{うま}]れたダビデの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。[長子{ちょうし}]はアムノンでエズレルびとアヒノアムから[生{うま}]れ、[次{つぎ}]はダニエルでカルメルびとアビガイルから[生{うま}]れ、", "2": "[第{だい}]三はアブサロムでゲシュルの[王{おう}]タルマイの[娘{むすめ}]マアカの[産{う}]んだ[子{こ}]、[第{だい}]四はアドニヤでハギテの[産{う}]んだ[子{こ}]、", "3": "[第{だい}]五はシパテヤでアビタルから[生{うま}]れ、[第{だい}]六はイテレアムで、[彼{かれ}]の[妻{つま}]エグラから[生{うま}]れた。", "4": "この六[人{にん}]はヘブロンで[彼{かれ}]に[生{うま}]れた。ダビデがそこで[王{おう}]となっていたのは七[年{ねん}]六か[月{げつ}]、エルサレムで[王{おう}]となっていたのは三十三[年{ねん}]であった。", "5": "エルサレムで[生{うま}]れたものは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちシメア、ショバブ、ナタン、ソロモン。この四[人{にん}]はアンミエルの[娘{むすめ}]バテシュアから[生{うま}]れた。", "6": "またイブハル、エリシャマ、エリペレテ、", "7": "ノガ、ネペグ、ヤピア、", "8": "エリシャマ、エリアダ、エリペレテの九[人{にん}]、", "9": "これらはみなダビデの[子{こ}]である。このほかに、そばめどもの[産{う}]んだ[子{こ}]らがあり、タマルは[彼{かれ}]らの[姉妹{しまい}]であった。", "10": "ソロモンの[子{こ}]はレハベアム、その[子{こ}]はアビヤ、その[子{こ}]はアサ、その[子{こ}]はヨシャパテ、", "11": "その[子{こ}]はヨラム、その[子{こ}]はアハジヤ、その[子{こ}]はヨアシ、", "12": "その[子{こ}]はアマジヤ、その[子{こ}]はアザリヤ、その[子{こ}]はヨタム、", "13": "その[子{こ}]はアハズ、その[子{こ}]はヒゼキヤ、その[子{こ}]はマナセ、", "14": "その[子{こ}]はアモン、その[子{こ}]はヨシヤ、", "15": "ヨシヤの[子{こ}]らは[長子{ちょうし}]ヨハナン、[次{つぎ}]はエホヤキム、[第{だい}]三はゼデキヤ、[第{だい}]四はシャルムである。", "16": "エホヤキムの[子孫{しそん}]はその[子{こ}]はエコニア、その[子{こ}]はゼデキヤである。", "17": "[捕虜{ほりょ}]となったエコニヤの[子{こ}]らはその[子{こ}]シャルテル、", "18": "マルキラム、ペダヤ、セナザル、エカミア、ホシャマ、ネダビヤである。", "19": "ペダヤの[子{こ}]らはゼルバベルとシメイである。ゼルバベルの[子{こ}]らはメシュラムとハナニヤ。シロミテは[彼{かれ}]らの[姉妹{しまい}]である。", "20": "またハシュバ、オヘル、ベレキヤ、ハサデヤ、ユサブ・ヘセデの五[人{にん}]がある。", "21": "ハナニヤの[子{こ}]らはペラテヤとエシャヤ、その[子{こ}]レパヤ、その[子{こ}]アルナン、その[子{こ}]オバデヤ、その[子{こ}]シカニヤである。", "22": "シカニヤの[子{こ}]らはシマヤ。シマヤの[子{こ}]らはハットシ、イガル、バリア、ネアリヤ、シャパテの六[人{にん}]である。", "23": "ネアリヤの[子{こ}]らはエリオエナイ、ヒゼキヤ、アズリカムの三[人{にん}]である。", "24": "エリオエナイの[子{こ}]らはホダヤ、エリアシブ、ペラヤ、アックブ、ヨハナン、デラヤ、アナニの七[人{にん}]である。" }, "4": { "1": "ユダの[子{こ}]らはペレヅ、ヘヅロン、カルミ、ホル、ショバルである。", "2": "ショバルの[子{こ}]レアヤはヤハテを[生{う}]み、ヤハテはアホマイとラハデを[生{う}]んだ。これらはザレアびとの[一族{いちぞく}]である。", "3": "エタムの[子{こ}]らはエズレル、イシマおよびイデバシ、[彼{かれ}]らの[姉妹{しまい}]の[名{な}]はハゼレルポニである。", "4": "ゲドルの[父{ちち}]はペヌエル、ホシャの[父{ちち}]はエゼルである。これらはベツレヘムの[父{ちち}]エフラタの[長子{ちょうし}]ホルの[子{こ}]らである。", "5": "テコアの[父{ちち}]アシュルにはふたりの[妻{つま}]ヘラとナアラとがあった。", "6": "ナアラはアシュルによってアホザム、ヘペル、テメニおよびアハシタリを[産{う}]んだ。これらはナアラの[子{こ}]である。", "7": "ヘラの[子{こ}]らはゼレテ、エゾアル、エテナンである。", "8": "コヅはアヌブとゾベバを[生{う}]んだ。またハルムの[子{こ}]アハルヘルの[氏族{しぞく}]も[彼{かれ}]から[出{で}]た。", "9": "ヤベヅはその[兄弟{きょうだい}]のうちで[最{もっと}]も[尊{たっと}]ばれた[者{もの}]であった。その[母{はは}]が「わたしは[苦{くる}]しんでこの[子{こ}]を[産{う}]んだから」と[言{い}]ってその[名{な}]をヤベヅと[名{な}]づけたのである。", "10": "ヤベヅはイスラエルの[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「どうか、あなたが[豊{ゆた}]かにわたしを[恵{めぐ}]み、わたしの[国境{こっきょう}]を[広{ひろ}]げ、あなたの[手{て}]がわたしとともにあって、わたしを[災{わざわい}]から[免{まぬか}]れさせ、[苦{くる}]しみをうけさせられないように」。[神{かみ}]は[彼{かれ}]の[求{もと}]めるところをゆるされた。", "11": "シュワの[兄弟{きょうだい}]ケルブはメヒルを[生{う}]んだ。メヒルはエシトンの[父{ちち}]、", "12": "エシトンはベテラパ、パセアおよびイルナハシの[父{ちち}]テヒンナを[生{う}]んだ。これらはレカの[人々{ひとびと}]である。", "13": "ケナズの[子{こ}]らはオテニエルとセラヤ。オテニエルの[子{こ}]らはハタテとメオノタイ。", "14": "メオノタイはオフラを[生{う}]み、セラヤはゲハラシムの[父{ちち}]ヨアブを[生{う}]んだ。[彼{かれ}]らは[工人{こうじん}]であったのでゲハラシムと[呼{よ}]ばれたのである。", "15": "エフンネの[子{こ}]カレブの[子{こ}]らはイル、エラおよびナアム。エラの[子{こ}]はケナズ。", "16": "エハレレルの[子{こ}]らはジフ、ジバ、テリア、アサレルである。", "17": "エズラの[子{こ}]らはエテル、メレデ、エペル、ヤロン。[次{つぎ}]のものはメレデがめとったパロの[娘{むすめ}]ビテヤの[子{こ}]らである。すなわち[彼女{かのじょ}]はみごもってミリアム、シャンマイおよびイシバを[産{う}]んだ。イシバはエシテモアの[父{ちち}]である。", "18": "[彼{かれ}]の[妻{つま}]はユダヤ[人{ひと}]で、ゲドルの[父{ちち}]エレデとソコの[父{ちち}]ヘベルとザノアの[父{ちち}]エクテエルを[産{う}]んだ。", "19": "ナハムの[姉妹{しまい}]であるホデヤの[妻{つま}]の[子{こ}]らはガルムびとケイラの[父{ちち}]およびマアカびとエシテモアである。", "20": "シモンの[子{こ}]らはアムノン、リンナ、ベネハナン、テロンである。イシの[子{こ}]らはゾヘテとベネゾヘテである。", "21": "ユダの[子{こ}]シラの[子{こ}]らはレカの[父{ちち}]エル、マレシャの[父{ちち}]ラダおよびベテアシベアの[亜麻布{あまぬの}][織{おり}]の[家{いえ}]の[一族{いちぞく}]、", "22": "ならびにモアブを[治{おさ}]めてレヘムに[帰{かえ}]ったヨキム、コゼバの[人々{ひとびと}]、ヨアシおよびサラフである。その[記録{きろく}]は[古{ふる}]い。", "23": "これらの[者{もの}]は[陶器{とうき}]を[造{つく}]る[人{ひと}]で、ネタイムおよびゲデラに[住{す}]み、[王{おう}]の[用{よう}]をするため、[王{おう}]とともに、そこに[住{す}]んだ。", "24": "シメオンの[子{こ}]らはネムエル、ヤミン、ヤリブ、ゼラ、シャウル。", "25": "シャウルの[子{こ}]はシャルム、その[子{こ}]はミブサム、その[子{こ}]はミシマ。", "26": "ミシマの[子孫{しそん}]は、その[子{こ}]はハムエル、その[子{こ}]はザックル、その[子{こ}]はシメイ。", "27": "シメイには[男{おとこ}]の[子{こ}]十六[人{にん}]、[女{おんな}]の[子{こ}]六[人{にん}]あったが、その[兄弟{きょうだい}]たちには[多{おお}]くの[子{こ}]はなかった。またその[氏族{しぞく}]の[者{もの}]はすべてユダの[子孫{しそん}]ほどにはふえなかった。", "28": "[彼{かれ}]らの[住{す}]んだ[所{ところ}]はベエルシバ、モラダ、ハザル・シュアル、", "29": "ビルハ、エゼム、トラデ、", "30": "ベトエル、ホルマ、チクラグ、", "31": "ベテ・マルカボテ、ハザル・スシム、ベテ・ビリ、およびシャライムである。これらはダビデの[世{よ}]に[至{いた}]るまで[彼{かれ}]らの[町{まち}]であった。", "32": "その[村里{むらざと}]はエタム、アイン、リンモン、トケン、アシャンの五つの[町{まち}]である。", "33": "またこれらの[町々{まちまち}]の[周囲{しゅうい}]に[多{おお}]くの[村{むら}]があって、バアルまでおよんだ。[彼{かれ}]らのすみかは[以上{いじょう}]のとおりで、[彼{かれ}]らはおのおの[系図{けいず}]をもっていた。", "34": "メショバブ、ヤムレク、アマジヤの[子{こ}]ヨシャ、", "35": "ヨエル、アシエルのひこ、セラヤの[孫{まご}]、ヨシビアの[子{こ}]エヒウ。", "36": "エリオエナイ、ヤコバ、エショハヤ、アサヤ、アデエル、エシミエル、ベナヤ、", "37": "およびシピの[子{こ}]ジザ。シピはアロンの[子{こ}]、アロンはエダヤの[子{こ}]、エダヤはシムリの[子{こ}]、シムリはシマヤの[子{こ}]である。", "38": "ここに[名{な}]をあげた[者{もの}]どもはその[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であって、それらの[氏族{しぞく}]は[大{おお}]いにふえ[広{ひろ}]がった。", "39": "[彼{かれ}]らは[群{む}]れのために[牧場{まきば}]を[求{もと}]めてゲドルの[入口{いりぐち}]に[行{い}]き、[谷{たに}]の[東{ひがし}]の[方{ほう}]まで[進{すす}]み、", "40": "ついに[豊{ゆた}]かな[良{よ}]い[牧場{まきば}]を[見{み}]いだした。その[地{ち}]は[広{ひろ}]く[穏{おだ}]やかで、[安{やす}]らかであった。その[地{ち}]の[前{まえ}]の[住民{じゅうみん}]はハムびとであったからである。", "41": "これらの[名{な}]をしるした[者{もの}]どもはユダの[王{おう}]ヒゼキヤの[世{よ}]に[行{い}]って、[彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]と、そこにいたメウニびとを[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、[彼{かれ}]らをことごとく[滅{ほろ}]ぼして[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。そこには、[群{む}]れのための[牧場{まきば}]があったので、[彼{かれ}]らはそこに[住{す}]んだ。", "42": "またシメオンびとのうちの五百[人{にん}]はイシの[子{こ}]らペラテヤ、ネアリヤ、レパヤ、ウジエルをかしらとしてセイル[山{やま}]に[行{い}]き、", "43": "アマレクびとで、のがれて[残{のこ}]っていた[者{もの}]を[撃{う}]ち[滅{ほろ}]ぼして、[今日{こんにち}]までそこに[住{す}]んでいる。" }, "5": { "1": "イスラエルの[長子{ちょうし}]ルベンの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。――ルベンは[長子{ちょうし}]であったが[父{ちち}]の[床{とこ}]を[汚{けが}]したので、[長子{ちょうし}]の[権{けん}]はイスラエルの[子{こ}]ヨセフの[子{こ}]らに[与{あた}]えられた。それで[長子{ちょうし}]の[権{けん}]による[系図{けいず}]にしるされていない。", "2": "またユダは[兄弟{きょうだい}]たちにまさる[者{もの}]となり、その[中{なか}]から[君{くん}]たる[者{もの}]がでたが[長子{ちょうし}]の[権{けん}]はヨセフのものとなったのである。――", "3": "すなわちイスラエルの[長子{ちょうし}]ルベンの[子{こ}]らはハノク、パル、ヘヅロン、カルミ。", "4": "ヨエルの[子{こ}]らはその[子{こ}]はシマヤ、その[子{こ}]はゴグ、その[子{こ}]はシメイ、", "5": "その[子{こ}]はミカ、その[子{こ}]はレアヤ、その[子{こ}]はバアル、", "6": "その[子{こ}]はベエラである。このベエラはアッスリヤの[王{おう}]テルガテ・ピルネセルが[捕{とら}]え[移{うつ}]した[者{もの}]である。[彼{かれ}]はルベンびとのつかさであった。", "7": "[彼{かれ}]の[兄弟{きょうだい}]たちは、その[氏族{しぞく}]により、その[歴代{れきだい}]の[系図{けいず}]によれば、かしらエイエルおよびゼカリヤ、", "8": "ベラなどである。ベラはアザズの[子{こ}]、シマの[孫{まご}]、ヨエルのひこである。[彼{かれ}]はアロエルに[住{す}]み、ネボおよびバアル・メオンまで[及{およ}]んでいたが、", "9": "ギレアデの[地{ち}]で[彼{かれ}]の[家畜{かちく}]がふえ[増{ま}]したので、[彼{かれ}]は[東{ひがし}]の[方{ほう}]ユフラテ[川{かわ}]のこなたの[荒野{あらの}]の[入口{いりぐち}]にまで[住{す}]んだ。", "10": "またサウルの[時{とき}]、[彼{かれ}]らはハガルびとと[戦{たたか}]って、これを[撃{う}]ち[倒{たお}]し、ギレアデの[東{ひがし}]の[全部{ぜんぶ}]にわたって[彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]に[住{す}]んだ。", "11": "ガドの[子孫{しそん}]はこれと[相対{あいたい}]してバシャンの[地{ち}]に[住{す}]み、サルカまで[及{およ}]んでいた。", "12": "そのかしらはヨエル、[次{つぎ}]はシャパム、ヤアナイ、シャパテで、ともにバシャンに[住{す}]んだ。", "13": "[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]たちは、その[氏族{しぞく}]によればミカエル、メシュラム、シバ、ヨライ、ヤカン、ジア、エベルの七[人{にん}]である。", "14": "これらはホリの[子{こ}]アビハイルの[子{こ}]らである。ホリはヤロアの[子{こ}]、ヤロアはギレアデの[子{こ}]、ギレアデはミカエルの[子{こ}]、ミカエルはエシサイの[子{こ}]、エシサイはヤドの[子{こ}]、ヤドはブズの[子{こ}]である。", "15": "アヒはアブデルの[子{こ}]、アブデルはグニの[子{こ}]、グニはその[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である。", "16": "[彼{かれ}]らはギレアデとバシャンとその[村里{むらざと}]とシャロンのすべての[放牧{ほうぼく}][地{ち}]に[住{す}]んで、その[四方{しほう}]の[境{さかい}]にまで[及{およ}]んでいた。", "17": "これらはみなユダの[王{おう}]ヨタムの[世{よ}]とイスラエルの[王{おう}]ヤラベアムの[世{よ}]に[系図{けいず}]にのせられた。", "18": "ルベンびとと、ガドびとと、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]には[出{で}]て[戦{たたか}]いうる[者{もの}]四万四千七百六十[人{にん}]あり、[皆{みな}][勇士{ゆうし}]で、[盾{たて}]とつるぎをとり、[弓{ゆみ}]をひき、[戦{たたか}]いに[巧{たく}]みな[人々{ひとびと}]であった。", "19": "[彼{かれ}]らはハガルびとおよびエトル、ネフシ、ノダブなどと[戦{たたか}]ったが、", "20": "[助{たす}]けを[得{え}]てこれを[攻{せ}]めたので、ハガルびとおよびこれとともにいた[者{もの}]は[皆{みな}]、[彼{かれ}]らの[手{て}]にわたされた。これは[彼{かれ}]らが[戦{たたか}]いにあたって[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわり、[神{かみ}]に[寄{よ}]り[頼{たよ}]んだので[神{かみ}]はその[願{ねが}]いを[聞{き}]かれたからである。", "21": "[彼{かれ}]らはその[家畜{かちく}]を[奪{うば}]い[取{と}]ったが、らくだ五万、[羊{ひつじ}]二十五万、ろば二千あり、また[人{ひと}]は[十{じゅう}][万{まん}][人{にん}]あった。", "22": "これはその[戦{たたか}]いが[神{かみ}]によったので、[多{おお}]くの[者{もの}]が[殺{ころ}]されて[倒{たお}]れたからである。そして[彼{かれ}]らは[捕{とら}]え[移{うつ}]される[時{とき}]まで、これに[代{かわ}]ってその[所{ところ}]に[住{す}]んだ。", "23": "マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]の[人々{ひとびと}]はこの[地{ち}]に[住{す}]み、ふえ[広{ひろ}]がって、ついにバシャンからバアル・ヘルモン、セニルおよびヘルモン[山{やま}]にまで[及{およ}]んだ。", "24": "その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち、エペル、イシ、エリエル、アズリエル、エレミヤ、ホダヤ、ヤデエル。これらは[皆{みな}]その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]で[名高{なだか}]い[大{だい}][勇士{ゆうし}]であった。", "25": "[彼{かれ}]らは[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[神{かみ}]が、かつて[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼされた[国{くに}]の[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]を[慕{した}]って、これと[姦淫{かんいん}]したので、", "26": "イスラエルの[神{かみ}]は、アッスリヤの[王{おう}]プルの[心{こころ}]を[奮{ふる}]い[起{おこ}]し、またアッスリヤの[王{おう}]テルガテ・ピルネセルの[心{こころ}]を[奮{ふる}]い[起{おこ}]されたので、[彼{かれ}]はついにルベンびとと、ガドびとと、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]を[捕{とら}]えて[行{い}]き、ハウラとハボルとハラとゴザン[川{かわ}]のほとりに[移{うつ}]して[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。" }, "6": { "1": "レビの[子{こ}]らはゲルション、コハテ、メラリ。", "2": "コハテの[子{こ}]らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル。", "3": "アムラムの[子{こ}]らはアロン、モーセ、ミリアム。アロンの[子{こ}]らはナダブ、アビウ、エレアザル、イタマル。", "4": "エレアザルはピネハスを[生{う}]み、ピネハスはアビシュアを[生{う}]み、", "5": "アビシュアはブッキを[生{う}]み、ブッキはウジを[生{う}]み、", "6": "ウジはゼラヒヤを[生{う}]み、ゼラヒヤはメラヨテを[生{う}]み、", "7": "メラヨテはアマリヤを[生{う}]み、アマリヤはアヒトブを[生{う}]み、", "8": "アヒトブはザドクを[生{う}]み、ザドクはアヒマアズを[生{う}]み、", "9": "アヒマアズはアザリヤを[生{う}]み、アザリヤはヨナハンを[生{う}]み、", "10": "ヨナハンはアザリヤを[生{う}]んだ。このアザリヤはソロモンがエルサレムに[建{た}]てた[宮{みや}]で[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をした[者{もの}]である。", "11": "アザリヤはアマリヤを[生{う}]み、アマリヤはアヒトブを[生{う}]み、", "12": "アヒトブはザトクを[生{う}]み、ザトクはシャルムを[生{う}]み、", "13": "シャルムはヒルキヤを[生{う}]み、ヒルキヤはアザリヤを[生{う}]み、", "14": "アザリヤはセラヤを[生{う}]み、セラヤはヨザダクを[生{う}]んだ。", "15": "ヨザダクは[主{しゅ}]がネブカデネザルの[手{て}]によってユダとエルサレムの[人{ひと}]を[捕{とら}]え[移{うつ}]された[時{とき}]に[捕{とら}]えられて[行{い}]った。", "16": "レビの[子{こ}]らはゲルション、コハテおよびメラリ。", "17": "ゲルションの[子{こ}]らの[名{な}]はリブニとシメイ。", "18": "コハテの[子{こ}]らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルである。", "19": "メラリの[子{こ}]らはマヘリとムシ。これらはレビびとのその[家筋{いえすじ}]による[氏族{しぞく}]である。", "20": "ゲルションの[子{こ}]はリブニ、その[子{こ}]はヤハテ、その[子{こ}]はジンマ、", "21": "その[子{こ}]はヨア、その[子{こ}]はイド、その[子{こ}]はゼラ、その[子{こ}]はヤテライ。", "22": "コハテの[子{こ}]はアミナダブ、その[子{こ}]はコラ、その[子{こ}]はアシル、", "23": "その[子{こ}]はエルカナ、その[子{こ}]はエビアサフ、その[子{こ}]はアシル、", "24": "その[子{こ}]はタハテ、その[子{こ}]はウリエル、その[子{こ}]はウジヤ、その[子{こ}]はシャウル。", "25": "エルカナの[子{こ}]らはアマサイとアヒモテ、", "26": "その[子{こ}]はエルカナ、その[子{こ}]はゾパイ、その[子{こ}]はナハテ、", "27": "その[子{こ}]はエリアブ、その[子{こ}]はエロハム、その[子{こ}]はエルカナ。", "28": "サムエルの[子{こ}]らは、[長子{ちょうし}]はヨエル、[次{つぎ}]はアビヤ。", "29": "メラリの[子{こ}]はマヘリ、その[子{こ}]はリブニ、その[子{こ}]はシメイ、その[子{こ}]はウザ、", "30": "その[子{こ}]はシメア、その[子{こ}]はハギヤ、その[子{こ}]はアサヤである。", "31": "[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]を[安置{あんち}]したのち、ダビデが[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[歌{うた}]をうたう[事{こと}]をつかさどらせた[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "32": "[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]で[歌{うた}]をもって[仕{つか}]えたが、ソロモンがエルサレムに[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[建{た}]ててからは、[一定{いってい}]の[秩序{ちつじょ}]に[従{したが}]って[務{つとめ}]を[行{おこな}]った。", "33": "その[務{つとめ}]をしたもの、およびその[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。コハテびとの[子{こ}]らのうちヘマンは[歌{うた}]をうたう[者{もの}]、ヘマンはヨエルの[子{こ}]、ヨエルはサムエルの[子{こ}]、", "34": "サムエルはエルカナの[子{こ}]、エルカナはエロハムの[子{こ}]、エロハムはエリエルの[子{こ}]、エリエルはトアの[子{こ}]、", "35": "トアはヅフの[子{こ}]、ヅフはエルカナの[子{こ}]、エルカナはマハテの[子{こ}]、マハテはアマサイの[子{こ}]、", "36": "アマサイはエルカナの[子{こ}]、エルカナはヨエルの[子{こ}]、ヨエルはアザリヤの[子{こ}]、アザリヤはゼパニヤの[子{こ}]、", "37": "ゼパニヤはタハテの[子{こ}]、タハテはアシルの[子{こ}]、アシルはエビアサフの[子{こ}]、エビアサフはコラの[子{こ}]、", "38": "コラはイヅハルの[子{こ}]、イヅハルはコハテの[子{こ}]、コハテはレビの[子{こ}]、レビはイスラエルの[子{こ}]である。", "39": "ヘマンの[兄弟{きょうだい}]アサフはヘマンの[右{みぎ}]に[立{た}]った。アサフはベレキヤの[子{こ}]、ベレキヤはシメアの[子{こ}]、", "40": "シメアはミカエルの[子{こ}]、ミカエルはバアセヤの[子{こ}]、バアセヤはマルキヤの[子{こ}]、", "41": "マルキヤはエテニの[子{こ}]、エテニはゼラの[子{こ}]、ゼラはアダヤの[子{こ}]、", "42": "アダヤはエタンの[子{こ}]、エタンはジンマの[子{こ}]、ジンマはシメイの[子{こ}]、", "43": "シメイはヤハテの[子{こ}]、ヤハテはゲルションの[子{こ}]、ゲルションはレビの[子{こ}]である。", "44": "また[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]であるメラリの[子{こ}]らが[左{ひだり}]に[立{た}]った。そのうちのエタンはキシの[子{こ}]、キシはアブデの[子{こ}]、アブデはマルクの[子{こ}]、", "45": "マルクはハシャビヤの[子{こ}]、ハシャビヤはアマジヤの[子{こ}]、アマジヤはヒルキヤの[子{こ}]、", "46": "ヒルキヤはアムジの[子{こ}]、アムジはバニの[子{こ}]、バニはセメルの[子{こ}]、", "47": "セメルはマヘリの[子{こ}]、マヘリはムシの[子{こ}]、ムシはメラリの[子{こ}]、メラリはレビの[子{こ}]である。", "48": "[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]であるレビびとたちは、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[幕屋{まくや}]のもろもろの[務{つとめ}]に[任{にん}]じられた。", "49": "アロンとその[子{こ}]らは[燔祭{はんさい}]の[壇{だん}]と[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげることをなし、また[至聖所{しせいじょ}]のすべてのわざをなし、かつイスラエルのためにあがないをなした。すべて[神{かみ}]のしもべモーセの[命{めい}]じたとおりである。", "50": "アロンの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。アロンの[子{こ}]はエレアザル、その[子{こ}]はピネハス、その[子{こ}]はアビシュア、", "51": "その[子{こ}]はブッキ、その[子{こ}]はウジ、その[子{こ}]はゼラヒヤ、", "52": "その[子{こ}]はメラヨテ、その[子{こ}]はアマリヤ、その[子{こ}]はアヒトブ、", "53": "その[子{こ}]はザドク、その[子{こ}]はアヒマアズである。", "54": "アロンの[子孫{しそん}]の[住{す}]む[所{ところ}]はその[境{さかい}]のうちにある[宿営{しゅくえい}]によっていえば[次{つぎ}]のとおりである。まずコハテびとの[氏族{しぞく}]がくじによって[得{え}]たところ、", "55": "すなわち[彼{かれ}]らが[与{あた}]えられたところは、ユダの[地{ち}]にあるヘブロンとその[周囲{しゅうい}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]である。", "56": "ただし、その[町{まち}]の[田畑{たはた}]とその[村々{むらむら}]は、エフンネの[子{こ}]カレブに[与{あた}]えられた。", "57": "そしてアロンの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えられたものは、のがれの[町{まち}]であるヘブロンおよびリブナとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ヤッテルおよびエシテモアとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "58": "ヒレンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、デビルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "59": "アシャンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ベテシメシとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]である。", "60": "またベニヤミンの[部族{ぶぞく}]のうちからはゲバとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アレメテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アナトテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]を[与{あた}]えられた。[彼{かれ}]らの[町{まち}]は、すべてその[氏族{しぞく}]のうちに十三あった。", "61": "またコハテの[子孫{しそん}]の[残{のこ}]りの[者{もの}]は[部族{ぶぞく}]の[氏族{しぞく}]のうちからと、[半{はん}][部族{ぶぞく}]すなわちマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちからくじによって[十{じゅう}]の[町{まち}]を[与{あた}]えられた。", "62": "またゲルションの[子孫{しそん}]はその[氏族{しぞく}]によってイッサカルの[部族{ぶぞく}]、アセルの[部族{ぶぞく}]、ナフタリの[部族{ぶぞく}]、およびバシャンのマナセの[部族{ぶぞく}]のうちから十三の[町{まち}]が[与{あた}]えられた。", "63": "メラリの[子孫{しそん}]はその[氏族{しぞく}]によってルベンの[部族{ぶぞく}]、ガドの[部族{ぶぞく}]、およびゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうちからくじによって十二の[町{まち}]が[与{あた}]えられた。", "64": "このようにイスラエルの[人々{ひとびと}]はレビびとに[町々{まちまち}]とその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]とを[与{あた}]えた。", "65": "すなわちユダの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]とシメオンの[部族{ぶぞく}]の[子孫{しそん}]と、ベニヤミンの[子孫{しそん}]の[部族{ぶぞく}]のうちからここに[名{な}]をあげたこれらの[町{まち}]をくじによって[与{あた}]えた。", "66": "コハテの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]はまたエフライムの[部族{ぶぞく}]のうちからも[町々{まちまち}]を[獲{え}]てその[領地{りょうち}]とした。", "67": "すなわち[彼{かれ}]らが[与{あた}]えられた、のがれの[町{まち}]はエフライムの[山地{さんち}]にあるシケムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ゲゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "68": "ヨクメアムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ベテホロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "69": "アヤロンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ガテリンモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]である。", "70": "またマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちからは、アネルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]およびビレアムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]を、コハテの[子孫{しそん}]の[氏族{しぞく}]の[残{のこ}]りのものに[与{あた}]えた。", "71": "ゲルションの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えられたものはマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のうちからはバシャンのゴランとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アシタロテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]。", "72": "イッサカルの[部族{ぶぞく}]のうちからはケデシとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ダベラテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "73": "ラモテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アネムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]。", "74": "アセルの[部族{ぶぞく}]のうちからはマシャルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、アブドンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "75": "ホコクとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、レホブとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]。", "76": "ナフタリの[部族{ぶぞく}]のうちからはガリラヤのケデシとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ハンモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、キリアタイムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]である。", "77": "このほかのもの、すなわちメラリの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えられたものはゼブルンの[部族{ぶぞく}]のうちからリンモンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、タボルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "78": "エリコに[近{ちか}]いヨルダンのかなた、すなわちヨルダンの[東{ひがし}]ではルベンの[部族{ぶぞく}]のうちからは[荒野{あらの}]のベゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ヤザとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "79": "ケデモテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、メパアテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]。", "80": "ガドの[部族{ぶぞく}]のうちからはギレアデのラモテとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、マハナイムとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、", "81": "ヘシボンとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]、ヤゼルとその[放牧{ほうぼく}][地{ち}]である。" }, "7": { "1": "イッサカルの[子{こ}]らはトラ、プワ、ヤシュブ、シムロムの四[人{にん}]。", "2": "トラの[子{こ}]らはウジ、レパヤ、エリエル、ヤマイ、エブサム、サムエル。これは[皆{みな}]トラの[子{こ}]で、その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である。その[子孫{しそん}]の[大{だい}][勇士{ゆうし}]たる[者{もの}]はダビデの[世{よ}]にはその[数{かず}]二万二千六百[人{にん}]であった。", "3": "ウジの[子{こ}]はイズラヒヤ、イズラヒヤの[子{こ}]らはミカエル、オバデヤ、ヨエル、イシアの五[人{にん}]で、みな[長{ちょう}]たる[者{もの}]であった。", "4": "その[子孫{しそん}]のうちに、その[氏族{しぞく}]に[従{したが}]えば[軍勢{ぐんぜい}]の[士卒{しそつ}]三万六千[人{にん}]あった。これは[彼{かれ}]らが[妻子{さいし}]を[多{おお}]くもっていたからである。", "5": "イッサカルのすべての[氏族{しぞく}]のうちの[兄弟{きょうだい}]たちで[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた[大{だい}][勇士{ゆうし}]は[合{あ}]わせて八万七千[人{にん}]あった。", "6": "ベニヤミンの[子{こ}]らはベラ、ベケル、エデアエルの三[人{にん}]。", "7": "ベラの[子{こ}]らはエヅボン、ウジ、ウジエル、エレモテ、イリの五[人{にん}]で、[皆{みな}]その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である。その[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた[大{だい}][勇士{ゆうし}]は二万二千三十四[人{にん}]あった。", "8": "ベケルの[子{こ}]らはゼミラ、ヨアシ、エリエゼル、エリオエナイ、オムリ、エレモテ、アビヤ、アナトテ、アラメテで[皆{みな}]ベケルの[子{こ}]らである。", "9": "その[子孫{しそん}]のうち、その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]として[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた[大{だい}][勇士{ゆうし}]は二万二百[人{にん}]あった。", "10": "エデアエルの[子{こ}]はビルハン。ビルハンの[子{こ}]らはエウシ、ベニヤミン、エホデ、ケナアナ、ゼタン、タルシシ、アヒシャハル。", "11": "[皆{みな}]エデアエルの[子{こ}]らで[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であった。その[子孫{しそん}]のうちには、いくさに[出{で}]てよく[戦{たたか}]う[大{だい}][勇士{ゆうし}]が一万七千二百[人{にん}]あった。", "12": "またイルの[子{こ}]らはシュパムとホパム。アヘルの[子{こ}]はホシムである。", "13": "ナフタリの[子{こ}]らはヤハジエル、グニ、エゼル、シャルムで[皆{みな}]ビルハの[産{う}]んだ[子{こ}]である。", "14": "マナセの[子{こ}]らはそのそばめであるスリヤの[女{おんな}]の[産{う}]んだアスリエル。[彼女{かのじょ}]はまたギレアデの[父{ちち}]マキルを[産{う}]んだ。", "15": "マキルはホパムとシュパムの[妹{いもうと}]マアカという[者{もの}]を[妻{つま}]にめとった。二[番目{ばんめ}]の[子{こ}]はゼロペハデという。ゼロペハデには[女{おんな}]の[子{こ}]だけがあった。", "16": "マキルの[妻{つま}]マアカは[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んで[名{な}]をペレシと[名{な}]づけた。その[弟{おとうと}]の[名{な}]はシャレシ。シャレシの[子{こ}]らはウラムとラケムである。", "17": "ウラムの[子{こ}]はベダン。これらはマナセの[子{こ}]マキルの[子{こ}]であるギレアデの[子{こ}]らである。", "18": "その[妹{いもうと}]ハンモレケテはイシホデ、アビエゼル、マヘラを[産{う}]んだ。", "19": "セミダの[子{こ}]らはアヒアン、シケム、リキ、アニアムである。", "20": "エフライムの[子{こ}]はシュテラ、その[子{こ}]はベレデ、その[子{こ}]はタハテ、その[子{こ}]はエラダ、その[子{こ}]はタハテ、", "21": "その[子{こ}]はザバデ、その[子{こ}]はシュテラである。エゼルとエレアデはガテの[土人{どじん}]らに[殺{ころ}]された。これは[彼{かれ}]らが[下{くだ}]って[行{い}]ってその[家畜{かちく}]を[奪{うば}]おうとしたからである。", "22": "[父{ちち}]エフライムが[日{ひ}][久{ひさ}]しくこのために[悲{かな}]しんだので、その[兄弟{きょうだい}]たちが[来{き}]て[彼{かれ}]を[慰{なぐさ}]めた。", "23": "そののち、エフライムは[妻{つま}]のところにはいった。[妻{つま}]ははらんで[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]み、その[名{な}]をベリアと[名{な}]づけた。その[家{いえ}]に[災{わざわい}]があったからである。", "24": "エフライムの[娘{むすめ}]セラは[上{うえ}]と[下{した}]のベテホロンおよびウゼン・セラを[建{た}]てた。", "25": "ベリアの[子{こ}]はレパ、その[子{こ}]はレセフ、その[子{こ}]はテラ、その[子{こ}]はタハン、", "26": "その[子{こ}]はラダン、その[子{こ}]はアミホデ、その[子{こ}]はエリシャマ、", "27": "その[子{こ}]はヌン、その[子{こ}]はヨシュア。", "28": "エフライムの[子孫{しそん}]の[領地{りょうち}]と[住所{じゅうしょ}]はベテルとその[村々{むらむら}]、また[東{ひがし}]の[方{ほう}]ではナアラン、[西{にし}]の[方{ほう}]ではゲゼルとその[村々{むらむら}]、またシケムとその[村々{むらむら}]、アワとその[村々{むらむら}]。", "29": "またマナセの[子孫{しそん}]の[国境{こっきょう}]に[沿{そ}]って、ベテシャンとその[村々{むらむら}]、タアナクとその[村々{むらむら}]、メギドンとその[村々{むらむら}]、ドルとその[村々{むらむら}]で、イスラエルの[子{こ}]ヨセフの[子孫{しそん}]はこれらの[所{ところ}]に[住{す}]んだ。", "30": "アセルの[子{こ}]らはイムナ、イシワ、エスイ、ベリアおよびその[姉妹{しまい}]セラ。", "31": "ベリアの[子{こ}]らはヘベルとマルキエル。マルキエルはビルザヒテの[父{ちち}]である。", "32": "ヘベルはヤフレテ、ショメル、ホタムおよびその[姉妹{しまい}]シュアを[生{う}]んだ。", "33": "ヤフレテの[子{こ}]らはパサク、ビムハル、アシワテ。これらはヤレフテの[子{こ}]らである。", "34": "[彼{かれ}]の[兄弟{きょうだい}]ショメルの[子{こ}]らはロガ、ホバおよびアラム。", "35": "ショメルの[兄弟{きょうだい}]ヘレムの[子{こ}]らはゾパ、イムナ、シレシ、アマル。", "36": "ゾパの[子{こ}]らはスア、ハルネペル、シュアル、ベリ、イムラ、", "37": "ベゼル、ホド、シャンマ、シルシャ、イテラン、ベエラ。", "38": "エテルの[子{こ}]らはエフンネ、ピスパおよびアラ。", "39": "ウラの[子{こ}]らはアラ、ハニエル、およびリヂア。", "40": "これらは[皆{みな}]アセルの[子孫{しそん}]であって、その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]、えりぬきの[大{だい}][勇士{ゆうし}]、つかさたちのかしらであった。その[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]で、いくさに[出{で}]てよく[戦{たたか}]う[者{もの}]の[数{かず}]は二万六千[人{にん}]であった。" }, "8": { "1": "ベニヤミンの[生{う}]んだ[者{もの}]は[長子{ちょうし}]はベラ、その[次{つぎ}]はアシベル、[第{だい}]三はアハラ、", "2": "[第{だい}]四はノハ、[第{だい}]五はラパ。", "3": "ベラの[子{こ}]らはアダル、ゲラ、アビウデ、", "4": "アビシュア、ナアマン、アホア、", "5": "ゲラ、シフパム、ヒラム。", "6": "エホデの[子{こ}]らは[次{つぎ}]のとおりである。(これらはゲバの[住民{じゅうみん}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であって、マナハテに[捕{とら}]え[移{うつ}]されたものである。)", "7": "すなわちナアマン、アヒヤ、ゲラすなわちヘグラム。ゲラはウザとアヒフデの[父{ちち}]であった。", "8": "シャハライムは[妻{つま}]ホシムとバアラを[離別{りべつ}]してのち、モアブの[国{くに}]で[子{こ}]らをもうけた。", "9": "[彼{かれ}]が[妻{つま}]ホデシによってもうけた[子{こ}]らはヨバブ、ヂビア、メシャ、マルカム、", "10": "エウヅ、シャキヤ、ミルマ。これらはその[子{こ}]らであって[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である。", "11": "[彼{かれ}]はまたホシムによってアビトブとエルパアルをもうけた。", "12": "エルパアルの[子{こ}]らはエベル、ミシャムおよびセメド。[彼{かれ}]はオノとロドとその[村々{むらむら}]を[建{た}]てた[者{もの}]である。", "13": "またベリアとシマがあった。(これはアヤロンの[住民{じゅうみん}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であって、ガテの[住民{じゅうみん}]を[追{お}]い[払{はら}]ったものである。)", "14": "またアヒオ、シャシャク、エレモテ。", "15": "ゼバデヤ、アラデ、アデル、", "16": "ミカエル、イシパおよびヨハはベリアの[子{こ}]らであった。", "17": "ゼバデヤ、メシュラム、ヘゼキ、ヘベル、", "18": "イシメライ、エズリアおよびヨバブはエルパアルの[子{こ}]らであった。", "19": "ヤキン、ジクリ、ザベデ、", "20": "エリエナイ、チルタイ、エリエル、", "21": "アダヤ、ベラヤおよびシムラテはシマの[子{こ}]らであった。", "22": "イシパン、ヘベル、エリエル、", "23": "アブドン、ジクリ、ハナン、", "24": "ハナニヤ、エラム、アントテヤ、", "25": "イペデヤおよびペヌエルはシャシャクの[子{こ}]らであった。", "26": "シャムセライ、シハリア、アタリヤ、", "27": "ヤレシャ、エリヤおよびジクリはエロハムの[子{こ}]らであった。", "28": "これらは[歴代{れきだい}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であり、またかしらであって、エルサレムに[住{す}]んだ。", "29": "ギベオンの[父{ちち}]エイエルはギベオンに[住{す}]み、その[妻{つま}]の[名{な}]はマアカといった。", "30": "その[長子{ちょうし}]はアブドンで、[次{つぎ}]はツル、キシ、バアル、ナダブ、", "31": "ゲドル、アヒオ、ザケル、", "32": "およびミクロテ。ミクロテはシメアを[生{う}]んだ。これらもまた[兄弟{きょうだい}]たちと[向{む}]かいあってエルサレムに[住{す}]んだ。", "33": "ネルはキシを[生{う}]み、キシはサウルを[生{う}]み、サウルはヨナタン、マルキシュア、アビナダブ、エシバアルを[生{う}]んだ。", "34": "ヨナタンの[子{こ}]はメリバアルで、メリバアルはミカエルを[生{う}]んだ。", "35": "ミカの[子{こ}]らはピトン、メレク、タレア、アハズである。", "36": "アハズはエホアダを[生{う}]み、エホアダはアレメテ、アズマウテ、ジムリを[生{う}]み、ジムリはモザを[生{う}]み、", "37": "モザはビネアを[生{う}]んだ。ビネアの[子{こ}]はラパ、ラパの[子{こ}]はエレアサ、エレアサの[子{こ}]はアゼルである。", "38": "アゼルには六[人{にん}]の[子{こ}]があり、その[名{な}]はアズリカム、ボケル、イシマエル、シャリヤ、オバデヤ、ハナンで、[皆{みな}]アゼルの[子{こ}]である。", "39": "その[兄弟{きょうだい}]エセクの[子{こ}]らは、[長子{ちょうし}]はウラム、[次{つぎ}]はエウシ、[第{だい}]三はエリペレテである。", "40": "ウラムの[子{こ}]らは[大{だい}][勇士{ゆうし}]で、よく[弓{ゆみ}]を[射{い}]る[者{もの}]であった。[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[子{こ}]と[孫{まご}]をもち、百五十[人{にん}]もあった。これらは[皆{みな}]ベニヤミンの[子孫{しそん}]である。" }, "9": { "1": "このようにすべてのイスラエルびとは[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた。これらはイスラエルの[列王紀{れつおうき}]にしるされている。ユダはその[不信{ふしん}]のゆえにバビロンに[捕囚{ほしゅう}]となった。", "2": "その[領地{りょうち}]の[町々{まちまち}]に[最初{さいしょ}]に[住{す}]んだものはイスラエルびと、[祭司{さいし}]、レビびとおよび[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちであった。", "3": "またエルサレムにはユダの[子孫{しそん}]、ベニヤミンの[子孫{しそん}]およびエフライムとマナセの[子孫{しそん}]が[住{す}]んでいた。", "4": "すなわちユダの[子{こ}]ペレヅの[子孫{しそん}]のうちではアミホデの[子{こ}]ウタイ。アミホデはオムリの[子{こ}]、オムリはイムリの[子{こ}]、イムリはバニの[子{こ}]である。", "5": "シロびとのうちでは[長子{ちょうし}]アサヤとそのほかの[子{こ}]たち。", "6": "ゼラの[子孫{しそん}]のうちではユエルとその[兄弟{きょうだい}]六百九十[人{にん}]。", "7": "ベニヤミンの[子孫{しそん}]のうちではハセヌアの[子{こ}]ホダビヤの[子{こ}]であるメシュラムの[子{こ}]サル、", "8": "エロハムの[子{こ}]イブニヤ、ミクリの[子{こ}]であるウジの[子{こ}]エラおよびイブニヤの[子{こ}]リウエルの[子{こ}]であるシパテヤの[子{こ}]メシュラム、", "9": "ならびに[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]たちで、その[系図{けいず}]によれば[合{あ}]わせて九百五十六[人{にん}]。これらの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であった。", "10": "[祭司{さいし}]のうちではエダヤ、ヨアリブ、ヤキン、", "11": "およびヒルキヤの[子{こ}]アザリヤ、ヒルキヤはメシュラムの[子{こ}]、メシュラムはザドクの[子{こ}]、ザドクはメラヨテの[子{こ}]、メラヨテはアヒトブの[子{こ}]である。アザリヤは[神{かみ}]の[宮{みや}]のつかさである。", "12": "またエロハムの[子{こ}]アダヤ、エロハムはパシュルの[子{こ}]、パシュルはマルキヤの[子{こ}]である。またアデエルの[子{こ}]はマアセヤ、アデエルはヤゼラの[子{こ}]、ヤゼラはメシュラムの[子{こ}]、メシュラムはメシレモテの[子{こ}]、メシレモテはインメルの[子{こ}]である。", "13": "そのほかに[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]たちもあった。これらはその[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]で、[合{あ}]わせて一千七百六十[人{にん}]、みな[神{かみ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]をするのに、はなはだ[力{ちから}]のある[人々{ひとびと}]であった。", "14": "レビびとのうちではハシュブの[子{こ}]シマヤ、ハシュブはアズリカムの[子{こ}]、アズリカムはハシャビヤの[子{こ}]で、これらはメラリの[子孫{しそん}]である。", "15": "またバクバッカル、ヘレシ、ガラル、およびアサフの[子{こ}]ジクリの[子{こ}]であるミカの[子{こ}]マッタニヤ、", "16": "ならびにエドトンの[子{こ}]ガラルの[子{こ}]であるシマヤの[子{こ}]オバデヤおよびエルカナの[子{こ}]であるアサの[子{こ}]ベレキヤ、エルカナはネトパびとの[村里{むらざと}]に[住{す}]んだ[者{もの}]である。", "17": "[門{もん}]を[守{まも}]るものはシャルム、アックブ、タルモン、アヒマンおよびその[兄弟{きょうだい}]たちで、シャルムはその[長{ちょう}]であった。", "18": "[彼{かれ}]は[今日{こんにち}]まで[東{ひがし}]の[方{ほう}]にある[王{おう}]の[門{もん}]を[守{まも}]っている。これらはレビの[子孫{しそん}]で営の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]である。", "19": "コラの[子{こ}]エビヤサフの[子{こ}]であるコレの[子{こ}]シャルムおよびその[氏族{しぞく}]の[兄弟{きょうだい}]たちなどのコラびとは[幕屋{まくや}]のもろもろの[門{もん}]を[守{まも}]る[務{つとめ}]をつかさどった。その[先祖{せんぞ}]たちは[主{しゅ}]の[営{えい}]をつかさどり、その[入口{いりぐち}]を[守{まも}]る[者{もの}]であった。", "20": "エレアザルの[子{こ}]ピネハスが、むかし[彼{かれ}]らのつかさであった。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]とともにおられた。", "21": "メシレミヤの[子{こ}]ゼカリヤは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]であった。", "22": "これらは[皆{みな}][選{えら}]ばれて[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]で、[合{あ}]わせて二百十二[人{にん}]あった。[彼{かれ}]らはその[村々{むらむら}]で[系図{けいず}]によって[数{かぞ}]えられた[者{もの}]で、ダビデと[先見者{せんけんしゃ}]サムエルが[彼{かれ}]らを[職{しょく}]に[任{にん}]じたのである。", "23": "こうして[彼{かれ}]らとその[子孫{しそん}]は[監守{かんしゅ}][人{にん}]として、[主{しゅ}]の[家{いえ}]である[幕屋{まくや}]の[家{いえ}]の[門{もん}]をつかさどった。", "24": "[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[東西{とうざい}][南北{なんぼく}]の[四方{しほう}]にいた。", "25": "またその[村々{むらむら}]にいる[兄弟{きょうだい}]たちは[七日{なぬか}]ごとに[代{かわ}]り、[来{き}]て[彼{かれ}]らを[助{たす}]けた。", "26": "[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]の[長{ちょう}]である四[人{にん}]のレビびとは[神{かみ}]の[家{いえ}]のもろもろの[室{しつ}]と[宝{たから}]とをつかさどった。", "27": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[家{いえ}]を[守{まも}]る[身{み}]であるから、そのまわりに[宿{やど}]った。そして[朝{あさ}]ごとにこれを[開{ひら}]くことをした。", "28": "そのうちに[務{つとめ}]の[器{うつわ}]をつかさどる[者{もの}]があった。[彼{かれ}]らはその[数{かず}]を[調{しら}]べて[携{たずさ}]え[入{はい}]り、またその[数{かず}]を[調{しら}]べて[携{たずさ}]え[出{だ}]した。", "29": "またそのほかの[品{ひん}]、すべての[聖{せい}]なる[器{うつわ}]および[麦粉{むぎこ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、[油{あぶら}]、[乳香{にゅうこう}]、[香料{こうりょう}]をつかさどる[者{もの}]があった。", "30": "また[祭司{さいし}]のともがらのうちに[香料{こうりょう}]を[混{ま}]ぜる[者{もの}]があった。", "31": "コラびとシャルムの[長子{ちょうし}]でレビびとのひとりであるマタテヤはせんべいを[造{つく}]る[勤{つと}]めをつかさどった。", "32": "またコハテびとの[子孫{しそん}]であるその[兄弟{きょうだい}]たちのうちに[供{そな}]えのパンをつかさどって、[安息日{あんそくにち}]ごとにこれを[整{ととの}]える[者{もの}]どもがあった。", "33": "レビびとの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であるこれらの[者{もの}]は[歌{うた}]うたう[者{もの}]であって、[宮{みや}]のもろもろの[室{しつ}]に[住{す}]み、ほかの[務{つとめ}]はしなかった。[彼{かれ}]らは[日夜{にちや}][自分{じぶん}]の[務{つとめ}]に[従{したが}]ったからである。", "34": "これらはレビびとの[歴代{れきだい}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であって、かしらたる[人々{ひとびと}]であった。[彼{かれ}]らはエルサレムに[住{す}]んだ。", "35": "ギベオンの[父{ちち}]エヒエルはギベオンに[住{す}]んでいた。その[妻{つま}]の[名{な}]はマアカといった。", "36": "[彼{かれ}]の[長子{ちょうし}]はアブドン、[次{つぎ}]はツル、キシ、バアル、ネル、ナダブ、", "37": "ゲドル、アヒオ、ゼカリヤ、ミクロテである。", "38": "ミクロテはシメアムを[生{う}]んだ。[彼{かれ}]らもその[兄弟{きょうだい}]たちとともにエルサレムに[住{す}]んで、その[兄弟{きょうだい}]たちと[向{む}]かいあっていた。", "39": "ネルはキシを[生{う}]み、キシはサウルを[生{う}]み、サウルはヨナタン、マルキシュア、アビナダブ、エシバアルを[生{う}]んだ。", "40": "ヨナタンの[子{こ}]はメリバアルで、メリバアルはミカを[生{う}]んだ。", "41": "ミカの[子{こ}]らはピトン、メレク、タレアおよびアハズである。", "42": "アハズはヤラを[生{う}]み、ヤラはアレメテ、アズマウテおよびジムリを[生{う}]み、ジムリはモザを[生{う}]み、", "43": "モザはビネアを[生{う}]んだ。ビネアの[子{こ}]はレパヤ、その[子{こ}]はエレアサ、その[子{こ}]はアゼルである。", "44": "アゼルに六[人{にん}]の[男{おとこ}]の[子{こ}]があった。その[名{な}]はアズリカム、ボケル、イシマエル、シャリヤ、オバデヤ、ハナン。これらはみなアゼルの[子{こ}]らであった。" }, "10": { "1": "さてペリシテびとはイスラエルと[戦{たたか}]ったが、イスラエルの[人々{ひとびと}]がペリシテびとの[前{まえ}]から[逃{に}]げ、ギルボア[山{やま}]で[殺{ころ}]されて[倒{たお}]れたので、", "2": "ペリシテびとはサウルとその[子{こ}]たちのあとを[追{お}]い、サウルの[子{こ}]ヨナタン、アビナダブおよびマルキシュアを[殺{ころ}]した。", "3": "[戦{たたか}]いは[激{はげ}]しくサウルにおし[迫{せま}]り、[射手{いて}]の[者{もの}]どもがついにサウルを[見{み}]つけたので、[彼{かれ}]は[射手{て}]の[者{もの}]どもに[傷{きず}]を[負{お}]わされた。", "4": "そこでサウルはその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]に[言{い}]った、「つるぎを[抜{ぬ}]き、それをもってわたしを[刺{さ}]せ。さもないと、これらの[割礼{かつれい}]なき[者{もの}]が[来{き}]て、わたしをはずかしめるであろう」。しかしその[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]がいたく[恐{おそ}]れて[聞{き}]きいれなかったので、サウルはつるぎをとってその[上{うえ}]に[伏{ふ}]した。", "5": "[武器{ぶき}]を[執{と}]る[者{もの}]はサウルの[死{し}]んだのを[見{み}]て、[自分{じぶん}]もまたつるぎの[上{うえ}]に[伏{ふ}]して[死{し}]んだ。", "6": "こうしてサウルと三[人{にん}]の[子{こ}]らおよびその[家族{かぞく}]は[皆{みな}]ともに[死{し}]んだ。", "7": "[谷{たに}]にいたイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}][彼{かれ}]らの[逃{に}]げるのを[見{み}]、またサウルとその[子{こ}]らの[死{し}]んだのを[見{み}]て、[町々{まちまち}]をすてて[逃{に}]げたので、ペリシテびとが[来{き}]てそのうちに[住{す}]んだ。", "8": "あくる[日{ひ}]ペリシテびとは[殺{ころ}]された[者{もの}]から、はぎ[取{と}]るために[来{き}]て、サウルとその[子{こ}]らのギルボア[山{やま}]に[倒{たお}]れているのを[見{み}]、", "9": "サウルをはいでその[首{くび}]と、よろいかぶとを[取{と}]り、ペリシテびとの[国{くに}]の[四方{しほう}]に[人{ひと}]をつかわして、この[良{よ}]き[知{し}]らせをその[偶像{ぐうぞう}]と[民{たみ}]に[告{つ}]げさせた。", "10": "そしてサウルのよろいかぶとを[彼{かれ}]らの[神{かみ}]の[家{いえ}]に[置{お}]き、[首{くび}]をダゴンの[神殿{しんでん}]にくぎづけにした。", "11": "しかしヤベシ・ギレアデの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]ペリシテびとがサウルにしたことを[聞{き}]いたので、", "12": "[勇士{ゆうし}]たちが[皆{みな}][立{た}]ち[上{あ}]がり、サウルのからだとその[子{こ}]らのからだをとって、これをヤベシに[持{も}]って[来{き}]て、ヤベシのかしの[木{き}]の[下{した}]にその[骨{ほね}]を[葬{ほうむ}]り、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[断食{だんじき}]した。", "13": "こうしてサウルは[主{しゅ}]にむかって[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[死{し}]んだ。すなわち[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]らず、また[口寄{くちよ}]せに[問{と}]うことをして、", "14": "[主{しゅ}]に[問{と}]うことをしなかった。それで[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、その[国{くに}]を[移{うつ}]してエッサイの[子{こ}]ダビデに[与{あた}]えられた。" }, "11": { "1": "ここにイスラエルの[人{ひと}]は[皆{みな}]ヘブロンにいるダビデのもとに[集{あつ}]まって[来{き}]て[言{い}]った、「われわれは、あなたの[骨肉{こつにく}]です。", "2": "[先{さき}]にサウルが[王{おう}]であった[時{とき}]にも、あなたはイスラエルを[率{ひき}]いて[出入{でい}]りされました。そしてあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたに『あなたはわが[民{たみ}]イスラエルを[牧{ぼく}]する[者{もの}]となり、わが[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]となるであろう』と[言{い}]われました」。", "3": "このようにイスラエルの[長老{ちょうろう}]が[皆{みな}]ヘブロンにいる[王{おう}]のもとに[来{き}]たので、ダビデはヘブロンで[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。そして[彼{かれ}]らは、サムエルによって[語{かた}]られた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]ってダビデに[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎ、イスラエルの[王{おう}]とした。", "4": "ダビデとすべてのイスラエルはエルサレムへ[行{い}]った。エルサレムはすなわちエブスであって、そこにはその[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]であるエブスびとがいた。", "5": "エブスの[住民{じゅうみん}]はダビデに[言{い}]った、「あなたはここにはいってはならない」。しかし、ダビデはシオンの[要害{ようがい}]を[取{と}]った。これがすなわちダビデの[町{まち}]である。", "6": "この[時{とき}]ダビデは[言{い}]った、「だれでも[第{だい}]一にエブスびとを[撃{う}]つ[者{もの}]を、かしらとし、[将{しょう}]とする」。ゼルヤの[子{こ}]ヨアブが[第{だい}]一にのぼっていったので、かしらとなった。", "7": "そしてダビデがその[要害{ようがい}]に[住{す}]んだので[人々{ひとびと}]はこれをダビデの[町{まち}]と[名{な}]づけた。", "8": "ダビデはまたその[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]すなわちミロから[四方{しほう}]に[石{いし}]がきを[築{きず}]き、ヨアブは[町{まち}]のほかの[部分{ぶぶん}]を[繕{つくろ}]った。", "9": "こうしてダビデはますます[大{おお}]いなる[者{もの}]となった。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が[彼{かれ}]とともにおられたからである。", "10": "ダビデの[勇士{ゆうし}]のおもなものは[次{つぎ}]のとおりである。[彼{かれ}]らはイスラエルのすべての[人{ひと}]とともにダビデに[力{ちから}]をそえて[国{くに}]を[得{え}]させ、[主{しゅ}]がイスラエルについて[言{い}]われた[言葉{ことば}]にしたがって、[彼{かれ}]を[王{おう}]とした[人々{ひとびと}]である。", "11": "ダビデの[勇士{ゆうし}]の[数{かず}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち三[人{にん}]の[長{ちょう}]であるハクモニびとの[子{こ}]ヤショベアム、[彼{かれ}]はやりをふるって三百[人{にん}]に[向{む}]かい、一[度{ど}]にこれを[殺{ころ}]した[者{もの}]である。", "12": "[彼{かれ}]の[次{つぎ}]はアホアびとドドの[子{こ}]エレアザルで、三[勇士{ゆうし}]のひとりである。", "13": "[彼{かれ}]はダビデとともにパスダミムにいたが、ペリシテびとがそこに[集{あつ}]まって[来{き}]て[戦{たたか}]った。そこに[一面{いちめん}]に[大麦{おおむぎ}]のはえた[地所{じしょ}]があった。[民{たみ}]はペリシテびとの[前{まえ}]から[逃{に}]げた。", "14": "しかし[彼{かれ}]は[地所{じしょ}]の[中{なか}]に[立{た}]ってこれを[防{ふせ}]ぎ、ペリシテびとを[殺{ころ}]した。そして[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えて[彼{かれ}]らを[救{すく}]われた。", "15": "三十[人{にん}]の[長{ちょう}]たちのうちの三[人{にん}]は[下{くだ}]っていってアドラムのほらあなの[岩{いわ}]の[所{ところ}]にいるダビデのもとへ[行{い}]った。[時{とき}]にペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]はレパイムの[谷{たに}]に[陣{じん}]を[取{と}]っていた。", "16": "その[時{とき}]ダビデは[要害{ようがい}]におり、ペリシテびとの[先陣{せんじん}]はベツレヘムにあったが、", "17": "ダビデはせつに[望{のぞ}]んで、「だれかベツレヘムの[門{もん}]のかたわらにある[井戸{いど}]の[水{みず}]をわたしに[飲{の}]ませてくれるとよいのだが」と[言{い}]った。", "18": "そこでその三[人{にん}]はペリシテびとの[陣{じん}]を[突{つ}]き[通{とお}]って、ベツレヘムの[門{もん}]のかたわらにある[井戸{いど}]の[水{みず}]をくみ[取{と}]って、ダビデのもとに[携{たずさ}]えて[来{き}]た。しかしダビデはそれを[飲{の}]もうとはせず、それを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[注{そそ}]いで、", "19": "[言{い}]った、「わが[神{かみ}]よ、わたしは[断{だん}]じてこれをいたしません。[命{いのち}]をかけて[行{い}]ったこの[人{ひと}]たちの[血{ち}]をどうしてわたしは[飲{の}]むことができましょう。[彼{かれ}]らは[命{いのち}]をかけてこの[水{みず}]をとって[来{き}]たのです」。それゆえ、ダビデはこの[水{みず}]を[飲{の}]もうとはしなかった。三[勇士{ゆうし}]はこのことをおこなった。", "20": "ヨアブの[兄弟{きょうだい}]アビシャイは三十[人{にん}]の[長{ちょう}]であった。[彼{かれ}]はやりをふるって三百[人{にん}]に[立{た}]ち[向{む}]かい、これを[殺{ころ}]して三[人{にん}]のほかに[名{な}]を[得{え}]た。", "21": "[彼{かれ}]は三十[人{にん}]のうち、[最{もっと}]も[尊{たっと}]ばれた[者{もの}]で、[彼{かれ}]らのかしらとなった。しかし、かの三[人{にん}]には[及{およ}]ばなかった。", "22": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤは、カブジエル[出身{しゅっしん}]の[勇士{ゆうし}]であって、[多{おお}]くのてがらを[立{た}]てた。[彼{かれ}]はモアブのアリエルのふたりの[子{こ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。[彼{かれ}]はまた[雪{ゆき}]の[日{ひ}]に[下{くだ}]っていって、[穴{あな}]の[中{なか}]でししを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "23": "[彼{かれ}]はまた[身{み}]のたけ五キュビトばかりのエジプトびとを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。そのエジプトびとは[手{て}]に[機{はた}]の[巻棒{まきぼう}]ほどのやりを[持{も}]っていたが、ベナヤはつえをとって[彼{かれ}]の[所{ところ}]へ[下{くだ}]って[行{い}]き、エジプトびとの[手{て}]から、やりをもぎとり、そのやりをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。", "24": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤは、これらの[事{こと}]を[行{い}]って三[勇士{ゆうし}]のほかに[名{な}]を[得{え}]た。", "25": "[彼{かれ}]は三十[人{にん}]のうちに[有名{ゆうめい}]であったが、かの三[人{にん}]には[及{およ}]ばなかった。ダビデは[彼{かれ}]を[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]とした。", "26": "[軍団{ぐんだん}]のうちの[勇士{ゆうし}]はヨアブの[兄弟{きょうだい}]アサヘル。ベツレヘム[出身{しゅっしん}]のドドの[子{こ}]エルハナン。", "27": "ハロデ[出身{しゅっしん}]のシャンマ。ペロンびとヘレヅ。", "28": "テコア[出身{しゅっしん}]のイッケシの[子{こ}]イラ。アナトテ[出身{しゅっしん}]のアビエゼル。", "29": "ホシャテびとシベカイ。アホアびとイライ。", "30": "ネトパ[出身{しゅっしん}]のマハライ。ネトパ[出身{しゅっしん}]のバアナの[子{こ}]ヘレデ。", "31": "ベニヤミンびとのギベアから[出{で}]たリバイの[子{こ}]イタイ。ピラトンのベナヤ。", "32": "ガアシの[谷{たに}]のホライ。アルバテびとアビエル。", "33": "バハルム[出身{しゅっしん}]のアズマウテ。シャルボン[出身{しゅっしん}]のエリヤバ。", "34": "ギゾンびとハセム。ハラルびとシャゲの[子{こ}]ヨナタン。", "35": "ハラルびとサカルの[子{こ}]アヒアム。ウルの[子{こ}]エリパル。", "36": "メケラテびとヘペル。ペロンびとアヒヤ。", "37": "カルメル[出身{しゅっしん}]のヘズロ。エズバイの[子{こ}]ナアライ。", "38": "ナタンの[兄弟{きょうだい}]ヨエル。ハグリの[子{こ}]ミブハル。", "39": "アンモンびとゼレク。ゼルヤの[子{こ}]ヨアブの[武器{ぶき}]を[執{と}]るもの、ベエロテ[出身{しゅっしん}]のナハライ。", "40": "イテルびとイラ。イテルびとガレブ。", "41": "ヘテびとウリヤ。アハライの[子{こ}]ザバデ。", "42": "ルベンびとシザの[子{こ}]アデナ。[彼{かれ}]はルベンびとの[長{ちょう}]であって、三十[人{にん}]を[率{ひき}]いた。", "43": "またマアカの[子{こ}]ハナン。ミテニびとヨシャパテ。", "44": "アシテラテびとウジヤ。アロエルびとホタムの[子{こ}]らシャマとエイエル。", "45": "テジびとシムリの[子{こ}]エデアエルおよびその[兄弟{きょうだい}]ヨハ。", "46": "マハブびとエリエル。エルナアムの[子{こ}]らエリバイおよびヨシャビヤ。モアブびとイテマ。", "47": "エリエル、オベデおよびメゾバびとヤシエルである。" }, "12": { "1": "ダビデがキシの[子{こ}]サウルにしりぞけられて、なおチクラグにいた[時{とき}]、[次{つぎ}]の[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]のもとに[来{き}]た。[彼{かれ}]らはダビデを[助{たす}]けて[戦{たたか}]った[勇士{ゆうし}]たちのうちにあり、", "2": "[弓{ゆみ}]をよくする[者{もの}]、[左右{さゆう}]いずれの[手{て}]をもってもよく[矢{や}]を[射{い}]、[石{いし}]を[投{な}]げる[者{もの}]で、ともにベニヤミンびとで、サウルの[同族{どうぞく}]である。", "3": "そのかしらはアヒエゼル、[次{つぎ}]はヨアシで、ともにギベア[出身{しゅっしん}]のシマアの[子{こ}]たちである。またエジエルとペレテで、ともにアズマウテの[子{こ}]たちである。またベラカおよびアナトテ[出身{しゅっしん}]のエヒウ。", "4": "またギベオン[出身{しゅっしん}]のイシマヤ、[彼{かれ}]は三十[人{にん}]のうちの[勇士{ゆうし}]で、その三十[人{にん}]の[長{ちょう}]である。またエレミヤ、ヤハジエル、ヨハナン、ゲデラ[出身{しゅっしん}]のヨザバデ、", "5": "エルザイ、エリモテ、ベアリヤ、シマリヤ、ハリフびとシパテヤ、", "6": "エルカナ、イシア、アザリエル、ヨエゼル、ヤショベアムで、これらはコラびとである。", "7": "またゲドルのエロハムの[子{こ}]たちであるヨエラおよびゼバデヤである。", "8": "ガドびとのうちから[荒野{あらの}]の[要害{ようがい}]に[来{き}]て、ダビデについた[者{もの}]は[皆{みな}][勇士{ゆうし}]で、よく[戦{たたか}]う[軍人{ぐんじん}]、よく[盾{たて}]とやりをつかう[者{もの}]、その[顔{かお}]はししの[顔{かお}]のようで、その[速{はや}]いことは[山{やま}]にいるしかのようであった。", "9": "[彼{かれ}]らのかしらはエゼル、[次{つぎ}]はオバデヤ、[第{だい}]三はエリアブ、", "10": "[第{だい}]四はミシマンナ、[第{だい}]五はエレミヤ、", "11": "[第{だい}]六はアッタイ、[第{だい}]七はエリエル、", "12": "[第{だい}]八はヨナハン、[第{だい}]九はエルザバデ、", "13": "[第{だい}]十はエレミヤ、[第{だい}]十一はマクバナイである。", "14": "これらはガドの[子孫{しそん}]で[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たる[者{もの}]、その[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]でも百[人{にん}]に[当{あた}]り、その[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]は千[人{にん}]に[当{あた}]った。", "15": "[正月{しょうがつ}]、ヨルダンがその[全{ぜん}][岸{きし}]にあふれたとき、[彼{かれ}]らはこれを[渡{わた}]って、[谷々{たにだに}]にいる[者{もの}]をことごとく[東{ひがし}]に[西{にし}]に[逃{に}]げ[走{はし}]らせた。", "16": "ベニヤミンとユダの[子孫{しそん}]のうちの[人々{ひとびと}]が[要害{ようがい}]に[来{き}]て、ダビデについた。", "17": "ダビデは[出{で}]て[彼{かれ}]らを[迎{むか}]えて[言{い}]った、「あなたがたが[好意{こうい}]をもって、わたしを[助{たす}]けるために[来{き}]たのならば、わたしの[心{こころ}]もあなたがたと、ひとつになりましょう。しかし、わたしの[手{て}]になんの[悪事{あくじ}]もないのに、もしあなたがたが、わたしを[欺{あざむ}]いて、[敵{てき}]に[渡{わた}]すためであるならば、われわれの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]がどうぞみそなわして、あなたがたを[責{せ}]められますように」。", "18": "[時{とき}]に[霊{れい}]が三十[人{にん}]の[長{ちょう}]アマサイに[臨{のぞ}]み、アマサイは[言{い}]った、「ダビデよ、われわれはあなたのもの。エッサイの[子{こ}]よ、われわれはあなたと[共{とも}]にある。[平安{へいあん}]あれ、あなたに[平安{へいあん}]あれ。あなたを[助{たす}]ける[者{もの}]に[平安{へいあん}]あれ。あなたの[神{かみ}]があなたを[助{たす}]けられる」。そこでダビデは[彼{かれ}]らを[受{う}]けいれて[部隊{ぶたい}]の[長{ちょう}]とした。", "19": "さきにダビデがペリシテびとと[共{とも}]にサウルと[戦{たたか}]おうと[攻{せ}]めて[来{き}]たとき、マナセびと[数人{すうにん}]がダビデについた。(ただしダビデはついにペリシテびとを[助{たす}]けなかった。それはペリシテびとの[君{きみ}]たちが[相{あい}]はかって、「[彼{かれ}]はわれわれの[首{くび}]をとって、その[主君{しゅくん}]サウルのもとに[帰{かえ}]るであろう」と[言{い}]って、[彼{かれ}]を[去{さ}]らせたからである。)", "20": "ダビデがチクラグへ[行{い}]ったとき、マナセびとアデナ、ヨザバデ、エデアエル、ミカエル、ヨザバデ、エリウ、ヂルタイが[彼{かれ}]についた。[皆{みな}]マナセびとの千[人{にん}]の[長{ちょう}]であった。", "21": "[彼{かれ}]らはダビデを[助{たす}]けて[敵{てき}][軍{ぐん}]に[当{あた}]った。[彼{かれ}]らは[皆{みな}][大{だい}][勇士{ゆうし}]で[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]であった。", "22": "ダビデを[助{たす}]ける[者{もの}]が[日{ひ}]に[日{ひ}]に[加{くわ}]わって、ついに[大軍{たいぐん}]となり、[神{かみ}]の[軍勢{ぐんぜい}]のようになった。", "23": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、サウルの[国{くに}]をダビデに[与{あた}]えようとして、ヘブロンにいるダビデのもとに[来{き}]た[武装{ぶそう}]した[軍隊{ぐんたい}]の[数{かず}]は、[次{つぎ}]のとおりである。", "24": "ユダの[子孫{しそん}]で[盾{たて}]とやりをとり、[武装{ぶそう}]した[者{もの}]六千八百[人{にん}]、", "25": "シメオンの[子孫{しそん}]で、よく[戦{たたか}]う[勇士{ゆうし}]七千百[人{にん}]、", "26": "レビの[子孫{しそん}]からは四千六百[人{にん}]。", "27": "エホヤダはアロンの[家{いえ}]のつかさで、[彼{かれ}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]は三千七百[人{にん}]。", "28": "ザドクは[年{ねん}][若{わか}]い[勇士{ゆうし}]で、[彼{かれ}]の[氏族{しぞく}]から[出{で}]た[将軍{しょうぐん}]は二十二[人{にん}]。", "29": "サウルの[同族{どうぞく}]、ベニヤミンの[子孫{しそん}]からは三千[人{にん}]、ベニヤミンびとの[多{おお}]くはなおサウルの[家{いえ}]に[忠義{ちゅうぎ}]をつくしていた。", "30": "エフライムの[子孫{しそん}]からは二万八百[人{にん}]、[皆{みな}][勇士{ゆうし}]で、その[氏族{しぞく}]の[名{な}]ある[人々{ひとびと}]であった。", "31": "マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]からは一万八千[人{にん}]、[皆{みな}]ダビデを[王{おう}]に[立{た}]てようとして[上{のぼ}]って[来{き}]て、[名{な}]をつらねた[者{もの}]である。", "32": "イッサカルの[子孫{しそん}]からはよく[時勢{じせい}]に[通{つう}]じ、イスラエルのなすべきことをわきまえた[人々{ひとびと}]が[来{き}]た。その[長{ちょう}]たる[者{もの}]が二百[人{にん}]あって、その[兄弟{きょうだい}]たちは[皆{みな}]その[指揮{しき}]に[従{したが}]った。", "33": "ゼブルンからは五万[人{にん}]、[皆{みな}][訓練{くんれん}]を[経{へ}]た[軍隊{ぐんたい}]で、もろもろの[武具{ぶぐ}]で[身{み}]をよろい、[一心{いっしん}]にダビデを[助{たす}]けた[者{もの}]である。", "34": "ナフタリからは[将{しょう}]たる[者{もの}]一千[人{にん}]および[盾{たて}]とやりをとってこれに[従{したが}]う[者{もの}]三万七千[人{にん}]。", "35": "ダンびとからは[武装{ぶそう}]した[者{もの}]二万八千六百[人{にん}]。", "36": "アセルからは[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした[熟練{じゅくれん}]の[者{もの}]四万[人{にん}]。", "37": "またヨルダンのかなたルベンびと、ガドびと、マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]からはもろもろの[武具{ぶぐ}]で[身{み}]をよろった[者{もの}]十二万[人{にん}]であった。", "38": "すべてこれらの[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをしたいくさびとらは[真心{まごころ}]をもってヘブロンに[来{き}]て、ダビデを[全{ぜん}]イスラエルの[王{おう}]にしようとした。このほかのイスラエルびともまた、[心{こころ}]をひとつにしてダビデを[王{おう}]にしようとした。", "39": "[彼{かれ}]らはヘブロンにダビデとともに三[日{か}]いて、[食{く}]い[飲{の}]みした。その[兄弟{きょうだい}]たちは[彼{かれ}]らのために[備{そな}]えをしたからである。", "40": "また[彼{かれ}]らに[近{ちか}]い[人々{ひとびと}]はイッサカル、ゼブルン、ナフタリなどの[遠{とお}]い[所{ところ}]の[者{もの}]まで、ろば、らくだ、[騾馬{らば}]、[牛{うし}]などに[食物{しょくもつ}]を[負{お}]わせて[来{き}]た。すなわち[麦粉{むぎこ}]の[食物{しょくもつ}]、[干{ひ}]いちじく、[干{ほし}]ぶどう、ぶどう[酒{しゅ}]、[油{あぶら}]、[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]などを[多{おお}]く[携{たずさ}]えて[来{き}]た。これはイスラエルに[喜{よろこ}]びがあったからである。" }, "13": { "1": "ここにダビデは千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]などの[諸{しょ}][将{しょう}]と[相{あい}]はかり、", "2": "そしてダビデはイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「もし、このことをあなたがたがよしとし、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がこれを[許{ゆる}]されるならば、われわれは、イスラエルの[各地{かくち}]に[残{のこ}]っているわれわれの[兄弟{きょうだい}]ならびに、[放牧{ほうぼく}][地{ち}]の[付{つ}]いている[町々{まちまち}]にいる[祭司{さいし}]とレビびとに、[使{つかい}]をつかわし、われわれの[所{ところ}]に[呼{よ}]び[集{あつ}]めましょう。", "3": "また[神{かみ}]の[箱{はこ}]をわれわれの[所{ところ}]に[移{うつ}]しましょう。われわれはサウルの[世{よ}]にはこれをおろそかにしたからです」。", "4": "[会衆{かいしゅう}]は[一同{いちどう}]「そうしましょう」と[言{い}]った。このことがすべての[民{たみ}]の[目{め}]に[正{ただ}]しかったからである。", "5": "そこでダビデはキリアテ・ヤリムから[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[運{はこ}]んでくるため、エジプトのシホルからハマテの[入口{いりぐち}]までのイスラエルをことごとく[呼{よ}]び[集{あつ}]めた。", "6": "そしてダビデとすべてのイスラエルはバアラすなわちユダのキリアテ・ヤリムに[上{のぼ}]り、ケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられる[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれている[神{かみ}]の[箱{はこ}]をそこからかき[上{のぼ}]ろうと、", "7": "[神{かみ}]の[箱{はこ}]を[新{あたら}]しい[車{くるま}]にのせて、アビナダブの[家{いえ}]からひきだし、ウザとアヒヨがその[車{くるま}]を[御{ぎょ}]した。", "8": "ダビデおよびすべてのイスラエルは[歌{うた}]と[琴{こと}]と[立琴{たてごと}]と、[手{て}][鼓{つづみ}]と、シンバルと、ラッパをもって、[力{ちから}]をきわめて[神{かみ}]の[前{まえ}]に[踊{おど}]った。", "9": "[彼{かれ}]らがキドンの[打{う}]ち[場{ば}]に[来{き}]た[時{とき}]、ウザは[手{て}]を[伸{の}]べて[箱{はこ}]を[押{おさ}]えた。[牛{うし}]がつまずいたからである。", "10": "ウザが[手{て}]を[箱{はこ}]につけたことによって、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[彼{かれ}]を[撃{う}]たれたので、[彼{かれ}]はその[所{ところ}]で[神{かみ}]の[前{まえ}]に[死{し}]んだ。", "11": "[主{しゅ}]がウザを[撃{う}]たれたので、ダビデは[怒{いか}]った。その[所{ところ}]は[今日{こんにち}]までペレヅ・ウザと[呼{よ}]ばれている。", "12": "その[日{ひ}]ダビデは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れて[言{い}]った、「どうして[神{かみ}]の[箱{はこ}]を、わたしの[所{ところ}]へかいて[行{い}]けようか」。", "13": "それでダビデはその[箱{はこ}]を[自分{じぶん}]の[所{ところ}]ダビデの[町{まち}]へは[移{うつ}]さず、これを[転{てん}]じてガテびとオベデ・エドムの[家{いえ}]に[運{はこ}]ばせた。", "14": "[神{かみ}]の[箱{はこ}]は三か[月{げつ}]の[間{あいだ}]、オベデ・エドムの[家{いえ}]に、その[家族{かぞく}]とともにとどまった。[主{しゅ}]はオベデ・エドムの[家族{かぞく}]とそのすべての[持{も}]ち[物{もの}]を[祝福{しゅくふく}]された。" }, "14": { "1": "ツロの[王{おう}]ヒラムはダビデに[使者{ししゃ}]をつかわし、[彼{かれ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てさせようと[香柏{こうはく}]および[石工{いしく}]と[木工{もっこう}]を[送{おく}]った。", "2": "ダビデは[主{しゅ}]が[自分{じぶん}]を[堅{かた}]く[立{た}]ててイスラエルの[王{おう}]とされたことと、その[民{たみ}]イスラエルのために[彼{かれ}]の[国{くに}]を[大{おお}]いに[興{おこ}]されたことを[悟{さと}]った。", "3": "ダビデはエルサレムでまた[妻{つま}]たちをめとった。そしてダビデにまたむすこ、[娘{むすめ}]が[生{うま}]れた。", "4": "[彼{かれ}]がエルサレムで[得{え}]た[子{こ}]たちの[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちシャンマ、ショバブ、、ナタン、ソロモン、", "5": "イブハル、エリシュア、エルペレテ、", "6": "ノガ、ネペグ、ヤピア、", "7": "エリシャマ、ベエリアダ、エリペレテである。", "8": "さてペリシテびとはダビデが[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれて[全{ぜん}]イスラエルの[王{おう}]になったことを[聞{き}]いたので、ペリシテびとはみな[上{のぼ}]ってきてダビデを[捜{さが}]した。ダビデはこれを[聞{き}]いてこれに[当{あた}]ろうと[出{で}]ていったが、", "9": "ペリシテびとはすでに[来{き}]て、レパイムの[谷{たに}]を[侵{おか}]した。", "10": "ダビデは[神{かみ}]に[問{と}]うて[言{い}]った、「ペリシテびとに[向{む}]かって[上{のぼ}]るべきでしょうか。あなたは[彼{かれ}]らをわたしの[手{て}]にわたされるでしょうか」。[主{しゅ}]はダビデに[言{い}]われた、「[上{のぼ}]りなさい。わたしは[彼{かれ}]らをあなたの[手{て}]にわたそう」。", "11": "そこで[彼{かれ}]はバアル・ペラジムへ[上{のぼ}]っていった。その[所{ところ}]でダビデは[彼{かれ}]らを[打{う}]ち[敗{はい}]り、そして[言{い}]った、「[神{かみ}]は[破{やぶ}]り[出{で}]る[水{みず}]のように、わたしの[手{て}]で[敵{てき}]を[破{やぶ}]られた」。それゆえ、その[所{ところ}]の[名{な}]はバアル・ペラジムと[呼{よ}]ばれている。", "12": "[彼{かれ}]らが[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]をそこに[残{のこ}]して[退{しりぞ}]いたので、ダビデは[命{めい}]じてこれを[火{ひ}]で[焼{や}]かせた。", "13": "ペリシテびとは[再{ふたた}]び[谷{たに}]を[侵{おか}]した。", "14": "ダビデが[再{ふたた}]び[神{かみ}]に[問{と}]うたので[神{かみ}]は[言{い}]われた、「あなたは[彼{かれ}]らを[追{お}]って[上{のぼ}]ってはならない。[遠回{とおまわ}]りしてバルサムの[木{き}]の[前{まえ}]から[彼{かれ}]らを[襲{おそ}]いなさい。", "15": "バルサムの[木{き}]の[上{うえ}]に[行進{こうしん}]の[音{おと}]が[聞{きこ}]えたならば、あなたは[行{い}]って[戦{たたか}]いなさい。[神{かみ}]があなたの[前{まえ}]に[出{で}]てペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[撃{う}]たれるからです」。", "16": "ダビデは[神{かみ}]が[命{めい}]じられたようにして、ペリシテびとの[軍勢{ぐんぜい}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、ギベオンからゲゼルに[及{およ}]んだ。", "17": "そこでダビデの[名{な}]はすべての[国々{くにぐに}]に[聞{きこ}]えわたり、[主{しゅ}]はすべての[国{くに}]びとに[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れさせられた。" }, "15": { "1": "ダビデはダビデの[町{まち}]のうちに[自分{じぶん}]のために[家{いえ}]を[建{た}]て、また[神{かみ}]の[箱{はこ}]のために[所{ところ}]を[備{そな}]え、これがために[幕屋{まくや}]を[張{は}]った。", "2": "ダビデは[言{い}]った、「[神{かみ}]の[箱{はこ}]をかくべき[者{もの}]はただレビびとのみである。[主{しゅ}]が[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかかせ、また[主{しゅ}]に[長{なが}]く[仕{つか}]えさせるために[彼{かれ}]らを[選{えら}]ばれたからである」。", "3": "ダビデは[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をこれがために[備{そな}]えた[所{ところ}]にかき[上{のぼ}]るため、イスラエルをことごとくエルサレムに[集{あつ}]めた。", "4": "ダビデはまたアロンの[子孫{しそん}]とレビびとを[集{あつ}]めた。", "5": "すなわち、コハテの[子孫{しそん}]のうちからはウリエルを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]百二十[人{にん}]、", "6": "メラリの[子孫{しそん}]のうちからはアサヤを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]二百二十[人{にん}]、", "7": "ゲルショムの[子孫{しそん}]のうちからはヨエルを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]百三十[人{にん}]、", "8": "エリザパンの[子孫{しそん}]のうちからはシマヤを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]二百[人{にん}]、", "9": "ヘブロンの[子孫{しそん}]のうちからはエリエルを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]八十[人{にん}]、", "10": "ウジエルの[子孫{しそん}]のうちからはアミナダブを[長{ちょう}]としてその[兄弟{きょうだい}]百十二[人{にん}]である。", "11": "ダビデは[祭司{さいし}]ザドクとアビヤタル、およびレビびとウリエル、アサヤ、ヨエル、シマヤ、エリエル、アミナダブを[召{め}]し、", "12": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたはレビびとの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である。あなたがたとあなたがたの[兄弟{きょうだい}]はともに[身{み}]を[清{きよ}]め、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をわたしがそのために[備{そな}]えた[所{ところ}]にかき[上{のぼ}]りなさい。", "13": "さきにこれをかいた[者{もの}]があなたがたでなかったので、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわれわれを[撃{う}]たれました。これはわれわれがその[定{さだ}]めにしたがってそれを[扱{あつか}]わなかったからです」。", "14": "そこで[祭司{さいし}]たちとレビびとたちはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[箱{はこ}]をかき[上{のぼ}]るために[身{み}]を[清{きよ}]め、", "15": "レビびとたちはモーセが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって[命{めい}]じたように、[神{かみ}]の[箱{はこ}]をさおをもって[肩{かた}]にになった。", "16": "ダビデはまたレビびとの[長{ちょう}]たちに、その[兄弟{きょうだい}]たちを[選{えら}]んで[歌{うた}]うたう[者{もの}]となし、[立琴{たてごと}]と[琴{こと}]とシンバルなどの[楽器{がっき}]を[打{う}]ちはやし、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげることを[命{めい}]じた。", "17": "そこでレビびとはヨエルの[子{こ}]ヘマンと、その[兄弟{きょうだい}]ベレキヤの[子{こ}]アサフおよびメラリの[子孫{しそん}]である[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]クシャヤの[子{こ}]エタンを[選{えら}]んだ。", "18": "またこれに[次{つ}]ぐその[兄弟{きょうだい}]たちがこれと[共{とも}]にいた。すなわちゼカリヤ、ヤジエル、セミラモテ、エイエル、ウンニ、エリアブ、ベナヤ、マアセヤ、マッタテヤ、エリペレホ、ミクネヤおよび[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]オベデ・エドムとエイエル。", "19": "[歌{うた}]うたう[者{もの}]ヘマン、アサフおよびエタンは[青銅{せいどう}]のシンバルを[打{う}]ちはやす[者{もの}]であった。", "20": "ゼカリヤ、アジエル、セミラモテ、エイエル、ウンニ、エリアブ、マアセヤ、ベナヤはアラモテにしたがって[立琴{たてごと}]を[奏{そう}]する[者{もの}]であった。", "21": "しかしマッタテヤ、エリペレホ、ミクネヤ、オベデ・エドム、エイエル、アザジヤはセミニテにしたがって[琴{こと}]をもって[指揮{しき}]する[者{もの}]であった。", "22": "ケナニヤはレビびとの[楽長{がくちょう}]で、[音楽{おんがく}]に[通{つう}]じていたので、これを[指揮{しき}]した。", "23": "ベレキヤとエルカナは[箱{はこ}]のために[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]であった。", "24": "[祭司{さいし}]シバニヤ、ヨシャパテ、ネタネル、アマサイ、ゼカリヤ、ベナヤ、エリエゼルらは[神{かみ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]でラッパを[吹{ふ}]き、オベデ・エドムとエヒアは[箱{はこ}]のために[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]であった。", "25": "ダビデとイスラエルの[長老{ちょうろう}]たちおよび千[人{にん}]の[長{ちょう}]たちは[行{い}]って、オベデ・エドムの[家{いえ}]から[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]を[喜{よろこ}]び[勇{いさ}]んでかき[上{のぼ}]った。", "26": "[神{かみ}]が[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかくレビびとを[助{たす}]けられたので、[彼{かれ}]らは[雄牛{おうし}]七[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]七[頭{とう}]をささげた。", "27": "ダビデは[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]ていた。[箱{はこ}]をかくすべてのレビびとは、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[音楽{おんがく}]をつかさどるケナニヤも[同様{どうよう}]である。ダビデはまた[亜麻{あま}][布{ぬの}]のエポデを[着{き}]ていた。", "28": "こうしてイスラエルは[皆{みな}]、[声{こえ}]をあげ、[角笛{つのぶえ}]を[吹{ふ}]きならし、ラッパと、シンバルと、[立琴{たてごと}]と[琴{こと}]をもって[打{う}]ちはやして[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をかき[上{のぼ}]った。", "29": "[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]がダビデの[町{まち}]にはいったとき、サウルの[娘{むすめ}]ミカルが[窓{まど}]からながめ、ダビデ[王{おう}]の[舞{ま}]い[踊{おど}]るのを[見{み}]て、[心{こころ}]のうちに[彼{かれ}]をいやしめた。" }, "16": { "1": "[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]の[箱{はこ}]をかき[入{い}]れて、ダビデがそのために[張{は}]った[幕屋{まくや}]のうちに[置{お}]き、そして[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[神{かみ}]の[前{まえ}]にささげた。", "2": "ダビデは[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげ[終{お}]えたとき、[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]し、", "3": "イスラエルの[人々{ひとびと}]に[男{おとこ}]にも[女{おんな}]にもおのおのパン一つ、[肉{にく}]一[切{き}]れ、[干{ほし}]ぶどう一かたまりを[分{わ}]け[与{あた}]えた。", "4": "ダビデはまたレビびとのうちから[主{しゅ}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]を[立{た}]てて、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をあがめ、[感謝{かんしゃ}]し、ほめたたえさせた。", "5": "[楽長{がくちょう}]はアサフ、その[次{つぎ}]はゼカリヤ、エイエル、セミラモテ、エヒエル、マッタテヤ、エリアブ、ベナヤ、オベデ・エドム、エイエルで、[彼{かれ}]らは[立琴{たてごと}]と[琴{こと}]を[弾{だん}]じ、アサフはシンバルを[打{う}]ち[鳴{な}]らし、", "6": "[祭司{さいし}]ベナヤとヤハジエルは[神{かみ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]でつねにラッパを[吹{ふ}]いた。", "7": "その[日{ひ}]ダビデは[初{はじ}]めてアサフと[彼{かれ}]の[兄弟{きょうだい}]たちを[立{た}]てて、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]をささげさせた。", "8": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、そのみ[名{な}]を[呼{よ}]び、そのみわざをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]に[知{し}]らせよ。", "9": "[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]え、[主{しゅ}]をほめ[歌{うた}]え。そのもろもろのくすしきみわざを[語{かた}]れ。", "10": "その[聖{せい}]なるみ[名{な}]を[誇{ほこ}]れ。どうか[主{しゅ}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[心{こころ}]が[喜{よろこ}]ぶように。", "11": "[主{しゅ}]とそのみ[力{ちから}]とを[求{もと}]めよ。つねにそのみ[顔{かお}]をたずねよ。", "12-13": "そのしもべアブラハムのすえよ、その[選{えら}]ばれたヤコブの[子{こ}]らよ。[主{しゅ}]のなされたくすしきみわざと、その[奇跡{きせき}]と、そのみ[口{くち}]のさばきとを[心{こころ}]にとめよ。", "14": "[彼{かれ}]はわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にいます。そのさばきは[全{ぜん}][地{ち}]にある。", "15": "[主{しゅ}]はとこしえにその[契約{けいやく}]をみこころにとめられる。これはよろずよに[命{めい}]じられたみ[言葉{ことば}]であって、", "16": "アブラハムと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]、イサクに[誓{ちか}]われた[約束{やくそく}]である。", "17": "[主{しゅ}]はこれを[堅{かた}]く[立{た}]ててヤコブのために[定{さだ}]めとし、イスラエルのためにとこしえの[契約{けいやく}]として、", "18": "[言{い}]われた、「あなたにカナンの[地{ち}]を[与{あた}]えて、あなたがたの[受{う}]ける[嗣{し}][業{ぎょう}]の[分{わ}]け[前{まえ}]とする」と。", "19": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]らの[数{かず}]は[少{すく}]なくて、[数{かぞ}]えるに[足{た}]らず、かの[国{くに}]で[旅{たび}]びととなり、", "20": "[国{くに}]から[国{くに}]へ[行{い}]き、この[国{くに}]からほかの[民{たみ}]へ[行{い}]った。", "21": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[彼{かれ}]らをしえたげるのをゆるされず、[彼{かれ}]らのために[王{おう}]たちを[懲{こら}]しめて、", "22": "[言{い}]われた、「わが[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]たちにさわってはならない。わが[預言者{よげんしゃ}]たちに[害{がい}]を[加{くわ}]えてはならない」と。", "23": "[全{ぜん}][地{ち}]よ、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[歌{うた}]え。[日{ひ}]ごとにその[救{すくい}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "24": "もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]にその[栄光{えいこう}]をあらわし、もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]にくすしきみわざをあらわせ。", "25": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなるかたにいまして、いとほめたたうべき[者{もの}]、もろもろの[神{かみ}]にまさって、[恐{おそ}]るべき[者{もの}]だからである。", "26": "もろもろの[民{たみ}]のすべての[神{かみ}]はむなしい。しかし[主{しゅ}]は[天{てん}]を[造{つく}]られた。", "27": "[誉{ほまれ}]と[威厳{いげん}]とはそのみ[前{まえ}]にあり、[力{ちから}]と[喜{よろこ}]びとはその[聖所{せいじょ}]にある。", "28": "もろもろの[民{たみ}]のやからよ、[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ、[栄光{えいこう}]と[力{ちから}]とを[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ。", "29": "そのみ[名{な}]にふさわしい[栄光{えいこう}]を[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ。[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]にきたれ。[聖{せい}]なる[装{よそお}]いをして[主{しゅ}]を[拝{おが}]め。", "30": "[全{ぜん}][地{ち}]よ、そのみ[前{まえ}]におののけ。[世界{せかい}]は[堅{かた}]く[立{た}]って、[動{うご}]かされることはない。", "31": "[天{てん}]は[喜{よろこ}]び、[地{ち}]はたのしみ、もろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]に[言{い}]え、「[主{しゅ}]は[王{おう}]であられる」と。", "32": "[海{うみ}]とその[中{なか}]に[満{み}]つるものとは[鳴{な}]りどよめき、[田畑{たはた}]とその[中{なか}]のすべての[物{もの}]は[喜{よろこ}]べ。", "33": "そのとき[林{はやし}]のもろもろの[木{き}]も[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[歌{うた}]う。[主{しゅ}]は[地{ち}]をさばくためにこられるからである。", "34": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "35": "また[言{い}]え、「われわれの[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、われわれを[救{すく}]い、もろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]からわれわれを[集{あつ}]めてお[救{すく}]いください。そうすればあなたの[聖{せい}]なるみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]し、あなたの[誉{ほまれ}]を[誇{ほこ}]るでしょう。", "36": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、とこしえからとこしえまでほむべきかな」と。その[時{とき}]すべての[民{たみ}]は「アァメン」と[言{い}]って[主{しゅ}]をほめたたえた。", "37": "ダビデはアサフとその[兄弟{きょうだい}]たちを[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]の[前{まえ}]にとめおいて、[常{つね}]に[箱{はこ}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]え、[日々{ひび}]のわざを[行{おこな}]わせた。", "38": "オベデ・エドムとその[兄弟{きょうだい}]たちは[合{あ}]わせて六十八[人{にん}]である。またエドトンの[子{こ}]オベデ・エドムおよびホサは[門守{かどもり}]であった。", "39": "[祭司{さいし}]ザドクとその[兄弟{きょうだい}]である[祭司{さいし}]たちはギベオンにある[高{たか}]き[所{ところ}]で[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]え、", "40": "[主{しゅ}]がイスラエルに[命{めい}]じられた[律法{りっぽう}]にしるされたすべてのことにしたがって[燔祭{はんさい}]の[壇{だん}]の[上{うえ}]に[朝夕{あさゆう}]たえず[燔祭{はんさい}]を[主{しゅ}]にささげた。", "41": "また[彼{かれ}]らとともにヘマン、エドトンおよびほかの[選{えら}]ばれて[名{な}]をしるされた[者{もの}]どもがいて、[主{しゅ}]のいつくしみの[世々{よよ}][限{かぎ}]りなきことについて[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]した。", "42": "すなわちヘマンおよびエドトンは[彼{かれ}]らとともにいて、ラッパ、シンバルおよびその[他{た}]の[聖歌{せいか}]のための[楽器{がっき}]をとって[音楽{おんがく}]を[奏{そう}]し、エドトンの[子{こ}]らは[門{もん}]を[守{まも}]った。", "43": "こうして[民{たみ}]は[皆{みな}]おのおの[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、ダビデはその[家族{かぞく}]を[祝福{しゅくふく}]するために[帰{かえ}]って[行{い}]った。" }, "17": { "1": "さてダビデは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[住{す}]むようになったとき、[預言者{よげんしゃ}]ナタンに[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしは[香柏{こうはく}]の[家{いえ}]に[住{す}]んでいるが、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]は[天幕{てんまく}]のうちにある」。", "2": "ナタンはダビデに[言{い}]った、「[神{かみ}]があなたとともにおられるから、すべてあなたの[心{こころ}]にあるところを[行{おこな}]いなさい」。", "3": "その[夜{よる}]、[神{かみ}]の[言葉{ことば}]がナタンに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "4": "「[行{い}]ってわたしのしもべダビデに[告{つ}]げよ、『[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、わたしの[住{す}]む[家{いえ}]を[建{た}]ててはならない。", "5": "わたしはイスラエルを[導{みちび}]き[上{のぼ}]った[日{ひ}]から[今日{こんにち}]まで、[家{いえ}]に[住{す}]まわず、[天幕{てんまく}]から[天幕{てんまく}]に、[幕屋{まくや}]から[幕屋{まくや}]に[移{うつ}]ったのである。", "6": "わたしがすべてのイスラエルと[共{とも}]に[歩{あゆ}]んだすべての[所{ところ}]で、わたしの[民{たみ}]を[牧{ぼく}]することを[命{めい}]じたイスラエルのさばきづかさのひとりに、ひと[言{こと}]でも、「どうしてあなたがたは、わたしのために[香柏{こうはく}]の[家{いえ}]を[建{た}]てないのか」と[言{い}]ったことがあるだろうか』と。", "7": "それゆえ[今{いま}]あなたは、わたしのしもべダビデにこう[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「わたしはあなたを[牧場{まきば}]から、[羊{ひつじ}]に[従{したが}]っている[所{ところ}]から[取{と}]って、わたしの[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]とし、", "8": "あなたがどこへ[行{い}]くにもあなたと[共{とも}]におり、あなたのすべての[敵{てき}]をあなたの[前{まえ}]から[断{た}]ち[去{さ}]った。わたしはまた[地{ち}]の[上{うえ}]の[大{おお}]いなる[者{もの}]の[名{な}]のような[名{な}]をあなたに[得{え}]させよう。", "9": "そしてわたしはわが[民{たみ}]イスラエルのために一つの[所{ところ}]を[定{さだ}]めて、[彼{かれ}]らを[植{う}]えつけ、[彼{かれ}]らを[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[住{す}]ませ、[重{かさ}]ねて[動{うご}]くことのないようにしよう。", "10": "また[前{まえ}]のように、すなわちわたしがわが[民{たみ}]イスラエルの[上{うえ}]にさばきづかさを[立{た}]てた[時{とき}]からこのかたのように、[悪{わる}]い[人{ひと}]が[重{かさ}]ねてこれを[荒{あら}]すことはないであろう。わたしはまたあなたのもろもろの[敵{てき}]を[征服{せいふく}]する。かつわたしは[主{しゅ}]があなたのために[家{いえ}]を[建{た}]てられることを[告{つ}]げる。", "11": "あなたの[日{ひ}]が[満{み}]ち、あなたの[先祖{せんぞ}]たちの[所{ところ}]へ[行{い}]かねばならぬとき、わたしはあなたの[子{こ}]、すなわちあなたの[子{こ}]らのひとりを、あなたのあとに[立{た}]てて、その[王国{おうこく}]を[堅{かた}]くする。", "12": "[彼{かれ}]はわたしのために[家{いえ}]を[建{た}]てるであろう。わたしは[長{なが}]く[彼{かれ}]の[位{くらい}]を[堅{かた}]くする。", "13": "わたしは[彼{かれ}]の[父{ちち}]となり、[彼{かれ}]はわたしの[子{こ}]となる。わたしは、わたしのいつくしみを、あなたのさきにあった[者{もの}]から[取{と}]り[去{さ}]ったように、[彼{かれ}]からは[取{と}]り[去{さ}]らない。", "14": "かえって、わたしは[彼{かれ}]を[長{なが}]くわたしの[家{いえ}]に、わたしの[王国{おうこく}]にすえおく。[彼{かれ}]の[位{くらい}]はとこしえに[堅{かた}]く[立{た}]つであろう』」。", "15": "ナタンはすべてこれらの[言葉{ことば}]のように、またすべてこの[幻{まぼろし}]のようにダビデに[語{かた}]った。", "16": "そこで、ダビデ[王{おう}]は、はいって[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[座{ざ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしがだれ、わたしの[家{いえ}]がなんであるので、あなたはこれまでわたしを[導{みちび}]かれたのですか。", "17": "[神{かみ}]よ、これはあなたの[目{め}]には[小{ちい}]さな[事{こと}]です。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはしもべの[家{いえ}]について、はるか[後{のち}]の[事{こと}]を[語{かた}]って、きたるべき[代々{よよ}]のことを[示{しめ}]されました。", "18": "しもべの[名誉{めいよ}]については、ダビデはこの[上{うえ}]あなたに[何{なに}]を[申{もう}]しあげることができましょう。あなたはしもべを[知{し}]っておられるからです。", "19": "[主{しゅ}]よ、あなたはしもべのために、またあなたの[心{こころ}]にしたがって、このもろもろの[大{おお}]いなる[事{こと}]をなし、すべての[大{おお}]いなる[事{こと}]を[知{し}]らされました。", "20": "[主{しゅ}]よ、われわれがすべて[耳{みみ}]に[聞{き}]いた[所{ところ}]によれば、あなたのようなものはなく、またあなたのほかに[神{かみ}]はありません。", "21": "また[地上{ちじょう}]のどの[国民{こくみん}]が、あなたの[民{たみ}]イスラエルのようでありましょうか。これは[神{かみ}]が[行{い}]って、[自分{じぶん}]のためにあがなって[民{たみ}]とし、エジプトからあなたがあがない[出{だ}]されたあなたの[民{たみ}]の[前{まえ}]から[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[追{お}]い[払{はら}]い、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]を[行{い}]って、[名{な}]を[得{え}]られたものではありませんか。", "22": "あなたはあなたの[民{たみ}]イスラエルを[長{なが}]くあなたの[民{たみ}]とされました。[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となられたのです。", "23": "それゆえ[主{しゅ}]よ、あなたがしもべと、しもべの[家{いえ}]について[語{かた}]られた[言葉{ことば}]を[長{なが}]く[堅{かた}]くして、あなたの[言{い}]われたとおりにしてください。", "24": "そうすればあなたの[名{な}]はとこしえに[堅{かた}]くされ、あがめられて、『イスラエルの[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はイスラエルの[神{かみ}]である』と[言{い}]われ、またあなたのしもべダビデの[家{いえ}]はあなたの[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]つことができるでしょう。", "25": "わが[神{かみ}]よ、あなたは[彼{かれ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てると、しもべに[示{しめ}]されました。それゆえ、しもべはあなたの[前{まえ}]に[祈{いの}]る[勇気{ゆうき}]を[得{え}]ました。", "26": "[主{しゅ}]よ、あなたは[神{かみ}]にいまし、この[良{よ}]き[事{こと}]をしもべに[約束{やくそく}]されました。", "27": "それゆえどうぞいま、しもべの[家{いえ}]を[祝福{しゅくふく}]し、あなたの[前{まえ}]に[長{なが}]く[続{つづ}]かせてくださるように。[主{しゅ}]よ、あなたの[祝福{しゅくふく}]されるものは[長{なが}]く[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるからです」。" }, "18": { "1": "この[後{のち}]ダビデはペリシテびとを[撃{う}]ってこれを[征服{せいふく}]し、ペリシテびとの[手{て}]からガテとその[村々{むらむら}]を[取{と}]った。", "2": "[彼{かれ}]はまたモアブを[撃{う}]った。モアブびとはダビデのしもべとなって、みつぎを[納{おさ}]めた。", "3": "ダビデはまた、ハマテのゾバの[王{おう}]ハダデゼルがユフラテ[川{かわ}]のほとりに、その[記念碑{きねんひ}]を[建{た}]てようとして[行{い}]ったとき[彼{かれ}]を[撃{う}]った。", "4": "そしてダビデは[彼{かれ}]から[戦車{せんしゃ}]一千、[騎兵{きへい}]七千[人{にん}]、[歩兵{ほへい}]二万[人{にん}]を[取{と}]った。ダビデは一百の[戦車{せんしゃ}]の[馬{うま}]を[残{のこ}]して、そのほかの[戦車{せんしゃ}]の[馬{うま}]はみなその[足{あし}]の[筋{すじ}]を[切{き}]った。", "5": "その[時{とき}]ダマスコのスリヤびとがゾバの[王{おう}]ハダデゼルを[助{たす}]けるために[来{き}]たので、ダビデはそのスリヤびと二万二千[人{にん}]を[殺{ころ}]した。", "6": "そしてダビデはダマスコのスリヤに[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]いた。スリヤびとはみつぎを[納{おさ}]めてダビデのしもべとなった。[主{しゅ}]はダビデにすべてその[行{い}]く[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられた。", "7": "ダビデはハダデゼルのしもべらが[持{も}]っていた[金{きん}]の[盾{たて}]を[奪{うば}]って、エルサレムに[持{も}]ってきた。", "8": "またハダデゼルの[町{まち}]テブハテとクンからダビデは[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[青銅{せいどう}]を[取{と}]った。ソロモンはそれを[用{もち}]いて[青銅{せいどう}]の[海{うみ}]、[柱{はしら}]および[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]を[造{つく}]った。", "9": "[時{とき}]にハマテの[王{おう}]トイはダビデがゾバの[王{おう}]ハダデゼルのすべての[軍勢{ぐんぜい}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]ったことを[聞{き}]き、", "10": "その[子{こ}]ハドラムをダビデ[王{おう}]につかわして、[彼{かれ}]にあいさつさせ、かつ[祝{しゅく}]を[述{の}]べさせた。ハダデゼルはかつてしばしばトイと[戦{たたか}]いを[交{まじ}]えたが、ダビデはハダデゼルと[戦{たたか}]って、これを[撃{う}]ち[破{やぶ}]ったからである。ハドラムは[金{きん}]、[銀{ぎん}]および[青銅{せいどう}]のさまざまの[器{うつわ}]を[贈{おく}]ったので、", "11": "ダビデ[王{おう}]はこれをエドム、モアブ、アンモンの[人々{ひとびと}]、ペリシテびと、アマクレなどの[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちから[取{と}]ってきた[金銀{きんぎん}]とともに、[主{しゅ}]にささげた。", "12": "ゼルヤの[子{こ}]アビシャイは[塩{しお}]の[谷{たに}]で、エドムびと一万八千を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "13": "ダビデはエドムに[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]き、エドムびとは[皆{みな}]ダビデのしもべとなった。[主{しゅ}]はダビデにすべてその[行{い}]く[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられた。", "14": "こうしてダビデはイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]を[治{おさ}]め、そのすべての[民{たみ}]に[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]った。", "15": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブは[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]、アヒルデの[子{こ}]ヨシャパテは[史官{しかん}]、", "16": "アヒトブの[子{こ}]ザドクとアビヤタルの[子{こ}]アビメレクは[祭司{さいし}]、シャウシャは[書記官{しょきかん}]、", "17": "エホヤダの[子{こ}]ベナヤはケレテびととペレテびとの[長{ちょう}]、ダビデの[子{こ}]たちは[王{おう}]のかたわらにはべる[大臣{だいじん}]であった。" }, "19": { "1": "この[後{のち}]アンモンの[人々{ひとびと}]の[王{おう}]ナハシが[死{し}]んで、その[子{こ}]がこれに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "2": "そのときダビデは[言{い}]った、「わたしはナハシの[子{こ}]ハヌンに、[彼{かれ}]の[父{ちち}]がわたしに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]したように、[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]そう」。そしてダビデは[彼{かれ}]をその[父{ちち}]のゆえに[慰{なぐさ}]めようとして[使者{ししゃ}]をつかわした。ダビデのしもべたちはハヌンを[慰{なぐさ}]めるためアンモンの[人々{ひとびと}]の[地{ち}]に[来{き}]たが、", "3": "アンモンの[人々{ひとびと}]のつかさたちはハヌンに[言{い}]った、「ダビデが[慰{なぐさ}]める[者{もの}]をあなたのもとにつかわしたことによって、あなたは[彼{かれ}]があなたの[父{ちち}]を[尊{たっと}]ぶのだと[思{おも}]われますか。[彼{かれ}]のしもべたちが[来{き}]たのは、この[国{くに}]をうかがい、[探{さぐ}]って[滅{ほろ}]ぼすためではありませんか」。", "4": "そこでハヌンはダビデのしもべたちを[捕{とら}]えて、そのひげをそり[落{おと}]し、その[着物{きもの}]を[中{なか}]ほどから[断{た}]ち[切{き}]って[腰{こし}]の[所{ところ}]までにして[彼{かれ}]らを[帰{かえ}]してやった。", "5": "ある[人々{ひとびと}]が[来{き}]て、この[人{ひと}]たちのされたことをダビデに[告{つ}]げたので、[彼{かれ}]は[人{ひと}]をつかわして、[彼{かれ}]らを[迎{むか}]えさせた。その[人々{ひとびと}]が[非常{ひじょう}]に[恥{は}]じたからである。そこで[王{おう}]は[言{い}]った、「ひげがのびるまでエリコにとどまって、その[後{のち}][帰{かえ}]りなさい」。", "6": "アンモンの[人々{ひとびと}]は[自分{じぶん}]たちがダビデに[憎{にく}]まれることをしたとわかったので、ハヌンおよびアンモンの[人々{ひとびと}]は[銀{ぎん}]千タラントを[送{おく}]ってメソポタミヤとアラム・マアカ、およびゾバから[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]を[雇{やと}]い[入{い}]れた。", "7": "すなわち[戦車{せんしゃ}]三万二千およびマアカの[王{おう}]とその[軍隊{ぐんたい}]を[雇{やと}]い[入{い}]れたので、[彼{かれ}]らは[来{き}]てメデバの[前{まえ}]に[陣{じん}]を[張{は}]った。そこでアンモンの[人々{ひとびと}]は[町々{まちまち}]から[寄{よ}]り[集{あつ}]まって、[戦{たたか}]いに[出動{しゅつどう}]した。", "8": "ダビデはこれを[聞{き}]いてヨアブと[勇士{ゆうし}]の[全{ぜん}][軍{ぐん}]をつかわしたので、", "9": "アンモンの[人々{ひとびと}]は[出{で}]て[来{き}]て[町{まち}]の[入口{いりぐち}]に[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。また[助{たす}]けに[来{き}]た[王{おう}]たちは[別{べつ}]に[野{の}]にいた。", "10": "[時{とき}]にヨアブは[戦{たたか}]いが[前後{ぜんご}]から[自分{じぶん}]に[向{む}]かっているのを[見{み}]て、イスラエルのえり[抜{ぬ}]きの[兵士{へいし}]のうちから[選{えら}]んで、これをスリヤびとに[対{たい}]して[備{そな}]え、", "11": "そのほかの[民{たみ}]を[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]アビシャイの[手{て}]にわたして、アンモンの[人々{ひとびと}]に[対{たい}]して[備{そな}]えさせ、", "12": "そして[言{い}]った、「もしスリヤびとがわたしに[手{て}]ごわいときは、わたしを[助{たす}]けてください。もしアンモンの[人々{ひとびと}]があなたに[手{て}]ごわいときは、あなたを[助{たす}]けましょう。", "13": "[勇{いさ}]ましくしてください。われわれの[民{たみ}]のためと、われわれの[神{かみ}]の[町々{まちまち}]のために、[勇{いさ}]ましくしましょう。どうか、[主{しゅ}]が[良{よ}]いと[思{おも}]われることをされるように」。", "14": "こうしてヨアブが[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]にいる[民{たみ}]と[共{とも}]にスリヤびとに[向{む}]かって[戦{たたか}]おうとして[近{ちか}]づいたとき、スリヤびとは[彼{かれ}]の[前{まえ}]から[逃{に}]げた。", "15": "アンモンの[人々{ひとびと}]はスリヤびとの[逃{に}]げるのを[見{み}]て、[彼{かれ}]らもまたヨアブの[兄弟{きょうだい}]アビシャイの[前{まえ}]から[逃{に}]げて[町{まち}]にはいった。そこでヨアブはエルサレムに[帰{かえ}]った。", "16": "しかしスリヤびとは[自分{じぶん}]たちがイスラエルの[前{まえ}]に[打{う}]ち[敗{やぶ}]られたのを[見{み}]て、[使者{ししゃ}]をつかわし、ハダデゼルの[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ショパクの[率{ひき}]いるユフラテ[川{かわ}]の[向{む}]こう[側{がわ}]にいるスリヤびとを[引{ひ}]き[出{だ}]した。", "17": "この[事{こと}]がダビデに[聞{きこ}]えたので、[彼{かれ}]はイスラエルをことごとく[集{あつ}]め、ヨルダンを[渡{わた}]り、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[来{き}]て、これに[向{む}]かって[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。ダビデがこのようにスリヤびとに[対{たい}]して[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをしたとき、[彼{かれ}]はダビデと[戦{たたか}]った。", "18": "しかしスリヤびとがイスラエルの[前{まえ}]から[逃{に}]げたので、ダビデはスリヤびとの[戦車{せんしゃ}]の[兵{へい}]七千、[歩兵{ほへい}]四万を[殺{ころ}]し、また[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]ショパクをも[殺{ころ}]した。", "19": "ハダデゼルのしもべたちは[味方{みかた}]の[者{もの}]がイスラエルに[打{う}]ち[敗{やぶ}]られたのを[見{み}]て、ダビデと[和{わ}]を[講{こう}]じ、[彼{かれ}]に[仕{つか}]えた。スリヤびとは[再{ふたた}]びアンモンびとを[助{たす}]けることをしなかった。" }, "20": { "1": "[春{はる}]になって、[王{おう}]たちが[戦{たたか}]いに[出{で}]るに[及{およ}]んで、ヨアブは[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]いてアンモンびとの[地{ち}]を[荒{あら}]し、[行{い}]ってラバを[包囲{ほうい}]した。しかしダビデはエルサレムにとどまった。ヨアブはラバを[撃{う}]って、これを[滅{ほろ}]ぼした。", "2": "そしてダビデは[彼{かれ}]らの[王{おう}]の[冠{かんむり}]をその[頭{あたま}]から[取{と}]りはなした。その[金{きん}]の[重{おも}]さを[量{はか}]ってみると一タラント、またその[中{なか}]に[宝石{ほうせき}]があった。これをダビデの[頭{あたま}]に[置{お}]いた。ダビデはまたその[町{まち}]のぶんどり[物{もの}]を[非常{ひじょう}]に[多{おお}]く[持{も}]ち[出{だ}]した。", "3": "また[彼{かれ}]はそのうちの[民{たみ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]して、これをのこぎりと、[鉄{てつ}]のつるはしと、おのを[使{つか}]う[仕事{しごと}]につかせた。ダビデはアンモンびとのすべての[町々{まちまち}]にこのように[行{い}]った。そしてダビデと[民{たみ}]とは[皆{みな}]エルサレムに[帰{かえ}]った。", "4": "この[後{のち}]ゲゼルでペリシテびとと[戦{たたか}]いが[起{た}]った。その[時{とき}]ホシャびとシベカイが[巨人{きょじん}]の[子孫{しそん}]のひとりシパイを[殺{ころ}]した。かれらはついに[征服{せいふく}]された。", "5": "ここにまたペリシテびとと[戦{たたか}]いがあったが、ヤイルの[子{こ}]エルハナンはガテびとゴリアテの[兄弟{きょうだい}]ラミを[殺{ころ}]した。そのやりの[柄{え}]は[機{はた}]の[巻棒{まきぼう}]のようであった。", "6": "またガテに[戦{たたか}]いがあったが、そこにひとりの[背{せ}]の[高{たか}]い[人{ひと}]がいた。その[手{て}]の[指{ゆび}]と[足{あし}]の[指{ゆび}]は六[本{ぽん}]ずつで、[合{あ}]わせて二十四[本{ほん}]あった。[彼{かれ}]もまた[巨人{きょじん}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であった。", "7": "[彼{かれ}]はイスラエルをののしったので、ダビデの[兄弟{きょうだい}]シメアの[子{こ}]ヨナタンがこれを[殺{ころ}]した。", "8": "これらはガテで[巨人{きょじん}]から[生{うま}]れた[者{もの}]であったが、ダビデの[手{て}]とその[家来{けらい}]たちの[手{て}]に[倒{たお}]れた。" }, "21": { "1": "[時{とき}]にサタンが[起{た}]ってイスラエルに[敵{てき}]し、ダビデを[動{うご}]かしてイスラエルを[数{かぞ}]えさせようとした。", "2": "ダビデはヨアブと[軍{ぐん}]の[将校{しょうこう}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは[行{い}]って、ベエルシバからダンまでのイスラエルを[数{かぞ}]え、その[数{かず}]を[調{しら}]べてわたしに[知{し}]らせなさい」。", "3": "ヨアブは[言{い}]った、「それがどのくらいあっても、どうか[主{しゅ}]がその[民{たみ}]を百[倍{ばい}]に[増{ま}]されるように。しかし[王{おう}]わが[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らは[皆{みな}]あなたのしもべではありませんか。どうしてわが[主{しゅ}]はこの[事{こと}]を[求{もと}]められるのですか。どうしてイスラエルに[罪{つみ}]を[得{え}]させられるのですか」。", "4": "しかし[王{おう}]の[言葉{ことば}]がヨアブに[勝{か}]ったので、ヨアブは[出{で}]て[行{い}]って、イスラエルをあまねく[行{い}]き[巡{めぐ}]り、エルサレムに[帰{かえ}]って[来{き}]た。", "5": "そしてヨアブは[民{たみ}]の[総数{そうすう}]をダビデに[告{つ}]げた。すなわちイスラエルにはつるぎを[抜{ぬ}]く[者{もの}]が百十万[人{にん}]、ユダにはつるぎを[抜{ぬ}]く[者{もの}]が四十七万[人{にん}]あった。", "6": "しかしヨアブは[王{おう}]の[命令{めいれい}]を[快{こころよ}]しとしなかったので、レビとベニヤミンとはその[中{なか}]に[数{かぞ}]えなかった。", "7": "この[事{こと}]が[神{かみ}]の[目{め}]に[悪{わる}]かったので、[神{かみ}]はイスラエルを[撃{う}]たれた。", "8": "そこでダビデは[神{かみ}]に[言{い}]った、「わたしはこの[事{こと}]を[行{い}]って[大{おお}]いに[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。しかし[今{いま}]どうか、しもべの[罪{つみ}]を[除{のぞ}]いてください。わたしは[非常{ひじょう}]に[愚{おろ}]かなことをいたしました」。", "9": "[主{しゅ}]はダビデの[先見者{せんけんしゃ}]ガデに[告{つ}]げて[言{い}]われた、", "10": "「[行{い}]ってダビデに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしは三つの[事{こと}]を[示{しめ}]す。あなたはその一つを[選{えら}]びなさい。わたしはそれをあなたに[行{おこな}]おう』と」。", "11": "ガデはダビデのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたは[選{えら}]びなさい。", "12": "すなわち三[年{ねん}]のききんか、あるいは三[月{がつ}]の[間{あいだ}]、あなたのあだの[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れて、[敵{てき}]のつるぎに[追{お}]いつかれるか、あるいは三[日{か}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]のつるぎすなわち[疫病{えきびょう}]がこの[国{くに}]にあって、[主{しゅ}]の[使{つかい}]がイスラエルの[全{ぜん}][領域{りょういき}]にわたって[滅{ほろ}]ぼすことをするか』。いま、わたしがどういう[答{こたえ}]をわたしをつかわしたものになすべきか[決{き}]めなさい」。", "13": "ダビデはガデに[言{い}]った、「わたしは[非常{ひじょう}]に[悩{なや}]んでいるが、[主{しゅ}]のあわれみは[大{おお}]きいゆえ、わたしを[主{しゅ}]の[手{て}]に[陥{おちい}]らせてください。しかしわたしを[人{ひと}]の[手{て}]に[陥{おちい}]らせないでください」。", "14": "そこで[主{しゅ}]はイスラエルに[疫病{えきびょう}]を[下{くだ}]されたので、イスラエルびとのうち七万[人{にん}]が[倒{たお}]れた。", "15": "[神{かみ}]はまたみ[使{つかい}]をエルサレムにつかわして、これを[滅{ほろ}]ぼそうとされたが、み[使{つかい}]がまさに[滅{ほろ}]ぼそうとしたとき、[主{しゅ}]は[見{み}]られて、この[災{わざわい}]を[悔{く}]い、その[滅{ほろ}]ぼすみ[使{つかい}]に[言{い}]われた、「もうじゅうぶんだ。[今{いま}]あなたの[手{て}]をとどめよ」。そのとき[主{しゅ}]の[使{つかい}]はエブスびとオルナンの[打{う}]ち[場{ば}]のかたわらに[立{た}]っていた。", "16": "ダビデが[目{め}]をあげて[見{み}]ると、[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[地{ち}]と[天{てん}]の[間{あいだ}]に[立{た}]って、[手{て}]に[抜{ぬ}]いたつるぎをもち、エルサレムの[上{うえ}]にさし[伸{の}]べていたので、ダビデと[長老{ちょうろう}]たちは[荒布{あらぬの}]を[着{き}]て、ひれ[伏{ふ}]した。", "17": "そしてダビデは[神{かみ}]に[言{い}]った、「[民{たみ}]を[数{かぞ}]えよと[命{めい}]じたのはわたしではありませんか。[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[悪{わる}]い[事{こと}]をしたのはわたしです。しかしこれらの[羊{ひつじ}]は[何{なに}]をしましたか。わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞあなたの[手{て}]をわたしと、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]にむけてください。しかし[災{わざわい}]をあなたの[民{たみ}]に[下{くだ}]さないでください」。", "18": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[使{つかい}]はガデに[命{めい}]じ、ダビデが[上{のぼ}]って[行{い}]って、エブスびとオルナンの[打{う}]ち[場{ば}]で[主{しゅ}]のために一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]くように[告{つ}]げさせた。", "19": "そこでダビデはガデが[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[告{つ}]げた[言葉{ことば}]に[従{したが}]って[上{のぼ}]って[行{い}]った。", "20": "そのときオルナンは[麦{むぎ}]を[打{う}]っていたが、ふりかえってみ[使{つかい}]を[見{み}]たので、ともにいた[彼{かれ}]の四[人{にん}]の[子{こ}]は[身{み}]をかくした。", "21": "ダビデがオルナンに[近{ちか}]づくと、オルナンは[目{め}]を[上{あ}]げてダビデを[見{み}]、[打{う}]ち[場{ば}]から[出{で}]て[来{き}]て[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]してダビデを[拝{はい}]した。", "22": "ダビデはオルナンに[言{い}]った、「この[打{う}]ち[場{ば}]の[所{ところ}]をわたしに[与{あた}]えなさい。わたしは[災{わざわい}]が[民{たみ}]に[下{くだ}]るのをとどめるため、そこに[主{しゅ}]のために一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]きます。あなたは、そのじゅうぶんな[価{あたい}]をとってこれをわたしに[与{あた}]えなさい」。", "23": "オルナンはダビデに[言{い}]った、「どうぞこれをお[取{と}]りなさい。そして[王{おう}]わが[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られるところを[行{おこな}]いなさい。わたしは[牛{うし}]を[燔祭{はんさい}]のために、[打{だ}][穀{こっ}][機{き}]をたきぎのために、[麦{むぎ}]を[素祭{そさい}]のためにささげます。わたしは[皆{みな}]これをささげます」。", "24": "ダビデ[王{おう}]はオルナンに[言{い}]った、「いいえ、わたしはじゅうぶんな[代価{だいか}]を[払{はら}]ってこれを[買{か}]います。わたしは[主{しゅ}]のためにあなたのものを[取{と}]ることをしません。また、[費{つい}]えなしに[燔祭{はんさい}]をささげることをいたしません」。", "25": "それでダビデはその[所{ところ}]のために[金{きん}]六百シケルをはかって、オルナンに[払{はら}]った。", "26": "こうしてダビデは[主{しゅ}]のために、その[所{ところ}]に一つの[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげて、[主{しゅ}]を[呼{よ}]んだ。[主{しゅ}]は[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[天{てん}]から[火{ひ}]を[下{くだ}]して[答{こた}]えられた。", "27": "また[主{しゅ}]がみ[使{つかい}]に[命{めい}]じられたので、[彼{かれ}]はつるぎをさやにおさめた。", "28": "その[時{とき}]ダビデは[主{しゅ}]がエブスびとオルナンの[打{う}]ち[場{ば}]で[自分{じぶん}]に[答{こた}]えられたのを[見{み}]たので、その[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "29": "モーセが[荒野{あらの}]で[造{つく}]った[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]と[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]とは、その[時{とき}]ギベオンの[高{たか}]き[所{ところ}]にあったからである。", "30": "しかしダビデはその[前{まえ}]へ[行{い}]って[神{かみ}]に[求{もと}]めることができなかった。[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[使{つかい}]のつるぎを[恐{おそ}]れたからである。" }, "22": { "1": "それでダビデは[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[家{いえ}]はこれである、イスラエルのための[燔祭{はんさい}]の[祭壇{さいだん}]はこれである」と。", "2": "ダビデは[命{めい}]じてイスラエルの[地{ち}]にいる[他国{たこく}][人{じん}]を[集{あつ}]めさせ、また[神{かみ}]の[家{いえ}]を[建{た}]てるのに[用{もち}]いる[石{いし}]を[切{き}]るために[石工{いしく}]を[定{さだ}]めた。", "3": "ダビデはまた[門{もん}]のとびらのくぎ、およびかすがいに[用{もち}]いる[鉄{てつ}]をおびただしく[備{そな}]えた。また[青銅{せいどう}]を[量{はか}]ることもできないほどおびただしく[備{そな}]えた。", "4": "また[香柏{こうはく}]を[数{かぞ}]えきれぬほど[備{そな}]えた。これはシドンびととツロの[人々{ひとびと}]がおびただしく[香柏{こうはく}]をダビデの[所{ところ}]に[持{も}]って[来{き}]たからである。", "5": "ダビデは[言{い}]った、「わが[子{こ}]ソロモンは[若{わか}]く、かつ[経験{けいけん}]がない。また[主{しゅ}]のために[建{た}]てる[家{いえ}]はきわめて[壮大{そうだい}]で、[万国{ばんこく}]に[名{な}]を[得{え}]、[栄{さか}]えを[得{え}]るものでなければならない。それゆえ、わたしはその[準備{じゅんび}]をしておこう」と。こうしてダビデは[死{し}]ぬ[前{まえ}]に[多{おお}]くの[物資{ぶっし}]を[準備{じゅんび}]した。", "6": "そして[彼{かれ}]はその[子{こ}]ソロモンを[召{め}]して、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てることを[命{めい}]じた。", "7": "すなわちダビデはソロモンに[言{い}]った、「わが[子{こ}]よ、わたしはわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てようと[志{こころざ}]していた。", "8": "ところが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われた、『おまえは[多{おお}]くの[血{ち}]を[流{なが}]し、[大{おお}]いなる[戦争{せんそう}]をした。おまえはわたしの[前{まえ}]で[多{おお}]くの[血{ち}]を[地{ち}]に[流{なが}]したから、わが[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]ててはならない。", "9": "[見{み}]よ、[男{おとこ}]の[子{こ}]がおまえに[生{うま}]れる。[彼{かれ}]は[平和{へいわ}]の[人{ひと}]である。わたしは[彼{かれ}]に[平安{へいあん}]を[与{あた}]えて、[周囲{しゅうい}]のもろもろの[敵{てき}]に[煩{わずら}]わされないようにしよう。[彼{かれ}]の[名{な}]はソロモンと[呼{よ}]ばれ、[彼{あ}]の[世{よ}]にわたしはイスラエルに[平安{へいあん}]と[静穏{せいおん}]とを[与{あた}]える。", "10": "[彼{かれ}]はわが[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てるであろう。[彼{かれ}]はわが[子{こ}]となり、わたしは[彼{かれ}]の[父{ちち}]となる。わたしは[彼{かれ}]の[王位{おうい}]をながくイスラエルの[上{うえ}]に[堅{かた}]くするであろう』。", "11": "それでわが[子{こ}]よ、どうか[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]にいまし、あなたを[栄{さか}]えさせて、[主{しゅ}]があなたについて[言{い}]われたように、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]を[建{た}]てさせてくださるように。", "12": "ただ、どうか[主{しゅ}]があなたに[分別{ふんべつ}]と[知恵{ちえ}]を[賜{たま}]い、あなたをイスラエルの[上{うえ}]に[立{た}]たせられるとき、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]を、あなたに[守{まも}]らせてくださるように。", "13": "あなたがもし、[主{しゅ}]がイスラエルについてモーセに[命{めい}]じられた[定{さだ}]めとおきてとを[慎{つつし}]んで[守{まも}]るならば、あなたは[栄{さか}]えるであろう。[心{こころ}]を[強{つよ}]くし、[勇{いさ}]め。[恐{おそ}]れてはならない、おののいてはならない。", "14": "[見{み}]よ、わたしは[苦難{くなん}]のうちにあって[主{しゅ}]の[家{いえ}]のために[金{きん}]十万タラント、[銀{ぎん}]百万タラントを[備{そな}]え、また[青銅{せいどう}]と[鉄{てつ}]を[量{はか}]ることもできないほどおびただしく[備{そな}]えた。また[材木{ざいもく}]と[石{いし}]をも[備{そな}]えた。あなたはまたこれに[加{くわ}]えなければならない。", "15": "あなたにはまた[多数{たすう}]の[職人{しょくにん}]、すなわち[石{いし}]や[木{き}]を[切{き}]り[刻{きざ}]む[者{もの}]、[工作{こうさく}]に[巧{たく}]みな[各種{かくしゅ}]の[者{もの}]がある。", "16": "[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]もおびただしくある。たって[行{おこな}]いなさい。どうか[主{しゅ}]があなたと[共{とも}]におられるように」。", "17": "ダビデはまたイスラエルのすべてのつかさたちにその[子{こ}]ソロモンを[助{たす}]けるように[命{めい}]じて[言{い}]った、", "18": "「あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたがたとともにおられるではないか。[四方{しほう}]に[泰平{たいへい}]を[賜{たま}]わったではないか。[主{しゅ}]はこの[地{ち}]の[民{たみ}]をわたしの[手{て}]にわたされたので、この[地{ち}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]とその[民{たみ}]の[前{まえ}]に[服{ふく}]している。", "19": "それであなたがたは[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めなさい。たって[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]を[建{た}]て、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[建{た}]てるその[家{いえ}]に、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]と[神{かみ}]の[聖{せい}]なるもろもろの[器{うつわ}]を[携{たずさ}]え[入{い}]れなさい」。" }, "23": { "1": "ダビデは[老{お}]い、その[日{ひ}]が[満{み}]ちたので、その[子{こ}]ソロモンをイスラエルの[王{おう}]とした。", "2": "ダビデはイスラエルのすべてのつかさおよび[祭司{さいし}]とレビびとを[集{あつ}]めた。", "3": "レビびとの三十[歳{さい}][以上{いじょう}]のものを[数{かぞ}]えると、その[男{おとこ}]の[数{かず}]が三万八千[人{にん}]あった。", "4": "ダビデは[言{い}]った、「そのうち二万四千[人{にん}]は[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[仕事{しごと}]をつかさどり、六千[人{にん}]はつかさびと、およびさばきびととなり、", "5": "四千[人{にん}]は[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]となり、また四千[人{にん}]はさんびのためにわたしの[造{つく}]った[楽器{がっき}]で[主{しゅ}]をたたえよ」。", "6": "そしてダビデは[彼{かれ}]らをレビの[子{こ}]らにしたがってゲルション、コハテ、メラリの[組{くみ}]に[分{わ}]けた。", "7": "ゲルションの[子{こ}]らはラダンとシメイ。", "8": "ラダンの[子{こ}]らは、かしらのエヒエルとゼタムとヨエルの三[人{にん}]。", "9": "シメイの[子{こ}]らはシロミテ、ハジエル、ハランの三[人{にん}]。これらはラダンの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であった。", "10": "シメイの[子{こ}]らはヤハテ、ジナ、エウシ、ベリアの四[人{にん}]。[皆{みな}]シメイの[子{こ}]で、", "11": "ヤハテはかしら、ジザはその[次{つぎ}]、エウシとベリアは[子{こ}]が[多{おお}]くなかったので、ともに[数{かぞ}]えられて一つの[氏族{しぞく}]となった。", "12": "コハテの[子{こ}]らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルの四[人{にん}]。", "13": "アムラムの[子{こ}]らはアロンとモーセである。アロンはその[子{こ}]らとともに、ながくいと[聖{せい}]なるものを[聖別{せいべつ}]するために[分{わ}]かたれて、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[香{こう}]をたき、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、[常{つね}]に[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[祝福{しゅくふく}]することをなした。", "14": "[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセの[子{こ}]らはレビの[部族{ぶぞく}]のうちに[数{かぞ}]えられた。", "15": "モーセの[子{こ}]らはゲルションとエリエゼル。", "16": "ゲルションの[子{こ}]らは、かしらはシブエル。", "17": "エリエゼルの[子{こ}]らは、かしらはレハビヤ。エリエゼルにはこのほかに[子{こ}]がなかった。しかしレハビヤの[子{こ}]らは[非常{ひじょう}]に[多{おお}]かった。", "18": "イヅハルの[子{こ}]らは、かしらはシロミテ。", "19": "ヘブロンの[子{こ}]らは[長子{ちょうし}]はエリヤ、[次{つぎ}]はアマリヤ、[第{だい}]三はヤハジエル、[第{だい}]四はエカメアム。", "20": "ウジエルの[子{こ}]らは、かしらはミカ、[次{つぎ}]はイシアである。", "21": "メラリの[子{こ}]らはマヘリとムシ。マヘリの[子{こ}]らはエレアザルとキシ。", "22": "エレアザルは[男{おとこ}]の[子{こ}]がなくて[死{し}]に、ただ[娘{むすめ}]たちだけであったが、キシの[子{こ}]であるその[身内{みうち}]の[男{おとこ}]たちが[彼女{かのじょ}]たちをめとった。", "23": "ムシの[子{こ}]らはマヘリ、エデル、エレモテの三[人{にん}]である。", "24": "これらはその[氏族{しぞく}]によるレビの[子孫{しそん}]であって、その[人数{にんずう}]が[数{かぞ}]えられ、その[名{な}]がしるされて、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[務{つとめ}]をなした二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]で、[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であった。", "25": "ダビデは[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[民{たみ}]に[平安{へいあん}]を[与{あた}]え、ながくエルサレムに[住{す}]まわれる。", "26": "レビびとは[重{かさ}]ねて[幕屋{まくや}]およびその[勤{つと}]めの[器物{うつわもの}]をかつぐことはない。", "27": "――ダビデの[最後{さいご}]の[言葉{ことば}]によって、レビびとは二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]が[数{かぞ}]えられた――", "28": "[彼{かれ}]らの[務{つとめ}]はアロンの[子孫{しそん}]を[助{たす}]けて[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[働{はたら}]きをし、[庭{にわ}]とへやの[仕事{しごと}]およびすべての[聖{せい}]なるものを[清{きよ}]めること、そのほか、すべて[神{かみ}]の[家{いえ}]の[働{はたら}]きをすることである。", "29": "また[供{そな}]えのパン、[素祭{そさい}]の[麦粉{むぎこ}]、[種{たね}][入{い}]れぬ[菓子{かし}]、[焼{や}]いた[供{そな}]え[物{もの}]、[油{あぶら}]をまぜた[供{そな}]え[物{もの}]をつかさどり、またすべて[分量{ぶんりょう}]および[大{おお}]きさを[量{はか}]ることをつかさどり、", "30": "また[朝{あさ}]ごとに[立{た}]って[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、さんびし、[夕{ゆう}]にもまたそのようにし、", "31": "また[安息日{あんそくにち}]と[新月{しんげつ}]と[祭日{さいじつ}]に、[主{しゅ}]にもろもろの[燔祭{はんさい}]をささげるときは、[絶{た}]えず[主{しゅ}]の[前{まえ}]にその[命{めい}]じられた[数{かず}]にしたがってささげなければならない。", "32": "このようにして[彼{かれ}]らは[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]り、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[働{はたら}]きのためにその[兄弟{きょうだい}]であるアロンの[子{こ}]らに[仕{つか}]えなければならない」。" }, "24": { "1": "アロンの[子孫{しそん}]の[組{くみ}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちアロンの[子{こ}]らはナダブ、アビウ、エレアザル、イタマル。", "2": "ナダブとアビウはその[父{ちち}]に[先{さき}]だって[死{し}]に、[子{こ}]がなかったので、エレアザルとイタマルが[祭司{さいし}]となった。", "3": "ダビデはエレアザルの[子孫{しそん}]ザドクとイタマルの[子孫{しそん}]アヒメレクの[助{たす}]けによって[彼{かれ}]らを[分{わ}]けて、それぞれの[勤{つと}]めにつけた。", "4": "エレアザルの[子孫{しそん}]のうちにはイタマルの[子孫{しそん}]のうちよりも[長{ちょう}]たる[人々{ひとびと}]が[多{おお}]かった。それでエレアザルの[子孫{しそん}]で[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である十六[人{にん}]と、イタマルの[子孫{しそん}]で[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である[者{もの}]八[人{にん}]にこれを[分{わ}]けた。", "5": "このように[彼{かれ}]らは[皆{みな}]ひとしく、くじによって[分{わ}]けられた。[聖所{せいじょ}]のつかさ、および[神{かみ}]のつかさは、ともにエレアザルの[子孫{しそん}]とイタマルの[子孫{しそん}]から[出{で}]たからである。", "6": "レビびとネタネルの[子{こ}]である[書記{しょき}]シマヤは、[王{おう}]とつかさたちと[祭司{さいし}]ザドクとアビヤタルの[子{こ}]アヒメレクと[祭司{さいし}]およびレビびとの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちの[前{まえ}]で、これを[書{か}]きしるした。すなわちエレアザルのために[氏族{しぞく}]一つを[取{と}]れば、イタマルのためにも一つを[取{と}]った。", "7": "[第{だい}]一のくじはヨアリブに[当{あた}]り、[第{だい}]二はエダヤに[当{あた}]り、", "8": "[第{だい}]三はハリムに、[第{だい}]四はセオリムに、", "9": "[第{だい}]五はマルキヤに、[第{だい}]六はミヤミンに、", "10": "[第{だい}]七はハッコヅに、[第{だい}]八はアビヤに、", "11": "[第{だい}]九はエシュアに、[第{だい}]十はシカニヤに、", "12": "[第{だい}]十一はエリアシブに、[第{だい}]十二はヤキムに、", "13": "[第{だい}]十三はホッパに、[第{だい}]十四はエシバブに、", "14": "[第{だい}]十五はビルガに、[第{だい}]十六はインメルに、", "15": "[第{だい}]十七はヘジルに、[第{だい}]十八はハピセツに、", "16": "[第{だい}]十九はペタヒヤに、[第{だい}]二十はエゼキエルに、", "17": "[第{だい}]二十一はヤキンに、[第{だい}]二十二はガムルに、", "18": "[第{だい}]二十三はデラヤに、[第{だい}]二十四はマアジヤに[当{あた}]った。", "19": "これは、[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]アロンによって[設{もう}]けられた[定{さだ}]めにしたがい、[主{しゅ}]の[家{いえ}]にはいって[務{つとめ}]をなす[順序{じゅんじょ}]であって、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[彼{かれ}]に[命{めい}]じられたとおりである。", "20": "このほかのレビの[子孫{しそん}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちアムラムの[子{こ}]らのうちではシュバエル。シュバエルの[子{こ}]らのうちではエデヤ。", "21": "レハビヤについては、レハビヤの[子{こ}]らのうちでは[長子{ちょうし}]イシア。", "22": "イヅハリびとのうちではシロミテ。シロミテの[子{こ}]らのうちではヤハテ。", "23": "ヘブロンの[子{こ}]らは[長子{ちょうし}]はエリヤ、[次{つぎ}]はアマリヤ、[第{だい}]三はヤハジエル、[第{だい}]四はエカメアム。", "24": "ウジエルの[子{こ}]らのうちではミカ。ミカの[子{こ}]らのうちではシャミル。", "25": "ミカの[兄弟{きょうだい}]はイシア。イシアの[子{こ}]らのうちではゼカリヤ。", "26": "メラリの[子{こ}]らはマヘリとムシ。ヤジアの[子{こ}]らはベノ。", "27": "メラリの[子孫{しそん}]のヤジアから[出{で}]た[者{もの}]はベノ、ショハム、ザックル、イブリ。", "28": "マヘリからエレアザルが[出{で}]た。[彼{かれ}]には[子{こ}]がなかった。", "29": "キシについては、キシの[子{こ}]はエラメル。", "30": "ムシの[子{こ}]らはマヘリ、エデル、エリモテ。これらはレビびとの[子孫{しそん}]で、その[氏族{しぞく}]によっていった[者{もの}]である。", "31": "これらの[者{もの}]もまた[氏族{しぞく}]の[兄{あに}]もその[弟{おとうと}]も[同様{どうよう}]に、ダビデ[王{おう}]と、ザドクと、アヒメレクと、[祭司{さいし}]およびレビびとの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちの[前{まえ}]で、アロンの[子孫{しそん}]であるその[兄弟{きょうだい}]たちのようにくじを[引{ひ}]いた。" }, "25": { "1": "ダビデと[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちはまたアサフ、ヘマンおよびエドトンの[子{こ}]らを[勤{つと}]めのために[分{わ}]かち、[琴{こと}]と、[立琴{たてごと}]と、シンバルをもって[預言{よげん}]する[者{もの}]にした。その[勤{つと}]めをなした[人々{ひとびと}]の[数{かず}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "アサフの[子{こ}]たちはザックル、ヨセフ、ネタニヤ、アサレラであって、アサフの[指揮{しき}]のもとに[王{おう}]の[命{いのち}]によって[預言{よげん}]した[者{もの}]である。", "3": "エドトンについては、エドトンの[子{こ}]たちはゲダリヤ、ゼリ、エサヤ、ハシャビヤ、マッタテヤの六[人{にん}]で、[琴{こと}]をもって[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、かつほめたたえて[預言{よげん}]したその[父{ちち}]エドトンの[指揮{しき}]の[下{した}]にあった。", "4": "ヘマンについては、ヘマンの[子{こ}]たちはブッキヤ、マッタニヤ、ウジエル、シブエル、エレモテ、ハナニヤ、ハナニ、エリアタ、ギダルテ、ロマムテ・エゼル、ヨシベカシャ、マロテ、ホテル、マハジオテである。", "5": "これらは[皆{みな}]、[神{かみ}]がご[自身{じしん}]の[約束{やくそく}]にしたがって[高{たか}]くされた[王{おう}]の[先見者{せんけんしゃ}]ヘマンの[子{こ}]たちであった。[神{かみ}]はヘマンに[男{おとこ}]の[子{こ}]十四[人{にん}]、[女{おんな}]の[子{こ}]三[人{にん}]を[与{あた}]えられた。", "6": "これらの[者{もの}]は[皆{みな}]その[父{ちち}]の[指揮{しき}]の[下{した}]にあって、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[歌{うた}]をうたい、シンバルと[立琴{たてごと}]と[琴{こと}]をもって[神{かみ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]をした。アサフ、エドトンおよびヘマンは[王{おう}]の[命{いのち}]の[下{した}]にあった。", "7": "[彼{かれ}]らおよび[主{しゅ}]に[歌{うた}]をうたうことのために[訓練{くんれん}]され、すべて[熟練{じゅくれん}]した[兄弟{きょうだい}]たちの[数{かず}]は二百八十八[人{にん}]であった。", "8": "[彼{かれ}]らは[小{しょう}]なる[者{もの}]も、[大{だい}]なる[者{もの}]も、[教師{きょうし}]も[生徒{せいと}]も[皆{みな}]ひとしくその[務{つとめ}]のためにくじを[引{ひ}]いた。", "9": "[第{だい}]一のくじはアサフのためにヨセフに[当{あた}]り、[第{だい}]二はゲダリヤに[当{あた}]った。[彼{かれ}]とその[兄弟{きょうだい}]たちおよびその[子{こ}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "10": "[第{だい}]三はザックルに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "11": "[第{だい}]四はイヅリに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "12": "[第{だい}]五はネタニヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "13": "[第{だい}]六はブッキヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "14": "[第{だい}]七はアサレラに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "15": "[第{だい}]八はエサヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "16": "[第{だい}]九はマッタニヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "17": "[第{だい}]十はシメイに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "18": "[第{だい}]十一はアザリエルに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "19": "[第{だい}]十二はハシャビヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "20": "[第{だい}]十三はシュバエルに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "21": "[第{だい}]十四はマッタテヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "22": "[第{だい}]十五はエレモテに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "23": "[第{だい}]十六はハナニヤに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "24": "[第{だい}]十七はヨシベカシャに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "25": "[第{だい}]十八はハナニに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "26": "[第{だい}]十九はマロテに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "27": "[第{だい}]二十はエリアタに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "28": "[第{だい}]二十一はホテルに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "29": "[第{だい}]二十二はギダルテに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "30": "[第{だい}]二十三はマハジオテに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]。", "31": "[第{だい}]二十四はロマムテ・エゼルに[当{あた}]った。その[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たち、[合{あ}]わせて十二[人{にん}]であった。" }, "26": { "1": "[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]の[組{くみ}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわちコラびとのうちでは、アサフの[子孫{しそん}]のうちのコレの[子{こ}]メシレミヤ。", "2": "メシレミヤの[子{こ}]たちは、[長子{ちょうし}]はゼカリヤ、[次{つぎ}]はエデアエル、[第{だい}]三はゼバデヤ、[第{だい}]四はヤテニエル、", "3": "[第{だい}]五はエラム、[第{だい}]六はヨハナン、[第{だい}]七はエリヨエナイである。", "4": "オベデ・エドムの[子{こ}]たちは、[長子{ちょうし}]はシマヤ、[次{つぎ}]はヨザバデ、[第{だい}]三はヨア、[第{だい}]四はサカル、[第{だい}]五はネタネル、", "5": "[第{だい}]六はアンミエル、[第{だい}]七はイッサカル、[第{だい}]八はピウレタイである。[神{かみ}]が[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]されたからである。", "6": "[彼{かれ}]の[子{こ}]シマヤにも[数人{すうにん}]の[子{こ}]が[生{うま}]れ、[有能{ゆうのう}]な[人々{ひとびと}]であったので、その[父{ちち}]の[家{いえ}]を[治{おさ}]める[者{もの}]となった。", "7": "すなわちシマヤの[子{こ}]たちはオテニ、レパエル、オベデ、エルザバデで、エルザバデの[兄弟{きょうだい}]エリウとセマキヤは[力{ちから}]ある[人々{ひとびと}]であった。", "8": "これらは[皆{みな}]オベデ・エドムの[子孫{しそん}]である。[彼{かれ}]らはその[子{こ}]たちおよびその[兄弟{きょうだい}]たちと[共{とも}]にその[勤{つと}]めに[適{てき}]した[力{ちから}]ある[人々{ひとびと}]で、[合{あ}]わせて六十二[人{にん}]、みなオベデ・エドムに[属{ぞく}]する[者{もの}]である。", "9": "メシレミヤにも[子{こ}]たちと[兄弟{きょうだい}]たち[合{あ}]わせて十八[人{にん}]あって、[皆{みな}][力{ちから}]ある[人々{ひとびと}]であった。", "10": "メラリの[子孫{しそん}]ホサにも[子{こ}]たちがあった。そのかしらはシムリ、これは[長子{ちょうし}]ではなかったが、[父{ちち}]はこれをかしらにしたのであった。", "11": "[次{つぎ}]はヒルキヤ、[第{だい}]三はテバリヤ、[第{だい}]四はゼカリヤである。ホサの[子{こ}]たちと[兄弟{きょうだい}]たちは[合{あ}]わせて十三[人{にん}]である。", "12": "これらは[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]の[組{くみ}]の[長{ちょう}]たる[人々{ひとびと}]であって、その[兄弟{きょうだい}]たちと[同様{どうよう}]に[務{つとめ}]をなして、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[仕{つか}]えた。", "13": "[彼{かれ}]らはそれぞれ[門{もん}]のために[小{しょう}]なる[者{もの}]も、[大{だい}]なる[者{もの}]も[等{ひと}]しく、その[氏族{しぞく}]にしたがってくじを[引{ひ}]いた。", "14": "[東{ひがし}]の[門{もん}]のくじはシレミヤに[当{あた}]った。また[彼{かれ}]の[子{こ}]で[思慮{しりょ}][深{ふか}]い[議{ぎ}][士{し}]ゼカリヤのためにくじを[引{ひ}]いたが、[北{きた}]の[門{もん}]のくじがこれに[当{あた}]った。", "15": "オベデ・エドムには[南{みなみ}]の[門{もん}]のくじ、その[子{こ}]たちには[倉{くら}]のくじ、", "16": "シュパムとホサには[西{にし}]の[門{もん}]のくじが[当{あた}]った。これは[坂{さか}]の[大路{おおじ}]にあるシャレケテの[門{もん}]のかたわらにあった。[守{まも}]る[者{もの}]と[守{まも}]る[者{もの}]とが[相対{あいたい}]していた。", "17": "[東{ひがし}]の[方{ほう}]には[毎日{まいにち}]六[人{にん}]、[北{きた}]の[方{ほう}]には[毎日{まいにち}]四[人{にん}]、[南{みなみ}]の[方{ほう}]には[毎日{まいにち}]四[人{にん}]、[倉{くら}]には二[人{にん}]と二[人{にん}]、", "18": "[西{にし}]の[方{ほう}]パルバルには[大路{おおじ}]に四[人{にん}]、パルバルに二[人{にん}]。", "19": "[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]の[組{くみ}]は[以上{いじょう}]のとおりで、コラの[子孫{しそん}]とメラリの[子孫{しそん}]であった。", "20": "レビびとのうちアヒヤは[神{かみ}]の[宮{みや}]の[倉{くら}]および[聖{せい}]なる[物{もの}]の[倉{くら}]をつかさどった。", "21": "ラダンの[子孫{しそん}]すなわちラダンから[出{で}]たゲルションびとの[子孫{しそん}]で、ゲルションびとの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]はエヒエリである。", "22": "エヒエリ、ゼタムおよびその[兄弟{きょうだい}]ヨエルの[子{こ}]たちは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[倉{くら}]をつかさどった。", "23": "アムラムびと、イヅハルびと、ヘブロンびと、ウジエルびとのうちでは[次{つぎ}]のとおりであった。", "24": "すなわちモーセの[子{こ}]ゲルショムの[子{こ}]シブエルは[倉{くら}]のつかさであった。", "25": "その[兄弟{きょうだい}]でエリエゼルから[出{で}]た[者{もの}]は、その[子{こ}]はレハビヤ、その[子{こ}]はエサヤ、その[子{こ}]はヨラム、その[子{こ}]はジクリ、その[子{こ}]はシロミテである。", "26": "このシロミテとその[兄弟{きょうだい}]たちはすべての[聖{せい}]なる[物{もの}]の[倉{くら}]をつかさどった。これはダビデ[王{おう}]と、[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]と、千[人{にん}]の[長{ちょう}]と、百[人{にん}]の[長{ちょう}]と、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]たちのささげたものである。", "27": "すなわち[彼{かれ}]らが[戦{たたか}]いで[獲{え}]たぶんどり[物{もの}]のうちから[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[修繕{しゅうぜん}]のためにささげたものである。", "28": "またすべて[先見者{せんけんしゃ}]サムエル、キシの[子{こ}]サウル、ネルの[子{こ}]アブネル、ゼルヤの[子{こ}]ヨアブなどがささげた[物{もの}]。すべてこれらのささげ[物{もの}]はシロミテとその[兄弟{きょうだい}]たちが[管理{かんり}]した。", "29": "イヅハルびとのうちでは、ケナニヤとその[子{こ}]たちが、つかさおよびさばきびととしてイスラエルの[外事{がいじ}]のために[選{えら}]ばれた。", "30": "ヘブロンびとのうちでは、ハシャビヤおよびその[兄弟{きょうだい}]など[勇士{ゆうし}]千七百[人{にん}]があって、ヨルダンのこなた、すなわち[西{にし}]の[方{ほう}]でイスラエルの[監督{かんとく}]となり、[主{しゅ}]のすべての[事{こと}]を[行{おこな}]い、[王{おう}]に[奉仕{ほうし}]した。", "31": "ヘブロンびとのうちでは、[系図{けいず}]と[氏族{しぞく}]によってエリヤがヘブロンびとの[長{ちょう}]であったが、ダビデの[治世{ちせい}]の[第{だい}]四十[年{ねん}]に[彼{かれ}]らを[尋{たず}]ね[求{もと}]め、ギレアデのヤゼルで[彼{かれ}]らのうちから[大{だい}][勇士{ゆうし}]を[得{え}]た。", "32": "ダビデ[王{おう}]は[彼{かれ}]とその[兄弟{きょうだい}]など[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たち二千七百[人{にん}]の[勇士{ゆうし}]をルベンびと、ガドびと、マナセびとの[半{はん}][部族{ぶぞく}]の[監督{かんとく}]となし、すべて[神{かみ}]につける[事{こと}]と[王{おう}]の[事{こと}]とをつかさどらせた。" }, "27": { "1": "イスラエルの[子孫{しそん}]のうちで[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]、[千{せん}][人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、およびつかさたちは[年{ねん}]のすべての[月{つき}]の[間{あいだ}]、[月{つき}]ごとに[交替{こうたい}]して[組{くみ}]のすべての[事{こと}]をなして[王{おう}]に[仕{つか}]えたが、その[数{かず}]にしたがえば[各組{かくくみ}]二万四千[人{にん}]あった。", "2": "まず[第{だい}]一の[組{くみ}]すなわち[正月{しょうがつ}]の[分{ぶん}]はザブデエルの[子{こ}]ヤショベアムがこれを[率{ひき}]いた。その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "3": "[彼{かれ}]はペレヅの[子孫{しそん}]で、[正月{しょうがつ}]の[軍団{ぐんだん}]のすべての[将{しょう}]たちのかしらであった。", "4": "二[月{がつ}]の[組{くみ}]はアホアびとドダイがこれを[率{ひき}]いた。その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "5": "三[月{がつ}]の[第{だい}]三の[将{しょう}]は[祭司{さいし}]エホヤダの[子{こ}]ベナヤが[長{ちょう}]であって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "6": "このベナヤはかの三十[人{にん}]のうちの[勇士{ゆうし}]であって三十[人{にん}]を[率{ひき}]い、その[子{こ}]アミザバデがその[組{くみ}]にあった。", "7": "四[月{がつ}]の[第{だい}]四の[将{しょう}]はヨアブの[兄弟{きょうだい}]アサヘルであって、その[子{こ}]ゼバデヤがこれに[次{つ}]いだ。その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "8": "五[月{がつ}]の[第{だい}]五の[将{しょう}]はイズラヒびとシャンモテであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "9": "六[月{がつ}]の[第{だい}]六の[将{しょう}]はテコアびとイッケシの[子{こ}]イラであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "10": "七[月{がつ}]の[第{だい}]七の[将{しょう}]はエフライムの[子孫{しそん}]であるペロンびとヘレヅであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "11": "八[月{がつ}]の[第{だい}]八の[将{しょう}]はゼラびとの[子孫{しそん}]であるホシャびとシベカイであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "12": "九[月{がつ}]の[第{だい}]九の[将{しょう}]はベニヤミンの[子孫{しそん}]であるアナトテびとアビエゼルであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "13": "十[月{がつ}]の[第{だい}]十の[将{しょう}]はゼラびとの[子孫{しそん}]であるネトパびとマハライであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "14": "十一[月{がつ}]の[第{だい}]十一の[将{しょう}]はエフライムの[子孫{しそん}]であるピラトンびとベナヤであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "15": "十二[月{がつ}]の[第{だい}]十二の[将{しょう}]はオテニエルの[子孫{しそん}]であるネトパびとヘルダイであって、その[組{くみ}]には二万四千[人{にん}]あった。", "16": "なおイスラエルの[部族{ぶぞく}]を[治{おさ}]める[者{もの}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。ルベンびとのつかさはヂクリの[子{こ}]エリエゼル。シメオンびとのつかさはマアカの[子{こ}]シパテヤ。", "17": "レビびとのつかさはケムエルの[子{こ}]ハシャビヤ。アロンびとのつかさはザドク。", "18": "ユダのつかさはダビデの[兄弟{きょうだい}]のひとりエリウ。イッサカルのつかさはミカエルの[子{こ}]オムリ。", "19": "ゼブルンのつかさはオバデヤの[子{こ}]イシマヤ。ナフタリのつかさはアズリエルの[子{こ}]エレモテ。", "20": "エフライムの[子孫{しそん}]のつかさはアザジヤの[子{こ}]ホセア。マナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のつかさはペダヤの[子{こ}]ヨエル。", "21": "ギレアデにあるマナセの[半{はん}][部族{ぶぞく}]のつかさはゼカリヤの[子{こ}]イド。ベニヤミンのつかさはアブネルの[子{こ}]ヤシエル。", "22": "ダンのつかさはエロハムの[子{こ}]アザリエル。これらはイスラエルの[部族{ぶぞく}]のつかさたちであった。", "23": "しかしダビデは二十[歳{さい}][以下{いか}]の[者{もの}]は[数{かぞ}]えなかった。[主{しゅ}]がかつてイスラエルを[天{てん}]の[星{ほし}]のように[多{おお}]くすると[言{い}]われたからである。", "24": "ゼルヤの[子{こ}]ヨアブは[数{かぞ}]え[始{はじ}]めたが、これをなし[終{お}]えなかった。その[数{かぞ}]えることによって[怒{いか}]りがイスラエルの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んだ。またその[数{かず}]はダビデ[王{おう}]の[歴代志{れきだいし}]に[載{の}]せなかった。", "25": "アデエルの[子{こ}]アズマウテは[王{おう}]の[倉{くら}]をつかさどり、ウジヤの[子{こ}]ヨナタンは[田野{でんや}]、[町々{まちまち}]、[村々{むらむら}]、もろもろの[塔{とう}]にある[倉{くら}]をつかさどり、", "26": "ケルブの[子{こ}]エズリは[地{ち}]を[耕{たがや}]す[農夫{のうふ}]をつかさどり、", "27": "ラマテびとシメイはぶどう[畑{はたけ}]をつかさどり、シプミびとザブデはぶどう[畑{はたけ}]から[取{と}]ったぶどう[酒{しゅ}]の[倉{くら}]をつかさどり、", "28": "ゲデルびとバアル・ハナンは[平野{へいや}]のオリブの[木{き}]といちじく[桑{くわ}]の[木{き}]をつかさどり、ヨアシは[油{あぶら}]の[倉{くら}]をつかさどり、", "29": "シャロンびとシテライはシャロンで[飼{か}]う[牛{うし}]の[群{む}]れをつかさどり、アデライの[子{こ}]シャパテはもろもろの[谷{たに}]におる[牛{うし}]の[群{む}]れをつかさどり、", "30": "イシマエルびとオビルはらくだをつかさどり、メロノテびとエデヤはろばをつかさどり、", "31": "ハガルびとヤジズは[羊{ひつじ}]の[群{む}]れをつかさどった。[彼{かれ}]らは[皆{みな}]ダビデ[王{おう}]の[財産{ざいさん}]のつかさであった。", "32": "またダビデのおじヨナタンは[議{ぎ}][官{かん}]で、[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]であり、[学者{がくしゃ}]であった。また[彼{かれ}]とハクモニの[子{こ}]エヒエルは[王{おう}]の[子{こ}]たちの[補佐{ほさ}]であった。", "33": "アヒトペルは[王{おう}]の[議{ぎ}][官{かん}]。アルキびとホシャイは[王{おう}]の[友{とも}]であった。", "34": "アヒトペルに[次{つ}]ぐ[者{もの}]はベナヤの[子{こ}]エホヤダおよびアビヤタル。[王{おう}]の[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]はヨアブであった。" }, "28": { "1": "ダビデはイスラエルのすべての[長官{ちょうかん}]、すなわち[部族{ぶぞく}]の[長{ちょう}]、[王{おう}]に[仕{つか}]えた[組{くみ}]の[長{ちょう}]、千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、[王{おう}]とその[子{こ}]たちのすべての[財産{ざいさん}]および[家畜{かちく}]のつかさ、[宦官{かんがん}]、[有力{ゆうりょく}][者{しゃ}]、[勇士{ゆうし}]などをことごとくエルサレムに[召{め}]し[集{あつ}]めた。", "2": "そしてダビデ[王{おう}]はその[足{あし}]で[立{た}]ち[上{あ}]がって[言{い}]った、「わが[兄弟{きょうだい}]たち、わが[民{たみ}]よ、わたしに[聞{き}]きなさい。わたしは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]のため、われわれの[神{かみ}]の[足{あし}][台{だい}]のために[安住{あんじゅう}]の[家{いえ}]を[建{た}]てようとの[志{こころざし}]をもち、すでにこれを[建{た}]てる[準備{じゅんび}]をした。", "3": "しかし[神{かみ}]はわたしに[言{い}]われた、『おまえはわが[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]ててはならない。おまえは[軍人{ぐんじん}]であって、[多{おお}]くの[血{ち}]を[流{なが}]したからである』と。", "4": "それにもかかわらず、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわたしの[父{ちち}]の[全家{ぜんか}]のうちからわたしを[選{えら}]んで[長{なが}]くイスラエルの[王{おう}]とせられた。すなわちユダを[選{えら}]んでかしらとし、ユダの[家{いえ}]のうちで、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]を[選{えら}]び、わたしの[父{ちち}]の[子{こ}]らのうちで、わたしを[喜{よろこ}]び、[全{ぜん}]イスラエルの[王{おう}]とせられた。", "5": "そして[主{しゅ}]はわたしに[多{おお}]くの[子{こ}]を[賜{たま}]わり、そのすべての[子{こ}]らのうちからわが[子{こ}]ソロモンを[選{えら}]び、これを[主{しゅ}]の[国{くに}]の[位{くらい}]にすわらせて、イスラエルを[治{おさ}]めさせようとせられた。", "6": "[主{しゅ}]はまたわたしに[言{い}]われた、『おまえの[子{こ}]ソロモンがわが[家{や}]およびわが[庭{にわ}]を[造{つく}]るであろう。わたしは[彼{かれ}]を[選{えら}]んでわが[子{こ}]となしたからである。わたしは[彼{かれ}]の[父{ちち}]となる。", "7": "[彼{かれ}]がもし[今日{こんにち}]のように、わが[戒{いまし}]めとわがおきてを[固{かた}]く[守{まも}]って[行{おこな}]うならば、わたしはその[国{くに}]をいつまでも[堅{かた}]くするであろう』と。", "8": "それゆえいま、[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]なる[全{ぜん}]イスラエルの[目{め}]の[前{まえ}]およびわれわれの[神{かみ}]の[聞{き}]かれる[所{ところ}]であなたがたに[勧{すす}]める。あなたがたはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]のすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、これを[求{もと}]めなさい。そうすればあなたがたはこの[良{よ}]き[地{ち}]を[所有{しょゆう}]し、これをあなたがたの[後{のち}]の[子孫{しそん}]に[長{なが}]く[嗣{し}][業{ぎょう}]として[伝{つた}]えることができる。", "9": "わが[子{こ}]ソロモンよ、あなたの[父{ちち}]の[神{かみ}]を[知{し}]り、[全{まった}]き[心{こころ}]をもって[喜{よろこ}]び[勇{いさ}]んで[彼{かれ}]に[仕{つか}]えなさい。[主{しゅ}]はすべての[心{こころ}]を[探{さぐ}]り、すべての[思{おも}]いを[悟{さと}]られるからである。あなたがもし[彼{かれ}]を[求{もと}]めるならば[会{あ}]うことができる。しかしあなたがもしかれを[捨{す}]てるならば[彼{かれ}]は[長{なが}]くあなたを[捨{す}]てられるであろう。", "10": "それであなたは[慎{つつし}]みなさい。[主{しゅ}]はあなたを[選{えら}]んで[聖所{せいじょ}]とすべき[家{いえ}]を[建{た}]てさせようとされるのだから[心{こころ}]を[強{つよ}]くしてこれを[行{おこな}]いなさい」。", "11": "こうしてダビデは[神殿{しんでん}]の[廊{ろう}]およびその[家{いえ}]、その[倉{くら}]、その[上{うえ}]の[室{しつ}]、その[内{うち}]の[室{しつ}]、[贖罪所{しょくざいしょ}]の[室{しつ}]などの[計画{けいかく}]をその[子{こ}]ソロモンに[授{さづ}]け、", "12": "またその[心{こころ}]にあったすべてのもの、すなわち[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]、[周囲{しゅうい}]のすべての[室{しつ}]、[神{かみ}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]、ささげ[物{もの}]の[倉{くら}]などの[計画{けいかく}]を[授{さづ}]け、", "13": "また[祭司{さいし}]およびレビびとの[組{くみ}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のもろもろの[務{つとめ}]の[仕事{しごと}]と、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のもろもろの[勤{つと}]めの[器物{うつわもの}]について[授{さづ}]け、", "14": "またもろもろの[勤{つと}]めに[用{もち}]いるすべての[金{きん}]の[器{うつわ}]を[造{つく}]る[金{きん}]の[目方{めかた}]、およびもろもろの[勤{つと}]めに[用{もち}]いる[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]めた。", "15": "すなわち[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]と、そのともしび[皿{さら}]の[目方{めかた}]、おのおのの[燭台{しょくだい}]と、そのともしび[皿{さら}]の[金{きん}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、また[銀{ぎん}]の[燭台{しょくだい}]についてもおのおのの[燭台{しょくだい}]の[用法{ようほう}]にしたがって[燭台{しょくだい}]と、そのともしび[皿{さら}]の[銀{ぎん}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]めた。", "16": "また[供{そな}]えのパンの[机{つくえ}]については、そのおのおのの[机{つくえ}]のために[金{きん}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、また[銀{ぎん}]の[机{つくえ}]のためにも[銀{ぎん}]を[定{さだ}]め、", "17": "また[肉{にく}]さし、[鉢{はち}]、かめに[用{もち}]いる[純金{じゅんきん}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、[金{きん}]の[大杯{たいはい}]についてもおのおのの[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、[銀{ぎん}]の[大杯{たいはい}]についてもおのおのの[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、", "18": "また[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]のために[精{せい}][金{きん}]の[目方{めかた}]を[定{さだ}]め、また[翼{つばさ}]を[伸{の}]べて[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をおおっているケルビムの[金{きん}]の[車{くるま}]のひな[型{がた}]の[金{きん}]を[定{さだ}]めた。", "19": "ダビデはすべての[工作{こうさく}]が[計画{けいかく}]にしたがってなされるため、これについて[主{しゅ}]の[手{て}]によって[書{か}]かれたものにより、これをことごとく[明{あき}]らかにした。", "20": "ダビデはその[子{こ}]ソロモンに[言{い}]った、「あなたは[心{こころ}]を[強{つよ}]くし、[勇{いさ}]んでこれを[行{おこな}]いなさい。[恐{おそ}]れてはならない。おののいてはならない。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]、わたしの[神{かみ}]があなたとともにおられるからである。[主{しゅ}]はあなたを[離{はな}]れず、あなたを[捨{す}]てず、ついに[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]のすべての[工事{こうじ}]をなし[終{お}]えさせられるでしょう。", "21": "[見{み}]よ、[神{かみ}]の[宮{みや}]のすべての[務{つとめ}]のためには[祭司{さいし}]とレビびとの[組{くみ}]がある。またもろもろの[勤{つと}]めのためにすべての[仕事{しごと}]を[喜{よろこ}]んでする[巧{たく}]みな[者{もの}]が[皆{みな}]あなたと[共{とも}]にある。またつかさたちおよびすべての[民{たみ}]もあなたの[命{めい}]じるところをことごとく[行{おこな}]うでしょう」。" }, "29": { "1": "ダビデ[王{おう}]はまた[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[言{い}]った、「わが[子{こ}]ソロモンは[神{かみ}]がただひとりを[選{えら}]ばれた[者{もの}]であるが、まだ[若{わか}]くて[経験{けいけん}]がなく、この[事業{じぎょう}]は[大{おお}]きい。この[宮{みや}]は[人{ひと}]のためではなく、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]のためだからである。", "2": "そこでわたしは[力{ちから}]をつくして[神{かみ}]の[宮{みや}]のために[備{そな}]えた。すなわち[金{きん}]の[物{もの}]を[造{つく}]るために[金{きん}]、[銀{ぎん}]の[物{もの}]のために[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]の[物{もの}]のために[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]の[物{もの}]のために[鉄{てつ}]、[木{き}]の[物{もの}]のために[木{き}]を[備{そな}]えた。その[他{た}][縞{しま}]めのう、はめ[石{いし}]、アンチモニイ、[色{いろ}]のついた[石{いし}]、さまざまの[宝石{ほうせき}]、[大理石{だいりせき}]などおびただしい。", "3": "なおわたしはわが[神{かみ}]の[宮{みや}]に[熱心{ねっしん}]なるがゆえに、[聖{せい}]なる[家{いえ}]のために[備{そな}]えたすべての[物{もの}]に[加{くわ}]えて、わたしの[持{も}]っている[金銀{きんぎん}]の[財宝{ざいほう}]をわが[神{かみ}]の[宮{みや}]にささげる。", "4": "すなわちオフルの[金{きん}]三千タラント、[精{せい}][銀{ぎん}]七千タラントをそのもろもろの[建物{たてもの}]の[壁{かべ}]をおおうためにささげる。", "5": "[金{きん}]は[金{きん}]の[物{もの}]のために、[銀{ぎん}]は[銀{ぎん}]の[物{もの}]のために、すべて[工人{こうじん}]によって[造{つく}]られるもののために[用{もち}]いる。だれかきょう、[主{しゅ}]にその[身{み}]をささげる[者{もの}]のように[喜{よろこ}]んでささげ[物{もの}]をするだろうか」。", "6": "そこで[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たち、イスラエルの[部族{ぶぞく}]のつかさたち、千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]および[王{おう}]の[工事{こうじ}]をつかさどる[者{もの}]たちは[喜{よろこ}]んでささげ[物{もの}]をした。", "7": "こうして[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]のために[金{きん}]五千タラント一万ダリク、[銀{ぎん}]一万タラント、[青銅{せいどう}]一万八千タラント、[鉄{てつ}]十万タラントをささげた。", "8": "[宝石{ほうせき}]を[持{も}]っている[者{もの}]はそれをゲルションびとエヒエルの[手{て}]によって[神{かみ}]の[宮{みや}]の[倉{くら}]に[納{おさ}]めた。", "9": "[彼{かれ}]らがこのように真[心{こころ}]からみずから[進{すす}]んで[主{しゅ}]にささげたので、[民{たみ}]はそのみずから[進{すす}]んでささげたのを[喜{よろこ}]んだ。ダビデ[王{おう}]もまた[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んだ。", "10": "そこでダビデは[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]をほめたたえた。ダビデは[言{い}]った、「われわれの[先祖{せんぞ}]イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはとこしえにほむべきかたです。", "11": "[主{しゅ}]よ、[大{おお}]いなることと、[力{ちから}]と、[栄光{えいこう}]と、[勝利{しょうり}]と、[威光{いこう}]とはあなたのものです。[天{てん}]にあるもの、[地{ち}]にあるものも[皆{みな}]あなたのものです。[主{しゅ}]よ、[国{くに}]もまたあなたのものです。あなたは[万有{ばんゆう}]のかしらとして、あがめられます。", "12": "[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]とはあなたから[出{で}]ます。あなたは[万有{ばんゆう}]をつかさどられます。あなたの[手{て}]には[勢{いきお}]いと[力{ちから}]があります。あなたの[手{て}]はすべてのものを[大{おお}]いならしめ、[強{つよ}]くされます。", "13": "われわれの[神{かみ}]よ、われわれは、いま、あなたに[感謝{かんしゃ}]し、あなたの[光栄{こうえい}]ある[名{な}]をたたえます。", "14": "しかしわれわれがこのように[喜{よろこ}]んでささげることができても、わたしは[何者{なにもの}]でしょう。わたしの[民{たみ}]は[何{なに}]でしょう。すべての[物{もの}]はあなたから[出{で}]ます。われわれはあなたから[受{う}]けて、あなたにささげたのです。", "15": "われわれはあなたの[前{まえ}]ではすべての[先祖{せんぞ}]たちのように、[旅{たび}]びとです、[寄留者{きりゅうしゃ}]です。われわれの[世{よ}]にある[日{ひ}]は[影{かげ}]のようで、[長{なが}]くとどまることはできません。", "16": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたの[聖{せい}]なる[名{な}]のために、あなたに[家{いえ}]を[建{た}]てようとしてわれわれが[備{そな}]えたこの[多{おお}]くの[物{もの}]は[皆{みな}]あなたの[手{て}]から[出{で}]たもの、また[皆{みな}]あなたのものです。", "17": "わが[神{かみ}]よ、あなたは[心{こころ}]をためし、また[正直{しょうじき}]を[喜{よろこ}]ばれることを、わたしは[知{し}]っています。わたしは[正{ただ}]しい[心{こころ}]で、このすべての[物{もの}]を[喜{よろこ}]んでささげました。[今{いま}]わたしはまた、ここにおるあなたの[民{たみ}]が[喜{よろこ}]んで、みずから[進{すす}]んであなたにささげ[物{もの}]をするのを[見{み}]ました。", "18": "われわれの[先祖{せんぞ}]アブラハム、イサク、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたの[民{たみ}]の[心{こころ}]にこの[意志{いし}]と[精神{せいしん}]とをいつまでも[保{たも}]たせ、その[心{こころ}]をあなたに[向{む}]けさせてください。", "19": "またわが[子{こ}]ソロモンに[心{こころ}]をつくしてあなたの[命令{めいれい}]と、あなたのあかしと、あなたのさだめとを[守{まも}]らせて、これをことごとく[行{おこな}]わせ、わたしが[備{そな}]えをした[宮{みや}]を[建{た}]てさせてください」。", "20": "そしてダビデが[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]にむかって、「あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめたたえよ」と[言{い}]ったので、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめたたえ、[伏{ふ}]して[主{しゅ}]を[拝{はい}]し、[王{おう}]に[敬礼{けいれい}]した。", "21": "そしてその[翌日{よくじつ}][彼{かれ}]らは[全{ぜん}]イスラエルのために[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。すなわち[燔祭{はんさい}]として[雄牛{おうし}]一千、[雄羊{おひつじ}]一千、[小羊{こひつじ}]一千をその[灌祭{かんさい}]と[共{とも}]に[主{しゅ}]にささげ、おびただしい[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "22": "そしてその[日{ひ}]、[彼{かれ}]らは[大{おお}]いなる[喜{よろこ}]びをもって[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[食{く}]い[飲{の}]みした。[彼{かれ}]らはさらに[改{あらた}]めてダビデの[子{こ}]ソロモンを[王{おう}]となし、これに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで[主{しゅ}]の[君{きみ}]となし、またザドクを[祭司{さいし}]とした。", "23": "こうしてソロモンはその[父{ちち}]ダビデに[代{かわ}]り、[王{おう}]として[主{しゅ}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]した。[彼{かれ}]は[栄{さか}]え、イスラエルは[皆{みな}][彼{かれ}]に[従{したが}]った。", "24": "またすべてのつかさたち、[勇士{ゆうし}]たち、およびダビデ[王{おう}]の[王子{おうじ}]たちも[皆{みな}]ソロモン[王{おう}]に[忠誠{ちゅうせい}]を[誓{ちか}]った。", "25": "[主{しゅ}]は[全{ぜん}]イスラエルの[目{め}]の[前{まえ}]でソロモンを[非常{ひじょう}]に[大{おお}]いならしめ、[彼{かれ}]より[前{まえ}]のイスラエルのどの[王{おう}]も[得{え}]たことのない[王威{おうい}]を[彼{かれ}]に[与{あた}]えられた。", "26": "このようにエッサイの[子{こ}]ダビデは[全{ぜん}]イスラエルを[治{おさ}]めた。", "27": "[彼{かれ}]がイスラエルを[治{おさ}]めた[期間{きかん}]は四十[年{ねん}]であった。すなわちヘブロンで七[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]め、エルサレムで三十三[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "28": "[彼{かれ}]は[高齢{こうれい}]に[達{たっ}]し、[年{ねん}]も[富{とみ}]も[誉{ほまれ}]も[満{み}]ち[足{た}]りて[死{し}]んだ。その[子{こ}]ソロモンが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "29": "ダビデ[王{おう}]の[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、[先見者{せんけんしゃ}]サムエルの[書{しょ}]、[預言者{よげんしゃ}]ナタンの[書{しょ}]および[先見者{せんけんしゃ}]ガドの[書{しょ}]にしるされている。", "30": "そのうちには[彼{かれ}]のすべての[政{せい}]と、その[力{ちから}]および[彼{かれ}]とイスラエルと[他{た}]のすべての[国々{くにぐに}]に[臨{のぞ}]んだ[事{こと}]どもをしるしている。" } }, "2chr": { "1": { "1": "ダビデの[子{こ}]ソロモンはその[国{くに}]に[自分{じぶん}]の[地位{ちい}]を[確立{かくりつ}]した。その[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[共{とも}]にいまして[彼{かれ}]を[非常{ひじょう}]に[大{おお}]いなる[者{もの}]にされた。", "2": "ソロモンはすべてのイスラエルびと、すなわち千[人{にん}]の[長{ちょう}]、百[人{にん}]の[長{ちょう}]、さばきびとおよびイスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]のすべてのつかさ、[氏族{しぞく}]のかしらたちに[告{つ}]げた。", "3": "そしてソロモンとイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]はともにギベオンにある[高{たか}]き[所{ところ}]へ[行{い}]った。[主{しゅ}]のしもべモーセが[荒野{あらの}]で[造{つく}]った[神{かみ}]の[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]がそこにあったからである。", "4": "(しかし[神{かみ}]の[箱{はこ}]はダビデがすでにキリアテ・ヤリムから、これのために[備{そな}]えた[所{ところ}]に[運{はこ}]び[上{のぼ}]らせてあった。ダビデはさきに、エルサレムでこれのために[天幕{てんまく}]を[張{は}]って[置{お}]いたからである。)", "5": "またホルの[子{こ}]であるウリの[子{こ}]ベザレルが[造{つく}]った[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]がその[所{ところ}]の[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]にあり、ソロモンおよび[会衆{かいしゅう}]は[主{しゅ}]に[求{もと}]めた。", "6": "ソロモンはそこに[上{のぼ}]って[行{い}]って、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]のうちにある[主{しゅ}]の[前{まえ}]の[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]に[燔祭{はんさい}]一千をささげた。", "7": "その[夜{よる}]、[神{かみ}]はソロモンに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「あなたに[何{なに}]を[与{あた}]えようか、[求{もと}]めなさい」。", "8": "ソロモンは[神{かみ}]に[言{い}]った、「あなたはわたしの[父{ちち}]ダビデに[大{おお}]いなるいつくしみを[示{しめ}]し、またわたしを[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]とされました。", "9": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞわが[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]された[事{こと}]を[果{はた}]してください。あなたは[地{ち}]のちりのような[多{おお}]くの[民{たみ}]の[上{うえ}]にわたしを[立{た}]てて[王{おう}]とされたからです。", "10": "この[民{たみ}]の[前{まえ}]に[出入{でい}]りすることのできるように[今{いま}]わたしに[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]とを[与{あた}]えてください。だれがこのような[大{おお}]いなるあなたの[民{たみ}]をさばくことができましょうか」。", "11": "[神{かみ}]はソロモンに[言{い}]われた、「この[事{こと}]があなたの[心{こころ}]にあって、[富{とみ}]をも、[宝{たから}]をも、[誉{ほまれ}]をも、またあなたを[憎{にく}]む[者{もの}]の[命{いのち}]をも[求{もと}]めず、また[長命{ちょうめい}]をも[求{もと}]めず、ただわたしがあなたを[立{た}]てて[王{おう}]としたわたしの[民{たみ}]をさばくために[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]とを[自分{じぶん}]のために[求{もと}]めたので、", "12": "[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]とはあなたに[与{あた}]えられている。わたしはまたあなたの[前{まえ}]の[王{おう}]たちの、まだ[得{え}]たことのないほどの[富{とみ}]と[宝{たから}]と[誉{ほまれ}]とをあなたに[与{あた}]えよう。あなたの[後{のち}]の[者{もの}]も、このようなものを[得{え}]ないでしょう」。", "13": "それからソロモンはギベオンの[高{たか}]き[所{ところ}]を[去{さ}]り、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]の[前{まえ}]を[去{さ}]って、エルサレムに[帰{かえ}]り、イスラエルを[治{おさ}]めた。", "14": "ソロモンは[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とを[集{あつ}]めたが、[戦車{せんしゃ}]一千四百[両{りょう}]、[騎兵{きへい}]一万二千[人{にん}]あった。ソロモンはこれを[戦車{せんしゃ}]の[町々{まちまち}]と、エルサレムの[王{おう}]のもととに[置{お}]いた。", "15": "[王{おう}]は[銀{ぎん}]と[金{きん}]を[石{いし}]のようにエルサレムに[多{おお}]くし、[香柏{こうはく}]を[平野{へいや}]のいちじく[桑{くわ}]のように[多{おお}]くした。", "16": "ソロモンが[馬{うま}]を[輸入{ゆにゅう}]したのはエジプトとクエからであった。すなわち[王{おう}]の[貿易{ぼうえき}][商人{しょうにん}]がクエから[代価{だいか}]を[払{はら}]って[受{う}]け[取{と}]って[来{き}]た。", "17": "[彼{かれ}]らはエジプトから[戦車{せんしゃ}]一[両{りょう}]を[銀{ぎん}]六百シケルで[輸入{ゆにゅう}]し、[馬{うま}]一[頭{とう}]を[銀{ぎん}]百五十で[輸入{ゆにゅう}]した。[同{おな}]じようにこれらのものが[彼{かれ}]らによってヘテびとのすべての[王{おう}]たち、およびスリヤの[王{おう}]たちにも[輸出{ゆしゅつ}]された。" }, "2": { "1": "さてソロモンは[主{しゅ}]の[名{な}]のために一つの[宮{みや}]を[建{た}]て、また[自分{じぶん}]のために一つの[王宮{おうきゅう}]を[建{た}]てようと[思{おも}]った。", "2": "そしてソロモンは[荷{に}]を[負{お}]う[者{もの}]七万[人{にん}]、[山{やま}]で[石{いし}]を[切{き}]り[出{だ}]す[者{もの}]八万[人{にん}]、これらを[監督{かんとく}]する[者{もの}]三千六百[人{にん}]を[数{かぞ}]え[出{だ}]した。", "3": "ソロモンはまずツロのヒラムに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]わせた、「あなたはわたしの[父{ちち}]ダビデに、その[住{す}]むべき[家{いえ}]を[建{た}]てるために[香柏{こうはく}]を[送{おく}]られました。どうぞ[彼{かれ}]にされたように、わたしにもして[下{くだ}]さい。", "4": "[見{み}]よ、わたしはわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために一つの[家{いえ}]を[建{た}]て、これを[聖別{せいべつ}]して[彼{かれ}]にささげ、[彼{かれ}]の[前{まえ}]にこうばしい[香{こう}]をたき、[常供{じょうく}]のパンを[供{そな}]え、また[燔祭{はんさい}]を[安息日{あんそくにち}]、[新月{しんげつ}]、およびわれらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[定{さだ}]めの[祭{まつり}]に[朝夕{あさゆう}]ささげ、これをイスラエルのながく[守{まも}]るべき[定{さだ}]めにしようとしています。", "5": "またわたしの[建{た}]てる[家{いえ}]は[大{おお}]きな[家{いえ}]です。われらの[神{かみ}]はすべての[神{かみ}]よりも[大{おお}]いなる[神{かみ}]だからです。", "6": "しかし、[天{てん}]も、[諸{しょ}][天{てん}]の[天{てん}]も[彼{かれ}]を[入{い}]れることができないのに、だれが[彼{かれ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てることができましょうか。わたしは[何者{なにもの}]ですか、[彼{かれ}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てるというのも、ただ[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[香{こう}]をたく[所{ところ}]に、ほかならないのです。", "7": "それで、どうぞ[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]の[細工{さいく}]および[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]、[青{あお}][糸{いと}]の[織物{おりもの}]にくわしく、また[彫刻{ちょうこく}]の[術{じゅつ}]に[巧{たく}]みな[工人{こうじん}]ひとりをわたしに[送{おく}]って、[父{ちち}]ダビデが[備{そな}]えておいたユダとエルサレムのわたしの[工人{こうじん}]たちと[一緒{いっしょ}]に[働{はたら}]かせてください。", "8": "またどうぞレバノンから[香柏{こうはく}]、いとすぎ、びゃくだんを[送{おく}]ってください。わたしはあなたのしもべたちがレバノンで[木{き}]を[切{き}]ることをよくわきまえているのを[知{し}]っています。わたしのしもべたちも、あなたのしもべたちと[一緒{いっしょ}]に[働{はたら}]かせ、", "9": "わたしのためにたくさんの[材木{ざいもく}]を[備{そな}]えさせてください。わたしの[建{た}]てる[家{いえ}]は[非常{ひじょう}]に[広大{こうだい}]なものですから。", "10": "わたしは[木{き}]を[切{き}]るあなたのしもべたちに[砕{くだ}]いた[小麦{こむぎ}]二万コル、[大麦{おおむぎ}]二万コル、ぶどう[酒{しゅ}]二万バテ、[油{あぶら}]二万バテを[与{あた}]えます」。", "11": "そこでツロの[王{おう}]ヒラムは[手紙{てがみ}]をソロモンに[送{おく}]って[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[愛{あい}]するゆえに、あなたを[彼{かれ}]らの[王{おう}]とされました」。", "12": "ヒラムはまた[言{い}]った、「[天地{てんち}]を[造{つく}]られたイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[彼{かれ}]はダビデ[王{おう}]に[賢{かしこ}]い[子{こ}]を[与{あた}]え、これに[分別{ふんべつ}]と[知恵{ちえ}]を[授{さづ}]けて、[主{しゅ}]のために[宮{みや}]を[建{た}]て、また[自分{じぶん}]のために、[王宮{おうきゅう}]を[建{た}]てることをさせられた。", "13": "いまわたしは[達人{たつじん}]ヒラムという[知恵{ちえ}]のある[工人{こうじん}]をつかわします。", "14": "[彼{かれ}]はダンの[子孫{しそん}]である[女{おんな}]を[母{はは}]とし、ツロの[人{ひと}]を[父{ちち}]とし、[金銀{きんぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、[石{いし}]、[木{き}]の[細工{さいく}]および[紫{むらさき}][糸{いと}]、[青{あお}][糸{いと}]、[亜麻{あま}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]の[織物{おりもの}]にくわしく、またよくもろもろの[彫刻{ちょうこく}]をし、[意匠{いしょう}]を[凝{こ}]らしてもろもろの[工作{こうさく}]をします。[彼{かれ}]を[用{もち}]いてあなたの[工人{こうじん}]およびあなたの[父{ちち}]、わが[主{しゅ}]ダビデの[工人{こうじん}]と[一緒{いっしょ}]に[働{はたら}]かせなさい。", "15": "それでいまわが[主{しゅ}]の[言{い}]われた[小麦{こむぎ}]、[大麦{おおむぎ}]、[油{あぶら}]およびぶどう[酒{しゅ}]をそのしもべどもに[送{おく}]ってください。", "16": "あなたの[求{もと}]められる[材木{ざいもく}]はレバノンから[切{き}]りだし、いかだに[組{く}]んで、[海{うみ}]からヨッパに[送{おく}]ります。あなたはそれをエルサレムに[運{はこ}]び[上{あ}]げなさい」。", "17": "そこでソロモンはその[父{ちち}]ダビデが[数{かぞ}]えたようにイスラエルの[国{くに}]にいるすべての[他国{たこく}][人{じん}]を[数{かぞ}]えたが、[合{あ}]わせて十五万三千六百[人{にん}]あった。", "18": "[彼{かれ}]はその七万[人{にん}]を[荷{に}]を[負{お}]う[者{もの}]とし、八万[人{にん}]を[山{やま}]で[木{き}]や[石{いし}]を[切{き}]る[者{もの}]とし、三千六百[人{にん}]を[民{たみ}]を[働{はたら}]かせる[監督{かんとく}][者{しゃ}]とした。" }, "3": { "1": "ソロモンはエルサレムのモリアの[山{やま}]に[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[建{た}]てることを[始{はじ}]めた。そこは[父{ちち}]ダビデに[主{しゅ}]が[現{あらわ}]れられた[所{ところ}]、すなわちエブスびとオルナンの[打{う}]ち[場{ば}]にダビデが[備{そな}]えた[所{ところ}]である。", "2": "ソロモンが[宮{みや}]を[建{た}]て[始{はじ}]めたのは、その[治世{ちせい}]の四[年{ねん}]の二[月{がつ}]であった。", "3": "ソロモンの[建{た}]てた[神{かみ}]の[宮{みや}]の[基{もとい}]の[寸法{すんぽう}]は[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[昔{むかし}]の[尺度{しゃくど}]によれば[長{なが}]さ六十キュビト、[幅{はば}]二十キュビト、", "4": "[宮{みや}]の[前{まえ}]の[廊{ろう}]は[宮{みや}]の[幅{はば}]に[従{したが}]って[長{なが}]さ二十キュビト[高{たか}]さ百二十キュビトで、その[内部{ないぶ}]は[純金{じゅんきん}]でおおった。", "5": "またその[拝殿{はいでん}]はいとすぎの[板{いた}]で[張{は}]り、[精{せい}][金{きん}]をもってこれをおおい、その[上{うえ}]にしゅろと[鎖{くさり}]の[形{かたち}]を[施{ほどこ}]した。", "6": "また[宝石{ほうせき}]をはめ[込{こ}]んで[宮{みや}]を[飾{かざ}]った。その[金{きん}]はパルワイムの[金{きん}]であった。", "7": "[彼{かれ}]はまた[金{きん}]をもってその[宮{みや}]、すなわち、[梁{はり}]、[敷居{しきい}]、[壁{かべ}]および[戸{と}]をおおい、[壁{かべ}]の[上{うえ}]にケルビムを[彫{ほ}]りつけた。", "8": "[彼{かれ}]はまた[至聖所{しせいじょ}]を[造{つく}]った。その[長{なが}]さは[宮{みや}]の[長{なが}]さにしたがって二十キュビト、[幅{はば}]も二十キュビトである。[彼{かれ}]は[精{せい}][金{きん}]六百タラントをもってこれをおおった。", "9": "その[釘{くぎ}]の[金{きん}]の[重{おも}]さは五十シケルであった。[彼{かれ}]はまた[階上{かいじょう}]の[室{しつ}]も[金{きん}]でおおった。", "10": "[彼{かれ}]は[至聖所{しせいじょ}]に[木{き}]を[刻{きざ}]んだケルビムの[像{ぞう}]を二つ[造{つく}]り、これを[金{きん}]でおおった。", "11": "ケルビムの[翼{つばさ}]の[長{なが}]さは[合{あ}]わせて二十キュビトあった。すなわち一つのケルブの一つの[翼{つばさ}]は五キュビトで、[宮{みや}]の[壁{かべ}]に[届{とど}]き、ほかの[翼{つばさ}]も五キュビトで、[他{た}]のケルブの[翼{つばさ}]に[届{とど}]き、", "12": "[他{た}]のケルブの一つの[翼{つばさ}]も五キュビトで、[宮{みや}]の[壁{かべ}]に[届{とど}]き、ほかの[翼{つばさ}]も五キュビトで、[先{さき}]のケルブの[翼{つばさ}]に[接{せっ}]していた。", "13": "これらのケルビムの[翼{つばさ}]は[広{ひろ}]げると二十キュビトあった。かれらは[共{とも}]に[足{あし}]で[立{た}]ち、その[顔{かお}]は[拝殿{はいでん}]に[向{む}]かっていた。", "14": "ソロモンはまた[青{あお}][糸{いと}]、[紫{むらさき}][糸{いと}]、[緋{ひ}][糸{いと}]および[亜麻{あま}][糸{いと}]で[垂幕{たれまく}]を[造{つく}]り、その[上{うえ}]にケルビムの[縫{ぬ}]い[取{と}]りを[施{ほどこ}]した。", "15": "[彼{かれ}]は[宮{みや}]の[前{まえ}]に[柱{はしら}]を二[本{ほん}][造{つく}]った。その[高{たか}]さは三十五キュビト、おのおのの[柱{はしら}]の[頂{いただき}]に五キュビトの[柱頭{ちゅうとう}]を[造{つく}]った。", "16": "[彼{かれ}]は[首{くび}][飾{かざり}]のような[鎖{くさり}]を[造{つく}]って、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]につけ、ざくろ百を[造{つく}]ってその[鎖{くさり}]の[上{うえ}]につけた。", "17": "[彼{かれ}]はこの[柱{はしら}]を[神殿{しんでん}]の[前{まえ}]に、一[本{ぽん}]を[南{みなみ}]の[方{ほう}]に、一[本{ぽん}]を[北{きた}]の[方{ほう}]に[立{た}]て、[南{みなみ}]の[方{ほう}]のをヤキンと[名{な}]づけ、[北{きた}]の[方{ほう}]のをボアズと[名{な}]づけた。" }, "4": { "1": "ソロモンはまた[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]った。その[長{なが}]さ二十キュビト、[幅{はば}]二十キュビト、[高{たか}]さ十キュビトである。", "2": "[彼{かれ}]はまた[海{うみ}]を[鋳{い}]て[造{つく}]った。[縁{ふち}]から[縁{ふち}]まで十キュビトであって、[周囲{しゅうい}]は[円形{えんけい}]をなし、[高{たか}]さ五キュビトで、その[周囲{しゅうい}]は[綱{つな}]をもって[測{はか}]ると三十キュビトあった。", "3": "[海{うみ}]の[下{した}]には三十キュビトの[周囲{しゅうい}]をめぐるひさごの[形{かたち}]があって、[海{うみ}]の[周囲{しゅうい}]を[囲{かこ}]んでいた。そのひさごは二[並{なら}]びで、[海{うみ}]を[鋳{い}]る[時{とき}]に[鋳{い}]たものである。", "4": "その[海{うみ}]は十二の[牛{うし}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれ、その三つは[北{きた}]に[向{む}]かい、三つは[西{にし}]に[向{む}]かい、三つは[南{みなみ}]に[向{む}]かい、三つは[東{ひがし}]に[向{む}]かっていた。[海{うみ}]はその[上{うえ}]に[置{お}]かれ、[牛{うし}]のうしろはみな[内{うち}]に[向{む}]かっていた。", "5": "[海{うみ}]の[厚{あつ}]さは[手{て}]の[幅{はば}]で、その[縁{ふち}]は[杯{はい}]の[縁{ふち}]のように、ゆりの[花{はな}]に[似{に}]せて[造{つく}]られた。[海{うみ}]には[水{みず}]を三千バテ[入{い}]れることができた。", "6": "[彼{かれ}]はまた[物{もの}]を[洗{あら}]うために[洗盤{せんばん}]十[個{こ}]を[造{つく}]って、五[個{こ}]を[南側{みなみがわ}]に、五[個{こ}]を[北側{きたがわ}]に[置{お}]いた。その[中{なか}]で[燔祭{はんさい}]に[用{もち}]いるものを[洗{あら}]った。しかし[海{うみ}]は[祭司{さいし}]がその[中{なか}]で[身{み}]を[洗{あら}]うためであった。", "7": "[彼{かれ}]はまた[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]十[個{こ}]をその[定{さだ}]めに[従{したが}]って[造{つく}]り、[拝殿{はいでん}]の[中{なか}]の[南側{みなみがわ}]に五[個{こ}]、[北側{きたがわ}]に五[個{こ}]を[置{お}]き、", "8": "また[机{つくえ}]十[個{こ}]を[造{つく}]り、[神殿{しんでん}]の[中{なか}]の[南側{みなみがわ}]に五[個{こ}]、[北側{きたがわ}]に五[個{こ}]を[置{お}]き、また[金{きん}]の[鉢{はち}]百を[造{つく}]った。", "9": "[彼{かれ}]はまた[祭司{さいし}]の[庭{にわ}]と[大庭{おおにわ}]および[庭{にわ}]の[戸{と}]を[造{つく}]り、その[戸{と}]を[青銅{せいどう}]でおおった。", "10": "[彼{かれ}]は[海{うみ}]を[宮{みや}]の[東南{とうなん}]のすみにすえた。", "11": "ヒラムはまたつぼと[十能{じゅうのう}]と[鉢{はち}]とを[造{つく}]った。こうしてヒラムはソロモン[王{おう}]のため、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[工事{こうじ}]を[終{お}]えた。", "12": "すなわち二[本{ほん}]の[柱{はしら}]と[玉{たま}]と、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある二つの[柱頭{ちゅうとう}]と、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の二つの[玉{たま}]をおおう二つの[網{あみ}][細工{ざいく}]と、", "13": "その二つの[網{あみ}][細工{ざいく}]のためのざくろ四百、このざくろはおのおの[網{あみ}][細工{ざいく}]に二[並{なら}]びにつけて、[柱{はしら}]の[頂{いただき}]にある[柱頭{ちゅうとう}]の二つの[玉{たま}]を[巻{ま}]いていた。", "14": "[彼{かれ}]はまた[台{だい}]と[台{だい}]の[上{うえ}]の[洗盤{せんばん}]と、", "15": "一つの[海{うみ}]とその[下{した}]の十二の[牛{うし}]を[造{つく}]った。", "16": "つぼ、[十能{じゅうのう}]、[肉{にく}]さしなどすべてこれらの[器物{うつわもの}]を、[達人{たつじん}]ヒラムはソロモン[王{おう}]のため、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のために、[光{ひかり}]のある[青銅{せいどう}]で[造{つく}]った。", "17": "[王{おう}]はヨルダンの[低地{ていち}]で、スコテとゼレダの[間{あいだ}]の[粘土{ねんど}]の[地{ち}]でこれを[鋳{い}]た。", "18": "このようにソロモンはこれらのすべての[器物{うつわもの}]を[非常{ひじょう}]に[多{おお}]く[造{つく}]ったので、その[青銅{せいどう}]の[重量{じゅうりょう}]は、[量{はか}]ることができなかった。", "19": "こうしてソロモンは[神{かみ}]の[宮{みや}]のすべての[器物{うつわもの}]を[造{つく}]った。すなわち[金{きん}]の[祭壇{さいだん}]と、[供{そな}]えのパンを[載{の}]せる[机{つくえ}]、", "20": "また[定{さだ}]めのように[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]で[火{ひ}]をともす[純金{じゅんきん}]の[燭台{しょくだい}]と、そのともしび[皿{さら}]を[造{つく}]った。", "21": "その[花{はな}]、ともしび[皿{さら}]、[心{こころ}]かきは[精{せい}][金{きん}]であった。", "22": "また[心切{しんき}]りばさみ、[鉢{はち}]、[香{こう}]の[杯{はい}]、[心取{しんと}]り[皿{ざら}]は[純金{じゅんきん}]であった。また[宮{みや}]の[戸{と}]、すなわち[至聖所{しせいじょ}]の[内部{ないぶ}]の[戸{と}]および[拝殿{はいでん}]の[戸{と}]のひじつぼは[金{きん}]であった。" }, "5": { "1": "こうしてソロモンは[主{しゅ}]の[宮{みや}]のためにしたすべての[工事{こうじ}]を[終{おわ}]った。そしてソロモンは[父{ちち}]ダビデがささげた[物{もの}]、すなわち[金銀{きんぎん}]およびもろもろの[器物{うつわもの}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って[神{かみ}]の[宮{みや}]の[宝蔵{ほうぞう}]に[納{おさ}]めた。", "2": "ソロモンは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をダビデの[町{まち}]シオンからかつぎ[上{のぼ}]ろうとして、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちと、すべての[部族{ぶぞく}]のかしらたちと、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちをエルサレムに[召{め}]し[集{あつ}]めた。", "3": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]七[月{がつ}]の[祭{まつり}]に[王{おう}]のもとに[集{あつ}]まった。", "4": "イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちが[皆{みな}]きたので、レビびとたちは[箱{はこ}]を[取{と}]り[上{あ}]げた。", "5": "[彼{かれ}]らは[箱{はこ}]と、[会見{かいけん}]の[幕屋{まくや}]と、[幕屋{まくや}]にあるすべて[聖{せい}]なる[器{うつわ}]をかつぎ[上{のぼ}]った。すなわち[祭司{さいし}]とレビびとがこれらの[物{もの}]をかつぎ[上{のぼ}]った。", "6": "ソロモン[王{おう}]および[彼{かれ}]のもとに[集{あつ}]まったイスラエルの[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][箱{はこ}]の[前{まえ}]で[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]をささげたが、その[数{かず}]が[多{おお}]くて、[調{しら}]べることも[数{かぞ}]えることもできなかった。", "7": "こうして[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]をその[場所{ばしょ}]にかつぎ[入{い}]れ、[宮{みや}]の[本殿{ほんでん}]である[至聖所{しせいじょ}]のうちのケルビムの[翼{つばさ}]の[下{した}]に[置{お}]いた。", "8": "ケルビムは[翼{つばさ}]を[箱{はこ}]の[所{ところ}]の[上{うえ}]に[伸{の}]べていたので、ケルビムは[上{うえ}]から[箱{はこ}]とそのさおをおおった。", "9": "さおは[長{なが}]かったので、さおの[端{はし}]が[本殿{ほんでん}]の[前{まえ}]の[聖所{せいじょ}]から[見{み}]えた。しかし[外部{がいぶ}]には[見{み}]えなかった。さおは[今日{こんにち}]までそこにある。", "10": "[箱{はこ}]の[内{うち}]には二[枚{まい}]の[板{いた}]のほか[何{なに}]もなかった。これはイスラエルの[人々{ひとびと}]がエジプトから[出{で}]て[来{き}]たとき、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばれ、モーセがホレブでそれを[納{おさ}]めたものである。", "11": "そして[祭司{さいし}]たちが[聖所{せいじょ}]から[出{で}]たとき(ここにいた[祭司{さいし}]たちは[皆{みな}]、その[組{くみ}]の[順{じゅん}]にかかわらず[身{み}]を[清{きよ}]めた。", "12": "またレビびとの[歌{うた}]うたう[者{もの}]、すなわちアサフ、ヘマン、エドトンおよび[彼{かれ}]らの[子{こ}]たちと[兄弟{きょうだい}]たちはみな[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]、シンバルと、[立琴{たてごと}]と、[琴{こと}]をとって[祭壇{さいだん}]の[東{ひがし}]に[立{た}]ち、百二十[人{にん}]の[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]らと[一緒{いっしょ}]に[立{た}]ってラッパを[吹{ふ}]いた。", "13": "ラッパ[吹{ふ}]く[者{もの}]と[歌{うた}]うたう[者{もの}]とは、ひとりのように[声{こえ}]を[合{あ}]わせて[主{しゅ}]をほめ、[感謝{かんしゃ}]した)、そして[彼{かれ}]らがラッパと、シンバルとその[他{た}]の[楽器{がっき}]をもって[声{こえ}]をふりあげ、[主{しゅ}]をほめて「[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みあり、そのあわれみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と[言{い}]ったとき、[雲{くも}]はその[宮{みや}]すなわち[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちた。", "14": "[祭司{さいし}]たちは[雲{くも}]のゆえに[立{た}]って[勤{つと}]めをすることができなかった。[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[神{かみ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちたからである。" }, "6": { "1": "そこでソロモンは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はみずから[濃{こ}]き[雲{くも}]の[中{なか}]に[住{す}]まおうと[言{い}]われた。", "2": "しかしわたしはあなたのために[高{たか}]き[家{いえ}]、とこしえのみすまいを[建{た}]てた」。", "3": "そして[王{おう}]は[顔{かお}]をふり[向{む}]けてイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]を[祝福{しゅくふく}]した。その[時{とき}]イスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[立{た}]っていた。", "4": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]は[口{くち}]をもってわが[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]されたことを、その[手{て}]をもってなし[遂{と}]げられた。すなわち[主{しゅ}]は[言{い}]われた、", "5": "『わが[民{たみ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[日{ひ}]から、わたしはわが[名{な}]を[置{お}]くべき[家{いえ}]を[建{た}]てるために、イスラエルのもろもろの[部族{ぶぞく}]のうちから、どの[町{まち}]をも[選{えら}]んだことがなく、また[他{た}]のだれをもわが[民{たみ}]イスラエルの[君{きみ}]として[選{えら}]んだことがない。", "6": "わが[名{な}]を[置{お}]くために、ただエルサレムだけを[選{えら}]び、またわが[民{たみ}]イスラエルを[治{おさ}]めさせるために、ただダビデだけを[選{えら}]んだ』。", "7": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てることは、[父{ちち}]ダビデの[心{こころ}]にあった。", "8": "しかし[主{しゅ}]は[父{ちち}]ダビデに[言{い}]われた、『わたしの[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てることはあなたの[心{こころ}]にあった。あなたの[心{こころ}]にこの[事{こと}]のあったのは[結構{けっこう}]である。", "9": "しかしあなたはその[家{いえ}]を[建{た}]ててはならない。あなたの[腰{こし}]から[出{で}]るあなたの[子{こ}]がわたしの[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てるであろう』。", "10": "そして[主{しゅ}]はそう[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[行{おこな}]われた。すなわちわたしは[父{ちち}]ダビデに[代{かわ}]って[立{た}]ち、[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、イスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]し、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]のために[家{いえ}]を[建{た}]てた。", "11": "わたしはまた、[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]と[結{むす}]ばれた[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]を[入{い}]れた[箱{はこ}]をそこに[納{おさ}]めた」。", "12": "ソロモンはイスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、[手{て}]を[伸{の}]べた。", "13": "ソロモンはさきに[長{なが}]さ五キュビト、[幅{はば}]五キュビト、[高{たか}]さ三キュビトの[青銅{せいどう}]の[台{だい}]を[造{つく}]って、[庭{にわ}]のまん[中{なか}]にすえて[置{お}]いたので、[彼{かれ}]はその[上{うえ}]に[立{た}]ち、イスラエルの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]でひざをかがめ、その[手{て}]を[天{てん}]に[伸{の}]べて、", "14": "[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、[天{てん}]にも[地{ち}]にも、あなたのような[神{かみ}]はありません。あなたは[契約{けいやく}]を[守{まも}]られ、[心{こころ}]をつくしてあなたの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むあなたのしもべらに、いつくしみを[施{ほどこ}]し、", "15": "あなたのしもべ、わたしの[父{ちち}]ダビデに[約束{やくそく}]されたことを[守{まも}]られました。あなたが[口{くち}]をもって[約束{やくそく}]されたことを、[手{て}]をもってなし[遂{と}]げられたことは、[今日{こんにち}][見{み}]るとおりであります。", "16": "それゆえ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたのしもべ、わたしの[父{ちち}]ダビデに、あなたが[約束{やくそく}]して、『おまえがわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]んだように、おまえの[子孫{しそん}]がその[道{みち}]を[慎{つつし}]んで、わたしのおきてに[歩{あゆ}]むならば、おまえにはイスラエルの[位{くらい}]に[座{ざ}]する[人{ひと}]がわたしの[前{まえ}]に[欠{か}]けることはない』と[言{い}]われたことを、ダビデのためにお[守{まも}]りください。", "17": "それゆえ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞ、あなたのしもべダビデに[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[確認{かくにん}]してください。", "18": "しかし[神{かみ}]は、はたして[人{ひと}]と[共{とも}]に[地上{ちじょう}]に[住{す}]まわれるでしょうか。[見{み}]よ、[天{てん}]も、いと[高{たか}]き[天{てん}]もあなたをいれることはできません。わたしの[建{た}]てたこの[家{いえ}]などなおさらです。", "19": "しかしわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、しもべの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いを[顧{かえり}]みて、しもべがあなたの[前{まえ}]にささげる[叫{さけ}]びと[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。", "20": "どうぞ、あなたの[目{め}]を[昼{ひる}]も[夜{よる}]もこの[家{いえ}]に、すなわち、あなたの[名{な}]をそこに[置{お}]くと[言{い}]われた[所{ところ}]に[向{む}]かってお[開{ひら}]きください。どうぞ、しもべがこの[所{ところ}]に[向{む}]かってささげる[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。", "21": "どうぞ、しもべと、あなたの[民{たみ}]イスラエルがこの[所{ところ}]に[向{む}]かって[祈{いの}]る[時{とき}]に、その[願{ねが}]いをお[聞{き}]きください。あなたのすみかである[天{てん}]から[聞{き}]き、[聞{き}]いておゆるしください。", "22": "もし[人{ひと}]がその[隣{とな}]り[人{びと}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[誓{ちか}]いをすることを[求{もと}]められるとき、[来{き}]てこの[宮{みや}]で、あなたの[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]に[誓{ちか}]うならば、", "23": "あなたは[天{てん}]から[聞{き}]いて、[行{おこな}]い、あなたのしもべらをさばき、[悪人{あくにん}]に[報{むく}]いをなして、その[行{おこな}]いの[報{むく}]いをそのこうべに[帰{き}]し、[義人{ぎじん}]を[義{ぎ}]として、その[義{ぎ}]にしたがってその[人{ひと}]に[報{むく}]いてください。", "24": "もしあなたの[民{たみ}]イスラエルが、あなたに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]したために、[敵{てき}]の[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れた[時{とき}]、あなたに[立{た}]ち[返{かえ}]って、あなたの[名{な}]をあがめ、この[宮{みや}]であなたの[前{まえ}]に[祈{いの}]り[願{ねが}]うならば、", "25": "あなたは[天{てん}]から[聞{き}]き、あなたの[民{たみ}]イスラエルの[罪{つみ}]をゆるして、あなたが[彼{かれ}]らとその[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えられた[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[帰{かえ}]らせてください。", "26": "もし[彼{かれ}]らがあなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したために、[天{てん}]が[閉{と}]ざされて、[雨{あめ}]がなく、あなたが[彼{かれ}]らを[苦{くる}]しめられるとき、[彼{かれ}]らがこの[所{ところ}]に[向{む}]かって[祈{いの}]り、あなたの[名{な}]をあがめ、その[罪{つみ}]を[離{はな}]れるならば、", "27": "あなたは[天{てん}]にあって[聞{き}]き、あなたのしもべ、あなたの[民{たみ}]イスラエルの[罪{つみ}]をゆるして、[彼{かれ}]らに[歩{あゆ}]むべき[良{よ}]い[道{みち}]を[教{おし}]え、あなたの[民{たみ}]に[嗣{し}][業{ぎょう}]として[賜{たま}]わった[地{ち}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせてください。", "28": "もし[国{くに}]にききんがあるか、もしくは[疫病{えきびょう}]、[立{た}]ち[枯{が}]れ、[腐{くさ}]り[穂{ほ}]、いなご、[青虫{あおむし}]があるか、または[敵{てき}]のために[町{まち}]の[門{もん}]の[中{なか}]に[攻{せ}]め[囲{かこ}]まれることがあるか、どんな[災害{さいがい}]、どんな[病気{びょうき}]があっても、", "29": "もし、ひとりか、あるいはあなたの[民{たみ}]イスラエルが[皆{みな}]おのおのその[心{こころ}]の[悩{なや}]みを[知{し}]って、この[宮{みや}]に[向{む}]かい、[手{て}]を[伸{の}]べるならば、どんな[祈{いのり}]、どんな[願{ねが}]いでも、", "30": "あなたはそのすみかである[天{てん}]から[聞{き}]いてゆるし、おのおのの[人{ひと}]に、その[心{こころ}]を[知{し}]っておられるゆえ、そのすべての[道{みち}]にしたがって[報{むく}]いてください。ただあなただけがすべての[人{ひと}]の[心{こころ}]を[知{し}]っておられるからです。", "31": "あなたがわれわれの[先祖{せんぞ}]たちに[賜{たま}]わった[地{ち}]に、[彼{かれ}]らの[生{い}]きながらえる[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[常{つね}]にあなたを[恐{おそ}]れさせ、あなたの[道{みち}]に[歩{あゆ}]ませてください。", "32": "またあなたの[民{たみ}]イスラエルの[者{もの}]でなく、[他国{たこく}][人{じん}]で、あなたの[大{おお}]いなる[名{な}]と、[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]のために[遠{とお}]い[国{くに}]から[来{き}]て、この[宮{みや}]に[向{む}]かって[祈{いの}]るならば、", "33": "あなたは、あなたのすみかである[天{てん}]から[聞{き}]き、すべて[他国{たこく}][人{じん}]があなたに[呼{よ}]び[求{もと}]めるようにしてください。そうすれば[地{ち}]のすべての[民{たみ}]はあなたの[民{たみ}]イスラエルのように、あなたの[名{な}]を[知{し}]り、あなたを[恐{おそ}]れ、またわたしが[建{た}]てたこの[宮{みや}]が、あなたの[名{な}]によって[呼{よ}]ばれることを[知{し}]るにいたるでしょう。", "34": "あなたの[民{たみ}]が[敵{てき}]と[戦{たたか}]うために、あなたがつかわされる[道{みち}]によって[出{で}]るとき、もし[彼{かれ}]らがあなたの[選{えら}]ばれたこの[町{まち}]と、わたしがあなたの[名{な}]のために[建{た}]てたこの[宮{みや}]に[向{む}]かってあなたに[祈{いの}]るならば、", "35": "あなたは[天{てん}]から[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いとを[聞{き}]いて[彼{かれ}]らをお[助{たす}]けください。", "36": "[彼{かれ}]らがあなたに[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことがあって、――[罪{つみ}]を[犯{おか}]さない[人{ひと}]はないゆえ、――あなたが[彼{かれ}]らを[怒{いか}]って、[敵{てき}]にわたし、[敵{てき}]が[彼{かれ}]らを[捕虜{ほりょ}]として[遠{とお}]い[地{ち}]あるいは[近{ちか}]い[地{ち}]に[引{ひ}]いて[行{い}]くとき、", "37": "もし、[彼{かれ}]らが[捕{とら}]われて[行{い}]った[地{ち}]で、みずから[省{かえり}]みて[悔{く}]い、その[捕{とら}]われの[地{ち}]であなたに[願{ねが}]い、『われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、よこしまな[事{こと}]をし、[悪{あく}]を[行{おこな}]いました』と[言{い}]い、", "38": "その[捕{とら}]われの[地{ち}]で[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくしてあなたに[立{た}]ち[返{かえ}]り、あなたが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えられた[地{ち}]、あなたが[選{えら}]ばれた[町{まち}]、わたしがあなたの[名{な}]のために[建{た}]てたこの[宮{みや}]に[向{む}]かって[祈{いの}]るならば、", "39": "あなたのすみかである[天{てん}]から、[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いとを[聞{き}]いて[彼{かれ}]らを[助{たす}]け、あなたに[向{む}]かって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したあなたの[民{たみ}]をおゆるしください。", "40": "わが[神{かみ}]よ、どうぞ、この[所{ところ}]でささげる[祈{いのり}]にあなたの[目{め}]を[開{ひら}]き、あなたの[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "41": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、[今{いま}]あなたと、あなたの[力{ちから}]の[箱{はこ}]が[立{た}]って、あなたの[安息所{あんそくじょ}]におはいりください。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞあなたの[祭司{さいし}]たちに[救{すくい}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、あなたの[聖徒{せいと}]たちに[恵{めぐ}]みを[喜{よろこ}]ばせてください。", "42": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞあなたの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[顔{かお}]を[退{しりぞ}]けないでください。あなたのしもべダビデに[示{しめ}]されたいつくしみを[覚{おぼ}]えて[下{くだ}]さい」。" }, "7": { "1": "ソロモンが[祈{いの}]り[終{おわ}]ったとき、[天{てん}]から[火{ひ}]が[下{くだ}]って[燔祭{はんさい}]と[犠牲{ぎせい}]を[焼{や}]き、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[宮{みや}]に[満{み}]ちた。", "2": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちたので、[祭司{さいし}]たちは[主{しゅ}]の[宮{みや}]に、はいることができなかった。", "3": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はみな[火{ひ}]が[下{くだ}]ったのを[見{み}]、また[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[宮{みや}]に[臨{のぞ}]んだのを[見{み}]て、[敷石{しきいし}]の[上{うえ}]で[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]して[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」。", "4": "そして[王{おう}]と[民{たみ}]は[皆{みな}][主{しゅ}]の[前{まえ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "5": "ソロモン[王{おう}]のささげた[犠牲{ぎせい}]は、[牛{うし}]二万二千[頭{とう}]、[羊{ひつじ}]十二万[頭{とう}]であった。こうして[王{おう}]と[民{たみ}]は[皆{みな}][神{かみ}]の[宮{みや}]をささげた。", "6": "[祭司{さいし}]はその[持{も}]ち[場{ば}]に[立{た}]ち、レビびとも[主{しゅ}]の[楽器{がっき}]をとって[立{た}]った。その[楽器{がっき}]はダビデ[王{おう}]が[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]するために[造{つく}]ったもので、ダビデが[彼{かれ}]らの[手{て}]によってさんびをささげるとき、「そのいつくしみは、とこしえに[絶{た}]えることがない」ととなえさせたものである。[祭司{さいし}]は[彼{かれ}]らの[前{まえ}]でラッパを[吹{ふ}]き、すべてのイスラエルびとは[立{た}]っていた。", "7": "ソロモンはまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]にある[庭{にわ}]の[中{なか}]を[聖別{せいべつ}]し、その[所{ところ}]で、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]のあぶらをささげた。これはソロモンが[造{つく}]った[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]が、その[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]とあぶらとを[載{の}]せるに[足{た}]りなかったからである。", "8": "その[時{とき}]ソロモンは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}][祭{まつり}]を[行{おこな}]った。ハマテの[入口{いりぐち}]からエジプトの[川{かわ}]に[至{いた}]るまでのすべてのイスラエルびとが[彼{かれ}]と[共{とも}]にあり、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[会衆{かいしゅう}]であった。", "9": "そして八[日{か}][目{め}]に[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]いた。[彼{かれ}]らは[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[祭壇{さいだん}][奉献{ほうけん}]の[礼{れい}]を[行{おこな}]い、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}][祭{まつり}]を[行{おこな}]ったが、", "10": "七[月{がつ}]二十三[日{にち}]に[至{いた}]ってソロモンは[民{たみ}]をその[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]らせた。[皆{みな}][主{しゅ}]がダビデ、ソロモンおよびその[民{たみ}]イスラエルに[施{ほどこ}]された[恵{めぐ}]みのために[喜{よろこ}]び、かつ[心{こころ}]に[楽{たの}]しんで[去{さ}]った。", "11": "こうしてソロモンは[主{しゅ}]の[家{いえ}]と[王{おう}]の[家{いえ}]とを[造{つく}]り[終{お}]えた。すなわち[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[家{いえ}]と[自分{じぶん}]の[家{いえ}]について、しようと[計画{けいかく}]したすべての[事{こと}]を[首尾{しゅび}]よくなし[遂{と}]げた。", "12": "[時{とき}]に[主{しゅ}]は[夜{よる}]ソロモンに[現{あらわ}]れて[言{い}]われた、「わたしはあなたの[祈{いのり}]を[聞{き}]き、この[所{ところ}]をわたしのために[選{えら}]んで、[犠牲{ぎせい}]をささげる[家{いえ}]とした。", "13": "わたしが[天{てん}]を[閉{と}]じて[雨{あめ}]をなくし、またはわたしがいなごに[命{めい}]じて[地{ち}]の[物{もの}]を[食{く}]わせ、または[疫病{えきびょう}]を[民{たみ}]の[中{なか}]に[送{おく}]るとき、", "14": "わたしの[名{な}]をもってとなえられるわたしの[民{たみ}]が、もしへりくだり、[祈{いの}]って、わたしの[顔{かお}]を[求{もと}]め、その[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れるならば、わたしは[天{てん}]から[聞{き}]いて、その[罪{つみ}]をゆるし、その[地{ち}]をいやす。", "15": "[今{いま}]この[所{ところ}]にささげられる[祈{いのり}]にわたしの[目{め}]を[開{ひら}]き、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]ける。", "16": "[今{いま}]わたしはわたしの[名{な}]をながくここにとどめるために、この[宮{みや}]を[選{えら}]び、かつ[聖別{せいべつ}]した。わたしの[目{め}]とわたしの[心{こころ}]は[常{つね}]にここにある。", "17": "あなたがもし[父{ちち}]ダビデの[歩{あゆ}]んだようにわたしの[前{まえ}]に[歩{あゆ}]み、わたしが[命{めい}]じたとおりにすべて[行{い}]って、わたしの[定{さだ}]めとおきてとを[守{まも}]るならば、", "18": "わたしはあなたの[父{ちち}]ダビデに[契約{けいやく}]して『イスラエルを[治{おさ}]める[人{ひと}]はあなたに[欠{か}]けることがない』と[言{い}]ったとおりに、あなたの[王{おう}]の[位{くらい}]を[堅{かた}]くする。", "19": "しかし、あなたがたがもし[翻{ひるがえ}]って、わたしがあなたがたの[前{まえ}]に[置{お}]いた[定{さだ}]めと[戒{いまし}]めとを[捨{す}]て、[行{い}]って[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]むならば、", "20": "わたしはあなたがたをわたしの[与{あた}]えた[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[去{さ}]り、またわたしの[名{な}]のために[聖別{せいべつ}]したこの[宮{みや}]をわたしの[前{まえ}]から[投{な}]げ[捨{す}]てて、もろもろの[民{たみ}]のうちにことわざとし、[笑{わら}]い[草{ぐさ}]とする。", "21": "またこの[宮{みや}]は[高{たか}]いけれども、ついには、そのかたわらを[過{す}]ぎる[者{もの}]は[皆{みな}][驚{おどろ}]いて、『[何{なに}]ゆえ[主{しゅ}]はこの[地{ち}]と、この[宮{みや}]とにこのようにされたのか』と[言{い}]うであろう。", "22": "その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[答{こた}]えて『[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]たちをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[他{た}]の[神々{かみがみ}]につき[従{したが}]い、それを[拝{おが}]み、それに[仕{つか}]えたために、[主{しゅ}]はこのすべての[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[下{くだ}]したのである』と[言{い}]うであろう」。" }, "8": { "1": "ソロモンは二十[年{ねん}]を[経{へ}]て、[主{しゅ}]の[家{いえ}]と[自分{じぶん}]の[家{いえ}]とを[建{た}]て[終{おわ}]った。", "2": "またソロモンはヒラムから[送{おく}]られた[町々{まちまち}]を[建{た}]て[直{なお}]して、そこにイスラエルの[人々{ひとびと}]を[住{す}]ませた。", "3": "ソロモンはまたハマテ・ゾバを[攻{せ}]めて、これを[取{と}]った。", "4": "[彼{かれ}]はまた[荒野{あらの}]にタデモルを[建{た}]て、もろもろの[倉{くら}]の[町{まち}]をハマテに[建{た}]てた。", "5": "また[城壁{じょうへき}]、[門{もん}]、[貫{かん}]の[木{き}]のある[堅固{けんご}]な[町{まち}]、[上{うえ}]ベテホロンと[下{した}]ベテホロンを[建{た}]てた。", "6": "ソロモンはまたバアラテと[自分{じぶん}]のもっていたすべての[倉{くら}]の[町{まち}]と、すべての[戦車{せんしゃ}]の[町{まち}]と、[騎兵{きへい}]の[町{まち}]、ならびにエルサレム、レバノンおよび[自分{じぶん}]の[治{おさ}]める[全{ぜん}][地方{ちほう}]に[建{た}]てようと[望{のぞ}]んだものを、ことごとく[建{た}]てた。", "7": "すべてイスラエルの[子孫{しそん}]でないヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの[残{のこ}]った[民{たみ}]、", "8": "その[地{ち}]にあって[彼{かれ}]らのあとに[残{のこ}]ったその[子孫{しそん}]、すなわちイスラエルの[子孫{しそん}]が[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]さなかった[民{たみ}]に、ソロモンは[強制{きょうせい}][徴募{ちょうぼ}]をおこなって[今日{こんにち}]に[及{およ}]んでいる。", "9": "しかし、イスラエルの[人々{ひとびと}]をソロモンはその[工事{こうじ}]のためには、ひとりも[奴隷{どれい}]としなかった。[彼{かれ}]らは[兵士{へいし}]となり、[将校{しょうこう}]となり、[戦車{せんしゃ}]と、[騎兵{きへい}]の[長{ちょう}]となった。", "10": "これらはソロモン[王{おう}]のおもな[官吏{かんり}]で、二百五十[人{にん}]あり、[民{たみ}]を[治{おさ}]めた。", "11": "ソロモンはパロの[娘{むすめ}]をダビデの[町{まち}]から[連{つ}]れ[上{のぼ}]って、[彼女{かのじょ}]のために[建{た}]てた[家{いえ}]に[入{い}]れて[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[箱{はこ}]を[迎{むか}]えた[所{ところ}]は[神聖{しんせい}]であるから、わたしの[妻{つま}]はイスラエルの[王{おう}]ダビデの[家{いえ}]に[住{す}]んではならない」。", "12": "ソロモンは[廊{ろう}]の[前{まえ}]に[築{きず}]いておいた[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげた。", "13": "すなわちモーセの[命令{めいれい}]に[従{したが}]って、[毎日{まいにち}][定{さだ}]めのようにささげ、[安息日{あんそくにち}]、[新月{しんげつ}]および[年{ねん}]に三[度{ど}]の[祭{まつり}]、すなわち[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]、七[週{しゅう}]の[祭{まつり}]、[仮庵{かりいお}]の[祭{まつり}]にこれをささげた。", "14": "ソロモンは、その[父{ちち}]ダビデのおきてに[従{したが}]って、[祭司{さいし}]の[組{くみ}]を[定{さだ}]めてその[職{しょく}]に[任{にん}]じ、またレビびとをその[勤{つと}]めに[任{にん}]じて、[毎日{まいにち}][定{さだ}]めのように[祭司{さいし}]の[前{まえ}]でさんびと[奉仕{ほうし}]をさせ、また[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]に、その[組{くみ}]にしたがって、もろもろの[門{もん}]を[守{まも}]らせた。これは[神{かみ}]の[人{ひと}]ダビデがこのように[命{めい}]じたからである。", "15": "[祭司{さいし}]とレビびとはすべての[事{こと}]につき、また[倉{くら}]の[事{こと}]について、[王{おう}]の[命令{めいれい}]にそむかなかった。", "16": "このようにソロモンは、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基{もとい}]をすえた[日{ひ}]からこれをなし[終{お}]えたときまで、その[工事{こうじ}]の[準備{じゅんび}]をことごとくなしたので、[主{しゅ}]の[宮{みや}]は[完成{かんせい}]した。", "17": "それからソロモンはエドムの[地{ち}]の[海{うみ}]べにあるエジオン・ゲベルおよびエロテへ[行{い}]った。", "18": "[時{とき}]にヒラムはそのしもべどもの[手{て}]によって[船団{せんだん}]を[彼{かれ}]に[送{おく}]り、また[海{うみ}]の[事{こと}]になれたしもべどもをつかわしたので、[彼{かれ}]らはソロモンのしもべらと[共{とも}]にオフルへ[行{い}]き、そこから[金{きん}]四百五十タラントを[取{と}]って、これをソロモン[王{おう}]のもとに[携{たずさ}]えてきた。" }, "9": { "1": "シバの[女王{じょおう}]はソロモンの[名声{めいせい}]を[聞{き}]いたので、[難問{なんもん}]をもってソロモンを[試{こころ}]みようと、[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[従者{じゅうしゃ}]を[連{つ}]れ、[香料{こうりょう}]と[非常{ひじょう}]にたくさんの[金{きん}]と[宝石{ほうせき}]とをらくだに[負{お}]わせて、エルサレムのソロモンのもとに[来{き}]て、その[心{こころ}]にあることをことごとく[彼{かれ}]に[告{つ}]げた。", "2": "ソロモンは[彼女{かのじょ}]のすべての[問{とい}]に[答{こた}]えた。ソロモンが[知{し}]らないで[彼女{かのじょ}]に[説明{せつめい}]のできないことは一つもなかった。", "3": "シバの[女王{じょおう}]はソロモンの[知恵{ちえ}]と、[彼{かれ}]が[建{た}]てた[家{いえ}]を[見{み}]、", "4": "またその[食卓{しょくたく}]の[食物{しょくもつ}]と、[列座{れつざ}]の[家来{けらい}]たちと、その[侍臣{じしん}]たちの[伺候{しこう}][振{ふ}]りと[彼{かれ}]らの[服装{ふくそう}]、および[彼{かれ}]の[給仕{きゅうじ}]たちとその[服装{ふくそう}]、ならびに[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]でささげる[燔祭{はんさい}]を[見{み}]て、[全{まった}]く[気{き}]を[奪{うば}]われてしまった。", "5": "[彼女{かのじょ}]は[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしが[国{くに}]であなたの[事{こと}]と、あなたの[知恵{ちえ}]について[聞{き}]いたうわさは[真実{しんじつ}]でした。", "6": "しかしわたしは[来{き}]て[目{め}]に[見{み}]るまでは、そのうわさを[信{しん}]じませんでしたが、[今見{いまみ}]ると、あなたの[知恵{ちえ}]の[大{おお}]いなることはその[半分{はんぶん}]もわたしに[知{し}]らされませんでした。あなたはわたしの[聞{き}]いたうわさにまさっています。", "7": "あなたの[奥方{おくがた}]たちはさいわいです。[常{つね}]にあなたの[前{まえ}]に[立{た}]って、あなたの[知恵{ちえ}]を[聞{き}]くこのあなたの[家来{けらい}]たちはさいわいです。", "8": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はあなたを[喜{よろこ}]び、あなたをその[位{くらい}]につかせ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[王{おう}]とされました。あなたの[神{かみ}]はイスラエルを[愛{あい}]して、とこしえにこれを[堅{かた}]くするために、あなたをその[王{おう}]とされ、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]われるのです」。", "9": "そして[彼女{かのじょ}]は[金{きん}]百二十タラント、および[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[香料{こうりょう}]と[宝石{ほうせき}]とを[王{おう}]に[贈{おく}]った。シバの[女王{じょおう}]がソロモンに[贈{おく}]ったような[香料{こうりょう}]は、いまだかつてなかった。", "10": "オフルから[金{きん}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]たヒラムのしもべたちとソロモンのしもべたちはまた、びゃくだんの[木{き}]と[宝石{ほうせき}]をも[携{たずさ}]えて[来{き}]た。", "11": "[王{おう}]はそのびゃくだんの[木{き}]で、[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]とに[階段{かいだん}]を[造{つく}]り、また[歌{うた}]うたう[者{もの}]のために[琴{こと}]と[立琴{たてごと}]を[造{つく}]った。このようなものはかつてユダの[地{ち}]で[見{み}]たことがなかった。", "12": "ソロモン[王{おう}]は、シバの[女王{じょおう}]が[贈{おく}]った[物{もの}]に[報{むく}]いたほかに、[彼女{かのじょ}]の[望{のぞ}]みにまかせて、すべてその[求{もと}]めるものを[贈{おく}]った。そして[彼女{かのじょ}]はその[家来{けらい}]たちと[共{とも}]に[自分{じぶん}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]って[行{い}]った。", "13": "さて一[年{ねん}]の[間{あいだ}]にソロモンの[所{ところ}]にはいって[来{き}]た[金{きん}]の[目方{めかた}]は六百六十六タラントであった。", "14": "このほかに[貿易{ぼうえき}][商{しょう}]および[商人{しょうにん}]の[携{たずさ}]えて[来{き}]たものがあった。またアラビヤのすべての[王{おう}]たちおよび[国{くに}]の[代官{だいかん}]たちも[金銀{きんぎん}]をソロモンに[携{たずさ}]えてきた。", "15": "ソロモン[王{おう}]は[延金{のべきん}]の[大盾{おおだて}]二百を[造{つく}]った。その[大盾{おおだて}]にはおのおの六百シケルの[延金{のべきん}]を[用{もち}]いた。", "16": "また[延金{のべきん}]の[小盾{こだて}]三百を[造{つく}]った。[小盾{こだて}]にはおのおの三百シケルの[金{きん}]を[用{もち}]いた。[王{おう}]はこれらをレバノンの[森{もり}]の[家{いえ}]に[置{お}]いた。", "17": "[王{おう}]はまた[大{おお}]きな[象牙{ぞうげ}]の[玉座{ぎょくざ}]を[造{つく}]り、[純金{じゅんきん}]でこれをおおった。", "18": "その[玉座{ぎょくざ}]には六つの[段{だん}]があり、また[金{きん}]の[足{あし}][台{だい}]があって[共{とも}]に[玉座{ぎょくざ}]につらなり、その[座{ざ}]する[所{ところ}]の[両方{りょうほう}]に、ひじかけがあって、ひじかけのわきに二つのししが[立{た}]っていた。", "19": "また十二のししが六つの[段{だん}]のおのおのの[両側{りょうがわ}]に[立{た}]っていた。このような[物{もの}]はどこの[国{くに}]でも[造{つく}]られたことがなかった。", "20": "ソロモン[王{おう}]が[飲{の}]むときに[用{もち}]いた[器{うつわ}]はみな[金{きん}]であった。またレバノンの[森{もり}]の[家{いえ}]の[器{うつわ}]もみな[純金{じゅんきん}]であって、[銀{ぎん}]はソロモンの[世{よ}]には[尊{たっと}]ばれなかった。", "21": "これは[王{おう}]の[船{ふね}]がヒラムのしもべたちを[乗{の}]せてタルシシへ[行{い}]き、三[年{ねん}]ごとに一[度{ど}]、そのタルシシの[船{ふね}]が[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[象牙{ぞうげ}]、さる、くじゃくを[載{の}]せて[来{き}]たからである。", "22": "このようにソロモン[王{おう}]は[富{とみ}]と[知恵{ちえ}]において、[地{ち}]のすべての[王{おう}]にまさっていたので、", "23": "[地{ち}]のすべての[王{おう}]は[神{かみ}]がソロモンの[心{こころ}]に[授{さづ}]けられた[知恵{ちえ}]を[聞{き}]こうとしてソロモンに[謁見{えっけん}]を[求{もと}]めた。", "24": "[人々{ひとびと}]はおのおの[贈{おく}]り[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきた。すなわち[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]、[金{きん}]の[器{うつわ}]、[衣服{いふく}]、[没薬{もつやく}]、[香料{こうりょう}]、[馬{うま}]、[騾馬{らば}]など[年々{ねんねん}][定{さだ}]まっていた。", "25": "ソロモンは[馬{うま}]と[戦車{せんしゃ}]のために[馬屋{うまや}]四千と[騎兵{きへい}]一万二千を[持{も}]ち、これを[戦車{せんしゃ}]の[町{まち}]に[置{お}]き、またエルサレムの[王{おう}]のもとに[置{お}]いた。", "26": "[彼{かれ}]はユフラテ[川{かわ}]からペリシテびとの[地{ち}]と、エジプトの[境{さかい}]に[至{いた}]るまでのすべての[王{おう}]を[治{おさ}]めた。", "27": "[王{おう}]はまた[銀{ぎん}]を[石{いし}]のようにエルサレムに[多{おお}]くし、[香柏{こうはく}]を[平野{へいや}]のいちじく[桑{くわ}]のように[多{おお}]くした。", "28": "また[人々{ひとびと}]はエジプトおよび[諸国{しょこく}]から[馬{うま}]をソロモンのために[輸入{ゆにゅう}]した。", "29": "ソロモンのそのほかの[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、[預言者{よげんしゃ}]ナタンの[書{しょ}]と、シロびとアヒヤの[預言{よげん}]と、[先見者{せんけんしゃ}]イドがネバテの[子{こ}]ヤラベアムについて[述{の}]べた[黙示{もくし}]のなかに、しるされているではないか。", "30": "ソロモンはエルサレムで四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]イスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]を[治{おさ}]めた。", "31": "ソロモンはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、[父{ちち}]ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]レハベアムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "10": { "1": "レハベアムはシケムへ[行{い}]った。すべてのイスラエルびとが[彼{かれ}]を[王{おう}]にしようとシケムへ[行{い}]ったからである。", "2": "ネバテの[子{こ}]ヤラベアムは、ソロモンを[避{さ}]けてエジプトにのがれていたが、これを[聞{き}]いてエジプトから[帰{かえ}]ったので、", "3": "[人々{ひとびと}]は[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]を[招{まね}]いた。そこでヤラベアムとすべてのイスラエルは[来{き}]て、レハベアムに[言{い}]った、", "4": "「あなたの[父{ちち}]は、われわれのくびきを[重{おも}]くしましたが、[今{いま}]あなたの[父{ちち}]のきびしい[使役{しえき}]と、あなたの[父{ちち}]が、われわれに[負{お}]わせた[重{おも}]いくびきを[軽{かる}]くしてください。そうすればわたしたちはあなたに[仕{つか}]えましょう」。", "5": "レハベアムは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた、「三[日{か}]の[後{のち}]、またわたしの[所{ところ}]に[来{き}]なさい」。それで[民{たみ}]は[去{さ}]った。", "6": "レハベアム[王{おう}]は[父{ちち}]ソロモンの[存命{ぞんめい}][中{ちゅう}]ソロモンに[仕{つか}]えた[長老{ちょうろう}]たちに[相談{そうだん}]して[言{い}]った、「あなたがたはこの[民{たみ}]にどう[返答{へんとう}]すればよいと[思{おも}]いますか」。", "7": "[彼{かれ}]らはレハベアムに[言{い}]った、「あなたがもしこの[民{たみ}]を[親切{しんせつ}]にあつかい、[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]ばせ、ねんごろに[語{かた}]られるならば[彼{かれ}]らは[長{なが}]くあなたのしもべとなるでしょう」。", "8": "しかし[彼{かれ}]は[長老{ちょうろう}]たちが[与{あた}]えた[勧{すす}]めをすてて、[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]に[大{おお}]きくなって[自分{じぶん}]に[仕{つか}]えている[若者{わかもの}]たちに[相談{そうだん}]して、", "9": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは、この[民{たみ}]がわたしに[向{む}]かって、『あなたの[父上{ちちうえ}]が、われわれに[負{お}]わせたくびきを[軽{かる}]くしてください』と[言{い}]うのに、われわれはなんと[返答{へんとう}]すればよいと[思{おも}]いますか」。", "10": "[彼{かれ}]と[一緒{いっしょ}]に[大{おお}]きくなった[若者{わかもの}]たちは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたに[向{む}]かって、『あなたの[父{ちち}]は、われわれのくびきを[重{おも}]くしたが、あなたは、それをわれわれのために[軽{かる}]くしてください』と[言{い}]ったこの[民{たみ}]に、こう[言{い}]いなさい、『わたしの[小指{こゆび}]は[父{ちち}]の[腰{こし}]よりも[太{ふと}]い、", "11": "[父{ちち}]はあなたがたに[重{おも}]いくびきを[負{お}]わせたが、わたしはさらに、あなたがたのくびきを[重{おも}]くしよう。[父{ちち}]はむちであなたがたを[懲{こ}]らしたが、わたしはさそりであなたがたを[懲{こ}]らそう』」。", "12": "さてヤラベアムと[民{たみ}]は[皆{みな}]、[王{おう}]が「三[日{か}][目{め}]にわたしのところに[来{き}]なさい」と[言{い}]ったとおりに、三[日{か}][目{め}]にレハベアムのところへ[行{い}]った。", "13": "[王{おう}]は[荒々{あらあら}]しく[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた。すなわちレハベアム[王{おう}]は[長老{ちょうろう}]たちの[勧{すす}]めをすて、", "14": "[若者{わかもの}]たちの[勧{すす}]めに[従{したが}]い、[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて[言{い}]った、「[父{ちち}]はあなたがたのくびきを[重{おも}]くしたが、わたしは[更{さら}]にこれを[重{おも}]くしよう。[父{ちち}]はむちであなたがたを[懲{こ}]らしたが、わたしはさそりであなたがたを[懲{こ}]らそう」。", "15": "このように[王{おう}]は[民{たみ}]の[言{い}]うことを[聞{き}]きいれなかった。これは[主{しゅ}]が、かつてシロびとアヒヤによって、ネバテの[子{こ}]ヤラベアムに[言{い}]われた[言葉{ことば}]を[成就{じょうじゅ}]するために、[神{かみ}]がなされたのであった。", "16": "イスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、[王{おう}]が[自分{じぶん}]たちの[言{い}]うことを[聞{き}]きいれないのを[見{み}]たので、[民{たみ}]は[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「われわれはダビデのうちに[何{なに}]の[分{ぶん}]があろうか。われわれはエッサイの[子{こ}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]がない。イスラエルよ、めいめいの[天幕{てんまく}]に[帰{かえ}]れ。ダビデよ、[今{いま}]あなたの[家{いえ}]を[見{み}]よ」。そしてイスラエルは[皆{みな}][彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]へ[去{さ}]って[行{い}]った。", "17": "しかしレハベアムはユダの[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいるイスラエルの[人々{ひとびと}]を[治{おさ}]めた。", "18": "レハベアム[王{おう}]は[徴募{ちょうぼ}][人{にん}]の[監督{かんとく}]であったアドラムをつかわしたが、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[石{いし}]で[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]したので、レハベアム[王{おう}]は[急{いそ}]いで[車{くるま}]に[乗{の}]り、エルサレムに[逃{に}]げた。", "19": "こうしてイスラエルはダビデの[家{いえ}]にそむいて[今日{こんにち}]に[至{いた}]った。" }, "11": { "1": "レハベアムはエルサレムに[来{き}]て、ユダとベニヤミンの[家{いえ}]の[者{もの}]、すなわち、えり[抜{ぬ}]きの[軍人{ぐんじん}]十八万[人{にん}]を[集{あつ}]め、[国{くに}]を[取{と}]りもどすためにイスラエルと[戦{たたか}]おうとしたが、", "2": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[神{かみ}]の[人{ひと}]シマヤに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "3": "「ソロモンの[子{こ}]、ユダの[王{おう}]レハベアムおよびユダとベニヤミンにいるすべてのイスラエルの[人々{ひとびと}]に[言{い}]いなさい、", "4": "『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたは[上{のぼ}]ってはならない。あなたがたの[兄弟{きょうだい}]と[戦{たたか}]ってはならない。おのおの[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]りなさい。この[事{こと}]はわたしから[出{で}]たのである』」。それで[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、ヤラベアムを[攻{せ}]めに[行{い}]くのをやめて[帰{かえ}]った。", "5": "レハベアムはエルサレムに[住{す}]んで、ユダに[防衛{ぼうえい}]の[町々{まちまち}]を[建{た}]てた。", "6": "すなわちベツレヘム、エタム、テコア、", "7": "ベテズル、ソコ、アドラム、", "8": "ガテ、マレシャ、ジフ、", "9": "アドライム、ラキシ、アゼカ、", "10": "ゾラ、アヤロン、およびヘブロン。これらはユダとベニヤミンにあって[要害{ようがい}]の[町々{まちまち}]である。", "11": "[彼{かれ}]はその[要害{ようがい}]を[堅固{けんご}]にし、これに[軍{ぐん}][長{ちょう}]を[置{お}]き、[糧食{りょうしょく}]と[油{あぶら}]とぶどう[酒{しゅ}]をたくわえ、", "12": "またそのすべての[町{まち}]に[盾{たて}]とやりを[備{そな}]えて、これを[非常{ひじょう}]に[強化{きょうか}]し、そしてユダとベニヤミンを[確保{かくほ}]した。", "13": "イスラエルの[全{ぜん}][地{ち}]の[祭司{さいし}]とレビびとは[四方{しほう}]の[境{さかい}]から[来{き}]てレハベアムに[身{み}]を[寄{よ}]せた。", "14": "すなわちレビびとは[自分{じぶん}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]と[領地{りょうち}]を[離{はな}]れてユダとエルサレムに[来{き}]た。これはヤラベアムとその[子{こ}]らが[彼{かれ}]らを[排斥{はいせき}]して、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[祭司{さいし}]の[務{つとめ}]をさせなかったためである。", "15": "ヤラベアムは[高{たか}]き[所{ところ}]と、みだらな[神{かみ}]と、[自分{じぶん}]で[造{つく}]った[子{こ}][牛{うし}]のために[自分{じぶん}]の[祭司{さいし}]を[立{た}]てた。", "16": "またイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちで、すべてその[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けて、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]める[者{もの}]は[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげるために、レビびとに[従{したが}]ってエルサレムに[来{き}]た。", "17": "このように[彼{かれ}]らはユダの[国{くに}]を[堅{かた}]くし、ソロモンの[子{こ}]レハベアムを三[年{ねん}]の[間{あいだ}][強{つよ}]くした。[彼{かれ}]らは三[年{ねん}]の[間{あいだ}]ダビデとソロモンの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んだからである。", "18": "レハベアムはダビデの[子{こ}]エレモテの[娘{むすめ}]マハラテを[妻{つま}]にめとった。マハラテはエッサイの[子{こ}]エリアブの[娘{むすめ}]アビハイルが[産{う}]んだ[者{もの}]である。", "19": "[彼女{かのじょ}]はエウシ、シマリヤおよびザハムの三[子{し}]を[産{う}]んだ。", "20": "[彼{かれ}]はまた[彼女{かのじょ}]の[後{のち}]にアブサロムの[娘{むすめ}]マアカをめとった。マアカはアビヤ、アッタイ、ジザおよびシロミテを[産{う}]んだ。", "21": "レハベアムはアブサロムの[娘{むすめ}]マアカをすべての[妻{つま}]とそばめにまさって[愛{あい}]した。[彼{かれ}]は[妻{つま}]十八[人{にん}]、そばめ六十[人{にん}]をめとって、[男{おとこ}]の[子{こ}]二十八[人{にん}]と[女{おんな}]の[子{こ}]六十[人{にん}]をもうけた。", "22": "レハベアムはマアカの[子{こ}]アビヤを[立{た}]ててかしらとし、その[兄弟{きょうだい}]の[長{ちょう}]とした。[彼{かれ}]はアビヤを[王{おう}]にしようと[思{おも}]ったからである。", "23": "それで[王{おう}]は[賢{かしこ}]くとり[行{おこな}]い、そのむすこたちをことごとく、ユダとベニヤミンの[全{ぜん}][地方{ちほう}]にあるすべての[要害{ようがい}]の[町{まち}]に[散在{さんざい}]させ、[彼{かれ}]らに[糧食{りょうしょく}]を[多{おお}]く[与{あた}]え、また[多{おお}]くの[妻{つま}]を[得{え}]させた。" }, "12": { "1": "レハベアムはその[国{くに}]が[堅{かた}]く[立{た}]ち、[強{つよ}]くなるに[及{およ}]んで、[主{しゅ}]のおきてを[捨{す}]てた。イスラエルも[皆{みな}][彼{かれ}]にならった。", "2": "[彼{かれ}]らがこのように[主{しゅ}]に[向{む}]かって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、レハベアム[王{おう}]の五[年{ねん}]にエジプトの[王{おう}]シシャクがエルサレムに[攻{せ}]め[上{のぼ}]ってきた。", "3": "その[戦車{せんしゃ}]は一千二百、[騎兵{きへい}]は六万、また[彼{かれ}]に[従{したが}]ってエジプトから[来{き}]た[民{たみ}]、すなわちリビアびと、スキびと、エチオピヤびとは[無数{むすう}]であった。", "4": "シシャクはユダの[要害{ようがい}]の[町々{まちまち}]を[取{と}]り、エルサレムに[迫{せま}]って[来{き}]た。", "5": "そこで[預言者{よげんしゃ}]シマヤは、レハベアムおよびシシャクのゆえに、エルサレムに[集{あつ}]まったユダのつかさたちのもとにきて[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたはわたしを[捨{す}]てたので、わたしもあなたがたを[捨{す}]ててシシャクにわたした』と」。", "6": "そこでイスラエルのつかさたち、および[王{おう}]はへりくだって、「[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい」と[言{い}]った。", "7": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのへりくだるのを[見{み}]られたので、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がシマヤにのぞんで[言{い}]った、「[彼{かれ}]らがへりくだったから、わたしは[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼさないで、[間{ま}]もなく[救{すくい}]を[施{ほどこ}]す。わたしはシシャクの[手{て}]によって、[怒{いか}]りをエルサレムに[注{そそ}]ぐことをしない。", "8": "しかし[彼{かれ}]らはシシャクのしもべになる。これは[彼{かれ}]らがわたしに[仕{つか}]えることと、[国々{くにぐに}]の[王{おう}]たちに[仕{つか}]えることとの[相違{そうい}]を[知{し}]るためである」。", "9": "エジプトの[王{おう}]シシャクはエルサレムに[攻{せ}]めのぼって、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[宝物{ほうもつ}]と、[王{おう}]の[家{いえ}]の[宝物{ほうもつ}]とを[奪{うば}]い[去{さ}]った。すなわちそれらをことごとく[奪{うば}]い[去{さ}]り、またソロモンの[造{つく}]った[金{きん}]の[盾{たて}]をも[奪{うば}]い[去{さ}]った。", "10": "それでレハベアム[王{おう}]は、その[代{かわ}]りに[青銅{せいどう}]の[盾{たて}]を[造{つく}]って、[王{おう}]の[家{いえ}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[侍衛{じえい}][長{ちょう}]たちの[手{て}]に[渡{わた}]した。", "11": "[王{おう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいるごとに[侍衛{じえい}]は[来{き}]て、これを[負{お}]い、またこれを[侍衛{じえい}]のへやへ[持{も}]って[帰{かえ}]った。", "12": "レハベアムがへりくだったので[主{しゅ}]の[怒{いか}]りは[彼{かれ}]を[離{はな}]れ、[彼{かれ}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼそうとはされなかった。またユダの[事情{じじょう}]もよくなった。", "13": "レハベアム[王{おう}]はエルサレムで[自分{じぶん}]の[地位{ちい}]を[確立{かくりつ}]し、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。すなわちレハベアムは四十一[歳{さい}]のとき[位{くらい}]につき、十七[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。エルサレムは[主{しゅ}]がその[名{な}]を[置{お}]くためにイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[選{えら}]ばれた[町{まち}]である。[彼{かれ}]の[母{はは}]はアンモンの[女{おんな}]で、[名{な}]をナアマといった。", "14": "レハベアムは[主{しゅ}]を[求{もと}]めることに[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けないで、[悪{わる}]い[事{こと}]を[行{おこな}]った。", "15": "レハベアムの[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、[預言者{よげんしゃ}]シマヤおよび[先見者{せんけんしゃ}]イドの[書{しょ}]にしるされているではないか。レハベアムとヤラベアムとの[間{あいだ}]には[絶{た}]えず[戦争{せんそう}]があった。", "16": "レハベアムはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アビヤが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "13": { "1": "ヤラベアム[王{おう}]の[第{だい}]十八[年{ねん}]にアビヤがユダの[王{おう}]となった。", "2": "[彼{かれ}]は三[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]の[母{はは}]はギベアのウリエルの[娘{むすめ}]で、[名{な}]をミカヤといった。", "3": "ここにアビヤとヤラベアムとの[間{あいだ}]に[戦争{せんそう}]が[起{おこ}]り、アビヤは四十万の[精兵{せいへい}]から[成{な}]る[勇敢{ゆうかん}]な[軍勢{ぐんぜい}]をもって[戦{たたか}]いにいで、ヤラベアムも[大{だい}][勇士{ゆうし}]から[成{な}]る八十万の[精兵{せいへい}]をもって、これに[向{む}]かって[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。", "4": "[時{とき}]にアビヤはエフライムの[山地{さんち}]にあるゼマライム[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]って[言{い}]った、「ヤラベアムおよびイスラエルの[人々{ひとびと}]よ[皆{みな}][聞{き}]け。", "5": "あなたがたはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[塩{しお}]の[契約{けいやく}]をもってイスラエルの[国{くに}]をながくダビデとその[子孫{しそん}]に[賜{たま}]わったことを[知{し}]らないのか。", "6": "ところがダビデの[子{こ}]ソロモンの[家来{けらい}]であるネバテの[子{こ}]ヤラベアムが[起{た}]って、その[主君{しゅくん}]にそむき、", "7": "また[卑{いや}]しい[無頼{ぶらい}]のともがらが[集{あつ}]まって[彼{かれ}]にくみし、ソロモンの[子{こ}]レハベアムに[敵{てき}]したが、レハベアムは[若{わか}]く、かつ[意志{いし}]が[弱{よわ}]くてこれに[当{あた}]ることができなかった。", "8": "[今{いま}]また、あなたがたは[大軍{たいぐん}]をたのみ、またヤラベアムが[造{つく}]って、あなたがたの[神{かみ}]とした[金{きん}]の[子{こ}][牛{うし}]をたのんで、ダビデの[子孫{しそん}]の[手{て}]にある[主{しゅ}]の[国{くに}]に[敵対{てきたい}]しようとしている。", "9": "またあなたがたはアロンの[子孫{しそん}]である[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]とレビびととを[追{お}]いだして、[他{た}]の[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]がするように[祭司{さいし}]を[立{た}]てたではないか。すなわちだれでも[若{わか}]い[雄牛{おうし}]一[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]七[頭{とう}]を[携{たずさ}]えてきて、[自分{じぶん}]を[聖別{せいべつ}]する[者{もの}]は[皆{みな}]あの[神{かみ}]でない[者{もの}]の[祭司{さいし}]とすることができた。", "10": "しかしわれわれにおいては、[主{しゅ}]がわれわれの[神{かみ}]であって、われわれは[彼{かれ}]を[捨{す}]てない。また[主{しゅ}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]はアロンの[子孫{しそん}]であり、[働{はたら}]きをなす[者{もの}]はレビびとである。", "11": "[彼{かれ}]らは[朝{あさ}]ごと[夕{ゆう}]ごとに[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]と、こうばしい[香{こう}]をささげ、[供{そな}]えのパンを[純金{じゅんきん}]の[机{つくえ}]の[上{うえ}]に[供{そな}]え、また[金{きん}]の[燭台{しょくだい}]とそのともしび[皿{さら}]を[整{ととの}]えて、[夕{ゆう}]ごとにともすのである。このようにわれわれはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]っているが、あなたがたは[彼{かれ}]を[捨{す}]てた。", "12": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はみずからわれわれと[共{とも}]におられて、われわれのかしらとなられ、また、その[祭司{さいし}]たちはラッパを[吹{ふ}]きならして、あなたがたを[攻{せ}]める。イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[敵{てき}]して[戦{たたか}]ってはならない。あなたがたは[成功{せいこう}]しない」。", "13": "ヤラベアムは[伏兵{ふくへい}]を[彼{かれ}]らのうしろに[回{まわ}]らせたので、[彼{かれ}]の[軍隊{ぐんたい}]はユダの[前{まえ}]にあり、[伏兵{ふくへい}]は[彼{かれ}]らのうしろにあった。", "14": "ユダはうしろを[見{み}]ると、[敵{てき}]が[前{まえ}]とうしろとにあったので、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[呼{よ}]ばわり、[祭司{さいし}]たちはラッパを[吹{ふ}]いた。", "15": "そこでユダの[人々{ひとびと}]はときの[声{こえ}]をあげた。ユダの[人々{ひとびと}]がときの[声{こえ}]をあげると、[神{かみ}]はヤラベアムとイスラエルの[人々{ひとびと}]をアビヤとユダの[前{まえ}]に[打{う}]ち[敗{やぶ}]られたので、", "16": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はユダの[前{まえ}]から[逃{に}]げた。[神{かみ}]が[彼{かれ}]らをユダの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、", "17": "アビヤとその[民{たみ}]は、[彼{かれ}]らをおびただしく[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。イスラエルの[殺{ころ}]されて[倒{たお}]れた[者{もの}]は五十万[人{にん}]、[皆{みな}][精兵{せいへい}]であった。", "18": "このように、この[時{とき}]イスラエルの[人々{ひとびと}]は[打{う}]ち[負{ま}]かされ、ユダの[人々{ひとびと}]は[勝{かち}]を[得{え}]た。[彼{かれ}]らがその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[頼{たの}]んだからである。", "19": "アビヤはヤラベアムを[追撃{ついげき}]して[数個{すうこ}]の[町{まち}]を[彼{かれ}]から[取{と}]った。すなわちベテルとその[村里{むらざと}]、エシャナとその[村里{むらざと}]、エフロンとその[村里{むらざと}]である。", "20": "ヤラベアムは、アビヤの[世{よ}]には[再{ふたた}]び[力{ちから}]を[得{え}]ることができず、[主{しゅ}]に[撃{う}]たれて[死{し}]んだ。", "21": "しかしアビヤは[強{つよ}]くなり、[妻{つま}]十四[人{にん}]をめとり、むすこ二十二[人{にん}]、むすめ十六[人{にん}]をもうけた。", "22": "アビヤのその[他{た}]の[行為{こうい}]すなわちその[行動{こうどう}]と[言葉{ことば}]は、[預言者{よげんしゃ}]イドの[注釈{ちゅうしゃく}]にしるされている。" }, "14": { "1": "アビヤはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]って、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アサが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。アサの[治世{ちせい}]に[国{くに}]は十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[穏{おだ}]やかであった。", "2": "アサはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[目{め}]に[良{よ}]しと[見{み}]え、また[正{ただ}]しと[見{み}]えることを[行{おこな}]った。", "3": "[彼{かれ}]は[異{こと}]なる[祭壇{さいだん}]と、もろもろの[高{たか}]き[所{ところ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、[石柱{せきちゅう}]をこわし、アシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、", "4": "ユダに[命{めい}]じてその[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めさせ、おきてと[戒{いまし}]めとを[行{おこな}]わせ、", "5": "ユダのすべての[町々{まちまち}]から、[高{たか}]き[所{ところ}]と[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]とを[取{と}]り[除{のぞ}]いた。そして[国{くに}]は[彼{かれ}]のもとに[穏{おだ}]やかであった。", "6": "[彼{かれ}]は[国{くに}]が[穏{おだ}]やかであったので、[要害{ようがい}]の[町{まち}][数個{すうこ}]をユダに[建{た}]てた。また[主{しゅ}]が[彼{かれ}]に[平安{へいあん}]を[賜{たま}]わったので、この[年{とし}]ごろ[戦争{せんそう}]がなかった。", "7": "[彼{かれ}]はユダに[言{い}]った、「われわれはこれらの[町{まち}]を[建{た}]て、その[周囲{しゅうい}]に[石{いし}]がきを[築{きず}]き、やぐらを[建{た}]て、[門{もん}]と[貫{かん}]の[木{き}]を[設{もう}]けよう。われわれがわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めたので、この[国{くに}]はなおわれわれのものであり、われわれが[彼{かれ}]を[求{もと}]めたので、[四方{しほう}]において、われわれに[平安{へいあん}]を[賜{たま}]わった」。こうして[彼{かれ}]らは[滞{とどこお}]りなく[建{た}]て[終{おわ}]った。", "8": "アサの[軍隊{ぐんたい}]はユダから[出{で}]た[者{もの}]三十万[人{にん}]あって、[盾{たて}]とやりをとり、ベニヤミンから[出{で}]た[者{もの}]二十八万[人{にん}]あって、[小盾{こだて}]をとり、[弓{ゆみ}]を[引{ひ}]いた。これはみな[大{だい}][勇士{ゆうし}]であった。", "9": "エチオピヤびとゼラが、百万の[軍隊{ぐんたい}]と三百の[戦車{せんしゃ}]を[率{ひき}]いて、マレシャまで[攻{せ}]めてきた。", "10": "アサは[出{で}]て、これを[迎{むか}]え、マレシャのゼパタの[谷{たに}]に[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした。", "11": "[時{とき}]にアサはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、[力{ちから}]のある[者{もの}]を[助{たす}]けることも、[力{ちから}]のない[者{もの}]を[助{たす}]けることも、あなたにおいては[異{こと}]なることはありません。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、われわれをお[助{たす}]けください。われわれはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]み、あなたの[名{な}]によってこの[大軍{たいぐん}]に[当{あた}]ります。[主{しゅ}]よ、あなたはわれわれの[神{かみ}]です。どうぞ[人{ひと}]をあなたに[勝{か}]たせないでください」。", "12": "そこで[主{しゅ}]はアサの[前{まえ}]とユダの[前{まえ}]でエチオピヤびとを[撃{う}]ち[敗{やぶ}]られたので、エチオピヤびとは[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "13": "アサと[彼{かれ}]に[従{したが}]う[民{たみ}]は[彼{かれ}]らをゲラルまで[追撃{ついげき}]したので、エチオピヤびとは[倒{たお}]れて、[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]はひとりもなかった。[主{しゅ}]と[主{しゅ}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[前{まえ}]に[撃{う}]ち[破{やぶ}]られたからである。ユダの[人々{ひとびと}]の[得{え}]たぶんどり[物{もの}]は[非常{ひじょう}]に[多{おお}]かった。", "14": "[彼{かれ}]らはまた、ゲラルの[周囲{しゅうい}]の[町々{まちまち}]をことごとく[撃{う}]ち[破{やぶ}]った。[主{しゅ}]の[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んだからである。そして[彼{かれ}]らはそのすべての[町{まち}]をかすめ[奪{うば}]った。その[内{うち}]に[多{おお}]くの[物{もの}]があったからである。", "15": "また[家畜{かちく}]をもっている[者{もの}]の[天幕{てんまく}]を[襲{おそ}]い、[多{おお}]くの[羊{ひつじ}]とらくだを[奪{うば}]い[取{と}]って、エルサレムに[帰{かえ}]った。" }, "15": { "1": "[時{とき}]に[神{かみ}]の[霊{れい}]がオデデの[子{こ}]アザリヤに[臨{のぞ}]んだので、", "2": "[彼{かれ}]は[出{で}]ていってアサを[迎{むか}]え、これに[言{い}]った、「アサおよびユダとベニヤミンの[人々{ひとびと}]よ、わたしに[聞{き}]きなさい。あなたがたが[主{しゅ}]と[共{とも}]におる[間{あいだ}]は、[主{しゅ}]もあなたがたと[共{とも}]におられます。あなたがたが、もし[彼{かれ}]を[求{もと}]めるならば、[彼{かれ}]に[会{あ}]うでしょう。しかし、[彼{かれ}]を[捨{す}]てるならば、[彼{かれ}]もあなたがたを[捨{す}]てられるでしょう。", "3": "そもそも、イスラエルには[長{なが}]い[間{あいだ}]、まことの[神{かみ}]がなく、[教{おしえ}]をなす[祭司{さいし}]もなく、[律法{りっぽう}]もなかった。", "4": "しかし、[悩{なや}]みの[時{とき}]、[彼{かれ}]らがイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]り、[彼{かれ}]を[求{もと}]めたので[彼{かれ}]に[会{あ}]った。", "5": "そのころは、[出{で}]る[者{もの}]にも[入{い}]る[者{もの}]にも、[平安{へいあん}]がなく、[大{おお}]いなる[騒乱{そうらん}]が[国々{くにぐに}]のすべての[住民{じゅうみん}]を[悩{なや}]ました。", "6": "[国{くに}]は[国{くに}]に、[町{まち}]は[町{まち}]に[撃{う}]ち[砕{くだ}]かれた。[神{かみ}]がもろもろの[悩{なや}]みをもって[彼{かれ}]らを[苦{くる}]しめられたからです。", "7": "しかしあなたがたは[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]しなさい。[手{て}]を[弱{よわ}]くしてはならない。あなたがたのわざには[報{むく}]いがあるからです」。", "8": "アサはこれらの[言葉{ことば}]すなわちオデデの[子{こ}]アザリヤの[預言{よげん}]を[聞{き}]いて[勇気{ゆうき}]を[得{え}]、[憎{にく}]むべき[偶像{ぐうぞう}]をユダとベニヤミンの[全{ぜん}][地{ち}]から[除{のぞ}]き、また[彼{かれ}]がエフライムの[山地{さんち}]で[得{え}]た[町々{まちまち}]から[除{のぞ}]き、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[廊{ろう}]の[前{まえ}]にあった[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]を[再興{さいこう}]した。", "9": "[彼{かれ}]はまたユダとベニヤミンの[人々{ひとびと}]およびエフライム、マナセ、シメオンから[来{き}]て、[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[寄留{きりゅう}]していた[者{もの}]を[集{あつ}]めた。その[神{かみ}]、[主{しゅ}]がアサと[共{とも}]におられるのを[見{み}]て、イスラエルからアサのもとに[下{くだ}]った[者{もの}]が[多{おお}]くあったからである。", "10": "[彼{かれ}]らはアサの[治世{ちせい}]の十五[年{ねん}]の三[月{がつ}]にエルサレムに[集{あつ}]まり、", "11": "[携{たずさ}]えてきたぶんどり[物{もの}]のうちから[牛{うし}]七百[頭{とう}]、[羊{ひつじ}]七千[頭{とう}]をその[日{ひ}][主{しゅ}]にささげた。", "12": "そして[彼{かれ}]らは[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めることと、", "13": "すべてイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めない[者{もの}]は[老幼{ろうよう}][男女{だんじょ}]の[別{べつ}]なく[殺{ころ}]さるべきことを[約{やく}]した。", "14": "そして[彼{かれ}]らは[大声{おおごえ}]をあげて[叫{さけ}]び、ラッパを[吹{ふ}]き、[角笛{つのぶえ}]を[鳴{な}]らして、[主{しゅ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てた。", "15": "ユダは[皆{みな}]その[誓{ちか}]いを[喜{よろこ}]んだ。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]をつくして[誓{ちか}]いを[立{た}]て、[精神{せいしん}]をつくして[主{しゅ}]を[求{もと}]めたので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らに[会{あ}]い、[四方{しほう}]で[彼{かれ}]らに[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わった。", "16": "アサ[王{おう}]の[母{はは}]マアカがアシラのために[憎{にく}]むべき[像{ぞう}]を[造{つく}]ったので、アサは[彼女{かのじょ}]をおとして[太后{たいこう}]とせず、その[憎{にく}]むべき[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]して[粉々{こなごな}]に[砕{くだ}]き、キデロン[川{かわ}]でそれを[焼{や}]いた。", "17": "ただし[高{たか}]き[所{ところ}]はイスラエルから[除{のぞ}]かなかったが、アサの[心{こころ}]は[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[正{ただ}]しかった。", "18": "[彼{かれ}]はまた、その[父{ちち}]のささげた[物{もの}]および[自分{じぶん}]のささげた[物{もの}]、すなわち[銀{ぎん}]、[金{きん}][並{なら}]びに[器物{うつわもの}]などを[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れた。", "19": "そしてアサの[治世{ちせい}]の三十五[年{ねん}]までは[再{ふたた}]び[戦争{せんそう}]がなかった。" }, "16": { "1": "アサの[治世{ちせい}]の三十六[年{ねん}]にイスラエルの[王{おう}]バアシャはユダに[攻{せ}]め[上{のぼ}]り、ユダの[王{おう}]アサの[所{ところ}]にだれをも[出入{でい}]りさせないためにラマを[築{きず}]いた。", "2": "そこでアサは[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]の[宝蔵{ほうぞう}]から[金銀{きんぎん}]を[取{と}]り[出{だ}]し、ダマスコに[住{す}]んでいるスリヤの[王{おう}]ベネハダデに[贈{おく}]って[言{い}]った、", "3": "「わたしの[父{ちち}]とあなたの[父{ちち}]の[間{あいだ}]のように、わたしとあなたの[間{あいだ}]に[同盟{どうめい}]を[結{むす}]びましょう。わたしはあなたに[金銀{きんぎん}]を[贈{おく}]ります。[行{い}]って、あなたとイスラエルの[王{おう}]バアシャとの[同盟{どうめい}]を[破{やぶ}]り、[彼{かれ}]をわたしから[撤退{てったい}]させてください」。", "4": "ベネハダデはアサ[王{おう}]の[言{い}]うことを[聞{き}]き、[自分{じぶん}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちをつかわしてイスラエルの[町々{まちまち}]を[攻{せ}]め、イヨンとダンとアベル・マイムおよびナフタリのすべての[倉{くら}]の[町{まち}]を[撃{う}]った。", "5": "バアシャはこれを[聞{き}]いて、ラマを[築{きず}]くことをやめ、その[工事{こうじ}]を[廃{はい}]した。", "6": "そこでアサ[王{おう}]はユダの[全国{ぜんこく}]の[人々{ひとびと}]を[引{ひ}]き[連{つ}]れ、バアシャがラマを[建{た}]てるために[用{もち}]いた[石{いし}]と[木材{もくざい}]を[運{はこ}]んでこさせ、それをもってゲバとミヅパを[建{た}]てた。", "7": "そのころ[先見者{せんけんしゃ}]ハナニがユダの[王{おう}]アサのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「あなたがスリヤの[王{おう}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]んで、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]まなかったので、スリヤ[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]はあなたの[手{て}]からのがれてしまった。", "8": "かのエチオピヤびとと、リビアびとは[大軍{たいぐん}]で、その[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]は、はなはだ[多{おお}]かったではないか。しかしあなたが[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]んだので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあなたの[手{て}]に[渡{わた}]された。", "9": "[主{しゅ}]の[目{め}]はあまねく[全{ぜん}][地{ち}]を[行{い}]きめぐり、[自分{じぶん}]に[向{む}]かって[心{こころ}]を[全{まっと}]うする[者{もの}]のために[力{ちから}]をあらわされる。[今度{こんど}]の[事{こと}]では、あなたは[愚{おろ}]かな[事{こと}]をした。ゆえにこの[後{のち}]、あなたに[戦争{せんそう}]が[臨{のぞ}]むであろう」。", "10": "するとアサはその[先見者{せんけんしゃ}]を[怒{いか}]って、[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れた。この[事{こと}]のために[激{はげ}]しく[彼{かれ}]を[怒{いか}]ったからである。アサはまたそのころ[民{たみ}]のある[者{もの}]をしえたげた。", "11": "[見{み}]よ、アサの[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、ユダとイスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。", "12": "アサはその[治世{ちせい}]の三十九[年{ねん}]に[足{あし}]を[病{や}]み、その[病{やまい}]は[激{はげ}]しくなったが、その[病{やまい}]の[時{とき}]にも、[主{しゅ}]を[求{もと}]めないで[医者{いしゃ}]を[求{もと}]めた。", "13": "アサは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]り、その[治世{ちせい}]の四十一[年{ねん}]に[死{し}]んだ。", "14": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]のためにダビデの[町{まち}]に[掘{ほ}]っておいた[墓{はか}]に[葬{ほうむ}]り、[製{せい}][香{こう}]の[術{じゅつ}]をもって[造{つく}]った[様々{さまざま}]の[香料{こうりょう}]を[満{み}]たした[床{とこ}]に[横{よこ}]たえ、[彼{かれ}]のためにおびただしく[香{こう}]をたいた。" }, "17": { "1": "アサの[子{こ}]ヨシャパテがアサに[代{かわ}]って[王{おう}]となり、イスラエルに[向{む}]かって[自分{じぶん}]を[強{つよ}]くし、", "2": "ユダのすべての[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]に[軍隊{ぐんたい}]を[置{お}]き、またユダの[地{ち}]およびその[父{ちち}]アサが[取{と}]ったエフライムの[町々{まちまち}]に[守備{しゅび}][隊{たい}]を[置{お}]いた。", "3": "[主{しゅ}]はヨシャパテと[共{とも}]におられた。[彼{かれ}]がその[父{ちち}]ダビデの[最初{さいしょ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]んで、バアルに[求{もと}]めず、", "4": "その[父{ちち}]の[神{かみ}]に[求{もと}]めて、その[戒{いまし}]めに[歩{あゆ}]み、イスラエルの[行{おこな}]いにならわなかったからである。", "5": "それゆえ、[主{しゅ}]は[国{くに}]を[彼{かれ}]の[手{て}]に[堅{かた}]く[立{た}]てられ、またユダの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]ヨシャパテに[贈{おく}]り[物{もの}]を[持{も}]ってきた。[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]とを[得{え}]た。", "6": "そこで[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[道{みち}]に[心{こころ}]を[励{はげ}]まし、さらに[高{たか}]き[所{ところ}]とアシラ[像{ぞう}]とをユダから[除{のぞ}]いた。", "7": "[彼{かれ}]はまたその[治世{ちせい}]の三[年{ねん}]に、つかさたちベネハイル、オバデヤ、ゼカリヤ、ネタンエルおよびミカヤをつかわしてユダの[町々{まちまち}]で[教{おし}]えさせ、", "8": "また[彼{かれ}]らと[共{とも}]にレビびとのうちからシマヤ、ネタニヤ、ゼバデヤ、アサヘル、セミラモテ、ヨナタン、アドニヤ、トビヤ、トバドニヤをつかわし、またこれらのレビびとと[共{とも}]に[祭司{さいし}]エリシャマとヨラムをもつかわした。", "9": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[携{たずさ}]えて、ユダで[教{おしえ}]をなし、またユダの[町々{まちまち}]をことごとく[巡回{じゅんかい}]して、[民{たみ}]の[間{あいだ}]に[教{おしえ}]をなした。", "10": "そこでユダの[周囲{しゅうい}]の[国々{くにぐに}]は[皆{みな}][主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、ヨシャパテと[戦{たたか}]うことをしなかった。", "11": "また、ペリシテびとのうちで[贈{おく}]り[物{もの}]や、みつぎの[銀{ぎん}]をヨシャパテの[所{ところ}]に[持{も}]ってくる[者{もの}]があり、またアラビヤびとは[雄羊{おひつじ}]七千七百[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ七千七百[頭{とう}]を[彼{かれ}]に[持{も}]ってきた。", "12": "こうしてヨシャパテはますます[大{おお}]いになり、ユダに[要害{ようがい}]および[倉{くら}]の[町{まち}]を[建{た}]て、", "13": "ユダの[町々{まちまち}]に[多{おお}]くの[軍需{ぐんじゅ}][品{ひん}]を[持{も}]ち、またエルサレムに[大{だい}][勇士{ゆうし}]である[軍人{ぐんじん}]たちを[持{も}]っていた。", "14": "[彼{かれ}]らをその[氏族{しぞく}]によって[数{かぞ}]えれば[次{つぎ}]のとおりである。すなわちユダから[出{で}]た千[人{にん}]の[長{ちょう}]のうちでは、アデナという[軍{ぐん}][長{ちょう}]と[彼{かれ}]に[従{したが}]う[大{だい}][勇士{ゆうし}]三十万[人{にん}]、", "15": "その[次{つぎ}]は[軍{ぐん}][長{ちょう}]ヨハナンと[彼{かれ}]に[従{したが}]う[者{もの}]二十八[万{まん}][人{にん}]、", "16": "その[次{つぎ}]は[喜{よろこ}]んでその[身{み}]を[主{しゅ}]にささげた[者{もの}]ジクリの[子{こ}]アマジヤと[彼{かれ}]に[従{したが}]う[大{だい}][勇士{ゆうし}]二十万[人{にん}]。", "17": "ベニヤミンから[出{で}]た[者{もの}]のうちでは、エリアダという[大{だい}][勇士{ゆうし}]と[彼{かれ}]に[従{したが}]う[弓{ゆみ}]および[盾{たて}]を[持{も}]つ[者{もの}]二十万[人{にん}]、", "18": "その[次{つぎ}]はヨザバデと[彼{かれ}]に[従{したが}]う[戦{たたか}]いの[備{そな}]えある[者{もの}]十八[万{まん}][人{にん}]である。", "19": "これらは[皆{みな}][王{おう}]に[仕{つか}]える[者{もの}]たちで、このほかにまたユダ[全国{ぜんこく}]の[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]に、[王{おう}]が[駐在{ちゅうざい}]させた[者{もの}]があった。" }, "18": { "1": "ヨシャパテは[大{おお}]いなる[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]とをもち、アハブと[縁{ふち}]を[結{むす}]んだ。", "2": "[彼{かれ}]は[数年{すうねん}]の[後{のち}]、サマリヤに[下{くだ}]って、アハブをおとずれた。アハブは[彼{かれ}]と[彼{かれ}]に[従{したが}]ってきた[民{たみ}]のために[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]を[多{おお}]くほふり、ラモテ・ギレアデに[一緒{いっしょ}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]ることを[彼{かれ}]にすすめた。", "3": "イスラエルの[王{おう}]アハブはユダの[王{おう}]ヨシャパテに[言{い}]った、「あなたはわたしと[一緒{いっしょ}]にラモテ・ギレアデに[攻{せ}]めて[行{い}]きますか」。ヨシャパテは[答{こた}]えた、「わたしはあなたと一つです、わたしの[民{たみ}]はあなたの[民{たみ}]と一つです。わたしはあなたと[一緒{いっしょ}]に[戦{たたか}]いに[臨{のぞ}]みましょう」。", "4": "ヨシャパテはまたイスラエルの[王{おう}]に[言{い}]った、「まず[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[求{もと}]めなさい」。", "5": "そこでイスラエルの[王{おう}]は[預言者{よげんしゃ}]四百[人{にん}]を[集{あつ}]めて[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「われわれはラモテ・ギレアデに、[戦{たたか}]いに[行{い}]くべきか、あるいは[控{ひか}]えるべきか」。[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「[上{のぼ}]って[行{い}]きなさい。[神{かみ}]はそれを[王{おう}]の[手{て}]にわたされるでしょう」。", "6": "ヨシャパテは[言{い}]った、「ほかにわれわれが[問{と}]うべき[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]はここにいませんか」。", "7": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「ほかになおひとりいます。われわれはこの[人{ひと}]によって[主{しゅ}]に[問{と}]うことができますが、[彼{かれ}]はわたしについて[良{よ}]い[事{こと}]を[預言{よげん}]したことがなく、[常{つね}]に[悪{わる}]いことだけを[預言{よげん}]するので、わたしは[彼{かれ}]を[憎{にく}]みます。その[者{もの}]はイムラの[子{こ}]ミカヤです」。ヨシャパテは[言{い}]った、「[王{おう}]よ、そうは[言{い}]わないでください」。", "8": "そこでイスラエルの[王{おう}]はひとりの[役人{やくにん}]を[呼{よ}]んで、「イムラの[子{こ}]ミカヤを[急{いそ}]いで[連{つ}]れてきなさい」と[言{い}]った。", "9": "さてイスラエルの[王{おう}]およびユダの[王{おう}]ヨシャパテは[王{おう}]の[衣{ころも}]を[着{き}]て、サマリヤの[門{もん}]の[入口{いりぐち}]の[広場{ひろば}]におのおのその[玉座{ぎょくざ}]に[座{ざ}]し、[預言者{よげんしゃ}]たちは[皆{みな}]その[前{まえ}]で[預言{よげん}]していた。", "10": "ケナアナの[子{こ}]ゼデキヤは[鉄{てつ}]の[角{つの}]を[造{つく}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたはこれらの[角{つの}]をもってスリヤびとを[突{つ}]いて[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]しなさい』」。", "11": "[預言者{よげんしゃ}]たちは[皆{みな}]そのように[預言{よげん}]して[言{い}]った、「ラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]っていって[勝利{しょうり}]を[得{え}]なさい。[主{しゅ}]はそれを[王{おう}]の[手{て}]にわたされるでしょう」。", "12": "さてミカヤを[呼{よ}]びに[行{い}]った[使者{ししゃ}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[預言者{よげんしゃ}]たちは[一致{いっち}]して[王{おう}]に[良{よ}]い[事{こと}]を[言{い}]いました。どうぞ、あなたの[言葉{ことば}]も、[彼{かれ}]らのひとりの[言葉{ことば}]のようにし、[良{よ}]い[事{こと}]を[言{い}]ってください」。", "13": "ミカヤは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わが[神{かみ}]の[言{い}]われることをわたしは[申{もう}]します」。", "14": "[彼{かれ}]が[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くと、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに[戦{たたか}]いに[行{い}]くべきか、あるいは[控{ひか}]えるべきか」。[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[上{のぼ}]って[行{い}]って[勝利{しょうり}]を[得{え}]なさい。[彼{かれ}]らはあなたの[手{て}]にわたされるでしょう」。", "15": "しかし[王{おう}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[幾{いく}]たびあなたを[誓{ちか}]わせたら、あなたは[主{しゅ}]の[名{な}]をもって、ただ[真実{しんじつ}]のみをわたしに[告{つ}]げるだろうか」。", "16": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「わたしはイスラエルが[皆{みな}][牧者{ぼくしゃ}]のない[羊{ひつじ}]のように[山{やま}]に[散{ち}]っているのを[見{み}]ました。すると[主{しゅ}]は『これらの[者{もの}]は[主人{しゅじん}]をもっていない。[彼{かれ}]らをそれぞれ[安{やす}]らかに、その[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせよ』と[言{い}]われました」。", "17": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「わたしはあなたに、[彼{かれ}]はわたしについて[良{よ}]い[事{こと}]を[預言{よげん}]せず、ただ[悪{わる}]い[事{こと}]だけを[預言{よげん}]すると[告{つ}]げたではありませんか」。", "18": "ミカヤは[言{い}]った、「それだから[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。わたしは[主{しゅ}]がその[玉座{ぎょくざ}]に[座{ざ}]し、[天{てん}]の[万軍{ばんぐん}]がその[右左{みぎひだり}]に[立{た}]っているのを[見{み}]たが、", "19": "[主{しゅ}]は、『だれがイスラエルの[王{おう}]アハブをいざなって、ラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]らせ、[彼{かれ}]を[倒{たお}]れさせるであろうか』と[言{い}]われた。するとひとりは、こうしようと[言{い}]い、ひとりは、ああしようと[言{い}]った。", "20": "その[時{とき}]一つの[霊{れい}]が[進{すす}]み[出{で}]て、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、『わたしが[彼{かれ}]をいざないましょう』と[言{い}]ったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]に『[何{なに}]をもってするか』と[言{い}]われた。", "21": "[彼{かれ}]は『わたしが[出{で}]て[行{い}]って、[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[霊{れい}]となって、すべての[預言者{よげんしゃ}]の[口{くち}]に[宿{やど}]りましょう』と[言{い}]った。そこで[主{しゅ}]は『おまえは[彼{かれ}]をいざなって、それをなし[遂{と}]げるであろう。[出{で}]て[行{い}]って、そうしなさい』と[言{い}]われた。", "22": "それゆえ、[主{しゅ}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[霊{れい}]をこの[預言者{よげんしゃ}]たちの[口{くち}]に[入{い}]れ、また[主{しゅ}]はあなたについて[災{わざわい}]を[告{つ}]げられたのです」。", "23": "するとケナアナの[子{こ}]ゼデキヤが[近寄{ちかよ}]ってミカヤのほおを[打{う}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[霊{れい}]がどの[道{みち}]からわたしを[離{はな}]れて[行{い}]って、あなたに[語{かた}]りましたか」。", "24": "ミカヤは[言{い}]った、「あなたが[奥{おく}]の[間{あいだ}]にはいって[身{み}]を[隠{かく}]す[日{ひ}]に[見{み}]るでしょう」。", "25": "イスラエルの[王{おう}]は[言{い}]った、「ミカヤを[捕{とら}]え、[町{まち}]のつかさアモンと[王{おう}]の[子{こ}]ヨアシの[所{ところ}]へ[引{ひ}]いて[行{い}]って、", "26": "[言{い}]いなさい、『[王{おう}]はこう[言{い}]う、この[者{もの}]を[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れ、[少{すこ}]しばかりのパンと[水{みず}]をもって[彼{かれ}]を[養{やしな}]い、わたしが[勝利{しょうり}]を[得{え}]て[帰{かえ}]ってくるのを[待{ま}]て』と」。", "27": "ミカヤは[言{い}]った、「あなたがもし[勝利{しょうり}]を[得{え}]て[帰{かえ}]るならば、[主{しゅ}]はわたしによって[語{かた}]られなかったのです」。また[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたがたすべての[民{たみ}]よ、[聞{き}]きなさい」。", "28": "こうしてイスラエルの[王{おう}]とユダの[王{おう}]ヨシャパテは、ラモテ・ギレアデに[上{のぼ}]った。", "29": "イスラエルの[王{おう}]はヨシャパテに[言{い}]った、「わたしは[姿{すがた}]を[変{か}]えて[戦{たたか}]いに[行{い}]きましょう。しかしあなたは[王{おう}]の[衣{ころも}]を[着{つ}]けなさい」。イスラエルの[王{おう}]は[姿{すがた}]を[変{か}]えて[戦{たたか}]いに[行{い}]った。", "30": "さて、スリヤの[王{おう}]は、その[戦車{せんしゃ}][隊長{たいちょう}]たちに[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[小{ちい}]さい[者{もの}]とも、[大{おお}]きい[者{もの}]とも[戦{たたか}]ってはならない。ただイスラエルの[王{おう}]とのみ[戦{たたか}]いなさい」。", "31": "[戦車{せんしゃ}][隊長{たいちょう}]らはヨシャパテを[見{み}]たとき、これはきっとイスラエルの[王{おう}]だと[思{おも}]ったので、[身{み}]を[巡{めぐ}]らしてこれと[戦{たたか}]おうとした。しかしヨシャパテが[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]はこれを[助{たす}]けられた。すなわち[神{かみ}]は[敵{てき}]を[彼{かれ}]から[離{はな}]れさせられた。", "32": "[戦車{せんしゃ}][隊長{たいちょう}]らは[彼{かれ}]がイスラエルの[王{おう}]でないのを[見{み}]たので、[彼{かれ}]を[追{お}]うことをやめて[引{ひ}]き[返{かえ}]した。", "33": "しかし、ひとりの[人{ひと}]が、なにごころなく[弓{ゆみ}]を[引{ひ}]いて、イスラエルの[王{おう}]の[胸当{むねあて}]と、くさずりの[間{あいだ}]を[射{い}]たので、[彼{かれ}]はその[車{くるま}]の[御者{ぎょしゃ}]に[言{い}]った、「わたしは[傷{きず}]を[受{う}]けたから、[車{くるま}]をめぐらして、わたしを[軍中{ぐんちゅう}]から[運{はこ}]び[出{だ}]せ」。", "34": "その[日{ひ}][戦{たたか}]いは[激{はげ}]しくなった。イスラエルの[王{おう}]は[車{くるま}]の[中{なか}]に[自分{じぶん}]をささえて[立{た}]ち、[夕暮{ゆうぐれ}]までスリヤびとに[向{む}]かっていたが、[日{ひ}]の[入{い}]るころになって[死{し}]んだ。" }, "19": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシャパテは、つつがなくエルサレムの[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "2": "そのとき、[先見者{せんけんしゃ}]ハナニの[子{こ}]エヒウが[出{で}]てヨシャパテを[迎{むか}]えて[言{い}]った、「あなたは[悪人{あくにん}]を[助{たす}]け、[主{しゅ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]を[愛{あい}]してよいのですか。それゆえ[怒{いか}]りが[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[出{で}]て、あなたの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]みます。", "3": "しかしあなたには、なお[良{よ}]い[事{こと}]もあります。あなたはアシラ[像{ぞう}]を[国{くに}]の[中{なか}]から[除{のぞ}]き、[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けて[神{かみ}]を[求{もと}]められました」。", "4": "ヨシャパテはエルサレムに[住{す}]んでいたが、また[出{で}]て、ベエルシバからエフライムの[山地{さんち}]まで[民{たみ}]の[中{なか}]を[巡{めぐ}]り、[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[返{かえ}]した。", "5": "[彼{かれ}]はまたユダの[国中{くにぢゅう}]、すべての[堅固{けんご}]な[町{まち}]ごとに[裁判人{さいばんにん}]を[置{お}]いた。", "6": "そして[裁判人{さいばんにん}]たちに[言{い}]った、「あなたがたは[自分{じぶん}]のする[事{こと}]に[気{き}]をつけなさい。あなたがたは[人{ひと}]のために[裁判{さいばん}]するのではなく、[主{しゅ}]のためにするのです。あなたがたが[裁判{さいばん}]する[時{とき}]には、[主{しゅ}]はあなたがたと[共{とも}]におられます。", "7": "だからあなたがたは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[慎{つつし}]んで[行{おこな}]いなさい。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]には[不義{ふぎ}]がなく、[人{ひと}]をかたより[見{み}]ることなく、まいないを[取{と}]ることもないからです」。", "8": "ヨシャパテはまたレビびと、[祭司{さいし}]、およびイスラエルの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちを[選{えら}]んでエルサレムに[置{お}]き、[主{しゅ}]のために[裁判{さいばん}]を[行{おこな}]い、[争議{そうぎ}]の[解決{かいけつ}]に[当{あた}]らせた。[彼{かれ}]らはエルサレムに[居住{きょじゅう}]した。", "9": "ヨシャパテは[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[真実{しんじつ}]と[真心{まごころ}]とをもって[行{おこな}]わなければならない。", "10": "すべてその[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいるあなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちから、[血{ち}]を[流{なが}]した[事{こと}]または[律法{りっぽう}]と[戒{いまし}]め、[定{さだ}]めとおきてなどの[事{こと}]について[訴{うった}]えてきたならば、[彼{かれ}]らをさとして、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]させず、[怒{いか}]りがあなたがたと、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちに[臨{のぞ}]まないようにしなさい。そのようにすれば、あなたがたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことがないでしょう。", "11": "[見{み}]よ、[祭司{さいし}][長{ちょう}]アマリヤは、あなたがたの[上{うえ}]にいて、[主{しゅ}]の[事{こと}]をすべてつかさどり、イシマエルの[子{こ}]、ユダの[家{いえ}]のつかさゼバデヤは[王{おう}]の[事{こと}]をすべてつかさどり、またレビびとはあなたがたの[前{まえ}]にあって[役人{やくにん}]となります。[雄々{おお}]しく[行動{こうどう}]しなさい。[主{しゅ}]は[正直{しょうじき}]な[人{ひと}]と[共{とも}]におられます」。" }, "20": { "1": "この[後{のち}]モアブびと、アンモンびとおよびメウニびとらがヨシャパテと[戦{たたか}]おうと[攻{せ}]めてきた。", "2": "その[時{とき}]ある[人{ひと}]がきて、ヨシャパテに[告{つ}]げて[言{い}]った、「[海{うみ}]のかなたのエドムから[大軍{たいぐん}]があなたに[攻{せ}]めて[来{き}]ます。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはハザゾン・タマル(すなわちエンゲデ)にいます」。", "3": "そこでヨシャパテは[恐{おそ}]れ、[主{しゅ}]に[顔{かお}]を[向{む}]けて[助{たす}]けを[求{もと}]め、ユダ[全国{ぜんこく}]に[断食{だんじき}]をふれさせた。", "4": "それでユダはこぞって[集{あつ}]まり、[主{しゅ}]の[助{たす}]けを[求{もと}]めた。すなわちユダのすべての[町{まち}]から[人々{ひとびと}]が[来{き}]て[主{しゅ}]を[求{もと}]めた。", "5": "そこでヨシャパテは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[新{あたら}]しい[庭{にわ}]の[前{まえ}]で、ユダとエルサレムの[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]に[立{た}]って、", "6": "[言{い}]った、「われわれの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたは[天{てん}]にいます[神{かみ}]ではありませんか。[異邦人{いほうじん}]のすべての[国{くに}]を[治{おさ}]められるではありませんか。あなたの[手{て}]には[力{ちから}]があり、[勢{いきお}]いがあって、あなたに[逆{さか}]らいうる[者{もの}]はありません。", "7": "われわれの[神{かみ}]よ、あなたはこの[国{くに}]の[民{たみ}]をあなたの[民{たみ}]イスラエルの[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]って、あなたの[友{とも}]アブラハムの[子孫{しそん}]に、これを[永遠{えいえん}]に[与{あた}]えられたではありませんか。", "8": "[彼{かれ}]らはここに[住{す}]み、あなたの[名{な}]のためにここに[聖所{せいじょ}]を[建{た}]てて[言{い}]いました、", "9": "『つるぎ、[審判{しんぱん}]、[疫病{えきびょう}]、ききんなどの[災{わざわい}]がわれわれに[臨{のぞ}]む[時{とき}]、われわれはこの[宮{みや}]の[前{まえ}]に[立{た}]って、あなたの[前{まえ}]におり、その[悩{なや}]みの[中{なか}]であなたに[呼{よ}]ばわります。すると、あなたは[聞{き}]いて[助{たす}]けられます。あなたの[名{な}]はこの[宮{みや}]にあるからです』と。", "10": "[今{いま}]アンモン、モアブ、およびセイル[山{やま}]の[人々{ひとびと}]をごらんなさい。[昔{むかし}]イスラエルがエジプトの[国{くに}]から[出{で}]てきた[時{とき}]、あなたはイスラエルに[彼{かれ}]らを[侵{おか}]すことをゆるされなかったので、イスラエルは[彼{かれ}]らを[離{はな}]れて、[滅{ほろ}]ぼしませんでした。", "11": "[彼{かれ}]らがわれわれに[報{むく}]いるところをごらんください。[彼{かれ}]らは[来{き}]て、あなたがわれわれに[賜{たま}]わったあなたの[領地{りょうち}]からわれわれを[追{お}]い[払{はら}]おうとしています。", "12": "われわれの[神{かみ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らをさばかれないのですか。われわれはこのように[攻{せ}]めて[来{く}]る[大軍{たいぐん}]に[当{あた}]る[力{ちから}]がなく、またいかになすべきかを[知{し}]りません。ただ、あなたを[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]むのみです」。", "13": "ユダの[人々{ひとびと}]はその[幼{おさ}]な[子{こ}]、その[妻{つま}]、および[子供{こども}]たちと[共{とも}]に[皆{みな}][主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]っていた。", "14": "その[時{とき}][主{しゅ}]の[霊{れい}]が[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]でアサフの[子孫{しそん}]であるレビびとヤハジエルに[臨{のぞ}]んだ。ヤハジエルはゼカリヤの[子{こ}]、ゼカリヤはベナヤの[子{こ}]、ベナヤはエイエルの[子{こ}]、エイエルはマッタニヤの[子{こ}]である。", "15": "ヤハジエルは[言{い}]った、「ユダの[人々{ひとびと}]、エルサレムの[住民{じゅうみん}]、およびヨシャパテ[王{おう}]よ、[聞{き}]きなさい。[主{しゅ}]はあなたがたにこう[仰{おお}]せられる、『この[大軍{たいぐん}]のために[恐{おそ}]れてはならない。おののいてはならない。これはあなたがたの[戦{たたか}]いではなく、[主{しゅ}]の[戦{たたか}]いだからである。", "16": "あす、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]へ[攻{せ}]め[下{くだ}]りなさい。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはヂヅの[坂{さか}]から[上{のぼ}]って[来{く}]る。あなたがたはエルエルの[野{の}]の[東{ひがし}]、[谷{たに}]の[端{たん}]でこれに[会{あ}]うであろう。", "17": "この[戦{たたか}]いには、あなたがたは[戦{たたか}]うに[及{およ}]ばない。ユダおよびエルサレムよ、あなたがたは[進{すす}]み[出{で}]て[立{た}]ち、あなたがたと[共{とも}]におられる[主{しゅ}]の[勝利{しょうり}]を[見{み}]なさい。[恐{おそ}]れてはならない。おののいてはならない。あす、[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[攻{せ}]めて[行{い}]きなさい。[主{しゅ}]はあなたがたと[共{とも}]におられるからである』」。", "18": "ヨシャパテは[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]した。ユダの[人々{ひとびと}]およびエルサレムの[民{たみ}]も[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[伏{ふ}]して、[主{しゅ}]を[拝{はい}]した。", "19": "その[時{とき}]コハテびとの[子孫{しそん}]、およびコラびとの[子孫{しそん}]であるレビびとが[立{た}]ち[上{あ}]がり、[大声{おおごえ}]をあげてイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をさんびした。", "20": "[彼{かれ}]らは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きてテコアの[野{の}]に[出{で}]て[行{い}]った。その[出{で}]て[行{い}]くとき、ヨシャパテは[立{た}]って[言{い}]った、「ユダの[人々{ひとびと}]およびエルサレムの[民{たみ}]よ、わたしに[聞{き}]きなさい。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[信{しん}]じなさい。そうすればあなたがたは[堅{かた}]く[立{た}]つことができる。[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]を[信{しん}]じなさい。そうすればあなたがたは[成功{せいこう}]するでしょう」。", "21": "[彼{かれ}]はまた[民{たみ}]と[相談{そうだん}]して[人々{ひとびと}]を[任命{にんめい}]し、[聖{せい}]なる[飾{かざ}]りを[着{つ}]けて[軍勢{ぐんぜい}]の[前{まえ}]に[進{すす}]ませ、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[歌{うた}]をうたい、かつさんびさせ、「[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と[言{い}]わせた。", "22": "そして[彼{かれ}]らが[歌{うた}]をうたい、さんびし[始{はじ}]めた[時{とき}]、[主{しゅ}]は[伏兵{ふくへい}]を[設{もう}]け、かのユダに[攻{せ}]めてきたアンモン、モアブ、セイル[山{やま}]の[人々{ひとびと}]に[向{む}]かわせられたので、[彼{かれ}]らは[打{う}]ち[敗{やぶ}]られた。", "23": "すなわちアンモンとモアブの[人々{ひとびと}]は[立{た}]ち[上{あ}]がって、セイル[山{やま}]の[民{たみ}]に[敵{てき}]し、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]して[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼしたが、セイルの[民{たみ}]を[殺{ころ}]し[尽{つく}]すに[及{およ}]んで、[彼{かれ}]らもおのおの[互{たがい}]に[助{たす}]けて[滅{ほろ}]ぼしあった。", "24": "ユダの[人々{ひとびと}]は[野{の}]の[物見{ものみ}]やぐらへ[行{い}]って、かの[群衆{ぐんしゅう}]を[見{み}]たが、[地{ち}]に[倒{たお}]れた[死体{したい}]だけであって、ひとりものがれた[者{もの}]はなかった。", "25": "それでヨシャパテとその[民{たみ}]は[彼{かれ}]らの[物{もの}]を[奪{うば}]うために[来{き}]て[見{み}]ると、[多数{たすう}]の[家畜{かちく}]、[財宝{ざいほう}]、[衣服{いふく}]および[宝石{ほうせき}]などおびただしくあったので、おのおのそれをはぎ[取{と}]ったが、[運{はこ}]びきれないほどたくさんで、かすめ[取{と}]るに三[日{か}]もかかった。それほど[物{もの}]が[多{おお}]かったのである。", "26": "四[日{か}][目{め}]に[彼{かれ}]らはベラカの[谷{たに}]に[集{あつ}]まり、その[所{ところ}]で[主{しゅ}]を[祝福{しゅくふく}]した。それでその[所{ところ}]の[名{な}]を[今日{こんにち}]までベラカの[谷{たに}]と[呼{よ}]んでいる。", "27": "そしてユダとエルサレムの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]ヨシャパテを[先{さき}]に[立{た}]て、[喜{よろこ}]んでエルサレムに[帰{かえ}]ってきた。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らにその[敵{てき}]のことによって[喜{よろこ}]びを[与{あた}]えられたからである。", "28": "すなわち[彼{かれ}]らは[立琴{たてごと}]、[琴{こと}]およびラッパをもってエルサレムの[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[来{き}]た。", "29": "そしてもろもろの[国{くに}]の[民{たみ}]は[主{しゅ}]がイスラエルの[敵{てき}]と[戦{たたか}]われたことを[聞{き}]いて[神{かみ}]を[恐{おそ}]れた。", "30": "こうして[神{かみ}]が[四方{しほう}]に[安息{あんそく}]を[賜{たま}]わったので、ヨシャパテの[国{くに}]は[穏{おだ}]やかであった。", "31": "このようにヨシャパテはユダを[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]は三十五[歳{さい}]の[時{とき}]、[王{おう}]となり、二十五[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]の[母{はは}]の[名{な}]はアズバといってシルヒの[娘{むすめ}]である。", "32": "ヨシャパテは[父{ちち}]アサの[道{みち}]を[歩{あゆ}]んでそれを[離{はな}]れず、[主{しゅ}]の[目{め}]に[正{ただ}]しいと[見{み}]られることを[行{おこな}]った。", "33": "しかし[高{たか}]き[所{ところ}]は[除{のぞ}]かず、また[民{たみ}]はその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]に[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けなかった。", "34": "ヨシャパテのその[他{た}]の[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、ハナニの[子{こ}]エヒウの[書{しょ}]にしるされ、イスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]に[載{の}]せられてある。", "35": "この[後{のち}]ユダの[王{おう}]ヨシャパテはイスラエルの[王{おう}]アハジヤと[相{あい}][結{むす}]んだ。アハジヤは[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "36": "ヨシャパテはタルシシへ[行{い}]く[船{ふね}]を[造{つく}]るためにアハジヤと[相{あい}][結{むす}]び、エジオン・ゲベルで[一緒{いっしょ}]に[船{ふね}][数隻{すうせき}]を[造{つく}]った。", "37": "その[時{とき}]マレシャのドダワの[子{こ}]エリエゼルはヨシャパテに[向{む}]かって[預言{よげん}]し、「あなたはアハジヤと[相{あい}][結{むす}]んだので、[主{しゅ}]はあなたの[造{つく}]った[物{もの}]をこわされます」と[言{い}]ったが、その[船{ふね}]は[難破{なんぱ}]して、タルシシへ[行{い}]くことができなかった。" }, "21": { "1": "ヨシャパテは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]り、[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]にダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]ヨラムが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "2": "ヨシャパテの[子{こ}]であるその[兄弟{きょうだい}]たちはアザリヤ、エヒエル、ゼカリヤ、アザリヤ、ミカエルおよびシパテヤで、[皆{みな}]ユダの[王{おう}]ヨシャパテの[子{こ}]たちであった。", "3": "その[父{ちち}]は[彼{かれ}]らに[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[宝物{ほうもつ}]の[賜物{たまもの}]を[多{おお}]く[与{あた}]え、またユダの[要害{ようがい}]の[町々{まちまち}]を[与{あた}]えたが、ヨラムは[長子{ちょうし}]なので、[国{くに}]はヨラムに[与{あた}]えた。", "4": "ヨラムはその[父{ちち}]の[位{くらい}]に[登{のぼ}]って[強{つよ}]くなった[時{とき}]、その[兄弟{きょうだい}]たちをことごとくつるぎにかけて[殺{ころ}]し、またユダのつかさたち[数人{すうにん}]を[殺{ころ}]した。", "5": "ヨラムは[位{くらい}]についた[時{とき}]三十二[歳{さい}]で、エルサレムで八[年{ねん}]の[間{あいだ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "6": "[彼{かれ}]はアハブの[家{いえ}]がしたようにイスラエルの[王{おう}]たちの[道{みち}]に[歩{あゆ}]んだ。アハブの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]としたからである。このように[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]をおこなったが、", "7": "[主{しゅ}]はさきにダビデと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]のゆえに、また[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]とにながく、ともしびを[与{あた}]えると[約束{やくそく}]されたことによって、ダビデの[家{いえ}]を[滅{ほろ}]ぼすことを[好{この}]まれなかった。", "8": "ヨラムの[世{よ}]にエドムがそむいて、ユダの[支配{しはい}]を[脱{だっ}]し、みずから[王{おう}]を[立{た}]てたので、", "9": "ヨラムはその[将校{しょうこう}]たち、およびすべての[戦車{せんしゃ}]を[従{したが}]えて[渡{わた}]って[行{い}]き、[夜{よる}]のうちに[立{た}]ち[上{あ}]がって、[自分{じぶん}]を[包囲{ほうい}]しているエドムびととその[戦車{せんしゃ}]の[隊長{たいちょう}]たちを[撃{う}]った。", "10": "エドムはこのようにそむいてユダの[支配{しはい}]を[脱{だっ}]し、[今日{こんにち}]に[至{いた}]っている。そのころリブナもまたそむいてユダの[支配{しはい}]を[脱{だっ}]した。ヨラムが[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てたからである。", "11": "[彼{かれ}]はまたユダの[山地{さんち}]に[高{たか}]き[所{ところ}]を[造{つく}]って、エルサレムの[民{たみ}]に[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わせ、ユダを[惑{まど}]わした。", "12": "その[時{とき}][預言者{よげんしゃ}]エリヤから[次{つぎ}]のような一[通{つう}]の[手紙{てがみ}]がヨラムのもとに[来{き}]た、「あなたの[先祖{せんぞ}]ダビデの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたは[父{ちち}]ヨシャパテの[道{みち}]に[歩{あゆ}]まず、またユダの[王{おう}]アサの[道{みち}]に[歩{あゆ}]まないで、", "13": "イスラエルの[王{おう}]たちの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、ユダとエルサレムの[民{たみ}]に、かのアハブの[家{いえ}]がイスラエルに[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わせたように、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わせ、またあなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]の[者{もの}]で、あなたにまさっているあなたの[兄弟{きょうだい}]たちを[殺{ころ}]したゆえ、", "14": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[災{わざわい}]をもってあなたの[民{たみ}]と[子供{こども}]と[妻{つま}]たちと、すべての[所有{しょゆう}]を[撃{う}]たれる。", "15": "あなたはまた[内臓{ないぞう}]の[病気{びょうき}]にかかって[大病{たいびょう}]になり、それが[日{ひ}]に[日{ひ}]に[重{おも}]くなって、ついに[内臓{ないぞう}]が[出{で}]るようになる』」。", "16": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はヨラムに[対{たい}]してエチオピヤびとの[近{ちか}]くに[住{す}]んでいるペリシテびととアラビヤびとの[霊{れい}]を[振{ふ}]り[起{おこ}]されたので、", "17": "[彼{かれ}]らはユダに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、これを[侵{おか}]し、[王{おう}]の[家{いえ}]にある[貨{か}][財{ざい}]をことごとく[奪{うば}]い[去{さ}]り、またヨラムの[子供{こども}]と[妻{つま}]たちをも[奪{うば}]い[去{さ}]ったので、[末{すえ}]の[子{こ}]エホアハズのほかには、ひとりも[残{のこ}]った[者{もの}]がなかった。", "18": "このもろもろの[事{こと}]の[後{のち}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[撃{う}]って[内臓{ないぞう}]にいえがたい[病気{びょうき}]を[起{おこ}]させられた。", "19": "[時{とき}]がたって、二[年{ねん}]の[終{おわ}]りになり、その[内臓{ないぞう}]が[病気{びょうき}]のために[出{で}]て、[重{おも}]い[病苦{びょうく}]によって[死{し}]んだ。[民{たみ}]は[彼{かれ}]の[先祖{せんぞ}]のために[香{こう}]をたいたように、[彼{かれ}]のために[香{こう}]をたかなかった。", "20": "ヨラムはその[位{くらい}]についた[時{とき}]三十二[歳{さい}]で、八[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]め、ついに[死{し}]んだ。ひとりも[彼{かれ}]を[惜{お}]しむ[者{もの}]がなかった。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]ったが、[王{おう}]たちの[墓{はか}]にではなかった。" }, "22": { "1": "エルサレムの[民{たみ}]はヨラムの[末{すえ}]の[子{こ}]アハジヤを[彼{かれ}]の[代{かわ}]りに[王{おう}]とした。かつてアラビヤびとと[一緒{いっしょ}]に[陣営{じんえい}]に[攻{せ}]めてきた一[隊{たい}]の[者{もの}]が[上{うえ}]の[子{こ}]たちをことごとく[殺{ころ}]したので、ユダの[王{おう}]ヨラムの[子{こ}]アハジヤが[王{おう}]となったのである。", "2": "アハジヤは[王{おう}]となった[時{とき}]四十二[歳{さい}]で、エルサレムで一[年{ねん}]の[間{あいだ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はオムリの[娘{むすめ}]で[名{な}]をアタリヤといった。", "3": "アハジヤもまたアハブの[家{いえ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]んだ。その[母{はは}]が[彼{かれ}]の[相談{そうだん}][相手{あいて}]となって[悪{あく}]を[行{おこな}]わせたからである。", "4": "[彼{かれ}]はまたアハブの[家{いえ}]がしたように[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。すなわちその[父{ちち}]が[死{し}]んだ[後{のち}]、アハブの[家{いえ}]の[者{もの}]がその[相談役{そうだんやく}]となったので、[彼{かれ}]はついに[自分{じぶん}]を[滅{ほろ}]ぼすに[至{いた}]った。", "5": "アハジヤはまた[彼{かれ}]らの[勧{すす}]めに[従{したが}]って、イスラエルの[王{おう}]アハブの[子{こ}]ヨラムと[共{とも}]にラモテ・ギレアデへ[行{い}]き、スリヤの[王{おう}]ハザエルと[戦{たたか}]ったが、スリヤびとはヨラムに[傷{きず}]を[負{お}]わせた。", "6": "そこでヨラムはスリヤの[王{おう}]ハザエルと[戦{たたか}]った[時{とき}]、ラマで[負{お}]ったその[傷{きず}]をいやすためにエズレルに[帰{かえ}]った。ユダの[王{おう}]ヨラムの[子{こ}]アハジヤはアハブの[子{こ}]ヨラムが[病気{びょうき}]なのでエズレルに[下{くだ}]ってこれを[見舞{みま}]った。", "7": "アハジヤがヨラムを[見舞{みまい}]に[行{い}]ったことによって[滅{ほろ}]びに[至{いた}]ったのは[神{かみ}]によって[定{さだ}]められたことである。すなわち[彼{かれ}]がそこに[着{つ}]いた[時{とき}]、ヨラムと[一緒{いっしょ}]に[出{で}]て、ニムシの[子{こ}]エヒウを[迎{むか}]えた。エヒウは[主{しゅ}]がアハブの[家{いえ}]を[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすために[油{あぶら}]を[注{そそ}]がれた[者{もの}]である。", "8": "エヒウはアハブの[家{いえ}]を[罰{ばっ}]するにあたって、ユダのつかさたち、およびアハジヤの[兄弟{きょうだい}]たちの[子{こ}]らがアハジヤに[仕{つか}]えているのを[見{み}]たので、[彼{かれ}]らをも[殺{ころ}]した。", "9": "アハジヤはサマリヤに[隠{かく}]れていたが、エヒウが[彼{かれ}]を[捜{さが}]し[求{もと}]めたので、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[捕{とら}]え、エヒウのもとに[引{ひ}]いてきて、[彼{かれ}]を[殺{ころ}]した。ただし「[彼{かれ}]は[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]を[求{もと}]めたヨシャパテの[子{こ}]である」と[人々{ひとびと}]は[言{い}]ったのでこれを[葬{ほうむ}]った。こうしてアハジヤの[家{いえ}]には[国{くに}]を[統{す}]べ[治{おさ}]めうる[者{もの}]がなくなった。", "10": "アハジヤの[母{はは}]アタリヤは[自分{じぶん}]の[子{こ}]の[死{し}]んだのを[見{み}]て、[立{た}]ってユダの[家{いえ}]の[王子{おうじ}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼしたが、", "11": "[王{おう}]の[娘{むすめ}]エホシバはアハジヤの[子{こ}]ヨアシを[王{おう}]の[子{こ}]たちの[殺{ころ}]される[者{もの}]のうちから[盗{ぬす}]み[取{と}]り、[彼{かれ}]とそのうばを[寝室{しんしつ}]においた。こうしてエホシバがヨアシをアタリヤから[隠{かく}]したので、アタリヤはヨアシを[殺{ころ}]さなかった。エホシバはヨラム[王{おう}]の[娘{むすめ}]、またアハジヤの[妹{いもうと}]で、[祭司{さいし}]エホヤダの[妻{つま}]である。", "12": "こうしてヨアシは[神{かみ}]の[宮{みや}]に[隠{かく}]れて[彼{かれ}]らと[共{とも}]におること六[年{ねん}]、その[間{かん}]アタリヤが[国{くに}]を[治{おさ}]めた。" }, "23": { "1": "[第{だい}]七[年{ねん}]になって、エホヤダは[勇気{ゆうき}]をだしてエロハムの[子{こ}]アザリヤ、ヨハナンの[子{こ}]イシマエル、オベデの[子{こ}]アザリヤ、アダヤの[子{こ}]マアセヤ、ジクリの[子{こ}]エリシャパテなどの百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちを[招{まね}]いて[契約{けいやく}]を[結{むす}]ばせた。", "2": "そこで[彼{かれ}]らはユダを[行{い}]きめぐって、ユダのすべての[町{まち}]からレビびとを[集{あつ}]め、またイスラエルの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちを[集{あつ}]めて、エルサレムに[来{き}]た。", "3": "そしてその[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][神{かみ}]の[宮{みや}]で[王{おう}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。その[時{とき}]エホヤダは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]がダビデの[子孫{しそん}]のことについて[言{い}]われたように、[王{おう}]の[子{こ}]が[位{くらい}]につくべきです。", "4": "あなたがたのなすべき[事{こと}]はこれです。すなわちあなたがた[祭司{さいし}]およびレビびとの[安息日{あんそくにち}]にはいって[来{く}]る[者{もの}]の、三[分{ぶん}]の一は[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]となり、", "5": "三[分{ぶん}]の一は[王{おう}]の[家{いえ}]におり、三[分{ぶん}]の一は[礎{いしずえ}]の[門{もん}]におり、[民{たみ}]は[皆{みな}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]にいなさい。", "6": "[祭司{さいし}]と、[勤{つと}]めをするレビびとのほかは、だれも[主{しゅ}]の[宮{みや}]に、はいってはならない。[彼{かれ}]らは[聖{せい}]なる[者{もの}]であるから、はいることができる。[民{たみ}]は[皆{みな}]、[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[守{まも}]らなければならない。", "7": "レビびとはめいめい[手{て}]に[武器{ぶき}]をとって[王{おう}]のまわりに[立{た}]たなければならない。[宮{みや}]にはいる[者{もの}]をすべて[殺{ころ}]しなさい。あなたがたは[王{おう}]がはいる[時{とき}]にも[出{で}]る[時{とき}]にも、[王{おう}]と[共{とも}]にいなさい」。", "8": "そこでレビびとおよびユダの[人々{ひとびと}]は、[祭司{さいし}]エホヤダがすべて[命{めい}]じたように[行{おこな}]い、めいめいその[組{くみ}]の[者{もの}]で、[安息日{あんそくにち}]にはいって[来{く}]るべき[者{もの}]と、[安息日{あんそくにち}]に[出{で}]て[行{い}]くべき[者{もの}]を[率{ひき}]いていた。[祭司{さいし}]エホヤダが[組{くみ}]の[者{もの}]を[去{さ}]らせなかったからである。", "9": "また[祭司{さいし}]エホヤダは、[神{かみ}]の[宮{みや}]にあるダビデ[王{おう}]のやりおよび[大盾{おおだて}]、[小盾{こだて}]を百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちに[渡{わた}]し、", "10": "また[王{おう}]を[守{まも}]るために、すべての[民{たみ}]にめいめい[手{て}]に[武器{ぶき}]をとらせ、[宮{みや}]の[南側{みなみがわ}]から[北側{きたがわ}]にわたって、[祭壇{さいだん}]と[宮{みや}]に[沿{そ}]って[立{た}]たせた。", "11": "こうして[王{おう}]の[子{こ}]を[連{つ}]れ[出{だ}]して、これに[冠{かんむり}]をいただかせ、あかしの[書{しょ}]を[渡{わた}]して[王{おう}]となし、エホヤダおよびその[子{こ}]たちが[彼{かれ}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]いだ。そして「[王{おう}][万歳{ばんざい}]」と[言{い}]った。", "12": "アタリヤは[民{たみ}]の[走{はし}]りながら[王{おう}]をほめる[声{こえ}]を[聞{き}]いたので、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[入{い}]り、[民{たみ}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って、", "13": "[見{み}]ると、[王{おう}]は[入口{いりぐち}]で[柱{はしら}]のかたわらに[立{た}]ち、[王{おう}]のかたわらには[将軍{しょうぐん}]たちとラッパ[手{て}]が[立{た}]っており、また[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]んでラッパを[吹{ふ}]き、[歌{うた}]をうたう[者{もの}]は[楽器{がっき}]をもってさんびしていたので、アタリヤは[衣{ころも}]を[裂{さ}]いて「[反逆{はんぎゃく}]だ、[反逆{はんぎゃく}]だ」と[叫{さけ}]んだ。", "14": "その[時{とき}]エホヤダは[軍勢{ぐんぜい}]を[統率{とうそつ}]する百[人{にん}]の[長{ちょう}]たちを[呼{よ}]び[出{だ}]し、「[列{れつ}]の[間{あいだ}]から[彼女{かのじょ}]を[連{つ}]れ[出{だ}]せ、[彼女{かのじょ}]に[従{したが}]う[者{もの}]をつるぎで[殺{ころ}]せ」と[言{い}]った。[祭司{さいし}]が[彼女{かのじょ}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[殺{ころ}]してはならないと[言{い}]ったからである。", "15": "そこで[人々{ひとびと}]は[彼女{かのじょ}]に[手{て}]をかけ、[王{おう}]の[家{いえ}]の[馬{うま}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]まで[連{つ}]れて[行{い}]き、その[所{ところ}]で[彼女{かのじょ}]を[殺{ころ}]した。", "16": "エホヤダは[自分{じぶん}]とすべての[民{たみ}]と[王{おう}]との[間{あいだ}]に、[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、[主{しゅ}]の[民{たみ}]となるとの[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。", "17": "そこですべての[民{たみ}]はバアルの[家{いえ}]に[行{い}]って、それをこわし、その[祭壇{さいだん}]とその[像{ぞう}]とを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、バアルの[祭司{さいし}]マッタンを[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]で[殺{ころ}]した。", "18": "エホヤダはまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[守衛{しゅえい}]を、[祭司{さいし}]とレビびとの[指揮{しき}]のもとに[置{お}]いた。このレビびとは[昔{むかし}]ダビデがモーセの[律法{りっぽう}]にしるされているように、[喜{よろこ}]びと[歌{うた}]とをもって[主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]をささげるために、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[配置{はいち}]したものであって、[今{いま}]そのダビデの[例{れい}]にならったものである。", "19": "[彼{かれ}]はまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]のもろもろの[門{もん}]に[門衛{もんえい}]を[置{お}]き、[汚{けが}]れた[者{もの}]は[何{なに}]によって[汚{けが}]れた[者{もの}]でも、はいらせないようにした。", "20": "こうしてエホヤダは百[人{にん}]の[長{ちょう}]たち、[貴族{きぞく}]たち、[民{たみ}]のつかさたちおよび[国{くに}]のすべての[民{たみ}]を[率{ひき}]いて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]から[王{おう}]を[連{つ}]れ[下{くだ}]り、[上{うえ}]の[門{もん}]から[王{おう}]の[家{いえ}]に[進{すす}]み、[王{おう}]を[国{くに}]の[位{くらい}]につかせた。", "21": "[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]んだ。[町{まち}]はアタリヤがつるぎで[殺{ころ}]された[後{のち}]、[穏{おだ}]やかであった。" }, "24": { "1": "ヨアシは[位{くらい}]についた[時{とき}]七[歳{さい}]で、エルサレムで四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]の[母{はは}]はベエルシバから[出{で}]た[者{もの}]で[名{な}]をヂビアといった。", "2": "ヨアシは[祭司{さいし}]エホヤダの[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]は[常{つね}]に[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることを[行{おこな}]った。", "3": "エホヤダは[彼{かれ}]のためにふたりの[妻{つま}]をめとり、[彼{かれ}]に[男子{だんし}]と[女子{じょし}]が[生{うま}]れた。", "4": "この[後{のち}]ヨアシは[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[修繕{しゅうぜん}]しようと[志{こころざ}]して、", "5": "[祭司{さいし}]とレビびとを[集{あつ}]めて[言{い}]った、「ユダの[町々{まちまち}]へ[行{い}]って、あなたがたの[神{かみ}]の[宮{みや}]を[年々{ねんねん}][修繕{しゅうぜん}]する[資金{しきん}]をすべてのイスラエルびとから[集{あつ}]めなさい。その[事{こと}]を[急{いそ}]いでしなさい」。ところがレビびとはこれを[急{いそ}]いでしなかった。", "6": "それで[王{おう}]はかしらであるエホヤダを[召{め}]して[言{い}]った、「あなたはなぜレビびとに[求{もと}]めて、[主{しゅ}]のしもべモーセがあかしの[幕屋{まくや}]のためにイスラエルの[会衆{かいしゅう}]に[課{か}]した[税金{ぜいきん}]をユダとエルサレムから[取{と}]り[立{た}]てさせないのか」。", "7": "かの[悪{わる}]い[女{おんな}]アタリヤの[子{こ}]らが[神{かみ}]の[宮{みや}]に[侵入{しんにゅう}]して[主{しゅ}]の[宮{みや}]のもろもろの[奉納物{ほうのうぶつ}]をとり、バアルのために[用{もち}]いたからである。", "8": "そこで[王{おう}]は[命{めい}]じて一[個{こ}]の[箱{はこ}]を[造{つく}]らせ、これを[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[門{もん}]の[外{そと}]に[置{お}]き、", "9": "ユダとエルサレムにふれて、[神{かみ}]のしもべモーセが[荒野{あらの}]でイスラエルに[課{か}]した[税金{ぜいきん}]を[主{しゅ}]のために[持{も}]ってこさせた。", "10": "すべてのつかさたちおよびすべての[民{たみ}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]んでその[税金{ぜいきん}]を[持{も}]って[来{き}]て、その[箱{はこ}]に[投{な}]げ[入{い}]れたので、ついに[箱{はこ}]はいっぱいになった。", "11": "レビびとはその[箱{はこ}]に[金{きん}]が[多{おお}]くあるのを[見{み}]て、[王{おう}]の[役人{やくにん}]の[所{ところ}]へ[持{も}]って[行{い}]くと、[王{おう}]の[書記{しょき}]と[祭司{さいし}][長{ちょう}]の[下役{したやく}]とが[来{き}]て、その[箱{はこ}]を[傾{かたむ}]け、これを[取{と}]ってもとの[所{ところ}]に[返{かえ}]した。[彼{かれ}]らは[日々{ひび}]このようにして[金{きん}]をおびただしく[集{あつ}]めた。", "12": "[王{おう}]とエホヤダはこれを[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[工事{こうじ}]をなす[者{もの}]に[渡{わた}]し、[石工{いしく}]および[木工{もっこう}]を[雇{やと}]って、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[修繕{しゅうぜん}]させ、また[鉄工{てっこう}]および[青銅{せいどう}][工{こう}]を[雇{やと}]って、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[修復{しゅうふく}]させた。", "13": "[工人{こうじん}]たちは[働{はたら}]いたので、[修復{しゅうふく}]の[工事{こうじ}]は[彼{かれ}]らの[手{て}]によってはかどり、[神{かみ}]の[宮{みや}]を、もとの[状態{じょうたい}]に[復{ふく}]し、これを[堅固{けんご}]にした。", "14": "それをなし[終{おわ}]ったとき、[余{あま}]った[金{きん}]を[王{おう}]とエホヤダの[前{まえ}]に[持{も}]って[来{き}]たので、それをもって[主{しゅ}]の[宮{みや}]のために[器物{うつわもの}]を[造{つく}]った。すなわち[勤{つと}]めの[器{うつわ}]、[燔祭{はんさい}]の[器{うつわ}]、[香{こう}]の[皿{さら}]、および[金銀{きんぎん}]の[器{うつわ}]を[造{つく}]った。エホヤダの[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]は、[絶{た}]えず[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[燔祭{はんさい}]をささげた。", "15": "しかしエホヤダは[年老{としお}]い、[日{ひ}]が[満{み}]ちて[死{し}]んだ。その[死{し}]んだ[時{とき}]は百三十[歳{さい}]であった。", "16": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をダビデの[町{まち}]で[王{おう}]たちの[中{なか}]に[葬{ほうむ}]った。[彼{かれ}]はイスラエルにおいて[神{かみ}]とその[宮{みや}]とに[良{よ}]い[事{こと}]を[行{おこな}]ったからである。", "17": "エホヤダの[死{し}]んだ[後{のち}]、ユダのつかさたちが[来{き}]て、うやうやしく[王{おう}]に[敬意{けいい}]を[表{あらわ}]した。[王{おう}]は[彼{かれ}]らに[聞{き}]き[従{したが}]った。", "18": "[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[捨{す}]てて、アシラ[像{ぞう}]および[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]えたので、そのとがのために、[怒{いか}]りがユダとエルサレムに[臨{のぞ}]んだ。", "19": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをご[自分{じぶん}]に[引{ひ}]き[返{かえ}]そうとして、[預言者{よげんしゃ}]たちをつかわし、[彼{かれ}]らにむかってあかしをさせられたが、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けなかった。", "20": "そこで[神{かみ}]の[霊{れい}]が[祭司{さいし}]エホヤダの[子{こ}]ゼカリヤに[臨{のぞ}]んだので、[彼{かれ}]は[民{たみ}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち[上{あ}]がって[言{い}]った、「[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたが[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めを[犯{おか}]して、[災{わざわい}]を[招{まね}]くのはどういうわけであるか。あなたがたが[主{しゅ}]を[捨{す}]てたために、[主{しゅ}]もあなたがたを[捨{す}]てられたのである』」。", "21": "しかし[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[害{がい}]しようと[計{はか}]り、[王{おう}]の[命{いのち}]によって、[石{いし}]をもって[彼{かれ}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]で[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "22": "このようにヨアシ[王{おう}]はゼカリヤの[父{ちち}]エホヤダが[自分{じぶん}]に[施{ほどこ}]した[恵{めぐ}]みを[思{おも}]わず、その[子{こ}]を[殺{ころ}]した。ゼカリヤは[死{し}]ぬ[時{とき}]、「どうぞ[主{しゅ}]がこれをみそなわして[罰{ばっ}]せられるように」と[言{い}]った。", "23": "[年{ねん}]の[終{おわ}]りになって、スリヤの[軍勢{ぐんぜい}]はヨアシにむかって[攻{せ}]め[上{のぼ}]り、ユダとエルサレムに[来{き}]て、[民{たみ}]のつかさたちをことごとく[民{たみ}]のうちから[滅{ほろ}]ぼし、そのぶんどり[物{もの}]を[皆{みな}]ダマスコの[王{おう}]に[送{おく}]った。", "24": "この[時{とき}]スリヤの[軍勢{ぐんぜい}]は[少数{しょうすう}]で[来{き}]たのであるが、[主{しゅ}]は[大軍{たいぐん}]を[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]された。これは[彼{かれ}]らがその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てたためである。このように[彼{かれ}]らはヨアシを[罰{ばっ}]した。", "25": "スリヤ[軍{ぐん}]はヨアシに[大{だい}][傷{きず}]を[負{お}]わせて[捨{す}]て[去{さ}]ったが、ヨアシの[家来{けらい}]たちは[祭司{さいし}]エホヤダの[子{こ}]の[血{ち}]のために、[党{とう}]を[結{むす}]んで[彼{かれ}]にそむき、[彼{かれ}]を[床{とこ}]の[上{うえ}]に[殺{ころ}]して、[死{し}]なせた。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]をダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]ったが、[王{おう}]の[墓{はか}]には[葬{ほうむ}]らなかった。", "26": "[党{とう}]を[結{むす}]んで[彼{かれ}]にそむいた[者{もの}]は、アンモンの[女{おんな}]シメアテの[子{こ}]ザバデおよびモアブの[女{おんな}]シムリテの[子{こ}]ヨザバデであった。", "27": "ヨアシの[子{こ}]らのこと、ヨアシに[対{たい}]する[多{おお}]くの[預言{よげん}]および[神{かみ}]の[宮{みや}]の[修理{しゅうり}]の[事{こと}]などは、[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]の[注釈{ちゅうしゃく}]にしるされている。ヨアシの[子{こ}]アマジヤが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "25": { "1": "アマジヤは[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、二十九[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はエルサレムの[者{もの}]で、[名{な}]をエホアダンといった。", "2": "アマジヤは[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることを[行{おこな}]ったが、[全{まった}]き[心{こころ}]をもってではなかった。", "3": "[彼{かれ}]は、[国{くに}]が[彼{かれ}]の[手{て}]のうちに[強{つよ}]くなったとき、[父{ちち}]ヨアシ[王{おう}]を[殺害{さつがい}]した[家来{けらい}]たちを[殺{ころ}]した。", "4": "しかしその[子{こ}][供{とも}]たちは[殺{ころ}]さなかった。これはモーセの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]にしるされている[所{ところ}]に[従{したが}]ったのであって、そこに[主{しゅ}]は[命{めい}]じて、「[父{ちち}]は[子{こ}]のゆえに[殺{ころ}]されるべきではない。[子{こ}]は[父{ちち}]のゆえに[殺{ころ}]されるべきではない。おのおの[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のゆえに[殺{ころ}]されるべきである」と[言{い}]われている。", "5": "アマジヤはユダの[人々{ひとびと}]を[集{あつ}]め、その[氏族{しぞく}]に[従{したが}]って、千[人{にん}]の[長{ちょう}]に[付属{ふぞく}]させ、または百[人{にん}]の[長{ちょう}]に[付属{ふぞく}]させた。ユダとベニヤミンのすべてに[行{い}]った。そして二十[歳{さい}][以上{いじょう}]の[者{もの}]を[数{かぞ}]えたところ、やりと[盾{たて}]をとって[戦{たたか}]いに[臨{のぞ}]みうる[精兵{せいへい}]三十万[人{にん}]を[得{え}]た。", "6": "[彼{かれ}]はまた[銀{ぎん}]百タラントをもってイスラエルから[大{だい}][勇士{ゆうし}]十万[人{にん}]を[雇{やと}]った。", "7": "その[時{とき}]、[神{かみ}]の[人{ひと}]が[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[来{き}]て[言{い}]った、「[王{おう}]よ、イスラエルの[軍勢{ぐんぜい}]をあなたと[共{とも}]に[行{い}]かせてはいけません。[主{しゅ}]はイスラエルびと、すなわちエフライムのすべての[人々{ひとびと}]とは[共{とも}]におられないからです。", "8": "もしあなたがこのような[方法{ほうほう}]で[戦{たたか}]いに[強{つよ}]くなろうと[思{おも}]うならば、[神{かみ}]はあなたを[敵{てき}]の[前{まえ}]に[倒{たお}]されるでしょう。[神{かみ}]には[助{たす}]ける[力{ちから}]があり、また[倒{たお}]す[力{ちから}]があるからです」。", "9": "アマジヤは[神{かみ}]の[人{ひと}]に[言{い}]った、「それではわたしがイスラエルの[軍隊{ぐんたい}]に[与{あた}]えた百タラントをどうしましょうか」。[神{かみ}]の[人{ひと}]は[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]はそれよりも[多{おお}]いものをあなたにお[与{あた}]えになることができます」。", "10": "そこでアマジヤはエフライムから[来{き}]て[自分{じぶん}]に[加{くわ}]わった[軍隊{ぐんたい}]を[分離{ぶんり}]して[帰{かえ}]らせたので、[彼{かれ}]らはユダに[対{たい}]して[激{はげ}]しい[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[火{ひ}]のように[怒{いか}]って[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[帰{かえ}]った。", "11": "しかしアマジヤは[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]し、その[民{たみ}]を[率{ひき}]いて[塩{しお}]の[谷{たに}]へ[行{い}]き、セイルびと一万[人{にん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。", "12": "またユダの[人々{ひとびと}]はこのほかに一万[人{にん}]をいけどり、[岩{いわ}]の[頂{いただき}]に[引{ひ}]いて[行{い}]って[岩{いわ}]の[頂{いただき}]から[彼{かれ}]らを[投{な}]げ[落{おと}]したので、[皆{みな}]こなごなに[砕{くだ}]けた。", "13": "ところがアマジヤが[自分{じぶん}]と[共{とも}]に[戦{たたか}]いに[行{い}]かせないで[帰{き}]してやった[兵卒{へいそつ}]らが、サマリヤからベテホロンまでの、ユダの[町々{まちまち}]を[襲{おそ}]って三千[人{にん}]を[殺{ころ}]し、[多{おお}]くの[物{もの}]を[奪{うば}]い[取{と}]った。", "14": "アマジヤはエドムびとを[殺{ころ}]して[帰{かえ}]った[時{とき}]、セイルびとの[神々{かみがみ}]を[携{たずさ}]えてきて、これを[安置{あんち}]して[自分{じぶん}]の[神{かみ}]とし、これを[礼拝{れいはい}]し、これにささげ[物{もの}]をなした。", "15": "それゆえ、[主{しゅ}]はアマジヤに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[預言者{よげんしゃ}]を[彼{かれ}]につかわして[言{い}]わせられた、「かの[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]は[自分{じぶん}]の[民{たみ}]をあなたの[手{て}]から[救{すく}]うことができなかったのに、あなたはどうしてそれを[求{もと}]めたのか」。", "16": "[彼{かれ}]がこう[王{おう}]に[語{かた}]ると、[王{おう}]は[彼{かれ}]に、「われわれはあなたを[王{おう}]の[顧問{こもん}]にしたのですか。やめなさい。あなたはどうして[殺{ころ}]されようとするのですか」と[言{い}]ったので、[預言者{よげんしゃ}]はやめて[言{い}]った、「あなたはこの[事{こと}]を[行{い}]って、わたしのいさめを[聞{き}]きいれないゆえ、[神{かみ}]はあなたを[滅{ほろ}]ぼそうと[定{さだ}]められたことをわたしは[知{し}]っています」。", "17": "そこでユダの[王{おう}]アマジヤは[協議{きょうぎ}]の[結果{けっか}]、[人{ひと}]をエヒウの[子{こ}]エホアハズの[子{こ}]であるイスラエルの[王{おう}]ヨアシにつかわし、「さあ、われわれは[互{たがい}]に[顔{かお}]をあわせよう」と[言{い}]わせたところ、", "18": "イスラエルの[王{おう}]ヨアシはユダの[王{おう}]アマジヤに[言{い}]い[送{おく}]った、「レバノンのいばらが、かつてレバノンの[香柏{こうはく}]に、『あなたの[娘{むすめ}]をわたしのむすこの[妻{つま}]に[与{あた}]えよ』と[言{い}]い[送{おく}]ったところが、レバノンの[野獣{やじゅう}]が[通{とお}]りかかって、そのいばらを[踏{ふ}]み[倒{たお}]した。", "19": "あなたは『[見{み}]よ、わたしはエドムを[撃{う}]ち[破{やぶ}]った』と[言{い}]って[心{こころ}]に[誇{ほこ}]り[高{たか}]ぶっている。しかしあなたは[自分{じぶん}]の[家{いえ}]にとどまっていなさい。どうしてあなたは[災{わざわい}]を[引{ひ}]き[起{おこ}]して、[自分{じぶん}]もユダも[共{とも}]に[滅{ほろ}]びようとするのか」。", "20": "しかしアマジヤは[聞{き}]きいれなかった。これは[神{かみ}]から[出{で}]たのであって、[彼{かれ}]らがエドムの[神々{かみがみ}]を[求{もと}]めたので[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]されるためである。", "21": "そこでイスラエルの[王{おう}]ヨアシは[上{のぼ}]って[来{き}]て、ユダのベテシメシでユダの[王{おう}]アマジヤと[顔{かお}]を[合{あ}]わせたが、", "22": "ユダはイスラエルに[撃{う}]ち[破{やぶ}]られ、おのおのその[天幕{てんまく}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "23": "その[時{とき}]イスラエルの[王{おう}]ヨアシはエホアハズの[子{こ}]ヨアシの[子{こ}]であるユダの[王{おう}]アマジヤをベテシメシで[捕{とら}]えて、エルサレムに[引{ひ}]いて[行{い}]き、エルサレムの[城壁{じょうへき}]をエフライム[門{もん}]から、[隅{すみ}]の[門{もん}]まで四百キュビトほどをこわし、", "24": "また[神{かみ}]の[宮{みや}]のうちで、オベデエドムが[守{まも}]っていたすべての[金銀{きんぎん}]およびもろもろの[器物{うつわもの}]ならびに[王{おう}]の[家{いえ}]の[財宝{ざいほう}]を[奪{うば}]い、また[人質{ひとじち}]をとって、サマリヤに[帰{かえ}]った。", "25": "ユダの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]アマジヤはイスラエルの[王{おう}]エホアハズの[子{こ}]ヨアシが[死{し}]んで[後{のち}]なお十五[年{ねん}][生{い}]きながらえた。", "26": "アマジヤのその[他{た}]の[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、ユダとイスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "27": "アマジヤがそむいて、[主{しゅ}]に[従{したが}]わなくなった[時{とき}]から、[人々{ひとびと}]はエルサレムにおいて[党{とう}]を[結{むす}]び、[彼{かれ}]に[敵{てき}]したので、[彼{かれ}]はラキシに[逃{に}]げて[行{い}]ったが、その[人々{ひとびと}]はラキシに[人{ひと}]をやって、[彼{かれ}]をその[所{ところ}]で[殺{ころ}]させた。", "28": "[人々{ひとびと}]はこれを[馬{うま}]に[負{お}]わせて[持{も}]ってきて、ユダの[町{まち}]でその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]にこれを[葬{ほうむ}]った。" }, "26": { "1": "そこでユダの[民{たみ}]は[皆{みな}]ウジヤをとって[王{おう}]となし、その[父{ちち}]アマジヤに[代{かわ}]らせた。[時{とき}]に十六[歳{さい}]であった。", "2": "[彼{かれ}]はエラテを[建{た}]てて、これをふたたびユダのものにした。これはかの[王{おう}]がその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]った[後{のち}]であった。", "3": "ウジヤは[王{おう}]となった[時{とき}]十六[歳{さい}]で、エルサレムで五十二[年{ねん}]の[間{あいだ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はエルサレムの[者{もの}]で[名{な}]をエコリヤといった。", "4": "ウジヤは[父{ちち}]アマジヤがしたように、すべて[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることを[行{おこな}]った。", "5": "[彼{かれ}]は[神{かみ}]を[恐{おそ}]れることを[自分{じぶん}]に[教{おし}]えたゼカリヤの[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[神{かみ}]を[求{もと}]めることに[努{つと}]めた。[彼{かれ}]が[主{しゅ}]を[求{もと}]めた[間{あいだ}]、[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[栄{さか}]えさせられた。", "6": "[彼{かれ}]は[出{で}]てペリシテびとと[戦{たたか}]い、ガテの[城壁{じょうへき}]、ヤブネの[城壁{じょうへき}]およびアシドドの[城壁{じょうへき}]をくずし、アシドドの[地{ち}]とペリシテびとのなかに[町{まち}]を[建{た}]てた。", "7": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[助{たす}]けてペリシテびとと、グルバアルに[住{す}]むアラビヤびとおよびメウニびとを[攻{せ}]め[撃{う}]たせられた。", "8": "アンモンびとはウジヤにみつぎを[納{おさ}]めた。ウジヤは[非常{ひじょう}]に[強{つよ}]くなったので、その[名{な}]はエジプトの[入口{いりぐち}]までも[広{ひろ}]まった。", "9": "ウジヤはまたエルサレムの[隅{すみ}]の[門{もん}]、[谷{たに}]の[門{もん}]および[城壁{じょうへき}]の[曲{まが}]りかどにやぐらを[建{た}]てて、これを[堅固{けんご}]にした。", "10": "[彼{かれ}]はまた[荒野{あらの}]にやぐらを[建{た}]て、また[多{おお}]くの[水{みず}]ためを[掘{ほ}]った。[彼{かれ}]は[平野{へいや}]にも[平地{へいち}]にもたくさんの[家畜{かちく}]をもっていたからである。[彼{かれ}]はまた[農事{のうじ}]を[好{この}]んだので、[山々{やまやま}]および[肥{こ}]えた[畑{はたけ}]には[農夫{のうふ}]とぶどうをつくる[者{もの}]をもっていた。", "11": "ウジヤはまたよく[戦{たたか}]う一[軍団{ぐんだん}]を[持{も}]っていた。[彼{かれ}]らは[書記{しょき}]エイエルと、つかさマアセヤによって[調{しら}]べた[数{かず}]に[従{したが}]って[組々{くみぐみ}]に[分{わか}]れ、[皆{みな}][王{おう}]の[軍{ぐん}][長{ちょう}]のひとりハナニヤの[指揮{しき}][下{した}]にあった。", "12": "その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である[大{だい}][勇士{ゆうし}]の[数{かず}]は[合{あ}]わせて二千六百[人{にん}]であった。", "13": "その[指揮{しき}][下{した}]にある[軍勢{ぐんぜい}]は三十万七千五百[人{にん}]で、[皆{みな}][大{おお}]いなる[力{ちから}]をもって[戦{たたか}]い、[王{おう}]を[助{たす}]けて[敵{てき}]に[当{あた}]った。", "14": "ウジヤはその[全{ぜん}][軍{ぐん}]のために[盾{たて}]、やり、かぶと、よろい、[弓{ゆみ}]および[石{いし}][投{な}]げの[石{いし}]を[備{そな}]えた。", "15": "[彼{かれ}]はまたエルサレムで[技術{ぎじゅつ}][者{もの}]の[考案{こうあん}]した[機械{きかい}]を[造{つく}]って、これをやぐらおよび[城壁{じょうへき}]のすみずみにすえ、これをもって[矢{や}]および[大石{おおいし}]を[射出{しゃしゅつ}]した。こうして[彼{かれ}]の[名声{めいせい}]は[遠{とお}]くまで[広{ひろ}]まった。[彼{かれ}]が[驚{おどろ}]くほど[神{かみ}]の[助{たす}]けを[得{え}]て[強{つよ}]くなったからである。", "16": "ところが[彼{かれ}]は[強{つよ}]くなるに[及{およ}]んで、その[心{こころ}]に[高{たか}]ぶり、ついに[自分{じぶん}]を[滅{ほろ}]ぼすに[至{いた}]った。すなわち[彼{かれ}]はその[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいって[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[香{こう}]をたこうとした。", "17": "その[時{とき}]、[祭司{さいし}]アザリヤは[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]である[勇士{ゆうし}]八十[人{にん}]を[率{ひき}]いて、[彼{かれ}]のあとに[従{したが}]ってはいり、", "18": "ウジヤ[王{おう}]を[引{ひ}]き[止{と}]めて[言{い}]った、「ウジヤよ、[主{しゅ}]に[香{こう}]をたくことはあなたのなすべきことではなく、ただアロンの[子孫{しそん}]で、[香{こう}]をたくために[清{きよ}]められた[祭司{さいし}]たちのすることです。すぐ[聖所{せいじょ}]から[出{で}]なさい。あなたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。あなたは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]から[栄{さか}]えを[得{え}]ることはできません」。", "19": "するとウジヤは[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[香炉{こうろ}]を[手{て}]にとって[香{こう}]をたこうとしたが、[彼{かれ}]が[祭司{さいし}]に[向{む}]かって[怒{いか}]りを[発{はっ}]している[間{あいだ}]に、らい[病{びょう}]がその[額{ひたい}]に[起{た}]った。[時{とき}]に[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[祭司{さいし}]たちの[前{まえ}]、[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]のかたわらにいた。", "20": "[祭司{さいし}]の[長{ちょう}]アザリヤおよびすべての[祭司{さいし}]たちが[彼{かれ}]を[見{み}]ると、[彼{かれ}]の[額{ひたい}]にらい[病{びょう}]が[生{しょう}]じていたので、[急{いそ}]いで[彼{かれ}]をそこから[追{お}]い[出{だ}]した。[彼{かれ}][自身{じしん}]もまた[主{しゅ}]に[撃{う}]たれたことを[知{し}]って、[急{いそ}]いで[出{で}]て[行{い}]った。", "21": "ウジヤ[王{おう}]は、[死{し}]ぬ[日{ひ}]までらい[病人{びょうにん}]であった。[彼{かれ}]はらい[病人{びょうにん}]であったので、[離{はな}]れ[殿{どの}]に[住{す}]んだ。[主{しゅ}]の[宮{みや}]から[断{た}]たれたからである。その[子{こ}]ヨタムが[王{おう}]の[家{いえ}]をつかさどり、[国{くに}]の[民{たみ}]を[治{おさ}]めた。", "22": "ウジヤのその[他{た}]の[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]は、アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤがこれを[書{か}]きしるした。", "23": "ウジヤは[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、[人々{ひとびと}]は「[彼{かれ}]はらい[病人{びょうにん}]である」と[言{い}]って、[王{おう}]たちの[墓{はか}]に[連{つら}]なる[墓地{ぼち}]に、その[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]った。その[子{こ}]ヨタムが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "27": { "1": "ヨタムは[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、十六[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はザドクの[娘{むすめ}]で[名{な}]をエルシャといった。", "2": "ヨタムはその[父{ちち}]ウジヤがしたように[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることをした。しかし[主{しゅ}]の[宮{みや}]には、はいらなかった。[民{たみ}]はなお[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "3": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[上{うえ}]の[門{もん}]を[建{た}]て、オペルの[石{いし}]がきを[多{おお}]く[築{きず}]き[増{ま}]し、", "4": "またユダの[山地{さんち}]に[数個{すうこ}]の[町{まち}]を[建{た}]て、[林{はやし}]の[間{あいだ}]に[城{しろ}]とやぐらを[築{きず}]いた。", "5": "[彼{かれ}]はアンモンびとの[王{おう}]と[戦{たたか}]ってこれに[勝{か}]った。その[年{ねん}]アンモンの[人々{ひとびと}]は[銀{ぎん}]百タラント、[小麦{こむぎ}]一万コル、[大麦{おおむぎ}]一万コルを[彼{かれ}]に[贈{おく}]った。アンモンの[人々{ひとびと}]は[第{だい}]二[年{ねん}]にも[第{だい}]三[年{ねん}]にも[同{おな}]じように[彼{かれ}]に[納{おさ}]めた。", "6": "ヨタムはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にその[行{おこな}]いを[堅{かた}]くしたので[力{ちから}]ある[者{もの}]となった。", "7": "ヨタムのその[他{た}]の[行為{こうい}]、そのすべての[戦{たたか}]いおよびその[行{おこな}]いなどは、イスラエルとユダの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。", "8": "[彼{かれ}]は[王{おう}]となった[時{とき}]、二十五[歳{さい}]で、十六[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "9": "ヨタムはその[先祖{せんぞ}]と[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、ダビデの[町{まち}]に[葬{ほうむ}]られ、その[子{こ}]アハズが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "28": { "1": "アハズは[王{おう}]となった[時{とき}]二十[歳{さい}]で、十六[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めたが、その[父{ちち}]ダビデとは[違{ちが}]って、[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることを[行{おこな}]わず、", "2": "イスラエルの[王{おう}]たちの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、またもろもろのバアルのために[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[造{つく}]り、", "3": "ベンヒンノムの[谷{たに}]で[香{こう}]をたき、その[子{こ}]らを[火{ひ}]に[焼{や}]いて[供{そな}]え[物{もの}]とするなど、[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[異邦人{いほうじん}]の[憎{にく}]むべき[行{おこな}]いにならい、", "4": "また[高{たか}]き[所{ところ}]の[上{うえ}]、[丘{おか}]の[上{うえ}]、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[香{こう}]をたいた。", "5": "それゆえ、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]をスリヤの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]されたので、スリヤびとは[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]り、その[民{たみ}]を[多{おお}]く[捕虜{ほりょ}]として、ダマスコに[引{ひ}]いて[行{い}]った。[彼{かれ}]はまたイスラエルの[王{おう}]の[手{て}]にも[渡{わた}]されたので、イスラエルの[王{おう}]も[彼{かれ}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]って[大{おお}]いに[殺{ころ}]した。", "6": "すなわちレマリヤの[子{こ}]ペカはユダで一[日{にち}]のうちに十二万[人{にん}]を[殺{ころ}]した。[皆{みな}][勇士{ゆうし}]であった。これは[彼{かれ}]らがその[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てたためである。", "7": "その[時{とき}]、エフライムの[勇士{ゆうし}]ジクリという[者{もの}]が[王{おう}]の[子{こ}]マアセヤ、[宮内{くない}][大臣{だいじん}]アズリカムおよび[王{おう}]に[次{つ}]ぐ[人{ひと}]エルカナを[殺{ころ}]した。", "8": "イスラエルの[人々{ひとびと}]はついにその[兄弟{きょうだい}]のうちから[婦人{ふじん}]ならびに[男子{だんし}]、[女子{じょし}]など二十万[人{にん}]を[捕虜{ほりょ}]にし、また[多{おお}]くのぶんどり[物{もの}]をとり、そのぶんどり[物{もの}]をサマリヤに[持{も}]って[行{い}]った。", "9": "その[時{とき}]そこに[名{な}]をオデデという[主{しゅ}]の[預言者{よげんしゃ}]があって、サマリヤに[帰{かえ}]って[来{き}]た[軍勢{ぐんぜい}]の[前{まえ}]に[進{すす}]み[出{で}]て[言{い}]った、「[見{み}]よ、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はユダを[怒{いか}]って、これをあなたがたの[手{て}]に[渡{わた}]されたが、あなたがたは[天{てん}]に[達{たっ}]するほどの[怒{いか}]りをもってこれを[殺{ころ}]した。", "10": "そればかりでなく、あなたがたは[今{いま}]、ユダとエルサレムの[人々{ひとびと}]を[従{したが}]わせて、[自分{じぶん}]の[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]にしようと[思{おも}]っている。しかしあなたがた[自身{じしん}]もまた、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]しているではないか。", "11": "いまわたしに[聞{き}]き、あなたがたがその[兄弟{きょうだい}]のうちから[捕{とら}]えて[来{き}]た[捕虜{ほりょ}]を[放{はな}]ち[帰{かえ}]らせなさい。[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがあなたがたの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んでいるからです」。", "12": "そこでエフライムびとのおもなる[人々{ひとびと}]、すなわちヨハナンの[子{こ}]アザリヤ、メシレモテの[子{こ}]ベレキヤ、シャルムの[子{こ}]ヒゼキヤ、ハデライの[子{こ}]アマサらもまた、[戦争{せんそう}]から[帰{かえ}]った[者{もの}]どもに[向{む}]かって[立{た}]ちあがり、", "13": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[捕虜{ほりょ}]をここに[引{ひ}]き[入{い}]れてはならない。あなたがたはわたしどもに[主{しゅ}]に[対{たい}]するとがを[得{え}]させて、さらにわれわれの[罪{つみ}]とがを[増{ま}]し[加{くわ}]えようとしている。われわれのとがは[大{おお}]きく、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがイスラエルの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んでいるからです」。", "14": "そこで[兵卒{へいそつ}]どもがその[捕虜{ほりょ}]とぶんどり[物{もの}]をつかさたちと[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[捨{す}]てておいたので、", "15": "[前{まえ}]に[名{な}]をあげた[人々{ひとびと}]が[立{た}]って[捕虜{ほりょ}]を[受{う}]け[取{と}]り、ぶんどり[物{もの}]のうちから[衣服{いふく}]をとって、[裸{はだか}]の[者{もの}]に[着{き}]せ、また、くつをはかせ、[食{く}]い[飲{の}]みさせ、[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぎなどし、その[弱{よわ}]い[者{もの}]を[皆{みな}]ろばに[乗{の}]せ、こうして[彼{かれ}]らをしゅろの[町{まち}]エリコに[連{つ}]れて[行{い}]って、その[兄弟{きょうだい}]たちに[渡{わた}]し、そしてサマリヤに[帰{かえ}]って[来{き}]た。", "16": "その[時{とき}]アハズ[王{おう}]は[人{ひと}]をアッスリヤの[王{おう}]につかわして[助{たす}]けを[求{もと}]めさせた。", "17": "エドムびとが[再{ふたた}]び[侵入{しんにゅう}]してユダを[撃{う}]ち、[民{たみ}]を[捕{とら}]え[去{さ}]ったからである。", "18": "ペリシテびともまた[平野{へいや}]の[町々{まちまち}]およびユダのネゲブの[町々{まちまち}]を[侵{おか}]して、ベテシメシ、アヤロン、ゲデロテおよびソコとその[村里{むらざと}]、テムナとその[村里{むらざと}]、ギムゾとその[村里{むらざと}]を[取{と}]って、そこに[住{す}]んだ。", "19": "これはイスラエルの[王{おう}]アハズのゆえに、[主{しゅ}]がユダを[低{ひく}]くされたのであって、[彼{かれ}]がユダのうちにみだらなことを[行{おこな}]い、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[大{おお}]いに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからである。", "20": "アッスリヤの[王{おう}]テルガデ・ピルネセルは[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[来{き}]たが、[彼{かれ}]に[力{ちから}]を[添{そ}]えないで、かえって[彼{かれ}]を[悩{なや}]ました。", "21": "アハズは[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[家{いえ}]、およびつかさたちの[家{いえ}]の[物{もの}]を[取{と}]ってアッスリヤの[王{おう}]に[与{あた}]えたが、それはアハズの[助{たす}]けにはならなかった。", "22": "このアハズ[王{おう}]はその[悩{なや}]みの[時{とき}]にあたって、ますます[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。", "23": "すなわち、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[撃{う}]ったダマスコの[神々{かみがみ}]に、[犠牲{ぎせい}]をささげて[言{い}]った、「スリヤの[王{おう}]たちの[神々{かみがみ}]はその[王{おう}]たちを[助{たす}]けるから、わたしもそれに[犠牲{ぎせい}]をささげよう。そうすれば[彼{かれ}]らはわたしを[助{たす}]けるであろう」と。しかし、[彼{かれ}]らはかえってアハズとイスラエル[全国{ぜんこく}]とを[倒{たお}]す[者{もの}]となった。", "24": "アハズは[神{かみ}]の[宮{みや}]の[器物{うつわもの}]を[集{あつ}]めて、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[器物{うつわもの}]を[切{き}]り[破{やぶ}]り、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[戸{と}]を[閉{と}]じ、エルサレムのすべてのすみずみに[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]り、", "25": "ユダのすべての[町々{まちまち}]に[高{たか}]き[所{ところ}]を[造{つく}]って、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたきなどして、[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]した。", "26": "アハズのその[他{た}]の[始終{しじゅう}]の[行為{こうい}]およびそのすべての[行動{こうどう}]は、ユダとイスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。", "27": "アハズはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、エルサレムの[町{まち}]にこれを[葬{ほうむ}]った。しかし、イスラエルの[王{おう}]たちの[墓{はか}]には[持{も}]って[行{い}]かなかった。その[子{こ}]ヒゼキヤが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "29": { "1": "ヒゼキヤは[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、二十九[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。その[母{はは}]はアビヤと[言{い}]って、ゼカリヤの[娘{むすめ}]である。", "2": "ヒゼキヤは[父{ちち}]ダビデがすべてなしたように[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることをした。", "3": "[彼{かれ}]はその[治世{ちせい}]の[第{だい}]一[年{ねん}]の一[月{がつ}]に[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[戸{と}]を[開{ひら}]き、かつこれを[繕{つくろ}]った。", "4": "[彼{かれ}]は[祭司{さいし}]とレビびとを[連{つ}]れていって、[東{ひがし}]の[広場{ひろば}]に[集{あつ}]め、", "5": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「レビびとよ、[聞{き}]きなさい。あなたがたは[今{いま}]、[身{み}]を[清{きよ}]めて、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[清{きよ}]め、[聖所{せいじょ}]から[汚{けが}]れを[除{のぞ}]き[去{さ}]りなさい。", "6": "われわれの[先祖{せんぞ}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[悪{あく}]と[見{み}]られることを[行{い}]って、[主{しゅ}]を[捨{す}]て、[主{しゅ}]のすまいに[顔{かお}]をそむけ、うしろを[向{む}]けた。", "7": "また[廊{ろう}]の[戸{と}]を[閉{と}]じ、ともしびを[消{け}]し、[聖所{せいじょ}]でイスラエルの[神{かみ}]に[香{こう}]をたかず、[燔祭{はんさい}]をささげなかった。", "8": "それゆえ、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはユダとエルサレムに[臨{のぞ}]み、あなたがたが[目{め}]に[見{み}]るように、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れと[驚{おどろ}]きと[物笑{ものわら}]いにされた。", "9": "[見{み}]よ、われわれの[父{ちち}]たちはつるぎにたおれ、われわれのむすこたち、むすめたち、[妻{つま}]たちはこれがために[捕虜{ほりょ}]となった。", "10": "[今{いま}]わたしは、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ[志{こころざし}]をもっている。そうすればその[激{はげ}]しい[怒{いか}]りは、われわれを[離{はな}]れるであろう。", "11": "わが[子{こ}]らよ、[今{いま}]は[怠{おこた}]ってはならない。[主{しゅ}]はあなたがたを[選{えら}]んで、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]えさせ、ご[自分{じぶん}]に[仕{つか}]える[者{もの}]となし、また[香{こう}]をたく[者{もの}]とされたからである」。", "12": "そこでレビびとは[立{た}]ち[上{あ}]がった。すなわちコハテびとの[子孫{しそん}]のうちでは、アマサイの[子{こ}]マハテおよびアザリヤの[子{こ}]ヨエル。メラリの[子孫{しそん}]では、アブデの[子{こ}]キシおよびエハレレルの[子{こ}]アザリヤ。ゲルションびとのうちでは、ジンマの[子{こ}]ヨアおよびヨアの[子{こ}]エデン。", "13": "エリザパンの[子孫{しそん}]のうちでは、シムリとエイエル。アサフの[子孫{しそん}]のうちでは、ゼカリヤとマッタニヤ。", "14": "ヘマンの[子孫{しそん}]のうちでは、エヒエルとシメイ。エドトンの[子孫{しそん}]のうちでは、シマヤとウジエルである。", "15": "[彼{かれ}]らはその[兄弟{きょうだい}]たちを[集{あつ}]めて[身{み}]を[清{きよ}]め、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]による[王{おう}]の[命令{めいれい}]に[従{したが}]って、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[清{きよ}]めるためにはいって[来{き}]た。", "16": "[祭司{さいし}]たちが[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[奥{おく}]にはいってこれを[清{きよ}]め、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあった[汚{けが}]れた[物{もの}]をことごとく[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[運{はこ}]び[出{だ}]すと、レビびとはそれを[受{う}]けて[外{そと}]に[出{だ}]し、キデロン[川{かわ}]に[持{も}]って[行{い}]った。", "17": "[彼{かれ}]らは[正月{しょうがつ}]の[元日{がんじつ}]に[清{きよ}]めることを[始{はじ}]めて、その[月{つき}]の八[日{か}]に[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[廊{ろう}]に[達{たっ}]した。それから[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[清{きよ}]めるのに八[日{か}]を[費{ついや}]し、[正月{しょうがつ}]の十六[日{にち}]にこれを[終{おわ}]った。", "18": "そこで[彼{かれ}]らはヒゼキヤ[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って[言{い}]った、「われわれは[主{しゅ}]の[宮{みや}]をことごとく[清{きよ}]め、また[燔祭{はんさい}]の[壇{だん}]とそのすべての[器物{うつわもの}]、および[供{そな}]えのパンの[机{つくえ}]とそのすべての[器物{うつわもの}]とを[清{きよ}]めました。", "19": "またアハズ[王{おう}]がその[治世{ちせい}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[捨{す}]てたすべての[器物{うつわもの}]をも[整{ととの}]えて[清{きよ}]めました。それらは[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]にあります」。", "20": "そこでヒゼキヤ[王{おう}]は[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きいで、[町{まち}]のつかさたちを[集{あつ}]めて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]って[行{い}]き、", "21": "[雄牛{おうし}]七[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]七[頭{とう}]、[小羊{こひつじ}]七[頭{とう}]、[雄{お}]やぎ七[頭{とう}]を[引{ひ}]いてこさせ、[国{くに}]と[聖所{せいじょ}]とユダのためにこれを[罪祭{ざいさい}]とし、アロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちに[命{めい}]じてこれを[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげさせた。", "22": "すなわち、[雄牛{おうし}]をほふると、[祭司{さいし}]たちはその[血{ち}]を[受{う}]けて[祭壇{さいだん}]にふりかけ、また[雄羊{おひつじ}]をほふると、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]にふりかけ、また[小羊{こひつじ}]をほふると、その[血{ち}]を[祭壇{さいだん}]にふりかけた。", "23": "そして[罪祭{ざいさい}]の[雄{お}]やぎを[王{おう}]と[会衆{かいしゅう}]の[前{まえ}]に[引{ひ}]いて[来{き}]たので、[彼{かれ}]らはその[上{うえ}]に[手{て}]を[置{お}]いた。", "24": "そして[祭司{さいし}]たちはこれをほふり、その[血{ち}]を[罪祭{ざいさい}]として[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげてイスラエル[全国{ぜんこく}]のためにあがないをした。これは[王{おう}]がイスラエル[全国{ぜんこく}]のために[燔祭{はんさい}]および[罪祭{ざいさい}]をささげることを[命{めい}]じたためである。", "25": "[王{おう}]はまたレビびとを[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[置{お}]き、ダビデおよび[王{おう}]の[先見者{せんけんしゃ}]ガドと[預言者{よげんしゃ}]ナタンの[命令{めいれい}]に[従{したが}]って、これにシンバル、[立琴{たてごと}]および[琴{こと}]をとらせた。これは[主{しゅ}]がその[預言者{よげんしゃ}]によって[命{めい}]じられたところである。", "26": "こうしてレビびとはダビデの[楽器{がっき}]をとり、[祭司{さいし}]はラッパをとって[立{た}]った。", "27": "そこでヒゼキヤは[燔祭{はんさい}]を[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげることを[命{めい}]じた。[燔祭{はんさい}]をささげ[始{はじ}]めた[時{とき}]、[主{しゅ}]の[歌{うた}]をうたい、ラッパを[吹{ふ}]き、イスラエルの[王{おう}]ダビデの[楽器{がっき}]をならし[始{はじ}]めた。", "28": "そして[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][礼拝{れいはい}]し、[歌{うた}]うたう[者{もの}]は[歌{うた}]をうたい、ラッパ[手{て}]はラッパを[吹{ふ}]き[鳴{な}]らし、[燔祭{はんさい}]が[終{おわ}]るまですべてこのようであったが、", "29": "ささげる[事{こと}]が[終{おわ}]ると、[王{おう}]および[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた[者{もの}]はみな[身{み}]をかがめて[礼拝{れいはい}]した。", "30": "またヒゼキヤ[王{おう}]およびつかさたちはレビびとに[命{めい}]じて、ダビデと[先見者{せんけんしゃ}]アサフの[言葉{ことば}]をもって[主{しゅ}]をさんびさせた。[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]んでさんびし、[頭{とう}]をさげて[礼拝{れいはい}]した。", "31": "その[時{とき}]、ヒゼキヤは[言{い}]った、「あなたがたはすでに[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるために[身{み}]を[清{きよ}]めたのであるから、[進{すす}]みよって、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[犠牲{ぎせい}]と[感謝{かんしゃ}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]なさい」と。そこで[会衆{かいしゅう}]は[犠牲{ぎせい}]と[感謝{かんしゃ}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]た。また[志{こころざし}]ある[者{もの}]は[皆{みな}][燔祭{はんさい}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]た。", "32": "[会衆{かいしゅう}]の[携{たずさ}]えて[来{き}]た[燔祭{はんさい}]の[数{かず}]は[雄牛{おうし}]七十[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]百[頭{とう}]、[小羊{こひつじ}]二百[頭{とう}]、これらは[皆{みな}][主{しゅ}]に[燔祭{はんさい}]としてささげるものであった。", "33": "また[奉納物{ほうのうぶつ}]は[牛{うし}]六百[頭{とう}]、[小羊{こひつじ}]三千[頭{とう}]であった。", "34": "ところが[祭司{さいし}]が[少{すく}]なくてその[燔祭{はんさい}]の[物{もの}]の[皮{かわ}]を、はぎつくすことができなかったので、その[兄弟{きょうだい}]であるレビびとがこれを[助{たす}]けて、そのわざをなし[終{お}]え、その[間{かん}]に[他{た}]の[祭司{さいし}]たちは[身{み}]を[清{きよ}]めた。これはレビびとが[祭司{さいし}]たちよりも、[身{み}]を[清{きよ}]めることに、きちょうめんであったからである。", "35": "このほかおびただしい[燔祭{はんさい}]があり、また、[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[脂肪{しぼう}]および[燔祭{はんさい}]の[灌祭{かんさい}]もあった。こうして、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[勤{つと}]めは[回復{かいふく}]された。", "36": "この[事{こと}]は、にわかになされたけれども、[神{かみ}]がこのように[民{たみ}]のために[備{そな}]えをされたので、ヒゼキヤおよびすべての[民{たみ}]は[喜{よろこ}]んだ。" }, "30": { "1": "ヒゼキヤはイスラエルとユダにあまねく[人{ひと}]をつかわし、また[手紙{てがみ}]をエフライムとマナセに[書{か}]き[送{おく}]り、エルサレムにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[来{き}]て、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]うように[勧{すす}]めた。", "2": "[王{おう}]はすでにつかさたちおよびエルサレムにおる[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]に[計{はか}]って、二[月{がつ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]うことを[定{さだ}]めた。", "3": "――これは[身{み}]を[清{きよ}]めた[祭司{さいし}]の[数{かず}]が[足{た}]らず、[民{たみ}]もまた、エルサレムに[集{あつ}]まらなかったので、[正月{しょうがつ}]にこれを[行{おこな}]うことができなかったからである――", "4": "この[事{こと}]が、[王{おう}]にも[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]にも[良{よ}]かったので、", "5": "この[事{こと}]を[定{さだ}]めて、ベエルシバからダンまでイスラエルにあまねくふれ[示{しめ}]し、エルサレムに[来{き}]て、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]うことを[勧{すす}]めた。これはしるされているように、これを[行{おこな}]う[者{もの}]が[多{おお}]くなかったゆえである。", "6": "そこで[飛脚{ひきゃく}]たちは、[王{おう}]とそのつかさたちから[受{う}]けた[手紙{てがみ}]をもって、イスラエルとユダをあまねく[行{い}]き[巡{めぐ}]り、[王{おう}]の[命{いのち}]を[伝{つた}]えて[言{い}]った、「イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、あなたがたはアブラハム、イサク、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]りなさい。そうすれば[主{しゅ}]は、アッスリヤの[王{おう}]たちの[手{て}]からのがれた[残{のこ}]りのあなたがたに、[帰{かえ}]られるでしょう。", "7": "あなたがたの[父{ちち}]たちおよび[兄弟{きょうだい}]たちのようになってはならない。[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、あなたがたの[見{み}]るように[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]びに[渡{わた}]されたのです。", "8": "あなたがたの[父{ちち}]たちのように[強情{ごうじょう}]にならないで、[主{しゅ}]に[帰服{きふく}]し、[主{しゅ}]がとこしえに[聖別{せいべつ}]された[聖所{せいじょ}]に[入{い}]り、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えなさい。そうすれば、その[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがあなたがたを[離{はな}]れるでしょう。", "9": "もしあなたがたが[主{しゅ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]るならば、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]および[子供{こども}]は、これを[捕{とら}]えていった[者{もの}]の[前{まえ}]にあわれみを[得{え}]て、この[国{くに}]に[帰{かえ}]ることができるでしょう。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みあり、あわれみある[方{かた}]であられるゆえ、あなたがたが[彼{かれ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]るならば、[顔{かお}]をあなたがたにそむけられることはありません」。", "10": "このように[飛脚{ひきゃく}]たちは、エフライムとマナセの[国{くに}]にはいって、[町{まち}]から[町{まち}]に[行{い}]き[巡{めぐ}]り、ついに、ゼブルンまで[行{い}]ったが、[人々{ひとびと}]はこれをあざけり[笑{わら}]った。", "11": "ただしアセル、マナセ、ゼブルンのうちには[身{み}]を[低{ひく}]くして、エルサレムにきた[人々{ひとびと}]もあった。", "12": "またユダにおいては[神{かみ}]の[手{て}]が[人々{ひとびと}]に一つ[心{こころ}]を[与{あた}]えて、[王{おう}]とつかさたちが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]によって[命{めい}]じたことを[行{おこな}]わせた。", "13": "こうして二[月{がつ}]になって、[多{おお}]くの[民{たみ}]は、[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[行{おこな}]うためエルサレムに[集{あつ}]まったが、[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[会衆{かいしゅう}]であった。", "14": "[彼{かれ}]らは[立{た}]ってエルサレムにあるもろもろの[祭壇{さいだん}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、またすべての[香{こう}]をたく[祭壇{さいだん}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いてキデロン[川{かわ}]に[投{な}]げすて、", "15": "二[月{がつ}]の十四[日{か}]に[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふった。そこで[祭司{さいし}]たちおよびレビびとはみずから[恥{は}]じ、[身{み}]を[清{きよ}]めて[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[燔祭{はんさい}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]た。", "16": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセの[律法{りっぽう}]に[従{したが}]い、いつものようにその[所{ところ}]に[立{た}]ち、[祭司{さいし}]たちは、レビびとの[手{て}]から[血{ち}]を[受{う}]けて[注{そそ}]いだ。", "17": "[時{とき}]に、[会衆{かいしゅう}]のうちにまだ[身{み}]を[清{きよ}]めていない[者{もの}]が[多{おお}]かったので、レビびとはその[清{きよ}]くないすべての[人々{ひとびと}]に[代{かわ}]って[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふり、[主{しゅ}]に[清{きよ}]めてささげた。", "18": "[多{おお}]くの[民{たみ}]すなわちエフライム、マナセ、イッサカル、ゼブルンからきた[多{おお}]くの[者{もの}]はまだ[身{み}]を[清{きよ}]めていないのに、[書{か}]きしるされたとおりにしないで[過越{すぎこし}]の[物{もの}]を[食{た}]べた。それでヒゼキヤは、[彼{かれ}]らのために[祈{いの}]って[言{い}]った、「[恵{めぐ}]みふかき[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らをゆるしてください。", "19": "[彼{かれ}]らは[聖所{せいじょ}]の[清{きよ}]めの[規定{きてい}]どおりにしなかったけれども、その[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けて[神{かみ}]を[求{もと}]め、その[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めたのです」。", "20": "[主{しゅ}]はヒゼキヤに[聞{き}]いて、[民{たみ}]をいやされた。", "21": "そこでエルサレムに[来{き}]ていたイスラエルの[人々{ひとびと}]は[大{おお}]いなる[喜{よろこ}]びをいだいて、[七日{なぬか}]のあいだ[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。またレビびとと[祭司{さいし}]たちは[日々{ひび}]に[主{しゅ}]をさんびし、[力{ちから}]をつくして[主{しゅ}]をたたえた。", "22": "そしてヒゼキヤは[主{しゅ}]の[勤{つと}]めによく[通{つう}]じているすべてのレビびとを[深{ふか}]くねぎらった。こうして[人々{ひとびと}]は[酬恩祭{しゅうおんさい}]の[犠牲{ぎせい}]をささげ、その[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]して、[七日{なぬか}]のあいだ[祭{まつり}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[食{た}]べた。", "23": "なお[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]は[相{あい}]はかって、さらに[七日{なぬか}]のあいだ[祭{まつり}]を[守{まも}]ることを[定{さだ}]め、[喜{よろこ}]びをもってまた[七日{なぬか}]のあいだ[守{まも}]った。", "24": "[時{とき}]にユダの[王{おう}]ヒゼキヤは[雄牛{おうし}]一千[頭{とう}]、[羊{ひつじ}]七千[頭{とう}]を[会衆{かいしゅう}]に[贈{おく}]り、また、つかさたちは[雄牛{おうし}]一千[頭{とう}]、[羊{ひつじ}][一{いち}][万{まん}][頭{とう}]を[会衆{かいしゅう}]に[贈{おく}]った。[祭司{さいし}]もまた[多{おお}]く[身{み}]を[清{きよ}]めた。", "25": "ユダの[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]および[祭司{さいし}]、レビびと、ならびにイスラエルからきた[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]、およびイスラエルの[地{ち}]からきた[他国{たこく}][人{じん}]と、ユダに[住{す}]む[他国{たこく}][人{じん}]は[皆{みな}][喜{よろこ}]んだ。", "26": "このようにエルサレムに[大{おお}]いなる[喜{よろこ}]びがあった。イスラエルの[王{おう}]ダビデの[子{こ}]ソロモンの[時{とき}]からこのかた、このような[事{こと}]はエルサレムになかった。", "27": "このとき[祭司{さいし}]たちとレビびとは[立{た}]って、[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]したが、その[声{こえ}]は[聞{き}]かれ、その[祈{いのり}]は[主{しゅ}]の[聖{せい}]なるすみかである[天{てん}]に[達{たっ}]した。" }, "31": { "1": "この[事{こと}]がすべて[終{おわ}]った[時{とき}]、そこにいたイスラエルびとは[皆{みな}]、ユダの[町々{まちまち}]に[出{で}]て[行{い}]って、[石柱{せきちゅう}]を[砕{くだ}]き、アシラ[像{ぞう}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、ユダとベニヤミンの[全{ぜん}][地{ち}]、およびエフライムとマナセにある[高{たか}]き[所{ところ}]と[祭壇{さいだん}]とを[取{と}]りこわし、ついにこれをことごとく[破壊{はかい}]した。そしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はおのおのその[町々{まちまち}]、その[所領{しょりょう}]に[帰{かえ}]った。", "2": "ヒゼキヤは[祭司{さいし}]およびレビびとの[班{はん}]を[定{さだ}]め、[班{はん}]ごとにおのおのその[勤{つと}]めに[従{したが}]って、[祭司{さいし}]とレビびとに[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげさせ、[主{しゅ}]の営の[門{もん}]で[勤{つと}]めをし、[感謝{かんしゃ}]をし、さんびをさせた。", "3": "また[燔祭{はんさい}]のために[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]のうちから[王{おう}]の[分{ぶん}]を[出{だ}]した。すなわち[朝夕{あさゆう}]の[燔祭{はんさい}]および[安息日{あんそくにち}]、[新月{しんげつ}]、[定{さだ}]めの[祭{まつり}]などの[燔祭{はんさい}]のために[出{だ}]して、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]にしるされているとおりにした。", "4": "またエルサレムに[住{す}]む[民{たみ}]に、[祭司{さいし}]とレビびとにその[分{ぶん}]を[与{あた}]えることを[命{めい}]じた。これは[彼{かれ}]らをして[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]に[身{み}]をゆだねさせるためである。", "5": "その[命令{めいれい}]が[伝{つた}]わるやいなや、イスラエルの[人々{ひとびと}]は[穀物{こくもつ}]、[酒{さけ}]、[油{あぶら}]、[蜜{みつ}]ならびに[畑{はたけ}]のもろもろの[産物{さんぶつ}]の[初物{はつもの}]を[多{おお}]くささげ、またすべての[物{もの}]の十[分{ぶん}]の一をおびただしく[携{たずさ}]えて[来{き}]た。", "6": "ユダの[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいたイスラエルとユダの[人々{ひとびと}]もまた[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]の十[分{ぶん}]の一ならびにその[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげられた[奉納物{ほうのうぶつ}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]て、これを[積{つ}]み[重{かさ}]ねた。", "7": "三[月{がつ}]にこれを[積{つ}]み[重{かさ}]ねることを[始{はじ}]め、七[月{がつ}]にこれを[終{おわ}]った。", "8": "ヒゼキヤおよびつかさたちは[来{き}]て、その[積{つ}]み[重{かさ}]ねた[物{もの}]を[見{み}]、[主{しゅ}]とその[民{たみ}]イスラエルを[祝福{しゅくふく}]した。", "9": "そしてヒゼキヤがその[積{つ}]み[重{かさ}]ねた[物{もの}]について[祭司{さいし}]およびレビびとに[問{と}]い[尋{たず}]ねた[時{とき}]、", "10": "ザドクの[家{いえ}]から[出{で}]た[祭司{さいし}]の[長{ちょう}]アザリヤは[彼{かれ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[民{たみ}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[来{く}]ることを[始{はじ}]めてからこのかた、われわれは[飽{あ}]きるほど[食{た}]べたが、たくさん[残{のこ}]りました。[主{しゅ}]がその[民{たみ}]を[恵{めぐ}]まれたからです。それでわれわれは、このように[多{おお}]くの[残{のこ}]った[物{もの}]をもっているのです」。", "11": "そこでヒゼキヤは[主{しゅ}]の[宮{みや}]のうちに[室{しつ}]を[設{もう}]けることを[命{めい}]じたので、[彼{かれ}]らはこれを[設{もう}]け、", "12": "その[供{そな}]え[物{もの}]の十[分{ぶん}]の一および[奉納物{ほうのうぶつ}]を[忠実{ちゅうじつ}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れた。これをつかさどる[者{もの}]のかしらはレビびとコナニヤで、その[兄弟{きょうだい}]シメイは[彼{かれ}]に[次{つ}]ぐ[者{もの}]となり、", "13": "エヒエル、アザジヤ、ナハテ、アサヘル、エレモテ、ヨザバデ、エリエル、イスマキヤ、マハテ、ベナヤらは、ヒゼキヤ[王{おう}]および[神{かみ}]の[宮{みや}]のつかさアザリヤの[任命{にんめい}]によって、コナニヤおよびその[兄弟{きょうだい}]シメイを[助{たす}]けて、その[監督{かんとく}][者{しゃ}]となった。", "14": "[東{ひがし}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]レビびとイムナの[子{こ}]コレは、[神{かみ}]にささげる[自発{じはつ}]のささげ[物{もの}]をつかさどり、[主{しゅ}]の[供{そな}]え[物{もの}]および[最{もっと}]も[聖{せい}]なる[物{もの}]を[分配{ぶんぱい}]した。", "15": "[彼{かれ}]を[助{たす}]ける[者{もの}]はエデン、ミニヤミン、エシュア、シマヤ、アマリヤおよびシカニヤで、[皆{みな}][祭司{さいし}]の[町々{まちまち}]でその[兄弟{きょうだい}]たちに、[班{はん}]によって、[老若{ろうにゃく}]ひとしく[忠実{ちゅうじつ}]に[分配{ぶんぱい}]した。", "16": "ただしすべて[登録{とうろく}]された三[歳{さい}][以上{いじょう}]の[男子{だんし}]で[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[入{い}]り、その[班{はん}]に[従{したが}]って[日々{ひび}]の[職分{しょくぶん}]をつくし、その[受持{うけもち}]の[勤{つと}]めをなす[者{もの}]は[除{のぞ}]かれた。", "17": "[祭司{さいし}]の[登録{とうろく}]はその[氏族{しぞく}]によってなされ、二十[歳{さい}][以上{いじょう}]のレビびとの[登録{とうろく}]はその[班{はん}]により、その[受持{うけもち}]にしたがってなされた。", "18": "また[祭司{さいし}]はその[幼{おさ}]な[子{こ}]、その[妻{つま}]、そのむすこ、その[娘{むすめ}]、[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]と[共{とも}]に[登録{とうろく}]した。[彼{かれ}]らは[忠実{ちゅうじつ}]に[身{み}]を[聖{せい}]なる[事{こと}]にささげたからである。", "19": "また[町々{まちまち}]の[放牧{ほうぼく}][地{ち}]におるアロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちのためには、[町{まち}]ごとに[人{ひと}]を[名{な}]ざし[選{えら}]んで、[祭司{さいし}]のうちのすべての[男{おとこ}]およびレビびとのうちの[登録{とうろく}]されたすべての[者{もの}]に、その[分{ぶん}]を[与{あた}]えさせた。", "20": "ヒゼキヤはユダ[全国{ぜんこく}]にこのようにし、[良{よ}]い[事{こと}]、[正{ただ}]しい[事{こと}]、[忠実{ちゅうじつ}]な[事{こと}]をその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[行{い}]った。", "21": "[彼{かれ}]がその[神{かみ}]を[求{もと}]めるために[神{かみ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]につき、[律法{りっぽう}]につき、[戒{いまし}]めについて[始{はじ}]めたわざは、ことごとく[心{こころ}]をつくして[行{おこな}]い、これをなし[遂{と}]げた。" }, "32": { "1": "ヒゼキヤがこれらの[事{こと}]を[忠実{ちゅうじつ}]に[行{い}]った[後{のち}]、アッスリヤの[王{おう}]セナケリブが[来{き}]てユダに[侵入{しんにゅう}]し、[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]に[向{む}]かって[陣{じん}]を[張{は}]り、これを[攻{せ}]め[取{と}]ろうとした。", "2": "ヒゼキヤはセナケリブが[来{き}]て、エルサレムを[攻{せ}]めようとするのを[見{み}]たので、", "3": "そのつかさたちおよび[勇士{ゆうし}]たちと[相談{そうだん}]して、[町{まち}]の[外{そと}]にある[泉{いずみ}]の[水{みず}]を、ふさごうとした。[彼{かれ}]らはこれを[助{たす}]けた。", "4": "[多{おお}]くの[民{たみ}]は[集{あつ}]まって、すべての[泉{いずみ}]および[国{くに}]の[中{なか}]を[流{なが}]れる[谷川{たにがわ}]をふさいで[言{い}]った、「アッスリヤの[王{おう}]たちがきて、[多{おお}]くの[水{みず}]を[得{え}]られるようなことをしておいていいだろうか」。", "5": "ヒゼキヤはまた[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]して、[破{やぶ}]れた[城壁{じょうへき}]をことごとく[築{きず}]き[直{なお}]して、その[上{うえ}]にやぐらを[建{た}]て、その[外{そと}]にまた[城壁{じょうへき}]を[巡{めぐ}]らし、ダビデの[町{まち}]のミロを[堅固{けんご}]にし、[武器{ぶき}]および[盾{たて}]を[多{おお}]く[造{つく}]り、", "6": "[軍{ぐん}][長{ちょう}]を[民{たみ}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、[町{まち}]の[門{もん}]の[広場{ひろば}]に[民{たみ}]を[集{あつ}]めて、これを[励{はげ}]まして[言{い}]った、", "7": "「[心{こころ}]を[強{つよ}]くし、[勇{いさ}]みたちなさい。アッスリヤの[王{おう}]をも、[彼{かれ}]と[共{とも}]にいるすべての[群衆{ぐんしゅう}]をも[恐{おそ}]れてはならない。おののいてはならない。われわれと[共{とも}]におる[者{もの}]は[彼{かれ}]らと[共{とも}]におる[者{もの}]よりも[大{おお}]いなる[者{もの}]だからである。", "8": "[彼{かれ}]と[共{とも}]におる[者{もの}]は[肉{にく}]の[腕{うで}]である。しかしわれわれと[共{とも}]におる[者{もの}]はわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、われわれを[助{たす}]け、われわれに[代{かわ}]って[戦{たたか}]われる」。[民{たみ}]はユダの[王{おう}]ヒゼキヤの[言葉{ことば}]に[安心{あんしん}]した。", "9": "この[後{のち}]アッスリヤの[王{おう}]セナケリブはその[全{ぜん}][軍{ぐん}]をもってラキシを[囲{かこ}]んでいたが、その[家来{けらい}]をエルサレムにつかわして、ユダの[王{おう}]ヒゼキヤおよびエルサレムにいるすべてのユダの[人{ひと}]に[告{つ}]げさせて[言{い}]った、", "10": "「アッスリヤの[王{おう}]セナケリブはこう[言{い}]います、『あなたがたは[何{なに}]を[頼{たの}]んでエルサレムにこもっているのか。", "11": "ヒゼキヤは「われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]から、われわれを[救{すく}]ってくださる」と[言{い}]って、あなたがたをそそのかし、[飢{う}]えと、かわきをもって、あなたがたを[死{し}]なせようとしているのではないか。", "12": "このヒゼキヤは[主{しゅ}]のもろもろの[高{たか}]き[所{ところ}]と[祭壇{さいだん}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、ユダとエルサレムに[命{めい}]じて、「あなたがたはただ一つの[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]で[礼拝{れいはい}]し、その[上{うえ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげなければならない」と[言{い}]った[者{もの}]ではないか。", "13": "あなたがたは、わたしおよびわたしの[先祖{せんぞ}]たちが、[他{た}]の[国々{くにぐに}]のすべての[民{たみ}]にしたことを[知{し}]らないのか。それらの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]は、[少{すこ}]しでもその[国{くに}]を、わたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことができたか。", "14": "わたしの[先祖{せんぞ}]たちが[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]したそれらの[国民{こくみん}]のもろもろの[神{かみ}]のうち、だれか[自分{じぶん}]の[民{たみ}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことのできたものがあるか。それで、どうしてあなたがたの[神{かみ}]が、あなたがたをわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことができよう。", "15": "それゆえ、あなたがたはヒゼキヤに[欺{あざむ}]かれてはならない。そそのかされてはならない。また[彼{かれ}]を[信{しん}]じてはならない。いずれの[民{たみ}]、いずれの[国{くに}]の[神{かみ}]もその[民{たみ}]をわたしの[手{て}]、または、わたしの[先祖{せんぞ}]の[手{て}]から[救{すく}]いだすことができなかったのだから、ましてあなたがたの[神{かみ}]が、どうしてわたしの[手{て}]からあなたがたを[救{すく}]いだすことができようか』」。", "16": "セナケリブの[家来{けらい}]は、このほかにも[多{おお}]く[主{しゅ}]なる[神{かみ}]、およびそのしもべヒゼキヤをそしった。", "17": "セナケリブはまた[手紙{てがみ}]を[書{か}]き[送{おく}]って、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をあざけり、かつそしって[言{い}]った、「[諸国{しょこく}]の[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]が、その[民{たみ}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]さなかったように、ヒゼキヤの[神{かみ}]も、その[民{たみ}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]さないであろう」と。", "18": "そして[彼{かれ}]らは[大声{おおごえ}]をあげ、ユダヤの[言葉{ことば}]をもって、[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]にいるエルサレムの[民{たみ}]に[向{む}]かって[叫{さけ}]び、これをおどし、かつおびやかした。[彼{かれ}]らは[町{まち}]を[取{と}]るためである。", "19": "このように[彼{かれ}]らがエルサレムの[神{かみ}]について[語{かた}]ること、[人{ひと}]の[手{て}]のわざである[地上{ちじょう}]の[民{たみ}]の[神々{かみがみ}]について[語{かた}]るようであった。", "20": "そこでヒゼキヤ[王{おう}]およびアモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤは[共{とも}]に[祈{いの}]って、[天{てん}]に[呼{よ}]ばわったので、", "21": "[主{しゅ}]はひとりのみ[使{つかい}]をつかわして、アッスリヤ[王{おう}]の[陣営{じんえい}]にいるすべての[大{だい}][勇士{ゆうし}]と[将官{しょうかん}]、[軍{ぐん}][長{ちょう}]らを[滅{ほろ}]ぼされた。それで[王{おう}]は[赤面{せきめん}]して[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]ったが、その[神{かみ}]の[家{いえ}]にはいった[時{とき}]、その[子{こ}]のひとりが、つるぎをもって[彼{かれ}]をその[所{ところ}]で[殺{ころ}]した。", "22": "このように[主{しゅ}]は、ヒゼキヤとエルサレムの[住民{じゅうみん}]をアッスリヤの[王{おう}]セナケリブの[手{て}]およびすべての[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、いたる[所{ところ}]で[彼{かれ}]らを[守{まも}]られた。", "23": "そこで[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]はささげ[物{もの}]をエルサレムに[携{たずさ}]えてきて[主{しゅ}]にささげ、また[宝物{ほうもつ}]をユダの[王{おう}]ヒゼキヤに[贈{おく}]った。この[後{のち}]ヒゼキヤは[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]に[尊{たっと}]ばれた。", "24": "そのころ、ヒゼキヤは[病{や}]んで[死{し}]ぬばかりであったが、[主{しゅ}]に[祈{いの}]ったので、[主{しゅ}]はこれに[答{こた}]えて、しるしを[賜{たま}]わった。", "25": "しかしヒゼキヤはその[受{う}]けた[恵{めぐ}]みに[報{むく}]いることをせず、その[心{こころ}]が[高{たか}]ぶったので、[怒{いか}]りが[彼{かれ}]とユダおよびエルサレムに[臨{のぞ}]もうとしたが、", "26": "ヒゼキヤはその[心{こころ}]の[高{たか}]ぶりを[悔{く}]いてへりくだり、またエルサレムの[住民{じゅうみん}]も[同様{どうよう}]にしたので、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りは、ヒゼキヤの[世{よ}]には[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]まなかった。", "27": "ヒゼキヤは[富{とみ}]と[栄誉{えいよ}]をきわめ、[宝蔵{ほうぞう}]を[造{つく}]って、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[宝石{ほうせき}]、[香料{こうりょう}]、[盾{たて}]および[各種{かくしゅ}]の[尊{たっと}]い[器物{うつわもの}]をおさめ、", "28": "また[倉庫{そうこ}]を[造{つく}]って[穀物{こくもつ}]、[酒{さけ}]、[油{あぶら}]などの[産物{さんぶつ}]をおさめ、[小屋{こや}]を[造{つく}]って[種々{しゅじゅ}]の[家畜{かちく}]を[置{お}]き、おりを[造{つく}]って[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[置{お}]き、", "29": "また[多数{たすう}]の[町{まち}]を[設{もう}]け、かつ[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]をおびただしく[所有{しょゆう}]した。[神{かみ}]が[非常{ひじょう}]に[多{おお}]くの[貨{か}][財{ざい}]を[彼{かれ}]に[賜{たま}]わったからである。", "30": "このヒゼキヤはまたギホンの[水{みず}]の[上{うえ}]の[源{みなもと}]をふさいで、これをダビデの[町{まち}]の[西{にし}]の[方{ほう}]にまっすぐに[引{ひ}]き[下{くだ}]した。このようにヒゼキヤはそのすべてのわざをなし[遂{と}]げた。", "31": "しかしバビロンの[君{きみ}]たちが[使者{ししゃ}]をつかわして、この[国{くに}]にあった、しるしについて[尋{たず}]ねさせた[時{とき}]には、[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[試{こころ}]みて、[彼{かれ}]の[心{こころ}]にあることを、ことごとく[知{し}]るために[彼{かれ}]を[捨{す}]て[置{お}]かれた。", "32": "ヒゼキヤのその[他{た}]の[行為{こうい}]およびその[徳行{とっこう}]は、アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤの[黙示{もくし}]とユダとイスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。", "33": "ヒゼキヤはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、ダビデの[子孫{しそん}]の[墓{はか}]のうちの[高{たか}]い[所{ところ}]に[葬{ほうむ}]られた。ユダの[人々{ひとびと}]およびエルサレムの[住民{じゅうみん}]は[皆{みな}]その[死{し}]に[当{あた}]って[彼{かれ}]に[敬意{けいい}]を[表{あらわ}]した。その[子{こ}]マナセが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "33": { "1": "マナセは十二[歳{さい}]で[王{おう}]となり、五十五[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]から[追{お}]い[払{はら}]われた[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[憎{にく}]むべき[行{おこな}]いに[見{み}]ならって、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "3": "すなわち、その[父{ちち}]ヒゼキヤがこわした[高{たか}]き[所{ところ}]を[再{ふたた}]び[築{きず}]き、またもろもろのバアルのために[祭壇{さいだん}]を[設{もう}]け、アシラ[像{ぞう}]を[造{つく}]り、[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[拝{おが}]んで、これに[仕{つか}]え、", "4": "また[主{しゅ}]が「わが[名{な}]は[永遠{えいえん}]にエルサレムにある」と[言{い}]われた[主{しゅ}]の[宮{みや}]のうちに[数個{すうこ}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き、", "5": "[主{しゅ}]の[宮{みや}]の二つの[庭{にわ}]に[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]のために[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。", "6": "[彼{かれ}]はまたベンヒンノムの[谷{たに}]でその[子{こ}][供{とも}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いて[供{そな}]え[物{もの}]とし、[占{うらな}]いをし、[魔法{まほう}]をつかい、まじないを[行{おこな}]い、[口寄{くちよ}]せと、[占{うらな}]い[師{し}]を[任用{にんよう}]するなど、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[多{おお}]くの[悪{あく}]を[行{い}]って、その[怒{いか}]りをひき[起{おこ}]した。", "7": "[彼{かれ}]はまた[刻{きざ}]んだ[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]って[神{かみ}]の[宮{みや}]に[安置{あんち}]した。[神{かみ}]はこの[宮{みや}]についてダビデとその[子{こ}]ソロモンに[言{い}]われたことがある、「わたしはこの[宮{みや}]と、わたしがイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のうちから[選{えら}]んだエルサレムとに、わたしの[名{な}]を[永遠{えいえん}]に[置{お}]く。", "8": "[彼{かれ}]らがもし、わたしがすべて[命{めい}]じた[事{こと}]、すなわち、モーセが[伝{つた}]えたすべての[律法{りっぽう}]と[定{さだ}]めとおきてとを[慎{つつし}]んで[行{おこな}]うならば、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]のために[定{さだ}]めた[地{ち}]から、[重{かさ}]ねてイスラエルの[足{あし}]を[移{うつ}]すことをしない」と。", "9": "マナセはこのようにユダとエルサレムの[住民{じゅうみん}]を[迷{まよ}]わせ、[主{しゅ}]がイスラエルの[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[滅{ほろ}]ぼされた[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]にもまさって[悪{あく}]を[行{おこな}]わせた。", "10": "[主{しゅ}]はマナセおよびその[民{たみ}]に[告{つ}]げられたが、[彼{かれ}]らは[心{こころ}]に[留{と}]めなかった。", "11": "それゆえ、[主{しゅ}]はアッスリヤの[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[諸{しょ}][将{しょう}]をこれに[攻{せ}]めこさせられたので、[彼{かれ}]らはマナセをかぎで[捕{とら}]え、[青銅{せいどう}]のかせにつないで、バビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]った。", "12": "[彼{かれ}]は[悩{なや}]みにあうに[及{およ}]んで、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]め、その[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]の[前{まえ}]に[大{おお}]いに[身{み}]を[低{ひく}]くして、", "13": "[神{かみ}]に[祈{いの}]ったので、[神{かみ}]はその[祈{いのり}]を[受{う}]けいれ、その[願{ねが}]いを[聞{き}]き、[彼{かれ}]をエルサレムに[連{つ}]れ[帰{かえ}]って、[再{ふたた}]び[国{くに}]に[臨{のぞ}]ませられた。これによってマナセは[主{しゅ}]こそ、まことに[神{かみ}]にいますことを[知{し}]った。", "14": "この[後{のち}]、[彼{かれ}]はダビデの[町{まち}]の[外{そと}]の[石{いし}]がきをギホンの[西{にし}]の[方{ほう}]の[谷{たに}]のうちに[築{きず}]き、[魚{うお}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]にまで[及{およ}]ぼし、またオペルに[石{いし}]がきをめぐらして、[非常{ひじょう}]に[高{たか}]くこれを[築{きず}]き[上{あ}]げ、ユダのすべての[堅固{けんご}]な[町{まち}]に[軍{ぐん}][長{ちょう}]を[置{お}]き、", "15": "また[主{しゅ}]の[宮{みや}]から、[異邦{いほう}]の[神々{かみがみ}]および[偶像{ぐうぞう}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[山{やま}]とエルサレムに[自分{じぶん}]で[築{きず}]いたすべての[祭壇{さいだん}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いて、[町{まち}]の[外{そと}]に[投{な}]げ[捨{す}]て、", "16": "[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]き[直{なお}]して、[酬恩祭{しゅうおんさい}]および[感謝{かんしゃ}]の[犠牲{ぎせい}]を、その[上{うえ}]にささげ、ユダに[命{めい}]じてイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えさせた。", "17": "しかし[民{たみ}]は、なお[高{たか}]き[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげた。ただしその[神{かみ}]、[主{しゅ}]にのみささげた。", "18": "マナセのそのほかの[行為{こうい}]、その[神{かみ}]にささげた[祈{いのり}]、およびイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[彼{かれ}]に[告{つ}]げた[先見者{せんけんしゃ}]たちの[言葉{ことば}]は、イスラエルの[列{れつ}][王{おう}]の[記録{きろく}]のうちにしるされている。", "19": "またその[祈{いのり}]と、[祈{いのり}]の[聞{き}]かれた[事{こと}]、そのもろもろの[罪{つみ}]と、とが、その[身{み}]を[低{ひく}]くする[前{まえ}]に[高{たか}]き[所{ところ}]を[築{きず}]いて、アシラ[像{ぞう}]および[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[立{た}]てた[場所{ばしょ}]などは、[先見者{せんけんしゃ}]の[記録{きろく}]のうちにしるされている。", "20": "マナセはその[先祖{せんぞ}]たちと[共{とも}]に[眠{ねむ}]ったので、その[家{いえ}]に[葬{ほうむ}]られた。その[子{こ}]アモンが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "21": "アモンは[王{おう}]となった[時{とき}]二十二[歳{さい}]で、二[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "22": "[彼{かれ}]はその[父{ちち}]マナセのしたように[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。すなわちアモンはその[父{ちち}]マナセが[造{つく}]ったもろもろの[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]に[犠牲{ぎせい}]をささげて、これに[仕{つか}]え、", "23": "その[父{ちち}]マナセが[身{み}]を[低{ひく}]くしたように[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[身{み}]を[低{ひく}]くしなかった。かえってこのアモンは、いよいよそのとがを[増{ま}]した。", "24": "その[家来{けらい}]たちは[党{とう}]を[結{むす}]んで[彼{かれ}]にそむき、[彼{かれ}]をその[家{いえ}]で[殺{ころ}]した。", "25": "しかし[国{くに}]の[民{たみ}]は、[党{とう}]を[結{むす}]んでアモン[王{おう}]にそむいた[者{もの}]どもをことごとく[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。そして[国{くに}]の[民{たみ}]はその[子{こ}]ヨシヤを[王{おう}]となして、そのあとを[継{つ}]がせた。" }, "34": { "1": "ヨシヤは八[歳{さい}]のとき[王{おう}]となり、エルサレムで三十一[年{ねん}]の[間{あいだ}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[良{よ}]しと[見{み}]られることをなし、その[父{ちち}]ダビデの[道{みち}]を[歩{あゆ}]んで、[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[曲{まが}]らなかった。", "3": "[彼{かれ}]はまだ[若{わか}]かったが、その[治世{ちせい}]の[第{だい}]八[年{ねん}]に[父{ちち}]ダビデの[神{かみ}]を[求{もと}]めることを[始{はじ}]め、その十二[年{ねん}]には[高{たか}]き[所{ところ}]、アシラ[像{ぞう}]、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]、[鋳{い}]た[像{ぞう}]などを[除{のぞ}]いて、ユダとエルサレムを[清{きよ}]めることを[始{はじ}]め、", "4": "もろもろのバアルの[祭壇{さいだん}]を、[自分{じぶん}]の[前{まえ}]で[打{う}]ちこわさせ、その[上{うえ}]に[立{た}]っていた[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、アシラ[像{ぞう}]、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]、[鋳{い}]た[像{ぞう}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]いて[粉々{こなごな}]にし、これらの[像{ぞう}]に[犠牲{ぎせい}]をささげた[者{もの}]どもの[墓{はか}]の[上{うえ}]にそれをまき[散{ち}]らし、", "5": "[祭司{さいし}]らの[骨{ほね}]をそのもろもろの[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]で[焼{や}]き、こうしてユダとエルサレムを[清{きよ}]めた。", "6": "またマナセ、エフライム、シメオンおよびナフタリの[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]にもこのようにし、", "7": "もろもろの[祭壇{さいだん}]をこわし、アシラ[像{ぞう}]およびもろもろの[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[粉々{こなごな}]に[打{う}]ち[砕{くだ}]き、イスラエル[全国{ぜんこく}]の[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]をことごとく[切{き}]り[倒{たお}]して、エルサレムに[帰{かえ}]った。", "8": "ヨシヤはその[治世{ちせい}]の十八[年{ねん}]に、[国{くに}]と[宮{みや}]とを[清{きよ}]めた[時{とき}]、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[繕{つくろ}]わせようと、アザリヤの[子{こ}]シャパン、[町{まち}]のつかさマアセヤおよびヨアハズの[子{こ}][史官{しかん}]ヨアをつかわした。", "9": "[彼{かれ}]らは[大{だい}][祭司{さいし}]ヒルキヤのもとへ[行{い}]って、[神{かみ}]の[宮{みや}]にはいった[金{かね}]を[渡{わた}]した。これは[門{もん}]を[守{まも}]るレビびとがマナセ、エフライムおよびその[他{た}]のすべてのイスラエル、ならびにユダとベニヤミンのすべての[人{ひと}]、およびエルサレムの[住民{じゅうみん}]の[手{て}]から[集{あつ}]めたものである。", "10": "[彼{かれ}]らはこれを[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[監督{かんとく}]する[職工{しょっこう}]らの[手{て}]に[渡{わた}]したので、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[働{はたら}]く[職工{しょっこう}]らは、これを[宮{みや}]を[繕{つくろ}]い[直{なお}]すために[支払{しはら}]った。", "11": "すなわち、[大工{だいく}]および[建築者{けんちくしゃ}]にこれを[渡{わた}]して、ユダの[王{おう}]たちが[破{やぶ}]った[建物{たてもの}]のために、[切{き}]り[石{いし}]および[骨組{ほねぐみ}]の[材木{ざいもく}]を[買{か}]わせ、[梁{はり}][材{ざい}]を[整{ととの}]えさせた。", "12": "その[人々{ひとびと}]は[忠実{ちゅうじつ}]に[仕事{しごと}]をした。その[監督{かんとく}][者{しゃ}]はメラリの[子孫{しそん}]であるレビびとヤハテとオバデヤ、およびコハテびとの[子孫{しそん}]であるゼカリヤとメシュラムであって、[工事{こうじ}]をつかさどった。また[楽器{がっき}]に[巧{たく}]みなレビびとがこれに[伴{ともな}]った。", "13": "[彼{かれ}]らはまた[荷{に}]を[負{お}]う[者{もの}]を[監督{かんとく}]し、[様々{さまざま}]の[仕事{しごと}]に[働{はたら}]くすべての[者{もの}]をつかさどった。また[他{た}]のレビびとは[書記{しょき}]となり、[役人{やくにん}]となり、また[門衛{もんえい}]となった。", "14": "さて[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]の[宮{みや}]にはいった[金{かね}]を[取{と}]りだした[時{とき}]、[祭司{さいし}]ヒルキヤはモーセの[伝{つた}]えた[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[発見{はっけん}]した。", "15": "そこでヒルキヤは[書記官{しょきかん}]シャパンに[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[発見{はっけん}]しました」と。そしてヒルキヤはその[書{しょ}]をシャパンに[渡{わた}]した。", "16": "シャパンはその[書{しょ}]を[王{おう}]のもとに[持{も}]って[行{い}]き、さらに[王{おう}]に[復命{ふくめい}]して[言{い}]った、「しもべらはゆだねられた[事{こと}]をことごとくなし、", "17": "[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあった[金{かね}]をあけて、[監督{かんとく}][者{しゃ}]の[手{て}]および[職工{しょっこう}]の[手{て}]に[渡{わた}]しました」。", "18": "[書記官{しょきかん}]シャパンはまた[王{おう}]に[告{つ}]げて、「[祭司{さいし}]ヒルキヤはわたしに一つの[書物{しょもつ}]を[渡{わた}]しました」と[言{い}]い、シャパンはそれを[王{おう}]の[前{まえ}]で[読{よ}]んだ。", "19": "[王{おう}]はその[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[衣{ころも}]を[裂{さ}]いた。", "20": "そして[王{おう}]はヒルキヤおよびシャパンの[子{こ}]アヒカムとミカの[子{こ}]アブドンと[書記官{しょきかん}]シャパンと[王{おう}]の[家来{けらい}]アサヤとに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "21": "「あなたがたは[行{い}]って、この[発見{はっけん}]された[書物{しょもつ}]の[言葉{ことば}]についてわたしのために、またイスラエルとユダの[残{のこ}]りの[者{もの}]のために[主{しゅ}]に[問{と}]いなさい。われわれの[先祖{せんぞ}]たちが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[守{まも}]らず、すべてこの[書物{しょもつ}]にしるされていることを[行{おこな}]わなかったので、[主{しゅ}]はわれわれに[大{おお}]いなる[怒{いか}]りを[注{そそ}]がれるからです」。", "22": "そこでヒルキヤおよび[王{おう}]のつかわした[人々{ひとびと}]は、シャルムの[妻{つま}]である[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]ホルダのもとへ[行{い}]った。シャルムはハスラの[子{こ}]であるトクハテの[子{こ}]で、[衣装{いしょう}]を[守{まも}]る[者{もの}]である。[時{とき}]にホルダは、エルサレムの[第{だい}]二[区{く}]に[住{す}]んでいた。[彼{かれ}]らはホルダにその[趣意{しゅい}]を[語{かた}]ったので、", "23": "ホルダは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、『あなたがたをわたしにつかわした[人{ひと}]に[告{つ}]げなさい。", "24": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます。[見{み}]よ、わたしはユダの[王{おう}]の[前{まえ}]で[読{よ}]んだ[書物{しょもつ}]にしるされているもろもろののろい、すなわち[災{わざわい}]をこの[所{ところ}]と、ここに[住{す}]む[者{もの}]に[下{くだ}]す。", "25": "[彼{かれ}]らはわたしを[捨{す}]てて、[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたき、[自分{じぶん}]の[手{て}]で[造{つく}]ったもろもろの[物{もの}]をもって、わたしの[怒{いか}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]そうとしたからである。それゆえ、わたしの[怒{いか}]りは、この[所{ところ}]に[注{そそ}]がれて[消{き}]えない。", "26": "しかしあなたがたをつかわして、[主{しゅ}]に[問{と}]わせるユダの[王{おう}]にはこう[言{い}]いなさい。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる。あなたが[聞{き}]いた[言葉{ことば}]については、", "27": "この[所{ところ}]と、ここに[住{す}]む[者{もの}]を[責{せ}]める[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を、あなたが[聞{き}]いた[時{とき}]、[心{こころ}]に[悔{く}]い、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[身{み}]をひくくし、わたしの[前{まえ}]にへりくだり、[衣{ころも}]を[裂{さ}]いて、わたしの[前{まえ}]に[泣{な}]いたので、わたしもまた、あなたに[聞{き}]いた、と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "28": "[見{み}]よ、わたしはあなたを[先祖{せんぞ}]たちのもとに[集{あつ}]める。あなたは[安{やす}]らかにあなたの[墓{はか}]に[集{あつ}]められる。あなたはわたしがこの[所{ところ}]と、ここに[住{す}]む[者{もの}]に[下{くだ}]すもろもろの[災{わざわい}]を[目{め}]に[見{み}]ることがない』と」。[彼{かれ}]らは[王{おう}]に[復命{ふくめい}]した。", "29": "そこで[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわしてユダとエルサレムの[長老{ちょうろう}]をことごとく[集{あつ}]め、", "30": "そして[王{おう}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]って[行{い}]った。ユダのすべての[人々{ひとびと}]、エルサレムの[住民{じゅうみん}]、[祭司{さいし}]、レビびと、およびすべての[民{たみ}]は、[老{お}]いた[者{もの}]も[若{わか}]い[者{もの}]もことごとく[彼{かれ}]に[従{したが}]った。そこで[王{おう}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[発見{はっけん}]した[契約{けいやく}]の[書{しょ}]の[言葉{ことば}]を、ことごとく[彼{かれ}]らの[耳{みみ}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせ、", "31": "そして[王{おう}]は[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[立{た}]って、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[契約{けいやく}]を[立{た}]て、[主{しゅ}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]み、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくして、その[戒{いまし}]めと、あかしと[定{さだ}]めとをまもり、この[書{しょ}]にしるされた[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]を[行{おこな}]おうと[言{い}]い、", "32": "エルサレムおよびベニヤミンの[人々{ひとびと}]を[皆{みな}]これに[加{くわ}]わらせた。エルサレムの[住民{じゅうみん}]は[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]であるその[神{かみ}]の[契約{けいやく}]にしたがって[行{い}]った。", "33": "ヨシヤはイスラエルの[人々{ひとびと}]に[属{ぞく}]するすべての[地{ち}]から、[憎{にく}]むべきものをことごとく[取{と}]り[除{のぞ}]き、イスラエルにいるすべての[人{ひと}]をその[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えさせた。ヨシヤが[世{よ}]にある[日{ひ}]の[間{あいだ}]は、[彼{かれ}]らは[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[従{したが}]って[離{はな}]れなかった。" }, "35": { "1": "ヨシヤはエルサレムで[主{しゅ}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。すなわち[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]に[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふらせ、", "2": "[祭司{さいし}]にその[職務{しょくむ}]をとり[行{おこな}]わせ、[彼{かれ}]らを[励{はげ}]まして[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[務{つとめ}]をさせ、", "3": "また[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[者{もの}]となってすべてのイスラエルびとを[教{おし}]えるレビびとに[言{い}]った、「あなたがたはイスラエルの[王{おう}]ダビデの[子{こ}]ソロモンの[建{た}]てた[宮{みや}]に、[聖{せい}]なる[箱{はこ}]を[置{お}]きなさい。[再{ふたた}]びこれを[肩{かた}]にになうに[及{およ}]ばない。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]およびその[民{たみ}]イスラエルに[仕{つか}]えなさい。", "4": "あなたがたはイスラエルの[王{おう}]ダビデの[書{しょ}]、およびその[子{こ}]ソロモンの[書{しょ}]に[基{もとづ}]いて[氏族{しぞく}]にしたがい、その[班{はん}]によって、みずから[備{そな}]えをなし、", "5": "あなたがたの[兄弟{きょうだい}]である[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]の[氏族{しぞく}]の[区分{くぶん}]にしたがって[聖所{せいじょ}]に[立{た}]ち、このためにレビびとの[氏族{しぞく}]の[分{ぶん}]が[欠{か}]けることのないようにしなさい。", "6": "あなたがたは[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふり、[身{み}]を[清{きよ}]め、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]のために[備{そな}]えをし、モーセが[伝{つた}]えた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]にしたがって[行{おこな}]いなさい」。", "7": "ヨシヤは、[小羊{こひつじ}]および[子{こ}]やぎを[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]に[贈{おく}]った。これは[皆{みな}]その[所{ところ}]にいるすべての[人{ひと}]のための[過越{すぎこし}]の[供{そな}]え[物{もの}]であって、その[数{かず}]三万、また[雄牛{おうし}]三千を[贈{おく}]った。それらは[王{おう}]の[所有{しょゆう}]から[出{だ}]したのである。", "8": "そのつかさたちも[民{たみ}]と[祭司{さいし}]とレビびとに真[心{こころ}]から[贈{おく}]った。また[神{かみ}]の[宮{みや}]のつかさたちヒルキヤ、ゼカリヤ、エヒエルも[小羊{こひつじ}]と[子{こ}]やぎ二千六百[頭{とう}]、[牛{うし}]三百[頭{とう}]を[祭司{さいし}]に[与{あた}]えて[過越{すぎこし}]の[供{そな}]え[物{もの}]とした。", "9": "またレビびとの[長{ちょう}]である[人々{ひとびと}]すなわちコナニヤおよびその[兄弟{きょうだい}]シマヤ、ネタンエルならびにハシャビヤ、エイエル、ヨザバデなども[小羊{こひつじ}]と[子{こ}]やぎ五千[頭{とう}]、[牛{うし}]五百[頭{とう}]をレビびとに[贈{おく}]って[過越{すぎこし}]の[供{そな}]え[物{もの}]とした。", "10": "このように[勤{つと}]めのことが[備{そな}]わったので、[王{おう}]の[命{いのち}]に[従{したが}]って[祭司{さいし}]たちはその[持{も}]ち[場{ば}]に[立{た}]ち、レビびとはその[班{はん}]に[従{したが}]って[仕{つか}]え、", "11": "やがて[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]がほふられたので、[祭司{さいし}]はその[血{ち}]を[受{う}]け[取{と}]って[注{そそ}]いだ。レビびとはその[皮{かわ}]をはいだ。", "12": "それから[燔祭{はんさい}]の[物{もの}]をとり[分{わ}]け、それを[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]の[氏族{しぞく}]の[区分{くぶん}]に[従{したが}]って[渡{わた}]し、[主{しゅ}]にささげさせた。これはモーセの[書{しょ}]にしるされたとおりである。また[牛{うし}]をもこのようにした。", "13": "そして[定{さだ}]めに[従{したが}]って[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]を[火{ひ}]であぶり、その[他{た}]の[聖{せい}]なる[供{そな}]え[物{もの}]を[深{ふか}]なべ、かま、[浅{あさ}]なべなどに[煮{に}]て、[急{いそ}]いですべての[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]にくばった。", "14": "その[後{のち}]、[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]のためと、[祭司{さいし}]たちのために[備{そな}]えをした。アロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちは、[燔祭{はんさい}]と[脂肪{しぼう}]をささげるのに[忙{いそが}]しくて、[夜{よる}]になったからである。それでレビびとは[自分{じぶん}]たちのためと、アロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]たちのために[備{そな}]えたのである。", "15": "アサフの[子孫{しそん}]である[歌{うた}]うたう[者{もの}]たちは、ダビデ、アサフ、ヘマンおよび[王{おう}]の[先見者{せんけんしゃ}]エドトンの[命{いのち}]に[従{したが}]ってその[持{も}]ち[場{ば}]におり、[門衛{もんえい}]たちはおのおの[門{もん}]にいて、その[職務{しょくむ}]を[離{はな}]れるに[及{およ}]ばなかった。[兄弟{きょうだい}]であるレビびとが[彼{かれ}]らのために[備{そな}]えたからである。", "16": "このようにその[日{ひ}]、[主{しゅ}]の[勤{つと}]めの[事{こと}]がことごとく[備{そな}]わったので、ヨシヤ[王{おう}]の[命{いのち}]に[従{したが}]って[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]に[燔祭{はんさい}]をささげた。", "17": "ここに[来{き}]ていたイスラエルの[人々{ひとびと}]は、そのとき[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、また[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。", "18": "[預言者{よげんしゃ}]サムエルの[日{ひ}]からこのかた、イスラエルでこのような[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]ったことはなかった。またイスラエルの[諸王{しょおう}]のうちには、ヨシヤが、[祭司{さいし}]、レビびと、ならびにそこに[来{き}]たユダとイスラエルのすべての[人々{ひとびと}]、およびエルサレムの[住民{じゅうみん}]と[共{とも}]に[行{い}]ったような[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]った[者{もの}]はひとりもなかった。", "19": "この[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]はヨシヤの[治世{ちせい}]の[第{だい}]十八[年{ねん}]に[行{おこな}]われた。", "20": "このようにヨシヤが[宮{みや}]を[整{ととの}]えた[後{のち}]、エジプトの[王{おう}]ネコはユフラテ[川{かわ}]のほとりにあるカルケミシで[戦{たたか}]うために[上{のぼ}]ってきたので、ヨシヤはこれを[防{ふせ}]ごうと[出{で}]て[行{い}]った。", "21": "しかしネコは[彼{かれ}]に[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「ユダの[王{おう}]よ、われわれはお[互{たがい}]に[何{なに}]のあずかるところがありますか。わたしはきょう、あなたを[攻{せ}]めようとして[来{き}]たのではありません。わたしの[敵{てき}]の[家{いえ}]を[攻{せ}]めようとして[来{き}]たのです。[神{かみ}]がわたしに[命{めい}]じて[急{いそ}]がせています。わたしと[共{とも}]におられる[神{かみ}]に[逆{さか}]らうことをやめなさい。そうしないと、[神{かみ}]はあなたを[滅{ほろ}]ぼされるでしょう」。", "22": "しかしヨシヤは[引{ひ}]き[返{かえ}]すことを[好{この}]まず、かえって[彼{かれ}]と[戦{たたか}]うために、[姿{すがた}]を[変{か}]え、[神{かみ}]の[口{くち}]から[出{で}]たネコの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きいれず、[行{い}]ってメギドの[谷{たに}]で[戦{たたか}]ったが、", "23": "[射手{しゃしゅ}]の[者{もの}]どもがヨシヤを[射{い}]あてたので、[王{おう}]はその[家来{けらい}]たちに、「わたしを[助{たす}]け[出{だ}]せ。わたしはひどく[傷{きず}]ついた」と[言{い}]った。", "24": "そこで[家来{けらい}]たちは[彼{かれ}]を[車{くるま}]から[助{たす}]け[出{だ}]し、[王{おう}]のもっていた[第{だい}]二の[車{くるま}]に[乗{の}]せてエルサレムにつれて[行{い}]ったが、ついに[死{し}]んだので、その[先祖{せんぞ}]の[墓{はか}]にこれを[葬{ほうむ}]った。そしてユダとエルサレムは[皆{みな}]ヨシヤのために[悲{かな}]しんだ。", "25": "[時{とき}]にエレミヤはヨシヤのために[哀歌{あいか}]を[作{つく}]った。[歌{うた}]うたう[男{おとこ}]、[歌{うた}]うたう[女{おんな}]は[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、その[哀歌{あいか}]のうちにヨシヤのことを[述{の}]べ、イスラエルのうちにこれを[例{れい}]とした。これは[哀歌{あいか}]のうちにしるされている。", "26": "ヨシヤのその[他{た}]の[行為{こうい}]、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]にしるされた[所{ところ}]に[従{したが}]って[行{い}]った[徳行{とっこう}]、", "27": "およびその[始終{しじゅう}]の[行{おこな}]いなどは、イスラエルとユダの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。" }, "36": { "1": "[国{くに}]の[民{たみ}]はヨシヤの[子{こ}]エホアハズを[立{た}]て、エルサレムでその[父{ちち}]に[代{かわ}]って[王{おう}]とならせた。", "2": "エホアハズは[王{おう}]となった[時{とき}]二十三[歳{さい}]で、エルサレムで三[月{つき}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]めたが、", "3": "エジプトの[王{おう}]はエルサレムで[彼{かれ}]を[廃{はい}]し、かつ[銀{ぎん}]百タラント、[金{きん}]一タラントの[罰金{ばっきん}]を[国{くに}]に[課{か}]した。", "4": "そしてエジプト[王{おう}]は[彼{かれ}]の[兄弟{きょうだい}]エリアキムをユダとエルサレムの[王{おう}]とし、その[名{な}]をエホヤキムと[改{あらた}]め、その[兄弟{きょうだい}]エホアハズを[捕{とら}]えてエジプトへ[引{ひ}]いて[行{い}]った。", "5": "エホヤキムは[王{おう}]となった[時{とき}]二十五[歳{さい}]で、十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。[彼{かれ}]はその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "6": "[時{とき}]に、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[攻{せ}]め[上{のぼ}]り、[彼{かれ}]をバビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]こうとして、かせにつないだ。", "7": "ネブカデネザルはまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[器物{うつわもの}]をバビロンに[運{はこ}]んで[行{い}]って、バビロンにあるその[宮殿{きゅうでん}]にそれをおさめた。", "8": "エホヤキムのその[他{た}]の[行為{こうい}]、その[行{い}]った[憎{にく}]むべき[事{こと}]および[彼{かれ}]がひそかに[行{い}]った[事{こと}]などは、イスラエルとユダの[列{れつ}][王{おう}]の[書{しょ}]にしるされている。その[子{こ}]エホヤキンが[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[王{おう}]となった。", "9": "エホヤキンは[王{おう}]となった[時{とき}]八[歳{さい}]で、エルサレムで三[月{つき}]と十[日{か}]の[間{あいだ}]、[世{よ}]を[治{おさ}]め、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "10": "[年{とし}]が[改{あらた}]まり[春{はる}]になって、ネブカデネザル[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわして、[彼{かれ}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[尊{たっと}]い[器物{うつわもの}]と[共{とも}]にバビロンに[連{つ}]れて[行{い}]かせ、その[兄弟{きょうだい}]ゼデキヤをユダとエルサレムの[王{おう}]とした。", "11": "ゼデキヤは[王{おう}]となった[時{とき}]二十一[歳{さい}]で、十一[年{ねん}]の[間{あいだ}]エルサレムで[世{よ}]を[治{おさ}]めた。", "12": "[彼{かれ}]はその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[伝{つた}]える[預言者{よげんしゃ}]エレミヤの[前{まえ}]に、[身{み}]をひくくしなかった。", "13": "[彼{かれ}]はまた、[彼{かれ}]に[神{かみ}]をさして[誓{ちか}]わせたネブカデネザル[王{おう}]にもそむいた。[彼{かれ}]は[強情{ごうじょう}]で、その[心{こころ}]をかたくなにして、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]らなかった。", "14": "[祭司{さいし}]のかしらたちおよび[民{たみ}]らもまた、すべて[異邦人{いほうじん}]のもろもろの[憎{にく}]むべき[行為{こうい}]にならって、はなはだしく[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]がエルサレムに[聖別{せいべつ}]しておかれた[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[汚{けが}]した。", "15": "その[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[民{たみ}]と、すみかをあわれむがゆえに、しきりに、その[使者{ししゃ}]を[彼{かれ}]らにつかわされたが、", "16": "[彼{かれ}]らが[神{かみ}]の[使者{ししゃ}]たちをあざけり、その[言葉{ことば}]を[軽{かろ}]んじ、その[預言者{よげんしゃ}]たちをののしったので、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りがその[民{たみ}]に[向{む}]かって[起{おこ}]り、ついに[救{すく}]うことができないようになった。", "17": "そこで[主{しゅ}]はカルデヤびとの[王{おう}]を[彼{かれ}]らに[攻{せ}]めこさせられたので、[彼{かれ}]はその[聖所{せいじょ}]の[家{いえ}]でつるぎをもって[若者{わかもの}]たちを[殺{ころ}]し、[若者{わかもの}]をも、[処女{しょじょ}]をも、[老人{ろうじん}]をも、しらがの[者{もの}]をもあわれまなかった。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをことごとく[彼{かれ}]の[手{て}]に[渡{わた}]された。", "18": "[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[宮{みや}]のもろもろの[大小{だいしょう}]の[器物{うつわもの}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[貨{か}][財{ざい}]、[王{おう}]とそのつかさたちの[貨{か}][財{ざい}]など、すべてこれをバビロンに[携{たずさ}]えて[行{い}]き、", "19": "[神{かみ}]の[宮{みや}]を[焼{や}]き、エルサレムの[城壁{じょうへき}]をくずし、そのうちの[宮殿{きゅうでん}]をことごとく[火{ひ}]で[焼{や}]き、そのうちの[尊{たっと}]い[器物{うつわもの}]をことごとくこわした。", "20": "[彼{かれ}]はまたつるぎをのがれた[者{もの}]どもを、バビロンに[捕{とら}]えて[行{い}]って、[彼{かれ}]とその[子{こ}]らの[家来{けらい}]となし、ペルシャの[国{くに}]の[興{おこ}]るまで、そうして[置{お}]いた。", "21": "これはエレミヤの[口{くち}]によって[伝{つた}]えられた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]の[成就{じょうじゅ}]するためであった。こうして[国{くに}]はついにその[安息{あんそく}]をうけた。すなわちこれはその[荒{あ}]れている[間{あいだ}]、[安息{あんそく}]して、ついに七十[年{ねん}]が[満{み}]ちた。", "22": "ペルシャ[王{おう}]クロスの[元年{がんねん}]に[当{あた}]り、[主{しゅ}]はエレミヤの[口{くち}]によって[伝{つた}]えた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[成就{じょうじゅ}]するため、ペルシャ[王{おう}]クロスの[霊{れい}]を[感動{かんどう}]されたので、[王{おう}]はあまねく[国中{くにぢゅう}]にふれ[示{しめ}]し、またそれを[書{か}]き[示{しめ}]して[言{い}]った、", "23": "「ペルシャの[王{おう}]クロスはこう[言{い}]う、『[天{てん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[地上{ちじょう}]の[国々{くにぐに}]をことごとくわたしに[賜{たま}]わって、[主{しゅ}]の[宮{みや}]をユダにあるエルサレムに[建{た}]てることをわたしに[命{めい}]じられた。あなたがたのうち、その[民{たみ}]である[者{もの}]は[皆{みな}]、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[助{たす}]けを[得{え}]て[上{のぼ}]って[行{い}]きなさい』」。" } }, "ezra": { "1": { "1": "ペルシャ[王{おう}]クロスの[元年{がんねん}]に、[主{しゅ}]はさきにエレミヤの[口{くち}]によって[伝{つた}]えられた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[成就{じょうじゅ}]するため、ペルシャ[王{おう}]クロスの[心{こころ}]を[感動{かんどう}]されたので、[王{おう}]は[全国{ぜんこく}]に[布告{ふこく}]を[発{はっ}]し、また[詔書{しょうしょ}]をもって[告{つ}]げて[言{い}]った、", "2": "「ペルシャ[王{おう}]クロスはこのように[言{い}]う、[天{てん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[地上{ちじょう}]の[国々{くにぐに}]をことごとくわたしに[下{くだ}]さって、[主{しゅ}]の[宮{みや}]をユダにあるエルサレムに[建{た}]てることをわたしに[命{めい}]じられた。", "3": "あなたがたのうち、その[民{たみ}]である[者{もの}]は[皆{みな}]その[神{かみ}]の[助{たす}]けを[得{え}]て、ユダにあるエルサレムに[上{のぼ}]って[行{い}]き、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[復興{ふっこう}]せよ。[彼{かれ}]はエルサレムにいます[神{かみ}]である。", "4": "すべて[生{い}]き[残{のこ}]って、どこに[宿{やど}]っている[者{もの}]でも、その[所{ところ}]の[人々{ひとびと}]は[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[貨{か}][財{ざい}]、[家畜{かちく}]をもって[助{たす}]け、そのほかにまたエルサレムにある[神{かみ}]の[宮{みや}]のために[真心{まごころ}]よりの[供{そな}]え[物{もの}]をささげよ」。", "5": "そこでユダとベニヤミンの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]、[祭司{さいし}]およびレビびとなど、すべて[神{かみ}]にその[心{こころ}]を[感動{かんどう}]された[者{もの}]は、エルサレムにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[復興{ふっこう}]するために[上{のぼ}]って[行{い}]こうと[立{た}]ち[上{あ}]がった。", "6": "その[周囲{しゅうい}]の[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]、[金{きん}]、[貨{か}][財{ざい}]、[家畜{かちく}]および[宝物{たからもの}]を[与{あた}]えて[彼{かれ}]らを[力{ちから}]づけ、そのほかにまた、もろもろの[物{もの}]を[惜{お}]しげなくささげた。", "7": "クロス[王{おう}]はまたネブカデネザルが、さきにエルサレムから[携{たずさ}]え[出{だ}]して[自分{じぶん}]の[神{かみ}]の[宮{みや}]に[納{おさ}]めた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[器{うつわ}]を[取{と}]り[出{だ}]した。", "8": "すなわちペルシャ[王{おう}]クロスは[倉{くら}]づかさミテレダテの[手{て}]によってこれを[取{と}]り[出{だ}]して、ユダのつかさセシバザルに[数{かぞ}]え[渡{わた}]した。", "9": "その[数{かず}]は[次{つぎ}]のとおりである。[金{きん}]のたらい一千、[銀{ぎん}]のたらい一千、[香炉{こうろ}]二十九、", "10": "[金{きん}]の[鉢{はち}]三十、[銀{ぎん}]の[鉢{はち}]二千四百十、その[他{た}]の[器{うつわ}]一千、", "11": "[金銀{きんぎん}]の[器{うつわ}]は[合{あ}]わせて五千四百六十九あったが、セシバザルは[捕囚{ほしゅう}]を[連{つ}]れてバビロンからエルサレムに[上{のぼ}]った[時{とき}]、これらのものをことごとく[携{たずさ}]えて[上{のぼ}]った。" }, "2": { "1": "バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルに[捕{とら}]えられて、バビロンに[移{うつ}]された[者{もの}]のうち、[捕囚{ほしゅう}]をゆるされてエルサレムおよびユダに[上{のぼ}]って、おのおの[自分{じぶん}]の[町{まち}]に[帰{かえ}]ったこの[州{しゅう}]の[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "[彼{かれ}]らはゼルバベル、エシュア、ネヘミヤ、セラヤ、レエラヤ、モルデカイ、ビルシャン、ミスパル、ビグワイ、レホム、バアナと[共{とも}]に[帰{かえ}]ってきた。そのイスラエルの[民{たみ}]の[人数{にんずう}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "3": "パロシの[子孫{しそん}]は二千百七十二[人{にん}]、", "4": "シパテヤの[子孫{しそん}]は三百七十二[人{にん}]、", "5": "アラの[子孫{しそん}]は七百七十五[人{にん}]、", "6": "パハテ・モアブの[子孫{しそん}]すなわちエシュアとヨアブの[子孫{しそん}]は二千八百十二[人{にん}]、", "7": "エラムの[子孫{しそん}]は一千二百五十四[人{にん}]、", "8": "ザットの[子孫{しそん}]は九百四十五[人{にん}]、", "9": "ザッカイの[子孫{しそん}]は七百六十[人{にん}]、", "10": "バニの[子孫{しそん}]は六百四十二[人{にん}]、", "11": "ベバイの[子孫{しそん}]は六百二十三[人{にん}]、", "12": "アズガデの[子孫{しそん}]は一千二百二十二[人{にん}]、", "13": "アドニカムの[子孫{しそん}]は六百六十六[人{にん}]、", "14": "ビグワイの[子孫{しそん}]は二千五十六[人{にん}]、", "15": "アデンの[子孫{しそん}]は四百五十四[人{にん}]、", "16": "アテルの[子孫{しそん}]すなわちヒゼキヤの[子孫{しそん}]は九十八[人{にん}]、", "17": "ベザイの[子孫{しそん}]は三百二十三[人{にん}]、", "18": "ヨラの[子孫{しそん}]は百十二[人{にん}]、", "19": "ハシュムの[子孫{しそん}]は二百二十三[人{にん}]、", "20": "ギバルの[子孫{しそん}]は九十五[人{にん}]、", "21": "ベツレヘムの[子孫{しそん}]は百二十三[人{にん}]、", "22": "ネトパの[人々{ひとびと}]は五十六[人{にん}]、", "23": "アナトテの[人々{ひとびと}]は百二十八[人{にん}]、", "24": "アズマウテの[子孫{しそん}]は四十二[人{にん}]、", "25": "キリアテ・ヤリム、ケピラおよびベエロテの[子孫{しそん}]は七百四十三[人{にん}]、", "26": "ラマおよびゲバの[子孫{しそん}]は六百二十一[人{にん}]、", "27": "ミクマシの[人々{ひとびと}]は百二十二[人{にん}]、", "28": "ベテルおよびアイの[人々{ひとびと}]は二百二十三[人{にん}]、", "29": "ネボの[子孫{しそん}]は五十二[人{にん}]、", "30": "マグビシの[子孫{しそん}]は百五十六[人{にん}]、", "31": "[他{た}]のエラムの[子孫{しそん}]は一千二百五十四[人{にん}]、", "32": "ハリムの[子孫{しそん}]は三百二十[人{にん}]、", "33": "ロド、ハデデおよびオノの[子孫{しそん}]は七百二十五[人{にん}]、", "34": "エリコの[子孫{しそん}]は三百四十五[人{にん}]、", "35": "セナアの[子孫{しそん}]は三千六百三十[人{にん}]。", "36": "[祭司{さいし}]は、エシュアの[家{いえ}]のエダヤの[子孫{しそん}]九百七十三[人{にん}]、", "37": "インメルの[子孫{しそん}]一千五十二[人{にん}]、", "38": "パシュルの[子孫{しそん}]一千二百四十七[人{にん}]、", "39": "ハリムの[子孫{しそん}]一千十七[人{にん}]。", "40": "レビびとは、ホダヤの[子孫{しそん}]すなわちエシュアとカデミエルの[子孫{しそん}]七十四[人{にん}]。", "41": "[歌{うた}]うたう[者{もの}]は、アサフの[子孫{しそん}]百二十八[人{にん}]。", "42": "[門衛{もんえい}]の[子孫{しそん}]は、シャルムの[子孫{しそん}]、アテルの[子孫{しそん}]、タルモンの[子孫{しそん}]、アックブの[子孫{しそん}]、ハテタの[子孫{しそん}]、ショバイの[子孫{しそん}][合{あ}]わせて百三十九[人{にん}]。", "43": "[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちは、ヂハの[子孫{しそん}]、ハスパの[子孫{しそん}]、タバオテの[子孫{しそん}]、", "44": "ケロスの[子孫{しそん}]、シアハの[子孫{しそん}]、パドンの[子孫{しそん}]、", "45": "レバナの[子孫{しそん}]、ハガバの[子孫{しそん}]、アックブの[子孫{しそん}]、", "46": "ハガブの[子孫{しそん}]、シャルマイの[子孫{しそん}]、ハナンの[子孫{しそん}]、", "47": "ギデルの[子孫{しそん}]、ガハルの[子孫{しそん}]、レアヤの[子孫{しそん}]、", "48": "レヂンの[子孫{しそん}]、ネコダの[子孫{しそん}]、ガザムの[子孫{しそん}]、", "49": "ウザの[子孫{しそん}]、パセアの[子孫{しそん}]、ベサイの[子孫{しそん}]、", "50": "アスナの[子孫{しそん}]、メウニムの[子孫{しそん}]、ネフシムの[子孫{しそん}]、", "51": "バクブクの[子孫{しそん}]、ハクパの[子孫{しそん}]、ハルホルの[子孫{しそん}]、", "52": "バヅリテの[子孫{しそん}]、メヒダの[子孫{しそん}]、ハルシャの[子孫{しそん}]、", "53": "バルコスの[子孫{しそん}]、シセラの[子孫{しそん}]、テマの[子孫{しそん}]、", "54": "ネヂアの[子孫{しそん}]、ハテパの[子孫{しそん}]である。", "55": "ソロモンのしもべたちの[子孫{しそん}]は、ソタイの[子孫{しそん}]、ハッソペレテの[子孫{しそん}]、ペリダの[子孫{しそん}]、", "56": "ヤアラの[子孫{しそん}]、ダルコンの[子孫{しそん}]、ギデルの[子孫{しそん}]、", "57": "シパテヤの[子孫{しそん}]、ハッテルの[子孫{しそん}]、ポケレテ・ハッゼバイムの[子孫{しそん}]、アミの[子孫{しそん}]。", "58": "[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちとソロモンのしもべたちの[子孫{しそん}]とは[合{あ}]わせて三百九十二[人{にん}]。", "59": "[次{つぎ}]にあげる[人々{ひとびと}]はテル・メラ、テル・ハレサ、ケルブ、アダンおよびインメルから[上{のぼ}]って[来{き}]た[者{もの}]であったが、[彼{かれ}]らはその[氏族{しぞく}]とその[血統{けっとう}]とを[示{しめ}]して、そのイスラエルの[者{もの}]であることを[明{あき}]らかにすることができなかった。", "60": "すなわちデラヤの[子孫{しそん}]、トビヤの[子孫{しそん}]、ネコダの[子孫{しそん}]で[合{あ}]わせて六百五十二[人{にん}]。", "61": "[祭司{さいし}]の[子孫{しそん}]のうちにはハバヤの[子孫{しそん}]、ハッコヅの[子孫{しそん}]、バルジライの[子孫{しそん}]があった。バルジライはギレアデびとバルジライの[娘{むすめ}]たちのうちから[妻{つま}]をめとったので、その[名{な}]で[呼{よ}]ばれることになった。", "62": "これらの[者{もの}]は[系譜{けいふ}]に[載{の}]った[者{もの}]たちのうちに[自分{じぶん}]の[名{な}]を[尋{たず}]ねたが[見{み}]いだされなかったので、[汚{けが}]れた[者{もの}]として、[祭司{さいし}]の[職{しょく}]から[除{のぞ}]かれた。", "63": "[総督{そうとく}]は[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて、ウリムとトンミムを[身{み}]につける[祭司{さいし}]の[興{おこ}]るまでは、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならないと[言{い}]った。", "64": "[会衆{かいしゅう}]は[合{あ}]わせて四万二千三百六十[人{にん}]であった。", "65": "このほかに、しもべおよびはしため[合{あ}]わせて七千三百三十七[人{にん}]、また[歌{うた}]うたう[男女{だんじょ}]二百[人{にん}]あった。", "66": "その[馬{うま}]は七百三十六[頭{とう}]、その[騾馬{らば}]は二百四十五[頭{とう}]、", "67": "そのらくだは四百三十五[頭{とう}]、そのろばは六千七百二十[頭{とう}]あった。", "68": "[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}][数人{すうにん}]はエルサレムにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[所{ところ}]にきた[時{とき}]、[神{かみ}]の[宮{みや}]をもとの[所{ところ}]に[建{た}]てるために[真心{まごころ}]よりの[供{そな}]え[物{もの}]をささげた。", "69": "すなわち、その[力{ちから}]に[従{したが}]って[工事{こうじ}]のために[倉{くら}]に[納{おさ}]めたものは、[金{きん}]六万一千ダリク、[銀{ぎん}]五千ミナ、[祭司{さいし}]の[衣服{いふく}]百かさねであった。", "70": "[祭司{さいし}]、レビびと、および[民{たみ}]のある[者{もの}]はエルサレムおよびその[近郊{きんこう}]に[住{す}]み、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[門衛{もんえい}]および[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちはその[町々{まちまち}]に[住{す}]み、[一般{いっぱん}]のイスラエルびとは[自分{じぶん}]たちの[町々{まちまち}]に[住{す}]んだ。" }, "3": { "1": "こうしてイスラエルの[人々{ひとびと}]はその[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいたが、七[月{がつ}]になって、[民{たみ}]はひとりのようにエルサレムに[集{あつ}]まった。", "2": "そこでヨザダクの[子{こ}]エシュアとその[仲間{なかま}]の[祭司{さいし}]たち、およびシャルテルの[子{こ}]ゼルバベルとその[兄弟{きょうだい}]たちは[立{た}]って、イスラエルの[神{かみ}]の[祭壇{さいだん}]を[築{きず}]いた。これは[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセの[律法{りっぽう}]にしるされたところに[従{したが}]って、その[上{うえ}]に[燔祭{はんさい}]をささげるためであった。", "3": "[彼{かれ}]らは[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[恐{おそ}]れていたので、[祭壇{さいだん}]をもとの[所{ところ}]に[設{もう}]けた。そしてその[上{うえ}]で[燔祭{はんさい}]を[主{しゅ}]にささげ、[朝夕{あさゆう}]それをささげた。", "4": "また、しるされたところに[従{したが}]って[仮庵{かりほ}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、おきてに[従{したが}]って、[毎日{まいにち}]ささぐべき[数{かず}]のとおりに、[日々{ひび}]の[燔祭{はんさい}]をささげた。", "5": "そしてその[後{のち}]は[常燔祭{じょうはんさい}]、[新月{しんげつ}]と[主{しゅ}]のすべて[定{さだ}]められた[祭{まつり}]とにささげる[供{そな}]え[物{もの}]および[各自{かくじ}]が[主{しゅ}]にささげる[真心{まごころ}]よりの[供{そな}]え[物{もの}]をささげた。", "6": "すなわち七[月{がつ}]一[日{にち}]から[燔祭{はんさい}]を[主{しゅ}]にささげることを[始{はじ}]めたが、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基礎{きそ}]はまだすえられてなかった。", "7": "そこで[石工{いしく}]と[木工{もっこう}]に[金{かね}]を[渡{わた}]し、またシドンとツロの[人々{ひとびと}]に[食{く}]い[物{もの}]、[飲{の}]み[物{もの}]および[油{あぶら}]を[与{あた}]えて、ペルシャ[王{おう}]クロスから[得{え}]た[許可{きょか}]に[従{したが}]って、レバノンからヨッパの[海{うみ}]に[香柏{こうはく}]を[運{はこ}]ばせた。", "8": "さてエルサレムの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[帰{かえ}]った[次{つぎ}]の[年{ねん}]の二[月{がつ}]に、シャルテルの[子{こ}]ゼルバベルとヨザダクの[子{こ}]エシュアはその[兄弟{きょうだい}]である[他{た}]の[祭司{さいし}]、レビびとおよび[捕囚{ほしゅう}]からエルサレムに[帰{かえ}]って[来{き}]たすべての[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に[工事{こうじ}]を[始{はじ}]め、二十[歳{さい}][以上{いじょう}]のレビびとを[立{た}]てて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[工事{こうじ}]を[監督{かんとく}]させた。", "9": "そこでユダの[子孫{しそん}]であるエシュアとその[子{こ}]らおよびその[兄弟{きょうだい}]、カデミエルとその[子{こ}]らは[共{とも}]に[立{た}]って、[神{かみ}]の[宮{みや}]で[工事{こうじ}]をなす[者{もの}]を[監督{かんとく}]した。ヘナダデの[子{こ}]らおよびレビびとの[子{こ}]らと、その[兄弟{きょうだい}]たちもまた[一緒{いっしょ}]であった。", "10": "こうして[建築者{けんちくしゃ}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基礎{きそ}]をすえた[時{とき}]、[祭司{さいし}]たちは[礼服{れいふく}]をつけてラッパをとり、アサフの[子{こ}]らであるレビびとはシンバルをとり、イスラエルの[王{おう}]ダビデの[指令{しれい}]に[従{したが}]って[主{しゅ}]をさんびした。", "11": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[歌{うた}]いあって[主{しゅ}]をほめ、かつ[感謝{かんしゃ}]し、「[主{しゅ}]はめぐみ[深{ふか}]く、そのいつくしみはとこしえにイスラエルに[絶{た}]えることがない」と[言{い}]った。そして[民{たみ}]はみな[主{しゅ}]をさんびするとき、[大声{おおごえ}]をあげて[叫{さけ}]んだ。[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基礎{きそ}]がすえられたからである。", "12": "しかし[祭司{さいし}]、レビびと、[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]である[多{おお}]くの[人々{ひとびと}]のうちに、もとの[宮{みや}]を[見{み}]た[老人{ろうじん}]たちがあったが、[今{いま}]この[宮{みや}]の[基礎{きそ}]のすえられるのを[見{み}]た[時{とき}]、[大声{おおごえ}]をあげて[泣{な}]いた。また[喜{よろこ}]びのために[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]ぶ[者{もの}]も[多{おお}]かった。", "13": "それで、[人々{ひとびと}]は[民{たみ}]の[喜{よろこ}]び[叫{さけ}]ぶ[声{こえ}]と、[民{たみ}]の[泣{な}]く[声{こえ}]とを[聞{き}]きわけることができなかった。[民{たみ}]が[大声{おおごえ}]に[叫{さけ}]んだので、その[声{こえ}]が[遠{とお}]くまで[聞{きこ}]えたからである。" }, "4": { "1": "ユダとベニヤミンの[敵{てき}]である[者{もの}]たちは[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]ってきた[人々{ひとびと}]が、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[神殿{しんでん}]を[建{た}]てていることを[聞{き}]き、", "2": "ゼルバベルと[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「われわれも、あなたがたと[一緒{いっしょ}]にこれを[建{た}]てさせてください。われわれはあなたがたと[同{おな}]じく、あなたがたの[神{かみ}]を[礼拝{れいはい}]します。アッスリヤの[王{おう}]エサル・ハドンがわれわれをここにつれて[来{き}]た[日{ひ}]からこのかた、われわれは[彼{かれ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげてきました」。", "3": "しかしゼルバベル、エシュアおよびその[他{た}]のイスラエルの[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちは、[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは、われわれの[神{かみ}]に[宮{みや}]を[建{た}]てることにあずかってはなりません。ペルシャの[王{おう}]クロス[王{おう}]がわれわれに[命{めい}]じたように、われわれだけで、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のために[建{た}]てるのです」。", "4": "そこでその[地{ち}]の[民{たみ}]はユダの[民{たみ}]の[手{て}]を[弱{よわ}]らせて、その[建築{けんちく}]を[妨{さまた}]げ、", "5": "その[企{くわだ}]てを[破{やぶ}]るために[役人{やくにん}]を[買収{ばいしゅう}]して[彼{かれ}]らに[敵{てき}]せしめ、ペルシャ[王{おう}]クロスの[代{よ}]からペルシャ[王{おう}]ダリヨスの[治世{ちせい}]にまで[及{およ}]んだ。", "6": "アハスエロスの[治世{ちせい}]、すなわちその[治世{ちせい}]の[初{はじ}]めに、[彼{かれ}]らはユダとエルサレムの[住民{じゅうみん}]を[訴{うった}]える[告訴{こくそ}][状{じょう}]を[書{か}]いた。", "7": "またアルタシャスタの[世{よ}]にビシラム、ミテレダテ、タビエルおよびその[他{た}]の[同僚{どうりょう}]も、ペルシャ[王{おう}]アルタシャスタに[手紙{てがみ}]を[書{か}]いた。その[手紙{てがみ}]の[文{ぶん}]はアラム[語{ご}]で[書{か}]かれて[訳{やく}]されていた。", "8": "[長官{ちょうかん}]レホムと[書記官{しょきかん}]シムシャイはアルタシャスタ[王{おう}]にエルサレムを[訴{うった}]えて[次{つぎ}]のような[手紙{てがみ}]をしたためた。", "9": "すなわち[長官{ちょうかん}]レホムと[書記官{しょきかん}]シムシャイおよびその[他{た}]の[同僚{どうりょう}]、すなわち[裁判官{さいばんかん}]、[知事{ちじ}]、[役人{やくにん}]、ペルシャ[人{ひと}]、エレクの[人々{ひとびと}]、バビロン[人{ひと}]、スサの[人々{ひとびと}]すなわちエラムびと、", "10": "およびその[他{た}]の[民{たみ}]すなわち[大{おお}]いなる[尊{たっと}]いオスナパルが、[移{うつ}]してサマリヤの[町々{まちまち}]および[川{かわ}][向{む}]こうのその[他{た}]の[地{ち}]に[住{す}]ませた[者{もの}]どもが、", "11": "[送{おく}]った[手紙{てがみ}]の[写{うつ}]しはこれである。――「アルタシャスタ[王{おう}]へ、[川{かわ}][向{む}]こうのあなたのしもべども、あいさつを[申{もう}]し[上{あ}]げます。", "12": "[王{おう}]よ、ご[承知{しょうち}]ください。あなたのもとから、わたしたちの[所{ところ}]に[上{のぼ}]って[来{き}]たユダヤ[人{ひと}]らはエルサレムに[来{き}]て、かのそむいた[悪{わる}]い[町{まち}]を[建{た}]て[直{なお}]し、その[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]きあげ、その[基礎{きそ}]をつくろっています。", "13": "[王{おう}]よ、いまご[承知{しょうち}]ください。もしこの[町{まち}]を[建{た}]て、[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]きあげるならば、[彼{かれ}]らはみつぎ、[関税{かんぜい}]、[税金{ぜいきん}]を[納{おさ}]めなくなります。そうすれば[王{おう}]の[収入{しゅうにゅう}]が[減{へ}]るでしょう。", "14": "われわれは[王宮{おうきゅう}]の[塩{しお}]をはむ[者{もの}]ですから、[王{おう}]の[不名誉{ふめいよ}]を[見{み}]るに[忍{しの}]びないので、[人{ひと}]をつかわして[王{おう}]にお[聞{き}]かせするのです。", "15": "[歴代{れきだい}]の[記録{きろく}]をお[調{しら}]べください。その[記録{きろく}]の[書{しょ}]において、この[町{まち}]はそむいた[町{まち}]で、[諸王{しょおう}]と[諸{しょ}][州{しゅう}]に[害{がい}]を[及{およ}]ぼしたものであることを[見{み}]、その[中{なか}]に[古来{こらい}]、むほんの[行{おこな}]われたことを[知{し}]られるでしょう。この[町{まち}]が[滅{ほろ}]ぼされたのはこれがためなのです。", "16": "われわれは[王{おう}]にお[知{おし}]らせいたします。もしこの[町{まち}]が[建{た}]てられ、[城壁{じょうへき}]が[築{きず}]きあげられたなら、[王{おう}]は[川{かわ}][向{む}]こうの[領地{りょうち}]を[失{うしな}]うに[至{いた}]るでしょう」。", "17": "[王{おう}]は[返書{へんしょ}]を[送{おく}]って[言{い}]った、「[長官{ちょうかん}]レホム、[書記官{しょきかん}]シムシャイ、その[他{た}]サマリヤおよび[川{かわ}][向{む}]こうのほかの[所{ところ}]に[住{す}]んでいる[同僚{どうりょう}]に、あいさつをする。いま、", "18": "あなたがたがわれわれに[送{おく}]った[手紙{てがみ}]を、わたしの[前{まえ}]に[明{あき}]らかに[読{よ}]ませた。", "19": "わたしは[命令{めいれい}]を[下{くだ}]して[調査{ちょうさ}]させたところ、この[町{まち}]は[古来{こらい}]、[諸王{しょおう}]にそむいた[事{こと}]、その[中{なか}]に[反乱{はんらん}]、むほんのあったことを[見{み}]いだした。", "20": "またエルサレムには[大{おお}]いなる[王{おう}]たちがあって、[川{かわ}][向{む}]こうの[地{ち}]をことごとく[治{おさ}]め、みつぎ、[関税{かんぜい}]、[税金{ぜいきん}]を[納{おさ}]めさせたこともあった。", "21": "それであなたがたは[命令{めいれい}]を[伝{つた}]えて、その[人々{ひとびと}]をとどめ、わたしの[命令{めいれい}]の[下{くだ}]るまで、この[町{まち}]を[建{た}]てさせてはならない。", "22": "あなたがたは[慎{つつし}]んでこのことについて[怠{おこた}]ることのないようにしなさい。どうして[損害{そんがい}]を[増{ま}]して、[王{おう}]に[害{がい}]を[及{およ}]ぼしてよかろうか」。", "23": "アルタシャスタ[王{おう}]の[手紙{てがみ}]の[写{うつ}]しがレホムおよび[書記官{しょきかん}]シムシャイとその[同僚{どうりょう}]の[前{まえ}]に[読{よ}]み[上{あ}]げられたので、[彼{かれ}]らは[急{いそ}]いでエルサレムのユダヤ[人{ひと}]のもとにおもむき、[腕力{わんりょく}]と[権力{けんりょく}]とをもって[彼{かれ}]らをやめさせた。", "24": "それでエルサレムにある[神{かみ}]の[宮{みや}]の[工事{こうじ}]は[中止{ちゅうし}]された。すなわちペルシャ[王{おう}]ダリヨスの[治世{ちせい}]の二[年{ねん}]まで[中止{ちゅうし}]された。" }, "5": { "1": "さて[預言者{よげんしゃ}]ハガイおよびイドの[子{こ}]ゼカリヤのふたりの[預言者{よげんしゃ}]は、ユダとエルサレムにいるユダヤ[人{ひと}]に[向{む}]かって、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にいますイスラエルの[神{かみ}]の[名{な}]によって[預言{よげん}]した。", "2": "そこでシャルテルの[子{こ}]ゼルバベルおよびヨザダクの[子{こ}]エシュアは[立{た}]ちあがって、エルサレムにある[神{かみ}]の[宮{みや}]を[建{た}]て[始{はじ}]めた。[神{かみ}]の[預言者{よげんしゃ}]たちも、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいて[彼{かれ}]らを[助{たす}]けた。", "3": "その[時{とき}]、[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]タテナイおよびセタル・ボズナイとその[同僚{どうりょう}]は[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[来{き}]てこう[言{い}]った、「だれがあなたがたにこの[宮{みや}]を[建{た}]て、この[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]きあげることを[命{めい}]じたのか」。", "4": "また「この[建物{たてもの}]を[建{た}]てている[人々{ひとびと}]の[名{な}]はなんというのか」と[尋{たず}]ねた。", "5": "しかしユダヤ[人{ひと}]の[長老{ちょうろう}]たちの[上{うえ}]には、[神{かみ}]の[目{め}]が[注{そそ}]がれていたので、[彼{かれ}]らはこれをやめさせることができず、その[事{こと}]をダリヨスに[奏{そう}]して、その[返答{へんとう}]の[来{く}]るのを[待{ま}]った。", "6": "[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]タテナイおよびセタル・ボズナイとその[同僚{どうりょう}]である[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]たちが、ダリヨス[王{おう}]に[送{おく}]った[手紙{てがみ}]の[写{うつ}]しは[次{つぎ}]のとおりである。", "7": "すなわち、[彼{かれ}]らが[王{おう}]に[送{おく}]った[手紙{てがみ}]には、[次{つぎ}]のようにしるされてあった。「[願{ねが}]わくはダリヨス[王{おう}]に[全{まった}]き[平安{へいあん}]があるように。", "8": "[王{おう}]に[次{つぎ}]のことをお[知{おし}]らせいたします。すなわち、われわれがユダヤ[州{しゅう}]へ[行{い}]き、かの[大{おお}]いなる[神{かみ}]の[宮{みや}]へ[行{い}]って[見{み}]たところ、それは[大{おお}]きな[石{いし}]をもって[建{た}]てられ、[材木{ざいもく}]を[組{く}]んで[壁{かべ}]をつくり、その[工事{こうじ}]は[勤勉{きんべん}]に[行{おこな}]われ、[彼{かれ}]らの[手{て}]によって[大{おお}]いにはかどっています。", "9": "そこでわれわれはその[長老{ちょうろう}]たちに[尋{たず}]ねてこう[言{い}]いました、『だれがあなたがたにこの[宮{みや}]を[建{た}]て、この[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]きあげることを[命{めい}]じたのか』と。", "10": "われわれはまた[彼{かれ}]らのかしらたる[人々{ひとびと}]の[名{な}]を[書{か}]きしるして、あなたにお[知{おし}]らせするために、その[名{な}]を[尋{たず}]ねました。", "11": "すると、[彼{かれ}]らはわれわれに[答{こた}]えてこう[言{い}]いました、『われわれは[天地{てんち}]の[神{かみ}]のしもべであって、[年{とし}][久{ひさ}]しい[昔{むかし}]に[建{た}]てられた[宮{みや}]を、[再{ふたた}]び[建{た}]てるのです。これはもと、イスラエルの[大{おお}]いなる[王{おう}]の[建{た}]てあげたものですが、", "12": "われわれの[先祖{せんぞ}]たちが、[天{てん}]の[神{かみ}]の[怒{いか}]りを[引{ひ}]き[起{おこ}]したため、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを、カルデヤびとバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルの[手{て}]に[渡{わた}]されたので、[彼{かれ}]はこの[宮{みや}]をこわし、[民{たみ}]をバビロンに[捕{とら}]えて[行{い}]きました。", "13": "ところがバビロンの[王{おう}]クロスの[元年{がんねん}]に、クロス[王{おう}]は[神{かみ}]のこの[宮{みや}]を[再{ふたた}]び[建{た}]てることの[命令{めいれい}]を[下{くだ}]されました。", "14": "またクロス[王{おう}]は[先{さき}]にネブカデネザルが、エルサレムの[宮{みや}]からバビロンの[神殿{しんでん}]に[移{うつ}]した[神{かみ}]の[宮{みや}]の[金銀{きんぎん}]の[器{うつわ}]を、バビロンの[神殿{しんでん}]から[取{と}]り[出{だ}]して、[彼{かれ}]が[総督{そうとく}]に[任{にん}]じたセシバザルという[名{な}]の[者{もの}]に[渡{わた}]して、", "15": "[彼{かれ}]に[言{い}]われました、「これらの[器{うつわ}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って、エルサレムにある[宮{みや}]に[納{おさ}]め、[神{かみ}]の[宮{みや}]をもとの[所{ところ}]に[建{た}]てよ」と。", "16": "そこでこのセシバザルは[来{き}]てエルサレムにある[神{かみ}]の[宮{みや}]の[基礎{きそ}]をすえました。その[時{とき}]から[今{いま}]に[至{いた}]るまで、[建築{けんちく}]を[続{つづ}]けていますが、まだ[完成{かんせい}]しないのです』と。", "17": "それで[今{いま}]、もし[王{おう}]がよしと[見{み}]られるならば、バビロンにある[王{おう}]の[宝庫{ほうこ}]を[調{しら}]べて、エルサレムの[神{かみ}]のこの[宮{みや}]を[建{た}]てることの[命令{めいれい}]が、はたしてクロス[王{おう}]から[出{で}]ているかどうかを[確{たし}]かめ、この[事{こと}]についての[王{おう}]のお[考{かんが}]えをわれわれに[伝{つた}]えてください」。" }, "6": { "1": "そこでダリヨス[王{おう}]は[命{めい}]を[下{くだ}]して、バビロンのうちで、[古文書{こもんじょ}]をおさめてある[書庫{しょこ}]を[調{しら}]べさせたところ、", "2": "メデヤ[州{しゅう}]の[都{みやこ}]エクバタナで、一つの[巻物{まきもの}]を[見{み}]いだした。そのうちにこうしるされてある。「[記録{きろく}]。", "3": "クロス[王{おう}]の[元年{がんねん}]にクロス[王{おう}]は[命{めい}]を[下{くだ}]した、『エルサレムにある[神{かみ}]の[宮{みや}]については、[犠牲{ぎせい}]をささげ、[燔祭{はんさい}]を[供{そな}]える[所{ところ}]の[宮{みや}]を[建{た}]て、その[宮{みや}]の[高{たか}]さを六十キュビトにし、その[幅{はば}]を六十キュビトにせよ。", "4": "[大{おお}]いなる[石{いし}]の[層{そう}]を三[段{だん}]にし、[木{き}]の[層{そう}]を一[段{だん}]にせよ。その[費用{ひよう}]は[王{おう}]の[家{いえ}]から[与{あた}]えられる。", "5": "またネブカデネザルが、エルサレムの[宮{みや}]からバビロンに[移{うつ}]した[神{かみ}]の[宮{みや}]の[金銀{きんぎん}]の[器物{うつわもの}]は、これをかえして、エルサレムにある[宮{みや}]のもとの[所{ところ}]に[持{も}]って[行{い}]き、これを[神{かみ}]の[宮{みや}]に[納{おさ}]めよ』」。", "6": "「それで[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]タテナイおよびセタル・ボズナイとその[同僚{どうりょう}]である[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]たちよ、あなたがたはこれに[遠{とお}]ざかり、", "7": "[神{かみ}]のこの[宮{みや}]の[工事{こうじ}]を[彼{かれ}]らに[任{まか}]せ、ユダヤ[人{ひと}]の[知事{ちじ}]とユダヤ[人{ひと}]の[長老{ちょうろう}]たちに、[神{かみ}]のこの[宮{みや}]をもとの[所{ところ}]に[建{た}]てさせよ。", "8": "わたしはまた[命{めい}]を[下{くだ}]し、[神{かみ}]のこの[宮{みや}]を[建{た}]てることについて、あなたがたがこれらのユダヤ[人{ひと}]の[長老{ちょうろう}]たちになすべき[事{こと}]を[示{しめ}]す。[王{おう}]の[財産{ざいさん}]、すなわち[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]から[納{おさ}]めるみつぎの[中{なか}]から、その[費用{ひよう}]をじゅうぶんそれらの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えて、その[工事{こうじ}]を[滞{とどこお}]らないようにせよ。", "9": "またその[必要{ひつよう}]とするもの、すなわち[天{てん}]の[神{かみ}]にささげる[燔祭{はんさい}]の[子{こ}][牛{うし}]、[雄羊{おひつじ}]および[小羊{こひつじ}]ならびに[麦{むぎ}]、[塩{しお}]、[酒{さけ}]、[油{あぶら}]などエルサレムにいる[祭司{さいし}]たちの[求{もと}]めにしたがって、[日々{ひび}][怠{おこた}]りなく[彼{かれ}]らに[与{あた}]え、", "10": "[彼{かれ}]らにこうばしい[犠牲{ぎせい}]を[天{てん}]の[神{かみ}]にささげさせ、[王{おう}]と[王子{おうじ}]たちの[長寿{ちょうじゅ}]を[祈{いの}]らせよ。", "11": "わたしはまた[命{めい}]を[下{くだ}]す。だれでもこの[命{めい}]ずる[所{ところ}]を[改{あらた}]める[者{もの}]があるならば、その[家{いえ}]の[梁{はり}]は[抜{ぬ}]き[取{と}]られ、[彼{かれ}]はその[上{うえ}]にくぎづけにされ、その[家{いえ}]はまた、これがために[汚物{おぶつ}]の[山{やま}]とされるであろう。", "12": "これを[改{あらた}]めようとする[者{もの}]、あるいはエルサレムにある[神{かみ}]のこの[宮{みや}]を[滅{ほろ}]ぼそうとして[手{て}]を[出{だ}]す[王{おう}]あるいは[民{たみ}]は、かしこにその[名{な}]をとどめられる[神{かみ}]よ、[願{ねが}]わくはこれを[倒{たお}]されるように。われダリヨスは[命{めい}]を[下{くだ}]す。[心{こころ}]してこれを[行{おこな}]え」。", "13": "ダリヨス[王{おう}]がこう[言{い}]い[送{おく}]ったので、[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]タテナイおよびセタル・ボズナイとその[同僚{どうりょう}]たちは[心{こころ}]してこれを[行{おこな}]った。", "14": "そしてユダヤ[人{ひと}]の[長老{ちょうろう}]たちは、[預言者{よげんしゃ}]ハガイおよびイドの[子{こ}]ゼカリヤの[預言{よげん}]によって[建{た}]て、これをなし[遂{と}]げた。[彼{かれ}]らはイスラエルの[神{かみ}]の[命令{めいれい}]により、またクロス、ダリヨスおよびペルシャ[王{おう}]アルタシャスタの[命{めい}]によって、これを[建{た}]て[終{おわ}]った。", "15": "この[宮{みや}]はダリヨス[王{おう}]の[治世{ちせい}]の六[年{ねん}]アダルの[月{つき}]の三[日{か}]に[完成{かんせい}]した。", "16": "そこでイスラエルの[人々{ひとびと}]、[祭司{さいし}]たち、レビびとおよびその[他{た}]の[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]った[人々{ひとびと}]は、[喜{よろこ}]んで[神{かみ}]のこの[宮{みや}]の[奉献{ほうけん}][式{しき}]を[行{おこな}]った。", "17": "すなわち[神{かみ}]のこの[宮{みや}]の[奉献{ほうけん}][式{しき}]において、[雄牛{おうし}]一百[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]二百[頭{とう}]、[小羊{こひつじ}]四百[頭{とう}]をささげ、またイスラエルの[部族{ぶぞく}]の[数{かず}]にしたがって、[雄{お}]やぎ十二[頭{とう}]をささげて、すべてのイスラエルびとのための[罪祭{ざいさい}]とした。", "18": "またモーセの[書{しょ}]にしるされてあるように[祭司{さいし}]を[組{くみ}][別{べつ}]により、レビびとを[班{はん}][別{べつ}]によって[立{た}]て、エルサレムで[神{かみ}]に[仕{つか}]えさせた。", "19": "こうして[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[人々{ひとびと}]は、[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]に[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。", "20": "すなわち[祭司{さいし}]、レビびとたちは[共{とも}]に[身{み}]を[清{きよ}]めて[皆{みな}][清{きよ}]くなり、すべて[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[人々{ひとびと}]のため、その[兄弟{きょうだい}]である[祭司{さいし}]たちのため、また[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]のために[過越{すぎこし}]の[小羊{こひつじ}]をほふった。", "21": "そして[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]たイスラエルの[人々{ひとびと}]、およびその[地{ち}]の[異邦人{いほうじん}]の[汚{けが}]れを[捨{す}]てて[彼{かれ}]らに[連{つら}]なり、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[拝{はい}]しようとする[者{もの}]はすべてこれを[食{た}]べ、", "22": "[喜{よろこ}]んで[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[種{たね}][入{い}]れぬパンの[祭{まつり}]を[行{おこな}]った。これは[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]ばせ、またアッスリヤの[王{おう}]の[心{こころ}]を[彼{かれ}]らに[向{む}]かわせ、[彼{かれ}]にイスラエルの[神{かみ}]にいます[神{かみ}]の[宮{みや}]の[工事{こうじ}]を[助{たす}]けさせられたからである。" }, "7": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]ペルシャ[王{おう}]アルタシャスタの[治世{ちせい}]にエズラという[者{もの}]があった。エズラはセラヤの[子{こ}]、セラヤはアザリヤの[子{こ}]、アザリヤはヒルキヤの[子{こ}]、", "2": "ヒルキヤはシャルムの[子{こ}]、シャルムはザドクの[子{こ}]、ザドクはアヒトブの[子{こ}]、", "3": "アヒトブはアマリヤの[子{こ}]、アマリヤはアザリヤの[子{こ}]、アザリヤはメラヨテの[子{こ}]、", "4": "メラヨテはゼラヒヤの[子{こ}]、ゼラヒヤはウジの[子{こ}]、ウジはブッキの[子{こ}]、", "5": "ブッキはアビシュアの[子{こ}]、アビシュアはピネハスの[子{こ}]、ピネハスはエレアザルの[子{こ}]、エレアザルは[祭司{さいし}][長{ちょう}]アロンの[子{こ}]である。", "6": "このエズラはバビロンから[上{のぼ}]って[来{き}]た。[彼{かれ}]はイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がお[授{さづ}]けになったモーセの[律法{りっぽう}]に[精通{せいつう}]した[学者{がくしゃ}]であった。その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[手{て}]が[彼{かれ}]の[上{うえ}]にあったので、その[求{もと}]めることを[王{おう}]はことごとく[許{ゆる}]した。", "7": "アルタシャスタ[王{おう}]の七[年{ねん}]にまたイスラエルの[人々{ひとびと}]および[祭司{さいし}]、レビびと、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[門衛{もんえい}]、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべなどエルサレムに[上{のぼ}]った。", "8": "そして[王{おう}]の七[年{ねん}]の五[月{がつ}]にエズラはエルサレムに[来{き}]た。", "9": "すなわち[正月{しょうがつ}]の一[日{にち}]にバビロンを[出立{しゅったつ}]して、五[月{がつ}]一[日{にち}]にエルサレムに[着{つ}]いた。その[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みの[手{て}]が[彼{かれ}]の[上{うえ}]にあったからである。", "10": "エズラは[心{こころ}]をこめて[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]を[調{しら}]べ、これを[行{おこな}]い、かつイスラエルのうちに[定{さだ}]めとおきてとを[教{おし}]えた。", "11": "[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めの[言葉{ことば}]、およびイスラエルに[賜{たま}]わった[定{さだ}]めに[通{つう}]じた[学者{がくしゃ}]で、[祭司{さいし}]であるエズラにアルタシャスタ[王{おう}]の[与{あた}]えた[手紙{てがみ}]の[写{うつ}]しは、[次{つぎ}]のとおりである。", "12": "「[諸王{しょおう}]の[王{おう}]アルタシャスタ、[天{てん}]の[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]の[学者{がくしゃ}]である[祭司{さいし}]エズラに[送{おく}]る。[今{いま}]、", "13": "わたしは[命{めい}]を[下{くだ}]す。わが[国{くに}]のうちにいるイスラエルの[民{たみ}]およびその[祭司{さいし}]、レビびとのうち、すべてエルサレムへ[行{い}]こうと[望{のぞ}]む[者{もの}]は[皆{みな}]、あなたと[共{とも}]に[行{い}]くことができる。", "14": "あなたは、[自分{じぶん}]の[手{て}]にあるあなたの[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[照{てら}]して、ユダとエルサレムの[事情{じじょう}]を[調{しら}]べるために、[王{おう}]および七[人{にん}]の[議{ぎ}][官{かん}]によってつかわされるのである。", "15": "かつあなたは[王{おう}]およびその[議{ぎ}][官{かん}]らが、エルサレムにいますイスラエルの[神{かみ}]に[真心{まごころ}]からささげる[銀{ぎん}]と[金{きん}]を[携{たずさ}]え、", "16": "またバビロン[全{ぜん}][州{しゅう}]であなたが[獲{え}]るすべての[金銀{きんぎん}]、および[民{たみ}]と[祭司{さいし}]とが、エルサレムにあるその[神{かみ}]の[宮{みや}]のために、[真心{まごころ}]からささげた[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]く。", "17": "それであなたはその[金{かね}]をもって[雄牛{おうし}]、[雄羊{おひつじ}]、[小羊{こひつじ}]およびその[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]の[品々{しなじな}]を[気{き}]をつけて[買{か}]い、エルサレムにあるあなたがたの[神{かみ}]の[宮{みや}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に、これをささげなければならない。", "18": "また、あなたとあなたの[兄弟{きょうだい}]たちが、その[余{あま}]った[金銀{きんぎん}]でしようと[思{おも}]うよい[事{こと}]があるならば、あなたがたの[神{かみ}]のみ[旨{むね}]に[従{したが}]ってそれを[行{おこな}]え。", "19": "またあなたの[神{かみ}]の[宮{みや}]の[勤{つと}]め[事{こと}]のためにあなたが[与{あた}]えられた[器{うつわ}]は、エルサレムの[神{かみ}]の[前{まえ}]に[納{おさ}]めよ。", "20": "そのほかあなたの[神{かみ}]の[宮{みや}]のために[用{もち}]うべき[必要{ひつよう}]なものがあれば、それを[王{おう}]の[倉{くら}]から[出{だ}]して[用{もち}]いよ。", "21": "われ、アルタシャスタ[王{おう}]は[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]のすべての[倉{くら}]づかさに[命{めい}]を[下{くだ}]して[言{い}]う、『[天{てん}]の[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]の[学者{がくしゃ}]である[祭司{さいし}]エズラがあなたがたに[求{もと}]める[事{こと}]は、すべてこれを[心{こころ}]して[行{おこな}]え。", "22": "すなわち[銀{ぎん}]は百タラントまで、[小麦{こむぎ}]は百コルまで、ぶどう[酒{しゅ}]は百バテまで、[油{あぶら}]は百バテまで、[塩{しお}]は[制限{せいげん}]なく[与{あた}]えよ。", "23": "[天{てん}]の[神{かみ}]の[宮{みや}]のために、[天{てん}]の[神{かみ}]の[命{めい}]じるところは、すべて[正{ただ}]しくこれを[行{おこな}]え。そうしないと[神{かみ}]の[怒{いか}]りが、[王{おう}]と[王{おう}]の[子{こ}]らの[国{くに}]に[臨{のぞ}]むであろう』。", "24": "われわれは、またあなたがたに[告{つ}]げる、『[祭司{さいし}]、レビびと、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[門衛{もんえい}]、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべ、および[神{かみ}]のこの[宮{みや}]の[仕{つか}]えびとたちには、みつぎ、[租税{そぜい}]、[税金{ぜいきん}]を[課{か}]してはならぬ』。", "25": "エズラよ、あなたはあなたの[手{て}]にある[神{かみ}]の[知恵{ちえ}]によって、つかさおよび[裁判人{さいばんにん}]を[立{た}]て、[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]のすべての[民{たみ}]、すなわちあなたの[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]を[知{し}]っている[者{もの}]たちを、ことごとくさばかせよ。あなたがたはまたこれを[知{し}]らない[者{もの}]を[教{おし}]えよ。", "26": "あなたの[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]および[王{おう}]の[律法{りっぽう}]を[守{まも}]らない[者{もの}]を、きびしくその[罪{つみ}]に[定{さだ}]めて、あるいは[死刑{しけい}]に、あるいは[追放{ついほう}]に、あるいは[財産{ざいさん}][没収{ぼっしゅう}]に、あるいは[投獄{とうごく}]に[処{しょ}]せよ」。", "27": "われわれの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はこのように、[王{おう}]の[心{こころ}]に、エルサレムにある[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[飾{かざ}]る[心{こころ}]を[起{おこ}]させ、", "28": "また[王{おう}]の[前{まえ}]と、その[議{ぎ}][官{かん}]の[前{まえ}]と[王{おう}]の[大臣{だいじん}]の[前{まえ}]で、わたしに[恵{めぐ}]みを[得{え}]させられた。わたしはわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしの[上{うえ}]にあるので[力{ちから}]を[得{え}]、イスラエルのうちから[首領{しゅりょう}]たる[人々{ひとびと}]を[集{あつ}]めて、わたしと[共{とも}]に[上{のぼ}]らせた。" }, "8": { "1": "アルタシャスタ[王{おう}]の[治世{ちせい}]に、バビロンからわたしと[一緒{いっしょ}]に[上{のぼ}]って[来{き}]た[者{もの}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]、およびその[系譜{けいふ}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "2": "ピネハスの[子孫{しそん}]のうちではゲルショム。イタマルの[子孫{しそん}]のうちではダニエル。ダビデの[子孫{しそん}]のうちではシカニヤの[子{こ}]ハットシ。", "3": "パロシの[子孫{しそん}]のうちではゼカリヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]に[系譜{けいふ}]に[載{の}]せられた[男{おとこ}]百五十[人{にん}]。", "4": "パハテ・モアブの[子孫{しそん}]のうちではゼラヒヤの[子{こ}]エリヨエナイおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]二百[人{にん}]。", "5": "ザッツの[子孫{しそん}]のうちではヤハジエルの[子{こ}]シカニヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]三百[人{にん}]。", "6": "アデンの[子孫{しそん}]のうちではヨナタンの[子{こ}]エベデおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]五十[人{にん}]。", "7": "エラムの[子孫{しそん}]のうちではアタリヤの[子{こ}]エサヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]七十[人{にん}]。", "8": "シパテヤの[子孫{しそん}]のうちではミカエルの[子{こ}]ゼバデヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]八十[人{にん}]。", "9": "ヨアブの[子孫{しそん}]のうちではエヒエルの[子{こ}]オバデヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]二百十八[人{にん}]。", "10": "バニの[子孫{しそん}]のうちではヨシピアの[子{こ}]シロミテおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]百六十[人{にん}]。", "11": "ベバイの[子孫{しそん}]のうちではベバイの[子{こ}]ゼカリヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]二十八[人{にん}]。", "12": "アズガデの[子孫{しそん}]のうちではハッカタンの[子{こ}]ヨハナンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にある[男{おとこ}]百十[人{にん}]。", "13": "アドニカムの[子孫{しそん}]のうちでは[後{のち}]に[来{き}]た[者{もの}]どもで、その[名{な}]はエリペレテ、ユエル、シマヤおよび[彼{かれ}]らと[共{とも}]にある[男{おとこ}]六十[人{にん}]。", "14": "ビグワイの[子孫{しそん}]のうちではウタイとザックルおよび[彼{かれ}]らと[共{とも}]にある[男{おとこ}]七十[人{にん}]である。", "15": "わたしは[彼{かれ}]らをアハワに[流{なが}]れる[川{かわ}]のほとりに[集{あつ}]めて、そこに[三日{みっか}]のあいだ[露営{ろえい}]した。わたしは[民{たみ}]と[祭司{さいし}]とを[調{しら}]べたが、そこにはレビの[子孫{しそん}]はひとりもいなかったので、", "16": "[人{ひと}]をつかわしてエリエゼル、アリエル、シマヤ、エルナタン、ヤリブ、エルナタン、ナタン、ゼカリヤ、メシュラムという[首{くび}][長{ちょう}]たる[人々{ひとびと}]を[招{まね}]き、またヨヤリブ、およびエルナタンのような[見識{けんしき}]のある[人々{ひとびと}]を[招{まね}]いた。", "17": "そしてわたしはカシピアという[所{ところ}]の[首長{しゅちょう}]イドのもとに[彼{かれ}]らをつかわし、カシピアという[所{ところ}]にいるイドと、その[兄弟{きょうだい}]である[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちに[告{つ}]ぐべき[言葉{ことば}]を、[彼{かれ}]らに[授{さづ}]け、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]のために、[仕{つか}]え[人{ひと}]をわれわれに[連{つ}]れて[来{こ}]いと[言{い}]った。", "18": "われわれの[神{かみ}]がよくわれわれを[助{たす}]けられたので、[彼{かれ}]らはイスラエルの[子{こ}]、レビの[子{こ}]、マヘリの[子孫{しそん}]のうちの[思慮{しりょ}][深{ふか}]い[人{ひと}]、すなわちセレビヤおよびその[子{こ}]らとその[兄弟{きょうだい}]たち十八[人{にん}]を、われわれに[連{つ}]れて[来{き}]、", "19": "またハシャビヤおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]に、メラリの[子孫{しそん}]のエサヤとその[兄弟{きょうだい}]およびその[子{こ}]ら二十[人{にん}]、", "20": "および[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべ、すなわちダビデとそのつかさたちが、レビびとに[仕{つか}]えさせるために[選{えら}]んだ[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべ二百二十[人{にん}]を[連{つ}]れてきた。これらの[者{もの}]は[皆{みな}]その[名{な}]を[言{い}]って[記録{きろく}]された。", "21": "そこでわたしは、かしこのアハワ[川{かわ}]のほとりで[断食{だんじき}]を[布告{ふこく}]し、われわれの[神{かみ}]の[前{まえ}]で[身{み}]をひくくし、われわれと、われわれの[幼{おさな}]き[者{もの}]と、われわれのすべての[貨{か}][財{ざい}]のために、[正{ただ}]しい[道{みち}]を[示{しめ}]されるように[神{かみ}]に[求{もと}]めた。", "22": "これは、われわれがさきに[王{おう}]に[告{つ}]げて、「われわれの[神{かみ}]の[手{て}]は、[神{かみ}]を[求{もと}]めるすべての[者{もの}]の[上{うえ}]にやさしく[下{くだ}]り、その[威力{いりょく}]と[怒{いか}]りとはすべて[神{かみ}]を[捨{す}]てる[者{もの}]の[上{うえ}]に[下{くだ}]る」と[言{い}]ったので、わたしは[道中{どうちゅう}]の[敵{てき}]に[対{たい}]して、われわれを[守{まも}]るべき[歩兵{ほへい}]と[騎兵{きへい}]とを、[王{おう}]に[頼{たの}]むことを[恥{は}]じたからである。", "23": "そこでわれわれは[断食{だんじき}]して、このことをわれわれの[神{かみ}]に[求{もと}]めたところ、[神{かみ}]はその[願{ねが}]いを[聞{き}]きいれられた。", "24": "わたしはおもだった[祭司{さいし}]十二[人{にん}]すなわちセレビヤ、ハシャビヤおよびその[兄弟{きょうだい}]十[人{にん}]を[選{えら}]び、", "25": "[金銀{きんぎん}]および[器物{うつわもの}]、すなわち[王{おう}]と、その[議{ぎ}][官{かん}]と、その[諸侯{しょこう}]およびすべて[在留{ざいりゅう}]のイスラエルびとが、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]のためにささげた[奉納物{ほうのうぶつ}]を[量{はか}]って[彼{かれ}]らに[渡{わた}]した。", "26": "わたしが[量{はか}]って[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]したものは、[銀{ぎん}]六百五十タラント、[銀{ぎん}]の[器{うつわ}]百タラント、[金{きん}]百タラントであった。", "27": "また[金{きん}]の[大杯{おおさかずき}]が二十あって、一千ダリクに[当{あた}]る。また[光{ひか}]り[輝{かがや}]く[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]二[個{こ}]あって、その[尊{たっと}]いこと[金{きん}]のようである。", "28": "そしてわたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[主{しゅ}]に[聖別{せいべつ}]された[者{もの}]である。この[器物{うつわもの}]も[聖{せい}]である。またこの[金銀{きんぎん}]は、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげた[真心{まごころ}]よりの[供{そな}]え[物{もの}]である。", "29": "あなたがたはエルサレムで、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のへやの[中{なか}]で、[祭司{さいし}][長{ちょう}]、レビびとおよびイスラエルの[氏族{しぞく}]のかしらたちの[前{まえ}]で、これを[量{はか}]るまで、[見張{みは}]り、かつ[守{まも}]りなさい」。", "30": "そこで[祭司{さいし}]およびレビびとたちは、その[金銀{きんぎん}]および[器物{うつわもの}]を、エルサレムにあるわれわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]くため、その[重{おも}]さのものを[受{う}]け[取{と}]った。", "31": "われわれは[正月{しょうがつ}]の十二[日{にち}]に、アハワ[川{がわ}]を[出立{しゅったつ}]してエルサレムに[向{む}]かったが、われわれの[神{かみ}]の[手{て}]は、われわれの[上{うえ}]にあって、[敵{てき}]の[手{て}]および[道{みち}]に[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せする[者{もの}]の[手{て}]から、われわれを[救{すく}]われた。", "32": "われわれはエルサレムに[着{つ}]いて、三[日{か}]そこにいたが、", "33": "四[日{か}][目{め}]にわれわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]の[内{うち}]で、その[金銀{きんぎん}]および[器物{うつわもの}]を、ウリヤの[子{こ}][祭司{さいし}]メレモテの[手{て}]に[量{はか}]って[渡{わた}]した。ピネハスの[子{こ}]エレアザルが[彼{かれ}]と[共{とも}]にいた。またエシュアの[子{こ}]ヨザバデ、およびビンヌイの[子{こ}]ノアデヤのふたりのレビびとも、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいた。", "34": "すなわちそのすべての[数{かず}]と[重{おも}]さとを[調{しら}]べ、その[重{おも}]さは[皆{みな}][書{か}]きとめられた。", "35": "そのとき[捕囚{ほしゅう}]の[人々{ひとびと}]で[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[者{もの}]は、イスラエルの[神{かみ}]に[燔祭{はんさい}]をささげた。すなわちイスラエル[全体{ぜんたい}]のために[雄牛{おうし}]十二[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]九十六[頭{とう}]、[小羊{こひつじ}]七十七[頭{とう}]をささげ、また[罪祭{ざいさい}]として[雄{お}]やぎ十二[頭{とう}]をささげた。これらはみな、[主{しゅ}]にささげた[燔祭{はんさい}]である。", "36": "[彼{かれ}]らはまた[王{おう}]の[命令{めいれい}][書{しょ}]を、[王{おう}]の[総督{そうとく}]たち、および[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]たちに[渡{わた}]したので、[彼{かれ}]らは[民{たみ}]と[神{かみ}]の[宮{みや}]とを[援助{えんじょ}]した。" }, "9": { "1": "これらの[事{こと}]がなされた[後{のち}]、つかさたちは、わたしのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「イスラエルの[民{たみ}]、[祭司{さいし}]およびレビびとは[諸国{しょこく}]の[民{たみ}]と[離{はな}]れないで、カナンびと、ヘテびと、ペリジびと、エブスびと、アンモンびと、モアブびと、エジプトびと、アモリびとなどの[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]いました。", "2": "すなわち、[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]たちをみずからめとり、またそのむすこたちにめとったので、[聖{せい}]なる[種{たね}]が[諸国{しょこく}]の[民{たみ}]とまじりました。そしてつかさたる[者{もの}]、[長{ちょう}]たる[者{もの}]が[先{さき}]だって、このとがを[犯{おか}]しました」。", "3": "わたしはこの[事{こと}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[着物{きもの}]と[上着{うわぎ}]とを[裂{さ}]き、[髪{かみ}]の[毛{け}]とひげを[抜{ぬ}]き、[驚{おどろ}]きあきれてすわった。", "4": "イスラエルの[神{かみ}]の[言葉{ことば}]におののく[者{もの}]は[皆{みな}]、[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[人々{ひとびと}]のとがのゆえに、わたしのもとに[集{あつ}]まったが、わたしは[夕{ゆう}]の[供{そな}]え[物{もの}]の[時{とき}]まで、[驚{おどろ}]きあきれてすわった。", "5": "[夕{ゆう}]の[供{そな}]え[物{もの}]の[時{とき}]になって、わたしは[断食{だんじき}]から[立{た}]ちあがり、[着物{きもの}]と[上着{うわぎ}]を[裂{さ}]いたまま、ひざをかがめて、わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]にむかって[手{て}]をさし[伸{の}]べて、", "6": "[言{い}]った、「わが[神{かみ}]よ、わたしはあなたにむかって[顔{かお}]を[上{あ}]げるのを[恥{は}]じて、[赤面{せきめん}]します。われわれの[不義{ふぎ}]は[積{つ}]って[頭{あたま}]よりも[高{たか}]くなり、われわれのとがは[重{かさ}]なって[天{てん}]に[達{たっ}]したからです。", "7": "われわれの[先祖{せんぞ}]の[日{ひ}]から[今日{こんにち}]まで、われわれは[大{おお}]いなるとがを[負{お}]い、われわれの[不義{ふぎ}]によって、われわれとわれわれの[王{おう}]たち、および[祭司{さいし}]たちは[国々{くにぐに}]の[王{おう}]たちの[手{て}]にわたされ、つるぎにかけられ、[捕{とら}]え[行{ゆ}]かれ、かすめられ、[恥{はじ}]をこうむりました。[今日{こんにち}]のとおりです。", "8": "ところがいま、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、しばし[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]して、のがれ[残{のこ}]るべき[者{もの}]をわれわれのうちにおき、その[聖所{せいじょ}]のうちに[確{たし}]かなよりどころを[与{あた}]え、こうしてわれわれの[神{かみ}]はわれわれの[目{め}]を[明{あき}]らかにし、われわれをその[奴隷{どれい}]のうちにあって、[少{すこ}]しく[生{い}]き[返{かえ}]らせられました。", "9": "われわれは[奴隷{どれい}]の[身{み}]でありますが、その[奴隷{どれい}]たる[時{とき}]にも[神{かみ}]はわれわれを[見捨{みす}]てられず、かえってペルシャ[王{おう}]たちの[目{め}]の[前{まえ}]でいつくしみを[施{ほどこ}]して、われわれを[生{い}]き[返{かえ}]らせ、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]を[建{た}]てさせ、その[破壊{はかい}]をつくろわせ、ユダとエルサレムでわれわれに[保護{ほご}]を[与{あた}]えられました。", "10": "われわれの[神{かみ}]よ、この[後{のち}]、[何{なに}]を[言{い}]うことができましょう。われわれは、あなたの[戒{いまし}]めを[捨{す}]てたからです。", "11": "あなたはかつて、あなたのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによって[命{めい}]じて[仰{おお}]せられました、『おまえたちが[行{い}]って[獲{え}]ようとする[地{ち}]は、[各地{かくち}]の[民{たみ}]の[汚{けが}]れにより、その[憎{にく}]むべきわざによって[汚{けが}]れた[地{ち}]で、この[果{はて}]から、かの[果{はて}]まで、その[汚{けが}]れに[満{み}]ちている。", "12": "それでおまえたちの[娘{むすめ}]を、[彼{かれ}]らのむすこに[与{あた}]えてはならない。[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]を、おまえたちのむすこにめとってはならない。また[永久{えいきゅう}]に[彼{かれ}]らの[平安{へいあん}]をも[福祉{ふくし}]をも[求{もと}]めてはならない。そうすればおまえたちは[強{つよ}]くなり、その[地{ち}]の[良{よ}]き[物{もの}]を[食{た}]べ、これを[永久{えいきゅう}]におまえたちの[子孫{しそん}]に[伝{つた}]えて[嗣{し}][業{ぎょう}]とさせることができる』と。", "13": "われわれの[悪{わる}]い[行{おこな}]いにより、[大{おお}]いなるとがによって、これらすべてのことが、すでにわれわれに[臨{のぞ}]みましたが、われわれの[神{かみ}]なるあなたは、われわれの[不義{ふぎ}]よりも[軽{かる}]い[罰{ばつ}]をくだして、このように[残{のこ}]りの[者{もの}]を[与{あた}]えてくださったのを[見{み}]ながら、", "14": "われわれは[再{ふたた}]びあなたの[命令{めいれい}]を[破{やぶ}]って、これらの[憎{にく}]むべきわざを[行{おこな}]う[民{たみ}]と[縁{ふち}]を[結{むす}]んでよいでしょうか。あなたはわれわれを[怒{いか}]って、ついに[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]し、[残{のこ}]る[者{もの}]も、のがれる[者{もの}]もないようにされるのではないでしょうか。", "15": "ああ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたは[正{ただ}]しくいらせられます。われわれはのがれて[残{のこ}]ること[今日{こんにち}]のとおりです。われわれは、とがをもってあなたの[前{まえ}]にあります。それゆえだれもあなたの[前{まえ}]に[立{た}]つことはできません」。" }, "10": { "1": "エズラが[神{かみ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]に[泣{な}]き[伏{ふ}]して[祈{いの}]り、かつざんげしていた[時{とき}]、[男{おとこ}]、[女{おんな}]および[子供{こども}]の[大{おお}]いなる[群集{ぐんしゅう}]がイスラエルのうちから[彼{かれ}]のもとに[集{あつ}]まってきた。[民{たみ}]はいたく[泣{な}]き[悲{かな}]しんだ。", "2": "[時{とき}]にエラムの[子孫{しそん}]のうちのエヒエルの[子{こ}]シカニヤが、エズラに[告{つ}]げて[言{い}]った、「われわれは[神{かみ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、この[地{ち}]の[民{たみ}]から[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとりました。しかし、このことについてはイスラエルに、[今{いま}]なお[望{のぞ}]みがあります。", "3": "それでわれわれはわが[主{しゅ}]の[教{おしえ}]と、われわれの[神{かみ}]の[命令{めいれい}]におののく[人々{ひとびと}]の[教{おしえ}]とに[従{したが}]って、これらの[妻{つま}]ならびにその[子{こ}][供{とも}]たちを、ことごとく[追{お}]い[出{だ}]すという[契約{けいやく}]を、われわれの[神{かみ}]に[立{た}]てましょう。そして[律法{りっぽう}]に[従{したが}]ってこれを[行{おこな}]いましょう。", "4": "[立{た}]ちあがってください、この[事{こと}]はあなたの[仕事{しごと}]です。われわれはあなたを[助{たす}]けます。[心{こころ}]を[強{つよ}]くしてこれを[行{おこな}]いなさい」。", "5": "エズラは[立{た}]って、おもだった[祭司{さいし}]、レビびとおよびすべてのイスラエルびとに、この[言葉{ことば}]のように[行{おこな}]うことを[誓{ちか}]わせたので、[彼{かれ}]らは[誓{ちか}]った。", "6": "エズラは[神{かみ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]から[出{で}]て、エリアシブの[子{こ}]ヨハナンのへやにはいったが、そこへ[行{い}]っても[彼{かれ}]はパンも[食{た}]べず、[水{みず}]も[飲{の}]まずに[夜{よる}]を[過{す}]ごした。これは[彼{かれ}]が、[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]った[人々{ひとびと}]のとがを[嘆{なげ}]いたからである。", "7": "そしてユダおよびエルサレムにあまねく[布告{ふこく}]を[出{だ}]し、[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]ったすべての[者{もの}]に[告{つ}]げて、エルサレムに[集{あつ}]まるべき[事{こと}]と、", "8": "つかさおよび[長老{ちょうろう}]たちのさとしに[従{したが}]って、三[日{か}]のうちにこない[者{もの}]はだれでもその[財産{ざいさん}]はことごとく[没収{ぼっしゅう}]され、その[人{ひと}][自身{じしん}]は[捕{とら}]われ[人{びと}]の[会{かい}]から[破門{はもん}]されると[言{い}]った。", "9": "そこでユダとベニヤミンの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]三[日{か}]のうちにエルサレムに[集{あつ}]まった。これは九[月{がつ}]の[二十日{はつか}]であった。すべての[民{たみ}]は[神{かみ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]の[広場{ひろば}]に[座{ざ}]して、このことのため、また[大雨{おおあめ}]のために[震{ふる}]えおののいていた。", "10": "[時{とき}]に[祭司{さいし}]エズラは[立{た}]って[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとって、イスラエルのとがを[増{ま}]した。", "11": "それで[今{いま}]、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]にざんげして、そのみ[旨{むね}]を[行{おこな}]いなさい。あなたがたはこの[地{ち}]の[民{たみ}]および[異邦{いほう}]の[女{おんな}]と[離{はな}]れなさい」。", "12": "すると[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][大声{おおごえ}]をあげて[答{こた}]えた、「あなたの[言{い}]われたとおり、われわれは[必{かなら}]ず[行{おこな}]います。", "13": "しかし[民{たみ}]は[多{おお}]く、また[大雨{おおあめ}]の[季節{きせつ}]ですから、[外{そと}]に[立{た}]っていることはできません。またこれは一[日{にち}]やふつかの[仕事{しごと}]ではありません。われわれはこの[事{こと}]について[大{おお}]いに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからです。", "14": "それでどうぞ、われわれのつかさたちは[全{ぜん}][会衆{かいしゅう}]のために[立{た}]ってください。われわれの[町{まち}]の[内{うち}]に、もし[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとった[者{もの}]があるならば、みな[定{さだ}]めの[時{とき}]にこさせなさい。またおのおのの[町{まち}]の[長老{ちょうろう}]および[裁判人{さいばんにん}]も、それと[一緒{いっしょ}]にこさせなさい。そうすればこの[事{こと}]によるわれわれの[神{かみ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りは、ついにわれわれを[離{はな}]れるでしょう」。", "15": "ところがアサヘルの[子{こ}]ヨナタンおよびテクワの[子{こ}]ヤハジアはこれに[反対{はんたい}]した。そしてメシュラムおよびレビびとシャベタイは[彼{かれ}]らを[支持{しじ}]した。", "16": "そこで[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[人々{ひとびと}]はこのように[行{い}]った。すなわち[祭司{さいし}]エズラは、[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちをその[氏族{しぞく}]にしたがい、おのおのその[名{な}]をさして[選{えら}]んだ。[彼{かれ}]らは十[月{がつ}]の一[日{にち}]から[座{ざ}]してこの[事{こと}]を[調{しら}]べ、", "17": "[正月{しょうがつ}]の一[日{にち}]になって、[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとった[人々{ひとびと}]をことごとく[調{しら}]べ[終{おわ}]った。", "18": "[祭司{さいし}]の[子孫{しそん}]のうちで[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとった[事{こと}]のあらわれた[者{もの}]は、ヨザダクの[子{こ}]エシュアの[子{こ}]ら、およびその[兄弟{きょうだい}]たちのうちではマアセヤ、エリエゼル、ヤリブ、ゲダリヤであった。", "19": "[彼{かれ}]らはその[妻{つま}]を[離縁{りえん}]しようという[誓{ちか}]いをなし、すでに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したというので、そのとがのために[雄羊{おひつじ}]一[頭{とう}]をささげた。", "20": "インメルの[子{こ}]らのうちではハナニおよびゼバデヤ。", "21": "ハリムの[子{こ}]らのうちではマアセヤ、エリヤ、シマヤ、エヒエル、ウジヤ。", "22": "パシュルの[子{こ}]らのうちではエリオエナイ、マアセヤ、イシマエル、ネタンエル、ヨザバデ、エラサ。", "23": "レビびとのうちではヨザバテ、シメイ、ケラヤ(すなわちケリタ)、ペタヒヤ、ユダ、エリエゼル。", "24": "[歌{うた}]うたう[者{もの}]のうちではエリアシブ。[門衛{もんえい}]のうちではシャルム、テレム、ウリ。", "25": "イスラエルのうち、パロシの[子{こ}]らのうちではラミヤ、エジア、マルキヤ、ミヤミン、エレアザル、ハシャビヤ、ベナヤ。", "26": "エラムの[子{こ}]らのうちではマッタニヤ、ゼカリヤ、エヒエル、アブデ、エレモテ、エリヤ。", "27": "ザットの[子{こ}]らのうちではエリオエナイ、エリアシブ、マッタニヤ、エレモテ、ザバデ、アジザ。", "28": "ベバイの[子{こ}]らのうちではヨハナン、ハナニヤ、ザバイ、アテライ。", "29": "バニの[子{こ}]らのうちではメシュラム、マルク、アダヤ、ヤシュブ、シヤル、エレモテ。", "30": "パハテ・モアブの[子{こ}]らのうちではアデナ、ケラル、ベナヤ、マアセヤ、マッタニヤ、ベザレル、ビンヌイ、マナセ。", "31": "ハリムの[子{こ}]らのうちではエリエゼル、イシヤ、マルキヤ、シマヤ、シメオン、", "32": "ベニヤミン、マルク、シマリヤ。", "33": "ハシュムの[子{こ}]らのうちではマッテナイ、マッタタ、ザバデ、エリパレテ、エレマイ、マナセ、シメイ。", "34": "バニの[子{こ}]らのうちではマアダイ、アムラム、ウエル、", "35": "ベナヤ、ベデヤ、ケルヒ、", "36": "ワニア、メレモテ、エリアシブ、", "37": "マッタニヤ、マッテナイ、ヤアス。", "38": "ビンヌイの[子{こ}]らのうちではシメイ、", "39": "シレミヤ、ナタン、アダヤ、", "40": "マクナデバイ、シャシャイ、シャライ、", "41": "アザリエル、シレミヤ、シマリヤ、", "42": "シャルム、アマリヤ、ヨセフ。", "43": "ネボの[子{こ}]らではエイエル、マッタテヤ、ザバデ、ゼビナ、ヤッダイ、ヨエル、ベナヤ。", "44": "これらの[者{もの}]は[皆{みな}][異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとった[者{もの}]である。[彼{かれ}]らはその[女{おんな}]たちをその[子{こ}][供{とも}]と[共{とも}]に[離縁{りえん}]した。" } }, "neh": { "1": { "1": "ハカリヤの[子{こ}]ネヘミヤの[言葉{ことば}]。[第{だい}]二十[年{ねん}]のキスレウの[月{つき}]に、わたしが[首都{しゅと}]スサにいた[時{とき}]、", "2": "わたしの[兄弟{きょうだい}]のひとりハナニが[数人{すうにん}]の[者{もの}]と[共{とも}]にユダから[来{き}]たので、わたしは[捕囚{ほしゅう}]を[免{まぬか}]れて[生{い}]き[残{のこ}]ったユダヤ[人{ひと}]の[事{こと}]およびエルサレムの[事{こと}]を[尋{たず}]ねた。", "3": "[彼{かれ}]らはわたしに[言{い}]った、「かの[州{しゅう}]で[捕囚{ほしゅう}]を[免{まぬか}]れて[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]は[大{おお}]いなる[悩{なや}]みと、はずかしめのうちにあり、エルサレムの[城壁{じょうへき}]はくずされ、その[門{もん}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれたままであります」と。", "4": "わたしはこれらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、すわって[泣{な}]き、[数日{すうじつ}]のあいだ[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、[断食{だんじき}]して[天{てん}]の[神{かみ}]の[前{まえ}]に[祈{いの}]って、", "5": "[言{い}]った、「[天{てん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]、おのれを[愛{あい}]し、その[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]には[契約{けいやく}]を[守{まも}]り、いつくしみを[施{ほどこ}]される[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]よ、", "6": "どうぞ[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、[目{め}]を[開{ひら}]いてしもべの[祈{いのり}]を[聞{き}]いてください。わたしは[今{いま}]、あなたのしもべであるイスラエルの[子孫{しそん}]のために、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もみ[前{まえ}]に[祈{いの}]り、われわれイスラエルの[子孫{しそん}]が、あなたに[対{たい}]して[犯{おか}]した[罪{つみ}]をざんげいたします。まことにわたしも、わたしの[父{ちち}]の[家{いえ}]も[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。", "7": "われわれはあなたに[対{たい}]して[大{おお}]いに[悪{わる}]い[事{こと}]を[行{おこな}]い、あなたのしもべモーセに[命{めい}]じられた[戒{いまし}]めをも、[定{さだ}]めをも、おきてをも[守{まも}]りませんでした。", "8": "どうぞ、あなたのしもべモーセに[命{めい}]じられた[言葉{ことば}]を、[思{おも}]い[起{おこ}]してください。すなわちあなたは[言{い}]われました、『もしあなたがたが[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、わたしはあなたがたを、もろもろの[民{たみ}]の[間{あいだ}]に[散{ち}]らす。", "9": "しかし、あなたがたがわたしに[立{た}]ち[返{かえ}]り、わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]って、これを[行{おこな}]うならば、たといあなたがたのうちの[散{ち}]らされた[者{もの}]が、[天{てん}]の[果{はて}]にいても、わたしはそこから[彼{かれ}]らを[集{あつ}]め、わたしの[名{な}]を[住{す}]まわせるために[選{えら}]んだ[所{ところ}]に[連{つ}]れて[来{く}]る』と。", "10": "[彼{かれ}]らは、あなたが[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[強{つよ}]い[手{て}]をもって、あがなわれたあなたのしもべ、あなたの[民{たみ}]です。", "11": "[主{しゅ}]よ、どうぞしもべの[祈{いのり}]と、あなたの[名{な}]を[恐{おそ}]れることを[喜{よろこ}]ぶあなたのしもべらの[祈{いのり}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。どうぞ、きょう、しもべを[恵{めぐ}]み、この[人{ひと}]の[目{め}]の[前{まえ}]であわれみを[得{え}]させてください」。この[時{とき}]、わたしは[王{おう}]の[給仕{きゅうじ}][役{やく}]であった。" }, "2": { "1": "アルタシャスタ[王{おう}]の[第{だい}]二十[年{ねん}]、ニサンの[月{つき}]に、[王{おう}]の[前{まえ}]に[酒{さけ}]が[出{で}]た[時{とき}]、わたしは[酒{さけ}]をついで[王{おう}]にささげた。これまでわたしは[王{おう}]の[前{まえ}]で[悲{かな}]しげな[顔{かお}]をしていたことはなかった。", "2": "[王{おう}]はわたしに[言{い}]われた、「あなたは[病気{びょうき}]でもないのにどうして[悲{かな}]しげな[顔{かお}]をしているのか。[何{なに}]か[心{こころ}]に[悲{かな}]しみをもっているにちがいない」。そこでわたしは[大{おお}]いに[恐{おそ}]れて、", "3": "[王{おう}]に[申{もう}]しあげた、「どうぞ[王{おう}]よ、[長生{ながい}]きされますように。わたしの[先祖{せんぞ}]の[墳墓{ふんぼ}]の[地{ち}]であるあの[町{まち}]は[荒廃{こうはい}]し、その[門{もん}]が[火{ひ}]で[焼{や}]かれたままであるのに、どうしてわたしは[悲{かな}]しげな[顔{かお}]をしないでいられましょうか」。", "4": "[王{おう}]はわたしにむかって、「それでは、あなたは[何{なに}]を[願{ねが}]うのか」と[言{い}]われたので、わたしは[天{てん}]の[神{かみ}]に[祈{いの}]って、", "5": "[王{おう}]に[申{もう}]しあげた、「もし[王{おう}]がよしとされ、しもべがあなたの[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]ますならば、どうかわたしを、ユダにあるわたしの[先祖{せんぞ}]の[墳墓{ふんぼ}]の[町{まち}]につかわして、それを[再建{さいけん}]させてください」。", "6": "[時{とき}]に[王妃{おうひ}]もかたわらに[座{ざ}]していたが、[王{おう}]はわたしに[言{い}]われた、「あなたの[旅{たび}]の[期間{きかん}]はどれほどですか。いつごろ[帰{かえ}]ってきますか」。こうして[王{おう}]がわたしをつかわすことをよしとされたので、わたしは[期間{きかん}]を[定{さだ}]めて[王{おう}]に[申{もう}]しあげた。", "7": "わたしはまた[王{おう}]に[申{もう}]しあげた、「もし[王{おう}]がよしとされるならば、[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]たちに[与{あた}]える[手紙{てがみ}]をわたしに[賜{たま}]わり、わたしがユダに[行{い}]きつくまで、[彼{かれ}]らがわたしを[通過{つうか}]させるようにしてください。", "8": "また[王{おう}]の[山林{さんりん}]を[管理{かんり}]するアサフに[与{あた}]える[手紙{てがみ}]をも[賜{たま}]わり、[神殿{しんでん}]に[属{ぞく}]する[城{しろ}]の[門{もん}]を[建{た}]てるため、また[町{まち}]の[石{いし}]がき、およびわたしの[住{す}]むべき[家{いえ}]を[建{た}]てるために[用{もち}]いる[材木{ざいもく}]をわたしに[与{あた}]えるようにしてください」。わたしの[神{かみ}]がよくわたしを[助{たす}]けられたので、[王{おう}]はわたしの[願{ねが}]いを[許{ゆる}]された。", "9": "そこでわたしは[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]たちの[所{ところ}]へ[行{い}]って、[王{おう}]の[手紙{てがみ}]を[渡{わた}]した。なお[王{おう}]は[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]および[騎兵{きへい}]をわたしと[共{とも}]につかわした。", "10": "ところがホロニびとサンバラテおよびアンモンびと[奴隷{どれい}]トビヤはこれを[聞{き}]き、イスラエルの[子孫{しそん}]の[福祉{ふくし}]を[求{もと}]める[人{ひと}]が[来{き}]たというので、[大{おお}]いに[感情{かんじょう}]を[害{がい}]した。", "11": "わたしはエルサレムに[着{つ}]いて、そこに三[日{か}][滞在{たいざい}]した[後{のち}]、", "12": "[夜中{よなか}]に[起{お}]き[出{で}]た。[数人{すうにん}]の[者{もの}]がわたしに[伴{ともな}]ったが、わたしは、[神{かみ}]がエルサレムのためになそうとして、わたしの[心{こころ}]に[入{い}]れられたことを、だれにも[告{つ}]げ[知{し}]らせず、またわたしが[乗{の}]った[獣{けもの}]のほかには、[獣{けもの}]をつれて[行{い}]かなかった。", "13": "わたしは[夜中{よなか}]に[出{で}]て[谷{たに}]の[門{もん}]を[通{とお}]り、[龍{りゅう}]の[井戸{いど}]および[糞{ふん}]の[門{もん}]に[行{い}]って、エルサレムのくずれた[城壁{じょうへき}]や、[火{ひ}]に[焼{や}]かれた[門{もん}]を[調査{ちょうさ}]し、", "14": "また[泉{いずみ}]の[門{もん}]および[王{おう}]の[池{いけ}]に[行{い}]ったが、わたしの[乗{の}]っている[獣{けもの}]の[通{とお}]るべき[所{ところ}]もなかった。", "15": "わたしはまたその[夜{よる}]のうちに[谷{たに}]に[沿{そ}]って[上{のぼ}]り、[城壁{じょうへき}]を[調査{ちょうさ}]したうえ、[身{み}]をめぐらして、[谷{たに}]の[門{もん}]を[通{とお}]って[帰{かえ}]った。", "16": "つかさたちは、わたしがどこへ[行{い}]ったか、[何{なに}]をしたかを[知{し}]らなかった。わたしはまたユダヤ[人{ひと}]にも、[祭司{さいし}]たちにも、[尊{たっと}]い[人{ひと}]たちにも、つかさたちにも、その[他{た}][工事{こうじ}]をする[人々{ひとびと}]にもまだ[知{し}]らせなかった。", "17": "しかしわたしはついに[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[見{み}]るとおり、われわれは[難局{なんきょく}]にある。エルサレムは[荒廃{こうはい}]し、その[門{もん}]は[火{ひ}]に[焼{や}]かれた。さあ、われわれは[再{ふたた}]び[世{よ}]のはずかしめをうけることのないように、エルサレムの[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]こう」。", "18": "そして、わたしの[神{かみ}]がよくわたしを[助{たす}]けられたことを[彼{かれ}]らに[告{つ}]げ、また[王{おう}]がわたしに[語{かた}]られた[言葉{ことば}]をも[告{つ}]げたので、[彼{かれ}]らは「さあ、[立{た}]ち[上{あ}]がって[築{きず}]こう」と[言{い}]い、[奮{ふる}]い[立{た}]って、この[良{よ}]きわざに[着手{ちゃくしゅ}]しようとした。", "19": "ところがホロニびとサンバラテ、アンモンびと[奴隷{どれい}]トビヤおよびアラビヤびとガシムがこれを[聞{き}]いて、われわれをあざけり、われわれを[侮{あなど}]って[言{い}]った、「あなたがたは[何{なに}]をするのか、[王{おう}]に[反逆{はんぎゃく}]しようとするのか」。", "20": "わたしは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]った、「[天{てん}]の[神{かみ}]がわれわれを[恵{めぐ}]まれるので、そのしもべであるわれわれは[奮{ふる}]い[立{た}]って[築{きず}]くのである。しかしあなたがたはエルサレムに[何{なに}]の[分{ぶん}]もなく、[権利{けんり}]もなく、[記念{きねん}]もない」。" }, "3": { "1": "かくて[大{だい}][祭司{さいし}]エリアシブは、その[兄弟{きょうだい}]である[祭司{さいし}]たちと[共{とも}]に[立{た}]って[羊{ひつじ}]の[門{もん}]を[建{た}]て、これを[聖別{せいべつ}]してそのとびらを[設{もう}]け、さらにこれを[聖別{せいべつ}]して、ハンメアの[望楼{ぼうろう}]に[及{およ}]ぼし、またハナネルの[望楼{ぼうろう}]にまで[及{およ}]ぼした。", "2": "[彼{かれ}]の[次{つぎ}]にはエリコの[人々{ひとびと}]が[建{た}]て、その[次{つぎ}]にはイムリの[子{こ}]ザックルが[建{た}]てた。", "3": "[魚{うお}]の[門{もん}]はハッセナアの[子{こ}]らが[建{た}]て、その[梁{はり}]を[置{お}]き、そのとびらと[横木{よこぎ}]と[貫{かん}]の[木{き}]とを[設{もう}]けた。", "4": "その[次{つぎ}]にハッコヅの[子{こ}]ウリヤの[子{こ}]メレモテが[修理{しゅうり}]し、その[次{つぎ}]にメシザベルの[子{こ}]ベレキヤの[子{こ}]メシュラムが[修理{しゅうり}]し、その[次{つぎ}]にバアナの[子{こ}]ザドクが[修理{しゅうり}]した。", "5": "その[次{つぎ}]にテコアびとらが[修理{しゅうり}]したが、その[貴人{きじん}]たちはその[主{しゅ}]の[工事{こうじ}]に[服{ふく}]さなかった。", "6": "[古{ふる}]い[門{もん}]はパセアの[子{こ}]ヨイアダおよびベソデヤの[子{こ}]メシュラムがこれを[修理{しゅうり}]し、その[梁{はり}]を[置{お}]き、そのとびらと[横木{よこぎ}]と[貫{かん}]の[木{き}]とを[設{もう}]けた。", "7": "その[次{つぎ}]にギベオンびとメラテヤ、メロノテびとヤドン、および[川{かわ}][向{む}]こうの[州{しゅう}]の[知事{ちじ}]の[行政下{ぎょうせいか}]にあるギベオンとミヅパの[人々{ひとびと}]が[修理{しゅうり}]した。", "8": "その[次{つぎ}]にハルハヤの[子{こ}]ウジエルなどの[金{きん}][細工人{ざいくにん}]が[修理{しゅうり}]し、その[次{つぎ}]に[製香者{せいこうしゃ}]のひとりハナニヤが[修理{しゅうり}]した。こうして[彼{かれ}]らはエルサレムを[城壁{じょうへき}]の[広{ひろ}]い[所{ところ}]まで[復旧{ふっきゅう}]した。", "9": "その[次{つぎ}]にエルサレムの[半{はん}][区域{くいき}]の[知事{ちじ}]ホルの[子{こ}]レパヤが[修理{しゅうり}]し、", "10": "その[次{つぎ}]にハルマフの[子{こ}]エダヤが[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]し、その[次{つぎ}]にはハシャブニヤの[子{こ}]ハットシが[修理{しゅうり}]した。", "11": "ハリムの[子{こ}]マルキヤおよびバハテ・モアブの[子{こ}]ハシュブも[他{た}]の[部分{ぶぶん}]および[炉{ろ}]の[望楼{ぼうろう}]を[修理{しゅうり}]した。", "12": "その[次{つぎ}]にエルサレムの[他{た}]の[半{はん}][区域{くいき}]の[知事{ちじ}]ハロヘシの[子{こ}]シャルムがその[娘{むすめ}]たちと[共{とも}]に[修理{しゅうり}]した。", "13": "[谷{たに}]の[門{もん}]はハヌンがザノアの[民{たみ}]と[共{とも}]にこれを[修理{しゅうり}]し、これを[建{た}]て[直{なお}]して、そのとびらと[横木{よこぎ}]と[貫{かん}]の[木{き}]とを[設{もう}]け、また[糞{ふん}]の[門{もん}]まで[城壁{じょうへき}]一千キュビトを[修理{しゅうり}]した。", "14": "[糞{ふん}]の[門{もん}]はベテ・ハケレムの[区域{くいき}]の[知事{ちじ}]レカブの[子{こ}]マルキヤがこれを[修理{しゅうり}]し、これを[建{た}]て[直{なお}]して、そのとびらと[横木{よこぎ}]と[貫{かん}]の[木{き}]とを[設{もう}]けた。", "15": "[泉{いずみ}]の[門{もん}]はミヅパの[区域{くいき}]の[知事{ちじ}]コロホゼの[子{こ}]シャルンがこれを[修理{しゅうり}]し、これを[建{た}]て[直{なお}]して、おおいを[施{ほどこ}]し、そのとびらと[横木{よこぎ}]と[貫{かん}]の[木{き}]とを[設{もう}]けた。[彼{かれ}]はまた[王{おう}]の[園{その}]のほとりのシラの[池{いけ}]に[沿{そ}]った[石{いし}]がきを[修理{しゅうり}]して、ダビデの[町{まち}]から[下{くだ}]る[階段{かいだん}]にまで[及{およ}]んだ。", "16": "その[後{のち}]にベテズルの[半{はん}][区域{くいき}]の[知事{ちじ}]アズブクの[子{こ}]ネヘミヤが[修理{しゅうり}]して、ダビデの[墓{はか}]と[向{む}]かい[合{あ}]った[所{ところ}]に[及{およ}]び、[掘池{ほりいけ}]と[勇士{ゆうし}]の[宅{たく}]にまで[及{およ}]んだ。", "17": "その[後{のち}]にバニの[子{こ}]レホムなどのレビびとが[修理{しゅうり}]し、その[次{つぎ}]にケイラの[半{はん}][区域{くいき}]の[知事{ちじ}]ハシャビヤがその[区域{くいき}]のために[修理{しゅうり}]した。", "18": "その[後{のち}]にケイラの[半{はん}][区域{くいき}]の[知事{ちじ}]ヘナダデの[子{こ}]バワイなどその[兄弟{きょうだい}]たちが[修理{しゅうり}]し、", "19": "その[次{つぎ}]にエシュアの[子{こ}]でミヅパの[知事{ちじ}]であるエゼルが、[城壁{じょうへき}]の[曲{まが}]りかどにある[武器{ぶき}][倉{くら}]に[上{のぼ}]る[所{ところ}]と[向{む}]かい[合{あ}]った[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]し、", "20": "その[後{のち}]にザバイの[子{こ}]バルクが、[力{ちから}]をつくして[城壁{じょうへき}]の[曲{まが}]りかどから[大{だい}][祭司{さいし}]エリアシブの[家{いえ}]の[門{もん}]までの[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]し、", "21": "その[後{のち}]にハッコヅの[子{こ}]ウリヤの[子{こ}]メレモテが、エリアシブの[家{いえ}]の[門{もん}]からエリアシブの[家{いえ}]の[端{たん}]までの[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]し、", "22": "[彼{かれ}]の[後{のち}]に[低地{ていち}]の[人々{ひとびと}]である[祭司{さいし}]たちが[修理{しゅうり}]し、", "23": "その[後{のち}]にベニヤミンおよびハシュブが、[自分{じぶん}]たちの[家{いえ}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]し、その[後{のち}]にアナニヤの[子{こ}]マアセヤの[子{こ}]アザリヤが、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]の[附近{ふきん}]を[修理{しゅうり}]し、", "24": "その[後{のち}]にヘナダデの[子{こ}]ビンヌイが、アザリヤの[家{いえ}]から[城壁{じょうへき}]の[曲{まが}]りかど、およびすみまでの[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]した。", "25": "ウザイの[子{こ}]パラルは、[城壁{じょうへき}]の[曲{まが}]りかどと[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]、および[監視{かんし}]の[庭{にわ}]に[近{ちか}]い[王{おう}]の[上{うえ}]の[家{いえ}]から[突{つ}]き[出{で}]ている[望楼{ぼうろう}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]した。その[後{のち}]にパロシの[子{こ}]ペダヤ、", "26": "およびオペルに[住{す}]んでいる[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちが、[東{ひがし}]の[方{ほう}]の[水{みず}]の[門{もん}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]、および[突{つ}]き[出{で}]ている[望楼{ぼうろう}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]まで[修理{しゅうり}]した。", "27": "その[後{のち}]にテコアびとが、[突{つ}]き[出{で}]ている[大{だい}][望楼{ぼうろう}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]し、オペルの[城壁{じょうへき}]にまで[及{およ}]んだ。", "28": "[馬{うま}]の[門{もん}]から[上{うえ}]の[方{ほう}]は[祭司{さいし}]たちが、おのおの[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]した。", "29": "その[後{のち}]にインメルの[子{こ}]ザドクが、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]し、その[後{のち}]にシカニヤの[子{こ}]シマヤという[東{ひがし}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]が[修理{しゅうり}]し、", "30": "その[後{のち}]にシレミヤの[子{こ}]ハナニヤおよびザラフの[第{だい}]六の[子{こ}]ハヌンが[他{た}]の[部分{ぶぶん}]を[修理{しゅうり}]し、その[後{のち}]にベレキヤの[子{こ}]メシュラムが、[自分{じぶん}]のへやと[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]した。", "31": "その[後{のち}]に[金{きん}][細工人{ざいくにん}]のひとりマルキヤという[者{もの}]が、[召集{しょうしゅう}]の[門{もん}]と[向{む}]かい[合{あ}]っている[所{ところ}]を[修理{しゅうり}]して、すみの二[階{かい}]のへやに[至{いた}]り、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちおよび[商人{しょうにん}]の[家{いえ}]にまで[及{およ}]んだ。", "32": "またすみの二[階{かい}]のへやと[羊{ひつじ}]の[門{もん}]の[間{あいだ}]は[金{きん}][細工人{ざいくにん}]と[商人{しょうにん}]たちがこれを[修理{しゅうり}]した。" }, "4": { "1": "サンバラテはわれわれが[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]くのを[聞{き}]いて[怒{いか}]り、[大{おお}]いに[憤{いきどお}]ってユダヤ[人{ひと}]をあざけった。", "2": "[彼{かれ}]はその[兄弟{きょうだい}]たちおよびサマリヤの[兵隊{へいたい}]の[前{まえ}]で[語{かた}]って[言{い}]った、「この[弱々{よわよわ}]しいユダヤ[人{ひと}]は[何{なに}]をしているのか。[自分{じぶん}]で[再興{さいこう}]しようとするのか。[犠牲{ぎせい}]をささげようとするのか。一[日{にち}]で[事{こと}]を[終{お}]えようとするのか。[塵塚{ちりづか}]の[中{なか}]の[石{いし}]はすでに[焼{や}]けているのに、これを[取{と}]りだして[生{い}]かそうとするのか」。", "3": "またアンモンびとトビヤは、[彼{かれ}]のかたわらにいて[言{い}]った、「そうだ、[彼{かれ}]らの[築{きず}]いている[城壁{じょうへき}]は、きつね一[匹{ぴき}]が[上{のぼ}]ってもくずれるであろう」と。", "4": "「われわれの[神{かみ}]よ、[聞{き}]いてください。われわれは[侮{あなど}]られています。[彼{かれ}]らのはずかしめを[彼{かれ}]らのこうべに[返{かえ}]し、[彼{かれ}]らを[捕囚{ほしゅう}]の[地{ち}]でぶんどり[物{もの}]にしてください。", "5": "[彼{かれ}]らのとがをおおわず、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]をみ[前{まえ}]から[消{け}]し[去{さ}]らないでください。[彼{かれ}]らは[築{きず}]き[建{た}]てる[者{もの}]の[前{まえ}]であなたを[怒{いか}]らせたからです」。", "6": "こうしてわれわれは[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]いたが、[石{いし}]がきはみな[相{あい}][連{つら}]なって、その[高{たか}]さの[半{なか}]ばにまで[達{たっ}]した。[民{たみ}]が[心{こころ}]をこめて[働{はたら}]いたからである。", "7": "ところがサンバラテ、トビヤ、アラビヤびと、アンモンびと、アシドドびとらは、エルサレムの[城壁{じょうへき}]の[修理{しゅうり}]が[進展{しんてん}]し、その[破{わ}]れ[目{め}]もふさがり[始{はじ}]めたと[聞{き}]いて[大{おお}]いに[怒{いか}]り、", "8": "[皆{みな}][共{とも}]に[相{あい}]はかり、エルサレムを[攻{せ}]めて、その[中{なか}]に[混乱{こんらん}]を[起{おこ}]そうとした。", "9": "そこでわれわれは[神{かみ}]に[祈{いの}]り、また[日夜{にちや}][見張{みは}]りを[置{お}]いて[彼{かれ}]らに[備{そな}]えた。", "10": "その[時{とき}]、ユダびとは[言{い}]った、「[荷{に}]を[負{お}]う[者{もの}]の[力{ちから}]は[衰{おとろ}]え、そのうえ、[灰{はい}][土{つち}]がおびただしいので、われわれは[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]くことができない」。", "11": "またわれわれの[敵{てき}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]らの[知{し}]らないうちに、また[見{み}]ないうちに、[彼{かれ}]らの[中{なか}]にはいりこんで[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]し、その[工事{こうじ}]をやめさせよう」。", "12": "また[彼{かれ}]らの[近{ちか}]くに[住{す}]んでいるユダヤ[人{ひと}]たちはきて、十[度{たび}]もわれわれに[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはその[住{す}]んでいるすべての[所{ところ}]からわれわれに[攻{せ}]め[上{のぼ}]るでしょう」と。", "13": "そこでわたしは[民{たみ}]につるぎ、やりおよび[弓{ゆみ}]を[持{も}]たせ、[城壁{じょうへき}]の[後{のち}]の[低{ひく}]い[所{ところ}]、すなわち[空地{くうち}]にその[家族{かぞく}]にしたがって[立{た}]たせた。", "14": "わたしは[見{み}]めぐり、[立{た}]って[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]、つかさたち、およびその[他{た}]の[民{たみ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[主{しゅ}]を[覚{おぼ}]え、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]、むすこ、[娘{むすめ}]、[妻{つま}]および[家{いえ}]のために[戦{たたか}]いなさい」。", "15": "われわれの[敵{てき}]は[自分{じぶん}]たちの[事{こと}]が、われわれに[悟{さと}]られたことを[聞{き}]き、また[神{かみ}]が[彼{かれ}]らの[計{はか}]りごとを[破{やぶ}]られたことを[聞{き}]いたので、われわれはみな[城壁{じょうへき}]に[帰{かえ}]り、おのおのその[工事{こうじ}]を[続{つづ}]けた。", "16": "その[日{ひ}]から[後{のち}]は、わたしのしもべの[半数{はんすう}]は[工事{こうじ}]に[働{はたら}]き、[半数{はんすう}]はやり、[盾{たて}]、[弓{ゆみ}]、よろいをもって[武装{ぶそう}]した。そしてつかさたちは[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]いているユダの[全家{ぜんか}]の[後{うしろ}]に[立{た}]った。", "17": "[荷{に}]を[負{お}]い[運{はこ}]ぶ[者{もの}]はおのおの[片手{かたて}]で[工事{こうじ}]をなし、[片手{かたて}]に[武器{ぶき}]を[執{と}]った。", "18": "[築{きず}]き[建{た}]てる[者{もの}]はおのおのその[腰{こし}]につるぎを[帯{お}]びて[築{きず}]き[建{た}]て、ラッパを[吹{ふ}]く[者{もの}]はわたしのかたわらにいた。", "19": "わたしは[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]、つかさたち、およびその[他{た}]の[民{たみ}]に[言{い}]った、「[工事{こうじ}]は[大{おお}]きくかつ[広{ひろ}]がっているので、われわれは[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]で[互{たがい}]に[遠{とお}]く[離{はな}]れている。", "20": "どこででもラッパの[音{おと}]を[聞{き}]いたなら、そこにいるわれわれの[所{ところ}]に[集{あつ}]まってほしい。われわれの[神{かみ}]はわれわれのために[戦{たたか}]われます」。", "21": "このようにして、われわれは[工事{こうじ}]を[進{すす}]めたが、[半数{はんすう}]の[者{もの}]は[夜明{よあ}]けから[星{ほし}]の[出{で}]る[時{とき}]まで、やりを[執{と}]っていた。", "22": "その[時{とき}]わたしはまた[民{たみ}]に[告{つ}]げて、「おのおのそのしもべと[共{とも}]にエルサレムの[内{うち}]に[宿{やど}]り、[夜{よる}]はわれわれの[護衛者{ごえいしゃ}]となり、[昼{ひる}]は[工事{こうじ}]をするように」と[言{い}]った。", "23": "そして、わたしも、わたしの[兄弟{きょうだい}]たちも、わたしのしもべたちも、わたしを[護衛{ごえい}]する[人々{ひとびと}]も、われわれのうちひとりも、その[衣{ころも}]を[脱{ぬ}]がず、おのおの[手{て}]に[武器{ぶき}]を[執{と}]っていた。" }, "5": { "1": "さて、ここに[民{たみ}]がその[妻{つま}]と[共{とも}]に、その[兄弟{きょうだい}]であるユダヤ[人{ひと}]に[向{む}]かって[大{おお}]いに[叫{さけ}]び[訴{うった}]えることがあった。", "2": "すなわち、ある[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれはむすこ[娘{むすめ}]と[共{とも}]に[大{だい}]ぜいです。われわれは[穀物{こくもつ}]を[得{え}]て、[食{た}]べて[生{い}]きていかなければなりません」。", "3": "またある[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれは[飢{う}]えのために、[穀物{こくもつ}]を[得{え}]ようと[田畑{たはた}]も、ぶどう[畑{はたけ}]も、[家{いえ}]も[抵当{ていとう}]に[入{い}]れています」。", "4": "ある[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれは[王{おう}]の[税金{ぜいきん}]のために、われわれの[田畑{たはた}]およびぶどう[畑{はたけ}]をもって[金{かね}]を[借{か}]りました。", "5": "[現{げん}]にわれわれの[肉{にく}]はわれわれの[兄弟{きょうだい}]の[肉{にく}]に[等{ひと}]しく、われわれの[子供{こども}]も[彼{かれ}]らの[子供{こども}]に[等{ひと}]しいのに、[見{み}]よ、われわれはむすこ[娘{むすめ}]を[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]とするようにしいられています。われわれの[娘{むすめ}]のうちには、すでに[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]になった[者{もの}]もありますが、われわれの[田畑{たはた}]も、ぶどう[畑{はたけ}]も[他人{たにん}]のものになっているので、われわれにはどうする[力{ちから}]もありません」。", "6": "わたしは[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]びと、これらの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[大{おお}]いに[怒{いか}]った。", "7": "わたしはみずから[考{かんが}]えたすえ、[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]およびつかさたちを[責{せ}]めて[言{い}]った、「あなたがたはめいめいその[兄弟{きょうだい}]から[利息{りそく}]をとっている」。そしてわたしは[彼{かれ}]らの[事{こと}]について[大会{たいかい}]を[開{ひら}]き、", "8": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「われわれは[異邦人{いほうじん}]に[売{う}]られたわれわれの[兄弟{きょうだい}]ユダヤ[人{ひと}]を、われわれの[力{ちから}]にしたがってあがなった。しかるにあなたがたは[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]を[売{う}]ろうとするのか。[彼{かれ}]らはわれわれに[売{う}]られるのか」。[彼{かれ}]らは[黙{もく}]してひと[言{こと}]もいわなかった。", "9": "わたしはまた[言{い}]った、「あなたがたのする[事{こと}]はよくない。あなたがたは、われわれの[敵{てき}]である[異邦人{いほうじん}]のそしりをやめさせるために、われわれの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れつつ[事{こと}]をなすべきではないか。", "10": "わたしもわたしの[兄弟{きょうだい}]たちも、わたしのしもべたちも[同{おな}]じく[金{かね}]と[穀物{こくもつ}]とを[貸{か}]しているが、われわれはこの[利息{りそく}]をやめよう。", "11": "どうぞ、あなたがたは、きょうにも[彼{かれ}]らの[田畑{たはた}]、ぶどう[畑{はたけ}]、オリブ[畑{はたけ}]および[家屋{かおく}]を[彼{かれ}]らに[返{かえ}]し、またあなたがたが[彼{かれ}]らから[取{と}]っていた[金銭{きんせん}]、[穀物{こくもつ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、[油{あぶら}]などの百[分{ぶん}]の一を[返{かえ}]しなさい」。", "12": "すると[彼{かれ}]らは「われわれはそれを[返{かえ}]します。[彼{かれ}]らから[何{なに}]をも[要求{ようきゅう}]しません。あなたの[言{い}]うようにします」と[言{い}]った。そこでわたしは[祭司{さいし}]たちを[呼{よ}]び、[彼{かれ}]らにこの[言葉{ことば}]のとおりに[行{おこな}]うという[誓{ちか}]いを[立{た}]てさせた。", "13": "わたしはまたわたしのふところを[打{う}]ち[払{はら}]って[言{い}]った、「この[約束{やくそく}]を[実行{じっこう}]しない[者{もの}]を、どうぞ[神{かみ}]がこのように[打{う}]ち[払{はら}]って、その[家{いえ}]およびその[仕事{しごと}]を[離{はな}]れさせられるように。その[人{ひと}]はこのように[打{う}]ち[払{はら}]われてむなしくなるように」。[会衆{かいしゅう}]はみな「アァメン」と[言{い}]って、[主{しゅ}]をさんびした。そして[民{たみ}]はこの[約束{やくそく}]のとおりに[行{い}]った。", "14": "またわたしは、ユダの[地{ち}]の[総督{そうとく}]に[任{にん}]ぜられた[時{とき}]から、すなわちアルタシャスタ[王{おう}]の[第{だい}]二十[年{ねん}]から[第{だい}]三十二[年{ねん}]まで、十二[年{ねん}]の[間{あいだ}]、わたしもわたしの[兄弟{きょうだい}]たちも、[総督{そうとく}]としての[手当{てあ}]てを[受{う}]けなかった。", "15": "わたしより[以前{いぜん}]の[総督{そうとく}]らは[民{たみ}]に[重荷{おもに}]を[負{お}]わせ、[彼{かれ}]らから[銀{ぎん}]四十シケルのほかにパンとぶどう[酒{しゅ}]を[取{と}]り、また[彼{かれ}]らのしもべたちも[民{たみ}]を[圧迫{あっぱく}]した。しかしわたしは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れるので、そのようなことはしなかった。", "16": "わたしはかえって、この[城壁{じょうへき}]の[工事{こうじ}]に[身{み}]をゆだね、どんな[土地{とち}]をも[買{か}]ったことはない。わたしのしもべたちは[皆{みな}]そこに[集{あつ}]まって[工事{こうじ}]をした。", "17": "またわたしの[食卓{しょくたく}]にはユダヤ[人{ひと}]と、つかさたち百五十[人{にん}]もあり、そのほかに、われわれの[周囲{しゅうい}]の[異邦人{いほうじん}]のうちからきた[人々{ひとびと}]もあった。", "18": "これがために一[日{にち}]に[牛{うし}]一[頭{とう}]、[肥{こ}]えた[羊{ひつじ}]六[頭{とう}]を[備{そな}]え、また[鶏{にわとり}]をもわたしのために[備{そな}]え、十[日{か}]ごとにたくさんのぶどう[酒{しゅ}]を[備{そな}]えたが、わたしはこの[民{たみ}]の[労役{ろうえき}]が[重{おも}]かったので、[総督{そうとく}]としての[手当{てあ}]てを[求{もと}]めなかった。", "19": "わが[神{かみ}]よ、わたしがこの[民{たみ}]のためにしたすべての[事{こと}]を[覚{おぼ}]えて、わたしをお[恵{めぐ}]みください。" }, "6": { "1": "サンバラテ、トビヤ、アラビヤびとガシムおよびその[他{た}]のわれわれの[敵{てき}]は、わたしが[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]き[終{おわ}]って、一つの[破{やぶ}]れも[残{のこ}]らないと[聞{き}]いた。(しかしその[時{とき}]にはまだ[門{もん}]のとびらをつけていなかったのである。)", "2": "そこでサンバラテとガシムはわたしに[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]った、「さあ、われわれはオノの[平野{へいや}]にある一つの[村{むら}]で[会見{かいけん}]しよう」と。[彼{かれ}]らはわたしに[危害{きがい}]を[加{くわ}]えようと[考{かんが}]えていたのである。", "3": "それでわたしは[彼{かれ}]らに[使者{ししゃ}]をつかわして[言{い}]わせた、「わたしは[大{おお}]いなる[工事{こうじ}]をしているから[下{くだ}]って[行{い}]くことはできない。どうしてこの[工事{こうじ}]をさしおいて、あなたがたの[所{ところ}]へ[下{くだ}]って[行{い}]き、その[間{かん}]、[工事{こうじ}]をやめることができようか」。", "4": "[彼{かれ}]らは四[度{ど}]までこのようにわたしに[人{ひと}]をつかわしたが、わたしは[同{おな}]じように[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた。", "5": "ところが、サンバラテは五[度目{どめ}]にそのしもべを[前{まえ}]のようにわたしにつかわした。その[手{て}]には[開封{かいふう}]の[手紙{てがみ}]を[携{たずさ}]えていた。", "6": "その[中{なか}]に[次{つぎ}]のようにしるしてあった、「[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[間{あいだ}]に[言{い}]い[伝{つた}]えられ、またガシムも[言{い}]っているが、あなたはユダヤ[人{ひと}]と[共{とも}]に[反乱{はんらん}]を[企{くわだ}]て、これがために[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]いている。またその[言{い}]うところによれば、あなたは[彼{かれ}]らの[王{おう}]になろうとしている。", "7": "またあなたは[預言者{よげんしゃ}]を[立{た}]てて、あなたのことをエルサレムにのべ[伝{つた}]えさせ、『ユダに[王{おう}]がある』と[言{い}]わせているが、そのことはこの[言葉{ことば}]のとおり[王{おう}]に[聞{きこ}]えるでしょう。それゆえ、[今{いま}]おいでなさい。われわれは[共{とも}]に[相談{そうだん}]しましょう」。", "8": "そこでわたしは[彼{かれ}]に[人{ひと}]をつかわして[言{い}]わせた、「あなたの[言{い}]うようなことはしていません。あなたはそれを[自分{じぶん}]の[心{こころ}]から[造{つく}]り[出{だ}]したのです」と。", "9": "[彼{かれ}]らはみな「[彼{かれ}]らの[手{て}]が[弱{よわ}]って[工事{こうじ}]をやめるようになれば、[工事{こうじ}]は[成就{じょうじゅ}]しないだろう」と[考{かんが}]えて、われわれをおどそうとしたのである。しかし[神{かみ}]よ、どうぞいまわたしの[手{て}]を[強{つよ}]めてください。", "10": "さてわたしはメヘタベルの[子{こ}]デラヤの[子{こ}]シマヤの[家{いえ}]に[行{い}]ったところ、[彼{かれ}]は[閉{と}]じこもっていて[言{い}]った、「われわれは[神{かみ}]の[宮{みや}]すなわち[神殿{しんでん}]の[中{なか}]で[会合{かいごう}]し、[神殿{しんでん}]の[戸{と}]を[閉{と}]じておきましょう。[彼{かれ}]らはあなたを[殺{ころ}]そうとして[来{く}]るからです。きっと[夜{よる}]のうちにあなたを[殺{ころ}]そうとして[来{く}]るでしょう」。", "11": "わたしは[言{い}]った、「わたしのような[者{もの}]がどうして[逃{に}]げられよう。わたしのような[者{もの}]でだれが[神殿{しんでん}]にはいって[命{いのち}]を[全{まっと}]うすることができよう。わたしははいらない」。", "12": "わたしは[悟{さと}]った。[神{かみ}]が[彼{かれ}]をつかわされたのではない。[彼{かれ}]がわたしにむかってこの[預言{よげん}]を[伝{つた}]えたのは、トビヤとサンバラテが[彼{かれ}]を[買収{ばいしゅう}]したためである。", "13": "[彼{かれ}]が[買収{ばいしゅう}]されたのはこの[事{こと}]のためである。すなわちわたしを[恐{おそ}]れさせ、わたしにこのようにさせて、[罪{つみ}]を[犯{おか}]させ、わたしに[悪名{あくめい}]をきせて[侮辱{ぶじょく}]するためであった。", "14": "わが[神{かみ}]よ、トビヤ、サンバラテおよび[女{おんな}][預言者{よげんしゃ}]ノアデヤならびにその[他{た}]の[預言者{よげんしゃ}]など、すべてわたしを[恐{おそ}]れさせようとする[者{もの}]たちをおぼえて、[彼{かれ}]らが[行{い}]ったこれらのわざに[報{むく}]いてください。", "15": "こうして[城壁{じょうへき}]は五十二[日{にち}]を[経{へ}]て、エルルの[月{つき}]の二十五[日{にち}]に[完成{かんせい}]した。", "16": "われわれの[敵{てき}]が[皆{みな}]これを[聞{き}]いた[時{とき}]、われわれの[周囲{しゅうい}]の[異邦人{いほうじん}]はみな[恐{おそ}]れ、[大{おお}]いに[面目{めんぼく}]を[失{うしな}]った。[彼{かれ}]らはこの[工事{こうじ}]が、われわれの[神{かみ}]の[助{たす}]けによって[成就{じょうじゅ}]したことを[悟{さと}]ったからである。", "17": "またそのころ、ユダの[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]は[多{おお}]くの[手紙{てがみ}]をトビヤに[送{おく}]った。トビヤの[手紙{てがみ}]もまた[彼{かれ}]らにきた。", "18": "トビヤはアラの[子{こ}]シカニヤの[婿{むこ}]であったので、ユダのうちの[多{おお}]くの[者{もの}]が[彼{かれ}]と[誓{ちか}]いを[立{た}]てていたからである。トビヤの[子{こ}]ヨハナンもベレキヤの[子{こ}]メシュラムの[娘{むすめ}]を[妻{つま}]にめとった。", "19": "[彼{かれ}]らはまたトビヤの[善行{ぜんこう}]をわたしの[前{まえ}]に[語{かた}]り、またわたしの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]に[伝{つた}]えた。トビヤはたびたび[手紙{てがみ}]を[送{おく}]って、わたしを[恐{おそ}]れさせようとした。" }, "7": { "1": "[城壁{じょうへき}]が[築{きず}]かれて、とびらを[設{もう}]け、さらに[門衛{もんえい}]、[歌{うた}]うたう[者{もの}]およびレビびとを[任命{にんめい}]したので、", "2": "わたしは、わたしの[兄弟{きょうだい}]ハナニと、[城{しろ}]のつかさハナニヤに[命{めい}]じて、エルサレムを[治{おさ}]めさせた。[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[者{もの}]にまさって[忠信{ちゅうしん}]な、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]であったからである。", "3": "わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[日{ひ}]の[暑{あつ}]くなるまではエルサレムのもろもろの[門{もん}]を[開{ひら}]いてはならない。[人々{ひとびと}]が[立{た}]って[守{まも}]っている[間{あいだ}]に[門{もん}]を[閉{と}]じさせ、[貫{かん}]の[木{き}]を[差{さ}]せ。またエルサレムの[住民{じゅうみん}]の[中{なか}]から[番兵{ばんぺい}]を[立{た}]てて、おのおのにその[所{ところ}]を[守{まも}]らせ、またおのおのの[家{いえ}]と[向{む}]かい[合{あ}]う[所{ところ}]を[守{まも}]らせよ」。", "4": "[町{まち}]は[広{ひろ}]くて[大{おお}]きかったが、その[内{うち}]の[民{たみ}]は[少{すく}]なく、[家々{いえいえ}]はまだ[建{た}]てられていなかった。", "5": "[時{とき}]に[神{かみ}]はわたしの[心{こころ}]に、[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]、つかさおよび[民{たみ}]を[集{あつ}]めて、[家系{かけい}]によってその[名簿{めいぼ}]をしらべようとの[思{おも}]いを[起{おこ}]された。わたしは[最初{さいしょ}]に[上{のぼ}]って[来{き}]た[人々{ひとびと}]の[系図{けいず}]を[発見{はっけん}]し、その[中{なか}]にこのようにしるしてあるのを[見{み}]いだした。", "6": "バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが[捕{とら}]え[移{うつ}]した[捕囚{ほしゅう}]のうち、ゆるされてエルサレムおよびユダに[上{のぼ}]り、おのおの[自分{じぶん}]の[町{まち}]に[帰{かえ}]ったこの[州{しゅう}]の[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "7": "[彼{かれ}]らはゼルバベル、エシュア、ネヘミヤ、アザリヤ、ラアミヤ、ナハマニ、モルデカイ、ビルシャン、ミスペレテ、ビグワイ、ネホム、バアナと[一緒{いっしょ}]に[帰{かえ}]ってきた[者{もの}]たちである。そのイスラエルの[民{たみ}]の[人数{にんずう}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "8": "パロシの[子孫{しそん}]は二千百七十二[人{にん}]。", "9": "シパテヤの[子孫{しそん}]は三百七十二[人{にん}]。", "10": "アラの[子孫{しそん}]は六百五十二[人{にん}]。", "11": "パハテ・モアブの[子孫{しそん}]すなわちエシュアとヨアブの[子孫{しそん}]は二千八百十八[人{にん}]。", "12": "エラムの[子孫{しそん}]は一千二百五十四[人{にん}]。", "13": "ザットの[子孫{しそん}]は八百四十五[人{にん}]。", "14": "ザッカイの[子孫{しそん}]は七百六十[人{にん}]。", "15": "ビンヌイの[子孫{しそん}]は六百四十八[人{にん}]。", "16": "ベバイの[子孫{しそん}]は六百二十八[人{にん}]。", "17": "アズガデの[子孫{しそん}]は二千三百二十二[人{にん}]。", "18": "アドニカムの[子孫{しそん}]は六百六十七[人{にん}]。", "19": "ビグワイの[子孫{しそん}]は二千六十七[人{にん}]。", "20": "アデンの[子孫{しそん}]は六百五十五[人{にん}]。", "21": "ヒゼキヤの[家{いえ}]のアテルの[子孫{しそん}]は九十八[人{にん}]。", "22": "ハシュムの[子孫{しそん}]は三百二十八[人{にん}]。", "23": "ベザイの[子孫{しそん}]は三百二十四[人{にん}]。", "24": "ハリフの[子孫{しそん}]は百十二[人{にん}]。", "25": "ギベオンの[子孫{しそん}]は九十五[人{にん}]。", "26": "ベツレヘムおよびネトパの[人々{ひとびと}]は百八十八[人{にん}]。", "27": "アナトテの[人々{ひとびと}]は百二十八[人{にん}]。", "28": "ベテ・アズマウテの[人々{ひとびと}]は四十二[人{にん}]。", "29": "キリアテ・ヤリム、ケピラおよびベエロテの[人々{ひとびと}]は七百四十三[人{にん}]。", "30": "ラマおよびゲバの[人々{ひとびと}]は六百二十一[人{にん}]。", "31": "ミクマシの[人々{ひとびと}]は百二十二[人{にん}]。", "32": "ベテルおよびアイの[人々{ひとびと}]は百二十三[人{にん}]。", "33": "ほかのネボの[人々{ひとびと}]は五十二[人{にん}]。", "34": "ほかのエラムの[子孫{しそん}]は一千二百五十四[人{にん}]。", "35": "ハリムの[子孫{しそん}]は三百二十[人{にん}]。", "36": "エリコの[人々{ひとびと}]は三百四十五[人{にん}]。", "37": "ロド、ハデデおよびオノの[人々{ひとびと}]は七百二十一[人{にん}]。", "38": "セナアの[子孫{しそん}]は三千九百三十[人{にん}]。", "39": "[祭司{さいし}]では、エシュアの[家{いえ}]のエダヤの[子孫{しそん}]が九百七十三[人{にん}]。", "40": "インメルの[子孫{しそん}]が一千五十二[人{にん}]。", "41": "パシュルの[子孫{しそん}]が一千二百四十七[人{にん}]。", "42": "ハリムの[子孫{しそん}]が一千十七[人{にん}]。", "43": "レビびとでは、エシュアの[子孫{しそん}]すなわちホデワの[子孫{しそん}]のうちのカデミエルの[子孫{しそん}]が七十四[人{にん}]。", "44": "[歌{うた}]うたう[者{もの}]では、アサフの[子孫{しそん}]が百四十八[人{にん}]。", "45": "[門衛{もんえい}]では、シャルムの[子孫{しそん}]、アテルの[子孫{しそん}]、タルモンの[子孫{しそん}]、アックブの[子孫{しそん}]、ハテタの[子孫{しそん}]およびショバイの[子孫{しそん}][合{あ}]わせて百三十八[人{にん}]。", "46": "[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべでは、ジハの[子孫{しそん}]、ハスパの[子孫{しそん}]、タバオテの[子孫{しそん}]、", "47": "ケロスの[子孫{しそん}]、シアの[子孫{しそん}]、パドンの[子孫{しそん}]、", "48": "レバナの[子孫{しそん}]、ハガバの[子孫{しそん}]、サルマイの[子孫{しそん}]、", "49": "ハナンの[子孫{しそん}]、ギデルの[子孫{しそん}]、ガハルの[子孫{しそん}]、", "50": "レアヤの[子孫{しそん}]、レヂンの[子孫{しそん}]、ネコダの[子孫{しそん}]、", "51": "ガザムの[子孫{しそん}]、ウザの[子孫{しそん}]、パセアの[子孫{しそん}]、", "52": "ベサイの[子孫{しそん}]、メウニムの[子孫{しそん}]、ネフセシムの[子孫{しそん}]、", "53": "バクブクの[子孫{しそん}]、ハクパの[子孫{しそん}]、ハルホルの[子孫{しそん}]、", "54": "バヅリテの[子孫{しそん}]、メヒダの[子孫{しそん}]、ハルシャの[子孫{しそん}]、", "55": "バルコスの[子孫{しそん}]、シセラの[子孫{しそん}]、テマの[子孫{しそん}]、", "56": "ネヂアの[子孫{しそん}]およびハテパの[子孫{しそん}]。", "57": "ソロモンのしもべであった[者{もの}]たちの[子孫{しそん}]では、ソタイの[子孫{しそん}]、ソペレテの[子孫{しそん}]、ペリダの[子孫{しそん}]、", "58": "ヤアラの[子孫{しそん}]、ダルコンの[子孫{しそん}]、ギデルの[子孫{しそん}]、", "59": "シパテヤの[子孫{しそん}]、ハッテルの[子孫{しそん}]、ポケレテ・ハッゼバイムの[子孫{しそん}]、アモンの[子孫{しそん}]。", "60": "[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちとソロモンのしもべであった[者{もの}]たちの[子孫{しそん}]とは[合{あ}]わせて[三百{さんびゃく}][九{きゅう}][十{じゅう}][二{に}][人{にん}]。", "61": "テルメラ、テルハレサ、ケルブ、アドンおよびインメルから[上{のぼ}]って[来{き}]た[者{もの}]があったが、その[氏族{しぞく}]と、[血統{けっとう}]とを[示{しめ}]して、イスラエルの[者{もの}]であることを[明{あき}]らかにすることができなかった。その[人々{ひとびと}]は[次{つぎ}]のとおりである。", "62": "すなわちデラヤの[子孫{しそん}]、トビヤの[子孫{しそん}]、ネコダの[子孫{しそん}]であって、[合{あ}]わせて六百四十二[人{にん}]。", "63": "また[祭司{さいし}]のうちにホバヤの[子孫{しそん}]、ハッコヅの[子孫{しそん}]、バルジライの[子孫{しそん}]がある。バルジライはギレアデびとバルジライの[娘{むすめ}]たちのうちから[妻{つま}]をめとったので、その[名{な}]で[呼{よ}]ばれた。", "64": "これらの[者{もの}]はこの[系図{けいず}]に[載{の}]った[者{もの}]のうちに、[自分{じぶん}]の[籍{せき}]をたずねたが、なかったので、[汚{けが}]れた[者{もの}]として[祭司{さいし}]の[職{しょく}]から[除{のぞ}]かれた。", "65": "[総督{そうとく}]は[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて、ウリムとトンミムを[帯{お}]びる[祭司{さいし}]の[起{おこ}]るまでは、いと[聖{せい}]なる[物{もの}]を[食{た}]べてはならぬと[言{い}]った。", "66": "[会衆{かいしゅう}]は[合{あ}]わせて四万二千三百六十[人{にん}]であった。", "67": "このほかに[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]が七千三百三十七[人{にん}]、[歌{うた}]うたう[者{もの}]が[男女{だんじょ}][合{あ}]わせて二百四十五[人{にん}]あった。", "68": "その[馬{うま}]は七百三十六[頭{とう}]、その[騾馬{らば}]は二百四十五[頭{とう}]、", "69": "そのらくだは四百三十五[頭{とう}]、そのろばは六千七百二十[頭{とう}]であった。", "70": "[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]のうち[工事{こうじ}]のためにささげ[物{もの}]をした[人々{ひとびと}]があった。[総督{そうとく}]は[金{きん}]一千ダリク、[鉢{はち}]五十、[祭司{さいし}]の[衣服{いふく}]五百三十かさねを[倉{くら}]に[納{おさ}]めた。", "71": "また[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]のうちのある[人々{ひとびと}]は[金{きん}]二万ダリク、[銀{ぎん}]二千二百ミナを[工事{こうじ}]のために[倉{くら}]に[納{おさ}]めた。", "72": "その[他{た}]の[民{たみ}]の[納{おさ}]めたものは[金{きん}]二万ダリク、[銀{ぎん}]二千ミナ、[祭司{さいし}]の[衣服{いふく}]六十七かさねであった。", "73": "こうして[祭司{さいし}]、レビびと、[門衛{もんえい}]、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[民{たみ}]のうちのある[人々{ひとびと}]、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたち、およびイスラエルびとは[皆{みな}]その[町々{まちまち}]に[住{す}]んだ。イスラエルの[人々{ひとびと}]はその[町々{まちまち}]に[住{す}]んで七[月{がつ}]になった。" }, "8": { "1": "その[時{とき}][民{たみ}]は[皆{みな}]ひとりのようになって[水{みず}]の[門{もん}]の[前{まえ}]の[広場{ひろば}]に[集{あつ}]まり、[主{しゅ}]がイスラエルに[与{あた}]えられたモーセの[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[持{も}]って[来{く}]るように、[学者{がくしゃ}]エズラに[求{もと}]めた。", "2": "[祭司{さいし}]エズラは七[月{がつ}]の一[日{にち}]に[律法{りっぽう}]を[携{たずさ}]えて[来{き}]て、[男女{だんじょ}]の[会衆{かいしゅう}]およびすべて[聞{き}]いて[悟{さと}]ることのできる[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]にあらわれ、", "3": "[水{みず}]の[門{もん}]の[前{まえ}]にある[広場{ひろば}]で、あけぼのから[正午{しょうご}]まで、[男女{だんじょ}]および[悟{さと}]ることのできる[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]でこれを[読{よ}]んだ。[民{たみ}]はみな[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けた。", "4": "[学者{がくしゃ}]エズラはこの[事{こと}]のために、かねて[設{もう}]けた[木{き}]の[台{だい}]の[上{うえ}]に[立{た}]ったが、[彼{かれ}]のかたわらには[右{みぎ}]の[方{ほう}]にマッタテヤ、シマ、アナヤ、ウリヤ、ヒルキヤおよびマアセヤが[立{た}]ち、[左{ひだり}]の[方{ほう}]にはペダヤ、ミサエル、マルキヤ、ハシュム、ハシバダナ、ゼカリヤおよびメシュラムが[立{た}]った。", "5": "エズラはすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]にその[書{しょ}]を[開{ひら}]いた。[彼{かれ}]はすべての[民{たみ}]よりも[高{たか}]い[所{ところ}]にいたからである。[彼{かれ}]が[書{しょ}]を[開{ひら}]くと、すべての[民{たみ}]は[起立{きりつ}]した。", "6": "エズラは[大{おお}]いなる[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめ、[民{たみ}]は[皆{みな}]その[手{て}]をあげて、「アァメン、アァメン」と[言{い}]って[答{こた}]え、こうべをたれ、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[主{しゅ}]を[拝{はい}]した。", "7": "エシュア、バニ、セレビヤ、ヤミン、アックブ、シャベタイ、ホデヤ、マアセヤ、ケリタ、アザリヤ、ヨザバデ、ハナン、ペラヤおよびレビびとたちは[民{たみ}]に[律法{りっぽう}]を[悟{さと}]らせた。[民{たみ}]はその[所{ところ}]に[立{た}]っていた。", "8": "[彼{かれ}]らはその[書{しょ}]、すなわち[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]をめいりょうに[読{よ}]み、その[意味{いみ}]を[解{と}]き[明{あ}]かしてその[読{よ}]むところを[悟{さと}]らせた。", "9": "[総督{そうとく}]であるネヘミヤと、[祭司{さいし}]であり、[学者{がくしゃ}]であるエズラと、[民{たみ}]を[教{おし}]えるレビびとたちはすべての[民{たみ}]に[向{む}]かって「この[日{ひ}]はあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[日{ひ}]です。[嘆{なげ}]いたり、[泣{な}]いたりしてはならない」と[言{い}]った。すべての[民{たみ}]が[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[泣{な}]いたからである。", "10": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたは[去{さ}]って、[肥{こ}]えたものを[食{た}]べ、[甘{あま}]いものを[飲{の}]みなさい。その[備{そな}]えのないものには[分{わ}]けてやりなさい。この[日{ひ}]はわれわれの[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[日{ひ}]です。[憂{うれ}]えてはならない。[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ぶことはあなたがたの[力{ちから}]です」。", "11": "レビびともまたすべての[民{たみ}]を[静{しず}]めて、「[泣{な}]くことをやめなさい。この[日{ひ}]は[聖{せい}]なる[日{ひ}]です。[憂{うれ}]えてはならない」と[言{い}]った。", "12": "すべての[民{たみ}]は[去{さ}]って[食{く}]い[飲{の}]みし、また[分{わ}]け[与{あた}]えて、[大{おお}]いに[喜{よろこ}]んだ。これは[彼{かれ}]らが[読{よ}]み[聞{き}]かされた[言葉{ことば}]を[悟{さと}]ったからである。", "13": "[次{つぎ}]の[日{ひ}]、すべての[民{たみ}]の[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たち、[祭司{さいし}]、レビびとらは[律法{りっぽう}]の[言葉{ことば}]を[学{まな}]ぶために[学者{がくしゃ}]エズラのもとに[集{あつ}]まってきて、", "14": "[律法{りっぽう}]のうちに[主{しゅ}]がモーセに[命{めい}]じられたこと、すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]は七[月{がつ}]の[祭{まつり}]の[間{あいだ}]、[仮庵{かりいお}]の[中{なか}]に[住{す}]むべきことがしるされているのを[見{み}]いだした。", "15": "またすべての[町々{まちまち}]およびエルサレムにのべ[伝{つた}]えて、「あなたがたは[山{やま}]に[出{で}]て[行{い}]って、オリブと[野生{やせい}]のオリブ、ミルトス、なつめやし、および[茂{しげ}]った[木{き}]の[枝{えだ}]を[取{と}]ってきて、しるされてあるとおり、[仮庵{かりいお}]を[造{つく}]れ」と[言{い}]ってあるのを[見{み}]いだした。", "16": "それで[民{たみ}]は[出{で}]て[行{い}]って、それを[持{も}]って[帰{かえ}]り、おのおのその[家{いえ}]の[屋根{やね}]の[上{うえ}]、その[庭{にわ}]、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]、[水{みず}]の[門{もん}]の[広場{ひろば}]、エフライムの[門{もん}]の[広場{ひろば}]などに[仮庵{かりいお}]を[造{つく}]った。", "17": "[捕囚{ほしゅう}]から[帰{かえ}]って[来{き}]た[会衆{かいしゅう}]は[皆{みな}][仮庵{かりいお}]を[造{つく}]って、[仮庵{かりいお}]に[住{す}]んだ。ヌンの[子{こ}]ヨシュアの[日{ひ}]からこの[日{ひ}]まで、イスラエルの[人々{ひとびと}]はこのように[行{い}]ったことがなかった。それでその[喜{よろこ}]びは[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きかった。", "18": "エズラは[初{はじ}]めの[日{ひ}]から[終{おわ}]りの[日{ひ}]まで、[毎日{まいにち}][神{かみ}]の[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[読{よ}]んだ。[人々{ひとびと}]は[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、[八日{ようか}][目{め}]になって、おきてにしたがって[聖{せい}][会{かい}]を[開{ひら}]いた。" }, "9": { "1": "その[月{つき}]の二十四[日{か}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まって[断食{だんじき}]し、[荒布{あらぬの}]をまとい、[土{つち}]をかぶった。", "2": "そしてイスラエルの[子孫{しそん}]は、すべての[異邦人{いほうじん}]を[離{はな}]れ、[立{た}]って[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]と[先祖{せんぞ}]の[不義{ふぎ}]とをざんげした。", "3": "[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]に[立{た}]って、その[日{ひ}]の四[分{ぶん}]の一をもってその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]の[書{しょ}]を[読{よ}]み、[他{た}]の四[分{ぶん}]の一をもってざんげをなし、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[拝{はい}]した。", "4": "その[時{とき}]エシュア、バニ、カデミエル、シバニヤ、ブンニ、セレビヤ、バニ、ケナニらはレビびとの[台{だい}]の[上{うえ}]に[立{た}]ち、[大声{おおごえ}]をあげて、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわった。", "5": "それからまたエシュア、カデミエル、バニ、ハシャブニヤ、セレビヤ、ホデヤ、セバニヤ、ペタヒヤなどのレビびとは[言{い}]った、「[立{た}]ちあがって[永遠{えいえん}]から[永遠{えいえん}]にいますあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をほめなさい。あなたの[尊{たっと}]いみ[名{な}]はほむべきかな。これはすべての[祝福{しゅくふく}]とさんびを[越{こ}]えるものです」。", "6": "またエズラは[言{い}]った、「あなたは、ただあなたのみ、[主{しゅ}]でいらせられます。あなたは[天{てん}]と[諸{しょ}][天{てん}]の[天{てん}]と、その[万象{ばんしょう}]、[地{ち}]とその[上{うえ}]のすべてのもの、[海{うみ}]とその[中{なか}]のすべてのものを[造{つく}]り、これをことごとく[保{たも}]たれます。[天{てん}]の[万軍{ばんぐん}]はあなたを[拝{はい}]します。", "7": "あなたは[主{しゅ}]、[神{かみ}]でいらせられます。あなたは[昔{むかし}]アブラムを[選{えら}]んでカルデヤのウルから[導{みちび}]き[出{だ}]し、[彼{かれ}]にアブラハムという[名{な}]を[与{あた}]え、", "8": "[彼{かれ}]の[心{こころ}]があなたの[前{まえ}]に[忠信{ちゅうしん}]なのを[見{み}]られて、[彼{かれ}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、その[子孫{しそん}]にカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、エブスびとおよびギルガシびとの[地{ち}]を[与{あた}]えると[言{い}]われたが、ついにあなたはその[約束{やくそく}]を[成就{じょうじゅ}]されました。あなたは[正{ただ}]しくいらせられるからです。", "9": "あなたはわれわれの[先祖{せんぞ}]がエジプトで[苦難{くなん}]を[受{う}]けるのを[顧{かえり}]みられ、また[紅海{こうかい}]のほとりで[呼{よ}]ばわり[叫{さけ}]ぶのを[聞{き}]きいれられ、", "10": "しるしと[不思議{ふしぎ}]とをあらわしてパロと、そのすべての[家来{けらい}]と、その[国{くに}]のすべての[民{たみ}]を[攻{せ}]められました。[彼{かれ}]らがわれわれの[先祖{せんぞ}]に[対{たい}]して、ごうまんにふるまったことを[知{し}]られたからです。そしてあなたが[名{な}]をあげられたこと[今日{こんにち}]のようです。", "11": "あなたはまた[彼{かれ}]らの[前{まえ}]で[海{うみ}]を[分{わ}]け、[彼{かれ}]らに、かわいた[地{ち}]を[踏{ふ}]んで[海{うみ}]の[中{なか}]を[通{とお}]らせ、[彼{かれ}]らを[追{お}]う[者{もの}]を、[石{いし}]を[大水{おおみず}]に[投{な}]げ[入{い}]れるように[淵{ふち}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、", "12": "[昼{ひる}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き、[夜{よる}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]をもってその[行{ゆ}]くべき[道{みち}]を[照{てら}]されました。", "13": "あなたはまたシナイ[山{さん}]の[上{うえ}]に[下{くだ}]り、[天{てん}]から[彼{かれ}]らと[語{かた}]り、[正{ただ}]しいおきてと、まことの[律法{りっぽう}]および[良{よ}]きさだめと[戒{いまし}]めとを[授{さづ}]け、", "14": "あなたの[聖{せい}]なる[安息日{あんそくにち}]を[彼{かれ}]らに[示{しめ}]し、あなたのしもべモーセによって[戒{いまし}]めと、さだめと、[律法{りっぽう}]とを[彼{かれ}]らに[命{めい}]じ、", "15": "[天{てん}]から[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えてその[飢{う}]えをとどめ、[岩{いわ}]から[水{みず}]を[出{だ}]してそのかわきを[潤{うるお}]し、また、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えると[誓{ちか}]われたその[国{くに}]にはいって、これを[獲{え}]るように[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられました。", "16": "しかし[彼{かれ}]ら、すなわちわれわれの[先祖{せんぞ}]はごうまんにふるまい、かたくなで、あなたの[戒{いまし}]めに[従{したが}]わず、", "17": "[従{したが}]うことを[拒{こば}]み、あなたが[彼{かれ}]らの[中{なか}]で[行{おこな}]われた[奇跡{きせき}]を[心{こころ}]にとめず、かえってかたくなになり、みずからひとりのかしらを[立{た}]てて、エジプトの[奴隷{どれい}]の[生活{せいかつ}]に[帰{かえ}]ろうとしました。しかしあなたは[罪{つみ}]をゆるす[神{かみ}]、[恵{めぐ}]みあり、あわれみあり、[怒{いか}]ることおそく、いつくしみ[豊{ゆた}]かにましまして、[彼{かれ}]らを[捨{す}]てられませんでした。", "18": "また[彼{かれ}]らがみずから一つの[鋳物{いもの}]の[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]って、『これはあなたがたをエジプトから[導{みちび}]き[上{のぼ}]ったあなたがたの[神{かみ}]である』と[言{い}]って、[大{おお}]いに[汚{けが}]し[事{こと}]を[行{おこな}]った[時{とき}]にも、", "19": "あなたは[大{おお}]いなるあわれみをもって[彼{かれ}]らを[荒野{あらの}]に[見捨{みす}]てられず、[昼{ひる}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]から[離{はな}]さないで[道々{みちみち}][彼{かれ}]らを[導{みちび}]き、[夜{よる}]は[火{ひ}]の[柱{はしら}]をもって[彼{かれ}]らの[行{ゆ}]くべき[道{みち}]を[照{てら}]されました。", "20": "またあなたは[良{よ}]きみたまを[賜{たま}]わって[彼{かれ}]らを[教{おし}]え、あなたのマナを[常{つね}]に[彼{かれ}]らの[口{くち}]に[与{あた}]え、また[水{みず}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて、かわきをとどめ、", "21": "四十[年{ねん}]の[間{あいだ}][彼{かれ}]らを[荒野{あらの}]で[養{やしな}]われたので、[彼{かれ}]らはなんの[欠{か}]けるところもなく、その[衣服{いふく}]も[古{ふる}]びず、その[足{あし}]もはれませんでした。", "22": "そしてあなたは[彼{かれ}]らに[諸国{しょこく}]、[諸民{しょみん}]を[与{あた}]えて、これをすべて[分{わ}]かち[取{と}]らせられました。[彼{かれ}]らはヘシボンの[王{おう}]シホンの[領地{りょうち}]、およびバシャンの[王{おう}]オグの[領地{りょうち}]を[獲{え}]ました。", "23": "また[彼{かれ}]らの[子孫{しそん}]を[増{ま}]して[空{そら}]の[星{ほし}]のようにし、[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに、はいって[獲{え}]よと[言{い}]われた[地{ち}]に[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れられたので、", "24": "その[子孫{しそん}]は、はいってこの[地{ち}]を[獲{え}]ました。あなたはまた、この[地{ち}]に[住{す}]むカナンびとを[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[征服{せいふく}]し、その[王{おう}]たちおよびその[地{ち}]の[民{たみ}]を[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]して、[意{い}]のままに[扱{あつか}]わせられました。", "25": "それで[彼{かれ}]らは[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]および[肥{こ}]えた[地{ち}]を[取{と}]り、もろもろの[良{よ}]い[物{もの}]の[満{み}]ちた[家{いえ}]、[掘池{ほりいけ}]、ぶどう[畑{はたけ}]、オリブ[畑{はたけ}]および[多{おお}]くの[果樹{かじゅ}]を[獲{え}]、[食{た}]べて[飽{あ}]き、[肥{こ}]え[太{ふと}]り、あなたの[大{おお}]いなる[恵{めぐ}]みによって[楽{たの}]しみました。", "26": "それにもかかわらず[彼{かれ}]らは[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]で、あなたにそむき、あなたの[律法{りっぽう}]を[後{のち}]に[投{な}]げ[捨{す}]て、[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて、あなたに[立{た}]ち[返{かえ}]らせようとした[預言者{よげんしゃ}]たちを[殺{ころ}]し、[大{おお}]いに[汚{けが}]し[事{こと}]を[行{おこな}]いました。", "27": "そこであなたは[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]して[苦{くる}]しめられましたが、[彼{かれ}]らがその[苦難{くなん}]の[時{とき}]にあなたに[呼{よ}]ばわったので、あなたは[天{てん}]からこれを[聞{き}]かれ、[大{おお}]いなるあわれみをもって[彼{かれ}]らに[救{すく}]う[者{もの}]を[与{あた}]え、[敵{てき}]の[手{て}]から[救{すく}]わせられました。", "28": "ところが[彼{かれ}]らは[安息{あんそく}]を[得{え}]るやいなや、またあなたの[前{まえ}]に[悪事{あくじ}]を[行{おこな}]ったので、あなたは[彼{かれ}]らを[敵{てき}]の[手{て}]に[捨{す}]て[置{お}]いて、これに[治{おさ}]めさせられましたが、[彼{かれ}]らがまた[立{た}]ち[返{かえ}]ってあなたに[呼{よ}]ばわったので、あなたは[天{てん}]からこれを[聞{き}]き、あわれみをもってしばしば[彼{かれ}]らを[救{すく}]い[出{だ}]し、", "29": "[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて、あなたの[律法{りっぽう}]に[引{ひ}]きもどそうとされました。けれども[彼{かれ}]らはごうまんにふるまい、あなたの[戒{いまし}]めに[従{したが}]わず、[人{ひと}]がこれを[行{おこな}]うならば、これによって[生{い}]きるというあなたのおきてを[破{やぶ}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[肩{かた}]をそびやかし、かたくなになって、[聞{き}]き[従{したが}]おうとはしませんでした。", "30": "それでもあなたは[年{とし}][久{ひさ}]しく[彼{かれ}]らを[忍{しの}]び、あなたの[預言者{よげんしゃ}]たちにより、あなたのみたまをもって[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]められましたが、[彼{かれ}]らは[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けなかったので、[彼{かれ}]らを[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[手{て}]に[渡{わた}]されました。", "31": "しかしあなたは[大{おお}]いなるあわれみによって[彼{かれ}]らを[絶{た}]やさず、また[彼{かれ}]らを[捨{す}]てられませんでした。あなたは[恵{めぐ}]みあり、あわれみある[神{かみ}]でいらせられるからです。", "32": "それゆえ、われわれの[神{かみ}]、[契約{けいやく}]を[保{たも}]ち、いつくしみを[施{ほどこ}]される[大{おお}]いにして[力強{ちからづよ}]く、[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]よ、アッスリヤの[王{おう}]たちの[時{とき}]から[今日{こんにち}]まで、われわれとわれわれの[王{おう}]たち、つかさたち、[祭司{さいし}]たち、[預言者{よげんしゃ}]たち、[先祖{せんぞ}]たち、およびあなたのすべての[民{たみ}]に[臨{のぞ}]んだもろもろの[苦難{くなん}]を[小{ちい}]さい[事{こと}]と[見{み}]ないでください。", "33": "われわれに[臨{のぞ}]んだすべての[事{こと}]について、あなたは[正{ただ}]しいのです。あなたは[誠実{せいじつ}]をもって[行{おこな}]われたのに、われわれは[悪{あく}]を[行{おこな}]ったのです。", "34": "われわれの[王{おう}]たち、つかさたち、[祭司{さいし}]たち、[先祖{せんぞ}]たちはあなたの[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]わず、あなたがお[与{あた}]えになった[命令{めいれい}]と[戒{いまし}]めとに[聞{き}]き[従{したが}]いませんでした。", "35": "すなわち[彼{かれ}]らはおのれの[国{くに}]におり、あなたが[下{くだ}]さった[大{おお}]きな[恵{めぐ}]みのうちにおり、またあなたがお[与{あた}]えになった[広{ひろ}]い[肥{こ}]えた[地{ち}]におりながら、あなたに[仕{つか}]えず、また[自分{じぶん}]の[悪{わる}]いわざをやめることをしませんでした。", "36": "われわれは[今日{こんにち}][奴隷{どれい}]です。あなたがわれわれの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えて、その[実{み}]とその[良{よ}]き[物{もの}]とを[食{た}]べさせようとされた[地{ち}]で、われわれは[奴隷{どれい}]となっているのです。", "37": "そしてこの[地{ち}]はわれわれの[罪{つみ}]のゆえに、あなたがわれわれの[上{うえ}]に[立{た}]てられた[王{おう}]たちのために[多{おお}]くの[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]しています。かつ[彼{かれ}]らはわれわれの[身{み}]をも、われわれの[家畜{かちく}]をも[意{い}]のままに[左右{さゆう}]することができるので、われわれは[大{おお}]いなる[苦難{くなん}]のうちにあるのです」。", "38": "このもろもろの[事{こと}]のためにわれわれは[堅{かた}]い[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで、これを[記録{きろく}]し、われわれのつかさたち、レビびとたち[祭司{さいし}]たちはこれに[印{いん}]を[押{お}]した。" }, "10": { "1": "[印{いん}]を[押{お}]した[者{もの}]はハカリヤの[子{こ}]である[総督{そうとく}]ネヘミヤ、およびゼデキヤ、", "2": "セラヤ、アザリヤ、エレミヤ、", "3": "パシュル、アマリヤ、マルキヤ、", "4": "ハットシ、シバニヤ、マルク、", "5": "ハリム、メレモテ、オバデヤ、", "6": "ダニエル、ギンネトン、バルク、", "7": "メシュラム、アビヤ、ミヤミン、", "8": "マアジヤ、ビルガイ、シマヤで、これらは[祭司{さいし}]である。", "9": "レビびとではアザニヤの[子{こ}]エシュア、ヘナダデの[子{こ}]らのうちのビンヌイ、カデミエル、", "10": "およびその[兄弟{きょうだい}]シバニヤ、ホデヤ、ケリタ、ペラヤ、ハナン、", "11": "ミカ、レホブ、ハシャビヤ、", "12": "ザックル、セレビヤ、シバニヤ、", "13": "ホデヤ、バニ、ベニヌである。", "14": "[民{たみ}]のかしらではパロシ、パハテ・モアブ、エラム、ザット、バニ、", "15": "ブンニ、アズガデ、ベバイ、", "16": "アドニヤ、ビグワイ、アデン、", "17": "アテル、ヒゼキヤ、アズル、", "18": "ホデヤ、ハシュム、ベザイ、", "19": "ハリフ、アナトテ、ノバイ、", "20": "マグピアシ、メシュラム、ヘジル、", "21": "メシザベル、ザドク、ヤドア、", "22": "ペラテヤ、ハナン、アナニヤ、", "23": "ホセア、ハナニヤ、ハシュブ、", "24": "ハロヘシ、ピルハ、ショベク、", "25": "レホム、ハシャブナ、マアセヤ、", "26": "アヒヤ、ハナン、アナン、", "27": "マルク、ハリム、バアナである。", "28": "その[他{た}]の[民{たみ}]、[祭司{さいし}]、レビびと、[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]、[歌{うた}]うたう[者{もの}]、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべ、ならびにすべて[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]と[離{はな}]れて[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[従{したが}]った[者{もの}]およびその[妻{つま}]、むすこ、[娘{むすめ}]などすべて[知識{ちしき}]と[悟{さと}]りのある[者{もの}]は、", "29": "その[兄弟{きょうだい}]である[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]につき[従{したが}]い、[神{かみ}]のしもべモーセによって[授{さづ}]けられた[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[歩{あゆ}]み、われわれの[主{しゅ}]、[主{しゅ}]のすべての[戒{いまし}]めと、おきてと、[定{さだ}]めとを[守{まも}]り[行{おこな}]うために、のろいと[誓{ちか}]いとに[加{くわ}]わった。", "30": "われわれはこの[地{ち}]の[民{たみ}]らにわれわれの[娘{むすめ}]を[与{あた}]えず、われわれのむすこに[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]をめとらない。", "31": "またこの[地{ち}]の[民{たみ}]らがたとい[品物{しなもの}]または[穀物{こくもつ}]を[安息日{あんそくにち}]に[携{たずさ}]えて[来{き}]て[売{う}]ろうとしても、われわれは[安息日{あんそくにち}]または[聖日{せいじつ}]にはそれを[買{か}]わない。また七[年{ねん}]ごとに[耕作{こうさく}]をやめ、すべての[負債{ふさい}]をゆるす。", "32": "われわれはまたみずから[規定{きてい}]を[設{もう}]けて、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]の[用{よう}]のために[年々{ねんねん}]シケルの三[分{ぶん}]の一を[出{だ}]し、", "33": "[供{そな}]えのパン、[常素祭{じょうそさい}]、[常燔祭{じょうはんさい}]のため、[安息日{あんそくにち}]、[新月{しんげつ}]および[定{さだ}]めの[祭{まつり}]の[供{そな}]え[物{もの}]のため、[聖{せい}]なる[物{もの}]のため、イスラエルのあがないをなす[罪祭{ざいさい}]、およびわれわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]のもろもろのわざのために[用{もち}]いることにした。", "34": "またわれわれ[祭司{さいし}]、レビびとおよび[民{たみ}]はくじを[引{ひ}]いて、[律法{りっぽう}]にしるされてあるようにわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にたくべきたきぎの[供{そな}]え[物{もの}]を、[年々{ねんねん}][定{さだ}]められた[時{とき}]に[氏族{しぞく}]にしたがって、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[納{おさ}]める[者{もの}]を[定{さだ}]めた。", "35": "またわれわれの[土地{とち}]の[初{はつ}]なり、および[各種{かくしゅ}]の[木{き}]の[実{み}]の[初{はつ}]なりを、[年々{ねんねん}][主{しゅ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えてくることを[誓{ちか}]い、", "36": "また[律法{りっぽう}]にしるしてあるように、われわれの[子{こ}]どもおよび[家畜{かちく}]のういご、およびわれわれの[牛{うし}]や[羊{ひつじ}]のういごを、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えてきて、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]に[渡{わた}]し、", "37": "われわれの[麦粉{むぎこ}]の[初物{はつもの}]、われわれの[供{そな}]え[物{もの}]、[各種{かくしゅ}]の[木{き}]の[実{み}]、ぶどう[酒{しゅ}]および[油{あぶら}]を[祭司{さいし}]のもとに[携{たずさ}]えて[行{い}]って、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]のへやに[納{おさ}]め、またわれわれの[土地{とち}]の[産物{さんぶつ}]の十[分{ぶん}]の一をレビびとに[与{あた}]えることにした。レビびとはわれわれのすべての[農作{のうさく}]をなす[町{まち}]において、その十[分{ぶん}]の一を[受{う}]くべき[者{もの}]だからである。", "38": "レビびとが十[分{ぶん}]の一を[受{う}]ける[時{とき}]には、アロンの[子孫{しそん}]である[祭司{さいし}]が、そのレビびとと[共{とも}]にいなければならない。そしてまたレビびとはその十[分{ぶん}]の一の十[分{ぶん}]の一を、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]え[上{のぼ}]って、へやまたは[倉{くら}]に[納{おさ}]めなければならない。", "39": "すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]およびレビの[子孫{しそん}]は[穀物{こくもつ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、および[油{あぶら}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[聖所{せいじょ}]の[器物{うつわもの}]および[勤{つと}]めをする[祭司{さいし}]、[門衛{もんえい}]、[歌{うた}]うたう[者{もの}]たちのいるへやにこれを[納{おさ}]めなければならない。こうしてわれわれは、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]をなおざりにしない。" }, "11": { "1": "[民{たみ}]のつかさたちはエルサレムに[住{す}]み、その[他{た}]の[民{たみ}]はくじを[引{ひ}]いて、十[人{にん}]のうちからひとりずつを、[聖都{せいと}]エルサレムに[来{き}]て[住{す}]ませ、九[人{にん}]を[他{た}]の[町々{まちまち}]に[住{す}]ませた。", "2": "またすべてみずから[進{すす}]みでてエルサレムに[住{す}]むことを[申{もう}]し[出{で}]た[人々{ひとびと}]は、[民{たみ}]はこれを[祝福{しゅくふく}]した。", "3": "さてエルサレムに[住{す}]んだこの[州{しゅう}]の[長{ちょう}]たちは[次{つぎ}]のとおりである。ただしユダの[町々{まちまち}]ではおのおのその[町々{まちまち}]にある[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]に[住{す}]んだ。すなわちイスラエルびと、[祭司{さいし}]、レビびと、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべ、およびソロモンのしもべであった[者{もの}]たちの[子孫{しそん}]である。", "4": "そしてエルサレムにはユダの[子孫{しそん}]およびベニヤミンの[子孫{しそん}]のうちのある[者{もの}]たちが[住{す}]んだ。すなわちユダの[子孫{しそん}]ではウジヤの[子{こ}]アタヤで、ウジヤはゼカリヤの[子{こ}]、ゼカリヤはアマリヤの[子{こ}]、アマリヤはシパテヤの[子{こ}]、シパテヤはマハラレルの[子{こ}]、マハラレルはペレヅの[子孫{しそん}]である。", "5": "またバルクの[子{こ}]マアセヤで、バルクはコロホゼの[子{こ}]、コロホゼはハザヤの[子{こ}]、ハザヤはアダヤの[子{こ}]、アダヤはヨヤリブの[子{こ}]、ヨヤリブはゼカリヤの[子{こ}]、ゼカリヤはシロニびとの[子{こ}]である。", "6": "ペレヅの[子孫{しそん}]でエルサレムに[住{す}]んだ[者{もの}]は[合{あ}]わせて四百六十八[人{にん}]で、みな[勇敢{ゆうかん}]な[人々{ひとびと}]である。", "7": "ベニヤミンの[子孫{しそん}]では[次{つぎ}]のとおりである。すなわちメシュラムの[子{こ}]サルで、メシュラムはヨエデの[子{こ}]、ヨエデはペダヤの[子{こ}]、ペダヤはコラヤの[子{こ}]、コラヤはマアセヤの[子{こ}]、マアセヤはイテエルの[子{こ}]、イテエルはエサヤの[子{こ}]である。", "8": "その[次{つぎ}]はガバイおよびサライなどで[合{あ}]わせて九百二十八[人{にん}]。", "9": "ジクリの[子{こ}]ヨエルが[彼{かれ}]らの[監督{かんとく}]である。ハッセヌアの[子{こ}]ユダがその[副官{ふくかん}]として[町{まち}]を[治{おさ}]めた。", "10": "[祭司{さいし}]ではヨヤリブの[子{こ}]エダヤ、ヤキン、", "11": "および[神{かみ}]の[宮{みや}]のつかさセラヤで、セラヤはヒルキヤの[子{こ}]、ヒルキヤはメシュラムの[子{こ}]、メシュラムはザドクの[子{こ}]、ザドクはメラヨテの[子{こ}]、メラヨテはアヒトブの[子{こ}]である。", "12": "[宮{みや}]の[務{つとめ}]をするその[兄弟{きょうだい}]は八百二十二[人{にん}]あり、また、エロハムの[子{こ}]アダヤがある。エロハムはペラリヤの[子{こ}]、ペラリヤはアムジの[子{こ}]、アムジはゼカリヤの[子{こ}]、ゼカリヤはパシホルの[子{こ}]、パシホルはマルキヤの[子{こ}]である。", "13": "アダヤの[兄弟{きょうだい}]で、[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たる[者{もの}]は二百四十二[人{にん}]あり、またアザリエルの[子{こ}]アマシサイがある。アザリエルはアハザイの[子{こ}]、アハザイはメシレモテの[子{こ}]、メシレモテはインメルの[子{こ}]である。", "14": "その[兄弟{きょうだい}]である[勇士{ゆうし}]は百二十八[人{にん}]あり、その[監督{かんとく}]はハッゲドリムの[子{こ}]ザブデエルである。", "15": "レビびとではハシュブの[子{こ}]シマヤで、ハシュブはアズリカムの[子{こ}]、アズリカムはハシャビヤの[子{こ}]、ハシャビヤはブンニの[子{こ}]である。", "16": "またシャベタイおよびヨザバデがある。これらはレビびとのかしらであって、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[外{そと}]のわざをつかさどった。", "17": "またミカの[子{こ}]マッタニヤがある。ミカはザブデの[子{こ}]、ザブデはアサフの[子{こ}]である。マッタニヤは[祈{いのり}]の[時{とき}]に[感謝{かんしゃ}]の[言葉{ことば}]を[唱{とな}]え[始{はじ}]める[者{もの}]である。その[兄弟{きょうだい}]のうちのバクブキヤは[彼{かれ}]に[次{つ}]ぐ[者{もの}]であった。またシャンマの[子{こ}]アブダがある。シャンマはガラルの[子{こ}]、ガラルはエドトンの[子{こ}]である。", "18": "[聖都{せいと}]におるレビびとは[合{あ}]わせて二百八十四[人{にん}]であった。", "19": "[門衛{もんえい}]では[門{もん}]を[守{まも}]るアックブ、タルモンおよびその[兄弟{きょうだい}]たち[合{あ}]わせて百七十二[人{にん}]である。", "20": "その[他{た}]のイスラエルびと、[祭司{さいし}]、レビびとたちは[皆{みな}]ユダのすべての[町々{まちまち}]にあって、おのおの[自分{じぶん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]にとどまった。", "21": "ただし[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちはオペルに[住{す}]み、ヂハおよびギシパが[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべたちを[監督{かんとく}]していた。", "22": "エルサレムにおるレビびとの[監督{かんとく}]はウジである。ウジはバニの[子{こ}]、バニはハシャビヤの[子{こ}]、ハシャビヤはマッタニヤの[子{こ}]、マッタニヤはミカの[子{こ}]である。ミカは[歌{うた}]うたう[者{もの}]なるアサフの[子孫{しそん}]である。ウジは[神{かみ}]の[宮{みや}]のわざを[監督{かんとく}]した。", "23": "[彼{かれ}]らについては[王{おう}]からの[命令{めいれい}]があって、[歌{うた}]うたう[者{もの}]に[日々{ひび}]の[定{さだ}]まった[分{ぶん}]を[与{あた}]えさせた。", "24": "またユダの[子{こ}]ゼラの[子孫{しそん}]であるメシザベルの[子{こ}]ペタヒヤは[王{おう}]の[手{て}]に[属{ぞく}]して[民{たみ}]に[関{かん}]するすべての[事{こと}]を[取{と}]り[扱{あつか}]った。", "25": "また[村々{むらむら}]とその[田畑{たはた}]については、ユダの[子孫{しそん}]の[者{もの}]はキリアテ・アルバとその[村々{むらむら}]、デボンとその[村々{むらむら}]、エカブジエルとその[村々{むらむら}]に[住{す}]み、", "26": "エシュア、モラダおよびベテペレテに[住{す}]み、", "27": "ハザル・シュアルおよびベエルシバとその[村々{むらむら}]に[住{す}]み、", "28": "チクラグおよびメコナとその[村々{むらむら}]に[住{す}]み、", "29": "エンリンモン、ザレア、ヤルムテに[住{す}]み、", "30": "ザノア、アドラムおよびそれらの[村々{むらむら}]、ラキシとその[田野{でんや}]、アゼカとその[村々{むらむら}]に[住{す}]んだ。こうして[彼{かれ}]らはベエルシバからヒンノムの[谷{たに}]にまで[宿営{しゅくえい}]した。", "31": "ベニヤミンの[子孫{しそん}]はまたゲバからミクマシ、アヤおよびベテルとその[村々{むらむら}]に[住{す}]み、", "32": "アナトテ、ノブ、アナニヤ、", "33": "ハゾル、ラマ、ギッタイム、", "34": "ハデデ、ゼボイム、ネバラテ、", "35": "ロド、オノ、[工人{こうじん}]の[谷{たに}]に[住{す}]んだ。", "36": "レビびとの[組{くみ}]のユダにあるもののうちベニヤミンに[合{あわ}]したものもあった。" }, "12": { "1": "シャルテルの[子{こ}]ゼルバベルおよびエシュアと[一緒{いっしょ}]に[上{のぼ}]ってきた[祭司{さいし}]とレビびとは[次{つぎ}]のとおりである。すなわちセラヤ、エレミヤ、エズラ、", "2": "アマリヤ、マルク、ハットシ、", "3": "シカニヤ、レホム、メレモテ、", "4": "イド、ギンネトイ、アビヤ、", "5": "ミヤミン、マアデヤ、ビルガ、", "6": "シマヤ、ヨヤリブ、エダヤ、", "7": "サライ、アモク、ヒルキヤ、エダヤで、これらの[者{もの}]はエシュアの[時代{じだい}]に[祭司{さいし}]およびその[兄弟{きょうだい}]らのかしらであった。", "8": "レビびとではエシュア、ビンヌイ、カデミエル、セレビヤ、ユダ、マッタニヤで、マッタニヤはその[兄弟{きょうだい}]らと[共{とも}]に[感謝{かんしゃ}]のことをつかさどった。", "9": "また[彼{かれ}]らの[兄弟{きょうだい}]であるバグブキヤおよびウンノは[彼{かれ}]らの[向{む}]かいに[立{た}]って[勤{つと}]めをした。", "10": "エシュアの[子{こ}]はヨアキム、ヨアキムの[子{こ}]はエリアシブ、エリアシブの[子{こ}]はヨイアダ、", "11": "ヨイアダの[子{こ}]はヨナタン、ヨナタンの[子{こ}]はヤドアである。", "12": "ヨアキムの[時代{じだい}]に[祭司{さいし}]で[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]であった[者{もの}]はセラヤの[氏族{しぞく}]ではメラヤ、エレミヤの[氏族{しぞく}]ではハナニヤ、", "13": "エズラの[氏族{しぞく}]ではメシュラム、アマリヤの[氏族{しぞく}]ではヨハナン、", "14": "マルキの[氏族{しぞく}]ではヨナタン、シバニヤの[氏族{しぞく}]ではヨセフ、", "15": "ハリムの[氏族{しぞく}]ではアデナ、メラヨテの[氏族{しぞく}]ではヘルカイ、", "16": "イドの[氏族{しぞく}]ではゼカリヤ、ギンネトンの[氏族{しぞく}]ではメシュラム、", "17": "アビヤの[氏族{しぞく}]ではジクリ、ミニヤミンの[氏族{しぞく}]、モアデヤの[氏族{しぞく}]ではピルタイ、", "18": "ビルガの[氏族{しぞく}]ではシャンマ、シマヤの[氏族{しぞく}]ではヨナタン、", "19": "ヨヤリブの[氏族{しぞく}]ではマッテナイ、エダヤの[氏族{しぞく}]ではウジ、", "20": "サライの[氏族{しぞく}]ではカライ、アモクの[氏族{しぞく}]ではエベル、", "21": "ヒルキヤの[氏族{しぞく}]ではハシャビヤ、エダヤの[氏族{しぞく}]ではネタンエルである。", "22": "レビびとについては、エリアシブ、ヨイアダ、ヨハナンおよびヤドアの[時代{じだい}]に、その[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たちが[登録{とうろく}]された。また[祭司{さいし}]たちもペルシャ[王{おう}]ダリヨスの[治世{ちせい}]まで[登録{とうろく}]された。", "23": "レビの[子孫{しそん}]で[氏族{しぞく}]の[長{ちょう}]たる[者{もの}]は、エリアシブの[子{こ}]ヨハナンの[世{よ}]まで[歴代志{れきだいし}]の[書{しょ}]にしるされている。", "24": "レビびとのかしらはハシャビヤ、セレビヤおよびカデミエルの[子{こ}]エシュアであって、その[兄弟{きょうだい}]たち[相{あい}][向{む}]かい[合{あ}]い、[組{くみ}]と[組{くみ}]と[対応{たいおう}]して[神{かみ}]の[人{ひと}]ダビデの[命令{めいれい}]に[従{したが}]い、さんびと[感謝{かんしゃ}]をささげた。", "25": "マツタニヤ、バクブキヤ、オバデヤ、メシュラム、タルモンおよびアックブは[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]で[門{もん}]の[内{うち}]の[倉{くら}]を[監督{かんとく}]した。", "26": "これらはヨザダクの[子{こ}]エシュアの[子{こ}]ヨアキムの[時代{じだい}]、また[総督{そうとく}]ネヘミヤおよび[学者{がくしゃ}]である[祭司{さいし}]エズラの[時代{じだい}]にいた[人々{ひとびと}]である。", "27": "さてエルサレムの[城壁{じょうへき}]の[落成{らくせい}][式{しき}]に[当{あた}]って、レビびとを、そのすべての[所{ところ}]から[招{まね}]いてエルサレムにこさせ、[感謝{かんしゃ}]と、[歌{うた}]と、シンバルと、[立琴{たてごと}]と、[琴{こと}]とをもって[喜{よろこ}]んで[落成{らくせい}][式{しき}]を[行{おこな}]おうとした。", "28": "そこで、[歌{うた}]うたう[人々{ひとびと}]はエルサレムの[周囲{しゅうい}]の[地方{ちほう}]、ネトパびとの[村々{むらむら}]から[集{あつ}]まってきた。", "29": "またベテギルガルおよびゲバとアズマウテの[地方{ちほう}]からも[集{あつ}]まってきた。この[歌{うた}]うたう[者{もの}]たちはエルサレムの[周囲{しゅうい}]に[自分{じぶん}]の[村々{むらむら}]を[建{た}]てていたからである。", "30": "そして[祭司{さいし}]とレビびとたちは[身{み}]を[清{きよ}]め、また[民{たみ}]およびもろもろの[門{もん}]と[城壁{じょうへき}]とを[清{きよ}]めた。", "31": "そこでわたしはユダのつかさたちを[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]にのぼらせ、また[感謝{かんしゃ}]する[者{もの}]の二つの[大{おお}]きな[組{くみ}]を[作{つく}]って、[行進{こうしん}]させた。その一つは[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]を[右{みぎ}]に[糞{ふん}]の[門{もん}]をさして[進{すす}]んだ。", "32": "そのあとに[従{したが}]って[進{すす}]んだ[者{もの}]はホシャヤ、およびユダのつかさたちの[半{なか}]ば、", "33": "ならびにアザリヤ、エズラ、メシュラム、", "34": "ユダ、ベニヤミン、シマヤ、エレミヤであった。", "35": "また[数人{すうにん}]の[祭司{さいし}]がラッパをもって[従{したが}]った。すなわちヨナタンの[子{こ}]ゼカリヤ。ヨナタンはシマヤの[子{こ}]、シマヤはマッタニヤの[子{こ}]、マッタニヤはミカヤの[子{こ}]、ミカヤはザックルの[子{こ}]、ザックルはアサフの[子{こ}]である。", "36": "またゼカリヤの[兄弟{きょうだい}]たちシマヤ、アザリエル、ミラライ、ギラライ、マアイ、ネタンエル、ユダ、ハナニなどであって、[神{かみ}]の[人{ひと}]ダビデの[楽器{がっき}]を[持{も}]って[従{したが}]った。そして[学者{がくしゃ}]エズラは[彼{かれ}]らの[先{さき}]に[進{すす}]んだ。", "37": "[彼{かれ}]らは[泉{いずみ}]の[門{もん}]を[経{へ}]て、まっすぐに[進{すす}]み、[城壁{じょうへき}]の[上{のぼ}]り[口{くち}]で、ダビデの[町{まち}]の[階段{かいだん}]から[上{のぼ}]り、ダビデの[家{いえ}]の[上{うえ}]を[過{す}]ぎて[東{ひがし}]の[方{ほう}]、[水{みず}]の[門{もん}]に[至{いた}]った。", "38": "[他{た}]の一[組{くみ}]の[感謝{かんしゃ}]する[者{もの}]は[左{ひだり}]に[進{すす}]んだ。わたしは[民{たみ}]の[半{なか}]ばと[共{とも}]に[彼{かれ}]らのあとに[従{したが}]った。そして[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]を[行{い}]き、[炉{ろ}]の[望楼{ぼうろう}]の[上{うえ}]を[過{す}]ぎて、[城壁{じょうへき}]の[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[至{いた}]り、", "39": "エフライムの[門{もん}]の[上{うえ}]を[通{とお}]り、[古{ふる}]い[門{もん}]を[過{す}]ぎ、[魚{うお}]の[門{もん}]およびハナネルの[望楼{ぼうろう}]とハンメアの[望楼{ぼうろう}]を[過{す}]ぎて、[羊{ひつじ}]の[門{もん}]に[至{いた}]り、[近衛{このえ}]の[門{もん}]に[立{た}]ち[止{ど}]まった。", "40": "こうして二[組{くみ}]の[感謝{かんしゃ}]する[者{もの}]は[神{かみ}]の[宮{みや}]にはいって[立{た}]った。わたしもそこに[立{た}]ち、つかさたちの[半{なか}]ばもわたしと[共{とも}]に[立{た}]った。", "41": "また[祭司{さいし}]エリアキム、マアセヤ、ミニヤミン、ミカヤ、エリオエナイ、ゼカリヤ、ハナニヤらはラッパを[持{も}]ち、", "42": "マアセヤ、シマヤ、エレアザル、ウジ、ヨハナン、マルキヤ、エラムおよびエゼルも[共{とも}]にいた。そして[歌{うた}]うたう[者{もの}]たちは[声{こえ}][高{たか}]く[歌{うた}]った。エズラヒヤはその[監督{かんとく}]であった。", "43": "こうして[彼{かれ}]らはその[日{ひ}]、[大{おお}]いなる[犠牲{ぎせい}]をささげて[喜{よろこ}]んだ。[神{かみ}]が[彼{かれ}]らを[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しませられたからである。[女子供{おんなこども}]までも[喜{よろこ}]んだ。それでエルサレムの[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]は[遠{とお}]くまで[聞{きこ}]えた。", "44": "その[日{ひ}]、[倉{くら}]のもろもろのへやをつかさどる[人々{ひとびと}]を[選{えら}]び、ささげ[物{もの}]、[初物{はつもの}]、十[分{ぶん}]の一など[律法{りっぽう}]の[定{さだ}]めるところの[祭司{さいし}]およびレビびとの[分{ぶん}]を[町々{まちまち}]の[田畑{たはた}]にしたがって[取{と}]り[集{あつ}]めて、へやに[入{い}]れることをつかさどらせた。これは[祭司{さいし}]およびレビびとの[仕{つか}]えるのを、ユダびとが[喜{よろこ}]んだからである。", "45": "[彼{かれ}]らはダビデおよびその[子{こ}]ソロモンの[命令{めいれい}]に[従{したが}]って、[神{かみ}]の[勤{つと}]めおよび[清{きよ}]め[事{ごと}]の[勤{つと}]めをした。[歌{うた}]うたう[者{もの}]および[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]もそのように[行{い}]った。", "46": "[昔{むかし}]ダビデおよびアサフの[日{ひ}]には、[歌{うた}]うたう[者{もの}]のかしらがひとりいて、[神{かみ}]にさんびと[感謝{かんしゃ}]をささげる[事{こと}]があった。", "47": "またゼルバベルの[日{ひ}]およびネヘミヤの[日{ひ}]には、イスラエルびとはみな[歌{うた}]うたう[者{もの}]と[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]に[日々{ひび}]の[分{ぶん}]を[与{あた}]え、またレビびとに[物{もの}]を[聖別{せいべつ}]して[与{あた}]え、レビびとはまたこれを[聖別{せいべつ}]してアロンの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えた。" }, "13": { "1": "その[日{ひ}]モーセの[書{しょ}]を[読{よ}]んで[民{たみ}]に[聞{き}]かせたが、その[中{なか}]にアンモンびと、およびモアブびとは、いつまでも[神{かみ}]の[会{かい}]に、はいってはならないとしるされているのを[見{み}]いだした。", "2": "これは[彼{かれ}]らがかつて、パンと[水{みず}]をもってイスラエルの[人々{ひとびと}]を[迎{むか}]えず、かえってこれをのろわせるためにバラムを[雇{やと}]ったからである。しかしわれわれの[神{かみ}]はそののろいを[変{か}]えて[祝福{しゅくふく}]とされた。", "3": "[人々{ひとびと}]はこの[律法{りっぽう}]を[聞{き}]いた[時{とき}]、[混血{こんけつ}]の[民{たみ}]をことごとくイスラエルから[分{わ}]け[離{はな}]した。", "4": "これより[先{さき}]、われわれの[神{かみ}]の[宮{みや}]のへやをつかさどっていた[祭司{さいし}]エリアシブは、トビヤと[縁組{えんぐみ}]したので、", "5": "トビヤのために[大{おお}]きなへやを[備{そな}]えた。そのへやはもと、[素祭{そさい}]の[物{もの}]、[乳香{にゅうこう}]、[器物{うつわもの}]および[規定{きてい}]によってレビびと、[歌{うた}]うたう[者{もの}]および[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]たちに[与{あた}]える[穀物{こくもつ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、[油{あぶら}]の十[分{ぶん}]の一、ならびに[祭司{さいし}]のためのささげ[物{もの}]を[置{お}]いた[所{ところ}]である。", "6": "その[当時{とうじ}]、わたしはエルサレムにいなかった。わたしはバビロンの[王{おう}]アルタシャスタの三十二[年{ねん}]に[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]ったが、しばらくたって[王{おう}]にいとまを[請{こ}]い、", "7": "エルサレムに[来{き}]て、エリアシブがトビヤのためにした[悪事{あくじ}]、すなわち[彼{かれ}]のために[神{かみ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]に一つのへやを[備{そな}]えたことを[発見{はっけん}]した。", "8": "わたしは[非常{ひじょう}]に[怒{いか}]り、トビヤの[家{いえ}]の[器物{うつわもの}]をことごとくそのへやから[投{な}]げだし、", "9": "[命{めい}]じて、すべてのへやを[清{きよ}]めさせ、そして[神{かみ}]の[宮{みや}]の[器物{うつわもの}]および[素祭{そさい}]、[乳香{にゅうこう}]などを[再{ふたた}]びそこに[携{たずさ}]え[入{い}]れた。", "10": "わたしはまたレビびとがその[受{う}]くべき[分{ぶん}]を[与{あた}]えられていなかったことを[知{し}]った。これがためにその[務{つとめ}]をなすレビびとおよび[歌{うた}]うたう[者{もの}]たちは、おのおの[自分{じぶん}]の[畑{はたけ}]に[逃{に}]げ[帰{かえ}]った。", "11": "それでわたしはつかさたちを[責{せ}]めて[言{い}]った、「なぜ[神{かみ}]の[宮{みや}]を[捨{す}]てさせたのか」。そしてレビびとを[招{まね}]き[集{あつ}]めて、その[持{も}]ち[場{ば}]に[復帰{ふっき}]させた。", "12": "そこでユダの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、[穀物{こくもつ}]、ぶどう[酒{しゅ}]、[油{あぶら}]の十[分{ぶん}]の一を[倉{くら}]に[携{たずさ}]えてきた。", "13": "わたしは[祭司{さいし}]シレミヤ、[学者{がくしゃ}]ザドクおよびレビびとペダヤを[倉{くら}]のつかさとし、またマッタニヤの[子{こ}]ザックルの[子{こ}]ハナンをその[助手{じょしゅ}]として[倉{くら}]をつかさどらせた。[彼{かれ}]らは[忠実{ちゅうじつ}]な[者{もの}]と[思{おも}]われたからである。[彼{かれ}]らの[任務{にんむ}]は[兄弟{きょうだい}]たちに[分配{ぶんぱい}]する[事{こと}]であった。", "14": "わが[神{かみ}]よ、この[事{こと}]のためにわたしを[覚{おぼ}]えてください。わが[神{かみ}]の[宮{みや}]とその[勤{つと}]めのためにわたしが[行{い}]った[良{よ}]きわざをぬぐい[去{さ}]らないでください。", "15": "そのころわたしはユダのうちで[安息日{あんそくにち}]に[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]む[者{もの}]、[麦{むぎ}][束{たば}]を[持{も}]ってきて、ろばに[負{お}]わす[者{もの}]、またぶどう[酒{しゅ}]、ぶどう、いちじくおよびさまざまの[荷{に}]を[安息日{あんそくにち}]にエルサレムに[運{はこ}]び[入{い}]れる[者{もの}]を[見{み}]たので、わたしは[彼{かれ}]らが[食物{しょくもつ}]を[売{う}]っていたその[日{ひ}]に[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めた。", "16": "そこに[住{す}]んでいたツロの[人々{ひとびと}]もまた[魚{うお}]およびさまざまの[品物{しなもの}]を[持{も}]ってきて、[安息日{あんそくにち}]にユダの[人々{ひとびと}]に[売{う}]り、エルサレムで[商売{しょうばい}]した。", "17": "そこでわたしはユダの[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]を[責{せ}]めて[言{い}]った、「あなたがたはなぜこの[悪事{あくじ}]を[行{い}]って、[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]すのか。", "18": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]も、このように[行{い}]ったので、われわれの[神{かみ}]はこのすべての[災{わざわい}]を、われわれとこの[町{まち}]に[下{くだ}]されたではないか。ところがあなたがたは[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]して、さらに[大{おお}]いなる[怒{いか}]りをイスラエルの[上{うえ}]に[招{まね}]くのである」。", "19": "そこで[安息日{あんそくにち}]の[前{まえ}]に、エルサレムのもろもろの[門{もん}]が[暗{くら}]くなり[始{はじ}]めた[時{とき}]、わたしは[命{めい}]じてそのとびらを[閉{と}]じさせ、[安息日{あんそくにち}]が[終{おわ}]るまでこれを[開{ひら}]いてはならないと[命{めい}]じ、わたしのしもべ[数人{すうにん}]を[門{もん}]に[置{お}]いて、[安息日{あんそくにち}]に[荷{に}]を[携{たずさ}]え[入{い}]れさせないようにした。", "20": "これがために、[商人{しょうにん}]およびさまざまの[品物{しなもの}]を[売{う}]る[者{もの}]どもは一、二[回{かい}]エルサレムの[外{そと}]に[宿{やど}]った。", "21": "わたしは[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めて[言{い}]った、「あなたがたはなぜ[城壁{じょうへき}]の[前{まえ}]に[宿{やど}]るのか。もしあなたがたが[重{かさ}]ねてそのようなことをするならば、わたしはあなたがたを[処{しょ}][罰{ばっ}]する」と。そのとき[以来{いらい}]、[彼{かれ}]らは[安息日{あんそくにち}]にはこなかった。", "22": "わたしはまたレビびとに[命{めい}]じて、その[身{み}]を[清{きよ}]めさせ、[来{き}]て[門{もん}]を[守{まも}]らせて、[安息日{あんそくにち}]を[聖別{せいべつ}]した。わが[神{かみ}]よ、わたしのためにまた、このことを[覚{おぼ}]え、あなたの[大{おお}]いなるいつくしみをもって、わたしをあわれんでください。", "23": "そのころまた、わたしはアシドド、アンモン、モアブの[女{おんな}]をめとったユダヤ[人{ひと}]を[見{み}]た。", "24": "[彼{かれ}]らの[子供{こども}]の[半分{はんぶん}]はアシドドの[言葉{ことば}]を[語{かた}]って、ユダヤの[言葉{ことば}]を[語{かた}]ることができず、おのおのその[母親{ははおや}]の[出{で}]た[民{たみ}]の[言葉{ことば}]を[語{かた}]った。", "25": "わたしは[彼{かれ}]らを[責{せ}]め、またののしり、そのうちの[数人{すうにん}]を[撃{う}]って、その[毛{け}]を[抜{ぬ}]き、[神{かみ}]の[名{な}]をさして[誓{ちか}]わせて[言{い}]った、「あなたがたは[彼{かれ}]らのむすこに[自分{じぶん}]の[娘{むすめ}]を[与{あた}]えてはならない。またあなたがたのむすこ、またはあなたがた[自身{じしん}]のために[彼{かれ}]らの[娘{むすめ}]をめとってはならない。", "26": "イスラエルの[王{おう}]ソロモンはこれらのことによって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したではないか。[彼{かれ}]のような[王{おう}]は[多{おお}]くの[国民{こくみん}]のうちにもなく、[神{かみ}]に[愛{あい}]せられた[者{もの}]である。[神{かみ}]は[彼{かれ}]をイスラエル[全国{ぜんこく}]の[王{おう}]とせられた。ところが[異邦{いほう}]の[女{おんな}]たちは[彼{かれ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]させた。", "27": "それゆえあなたがたが[異邦{いほう}]の[女{おんな}]をめとり、このすべての[大{おお}]いなる[悪{あく}]を[行{い}]って、われわれの[神{かみ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]すのを、われわれは[聞{き}]き[流{なが}]しにしておけようか」。", "28": "[大{だい}][祭司{さいし}]エリアシブの[子{こ}]ヨイアダのひとりの[子{こ}]はホロニびとサンバラテの[婿{むこ}]であったので、わたしは[彼{かれ}]をわたしのところから[追{お}]い[出{だ}]した。", "29": "わが[神{かみ}]よ、[彼{かれ}]らのことを[覚{おぼ}]えてください。[彼{かれ}]らは[祭司{さいし}]の[職{しょく}]を[汚{けが}]し、また[祭司{さいし}]およびレビびとの[契約{けいやく}]を[汚{けが}]しました。", "30": "このように、わたしは[彼{かれ}]らを[清{きよ}]めて、[異邦{いほう}]のものをことごとく[捨{す}]てさせ、[祭司{さいし}]およびレビびとの[務{つとめ}]を[定{さだ}]めて、おのおのそのわざにつかせた。", "31": "また[定{さだ}]められた[時{とき}]に、たきぎの[供{そな}]え[物{もの}]をささげさせ、また[初物{はつもの}]をささげさせた。わが[神{かみ}]よ、わたしを[覚{おぼ}]え、わたしをお[恵{めぐ}]みください。" } }, "esth": { "1": { "1": "アハシュエロスすなわちインドからエチオピヤまで百二十七[州{しゅう}]を[治{おさ}]めたアハシュエロスの[世{よ}]、", "2": "アハシュエロス[王{おう}]が[首都{しゅと}]スサで、その[国{くに}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]していたころ、", "3": "その[治世{ちせい}]の[第{だい}]三[年{ねん}]に、[彼{かれ}]はその[大臣{だいじん}]および[侍臣{じしん}]たちのために[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]けた。ペルシャとメデアの[将軍{しょうぐん}]および[貴族{きぞく}]ならびに[諸{しょ}][州{しゅう}]の[大臣{だいじん}]たちがその[前{まえ}]にいた。", "4": "その[時{とき}]、[王{おう}]はその[盛{さか}]んな[国{くに}]の[富{とみ}]と、その[王威{おうい}]の[輝{かがや}]きと、はなやかさを[示{しめ}]して[多{おお}]くの[日{ひ}]を[重{かさ}]ね、百八十[日{にち}]に[及{およ}]んだ。", "5": "これらの[日{ひ}]が[終{おわ}]った[時{とき}]、[王{おう}]は[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[園{その}]の[庭{にわ}]で、[首都{しゅと}]スサにいる[大小{だいしょう}]のすべての[民{たみ}]のために[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]けた。", "6": "そこには[白{しろ}][綿布{めんぷ}]の[垂幕{たれまく}]と[青色{あおいろ}]のとばりとがあって、[紫色{むらさきいろ}]の[細{ほそ}][布{ぬの}]のひもで[銀{ぎん}]の[輪{わ}]および[大理石{だいりせき}]の[柱{はしら}]につながれていた。また[長{なが}]いすは[金銀{きんぎん}]で[作{つく}]られ、[石膏{せっこう}]と[大理石{だいりせき}]と[真珠貝{しんじゅがい}]および[宝石{ほうせき}]の[切{き}]りはめ[細工{ざいく}]の[床{ゆか}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれていた。", "7": "[酒{さけ}]は[金{きん}]の[杯{さかずき}]で[賜{たま}]わり、その[杯{さかずき}]はそれぞれ[違{ちが}]ったもので、[王{おう}]の[大{おお}]きな[度量{どりょう}]にふさわしく、[王{おう}]の[用{もち}]いる[酒{さけ}]を[惜{お}]しみなく[賜{たま}]わった。", "8": "その[飲{の}]むことは[法{ほう}]にかない、だれもしいられることはなかった。これは[王{おう}]が[人々{ひとびと}]におのおの[自分{じぶん}]の[好{この}]むようにさせよと[宮廷{きゅうてい}]のすべての[役人{やくにん}]に[命{めい}]じておいたからである。", "9": "[王妃{おうひ}]ワシテもまたアハシュエロス[王{おう}]に[属{ぞく}]する[王宮{おうきゅう}]の[内{うち}]で[女{おんな}]たちのために[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]けた。", "10": "[七日{なぬか}][目{め}]にアハシュエロス[王{おう}]は[酒{さけ}]のために[心{こころ}]が[楽{たの}]しくなり、[王{おう}]の[前{まえ}]に[仕{つか}]える七[人{にん}]の[侍従{じじゅう}]メホマン、ビズタ、ハルボナ、ビグタ、アバグタ、ゼタルおよびカルカスに[命{めい}]じて、", "11": "[王妃{おうひ}]ワシテに[王妃{おうひ}]の[冠{かんむり}]をかぶらせて[王{おう}]の[前{まえ}]にこさせよと[言{い}]った。これは[彼女{かのじょ}]が[美{うつく}]しかったので、その[美{うつく}]しさを[民{たみ}]らと[大臣{だいじん}]たちに[見{み}]せるためであった。", "12": "ところが、[王妃{おうひ}]ワシテは[侍従{じじゅう}]が[伝{つた}]えた[王{おう}]の[命令{めいれい}]に[従{したが}]って[来{く}]ることを[拒{こば}]んだので、[王{おう}]は[大{おお}]いに[憤{いきどお}]り、その[怒{いか}]りが[彼{かれ}]の[内{うち}]に[燃{も}]えた。", "13": "そこで[王{おう}]は[時{とき}]を[知{し}]っている[知者{ちしゃ}]に[言{い}]った、――[王{おう}]はすべて[法律{ほうりつ}]と[審判{しんぱん}]に[通{つう}]じている[者{もの}]に[相談{そうだん}]するのを[常{つね}]とした。", "14": "[時{とき}]に[王{おう}]の[次{つぎ}]にいた[人々{ひとびと}]はペルシャおよびメデアの七[人{にん}]の[大臣{だいじん}]カルシナ、セタル、アデマタ、タルシシ、メレス、マルセナ、メムカンであった。[彼{かれ}]らは[皆{みな}][王{おう}]の[顔{かお}]を[見{み}]る[者{もの}]で、[国{くに}]の[首位{しゅい}]に[座{ざ}]する[人々{ひとびと}]であった――", "15": "「[王妃{おうひ}]ワシテは、アハシュエロス[王{おう}]が[侍従{じじゅう}]をもって[伝{つた}]えた[命令{めいれい}]を[行{おこな}]わないゆえ、[法律{ほうりつ}]に[従{したが}]って[彼女{かのじょ}]にどうしたらよかろうか」。", "16": "メムカンは[王{おう}]と[大臣{だいじん}]たちの[前{まえ}]で[言{い}]った、「[王妃{おうひ}]ワシテはただ[王{おう}]にむかって[悪{わる}]い[事{こと}]をしたばかりでなく、すべての[大臣{だいじん}]およびアハシュエロス[王{おう}]の[各州{かくしゅう}]のすべての[民{たみ}]にむかってもしたのです。", "17": "[王妃{おうひ}]のこの[行{おこな}]いはあまねくすべての[女{おんな}]たちに[聞{きこ}]えて、[彼{かれ}]らはついにその[目{め}]に[夫{おっと}]を[卑{いや}]しめ、『アハシュエロス[王{おう}]は[王妃{おうひ}]ワシテに、[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[来{く}]るように[命{めい}]じたがこなかった』と[言{い}]うでしょう。", "18": "[王妃{おうひ}]のこの[行{おこな}]いを[聞{き}]いたペルシャとメデアの[大臣{だいじん}]の[夫人{ふじん}]たちもまた、[今日{こんにち}]、[王{おう}]のすべての[大臣{だいじん}]たちにこのように[言{い}]うでしょう。そうすれば[必{かなら}]ず[卑{いや}]しめと[怒{いか}]りが[多{おお}]く[起{おこ}]ります。", "19": "もし[王{おう}]がよしとされるならば、ワシテはこの[後{のち}]、[再{ふたた}]びアハシュエロス[王{おう}]の[前{まえ}]にきてはならないという[王{おう}]の[命令{めいれい}]を[下{くだ}]し、これをペルシャとメデアの[法律{ほうりつ}]の[中{なか}]に[書{か}]きいれて[変{かわ}]ることのないようにし、そして[王妃{おうひ}]の[位{くらい}]を[彼女{かのじょ}]にまさる[他{た}]の[者{もの}]に[与{あた}]えなさい。", "20": "[王{おう}]の[下{くだ}]される[詔{みことのり}]がこの[大{おお}]きな[国{くに}]にあまねく[告{つ}]げ[示{しめ}]されるとき、[妻{つま}]たる[者{もの}]はことごとく、その[夫{おっと}]を[高下{こうげ}]の[別{べつ}]なく[共{とも}]に[敬{うやま}]うようになるでしょう」。", "21": "[王{おう}]と[大臣{だいじん}]たちはこの[言葉{ことば}]をよしとしたので、[王{おう}]はメムカンの[言葉{ことば}]のとおりに[行{おこな}]った。", "22": "[王{おう}]は[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]にあまねく[書{しょ}]を[送{おく}]り、[各州{かくしゅう}]にはその[文字{もんじ}]にしたがい、[各{かく}][民族{みんぞく}]にはその[言語{げんご}]にしたがって[書{か}]き[送{おく}]り、すべて[男子{だんし}]たる[者{もの}]はその[家{いえ}]の[主{しゅ}]となるべきこと、また[自分{じぶん}]の[民{たみ}]の[言語{げんご}]を[用{もち}]いて[語{かた}]るべきことをさとした。" }, "2": { "1": "これらのことの[後{のち}]、アハシュエロス[王{おう}]の[怒{いか}]りがとけ、[王{おう}]はワシテおよび[彼女{かのじょ}]のしたこと、また[彼女{かのじょ}]に[対{たい}]して[定{さだ}]めたことを[思{おも}]い[起{おこ}]した。", "2": "[時{とき}]に[王{おう}]に[仕{つか}]える[侍臣{じしん}]たちは[言{い}]った、「[美{うつく}]しい[若{わか}]い[処女{しょじょ}]たちを[王{おう}]のために[尋{たず}]ね[求{もと}]めましょう。", "3": "どうぞ[王{おう}]はこの[国{くに}]の[各州{かくしゅう}]において[役人{やくにん}]を[選{えら}]び、[美{うつく}]しい[若{わか}]い[処女{しょじょ}]をことごとく[首都{しゅと}]スサにある[婦人{ふじん}]の[居室{きょしつ}]に[集{あつ}]めさせ、[婦人{ふじん}]をつかさどる[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]ヘガイの[管理{かんり}]のもとにおいて、[化粧{けしょう}]のための[品々{しなじな}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えてください。", "4": "こうして[御意{ぎょい}]にかなうおとめをとって、ワシテの[代{かわ}]りに[王妃{おうひ}]としてください」。[王{おう}]はこの[事{こと}]をよしとし、そのように[行{い}]った。", "5": "さて[首都{しゅと}]スサにひとりのユダヤ[人{じん}]がいた。[名{な}]をモルデカイといい、キシのひこ、シメイの[孫{まご}]、ヤイルの[子{こ}]で、ベニヤミンびとであった。", "6": "[彼{かれ}]はバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが[捕{とら}]えていったユダの[王{おう}]エコニヤと[共{とも}]に[捕{とら}]えられていった[捕虜{ほりょ}]のひとりで、エルサレムから[捕{とら}]え[移{うつ}]された[者{もの}]である。", "7": "[彼{かれ}]はそのおじの[娘{むすめ}]ハダッサすなわちエステルを[養{やしな}]い[育{そだ}]てた。[彼女{かのじょ}]には[父{ちち}]も[母{はは}]もなかったからである。このおとめは[美{うつく}]しく、かわいらしかったが、その[父母{ふぼ}]の[死後{しご}]、モルデカイは[彼女{かのじょ}]を[引{ひ}]きとって[自分{じぶん}]の[娘{むすめ}]としたのである。", "8": "[王{おう}]の[命令{めいれい}]と[詔{みことのり}]が[伝{つた}]えられ、[多{おお}]くのおとめが[首都{しゅと}]スサに[集{あつ}]められて、ヘガイの[管理{かんり}]のもとにおかれたとき、エステルもまた[王宮{おうきゅう}]に[携{たずさ}]え[行{ゆ}]かれ、[婦人{ふじん}]をつかさどるヘガイの[管理{かんり}]のもとにおかれた。", "9": "このおとめはヘガイの[心{こころ}]にかなって、そのいつくしみを[得{え}]た。すなわちヘガイはすみやかに[彼女{かのじょ}]に[化粧{けしょう}]の[品々{しなじな}]および[食物{しょくもつ}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[与{あた}]え、また[宮中{きゅうちゅう}]から七[人{にん}]のすぐれた[侍女{じじょ}]を[選{えら}]んで[彼女{かのじょ}]に[付{つ}]き[添{そ}]わせ、[彼女{かのじょ}]とその[侍女{じじょ}]たちを[婦人{ふじん}]の[居室{きょしつ}]のうちの[最{もっと}]も[良{よ}]い[所{ところ}]に[移{うつ}]した。", "10": "エステルは[自分{じぶん}]の[民{たみ}]のことをも、[自分{じぶん}]の[同族{どうぞく}]のことをも[人{ひと}]に[知{し}]らせなかった。モルデカイがこれを[知{し}]らすなと[彼女{かのじょ}]に[命{めい}]じたからである。", "11": "モルデカイはエステルの[様子{ようす}]および[彼女{かのじょ}]がどうしているかを[知{し}]ろうと、[毎日{まいにち}][婦人{ふじん}]の[居室{きょしつ}]の[庭{にわ}]の[前{まえ}]を[歩{ある}]いた。", "12": "おとめたちはおのおの[婦人{ふじん}]のための[規定{きてい}]にしたがって十二か[月{げつ}]を[経{へ}]て[後{のち}]、[順番{じゅんばん}]にアハシュエロス[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くのであった。これは[彼{かれ}]らの[化粧{けしょう}]の[期間{きかん}]として、[没薬{もつやく}]の[油{あぶら}]を[用{もち}]いること六か[月{げつ}]、[香料{こうりょう}]および[婦人{ふじん}]の[化粧{けしょう}]に[使{つか}]う[品々{しなじな}]を[用{もち}]いること六か[月{げつ}]が[定{さだ}]められていたからである。", "13": "こうしておとめは[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くのであった。そしておとめが[婦人{ふじん}]の[居室{きょしつ}]を[出{で}]て[王宮{おうきゅう}]へ[行{い}]く[時{とき}]には、すべてその[望{のぞ}]む[物{もの}]が[与{あた}]えられた。", "14": "そして[夕方{ゆうがた}][行{い}]って、あくる[朝{あさ}][第{だい}]二の[婦人{ふじん}]の[居室{きょしつ}]に[帰{かえ}]り、そばめたちをつかさどる[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]シャシガズの[管理{かんり}]に[移{うつ}]された。[王{おう}]がその[女{おんな}]を[喜{よろこ}]び、[名{な}]ざして[召{め}]すのでなければ、[再{ふたた}]び[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{い}]くことはなかった。", "15": "さてモルデカイのおじアビハイルの[娘{むすめ}]、すなわちモルデカイが[引{ひ}]きとって[自分{じぶん}]の[娘{むすめ}]としたエステルが[王{おう}]の[所{ところ}]へ[行{ゆ}]く[順番{じゅんばん}]となったが、[彼女{かのじょ}]は[婦人{ふじん}]をつかさどる[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]ヘガイが[勧{すす}]めた[物{もの}]のほか[何{なに}]をも[求{もと}]めなかった。エステルはすべて[彼女{かのじょ}]を[見{み}]る[者{もの}]に[喜{よろこ}]ばれた。", "16": "エステルがアハシュエロス[王{おう}]に[召{め}]されて[王宮{おうきゅう}]へ[行{い}]ったのは、その[治世{ちせい}]の[第{だい}]七[年{ねん}]の十[月{がつ}]、すなわちテベテの[月{つき}]であった。", "17": "[王{おう}]はすべての[婦人{ふじん}]にまさってエステルを[愛{あい}]したので、[彼女{かのじょ}]はすべての[処女{しょじょ}]にまさって[王{おう}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みといつくしみとを[得{え}]た。[王{おう}]はついに[王妃{おうひ}]の[冠{かんむり}]を[彼女{かのじょ}]の[頭{あたま}]にいただかせ、ワシテに[代{かわ}]って[王妃{おうひ}]とした。", "18": "そして[王{おう}]は[大{おお}]いなる[酒宴{しゅえん}]を[催{もよお}]して、すべての[大臣{だいじん}]と[侍臣{じしん}]をもてなした。エステルの[酒宴{しゅえん}]がこれである。また[諸{しょ}][州{しゅう}]に[免税{めんぜい}]を[行{おこな}]い、[王{おう}]の[大{おお}]きな[度量{どりょう}]にしたがって[贈{おく}]り[物{もの}]を[与{あた}]えた。", "19": "二[度目{どめ}]に[処女{しょじょ}]たちが[集{あつ}]められたとき、モルデカイは[王{おう}]の[門{もん}]にすわっていた。", "20": "エステルはモルデカイが[命{めい}]じたように、まだ[自分{じぶん}]の[同族{どうぞく}]のことをも[自分{じぶん}]の[民{たみ}]のことをも[人{ひと}]に[知{し}]らせなかった。エステルはモルデカイの[言葉{ことば}]に[従{したが}]うこと、[彼{かれ}]に[養{やしな}]い[育{そだ}]てられた[時{とき}]と[少{すこ}]しも[変{かわ}]らなかった。", "21": "そのころ、モルデカイが[王{おう}]の[門{もん}]にすわっていた[時{とき}]、[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]で、[王{おう}]のへやの[戸{と}]を[守{まも}]る[者{もの}]のうちのビグタンとテレシのふたりが[怒{いか}]りのあまりアハシュエロス[王{おう}]を[殺{ころ}]そうとねらっていたが、", "22": "その[事{こと}]がモルデカイに[知{し}]れたので、[彼{かれ}]はこれを[王妃{おうひ}]エステルに[告{つ}]げ、エステルはこれをモルデカイの[名{な}]をもって[王{おう}]に[告{つ}]げた。", "23": "その[事{こと}]が[調{しら}]べられて、それに[相違{そうい}]ないことがあらわれたので、[彼{かれ}]らふたりは[木{き}]にかけられた。この[事{こと}]は[王{おう}]の[前{まえ}]で[日誌{にっし}]の[書{しょ}]にかきしるされた。" }, "3": { "1": "これらの[事{こと}]の[後{のち}]、アハシュエロス[王{おう}]はアガグびとハンメダタの[子{こ}]ハマンを[重{おも}]んじ、これを[昇進{しょうしん}]させて、[自分{じぶん}]と[共{とも}]にいるすべての[大臣{だいじん}]たちの[上{うえ}]にその[席{せき}]を[定{さだ}]めさせた。", "2": "[王{おう}]の[門{もん}]の[内{うち}]にいる[王{おう}]の[侍臣{じしん}]たちは[皆{みな}]ひざまずいてハマンに[敬礼{けいれい}]した。これは[王{おう}]が[彼{かれ}]についてこうすることを[命{めい}]じたからである。しかしモルデカイはひざまずかず、また[敬礼{けいれい}]しなかった。", "3": "そこで[王{おう}]の[門{もん}]にいる[王{おう}]の[侍臣{じしん}]たちはモルデカイにむかって、「あなたはどうして[王{おう}]の[命令{めいれい}]にそむくのか」と[言{い}]った。", "4": "[彼{かれ}]らは[毎日{まいにち}]モルデカイにこう[言{い}]うけれども[聞{き}]きいれなかったので、その[事{こと}]がゆるされるかどうかを[見{み}]ようと、これをハマンに[告{つ}]げた。なぜならモルデカイはすでに[自分{じぶん}]のユダヤ[人{じん}]であることを[彼{かれ}]らに[語{かた}]ったからである。", "5": "ハマンはモルデカイのひざまずかず、また[自分{じぶん}]に[敬礼{けいれい}]しないのを[見{み}]て[怒{いか}]りに[満{み}]たされたが、", "6": "ただモルデカイだけを[殺{ころ}]すことを[潔{いさぎよ}]しとしなかった。[彼{かれ}]らがモルデカイの[属{ぞく}]する[民{たみ}]をハマンに[知{し}]らせたので、ハマンはアハシュエロスの[国{くに}]のうちにいるすべてのユダヤ[人{じん}]、すなわちモルデカイの[属{ぞく}]する[民{たみ}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼそうと[図{はか}]った。", "7": "アハシュエロス[王{おう}]の[第{だい}]十二[年{ねん}]の[正月{しょうがつ}]すなわちニサンの[月{つき}]に、ハマンの[前{まえ}]で、十二[月{がつ}]すなわちアダルの[月{つき}]まで、一[日{にち}]一[日{にち}]のため、一[月{つき}]一[月{つき}]のために、プルすなわちくじを[投{な}]げさせた。", "8": "そしてハマンはアハシュエロス[王{おう}]に[言{い}]った、「お[国{くに}]の[各州{かくしゅう}]にいる[諸民{しょみん}]のうちに、[散{ち}]らされて、[別{わか}]れ[別{わか}]れになっている一つの[民{たみ}]がいます。その[法律{ほうりつ}]は[他{た}]のすべての[民{たみ}]のものと[異{こと}]なり、また[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[法律{ほうりつ}]を[守{まも}]りません。それゆえ[彼{かれ}]らを[許{ゆる}]しておくことは[王{おう}]のためになりません。", "9": "もし[王{おう}]がよしとされるならば、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼせと[詔{みことのり}]をお[書{か}]きください。そうすればわたしは[王{おう}]の[事{こと}]をつかさどる[者{もの}]たちの[手{て}]に[銀{ぎん}]一万タラントを[量{はか}]りわたして、[王{おう}]の[金庫{きんこ}]に[入{い}]れさせましょう」。", "10": "そこで[王{おう}]は[手{て}]から[指輪{ゆびわ}]をはずし、アガグびとハンメダタの[子{こ}]で、ユダヤ[人{ひと}]の[敵{てき}]であるハマンにわたした。", "11": "そして[王{おう}]はハマンに[言{い}]った、「その[銀{ぎん}]はあなたに[与{あた}]える。その[民{たみ}]もまたあなたに[与{あた}]えるから、よいと[思{おも}]うようにしなさい」。", "12": "そこで[正月{しょうがつ}]の十三[日{にち}]に[王{おう}]の[書記官{しょきかん}]が[召{め}]し[集{あつ}]められ、[王{おう}]の[総督{そうとく}]、[各州{かくしゅう}]の[知事{ちじ}]および[諸民{しょみん}]のつかさたちにハマンが[命{めい}]じたことをことごとく[書{か}]きしるした。すなわち[各州{かくしゅう}]に[送{おく}]るものにはその[文字{もんじ}]を[用{もち}]い、[諸民{しょみん}]に[送{おく}]るものにはその[言語{げんご}]を[用{もち}]い、おのおのアハシュエロス[王{おう}]の[名{な}]をもってそれを[書{か}]き、[王{おう}]の[指輪{ゆびわ}]をもってそれに[印{いん}]を[押{お}]した。", "13": "そして[急使{きゅうし}]をもってその[書{しょ}]を[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]に[送{おく}]り、十二[月{がつ}]すなわちアダルの[月{つき}]の十三[日{にち}]に、一[日{にち}]のうちにすべてのユダヤ[人{ひと}]を、[若{わか}]い[者{もの}]、[老{お}]いた[者{もの}]、[子供{こども}]、[女{おんな}]の[別{べつ}]なく、ことごとく[滅{ほろ}]ぼし、[殺{ころ}]し、[絶{た}]やし、かつその[貨{か}][財{ざい}]を[奪{うば}]い[取{と}]れと[命{めい}]じた。", "14": "この[文書{ぶんしょ}]の[写{うつ}]しを[詔{みことのり}]として[各州{かくしゅう}]に[伝{つた}]え、すべての[民{たみ}]に[公示{こうじ}]して、その[日{ひ}]のために[備{そな}]えさせようとした。", "15": "[急使{きゅうし}]は[王{おう}]の[命令{めいれい}]により[急{いそ}]いで[出{で}]ていった。この[詔{みことのり}]は[首都{しゅと}]スサで[発布{はっぷ}]された。[時{とき}]に[王{おう}]とハマンは[座{ざ}]して[酒{さけ}]を[飲{の}]んでいたが、スサの[都{みやこ}]はあわて[惑{まど}]った。" }, "4": { "1": "モルデカイはすべてこのなされたことを[知{し}]ったとき、その[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]をまとい、[灰{はい}]をかぶり、[町{まち}]の[中{なか}]へ[行{い}]って[大声{おおごえ}]をあげ、[激{はげ}]しく[叫{さけ}]んで、", "2": "[王{おう}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]まで[行{い}]った。[荒布{あらぬの}]をまとっては[王{おう}]の[門{もん}]の[内{うち}]にはいることができないからである。", "3": "すべて[王{おう}]の[命令{めいれい}]と[詔{みことのり}]をうけ[取{と}]った[各州{かくしゅう}]ではユダヤ[人{ひと}]のうちに[大{おお}]いなる[悲{かな}]しみがあり、[断食{だんじき}]、[嘆{なげ}]き、[叫{さけ}]びが[起{おこ}]り、また[荒布{あらぬの}]をまとい、[灰{はい}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]する[者{もの}]が[多{おお}]かった。", "4": "エステルの[侍女{じじょ}]たちおよび[侍従{じじゅう}]たちがきて、この[事{こと}]を[告{つ}]げたので、[王妃{おうひ}]は[非常{ひじょう}]に[悲{かな}]しみ、モルデカイに[着物{きもの}]を[贈{おく}]り、それを[着{き}]せて、[荒布{あらぬの}]を[脱{ぬ}]がせようとしたが[受{う}]けなかった。", "5": "そこでエステルは[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]のひとりで、[王{おう}]が[自分{じぶん}]にはべらせたハタクを[召{め}]し、モルデカイのもとへ[行{い}]って、それは[何事{なにごと}]であるか、[何{なに}]ゆえであるかを[尋{たず}]ねて[来{く}]るようにと[命{めい}]じた。", "6": "ハタクは[出{で}]て、[王{おう}]の[門{もん}]の[前{まえ}]にある[町{まち}]の[広場{ひろば}]にいるモルデカイのもとへ[行{い}]くと、", "7": "モルデカイは[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{おこ}]ったすべての[事{こと}]を[彼{かれ}]に[告{つ}]げ、かつハマンがユダヤ[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼすことのために[王{おう}]の[金庫{きんこ}]に[量{はか}]り[入{い}]れると[約束{やくそく}]した[銀{ぎん}]の[正確{せいかく}]な[額{がく}]を[告{つ}]げた。", "8": "また[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼさせるために、スサで[発布{はっぷ}]された[詔書{しょうしょ}]の[写{うつ}]しを[彼{かれ}]にわたし、それをエステルに[見{み}]せ、かつ[説{と}]きあかし、[彼女{かのじょ}]が[王{おう}]のもとへ[行{い}]ってその[民{たみ}]のために[王{おう}]のあわれみを[請{こ}]い、[王{おう}]の[前{まえ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めるように[彼女{かのじょ}]に[言{い}]い[伝{つた}]えよと[言{い}]った。", "9": "ハタクが[帰{かえ}]ってきてモルデカイの[言葉{ことば}]をエステルに[告{つ}]げたので、", "10": "エステルはハタクに[命{めい}]じ、モルデカイに[言葉{ことば}]を[伝{つた}]えさせて[言{い}]った、", "11": "「[王{おう}]の[侍臣{じしん}]および[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]の[民{たみ}]は[皆{みな}]、[男{おとこ}]でも[女{おんな}]でも、すべて[召{め}]されないのに[内庭{うちにわ}]にはいって[王{おう}]のもとへ[行{ゆ}]く[者{もの}]は、[必{かなら}]ず[殺{ころ}]されなければならないという一つの[法律{ほうりつ}]のあることを[知{し}]っています。ただし[王{おう}]がその[者{もの}]に[金{きん}]の[笏{しゃく}]を[伸{の}]べれば[生{い}]きることができるのです。しかしわたしはこの三十[日{にち}]の[間{あいだ}]、[王{おう}]のもとへ[行{い}]くべき[召{めし}]をこうむらないのです」。", "12": "エステルの[言葉{ことば}]をモルデカイに[告{つ}]げたので、", "13": "モルデカイは[命{めい}]じてエステルに[答{こた}]えさせて[言{い}]った、「あなたは[王宮{おうきゅう}]にいるゆえ、すべてのユダヤ[人{ひと}]と[異{こと}]なり、[難{なん}]を[免{まぬか}]れるだろうと[思{おも}]ってはならない。", "14": "あなたがもし、このような[時{とき}]に[黙{だま}]っているならば、ほかの[所{ところ}]から、[助{たす}]けと[救{すくい}]がユダヤ[人{ひと}]のために[起{おこ}]るでしょう。しかし、あなたとあなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]とは[滅{ほろ}]びるでしょう。あなたがこの[国{くに}]に[迎{むか}]えられたのは、このような[時{とき}]のためでなかったとだれが[知{し}]りましょう」。", "15": "そこでエステルは[命{めい}]じてモルデカイに[答{こた}]えさせた、", "16": "「あなたは[行{い}]ってスサにいるすべてのユダヤ[人{ひと}]を[集{あつ}]め、わたしのために[断食{だんじき}]してください。三[日{か}]のあいだ[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[食{く}]い[飲{の}]みしてはなりません。わたしとわたしの[侍女{じじょ}]たちも[同様{どうよう}]に[断食{だんじき}]しましょう。そしてわたしは[法律{ほうりつ}]にそむくことですが[王{おう}]のもとへ[行{い}]きます。わたしがもし[死{し}]なねばならないのなら、[死{し}]にます」。", "17": "モルデカイは[行{い}]って、エステルがすべて[自分{じぶん}]に[命{めい}]じたとおりに[行{おこな}]った。" }, "5": { "1": "三[日{か}][目{め}]にエステルは[王妃{おうひ}]の[服{ふく}]を[着{き}]、[王宮{おうきゅう}]の[内庭{うちにわ}]に[入{はい}]り、[王{おう}]の[広間{ひろま}]にむかって[立{た}]った。[王{おう}]は[王宮{おうきゅう}]の[玉座{ぎょくざ}]に[座{ざ}]して[王宮{おうきゅう}]の[入口{いりぐち}]にむかっていたが、", "2": "[王妃{おうひ}]エステルが[庭{にわ}]に[立{た}]っているのを[見{み}]て[彼女{かのじょ}]に[恵{めぐ}]みを[示{しめ}]し、その[手{て}]にある[金{きん}]の[笏{しゃく}]をエステルの[方{ほう}]に[伸{の}]ばしたので、エステルは[進{すす}]みよってその[笏{しゃく}]の[頭{あたま}]にさわった。", "3": "[王{おう}]は[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「[王妃{おうひ}]エステルよ、[何{なに}]を[求{もと}]めるのか。あなたの[願{ねが}]いは[何{なに}]か。[国{くに}]の[半{なか}]ばでもあなたに[与{あた}]えよう」。", "4": "エステルは[言{い}]った、「もし[王{おう}]がよしとされるならば、きょうわたしが[王{おう}]のために[設{もう}]けた[酒宴{しゅえん}]に、ハマンとご[一緒{いっしょ}]にお[臨{のぞ}]みください」。", "5": "そこで[王{おう}]は「ハマンを[速{はや}]く[連{つ}]れてきて、エステルの[言{い}]うようにせよ」と[言{い}]い、やがて[王{おう}]とハマンはエステルの[設{もう}]けた[酒宴{しゅえん}]に[臨{のぞ}]んだ。", "6": "[酒宴{しゅえん}]の[時{とき}]、[王{おう}]はエステルに[言{い}]った、「あなたの[求{もと}]めることは[何{なに}]か。[必{かなら}]ず[聞{き}]かれる。あなたの[願{ねが}]いは[何{なに}]か。[国{くに}]の[半{なか}]ばでも[聞{き}]きとどけられる」。", "7": "エステルは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしの[求{もと}]め、わたしの[願{ねが}]いはこれです。", "8": "もしわたしが[王{おう}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]、また[王{おう}]がもしわたしの[求{もと}]めを[許{ゆる}]し、わたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]きとどけるのをよしとされるならば、ハマンとご[一緒{いっしょ}]に、あすまた、わたしが[設{もう}]けようとする[酒宴{しゅえん}]に、お[臨{のぞ}]みください。わたしはあす[王{おう}]のお[言葉{ことば}]どおりにいたしましょう」。", "9": "こうしてハマンはその[日{ひ}]、[心{こころ}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しんで[出{で}]てきたが、ハマンはモルデカイが[王{おう}]の[門{もん}]にいて、[自分{じぶん}]にむかって[立{た}]ちあがりもせず、また[身動{みうご}]きもしないのを[見{み}]たので、モルデカイに[対{たい}]し[怒{いか}]りに[満{み}]たされた。", "10": "しかしハマンは[耐{た}]え[忍{しの}]んで[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、[人{ひと}]をやってその[友{とも}]だちおよび[妻{つま}]ゼレシを[呼{よ}]んでこさせ、", "11": "そしてハマンはその[富{とみ}]の[栄華{えいが}]と、そのむすこたちの[多{おお}]いことと、すべて[王{おう}]が[自分{じぶん}]を[重{おも}]んじられたこと、また[王{おう}]の[大臣{だいじん}]および[侍臣{じしん}]たちにまさって[自分{じぶん}]を[昇進{しょうしん}]させられたことを[彼{かれ}]らに[語{かた}]った。", "12": "ハマンはまた[言{い}]った、「[王妃{おうひ}]エステルは[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]けたが、わたしのほかはだれも[王{おう}]と[共{とも}]にこれに[臨{のぞ}]ませなかった。あすもまたわたしは[王{おう}]と[共{とも}]に[王妃{おうひ}]に[招{まね}]かれている。", "13": "しかしユダヤ[人{ひと}]モルデカイが[王{おう}]の[門{もん}]に[座{ざ}]しているのを[見{み}]る[間{あいだ}]は、これらの[事{こと}]もわたしには[楽{たの}]しくない」。", "14": "その[時{とき}]、[妻{つま}]ゼレシとすべての[友{とも}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[高{たか}]さ五十キュビトの[木{き}]を[立{た}]てさせ、あすの[朝{あさ}]、モルデカイをその[上{うえ}]に[掛{か}]けるように[王{おう}]に[申{もう}]し[上{あ}]げなさい。そして[王{おう}]と[一緒{いっしょ}]に[楽{たの}]しんでその[酒宴{しゅえん}]においでなさい」。ハマンはこの[事{こと}]をよしとして、その[木{き}]を[立{た}]てさせた。" }, "6": { "1": "その[夜{よる}]、[王{おう}]は[眠{ねむ}]ることができなかったので、[命{めい}]じて[日々{ひび}]の[事{こと}]をしるした[記録{きろく}]の[書{しょ}]を[持{も}]ってこさせ、[王{おう}]の[前{まえ}]で[読{よ}]ませたが、", "2": "その[中{なか}]に、モルデカイがかつて[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]で、[王{おう}]のへやの[戸{と}]を[守{まも}]る[者{もの}]のうちのビグタナとテレシのふたりが、アハシュエロス[王{おう}]を[殺{ころ}]そうとねらっていることを[告{つ}]げた、としるされているのを[見{み}]いだした。", "3": "そこで[王{おう}]は[言{い}]った、「この[事{こと}]のために、どんな[栄誉{えいよ}]と[爵位{しゃくい}]をモルデカイに[与{あた}]えたか」。[王{おう}]に[仕{つか}]える[侍臣{じしん}]たちは[言{い}]った、「[何{なに}]も[彼{かれ}]に[与{あた}]えていません」。", "4": "[王{おう}]は[言{い}]った、「[庭{にわ}]にいるのはだれか」。この[時{とき}]ハマンはモルデカイのために[設{もう}]けた[木{き}]にモルデカイを[掛{か}]けることを[王{おう}]に[申{もう}]し[上{あ}]げようと[王宮{おうきゅう}]の[外{そと}][庭{にわ}]にはいってきていた。", "5": "[王{おう}]の[侍臣{じしん}]たちが「ハマンが[庭{にわ}]に[立{た}]っています」と[王{おう}]に[言{い}]ったので、[王{おう}]は「ここへ、はいらせよ」と[言{い}]った。", "6": "やがてハマンがはいって[来{く}]ると[王{おう}]は[言{い}]った、「[王{おう}]が[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]う[人{ひと}]にはどうしたらよかろうか」。ハマンは[心{こころ}]のうちに[言{い}]った、「[王{おう}]はわたし[以外{いがい}]にだれに[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]われるだろうか」。", "7": "ハマンは[王{おう}]に[言{い}]った、「[王{おう}]が[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]われる[人{ひと}]のためには、", "8": "[王{おう}]の[着{き}]られた[衣服{いふく}]を[持{も}]ってこさせ、また[王{おう}]の[乗{の}]られた[馬{うま}]、すなわちその[頭{あたま}]に[王冠{おうかん}]をいただいた[馬{うま}]をひいてこさせ、", "9": "その[衣服{いふく}]と[馬{うま}]とを[王{おう}]の[最{もっと}]も[尊{たっと}]い[大臣{だいじん}]のひとりの[手{て}]にわたして、[王{おう}]が[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]われる[人{ひと}]にその[衣服{いふく}]を[着{き}]させ、またその[人{ひと}]を[馬{うま}]に[乗{の}]せ、[町{まち}]の[広場{ひろば}]を[導{みちび}]いて[通{とお}]らせ、『[王{おう}]が[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]う[人{ひと}]にはこうするのだ』とその[前{まえ}]に[呼{よ}]ばわらせなさい」。", "10": "それで[王{おう}]はハマンに[言{い}]った、「[急{いそ}]いであなたが[言{い}]ったように、その[衣服{いふく}]と[馬{うま}]とを[取{と}]り[寄{よ}]せ、[王{おう}]の[門{もん}]に[座{ざ}]しているユダヤ[人{ひと}]モルデカイにそうしなさい。あなたが[言{い}]ったことを一つも[欠{か}]いてはならない」。", "11": "そこでハマンは[衣服{いふく}]と[馬{うま}]とを[取{と}]り[寄{よ}]せ、モルデカイにその[衣服{いふく}]を[着{き}]せ、[彼{かれ}]を[馬{うま}]に[乗{の}]せて[町{まち}]の[広場{ひろば}]を[通{とお}]らせ、その[前{まえ}]に[呼{よ}]ばわって、「[王{おう}]が[栄誉{えいよ}]を[与{あた}]えようと[思{おも}]う[人{ひと}]にはこうするのだ」と[言{い}]った。", "12": "こうしてモルデカイは[王{おう}]の[門{もん}]に[帰{かえ}]ってきたが、ハマンは[憂{うれ}]え[悩{なや}]み、[頭{とう}]をおおって[急{いそ}]いで[家{いえ}]に[帰{かえ}]った。", "13": "そしてハマンは[自分{じぶん}]の[身{み}]に[起{た}]った[事{こと}]をことごとくその[妻{つま}]ゼレシと[友{とも}]だちに[告{つ}]げた。するとその[知者{ちしゃ}]たちおよび[妻{つま}]ゼレシは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あのモルデカイ、すなわちあなたがその[人{ひと}]の[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れ[始{はじ}]めた[者{もの}]が、もしユダヤ[人{じん}]の[子孫{しそん}]であるならば、あなたは[彼{かれ}]に[勝{か}]つことはできない。[必{かなら}]ず[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[敗{やぶ}]れるでしょう」。", "14": "[彼{かれ}]らがなおハマンと[話{はな}]している[時{とき}]、[王{おう}]の[侍従{じじゅう}]たちがきてハマンを[促{うなが}]し、エステルが[設{もう}]けた[酒宴{しゅえん}]に[臨{のぞ}]ませた。" }, "7": { "1": "[王{おう}]とハマンは[王妃{おうひ}]エステルの[酒宴{しゅえん}]に[臨{のぞ}]んだ。", "2": "このふつか[目{め}]の[酒宴{しゅえん}]に[王{おう}]はまたエステルに[言{い}]った、「[王妃{おうひ}]エステルよ、あなたの[求{もと}]めることは[何{なに}]か。[必{かなら}]ず[聞{き}]かれる。あなたの[願{ねが}]いは[何{なに}]か。[国{くに}]の[半{なか}]ばでも[聞{き}]きとどけられる」。", "3": "[王妃{おうひ}]エステルは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]よ、もしわたしが[王{おう}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]、また[王{おう}]がもしよしとされるならば、わたしの[求{もと}]めにしたがってわたしの[命{いのち}]をわたしに[与{あた}]え、またわたしの[願{ねが}]いにしたがってわたしの[民{たみ}]をわたしに[与{あた}]えてください。", "4": "わたしとわたしの[民{たみ}]は[売{う}]られて[滅{ほろ}]ぼされ、[殺{ころ}]され、[絶{た}]やされようとしています。もしわたしたちが[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]として[売{う}]られただけなら、わたしは[黙{だま}]っていたでしょう。わたしたちの[難儀{なんぎ}]は[王{おう}]の[損失{そんしつ}]とは[比較{ひかく}]にならないからです」。", "5": "アハシュエロス[王{おう}]は[王妃{おうひ}]エステルに[言{い}]った、「そんな[事{こと}]をしようと[心{こころ}]にたくらんでいる[者{もの}]はだれか。またどこにいるのか」。", "6": "エステルは[言{い}]った、「そのあだ、その[敵{てき}]はこの[悪{わる}]いハマンです」。そこでハマンは[王{おう}]と[王妃{おうひ}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れおののいた。", "7": "[王{おう}]は[怒{いか}]って[酒宴{しゅえん}]の[席{せき}]を[立{た}]ち、[宮殿{きゅうでん}]の[園{その}]へ[行{い}]ったが、ハマンは[残{のこ}]って[王妃{おうひ}]エステルに[命{いのち}]ごいをした。[彼{かれ}]は[王{おう}]が[自分{じぶん}]に[害{がい}]を[加{くわ}]えようと[定{さだ}]めたのを[見{み}]たからである。", "8": "[王{おう}]が[宮殿{きゅうでん}]の[園{その}]から[酒宴{しゅえん}]の[場所{ばしょ}]に[帰{かえ}]ってみると、エステルのいた[長{なが}]いすの[上{うえ}]にハマンが[伏{ふ}]していたので、[王{おう}]は[言{い}]った、「[彼{かれ}]はまたわたしの[家{いえ}]で、しかもわたしの[前{まえ}]で[王妃{おうひ}]をはずかしめようとするのか」。この[言葉{ことば}]が[王{おう}]の[口{くち}]から[出{で}]たとき、[人々{ひとびと}]は、ハマンの[顔{かお}]をおおった。", "9": "その[時{とき}]、[王{おう}]に[付{つ}]き[添{そ}]っていたひとりの[侍従{じじゅう}]ハルボナが「[王{おう}]のためによい[事{こと}]を[告{つ}]げたあのモルデカイのためにハマンが[用意{ようい}]した[高{たか}]さ五十キュビトの[木{き}]がハマンの[家{いえ}]に[立{た}]っています」と[言{い}]ったので、[王{おう}]は「[彼{かれ}]をそれに[掛{か}]けよ」と[言{い}]った。", "10": "そこで[人々{ひとびと}]はハマンをモルデカイのために[備{そな}]えてあったその[木{き}]に[掛{か}]けた。こうして[王{おう}]の[怒{いか}]りは[和{やわ}]らいだ。" }, "8": { "1": "その[日{ひ}]アハシュエロス[王{おう}]は、ユダヤ[人{じん}]の[敵{てき}]ハマンの[家{いえ}]を[王妃{おうひ}]エステルに[与{あた}]えた。モルデカイは[王{おう}]の[前{まえ}]にきた。これはエステルが[自分{じぶん}]とモルデカイがどんな[関係{かんけい}]の[者{もの}]であるかを[告{つ}]げたからである。", "2": "[王{おう}]はハマンから[取{と}]り[返{かえ}]した[自分{じぶん}]の[指輪{ゆびわ}]をはずして、モルデカイに[与{あた}]えた。エステルはモルデカイにハマンの[家{いえ}]を[管理{かんり}]させた。", "3": "エステルは[再{ふたた}]び[王{おう}]の[前{まえ}]に[奏{そう}]し、その[足{あし}]もとにひれ[伏{ふ}]して、アガグびとハマンの[陰謀{いんぼう}]すなわち[彼{かれ}]がユダヤ[人{じん}]に[対{たい}]して[企{くわだ}]てたその[計画{けいかく}]を[除{のぞ}]くことを[涙{なみだ}]ながらに[請{こ}]い[求{もと}]めた。", "4": "[王{おう}]はエステルにむかって[金{きん}]の[笏{しゃく}]を[伸{の}]べたので、エステルは[身{み}]を[起{おこ}]して[王{おう}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、", "5": "そして[言{い}]った、「もし[王{おう}]がよしとされ、わたしが[王{おう}]の[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みを[得{え}]、またこの[事{こと}]が[王{おう}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しいと[見{み}]え、かつわたしが[王{おう}]の[目{め}]にかなうならば、アガグびとハンメダタの[子{こ}]ハマンが[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]にいるユダヤ[人{じん}]を[滅{ほろ}]ぼそうとはかって[書{か}]き[送{おく}]った[書{しょ}]を[取{と}]り[消{け}]す[旨{むね}]を[書{か}]かせてください。", "6": "どうしてわたしは、わたしの[民{たみ}]に[臨{のぞ}]もうとする[災{わざわい}]を、だまって[見{み}]ていることができましょうか。どうしてわたしの[同族{どうぞく}]の[滅{ほろ}]びるのを、だまって[見{み}]ていることができましょうか」。", "7": "アハシュエロス[王{おう}]は[王妃{おうひ}]エステルとユダヤ[人{じん}]モルデカイに[言{い}]った、「ハマンがユダヤ[人{じん}]を[殺{ころ}]そうとしたので、わたしはハマンの[家{いえ}]をエステルに[与{あた}]え、またハマンを[木{き}]に[掛{か}]けさせた。", "8": "あなたがたは[自分{じぶん}]たちの[思{おも}]うままに[王{おう}]の[名{な}]をもってユダヤ[人{じん}]についての[書{しょ}]をつくり、[王{おう}]の[指輪{ゆびわ}]をもってそれに[印{いん}]を[押{お}]すがよい。[王{おう}]の[名{な}]をもって[書{か}]き、[王{おう}]の[指輪{ゆびわ}]をもって[印{いん}]を[押{お}]した[書{しょ}]はだれも[取{と}]り[消{け}]すことができない」。", "9": "その[時{とき}][王{おう}]の[書記官{しょきかん}]が[召{め}]し[集{あつ}]められた。それは三[月{がつ}]すなわちシワンの[月{つき}]の二十三[日{にち}]であった。そしてインドからエチオピヤまでの百二十七[州{しゅう}]にいる[総督{そうとく}]、[諸{しょ}][州{しゅう}]の[知事{ちじ}]および[大臣{だいじん}]たちに、モルデカイがユダヤ[人{じん}]について[命{めい}]じたとおりに[書{か}]き[送{おく}]った。すなわち[各州{かくしゅう}]にはその[文字{もじ}]を[用{もち}]い、[各{かく}][民族{みんぞく}]にはその[言語{げんご}]を[用{もち}]いて[書{か}]き[送{おく}]り、ユダヤ[人{じん}]に[送{おく}]るものにはその[文字{もじ}]と[言語{げんご}]とを[用{もち}]いた。", "10": "その[書{しょ}]はアハシュエロス[王{おう}]の[名{な}]をもって[書{か}]かれ、[王{おう}]の[指輪{ゆびわ}]をもって[印{いん}]を[押{お}]し、[王{おう}]の[御用{ごよう}][馬{うま}]として、そのうまやに[育{そだ}]った[早馬{はやうま}]に[乗{の}]る[急使{きゅうし}]によって[送{おく}]られた。", "11": "その[中{なか}]で、[王{おう}]はすべての[町{まち}]にいるユダヤ[人{じん}]に、[彼{かれ}]らが[相{あい}][集{あつ}]まって[自分{じぶん}]たちの[生命{せいめい}]を[保護{ほご}]し、[自分{じぶん}]たちを[襲{おそ}]おうとする[諸国{しょこく}]、[諸{しょ}][州{しゅう}]のすべての[武装{ぶそう}]した[民{たみ}]を、その[妻子{さいし}]もろともに[滅{ほろ}]ぼし、[殺{ころ}]し、[絶{た}]やし、かつその[貨{か}][財{ざい}]を[奪{うば}]い[取{と}]ることを[許{ゆる}]した。", "12": "ただしこの[事{こと}]をアハシュエロス[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]において、十二[月{がつ}]すなわちアダルの[月{つき}]の十三[日{にち}]に、一[日{にち}]のうちに[行{おこな}]うことを[命{めい}]じた。", "13": "この[書{か}]いた[物{もの}]の[写{うつ}]しを[詔{みことのり}]として[各州{かくしゅう}]に[伝{つた}]え、すべての[民{たみ}]に[公示{こうじ}]して、ユダヤ[人{じん}]に、その[日{ひ}]のために[備{そな}]えして、その[敵{てき}]にあだをかえさせようとした。", "14": "[王{おう}]の[御用{ごよう}][馬{うま}]である[早馬{はやうま}]に[乗{の}]った[急使{きゅうし}]は、[王{おう}]の[命{めい}]によって[急{いそ}]がされ、せきたてられて[出{で}]て[行{い}]った。この[詔{みことのり}]は[首都{しゅと}]スサで[出{だ}]された。", "15": "モルデカイは[青{あお}]と[白{しろ}]の[朝{ちょう}][服{ふく}]を[着{き}]、[大{おお}]きな[金{きん}]の[冠{かんむり}]をいただき、[紫色{むらさきいろ}]の[細{ほそ}][布{ぬの}]の[上着{うわぎ}]をまとって[王{おう}]の[前{まえ}]から[出{で}]て[行{い}]った。スサの[町中{まちぢゅう}]、[声{こえ}]をあげて[喜{よろこ}]んだ。", "16": "ユダヤ[人{じん}]には[光{ひかり}]と[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみと[誉{ほまれ}]があった。", "17": "いずれの[州{しゅう}]でも、いずれの[町{まち}]でも、すべて[王{おう}]の[命令{めいれい}]と[詔{みことのり}]の[伝達{でんたつ}]された[所{ところ}]では、ユダヤ[人{じん}]は[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、[酒宴{しゅえん}]を[開{ひら}]いてこの[日{ひ}]を[祝日{しゅくじつ}]とした。そしてこの[国{くに}]の[民{たみ}]のうち[多{おお}]くの[者{もの}]がユダヤ[人{じん}]となった。これはユダヤ[人{じん}]を[恐{おそ}]れる[心{こころ}]が[彼{かれ}]らのうちに[起{た}]ったからである。" }, "9": { "1": "十二[月{がつ}]すなわちアダルの[月{つき}]の十三[日{にち}]、[王{おう}]の[命令{めいれい}]と[詔{みことのり}]の[行{おこな}]われる[時{とき}]が[近{ちか}]づいたとき、すなわちユダヤ[人{じん}]の[敵{てき}]が、ユダヤ[人{じん}]を[打{う}]ち[伏{ふ}]せようと[望{のぞ}]んでいたのに、かえってユダヤ[人{じん}]が[自分{じぶん}]たちを[憎{にく}]む[者{もの}]を[打{う}]ち[伏{ふ}]せることとなったその[日{ひ}]に、", "2": "ユダヤ[人{じん}]はアハシュエロス[王{おう}]の[各州{かくしゅう}]にある[自分{じぶん}]たちの[町々{まちまち}]に[集{あつ}]まり、[自分{じぶん}]たちに[害{がい}]を[加{くわ}]えようとする[者{もの}]を[殺{ころ}]そうとしたが、だれもユダヤ[人{じん}]に[逆{さか}]らうことのできるものはなかった。すべての[民{たみ}]がユダヤ[人{じん}]を[恐{おそ}]れたからである。", "3": "[諸{しょ}][州{しゅう}]の[大臣{だいじん}]、[総督{そうとく}]、[知事{ちじ}]および[王{おう}]の[事{こと}]をつかさどる[者{もの}]は[皆{みな}]ユダヤ[人{じん}]を[助{たす}]けた。[彼{かれ}]らはモルデカイを[恐{おそ}]れたからである。", "4": "モルデカイは[王{おう}]の[家{いえ}]で[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、その[名声{めいせい}]は[各州{かくしゅう}]に[聞{きこ}]えわたった。この[人{ひと}]モルデカイがますます[勢力{せいりょく}]ある[者{もの}]となったからである。", "5": "そこでユダヤ[人{じん}]はつるぎをもってすべての[敵{てき}]を[撃{う}]って[殺{ころ}]し、[滅{ほろ}]ぼし、[自分{じぶん}]たちを[憎{にく}]む[者{もの}]に[対{たい}]し[心{こころ}]のままに[行{い}]った。", "6": "ユダヤ[人{じん}]はまた[首都{しゅと}]スサにおいても五百[人{にん}]を[殺{ころ}]し、[滅{ほろ}]ぼした。", "7": "またパルシャンダタ、ダルポン、アスパタ、", "8": "ポラタ、アダリヤ、アリダタ、", "9": "パルマシタ、アリサイ、アリダイ、ワエザタ、", "10": "すなわちハンメダタの[子{こ}]で、ユダヤ[人{じん}]の[敵{てき}]であるハマンの十[人{にん}]の[子{こ}]をも[殺{ころ}]した。しかし、そのぶんどり[物{もの}]には[手{て}]をかけなかった。", "11": "その[日{ひ}]、[首都{しゅと}]スサで[殺{ころ}]された[者{もの}]の[数{かず}]が[王{おう}]に[報告{ほうこく}]されると、", "12": "[王{おう}]は[王妃{おうひ}]エステルに[言{い}]った、「ユダヤ[人{じん}]は[首都{しゅと}]スサで五百[人{にん}]を[殺{ころ}]し、またハマンの十[人{にん}]の[子{こ}]を[殺{ころ}]した。[王{おう}]のその[他{た}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]ではどんなに[彼{かれ}]らは[殺{ころ}]したことであろう。さてあなたの[求{もと}]めることは[何{なに}]か。[必{かなら}]ず[聞{き}]かれる。[更{さら}]にあなたの[願{ねが}]いは[何{なに}]か。[必{かなら}]ず[聞{き}]きとどけられる」。", "13": "エステルは[言{い}]った、「もし[王{おう}]がよしとされるならば、どうぞスサにいるユダヤ[人{じん}]にあすも、きょうの[詔{みことのり}]のように[行{おこな}]うことをゆるしてください。かつハマンの十[人{にん}]の[子{こ}]を[木{き}]に[掛{か}]けさせてください」。", "14": "[王{おう}]はそうせよと[命{めい}]じたので、スサにおいて[詔{みことのり}]が[出{で}]て、ハマンの十[人{にん}]の[子{こ}]は[木{き}]に[掛{か}]けられた。", "15": "アダルの[月{つき}]の十四[日{か}]にまたスサにいるユダヤ[人{じん}]が[集{あつ}]まり、スサで三百[人{にん}]を[殺{ころ}]した。しかし、そのぶんどり[物{もの}]には[手{て}]をかけなかった。", "16": "[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]にいる[他{た}]のユダヤ[人{じん}]もまた[集{あつ}]まって、[自分{じぶん}]たちの[生命{せいめい}]を[保護{ほご}]し、その[敵{てき}]に[勝{か}]って[平安{へいあん}]を[得{え}]、[自分{じぶん}]たちを[憎{にく}]む[者{もの}]七万五千[人{にん}]を[殺{ころ}]した。しかし、そのぶんどり[物{もの}]には[手{て}]をかけなかった。", "17": "これはアダルの[月{つき}]の十三[日{にち}]であって、その十四[日{か}]に[休{やす}]んで、その[日{ひ}]を[酒宴{しゅえん}]と[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]とした。", "18": "しかしスサにいるユダヤ[人{じん}]は十三[日{にち}]と十四[日{か}]に[集{あつ}]まり、十五[日{にち}]に[休{やす}]んで、その[日{ひ}]を[酒宴{しゅえん}]と[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]とした。", "19": "それゆえ[村々{むらむら}]のユダヤ[人{じん}]すなわち[城壁{じょうへき}]のない[町々{まちまち}]に[住{す}]む[者{もの}]はアダルの[月{つき}]の十四[日{か}]を[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]、[酒宴{しゅえん}]の[日{ひ}]、[祝日{しゅくじつ}]とし、[互{たがい}]に[食{た}]べ[物{もの}]を[贈{おく}]る[日{ひ}]とした。", "20": "モルデカイはこれらのことを[書{か}]きしるしてアハシュエロス[王{おう}]の[諸{しょ}][州{しゅう}]にいるすべてのユダヤ[人{じん}]に、[近{ちか}]い[者{もの}]にも[遠{とお}]い[者{もの}]にも[書{しょ}]を[送{おく}]り、", "21": "アダルの[月{つき}]の十四[日{か}]と十五[日{にち}]とを[年々{ねんねん}][祝{いわ}]うことを[命{めい}]じた。", "22": "すなわちこの[両日{りょうじつ}]にユダヤ[人{じん}]がその[敵{てき}]に[勝{か}]って[平安{へいあん}]を[得{え}]、またこの[月{つき}]は[彼{かれ}]らのために[憂{うれ}]いから[喜{よろこ}]びに[変{かわ}]り、[悲{かな}]しみから[祝日{しゅくじつ}]に[変{かわ}]ったので、これらを[酒宴{しゅえん}]と[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]として、[互{たがい}]に[食{た}]べ[物{もの}]を[贈{おく}]り、[貧{まず}]しい[者{もの}]に[施{ほどこ}]しをする[日{ひ}]とせよとさとした。", "23": "そこでユダヤ[人{じん}]は[彼{かれ}]らがすでに[始{はじ}]めたように、またモルデカイが[彼{かれ}]らに[書{か}]き[送{おく}]ったように、[行{おこな}]うことを[約束{やくそく}]した。", "24": "これはアガグびとハンメダタの[子{こ}]ハマン、すなわちすべてのユダヤ[人{じん}]の[敵{てき}]がユダヤ[人{じん}]を[滅{ほろ}]ぼそうとはかり、プルすなわちくじを[投{な}]げて[彼{かれ}]らを[絶{た}]やし、[滅{ほろ}]ぼそうとしたが、", "25": "エステルが[王{おう}]の[前{まえ}]にきたとき、[王{おう}]は[書{しょ}]を[送{おく}]って[命{めい}]じ、ハマンがユダヤ[人{じん}]に[対{たい}]して[企{くわだ}]てたその[悪{わる}]い[計画{けいかく}]をハマンの[頭上{ずじょう}]に[臨{のぞ}]ませ、[彼{かれ}]とその[子{こ}]らを[木{き}]に[掛{か}]けさせたからである。", "26": "このゆえに、この[両日{りょうじつ}]をプルの[名{な}]にしたがってプリムと[名{な}]づけた。そしてこの[書{しょ}]のすべての[言葉{ことば}]により、またこの[事{こと}]について[見{み}]たところ、[自分{じぶん}]たちの[会{あ}]ったところによって、", "27": "ユダヤ[人{じん}]は[相{あい}][定{さだ}]め、[年々{ねんねん}]その[書{か}]かれているところにしたがい、その[定{さだ}]められた[時{とき}]にしたがって、この[両日{りょうじつ}]を[守{まも}]り、[自分{じぶん}]たちと、その[子孫{しそん}]およびすべて[自分{じぶん}]たちにつらなる[者{もの}]はこれを[行{おこな}]い[続{つづ}]けて[廃{はい}]することなく、", "28": "この[両日{りょうじつ}]を、[代々{よよ}]、[家々{いえいえ}]、[州々{しゅうじゅう}]、[町々{まちまち}]において[必{かなら}]ず[覚{おぼ}]えて[守{まも}]るべきものとし、これらのプリムの[日{ひ}]がユダヤ[人{じん}]のうちに[廃{はい}]せられることのないようにし、またこの[記念{きねん}]がその[子孫{しそん}]の[中{なか}]に[絶{た}]えることのないようにした。", "29": "さらにアビハイルの[娘{むすめ}]である[王妃{おうひ}]エステルとユダヤ[人{じん}]モルデカイは、[権威{けんい}]をもってこのプリムの[第{だい}]二の[書{しょ}]を[書{か}]き、それを[確{たし}]かめた。", "30": "そしてアハシュエロスの[国{くに}]の百二十七[州{しゅう}]にいるすべてのユダヤ[人{じん}]に、[平和{へいわ}]と[真実{しんじつ}]の[言葉{ことば}]をもって[書{しょ}]を[送{おく}]り、", "31": "[断食{だんじき}]と[悲{かな}]しみのことについて、ユダヤ[人{じん}]モルデカイと[王妃{おうひ}]エステルが、かつてユダヤ[人{じん}]に[命{めい}]じたように、またユダヤ[人{じん}]たちが、かつて[自分{じぶん}]たちとその[子孫{しそん}]のために[定{さだ}]めたように、プリムのこれらの[日{ひ}]をその[定{さだ}]めた[時{とき}]に[守{まも}]らせた。", "32": "エステルの[命令{めいれい}]はプリムに[関{かん}]するこれらの[事{こと}]を[確定{かくてい}]した。またこれは[書{しょ}]にしるされた。" }, "10": { "1": "アハシュエロス[王{おう}]はその[国{くに}]および[海{うみ}]に[沿{そ}]った[国々{くにぐに}]にみつぎを[課{か}]した。", "2": "[彼{かれ}]の[権力{けんりょく}]と[勢力{せいりょく}]によるすべての[事業{じぎょう}]、および[王{おう}]がモルデカイを[高{たか}]い[地位{ちい}]にのぼらせた[事{こと}]の[詳{くわ}]しい[話{はなし}]はメデアとペルシャの[王{おう}]たちの[日誌{にっし}]の[書{しょ}]にしるされているではないか。", "3": "ユダヤ[人{じん}]モルデカイはアハシュエロス[王{おう}]に[次{つ}]ぐ[者{もの}]となり、ユダヤ[人{じん}]の[中{なか}]にあって[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、その[多{おお}]くの[兄弟{きょうだい}]に[喜{よろこ}]ばれた。[彼{かれ}]はその[民{たみ}]の[幸福{こうふく}]を[求{もと}]め、すべての[国民{こくみん}]に[平和{へいわ}]を[述{の}]べたからである。" } }, "job": { "1": { "1": "ウヅの[地{ち}]にヨブという[名{な}]の[人{ひと}]があった。そのひととなりは[全{まった}]く、かつ[正{ただ}]しく、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、[悪{あく}]に[遠{とお}]ざかった。", "2": "[彼{かれ}]に[男{おとこ}]の[子{こ}]七[人{にん}]と[女{おんな}]の[子{こ}]三[人{にん}]があり、", "3": "その[家畜{かちく}]は[羊{ひつじ}]七千[頭{とう}]、らくだ三千[頭{とう}]、[牛{うし}]五百くびき、[雌{め}]ろば五百[頭{とう}]で、しもべも[非常{ひじょう}]に[多{おお}]く、この[人{ひと}]は[東{ひがし}]の[人々{ひとびと}]のうちで[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]であった。", "4": "そのむすこたちは、めいめい[自分{じぶん}]の[日{ひ}]に、[自分{じぶん}]の[家{いえ}]でふるまいを[設{もう}]け、その三[人{にん}]の[姉妹{しまい}]をも[招{まね}]いて[一緒{いっしょ}]に[食{く}]い[飲{の}]みするのを[常{つね}]とした。", "5": "そのふるまいの[日{ひ}]がひとめぐり[終{おわ}]るごとに、ヨブは[彼{かれ}]らを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて[聖別{せいべつ}]し、[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて、[彼{かれ}]らすべての[数{かず}]にしたがって[燔祭{はんさい}]をささげた。これはヨブが「わたしのむすこたちは、ことによったら[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、その[心{こころ}]に[神{かみ}]をのろったかもしれない」と[思{おも}]ったからである。ヨブはいつも、このように[行{い}]った。", "6": "ある[日{ひ}]、[神{かみ}]の[子{こ}]たちが[来{き}]て、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。サタンも[来{き}]てその[中{なか}]にいた。", "7": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「あなたはどこから[来{き}]たか」。サタンは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[地{ち}]を[行{い}]きめぐり、あちらこちら[歩{ある}]いてきました」。", "8": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「あなたはわたしのしもべヨブのように[全{まった}]く、かつ[正{ただ}]しく、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、[悪{あく}]に[遠{とお}]ざかる[者{もの}]の[世{よ}]にないことを[気{き}]づいたか」。", "9": "サタンは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「ヨブはいたずらに[神{かみ}]を[恐{おそ}]れましょうか。", "10": "あなたは[彼{かれ}]とその[家{いえ}]およびすべての[所有物{しょゆうぶつ}]のまわりにくまなく、まがきを[設{もう}]けられたではありませんか。あなたは[彼{かれ}]の[勤労{きんろう}]を[祝福{しゅくふく}]されたので、その[家畜{かちく}]は[地{ち}]にふえたのです。", "11": "しかし[今{いま}]あなたの[手{て}]を[伸{の}]べて、[彼{かれ}]のすべての[所有物{しょゆうぶつ}]を[撃{う}]ってごらんなさい。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずあなたの[顔{かお}]に[向{む}]かって、あなたをのろうでしょう」。", "12": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、[彼{かれ}]のすべての[所有物{しょゆうぶつ}]をあなたの[手{て}]にまかせる。ただ[彼{かれ}]の[身{み}]に[手{て}]をつけてはならない」。サタンは[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[出{で}]て[行{い}]った。", "13": "ある[日{ひ}]ヨブのむすこ、[娘{むすめ}]たちが[第{だい}]一の[兄{あに}]の[家{いえ}]で[食事{しょくじ}]をし、[酒{さけ}]を[飲{の}]んでいたとき、", "14": "[使者{ししゃ}]がヨブのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「[牛{うし}]が[耕{たがや}]し、ろばがそのかたわらで[草{くさ}]を[食{く}]っていると、", "15": "シバびとが[襲{おそ}]ってきて、これを[奪{うば}]い、つるぎをもってしもべたちを[打{う}]ち[殺{ころ}]しました。わたしはただひとりのがれて、あなたに[告{つ}]げるために[来{き}]ました」。", "16": "[彼{かれ}]がなお[語{かた}]っているうちに、またひとりが[来{き}]て[言{い}]った、「[神{かみ}]の[火{ひ}]が[天{てん}]から[下{くだ}]って、[羊{ひつじ}]およびしもべたちを[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼしました。わたしはただひとりのがれて、あなたに[告{つ}]げるために[来{き}]ました」。", "17": "[彼{かれ}]がなお[語{かた}]っているうちに、またひとりが[来{き}]て[言{い}]った、「カルデヤびとが三[組{くみ}]に[分{わか}]れて[来{き}]て、らくだを[襲{おそ}]ってこれを[奪{うば}]い、つるぎをもってしもべたちを[打{う}]ち[殺{ころ}]しました。わたしはただひとりのがれて、あなたに[告{つ}]げるために[来{き}]ました」。", "18": "[彼{かれ}]がなお[語{かた}]っているうちに、またひとりが[来{き}]て[言{い}]った、「あなたのむすこ、[娘{むすめ}]たちが[第{だい}]一の[兄{あに}]の[家{いえ}]で[食事{しょくじ}]をし、[酒{さけ}]を[飲{の}]んでいると、", "19": "[荒野{あらの}]の[方{ほう}]から[大風{おおかぜ}]が[吹{ふ}]いてきて、[家{いえ}]の[四{よ}]すみを[撃{う}]ったので、あの[若{わか}]い[人{ひと}]たちの[上{うえ}]につぶれ[落{お}]ちて、[皆{みな}][死{し}]にました。わたしはただひとりのがれて、あなたに[告{つ}]げるために[来{き}]ました」。", "20": "このときヨブは[起{お}]き[上{あ}]がり、[上着{うわぎ}]を[裂{さ}]き、[頭{あたま}]をそり、[地{ち}]に[伏{ふ}]して[拝{はい}]し、", "21": "そして[言{い}]った、「わたしは[裸{はだか}]で[母{はは}]の[胎{たい}]を[出{で}]た。また[裸{はだか}]でかしこに[帰{かえ}]ろう。[主{しゅ}]が[与{あた}]え、[主{しゅ}]が[取{と}]られたのだ。[主{しゅ}]のみ[名{な}]はほむべきかな」。", "22": "すべてこの[事{こと}]においてヨブは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さず、また[神{かみ}]に[向{む}]かって[愚{おろ}]かなことを[言{い}]わなかった。" }, "2": { "1": "ある[日{ひ}]、また[神{かみ}]の[子{こ}]たちが[来{き}]て、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。サタンもまたその[中{なか}]に[来{き}]て、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。", "2": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「あなたはどこから[来{き}]たか」。サタンは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[地{ち}]を[行{ゆ}]きめぐり、あちらこちら[歩{ある}]いてきました」。", "3": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「あなたは、わたしのしもべヨブのように[全{まった}]く、かつ[正{ただ}]しく、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、[悪{あく}]に[遠{とお}]ざかる[者{もの}]の[世{よ}]にないことを[気{き}]づいたか。あなたは、わたしを[勧{すす}]めて、ゆえなく[彼{かれ}]を[滅{ほろ}]ぼそうとしたが、[彼{かれ}]はなお[堅{かた}]く[保{たも}]って、おのれを[全{まっと}]うした」。", "4": "サタンは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[皮{かわ}]には[皮{かわ}]をもってします。[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[命{いのち}]のために、その[持{も}]っているすべての[物{もの}]をも[与{あた}]えます。", "5": "しかしいま、あなたの[手{て}]を[伸{の}]べて、[彼{かれ}]の[骨{ほね}]と[肉{にく}]とを[撃{う}]ってごらんなさい。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずあなたの[顔{かお}]に[向{む}]かって、あなたをのろうでしょう」。", "6": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、[彼{かれ}]はあなたの[手{て}]にある。ただ[彼{かれ}]の[命{いのち}]を[助{たす}]けよ」。", "7": "サタンは[主{しゅ}]の[前{まえ}]から[出{で}]て[行{い}]って、ヨブを[撃{う}]ち、その[足{あし}]の[裏{うら}]から[頭{あたま}]の[頂{いただき}]まで、いやな[腫物{はれもの}]をもって[彼{かれ}]を[悩{なや}]ました。", "8": "ヨブは[陶器{とうき}]の[破片{はへん}]を[取{と}]り、それで[自分{じぶん}]の[身{み}]をかき、[灰{はい}]の[中{なか}]にすわった。", "9": "[時{とき}]にその[妻{つま}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはなおも[堅{かた}]く[保{たも}]って、[自分{じぶん}]を[全{まっと}]うするのですか。[神{かみ}]をのろって[死{し}]になさい」。", "10": "しかしヨブは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたの[語{かた}]ることは[愚{おろ}]かな[女{おんな}]の[語{かた}]るのと[同{おな}]じだ。われわれは[神{かみ}]から[幸{さいわい}]をうけるのだから、[災{わざわい}]をも、うけるべきではないか」。すべてこの[事{こと}]においてヨブはそのくちびるをもって[罪{つみ}]を[犯{おか}]さなかった。", "11": "[時{とき}]に、ヨブの三[人{にん}]の[友{とも}]がこのすべての[災{わざわい}]のヨブに[臨{のぞ}]んだのを[聞{き}]いて、めいめい[自分{じぶん}]の[所{ところ}]から[尋{たず}]ねて[来{き}]た。すなわちテマンびとエリパズ、シュヒびとビルダデ、ナアマびとゾパルである。[彼{かれ}]らはヨブをいたわり、[慰{なぐさ}]めようとして、たがいに[約束{やくそく}]してきたのである。", "12": "[彼{かれ}]らは[目{め}]をあげて[遠方{えんぽう}]から[見{み}]たが、[彼{かれ}]のヨブであることを[認{みと}]めがたいほどであったので、[声{こえ}]をあげて[泣{な}]き、めいめい[自分{じぶん}]の[上着{うわぎ}]を[裂{さ}]き、[天{てん}]に[向{む}]かって、ちりをうちあげ、[自分{じぶん}]たちの[頭{あたま}]の[上{うえ}]にまき[散{ち}]らした。", "13": "こうして[七日{なぬか}][七夜{ななよ}]、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[地{ち}]に[座{ざ}]していて、ひと[言{こと}]も[彼{かれ}]に[話{はな}]しかける[者{もの}]がなかった。[彼{かれ}]の[苦{くる}]しみの[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きいのを[見{み}]たからである。" }, "3": { "1": "この[後{のち}]、ヨブは[口{くち}]を[開{ひら}]いて、[自分{じぶん}]の[生{うま}]れた[日{ひ}]をのろった。", "2": "すなわちヨブは[言{い}]った、", "3": "「わたしの[生{うま}]れた[日{ひ}]は[滅{ほろ}]びうせよ。『[男{おとこ}]の[子{こ}]が、[胎{たい}]にやどった』と[言{い}]った[夜{よ}]もそのようになれ。", "4": "その[日{ひ}]は[暗{くら}]くなるように。[神{かみ}]が[上{うえ}]からこれを[顧{かえり}]みられないように。[光{ひかり}]がこれを[照{てら}]さないように。", "5": "やみと[暗黒{あんこく}]がこれを[取{と}]りもどすように。[雲{くも}]が、その[上{うえ}]にとどまるように。[日{ひ}]を[暗{くら}]くする[者{もの}]が、これを[脅{おびや}]かすように。", "6": "その[夜{よ}]は、[暗{くら}]やみが、これを[捕{とら}]えるように。[年{とし}]の[日{ひ}]のうちに[加{くわ}]わらないように。[月{つき}]の[数{かず}]にもはいらないように。", "7": "また、その[夜{よ}]は、はらむことのないように。[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]がそのうちに[聞{き}]かれないように。", "8": "[日{ひ}]をのろう[者{もの}]が、これをのろうように。レビヤタンを[奮{ふる}]い[起{おこ}]すに[巧{たく}]みな[者{もの}]が、これをのろうように。", "9": "その[明{あ}]けの[星{ほし}]は[暗{くら}]くなるように。[光{ひかり}]を[望{のぞ}]んでも、[得{え}]られないように。また、あけぼののまぶたを[見{み}]ることのないように。", "10": "これは、わたしの[母{はは}]の[胎{たい}]の[戸{と}]を[閉{と}]じず、また[悩{なや}]みをわたしの[目{め}]に[隠{かく}]さなかったからである。", "11": "なにゆえ、わたしは[胎{たい}]から[出{で}]て、[死{し}]ななかったのか。[腹{はら}]から[出{で}]たとき[息{いき}]が[絶{た}]えなかったのか。", "12": "なにゆえ、ひざが、わたしを[受{う}]けたのか。なにゆえ、[乳{ち}]ぶさがあって、わたしはそれを[吸{す}]ったのか。", "13": "そうしなかったならば、わたしは[伏{ふ}]して[休{やす}]み、[眠{ねむ}]ったであろう。そうすればわたしは[安{やす}]んじており、", "14": "[自分{じぶん}]のために[荒{あ}]れ[跡{あと}]を[築{きず}]き[直{なお}]した[地{ち}]の[王{おう}]たち、[参議{さんぎ}]たち、", "15": "あるいは、こがねを[持{も}]ち、しろがねを[家{いえ}]に[満{み}]たした[君{きみ}]たちと[一緒{いっしょ}]にいたであろう。", "16": "なにゆえ、わたしは[人知{ひとし}]れずおりる[胎児{たいじ}]のごとく、[光{ひかり}]を[見{み}]ないみどりごのようでなかったのか。", "17": "かしこでは[悪人{あくにん}]も、あばれることをやめ、うみ[疲{つか}]れた[者{もの}]も、[休{やす}]みを[得{え}]、", "18": "[捕{とら}]われ[人{びと}]も[共{とも}]に[安{やす}]らかにおり、[追{お}]い[使{つか}]う[者{もの}]の[声{こえ}]を[聞{き}]かない。", "19": "[小{ちい}]さい[者{もの}]も[大{おお}]きい[者{もの}]もそこにおり、[奴隷{どれい}]も、その[主人{しゅじん}]から[解{と}]き[放{はな}]される。", "20": "なにゆえ、[悩{なや}]む[者{もの}]に[光{ひかり}]を[賜{たま}]い、[心{こころ}]の[苦{くる}]しむ[者{もの}]に[命{いのち}]を[賜{たま}]わったのか。", "21": "このような[人{ひと}]は[死{し}]を[望{のぞ}]んでも[来{こ}]ない、これを[求{もと}]めることは[隠{かく}]れた[宝{たから}]を[掘{ほ}]るよりも、はなはだしい。", "22": "[彼{かれ}]らは[墓{はか}]を[見{み}]いだすとき、[非常{ひじょう}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむのだ。", "23": "なにゆえ、その[道{みち}]の[隠{かく}]された[人{ひと}]に、[神{かみ}]が、まがきをめぐらされた[人{ひと}]に、[光{ひかり}]を[賜{たま}]わるのか。", "24": "わたしの[嘆{なげ}]きはわが[食物{しょくもつ}]に[代{かわ}]って[来{きた}]り、わたしのうめきは[水{みず}]のように[流{なが}]れ[出{で}]る。", "25": "わたしの[恐{おそ}]れるものが、わたしに[臨{のぞ}]み、わたしの[恐{おそ}]れおののくものが、わが[身{み}]に[及{およ}]ぶ。", "26": "わたしは[安{やす}]らかでなく、またおだやかでない。わたしは[休{やす}]みを[得{え}]ない、ただ[悩{なや}]みのみが[来{く}]る」。" }, "4": { "1": "その[時{とき}]、テマンびとエリパズが[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「もし[人{ひと}]があなたにむかって[意見{いけん}]を[述{の}]べるならば、あなたは[腹{はら}]を[立{た}]てるでしょうか。しかしだれが[黙{だま}]っておれましょう。", "3": "[見{み}]よ、あなたは[多{おお}]くの[人{ひと}]を[教{おし}]えさとし、[衰{おとろ}]えた[手{て}]を[強{つよ}]くした。", "4": "あなたの[言葉{ことば}]はつまずく[者{もの}]をたすけ[起{おこ}]し、かよわいひざを[強{つよ}]くした。", "5": "ところが[今{いま}]、この[事{こと}]があなたに[臨{のぞ}]むと、あなたは[耐{た}]え[得{え}]ない。この[事{こと}]があなたに[触{ふ}]れると、あなたはおじ[惑{まど}]う。", "6": "あなたが[神{かみ}]を[恐{おそ}]れていることは、あなたのよりどころではないか。あなたの[道{みち}]の[全{まった}]きことは、あなたの[望{のぞ}]みではないか。", "7": "[考{かんが}]えてみよ、だれが[罪{つみ}]のないのに、[滅{ほろ}]ぼされた[者{もの}]があるか。どこに[正{ただ}]しい[者{もの}]で、[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされた[者{もの}]があるか。", "8": "わたしの[見{み}]た[所{ところ}]によれば、[不義{ふぎ}]を[耕{たがや}]し、[害悪{がいあく}]をまく[者{もの}]は、それを[刈{か}]り[取{と}]っている。", "9": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]のいぶきによって[滅{ほろ}]び、その[怒{いか}]りの[息{いき}]によって[消{き}]えうせる。", "10": "ししのほえる[声{こえ}]、たけきししの[声{こえ}]はともにやみ、[若{わか}]きししのきばは[折{お}]られ、", "11": "[雄{お}]じしは[獲物{えもの}]を[得{え}]ずに[滅{ほろ}]び、[雌{め}]じしの[子{こ}]は[散{ち}]らされる。", "12": "さて、わたしに、[言葉{ことば}]がひそかに[臨{のぞ}]んだ、わたしの[耳{みみ}]はそのささやきを[聞{き}]いた。", "13": "すなわち[人{ひと}]の[熟睡{じゅくすい}]するころ、[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]によって[思{おも}]い[乱{みだ}]れている[時{とき}]、", "14": "[恐{おそ}]れがわたしに[臨{のぞ}]んだので、おののき、わたしの[骨{ほね}]はことごとく[震{ふる}]えた。", "15": "[時{とき}]に、[霊{れい}]があって、わたしの[顔{かお}]の[前{まえ}]を[過{す}]ぎたので、わたしの[身{み}]の[毛{け}]はよだった。", "16": "そのものは[立{た}]ちどまったが、わたしはその[姿{すがた}]を[見{み}]わけることができなかった。一つのかたちが、わたしの[目{め}]の[前{まえ}]にあった。わたしは[静{しず}]かな[声{こえ}]を[聞{き}]いた、", "17": "『[人{ひと}]は[神{かみ}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しくありえようか。[人{ひと}]はその[造{つく}]り[主{ぬし}]の[前{まえ}]に[清{きよ}]くありえようか。", "18": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]はそのしもべをさえ[頼{たの}]みとせず、その[天使{てんし}]をも[誤{あやま}]れる[者{もの}]とみなされる。", "19": "まして、[泥{どろ}]の[家{いえ}]に[住{す}]む[者{もの}]、ちりをその[基{もとい}]とする[者{もの}]、しみのようにつぶされる[者{もの}]。", "20": "[彼{かれ}]らは[朝{あさ}]から[夕{ゆう}]までの[間{あいだ}]に[打{う}]ち[砕{くだ}]かれ、[顧{かえり}]みる[者{もの}]もなく、[永遠{えいえん}]に[滅{ほろ}]びる。", "21": "もしその[天幕{てんまく}]の[綱{つな}]が[彼{かれ}]らのうちに[取{と}]り[去{さ}]られるなら、ついに[悟{さと}]ることもなく、[死{し}]にうせるではないか』。" }, "5": { "1": "[試{こころ}]みに[呼{よ}]んでみよ、だれかあなたに[答{こた}]える[者{もの}]があるか。どの[聖者{せいじゃ}]にあなたは[頼{たの}]もうとするのか。", "2": "[確{たし}]かに、[憤{いきどお}]りは[愚{おろ}]かな[者{もの}]を[殺{ころ}]し、ねたみはあさはかな[者{もの}]を[死{し}]なせる。", "3": "わたしは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[根{ね}]を[張{は}]るのを[見{み}]た、しかしわたしは、にわかにそのすみかをのろった。", "4": "その[子{こ}]らは[安{やす}]きを[得{え}]ず、[町{まち}]の[門{もん}]でしえたげられても、これを[救{すく}]う[者{もの}]がない。", "5": "その[収穫{しゅうかく}]は[飢{う}]えた[人{ひと}]が[食{た}]べ、いばらの[中{なか}]からさえ、これを[奪{うば}]う。また、かわいた[者{もの}]はその[財産{ざいさん}]をあえぎ[求{もと}]める。", "6": "[苦{くる}]しみは、ちりから[起{おこ}]るものでなく、[悩{なや}]みは[土{つち}]から[生{しょう}]じるものでない。", "7": "[人{ひと}]が[生{うま}]れて[悩{なや}]みを[受{う}]けるのは、[火{ひ}]の[子{こ}]が[上{うえ}]に[飛{と}]ぶにひとしい。", "8": "しかし、わたしであるならば、[神{かみ}]に[求{もと}]め、[神{かみ}]に、わたしの[事{こと}]をまかせる。", "9": "[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[事{こと}]をされるかたで、[測{はか}]り[知{し}]れない、その[不思議{ふしぎ}]なみわざは[数{かぞ}]えがたい。", "10": "[彼{かれ}]は[地{ち}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせ、[野{の}]に[水{みず}]を[送{おく}]られる。", "11": "[彼{かれ}]は[低{ひく}]い[者{もの}]を[高{たか}]くあげ、[悲{かな}]しむ[者{もの}]を[引{ひ}]き[上{あ}]げて、[安全{あんぜん}]にされる。", "12": "[彼{かれ}]は[悪賢{わるがしこ}]い[者{もの}]の[計{はか}]りごとを[敗{やぶ}]られる。それで[何事{なにごと}]もその[手{て}]になし[遂{と}]げることはできない。", "13": "[彼{かれ}]は[賢{かしこ}]い[者{もの}]を、[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]の[悪巧{わるだく}]みによって[捕{とら}]え、[曲{まが}]った[者{もの}]の[計{はか}]りごとをくつがえされる。", "14": "[彼{かれ}]らは[昼{ひる}]も、やみに[会{あ}]い、[真昼{まひる}]にも、[夜{よる}]のように[手探{てさぐ}]りする。", "15": "[彼{かれ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]を[彼{かれ}]らの[口{くち}]のつるぎから[救{すく}]い、また[強{つよ}]い[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]われる。", "16": "それゆえ[乏{とぼ}]しい[者{もの}]に[望{のぞ}]みがあり、[不義{ふぎ}]はその[口{くち}]を[閉{と}]じる。", "17": "[見{み}]よ、[神{かみ}]に[戒{いまし}]められる[人{ひと}]はさいわいだ。それゆえ[全能者{ぜんのうしゃ}]の[懲{こら}]しめを[軽{かろ}]んじてはならない。", "18": "[彼{かれ}]は[傷{きず}]つけ、また[包{つつ}]み、[撃{う}]ち、またその[手{て}]をもっていやされる。", "19": "[彼{かれ}]はあなたを六つの[悩{なや}]みから[救{すく}]い、七つのうちでも、[災{わざわい}]はあなたに[触{ふ}]れることがない。", "20": "ききんの[時{とき}]には、あなたをあがなって、[死{し}]を[免{まぬか}]れさせ、いくさの[時{とき}]には、つるぎの[力{ちから}]を[免{まぬか}]れさせられる。", "21": "あなたは[舌{した}]をもってむち[打{う}]たれる[時{とき}]にも、おおい[隠{かく}]され、[滅{ほろ}]びが[来{く}]る[時{とき}]でも、[恐{おそ}]れることはない。", "22": "あなたは[滅{ほろ}]びと、ききんとを[笑{わら}]い、[地{ち}]の[獣{けもの}]をも[恐{おそ}]れることはない。", "23": "あなたは[野{の}]の[石{いし}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[野{の}]の[獣{けもの}]はあなたと[和{やわ}]らぐからである。", "24": "あなたは[自分{じぶん}]の[天幕{てんまく}]の[安全{あんぜん}]なことを[知{し}]り、[自分{じぶん}]の[家畜{かちく}]のおりを[見回{みまわ}]っても、[欠{か}]けた[物{もの}]がなく、", "25": "また、あなたの[子孫{しそん}]の[多{おお}]くなり、そのすえが[地{ち}]の[草{くさ}]のようになるのを[知{し}]るであろう。", "26": "あなたは[高齢{こうれい}]に[達{たっ}]して[墓{はか}]に[入{はい}]る、あたかも[麦{むぎ}][束{たば}]をその[季節{きせつ}]になって[打{う}]ち[場{ば}]に[運{はこ}]びあげるようになるであろう。", "27": "[見{み}]よ、われわれの[尋{たず}]ねきわめた[所{ところ}]はこのとおりだ。あなたはこれを[聞{き}]いて、みずから[知{し}]るがよい」。" }, "6": { "1": "ヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「どうかわたしの[憤{いきどお}]りが[正{ただ}]しく[量{はか}]られ、[同時{どうじ}]にわたしの[災{わざわい}]も、はかりにかけられるように。", "3": "そうすれば、これは[海{うみ}]の[砂{すな}]よりも[重{おも}]いに[相違{そうい}]ない。それゆえ、わたしの[言葉{ことば}]が[軽率{けいそつ}]であったのだ。", "4": "[全能者{ぜんのうしゃ}]の[矢{や}]が、わたしのうちにあり、わたしの[霊{れい}]はその[毒{どく}]を[飲{の}]み、[神{かみ}]の[恐{おそ}]るべき[軍勢{ぐんぜい}]が、わたしを[襲{おそ}]い[攻{せ}]めている。", "5": "[野{の}]ろばは、[青草{あおくさ}]のあるのに[鳴{な}]くであろうか。[牛{うし}]は[飼葉{かいば}]の[上{うえ}]でうなるであろうか。", "6": "[味{あじ}]のない[物{もの}]は[塩{しお}]がなくて[食{た}]べられようか。すべりひゆのしるは[味{あじ}]があろうか。", "7": "わたしの[食欲{しょくよく}]はこれに[触{ふ}]れることを[拒{こば}]む。これは、わたしのきらう[食物{しょくもつ}]のようだ。", "8": "どうかわたしの[求{もと}]めるものが[獲{え}]られるように。どうか[神{かみ}]がわたしの[望{のぞ}]むものをくださるように。", "9": "どうか[神{かみ}]がわたしを[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼすことをよしとし、み[手{て}]を[伸{の}]べてわたしを[断{た}]たれるように。", "10": "そうすれば、わたしはなお[慰{なぐさ}]めを[得{え}]、[激{はげ}]しい[苦{くる}]しみの[中{なか}]にあっても[喜{よろこ}]ぶであろう。わたしは[聖{せい}]なる[者{もの}]の[言葉{ことば}]を[否{いな}]んだことがないからだ。", "11": "わたしにどんな[力{ちから}]があって、なお[待{ま}]たねばならないのか。わたしにどんな[終{おわ}]りがあるので、なお[耐{た}]え[忍{しの}]ばねばならないのか。", "12": "わたしの[力{ちから}]は[石{いし}]の[力{ちから}]のようであるのか。わたしの[肉{にく}]は[青銅{せいどう}]のようであるのか。", "13": "まことに、わたしのうちに[助{たす}]けはなく、[救{すく}]われる[望{のぞ}]みは、わたしから[追{お}]いやられた。", "14": "その[友{とも}]に[対{たい}]するいつくしみをさし[控{ひか}]える[者{もの}]は、[全能者{ぜんのうしゃ}]を[恐{おそ}]れることをすてる。", "15": "わが[兄弟{きょうだい}]たちは[谷川{たにがわ}]のように、[過{す}]ぎ[去{さ}]る[出水{でみず}]のように[欺{あざむ}]く。", "16": "これは[氷{こおり}]のために[黒{くろ}]くなり、そのうちに[雪{ゆき}]が[隠{かく}]れる。", "17": "これは[暖{あたた}]かになると[消{き}]え[去{さ}]り、[暑{あつ}]くなるとその[所{ところ}]からなくなる。", "18": "[隊商{たいしょう}]はその[道{みち}]を[転{てん}]じ、むなしい[所{ところ}]へ[行{い}]って[滅{ほろ}]びる。", "19": "テマの[隊商{たいしょう}]はこれを[望{のぞ}]み、シバの[旅{たび}]びとはこれを[慕{した}]う。", "20": "[彼{かれ}]らはこれにたよったために[失望{しつぼう}]し、そこに[来{き}]てみて、あわてる。", "21": "あなたがたは[今{いま}]わたしにはこのような[者{もの}]となった。あなたがたはわたしの[災難{さいなん}]を[見{み}]て[恐{おそ}]れた。", "22": "わたしは[言{い}]ったことがあるか、『わたしに[与{あた}]えよ』と、あるいは『あなたがたの[財産{ざいさん}]のうちからわたしのために、まいないを[贈{おく}]れ』と、", "23": "あるいは『あだの[手{て}]からわたしを[救{すく}]い[出{だ}]せ』と、あるいは『しえたげる[者{もの}]の[手{て}]からわたしをあがなえ』と。", "24": "わたしに[教{おし}]えよ、そうすればわたしは[黙{だま}]るであろう。わたしの[誤{あやま}]っている[所{ところ}]をわたしに[悟{さと}]らせよ。", "25": "[正{ただ}]しい[言葉{ことば}]はいかに[力{ちから}]のあるものか。しかしあなたがたの[戒{いまし}]めは[何{なに}]を[戒{いまし}]めるのか。", "26": "あなたがたは[言葉{ことば}]を[戒{いまし}]めうると[思{おも}]うのか。[望{のぞ}]みの[絶{た}]えた[者{もの}]の[語{かた}]ることは[風{かぜ}]のようなものだ。", "27": "あなたがたは、みなしごのためにくじをひき、あなたがたの[友{とも}]をさえ[売{う}]り[買{か}]いするであろう。", "28": "[今{いま}]、どうぞわたしを[見{み}]られよ、わたしはあなたがたの[顔{かお}]に[向{む}]かって[偽{いつわ}]らない。", "29": "どうぞ、[思{おも}]いなおせ、まちがってはならない。さらに[思{おも}]いなおせ、わたしの[義{ぎ}]は、なおわたしのうちにある。", "30": "わたしの[舌{した}]に[不義{ふぎ}]があるか。わたしの[口{くち}]は[災{わざわい}]をわきまえることができぬであろうか。" }, "7": { "1": "[地上{ちじょう}]の[人{ひと}]には、[激{はげ}]しい[労務{ろうむ}]があるではないか。またその[日{ひ}]は[雇人{やといにん}]の[日{ひ}]のようではないか。", "2": "[奴隷{どれい}]が[夕暮{ゆうぐれ}]を[慕{した}]うように、[雇人{やといにん}]がその[賃銀{ちんぎん}]を[望{のぞ}]むように、", "3": "わたしは、むなしい[月{つき}]を[持{も}]たせられ、[悩{なや}]みの[夜{よる}]を[与{あた}]えられる。", "4": "わたしは[寝{ね}]るときに[言{い}]う、『いつ[起{お}]きるだろうか』と。しかし[夜{よる}]は[長{なが}]く、[暁{あかつき}]までころびまわる。", "5": "わたしの[肉{にく}]はうじと[土{つち}]くれとをまとい、わたしの[皮{かわ}]は[固{かた}]まっては、またくずれる。", "6": "わたしの[日{ひ}]は[機{はた}]のひよりも[速{はや}]く、[望{のぞ}]みをもたずに[消{き}]え[去{さ}]る。", "7": "[記憶{きおく}]せよ、わたしの[命{いのち}]は[息{いき}]にすぎないことを。わたしの[目{め}]は[再{ふたた}]び[幸{さいわい}]を[見{み}]ることがない。", "8": "わたしを[見{み}]る[者{もの}]の[目{め}]は、かさねてわたしを[見{み}]ることがなく、あなたがわたしに[目{め}]を[向{む}]けられても、わたしはいない。", "9": "[雲{くも}]が[消{き}]えて、なくなるように、[陰府{よみ}]に[下{くだ}]る[者{もの}]は[上{あ}]がって[来{く}]ることがない。", "10": "[彼{かれ}]は[再{ふたた}]びその[家{いえ}]に[帰{かえ}]らず、[彼{かれ}]の[所{ところ}]も、もはや[彼{かれ}]を[認{みと}]めない。", "11": "それゆえ、わたしはわが[口{くち}]をおさえず、わたしの[霊{れい}]のもだえによって[語{かた}]り、わたしの[魂{たましい}]の[苦{くる}]しさによって[嘆{なげ}]く。", "12": "わたしは[海{うみ}]であるのか、[龍{りゅう}]であるのか、あなたはわたしの[上{うえ}]に[見張{みは}]りを[置{お}]かれる。", "13": "『わたしの[床{とこ}]はわたしを[慰{なぐさ}]め、わたしの[寝床{ねどこ}]はわが[嘆{なげ}]きを[軽{かる}]くする』とわたしが[言{い}]うとき、", "14": "あなたは[夢{ゆめ}]をもってわたしを[驚{おどろ}]かし、[幻{まぼろし}]をもってわたしを[恐{おそ}]れさせられる。", "15": "それゆえ、わたしは[息{いき}]の[止{と}]まることを[願{ねが}]い、わが[骨{ほね}]よりもむしろ[死{し}]を[選{えら}]ぶ。", "16": "わたしは[命{いのち}]をいとう。わたしは[長{なが}]く[生{い}]きることを[望{のぞ}]まない。わたしに[構{かま}]わないでください。わたしの[日{ひ}]は[息{いき}]にすぎないのだから。", "17": "[人{ひと}]は[何者{なにもの}]なので、あなたはこれを[大{おお}]きなものとし、これにみ[心{こころ}]をとめ、", "18": "[朝{あさ}]ごとに、これを[尋{たず}]ね、[絶{た}]え[間{ま}]なく、これを[試{こころ}]みられるのか。", "19": "いつまで、あなたはわたしに[目{め}]を[離{はな}]さず、つばをのむまも、わたしを[捨{す}]てておかれないのか。", "20": "[人{ひと}]を[監視{かんし}]される[者{もの}]よ、わたしが[罪{つみ}]を[犯{おか}]したとて、あなたに[何{なに}]をなしえようか。なにゆえ、わたしをあなたの[的{まと}]とし、わたしをあなたの[重荷{おもに}]とされるのか。", "21": "なにゆえ、わたしのとがをゆるさず、わたしの[不義{ふぎ}]を[除{のぞ}]かれないのか。わたしはいま[土{つち}]の[中{なか}]に[横{よこ}]たわる。あなたがわたしを[尋{たず}]ねられても、わたしはいないでしょう」。" }, "8": { "1": "[時{とき}]にシュヒびとビルダデが[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「いつまであなたは、そのような[事{こと}]を[言{い}]うのか。あなたの[口{くち}]の[言葉{ことば}]は[荒{あら}]い[風{かぜ}]ではないか。", "3": "[神{かみ}]は[公義{こうぎ}]を[曲{ま}]げられるであろうか。[全能者{ぜんのうしゃ}]は[正義{せいぎ}]を[曲{ま}]げられるであろうか。", "4": "あなたの[子{こ}]たちが[彼{かれ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、[彼{かれ}]らをそのとがの[手{て}]に[渡{わた}]されたのだ。", "5": "あなたがもし[神{かみ}]に[求{もと}]め、[全能者{ぜんのうしゃ}]に[祈{いの}]るならば、", "6": "あなたがもし[清{きよ}]く、[正{ただ}]しくあるならば、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずあなたのために[立{た}]って、あなたの[正{ただ}]しいすみかを[栄{さか}]えさせられる。", "7": "あなたの[初{はじ}]めは[小{ちい}]さくあっても、あなたの[終{おわ}]りは[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きくなるであろう。", "8": "[先{さき}]の[代{よ}]の[人{ひと}]に[問{と}]うてみよ、[先祖{せんぞ}]たちの[尋{たず}]ねきわめた[事{こと}]を[学{まな}]べ。", "9": "われわれはただ、きのうからあった[者{もの}]で、[何{なに}]も[知{し}]らない、われわれの[世{よ}]にある[日{ひ}]は、[影{かげ}]のようなものである。", "10": "[彼{かれ}]らはあなたに[教{おし}]え、あなたに[語{かた}]り、その[悟{さと}]りから[言葉{ことば}]を[出{だ}]さないであろうか。", "11": "[紙{かみ}][草{ぐさ}]は[泥{どろ}]のない[所{ところ}]に[生長{せいちょう}]することができようか。[葦{あし}]は[水{みず}]のない[所{ところ}]におい[茂{しげ}]ることができようか。", "12": "これはなお[青{あお}]くて、まだ[刈{か}]られないのに、すべての[草{くさ}]に[先{さき}]だって[枯{か}]れる。", "13": "すべて[神{かみ}]を[忘{わす}]れる[者{もの}]の[道{みち}]はこのとおりだ。[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]の[望{のぞ}]みは[滅{ほろ}]びる。", "14": "その[頼{たの}]むところは[断{た}]たれ、その[寄{よ}]るところは、くもの[巣{す}]のようだ。", "15": "その[家{いえ}]によりかかろうとすれば、[家{いえ}]は[立{た}]たず、それにすがろうとしても、それは[耐{た}]えない。", "16": "[彼{かれ}]は[日{ひ}]の[前{まえ}]に[青々{あおあお}]と[茂{しげ}]り、その[若{わか}][枝{えだ}]を[園{その}]にはびこらせ、", "17": "その[根{ね}]を[石塚{いしづか}]にからませ、[岩{いわ}]の[間{あいだ}]に[生{い}]きていても、", "18": "もしその[所{ところ}]から[取{と}]り[除{のぞ}]かれれば、その[所{ところ}]は[彼{かれ}]を[拒{こば}]んで[言{い}]うであろう、『わたしはあなたを[見{み}]たことがない』と。", "19": "[見{み}]よ、これこそ[彼{かれ}]の[道{みち}]の[喜{よろこ}]びである、そしてほかの[者{もの}]が[地{ち}]から[生{しょう}]じるであろう。", "20": "[見{み}]よ、[神{かみ}]は[全{まった}]き[人{ひと}]を[捨{す}]てられない。また[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]の[手{て}]を[支持{しじ}]されない。", "21": "[彼{かれ}]は[笑{わら}]いをもってあなたの[口{くち}]を[満{み}]たし、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をもってあなたのくちびるを[満{み}]たされる。", "22": "あなたを[憎{にく}]む[者{もの}]は[恥{はじ}]を[着{き}]せられ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[天幕{てんまく}]はなくなる」。" }, "9": { "1": "ヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「まことにわたしは、その[事{こと}]のそのとおりであることを[知{し}]っている。しかし[人{ひと}]はどうして[神{かみ}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しくありえようか。", "3": "よし[彼{かれ}]と[争{あらそ}]おうとしても、千に一つも[答{こた}]えることができない。", "4": "[彼{かれ}]は[心{こころ}][賢{かしこ}]く、[力強{ちからづよ}]くあられる。だれが[彼{かれ}]にむかい、おのれをかたくなにして、[栄{さか}]えた[者{もの}]があるか。", "5": "[彼{かれ}]は、[山{やま}]を[移{うつ}]されるが、[山{やま}]は[知{し}]らない。[彼{かれ}]は[怒{いか}]りをもって、これらをくつがえされる。", "6": "[彼{かれ}]が、[地{ち}]を[震{ふる}]い[動{うご}]かしてその[所{ところ}]を[離{はな}]れさせられると、その[柱{はしら}]はゆらぐ。", "7": "[彼{かれ}]が[日{ひ}]に[命{めい}]じられると、[日{ひ}]は[出{で}]ない。[彼{かれ}]はまた[星{ほし}]を[閉{と}]じこめられる。", "8": "[彼{かれ}]はただひとり[天{てん}]を[張{は}]り、[海{うみ}]の[波{なみ}]を[踏{ふ}]まれた。", "9": "[彼{かれ}]は[北斗{ほくと}]、オリオン、プレアデスおよび[南{みなみ}]の[密室{みっしつ}]を[造{つく}]られた。", "10": "[彼{かれ}]が[大{おお}]いなる[事{こと}]をされることは[測{はか}]りがたく、[不思議{ふしぎ}]な[事{こと}]をされることは[数{かず}][知{し}]れない。", "11": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]がわたしのかたわらを[通{とお}]られても、わたしは[彼{かれ}]を[見{み}]ない。[彼{かれ}]は[進{すす}]み[行{い}]かれるが、わたしは[彼{かれ}]を[認{みと}]めない。", "12": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]が[奪{うば}]い[去{さ}]られるのに、だれが[彼{かれ}]をはばむことができるか。だれが[彼{かれ}]にむかって『あなたは[何{なに}]をするのか』と[言{い}]うことができるか。", "13": "[神{かみ}]はその[怒{いか}]りをやめられない。ラハブを[助{たす}]ける[者{もの}]どもは[彼{かれ}]のもとにかがんだ。", "14": "どうしてわたしは[彼{かれ}]に[答{こた}]え、[言葉{ことば}]を[選{えら}]んで、[彼{かれ}]と[議論{ぎろん}]することができよう。", "15": "たといわたしは[正{ただ}]しくても[答{こた}]えることができない。わたしを[責{せ}]められる[者{もの}]にあわれみを[請{こ}]わなければならない。", "16": "たといわたしが[呼{よ}]ばわり、[彼{かれ}]がわたしに[答{こた}]えられても、わたしの[声{こえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けられたとは[信{しん}]じない。", "17": "[彼{かれ}]は[大風{おおかぜ}]をもってわたしを[撃{う}]ち[砕{くだ}]き、ゆえなく、わたしに[多{おお}]くの[傷{きず}]を[負{お}]わせ、", "18": "わたしに[息{いき}]をつかせず、[苦{にが}]い[物{もの}]をもってわたしを[満{み}]たされる。", "19": "[力{ちから}]の[争{あらそ}]いであるならば、[彼{かれ}]を[見{み}]よ、さばきの[事{こと}]であるならば、だれが[彼{かれ}]を[呼{よ}]び[出{だ}]すことができよう。", "20": "たといわたしは[正{ただ}]しくても、わたしの[口{くち}]はわたしを[罪{つみ}]ある[者{もの}]とする。たといわたしは[罪{つみ}]がなくても、[彼{かれ}]はわたしを[曲{まが}]った[者{もの}]とする。", "21": "わたしは[罪{つみ}]がない、しかしわたしは[自分{じぶん}]を[知{し}]らない。わたしは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をいとう。", "22": "[皆{みな}][同一{どういつ}]である。それゆえ、わたしは[言{い}]う、『[彼{かれ}]は[罪{つみ}]のない[者{もの}]と、[悪{あ}]しき[者{もの}]とを[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼされるのだ』と。", "23": "[災{わざわい}]がにわかに[人{ひと}]を[殺{ころ}]すような[事{こと}]があると、[彼{かれ}]は[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[苦難{くなん}]をあざ[笑{わら}]われる。", "24": "[世{よ}]は[悪人{あくにん}]の[手{て}]に[渡{わた}]されてある。[彼{かれ}]はその[裁判人{さいばんにん}]の[顔{かお}]をおおわれる。もし[彼{かれ}]でなければ、これはだれのしわざか。", "25": "わたしの[日{ひ}]は[飛脚{ひきゃく}]よりも[速{はや}]く、[飛{と}]び[去{さ}]って[幸{さいわい}]を[見{み}]ない。", "26": "これは[走{はし}]ること[葦{あし}][舟{ぶね}]のごとく、えじきに[襲{おそ}]いかかる、わしのようだ。", "27": "たといわたしは『わが[嘆{なげ}]きを[忘{わす}]れ、[憂{うれ}]い[顔{がお}]をかえて[元気{げんき}]よくなろう』と[言{い}]っても、", "28": "わたしはわがもろもろの[苦{くる}]しみを[恐{おそ}]れる。あなたがわたしを[罪{つみ}]なき[者{もの}]とされないことをわたしは[知{し}]っているからだ。", "29": "わたしは[罪{つみ}]ある[者{もの}]とされている。どうして、いたずらに[労{ろう}]する[必要{ひつよう}]があるか。", "30": "たといわたしは[雪{ゆき}]で[身{み}]を[洗{あら}]い、[灰汁{あく}]で[手{て}]を[清{きよ}]めても、", "31": "あなたはわたしを、みぞの[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれるので、わたしの[着物{きもの}]も、わたしをいとうようになる。", "32": "[神{かみ}]はわたしのように[人{ひと}]ではないゆえ、わたしは[彼{かれ}]に[答{こた}]えることができない。われわれは[共{とも}]にさばきに[臨{のぞ}]むことができない。", "33": "われわれの[間{あいだ}]には、われわれふたりの[上{うえ}]に[手{て}]を[置{お}]くべき[仲裁者{ちゅうさいしゃ}]がない。", "34": "どうか[彼{かれ}]がそのつえをわたしから[取{と}]り[離{はな}]し、その[怒{いか}]りをもって、わたしを[恐{おそ}]れさせられないように。", "35": "そうすれば、わたしは[語{かた}]って、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れることはない。わたしはみずからそのような[者{もの}]ではないからだ。" }, "10": { "1": "わたしは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をいとう。わたしは[自分{じぶん}]の[嘆{なげ}]きを[包{つつ}]まず[言{い}]いあらわし、わが[魂{たましい}]の[苦{くる}]しみによって[語{かた}]ろう。", "2": "わたしは[神{かみ}]に[申{もう}]そう、わたしを[罪{つみ}]ある[者{もの}]とされないように。なぜわたしと[争{あらそ}]われるかを[知{し}]らせてほしい。", "3": "あなたはしえたげをなし、み[手{て}]のわざを[捨{す}]て、[悪人{あくにん}]の[計画{けいかく}]を[照{てら}]すことを[良{よ}]しとされるのか。", "4": "あなたの[持{も}]っておられるのは[肉{にく}]の[目{め}]か、あなたは[人{ひと}]が[見{み}]るように[見{み}]られるのか。", "5": "あなたの[日{ひ}]は[人{ひと}]の[日{ひ}]のごとく、あなたの[年{とし}]は[人{ひと}]の[年{ねん}]のようであるのか。", "6": "あなたはなにゆえわたしのとがを[尋{たず}]ね、わたしの[罪{つみ}]を[調{しら}]べられるのか。", "7": "あなたはわたしの[罪{つみ}]のないことを[知{し}]っておられる。またあなたの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]しうる[者{もの}]はない。", "8": "あなたの[手{て}]はわたしをかたどり、わたしを[作{つく}]った。ところが[今{いま}]あなたはかえって、わたしを[滅{ほろ}]ぼされる。", "9": "どうぞ[覚{おぼ}]えてください、あなたは[土{つち}]くれをもってわたしを[作{つく}]られた[事{こと}]を。ところが、わたしをちりに[返{かえ}]そうとされるのか。", "10": "あなたはわたしを[乳{ちち}]のように[注{そそ}]ぎ、[乾酪{かんらく}]のように[凝{こ}]り[固{かた}]まらせたではないか。", "11": "あなたは[肉{にく}]と[皮{かわ}]とをわたしに[着{き}]せ、[骨{ほね}]と[筋{すじ}]とをもってわたしを[編{あ}]み、", "12": "[命{いのち}]といつくしみとをわたしに[授{さづ}]け、わたしを[顧{かえり}]みてわが[霊{れい}]を[守{まも}]られた。", "13": "しかしあなたはこれらの[事{こと}]をみ[心{こころ}]に[秘{ひ}]めおかれた。この[事{こと}]があなたの[心{こころ}]のうちにあった[事{こと}]をわたしは[知{し}]っている。", "14": "わたしがもし[罪{つみ}]を[犯{おか}]せば、あなたはわたしに[目{め}]をつけて、わたしを[罪{つみ}]から[解{と}]き[放{はな}]されない。", "15": "わたしがもし[悪{わる}]ければわたしはわざわいだ。たといわたしが[正{ただ}]しくても、わたしは[頭{あたま}]を[上{あ}]げることができない。わたしは[恥{はじ}]に[満{み}]ち、[悩{なや}]みを[見{み}]ているからだ。", "16": "もし[頭{あたま}]をあげれば、あなたは、ししのようにわたしを[追{お}]い、わたしにむかって[再{ふたた}]びくすしき[力{ちから}]をあらわされる。", "17": "あなたは[証人{しょうにん}]を[入{い}]れ[替{か}]えてわたしを[攻{せ}]め、わたしにむかってあなたの[怒{いか}]りを[増{ま}]し、[新{あら}]たに[軍勢{ぐんぜい}]を[出{だ}]してわたしを[攻{せ}]められる。", "18": "なにゆえあなたはわたしを[胎{たい}]から[出{だ}]されたか、わたしは[息{いき}][絶{た}]えて[目{め}]に[見{み}]られることなく、", "19": "[胎{たい}]から[墓{はか}]に[運{はこ}]ばれて、[初{はじ}]めからなかった[者{もの}]のようであったなら、よかったのに。", "20": "わたしの[命{いのち}]の[日{ひ}]はいくばくもないではないか。どうぞ、しばしわたしを[離{はな}]れて、[少{すこ}]しく[慰{なぐさ}]めを[得{え}]させられるように。", "21": "わたしが[行{い}]って、[帰{かえ}]ることのないその[前{まえ}]に、これを[得{え}]させられるように。わたしは[暗{くら}]き[地{ち}]、[暗黒{あんこく}]の[地{ち}]へ[行{い}]く。", "22": "これは[暗{くら}]き[地{ち}]で、やみにひとしく、[暗黒{あんこく}]で[秩序{ちつじょ}]なく、[光{ひかり}]もやみのようだ」。" }, "11": { "1": "そこでナアマびとゾパルは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「[言葉{ことば}]が[多{おお}]ければ、[答{こたえ}]なしにすまされるだろうか。[口{くち}]の[達者{たっしゃ}]な[人{ひと}]は[義{ぎ}]とされるだろうか。", "3": "あなたのむなしい[言葉{ことば}]は[人{ひと}]を[沈黙{ちんもく}]させるだろうか。あなたがあざけるとき、[人{ひと}]はあなたを[恥{は}]じさせないだろうか。", "4": "あなたは[言{い}]う、『わたしの[教{おしえ}]は[正{ただ}]しい、わたしは[神{かみ}]の[目{め}]に[潔{いさぎよ}]い』と。", "5": "どうぞ[神{かみ}]が[言葉{ことば}]を[出{だ}]し、あなたにむかってくちびるを[開{ひら}]き、", "6": "[知恵{ちえ}]の[秘密{ひみつ}]をあなたに[示{しめ}]されるように。[神{かみ}]はさまざまの[知識{ちしき}]をもたれるからである。それであなたは[知{し}]るがよい、[神{かみ}]はあなたの[罪{つみ}]よりも[軽{かる}]くあなたを[罰{ばっ}]せられることを。", "7": "あなたは[神{かみ}]の[深{ふか}]い[事{こと}]を[窮{きわ}]めることができるか。[全能者{ぜんのうしゃ}]の[限界{げんかい}]を[窮{きわ}]めることができるか。", "8": "それは[天{てん}]よりも[高{たか}]い、あなたは[何{なに}]をなしうるか。それは[陰府{よみ}]よりも[深{ふか}]い、あなたは[何{なに}]を[知{し}]りうるか。", "9": "その[量{りょう}]は[地{ち}]よりも[長{なが}]く、[海{うみ}]よりも[広{ひろ}]い。", "10": "[彼{かれ}]がもし[行{ゆ}]きめぐって[人{ひと}]を[捕{とら}]え、さばきに[召{め}]し[集{あつ}]められるとき、だれが[彼{かれ}]をはばむことができよう。", "11": "[彼{かれ}]は[卑{いや}]しい[人間{にんげん}]を[知{し}]っておられるからだ。[彼{かれ}]は[不義{ふぎ}]を[見{み}]る[時{とき}]、これに[心{こころ}]をとめられぬであろうか。", "12": "しかし[野{の}]ろばの[子{こ}]が[人{ひと}]として[生{うま}]れるとき、[愚{おろ}]かな[者{もの}]も[悟{さと}]りを[得{え}]るであろう。", "13": "もしあなたが[心{こころ}]を[正{ただ}]しくするならば、[神{かみ}]に[向{む}]かって[手{て}]を[伸{の}]べるであろう。", "14": "もしあなたの[手{て}]に[不義{ふぎ}]があるなら、それを[遠{とお}]く[去{さ}]れ、あなたの[天幕{てんまく}]に[悪{あく}]を[住{す}]まわせてはならない。", "15": "そうすれば、あなたは[恥{は}]じることなく[顔{かお}]をあげることができ、[堅{かた}]く[立{た}]って、[恐{おそ}]れることはない。", "16": "あなたは[苦{くる}]しみを[忘{わす}]れ、あなたのこれを[覚{おぼ}]えることは、[流{なが}]れ[去{さ}]った[水{みず}]のようになる。", "17": "そしてあなたの[命{いのち}]は[真昼{まひる}]よりも[光{ひか}]り[輝{かがや}]き、たとい[暗{くら}]くても[朝{あさ}]のようになる。", "18": "あなたは[望{のぞ}]みがあるゆえに[安{やす}]んじ、[保護{ほご}]されて[安{やす}]らかにいこうことができる。", "19": "あなたは[伏{ふ}]してやすみ、あなたを[恐{おそ}]れさせるものはない。[多{おお}]くの[者{もの}]はあなたの[好意{こうい}]を[求{もと}]めるであろう。", "20": "しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]の[目{め}]は[衰{おとろ}]える。[彼{かれ}]らは[逃{に}]げ[場{ば}]を[失{うしな}]い、その[望{のぞ}]みは[息{いき}]の[絶{た}]えるにひとしい」。" }, "12": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「まことに、あなたがたのみ、[人{ひと}]である、[知恵{ちえ}]はあなたがたと[共{とも}]に[死{し}]ぬであろう。", "3": "しかしわたしも、あなたがたと[同様{どうよう}]に[悟{さと}]りをもつ。わたしはあなたがたに[劣{おと}]らない。だれがこのような[事{こと}]を[知{し}]らないだろうか。", "4": "わたしは[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわって、[聞{き}]かれた[者{もの}]であるのに、その[友{とも}]の[物笑{ものわら}]いとなっている。[正{ただ}]しく[全{まった}]き[人{ひと}]は[物笑{ものわら}]いとなる。", "5": "[安{やす}]らかな[者{もの}]の[思{おも}]いには、[不幸{ふこう}]な[者{もの}]に[対{たい}]する[侮{あなど}]りがあって、[足{あし}]のすべる[者{もの}]を[待{ま}]っている。", "6": "かすめ[奪{うば}]う[者{もの}]の[天幕{てんまく}]は[栄{さか}]え、[神{かみ}]を[怒{いか}]らす[者{もの}]は[安{やす}]らかである。[自分{じぶん}]の[手{て}]に[神{かみ}]を[携{たずさ}]えている[者{もの}]も[同様{どうよう}]だ。", "7": "しかし[獣{けもの}]に[問{と}]うてみよ、それはあなたに[教{おし}]える。[空{そら}]の[鳥{とり}]に[問{と}]うてみよ、それはあなたに[告{つ}]げる。", "8": "あるいは[地{ち}]の[草{くさ}]や[木{き}]に[問{と}]うてみよ、[彼{かれ}]らはあなたに[教{おし}]える。[海{うみ}]の[魚{うお}]もまたあなたに[示{しめ}]す。", "9": "これらすべてのもののうち、いずれか[主{しゅ}]の[手{て}]がこれをなしたことを[知{し}]らぬ[者{もの}]があろうか。", "10": "すべての[生{い}]き[物{もの}]の[命{いのち}]、およびすべての[人{ひと}]の[息{いき}]は[彼{かれ}]の[手{て}]のうちにある。", "11": "[口{くち}]が[食物{しょくもつ}]を[味{あじ}]わうように、[耳{みみ}]は[言葉{ことば}]をわきまえないであろうか。", "12": "[老{お}]いた[者{もの}]には[知恵{ちえ}]があり、[命{いのち}]の[長{なが}]い[者{もの}]には[悟{さと}]りがある。", "13": "[知恵{ちえ}]と[力{ちから}]は[神{かみ}]と[共{とも}]にあり、[深慮{しんりょ}]と[悟{さと}]りも[彼{かれ}]のものである。", "14": "[彼{かれ}]が[破壊{はかい}]すれば、[再{ふたた}]び[建{た}]てることができない。[彼{かれ}]が[人{ひと}]を[閉{と}]じ[込{こ}]めれば、[開{ひら}]き[出{だ}]すことができない。", "15": "[彼{かれ}]が[水{みず}]を[止{と}]めれば、それはかれ、[彼{かれ}]が[水{みず}]を[出{だ}]せば、[地{ち}]をくつがえす。", "16": "[力{ちから}]と[深{ふか}]き[知恵{ちえ}]は[彼{かれ}]と[共{とも}]にあり、[惑{まど}]わされる[者{もの}]も[惑{まど}]わす[者{もの}]も[彼{かれ}]のものである。", "17": "[彼{かれ}]は[議{ぎ}][士{し}]たちを[裸{はだか}]にして[連{つ}]れ[行{い}]き、さばきびとらを[愚{おろ}]かにし、", "18": "[王{おう}]たちのきずなを[解{と}]き、[彼{かれ}]らの[腰{こし}]に[腰帯{こしおび}]を[巻{ま}]き、", "19": "[祭司{さいし}]たちを[裸{はだか}]にして[連{つ}]れ[行{い}]き、[力{ちから}]ある[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼし、", "20": "みずから[頼{たの}]む[者{もの}]たちの[言葉{ことば}]を[奪{うば}]い、[長老{ちょうろう}]たちの[分別{ふんべつ}]を[取{と}]り[去{さ}]り、", "21": "[君{きみ}]たちの[上{うえ}]に[侮{あなど}]りを[注{そそ}]ぎ、[強{つよ}]い[者{もの}]たちの[帯{おび}]を[解{と}]き、", "22": "[暗{くら}]やみの[中{なか}]から[隠{かく}]れた[事{こと}]どもをあらわし、[暗黒{あんこく}]を[光{ひかり}]に[引{ひ}]き[出{だ}]し、", "23": "[国々{くにぐに}]を[大{おお}]きくし、またこれを[滅{ほろ}]ぼし、[国々{くにぐに}]を[広{ひろ}]くし、また[捕{とら}]え[行{い}]き、", "24": "[地{ち}]の[民{たみ}]の[長{ちょう}]たちの[悟{さと}]りを[奪{うば}]い、[彼{かれ}]らを[道{みち}]なき[荒野{あらの}]にさまよわせ、", "25": "[光{ひかり}]なき[暗{くら}]やみに[手探{てさぐ}]りさせ、[酔{よ}]うた[者{もの}]のようによろめかせる。" }, "13": { "1": "[見{み}]よ、わたしの[目{め}]は、これをことごとく[見{み}]た。わたしの[耳{みみ}]はこれを[聞{き}]いて[悟{さと}]った。", "2": "あなたがたの[知{し}]っている[事{こと}]は、わたしも[知{し}]っている。わたしはあなたがたに[劣{おと}]らない。", "3": "しかしわたしは[全能者{ぜんのうしゃ}]に[物{もの}]を[言{い}]おう、わたしは[神{かみ}]と[論{ろん}]ずることを[望{のぞ}]む。", "4": "あなたがたは[偽{いつわ}]りをもってうわべを[繕{つくろ}]う[者{もの}]、[皆{みな}]、[無用{むよう}]の[医師{いし}]だ。", "5": "どうか、あなたがたは[全{まった}]く[沈黙{ちんもく}]するように。これがあなたがたの[知恵{ちえ}]であろう。", "6": "[今{いま}]、わたしの[論{ろん}]ずることを[聞{き}]くがよい。わたしの[口{くち}]で[言{い}]い[争{あらそ}]うことに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けるがよい。", "7": "あなたがたは[神{かみ}]のために[不義{ふぎ}]を[言{い}]おうとするのか。また[彼{かれ}]のために[偽{いつわ}]りを[述{の}]べるのか。", "8": "あなたがたは[彼{かれ}]にひいきしようとするのか。[神{かみ}]のために[争{あらそ}]おうとするのか。", "9": "[神{かみ}]があなたがたを[調{しら}]べられるとき、あなたがたは[無事{ぶじ}]だろうか。あなたがたは[人{ひと}]を[欺{あざむ}]くように[彼{かれ}]を[欺{あざむ}]くことができるか。", "10": "あなたがたがもし、ひそかにひいきするならば、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ずあなたがたを[責{せ}]められる。", "11": "その[威厳{いげん}]はあなたがたを[恐{おそ}]れさせないであろうか。[彼{かれ}]をおそれる[恐{おそ}]れがあなたがたに[臨{のぞ}]まないであろうか。", "12": "あなたがたの[格言{かくげん}]は[灰{はい}]のことわざだ。あなたがたの[盾{たて}]は[土{つち}]の[盾{たて}]だ。", "13": "[黙{もく}]して、わたしにかかわるな、わたしは[話{はな}]そう。[何事{なにごと}]でもわたしに[来{く}]るなら、[来{く}]るがよい。", "14": "わたしはわが[肉{にく}]をわが[歯{は}]に[取{と}]り、わが[命{いのち}]をわが[手{て}]のうちに[置{お}]く。", "15": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]はわたしを[殺{ころ}]すであろう。わたしは[絶望{ぜつぼう}]だ。しかしなおわたしはわたしの[道{みち}]を[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[守{まも}]り[抜{ぬ}]こう。", "16": "これこそわたしの[救{すくい}]となる。[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]は、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[出{で}]ることができないからだ。", "17": "あなたがたはよくわたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、わたしの[述{の}]べる[所{ところ}]を[耳{みみ}]に[入{い}]れよ。", "18": "[見{み}]よ、わたしはすでにわたしの[立{た}]ち[場{ば}]を[言{い}]い[並{なら}]べた。わたしは[義{ぎ}]とされることをみずから[知{し}]っている。", "19": "だれかわたしと[言{い}]い[争{あらそ}]う[事{こと}]のできる[者{もの}]があろうか。もしあるならば、わたしは[黙{もく}]して[死{し}]ぬであろう。", "20": "ただわたしに二つの[事{こと}]を[許{ゆる}]してください。そうすれば、わたしはあなたの[顔{かお}]をさけて[隠{かく}]れることはないでしょう。", "21": "あなたの[手{て}]をわたしから[離{はな}]してください。あなたの[恐{おそ}]るべき[事{こと}]をもってわたしを[恐{おそ}]れさせないでください。", "22": "そしてお[呼{およ}]びください、わたしは[答{こた}]えます。わたしに[物{もの}]を[言{い}]わせて、あなたご[自身{じしん}]、わたしにお[答{こた}]えください。", "23": "わたしのよこしまと、わたしの[罪{つみ}]がどれほどあるか。わたしのとがと[罪{つみ}]とをわたしに[知{し}]らせてください。", "24": "なにゆえ、あなたはみ[顔{かお}]をかくし、わたしをあなたの[敵{てき}]とされるのか。", "25": "あなたは[吹{ふ}]き[回{まわ}]される[木{こ}]の[葉{は}]をおどし、[干{ひ}]あがったもみがらを[追{お}]われるのか。", "26": "あなたはわたしについて[苦{にが}]き[事{こと}]どもを[書{か}]きしるし、わたしに[若{わか}]い[時{とき}]の[罪{つみ}]を[継{つ}]がせ、", "27": "わたしの[足{あし}]を[足{あし}]かせにはめ、わたしのすべての[道{みち}]をうかがい、わたしの[足{あし}]の[周囲{しゅうい}]に[限{かぎ}]りをつけられる。", "28": "このような[人{ひと}]は[腐{くさ}]れた[物{もの}]のように[朽{く}]ち[果{は}]て、[虫{むし}]に[食{く}]われた[衣服{いふく}]のようにすたれる。" }, "14": { "1": "[女{おんな}]から[生{うま}]れる[人{ひと}]は[日{ひ}]が[短{みじか}]く、[悩{なや}]みに[満{み}]ちている。", "2": "[彼{かれ}]は[花{はな}]のように[咲{さ}]き[出{で}]て[枯{か}]れ、[影{かげ}]のように[飛{と}]び[去{さ}]って、とどまらない。", "3": "あなたはこのような[者{もの}]にさえ[目{め}]を[開{ひら}]き、あなたの[前{まえ}]に[引{ひ}]き[出{だ}]して、さばかれるであろうか。", "4": "だれが[汚{けが}]れたもののうちから[清{きよ}]いものを[出{だ}]すことができようか、ひとりもない。", "5": "その[日{ひ}]は[定{さだ}]められ、その[月{つき}]の[数{かず}]もあなたと[共{とも}]にあり、あなたがその[限{かぎ}]りを[定{さだ}]めて、[越{こ}]えることのできないようにされたのだから、", "6": "[彼{かれ}]から[目{め}]をはなし、[手{て}]をひいてください。そうすれば[彼{かれ}]は[雇人{やといにん}]のように、その[日{ひ}]を[楽{たの}]しむことができるでしょう。", "7": "[木{き}]には[望{のぞ}]みがある。たとい[切{き}]られてもまた[芽{め}]をだし、その[若{わか}][枝{えだ}]は[絶{た}]えることがない。", "8": "たといその[根{ね}]が[地{ち}]の[中{なか}]に[老{お}]い、その[幹{みき}]が[土{つち}]の[中{なか}]に[枯{か}]れても、", "9": "なお[水{みず}]の[潤{うるお}]いにあえば[芽{め}]をふき、[若木{わかぎ}]のように[枝{えだ}]を[出{だ}]す。", "10": "しかし[人{ひと}]は[死{し}]ねば[消{き}]えうせる。[息{いき}]が[絶{た}]えれば、どこにおるか。", "11": "[水{みず}]が[湖{みずうみ}]から[消{き}]え、[川{かわ}]がかれて、かわくように、", "12": "[人{ひと}]は[伏{ふ}]して[寝{ね}]、また[起{お}]きず、[天{てん}]のつきるまで、[目{め}]ざめず、その[眠{ねむ}]りからさまされない。", "13": "どうぞ、わたしを[陰府{よみ}]にかくし、あなたの[怒{いか}]りのやむまで、[潜{ひそ}]ませ、わたしのために[時{とき}]を[定{さだ}]めて、わたしを[覚{おぼ}]えてください。", "14": "[人{ひと}]がもし[死{し}]ねば、また[生{い}]きるでしょうか。わたしはわが[服役{ふくえき}]の[諸{しょ}][日{にち}]の[間{あいだ}]、わが[解放{かいほう}]の[来{く}]るまで[待{ま}]つでしょう。", "15": "あなたがお[呼{およ}]びになるとき、わたしは[答{こた}]えるでしょう。あなたはみ[手{て}]のわざを[顧{かえり}]みられるでしょう。", "16": "その[時{とき}]あなたはわたしの[歩{あゆ}]みを[数{かぞ}]え、わたしの[罪{つみ}]を[見{み}]のがされるでしょう。", "17": "わたしのとがは[袋{ふくろ}]の[中{なか}]に[封{ふう}]じられ、あなたはわたしの[罪{つみ}]を[塗{ぬ}]りかくされるでしょう。", "18": "しかし[山{やま}]は[倒{たお}]れてくずれ、[岩{いわ}]もその[所{ところ}]から[移{うつ}]される。", "19": "[水{みず}]は[石{いし}]をうがち、[大水{おおみず}]は[地{ち}]のちりを[洗{あら}]い[去{さ}]る。このようにあなたは[人{ひと}]の[望{のぞ}]みを[断{た}]たれる。", "20": "あなたはながく[彼{かれ}]に[勝{か}]って、[彼{かれ}]を[去{さ}]り[行{い}]かせ、[彼{かれ}]の[顔{かお}]かたちを[変{かわ}]らせて[追{お}]いやられる。", "21": "[彼{かれ}]の[子{こ}]らは[尊{たっと}]くなっても、[彼{かれ}]はそれを[知{し}]らない、[卑{いや}]しくなっても、それを[悟{さと}]らない。", "22": "ただおのが[身{み}]に[痛{いた}]みを[覚{おぼ}]え、おのれのために[嘆{なげ}]くのみである」。" }, "15": { "1": "そこでテマンびとエリパズは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「[知者{ちしゃ}]はむなしき[知識{ちしき}]をもって[答{こた}]えるであろうか。[東風{ひがしかぜ}]をもってその[腹{はら}]を[満{み}]たすであろうか。", "3": "[役{やく}]に[立{た}]たない[談話{だんわ}]をもって[論{ろん}]じるであろうか。[無益{むえき}]な[言葉{ことば}]をもって[争{あらそ}]うであろうか。", "4": "ところがあなたは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れることを[捨{す}]て、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[祈{いの}]る[事{こと}]をやめている。", "5": "あなたの[罪{つみ}]はあなたの[口{くち}]を[教{おし}]え、あなたは[悪賢{わるがしこ}]い[人{ひと}]の[舌{した}]を[選{えら}]び[用{もち}]いる。", "6": "あなたの[口{くち}]みずからあなたの[罪{つみ}]を[定{さだ}]める、わたしではない。あなたのくちびるがあなたに[逆{さか}]らって[証明{しょうめい}]する。", "7": "あなたは[最初{さいしょ}]に[生{うま}]れた[人{ひと}]であるのか。[山{やま}]よりも[先{さき}]に[生{うま}]れたのか。", "8": "あなたは[神{かみ}]の[会議{かいぎ}]にあずかったのか。あなたは[知恵{ちえ}]を[独占{どくせん}]しているのか。", "9": "あなたが[知{し}]るものはわれわれも[知{し}]るではないか。あなたが[悟{さと}]るものはわれわれも[悟{さと}]るではないか。", "10": "われわれの[中{なか}]にはしらがの[人{ひと}]も、[年老{としお}]いた[人{ひと}]もあって、あなたの[父{ちち}]よりも[年上{としうえ}]だ。", "11": "[神{かみ}]の[慰{なぐさ}]めおよびあなたに[対{たい}]するやさしい[言葉{ことば}]も、あなたにとって、あまりに[小{ちい}]さいというのか。", "12": "どうしてあなたの[心{こころ}]は[狂{くる}]うのか。どうしてあなたの[目{め}]はしばたたくのか。", "13": "あなたが[神{かみ}]にむかって[気{き}]をいらだて、このような[言葉{ことば}]をあなたの[口{くち}]から[出{だ}]すのはなぜか。", "14": "[人{ひと}]はいかなる[者{もの}]か、どうしてこれは[清{きよ}]くありえよう。[女{おんな}]から[生{うま}]れた[者{もの}]は、どうして[正{ただ}]しくありえよう。", "15": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はその[聖{せい}]なる[者{もの}]にすら[信{しん}]を[置{お}]かれない、もろもろの[天{てん}]も[彼{かれ}]の[目{め}]には[清{きよ}]くない。", "16": "まして[憎{にく}]むべき[汚{けが}]れた[者{もの}]、また[不義{ふぎ}]を[水{みず}]のように[飲{の}]む[人{ひと}]においては。", "17": "わたしはあなたに[語{かた}]ろう、[聞{き}]くがよい。わたしは[自分{じぶん}]の[見{み}]た[事{こと}]を[述{の}]べよう。", "18": "これは[知者{ちしゃ}]たちがその[先祖{せんぞ}]からうけて、[隠{かく}]す[所{ところ}]なく[語{かた}]り[伝{つた}]えたものである。", "19": "[彼{かれ}]らにのみこの[地{ち}]は[授{さづ}]けられて、[他国{たこく}][人{じん}]はその[中{なか}]に[行{い}]き[来{き}]したことがなかった。", "20": "[悪{あ}]しき[人{ひと}]は[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、もだえ[苦{くる}]しむ。[残酷{ざんこく}]な[人{ひと}]には[年{とし}]の[数{かず}]が[定{さだ}]められている。", "21": "その[耳{みみ}]には[恐{おそ}]ろしい[音{おと}]が[聞{きこ}]え、[繁栄{はんえい}]の[時{とき}]にも[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]む。", "22": "[彼{かれ}]は、[暗{くら}]やみから[帰{かえ}]りうるとは[信{しん}]ぜず、つるぎにねらわれる。", "23": "[彼{かれ}]は[食物{しょくもつ}]はどこにあるかと[言{い}]いつつさまよい、[暗{くら}]き[日{ひ}]が[手近{てぢか}]に[備{そな}]えられてあるのを[知{し}]る。", "24": "[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみとが[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れさせ、[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした[王{おう}]のように[彼{かれ}]に[打{う}]ち[勝{か}]つ。", "25": "これは[彼{かれ}]が[神{かみ}]に[逆{さか}]らってその[手{て}]を[伸{の}]べ、[全能者{ぜんのうしゃ}]に[逆{さか}]らって[高慢{こうまん}]にふるまい、", "26": "[盾{たて}]の[厚{あつ}]い[面{めん}]をもって[強情{ごうじょう}]に、[彼{かれ}]にはせ[向{む}]かうからだ。", "27": "また[彼{かれ}]は[脂肪{しぼう}]をもってその[顔{かお}]をおおい、その[腰{こし}]には[脂肪{しぼう}]の[肉{にく}]を[集{あつ}]め、", "28": "[滅{ほろ}]ぼされた[町々{まちまち}]に[住{す}]み、[人{ひと}]の[住{す}]まない[家{いえ}]、[荒塚{あらつか}]となる[所{ところ}]におるからだ。", "29": "[彼{かれ}]は[富{と}]める[者{もの}]とならず、その[富{とみ}]はながく[続{つづ}]かない、また[地{ち}]に[根{ね}]を[張{は}]ることはない。", "30": "[彼{かれ}]は[暗{くら}]やみからのがれることができない。[炎{ほのお}]はその[若{わか}][枝{えだ}]を[枯{か}]らし、その[花{はな}]は[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[去{さ}]られる。", "31": "[彼{かれ}]をしてみずから[欺{あざむ}]いて、むなしい[事{こと}]にたよらせてはならない。その[報{むく}]いはむなしいからだ。", "32": "[彼{かれ}]の[時{とき}]のこない[前{まえ}]にその[事{こと}]がなし[遂{と}]げられ、[彼{かれ}]の[枝{えだ}]は[緑{みどり}]とならないであろう。", "33": "[彼{かれ}]はぶどうの[木{き}]のように、その[熟{じゅく}]さない[実{み}]をふり[落{おと}]すであろう。またオリブの[木{き}]のように、その[花{はな}]を[落{おと}]すであろう。", "34": "[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]のやからは[子{こ}]なく、まいないによる[天幕{てんまく}]は[火{ひ}]で[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされるからだ。", "35": "[彼{かれ}]らは[害悪{がいあく}]をはらみ、[不義{ふぎ}]を[生{う}]み、その[腹{はら}]は[偽{いつわ}]りをつくる」。" }, "16": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「わたしはこのような[事{こと}]を[数多{かずおお}]く[聞{き}]いた。あなたがたは[皆{みな}][人{ひと}]を[慰{なぐさ}]めようとして、かえって[人{ひと}]を[煩{わずら}]わす[者{もの}]だ。", "3": "むなしき[言葉{ことば}]に、はてしがあろうか。あなたは[何{なに}]に[激{げき}]して[答{こたえ}]をするのか。", "4": "わたしもあなたがたのように[語{かた}]ることができる。もしあなたがたがわたしと[代{かわ}]ったならば、わたしは[言葉{ことば}]を[練{ね}]って、あなたがたを[攻{せ}]め、あなたがたに[向{む}]かって[頭{あたま}]を[振{ふ}]ることができる。", "5": "また[口{くち}]をもって、あなたがたを[強{つよ}]くし、くちびるの[慰{なぐさ}]めをもって、あなたがたの[苦{くる}]しみを[和{やわ}]らげることができる。", "6": "たといわたしは[語{かた}]っても、わたしの[苦{くる}]しみは[和{やわ}]らげられない。たといわたしは[忍{しの}]んでも、どれほどそれがわたしを[去{さ}]るであろうか。", "7": "まことに[神{かみ}]は[今{いま}]わたしを[疲{つか}]れさせた。[彼{かれ}]はわたしのやからをことごとく[荒{あら}]した。", "8": "[彼{かれ}]はわたしを、しわ[寄{よ}]らせた。これがわたしに[対{たい}]する[証拠{しょうこ}]である。またわたしのやせ[衰{おとろ}]えた[姿{すがた}]が[立{た}]って、わたしを[攻{せ}]め、わたしの[顔{かお}]にむかって[証明{しょうめい}]する。", "9": "[彼{かれ}]は[怒{いか}]ってわたしをかき[裂{さ}]き、わたしを[憎{にく}]み、わたしに[向{む}]かって[歯{は}]をかみ[鳴{な}]らした。わたしの[敵{てき}]は[目{め}]を[鋭{するど}]くして、わたしを[攻{せ}]める。", "10": "[人々{ひとびと}]はわたしに[向{む}]かって[口{くち}]を[張{は}]り、[侮{あなど}]ってわたしのほおを[打{う}]ち、ともに[集{あつ}]まってわたしを[攻{せ}]める。", "11": "[神{かみ}]はわたしをよこしまな[者{もの}]に[渡{わた}]し、[悪人{あくにん}]の[手{て}]に[投{な}]げいれられる。", "12": "わたしは[安{やす}]らかであったのに、[彼{かれ}]はわたしを[切{き}]り[裂{さ}]き、[首{くび}]を[捕{とら}]えて、わたしを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、わたしを[立{た}]てて[的{まと}]とされた。", "13": "その[射手{しゃしゅ}]はわたしを[囲{かこ}]む。[彼{かれ}]は[無慈悲{むじひ}]にもわたしの[腰{こし}]を[射通{いとお}]し、わたしの[肝{きも}]を[地{ち}]に[流{なが}]れ[出{だ}]させられる。", "14": "[彼{かれ}]はわたしを[打{う}]ち[破{やぶ}]って、[破{やぶ}]れに[破{やぶ}]れを[加{くわ}]え、[勇士{ゆうし}]のようにわたしに、はせかかられる。", "15": "わたしは[荒布{あらぬの}]を[膚{はだ}]に[縫{ぬ}]いつけ、わたしの[角{つの}]をちりに[伏{ふ}]せた。", "16": "わたしの[顔{かお}]は[泣{な}]いて[赤{あか}]くなり、わたしのまぶたには[深{ふか}]いやみがある。", "17": "しかし、わたしの[手{て}]には[暴虐{ぼうぎゃく}]がなく、わたしの[祈{いのり}]は[清{きよ}]い。", "18": "[地{ち}]よ、わたしの[血{ち}]をおおってくれるな。わたしの[叫{さけ}]びに、[休{やす}]む[所{ところ}]を[得{え}]させるな。", "19": "[見{み}]よ、[今{いま}]でもわたしの[証人{しょうにん}]は[天{てん}]にある。わたしのために[保証{ほしょう}]してくれる[者{もの}]は[高{たか}]い[所{ところ}]にある。", "20": "わたしの[友{とも}]はわたしをあざける、しかしわたしの[目{め}]は[神{かみ}]に[向{む}]かって[涙{なみだ}]を[注{そそ}]ぐ。", "21": "どうか[彼{かれ}]が[人{ひと}]のために[神{かみ}]と[弁論{べんろん}]し、[人{ひと}]とその[友{とも}]との[間{あいだ}]をさばいてくれるように。", "22": "[数年{すうねん}][過{す}]ぎ[去{さ}]れば、わたしは[帰{かえ}]らぬ[旅路{たびじ}]に[行{い}]くであろう。" }, "17": { "1": "わが[霊{れい}]は[破{やぶ}]れ、わが[日{ひ}]は[尽{つ}]き、[墓{はか}]はわたしを[待{ま}]っている。", "2": "まことにあざける[者{もの}]どもはわたしのまわりにあり、わが[目{め}]は[常{つね}]に[彼{かれ}]らの[侮{あなど}]りを[見{み}]る。", "3": "どうか、あなた[自{みずか}]ら[保証{ほしょう}]となられるように。ほかにだれがわたしのために[保証{ほしょう}]となってくれる[者{もの}]があろうか。", "4": "あなたは[彼{かれ}]らの[心{こころ}]を[閉{と}]じて、[悟{さと}]ることのないようにされた。それゆえ、[彼{かれ}]らに[勝利{しょうり}]を[得{え}]させられるはずはない。", "5": "[分{わ}]け[前{まえ}]を[得{え}]るために[友{とも}]を[訴{うった}]えるものは、その[子{こ}]らの[目{め}]がつぶれるであろう。", "6": "[彼{かれ}]はわたしを[民{たみ}]の[笑{わら}]い[草{ぐさ}]とされた。わたしは[顔{かお}]につばきされる[者{もの}]となる。", "7": "わが[目{め}]は[憂{うれ}]いによってかすみ、わがからだはすべて[影{かげ}]のようだ。", "8": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はこれに[驚{おどろ}]き、[罪{つみ}]なき[者{もの}]は[神{かみ}]を[信{しん}]ぜぬ[者{もの}]に[対{たい}]して[憤{いきどお}]る。", "9": "それでもなお[正{ただ}]しい[者{もの}]はその[道{みち}]を[堅{かた}]く[保{たも}]ち、[潔{いさぎよ}]い[手{て}]をもつ[者{もの}]はますます[力{ちから}]を[得{え}]る。", "10": "しかし、あなたがたは[皆{みな}][再{ふたた}]び[来{く}]るがよい、わたしはあなたがたのうちに[賢{かしこ}]い[者{もの}]を[見{み}]ないのだ。", "11": "わが[日{ひ}]は[過{す}]ぎ[去{さ}]り、わが[計{はか}]りごとは[敗{やぶ}]れ、わが[心{こころ}]の[願{ねが}]いも[敗{やぶ}]れた。", "12": "[彼{かれ}]らは[夜{よる}]を[昼{ひる}]に[変{か}]える。[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『[光{ひかり}]が[暗{くら}]やみに[近{ちか}]づいている』と。", "13": "わたしがもし[陰府{よみ}]をわたしの[家{いえ}]として[望{のぞ}]み、[暗{くら}]やみに[寝床{ねどこ}]をのべ、", "14": "[穴{あな}]に[向{む}]かって『あなたはわたしの[父{ちち}]である』と[言{い}]い、うじに[向{む}]かって『あなたはわたしの[母{はは}]、わたしの[姉妹{しまい}]である』と[言{い}]うならば、", "15": "わたしの[望{のぞ}]みはどこにあるか、だれがわたしの[望{のぞ}]みを[見{み}]ることができようか。", "16": "これは[下{くだ}]って[陰府{よみ}]の[関門{かんもん}]にいたり、われわれは[共{とも}]にちりに[下{くだ}]るであろうか」。" }, "18": { "1": "そこでシュヒびとビルダデは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたはいつまで[言葉{ことば}]にわなを[設{もう}]けるのか。あなたはまず[悟{さと}]るがよい、それからわれわれは[論{ろん}]じよう。", "3": "なぜ、われわれは[獣{けもの}]のように[思{おも}]われるのか。なぜ、あなたの[目{め}]に[愚{おろ}]かな[者{もの}]と[見{み}]えるのか。", "4": "[怒{いか}]っておのが[身{み}]を[裂{さ}]く[者{もの}]よ、あなたのために[地{ち}]は[捨{す}]てられるだろうか。[岩{いわ}]はその[所{ところ}]から[移{うつ}]されるだろうか。", "5": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[光{ひかり}]は[消{き}]え、その[火{ひ}]の[炎{ほのお}]は[光{ひかり}]を[放{はな}]たず、", "6": "その[天幕{てんまく}]のうちの[光{ひかり}]は[暗{くら}]く、[彼{かれ}]の[上{うえ}]のともしびは[消{き}]える。", "7": "その[力{ちから}]ある[歩{あゆ}]みはせばめられ、その[計{はか}]りごとは[彼{かれ}]を[倒{たお}]す。", "8": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[足{あし}]で[網{あみ}]にかかり、また[落{おと}]し[穴{あな}]の[上{うえ}]を[歩{あゆ}]む。", "9": "わなは[彼{かれ}]のかかとを[捕{とら}]え、[網{あみ}]わなは[彼{かれ}]を[捕{とら}]える。", "10": "[輪{わ}]なわは[彼{かれ}]を[捕{とら}]えるために[地{ち}]に[隠{かく}]され、[張{は}]り[網{あみ}]は[彼{かれ}]を[捕{とら}]えるために[道{みち}]に[設{もう}]けられる。", "11": "[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]が[四方{しほう}]にあって[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れさせ、その[歩{あゆ}]みにしたがって[彼{かれ}]を[追{お}]う。", "12": "その[力{ちから}]は[飢{う}]え、[災{わざわい}]は[彼{かれ}]をつまずかすために[備{そな}]わっている。", "13": "その[皮膚{ひふ}]は[病{やまい}]によって[食{く}]いつくされ、[死{し}]のういごは[彼{かれ}]の[手足{てあし}]を[食{く}]いつくす。", "14": "[彼{かれ}]はその[頼{たの}]む[所{ところ}]の[天幕{てんまく}]から[引{ひ}]き[離{はな}]されて、[恐{おそ}]れの[王{おう}]のもとに[追{お}]いやられる。", "15": "[彼{かれ}]に[属{ぞく}]さない[者{もの}]が[彼{かれ}]の[天幕{てんまく}]に[住{す}]み、[硫黄{いおう}]が[彼{かれ}]のすまいの[上{うえ}]にまき[散{ち}]らされる。", "16": "[下{した}]ではその[根{ね}]が[枯{か}]れ、[上{うえ}]ではその[枝{えだ}]が[切{き}]られる。", "17": "[彼{かれ}]の[形見{かたみ}]は[地{ち}]から[滅{ほろ}]び、[彼{かれ}]の[名{な}]はちまたに[消{き}]える。", "18": "[彼{かれ}]は[光{ひかり}]からやみに[追{お}]いやられ、[世{よ}]の[中{なか}]から[追{お}]い[出{だ}]される。", "19": "[彼{かれ}]はその[民{たみ}]の[中{なか}]に[子{こ}]もなく、[孫{まご}]もなく、[彼{かれ}]のすみかには、ひとりも[生{い}]き[残{のこ}]る[者{もの}]はない。", "20": "[西{にし}]の[者{もの}]は[彼{かれ}]の[日{ひ}]について[驚{おどろ}]き、[東{ひがし}]の[者{もの}]はおじ[恐{おそ}]れる。", "21": "まことに、[悪{あ}]しき[者{もの}]のすまいはこのようであり、[神{かみ}]を[知{し}]らない[者{もの}]の[所{ところ}]はこのようである」。" }, "19": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたがたはいつまでわたしを[悩{なや}]まし、[言葉{ことば}]をもってわたしを[打{う}]ち[砕{くだ}]くのか。", "3": "あなたがたはすでに[十度{とたび}]もわたしをはずかしめ、わたしを[悪{わる}]くあしらってもなお[恥{は}]じないのか。", "4": "たといわたしが、まことにあやまったとしても、そのあやまちは、わたし[自身{じしん}]にとどまる。", "5": "もしあなたがたが、まことにわたしに[向{む}]かって[高{たか}]ぶり、わたしの[恥{はじ}]を[論{ろん}]じるならば、", "6": "『[神{かみ}]がわたしをしえたげ、その[網{あみ}]でわたしを[囲{かこ}]まれたのだ』と[知{し}]るべきだ。", "7": "[見{み}]よ、わたしが『[暴虐{ぼうぎゃく}]』と[叫{さけ}]んでも[答{こた}]えられず、[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]めても、さばきはない。", "8": "[彼{かれ}]はわたしの[道{みち}]にかきをめぐらして、[越{こ}]えることのできないようにし、わたしの[行{い}]く[道{みち}]に[暗{くら}]やみを[置{お}]かれた。", "9": "[彼{かれ}]はわたしの[栄{さか}]えをわたしからはぎ[取{と}]り、わたしのこうべから[冠{かんむり}]を[奪{うば}]い、", "10": "[四方{しほう}]からわたしを[取{と}]りこわして、うせさせ、わたしの[望{のぞ}]みを[木{き}]のように[抜{ぬ}]き[去{さ}]り、", "11": "わたしに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[燃{も}]やし、わたしを[敵{てき}]のひとりのように[思{おも}]われた。", "12": "その[軍勢{ぐんぜい}]がいっせいに[来{き}]て、[塁{るい}]を[築{きず}]いて[攻{せ}]め[寄{よ}]せ、わたしの[天幕{てんまく}]のまわりに[陣{じん}]を[張{は}]った。", "13": "[彼{かれ}]はわたしの[兄弟{きょうだい}]たちをわたしから[遠{とお}]く[離{はな}]れさせられた。わたしを[知{し}]る[人々{ひとびと}]は[全{まった}]くわたしに[疎遠{そえん}]になった。", "14": "わたしの[親類{しんるい}]および[親{した}]しい[友{とも}]はわたしを[見捨{みす}]て、", "15": "わたしの[家{いえ}]に[宿{やど}]る[者{もの}]はわたしを[忘{わす}]れ、わたしのはしためらはわたしを[他人{たにん}]のように[思{おも}]い、わたしは[彼{かれ}]らの[目{め}]に[他国{たこく}][人{じん}]となった。", "16": "わたしがしもべを[呼{よ}]んでも、[彼{かれ}]は[答{こた}]えず、わたしは[口{くち}]をもって[彼{かれ}]に[請{こ}]わなければならない。", "17": "わたしの[息{いき}]はわが[妻{つま}]にいとわれ、わたしは[同{おな}]じ[腹{はら}]の[子{こ}]たちにきらわれる。", "18": "わらべたちさえもわたしを[侮{あなど}]り、わたしが[起{お}]き[上{あ}]がれば、わたしをあざける。", "19": "[親{した}]しい[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]わたしをいみきらい、わたしの[愛{あい}]した[人々{ひとびと}]はわたしにそむいた。", "20": "わたしの[骨{ほね}]は[皮{かわ}]と[肉{にく}]につき、わたしはわずかに[歯{は}]の[皮{かわ}]をもってのがれた。", "21": "わが[友{とも}]よ、わたしをあわれめ、わたしをあわれめ、[神{かみ}]のみ[手{て}]がわたしを[打{う}]ったからである。", "22": "あなたがたは、なにゆえ[神{かみ}]のようにわたしを[責{せ}]め、わたしの[肉{にく}]をもって[満足{まんぞく}]しないのか。", "23": "どうか、わたしの[言葉{ことば}]が、[書{か}]きとめられるように。どうか、わたしの[言葉{ことば}]が、[書物{しょもつ}]にしるされるように。", "24": "[鉄{てつ}]の[筆{ふで}]と[鉛{なまり}]とをもって、ながく[岩{いわ}]に[刻{きざ}]みつけられるように。", "25": "わたしは[知{し}]る、わたしをあがなう[者{もの}]は[生{い}]きておられる、[後{のち}]の[日{ひ}]に[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[地{ち}]の[上{うえ}]に[立{た}]たれる。", "26": "わたしの[皮{かわ}]がこのように[滅{ほろ}]ぼされたのち、わたしは[肉{にく}]を[離{はな}]れて[神{かみ}]を[見{み}]るであろう。", "27": "しかもわたしの[味方{みかた}]として[見{み}]るであろう。わたしの[見{み}]る[者{もの}]はこれ[以外{いがい}]のものではない。わたしの[心{こころ}]はこれを[望{のぞ}]んでこがれる。", "28": "あなたがたがもし『われわれはどうして[彼{かれ}]を[責{せ}]めようか』と[言{い}]い、また『[事{こと}]の[根源{こんげん}]は[彼{かれ}]のうちに[見{み}]いだされる』と[言{い}]うならば、", "29": "つるぎを[恐{おそ}]れよ、[怒{いか}]りはつるぎの[罰{ばつ}]をきたらすからだ。これによって、あなたがたは、さばきのあることを[知{し}]るであろう」。" }, "20": { "1": "そこでナアマびとゾパルは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「これによって、わたしは[答{こた}]えようとの[思{おも}]いを[起{おこ}]し、これがために[心中{しんじゅう}]しきりに[騒{さわ}]ぎ[立{た}]つ。", "3": "わたしはわたしをはずかしめる[非難{ひなん}]を[聞{き}]く、しかし、わたしの[悟{さと}]りの[霊{れい}]がわたしに[答{こた}]えさせる。", "4": "あなたはこの[事{こと}]を[知{し}]らないのか、[昔{むかし}]から[地{ち}]の[上{うえ}]に[人{ひと}]の[置{お}]かれてよりこのかた、", "5": "[悪{あ}]しき[人{ひと}]の[勝{か}]ち[誇{ほこ}]はしばらくであって、[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]の[楽{たの}]しみはただつかのまであることを。", "6": "たといその[高{たか}]さが[天{てん}]に[達{たっ}]し、その[頭{あたま}]が[雲{くも}]におよんでも、", "7": "[彼{かれ}]はおのれの[糞{ふん}]のように、とこしえに[滅{ほろ}]び、[彼{かれ}]を[見{み}]た[者{もの}]は[言{い}]うであろう、『[彼{かれ}]はどこにおるか』と。", "8": "[彼{かれ}]は[夢{ゆめ}]のように[飛{と}]び[去{さ}]って、[再{ふたた}]び[見{み}]ることはない。[彼{かれ}]は[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のように[追{お}]い[払{はら}]われるであろう。", "9": "[彼{かれ}]を[見{み}]た[目{め}]はかさねて[彼{かれ}]を[見{み}]ることがなく、[彼{かれ}]のいた[所{ところ}]も[再{ふたた}]び[彼{かれ}]を[見{み}]ることがなかろう。", "10": "その[子{こ}]らは[貧{まず}]しい[者{もの}]に[恵{めぐ}]みを[求{もと}]め、その[手{て}]は[彼{かれ}]の[貨{か}][財{ざい}]を[償{つぐな}]うであろう。", "11": "その[骨{ほね}]には[若{わか}]い[力{ちから}]が[満{み}]ちている、しかしそれは[彼{かれ}]と[共{とも}]にちりに[伏{ふ}]すであろう。", "12": "たとい[悪{あく}]は[彼{かれ}]の[口{くち}]に[甘{あま}]く、これを[舌{した}]の[裏{うら}]にかくし、", "13": "これを[惜{お}]しんで[捨{す}]てることなく、[口{くち}]の[中{なか}]に[含{ふく}]んでいても、", "14": "その[食物{しょくもつ}]は[彼{かれ}]の[腹{はら}]の[中{うち}]で[変{かわ}]り、[彼{かれ}]の[内{うち}]で[毒蛇{どくへび}]の[毒{どく}]となる。", "15": "[彼{かれ}]は[貨{か}][財{ざい}]をのんでも、またそれを[吐{は}]き[出{だ}]す、[神{かみ}]がそれを[彼{かれ}]の[腹{はら}]から[押{お}]し[出{だ}]されるからだ。", "16": "[彼{かれ}]は[毒蛇{どくへび}]の[毒{どく}]を[吸{す}]い、まむしの[舌{した}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]すであろう。", "17": "[彼{かれ}]は[蜜{みつ}]と[凝乳{ぎょうにゅう}]の[流{なが}]れる[川々{かわがわ}]を[見{み}]ることができない。", "18": "[彼{かれ}]はほねおって[獲{え}]たものを[返{かえ}]して、それを[食{く}]うことができない。その[商{あきな}]いによって[得{え}]た[利益{りえき}]をもって[楽{たの}]しむことができない。", "19": "[彼{かれ}]が[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげ、これを[捨{す}]てたからだ。[彼{かれ}]は[家{いえ}]を[奪{うば}]い[取{と}]っても、それを[建{た}]てることができない。", "20": "[彼{かれ}]の[欲張{よくば}]りは[足{た}]ることを[知{し}]らぬゆえ、その[楽{たの}]しむ[何{なに}][物{もの}]をも[救{すく}]うことができないであろう。", "21": "[彼{かれ}]が[残{のこ}]して[食{た}]べなかった[物{もの}]とては一つもない。それゆえ、その[繁栄{はんえい}]はながく[続{つづ}]かないであろう。", "22": "その[力{ちから}]の[満{み}]ちている[時{とき}]、[彼{かれ}]は[窮境{きゅうきょう}]に[陥{おちい}]り、[悩{なや}]みの[手{て}]がことごとく[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むであろう。", "23": "[彼{かれ}]がその[腹{はら}]を[満{み}]たそうとすれば、[神{かみ}]はその[激{はげ}]しい[怒{いか}]りを[送{おく}]って、それを[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]り[注ぎ{そそぎ}]、[彼{かれ}]の[食物{しょくもつ}]とされる。", "24": "[彼{かれ}]は[鉄{てつ}]の[武器{ぶき}]を[免{まぬか}]れても、[青銅{せいどう}]の[矢{や}]は[彼{かれ}]を[射通{いとお}]すであろう。", "25": "[彼{かれ}]がこれをその[身{み}]から[引{ひ}]き[抜{ぬ}]けば、きらめく[矢{や}]じりがその[肝{きも}]から[出{で}]てきて、[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]む。", "26": "もろもろの[暗黒{あんこく}]が[彼{かれ}]の[宝物{ほうもつ}]のためにたくわえられ、[人{ひと}]が[吹{ふ}]き[起{おこ}]したものでない[火{ひ}]が[彼{かれ}]を[焼{や}]きつくし、その[天幕{てんまく}]に[残{のこ}]っている[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "27": "[天{てん}]は[彼{かれ}]の[罪{つみ}]をあらわし、[地{ち}]は[起{おこ}]って[彼{かれ}]を[攻{せ}]めるであろう。", "28": "その[家{いえ}]の[財産{ざいさん}]は[奪{うば}]い[去{さ}]られ、[神{かみ}]の[怒{いか}]りの[日{ひ}]に[消{き}]えうせるであろう。", "29": "これが[悪{あ}]しき[人{ひと}]の[神{かみ}]から[受{う}]ける[分{ぶん}]、[神{かみ}]によって[定{さだ}]められた[嗣{し}][業{ぎょう}]である」。" }, "21": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたがたはとくと、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、これをもって、あなたがたの[慰{なぐさ}]めとするがよい。", "3": "まずわたしをゆるして[語{かた}]らせなさい。わたしが[語{かた}]ったのち、あざけるのもよかろう。", "4": "わたしのつぶやきは[人{ひと}]に[対{たい}]してであろうか。わたしはどうして、いらだたないでいられようか。", "5": "あなたがたはわたしを[見{み}]て、[驚{おどろ}]き、[手{て}]を[口{くち}]にあてるがよい。", "6": "わたしはこれを[思{おも}]うと[恐{おそ}]ろしくなって、からだがしきりに[震{ふる}]えわななく。", "7": "なにゆえ[悪{あ}]しき[人{ひと}]が[生{い}]きながらえ、[老齢{ろうれい}]に[達{たっ}]し、かつ[力強{ちからづよ}]くなるのか。", "8": "その[子{こ}]らは[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]ち、その[子孫{しそん}]もその[目{め}]の[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "9": "その[家{いえ}]は[安{やす}]らかで、[恐{おそ}]れがなく、[神{かみ}]のつえは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むことがない。", "10": "その[雄牛{おうし}]は[種{たね}]を[与{あた}]えて、[誤{あやま}]ることなく、その[雌牛{めうし}]は[子{こ}]を[産{う}]んで、そこなうことがない。", "11": "[彼{かれ}]らはその[小{ちい}]さい[者{もの}]どもを[群{む}]れのように[連{つ}]れ[出{だ}]し、その[子{こ}]らは[舞{ま}]い[踊{おど}]る。", "12": "[彼{かれ}]らは[手{て}][鼓{つづみ}]と[琴{こと}]に[合{あ}]わせて[歌{うた}]い、[笛{ふえ}]の[音{ね}]によって[楽{たの}]しみ、", "13": "その[日{ひ}]をさいわいに[過{す}]ごし、[安{やす}]らかに[陰府{よみ}]にくだる。", "14": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[言{い}]う、『われわれを[離{はな}]れよ、われわれはあなたの[道{みち}]を[知{し}]ることを[好{この}]まない。", "15": "[全能者{ぜんのうしゃ}]は[何者{なにもの}]なので、われわれはこれに[仕{つか}]えねばならないのか。われわれはこれに[祈{いの}]っても、なんの[益{えき}]があるか』と。", "16": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らの[繁栄{はんえい}]は[彼{かれ}]らの[手{て}]にあるではないか。[悪人{あくにん}]の[計{はか}]りごとは、わたしの[遠{とお}]く[及{およ}]ぶ[所{ところ}]でない。", "17": "[悪人{あくにん}]のともしびの[消{け}]されること、[幾{いく}]たびあるか。その[災{わざわい}]の[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むこと、[神{かみ}]がその[怒{いか}]りをもって[苦{くる}]しみを[与{あた}]えられること、[幾{いく}]たびあるか。", "18": "[彼{かれ}]らが[風{かぜ}]の[前{まえ}]のわらのようになること、あらしに[吹{ふ}]き[去{さ}]られるもみがらのようになること、[幾{いく}]たびあるか。", "19": "あなたがたは[言{い}]う、『[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]を[積{つ}]みたくわえて、その[子{こ}]らに[報{むく}]いられるのだ』と。どうかそれを[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]に[報{むく}]いて、[彼{かれ}]らにその[罪{つみ}]を[知{し}]らせられるように。", "20": "すなわち[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]の[目{め}]にその[滅{ほろ}]びを[見{み}]させ、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[怒{いか}]りを[彼{かれ}]らに[飲{の}]ませられるように。", "21": "その[月{つき}]の[数{かず}]のつきるとき、[彼{かれ}]らはその[後{のち}]の[家{いえ}]になんのかかわる[所{ところ}]があろうか。", "22": "[神{かみ}]は[天{てん}]にある[者{もの}]たちをさえ、さばかれるのに、だれが[神{かみ}]に[知識{ちしき}]を[教{おし}]えることができようか。", "23": "ある[者{もの}]は[繁栄{はんえい}]をきわめ、[全{まった}]く[安{やす}]らかに、かつおだやかに[死{し}]に、", "24": "そのからだには[脂肪{しぼう}]が[満{み}]ち、その[骨{ほね}]の[髄{ずい}]は[潤{うるお}]っている。", "25": "ある[者{もの}]は[心{こころ}]を[苦{くる}]しめて[死{し}]に、なんの[幸{さいわい}]をも[味{あじ}]わうことがない。", "26": "[彼{かれ}]らはひとしくちりに[伏{ふ}]し、うじにおおわれる。", "27": "[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[思{おも}]いを[知{し}]り、わたしを[害{がい}]しようとするたくらみを[知{し}]る。", "28": "あなたがたは[言{い}]う、『[王侯{おうこう}]の[家{いえ}]はどこにあるか、[悪人{あくにん}]の[住{す}]む[天幕{てんまく}]はどこにあるか』と。", "29": "あなたがたは[道行{みちゆ}]く[人々{ひとびと}]に[問{と}]わなかったか、[彼{かれ}]らの[証言{しょうげん}]を[受{う}]け[入{い}]れないのか。", "30": "すなわち、[災{わざわい}]の[日{ひ}]に[悪人{あくにん}]は[免{まぬか}]れ、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[日{ひ}]に[彼{かれ}]は[救{すく}]い[出{だ}]される。", "31": "だれが[彼{かれ}]に[向{む}]かって、その[道{みち}]を[告{つ}]げ[知{し}]らせる[者{もの}]があるか、だれが[彼{かれ}]のした[事{こと}]を[彼{かれ}]に[報{むく}]いる[者{もの}]があるか。", "32": "[彼{かれ}]はかかれて[墓{はか}]に[行{い}]き、[塚{つか}]の[上{うえ}]で[見張{みは}]りされ、", "33": "[谷{たに}]の[土{つち}]くれも[彼{かれ}]には[快{こころよ}]く、すべての[人{ひと}]はそのあとに[従{したが}]う。[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[行{い}]った[者{もの}]も[数{かぞ}]えきれない。", "34": "それで、あなたがたはどうしてむなしい[事{こと}]をもって、わたしを[慰{なぐさ}]めようとするのか。あなたがたの[答{こたえ}]は[偽{いつわ}]り[以外{いがい}]の[何{なに}]ものでもない」。" }, "22": { "1": "そこでテマンびとエリパズは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「[人{ひと}]は[神{かみ}]を[益{えき}]することができるであろうか。[賢{かしこ}]い[人{ひと}]も、ただ[自身{じしん}]を[益{えき}]するのみである。", "3": "あなたが[正{ただ}]しくても、[全能者{ぜんのうしゃ}]になんの[喜{よろこ}]びがあろう。あなたが[自分{じぶん}]の[道{みち}]を[全{まっと}]うしても、[彼{かれ}]になんの[利益{りえき}]があろう。", "4": "[神{かみ}]はあなたが[神{かみ}]を[恐{おそ}]れることのゆえに、あなたを[責{せ}]め、あなたをさばかれるであろうか。", "5": "あなたの[悪{あく}]は[大{おお}]きいではないか。あなたの[罪{つみ}]は、はてしがない。", "6": "あなたはゆえなく[兄弟{きょうだい}]のものを[質{しち}]にとり、[裸{はだか}]な[者{もの}]の[着物{きもの}]をはぎ[取{と}]り、", "7": "[疲{つか}]れた[者{もの}]に[水{みず}]を[飲{の}]ませず、[飢{う}]えた[者{もの}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えなかった。", "8": "[力{ちから}]ある[人{ひと}]は[土地{とち}]を[得{え}]、[名{な}]ある[人{ひと}]はそのうちに[住{す}]んだ。", "9": "あなたは、やもめをむなしく[去{さ}]らせた。みなしごの[腕{うで}]は[折{お}]られた。", "10": "それゆえ、わなはあなたをめぐり、[恐怖{きょうふ}]は、にわかにあなたを[驚{おどろ}]かす。", "11": "あなたの[光{ひかり}]は[暗{くら}]くされ、あなたは[見{み}]ることができない。[大水{おおみず}]はあなたをおおうであろう。", "12": "[神{かみ}]は[天{てん}]に[高{たか}]くおられるではないか。[見{み}]よ、いと[高{たか}]き[星{ほし}]を。いかに[高{たか}]いことよ。", "13": "それであなたは[言{い}]う、『[神{かみ}]は[何{なに}]を[知{し}]っておられるか。[彼{かれ}]は[黒雲{くろくも}]を[通{とお}]して、さばくことができるのか。", "14": "[濃{こ}]い[雲{くも}]が[彼{かれ}]をおおい[隠{かく}]すと、[彼{かれ}]は[見{み}]ることができない。[彼{かれ}]は[天{てん}]の[大空{おおぞら}]を[歩{あゆ}]まれるのだ』と。", "15": "あなたは[悪{あ}]しき[人々{ひとびと}]が[踏{ふ}]んだいにしえの[道{みち}]を[守{まも}]ろうとするのか。", "16": "[彼{かれ}]らは[時{とき}]がこないうちに[取{と}]り[去{さ}]られ、その[基{もとい}]は[川{かわ}]のように[押{お}]し[流{なが}]された。", "17": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[言{い}]った、『われわれを[離{はな}]れてください』と、また『[全能者{ぜんのうしゃ}]はわれわれに[何{なに}]をなしえようか』と。", "18": "しかし[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[家{いえ}]を[良{よ}]い[物{もの}]で[満{み}]たされた。ただし[悪人{あくにん}]の[計{はか}]りごとはわたしのくみする[所{ところ}]ではない。", "19": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はこれを[見{み}]て[喜{よろこ}]び、[罪{つみ}]なき[者{もの}]は[彼{かれ}]らをあざ[笑{わら}]って[言{い}]う、", "20": "『まことにわれわれのあだは[滅{ほろ}]ぼされ、その[残{のこ}]した[物{もの}]は[火{ひ}]で[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされた』と。", "21": "あなたは[神{かみ}]と[和{やわ}]らいで、[平安{へいあん}]を[得{え}]るがよい。そうすれば[幸福{こうふく}]があなたに[来{く}]るでしょう。", "22": "どうか、[彼{かれ}]の[口{くち}]から[教{おしえ}]を[受{う}]け、その[言葉{ことば}]をあなたの[心{こころ}]におさめるように。", "23": "あなたがもし[全能者{ぜんのうしゃ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]って、おのれを[低{ひく}]くし、あなたの[天幕{てんまく}]から[不義{ふぎ}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]り、", "24": "こがねをちりの[中{なか}]に[置{お}]き、オフルのこがねを[谷川{たにがわ}]の[石{いし}]の[中{なか}]に[置{お}]き、", "25": "[全能者{ぜんのうしゃ}]があなたのこがねとなり、あなたの[貴重{きちょう}]なしろがねとなるならば、", "26": "その[時{とき}]、あなたは[全能者{ぜんのうしゃ}]を[喜{よろこ}]び、[神{かみ}]に[向{む}]かって[顔{かお}]をあげることができる。", "27": "あなたが[彼{かれ}]に[祈{いの}]るならば、[彼{かれ}]はあなたに[聞{き}]かれる。そしてあなたは[自分{じぶん}]の[誓{ちか}]いを[果{はた}]す。", "28": "あなたが[事{こと}]をなそうと[定{さだ}]めるならば、あなたはその[事{こと}]を[成就{じょうじゅ}]し、あなたの[道{みち}]には[光{ひかり}]が[輝{かがや}]く。", "29": "[彼{かれ}]は[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[低{ひく}]くされるが、へりくだる[者{もの}]を[救{すく}]われるからだ。", "30": "[彼{かれ}]は[罪{つみ}]のない[者{もの}]を[救{すく}]われる。あなたはその[手{て}]の[潔{いさぎよ}]いことによって、[救{すく}]われるであろう」。" }, "23": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「きょうもまた、わたしのつぶやきは[激{はげ}]しく、[彼{かれ}]の[手{て}]はわたしの[嘆{なげ}]きにかかわらず、[重{おも}]い。", "3": "どうか、[彼{かれ}]を[尋{たず}]ねてどこで[会{あ}]えるかを[知{し}]り、そのみ[座{ざ}]に[至{いた}]ることができるように。", "4": "わたしは[彼{かれ}]の[前{まえ}]にわたしの[訴{うった}]えをならべ、[口{くち}]をきわめて論[議{ぎ}]するであろう。", "5": "わたしは、わたしに[答{こた}]えられるみ[言葉{ことば}]を[知{し}]り、わたしに[言{い}]われる[所{ところ}]を[悟{さと}]ろう。", "6": "[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもって、わたしと[争{あらそ}]われるであろうか、いな、かえってわたしを[顧{かえり}]みられるであろう。", "7": "かしこでは[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[彼{かれ}]と[言{い}]い[争{あらそ}]うことができる。そうすれば、わたしはわたしをさばく[者{もの}]から[永久{えいきゅう}]に[救{すく}]われるであろう。", "8": "[見{み}]よ、わたしが[進{すす}]んでも、[彼{かれ}]を[見{み}]ない。[退{しりぞ}]いても、[彼{かれ}]を[認{みと}]めることができない。", "9": "[左{ひだり}]の[方{ほう}]に[尋{たず}]ねても、[会{あ}]うことができない。[右{みぎ}]の[方{ほう}]に[向{む}]かっても、[見{み}]ることができない。", "10": "しかし[彼{かれ}]はわたしの[歩{あゆ}]む[道{みち}]を[知{し}]っておられる。[彼{かれ}]がわたしを[試{こころ}]みられるとき、わたしは[金{きん}]のように[出{で}]て[来{く}]るであろう。", "11": "わたしの[足{あし}]は[彼{かれ}]の[歩{あゆ}]みに[堅{かた}]く[従{したが}]った。わたしは[彼{かれ}]の[道{みち}]を[守{まも}]って[離{はな}]れなかった。", "12": "わたしは[彼{かれ}]のくちびるの[命令{めいれい}]にそむかず、その[口{くち}]の[言葉{ことば}]をわたしの[胸{むね}]にたくわえた。", "13": "しかし[彼{かれ}]は[変{かわ}]ることはない。だれが[彼{かれ}]をひるがえすことができようか。[彼{かれ}]はその[心{こころ}]の[欲{ほっ}]するところを[行{おこな}]われるのだ。", "14": "[彼{かれ}]はわたしのために[定{さだ}]めた[事{こと}]をなし[遂{と}]げられる。そしてこのような[事{こと}]が[多{おお}]く[彼{かれ}]の[心{こころ}]にある。", "15": "それゆえ、わたしは[彼{かれ}]の[前{まえ}]におののく。わたしは[考{かんが}]えるとき、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れる。", "16": "[神{かみ}]はわたしの[心{こころ}]を[弱{よわ}]くされた。[全能者{ぜんのうしゃ}]はわたしを[恐{おそ}]れさせられた。", "17": "わたしは、やみによって[閉{と}]じこめられ、[暗黒{あんこく}]がわたしの[顔{かお}]をおおっている。" }, "24": { "1": "なにゆえ、[全能者{ぜんのうしゃ}]はさばきの[時{とき}]を[定{さだ}]めておかれないのか。なにゆえ、[彼{かれ}]を[知{し}]る[者{もの}]がその[日{ひ}]を[見{み}]ないのか。", "2": "[世{よ}]には[地境{じざかい}]を[移{うつ}]す[者{もの}]、[群{む}]れを[奪{うば}]ってそれを[飼{か}]う[者{もの}]、", "3": "みなしごのろばを[追{お}]いやる[者{もの}]、やもめの[牛{うし}]を[質{しち}]に[取{と}]る[者{もの}]、", "4": "[貧{まず}]しい[者{もの}]を[道{みち}]から[押{お}]しのける[者{もの}]がある。[世{よ}]の[弱{よわ}]い[者{もの}]は[皆{みな}][彼{かれ}]らをさけて[身{み}]をかくす。", "5": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[荒野{あらの}]におる[野{の}]ろばのように[出{で}]て[働{はたら}]き、[野{の}]で[獲物{えもの}]を[求{もと}]めて、その[子{こ}]らの[食物{しょくもつ}]とする。", "6": "[彼{かれ}]らは[畑{はたけ}]でそのまぐさを[刈{か}]り、また[悪人{あくにん}]のぶどう[畑{はたけ}]で[拾{ひろ}]い[集{あつ}]める。", "7": "[彼{かれ}]らは[着{き}]る[物{もの}]がなく、[裸{はだか}]で[夜{よる}]を[過{す}]ごし、[寒{さむ}]さに[身{み}]をおおうべき[物{もの}]もない。", "8": "[彼{かれ}]らは[山{やま}]の[雨{あめ}]にぬれ、しのぎ[場{ば}]もなく[岩{いわ}]にすがる。", "9": "(みなしごをその[母{はは}]のふところから[奪{うば}]い、[貧{まず}]しい[者{もの}]の[幼{おさ}]な[子{ご}]を[質{しち}]にとる[者{もの}]がある。)", "10": "[彼{かれ}]らは[着{き}]る[物{もの}]がなく、[裸{はだか}]で[歩{ある}]き、[飢{う}]えつつ[麦{むぎ}][束{たば}]を[運{はこ}]び、", "11": "[悪人{あくにん}]のオリブ並み[木{き}]の[中{なか}]で[油{あぶら}]をしぼり、[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]んでも、かわきを[覚{おぼ}]える。", "12": "[町{まち}]の[中{なか}]から[死{し}]のうめきが[起{おこ}]り、[傷{きず}]ついた[者{もの}]の[魂{たましい}]が[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]める。しかし[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[祈{いのり}]を[顧{かえり}]みられない。", "13": "[光{ひかり}]にそむく[者{もの}]たちがある。[彼{かれ}]らは[光{ひかり}]の[道{みち}]を[知{し}]らず、[光{ひかり}]の[道{みち}]にとどまらない。", "14": "[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]は[暗{くら}]いうちに[起{お}]き[出{で}]て[弱{よわ}]い[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]を[殺{ころ}]し、[夜{よる}]は[盗{ぬす}]びととなる。", "15": "[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]の[目{め}]はたそがれを[待{ま}]って、『だれもわたしを[見{み}]ていないだろう』と[言{い}]い、[顔{かお}]におおう[物{もの}]を[当{あ}]てる。", "16": "[彼{かれ}]らは[暗{くら}]やみで[家{いえ}]をうがち、[昼{ひる}]は[閉{と}]じこもって[光{ひかり}]を[知{し}]らない。", "17": "[彼{かれ}]らには[暗黒{あんこく}]は[朝{あさ}]である。[彼{かれ}]らは[暗黒{あんこく}]の[恐{おそ}]れを[友{とも}]とするからだ。", "18": "あなたがたは[言{い}]う、『[彼{かれ}]らは[水{みず}]のおもてにすみやかに[流{なが}]れ[去{さ}]り、その[受{う}]ける[分{ぶん}]は[地{ち}]でのろわれ、[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]む[者{もの}]はだれも[彼{かれ}]らのぶどう[畑{はたけ}]の[道{みち}]に[行{い}]かない。", "19": "ひでりと[熱{あつ}]さは[雪{ゆき}][水{みず}]を[奪{うば}]い[去{さ}]る、[陰府{よみ}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]に[対{たい}]するも、これと[同様{どうよう}]だ。", "20": "[町{まち}]の[広場{ひろば}]は[彼{かれ}]らを[忘{わす}]れ、[彼{かれ}]らの[名{な}]は[覚{おぼ}]えられることなく、[不義{ふぎ}]は[木{き}]の[折{お}]られるように[折{お}]られる』と。", "21": "[彼{かれ}]らは[子{こ}]を[産{う}]まぬうまずめをくらい、やもめをあわれむことをしない。", "22": "しかし[神{かみ}]はその[力{ちから}]をもって、[強{つよ}]い[人々{ひとびと}]を[生{い}]きながらえさせられる。[彼{かれ}]らは[生{い}]きる[望{のぞ}]みのない[時{とき}]にも[起{お}]きあがる。", "23": "[神{かみ}]が[彼{かれ}]らに[安全{あんぜん}]を[与{あた}]えられるので、[彼{かれ}]らは[安{やす}]らかである。[神{かみ}]の[目{め}]は[彼{かれ}]らの[道{みち}]の[上{うえ}]にある。", "24": "[彼{かれ}]らはしばし[高{たか}]められて、いなくなり、ぜにあおいのように[枯{か}]れて[消{き}]えうせ、[麦{むぎ}]の[穂先{ほさき}]のように[切{き}]り[取{と}]られる。", "25": "もし、そうでないなら、だれがわたしにその[偽{いつわ}]りを[証明{しょうめい}]し、わが[言葉{ことば}]のむなしいことを[示{しめ}]しうるだろうか」。" }, "25": { "1": "そこでシュヒびとビルダデは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「[大権{たいけん}]と[恐{おそ}]れとは[神{かみ}]と[共{とも}]にある。[彼{かれ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]で[平和{へいわ}]を[施{ほどこ}]される。", "3": "その[軍勢{ぐんぜい}]は[数{かぞ}]えることができるか。[何{なに}][物{もの}]かその[光{ひかり}]に[浴{よく}]さないものがあるか。", "4": "それで[人{ひと}]はどうして[神{かみ}]の[前{まえ}]に[正{ただ}]しくありえようか。[女{おんな}]から[生{うま}]れた[者{もの}]がどうして[清{きよ}]くありえようか。", "5": "[見{み}]よ、[月{つき}]さえも[輝{かがや}]かず、[星{ほし}]も[彼{かれ}]の[目{め}]には[清{きよ}]くない。", "6": "うじのような[人{ひと}]、[虫{むし}]のような[人{ひと}]の[子{こ}]はなおさらである」。" }, "26": { "1": "そこでヨブは[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたは[力{ちから}]のない[者{もの}]をどれほど[助{たす}]けたかしれない。[気力{きりょく}]のない[腕{うで}]をどれほど[救{すく}]ったかしれない。", "3": "[知恵{ちえ}]のない[者{もの}]をどれほど[教{おし}]えたかしれない。[悟{さと}]りをどれほど[多{おお}]く[示{しめ}]したかしれない。", "4": "あなたはだれの[助{たす}]けによって[言葉{ことば}]をだしたのか。あなたから[出{で}]たのはだれの[霊{れい}]なのか。", "5": "[亡霊{ぼうれい}]は[水{みず}]およびその[中{なか}]に[住{す}]むものの[下{した}]に[震{ふる}]う。", "6": "[神{かみ}]の[前{まえ}]では[陰府{よみ}]も[裸{はだか}]である。[滅{ほろ}]びの[穴{あな}]もおおい[隠{かく}]すものはない。", "7": "[彼{かれ}]は[北{きた}]の[天{てん}]を[空間{くうかん}]に[張{は}]り、[地{ち}]を[何{なに}]もない[所{ところ}]に[掛{か}]けられる。", "8": "[彼{かれ}]は[水{みず}]を[濃{こ}]い[雲{くも}]の[中{なか}]に[包{つつ}]まれるが、その[下{した}]の[雲{くも}]は[裂{さ}]けない。", "9": "[彼{かれ}]は[月{つき}]のおもてをおおい[隠{かく}]して、[雲{くも}]をその[上{うえ}]にのべ、", "10": "[水{みず}]のおもてに[円{えん}]を[描{えが}]いて、[光{ひかり}]とやみとの[境{さかい}]とされた。", "11": "[彼{かれ}]が[戒{いまし}]めると、[天{てん}]の[柱{はしら}]は[震{ふる}]い、かつ[驚{おどろ}]く。", "12": "[彼{かれ}]はその[力{ちから}]をもって[海{うみ}]を[静{しず}]め、その[知恵{ちえ}]をもってラハブを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、", "13": "その[息{いき}]をもって[天{てん}]を[晴{は}]れわたらせ、その[手{て}]をもって[逃{に}]げるへびを[突{つ}]き[通{とお}]される。", "14": "[見{み}]よ、これらはただ[彼{かれ}]の[道{みち}]の[端{はし}]にすぎない。われわれが[彼{かれ}]について[聞{き}]く[所{ところ}]はいかにかすかなささやきであろう。しかし、その[力{ちから}]のとどろきに[至{いた}]っては、だれが[悟{さと}]ることができるか」。" }, "27": { "1": "ヨブはまた[言葉{ことば}]をついで[言{い}]った、", "2": "「[神{かみ}]は[生{い}]きておられる。[彼{かれ}]はわたしの[義{ぎ}]を[奪{うば}]い[去{さ}]られた。[全能者{ぜんのうしゃ}]はわたしの[魂{たましい}]を[悩{なや}]まされた。", "3": "わたしの[息{いき}]がわたしのうちにあり、[神{かみ}]の[息{いき}]がわたしの[鼻{はな}]にある[間{あいだ}]、", "4": "わたしのくちびるは[不義{ふぎ}]を[言{い}]わない、わたしの[舌{した}]は[偽{いつわ}]りを[語{かた}]らない。", "5": "わたしは[断{だん}]じて、あなたがたを[正{ただ}]しいとは[認{みと}]めない。わたしは[死{し}]ぬまで、[潔白{けっぱく}]を[主張{しゅちょう}]してやめない。", "6": "わたしは[堅{かた}]くわが[義{ぎ}]を[保{たも}]って[捨{す}]てない。わたしは[今{いま}]まで一[日{にち}]も[心{こころ}]に[責{せ}]められた[事{こと}]がない。", "7": "どうか、わたしの[敵{てき}]は[悪人{あくにん}]のようになり、わたしに[逆{さか}]らう[者{もの}]は[不義{ふぎ}]なる[者{もの}]のようになるように。", "8": "[神{かみ}]が[彼{かれ}]を[断{た}]ち、その[魂{たましい}]を[抜{ぬ}]きとられるとき、[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]になんの[望{のぞ}]みがあろう。", "9": "[災{わざわい}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]むとき、[神{かみ}]はその[叫{さけ}]びを[聞{き}]かれるであろうか。", "10": "[彼{かれ}]は[全能者{ぜんのうしゃ}]を[喜{よろこ}]ぶであろうか、[常{つね}]に[神{かみ}]を[呼{よ}]ぶであろうか。", "11": "わたしは[神{かみ}]のみ[手{て}]についてあなたがたに[教{おし}]え、[全能者{ぜんのうしゃ}]と[共{とも}]にあるものを[隠{かく}]すことをしない。", "12": "[見{み}]よ、あなたがたは[皆{みな}]みずからこれを[見{み}]た、それなのに、どうしてむなしい[者{もの}]となったのか。", "13": "これは[悪人{あくにん}]の[神{かみ}]から[受{う}]ける[分{ぶん}]、[圧制者{あっせいしゃ}]の[全能者{ぜんのうしゃ}]から[受{う}]ける[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "14": "その[子{こ}]らがふえればつるぎに[渡{わた}]され、その[子孫{しそん}]は[食物{しょくもつ}]に[飽{あ}]きることがない。", "15": "その[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]は[疫病{えきびょう}]で[死{し}]んで[埋{う}]められ、そのやもめらは[泣{な}]き[悲{かな}]しむことをしない。", "16": "たとい[彼{かれ}]は[銀{ぎん}]をちりのように[積{つ}]み、[衣服{いふく}]を[土{つち}]のように[備{そな}]えても、", "17": "その[備{そな}]えるものは[正{ただ}]しい[人{ひと}]がこれを[着{き}]、その[銀{ぎん}]は[罪{つみ}]なき[者{もの}]が[分{わ}]かち[取{と}]るであろう。", "18": "[彼{かれ}]の[建{た}]てる[家{いえ}]は、くもの[巣{す}]のようであり、[番人{ばんにん}]の[造{つく}]る[小屋{こや}]のようである。", "19": "[彼{かれ}]は[富{と}]める[身{み}]で[寝{ね}]ても、[再{ふたた}]び[富{と}]むことがなく、[目{め}]を[開{ひら}]けばその[富{とみ}]はない。", "20": "[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]が[大水{おおみず}]のように[彼{かれ}]を[襲{おそ}]い、[夜{よる}]はつむじ[風{かぜ}]が[彼{かれ}]を[奪{うば}]い[去{さ}]る。", "21": "[東風{ひがしかぜ}]が[彼{かれ}]を[揚{あ}]げると、[彼{かれ}]は[去{さ}]り、[彼{かれ}]をその[所{ところ}]から[吹{ふ}]き[払{はら}]う。", "22": "それは[彼{かれ}]を[投{な}]げつけて、あわれむことなく、[彼{かれ}]はその[力{ちから}]からのがれようと、もがく。", "23": "それは[彼{かれ}]に[向{む}]かって[手{て}]を[鳴{な}]らし、あざけり[笑{わら}]って、その[所{ところ}]から[出{で}]て[行{い}]かせる。" }, "28": { "1": "しろがねには[掘{ほ}]り[出{だ}]す[穴{あな}]があり、[精錬{せいれん}]するこがねには[出{で}]どころがある。", "2": "くろがねは[土{つち}]から[取{と}]り、あかがねは[石{いし}]から[溶{と}]かして[取{と}]る。", "3": "[人{ひと}]は[暗{くら}]やみを[破{やぶ}]り、いやはてまでも[尋{たず}]ねきわめて、[暗{くら}]やみおよび[暗黒{あんこく}]の[中{なか}]から[鉱石{こうせき}]を[取{と}]る。", "4": "[彼{かれ}]らは[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]を[離{はな}]れて[縦穴{たてあな}]をうがち、[道行{みちゆ}]く[人{ひと}]に[忘{わす}]れられ、[人{ひと}]を[離{はな}]れて[身{み}]をつりさげ、[揺{ゆ}]れ[動{うご}]く。", "5": "[地{ち}]はそこから[食物{しょくもつ}]を[出{だ}]す。その[下{した}]は[火{ひ}]でくつがえされるようにくつがえる。", "6": "その[石{いし}]はサファイヤのある[所{ところ}]、そこにはまた[金塊{きんかい}]がある。", "7": "その[道{みち}]は[猛禽{もうきん}]も[知{し}]らず、たかの[目{め}]もこれを[見{み}]ず、", "8": "[猛獣{もうじゅう}]もこれを[踏{ふ}]まず、ししもこれを[通{とお}]らなかった。", "9": "[人{ひと}]は[堅{かた}]い[岩{いわ}]に[手{て}]をくだして、[山{やま}]を[根元{ねもと}]からくつがえす。", "10": "[彼{かれ}]は[岩{いわ}]に[坑道{こうどう}]を[掘{ほ}]り、その[目{め}]はもろもろの[尊{たっと}]い[物{もの}]を[見{み}]る。", "11": "[彼{かれ}]は[水路{すいろ}]をふさいで、[漏{も}]れないようにし、[隠{かく}]れた[物{もの}]を[光{ひかり}]に[取{と}]り[出{だ}]す。", "12": "しかし[知恵{ちえ}]はどこに[見{み}]いだされるか。[悟{さと}]りのある[所{ところ}]はどこか。", "13": "[人{ひと}]はそこに[至{いた}]る[道{みち}]を[知{し}]らない、また[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]でそれを[獲{え}]ることができない。", "14": "[淵{ふち}]は[言{い}]う、『それはわたしのうちにない』と。また[海{うみ}]は[言{い}]う、『わたしのもとにない』と。", "15": "[精{せい}][金{きん}]もこれと[換{か}]えることはできない。[銀{ぎん}]も[量{はか}]ってその[価{あたい}]とすることはできない。", "16": "オフルの[金{きん}]をもってしても、その[価{あたい}]を[量{はか}]ることはできない。[尊{たっと}]い[縞{しま}]めのうも、サファイヤも[同様{どうよう}]である。", "17": "こがねも、[玻璃{はり}]もこれに[並{なら}]ぶことができない。また[精{せい}][金{きん}]の[器物{うつわもの}]もこれと[換{か}]えることができない。", "18": "さんごも[水晶{すいしょう}]も[言{い}]うに[足{た}]りない。[知恵{ちえ}]を[得{え}]るのは[真珠{しんじゅ}]を[得{え}]るのにまさる。", "19": "エチオピヤのトパズもこれに[並{なら}]ぶことができない。[純金{じゅんきん}]をもってしても、その[価{あたい}]を[量{はか}]ることはできない。", "20": "それでは[知恵{ちえ}]はどこから[来{く}]るか。[悟{さと}]りのある[所{ところ}]はどこか。", "21": "これはすべての[生{い}]き[物{もの}]の[目{め}]に[隠{かく}]され、[空{そら}]の[鳥{とり}]にも[隠{かく}]されている。", "22": "[滅{ほろ}]びも[死{し}]も[言{い}]う、『われわれはそのうわさを[耳{みみ}]に[聞{き}]いただけだ』。", "23": "[神{かみ}]はこれに[至{いた}]る[道{みち}]を[悟{さと}]っておられる、[彼{かれ}]はそのある[所{ところ}]を[知{し}]っておられる。", "24": "[彼{かれ}]は[地{ち}]の[果{はて}]までもみそなわし、[天{あめ}]が[下{した}]を[見{み}]きわめられるからだ。", "25": "[彼{かれ}]が[風{かぜ}]に[重{おも}]さを[与{あた}]え、[水{みず}]をますで[量{はか}]られたとき、", "26": "[彼{かれ}]が[雨{あめ}]のために[規定{きてい}]を[設{もう}]け、[雷{かみなり}]のひらめきのために[道{みち}]を[設{もう}]けられたとき、", "27": "[彼{かれ}]は[知恵{ちえ}]を[見{み}]て、これをあらわし、これを[確{たし}]かめ、これをきわめられた。", "28": "そして[人{ひと}]に[言{い}]われた、『[見{み}]よ、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[知恵{ちえ}]である、[悪{あく}]を[離{はな}]れることは[悟{さと}]りである』と」。" }, "29": { "1": "ヨブはまた[言葉{ことば}]をついで[言{い}]った、", "2": "「ああ[過{す}]ぎた[年月{としつき}]のようであったらよいのだが、[神{かみ}]がわたしを[守{まも}]ってくださった[日{ひ}]のようであったらよいのだが。", "3": "あの[時{とき}]には、[彼{かれ}]のともしびがわたしの[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[輝{かがや}]き、[彼{かれ}]の[光{ひかり}]によってわたしは[暗{くら}]やみを[歩{あゆ}]んだ。", "4": "わたしの[盛{さか}]んな[時{とき}]のようであったならよいのだが。あの[時{とき}]には、[神{かみ}]の[親{した}]しみがわたしの[天幕{てんまく}]の[上{うえ}]にあった。", "5": "あの[時{とき}]には、[全能者{ぜんのうしゃ}]がなおわたしと[共{とも}]にいまし、わたしの[子供{こども}]たちもわたしの[周囲{しゅうい}]にいた。", "6": "あの[時{とき}]、わたしの[足跡{あしあと}]は[乳{ちち}]で[洗{あら}]われ、[岩{いわ}]もわたしのために[油{あぶら}]の[流{なが}]れを[注{そそ}]ぎだした。", "7": "あの[時{とき}]には、わたしは[町{まち}]の[門{もん}]に[出{で}]て[行{い}]き、わたしの[座{ざ}]を[広場{ひろば}]に[設{もう}]けた。", "8": "[若{わか}]い[者{もの}]はわたしを[見{み}]てしりぞき、[老{お}]いた[者{もの}]は[身{み}]をおこして[立{た}]ち、", "9": "[君{きみ}]たる[者{もの}]も[物言{ものい}]うことをやめて、その[口{くち}]に[手{て}]を[当{あ}]て、", "10": "[尊{たっと}]い[者{もの}]も[声{こえ}]をおさめて、その[舌{した}]を[上{うえ}]あごにつけた。", "11": "[耳{みみ}]に[聞{き}]いた[者{もの}]はわたしを[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]となし、[目{め}]に[見{み}]た[者{もの}]はこれをあかしした。", "12": "これは[助{たす}]けを[求{もと}]める[貧{まず}]しい[者{もの}]を[救{すく}]い、また、みなしごおよび[助{たす}]ける[人{ひと}]のない[者{もの}]を[救{すく}]ったからである。", "13": "[今{いま}]にも[滅{ほろ}]びようとした[者{もの}]の[祝福{しゅくふく}]がわたしに[来{き}]た。わたしはまたやもめの[心{こころ}]をして[喜{よろこ}]び[歌{うた}]わせた。", "14": "わたしは[正義{せいぎ}]を[着{き}]、[正義{せいぎ}]はわたしをおおった。わたしの[公義{こうぎ}]は[上着{うわぎ}]のごとく、また[冠{かんむり}]のようであった。", "15": "わたしは[目{め}]しいの[目{め}]となり、[足{あし}]なえの[足{あし}]となり、", "16": "[貧{まず}]しい[者{もの}]の[父{ちち}]となり、[知{し}]らない[人{ひと}]の[訴{うった}]えの[理由{りゆう}]を[調{しら}]べてやった。", "17": "わたしはまた[悪{あ}]しき[者{もの}]のきばを[折{お}]り、その[歯{は}]の[間{あいだ}]から[獲物{えもの}]を[引{ひ}]き[出{だ}]した。", "18": "その[時{とき}]、わたしは[言{い}]った、『わたしは[自分{じぶん}]の[巣{す}]の[中{なか}]で[死{し}]に、わたしの[日{ひ}]は[砂{すな}]のように[多{おお}]くなるであろう。", "19": "わたしの[根{ね}]は[水{みず}]のほとりにはびこり、[露{つゆ}]は[夜{よ}]もすがらわたしの[枝{えだ}]におくであろう。", "20": "わたしの[栄{さか}]えはわたしと[共{とも}]に[新{あたら}]しく、わたしの[弓{ゆみ}]はわたしの[手{て}]にいつも[強{つよ}]い』と。", "21": "[人々{ひとびと}]はわたしに[聞{き}]いて[待{ま}]ち、[黙{もく}]して、わたしの[教{おしえ}]に[従{したが}]った。", "22": "わたしが[言{い}]った[後{のち}]は[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]び[言{い}]わなかった。わたしの[言葉{ことば}]は[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[雨{あめ}]のように[降{ふ}]りそそいだ。", "23": "[彼{かれ}]らは[雨{あめ}]を[待{ま}]つように、わたしを[待{ま}]ち[望{のぞ}]み、[春{はる}]の[雨{あめ}]を[仰{あお}]ぐように[口{くち}]を[開{ひら}]いて[仰{あお}]いだ。", "24": "[彼{かれ}]らが[希望{きぼう}]を[失{うしな}]った[時{とき}]にも、わたしは[彼{かれ}]らにむかってほほえんだ。[彼{かれ}]らはわたしの[顔{かお}]の[光{ひかり}]を[除{のぞ}]くことができなかった。", "25": "わたしは[彼{かれ}]らのために[道{みち}]を[選{えら}]び、そのかしらとして[座{ざ}]し、[軍中{ぐんちゅう}]の[王{おう}]のようにしており、[嘆{なげ}]く[者{もの}]を[慰{なぐさ}]める[人{ひと}]のようであった。" }, "30": { "1": "しかし[今{いま}]はわたしよりも[年{とし}][若{わか}]い[者{もの}]が、かえってわたしをあざ[笑{わら}]う。[彼{かれ}]らの[父{ちち}]はわたしが[卑{いや}]しめて、[群{む}]れの[犬{いぬ}]と[一緒{いっしょ}]にさえしなかった[者{もの}]だ。", "2": "[彼{かれ}]らの[手{て}]の[力{ちから}]からわたしは[何{なに}]を[得{え}]るであろうか、[彼{かれ}]らはその[気力{きりょく}]がすでに[衰{おとろ}]えた[人々{ひとびと}]だ。", "3": "[彼{かれ}]らは[乏{とぼ}]しさと[激{はげ}]しい[飢{う}]えとによって、かわいた[荒{あ}]れ[地{ち}]をかむ。", "4": "[彼{かれ}]らは、ぜにあおいおよび[灌木{かんぼく}]の[葉{は}]を[摘{つ}]み、れだまの[根{ね}]をもって[身{み}]を[暖{あたた}]める。", "5": "[彼{かれ}]らは[人々{ひとびと}]の[中{なか}]から[追{お}]いだされ、[盗{ぬす}]びとを[追{お}]うように、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らを[追{お}]い[呼{よ}]ばわる。", "6": "[彼{かれ}]らは[急流{きゅうりゅう}]の[谷間{たにま}]に[住{す}]み、[土{つち}]の[穴{あな}]または[岩{いわ}]の[穴{あな}]におり、", "7": "[灌木{かんぼく}]の[中{なか}]にいななき、いらくさの[下{した}]に[押{お}]し[合{あ}]う。", "8": "[彼{かれ}]らは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[子{こ}]、また[卑{いや}]しい[者{もの}]の[子{こ}]であって、[国{くに}]から[追{お}]いだされた[者{もの}]だ。", "9": "それなのに、わたしは[今{いま}][彼{かれ}]らの[歌{うた}]となり、[彼{かれ}]らの[笑{わら}]い[草{ぐさ}]となった。", "10": "[彼{かれ}]らはわたしをいとい、[遠{とお}]くわたしをはなれ、わたしの[顔{かお}]につばきすることも、ためらわない。", "11": "[神{かみ}]がわたしの[綱{つな}]を[解{と}]いて、わたしを[卑{いや}]しめられたので、[彼{かれ}]らもわたしの[前{まえ}]に[慎{つつし}]みを[捨{す}]てた。", "12": "このともがらはわたしの[右{みぎ}]に[立{た}]ち[上{あ}]がり、わたしを[追{お}]いのけ、わたしにむかって[滅{ほろ}]びの[道{みち}]を[築{きず}]く。", "13": "[彼{かれ}]らはわたしの[道{みち}]をこわし、わたしの[災{わざわい}]を[促{うなが}]す。これをさし[止{と}]める[者{もの}]はない。", "14": "[彼{かれ}]らは[広{ひろ}]い[破{やぶ}]れ[口{くち}]からはいるように[進{すす}]みきたり、[破壊{はかい}]の[中{なか}]をおし[寄{よ}]せる。", "15": "[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]はわたしに[臨{のぞ}]み、わたしの[誉{ほまれ}]は[風{かぜ}]のように[吹{ふ}]き[払{はら}]われ、わたしの[繁栄{はんえい}]は[雲{くも}]のように[消{き}]えうせた。", "16": "[今{いま}]は、わたしの[魂{たましい}]はわたしの[内{うち}]にとけて[流{なが}]れ、[悩{なや}]みの[日{ひ}]はわたしを[捕{とら}]えた。", "17": "[夜{よる}]はわたしの[骨{ほね}]を[激{はげ}]しく[悩{なや}]まし、わたしをかむ[苦{くる}]しみは、やむことがない。", "18": "それは[暴力{ぼうりょく}]をもって、わたしの[着物{きもの}]を[捕{とら}]え、はだ[着{ぎ}]のえりのように、わたしをしめつける。", "19": "[神{かみ}]がわたしを[泥{どろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れられたので、わたしはちり[灰{はい}]のようになった。", "20": "わたしがあなたにむかって[呼{よ}]ばわっても、あなたは[答{こた}]えられない。わたしが[立{た}]っていても、あなたは[顧{かえり}]みられない。", "21": "あなたは[変{かわ}]って、わたしに[無情{むじょう}]な[者{もの}]となり、み[手{て}]の[力{ちから}]をもってわたしを[攻{せ}]め[悩{なや}]まされる。", "22": "あなたはわたしを[揚{あ}]げて[風{かぜ}]の[上{うえ}]に[乗{の}]せ、[大風{おおかぜ}]のうなり[声{こえ}]の[中{なか}]に、もませられる。", "23": "わたしは[知{し}]っている、あなたはわたしを[死{し}]に[帰{かえ}]らせ、すべての[生{い}]き[物{もの}]の[集{あつ}]まる[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせられることを。", "24": "さりながら[荒塚{あらつか}]の[中{なか}]にある[者{もの}]は、[手{て}]を[伸{の}]べないであろうか、[災{わざわい}]の[中{なか}]にある[者{もの}]は[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]めないであろうか。", "25": "わたしは[苦{くる}]しい[日{ひ}]を[送{おく}]る[者{もの}]のために[泣{な}]かなかったか。わたしの[魂{たましい}]は[貧{まず}]しい[人{ひと}]のために[悲{かな}]しまなかったか。", "26": "しかしわたしが[幸{さいわい}]を[望{のぞ}]んだのに[災{わざわい}]が[来{き}]た。[光{ひかり}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだのにやみが[来{き}]た。", "27": "わたしのはらわたは[沸{わ}]きかえって、[静{しず}]まらない。[悩{なや}]みの[日{ひ}]がわたしに[近{ちか}]づいた。", "28": "わたしは[日{ひ}]の[光{ひかり}]によらずに[黒{くろ}]くなって[歩{ある}]き、[公会{こうかい}]の[中{なか}]に[立{た}]って[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]める。", "29": "わたしは[山犬{やまいぬ}]の[兄弟{きょうだい}]となり、だちょうの[友{とも}]となった。", "30": "わたしの[皮膚{ひふ}]は[黒{くろ}]くなって、はげ[落{お}]ち、わたしの[骨{ほね}]は[熱{あつ}]さによって[燃{も}]え、", "31": "わたしの[琴{こと}]は[悲{かな}]しみの[音{ね}]となり、わたしの[笛{ふえ}]は[泣{な}]く[者{もの}]の[声{こえ}]となった。" }, "31": { "1": "わたしは、わたしの[目{め}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ、どうして、おとめを[慕{した}]うことができようか。", "2": "もしそうすれば[上{うえ}]から[神{かみ}]の[下{くだ}]される[分{ぶん}]はどんなであろうか。[高{たか}]き[所{ところ}]から[全能者{ぜんのうしゃ}]の[与{あた}]えられる[嗣{し}][業{ぎょう}]はどんなであろうか。", "3": "[不義{ふぎ}]なる[者{もの}]には[災{わざわい}]が[下{くだ}]らないであろうか。[悪{あく}]をなす[者{もの}]には[災難{さいなん}]が[臨{のぞ}]まないであろうか。", "4": "[彼{かれ}]はわたしの[道{みち}]をみそなわし、わたしの[歩{あゆ}]みをことごとく[数{かぞ}]えられぬであろうか。", "5": "もし、わたしがうそと[共{とも}]に[歩{あゆ}]み、わたしの[足{あし}]が[偽{いつわ}]りにむかって[急{いそ}]いだことがあるなら、", "6": "([正{ただ}]しいはかりをもってわたしを[量{はか}]れ、そうすれば[神{かみ}]はわたしの[潔白{けっぱく}]を[知{し}]られるであろう。)", "7": "もしわたしの[歩{あゆ}]みが、[道{みち}]をはなれ、わたしの[心{こころ}]がわたしの[目{め}]にしたがって[歩{あゆ}]み、わたしの[手{て}]に[汚{けが}]れがついていたなら、", "8": "わたしのまいたのを[他{た}]の[人{ひと}]が[食{た}]べ、わたしのために[成長{せいちょう}]するものが、[抜{ぬ}]き[取{と}]られてもかまわない。", "9": "もし、わたしの[心{こころ}]が、[女{おんな}]に[迷{まよ}]ったことがあるか、またわたしが[隣{とな}]り[人{びと}]の[門{もん}]で[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せしたことがあるなら、", "10": "わたしの[妻{つま}]が[他{た}]の[人{ひと}]のためにうすをひき、[他{た}]の[人{ひと}]が[彼女{かのじょ}]の[上{うえ}]に[寝{ね}]てもかまわない。", "11": "これは[重{おも}]い[罪{つみ}]であって、さばきびとに[罰{ばっ}]せられるべき[悪事{あくじ}]だからである。", "12": "これは[滅{ほろ}]びに[至{いた}]るまでも[焼{や}]きつくす[火{ひ}]であって、わたしのすべての[産業{さんぎょう}]を[根{ね}]こそぎ[焼{や}]くであろう。", "13": "わたしのしもべ、また、はしためがわたしと[言{い}]い[争{あらそ}]ったときに、わたしがもしその[言{い}]い[分{ぶん}]を[退{しりぞ}]けたことがあるなら、", "14": "[神{かみ}]が[立{た}]ち[上{あ}]がられるとき、わたしはどうしようか、[神{かみ}]が[尋{たず}]ねられるとき、なんとお[答{こた}]えしようか。", "15": "わたしを[胎内{たいない}]に[造{つく}]られた[者{もの}]は、[彼{かれ}]をも[造{つく}]られたのではないか。われわれを[腹{はら}]の[内{うち}]に[形{かたち}][造{つく}]られた[者{もの}]は、ただひとりではないか。", "16": "わたしがもし[貧{まず}]しい[者{もの}]の[願{ねが}]いを[退{しりぞ}]け、やもめの[目{め}]を[衰{おとろ}]えさせ、", "17": "あるいはわたしひとりで[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べて、みなしごに[食{た}]べさせなかったことがあるなら、", "18": "(わたしは[彼{かれ}]の[幼{おさな}]い[時{とき}]から[父{ちち}]のように[彼{かれ}]を[育{そだ}]て、またその[母{はは}]の[胎{たい}]を[出{で}]たときから[彼{かれ}]を[導{みちび}]いた。)", "19": "もし[着物{きもの}]がないために[死{し}]のうとする[者{もの}]や、[身{み}]をおおう[物{もの}]のない[貧{まず}]しい[人{ひと}]をわたしが[見{み}]た[時{とき}]に、", "20": "その[腰{こし}]がわたしを[祝福{しゅくふく}]せず、また[彼{かれ}]がわたしの[羊{ひつじ}]の[毛{け}]で[暖{あたた}]まらなかったことがあるなら、", "21": "もしわたしを[助{たす}]ける[者{もの}]が[門{もん}]におるのを[見{み}]て、みなしごにむかってわたしの[手{て}]を[振{ふ}]り[上{あ}]げたことがあるなら、", "22": "わたしの[肩{かた}][骨{ほね}]が、[肩{かた}]から[落{お}]ち、わたしの[腕{うで}]が、つけ[根{ね}]から[折{お}]れてもかまわない。", "23": "わたしは[神{かみ}]から[出{で}]る[災{わざわい}]を[恐{おそ}]れる、その[威光{いこう}]の[前{まえ}]には[何事{なにごと}]もなすことはできない。", "24": "わたしがもし[金{きん}]をわが[望{のぞ}]みとし、[精{せい}][金{きん}]をわが[頼{たの}]みと[言{い}]ったことがあるなら、", "25": "わたしがもしわが[富{とみ}]の[大{おお}]いなる[事{こと}]と、わたしの[手{て}]に[多{おお}]くの[物{もの}]を[獲{え}]た[事{こと}]とを[喜{よろこ}]んだことがあるなら、", "26": "わたしがもし[日{ひ}]の[輝{かがや}]くのを[見{み}]、または[月{つき}]の[照{て}]りわたって[動{うご}]くのを[見{み}]た[時{とき}]、", "27": "[心{こころ}]ひそかに[迷{まよ}]って、[手{て}]に[口{くち}]づけしたことがあるなら、", "28": "これもまたさばきびとに[罰{ばっ}]せらるべき[悪事{あくじ}]だ。わたしは[上{うえ}]なる[神{かみ}]を[欺{あざむ}]いたからである。", "29": "わたしがもしわたしを[憎{にく}]む[者{もの}]の[滅{ほろ}]びるのを[喜{よろこ}]び、または[災{わざわい}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだとき、[勝{か}]ち[誇{ほこ}]ったことがあるなら、", "30": "(わたしはわが[口{くち}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]させず、のろいをもって[彼{かれ}]の[命{いのち}]を[求{もと}]めたことはなかった。)", "31": "もし、わたしの[天幕{てんまく}]の[人々{ひとびと}]で、『だれか[彼{かれ}]の[肉{にく}]に[飽{あ}]きなかった[者{もの}]があるか』と、[言{い}]わなかったことがあるなら、", "32": "([他国{たこく}][人{じん}]はちまたに[宿{やど}]らず、わたしはわが[門{もん}]を[旅{たび}]びとに[開{ひら}]いた。)", "33": "わたしがもし[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]にわたしのとがをおおい、わたしの[悪事{あくじ}]を[胸{むね}]の[中{なか}]に[隠{かく}]したことがあるなら、", "34": "わたしが[大衆{たいしゅう}]を[恐{おそ}]れ、[宗族{そうぞく}]の[侮{あなど}]りにおぢて、[口{くち}]を[閉{と}]じ、[門{もん}]を[出{で}]なかったことがあるなら、", "35": "ああ、わたしに[聞{き}]いてくれる[者{もの}]があればよいのだが、(わたしのかきはんがここにある。どうか、[全能者{ぜんのうしゃ}]がわたしに[答{こた}]えられるように。)ああ、わたしの[敵{てき}]の[書{か}]いた[告訴{こくそ}][状{じょう}]があればよいのだが。", "36": "わたしは[必{かなら}]ずこれを[肩{かた}]に[負{お}]い、[冠{かんむり}]のようにこれをわが[身{み}]に[結{むす}]び、", "37": "わが[歩{あゆ}]みの[数{かず}]を[彼{かれ}]に[述{の}]べ、[君{きみ}]たる[者{もの}]のようにして、[彼{かれ}]に[近{ちか}]づくであろう。", "38": "もしわが[田畑{たはた}]がわたしに[向{む}]かって[呼{よ}]ばわり、そのうねみぞが[共{とも}]に[泣{な}]き[叫{さけ}]んだことがあるなら、", "39": "もしわたしが[金{きん}]を[払{はら}]わないでその[産物{さんぶつ}]を[食{た}]べ、その[持{も}]ち[主{ぬし}]を[死{し}]なせたことがあるなら、", "40": "[小麦{こむぎ}]の[代{かわ}]りに、いばらがはえ、[大麦{おおむぎ}]の[代{かわ}]りに[雑草{ざっそう}]がはえてもかまわない」。ヨブの[言葉{ことば}]は[終{おわ}]った。" }, "32": { "1": "このようにヨブが[自分{じぶん}]の[正{ただ}]しいことを[主張{しゅちょう}]したので、これら三[人{にん}]の[者{もの}]はヨブに[答{こた}]えるのをやめた。", "2": "その[時{とき}]ラム[族{ぞく}]のブズびとバラケルの[子{こ}]エリフは[怒{いか}]りを[起{おこ}]した。すなわちヨブが[神{かみ}]よりも[自分{じぶん}]の[正{ただ}]しいことを[主張{しゅちょう}]するので、[彼{かれ}]はヨブに[向{む}]かって[怒{いか}]りを[起{おこ}]した。", "3": "またヨブの三[人{にん}]の[友{とも}]がヨブを[罪{つみ}]ありとしながら、[答{こた}]える[言葉{ことば}]がなかったので、エリフは[彼{かれ}]らにむかっても[怒{いか}]りを[起{おこ}]した。", "4": "エリフは[彼{かれ}]らが[皆{みな}]、[自分{じぶん}]よりも[年長者{ねんちょうしゃ}]であったので、ヨブに[物言{ものい}]うことをひかえて[待{ま}]っていたが、", "5": "ここにエリフは三[人{にん}]の[口{くち}]に[答{こた}]える[言葉{ことば}]のないのを[見{み}]て[怒{いか}]りを[起{おこ}]した。", "6": "ブズびとバラケルの[子{こ}]エリフは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わたしは[年{とし}][若{わか}]く、あなたがたは[年老{としお}]いている。それゆえ、わたしははばかって、わたしの[意見{いけん}]を[述{の}]べることをあえてしなかった。", "7": "わたしは[思{おも}]った、『[日{ひ}]を[重{かさ}]ねた[者{もの}]が[語{かた}]るべきだ、[年{とし}]を[積{つ}]んだ[者{もの}]が[知恵{ちえ}]を[教{おし}]えるべきだ』と。", "8": "しかし[人{ひと}]のうちには[霊{れい}]があり、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[息{いき}]が[人{ひと}]に[悟{さと}]りを[与{あた}]える。", "9": "[老{お}]いた[者{もの}]、[必{かなら}]ずしも[知恵{ちえ}]があるのではなく、[年{とし}]とった[者{もの}]、[必{かなら}]ずしも[道理{どうり}]をわきまえるのではない。", "10": "ゆえにわたしは[言{い}]う、『わたしに[聞{き}]け、わたしもまたわが[意見{いけん}]を[述{の}]べよう』。", "11": "[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[言葉{ことば}]に[期待{きたい}]し、その[知恵{ちえ}]ある[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、あなたがたが[言{い}]うべき[言葉{ことば}]を[捜{さが}]し[出{だ}]すのを[待{ま}]っていた。", "12": "わたしはあなたがたに[心{こころ}]をとめたが、あなたがたのうちにヨブを[言{い}]いふせる[者{もの}]はひとりもなく、また[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]に[答{こた}]える[者{もの}]はひとりもなかった。", "13": "おそらくあなたがたは[言{い}]うだろう、『われわれは[知恵{ちえ}]を[見{み}]いだした、[彼{かれ}]に[勝{か}]つことのできるのは[神{かみ}]だけで、[人{ひと}]にはできない』と。", "14": "[彼{かれ}]はその[言葉{ことば}]をわたしに[向{む}]けて[言{い}]わなかった。わたしはあなたがたの[言葉{ことば}]をもって[彼{かれ}]に[答{こた}]えることはしない。", "15": "[彼{かれ}]らは[驚{おどろ}]いて、もはや[答{こた}]えることをせず、[彼{かれ}]らには、もはや[言{い}]うべき[言葉{ことば}]がない。", "16": "[彼{かれ}]らは[物言{ものい}]わず、[立{た}]ちとどまって、もはや[答{こた}]えるところがないので、わたしはこれ[以上{いじょう}][待{ま}]つ[必要{ひつよう}]があろうか。", "17": "わたしもまたわたしの[分{ぶん}]を[答{こた}]え、わたしの[意見{いけん}]を[述{の}]べよう。", "18": "わたしには[言葉{ことば}]が[満{み}]ち、わたしのうちの[霊{れい}]がわたしに[迫{せま}]るからだ。", "19": "[見{み}]よ、わたしの[心{こころ}]は[口{くち}]を[開{ひら}]かないぶどう[酒{しゅ}]のように、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]のように、[今{いま}]にも[張{は}]りさけようとしている。", "20": "わたしは[語{かた}]って、[気{き}]を[晴{は}]らし、くちびるを[開{ひら}]いて[答{こた}]えよう。", "21": "わたしはだれをもかたより[見{み}]ることなく、また[何人{なにび}]とにもへつらうことをしない。", "22": "わたしはへつらうことを[知{し}]らないからだ。もしへつらうならば、わたしの[造{つく}]り[主{ぬし}]は[直{ただ}]ちにわたしを[滅{ほろ}]ぼされるであろう。" }, "33": { "1": "だから、ヨブよ、[今{いま}]わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]け、わたしのすべての[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "2": "[見{み}]よ、わたしは[口{くち}]を[開{ひら}]き、[口{くち}]の[中{なか}]の[舌{した}]は[物言{ものい}]う。", "3": "わたしの[言葉{ことば}]はわが[心{こころ}]の[正{ただ}]しきを[語{かた}]り、わたしのくちびるは[真実{しんじつ}]をもってその[知識{ちしき}]を[語{かた}]る。", "4": "[神{かみ}]の[霊{れい}]はわたしを[造{つく}]り、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[息{いき}]はわたしを[生{い}]かす。", "5": "あなたがもしできるなら、わたしに[答{こた}]えよ、わたしの[前{まえ}]に[言葉{ことば}]を[整{ととの}]えて、[立{た}]て。", "6": "[見{み}]よ、[神{かみ}]に[対{たい}]しては、わたしもあなたと[同様{どうよう}]であり、わたしもまた[土{つち}]から[取{と}]って[造{つく}]られた[者{もの}]だ。", "7": "[見{み}]よ、わたしの[威厳{いげん}]はあなたを[恐{おそ}]れさせない、わたしの[勢{いきお}]いはあなたを[圧{あっ}]しない。", "8": "[確{たし}]かに、あなたはわたしの[聞{き}]くところで[言{い}]った、わたしはあなたの[言葉{ことば}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いた。", "9": "あなたは[言{い}]う、『わたしはいさぎよく、とがはない。わたしは[清{きよ}]く、[不義{ふぎ}]はない。", "10": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]はわたしを[攻{せ}]める[口実{こうじつ}]を[見{み}]つけ、わたしを[自分{じぶん}]の[敵{てき}]とみなし、", "11": "わたしの[足{あし}]をかせにはめ、わたしのすべての[行{おこな}]いに[目{め}]をとめられる』と。", "12": "[見{み}]よ、わたしはあなたに[答{こた}]える、あなたはこの[事{こと}]において[正{ただ}]しくない。[神{かみ}]は[人{ひと}]よりも[大{おお}]いなる[者{もの}]だ。", "13": "あなたが『[彼{かれ}]はわたしの[言葉{ことば}]に[少{すこ}]しも[答{こた}]えられない』といって、[彼{かれ}]に[向{む}]かって[言{い}]い[争{あらそ}]うのは、どういうわけであるか。", "14": "[神{かみ}]は一つの[方法{ほうほう}]によって[語{かた}]られ、また二つの[方法{ほうほう}]によって[語{かた}]られるのだが、[人{ひと}]はそれを[悟{さと}]らないのだ。", "15": "[人々{ひとびと}]が[熟睡{じゅくすい}]するとき、または[床{とこ}]にまどろむとき、[夢{ゆめ}]あるいは[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のうちで、", "16": "[彼{かれ}]は[人々{ひとびと}]の[耳{みみ}]を[開{ひら}]き、[警告{けいこく}]をもって[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせ、", "17": "こうして[人{ひと}]にその[悪{あ}]しきわざを[離{はな}]れさせ、[高{たか}]ぶりを[人{ひと}]から[除{のぞ}]き、", "18": "その[魂{たましい}]を[守{まも}]って、[墓{はか}]に[至{いた}]らせず、その[命{いのち}]を[守{まも}]って、つるぎに[滅{ほろ}]びないようにされる。", "19": "[人{ひと}]はまたその[床{とこ}]の[上{うえ}]で[痛{いた}]みによって[懲{こ}]らされ、その[骨{ほね}]に[戦{たたか}]いが[絶{た}]えることなく、", "20": "その[命{いのち}]は、[食物{しょくもつ}]をいとい、その[食欲{しょくよく}]は、おいしい[食物{しょくもつ}]をきらう。", "21": "その[肉{にく}]はやせ[落{お}]ちて[見{み}]えず、その[骨{ほね}]は[見{み}]えなかったものまでもあらわになり、", "22": "その[魂{たましい}]は[墓{はか}]に[近{ちか}]づき、その[命{いのち}]は[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]に[近{ちか}]づく。", "23": "もしそこに[彼{かれ}]のためにひとりの[天使{てんし}]があり、千のうちのひとりであって、[仲保{ちゅうほ}]となり、[人{ひと}]にその[正{ただ}]しい[道{みち}]を[示{しめ}]すならば、", "24": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]をあわれんで[言{い}]われる、『[彼{かれ}]を[救{すく}]って、[墓{はか}]に[下{くだ}]ることを[免{まぬか}]れさせよ、わたしはすでにあがないしろを[得{え}]た。", "25": "[彼{かれ}]の[肉{にく}]を[幼{おさ}]な[子{ご}]の[肉{にく}]よりもみずみずしくならせ、[彼{かれ}]を[若{わか}]い[時{とき}]の[元気{げんき}]に[帰{かえ}]らせよ』と。", "26": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]が[神{かみ}]に[祈{いの}]るならば、[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[顧{かえり}]み、[喜{よろこ}]びをもって、み[前{まえ}]にいたらせ、その[救{すくい}]を[人{ひと}]に[告{つ}]げ[知{し}]らせられる。", "27": "[彼{かれ}]は[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]に[歌{うた}]って[言{い}]う、『わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[正{ただ}]しい[事{こと}]を[曲{ま}]げた。しかしわたしに[報復{ほうふく}]がなかった。", "28": "[彼{かれ}]はわたしの[魂{たましい}]をあがなって、[墓{はか}]に[下{くだ}]らせられなかった。わたしの[命{いのち}]は[光{ひかり}]を[見{み}]ることができる』と。", "29": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はこれらすべての[事{こと}]をふたたび、みたび[人{ひと}]に[行{おこな}]い、", "30": "その[魂{たましい}]を[墓{はか}]から[引{ひ}]き[返{かえ}]し、[彼{かれ}]に[命{いのち}]の[光{ひかり}]を[見{み}]させられる。", "31": "ヨブよ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてわたしに[聞{き}]け、[黙{もく}]せよ、わたしは[語{かた}]ろう。", "32": "あなたがもし[言{い}]うべきことがあるなら、わたしに[答{こた}]えよ、[語{かた}]れ、わたしはあなたを[正{ただ}]しい[者{もの}]にしようと[望{のぞ}]むからだ。", "33": "もし[語{かた}]ることがないなら、わたしに[聞{き}]け、[黙{もく}]せよ、わたしはあなたに[知恵{ちえ}]を[教{おし}]えよう」。" }, "34": { "1": "エリフはまた[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたがた[知恵{ちえ}]ある[人々{ひとびと}]よ、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]け、あなたがた[知識{ちしき}]ある[人々{ひとびと}]よ、わたしに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "3": "[口{くち}]が[食物{しょくもつ}]を[味{あじ}]わうように、[耳{みみ}]は[言葉{ことば}]をわきまえるからだ。", "4": "われわれは[正{ただ}]しい[事{こと}]を[選{えら}]び、われわれの[間{あいだ}]に[良{よ}]い[事{こと}]の[何{なに}]であるかを[明{あき}]らかにしよう。", "5": "ヨブは[言{い}]った、『わたしは[正{ただ}]しい、[神{かみ}]はわたしの[公義{こうぎ}]を[奪{うば}]われた。", "6": "わたしは[正{ただ}]しいにもかかわらず、[偽{いつわ}]る[者{もの}]とされた。わたしにはとががないけれども、わたしの[矢{や}][傷{きず}]はいえない』と。", "7": "だれかヨブのような[人{ひと}]があろう。[彼{かれ}]はあざけりを[水{みず}]のように[飲{の}]み、", "8": "[悪{あく}]をなす[者{もの}]どもと[交{まじ}]わり、[悪人{あくにん}]と[共{とも}]に[歩{あゆ}]む。", "9": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、『[人{ひと}]は[神{かみ}]と[親{した}]しんでも、なんの[益{えき}]もない』と。", "10": "それであなたがた[理解{りかい}]ある[人々{ひとびと}]よ、わたしに[聞{き}]け、[神{かみ}]は[断{だん}]じて[悪{あく}]を[行{おこな}]うことなく、[全能者{ぜんのうしゃ}]は[断{だん}]じて[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]うことはない。", "11": "[神{かみ}]は[人{ひと}]のわざにしたがってその[身{み}]に[報{むく}]い、おのおのの[道{みち}]にしたがって、その[身{み}]に[振{ふ}]りかからせられる。", "12": "まことに[神{かみ}]は[悪{あ}]しき[事{こと}]を[行{おこな}]われない。[全能者{ぜんのうしゃ}]はさばきをまげられない。", "13": "だれかこの[地{ち}]を[彼{かれ}]にゆだねた[者{もの}]があるか。だれか[全{ぜん}][世界{せかい}]を[彼{かれ}]に[負{お}]わせた[者{もの}]があるか。", "14": "[神{かみ}]がもしその[霊{れい}]をご[自分{じぶん}]に[取{と}]りもどし、その[息{いき}]をご[自分{じぶん}]に[取{と}]りあつめられるならば、", "15": "すべての[肉{にく}]は[共{とも}]に[滅{ほろ}]び、[人{ひと}]はちりに[帰{かえ}]るであろう。", "16": "もし、あなたに[悟{さと}]りがあるならば、これを[聞{き}]け、わたしの[言{い}]うところに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "17": "[公義{こうぎ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は[世{よ}]を[治{おさ}]めることができようか。[正{ただ}]しく[力{ちから}]ある[者{もの}]を、あなたは[非難{ひなん}]するであろうか。", "18": "[王{おう}]たる[者{もの}]に[向{む}]かって『よこしまな[者{もの}]』と[言{い}]い、つかさたる[者{もの}]に[向{む}]かって、『[悪{あ}]しき[者{もの}]』と[言{い}]うことができるであろうか。", "19": "[神{かみ}]は[君{くん}]たる[者{もの}]をもかたより[見{み}]られることなく、[富{と}]める[者{もの}]を[貧{まず}]しき[者{もの}]にまさって[顧{かえり}]みられることはない。[彼{かれ}]らは[皆{みな}]み[手{て}]のわざだからである。", "20": "[彼{かれ}]らはまたたく[間{ま}]に[死{し}]に、[民{たみ}]は[夜{よる}]の[間{あいだ}]に[振{ふ}]われて、[消{き}]えうせ、[力{ちから}]ある[者{もの}]も[人手{ひとで}]によらずに[除{のぞ}]かれる。", "21": "[神{かみ}]の[目{め}]が[人{ひと}]の[道{みち}]の[上{うえ}]にあって、そのすべての[歩{あゆ}]みを[見{み}]られるからだ。", "22": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]には[身{み}]を[隠{かく}]すべき[暗{くら}]やみもなく、[暗黒{あんこく}]もない。", "23": "[人{ひと}]がさばきのために[神{かみ}]の[前{まえ}]に[出{で}]るとき、[神{かみ}]は[人{ひと}]のために[時{とき}]を[定{さだ}]めておかれない。", "24": "[彼{かれ}]は[力{ちから}]ある[者{もの}]をも[調{しら}]べることなく[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、[他{た}]の[人々{ひとびと}]を[立{た}]てて、これに[替{か}]えられる。", "25": "このように、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのわざを[知{し}]り、[夜{よ}]の[間{ま}]に[彼{かれ}]らをくつがえされるので、[彼{かれ}]らはやがて[滅{ほろ}]びる。", "26": "[彼{かれ}]は[人々{ひとびと}]の[見{み}]る[所{ところ}]で、[彼{かれ}]らをその[悪{あく}]のために[撃{う}]たれる。", "27": "これは[彼{かれ}]らがそむいて[彼{かれ}]に[従{したが}]わず、その[道{みち}]を[全{まった}]く[顧{かえり}]みないからだ。", "28": "こうして[彼{かれ}]らは[貧{まず}]しき[者{もの}]の[叫{さけ}]びを[彼{かれ}]のもとにいたらせ、[悩{なや}]める[者{もの}]の[叫{さけ}]びを[彼{かれ}]に[聞{き}]かせる。", "29": "[彼{かれ}]が[黙{だま}]っておられるとき、だれが[非難{ひなん}]することができようか。[彼{かれ}]が[顔{かお}]を[隠{かく}]されるとき、だれが[彼{かれ}]を[見{み}]ることができようか。一[国{こく}]の[上{うえ}]にも、一[人{にん}]の[上{うえ}]にも[同様{どうよう}]だ。", "30": "これは[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]が[世{よ}]を[治{おさ}]めることがなく、[民{たみ}]をわなにかける[事{こと}]のないようにするためである。", "31": "だれが[神{かみ}]に[向{む}]かって[言{い}]ったか、『わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないのに、[懲{こら}]しめられた。", "32": "わたしの[見{み}]ないものをわたしに[教{おし}]えられたい。もしわたしが[悪{わる}]い[事{こと}]をしたなら、[重{かさ}]ねてこれをしない』と。", "33": "あなたが[拒{こば}]むゆえに、[彼{かれ}]はあなたの[好{この}]むように[報{むく}]いをされるであろうか。あなたみずから[選{えら}]ぶがよい、わたしはしない。あなたの[知{し}]るところを[言{い}]いなさい。", "34": "[悟{さと}]りある[人々{ひとびと}]はわたしに[言{い}]うだろう、わたしに[聞{き}]くところの[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]は[言{い}]うだろう、", "35": "『ヨブの[言{い}]うところは[知識{ちしき}]がなく、その[言葉{ことば}]は[悟{さと}]りがない』と。", "36": "どうかヨブが[終{おわ}]りまで[試{こころ}]みられるように、[彼{かれ}]は[悪人{あくにん}]のように[答{こた}]えるからである。", "37": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]に、とがを[加{くわ}]え、われわれの[中{なか}]にあって[手{て}]をうち、[神{かみ}]に[逆{さか}]らって、その[言葉{ことば}]をしげくする」。" }, "35": { "1": "エリフはまた[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「あなたはこれを[正{ただ}]しいと[思{おも}]うのか、あなたは『[神{かみ}]の[前{まえ}]に[自分{じぶん}]は[正{ただ}]しい』と[言{い}]うのか。", "3": "あなたは[言{い}]う、『これはわたしになんの[益{えき}]があるか、[罪{つみ}]を[犯{おか}]したのとくらべてなんのまさるところがあるか』と。", "4": "わたしはあなたおよび、あなたと[共{とも}]にいるあなたの[友人{ゆうじん}]たちに[答{こた}]えよう。", "5": "[天{てん}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]よ、あなたの[上{うえ}]なる[高{たか}]き[空{そら}]を[望{のぞ}]み[見{み}]よ。", "6": "あなたが[罪{つみ}]を[犯{おか}]しても、[彼{かれ}]になんのさしさわりがあるか。あなたのとがが[多{おお}]くても、[彼{かれ}]に[何{なに}]をなし[得{え}]ようか。", "7": "またあなたは[正{ただ}]しくても、[彼{かれ}]に[何{なに}]を[与{あた}]え[得{え}]ようか。[彼{かれ}]はあなたの[手{て}]から[何{なに}]を[受{う}]けられるであろうか。", "8": "あなたの[悪{あく}]はただあなたのような[人{ひと}]にかかわり、あなたの[義{ぎ}]はただ[人{ひと}]の[子{こ}]にかかわるのみだ。", "9": "しえたげの[多{おお}]いために[叫{さけ}]び、[力{ちから}]ある[者{もの}]の[腕{うで}]のゆえに[呼{よ}]ばわる[人々{ひとびと}]がある。", "10": "しかし、ひとりとして[言{い}]う[者{もの}]はない、『わが[造{つく}]り[主{ぬし}]なる[神{かみ}]はどこにおられるか、[彼{かれ}]は[夜{よ}]の[間{ま}]に[歌{うた}]を[与{あた}]え、", "11": "[地{ち}]の[獣{けもの}]よりも[多{おお}]く、われわれを[教{おし}]え、[空{そら}]の[鳥{とり}]よりも、われわれを[賢{かしこ}]くされる[方{かた}]である』と。", "12": "[彼{かれ}]らが[叫{さけ}]んでも[答{こた}]えられないのは、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[高{たか}]ぶりによる。", "13": "まことに[神{かみ}]はむなしい[叫{さけ}]びを[聞{き}]かれない。また[全能者{ぜんのうしゃ}]はこれを[顧{かえり}]みられない。", "14": "あなたが[彼{かれ}]を[見{み}]ないと[言{い}]う[時{とき}]はなおさらだ。さばきは[神{かみ}]の[前{まえ}]にある。あなたは[彼{かれ}]を[待{ま}]つべきである。", "15": "[今{いま}][彼{かれ}]が[怒{いか}]りをもって[罰{ばっ}]せず、[罪{つみ}]とがを[深{ふか}]く[心{こころ}]にとめられないゆえに", "16": "ヨブは[口{くち}]を[開{ひら}]いてむなしい[事{こと}]を[述{の}]べ、[無知{むち}]の[言葉{ことば}]をしげくする」。" }, "36": { "1": "エリフは[重{かさ}]ねて[言{い}]った、", "2": "「しばらく[待{ま}]て、わたしはあなたに[示{しめ}]すことがある。なお[神{かみ}]のために[言{い}]うべき[事{こと}]がある。", "3": "わたしは[遠{とお}]くからわが[知識{ちしき}]を[取{と}]り、わが[造{つく}]り[主{ぬし}]に[正義{せいぎ}]を[帰{き}]する。", "4": "まことにわたしの[言葉{ことば}]は[偽{いつわ}]らない。[知識{ちしき}]の[全{まった}]き[者{もの}]があなたと[共{とも}]にいる。", "5": "[見{み}]よ、[神{かみ}]は[力{ちから}]ある[者{もの}]であるが、[何{なに}]をも[卑{いや}]しめられない、その[悟{さと}]りの[力{ちから}]は[大{おお}]きい。", "6": "[彼{かれ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[生{い}]かしておかれない、[苦{くる}]しむ[者{もの}]のためにさばきを[行{おこな}]われる。", "7": "[彼{かれ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]から[目{め}]を[離{はな}]さず、[位{くらい}]にある[王{おう}]たちと[共{とも}]に、とこしえに、[彼{かれ}]らをすわらせて、[尊{たっと}]くされる。", "8": "もし[彼{かれ}]らが[足{あし}]かせにつながれ、[悩{なや}]みのなわに[捕{とら}]えられる[時{とき}]は、", "9": "[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いと、とがと、その[高{たか}]ぶったふるまいを[彼{かれ}]らに[示{しめ}]し、", "10": "[彼{かれ}]らの[耳{みみ}]を[開{ひら}]いて、[教{おしえ}]を[聞{き}]かせ、[悪{あく}]を[離{はな}]れて[帰{かえ}]ることを[命{めい}]じられる。", "11": "もし[彼{かれ}]らが[聞{き}]いて[彼{かれ}]に[仕{つか}]えるならば、[彼{かれ}]らはその[日{ひ}]を[幸福{こうふく}]に[過{す}]ごし、その[年{とし}]を[楽{たの}]しく[送{おく}]るであろう。", "12": "しかし[彼{かれ}]らが[聞{き}]かないならば、つるぎによって[滅{ほろ}]び、[知識{ちしき}]を[得{え}]ないで[死{し}]ぬであろう。", "13": "[心{こころ}]に[神{かみ}]を[信{しん}]じない[者{もの}]どもは[怒{いか}]りをたくわえ、[神{かみ}]に[縛{しば}]られる[時{とき}]も、[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]めることをしない。", "14": "[彼{かれ}]らは[年{とし}][若{わか}]くして[死{し}]に、その[命{いのち}]は[恥{はじ}]のうちに[終{おわ}]る。", "15": "[神{かみ}]は[苦{くる}]しむ[者{もの}]をその[苦{くる}]しみによって[救{すく}]い、[彼{かれ}]らの[耳{みみ}]を[逆境{ぎゃっきょう}]によって[開{ひら}]かれる。", "16": "[神{かみ}]はまたあなたを[悩{なや}]みから、[束縛{そくばく}]のない[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[誘{さそ}]い[出{だ}]された。そしてあなたの[食卓{しょくたく}]に[置{お}]かれた[物{もの}]はすべて[肥{こ}]えた[物{もの}]であった。", "17": "しかしあなたは[悪人{あくにん}]のうくべきさばきをおのれに[満{み}]たし、さばきと[公義{こうぎ}]はあなたを[捕{とら}]えている。", "18": "あなたは[怒{いか}]りに[誘{さそ}]われて、あざけりに[陥{おちい}]らぬように[心{こころ}]せよ。あがないしろの[大{おお}]いなるがために、おのれを[誤{あやま}]るな。", "19": "あなたの[叫{さけ}]びはあなたを[守{まも}]って、[悩{なや}]みを[免{まぬか}]れさせるであろうか、いかに[力{ちから}]をつくしても[役{やく}]に[立{た}]たない。", "20": "[人々{ひとびと}]がその[所{ところ}]から[断{た}]たれるその[夜{よ}]を[慕{した}]ってはならない。", "21": "[慎{つつし}]んで[悪{あく}]に[傾{かたむ}]いてはならない。あなたは[悩{なや}]みよりもむしろこれを[選{えら}]んだからだ。", "22": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はその[力{ちから}]をもってあがめられる。だれか[彼{かれ}]のように[教{おし}]える[者{もの}]があるか。", "23": "だれか[彼{かれ}]のためにその[道{みち}]を[定{さだ}]めた[者{もの}]があるか。だれか『あなたは[悪{わる}]い[事{こと}]をした』と[言{い}]いうる[者{もの}]があるか。", "24": "[神{かみ}]のみわざをほめたたえる[事{こと}]を[忘{わす}]れてはならない。これは[人々{ひとびと}]の[歌{うた}]いあがめるところである。", "25": "すべての[人{ひと}]はこれを[仰{あお}]ぎ[見{み}]る。[人{ひと}]は[遠{とお}]くからこれを[見{み}]るにすぎない。", "26": "[見{み}]よ、[神{かみ}]は[大{おお}]いなる[者{もの}]にいまして、われわれは[彼{かれ}]を[知{し}]らない。その[年{とし}]の[数{かず}]も[計{はか}]り[知{し}]ることができない。", "27": "[彼{かれ}]は[水{みず}]のしたたりを[引{ひ}]きあげ、その[霧{きり}]をしたたらせて[雨{あめ}]とされる。", "28": "[空{そら}]はこれを[降{ふ}]らせて、[人{ひと}]の[上{うえ}]に[豊{ゆた}]かに[注{そそ}]ぐ。", "29": "だれか[雲{くも}]の[広{ひろ}]がるわけと、その[幕屋{まくや}]のとどろくわけとを[悟{さと}]ることができようか。", "30": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]はその[光{ひかり}]をおのれのまわりにひろげ、また[海{うみ}]の[底{そこ}]をおおわれる。", "31": "[彼{かれ}]はこれらをもって[民{たみ}]をさばき、[食物{しょくもつ}]を[豊{ゆた}]かに[賜{たま}]い、", "32": "いなずまをもってもろ[手{て}]を[包{つつ}]み、これに[命{めい}]じて[敵{てき}]を[打{う}]たせられる。", "33": "そのとどろきは、[悪{あく}]にむかって[怒{いか}]りに[燃{も}]える[彼{かれ}]を[現{あらわ}]す。" }, "37": { "1": "これがためにわが[心{こころ}]もまたわななき、その[所{ところ}]からとび[離{はな}]れる。", "2": "[聞{き}]け、[神{かみ}]の[声{こえ}]のとどろきを、またその[口{くち}]から[出{で}]るささやきを。", "3": "[彼{かれ}]はこれを[天{あめ}]が[下{した}]に[放{はな}]ち、その[光{ひかり}]を[地{ち}]のすみずみまで[至{いた}]らせられる。", "4": "その[後{のち}]、[声{こえ}]とどろき、[彼{かれ}]はそのいかめしい[声{こえ}]をもって[鳴{な}]り[渡{わた}]られる。その[声{こえ}]の[聞{きこ}]える[時{とき}]、[彼{かれ}]はいなずまを[引{ひ}]きとめられない。", "5": "[神{かみ}]はその[驚{おどろ}]くべき[声{こえ}]をもって[鳴{な}]り[渡{わた}]り、われわれの[悟{さと}]りえない[大{おお}]いなる[事{こと}]を[行{おこな}]われる。", "6": "[彼{かれ}]は[雪{ゆき}]に[向{む}]かって『[地{ち}]に[降{ふ}]れ』と[命{めい}]じ、[夕立{ゆうだち}]および[雨{あめ}]に[向{む}]かって『[強{つよ}]く[降{ふ}]れ』と[命{めい}]じられる。", "7": "[彼{かれ}]はすべての[人{ひと}]の[手{て}]を[封{ふう}]じられる。これはすべての[人{ひと}]にみわざを[知{し}]らせるためである。", "8": "その[時{とき}]、[獣{けもの}]は[穴{あな}]に[入{はい}]り、そのほらにとどまる。", "9": "つむじ[風{かぜ}]はそのへやから、[寒{さむ}]さは[北風{きたかぜ}]から[来{く}]る。", "10": "[神{かみ}]のいぶきによって[氷{こおり}]が[張{は}]り、[広々{ひろびろ}]とした[水{みず}]は[凍{こお}]る。", "11": "[彼{かれ}]は[濃{こ}]い[雲{くも}]に[水気{すいき}]を[負{お}]わせ、[雲{くも}]はそのいなずまを[散{ち}]らす。", "12": "これは[彼{かれ}]の[導{みちび}]きによってめぐる。[彼{かれ}]の[命{めい}]じるところをことごとく[世界{せかい}]のおもてに[行{おこな}]うためである。", "13": "[神{かみ}]がこれらをこさせるのは、[懲{こら}]しめのため、あるいはその[地{ち}]のため、あるいはいつくしみのためである。", "14": "ヨブよ、これを[聞{き}]け、[立{た}]って[神{かみ}]のくすしきみわざを[考{かんが}]えよ。", "15": "あなたは[知{し}]っているか、[神{かみ}]がいかにこれらに[命{めい}]じて、その[雲{くも}]の[光{ひかり}]を[輝{かがや}]かされるかを。", "16": "あなたは[知{し}]っているか、[雲{くも}]のつりあいと、[知識{ちしき}]の[全{まった}]き[者{もの}]のくすしきみわざを。", "17": "[南風{みなみかぜ}]によって[地{ち}]が[穏{おだ}]やかになる[時{とき}]、あなたの[着物{きもの}]が[熱{あつ}]くなることを。", "18": "あなたは[鋳{い}]た[鏡{かがみ}]のように[堅{かた}]い[大空{おおぞら}]を、[彼{かれ}]のように[張{は}]ることができるか。", "19": "われわれが[彼{かれ}]に[言{い}]うべき[事{こと}]をわれわれに[教{おし}]えよ、われわれは[暗{くら}]くて、[言葉{ことば}]をつらねることはできない。", "20": "わたしは[語{かた}]ることがあると[彼{かれ}]に[告{つ}]げることができようか、[人{ひと}]は[滅{ほろ}]ぼされることを[望{のぞ}]むであろうか。", "21": "[光{ひかり}]が[空{そら}]に[輝{かがや}]いているとき、[風{かぜ}][過{す}]ぎて[空{そら}]を[清{きよ}]めると、[人々{ひとびと}]はその[光{ひかり}]を[見{み}]ることができない。", "22": "[北{きた}]から[黄金{おうごん}]のような[輝{かがや}]きがでてくる。[神{かみ}]には[恐{おそ}]るべき[威光{いこう}]がある。", "23": "[全能者{ぜんのうしゃ}]は――われわれはこれを[見{み}]いだすことができない。[彼{かれ}]は[力{ちから}]と[公義{こうぎ}]とにすぐれ、[正義{せいぎ}]に[満{み}]ちて、これを[曲{ま}]げることはない。", "24": "それゆえ、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れる。[彼{かれ}]はみずから[賢{かしこ}]いと[思{おも}]う[者{もの}]を[顧{かえり}]みられない」。" }, "38": { "1": "この[時{とき}]、[主{しゅ}]はつむじ[風{かぜ}]の[中{なか}]からヨブに[答{こた}]えられた、", "2": "「[無知{むち}]の[言葉{ことば}]をもって、[神{かみ}]の[計{はか}]りごとを[暗{くら}]くするこの[者{もの}]はだれか。", "3": "あなたは[腰{こし}]に[帯{おび}]して、[男{おとこ}]らしくせよ。わたしはあなたに[尋{たず}]ねる、わたしに[答{こた}]えよ。", "4": "わたしが[地{ち}]の[基{もとい}]をすえた[時{とき}]、どこにいたか。もしあなたが[知{し}]っているなら[言{い}]え。", "5": "あなたがもし[知{し}]っているなら、だれがその[度量{どりょう}]を[定{さだ}]めたか。だれが[測{はか}]りなわを[地{ち}]の[上{うえ}]に[張{は}]ったか。", "6": "その[土台{どだい}]は[何{なに}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれたか。その[隅{すみ}]の[石{いし}]はだれがすえたか。", "7": "かの[時{とき}]には[明{あ}]けの[星{ほし}]は[相{あい}][共{とも}]に[歌{うた}]い、[神{かみ}]の[子{こ}]たちはみな[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわった。", "8": "[海{うみ}]の[水{みず}]が[流{なが}]れいで、[胎内{たいない}]からわき[出{で}]たとき、だれが[戸{と}]をもって、これを[閉{と}]じこめたか。", "9": "あの[時{とき}]、わたしは[雲{くも}]をもって[衣{ころも}]とし、[黒雲{くろくも}]をもってむつきとし、", "10": "これがために[境{さかい}]を[定{さだ}]め、[関{かん}]および[戸{と}]を[設{もう}]けて、", "11": "[言{い}]った、『ここまで[来{き}]てもよい、[越{こ}]えてはならぬ、おまえの[高波{たかなみ}]はここにとどまるのだ』と。", "12": "あなたは[生{うま}]れた[日{ひ}]からこのかた[朝{あさ}]に[命{めい}]じ、[夜明{よあ}]けにその[所{ところ}]を[知{し}]らせ、", "13": "これに[地{ち}]の[縁{ふち}]をとらえさせ、[悪人{あくにん}]をその[上{うえ}]から[振{ふ}]り[落{おと}]させたことがあるか。", "14": "[地{ち}]は[印{いん}]せられた[土{つち}]のように[変{かわ}]り、[衣{ころも}]のようにいろどられる。", "15": "[悪人{あくにん}]はその[光{ひかり}]を[奪{うば}]われ、その[高{たか}]くあげた[腕{うで}]は[折{お}]られる。", "16": "あなたは[海{うみ}]の[源{みなもと}]に[行{い}]ったことがあるか。[淵{ふち}]の[底{そこ}]を[歩{ある}]いたことがあるか。", "17": "[死{し}]の[門{もん}]はあなたのために[開{ひら}]かれたか。あなたは[暗黒{あんこく}]の[門{もん}]を[見{み}]たことがあるか。", "18": "あなたは[地{ち}]の[広{ひろ}]さを[見{み}]きわめたか。もしこれをことごとく[知{し}]っているならば[言{い}]え。", "19": "[光{ひかり}]のある[所{ところ}]に[至{いた}]る[道{みち}]はいずれか。[暗{くら}]やみのある[所{ところ}]はどこか。", "20": "あなたはこれをその[境{さかい}]に[導{みちび}]くことができるか。その[家路{いえじ}]を[知{し}]っているか。", "21": "あなたは[知{し}]っているだろう、あなたはかの[時{とき}]すでに[生{うま}]れており、またあなたの[日{ひ}][数{かず}]も[多{おお}]いのだから。", "22": "あなたは[雪{ゆき}]の[倉{くら}]にはいったことがあるか。ひょうの[倉{くら}]を[見{み}]たことがあるか。", "23": "これらは[悩{なや}]みの[時{とき}]のため、いくさと[戦{たたか}]いの[日{ひ}]のため、わたしがたくわえて[置{お}]いたものだ。", "24": "[光{ひかり}]の[広{ひろ}]がる[道{みち}]はどこか。[東風{ひがしかぜ}]の[地{ち}]に[吹{ふ}]き[渡{わた}]る[道{みち}]はどこか。", "25": "だれが[大雨{おおあめ}]のために[水路{すいろ}]を[切{き}]り[開{ひら}]き、いかずちの[光{ひかり}]のために[道{みち}]を[開{ひら}]き、", "26": "[人{ひと}]なき[地{ち}]にも、[人{ひと}]なき[荒野{あらの}]にも[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせ、", "27": "[荒{あ}]れすたれた[地{ち}]をあき[足{た}]らせ、これに[若草{わかくさ}]をはえさせるか。", "28": "[雨{あめ}]に[父{ちち}]があるか。[露{つゆ}]の[玉{たま}]はだれが[生{う}]んだか。", "29": "[氷{こおり}]はだれの[胎{たい}]から[出{で}]たか。[空{そら}]の[霜{しも}]はだれが[生{う}]んだか。", "30": "[水{みず}]は[固{かた}]まって[石{いし}]のようになり、[淵{ふち}]のおもては[凍{こお}]る。", "31": "あなたはプレアデスの[鎖{くさり}]を[結{むす}]ぶことができるか。オリオンの[綱{つな}]を[解{と}]くことができるか。", "32": "あなたは十二[宮{きゅう}]をその[時{とき}]にしたがって[引{ひ}]き[出{だ}]すことができるか。[北斗{ほくと}]とその[子{こ}][星{ぼし}]を[導{みちび}]くことができるか。", "33": "あなたは[天{てん}]の[法則{ほうそく}]を[知{し}]っているか、そのおきてを[地{ち}]に[施{ほどこ}]すことができるか。", "34": "あなたは[声{こえ}]を[雲{くも}]にあげ、[多{おお}]くの[水{みず}]にあなたをおおわせることができるか。", "35": "あなたはいなずまをつかわして[行{い}]かせ、『われわれはここにいる』と、あなたに[言{い}]わせることができるか。", "36": "[雲{くも}]に[知恵{ちえ}]を[置{お}]き、[霧{きり}]に[悟{さと}]りを[与{あた}]えたのはだれか。", "37": "だれが[知恵{ちえ}]をもって[雲{くも}]を[数{かぞ}]えることができるか。だれが[天{てん}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]を[傾{かたむ}]けて、", "38": "ちりを一つに[流{なが}]れ[合{あ}]わさせ、[土{つち}]くれを[固{かた}]まらせることができるか。", "39": "あなたはししのために[食物{しょくもつ}]を[狩{か}]り、[子{こ}]じしの[食欲{しょくよく}]を[満{み}]たすことができるか。", "40": "[彼{かれ}]らがほら[穴{あな}]に[伏{ふ}]し、[林{はやし}]のなかに[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せする[時{とき}]、あなたはこの[事{こと}]をなすことができるか。", "41": "からすの[子{こ}]が[神{かみ}]に[向{む}]かって[呼{よ}]ばわり、[食物{しょくもつ}]がなくて、さまようとき、からすにえさを[与{あた}]える[者{もの}]はだれか。" }, "39": { "1": "あなたは[岩間{いわま}]のやぎが[子{こ}]を[産{う}]むときを[知{し}]っているか。あなたは[雌{め}]じかが[子{こ}]を[産{う}]むのを[見{み}]たことがあるか。", "2": "これらの[妊娠{にんしん}]の[月{つき}]を[数{かぞ}]えることができるか。これらが[産{う}]む[時{とき}]を[知{し}]っているか。", "3": "これらは[身{み}]をかがめて[子{こ}]を[産{う}]み、そのはらみ[子{こ}]を[産{う}]みいだす。", "4": "その[子{こ}]は[強{つよ}]くなって、[野{の}]に[育{そだ}]ち、[出{で}]て[行{い}]って、その[親{おや}]のもとに[帰{かえ}]らない。", "5": "だれが[野{の}]ろばを[放{はな}]って、[自由{じゆう}]にしたか。だれが[野{の}]ろばのつなぎを[解{と}]いたか。", "6": "わたしは[荒野{あらの}]をその[家{いえ}]として[与{あた}]え、[荒{あ}]れ[地{ち}]をそのすみかとして[与{あた}]えた。", "7": "これは[町{まち}]の[騒{さわ}]ぎをいやしめ、[御者{ぎょしゃ}]の[呼{よ}]ぶ[声{こえ}]を[聞{き}]きいれず、", "8": "[山{やま}]を[牧場{まきば}]としてはせまわり、もろもろの[青物{あおもの}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]める。", "9": "[野牛{やぎゅう}]は[快{こころよ}]くあなたに[仕{つか}]え、あなたの[飼葉{かいば}]おけのかたわらにとどまるだろうか。", "10": "あなたは[野牛{やぎゅう}]に[手綱{たづな}]をつけてうねを[歩{ある}]かせることができるか、これはあなたに[従{したが}]って[谷{たに}]を[耕{たがや}]すであろうか。", "11": "その[力{ちから}]が[強{つよ}]いからとて、あなたはこれに[頼{たの}]むであろうか。またあなたの[仕事{しごと}]をこれに[任{まか}]せるであろうか。", "12": "あなたはこれにたよって、あなたの[穀物{こくもつ}]を[打{う}]ち[場{ば}]に[運{はこ}]び[帰{かえ}]らせるであろうか。", "13": "だちょうは[威勢{いせい}]よくその[翼{つばさ}]をふるう。しかしこれにはきれいな[羽{はね}]と[羽毛{うもう}]があるか。", "14": "これはその[卵{たまご}]を[土{つち}]の[中{なか}]に[捨{す}]て[置{お}]き、これを[砂{すな}]のなかで[暖{あたた}]め、", "15": "[足{あし}]でつぶされることも、[野{の}]の[獣{けもの}]に[踏{ふ}]まれることも[忘{わす}]れている。", "16": "これはその[子{こ}]に[無情{むじょう}]であって、あたかも[自分{じぶん}]の[子{こ}]でないようにし、その[苦労{くろう}]のむなしくなるをも[恐{おそ}]れない。", "17": "これは[神{かみ}]がこれに[知恵{ちえ}]を[授{さづ}]けず、[悟{さと}]りを[与{あた}]えなかったゆえである。", "18": "これがその[身{み}]を[起{おこ}]して[走{はし}]る[時{とき}]には、[馬{うま}]をも、その[乗{の}]り[手{て}]をもあざける。", "19": "あなたは[馬{うま}]にその[力{ちから}]を[与{あた}]えることができるか。[力{ちから}]をもってその[首{くび}]を[装{よそお}]うことができるか。", "20": "あなたはこれをいなごのように、とばせることができるか。その[鼻{はな}]あらしの[威力{いりょく}]は[恐{おそ}]ろしい。", "21": "これは[谷{たに}]であがき、その[力{ちから}]に[誇{ほこ}]り、みずから[出{で}]ていって[武器{ぶき}]に[向{む}]かう。", "22": "これは[恐{おそ}]れをあざ[笑{わら}]って、[驚{おどろ}]くことなく、つるぎをさけて[退{しりぞ}]くことがない。", "23": "[矢筒{やづつ}]はその[上{うえ}]に[鳴{な}]り、やりと[投{な}]げやりと、あいきらめく。", "24": "これはたけりつ、[狂{くる}]いつ、[地{ち}]をひとのみにし、ラッパの[音{おと}]が[鳴{な}]り[渡{わた}]っても、[立{た}]ちどまることがない。", "25": "これはラッパの[鳴{な}]るごとにハアハアと[言{い}]い、[遠{とお}]くから[戦{たたか}]いをかぎつけ、[隊長{たいちょう}]の[大声{おおごえ}]およびときの[声{こえ}]を[聞{き}]き[知{し}]る。", "26": "たかが[舞{ま}]いあがり、その[翼{つばさ}]をのべて[南{みなみ}]に[向{む}]かうのは、あなたの[知恵{ちえ}]によるのか、", "27": "わしがかけのぼり、その[巣{す}]を[高{たか}]い[所{ところ}]につくるのは、あなたの[命令{めいれい}]によるのか。", "28": "これは[岩{いわ}]の[上{うえ}]にすみかを[構{かま}]え、[岩{いわ}]のとがり、または[険{けわ}]しい[所{ところ}]におり、", "29": "そこから[獲物{えもの}]をうかがう。その[目{め}]の[及{およ}]ぶところは[遠{とお}]い。", "30": "そのひなもまた[血{ち}]を[吸{す}]う。おおよそ[殺{ころ}]された[者{もの}]のある[所{ところ}]には、これもそこにいる」。" }, "40": { "1": "[主{しゅ}]はまたヨブに[答{こた}]えて[言{い}]われた、", "2": "「[非難{ひなん}]する[者{もの}]が[全能者{ぜんのうしゃ}]と[争{あらそ}]おうとするのか、[神{かみ}]と[論{ろん}]ずる[者{もの}]はこれに[答{こた}]えよ」。", "3": "そこで、ヨブは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、", "4": "「[見{み}]よ、わたしはまことに[卑{いや}]しい[者{もの}]です、なんとあなたに[答{こた}]えましょうか。ただ[手{て}]を[口{くち}]に[当{あ}]てるのみです。", "5": "わたしはすでに一[度{ど}][言{い}]いました、また[言{い}]いません、すでに二[度{ど}][言{い}]いました、[重{かさ}]ねて[申{もう}]しません」。", "6": "[主{しゅ}]はまたつむじ[風{かぜ}]の[中{なか}]からヨブに[答{こた}]えられた、", "7": "「あなたは[腰{こし}]に[帯{おび}]して、[男{おとこ}]らしくせよ。わたしはあなたに[尋{たず}]ねる、わたしに[答{こた}]えよ。", "8": "あなたはなお、わたしに[責任{せきにん}]を[負{お}]わそうとするのか。あなたはわたしを[非{ひ}]とし、[自分{じぶん}]を[是{ぜ}]としようとするのか。", "9": "あなたは[神{かみ}]のような[腕{うで}]を[持{も}]っているのか、[神{かみ}]のような[声{こえ}]でとどろきわたることができるか。", "10": "あなたは[威光{いこう}]と[尊厳{そんげん}]とをもってその[身{み}]を[飾{かざ}]り、[栄光{えいこう}]と[華麗{かれい}]とをもってその[身{み}]を[装{よそお}]ってみよ。", "11": "あなたのあふるる[怒{いか}]りを[漏{も}]らし、すべての[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[見{み}]て、これを[低{ひく}]くせよ。", "12": "すべての[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[見{み}]て、これをかがませ、また[悪人{あくにん}]をその[所{ところ}]で[踏{ふ}]みつけ、", "13": "[彼{かれ}]らをともにちりの[中{なか}]にうずめ、その[顔{かお}]を[隠{かく}]れた[所{ところ}]に[閉{と}]じこめよ。", "14": "そうすれば、わたしもまた、あなたをほめて、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はあなたを[救{すく}]うことができるとしよう。", "15": "[河馬{かば}]を[見{み}]よ、これはあなたと[同様{どうよう}]にわたしが[造{つく}]ったもので、[牛{うし}]のように[草{くさ}]を[食{く}]う。", "16": "[見{み}]よ、その[力{ちから}]は[腰{こし}]にあり、その[勢{いきお}]いは[腹{はら}]の[筋{すじ}]にある。", "17": "これはその[尾{お}]を[香柏{こうはく}]のように[動{うご}]かし、そのももの[筋{すじ}]は[互{たがい}]にからみ[合{あ}]う。", "18": "その[骨{ほね}]は[青銅{せいどう}]の[管{くだ}]のようで、その[肋骨{ろっこつ}]は[鉄{てつ}]の[棒{ぼう}]のようだ。", "19": "これは[神{かみ}]のわざの[第{だい}]一のものであって、これを[造{つく}]った[者{もの}]がこれにつるぎを[授{さづ}]けた。", "20": "[山{やま}]もこれがために[食物{しょくもつ}]をいだし、もろもろの[野{の}]の[獣{けもの}]もそこに[遊{あそ}]ぶ。", "21": "これは[酸棗{さんそう}]の[木{き}]の[下{した}]に[伏{ふ}]し、[葦{あし}]の[茂{しげ}]み、または[沼{ぬま}]に[隠{かく}]れている。", "22": "[酸棗{さんそう}]の[木{き}]はその[陰{かげ}]でこれをおおい、[川{かわ}]の[柳{やなぎ}]はこれをめぐり[囲{かこ}]む。", "23": "[見{み}]よ、たとい[川{かわ}]が[荒{あ}]れても、これは[驚{おどろ}]かない。ヨルダンがその[口{くち}]に[注{そそ}]ぎかかっても、これはあわてない。", "24": "だれが、かぎでこれを[捕{とら}]えることができるか。だれが、わなでその[鼻{はな}]を[貫{つらぬ}]くことができるか。" }, "41": { "1": "あなたはつり[針{ばり}]でわにをつり[出{だ}]すことができるか。[糸{いと}]でその[舌{した}]を[押{おさ}]えることができるか。", "2": "あなたは[葦{あし}]のなわをその[鼻{はな}]に[通{とお}]すことができるか。つり[針{ばり}]でそのあごを[突{つ}]き[通{とお}]すことができるか。", "3": "これはしきりに、あなたに[願{ねが}]い[求{もと}]めるであろうか。[柔{やわ}]らかな[言葉{ことば}]をあなたに[語{かた}]るであろうか。", "4": "これはあなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶであろうか。あなたはこれを[取{と}]って、ながくあなたのしもべとすることができるであろうか。", "5": "あなたは[鳥{とり}]と[戯{たわむ}]れるようにこれと[戯{たわむ}]れ、またあなたのおとめたちのために、これをつないでおくことができるであろうか。", "6": "[商人{しょうにん}]の[仲間{なかま}]はこれを[商品{しょうひん}]として、[小売{こうり}][商人{しょうにん}]の[間{あいだ}]に[分{わ}]けるであろうか。", "7": "あなたは、もりでその[皮{かわ}]を[満{み}]たし、やすでその[頭{あたま}]を[突{つ}]き[通{とお}]すことができるか。", "8": "あなたの[手{て}]をこれの[上{うえ}]に[置{お}]け、あなたは[戦{たたか}]いを[思{おも}]い[出{だ}]して、[再{ふたた}]びこれをしないであろう。", "9": "[見{み}]よ、その[望{のぞ}]みはむなしくなり、これを[見{み}]てすら[倒{たお}]れる。", "10": "あえてこれを[激{げき}]する[勇気{ゆうき}]のある[者{もの}]はひとりもない。それで、だれがわたしの[前{まえ}]に[立{た}]つことができるか。", "11": "だれが[先{さき}]にわたしに[与{あた}]えたので、わたしはこれに[報{むく}]いるのか。[天{あめ}]が[下{した}]にあるものは、ことごとくわたしのものだ。", "12": "わたしはこれが[全身{ぜんしん}]と、その[著{いちじる}]しい[力{ちから}]と、その[美{うつく}]しい[構造{こうぞう}]について[黙{だま}]っていることはできない。", "13": "だれがその[上着{うわぎ}]をはぐことができるか。だれがその[二重{ふたえ}]のよろいの[間{あいだ}]にはいることができるか。", "14": "だれがその[顔{かお}]の[戸{と}]を[開{ひら}]くことができるか。そのまわりの[歯{は}]は[恐{おそ}]ろしい。", "15": "その[背{せ}]は[盾{たて}]の[列{れつ}]でできていて、その[堅{かた}]く[閉{と}]じたさまは[密封{みっぷう}]したように、", "16": "[相互{そうご}]に[密接{みっせつ}]して、[風{かぜ}]もその[間{あいだ}]に、はいることができず、", "17": "[互{たがい}]に[相連{あいつら}]なり、[固{かた}]く[着{つ}]いて[離{はな}]すことができない。", "18": "これが、くしゃみすれば[光{ひかり}]を[発{はっ}]し、その[目{め}]はあけぼののまぶたに[似{に}]ている。", "19": "その[口{くち}]からは、たいまつが[燃{も}]えいで、[火花{ひばな}]をいだす。", "20": "その[鼻{はな}]の[穴{あな}]からは[煙{けむり}]が[出{で}]てきて、さながら[煮{に}]え[立{た}]つなべの[水煙{みずけむり}]のごとく、[燃{も}]える[葦{あし}]の[煙{けむり}]のようだ。", "21": "その[息{いき}]は[炭火{すみび}]をおこし、その[口{くち}]からは[炎{ほのお}]が[出{で}]る。", "22": "その[首{くび}]には[力{ちから}]が[宿{やど}]っていて、[恐{おそ}]ろしさが、その[前{まえ}]に[踊{おど}]っている。", "23": "その[肉片{にくへん}]は[密接{みっせつ}]に[相連{あいつら}]なり、[固{かた}]く[身{み}]に[着{つ}]いて[動{うご}]かすことができない。", "24": "その[心臓{しんぞう}]は[石{いし}]のように[堅{かた}]く、うすの[下{した}][石{いし}]のように[堅{かた}]い。", "25": "その[身{み}]を[起{おこ}]すときは[勇士{ゆうし}]も[恐{おそ}]れ、その[衝撃{しょうげき}]によってあわて[惑{まど}]う。", "26": "つるぎがこれを[撃{う}]っても、きかない、やりも、[矢{や}]も、もりも[用{よう}]をなさない。", "27": "これは[鉄{てつ}]を[見{み}]ること、わらのように、[青銅{せいどう}]を[見{み}]ること[朽{く}]ち[木{き}]のようである。", "28": "[弓矢{ゆみや}]もこれを[逃が{にが}]すことができない。[石{いし}][投{な}]げの[石{いし}]もこれには、わらくずとなる。", "29": "こん[棒{ぼう}]もわらくずのようにみなされ、[投{な}]げやりの[響{ひび}]きを、これはあざ[笑{わら}]う。", "30": "その[下腹{かふく}]は[鋭{するど}]いかわらのかけらのようで、[麦{むぎ}]こき[板{いた}]のようにその[身{み}]を[泥{どろ}]の[上{うえ}]に[伸{の}]ばす。", "31": "これは[淵{ふち}]をかなえのように[沸{わ}]きかえらせ、[海{うみ}]を[香油{こうゆ}]のなべのようにする。", "32": "これは[自分{じぶん}]のあとに[光{ひか}]る[道{みち}]を[残{のこ}]し、[淵{ふち}]をしらがのように[思{おも}]わせる。", "33": "[地{ち}]の[上{うえ}]にはこれと[並{なら}]ぶものなく、これは[恐{おそ}]れのない[者{もの}]に[造{つく}]られた。", "34": "これはすべての[高{たか}]き[者{もの}]をさげすみ、すべての[誇{ほこ}]り[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[王{おう}]である」。" }, "42": { "1": "そこでヨブは[主{しゅ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、", "2": "「わたしは[知{し}]ります、あなたはすべての[事{こと}]をなすことができ、またいかなるおぼしめしでも、あなたにできないことはないことを。", "3": "『[無知{むち}]をもって[神{かみ}]の[計{はか}]りごとをおおうこの[者{もの}]はだれか』。それゆえ、わたしはみずから[悟{さと}]らない[事{こと}]を[言{い}]い、みずから[知{し}]らない、[測{はか}]り[難{がた}]い[事{こと}]を[述{の}]べました。", "4": "『[聞{き}]け、わたしは[語{かた}]ろう、わたしはあなたに[尋{たず}]ねる、わたしに[答{こた}]えよ』。", "5": "わたしはあなたの[事{こと}]を[耳{みみ}]で[聞{き}]いていましたが、[今{いま}]はわたしの[目{め}]であなたを[拝見{はいけん}]いたします。", "6": "それでわたしはみずから[恨{うら}]み、ちり[灰{はい}]の[中{なか}]で[悔{く}]います」。", "7": "[主{しゅ}]はこれらの[言葉{ことば}]をヨブに[語{かた}]られて[後{のち}]、テマンびとエリパズに[言{い}]われた、「わたしの[怒{いか}]りはあなたとあなたのふたりの[友{とも}]に[向{む}]かって[燃{も}]える。あなたがたが、わたしのしもべヨブのように[正{ただ}]しい[事{こと}]をわたしについて[述{の}]べなかったからである。", "8": "それで[今{いま}]、あなたがたは[雄牛{おうし}]七[頭{とう}]、[雄羊{おひつじ}]七[頭{とう}]を[取{と}]って、わたしのしもべヨブの[所{ところ}]へ[行{い}]き、あなたがたのために[燔祭{はんさい}]をささげよ。わたしのしもべヨブはあなたがたのために[祈{いの}]るであろう。わたしは[彼{かれ}]の[祈{いのり}]を[受{う}]けいれるによって、あなたがたの[愚{おろ}]かを[罰{ばっ}]することをしない。あなたがたはわたしのしもべヨブのように[正{ただ}]しい[事{こと}]をわたしについて[述{の}]べなかったからである」。", "9": "そこでテマンびとエリパズ、シュヒびとビルダデ、ナアマびとゾパルは[行{い}]って、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らに[命{めい}]じられたようにしたので、[主{しゅ}]はヨブの[祈{いのり}]を[受{う}]けいれられた。", "10": "ヨブがその[友人{ゆうじん}]たちのために[祈{いの}]ったとき、[主{しゅ}]はヨブの[繁栄{はんえい}]をもとにかえし、そして[主{しゅ}]はヨブのすべての[財産{ざいさん}]を二[倍{ばい}]に[増{ま}]された。", "11": "そこで[彼{かれ}]のすべての[兄弟{きょうだい}]、すべての[姉妹{しまい}]、および[彼{かれ}]の[旧知{きゅうち}]の[者{もの}]どもことごとく[彼{かれ}]のもとに[来{き}]て、[彼{かれ}]と[共{とも}]にその[家{いえ}]で[飲{の}]み[食{く}]いし、かつ[主{しゅ}]が[彼{かれ}]にくだされたすべての[災{わざわい}]について[彼{かれ}]をいたわり、[慰{なぐさ}]め、おのおの[銀{ぎん}]一ケシタと[金{きん}]の[輪{わ}]一つを[彼{かれ}]に[贈{おく}]った。", "12": "[主{しゅ}]はヨブの[終{おわ}]りを[初{はじ}]めよりも[多{おお}]く[恵{めぐ}]まれた。[彼{かれ}]は[羊{ひつじ}]一万四千[頭{とう}]、らくだ六千[頭{とう}]、[牛{うし}]一千くびき、[雌{め}]ろば一千[頭{とう}]をもった。", "13": "また[彼{かれ}]は[男{おとこ}]の[子{こ}]七[人{にん}]、[女{おんな}]の[子{こ}]三[人{にん}]をもった。", "14": "[彼{かれ}]はその[第{だい}]一の[娘{むすめ}]をエミマと[名{な}]づけ、[第{だい}]二をケジアと[名{な}]づけ、[第{だい}]三をケレン・ハップクと[名{な}]づけた。", "15": "[全国{ぜんこく}]のうちでヨブの[娘{むすめ}]たちほど[美{うつく}]しい[女{おんな}]はなかった。[父{ちち}]はその[兄弟{きょうだい}]たちと[同様{どうよう}]に[嗣{し}][業{ぎょう}]を[彼{かれ}]らにも[与{あた}]えた。", "16": "この[後{のち}]、ヨブは百四十[年{ねん}][生{い}]きながらえて、その[子{こ}]とその[孫{まご}]と四[代{だい}]までを[見{み}]た。", "17": "ヨブは[年老{としお}]い、[日{ひ}][満{み}]ちて[死{し}]んだ。" } }, "ps": { "1": { "1": "[悪{あ}]しき[者{もの}]のはかりごとに[歩{あゆ}]まず、[罪{つみ}]びとの[道{みち}]に[立{た}]たず、あざける[者{もの}]の[座{ざ}]にすわらぬ[人{ひと}]はさいわいである。", "2": "このような[人{ひと}]は[主{しゅ}]のおきてをよろこび、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もそのおきてを[思{おも}]う。", "3": "このような[人{ひと}]は[流{なが}]れのほとりに[植{う}]えられた[木{き}]の[時{とき}]が[来{く}]ると[実{み}]を[結{むす}]び、その[葉{は}]もしぼまないように、そのなすところは[皆{みな}][栄{さか}]える。", "4": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はそうでない、[風{かぜ}]の[吹{ふ}]き[去{さ}]るもみがらのようだ。", "5": "それゆえ、[悪{あ}]しき[者{もの}]はさばきに[耐{た}]えない。[罪{つみ}]びとは[正{ただ}]しい[者{もの}]のつどいに[立{た}]つことができない。", "6": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]の[道{みち}]を[知{し}]られる。しかし、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[道{みち}]は[滅{ほろ}]びる。" }, "2": { "1": "なにゆえ、もろもろの[国{くに}]びとは[騒{さわ}]ぎたち、もろもろの[民{たみ}]はむなしい[事{こと}]をたくらむのか。", "2": "[地{ち}]のもろもろの[王{おう}]は[立{た}]ち[構{かま}]え、もろもろのつかさはともに、はかり、[主{しゅ}]とその[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]とに[逆{さか}]らって[言{い}]う、", "3": "「われらは[彼{かれ}]らのかせをこわし、[彼{かれ}]らのきずなを[解{と}]き[捨{す}]てるであろう」と。", "4": "[天{てん}]に[座{ざ}]する[者{もの}]は[笑{わら}]い、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあざけられるであろう。", "5": "そして[主{しゅ}]は[憤{いきどお}]りをもって[彼{かれ}]らに[語{かた}]り、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもって[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れ[惑{まど}]わせて[言{い}]われる、", "6": "「わたしはわが[王{おう}]を[聖{せい}]なる[山{やま}]シオンに[立{た}]てた」と。", "7": "わたしは[主{しゅ}]の[詔{みことのり}]をのべよう。[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「おまえはわたしの[子{こ}]だ。きょう、わたしはおまえを[生{う}]んだ。", "8": "わたしに[求{もと}]めよ、わたしはもろもろの[国{くに}]を[嗣{し}][業{ぎょう}]としておまえに[与{あた}]え、[地{ち}]のはてまでもおまえの[所有{しょゆう}]として[与{あた}]える。", "9": "おまえは[鉄{てつ}]のつえをもって[彼{かれ}]らを[打{う}]ち[破{やぶ}]り、[陶工{とうこう}]の[作{つく}]る[器物{うつわもの}]のように[彼{かれ}]らを[打{う}]ち[砕{くだ}]くであろう」と。", "10": "それゆえ、もろもろの[王{おう}]よ、[賢{かしこ}]くあれ、[地{ち}]のつかさらよ、[戒{いまし}]めをうけよ。", "11": "[恐{おそ}]れをもって[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、おののきをもって", "12": "その[足{あし}]に[口{くち}]づけせよ。さもないと[主{しゅ}]は[怒{いか}]って、あなたがたを[道{みち}]で[滅{ほろ}]ぼされるであろう、その[憤{いきどお}]りがすみやかに[燃{も}]えるからである。すべて[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]はさいわいである。" }, "3": { "title": "ダビデがその[子{こ}]アブサロムを[避{さ}]けてのがれたときの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしに[敵{てき}]する[者{もの}]のいかに[多{おお}]いことでしょう。わたしに[逆{さか}]らって[立{た}]つ[者{もの}]が[多{おお}]く、", "2": "「[彼{かれ}]には[神{かみ}]の[助{たす}]けがない」と、わたしについて[言{い}]う[者{もの}]が[多{おお}]いのです。〔セラ", "3": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたはわたしを[囲{かこ}]む[盾{たて}]、わが[栄{さか}]え、わたしの[頭{あたま}]を、もたげてくださるかたです。", "4": "わたしが[声{こえ}]をあげて[主{しゅ}]を[呼{よ}]ばわると、[主{しゅ}]は[聖{せい}]なる[山{やま}]からわたしに[答{こた}]えられる。〔セラ", "5": "わたしはふして[眠{ねむ}]り、また[目{め}]をさます。[主{しゅ}]がわたしをささえられるからだ。", "6": "わたしを[囲{かこ}]んで[立{た}]ち[構{かま}]えるちよろずの[民{たみ}]をもわたしは[恐{おそ}]れない。", "7": "[主{しゅ}]よ、お[立{た}]ちください。わが[神{かみ}]よ、わたしをお[救{すく}]いください。あなたはわたしのすべての[敵{てき}]のほおを[打{う}]ち、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[歯{は}]を[折{お}]られるのです。", "8": "[救{すくい}]は[主{しゅ}]のものです。どうかあなたの[祝福{しゅくふく}]があなたの[民{たみ}]の[上{うえ}]にありますように。〔セラ" }, "4": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]にあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしの[義{ぎ}]を[助{たす}]け[守{まも}]られる[神{かみ}]よ、わたしが[呼{よ}]ばわる[時{とき}]、お[答{こた}]えください。あなたはわたしが[悩{なや}]んでいた[時{とき}]、わたしをくつろがせてくださいました。わたしをあわれみ、わたしの[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。", "2": "[人{ひと}]の[子{こ}]らよ、いつまでわたしの[誉{ほまれ}]をはずかしめるのか。いつまでむなしい[言葉{ことば}]を[愛{あい}]し、[偽{いつわ}]りを[慕{した}]い[求{もと}]めるのか。〔セラ", "3": "しかしあなたがたは[知{し}]るがよい、[主{しゅ}]は[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]をご[自分{じぶん}]のために[聖別{せいべつ}]されたことを。[主{しゅ}]はわたしが[呼{よ}]ばわる[時{とき}]におききくださる。", "4": "あなたがたは[怒{いか}]っても、[罪{つみ}]を[犯{おか}]してはならない。[床{とこ}]の[上{うえ}]で[静{しず}]かに[自分{じぶん}]の[心{こころ}]に[語{かた}]りなさい。〔セラ", "5": "[義{ぎ}]のいけにえをささげて[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]みなさい。", "6": "[多{おお}]くの[人{ひと}]は[言{い}]う、「どうか、わたしたちに[良{よ}]い[事{こと}]が[見{み}]られるように。[主{しゅ}]よ、どうか、み[顔{かお}]の[光{ひかり}]をわたしたちの[上{うえ}]に[照{てら}]されるように」と。", "7": "あなたがわたしの[心{こころ}]にお[与{あた}]えになった[喜{よろこ}]びは、[穀物{こくもつ}]と、ぶどう[酒{しゅ}]の[豊{ゆた}]かな[時{とき}]の[喜{よろこ}]びにまさるものでした。", "8": "わたしは[安{やす}]らかに[伏{ふ}]し、また[眠{ねむ}]ります。[主{しゅ}]よ、わたしを[安{やす}]らかにおらせてくださるのは、ただあなただけです。" }, "5": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[笛{ふえ}]にあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしの[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、わたしの[嘆{なげ}]きに、み[心{こころ}]をとめてください。", "2": "わが[王{おう}]、わが[神{かみ}]よ、わたしの[叫{さけ}]びの[声{こえ}]をお[聞{き}]きください。わたしはあなたに[祈{いの}]っています。", "3": "[主{しゅ}]よ、[朝{あさ}]ごとにあなたはわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]かれます。わたしは[朝{あさ}]ごとにあなたのためにいけにえを[備{そな}]えて[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます。", "4": "あなたは[悪{あ}]しき[事{こと}]を[喜{よろこ}]ばれる[神{かみ}]ではない。[悪人{あくにん}]はあなたのもとに[身{み}]を[寄{よ}]せることはできない。", "5": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]はあなたの[目{め}]の[前{まえ}]に[立{た}]つことはできない。あなたはすべて[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]を[憎{にく}]まれる。", "6": "あなたは[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼされる。[主{しゅ}]は[血{ち}]を[流{なが}]す[者{もの}]と、[人{ひと}]をだます[者{もの}]を[忌{い}]みきらわれる。", "7": "しかし、わたしはあなたの[豊{ゆた}]かないつくしみによって、あなたの[家{いえ}]に[入{い}]り、[聖{せい}]なる[宮{みや}]にむかって、かしこみ[伏{ふ}]し[拝{おが}]みます。", "8": "[主{しゅ}]よ、わたしのあだのゆえに、あなたの[義{ぎ}]をもってわたしを[導{みちび}]き、わたしの[前{まえ}]にあなたの[道{みち}]をまっすぐにしてください。", "9": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]には[真実{しんじつ}]がなく、[彼{かれ}]らの[心{こころ}]には[滅{ほろ}]びがあり、そののどは[開{ひら}]いた[墓{はか}]、その[舌{した}]はへつらいを[言{い}]うのです。", "10": "[神{かみ}]よ、どうか[彼{かれ}]らにその[罪{つみ}]を[負{お}]わせ、そのはかりごとによって、みずから[倒{たお}]れさせ、その[多{おお}]くのとがのゆえに[彼{かれ}]らを[追{お}]いだしてください。[彼{かれ}]らはあなたにそむいたからです。", "11": "しかし、すべてあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]を[喜{よろこ}]ばせ、とこしえに[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわらせてください。また、み[名{な}]を[愛{あい}]する[者{もの}]があなたによって[喜{よろこ}]びを[得{え}]るように、[彼{かれ}]らをお[守{まも}]りください。", "12": "[主{しゅ}]よ、あなたは[正{ただ}]しい[者{もの}]を[祝福{しゅくふく}]し、[盾{たて}]をもってするように、[恵{めぐ}]みをもってこれをおおい[守{まも}]られます。" }, "6": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってシェミニテにあわせ[琴{こと}]をもってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたの[怒{いか}]りをもって、わたしを[責{せ}]めず、あなたの[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもって、わたしを[懲{こら}]しめないでください。", "2": "[主{しゅ}]よ、わたしをあわれんでください。わたしは[弱{よわ}]り[衰{おとろ}]えています。[主{しゅ}]よ、わたしをいやしてください。わたしの[骨{ほね}]は[悩{なや}]み[苦{くる}]しんでいます。", "3": "わたしの[魂{たましい}]もまたいたく[悩{なや}]み[苦{くる}]しんでいます。[主{しゅ}]よ、あなたはいつまでお[怒{いか}]りになるのですか。", "4": "[主{しゅ}]よ、かえりみて、わたしの[命{いのち}]をお[救{すく}]いください。あなたのいつくしみにより、わたしをお[助{たす}]けください。", "5": "[死{し}]においては、あなたを[覚{おぼ}]えるものはなく、[陰府{よみ}]においては、だれがあなたをほめたたえることができましょうか。", "6": "わたしは[嘆{なげ}]きによって[疲{つか}]れ、[夜{よ}]ごとに[涙{なみだ}]をもって、わたしのふしどをただよわせ、わたしのしとねをぬらした。", "7": "わたしの[目{め}]は[憂{うれ}]いによって[衰{おとろ}]え、もろもろのあだのゆえに[弱{よわ}]くなった。", "8": "すべて[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]よ、わたしを[離{はな}]れ[去{さ}]れ。[主{しゅ}]はわたしの[泣{な}]く[声{こえ}]を[聞{き}]かれた。", "9": "[主{しゅ}]はわたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれた。[主{しゅ}]はわたしの[祈{いのり}]をうけられる。", "10": "わたしの[敵{てき}]は[恥{は}]じて、いたく[悩{なや}]み[苦{くる}]しみ、[彼{かれ}]らは[退{しりぞ}]いて、たちどころに[恥{はじ}]をうけるであろう。" }, "7": { "title": "ベニヤミンびとクシのことについてダビデが[主{しゅ}]にむかってうたったシガヨンの[歌{うた}]", "1": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。どうかすべての[追{お}]い[迫{せま}]る[者{もの}]からわたしを[救{すく}]い、わたしをお[助{たす}]けください。", "2": "さもないと[彼{かれ}]らは、ししのように、わたしをかき[裂{さ}]き、[助{たす}]ける[者{もの}]の[来{こ}]ないうちに、[引{ひ}]いて[行{い}]くでしょう。", "3": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、もしわたしがこの[事{こと}]を[行{おこな}]ったならば、もしわたしの[手{て}]によこしまな[事{こと}]があるならば、", "4": "もしわたしの[友{とも}]に[悪{あく}]をもって[報{むく}]いたことがあり、ゆえなく、[敵{てき}]のものを[略奪{りゃくだつ}]したことがあるならば、", "5": "[敵{てき}]にわたしを[追{お}]い[捕{とら}]えさせ、わたしの[命{いのち}]を[地{ち}]に[踏{ふ}]みにじらせ、わたしの[魂{たましい}]をちりにゆだねさせてください。〔セラ", "6": "[主{しゅ}]よ、[怒{いか}]りをもって[立{た}]ち、わたしの[敵{てき}]の[憤{いきどお}]りにむかって[立{た}]ちあがり、わたしのために[目{め}]をさましてください。あなたはさばきを[命{めい}]じられました。", "7": "もろもろの[民{たみ}]をあなたのまわりにつどわせ、その[上{うえ}]なる[高{たか}]みくらにおすわりください。", "8": "[主{しゅ}]はもろもろの[民{たみ}]をさばかれます。[主{しゅ}]よ、わたしの[義{ぎ}]と、わたしにある[誠実{せいじつ}]とに[従{したが}]って、わたしをさばいてください。", "9": "どうか[悪{あ}]しき[者{もの}]の[悪{あく}]を[断{た}]ち、[正{ただ}]しき[者{もの}]を[堅{かた}]く[立{た}]たせてください。[義{ぎ}]なる[神{かみ}]よ、あなたは[人{ひと}]の[心{こころ}]と[思{おも}]いとを[調{しら}]べられます。", "10": "わたしを[守{まも}]る[盾{たて}]は[神{かみ}]である。[神{かみ}]は[心{こころ}]の[直{なお}]き[者{もの}]を[救{すく}]われる。", "11": "[神{かみ}]は[義{ぎ}]なるさばきびと、[日{ひ}]ごとに[憤{いきどお}]りを[起{おこ}]される[神{かみ}]である。", "12": "もし[人{ひと}]が[悔{く}]い[改{あらた}]めないならば、[神{かみ}]はそのつるぎをとぎ、その[弓{ゆみ}]を[張{は}]って[構{かま}]え、", "13": "また[死{し}]に[至{いた}]らせる[武器{ぶき}]を[備{そな}]え、その[矢{や}]を[火矢{ひや}]とされる。", "14": "[見{み}]よ、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[邪悪{じゃあく}]をはらみ、[害毒{がいどく}]をやどし、[偽{いつわ}]りを[生{う}]む。", "15": "[彼{かれ}]は[穴{あな}]を[掘{ほ}]って、それを[深{ふか}]くし、みずから[作{つく}]った[穴{あな}]に[陥{おちい}]る。", "16": "その[害毒{がいどく}]は[自分{じぶん}]のかしらに[帰{かえ}]り、その[強暴{きょうぼう}]は[自分{じぶん}]のこうべに[下{くだ}]る。", "17": "わたしは[主{しゅ}]にむかって、その[義{ぎ}]にふさわしい[感謝{かんしゃ}]をささげ、いと[高{たか}]き[者{もの}]なる[主{しゅ}]の[名{な}]をほめ[歌{うた}]うであろう。" }, "8": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってギテトにあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]、われらの[主{しゅ}]よ、あなたの[名{な}]は[地{ち}]にあまねく、いかに[尊{たっと}]いことでしょう。あなたの[栄光{えいこう}]は[天{てん}]の[上{うえ}]にあり、", "2": "みどりごと、ちのみごとの[口{くち}]によって、ほめたたえられています。あなたは[敵{てき}]と[恨{うら}]みを[晴{は}]らす[者{もの}]とを[静{しず}]めるため、あだに[備{そな}]えて、とりでを[設{もう}]けられました。", "3": "わたしは、あなたの[指{ゆび}]のわざなる[天{てん}]を[見{み}]、あなたが[設{もう}]けられた[月{つき}]と[星{ほし}]とを[見{み}]て[思{おも}]います。", "4": "[人{ひと}]は[何者{なにもの}]なので、これをみ[心{こころ}]にとめられるのですか、[人{ひと}]の[子{こ}]は[何者{なにもの}]なので、これを[顧{かえり}]みられるのですか。", "5": "ただ[少{すこ}]しく[人{ひと}]を[神{かみ}]よりも[低{ひく}]く[造{つく}]って、[栄{さか}]えと[誉{ほまれ}]とをこうむらせ、", "6": "これにみ[手{て}]のわざを[治{おさ}]めさせ、よろずの[物{もの}]をその[足{あし}]の[下{した}]におかれました。", "7": "すべての[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]、また[野{の}]の[獣{けもの}]、", "8": "[空{そら}]の[鳥{とり}]と[海{うみ}]の[魚{うお}]、[海路{かいろ}]を[通{かよ}]うものまでも。", "9": "[主{しゅ}]、われらの[主{しゅ}]よ、あなたの[名{な}]は[地{ち}]にあまねく、いかに[尊{たっと}]いことでしょう。" }, "9": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってムツラベンのしらべにあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしは[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、あなたのくすしきみわざをことごとく[宣{の}]べ[伝{つた}]えます。", "2": "いと[高{たか}]き[者{もの}]よ、あなたによってわたしは[喜{よろこ}]びかつ[楽{たの}]しみ、あなたの[名{な}]をほめ[歌{うた}]います。", "3": "わたしの[敵{てき}]は[退{しりぞ}]くとき、つまずき[倒{たお}]れてあなたの[前{まえ}]に[滅{ほろ}]びました。", "4": "あなたがわたしの[正{ただ}]しい[訴{うった}]えを[助{たす}]け[守{まも}]られたからです。あなたはみくらに[座{ざ}]して、[正{ただ}]しいさばきをされました。", "5": "あなたはもろもろの[国民{くにたみ}]を[責{せ}]め、[悪{あ}]しき[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼし、[永久{えいきゅう}]に[彼{かれ}]らの[名{な}]を[消{け}]し[去{さ}]られました。", "6": "[敵{てき}]は[絶{た}]えはてて、とこしえに[滅{ほろ}]び、あなたが[滅{ほろ}]ぼされたもろもろの[町{まち}]はその[記憶{きおく}]さえ[消{き}]えうせました。", "7": "しかし[主{しゅ}]はとこしえに、み[位{くらい}]に[座{ざ}]し、さばきのために、みくらを[設{もう}]けられました。", "8": "[主{しゅ}]は[正義{せいぎ}]をもって[世界{せかい}]をさばき、[公平{こうへい}]をもってもろもろの[民{たみ}]をさばかれます。", "9": "[主{しゅ}]はしえたげられる[者{もの}]のとりで、なやみの[時{とき}]のとりでです。", "10": "み[名{な}]を[知{し}]る[者{もの}]はあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。[主{しゅ}]よ、あなたを[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]をあなたは[捨{す}]てられたことがないからです。", "11": "シオンに[住{す}]まわれる[主{しゅ}]にむかってほめうたい、そのみわざをもろもろの[民{たみ}]のなかに[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "12": "[血{ち}]を[流{なが}]す[者{もの}]にあだを[報{むく}]いられる[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[心{こころ}]にとめ、[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[叫{さけ}]びをお[忘{わす}]れにならないからです。", "13": "[主{しゅ}]よ、わたしをあわれんでください。[死{し}]の[門{もん}]からわたしを[引{ひ}]きあげられる[主{しゅ}]よ、あだする[者{もの}]のわたしを[悩{なや}]ますのをみそなわしてください。", "14": "そうすれば、わたしはあなたのすべての[誉{ほまれ}]を[述{の}]べ、シオンの[娘{むすめ}]の[門{もん}]で、あなたの[救{すくい}]を[喜{よろこ}]ぶことができましょう。", "15": "もろもろの[国民{くにたみ}]は[自分{じぶん}]の[作{つく}]った[穴{あな}]に[陥{おちい}]り、[隠{かく}]し[設{もう}]けた[網{あみ}]に[自分{じぶん}]の[足{あし}]を[捕{とら}]えられる。", "16": "[主{しゅ}]はみずからを[知{し}]らせ、さばきを[行{おこな}]われた。[悪{あ}]しき[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[手{て}]で[作{つく}]ったわなに[捕{とら}]えられる。〔ヒガヨン、セラ", "17": "[悪{あ}]しき[者{もの}]、また[神{かみ}]を[忘{わす}]れるもろもろの[国民{くにたみ}]は[陰府{よみ}]へ[去{さ}]って[行{い}]く。", "18": "[貧{まず}]しい[者{もの}]は[常{つね}]に[忘{わす}]れられるのではない。[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[望{のぞ}]みはとこしえに[滅{ほろ}]びるのではない。", "19": "[主{しゅ}]よ、[立{た}]ちあがってください。[人{ひと}]に[勝利{しょうり}]を[得{え}]させず、もろもろの[国民{くにたみ}]に、み[前{まえ}]でさばきを[受{う}]けさせてください。", "20": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らに[恐{おそ}]れを[起{おこ}]させ、もろもろの[国民{くにたみ}]に[自分{じぶん}]がただ、[人{ひと}]であることを[知{し}]らせてください。〔セラ" }, "10": { "1": "[主{しゅ}]よ、なにゆえ[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]たれるのですか。なにゆえ[悩{なや}]みの[時{とき}]に[身{み}]を[隠{かく}]されるのですか。", "2": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[高{たか}]ぶって[貧{まず}]しい[者{もの}]を[激{はげ}]しく[責{せ}]めます。どうぞ[彼{かれ}]らがその[企{くわだ}]てたはかりごとにみずから[捕{とら}]えられますように。", "3": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[心{こころ}]の[願{ねが}]いを[誇{ほこ}]り、むさぼる[者{もの}]は[主{しゅ}]をのろい、かつ[捨{す}]てる。", "4": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[誇{ほこ}]り[顔{かお}]をして、[神{かみ}]を[求{もと}]めない。その[思{おも}]いに、すべて「[神{かみ}]はない」という。", "5": "[彼{かれ}]の[道{みち}]は[常{つね}]に[栄{さか}]え、あなたのさばきは[彼{かれ}]を[離{はな}]れて[高{たか}]く、[彼{かれ}]はそのすべてのあだを[口先{くちさき}]で[吹{ふ}]く。", "6": "[彼{かれ}]は[心{こころ}]の[内{うち}]に[言{い}]う、「わたしは[動{うご}]かされることはなく、[世々{よよ}]わざわいにあうことがない」と。", "7": "その[口{くち}]はのろいと、[欺{あざむ}]きと、しえたげとに[満{み}]ち、その[舌{した}]の[下{した}]には[害毒{がいどく}]と[不正{ふせい}]とがある。", "8": "[彼{かれ}]は[村里{むらざと}]の[隠{かく}]れ[場{ば}]におり、[忍{しの}]びやかな[所{ところ}]で[罪{つみ}]のない[者{もの}]を[殺{ころ}]す。その[目{め}]は[寄{よ}]るべなき[者{もの}]をうかがい、", "9": "[隠{かく}]れ[場{ば}]にひそむししのように、ひそかに[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せする。[彼{かれ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]を[捕{とら}]えようと[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せし、[貧{まず}]しい[者{もの}]を[網{あみ}]にひきいれて[捕{とら}]える。", "10": "[寄{よ}]るべなき[者{もの}]は[彼{かれ}]の[力{ちから}]によって[打{う}]ちくじかれ、[衰{おとろ}]え、[倒{たお}]れる。", "11": "[彼{かれ}]は[心{こころ}]のうちに[言{い}]う、「[神{かみ}]は[忘{わす}]れた、[神{かみ}]はその[顔{かお}]を[隠{かく}]した、[神{かみ}]は[絶{た}]えて[見{み}]ることはなかろう」と。", "12": "[主{しゅ}]よ、[立{た}]ちあがってください。[神{かみ}]よ、み[手{て}]をあげてください。[苦{くる}]しむ[者{もの}]を[忘{わす}]れないでください。", "13": "なにゆえ、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[神{かみ}]を[侮{あなど}]り、[心{こころ}]のうちに「あなたはとがめることをしない」と[言{い}]うのですか。", "14": "あなたはみそなわし、[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみとを[見{み}]て、それをみ[手{て}]に[取{と}]られます。[寄{よ}]るべなき[者{もの}]はあなたに[身{み}]をゆだねるのです。あなたはいつもみなしごを[助{たす}]けられました。", "15": "[悪{あ}]しき[者{もの}]と[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]の[腕{うで}]を[折{お}]り、その[悪{あく}]を一つも[残{のこ}]さないまでに[探{さぐ}]り[出{だ}]してください。", "16": "[主{しゅ}]はとこしえに[王{おう}]でいらせられる。もろもろの[国民{くにたみ}]は[滅{ほろ}]びて[主{しゅ}]の[国{くに}]から[跡{あと}]を[断{た}]つでしょう。", "17": "[主{しゅ}]よ、あなたは[柔和{にゅうわ}]な[者{もの}]の[願{ねが}]いを[聞{き}]き、その[心{こころ}]を[強{つよ}]くし、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、", "18": "みなしごと、しえたげられる[者{もの}]とのためにさばきを[行{おこな}]われます。[地{ち}]に[属{ぞく}]する[人{ひと}]は[再{ふたた}]び[人{ひと}]を[脅{おびや}]かすことはないでしょう。" }, "11": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしは[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。なにゆえ、あなたがたはわたしにむかって[言{い}]うのか、「[鳥{とり}]のように[山{やま}]にのがれよ。", "2": "[見{み}]よ、[悪{あ}]しき[者{もの}]は、[暗{くら}]やみで、[心{こころ}]の[直{なお}]き[者{もの}]を[射{い}]ようと[弓{ゆみ}]を[張{は}]り、[弦{げん}]に[矢{や}]をつがえている。", "3": "[基{もとい}]が[取{と}]りこわされるならば、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[何{なに}]をなし[得{え}]ようか」と。", "4": "[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なる[宮{みや}]にいまし、[主{しゅ}]のみくらは[天{てん}]にあり、その[目{め}]は[人{ひと}]の[子{こ}]らをみそなわし、そのまぶたは[人{ひと}]の[子{こ}]らを[調{しら}]べられる。", "5": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しき[者{もの}]をも、[悪{あ}]しき[者{もの}]をも[調{しら}]べ、そのみ[心{こころ}]は[乱暴{らんぼう}]を[好{この}]む[者{もの}]を[憎{にく}]まれる。", "6": "[主{しゅ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]の[上{うえ}]に[炭火{すみび}]と[硫黄{いおう}]とを[降{ふ}]らせられる。[燃{も}]える[風{かぜ}]は[彼{かれ}]らがその[杯{さかずき}]にうくべきものである。", "7": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しくいまして、[正{ただ}]しい[事{こと}]を[愛{あい}]されるからである。[直{なお}]き[者{もの}]は[主{しゅ}]のみ[顔{かお}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]るであろう。" }, "12": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってシェミニテにあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、お[助{たす}]けください。[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]は[絶{た}]え、[忠信{ちゅうしん}]な[者{もの}]は[人{ひと}]の[子{こ}]らのなかから[消{き}]えうせました。", "2": "[人{ひと}]はみなその[隣{とな}]り[人{びと}]に[偽{いつわ}]りを[語{かた}]り、へつらいのくちびると、ふたごころとをもって[語{かた}]る。", "3": "[主{しゅ}]はすべてのへつらいのくちびると、[大{おお}]きな[事{こと}]を[語{かた}]る[舌{した}]とを[断{た}]たれるように。", "4": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「わたしたちは[舌{した}]をもって[勝{かち}]を[得{え}]よう、わたしたちのくちびるはわたしたちのものだ、だれがわたしたちの[主人{しゅじん}]であるか」と。", "5": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[貧{まず}]しい[者{もの}]がかすめられ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]が[嘆{なげ}]くゆえに、わたしはいま[立{た}]ちあがって、[彼{かれ}]らをその[慕{した}]い[求{もと}]める[安全{あんぜん}]な[所{ところ}]に[置{お}]こう」と。", "6": "[主{しゅ}]のことばは[清{きよ}]き[言葉{ことば}]である。[地{ち}]に[設{もう}]けた[炉{ろ}]で[練{ね}]り、七たびきよめた[銀{ぎん}]のようである。", "7": "[主{しゅ}]よ、われらを[保{たも}]ち、とこしえにこの[人々{ひとびと}]から[免{まぬか}]れさせてください。", "8": "[卑{いや}]しい[事{こと}]が[人{ひと}]の[子{こ}]のなかにあがめられている[時{とき}]、[悪{あ}]しき[者{もの}]はいたる[所{ところ}]でほしいままに[歩{ある}]いています。" }, "13": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、いつまでなのですか。とこしえにわたしをお[忘{わす}]れになるのですか。いつまで、み[顔{かお}]をわたしに[隠{かく}]されるのですか。", "2": "いつまで、わたしは[魂{たましい}]に[痛{いた}]みを[負{お}]い、ひねもす[心{こころ}]に[悲{かな}]しみをいだかなければならないのですか。いつまで[敵{てき}]はわたしの[上{うえ}]にあがめられるのですか。", "3": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、みそなわして、わたしに[答{こた}]え、わたしの[目{め}]を[明{あき}]らかにしてください。さもないと、わたしは[死{し}]の[眠{ねむ}]りに[陥{おちい}]り、", "4": "わたしの[敵{てき}]は「わたしは[敵{てき}]に[勝{か}]った」と[言{い}]い、わたしのあだは、わたしの[動{うご}]かされることによって[喜{よろこ}]ぶでしょう。", "5": "しかしわたしはあなたのいつくしみに[信頼{しんらい}]し、わたしの[心{こころ}]はあなたの[救{すくい}]を[喜{よろこ}]びます。", "6": "[主{しゅ}]は[豊{ゆた}]かにわたしをあしらわれたゆえ、わたしは[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]います。" }, "14": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[心{こころ}]のうちに「[神{かみ}]はない」と[言{い}]う。[彼{かれ}]らは[腐{くさ}]れはて、[憎{にく}]むべき[事{こと}]をなし、[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はない。", "2": "[主{しゅ}]は[天{てん}]から[人{ひと}]の[子{こ}]らを[見{み}]おろして、[賢{かしこ}]い[者{もの}]、[神{かみ}]をたずね[求{もと}]める[者{もの}]があるかないかを[見{み}]られた。", "3": "[彼{かれ}]らはみな[迷{まよ}]い、みなひとしく[腐{くさ}]れた。[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はない、ひとりもない。", "4": "すべて[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[悟{さと}]りがないのか。[彼{かれ}]らは[物{もの}][食{く}]うようにわが[民{たみ}]をくらい、また[主{しゅ}]を[呼{よ}]ぶことをしない。", "5": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[大{おお}]いに[恐{おそ}]れた。[神{かみ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]のやからと[共{とも}]におられるからである。", "6": "あなたがたは[貧{まず}]しい[者{もの}]の[計画{けいかく}]をはずかしめようとする。しかし[主{しゅ}]は[彼{かれ}]の[避{さ}]け[所{どころ}]である。", "7": "どうか、シオンからイスラエルの[救{すくい}]が[出{で}]るように。[主{しゅ}]がその[民{たみ}]の[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]されるとき、ヤコブは[喜{よろこ}]び、イスラエルは[楽{たの}]しむであろう。" }, "15": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたの[幕屋{まくや}]にやどるべき[者{もの}]はだれですか、あなたの[聖{せい}]なる[山{やま}]に[住{す}]むべき[者{もの}]はだれですか。", "2": "[直{なお}]く[歩{あゆ}]み、[義{ぎ}]を[行{おこな}]い、[心{こころ}]から[真実{しんじつ}]を[語{かた}]る[者{もの}]、", "3": "その[舌{した}]をもってそしらず、その[友{とも}]に[悪{あく}]をなさず、[隣{とな}]り[人{びと}]に[対{たい}]するそしりを[取{と}]りあげず、", "4": "その[目{め}]は[神{かみ}]に[捨{す}]てられた[者{もの}]を[卑{いや}]しめ、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]を[尊{たっと}]び、[誓{ちか}]った[事{こと}]は[自分{じぶん}]の[損害{そんがい}]になっても[変{か}]えることなく、", "5": "[利息{りそく}]をとって[金銭{きんせん}]を[貸{か}]すことなく、まいないを[取{と}]って[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[不利{ふり}]をはかることをしない[人{ひと}]である。これらの[事{こと}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はとこしえに[動{うご}]かされることはない。" }, "16": { "title": "ダビデのミクタムの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、わたしをお[守{まも}]りください。わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。", "2": "わたしは[主{しゅ}]に[言{い}]う、「あなたはわたしの[主{しゅ}]、あなたのほかにわたしの[幸{さいわい}]はない」と。", "3": "[地{ち}]にある[聖徒{せいと}]は、すべてわたしの[喜{よろこ}]ぶすぐれた[人々{ひとびと}]である。", "4": "おおよそ、ほかの[神{かみ}]を[選{えら}]ぶ[者{もの}]は[悲{かな}]しみを[増{ま}]す。わたしは[彼{かれ}]らのささげる[血{ち}]の[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]がず、その[名{な}]を[口{くち}]にとなえることをしない。", "5": "[主{しゅ}]はわたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]、またわたしの[杯{さかずき}]にうくべきもの。あなたはわたしの[分{わ}]け[前{まえ}]を[守{まも}]られる。", "6": "[測{はか}]りなわは、わたしのために[好{この}]ましい[所{ところ}]に[落{お}]ちた。まことにわたしは[良{よ}]い[嗣{し}][業{ぎょう}]を[得{え}]た。", "7": "わたしにさとしをさずけられる[主{しゅ}]をほめまつる。[夜{よる}]はまた、わたしの[心{こころ}]がわたしを[教{おし}]える。", "8": "わたしは[常{つね}]に[主{しゅ}]をわたしの[前{まえ}]に[置{お}]く。[主{しゅ}]がわたしの[右{みぎ}]にいますゆえ、わたしは[動{うご}]かされることはない。", "9": "このゆえに、わたしの[心{こころ}]は[楽{たの}]しみ、わたしの[魂{たましい}]は[喜{よろこ}]ぶ。わたしの[身{み}]もまた[安{やす}]らかである。", "10": "あなたはわたしを[陰府{よみ}]に[捨{す}]ておかれず、あなたの[聖者{せいじゃ}]に[墓{はか}]を[見{み}]させられないからである。", "11": "あなたはいのちの[道{みち}]をわたしに[示{しめ}]される。あなたの[前{まえ}]には[満{み}]ちあふれる[喜{よろこ}]びがあり、あなたの[右{みぎ}]には、とこしえにもろもろの[楽{たの}]しみがある。" }, "17": { "title": "ダビデの[祈{いのり}]", "1": "[主{しゅ}]よ、[正{ただ}]しい[訴{うった}]えを[聞{き}]き、わたしの[叫{さけ}]びにみ[心{こころ}]をとめ、[偽{いつわ}]りのないくちびるから[出{で}]るわたしの[祈{いのり}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "2": "どうかわたしについての[宣告{せんこく}]がみ[前{まえ}]から[出{で}]て、あなたの[目{め}]が[公平{こうへい}]をみられるように。", "3": "あなたがわたしの[心{こころ}]をためし、[夜{よる}]、わたしに[臨{のぞ}]み、わたしを[試{こころ}]みられても、わたしのうちになんの[悪{わる}]い[思{おも}]いをも[見{み}]いだされないでしょう。わたしの[口{くち}]も[罪{つみ}]を[犯{おか}]しません。", "4": "[人{ひと}]のおこないの[事{こと}]をいえば、あなたのくちびるの[言葉{ことば}]によって、わたしは[不法{ふほう}]な[者{もの}]の[道{みち}]を[避{さ}]けました。", "5": "わたしの[歩{あゆ}]みはあなたの[道{みち}]に[堅{かた}]く[立{た}]ち、わたしの[足{あし}]はすべることがなかったのです。", "6": "[神{かみ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。あなたはわたしに[答{こた}]えられます。どうか[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、わたしの[述{の}]べることをお[聞{き}]きください。", "7": "[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]をそのあだから[右{みぎ}]の[手{て}]で[救{すく}]われる[者{もの}]よ、あなたのいつくしみを[驚{おどろ}]くばかりにあらわし、", "8": "ひとみのようにわたしを[守{まも}]り、みつばさの[陰{かげ}]にわたしを[隠{かく}]し、", "9": "わたしをしえたげる[悪{あ}]しき[者{もの}]から、わたしを[囲{かこ}]む[恐{おそ}]ろしい[敵{てき}]から、のがれさせてください。", "10": "[彼{かれ}]らはその[心{こころ}]を[閉{と}]じて、あわれむことなく、その[口{くち}]をもって[高{たか}]ぶって[語{かた}]るのです。", "11": "[彼{かれ}]らはわたしを[追{お}]いつめ、わたしを[囲{かこ}]み、わたしを[地{ち}]に[投{な}]げ[倒{たお}]さんと、その[目{め}]をそそぎます。", "12": "[彼{かれ}]らはかき[裂{さ}]かんと、いらだつししのごとく、[隠{かく}]れた[所{ところ}]にひそみ[待{ま}]つ[子{こ}]じしのようです。", "13": "[主{しゅ}]よ、[立{た}]ちあがって、[彼{かれ}]らに[立{た}]ちむかい、[彼{かれ}]らを[倒{たお}]してください。つるぎをもって[悪{あ}]しき[者{もの}]からわたしのいのちをお[救{すく}]いください。", "14": "[主{しゅ}]よ、み[手{て}]をもって[人々{ひとびと}]からわたしをお[救{すく}]いください。すなわち[自分{じぶん}]の[分{わ}]け[前{まえ}]をこの[世{よ}]で[受{う}]け、あなたの[宝{たから}]をもってその[腹{はら}]を[満{み}]たされる[世{よ}]の[人々{ひとびと}]からわたしをお[救{すく}]いください。[彼{かれ}]らは[多{おお}]くの[子{こ}]に[飽{あ}]き[足{た}]り、その[富{とみ}]を[幼{おさ}]な[子{ご}]に[残{のこ}]すのです。", "15": "しかしわたしは[義{ぎ}]にあって、み[顔{かお}]を[見{み}]、[目{め}]ざめる[時{とき}]、みかたちを[見{み}]て、[満{み}]ち[足{た}]りるでしょう。" }, "18": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせた[主{しゅ}]のしもべダビデの[歌{うた}]、すなわち[主{しゅ}]がもろもろのあだの[手{て}]とサウルの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]された[日{ひ}]にダビデはこの[歌{うた}]の[言葉{ことば}]を[主{しゅ}]にむかって[述{の}]べて[言{い}]った", "1": "わが[力{ちから}]なる[主{しゅ}]よ、わたしはあなたを[愛{あい}]します。", "2": "[主{しゅ}]はわが[岩{いわ}]、わが[城{しろ}]、わたしを[救{すく}]う[者{もの}]、わが[神{かみ}]、わが[寄{よ}]り[頼{たの}]む[岩{いわ}]、わが[盾{たて}]、わが[救{すくい}]の[角{つの}]、わが[高{たか}]きやぐらです。", "3": "わたしはほめまつるべき[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって、わたしの[敵{てき}]から[救{すく}]われるのです。", "4": "[死{し}]の[綱{つな}]は、わたしを[取{と}]り[巻{ま}]き、[滅{ほろ}]びの[大水{おおみず}]は、わたしを[襲{おそ}]いました。", "5": "[陰府{よみ}]の[綱{つな}]は、わたしを[囲{かこ}]み、[死{し}]のわなは、わたしに[立{た}]ちむかいました。", "6": "わたしは[悩{なや}]みのうちに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわり、わが[神{かみ}]に[叫{さけ}]び[求{もと}]めました。[主{しゅ}]はその[宮{みや}]からわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]かれ、[主{しゅ}]にさけぶわたしの[叫{さけ}]びがその[耳{みみ}]に[達{たっ}]しました。", "7": "そのとき[地{ち}]は[揺{ゆ}]れ[動{うご}]き、[山々{やまやま}]の[基{もとい}]は[震{ふる}]い[動{うご}]きました。[主{しゅ}]がお[怒{いか}]りになったからです。", "8": "[煙{けむり}]はその[鼻{はな}]から[立{た}]ちのぼり、[火{ひ}]はその[口{くち}]から[出{で}]て[焼{や}]きつくし、[炭{すみ}]はそれによって[燃{も}]えあがりました。", "9": "[主{しゅ}]は[天{てん}]をたれて[下{くだ}]られ、[暗{くら}]やみがその[足{あし}]の[下{した}]にありました。", "10": "[主{しゅ}]はケルブに[乗{の}]って[飛{と}]び、[風{かぜ}]の[翼{つばさ}]をもってかけり、", "11": "やみをおおいとして、[自分{じぶん}]のまわりに[置{お}]き、[水{みず}]を[含{ふく}]んだ[暗{くら}]い[濃{こ}]き[雲{くも}]をその[幕屋{まくや}]とされました。", "12": "そのみ[前{まえ}]の[輝{かがや}]きから[濃{こ}]き[雲{くも}]を[破{やぶ}]って、ひょうと[燃{も}]える[炭{すみ}]とが[降{ふ}]ってきました。", "13": "[主{しゅ}]はまた[天{てん}]に[雷{かみなり}]をとどろかせ、いと[高{たか}]き[者{もの}]がみ[声{こえ}]を[出{だ}]されると、ひょうと[燃{も}]える[炭{すみ}]とが[降{ふ}]ってきました。", "14": "[主{しゅ}]は[矢{や}]を[放{はな}]って[彼{かれ}]らを[散{ち}]らし、いなずまをひらめかして[彼{かれ}]らを[打{う}]ち[敗{やぶ}]られました。", "15": "[主{しゅ}]よ、そのとき、あなたのとがめと、あなたの[鼻{はな}]のいぶきとによって、[海{うみ}]の[底{そこ}]はあらわれ、[地{ち}]の[基{もとい}]があらわになったのです。", "16": "[主{しゅ}]は[高{たか}]い[所{ところ}]からみ[手{て}]を[伸{の}]べて、わたしを[捕{とら}]え、[大水{おおみず}]からわたしを[引{ひ}]きあげ、", "17": "わたしの[強{つよ}]い[敵{てき}]と、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]とからわたしを[助{たす}]け[出{だ}]されました。[彼{かれ}]らはわたしにまさって[強{つよ}]かったからです。", "18": "[彼{かれ}]らはわたしの[災{わざわい}]の[日{ひ}]にわたしを[襲{おそ}]いました。しかし[主{しゅ}]はわたしのささえとなられました。", "19": "[主{しゅ}]はわたしを[広{ひろ}]い[所{ところ}]につれ[出{だ}]し、わたしを[喜{よろこ}]ばれるがゆえに、わたしを[助{たす}]けられました。", "20": "[主{しゅ}]はわたしの[義{ぎ}]にしたがってわたしに[報{むく}]い、わたしの[手{て}]の[清{きよ}]きにしたがってわたしに[報{むく}]いかえされました。", "21": "わたしは[主{しゅ}]の[道{みち}]を[守{まも}]り、[悪意{あくい}]をもって、わが[神{かみ}]を[離{はな}]れたことがなかったのです、", "22": "そのすべてのおきてはわたしの[前{まえ}]にあって、わたしはその[定{さだ}]めを[捨{す}]てたことがなかったのです。", "23": "わたしは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[欠{か}]けたところがなく、[自分{じぶん}]を[守{まも}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]しませんでした。", "24": "このゆえに[主{しゅ}]はわたしの[義{ぎ}]にしたがい、その[目{め}]の[前{まえ}]にわたしの[手{て}]の[清{きよ}]きにしたがってわたしに[報{むく}]いられました。", "25": "あなたはいつくしみある[者{もの}]には、いつくしみある[者{もの}]となり、[欠{か}]けたところのない[者{もの}]には、[欠{か}]けたところのない[者{もの}]となり、", "26": "[清{きよ}]い[者{もの}]には、[清{きよ}]い[者{もの}]となり、ひがんだ[者{もの}]には、ひがんだ[者{もの}]となられます。", "27": "あなたは[苦{くる}]しんでいる[民{たみ}]を[救{すく}]われますが、[高{たか}]ぶる[目{め}]をひくくされるのです。", "28": "あなたはわたしのともしびをともし、わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわたしのやみを[照{てら}]されます。", "29": "まことに、わたしはあなたによって[敵{てき}][軍{ぐん}]を[打{う}]ち[破{やぶ}]り、わが[神{かみ}]によって[城壁{じょうへき}]をとび[越{こ}]えることができます。", "30": "この[神{かみ}]こそ、その[道{みち}]は[完全{かんぜん}]であり、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[真実{しんじつ}]です。[主{しゅ}]はすべて[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]の[盾{たて}]です。", "31": "[主{しゅ}]のほかに、だれが[神{かみ}]でしょうか。われらの[神{かみ}]のほかに、だれが[岩{いわ}]でしょうか。", "32": "[神{かみ}]はわたしに[力{ちから}]を[帯{お}]びさせ、わたしの[道{みち}]を[安全{あんぜん}]にされました。", "33": "[神{かみ}]はわたしの[足{あし}]をめじかの[足{あし}]のようにされ、わたしを[高{たか}]い[所{ところ}]に[安全{あんぜん}]に[立{た}]たせ、", "34": "わたしの[手{て}]を[戦{たたか}]いに[慣{な}]らされたので、わたしの[腕{うで}]は[青銅{せいどう}]の[弓{ゆみ}]をもひくことができます。", "35": "あなたはその[救{すくい}]の[盾{たて}]をわたしに[与{あた}]え、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はわたしをささえ、あなたの[助{たす}]けはわたしを[大{おお}]いなる[者{もの}]とされました。", "36": "あなたがわたしの[歩{あゆ}]む[所{ところ}]を[広{ひろ}]くされたので、わたしの[足{あし}]はすべらなかったのです。", "37": "わたしは[敵{てき}]を[追{お}]って、これに[追{お}]いつき、これを[滅{ほろ}]ぼしつくすまでは[帰{かえ}]らなかったのです。", "38": "わたしが[彼{かれ}]らを[突{つ}]き[通{とお}]したので、[彼{かれ}]らは[立{た}]ちあがることができず、わたしの[足{あし}]もとに[倒{たお}]れました。", "39": "あなたは[戦{たたか}]いのためにわたしに[力{ちから}]を[帯{お}]びさせ、わたしに[立{た}]ち[向{む}]かう[者{もの}]らをわたしのもとに、かがませられました。", "40": "あなたは[敵{てき}]にその[後{うしろ}]をわたしに[向{む}]けさせられたので、わたしは[自分{じぶん}]を[憎{にく}]む[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼしました。", "41": "[彼{かれ}]らは[助{たす}]けを[叫{さけ}]び[求{もと}]めたが、[救{すく}]う[者{もの}]はなく、[主{しゅ}]にむかって[叫{さけ}]んだけれども、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられなかったのです。", "42": "わたしは[彼{かれ}]らを[風{かぜ}]の[前{まえ}]のちりのように[細{こま}]かに[砕{くだ}]き、ちまたの[泥{どろ}]のように[打{う}]ち[捨{す}]てました。", "43": "あなたは[民{たみ}]の[争{あらそ}]いからわたしを[救{すく}]い、わたしをもろもろの[国民{くにたみ}]のかしらとされました。わたしの[知{し}]らなかった[民{たみ}]がわたしに[仕{つか}]えました。", "44": "[彼{かれ}]らはわたしの[事{こと}]を[聞{き}]くと、ただちにわたしに[従{したが}]い、[異邦{いほう}]の[人々{ひとびと}]はきて、わたしにへつらいました。", "45": "[異邦{いほう}]の[人々{ひとびと}]は[打{う}]ちしおれて、その[城{しろ}]から[震{ふる}]えながら[出{で}]てきました。", "46": "[主{しゅ}]は[生{い}]きておられます。わが[岩{いわ}]はほむべきかな。わが[救{すくい}]の[神{かみ}]はあがむべきかな。", "47": "[神{かみ}]はわたしにあだを[報{むく}]いさせ、もろもろの[民{たみ}]をわたしのもとに[従{したが}]わせ、", "48": "わたしの[敵{てき}]からわたしを[救{すく}]い[出{だ}]されました。まことに、あなたはわたしに[逆{さか}]らって[起{おこ}]りたつ[者{もの}]の[上{うえ}]にわたしをあげ、[不法{ふほう}]の[人{ひと}]からわたしを[救{すく}]い[出{だ}]されました。", "49": "このゆえに[主{しゅ}]よ、わたしはもろもろの[国民{くにたみ}]のなかであなたをたたえ、あなたのみ[名{な}]をほめ[歌{うた}]います。", "50": "[主{しゅ}]はその[王{おう}]に[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]を[与{あた}]え、その[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]に、ダビデとその[子孫{しそん}]とに、とこしえにいつくしみを[加{くわ}]えられるでしょう。" }, "19": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "もろもろの[天{てん}]は[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]をあらわし、[大空{おおぞら}]はみ[手{て}]のわざをしめす。", "2": "この[日{ひ}]は[言葉{ことば}]をかの[日{ひ}]につたえ、この[夜{よ}]は[知識{ちしき}]をかの[夜{よ}]につげる。", "3": "[話{はな}]すことなく、[語{かた}]ることなく、その[声{こえ}]も[聞{きこ}]えないのに、", "4": "その[響{ひび}]きは[全{ぜん}][地{ち}]にあまねく、その[言葉{ことば}]は[世界{せかい}]のはてにまで[及{およ}]ぶ。[神{かみ}]は[日{ひ}]のために[幕屋{まくや}]を[天{てん}]に[設{もう}]けられた。", "5": "[日{ひ}]は[花婿{はなむこ}]がその[祝{いわい}]のへやから[出{で}]てくるように、また[勇士{ゆうし}]が[競{きそ}]い[走{はし}]るように、その[道{みち}]を[喜{よろこ}]び[走{はし}]る。", "6": "それは[天{てん}]のはてからのぼって、[天{てん}]のはてにまで、めぐって[行{い}]く。その[暖{あたた}]まりをこうむらないものはない。", "7": "[主{しゅ}]のおきては[完全{かんぜん}]であって、[魂{たましい}]を[生{い}]きかえらせ、[主{しゅ}]のあかしは[確{たし}]かであって、[無学{むがく}]な[者{もの}]を[賢{かしこ}]くする。", "8": "[主{しゅ}]のさとしは[正{ただ}]しくて、[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせ、[主{しゅ}]の[戒{いまし}]めはまじりなくて、[眼{まなこ}]を[明{あき}]らかにする。", "9": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[道{みち}]は[清{きよ}]らかで、とこしえに[絶{た}]えることがなく、[主{しゅ}]のさばきは[真実{しんじつ}]であって、ことごとく[正{ただ}]しい。", "10": "これらは[金{きん}]よりも、[多{おお}]くの[純金{じゅんきん}]よりも[慕{した}]わしく、また[蜜{みつ}]よりも、[蜂{はち}]の[巣{す}]のしたたりよりも[甘{あま}]い。", "11": "あなたのしもべは、これらによって[戒{いまし}]めをうける。これらを[守{まも}]れば、[大{おお}]いなる[報{むく}]いがある。", "12": "だれが[自分{じぶん}]のあやまちを[知{し}]ることができましようか。どうか、わたしを[隠{かく}]れたとがから[解{と}]き[放{はな}]ってください。", "13": "また、あなたのしもべを[引{ひ}]きとめて、[故意{こい}]の[罪{つみ}]を[犯{おか}]させず、これに[支配{しはい}]されることのないようにしてください。そうすれば、わたしはあやまちのない[者{もの}]となって、[大{おお}]いなるとがを[免{まぬか}]れることができるでしょう。", "14": "わが[岩{いわ}]、わがあがないぬしなる[主{しゅ}]よ、どうか、わたしの[口{くち}]の[言葉{ことば}]と、[心{こころ}]の[思{おも}]いがあなたの[前{まえ}]に[喜{よろこ}]ばれますように。" }, "20": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]が[悩{なや}]みの[日{ひ}]にあなたに[答{こた}]え、ヤコブの[神{かみ}]のみ[名{な}]があなたを[守{まも}]られるように。", "2": "[主{しゅ}]が[聖所{せいじょ}]から[助{たす}]けをあなたにおくり、シオンからあなたをささえ、", "3": "あなたのもろもろの[供{そな}]え[物{もの}]をみ[心{こころ}]にとめ、あなたの[燔祭{はんさい}]をうけられるように。〔セラ", "4": "[主{しゅ}]があなたの[心{こころ}]の[願{ねが}]いをゆるし、あなたのはかりごとをことごとく[遂{と}]げさせられるように。", "5": "われらがあなたの[勝利{しょうり}]を[喜{よろこ}]びうたい、われらの[神{かみ}]のみ[名{な}]によって[旗{はた}]を[揚{あ}]げるように。[主{しゅ}]があなたの[求{もと}]めをすべて[遂{と}]げさせられるように。", "6": "[今{いま}]わたしは[知{し}]る、[主{しゅ}]はその[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]を[助{たす}]けられることを。[主{しゅ}]はその[右{みぎ}]の[手{て}]による[大{おお}]いなる[勝利{しょうり}]をもってその[聖{せい}]なる[天{てん}]から[彼{かれ}]に[答{こた}]えられるであろう。", "7": "ある[者{もの}]は[戦車{せんしゃ}]を[誇{ほこ}]り、ある[者{もの}]は[馬{うま}]を[誇{ほこ}]る。しかしわれらは、われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のみ[名{な}]を[誇{ほこ}]る。", "8": "[彼{かれ}]らはかがみ、また[倒{たお}]れる。しかしわれらは[起{お}]きて、まっすぐに[立{た}]つ。", "9": "[主{しゅ}]よ、[王{おう}]に[勝利{しょうり}]をおさずけください。われらが[呼{よ}]ばわる[時{とき}]、われらにお[答{こた}]えください。" }, "21": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、[王{おう}]はあなたの[力{ちから}]によって[喜{よろこ}]び、あなたの[助{たす}]けによって、いかに[大{おお}]きな[喜{よろこ}]びをもつことでしょう。", "2": "あなたは[彼{かれ}]の[心{こころ}]の[願{ねが}]いをゆるし、そのくちびるの[求{もと}]めをいなまれなかった。〔セラ", "3": "あなたは[大{おお}]いなる[恵{めぐ}]みをもって[彼{かれ}]を[迎{むか}]え、そのかしらに[純金{じゅんきん}]の[冠{かんむり}]をいただかせられる。", "4": "[彼{かれ}]がいのちを[求{もと}]めると、あなたはそれを[彼{かれ}]にさずけ、[世々{よよ}][限{かぎ}]りなくそのよわいを[長{なが}]くされた。", "5": "あなたの[助{たす}]けによって[彼{かれ}]の[栄光{えいこう}]は[大{おお}]きい。あなたは[誉{ほまれ}]と[威厳{いげん}]とを[彼{かれ}]に[与{あた}]えられる。", "6": "まことに、あなたは[彼{かれ}]をとこしえに[恵{めぐ}]まれた[者{もの}]とし、み[前{まえ}]に[喜{よろこ}]びをもって[楽{たの}]しませられる。", "7": "[王{おう}]は[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]するゆえ、いと[高{たか}]き[者{もの}]のいつくしみをこうむって、[動{うご}]かされることはない。", "8": "あなたの[手{て}]はもろもろの[敵{てき}]を[尋{たず}]ね[出{だ}]し、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はあなたを[憎{にく}]む[者{もの}]を[尋{たず}]ね[出{だ}]すであろう。", "9": "あなたが[怒{いか}]る[時{とき}]、[彼{かれ}]らを[燃{も}]える[炉{ろ}]のようにするであろう。[主{しゅ}]はみ[怒{いか}]りによって[彼{かれ}]らをのみつくされる。[火{ひ}]は[彼{かれ}]らを[食{く}]いつくすであろう。", "10": "あなたは[彼{かれ}]らのすえを[地{ち}]から[断{た}]ち、[彼{かれ}]らの[種{たね}]を[人{ひと}]の[子{こ}]らの[中{なか}]から[滅{ほろ}]ぼすであろう。", "11": "たとい[彼{かれ}]らがあなたにむかって[悪{わる}]い[事{こと}]を[企{くわだ}]て、[悪{わる}]いはかりごとを[思{おも}]いめぐらしても、なし[遂{と}]げることはできない。", "12": "あなたは[彼{かれ}]らを[逃{に}]げ[走{はし}]らせ、あなたの[弓弦{ゆみづる}]を[張{は}]って、[彼{かれ}]らの[顔{かお}]をねらうであろう。", "13": "[主{しゅ}]よ、[力{ちから}]をあらわして、みずからを[高{たか}]くしてください。われらはあなたの[大能{たいのう}]をうたい、かつほめたたえるでしょう。" }, "22": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってあけぼののめじかのしらべにあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わが[神{かみ}]、わが[神{かみ}]、なにゆえわたしを[捨{す}]てられるのですか。なにゆえ[遠{とお}]く[離{はな}]れてわたしを[助{たす}]けず、わたしの[嘆{なげ}]きの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かれないのですか。", "2": "わが[神{かみ}]よ、わたしが[昼{ひる}]よばわっても、あなたは[答{こた}]えられず、[夜{よる}]よばわっても[平安{へいあん}]を[得{え}]ません。", "3": "しかしイスラエルのさんびの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられるあなたは[聖{せい}]なるおかたです。", "4": "われらの[先祖{せんぞ}]たちはあなたに[信頼{しんらい}]しました。[彼{かれ}]らが[信頼{しんらい}]したので、あなたは[彼{かれ}]らを[助{たす}]けられました。", "5": "[彼{かれ}]らはあなたに[呼{よ}]ばわって[救{すく}]われ、あなたに[信頼{しんらい}]して[恥{はじ}]をうけなかったのです。", "6": "しかし、わたしは[虫{むし}]であって、[人{ひと}]ではない。[人{ひと}]にそしられ、[民{たみ}]に[侮{あなど}]られる。", "7": "すべてわたしを[見{み}]る[者{もの}]は、わたしをあざ[笑{あざわら}]い、くちびるを[突{つ}]き[出{だ}]し、かしらを[振{ふ}]り[動{うご}]かして[言{い}]う、", "8": "「[彼{かれ}]は[主{しゅ}]に[身{み}]をゆだねた、[主{しゅ}]に[彼{かれ}]を[助{たす}]けさせよ。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[喜{よろこ}]ばれるゆえ、[主{しゅ}]に[彼{かれ}]を[救{すく}]わせよ」と。", "9": "しかし、あなたはわたしを[生{うま}]れさせ、[母{はは}]のふところにわたしを[安{やす}]らかに[守{まも}]られた[方{かた}]です。", "10": "わたしは[生{うま}]れた[時{とき}]から、あなたにゆだねられました。[母{はは}]の[胎{たい}]を[出{で}]てからこのかた、あなたはわたしの[神{かみ}]でいらせられました。", "11": "わたしを[遠{とお}]く[離{はな}]れないでください。[悩{なや}]みが[近{ちか}]づき、[助{たす}]ける[者{もの}]がないのです。", "12": "[多{おお}]くの[雄牛{おうし}]はわたしを[取{と}]り[巻{ま}]き、バシャンの[強{つよ}]い[雄牛{おうし}]はわたしを[囲{かこ}]み、", "13": "かき[裂{さ}]き、ほえたけるししのように、わたしにむかって[口{くち}]を[開{ひら}]く。", "14": "わたしは[水{みず}]のように[注{そそ}]ぎ[出{だ}]され、わたしの[骨{ほね}]はことごとくはずれ、わたしの[心臓{しんぞう}]は、ろうのように、[胸{むね}]のうちで[溶{と}]けた。", "15": "わたしの[力{ちから}]は[陶器{とうき}]の[破片{はへん}]のようにかわき、わたしの[舌{した}]はあごにつく。あなたはわたしを[死{し}]のちりに[伏{ふ}]させられる。", "16": "まことに、[犬{いぬ}]はわたしをめぐり、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]の[群{む}]れがわたしを[囲{かこ}]んで、わたしの[手{て}]と[足{あし}]を[刺{さ}]し[貫{つらぬ}]いた。", "17": "わたしは[自分{じぶん}]の[骨{ほね}]をことごとく[数{かぞ}]えることができる。[彼{かれ}]らは[目{め}]をとめて、わたしを[見{み}]る。", "18": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]にわたしの[衣服{いふく}]を[分{わ}]け、わたしの[着物{きもの}]をくじ[引{びき}]にする。", "19": "しかし[主{しゅ}]よ、[遠{とお}]く[離{はな}]れないでください。わが[力{ちから}]よ、[速{はや}]く[来{き}]てわたしをお[助{たす}]けください。", "20": "わたしの[魂{たましい}]をつるぎから、わたしのいのちを[犬{いぬ}]の[力{ちから}]から[助{たす}]け[出{だ}]してください。", "21": "わたしをししの[口{くち}]から、[苦{くる}]しむわが[魂{たましい}]を[野牛{のうし}]の[角{つの}]から[救{すく}]い[出{だ}]してください。", "22": "わたしはあなたのみ[名{な}]を[兄弟{きょうだい}]たちに[告{つ}]げ、[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]であなたをほめたたえるでしょう。", "23": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。ヤコブのもろもろのすえよ、[主{しゅ}]をあがめよ。イスラエルのもろもろのすえよ、[主{しゅ}]をおじおそれよ。", "24": "[主{しゅ}]が[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[苦{くる}]しみをかろんじ、いとわれず、またこれにみ[顔{かお}]を[隠{かく}]すことなく、その[叫{さけ}]ぶときに[聞{き}]かれたからである。", "25": "[大{おお}]いなる[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]で、わたしのさんびはあなたから[出{で}]るのです。わたしは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]の[前{まえ}]で、わたしの[誓{ちか}]いを[果{はた}]します。", "26": "[貧{まず}]しい[者{もの}]は[食{た}]べて[飽{あ}]くことができ、[主{しゅ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]は[主{しゅ}]をほめたたえるでしょう。どうか、あなたがたの[心{こころ}]がとこしえに[生{い}]きるように。", "27": "[地{ち}]のはての[者{もの}]はみな[思{おも}]い[出{だ}]して、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]り、もろもろの[国{くに}]のやからはみな、み[前{まえ}]に[伏{ふ}]し[拝{おが}]むでしょう。", "28": "[国{くに}]は[主{しゅ}]のものであって、[主{しゅ}]はもろもろの[国民{くにたみ}]を[統{す}]べ[治{おさ}]められます。", "29": "[地{ち}]の[誇{ほこ}]り[高{たか}]ぶる[者{もの}]はみな[主{しゅ}]を[拝{おが}]み、ちりに[下{くだ}]る[者{もの}]も、おのれを[生{い}]きながらえさせえない[者{もの}]も、みなそのみ[前{まえ}]にひざまずくでしょう。", "30": "[子々孫々{ししそんそん}]、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]のことをきたるべき[代{よ}]まで[語{かた}]り[伝{つた}]え、", "31": "[主{しゅ}]がなされたその[救{すくい}]を[後{のち}]に[生{うま}]れる[民{たみ}]にのべ[伝{つた}]えるでしょう。" }, "23": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]はわたしの[牧者{ぼくしゃ}]であって、わたしには[乏{とぼ}]しいことがない。", "2": "[主{しゅ}]はわたしを[緑{みどり}]の[牧場{まきば}]に[伏{ふ}]させ、いこいのみぎわに[伴{ともな}]われる。", "3": "[主{しゅ}]はわたしの[魂{たましい}]をいきかえらせ、み[名{な}]のためにわたしを[正{ただ}]しい[道{みち}]に[導{みちび}]かれる。", "4": "たといわたしは[死{し}]の[陰{かげ}]の[谷{たに}]を[歩{あゆ}]むとも、わざわいを[恐{おそ}]れません。あなたがわたしと[共{とも}]におられるからです。あなたのむちと、あなたのつえはわたしを[慰{なぐさ}]めます。", "5": "あなたはわたしの[敵{てき}]の[前{まえ}]で、わたしの[前{まえ}]に[宴{えん}]を[設{もう}]け、わたしのこうべに[油{あぶら}]をそそがれる。わたしの[杯{さかずき}]はあふれます。", "6": "わたしの[生{い}]きているかぎりは[必{かなら}]ず[恵{めぐ}]みといつくしみとが[伴{ともな}]うでしょう。わたしはとこしえに[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[住{す}]むでしょう。" }, "24": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[地{ち}]と、それに[満{み}]ちるもの、[世界{せかい}]と、そのなかに[住{す}]む[者{もの}]とは[主{しゅ}]のものである。", "2": "[主{しゅ}]はその[基{もとい}]を[大海{たいかい}]のうえにすえ、[大川{おおかわ}]のうえに[定{さだ}]められた。", "3": "[主{しゅ}]の[山{やま}]に[登{のぼ}]るべき[者{もの}]はだれか。その[聖所{せいじょ}]に[立{た}]つべき[者{もの}]はだれか。", "4": "[手{て}]が[清{きよ}]く、[心{こころ}]のいさぎよい[者{もの}]、その[魂{たましい}]がむなしい[事{こと}]に[望{のぞ}]みをかけない[者{もの}]、[偽{いつわ}]って[誓{ちか}]わない[者{もの}]こそ、その[人{ひと}]である。", "5": "このような[人{ひと}]は[主{しゅ}]から[祝福{しゅくふく}]をうけ、その[救{すくい}]の[神{かみ}]から[義{ぎ}]をうける。", "6": "これこそ[主{しゅ}]を[慕{した}]う[者{もの}]のやから、ヤコブの[神{かみ}]の、み[顔{かお}]を[求{もと}]める[者{もの}]のやからである。〔セラ", "7": "[門{もん}]よ、こうべをあげよ。とこしえの[戸{と}]よ、あがれ。[栄光{えいこう}]の[王{おう}]がはいられる。", "8": "[栄光{えいこう}]の[王{おう}]とはだれか。[強{つよ}]く[勇{いさ}]ましい[主{しゅ}]、[戦{たたか}]いに[勇{いさ}]ましい[主{しゅ}]である。", "9": "[門{もん}]よ、こうべをあげよ。とこしえの[戸{と}]よ、あがれ。[栄光{えいこう}]の[王{おう}]がはいられる。", "10": "この[栄光{えいこう}]の[王{おう}]とはだれか。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、これこそ[栄光{えいこう}]の[王{おう}]である。〔セラ" }, "25": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わが[魂{たましい}]はあなたを[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]みます。", "2": "わが[神{かみ}]よ、わたしはあなたに[信頼{しんらい}]します。どうか、わたしをはずかしめず、わたしの[敵{てき}]を[勝{か}]ち[誇{ほこ}]らせないでください。", "3": "すべてあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]をはずかしめず、みだりに[信義{しんぎ}]にそむく[者{もの}]をはずかしめてください。", "4": "[主{しゅ}]よ、あなたの[大路{おおじ}]をわたしに[知{し}]らせ、あなたの[道{みち}]をわたしに[教{おし}]えてください。", "5": "あなたのまことをもって、わたしを[導{みちび}]き、わたしを[教{おし}]えてください。あなたはわが[救{すくい}]の[神{かみ}]です。わたしはひねもすあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます。", "6": "[主{しゅ}]よ、あなたのあわれみと、いつくしみとを[思{おも}]い[出{だ}]してください。これはいにしえから[絶{た}]えることがなかったのです。", "7": "わたしの[若{わか}]き[時{とき}]の[罪{つみ}]と、とがとを[思{おも}]い[出{だ}]さないでください。[主{しゅ}]よ、あなたの[恵{めぐ}]みのゆえに、あなたのいつくしみにしたがって、わたしを[思{おも}]い[出{だ}]してください。", "8": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、かつ[正{ただ}]しくいらせられる。それゆえ、[主{しゅ}]は[道{みち}]を[罪{つみ}]びとに[教{おし}]え、", "9": "へりくだる[者{もの}]を[公義{こうぎ}]に[導{みちび}]き、へりくだる[者{もの}]にその[道{みち}]を[教{おし}]えられる。", "10": "[主{しゅ}]のすべての[道{みち}]はその[契約{けいやく}]とあかしとを[守{まも}]る[者{もの}]にはいつくしみであり、まことである。", "11": "[主{しゅ}]よ、み[名{な}]のために、わたしの[罪{つみ}]をおゆるしください。わたしの[罪{つみ}]は[大{おお}]きいのです。", "12": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[人{ひと}]はだれか。[主{しゅ}]はその[選{えら}]ぶべき[道{みち}]をその[人{ひと}]に[教{おし}]えられる。", "13": "[彼{かれ}]はみずからさいわいに[住{す}]まい、そのすえは[地{ち}]を[継{つ}]ぐであろう。", "14": "[主{しゅ}]の[親{した}]しみは[主{しゅ}]をおそれる[者{もの}]のためにあり、[主{しゅ}]はその[契約{けいやく}]を[彼{かれ}]らに[知{し}]らせられる。", "15": "わたしの[目{め}]は[常{つね}]に[主{しゅ}]に[向{む}]かっている。[主{しゅ}]はわたしの[足{あし}]を[網{あみ}]から[取{と}]り[出{だ}]されるからである。", "16": "わたしをかえりみ、わたしをあわれんでください。わたしはひとりわびしく[苦{くる}]しんでいるのです。", "17": "わたしの[心{こころ}]の[悩{なや}]みをゆるめ、わたしを[苦{くる}]しみから[引{ひ}]き[出{だ}]してください。", "18": "わたしの[苦{くる}]しみ[悩{なや}]みをかえりみ、わたしのすべての[罪{つみ}]をおゆるしください。", "19": "わたしの[敵{てき}]がいかに[多{おお}]く、かつ[激{はげ}]しい[憎{にく}]しみをもってわたしを[憎{にく}]んでいるかをごらんください。", "20": "わたしの[魂{たましい}]を[守{まも}]り、わたしをお[助{たす}]けください。わたしをはずかしめないでください。わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たよ}]んでいます。", "21": "どうか、[誠実{せいじつ}]と[潔白{けっぱく}]とが、わたしを[守{まも}]ってくれるように。わたしはあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいます。", "22": "[神{かみ}]よ、イスラエルをあがない、すべての[悩{なや}]みから[救{すく}]いだしてください。" }, "26": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしをさばいてください。わたしは[誠実{せいじつ}]に[歩{あゆ}]み、[迷{まよ}]うことなく[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]しています。", "2": "[主{しゅ}]よ、わたしをためし、わたしを[試{こころ}]み、わたしの[心{こころ}]と[思{おも}]いとを[練{ね}]りきよめてください。", "3": "あなたのいつくしみはわたしの[目{め}]の[前{まえ}]にあり、わたしはあなたのまことによって[歩{あゆ}]みました。", "4": "わたしは[偽{いつわ}]る[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にすわらず、[偽善者{ぎぜんしゃ}]と[交{まじ}]わらず、", "5": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のつどいを[憎{にく}]み、[悪{あ}]しき[者{もの}]と[共{とも}]にすわることをしません。", "6": "[主{しゅ}]よ、わたしは[手{て}]を[洗{あら}]って、[罪{つみ}]のないことを[示{しめ}]し、あなたの[祭壇{さいだん}]をめぐって、", "7": "[感謝{かんしゃ}]の[歌{うた}]を[声{こえ}][高{たか}]くうたい、あなたのくすしきみわざをことごとくのべ[伝{つた}]えます。", "8": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたの[住{す}]まわれる[家{いえ}]と、あなたの[栄光{えいこう}]のとどまる[所{ところ}]とを[愛{あい}]します。", "9": "どうか、わたしを[罪{つみ}]びとと[共{とも}]に、わたしのいのちを、[血{ち}]を[流{なが}]す[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[取{と}]り[去{さ}]らないでください。", "10": "[彼{かれ}]らの[手{て}]には[悪{わる}]い[企{くわだ}]てがあり、[彼{かれ}]らの[右{みぎ}]の[手{て}]は、まいないで[満{み}]ちています。", "11": "しかしわたしは[誠実{せいじつ}]に[歩{あゆ}]みます。わたしをあがない、わたしをあわれんでください。", "12": "わたしの[足{あし}]は[平{たい}]らかな[所{ところ}]に[立{た}]っています。わたしは[会衆{かいしゅう}]のなかで[主{しゅ}]をたたえましょう。" }, "27": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]はわたしの[光{ひかり}]、わたしの[救{すくい}]だ、わたしはだれを[恐{おそ}]れよう。[主{しゅ}]はわたしの[命{いのち}]のとりでだ。わたしはだれをおじ[恐{おそ}]れよう。", "2": "わたしのあだ、わたしの[敵{てき}]である[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]どもが、[襲{おそ}]ってきて、わたしをそしり、わたしを[攻{せ}]めるとき、[彼{かれ}]らはつまずき[倒{たお}]れるであろう。", "3": "たとい[軍勢{ぐんぜい}]が[陣営{じんえい}]を[張{は}]って、わたしを[攻{せ}]めても、わたしの[心{こころ}]は[恐{おそ}]れない。たといいくさが[起{た}]って、わたしを[攻{せ}]めても、なおわたしはみずから[頼{たの}]むところがある。", "4": "わたしは一つの[事{こと}]を[主{しゅ}]に[願{ねが}]った、わたしはそれを[求{もと}]める。わたしの[生{い}]きるかぎり、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[住{す}]んで、[主{しゅ}]のうるわしきを[見{み}]、その[宮{みや}]で[尋{たず}]ねきわめることを。", "5": "それは[主{しゅ}]が[悩{なや}]みの[日{ひ}]に、その[仮屋{かりや}]のうちにわたしを[潜{ひそ}]ませ、その[幕屋{まくや}]の[奥{おく}]にわたしを[隠{かく}]し、[岩{いわ}]の[上{うえ}]にわたしを[高{たか}]く[置{お}]かれるからである。", "6": "[今{いま}]わたしのこうべはわたしをめぐる[敵{てき}]の[上{うえ}]に[高{たか}]くあげられる。それゆえ、わたしは[主{しゅ}]の[幕屋{まくや}]で[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげて、いけにえをささげ、[歌{うた}]って、[主{しゅ}]をほめたたえるであろう。", "7": "[主{しゅ}]よ、わたしが[声{こえ}]をあげて[呼{よ}]ばわるとき、[聞{き}]いて、わたしをあわれみ、わたしに[答{こた}]えてください。", "8": "あなたは[仰{おお}]せられました、「わが[顔{かお}]をたずね[求{もと}]めよ」と。あなたにむかって、わたしの[心{こころ}]は[言{い}]います、「[主{しゅ}]よ、わたしはみ[顔{かお}]をたずね[求{もと}]めます」と。", "9": "み[顔{かお}]をわたしに[隠{かく}]さないでください。[怒{いか}]ってあなたのしもべを[退{しりぞ}]けないでください。あなたはわたしの[助{たす}]けです。わが[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、わたしを[追{お}]い[出{だ}]し、わたしを[捨{す}]てないでください。", "10": "たとい[父母{ふぼ}]がわたしを[捨{す}]てても、[主{しゅ}]がわたしを[迎{むか}]えられるでしょう。", "11": "[主{しゅ}]よ、あなたの[道{みち}]をわたしに[教{おし}]え、わたしのあだのゆえに、わたしを[平{たい}]らかな[道{みち}]に[導{みちび}]いてください。", "12": "わたしのあだの[望{のぞ}]むがままに、わたしを[引{ひ}]き[渡{わた}]さないでください。[偽{いつわ}]りのあかしをする[者{もの}]がわたしに[逆{さか}]らって[起{おこ}]り、[暴言{ぼうげん}]を[吐{は}]くからです。", "13": "わたしは[信{しん}]じます、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]でわたしは[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[見{み}]ることを。", "14": "[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め、[強{つよ}]く、かつ[雄々{おお}]しくあれ。[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。" }, "28": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたにむかって[呼{よ}]ばわります。わが[岩{いわ}]よ、わたしにむかって[耳{みみ}]しいとならないでください。もしあなたが[黙{だま}]っておられるならば、おそらく、わたしは[墓{はか}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[等{ひと}]しくなるでしょう。", "2": "わたしがあなたにむかって[助{たす}]けを[求{もと}]め、あなたの[至聖所{しせいじょ}]にむかって[手{て}]をあげるとき、わたしの[願{ねが}]いの[声{こえ}]を[聞{き}]いてください。", "3": "[悪{あ}]しき[者{もの}]および[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]らと[共{とも}]にわたしを[引{ひ}]き[行{ゆ}]かないでください。[彼{かれ}]らはその[隣{とな}]り[人{びと}]とむつまじく[語{かた}]るけれども、その[心{こころ}]には[害悪{がいあく}]をいだく[者{もの}]です。", "4": "どうぞ、そのわざにしたがい、その[悪{あ}]しき[行{おこな}]いにしたがって[彼{かれ}]らに[報{むく}]い、その[手{て}]のわざにしたがって[彼{かれ}]らに[報{むく}]い、その[受{う}]くべき[罰{ばつ}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えてください。", "5": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のもろもろのみわざと、み[手{て}]のわざとを[顧{かえり}]みないゆえに、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[倒{たお}]して、[再{ふたた}]び[建{た}]てられることはない。", "6": "[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はわたしの[願{ねが}]いの[声{こえ}]を[聞{き}]かれた。", "7": "[主{しゅ}]はわが[力{ちから}]、わが[盾{たて}]。わたしの[心{こころ}]は[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。わたしは[助{たす}]けを[得{え}]たので、わたしの[心{こころ}]は[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び、[歌{うた}]をもって[主{しゅ}]をほめたたえる。", "8": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]の[力{ちから}]、その[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[救{すくい}]のとりでである。", "9": "どうぞ、あなたの[民{たみ}]を[救{すく}]い、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[恵{めぐ}]み、[彼{かれ}]らの[牧者{ぼくしゃ}]となって、とこしえに[彼{かれ}]らをいだき[導{みちび}]いてください。" }, "29": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]の[子{こ}]らよ、[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ、[栄光{えいこう}]と[力{ちから}]とを[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ。", "2": "み[名{な}]の[栄光{えいこう}]を[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ、[聖{せい}]なる[装{よそお}]いをもって[主{しゅ}]を[拝{おが}]め。", "3": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[水{みず}]の[上{うえ}]にあり、[栄光{えいこう}]の[神{かみ}]は[雷{かみなり}]をとどろかせ、[主{しゅ}]は[大{だい}][水{みず}]の[上{うえ}]におられる。", "4": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[力{ちから}]があり、[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[威厳{いげん}]がある。", "5": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[香柏{こうはく}]を[折{お}]り[砕{くだ}]き、[主{しゅ}]はレバノンの[香柏{こうはく}]を[折{お}]り[砕{くだ}]かれる。", "6": "[主{しゅ}]はレバノンを[子{こ}][牛{うし}]のように[踊{おど}]らせ、シリオンを[若{わか}]い[野牛{のうし}]のように[踊{おど}]らされる。", "7": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[炎{ほのお}]をひらめかす。", "8": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]は[荒野{あらの}]を[震{ふる}]わせ、[主{しゅ}]はカデシの[荒野{あらの}]を[震{ふる}]わされる。", "9": "[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]はかしの[木{き}]を[巻{ま}]きあげ、また[林{はやし}]を[裸{はだか}]にする。その[宮{みや}]で、すべてのものは[呼{よ}]ばわって[言{い}]う、「[栄光{えいこう}]」と。", "10": "[主{しゅ}]は洪[水{みず}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]し、[主{しゅ}]はみくらに[座{ざ}]して、とこしえに[王{おう}]であらせられる。", "11": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]に[力{ちから}]を[与{あた}]え、[平安{へいあん}]をもってその[民{たみ}]を[祝福{しゅくふく}]されるであろう。" }, "30": { "title": "[宮{みや}]をささげるときにうたったダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたをあがめます。あなたはわたしを[引{ひ}]きあげ、[敵{てき}]がわたしの[事{こと}]によって[喜{よろこ}]ぶのを、ゆるされなかったからです。", "2": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしがあなたにむかって[助{たす}]けを[叫{さけ}]び[求{もと}]めると、あなたはわたしをいやしてくださいました。", "3": "[主{しゅ}]よ、あなたはわたしの[魂{たましい}]を[陰府{よみ}]からひきあげ、[墓{はか}]に[下{くだ}]る[者{もの}]のうちから、わたしを[生{い}]き[返{かえ}]らせてくださいました。", "4": "[主{しゅ}]の[聖徒{せいと}]よ、[主{しゅ}]をほめうたい、その[聖{せい}]なるみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]せよ。", "5": "その[怒{いか}]りはただつかのまで、その[恵{めぐ}]みはいのちのかぎり[長{なが}]いからである。[夜{よる}]はよもすがら[泣{な}]きかなしんでも、[朝{あさ}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]びが[来{く}]る。", "6": "わたしは[安{やす}]らかな[時{とき}]に[言{い}]った、「わたしは[決{けっ}]して[動{うご}]かされることはない」と。", "7": "[主{しゅ}]よ、あなた[恵{めぐ}]みをもって、わたしをゆるがない[山{やま}]のように[堅{かた}]くされました。あなたがみ[顔{かお}]をかくされたので、わたしはおじ[惑{まど}]いました。", "8": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわりました。ひたすら[主{しゅ}]に[請{こ}]い[願{ねが}]いました、", "9": "「わたしが[墓{はか}]に[下{くだ}]るならば、わたしの[死{し}]になんの[益{えき}]があるでしょうか。ちりはあなたをほめたたえるでしょうか。あなたのまことをのべ[伝{つた}]えるでしょうか。", "10": "[主{しゅ}]よ、[聞{き}]いてください、わたしをあわれんでください。[主{しゅ}]よ、わたしの[助{たす}]けとなってください」と。", "11": "あなたはわたしのために、[嘆{なげ}]きを[踊{おど}]りにかえ、[荒布{あらぬの}]を[解{と}]き、[喜{よろこ}]びをわたしの[帯{おび}]とされました。", "12": "これはわたしの[魂{たましい}]があなたをほめたたえて、[口{くち}]をつぐむことのないためです。わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしはとこしえにあなたに[感謝{かんしゃ}]します。" }, "31": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。とこしえにわたしをはずかしめず、あなたの[義{ぎ}]をもってわたしをお[助{たす}]けください。", "2": "あなたの[耳{みみ}]をわたしに[傾{かたむ}]けて、すみやかにわたしをお[救{すく}]いください。わたしのためにのがれの[岩{いわ}]となり、わたしを[救{すく}]う[堅固{けんご}]な[城{しろ}]となってください。", "3": "まことに、あなたはわたしの[岩{いわ}]、わたしの[城{しろ}]です。み[名{な}]のためにわたしを[引{ひ}]き、わたしを[導{みちび}]き、", "4": "わたしのためにひそかに[設{もう}]けた[網{あみ}]からわたしを[取{と}]り[出{だ}]してください。あなたはわたしの[避{さ}]け[所{どころ}]です。", "5": "わたしは、わが[魂{たましい}]をみ[手{て}]にゆだねます。[主{しゅ}]、まことの[神{かみ}]よ、あなたはわたしをあがなわれました。", "6": "あなたはむなしい[偶像{ぐうぞう}]に[心{こころ}]を[寄{よ}]せる[者{もの}]を[憎{にく}]まれます。しかしわたしは[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]し、", "7": "あなたのいつくしみを[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみます。あなたがわたしの[苦{くる}]しみをかえりみ、わたしの[悩{なや}]みにみこころをとめ、", "8": "わたしを[敵{てき}]の[手{て}]にわたさず、わたしの[足{あし}]を[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[立{た}]たせられたからです。", "9": "[主{しゅ}]よ、わたしをあわれんでください。わたしは[悩{なや}]み[苦{くる}]しんでいます。わたしの[目{め}]は[憂{うれ}]いによって[衰{おとろ}]え、わたしの[魂{たましい}]も、からだもまた[衰{おとろ}]えました。", "10": "わたしのいのちは[悲{かな}]しみによって[消{き}]えゆき、わたしの[年{とし}]は[嘆{なげ}]きによって[消{き}]えさり、わたしの[力{ちから}]は[苦{くる}]しみによって[尽{つ}]き、わたしの[骨{ほね}]は[枯{か}]れはてました。", "11": "わたしはすべてのあだにそしられる[者{もの}]となり、[隣{とな}]り[人{びと}]には[恐{おそ}]れられ、[知{し}]り[人{ひと}]には[恐{おそ}]るべき[者{もの}]となり、ちまたでわたしを[見{み}]る[者{もの}]は[避{さ}]けて[逃{に}]げます。", "12": "わたしは[死{し}]んだ[者{もの}]のように[人{ひと}]の[心{こころ}]に[忘{わす}]れられ、[破{やぶ}]れた[器{うつわ}]のようになりました。", "13": "まことに、わたしは[多{おお}]くの[人{ひと}]のささやくのを[聞{き}]きます、「[至{いた}]る[所{ところ}]に[恐{おそ}]るべきことがある」と。[彼{かれ}]らはわたしに[逆{さか}]らってともに[計{はか}]り、わたしのいのちを[取{と}]ろうと、たくらむのです。", "14": "しかし、[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[信頼{しんらい}]して、[言{い}]います、「あなたはわたしの[神{かみ}]である」と。", "15": "わたしの[時{とき}]はあなたのみ[手{て}]にあります。わたしをわたしの[敵{てき}]の[手{て}]と、わたしを[責{せ}]め[立{た}]てる[者{もの}]から[救{すく}]い[出{だ}]してください。", "16": "み[顔{かお}]をしもべの[上{うえ}]に[輝{かがや}]かせ、いつくしみをもってわたしをお[救{すく}]いください。", "17": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります、わたしをはずかしめないでください。[悪{あ}]しき[者{もの}]に[恥{はじ}]をうけさせ、[彼{かれ}]らに[声{こえ}]をあげさせずに[陰府{よみ}]に[行{い}]かせてください。", "18": "[高{たか}]ぶりと[侮{あなど}]りとをもって[正{ただ}]しい[者{もの}]をみだりにそしる[偽{いつわ}]りのくちびるをつぐませてください。", "19": "あなたを[恐{おそ}]れる[者{もの}]のためにたくわえ、あなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]のために[人{ひと}]の[子{こ}]らの[前{まえ}]に[施{ほどこ}]されたあなたの[恵{めぐ}]みはいかに[大{おお}]いなるものでしょう。", "20": "あなたは[彼{かれ}]らをみ[前{まえ}]のひそかな[所{ところ}]に[隠{かく}]して[人々{ひとびと}]のはかりごとを[免{まぬか}]れさせ、また[仮屋{かりや}]のうちに[潜{ひそ}]ませて[舌{した}]の[争{あらそ}]いを[避{さ}]けさせられます。", "21": "[主{しゅ}]はほむべきかな、[包囲{ほうい}]された[町{まち}]のようにわたしが[囲{かこ}]まれたとき、[主{しゅ}]は[驚{おどろ}]くばかりに、いつくしみをわたしに[示{しめ}]された。", "22": "わたしは[驚{おどろ}]きあわてて[言{い}]った、「わたしはあなたの[目{め}]の[前{まえ}]から[断{た}]たれた」と。しかしわたしがあなたに[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]めたとき、わたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]きいれられた。", "23": "すべての[聖徒{せいと}]よ、[主{しゅ}]を[愛{あい}]せよ。[主{しゅ}]は[真実{しんじつ}]な[者{もの}]を[守{まも}]られるが、おごりふるまう[者{もの}]にはしたたかに[報{むく}]いられる。", "24": "すべて[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]よ、[強{つよ}]くあれ、[心{こころ}]を[雄々{おお}]しくせよ。" }, "32": { "title": "ダビデのマスキールの[歌{うた}]", "1": "そのとががゆるされ、その[罪{つみ}]がおおい[消{け}]される[者{もの}]はさいわいである。", "2": "[主{しゅ}]によって[不義{ふぎ}]を[負{お}]わされず、その[霊{れい}]に[偽{いつわ}]りのない[人{ひと}]はさいわいである。", "3": "わたしが[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[言{い}]いあらわさなかった[時{とき}]は、ひねもす[苦{くる}]しみうめいたので、わたしの[骨{ほね}]はふるび[衰{おとろ}]えた。", "4": "あなたのみ[手{て}]が[昼{ひる}]も[夜{よる}]も、わたしの[上{うえ}]に[重{おも}]かったからである。わたしの[力{ちから}]は、[夏{なつ}]のひでりによってかれるように、かれ[果{は}]てた。〔セラ", "5": "わたしは[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]をあなたに[知{し}]らせ、[自分{じぶん}]の[不義{ふぎ}]を[隠{かく}]さなかった。わたしは[言{い}]った、「わたしのとがを[主{しゅ}]に[告白{こくはく}]しよう」と。その[時{とき}]あなたはわたしの[犯{おか}]した[罪{つみ}]をゆるされた。〔セラ", "6": "このゆえに、すべて[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[者{もの}]はあなたに[祈{いの}]る。[大水{おおみず}]の[押{お}]し[寄{よ}]せる[悩{なや}]みの[時{とき}]にもその[身{み}]に[及{およ}]ぶことはない。", "7": "あなたはわたしの[隠{かく}]れ[場{ば}]であって、わたしを[守{まも}]って[悩{なや}]みを[免{まぬか}]れさせ、[救{すくい}]をもってわたしを[囲{かこ}]まれる。〔セラ", "8": "わたしはあなたを[教{おし}]え、あなたの[行{い}]くべき[道{みち}]を[示{しめ}]し、わたしの[目{め}]をあなたにとめて、さとすであろう。", "9": "あなたはさとりのない[馬{うま}]のようであってはならない。また[騾馬{らば}]のようであってはならない。[彼{かれ}]らはくつわ、たづなをもっておさえられなければ、あなたに[従{したが}]わないであろう。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[悲{かな}]しみが[多{おお}]い。しかし[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]する[者{もの}]はいつくしみで[囲{かこ}]まれる。", "11": "[正{ただ}]しき[者{もの}]よ、[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ、すべて[心{こころ}]の[直{なお}]き[者{もの}]よ、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]を[高{たか}]くあげよ。" }, "33": { "1": "[正{ただ}]しき[者{もの}]よ、[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]べ、さんびは[直{なお}]き[者{もの}]にふさわしい。", "2": "[琴{こと}]をもって[主{しゅ}]をさんびせよ、[十弦{じゅうげん}]の[立琴{たてごと}]をもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "3": "[新{あたら}]しい[歌{うた}]を[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]い、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげて[巧{たく}]みに[琴{こと}]をかきならせ。", "4": "[主{しゅ}]のみことばは[直{なお}]く、そのすべてのみわざは[真実{しんじつ}]だからである。", "5": "[主{しゅ}]は[正義{せいぎ}]と[公平{こうへい}]とを[愛{あい}]される。[地{ち}]は[主{しゅ}]のいつくしみで[満{み}]ちている。", "6": "もろもろの[天{てん}]は[主{しゅ}]のみことばによって[造{つく}]られ、[天{てん}]の[万軍{ばんぐん}]は[主{しゅ}]の[口{くち}]の[息{いき}]によって[造{つく}]られた。", "7": "[主{しゅ}]は[海{うみ}]の[水{みず}]を[水{みず}]がめの[中{なか}]に[集{あつ}]めるように[集{あつ}]め、[深{ふか}]い[淵{ふち}]を[倉{くら}]におさめられた。", "8": "[全{ぜん}][地{ち}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[世{よ}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れかしこめ。", "9": "[主{しゅ}]が[仰{おお}]せられると、そのようになり、[命{めい}]じられると、[堅{かた}]く[立{た}]ったからである。", "10": "[主{しゅ}]はもろもろの[国{くに}]のはかりごとをむなしくし、もろもろの[民{たみ}]の[企{くわだ}]てをくじかれる。", "11": "[主{しゅ}]のはかりごとはとこしえに[立{た}]ち、そのみこころの[思{おも}]いは[世々{よよ}]に[立{た}]つ。", "12": "[主{しゅ}]をおのが[神{かみ}]とする[国{くに}]はさいわいである。[主{しゅ}]がその[嗣{し}][業{ぎょう}]として[選{えら}]ばれた[民{たみ}]はさいわいである。", "13": "[主{しゅ}]は[天{てん}]から[見{み}]おろされ、すべての[人{ひと}]の[子{こ}]らを[見{み}]、", "14": "そのおられる[所{ところ}]から[地{ち}]に[住{す}]むすべての[人{ひと}]をながめられる。", "15": "[主{しゅ}]はすべて[彼{かれ}]らの[心{こころ}]を[造{つく}]り、そのすべてのわざに[心{こころ}]をとめられる。", "16": "[王{おう}]はその[軍勢{ぐんぜい}]の[多{おお}]きによって[救{すくい}]を[得{え}]ない。[勇士{ゆうし}]はその[力{ちから}]の[大{おお}]いなるによって[助{たす}]けを[得{え}]ない。", "17": "[馬{うま}]は[勝利{しょうり}]に[頼{たの}]みとならない。その[大{おお}]いなる[力{ちから}]も[人{ひと}]を[助{たす}]けることはできない。", "18": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[目{め}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]の[上{うえ}]にあり、そのいつくしみを[望{のぞ}]む[者{もの}]の[上{うえ}]にある。", "19": "これは[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[魂{たましい}]を[死{し}]から[救{すく}]い、ききんの[時{とき}]にも[生{い}]きながらえさせるためである。", "20": "われらの[魂{たましい}]は[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む。[主{しゅ}]はわれらの[助{たす}]け、われらの[盾{たて}]である。", "21": "われらは[主{しゅ}]の[聖{せい}]なるみ[名{な}]に[信頼{しんらい}]するがゆえに、われらの[心{こころ}]は[主{しゅ}]にあって[喜{よろこ}]ぶ。", "22": "[主{しゅ}]よ、われらが[待{ま}]ち[望{のぞ}]むように、あなたのいつくしみをわれらの[上{うえ}]にたれてください。" }, "34": { "title": "ダビデがアビメレクの[前{まえ}]で[狂{くる}]ったさまをよそおい、[追{お}]われて[出{で}]ていったときの[歌{うた}]", "1": "わたしは[常{つね}]に[主{しゅ}]をほめまつる。そのさんびはわたしの[口{くち}]に[絶{た}]えない。", "2": "わが[魂{たましい}]は[主{しゅ}]によって[誇{ほこ}]る。[苦{くる}]しむ[者{もの}]はこれを[聞{き}]いて[喜{よろこ}]ぶであろう。", "3": "わたしと[共{とも}]に[主{しゅ}]をあがめよ、われらは[共{とも}]にみ[名{な}]をほめたたえよう。", "4": "わたしが[主{しゅ}]に[求{もと}]めたとき、[主{しゅ}]はわたしに[答{こた}]え、すべての[恐{おそ}]れからわたしを[助{たす}]け[出{だ}]された。", "5": "[主{しゅ}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]て、[光{ひかり}]を[得{え}]よ、そうすれば、あなたがたは、[恥{は}]じて[顔{かお}]を[赤{あか}]くすることはない。", "6": "この[苦{くる}]しむ[者{もの}]が[呼{よ}]ばわったとき、[主{しゅ}]は[聞{き}]いて、すべての[悩{なや}]みから[救{すく}]い[出{だ}]された。", "7": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]のまわりに[陣{じん}]をしいて[彼{かれ}]らを[助{たす}]けられる。", "8": "[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みふかきことを[味{あじ}]わい[知{し}]れ、[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[人{ひと}]はさいわいである。", "9": "[主{しゅ}]の[聖徒{せいと}]よ、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れよ、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]には[乏{とぼ}]しいことがないからである。", "10": "[若{わか}]きししは[乏{とぼ}]しくなって[飢{う}]えることがある。しかし[主{しゅ}]を[求{もと}]める[者{もの}]は[良{よ}]き[物{もの}]に[欠{か}]けることはない。", "11": "[子{こ}]らよ、[来{き}]てわたしに[聞{き}]け、わたしは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]るべきことをあなたがたに[教{おし}]えよう。", "12": "さいわいを[見{み}]ようとして、いのちを[慕{した}]い、ながらえることを[好{この}]む[人{ひと}]はだれか。", "13": "あなたの[舌{した}]をおさえて[悪{あく}]を[言{い}]わせず、あなたのくちびるをおさえて[偽{いつわ}]りを[言{い}]わすな。", "14": "[悪{あく}]を[離{はな}]れて[善{ぜん}]をおこない、やわらぎを[求{もと}]めて、これを[努{つと}]めよ。", "15": "[主{しゅ}]の[目{め}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]をかえりみ、その[耳{みみ}]は[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]びに[傾{かたむ}]く。", "16": "[主{しゅ}]のみ[顔{かお}]は[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]にむかい、その[記憶{きおく}]を[地{ち}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされる。", "17": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が[助{たす}]けを[叫{さけ}]び[求{もと}]めるとき、[主{しゅ}]は[聞{き}]いて、[彼{かれ}]らをそのすべての[悩{なや}]みから[助{たす}]け[出{だ}]される。", "18": "[主{しゅ}]は[心{こころ}]の[砕{くだ}]けた[者{もの}]に[近{ちか}]く、たましいの[悔{く}]いくずおれた[者{もの}]を[救{すく}]われる。", "19": "[正{ただ}]しい[者{もの}]には[災{わざわい}]が[多{おお}]い。しかし、[主{しゅ}]はすべてその[中{なか}]から[彼{かれ}]を[助{たす}]け[出{だ}]される。", "20": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]の[骨{ほね}]をことごとく[守{まも}]られる。その一つだに[折{お}]られることはない。", "21": "[悪{あく}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[殺{ころ}]す。[正{ただ}]しい[者{もの}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は[罪{つみ}]に[定{さだ}]められる。", "22": "[主{しゅ}]はそのしもべらの[命{いのち}]をあがなわれる。[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]はひとりだに[罪{つみ}]に[定{さだ}]められることはない。" }, "35": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしと[争{あらそ}]う[者{もの}]とあらそい、わたしと[戦{たたか}]う[者{もの}]と[戦{たたか}]ってください。", "2": "[盾{たて}]と[大盾{おおだて}]とを[執{と}]って、わたしを[助{たす}]けるために[立{た}]ちあがってください。", "3": "やりと[投{な}]げやりとを[抜{ぬ}]いて、わたしに[追{お}]い[迫{せま}]る[者{もの}]に[立{た}]ちむかい、「わたしはおまえの[救{すくい}]である」と、わたしに[言{い}]ってください。", "4": "どうか、わたしの[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]をはずかしめ、いやしめ、わたしにむかって[悪{あく}]をたくらむ[者{もの}]を[退{しりぞ}]け、あわてふためかせてください。", "5": "[彼{かれ}]らを[風{かぜ}]の[前{まえ}]のもみがらのようにし、[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[彼{かれ}]らを[追{お}]いやらせてください。", "6": "[彼{かれ}]らの[道{みち}]を[暗{くら}]く、なめらかにし、[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[彼{かれ}]らを[追{お}]い[行{い}]かせてください。", "7": "[彼{かれ}]らはゆえなくわたしのために[網{あみ}]を[隠{かく}]し、ゆえなくわたしのために[穴{あな}]を[掘{ほ}]ったからです。", "8": "[不意{ふい}]に[滅{ほろ}]びを[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]ませ、みずから[隠{かく}]した[網{あみ}]にとらえられ、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]びに[陥{おちい}]らせてください。", "9": "そのときわが[魂{たましい}]は[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]び、その[救{すくい}]をもって[楽{たの}]しむでしょう。", "10": "わたしの[骨{ほね}]はことごとく[言{い}]うでしょう、「[主{しゅ}]よ、だれかあなたにたぐうべき[者{もの}]がありましょう。あなたは[弱{よわ}]い[者{もの}]を[強{つよ}]い[者{もの}]から[助{たす}]け[出{だ}]し、[弱{よわ}]い[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]を、かすめ[奪{うば}]う[者{もの}]から[助{たす}]け[出{だ}]される[方{かた}]です」と。", "11": "[悪意{あくい}]のある[証人{しょうにん}]が[起{おこ}]って、わたしの[知{し}]らない[事{こと}]をわたしに[尋{たず}]ねる。", "12": "[彼{かれ}]らは[悪{あく}]をもってわたしの[善{ぜん}]に[報{むく}]い、わが[魂{たましい}]を[寄{よ}]るべなき[者{もの}]とした。", "13": "しかし、わたしは[彼{かれ}]らが[病{や}]んだとき、[荒布{あらぬの}]をまとい、[断食{だんじき}]してわが[身{み}]を[苦{くる}]しめた。わたしは[胸{むね}]にこうべをたれて[祈{いの}]った、", "14": "ちょうど、わが[友{とも}]、わが[兄弟{きょうだい}]のために[悲{かな}]しんだかのように。わたしは[母{はは}]をいたむ[者{もの}]のように[悲{かな}]しみうなだれて[歩{ある}]きまわった。", "15": "しかし[彼{かれ}]らはわたしのつまずくとき、[喜{よろこ}]びつどい、ともに[集{あつ}]まってわたしを[責{せ}]めた。わたしの[知{し}]らない[他国{たこく}]の[者{もの}]はわたしをののしってやめなかった。", "16": "[彼{かれ}]らはますます、けがす[言葉{ことば}]をもってあざけり、わたしにむかって[歯{は}]をかみならした。", "17": "[主{しゅ}]よ、いつまであなたはながめておられますか、わたしを[彼{かれ}]らの[破壊{はかい}]から、わたしのいのちを[若{わか}]きししから[救{すく}]い[出{だ}]してください。", "18": "わたしは[大{おお}]いなるつどいの[中{なか}]で、あなたに[感謝{かんしゃ}]し、[多{おお}]くの[民{たみ}]の[中{なか}]で、あなたをほめたたえるでしょう。", "19": "[偽{いつわ}]ってわたしの[敵{てき}]となった[者{もの}]どものわたしについて[喜{よろこ}]ぶことを[許{ゆる}]さないでください。ゆえなく、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]どものたがいに[目{め}]くばせすることを[許{ゆる}]さないでください。", "20": "[彼{かれ}]らは[平和{へいわ}]を[語{かた}]らず、[国{くに}]のうちに[穏{おだ}]やかに[住{す}]む[者{もの}]にむかって[欺{あざむ}]きの[言葉{ことば}]をたくらむからです。", "21": "[彼{かれ}]らはわたしにむかって[口{くち}]をあけひろげ、「あはぁ、あはぁ、われらの[目{め}]はそれを[見{み}]た」と[言{い}]います。", "22": "[主{しゅ}]よ、あなたはこれを[見{み}]られました。もださないでください。[主{しゅ}]よ、わたしに[遠{とお}]ざからないでください。", "23": "わが[神{かみ}]、わが[主{しゅ}]よ、わがさばきのため、わが[訴{うった}]えのために[奮{ふる}]いたち、[目{め}]をさましてください。", "24": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたの[義{ぎ}]にしたがってわたしをさばき、わたしの[事{こと}]について[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]ばせないでください。", "25": "[彼{かれ}]らにその[心{こころ}]のうちで、「あはぁ、われらの[願{ねが}]ったことが[達{たっ}]せられた」と[言{い}]わせないでください。また[彼{かれ}]らに「われらは[彼{かれ}]を[滅{ほろ}]ぼしつくした」と[言{い}]わせないでください。", "26": "わたしの[災{わざわい}]を[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]どもをともに[恥{は}]じ、あわてふためかせてください。わたしにむかって[誇{ほこ}]りたかぶる[者{もの}]どもに[恥{はじ}]と、はずかしめとを[着{き}]せてください。", "27": "わたしの[義{ぎ}]を[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]をば[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげて[喜{よろこ}]ばせ、「そのしもべの[幸福{こうふく}]を[喜{よろこ}]ばれる[主{しゅ}]は[大{おお}]いなるかな」とつねに[言{い}]わせてください。", "28": "わたしの[舌{した}]はひねもすあなたの[義{ぎ}]と、あなたの[誉{ほまれ}]とを[語{かた}]るでしょう。" }, "36": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせた[主{しゅ}]のしもべダビデの[歌{うた}]", "1": "とがは[悪{あ}]しき[者{もの}]にむかい、その[心{こころ}]のうちに[言{い}]う。その[目{め}]の[前{まえ}]に[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる[恐{おそ}]れはない。", "2": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[不義{ふぎ}]があらわされないため、また[憎{にく}]まれないために、みずからその[目{め}]でおもねる。", "3": "その[口{くち}]の[言葉{ことば}]はよこしまと[欺{あざむ}]きである。[彼{かれ}]は[知恵{ちえ}]を[得{え}]ることと、[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[事{こと}]とをやめた。", "4": "[彼{かれ}]はその[床{とこ}]の[上{うえ}]でよこしまな[事{こと}]をたくらみ、よからぬ[道{みち}]に[身{み}]をおいて、[悪{あく}]をきらわない。", "5": "[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみは[天{てん}]にまで[及{およ}]び、あなたのまことは[雲{くも}]にまで[及{およ}]ぶ。", "6": "あなたの[義{ぎ}]は[神{かみ}]の[山{やま}]のごとく、あなたのさばきは[大{おお}]きな[淵{ふち}]のようだ。[主{しゅ}]よ、あなたは[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[救{すく}]われる。", "7": "[神{かみ}]よ、あなたのいつくしみはいかに[尊{たっと}]いことでしょう。[人{ひと}]の[子{こ}]らはあなたの[翼{つばさ}]のかげに[避{さ}]け[所{どころ}]を[得{え}]、", "8": "あなたの[家{いえ}]の[豊{ゆた}]かなのによって[飽{あ}]き[足{た}]りる。あなたはその[楽{たの}]しみの[川{かわ}]の[水{みず}]を[彼{かれ}]らに[飲{の}]ませられる。", "9": "いのちの[泉{いずみ}]はあなたのもとにあり、われらはあなたの[光{ひかり}]によって[光{ひかり}]を[見{み}]る。", "10": "どうか、あなたを[知{し}]る[者{もの}]に[絶{た}]えずいつくしみを[施{ほどこ}]し、[心{こころ}]の[直{なお}]き[者{もの}]に[絶{た}]えず[救{すくい}]を[施{ほどこ}]してください。", "11": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[足{あし}]がわたしを[踏{ふ}]み、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]がわたしを[追{お}]い[出{だ}]すことをゆるさないでください。", "12": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はそこに[倒{たお}]れ、[彼{かれ}]らは[打{う}]ち[伏{ふ}]せられて、[起{お}]きあがることはできない。" }, "37": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[悪{あく}]をなす[者{もの}]のゆえに、[心{こころ}]を[悩{なや}]ますな。[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のゆえに、ねたみを[起{おこ}]すな。", "2": "[彼{かれ}]らはやがて[草{くさ}]のように[衰{おとろ}]え、[青菜{あおな}]のようにしおれるからである。", "3": "[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]して[善{ぜん}]を[行{おこな}]え。そうすればあなたはこの[国{くに}]に[住{す}]んで、[安{やす}]きを[得{え}]る。", "4": "[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]びをなせ。[主{しゅ}]はあなたの[心{こころ}]の[願{ねが}]いをかなえられる。", "5": "あなたの[道{みち}]を[主{しゅ}]にゆだねよ。[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ、[主{しゅ}]はそれをなしとげ、", "6": "あなたの[義{ぎ}]を[光{ひかり}]のように[明{あき}]らかにし、あなたの[正{ただ}]しいことを[真昼{まひる}]のように[明{あき}]らかにされる。", "7": "[主{しゅ}]の[前{まえ}]にもだし、[耐{た}]え[忍{しの}]びて[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。おのが[道{みち}]を[歩{あゆ}]んで[栄{さか}]える[者{もの}]のゆえに、[悪{わる}]いはかりごとを[遂{と}]げる[人{ひと}]のゆえに、[心{こころ}]を[悩{なや}]ますな。", "8": "[怒{いか}]りをやめ、[憤{いきどお}]りを[捨{す}]てよ。[心{こころ}]を[悩{なや}]ますな、これはただ[悪{あく}]を[行{おこな}]うに[至{いた}]るのみだ。", "9": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされ、[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]は[国{くに}]を[継{つ}]ぐからである。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はただしばらくで、うせ[去{さ}]る。あなたは[彼{かれ}]の[所{ところ}]をつぶさに[尋{たず}]ねても[彼{かれ}]はいない。", "11": "しかし[柔和{にゅうわ}]な[者{もの}]は[国{くに}]を[継{つ}]ぎ、[豊{ゆた}]かな[繁栄{はんえい}]をたのしむことができる。", "12": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]にむかってはかりごとをめぐらし、これにむかって[歯{は}]がみする。", "13": "しかし[主{しゅ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[笑{わら}]われる、[彼{かれ}]の[日{ひ}]の[来{く}]るのを[見{み}]られるからである。", "14": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はつるぎを[抜{ぬ}]き、[弓{ゆみ}]を[張{は}]って、[貧{まず}]しい[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]とを[倒{たお}]し、[直{なお}]く[歩{あゆ}]む[者{もの}]を[殺{ころ}]そうとする。", "15": "しかしそのつるぎはおのが[胸{むね}]を[刺{さ}]し、その[弓{ゆみ}]は[折{お}]られる。", "16": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[持{も}]ち[物{もの}]の[少{すく}]ないのは、[多{おお}]くの[悪{あ}]しきの[者{もの}]の[豊{ゆた}]かなのにまさる。", "17": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[腕{うで}]は[折{お}]られるが、[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]を[助{たす}]けささえられるからである。", "18": "[主{しゅ}]は[全{まった}]き[者{もの}]のもろもろの[日{ひ}]を[知{し}]られる。[彼{かれ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]はとこしえに[続{つづ}]く。", "19": "[彼{かれ}]らは[災{わざわい}]の[時{とき}]にも[恥{はじ}]をこうむらず、ききんの[日{ひ}]にも[飽{あ}]き[足{た}]りる。", "20": "しかし、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[滅{ほろ}]び、[主{しゅ}]の[敵{てき}]は[牧場{まきば}]の[栄{さか}]えの[枯{か}]れるように[消{き}]え、[煙{けむり}]のように[消{き}]えうせる。", "21": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[物{もの}]を[借{か}]りて[返{かえ}]すことをしない。しかし[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[寛大{かんだい}]で、[施{ほどこ}]し[与{あた}]える。", "22": "[主{しゅ}]に[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]は[国{くに}]を[継{つ}]ぎ、[主{しゅ}]にのろわれた[者{もの}]は[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされる。", "23": "[人{ひと}]の[歩{あゆ}]みは[主{しゅ}]によって[定{さだ}]められる。[主{しゅ}]はその[行{い}]く[道{みち}]を[喜{よろこ}]ばれる。", "24": "たといその[人{ひと}]が[倒{たお}]れても、[全{まった}]く[打{う}]ち[伏{ふ}]せられることはない、[主{しゅ}]がその[手{て}]を[助{たす}]けささえられるからである。", "25": "わたしは、むかし[年{とし}][若{わか}]かった[時{とき}]も、[年老{としお}]いた[今{いま}]も、[正{ただ}]しい[人{ひと}]が[捨{す}]てられ、あるいはその[子孫{しそん}]が[食物{しょくもつ}]を[請{こ}]いあるくのを[見{み}]たことがない。", "26": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[常{つね}]に[寛大{かんだい}]で、[物{もの}]を[貸{か}]し[与{あた}]え、その[子孫{しそん}]は[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]る。", "27": "[悪{あく}]をさけて、[善{ぜん}]を[行{おこな}]え。そうすれば、あなたはとこしえに[住{す}]むことができる。", "28": "[主{しゅ}]は[公義{こうぎ}]を[愛{あい}]し、その[聖徒{せいと}]を[見捨{みす}]てられないからである。[正{ただ}]しい[者{もの}]はとこしえに[助{たす}]け[守{まも}]られる。しかし、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[子孫{しそん}]は[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされる。", "29": "[正{ただ}]しい[者{もの}]は[国{くに}]を[継{つ}]ぎ、とこしえにその[中{なか}]に[住{す}]むことができる。", "30": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[口{くち}]は[知恵{ちえ}]を[語{かた}]り、その[舌{した}]は[公義{こうぎ}]を[述{の}]べる。", "31": "その[心{こころ}]には[神{かみ}]のおきてがあり、その[歩{あゆ}]みはすべることがない。", "32": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]をうかがい、これを[殺{ころ}]そうとはかる。", "33": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]を[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]にゆだねられない、またさばかれる[時{とき}]、これを[罪{つみ}]に[定{さだ}]められることはない。", "34": "[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め、その[道{みち}]を[守{まも}]れ。そうすれば、[主{しゅ}]はあなたを[上{あ}]げて、[国{くに}]を[継{つ}]がせられる。あなたは[悪{あ}]しき[者{もの}]の[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされるのを[見{み}]るであろう。", "35": "わたしは[悪{あ}]しき[者{もの}]が[勝{か}]ち[誇{ほこ}]って、レバノンの[香柏{こうはく}]のようにそびえたつのを[見{み}]た。", "36": "しかし、わたしが[通{とお}]り[過{す}]ぎると、[見{み}]よ、[彼{かれ}]はいなかった。わたしは[彼{かれ}]を[尋{たず}]ねたけれども[見{み}]つからなかった。", "37": "[全{まった}]き[人{ひと}]に[目{め}]をそそぎ、[直{なお}]き[人{ひと}]を[見{み}]よ。おだやかな[人{ひと}]には[子孫{しそん}]がある。", "38": "しかし[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[者{もの}]どもは[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼされ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[子孫{しそん}]は[断{た}]たれる。", "39": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[救{すくい}]は[主{しゅ}]から[出{で}]る。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[悩{なや}]みの[時{とき}]の[避{さ}]け[所{どころ}]である。", "40": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[助{たす}]け、[彼{かれ}]らを[解{と}]き[放{はな}]ち、[彼{かれ}]らを[悪{あ}]しき[者{もの}]どもから[解{と}]き[放{はな}]って[救{すく}]われる。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]むからである。" }, "38": { "title": "[記念{きねん}]のためにうたったダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたの[憤{いきどお}]りをもってわたしを[責{せ}]めず、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもってわたしを[懲{こ}]らさないでください。", "2": "あなたの[矢{や}]がわたしに[突{つ}]き[刺{さ}]さり、あなたの[手{て}]がわたしの[上{うえ}]にくだりました。", "3": "あなたの[怒{いか}]りによって、わたしの[肉{にく}]には[全{まった}]きところなく、わたしの[罪{つみ}]によって、わたしの[骨{ほね}]には[健{すこ}]やかなところはありません。", "4": "わたしの[不義{ふぎ}]はわたしの[頭{あたま}]を[越{こ}]え、[重荷{おもに}]のように[重{おも}]くて[負{お}]うことができません。", "5": "わたしの[愚{おろ}]かによって、わたしの[傷{きず}]は[悪臭{あくしゅう}]を[放{はな}]ち、[腐{くさ}]れただれました。", "6": "わたしは[折{お}]れかがんで、いたくうなだれ、ひねもす[悲{かな}]しんで[歩{ある}]くのです。", "7": "わたしの[腰{こし}]はことごとく[焼{や}]け、わたしの[肉{にく}]には[全{まった}]きところがありません。", "8": "わたしは[衰{おとろ}]えはて、いたく[打{う}]ちひしがれ、わたしの[心{こころ}]の[激{はげ}]しい[騒{さわ}]ぎによってうめき[叫{さけ}]びます。", "9": "[主{しゅ}]よ、わたしのすべての[願{ねが}]いはあなたに[知{し}]られ、わたしの[嘆{なげ}]きはあなたに[隠{かく}]れることはありません。", "10": "わたしの[胸{むね}]は[激{はげ}]しく[打{う}]ち、わたしの[力{ちから}]は[衰{おとろ}]え、わたしの[目{め}]の[光{ひかり}]もまた、わたしを[離{はな}]れ[去{さ}]りました。", "11": "わが[友{とも}]、わがともがらはわたしの[災{わざわい}]を[見{み}]て[離{はな}]れて[立{た}]ち、わが[親族{しんぞく}]もまた[遠{とお}]く[離{はな}]れて[立{た}]っています。", "12": "わたしのいのちを[求{もと}]める[者{もの}]はわなを[設{もう}]け、わたしをそこなおうとする[者{もの}]は[滅{ほろ}]ぼすことを[語{かた}]り、ひねもす[欺{あざむ}]くことをはかるのです。", "13": "しかしわたしは[耳{みみ}]しいのように[聞{き}]かず、おしのように[口{くち}]を[開{ひら}]きません。", "14": "まことに、わたしは[聞{き}]かない[人{ひと}]のごとく、[議論{ぎろん}]を[口{くち}]にしない[人{ひと}]のようです。", "15": "しかし、[主{しゅ}]よ、わたしはあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます。わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたこそわたしに[答{こた}]えられるのです。", "16": "わたしは[祈{いの}]ります、「わが[足{あし}]のすべるとき、わたしにむかって[高{たか}]ぶる[彼{かれ}]らにわたしのことによって[喜{よろこ}]ぶことをゆるさないでください」と。", "17": "わたしは[倒{たお}]れるばかりになり、わたしの[苦{くる}]しみは[常{つね}]にわたしと[共{とも}]にあります。", "18": "わたしは、みずから[不義{ふぎ}]を[言{い}]いあらわし、わが[罪{つみ}]のために[悲{かな}]しみます。", "19": "ゆえなく、わたしに[敵{てき}]する[者{もの}]は[強{つよ}]く、[偽{いつわ}]ってわたしを[憎{にく}]む[者{もの}]は[多{おお}]いのです。", "20": "[悪{あく}]をもって[善{ぜん}]に[報{むく}]いる[者{もの}]は、わたしがよい[事{こと}]に[従{したが}]うがゆえに、わがあだとなります。", "21": "[主{しゅ}]よ、わたしを[捨{す}]てないでください。わが[神{かみ}]よ、わたしに[遠{とお}]ざからないでください。", "22": "[主{しゅ}]、わが[救{すくい}]よ、すみやかにわたしをお[助{たす}]けください。" }, "39": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]エドトンによってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしは[言{い}]った、「[舌{した}]をもって[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないために、わたしの[道{みち}]を[慎{つつし}]み、[悪{あ}]しき[者{もの}]のわたしの[前{まえ}]にある[間{あいだ}]はわたしの[口{くち}]にくつわをかけよう」と。", "2": "わたしは[黙{もく}]して[物言{ものい}]わず、むなしく[沈黙{ちんもく}]を[守{まも}]った。しかし、わたしの[悩{なや}]みはさらにひどくなり、", "3": "わたしの[心{こころ}]はわたしのうちに[熱{ねっ}]し、[思{おも}]いつづけるほどに[火{ひ}]が[燃{も}]えたので、わたしは[舌{した}]をもって[語{かた}]った。", "4": "「[主{しゅ}]よ、わが[終{おわ}]りと、わが[日{ひ}]の[数{かず}]のどれほどであるかをわたしに[知{し}]らせ、わが[命{いのち}]のいかにはかないかを[知{し}]らせてください。", "5": "[見{み}]よ、あなたはわたしの[日{ひ}]をつかのまとされました。わたしの[一生{いっしょう}]はあなたの[前{まえ}]では[無{む}]にひとしいのです。まことに、すべての[人{ひと}]はその[盛{さか}]んな[時{とき}]でも[息{いき}]にすぎません。〔セラ", "6": "まことに[人{ひと}]は[影{かげ}]のように、さまよいます。まことに[彼{かれ}]らはむなしい[事{こと}]のために[騒{さわ}]ぎまわるのです。[彼{かれ}]は[積{つ}]みたくわえるけれども、だれがそれを[収{おさ}]めるかを[知{し}]りません。", "7": "[主{しゅ}]よ、[今{いま}]わたしは[何{なに}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]みましょう。わたしの[望{のぞ}]みはあなたにあります。", "8": "わたしをすべてのとがから[助{たす}]け[出{だ}]し、[愚{おろ}]かな[者{もの}]にわたしをあざけらせないでください。", "9": "わたしは[黙{もく}]して[口{くち}]を[開{ひら}]きません。あなたがそれをなされたからです。", "10": "あなたが[下{くだ}]された[災{わざわい}]をわたしから[取{と}]り[去{さ}]ってください。わたしはあなたのみ[手{て}]に[打{う}]ち[懲{こ}]らされることにより[滅{ほろ}]びるばかりです。", "11": "あなたは[罪{つみ}]を[責{せ}]めて[人{ひと}]を[懲{こ}]らされるとき、その[慕{した}]い[喜{よろこ}]ぶものを、しみが[食{く}]うように、[消{け}]し[滅{ほろ}]ぼされるのです。まことにすべての[人{ひと}]は[息{いき}]にすぎません。〔セラ", "12": "[主{しゅ}]よ、わたしの[祈{いのり}]を[聞{き}]き、わたしの[叫{さけ}]びに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、わたしの[涙{なみだ}]を[見{み}]て、もださないでください。わたしはあなたに[身{み}]を[寄{よ}]せる[旅{たび}]びと、わがすべての[先祖{せんぞ}]たちのように[寄留者{きりゅうしゃ}]です。", "13": "わたしが[去{さ}]って、うせない[前{まえ}]に、み[顔{かお}]をそむけて、わたしを[喜{よろこ}]ばせてください」。" }, "40": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしは[耐{た}]え[忍{しの}]んで[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだ。[主{しゅ}]は[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、わたしの[叫{さけ}]びを[聞{き}]かれた。", "2": "[主{しゅ}]はわたしを[滅{ほろ}]びの[穴{あな}]から、[泥{どろ}]の[沼{ぬま}]から[引{ひ}]きあげて、わたしの[足{あし}]を[岩{いわ}]の[上{うえ}]におき、わたしの[歩{あゆ}]みをたしかにされた。", "3": "[主{しゅ}]は[新{あたら}]しい[歌{うた}]をわたしの[口{くち}]に[授{さづ}]け、われらの[神{かみ}]にささげるさんびの[歌{うた}]をわたしの[口{くち}]に[授{さづ}]けられた。[多{おお}]くの[人{ひと}]はこれを[見{み}]て[恐{おそ}]れ、かつ[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]するであろう。", "4": "[主{しゅ}]をおのが[頼{たの}]みとする[人{ひと}]、[高{たか}]ぶる[者{もの}]にたよらず、[偽{いつわ}]りの[神{かみ}]に[迷{まよ}]う[者{もの}]にたよらない[人{ひと}]はさいわいである。", "5": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたのくすしきみわざと、われらを[思{おも}]うみおもいとは[多{おお}]くて、くらべうるものはない。わたしはこれを[語{かた}]り[述{の}]べようとしても[多{おお}]くて[数{かぞ}]えることはできない。", "6": "あなたはいけにえと[供{そな}]え[物{もの}]とを[喜{よろこ}]ばれない。あなたはわたしの[耳{みみ}]を[開{ひら}]かれた。あなたは[燔祭{はんさい}]と[罪祭{ざいさい}]とを[求{もと}]められない。", "7": "その[時{とき}]わたしは[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしはまいります。[書{しょ}]の[巻{まき}]に、わたしのためにしるされています。", "8": "わが[神{かみ}]よ、わたしはみこころを[行{おこな}]うことを[喜{よろこ}]びます。あなたのおきてはわたしの[心{こころ}]のうちにあります」と。", "9": "わたしは[大{おお}]いなる[集会{しゅうかい}]で、[救{すくい}]についての[喜{よろこ}]びのおとずれを[告{つ}]げ[示{しめ}]しました。[見{み}]よ、わたしはくちびるを[閉{と}]じませんでした。[主{しゅ}]よ、あなたはこれをご[存{ぞん}]じです。", "10": "わたしはあなたの[救{すくい}]を[心{こころ}]のうちに[隠{かく}]しおかず、あなたのまことと[救{すくい}]とを[告{つ}]げ[示{しめ}]しました。わたしはあなたのいつくしみとまこととを[大{おお}]いなる[集会{しゅうかい}]に[隠{かく}]しませんでした。", "11": "[主{しゅ}]よ、あなたのあわれみをわたしに[惜{お}]しまず、あなたのいつくしみとまこととをもって[常{つね}]にわたしをお[守{まも}]りください。", "12": "[数{かぞ}]えがたい[災{わざわい}]がわたしを[囲{かこ}]み、わたしの[不義{ふぎ}]がわたしに[追{お}]い[迫{せま}]って、[物見{ものみ}]ることができないまでになりました。それはわたしの[頭{あたま}]の[毛{け}]よりも[多{おお}]く、わたしの[心{こころ}]は[消{き}]えうせるばかりになりました。", "13": "[主{しゅ}]よ、みこころならばわたしをお[救{すく}]いください。[主{しゅ}]よ、すみやかにわたしをお[助{たす}]けください。", "14": "わたしのいのちを[奪{うば}]おうと[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]どもをことごとく[恥{は}]じあわてさせてください。わたしのそこなわれることを[願{ねが}]う[者{もの}]どもをうしろに[退{しりぞ}]かせ、[恥{はじ}]を[負{お}]わせてください。", "15": "わたしにむかって「あはぁ、あはぁ」と[言{い}]う[者{もの}]どもを[自分{じぶん}]の[恥{はじ}]によって[恐{おそ}]れおののかせてください。", "16": "しかし、すべてあなたを[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]はあなたによって[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむように。あなたの[救{すくい}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は[常{つね}]に「[主{しゅ}]は[大{おお}]いなるかな」ととなえるように。", "17": "わたしは[貧{まず}]しく、かつ[乏{とぼ}]しい。しかし[主{しゅ}]はわたしをかえりみられます。あなたはわが[助{たす}]け、わが[救主{すくいぬし}]です。わが[神{かみ}]よ、ためらわないでください。" }, "41": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をかえりみる[人{ひと}]はさいわいである。[主{しゅ}]はそのような[人{ひと}]を[悩{なや}]みの[日{ひ}]に[救{すく}]い[出{だ}]される。", "2": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[守{まも}]って、[生{い}]きながらえさせられる。[彼{かれ}]はこの[地{ち}]にあって、さいわいな[者{もの}]と[呼{よ}]ばれる。あなたは[彼{かれ}]をその[敵{てき}]の[欲望{よくぼう}]にわたされない。", "3": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]をその[病{やまい}]の[床{とこ}]でささえられる。あなたは[彼{かれ}]の[病{や}]む[時{とき}]、その[病{やまい}]をことごとくいやされる。", "4": "わたしは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしをあわれみ、わたしをいやしてください。わたしはあなたにむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました」と。", "5": "わたしの[敵{てき}]はわたしをそしって[言{い}]う、「いつ[彼{かれ}]は[死{し}]に、その[名{な}]がほろびるであろうか」と。", "6": "そのひとりがわたしを[見{み}]ようとして[来{く}]るとき、[彼{かれ}]は[偽{いつわ}]りを[語{かた}]り、その[心{こころ}]によこしまを[集{あつ}]め、[外{そと}]に[出{で}]てはそれを[言{い}]いふらす。", "7": "すべてわたしを[憎{にく}]む[者{もの}]はわたしについて[共{とも}]にささやき、わたしのために[災{わざわい}]を[思{おも}]いめぐらす。", "8": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「[彼{かれ}]に一つのたたりがつきまとったから、[倒{たお}]れ[伏{ふ}]して[再{ふたた}]び[起{お}]きあがらないであろう」と。", "9": "わたしの[信頼{しんらい}]した[親{した}]しい[友{とも}]、わたしのパンを[食{た}]べた[親{した}]しい[友{とも}]さえもわたしにそむいてくびすをあげた。", "10": "しかし[主{しゅ}]よ、わたしをあわれみ、わたしを[助{たす}]け[起{おこ}]してください。そうすればわたしは[彼{かれ}]らに[報{むく}]い[返{かえ}]すことができます。", "11": "わたしの[敵{てき}]がわたしに[打{う}]ち[勝{か}]てないことによって、あなたがわたしを[喜{よろこ}]ばれることをわたしは[知{し}]ります。", "12": "あなたはわたしの[全{まった}]きによって、わたしをささえ、とこしえにみ[前{まえ}]に[置{お}]かれます。", "13": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はとこしえからとこしえまでほむべきかな。アァメン、アァメン。" }, "42": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたコラの[子{こ}]のマスキールの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、しかが[谷川{たにがわ}]を[慕{した}]いあえぐように、わが[魂{たましい}]もあなたを[慕{した}]いあえぐ。", "2": "わが[魂{たましい}]はかわいているように[神{かみ}]を[慕{した}]い、いける[神{かみ}]を[慕{した}]う。いつ、わたしは[行{い}]って[神{かみ}]のみ[顔{かお}]を[見{み}]ることができるだろうか。", "3": "[人々{ひとびと}]がひねもすわたしにむかって「おまえの[神{かみ}]はどこにいるのか」と[言{い}]いつづける[間{あいだ}]はわたしの[涙{なみだ}]は[昼{ひる}]も[夜{よる}]もわたしの[食物{しょくもつ}]であった。", "4": "わたしはかつて[祭{まつり}]を[守{まも}]る[多{おお}]くの[人{ひと}]と[共{とも}]に[群{む}]れをなして[行{い}]き、[喜{よろこ}]びと[感謝{かんしゃ}]の[歌{うた}]をもって[彼{かれ}]らを[神{かみ}]の[家{いえ}]に[導{みちび}]いた。[今{いま}]これらの[事{こと}]を[思{おも}]い[起{おこ}]して、わが[魂{たましい}]をそそぎ[出{だ}]すのである。", "5": "わが[魂{たましい}]よ、[何{なに}]ゆえうなだれるのか。[何{なに}]ゆえわたしのうちに[思{おも}]いみだれるのか。[神{かみ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。わたしはなおわが[助{たす}]け、わが[神{かみ}]なる[主{しゅ}]をほめたたえるであろう。", "6": "わが[魂{たましい}]はわたしのうちにうなだれる。それで、わたしはヨルダンの[地{ち}]から、またヘルモンから、ミザルの[山{やま}]からあなたを[思{おも}]い[起{おこ}]す。", "7": "あなたの[大滝{おおたき}]の[響{ひび}]きによって[淵々{ふちぶち}][呼{よ}]びこたえ、あなたの[波{なみ}]、あなたの[大波{おおなみ}]はことごとくわたしの[上{うえ}]を[越{こ}]えていった。", "8": "[昼{ひる}]には、[主{しゅ}]はそのいつくしみをほどこし、[夜{よる}]には、その[歌{うた}]すなわちわがいのちの[神{かみ}]にささげる[祈{いのり}]がわたしと[共{とも}]にある。", "9": "わたしはわが[岩{いわ}]なる[神{かみ}]に[言{い}]う、「[何{なに}]ゆえわたしをお[忘{わす}]れになりましたか。[何{なに}]ゆえわたしは[敵{てき}]のしえたげによって[悲{かな}]しみ[歩{ある}]くのですか」と。", "10": "わたしのあだは[骨{ほね}]も[砕{くだ}]けるばかりにわたしをののしり、ひねもすわたしにむかって「おまえの[神{かみ}]はどこにいるのか」と[言{い}]う。", "11": "わが[魂{たましい}]よ、[何{なに}]ゆえうなだれるのか。[何{なに}]ゆえわたしのうちに[思{おも}]いみだれるのか。[神{かみ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。わたしはなおわが[助{たす}]け、わが[神{かみ}]なる[主{しゅ}]をほめたたえるであろう。" }, "43": { "1": "[神{かみ}]よ、わたしをさばき、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れない[民{たみ}]にむかって、わたしの[訴{うった}]えをあげつらい、たばかりをなすよこしまな[人{ひと}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]してください。", "2": "あなたはわたしの[寄{よ}]り[頼{たの}]む[神{かみ}]です。なぜわたしを[捨{す}]てられたのですか。なぜわたしは[敵{てき}]のしえたげによって[悲{かな}]しみ[歩{ある}]くのですか。", "3": "あなたの[光{ひかり}]とまこととを[送{おく}]ってわたしを[導{みちび}]き、あなたの[聖{せい}]なる[山{やま}]と、あなたの[住{す}]まわれる[所{ところ}]にわたしをいたらせてください。", "4": "その[時{とき}]わたしは[神{かみ}]の[祭壇{さいだん}]へ[行{い}]き、わたしの[大{おお}]きな[喜{よろこ}]びである[神{かみ}]へ[行{い}]きます。[神{かみ}]よ、わが[神{かみ}]よ、わたしは[琴{こと}]をもってあなたをほめたたえます。", "5": "わが[魂{たましい}]よ、[何{なに}]ゆえうなだれるのか。[何{なに}]ゆえわたしのうちに[思{おも}]いみだれるのか。[神{かみ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。わたしはなおわが[助{たす}]け、わが[神{かみ}]なる[主{しゅ}]をほめたたえるであろう。" }, "44": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたコラの[子{こ}]のマスキールの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、いにしえ、われらの[先祖{せんぞ}]たちの[日{ひ}]に、あなたがなされたみわざを[彼{かれ}]らがわれらに[語{かた}]ったのを[耳{みみ}]で[聞{き}]きました。", "2": "すなわちあなたはみ[手{て}]をもって、もろもろの[国民{くにたみ}]を[追{お}]い[払{はら}]ってわれらの[先祖{せんぞ}]たちを[植{う}]え、またもろもろの[民{たみ}]を[悩{なや}]まして、われらの[先祖{せんぞ}]たちをふえ[広{ひろ}]がらせられました。", "3": "[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]のつるぎによって[国{くに}]を[獲{え}]たのでなく、また[自分{じぶん}]の[腕{うで}]によって[勝利{しょうり}]を[得{え}]たのでもありません。ただあなたの[右{みぎ}]の[手{て}]、あなたの[腕{うで}]、あなたのみ[顔{かお}]の[光{ひかり}]によるのでした。あなたが[彼{かれ}]らを[恵{めぐ}]まれたからです。", "4": "あなたはわが[王{おう}]、わが[神{かみ}]、ヤコブのために[勝利{しょうり}]を[定{さだ}]められる[方{かた}]です。", "5": "われらはあなたによって、あだを[押{お}]し[倒{たお}]し、われらに[立{た}]ちむかう[者{もの}]を、み[名{な}]によって[踏{ふ}]みにじるのです。", "6": "わたしは[自分{じぶん}]の[弓{ゆみ}]を[頼{たの}]まず、わたしのつるぎもまた、わたしを[救{すく}]うことができないからです。", "7": "しかしあなたはわれらをあだから[救{すく}]い、われらを[憎{にく}]む[者{もの}]をはずかしめられました。", "8": "われらは[常{つね}]に[神{かみ}]によって[誇{ほこ}]り、とこしえにあなたのみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]するでしょう。〔セラ", "9": "ところがあなたはわれらを[捨{す}]てて[恥{はじ}]を[負{お}]わせ、われらの[軍勢{ぐんぜい}]と[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]かれませんでした。", "10": "あなたがわれらをあだの[前{まえ}]から[退{しりぞ}]かせられたので、われらの[敵{てき}]は[心{こころ}]のままにかすめ[奪{うば}]いました。", "11": "あなたはわれらをほふられる[羊{ひつじ}]のようにし、またもろもろの[国民{くにたみ}]のなかに[散{ち}]らされました。", "12": "あなたはわずかの[金{きん}]であなたの[民{たみ}]を[売{う}]り、[彼{かれ}]らのために[高{たか}]い[価{あたい}]を[求{もと}]められませんでした。", "13": "あなたはわれらを[隣{とな}]り[人{びと}]にそしらせ、われらをめぐる[者{もの}]どもに[侮{あなど}]らせ、あざけらせられました。", "14": "またもろもろの[国民{くにたみ}]のなかにわれらを[笑{わら}]い[草{ぐさ}]とし、もろもろの[民{たみ}]のなかに[笑{わら}]い[者{もの}]とされました。", "15": "わがはずかしめはひねもすわたしの[前{まえ}]にあり、[恥{はじ}]はわたしの[顔{かお}]をおおいました。", "16": "これはそしる[者{もの}]と、ののしる[者{もの}]の[言葉{ことば}]により、[敵{てき}]と、[恨{うら}]みを[報{むく}]いる[者{もの}]のゆえによるのです。", "17": "これらの[事{こと}]が[皆{みな}]われらに[臨{のぞ}]みましたが、われらはあなたを[忘{わす}]れず、あなたの[契約{けいやく}]にそむくことがありませんでした。", "18": "われらの[心{こころ}]はたじろがず、またわれらの[歩{あゆ}]みはあなたの[道{みち}]を[離{はな}]れませんでした。", "19": "それでもあなたは[山犬{やまいぬ}]の[住{す}]む[所{ところ}]でわれらを[砕{くだ}]き、[暗{くら}]やみをもってわれらをおおわれました。", "20": "われらがもしわれらの[神{かみ}]の[名{な}]を[忘{わす}]れ、ほかの[神{かみ}]に[手{て}]を[伸{の}]べたことがあったならば、", "21": "[神{かみ}]はこれを[見{み}]あらわされないでしょうか。[神{かみ}]は[心{こころ}]の[秘密{ひみつ}]をも[知{し}]っておられるからです。", "22": "ところがわれらはあなたのためにひねもす[殺{ころ}]されて、ほふられる[羊{ひつじ}]のようにみなされました。", "23": "[主{しゅ}]よ、[起{お}]きてください。なぜ[眠{ねむ}]っておられるのですか。[目{め}]をさましてください。われらをとこしえに[捨{す}]てないでください。", "24": "なぜあなたはみ[顔{かお}]を[隠{かく}]されるのですか。なぜわれらの[悩{なや}]みと、しえたげをお[忘{わす}]れになるのですか。", "25": "まことにわれらの[魂{たましい}]はかがんで、ちりに[伏{ふ}]し、われらのからだは[土{つち}]につきました。", "26": "[起{お}]きて、われらをお[助{たす}]けください。あなたのいつくしみのゆえに、われらをあがなってください。" }, "45": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってゆりの[花{はな}]のしらべにあわせてうたわせたコラの[子{こ}]のマスキールの[歌{うた}]、[愛{あい}]の[歌{うた}]", "1": "わたしの[心{こころ}]はうるわしい[言葉{ことば}]であふれる。わたしは[王{おう}]についてよんだわたしの[詩{し}]を[語{かた}]る。わたしの[舌{した}]はすみやかに[物{もの}][書{か}]く[人{ひと}]の[筆{ふで}]のようだ。", "2": "あなたは[人{ひと}]の[子{こ}]らにまさって[麗{うるわ}]しく、[気品{きひん}]がそのくちびるに[注{そそ}]がれている。このゆえに[神{かみ}]はとこしえにあなたを[祝福{しゅくふく}]された。", "3": "ますらおよ、[光栄{こうえい}]と[威厳{いげん}]とをもって、つるぎを[腰{こし}]に[帯{お}]びよ。", "4": "[真理{しんり}]のため、また[正義{せいぎ}]を[守{まも}]るために[威厳{いげん}]をもって、[勝利{しょうり}]を[得{え}]て[乗{の}]り[進{すす}]め。あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はあなたに[恐{おそ}]るべきわざを[教{おし}]えるであろう。", "5": "あなたの[矢{や}]は[鋭{するど}]くて、[王{おう}]の[敵{てき}]の[胸{むね}]をつらぬき、もろもろの[民{たみ}]はあなたのもとに[倒{たお}]れる。", "6": "[神{かみ}]から[賜{たま}]わったあなたの[位{くらい}]は[永遠{えいえん}]にかぎりなく[続{つづ}]き、あなたの[王{おう}]のつえは[公平{こうへい}]のつえである。", "7": "あなたは[義{ぎ}]を[愛{あい}]し、[悪{あく}]を[憎{にく}]む。このゆえに[神{かみ}]、あなたの[神{かみ}]は[喜{よろこ}]びの[油{あぶら}]をあなたのともがらにまさって、あなたに[注{そそ}]がれた。", "8": "あなたの[衣{ころも}]はみな[没薬{もつやく}]、[芦薈{ろかい}]、[肉桂{にっけい}]で、よいかおりを[放{はな}]っている。[琴{こと}]の[音{ね}]は[象牙{ぞうげ}]の[殿{との}]から[出{で}]て、あなたを[喜{よろこ}]ばせる。", "9": "あなたの[愛{あい}]する[女{おんな}]たちのうちには[王{おう}]の[娘{むすめ}]たちがあり、[王妃{おうひ}]はオフルの[金{きん}]を[飾{かざ}]って、あなたの[右{みぎ}]に[立{た}]つ。", "10": "[娘{むすめ}]よ、[聞{き}]け、かえりみて[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。あなたの[民{たみ}]と、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]とを[忘{わす}]れよ。", "11": "[王{おう}]はあなたのうるわしさを[慕{した}]うであろう。[彼{かれ}]はあなたの[主{しゅ}]であるから、[彼{かれ}]を[伏{ふ}]しおがめ。", "12": "ツロの[民{たみ}]は[贈{おく}]り[物{もの}]をもちきたり、[民{たみ}]のうちの[富{と}]める[者{もの}]もあなたの[好意{こうい}]を[請{こ}]い[求{もと}]める。", "13": "[王{おう}]の[娘{むすめ}]は[殿{との}]のうちで[栄{さか}]えをきわめ、こがねを[織{お}]り[込{こ}]んだ[衣{ころも}]を[着飾{きかざ}]っている。", "14": "[彼女{かのじょ}]は[縫{ぬ}]い[取{と}]りした[衣{ころも}]を[着{き}]て[王{おう}]のもとに[導{みちび}]かれ、その[供{とも}]びとなるおとめらは[彼女{かのじょ}]に[従{したが}]ってその[行列{ぎょうれつ}]にある。", "15": "[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとをもって[導{みちび}]かれ[行{い}]き、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]にはいる。", "16": "あなたの[子{こ}]らは[父祖{ふそ}]に[代{かわ}]って[立{た}]ち、あなたは[彼{かれ}]らを[全{ぜん}][地{ち}]に[君{きみ}]とするであろう。", "17": "わたしはあなたの[名{な}]をよろず[代{よ}]におぼえさせる。このゆえにもろもろの[民{たみ}]は[世々{よよ}]かぎりなくあなたをほめたたえるであろう。" }, "46": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[女{おんな}]の[声{こえ}]のしらべにあわせてうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]はわれらの[避{さ}]け[所{どころ}]また[力{ちから}]である。[悩{なや}]める[時{とき}]のいと[近{ちか}]き[助{たす}]けである。", "2": "このゆえに、たとい[地{ち}]は[変{かわ}]り、[山{やま}]は[海{うみ}]の[真中{まなか}]に[移{うつ}]るとも、われらは[恐{おそ}]れない。", "3": "たといその[水{みず}]は[鳴{な}]りとどろき、あわだつとも、そのさわぎによって[山{やま}]は[震{ふる}]え[動{うご}]くとも、われらは[恐{おそ}]れない。〔セラ", "4": "一つの[川{かわ}]がある。その[流{なが}]れは[神{かみ}]の[都{みやこ}]を[喜{よろこ}]ばせ、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[聖{せい}]なるすまいを[喜{よろこ}]ばせる。", "5": "[神{かみ}]がその[中{なか}]におられるので、[都{みやこ}]はゆるがない。[神{かみ}]は[朝{あさ}]はやく、これを[助{たす}]けられる。", "6": "もろもろの[民{たみ}]は[騒{さわ}]ぎたち、もろもろの[国{くに}]は[揺{ゆ}]れ[動{うご}]く、[神{かみ}]がその[声{こえ}]を[出{だ}]されると[地{ち}]は[溶{と}]ける。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はわれらと[共{とも}]におられる、ヤコブの[神{かみ}]はわれらの[避{さ}]け[所{どころ}]である。〔セラ", "8": "[来{き}]て、[主{しゅ}]のみわざを[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[驚{おどろ}]くべきことを[地{ち}]に[行{おこな}]われた。", "9": "[主{しゅ}]は[地{ち}]のはてまでも[戦{たたか}]いをやめさせ、[弓{ゆみ}]を[折{お}]り、やりを[断{た}]ち、[戦車{せんしゃ}]を[火{ひ}]で[焼{や}]かれる。", "10": "「[静{しず}]まって、わたしこそ[神{かみ}]であることを[知{し}]れ。わたしはもろもろの[国民{くにたみ}]のうちにあがめられ、[全{ぜん}][地{ち}]にあがめられる」。", "11": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はわれらと[共{とも}]におられる、ヤコブの[神{かみ}]はわれらの[避{さ}]け[所{どころ}]である。〔セラ" }, "47": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]", "1": "もろもろの[民{たみ}]よ、[手{て}]をうち、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげ、[神{かみ}]にむかって[叫{さけ}]べ。", "2": "いと[高{たか}]き[主{しゅ}]は[恐{おそ}]るべく、[全{ぜん}][地{ち}]をしろしめす[大{おお}]いなる[王{おう}]だからである。", "3": "[主{しゅ}]はもろもろの[民{たみ}]をわれらに[従{したが}]わせ、もろもろの[国{くに}]をわれらの[足{あし}]の[下{した}]に[従{したが}]わせられた。", "4": "[主{しゅ}]はその[愛{あい}]されたヤコブの[誇{ほこり}]をわれらの[嗣{し}][業{ぎょう}]として、われらのために[選{えら}]ばれた。〔セラ", "5": "[神{かみ}]は[喜{よろこ}]び[叫{さけ}]ぶ[声{こえ}]と[共{とも}]にのぼり、[主{しゅ}]はラッパの[声{こえ}]と[共{とも}]にのぼられた。", "6": "[神{かみ}]をほめうたえよ、ほめうたえよ、われらの[王{おう}]をほめうたえよ、ほめうたえよ。", "7": "[神{かみ}]は[全{ぜん}][地{ち}]の[王{おう}]である。[巧{たく}]みな[歌{うた}]をもってほめうたえよ。", "8": "[神{かみ}]はもろもろの[国民{くにたみ}]を[統{す}]べ[治{おさ}]められる。[神{かみ}]はその[聖{せい}]なるみくらに[座{ざ}]せられる。", "9": "もろもろの[民{たみ}]の[君{きみ}]たちはつどい[来{き}]て、アブラハムの[神{かみ}]の[民{たみ}]となる。", "10": "[地{ち}]のもろもろの[盾{たて}]は[神{かみ}]のものである。[神{かみ}]は[大{おお}]いにあがめられる。" }, "48": { "title": "コラの[子{こ}]の[歌{うた}]、さんび", "1": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[神{かみ}]であって、われらの[神{かみ}]の[都{みやこ}]、その[聖{せい}]なる[山{やま}]で、[大{おお}]いにほめたたえらるべき[方{かた}]である。", "2": "シオンの[山{やま}]は[北{きた}]の[端{はし}]が[高{たか}]くて、うるわしく、[全{ぜん}][地{ち}]の[喜{よろこ}]びであり、[大{おお}]いなる[王{おう}]の[都{みやこ}]である。", "3": "そのもろもろの[殿{との}]のうちに[神{かみ}]はみずからを[高{たか}]きやぐらとして[現{あらわ}]された。", "4": "[見{み}]よ、[王{おう}]らは[相{あい}][会{かい}]して[共{とも}]に[進{すす}]んできたが、", "5": "[彼{かれ}]らは[都{みやこ}]を[見{み}]るや[驚{おどろ}]き、あわてふためき、[急{いそ}]ぎ[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "6": "おののきは[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]み、その[苦{くる}]しみは[産{う}]みの[苦{くる}]しみをする[女{おんな}]のようであった。", "7": "あなたは[東風{ひがしかぜ}]を[起{おこ}]してタルシシの[舟{ふね}]を[破{やぶ}]られた。", "8": "さきにわれらが[聞{き}]いたように、[今{いま}]われらは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[都{みやこ}]、われらの[神{かみ}]の[都{みやこ}]でこれを[見{み}]ることができた。[神{かみ}]はとこしえにこの[都{みやこ}]を[堅{かた}]くされる。〔セラ", "9": "[神{かみ}]よ、われらはあなたの[宮{みや}]のうちであなたのいつくしみを[思{おも}]いました。", "10": "[神{かみ}]よ、あなたの[誉{ほまれ}]は、あなたのみ[名{な}]のように、[地{ち}]のはてにまで[及{およ}]びます。あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]は[勝利{しょうり}]で[満{み}]ちています。", "11": "あなたのさばきのゆえに、シオンの[山{やま}]を[喜{よろこ}]ばせ、ユダの[娘{むすめ}]を[楽{たの}]しませてください。", "12": "シオンのまわりを[歩{ある}]き、あまねくめぐって、そのやぐらを[数{かぞ}]え、", "13": "その[城壁{じょうへき}]に[心{こころ}]をとめ、そのもろもろの[殿{との}]をしらべよ。これはあなたがたが[後{のち}]の[代{よ}]に[語{かた}]り[伝{つた}]えるためである。", "14": "これこそ[神{かみ}]であり、[世々{よよ}]かぎりなくわれらの[神{かみ}]であって、とこしえにわれらを[導{みちび}]かれるであろう。" }, "49": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]", "1": "もろもろの[民{たみ}]よ、これを[聞{き}]け、すべて[世{よ}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "2": "[低{てい}]きも[高{たか}]きも、[富{と}]めるも[貧{まず}]しきも、[共{とも}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "3": "わが[口{くち}]は[知恵{ちえ}]を[語{かた}]り、わが[心{こころ}]は[知識{ちしき}]を[思{おも}]う。", "4": "わたしは[耳{みみ}]をたとえに[傾{かたむ}]け、[琴{こと}]を[鳴{な}]らして、わたしのなぞを[解{と}]き[明{あ}]かそう。", "5": "わたしをしえたげる[者{もの}]の[不義{ふぎ}]がわたしを[取{と}]り[囲{かこ}]む[悩{なや}]みの[日{ひ}]に、どうして[恐{おそ}]れなければならないのか。", "6": "[彼{かれ}]らはおのが[富{とみ}]をたのみ、そのたからの[多{おお}]いのを[誇{ほこ}]る[人々{ひとびと}]である。", "7": "まことに[人{ひと}]はだれも[自分{じぶん}]をあがなうことはできない。そのいのちの[価{あたい}]を[神{かみ}]に[払{はら}]うことはできない。", "8-9": "とこしえに[生{い}]きながらえて、[墓{はか}]を[見{み}]ないためにそのいのちをあがなうには、あまりに[価{あたい}][高{たか}]くて、それを[満足{まんぞく}]に[払{はら}]うことができないからである。", "10": "まことに[賢{かしこ}]い[人{ひと}]も[死{し}]に、[愚{おろ}]かな[者{もの}]も、[獣{けもの}]のような[者{もの}]も、ひとしく[滅{ほろ}]んで、その[富{とみ}]を[他人{たにん}]に[残{のこ}]すことは[人{ひと}]の[見{み}]るところである。", "11": "たとい[彼{かれ}]らはその[地{ち}]を[自分{じぶん}]の[名{な}]をもって[呼{よ}]んでも、[墓{はか}]こそ[彼{かれ}]らのとこしえのすまい、[世々{よよ}][彼{かれ}]らのすみかである。", "12": "[人{ひと}]は[栄華{えいが}]のうちに[長{なが}]くとどまることはできない、[滅{ほろ}]びうせる[獣{けもの}]にひとしい。", "13": "これぞ[自分{じぶん}]をたのむ[愚{おろ}]かな[者{もの}]どもの[成{な}]りゆき、[自分{じぶん}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]どもの[果{はて}]である。〔セラ", "14": "[彼{かれ}]らは[陰府{よみ}]に[定{さだ}]められた[羊{ひつじ}]のように[死{し}]が[彼{かれ}]らを[牧{ぼく}]するであろう。[彼{かれ}]らはまっすぐに[墓{はか}]に[下{くだ}]り、そのかたちは[消{き}]えうせ、[陰府{よみ}]が[彼{かれ}]らのすまいとなるであろう。", "15": "しかし[神{かみ}]はわたしを[受{う}]けられるゆえ、わたしの[魂{たましい}]を[陰府{よみ}]の[力{ちから}]からあがなわれる。〔セラ", "16": "[人{ひと}]が[富{とみ}]を[得{え}]るときも、その[家{いえ}]の[栄{さか}]えが[増{ま}]し[加{くわ}]わるときも、[恐{おそ}]れてはならない。", "17": "[彼{かれ}]が[死{し}]ぬときは[何{なに}]ひとつ[携{たずさ}]え[行{い}]くことができず、その[栄{さか}]えも[彼{かれ}]に[従{したが}]って[下{くだ}]って[行{い}]くことはないからである。", "18": "たとい[彼{かれ}]が[生{い}]きながらえる[間{あいだ}]、[自分{じぶん}]を[幸福{こうふく}]と[思{おも}]っても、またみずから[幸{さいわい}]な[時{とき}]に、[人々{ひとびと}]から[称賛{しょうさん}]されても、", "19": "[彼{かれ}]はついにおのれの[先祖{せんぞ}]の[仲間{なかま}]に[連{つら}]なる。[彼{かれ}]らは[絶{た}]えて[光{ひかり}]を[見{み}]ることがない。", "20": "[人{ひと}]は[栄華{えいが}]のうちに[長{なが}]くとどまることはできない。[滅{ほろ}]びうせる[獣{けもの}]にひとしい。" }, "50": { "title": "アサフの[歌{うた}]", "1": "[全能者{ぜんのうしゃ}]なる[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[詔{みことのり}]して、[日{ひ}]の[出{で}]るところから[日{ひ}]の[入{い}]るところまであまねく[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]を[召{め}]し[集{あつ}]められる。", "2": "[神{かみ}]は[麗{うるわ}]しさのきわみであるシオンから[光{ひかり}]を[放{はな}]たれる。", "3": "われらの[神{かみ}]は[来{き}]て、もだされない。み[前{まえ}]には[焼{や}]きつくす[火{ひ}]があり、そのまわりには、はげしい[暴風{ぼうふう}]がある。", "4": "[神{かみ}]はその[民{たみ}]をさばくために、[上{うえ}]なる[天{てん}]および[地{ち}]に[呼{よ}]ばわれる、", "5": "「いけにえをもってわたしと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだわが[聖徒{せいと}]をわたしのもとに[集{あつ}]めよ」と。", "6": "[天{てん}]は[神{かみ}]の[義{ぎ}]をあらわす、[神{かみ}]はみずから、さばきぬしだからである。〔セラ", "7": "「わが[民{たみ}]よ、[聞{き}]け、わたしは[言{い}]う。イスラエルよ、わたしはあなたにむかってあかしをなす。わたしは[神{かみ}]、あなたの[神{かみ}]である。", "8": "わたしがあなたを[責{せ}]めるのは、あなたのいけにえのゆえではない。あなたの[燔祭{はんさい}]はいつもわたしの[前{まえ}]にある。", "9": "わたしはあなたの[家{いえ}]から[雄牛{おうし}]を[取{と}]らない。またあなたのおりから[雄{お}]やぎを[取{と}]らない。", "10": "[林{はやし}]のすべての[獣{けもの}]はわたしのもの、[丘{おか}]の[上{うえ}]の[千々{ちぢ}]の[家畜{かちく}]もわたしのものである。", "11": "わたしは[空{そら}]の[鳥{とり}]をことごとく[知{し}]っている。[野{の}]に[動{うご}]くすべてのものはわたしのものである。", "12": "たといわたしは[飢{う}]えても、あなたに[告{つ}]げない、[世界{せかい}]とその[中{なか}]に[満{み}]ちるものとはわたしのものだからである。", "13": "わたしは[雄牛{おうし}]の[肉{にく}]を[食{た}]べ、[雄{お}]やぎの[血{ち}]を[飲{の}]むだろうか。", "14": "[感謝{かんしゃ}]のいけにえを[神{かみ}]にささげよ。あなたの[誓{ちか}]いをいと[高{たか}]き[者{もの}]に[果{はた}]せ。", "15": "[悩{なや}]みの[日{ひ}]にわたしを[呼{よ}]べ、わたしはあなたを[助{たす}]け、あなたはわたしをあがめるであろう」。", "16": "しかし[神{かみ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]に[言{い}]われる、「あなたはなんの[権利{けんり}]があってわたしの[定{さだ}]めを[述{の}]べ、わたしの[契約{けいやく}]を[口{くち}]にするのか。", "17": "あなたは[教{おしえ}]を[憎{にく}]み、わたしの[言葉{ことば}]を[捨{す}]て[去{さ}]った。", "18": "あなたは[盗{ぬす}]びとを[見{み}]ればこれとむつみ、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]と[交{まじ}]わる。", "19": "あなたはその[口{くち}]を[悪{あく}]にわたし、あなたの[舌{した}]はたばかりを[仕組{しく}]む。", "20": "あなたは[座{ざ}]してその[兄弟{きょうだい}]をそしり、[自分{じぶん}]の[母{はは}]の[子{こ}]をののしる。", "21": "あなたがこれらの[事{こと}]をしたのを、わたしが[黙{だま}]っていたので、あなたはわたしを[全{まった}]く[自分{じぶん}]とひとしい[者{もの}]と[思{おも}]った。しかしわたしはあなたを[責{せ}]め、あなたの[目{め}]の[前{まえ}]にその[罪{つみ}]をならべる。", "22": "[神{かみ}]を[忘{わす}]れる[者{もの}]よ、このことを[思{おも}]え。さもないとわたしはあなたをかき[裂{さ}]く。そのときだれも[助{たす}]ける[者{もの}]はないであろう。", "23": "[感謝{かんしゃ}]のいけにえをささげる[者{もの}]はわたしをあがめる。[自分{じぶん}]のおこないを[慎{つつし}]む[者{もの}]にはわたしは[神{かみ}]の[救{すくい}]を[示{しめ}]す」。" }, "51": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]、これはダビデがバテセバに[通{とお}]った[後{のち}][預言者{よげんしゃ}]ナタンがきたときによんだもの", "1": "[神{かみ}]よ、あなたのいつくしみによって、わたしをあわれみ、あなたの[豊{ゆた}]かなあわれみによって、わたしのもろもろのとがをぬぐい[去{さ}]ってください。", "2": "わたしの[不義{ふぎ}]をことごとく[洗{あら}]い[去{さ}]り、わたしの[罪{つみ}]からわたしを[清{きよ}]めてください。", "3": "わたしは[自分{じぶん}]のとがを[知{し}]っています。わたしの[罪{つみ}]はいつもわたしの[前{まえ}]にあります。", "4": "わたしはあなたにむかい、ただあなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、あなたの[前{まえ}]に[悪{わる}]い[事{こと}]を[行{おこな}]いました。それゆえ、あなたが[宣告{せんこく}]をお[与{あた}]えになるときは[正{ただ}]しく、あなたが[人{ひと}]をさばかれるときは[誤{あやま}]りがありません。", "5": "[見{み}]よ、わたしは[不義{ふぎ}]のなかに[生{うま}]れました。わたしの[母{はは}]は[罪{つみ}]のうちにわたしをみごもりました。", "6": "[見{み}]よ、あなたは[真実{しんじつ}]を[心{こころ}]のうちに[求{もと}]められます。それゆえ、わたしの[隠{かく}]れた[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]を[教{おし}]えてください。", "7": "ヒソプをもって、わたしを[清{きよ}]めてください、わたしは[清{きよ}]くなるでしょう。わたしを[洗{あら}]ってください、わたしは[雪{ゆき}]よりも[白{しろ}]くなるでしょう。", "8": "わたしに[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとを[満{み}]たし、あなたが[砕{くだ}]いた[骨{ほね}]を[喜{よろこ}]ばせてください。", "9": "み[顔{かお}]をわたしの[罪{つみ}]から[隠{かく}]し、わたしの[不義{ふぎ}]をことごとくぬぐい[去{さ}]ってください。", "10": "[神{かみ}]よ、わたしのために[清{きよ}]い[心{こころ}]をつくり、わたしのうちに[新{あたら}]しい、[正{ただ}]しい[霊{れい}]を[与{あた}]えてください。", "11": "わたしをみ[前{まえ}]から[捨{す}]てないでください。あなたの[聖{せい}]なる[霊{れい}]をわたしから[取{と}]らないでください。", "12": "あなたの[救{すくい}]の[喜{よろこ}]びをわたしに[返{かえ}]し、[自由{じゆう}]の[霊{れい}]をもって、わたしをささえてください。", "13": "そうすればわたしは、とがを[犯{おか}]した[者{もの}]にあなたの[道{みち}]を[教{おし}]え、[罪{つみ}]びとはあなたに[帰{かえ}]ってくるでしょう。", "14": "[神{かみ}]よ、わが[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、[血{ち}]を[流{なが}]した[罪{つみ}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]してください。わたしの[舌{した}]は[声{こえ}][高{たか}]らかにあなたの[義{ぎ}]を[歌{うた}]うでしょう。", "15": "[主{しゅ}]よ、わたしのくちびるを[開{ひら}]いてください。わたしの[口{くち}]はあなたの[誉{ほまれ}]をあらわすでしょう。", "16": "あなたはいけにえを[好{この}]まれません。たといわたしが[燔祭{はんさい}]をささげてもあなたは[喜{よろこ}]ばれないでしょう。", "17": "[神{かみ}]の[受{う}]けられるいけにえは[砕{くだ}]けた[魂{たましい}]です。[神{かみ}]よ、あなたは[砕{くだ}]けた[悔{く}]いた[心{こころ}]をかろしめられません。", "18": "あなたのみこころにしたがってシオンに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]し、エルサレムの[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]きなおしてください。", "19": "その[時{とき}]あなたは[義{ぎ}]のいけにえと[燔祭{はんさい}]と、[全{まった}]き[燔祭{はんさい}]とを[喜{よろこ}]ばれるでしょう。その[時{とき}]あなたの[祭壇{さいだん}]に[雄牛{おうし}]がささげられるでしょう。" }, "52": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデのマスキールの[歌{うた}]。これはエドムびとドエグがサウルにきて、「ダビデはアヒメレクの[家{いえ}]にきた」と[告{つ}]げたときにダビデがよんだもの", "1": "[力{ちから}]ある[者{もの}]よ、[何{なに}]ゆえあなたは[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]に[与{あた}]えた[災{わざわい}]について[誇{ほこ}]るのか。あなたはひねもす[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼすことをたくらむ。", "2": "[虚偽{きょぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]よ、あなたの[舌{した}]は[鋭{するど}]いかみそりのようだ。", "3": "あなたは[善{ぜん}]よりも[悪{あく}]を[好{この}]み、まことを[語{かた}]るよりも[偽{いつわ}]りを[語{かた}]ることを[好{この}]む。〔セラ", "4": "[欺{あざむ}]きの[舌{した}]よ、あなたはすべての[滅{ほろ}]ぼす[言葉{ことば}]を[好{この}]む。", "5": "しかし[神{かみ}]はとこしえにあなたを[砕{くだ}]き、あなたを[捕{とら}]えて、その[天幕{てんまく}]から[引{ひ}]き[離{はな}]し、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]から、あなたの[根{ね}]を[絶{た}]やされる。〔セラ", "6": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はこれを[見{み}]て[恐{おそ}]れ、[彼{かれ}]を[笑{わら}]って[言{い}]うであろう、", "7": "「[神{かみ}]をおのが[避{さ}]け[所{どころ}]とせず、その[富{とみ}]の[豊{ゆた}]かなるを[頼{たの}]み、その[宝{たから}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[人{ひと}]を[見{み}]よ」と。", "8": "しかし、わたしは[神{かみ}]の[家{いえ}]にある[緑{みどり}]のオリブの[木{き}]のようだ。わたしは[世々{よよ}]かぎりなく[神{かみ}]のいつくしみを[頼{たの}]む。", "9": "あなたがこの[事{こと}]をなされたので、わたしはとこしえに、あなたに[感謝{かんしゃ}]し、[聖徒{せいと}]の[前{まえ}]であなたのみ[名{な}]をふれ[示{しめ}]そう。これはよいことだからである。" }, "53": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってマハラテのしらべにあわせてうたわせたダビデのマスキールの[歌{うた}]", "1": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[心{こころ}]のうちに「[神{かみ}]はない」と[言{い}]う。[彼{かれ}]らは[腐{くさ}]れはて、[憎{にく}]むべき[不義{ふぎ}]をおこなった。[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はない。", "2": "[神{かみ}]は[天{てん}]から[人{ひと}]の[子{こ}]を[見{み}]おろして、[賢{かしこ}]い[者{もの}]、[神{かみ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]があるかないかを[見{み}]られた。", "3": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]そむき、みなひとしく[堕落{だらく}]した。[善{ぜん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はない、ひとりもない。", "4": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[悟{さと}]りがないのか。[彼{かれ}]らは[物{もの}][食{く}]うようにわが[民{たみ}]を[食{く}]らい、また[神{かみ}]を[呼{よ}]ぶことをしない。", "5": "[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]るべきことのない[時{とき}]に[大{おお}]いに[恐{おそ}]れた。[神{かみ}]はよこしまな[者{もの}]の[骨{ほね}]を[散{ち}]らされるからである。[神{かみ}]が[彼{かれ}]らを[捨{す}]てられるので、[彼{かれ}]らは[恥{はじ}]をこうむるであろう。", "6": "どうか、シオンからイスラエルの[救{すくい}]が[出{で}]るように。[神{かみ}]がその[民{たみ}]の[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]される[時{とき}]、ヤコブは[喜{よろこ}]び、イスラエルは[楽{たの}]しむであろう。" }, "54": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]をもってうたわせたダビデのマスキールの[歌{うた}]。これはジフびとがサウルにきて、「ダビデはわれらのうちに[隠{かく}]れている」と[言{い}]った[時{とき}]によんだもの", "1": "[神{かみ}]よ、み[名{な}]によってわたしを[救{すく}]い、み[力{ちから}]によってわたしをさばいてください。", "2": "[神{かみ}]よ、わたしの[祈{いのり}]をきき、わが[口{くち}]の[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "3": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]がわたしに[逆{さか}]らって[起{おこ}]り、あらぶる[者{もの}]がわたしのいのちを[求{もと}]めています。[彼{かれ}]らは[神{かみ}]をおのが[前{まえ}]に[置{お}]くことをしません。〔セラ", "4": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はわが[助{たす}]けぬし、[主{しゅ}]はわがいのちを[守{まも}]られるかたです。", "5": "[神{かみ}]はわたしのあだに[災{わざわい}]をもって[報{むく}]いられるでしょう。あなたのまことをもって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしてください。", "6": "わたしは[喜{よろこ}]んであなたにいけにえをささげます。[主{しゅ}]よ、わたしはみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]します。これはよい[事{こと}]だからです。", "7": "あなたはすべての[悩{なや}]みからわたしを[救{すく}]い、わたしの[目{め}]に[敵{てき}]の[敗北{はいぼく}]を[見{み}]させられたからです。" }, "55": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]をもってうたわせたダビデのマスキールの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、わたしの[祈{いのり}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。わたしの[願{ねが}]いを[避{さ}]けて[身{み}]を[隠{かく}]さないでください。", "2": "わたしにみこころをとめ、わたしに[答{こた}]えてください。わたしは[悩{なや}]みによって[弱{よわ}]りはて、", "3": "[敵{てき}]の[声{こえ}]と、[悪{あ}]しき[者{もの}]のしえたげとによって[気{き}]が[狂{くる}]いそうです。[彼{かれ}]らはわたしに[悩{なや}]みを[臨{のぞ}]ませ、[怒{いか}]ってわたしを[苦{くる}]しめるからです。", "4": "わたしの[心{こころ}]はわがうちにもだえ[苦{くる}]しみ、[死{し}]の[恐{おそ}]れがわたしの[上{うえ}]に[落{お}]ちました。", "5": "[恐{おそ}]れとおののきがわたしに[臨{のぞ}]み、はなはだしい[恐{おそ}]れがわたしをおおいました。", "6": "わたしは[言{い}]います、「どうか、はとのように[翼{つばさ}]をもちたいものだ。そうすればわたしは[飛{と}]び[去{さ}]って[安{やす}]きを[得{え}]るであろう。", "7": "わたしは[遠{とお}]くのがれ[去{さ}]って、[野{の}]に[宿{やど}]ろう。〔セラ", "8": "わたしは[急{いそ}]ぎ[避難{ひなん}]して、はやてとあらしをのがれよう」と。", "9": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らのはかりごとを[打{う}]ち[破{やぶ}]ってください。[彼{かれ}]らの[舌{した}]を[混乱{こんらん}]させてください。わたしは[町{まち}]のうちに[暴力{ぼうりょく}]と[争{あらそ}]いとを[見{み}]るからです。", "10": "[彼{かれ}]らは[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[町{まち}]の[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]を[歩{ある}]きめぐり、[町{まち}]のうちには[害悪{がいあく}]と[悩{なや}]みとがあります。", "11": "また[滅{ほろ}]ぼす[事{こと}]が[町{まち}]のうちにあり、しえたげと[欺{あざむ}]きとはその[市場{いちば}]を[離{はな}]れることがありません。", "12": "わたしをののしる[者{もの}]は[敵{てき}]ではありません。もしそうであるならば[忍{しの}]ぶことができます。わたしにむかって[高{たか}]ぶる[者{もの}]はあだではありません。もしそうであるならば[身{み}]を[隠{かく}]して[彼{かれ}]を[避{さ}]けることができます。", "13": "しかしそれはあなたです、わたしと[同{おな}]じ[者{もの}]、わたしの[同僚{どうりょう}]、わたしの[親{した}]しい[友{とも}]です。", "14": "われらはたがいに[楽{たの}]しく[語{かた}]らい、つれだって[神{かみ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]りました。", "15": "どうぞ、[死{し}]を[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]ませ、[生{い}]きたままで[陰府{よみ}]に[下{くだ}]らせ、[恐{おそ}]れをもって[彼{かれ}]らを[墓{はか}]に[去{さ}]らせてください。", "16": "しかしわたしが[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわれば、[主{しゅ}]はわたしを[救{すく}]われます。", "17": "[夕{ゆう}]べに、あしたに、[真昼{まひる}]にわたしが[嘆{なげ}]きうめけば、[主{しゅ}]はわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]かれます。", "18": "たといわたしを[攻{せ}]める[者{もの}]が[多{おお}]くとも、[主{しゅ}]はわたしがたたかう[戦{たたか}]いからわたしを[安{やす}]らかに[救{すく}]い[出{だ}]されます。", "19": "[昔{むかし}]からみくらに[座{ざ}]しておられる[神{かみ}]は[聞{き}]いて[彼{かれ}]らを[悩{なや}]まされるでしょう。〔セラ[彼{かれ}]らはおきてを[守{まも}]らず、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れないからです。", "20": "わたしの[友{とも}]はその[親{した}]しき[者{もの}]に[手{て}]を[伸{の}]ばして、その[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]った。", "21": "その[口{くち}]は[牛酪{ぎゅうらく}]よりもなめらかだが、その[心{こころ}]には[戦{たたか}]いがある。その[言葉{ことば}]は[油{あぶら}]よりもやわらかだが、それは[抜{ぬ}]いたつるぎである。", "22": "あなたの[荷{に}]を[主{しゅ}]にゆだねよ。[主{しゅ}]はあなたをささえられる。[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[動{うご}]かされるのを[決{けっ}]してゆるされない。", "23": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]びの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れられます。[血{ち}]を[流{なが}]す[者{もの}]と[欺{あざむ}]く[者{もの}]とはおのが[日{ひ}]の[半{なか}]ばも[生{い}]きながらえることはできません。しかしわたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。" }, "56": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「[遠{とお}]き[所{ところ}]におる[音{おと}]をたてぬはと」のしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの[歌{うた}]。これはダビデがガテでペリシテびとに[捕{とら}]えられたときによんだもの", "1": "[神{かみ}]よ、どうかわたしをあわれんでください。[人々{ひとびと}]がわたしを[踏{ふ}]みつけ、あだする[人々{ひとびと}]がひねもすわたしをしえたげます。", "2": "わたしの[敵{てき}]はひねもすわたしを[踏{ふ}]みつけ、[誇{ほこ}]りたかぶって、わたしと[戦{たたか}]う[者{もの}]が[多{おお}]いのです。", "3": "わたしが[恐{おそ}]れるときは、あなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。", "4": "わたしは[神{かみ}]によって、そのみ[言葉{ことば}]をほめたたえます。わたしは[神{かみ}]に[信頼{しんらい}]するゆえ、[恐{おそ}]れることはありません。[肉{にく}]なる[者{もの}]はわたしに[何{なに}]をなし[得{え}]ましょうか。", "5": "[彼{かれ}]らはひねもすわたしの[事{こと}]を[妨害{ぼうがい}]し、その[思{おも}]いはことごとくわたしにわざわいします。", "6": "[彼{かれ}]らは[共{とも}]に[集{あつ}]まって[身{み}]をひそめ、わたしの[歩{あゆ}]みに[目{め}]をとめ、わたしのいのちをうかがい[求{もと}]めます。", "7": "[神{かみ}]よ、[彼{かれ}]らにその[罪{つみ}]を[報{むく}]い、[憤{いきどお}]りをもってもろもろの[民{たみ}]を[倒{たお}]してください。", "8": "あなたはわたしのさすらいを[数{かぞ}]えられました。わたしの[涙{なみだ}]をあなたの[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]にたくわえてください。これは[皆{みな}]あなたの[書{しょ}]にしるされているではありませんか。", "9": "わたしが[呼{よ}]び[求{もと}]める[日{ひ}]に、わたしの[敵{てき}]は[退{しりぞ}]きます。これによって[神{かみ}]がわたしを[守{まも}]られることを[知{し}]ります。", "10": "わたしは[神{かみ}]によってそのみ[言葉{ことば}]をほめたたえ、[主{しゅ}]によってそのみ[言葉{ことば}]をほめたたえます。", "11": "わたしは[神{かみ}]に[信頼{しんらい}]するゆえ、[恐{おそ}]れることはありません。[人{ひと}]はわたしに[何{なに}]をなし[得{え}]ましょうか。", "12": "[神{かみ}]よ、わたしがあなたに[立{た}]てた[誓{ちか}]いは[果{はた}]さなければなりません。わたしは[感謝{かんしゃ}]の[供{そな}]え[物{もの}]をあなたにささげます。", "13": "あなたはわたしの[魂{たましい}]を[死{し}]から[救{すく}]い、わたしの[足{あし}]を[守{まも}]って[倒{たお}]れることなく、いのちの[光{ひかり}]のうちで[神{かみ}]の[前{まえ}]にわたしを[歩{あゆ}]ませられたからです。" }, "57": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「[滅{ほろ}]ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの[歌{うた}]。これはダビデが[洞{ほら}]にはいってサウルの[手{て}]をのがれたときによんだもの", "1": "[神{かみ}]よ、わたしをあわれんでください。わたしをあわれんでください。わたしの[魂{たましい}]はあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。[滅{ほろ}]びのあらしの[過{す}]ぎ[去{さ}]るまではあなたの[翼{つばさ}]の[陰{かげ}]をわたしの[避{さ}]け[所{どころ}]とします。", "2": "わたしはいと[高{たか}]き[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわります。わたしのためにすべての[事{こと}]をなしとげられる[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわります。", "3": "[神{かみ}]は[天{てん}]から[送{おく}]ってわたしを[救{すく}]い、わたしを[踏{ふ}]みつける[者{もの}]をはずかしめられます。〔セラすなわち[神{かみ}]はそのいつくしみとまこととを[送{おく}]られるのです。", "4": "わたしは[人{ひと}]の[子{こ}]らをむさぼり[食{く}]らうししの[中{なか}]に[横{よこ}]たわっています。[彼{かれ}]らの[歯{は}]はほこ、また[矢{や}]、[彼{かれ}]らの[舌{した}]は[鋭{するど}]いつるぎです。", "5": "[神{かみ}]よ、みずからを[天{てん}]よりも[高{たか}]くし、みさかえを[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]にあげてください。", "6": "[彼{かれ}]らはわたしの[足{あし}]を[捕{とら}]えようと[網{あみ}]を[設{もう}]けました。わたしの[魂{たましい}]はうなだれました。[彼{かれ}]らはわたしの[前{まえ}]に[穴{あな}]を[掘{ほ}]りました。しかし[彼{かれ}]らはみずからその[中{なか}]に[陥{おちい}]ったのです。〔セラ", "7": "[神{かみ}]よ、わたしの[心{こころ}]は[定{さだ}]まりました。わたしの[心{こころ}]は[定{さだ}]まりました。わたしは[歌{うた}]い、かつほめたたえます。", "8": "わが[魂{たましい}]よ、さめよ。[立琴{たてごと}]よ、[琴{こと}]よ、さめよ。わたしはしののめを[呼{よ}]びさまします。", "9": "[主{しゅ}]よ、わたしはもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]であなたに[感謝{かんしゃ}]し、もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]であなたをほめたたえます。", "10": "あなたのいつくしみは[大{おお}]きく、[天{てん}]にまで[及{およ}]び、あなたのまことは[雲{くも}]にまで[及{およ}]びます。", "11": "[神{かみ}]よ、みずからを[天{てん}]よりも[高{たか}]くし、みさかえを[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]にあげてください。" }, "58": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「[滅{ほろ}]ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの[歌{うた}]", "1": "あなたがた[力{ちから}]ある[者{もの}]よ、まことにあなたがたは[正{ただ}]しい[事{こと}]を[語{かた}]り、[公平{こうへい}]をもって[人{ひと}]の[子{こ}]らをさばくのか。", "2": "[否{いな}]、あなたがたは[心{こころ}]のうちに[悪{わる}]い[事{こと}]をたくらみ、その[手{て}]は[地{ち}]に[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]う。", "3": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[胎{たい}]を[出{で}]た[時{とき}]から、そむき[去{さ}]り、[生{うま}]れ[出{で}]た[時{とき}]から、あやまちを[犯{おか}]し、[偽{いつわ}]りを[語{かた}]る。", "4-5": "[彼{かれ}]らはへびの[毒{どく}]のような[毒{どく}]をもち、[魔法使{まほうつかい}]または[巧{たく}]みに[呪文{じゅもん}]を[唱{とな}]える[者{もの}]の[声{こえ}]を[聞{き}]かない[耳{みみ}]をふさぐ[耳{みみ}]しいのまむしのようである。", "6": "[神{かみ}]よ、[彼{かれ}]らの[口{くち}]の[歯{は}]を[折{お}]ってください。[主{しゅ}]よ、[若{わか}]いししのきばを[抜{ぬ}]き[砕{くだ}]いてください。", "7": "[彼{かれ}]らを[流{なが}]れゆく[水{みず}]のように[消{き}]え[去{さ}]らせ、[踏{ふ}]み[倒{たお}]される[若草{わかくさ}]のように[衰{おとろ}]えさせてください。", "8": "また[溶{と}]けてどろどろになるかたつむりのように、[時{とき}]ならず[生{うま}]れた[日{ひ}]を[見{み}]ぬ[子{こ}]のようにしてください。", "9": "あなたがたの[釜{かま}]がまだいばらの[熱{ねつ}]を[感{かん}]じない[前{まえ}]に[青{あお}]いのも、[燃{も}]えているのも[共{とも}]につむじ[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[払{はら}]われるように[彼{かれ}]らを[吹{ふ}]き[払{はら}]ってください。", "10": "[正{ただ}]しい[者{もの}]は[復讐{ふくしゅう}]を[見{み}]て[喜{よろこ}]び、その[足{あし}]を[悪{あ}]しき[者{もの}]の[血{ち}]で[洗{あら}]うであろう。", "11": "そして[人々{ひとびと}]は[言{い}]うであろう、「まことに[正{ただ}]しい[者{もの}]には[報{むく}]いがある。まことに[地{ち}]にさばきを[行{おこな}]われる[神{かみ}]がある」と。" }, "59": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「[滅{ほろ}]ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの[歌{うた}]。これはサウルがダビデを[殺{ころ}]そうとして[人{ひと}]をつかわし、その[家{いえ}]をうかがわせたときダビデのよんだもの", "1": "わが[神{かみ}]よ、どうかわたしをわが[敵{てき}]から[助{たす}]け[出{だ}]し、わたしに[逆{さか}]らって[起{おこ}]りたつ[者{もの}]からお[守{まも}]りください。", "2": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]し、[血{ち}]を[流{なが}]す[人{ひと}]からわたしをお[救{すく}]いください。", "3": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはひそみかくれて、わたしの[命{いのち}]をうかがい、[力{ちから}]ある[人々{ひとびと}]が[共{とも}]に[集{あつ}]まってわたしを[攻{せ}]めます。[主{しゅ}]よ、わたしにとがも[罪{つみ}]もなく、", "4": "わたしにあやまちもないのに、[彼{かれ}]らは[走{はし}]りまわって[備{そな}]えをします。わたしを[助{たす}]けるために[目{め}]をさまして、ごらんください。", "5": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはイスラエルの[神{かみ}]です。[目{め}]をさまして、もろもろの[国民{くにたみ}]を[罰{ばっ}]し、[悪{あく}]をたくらむ[者{もの}]どもに、あわれみを[施{ほどこ}]さないでください。〔セラ", "6": "[彼{かれ}]らは[夕{ゆう}]ごとに[帰{かえ}]ってきて、[犬{いぬ}]のようにほえて[町{まち}]をあさりまわる。", "7": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはその[口{くち}]をもってほえ[叫{さけ}]び、そのくちびるをもってうなり、「だれが[聞{き}]くものか」と[言{い}]う。", "8": "しかし、[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らを[笑{わら}]い、もろもろの[国民{くにたみ}]をあざけり[笑{わら}]われる。", "9": "わが[力{ちから}]よ、わたしはあなたにむかってほめ[歌{うた}]います。[神{かみ}]よ、あなたはわたしの[高{たか}]きやぐらです。", "10": "わが[神{かみ}]はそのいつくしみをもってわたしを[迎{むか}]えられる。わが[神{かみ}]はわたしに[敵{てき}]の[敗北{はいぼく}]を[見{み}]させられる。", "11": "どうぞ、わが[民{たみ}]の[忘{わす}]れることのないために、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]さないでください。[主{しゅ}]、われらの[盾{たて}]よ、み[力{ちから}]をもって[彼{かれ}]らをよろめかせ、[彼{かれ}]らを[倒{たお}]れさせないでください。", "12": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]の[罪{つみ}]、そのくちびるの[言葉{ことば}]のために[彼{かれ}]らをその[高{たか}]ぶりに[捕{とら}]われさせてください。[彼{かれ}]らが[語{かた}]るのろいと[偽{いつわ}]りのために", "13": "[憤{いきどお}]りをもって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし、もはやながらえることのないまでに、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしてください。そうすれば[地{ち}]のはてまで、[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]がヤコブを[治{おさ}]められることを[知{し}]るに[至{いた}]るでしょう。〔セラ", "14": "[彼{かれ}]らは[夕{ゆう}]ごとに[帰{かえ}]ってきて、[犬{いぬ}]のようにほえて[町{まち}]をあさりまわる。", "15": "[彼{かれ}]らは[食{く}]い[物{もの}]のためにあるきまわり、[飽{あ}]くことを[得{え}]なければ[怒{いか}]りうなる。", "16": "しかし、わたしはあなたのみ[力{ちから}]をうたい、[朝{あさ}]には[声{こえ}]をあげてみいつくしみを[歌{うた}]います。あなたはわたしの[悩{なや}]みの[日{ひ}]にわが[高{たか}]きやぐらとなり、わたしの[避{さ}]け[所{どころ}]となられたからです。", "17": "わが[力{ちから}]よ、わたしはあなたにむかってほめうたいます。[神{かみ}]よ、あなたはわが[高{たか}]きやぐら、わたしにいつくしみを[賜{たま}]わる[神{かみ}]であられるからです。" }, "60": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「あかしのゆり」というしらべにあわせて[教{おしえ}]のためにうたわせたダビデのミクタムの[歌{うた}]。これはダビデが、アラムナハライムおよびアラムゾバと[戦{たたか}]ったとき、ヨアブがその[帰{かえ}]りに、[塩{しお}]の[谷{たに}]でエドムびと一万二千[人{にん}]を[殺{ころ}]したときによんだもの", "1": "[神{かみ}]よ、あなたはわれらを[捨{す}]て、われらを[打{う}]ち[破{やぶ}]られました。あなたは[憤{いきどお}]られました。[再{ふたた}]びわれらをかえしてください。", "2": "あなたは[国{くに}]を[震{ふる}]わせ、これを[裂{さ}]かれました。その[破{やぶ}]れをいやしてください。[国{くに}]が[揺{ゆ}]れ[動{うご}]くのです。", "3": "あなたはその[民{たみ}]に[耐{た}]えがたい[事{こと}]をさせ、[人{ひと}]をよろめかす[酒{さけ}]をわれらに[飲{の}]ませられました。", "4": "あなたは[弓{ゆみ}]の[前{まえ}]からのがれた[者{もの}]を[再{ふたた}]び[集{あつ}]めようとあなたを[恐{おそ}]れる[者{もの}]のために一つの[旗{はた}]を[立{た}]てられました。〔セラ", "5": "あなたの[愛{あい}]される[者{もの}]が[助{たす}]けを[得{え}]るために、[右{みぎ}]の[手{て}]をもって[勝利{しょうり}]を[与{あた}]え、われらに[答{こた}]えてください。", "6": "[神{かみ}]はその[聖所{せいじょ}]で[言{い}]われた、「わたしは[大{おお}]いなる[喜{よろこ}]びをもってシケムを[分{わ}]かち、スコテの[谷{たに}]を[分{わ}]かち[与{あた}]えよう。", "7": "ギレアデはわたしのもの、マナセもわたしのものである。エフライムはわたしのかぶと、ユダはわたしのつえである。", "8": "モアブはわたしの[足{あし}]だらい、エドムにはわたしのくつを[投{な}]げる。ペリシテについては、かちどきをあげる」と。", "9": "だれがわたしを[堅固{けんご}]な[町{まち}]に[至{いた}]らせるでしょうか。だれがわたしをエドムに[導{みちび}]くでしょうか。", "10": "[神{かみ}]よ、あなたはわれらを[捨{す}]てられたではありませんか。[神{かみ}]よ、あなたはわれらの[軍勢{ぐんぜい}]と[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]かれません。", "11": "われらに[助{たす}]けを[与{あた}]えて、あだにむかわせてください。[人{ひと}]の[助{たす}]けはむなしいのです。", "12": "われらは[神{かみ}]によって[勇{いさ}]ましく[働{はたら}]きます。われらのあだを[踏{ふ}]みにじる[者{もの}]は[神{かみ}]だからです。" }, "61": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]にあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、わたしの[叫{さけ}]びを[聞{き}]いてください。わたしの[祈{いのり}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "2": "わが[心{こころ}]のくずおれるとき、わたしは[地{ち}]のはてからあなたに[呼{よ}]ばわります。わたしを[導{みちび}]いてわたしの[及{およ}]びがたいほどの[高{たか}]い[岩{いわ}]にのぼらせてください。", "3": "あなたはわたしの[避{さ}]け[所{どころ}]、[敵{てき}]に[対{たい}]する[堅固{けんご}]なやぐらです。", "4": "わたしをとこしえにあなたの[幕屋{まくや}]に[住{す}]まわせ、あなたの[翼{つばさ}]の[陰{かげ}]にのがれさせてください。〔セラ", "5": "[神{かみ}]よ、あなたはわたしのもろもろの[誓{ちか}]いを[聞{き}]き、み[名{な}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]に[賜{たま}]わる[嗣{し}][業{ぎょう}]をわたしに[与{あた}]えられました。", "6": "どうか[王{おう}]のいのちを[延{の}]ばし、そのよわいをよろずよに[至{いた}]らせてください。", "7": "[彼{かれ}]をとこしえに[神{かみ}]の[前{まえ}]に[王{おう}]たらしめ、いつくしみとまこととに[命{めい}]じて[彼{かれ}]を[守{まも}]らせてください。", "8": "そうすればわたしはとこしえにみ[名{な}]をほめうたい、[日{ひ}]ごとにわたしのもろもろの[誓{ちか}]いを[果{はた}]すでしょう。" }, "62": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってエドトンのしらべにしたがってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わが[魂{たましい}]はもだしてただ[神{かみ}]をまつ。わが[救{すくい}]は[神{かみ}]から[来{く}]る。", "2": "[神{かみ}]こそわが[岩{いわ}]、わが[救{すくい}]、わが[高{たか}]きやぐらである。わたしはいたく[動{うご}]かされることはない。", "3": "あなたがたは、いつまで[人{ひと}]に[押{お}]し[迫{せま}]るのか。あなたがたは[皆{みな}]、[傾{かたむ}]いた[石{いし}]がきのように、[揺{ゆ}]り[動{うご}]くまがきのように[人{ひと}]を[倒{たお}]そうとするのか。", "4": "[彼{かれ}]らは[人{ひと}]を[尊{たっと}]い[地位{ちい}]から[落{おと}]そうとのみはかり、[偽{いつわ}]りを[喜{よろこ}]び、その[口{くち}]では[祝福{しゅくふく}]し、[心{こころ}]のうちではのろうのである。〔セラ", "5": "わが[魂{たましい}]はもだしてただ[神{かみ}]をまつ。わが[望{のぞ}]みは[神{かみ}]から[来{く}]るからである。", "6": "[神{かみ}]こそわが[岩{いわ}]、わが[救{すくい}]、わが[高{たか}]きやぐらである。わたしは[動{うご}]かされることはない。", "7": "わが[救{すくい}]とわが[誉{ほまれ}]とは[神{かみ}]にある。[神{かみ}]はわが[力{ちから}]の[岩{いわ}]、わが[避{さ}]け[所{どころ}]である。", "8": "[民{たみ}]よ、いかなる[時{とき}]にも[神{かみ}]に[信頼{しんらい}]せよ。そのみ[前{まえ}]にあなたがたの[心{こころ}]を[注{そそ}]ぎ[出{だ}]せ。[神{かみ}]はわれらの[避{さ}]け[所{どころ}]である。〔セラ", "9": "[低{ひく}]い[人{ひと}]はむなしく、[高{たか}]い[人{ひと}]は[偽{いつわ}]りである。[彼{かれ}]らをはかりにおけば、[彼{かれ}]らは[共{とも}]に[息{いき}]よりも[軽{かる}]い。", "10": "あなたがたは、しえたげにたよってはならない。かすめ[奪{うば}]うことに、むなしい[望{のぞ}]みをおいてはならない。[富{とみ}]の[増{ま}]し[加{くわ}]わるとき、これに[心{こころ}]をかけてはならない。", "11": "[神{かみ}]はひとたび[言{い}]われた、わたしはふたたびこれを[聞{き}]いた、[力{ちから}]は[神{かみ}]に[属{ぞく}]することを。", "12": "[主{しゅ}]よ、いつくしみもまたあなたに[属{ぞく}]することを。あなたは[人{ひと}]おのおののわざにしたがって[報{むく}]いられるからである。" }, "63": { "title": "ユダの[野{の}]にあったときによんだダビデの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、あなたはわたしの[神{かみ}]、わたしは[切{せつ}]にあなたをたずね[求{もと}]め、わが[魂{たましい}]はあなたをかわき[望{のぞ}]む。[水{みず}]なき、かわき[衰{おとろ}]えた[地{ち}]にあるように、わが[肉体{にくたい}]はあなたを[慕{した}]いこがれる。", "2": "それでわたしはあなたの[力{ちから}]と[栄{さか}]えとを[見{み}]ようと、[聖所{せいじょ}]にあって[目{め}]をあなたに[注{そそ}]いだ。", "3": "あなたのいつくしみは、いのちにもまさるゆえ、わがくちびるはあなたをほめたたえる。", "4": "わたしは[生{い}]きながらえる[間{あいだ}]、あなたをほめ、[手{て}]をあげて、み[名{な}]を[呼{よ}]びまつる。", "5-6": "わたしが[床{とこ}]の[上{うえ}]であなたを[思{おも}]いだし、[夜{よ}]のふけるままにあなたを[深{ふか}]く[思{おも}]うとき、わたしの[魂{たましい}]は[髄{ずい}]とあぶらとをもってもてなされるように[飽{あ}]き[足{た}]り、わたしの[口{くち}]は[喜{よろこ}]びのくちびるをもってあなたをほめたたえる。", "7": "あなたはわたしの[助{たす}]けとなられたゆえ、わたしはあなたの[翼{つばさ}]の[陰{かげ}]で[喜{よろこ}]び[歌{うた}]う。", "8": "わたしの[魂{たましい}]はあなたにすがりつき、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はわたしをささえられる。", "9": "しかしわたしの[魂{たましい}]を[滅{ほろ}]ぼそうとたずね[求{もと}]める[者{もの}]は[地{ち}]の[深{ふか}]き[所{ところ}]に[行{い}]き、", "10": "つるぎの[力{ちから}]にわたされ、[山犬{やまいぬ}]のえじきとなる。", "11": "しかし[王{おう}]は[神{かみ}]にあって[喜{よろこ}]び、[神{かみ}]によって[誓{ちか}]う[者{もの}]はみな[誇{ほこ}]ることができる。[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[者{もの}]の[口{くち}]はふさがれるからである。" }, "64": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、わたしが[嘆{なげ}]き[訴{うった}]えるとき、わたしの[声{こえ}]をお[聞{き}]きください。[敵{てき}]の[恐{おそ}]れからわたしの[命{いのち}]をお[守{まも}]りください。", "2": "わたしを[隠{かく}]して、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のひそかなはかりごとから[免{まぬか}]れさせ、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のはかりごとから[免{まぬか}]れさせてください。", "3": "[彼{かれ}]らはその[舌{した}]をつるぎのようにとぎ、[苦{にが}]い[言葉{ことば}]を[矢{や}]のように[放{はな}]ち、", "4": "[隠{かく}]れた[所{ところ}]から[罪{つみ}]なき[者{もの}]を[射{い}]ようとする。にわかに[彼{かれ}]を[射{い}]て[恐{おそ}]れることがない。", "5": "[彼{かれ}]らは[悪{わる}]い[企{くわだ}]てを[固{かた}]くたもち、[共{とも}]にはかり、ひそかにわなをかけて[言{い}]う、「だれがわれらを[見破{みやぶ}]ることができるか。", "6": "だれがわれらの[罪{つみ}]をたずね[出{だ}]すことができるか。われらは[巧{たく}]みに、はかりごとを[考{かんが}]えめぐらしたのだ」と。[人{ひと}]の[内{うち}]なる[思{おも}]いと[心{こころ}]とは[深{ふか}]い。", "7": "しかし[神{かみ}]は[矢{や}]をもって[彼{かれ}]らを[射{い}]られる。[彼{かれ}]らはにわかに[傷{きず}]をうけるであろう。", "8": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[舌{した}]のゆえに[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされる。[彼{かれ}]らを[見{み}]る[者{もの}]は[皆{みな}]そのこうべを[振{ふ}]るであろう。", "9": "その[時{とき}]すべての[人{ひと}]は[恐{おそ}]れ、[神{かみ}]のみわざを[宣{の}]べ[伝{つた}]え、そのなされた[事{こと}]を[考{かんが}]えるであろう。", "10": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[主{しゅ}]にあって[喜{よろこ}]び、かつ[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。すべて[心{こころ}]の[直{なお}]き[者{もの}]は[誇{ほこ}]ることができる。" }, "65": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]よ、シオンにて、あなたをほめたたえることはふさわしいことである。[人{ひと}]はあなたに[誓{ちか}]いを[果{はた}]すであろう。", "2-3": "[祈{いのり}]を[聞{き}]かれる[方{かた}]よ、すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]は[罪{つみ}]のゆえにあなたに[来{く}]る。われらのとががわれらに[打{う}]ち[勝{か}]つとき、あなたはこれをゆるされる。", "4": "あなたに[選{えら}]ばれ、あなたに[近{ちか}]づけられて、あなたの[大庭{おおにわ}]に[住{す}]む[人{ひと}]はさいわいである。われらはあなたの[家{いえ}]、あなたの[聖{せい}]なる[宮{みや}]の[恵{めぐ}]みによって[飽{あ}]くことができる。", "5": "われらの[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、[地{ち}]のもろもろのはてと、[遠{とお}]き[海{うみ}]の[望{のぞ}]みであるあなたは[恐{おそ}]るべきわざにより、[救{すくい}]をもってわれらに[答{こた}]えられる。", "6": "あなたは[大能{たいのう}]を[帯{お}]び、そのみ[力{ちから}]によって、もろもろの[山{やま}]を[堅{かた}]く[立{た}]たせられる。", "7": "あなたは[海{うみ}]の[響{ひび}]き、[大波{おおなみ}]の[響{ひび}]き、もろもろの[民{たみ}]の[騒{さわ}]ぎを[静{しず}]められる。", "8": "それゆえ、[地{ち}]のはてに[住{す}]む[人々{ひとびと}]も、あなたのもろもろのしるしを[見{み}]て[恐{おそ}]れる。あなたは[朝{あさ}]と[夕{ゆう}]の[出{で}]る[所{ところ}]をして[喜{よろこ}]び[歌{うた}]わせられる。", "9": "あなたは[地{ち}]に[臨{のぞ}]んで、これに[水{みず}]をそそぎ、これを[大{おお}]いに[豊{ゆた}]かにされる。[神{かみ}]の[川{かわ}]は[水{みず}]で[満{み}]ちている。あなたはそのように[備{そな}]えして[彼{かれ}]らに[穀物{こくもつ}]を[与{あた}]えられる。", "10": "あなたはその[田{た}]みぞを[豊{ゆた}]かにうるおし、そのうねを[整{ととの}]え、[夕立{ゆうだ}]ちをもってそれを[柔{やわ}]らかにし、そのもえ[出{で}]るのを[祝福{しゅくふく}]し、", "11": "またその[恵{めぐ}]みをもって[年{とし}]の[冠{かんむり}]とされる。あなたの[道{みち}]にはあぶらがしたたる。", "12": "[野{の}]の[牧場{まきば}]はしたたり、[小山{こやま}]は[喜{よろこ}]びをまとい、", "13": "[牧場{まきば}]は[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[着{き}]、もろもろの[谷{たに}]は[穀物{こくもつ}]をもっておおわれ、[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわって[共{とも}]に[歌{うた}]う。" }, "66": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせた[歌{うた}]、さんび", "1": "[全{ぜん}][地{ち}]よ、[神{かみ}]にむかって[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわれ。", "2": "そのみ[名{な}]の[栄光{えいこう}]を[歌{うた}]え。[栄{さか}]えあるさんびをささげよ。", "3": "[神{かみ}]に[告{つ}]げよ。「あなたのもろもろのみわざは[恐{おそ}]るべきかな。[大{おお}]いなるみ[力{ちから}]によって、あなたの[敵{てき}]はみ[前{まえ}]に[屈服{くっぷく}]し、", "4": "[全{ぜん}][地{ち}]はあなたを[拝{おが}]み、あなたをほめうたい、み[名{な}]をほめうたうであろう」と。〔セラ", "5": "[来{き}]て、[神{かみ}]のみわざを[見{み}]よ。[人{ひと}]の[子{こ}]らにむかってなされることは[恐{おそ}]るべきかな。", "6": "[神{かみ}]は[海{うみ}]を[変{か}]えて、かわいた[地{ち}]とされた。[人々{ひとびと}]は[徒歩{とほ}]で[川{かわ}]を[渡{わた}]った。その[所{ところ}]でわれらは[神{かみ}]を[喜{よろこ}]んだ。", "7": "[神{かみ}]は[大能{たいのう}]をもって、とこしえに[統{す}]べ[治{おさ}]め、その[目{め}]はもろもろの[国民{くにたみ}]を[監視{かんし}]される。そむく[者{もの}]はみずからを[高{たか}]くしてはならない。〔セラ", "8": "もろもろの[民{たみ}]よ、われらの[神{かみ}]をほめよ。[神{かみ}]をほめたたえる[声{こえ}]を[聞{きこ}]えさせよ。", "9": "[神{かみ}]はわれらを[生{い}]きながらえさせ、われらの[足{あし}]のすべるのをゆるされない。", "10": "[神{かみ}]よ、あなたはわれらを[試{こころ}]み、しろがねを[練{ね}]るように、われらを[練{ね}]られた。", "11": "あなたはわれらを[網{あみ}]にひきいれ、われらの[腰{こし}]に[重{おも}]き[荷{に}]を[置{お}]き、", "12": "[人々{ひとびと}]にわれらの[頭{あたま}]の[上{うえ}]を[乗{の}]り[越{こ}]えさせられた。われらは[火{ひ}]の[中{なか}]、[水{みず}]の[中{なか}]を[通{とお}]った。しかしあなたはわれらを[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[導{みちび}]き[出{だ}]された。", "13": "わたしは[燔祭{はんさい}]をもってあなたの[家{いえ}]に[行{い}]き、わたしの[誓{ちか}]いをあなたに[果{はた}]します。", "14": "これはわたしが[悩{なや}]みにあったとき、わたしのくちびるの[言{い}]い[出{だ}]したもの、わたしの[口{くち}]が[約束{やくそく}]したものです。", "15": "わたしは[肥{こ}]えたものの[燔祭{はんさい}]を[雄羊{おひつじ}]のいけにえの[煙{けむり}]と[共{とも}]にあなたにささげ、[雄牛{おうし}]と[雄{お}]やぎとをささげます。〔セラ", "16": "すべて[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]よ、[来{き}]て[聞{き}]け。[神{かみ}]がわたしのためになされたことを[告{つ}]げよう。", "17": "わたしは[声{こえ}]をあげて[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわり、わが[舌{した}]をもって[神{かみ}]をあがめた。", "18": "もしわたしが[心{こころ}]に[不義{ふぎ}]をいだいていたならば、[主{しゅ}]はお[聞{き}]きにならないであろう。", "19": "しかし、まことに[神{かみ}]はお[聞{き}]きになり、わが[祈{いのり}]の[声{こえ}]にみこころをとめられた。", "20": "[神{かみ}]はほむべきかな。[神{かみ}]はわが[祈{いのり}]をしりぞけず、そのいつくしみをわたしから[取{と}]り[去{さ}]られなかった。" }, "67": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]にあわせてうたわせた[歌{うた}]、さんび", "1": "どうか、[神{かみ}]がわれらをあわれみ、われらを[祝福{しゅくふく}]し、そのみ[顔{かお}]をわれらの[上{うえ}]に[照{てら}]されるように。〔セラ", "2": "これはあなたの[道{みち}]があまねく[地{ち}]に[知{し}]られ、あなたの[救{すくい}]の[力{ちから}]がもろもろの[国民{くにたみ}]のうちに[知{し}]られるためです。", "3": "[神{かみ}]よ、[民{たみ}]らにあなたをほめたたえさせ、もろもろの[民{たみ}]にあなたをほめたたえさせてください。", "4": "もろもろの[国民{くにたみ}]を[楽{たの}]しませ、また[喜{よろこ}]び[歌{うた}]わせてください。あなたは[公平{こうへい}]をもってもろもろの[民{たみ}]をさばき、[地{ち}]の[上{うえ}]なるもろもろの[国民{くにたみ}]を[導{みちび}]かれるからです。〔セラ", "5": "[神{かみ}]よ、[民{たみ}]らにあなたをほめたたえさせ、もろもろの[民{たみ}]にあなたをほめたたえさせてください。", "6": "[地{ち}]はその[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]しました。[神{かみ}]、われらの[神{かみ}]はわれらを[祝福{しゅくふく}]されました。", "7": "[神{かみ}]はわれらを[祝福{しゅくふく}]されました。[地{ち}]のもろもろのはてにことごとく[神{かみ}]を[恐{おそ}]れさせてください。" }, "68": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]よ、[立{た}]ちあがって、その[敵{てき}]を[散{ち}]らし、[神{かみ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]をみ[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]らせてください。", "2": "[煙{けむり}]の[追{お}]いやられるように[彼{かれ}]らを[追{お}]いやり、ろうの[火{ひ}]の[前{まえ}]に[溶{と}]けるように[悪{あ}]しき[者{もの}]を[神{かみ}]の[前{まえ}]に[滅{ほろ}]ぼしてください。", "3": "しかし[正{ただ}]しい[者{もの}]を[喜{よろこ}]ばせ、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[踊{おど}]らせ、[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しませてください。", "4": "[神{かみ}]にむかって[歌{うた}]え、そのみ[名{な}]をほめうたえ。[雲{くも}]に[乗{の}]られる[者{もの}]にむかって[歌声{うたごえ}]をあげよ。その[名{な}]は[主{しゅ}]、そのみ[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[踊{おど}]れ。", "5": "その[聖{せい}]なるすまいにおられる[神{かみ}]はみなしごの[父{ちち}]、やもめの[保護{ほご}][者{もの}]である。", "6": "[神{かみ}]は[寄{よ}]るべなき[者{もの}]に[住{す}]むべき[家{いえ}]を[与{あた}]え、めしゅうどを[解{と}]いて[幸福{こうふく}]に[導{みちび}]かれる。しかしそむく[者{もの}]はかわいた[地{ち}]に[住{す}]む。", "7": "[神{かみ}]よ、あなたが[民{たみ}]に[先{さき}]だち[出{で}]て、[荒野{あらの}]を[進{すす}]み[行{い}]かれたとき、〔セラ", "8": "シナイの[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[前{まえ}]に、イスラエルの[神{かみ}]なる[神{かみ}]の[前{まえ}]に、[地{ち}]は[震{ふる}]い、[天{てん}]は[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせました。", "9": "[神{かみ}]よ、あなたは[豊{ゆた}]かな[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせて、[疲{つか}]れ[衰{おとろ}]えたあなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[回復{かいふく}]され、", "10": "あなたの[群{む}]れは、そのうちにすまいを[得{え}]ました。[神{かみ}]よ、あなたは[恵{めぐ}]みをもって[貧{まず}]しい[者{もの}]のために[備{そな}]えられました。", "11": "[主{しゅ}]は[命令{めいれい}]を[下{くだ}]される。おとずれを[携{たずさ}]えた[女{おんな}]たちの[大{おお}]いなる[群{む}]れは[言{い}]う、", "12": "「もろもろの[軍勢{ぐんぜい}]の[王{おう}]たちは[逃{に}]げ[去{さ}]り、[逃{に}]げ[去{さ}]った」と。[家{いえ}]にとどまる[女{おんな}]たちは[獲物{えもの}]を[分{わ}]ける、", "13": "たとい[彼{かれ}]らは[羊{ひつじ}]のおりの[中{なか}]にとどまるとも。はとの[翼{つばさ}]は、しろがねをもっておおわれ、その[羽{はね}]はきらめくこがねをもっておおわれる。", "14": "[全能者{ぜんのうしゃ}]がかしこで[王{おう}]たちを[散{ち}]らされたとき、ザルモンに[雪{ゆき}]が[降{ふ}]った。", "15": "[神{かみ}]の[山{やま}]、バシャンの[山{やま}]、[峰{みね}]かさなる[山{やま}]、バシャンの[山{やま}]よ。", "16": "[峰{みね}]かさなるもろもろの[山{やま}]よ、[何{なに}]ゆえ[神{かみ}]がすまいにと[望{のぞ}]まれた[山{やま}]をねたみ[見{み}]るのか。まことに[主{しゅ}]はとこしえにそこに[住{す}]まわれる。", "17": "[主{しゅ}]は[神{かみ}]のいくさ[車{ぐるま}][幾{いく}][千万{せんまん}]をもって、シナイから[聖所{せいじょ}]に[来{こ}]られた。", "18": "あなたはとりこを[率{ひき}]い、[人々{ひとびと}]のうちから、またそむく[者{もの}]のうちから[贈{おく}]り[物{もの}]をうけて、[高{たか}]い[山{やま}]に[登{のぼ}]られた。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]がそこに[住{す}]まわれるためである。", "19": "[日々{ひび}]にわれらの[荷{に}]を[負{お}]われる[主{しゅ}]はほむべきかな。[神{かみ}]はわれらの[救{すくい}]である。〔セラ", "20": "われらの[神{かみ}]は[救{すくい}]の[神{かみ}]である。[死{し}]からのがれ[得{え}]るのは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]による。", "21": "[神{かみ}]はその[敵{てき}]のこうべを[打{う}]ち[砕{くだ}]き、おのがとがの[中{なか}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]の[毛深{けぶか}]い[頭{あたま}]のいただきを[打{う}]ち[砕{くだ}]かれる。", "22": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わたしはバシャンから[彼{かれ}]らを[携{たずさ}]え[帰{かえ}]り、[海{うみ}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]から[彼{かれ}]らを[携{たずさ}]え[帰{かえ}]る。", "23": "あなたはその[足{あし}]を[彼{かれ}]らの[血{ち}]に[浸{ひた}]し、あなたの[犬{いぬ}]の[舌{した}]はその[分{わ}]け[前{まえ}]を[敵{てき}]から[得{え}]るであろう」と。", "24": "[神{かみ}]よ、[人々{ひとびと}]はあなたのこうごうしい[行列{ぎょうれつ}]を[見{み}]た。わが[神{かみ}]、わが[王{おう}]の、[聖所{せいじょ}]に[進{すす}]み[行{ゆ}]かれるのを[見{み}]た。", "25": "[歌{うた}]う[者{もの}]は[前{まえ}]に[行{い}]き、[琴{こと}]をひく[者{もの}]はあとになり、おとめらはその[間{あいだ}]にあって[手{て}][鼓{つづみ}]を[打{う}]って[言{い}]う、", "26": "「[大{おお}]いなる[集会{しゅうかい}]で[神{かみ}]をほめよ。イスラエルの[源{みなもと}]から[出{で}]た[者{もの}]よ、[主{しゅ}]をほめまつれ」と。", "27": "そこに[彼{かれ}]らを[導{みちび}]く[年{とし}][若{わか}]いベニヤミンがおり、その[群{む}]れの[中{なか}]にユダの[君{きみ}]たちがおり、ゼブルンの[君{きみ}]たち、ナフタリの[君{きみ}]たちがいる。", "28": "[神{かみ}]よ、あなたの[大能{たいのう}]を[奮{ふる}]い[起{おこ}]してください。われらのために[事{こと}]をなされた[神{かみ}]よ、あなたの[力{ちから}]をお[示{しめ}]しください。", "29": "エルサレムにあるあなたの[宮{みや}]のために、[王{おう}]たちはあなたに[贈{おく}]り[物{もの}]をささげるでしょう。", "30": "[葦{あし}]の[中{なか}]に[住{す}]む[獣{けもの}]、もろもろの[民{たみ}]の[子{こ}][牛{うし}]を[率{ひき}]いる[雄牛{おうし}]の[群{む}]れをいましめてください。みつぎ[物{もの}]をむさぼる[者{もの}]たちを[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]みつけ、[戦{たたか}]いを[好{この}]むもろもろの[民{たみ}]を[散{ち}]らしてください。", "31": "[青銅{せいどう}]をエジプトから[持{も}]ちきたらせ、エチオピヤには[急{いそ}]いでその[手{て}]を[神{かみ}]に[伸{の}]べさせてください。", "32": "[地{ち}]のもろもろの[国{くに}]よ、[神{かみ}]にむかって[歌{うた}]え、[主{しゅ}]をほめうたえ。〔セラ", "33": "いにしえからの[天{てん}]の[天{てん}]に[乗{の}]られる[主{しゅ}]にむかってほめうたえ。[見{み}]よ、[主{しゅ}]はみ[声{こえ}]を[出{だ}]し、[力{ちから}]あるみ[声{こえ}]を[出{だ}]される。", "34": "[力{ちから}]を[神{かみ}]に[帰{き}]せよ。その[威光{いこう}]はイスラエルの[上{うえ}]にあり、その[力{ちから}]は[雲{くも}]の[中{なか}]にある。", "35": "[神{かみ}]はその[聖所{せいじょ}]で[恐{おそ}]るべく、イスラエルの[神{かみ}]はその[民{たみ}]に[力{ちから}]と[勢{いきお}]いとを[与{あた}]えられる。[神{かみ}]はほむべきかな。" }, "69": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってゆりの[花{はな}]のしらべにあわせてうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、わたしをお[救{すく}]いください。[大水{おおみず}]が[流{なが}]れ[来{き}]て、わたしの[首{くび}]にまで[達{たっ}]しました。", "2": "わたしは[足{あし}]がかりもない[深{ふか}]い[泥{どろ}]の[中{なか}]に[沈{しず}]みました。わたしは[深{ふか}]い[水{みず}]に[陥{おちい}]り、[大水{おおみず}]がわたしの[上{うえ}]を[流{なが}]れ[過{す}]ぎました。", "3": "わたしは[叫{さけ}]びによって[疲{つか}]れ、わたしののどはかわき、わたしの[目{め}]は[神{かみ}]を[待{ま}]ちわびて[衰{おとろ}]えました。", "4": "ゆえなく、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]はわたしの[頭{あたま}]の[毛{け}]よりも[多{おお}]く、[偽{いつわ}]ってわたしの[敵{てき}]となり、わたしを[滅{ほろ}]ぼそうとする[者{もの}]は[強{つよ}]いのです。わたしは[盗{ぬす}]まなかった[物{もの}]をも[償{つぐな}]わなければならないのですか。", "5": "[神{かみ}]よ、あなたはわたしの[愚{おろ}]かなことを[知{し}]っておられます。わたしのもろもろのとがはあなたに[隠{かく}]れることはありません。", "6": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]がわたしの[事{こと}]によって、はずかしめられることのないようにしてください。イスラエルの[神{かみ}]よ、あなたを[求{もと}]める[者{もの}]がわたしの[事{こと}]によって、[恥{はじ}]を[負{お}]わせられることのないようにしてください。", "7": "わたしはあなたのためにそしりを[負{お}]い、[恥{はじ}]がわたしの[顔{かお}]をおおったのです。", "8": "わたしはわが[兄弟{きょうだい}]には、[知{し}]らぬ[者{もの}]となり、わが[母{はは}]の[子{こ}]らには、のけ[者{もの}]となりました。", "9": "あなたの[家{いえ}]を[思{おも}]う[熱心{ねっしん}]がわたしを[食{く}]いつくし、あなたをそしる[者{もの}]のそしりがわたしに[及{およ}]んだからです。", "10": "わたしが[断食{だんじき}]をもってわたしの[魂{たましい}]を[悩{なや}]ませば、かえってそれによってそしりをうけました。", "11": "わたしが[荒布{あらぬの}]を[衣{ころも}]とすれば、かえって[彼{かれ}]らのことわざとなりました。", "12": "わたしは[門{もん}]に[座{ざ}]する[者{もの}]の[話題{わだい}]となり、[酔{よ}]いどれの[歌{うた}]となりました。", "13": "しかし[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[祈{いの}]ります。[神{かみ}]よ、[恵{めぐ}]みの[時{とき}]に、あなたのいつくしみの[豊{ゆた}]かなるにより、わたしにお[答{こた}]えください。", "14": "あなたのまことの[救{すくい}]により、わたしを[泥{どろ}]の[中{なか}]に[沈{しず}]まぬよう[助{たす}]け[出{だ}]してください。わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]から、また[深{ふか}]い[水{みず}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]してください。", "15": "[大水{おおみず}]がわたしの[上{うえ}]を[流{なが}]れ[過{す}]ぎることなく、[淵{ふち}]がわたしをのむことなく、[穴{あな}]がその[口{くち}]をわたしの[上{うえ}]に[閉{と}]じることのないようにしてください。", "16": "[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみの[深{ふか}]きにより、わたしにお[答{こた}]えください。あなたのあわれみの[豊{ゆた}]かなるにより、わたしを[顧{かえり}]みてください。", "17": "あなたの[顔{かお}]をしもべに[隠{かく}]さないでください。わたしは[悩{なや}]んでいるのです。すみやかにわたしにお[答{こた}]えください。", "18": "わたしに[近{ちか}]く[寄{よ}]って、わたしをあがない、わが[敵{てき}]のゆえにわたしをお[救{すく}]いください。", "19": "あなたはわたしの[受{う}]けるそしりと、[恥{はじ}]と、はずかしめとを[知{し}]っておられます。わたしのあだは[皆{みな}]あなたの[前{まえ}]にあります。", "20": "そしりがわたしの[心{こころ}]を[砕{くだ}]いたので、わたしは[望{のぞ}]みを[失{うしな}]いました。わたしは[同情{どうじょう}]する[者{もの}]を[求{もと}]めたけれども、ひとりもなく、[慰{なぐさ}]める[者{もの}]を[求{もと}]めたけれども、ひとりも[見{み}]ませんでした。", "21": "[彼{かれ}]らはわたしの[食物{しょくもつ}]に[毒{どく}]を[入{い}]れ、わたしのかわいた[時{とき}]に[酢{す}]を[飲{の}]ませました。", "22": "[彼{かれ}]らの[前{まえ}]の[食卓{しょくたく}]を[網{あみ}]とし、[彼{かれ}]らが[犠牲{ぎせい}]をささげる[祭{まつり}]を、わなとしてください。", "23": "[彼{かれ}]らの[目{め}]を[暗{くら}]くして[見{み}]えなくし、[彼{かれ}]らの[腰{こし}]を[常{つね}]に[震{ふる}]わせ、", "24": "あなたの[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にそそぎ、あなたの[激{はげ}]しい[怒{いか}]りを[彼{かれ}]らに[追{お}]いつかせてください。", "25": "[彼{かれ}]らの[宿営{しゅくえい}]を[荒{あら}]し、ひとりもその[天幕{てんまく}]に[住{す}]まわせないでください。", "26": "[彼{かれ}]らはあなたが[撃{う}]たれた[者{もの}]を[迫害{はくがい}]し、あなたが[傷{きず}]つけられた[者{もの}]をさらに[苦{くる}]しめるからです。", "27": "[彼{かれ}]らに、[罰{ばつ}]に[罰{ばつ}]を[加{くわ}]え、あなたの[赦免{しゃめん}]にあずからせないでください。", "28": "[彼{かれ}]らをいのちの[書{か}]から[消{け}]し[去{さ}]って、[義人{ぎじん}]のうちに[記録{きろく}]されることのないようにしてください。", "29": "しかしわたしは[悩{なや}]み[苦{くる}]しんでいます。[神{かみ}]よ、あなたの[救{すくい}]がわたしを[高{たか}]い[所{ところ}]に[置{お}]かれますように。", "30": "わたしは[歌{うた}]をもって[神{かみ}]の[名{な}]をほめたたえ、[感謝{かんしゃ}]をもって[神{かみ}]をあがめます。", "31": "これは[雄牛{おうし}]または[角{つの}]とひずめのある[雄牛{おうし}]にまさって[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ばせるでしょう。", "32": "へりくだる[者{もの}]は、これを[見{み}]て[喜{よろこ}]べ。[神{かみ}]を[求{もと}]める[者{もの}]よ、あなたがたの[心{こころ}]を[生{い}]きかえらせよ。", "33": "[主{しゅ}]は[乏{とぼ}]しい[者{もの}]に[聞{き}]き、その[捕{とら}]われ[人{びと}]をかろしめられないからである。", "34": "[天{てん}]と[地{ち}]は[主{しゅ}]をほめたたえ、[海{うみ}]とその[中{なか}]に[動{うご}]くあらゆるものは[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "35": "[神{かみ}]はシオンを[救{すく}]い、ユダの[町々{まちまち}]を[建{た}]て[直{なお}]されるからである。そのしもべらはそこに[住{す}]んでこれを[所有{しょゆう}]し、", "36": "そのしもべらの[子孫{しそん}]はこれを[継{つ}]ぎ、み[名{な}]を[愛{あい}]する[者{もの}]はその[中{なか}]に[住{す}]むであろう。" }, "70": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[記念{きねん}]の[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、みこころならばわたしをお[救{すく}]いください。[主{しゅ}]よ、すみやかにわたしをお[助{たす}]けください。", "2": "わたしのいのちをたずね[求{もと}]める[者{もの}]どもを[恥{は}]じあわてさせてください。わたしのそこなわれることを[願{ねが}]う[者{もの}]どもをうしろに[退{しりぞ}]かせ、[恥{はじ}]を[負{お}]わせてください。", "3": "「あはぁ、あはぁ」と[言{い}]う[者{もの}]どもを[自分{じぶん}]の[恥{はじ}]によって[恐{おそ}]れおののかせてください。", "4": "すべてあなたを[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]はあなたによって[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむように。あなたの[救{すくい}]を[愛{あい}]する[者{もの}]はつねに「[神{かみ}]は[大{おお}]いなるかな」ととなえるように。", "5": "しかし、わたしは[貧{まず}]しく、かつ[乏{とぼ}]しい。[神{かみ}]よ、[急{いそ}]いでわたしに[来{き}]てください。あなたはわが[助{たす}]け、わが[救主{すくいぬし}]です。[主{しゅ}]よ、ためらわないでください。" }, "71": { "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]む。とこしえにわたしをはずかしめないでください。", "2": "あなたの[義{ぎ}]をもってわたしを[助{たす}]け、わたしを[救{すく}]い[出{だ}]してください。あなたの[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、わたしをお[救{すく}]いください。", "3": "わたしのためにのがれの[岩{いわ}]となり、わたしを[救{すく}]う[堅固{けんご}]な[城{しろ}]となってください。あなたはわが[岩{いわ}]、わが[城{しろ}]だからです。", "4": "わが[神{かみ}]よ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]からわたしを[救{すく}]い、[不義{ふぎ}]、[残忍{ざんにん}]な[人{ひと}]の[支配{しはい}]から、わたしを[救{すく}]い[出{だ}]してください。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはわたしの[若{わか}]い[時{とき}]からのわたしの[望{のぞ}]み、わたしの[頼{たの}]みです。", "6": "わたしは[生{うま}]れるときからあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みました。あなたはわたしを[母{はは}]の[胎{たい}]から[取{と}]り[出{だ}]されたかたです。わたしは[常{つね}]にあなたをほめたたえます。", "7": "わたしは[多{おお}]くの[人{ひと}]に[怪{あや}]しまれるような[者{もの}]となりました。しかしあなたはわたしの[堅固{けんご}]な[避{さ}]け[所{どころ}]です。", "8": "わたしの[口{くち}]はひねもす、あなたをたたえるさんびと、[頌栄{しょうえい}]とをもって[満{み}]たされています。", "9": "わたしが[年老{としお}]いた[時{とき}]、わたしを[見離{みはな}]さないでください。わたしが[力{ちから}][衰{おとろ}]えた[時{とき}]、わたしを[見捨{みす}]てないでください。", "10": "わたしの[敵{てき}]はわたしについて[語{かた}]り、わたしのいのちをうかがう[者{もの}]は[共{とも}]にはかって、", "11": "「[神{かみ}]は[彼{かれ}]を[見捨{みす}]てた。[彼{かれ}]を[助{たす}]ける[者{もの}]がないから[彼{かれ}]を[追{お}]って[捕{とら}]えよ」と[言{い}]います。", "12": "[神{かみ}]よ、わたしに[遠{とお}]ざからないでください。わが[神{かみ}]よ、すみやかに[来{き}]てわたしを[助{たす}]けてください。", "13": "わたしにあだする[者{もの}]を[恥{は}]じさせ、[滅{ほろ}]ぼしてください。わたしをそこなわんとする[者{もの}]を、そしりと、はずかしめとをもっておおってください。", "14": "しかしわたしは[絶{た}]えず[望{のぞ}]みをいだいて、いよいよあなたをほめたたえるでしょう。", "15": "わたしの[口{くち}]はひねもすあなたの[義{ぎ}]と、あなたの[救{すくい}]とを[語{かた}]るでしょう。わたしはその[数{かず}]を[知{し}]らないからです。", "16": "わたしは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[大能{たいのう}]のみわざを[携{たずさ}]えゆき、ただあなたの[義{ぎ}]のみを、ほめたたえるでしょう。", "17": "[神{かみ}]よ、あなたはわたしを[若{わか}]い[時{とき}]から[教{おし}]えられました。わたしはなお、あなたのくすしきみわざを[宣{の}]べ[伝{つた}]えます。", "18": "[神{かみ}]よ、わたしが[年老{としお}]いて、しらがとなるとも、あなたの[力{ちから}]をきたらんとするすべての[代{よ}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えるまで、わたしを[見捨{みす}]てないでください。", "19": "[神{かみ}]よ、あなたの[大能{たいのう}]と[義{ぎ}]とは[高{たか}]い[天{てん}]にまで[及{およ}]ぶ。あなたは[大{おお}]いなる[事{こと}]をなされました。[神{かみ}]よ、だれかあなたに[等{ひと}]しい[者{もの}]があるでしょうか。", "20": "あなたはわたしを[多{おお}]くの[重{おも}]い[悩{なや}]みにあわされましたが、[再{ふたた}]びわたしを[生{い}]かし、[地{ち}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]から[引{ひ}]きあげられるでしょう。", "21": "あなたはわたしの[誉{ほまれ}]を[増{ま}]し、[再{ふたた}]びわたしを[慰{なぐさ}]められるでしょう。", "22": "わが[神{かみ}]よ、わたしはまた[立琴{たてごと}]をもってあなたと、あなたのまこととをほめたたえます。イスラエルの[聖者{せいじゃ}]よ、わたしは[琴{こと}]をもってあなたをほめ[歌{うた}]います。", "23": "わたしがあなたにむかってほめ[歌{うた}]うとき、わがくちびるは[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわり、あなたがあがなわれたわが[魂{たましい}]もまた[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわるでしょう。", "24": "わたしの[舌{した}]もまたひねもすあなたの[義{ぎ}]を[語{かた}]るでしょう。わたしをそこなわんとした[者{もの}]が[恥{は}]じあわてたからです。" }, "72": { "title": "ソロモンの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、あなたの[公平{こうへい}]を[王{おう}]に[与{あた}]え、あなたの[義{ぎ}]を[王{おう}]の[子{こ}]に[与{あた}]えてください。", "2": "[彼{かれ}]は[義{ぎ}]をもってあなたの[民{たみ}]をさばき、[公平{こうへい}]をもってあなたの[貧{まず}]しい[者{もの}]をさばくように。", "3": "もろもろの[山{やま}]と[丘{おか}]とは[義{ぎ}]によって[民{たみ}]に[平和{へいわ}]を[与{あた}]えるように。", "4": "[彼{かれ}]は[民{たみ}]の[貧{まず}]しい[者{もの}]の[訴{うった}]えを[弁護{べんご}]し、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]に[救{すくい}]を[与{あた}]え、しえたげる[者{もの}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]くように。", "5": "[彼{かれ}]は[日{ひ}]と[月{つき}]とのあらんかぎり、[世々{よよ}][生{い}]きながらえるように。", "6": "[彼{かれ}]は[刈{か}]り[取{と}]った[牧草{まきぐさ}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]る[雨{あめ}]のごとく、[地{ち}]を[潤{うるお}]す[夕立{ゆうだ}]ちのごとく[臨{のぞ}]むように。", "7": "[彼{あ}]の[世{よ}]に[義{ぎ}]は[栄{さか}]え、[平和{へいわ}]は[月{つき}]のなくなるまで[豊{ゆた}]かであるように。", "8": "[彼{かれ}]は[海{うみ}]から[海{うみ}]まで[治{おさ}]め、[川{かわ}]から[地{ち}]のはてまで[治{おさ}]めるように。", "9": "[彼{かれ}]のあだは[彼{かれ}]の[前{まえ}]にかがみ、[彼{かれ}]の[敵{てき}]はちりをなめるように。", "10": "タルシシおよび[島々{しまじま}]の[王{おう}]たちはみつぎを[納{おさ}]め、シバとセバの[王{おう}]たちは[贈{おく}]り[物{もの}]を[携{たずさ}]えて[来{く}]るように。", "11": "もろもろの[王{おう}]は[彼{かれ}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、もろもろの[国民{くにたみ}]は[彼{かれ}]に[仕{つか}]えるように。", "12": "[彼{かれ}]は[乏{とぼ}]しい[者{もの}]をその[呼{よ}]ばわる[時{とき}]に[救{すく}]い、[貧{まず}]しい[者{もの}]と、[助{たす}]けなき[者{もの}]とを[救{すく}]う。", "13": "[彼{かれ}]は[弱{よわ}]い[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]とをあわれみ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]のいのちを[救{すく}]い、", "14": "[彼{かれ}]らのいのちを、しえたげと[暴力{ぼうりょく}]とからあがなう。[彼{かれ}]らの[血{ち}]は[彼{かれ}]の[目{め}]に[尊{たっと}]い。", "15": "[彼{かれ}]は[生{い}]きながらえ、シバの[黄金{おうごん}]が[彼{かれ}]にささげられ、[彼{かれ}]のために[絶{た}]えず[祈{いのり}]がささげられ、ひねもす[彼{かれ}]のために[祝福{しゅくふく}]が[求{もと}]められるように。", "16": "[国{くに}]のうちには[穀物{こくもつ}]が[豊{ゆた}]かにみのり、その[実{み}]はレバノンのように[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]に[波打{なみう}]ち、[人々{ひとびと}]は[野{の}]の[草{くさ}]のごとく[町々{まちまち}]に[栄{さか}]えるように。", "17": "[彼{かれ}]の[名{な}]はとこしえに[続{つづ}]き、その[名声{めいせい}]は[日{ひ}]のあらん[限{かぎ}]り、[絶{た}]えることのないように。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]によって[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]、もろもろの[国民{くにたみ}]は[彼{かれ}]をさいわいなる[者{もの}]ととなえるように。", "18": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はほむべきかな。ただ[主{しゅ}]のみ、くすしきみわざをなされる。", "19": "その[光栄{こうえい}]ある[名{な}]はとこしえにほむべきかな。[全{ぜん}][地{ち}]はその[栄光{えいこう}]をもって[満{み}]たされるように。アァメン、アァメン。", "20": "エッサイの[子{こ}]ダビデの[祈{いのり}]は[終{おわ}]った。" }, "73": { "title": "アサフの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]にむかい、[心{こころ}]の[清{きよ}]い[者{もの}]にむかって、まことに[恵{めぐ}]みふかい。", "2": "しかし、わたしは、わたしの[足{あし}]がつまずくばかり、わたしの[歩{あゆ}]みがすべるばかりであった。", "3": "これはわたしが、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[栄{さか}]えるのを[見{み}]て、その[高{たか}]ぶる[者{もの}]をねたんだからである。", "4": "[彼{かれ}]らには[苦{くる}]しみがなく、その[身{み}]はすこやかで、つやがあり、", "5": "ほかの[人々{ひとびと}]のように[悩{なや}]むことがなく、ほかの[人々{ひとびと}]のように[打{う}]たれることはない。", "6": "それゆえ[高慢{こうまん}]は[彼{かれ}]らの[首{くび}][飾{かざり}]となり、[暴力{ぼうりょく}]は[衣{ころも}]のように[彼{かれ}]らをおおっている。", "7": "[彼{かれ}]らは[肥{こ}]え[太{ふと}]って、その[目{め}]はとびいで、その[心{こころ}]は[愚{おろ}]かな[思{おも}]いに[満{み}]ちあふれている。", "8": "[彼{かれ}]らはあざけり、[悪意{あくい}]をもって[語{かた}]り、[高{たか}]ぶって、しえたげを[語{かた}]る。", "9": "[彼{かれ}]らはその[口{くち}]を[天{てん}]にさからって[置{お}]き、その[舌{した}]は[地{ち}]をあるきまわる。", "10": "それゆえ[民{たみ}]は[心{こころ}]を[変{か}]えて[彼{かれ}]らをほめたたえ、[彼{かれ}]らのうちにあやまちを[認{みと}]めない。", "11": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「[神{かみ}]はどうして[知{し}]り[得{え}]ようか、いと[高{たか}]き[者{もの}]に[知識{ちしき}]があろうか」と。", "12": "[見{み}]よ、これらは[悪{あ}]しき[者{もの}]であるのに、[常{つね}]に[安{やす}]らかで、その[富{とみ}]が[増{ま}]し[加{くわ}]わる。", "13": "まことに、わたしはいたずらに[心{こころ}]をきよめ、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことなく[手{て}]を[洗{あら}]った。", "14": "わたしはひねもす[打{う}]たれ、[朝{あさ}]ごとに[懲{こら}]しめをうけた。", "15": "もしわたしが「このような[事{こと}]を[語{かた}]ろう」と[言{い}]ったなら、わたしはあなたの[子{こ}]らの[代{よ}]を[誤{あやま}]らせたであろう。", "16": "しかし、わたしがこれを[知{し}]ろうと[思{おも}]いめぐらしたとき、これはわたしにめんどうな[仕事{しごと}]のように[思{おも}]われた。", "17": "わたしが[神{かみ}]の[聖所{せいじょ}]に[行{い}]って、[彼{かれ}]らの[最後{さいご}]を[悟{さと}]り[得{え}]たまではそうであった。", "18": "まことにあなたは[彼{かれ}]らをなめらかな[所{ところ}]に[置{お}]き、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]びに[陥{おちい}]らせられる。", "19": "なんと[彼{かれ}]らはまたたくまに[滅{ほろ}]ぼされ、[恐{おそ}]れをもって[全{まった}]く[一掃{いっそう}]されたことであろう。", "20": "あなたが[目{め}]をさまして[彼{かれ}]らの[影{かげ}]をかろしめられるとき、[彼{かれ}]らは[夢{ゆめ}]みた[人{ひと}]の[目{め}]をさました[時{とき}]のようである。", "21": "わたしの[魂{たましい}]が[痛{いた}]み、わたしの[心{こころ}]が[刺{さ}]されたとき、", "22": "わたしは[愚{おろ}]かで[悟{さと}]りがなく、あなたに[対{たい}]しては[獣{けもの}]のようであった。", "23": "けれどもわたしは[常{つね}]にあなたと[共{とも}]にあり、あなたはわたしの[右{みぎ}]の[手{て}]を[保{たも}]たれる。", "24": "あなたはさとしをもってわたしを[導{みちび}]き、その[後{のち}]わたしを[受{う}]けて[栄光{えいこう}]にあずからせられる。", "25": "わたしはあなたのほかに、だれを[天{てん}]にもち[得{え}]よう。[地{ち}]にはあなたのほかに[慕{した}]うものはない。", "26": "わが[身{み}]とわが[心{こころ}]とは[衰{おとろ}]える。しかし[神{かみ}]はとこしえにわが[心{こころ}]の[力{ちから}]、わが[嗣{し}][業{ぎょう}]である。", "27": "[見{み}]よ、あなたに[遠{とお}]い[者{もの}]は[滅{ほろ}]びる。あなたは、あなたにそむく[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼされる。", "28": "しかし[神{かみ}]に[近{ちか}]くあることはわたしに[良{よ}]いことである。わたしは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]をわが[避{さ}]け[所{どころ}]として、あなたのもろもろのみわざを[宣{の}]べ[伝{つた}]えるであろう。" }, "74": { "title": "アサフのマスキールの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、なぜ、われらをとこしえに[捨{す}]てられるのですか。なぜ、あなたの[牧{まき}]の[羊{ひつじ}]に[怒{いか}]りを[燃{も}]やされるのですか。", "2": "[昔{むかし}]あなたが[手{て}]に[入{い}]れられたあなたの[公会{こうかい}]、すなわち、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[部族{ぶぞく}]となすためにあがなわれたものを[思{おも}]い[出{だ}]してください。あなたが[住{す}]まわれたシオンの[山{やま}]を[思{おも}]い[出{だ}]してください。", "3": "とこしえの[滅{ほろ}]びの[跡{あと}]に、あなたの[足{あし}]を[向{む}]けてください。[敵{てき}]は[聖所{せいじょ}]で、すべての[物{もの}]を[破壊{はかい}]しました。", "4": "あなたのあだは[聖所{せいじょ}]の[中{なか}]でほえさけび、[彼{かれ}]らのしるしを[立{た}]てて、しるしとしました。", "5": "[彼{かれ}]らは[上{うえ}]の[入口{いりぐち}]では、おのをもって[木{き}]の[格子{こうし}][垣{かき}]を[切{き}]り[倒{たお}]しました。", "6": "また[彼{かれ}]らは[手{て}]おのと[鎚{つち}]とをもって[聖所{せいじょ}]の[彫{ほ}]り[物{もの}]をことごとく[打{う}]ち[落{おと}]しました。", "7": "[彼{かれ}]らはあなたの[聖所{せいじょ}]に[火{ひ}]をかけ、み[名{な}]のすみかをけがして、[地{ち}]に[倒{たお}]しました。", "8": "[彼{かれ}]らは[心{こころ}]のうちに[言{い}]いました、「われらはことごとくこれを[滅{ほろ}]ぼそう」と。[彼{かれ}]らは[国{くに}]のうちの[神{かみ}]の[会堂{かいどう}]をことごとく[焼{や}]きました。", "9": "われらは[自分{じぶん}]たちのしるしを[見{み}]ません。[預言者{よげんしゃ}]も[今{いま}]はいません。そしていつまで[続{つづ}]くのか、われらのうちには、[知{し}]る[者{もの}]がありません。", "10": "[神{かみ}]よ、あだはいつまであざけるでしょうか。[敵{てき}]はとこしえにあなたの[名{な}]をののしるでしょうか。", "11": "なぜあなたは[手{て}]を[引{ひ}]かれるのですか。なぜあなたは[右{みぎ}]の[手{て}]をふところに[入{い}]れておかれるのですか。", "12": "[神{かみ}]はいにしえからわたしの[王{おう}]であって、[救{すくい}]を[世{よ}]の[中{なか}]に[行{おこな}]われた。", "13": "あなたはみ[力{ちから}]をもって[海{うみ}]をわかち、[水{みず}]の[上{うえ}]の[龍{りゅう}]の[頭{あたま}]を[砕{くだ}]かれた。", "14": "あなたはレビヤタンの[頭{あたま}]をくだき、これを[野{の}]の[獣{けもの}]に[与{あた}]えてえじきとされた。", "15": "あなたは[泉{いずみ}]と[流{なが}]れとを[開{ひら}]き、[絶{た}]えず[流{なが}]れるもろもろの[川{かわ}]をからされた。", "16": "[昼{ひる}]はあなたのもの、[夜{よる}]もまたあなたのもの。あなたは[光{ひかり}]と[太陽{たいよう}]とを[設{もう}]けられた。", "17": "あなたは[地{ち}]のもろもろの[境{さかい}]を[定{さだ}]め、[夏{なつ}]と[冬{ふゆ}]とを[造{つく}]られた。", "18": "[主{しゅ}]よ、[敵{てき}]はあなたをあざけり、[愚{おろ}]かな[民{たみ}]はあなたのみ[名{な}]をののしります。この[事{こと}]を[思{おも}]い[出{だ}]してください。", "19": "どうかあなたのはとの[魂{たましい}]を[野{の}]の[獣{けもの}]にわたさないでください。[貧{まず}]しい[者{もの}]のいのちをとこしえに[忘{わす}]れないでください。", "20": "あなたの[契約{けいやく}]をかえりみてください。[地{ち}]の[暗{くら}]い[所{ところ}]は[暴力{ぼうりょく}]のすまいで[満{み}]ちています。", "21": "しえたげられる[者{もの}]を[恥{は}]じさせないでください。[貧{まず}]しい[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]とにみ[名{な}]をほめたたえさせてください。", "22": "[神{かみ}]よ、[起{お}]きてあなたの[訴{うった}]えをあげつらい、[愚{おろ}]かな[者{もの}]のひねもすあなたをあざけるのをみこころにとめてください。", "23": "あなたのあだの[叫{さけ}]びを[忘{わす}]れないでください。あなたの[敵{てき}]の[絶{た}]えずあげる[騒{さわ}]ぎを[忘{わす}]れないでください。" }, "75": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって、「[滅{ほろ}]ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたアサフの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]よ、われらはあなたに[感謝{かんしゃ}]します。われらは[感謝{かんしゃ}]します。われらはあなたのみ[名{な}]を[呼{よ}]び、あなたのくすしきみわざを[語{かた}]ります。", "2": "[定{さだ}]まった[時{とき}]が[来{く}]れば、わたしは[公平{こうへい}]をもってさばく。", "3": "[地{ち}]とすべてこれに[住{す}]むものがよろめくとき、わたしはその[柱{はしら}]を[堅{かた}]くする。〔セラ", "4": "わたしは、[誇{ほこ}]る[者{もの}]には「[誇{ほこ}]るな」と[言{い}]い、[悪{あ}]しき[者{もの}]には「[角{つの}]をあげるな、", "5": "[角{つの}]を[高{たか}]くあげるな、[高慢{こうまん}]な[態度{たいど}]をもって[語{かた}]るな」と[言{い}]う。", "6": "[上{あ}]げることは[東{ひがし}]からでなく、[西{にし}]からでなく、また[荒野{あらの}]からでもない。", "7": "それはさばきを[行{おこな}]われる[神{かみ}]であって、[神{かみ}]はこれを[下{さ}]げ、かれを[上{あ}]げられる。", "8": "[主{しゅ}]の[手{て}]には[杯{さかずき}]があって、よく[混{ま}]ぜた[酒{さけ}]があわだっている。[主{しゅ}]がこれを[注{そそ}]ぎ[出{だ}]されると、[地{ち}]のすべての[悪{あ}]しき[者{もの}]はこれを[一滴{いってき}]も[残{のこ}]さずに[飲{の}]みつくすであろう。", "9": "しかしわたしはとこしえに[喜{よろこ}]び、ヤコブの[神{かみ}]をほめうたいます。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[角{つの}]はことごとく[切{き}]り[離{はな}]されるが[正{ただ}]しい[者{もの}]の[角{つの}]はあげられるであろう。" }, "76": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[琴{こと}]にあわせてうたわせたアサフの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]はユダに[知{し}]られ、そのみ[名{な}]はイスラエルにおいて[偉大{いだい}]である。", "2": "その[幕屋{まくや}]はサレムにあり、そのすまいはシオンにある。", "3": "かしこで[神{かみ}]は[弓{ゆみ}]の[火矢{ひや}]を[折{お}]り、[盾{たて}]とつるぎと[戦{たたか}]いの[武器{ぶき}]をこわされた。〔セラ", "4": "あなたは[永久{えいきゅう}]の[山々{やまやま}]にまさって[光栄{こうえい}]あり、[威厳{いげん}]がある。", "5": "[雄々{おお}]しい[者{もの}]はかすめられ、[彼{かれ}]らは[眠{ねむ}]りに[沈{しず}]み、いくさびとは[皆{みな}]その[手{て}]を[施{ほどこ}]すことができなかった。", "6": "ヤコブの[神{かみ}]よ、あなたのとがめによって、[乗{の}]り[手{て}]と[馬{うま}]とは[深{ふか}]い[眠{ねむ}]りに[陥{おちい}]った。", "7": "しかし、あなたこそは[恐{おそ}]るべき[方{かた}]である。あなたが[怒{いか}]りを[発{はっ}]せられるとき、だれがみ[前{まえ}]に[立{た}]つことができよう。", "8-9": "あなたは[天{てん}]からさばきを[仰{おお}]せられた。[神{かみ}]が[地{ち}]のしえたげられた[者{もの}]を[救{すく}]うために、さばきに[立{た}]たれたとき、[地{ち}]は[恐{おそ}]れて、[沈黙{ちんもく}]した。〔セラ", "10": "まことに[人{ひと}]の[怒{いか}]りはあなたをほめたたえる。[怒{いか}]りの[余{あま}]りをあなたは[帯{おび}]とされる。", "11": "あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、それを[償{つぐな}]え。その[周囲{しゅうい}]のすべての[者{もの}]は[恐{おそ}]るべき[主{しゅ}]に[贈{おく}]り[物{もの}]をささげよ。", "12": "[主{しゅ}]はもろもろの[君{きみ}]たちのいのちを[断{た}]たれる。[主{しゅ}]は[地{ち}]の[王{おう}]たちの[恐{おそ}]るべき[者{もの}]である。" }, "77": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってエドトンのしらべにしたがってうたわせたアサフの[歌{うた}]", "1": "わたしは[神{かみ}]にむかい[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]ぶ。わたしが[神{かみ}]にむかって[声{こえ}]をあげれば、[神{かみ}]はわたしに[聞{き}]かれる。", "2": "わたしは[悩{なや}]みの[日{ひ}]に[主{しゅ}]をたずね[求{もと}]め、[夜{よる}]はわが[手{て}]を[伸{の}]べてたゆむことなく、わが[魂{たましい}]は[慰{なぐさ}]められるのを[拒{こば}]む。", "3": "わたしは[神{かみ}]を[思{おも}]うとき、[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、[深{ふか}]く[思{おも}]うとき、わが[魂{たましい}]は[衰{おとろ}]える。〔セラ", "4": "あなたはわたしのまぶたをささえて[閉{と}]じさせず、わたしは[物言{ものい}]うこともできないほどに[悩{なや}]む。", "5": "わたしは[昔{むかし}]の[日{ひ}]を[思{おも}]い、いにしえの[年{とし}]を[思{おも}]う。", "6": "わたしは[夜{よる}]、わが[心{こころ}]と[親{した}]しく[語{かた}]り、[深{ふか}]く[思{おも}]うてわが[魂{たましい}]を[探{さぐ}]り、[言{い}]う、", "7": "「[主{しゅ}]はとこしえにわれらを[捨{す}]てられるであろうか。ふたたび、めぐみを[施{ほどこ}]されないであろうか。", "8": "そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]え、その[約束{やくそく}]は[世々{よよ}]ながくすたれるであろうか。", "9": "[神{かみ}]は[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]すことを[忘{わす}]れ、[怒{いか}]りをもってそのあわれみを[閉{と}]じられたであろうか」と。〔セラ", "10": "その[時{とき}]わたしは[言{い}]う、「わたしの[悲{かな}]しみはいと[高{たか}]き[者{もの}]の[右{みぎ}]の[手{て}]が[変{かわ}]ったことである」と。", "11": "わたしは[主{しゅ}]のみわざを[思{おも}]い[起{おこ}]す。わたしは、いにしえからのあなたのくすしきみわざを[思{おも}]いいだす。", "12": "わたしは、あなたのすべてのみわざを[思{おも}]い、あなたの[力{ちから}]あるみわざを[深{ふか}]く[思{おも}]う。", "13": "[神{かみ}]よ、あなたの[道{みち}]は[聖{せい}]である。われらの[神{かみ}]のように[大{おお}]いなる[神{かみ}]はだれか。", "14": "あなたは、くすしきみわざを[行{おこな}]われる[神{かみ}]である。あなたは、もろもろの[民{たみ}]の[間{あいだ}]に、その[大能{たいのう}]をあらわし、", "15": "その[腕{うで}]をもっておのれの[民{たみ}]をあがない、ヤコブとヨセフの[子{こ}]らをあがなわれた。〔セラ", "16": "[神{かみ}]よ、[大水{おおみず}]はあなたを[見{み}]た。[大水{おおみず}]はあなたを[見{み}]ておののき、[淵{ふち}]もまた[震{ふる}]えた。", "17": "[雲{くも}]は[水{みず}]を[注{そそ}]ぎいだし、[空{そら}]は[雷{かみなり}]をとどろかし、あなたの[矢{や}]は[四方{しほう}]にきらめいた。", "18": "あなたの[雷{かみなり}]のとどろきは、つむじ[風{かぜ}]の[中{なか}]にあり、あなたのいなずまは[世{よ}]を[照{てら}]し、[地{ち}]は[震{ふる}]い[動{うご}]いた。", "19": "あなたの[大路{おおじ}]は[海{うみ}]の[中{なか}]にあり、あなたの[道{みち}]は[大水{おおみず}]の[中{なか}]にあり、あなたの[足跡{あしあと}]はたずねえなかった。", "20": "あなたは、その[民{たみ}]をモーセとアロンの[手{て}]によって[羊{ひつじ}]の[群{む}]れのように[導{みちび}]かれた。" }, "78": { "title": "アサフのマスキールの[歌{うた}]", "1": "わが[民{たみ}]よ、わが[教{おしえ}]を[聞{き}]き、わが[口{くち}]の[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "2": "わたしは[口{くち}]を[開{ひら}]いて、たとえを[語{かた}]り、いにしえからの、なぞを[語{かた}]ろう。", "3": "これはわれらがさきに[聞{き}]いて[知{し}]ったこと、またわれらの[先祖{せんぞ}]たちがわれらに[語{かた}]り[伝{つた}]えたことである。", "4": "われらはこれを[子孫{しそん}]に[隠{かく}]さず、[主{しゅ}]の[光栄{こうえい}]あるみわざと、その[力{ちから}]と、[主{しゅ}]のなされたくすしきみわざとをきたるべき[代{よ}]に[告{つ}]げるであろう。", "5": "[主{しゅ}]はあかしをヤコブのうちにたて、おきてをイスラエルのうちに[定{さだ}]めて、その[子孫{しそん}]に[教{おしえ}]うべきことをわれらの[先祖{せんぞ}]たちに[命{めい}]じられた。", "6": "これは[次{つぎ}]の[代{よ}]に[生{うま}]れる[子孫{しそん}]がこれを[知{し}]り、みずから[起{おこ}]って、そのまた[子孫{しそん}]にこれを[伝{つた}]え、", "7": "[彼{かれ}]らをして[神{かみ}]に[望{のぞ}]みをおき、[神{かみ}]のみわざを[忘{わす}]れず、その[戒{いまし}]めを[守{まも}]らせるためである。", "8": "またその[先祖{せんぞ}]たちのようにかたくなで、そむく[者{もの}]のやからとなり、その[心{こころ}]が[定{さだ}]まりなく、その[魂{たましい}]が[神{かみ}]に[忠実{ちゅうじつ}]でないやからとならないためである。", "9": "エフライムの[人々{ひとびと}]は[武装{ぶそう}]し、[弓{ゆみ}]を[携{たずさ}]えたが、[戦{たたか}]いの[日{ひ}]に[引{ひ}]き[返{かえ}]した。", "10": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[契約{けいやく}]を[守{まも}]らず、そのおきてにしたがって[歩{あゆ}]むことを[拒{こば}]み、", "11": "[神{かみ}]がなされた[事{こと}]と、[彼{かれ}]らに[示{しめ}]されたくすしきみわざとを[忘{わす}]れた。", "12": "[神{かみ}]はエジプトの[地{ち}]と、ゾアンの[野{の}]でくすしきみわざを[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちの[前{まえ}]に[行{おこな}]われた。", "13": "[神{かみ}]は[海{うみ}]を[分{わ}]けて[彼{かれ}]らを[通{とお}]らせ、[水{みず}]を[立{た}]たせて[山{やま}]のようにされた。", "14": "[昼{ひる}]は[雲{くも}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き、[夜{よる}]は、よもすがら[火{ひ}]の[光{ひかり}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]かれた。", "15": "[神{かみ}]は[荒野{あらの}]で[岩{いわ}]を[裂{さ}]き、[淵{ふち}]から[飲{の}]むように[豊{ゆた}]かに[彼{かれ}]らに[飲{の}]ませ、", "16": "また[岩{いわ}]から[流{なが}]れを[引{ひ}]いて、[川{かわ}]のように[水{みず}]を[流{なが}]れさせられた。", "17": "ところが[彼{かれ}]らはなお[神{かみ}]にむかって[罪{つみ}]をかさね、[荒野{あらの}]でいと[高{たか}]き[者{もの}]にそむき、", "18": "おのが[欲{よく}]のために[食物{しょくもつ}]を[求{もと}]めて、その[心{こころ}]のうちに[神{かみ}]を[試{こころ}]みた。", "19": "また[彼{かれ}]らは[神{かみ}]に[逆{さか}]らって[言{い}]った、「[神{かみ}]は[荒野{あらの}]に[宴{うたげ}]を[設{もう}]けることができるだろうか。", "20": "[見{み}]よ、[神{かみ}]が[岩{いわ}]を[打{う}]たれると、[水{みず}]はほとばしりいで、[流{なが}]れがあふれた。[神{かみ}]はまたパンを[与{あた}]えることができるだろうか。[民{たみ}]のために[肉{にく}]を[備{そな}]えることができるだろうか」と。", "21": "それゆえ、[主{しゅ}]は[聞{き}]いて[憤{いきどお}]られた。[火{ひ}]はヤコブにむかって[燃{も}]えあがり、[怒{いか}]りはイスラエルにむかって[立{た}]ちのぼった。", "22": "これは[彼{かれ}]らが[神{かみ}]を[信{しん}]ぜず、その[救{すくい}]の[力{ちから}]を[信用{しんよう}]しなかったからである。", "23": "しかし[神{かみ}]は[上{うえ}]なる[大空{おおぞら}]に[命{めい}]じて[天{てん}]の[戸{と}]を[開{ひら}]き、", "24": "[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にマナを[降{ふ}]らせて[食{た}]べさせ、[天{てん}]の[穀物{こくもつ}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられた。", "25": "[人{ひと}]は[天使{てんし}]のパンを[食{た}]べた。[神{かみ}]は[彼{かれ}]らに[食物{しょくもつ}]をおくって[飽{あ}]き[足{た}]らせられた。", "26": "[神{かみ}]は[天{てん}]に[東風{ひがしかぜ}]を[吹{ふ}]かせ、み[力{ちから}]をもって[南風{みなみかぜ}]を[導{みちび}]かれた。", "27": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[肉{にく}]をちりのように[降{ふ}]らせ、[翼{つばさ}]ある[鳥{とり}]を[海{うみ}]の[砂{すな}]のように[降{ふ}]らせて、", "28": "その[宿営{しゅくえい}]のなか、そのすまいのまわりに[落{おと}]された。", "29": "こうして[彼{かれ}]らは[食{た}]べて、[飽{あ}]き[足{た}]ることができた。[神{かみ}]が[彼{かれ}]らにその[望{のぞ}]んだものを[与{あた}]えられたからである。", "30": "ところが[彼{かれ}]らがまだその[欲{よく}]を[離{はな}]れず、[食物{しょくもつ}]がなお[口{くち}]の[中{なか}]にあるうちに、", "31": "[神{かみ}]の[怒{いか}]りが[彼{かれ}]らにむかって[立{た}]ちのぼり、[彼{かれ}]らのうちの[最{もっと}]も[強{つよ}]い[者{もの}]を[殺{ころ}]し、イスラエルのうちのえり[抜{ぬ}]きの[者{もの}]を[打{う}]ち[倒{たお}]された。", "32": "すべてこれらの[事{こと}]があったにもかかわらず、[彼{かれ}]らはなお[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、そのくすしきみわざを[信{しん}]じなかった。", "33": "それゆえ[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[日{ひ}]を[息{いき}]のように[消{き}]えさせ、[彼{かれ}]らの[年{とし}]を[恐{おそ}]れをもって[過{す}]ごさせられた。", "34": "[神{かみ}]が[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]されたとき、[彼{かれ}]らは[神{かみ}]をたずね、[悔{く}]いて[神{かみ}]を[熱心{ねっしん}]に[求{もと}]めた。", "35": "こうして[彼{かれ}]らは、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[岩{いわ}]、いと[高{たか}]き[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのあがないぬしであることを[思{おも}]い[出{だ}]した。", "36": "しかし[彼{かれ}]らはその[口{くち}]をもって[神{かみ}]にへつらい、その[舌{した}]をもって[神{かみ}]に[偽{いつわ}]りを[言{い}]った。", "37": "[彼{かれ}]らの[心{こころ}]は[神{かみ}]にむかって[堅実{けんじつ}]でなく、[神{かみ}]の[契約{けいやく}]に[真実{しんじつ}]でなかった。", "38": "しかし[神{かみ}]はあわれみに[富{と}]まれるので、[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]をゆるして[滅{ほろ}]ぼさず、しばしばその[怒{いか}]りをおさえて、その[憤{いきどお}]りをことごとくふり[起{おこ}]されなかった。", "39": "また[神{かみ}]は、[彼{かれ}]らがただ[肉{にく}]であって、[過{す}]ぎ[去{さ}]れば[再{ふたた}]び[帰{かえ}]りこぬ[風{かぜ}]であることを[思{おも}]い[出{だ}]された。", "40": "[幾{いく}]たび[彼{かれ}]らは[野{の}]で[神{かみ}]にそむき、[荒野{あらの}]で[神{かみ}]を[悲{かな}]しませたことであろうか。", "41": "[彼{かれ}]らはかさねがさね[神{かみ}]を[試{こころ}]み、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]を[怒{いか}]らせた。", "42": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[力{ちから}]をも、[神{かみ}]が[彼{かれ}]らをあだからあがなわれた[日{ひ}]をも[思{おも}]い[出{だ}]さなかった。", "43": "[神{かみ}]はエジプトでもろもろのしるしをおこない、ゾアンの[野{の}]でもろもろの[奇跡{きせき}]をおこない、", "44": "[彼{かれ}]らの[川{かわ}]を[血{ち}]に[変{かわ}]らせて、その[流{なが}]れを[飲{の}]むことができないようにされた。", "45": "[神{かみ}]ははえの[群{む}]れを[彼{かれ}]らのうちに[送{おく}]って[彼{かれ}]らを[食{く}]わせ、かえるを[送{おく}]って[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされた。", "46": "また[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[作物{さくもつ}]を[青虫{あおむし}]にわたし、[彼{かれ}]らの[勤労{きんろう}]の[実{み}]をいなごにわたされた。", "47": "[神{かみ}]はひょうをもって[彼{かれ}]らのぶどうの[木{き}]を[枯{か}]らし、[霜{しも}]をもって[彼{かれ}]らのいちじく[桑{くわ}]の[木{き}]を[枯{か}]らされた。", "48": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[家畜{かちく}]をひょうにわたし、[彼{かれ}]らの[群{む}]れを[燃{も}]えるいなずまにわたされた。", "49": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[激{はげ}]しい[怒{いか}]りと、[憤{いきどお}]りと、[恨{うら}]みと、[悩{なや}]みと、[滅{ほろ}]ぼす[天使{てんし}]の[群{む}]れとを[放{はな}]たれた。", "50": "[神{かみ}]はその[怒{いか}]りのために[道{みち}]を[設{もう}]け、[彼{かれ}]らの[魂{たましい}]を[死{し}]から[免{まぬか}]れさせず、そのいのちを[疫病{えきびょう}]にわたされた。", "51": "[神{かみ}]はエジプトですべてのういごを[撃{う}]ち、ハムの[天幕{てんまく}]で[彼{かれ}]らの[力{ちから}]の[初{はじ}]めの[子{こ}]を[撃{う}]たれた。", "52": "こうして[神{かみ}]はおのれの[民{たみ}]を[羊{ひつじ}]のように[引{ひ}]き[出{だ}]し、[彼{かれ}]らを[荒野{あらの}]で[羊{ひつじ}]の[群{む}]れのように[導{みちび}]き、", "53": "[彼{かれ}]らを[安{やす}]らかに[導{みちび}]かれたので[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れることがなかった。しかし[海{うみ}]は[彼{かれ}]らの[敵{てき}]をのみつくした。", "54": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをその[聖地{せいち}]に[伴{ともな}]い、その[右{みぎ}]の[手{て}]をもって[獲{え}]たこの[山{やま}]に[伴{ともな}]いこられた。", "55": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らの[前{まえ}]からもろもろの[国民{くにたみ}]を[追{お}]い[出{だ}]し、その[地{ち}]を[分{わ}]けて[嗣{し}][業{ぎょう}]とし、イスラエルの[諸{しょ}][族{ぞく}]を[彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]に[住{す}]まわせられた。", "56": "しかし[彼{かれ}]らはいと[高{たか}]き[神{かみ}]を[試{こころ}]み、これにそむいて、そのもろもろのあかしを[守{まも}]らず、", "57": "そむき[去{さ}]って、[先祖{せんぞ}]たちのように[真実{しんじつ}]を[失{うしな}]い、[狂{くる}]った[弓{ゆみ}]のようにねじれた。", "58": "[彼{かれ}]らは[高{たか}]き[所{ところ}]を[設{もう}]けて[神{かみ}]を[怒{いか}]らせ、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]をもって[神{かみ}]のねたみを[起{おこ}]した。", "59": "[神{かみ}]は[聞{き}]いて[大{おお}]いに[怒{いか}]り、イスラエルを[全{まった}]くしりぞけられた。", "60": "[神{かみ}]は[人々{ひとびと}]のなかに[設{もう}]けた[幕屋{まくや}]なるシロのすまいを[捨{す}]て、", "61": "その[力{ちから}]をとりことならせ、その[栄光{えいこう}]をあだの[手{て}]にわたされた。", "62": "[神{かみ}]はその[民{たみ}]をつるぎにわたし、その[嗣{し}][業{ぎょう}]にむかって[大{おお}]いなる[怒{いか}]りをもらされた。", "63": "[火{ひ}]は[彼{かれ}]らの[若者{わかもの}]たちを[焼{や}]きつくし、[彼{かれ}]らのおとめたちは[婚姻{こんいん}]の[歌{うた}]を[失{うしな}]い、", "64": "[彼{かれ}]らの[祭司{さいし}]たちはつるぎによって[倒{たお}]れ、[彼{かれ}]らのやもめたちは[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しむことさえしなかった。", "65": "そのとき[主{しゅ}]は[眠{ねむ}]った[者{もの}]のさめたように、[勇士{ゆうし}]が[酒{さけ}]によって[叫{さけ}]ぶように[目{め}]をさまして、", "66": "そのあだを[撃{う}]ち[退{しりぞ}]け、とこしえの[恥{はじ}]を[彼{かれ}]らに[負{お}]わせられた。", "67": "[神{かみ}]はヨセフの[天幕{てんまく}]をしりぞけ、エフライムの[部族{ぶぞく}]を[選{えら}]ばず、", "68": "ユダの[部族{ぶぞく}]を[選{えら}]び、[神{かみ}]の[愛{あい}]するシオンの[山{やま}]を[選{えら}]ばれた。", "69": "[神{かみ}]はその[聖所{せいじょ}]を[高{たか}]い[天{てん}]のように[建{た}]て、とこしえに[基{もとい}]を[定{さだ}]められた[地{ち}]のように[建{た}]てられた。", "70": "[神{かみ}]はそのしもべダビデを[選{えら}]んで、[羊{ひつじ}]のおりから[取{と}]り、", "71": "[乳{ちち}]を[与{あた}]える[雌{めす}][羊{ひつじ}]の[番{ばん}]をするところからつれて[来{き}]て、その[民{たみ}]ヤコブ、その[嗣{し}][業{ぎょう}]イスラエルの[牧者{ぼくしゃ}]とされた。", "72": "こうして[彼{かれ}]は[直{なお}]き[心{こころ}]をもって[彼{かれ}]らを[牧{ぼく}]し、[巧{たく}]みな[手{て}]をもって[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いた。" }, "79": { "title": "アサフの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]よ、もろもろの[異邦人{いほうじん}]はあなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[地{ち}]を[侵{おか}]し、あなたの[聖{せい}]なる[宮{みや}]をけがし、エルサレムを[荒塚{あらつか}]としました。", "2": "[彼{かれ}]らはあなたのしもべのしかばねを[空{そら}]の[鳥{とり}]に[与{あた}]えてえさとし、あなたの[聖徒{せいと}]の[肉{にく}]を[地{ち}]の[獣{けもの}]に[与{あた}]え、", "3": "その[血{ち}]をエルサレムのまわりに[水{みず}]のように[流{なが}]し、これを[葬{ほうむ}]る[人{ひと}]がありませんでした。", "4": "われらは[隣{とな}]り[人{びと}]にそしられ、まわりの[人々{ひとびと}]に[侮{あなど}]られ、あざけられる[者{もの}]となりました。", "5": "[主{しゅ}]よ、いつまでなのですか。とこしえにお[怒{いか}]りになられるのですか。あなたのねたみは[火{ひ}]のように[燃{も}]えるのですか。", "6": "どうか、あなたを[知{し}]らない[異邦人{いほうじん}]と、あなたの[名{な}]を[呼{よ}]ばない[国々{くにぐに}]の[上{うえ}]にあなたの[怒{いか}]りを[注{そそ}]いでください。", "7": "[彼{かれ}]らはヤコブを[滅{ほろ}]ぼし、そのすみかを[荒{あら}]したからです。", "8": "われらの[先祖{せんぞ}]たちの[不義{ふぎ}]をみこころにとめられず、あわれみをもって、すみやかにわれらを[迎{むか}]えてください。われらは、はなはだしく[低{ひく}]くされたからです。", "9": "われらの[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、み[名{な}]の[栄光{えいこう}]のためにわれらを[助{たす}]け、み[名{な}]のためにわれらを[救{すく}]い、われらの[罪{つみ}]をおゆるしください。", "10": "どうして[異邦人{いほうじん}]は[言{い}]うのでしょう、「[彼{かれ}]らの[神{かみ}]はどこにいるのか」と。あなたのしもべらの[流{なが}]された[血{ち}]の[報{むく}]いをわれらのまのあたりになして、[異邦人{いほうじん}]に[知{し}]らせてください。", "11": "[捕{とら}]われ[人{びと}]の[嘆{なげ}]きをあなたのみ[前{まえ}]にいたらせ、あなたの[大{おお}]いなる[力{ちから}]により、[死{し}]に[定{さだ}]められた[者{もの}]を[守{まも}]りながらえさせてください。", "12": "[主{しゅ}]よ、われらの[隣{とな}]り[人{びと}]があなたをそしったそしりを七[倍{ばい}]にして[彼{かれ}]らのふところに[報{むく}]い[返{かえ}]してください。", "13": "そうすれば、あなたの[民{たみ}]、あなたの[牧{まき}]の[羊{ひつじ}]は、とこしえにあなたに[感謝{かんしゃ}]し、[世々{よよ}]あなたをほめたたえるでしょう。" }, "80": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってゆりの[花{はな}]のしらべにあわせてうたわせたアサフのあかしの[歌{うた}]", "1": "イスラエルの[牧者{ぼくしゃ}]よ、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れのようにヨセフを[導{みちび}]かれる[者{もの}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。ケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]せられる[者{もの}]よ、[光{ひかり}]を[放{はな}]ってください。", "2": "エフライム、ベニヤミン、マナセの[前{まえ}]にあなたの[力{ちから}]を[振{ふ}]り[起{おこ}]し、[来{き}]て、われらをお[救{すく}]いください。", "3": "[神{かみ}]よ、われらをもとに[返{かえ}]し、み[顔{かお}]の[光{ひかり}]を[照{てら}]してください。そうすればわれらは[救{すくい}]をえるでしょう。", "4": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、いつまで、その[民{たみ}]の[祈{いのり}]にむかってお[怒{いか}]りになるのですか。", "5": "あなたは[涙{なみだ}]のパンを[彼{かれ}]らに[食{く}]わせ、[多{おお}]くの[涙{なみだ}]を[彼{かれ}]らに[飲{の}]ませられました。", "6": "あなたはわれらを[隣{とな}]り[人{びと}]のあざけりとし、われらの[敵{てき}]はたがいにあざわらいました。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]よ、われらをもとに[返{かえ}]し、われらの[救{すく}]われるため、み[顔{かお}]の[光{ひかり}]を[照{てら}]してください。", "8": "あなたは、ぶどうの[木{き}]をエジプトから[携{たずさ}]え[出{だ}]し、もろもろの[国民{くにたみ}]を[追{お}]い[出{だ}]して、これを[植{う}]えられました。", "9": "あなたはこれがために[地{ち}]を[開{ひら}]かれたので、[深{ふか}]く[根{ね}]ざして、[国{くに}]にはびこりました。", "10": "[山々{やまやま}]はその[影{かげ}]でおおわれ、[神{かみ}]の[香柏{こうはく}]はその[枝{えだ}]でおおわれました。", "11": "これはその[枝{えだ}]を[海{うみ}]にまでのべ、その[若{わか}][枝{えだ}]を[大川{おおかわ}]にまでのべました。", "12": "あなたは[何{なに}]ゆえ、そのかきをくずして[道{みち}]ゆくすべての[人{ひと}]にその[実{み}]を[摘{つ}]み[取{と}]らせられるのですか。", "13": "[林{はやし}]のいのししはこれを[荒{あら}]し、[野{の}]のすべての[獣{けもの}]はこれを[食{た}]べます。", "14": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]よ、[再{ふたた}]び[天{てん}]から[見{み}]おろして、このぶどうの[木{き}]をかえりみてください。", "15": "あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]の[植{う}]えられた[幹{みき}]と、みずからのために[強{つよ}]くされた[枝{えだ}]とをかえりみてください。", "16": "[彼{かれ}]らは[火{ひ}]をもってこれを[焼{や}]き、これを[切{き}]り[倒{たお}]しました。[彼{かれ}]らをみ[顔{かお}]のとがめによって[滅{ほろ}]ぼしてください。", "17": "しかしあなたの[手{て}]をその[右{みぎ}]の[手{て}]の[人{ひと}]の[上{うえ}]におき、みずからのために[強{つよ}]くされた[人{ひと}]の[子{こ}]の[上{うえ}]においてください。", "18": "そうすれば、われらはあなたを[離{はな}]れ[退{しりぞ}]くことはありません。われらを[生{い}]かしてください。われらはあなたのみ[名{な}]を[呼{よ}]びます。", "19": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、われらをもとに[返{かえ}]し、み[顔{かお}]の[光{ひかり}]を[照{てら}]してください。そうすればわれらは[救{すくい}]をえるでしょう。" }, "81": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってギテトのしらべにあわせてうたわせたアサフの[歌{うた}]", "1": "われらの[力{ちから}]なる[神{かみ}]にむかって[高{たか}]らかに[歌{うた}]え。ヤコブの[神{かみ}]にむかって[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげよ。", "2": "[歌{うた}]をうたい、[鼓{つづみ}]を[打{う}]て。[良{よ}]い[音{ね}]の[琴{こと}]と[立琴{たてごと}]とをかきならせ。", "3": "[新月{しんげつ}]と[満月{まんげつ}]とわれらの[祭{まつり}]の[日{ひ}]とにラッパを[吹{ふ}]きならせ。", "4": "これはイスラエルの[定{さだ}]め、ヤコブの[神{かみ}]のおきてである。", "5": "[神{かみ}]が[出{で}]てエジプトの[国{くに}]を[攻{せ}]められたとき、ヨセフのなかにこれを[立{た}]てて、あかしとされた。わたしはかしこでまだ[知{し}]らなかった[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた、", "6": "「わたしはあなたの[肩{かた}]から[重荷{おもに}]をのぞき、あなたの[手{て}]をかごから[免{まぬか}]れさせた。", "7": "あなたが[悩{なや}]んだとき、[呼{よ}]ばわったのでわたしはあなたを[救{すく}]った。わたしは[雷{かみなり}]の[隠{かく}]れた[所{ところ}]で、あなたに[答{こた}]え、メリバの[水{みず}]のほとりで、あなたを[試{こころ}]みた。〔セラ", "8": "わが[民{たみ}]よ、[聞{き}]け、わたしはあなたに[勧告{かんこく}]する。イスラエルよ、あなたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]うことを[望{のぞ}]む。", "9": "あなたのうちに[他{た}]の[神{かみ}]があってはならない。あなたは[外国{がいこく}]の[神{かみ}]を[拝{おが}]んではならない。", "10": "わたしはエジプトの[国{くに}]から、あなたをつれ[出{だ}]したあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。あなたの[口{くち}]を[広{ひろ}]くあけよ、わたしはそれを[満{み}]たそう。", "11": "しかしわが[民{たみ}]はわたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、イスラエルはわたしを[好{この}]まなかった。", "12": "それゆえ、わたしは[彼{かれ}]らをそのかたくなな[心{こころ}]にまかせ、その[思{おも}]いのままに[行{い}]くにまかせた。", "13": "わたしはわが[民{たみ}]のわたしに[聞{き}]き[従{したが}]い、イスラエルのわが[道{みち}]に[歩{あゆ}]むことを[欲{ほっ}]する。", "14": "わたしはすみやかに[彼{かれ}]らの[敵{てき}]を[従{したが}]え、わが[手{て}]を[彼{かれ}]らのあだに[向{む}]けよう。", "15": "[主{しゅ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]も[彼{かれ}]らに[恐{おそ}]れ[従{したが}]い、[彼{かれ}]らの[時{とき}]はとこしえに[続{つづ}]くであろう。", "16": "わたしは[麦{むぎ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いものをもってあなたを[養{やしな}]い、[岩{いわ}]から[出{で}]た[蜜{みつ}]をもってあなたを[飽{あ}]かせるであろう」。" }, "82": { "title": "アサフの[歌{うた}]", "1": "[神{かみ}]は[神{かみ}]の[会議{かいぎ}]のなかに[立{た}]たれる。[神{かみ}]は[神々{かみがみ}]のなかで、さばきを[行{おこな}]われる。", "2": "「あなたがたはいつまで[不正{ふせい}]なさばきをなし、[悪{あ}]しき[者{もの}]に[好意{こうい}]を[示{しめ}]すのか。〔セラ", "3": "[弱{よわ}]い[者{もの}]と、みなしごとを[公平{こうへい}]に[扱{あつか}]い、[苦{くる}]しむ[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]の[権利{けんり}]を[擁護{ようご}]せよ。", "4": "[弱{よわ}]い[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]を[救{すく}]い、[彼{かれ}]らを[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]せ」。", "5": "[彼{かれ}]らは[知{し}]ることなく、[悟{さと}]ることもなくて、[暗{くら}]き[中{なか}]をさまよう。[地{ち}]のもろもろの[基{もとい}]はゆり[動{うご}]いた。", "6": "わたしは[言{い}]う、「あなたがたは[神{かみ}]だ、あなたがたは[皆{みな}]いと[高{たか}]き[者{もの}]の[子{こ}]だ。", "7": "しかし、あなたがたは[人{ひと}]のように[死{し}]に、もろもろの[君{きみ}]のひとりのように[倒{たお}]れるであろう」。", "8": "[神{かみ}]よ、[起{お}]きて、[地{ち}]をさばいてください。すべての[国民{くにたみ}]はあなたのものだからです。" }, "83": { "title": "アサフの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]よ、[沈黙{ちんもく}]を[守{まも}]らないでください。[神{かみ}]よ、[何{なに}]も[言{い}]わずに、[黙{だま}]っていないでください。", "2": "[見{み}]よ、あなたの[敵{てき}]は[騒{さわ}]ぎたち、あなたを[憎{にく}]む[者{もの}]は[頭{あたま}]をあげました。", "3": "[彼{かれ}]らはあなたの[民{たみ}]にむかって[巧{たく}]みなはかりごとをめぐらし、あなたの[保護{ほご}]される[者{もの}]にむかって[相{あい}]ともに[計{はか}]ります。", "4": "[彼{かれ}]らは[言{い}]います、「さあ、[彼{かれ}]らを[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼして[国{くに}]を[立{た}]てさせず、イスラエルの[名{な}]をふたたび[思{おも}]い[出{だ}]させないようにしよう」。", "5": "[彼{かれ}]らは[心{こころ}]をひとつにして[共{とも}]にはかり、あなたに[逆{さか}]らって[契約{けいやく}]を[結{むす}]びます。", "6": "すなわちエドムの[天幕{てんまく}]に[住{す}]む[者{もの}]とイシマエルびと、モアブとハガルびと、", "7": "ゲバルとアンモンとアマレク、ペリシテとツロの[住民{じゅうみん}]などです。", "8": "アッスリヤもまた[彼{かれ}]らにくみしました。[彼{かれ}]らはロトの[子孫{しそん}]を[助{たす}]けました。〔セラ", "9": "あなたがミデアンにされたように、キション[川{かわ}]でシセラとヤビンにされたように、[彼{かれ}]らにしてください。", "10": "[彼{かれ}]らはエンドルで[滅{ほろ}]ぼされ、[地{ち}]のために[肥料{ひりょう}]となりました。", "11": "[彼{かれ}]らの[貴人{きじん}]をオレブとゼエブのように、そのすべての[君{きみ}]たちをゼバとザルムンナのようにしてください。", "12": "[彼{かれ}]らは[言{い}]いました、「われらは[神{かみ}]の[牧場{まきば}]を[獲{え}]て、われらの[所有{しょゆう}]にしよう」と。", "13": "わが[神{かみ}]よ、[彼{かれ}]らを[巻{ま}]きあげられるちりのように、[風{かぜ}]の[前{まえ}]のもみがらのようにしてください。", "14": "[林{はやし}]を[焼{や}]く[火{ひ}]のように、[山{やま}]を[燃{も}]やす[炎{ほのお}]のように、", "15": "あなたのはやてをもって[彼{かれ}]らを[追{お}]い、つむじかぜをもって[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせてください。", "16": "[彼{かれ}]らの[顔{かお}]に[恥{はじ}]を[満{み}]たしてください。[主{しゅ}]よ、そうすれば[彼{かれ}]らはあなたの[名{な}]を[求{もと}]めるでしょう。", "17": "[彼{かれ}]らをとこしえに[恥{は}]じ[恐{おそ}]れさせ、あわて[惑{まど}]って[滅{ほろ}]びうせさせてください。", "18": "[主{しゅ}]という[名{な}]をおもちになるあなたのみ、[全{ぜん}][地{ち}]をしろしめすいと[高{たか}]き[者{もの}]であることを[彼{かれ}]らに[知{し}]らせてください。" }, "84": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってギテトのしらべにあわせてうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]", "1": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、あなたのすまいはいかに[麗{うるわ}]しいことでしょう。", "2": "わが[魂{たましい}]は[絶{た}]えいるばかりに[主{しゅ}]の[大庭{おおにわ}]を[慕{した}]い、わが[心{こころ}]とわが[身{み}]は[生{い}]ける[神{かみ}]にむかって[喜{よろこ}]び[歌{うた}]います。", "3": "すずめがすみかを[得{え}]、つばめがそのひなをいれる[巣{す}]を[得{え}]るように、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、わが[王{おう}]、わが[神{かみ}]よ、あなたの[祭壇{さいだん}]のかたわらにわがすまいを[得{え}]させてください。", "4": "あなたの[家{いえ}]に[住{す}]み、[常{つね}]にあなたをほめたたえる[人{ひと}]はさいわいです。〔セラ", "5": "その[力{ちから}]があなたにあり、その[心{こころ}]がシオンの[大路{おおじ}]にある[人{ひと}]はさいわいです。", "6": "[彼{かれ}]らはバカの[谷{たに}]を[通{とお}]っても、そこを[泉{いずみ}]のある[所{ところ}]とします。また[前{まえ}]の[雨{あめ}]は[池{いけ}]をもってそこをおおいます。", "7": "[彼{かれ}]らは[力{ちから}]から[力{ちから}]に[進{すす}]み、シオンにおいて[神々{かみがみ}]の[神{かみ}]にまみえるでしょう。", "8": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わが[祈{いのり}]をおききください。ヤコブの[神{かみ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。〔セラ", "9": "[神{かみ}]よ、われらの[盾{たて}]をみそなわし、あなたの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[顔{かお}]をかえりみてください。", "10": "あなたの[大庭{おおにわ}]にいる一[日{にち}]は、よそにいる千[日{にち}]にもまさるのです。わたしは[悪{あく}]の[天幕{てんまく}]にいるよりは、むしろ、わが[神{かみ}]の[家{いえ}]の[門守{かどもり}]となることを[願{ねが}]います。", "11": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[日{ひ}]です、[盾{たて}]です。[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みと[誉{ほまれ}]とを[与{あた}]え、[直{なお}]く[歩{あゆ}]む[者{もの}]に[良{よ}]い[物{もの}]を[拒{こば}]まれることはありません。", "12": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、あなたに[信頼{しんらい}]する[人{ひと}]はさいわいです。" }, "85": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたはみ[国{くに}]にめぐみを[示{しめ}]し、ヤコブの[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]されました。", "2": "あなたはその[民{たみ}]の[不義{ふぎ}]をゆるし、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]をことごとくおおわれました。〔セラ", "3": "あなたはすべての[怒{いか}]りを[捨{す}]て、[激{はげ}]しい[憤{いきどお}]りを[遠{とお}]ざけられました。", "4": "われらの[救{すくい}]の[神{かみ}]よ、われらを[回復{かいふく}]し、われらに[対{たい}]するあなたの[憤{いきどお}]りをおやめください。", "5": "あなたはとこしえにわれらを[怒{いか}]り、よろずよまで、あなたの[怒{いか}]りを[延{の}]ばされるのですか。", "6": "あなたの[民{たみ}]が、あなたによって[喜{よろこ}]びを[得{え}]るため、われらを[再{ふたた}]び[生{い}]かされないのですか。", "7": "[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみをわれらに[示{しめ}]し、あなたの[救{すくい}]をわれらに[与{あた}]えてください。", "8": "わたしは[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[語{かた}]られることを[聞{き}]きましょう。[主{しゅ}]はその[民{たみ}]、その[聖徒{せいと}]、ならびにその[心{こころ}]を[主{しゅ}]に[向{む}]ける[者{もの}]に、[平和{へいわ}]を[語{かた}]られるからです。", "9": "まことに、その[救{すくい}]は[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]に[近{ちか}]く、その[栄光{えいこう}]はわれらの[国{くに}]にとどまるでしょう。", "10": "いつくしみと、まこととは[共{とも}]に[会{あ}]い、[義{ぎ}]と[平和{へいわ}]とは[互{たがい}]に[口{くち}]づけし、", "11": "まことは[地{ち}]からはえ、[義{ぎ}]は[天{てん}]から[見{み}]おろすでしょう。", "12": "[主{しゅ}]が[良{よ}]い[物{もの}]を[与{あた}]えられるので、われらの[国{くに}]はその[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]し、", "13": "[義{ぎ}]は[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[行{い}]き、その[足跡{あしあと}]を[道{みち}]とするでしょう。" }, "86": { "title": "ダビデの[祈{いのり}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたの[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、わたしにお[答{こた}]えください。わたしは[苦{くる}]しみかつ[乏{とぼ}]しいからです。", "2": "わたしのいのちをお[守{まも}]りください。わたしは[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[者{もの}]だからです。あなたに[信頼{しんらい}]するあなたのしもべをお[救{すく}]いください。あなたはわたしの[神{かみ}]です。", "3": "[主{しゅ}]よ、わたしをあわれんでください。わたしはひねもすあなたに[呼{よ}]ばわります。", "4": "あなたのしもべの[魂{たましい}]を[喜{よろこ}]ばせてください。[主{しゅ}]よ、わが[魂{たましい}]はあなたを[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]みます。", "5": "[主{しゅ}]よ、あなたは[恵{めぐ}]みふかく、[寛容{かんよう}]であって、あなたに[呼{よ}]ばわるすべての[者{もの}]にいつくしみを[豊{ゆた}]かに[施{ほどこ}]されます。", "6": "[主{しゅ}]よ、わたしの[祈{いのり}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、わたしの[願{ねが}]いの[声{こえ}]をお[聞{き}]きください。", "7": "わたしの[悩{なや}]みの[日{ひ}]にわたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。あなたはわたしに[答{こた}]えられるからです。", "8": "[主{しゅ}]よ、もろもろの[神{かみ}]のうちにあなたに[等{ひと}]しい[者{もの}]はなく、また、あなたのみわざに[等{ひと}]しいものはありません。", "9": "[主{しゅ}]よ、あなたが[造{つく}]られたすべての[国民{くにたみ}]はあなたの[前{まえ}]に[来{き}]て、[伏{ふ}]し[拝{おが}]み、み[名{な}]をあがめるでしょう。", "10": "あなたは[大{おお}]いなる[神{かみ}]で、くすしきみわざをなされます。ただあなたのみ、[神{かみ}]でいらせられます。", "11": "[主{しゅ}]よ、あなたの[道{みち}]をわたしに[教{おし}]えてください。わたしはあなたの[真理{しんり}]に[歩{あゆ}]みます。[心{こころ}]をひとつにしてみ[名{な}]を[恐{おそ}]れさせてください。", "12": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしは[心{こころ}]をつくしてあなたに[感謝{かんしゃ}]し、とこしえに、み[名{な}]をあがめるでしょう。", "13": "わたしに[示{しめ}]されたあなたのいつくしみは[大{おお}]きく、わが[魂{たましい}]を[陰府{よみ}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]から[助{たす}]け[出{だ}]されたからです。", "14": "[神{かみ}]よ、[高{たか}]ぶる[者{もの}]はわたしに[逆{さか}]らって[起{おこ}]り、[荒{あら}]ぶる[者{もの}]の[群{む}]れはわたしのいのちを[求{もと}]め、[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[前{まえ}]にあなたを[置{お}]くことをしません。", "15": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたはあわれみと[恵{めぐ}]みに[富{と}]み、[怒{いか}]りをおそくし、いつくしみと、まこととに[豊{ゆた}]かな[神{かみ}]でいらせられます。", "16": "わたしをかえりみ、わたしをあわれみ、あなたのしもべにみ[力{ちから}]を[与{あた}]え、あなたのはしための[子{こ}]をお[救{すく}]いください。", "17": "わたしに、あなたの[恵{めぐ}]みのしるしをあらわしてください。そうすれば、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]どもはわたしを[見{み}]て[恥{は}]じるでしょう。[主{しゅ}]よ、あなたはわたしを[助{たす}]け、わたしを[慰{なぐさ}]められたからです。" }, "87": { "title": "コラの[子{こ}]の[歌{うた}]、さんび", "1": "[主{しゅ}]が[基{もとい}]をすえられた[都{みやこ}]は[聖{せい}]なる[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]つ。", "2": "[主{しゅ}]はヤコブのすべてのすまいにまさって、シオンのもろもろの[門{もん}]を[愛{あい}]される。", "3": "[神{かみ}]の[都{みやこ}]よ、あなたについて、もろもろの[栄光{えいこう}]ある[事{こと}]が[語{かた}]られる。〔セラ", "4": "わたしはラハブとバビロンをわたしを[知{し}]る[者{もの}]のうちに[挙{あ}]げる。ペリシテ、ツロ、またエチオピヤを[見{み}]よ。「この[者{もの}]はかしこに[生{うま}]れた」と[言{い}]われる。", "5": "しかしシオンについては「この[者{もの}]も、かの[者{もの}]もその[中{なか}]に[生{うま}]れた」と[言{い}]われる。いと[高{たか}]き[者{もの}]みずからシオンを[堅{かた}]く[立{た}]てられるからである。", "6": "[主{しゅ}]がもろもろの[民{たみ}]を[登録{とうろく}]されるとき、「この[者{もの}]はかしこに[生{うま}]れた」としるされる。〔セラ", "7": "[歌{うた}]う[者{もの}]と[踊{おど}]る[者{もの}]はみな[言{い}]う、「わがもろもろの[泉{いずみ}]はあなたのうちにある」と。" }, "88": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってマハラテ・レアノテのしらべにあわせてうたわせたコラの[子{こ}]の[歌{うた}]、さんび。エズラびとヘマンのマスキールの[歌{うた}]", "1": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしは[昼{ひる}]、[助{たす}]けを[呼{よ}]び[求{もと}]め、[夜{よる}]、み[前{まえ}]に[叫{さけ}]び[求{もと}]めます。", "2": "わたしの[祈{いのり}]をみ[前{まえ}]にいたらせ、わたしの[叫{さけ}]びに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "3": "わたしの[魂{たましい}]は[悩{なや}]みに[満{み}]ち、わたしのいのちは[陰府{よみ}]に[近{ちか}]づきます。", "4": "わたしは[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]のうちに[数{かぞ}]えられ、[力{ちから}]のない[人{ひと}]のようになりました。", "5": "すなわち[死人{しにん}]のうちに[捨{す}]てられた[者{もの}]のように、[墓{はか}]に[横{よこ}]たわる[殺{ころ}]された[者{もの}]のように、あなたが[再{ふたた}]び[心{こころ}]にとめられない[者{もの}]のようになりました。[彼{かれ}]らはあなたのみ[手{て}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされた[者{もの}]です。", "6": "あなたはわたしを[深{ふか}]い[穴{あな}]、[暗{くら}]い[所{ところ}]、[深{ふか}]い[淵{ふち}]に[置{お}]かれました。", "7": "あなたの[怒{いか}]りはわたしの[上{うえ}]に[重{おも}]く、あなたはもろもろの[波{なみ}]をもってわたしを[苦{くる}]しめられました。〔セラ", "8": "あなたはわが[知{し}]り[人{ひと}]をわたしから[遠{とお}]ざけ、わたしを[彼{かれ}]らの[忌{い}]みきらう[者{もの}]とされました。わたしは[閉{と}]じこめられて、のがれることはできません。", "9": "わたしの[目{め}]は[悲{かな}]しみによって[衰{おとろ}]えました。[主{しゅ}]よ、わたしは[日{ひ}]ごとにあなたを[呼{よ}]び、あなたにむかってわが[両手{りょうて}]を[伸{の}]べました。", "10": "あなたは[死{し}]んだ[者{もの}]のために[奇跡{きせき}]を[行{おこな}]われるでしょうか。なき[人{ひと}]のたましいは[起{お}]きあがってあなたをほめたたえるでしょうか。〔セラ", "11": "あなたのいつくしみは[墓{はか}]のなかに、あなたのまことは[滅{ほろ}]びのなかに、[宣{の}]べ[伝{つた}]えられるでしょうか。", "12": "あなたの[奇跡{きせき}]は[暗{くら}]やみに、あなたの[義{ぎ}]は[忘{わす}]れの[国{くに}]に[知{し}]られるでしょうか。", "13": "しかし[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。あしたに、わが[祈{いのり}]をあなたのみ[前{まえ}]にささげます。", "14": "[主{しゅ}]よ、なぜ、あなたはわたしを[捨{す}]てられるのですか。なぜ、わたしにみ[顔{かお}]を[隠{かく}]されるのですか。", "15": "わたしは[若{わか}]い[時{とき}]から[苦{くる}]しんで[死{し}]ぬばかりです。あなたの[脅{おびやか}]しにあって[衰{おとろ}]えはてました。", "16": "あなたの[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがわたしを[襲{おそ}]い、あなたの[恐{おそ}]ろしい[脅{おびやか}]しがわたしを[滅{ほろ}]ぼしました。", "17": "これらの[事{こと}]がひねもす[大水{おおみず}]のようにわたしをめぐり、わたしを[全{まった}]く[取{と}]り[巻{ま}]きました。", "18": "あなたは[愛{あい}]する[者{もの}]と[友{とも}]とをわたしから[遠{とお}]ざけ、わたしの[知{し}]り[人{びと}]を[暗{くら}]やみにおかれました。" }, "89": { "title": "エズラびとエタンのマスキールの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはとこしえにあなたのいつくしみを[歌{うた}]い、わたしの[口{くち}]をもってあなたのまことをよろずよに[告{つ}]げ[知{し}]らせます。", "2": "あなたのいつくしみはとこしえに[堅{かた}]く[立{た}]ち、あなたのまことは[天{てん}]のようにゆるぐことはありません。", "3": "あなたは[言{い}]われました、「わたしはわたしの[選{えら}]んだ[者{もの}]と[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、わたしのしもべダビデに[誓{ちか}]った、", "4": "『わたしはあなたの[子孫{しそん}]をとこしえに[堅{かた}]くし、あなたの[王座{おうざ}]を[建{た}]てて、よろずよに[至{いた}]らせる』」。〔セラ", "5": "[主{しゅ}]よ、もろもろの[天{てん}]にあなたのくすしきみわざをほめたたえさせ、[聖{せい}]なる[者{もの}]のつどいで、あなたのまことをほめたたえさせてください。", "6": "[大空{おおぞら}]のうちに、だれか[主{しゅ}]と[並{なら}]ぶものがあるでしょうか。[神{かみ}]の[子{こ}]らのうちに、だれか[主{しゅ}]のような[者{もの}]があるでしょうか。", "7": "[主{しゅ}]は[聖{せい}]なる[者{もの}]の[会議{かいぎ}]において[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]、そのまわりにあるすべての[者{もの}]にまさって[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[者{もの}]です。", "8": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、[主{しゅ}]よ、だれかあなたのように[大能{たいのう}]のある[者{もの}]があるでしょうか。あなたのまことは、あなたをめぐっています。", "9": "あなたは[海{うみ}]の[荒{あ}]れるのを[治{おさ}]め、その[波{なみ}]の[起{おこ}]るとき、これを[静{しず}]められます。", "10": "あなたはラハブを、[殺{ころ}]された[者{もの}]のように[打{う}]ち[砕{くだ}]き、あなたの[敵{てき}]を[力{ちから}]ある[腕{うで}]をもって[散{ち}]らされました。", "11": "もろもろの[天{てん}]はあなたのもの、[地{ち}]もまたあなたのもの、[世界{せかい}]とその[中{なか}]にあるものとはあなたがその[基{もとい}]をおかれたものです。", "12": "[北{きた}]と[南{みなみ}]はあなたがこれを[造{つく}]られました。タボルとヘルモンは、み[名{な}]を[喜{よろこ}]び[歌{うた}]います。", "13": "あなたは[大能{たいのう}]の[腕{うで}]をもたれます。あなたの[手{て}]は[強{つよ}]く、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]は[高{たか}]く、", "14": "[義{ぎ}]と[公平{こうへい}]はあなたのみくらの[基{もとい}]、いつくしみと、まことはあなたの[前{まえ}]に[行{い}]きます。", "15": "[祭{まつり}]の[日{ひ}]の[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]を[知{し}]る[民{たみ}]はさいわいです。[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らはみ[顔{かお}]の[光{ひかり}]のなかを[歩{あゆ}]み、", "16": "ひねもす、み[名{な}]によって[喜{よろこ}]び、あなたの[義{ぎ}]をほめたたえます。", "17": "あなたは[彼{かれ}]らの[力{ちから}]の[栄光{えいこう}]だからです。われらの[角{つの}]はあなたの[恵{めぐ}]みによって[高{たか}]くあげられるでしょう。", "18": "われらの[盾{たて}]は[主{しゅ}]に[属{ぞく}]し、われらの[王{おう}]はイスラエルの[聖者{せいじゃ}]に[属{ぞく}]します。", "19": "[昔{むかし}]あなたは[幻{まぼろし}]をもってあなたの[聖徒{せいと}]に[告{つ}]げて[言{い}]われました、「わたしは[勇士{ゆうし}]に[栄冠{えいかん}]を[授{さづ}]け、[民{たみ}]の[中{なか}]から[選{えら}]ばれた[者{もの}]を[高{たか}]くあげた。", "20": "わたしはわがしもべダビデを[得{え}]て、これにわが[聖{せい}]なる[油{あぶら}]をそそいだ。", "21": "わが[手{て}]は[常{つね}]に[彼{かれ}]と[共{とも}]にあり、わが[腕{うで}]はまた[彼{かれ}]を[強{つよ}]くする。", "22": "[敵{てき}]は[彼{かれ}]をだますことなく、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[彼{かれ}]を[卑{いや}]しめることはない。", "23": "わたしは[彼{かれ}]の[前{まえ}]にもろもろのあだを[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]を[憎{にく}]む[者{もの}]どもを[打{う}]ち[倒{たお}]す。", "24": "わがまことと、わがいつくしみは[彼{かれ}]と[共{とも}]にあり、わが[名{な}]によって[彼{かれ}]の[角{つの}]は[高{たか}]くあげられる。", "25": "わたしは[彼{かれ}]の[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]におき、[彼{かれ}]の[右{みぎ}]の[手{て}]を[川{かわ}]の[上{うえ}]におく。", "26": "[彼{かれ}]はわたしにむかい『あなたはわが[父{ちち}]、わが[神{かみ}]、わが[救{すくい}]の[岩{いわ}]』と[呼{よ}]ぶであろう。", "27": "わたしはまた[彼{かれ}]をわがういごとし、[地{ち}]の[王{おう}]たちのうちの[最{もっと}]も[高{たか}]い[者{もの}]とする。", "28": "わたしはとこしえに、わがいつくしみを[彼{かれ}]のために[保{たも}]ち、わが[契約{けいやく}]は[彼{かれ}]のために[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "29": "わたしは[彼{かれ}]の[家系{かけい}]をとこしえに[堅{かた}]く[定{さだ}]め、その[位{くらい}]を[天{てん}]の[日{ひ}][数{かず}]のようにながらえさせる。", "30": "もしその[子孫{しそん}]がわがおきてを[捨{す}]て、わがさばきに[従{したが}]って[歩{あゆ}]まないならば、", "31": "もし[彼{かれ}]らがわが[定{さだ}]めを[犯{おか}]し、わが[戒{いまし}]めを[守{まも}]らないならば、", "32": "わたしはつえをもって[彼{かれ}]らのとがを[罰{ばっ}]し、むちをもって[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]を[罰{ばっ}]する。", "33": "しかし、わたしはわがいつくしみを[彼{かれ}]から[取{と}]り[去{さ}]ることなく、わがまことにそむくことはない。", "34": "わたしはわが[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ることなく、わがくちびるから[出{で}]た[言葉{ことば}]を[変{か}]えることはない。", "35": "わたしはひとたびわが[聖{せい}]によって[誓{ちか}]った。わたしはダビデに[偽{いつわ}]りを[言{い}]わない。", "36": "[彼{かれ}]の[家系{かけい}]はとこしえに[続{つづ}]き、[彼{かれ}]の[位{くらい}]は[太陽{たいよう}]のように[常{つね}]にわたしの[前{まえ}]にある。", "37": "また[月{つき}]のようにとこしえに[堅{かた}]く[定{さだ}]められ、[大空{おおぞら}]の[続{つづ}]くかぎり[堅{かた}]く[立{た}]つ」。〔セラ", "38": "しかしあなたは、あなたの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]を[捨{す}]ててしりぞけ、[彼{かれ}]に[対{たい}]して[激{はげ}]しく[怒{いか}]られました。", "39": "あなたはそのしもべとの[契約{けいやく}]を[廃棄{はいき}]し、[彼{かれ}]の[冠{かんむり}]を[地{ち}]になげうって、けがされました。", "40": "あなたはその[城壁{じょうへき}]をことごとくこわし、そのとりでを[荒{あ}]れすたれさせられました。", "41": "そこを[通{とお}]り[過{す}]ぎる[者{もの}]は[皆{みな}][彼{かれ}]をかすめ、[彼{かれ}]はその[隣{とな}]り[人{びと}]のあざけりとなりました。", "42": "あなたは[彼{かれ}]のあだの[右{みぎ}]の[手{て}]を[高{たか}]くあげ、そのもろもろの[敵{てき}]を[喜{よろこ}]ばせられました。", "43": "まことに、あなたは[彼{かれ}]のつるぎの[刃{は}]をかえして、[彼{かれ}]を[戦{たたか}]いに[立{た}]たせられなかったのです。", "44": "あなたは[彼{かれ}]の[手{て}]から[王{おう}]のつえを[取{と}]り[去{さ}]り、その[王座{おうざ}]を[地{ち}]に[投{な}]げすてられました。", "45": "あなたは[彼{かれ}]の[若{わか}]き[日{ひ}]をちぢめ、[恥{はじ}]をもって[彼{かれ}]をおおわれました。〔セラ", "46": "[主{しゅ}]よ、いつまでなのですか。とこしえにお[隠{おかく}]れになるのですか。あなたの[怒{いか}]りはいつまで[火{ひ}]のように[燃{も}]えるのですか。", "47": "[主{しゅ}]よ、[人{ひと}]のいのちの、いかに[短{みじか}]く、すべての[人{ひと}]の[子{こ}]を、いかにはかなく[造{つく}]られたかを、みこころにとめてください。", "48": "だれか[生{い}]きて[死{し}]を[見{み}]ず、その[魂{たましい}]を[陰府{よみ}]の[力{ちから}]から[救{すく}]いうるものがあるでしょうか。〔セラ", "49": "[主{しゅ}]よ、あなたがまことをもってダビデに[誓{ちか}]われた[昔{むかし}]のいつくしみはどこにありますか。", "50-51": "[主{しゅ}]よ、あなたのしもべがうけるはずかしめをみこころにとめてください。[主{しゅ}]よ、あなたのもろもろの[敵{てき}]はわたしをそしり、あなたの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[足跡{あしあと}]をそしります。わたしはもろもろの[民{たみ}]のそしりをわたしのふところにいだいているのです。", "52": "[主{しゅ}]はとこしえにほむべきかな。アァメン、アァメン。" }, "90": { "title": "[神{かみ}]の[人{ひと}]モーセの[祈{いのり}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたは[世々{よよ}]われらのすみかでいらせられる。", "2": "[山{やま}]がまだ[生{うま}]れず、あなたがまだ[地{ち}]と[世界{せかい}]とを[造{つく}]られなかったとき、とこしえからとこしえまで、あなたは[神{かみ}]でいらせられる。", "3": "あなたは[人{ひと}]をちりに[帰{かえ}]らせて[言{い}]われます、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[帰{かえ}]れ」と。", "4": "あなたの[目{め}]の[前{まえ}]には千[年{ねん}]も[過{す}]ぎ[去{さ}]ればきのうのごとく、[夜{よ}]の[間{ま}]のひと[時{とき}]のようです。", "5": "あなたは[人{ひと}]を[大水{おおみず}]のように[流{なが}]れ[去{さ}]らせられます。[彼{かれ}]らはひと[夜{よ}]の[夢{ゆめ}]のごとく、あしたにもえでる[青草{あおくさ}]のようです。", "6": "あしたにもえでて、[栄{さか}]えるが、[夕{ゆう}]べには、しおれて[枯{か}]れるのです。", "7": "われらはあなたの[怒{いか}]りによって[消{き}]えうせ、あなたの[憤{いきどお}]りによって[滅{ほろ}]び[去{さ}]るのです。", "8": "あなたはわれらの[不義{ふぎ}]をみ[前{まえ}]におき、われらの[隠{かく}]れた[罪{つみ}]をみ[顔{かお}]の[光{ひかり}]のなかにおかれました。", "9": "われらのすべての[日{ひ}]は、あなたの[怒{いか}]りによって[過{す}]ぎ[去{さ}]り、われらの[年{とし}]の[尽{つ}]きるのは、ひと[息{いき}]のようです。", "10": "われらのよわいは七十[年{ねん}]にすぎません。あるいは[健{すこ}]やかであっても八十[年{ねん}]でしょう。しかしその[一生{いっしょう}]はただ、ほねおりと[悩{なや}]みであって、その[過{す}]ぎゆくことは[速{はや}]く、われらは[飛{と}]び[去{さ}]るのです。", "11": "だれがあなたの[怒{いか}]りの[力{ちから}]を[知{し}]るでしょうか。だれがあなたをおそれる[恐{おそ}]れにしたがってあなたの[憤{いきどお}]りを[知{し}]るでしょうか。", "12": "われらにおのが[日{ひ}]を[数{かぞ}]えることを[教{おし}]えて、[知恵{ちえ}]の[心{こころ}]を[得{え}]させてください。", "13": "[主{しゅ}]よ、み[心{こころ}]を[変{か}]えてください。いつまでお[怒{いか}]りになるのですか。あなたのしもべをあわれんでください。", "14": "あしたに、あなたのいつくしみをもってわれらを[飽{あ}]き[足{た}]らせ、[世{よ}]を[終{おわ}]るまで[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しませてください。", "15": "あなたがわれらを[苦{くる}]しめられた[多{おお}]くの[日{ひ}]と、われらが[災{わざわい}]にあった[多{おお}]くの[年{とし}]とに[比{くら}]べて、われらを[楽{たの}]しませてください。", "16": "あなたのみわざを、あなたのしもべらに、あなたの[栄光{えいこう}]を、その[子{こ}]らにあらわしてください。", "17": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを、われらの[上{うえ}]にくだし、われらの[手{て}]のわざを、われらの[上{うえ}]に[栄{さか}]えさせてください。われらの[手{て}]のわざを[栄{さか}]えさせてください。" }, "91": { "1": "いと[高{たか}]き[者{もの}]のもとにある[隠{かく}]れ[場{ば}]に[住{す}]む[人{ひと}]、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[陰{かげ}]にやどる[人{ひと}]は", "2": "[主{しゅ}]に[言{い}]うであろう、「わが[避{さ}]け[所{どころ}]、わが[城{しろ}]、わが[信頼{しんらい}]しまつるわが[神{かみ}]」と。", "3": "[主{しゅ}]はあなたをかりゅうどのわなと、[恐{おそ}]ろしい[疫病{えきびょう}]から[助{たす}]け[出{だ}]されるからである。", "4": "[主{しゅ}]はその[羽{はね}]をもって、あなたをおおわれる。あなたはその[翼{つばさ}]の[下{した}]に[避{さ}]け[所{どころ}]を[得{え}]るであろう。そのまことは[大盾{おおだて}]、また[小盾{こだて}]である。", "5": "あなたは[夜{よる}]の[恐{おそ}]ろしい[物{もの}]をも、[昼{ひる}]に[飛{と}]んでくる[矢{や}]をも[恐{おそ}]れることはない。", "6": "また[暗{くら}]やみに[歩{ある}]きまわる[疫病{えきびょう}]をも、[真昼{まひる}]に[荒{あら}]す[滅{ほろ}]びをも[恐{おそ}]れることはない。", "7": "たとい千[人{にん}]はあなたのかたわらに[倒{たお}]れ、万[人{にん}]はあなたの[右{みぎ}]に[倒{たお}]れても、その[災{わざわい}]はあなたに[近{ちか}]づくことはない。", "8": "あなたはただ、その[目{め}]をもって[見{み}]、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[報{むく}]いを[見{み}]るだけである。", "9": "あなたは[主{しゅ}]を[避{さ}]け[所{どころ}]とし、いと[高{たか}]き[者{もの}]をすまいとしたので、", "10": "[災{わざわい}]はあなたに[臨{のぞ}]まず、[悩{なや}]みはあなたの[天幕{てんまく}]に[近{ちか}]づくことはない。", "11": "これは[主{しゅ}]があなたのために[天使{てんし}]たちに[命{めい}]じて、あなたの[歩{あゆ}]むすべての[道{みち}]であなたを[守{まも}]らせられるからである。", "12": "[彼{かれ}]らはその[手{て}]で、あなたをささえ、[石{いし}]に[足{あし}]を[打{う}]ちつけることのないようにする。", "13": "あなたはししと、まむしとを[踏{ふ}]み、[若{わか}]いししと、へびとを[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]みにじるであろう。", "14": "[彼{かれ}]はわたしを[愛{あい}]して[離{はな}]れないゆえに、わたしは[彼{かれ}]を[助{たす}]けよう。[彼{かれ}]はわが[名{な}]を[知{し}]るゆえに、わたしは[彼{かれ}]を[守{まも}]る。", "15": "[彼{かれ}]がわたしを[呼{よ}]ぶとき、わたしは[彼{かれ}]に[答{こた}]える。わたしは[彼{かれ}]の[悩{なや}]みのときに、[共{とも}]にいて、[彼{かれ}]を[救{すく}]い、[彼{かれ}]に[光栄{こうえい}]を[与{あた}]えよう。", "16": "わたしは[長寿{ちょうじゅ}]をもって[彼{かれ}]を[満{み}]ち[足{た}]らせ、わが[救{すくい}]を[彼{かれ}]に[示{しめ}]すであろう。" }, "92": { "title": "[安息日{あんそくにち}]の[歌{うた}]、さんび", "1": "いと[高{たか}]き[者{もの}]よ、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、み[名{な}]をほめたたえるのは、よいことです。", "2": "あしたに、あなたのいつくしみをあらわし、[夜{よ}]な[夜{よ}]な、あなたのまことをあらわすために、", "3": "[十弦{じゅうげん}]の[楽器{がっき}]と[立琴{たてごと}]を[用{もち}]い、[琴{こと}]のたえなる[調{しら}]べを[用{もち}]いるのは、よいことです。", "4": "[主{しゅ}]よ、あなたはみわざをもってわたしを[楽{たの}]しませられました。わたしはあなたのみ[手{て}]のわざを[喜{よろこ}]び[歌{うた}]います。", "5": "[主{しゅ}]よ、あなたのみわざはいかに[大{おお}]いなることでしょう。あなたのもろもろの[思{おも}]いは、いとも[深{ふか}]く、", "6": "[鈍{にぶ}]い[者{もの}]は[知{し}]ることができず、[愚{おろ}]かな[者{もの}]はこれを[悟{さと}]ることができません。", "7": "たとい、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[草{くさ}]のようにもえいで、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はことごとく[栄{さか}]えても、[彼{かれ}]らはとこしえに[滅{ほろ}]びに[定{さだ}]められているのです。", "8": "しかし、[主{しゅ}]よ、あなたはとこしえに[高{たか}]き[所{ところ}]にいらせられます。", "9": "[主{しゅ}]よ、あなたの[敵{てき}]、あなたの[敵{てき}]は[滅{ほろ}]び、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はことごとく[散{ち}]らされるでしょう。", "10": "しかし、あなたはわたしの[角{つの}]を[野牛{のうし}]の[角{つの}]のように[高{たか}]くあげ、[新{あたら}]しい[油{あぶら}]をわたしに[注{そそ}]がれました。", "11": "わたしの[目{め}]はわが[敵{てき}]の[没落{ぼつらく}]を[見{み}]、わたしの[耳{みみ}]はわたしを[攻{せ}]める[悪者{わるもの}]どもの[破滅{はめつ}]を[聞{き}]きました。", "12": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はなつめやしの[木{き}]のように[栄{さか}]え、レバノンの[香柏{こうはく}]のように[育{そだ}]ちます。", "13": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[植{う}]えられ、われらの[神{かみ}]の[大庭{おおにわ}]に[栄{さか}]えます。", "14": "[彼{かれ}]らは[年老{としお}]いてなお[実{み}]を[結{むす}]び、いつも[生気{せいき}]に[満{み}]ち、[青々{あおあお}]として、", "15": "[主{しゅ}]の[正{ただ}]しいことを[示{しめ}]すでしょう。[主{しゅ}]はわが[岩{いわ}]です。[主{しゅ}]には[少{すこ}]しの[不義{ふぎ}]もありません。" }, "93": { "1": "[主{しゅ}]は[王{おう}]となり、[威光{いこう}]の[衣{ころも}]をまとわれます。[主{しゅ}]は[衣{ころも}]をまとい、[力{ちから}]をもって[帯{おび}]とされます。まことに、[世界{せかい}]は[堅{かた}]く[立{た}]って、[動{うご}]かされることはありません。", "2": "あなたの[位{くらい}]はいにしえより[堅{かた}]く[立{た}]ち、あなたはとこしえよりいらせられます。", "3": "[主{しゅ}]よ、[大水{おおみず}]は[声{こえ}]をあげました。[大水{おおみず}]はその[声{こえ}]をあげました。[大水{おおみず}]はそのとどろく[声{こえ}]をあげます。", "4": "[主{しゅ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]にいらせられて、その[勢{いきお}]いは[多{おお}]くの[水{みず}]のとどろきにまさり、[海{うみ}]の[大波{おおなみ}]にまさって[盛{さか}]んです。", "5": "あなたのあかしはいとも[確{たし}]かです。[主{しゅ}]よ、[聖{せい}]なることはとこしえまでもあなたの[家{いえ}]にふさわしいのです。" }, "94": { "1": "あだを[報{むく}]いられる[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あだを[報{むく}]いられる[神{かみ}]よ、[光{ひかり}]を[放{はな}]ってください。", "2": "[地{ち}]をさばかれる[者{もの}]よ、[立{た}]って[高{たか}]ぶる[者{もの}]にその[受{う}]くべき[罰{ばつ}]をお[与{あた}]えください。", "3": "[主{しゅ}]よ、[悪{あ}]しき[者{もの}]はいつまで、[悪{あ}]しき[者{もの}]はいつまで[勝{か}]ち[誇{ほこ}]るでしょうか。", "4": "[彼{かれ}]らは[高慢{こうまん}]な[言葉{ことば}]を[吐{は}]き[散{ち}]らし、すべて[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はみずから[高{たか}]ぶります。", "5": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らはあなたの[民{たみ}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]き、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[苦{くる}]しめます。", "6": "[彼{かれ}]らはやもめと[旅{たび}]びとのいのちをうばい、みなしごを[殺{ころ}]します。", "7": "[彼{かれ}]らは[言{い}]います、「[主{しゅ}]は[見{み}]ない、ヤコブの[神{かみ}]は[悟{さと}]らない」と。", "8": "[民{たみ}]のうちの[鈍{にぶ}]き[者{もの}]よ、[悟{さと}]れ。[愚{おろ}]かな[者{もの}]よ、いつ[賢{かしこ}]くなるだろうか。", "9": "[耳{みみ}]を[植{う}]えた[者{もの}]は[聞{き}]くことをしないだろうか、[目{め}]を[造{つく}]った[者{もの}]は[見{み}]ることをしないだろうか。", "10": "もろもろの[国民{くにたみ}]を[懲{こ}]らす[者{もの}]は[罰{ばっ}]することをしないだろうか、[人{ひと}]を[教{おし}]える[者{もの}]は[知識{ちしき}]をもたないだろうか。", "11": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[思{おも}]いの、むなしいことを[知{し}]られる。", "12": "[主{しゅ}]よ、あなたによって[懲{こ}]らされる[人{ひと}]、あなたのおきてを[教{おし}]えられる[人{ひと}]はさいわいです。", "13": "あなたはその[人{ひと}]を[災{わざわい}]の[日{ひ}]からのがれさせ、[悪{あ}]しき[者{もの}]のために[穴{あな}]が[掘{ほ}]られるまでその[人{ひと}]に[平安{へいあん}]を[与{あた}]えられます。", "14": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[捨{す}]てず、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[見捨{みす}]てられないからです。", "15": "さばきは[正義{せいぎ}]に[帰{かえ}]り、すべて[心{こころ}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]はそれに[従{したが}]うでしょう。", "16": "だれがわたしのために[立{た}]ちあがって、[悪{あ}]しき[者{もの}]を[責{せ}]めるだろうか。だれがわたしのために[立{た}]って、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]を[責{せ}]めるだろうか。", "17": "もしも[主{しゅ}]がわたしを[助{たす}]けられなかったならば、わが[魂{たましい}]はとくに[音{おと}]なき[所{ところ}]に[住{す}]んだであろう。", "18": "しかし「わたしの[足{あし}]がすべる」と[思{おも}]ったとき、[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみはわたしをささえられました。", "19": "わたしのうちに[思{おも}]い[煩{わずら}]いの[満{み}]ちるとき、あなたの[慰{なぐさ}]めはわが[魂{たましい}]を[喜{よろこ}]ばせます。", "20": "[定{さだ}]めをもって[危害{きがい}]をたくらむ[悪{あ}]しき[支配者{しはいしゃ}]はあなたと[親{した}]しむことができるでしょうか。", "21": "[彼{かれ}]らは[相{あい}][結{むす}]んで[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[魂{たましい}]を[責{せ}]め、[罪{つみ}]のない[者{もの}]に[死{し}]を[宣告{せんこく}]します。", "22": "しかし[主{しゅ}]はわが[高{たか}]きやぐらとなり、わが[神{かみ}]はわが[避{さ}]け[所{どころ}]の[岩{いわ}]となられました。", "23": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]を[彼{かれ}]らに[報{むく}]い、[彼{かれ}]らをその[悪{あく}]のゆえに[滅{ほろ}]ぼされます。われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされます。" }, "95": { "1": "さあ、われらは[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]い、われらの[救{すくい}]の[岩{いわ}]にむかって[喜{よろこ}]ばしい[声{こえ}]をあげよう。", "2": "われらは[感謝{かんしゃ}]をもって、み[前{まえ}]に[行{い}]き、[主{しゅ}]にむかい、さんびの[歌{うた}]をもって、[喜{よろこ}]ばしい[声{こえ}]をあげよう。", "3": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[神{かみ}]、すべての[神{かみ}]にまさって[大{おお}]いなる[王{おう}]だからである。", "4": "[地{ち}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]は[主{しゅ}]のみ[手{て}]にあり、[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]もまた[主{しゅ}]のものである。", "5": "[海{うみ}]は[主{しゅ}]のもの、[主{しゅ}]はこれを[造{つく}]られた。またそのみ[手{て}]はかわいた[地{ち}]を[造{つく}]られた。", "6": "さあ、われらは[拝{おが}]み、ひれ[伏{ふ}]し、われらの[造{つく}]り[主{ぬし}]、[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]にひざまずこう。", "7": "[主{しゅ}]はわれらの[神{かみ}]であり、われらはその[牧{まき}]の[民{たみ}]、そのみ[手{て}]の[羊{ひつじ}]である。どうか、あなたがたは、きょう、そのみ[声{こえ}]を[聞{き}]くように。", "8": "あなたがたは、メリバにいた[時{とき}]のように、また[荒野{あらの}]のマッサにいた[日{ひ}]のように、[心{こころ}]をかたくなにしてはならない。", "9": "あの[時{とき}]、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちはわたしのわざを[見{み}]たにもかかわらず、わたしを[試{こころ}]み、わたしをためした。", "10": "わたしは四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、その[代{よ}]をきらって[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは[心{こころ}]の[誤{あやま}]っている[民{たみ}]であって、わたしの[道{みち}]を[知{し}]らない」と。", "11": "それゆえ、わたしは[憤{いきどお}]って、[彼{かれ}]らはわが[安息{あんそく}]に[入{い}]ることができないと[誓{ちか}]った。" }, "96": { "1": "[新{あたら}]しい[歌{うた}]を[主{しゅ}]にむかってうたえ。[全{ぜん}][地{ち}]よ、[主{しゅ}]にむかってうたえ。", "2": "[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]い、そのみ[名{な}]をほめよ。[日{ひ}]ごとにその[救{すくい}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "3": "もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]にその[栄光{えいこう}]をあらわし、もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]にそのくすしきみわざをあらわせ。", "4": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[神{かみ}]であって、いともほめたたうべきもの、もろもろの[神{かみ}]にまさって[恐{おそ}]るべき[者{もの}]である。", "5": "もろもろの[民{たみ}]のすべての[神{かみ}]はむなしい。しかし[主{しゅ}]はもろもろの[天{てん}]を[造{つく}]られた。", "6": "[誉{ほまれ}]と、[威厳{いげん}]とはそのみ[前{まえ}]にあり、[力{ちから}]と、うるわしさとはその[聖所{せいじょ}]にある。", "7": "もろもろの[民{たみ}]のやからよ、[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ、[栄光{えいこう}]と[力{ちから}]とを[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ。", "8": "そのみ[名{な}]にふさわしい[栄光{えいこう}]を[主{しゅ}]に[帰{き}]せよ。[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えてその[大庭{おおにわ}]にきたれ。", "9": "[聖{せい}]なる[装{よそお}]いをして[主{しゅ}]を[拝{おが}]め、[全{ぜん}][地{ち}]よ、そのみ[前{まえ}]におののけ。", "10": "もろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]に[言{い}]え、「[主{しゅ}]は[王{おう}]となられた。[世界{せかい}]は[堅{かた}]く[立{た}]って、[動{うご}]かされることはない。[主{しゅ}]は[公平{こうへい}]をもってもろもろの[民{たみ}]をさばかれる」と。", "11": "[天{てん}]は[喜{よろこ}]び、[地{ち}]は[楽{たの}]しみ、[海{うみ}]とその[中{なか}]に[満{み}]ちるものとは[鳴{な}]りどよめき、", "12": "[田畑{たはた}]とその[中{なか}]のすべての[物{もの}]は[大{おお}]いに[喜{よろこ}]べ。そのとき、[林{はやし}]のもろもろの[木{き}]も[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[歌{うた}]うであろう。", "13": "[主{しゅ}]は[来{こ}]られる、[地{ち}]をさばくために[来{こ}]られる。[主{しゅ}]は[義{ぎ}]をもって[世界{せかい}]をさばき、まことをもってもろもろの[民{たみ}]をさばかれる。" }, "97": { "1": "[主{しゅ}]は[王{おう}]となられた。[地{ち}]は[楽{たの}]しみ、[海{うみ}]に[沿{そ}]った[多{おお}]くの[国々{くにぐに}]は[喜{よろこ}]べ。", "2": "[雲{くも}]と[暗{くら}]やみとはそのまわりにあり、[義{ぎ}]と[正{せい}]とはそのみくらの[基{もとい}]である。", "3": "[火{ひ}]はそのみ[前{まえ}]に[行{い}]き、そのまわりのあだを[焼{や}]きつくす。", "4": "[主{しゅ}]のいなずまは[世界{せかい}]を[照{てら}]し、[地{ち}]は[見{み}]ておののく。", "5": "もろもろの[山{やま}]は[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に、[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に、ろうのように[溶{と}]けた。", "6": "もろもろの[天{てん}]はその[義{ぎ}]をあらわし、よろずの[民{たみ}]はその[栄光{えいこう}]を[見{み}]た。", "7": "すべて[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]を[拝{おが}]む[者{もの}]、むなしい[偶像{ぐうぞう}]をもってみずから[誇{ほこ}]る[者{もの}]ははずかしめをうける。もろもろの[神{かみ}]は[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]す。", "8": "[主{しゅ}]よ、あなたのさばきのゆえに、シオンは[聞{き}]いて[喜{よろこ}]び、ユダの[娘{むすめ}]たちは[楽{たの}]しむ。", "9": "[主{しゅ}]よ、あなたは[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]にいまして、いと[高{たか}]く、もろもろの[神{かみ}]にまさって[大{おお}]いにあがめられます。", "10": "[主{しゅ}]は[悪{あく}]を[憎{にく}]む[者{もの}]を[愛{あい}]し、その[聖徒{せいと}]のいのちを[守{まも}]り、これを[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]される。", "11": "[光{ひかり}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]のために[現{あらわ}]れ、[喜{よろこ}]びは[心{こころ}]の[正{ただ}]しい[者{もの}]のためにあらわれる。", "12": "[正{ただ}]しき[人{ひと}]よ、[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]べ、その[聖{せい}]なるみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]せよ。" }, "98": { "title": "[歌{うた}]", "1": "[新{あたら}]しき[歌{うた}]を[主{しゅ}]にむかってうたえ。[主{しゅ}]はくすしきみわざをなされたからである。その[右{みぎ}]の[手{て}]と[聖{せい}]なる[腕{うで}]とは、おのれのために[勝利{しょうり}]を[得{え}]られた。", "2": "[主{しゅ}]はその[勝利{しょうり}]を[知{し}]らせ、その[義{ぎ}]をもろもろの[国民{くにたみ}]の[前{まえ}]にあらわされた。", "3": "[主{しゅ}]はそのいつくしみと、まこととをイスラエルの[家{いえ}]にむかって[覚{おぼ}]えられた。[地{ち}]のもろもろのはては、われらの[神{かみ}]の[勝利{しょうり}]を[見{み}]た。", "4": "[全{ぜん}][地{ち}]よ、[主{しゅ}]にむかって[喜{よろこ}]ばしき[声{こえ}]をあげよ。[声{こえ}]を[放{はな}]って[喜{よろこ}]び[歌{うた}]え、ほめうたえ。", "5": "[琴{こと}]をもって[主{しゅ}]をほめうたえ。[琴{こと}]と[歌{うた}]の[声{こえ}]をもってほめうたえ。", "6": "ラッパと[角笛{つのぶえ}]の[音{おと}]をもって[王{おう}]なる[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[喜{よろこ}]ばしき[声{こえ}]をあげよ。", "7": "[海{うみ}]とその[中{なか}]に[満{み}]ちるもの、[世界{せかい}]とそのうちに[住{す}]む[者{もの}]とは[鳴{な}]りどよめけ。", "8": "[大水{おおみず}]はその[手{て}]を[打{う}]ち、もろもろの[山{やま}]は[共{とも}]に[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[喜{よろこ}]び[歌{うた}]え。", "9": "[主{しゅ}]は[地{ち}]をさばくために[来{こ}]られるからである。[主{しゅ}]は[義{ぎ}]をもって[世界{せかい}]をさばき、[公平{こうへい}]をもってもろもろの[民{たみ}]をさばかれる。" }, "99": { "1": "[主{しゅ}]は[王{おう}]となられた。もろもろの[民{たみ}]はおののけ。[主{しゅ}]はケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]せられる。[地{ち}]は[震{ふる}]えよ。", "2": "[主{しゅ}]はシオンにおられて[大{おお}]いなる[神{かみ}]、[主{しゅ}]はもろもろの[民{たみ}]の[上{うえ}]に[高{たか}]くいらせられる。", "3": "[彼{かれ}]らはあなたの[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべきみ[名{な}]をほめたたえるであろう。[主{しゅ}]は[聖{せい}]でいらせられる。", "4": "[大能{たいのう}]の[王{おう}]であり、[公義{こうぎ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]であるあなたは[堅{かた}]く[公平{こうへい}]を[立{た}]て、ヤコブの[中{なか}]に[正{せい}]と[義{ぎ}]とを[行{おこな}]われた。", "5": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をあがめ、その[足{あし}][台{だい}]のもとで[拝{おが}]みまつれ。[主{しゅ}]は[聖{せい}]でいらせられる。", "6": "その[祭司{さいし}]の[中{なか}]にモーセとアロンとがあった。そのみ[名{な}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]の[中{なか}]にサムエルもあった。[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわると、[主{しゅ}]は[答{こた}]えられた。", "7": "[主{しゅ}]は[雲{くも}]の[柱{はしら}]のうちで[彼{かれ}]らに[語{かた}]られた。[彼{かれ}]らはそのあかしと、[彼{かれ}]らに[賜{たま}]わった[定{さだ}]めとを[守{まも}]った。", "8": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えられた。あなたは[彼{かれ}]らにゆるしを[与{あた}]えられた[神{かみ}]であったが、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]には[報復{ほうふく}]された。", "9": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]をあがめ、その[聖{せい}]なる[山{やま}]で[拝{おが}]みまつれ。われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[聖{せい}]でいらせられるからである。" }, "100": { "title": "[感謝{かんしゃ}]の[供{そな}]え[物{もの}]のための[歌{うた}]", "1": "[全{ぜん}][地{ち}]よ、[主{しゅ}]にむかって[喜{よろこ}]ばしき[声{こえ}]をあげよ。", "2": "[喜{よろこ}]びをもって[主{しゅ}]に[仕{つか}]えよ。[歌{うた}]いつつ、そのみ[前{まえ}]にきたれ。", "3": "[主{しゅ}]こそ[神{かみ}]であることを[知{し}]れ。われらを[造{つく}]られたものは[主{しゅ}]であって、われらは[主{しゅ}]のものである。われらはその[民{たみ}]、その[牧{まき}]の[羊{ひつじ}]である。", "4": "[感謝{かんしゃ}]しつつ、その[門{もん}]に[入{い}]り、ほめたたえつつ、その[大庭{おおにわ}]に[入{い}]れ。[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、そのみ[名{な}]をほめまつれ。", "5": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはかぎりなく、そのまことはよろず[代{よ}]に[及{およ}]ぶからである。" }, "101": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしはいつくしみと[公義{こうぎ}]について[歌{うた}]います。[主{しゅ}]よ、わたしはあなたにむかって[歌{うた}]います。", "2": "わたしは[全{まった}]き[道{みち}]に[心{こころ}]をとめます。あなたはいつ、わたしに[来{こ}]られるでしょうか。わたしは[直{なお}]き[心{こころ}]をもって、わが[家{いえ}]のうちを[歩{あゆ}]みます。", "3": "わたしは[目{め}]の[前{まえ}]に[卑{いや}]しい[事{こと}]を[置{お}]きません。わたしはそむく[者{もの}]の[行{おこな}]いを[憎{にく}]みます。それはわたしに[付{つ}]きまといません。", "4": "ひがんだ[心{こころ}]はわたしを[離{はな}]れるでしょう。わたしは[悪{わる}]い[事{こと}]を[知{し}]りません。", "5": "ひそかに、その[隣{とな}]り[人{びと}]をそしる[者{もの}]をわたしは[滅{ほろ}]ぼします。[高{たか}]ぶる[目{め}]と[高慢{こうまん}]な[心{こころ}]の[人{ひと}]を[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[事{こと}]はできません。", "6": "わたしは[国{くに}]のうちの[忠信{ちゅうしん}]な[者{もの}]に[好意{こうい}]を[寄{よ}]せ、わたしと[共{とも}]に[住{す}]まわせます。[全{まった}]き[道{みち}]を[歩{あゆ}]む[者{もの}]はわたしに[仕{つか}]えるでしょう。", "7": "[欺{あざむ}]くことをする[者{もの}]はわが[家{いえ}]のうちに[住{す}]むことができません。[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[者{もの}]はわが[目{め}]の[前{まえ}]に[立{た}]つことができません。", "8": "わたしは[朝{あさ}]ごとに[国{くに}]の[悪{あ}]しき[者{もの}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼし、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]をことごとく[主{しゅ}]の[都{みやこ}]から[断{た}]ち[除{のぞ}]きます。" }, "102": { "title": "[苦{くる}]しむ[者{もの}]が[思{おも}]いくずおれてその[嘆{なげ}]きを[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[注{そそ}]ぎ[出{だ}]すときの[祈{いのり}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしの[祈{いのり}]をお[聞{き}]きください。わたしの[叫{さけ}]びをみ[前{まえ}]に[至{いた}]らせてください。", "2": "わたしの[悩{なや}]みの[日{ひ}]にみ[顔{かお}]を[隠{かく}]すことなく、あなたの[耳{みみ}]をわたしに[傾{かたむ}]け、わが[呼{よ}]ばわる[日{ひ}]に、すみやかにお[答{こた}]えください。", "3": "わたしの[日{ひ}]は[煙{けむり}]のように[消{き}]え、わたしの[骨{ほね}]は[炉{ろ}]のように[燃{も}]えるからです。", "4": "わたしの[心{こころ}]は[草{くさ}]のように[撃{う}]たれて、しおれました。わたしはパンを[食{た}]べることを[忘{わす}]れました。", "5": "わが[嘆{なげ}]きの[声{こえ}]によってわたしの[骨{ほね}]はわたしの[肉{にく}]に[着{つ}]きます。", "6": "わたしは[荒野{あらの}]のはげたかのごとく、[荒{あ}]れた[跡{あと}]のふくろうのようです。", "7": "わたしは[眠{ねむ}]らずに[屋根{やね}]にひとりいるすずめのようです。", "8": "わたしの[敵{てき}]はひねもす、わたしをそしり、わたしをあざける[者{もの}]はわが[名{な}]によってのろいます。", "9": "わたしは[灰{はい}]をパンのように[食{た}]べ、わたしの[飲{の}]み[物{もの}]に[涙{なみだ}]を[交{まじ}]えました。", "10": "これはあなたの[憤{いきどお}]りと[怒{いか}]りのゆえです。あなたはわたしをもたげて[投{な}]げすてられました。", "11": "わたしのよわいは[夕暮{ゆうぐれ}]の[日{ひ}][影{かげ}]のようです。わたしは[草{くさ}]のようにしおれました。", "12": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたはとこしえにみくらに[座{ざ}]し、そのみ[名{な}]はよろず[代{よ}]に[及{およ}]びます。", "13": "あなたは[立{た}]ってシオンをあわれまれるでしょう。これはシオンを[恵{めぐ}]まれる[時{とき}]であり、[定{さだ}]まった[時{とき}]が[来{き}]たからです。", "14": "あなたのしもべはシオンの[石{いし}]をも[喜{よろこ}]び、そのちりをさえあわれむのです。", "15": "もろもろの[国民{くにたみ}]は[主{しゅ}]のみ[名{な}]を[恐{おそ}]れ、[地{ち}]のもろもろの[王{おう}]はあなたの[栄光{えいこう}]を[恐{おそ}]れるでしょう。", "16": "[主{しゅ}]はシオンを[築{きず}]き、その[栄光{えいこう}]をもって[現{あらわ}]れ、", "17": "[乏{とぼ}]しい[者{もの}]の[祈{いのり}]をかえりみ、[彼{かれ}]らの[願{ねが}]いをかろしめられないからです。", "18": "きたるべき[代{よ}]のために、この[事{こと}]を[書{か}]きしるしましょう。そうすれば[新{あたら}]しく[造{つく}]られる[民{たみ}]は、[主{しゅ}]をほめたたえるでしょう。", "19": "[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なる[高{たか}]き[所{ところ}]から[見{み}]おろし、[天{てん}]から[地{ち}]を[見{み}]られた。", "20": "これは[捕{とら}]われ[人{びと}]の[嘆{なげ}]きを[聞{き}]き、[死{し}]に[定{さだ}]められた[者{もの}]を[解{と}]き[放{はな}]ち、", "21": "[人々{ひとびと}]がシオンで[主{しゅ}]のみ[名{な}]をあらわし、エルサレムでその[誉{ほまれ}]をあらわすためです。", "22": "その[時{とき}]もろもろの[民{たみ}]、もろもろの[国{くに}]はともに[集{あつ}]まって、[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるでしょう。", "23": "[主{しゅ}]はわたしの[力{ちから}]を[中途{ちゅうと}]でくじき、わたしのよわいを[短{みじか}]くされました。", "24": "わたしは[言{い}]いました、「わが[神{かみ}]よ、どうか、わたしのよわいの[半{なか}]ばでわたしを[取{と}]り[去{さ}]らないでください。あなたのよわいはよろず[代{よ}]に[及{およ}]びます」と。", "25": "あなたはいにしえ、[地{ち}]の[基{もとい}]をすえられました。[天{てん}]もまたあなたのみ[手{て}]のわざです。", "26": "これらは[滅{ほろ}]びるでしょう。しかしあなたは[長{なが}]らえられます。これらはみな[衣{ころも}]のように[古{ふる}]びるでしょう。あなたがこれらを[上着{うわぎ}]のように[替{か}]えられると、これらは[過{す}]ぎ[去{さ}]ります。", "27": "しかしあなたは[変{かわ}]ることなく、あなたのよわいは[終{おわ}]ることがありません。", "28": "あなたのしもべの[子{こ}]らは[安{やす}]らかに[住{す}]み、その[子孫{しそん}]はあなたの[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]てられるでしょう。" }, "103": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "わがたましいよ、[主{しゅ}]をほめよ。わがうちなるすべてのものよ、その[聖{せい}]なるみ[名{な}]をほめよ。", "2": "わがたましいよ、[主{しゅ}]をほめよ。そのすべてのめぐみを[心{こころ}]にとめよ。", "3": "[主{しゅ}]はあなたのすべての[不義{ふぎ}]をゆるし、あなたのすべての[病{やまい}]をいやし、", "4": "あなたのいのちを[墓{はか}]からあがないいだし、いつくしみと、あわれみとをあなたにこうむらせ、", "5": "あなたの[生{い}]きながらえるかぎり、[良{よ}]き[物{もの}]をもってあなたを[飽{あ}]き[足{た}]らせられる。こうしてあなたは[若返{わかがえ}]って、わしのように[新{あら}]たになる。", "6": "[主{しゅ}]はすべてしえたげられる[者{もの}]のために[正義{せいぎ}]と[公正{こうせい}]とを[行{おこな}]われる。", "7": "[主{しゅ}]はおのれの[道{みち}]をモーセに[知{し}]らせ、おのれのしわざをイスラエルの[人々{ひとびと}]に[知{し}]らせられた。", "8": "[主{しゅ}]はあわれみに[富{と}]み、めぐみふかく、[怒{いか}]ること[遅{おそ}]く、いつくしみ[豊{ゆた}]かでいらせられる。", "9": "[主{しゅ}]は[常{つね}]に[責{せ}]めることをせず、また、とこしえに[怒{いか}]りをいだかれない。", "10": "[主{しゅ}]はわれらの[罪{つみ}]にしたがってわれらをあしらわず、われらの[不義{ふぎ}]にしたがって[報{むく}]いられない。", "11": "[天{てん}]が[地{ち}]よりも[高{たか}]いように、[主{しゅ}]がおのれを[恐{おそ}]れる[者{もの}]に[賜{たま}]わるいつくしみは[大{おお}]きい、", "12": "[東{ひがし}]が[西{にし}]から[遠{とお}]いように、[主{しゅ}]はわれらのとがをわれらから[遠{とお}]ざけられる。", "13": "[父{ちち}]がその[子{こ}][供{ども}]をあわれむように、[主{しゅ}]はおのれを[恐{おそ}]れる[者{もの}]をあわれまれる。", "14": "[主{しゅ}]はわれらの[造{つく}]られたさまを[知{し}]り、われらのちりであることを[覚{おぼ}]えていられるからである。", "15": "[人{ひと}]は、そのよわいは[草{くさ}]のごとく、その[栄{さか}]えは[野{の}]の[花{はな}]にひとしい。", "16": "[風{かぜ}]がその[上{うえ}]を[過{す}]ぎると、うせて[跡{あと}]なく、その[場所{ばしょ}]にきいても、もはやそれを[知{し}]らない。", "17": "しかし[主{しゅ}]のいつくしみは、とこしえからとこしえまで、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]の[上{うえ}]にあり、その[義{ぎ}]は[子{こ}]らの[子{こ}]に[及{およ}]び、", "18": "その[契約{けいやく}]を[守{まも}]り、その[命令{めいれい}]を[心{こころ}]にとめて[行{おこな}]う[者{もの}]にまで[及{およ}]ぶ。", "19": "[主{しゅ}]はその[玉座{ぎょくざ}]を[天{てん}]に[堅{かた}]くすえられ、そのまつりごとはすべての[物{もの}]を[統{す}]べ[治{おさ}]める。", "20": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]たちよ、そのみ[言葉{ことば}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いて、これを[行{おこな}]う[勇士{ゆうし}]たちよ、[主{しゅ}]をほめまつれ。", "21": "そのすべての[万軍{ばんぐん}]よ、そのみこころを[行{おこな}]うしもべたちよ、[主{しゅ}]をほめよ。", "22": "[主{しゅ}]が[造{つく}]られたすべての[物{もの}]よ、そのまつりごとの[下{した}]にあるすべての[所{ところ}]で、[主{しゅ}]をほめよ。わがたましいよ、[主{しゅ}]をほめよ。" }, "104": { "1": "わがたましいよ、[主{しゅ}]をほめよ。わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはいとも[大{おお}]いにして[誉{ほまれ}]と[威厳{いげん}]とを[着{き}]、", "2": "[光{ひかり}]を[衣{ころも}]のようにまとい、[天{てん}]を[幕{まく}]のように[張{は}]り、", "3": "[水{みず}]の[上{うえ}]におのが[高殿{たかどの}]のうつばりをおき、[雲{くも}]をおのれのいくさ[車{ぐるま}]とし、[風{かぜ}]の[翼{つばさ}]に[乗{の}]りあるき、", "4": "[風{かぜ}]をおのれの[使者{ししゃ}]とし、[火{ひ}]と[炎{ほのお}]をおのれのしもべとされる。", "5": "あなたは[地{ち}]をその[基{もとい}]の[上{うえ}]にすえて、とこしえに[動{うご}]くことのないようにされた。", "6": "あなたはこれを[衣{ころも}]でおおうように[大水{おおみず}]でおおわれた。[水{みず}]はたたえて[山々{やまやま}]の[上{うえ}]を[越{こ}]えた。", "7": "あなたのとがめによって[水{みず}]は[退{しりぞ}]き、あなたの[雷{かみなり}]の[声{こえ}]によって[水{みず}]は[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "8": "[山{やま}]は[立{た}]ちあがり、[谷{たに}]はあなたが[定{さだ}]められた[所{ところ}]に[沈{しず}]んだ。", "9": "あなたは[水{みず}]に[境{さかい}]を[定{さだ}]めて、これを[越{こ}]えさせず、[再{ふたた}]び[地{ち}]をおおうことのないようにされた。", "10": "あなたは[泉{いずみ}]を[谷{たに}]にわき[出{で}]させ、それを[山々{やまやま}]の[間{あいだ}]に[流{なが}]れさせ、", "11": "[野{の}]のもろもろの[獣{けもの}]に[飲{の}]ませられる。[野{の}]のろばもそのかわきをいやす。", "12": "[空{そら}]の[鳥{とり}]もそのほとりに[住{す}]み、こずえの[間{あいだ}]にさえずり[歌{うた}]う。", "13": "あなたはその[高殿{たかどの}]からもろもろの[山{やま}]に[水{みず}]を[注{そそ}]がれる。[地{ち}]はあなたのみわざの[実{み}]をもって[満{み}]たされる。", "14": "あなたは[家畜{かちく}]のために[草{くさ}]をはえさせ、また[人{ひと}]のためにその[栽培{さいばい}]する[植物{しょくぶつ}]を[与{あた}]えて、[地{ち}]から[食物{しょくもつ}]を[出{だ}]させられる。", "15": "すなわち[人{ひと}]の[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばすぶどう[酒{しゅ}]、その[顔{かお}]をつややかにする[油{あぶら}]、[人{ひと}]の[心{こころ}]を[強{つよ}]くするパンなどである。", "16": "[主{しゅ}]の[木{き}]と、[主{しゅ}]がお[植{う}]えになったレバノンの[香柏{こうはく}]とは[豊{ゆた}]かに[潤{うるお}]され、", "17": "[鳥{とり}]はその[中{なか}]に[巣{す}]をつくり、こうのとりはもみの[木{き}]をそのすまいとする。", "18": "[高{たか}]き[山{やま}]はやぎのすまい、[岩{いわ}]は[岩{いわ}]だぬきの[隠{かく}]れる[所{ところ}]である。", "19": "あなたは[月{つき}]を[造{つく}]って[季節{きせつ}]を[定{さだ}]められた。[日{ひ}]はその[入{い}]る[時{とき}]を[知{し}]っている。", "20": "あなたは[暗{くら}]やみを[造{つく}]って[夜{よる}]とされた。その[時{とき}]、[林{はやし}]の[獣{けもの}]は[皆{みな}][忍{しの}]び[出{で}]る。", "21": "[若{わか}]きししはほえてえさを[求{もと}]め、[神{かみ}]に[食物{しょくもつ}]を[求{もと}]める。", "22": "[日{ひ}]が[出{で}]ると[退{しりぞ}]いて、その[穴{あな}]に[寝{ね}]る。", "23": "[人{ひと}]は[出{で}]てわざにつき、その[勤労{きんろう}]は[夕{ゆう}]べに[及{およ}]ぶ。", "24": "[主{しゅ}]よ、あなたのみわざはいかに[多{おお}]いことであろう。あなたはこれらをみな[知恵{ちえ}]をもって[造{つく}]られた。[地{ち}]はあなたの[造{つく}]られたもので[満{み}]ちている。", "25": "かしこに[大{おお}]いなる[広{ひろ}]い[海{うみ}]がある。その[中{なか}]に[無数{むすう}]のもの、[大小{だいしょう}]の[生{い}]き[物{もの}]が[満{み}]ちている。", "26": "そこに[舟{ふね}]が[走{はし}]り、あなたが[造{つく}]られたレビヤタンはその[中{なか}]に[戯{たわむ}]れる。", "27": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]あなたが[時{とき}]にしたがって[食物{しょくもつ}]をお[与{あた}]えになるのを[期待{きたい}]している。", "28": "あなたがお[与{あた}]えになると、[彼{かれ}]らはそれを[集{あつ}]める。あなたが[手{て}]を[開{ひら}]かれると、[彼{かれ}]らは[良{よ}]い[物{もの}]で[満{み}]たされる。", "29": "あなたがみ[顔{かお}]を[隠{かく}]されると、[彼{かれ}]らはあわてふためく。あなたが[彼{かれ}]らの[息{いき}]を[取{と}]り[去{さ}]られると、[彼{かれ}]らは[死{し}]んでちりに[帰{かえ}]る。", "30": "あなたが[霊{れい}]を[送{おく}]られると、[彼{かれ}]らは[造{つく}]られる。あなたは[地{ち}]のおもてを[新{あら}]たにされる。", "31": "どうか、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]がとこしえにあるように。[主{しゅ}]がそのみわざを[喜{よろこ}]ばれるように。", "32": "[主{しゅ}]が[地{ち}]を[見{み}]られると、[地{ち}]は[震{ふる}]い、[山{やま}]に[触{ふ}]れられると、[煙{けむり}]をいだす。", "33": "わたしは[生{い}]きるかぎり、[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]い、ながらえる[間{あいだ}]はわが[神{かみ}]をほめ[歌{うた}]おう。", "34": "どうか、わたしの[思{おも}]いが[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれるように。わたしは[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]ぶ。", "35": "どうか、[罪{つみ}]びとが[地{ち}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされ、[悪{あ}]しき[者{もの}]が、もはや、いなくなるように。わがたましいよ、[主{しゅ}]をほめよ。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "105": { "1": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、そのみ[名{な}]を[呼{よ}]び、そのみわざをもろもろの[民{たみ}]のなかに[知{し}]らせよ。", "2": "[主{しゅ}]にむかって[歌{うた}]え、[主{しゅ}]をほめうたえ、そのすべてのくすしきみわざを[語{かた}]れ。", "3": "その[聖{せい}]なるみ[名{な}]を[誇{ほこ}]れ。[主{しゅ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]の[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせよ。", "4": "[主{しゅ}]とそのみ[力{ちから}]とを[求{もと}]めよ、つねにそのみ[顔{かお}]を[尋{たず}]ねよ。", "5-6": "そのしもべアブラハムの[子孫{しそん}]よ、その[選{えら}]ばれた[者{もの}]であるヤコブの[子{こ}]らよ、[主{しゅ}]のなされたくすしきみわざと、その[奇跡{きせき}]と、そのみ[口{くち}]のさばきとを[心{こころ}]にとめよ。", "7": "[彼{かれ}]はわれらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]でいらせられる。そのさばきは[全{ぜん}][地{ち}]にある。", "8": "[主{しゅ}]はとこしえに、その[契約{けいやく}]をみこころにとめられる。これはよろず[代{よ}]に[命{めい}]じられたみ[言葉{ことば}]であって、", "9": "アブラハムと[結{むす}]ばれた[契約{けいやく}]、イサクに[誓{ちか}]われた[約束{やくそく}]である。", "10": "[主{しゅ}]はこれを[堅{かた}]く[立{た}]てて、ヤコブのために[定{さだ}]めとし、イスラエルのために、とこしえの[契約{けいやく}]として", "11": "[言{い}]われた、「わたしはあなたにカナンの[地{ち}]を[与{あた}]えて、あなたがたの[受{う}]ける[嗣{し}][業{ぎょう}]の[分{わ}]け[前{まえ}]とする」と。", "12": "このとき[彼{かれ}]らの[数{かず}]は[少{すく}]なくて、[数{かぞ}]えるに[足{た}]らず、その[所{ところ}]で[旅{たび}]びととなり、", "13": "この[国{くに}]からかの[国{くに}]へ[行{い}]き、この[国{くに}]から[他{た}]の[民{たみ}]へ[行{い}]った。", "14": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[彼{かれ}]らをしえたげるのをゆるさず、[彼{かれ}]らのために[王{おう}]たちを[懲{こら}]しめて、", "15": "[言{い}]われた、「わが[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]たちにさわってはならない、わが[預言者{よげんしゃ}]たちに[害{がい}]を[加{くわ}]えてはならない」と。", "16": "[主{しゅ}]はききんを[地{ち}]に[招{まね}]き、[人{ひと}]のつえとするパンをことごとく[砕{くだ}]かれた。", "17": "また[彼{かれ}]らの[前{まえ}]にひとりをつかわされた。すなわち[売{う}]られて[奴隷{どれい}]となったヨセフである。", "18": "[彼{かれ}]の[足{あし}]は[足{あし}]かせをもって[痛{いた}]められ、[彼{かれ}]の[首{くび}]は[鉄{てつ}]の[首輪{くびわ}]にはめられ、", "19": "[彼{かれ}]の[言葉{ことば}]の[成{な}]る[時{とき}]まで、[主{しゅ}]のみ[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]を[試{こころ}]みた。", "20": "[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわして[彼{かれ}]を[解{と}]き[放{はな}]ち、[民{たみ}]のつかさは[彼{かれ}]に[自由{じゆう}]を[与{あた}]えた。", "21": "[王{おう}]はその[家{いえ}]のつかさとしてその[所有{しょゆう}]をことごとくつかさどらせ、", "22": "その[心{こころ}]のままに[君{きみ}]たちを[教{おし}]えさせ、[長老{ちょうろう}]たちに[知恵{ちえ}]を[授{さづ}]けさせた。", "23": "その[時{とき}]イスラエルはエジプトにきたり、ヤコブはハムの[地{ち}]に[寄留{きりゅう}]した。", "24": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[大{おお}]いに[増{ま}]し[加{くわ}]え、これをそのあだよりも[強{つよ}]くされた。", "25": "[主{しゅ}]は[人々{ひとびと}]の[心{こころ}]をかえて、その[民{たみ}]を[憎{にく}]ませ、そのしもべたちを[悪賢{わるがしこ}]く[扱{あつか}]わせられた。", "26": "[主{しゅ}]はそのしもべモーセと、そのお[選{えら}]びになったアロンとをつかわされた。", "27": "[彼{かれ}]らはハムの[地{ち}]で[主{しゅ}]のしるしと、[奇跡{きせき}]とを[彼{かれ}]らのうちにおこなった。", "28": "[主{しゅ}]は[暗{くら}]やみをつかわして[地{ち}]を[暗{くら}]くされた。しかし[彼{かれ}]らはそのみ[言葉{ことば}]に[従{したが}]わなかった。", "29": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[水{みず}]を[血{ち}]に[変{かわ}]らせて、その[魚{うお}]を[殺{ころ}]された。", "30": "[彼{かれ}]らの[国{くに}]には、かえるが[群{むら}]がり、[王{おう}]の[寝間{ねま}]にまではいった。", "31": "[主{しゅ}]が[言{い}]われると、はえの[群{む}]れがきたり、ぶよが[国{くに}]じゅうにあった。", "32": "[主{しゅ}]は[雨{あめ}]にかえて、ひょうを[彼{かれ}]らに[与{あた}]え、きらめくいなずまを[彼{かれ}]らの[国{くに}]に[放{はな}]たれた。", "33": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのぶどうの[木{き}]と、いちじくの[木{き}]とを[撃{う}]ち、[彼{かれ}]らの[国{くに}]のもろもろの[木{き}]を[折{お}]り[砕{くだ}]かれた。", "34": "[主{しゅ}]が[言{い}]われると、いなごがきたり、[無数{むすう}]の[若{わか}]いいなごが[来{き}]て、", "35": "[彼{かれ}]らの[国{くに}]のすべての[青物{あおもの}]を[食{く}]いつくし、その[地{ち}]の[実{み}]を[食{く}]いつくした。", "36": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[国{くに}]のすべてのういごを[撃{う}]ち、[彼{かれ}]らのすべての[力{ちから}]の[初{はじ}]めを[撃{う}]たれた。", "37": "そして[金銀{きんぎん}]を[携{たずさ}]えてイスラエルを[出{で}]て[行{い}]かせられた。その[部族{ぶぞく}]のうちに、ひとりの[倒{たお}]れる[者{もの}]もなかった。", "38": "エジプトは[彼{かれ}]らの[去{さ}]るのを[喜{よろこ}]んだ。[彼{かれ}]らに[対{たい}]する[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]んだからである。", "39": "[主{しゅ}]は[雲{くも}]をひろげておおいとし、[夜{よる}]は[火{ひ}]をもって[照{てら}]された。", "40": "また[彼{かれ}]らの[求{もと}]めによって、うずらを[飛{と}]びきたらせ、[天{てん}]から、かてを[豊{ゆた}]かに[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられた。", "41": "[主{しゅ}]が[岩{いわ}]を[開{ひら}]かれると、[水{みず}]がほとばしり[出{で}]て、かわいた[地{ち}]に[川{かわ}]のように[流{なが}]れた。", "42": "これは[主{しゅ}]がその[聖{せい}]なる[約束{やくそく}]と、そのしもべアブラハムを[覚{おぼ}]えられたからである。", "43": "こうして[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[導{みちび}]いて[喜{よろこ}]びつつ[出{で}]て[行{い}]かせ、その[選{えら}]ばれた[民{たみ}]を[導{みちび}]いて[歌{うた}]いつつ[出{で}]て[行{い}]かせられた。", "44": "[主{しゅ}]はもろもろの[国{くに}]びとの[地{ち}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えられたので、[彼{かれ}]らはもろもろの[民{たみ}]の[勤労{きんろう}]の[実{み}]を[自分{じぶん}]のものとした。", "45": "これは[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]の[定{さだ}]めを[守{まも}]り、そのおきてを[行{おこな}]うためである。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "106": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "2": "だれが[主{しゅ}]の[大能{たいのう}]のみわざを[語{かた}]り、その[誉{ほまれ}]をことごとく[言{い}]いあらわすことができようか。", "3": "[公正{こうせい}]を[守{まも}]る[人々{ひとびと}]、[常{つね}]に[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]はさいわいである。", "4": "[主{しゅ}]よ、あなたがその[民{たみ}]を[恵{めぐ}]まれるとき、わたしを[覚{おぼ}]えてください。あなたが[彼{かれ}]らを[救{すく}]われるとき、わたしを[助{たす}]けてください。", "5": "そうすれば、わたしはあなたの[選{えら}]ばれた[者{もの}]の[繁栄{はんえい}]を[見{み}]、あなたの[国民{くにたみ}]の[喜{よろこ}]びをよろこび、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]と[共{とも}]に[誇{ほこ}]ることができるでしょう。", "6": "われらは[先祖{せんぞ}]たちと[同{おな}]じく[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。われらは[不義{ふぎ}]をなし、[悪{あ}]しきことを[行{おこな}]った。", "7": "われらの[先祖{せんぞ}]たちはエジプトにいたとき、あなたのくすしきみわざに[心{こころ}]を[留{と}]めず、あなたのいつくしみの[豊{ゆた}]かなのを[思{おも}]わず、[紅海{こうかい}]で、いと[高{たか}]き[神{かみ}]にそむいた。", "8": "けれども[主{しゅ}]はその[大能{たいのう}]を[知{し}]らせようと、み[名{な}]のために[彼{かれ}]らを[救{すく}]われた。", "9": "[主{しゅ}]は[紅海{こうかい}]をしかって、それをかわかし、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて[荒野{あらの}]を[行{い}]くように、[淵{ふち}]を[通{とお}]らせられた。", "10": "こうして[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあだの[手{て}]から[救{すく}]い、[敵{てき}]の[力{ちから}]からあがなわれた。", "11": "[水{みず}]が[彼{かれ}]らのあだをおおったので、そのうち、ひとりも[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]はなかった。", "12": "このとき[彼{かれ}]らはそのみ[言葉{ことば}]を[信{しん}]じ、その[誉{ほまれ}]を[歌{うた}]った。", "13": "しかし[彼{かれ}]らはまもなくそのみわざを[忘{わす}]れ、その[勧{すす}]めを[待{ま}]たず、", "14": "[野{の}]でわがままな[欲望{よくぼう}]を[起{おこ}]し、[荒野{あらの}]で[神{かみ}]を[試{こころ}]みた。", "15": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らにその[求{もと}]めるものを[与{あた}]えられたが、[彼{かれ}]らのうちに[病気{びょうき}]を[送{おく}]って、やせ[衰{おとろ}]えさせられた。", "16": "[人々{ひとびと}]が[宿営{しゅくえい}]のうちでモーセをねたみ、[主{しゅ}]の[聖者{せいじゃ}]アロンをねたんだとき、", "17": "[地{ち}]が[開{ひら}]けてダタンを[飲{の}]み、アビラムの[仲間{なかま}]をおおった。", "18": "[火{ひ}]はまたこの[仲間{なかま}]のうちに[燃{も}]え[起{おこ}]り、[炎{ほのお}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[焼{や}]きつくした。", "19": "[彼{かれ}]らはホレブで[子{こ}][牛{うし}]を[造{つく}]り、[鋳物{いもの}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]んだ。", "20": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]を[草{くさ}]を[食{く}]う[牛{うし}]の[像{ぞう}]と[取{と}]り[替{か}]えた。", "21-22": "[彼{かれ}]らは、エジプトで[大{おお}]いなる[事{こと}]をなし、ハムの[地{ち}]でくすしきみわざをなし、[紅海{こうかい}]のほとりで[恐{おそ}]るべき[事{こと}]をなされた[救主{すくいぬし}]なる[神{かみ}]を[忘{わす}]れた。", "23": "それゆえ、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼそうと[言{い}]われた。しかし[主{しゅ}]のお[選{えら}]びになったモーセは[破{やぶ}]れ[口{くち}]で[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[立{た}]ち、み[怒{いか}]りを[引{ひ}]きかえして、[滅{ほろ}]びを[免{まぬか}]れさせた。", "24": "[彼{かれ}]らは[麗{うるわ}]しい[地{ち}]を[侮{あなど}]り、[主{しゅ}]の[約束{やくそく}]を[信{しん}]ぜず、", "25": "またその[天幕{てんまく}]でつぶやき、[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "26": "それゆえ、[主{しゅ}]はみ[手{て}]をあげて、[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]い、[彼{かれ}]らを[荒野{あらの}]で[倒{たお}]れさせ、", "27": "またその[子孫{しそん}]を、もろもろの[国民{くにたみ}]のうちに[追{お}]い[散{ち}]らし、もろもろの[地{ち}]に[彼{かれ}]らをまき[散{ち}]らそうとされた。", "28": "また[彼{かれ}]らはペオルのバアルを[慕{した}]って、[死{し}]んだ[者{もの}]にささげた、いけにえを[食{た}]べた。", "29": "[彼{かれ}]らはそのおこないをもって[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたので、[彼{かれ}]らのうちに[疫病{えきびょう}]が[起{おこ}]った。", "30": "その[時{とき}]ピネハスが[立{た}]って[仲裁{ちゅうさい}]にはいったので、[疫病{えきびょう}]はやんだ。", "31": "これによってピネハスはよろず[代{よ}]まで、とこしえに[義{ぎ}]とされた。", "32": "[彼{かれ}]らはまたメリバの[水{みず}]のほとりで[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせたので、モーセは[彼{かれ}]らのために[災{わざわい}]にあった。", "33": "これは[彼{かれ}]らが[神{かみ}]の[霊{れい}]にそむいたとき、[彼{かれ}]がそのくちびるで[軽率{けいそつ}]なことを[言{い}]ったからである。", "34": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたもろもろの[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼさず、", "35": "かえってもろもろの[国民{くにたみ}]とまじってそのわざにならい、", "36": "[自分{じぶん}]たちのわなとなった[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]えた。", "37": "[彼{かれ}]らはそのむすこ、[娘{むすめ}]たちを[悪霊{あくれい}]にささげ、", "38": "[罪{つみ}]のない[血{ち}]、すなわちカナンの[偶像{ぐうぞう}]にささげたそのむすこ、[娘{むすめ}]たちの[血{ち}]を[流{なが}]した。こうして[国{くに}]は[血{ち}]で[汚{けが}]された。", "39": "このように[彼{かれ}]らはそのわざによっておのれを[汚{けが}]し、そのおこないによって[姦淫{かんいん}]をなした。", "40": "それゆえ、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りがその[民{たみ}]にむかって[燃{も}]え、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[憎{にく}]んで、", "41": "[彼{かれ}]らをもろもろの[国民{くにたみ}]の[手{て}]にわたされた。[彼{かれ}]らはおのれを[憎{にく}]む[者{もの}]に[治{おさ}]められ、", "42": "その[敵{てき}]にしえたげられ、その[力{ちから}]の[下{した}]に[征服{せいふく}]された。", "43": "[主{しゅ}]はしばしば[彼{かれ}]らを[助{たす}]けられたが、[彼{かれ}]らははかりごとを[設{もう}]けてそむき、その[不義{ふぎ}]によって[低{ひく}]くされた。", "44": "それにもかかわらず、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]びを[聞{き}]かれたとき、その[悩{なや}]みをかえりみ、", "45": "その[契約{けいやく}]を[彼{かれ}]らのために[思{おも}]い[出{だ}]し、そのいつくしみの[豊{ゆた}]かなるにより、みこころを[変{か}]えられ、", "46": "[彼{かれ}]らをとりこにした[者{もの}]どもによって、あわれまれるようにされた。", "47": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、われらを[救{すく}]って、もろもろの[国民{くにたみ}]のなかから[集{あつ}]めてください。われらはあなたの[聖{せい}]なるみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]し、あなたの[誉{ほまれ}]を[誇{ほこ}]るでしょう。", "48": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はとこしえからとこしえまでほむべきかな。すべての[民{たみ}]は「アァメン」ととなえよ。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "107": { "1": "「[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と、", "2": "[主{しゅ}]にあがなわれた[者{もの}]は[言{い}]え。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[悩{なや}]みからあがない、", "3": "もろもろの[国{くに}]から、[東{ひがし}]、[西{にし}]、[北{きた}]、[南{みなみ}]から[彼{かれ}]らを[集{あつ}]められた。", "4": "[彼{かれ}]らは[人{ひと}]なき[荒野{あらの}]にさまよい、[住{す}]むべき[町{まち}]にいたる[道{みち}]を[見{み}]いださなかった。", "5": "[彼{かれ}]らは[飢{う}]え、またかわき、その[魂{たましい}]は[彼{かれ}]らのうちに[衰{おとろ}]えた。", "6": "[彼{かれ}]らはその[悩{なや}]みのうちに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをその[悩{なや}]みから[助{たす}]け[出{だ}]し、", "7": "[住{す}]むべき[町{まち}]に[行{い}]き[着{つ}]くまで、まっすぐな[道{みち}]に[導{みちび}]かれた。", "8": "どうか、[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]のいつくしみと、[人{ひと}]の[子{こ}]らになされたくすしきみわざとのために、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]するように。", "9": "[主{しゅ}]はかわいた[魂{たましい}]を[満{み}]ち[足{た}]らせ、[飢{う}]えた[魂{たましい}]を[良{よ}]き[物{もの}]で[満{み}]たされるからである。", "10": "[暗黒{あんこく}]と[深{ふか}]いやみの[中{なか}]にいる[者{もの}]、[苦{くる}]しみと、くろがねに[縛{しば}]られた[者{もの}]、", "11": "[彼{かれ}]らは[神{かみ}]の[言葉{ことば}]にそむき、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[勧{すす}]めを[軽{かろ}]んじたので、", "12": "[主{しゅ}]は[重{おも}]い[労働{ろうどう}]をもって[彼{かれ}]らの[心{こころ}]を[低{ひく}]くされた。[彼{かれ}]らはつまずき[倒{たお}]れても、[助{たす}]ける[者{もの}]がなかった。", "13": "[彼{かれ}]らはその[悩{なや}]みのうちに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをその[悩{なや}]みから[救{すく}]い、", "14": "[暗黒{あんこく}]と[深{ふか}]いやみから[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して、そのかせをこわされた。", "15": "どうか、[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]のいつくしみと、[人{ひと}]の[子{こ}]らになされたくすしきみわざとのために、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]するように。", "16": "[主{しゅ}]は[青銅{せいどう}]のとびらをこわし、[鉄{てつ}]の[貫{かん}]の[木{き}]を[断{た}]ち[切{き}]られたからである。", "17": "ある[者{もの}]はその[罪{つみ}]に[汚{けが}]れた[行{おこな}]いによって[病{や}]み、その[不義{ふぎ}]のゆえに[悩{なや}]んだ。", "18": "[彼{かれ}]らはすべての[食物{しょくもつ}]をきらって、[死{し}]の[門{もん}]に[近{ちか}]づいた。", "19": "[彼{かれ}]らはその[悩{なや}]みのうちに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをその[悩{なや}]みから[救{すく}]い、", "20": "そのみ[言葉{ことば}]をつかわして、[彼{かれ}]らをいやし、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]びから[助{たす}]け[出{だ}]された。", "21": "どうか、[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]のいつくしみと、[人{ひと}]の[子{こ}]らになされたくすしきみわざとのために、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]するように。", "22": "[彼{かれ}]らが[感謝{かんしゃ}]のいけにえをささげ、[喜{よろこ}]びの[歌{うた}]をもって、そのみわざを[言{い}]いあらわすように。", "23": "[舟{ふね}]で[海{うみ}]にくだり、[大海{たいかい}]で[商売{しょうばい}]をする[者{もの}]は、", "24": "[主{しゅ}]のみわざを[見{み}]、また[深{ふか}]い[所{ところ}]でそのくすしきみわざを[見{み}]た。", "25": "[主{しゅ}]が[命{めい}]じられると[暴風{ぼうふう}]が[起{た}]って、[海{うみ}]の[波{なみ}]をあげた。", "26": "[彼{かれ}]らは[天{てん}]にのぼり、[淵{ふち}]にくだり、[悩{なや}]みによってその[勇気{ゆうき}]は[溶{と}]け[去{さ}]り、", "27": "[酔{よ}]った[人{ひと}]のようによろめき、よろめいて[途方{とほう}]にくれる。", "28": "[彼{かれ}]らはその[悩{なや}]みのうちに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをその[悩{なや}]みから[救{すく}]い[出{だ}]された。", "29": "[主{しゅ}]があらしを[静{しず}]められると、[海{うみ}]の[波{なみ}]は[穏{おだ}]やかになった。", "30": "こうして[彼{かれ}]らは[波{なみ}]の[静{しず}]まったのを[喜{よろこ}]び、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをその[望{のぞ}]む[港{みなと}]へ[導{みちび}]かれた。", "31": "どうか、[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]のいつくしみと、[人{ひと}]の[子{こ}]らになされたくすしきみわざとのために、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]するように。", "32": "[彼{かれ}]らが[民{たみ}]の[集会{しゅうかい}]で[主{しゅ}]をあがめ、[長老{ちょうろう}]の[会合{かいごう}]で[主{しゅ}]をほめたたえるように。", "33": "[主{しゅ}]は[川{かわ}]を[野{の}]に[変{かわ}]らせ、[泉{いずみ}]をかわいた[地{ち}]に[変{かわ}]らせ、", "34": "[肥{こ}]えた[地{ち}]をそれに[住{す}]む[者{もの}]の[悪{あく}]のゆえに[塩{しお}][地{ち}]に[変{かわ}]らせられる。", "35": "[主{しゅ}]は[野{の}]を[池{いけ}]に[変{かわ}]らせ、かわいた[地{ち}]を[泉{いずみ}]に[変{かわ}]らせ、", "36": "[飢{う}]えた[者{もの}]をそこに[住{す}]まわせられる。こうして[彼{かれ}]らはその[住{す}]むべき[町{まち}]を[建{た}]て、", "37": "[畑{はたけ}]に[種{たね}]をまき、ぶどう[畑{はたけ}]を[設{もう}]けて[多{おお}]くの[収穫{しゅうかく}]を[得{え}]た。", "38": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]されたので[彼{かれ}]らは[大{おお}]いにふえ、その[家畜{かちく}]の[減{へ}]るのをゆるされなかった。", "39": "[彼{かれ}]らがしえたげと、[悩{なや}]みと、[悲{かな}]しみとによって[減{へ}]り、かつ[卑{いや}]しめられたとき、", "40": "[主{しゅ}]はもろもろの[君{きみ}]に[侮{あなど}]りをそそぎ、[道{みち}]なき[荒{あ}]れ[地{ち}]にさまよわせられた。", "41": "しかし[主{しゅ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]を[悩{なや}]みのうちからあげて、その[家族{かぞく}]を[羊{ひつじ}]の[群{む}]れのようにされた。", "42": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はこれを[見{み}]て[喜{よろこ}]び、もろもろの[不義{ふぎ}]はその[口{くち}]を[閉{と}]じた。", "43": "すべて[賢{かしこ}]い[者{もの}]はこれらの[事{こと}]に[心{こころ}]をよせ、[主{しゅ}]のいつくしみをさとるようにせよ。" }, "108": { "title": "ダビデの[歌{うた}]、さんび", "1": "[神{かみ}]よ、わが[心{こころ}]は[定{さだ}]まりました。わが[心{こころ}]は[定{さだ}]まりました。わたしは[歌{うた}]い、かつほめたたえます。わが[魂{たましい}]よ、さめよ。", "2": "[立琴{たてごと}]よ、[琴{こと}]よ、さめよ。わたしはしののめを[呼{よ}]びさまします。", "3": "[主{しゅ}]よ、わたしはもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]であなたに[感謝{かんしゃ}]し、もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]であなたをほめたたえます。", "4": "あなたのいつくしみは[大{おお}]きく、[天{てん}]にまでおよびあなたのまことは[雲{くも}]にまで[及{およ}]ぶ。", "5": "[神{かみ}]よ、みずからを[天{てん}]よりも[高{たか}]くし、みさかえを[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]にあげてください。", "6": "あなたの[愛{あい}]される[者{もの}]が[助{たす}]けを[得{え}]るために、[右{みぎ}]のみ[手{て}]をもって[救{すくい}]をほどこし、わたしに[答{こた}]えてください。", "7": "[神{かみ}]はその[聖所{せいじょ}]で[言{い}]われた、「わたしは[大{おお}]いなる[喜{よろこ}]びをもってシケムを[分{わ}]かち、スコテの[谷{たに}]を[分{わ}]かち[与{あた}]えよう。", "8": "ギレアデはわたしのもの、マナセもわたしのものである。エフライムはわたしのかぶと、ユダはわたしのつえである。", "9": "モアブはわたしの[足{あし}]だらい、エドムにはわたしのくつを[投{な}]げる。ペリシテについては、かちどきをあげる」。", "10": "だれがわたしを[堅固{けんご}]な[町{まち}]に[至{いた}]らせるであろうか。だれがわたしをエドムに[導{みちび}]くであろうか。", "11": "[神{かみ}]よ、あなたはわれらを[捨{す}]てられたではありませんか。[神{かみ}]よ、あなたはわれらの[軍勢{ぐんぜい}]と[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]かれません。", "12": "われらに[助{たす}]けを[与{あた}]えて、あだにむかわせてください。[人{ひと}]の[助{たす}]けはむなしいからです。", "13": "われらは[神{かみ}]によって[勇{いさ}]ましく[働{はたら}]きます。われらのあだを[踏{ふ}]みにじる[者{もの}]は[神{かみ}]だからです。" }, "109": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "わたしのほめたたえる[神{かみ}]よ、もださないでください。", "2": "[彼{かれ}]らは[悪{あ}]しき[口{くち}]と[欺{あざむ}]きの[口{くち}]をあけて、わたしにむかい、[偽{いつわ}]りの[舌{した}]をもってわたしに[語{かた}]り、", "3": "[恨{うら}]みの[言葉{ことば}]をもってわたしを[囲{かこ}]み、ゆえなくわたしを[攻{せ}]めるのです。", "4": "[彼{かれ}]らはわが[愛{あい}]にむくいて、わたしを[非難{ひなん}]します。しかしわたしは[彼{かれ}]らのために[祈{いの}]ります。", "5": "[彼{かれ}]らは[悪{あく}]をもってわが[善{ぜん}]に[報{むく}]い、[恨{うら}]みをもってわが[愛{あい}]に[報{むく}]いるのです。", "6": "[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[悪{あ}]しき[人{ひと}]を[立{た}]て、[訴{うった}]える[者{もの}]に[彼{かれ}]を[訴{うった}]えさせてください。", "7": "[彼{かれ}]がさばかれるとき、[彼{かれ}]を[罪{つみ}]ある[者{もの}]とし、その[祈{いのり}]を[罪{つみ}]に[変{か}]えてください。", "8": "その[日{ひ}]を[少{すく}]なくし、その[財産{ざいさん}]をほかの[人{ひと}]にとらせ、", "9": "その[子{こ}]らをみなしごにし、その[妻{つま}]をやもめにしてください。", "10": "その[子{こ}]らを[放浪者{ほうろうしゃ}]として[施{ほどこ}]しをこわせ、その[荒{あ}]れたすまいから[追{お}]い[出{だ}]させてください。", "11": "[彼{かれ}]が[持{も}]っているすべての[物{もの}]を[債{さい}][主{しゅ}]に[奪{うば}]わせ、その[勤労{きんろう}]の[実{み}]をほかの[人{ひと}]にかすめさせてください。", "12": "[彼{かれ}]にいつくしみを[施{ほどこ}]す[者{もの}]はひとりもなく、またそのみなしごをあわれむ[者{もの}]もなく、", "13": "その[子孫{しそん}]を[絶{た}]えさせ、その[名{な}]を[次{つぎ}]の[代{よ}]に[消{け}]し[去{さ}]ってください。", "14": "その[父{ちち}]たちの[不義{ふぎ}]は[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[覚{おぼ}]えられ、その[母{はは}]の[罪{つみ}]を[消{け}]し[去{さ}]らないでください。", "15": "それらを[常{つね}]に[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[置{お}]き、[彼{かれ}]の[記憶{きおく}]を[地{ち}]から[断{た}]ってください。", "16": "これは[彼{かれ}]がいつくしみを[施{ほどこ}]すことを[思{おも}]わず、かえって[貧{まず}]しい[者{もの}]、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]を[責{せ}]め、[心{こころ}]の[痛{いた}]める[者{もの}]を[殺{ころ}]そうとしたからです。", "17": "[彼{かれ}]はのろうことを[好{この}]んだ。のろいを[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]ませてください。[彼{かれ}]は[恵{めぐ}]むことを[喜{よろこ}]ばなかった。[恵{めぐ}]みを[彼{かれ}]から[遠{とお}]ざけてください。", "18": "[彼{かれ}]はのろいを[衣{ころも}]のように[着{き}]た。のろいを[水{みず}]のようにその[身{み}]にしみこませ、[油{あぶら}]のようにその[骨{ほね}]にしみこませてください。", "19": "またそれを[自分{じぶん}]の[着{き}]る[着物{きもの}]のようにならせ、[常{つね}]に[締{し}]める[帯{おび}]のようにならせてください。", "20": "これがわたしを[非難{ひなん}]する[者{もの}]と、わたしに[逆{さか}]らって[悪{わる}]いことを[言{い}]う[者{もの}]の[主{しゅ}]からうける[報{むく}]いとしてください。", "21": "しかし、わが[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはみ[名{な}]のために、わたしを[顧{かえり}]みてください。あなたのいつくしみの[深{ふか}]きにより、わたしをお[助{たす}]けください。", "22": "わたしは[貧{まず}]しく、かつ[乏{とぼ}]しいのです。わたしの[心{こころ}]はわがうちに[傷{きず}]ついています。", "23": "わたしは[夕日{ゆうひ}]の[影{かげ}]のように[去{さ}]りゆき、いなごのように[追{お}]い[払{はら}]われます。", "24": "わたしのひざは[断食{だんじき}]によってよろめき、わたしの[肉{にく}]はやせ[衰{おとろ}]え、", "25": "わたしは[彼{かれ}]らにそしられる[者{もの}]となりました。[彼{かれ}]らはわたしを[見{み}]ると、[頭{あたま}]を[振{ふ}]ります。", "26": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしをお[助{たす}]けください。あなたのいつくしみにしたがって、わたしをお[救{すく}]いください。", "27": "[主{しゅ}]よ、これがあなたのみ[手{て}]のわざであること、あなたがそれをなされたことを、[彼{かれ}]らに[知{し}]らせてください。", "28": "[彼{かれ}]らはのろうけれども、あなたは[祝福{しゅくふく}]されます。わたしを[攻{せ}]める[者{もの}]をはずかしめ、あなたのしもべを[喜{よろこ}]ばせてください。", "29": "わたしを[非難{ひなん}]する[者{もの}]にはずかしめを[着{き}]せ、おのが[恥{はじ}]を[上着{うわぎ}]のようにまとわせてください。", "30": "わたしはわが[口{くち}]をもって[大{おお}]いに[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]し、[多{おお}]くの[人{ひと}]のなかで[主{しゅ}]をほめたたえます。", "31": "[主{しゅ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]の[右{みぎ}]に[立{た}]って、[死罪{しざい}]にさだめようとする[者{もの}]から[彼{かれ}]を[救{すく}]われるからです。" }, "110": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]はわが[主{しゅ}]に[言{い}]われる、「わたしがあなたのもろもろの[敵{てき}]をあなたの[足{あし}][台{だい}]とするまで、わたしの[右{みぎ}]に[座{ざ}]せよ」と。", "2": "[主{しゅ}]はあなたの[力{ちから}]あるつえをシオンから[出{だ}]される。あなたはもろもろの[敵{てき}]のなかで[治{おさ}]めよ。", "3": "あなたの[民{たみ}]は、あなたがその[軍勢{ぐんぜい}]を[聖{せい}]なる[山々{やまやま}]に[導{みちび}]く[日{ひ}]に[心{こころ}]から[喜{よろこ}]んでおのれをささげるであろう。あなたの[若者{わかもの}]は[朝{あさ}]の[胎{たい}]から[出{で}]る[露{つゆ}]のようにあなたに[来{く}]るであろう。", "4": "[主{しゅ}]は[誓{ちか}]いを[立{た}]てて、み[心{こころ}]を[変{か}]えられることはない、「あなたはメルキゼデクの[位{くらい}]にしたがってとこしえに[祭司{さいし}]である」。", "5": "[主{しゅ}]はあなたの[右{みぎ}]におられて、その[怒{いか}]りの[日{ひ}]に[王{おう}]たちを[打{う}]ち[破{やぶ}]られる。", "6": "[主{しゅ}]はもろもろの[国{くに}]のなかでさばきを[行{おこな}]い、しかばねをもって[満{み}]たし、[広{ひろ}]い[地{ち}]を[治{おさ}]める[首領{しゅりょう}]たちを[打{う}]ち[破{やぶ}]られる。", "7": "[彼{かれ}]は[道{みち}]のほとりの[川{かわ}]からくんで[飲{の}]み、それによって、そのこうべをあげるであろう。" }, "111": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。わたしは[正{ただ}]しい[者{もの}]のつどい、および[公会{こうかい}]で、[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]する。", "2": "[主{しゅ}]のみわざは[偉大{いだい}]である。すべてそのみわざを[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]によって[尋{たず}]ね[窮{きわ}]められる。", "3": "そのみわざは[栄光{えいこう}]と[威厳{いげん}]とに[満{み}]ち、その[義{ぎ}]はとこしえに、うせることがない。", "4": "[主{しゅ}]はそのくすしきみわざを[記念{きねん}]させられた。[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、あわれみに[満{み}]ちていられる。", "5": "[主{しゅ}]はおのれを[恐{おそ}]れる[者{もの}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]え、その[契約{けいやく}]をとこしえに[心{こころ}]にとめられる。", "6": "[主{しゅ}]はもろもろの[国民{くにたみ}]の[所領{しょりょう}]をその[民{たみ}]に[与{あた}]えて、みわざの[力{ちから}]をこれにあらわされた。", "7": "そのみ[手{て}]のわざは[真実{しんじつ}]かつ[公正{こうせい}]であり、すべてのさとしは[確{たし}]かである。", "8": "これらは[世々{よよ}]かぎりなく[堅{かた}]く[立{た}]ち、[真実{しんじつ}]と[正直{しょうじき}]とをもってなされた。", "9": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]にあがないを[施{ほどこ}]し、その[契約{けいやく}]をとこしえに[立{た}]てられた。そのみ[名{な}]は[聖{せい}]にして、おそれおおい。", "10": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[知恵{ちえ}]のはじめである。これを[行{おこな}]う[者{もの}]はみな[良{よ}]き[悟{さと}]りを[得{え}]る。[主{しゅ}]の[誉{ほまれ}]は、とこしえに、うせることはない。" }, "112": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]をおそれて、そのもろもろの[戒{いまし}]めを[大{おお}]いに[喜{よろこ}]ぶ[人{ひと}]はさいわいである。", "2": "その[子孫{しそん}]は[地{ち}]において[強{つよ}]くなり、[正{ただ}]しい[者{もの}]のやからは[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]る。", "3": "[繁栄{はんえい}]と[富{とみ}]とはその[家{いえ}]にあり、その[義{ぎ}]はとこしえに、うせることはない。", "4": "[光{ひかり}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]のために[暗黒{あんこく}]の[中{なか}]にもあらわれる。[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]み[深{ふか}]く、あわれみに[満{み}]ち、[正{ただ}]しくいらせられる。", "5": "[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]し、[貸{か}]すことをなし、その[事{こと}]を[正{ただ}]しく[行{おこな}]う[人{ひと}]はさいわいである。", "6": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[決{けっ}]して[動{うご}]かされることなく、とこしえに[覚{おぼ}]えられる。", "7": "[彼{かれ}]は[悪{わる}]いおとずれを[恐{おそ}]れず、その[心{こころ}]は[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]してゆるがない。", "8": "その[心{こころ}]は[落{お}]ち[着{つ}]いて[恐{おそ}]れることなく、ついにそのあだについての[願{ねが}]いを[見{み}]る。", "9": "[彼{かれ}]は[惜{お}]しげなく[施{ほどこ}]し、[貧{まず}]しい[者{もの}]に[与{あた}]えた。その[義{ぎ}]はとこしえに、うせることはない。その[角{つの}]は[誉{ほまれ}]を[得{え}]てあげられる。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はこれを[見{み}]て[怒{いか}]り、[歯{は}]をかみならして[溶{と}]け[去{さ}]る。[悪{あ}]しき[者{もの}]の[願{ねが}]いは[滅{ほろ}]びる。" }, "113": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]のしもべたちよ、ほめたたえよ。[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえよ。", "2": "[今{いま}]より、とこしえに[至{いた}]るまで[主{しゅ}]のみ[名{な}]はほむべきかな。", "3": "[日{ひ}]のいずるところから[日{ひ}]の[入{い}]るところまで、[主{しゅ}]のみ[名{な}]はほめたたえられる。", "4": "[主{しゅ}]はもろもろの[国民{くにたみ}]の[上{うえ}]に[高{たか}]くいらせられ、その[栄光{えいこう}]は[天{てん}]よりも[高{たか}]い。", "5": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にくらぶべき[者{もの}]はだれか。[主{しゅ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]に[座{ざ}]し、", "6": "[遠{とお}]く[天{てん}]と[地{ち}]とを[見{み}]おろされる。", "7": "[主{しゅ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]をちりからあげ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]をあくたからあげて、", "8": "もろもろの[君{きみ}]たちと[共{とも}]にすわらせ、その[民{たみ}]の[君{きみ}]たちと[共{とも}]にすわらせられる。", "9": "また[子{こ}]を[産{う}]まぬ[女{おんな}]に[家庭{かてい}]を[与{あた}]え、[多{おお}]くの[子供{こども}]たちの[喜{よろこ}]ばしい[母{はは}]とされる。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "114": { "1": "イスラエルがエジプトをいで、ヤコブの[家{いえ}]が[異{い}][言{げん}]の[民{たみ}]を[離{はな}]れたとき、", "2": "ユダは[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]となり、イスラエルは[主{しゅ}]の[所領{しょりょう}]となった。", "3": "[海{うみ}]はこれを[見{み}]て[逃{に}]げ、ヨルダンはうしろに[退{しりぞ}]き、", "4": "[山{やま}]は[雄羊{おひつじ}]のように[踊{おど}]り、[小山{こやま}]は[小羊{こひつじ}]のように[踊{おど}]った。", "5": "[海{うみ}]よ、おまえはどうして[逃{に}]げるのか、ヨルダンよ、おまえはどうしてうしろに[退{しりぞ}]くのか。", "6": "[山{やま}]よ、おまえたちはどうして[雄羊{おひつじ}]のように[踊{おど}]るのか、[小山{こやま}]よ、おまえたちはどうして[小羊{こひつじ}]のように[踊{おど}]るのか。", "7": "[地{ち}]よ、[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]におののけ、ヤコブの[神{かみ}]のみ[前{まえ}]におののけ。", "8": "[主{しゅ}]は[岩{いわ}]を[池{いけ}]に[変{かわ}]らせ、[石{いし}]を[泉{いずみ}]に[変{かわ}]らせられた。" }, "115": { "1": "[主{しゅ}]よ、[栄光{えいこう}]をわれらにではなく、われらにではなく、あなたのいつくしみと、まこととのゆえに、ただ、み[名{な}]にのみ[帰{き}]してください。", "2": "なにゆえ、もろもろの[国民{くにたみ}]は[言{い}]うのでしょう、「[彼{かれ}]らの[神{かみ}]はどこにいるのか」と。", "3": "われらの[神{かみ}]は[天{てん}]にいらせられる。[神{かみ}]はみこころにかなうすべての[事{こと}]を[行{おこな}]われる。", "4": "[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]はしろがねと、こがねで、[人{ひと}]の[手{て}]のわざである。", "5": "それは[口{くち}]があっても[語{かた}]ることができない。[目{め}]があっても[見{み}]ることができない。", "6": "[耳{みみ}]があっても[聞{き}]くことができない。[鼻{はな}]があってもかぐことができない。", "7": "[手{て}]があっても[取{と}]ることができない。[足{あし}]があっても[歩{ある}]くことができない。また、のどから[声{こえ}]を[出{だ}]すこともできない。", "8": "これを[造{つく}]る[者{もの}]と、これに[信頼{しんらい}]する[者{もの}]とはみな、これと[等{ひと}]しい[者{もの}]になる。", "9": "イスラエルよ、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[助{たす}]け、また[彼{かれ}]らの[盾{たて}]である。", "10": "アロンの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[助{たす}]け、また[彼{かれ}]らの[盾{たて}]である。", "11": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]よ、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[助{たす}]け、また[彼{かれ}]らの[盾{たて}]である。", "12": "[主{しゅ}]はわれらをみこころにとめられた。[主{しゅ}]はわれらを[恵{めぐ}]み、イスラエルの[家{いえ}]を[恵{めぐ}]み、アロンの[家{いえ}]を[恵{めぐ}]み、", "13": "また、[小{ちい}]さい[者{もの}]も、[大{おお}]いなる[者{もの}]も、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]を[恵{めぐ}]まれる。", "14": "どうか、[主{しゅ}]があなたがたを[増{ま}]し[加{くわ}]え、あなたがたと、あなたがたの[子孫{しそん}]とを[増{ま}]し[加{くわ}]えられるように。", "15": "[天地{てんち}]を[造{つく}]られた[主{しゅ}]によってあなたがたが[恵{めぐ}]まれるように。", "16": "[天{てん}]は[主{しゅ}]の[天{てん}]である。しかし[地{ち}]は[人{ひと}]の[子{こ}]らに[与{あた}]えられた。", "17": "[死{し}]んだ[者{もの}]も、[音{おと}]なき[所{ところ}]に[下{くだ}]る[者{もの}]も、[主{しゅ}]をほめたたえることはない。", "18": "しかし、われらは[今{いま}]より、とこしえに[至{いた}]るまで、[主{しゅ}]をほめまつるであろう。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "116": { "1": "わたしは[主{しゅ}]を[愛{あい}]する。[主{しゅ}]はわが[声{こえ}]と、わが[願{ねが}]いとを[聞{き}]かれたからである。", "2": "[主{しゅ}]はわたしに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けられたので、わたしは[生{い}]きるかぎり[主{しゅ}]を[呼{よ}]びまつるであろう。", "3": "[死{し}]の[綱{つな}]がわたしを[取{と}]り[巻{ま}]き、[陰府{よみ}]の[苦{くる}]しみがわたしを[捕{とら}]えた。わたしは[悩{なや}]みと[悲{かな}]しみにあった。", "4": "その[時{とき}]わたしは[主{しゅ}]のみ[名{な}]を[呼{よ}]んだ。「[主{しゅ}]よ、どうぞわたしをお[救{すく}]いください」と。", "5": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、[正{ただ}]しくいらせられ、われらの[神{かみ}]はあわれみに[富{と}]まれる。", "6": "[主{しゅ}]は[無学{むがく}]な[者{もの}]を[守{まも}]られる。わたしが[低{ひく}]くされたとき、[主{しゅ}]はわたしを[救{すく}]われた。", "7": "わが[魂{たましい}]よ、おまえの[平安{へいあん}]に[帰{かえ}]るがよい。[主{しゅ}]は[豊{ゆた}]かにおまえをあしらわれたからである。", "8": "あなたはわたしの[魂{たましい}]を[死{し}]から、わたしの[目{め}]を[涙{なみだ}]から、わたしの[足{あし}]をつまずきから[助{たす}]け[出{だ}]されました。", "9": "わたしは[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]で、[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[歩{あゆ}]みます。", "10": "「わたしは[大{おお}]いに[悩{なや}]んだ」と[言{い}]った[時{とき}]にもなお[信{しん}]じた。", "11": "わたしは[驚{おどろ}]きあわてたときに[言{い}]った、「すべての[人{ひと}]は[当{あて}]にならぬ[者{もの}]である」と。", "12": "わたしに[賜{たま}]わったもろもろの[恵{めぐ}]みについて、どうして[主{しゅ}]に[報{むく}]いることができようか。", "13": "わたしは[救{すくい}]の[杯{さかずき}]をあげて、[主{しゅ}]のみ[名{な}]を[呼{よ}]ぶ。", "14": "わたしはすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]で、[主{しゅ}]にわが[誓{ちか}]いをつぐなおう。", "15": "[主{しゅ}]の[聖徒{せいと}]の[死{し}]はそのみ[前{まえ}]において[尊{たっと}]い。", "16": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたのしもべです。わたしはあなたのしもべ、あなたのはしための[子{こ}]です。あなたはわたしのなわめを[解{と}]かれました。", "17": "わたしは[感謝{かんしゃ}]のいけにえをあなたにささげて、[主{しゅ}]のみ[名{な}]を[呼{よ}]びます。", "18": "わたしはすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]で[主{しゅ}]にわが[誓{ちか}]いをつぐないます。", "19": "エルサレムよ、あなたの[中{なか}]で、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[大庭{おおにわ}]の[中{なか}]で、これをつぐないます。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "117": { "1": "もろもろの[国{くに}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。もろもろの[民{たみ}]よ、[主{しゅ}]をたたえまつれ。", "2": "われらに[賜{たま}]わるそのいつくしみは[大{おお}]きいからである。[主{しゅ}]のまことはとこしえに[絶{た}]えることがない。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "118": { "1": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "2": "イスラエルは[言{い}]え、「そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と。", "3": "アロンの[家{いえ}]は[言{い}]え、「そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と。", "4": "[主{しゅ}]をおそれる[者{もの}]は[言{い}]え、「そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない」と。", "5": "わたしが[悩{なや}]みのなかから[主{しゅ}]を[呼{よ}]ぶと、[主{しゅ}]は[答{こた}]えて、わたしを[広{ひろ}]い[所{ところ}]に[置{お}]かれた。", "6": "[主{しゅ}]がわたしに[味方{みかた}]されるので、[恐{おそ}]れることはない。[人{ひと}]はわたしに[何{なに}]をなし[得{え}]ようか。", "7": "[主{しゅ}]はわたしに[味方{みかた}]し、わたしを[助{たす}]けられるので、わたしを[憎{にく}]む[者{もの}]についての[願{ねが}]いを[見{み}]るであろう。", "8": "[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]むは[人{ひと}]にたよるよりも[良{よ}]い。", "9": "[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]むはもろもろの[君{きみ}]にたよるよりも[良{よ}]い。", "10": "もろもろの[国民{くにたみ}]はわたしを[囲{かこ}]んだ。わたしは[主{しゅ}]のみ[名{な}]によって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす。", "11": "[彼{かれ}]らはわたしを[囲{かこ}]んだ、わたしを[囲{かこ}]んだ。わたしは[主{しゅ}]のみ[名{な}]によって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす。", "12": "[彼{かれ}]らは[蜂{はち}]のようにわたしを[囲{かこ}]み、いばらの[火{ひ}]のように[燃{も}]えたった。わたしは[主{しゅ}]のみ[名{な}]によって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす。", "13": "わたしはひどく[押{お}]されて[倒{たお}]れようとしたが、[主{しゅ}]はわたしを[助{たす}]けられた。", "14": "[主{しゅ}]はわが[力{ちから}]、わが[歌{うた}]であって、わが[救{すくい}]となられた。", "15": "[聞{き}]け、[勝利{しょうり}]の[喜{よろこ}]ばしい[歌{うた}]が[正{ただ}]しい[者{もの}]の[天幕{てんまく}]にある。「[主{しゅ}]の[右{みぎ}]の[手{て}]は[勇{いさ}]ましいはたらきをなし、", "16": "[主{しゅ}]の[右{みぎ}]の[手{て}]は[高{たか}]くあがり、[主{しゅ}]の[右{みぎ}]の[手{て}]は[勇{いさ}]ましいはたらきをなす」。", "17": "わたしは[死{し}]ぬことなく、[生{い}]きながらえて、[主{しゅ}]のみわざを[物語{ものがた}]るであろう。", "18": "[主{しゅ}]はいたくわたしを[懲{こ}]らされたが、[死{し}]にはわたされなかった。", "19": "わたしのために[義{ぎ}]の[門{もん}]を[開{ひら}]け、わたしはその[内{うち}]にはいって、[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]しよう。", "20": "これは[主{しゅ}]の[門{もん}]である。[正{ただ}]しい[者{もの}]はその[内{うち}]にはいるであろう。", "21": "わたしはあなたに[感謝{かんしゃ}]します。あなたがわたしに[答{こた}]えて、わが[救{すくい}]となられたことを。", "22": "[家{いえ}][造{つく}]りらの[捨{す}]てた[石{いし}]は[隅{すみ}]のかしら[石{いし}]となった。", "23": "これは[主{しゅ}]のなされた[事{こと}]でわれらの[目{め}]には[驚{おどろ}]くべき[事{こと}]である。", "24": "これは[主{しゅ}]が[設{もう}]けられた[日{ひ}]であって、われらはこの[日{ひ}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむであろう。", "25": "[主{しゅ}]よ、どうぞわれらをお[救{すく}]いください。[主{しゅ}]よ、どうぞわれらを[栄{さか}]えさせてください。", "26": "[主{しゅ}]のみ[名{な}]によってはいる[者{もの}]はさいわいである。われらは[主{しゅ}]の[家{いえ}]からあなたをたたえます。", "27": "[主{しゅ}]は[神{かみ}]であって、われらを[照{てら}]された。[枝{えだ}]を[携{たずさ}]えて[祭{まつり}]の[行列{ぎょうれつ}]を[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]にまで[進{すす}]ませよ。", "28": "あなたはわが[神{かみ}]、わたしはあなたに[感謝{かんしゃ}]します。あなたはわが[神{かみ}]、わたしはあなたをあがめます。", "29": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。" }, "119": { "title-1": "アレフ", "1": "おのが[道{みち}]を[全{まった}]くして、[主{しゅ}]のおきてに[歩{あゆ}]む[者{もの}]はさいわいです。", "2": "[主{しゅ}]のもろもろのあかしを[守{まも}]り[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]め、", "3": "また[悪{あく}]を[行{おこな}]わず、[主{しゅ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]はさいわいです。", "4": "あなたはさとしを[命{めい}]じて、ねんごろに[守{まも}]らせられます。", "5": "どうかわたしの[道{みち}]を[堅{かた}]くして、あなたの[定{さだ}]めを[守{まも}]らせてください。", "6": "わたしは、あなたのもろもろの[戒{いまし}]めに[目{め}]をとめる[時{とき}]、[恥{は}]じることはありません。", "7": "わたしは、あなたの[正{ただ}]しいおきてを[学{まな}]ぶとき、[正{ただ}]しい[心{こころ}]をもってあなたに[感謝{かんしゃ}]します。", "8": "わたしはあなたの[定{さだ}]めを[守{まも}]ります。わたしを[全{まった}]くお[捨{す}]てにならないでください。", "title-9": "ベス", "9": "[若{わか}]い[人{ひと}]はどうしておのが[道{みち}]を[清{きよ}]く[保{たも}]つことができるでしょうか。み[言葉{ことば}]にしたがって、それを[守{まも}]るよりほかにありません。", "10": "わたしは[心{こころ}]をつくしてあなたを[尋{たず}]ね[求{もと}]めます。わたしをあなたの[戒{いまし}]めから[迷{まよ}]い[出{だ}]させないでください。", "11": "わたしはあなたにむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことのないように、[心{こころ}]のうちにみ[言葉{ことば}]をたくわえました。", "12": "あなたはほむべきかな、[主{しゅ}]よ、あなたの[定{さだ}]めをわたしに[教{おし}]えてください。", "13": "わたしはくちびるをもって、あなたの[口{くち}]から[出{で}]るもろもろのおきてを[言{い}]いあらわします。", "14": "わたしは、もろもろのたからを[喜{よろこ}]ぶように、あなたのあかしの[道{みち}]を[喜{よろこ}]びます。", "15": "わたしは、あなたのさとしを[思{おも}]い、あなたの[道{みち}]に[目{め}]をとめます。", "16": "わたしはあなたの[定{さだ}]めを[喜{よろこ}]び、あなたのみ[言葉{ことば}]を[忘{わす}]れません。", "title-17": "ギメル", "17": "あなたのしもべを[豊{ゆた}]かにあしらって、[生{い}]きながらえさせ、み[言葉{ことば}]を[守{まも}]らせてください。", "18": "わたしの[目{め}]を[開{ひら}]いて、あなたのおきてのうちのくすしき[事{こと}]を[見{み}]させてください。", "19": "わたしはこの[地{ち}]にあっては[寄留者{きりゅうしゃ}]です。あなたの[戒{いまし}]めをわたしに[隠{かく}]さないでください。", "20": "わが[魂{たましい}]はつねにあなたのおきてを[慕{した}]って、[絶{た}]えいるばかりです。", "21": "あなたは、あなたの[戒{いまし}]めから[迷{まよ}]い[出{で}]る[高{たか}]ぶる[者{もの}]、のろわれた[者{もの}]を[責{せ}]められます。", "22": "わたしはあなたのあかしを[守{まも}]りました。[彼{かれ}]らのそしりと[侮{あなど}]りとをわたしから[取{と}]り[去{さ}]ってください。", "23": "たといもろもろの[君{きみ}]が[座{ざ}]して、わたしをそこなおうと[図{はか}]っても、あなたのしもべは、あなたの[定{さだ}]めを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "24": "あなたのあかしは、わたしを[喜{よろこ}]ばせ、わたしを[教{おし}]えさとすものです。", "title-25": "ダレス", "25": "わが[魂{たましい}]はちりについています。み[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、わたしを[生{い}]き[返{かえ}]らせてください。", "26": "わたしが[自分{じぶん}]の[歩{あゆ}]んだ[道{みち}]を[語{かた}]ったとき、あなたはわたしに[答{こた}]えられました。あなたの[定{さだ}]めをわたしに[教{おし}]えてください。", "27": "あなたのさとしの[道{みち}]をわたしにわきまえさせてください。わたしはあなたのくすしきみわざを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "28": "わが[魂{たましい}]は[悲{かな}]しみによって[溶{と}]け[去{さ}]ります。み[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、わたしを[強{つよ}]くしてください。", "29": "[偽{いつわ}]りの[道{みち}]をわたしから[遠{とお}]ざけ、あなたのおきてをねんごろに[教{おし}]えてください。", "30": "わたしは[真実{しんじつ}]の[道{みち}]を[選{えら}]び、あなたのおきてをわたしの[前{まえ}]に[置{お}]きました。", "31": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたのあかしに[堅{かた}]く[従{したが}]っています。[願{ねが}]わくは、わたしをはずかしめないでください。", "32": "あなたがわたしの[心{こころ}]を[広{ひろ}]くされるとき、わたしはあなたの[戒{いまし}]めの[道{みち}]を[走{はし}]ります。", "title-33": "ヘ", "33": "[主{しゅ}]よ、あなたの[定{さだ}]めの[道{みち}]をわたしに[教{おし}]えてください。わたしは[終{おわ}]りまでこれを[守{まも}]ります。", "34": "わたしに[知恵{ちえ}]を[与{あた}]えてください。わたしはあなたのおきてを[守{まも}]り、[心{こころ}]をつくしてこれに[従{したが}]います。", "35": "わたしをあなたの[戒{いまし}]めの[道{みち}]に[導{みちび}]いてください。わたしはそれを[喜{よろこ}]ぶからです。", "36": "わたしの[心{こころ}]をあなたのあかしに[傾{かたむ}]けさせ、[不正{ふせい}]な[利得{りとく}]に[傾{かたむ}]けさせないでください。", "37": "わたしの[目{め}]をほかにむけて、むなしいものを[見{み}]させず、あなたの[道{みち}]をもって、わたしを[生{い}]かしてください。", "38": "あなたを[恐{おそ}]れる[者{もの}]にかかわる[約束{やくそく}]をあなたのしもべに[堅{かた}]くしてください。", "39": "わたしの[恐{おそ}]れるそしりを[除{のぞ}]いてください。あなたのおきては[正{ただ}]しいからです。", "40": "[見{み}]よ、わたしはあなたのさとしを[慕{した}]います。あなたの[義{ぎ}]をもって、わたしを[生{い}]かしてください。", "4title": "ワウ", "41": "[主{しゅ}]よ、あなたの[約束{やくそく}]にしたがって、あなたのいつくしみと、あなたの[救{すくい}]をわたしに[臨{のぞ}]ませてください。", "42": "そうすれば、わたしをそしる[者{もの}]に、[答{こた}]えることができます。わたしはあなたのみ[言葉{ことば}]に[信頼{しんらい}]するからです。", "43": "またわたしの[口{くち}]から[真理{しんり}]の[言葉{ことば}]をことごとく[除{のぞ}]かないでください。わたしの[望{のぞ}]みはあなたのおきてにあるからです。", "44": "わたしは[絶{た}]えず、とこしえに、あなたのおきてを[守{まも}]ります。", "45": "わたしはあなたのさとしを[求{もと}]めたので、[自由{じゆう}]に[歩{あゆ}]むことができます。", "46": "わたしはまた[王{おう}]たちの[前{まえ}]にあなたのあかしを[語{かた}]って[恥{は}]じることはありません。", "47": "わたしは、わたしの[愛{あい}]するあなたの[戒{いまし}]めに[自分{じぶん}]の[喜{よろこ}]びを[見{み}]いだすからです。", "48": "わたしは、わたしの[愛{あい}]するあなたの[戒{いまし}]めを[尊{たっと}]び、あなたの[定{さだ}]めを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "title-49": "ザイン", "49": "どうか、あなたのしもべに[言{い}]われたみ[言葉{ことば}]を[思{おも}]い[出{だ}]してください。あなたはわたしにそれを[望{のぞ}]ませられました。", "50": "あなたの[約束{やくそく}]はわたしを[生{い}]かすので、わが[悩{なや}]みの[時{とき}]の[慰{なぐさ}]めです。", "51": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]は[大{おお}]いにわたしをあざ[笑{わら}]います。しかしわたしはあなたのおきてを[離{はな}]れません。", "52": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたの[昔{むかし}]からのおきてを[思{おも}]い[出{だ}]して、みずから[慰{なぐさ}]めます。", "53": "あなたのおきてを[捨{す}]てる[悪{あ}]しき[者{もの}]のゆえに、わたしは[激{はげ}]しい[憤{いきどお}]りを[起{おこ}]します。", "54": "あなたの[定{さだ}]めはわが[旅{たび}]の[家{いえ}]で、わたしの[歌{うた}]となりました。", "55": "[主{しゅ}]よ、わたしは[夜{よ}]の[間{ま}]にあなたのみ[名{な}]を[思{おも}]い[出{だ}]して、あなたのおきてを[守{まも}]ります。", "56": "わたしはあなたのさとしを[守{まも}]ったことによって、この[祝福{しゅくふく}]がわたしに[臨{のぞ}]みました。", "title-57": "ヘス", "57": "[主{しゅ}]はわたしの[受{う}]くべき[分{ぶん}]です。わたしはあなたのみ[言葉{ことば}]を[守{まも}]ることを[約束{やくそく}]します。", "58": "わたしは[心{こころ}]をつくして、あなたの[恵{めぐ}]みを[請{こ}]い[求{もと}]めます。あなたの[約束{やくそく}]にしたがって、わたしをお[恵{めぐ}]みください。", "59": "わたしは、あなたの[道{みち}]を[思{おも}]うとき、[足{あし}]をかえして、あなたのあかしに[向{む}]かいます。", "60": "わたしはあなたの[戒{いまし}]めを[守{まも}]るのに、すみやかで、ためらいません。", "61": "たとい、[悪{あ}]しき[者{もの}]のなわがわたしを[捕{とら}]えても、わたしはあなたのおきてを[忘{わす}]れません。", "62": "わたしはあなたの[正{ただ}]しいおきてのゆえに[夜半{やはん}]に[起{お}]きて、あなたに[感謝{かんしゃ}]します。", "63": "わたしは、すべてあなたを[恐{おそ}]れる[者{もの}]、またあなたのさとしを[守{まも}]る[者{もの}]の[仲間{なかま}]です。", "64": "[主{しゅ}]よ、[地{ち}]はあなたのいつくしみで[満{み}]ちています。あなたの[定{さだ}]めをわたしに[教{おし}]えてください。", "title-65": "テス", "65": "[主{しゅ}]よ、あなたはみ[言葉{ことば}]にしたがってしもべをよくあしらわれました。", "66": "わたしに[良{よ}]い[判断{はんだん}]と[知識{ちしき}]とを[教{おし}]えてください。わたしはあなたの[戒{いまし}]めを[信{しん}]じるからです。", "67": "わたしは[苦{くる}]しまない[前{まえ}]には[迷{まよ}]いました。しかし[今{いま}]はみ[言葉{ことば}]を[守{まも}]ります。", "68": "あなたは[善{ぜん}]にして[善{ぜん}]を[行{おこな}]われます。あなたの[定{さだ}]めをわたしに[教{おし}]えてください。", "69": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]は[偽{いつわ}]りをもってわたしをことごとくおおいます。しかしわたしは[心{こころ}]をつくしてあなたのさとしを[守{まも}]ります。", "70": "[彼{かれ}]らの[心{こころ}]は[肥{こ}]え[太{ふと}]って[脂肪{しぼう}]のようです。しかしわたしはあなたのおきてを[喜{よろこ}]びます。", "71": "[苦{くる}]しみにあったことは、わたしに[良{よ}]い[事{こと}]です。これによってわたしはあなたのおきてを[学{まな}]ぶことができました。", "72": "あなたの[口{くち}]のおきては、わたしのためには[幾{いく}]千の[金銀{きんぎん}][貨幣{かへい}]にもまさるのです。", "title-73": "ヨード", "73": "あなたのみ[手{て}]はわたしを[造{つく}]り、わたしを[形{かたち}][造{つく}]りました。わたしに[知恵{ちえ}]を[与{あた}]えて、あなたの[戒{いまし}]めを[学{まな}]ばせてください。", "74": "あなたを[恐{おそ}]れる[者{もの}]はわたしを[見{み}]て[喜{よろこ}]ぶでしょう。わたしはみ[言葉{ことば}]によって[望{のぞ}]みをいだいたからです。", "75": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたのさばきの[正{ただ}]しく、また、あなたが[真実{しんじつ}]をもってわたしを[苦{くる}]しめられたことを[知{し}]っています。", "76": "あなたがしもべに[告{つ}]げられた[約束{やくそく}]にしたがって、あなたのいつくしみをわが[慰{なぐさ}]めとしてください。", "77": "あなたのあわれみをわたしに[臨{のぞ}]ませ、わたしを[生{い}]かしてください。あなたのおきてはわが[喜{よろこ}]びだからです。", "78": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]に[恥{はじ}]をこうむらせてください。[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りをもって、わたしをくつがえしたからです。しかしわたしはあなたのさとしを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "79": "あなたをおそれる[者{もの}]と、あなたのあかしを[知{し}]る[者{もの}]とをわたしに[帰{かえ}]らせてください。", "80": "わたしの[心{こころ}]を[全{まった}]くして、あなたの[定{さだ}]めを[守{まも}]らせてください。そうすればわたしは[恥{はじ}]をこうむることがありません。", "8title": "カフ", "81": "わが[魂{たましい}]はあなたの[救{すくい}]を[慕{した}]って[絶{た}]えいるばかりです。わたしはみ[言葉{ことば}]によって[望{のぞ}]みをいだきます。", "82": "わたしの[目{め}]はあなたの[約束{やくそく}]を[待{ま}]つによって[衰{おとろ}]え、「いつ、あなたはわたしを[慰{なぐさ}]められるのですか」と[尋{たず}]ねます。", "83": "わたしは[煙{けむり}]の[中{なか}]の[皮{かわ}][袋{ぶくろ}]のようになりましたが、なお、あなたの[定{さだ}]めを[忘{わす}]れませんでした。", "84": "あなたのしもべの[日{ひ}]はどれほど[続{つづ}]くでしょうか。いつあなたは、わたしを[迫害{はくがい}]する[者{もの}]をさばかれるでしょうか。", "85": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]はわたしをおとしいれようと[穴{あな}]を[掘{ほ}]りました。[彼{かれ}]らはあなたのおきてに[従{したが}]わない[人々{ひとびと}]です。", "86": "あなたの[戒{いまし}]めはみな[真実{しんじつ}]です。[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りをもってわたしを[迫害{はくがい}]します。わたしをお[助{たす}]けください。", "87": "[彼{かれ}]らはこの[地{ち}]において、ほとんどわたしを[滅{ほろ}]ぼしました。しかし、わたしはあなたのさとしを[捨{す}]てませんでした。", "88": "あなたのいつくしみにしたがってわたしを[生{い}]かしてください。そうすればわたしはあなたの[口{くち}]から[出{で}]るあかしを[守{まも}]ります。", "title-89": "ラメド", "89": "[主{しゅ}]よ、あなたのみ[言葉{ことば}]は[天{てん}]においてとこしえに[堅{かた}]く[定{さだ}]まり、", "90": "あなたのまことはよろずよに[及{およ}]びます。あなたが[地{ち}]を[定{さだ}]められたので、[地{ち}]は[堅{かた}]く[立{た}]っています。", "91": "これらのものはあなたの[仰{おお}]せにより、[堅{かた}]く[立{た}]って[今日{こんにち}]に[至{いた}]っています。よろずのものは[皆{みな}]あなたのしもべだからです。", "92": "あなたのおきてがわが[喜{よろこ}]びとならなかったならば、わたしはついに[悩{なや}]みのうちに[滅{ほろ}]びたでしょう。", "93": "わたしは[常{つね}]にあなたのさとしを[忘{わす}]れません。あなたはこれをもって、わたしを[生{い}]かされたからです。", "94": "わたしはあなたのものです。わたしをお[救{すく}]いください。わたしはあなたのさとしを[求{もと}]めました。", "95": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はわたしを[滅{ほろ}]ぼそうと[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せています。しかし、わたしはあなたのあかしを[思{おも}]います。", "96": "わたしはすべての[全{まった}]きことに[限{かぎ}]りあることを[見{み}]ました。しかしあなたの[戒{いまし}]めは[限{かぎ}]りなく[広{ひろ}]いのです。", "title-97": "メム", "97": "いかにわたしはあなたのおきてを[愛{あい}]することでしょう。わたしはひねもすこれを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "98": "あなたの[戒{いまし}]めは[常{つね}]にわたしと[共{とも}]にあるので、わたしをわが[敵{てき}]にまさって[賢{かしこ}]くします。", "99": "わたしはあなたのあかしを[深{ふか}]く[思{おも}]うので、わがすべての[師{し}]にまさって[知恵{ちえ}]があります。", "100": "わたしはあなたのさとしを[守{まも}]るので、[老{お}]いた[者{もの}]にまさって[事{こと}]をわきまえます。", "101": "わたしはみ[言葉{ことば}]を[守{まも}]るために、わが[足{あし}]をとどめて、すべての[悪{わる}]い[道{みち}]に[行{い}]かせません。", "102": "あなたがわたしを[教{おし}]えられたので、わたしはあなたのおきてを[離{はな}]れません。", "103": "あなたのみ[言葉{ことば}]はいかにわがあごに[甘{あま}]いことでしょう。[蜜{みつ}]にまさってわが[口{くち}]に[甘{あま}]いのです。", "104": "わたしはあなたのさとしによって[知恵{ちえ}]を[得{え}]ました。それゆえ、わたしは[偽{いつわ}]りのすべての[道{みち}]を[憎{にく}]みます。", "title-105": "ヌン", "105": "あなたのみ[言葉{ことば}]はわが[足{あし}]のともしび、わが[道{みち}]の[光{ひかり}]です。", "106": "わたしはあなたの[正{ただ}]しいおきてを[守{まも}]ることを[誓{ちか}]い、かつこれを[実行{じっこう}]しました。", "107": "わたしはいたく[苦{くる}]しみました。[主{しゅ}]よ、み[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、わたしを[生{い}]かしてください。", "108": "[主{しゅ}]よ、わがさんびの[供{そな}]え[物{もの}]をうけて、あなたのおきてを[教{おし}]えてください。", "109": "わたしのいのちは[常{つね}]に[危険{きけん}]にさらされています。しかし、わたしはあなたのおきてを[忘{わす}]れません。", "110": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はわたしのためにわなを[設{もう}]けました。しかし、わたしはあなたのさとしから[迷{まよ}]い[出{で}]ません。", "111": "あなたのあかしはとこしえにわが[嗣{し}][業{ぎょう}]です。まことに、そのあかしはわが[心{こころ}]の[喜{よろこ}]びです。", "112": "わたしはあなたの[定{さだ}]めを[終{おわ}]りまで、とこしえに[守{まも}]ろうと[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けます。", "title-113": "サメク", "113": "わたしは[二心{ふたごころ}]の[者{もの}]を[憎{にく}]みます。しかしあなたのおきてを[愛{あい}]します。", "114": "あなたはわが[隠{かく}]れ[場{ば}]、わが[盾{たて}]です。わたしはみ[言葉{ことば}]によって[望{のぞ}]みをいだきます。", "115": "[悪{あく}]をなす[者{もの}]よ、わたしを[離{はな}]れ[去{さ}]れ、わたしはわが[神{かみ}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]るのです。", "116": "あなたの[約束{やくそく}]にしたがって、わたしをささえて、ながらえさせ、わが[望{のぞ}]みについて[恥{は}]じることのないようにしてください。", "117": "わたしをささえてください。そうすれば、わたしは[安{やす}]らかで、[常{つね}]にあなたの[定{さだ}]めに[心{こころ}]をそそぎます。", "118": "すべてあなたの[定{さだ}]めから[迷{まよ}]い[出{で}]る[者{もの}]をあなたは、かろしめられます。まことに、[彼{かれ}]らの[欺{あざむ}]きはむなしいのです。", "119": "あなたは[地{ち}]のすべての[悪{あ}]しき[者{もの}]を、[金{かな}]かすのようにみなされます。それゆえ、わたしはあなたのあかしを[愛{あい}]します。", "120": "わが[肉{にく}]はあなたを[恐{おそ}]れるので[震{ふる}]えます。わたしはあなたのさばきを[恐{おそ}]れます。", "12title": "アイン", "121": "わたしは[正{ただ}]しく[義{ぎ}]にかなったことを[行{おこな}]いました。わたしを[捨{す}]てて、しえたげる[者{もの}]にゆだねないでください。", "122": "しもべのために[保証人{ほしょうにん}]となって、[高{たか}]ぶる[者{もの}]にわたしを、しえたげさせないでください。", "123": "わが[目{め}]はあなたの[救{すくい}]と、あなたの[正{ただ}]しい[約束{やくそく}]とを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んで[衰{おとろ}]えます。", "124": "あなたのいつくしみにしたがって、しもべをあしらい、あなたの[定{さだ}]めを[教{おし}]えてください。", "125": "わたしはあなたのしもべです。わたしに[知恵{ちえ}]を[与{あた}]えて、あなたのあかしを[知{し}]らせてください。", "126": "[彼{かれ}]らはあなたのおきてを[破{やぶ}]りました。[今{いま}]は[主{しゅ}]のはたらかれる[時{とき}]です。", "127": "それゆえ、わたしは[金{きん}]よりも、[純金{じゅんきん}]よりもまさってあなたの[戒{いまし}]めを[愛{あい}]します。", "128": "それゆえ、わたしは、あなたのもろもろのさとしにしたがって、[正{ただ}]しき[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、すべての[偽{いつわ}]りの[道{みち}]を[憎{にく}]みます。", "title-129": "ペ", "129": "あなたのあかしは[驚{おどろ}]くべきものです。それゆえ、わが[魂{たましい}]はこれを[守{まも}]ります。", "130": "み[言葉{ことば}]が[開{あ}]けると[光{ひかり}]を[放{はな}]って、[無学{むがく}]な[者{もの}]に[知恵{ちえ}]を[与{あた}]えます。", "131": "わたしはあなたの[戒{いまし}]めを[慕{した}]うゆえに、[口{くち}]を[広{ひろ}]くあけてあえぎ[求{もと}]めました。", "132": "み[名{な}]を[愛{あい}]する[者{もの}]に[常{つね}]にされるように、わたしをかえりみ、わたしをあわれんでください。", "133": "あなたの[約束{やくそく}]にしたがって、わが[歩{あゆ}]みを[確{たし}]かにし、すべての[不義{ふぎ}]に[支配{しはい}]されないようにしてください。", "134": "わたしを[人{ひと}]のしえたげからあがなってください。そうすればわたしは、あなたのさとしを[守{まも}]ります。", "135": "み[顔{かお}]をしもべの[上{うえ}]に[照{てら}]し、あなたの[定{さだ}]めを[教{おし}]えてください。", "136": "[人々{ひとびと}]があなたのおきてを[守{まも}]らないので、わが[目{め}]の[涙{なみだ}]は[川{かわ}]のように[流{なが}]れます。", "title-137": "ツァデー", "137": "[主{しゅ}]よ、あなたは[正{ただ}]しく、あなたのさばきは[正{ただ}]しいのです。", "138": "あなたの[正義{せいぎ}]と、この[上{うえ}]ない[真実{しんじつ}]とをもってあなたのあかしを[命{めい}]じられました。", "139": "わたしのあだが、あなたのみ[言葉{ことば}]を[忘{わす}]れるので、わが[熱心{ねっしん}]はわたしを[滅{ほろ}]ぼすのです。", "140": "あなたの[約束{やくそく}]はまことに[確{たし}]かです。あなたのしもべはこれを[愛{あい}]します。", "141": "わたしは[取{と}]るにたらない[者{もの}]で、[人{ひと}]に[侮{あなど}]られるけれども、なお、あなたのさとしを[忘{わす}]れません。", "142": "あなたの[義{ぎ}]はとこしえに[正{ただ}]しく、あなたのおきてはまことです。", "143": "[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみがわたしに[臨{のぞ}]みました。しかしあなたの[戒{いまし}]めはわたしの[喜{よろこ}]びです。", "144": "あなたのあかしはとこしえに[正{ただ}]しいのです。わたしに[知恵{ちえ}]を[与{あた}]えて、[生{い}]きながらえさせてください。", "title-145": "コフ", "145": "わたしは[心{こころ}]をつくして[呼{よ}]ばわります。[主{しゅ}]よ、お[答{こた}]えください。わたしはあなたの[定{さだ}]めを[守{まも}]ります。", "146": "わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。わたしをお[救{すく}]いください。わたしはあなたのあかしを[守{まも}]ります。", "147": "わたしは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]き[出{で}]て[呼{よ}]ばわります。わたしはみ[言葉{ことば}]によって[望{のぞ}]みをいだくのです。", "148": "わが[目{め}]は[夜警{やけい}]の[交代{こうたい}]する[時{とき}]に[先{さき}]だってさめ、あなたの[約束{やくそく}]を[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "149": "あなたのいつくしみにしたがって、わが[声{こえ}]を[聞{き}]いてください。[主{しゅ}]よ、あなたの[公義{こうぎ}]にしたがって、わたしを[生{い}]かしてください。", "150": "わたしをしえたげる[者{もの}]が[悪{わる}]いたくらみをもって[近{ちか}]づいています。[彼{かれ}]らはあなたのおきてを[遠{とお}]くはなれているのです。", "151": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたは[近{ちか}]くいらせられます。あなたのもろもろの[戒{いまし}]めはまことです。", "152": "わたしは[早{はや}]くからあなたのあかしによって、あなたがこれをとこしえに[立{た}]てられたことを[知{し}]りました。", "title-153": "レシ", "153": "わが[悩{なや}]みを[見{み}]て、わたしをお[救{すく}]いください。わたしはあなたのおきてを[忘{わす}]れないからです。", "154": "わが[訴{うった}]えを[弁護{べんご}]して、わたしをあがない、あなたの[約束{やくそく}]にしたがって、わたしを[生{い}]かしてください。", "155": "[救{すくい}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[遠{とお}]く[離{はな}]れている。[彼{かれ}]らはあなたの[定{さだ}]めを[求{もと}]めないからです。", "156": "[主{しゅ}]よ、あなたのあわれみは[大{おお}]きい。あなたの[公義{こうぎ}]に[従{したが}]って、わたしを[生{い}]かしてください。", "157": "わたしをしえたげる[者{もの}]、わたしをあだする[者{もの}]は[多{おお}]い。しかしわたしは、あなたのあかしを[離{はな}]れません。", "158": "[不信仰{ふしんこう}]な[者{もの}]があなたのみ[言葉{ことば}]を[守{まも}]らないので、わたしは[彼{かれ}]らを[見{み}]て、いとわしく[思{おも}]います。", "159": "わたしがいかにあなたのさとしを[愛{あい}]するかをお[察{さっ}]しください。[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみにしたがって、わたしを[生{い}]かしてください。", "160": "あなたのみ[言葉{ことば}]の[全体{ぜんたい}]は[真理{しんり}]です。あなたの[正{ただ}]しいおきてのすべてはとこしえに[絶{た}]えることはありません。", "16title": "シン", "161": "もろもろの[君{きみ}]はゆえなくわたしをしえたげます。しかしわが[心{こころ}]はみ[言葉{ことば}]をおそれます。", "162": "わたしは[大{おお}]いなる[獲物{えもの}]を[得{え}]た[者{もの}]のようにあなたのみ[言葉{ことば}]を[喜{よろこ}]びます。", "163": "わたしは[偽{いつわ}]りを[憎{にく}]み、[忌{い}]みきらいます。しかしあなたのおきてを[愛{あい}]します。", "164": "わたしはあなたの[正{ただ}]しいおきてのゆえに、一[日{にち}]に七たびあなたをほめたたえます。", "165": "あなたのおきてを[愛{あい}]する[者{もの}]には[大{おお}]いなる[平安{へいあん}]があり、[何{なに}]ものも[彼{かれ}]らをつまずかすことはできません。", "166": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたの[救{すくい}]を[望{のぞ}]み、あなたの[戒{いまし}]めをおこないます。", "167": "わが[魂{たましい}]は、あなたのあかしを[守{まも}]ります。わたしはいたくこれを[愛{あい}]します。", "168": "わがすべての[道{みち}]があなたのみ[前{まえ}]にあるので、わたしはあなたのさとしと、あかしとを[守{まも}]ります。", "title-169": "タウ", "169": "[主{しゅ}]よ、どうか、わが[叫{さけ}]びをみ[前{まえ}]にいたらせ、み[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、わたしに[知恵{ちえ}]をお[与{あた}]えください。", "170": "わが[願{ねが}]いをみ[前{まえ}]にいたらせ、み[言葉{ことば}]にしたがって、わたしをお[助{たす}]けください。", "171": "あなたの[定{さだ}]めをわたしに[教{おし}]えられるので、わがくちびるはさんびを[唱{とな}]えます。", "172": "あなたのすべての[戒{いまし}]めは[正{ただ}]しいので、わが[舌{した}]はみ[言葉{ことば}]を[歌{うた}]います。", "173": "わたしはあなたのさとしを[選{えら}]びました。あなたのみ[手{て}]を、[常{つね}]にわが[助{たす}]けとしてください。", "174": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたの[救{すくい}]を[慕{した}]います。あなたのおきてはわたしの[喜{よろこ}]びです。", "175": "わたしを[生{い}]かして、あなたをほめたたえさせ、あなたのおきてを、わが[助{たす}]けとしてください。", "176": "わたしは[失{うしな}]われた[羊{ひつじ}]のように[迷{まよ}]い[出{で}]ました。あなたのしもべを[捜{さが}]し[出{だ}]してください。わたしはあなたの[戒{いまし}]めを[忘{わす}]れないからです。" }, "120": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "わたしが[悩{なや}]みのうちに、[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわると、[主{しゅ}]はわたしに[答{こた}]えられる。", "2": "「[主{しゅ}]よ、[偽{いつわ}]りのくちびるから、[欺{あざむ}]きの[舌{した}]から、わたしを[助{たす}]け[出{だ}]してください」。", "3": "[欺{あざむ}]きの[舌{した}]よ、おまえに[何{なに}]が[与{あた}]えられ、[何{なに}]が[加{くわ}]えられるであろうか。", "4": "ますらおの[鋭{するど}]い[矢{や}]と、えにしだの[熱{あつ}]い[炭{すみ}]とである。", "5": "わざわいなるかな、わたしはメセクにやどり、ケダルの[天幕{てんまく}]のなかに[住{す}]んでいる。", "6": "わたしは[久{ひさ}]しく[平安{へいあん}]を[憎{にく}]む[者{もの}]のなかに[住{す}]んでいた。", "7": "わたしは[平安{へいあん}]を[願{ねが}]う、しかし、わたしが[物言{ものい}]うとき、[彼{かれ}]らは[戦{たたか}]いを[好{この}]む。" }, "121": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "わたしは[山{やま}]にむかって[目{め}]をあげる。わが[助{たす}]けは、どこから[来{く}]るであろうか。", "2": "わが[助{たす}]けは、[天{てん}]と[地{ち}]を[造{つく}]られた[主{しゅ}]から[来{く}]る。", "3": "[主{しゅ}]はあなたの[足{あし}]の[動{うご}]かされるのをゆるされない。あなたを[守{まも}]る[者{もの}]はまどろむことがない。", "4": "[見{み}]よ、イスラエルを[守{まも}]る[者{もの}]はまどろむこともなく、[眠{ねむ}]ることもない。", "5": "[主{しゅ}]はあなたを[守{まも}]る[者{もの}]、[主{しゅ}]はあなたの[右{みぎ}]の[手{て}]をおおう[陰{かげ}]である。", "6": "[昼{ひる}]は[太陽{たいよう}]があなたを[撃{う}]つことなく、[夜{よる}]は[月{つき}]があなたを[撃{う}]つことはない。", "7": "[主{しゅ}]はあなたを[守{まも}]って、すべての[災{わざわい}]を[免{まぬか}]れさせ、またあなたの[命{いのち}]を[守{まも}]られる。", "8": "[主{しゅ}]は[今{いま}]からとこしえに[至{いた}]るまで、あなたの[出{で}]ると[入{い}]るとを[守{まも}]られるであろう。" }, "122": { "title": "ダビデがよんだ[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[人々{ひとびと}]がわたしにむかって「われらは[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[行{い}]こう」と[言{い}]ったとき、わたしは[喜{よろこ}]んだ。", "2": "エルサレムよ、われらの[足{あし}]はあなたの[門{もん}]のうちに[立{た}]っている。", "3": "しげくつらなった[町{まち}]のように[建{た}]てられているエルサレムよ、", "4": "もろもろの[部族{ぶぞく}]すなわち[主{しゅ}]の[部族{ぶぞく}]が、そこに[上{のぼ}]って[来{き}]て[主{しゅ}]のみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]することは、イスラエルのおきてである。", "5": "そこにさばきの[座{ざ}]、ダビデの[家{いえ}]の[王座{おうざ}]が[設{もう}]けられてあった。", "6": "エルサレムのために[平安{へいあん}]を[祈{いの}]れ、「エルサレムを[愛{あい}]する[者{もの}]は[栄{さか}]え、", "7": "その[城壁{じょうへき}]のうちに[平安{へいあん}]があり、もろもろの[殿{との}]のうちに[安全{あんぜん}]があるように」と。", "8": "わが[兄弟{きょうだい}]および[友{とも}]のために、わたしは「エルサレムのうちに[平安{へいあん}]があるように」と[言{い}]い、", "9": "われらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]のために、わたしはエルサレムのさいわいを[求{もと}]めるであろう。" }, "123": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[天{てん}]に[座{ざ}]しておられる[者{もの}]よ、わたしはあなたにむかって[目{め}]をあげます。", "2": "[見{み}]よ、しもべがその[主人{しゅじん}]の[手{て}]に[目{め}]をそそぎ、はしためがその[主婦{しゅふ}]の[手{て}]に[目{め}]をそそぐように、われらはわれらの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[目{め}]をそそいで、われらをあわれまれるのを[待{ま}]ちます。", "3": "[主{しゅ}]よ、われらをあわれんでください。われらをあわれんでください。われらに[侮{あなど}]りが[満{み}]ちあふれています。", "4": "[思{おも}]い[煩{わずら}]いのない[者{もの}]のあざけりと、[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[侮{あなど}]りとは、われらの[魂{たましい}]に[満{み}]ちあふれています。" }, "124": { "title": "ダビデがよんだ[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[今{いま}]、イスラエルは[言{い}]え、[主{しゅ}]がもしわれらの[方{ほう}]におられなかったならば、", "2": "[人々{ひとびと}]がわれらに[逆{さか}]らって[立{た}]ちあがったとき、[主{しゅ}]がもしわれらの[方{ほう}]におられなかったならば、", "3": "[彼{かれ}]らの[怒{いか}]りがわれらにむかって[燃{も}]えたったとき、[彼{かれ}]らはわれらを[生{い}]きているままで、のんだであろう。", "4": "また[大水{おおみず}]はわれらを[押{お}]し[流{なが}]し、[激流{げきりゅう}]はわれらの[上{うえ}]を[越{こ}]え、", "5": "さか[巻{ま}]く[水{みず}]はわれらの[上{うえ}]を[越{こ}]えたであろう。", "6": "[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]はわれらをえじきとして[彼{かれ}]らの[歯{は}]にわたされなかった。", "7": "われらは[野鳥{やちょう}]を[捕{とら}]えるわなをのがれる[鳥{とり}]のようにのがれた。わなは[破{やぶ}]れてわれらはのがれた。", "8": "われらの[助{たす}]けは[天地{てんち}]を[造{つく}]られた[主{しゅ}]のみ[名{な}]にある。" }, "125": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]する[者{もの}]は、[動{うご}]かされることなくて、とこしえにあるシオンの[山{やま}]のようである。", "2": "[山々{やまやま}]がエルサレムを[囲{かこ}]んでいるように、[主{しゅ}]は[今{いま}]からとこしえにその[民{たみ}]を[囲{かこ}]まれる。", "3": "これは[悪{あ}]しき[者{もの}]のつえが[正{ただ}]しい[者{もの}]の[所領{しょりょう}]にとどまることなく、[正{ただ}]しい[者{もの}]がその[手{て}]を[不義{ふぎ}]に[伸{の}]べることのないためである。", "4": "[主{しゅ}]よ、[善良{ぜんりょう}]な[人{ひと}]と、[心{こころ}]の[正{ただ}]しい[人{ひと}]とに、さいわいを[施{ほどこ}]してください。", "5": "しかし[転{てん}]じて[自分{じぶん}]の[曲{まが}]った[道{みち}]に[入{い}]る[者{もの}]を[主{しゅ}]は、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]と[共{とも}]に[去{さ}]らせられる。イスラエルの[上{うえ}]に[平安{へいあん}]があるように。" }, "126": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]がシオンの[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]されたとき、われらは[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]のようであった。", "2": "その[時{とき}]われらの[口{くち}]は[笑{わら}]いで[満{み}]たされ、われらの[舌{した}]は[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]で[満{み}]たされた。その[時{とき}]「[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのために[大{おお}]いなる[事{こと}]をなされた」と[言{い}]った[者{もの}]が、もろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]にあった。", "3": "[主{しゅ}]はわれらのために[大{おお}]いなる[事{こと}]をなされたので、われらは[喜{よろこ}]んだ。", "4": "[主{しゅ}]よ、どうか、われらの[繁栄{はんえい}]を、ネゲブの[川{かわ}]のように[回復{かいふく}]してください。", "5": "[涙{なみだ}]をもって[種{たね}]まく[者{もの}]は、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をもって[刈{か}]り[取{と}]る。", "6": "[種{たね}]を[携{たずさ}]え、[涙{なみだ}]を[流{なが}]して[出{で}]て[行{い}]く[者{もの}]は、[束{たば}]を[携{たずさ}]え、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をあげて[帰{かえ}]ってくるであろう。" }, "127": { "title": "ソロモンがよんだ[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]が[家{いえ}]を[建{た}]てられるのでなければ、[建{た}]てる[者{もの}]の[勤労{きんろう}]はむなしい。[主{しゅ}]が[町{まち}]を[守{まも}]られるのでなければ、[守{まも}]る[者{もの}]のさめているのはむなしい。", "2": "あなたがたが[早{はや}]く[起{お}]き、おそく[休{やす}]み、[辛苦{しんく}]のかてを[食{た}]べることは、むなしいことである。[主{しゅ}]はその[愛{あい}]する[者{もの}]に、[眠{ねむ}]っている[時{とき}]にも、なくてならぬものを[与{あた}]えられるからである。", "3": "[見{み}]よ、[子供{こども}]たちは[神{かみ}]から[賜{たま}]わった[嗣{し}][業{ぎょう}]であり、[胎{たい}]の[実{み}]は[報{むく}]いの[賜物{たまもの}]である。", "4": "[壮年{そうねん}]の[時{とき}]の[子供{こども}]は[勇士{ゆうし}]の[手{て}]にある[矢{や}]のようだ。", "5": "[矢{や}]の[満{み}]ちた[矢筒{やづつ}]を[持{も}]つ[人{ひと}]はさいわいである。[彼{かれ}]は[門{もん}]で[敵{てき}]と[物言{ものい}]うとき[恥{は}]じることはない。" }, "128": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "すべて[主{しゅ}]をおそれ、[主{しゅ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]はさいわいである。", "2": "あなたは[自分{じぶん}]の[手{て}]の[勤労{きんろう}]の[実{み}]を[食{た}]べ、[幸福{こうふく}]で、かつ[安{やす}]らかであろう。", "3": "あなたの[妻{つま}]は[家{いえ}]の[奥{おく}]にいて[多{おお}]くの[実{み}]を[結{むす}]ぶぶどうの[木{き}]のようであり、あなたの[子供{こども}]たちは[食卓{しょくたく}]を[囲{かこ}]んでオリブの[若木{わかぎ}]のようである。", "4": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]をおそれる[人{ひと}]は、このように[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]る。", "5": "[主{しゅ}]はシオンからあなたを[祝福{しゅくふく}]されるように。あなたは[世{よ}]にあるかぎりエルサレムの[繁栄{はんえい}]を[見{み}]、", "6": "またあなたの[子{こ}]らの[子{こ}]を[見{み}]るであろう。どうぞ、イスラエルの[上{うえ}]に[平安{へいあん}]があるように。" }, "129": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[今{いま}]イスラエルは[言{い}]え、「[彼{かれ}]らはわたしの[若{わか}]い[時{とき}]から、ひどくわたしを[悩{なや}]ました。", "2": "[彼{かれ}]らはわたしの[若{わか}]い[時{とき}]から、ひどくわたしを[悩{なや}]ました。しかしわたしに[勝{か}]つことができなかった。", "3": "[耕{たがや}]す[者{もの}]はわたしの[背{せ}]の[上{うえ}]をたがやして、そのうねみぞを[長{なが}]くした」と。", "4": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しくいらせられ、[悪{あ}]しき[者{もの}]のなわを[断{た}]ち[切{き}]られた。", "5": "シオンを[憎{にく}]む[者{もの}]はみな、[恥{はじ}]を[得{え}]て、[退{しりぞ}]くように。", "6": "[彼{かれ}]らを、[育{そだ}]たないさきに[枯{か}]れる[屋根{やね}]の[草{くさ}]のようにしてください。", "7": "これを[刈{か}]る[者{もの}]はその[手{て}]に[満{み}]たず、これをたばねる[者{もの}]はそのふところに[満{み}]たない。", "8": "かたわらを[過{す}]ぎる[者{もの}]は、「[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みがあなたの[上{うえ}]にあるように。われらは[主{しゅ}]のみ[名{な}]によってあなたがたを[祝福{しゅくふく}]する」と[言{い}]わない。" }, "130": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしは[深{ふか}]い[淵{ふち}]からあなたに[呼{よ}]ばわる。", "2": "[主{しゅ}]よ、どうか、わが[声{こえ}]を[聞{き}]き、あなたの[耳{みみ}]をわが[願{ねが}]いの[声{こえ}]に[傾{かたむ}]けてください。", "3": "[主{しゅ}]よ、あなたがもし、もろもろの[不義{ふぎ}]に[目{め}]をとめられるならば、[主{しゅ}]よ、だれが[立{た}]つことができましょうか。", "4": "しかしあなたには、ゆるしがあるので、[人{ひと}]に[恐{おそ}]れかしこまれるでしょう。", "5": "わたしは[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます、わが[魂{たましい}]は[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます。そのみ[言葉{ことば}]によって、わたしは[望{のぞ}]みをいだきます。", "6": "わが[魂{たましい}]は[夜回{よまわ}]りが[暁{あかつき}]を[待{ま}]つにまさり、[夜回{よまわ}]りが[暁{あかつき}]を[待{ま}]つにまさって[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]みます。", "7": "イスラエルよ、[主{しゅ}]によって[望{のぞ}]みをいだけ。[主{しゅ}]には、いつくしみがあり、また[豊{ゆた}]かなあがないがあるからです。", "8": "[主{しゅ}]はイスラエルをそのもろもろの[不義{ふぎ}]からあがなわれます。" }, "131": { "title": "ダビデがよんだ[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わが[心{こころ}]はおごらず、わが[目{め}]は[高{たか}]ぶらず、わたしはわが[力{ちから}]の[及{およ}]ばない[大{おお}]いなる[事{こと}]とくすしきわざとに[関係{かんけい}]いたしません。", "2": "かえって、[乳離{ちばな}]れしたみどりごが、その[母{はは}]のふところに[安{やす}]らかにあるように、わたしはわが[魂{たましい}]を[静{しず}]め、かつ[安{やす}]らかにしました。わが[魂{たましい}]は[乳離{ちばな}]れしたみどりごのように、[安{やす}]らかです。", "3": "イスラエルよ、[今{いま}]からとこしえに[主{しゅ}]によって[望{のぞ}]みをいだけ。" }, "132": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、ダビデのために、そのもろもろの[辛苦{しんく}]をみこころにとめてください。", "2": "ダビデは[主{しゅ}]に[誓{ちか}]い、ヤコブの[全能者{ぜんのうしゃ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[言{い}]いました、", "3-4-5": "「わたしは[主{しゅ}]のために[所{ところ}]を[捜{さが}]し[出{だ}]し、ヤコブの[全能者{ぜんのうしゃ}]のためにすまいを[求{もと}]め[得{え}]るまでは、わが[家{いえ}]に[入{い}]らず、わが[寝台{しんだい}]に[上{のぼ}]らず、わが[目{め}]に[眠{ねむ}]りを[与{あた}]えず、わがまぶたにまどろみを[与{あた}]えません」。", "6": "[見{み}]よ、われらはエフラタでそれを[聞{き}]き、ヤアルの[野{の}]でそれを[見{み}]とめた。", "7": "「われらはそのすまいへ[行{い}]って、その[足{あし}][台{だい}]のもとにひれ[伏{ふ}]そう」。", "8": "[主{しゅ}]よ、[起{お}]きて、あなたの[力{ちから}]のはこと[共{とも}]に、あなたの[安息所{あんそくじょ}]におはいりください。", "9": "あなたの[祭司{さいし}]たちに[義{ぎ}]をまとわせ、あなたの[聖徒{せいと}]たちに[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわらせてください。", "10": "あなたのしもべダビデのために、あなたの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]の[顔{かお}]を、しりぞけないでください。", "11": "[主{しゅ}]はまことをもってダビデに[誓{ちか}]われたので、それにそむくことはない。すなわち[言{い}]われた、「わたしはあなたの[身{み}]から[出{で}]た[子{こ}]のひとりを、あなたの[位{くらい}]につかせる。", "12": "もしあなたの[子{こ}]らがわたしの[教{おし}]える[契約{けいやく}]と、あかしとを[守{まも}]るならば、その[子{こ}]らもまた、とこしえにあなたの[位{くらい}]に[座{ざ}]するであろう」。", "13": "[主{しゅ}]はシオンを[選{えら}]び、それをご[自分{じぶん}]のすみかにしようと[望{のぞ}]んで[言{い}]われた、", "14": "「これはとこしえにわが[安息所{あんそくじょ}]である。わたしはこれを[望{のぞ}]んだゆえ、ここに[住{す}]む。", "15": "わたしはシオンの[糧食{りょうしょく}]を[豊{ゆた}]かに[祝福{しゅくふく}]し、[食物{しょくもつ}]をもってその[貧{まず}]しい[者{もの}]を[飽{あ}]かせる。", "16": "またわたしはその[祭司{さいし}]たちに[救{すくい}]を[着{き}]せる。その[聖徒{せいと}]たちは[声{こえ}][高{たか}]らかに[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわるであろう。", "17": "わたしはダビデのためにそこに一つの[角{つの}]をはえさせる。わたしはわが[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]のために一つのともしびを[備{そな}]えた。", "18": "わたしは[彼{かれ}]の[敵{てき}]に[恥{はじ}]を[着{き}]せる。しかし[彼{かれ}]の[上{うえ}]にはその[冠{かんむり}]が[輝{かがや}]くであろう」。" }, "133": { "title": "ダビデがよんだ[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[見{み}]よ、[兄弟{きょうだい}]が[和合{わごう}]して[共{とも}]におるのはいかに[麗{うるわ}]しく[楽{たの}]しいことであろう。", "2": "それはこうべに[注{そそ}]がれた[尊{たっと}]い[油{あぶら}]がひげに[流{なが}]れ、アロンのひげに[流{なが}]れ、その[衣{ころも}]のえりにまで[流{なが}]れくだるようだ。", "3": "またヘルモンの[露{つゆ}]がシオンの[山{やま}]に[下{くだ}]るようだ。これは[主{しゅ}]がかしこに[祝福{しゅくふく}]を[命{めい}]じ、とこしえに[命{いのち}]を[与{あた}]えられたからである。" }, "134": { "title": "[都{みやこ}]もうでの[歌{うた}]", "1": "[見{み}]よ、[夜{よる}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[立{た}]って[主{しゅ}]に[仕{つか}]えるすべてのしもべよ、[主{しゅ}]をほめよ。", "2": "[聖所{せいじょ}]にむかってあなたがたの[手{て}]をあげ、[主{しゅ}]をほめよ。", "3": "どうぞ[主{しゅ}]、[天{てん}]と[地{ち}]を[造{つく}]られた[者{もの}]、シオンからあなたを[祝福{しゅくふく}]されるように。" }, "135": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ、[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]のしもべたちよ、ほめたたえよ。", "2": "[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[立{た}]つ[者{もの}]、われらの[神{かみ}]の[家{いえ}]の[大庭{おおにわ}]に[立{た}]つ[者{もの}]よ、ほめたたえよ。", "3": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかい、[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]は[情{じょう}]ぶかい、そのみ[名{な}]をほめ[歌{うた}]え。", "4": "[主{しゅ}]はおのがためにヤコブを[選{えら}]び、イスラエルを[選{えら}]んで、おのれの[所有{しょゆう}]とされた。", "5": "わたしは[主{しゅ}]の[大{おお}]いなることと、われらの[主{しゅ}]のすべての[神{かみ}]にまさることとを[知{し}]っている。", "6": "[主{しゅ}]はそのみこころにかなう[事{こと}]を、[天{てん}]にも[地{ち}]にも、[海{うみ}]にもすべての[淵{ふち}]にも[行{おこな}]われる。", "7": "[主{しゅ}]は[地{ち}]のはてから[雲{くも}]をのぼらせ、[雨{あめ}]のためにいなずまを[造{つく}]り、その[倉{くら}]から[風{かぜ}]を[出{だ}]される。", "8": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]から[獣{けもの}]にいたるまで、エジプトのういごを[撃{う}]たれた。", "9": "エジプトよ、[主{しゅ}]はおまえの[中{なか}]に、しるしと[不思議{ふしぎ}]とを[送{おく}]って、パロとそのすべてのしもべとに[臨{のぞ}]まれた。", "10": "[主{しゅ}]は[多{おお}]くの[国民{くにたみ}]を[撃{う}]ち、[力{ちから}]ある[王{おう}]たちを[殺{ころ}]された。", "11": "すなわちアモリびとの[王{おう}]シホン、バシャンの[王{おう}]オグ、ならびにカナンのすべての[国々{くにぐに}]である。", "12": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[地{ち}]を[嗣{し}][業{ぎょう}]とし、その[民{たみ}]イスラエルに[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えられた。", "13": "[主{しゅ}]よ、あなたのみ[名{な}]はとこしえに[絶{た}]えることがない。[主{しゅ}]よ、あなたの[名声{めいせい}]はよろずよに[及{およ}]ぶ。", "14": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]をさばき、そのしもべらにあわれみをかけられるからである。", "15": "もろもろの[国民{くにたみ}]の[偶像{ぐうぞう}]はしろがねと、こがねで、[人{ひと}]の[手{て}]のわざである。", "16": "それは[口{くち}]があっても[語{かた}]ることができない。[目{め}]があっても[見{み}]ることができない。", "17": "[耳{みみ}]があっても[聞{き}]くことができない。またその[口{くち}]には[息{いき}]がない。", "18": "これを[造{つく}]る[者{もの}]と、これに[信頼{しんらい}]する[者{もの}]とはみな、これと[等{ひと}]しい[者{もの}]になる。", "19": "イスラエルの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]をほめよ。アロンの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]をほめよ。", "20": "レビの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]をほめよ。[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]よ、[主{しゅ}]をほめまつれ。", "21": "エルサレムに[住{す}]まわれる[主{しゅ}]は、シオンからほめたたえらるべきである。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "136": { "1": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "2": "もろもろの[神{かみ}]の[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "3": "もろもろの[主{しゅ}]の[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "4": "ただひとり[大{おお}]いなるくすしきみわざをなされる[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "5": "[知恵{ちえ}]をもって[天{てん}]を[造{つく}]られた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "6": "[地{ち}]を[水{みず}]の[上{うえ}]に[敷{し}]かれた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "7": "[大{おお}]いなる[光{ひかり}]を[造{つく}]られた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "8": "[昼{ひる}]をつかさどらすために[日{ひ}]を[造{つく}]られた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "9": "[夜{よる}]をつかさどらすために[月{つき}]と、もろもろの[星{ほし}]とを[造{つく}]られた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "10": "エジプトのういごを[撃{う}]たれた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "11": "イスラエルをエジプトびとの[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "12": "[強{つよ}]い[手{て}]と[伸{の}]ばした[腕{うで}]とをもって、これを[救{すく}]い[出{だ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "13": "[紅海{こうかい}]を二つに[分{わ}]けられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "14": "イスラエルにその[中{なか}]を[通{とお}]らせられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "15": "パロとその[軍勢{ぐんぜい}]とを[紅海{こうかい}]で[打{う}]ち[敗{やぶ}]られた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "16": "その[民{たみ}]を[導{みちび}]いて[荒野{あらの}]を[通{とお}]らせられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "17": "[大{おお}]いなる[王{おう}]たちを[撃{う}]たれた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "18": "[名{な}]ある[王{おう}]たちを[殺{ころ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "19": "アモリびとの[王{おう}]シホンを[殺{ころ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "20": "バシャンの[王{おう}]オグを[殺{ころ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "21": "[彼{かれ}]らの[地{ち}]を[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "22": "そのしもべイスラエルに[嗣{し}][業{ぎょう}]としてこれを[与{あた}]えられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "23": "われらが[卑{いや}]しかった[時{とき}]にわれらをみこころにとめられた[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "24": "われらのあだからわれらを[助{たす}]け[出{だ}]された[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "25": "すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えられる[者{もの}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。", "26": "[天{てん}]の[神{かみ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、そのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることがない。" }, "137": { "1": "われらはバビロンの[川{かわ}]のほとりにすわり、シオンを[思{おも}]い[出{だ}]して[涙{なみだ}]を[流{なが}]した。", "2": "われらはその[中{なか}]のやなぎにわれらの[琴{こと}]をかけた。", "3": "われらをとりこにした[者{もの}]が、われらに[歌{うた}]を[求{もと}]めたからである。われらを[苦{くる}]しめる[者{もの}]が[楽{たの}]しみにしようと、「われらにシオンの[歌{うた}]を一つうたえ」と[言{い}]った。", "4": "われらは[外国{がいこく}]にあって、どうして[主{しゅ}]の[歌{うた}]をうたえようか。", "5": "エルサレムよ、もしわたしがあなたを[忘{わす}]れるならば、わが[右{みぎ}]の[手{て}]を[衰{おとろ}]えさせてください。", "6": "もしわたしがあなたを[思{おも}]い[出{だ}]さないならば、もしわたしがエルサレムをわが[最高{さいこう}]の[喜{よろこ}]びとしないならば、わが[舌{した}]をあごにつかせてください。", "7": "[主{しゅ}]よ、エドムの[人々{ひとびと}]がエルサレムの[日{ひ}]に、「これを[破壊{はかい}]せよ、これを[破壊{はかい}]せよ、その[基{もとい}]までも[破壊{はかい}]せよ」と[言{い}]ったことを[覚{おぼ}]えてください。", "8": "[破壊{はかい}][者{もの}]であるバビロンの[娘{むすめ}]よ、あなたがわれらにしたことを、あなたに[仕返{しかえ}]しする[人{ひと}]はさいわいである。", "9": "あなたのみどりごを[取{と}]って[岩{いわ}]になげうつ[者{もの}]はさいわいである。" }, "138": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしは[心{こころ}]をつくしてあなたに[感謝{かんしゃ}]し、もろもろの[神{かみ}]の[前{まえ}]であなたをほめ[歌{うた}]います。", "2": "わたしはあなたの[聖{せい}]なる[宮{みや}]にむかって[伏{ふ}]し[拝{おが}]み、あなたのいつくしみと、まこととのゆえに、み[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]します。あなたはそのみ[名{な}]と、み[言葉{ことば}]をすべてのものにまさって[高{たか}]くされたからです。", "3": "あなたはわたしが[呼{よ}]ばわった[日{ひ}]にわたしに[答{こた}]え、わが[魂{たましい}]の[力{ちから}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えられました。", "4": "[主{しゅ}]よ、[地{ち}]のすべての[王{おう}]はあなたに[感謝{かんしゃ}]するでしょう。[彼{かれ}]らはあなたの[口{くち}]のもろもろの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いたからです。", "5": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のもろもろの[道{みち}]について[歌{うた}]うでしょう。[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]は[大{おお}]きいからです。", "6": "[主{しゅ}]は[高{たか}]くいらせられるが[低{ひく}]い[者{もの}]をかえりみられる。しかし[高{たか}]ぶる[者{もの}]を[遠{とお}]くから[知{し}]られる。", "7": "たといわたしが[悩{なや}]みのなかを[歩{ある}]いても、あなたはわたしを[生{い}]かし、み[手{て}]を[伸{の}]ばしてわが[敵{てき}]の[怒{いか}]りを[防{ふせ}]ぎ、あなたの[右{みぎ}]の[手{て}]はわたしを[救{すく}]われます。", "8": "[主{しゅ}]はわたしのために、みこころをなしとげられる。[主{しゅ}]よ、あなたのいつくしみはとこしえに[絶{た}]えることはありません。あなたのみ[手{て}]のわざを[捨{す}]てないでください。" }, "139": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、あなたはわたしを[探{さぐ}]り、わたしを[知{し}]りつくされました。", "2": "あなたはわがすわるをも、[立{た}]つをも[知{し}]り、[遠{とお}]くからわが[思{おも}]いをわきまえられます。", "3": "あなたはわが[歩{あゆ}]むをも、[伏{ふ}]すをも[探{さぐ}]り[出{だ}]し、わがもろもろの[道{みち}]をことごとく[知{し}]っておられます。", "4": "わたしの[舌{した}]に[一言{いちごん}]もないのに、[主{しゅ}]よ、あなたはことごとくそれを[知{し}]られます。", "5": "あなたは[後{うしろ}]から、[前{まえ}]からわたしを[囲{かこ}]み、わたしの[上{うえ}]にみ[手{て}]をおかれます。", "6": "このような[知識{ちしき}]はあまりに[不思議{ふしぎ}]で、わたしには[思{おも}]いも[及{およ}]びません。これは[高{たか}]くて[達{たっ}]することはできません。", "7": "わたしはどこへ[行{い}]って、あなたのみたまを[離{はな}]れましょうか。わたしはどこへ[行{い}]って、あなたのみ[前{まえ}]をのがれましょうか。", "8": "わたしが[天{てん}]にのぼっても、あなたはそこにおられます。わたしが[陰府{よみ}]に[床{とこ}]を[設{もう}]けても、あなたはそこにおられます。", "9": "わたしがあけぼのの[翼{つばさ}]をかって[海{うみ}]のはてに[住{す}]んでも、", "10": "あなたのみ[手{て}]はその[所{ところ}]でわたしを[導{みちび}]き、あなたの[右{みぎ}]のみ[手{て}]はわたしをささえられます。", "11": "「やみはわたしをおおい、わたしを[囲{かこ}]む[光{ひかり}]は[夜{よる}]となれ」とわたしが[言{い}]っても、", "12": "あなたには、やみも[暗{くら}]くはなく、[夜{よる}]も[昼{ひる}]のように[輝{かがや}]きます。あなたには、やみも[光{ひかり}]も[異{こと}]なることはありません。", "13": "あなたはわが[内臓{ないぞう}]をつくり、わが[母{はは}]の[胎内{たいない}]でわたしを[組{く}]み[立{た}]てられました。", "14": "わたしはあなたをほめたたえます。あなたは[恐{おそれ}]るべく、くすしき[方{かた}]だからです。あなたのみわざはくすしく、あなたは[最{もっと}]もよくわたしを[知{し}]っておられます。", "15": "わたしが[隠{かく}]れた[所{ところ}]で[造{つく}]られ、[地{ち}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]でつづり[合{あわ}]されたとき、わたしの[骨{ほね}]はあなたに[隠{かく}]れることがなかった。", "16": "あなたの[目{め}]は、まだできあがらないわたしのからだを[見{み}]られた。わたしのためにつくられたわがよわいの[日{ひ}]のまだ一[日{にち}]もなかったとき、その[日{ひ}]はことごとくあなたの[書{しょ}]にしるされた。", "17": "[神{かみ}]よ、あなたのもろもろのみ[思{おも}]いは、なんとわたしに[尊{たっと}]いことでしょう。その[全体{ぜんたい}]はなんと[広大{こうだい}]なことでしょう。", "18": "わたしがこれを[数{かぞ}]えようとすれば、その[数{かず}]は[砂{すな}]よりも[多{おお}]い。わたしが[目{め}]ざめるとき、わたしはなおあなたと[共{とも}]にいます。", "19": "[神{かみ}]よ、どうか[悪{あ}]しき[者{もの}]を[殺{ころ}]してください。[血{ち}]を[流{なが}]す[者{もの}]をわたしから[離{はな}]れ[去{さ}]らせてください。", "20": "[彼{かれ}]らは[敵意{てきい}]をもってあなたをあなどり、あなたに[逆{さか}]らって[高{たか}]ぶり、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[人々{ひとびと}]です。", "21": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたを[憎{にく}]む[者{もの}]を[憎{にく}]み、あなたに[逆{さか}]らって[起{おこ}]り[立{た}]つ[者{もの}]をいとうではありませんか。", "22": "わたしは[全{まった}]く[彼{かれ}]らを[憎{にく}]み、[彼{かれ}]らをわたしの[敵{てき}]と[思{おも}]います。", "23": "[神{かみ}]よ、どうか、わたしを[探{さぐ}]って、わが[心{こころ}]を[知{し}]り、わたしを[試{こころ}]みて、わがもろもろの[思{おも}]いを[知{し}]ってください。", "24": "わたしに[悪{あ}]しき[道{みち}]のあるかないかを[見{み}]て、わたしをとこしえの[道{みち}]に[導{みちび}]いてください。" }, "140": { "title": "[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によってうたわせたダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、[悪{あ}]しき[人々{ひとびと}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]し、わたしを[守{まも}]って、[乱暴{らんぼう}]な[人々{ひとびと}]からのがれさせてください。", "2": "[彼{かれ}]らは[心{こころ}]のうちに[悪{わる}]い[事{こと}]をはかり、[絶{た}]えず[戦{たたか}]いを[起{おこ}]します。", "3": "[彼{かれ}]らはへびのようにおのが[舌{した}]を[鋭{するど}]くし、そのくちびるの[下{した}]にはまむしの[毒{どく}]があります。〔セラ", "4": "[主{しゅ}]よ、わたしを[保{たも}]って、[悪{あ}]しき[人{ひと}]の[手{て}]からのがれさせ、わたしを[守{まも}]って、わが[足{あし}]をつまずかせようとする[乱暴{らんぼう}]な[人々{ひとびと}]からのがれさせてください。", "5": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]はわたしのためにわなを[伏{ふ}]せ、[綱{つな}]をもって[網{あみ}]を[張{は}]り、[道{みち}]のほとりにわなを[設{もう}]けました。〔セラ", "6": "わたしは[主{しゅ}]に[言{い}]います、「あなたはわが[神{かみ}]です。[主{しゅ}]よ、わが[願{ねが}]いの[声{こえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "7": "わが[救{すくい}]の[力{ちから}]、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたは[戦{たたか}]いの[日{ひ}]に、わがこうべをおおわれました。", "8": "[主{しゅ}]よ、[悪{あ}]しき[人{ひと}]の[願{ねが}]いをゆるさないでください。その[悪{あ}]しき[計画{けいかく}]をとげさせないでください。〔セラ", "9": "わたしを[囲{かこ}]む[者{もの}]がそのこうべをあげるとき、そのくちびるの[害悪{がいあく}]で[彼{かれ}]らをおおってください。", "10": "[燃{も}]える[炭{すみ}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[落{おと}]してください。[彼{かれ}]らを[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、[再{ふたた}]び[上{あ}]がることのできないようにしてください。", "11": "[悪口{わるぐち}]を[言{い}]う[者{もの}]を[世{よ}]に[立{た}]たせないでください。[乱暴{らんぼう}]な[人{ひと}]をすみやかに[災{わざわい}]に[追{お}]い[捕{とら}]えさせてください」。", "12": "わたしは[主{しゅ}]が[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[訴{うった}]えをたすけ、[貧{まず}]しい[者{もの}]のために[正{ただ}]しいさばきを[行{おこな}]われることを[知{し}]っています。", "13": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[必{かなら}]ずみ[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]し、[直{なお}]き[人{ひと}]はみ[前{まえ}]に[住{す}]むでしょう。" }, "141": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。すみやかにわたしをお[助{たす}]けください。わたしがあなたに[呼{よ}]ばわるとき、わが[声{こえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。", "2": "わたしの[祈{いのり}]を、み[前{まえ}]にささげる[薫香{くんこう}]のようにみなし、わたしのあげる[手{て}]を、[夕{ゆう}]べの[供{そな}]え[物{もの}]のようにみなしてください。", "3": "[主{しゅ}]よ、わが[口{くち}]に[門守{かどもり}]を[置{お}]いて、わがくちびるの[戸{と}]を[守{まも}]ってください。", "4": "[悪{あ}]しき[事{こと}]にわが[心{こころ}]を[傾{かたむ}]けさせず、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に[悪{あ}]しきわざにあずからせないでください。また[彼{かれ}]らのうまき[物{もの}]を[食{た}]べさせないでください。", "5": "[正{ただ}]しい[者{もの}]にいつくしみをもってわたしを[打{う}]たせ、わたしを[責{せ}]めさせてください。しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]の[油{あぶら}]をわがこうべにそそがせないでください。わが[祈{いのり}]は[絶{た}]えず[彼{かれ}]らの[悪{あ}]しきわざに[敵{てき}]しているからです。", "6": "[彼{かれ}]らはおのれを[罪{つみ}]に[定{さだ}]める[者{もの}]にわたされるとき、[主{しゅ}]のみ[言葉{ことば}]のまことなることを[学{まな}]ぶでしょう。", "7": "[人{ひと}]が[岩{いわ}]を[裂{さ}]いて[地{ち}]の[上{うえ}]に[打{う}]ち[砕{くだ}]くように、[彼{かれ}]らの[骨{ほね}]は[陰府{よみ}]の[口{くち}]にまき[散{ち}]らされるでしょう。", "8": "しかし[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わが[目{め}]はあなたに[向{む}]かっています。わたしはあなたに[寄{よ}]り[頼{たの}]みます。わたしを[助{たす}]けるものもないままに[捨{す}]ておかないでください。", "9": "わたしを[守{まも}]って、[彼{かれ}]らがわたしのために[設{もう}]けたわなと、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のわなとをのがれさせてください。", "10": "わたしがのがれると[同時{どうじ}]に、[悪{あ}]しき[者{もの}]をおのれの[網{あみ}]に[陥{おちい}]らせてください。" }, "142": { "title": "ダビデがほら[穴{あな}]にいた[時{とき}]によんだマスキールの[歌{うた}]、[祈{いのり}]", "1": "わたしは[声{こえ}]を[出{だ}]して[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわり、[声{こえ}]を[出{だ}]して[主{しゅ}]に[願{ねが}]い[求{もと}]めます。", "2": "わたしはみ[前{まえ}]にわが[嘆{なげ}]きを[注{そそ}]ぎ[出{だ}]し、み[前{まえ}]にわが[悩{なや}]みをあらわします。", "3": "わが[霊{れい}]のわがうちに[消{き}]えうせようとする[時{とき}]も、あなたはわが[道{みち}]を[知{し}]られます。[彼{かれ}]らはわたしを[捕{とら}]えようとわたしの[行{い}]く[道{みち}]にわなを[隠{かく}]しました。", "4": "わたしは[右{みぎ}]の[方{ほう}]に[目{め}]を[注{そそ}]いで[見回{みまわ}]したが、わたしに[心{こころ}]をとめる[者{もの}]はひとりもありません。わたしには[避{さ}]け[所{どころ}]がなく、わたしをかえりみる[人{ひと}]はありません。", "5": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[呼{よ}]ばわります。わたしは[言{い}]います、「あなたはわが[避{さ}]け[所{どころ}]、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]でわたしの[受{う}]くべき[分{ぶん}]です。", "6": "どうか、わが[叫{さけ}]びにみこころをとめてください。わたしは、はなはだしく[低{ひく}]くされています。わたしを[責{せ}]める[者{もの}]から[助{たす}]け[出{だ}]してください。[彼{かれ}]らはわたしにまさって[強{つよ}]いのです。", "7": "わたしをひとやから[出{だ}]し、み[名{な}]に[感謝{かんしゃ}]させてください。あなたが[豊{ゆた}]かにわたしをあしらわれるので、[正{ただ}]しい[人々{ひとびと}]はわたしのまわりに[集{あつ}]まるでしょう」。" }, "143": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "[主{しゅ}]よ、わが[祈{いのり}]を[聞{き}]き、わが[願{ねが}]いに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてください。あなたの[真実{しんじつ}]と、あなたの[正義{せいぎ}]とをもって、わたしにお[答{こた}]えください。", "2": "あなたのしもべのさばきにたずさわらないでください。[生{い}]ける[者{もの}]はひとりもみ[前{まえ}]に[義{ぎ}]とされないからです。", "3": "[敵{てき}]はわたしをせめ、わがいのちを[地{ち}]に[踏{ふ}]みにじり、[死{し}]んで[久{ひさ}]しく[時{とき}]を[経{へ}]た[者{もの}]のようにわたしを[暗{くら}]い[所{ところ}]に[住{す}]まわせました。", "4": "それゆえ、わが[霊{れい}]はわがうちに[消{き}]えうせようとし、わが[心{こころ}]はわがうちに[荒{あ}]れさびれています。", "5": "わたしはいにしえの[日{ひ}]を[思{おも}]い[出{だ}]し、あなたが[行{おこな}]われたすべての[事{こと}]を[考{かんが}]え、あなたのみ[手{て}]のわざを[思{おも}]います。", "6": "わたしはあなたにむかって[手{て}]を[伸{の}]べ、わが[魂{たましい}]は、かわききった[地{ち}]のようにあなたを[慕{した}]います。〔セラ", "7": "[主{しゅ}]よ、すみやかにわたしにお[答{こた}]えください。わが[霊{れい}]は[衰{おとろ}]えます。わたしにみ[顔{かお}]を[隠{かく}]さないでください。さもないと、わたしは[穴{あな}]にくだる[者{もの}]のようになるでしょう。", "8": "あしたに、あなたのいつくしみを[聞{き}]かせてください。わたしはあなたに[信頼{しんらい}]します。わが[歩{あゆ}]むべき[道{みち}]を[教{おし}]えてください。わが[魂{たましい}]はあなたを[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]みます。", "9": "[主{しゅ}]よ、わたしをわが[敵{てき}]から[助{たす}]け[出{だ}]してください。わたしは[避{さ}]け[所{どころ}]を[得{え}]るためにあなたのもとにのがれました。", "10": "あなたのみむねを[行{おこな}]うことを[教{おし}]えてください。あなたはわが[神{かみ}]です。[恵{めぐ}]みふかい、みたまをもってわたしを[平{たい}]らかな[道{みち}]に[導{みちび}]いてください。", "11": "[主{しゅ}]よ、み[名{な}]のために、わたしを[生{い}]かし、あなたの[義{ぎ}]によって、わたしを[悩{なや}]みから[救{すく}]い[出{だ}]してください。", "12": "また、あなたのいつくしみによって、わが[敵{てき}]を[断{た}]ち、わがあだをことごとく[滅{ほろ}]ぼしてください。わたしはあなたのしもべです。" }, "144": { "title": "ダビデの[歌{うた}]", "1": "わが[岩{いわ}]なる[主{しゅ}]はほむべきかな。[主{しゅ}]は、いくさすることをわが[手{て}]に[教{おし}]え、[戦{たたか}]うことをわが[指{ゆび}]に[教{おし}]えられます。", "2": "[主{しゅ}]はわが[岩{いわ}]、わが[城{しろ}]、わが[高{たか}]きやぐら、わが[救主{すくいぬし}]、わが[盾{たて}]、わが[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]です。[主{しゅ}]はもろもろの[民{たみ}]をおのれに[従{したが}]わせられます。", "3": "[主{しゅ}]よ、[人{ひと}]は[何{なに}]ものなので、あなたはこれをかえりみ、[人{ひと}]の[子{こ}]は[何{なに}]ものなので、これをみこころに、とめられるのですか。", "4": "[人{ひと}]は[息{いき}]にひとしく、その[日{ひ}]は[過{す}]ぎゆく[影{かげ}]にひとしいのです。", "5": "[主{しゅ}]よ、あなたの[天{てん}]を[垂{た}]れてくだり、[山{やま}]に[触{ふ}]れて[煙{けむり}]を[出{だ}]させてください。", "6": "いなずまを[放{はな}]って[彼{かれ}]らを[散{ち}]らし、[矢{や}]を[放{はな}]って[彼{かれ}]らを[打{う}]ち[敗{やぶ}]ってください。", "7": "[高{たか}]い[所{ところ}]からみ[手{て}]を[伸{の}]べて、わたしを[救{すく}]い、[大水{おおみず}]から、[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]からわたしを[助{たす}]け[出{だ}]してください。", "8": "[彼{かれ}]らの[口{くち}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]い、その[右{みぎ}]の[手{て}]は[偽{いつわ}]りの[右{みぎ}]の[手{て}]です。", "9": "[神{かみ}]よ、わたしは[新{あたら}]しい[歌{うた}]をあなたにむかって[歌{うた}]い、[十弦{じゅうげん}]の[立琴{たてごと}]にあわせてあなたをほめ[歌{うた}]います。", "10": "あなたは[王{おう}]たちに[勝利{しょうり}]を[与{あた}]え、そのしもべダビデを[救{すく}]われます。", "11": "わたしを[残忍{ざんにん}]なつるぎから[救{すく}]い、[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]してください。[彼{かれ}]らの[口{くち}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]い、その[右{みぎ}]の[手{て}]は[偽{いつわ}]りの[右{みぎ}]の[手{て}]です。", "12": "われらのむすこたちはその[若{わか}]い[時{とき}]、よく[育{そだ}]った[草木{くさき}]のようです。われらの[娘{むすめ}]たちは[宮{みや}]の[建物{たてもの}]のために[刻{きざ}]まれたすみの[柱{はしら}]のようです。", "13": "われらの[倉{くら}]は[満{み}]ちて[様々{さまざま}]の[物{もの}]を[備{そな}]え、われらの[羊{ひつじ}]は[野{の}]でちよろずの[子{こ}]を[産{う}]み、", "14": "われらの[家畜{かちく}]はみごもって[子{こ}]を[産{う}]むに[誤{あやま}]ることなく、われらのちまたには[悩{なや}]みの[叫{さけ}]びがありません。", "15": "このような[祝福{しゅくふく}]をもつ[民{たみ}]はさいわいです。[主{しゅ}]をおのが[神{かみ}]とする[民{たみ}]はさいわいです。" }, "145": { "title": "ダビデのさんびの[歌{うた}]", "1": "わが[神{かみ}]、[王{おう}]よ、わたしはあなたをあがめ、[世々{よよ}]かぎりなくみ[名{な}]をほめまつります。", "2": "わたしは[日{ひ}]ごとにあなたをほめ、[世々{よよ}]かぎりなくみ[名{な}]をほめたたえます。", "3": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[神{かみ}]で、[大{おお}]いにほめたたえらるべきです。その[大{おお}]いなることは[測{はか}]り[知{し}]ることができません。", "4": "この[代{よ}]はかの[代{よ}]にむかってあなたのみわざをほめたたえ、あなたの[大能{たいのう}]のはたらきを[宣{の}]べ[伝{つた}]えるでしょう。", "5": "わたしはあなたの[威厳{いげん}]の[光栄{こうえい}]ある[輝{かがや}]きと、あなたのくすしきみわざとを[深{ふか}]く[思{おも}]います。", "6": "[人々{ひとびと}]はあなたの[恐{おそ}]るべきはたらきの[勢{いきお}]いを[語{かた}]り、わたしはあなたの[大{おお}]いなることを[宣{の}]べ[伝{つた}]えます。", "7": "[彼{かれ}]らはあなたの[豊{ゆた}]かな[恵{めぐ}]みの[思{おも}]い[出{で}]を[言{い}]いあらわし、あなたの[義{ぎ}]を[喜{よろこ}]び[歌{うた}]うでしょう。", "8": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、あわれみに[満{み}]ち、[怒{いか}]ることおそく、いつくしみ[豊{ゆた}]かです。", "9": "[主{しゅ}]はすべてのものに[恵{めぐ}]みがあり、そのあわれみはすべてのみわざの[上{うえ}]にあります。", "10": "[主{しゅ}]よ、あなたのすべてのみわざはあなたに[感謝{かんしゃ}]し、あなたの[聖徒{せいと}]はあなたをほめまつるでしょう。", "11": "[彼{かれ}]らはみ[国{くに}]の[栄光{えいこう}]を[語{かた}]り、あなたのみ[力{ちから}]を[宣{の}]べ、", "12": "あなたの[大能{たいのう}]のはたらきと、み[国{くに}]の[光栄{こうえい}]ある[輝{かがや}]きとを[人{ひと}]の[子{こ}]に[知{し}]らせるでしょう。", "13": "あなたの[国{くに}]はとこしえの[国{くに}]です。あなたのまつりごとはよろずよに[絶{た}]えることはありません。", "14": "[主{しゅ}]はすべて[倒{たお}]れんとする[者{もの}]をささえ、すべてかがむ[者{もの}]を[立{た}]たせられます。", "15": "よろずのものの[目{め}]はあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んでいます。あなたは[時{とき}]にしたがって[彼{かれ}]らに[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えられます。", "16": "あなたはみ[手{て}]を[開{ひら}]いて、すべての[生{い}]けるものの[願{ねが}]いを[飽{あ}]かせられます。", "17": "[主{しゅ}]はそのすべての[道{みち}]に[正{ただ}]しく、そのすべてのみわざに[恵{めぐ}]みふかく、", "18": "すべて[主{しゅ}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]、[誠{まこと}]をもって[主{しゅ}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]に[主{しゅ}]は[近{ちか}]いのです。", "19": "[主{しゅ}]はおのれを[恐{おそ}]れる[者{もの}]の[願{ねが}]いを[満{み}]たし、またその[叫{さけ}]びを[聞{き}]いてこれを[救{すく}]われます。", "20": "[主{しゅ}]はおのれを[愛{あい}]する[者{もの}]をすべて[守{まも}]られるが、[悪{あ}]しき[者{もの}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼされます。", "21": "わが[口{くち}]は[主{しゅ}]の[誉{ほまれ}]を[語{かた}]り、すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]は[世々{よよ}]かぎりなくその[聖{せい}]なるみ[名{な}]をほめまつるでしょう。" }, "146": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。わが[魂{たましい}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "2": "わたしは[生{い}]けるかぎりは[主{しゅ}]をほめたたえ、ながらえる[間{あいだ}]は、わが[神{かみ}]をほめうたおう。", "3": "もろもろの[君{きみ}]に[信頼{しんらい}]してはならない。[人{ひと}]の[子{こ}]に[信頼{しんらい}]してはならない。[彼{かれ}]らには[助{たす}]けがない。", "4": "その[息{いき}]が[出{で}]ていけば[彼{かれ}]は[土{つち}]に[帰{かえ}]る。その[日{ひ}]には[彼{かれ}]のもろもろの[計画{けいかく}]は[滅{ほろ}]びる。", "5": "ヤコブの[神{かみ}]をおのが[助{たす}]けとし、その[望{のぞ}]みをおのが[神{かみ}]、[主{しゅ}]におく[人{ひと}]はさいわいである。", "6": "[主{しゅ}]は[天{てん}]と[地{ち}]と、[海{うみ}]と、その[中{なか}]にあるあらゆるものを[造{つく}]り、とこしえに[真実{しんじつ}]を[守{まも}]り、", "7": "しえたげられる[者{もの}]のためにさばきをおこない、[飢{う}]えた[者{もの}]に[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えられる。[主{しゅ}]は[捕{とら}]われ[人{びと}]を[解{と}]き[放{はな}]たれる。", "8": "[主{しゅ}]は[盲人{もうじん}]の[目{め}]を[開{ひら}]かれる。[主{しゅ}]はかがむ[者{もの}]を[立{た}]たせられる。[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]を[愛{あい}]される。", "9": "[主{しゅ}]は[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[守{まも}]り、みなしごと、やもめとをささえられる。しかし、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[道{みち}]を[滅{ほろ}]びに[至{いた}]らせられる。", "10": "[主{しゅ}]はとこしえに[統{す}]べ[治{おさ}]められる。シオンよ、あなたの[神{かみ}]はよろず[代{よ}]まで[統{す}]べ[治{おさ}]められる。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "147": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。われらの[神{かみ}]をほめうたうことはよいことである。[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかい。さんびはふさわしいことである。", "2": "[主{しゅ}]はエルサレムを[築{きず}]き、イスラエルの[追{お}]いやられた[者{もの}]を[集{あつ}]められる。", "3": "[主{しゅ}]は[心{こころ}]の[打{う}]ち[砕{くだ}]かれた[者{もの}]をいやし、その[傷{きず}]を[包{つつ}]まれる。", "4": "[主{しゅ}]はもろもろの[星{ほし}]の[数{かず}]を[定{さだ}]め、すべてそれに[名{な}]を[与{あた}]えられる。", "5": "われらの[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[神{かみ}]、[力{ちから}]も[豊{ゆた}]かであって、その[知恵{ちえ}]ははかりがたい。", "6": "[主{しゅ}]はしえたげられた[者{もの}]をささえ、[悪{あ}]しき[者{もの}]を[地{ち}]に[投{な}]げ[捨{す}]てられる。", "7": "[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]して[歌{うた}]え、[琴{こと}]にあわせてわれらの[神{かみ}]をほめうたえ。", "8": "[主{しゅ}]は[雲{くも}]をもって[天{てん}]をおおい、[地{ち}]のために[雨{あめ}]を[備{そな}]え、もろもろの[山{やま}]に[草{くさ}]をはえさせ、", "9": "[食物{しょくもつ}]を[獣{けもの}]に[与{あた}]え、また[鳴{な}]く[小{こ}]がらすに[与{あた}]えられる。", "10": "[主{しゅ}]は[馬{うま}]の[力{ちから}]を[喜{よろこ}]ばれず、[人{ひと}]の[足{あし}]をよみせられない。", "11": "[主{しゅ}]はおのれを[恐{おそ}]れる[者{もの}]とそのいつくしみを[望{のぞ}]む[者{もの}]とをよみせられる。", "12": "エルサレムよ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。シオンよ、あなたの[神{かみ}]をほめたたえよ。", "13": "[主{しゅ}]はあなたの[門{もん}]の[貫{かん}]の[木{き}]を[堅{かた}]くし、あなたのうちにいる[子{こ}]らを[祝福{しゅくふく}]されるからである。", "14": "[主{しゅ}]はあなたの[国境{こっきょう}]を[安{やす}]らかにし、[最{もっと}]も[良{よ}]い[麦{むぎ}]をもってあなたを[飽{あ}]かせられる。", "15": "[主{しゅ}]はその[戒{いまし}]めを[地{ち}]に[下{くだ}]される。そのみ[言葉{ことば}]はすみやかに[走{はし}]る。", "16": "[主{しゅ}]は[雪{ゆき}]を[羊{ひつじ}]の[毛{け}]のように[降{ふ}]らせ、[霜{しも}]を[灰{はい}]のようにまかれる。", "17": "[主{しゅ}]は[氷{こおり}]をパンくずのように[投{な}]げうたれる。だれがその[寒{さむ}]さに[耐{た}]えることができましょうか。", "18": "[主{しゅ}]はみ[言葉{ことば}]を[下{くだ}]してこれを[溶{と}]かし、その[風{かぜ}]を[吹{ふ}]かせられると、もろもろの[水{みず}]は[流{なが}]れる。", "19": "[主{しゅ}]はそのみ[言葉{ことば}]をヤコブに[示{しめ}]し、そのもろもろの[定{さだ}]めと、おきてとをイスラエルに[示{しめ}]される。", "20": "[主{しゅ}]はいずれの[国民{くにたみ}]をも、このようにはあしらわれなかった。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のもろもろのおきてを[知{し}]らない。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "148": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。もろもろの[天{てん}]から[主{しゅ}]をほめたたえよ。もろもろの[高{たか}]き[所{ところ}]で[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "2": "その[天使{てんし}]よ、みな[主{しゅ}]をほめたたえよ。その[万軍{ばんぐん}]よ、みな[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "3": "[日{ひ}]よ、[月{つき}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。[輝{かがや}]く[星{ほし}]よ、みな[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "4": "いと[高{たか}]き[天{てん}]よ、[天{てん}]の[上{うえ}]にある[水{みず}]よ、[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "5": "これらのものに[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえさせよ、これらは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられると[造{つく}]られたからである。", "6": "[主{しゅ}]はこれらをとこしえに[堅{かた}]く[定{さだ}]め、[越{こ}]えることのできないその[境{さかい}]を[定{さだ}]められた。", "7": "[海{うみ}]の[獣{けもの}]よ、すべての[淵{ふち}]よ、[地{ち}]から[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "8": "[火{ひ}]よ、あられよ、[雪{ゆき}]よ、[霜{しも}]よ、み[言葉{ことば}]を[行{おこな}]うあらしよ、", "9": "もろもろの[山{やま}]、すべての[丘{おか}]、[実{み}]を[結{むす}]ぶ[木{き}]、すべての[香柏{こうはく}]よ、", "10": "[野{の}]の[獣{けもの}]、すべての[家畜{かちく}]、[這{は}]うもの、[翼{つばさ}]ある[鳥{とり}]よ、", "11": "[地{ち}]の[王{おう}]たち、すべての[民{たみ}]、[君{きみ}]たち、[地{ち}]のすべてのつかさよ、", "12": "[若{わか}]い[男子{だんし}]、[若{わか}]い[女子{じょし}]、[老{お}]いた[人{ひと}]と[幼{おさな}]い[者{もの}]よ、", "13": "[彼{かれ}]らをして[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえさせよ。そのみ[名{な}]は[高{たか}]く、たぐいなく、その[栄光{えいこう}]は[地{ち}]と[天{てん}]の[上{うえ}]にあるからである。", "14": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]のために一つの[角{つの}]をあげられた。これはすべての[聖徒{せいと}]のほめたたえるもの、[主{しゅ}]に[近{ちか}]いイスラエルの[人々{ひとびと}]のほめたたえるものである。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "149": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]にむかって[新{あたら}]しい[歌{うた}]をうたえ。[聖徒{せいと}]のつどいで、[主{しゅ}]の[誉{ほまれ}]を[歌{うた}]え。", "2": "イスラエルにその[造{つく}]り[主{ぬし}]を[喜{よろこ}]ばせ、シオンの[子{こ}]らにその[王{おう}]を[喜{よろこ}]ばせよ。", "3": "[彼{かれ}]らに[踊{おど}]りをもって[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえさせ、[鼓{つづみ}]と[琴{こと}]とをもって[主{しゅ}]をほめ[歌{うた}]わせよ。", "4": "[主{しゅ}]はおのが[民{たみ}]を[喜{よろこ}]び、へりくだる[者{もの}]を[勝利{しょうり}]をもって[飾{かざ}]られるからである。", "5": "[聖徒{せいと}]を[栄光{えいこう}]によって[喜{よろこ}]ばせ、その[床{とこ}]の[上{うえ}]で[喜{よろこ}]び[歌{うた}]わせよ。", "6": "そののどには[神{かみ}]をあがめる[歌{うた}]があり、その[手{て}]にはもろ[刃{は}]のつるぎがある。", "7": "これはもろもろの[国{くに}]にあだを[返{かえ}]し、もろもろの[民{たみ}]を[懲{こ}]らし、", "8": "[彼{かれ}]らの[王{おう}]たちを[鎖{くさり}]で[縛{しば}]り、[彼{かれ}]らの[貴人{きじん}]たちを[鉄{てつ}]のかせで[縛{しば}]りつけ、", "9": "しるされたさばきを[彼{かれ}]らに[行{おこな}]うためである。これはそのすべての[聖徒{せいと}]に[与{あた}]えられる[誉{ほまれ}]である。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" }, "150": { "1": "[主{しゅ}]をほめたたえよ。その[聖所{せいじょ}]で[神{かみ}]をほめたたえよ。その[力{ちから}]のあらわれる[大空{おおぞら}]で[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "2": "その[大能{たいのう}]のはたらきのゆえに[主{しゅ}]をほめたたえよ。そのすぐれて[大{おお}]いなることのゆえに[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "3": "ラッパの[声{こえ}]をもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。[立琴{たてごと}]と[琴{こと}]とをもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "4": "[鼓{つづみ}]と[踊{おど}]りとをもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。[緒琴{おごと}]と[笛{ふえ}]とをもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "5": "[音{ね}]の[高{たか}]いシンバルをもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。[鳴{な}]りひびくシンバルをもって[主{しゅ}]をほめたたえよ。", "6": "[息{いき}]のあるすべてのものに[主{しゅ}]をほめたたえさせよ。[主{しゅ}]をほめたたえよ。" } }, "prov": { "1": { "1": "ダビデの[子{こ}]、イスラエルの[王{おう}]ソロモンの[箴言{しんげん}]。", "2": "これは[人{ひと}]に[知恵{ちえ}]と[教訓{きょうくん}]とを[知{し}]らせ、[悟{さと}]りの[言葉{ことば}]をさとらせ、", "3": "[賢{かしこ}]い[行{おこな}]いと、[正義{せいぎ}]と[公正{こうせい}]と[公平{こうへい}]の[教訓{きょうくん}]をうけさせ、", "4": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]に[悟{さと}]りを[与{あた}]え、[若{わか}]い[者{もの}]に[知識{ちしき}]と[慎{つつし}]みを[得{え}]させるためである。", "5": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]はこれを[聞{き}]いて[学{がく}]に[進{すす}]み、さとい[者{もの}]は[指導{しどう}]を[得{え}]る。", "6": "[人{ひと}]はこれによって[箴言{しんげん}]と、たとえと、[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[言葉{ことば}]と、そのなぞとを[悟{さと}]る。", "7": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[知識{ちしき}]のはじめである、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[知恵{ちえ}]と[教訓{きょうくん}]を[軽{かろ}]んじる。", "8": "わが[子{こ}]よ、あなたは[父{ちち}]の[教訓{きょうくん}]を[聞{き}]き、[母{はは}]の[教{おしえ}]を[捨{す}]ててはならない。", "9": "それらは、あなたの[頭{あたま}]の[麗{うるわ}]しい[冠{かんむり}]となり、あなたの[首{くび}]の[飾{かざ}]りとなるからである。", "10": "わが[子{こ}]よ、[悪者{わるもの}]があなたを[誘{さそ}]っても、それに[従{したが}]ってはならない。", "11": "[彼{かれ}]らがあなたに[向{む}]かって、「[一緒{いっしょ}]に[来{き}]なさい。われわれは[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せして、[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]し、[罪{つみ}]のない[者{もの}]を、ゆえなく[伏{ふ}]してねらい、", "12": "[陰府{よみ}]のように、[彼{かれ}]らを[生{い}]きたままで、のみ[尽{つく}]し、[健{すこ}]やかな[者{もの}]を、[墓{はか}]に[下{くだ}]る[者{もの}]のようにしよう。", "13": "われわれは、さまざまの[尊{たっと}]い[貨{か}][財{ざい}]を[得{え}]、[奪{うば}]い[取{と}]った[物{もの}]で、われわれの[家{いえ}]を[満{み}]たそう。", "14": "あなたもわれわれの[仲間{なかま}]に[加{くわ}]わりなさい、われわれは[共{とも}]に一つの[金{かね}][袋{ぶくろ}]を[持{も}]とう」と[言{い}]っても、", "15": "わが[子{こ}]よ、[彼{かれ}]らの[仲間{なかま}]になってはならない、あなたの[足{あし}]をとどめて、[彼{かれ}]らの[道{みち}]に[行{い}]ってはならない。", "16": "[彼{かれ}]らの[足{あし}]は[悪{あく}]に[走{はし}]り、[血{ち}]を[流{なが}]すことに[速{はや}]いからだ。", "17": "すべて[鳥{とり}]の[目{め}]の[前{まえ}]で[網{あみ}]を[張{は}]るのは、むだである。", "18": "[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[血{ち}]を[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せし、[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[伏{ふ}]してねらうのだ。", "19": "すべて[利{り}]をむさぼる[者{もの}]の[道{みち}]はこのようなものである。これはその[持{も}]ち[主{ぬし}]の[命{いのち}]を[取{と}]り[去{さ}]るのだ。", "20": "[知恵{ちえ}]は、ちまたに[呼{よ}]ばわり、[市場{しじょう}]にその[声{こえ}]をあげ、", "21": "[城壁{じょうへき}]の[頂{いただき}]で[叫{さけ}]び、[町{まち}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]で[語{かた}]る。", "22": "「[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]たちよ、あなたがたは、いつまで[思慮{しりょ}]のないことを[好{この}]むのか。あざける[者{もの}]は、いつまで、あざけり[楽{たの}]しみ、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は、いつまで、[知識{ちしき}]を[憎{にく}]むのか。", "23": "わたしの[戒{いまし}]めに[心{こころ}]をとめよ、[見{み}]よ、わたしは[自分{じぶん}]の[思{おも}]いを、あなたがたに[告{つ}]げ、わたしの[言葉{ことば}]を、あなたがたに[知{し}]らせる。", "24": "わたしは[呼{よ}]んだが、あなたがたは[聞{き}]くことを[拒{こば}]み、[手{て}]を[伸{の}]べたが、[顧{かえり}]みる[者{もの}]はなく、", "25": "かえって、あなたがたはわたしのすべての[勧{すす}]めを[捨{す}]て、わたしの[戒{いまし}]めを[受{う}]けなかったので、", "26": "わたしもまた、あなたがたが[災{わざわい}]にあう[時{とき}]に、[笑{わら}]い、あなたがたが[恐慌{きょうこう}]にあう[時{とき}]、あざけるであろう。", "27": "これは[恐慌{きょうこう}]が、あらしのようにあなたがたに[臨{のぞ}]み、[災{わざわい}]が、つむじ[風{かぜ}]のように[臨{のぞ}]み、[悩{なや}]みと[悲{かな}]しみとが、あなたがたに[臨{のぞ}]む[時{とき}]である。", "28": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしを[呼{よ}]ぶであろう、しかし、わたしは[答{こた}]えない。ひたすら、わたしを[求{もと}]めるであろう、しかし、わたしに[会{あ}]えない。", "29": "[彼{かれ}]らは[知識{ちしき}]を[憎{にく}]み、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[選{えら}]ばず、", "30": "わたしの[勧{すす}]めに[従{したが}]わず、すべての[戒{いまし}]めを[軽{かろ}]んじたゆえ、", "31": "[自分{じぶん}]の[行{おこな}]いの[実{み}]を[食{く}]らい、[自分{じぶん}]の[計{はか}]りごとに[飽{あ}]きる。", "32": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]の[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]はおのれを[殺{ころ}]し、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[安楽{あんらく}]はおのれを[滅{ほろ}]ぼす。", "33": "しかし、わたしに[聞{き}]き[従{したが}]う[者{もの}]は[安{やす}]らかに[住{す}]まい、[災{わざわい}]に[会{あ}]う[恐{おそ}]れもなく、[安全{あんぜん}]である」。" }, "2": { "1": "わが[子{こ}]よ、もしあなたがわたしの[言葉{ことば}]を[受{う}]け、わたしの[戒{いまし}]めを、あなたの[心{こころ}]におさめ、", "2": "あなたの[耳{みみ}]を[知恵{ちえ}]に[傾{かたむ}]け、あなたの[心{こころ}]を[悟{さと}]りに[向{む}]け、", "3": "しかも、もし[知識{ちしき}]を[呼{よ}]び[求{もと}]め、[悟{さと}]りを[得{え}]ようと、あなたの[声{こえ}]をあげ、", "4": "[銀{ぎん}]を[求{もと}]めるように、これを[求{もと}]め、かくれた[宝{たから}]を[尋{たず}]ねるように、これを[尋{たず}]ねるならば、", "5": "あなたは、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[悟{さと}]り、[神{かみ}]を[知{し}]ることができるようになる。", "6": "これは、[主{しゅ}]が[知恵{ちえ}]を[与{あた}]え、[知識{ちしき}]と[悟{さと}]りとは、み[口{くち}]から[出{で}]るからである。", "7": "[彼{かれ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]のために、[確{たし}]かな[知恵{ちえ}]をたくわえ、[誠実{せいじつ}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]の[盾{たて}]となって、", "8": "[公正{こうせい}]の[道{みち}]を[保{たも}]ち、その[聖徒{せいと}]たちの[道筋{みちすじ}]を[守{まも}]られる。", "9": "そのとき、あなたは、ついに[正義{せいぎ}]と[公正{こうせい}]、[公平{こうへい}]とすべての[良{よ}]い[道{みち}]を[悟{さと}]る。", "10": "これは[知恵{ちえ}]が、あなたの[心{こころ}]にはいり、[知識{ちしき}]があなたの[魂{たましい}]に[楽{たの}]しみとなるからである。", "11": "[慎{つつし}]みはあなたを[守{まも}]り、[悟{さと}]りはあなたを[保{たも}]って、", "12": "[悪{あく}]の[道{みち}]からあなたを[救{すく}]い、[偽{いつわ}]りをいう[者{もの}]から[救{すく}]う。", "13": "[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しい[道{みち}]を[離{はな}]れて、[暗{くら}]い[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、", "14": "[悪{あく}]を[行{おこな}]うことを[楽{たの}]しみ、[悪人{あくにん}]の[偽{いつわ}]りを[喜{よろこ}]び、", "15": "その[道{みち}]は[曲{まが}]り、その[行{おこな}]いは、よこしまである。", "16": "[慎{つつし}]みと[悟{さと}]りはまたあなたを[遊女{ゆうじょ}]から[救{すく}]い、[言葉{ことば}]の[巧{たく}]みな、みだらな[女{おんな}]から[救{すく}]う。", "17": "[彼女{かのじょ}]は[若{わか}]い[時{とき}]の[友{とも}]を[捨{す}]て、その[神{かみ}]に[契約{けいやく}]したことを[忘{わす}]れている。", "18": "その[家{いえ}]は[死{し}]に[下{くだ}]り、その[道{みち}]は[陰府{よみ}]におもむく。", "19": "すべて[彼女{かのじょ}]のもとへ[行{い}]く[者{もの}]は、[帰{かえ}]らない、また[命{いのち}]の[道{みち}]にいたらない。", "20": "こうして、あなたは[善良{ぜんりょう}]な[人々{ひとびと}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[正{ただ}]しい[人々{ひとびと}]の[道{みち}]を[守{まも}]ることができる。", "21": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[地{ち}]にながらえ、[誠実{せいじつ}]な[人{ひと}]は[地{ち}]にとどまる。", "22": "しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]は[地{ち}]から[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされ、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]は[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[捨{す}]てられる。" }, "3": { "1": "わが[子{こ}]よ、わたしの[教{おしえ}]を[忘{わす}]れず、わたしの[戒{いまし}]めを[心{こころ}]にとめよ。", "2": "そうすれば、これはあなたの[日{ひ}]を[長{なが}]くし、[命{いのち}]の[年{とし}]を[延{の}]べ、あなたに[平安{へいあん}]を[増{ま}]し[加{くわ}]える。", "3": "いつくしみと、まこととを[捨{す}]ててはならない、それをあなたの[首{くび}]に[結{むす}]び、[心{こころ}]の[碑{ひ}]にしるせ。", "4": "そうすれば、あなたは[神{かみ}]と[人{ひと}]との[前{まえ}]に[恵{めぐ}]みと、[誉{ほまれ}]とを[得{え}]る。", "5": "[心{こころ}]をつくして[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ、[自分{じぶん}]の[知識{ちしき}]にたよってはならない。", "6": "すべての[道{みち}]で[主{しゅ}]を[認{みと}]めよ、そうすれば、[主{しゅ}]はあなたの[道{みち}]をまっすぐにされる。", "7": "[自分{じぶん}]を[見{み}]て[賢{かしこ}]いと[思{おも}]ってはならない、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れて、[悪{あく}]を[離{はな}]れよ。", "8": "そうすれば、あなたの[身{み}]を[健{すこ}]やかにし、あなたの[骨{ほね}]に[元気{げんき}]を[与{あた}]える。", "9": "あなたの[財産{ざいさん}]と、すべての[産物{さんぶつ}]の[初{はつ}]なりをもって[主{しゅ}]をあがめよ。", "10": "そうすれば、あなたの[倉{くら}]は[満{み}]ちて[余{あま}]り、あなたの[酒{さか}]ぶねは[新{あたら}]しい[酒{さけ}]であふれる。", "11": "わが[子{こ}]よ、[主{しゅ}]の[懲{こら}]しめを[軽{かろ}]んじてはならない、その[戒{いまし}]めをきらってはならない。", "12": "[主{しゅ}]は、[愛{あい}]する[者{もの}]を、[戒{いまし}]められるからである、あたかも[父{ちち}]がその[愛{あい}]する[子{こ}]を[戒{いまし}]めるように。", "13": "[知恵{ちえ}]を[求{もと}]めて[得{え}]る[人{ひと}]、[悟{さと}]りを[得{え}]る[人{ひと}]はさいわいである。", "14": "[知恵{ちえ}]によって[得{え}]るものは、[銀{ぎん}]によって[得{え}]るものにまさり、その[利益{りえき}]は[精{せい}][金{きん}]よりも[良{よ}]いからである。", "15": "[知恵{ちえ}]は[宝石{ほうせき}]よりも[尊{たっと}]く、あなたの[望{のぞ}]む[何{なに}][物{もの}]も、これと[比{くら}]べるに[足{た}]りない。", "16": "その[右{みぎ}]の[手{て}]には[長寿{ちょうじゅ}]があり、[左{ひだり}]の[手{て}]には[富{とみ}]と、[誉{ほまれ}]がある。", "17": "その[道{みち}]は[楽{たの}]しい[道{みち}]であり、その[道{みち}][筋{すじ}]はみな[平安{へいあん}]である。", "18": "[知恵{ちえ}]は、これを[捕{とら}]える[者{もの}]には[命{いのち}]の[木{き}]である、これをしっかり[捕{とら}]える[人{ひと}]はさいわいである。", "19": "[主{しゅ}]は[知恵{ちえ}]をもって[地{ち}]の[基{もとい}]をすえ、[悟{さと}]りをもって[天{てん}]を[定{さだ}]められた。", "20": "その[知識{ちしき}]によって[海{うみ}]はわきいで、[雲{くも}]は[露{つゆ}]をそそぐ。", "21": "わが[子{こ}]よ、[確{たし}]かな[知恵{ちえ}]と、[慎{つつし}]みとを[守{まも}]って、それをあなたの[目{め}]から[離{はな}]してはならない。", "22": "それはあなたの[魂{たましい}]の[命{いのち}]となりあなたの[首{くび}]の[飾{かざ}]りとなる。", "23": "こうして、あなたは[安{やす}]らかに[自分{じぶん}]の[道{みち}]を[行{い}]き、あなたの[足{あし}]はつまずくことがない。", "24": "あなたは[座{ざ}]しているとき、[恐{おそ}]れることはなく、[伏{ふ}]すとき、あなたの[眠{ねむ}]りはここちよい。", "25": "あなたはにわかに[起{おこ}]る[恐怖{きょうふ}]を[恐{おそ}]れることなく、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[滅{ほろ}]びが[来{き}]ても、それを[恐{おそ}]れることはない。", "26": "これは、[主{しゅ}]があなたの[信頼{しんらい}]する[者{もの}]であり、あなたの[足{あし}]を[守{まも}]って、わなに[捕{とら}]われさせられないからである。", "27": "あなたの[手{て}]に[善{ぜん}]をなす[力{ちから}]があるならば、これをなすべき[人{ひと}]になすことをさし[控{ひか}]えてはならない。", "28": "あなたが[物{もの}]を[持{も}]っている[時{とき}]、その[隣{とな}]り[人{びと}]に[向{む}]かい、「[去{さ}]って、また[来{き}]なさい。あす、それをあげよう」と[言{い}]ってはならない。", "29": "あなたの[隣{とな}]り[人{びと}]がかたわらに[安{やす}]らかに[住{す}]んでいる[時{とき}]、これに[向{む}]かって、[悪{あく}]を[計{はか}]ってはならない。", "30": "もし[人{ひと}]があなたに[悪{あく}]を[行{おこな}]ったのでなければ、ゆえなく、これと[争{あらそ}]ってはならない。", "31": "[暴虐{ぼうぎゃく}]な[人{ひと}]を、うらやんではならない、そのすべての[道{みち}]を[選{えら}]んではならない。", "32": "よこしまな[者{もの}]は[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれるからである、しかし、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[主{しゅ}]に[信任{しんにん}]される。", "33": "[主{しゅ}]の、のろいは[悪{あ}]しき[者{もの}]の[家{いえ}]にある、しかし、[正{ただ}]しい[人{ひと}]のすまいは[主{しゅ}]に[恵{めぐ}]まれる。", "34": "[彼{かれ}]はあざける[者{もの}]をあざけり、へりくだる[者{もの}]に[恵{めぐ}]みを[与{あた}]えられる。", "35": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は、[誉{ほまれ}]を[得{え}]る、しかし、[愚{おろ}]かな[者{もの}]ははずかしめを[得{え}]る。" }, "4": { "1": "[子供{こども}]らよ、[父{ちち}]の[教{おしえ}]を[聞{き}]き、[悟{さと}]りを[得{え}]るために[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "2": "わたしは、[良{よ}]い[教訓{きょうくん}]を、あなたがたにさずける。わたしの[教{おしえ}]を[捨{す}]ててはならない。", "3": "わたしもわが[父{ちち}]には[子{こ}]であり、わが[母{はは}]の[目{め}]には、ひとりのいとし[子{こ}]であった。", "4": "[父{ちち}]はわたしを[教{おし}]えて[言{い}]った、「わたしの[言葉{ことば}]を、[心{こころ}]に[留{と}]め、わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]って、[命{いのち}]を[得{え}]よ。", "5": "それを[忘{わす}]れることなく、またわが[口{くち}]の[言葉{ことば}]にそむいてはならない、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ、[悟{さと}]りを[得{え}]よ。", "6": "[知恵{ちえ}]を[捨{す}]てるな、それはあなたを[守{まも}]る。それを[愛{あい}]せよ、それはあなたを[保{たも}]つ。", "7": "[知恵{ちえ}]の[初{はじ}]めはこれである、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ、あなたが[何{なに}]を[得{え}]るにしても、[悟{さと}]りを[得{え}]よ。", "8": "それを[尊{たっと}]べ、そうすれば、それはあなたを[高{たか}]くあげる、もしそれをいだくならば、それはあなたを[尊{たっと}]くする。", "9": "それはあなたの[頭{あたま}]に[麗{うるわ}]しい[飾{かざ}]りを[置{お}]き、[栄{さか}]えの[冠{かんむり}]をあなたに[与{あた}]える」。", "10": "わが[子{こ}]よ、[聞{き}]け、わたしの[言葉{ことば}]をうけいれよ、そうすれば、あなたの[命{いのち}]の[年{とし}]は[多{おお}]くなる。", "11": "わたしは[知恵{ちえ}]の[道{みち}]をあなたに[教{おし}]え、[正{ただ}]しい[道筋{みちすじ}]にあなたを[導{みちび}]いた。", "12": "あなたが[歩{ある}]くとき、その[歩{あゆ}]みは[妨{さまた}]げられず、[走{はし}]る[時{とき}]にも、つまずくことはない。", "13": "[教訓{きょうくん}]をかたくとらえて、[離{はな}]してはならない、それを[守{まも}]れ、それはあなたの[命{いのち}]である。", "14": "よこしまな[者{もの}]の[道{みち}]に、はいってはならない、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[道{みち}]を[歩{あゆ}]んではならない。", "15": "それを[避{さ}]けよ、[通{とお}]ってはならない、それを[離{はな}]れて[進{すす}]め。", "16": "[彼{かれ}]らは[悪{あく}]を[行{おこな}]わなければ[眠{ねむ}]ることができず、[人{ひと}]をつまずかせなければ、[寝{ね}]ることができず、", "17": "[不正{ふせい}]のパンを[食{く}]らい、[暴虐{ぼうぎゃく}]の[酒{さけ}]を[飲{の}]むからである。", "18": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[道{みち}]は、[夜明{よあ}]けの[光{ひかり}]のようだ、いよいよ[輝{かがや}]きを[増{ま}]して[真昼{まひる}]となる。", "19": "[悪{あ}]しき[人{ひと}]の[道{みち}]は[暗{くら}]やみのようだ、[彼{かれ}]らは[何{なに}]につまずくかを[知{し}]らない。", "20": "わが[子{こ}]よ、わたしの[言葉{ことば}]に[心{こころ}]をとめ、わたしの[語{かた}]ることに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "21": "それを、あなたの[目{め}]から[離{はな}]さず、あなたの[心{こころ}]のうちに[守{まも}]れ。", "22": "それは、これを[得{え}]る[者{もの}]の[命{いのち}]であり、またその[全身{ぜんしん}]を[健{すこ}]やかにするからである。", "23": "[油断{ゆだん}]することなく、あなたの[心{こころ}]を[守{まも}]れ、[命{いのち}]の[泉{いずみ}]は、これから[流{なが}]れ[出{で}]るからである。", "24": "[曲{まが}]った[言葉{ことば}]をあなたから[捨{す}]てさり、よこしまな[談話{だんわ}]をあなたから[遠{とお}]ざけよ。", "25": "あなたの[目{め}]は、まっすぐに[正面{しょうめん}]を[見{み}]、あなたのまぶたはあなたの[前{まえ}]を、まっすぐに[見{み}]よ。", "26": "あなたの[足{あし}]の[道{みち}]に[気{き}]をつけよ、そうすれば、あなたのすべての[道{みち}]は[安全{あんぜん}]である。", "27": "[右{みぎ}]にも[左{ひだり}]にも[迷{まよ}]い[出{で}]てはならない、あなたの[足{あし}]を[悪{あく}]から[離{はな}]れさせよ。" }, "5": { "1": "わが[子{こ}]よ、わたしの[知恵{ちえ}]に[心{こころ}]をとめ、わたしの[悟{さと}]りに[耳{みみ}]をかたむけよ。", "2": "これは、あなたが[慎{つつし}]みを[守{まも}]り、あなたのくちびるに[知識{ちしき}]を[保{たも}]つためである。", "3": "[遊女{ゆうじょ}]のくちびるは[蜜{みつ}]をしたたらせ、その[言葉{ことば}]は[油{あぶら}]よりもなめらかである。", "4": "しかしついには、[彼女{かのじょ}]はにがよもぎのように[苦{にが}]く、もろ[刃{は}]のつるぎのように[鋭{するど}]くなる。", "5": "その[足{あし}]は[死{し}]に[下{くだ}]り、その[歩{あゆ}]みは[陰府{よみ}]の[道{みち}]におもむく。", "6": "[彼女{かのじょ}]はいのちの[道{みち}]に[心{こころ}]をとめず、その[道{みち}]は[人{ひと}]を[迷{まよ}]わすが、[彼女{かのじょ}]はそれを[知{し}]らない。", "7": "[子供{こども}]らよ、[今{いま}]わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]け、わたしの[口{くち}]の[言葉{ことば}]から、[離{はな}]れ[去{さ}]ってはならない。", "8": "あなたの[道{みち}]を[彼女{かのじょ}]から[遠{とお}]く[離{はな}]し、その[家{いえ}]の[門{もん}]に[近{ちか}]づいてはならない。", "9": "おそらくはあなたの[誉{ほまれ}]を[他人{たにん}]にわたし、あなたの[年{とし}]を[無慈悲{むじひ}]な[者{もの}]にわたすに[至{いた}]る。", "10": "おそらくは[他人{たにん}]があなたの[資産{しさん}]によって[満{み}]たされ、あなたの[労苦{ろうく}]は[他人{たにん}]の[家{いえ}]に[行{い}]く。", "11": "そしてあなたの[終{おわ}]りが[来{き}]て、あなたの[身{み}]と、からだが[滅{ほろ}]びるとき、[泣{な}]き[悲{かな}]しんで、", "12": "[言{い}]うであろう、「わたしは[教訓{きょうくん}]をいとい、[心{こころ}]に[戒{いまし}]めを[軽{かろ}]んじ、", "13": "[教師{きょうし}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、わたしを[教{おし}]える[者{もの}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、", "14": "[集{あつ}]まりの[中{なか}]、[会衆{かいしゅう}]のうちにあって、わたしは、[破滅{はめつ}]に[陥{おちい}]りかけた」と。", "15": "あなたは[自分{じぶん}]の[水{みず}]ためから[水{みず}]を[飲{の}]み、[自分{じぶん}]の[井戸{いど}]から、わき[出{で}]す[水{みず}]を[飲{の}]むがよい。", "16": "あなたの[泉{いずみ}]を、[外{そと}]にまきちらし、[水{みず}]の[流{なが}]れを、ちまたに[流{なが}]してよかろうか。", "17": "それを[自分{じぶん}]だけのものとし、[他人{たにん}]を[共{とも}]にあずからせてはならない。", "18": "あなたの[泉{いずみ}]に[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けさせ、あなたの[若{わか}]い[時{とき}]の[妻{つま}]を[楽{たの}]しめ。", "19": "[彼女{かのじょ}]は[愛{あい}]らしい[雌{め}]じか、[美{うつく}]しいしかのようだ。いつも、その[乳{ち}]ぶさをもって[満足{まんぞく}]し、その[愛{あい}]をもって[常{つね}]に[喜{よろこ}]べ。", "20": "わが[子{こ}]よ、どうして[遊女{ゆうじょ}]に[迷{まよ}]い、みだらな[女{おんな}]の[胸{むね}]をいだくのか。", "21": "[人{ひと}]の[道{みち}]は[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]にあり、[主{しゅ}]はすべて、その[行{おこな}]いを[見守{みまも}]られる。", "22": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[自分{じぶん}]のとがに[捕{とら}]えられ、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のなわにつながれる。", "23": "[彼{かれ}]は、[教訓{きょうくん}]がないために[死{し}]に、その[愚{おろ}]かさの[大{おお}]きいことによって[滅{ほろ}]びる。" }, "6": { "1": "わが[子{こ}]よ、あなたがもし[隣{とな}]り[人{びと}]のために[保証人{ほしょうにん}]となり、[他人{たにん}]のために[手{て}]をうって[誓{ちか}]ったならば、", "2": "もしあなたのくちびるの[言葉{ことば}]によって、わなにかかり、あなたの[口{くち}]の[言葉{ことば}]によって[捕{とら}]えられたならば、", "3": "わが[子{こ}]よ、その[時{とき}]はこうして、おのれを[救{すく}]え、あなたは[隣{とな}]り[人{びと}]の[手{て}]に[陥{おちい}]ったのだから。[急{いそ}]いで[行{い}]って、[隣{とな}]り[人{びと}]にひたすら[求{もと}]めよ。", "4": "あなたの[目{め}]を[眠{ねむ}]らせず、あなたのまぶたを、まどろませず、", "5": "かもしかが、かりゅうどの[手{て}]からのがれるように、[鳥{とり}]が[鳥{とり}]を[取{と}]る[者{もの}]の[手{て}]からのがれるように、おのれを[救{すく}]え。", "6": "なまけ[者{もの}]よ、ありのところへ[行{い}]き、そのすることを[見{み}]て、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ。", "7": "ありは、かしらなく、つかさなく、[王{おう}]もないが、", "8": "[夏{なつ}]のうちに[食物{しょくもつ}]をそなえ、[刈入{かりい}]れの[時{とき}]に、かてを[集{あつ}]める。", "9": "なまけ[者{もの}]よ、いつまで[寝{ね}]ているのか、いつ[目{め}]をさまして[起{お}]きるのか。", "10": "しばらく[眠{ねむ}]り、しばらくまどろみ、[手{て}]をこまぬいて、またしばらく[休{やす}]む。", "11": "それゆえ、[貧{まず}]しさは[盗{ぬす}]びとのようにあなたに[来{きた}]り、[乏{とぼ}]しさは、つわもののようにあなたに[来{く}]る。", "12": "よこしまな[人{ひと}]、[悪{あ}]しき[人{ひと}]は[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]をもって[行{い}]きめぐり、", "13": "[目{め}]でめくばせし、[足{あし}]で[踏{ふ}]み[鳴{な}]らし、[指{ゆび}]で[示{しめ}]し、", "14": "よこしまな[心{こころ}]をもって[悪{あく}]を[計{はか}]り、[絶{た}]えず[争{あらそ}]いをおこす。", "15": "それゆえ、[災{わざわい}]は、にわかに[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]み、たちまちにして[打{う}]ち[敗{やぶ}]られ、[助{たす}]かることはない。", "16": "[主{しゅ}]の[憎{にく}]まれるものが六つある、[否{いな}]、その[心{こころ}]に、[忌{い}]みきらわれるものが七つある。", "17": "すなわち、[高{たか}]ぶる[目{め}]、[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[舌{した}]、[罪{つみ}]なき[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]す[手{て}]、", "18": "[悪{あ}]しき[計{はか}]りごとをめぐらす[心{こころ}]、すみやかに[悪{あく}]に[走{はし}]る[足{あし}]、", "19": "[偽{いつわ}]りをのべる[証人{しょうにん}]、また[兄弟{きょうだい}]のうちに[争{あらそ}]いをおこす[人{ひと}]がこれである。", "20": "わが[子{こ}]よ、あなたの[父{ちち}]の[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、あなたの[母{はは}]の[教{おしえ}]を[捨{す}]てるな。", "21": "つねに、これをあなたの[心{こころ}]に[結{むす}]び、あなたの[首{くび}]のまわりにつけよ。", "22": "これは、あなたが[歩{ある}]くとき、あなたを[導{みちび}]き、あなたが[寝{ね}]るとき、あなたを[守{まも}]り、あなたが[目{め}]ざめるとき、あなたと[語{かた}]る。", "23": "[戒{いまし}]めはともしびである、[教{おしえ}]は[光{ひかり}]である、[教訓{きょうくん}]の[懲{こら}]しめは[命{いのち}]の[道{みち}]である。", "24": "これは、あなたを[守{まも}]って、[悪{わる}]い[女{おんな}]に[近{ちか}]づかせず、みだらな[女{おんな}]の、[巧{たく}]みな[舌{した}]に[惑{まど}]わされぬようにする。", "25": "[彼女{かのじょ}]の[麗{うるわ}]しさを[心{こころ}]に[慕{した}]ってはならない、そのまぶたに[捕{とら}]えられてはならない。", "26": "[遊女{ゆうじょ}]は[一{いっ}][塊{かい}]のパンのために[雇{やと}]われる、しかし、みだらな[女{おんな}]は[人{ひと}]の[尊{たっと}]い[命{いのち}]を[求{もと}]める。", "27": "[人{ひと}]は[火{ひ}]を、そのふところにいだいてその[着物{きもの}]が[焼{や}]かれないであろうか。", "28": "また[人{ひと}]は、[熱{あつ}]い[火{ひ}]を[踏{ふ}]んで、その[足{あし}]が、[焼{や}]かれないであろうか。", "29": "その[隣{となり}]の[妻{つま}]と[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]も、それと[同{おな}]じだ。すべて[彼女{かのじょ}]に[触{ふ}]れる[者{もの}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れることはできない。", "30": "[盗{ぬす}]びとが[飢{う}]えたとき、その[飢{う}]えを[満{み}]たすために[盗{ぬす}]むならば、[人{ひと}]は[彼{かれ}]を[軽{かろ}]んじないであろうか。", "31": "もし[捕{とら}]えられたなら、その七[倍{ばい}]を[償{つぐな}]い、その[家{いえ}]の[貨{か}][財{ざい}]を、ことごとく[出{だ}]さなければならない。", "32": "[女{おんな}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[思慮{しりょ}]がない。これを[行{おこな}]う[者{もの}]はおのれを[滅{ほろ}]ぼし、", "33": "[傷{きず}]と、はずかしめとを[受{う}]けて、その[恥{はじ}]をすすぐことができない。", "34": "ねたみは、その[夫{おっと}]を[激{はげ}]しく[怒{いか}]らせるゆえ、[恨{うら}]みを[報{むく}]いるとき、[容赦{ようしゃ}]することはない。", "35": "どのようなあがない[物{もの}]をも[顧{かえり}]みず、[多{おお}]くの[贈{おく}]り[物{もの}]をしても、[和{やわ}]らがない。" }, "7": { "1": "わが[子{こ}]よ、わたしの[言葉{ことば}]を[守{まも}]り、わたしの[戒{いまし}]めをあなたの[心{こころ}]にたくわえよ。", "2": "わたしの[戒{いまし}]めを[守{まも}]って[命{いのち}]を[得{え}]よ、わたしの[教{おしえ}]を[守{まも}]ること、ひとみを[守{まも}]るようにせよ。", "3": "これをあなたの[指{ゆび}]にむすび、これをあなたの[心{こころ}]の[碑{いしぶみ}]にしるせ。", "4": "[知恵{ちえ}]に[向{む}]かって、「あなたはわが[姉妹{しまい}]だ」と[言{い}]い、[悟{さと}]りに[向{む}]かっては、あなたの[友{とも}]と[呼{よ}]べ。", "5": "そうすれば、これはあなたを[守{まも}]って[遊女{ゆうじょ}]に[迷{まよ}]わせず、[言葉{ことば}][巧{たく}]みな、みだらな[女{おんな}]に[近{ちか}]づかせない。", "6": "わたしはわが[家{いえ}]の[窓{まど}]により、[格子{こうし}][窓{まど}]から[外{そと}]をのぞいて、", "7": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]のうちに、[若{わか}]い[者{もの}]のうちに、ひとりの[知恵{ちえ}]のない[若者{わかもの}]のいるのを[見{み}]た。", "8": "[彼{かれ}]はちまたを[過{す}]ぎ、[女{おんな}]の[家{いえ}]に[行{い}]く[曲{まが}]りかどに[近{ちか}]づき、その[家{いえ}]に[行{い}]く[道{みち}]を、", "9": "たそがれに、よいに、また[夜中{よなか}]に、また[暗{くら}]やみに[歩{ある}]いていった。", "10": "[見{み}]よ、[遊女{ゆうじょ}]の[装{よそお}]いをした[陰険{いんけん}]な[女{おんな}]が[彼{かれ}]に[会{あ}]う。", "11": "この[女{おんな}]は、[騒{さわ}]がしくて、[慎{つつし}]みなく、その[足{あし}]は[自分{じぶん}]の[家{いえ}]にとどまらず、", "12": "ある[時{とき}]はちまたにあり、ある[時{とき}]は[市場{いちば}]にあり、すみずみに[立{た}]って[人{ひと}]をうかがう。", "13": "この[女{おんな}]は[彼{かれ}]を[捕{とら}]えて[口{くち}]づけし、[恥{はじ}]しらぬ[顔{かお}]で[彼{かれ}]に[言{い}]う、", "14": "「わたしは[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげなければならなかったが、きょう、その[誓{ちか}]いを[果{はた}]しました。", "15": "それでわたしはあなたを[迎{むか}]えようと[出{で}]て、あなたを[尋{たず}]ね、あなたに[会{あ}]いました。", "16": "わたしは[床{とこ}]に[美{うつく}]しい、しとねと、エジプトのあや[布{ぬの}]を[敷{し}]き、", "17": "[没薬{もつやく}]、ろかい、[桂皮{けいひ}]をもってわたしの[床{とこ}]をにおわせました。", "18": "さあ、わたしたちは[夜{よる}]が[明{あ}]けるまで、[情{じょう}]をつくし、[愛{あい}]をかわして[楽{たの}]しみましょう。", "19": "[夫{おっと}]は[家{いえ}]にいません、[遠{とお}]くへ[旅立{たびだ}]ち、", "20": "[手{て}]に[金{かね}][袋{ぶくろ}]を[持{も}]って[出{で}]ました。[満月{まんげつ}]になるまでは[帰{かえ}]りません」と。", "21": "[女{おんな}]が[多{おお}]くの、なまめかしい[言葉{ことば}]をもって[彼{かれ}]を[惑{まど}]わし、[巧{たく}]みなくちびるをもって、いざなうと、", "22": "[若{わか}]い[人{ひと}]は[直{ただ}]ちに[女{おんな}]に[従{したが}]った、あたかも[牛{うし}]が、ほふり[場{ば}]に[行{い}]くように、[雄{お}]じかが、すみやかに[捕{とら}]えられ、", "23": "ついに、[矢{や}]がその[内臓{ないぞう}]を[突{つ}]き[刺{さ}]すように、[鳥{とり}]がすみやかに[網{あみ}]にかかるように、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]が[命{いのち}]を[失{うしな}]うようになることを[知{し}]らない。", "24": "[子供{こども}]らよ、[今{いま}]わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]き、わが[口{くち}]の[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "25": "あなたの[心{こころ}]を[彼女{かのじょ}]の[道{みち}]に[傾{かたむ}]けてはならない、またその[道{みち}]に[迷{まよ}]ってはならない。", "26": "[彼女{かのじょ}]は[多{おお}]くの[人{ひと}]を[傷{きず}]つけて[倒{たお}]した、まことに、[彼女{かのじょ}]に[殺{ころ}]された[者{もの}]は[多{おお}]い。", "27": "その[家{いえ}]は[陰府{よみ}]へ[行{い}]く[道{みち}]であって、[死{し}]のへやへ[下{くだ}]って[行{い}]く。" }, "8": { "1": "[知恵{ちえ}]は[呼{よ}]ばわらないのか、[悟{さと}]りは[声{こえ}]をあげないのか。", "2": "これは[道{みち}]のほとりの[高{たか}]い[所{ところ}]の[頂{いただき}]、また、ちまたの[中{なか}]に[立{た}]ち、", "3": "[町{まち}]の[入口{いりぐち}]にあるもろもろの[門{もん}]のかたわら、[正門{せいもん}]の[入口{いりぐち}]で[呼{よ}]ばわって[言{い}]う、", "4": "「[人々{ひとびと}]よ、わたしはあなたがたに[呼{よ}]ばわり、[声{こえ}]をあげて[人{ひと}]の[子{こ}]らを[呼{よ}]ぶ。", "5": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]よ、[悟{さと}]りを[得{え}]よ、[愚{おろ}]かな[者{もの}]よ、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ。", "6": "[聞{き}]け、わたしは[高貴{こうき}]な[事{こと}]を[語{かた}]り、わがくちびるは[正{ただ}]しい[事{こと}]を[語{かた}]り[出{だ}]す。", "7": "わが[口{くち}]は[真実{しんじつ}]を[述{の}]べ、わがくちびるは[悪{あ}]しき[事{こと}]を[憎{にく}]む。", "8": "わが[口{くち}]の[言葉{ことば}]はみな[正{ただ}]しい、そのうちに[偽{いつわ}]りと、よこしまはない。", "9": "これはみな、さとき[者{もの}]の[明{あき}]らかにするところ、[知識{ちしき}]を[得{え}]る[者{もの}]の[正{ただ}]しとするところである。", "10": "あなたがたは[銀{ぎん}]を[受{う}]けるよりも、わたしの[教{おしえ}]を[受{う}]けよ、[精{せい}][金{きん}]よりも、むしろ[知識{ちしき}]を[得{え}]よ。", "11": "[知恵{ちえ}]は[宝石{ほうせき}]にまさり、あなたがたの[望{のぞ}]むすべての[物{もの}]は、これと[比{くら}]べるにたりない。", "12": "[知恵{ちえ}]であるわたしは[悟{さと}]りをすみかとし、[知識{ちしき}]と[慎{つつし}]みとをもつ。", "13": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れるとは[悪{あく}]を[憎{にく}]むことである。わたしは[高{たか}]ぶりと、おごりと、[悪{あ}]しき[道{みち}]と、[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]とを[憎{にく}]む。", "14": "[計{はか}]りごとと、[確{たし}]かな[知恵{ちえ}]とは、わたしにある、わたしには[悟{さと}]りがあり、わたしには[力{ちから}]がある。", "15": "わたしによって、[王{おう}]たる[者{もの}]は[世{よ}]を[治{おさ}]め、[君{きみ}]たる[者{もの}]は[正{ただ}]しい[定{さだ}]めを[立{た}]てる。", "16": "わたしによって、[主{しゅ}]たる[者{もの}]は[支配{しはい}]し、つかさたる[者{もの}]は[地{ち}]を[治{おさ}]める。", "17": "わたしは、わたしを[愛{あい}]する[者{もの}]を[愛{あい}]する、わたしをせつに[求{もと}]める[者{もの}]は、わたしに[出会{であ}]う。", "18": "[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]とはわたしにあり、すぐれた[宝{たから}]と[繁栄{はんえい}]もまたそうである。", "19": "わたしの[実{み}]は[金{きん}]よりも[精{せい}][金{きん}]よりも[良{よ}]く、わたしの[産物{さんぶつ}]は[精{せい}][銀{ぎん}]にまさる。", "20": "わたしは[正義{せいぎ}]の[道{みち}]、[公正{こうせい}]な[道筋{みちすじ}]の[中{なか}]を[歩{あゆ}]み、", "21": "わたしを[愛{あい}]する[者{もの}]に[宝{たから}]を[得{え}]させ、またその[倉{くら}]を[満{み}]ちさせる。", "22": "[主{しゅ}]が[昔{むかし}]そのわざをなし[始{はじ}]められるとき、そのわざの[初{はじ}]めとして、わたしを[造{つく}]られた。", "23": "いにしえ、[地{ち}]のなかった[時{とき}]、[初{はじ}]めに、わたしは[立{た}]てられた。", "24": "まだ[海{うみ}]もなく、また[大{おお}]いなる[水{みず}]の[泉{いずみ}]もなかった[時{とき}]、わたしはすでに[生{うま}]れ、", "25": "[山{やま}]もまだ[定{さだ}]められず、[丘{おか}]もまだなかった[時{とき}]、わたしはすでに[生{うま}]れた。", "26": "すなわち[神{かみ}]がまだ[地{ち}]をも[野{の}]をも、[地{ち}]のちりのもとをも[造{つく}]られなかった[時{とき}]である。", "27": "[彼{かれ}]が[天{てん}]を[造{つく}]り、[海{うみ}]のおもてに、[大空{おおぞら}]を[張{は}]られたとき、わたしはそこにあった。", "28": "[彼{かれ}]が[上{うえ}]に[空{そら}]を[堅{かた}]く[立{た}]たせ、[淵{ふち}]の[泉{いずみ}]をつよく[定{さだ}]め、", "29": "[海{うみ}]にその[限界{げんかい}]をたて、[水{みず}]にその[岸{きし}]を[越{こ}]えないようにし、また[地{ち}]の[基{もとい}]を[定{さだ}]められたとき、", "30": "わたしは、そのかたわらにあって、[名匠{めいしょう}]となり、[日々{ひび}]に[喜{よろこ}]び、[常{つね}]にその[前{まえ}]に[楽{たの}]しみ、", "31": "その[地{ち}]で[楽{たの}]しみ、また[世{よ}]の[人{ひと}]を[喜{よろこ}]んだ。", "32": "それゆえ、[子供{こども}]らよ、[今{いま}]わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]け、わたしの[道{みち}]を[守{まも}]る[者{もの}]はさいわいである。", "33": "[教訓{きょうくん}]を[聞{き}]いて、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ、これを[捨{す}]ててはならない。", "34": "わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]き、[日々{ひび}]わたしの[門{もん}]のかたわらでうかがい、わたしの[戸口{とぐち}]の[柱{はしら}]のわきで[待{ま}]つ[人{ひと}]はさいわいである。", "35": "それは、わたしを[得{え}]る[者{もの}]は[命{いのち}]を[得{え}]、[主{しゅ}]から[恵{めぐ}]みを[得{え}]るからである。", "36": "わたしを[失{うしな}]う[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をそこなう、すべてわたしを[憎{にく}]む[者{もの}]は[死{し}]を[愛{あい}]する[者{もの}]である」。" }, "9": { "1": "[知恵{ちえ}]は[自分{じぶん}]の[家{いえ}]を[建{た}]て、その七つの[柱{はしら}]を[立{た}]て、", "2": "[獣{けもの}]をほふり、[酒{さけ}]を[混{ま}]ぜ[合{あ}]わせて、ふるまいを[備{そな}]え、", "3": "はしためをつかわして、[町{まち}]の[高{たか}]い[所{ところ}]で[呼{よ}]ばわり[言{い}]わせた、", "4": "「[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]よ、ここに[来{きた}]れ」と。また、[知恵{ちえ}]のない[者{もの}]に[言{い}]う、", "5": "「[来{き}]て、わたしのパンを[食{た}]べ、わたしの[混{ま}]ぜ[合{あ}]わせた[酒{さけ}]をのみ、", "6": "[思慮{しりょ}]のないわざを[捨{す}]てて[命{いのち}]を[得{え}]、[悟{さと}]りの[道{みち}]を[歩{あゆ}]め」と。", "7": "あざける[者{もの}]を[戒{いまし}]める[者{もの}]は、[自{みずか}]ら[恥{はじ}]を[得{え}]、[悪{あ}]しき[者{もの}]を[責{せ}]める[者{もの}]は[自{みずか}]ら[傷{きず}]を[受{う}]ける。", "8": "あざける[者{もの}]を[責{せ}]めるな、おそらく[彼{かれ}]はあなたを[憎{にく}]むであろう。[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]を[責{せ}]めよ、[彼{かれ}]はあなたを[愛{あい}]する。", "9": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]に[教訓{きょうくん}]を[授{さづ}]けよ、[彼{かれ}]はますます[知恵{ちえ}]を[得{え}]る。[正{ただ}]しい[者{もの}]を[教{おし}]えよ、[彼{かれ}]は[学{がく}]に[進{すす}]む。", "10": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[知恵{ちえ}]のもとである、[聖{せい}]なる[者{もの}]を[知{し}]ることは、[悟{さと}]りである。", "11": "わたしによって、あなたの[日{ひ}]は[多{おお}]くなり、あなたの[命{いのち}]の[年{とし}]は[増{ま}]す。", "12": "もしあなたに[知恵{ちえ}]があるならば、あなた[自身{じしん}]のために[知恵{ちえ}]があるのである。もしあなたがあざけるならば、あなたひとりがその[責{せ}]めを[負{お}]うことになる。", "13": "[愚{おろ}]かな[女{おんな}]は、[騒{さわ}]がしく、みだらで、[恥{はじ}]を[知{し}]らない。", "14": "[彼女{かのじょ}]はその[家{いえ}]の[戸口{とぐち}]に[座{ざ}]し、[町{まち}]の[高{たか}]い[所{ところ}]にある[座{ざ}]にすわり、", "15": "[道{みち}]を[急{いそ}]ぐ[行{い}]き[来{き}]の[人{ひと}]を[招{まね}]いて[言{い}]う、", "16": "「[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]よ、ここに[来{きた}]れ」と。また[知恵{ちえ}]のない[人{ひと}]に[向{む}]かってこれに[言{い}]う、", "17": "「[盗{ぬす}]んだ[水{みず}]は[甘{あま}]く、ひそかに[食{た}]べるパンはうまい」と。", "18": "しかしその[人{ひと}]は、[死{し}]の[影{かげ}]がそこにあることを[知{し}]らず、[彼女{かのじょ}]の[客{きゃく}]は[陰府{よみ}]の[深{ふか}]みにおることを[知{し}]らない。" }, "10": { "1": "ソロモンの[箴言{しんげん}]。[知恵{ちえ}]ある[子{こ}]は[父{ちち}]を[喜{よろこ}]ばせ、[愚{おろ}]かな[子{こ}]は[母{はは}]の[悲{かな}]しみとなる。", "2": "[不義{ふぎ}]の[宝{たから}]は[益{えき}]なく、[正義{せいぎ}]は[人{ひと}]を[救{すく}]い[出{だ}]して、[死{し}]を[免{まぬか}]れさせる。", "3": "[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]を[飢{う}]えさせず、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[欲望{よくぼう}]をくじかれる。", "4": "[手{て}]を[動{うご}]かすことを[怠{おこた}]る[者{もの}]は[貧{まず}]しくなり、[勤{つと}]め[働{はたら}]く[者{もの}]の[手{て}]は[富{とみ}]を[得{え}]る。", "5": "[夏{なつ}]のうちに[集{あつ}]める[者{もの}]は[賢{かしこ}]い[子{こ}]であり、[刈入{かりい}]れの[時{とき}]に[眠{ねむ}]る[者{もの}]は[恥{はじ}]をきたらせる[子{こ}]である。", "6": "[正{ただ}]しい[者{もの}]のこうべには[祝福{しゅくふく}]があり、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]を[隠{かく}]す。", "7": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[名{な}]はほめられ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[名{な}]は[朽{く}]ちる。", "8": "[心{こころ}]のさとき[者{もの}]は[戒{いまし}]めを[受{う}]ける、むだ[口{くち}]をたたく[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[滅{ほろ}]ぼされる。", "9": "まっすぐに[歩{あゆ}]む[者{もの}]の[歩{あゆ}]みは[安全{あんぜん}]である、しかし、その[道{みち}]を[曲{ま}]げる[者{もの}]は[災{わざわい}]にあう。", "10": "[目{め}]で、めくばせする[者{もの}]は[憂{うれ}]いをおこし、あからさまに、[戒{いまし}]める[者{もの}]は[平和{へいわ}]をきたらせる。", "11": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[口{くち}]は[命{いのち}]の[泉{いずみ}]である、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]を[隠{かく}]す。", "12": "[憎{にく}]しみは、[争{あらそ}]いを[起{おこ}]し、[愛{あい}]はすべてのとがをおおう。", "13": "さとき[者{もの}]のくちびるには[知恵{ちえ}]があり、[知恵{ちえ}]のない[者{もの}]の[背{せ}]にはむちがある。", "14": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[知識{ちしき}]をたくわえる、[愚{おろ}]かな[者{もの}]のむだ[口{くち}]は、[今{いま}]にも[滅{ほろ}]びをきたらせる。", "15": "[富{と}]める[者{もの}]の[宝{たから}]は、その[堅{かた}]き[城{しろ}]であり、[貧{まず}]しい[者{もの}]の[乏{とぼ}]しきは、その[滅{ほろ}]びである。", "16": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[受{う}]ける[賃銀{ちんぎん}]は[命{いのち}]に[導{みちび}]き、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[利得{りとく}]は[罪{つみ}]に[至{いた}]る。", "17": "[教訓{きょうくん}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[命{いのち}]の[道{みち}]にあり、[懲{こら}]しめを[捨{す}]てる[者{もの}]は[道{みち}]をふみ[迷{まよ}]う。", "18": "[憎{にく}]しみを[隠{かく}]す[者{もの}]には[偽{いつわ}]りのくちびるがあり、そしりを[口{くち}]に[出{だ}]す[者{もの}]は[愚{おろ}]かな[者{もの}]である。", "19": "[言葉{ことば}]が[多{おお}]ければ、とがを[免{まぬか}]れない、[自分{じぶん}]のくちびるを[制{せい}]する[者{もの}]は[知恵{ちえ}]がある。", "20": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[舌{した}]は[精{せい}][銀{ぎん}]である、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[心{こころ}]は[価値{かち}]が[少{すく}]ない。", "21": "[正{ただ}]しい[者{もの}]のくちびるは[多{おお}]くの[人{ひと}]を[養{やしな}]い、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[知恵{ちえ}]がなくて[死{し}]ぬ。", "22": "[主{しゅ}]の[祝福{しゅくふく}]は[人{ひと}]を[富{と}]ませる、[主{しゅ}]はこれになんの[悲{かな}]しみをも[加{くわ}]えない。", "23": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は、[戯{たわむ}]れ[事{ごと}]のように[悪{あく}]を[行{おこな}]う、さとき[人{ひと}]には[賢{かしこ}]い[行{おこな}]いが[楽{たの}]しみである。", "24": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[恐{おそ}]れることは[自分{じぶん}]に[来{きた}]り、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[願{ねが}]うことは[与{あた}]えられる。", "25": "あらしが[通{とお}]りすぎる[時{とき}]、[悪{あ}]しき[者{もの}]は、もはや、いなくなり、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[永久{えいきゅう}]に[堅{かた}]く[立{た}]てられる。", "26": "なまけ[者{もの}]は、これをつかわす[者{もの}]にとっては、[酢{す}]が[歯{は}]をいため、[煙{けむり}]が[目{め}]を[悩{なや}]ますようなものだ。", "27": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[人{ひと}]の[命{いのち}]の[日{ひ}]を[多{おお}]くする、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[年{とし}]は[縮{ちぢ}]められる。", "28": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[望{のぞ}]みは[喜{よろこ}]びに[終{おわ}]り、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[望{のぞ}]みは[絶{た}]える。", "29": "[主{しゅ}]は、まっすぐに[歩{あゆ}]む[者{もの}]には[城{しろ}]であり、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]には[滅{ほろ}]びである。", "30": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はいつまでも[動{うご}]かされることはない、[悪{あ}]しき[者{もの}]は、[地{ち}]に[住{す}]むことができない。", "31": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[口{くち}]は[知恵{ちえ}]をいだし、[偽{いつわ}]りの[舌{した}]は[抜{ぬ}]かれる。", "32": "[正{ただ}]しい[者{もの}]のくちびるは[喜{よろこ}]ばるべきことをわきまえ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]は[偽{いつわ}]りを[語{かた}]る。" }, "11": { "1": "[偽{いつわ}]りのはかりは[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、[正{ただ}]しいふんどうは[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "2": "[高{たか}]ぶりが[来{く}]れば、[恥{はじ}]もまた[来{く}]る、へりくだる[者{もの}]には[知恵{ちえ}]がある。", "3": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[誠実{せいじつ}]はその[人{ひと}]を[導{みちび}]き、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]のよこしまはその[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "4": "[宝{たから}]は[怒{いか}]りの[日{ひ}]に[益{えき}]なく、[正義{せいぎ}]は[人{ひと}]を[救{すく}]い[出{だ}]して、[死{し}]を[免{まぬか}]れさせる。", "5": "[誠実{せいじつ}]な[者{もの}]は、その[正義{せいぎ}]によって、その[道{みち}]をまっすぐにせられ、[悪{あ}]しき[者{もの}]は、その[悪{あく}]によって[倒{たお}]れる。", "6": "[正{ただ}]しい[者{もの}]はその[正義{せいぎ}]によって[救{すく}]われ、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[欲{よく}]によって[捕{とら}]えられる。", "7": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[死{し}]ぬとき、その[望{のぞ}]みは[絶{た}]え、[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]の[望{のぞ}]みもまた[絶{た}]える。", "8": "[正{ただ}]しい[者{もの}]は、[悩{なや}]みから[救{すく}]われ、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[代{かわ}]ってそれに[陥{おちい}]る。", "9": "[不信心{ふしんじん}]な[者{もの}]はその[口{くち}]をもって[隣{とな}]り[人{びと}]を[滅{ほろ}]ぼす、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[知識{ちしき}]によって[救{すく}]われる。", "10": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が、しあわせになれば、その[町{まち}]は[喜{よろこ}]び、[悪{あ}]しき[者{もの}]が[滅{ほろ}]びると、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]がおこる。", "11": "[町{まち}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]の[祝福{しゅくふく}]によって、[高{たか}]くあげられ、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]によって、[滅{ほろ}]ぼされる。", "12": "[隣{とな}]り[人{びと}]を[侮{あなど}]る[者{もの}]は[知恵{ちえ}]がない、さとき[人{ひと}]は[口{くち}]をつぐむ。", "13": "[人{ひと}]のよしあしを[言{い}]いあるく[者{もの}]は[秘密{ひみつ}]をもらす、[心{こころ}]の[忠信{ちゅうしん}]なる[者{もの}]は[事{こと}]を[隠{かく}]す。", "14": "[指導者{しどうしゃ}]がなければ[民{たみ}]は[倒{たお}]れ、[助言者{じょげんしゃ}]が[多{おお}]ければ[安全{あんぜん}]である。", "15": "[他人{たにん}]のために[保証{ほしょう}]をする[者{もの}]は[苦{くる}]しみをうけ、[保証{ほしょう}]をきらう[者{もの}]は[安全{あんぜん}]である。", "16": "しとやかな[女{おんな}]は、[誉{ほまれ}]を[得{え}]、[強暴{きょうぼう}]な[男{おとこ}]は[富{とみ}]を[得{え}]る。", "17": "いつくしみある[者{もの}]はおのれ[自身{じしん}]に[益{えき}]を[得{え}]、[残忍{ざんにん}]な[者{もの}]はおのれの[身{み}]をそこなう。", "18": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[得{え}]る[報{むく}]いはむなしく、[正義{せいぎ}]を[播{ま}]く[者{もの}]は[確{たし}]かな[報{むく}]いを[得{え}]る。", "19": "[正義{せいぎ}]を[堅{かた}]く[保{たも}]つ[者{もの}]は[命{いのち}]に[至{いた}]り、[悪{あく}]を[追{お}]い[求{もと}]める[者{もの}]は[死{し}]を[招{まね}]く。", "20": "[心{こころ}]のねじけた[者{もの}]は[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、まっすぐに[道{みち}]を[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "21": "[確{たし}]かに、[悪人{あくにん}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない、しかし[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[救{すくい}]を[得{え}]る。", "22": "[美{うつく}]しい[女{おんな}]の[慎{つつし}]みがないのは、[金{きん}]の[輪{わ}]の、ぶたの[鼻{はな}]にあるようだ。", "23": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[願{ねが}]いは、すべて[良{よ}]い[結果{けっか}]を[得{え}]、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[望{のぞ}]みは[怒{いか}]りに[至{いた}]る。", "24": "[施{ほどこ}]し[散{ち}]らして、なお[富{とみ}]を[増{ま}]す[人{ひと}]があり、[与{あた}]えるべきものを[惜{お}]しんで、かえって[貧{まず}]しくなる[者{もの}]がある。", "25": "[物惜{ものお}]しみしない[者{もの}]は[富{と}]み、[人{ひと}]を[潤{うるお}]す[者{もの}]は[自分{じぶん}]も[潤{うるお}]される。", "26": "[穀物{こくもつ}]を、しまい[込{こ}]んで[売{う}]らない[者{もの}]は[民{たみ}]にのろわれる、それを[売{う}]る[者{もの}]のこうべには[祝福{しゅくふく}]がある。", "27": "[善{ぜん}]を[求{もと}]める[者{もの}]は[恵{めぐ}]みを[得{え}]る、[悪{あく}]を[求{もと}]める[者{もの}]には[悪{あく}]が[来{く}]る。", "28": "[自分{じぶん}]の[富{とみ}]を[頼{たの}]む[者{もの}]は[衰{おとろ}]える、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[木{き}]の[青葉{あおば}]のように[栄{さか}]える。", "29": "[自分{じぶん}]の[家族{かぞく}]を[苦{くる}]しめる[者{もの}]は[風{かぜ}]を[所有{しょゆう}]とする、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[心{こころ}]のさとき[者{もの}]のしもべとなる。", "30": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[結{むす}]ぶ[実{み}]は[命{いのち}]の[木{き}]である、[不法{ふほう}]な[者{もの}]は[人{ひと}]の[命{いのち}]をとる。", "31": "もし[正{ただ}]しい[者{もの}]がこの[世{よ}]で[罰{ばっ}]せられるならば、[悪{あ}]しき[者{もの}]と[罪{つみ}]びととは、なおさらである。" }, "12": { "1": "[戒{いまし}]めを[愛{あい}]する[人{ひと}]は[知識{ちしき}]を[愛{あい}]する、[懲{こら}]しめを[憎{にく}]む[者{もの}]は[愚{おろ}]かである。", "2": "[善人{ぜんにん}]は[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みをうけ、[悪{わる}]い[計{はか}]りごとを[設{もう}]ける[人{ひと}]は[主{しゅ}]に[罰{ばっ}]せられる。", "3": "[人{ひと}]は[悪{あく}]をもって[堅{かた}]く[立{た}]つことはできない、[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[根{ね}]は[動{うご}]くことはない。", "4": "[賢{かしこ}]い[妻{つま}]はその[夫{おっと}]の[冠{かんむり}]である、[恥{はじ}]をこうむらせる[妻{つま}]は[夫{おっと}]の[骨{ほね}]に[生{しょう}]じた[腐{くさ}]れのようなものである。", "5": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[考{かんが}]えは[公正{こうせい}]である、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[計{はか}]ることは[偽{いつわ}]りである。", "6": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[言葉{ことば}]は、[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]そうとうかがう、[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[口{くち}]は[人{ひと}]を[救{すく}]う。", "7": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[倒{たお}]されて、うせ[去{さ}]る、[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[家{いえ}]は[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "8": "[人{ひと}]はその[悟{さと}]りにしたがって、ほめられ、[心{こころ}]のねじけた[者{もの}]は、[卑{いや}]しめられる。", "9": "[身分{みぶん}]の[低{ひく}]い[人{ひと}]でも[自分{じぶん}]で[働{はたら}]く[者{もの}]は、みずから[高{たか}]ぶって[食{しょく}]に[乏{とぼ}]しい[者{もの}]にまさる。", "10": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]はその[家畜{かちく}]の[命{いのち}]を[顧{かえり}]みる、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[残忍{ざんにん}]をもって、あわれみとする。", "11": "[自分{じぶん}]の[田地{でんち}]を[耕{たがや}]す[者{もの}]は[食糧{しょくりょう}]に[飽{あ}]きる、[無益{むえき}]な[事{こと}]に[従{したが}]う[者{もの}]は[知恵{ちえ}]がない。", "12": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[堅固{けんご}]なやぐらは[崩壊{ほうかい}]する、[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[根{ね}]は[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "13": "[悪人{あくにん}]はくちびるのとがによって、わなに[陥{おちい}]る、しかし[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[悩{なや}]みをのがれる。", "14": "[人{ひと}]はその[口{くち}]の[実{み}]によって、[幸福{こうふく}]に[満{み}]ち[足{た}]り、[人{ひと}]の[手{て}]のわざは、その[人{ひと}]の[身{み}]に[帰{かえ}]る。", "15": "[愚{おろ}]かな[人{ひと}]の[道{みち}]は、[自分{じぶん}]の[目{め}]に[正{ただ}]しく[見{み}]える、しかし[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[勧{すす}]めをいれる。", "16": "[愚{おろ}]かな[人{ひと}]は、すぐに[怒{いか}]りをあらわす、しかし[賢{かしこ}]い[人{ひと}]は、はずかしめをも[気{き}]にとめない。", "17": "[真実{しんじつ}]を[語{かた}]る[人{ひと}]は[正{ただ}]しい[証言{しょうげん}]をなし、[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]う。", "18": "つるぎをもって[刺{さ}]すように、みだりに[言葉{ことば}]を[出{だ}]す[者{もの}]がある、しかし[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]の[舌{した}]は[人{ひと}]をいやす。", "19": "[真実{しんじつ}]を[言{い}]うくちびるは、いつまでも[保{たも}]つ、[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[舌{した}]は、ただ、まばたきの[間{あいだ}]だけである。", "20": "[悪{あく}]をたくらむ[者{もの}]の[心{こころ}]には[欺{あざむ}]きがあり、[善{ぜん}]をはかる[人{ひと}]には[喜{よろこ}]びがある。", "21": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]にはなんの[害悪{がいあく}]も[生{しょう}]じない、しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]は[災{わざわい}]をもって[満{み}]たされる。", "22": "[偽{いつわ}]りを[言{い}]うくちびるは[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、[真実{しんじつ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "23": "さとき[人{ひと}]は[知識{ちしき}]をかくす、しかし[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[愚{おろ}]かなことをあらわす。", "24": "[勤{つと}]め[働{はたら}]く[者{もの}]の[手{て}]はついに[人{ひと}]を[治{おさ}]める、[怠{おこた}]る[者{もの}]は[人{ひと}]に[仕{つか}]えるようになる。", "25": "[心{こころ}]に[憂{うれ}]いがあればその[人{ひと}]をかがませる、しかし[親切{しんせつ}]な[言葉{ことば}]はその[人{ひと}]を[喜{よろこ}]ばせる。", "26": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[悪{あく}]を[離{はな}]れ[去{さ}]る、しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]は[自{みずか}]ら[道{みち}]に[迷{まよ}]う。", "27": "[怠{おこた}]る[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[獲物{えもの}]を[捕{とら}]えない、しかし[勤{つと}]め[働{はたら}]く[人{ひと}]は[尊{たっと}]い[宝{たから}]を[獲{え}]る。", "28": "[正義{せいぎ}]の[道{みち}]には[命{いのち}]がある、しかし[誤{あやま}]りの[道{みち}]は[死{し}]に[至{いた}]る。" }, "13": { "1": "[知恵{ちえ}]ある[子{こ}]は[父{ちち}]の[教訓{きょうくん}]をきく、あざける[者{もの}]は、[懲{こら}]しめをきかない。", "2": "[善良{ぜんりょう}]な[人{ひと}]はその[口{くち}]の[実{み}]によって、[幸福{こうふく}]を[得{え}]る、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]の[願{ねが}]いは、[暴虐{ぼうぎゃく}]である。", "3": "[口{くち}]を[守{まも}]る[者{もの}]はその[命{いのち}]を[守{まも}]る、くちびるを[大{おお}]きく[開{ひら}]く[者{もの}]には[滅{ほろ}]びが[来{く}]る。", "4": "なまけ[者{もの}]の[心{こころ}]は、[願{ねが}]い[求{もと}]めても、[何{なに}]も[得{え}]ない、しかし[勤{つと}]め[働{はたら}]く[者{もの}]の[心{こころ}]は[豊{ゆた}]かに[満{み}]たされる。", "5": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[偽{いつわ}]りを[憎{にく}]む、しかし[悪{あ}]しき[人{ひと}]は[恥{は}]ずべく、[忌{い}]まわしくふるまう。", "6": "[正義{せいぎ}]は[道{みち}]をまっすぐ[歩{あゆ}]む[者{もの}]を[守{まも}]り、[罪{つみ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]を[倒{たお}]す。", "7": "[富{と}]んでいると[偽{いつわ}]って、[何{なに}]も[持{も}]たない[者{もの}]がいる、[貧{まず}]しいと[偽{いつわ}]って、[多{おお}]くの[富{とみ}]を[持{も}]つ[者{もの}]がいる。", "8": "[人{ひと}]の[富{とみ}]はその[命{いのち}]をあがなう、しかし[貧{まず}]しい[者{もの}]にはあがなうべき[富{とみ}]がない。", "9": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[光{ひかり}]は[輝{かがや}]き、[悪{あ}]しき[者{もの}]のともしびは[消{け}]される。", "10": "[高{たか}]ぶりはただ[争{あらそ}]いを[生{しょう}]じる、[勧告{かんこく}]をきく[者{もの}]は[知恵{ちえ}]がある。", "11": "[急{いそ}]いで[得{え}]た[富{とみ}]は[減{へ}]る、[少{すこ}]しずつたくわえる[者{もの}]はそれを[増{ま}]すことができる。", "12": "[望{のぞ}]みを[得{え}]ることが[長{なが}]びくときは、[心{こころ}]を[悩{なや}]ます、[願{ねが}]いがかなうときは、[命{いのち}]の[木{き}]を[得{え}]たようだ。", "13": "み[言葉{ことば}]を[軽{かろ}]んじる[者{もの}]は[滅{ほろ}]ぼされ、[戒{いまし}]めを[重{おも}]んじる[者{もの}]は[報{むく}]いを[得{え}]る。", "14": "[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]の[教{おしえ}]は[命{いのち}]の[泉{いずみ}]である、これによって[死{し}]のわなをのがれることができる。", "15": "[善良{ぜんりょう}]な[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[恵{めぐ}]みを[得{え}]る、しかし、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]の[道{みち}]は[滅{ほろ}]びである。", "16": "おおよそ、さとき[者{もの}]は[知識{ちしき}]によって[事{こと}]をおこない、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[愚{ぐ}]を[見{み}]せびらかす。", "17": "[悪{あ}]しき[使者{ししゃ}]は[人{ひと}]を[災{わざわい}]におとしいれる、しかし[忠実{ちゅうじつ}]な[使者{ししゃ}]は[人{ひと}]を[救{すく}]う。", "18": "[貧乏{びんぼう}]と、はずかしめとは[教訓{きょうくん}]を[捨{す}]てる[者{もの}]に[来{く}]る、しかし[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]は[尊{たっと}]ばれる。", "19": "[願{ねが}]いがかなえば、[心{こころ}]は[楽{たの}]しい、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[悪{あく}]を[捨{す}]てることをきらう。", "20": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]とともに[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[知恵{ちえ}]を[得{え}]る。[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[友{とも}]となる[者{もの}]は[害{がい}]をうける。", "21": "[災{わざわい}]は[罪{つみ}]びとを[追{お}]い、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[良{よ}]い[報{むく}]いを[受{う}]ける。", "22": "[善良{ぜんりょう}]な[人{ひと}]はその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[子孫{しそん}]にのこす、しかし[罪{つみ}]びとの[富{とみ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]のためにたくわえられる。", "23": "[貧{まず}]しい[人{ひと}]の[新田{しんでん}]は[多{おお}]くの[食糧{しょくりょう}]を[産{さん}]する、しかし[不正{ふせい}]によれば[押{お}]し[流{なが}]される。", "24": "むちを[加{くわ}]えない[者{もの}]はその[子{こ}]を[憎{にく}]むのである、[子{こ}]を[愛{あい}]する[者{もの}]は、つとめてこれを[懲{こ}]らしめる。", "25": "[正{ただ}]しい[者{もの}]は[食{た}]べてその[食欲{しょくよく}]を[満{み}]たす、しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]の[腹{はら}]は[満{み}]たされない。" }, "14": { "1": "[知恵{ちえ}]はその[家{いえ}]を[建{た}]て、[愚{おろ}]かさは[自分{じぶん}]の[手{て}]でそれをこわす。", "2": "まっすぐに[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる、[曲{まが}]って[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[主{しゅ}]を[侮{あなど}]る。", "3": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[言葉{ことば}]は[自分{じぶん}]の[背{せ}]にむちを[当{あ}]てる、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]のくちびるはその[身{み}]を[守{まも}]る。", "4": "[牛{うし}]がなければ[穀物{こくもつ}]はない、[牛{うし}]の[力{ちから}]によって[農作物{のうさくもつ}]は[多{おお}]くなる。", "5": "[真実{しんじつ}]な[証人{しょうにん}]はうそをいわない、[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]はうそをつく。", "6": "あざける[者{もの}]は[知恵{ちえ}]を[求{もと}]めても[得{え}]られない、さとき[者{もの}]は[知識{ちしき}]を[得{え}]ることがたやすい。", "7": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[前{まえ}]を[離{はな}]れ[去{さ}]れ、そこには[知識{ちしき}]の[言葉{ことば}]がないからである。", "8": "さとき[者{もの}]の[知恵{ちえ}]は[自分{じぶん}]の[道{みち}]をわきまえることにあり、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[愚{おろ}]かは、[欺{あざむ}]くことにある。", "9": "[神{かみ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]をあざけられる、[正{ただ}]しい[者{もの}]は、その[恵{めぐ}]みを[受{う}]ける。", "10": "[心{こころ}]の[苦{くる}]しみは[心{こころ}]みずからが[知{し}]る、その[喜{よろこ}]びには[他人{たにん}]はあずからない。", "11": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[家{いえ}]は[滅{ほろ}]ぼされ、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[幕屋{まくや}]は[栄{さか}]える。", "12": "[人{ひと}]が[見{み}]て[自{みずか}]ら[正{ただ}]しいとする[道{みち}]でも、その[終{おわ}]りはついに[死{し}]に[至{いた}]る[道{みち}]となるものがある。", "13": "[笑{わら}]う[時{とき}]にも[心{こころ}]に[悲{かな}]しみがあり、[喜{よろこ}]びのはてに[憂{うれ}]いがある。", "14": "[心{こころ}]のもとれる[者{もの}]はそのしわざの[実{み}]を[刈{か}]り[取{と}]り、[善良{ぜんりょう}]な[人{ひと}]もまたその[行{おこな}]いの[実{み}]を[刈{か}]り[取{と}]る。", "15": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]はすべてのことを[信{しん}]じる、さとき[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[歩{あゆ}]みを[慎{つつし}]む。", "16": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[用心{ようじん}]ぶかく、[悪{あく}]を[離{はな}]れる、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[高{たか}]ぶって[用心{ようじん}]しない。", "17": "[怒{いか}]りやすい[者{もの}]は[愚{おろ}]かなことを[行{おこな}]い、[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[忍耐{にんたい}][強{づよ}]い。", "18": "[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]は[愚{おろ}]かなことを[自分{じぶん}]のものとする、さとき[者{もの}]は[知識{ちしき}]をもって[冠{かんむり}]とする。", "19": "[悪人{あくにん}]は[善人{ぜんにん}]の[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]の[門{もん}]にひれ[伏{ふ}]す。", "20": "[貧{まず}]しい[者{もの}]はその[隣{となり}]にさえも[憎{にく}]まれる、しかし[富{と}]める[者{もの}]は[多{おお}]くの[友{とも}]をもつ。", "21": "[隣{とな}]り[人{びと}]を[卑{いや}]しめる[者{もの}]は[罪{つみ}]びとである、[貧{まず}]しい[人{ひと}]をあわれむ[者{もの}]はさいわいである。", "22": "[悪{あく}]を[計{はか}]る[者{もの}]はおのれを[誤{あやま}]るではないか、[善{ぜん}]を[計{はか}]る[者{もの}]にはいつくしみと、まこととがある。", "23": "すべての[勤労{きんろう}]には[利益{りえき}]がある、しかし[口先{くちさき}]だけの[言葉{ことば}]は[貧乏{びんぼう}]をきたらせるだけだ。", "24": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[冠{かんむり}]はその[知恵{ちえ}]である、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[花{はな}]の[冠{かんむり}]はただ[愚{おろ}]かさである。", "25": "まことの[証人{しょうにん}]は[人{ひと}]の[命{いのち}]を[救{すく}]う、[偽{いつわ}]りを[吐{は}]く[者{もの}]は[裏{うら}][切{ぎり}][者{もの}]である。", "26": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることによって[人{ひと}]は[安心{あんしん}]を[得{え}]、その[子{こ}]らはのがれ[場{ば}]を[得{え}]る。", "27": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[命{いのち}]の[泉{いずみ}]である、[人{ひと}]を[死{し}]のわなからのがれさせる。", "28": "[王{おう}]の[栄{さか}]えは[民{たみ}]の[多{おお}]いことにあり、[君{きみ}]の[滅{ほろ}]びは[民{たみ}]を[失{うしな}]うことにある。", "29": "[怒{いか}]りをおそくする[者{もの}]は[大{おお}]いなる[悟{さと}]りがあり、[気{き}]の[短{みじか}]い[者{もの}]は[愚{おろ}]かさをあらわす。", "30": "[穏{おだ}]やかな[心{こころ}]は[身{み}]の[命{いのち}]である、しかし[興奮{こうふん}]は[骨{ほね}]を[腐{くさ}]らせる。", "31": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげる[者{もの}]はその[造{つく}]り[主{ぬし}]を[侮{あなど}]る、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]をあわれむ[者{もの}]は、[主{しゅ}]をうやまう。", "32": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はその[悪{あ}]しき[行{おこな}]いによって[滅{ほろ}]ぼされ、[正{ただ}]しい[者{もの}]はその[正{ただ}]しきによって、のがれ[場{ば}]を[得{え}]る。", "33": "[知恵{ちえ}]はさとき[者{もの}]の[心{こころ}]にとどまり、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[心{こころ}]に[知{し}]られない。", "34": "[正義{せいぎ}]は[国{くに}]を[高{たか}]くし、[罪{つみ}]は[民{たみ}]をはずかしめる。", "35": "[賢{かしこ}]いしもべは[王{おう}]の[恵{めぐ}]みをうけ、[恥{はじ}]をきたらす[者{もの}]はその[怒{いか}]りにあう。" }, "15": { "1": "[柔{やわら}]かい[答{こたえ}]は[憤{いきどお}]りをとどめ、[激{はげ}]しい[言葉{ことば}]は[怒{いか}]りをひきおこす。", "2": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[舌{した}]は[知識{ちしき}]をわかち[与{あた}]え、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[口{くち}]は[愚{おろ}]かを[吐{は}]き[出{だ}]す。", "3": "[主{しゅ}]の[目{め}]はどこにでもあって、[悪人{あくにん}]と[善人{ぜんにん}]とを[見張{みは}]っている。", "4": "[優{やさ}]しい[舌{した}]は[命{いのち}]の[木{き}]である、[乱暴{らんぼう}]な[言葉{ことば}]は[魂{たましい}]を[傷{きず}]つける。", "5": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[父{ちち}]の[教訓{きょうくん}]を[軽{かろ}]んじる、[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]は[賢{かしこ}]い[者{もの}]である。", "6": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[家{いえ}]には[多{おお}]くの[宝{たから}]がある、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[所得{しょとく}]には[煩{わずら}]いがある。", "7": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]のくちびるは[知識{ちしき}]をひろめる、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[心{こころ}]はそうでない。", "8": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[供{そな}]え[物{もの}]は[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[祈{いのり}]は[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "9": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[道{みち}]は[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、[正義{せいぎ}]を[求{もと}]める[者{もの}]は[彼{かれ}]に[愛{あい}]せられる。", "10": "[道{みち}]を[捨{す}]てる[者{もの}]には、きびしい[懲{こら}]しめがあり、[戒{いまし}]めを[憎{にく}]む[者{もの}]は[死{し}]に[至{いた}]る。", "11": "[陰府{よみ}]と[滅{ほろ}]びとは[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]にあり、[人{ひと}]の[心{こころ}]はなおさらである。", "12": "あざける[者{もの}]は[戒{いまし}]められることを[好{この}]まない、また[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]に[近{ちか}]づかない。", "13": "[心{こころ}]に[楽{たの}]しみがあれば[顔色{かおいろ}]も[喜{よろこ}]ばしい、[心{こころ}]に[憂{うれ}]いがあれば[気{き}]はふさぐ。", "14": "さとき[者{もの}]の[心{こころ}]は[知識{ちしき}]をたずね、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[口{くち}]は[愚{おろ}]かさを[食物{しょくもつ}]とする。", "15": "[悩{なや}]んでいる[者{もの}]の[日々{ひび}]はことごとくつらく、[心{こころ}]の[楽{たの}]しい[人{ひと}]は[常{つね}]に[宴会{えんかい}]をもつ。", "16": "[少{すこ}]しの[物{もの}]を[所有{しょゆう}]して[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れるのは、[多{おお}]くの[宝{たから}]をもって[苦{く}][労{ろう}]するのにまさる。", "17": "[野菜{やさい}]を[食{た}]べて[互{たがい}]に[愛{あい}]するのは、[肥{こ}]えた[牛{うし}]を[食{た}]べて[互{たがい}]に[憎{にく}]むのにまさる。", "18": "[憤{いきどお}]りやすい[者{もの}]は[争{あらそ}]いをおこし、[怒{いか}]りをおそくする[者{もの}]は[争{あらそ}]いをとどめる。", "19": "なまけ[者{もの}]の[道{みち}]には、いばらがはえしげり、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[道{みち}]は[平{たい}]らかである。", "20": "[知恵{ちえ}]ある[子{こ}]は[父{ちち}]を[喜{よろこ}]ばせる、[愚{おろ}]かな[人{ひと}]はその[母{はは}]を[軽{かろ}]んじる。", "21": "[無知{むち}]な[者{もの}]は[愚{おろ}]かなことを[喜{よろこ}]び、さとき[者{もの}]はまっすぐに[歩{あゆ}]む。", "22": "[相{あい}]はかることがなければ、[計画{けいかく}]は[破{やぶ}]れる、はかる[者{もの}]が[多{おお}]ければ、それは[必{かなら}]ず[成{な}]る。", "23": "[人{ひと}]は[口{くち}]から[出{で}]る[好{この}]ましい[答{こたえ}]によって[喜{よろこ}]びを[得{え}]る、[時{とき}]にかなった[言葉{ことば}]は、いかにも[良{よ}]いものだ。", "24": "[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]の[道{みち}]は[上{のぼ}]って[命{いのち}]に[至{いた}]る、こうしてその[人{ひと}]は[下{した}]にある[陰府{よみ}]を[離{はな}]れる。", "25": "[主{しゅ}]は[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[家{いえ}]を[滅{ほろ}]ぼし、やもめの[地境{じざかい}]を[定{さだ}]められる。", "26": "[悪人{あくにん}]の[計{はか}]りごとは[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれ、[潔白{けっぱく}]な[人{ひと}]の[言葉{ことば}]は[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "27": "[不正{ふせい}]な[利{り}]をむさぼる[者{もの}]はその[家{いえ}]を[煩{わず}]らわせる、まいないを[憎{にく}]む[者{もの}]は[生{い}]きながらえる。", "28": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[心{こころ}]は[答{こた}]えるべきことを[考{かんが}]える、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]は[悪{あく}]を[吐{は}]き[出{だ}]す。", "29": "[主{しゅ}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]に[遠{とお}]ざかり、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[祈{いのり}]を[聞{き}]かれる。", "30": "[目{め}]の[光{ひかり}]は[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせ、よい[知{し}]らせは[骨{ほね}]を[潤{うるお}]す。", "31": "ためになる[戒{いまし}]めを[聞{き}]く[耳{みみ}]をもつ[者{もの}]は、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[中{なか}]にとどまる。", "32": "[教訓{きょうくん}]を[捨{す}]てる[者{もの}]はおのれの[命{いのち}]を[軽{かろ}]んじ、[戒{いまし}]めを[重{おも}]んじる[者{もの}]は[悟{さと}]りを[得{え}]る。", "33": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[知恵{ちえ}]の[教訓{きょうくん}]である、[謙遜{けんそん}]は、[栄誉{えいよ}]に[先{さき}]だつ。" }, "16": { "1": "[心{こころ}]にはかることは[人{ひと}]に[属{ぞく}]し、[舌{した}]の[答{こたえ}]は[主{しゅ}]から[出{で}]る。", "2": "[人{ひと}]の[道{みち}]は[自分{じぶん}]の[目{め}]にことごとく[潔{いさぎよ}]しと[見{み}]える、しかし[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[魂{たましい}]をはかられる。", "3": "あなたのなすべき[事{こと}]を[主{しゅ}]にゆだねよ、そうすれば、あなたの[計{はか}]るところは[必{かなら}]ず[成{な}]る。", "4": "[主{しゅ}]はすべての[物{もの}]をおのおのその[用{よう}]のために[造{つく}]り、[悪{あ}]しき[人{ひと}]をも[災{わざわい}]の[日{ひ}]のために[造{つく}]られた。", "5": "すべて[心{こころ}]に[高{たか}]ぶる[者{もの}]は[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれる、[確{たし}]かに、[彼{かれ}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない。", "6": "いつくしみとまことによって、とがはあがなわれる、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることによって、[人{ひと}]は[悪{あく}]を[免{まぬか}]れる。", "7": "[人{ひと}]の[道{みち}]が[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ばせる[時{とき}]、[主{しゅ}]はその[人{ひと}]の[敵{てき}]をもその[人{ひと}]と[和{やわ}]らがせられる。", "8": "[正義{せいぎ}]によって[得{え}]たわずかなものは、[不義{ふぎ}]によって[得{え}]た[多{おお}]くの[宝{たから}]にまさる。", "9": "[人{ひと}]は[心{こころ}]に[自分{じぶん}]の[道{みち}]を[考{かんが}]え[計{はか}]る、しかし、その[歩{あゆ}]みを[導{みちび}]く[者{もの}]は[主{しゅ}]である。", "10": "[王{おう}]のくちびるには[神{かみ}]の[決定{けってい}]がある、さばきをするとき、その[口{くち}]に[誤{あやま}]りがない。", "11": "[正{ただ}]しいはかりと[天{てん}]びんとは[主{しゅ}]のものである、[袋{ふくろ}]にあるふんどうもすべて[彼{かれ}]の[造{つく}]られたものである。", "12": "[悪{あく}]を[行{おこな}]うことは[王{おう}]の[憎{にく}]むところである、その[位{くらい}]が[正義{せいぎ}]によって[堅{かた}]く[立{た}]っているからである。", "13": "[正{ただ}]しいくちびるは[王{おう}]に[喜{よろこ}]ばれる、[彼{かれ}]は[正{ただ}]しい[事{こと}]を[言{い}]う[者{もの}]を[愛{あい}]する。", "14": "[王{おう}]の[怒{いか}]りは[死{し}]の[使者{ししゃ}]である、[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]はこれをなだめる。", "15": "[王{おう}]の[顔{かお}]の[光{ひかり}]には[命{いのち}]がある、[彼{かれ}]の[恵{めぐ}]みは[春雨{はるさめ}]をもたらす[雲{くも}]のようだ。", "16": "[知恵{ちえ}]を[得{え}]るのは[金{きん}]を[得{え}]るのにまさる、[悟{さと}]りを[得{え}]るのは[銀{ぎん}]を[得{え}]るよりも[望{のぞ}]ましい。", "17": "[悪{あく}]を[離{はな}]れることは[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[道{みち}]である、[自分{じぶん}]の[道{みち}]を[守{まも}]る[者{もの}]はその[魂{たましい}]を[守{まも}]る。", "18": "[高{たか}]ぶりは[滅{ほろ}]びにさきだち、[誇{ほこ}]る[心{こころ}]は[倒{たお}]れにさきだつ。", "19": "へりくだって[貧{まず}]しい[人々{ひとびと}]と[共{とも}]におるのは、[高{たか}]ぶる[者{もの}]と[共{とも}]にいて、[獲物{えもの}]を[分{わ}]けるにまさる。", "20": "[慎{つつし}]んで、み[言葉{ことば}]をおこなう[者{もの}]は[栄{さか}]える、[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]はさいわいである。", "21": "[心{こころ}]に[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]はさとき[者{もの}]ととなえられる、くちびるが[甘{あま}]ければ、その[教{おしえ}]に[人{ひと}]を[説{と}]きつける[力{ちから}]を[増{ま}]す。", "22": "[知恵{ちえ}]はこれを[持{も}]つ[者{もの}]に[命{いのち}]の[泉{いずみ}]となる、しかし、[愚{おろ}]かさは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[受{う}]ける[懲{こら}]しめである。", "23": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[心{こころ}]はその[言{い}]うところを[賢{かしこ}]くし、またそのくちびるに[人{ひと}]を[説{と}]きつける[力{ちから}]を[増{ま}]す。", "24": "ここちよい[言葉{ことば}]は[蜂蜜{はちみつ}]のように、[魂{たましい}]に[甘{あま}]く、からだを[健{すこ}]やかにする。", "25": "[人{ひと}]が[見{み}]て[自分{じぶん}]で[正{ただ}]しいとする[道{みち}]があり、その[終{おわ}]りはついに[死{し}]にいたる[道{みち}]となるものがある。", "26": "ほねおる[者{もの}]は[飲食{いんしょく}]のためにほねおる、その[口{くち}]が[自分{じぶん}]に[迫{せま}]るからである。", "27": "よこしまな[人{ひと}]は[悪{あく}]を[企{くわだ}]てる、そのくちびるには[激{はげ}]しい[火{ひ}]のようなものがある。", "28": "[偽{いつわ}]る[者{もの}]は[争{あらそ}]いを[起{おこ}]し、つげ[口{ぐち}]する[者{もの}]は[親{した}]しい[友{とも}]を[離{はな}]れさせる。", "29": "しえたげる[者{もの}]はその[隣{とな}]り[人{びと}]をいざない、これを[良{よ}]くない[道{みち}]に[導{みちび}]く。", "30": "めくばせする[者{もの}]は[悪{あく}]を[計{はか}]り、くちびるを[縮{ちぢ}]める[者{もの}]は[悪事{あくじ}]をなし[遂{と}]げる。", "31": "しらがは[栄{さか}]えの[冠{かんむり}]である、[正{ただ}]しく[生{い}]きることによってそれが[得{え}]られる。", "32": "[怒{いか}]りをおそくする[者{もの}]は[勇士{ゆうし}]にまさり、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[治{おさ}]める[者{もの}]は[城{しろ}]を[攻{せ}]め[取{と}]る[者{もの}]にまさる。", "33": "[人{ひと}]はくじをひく、しかし[事{こと}]を[定{さだ}]めるのは[全{まった}]く[主{しゅ}]のことである。" }, "17": { "1": "[平穏{へいおん}]であって、ひとかたまりのかわいたパンのあるのは、[争{あらそ}]いがあって、[食物{しょくもつ}]の[豊{ゆた}]かな[家{いえ}]にまさる。", "2": "[賢{かしこ}]いしもべは[身持{みもち}]の[悪{わる}]いむすこを[治{おさ}]め、かつ、その[兄弟{きょうだい}]たちの[中{なか}]にあって、[資産{しさん}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[獲{え}]る。", "3": "[銀{ぎん}]を[試{こころ}]みるものはるつぼ、[金{きん}]を[試{こころ}]みるものは[炉{ろ}]、[人{ひと}]の[心{こころ}]を[試{こころ}]みるものは[主{しゅ}]である。", "4": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[偽{いつわ}]りのくちびるに[聞{き}]き、[偽{いつわ}]りをいう[者{もの}]は[悪{あ}]しき[舌{した}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]ける。", "5": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をあざける[者{もの}]はその[造{つく}]り[主{ぬし}]を[侮{あなど}]る、[人{ひと}]の[災{わざわい}]を[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない。", "6": "[孫{まご}]は[老人{ろうじん}]の[冠{かんむり}]である、[父{ちち}]は[子{こ}]の[栄{さか}]えである。", "7": "すぐれた[言葉{ことば}]は[愚{おろ}]かな[者{もの}]には[似合{にあ}]わない、まして[偽{いつわ}]りを[言{い}]うくちびるは[君{きみ}]たる[者{もの}]には[似合{にあ}]わない。", "8": "まいないはこれを[贈{おく}]る[人{ひと}]の[目{め}]には[幸運{こううん}]の[玉{たま}]のようだ、その[向{む}]かう[所{ところ}]、どこでも[彼{かれ}]は[栄{さか}]える。", "9": "[愛{あい}]を[追{お}]い[求{もと}]める[人{ひと}]は[人{ひと}]のあやまちをゆるす、[人{ひと}]のことを[言{い}]いふらす[者{もの}]は[友{とも}]を[離{はな}]れさせる。", "10": "一[度{ど}]の[戒{いまし}]めがさとき[人{ひと}]に[徹{てっ}]するのは、百[度{ど}]の[懲{こら}]しめが[愚{おろ}]かな[人{ひと}]に[徹{てっ}]するよりも[深{ふか}]い。", "11": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はただ、そむく[事{こと}]のみを[求{もと}]める、それゆえ、[彼{かれ}]に[向{む}]かっては[残忍{ざんにん}]な[使者{ししゃ}]がつかわされる。", "12": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]が[愚{おろ}]かな[事{こと}]をするのに[会{あ}]うよりは、[子{こ}]をとられた[雌{め}]ぐまに[会{あ}]うほうがよい。", "13": "[悪{あく}]をもて[善{ぜん}]に[報{むく}]いる[者{もの}]は、[悪{あく}]がその[家{いえ}]を[離{はな}]れることがない。", "14": "[争{あらそ}]いの[初{はじ}]めは[水{みず}]がもれるのに[似{に}]ている、それゆえ、けんかの[起{おこ}]らないうちにそれをやめよ。", "15": "[悪{あ}]しき[者{もの}]を[正{ただ}]しいとする[者{もの}]、[正{ただ}]しい[者{もの}]を[悪{わる}]いとする[者{もの}]、この二つの[者{もの}]はともに[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれる。", "16": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]はすでに[心{こころ}]がないのに、どうして[知恵{ちえ}]を[買{か}]おうとして[手{て}]にその[代金{だいきん}]を[持{も}]っているのか。", "17": "[友{とも}]はいずれの[時{とき}]にも[愛{あい}]する、[兄弟{きょうだい}]はなやみの[時{とき}]のために[生{うま}]れる。", "18": "[知恵{ちえ}]のない[人{ひと}]は[手{て}]をうって、その[隣{とな}]り[人{びと}]の[前{まえ}]で[保証{ほしょう}]をする。", "19": "[争{あらそ}]いを[好{この}]む[者{もの}]は[罪{つみ}]を[好{この}]む、その[門{もん}]を[高{たか}]くする[者{もの}]は[滅{ほろ}]びを[求{もと}]める。", "20": "[曲{まが}]った[心{こころ}]の[者{もの}]はさいわいを[得{え}]ない、みだりに[舌{した}]をもって[語{かた}]る[者{もの}]は[災{わざわい}]に[陥{おちい}]る。", "21": "[愚{おろ}]かな[子{こ}]を[生{う}]む[者{もの}]は[嘆{なげ}]きを[得{え}]る、[愚{おろ}]か[者{もの}]の[父{ちち}]は[喜{よろこ}]びを[得{え}]ない。", "22": "[心{こころ}]の[楽{たの}]しみは[良{よ}]い[薬{くすり}]である、たましいの[憂{うれ}]いは[骨{ほね}]を[枯{か}]らす。", "23": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[人{ひと}]のふところからまいないを[受{う}]けて、さばきの[道{みち}]をまげる。", "24": "さとき[者{もの}]はその[顔{かお}]を[知恵{ちえ}]にむける、しかし、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[目{め}]を[地{ち}]の[果{はて}]にそそぐ。", "25": "[愚{おろ}]かな[子{こ}]はその[父{ちち}]の[憂{うれ}]いである、またこれを[産{う}]んだ[母{はは}]の[痛{いた}]みである。", "26": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]を[罰{ばっ}]するのはよくない、[尊{たっと}]い[人{ひと}]を[打{う}]つのは[悪{わる}]い。", "27": "[言葉{ことば}]を[少{すく}]なくする[者{もの}]は[知識{ちしき}]のある[者{もの}]、[心{こころ}]の[冷静{れいせい}]な[人{ひと}]はさとき[人{ひと}]である。", "28": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]も[黙{だま}]っているときは、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]と[思{おも}]われ、そのくちびるを[閉{と}]じている[時{とき}]は、さとき[者{もの}]と[思{おも}]われる。" }, "18": { "1": "[人{ひと}]と[交{まじ}]わりをしない[者{もの}]は[口実{こうじつ}]を[捜{さが}]し、すべてのよい[考{かんが}]えに[激{はげ}]しく[反対{はんたい}]する。", "2": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[悟{さと}]ることを[喜{よろこ}]ばず、ただ[自分{じぶん}]の[意見{いけん}]を[言{い}]い[表{あら}]わすことを[喜{よろこ}]ぶ。", "3": "[悪{あ}]しき[者{もの}]が[来{く}]ると、[卑{いや}]しめもまた[来{く}]る、[不名誉{ふめいよ}]が[来{く}]ると、はずかしめも[共{とも}]にくる。", "4": "[人{ひと}]の[口{くち}]の[言葉{ことば}]は[深{ふか}]い[水{みず}]のようだ、[知恵{ちえ}]の[泉{いずみ}]は、わいて[流{なが}]れる[川{かわ}]である。", "5": "[悪{あ}]しき[者{もの}]をえこひいきすることは[良{よ}]くない、[正{ただ}]しい[者{もの}]をさばいて、[悪{あ}]しき[者{もの}]とすることも[良{よ}]くない。", "6": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]のくちびるは[争{あらそ}]いを[起{おこ}]し、その[口{くち}]はむち[打{う}]たれることを[招{まね}]く。", "7": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[口{くち}]は[自分{じぶん}]の[滅{ほろ}]びとなり、そのくちびるは[自分{じぶん}]を[捕{とら}]えるわなとなる。", "8": "[人{ひと}]のよしあしをいう[者{もの}]の[言葉{ことば}]はおいしい[食物{しょくもつ}]のようで、[腹{はら}]の[奥{おく}]にしみこむ。", "9": "その[仕事{しごと}]を[怠{おこた}]る[者{もの}]は、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]の[兄弟{きょうだい}]である。", "10": "[主{しゅ}]の[名{な}]は[堅固{けんご}]なやぐらのようだ、[正{ただ}]しい[者{もの}]はその[中{なか}]に[走{はし}]りこんで[救{すくい}]を[得{え}]る。", "11": "[富{と}]める[者{もの}]の[富{とみ}]はその[堅{かた}]き[城{しろ}]である、それは[高{たか}]き[城壁{じょうへき}]のように[彼{かれ}]を[守{まも}]る。", "12": "[人{ひと}]の[心{こころ}]の[高{たか}]ぶりは[滅{ほろ}]びにさきだち、[謙遜{けんそん}]は[栄誉{えいよ}]にさきだつ。", "13": "[事{こと}]をよく[聞{き}]かないで[答{こた}]える[者{もの}]は、[愚{おろ}]かであって[恥{はじ}]をこうむる。", "14": "[人{ひと}]の[心{こころ}]は[病苦{びょうく}]をも[忍{しの}]ぶ、しかし[心{こころ}]の[痛{いた}]むときは、だれがそれに[耐{た}]えようか。", "15": "さとき[者{もの}]の[心{こころ}]は[知識{ちしき}]を[得{え}]、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[耳{みみ}]は[知識{ちしき}]を[求{もと}]める。", "16": "[人{ひと}]の[贈{おく}]り[物{もの}]は、その[人{ひと}]のために[道{みち}]をひらき、また[尊{たっと}]い[人{ひと}]の[前{まえ}]に[彼{かれ}]を[導{みちび}]く。", "17": "[先{さき}]に[訴{うった}]え[出{で}]る[者{もの}]は[正{ただ}]しいように[見{み}]える、しかしその[訴{うった}]えられた[人{ひと}]が[来{き}]て、それを[調{しら}]べて、[事{こと}]は[明{あき}]らかになる。", "18": "くじは[争{あらそ}]いをとどめ、かつ[強{つよ}]い[争{あらそ}]い[相手{あいて}]の[間{あいだ}]を[決定{けってい}]する。", "19": "[助{たす}]けあう[兄弟{きょうだい}]は[堅固{けんご}]な[城{しろ}]のようだ、しかし[争{あらそ}]いは、やぐらの[貫{かん}]の[木{き}]のようだ。", "20": "[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]の[結{むす}]ぶ[実{み}]によって、[満{み}]ち[足{た}]り、そのくちびるの[産物{さんぶつ}]によって[自{みずか}]ら[飽{あ}]きる。", "21": "[死{し}]と[生{せい}]とは[舌{した}]に[支配{しはい}]される、これを[愛{あい}]する[者{もの}]はその[実{み}]を[食{た}]べる。", "22": "[妻{つま}]を[得{え}]る[者{もの}]は、[良{よ}]き[物{もの}]を[得{え}]る、かつ[主{しゅ}]から[恵{めぐ}]みを[与{あた}]えられる。", "23": "[貧{まず}]しい[者{もの}]は、あわれみを[請{こ}]い、[富{と}]める[者{もの}]は、はげしい[答{こたえ}]をする。", "24": "[世{よ}]には[友{とも}]らしい[見{み}]せかけの[友{とも}]がある、しかし[兄弟{きょうだい}]よりもたのもしい[友{とも}]もある。" }, "19": { "1": "[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[貧{まず}]しい[者{もの}]は、[曲{まが}]ったことを[言{い}]う[愚{おろ}]かな[者{もの}]にまさる。", "2": "[人{ひと}]が[知識{ちしき}]のないのは[良{よ}]くない、[足{あし}]で[急{いそ}]ぐ[者{もの}]は[道{みち}]に[迷{まよ}]う。", "3": "[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[愚{おろ}]かさによって[道{みち}]につまずき、かえって[心{こころ}]のうちに[主{しゅ}]をうらむ。", "4": "[富{とみ}]は[多{おお}]くの[新{あたら}]しい[友{とも}]を[作{つく}]る、しかし[貧{まず}]しい[人{ひと}]はその[友{とも}]に[捨{す}]てられる。", "5": "[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない、[偽{いつわ}]りをいう[者{もの}]はのがれることができない。", "6": "[気前{きまえ}]のよい[人{ひと}]にこびる[者{もの}]は[多{おお}]い、[人{ひと}]はみな[贈{おく}]り[物{もの}]をする[人{ひと}]の[友{とも}]となる。", "7": "[貧{まず}]しい[者{もの}]はその[兄弟{きょうだい}]すらもみなこれを[憎{にく}]む、ましてその[友{とも}]はこれに[遠{とお}]ざからないであろうか。[言葉{ことば}]をかけてこれを[呼{よ}]んでも、[去{さ}]って[帰{かえ}]らないのである。", "8": "[知恵{ちえ}]を[得{え}]る[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]を[愛{あい}]し、[悟{さと}]りを[保{たも}]つ[者{もの}]は[幸{さいわい}]を[得{え}]る。", "9": "[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない、[偽{いつわ}]りをいう[者{もの}]は[滅{ほろ}]びる。", "10": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]が、ぜいたくな[暮{くら}]しをするのは、ふさわしいことではない、しもべたる[者{もの}]が、[君{きみ}]たる[者{もの}]を[治{おさ}]めるなどは、なおさらである。", "11": "[悟{さと}]りは[人{ひと}]に[怒{いか}]りを[忍{しの}]ばせる、あやまちをゆるすのは[人{ひと}]の[誉{ほまれ}]である。", "12": "[王{おう}]の[怒{いか}]りは、ししのほえるようであり、その[恵{めぐ}]みは[草{くさ}]の[上{うえ}]におく[露{つゆ}]のようである。", "13": "[愚{おろ}]かな[子{こ}]はその[父{ちち}]の[災{わざわい}]である、[妻{つま}]の[争{あらそ}]うのは、[雨漏{あまも}]りの[絶{た}]えないのとひとしい。", "14": "[家{いえ}]と[富{とみ}]とは[先祖{せんぞ}]からうけつぐもの、[賢{かしこ}]い[妻{つま}]は[主{しゅ}]から[賜{たま}]わるものである。", "15": "[怠{おこた}]りは[人{ひと}]を[熟睡{じゅくすい}]させる、なまけ[者{もの}]は[飢{う}]える。", "16": "[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]を[守{まも}]る、み[言葉{ことば}]を[軽{かろ}]んじる[者{もの}]は[死{し}]ぬ。", "17": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をあわれむ[者{もの}]は[主{しゅ}]に[貸{か}]すのだ、その[施{ほどこ}]しは[主{しゅ}]が[償{つぐな}]われる。", "18": "[望{のぞ}]みのあるうちに、[自分{じぶん}]の[子{こ}]を[懲{こ}]らせ、これを[滅{ほろ}]ぼす[心{こころ}]を[起{おこ}]してはならない。", "19": "[怒{いか}]ることの[激{はげ}]しい[者{もの}]は[罰{ばつ}]をうける、たとい[彼{かれ}]を[救{すく}]ってやっても、さらにくり[返{かえ}]さねばならない。", "20": "[勧{すす}]めを[聞{き}]き、[教訓{きょうくん}]をうけよ、そうすれば、ついには[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]となる。", "21": "[人{ひと}]の[心{こころ}]には[多{おお}]くの[計画{けいかく}]がある、しかしただ[主{しゅ}]の、み[旨{むね}]だけが[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "22": "[人{ひと}]に[望{のぞ}]ましいのは、いつくしみ[深{ふか}]いことである、[貧{まず}]しい[人{ひと}]は[偽{いつわ}]りをいう[人{ひと}]にまさる。", "23": "[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることは[人{ひと}]を[命{いのち}]に[至{いた}]らせ、[常{つね}]に[飽{あ}]き[足{た}]りて、[災{わざわい}]にあうことはない。", "24": "なまけ[者{もの}]は、[手{て}]を[皿{さら}]に[入{い}]れても、それを[口{くち}]に[持{も}]ってゆくことをしない。", "25": "あざける[者{もの}]を[打{う}]て、そうすれば[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]も[慎{つつし}]む。さとき[者{もの}]を[戒{いまし}]めよ、そうすれば[彼{かれ}]は[知識{ちしき}]を[得{え}]る。", "26": "[父{ちち}]に[乱暴{らんぼう}]をはたらき、[母{はは}]を[追{お}]い[出{だ}]す[者{もの}]は、[恥{はじ}]をきたらし、はずかしめをまねく[子{こ}]である。", "27": "わが[子{こ}]よ、[知識{ちしき}]の[言葉{ことば}]をはなれて[人{ひと}]を[迷{まよ}]わせる[教訓{きょうくん}]を[聞{き}]くことをやめよ。", "28": "[悪{わる}]い[証人{しょうにん}]はさばきをあざけり、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[口{くち}]は[悪{あく}]をむさぼり[食{く}]う。", "29": "さばきはあざける[者{もの}]のために[備{そな}]えられ、むちは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[背{せ}]のために[備{そな}]えられる。" }, "20": { "1": "[酒{さけ}]は[人{ひと}]をあざける[者{もの}]とし、[濃{こ}]い[酒{さけ}]は[人{ひと}]をあばれ[者{もの}]とする、これに[迷{まよ}]わされる[者{もの}]は[無知{むち}]である。", "2": "[王{おう}]の[怒{いか}]りは、ししがほえるようだ、[彼{かれ}]を[怒{いか}]らせる[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をそこなう。", "3": "[争{あらそ}]いに[関係{かんけい}]しないことは[人{ひと}]の[誉{ほまれ}]である、すべて[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[怒{いか}]り[争{あらそ}]う。", "4": "なまけ[者{もの}]は[寒{さむ}]いときに[耕{たがや}]さない、それゆえ[刈入{かりい}]れのときになって、[求{もと}]めても[何{なに}]もない。", "5": "[人{ひと}]の[心{こころ}]にある[計{はか}]りごとは[深{ふか}]い[井戸{いど}]の[水{みず}]のようだ、しかし、さとき[人{ひと}]はこれをくみ[出{だ}]す。", "6": "[自分{じぶん}]は[真実{しんじつ}]だという[人{ひと}]が[多{おお}]い、しかし、だれが[忠信{ちゅうしん}]な[人{ひと}]に[会{あ}]うであろうか。", "7": "[欠{か}]けた[所{ところ}]なく、[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[人{ひと}]――その[後{のち}]の[子孫{しそん}]はさいわいである。", "8": "さばきの[座{ざ}]にすわる[王{おう}]はその[目{め}]をもって、すべての[悪{あく}]をふるいわける。", "9": "だれが「わたしは[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[清{きよ}]めた、わたしの[罪{つみ}]は[清{きよ}]められた」ということができようか。", "10": "[互{たがい}]に[違{ちが}]った二[種{しゅ}]のはかり、二[種{しゅ}]のますは、ひとしく[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれる。", "11": "[幼{おさ}]な[子{ご}]でさえも、その[行{おこな}]いによって[自{みずか}]らを[示{しめ}]し、そのすることの[清{きよ}]いか[正{ただ}]しいかを[現{あらわ}]す。", "12": "[聞{き}]く[耳{みみ}]と、[見{み}]る[目{め}]とは、ともに[主{しゅ}]が[造{つく}]られたものである。", "13": "[眠{ねむ}]りを[愛{あい}]してはならない、そうすれば[貧{まず}]しくなる、[目{め}]を[開{ひら}]け、そうすればパンに[飽{あ}]くことができる。", "14": "[買{か}]う[者{もの}]は、「[悪{わる}]い、[悪{わる}]い」という、しかし[去{さ}]って[後{のち}]、[彼{かれ}]は[自{みずか}]ら[誇{ほこ}]る。", "15": "[金{きん}]もあり、[価{あたい}]の[高{たか}]い[宝石{ほうせき}]も[多{おお}]くあるが、[尊{たっと}]い[器{うつわ}]は[知識{ちしき}]のくちびるである。", "16": "[人{ひと}]のために[保証{ほしょう}]する[者{もの}]からは、まずその[着物{きもの}]を[取{と}]れ、[他人{たにん}]のために[保証{ほしょう}]する[者{もの}]をば[抵当{ていとう}]に[取{と}]れ。", "17": "[欺{あざむ}]き[取{と}]ったパンはおいしい、しかし[後{のち}]にはその[口{くち}]は[砂利{じゃり}]で[満{み}]たされる。", "18": "[計{はか}]りごとは[共{とも}]に[議{ぎ}]することによって[成{な}]る、[戦{たたか}]おうとするならば、まずよく[議{ぎ}]しなければならない。", "19": "[歩{ある}]きまわって[人{ひと}]のよしあしをいう[者{もの}]は[秘密{ひみつ}]をもらす、くちびるを[開{ひら}]いて[歩{ある}]く[者{もの}]と[交{まじ}]わってはならない。", "20": "[自分{じぶん}]の[父母{ふぼ}]をののしる[者{もの}]は、そのともしびは[暗{くら}]やみの[中{なか}]に[消{き}]える。", "21": "[初{はじ}]めに[急{いそ}]いで[得{え}]た[資産{しさん}]は、その[終{おわ}]りがさいわいでない。", "22": "「わたしが[悪{あく}]に[報{むく}]いる」と[言{い}]ってはならない、[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め、[主{しゅ}]はあなたを[助{たす}]けられる。", "23": "[互{たがい}]に[違{ちが}]った二[種{しゅ}]のふんどうは[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれる、[偽{いつわ}]りのはかりは[良{よ}]くない。", "24": "[人{ひと}]の[歩{あゆ}]みは[主{しゅ}]によって[定{さだ}]められる、[人{ひと}]はどうして[自{みずか}]らその[道{みち}]を、[明{あき}]らかにすることができようか。", "25": "[軽々{かるがる}]しく「これは[聖{せい}]なるささげ[物{もの}]だ」と[言{い}]い、また[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[後{のち}]に[考{かんが}]えることは、その[人{ひと}]のわなとなる。", "26": "[知恵{ちえ}]ある[王{おう}]は、[箕{みの}]をもってあおぎ[分{わ}]けるように[悪人{あくにん}]を[散{ち}]らし、[車{くるま}]をもって[脱穀{だっこく}]するように、これを[罰{ばっ}]する。", "27": "[人{ひと}]の[魂{たましい}]は[主{しゅ}]のともしびであり、[人{ひと}]の[心{こころ}]の[奥{おく}]を[探{さぐ}]る。", "28": "いつくしみと、まこととは[王{おう}]を[守{まも}]る、その[位{くらい}]もまた[正義{せいぎ}]によって[保{たも}]たれる。", "29": "[若{わか}]い[人{ひと}]の[栄{さか}]えはその[力{ちから}]、[老人{ろうじん}]の[美{うつく}]しさはそのしらがである。", "30": "[傷{きず}]つくまでに[打{う}]てば[悪{わる}]い[所{ところ}]は[清{きよ}]くなり、むちで[打{う}]てば[心{こころ}]の[底{そこ}]までも[清{きよ}]まる。" }, "21": { "1": "[王{おう}]の[心{こころ}]は、[主{しゅ}]の[手{て}]のうちにあって、[水{みず}]の[流{なが}]れのようだ、[主{しゅ}]はみこころのままにこれを[導{みちび}]かれる。", "2": "[人{ひと}]の[道{みち}]は[自分{じぶん}]の[目{め}]には[正{ただ}]しく[見{み}]える、しかし[主{しゅ}]は[人{ひと}]の[心{こころ}]をはかられる。", "3": "[正義{せいぎ}]と[公平{こうへい}]を[行{おこな}]うことは、[犠牲{ぎせい}]にもまさって[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "4": "[高{たか}]ぶる[目{め}]とおごる[心{こころ}]とは、[悪{あ}]しき[人{ひと}]のともしびであって、[罪{つみ}]である。", "5": "[勤勉{きんべん}]な[人{ひと}]の[計画{けいかく}]は、ついにその[人{ひと}]を[豊{ゆた}]かにする、すべて[怠{おこた}]るものは[貧{まず}]しくなる。", "6": "[偽{いつわ}]りの[舌{した}]をもって[宝{たから}]を[得{え}]るのは、[吹{ふ}]きはらわれる[煙{けむり}]、[死{し}]のわなである。", "7": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[暴虐{ぼうぎゃく}]はその[身{み}]を[滅{ほろ}]ぼす、[彼{かれ}]らは[公平{こうへい}]を[行{おこな}]うことを[好{この}]まないからである。", "8": "[罪{つみ}]びとの[道{みち}]は[曲{まが}]っている、[潔白{けっぱく}]な[人{ひと}]の[行{おこな}]いはまっすぐである。", "9": "[争{あらそ}]いを[好{この}]む[女{おんな}]と[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]におるよりは[屋根{やね}]のすみにおるほうがよい。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[魂{たましい}]は[悪{あく}]を[行{おこな}]うことを[願{ねが}]う、その[隣{とな}]り[人{びと}]にも[好意{こうい}]をもって[見{み}]られない。", "11": "あざけるものが[罰{ばつ}]をうけるならば、[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]は[知恵{ちえ}]を[得{え}]る。[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]が[教{おしえ}]をうけるならば[知識{ちしき}]を[得{え}]る。", "12": "[正{ただ}]しい[神{かみ}]は、[悪{あ}]しき[者{もの}]の[家{いえ}]をみとめて、[悪{あ}]しき[者{もの}]を[滅{ほろ}]びに[投{な}]げいれられる。", "13": "[耳{みみ}]を[閉{と}]じて[貧{まず}]しい[者{もの}]の[呼{よ}]ぶ[声{こえ}]を[聞{き}]かない[者{もの}]は、[自分{じぶん}]が[呼{よ}]ぶときに、[聞{き}]かれない。", "14": "ひそかな[贈{おく}]り[物{もの}]は[憤{いきどお}]りをなだめる、ふところのまいないは[激{はげ}]しい[怒{いか}]りを[和{やわ}]らげる。", "15": "[公義{こうぎ}]を[行{おこな}]うことは、[正{ただ}]しい[者{もの}]には[喜{よろこ}]びであるが、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]には[滅{ほろ}]びである。", "16": "[悟{さと}]りの[道{みち}]を[離{はな}]れる[人{ひと}]は、[死人{しにん}]の[集会{しゅうかい}]の[中{なか}]におる。", "17": "[快楽{かいらく}]を[好{この}]む[者{もの}]は[貧{まず}]しい[人{ひと}]となり、[酒{さけ}]と[油{あぶら}]とを[好{この}]む[者{もの}]は[富{と}]むことがない。", "18": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]のあがないとなり、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]に[代{かわ}]る。", "19": "[争{あらそ}]い[怒{いか}]る[女{おんな}]と[共{とも}]におるよりは、[荒野{あらの}]に[住{す}]むほうがましだ。", "20": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[家{いえ}]には[尊{たっと}]い[宝{たから}]があり、[愚{おろ}]かな[人{ひと}]はこれを、のみ[尽{つく}]す。", "21": "[正義{せいぎ}]といつくしみとを[追{お}]い[求{もと}]める[者{もの}]は、[命{いのち}]と[誉{ほまれ}]とを[得{え}]る。", "22": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[強{つよ}]い[者{もの}]の[城{しろ}]にのぼって、その[頼{たの}]みとするとりでをくずす。", "23": "[口{くち}]と[舌{した}]とを[守{まも}]る[者{もの}]はその[魂{たましい}]を[守{まも}]って、[悩{なや}]みにあわせない。", "24": "[高{たか}]ぶりおごる[者{もの}]を「あざける[者{もの}]」となづける、[彼{かれ}]は[高慢{こうまん}][無礼{ぶれい}]な[行{おこな}]いをするものである。", "25": "なまけ[者{もの}]の[欲望{よくぼう}]は[自分{じぶん}]の[身{み}]を[殺{ころ}]す、これはその[手{て}]を[働{はたら}]かせないからである。", "26": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はひねもす[人{ひと}]の[物{もの}]をむさぼる、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[与{あた}]えて[惜{お}]しまない。", "27": "[悪{あ}]しき[者{もの}]の[供{そな}]え[物{もの}]は[憎{にく}]まれる、[悪意{あくい}]をもってささげる[時{とき}]はなおさらである。", "28": "[偽{いつわ}]りの[証人{しょうにん}]は[滅{ほろ}]ぼされる、よく[聞{き}]く[人{ひと}]の[言葉{ことば}]はすたることがない。", "29": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はあつかましくし、[正{ただ}]しい[人{ひと}]はその[道{みち}]をつつしむ。", "30": "[主{しゅ}]に[向{む}]かっては[知恵{ちえ}]も[悟{さと}]りも、[計{はか}]りごとも、なんの[役{やく}]にも[立{た}]たない。", "31": "[戦{たたか}]いの[日{ひ}]のために[馬{うま}]を[備{そな}]える、しかし[勝利{しょうり}]は[主{しゅ}]による。" }, "22": { "1": "[令名{れいめい}]は[大{おお}]いなる[富{とみ}]にまさり、[恩恵{おんけい}]は[銀{ぎん}]や[金{きん}]よりも[良{よ}]い。", "2": "[富{と}]める[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]とは[共{とも}]に[世{よ}]におる、すべてこれを[造{つく}]られたのは[主{しゅ}]である。", "3": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[災{わざわい}]を[見{み}]て[自{みずか}]ら[避{さ}]け、[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]は[進{すす}]んでいって、[罰{ばつ}]をうける。", "4": "[謙遜{けんそん}]と[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることとの[報{むく}]いは、[富{とみ}]と[誉{ほまれ}]と[命{いのち}]とである。", "5": "よこしまな[者{もの}]の[道{みち}]にはいばらとわながあり、たましいを[守{まも}]る[者{もの}]は[遠{とお}]くこれを[離{はな}]れる。", "6": "[子{こ}]をその[行{い}]くべき[道{みち}]に[従{したが}]って[教{おし}]えよ、そうすれば[年老{としお}]いても、それを[離{はな}]れることがない。", "7": "[富{と}]める[者{もの}]は[貧{まず}]しき[者{もの}]を[治{おさ}]め、[借{か}]りる[者{もの}]は[貸{か}]す[人{ひと}]の[奴隷{どれい}]となる。", "8": "[悪{あく}]をまく[者{もの}]は[災{わざわい}]を[刈{か}]り、その[怒{いか}]りのつえはすたれる。", "9": "[人{ひと}]を[見{み}]て[恵{めぐ}]む[者{もの}]はめぐまれる、[自分{じぶん}]のパンを[貧{まず}]しい[人{ひと}]に[与{あた}]えるからである。", "10": "あざける[者{もの}]を[追放{ついほう}]すれば[争{あらそ}]いもまた[去{さ}]り、かつ、いさかいも、はずかしめもなくなる。", "11": "[心{こころ}]の[潔白{けっぱく}]を[愛{あい}]する[者{もの}]、その[言葉{ことば}]の[上品{じょうひん}]な[者{もの}]は、[王{おう}]がその[友{とも}]となる。", "12": "[主{しゅ}]の[目{め}]は[知識{ちしき}]ある[者{もの}]を[守{まも}]る、しかし[主{しゅ}]は[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]の[言葉{ことば}]を[敗{やぶ}]られる。", "13": "なまけ[者{もの}]は[言{い}]う、「ししがそとにいる、わたしは、ちまたで[殺{ころ}]される」と。", "14": "[遊女{ゆうじょ}]の[口{くち}]は[深{ふか}]い[落{おと}]し[穴{あな}]である、[主{しゅ}]に[憎{にく}]まれる[者{もの}]はその[中{なか}]に[陥{おちい}]る。", "15": "[愚{おろ}]かなことが[子供{こども}]の[心{こころ}]の[中{なか}]につながれている、[懲{こら}]しめのむちは、これを[遠{とお}]く[追{お}]いだす。", "16": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげて[自分{じぶん}]の[富{とみ}]を[増{ま}]そうとする[者{もの}]と、[富{と}]める[者{もの}]に[与{あた}]える[者{もの}]とは、ついに[必{かなら}]ず[貧{まず}]しくなる。", "17": "あなたの[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、かつ、わたしの[知識{ちしき}]にあなたの[心{こころ}]を[用{もち}]いよ。", "18": "これをあなたのうちに[保{たも}]ち、ことごとく、あなたのくちびるに[備{そな}]えておくなら、[楽{たの}]しいことである。", "19": "あなたが[主{しゅ}]に、[寄{よ}]り[頼{たの}]むことのできるように、わたしはきょう、これをあなたにも[教{おし}]える。", "20": "わたしは、[勧{すす}]めと[知識{ちしき}]との三十の[言葉{ことば}]をあなたのためにしるしたではないか。", "21": "それは[正{ただ}]しいこと、[真実{しんじつ}]なことをあなたに[示{しめ}]し、あなたをつかわした[者{もの}]に[真実{しんじつ}]の[答{こたえ}]をさせるためであった。", "22": "[貧{まず}]しい[者{もの}]を、[貧{まず}]しいゆえに、かすめてはならない、[悩{なや}]む[者{もの}]を、[町{まち}]の[門{もん}]でおさえつけてはならない。", "23": "それは[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[訴{うった}]えをただし、かつ[彼{かれ}]らをそこなう[者{もの}]の[命{いのち}]を、そこなわれるからである。", "24": "[怒{いか}]る[者{もの}]と[交{まじ}]わるな、[憤{いきどお}]る[人{ひと}]と[共{とも}]に[行{い}]くな。", "25": "それはあなたがその[道{みち}]にならって、みずから、わなに[陥{おちい}]ることのないためである。", "26": "あなたは[人{ひと}]と[手{て}]を[打{う}]つ[者{もの}]となってはならない、[人{ひと}]の[負債{ふさい}]の[保証{ほしょう}]をしてはならない。", "27": "あなたが[償{つぐな}]うものがないとき、あなたの[寝{ね}]ている[寝床{ねどこ}]までも、[人{ひと}]が[奪{うば}]い[取{と}]ってよかろうか。", "28": "あなたの[先祖{せんぞ}]が[立{た}]てた[古{ふる}]い[地境{じざかい}]を[移{うつ}]してはならない。", "29": "あなたはそのわざに[巧{たく}]みな[人{ひと}]を[見{み}]るか、そのような[人{ひと}]は[王{おう}]の[前{まえ}]に[立{た}]つが、[卑{いや}]しい[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]には[立{た}]たない。" }, "23": { "1": "[治{おさ}]める[人{ひと}]と[共{とも}]に[座{ざ}]して[食事{しょくじ}]するとき、あなたの[前{まえ}]にあるものを、よくわきまえ、", "2": "あなたがもし[食{しょく}]をたしなむ[者{もの}]であるならば、あなたののどに[刀{かたな}]をあてよ。", "3": "そのごちそうをむさぼり[食{た}]べてはならない、これは[人{ひと}]を[欺{あざむ}]く[食物{しょくもつ}]だからである。", "4": "[富{とみ}]を[得{え}]ようと[苦労{くろう}]してはならない、かしこく[思{おも}]いとどまるがよい。", "5": "あなたの[目{め}]をそれにとめると、それはない、[富{とみ}]はたちまち[自{みずか}]ら[翼{つばさ}]を[生{しょう}]じて、わしのように[天{てん}]に[飛{と}]び[去{さ}]るからだ。", "6": "[物惜{ものお}]しみする[人{ひと}]のパンを[食{た}]べてはならない、そのごちそうをむさぼり[願{ねが}]ってはならない。", "7": "[彼{かれ}]は[心{こころ}]のうちで[勘定{かんじょう}]する[人{ひと}]のように、「[食{く}]え、[飲{の}]め」とあなたに[言{い}]うけれども、その[心{こころ}]はあなたに[真実{しんじつ}]ではない。", "8": "あなたはついにその[食{た}]べた[物{もの}]を[吐{は}]き[出{だ}]すようになり、あなたのねんごろな[言葉{ことば}]もむだになる。", "9": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[耳{みみ}]に[語{かた}]ってはならない、[彼{かれ}]はあなたの[言葉{ことば}]が[示{しめ}]す[知恵{ちえ}]をいやしめるからだ。", "10": "[古{ふる}]い[地境{じざかい}]を[移{うつ}]してはならない、みなしごの[畑{はたけ}]を[侵{おか}]してはならない。", "11": "[彼{かれ}]らのあがない[主{しゅ}]は[強{つよ}]くいらせられ、あなたに[逆{さか}]らって[彼{かれ}]らの[訴{うった}]えを[弁護{べんご}]されるからだ。", "12": "あなたの[心{こころ}]を[教訓{きょうくん}]に[用{もち}]い、あなたの[耳{みみ}]を[知識{ちしき}]の[言葉{ことば}]に[傾{かたむ}]けよ。", "13": "[子{こ}]を[懲{こ}]らすことを、さし[控{ひか}]えてはならない、むちで[彼{かれ}]を[打{う}]っても[死{し}]ぬことはない。", "14": "もし、むちで[彼{かれ}]を[打{う}]つならば、その[命{いのち}]を[陰府{よみ}]から[救{すく}]うことができる。", "15": "わが[子{こ}]よ、もしあなたの[心{こころ}]が[賢{かしこ}]くあれば、わたしの[心{こころ}]もまた[喜{よろこ}]び、", "16": "もしあなたのくちびるが[正{ただ}]しい[事{こと}]を[言{い}]うならば、わたしの[心{こころ}]も[喜{よろこ}]ぶ。", "17": "[心{こころ}]に[罪{つみ}]びとをうらやんではならない、ただ、ひねもす[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れよ。", "18": "かならず[後{のち}]のよい[報{むく}]いがあって、あなたの[望{のぞ}]みは、すたらない。", "19": "わが[子{こ}]よ、よく[聞{き}]いて、[知恵{ちえ}]を[得{え}]よ、かつ、あなたの[心{こころ}]を[道{みち}]に[向{む}]けよ。", "20": "[酒{さけ}]にふけり、[肉{にく}]をたしなむ[者{もの}]と[交{まじ}]わってはならない。", "21": "[酒{さけ}]にふける[者{もの}]と、[肉{にく}]をたしなむ[者{もの}]とは[貧{まず}]しくなり、[眠{ねむ}]りをむさぼる[者{もの}]は、ぼろを[身{み}]にまとうようになる。", "22": "あなたを[生{う}]んだ[父{ちち}]のいうことを[聞{き}]き、[年老{としお}]いた[母{はは}]を[軽{かろ}]んじてはならない。", "23": "[真理{しんり}]を[買{か}]え、これを[売{う}]ってはならない、[知恵{ちえ}]と[教訓{きょうくん}]と[悟{さと}]りをも[買{か}]え。", "24": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]の[父{ちち}]は[大{おお}]いによろこび、[知恵{ちえ}]ある[子{こ}]を[生{う}]む[者{もの}]は[子{こ}]のために[楽{たの}]しむ。", "25": "あなたの[父母{ふぼ}]を[楽{たの}]しませ、あなたを[産{う}]んだ[母{はは}]を[喜{よろこ}]ばせよ。", "26": "わが[子{こ}]よ、あなたの[心{こころ}]をわたしに[与{あた}]え、あなたの[目{め}]をわたしの[道{みち}]に[注{そそ}]げ。", "27": "[遊女{ゆうじょ}]は[深{ふか}]い[穴{あな}]のごとく、みだらな[女{おんな}]は[狭{せま}]い[井戸{いど}]のようだ。", "28": "[彼女{かのじょ}]は[盗{ぬす}]びとのように[人{ひと}]をうかがい、かつ[世{よ}]の[人{ひと}]のうちに、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]を[多{おお}]くする。", "29": "[災{わざわい}]ある[者{もの}]はだれか、[憂{うれ}]いある[者{もの}]はだれか、[争{あらそ}]いをする[者{もの}]はだれか、[煩{わずら}]いある[者{もの}]はだれか、ゆえなく[傷{きず}]をうける[者{もの}]はだれか、[赤{あか}]い[目{め}]をしている[者{もの}]はだれか。", "30": "[酒{さけ}]に[夜{よる}]をふかす[者{もの}]、[行{い}]って、[混{ま}]ぜ[合{あ}]わせた[酒{さけ}]を[味{あじ}]わう[者{もの}]である。", "31": "[酒{さけ}]はあかく、[杯{はい}]の[中{なか}]にあわだち、なめらかにくだる、あなたはこれを[見{み}]てはならない。", "32": "これはついに、へびのようにかみ、まむしのように[刺{さ}]す。", "33": "あなたの[目{め}]は[怪{あや}]しいものを[見{み}]、あなたの[心{こころ}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]う。", "34": "あなたは[海{うみ}]の[中{なか}]に[寝{ね}]ている[人{ひと}]のように、[帆柱{ほばしら}]の[上{うえ}]に[寝{ね}]ている[人{ひと}]のようになる。", "35": "あなたは[言{い}]う、「[人{ひと}]がわたしを[撃{う}]ったが、わたしは[痛{いた}]くはなかった。わたしを、たたいたが、わたしは[何{なに}]も[覚{おぼ}]えはない。いつわたしはさめるのか、また[酒{さけ}]を[求{もと}]めよう」と。" }, "24": { "1": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]をうらやんではならない、また[彼{かれ}]らと[共{とも}]におることを[願{ねが}]ってはならない。", "2": "[彼{かれ}]らはその[心{こころ}]に[強奪{ごうだつ}]を[計{はか}]り、そのくちびるに[人{ひと}]をそこなうことを[語{かた}]るからである。", "3": "[家{いえ}]は[知恵{ちえ}]によって[建{た}]てられ、[悟{さと}]りによって[堅{かた}]くせられ、", "4": "また、へやは[知識{ちしき}]によってさまざまの[尊{たっと}]く、[麗{うるわ}]しい[宝{たから}]で[満{み}]たされる。", "5": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[強{つよ}]い[人{ひと}]よりも[強{つよ}]く、[知識{ちしき}]ある[人{ひと}]は[力{ちから}]ある[人{ひと}]よりも[強{つよ}]い。", "6": "[良{よ}]い[指揮{しき}]によって[戦{たたか}]いをすることができ、[勝利{しょうり}]は[多{おお}]くの[議{ぎ}]する[者{もの}]がいるからである。", "7": "[知恵{ちえ}]は[高{たか}]くて[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[及{およ}]ぶところではない、[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[門{もん}]で[口{くち}]を[開{ひら}]くことができない。", "8": "[悪{あく}]を[行{おこな}]うことを[計{はか}]る[者{もの}]を[人{ひと}]はいたずら[者{もの}]ととなえる。", "9": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[計{はか}]るところは[罪{つみ}]であり、あざける[者{もの}]は[人{ひと}]に[憎{にく}]まれる。", "10": "もしあなたが[悩{なや}]みの[日{ひ}]に[気{き}]をくじくならば、あなたの[力{ちから}]は[弱{よわ}]い。", "11": "[死地{しち}]にひかれゆく[者{もの}]を[助{たす}]け[出{だ}]せ、[滅{ほろ}]びによろめきゆく[者{もの}]を[救{すく}]え。", "12": "あなたが、われわれはこれを[知{し}]らなかったといっても、[心{こころ}]をはかる[者{もの}]はそれを[悟{さと}]らないであろうか。あなたの[魂{たましい}]を[守{まも}]る[者{もの}]はそれを[知{し}]らないであろうか。[彼{かれ}]はおのおのの[行{おこな}]いにより、[人{ひと}]に[報{むく}]いないであろうか。", "13": "わが[子{こ}]よ、[蜜{みつ}]を[食{た}]べよ、これは[良{よ}]いものである、また、[蜂{はち}]の[巣{す}]のしたたりはあなたの[口{くち}]に[甘{あま}]い。", "14": "[知恵{ちえ}]もあなたの[魂{たましい}]にはそのようであることを[知{し}]れ。それを[得{え}]るならば、かならず[報{むく}]いがあって、あなたの[望{のぞ}]みは、すたらない。", "15": "[悪{あ}]しき[者{もの}]がするように、[正{ただ}]しい[者{もの}]の[家{いえ}]をうかがってはならない、その[住{す}]む[所{ところ}]に[乱暴{らんぼう}]をしてはならない。", "16": "[正{ただ}]しい[者{もの}]は七たび[倒{たお}]れても、また[起{お}]きあがる、しかし、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[災{わざわい}]によって[滅{ほろ}]びる。", "17": "あなたのあだが[倒{たお}]れるとき[楽{たの}]しんではならない、[彼{かれ}]のつまずくとき[心{こころ}]に[喜{よろこ}]んではならない。", "18": "[主{しゅ}]はそれを[見{み}]て[悪{わる}]いこととし、その[怒{いか}]りを[彼{かれ}]から[転{てん}]じられる。", "19": "[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]のゆえに[心{こころ}]を[悩{なや}]ましてはならない、よこしまな[者{もの}]をうらやんではならない。", "20": "[悪{あ}]しき[者{もの}]には[後{のち}]の[良{よ}]い[報{むく}]いはない、よこしまな[者{もの}]のともしびは[消{け}]される。", "21": "わが[子{こ}]よ、[主{しゅ}]と[王{おう}]とを[恐{おそ}]れよ、そのいずれにも[不{ふ}][従順{じゅうじゅん}]であってはならない。", "22": "その[災{わざわい}]はたちまち[起{おこ}]るからである。この二つの[者{もの}]からくる[滅{ほろ}]びをだれが[知{し}]り[得{え}]ようか。", "23": "これらもまた[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]の[箴言{しんげん}]である。[片寄{かたよ}]ったさばきをするのは、よくない。", "24": "[悪{あ}]しき[者{もの}]に[向{む}]かって、「あなたは[正{ただ}]しい」という[者{もの}]を、[人々{ひとびと}]はのろい、[諸民{しょみん}]は[憎{にく}]む。", "25": "[悪{あ}]しき[者{もの}]をせめる[者{もの}]は[恵{めぐ}]みを[得{え}]る、また[幸福{こうふく}]が[与{あた}]えられる。", "26": "[正{ただ}]しい[答{こたえ}]をする[者{もの}]は、くちびるに、[口{くち}]づけするのである。", "27": "[外{そと}]で、あなたの[仕事{しごと}]を[整{ととの}]え、[畑{はたけ}]で、すべての[物{もの}]をおのれのために[備{そな}]え、その[後{のち}]あなたの[家{いえ}]を[建{た}]てるがよい。", "28": "ゆえなく[隣{とな}]り[人{びと}]に[敵{てき}]して、[証言{しょうげん}]をしてはならない、くちびるをもって[欺{あざむ}]いてはならない。", "29": "「[彼{かれ}]がわたしにしたように、わたしも[彼{かれ}]にしよう、わたしは[人{ひと}]がしたところにしたがって、その[人{ひと}]に[報{むく}]いよう」と[言{い}]ってはならない。", "30": "わたしはなまけ[者{もの}]の[畑{はたけ}]のそばと、[知恵{ちえ}]のない[人{ひと}]のぶどう[畑{はたけ}]のそばを[通{とお}]ってみたが、", "31": "いばらが[一面{いちめん}]に[生{は}]え、あざみがその[地面{じめん}]をおおい、その[石{いし}]がきはくずれていた。", "32": "わたしはこれをみて[心{こころ}]をとどめ、これを[見{み}]て[教訓{きょうくん}]を[得{え}]た。", "33": "「しばらく[眠{ねむ}]り、しばらくまどろみ、[手{て}]をこまぬいて、またしばらく[休{やす}]む」。", "34": "それゆえ、[貧{まず}]しさは[盗{ぬす}]びとのように、あなたに[来{き}]、[乏{とぼ}]しさは、つわもののように、あなたに[来{く}]る。" }, "25": { "1": "これらもまたソロモンの[箴言{しんげん}]であり、ユダの[王{おう}]ヒゼキヤに[属{ぞく}]する[人々{ひとびと}]がこれを[書{か}]き[写{うつ}]した。", "2": "[事{こと}]を[隠{かく}]すのは[神{かみ}]の[誉{ほまれ}]であり、[事{こと}]を[窮{きわ}]めるのは[王{おう}]の[誉{ほまれ}]である。", "3": "[天{てん}]の[高{たか}]さと[地{ち}]の[深{ふか}]さと、[王{おう}]たる[者{もの}]の[心{こころ}]とは[測{はか}]ることができない。", "4": "[銀{ぎん}]から、かなくそを[除{のぞ}]け、そうすれば、[銀{ぎん}][細工人{ざいくにん}]が[器{うつわ}]を[造{つく}]る[材料{ざいりょう}]となる。", "5": "[王{おう}]の[前{まえ}]から[悪{あ}]しき[者{もの}]を[除{のぞ}]け、そうすれば、その[位{くらい}]は[正義{せいぎ}]によって[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "6": "[王{おう}]の[前{まえ}]で[自{みずか}]ら[高{たか}]ぶってはならない、[偉{えら}]い[人{ひと}]の[場{ば}]に[立{た}]ってはならない。", "7": "[尊{たっと}]い[人{ひと}]の[前{まえ}]で[下{した}]にさげられるよりは、「ここに[上{あ}]がれ」といわれるほうがましだ。", "8": "あなたが[目{め}]に[見{み}]たことを、[軽々{かるがる}]しく[法廷{ほうてい}]に[出{だ}]してはならない。あとになり、あなたが[隣{とな}]り[人{びと}]にはずかしめられるとき、あなたはどうしようとするのか。", "9": "[隣{とな}]り[人{びと}]と[争{あらそ}]うことがあるならば、ただその[人{ひと}]と[争{あらそ}]え、[他人{たにん}]の[秘密{ひみつ}]をもらしてはならない。", "10": "そうでないと、[聞{き}]く[者{もの}]があなたをいやしめ、あなたは、いつまでもそしられる。", "11": "おりにかなって[語{かた}]る[言葉{ことば}]は、[銀{ぎん}]の[彫{ほ}]り[物{もの}]に[金{きん}]のりんごをはめたようだ。", "12": "[知恵{ちえ}]をもって[戒{いまし}]める[者{もの}]は、これをきく[者{もの}]の[耳{みみ}]にとって、[金{きん}]の[耳輪{みみわ}]、[精{せい}][金{きん}]の[飾{かざ}]りのようだ。", "13": "[忠実{ちゅうじつ}]な[使者{ししゃ}]はこれをつかわす[者{もの}]にとって、[刈入{かりい}]れの[日{ひ}]に[冷{ひや}]やかな[雪{ゆき}]があるようだ、よくその[主人{しゅじん}]の[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせる。", "14": "[贈{おく}]り[物{もの}]をすると[偽{いつわ}]って[誇{ほこ}]る[人{ひと}]は、[雨{あめ}]のない[雲{くも}]と[風{かぜ}]のようだ。", "15": "[忍耐{にんたい}]をもって[説{と}]けば[君{きみ}]も[言葉{ことば}]をいれる、[柔{やわ}]らかな[舌{した}]は[骨{ほね}]を[砕{くだ}]く。", "16": "[蜜{みつ}]を[得{え}]たならば、ただ[足{た}]るほどにこれを[食{た}]べよ、おそらくは[食{た}]べすごして、それを[吐{は}]き[出{だ}]すであろう。", "17": "[隣{とな}]り[人{びと}]の[家{いえ}]に[足{あし}]をしげくしてはならない、おそらくは[彼{かれ}]は[煩{わずら}]わしくなって、あなたを[憎{にく}]むようになろう。", "18": "[隣{とな}]り[人{びと}]に[敵{てき}]して[偽{いつわ}]りのあかしを[立{た}]てる[人{ひと}]は、こん[棒{ぼう}]、つるぎ、または[鋭{するど}]い[矢{や}]のようだ。", "19": "[悩{なや}]みに[会{あ}]うとき[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]を[頼{たの}]みにするのは、[悪{わる}]い[歯{は}]、またはなえた[足{あし}]を[頼{たの}]みとするようなものだ。", "20": "[心{こころ}]の[痛{いた}]める[人{ひと}]の[前{まえ}]で[歌{うた}]をうたうのは、[寒{さむ}]い[日{ひ}]に[着物{きもの}]を[脱{ぬ}]ぐようであり、また[傷{きず}]の[上{うえ}]に[酢{す}]をそそぐようだ。", "21": "もしあなたのあだが[飢{う}]えているならば、パンを[与{あた}]えて[食{た}]べさせ、もしかわいているならば[水{みず}]を[与{あた}]えて[飲{の}]ませよ。", "22": "こうするのは、[火{ひ}]を[彼{かれ}]のこうべに[積{つ}]むのである、[主{しゅ}]はあなたに[報{むく}]いられる。", "23": "[北風{きたかぜ}]は[雨{あめ}]を[起{おこ}]し、[陰言{かげごと}]をいう[舌{した}]は[人{ひと}]の[顔{かお}]を[怒{いか}]らす。", "24": "[争{あらそ}]いを[好{この}]む[女{おんな}]と[一緒{いっしょ}]に[家{いえ}]におるよりは、[屋根{やね}]のすみにおるほうがよい。", "25": "[遠{とお}]い[国{くに}]から[来{く}]るよい[消息{しょうそく}]は、かわいている[人{ひと}]が[飲{の}]む[冷{ひや}]やかな[水{みず}]のようだ。", "26": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が[悪{わる}]い[者{もの}]の[前{まえ}]に[屈服{くっぷく}]するのは、[井戸{いど}]が[濁{にご}]ったよう、また[泉{いずみ}]がよごれたようなものだ。", "27": "[蜜{みつ}]を[多{おお}]く[食{た}]べるのはよくない、ほめる[言葉{ことば}]は[控{ひか}]え[目{め}]にするがよい。", "28": "[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[制{せい}]しない[人{ひと}]は、[城壁{じょうへき}]のない[破{やぶ}]れた[城{しろ}]のようだ。" }, "26": { "1": "[誉{ほまれ}]が[愚{おろ}]かな[者{もの}]にふさわしくないのは、[夏{なつ}]に[雪{ゆき}]が[降{ふ}]り、[刈入{かりい}]れの[時{とき}]に[雨{あめ}]が[降{ふ}]るようなものだ。", "2": "いわれのないのろいは、[飛{と}]びまわるすずめや、[飛{と}]びかけるつばめのようなもので、[止{と}]まらない。", "3": "[馬{うま}]のためにはむちがあり、ろばのためにはくつわがあり、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[背{せ}]のためにはつえがある。", "4": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]にその[愚{おろ}]かさにしたがって[答{こたえ}]をするな、[自分{じぶん}]も[彼{かれ}]と[同{おな}]じようにならないためだ。", "5": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]にその[愚{おろ}]かさにしたがって[答{こたえ}]をせよ、[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]の[目{め}]に[自{みずか}]らを[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]と[見{み}]ないためだ。", "6": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]に[託{たく}]して[事{こと}]を[言{い}]い[送{おく}]る[者{もの}]は、[自分{じぶん}]の[足{あし}]を[切{き}]り[去{さ}]り、[身{み}]に[害{がい}]をうける。", "7": "あしなえの[足{あし}]は[用{よう}]がない、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[口{くち}]には[箴言{しんげん}]もそれにひとしい。", "8": "[誉{ほまれ}]を[愚{おろ}]かな[者{もの}]に[与{あた}]えるのは、[石{いし}]を[石{いし}][投{な}]げにつなぐようだ。", "9": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[口{くち}]に[箴言{しんげん}]があるのは、[酔{よ}]った[者{もの}]が、とげのあるつえを[手{て}]で[振{ふ}]り[上{あ}]げるようだ。", "10": "[通{とお}]りがかりの[愚{おろ}]か[者{もの}]や、[酔{よ}]った[者{もの}]を[雇{やと}]う[者{もの}]は、すべての[人{ひと}]を[傷{きず}]つける[射手{いて}]のようだ。", "11": "[犬{いぬ}]が[帰{かえ}]って[来{き}]てその[吐{は}]いた[物{もの}]を[食{た}]べるように、[愚{おろ}]かな[者{もの}]はその[愚{おろ}]かさをくり[返{かえ}]す。", "12": "[自分{じぶん}]の[目{め}]に[自{みずか}]らを[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]とする[人{ひと}]を、あなたは[見{み}]るか、[彼{かれ}]よりもかえって[愚{おろ}]かな[人{ひと}]に[望{のぞ}]みがある。", "13": "なまけ[者{もの}]は、「[道{みち}]にししがいる、ちまたにししがいる」という。", "14": "[戸{と}]がちょうつがいによって[回{まわ}]るように、なまけ[者{もの}]はその[寝床{ねどこ}]で[寝返{ねがえ}]りをする。", "15": "なまけ[者{もの}]は[手{て}]を[皿{さら}]に[入{い}]れても、それを[口{くち}]に[持{も}]ってゆくことをいとう。", "16": "なまけ[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[目{め}]に、[良{よ}]く[答{こた}]えることのできる七[人{にん}]の[者{もの}]よりも、[自{みずか}]らを[知恵{ちえ}]ありとする。", "17": "[自分{じぶん}]に[関係{かんけい}]のない[争{あらそ}]いにたずさわる[者{もの}]は、[通{とお}]りすぎる[犬{いぬ}]の[耳{みみ}]をとらえる[者{もの}]のようだ。", "18-19": "[隣{とな}]り[人{びと}]を[欺{あざむ}]いて、「わたしはただ[戯{たわむ}]れにした」という[者{もの}]は、[燃{も}]え[木{ぎ}]または[矢{や}]、または[死{し}]を、[投{な}]げつける[気違{きちが}]いのようだ。", "20": "たきぎがなければ[火{ひ}]は[消{き}]え、[人{ひと}]のよしあしを[言{い}]う[者{もの}]がなければ[争{あらそ}]いはやむ。", "21": "おき[火{ひ}]に[炭{すみ}]をつぎ、[火{ひ}]にたきぎをくべるように、[争{あらそ}]いを[好{この}]む[人{ひと}]は[争{あらそ}]いの[火{ひ}]をおこす。", "22": "[人{ひと}]のよしあしをいう[者{もの}]の[言葉{ことば}]はおいしい[食物{しょくもつ}]のようで、[腹{はら}]の[奥{おく}]にしみこむ。", "23": "くちびるはなめらかであっても、[心{こころ}]の[悪{わる}]いのは[上{うえ}]ぐすりをかけた[土{つち}]の[器{うつわ}]のようだ。", "24": "[憎{にく}]む[者{もの}]はくちびるをもって[自{みずか}]ら[飾{かざ}]るけれども、[心{こころ}]のうちには[偽{いつわ}]りをいだく。", "25": "[彼{かれ}]が[声{こえ}]をやわらげて[語{かた}]っても、[信{しん}]じてはならない。その[心{こころ}]に七つの[憎{にく}]むべきものがあるからだ。", "26": "たとい[偽{いつわ}]りをもってその[憎{にく}]しみをかくしても、[彼{かれ}]の[悪{あく}]は[会衆{かいしゅう}]の[中{なか}]に[現{あらわ}]れる。", "27": "[穴{あな}]を[掘{ほ}]る[者{もの}]は[自{みずか}]らその[中{なか}]に[陥{おちい}]る、[石{いし}]をまろばしあげる[者{もの}]の[上{うえ}]に、その[石{いし}]はまろびかえる。", "28": "[偽{いつわ}]りの[舌{した}]は[自分{じぶん}]が[傷{きず}]つけた[者{もの}]を[憎{にく}]み、へつらう[口{くち}]は[滅{ほろ}]びをきたらせる。" }, "27": { "1": "あすのことを[誇{ほこ}]ってはならない、一[日{にち}]のうちに[何{なに}]がおこるかを[知{し}]ることができないからだ。", "2": "[自分{じぶん}]の[口{くち}]をもって[自{みずか}]らをほめることなく、[他人{たにん}]にほめさせよ。[自分{じぶん}]のくちびるをもってせず、ほかの[人{ひと}]にあなたをほめさせよ。", "3": "[石{いし}]は[重{おも}]く、[砂{すな}]も[軽{かる}]くはない、しかし[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[怒{いか}]りはこの二つよりも[重{おも}]い。", "4": "[憤{いきどお}]りはむごく、[怒{いか}]りははげしい、しかしねたみの[前{まえ}]には、だれが[立{た}]ちえよう。", "5": "あからさまに[戒{いまし}]めるのは、ひそかに[愛{あい}]するのにまさる。", "6": "[愛{あい}]する[者{もの}]が[傷{きず}]つけるのは、まことからであり、あだの[口{くち}]づけするのは[偽{いつわ}]りからである。", "7": "[飽{あ}]いている[者{もの}]は[蜂蜜{はちみつ}]をも[踏{ふ}]みつける、しかし[飢{う}]えた[者{もの}]には[苦{にが}]い[物{もの}]でさえ、みな[甘{あま}]い。", "8": "その[家{いえ}]を[離{はな}]れてさまよう[人{ひと}]は、[巣{す}]を[離{はな}]れてさまよう[鳥{とり}]のようだ。", "9": "[油{あぶら}]と[香{こう}]とは[人{ひと}]の[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせる、しかし[魂{たましい}]は[悩{なや}]みによって[裂{さ}]かれる。", "10": "あなたの[友{とも}]、あなたの[父{ちち}]の[友{とも}]を[捨{す}]てるな、あなたが[悩{なや}]みにあう[日{ひ}]には[兄弟{きょうだい}]の[家{いえ}]に[行{い}]くな、[近{ちか}]い[隣{とな}]り[人{びと}]は[遠{とお}]くにいる[兄弟{きょうだい}]にまさる。", "11": "わが[子{こ}]よ、[知恵{ちえ}]を[得{え}]て、わたしの[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせよ、そうすればわたしをそしる[者{もの}]に[答{こた}]えることができる。", "12": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[災{わざわい}]を[見{み}]て[自{みずか}]ら[避{さ}]け、[思慮{しりょ}]のない[者{もの}]は[進{すす}]んでいって、[罰{ばつ}]をうける。", "13": "[人{ひと}]のために[保証{ほしょう}]する[者{もの}]からは、まずその[着物{きもの}]をとれ、[他人{たにん}]のために[保証{ほしょう}]をする[者{もの}]をば[抵当{ていとう}]に[取{と}]れ。", "14": "[朝{あさ}]はやく[起{お}]きて[大声{おおごえ}]にその[隣{とな}]り[人{びと}]を[祝{しゅく}]すれば、かえってのろいと[見{み}]なされよう。", "15": "[雨{あめ}]の[降{ふ}]る[日{ひ}]に[雨漏{あまも}]りの[絶{た}]えないのと、[争{あらそ}]い[好{す}]きな[女{おんな}]とは[同{おな}]じだ。", "16": "この[女{おんな}]を[制{せい}]するのは[風{かぜ}]を[制{せい}]するのとおなじく、[右{みぎ}]の[手{て}]に[油{あぶら}]をつかむのとおなじだ。", "17": "[鉄{てつ}]は[鉄{てつ}]をとぐ、そのように[人{ひと}]はその[友{とも}]の[顔{かお}]をとぐ。", "18": "いちじくの[木{き}]を[守{まも}]る[者{もの}]はその[実{み}]を[食{た}]べる、[主人{しゅじん}]を[尊{たっと}]ぶ[者{もの}]は[誉{ほまれ}]を[得{え}]る。", "19": "[水{みず}]にうつせば[顔{かお}]と[顔{かお}]とが[応{おう}]じるように、[人{ひと}]の[心{こころ}]はその[人{ひと}]をうつす。", "20": "[陰府{よみ}]と[滅{ほろ}]びとは[飽{あ}]くことなく、[人{ひと}]の[目{め}]もまた[飽{あ}]くことがない。", "21": "るつぼによって[銀{ぎん}]をためし、[炉{ろ}]によって[金{きん}]をためす、[人{ひと}]はその[称賛{しょうさん}]によってためされる。", "22": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]をうすに[入{い}]れ、きねをもって、[麦{むぎ}]と[共{とも}]にこれをついても、その[愚{おろ}]かさは[去{さ}]ることがない。", "23": "あなたの[羊{ひつじ}]の[状態{じょうたい}]をよく[知{し}]り、あなたの[群{む}]れに[心{こころ}]をとめよ。", "24": "[富{とみ}]はいつまでも[続{つづ}]くものではない、どうして[位{くらい}]が[末代{まつだい}]までも[保{たも}]つであろうか。", "25": "[草{くさ}]が[刈{か}]り[取{と}]られ、[新{あたら}]しい[芽{め}]がのび、[山{やま}]の[牧草{ぼくそう}]も[集{あつ}]められると、", "26": "[小羊{こひつじ}]はあなたの[衣料{いりょう}]を[出{だ}]し、やぎは[畑{はたけ}]を[買{か}]う[価{あたい}]となり、", "27": "やぎの[乳{ちち}]は[多{おお}]くて、あなたと、あなたの[家{いえ}]のものの[食物{しょくもつ}]となり、おとめらを[養{やしな}]うのにじゅうぶんである。" }, "28": { "1": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[追{お}]う[人{ひと}]もないのに[逃{に}]げる、[正{ただ}]しい[人{ひと}]はししのように[勇{いさ}]ましい。", "2": "[国{くに}]の[罪{つみ}]によって、[治{おさ}]める[者{もの}]は[多{おお}]くなり、さとく、また[知識{ちしき}]ある[人{ひと}]によって、[国{くに}]はながく[保{たも}]つ。", "3": "[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげる[貧{まず}]しい[人{ひと}]は、[糧食{りょうしょく}]を[残{のこ}]さない[激{はげ}]しい[雨{あめ}]のようだ。", "4": "[律法{りっぽう}]を[捨{す}]てる[者{もの}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]をほめる、[律法{りっぽう}]を[守{まも}]る[者{もの}]はこれに[敵対{てきたい}]する。", "5": "[悪人{あくにん}]は[正{ただ}]しいことを[悟{さと}]らない、[主{しゅ}]を[求{もと}]める[者{もの}]はこれをことごとく[悟{さと}]る。", "6": "[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[貧{まず}]しい[者{もの}]は、[曲{まが}]った[道{みち}]を[歩{あゆ}]む[富{と}]める[者{もの}]にまさる。", "7": "[律法{りっぽう}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[賢{かしこ}]い[子{こ}]である、[不品行{ふひんこう}]な[者{もの}]と[交{まじ}]わるものは、[父{ちち}]をはずかしめる。", "8": "[利息{りそく}]と[高利{こうり}]とによってその[富{とみ}]をます[者{もの}]は、[貧{まず}]しい[者{もの}]を[恵{めぐ}]む[者{もの}]のために、それをたくわえる。", "9": "[耳{みみ}]をそむけて[律法{りっぽう}]を[聞{き}]かない[者{もの}]は、その[祈{いのり}]でさえも[憎{にく}]まれる。", "10": "[正{ただ}]しい[者{もの}]を[悪{わる}]い[道{みち}]に[惑{まど}]わす[者{もの}]は、みずから[自分{じぶん}]の[穴{あな}]に[陥{おちい}]る、しかし[誠実{せいじつ}]な[人{ひと}]は[幸福{こうふく}]を[継{つ}]ぐ。", "11": "[富{と}]める[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[目{め}]に[自{みずか}]らを[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]と[見{み}]る、しかし[悟{さと}]りのある[貧{まず}]しい[者{もの}]は[彼{かれ}]を[見{み}]やぶる。", "12": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が[勝{か}]つときは、[大{おお}]いなる[栄{さか}]えがある、[悪{あ}]しき[者{もの}]が[起{おこ}]るときは、[民{たみ}]は[身{み}]をかくす。", "13": "その[罪{つみ}]を[隠{かく}]す[者{もの}]は[栄{さか}]えることがない、[言{い}]い[表{あら}]わしてこれを[離{はな}]れる[者{もの}]は、あわれみをうける。", "14": "[常{つね}]に[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[人{ひと}]はさいわいである、[心{こころ}]をかたくなにする[者{もの}]は[災{わざわい}]に[陥{おちい}]る。", "15": "[貧{まず}]しい[民{たみ}]を[治{おさ}]める[悪{わる}]いつかさは、ほえるしし、または[飢{う}]えたくまのようだ。", "16": "[悟{さと}]りのないつかさは[残忍{ざんにん}]な[圧制者{あっせいしゃ}]である、[不正{ふせい}]の[利{り}]を[憎{にく}]む[者{もの}]は[長命{ちょうめい}]を[得{え}]る。", "17": "[人{ひと}]を[殺{ころ}]してその[血{ち}]を[身{み}]に[負{お}]う[者{もの}]は[死{し}]ぬまで、のがれびとである、だれもこれを[助{たす}]けてはならない。", "18": "[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[救{すくい}]を[得{え}]、[曲{まが}]った[道{みち}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[穴{あな}]に[陥{おちい}]る。", "19": "[自分{じぶん}]の[田地{でんち}]を[耕{たがや}]す[者{もの}]は[食糧{しょくりょう}]に[飽{あ}]き、[無益{むえき}]な[事{こと}]に[従{したが}]う[者{もの}]は[貧乏{びんぼう}]に[飽{あ}]きる。", "20": "[忠実{ちゅうじつ}]な[人{ひと}]は[多{おお}]くの[祝福{しゅくふく}]を[得{え}]る、[急{いそ}]いで[富{とみ}]を[得{え}]ようとする[者{もの}]は[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない。", "21": "[人{ひと}]を[片寄{かたよ}]り[見{み}]ることは[良{よ}]くない、[人{ひと}]は[一{いち}][切{き}]れのパンのために、とがを[犯{おか}]すことがある。", "22": "[欲{よく}]の[深{ふか}]い[人{ひと}]は[急{いそ}]いで[富{とみ}]を[得{え}]ようとする、かえって[欠乏{けつぼう}]が[自分{じぶん}]の[所{ところ}]に[来{く}]ることを[知{し}]らない。", "23": "[人{ひと}]を[戒{いまし}]める[者{もの}]は[舌{した}]をもってへつらう[者{もの}]よりも、[大{おお}]いなる[感謝{かんしゃ}]をうける。", "24": "[父{ちち}]や[母{はは}]の[物{もの}]を[盗{ぬす}]んで「これは[罪{つみ}]ではない」と[言{い}]う[者{もの}]は、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]の[友{とも}]である。", "25": "むさぼる[者{もの}]は[争{あらそ}]いを[起{おこ}]し、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]する[者{もの}]は[豊{ゆた}]かになる。", "26": "[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[頼{たの}]む[者{もの}]は[愚{おろ}]かである、[知恵{ちえ}]をもって[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[救{すくい}]を[得{え}]る。", "27": "[貧{まず}]しい[者{もの}]に[施{ほどこ}]す[者{もの}]は[物{もの}]に[不足{ふそく}]しない、[目{め}]をおおって[見{み}]ない[人{ひと}]は[多{おお}]くののろいをうける。", "28": "[悪{あ}]しき[者{もの}]が[起{おこ}]るときは、[民{たみ}]は[身{み}]をかくす、その[滅{ほろ}]びるときは、[正{ただ}]しい[人{ひと}]が[増{ま}]す。" }, "29": { "1": "しばしばしかられても、なおかたくなな[者{もの}]は、たちまち[打{う}]ち[敗{やぶ}]られて[助{たす}]かることはない。", "2": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が[権力{けんりょく}]を[得{え}]れば[民{たみ}]は[喜{よろこ}]び、[悪{あ}]しき[者{もの}]が[治{おさ}]めるとき、[民{たみ}]はうめき[苦{くる}]しむ。", "3": "[知恵{ちえ}]を[愛{あい}]する[人{ひと}]はその[父{ちち}]を[喜{よろこ}]ばせ、[遊女{ゆうじょ}]に[交{まじ}]わる[者{もの}]はその[資産{しさん}]を[浪費{ろうひ}]する。", "4": "[王{おう}]は[公儀{こうぎ}]をもって[国{くに}]を[堅{かた}]くする、しかし、[重税{じゅうぜい}]を[取{と}]り[立{た}]てる[者{もの}]はこれを[滅{ほろ}]ぼす。", "5": "その[隣{とな}]り[人{びと}]にへつらう[者{もの}]は、[彼{かれ}]の[足{あし}]の[前{まえ}]に[網{あみ}]を[張{は}]る。", "6": "[悪人{あくにん}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のわなに[陥{おちい}]る、しかし[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむ。", "7": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]の[訴{うった}]えをかえりみる、[悪{あ}]しき[人{ひと}]はそれを[知{し}]ろうとはしない。", "8": "あざける[人{ひと}]は[町{まち}]を[乱{みだ}]し、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[怒{いか}]りを[静{しず}]める。", "9": "[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]が[愚{おろ}]かな[人{ひと}]と[争{あらそ}]うと、[愚{おろ}]かな[者{もの}]はただ[怒{いか}]り、あるいは[笑{わら}]って、[休{やす}]むことがない。", "10": "[血{ち}]に[飢{う}]えている[人{ひと}]は[罪{つみ}]のない[者{もの}]を[憎{にく}]む、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[彼{かれ}]の[命{いのち}]を[求{もと}]める。", "11": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[怒{いか}]りをことごとく[表{あら}]わし、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は[静{しず}]かにこれをおさえる。", "12": "もし[治{おさ}]める[者{もの}]が[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]に[聞{き}]くならば、その[役人{やくにん}]らはみな[悪{わる}]くなる。", "13": "[貧{まず}]しい[者{もの}]と、しえたげる[者{もの}]とは[共{とも}]に[世{よ}]におる、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]ら[両者{りょうしゃ}]の[目{め}]に[光{ひかり}]を[与{あた}]えられる。", "14": "もし[王{おう}]が[貧{まず}]しい[者{もの}]を[公平{こうへい}]にさばくならば、その[位{くらい}]はいつまでも[堅{かた}]く[立{た}]つ。", "15": "むちと[戒{いまし}]めとは[知恵{ちえ}]を[与{あた}]える、わがままにさせた[子{こ}]はその[母{はは}]に[恥{はじ}]をもたらす。", "16": "[悪{あ}]しき[者{もの}]が[権力{けんりょく}]を[得{え}]ると[罪{つみ}]も[増{ま}]す、[正{ただ}]しい[者{もの}]は[彼{かれ}]らの[倒{たお}]れるのを[見{み}]る。", "17": "あなたの[子{こ}]を[懲{こら}]しめよ、そうすれば[彼{かれ}]はあなたを[安{やす}]らかにし、またあなたの[心{こころ}]に[喜{よろこ}]びを[与{あた}]える。", "18": "[預言{よげん}]がなければ[民{たみ}]はわがままにふるまう、しかし[律法{りっぽう}]を[守{まも}]る[者{もの}]はさいわいである。", "19": "しもべは[言葉{ことば}]だけで[訓練{くんれん}]することはできない、[彼{かれ}]は[聞{き}]いて[知{し}]っても、[心{こころ}]にとめないからである。", "20": "[言葉{ことば}]の[軽率{けいそつ}]な[人{ひと}]を[見{み}]るか、[彼{かれ}]よりもかえって[愚{おろ}]かな[者{もの}]のほうに[望{のぞ}]みがある。", "21": "しもべをその[幼{おさな}]い[時{とき}]からわがままに[育{そだ}]てる[人{ひと}]は、ついにはそれを[自分{じぶん}]のあとつぎにする。", "22": "[怒{いか}]る[人{ひと}]は[争{あらそ}]いを[起{おこ}]し、[憤{いきどお}]る[人{ひと}]は[多{おお}]くの[罪{つみ}]を[犯{おか}]す。", "23": "[人{ひと}]の[高{たか}]ぶりはその[人{ひと}]を[低{ひく}]くし、[心{こころ}]にへりくだる[者{もの}]は[誉{ほまれ}]を[得{え}]る。", "24": "[盗{ぬす}]びとにくみする[者{もの}]は[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]を[憎{にく}]む、[彼{かれ}]はのろいを[聞{き}]いても[何事{なにごと}]をも[口外{こうがい}]しない。", "25": "[人{ひと}]を[恐{おそ}]れると、わなに[陥{おちい}]る、[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]する[者{もの}]は[安{やす}]らかである。", "26": "[治{おさ}]める[者{もの}]の[歓心{かんしん}]を[得{え}]ようとする[人{ひと}]は[多{おお}]い、しかし[人{ひと}]の[事{こと}]を[定{さだ}]めるのは[主{しゅ}]による。", "27": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[不正{ふせい}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]を[憎{にく}]み、[悪{あ}]しき[者{もの}]は[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[人{ひと}]を[憎{にく}]む。" }, "30": { "1": "マッサの[人{ひと}]ヤケの[子{こ}]アグルの[言葉{ことば}]。その[人{ひと}]はイテエルに[向{む}]かって[言{い}]った、すなわちイテエルと、ウカルとに[向{む}]かって[言{い}]った、", "2": "わたしは[確{たし}]かに[人{ひと}]よりも[愚{おろ}]かであり、わたしには[人{ひと}]の[悟{さと}]りがない。", "3": "わたしはまだ[知恵{ちえ}]をならうことができず、また、[聖{せい}]なる[者{もの}]を[悟{さと}]ることもできない。", "4": "[天{てん}]にのぼったり、[下{くだ}]ったりしたのはだれか、[風{かぜ}]をこぶしの[中{なか}]に[集{あつ}]めたのはだれか、[水{みず}]を[着物{きもの}]に[包{つつ}]んだのはだれか、[地{ち}]のすべての[限界{げんかい}]を[定{さだ}]めた[者{もの}]はだれか、その[名{な}]は[何{なに}]か、その[子{こ}]の[名{な}]は[何{なに}]か、あなたは[確{たし}]かにそれを[知{し}]っている。", "5": "[神{かみ}]の[言葉{ことば}]はみな[真実{しんじつ}]である、[神{かみ}]は[彼{かれ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]の[盾{たて}]である。", "6": "その[言葉{ことば}]に[付{つ}]け[加{くわ}]えてはならない、[彼{かれ}]があなたを[責{せ}]め、あなたを[偽{いつわ}]り[者{もの}]とされないためだ。", "7": "わたしは二つのことをあなたに[求{もと}]めます、わたしの[死{し}]なないうちに、これをかなえてください。", "8": "うそ、[偽{いつわ}]りをわたしから[遠{とお}]ざけ、[貧{まず}]しくもなく、また[富{と}]みもせず、ただなくてならぬ[食物{しょくもつ}]でわたしを[養{やしな}]ってください。", "9": "[飽{あ}]き[足{た}]りて、あなたを[知{し}]らないといい、「[主{しゅ}]とはだれか」と[言{い}]うことのないため、また[貧{まず}]しくて[盗{ぬす}]みをし、わたしの[神{かみ}]の[名{な}]を[汚{よご}]すことのないためです。", "10": "あなたは、しもべのことをその[主人{しゅじん}]に、あしざまにいってはならない、そうでないと[彼{かれ}]はあなたをのろい、あなたは[罪{つみ}]をきせられる。", "11": "[世{よ}]には[父{ちち}]をのろったり、[母{はは}]を[祝福{しゅくふく}]しない[者{もの}]がある。", "12": "[世{よ}]には[自分{じぶん}]の[目{め}]にみずからを[清{きよ}]い[者{もの}]として、なおその[汚{けが}]れを[洗{あら}]われないものがある。", "13": "[世{よ}]にはまた、このような[人{ひと}]がある――ああ、その[目{め}]のいかに[高{たか}]きことよ、またそのまぶたのいかにつりあがっていることよ。", "14": "[世{よ}]にはまたつるぎのような[歯{は}]をもち、[刀{かたな}]のようなきばをもって、[貧{まず}]しい[者{もの}]を[地{ち}]の[上{うえ}]から、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]を[人{ひと}]の[中{なか}]から[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼすものがある。", "15": "[蛭{ひる}]にふたりの[娘{むすめ}]があって、「[与{あた}]えよ、[与{あた}]えよ」という。[飽{あ}]くことを[知{し}]らないものが三つある、いや、四つあって、[皆{みな}]「もう、たくさんです」と[言{い}]わない。", "16": "すなわち[陰府{よみ}]、[不妊{ふにん}]の[胎{たい}]、[水{みず}]にかわく[地{ち}]、「もう、たくさんだ」といわない[火{ひ}]がそれである。", "17": "[自分{じぶん}]の[父{ちち}]をあざけり、[母{はは}]に[従{したが}]うのを[卑{いや}]しいこととする[目{め}]は、[谷{たに}]のからすがこれをつつき[出{だ}]し、はげたかがこれを[食{た}]べる。", "18": "わたしにとって[不思議{ふしぎ}]にたえないことが三つある、いや、四つあって、わたしには[悟{さと}]ることができない。", "19": "すなわち[空{そら}]を[飛{と}]ぶはげたかの[道{みち}]、[岩{いわ}]の[上{うえ}]を[這{は}]うへびの[道{みち}]、[海{うみ}]をはしる[舟{ふね}]の[道{みち}]、[男{おとこ}]の[女{おんな}]にあう[道{みち}]がそれである。", "20": "[遊女{ゆうじょ}]の[道{みち}]もまたそうだ、[彼女{かのじょ}]は[食{た}]べて、その[口{くち}]をぬぐって、「わたしは[何{なに}]もわるいことはしない」と[言{い}]う。", "21": "[地{ち}]は三つのことによって[震{ふる}]う、いや、四つのことによって、[耐{た}]えることができない。", "22": "すなわち[奴隷{どれい}]たる[者{もの}]が[王{おう}]となり、[愚{おろ}]かな[者{もの}]が[食物{しょくもつ}]に[飽{あ}]き、", "23": "[忌{い}]みきらわれた[女{おんな}]が[嫁{よめ}]に[行{い}]き、はしためが[女{おんな}][主人{しゅじん}]のあとにすわることである。", "24": "この[地上{ちじょう}]に、[小{ちい}]さいけれども、[非常{ひじょう}]に[賢{かしこ}]いものが四つある。", "25": "ありは[力{ちから}]のない[種類{しゅるい}]だが、その[食糧{しょくりょう}]を[夏{なつ}]のうちに[備{そな}]える。", "26": "[岩{いわ}]だぬきは[強{つよ}]くない[種類{しゅるい}]だが、その[家{いえ}]を[岩{いわ}]につくる。", "27": "いなごは[王{おう}]がないけれども、みな[隊{たい}]を[組{く}]んでいで[立{た}]つ。", "28": "やもりは[手{て}]でつかまえられるが、[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]におる。", "29": "[歩{ある}]きぶりの[堂々{どうどう}]たる[者{もの}]が三つある、いや、四つあって、みな[堂々{どうどう}]と[歩{ある}]く。", "30": "すなわち[獣{けもの}]のうちでもっとも[強{つよ}]く、[何{なに}]ものの[前{まえ}]にも[退{しりぞ}]かない、しし、", "31": "[尾{お}]を[立{た}]てて[歩{ある}]くおんどり、[雄{お}]やぎ、その[民{たみ}]の[前{まえ}]をいばって[歩{ある}]く[王{おう}]がそれである。", "32": "あなたがもし[愚{おろ}]かであって[自{みずか}]ら[高{たか}]ぶり、あるいは[悪事{あくじ}]を[計{はか}]ったならば、あなたの[手{て}]を[口{くち}]に[当{あ}]てるがよい。", "33": "[乳{ちち}]をしめれば[凝乳{ぎょうにゅう}]が[出{で}]る、[鼻{はな}]をしめれば[血{ち}]がでる、[怒{いか}]りをしめれば[争{あらそ}]いが[起{おこ}]る。" }, "31": { "1": "マッサの[王{おう}]レムエルの[言葉{ことば}]、すなわちその[母{はは}]が[彼{かれ}]に[教{おし}]えたものである。", "2": "わが[子{こ}]よ、[何{なに}]を[言{い}]おうか。わが[胎{たい}]の[子{こ}]よ、[何{なに}]を[言{い}]おうか。わたしが[願{がん}]をかけて[得{え}]た[子{こ}]よ、[何{なに}]をいおうか。", "3": "あなたの[力{ちから}]を[女{おんな}]についやすな、[王{おう}]をも[滅{ほろ}]ぼすものに、あなたの[道{みち}]を[任{まか}]せるな。", "4": "レムエルよ、[酒{さけ}]を[飲{の}]むのは、[王{おう}]のすることではない、[王{おう}]のすることではない、[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[求{もと}]めるのは[君{きみ}]たる[者{もの}]のすることではない。", "5": "[彼{かれ}]らは[酒{さけ}]を[飲{の}]んで、おきてを[忘{わす}]れ、すべて[悩{なや}]む[者{もの}]のさばきを[曲{ま}]げる。", "6": "[濃{こ}]い[酒{さけ}]を[滅{ほろ}]びようとしている[者{もの}]に[与{あた}]え、[酒{さけ}]を[心{こころ}]の[苦{くる}]しむ[人{ひと}]に[与{あた}]えよ。", "7": "[彼{かれ}]らは[飲{の}]んで[自分{じぶん}]の[貧乏{びんぼう}]を[忘{わす}]れ、その[悩{なや}]みをもはや[思{おも}]い[出{だ}]さない。", "8": "あなたは[黙{だま}]っている[人{ひと}]のために、すべてのみなしごの[訴{うった}]えのために、[口{くち}]を[開{ひら}]くがよい。", "9": "[口{くち}]を[開{ひら}]いて、[正{ただ}]しいさばきを[行{おこな}]い、[貧{まず}]しい[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]の[訴{うった}]えをただせ。", "10": "だれが[賢{かしこ}]い[妻{つま}]を[見{み}]つけることができるか、[彼女{かのじょ}]は[宝石{ほうせき}]よりもすぐれて[尊{たっと}]い。", "11": "その[夫{おっと}]の[心{こころ}]は[彼女{かのじょ}]を[信頼{しんらい}]して、[収益{しゅうえき}]に[欠{か}]けることはない。", "12": "[彼女{かのじょ}]は[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]、その[夫{おっと}]のために[良{よ}]いことをして、[悪{わる}]いことをしない。", "13": "[彼女{かのじょ}]は[羊{ひつじ}]の[毛{け}]や[亜麻{あま}]を[求{もと}]めて、[手{て}]ずから[望{のぞ}]みのように、それを[仕上{しあ}]げる。", "14": "また[商人{しょうにん}]の[舟{ふね}]のように、[遠{とお}]い[国{くに}]から[食糧{しょくりょう}]を[運{はこ}]んでくる。", "15": "[彼女{かのじょ}]はまだ[夜{よる}]のあけぬうちに[起{お}]きて、その[家{いえ}]の[者{もの}]の[食{た}]べ[物{もの}]を[備{そな}]え、その[女{おんな}]たちに[日用{にちよう}]の[分{ぶん}]を[与{あた}]える。", "16": "[彼女{かのじょ}]は[畑{はたけ}]をよく[考{かんが}]えてそれを[買{か}]い、その[手{て}]の[働{はたら}]きの[実{み}]をもって、ぶどう[畑{ばたけ}]をつくり、", "17": "[力{ちから}]をもって[腰{こし}]に[帯{おび}]し、その[腕{うで}]を[強{つよ}]くする。", "18": "[彼女{かのじょ}]はその[商品{しょうひん}]のもうけのあるのを[知{し}]っている、そのともしびは[終夜{しゅうや}][消{き}]えることがない。", "19": "[彼女{かのじょ}]は[手{て}]を[糸取{いとと}]り[棒{ぼう}]にのべ、その[手{て}]に、つむを[持{も}]ち、", "20": "[手{て}]を[貧{まず}]しい[者{もの}]に[開{ひら}]き、[乏{とぼ}]しい[人{ひと}]に[手{て}]をさしのべる。", "21": "[彼女{かのじょ}]はその[家{いえ}]の[者{もの}]のために[雪{ゆき}]を[恐{おそ}]れない、その[家{いえ}]の[者{もの}]はみな[紅{くれない}]の[着物{きもの}]を[着{き}]ているからである。", "22": "[彼女{かのじょ}]は[自分{じぶん}]のために[美{うつく}]しいしとねを[作{つく}]り、[亜麻{あま}][布{ぬの}]と[紫{むらさき}][布{ぬの}]とをもってその[着物{きもの}]とする。", "23": "その[夫{おっと}]はその[地{ち}]の[長老{ちょうろう}]たちと[共{とも}]に、[町{まち}]の[門{もん}]に[座{ざ}]するので、[人{ひと}]に[知{し}]られている。", "24": "[彼女{かのじょ}]は[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[着物{きもの}]をつくって、それを[売{う}]り、[帯{おび}]をつくって[商人{しょうにん}]に[渡{わた}]す。", "25": "[力{ちから}]と[気品{きひん}]とは[彼女{かのじょ}]の[着物{きもの}]である、そして[後{のち}]の[日{ひ}]を[笑{わら}]っている。", "26": "[彼女{かのじょ}]は[口{くち}]を[開{ひら}]いて[知恵{ちえ}]を[語{かた}]る、その[舌{した}]にはいつくしみの[教{おしえ}]がある。", "27": "[彼女{かのじょ}]は[家{いえ}]の[事{こと}]をよくかえりみ、[怠{おこた}]りのかてを[食{た}]べることをしない。", "28": "その[子{こ}]らは[立{た}]ち[上{あ}]がって[彼女{かのじょ}]を[祝{しゅく}]し、その[夫{おっと}]もまた[彼女{かのじょ}]をほめたたえて[言{い}]う、", "29": "「りっぱに[事{こと}]をなし[遂{と}]げる[女{おんな}]は[多{おお}]いけれども、あなたはそのすべてにまさっている」と。", "30": "あでやかさは[偽{いつわ}]りであり、[美{うつく}]しさはつかのまである、しかし[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[女{おんな}]はほめたたえられる。", "31": "その[手{て}]の[働{はたら}]きの[実{み}]を[彼女{かのじょ}]に[与{あた}]え、その[行{おこな}]いのために[彼女{かのじょ}]を[町{まち}]の[門{もん}]でほめたたえよ。" } }, "eccl": { "1": { "1": "ダビデの[子{こ}]、エルサレムの[王{おう}]である[伝道者{でんどうしゃ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "[伝道者{でんどうしゃ}]は[言{い}]う、[空{くう}]の[空{くう}]、[空{くう}]の[空{くう}]、いっさいは[空{くう}]である。", "3": "[日{ひ}]の[下{した}]で[人{ひと}]が[労{ろう}]するすべての[労苦{ろうく}]は、その[身{み}]になんの[益{えき}]があるか。", "4": "[世{よ}]は[去{さ}]り、[世{よ}]はきたる。しかし[地{ち}]は[永遠{えいえん}]に[変{かわ}]らない。", "5": "[日{ひ}]はいで、[日{ひ}]は[没{ぼっ}]し、その[出{で}]た[所{ところ}]に[急{いそ}]ぎ[行{い}]く。", "6": "[風{かぜ}]は[南{みなみ}]に[吹{ふ}]き、また[転{てん}]じて、[北{きた}]に[向{む}]かい、めぐりにめぐって、またそのめぐる[所{ところ}]に[帰{かえ}]る。", "7": "[川{かわ}]はみな、[海{うみ}]に[流{なが}]れ[入{い}]る、しかし[海{うみ}]は[満{み}]ちることがない。[川{かわ}]はその[出{で}]てきた[所{ところ}]にまた[帰{かえ}]って[行{い}]く。", "8": "すべての[事{こと}]は[人{ひと}]をうみ[疲{つか}]れさせる、[人{ひと}]はこれを[言{い}]いつくすことができない。[目{め}]は[見{み}]ることに[飽{あ}]きることがなく、[耳{みみ}]は[聞{き}]くことに[満足{まんぞく}]することがない。", "9": "[先{さき}]にあったことは、また[後{のち}]にもある、[先{さき}]になされた[事{こと}]は、また[後{のち}]にもなされる。[日{ひ}]の[下{した}]には[新{あたら}]しいものはない。", "10": "「[見{み}]よ、これは[新{あたら}]しいものだ」と[言{い}]われるものがあるか、それはわれわれの[前{まえ}]にあった[世々{よよ}]に、すでにあったものである。", "11": "[前{まえ}]の[者{もの}]のことは[覚{おぼ}]えられることがない、また、きたるべき[後{のち}]の[者{もの}]のことも、[後{のち}]に[起{おこ}]る[者{もの}]はこれを[覚{おぼ}]えることがない。", "12": "[伝道者{でんどうしゃ}]であるわたしはエルサレムで、イスラエルの[王{おう}]であった。", "13": "わたしは[心{こころ}]をつくし、[知恵{ちえ}]を[用{もち}]いて、[天{あめ}]が[下{した}]に[行{おこな}]われるすべてのことを[尋{たず}]ね、また[調{しら}]べた。これは[神{かみ}]が、[人{ひと}]の[子{こ}]らに[与{あた}]えて、ほねおらせられる[苦{くる}]しい[仕事{しごと}]である。", "14": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]で[人{ひと}]が[行{おこな}]うすべてのわざを[見{み}]たが、みな[空{くう}]であって[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようである。", "15": "[曲{まが}]ったものは、まっすぐにすることができない、[欠{か}]けたものは[数{かぞ}]えることができない。", "16": "わたしは[心{こころ}]の[中{なか}]に[語{かた}]って[言{い}]った、「わたしは、わたしより[先{さき}]にエルサレムを[治{おさ}]めたすべての[者{もの}]にまさって、[多{おお}]くの[知恵{ちえ}]を[得{え}]た。わたしの[心{こころ}]は[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]を[多{おお}]く[得{え}]た」。", "17": "わたしは[心{こころ}]をつくして[知恵{ちえ}]を[知{し}]り、また[狂気{きょうき}]と[愚痴{ぐち}]とを[知{し}]ろうとしたが、これもまた[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようなものであると[悟{さと}]った。", "18": "それは[知恵{ちえ}]が[多{おお}]ければ[悩{なや}]みが[多{おお}]く、[知識{ちしき}]を[増{ま}]す[者{もの}]は[憂{うれ}]いを[増{ま}]すからである。" }, "2": { "1": "わたしは[自分{じぶん}]の[心{こころ}]に[言{い}]った、「さあ、[快楽{かいらく}]をもって、おまえを[試{こころ}]みよう。おまえは[愉快{ゆかい}]に[過{す}]ごすがよい」と。しかし、これもまた[空{くう}]であった。", "2": "わたしは[笑{わら}]いについて[言{い}]った、「これは[狂気{きょうき}]である」と。また[快楽{かいらく}]について[言{い}]った、「これは[何{なに}]をするのか」と。", "3": "わたしの[心{こころ}]は[知恵{ちえ}]をもってわたしを[導{みちび}]いているが、わたしは[酒{さけ}]をもって[自分{じぶん}]の[肉体{にくたい}]を[元気{げんき}]づけようと[試{こころ}]みた。また、[人{ひと}]の[子{こ}]は[天{あめ}]が[下{した}]でその[短{みじか}]い[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、どんな[事{こと}]をしたら[良{よ}]いかを、[見{み}]きわめるまでは、[愚{おろ}]かな[事{こと}]をしようと[試{こころ}]みた。", "4": "わたしは[大{おお}]きな[事業{じぎょう}]をした。わたしは[自分{じぶん}]のために[家{いえ}]を[建{た}]て、ぶどう[畑{ばたけ}]を[設{もう}]け、", "5": "[園{その}]と[庭{にわ}]をつくり、またすべて[実{み}]のなる[木{き}]をそこに[植{う}]え、", "6": "[池{いけ}]をつくって、[木{き}]のおい[茂{しげ}]る[林{はやし}]に、そこから[水{みず}]を[注{そそ}]がせた。", "7": "わたしは[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[買{か}]った。またわたしの[家{いえ}]で[生{うま}]れた[奴隷{どれい}]を[持{も}]っていた。わたしはまた、わたしより[先{さき}]にエルサレムにいただれよりも[多{おお}]くの[牛{うし}]や[羊{ひつじ}]の[財産{ざいさん}]を[持{も}]っていた。", "8": "わたしはまた[銀{ぎん}]と[金{きん}]を[集{あつ}]め、[王{おう}]たちと[国々{くにぐに}]の[財宝{ざいほう}]を[集{あつ}]めた。またわたしは[歌{うた}]うたう[男{おとこ}]、[歌{うた}]うたう[女{おんな}]を[得{え}]た。また[人{ひと}]の[子{こ}]の[楽{たの}]しみとするそばめを[多{おお}]く[得{え}]た。", "9": "こうして、わたしは[大{おお}]いなる[者{もの}]となり、わたしより[先{さき}]にエルサレムにいたすべての[者{もの}]よりも、[大{おお}]いなる[者{もの}]となった。わたしの[知恵{ちえ}]もまた、わたしを[離{はな}]れなかった。", "10": "なんでもわたしの[目{め}]の[好{この}]むものは[遠慮{えんりょ}]せず、わたしの[心{こころ}]の[喜{よろこ}]ぶものは[拒{こば}]まなかった。わたしの[心{こころ}]がわたしのすべての[労苦{ろうく}]によって、[快楽{かいらく}]を[得{え}]たからである。そしてこれはわたしのすべての[労苦{ろうく}]によって[得{え}]た[報{むく}]いであった。", "11": "そこで、わたしはわが[手{て}]のなしたすべての[事{こと}]、およびそれをなすに[要{よう}]した[労苦{ろうく}]を[顧{かえり}]みたとき、[見{み}]よ、[皆{みな}]、[空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようなものであった。[日{ひ}]の[下{した}]には[益{えき}]となるものはないのである。", "12": "わたしはまた、[身{み}]をめぐらして、[知恵{ちえ}]と、[狂気{きょうき}]と、[愚痴{ぐち}]とを[見{み}]た。そもそも、[王{おう}]の[後{のち}]に[来{く}]る[人{ひと}]は[何{なに}]をなし[得{え}]ようか。すでに[彼{かれ}]がなした[事{こと}]にすぎないのだ。", "13": "[光{ひかり}]が[暗{くら}]きにまさるように、[知恵{ちえ}]が[愚痴{ぐち}]にまさるのを、わたしは[見{み}]た。", "14": "[知者{ちしゃ}]の[目{め}]は、その[頭{あたま}]にある。しかし[愚者{ぐしゃ}]は[暗{くら}]やみを[歩{あゆ}]む。けれどもわたしはなお[同一{どういつ}]の[運命{うんめい}]が[彼{かれ}]らのすべてに[臨{のぞ}]むことを[知{し}]っている。", "15": "わたしは[心{こころ}]に[言{い}]った、「[愚者{ぐしゃ}]に[臨{のぞ}]む[事{こと}]はわたしにも[臨{のぞ}]むのだ。それでどうしてわたしは[賢{かしこ}]いことがあろう」。わたしはまた[心{こころ}]に[言{い}]った、「これもまた[空{くう}]である」と。", "16": "そもそも、[知者{ちしゃ}]も[愚者{ぐしゃ}]も[同様{どうよう}]に[長{なが}]く[覚{おぼ}]えられるものではない。きたるべき[日{ひ}]には[皆{みな}][忘{わす}]れられてしまうのである。[知者{ちしゃ}]が[愚者{ぐしゃ}]と[同{おな}]じように[死{し}]ぬのは、どうしたことであろう。", "17": "そこで、わたしは[生{い}]きることをいとった。[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるわざは、わたしに[悪{あ}]しく[見{み}]えたからである。[皆{みな}][空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようである。", "18": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]で[労{ろう}]したすべての[労苦{ろうく}]を[憎{にく}]んだ。わたしの[後{のち}]に[来{く}]る[人{ひと}]にこれを[残{のこ}]さなければならないからである。", "19": "そして、その[人{ひと}]が[知者{ちしゃ}]であるか、または[愚者{ぐしゃ}]であるかは、だれが[知{し}]り[得{え}]よう。そうであるのに、その[人{ひと}]が、[日{ひ}]の[下{した}]でわたしが[労{ろう}]し、かつ[知恵{ちえ}]を[働{はたら}]かしてなしたすべての[労苦{ろうく}]をつかさどることになるのだ。これもまた[空{くう}]である。", "20": "それでわたしはふり[返{かえ}]ってみて、[日{ひ}]の[下{した}]でわたしが[労{ろう}]したすべての[労苦{ろうく}]について、[望{のぞ}]みを[失{うしな}]った。", "21": "[今{いま}]ここに[人{ひと}]があって、[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]と[才能{さいのう}]をもって[労{ろう}]しても、これがために[労{ろう}]しない[人{ひと}]に、すべてを[残{のこ}]して、その[所有{しょゆう}]とさせなければならないのだ。これもまた[空{くう}]であって、[大{おお}]いに[悪{わる}]い。", "22": "そもそも、[人{ひと}]は[日{ひ}]の[下{した}]で[労{ろう}]するすべての[労苦{ろうく}]と、その[心{こころ}]づかいによってなんの[得{え}]るところがあるか。", "23": "そのすべての[日{ひ}]はただ[憂{うれ}]いのみであって、そのわざは[苦{くる}]しく、その[心{こころ}]は[夜{よ}]の[間{ま}]も[休{やす}]まることがない。これもまた[空{くう}]である。", "24": "[人{ひと}]は[食{く}]い[飲{の}]みし、その[労苦{ろうく}]によって[得{え}]たもので[心{こころ}]を[楽{たの}]しませるより[良{よ}]い[事{こと}]はない。これもまた[神{かみ}]の[手{て}]から[出{で}]ることを、わたしは[見{み}]た。", "25": "だれが[神{かみ}]を[離{はな}]れて、[食{く}]い、かつ[楽{たの}]しむことのできる[者{もの}]があろう。", "26": "[神{かみ}]は、その[心{こころ}]にかなう[人{ひと}]に、[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]と[喜{よろこ}]びとをくださる。しかし[罪{つみ}]びとには[仕事{しごと}]を[与{あた}]えて[集{あつ}]めることと、[積{つ}]むことをさせられる。これは[神{かみ}]の[心{こころ}]にかなう[者{もの}]にそれを[賜{たま}]わるためである。これもまた[空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようである。" }, "3": { "1": "[天{あめ}]が[下{した}]のすべての[事{こと}]には[季節{きせつ}]があり、すべてのわざには[時{とき}]がある。", "2": "[生{うま}]るるに[時{とき}]があり、[死{し}]ぬるに[時{とき}]があり、[植{う}]えるに[時{とき}]があり、[植{う}]えたものを[抜{ぬ}]くに[時{とき}]があり、", "3": "[殺{ころ}]すに[時{とき}]があり、いやすに[時{とき}]があり、こわすに[時{とき}]があり、[建{た}]てるに[時{とき}]があり、", "4": "[泣{な}]くに[時{とき}]があり、[笑{わら}]うに[時{とき}]があり、[悲{かな}]しむに[時{とき}]があり、[踊{おど}]るに[時{とき}]があり、", "5": "[石{いし}]を[投{な}]げるに[時{とき}]があり、[石{いし}]を[集{あつ}]めるに[時{とき}]があり、[抱{だ}]くに[時{とき}]があり、[抱{だ}]くことをやめるに[時{とき}]があり、", "6": "[捜{さが}]すに[時{とき}]があり、[失{うしな}]うに[時{とき}]があり、[保{たも}]つに[時{とき}]があり、[捨{す}]てるに[時{とき}]があり、", "7": "[裂{さ}]くに[時{とき}]があり、[縫{ぬ}]うに[時{とき}]があり、[黙{だま}]るに[時{とき}]があり、[語{かた}]るに[時{とき}]があり、", "8": "[愛{あい}]するに[時{とき}]があり、[憎{にく}]むに[時{とき}]があり、[戦{たたか}]うに[時{とき}]があり、[和{やわ}]らぐに[時{とき}]がある。", "9": "[働{はたら}]く[者{もの}]はその[労{ろう}]することにより、なんの[益{えき}]を[得{え}]るか。", "10": "わたしは[神{かみ}]が[人{ひと}]の[子{こ}]らに[与{あた}]えて、ほねおらせられる[仕事{しごと}]を[見{み}]た。", "11": "[神{かみ}]のなされることは[皆{みな}]その[時{とき}]にかなって[美{うつく}]しい。[神{かみ}]はまた[人{ひと}]の[心{こころ}]に[永遠{えいえん}]を[思{おも}]う[思{おも}]いを[授{さづ}]けられた。それでもなお、[人{ひと}]は[神{かみ}]のなされるわざを[初{はじ}]めから[終{おわ}]りまで[見{み}]きわめることはできない。", "12": "わたしは[知{し}]っている。[人{ひと}]にはその[生{い}]きながらえている[間{あいだ}]、[楽{たの}]しく[愉快{ゆかい}]に[過{す}]ごすよりほかに[良{よ}]い[事{こと}]はない。", "13": "またすべての[人{ひと}]が[食{く}]い[飲{の}]みし、そのすべての[労苦{ろうく}]によって[楽{たの}]しみを[得{え}]ることは[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]である。", "14": "わたしは[知{し}]っている。すべて[神{かみ}]がなさる[事{こと}]は[永遠{えいえん}]に[変{かわ}]ることがなく、これに[加{くわ}]えることも、これから[取{と}]ることもできない。[神{かみ}]がこのようにされるのは、[人々{ひとびと}]が[神{かみ}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れをもつようになるためである。", "15": "[今{いま}]あるものは、すでにあったものである。[後{のち}]にあるものも、すでにあったものである。[神{かみ}]は[追{お}]いやられたものを[尋{たず}]ね[求{もと}]められる。", "16": "わたしはまた、[日{ひ}]の[下{した}]を[見{み}]たが、さばきを[行{おこな}]う[所{ところ}]にも[不正{ふせい}]があり、[公義{こうぎ}]を[行{おこな}]う[所{ところ}]にも[不正{ふせい}]がある。", "17": "わたしは[心{こころ}]に[言{い}]った、「[神{かみ}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]と[悪{わる}]い[者{もの}]とをさばかれる。[神{かみ}]はすべての[事{こと}]と、すべてのわざに、[時{とき}]を[定{さだ}]められたからである」と。", "18": "わたしはまた、[人{ひと}]の[子{こ}]らについて[心{こころ}]に[言{い}]った、「[神{かみ}]は[彼{かれ}]らをためして、[彼{かれ}]らに[自分{じぶん}]たちが[獣{けもの}]にすぎないことを[悟{さと}]らせられるのである」と。", "19": "[人{ひと}]の[子{こ}]らに[臨{のぞ}]むところは[獣{けもの}]にも[臨{のぞ}]むからである。すなわち[一様{いちよう}]に[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]み、これの[死{し}]ぬように、[彼{かれ}]も[死{し}]ぬのである。[彼{かれ}]らはみな[同様{どうよう}]の[息{いき}]をもっている。[人{ひと}]は[獣{けもの}]にまさるところがない。すべてのものは[空{くう}]だからである。", "20": "みな[一{ひと}]つ[所{ところ}]に[行{い}]く。[皆{みな}]ちりから[出{で}]て、[皆{みな}]ちりに[帰{かえ}]る。", "21": "だれが[知{し}]るか、[人{ひと}]の[子{こ}]らの[霊{れい}]は[上{うえ}]にのぼり、[獣{けもの}]の[霊{れい}]は[地{ち}]にくだるかを。", "22": "それで、わたしは[見{み}]た、[人{ひと}]はその[働{はたら}]きによって[楽{たの}]しむにこした[事{こと}]はない。これが[彼{かれ}]の[分{ぶん}]だからである。だれが[彼{かれ}]をつれていって、その[後{のち}]の、どうなるかを[見{み}]させることができようか。" }, "4": { "1": "わたしはまた、[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるすべてのしえたげを[見{み}]た。[見{み}]よ、しえたげられる[者{もの}]の[涙{なみだ}]を。[彼{かれ}]らを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はない。しえたげる[者{もの}]の[手{て}]には[権力{けんりょく}]がある。しかし[彼{かれ}]らを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はいない。", "2": "それで、わたしはなお[生{い}]きている[生存者{せいぞんしゃ}]よりも、すでに[死{し}]んだ[死者{ししゃ}]を、さいわいな[者{もの}]と[思{おも}]った。", "3": "しかし、この[両者{りょうしゃ}]よりもさいわいなのは、まだ[生{うま}]れない[者{もの}]で、[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われる[悪{あ}]しきわざを[見{み}]ない[者{もの}]である。", "4": "また、わたしはすべての[労苦{ろうく}]と、すべての[巧{たく}]みなわざを[見{み}]たが、これは[人{ひと}]が[互{たがい}]にねたみあってなすものである。これもまた[空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようである。", "5": "[愚{おろ}]かなる[者{もの}]は[手{て}]をつかねて、[自分{じぶん}]の[肉{にく}]を[食{く}]う。", "6": "[片手{かたて}]に[物{もの}]を[満{み}]たして[平穏{へいおん}]であるのは、[両手{りょうて}]に[物{もの}]を[満{み}]たして[労苦{ろうく}]し、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるのにまさる。", "7": "わたしはまた、[日{ひ}]の[下{した}]に[空{くう}]なる[事{こと}]のあるのを[見{み}]た。", "8": "ここに[人{ひと}]がある。ひとりであって、[仲{なか}][間{ま}]もなく、[子{こ}]もなく、[兄弟{きょうだい}]もない。それでも[彼{かれ}]の[労苦{ろうく}]は[窮{きわ}]まりなく、その[目{め}]は[富{とみ}]に[飽{あ}]くことがない。また[彼{かれ}]は[言{い}]わない、「わたしはだれのために[労{ろう}]するのか、どうして[自分{じぶん}]を[楽{たの}]しませないのか」と。これもまた[空{くう}]であって、[苦{くる}]しいわざである。", "9": "ふたりはひとりにまさる。[彼{かれ}]らはその[労苦{ろうく}]によって[良{よ}]い[報{むく}]いを[得{え}]るからである。", "10": "すなわち[彼{かれ}]らが[倒{たお}]れる[時{とき}]には、そのひとりがその[友{とも}]を[助{たす}]け[起{おこ}]す。しかしひとりであって、その[倒{たお}]れる[時{とき}]、これを[助{たす}]け[起{おこ}]す[者{もの}]のない[者{もの}]はわざわいである。", "11": "またふたりが[一緒{いっしょ}]に[寝{ね}]れば[暖{あたた}]かである。ひとりだけで、どうして[暖{あたた}]かになり[得{え}]ようか。", "12": "[人{ひと}]がもし、そのひとりを[攻{せ}]め[撃{う}]ったなら、ふたりで、それに[当{あた}]るであろう。三つよりの[綱{つな}]はたやすくは[切{き}]れない。", "13": "[貧{まず}]しくて[賢{かしこ}]いわらべは、[老{お}]いて[愚{おろ}]かで、もはや、いさめをいれることを[知{し}]らない[王{おう}]にまさる。", "14": "たとい、その[王{おう}]が[獄屋{ごくや}]から[出{で}]て、[王位{おうい}]についた[者{もの}]であっても、また[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[貧{まず}]しく[生{うま}]れて[王位{おうい}]についた[者{もの}]であっても、そうである。", "15": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]に[歩{あゆ}]むすべての[民{たみ}]が、かのわらべのように[王{おう}]に[代{かわ}]って[立{た}]つのを[見{み}]た。", "16": "すべての[民{たみ}]は[果{は}]てしがない。[彼{かれ}]はそのすべての[民{たみ}]を[導{みちび}]いた。しかし[後{のち}]に[来{く}]る[者{もの}]は[彼{かれ}]を[喜{よろこ}]ばない。たしかに、これもまた[空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようである。" }, "5": { "1": "[神{かみ}]の[宮{みや}]に[行{ゆ}]く[時{とき}]には、その[足{あし}]を[慎{つつし}]むがよい。[近{ちか}]よって[聞{き}]くのは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[犠牲{ぎせい}]をささげるのにまさる。[彼{かれ}]らは[悪{あく}]を[行{おこな}]っていることを[知{し}]らないからである。", "2": "[神{かみ}]の[前{まえ}]で[軽々{かるがる}]しく[口{くち}]をひらき、また[言葉{ことば}]を[出{だ}]そうと、[心{こころ}]にあせってはならない。[神{かみ}]は[天{てん}]にいまし、あなたは[地{ち}]におるからである。それゆえ、あなたは[言葉{ことば}]を[少{すく}]なくせよ。", "3": "[夢{ゆめ}]は[仕事{しごと}]の[多{おお}]いことによってきたり、[愚{おろ}]かなる[者{もの}]の[声{こえ}]は[言葉{ことば}]の[多{おお}]いことによって[知{し}]られる。", "4": "あなたは[神{かみ}]に[誓{ちか}]いをなすとき、それを[果{はた}]すことを[延{の}]ばしてはならない。[神{かみ}]は[愚{おろ}]かな[者{もの}]を[喜{よろこ}]ばれないからである。あなたの[誓{ちか}]ったことを[必{かなら}]ず[果{はた}]せ。", "5": "あなたが[誓{ちか}]いをして、それを[果{はた}]さないよりは、むしろ[誓{ちか}]いをしないほうがよい。", "6": "あなたの[口{くち}]が、あなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させないようにせよ。また[使者{ししゃ}]の[前{まえ}]にそれは[誤{あやま}]りであったと[言{い}]ってはならない。どうして、[神{かみ}]があなたの[言葉{ことば}]を[怒{いか}]り、あなたの[手{て}]のわざを[滅{ほろ}]ぼしてよかろうか。", "7": "[夢{ゆめ}]が[多{おお}]ければ[空{くう}]なる[言葉{ことば}]も[多{おお}]い。しかし、あなたは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れよ。", "8": "あなたは[国{くに}]のうちに[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげ、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]を[曲{ま}]げることのあるのを[見{み}]ても、その[事{こと}]を[怪{あや}]しんではならない。それは[位{くらい}]の[高{たか}]い[人{ひと}]よりも、さらに[高{たか}]い[者{もの}]があって、その[人{ひと}]をうかがうからである。そしてそれらよりもなお[高{たか}]い[者{もの}]がある。", "9": "しかし、[要{よう}]するに[耕作{こうさく}]した[田畑{たはた}]をもつ[国{くに}]には[王{おう}]は[利益{りえき}]である。", "10": "[金銭{きんせん}]を[好{この}]む[者{もの}]は[金銭{きんせん}]をもって[満足{まんぞく}]しない。[富{とみ}]を[好{この}]む[者{もの}]は[富{とみ}]を[得{え}]て[満足{まんぞく}]しない。これもまた[空{くう}]である。", "11": "[財産{ざいさん}]が[増{ま}]せば、これを[食{く}]う[者{もの}]も[増{ま}]す。その[持{も}]ち[主{ぬし}]は[目{め}]にそれを[見{み}]るだけで、なんの[益{えき}]があるか。", "12": "[働{はたら}]く[者{もの}]は[食{た}]べることが[少{すく}]なくても[多{おお}]くても、[快{こころよ}]く[眠{ねむ}]る。しかし[飽{あ}]き[足{た}]りるほどの[富{とみ}]は、[彼{かれ}]に[眠{ねむ}]ることをゆるさない。", "13": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]に[悲{かな}]しむべき[悪{あく}]のあるのを[見{み}]た。すなわち、[富{とみ}]はこれをたくわえるその[持{も}]ち[主{ぬし}]に[害{がい}]を[及{およ}]ぼすことである。", "14": "またその[富{とみ}]は[不幸{ふこう}]な[出来事{できごと}]によってうせ[行{い}]くことである。それで、その[人{ひと}]が[子{こ}]をもうけても、[彼{かれ}]の[手{て}]には[何{なに}]も[残{のこ}]らない。", "15": "[彼{かれ}]は[母{はは}]の[胎{たい}]から[出{で}]てきたように、すなわち[裸{はだか}]で[出{で}]てきたように[帰{かえ}]って[行{い}]く。[彼{かれ}]はその[労苦{ろうく}]によって[得{え}]た[何{なに}][物{もの}]をもその[手{て}]に[携{たずさ}]え[行{い}]くことができない。", "16": "[人{ひと}]は[全{まった}]くその[来{き}]たように、また[去{さ}]って[行{い}]かなければならない。これもまた[悲{かな}]しむべき[悪{あく}]である。[風{かぜ}]のために[労{ろう}]する[者{もの}]になんの[益{えき}]があるか。", "17": "[人{ひと}]は[一生{いっしょう}]、[暗{くら}]やみと、[悲{かな}]しみと、[多{おお}]くの[悩{なや}]みと、[病{やまい}]と、[憤{いきどお}]りの[中{なか}]にある。", "18": "[見{み}]よ、わたしが[見{み}]たところの[善{ぜん}]かつ[美{び}]なる[事{こと}]は、[神{かみ}]から[賜{たま}]わった[短{みじか}]い[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、[食{く}]い、[飲{の}]み、かつ[日{ひ}]の[下{した}]で[労{ろう}]するすべての[労苦{ろうく}]によって、[楽{たの}]しみを[得{え}]る[事{こと}]である。これがその[分{ぶん}]だからである。", "19": "また[神{かみ}]はすべての[人{ひと}]に[富{とみ}]と[宝{たから}]と、それを[楽{たの}]しむ[力{ちから}]を[与{あた}]え、またその[分{ぶん}]を[取{と}]らせ、その[労苦{ろうく}]によって[楽{たの}]しみを[得{え}]させられる。これが[神{かみ}]の[賜物{たまもの}]である。", "20": "このような[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[生{い}]きる[日{ひ}]のことを[多{おお}]く[思{おも}]わない。[神{かみ}]は[喜{よろこ}]びをもって[彼{かれ}]の[心{こころ}]を[満{み}]たされるからである。" }, "6": { "1": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]に一つの[悪{あく}]のあるのを[見{み}]た。これは[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に[重{おも}]い。", "2": "すなわち[神{かみ}]は[富{とみ}]と、[財産{ざいさん}]と、[誉{ほまれ}]とを[人{ひと}]に[与{あた}]えて、その[心{こころ}]に[慕{した}]うものを、一つも[欠{か}]けることのないようにされる。しかし[神{かみ}]は、その[人{ひと}]にこれを[持{も}]つことを[許{ゆる}]されないで、[他人{たにん}]がこれを[持{も}]つようになる。これは[空{くう}]である。[悪{あ}]しき[病{やまい}]である。", "3": "たとい[人{ひと}]は百[人{にん}]の[子{こ}]をもうけ、また[命{いのち}][長{なが}]く、そのよわいの[日{ひ}]が[多{おお}]くても、その[心{こころ}]が[幸福{こうふく}]に[満足{まんぞく}]せず、また[葬{ほうむ}]られることがなければ、わたしは[言{い}]う、[流産{りゅうざん}]の[子{こ}]はその[人{ひと}]にまさると。", "4": "これはむなしく[来{き}]て、[暗{くら}]やみの[中{なか}]に[去{さ}]って[行{い}]き、その[名{な}]は[暗{くら}]やみにおおわれる。", "5": "またこれは[日{ひ}]を[見{み}]ず、[物{もの}]を[知{し}]らない。けれどもこれは[彼{かれ}]よりも[安{やす}]らかである。", "6": "たとい[彼{かれ}]は千[年{ねん}]に[倍{ばい}]するほど[生{い}]きても[幸福{こうふく}]を[見{み}]ない。みな[一{ひと}]つ[所{ところ}]に[行{い}]くのではないか。", "7": "[人{ひと}]の[労苦{ろうく}]は[皆{みな}]、その[口{くち}]のためである。しかしその[食欲{しょくよく}]は[満{み}]たされない。", "8": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[愚{おろ}]かな[者{もの}]になんのまさるところがあるか。また[生{い}]ける[者{もの}]の[前{まえ}]に[歩{あゆ}]むことを[知{し}]る[貧{まず}]しい[者{もの}]もなんのまさるところがあるか。", "9": "[目{め}]に[見{み}]る[事{こと}]は[欲望{よくぼう}]のさまよい[歩{ある}]くにまさる。これもまた[空{くう}]であって、[風{かぜ}]を[捕{とら}]えるようなものである。", "10": "[今{いま}]あるものは、すでにその[名{な}]がつけられた。そして[人{ひと}]はいかなる[者{もの}]であるかは[知{し}]られた。それで[人{ひと}]は[自分{じぶん}]よりも[力強{ちからづよ}]い[者{もの}]と[争{あらそ}]うことはできない。", "11": "[言葉{ことば}]が[多{おお}]ければむなしい[事{こと}]も[多{おお}]い。[人{ひと}]になんの[益{えき}]があるか。", "12": "[人{ひと}]はその[短{みじか}]く、むなしい[命{いのち}]の[日{ひ}]を[影{かげ}]のように[送{おく}]るのに、[何{なに}]が[人{ひと}]のために[善{ぜん}]であるかを[知{し}]ることができよう。だれがその[身{み}]の[後{のち}]に、[日{ひ}]の[下{した}]に[何{なに}]があるであろうかを[人{ひと}]に[告{つ}]げることができるか。" }, "7": { "1": "[良{よ}]き[名{な}]は[良{よ}]き[油{あぶら}]にまさり、[死{し}]ぬる[日{ひ}]は[生{うま}]るる[日{ひ}]にまさる。", "2": "[悲{かな}]しみの[家{いえ}]にはいるのは、[宴会{えんかい}]の[家{いえ}]にはいるのにまさる。[死{し}]はすべての[人{ひと}]の[終{おわ}]りだからである。[生{い}]きている[者{もの}]は、これを[心{こころ}]にとめる。", "3": "[悲{かな}]しみは[笑{わら}]いにまさる。[顔{かお}]に[憂{うれ}]いをもつことによって、[心{こころ}]は[良{よ}]くなるからである。", "4": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[心{こころ}]は[悲{かな}]しみの[家{いえ}]にあり、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[心{こころ}]は[楽{たの}]しみの[家{いえ}]にある。", "5": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[戒{いまし}]めを[聞{き}]くのは、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[歌{うた}]を[聞{き}]くのにまさる。", "6": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[笑{わら}]いはかまの[下{した}]に[燃{も}]えるいばらの[音{おと}]のようである。これもまた[空{くう}]である。", "7": "たしかに、しえたげは[賢{かしこ}]い[人{ひと}]を[愚{おろ}]かにし、まいないは[人{ひと}]の[心{こころ}]をそこなう。", "8": "[事{こと}]の[終{おわ}]りはその[初{はじ}]めよりも[良{よ}]い。[耐{た}]え[忍{しの}]ぶ[心{こころ}]は、おごり[高{たか}]ぶる[心{こころ}]にまさる。", "9": "[気{き}]をせきたてて[怒{いか}]るな。[怒{いか}]りは[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[胸{むね}]に[宿{やど}]るからである。", "10": "「[昔{むかし}]が[今{いま}]よりもよかったのはなぜか」と[言{い}]うな。あなたがこれを[問{と}]うのは[知恵{ちえ}]から[出{で}]るのではない。", "11": "[知恵{ちえ}]に[財産{ざいさん}]が[伴{ともな}]うのは[良{よ}]い。それは[日{ひ}]を[見{み}]る[者{もの}]どもに[益{えき}]がある。", "12": "[知恵{ちえ}]が[身{み}]を[守{まも}]るのは、[金銭{きんせん}]が[身{み}]を[守{まも}]るようである。しかし、[知恵{ちえ}]はこれを[持{も}]つ[者{もの}]に[生命{せいめい}]を[保{たも}]たせる。これが[知識{ちしき}]のすぐれた[所{ところ}]である。", "13": "[神{かみ}]のみわざを[考{かんが}]えみよ。[神{かみ}]の[曲{ま}]げられたものを、だれがまっすぐにすることができるか。", "14": "[順境{じゅんきょう}]の[日{ひ}]には[楽{たの}]しめ、[逆境{ぎゃっきょう}]の[日{ひ}]には[考{かんが}]えよ。[神{かみ}]は[人{ひと}]に[将来{しょうらい}]どういう[事{こと}]があるかを、[知{し}]らせないために、[彼{かれ}]とこれとを[等{ひと}]しく[造{つく}]られたのである。", "15": "わたしはこのむなしい[人生{じんせい}]において、もろもろの[事{こと}]を[見{み}]た。そこには[義人{ぎじん}]がその[義{ぎ}]によって[滅{ほろ}]びることがあり、[悪人{あくにん}]がその[悪{あく}]によって[長生{ながい}]きすることがある。", "16": "あなたは[義{ぎ}]に[過{す}]ぎてはならない。また[賢{かしこ}]きに[過{す}]ぎてはならない。あなたはどうして[自分{じぶん}]を[滅{ほろ}]ぼしてよかろうか。", "17": "[悪{あく}]に[過{す}]ぎてはならない。また[愚{おろ}]かであってはならない。あなたはどうして、[自分{じぶん}]の[時{とき}]のこないのに、[死{し}]んでよかろうか。", "18": "あなたがこれを[執{と}]るのはよい、また[彼{かれ}]から[手{て}]を[引{ひ}]いてはならない。[神{かみ}]をかしこむ[者{もの}]は、このすべてからのがれ[出{で}]るのである。", "19": "[知恵{ちえ}]が[知者{ちしゃ}]を[強{つよ}]くするのは、十[人{にん}]のつかさが[町{まち}]におるのにまさる。", "20": "[善{ぜん}]を[行{おこな}]い、[罪{つみ}]を[犯{おか}]さない[正{ただ}]しい[人{ひと}]は[世{よ}]にいない。", "21": "[人{ひと}]の[語{かた}]るすべての[事{こと}]に[心{こころ}]をとめてはならない。これはあなたが、[自分{じぶん}]のしもべのあなたをのろう[言葉{ことば}]を[聞{き}]かないためである。", "22": "あなたもまた、しばしば[他人{たにん}]をのろったのを[自分{じぶん}]の[心{こころ}]に[知{し}]っているからである。", "23": "わたしは[知恵{ちえ}]をもってこのすべての[事{こと}]を[試{こころ}]みて、「わたしは[知者{ちしゃ}]となろう」と[言{い}]ったが、[遠{とお}]く[及{およ}]ばなかった。", "24": "[物事{ものごと}]の[理{り}]は[遠{とお}]く、また、はなはだ[深{ふか}]い。だれがこれを[見{み}]いだすことができよう。", "25": "わたしは、[心{こころ}]を[転{てん}]じて、[物{もの}]を[知{し}]り、[事{こと}]を[探{さぐ}]り、[知恵{ちえ}]と[道理{どうり}]を[求{もと}]めようとし、また[悪{あく}]の[愚{おろ}]かなこと、[愚痴{ぐち}]の[狂気{きょうき}]であることを[知{し}]ろうとした。", "26": "わたしは、その[心{こころ}]が、わなと[網{あみ}]のような[女{おんな}]、その[手{て}]が、かせのような[女{おんな}]は、[死{し}]よりも[苦{にが}]い[者{もの}]であることを[見{み}]いだした。[神{かみ}]を[喜{よろこ}]ばす[者{もの}]は[彼女{かのじょ}]からのがれる。しかし[罪{つみ}]びとは[彼女{かのじょ}]に[捕{とら}]えられる。", "27": "[伝道者{でんどうしゃ}]は[言{い}]う、[見{み}]よ、その[数{かず}]を[知{し}]ろうとして、いちいち[数{かぞ}]えて、わたしが[得{え}]たものはこれである。", "28": "わたしはなおこれを[求{もと}]めたけれども、[得{え}]なかった。わたしは千[人{にん}]のうちにひとりの[男子{だんし}]を[得{え}]たけれども、そのすべてのうちに、ひとりの[女子{じょし}]をも[得{え}]なかった。", "29": "[見{み}]よ、わたしが[得{え}]た[事{こと}]は、ただこれだけである。すなわち、[神{かみ}]は[人{ひと}]を[正{ただ}]しい[者{もの}]に[造{つく}]られたけれども、[人{ひと}]は[多{おお}]くの[計略{けいりゃく}]を[考{かんが}]え[出{だ}]した[事{こと}]である。" }, "8": { "1": "だれが[知者{ちしゃ}]のようになり[得{え}]よう。だれが[事{こと}]の[意義{いぎ}]を[知{し}]り[得{え}]よう。[人{ひと}]の[知恵{ちえ}]はその[人{ひと}]の[顔{かお}]を[輝{かがや}]かせ、またその[粗暴{そぼう}]な[顔{かお}]を[変{か}]える。", "2": "[王{おう}]の[命{めい}]を[守{まも}]れ。すでに[神{かみ}]をさして[誓{ちか}]ったことゆえ、[驚{おどろ}]くな。", "3": "[事{こと}]が[悪{わる}]い[時{とき}]は、[王{おう}]の[前{まえ}]を[去{さ}]れ、ためらうな。[彼{かれ}]はすべてその[好{この}]むところをなすからである。", "4": "[王{おう}]の[言葉{ことば}]は[決定的{けっていてき}]である。だれが[彼{かれ}]に「あなたは[何{なに}]をするのか」と[言{い}]うことができようか。", "5": "[命令{めいれい}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[災{わざわい}]にあわない。[知者{ちしゃ}]の[心{こころ}]は[時{とき}]と[方法{ほうほう}]をわきまえている。", "6": "[人{ひと}]の[悪{あく}]が[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[重{おも}]くても、すべてのわざには[時{とき}]と[方法{ほうほう}]がある。", "7": "[後{のち}]に[起{おこ}]る[事{こと}]を[知{し}]る[者{もの}]はない。どんな[事{こと}]が[起{おこ}]るかをだれが[彼{かれ}]に[告{つ}]げ[得{え}]よう。", "8": "[風{かぜ}]をとどめる[力{ちから}]をもつ[人{ひと}]はない。また[死{し}]の[日{ひ}]をつかさどるものはない。[戦{たたか}]いには[免除{めんじょ}]はない。また[悪{あく}]はこれを[行{おこな}]う[者{もの}]を[救{すく}]うことができない。", "9": "わたしはこのすべての[事{こと}]を[見{み}]た。また[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるもろもろのわざに[心{こころ}]を[用{もち}]いた。[時{とき}]としてはこの[人{ひと}]が、かの[人{ひと}]を[治{おさ}]めて、これに[害{がい}]をこうむらせることがある。", "10": "またわたしは[悪人{あくにん}]の[葬{ほうむ}]られるのを[見{み}]た。[彼{かれ}]らはいつも[聖所{せいじょ}]に[出入{でい}]りし、それを[行{おこな}]ったその[町{まち}]でほめられた。これもまた[空{くう}]である。", "11": "[悪{あ}]しきわざに[対{たい}]する[判決{はんけつ}]がすみやかに[行{おこな}]われないために、[人{ひと}]の[子{こ}]らの[心{こころ}]はもっぱら[悪{あく}]を[行{おこな}]うことに[傾{かたむ}]いている。", "12": "[罪{つみ}]びとで百[度{ど}][悪{あく}]をなして、なお[長生{ながい}]きするものがあるけれども、[神{かみ}]をかしこみ、み[前{まえ}]に[恐{おそ}]れをいだく[者{もの}]には[幸福{こうふく}]があることを、わたしは[知{し}]っている。", "13": "しかし[悪人{あくにん}]には[幸福{こうふく}]がない。またその[命{いのち}]は[影{かげ}]のようであって[長{なが}]くは[続{つづ}]かない。[彼{かれ}]は[神{かみ}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れをいだかないからである。", "14": "[地{ち}]の[上{うえ}]に[空{くう}]な[事{こと}]が[行{おこな}]われている。すなわち、[義人{ぎじん}]であって、[悪人{あくにん}]に[臨{のぞ}]むべき[事{こと}]が、その[身{み}]に[臨{のぞ}]む[者{もの}]がある。また、[悪人{あくにん}]であって、[義人{ぎじん}]に[臨{のぞ}]むべき[事{こと}]が、その[身{み}]に[臨{のぞ}]む[者{もの}]がある。わたしは[言{い}]った、これもまた[空{くう}]であると。", "15": "そこで、わたしは[歓楽{かんらく}]をたたえる。それは[日{ひ}]の[下{した}]では、[人{ひと}]にとって、[食{く}]い、[飲{の}]み、[楽{たの}]しむよりほかに[良{よ}]い[事{こと}]はないからである。これこそは[日{ひ}]の[下{した}]で、[神{かみ}]が[賜{たま}]わった[命{いのち}]の[日{ひ}]の[間{あいだ}]、その[勤労{きんろう}]によってその[身{み}]に[伴{ともな}]うものである。", "16": "わたしは[心{こころ}]をつくして[知恵{ちえ}]を[知{し}]ろうとし、また[地上{ちじょう}]に[行{おこな}]われるわざを[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[眠{ねむ}]らずに[窮{きわ}]めようとしたとき、", "17": "わたしは[神{かみ}]のもろもろのわざを[見{み}]たが、[人{ひと}]は[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるわざを[窮{きわ}]めることはできない。[人{ひと}]はこれを[尋{たず}]ねようと[労{ろう}]しても、これを[窮{きわ}]めることはできない。また、たとい[知者{ちしゃ}]があって、これを[知{し}]ろうと[思{おも}]っても、これを[窮{きわ}]めることはできないのである。" }, "9": { "1": "わたしはこのすべての[事{こと}]に[心{こころ}]を[用{もち}]いて、このすべての[事{こと}]を[明{あき}]らかにしようとした。すなわち[正{ただ}]しい[者{もの}]と[賢{かしこ}]い[者{もの}]、および[彼{かれ}]らのわざが、[神{かみ}]の[手{て}]にあることを[明{あき}]らかにしようとした。[愛{あい}]するか[憎{にく}]むかは[人{ひと}]にはわからない。[彼{かれ}]らの[前{まえ}]にあるすべてのことは[空{くう}]である。", "2": "すべての[人{ひと}]に[臨{のぞ}]むところは、みな[同様{どうよう}]である。[正{ただ}]しい[者{もの}]にも[正{ただ}]しくない[者{もの}]にも、[善良{ぜんりょう}]な[者{もの}]にも[悪{わる}]い[者{もの}]にも、[清{きよ}]い[者{もの}]にも[汚{けが}]れた[者{もの}]にも、[犠牲{ぎせい}]をささげる[者{もの}]にも、[犠牲{ぎせい}]をささげない[者{もの}]にも、その[臨{のぞ}]むところは[同様{どうよう}]である。[善良{ぜんりょう}]な[人{ひと}]も[罪{つみ}]びとも[異{こと}]なることはない。[誓{ちか}]いをなす[者{もの}]も、[誓{ちか}]いをなすことを[恐{おそ}]れる[者{もの}]も[異{こと}]なることはない。", "3": "すべての[人{ひと}]に[同一{どういつ}]に[臨{のぞ}]むのは、[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるすべての[事{こと}]のうちの[悪事{あくじ}]である。また[人{ひと}]の[心{こころ}]は[悪{あく}]に[満{み}]ち、その[生{い}]きている[間{あいだ}]は、[狂気{きょうき}]がその[心{こころ}]のうちにあり、その[後{のち}]は[死者{ししゃ}]のもとに[行{い}]くのである。", "4": "すべて[生{い}]ける[者{もの}]に[連{つら}]なる[者{もの}]には[望{のぞ}]みがある。[生{い}]ける[犬{いぬ}]は、[死{し}]せるししにまさるからである。", "5": "[生{い}]きている[者{もの}]は[死{し}]ぬべき[事{こと}]を[知{し}]っている。しかし[死者{ししゃ}]は[何事{なにごと}]をも[知{し}]らない、また、もはや[報{むく}]いを[受{う}]けることもない。その[記憶{きおく}]に[残{のこ}]る[事{こと}]がらさえも、ついに[忘{わす}]れられる。", "6": "その[愛{あい}]も、[憎{にく}]しみも、ねたみも、すでに[消{き}]えうせて、[彼{かれ}]らはもはや[日{ひ}]の[下{した}]に[行{おこな}]われるすべての[事{こと}]に、[永久{えいきゅう}]にかかわることがない。", "7": "あなたは[行{い}]って、[喜{よろこ}]びをもってあなたのパンを[食{た}]べ、[楽{たの}]しい[心{こころ}]をもってあなたの[酒{さけ}]を[飲{の}]むがよい。[神{かみ}]はすでに、あなたのわざをよみせられたからである。", "8": "あなたの[衣{ころも}]を[常{つね}]に[白{しろ}]くせよ。あなたの[頭{あたま}]に[油{あぶら}]を[絶{た}]やすな。", "9": "[日{ひ}]の[下{した}]で[神{かみ}]から[賜{たま}]わったあなたの[空{くう}]なる[命{いのち}]の[日{ひ}]の[間{あいだ}]、あなたはその[愛{あい}]する[妻{つま}]と[共{とも}]に[楽{たの}]しく[暮{くら}]すがよい。これはあなたが[世{よ}]にあってうける[分{ぶん}]、あなたが[日{ひ}]の[下{した}]で[労{ろう}]する[労苦{ろうく}]によって[得{え}]るものだからである。", "10": "すべてあなたの[手{て}]のなしうる[事{こと}]は、[力{ちから}]をつくしてなせ。あなたの[行{い}]く[陰府{よみ}]には、わざも、[計略{けいりゃく}]も、[知識{ちしき}]も、[知恵{ちえ}]もないからである。", "11": "わたしはまた[日{ひ}]の[下{した}]を[見{み}]たが、[必{かなら}]ずしも[速{はや}]い[者{もの}]が[競走{きょうそう}]に[勝{か}]つのではなく、[強{つよ}]い[者{もの}]が[戦{たたか}]いに[勝{か}]つのでもない。また[賢{かしこ}]い[者{もの}]がパンを[得{え}]るのでもなく、さとき[者{もの}]が[富{とみ}]を[得{え}]るのでもない。また[知識{ちしき}]ある[者{もの}]が[恵{めぐ}]みを[得{え}]るのでもない。しかし[時{とき}]と[災難{さいなん}]はすべての[人{ひと}]に[臨{のぞ}]む。", "12": "[人{ひと}]はその[時{とき}]を[知{し}]らない。[魚{うお}]がわざわいの[網{あみ}]にかかり、[鳥{とり}]がわなにかかるように、[人{ひと}]の[子{こ}]らもわざわいの[時{とき}]が[突然{とつぜん}][彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]む[時{とき}]、それにかかるのである。", "13": "またわたしは[日{ひ}]の[下{した}]にこのような[知恵{ちえ}]の[例{れい}]を[見{み}]た。これはわたしにとって[大{おお}]きな[事{こと}]である。", "14": "ここに一つの[小{ちい}]さい[町{まち}]があって、そこに[住{す}]む[人{ひと}]は[少{すく}]なかったが、[大{おお}]いなる[王{おう}]が[攻{せ}]めて[来{き}]て、これを[囲{かこ}]み、これに[向{む}]かって[大{おお}]きな[雲梯{うんてい}]を[建{た}]てた。", "15": "しかし、[町{まち}]のうちにひとりの[貧{まず}]しい[知恵{ちえ}]のある[人{ひと}]がいて、その[知恵{ちえ}]をもって[町{まち}]を[救{すく}]った。ところがだれひとり、その[貧{まず}]しい[人{ひと}]を[記憶{きおく}]する[者{もの}]がなかった。", "16": "そこでわたしは[言{い}]う、「[知恵{ちえ}]は[力{ちから}]にまさる。しかしかの[貧{まず}]しい[人{ひと}]の[知恵{ちえ}]は[軽{かろ}]んぜられ、その[言葉{ことば}]は[聞{き}]かれなかった」。", "17": "[静{しず}]かに[聞{き}]かれる[知者{ちしゃ}]の[言葉{ことば}]は、[愚{おろ}]かな[者{もの}]の[中{なか}]のつかさたる[者{もの}]の[叫{さけ}]びにまさる。", "18": "[知恵{ちえ}]は[戦{たたか}]いの[武器{ぶき}]にまさる。しかし、ひとりの[罪{つみ}]びとは[多{おお}]くの[良{よ}]きわざを[滅{ほろ}]ぼす。" }, "10": { "1": "[死{し}]んだはえは、[香料{こうりょう}]を[造{つく}]る[者{もの}]のあぶらを[臭{くさ}]くし、[少{すこ}]しの[愚痴{ぐち}]は[知恵{ちえ}]と[誉{ほまれ}]よりも[重{おも}]い。", "2": "[知者{ちしゃ}]の[心{こころ}]は[彼{かれ}]を[右{みぎ}]に[向{む}]けさせ、[愚者{ぐしゃ}]の[心{こころ}]は[左{ひだり}]に[向{む}]けさせる。", "3": "[愚者{ぐしゃ}]は[道{みち}]を[行{い}]く[時{とき}]、[思慮{しりょ}]が[足{た}]りない、[自分{じぶん}]の[愚{おろ}]かなことをすべての[人{ひと}]に[告{つ}]げる。", "4": "つかさたる[者{もの}]があなたに[向{む}]かって[立腹{りっぷく}]しても、あなたの[所{ところ}]を[離{はな}]れてはならない。[温順{おんじゅん}]は[大{おお}]いなるとがを[和{やわ}]らげるからである。", "5": "わたしは[日{ひ}]の[下{した}]に一つの[悪{あく}]のあるのを[見{み}]た。それはつかさたる[者{もの}]から[出{で}]るあやまちに[似{に}]ている。", "6": "すなわち[愚{おろ}]かなる[者{もの}]が[高{たか}]い[地位{ちい}]に[置{お}]かれ、[富{と}]める[者{もの}]が[卑{いや}]しい[所{ところ}]に[座{ざ}]している。", "7": "わたしはしもべたる[者{もの}]が[馬{うま}]に[乗{の}]り、[君{くん}]たる[者{もの}]が[奴隷{どれい}]のように[徒歩{とほ}]であるくのを[見{み}]た。", "8": "[穴{あな}]を[掘{ほ}]る[者{もの}]はみずからこれに[陥{おちい}]り、[石{いし}]がきをこわす[者{もの}]は、へびにかまれる。", "9": "[石{いし}]を[切{き}]り[出{だ}]す[者{もの}]はそれがために[傷{きず}]をうけ、[木{き}]を[割{わ}]る[者{もの}]はそれがために[危険{きけん}]にさらされる。", "10": "[鉄{てつ}]が[鈍{にぶ}]くなったとき、[人{ひと}]がその[刃{は}]をみがかなければ、[力{ちから}]を[多{おお}]くこれに[用{もち}]いねばならない。しかし、[知恵{ちえ}]は[人{ひと}]を[助{たす}]けてなし[遂{と}]げさせる。", "11": "へびがもし[呪文{じゅもん}]をかけられる[前{まえ}]に、かみつけば、へび[使{つかい}]は[益{えき}]がない。", "12": "[知者{ちしゃ}]の[口{くち}]の[言葉{ことば}]は[恵{めぐ}]みがある、しかし[愚者{ぐしゃ}]のくちびるはその[身{み}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "13": "[愚者{ぐしゃ}]の[口{くち}]の[言葉{ことば}]の[初{はじ}]めは[愚痴{ぐち}]である、またその[言葉{ことば}]の[終{おわ}]りは[悪{わる}]い[狂気{きょうき}]である。", "14": "[愚者{ぐしゃ}]は[言葉{ことば}]を[多{おお}]くする、しかし[人{ひと}]はだれも[後{のち}]に[起{おこ}]ることを[知{し}]らない。だれがその[身{み}]の[後{のち}]に[起{おこ}]る[事{こと}]を[告{つ}]げることができようか。", "15": "[愚者{ぐしゃ}]の[労苦{ろうく}]はその[身{み}]を[疲{つか}]れさせる、[彼{かれ}]は[町{まち}]にはいる[道{みち}]をさえ[知{し}]らない。", "16": "あなたの[王{おう}]はわらべであって、その[君{きみ}]たちが[朝{あさ}]から、ごちそうを[食{た}]べる[国{くに}]よ、あなたはわざわいだ。", "17": "あなたの[王{おう}]は[自主{じしゅ}]の[子{こ}]であって、その[君{きみ}]たちが[酔{よ}]うためでなく、[力{ちから}]を[得{え}]るために、[適当{てきとう}]な[時{とき}]にごちそうを[食{た}]べる[国{くに}]よ、あなたはさいわいだ。", "18": "[怠惰{たいだ}]によって[屋根{やね}]は[落{お}]ち、[無精{ぶしょう}]によって[家{いえ}]は[漏{も}]る。", "19": "[食事{しょくじ}]は[笑{わら}]いのためになされ、[酒{さけ}]は[命{いのち}]を[楽{たの}]しませる。[金銭{きんせん}]はすべての[事{こと}]に[応{おう}]じる。", "20": "あなたは[心{こころ}]のうちでも[王{おう}]をのろってはならない、また[寝室{しんしつ}]でも[富{と}]める[者{もの}]をのろってはならない。[空{そら}]の[鳥{とり}]はあなたの[声{こえ}]を[伝{つた}]え、[翼{つばさ}]のあるものは[事{こと}]を[告{つ}]げるからである。" }, "11": { "1": "あなたのパンを[水{みず}]の[上{うえ}]に[投{な}]げよ、[多{おお}]くの[日{ひ}]の[後{のち}]、あなたはそれを[得{え}]るからである。", "2": "あなたは一つの[分{ぶん}]を七つまた八つに[分{わ}]けよ、あなたは、どんな[災{わざわい}]が[地{ち}]に[起{おこ}]るかを[知{し}]らないからだ。", "3": "[雲{くも}]がもし[雨{あめ}]で[満{み}]ちるならば、[地{ち}]にそれを[注{そそ}]ぐ、また[木{き}]がもし[南{みなみ}]か[北{きた}]に[倒{たお}]れるならば、その[木{き}]は[倒{たお}]れた[所{ところ}]に[横{よこ}]たわる。", "4": "[風{かぜ}]を[警戒{けいかい}]する[者{もの}]は[種{たね}]をまかない、[雲{くも}]を[観測{かんそく}]する[者{もの}]は[刈{か}]ることをしない。", "5": "あなたは、[身{み}]ごもった[女{おんな}]の[胎{たい}]の[中{なか}]で、どうして[霊{れい}]が[骨{ほね}]にはいるかを[知{し}]らない。そのようにあなたは、すべての[事{こと}]をなされる[神{かみ}]のわざを[知{し}]らない。", "6": "[朝{あさ}]のうちに[種{たね}]をまけ、[夕{ゆう}]まで[手{て}]を[休{やす}]めてはならない。[実{みの}]るのは、これであるか、あれであるか、あるいは二つともに[良{よ}]いのであるか、あなたは[知{し}]らないからである。", "7": "[光{ひかり}]は[快{こころよ}]いものである。[目{め}]に[太陽{たいよう}]を[見{み}]るのは[楽{たの}]しいことである。", "8": "[人{ひと}]が[多{おお}]くの[年{ねん}]、[生{い}]きながらえ、そのすべてにおいて[自分{じぶん}]を[楽{たの}]しませても、[暗{くら}]い[日{ひ}]の[多{おお}]くあるべきことを[忘{わす}]れてはならない。すべて、きたらんとする[事{こと}]は[皆{みな}][空{くう}]である。", "9": "[若{わか}]い[者{もの}]よ、あなたの[若{わか}]い[時{とき}]に[楽{たの}]しめ。あなたの[若{わか}]い[日{ひ}]にあなたの[心{こころ}]を[喜{よろこ}]ばせよ。あなたの[心{こころ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、あなたの[目{め}]の[見{み}]るところに[歩{あゆ}]め。ただし、そのすべての[事{こと}]のために、[神{かみ}]はあなたをさばかれることを[知{し}]れ。", "10": "あなたの[心{こころ}]から[悩{なや}]みを[去{さ}]り、あなたのからだから[痛{いた}]みを[除{のぞ}]け。[若{わか}]い[時{とき}]と[盛{さか}]んな[時{とき}]はともに[空{くう}]だからである。" }, "12": { "1": "あなたの[若{わか}]い[日{ひ}]に、あなたの[造{つく}]り[主{ぬし}]を[覚{おぼ}]えよ。[悪{あ}]しき[日{ひ}]がきたり、[年{とし}]が[寄{よ}]って、「わたしにはなんの[楽{たの}]しみもない」と[言{い}]うようにならない[前{まえ}]に、", "2": "また[日{ひ}]や[光{ひかり}]や、[月{つき}]や[星{ほし}]の[暗{くら}]くならない[前{まえ}]に、[雨{あめ}]の[後{のち}]にまた[雲{くも}]が[帰{かえ}]らないうちに、そのようにせよ。", "3": "その[日{ひ}]になると、[家{いえ}]を[守{まも}]る[者{もの}]は[震{ふる}]え、[力{ちから}]ある[人{ひと}]はかがみ、ひきこなす[女{おんな}]は[少{すく}]ないために[休{やす}]み、[窓{まど}]からのぞく[者{もの}]の[目{め}]はかすみ、", "4": "[町{まち}]の[門{もん}]は[閉{と}]ざされる。その[時{とき}]ひきこなす[音{おと}]は[低{ひく}]くなり、[人{ひと}]は[鳥{とり}]の[声{こえ}]によって[起{お}]きあがり、[歌{うた}]の[娘{むすめ}]たちは[皆{みな}]、[低{ひく}]くされる。", "5": "[彼{かれ}]らはまた[高{たか}]いものを[恐{おそ}]れる。[恐{おそ}]ろしいものが[道{みち}]にあり、あめんどうは[花{はな}][咲{さ}]き、いなごはその[身{み}]をひきずり[歩{ある}]き、その[欲望{よくぼう}]は[衰{おとろ}]え、[人{ひと}]が[永遠{えいえん}]の[家{いえ}]に[行{い}]こうとするので、[泣{な}]く[人{ひと}]が、ちまたを[歩{ある}]きまわる。", "6": "その[後{のち}]、[銀{ぎん}]のひもは[切{き}]れ、[金{きん}]の[皿{さら}]は[砕{くだ}]け、[水{みず}]がめは[泉{いずみ}]のかたわらで[破{やぶ}]れ、[車{くるま}]は[井戸{いど}]のかたわらで[砕{くだ}]ける。", "7": "ちりは、もとのように[土{つち}]に[帰{かえ}]り、[霊{れい}]はこれを[授{さづ}]けた[神{かみ}]に[帰{かえ}]る。", "8": "[伝道者{でんどうしゃ}]は[言{い}]う、「[空{くう}]の[空{くう}]、いっさいは[空{くう}]である」と。", "9": "さらに[伝道者{でんどうしゃ}]は[知恵{ちえ}]があるゆえに、[知識{ちしき}]を[民{たみ}]に[教{おし}]えた。[彼{かれ}]はよく[考{かんが}]え、[尋{たず}]ねきわめ、あまたの[箴言{しんげん}]をまとめた。", "10": "[伝道者{でんどうしゃ}]は[麗{うるわ}]しい[言葉{ことば}]を[得{え}]ようとつとめた。また[彼{かれ}]は[真実{しんじつ}]の[言葉{ことば}]を[正{ただ}]しく[書{か}]きしるした。", "11": "[知者{ちしゃ}]の[言葉{ことば}]は[突{つ}]き[棒{ぼう}]のようであり、またよく[打{う}]った[釘{くぎ}]のようなものであって、ひとりの[牧者{ぼくしゃ}]から[出{で}]た[言葉{ことば}]が[集{あつ}]められたものである。", "12": "わが[子{こ}]よ、これら[以外{いがい}]の[事{こと}]にも[心{こころ}]を[用{もち}]いよ。[多{おお}]くの[書{しょ}]を[作{つく}]れば[際限{さいげん}]がない。[多{おお}]く[学{まな}]べばからだが[疲{つか}]れる。", "13": "[事{こと}]の[帰{き}]する[所{ところ}]は、すべて[言{い}]われた。すなわち、[神{かみ}]を[恐{おそ}]れ、その[命令{めいれい}]を[守{まも}]れ。これはすべての[人{ひと}]の[本分{ほんぶん}]である。", "14": "[神{かみ}]はすべてのわざ、ならびにすべての[隠{かく}]れた[事{こと}]を[善悪{ぜんあく}]ともにさばかれるからである。" } }, "song": { "1": { "1": "ソロモンの[雅歌{がか}]", "2": "どうか、あなたの[口{くち}]の[口{くち}]づけをもって、わたしに[口{くち}]づけしてください。あなたの[愛{あい}]はぶどう[酒{しゅ}]にまさり、", "3": "あなたのにおい[油{あぶら}]はかんばしく、あなたの[名{な}]は[注{そそ}]がれたにおい[油{あぶら}]のようです。それゆえ、おとめたちはあなたを[愛{あい}]するのです。", "4": "あなたのあとについて、[行{い}]かせてください。わたしたちは[急{いそ}]いでまいりましょう。[王{おう}]はわたしをそのへやに[連{つ}]れて[行{い}]かれた。わたしたちは、あなたによって[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、ぶどう[酒{しゅ}]にまさって、あなたの[愛{あい}]をほめたたえます。おとめたちは[真心{まごころ}]をもってあなたを[愛{あい}]します。", "5": "エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしは[黒{くろ}]いけれども[美{うつく}]しい。ケダルの[天幕{てんまく}]のように、ソロモンのとばりのように。", "6": "わたしが[日{ひ}]に[焼{や}]けているがために、[日{ひ}]がわたしを[焼{や}]いたがために、わたしを[見{み}]つめてはならない。わが[母{はは}]の[子{こ}]らは[怒{いか}]って、わたしにぶどう[園{えん}]を[守{まも}]らせた。しかし、わたしは[自分{じぶん}]のぶどう[園{えん}]を[守{まも}]らなかった。", "7": "わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]よ、あなたはどこで、あなたの[群{む}]れを[養{やしな}]い、[昼{ひる}]の[時{とき}]にどこで、それを[休{やす}]ませるのか、わたしに[告{つ}]げてください。どうして、わたしはさまよう[者{もの}]のように、あなたの[仲間{なかま}]の[群{む}]れのかたわらに、いなければならないのですか。", "8": "[女{おんな}]のうちの[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[者{もの}]よ、あなたが[知{し}]らないなら、[群{む}]れの[足跡{あしあと}]に[従{したが}]っていって、[羊飼{ひつじかい}]たちの[天幕{てんまく}]のかたわらで、あなたの[子{こ}]やぎを[飼{か}]いなさい。", "9": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、わたしはあなたをパロの[車{くるま}]の[雌{め}][馬{うま}]になぞらえる。", "10": "あなたのほおは[美{うつく}]しく[飾{かざ}]られ、あなたの[首{くび}]は[宝石{ほうせき}]をつらねた[首{くび}][飾{かざり}]で[美{うつく}]しい。", "11": "われわれは[銀{ぎん}]を[散{ち}]らした[金{きん}]の[飾{かざ}]り[物{もの}]を、あなたのために[造{つく}]ろう。", "12": "[王{おう}]がその[席{せき}]に[着{つ}]かれたとき、わたしのナルドはそのかおりを[放{はな}]った。", "13": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしにとっては、わたしの[乳{ち}]ぶさの[間{あいだ}]にある[没薬{もつやく}]の[袋{ふくろ}]のようです。", "14": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしにとっては、エンゲデのぶどう[園{えん}]にあるヘンナ[樹{じゅ}]の[花{はな}]ぶさのようです。", "15": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[見{み}]よ、あなたは[美{うつく}]しい、[見{み}]よ、あなたは[美{うつく}]しい、あなたの[目{め}]ははとのようだ。", "16": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[見{み}]よ、あなたは[美{うつく}]しく、まことにりっぱです。わたしたちの[床{とこ}]は[緑{みどり}]、", "17": "わたしたちの[家{いえ}]の[梁{はり}]は[香柏{こうはく}]、そのたるきはいとすぎです。" }, "2": { "1": "わたしはシャロンのばら、[谷{たに}]のゆりです。", "2": "おとめたちのうちにわが[愛{あい}]する[者{もの}]のあるのは、いばらの[中{なか}]にゆりの[花{はな}]があるようだ。", "3": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]の[若人{わこうど}]たちの[中{なか}]にあるのは、[林{はやし}]の[木{き}]の[中{なか}]にりんごの[木{き}]があるようです。わたしは[大{おお}]きな[喜{よろこ}]びをもって、[彼{かれ}]の[陰{かげ}]にすわった。[彼{かれ}]の[与{あた}]える[実{み}]はわたしの[口{くち}]に[甘{あま}]かった。", "4": "[彼{かれ}]はわたしを[酒宴{しゅえん}]の[家{いえ}]に[連{つ}]れて[行{い}]った。わたしの[上{うえ}]にひるがえる[彼{かれ}]の[旗{はた}]は[愛{あい}]であった。", "5": "[干{ほし}]ぶどうをもって、わたしに[力{ちから}]をつけ、りんごをもって、わたしに[元気{げんき}]をつけてください。わたしは[愛{あい}]のために[病{や}]みわずらっているのです。", "6": "どうか、[彼{かれ}]の[左{ひだり}]の[手{て}]がわたしの[頭{あたま}]の[下{した}]にあり、[右{みぎ}]の[手{て}]がわたしを[抱{だ}]いてくれるように。", "7": "エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしは、かもしかと[野{の}]の[雌{め}]じかをさして、あなたがたに[誓{ちか}]い、お[願{ねが}]いする、[愛{あい}]のおのずから[起{おこ}]るときまでは、ことさらに[呼{よ}]び[起{おこ}]すことも、さますこともしないように。", "8": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]の[声{こえ}]が[聞{きこ}]える。[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[山{やま}]をとび、[丘{おか}]をおどり[越{こ}]えて[来{く}]る。", "9": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]はかもしかのごとく、[若{わか}]い[雄{お}]じかのようです。[見{み}]よ、[彼{かれ}]はわたしたちの[壁{かべ}]のうしろに[立{た}]ち、[窓{まど}]からのぞき、[格子{こうし}]からうかがっている。", "10": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]はわたしに[語{かた}]って[言{い}]う、「わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、わが[麗{うるわ}]しき[者{もの}]よ、[立{た}]って、[出{で}]てきなさい。", "11": "[見{み}]よ、[冬{ふゆ}]は[過{す}]ぎ、[雨{あめ}]もやんで、すでに[去{さ}]り、", "12": "もろもろの[花{はな}]は[地{ち}]にあらわれ、[鳥{とり}]のさえずる[時{とき}]がきた。[山{やま}]ばとの[声{こえ}]がわれわれの[地{ち}]に[聞{きこ}]える。", "13": "いちじくの[木{き}]はその[実{み}]を[結{むす}]び、ぶどうの[木{き}]は[花{はな}][咲{さ}]いて、かんばしいにおいを[放{はな}]つ。わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、わが[麗{うるわ}]しき[者{もの}]よ、[立{た}]って、[出{で}]てきなさい。", "14": "[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]、がけの[隠{かく}]れ[場{ば}]におるわがはとよ、あなたの[顔{かお}]を[見{み}]せなさい。あなたの[声{こえ}]を[聞{き}]かせなさい。あなたの[声{こえ}]は[愛{あい}]らしく、あなたの[顔{かお}]は[美{うつく}]しい。", "15": "われわれのためにきつねを[捕{とら}]えよ、ぶどう[園{えん}]を[荒{あら}]す[小{こ}]ぎつねを[捕{とら}]えよ、われわれのぶどう[園{えん}]は[花盛{はなざか}]りだから」と。", "16": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]はわたしのもの、わたしは[彼{かれ}]のもの。[彼{かれ}]はゆりの[花{はな}]の[中{なか}]で、その[群{む}]れを[養{やしな}]っている。", "17": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[日{ひ}]の[涼{すず}]しくなるまで、[影{かげ}]の[消{き}]えるまで、[身{み}]をかえして[出{で}]ていって、[険{けわ}]しい[山々{やまやま}]の[上{うえ}]で、かもしかのように、[若{わか}]い[雄{お}]じかのようになってください。" }, "3": { "1": "わたしは[夜{よる}]、[床{とこ}]の[上{うえ}]で、わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]をたずねた。わたしは[彼{かれ}]をたずねたが、[見{み}]つからなかった。わたしは[彼{かれ}]を[呼{よ}]んだが、[答{こたえ}]がなかった。", "2": "「わたしは[今{いま}][起{お}]きて、[町{まち}]をまわり[歩{ある}]き、[街路{がいろ}]や[広場{ひろば}]で、わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]をたずねよう」と、[彼{かれ}]をたずねたが、[見{み}]つからなかった。", "3": "[町{まち}]をまわり[歩{ある}]く[夜回{よまわ}]りたちに[出会{であ}]ったので、「あなたがたは、わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]を[見{み}]ましたか」と[尋{たず}]ねた。", "4": "わたしが[彼{かれ}]らと[別{わか}]れて[行{い}]くとすぐ、わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]に[出会{であ}]った。わたしは[彼{かれ}]を[引{ひ}]き[留{と}]めて[行{い}]かせず、ついにわが[母{はは}]の[家{いえ}]につれて[行{い}]き、わたしを[産{う}]んだ[者{もの}]のへやにはいった。", "5": "エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしは、かもしかと[野{の}]の[雌{め}]じかをさして、あなたがたに[誓{ちか}]い、お[願{ねが}]いする、[愛{あい}]のおのずから[起{おこ}]るときまでは、ことさらに[呼{よ}]び[起{おこ}]すことも、さますこともしないように。", "6": "[没薬{もつやく}]、[乳香{にゅうこう}]など、[商人{しょうにん}]のもろもろの[香料{こうりょう}]をもって、かおりを[放{はな}]ち、[煙{けむり}]の[柱{はしら}]のように、[荒野{あらの}]から[上{のぼ}]って[来{く}]るものは[何{なに}]か。", "7": "[見{み}]よ、あれはソロモンの[乗物{のりもの}]で、六十[人{にん}]の[勇士{ゆうし}]がそのまわりにいる。イスラエルの[勇士{ゆうし}]で、", "8": "[皆{みな}]、つるぎをとり、[戦{たたか}]いをよくし、おのおの[腰{こし}]に[剣{けん}]を[帯{お}]びて、[夜{よる}]の[危険{きけん}]に[備{そな}]えている。", "9": "ソロモン[王{おう}]はレバノンの[木{き}]をもって、[自分{じぶん}]のために[輿{こし}]をつくった。", "10": "その[柱{はしら}]は[銀{ぎん}]、そのうしろは[金{きん}]、その[座{ざ}]は[紫{むらさき}]の[布{ぬの}]でつくった。その[内部{ないぶ}]にはエルサレムの[娘{むすめ}]たちが、[愛情{あいじょう}]をこめてつくった[物{もの}]を[張{は}]りつけた。", "11": "シオンの[娘{むすめ}]たちよ、[出{で}]てきてソロモン[王{おう}]を[見{み}]よ。[彼{かれ}]は[婚姻{こんいん}]の[日{ひ}]、[心{こころ}]の[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]に、その[母{はは}]の[彼{かれ}]にかぶらせた[冠{かんむり}]をいただいている。" }, "4": { "1": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[見{み}]よ、あなたは[美{うつく}]しい、[見{み}]よ、あなたは[美{うつく}]しい。あなたの[目{め}]は、[顔{かお}]おおいのうしろにあって、はとのようだ。あなたの[髪{かみ}]はギレアデの[山{やま}]を[下{くだ}]るやぎの[群{む}]れのようだ。", "2": "あなたの[歯{は}]は[洗{あら}]い[場{ば}]から[上{のぼ}]ってきた[毛{け}]を[切{き}]られた[雌{め}][羊{ひつじ}]の[群{む}]れのようだ。みな[二子{ふたご}]を[産{う}]んで、一[匹{ぴき}]も[子{こ}]のないものはない。", "3": "あなたのくちびるは[紅{くれない}]の[糸{いと}]のようで、その[口{くち}]は[愛{あい}]らしい。あなたのほおは[顔{かお}]おおいのうしろにあって、ざくろの[片{かた}]われのようだ。", "4": "あなたの[首{くび}]は[武器{ぶき}][倉{ぐら}]のために[建{た}]てたダビデのやぐらのようだ。その[上{うえ}]には一千の[盾{たて}]を[掛{か}]けつらね、みな[勇士{ゆうし}]の[大盾{おおだて}]である。", "5": "あなたの[両{りょう}][乳{ち}]ぶさは、かもしかの[二子{ふたご}]である二[匹{ひき}]の[子{こ}]じかが、ゆりの[花{はな}]の[中{なか}]に[草{くさ}]を[食{た}]べているようだ。", "6": "[日{ひ}]の[涼{すず}]しくなるまで、[影{かげ}]の[消{き}]えるまで、わたしは[没薬{もつやく}]の[山{やま}]および[乳香{にゅうこう}]の[丘{おか}]へ[急{いそ}]ぎ[行{ゆ}]こう。", "7": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、あなたはことごとく[美{うつく}]しく、[少{すこ}]しのきずもない。", "8": "わが[花嫁{はなよめ}]よ、レバノンからわたしと[一緒{いっしょ}]にきなさい、レバノンからわたしと[一緒{いっしょ}]にきなさい。アマナの[頂{いただき}]を[去{さ}]り、セニルおよびヘルモンの[頂{いただき}]を[去{さ}]り、ししの[穴{あな}]、ひょうの[山{やま}]を[去{さ}]りなさい。", "9": "わが[妹{いもうと}]、わが[花嫁{はなよめ}]よ、あなたはわたしの[心{こころ}]を[奪{うば}]った。あなたはただひと[目{め}]で、あなたの[首{くび}][飾{かざり}]のひと[玉{たま}]で、わたしの[心{こころ}]を[奪{うば}]った。", "10": "わが[妹{いもうと}]、わが[花嫁{はなよめ}]よ、あなたの[愛{あい}]は、なんと[麗{うるわ}]しいことであろう。あなたの[愛{あい}]はぶどう[酒{しゅ}]よりも、あなたの[香油{こうゆ}]のかおりはすべての[香料{こうりょう}]よりも、いかにすぐれていることであろう。", "11": "わが[花嫁{はなよめ}]よ、あなたのくちびるは[甘露{かんろ}]をしたたらせ、あなたの[舌{した}]の[下{した}]には、[蜜{みつ}]と[乳{ちち}]とがある。あなたの[衣{ころも}]のかおりはレバノンのかおりのようだ。", "12": "わが[妹{いもうと}]、わが[花嫁{はなよめ}]は[閉{と}]じた[園{その}]、[閉{と}]じた[園{その}]、[封{ふう}]じた[泉{いずみ}]のようだ。", "13": "あなたの[産{う}]み[出{だ}]す[物{もの}]は、もろもろの[良{よ}]き[実{み}]をもつざくろの[園{その}]、ヘンナおよびナルド、", "14": "ナルド、さふらん、しょうぶ、[肉桂{にっけい}]、さまざまの[乳香{にゅうこう}]の[木{き}]、[没薬{もつやく}]、ろかい、およびすべての[尊{たっと}]い[香料{こうりょう}]である。", "15": "あなたは[園{その}]の[泉{いずみ}]、[生{い}]ける[水{みず}]の[井{い}]、またレバノンから[流{なが}]れ[出{で}]る[川{かわ}]である。", "16": "[北風{きたかぜ}]よ、[起{おこ}]れ、[南風{みなみかぜ}]よ、きたれ。わが[園{その}]を[吹{ふ}]いて、そのかおりを[広{ひろ}]く[散{ち}]らせ。わが[愛{あい}]する[者{もの}]がその[園{その}]にはいってきて、その[良{よ}]い[実{み}]を[食{た}]べるように。" }, "5": { "1": "わが[妹{いもうと}]、わが[花嫁{はなよめ}]よ、わたしはわが[園{その}]にはいって、わが[没薬{もつやく}]と[香料{こうりょう}]とを[集{あつ}]め、わが[蜜蜂{みつばち}]の[巣{す}]と、[蜜{みつ}]とを[食{た}]べ、わがぶどう[酒{しゅ}]と[乳{ちち}]とを[飲{の}]む。[友{とも}]らよ、[食{く}]らえ、[飲{の}]め、[愛{あい}]する[人々{ひとびと}]よ、[大{おお}]いに[飲{の}]め。", "2": "わたしは[眠{ねむ}]っていたが、[心{こころ}]はさめていた。[聞{き}]きなさい、わが[愛{あい}]する[者{もの}]が[戸{と}]をたたいている。「わが[妹{いもうと}]、わが[愛{あい}]する[者{もの}]、わがはと、わが[全{まった}]き[者{もの}]よ、あけてください。わたしの[頭{あたま}]は[露{つゆ}]でぬれ、わたしの[髪{かみ}]の[毛{け}]は[夜露{よつゆ}]でぬれている」と[言{い}]う。", "3": "わたしはすでに[着物{きもの}]を[脱{ぬ}]いだ、どうしてまた[着{き}]られようか。すでに[足{あし}]を[洗{あら}]った、どうしてまた、よごせようか。", "4": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]が[掛{か}]けがねに[手{て}]をかけたので、わが[心{こころ}]は[内{うち}]におどった。", "5": "わたしが[起{お}]きて、わが[愛{あい}]する[者{もの}]のためにあけようとしたとき、わたしの[手{て}]から[没薬{もつやく}]がしたたり、わたしの[指{ゆび}]から[没薬{もつやく}]の[液{えき}]が[流{なが}]れて、[貫{かん}]の[木{き}]の[取手{とって}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちた。", "6": "わたしはわが[愛{あい}]する[者{もの}]のために[開{ひら}]いたが、わが[愛{あい}]する[者{もの}]はすでに[帰{かえ}]り[去{さ}]った。[彼{かれ}]が[帰{かえ}]り[去{さ}]ったとき、わが[心{こころ}]は[力{ちから}]を[失{うしな}]った。わたしは[尋{たず}]ねたけれども[見{み}]つからず、[呼{よ}]んだけれども[答{こたえ}]がなかった。", "7": "[町{まち}]をまわり[歩{ある}]く[夜回{よまわ}]りらはわたしを[見{み}]ると、[撃{う}]って[傷{きず}]つけ、[城壁{じょうへき}]を[守{まも}]る[者{もの}]らは、わたしの[上着{うわぎ}]をはぎ[取{と}]った。", "8": "エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしはあなたがたに[誓{ちか}]って、お[願{ねが}]いする。もしわが[愛{あい}]する[者{もの}]を[見{み}]たなら、わたしが[愛{あい}]のために[病{や}]みわずらっていると、[彼{かれ}]に[告{つ}]げてください。", "9": "[女{おんな}]のうちの[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[者{もの}]よ、あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]は、ほかの[人{ひと}]の[愛{あい}]する[者{もの}]に、なんのまさるところがあるか。あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]は、ほかの[人{ひと}]の[愛{あい}]する[者{もの}]に、なんのまさるところがあって、そのように、わたしたちに[誓{ちか}]い、[願{ねが}]うのか。", "10": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]は[白{しろ}]く[輝{かがや}]き、かつ[赤{あか}]く、[万{ばん}][人{にん}]にぬきんで、", "11": "その[頭{あたま}]は[純金{じゅんきん}]のように、その[髪{かみ}]の[毛{け}]はうねっていて、からすのように[黒{くろ}]い。", "12": "その[目{め}]は[泉{いずみ}]のほとりのはとのように、[乳{ちち}]で[洗{あら}]われて、[良{よ}]く[落{お}]ち[着{つ}]いている。", "13": "そのほおは、かんばしい[花{はな}]の[床{とこ}]のように、かおりを[放{はな}]ち、そのくちびるは、ゆりの[花{はな}]のようで、[没薬{もつやく}]の[液{えき}]をしたたらす。", "14": "その[手{て}]は[宝石{ほうせき}]をはめた[金{きん}]の[円筒{えんとう}]のごとく、そのからだはサファイヤをもっておおった[象牙{ぞうげ}]の[細工{さいく}]のごとく、", "15": "その[足{あし}]のすねは[金{きん}]の[台{だい}]の[上{うえ}]にすえた[大理石{だいりせき}]の[柱{はしら}]のごとく、その[姿{すがた}]はレバノンのごとく、[香柏{こうはく}]のようで、[美{うつく}]しい。", "16": "その[言葉{ことば}]は、はなはだ[美{うつく}]しく、[彼{かれ}]はことごとく[麗{うるわ}]しい。エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、これがわが[愛{あい}]する[者{もの}]、これがわが[友{とも}]なのです。" }, "6": { "1": "[女{おんな}]のうちの[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[者{もの}]よ、あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]はどこへ[行{い}]ったか。あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]はどこへおもむいたか。わたしたちはあなたと[一緒{いっしょ}]にたずねよう。", "2": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]は[園{その}]の[中{なか}]で、[群{む}]れを[飼{か}]い、またゆりの[花{はな}]を[取{と}]るために[自分{じぶん}]の[園{その}]に[下{くだ}]り、かんばしい[花{はな}]の[床{とこ}]へ[行{い}]きました。", "3": "わたしはわが[愛{あい}]する[人{ひと}]のもの、わが[愛{あい}]する[者{もの}]はわたしのものです。[彼{かれ}]はゆりの[花{はな}]の[中{なか}]で、その[群{む}]れを[飼{か}]っています。", "4": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、あなたは[美{うつく}]しいことテルザのごとく、[麗{うるわ}]しいことエルサレムのごとく、[恐{おそ}]るべきこと[旗{はた}]を[立{た}]てた[軍勢{ぐんぜい}]のようだ。", "5": "あなたの[目{め}]はわたしを[恐{おそ}]れさせるゆえ、わたしからそむけてください。あなたの[髪{かみ}]はギレアデの[山{やま}]を[下{くだ}]るやぎの[群{む}]れのようだ。", "6": "あなたの[歯{は}]は[洗{あら}]い[場{ば}]から[上{のぼ}]ってきた[雌{め}][羊{ひつじ}]の[群{む}]れのようだ。みな[二子{ふたご}]を[産{う}]んで、[一匹{いっぴき}]も[子{こ}]のないものはない。", "7": "あなたのほおは[顔{かお}]おおいのうしろにあって、ざくろの[片{かた}]われのようだ。", "8": "[王妃{おうひ}]は六十[人{にん}]、そばめは八十[人{にん}]、また[数{かず}]しれぬおとめがいる。", "9": "わがはと、わが[全{まった}]き[者{もの}]はただひとり、[彼女{かのじょ}]は[母{はは}]のひとり[子{ご}]、[彼女{かのじょ}]を[産{う}]んだ[者{もの}]の[最愛{さいあい}]の[者{もの}]だ。おとめたちは[彼女{かのじょ}]を[見{み}]て、さいわいな[者{もの}]ととなえ、[王妃{おうひ}]たち、そばめたちもまた、[彼女{かのじょ}]を[見{み}]て、ほめた。", "10": "「このしののめのように[見{み}]え、[月{つき}]のように[美{うつく}]しく、[太陽{たいよう}]のように[輝{かがや}]き、[恐{おそ}]るべき[事{こと}]、[旗{はた}]を[立{た}]てた[軍勢{ぐんぜい}]のような[者{もの}]はだれか」。", "11": "わたしは[谷{たに}]の[花{はな}]を[見{み}]、ぶどうが[芽{め}]ざしたか、ざくろの[花{はな}]が[咲{さ}]いたかを[見{み}]ようと、くるみの[園{その}]へ[下{くだ}]っていった。", "12": "わたしの[知{し}]らないうちに、わたしの[思{おも}]いは、わたしを[車{くるま}]の[中{なか}]のわが[君{きみ}]のかたわらにおらせた。", "13": "[帰{かえ}]れ、[帰{かえ}]れ、シュラムの[女{おんな}]よ、[帰{かえ}]れ、[帰{かえ}]れ、わたしたちはあなたを[見{み}]たいものだ。あなたがたはどうしてマハナイムの[踊{おど}]りを[見{み}]るようにシュラムの[女{おんな}]を[見{み}]たいのか。" }, "7": { "1": "[女王{じょおう}]のような[娘{むすめ}]よ、あなたの[足{あし}]は、くつの[中{なか}]にあって、なんと[麗{うるわ}]しいことであろう。あなたのももは、まろやかで、[玉{たま}]のごとく、[名人{めいじん}]の[手{て}]のわざのようだ。", "2": "あなたのほぞは、[混{ま}]ぜたぶどう[酒{しゅ}]を[欠{か}]くことのない[丸{まる}]い[杯{さかずき}]のごとく、あなたの[腹{はら}]は、ゆりの[花{はな}]で[囲{かこ}]まれた[山盛{やまも}]りの[麦{むぎ}]のようだ。", "3": "あなたの[両{りょう}][乳{ち}]ぶさは、かもしかの[二子{ふたご}]である二[匹{ひき}]の[子{こ}]じかのようだ。", "4": "あなたの[首{くび}]は[象牙{ぞうげ}]のやぐらのごとく、あなたの[目{め}]は、バテラビムの[門{もん}]のほとりにあるヘシボンの[池{いけ}]のごとく、あなたの[鼻{はな}]は、ダマスコを[見{み}]おろすレバノンのやぐらのようだ。", "5": "あなたの[頭{あたま}]は、カルメルのようにあなたを[飾{かざ}]り、[髪{かみ}]の[毛{け}]は[紫色{むらさきいろ}]のようで、[王{おう}]はそのたれ[髪{かみ}]に[捕{とら}]われた。", "6": "[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[快活{かいかつ}]なおとめよ、あなたはなんと[美{うつく}]しく[愛{あい}]すべき[者{もの}]であろう。", "7": "あなたはなつめやしの[木{き}]のように[威厳{いげん}]があり、あなたの[乳{ち}]ぶさはそのふさのようだ。", "8": "わたしは[言{い}]う、「このなつめやしの[木{き}]にのぼり、その[枝{えだ}]に[取{と}]りつこう。どうか、あなたの[乳{ち}]ぶさが、ぶどうのふさのごとく、あなたの[息{いき}]のにおいがりんごのごとく、", "9": "あなたの[口{くち}]づけが、なめらかに[流{なが}]れ[下{くだ}]る[良{よ}]きぶどう[酒{しゅ}]のごとく、くちびると[歯{は}]の[上{うえ}]をすべるように」と。", "10": "わたしはわが[愛{あい}]する[人{ひと}]のもの、[彼{かれ}]はわたしを[恋{こい}]い[慕{した}]う。", "11": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、さあ、わたしたちはいなかへ[出{で}]ていって、[村里{むらざと}]に[宿{やど}]りましょう。", "12": "わたしたちは[早{はや}]く[起{お}]き、ぶどう[園{えん}]へ[行{い}]って、ぶどうの[木{き}]が[芽{め}]ざしたか、ぶどうの[花{はな}]が[咲{さ}]いたか、ざくろが[花{はな}][咲{さ}]いたかを[見{み}]ましょう。その[所{ところ}]で、わたしはわが[愛{あい}]をあなたに[与{あた}]えます。", "13": "[恋{こい}]なすは、かおりを[放{はな}]ち、もろもろの[良{よ}]きくだものは、[新{あたら}]しいのも[古{ふる}]いのも[共{とも}]にわたしたちの[戸{と}]の[上{うえ}]にある。わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、わたしはこれをあなたのためにたくわえました。" }, "8": { "1": "どうか、あなたは、わが[母{はは}]の[乳{ち}]ぶさを[吸{す}]ったわが[兄弟{きょうだい}]のようになってください。わたしがそとであなたに[会{あ}]うとき、あなたに[口{くち}]づけしても、だれもわたしをいやしめないでしょう。", "2": "わたしはあなたを[導{みちび}]いて、わが[母{はは}]の[家{いえ}]に[行{い}]き、わたしを[産{う}]んだ[者{もの}]のへやにはいり、[香料{こうりょう}]のはいったぶどう[酒{しゅ}]、ざくろの[液{えき}]を、あなたに[飲{の}]ませましょう。", "3": "どうか、[彼{かれ}]の[左{ひだり}]の[手{て}]がわたしの[頭{あたま}]の[下{した}]にあり、[右{みぎ}]の[手{て}]がわたしを[抱{だ}]いてくれるように。", "4": "エルサレムの[娘{むすめ}]たちよ、わたしはあなたがたに[誓{ちか}]い、お[願{ねが}]いする、[愛{あい}]のおのずから[起{おこ}]るときまでは、ことさらに[呼{よ}]び[起{おこ}]すことも、さますこともしないように。", "5": "[自分{じぶん}]の[愛{あい}]する[者{もの}]によりかかって、[荒野{あらの}]から[上{のぼ}]って[来{く}]る[者{もの}]はだれですか。りんごの[木{き}]の[下{した}]で、わたしはあなたを[呼{よ}]びさました。あなたの[母上{ははうえ}]は、かしこで、あなたのために[産{う}]みの[苦{くる}]しみをなし、あなたの[産{う}]んだ[者{もの}]が、かしこで[産{う}]みの[苦{くる}]しみをした。", "6": "わたしをあなたの[心{こころ}]に[置{お}]いて[印{いん}]のようにし、あなたの[腕{うで}]に[置{お}]いて[印{いん}]のようにしてください。[愛{あい}]は[死{し}]のように[強{つよ}]く、ねたみは[墓{はか}]のように[残酷{ざんこく}]だからです。そのきらめきは[火{ひ}]のきらめき、[最{もっと}]もはげしい[炎{ほのお}]です。", "7": "[愛{あい}]は[大水{おおみず}]も[消{け}]すことができない、[洪水{こうずい}]もおぼれさせることができない。もし[人{ひと}]がその[家{いえ}]の[財産{ざいさん}]をことごとく[与{あた}]えて、[愛{あい}]に[換{か}]えようとするならば、いたくいやしめられるでしょう。", "8": "わたしたちに[小{ちい}]さい[妹{いもうと}]がある、まだ[乳{ち}]ぶさがない。わたしたちの[妹{いもうと}]に[縁談{えんだん}]のある[日{ひ}]には、[彼女{かのじょ}]のために[何{なに}]をしてやろうか。", "9": "[彼女{かのじょ}]が[城壁{じょうへき}]であるなら、その[上{うえ}]に[銀{ぎん}]の[塔{とう}]を[建{た}]てよう。[彼女{かのじょ}]が[戸{と}]であるなら、[香柏{こうはく}]の[板{いた}]でそれを[囲{かこ}]もう。", "10": "わたしは[城壁{じょうへき}]、わたしの[乳{ち}]ぶさは、やぐらのようでありました。それでわたしは[彼{かれ}]の[目{め}]には、[平和{へいわ}]をもたらす[者{もの}]のようでありました。", "11": "ソロモンはバアルハモンにぶどう[園{えん}]をもっていた。[彼{かれ}]はぶどう[園{えん}]を、[守{まも}]る[者{もの}]どもにあずけて、おのおのその[実{み}]のために[銀{ぎん}]一千を[納{おさ}]めさせた。", "12": "わたしのものであるぶどう[園{えん}]は、わたしの[前{まえ}]にある。ソロモンよ、あなたは一千を[獲{え}]るでしょう、その[実{み}]を[守{まも}]る[者{もの}]どもは二百を[獲{え}]るでしょう。", "13": "[園{その}]の[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、わたしの[友{とも}]だちはあなたの[声{こえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けます、どうぞ、それをわたしに[聞{き}]かせてください。", "14": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[急{いそ}]いでください。かんばしい[山々{やまやま}]の[上{うえ}]で、かもしかのように、また[若{わか}]い[雄{お}]じかのようになってください。" } }, "isa": { "1": { "1": "アモツの[子{こ}]イザヤがユダの[王{おう}]ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの[世{よ}]にユダとエルサレムについて[見{み}]た[幻{まぼろし}]。", "2": "[天{てん}]よ、[聞{き}]け、[地{ち}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ、[主{しゅ}]が[次{つぎ}]のように[語{かた}]られたから、「わたしは[子{こ}]を[養{やしな}]い[育{そだ}]てた、しかし[彼{かれ}]らはわたしにそむいた。", "3": "[牛{うし}]はその[飼主{かいぬし}]を[知{し}]り、ろばはその[主人{しゅじん}]のまぐさおけを[知{し}]る。しかしイスラエルは[知{し}]らず、わが[民{たみ}]は[悟{さと}]らない」。", "4": "ああ、[罪深{つみぶか}]い[国{くに}]びと、[不義{ふぎ}]を[負{お}]う[民{たみ}]、[悪{あく}]をなす[者{もの}]のすえ、[堕落{だらく}]せる[子{こ}]らよ。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]を[捨{す}]て、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]をあなどり、これをうとんじ[遠{とお}]ざかった。", "5": "あなたがたは、どうして[重{かさ}]ね[重{がさ}]ねそむいて、なおも[打{う}]たれようとするのか。その[頭{あたま}]はことごとく[病{や}]み、その[心{こころ}]は[全{まった}]く[弱{よわ}]りはてている。", "6": "[足{あし}]のうらから[頭{あたま}]まで、[完全{かんぜん}]なところがなく、[傷{きず}]と[打{う}]ち[傷{きず}]と[生傷{なまきず}]ばかりだ。これを[絞{しぼ}]り[出{だ}]すものなく、[包{つつ}]むものなく、[油{あぶら}]をもってやわらげるものもない。", "7": "あなたがたの[国{くに}]は[荒{あ}]れすたれ、[町々{まちまち}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれ、[田畑{たはた}]のものはあなたがたの[前{まえ}]で[外国{がいこく}][人{じん}]に[食{く}]われ、[滅{ほろ}]ぼされたソドムのように[荒{あ}]れすたれた。", "8": "シオンの[娘{むすめ}]はぶどう[畑{はたけ}]の[仮{かり}][小屋{こや}]のように、きゅうり[畑{はたけ}]の[番小屋{ばんごや}]のように、[包囲{ほうい}]された[町{まち}]のように、ただひとり[残{のこ}]った。", "9": "もし[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、われわれに[少{すこ}]しの[生存者{せいぞんしゃ}]を[残{のこ}]されなかったなら、われわれはソドムのようになり、またゴモラと[同{おな}]じようになったであろう。", "10": "あなたがたソドムのつかさたちよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。あなたがたゴモラの[民{たみ}]よ、われわれの[神{かみ}]の[教{おしえ}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「あなたがたがささげる[多{おお}]くの[犠牲{ぎせい}]は、わたしになんの[益{えき}]があるか。わたしは[雄羊{おひつじ}]の[燔祭{はんさい}]と、[肥{こ}]えた[獣{けもの}]の[脂肪{しぼう}]とに[飽{あ}]いている。わたしは[雄牛{おうし}]あるいは[小羊{こひつじ}]、あるいは[雄{お}]やぎの[血{ち}]を[喜{よろこ}]ばない。", "12": "あなたがたは、わたしにまみえようとして[来{く}]るが、だれが、わたしの[庭{にわ}]を[踏{ふ}]み[荒{あら}]すことを[求{もと}]めたか。", "13": "あなたがたは、もはや、むなしい[供{そな}]え[物{もの}]を[携{たずさ}]えてきてはならない。[薫香{くんこう}]は、わたしの[忌{い}]みきらうものだ。[新月{しんげつ}]、[安息日{あんそくにち}]、また[会衆{かいしゅう}]を[呼{よ}]び[集{あつ}]めること――わたしは[不義{ふぎ}]と[聖{せい}][会{かい}]とに[耐{た}]えられない。", "14": "あなたがたの[新月{しんげつ}]と[定{さだ}]めの[祭{まつり}]とは、わが[魂{たましい}]の[憎{にく}]むもの、それはわたしの[重荷{おもに}]となり、わたしは、それを[負{お}]うのに[疲{つか}]れた。", "15": "あなたがたが[手{て}]を[伸{の}]べるとき、わたしは[目{め}]をおおって、あなたがたを[見{み}]ない。たとい[多{おお}]くの[祈{いのり}]をささげても、わたしは[聞{き}]かない。あなたがたの[手{て}]は[血{ち}]まみれである。", "16": "あなたがたは[身{み}]を[洗{あら}]って、[清{きよ}]くなり、わたしの[目{め}]の[前{まえ}]からあなたがたの[悪{わる}]い[行{おこな}]いを[除{のぞ}]き、[悪{あく}]を[行{おこな}]うことをやめ、", "17": "[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことをならい、[公平{こうへい}]を[求{もと}]め、しえたげる[者{もの}]を[戒{いまし}]め、みなしごを[正{ただ}]しく[守{まも}]り、[寡婦{かふ}]の[訴{うった}]えを[弁護{べんご}]せよ。", "18": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、さあ、われわれは[互{たがい}]に[論{ろん}]じよう。たといあなたがたの[罪{つみ}]は[緋{ひ}]のようであっても、[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]くなるのだ。[紅{くれない}]のように[赤{あか}]くても、[羊{ひつじ}]の[毛{け}]のようになるのだ。", "19": "もし、あなたがたが[快{こころよ}]く[従{したが}]うなら、[地{ち}]の[良{よ}]き[物{もの}]を[食{た}]べることができる。", "20": "しかし、あなたがたが[拒{こば}]みそむくならば、つるぎで[滅{ほろ}]ぼされる」。これは[主{しゅ}]がその[口{くち}]で[語{かた}]られたことである。", "21": "かつては[忠信{ちゅうしん}]であった[町{まち}]、どうして[遊女{ゆうじょ}]となったのか。[昔{むかし}]は[公平{こうへい}]で[満{み}]ち、[正義{せいぎ}]がそのうちにやどっていたのに、[今{いま}]は[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]ばかりとなってしまった。", "22": "あなたの[銀{ぎん}]はかすとなり、あなたのぶどう[酒{しゅ}]は[水{みず}]をまじえ、", "23": "あなたのつかさたちはそむいて、[盗{ぬす}]びとの[仲間{なかま}]となり、みな、まいないを[好{この}]み、[贈{おく}]り[物{もの}]を[追{お}]い[求{もと}]め、みなしごを[正{ただ}]しく[守{まも}]らず、[寡婦{かふ}]の[訴{うった}]えは[彼{かれ}]らに[届{とど}]かない。", "24": "このゆえに、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[全能者{ぜんのうしゃ}]は[言{い}]われる、「ああ、わたしはわが[敵{てき}]にむかって[憤{いきどお}]りをもらし、わがあだにむかって[恨{うら}]みをはらす。", "25": "わたしはまた、わが[手{て}]をあなたに[向{む}]け、あなたのかすを[灰汁{あく}]で[溶{と}]かすように[溶{と}]かし[去{さ}]り、あなたの[混{ま}]ざり[物{もの}]をすべて[取{と}]り[除{のぞ}]く。", "26": "こうして、あなたのさばきびとをもとのとおりに、あなたの[議{ぎ}][官{かん}]を[初{はじ}]めのとおりに[回復{かいふく}]する。その[後{のち}]あなたは[正義{せいぎ}]の[都{みやこ}]、[忠信{ちゅうしん}]の[町{まち}]ととなえられる」。", "27": "シオンは[公平{こうへい}]をもってあがなわれ、そのうちの[悔{く}]い[改{あらた}]める[者{もの}]は、[正義{せいぎ}]をもってあがなわれる。", "28": "しかし、そむく[者{もの}]と[罪{つみ}]びととは[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼされ、[主{しゅ}]を[捨{す}]てる[者{もの}]は[滅{ほろ}]びうせる。", "29": "あなたがたは、みずから[喜{よろこ}]んだかしの[木{き}]によって、はずかしめを[受{う}]け、みずから[選{えら}]んだ[園{その}]によって、[恥{は}]じ[赤{あか}]らむ。", "30": "あなたがたは[葉{は}]の[枯{か}]れるかしの[木{き}]のように、[水{みず}]のない[園{その}]のようになり、", "31": "[強{つよ}]い[者{もの}]も[麻{あさ}]くずのように、そのわざは[火花{ひばな}]のようになり、その二つのものは[共{とも}]に[燃{も}]えて、それを[消{け}]す[者{もの}]はない。" }, "2": { "1": "アモツの[子{こ}]イザヤがユダとエルサレムについて[示{しめ}]された[言葉{ことば}]。", "2": "[終{おわ}]りの[日{ひ}]に[次{つぎ}]のことが[起{おこ}]る。[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[山{やま}]は、もろもろの[山{やま}]のかしらとして[堅{かた}]く[立{た}]ち、もろもろの[峰{みね}]よりも[高{たか}]くそびえ、すべて[国{くに}]はこれに[流{なが}]れてき、", "3": "[多{おお}]くの[民{たみ}]は[来{き}]て[言{い}]う、「さあ、われわれは[主{しゅ}]の[山{やま}]に[登{のぼ}]り、ヤコブの[神{かみ}]の[家{いえ}]へ[行{い}]こう。[彼{かれ}]はその[道{みち}]をわれわれに[教{おし}]えられる、われわれはその[道{みち}]に[歩{あゆ}]もう」と。[律法{りっぽう}]はシオンから[出{で}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はエルサレムから[出{で}]るからである。", "4": "[彼{かれ}]はもろもろの[国{くに}]のあいだにさばきを[行{おこな}]い、[多{おお}]くの[民{たみ}]のために[仲裁{ちゅうさい}]に[立{た}]たれる。こうして[彼{かれ}]らはそのつるぎを[打{う}]ちかえて、すきとし、そのやりを[打{う}]ちかえて、かまとし、[国{くに}]は[国{くに}]にむかって、つるぎをあげず、[彼{かれ}]らはもはや[戦{たたか}]いのことを[学{まな}]ばない。", "5": "ヤコブの[家{いえ}]よ、さあ、われわれは[主{しゅ}]の[光{ひかり}]に[歩{あゆ}]もう。", "6": "あなたはあなたの[民{たみ}]ヤコブの[家{いえ}]を[捨{す}]てられた。これは[彼{かれ}]らが[東{ひがし}]の[国{くに}]からの[占{うらな}]い[師{し}]をもって[満{み}]たし、ペリシテびとのように[占{うらな}]い[者{しゃ}]となり、[外国{がいこく}][人{じん}]と[同盟{どうめい}]を[結{むす}]んだからである。", "7": "[彼{かれ}]らの[国{くに}]には[金銀{きんぎん}]が[満{み}]ち、その[財宝{ざいほう}]は[限{かぎ}]りない。また[彼{かれ}]らの[国{くに}]には[馬{うま}]が[満{み}]ち、その[戦車{せんしゃ}]も[限{かぎ}]りない。", "8": "また[彼{かれ}]らの[国{くに}]には[偶像{ぐうぞう}]が[満{み}]ち、[彼{かれ}]らはその[手{て}]のわざを[拝{おが}]み、その[指{ゆび}]で[作{つく}]ったものを[拝{おが}]む。", "9": "こうして[人{ひと}]はかがめられ、[人々{ひとびと}]は[低{ひく}]くされる。どうか[彼{かれ}]らをおゆるしにならぬように。", "10": "あなたは[岩{いわ}]の[間{あいだ}]にはいり、ちりの[中{なか}]にかくれて、[主{しゅ}]の[恐{おそ}]るべきみ[前{まえ}]と、その[威光{いこう}]の[輝{かがや}]きとを[避{さ}]けよ。", "11": "その[日{ひ}]には[目{め}]をあげて[高{たか}]ぶる[者{もの}]は[低{ひく}]くせられ、おごる[人{ひと}]はかがめられ、[主{しゅ}]のみ[高{たか}]くあげられる。", "12": "これは、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の一[日{にち}]があって、すべて[誇{ほこ}]る[者{もの}]と[高{たか}]ぶる[者{もの}]、すべておのれを[高{たか}]くする[者{もの}]と[得意{とくい}]な[者{もの}]とに[臨{のぞ}]むからである。", "13": "またレバノンの[高{たか}]くそびえるすべての[香柏{こうはく}]、バシャンのすべてのかしの[木{き}]、", "14": "またすべての[高{たか}]い[山々{やまやま}]、すべてのそびえ[立{た}]つ[峰々{みねみね}]、", "15": "すべての[高{たか}]きやぐら、すべての[堅固{けんご}]な[城壁{じょうへき}]、", "16": "タルシシのすべての[船{ふね}]、すべての[麗{うるわ}]しい[船舶{せんぱく}]に[臨{のぞ}]む。", "17": "その[日{ひ}]には[高{たか}]ぶる[者{もの}]はかがめられ、おごる[人{ひと}]は[低{ひく}]くせられ、[主{しゅ}]のみ[高{たか}]くあげられる。", "18": "こうして[偶像{ぐうぞう}]はことごとく[滅{ほろ}]びうせる。", "19": "[主{しゅ}]が[立{た}]って[地{ち}]を[脅{おびや}]かされるとき、[人々{ひとびと}]は[岩{いわ}]のほら[穴{あな}]にはいり、また[地{ち}]の[穴{あな}]にはいって、[主{しゅ}]の[恐{おそ}]るべきみ[前{まえ}]と、その[威光{いこう}]の[輝{かがや}]きとを[避{さ}]ける。", "20": "その[日{ひ}]、[人々{ひとびと}]は[拝{おが}]むためにみずから[造{つく}]ったしろがねの[偶像{ぐうぞう}]と、こがねの[偶像{ぐうぞう}]とを、もぐらもちと、こうもりに[投{な}]げ[与{あた}]え、", "21": "[岩{いわ}]のほら[穴{あな}]や、がけの[裂{さ}]け[目{め}]にはいり、[主{しゅ}]が[立{た}]って[地{ち}]を[脅{おびや}]かされるとき、[主{しゅ}]の[恐{おそ}]るべきみ[前{まえ}]と、その[威光{いこう}]の[輝{かがや}]きとを[避{さ}]ける。", "22": "あなたがたは[鼻{はな}]から[息{いき}]の[出入{でい}]りする[人{ひと}]に、たよることをやめよ、このような[者{もの}]はなんの[価値{かち}]があろうか。" }, "3": { "1": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はエルサレムとユダからささえとなり、[頼{たの}]みとなるもの――すべてささえとなるパン、すべてささえとなる[水{みず}]――を[取{と}]り[去{さ}]られる。", "2": "すなわち[勇士{ゆうし}]と[軍人{ぐんじん}]、[裁判官{さいばんかん}]と[預言者{よげんしゃ}]、[占{うらな}]い[師{し}]と[長老{ちょうろう}]、", "3": "五十[人{にん}]の[長{ちょう}]と[身分{みぶん}]の[高{たか}]い[人{ひと}]、[議{ぎ}][官{かん}]と[巧{たく}]みな[魔術{まじゅつ}][師{し}]、[老練{ろうれん}]なまじない[師{し}]を[取{と}]り[去{さ}]られる。", "4": "わたしはわらべを[立{た}]てて[彼{かれ}]らの[君{きみ}]とし、みどりごに[彼{かれ}]らを[治{おさ}]めさせる。", "5": "[民{たみ}]は[互{たがい}]に[相{あい}]しえたげ、[人{ひと}]はおのおのその[隣{となり}]をしえたげ、[若{わか}]い[者{もの}]は[老{お}]いたる[者{もの}]にむかって[高{たか}]ぶり、[卑{いや}]しい[者{もの}]は[尊{たっと}]い[者{もの}]にむかって[高{たか}]ぶる。", "6": "その[時{とき}]、[人{ひと}]はその[父{ちち}]の[家{いえ}]で、[兄弟{きょうだい}]をつかまえて[言{い}]う、「あなたは[外套{がいとう}]を[持{も}]っている、わたしたちのつかさびとになって、この[荒{あ}]れ[跡{あと}]をあなたの[手{て}]で[治{おさ}]めてください」と。", "7": "その[日{ひ}]、[彼{かれ}]は[声{こえ}]をあげて[言{い}]う、「わたしはいやす[者{もの}]となることはできません、わたしの[家{いえ}]にはパンもなく、[外套{がいとう}]もありません、わたしを[立{た}]てて、[民{たみ}]のつかさびとにしないでください」。", "8": "これは[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]と[行{おこな}]いとが[主{しゅ}]にそむき、その[栄光{えいこう}]の[目{め}]をおかしたので、エルサレムはつまずき、ユダは[倒{たお}]れたからである。", "9": "[彼{かれ}]らの[不公平{ふこうへい}]は[彼{かれ}]らにむかって[不利{ふり}]なあかしをし、ソドムのようにその[罪{つみ}]をあらわして[隠{かく}]さない。わざわいなるかな、[彼{かれ}]らはみずから[悪{あく}]の[報{むく}]いをうけた。", "10": "[正{ただ}]しい[人{ひと}]に[言{い}]え、[彼{かれ}]らはさいわいであると。[彼{かれ}]らはその[行{おこな}]いの[実{み}]を[食{た}]べるからである。", "11": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はわざわいだ、[彼{かれ}]は[災{わざわい}]をうける。その[手{て}]のなした[事{こと}]が[彼{かれ}]に[報{むく}]いられるからである。", "12": "わが[民{たみ}]は[幼{おさ}]な[子{ご}]にしえたげられ、[女{おんな}]たちに[治{おさ}]められる。ああ、わが[民{たみ}]よ、あなたを[導{みちび}]く[者{もの}]はかえって、あなたを[迷{まよ}]わせ、あなたの[行{い}]くべき[道{みち}]を[混乱{こんらん}]させる。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]い[争{あらそ}]うために[立{た}]ちあがり、その[民{たみ}]をさばくために[立{た}]たれる。", "14": "[主{しゅ}]はその[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]と[君{きみ}]たちとをさばいて、「あなたがたは、ぶどう[畑{はたけ}]を[食{く}]い[荒{あら}]した。[貧{まず}]しい[者{もの}]からかすめとった[物{もの}]は、あなたがたの[家{いえ}]にある。", "15": "なぜ、あなたがたはわが[民{たみ}]を[踏{ふ}]みにじり、[貧{まず}]しい[者{もの}]の[顔{かお}]をすり[砕{くだ}]くのか」と[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "16": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、シオンの[娘{むすめ}]らは[高{たか}]ぶり、[首{くび}]をのばしてあるき、[目{め}]でこびをおくり、その[行{ゆ}]くとき[気{き}]どって[歩{ある}]き、その[足{あし}]でりんりんと[鳴{な}]り[響{ひび}]かす。", "17": "それゆえ、[主{しゅ}]はシオンの[娘{むすめ}]らの[頭{あたま}]を[撃{う}]って、かさぶたでおおい、[彼{かれ}]らの[隠{かく}]れた[所{ところ}]をあらわされる。", "18": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[美{うつく}]しい[装身具{そうしんぐ}]と[服装{ふくそう}]すなわち、くるぶし[輪{わ}]、[髪{かみ}]ひも、[月形{つきがた}]の[飾{かざ}]り、", "19": "[耳輪{みみわ}]、[腕輪{うでわ}]、[顔{かお}]おおい、", "20": "[頭{あたま}][飾{かざ}]り、すね[飾{かざ}]り、[飾{かざ}]り[帯{おび}]、[香箱{こうばこ}]、[守{まも}]り[袋{ふくろ}]、", "21": "[指輪{ゆびわ}]、[鼻輪{はなわ}]、", "22": "[礼服{れいふく}]、[外套{がいとう}]、[肩掛{かたかけ}]、[手{て}]さげ[袋{ふくろ}]、", "23": "[薄{うす}][織{おり}]の[上着{うわぎ}]、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[着物{きもの}]、[帽子{ぼうし}]、[被衣{かずき}]などを[取{と}]り[除{のぞ}]かれる。", "24": "[芳香{ほうこう}]はかわって、[悪臭{あくしゅう}]となり、[帯{おび}]はかわって、なわとなり、よく[編{あ}]んだ[髪{かみ}]はかわって、かぶろとなり、はなやかな[衣{ころも}]はかわって、[荒布{あらぬの}]の[衣{ころも}]となり、[美{うつく}]しい[顔{かお}]はかわって、[焼{や}]き[印{いん}]された[顔{かお}]となる。", "25": "あなたの[男{おとこ}]たちはつるぎに[倒{たお}]れ、あなたの[勇士{ゆうし}]たちは[戦{たたか}]いに[倒{たお}]れる。", "26": "シオンの[門{もん}]は[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、シオンは[荒{あ}]れすたれて、[地{ち}]に[座{ざ}]する。" }, "4": { "1": "その[日{ひ}]、七[人{にん}]の[女{おんな}]がひとりの[男{おとこ}]にすがって、「わたしたちは[自分{じぶん}]のパンをたべ、[自分{じぶん}]の[着物{きもの}]を[着{き}]ます。ただ、あなたの[名{な}]によって[呼{よ}]ばれることを[許{ゆる}]して、わたしたちの[恥{はじ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いてください」と[言{い}]う。", "2": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]の[枝{えだ}]は[麗{うるわ}]しく[栄{さか}]え、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]はイスラエルの[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]の[誇{ほこり}]、また[光栄{こうえい}]となる。", "3-4": "そして[主{しゅ}]が[審判{しんぱん}]の[霊{れい}]と[滅亡{めつぼう}]の[霊{れい}]とをもって、シオンの[娘{むすめ}]らの[汚{けが}]れを[洗{あら}]い、エルサレムの[血{ち}]をその[中{なか}]から[除{のぞ}]き[去{さ}]られるとき、シオンに[残{のこ}]る[者{もの}]、エルサレムにとどまる[者{もの}]、すべてエルサレムにあって、[生命{せいめい}]の[書{しょ}]にしるされた[者{もの}]は[聖{せい}]なる[者{もの}]ととなえられる。", "5": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はシオンの[山{やま}]のすべての[場所{ばしょ}]と、そのもろもろの[集会{しゅうかい}]との[上{うえ}]に、[昼{ひる}]は[雲{くも}]をつくり、[夜{よる}]は[煙{けむり}]と[燃{も}]える[火{ひ}]の[輝{かがや}]きとをつくられる。これはすべての[栄光{えいこう}]の[上{うえ}]にある[天蓋{てんがい}]であり、あずまやであって、", "6": "[昼{ひる}]は[暑{あつ}]さをふせぐ[陰{かげ}]となり、また[暴風{ぼうふう}]と[雨{あめ}]を[避{さ}]けて[隠{かく}]れる[所{ところ}]となる。" }, "5": { "1": "わたしはわが[愛{あい}]する[者{もの}]のために、そのぶどう[畑{はたけ}]についてのわが[愛{あい}]の[歌{うた}]をうたおう。わが[愛{あい}]する[者{もの}]は[土{つち}][肥{こ}]えた[小{こ}][山{やま}]の[上{うえ}]に、一つのぶどう[畑{はたけ}]をもっていた。", "2": "[彼{かれ}]はそれを[掘{ほ}]りおこし、[石{いし}]を[除{のぞ}]き、それに[良{よ}]いぶどうを[植{う}]え、その[中{なか}]に[物見{ものみ}]やぐらを[建{た}]て、またその[中{なか}]に[酒{さか}]ぶねを[掘{ほ}]り、[良{よ}]いぶどうの[結{むす}]ぶのを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだ。ところが[結{むす}]んだものは[野{の}]ぶどうであった。", "3": "それで、エルサレムに[住{す}]む[者{もの}]とユダの[人々{ひとびと}]よ、どうか、わたしとぶどう[畑{はたけ}]との[間{あいだ}]をさばけ。", "4": "わたしが、ぶどう[畑{はたけ}]になした[事{こと}]のほかに、[何{なに}]かなすべきことがあるか。わたしは[良{よ}]いぶどうの[結{むす}]ぶのを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだのに、どうして[野{の}]ぶどうを[結{むす}]んだのか。", "5": "それで、わたしが、ぶどう[畑{はたけ}]になそうとすることを、あなたがたに[告{つ}]げる。わたしはそのまがきを[取{と}]り[去{さ}]って、[食{く}]い[荒{あら}]されるにまかせ、そのかきをとりこわして、[踏{ふ}]み[荒{あら}]されるにまかせる。", "6": "わたしはこれを[荒{あら}]して、[刈{か}]り[込{こ}]むことも、[耕{たがや}]すこともせず、おどろと、いばらとを[生{は}]えさせ、また[雲{くも}]に[命{めい}]じて、その[上{うえ}]に[雨{あめ}]を[降{ふ}]らさない。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]のぶどう[畑{はたけ}]はイスラエルの[家{いえ}]であり、[主{しゅ}]が[喜{よろこ}]んでそこに[植{う}]えられた[物{もの}]は、ユダの[人々{ひとびと}]である。[主{しゅ}]はこれに[公平{こうへい}]を[望{のぞ}]まれたのに、[見{み}]よ、[流血{りゅうけつ}]。[正義{せいぎ}]を[望{のぞ}]まれたのに、[見{み}]よ、[叫{さけ}]び。", "8": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らは[家{いえ}]に[家{いえ}]を[建{た}]て[連{つら}]ね、[田畑{たはた}]に[田畑{たはた}]をまし[加{くわ}]えて、[余地{よち}]をあまさず、[自分{じぶん}]ひとり、[国{くに}]のうちに[住{す}]まおうとする。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はわたしの[耳{みみ}]に[誓{ちか}]って[言{い}]われた、「[必{かなら}]ずや[多{おお}]くの[家{いえ}]は[荒{あ}]れすたれ、[大{おお}]きな[麗{うるわ}]しい[家{いえ}]も[住{す}]む[者{もの}]がないようになる。", "10": "十[反{たん}]のぶどう[畑{はたけ}]もわずかに一バテの[実{み}]を[結{むす}]び、一ホメルの[種{たね}]もわずかに一エパの[実{み}]を[結{むす}]ぶ」。", "11": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らは[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて、[濃{こ}]き[酒{さけ}]をおい[求{もと}]め、[夜{よる}]のふけるまで[飲{の}]みつづけて、[酒{さけ}]にその[身{み}]を[焼{や}]かれている。", "12": "[彼{かれ}]らの[酒宴{しゅえん}]には[琴{こと}]あり、[立琴{たてごと}]あり、[鼓{つづみ}]あり[笛{ふえ}]あり、ぶどう[酒{しゅ}]がある。しかし[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]のみわざを[顧{かえり}]みず、み[手{て}]のなされる[事{こと}]に[目{め}]をとめない。", "13": "それゆえ、わが[民{たみ}]は[無知{むち}]のために、とりこにせられ、その[尊{たっと}]き[者{もの}]は[飢{う}]えて[死{し}]に、そのもろもろの[民{たみ}]は、かわきによって[衰{おとろ}]えはてる。", "14": "また[陰府{よみ}]はその[欲望{よくぼう}]を[大{おお}]きくし、その[口{くち}]を[限{かぎ}]りなく[開{ひら}]き、エルサレムの[貴族{きぞく}]、そのもろもろの[民{たみ}]、その[群集{ぐんしゅう}]およびそのうちの[喜{よろこ}]びたのしめる[者{もの}]はみなその[中{なか}]に[落{お}]ちこむ。", "15": "[人{ひと}]はかがめられ、[人々{ひとびと}]は[低{ひく}]くせられ、[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[目{め}]は[低{ひく}]くされる。", "16": "しかし[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[公平{こうへい}]によってあがめられ、[聖{せい}]なる[神{かみ}]は[正義{せいぎ}]によって、おのれを[聖{せい}]なる[者{もの}]として[示{しめ}]される。", "17": "こうして[小羊{こひつじ}]は[自分{じぶん}]の[牧場{まきば}]におるように[草{くさ}]をはみ、[肥{こ}]えた[家畜{かちく}]および[子{こ}]やぎは[荒{あ}]れ[跡{あと}]の[中{なか}]で[食{しょく}]を[得{え}]る。", "18": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りのなわをもって[悪{あく}]を[引{ひ}]きよせ、[車{くるま}]の[綱{つな}]をもってするように[罪{つみ}]を[引{ひ}]きよせる。", "19": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「[彼{かれ}]を[急{いそ}]がせ、そのわざをすみやかにさせよ、それを[見{み}]せてもらおう。イスラエルの[聖者{せいじゃ}]の[定{さだ}]める[事{こと}]を[近{ちか}]づききたらせよ、それを[見{み}]せてもらおう」と。", "20": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らは[悪{あく}]を[呼{よ}]んで[善{ぜん}]といい、[善{ぜん}]を[呼{よ}]んで[悪{あく}]といい、[暗{くら}]きを[光{ひかり}]とし、[光{ひかり}]を[暗{くら}]しとし、[苦{にが}]きを[甘{あま}]しとし、[甘{あま}]きを[苦{にが}]しとする。", "21": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らはおのれを[見{み}]て、[賢{かしこ}]しとし、みずから[顧{かえり}]みて、さとしとする。", "22": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らはぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]むことの[英雄{えいゆう}]であり、[濃{こ}]き[酒{さけ}]をまぜ[合{あ}]わせることの[勇士{ゆうし}]である。", "23": "[彼{かれ}]らはまいないによって[悪{あ}]しき[者{もの}]を[義{ぎ}]とし、[義人{ぎじん}]からその[義{ぎ}]を[奪{うば}]う。", "24": "それゆえ、[火{ひ}]の[舌{した}]が[刈{か}]り[株{かぶ}]を[食{く}]い[尽{つく}]すように、[枯{か}]れ[草{くさ}]が[炎{ほのお}]の[中{なか}]に[消{き}]えうせるように、[彼{かれ}]らの[根{ね}]は[朽{く}]ちたものとなり、[彼{かれ}]らの[花{はな}]はちりのように[飛{と}]び[去{さ}]る。[彼{かれ}]らは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]を[捨{す}]て、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]の[言葉{ことば}]を[侮{あなど}]ったからである。", "25": "それゆえ、[主{しゅ}]はその[民{たみ}]にむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、み[手{て}]を[伸{の}]べて[彼{かれ}]らを[撃{う}]たれた。[山{やま}]は[震{ふる}]い[動{うご}]き、[彼{かれ}]らのしかばねは、ちまたの[中{なか}]で、あくたのようになった。それにもかかわらず、み[怒{いか}]りはやまず、なお、み[手{て}]を[伸{の}]ばされる。", "26": "[主{しゅ}]は[旗{はた}]をあげて[遠{とお}]くから一つの[国民{くにたみ}]を[招{まね}]き、[地{ち}]の[果{はて}]から[彼{かれ}]らを[呼{よ}]ばれる。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[走{はし}]って、すみやかに[来{く}]る。", "27": "その[中{なか}]には[疲{つか}]れる[者{もの}]も、つまずく[者{もの}]もなく、まどろむ[者{もの}]も、[眠{ねむ}]る[者{もの}]もない。その[腰{こし}]の[帯{おび}]はとけず、そのくつのひもは[切{き}]れていない。", "28": "その[矢{や}]は[鋭{するど}]く、その[弓{ゆみ}]はことごとく[張{は}]り、その[馬{うま}]のひずめは[火打石{ひうちいし}]のように、その[車{くるま}]の[輪{わ}]はつむじ[風{かぜ}]のように[思{おも}]われる。", "29": "そのほえることは、ししのように、[若{わか}]いししのようにほえ、うなって[獲物{えもの}]を[捕{とら}]え、かすめ[去{さ}]っても[救{すく}]う[者{もの}]がない。", "30": "その[日{ひ}]、その[鳴{な}]りどよめくことは、[海{うみ}]の[鳴{な}]りどよめくようだ。もし[地{ち}]をのぞむならば、[見{み}]よ、[暗{くら}]きと[悩{なや}]みとがあり、[光{ひかり}]は[雲{くも}]によって[暗{くら}]くなる。" }, "6": { "1": "ウジヤ[王{おう}]の[死{し}]んだ[年{とし}]、わたしは[主{しゅ}]が[高{たか}]くあげられたみくらに[座{ざ}]し、その[衣{ころも}]のすそが[神殿{しんでん}]に[満{み}]ちているのを[見{み}]た。", "2": "その[上{うえ}]にセラピムが[立{た}]ち、おのおの六つの[翼{つばさ}]をもっていた。その二つをもって[顔{かお}]をおおい、二つをもって[足{あし}]をおおい、二つをもって[飛{と}]びかけり、", "3": "[互{たがい}]に[呼{よ}]びかわして[言{い}]った。「[聖{せい}]なるかな、[聖{せい}]なるかな、[聖{せい}]なるかな、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、その[栄光{えいこう}]は[全{ぜん}][地{ち}]に[満{み}]つ」。", "4": "その[呼{よ}]ばわっている[者{もの}]の[声{こえ}]によって[敷居{しきい}]の[基{もとい}]が[震{ふる}]い[動{うご}]き、[神殿{しんでん}]の[中{なか}]に[煙{けむり}]が[満{み}]ちた。", "5": "その[時{とき}]わたしは[言{い}]った、「わざわいなるかな、わたしは[滅{ほろ}]びるばかりだ。わたしは[汚{けが}]れたくちびるの[者{もの}]で、[汚{けが}]れたくちびるの[民{たみ}]の[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]であるのに、わたしの[目{め}]が[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]なる[王{おう}]を[見{み}]たのだから」。", "6": "この[時{とき}]セラピムのひとりが[火{ひ}]ばしをもって、[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]から[取{と}]った[燃{も}]えている[炭{すみ}]を[手{て}]に[携{たずさ}]え、わたしのところに[飛{と}]んできて、", "7": "わたしの[口{くち}]に[触{ふ}]れて[言{い}]った、「[見{み}]よ、これがあなたのくちびるに[触{ふ}]れたので、あなたの[悪{あく}]は[除{のぞ}]かれ、あなたの[罪{つみ}]はゆるされた」。", "8": "わたしはまた[主{しゅ}]の[言{い}]われる[声{こえ}]を[聞{き}]いた、「わたしはだれをつかわそうか。だれがわれわれのために[行{い}]くだろうか」。その[時{とき}]わたしは[言{い}]った、「ここにわたしがおります。わたしをおつかわしください」。", "9": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「あなたは[行{い}]って、この[民{たみ}]にこう[言{い}]いなさい、『あなたがたはくりかえし[聞{き}]くがよい、しかし[悟{さと}]ってはならない。あなたがたはくりかえし[見{み}]るがよい、しかしわかってはならない』と。", "10": "あなたはこの[民{たみ}]の[心{こころ}]を[鈍{にぶ}]くし、その[耳{みみ}]を[聞{きこ}]えにくくし、その[目{め}]を[閉{と}]ざしなさい。これは[彼{かれ}]らがその[目{め}]で[見{み}]、その[耳{みみ}]で[聞{き}]き、その[心{こころ}]で[悟{さと}]り、[悔{く}]い[改{あらた}]めていやされることのないためである」。", "11": "そこで、わたしは[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、いつまでですか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れすたれて、[住{す}]む[者{もの}]もなく、[家{いえ}]には[人{ひと}]かげもなく、[国{くに}]は[全{まった}]く[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、", "12": "[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]によって[遠{とお}]くへ[移{うつ}]され、[荒{あ}]れはてた[所{ところ}]が[国{くに}]の[中{なか}]に[多{おお}]くなる[時{とき}]まで、こうなっている。", "13": "その[中{なか}]に十[分{ぶん}]の一の[残{のこ}]る[者{もの}]があっても、これもまた[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされる。テレビンの[木{き}]またはかしの[木{き}]が[切{き}]り[倒{たお}]されるとき、その[切{き}]り[株{かぶ}]が[残{のこ}]るように」。[聖{せい}]なる[種族{しゅぞく}]はその[切{き}]り[株{かぶ}]である。" }, "7": { "1": "ユダの[王{おう}]、ウジヤの[子{こ}]ヨタム、その[子{こ}]アハズの[時{とき}]、スリヤの[王{おう}]レヂンとレマリヤの[子{こ}]であるイスラエルの[王{おう}]ペカとが[上{のぼ}]ってきて、エルサレムを[攻{せ}]めたが[勝{か}]つことができなかった。", "2": "[時{とき}]に「スリヤがエフライムと[同盟{どうめい}]している」とダビデの[家{いえ}]に[告{つ}]げる[者{もの}]があったので、[王{おう}]の[心{こころ}]と[民{たみ}]の[心{こころ}]とは[風{かぜ}]に[動{うご}]かされる[林{はやし}]の[木{き}]のように[動揺{どうよう}]した。", "3": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]はイザヤに[言{い}]われた、「[今{いま}]、あなたとあなたの[子{こ}]シャル・ヤシュブと[共{とも}]に[出{で}]て[行{い}]って、[布{ぬの}]さらしの[野{の}]へ[行{い}]く[大路{おおじ}]に[沿{そ}]う[上{うえ}]の[池{いけ}]の[水道{すいどう}]の[端{はし}]でアハズに[会{あ}]い、", "4": "[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『[気{き}]をつけて、[静{しず}]かにし、[恐{おそ}]れてはならない。レヂンとスリヤおよびレマリヤの[子{こ}]が[激{はげ}]しく[怒{いか}]っても、これら二つの[燃{も}]え[残{のこ}]りのくすぶっている[切{き}]り[株{かぶ}]のゆえに[心{こころ}]を[弱{よわ}]くしてはならない。", "5": "スリヤはエフライムおよびレマリヤの[子{こ}]と[共{とも}]にあなたにむかって[悪{わる}]い[事{こと}]を[企{くわだ}]てて[言{い}]う、", "6": "「われわれはユダに[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、これを[脅{おびやか}]し、われわれのためにこれを[破{やぶ}]り[取{と}]り、タビエルの[子{こ}]をそこの[王{おう}]にしよう」と。", "7": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、この[事{こと}]は[決{けっ}]して[行{おこな}]われない、また[起{おこ}]ることはない。", "8": "スリヤのかしらはダマスコ、ダマスコのかしらはレヂンである。(六十五[年{ねん}]のうちにエフライムは[敗{やぶ}]れて、[国{くに}]をなさないようになる。)", "9": "エフライムのかしらはサマリヤ、サマリヤのかしらはレマリヤの[子{こ}]である。もしあなたがたが[信{しん}]じないならば、[立{た}]つことはできない』」。", "10": "[主{しゅ}]は[再{ふたた}]びアハズに[告{つ}]げて[言{い}]われた、", "11": "「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に一つのしるしを[求{もと}]めよ、[陰府{よみ}]のように[深{ふか}]い[所{ところ}]に、あるいは[天{てん}]のように[高{たか}]い[所{ところ}]に[求{もと}]めよ」。", "12": "しかしアハズは[言{い}]った、「わたしはそれを[求{もと}]めて、[主{しゅ}]を[試{こころ}]みることをいたしません」。", "13": "そこでイザヤは[言{い}]った、「ダビデの[家{いえ}]よ、[聞{き}]け。あなたがたは[人{ひと}]を[煩{わずら}]わすことを[小{ちい}]さい[事{こと}]とし、またわが[神{かみ}]をも[煩{わずら}]わそうとするのか。", "14": "それゆえ、[主{しゅ}]はみずから一つのしるしをあなたがたに[与{あた}]えられる。[見{み}]よ、おとめがみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]む。その[名{な}]はインマヌエルととなえられる。", "15": "その[子{こ}]が[悪{あく}]を[捨{す}]て、[善{ぜん}]を[選{えら}]ぶことを[知{し}]るころになって、[凝乳{ぎょうにゅう}]と、[蜂蜜{はちみつ}]とを[食{た}]べる。", "16": "それはこの[子{こ}]が[悪{あく}]を[捨{す}]て、[善{ぜん}]を[選{えら}]ぶことを[知{し}]る[前{まえ}]に、あなたが[恐{おそ}]れているふたりの[王{おう}]の[地{ち}]は[捨{す}]てられるからである。", "17": "[主{しゅ}]はエフライムがユダから[分{わか}]れた[時{とき}]からこのかた、[臨{のぞ}]んだことのないような[日{ひ}]をあなたと、あなたの[民{たみ}]と、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]とに[臨{のぞ}]ませられる。それはアッスリヤの[王{おう}]である」。", "18": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]はエジプトの[川々{かわがわ}]の[源{みなもと}]にいる、はえを[招{まね}]き、アッスリヤの[地{ち}]にいる[蜂{はち}]を[呼{よ}]ばれる。", "19": "[彼{かれ}]らはみな[来{き}]て、[険{けわ}]しい[谷{たに}]、[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]、すべてのいばら、すべての[牧場{まきば}]の[上{うえ}]にとどまる。", "20": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[大川{おおかわ}]の[向{む}]こうから[雇{やと}]ったかみそり、すなわちアッスリヤの[王{おう}]をもって、[頭{あたま}]と[足{あし}]の[毛{け}]とをそり、また、ひげをも[除{のぞ}]き[去{さ}]られる。", "21": "その[日{ひ}]、[人{ひと}]は[若{わか}]い[雌牛{めうし}]一[頭{とう}]と[羊{ひつじ}]二[頭{とう}]を[飼{か}]い、", "22": "それから[出{で}]る[乳{ちち}]が[多{おお}]いので、[凝乳{ぎょうにゅう}]を[食{た}]べることができ、すべて[国{くに}]のうちに[残{のこ}]された[者{もの}]は[凝乳{ぎょうにゅう}]と、[蜂蜜{はちみつ}]とを[食{た}]べることができる。", "23": "その[日{ひ}]、[銀{ぎん}]一千シケルの[価{あたい}]ある千[株{かぶ}]のぶどうの[木{き}]のあった[所{ところ}]も、ことごとくいばらと、おどろの[生{は}]える[所{ところ}]となり、", "24": "いばらと、おどろとが[地{ち}]にはびこるために、[人々{ひとびと}]は[弓{ゆみ}]と[矢{や}]をもってそこへ[行{い}]く。", "25": "くわをもって[掘{ほ}]り[耕{たがや}]したすべての[山々{やまやま}]にも、あなたは、いばらと、おどろとを[恐{おそ}]れて、そこへ[行{い}]くことができない。その[地{ち}]はただ[牛{うし}]を[放{はな}]ち、[羊{ひつじ}]の[踏{ふ}]むところとなる。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「一[枚{まい}]の[大{おお}]きな[札{ふだ}]を[取{と}]って、その[上{うえ}]に[普通{ふつう}]の[文字{もじ}]で、『マヘル・シャラル・ハシ・バズ』と[書{か}]きなさい」。", "2": "そこで、わたしは[確{たし}]かな[証人{しょうにん}]として、[祭司{さいし}]ウリヤおよびエベレキヤの[子{こ}]ゼカリヤを[立{た}]てた。", "3": "わたしが[預言者{よげんしゃ}]の[妻{つま}]に[近{ちか}]づくと、[彼女{かのじょ}]はみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。その[時{とき}]、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「その[名{な}]をマヘル・シャラル・ハシ・バズと[呼{よ}]びなさい。", "4": "それはこの[子{こ}]がまだ『おとうさん、おかあさん』と[呼{よ}]ぶことを[知{し}]らないうちに、ダマスコの[富{とみ}]と、サマリヤのぶんどり[品{ひん}]とが、アッスリヤ[王{おう}]の[前{まえ}]に[奪{うば}]い[去{さ}]られるからである」。", "5": "[主{しゅ}]はまた[重{かさ}]ねてわたしに[言{い}]われた、", "6": "「この[民{たみ}]はゆるやかに[流{なが}]れるシロアの[水{みず}]を[捨{す}]てて、レヂンとレマリヤの[子{こ}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れくじける。", "7": "それゆえ[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[勢{いきお}]いたけく、みなぎりわたる[大川{おおかわ}]の[水{みず}]を[彼{かれ}]らにむかってせき[入{い}]れられる。これはアッスリヤの[王{おう}]と、そのもろもろの[威勢{いせい}]とであって、そのすべての[支流{しりゅう}]にはびこり、すべての[岸{きし}]を[越{こ}]え、", "8": "ユダに[流{なが}]れ[入{い}]り、あふれみなぎって、[首{くび}]にまで[及{およ}]ぶ。インマヌエルよ、その[広{ひろ}]げた[翼{つばさ}]はあまねく、あなたの[国{くに}]に[満{み}]ちわたる」。", "9": "もろもろの[民{たみ}]よ、[打{う}]ち[破{やぶ}]られて、[驚{おどろ}]きあわてよ。[遠{とお}]き[国々{くにぐに}]のものよ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。[腰{こし}]に[帯{おび}]して、[驚{おどろ}]きあわてよ。[腰{こし}]に[帯{おび}]して、[驚{おどろ}]きあわてよ。", "10": "ともに[計{はか}]れ、しかし、[成{な}]らない。[言葉{ことば}]を[出{だ}]せ、しかし、[行{おこな}]われない。[神{かみ}]がわれわれと[共{とも}]におられるからである。", "11": "[主{しゅ}]は[強{つよ}]いみ[手{て}]をもって、わたしを[捕{とら}]え、わたしに[語{かた}]り、この[民{たみ}]の[道{みち}]に[歩{あゆ}]まないように、さとして[言{い}]われた、", "12": "「この[民{たみ}]がすべて[陰謀{いんぼう}]ととなえるものを[陰謀{いんぼう}]ととなえてはならない。[彼{かれ}]らの[恐{おそ}]れるものを[恐{おそ}]れてはならない。またおののいてはならない。", "13": "あなたがたは、ただ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[聖{せい}]として、[彼{かれ}]をかしこみ、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れなければならない。", "14": "[主{しゅ}]はイスラエルの二つの[家{いえ}]には[聖所{せいじょ}]となり、またさまたげの[石{いし}]、つまずきの[岩{いわ}]となり、エルサレムの[住民{じゅうみん}]には[網{あみ}]となり、わなとなる。", "15": "[多{おお}]くの[者{もの}]はこれにつまずき、かつ[倒{たお}]れ、[破{やぶ}]られ、わなにかけられ、[捕{とら}]えられる」。", "16": "わたしは、あかしを一つにまとめ、[教{おしえ}]をわが[弟子{でし}]たちのうちに[封{ふう}]じておこう。", "17": "[主{しゅ}]はいま、ヤコブの[家{いえ}]に、み[顔{かお}]をかくしておられるとはいえ、わたしはその[主{しゅ}]を[待{ま}]ち、[主{しゅ}]を[望{のぞ}]みまつる。", "18": "[見{み}]よ、わたしと、[主{しゅ}]のわたしに[賜{たま}]わった[子{こ}]たちとは、シオンの[山{やま}]にいます[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]から[与{あた}]えられたイスラエルのしるしであり、[前{まえ}]ぶれである。", "19": "[人々{ひとびと}]があなたがたにむかって「さえずるように、ささやくように[語{かた}]る[巫子{みこ}]および[魔術者{まじゅつしゃ}]に[求{もと}]めよ」という[時{とき}]、[民{たみ}]は[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]に[求{もと}]むべきではないか。[生{い}]ける[者{もの}]のために[死{し}]んだ[者{もの}]に[求{もと}]めるであろうか。", "20": "ただ[教{おしえ}]とあかしとに[求{もと}]めよ。まことに[彼{かれ}]らはこの[言葉{ことば}]によって[語{かた}]るが、そこには[夜明{よあ}]けがない。", "21": "[彼{かれ}]らはしえたげられ、[飢{う}]えて[国{くに}]の[中{なか}]を[経{へ}]あるく。その[飢{う}]えるとき[怒{いか}]りを[放{はな}]ち、[自分{じぶん}]たちの[王{おう}]、[自分{じぶん}]たちの[神{かみ}]をのろい、かつその[顔{かお}]を[天{てん}]に[向{む}]ける。", "22": "また[地{ち}]を[見{み}]ると、[見{み}]よ、[悩{なや}]みと[暗{くら}]きと、[苦{くる}]しみのやみとがあり、[彼{かれ}]らは[暗黒{あんこく}]に[追{お}]いやられる。" }, "9": { "1": "しかし、[苦{くる}]しみにあった[地{ち}]にも、やみがなくなる。さきにはゼブルンの[地{ち}]、ナフタリの[地{ち}]にはずかしめを[与{あた}]えられたが、[後{のち}]には[海{うみ}]に[至{いた}]る[道{みち}]、ヨルダンの[向{む}]こうの[地{ち}]、[異邦人{いほうじん}]のガリラヤに[光栄{こうえい}]を[与{あた}]えられる。", "2": "[暗{くら}]やみの[中{なか}]に[歩{あゆ}]んでいた[民{たみ}]は[大{おお}]いなる[光{ひかり}]を[見{み}]た。[暗黒{あんこく}]の[地{ち}]に[住{す}]んでいた[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に[光{ひかり}]が[照{て}]った。", "3": "あなたが[国民{こくみん}]を[増{ま}]し、その[喜{よろこ}]びを[大{おお}]きくされたので、[彼{かれ}]らは[刈入{かりい}]れ[時{とき}]に[喜{よろこ}]ぶように、[獲物{えもの}]を[分{わ}]かつ[時{とき}]に[楽{たの}]しむように、あなたの[前{まえ}]に[喜{よろこ}]んだ。", "4": "これはあなたが[彼{かれ}]らの[負{お}]っているくびきと、その[肩{かた}]のつえと、しえたげる[者{もの}]のむちとを、ミデアンの[日{ひ}]になされたように[折{お}]られたからだ。", "5": "すべて[戦場{せんじょう}]で、[歩兵{ほへい}]のはいたくつと、[血{ち}]にまみれた[衣{ころも}]とは、[火{ひ}]の[燃{も}]えくさとなって[焼{や}]かれる。", "6": "ひとりのみどりごがわれわれのために[生{うま}]れた、ひとりの[男{おとこ}]の[子{こ}]がわれわれに[与{あた}]えられた。まつりごとはその[肩{かた}]にあり、その[名{な}]は、「[霊妙{れいみょう}]なる[議{ぎ}][士{し}]、[大能{たいのう}]の[神{かみ}]、とこしえの[父{ちち}]、[平和{へいわ}]の[君{きみ}]」ととなえられる。", "7": "そのまつりごとと[平和{へいわ}]とは、[増{ま}]し[加{くわ}]わって[限{かぎ}]りなく、ダビデの[位{くらい}]に[座{ざ}]して、その[国{くに}]を[治{おさ}]め、[今{いま}]より[後{のち}]、とこしえに[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]とをもってこれを[立{た}]て、これを[保{たも}]たれる。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[熱心{ねっしん}]がこれをなされるのである。", "8": "[主{しゅ}]はひと[言{こと}]をヤコブにおくり、これをイスラエルの[上{うえ}]にくだされる。", "9": "すべてこの[民{たみ}]、エフライムとサマリヤに[住{す}]む[者{もの}]とは[知{し}]るであろう。[彼{かれ}]らは[高{たか}]ぶり、[心{こころ}]おごって[言{い}]う、", "10": "「かわらがくずれても、われわれは[切{き}]り[石{いし}]をもって[建{た}]てよう。くわの[木{き}]が[切{き}]り[倒{たお}]されても、われわれは[香柏{こうはく}]をもってこれにかえよう」と。", "11": "それゆえ、[主{しゅ}]は[敵{てき}]を[起{おこ}]して[彼{かれ}]らを[攻{せ}]めさせ、そのあだを[奮{ふる}]い[立{た}]たせられる。", "12": "[東{ひがし}]にスリヤびとあり、[西{にし}]にペリシテびとあり、[彼{かれ}]らは[大口{おおぐち}]をあけてイスラエルを[食{く}]い[尽{つく}]す。それでも[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはやまず、なおも、そのみ[手{て}]を[伸{の}]ばされる。", "13": "しかもなお、この[民{たみ}]は[自分{じぶん}]たちを[撃{う}]った[者{もの}]に[帰{かえ}]らず、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[求{もと}]めない。", "14": "それゆえ、[主{しゅ}]はイスラエルから[頭{あたま}]と[尾{お}]と、しゅろの[枝{えだ}]と[葦{あし}]とを一[日{にち}]のうちに[断{た}]ち[切{き}]られる。", "15": "その[頭{あたま}]とは、[長老{ちょうろう}]と[尊{たっと}]き[人{ひと}]、その[尾{お}]とは、[偽{いつわ}]りを[教{おし}]える[預言者{よげんしゃ}]である。", "16": "この[民{たみ}]を[導{みちび}]く[者{もの}]は、これを[迷{まよ}]わせ、[彼{かれ}]らに[導{みちび}]かれる[者{もの}]は、のみ[尽{つく}]される。", "17": "それゆえ、[主{しゅ}]はその[若{わか}]き[人々{ひとびと}]を[喜{よろこ}]ばれず、そのみなしごと[寡婦{かふ}]とをあわれまれない。[彼{かれ}]らはみな、[不信仰{ふしんこう}]であって、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]、すべての[口{くち}]は[愚{おろ}]かな[事{こと}]を[語{かた}]るからである。それでも[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはやまず、なおも、そのみ[手{て}]を[伸{の}]ばされる。", "18": "[悪{あく}]は[火{ひ}]のように[燃{も}]え、いばらと、おどろとを[食{く}]い[尽{つく}]し、[茂{しげ}]りあう[林{はやし}]を[焼{や}]き、[煙{けむり}]の[柱{はしら}]となって[巻{ま}]きあがる。", "19": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[怒{いか}]りによって[地{ち}]は[焼{や}]け、その[民{たみ}]は[火{ひ}]の[燃{も}]えくさのようになり、だれもその[兄弟{きょうだい}]をあわれむ[者{もの}]がない。", "20": "[彼{かれ}]らは[右手{みぎて}]につかんでも、なお[飢{う}]え、[左手{ひだりて}]で[食{た}]べても[飽{あ}]くことがない。おのおのその[隣{とな}]り[人{びと}]の[肉{にく}]を[食{く}]う。", "21": "マナセはエフライムを、エフライムはマナセを[食{く}]い、[彼{かれ}]らは[共{とも}]にユダを[攻{せ}]める。それでも[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはやまず、なおも、そのみ[手{て}]を[伸{の}]ばされる。" }, "10": { "1": "わざわいなるかな、[不義{ふぎ}]の[判決{はんけつ}]を[下{くだ}]す[者{もの}]、[暴虐{ぼうぎゃく}]の[宣告{せんこく}]を[書{か}]きしるす[者{もの}]。", "2": "[彼{かれ}]らは[乏{とぼ}]しい[者{もの}]の[訴{うった}]えを[引{ひ}]き[受{う}]けず、わが[民{たみ}]のうちの[貧{まず}]しい[者{もの}]の[権利{けんり}]をはぎ、[寡婦{かふ}]の[資産{しさん}]を[奪{うば}]い、みなしごのものをかすめる。", "3": "あなたがたは[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]がきたなら、[何{なに}]をしようとするのか。[大風{おおかぜ}]が[遠{とお}]くから[来{く}]るとき、[何{なに}]をしようとするのか。あなたがたはのがれていって、だれに[助{たす}]けを[求{もと}]めようとするのか。また、どこにあなたがたの[富{とみ}]を[残{のこ}]そうとするのか。", "4": "ただ[捕{とら}]われた[者{もの}]の[中{なか}]にかがみ、[殺{ころ}]された[者{もの}]の[中{なか}]に[伏{ふ}]し[倒{たお}]れるのみだ。それでも[主{しゅ}]の[怒{いか}]りはやまず、なおも、そのみ[手{て}]を[伸{の}]ばされる。", "5": "ああ、アッスリヤはわが[怒{いか}]りのつえ、わが[憤{いきどお}]りのむちだ。", "6": "わたしは[彼{かれ}]をつかわして[不信{ふしん}]の[国{くに}]を[攻{せ}]め、[彼{かれ}]に[命{めい}]じてわが[怒{いか}]りの[民{たみ}]を[攻{せ}]め、かすめ[奪{うば}]わせ、[彼{かれ}]らをちまたの[泥{どろ}]のように[踏{ふ}]みにじらせる。", "7": "しかし[彼{かれ}]はそのようには[思{おも}]わず、その[心{こころ}]もそのようには[考{かんが}]えず、かえってその[心{こころ}]は[滅{ほろ}]ぼすことを[思{おも}]い、あまたの[国々{くにぐに}]を[倒{たお}]そうとする。", "8": "[彼{かれ}]は[言{い}]う、「わが[諸侯{しょこう}]はみな[王{おう}]ではないか。", "9": "カルノはカルケミシのようではないか。ハマテはアルパデのようではないか。サマリヤはダマスコのようではないか。", "10": "わが[手{て}]は[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]える[国々{くにぐに}]に[伸{の}]びた。その[彫{ほ}]った[像{ぞう}]はエルサレムおよびサマリヤのものにまさっていた。", "11": "わたしはサマリヤとその[偶像{ぐうぞう}]に[行{おこな}]ったように、エルサレムとその[偶像{ぐうぞう}]に[行{おこな}]わぬであろうか」。", "12": "[主{しゅ}]がシオンの[山{やま}]とエルサレムとになそうとすることを、ことごとくなし[遂{と}]げられた[時{とき}]、[主{しゅ}]はアッスリヤ[王{おう}]の[無礼{ぶれい}]な[言葉{ことば}]と、その[高{たか}]ぶりとを[罰{ばっ}]せられる。", "13": "[彼{かれ}]は[言{い}]う、「わが[手{て}]の[力{ちから}]により、またわが[知恵{ちえ}]によって、わたしはこれをなした。わたしは[賢{かしこ}]いからである。わたしはもろもろの[民{たみ}]の[境{さかい}]を[除{のぞ}]き、その[財宝{ざいほう}]を[奪{うば}]った。またわたしは[雄牛{おうし}]のように、[位{くらい}]に[座{ざ}]する[者{もの}]を[引{ひ}]きおろした。", "14": "わが[手{て}]は[巣{す}]を[取{と}]るように、もろもろの[民{たみ}]の[富{とみ}]を[得{え}]た。またわたしは[人々{ひとびと}]が[捨{す}]てられた[卵{たまご}]を[集{あつ}]めるように、[全{ぜん}][地{ち}]を[取{と}]り[集{あつ}]めた。あるいは[翼{つばさ}]を[動{うご}]かし、あるいは[口{くち}]を[開{ひら}]き、あるいはぺちゃくちゃ[言{い}]う[者{もの}]もなかった」。", "15": "おのは、それを[用{もち}]いて[切{き}]る[者{もの}]にむかって、[自分{じぶん}]を[誇{ほこ}]ることができようか。のこぎりは、それを[動{うご}]かす[者{もの}]にむかって、みずから[高{たか}]ぶることができようか。これはあたかも、むちが[自分{じぶん}]をあげる[者{もの}]を[動{うご}]かし、つえが[木{き}]でない[者{もの}]をあげようとするのに[等{ひと}]しい。", "16": "それゆえ、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、その[肥{こ}]えた[勇士{ゆうし}]の[中{なか}]に[病気{びょうき}]を[送{おく}]って[衰{おとろ}]えさせ、その[栄光{えいこう}]の[下{した}]に[火{ひ}]の[燃{も}]えるような[炎{ほのお}]を[燃{も}]やされる。", "17": "イスラエルの[光{ひかり}]は[火{ひ}]となり、その[聖者{せいじゃ}]は[炎{ほのお}]となり、そのいばらと、おどろとを一[日{にち}]のうちに[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。", "18": "また、その[林{はやし}]と[土{つち}][肥{こ}]えた[田畑{たはた}]の[栄{さか}]えを、[魂{たましい}]も、からだも二つながら[滅{ほろ}]ぼし、[病{や}]める[者{もの}]のやせ[衰{おとろ}]える[時{とき}]のようにされる。", "19": "その[林{はやし}]の[木{き}]の[残{のこ}]りのものはわずかであって、わらべもそれを[書{か}]きとめることができる。", "20": "その[日{ひ}]にはイスラエルの[残{のこ}]りの[者{もの}]と、ヤコブの[家{いえ}]の[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]とは、もはや[自分{じぶん}]たちを[撃{う}]った[者{もの}]にたよらず、[真心{まごころ}]をもってイスラエルの[聖者{せいじゃ}]、[主{しゅ}]にたより、", "21": "[残{のこ}]りの[者{もの}]、すなわちヤコブの[残{のこ}]りの[者{もの}]は[大能{たいのう}]の[神{かみ}]に[帰{かえ}]る。", "22": "あなたの[民{たみ}]イスラエルは[海{うみ}]の[砂{すな}]のようであっても、そのうちの[残{のこ}]りの[者{もの}]だけが[帰{かえ}]って[来{く}]る。[滅{ほろ}]びはすでに[定{さだ}]まり、[義{ぎ}]であふれている。", "23": "[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[定{さだ}]められた[滅{ほろ}]びを[全{ぜん}][地{ち}]に[行{おこな}]われる。", "24": "それゆえ、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「シオンに[住{す}]むわが[民{たみ}]よ、アッスリヤびとが、エジプトびとがしたように、むちをもってあなたを[打{う}]ち、つえをあげてあなたをせめても、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。", "25": "ただしばらくして、わが[憤{いきどお}]りはやみ、わが[怒{いか}]りは[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼすからである。", "26": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、むかしミデアンびとをオレブの[岩{いわ}]で[撃{う}]たれた[時{とき}]のように、[彼{かれ}]らにむかって、むちをふるわれる。またそのつえを[海{うみ}]の[上{うえ}]にのばし、エジプトでなされたように、それをあげられる。", "27": "その[日{ひ}]には、[彼{かれ}]の[重荷{おもに}]はあなたの[肩{かた}]からおり、[彼{かれ}]のくびきはあなたの[首{くび}]から[離{はな}]れる」。[彼{かれ}]はリンモンから[上{のぼ}]り、", "28": "アイアテにきたり、ミグロンを[過{す}]ぎ、ミクマシでその[行李{こうり}]をとどめ、", "29": "[渡{わた}]しを[過{す}]ぎて、ゲバに[宿{やど}]る。ラマはおののき、サウルのギベアは[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "30": "ガリムの[娘{むすめ}]よ、[声{こえ}]をあげて[叫{さけ}]べ。ライシよ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。アナトテよ、[彼{かれ}]に[答{こた}]えよ。", "31": "マデメナは[逃{に}]げ[去{さ}]り、ゲビムの[民{たみ}]は[隠{かく}]れ[場{ば}]を[求{もと}]めた。", "32": "この[日{ひ}][彼{かれ}]はノブに[立{た}]ちとどまり、シオンの[娘{むすめ}]の[山{やま}]、エルサレムの[丘{おか}]にむかって、その[手{て}]を[振{ふ}]る。", "33": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、[恐{おそ}]ろしい[力{ちから}]をもって[枝{えだ}]を[切{き}]りおろされる。たけの[高{たか}]いものも[切{き}]り[落{おと}]され、そびえ[立{た}]つものは[低{ひく}]くされる。", "34": "[主{しゅ}]はおのをもって[茂{しげ}]りあう[林{はやし}]を[切{き}]られる。みごとな[木{き}]の[茂{しげ}]るレバノンも[倒{たお}]される。" }, "11": { "1": "エッサイの[株{かぶ}]から一つの[芽{め}]が[出{で}]、その[根{ね}]から一つの[若{わか}][枝{えだ}]が[生{は}]えて[実{み}]を[結{むす}]び、", "2": "その[上{うえ}]に[主{しゅ}]の[霊{れい}]がとどまる。これは[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りの[霊{れい}]、[深慮{しんりょ}]と[才能{さいのう}]の[霊{れい}]、[主{しゅ}]を[知{し}]る[知識{ちしき}]と[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[霊{れい}]である。", "3": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることを[楽{たの}]しみとし、その[目{め}]の[見{み}]るところによって、さばきをなさず、その[耳{みみ}]の[聞{き}]くところによって、[定{さだ}]めをなさず、", "4": "[正義{せいぎ}]をもって[貧{まず}]しい[者{もの}]をさばき、[公平{こうへい}]をもって[国{くに}]のうちの[柔和{にゅうわ}]な[者{もの}]のために[定{さだ}]めをなし、その[口{くち}]のむちをもって[国{くに}]を[撃{う}]ち、そのくちびるの[息{いき}]をもって[悪{あ}]しき[者{もの}]を[殺{ころ}]す。", "5": "[正義{せいぎ}]はその[腰{こし}]の[帯{おび}]となり、[忠信{ちゅうしん}]はその[身{み}]の[帯{おび}]となる。", "6": "おおかみは[小羊{こひつじ}]と[共{とも}]にやどり、ひょうは[子{こ}]やぎと[共{とも}]に[伏{ふ}]し、[子{こ}][牛{うし}]、[若{わか}]じし、[肥{こ}]えたる[家畜{かちく}]は[共{とも}]にいて、[小{ちい}]さいわらべに[導{みちび}]かれ、", "7": "[雌牛{めうし}]と[熊{くま}]とは[食{く}]い[物{もの}]を[共{とも}]にし、[牛{うし}]の[子{こ}]と[熊{くま}]の[子{こ}]と[共{とも}]に[伏{ふ}]し、ししは[牛{うし}]のようにわらを[食{く}]い、", "8": "[乳{ち}]のみ[子{ご}]は[毒蛇{どくへび}]のほらに[戯{たわむ}]れ、[乳離{ちばな}]れの[子{こ}]は[手{て}]をまむしの[穴{あな}]に[入{い}]れる。", "9": "[彼{かれ}]らはわが[聖{せい}]なる[山{やま}]のどこにおいても、そこなうことなく、やぶることがない。[水{みず}]が[海{うみ}]をおおっているように、[主{しゅ}]を[知{し}]る[知識{ちしき}]が[地{ち}]に[満{み}]ちるからである。", "10": "その[日{ひ}]、エッサイの[根{ね}]が[立{た}]って、もろもろの[民{たみ}]の[旗{はた}]となり、もろもろの[国{くに}]びとはこれに[尋{たず}]ね[求{もと}]め、その[置{お}]かれる[所{ところ}]に[栄光{えいこう}]がある。", "11": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[再{ふたた}]び[手{て}]を[伸{の}]べて、その[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]をアッスリヤ、エジプト、パテロス、エチオピヤ、エラム、シナル、ハマテおよび[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]からあがなわれる。", "12": "[主{しゅ}]は[国々{くにぐに}]のために[旗{はた}]をあげて、イスラエルの[追{お}]いやられた[者{もの}]を[集{あつ}]め、ユダの[散{ち}]らされた[者{もの}]を[地{ち}]の[四方{しほう}]から[集{あつ}]められる。", "13": "エフライムのねたみはうせ、ユダを[悩{なや}]ます[者{もの}]は[断{た}]たれ、エフライムはユダをねたまず、ユダはエフライムを[悩{なや}]ますことはない。", "14": "しかし[彼{かれ}]らは[西{にし}]の[方{ほう}]ペリシテびとの[肩{かた}]に[襲{おそ}]いかかり、[相{あい}][共{とも}]に[東{ひがし}]の[民{たみ}]をかすめ、その[手{て}]をエドムおよびモアブに[伸{の}]べ、アンモンの[人々{ひとびと}]をおのれに[従{したが}]わせる。", "15": "[主{しゅ}]はエジプトの[海{うみ}]の[舌{した}]をからし、[川{かわ}]の[上{うえ}]に[手{て}]を[振{ふ}]って[熱{あつ}]い[風{かぜ}]を[吹{ふ}]かせ、その[川{かわ}]を[打{う}]って七つの[川{かわ}]となし、くつをぬらさないで[渡{わた}]らせられる。", "16": "その[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]のためにアッスリヤからの[大路{おおじ}]があり、[昔{むかし}]イスラエルがエジプトの[国{くに}]から[上{のぼ}]ってきた[時{とき}]にあったようになる。" }, "12": { "1": "その[日{ひ}]あなたは[言{い}]う、「[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[感謝{かんしゃ}]します。あなたは、さきにわたしにむかって[怒{いか}]られたが、その[怒{いか}]りはやんで、わたしを[慰{なぐさ}]められたからです。", "2": "[見{み}]よ、[神{かみ}]はわが[救{すくい}]である。わたしは[信頼{しんらい}]して[恐{おそ}]れることはない。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわが[力{ちから}]、わが[歌{うた}]であり、わが[救{すくい}]となられたからである」。", "3": "あなたがたは[喜{よろこ}]びをもって、[救{すくい}]の[井戸{いど}]から[水{みず}]をくむ。", "4": "その[日{ひ}]、あなたがたは[言{い}]う、「[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ。そのみ[名{な}]を[呼{よ}]べ。そのみわざをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]につたえよ。そのみ[名{な}]のあがむべきことを[語{かた}]りつげよ。", "5": "[主{しゅ}]をほめうたえ。[主{しゅ}]はそのみわざを、みごとになし[遂{と}]げられたから。これを[全{ぜん}][地{ち}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。", "6": "シオンに[住{す}]む[者{もの}]よ、[声{こえ}]をあげて、[喜{よろこ}]びうたえ。イスラエルの[聖者{せいじゃ}]はあなたがたのうちで[大{おお}]いなる[者{もの}]だから」。" }, "13": { "1": "アモツの[子{こ}]イザヤに[示{しめ}]されたバビロンについての[託宣{たくせん}]。", "2": "あなたがたは[木{き}]のない[山{やま}]に[旗{はた}]を[立{た}]て、[声{こえ}]をあげて[彼{かれ}]らを[招{まね}]き、[手{て}]を[振{ふ}]って[彼{かれ}]らを[貴族{きぞく}]の[門{もん}]に、はいらせよ。", "3": "わたしはわが[怒{いか}]りのさばきを[行{おこな}]うために[聖別{せいべつ}]した[者{もの}]どもに[命{めい}]じ、わが[勇士{ゆうし}]、わが[勝{か}]ち[誇{ほこ}]る[者{もの}]どもを[招{まね}]いた。", "4": "[聞{き}]け、[多{おお}]くの[民{たみ}]のような[騒{さわ}]ぎ[声{こえ}]が[山々{やまやま}]に[聞{きこ}]える。[聞{き}]け、もろもろの[国々{くにぐに}]、[寄{よ}]りつどえるもろもろの[国民{こくみん}]のざわめく[声{こえ}]が[聞{きこ}]える。これは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が[戦{たたか}]いのために[軍勢{ぐんぜい}]を[集{あつ}]められるのだ。", "5": "[彼{かれ}]らは[遠{とお}]い[国{くに}]から、[天{てん}]の[果{はて}]から[来{く}]る。これは、[主{しゅ}]とその[憤{いきどお}]りの[器{うつわ}]で、[全{ぜん}][地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼすために[来{く}]るのだ。", "6": "あなたがたは[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。[主{しゅ}]の[日{ひ}]が[近{ちか}]づき、[滅{ほろ}]びが[全能者{ぜんのうしゃ}]から[来{く}]るからだ。", "7": "それゆえ、すべての[手{て}]は[弱{よわ}]り、すべての[人{ひと}]の[心{こころ}]は[溶{と}]け[去{さ}]る。", "8": "[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れおののき、[苦{くる}]しみと[悩{なや}]みに[捕{とら}]えられ、[子{こ}]を[産{う}]まんとする[女{おんな}]のようにもだえ[苦{くる}]しみ、[互{たがい}]に[驚{おどろ}]き、[顔{かお}]を[見{み}]あわせ、その[顔{かお}]は[炎{ほのお}]のようになる。", "9": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[日{ひ}]が[来{く}]る。[残忍{ざんにん}]で、[憤{いきどお}]りと[激{はげ}]しい[怒{いか}]りとをもってこの[地{ち}]を[荒{あら}]し、その[中{なか}]から[罪{つみ}]びとを[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすために[来{く}]る。", "10": "[天{てん}]の[星{ほし}]とその[星座{せいざ}]とはその[光{ひかり}]を[放{はな}]たず、[太陽{たいよう}]は[出{で}]ても[暗{くら}]く、[月{つき}]はその[光{ひかり}]を[輝{かがや}]かさない。", "11": "わたしはその[悪{あく}]のために[世{よ}]を[罰{ばっ}]し、その[不義{ふぎ}]のために[悪{わる}]い[者{もの}]を[罰{ばっ}]し、[高{たか}]ぶる[者{もの}]の[誇{ほこり}]をとどめ、あらぶる[者{もの}]の[高慢{こうまん}]を[低{ひく}]くする。", "12": "わたしは[人{ひと}]を[精{せい}][金{きん}]よりも、オフルのこがねよりも[少{すく}]なくする。", "13": "それゆえ、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[憤{いきどお}]りにより、その[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[日{ひ}]に、[天{てん}]は[震{ふる}]い、[地{ち}]は[揺{ゆ}]り[動{うご}]いて、その[所{ところ}]をはなれる。", "14": "[彼{かれ}]らは[追{お}]われた、かもしかのように、あるいは[集{あつ}]める[者{もの}]のない[羊{ひつじ}]のようになって、おのおの[自分{じぶん}]の[民{たみ}]に[帰{かえ}]り、[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[逃{に}]げて[行{い}]く。", "15": "すべて[見{み}]いだされる[者{もの}]は[刺{さ}]され、すべて[捕{とら}]えられる[者{もの}]はつるぎによって[倒{たお}]され、", "16": "[彼{かれ}]らのみどりごはその[目{め}]の[前{まえ}]で[投{な}]げ[砕{くだ}]かれ、その[家{いえ}]はかすめ[奪{うば}]われ、その[妻{つま}]は[汚{けが}]される。", "17": "[見{み}]よ、わたしは、しろがねをも[顧{かえり}]みず、こがねをも[喜{よろこ}]ばないメデアびとを[起{おこ}]して、[彼{かれ}]らにむかわせる。", "18": "[彼{かれ}]らの[弓{ゆみ}]は[若{わか}]い[者{もの}]を[射殺{いころ}]し、[腹{はら}]の[実{み}]をあわれむことなく、[幼{おさ}]な[子{ご}]を[見{み}]て、[惜{お}]しむことがない。", "19": "[国々{くにぐに}]の[誉{ほまれ}]であり、カルデヤびとの[誇{ほこり}]である[麗{うるわ}]しいバビロンは、[神{かみ}]に[滅{ほろ}]ぼされたソドム、ゴモラのようになる。", "20": "ここにはながく[住{す}]む[者{もの}]が[絶{た}]え、[世々{よよ}]にいたるまで[住{す}]みつく[者{もの}]がなく、アラビヤびともそこに[天幕{てんまく}]を[張{は}]らず、[羊飼{ひつじかい}]もそこに[群{む}]れを[伏{ふ}]させることがない。", "21": "ただ、[野{の}]の[獣{けもの}]がそこに[伏{ふ}]し、ほえる[獣{けもの}]がその[家{いえ}]に[満{み}]ち、だちょうがそこに[住{す}]み、[鬼神{きしん}]がそこに[踊{おど}]る。", "22": "ハイエナはその[城{しろ}]の[中{なか}]で[鳴{な}]き、[山犬{やまいぬ}]は[楽{たの}]しい[宮殿{きゅうでん}]でほえる。その[時{とき}]の[来{く}]るのは[近{ちか}]い、その[日{ひ}]は[延{の}]びることがない。" }, "14": { "1": "[主{しゅ}]はヤコブをあわれみ、イスラエルを[再{ふたた}]び[選{えら}]んで、これをおのれの[地{ち}]に[置{お}]かれる。[異邦人{いほうじん}]はこれに[加{くわ}]わって、ヤコブの[家{いえ}]に[結{むす}]びつらなり、", "2": "もろもろの[民{たみ}]は[彼{かれ}]らを[連{つ}]れてその[所{ところ}]に[導{みちび}]いて[来{く}]る。そしてイスラエルの[家{いえ}]は、[主{しゅ}]の[地{ち}]で[彼{かれ}]らを[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]とし、さきに[自分{じぶん}]たちを[捕虜{ほりょ}]にした[者{もの}]を[捕虜{ほりょ}]にし、[自分{じぶん}]たちをしえたげた[者{もの}]を[治{おさ}]める。", "3": "[主{しゅ}]があなたの[苦労{くろう}]と[不安{ふあん}]とを[除{のぞ}]き、またあなたが[服{ふく}]した[苦役{くえき}]を[除{のぞ}]いて、[安息{あんそく}]をお[与{あた}]えになるとき、", "4": "あなたはこのあざけりの[歌{うた}]をとなえ、バビロンの[王{おう}]をののしって[言{い}]う、「あの、しえたげる[者{もの}]は[全{まった}]く[絶{た}]えてしまった。あの、おごる[者{もの}]は[全{まった}]く[絶{た}]えてしまった。", "5": "[主{しゅ}]は[悪{わる}]い[者{もの}]のつえと、つかさびとの[笏{しゃく}]を[折{お}]られた。", "6": "[彼{かれ}]らは[憤{いきどお}]りをもってもろもろの[民{たみ}]を[絶{た}]えず[撃{う}]っては[打{う}]ち、[怒{いか}]りをもってもろもろの[国{くに}]を[治{おさ}]めても、そのしえたげをとどめる[者{もの}]がなかった。", "7": "[全{ぜん}][地{ち}]はやすみを[得{え}]、[穏{おだ}]やかになり、ことごとく[声{こえ}]をあげて[歌{うた}]う。", "8": "いとすぎおよびレバノンの[香柏{こうはく}]でさえもあなたのゆえに[喜{よろこ}]んで[言{い}]う、『あなたはすでに[倒{たお}]れたので、もはや、きこりが[上{のぼ}]ってきて、われわれを[攻{せ}]めることはない』。", "9": "[下{した}]の[陰府{よみ}]はあなたのために[動{うご}]いて、あなたの[来{く}]るのを[迎{むか}]え、[地{ち}]のもろもろの[指導者{しどうしゃ}]たちの[亡霊{ぼうれい}]をあなたのために[起{おこ}]し、[国々{くにぐに}]のもろもろの[王{おう}]をその[王座{おうざ}]から[立{た}]ちあがらせる。", "10": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]あなたに[告{つ}]げて[言{い}]う、『あなたもまたわれわれのように[弱{よわ}]くなった、あなたもわれわれと[同{おな}]じようになった』。", "11": "あなたの[栄華{えいが}]とあなたの[琴{こと}]の[音{ね}]は[陰府{よみ}]に[落{お}]ちてしまった。うじはあなたの[下{した}]に[敷{し}]かれ、みみずはあなたをおおっている。", "12": "[黎明{れいめい}]の[子{こ}]、[明{あ}]けの[明星{みょうじょう}]よ、あなたは[天{てん}]から[落{お}]ちてしまった。もろもろの[国{くに}]を[倒{たお}]した[者{もの}]よ、あなたは[切{き}]られて[地{ち}]に[倒{たお}]れてしまった。", "13": "あなたはさきに[心{こころ}]のうちに[言{い}]った、『わたしは[天{てん}]にのぼり、わたしの[王座{おうざ}]を[高{たか}]く[神{かみ}]の[星{ほし}]の[上{うえ}]におき、[北{きた}]の[果{はて}]なる[集会{しゅうかい}]の[山{やま}]に[座{ざ}]し、", "14": "[雲{くも}]のいただきにのぼり、いと[高{たか}]き[者{もの}]のようになろう』。", "15": "しかしあなたは[陰府{よみ}]に[落{おと}]され、[穴{あな}]の[奥底{おくそこ}]に[入{い}]れられる。", "16": "あなたを[見{み}]る[者{もの}]はつくづくあなたを[見{み}]、あなたに[目{め}]をとめて[言{い}]う、『この[人{ひと}]は[地{ち}]を[震{ふる}]わせ、[国々{くにぐに}]を[動{うご}]かし、", "17": "[世界{せかい}]を[荒野{あらの}]のようにし、その[都市{とし}]をこわし、[捕{とら}]えた[者{もの}]をその[家{いえ}]に[解{と}]き[帰{かえ}]さなかった[者{もの}]であるのか』。", "18": "もろもろの[国{くに}]の[王{おう}]たちは[皆{みな}][尊{たっと}]いさまで、[自分{じぶん}]の[墓{はか}]に[眠{ねむ}]る。", "19": "しかしあなたは[忌{い}]みきらわれる[月{つき}][足{た}]らぬ[子{こ}]のように[墓{はか}]のそとに[捨{す}]てられ、つるぎで[刺{さ}]し[殺{ころ}]された[者{もの}]でおおわれ、[踏{ふ}]みつけられる[死体{したい}]のように[穴{あな}]の[石{いし}]に[下{くだ}]る。", "20": "あなたは[自分{じぶん}]の[国{くに}]を[滅{ほろ}]ぼし、[自分{じぶん}]の[民{たみ}]を[殺{ころ}]したために、[彼{かれ}]らと[共{とも}]に[葬{ほうむ}]られることはない。どうか、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]の[子孫{しそん}]はとこしえに[名{な}]を[呼{よ}]ばれることのないように。", "21": "[先祖{せんぞ}]のよこしまのゆえに、その[子孫{しそん}]のためにほふり[場{ば}]を[備{そな}]えよ。これは[彼{かれ}]らが[起{た}]って[地{ち}]を[取{と}]り、[世界{せかい}]のおもてに[町々{まちまち}]を[満{み}]たすことのないためである」。", "22": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしは[立{た}]って[彼{かれ}]らを[攻{せ}]め、バビロンからその[名{な}]と、[残{のこ}]れる[者{もの}]、その[子{こ}]と[孫{まご}]とを[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼす、と[主{しゅ}]は[言{い}]う。", "23": "わたしはこれをはりねずみのすみかとし、[水{みず}]の[池{いけ}]とし、[滅{ほろ}]びのほうきをもって、これを[払{はら}]い[除{のぞ}]く、と[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]う」。", "24": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[誓{ちか}]って[言{い}]われる、「わたしが[思{おも}]ったように[必{かなら}]ず[成{な}]り、わたしが[定{さだ}]めたように[必{かなら}]ず[立{た}]つ。", "25": "わたしはアッスリヤびとをわが[地{ち}]で[打{う}]ち[破{やぶ}]り、わが[山々{やまやま}]で[彼{かれ}]を[踏{ふ}]みにじる。こうして[彼{かれ}]が[置{お}]いたくびきはイスラエルびとから[離{はな}]れ、[彼{かれ}]が[負{お}]わせた[重荷{おもに}]はイスラエルびとの[肩{かた}]から[離{はな}]れる」。", "26": "これは[全{ぜん}][地{ち}]について[定{さだ}]められた[計画{けいかく}]である。これは[国々{くにぐに}]の[上{うえ}]に[伸{の}]ばされた[手{て}]である。", "27": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が[定{さだ}]められるとき、だれがそれを[取{と}]り[消{け}]すことができるのか。その[手{て}]を[伸{の}]ばされるとき、だれがそれを[引{ひ}]きもどすことができるのか。", "28": "アハズ[王{おう}]の[死{し}]んだ[年{ねん}]にこの[託宣{たくせん}]があった、", "29": "「ペリシテの[全{ぜん}][地{ち}]よ、あなたを[打{う}]ったむちが[折{お}]られたことを[喜{よろこ}]んではならない。へびの[根{ね}]からまむしが[出{で}]、その[実{み}]は[飛{と}]びかけるへびとなるからだ。", "30": "いと[貧{まず}]しい[者{もの}]は[食{しょく}]を[得{え}]、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]は[安{やす}]らかに[伏{ふ}]す。しかし、わたしはききんをもってあなたの[子孫{しそん}]を[殺{ころ}]し、あなたの[残{のこ}]れる[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "31": "[門{もん}]よ、[泣{な}]きわめけ。[町{まち}]よ、[叫{さけ}]べ。ペリシテの[全{ぜん}][地{ち}]よ、[恐{おそ}]れのあまり[消{き}]えうせよ、[北{きた}]から[煙{けむり}]が[来{く}]るからだ。その[隊列{たいれつ}]からは、ひとりも[脱落{だつらく}]する[者{もの}]はない」。", "32": "その[国{くに}]の[使者{ししゃ}]たちになんと[答{こた}]えようか。「[主{しゅ}]はシオンの[基{もとい}]をおかれた、その[民{たみ}]の[苦{くる}]しむ[者{もの}]はこの[中{なか}]に[避{さ}]け[所{どころ}]を[得{え}]る」と[答{こた}]えよ。" }, "15": { "1": "モアブについての[託宣{たくせん}]。アルは一[夜{や}]のうちに[荒{あら}]されて、モアブは[滅{ほろ}]びうせ、キルは一[夜{や}]のうちに[荒{あら}]されて、モアブは[滅{ほろ}]びうせた。", "2": "デボンの[娘{むすめ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]にのぼって[泣{な}]き、モアブはネボとメデバの[上{うえ}]で[嘆{なげ}]き[叫{さけ}]ぶ。おのおのその[頭{あたま}]をかぶろにし、そのひげをことごとくそった。", "3": "[彼{かれ}]らはそのちまたで[荒布{あらぬの}]をまとい、その[屋根{やね}]または[広場{ひろば}]で、みな[泣{な}]き[叫{さけ}]び、[涙{なみだ}]に[浸{ひた}]る。", "4": "ヘシボンとエレアレとは[叫{さけ}]び、その[声{こえ}]はヤハズまで[聞{きこ}]える。それゆえ、モアブの[兵士{へいし}]は[声{こえ}]をあげ、その[魂{たましい}]はおののく。", "5": "わが[心{こころ}]はモアブのために[叫{さけ}]び[呼{よ}]ばわる。その[落人{おちうど}]はゾアルおよびエグラテ・シリシヤにのがれ、[泣{な}]きながらルヒテの[坂{さか}]をのぼり、ホロナイムの[道{みち}]で[滅{ほろ}]びの[叫{さけ}]びをあげる。", "6": "ニムリムの[水{みず}]はかわき、[草{くさ}]は[枯{か}]れ、[苗{なえ}]は[消{き}]えて、[青{あお}]い[物{もの}]はない。", "7": "それゆえ、[彼{かれ}]らはその[得{え}]た[富{とみ}]と、そのたくわえた[物{もの}]とを[携{たずさ}]えて、[柳{やなぎ}]の[川{かわ}]をわたる。", "8": "その[叫{さけ}]びの[声{こえ}]はモアブの[境{さかい}]をめぐり、その[嘆{なげ}]きの[声{こえ}]はエグライムにいたり、またその[嘆{なげ}]きの[声{こえ}]はベエル・エリムにいたる。", "9": "デボンの[水{みず}]は[血{ち}]で[満{み}]ちる。わたしはデボンの[上{うえ}]にさらに[災{わざわい}]を[加{くわ}]え、モアブののがれた[者{もの}]とこの[地{ち}]の[残{のこ}]った[者{もの}]とに、ししを[送{おく}]る。" }, "16": { "1": "[彼{かれ}]らはセラから[荒野{あらの}]の[道{みち}]によって[小羊{こひつじ}]をシオンの[娘{むすめ}]の[山{やま}]に[送{おく}]り、[国{くに}]のつかさに[納{おさ}]めた。", "2": "モアブの[娘{むすめ}]らはアルノンの[渡{わた}]しで、さまよう[鳥{とり}]のように、[巣{す}]を[追{お}]われたひなのようである。", "3": "「[相{あい}]はかって、[事{こと}]を[定{さだ}]めよ。[真昼{まひる}]の[中{なか}]でも、あなたの[陰{かげ}]を[夜{よる}]のようにし、さすらい[人{ひと}]を[隠{かく}]し、のがれて[来{き}]た[者{もの}]をわたさず、", "4": "モアブのさすらい[人{ひと}]を、あなたのうちにやどらせ、[彼{かれ}]らの[避{さ}]け[所{どころ}]となって、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]からのがれさせよ。しえたげる[者{もの}]がなくなり、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が[絶{た}]え、[踏{ふ}]みにじる[者{もの}]が[地{ち}]から[断{た}]たれたとき、", "5": "一つの[玉座{ぎょくざ}]がいつくしみによって[堅{かた}]く[立{た}]てられ、ダビデの[幕屋{まくや}]にあって、さばきをなし、[公平{こうへい}]を[求{もと}]め、[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]うに、すみやかなる[者{もの}]が[真実{しんじつ}]をもってその[上{うえ}]に[座{ざ}]する」。", "6": "われわれはモアブの[高{たか}]ぶりのことを[聞{き}]いた、その[高{たか}]ぶることは、はなはだしい。われわれはその[誇{ほこり}]と、[高{たか}]ぶりと、そのおごりとのことを[聞{き}]いた、その[自慢{じまん}]は[偽{いつわ}]りである。", "7": "それゆえ、モアブは[泣{な}]き[叫{さけ}]べ、[民{たみ}]はみなモアブのために[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。[全{まった}]く[撃{う}]ちのめされて、キルハレセテの[干{ほし}]ぶどうのために[嘆{なげ}]け。", "8": "ヘシボンの[畑{はたけ}]と、シブマのぶどうの[木{き}]とは、しぼみ[衰{おとろ}]えた。[国々{くにぐに}]のもろもろの[主{しゅ}]が、その[枝{えだ}]を[打{う}]ち[落{おと}]したからである。その[枝{えだ}]はさきにはヤゼルまでいたり、[荒野{あらの}]にまではびこり、そのつるは[広{ひろ}]がって[海{うみ}]を[越{こ}]えた。", "9": "それゆえ、わたしはヤゼルと[共{とも}]に、シブマのぶどうの[木{き}]のために[泣{な}]く。ヘシボンよ、エレアレよ、わたしは[涙{なみだ}]をもってあなたを[浸{ひた}]す。ときの[声{こえ}]が、あなたの[果実{かじつ}]と、あなたの[収穫{しゅうかく}]の[上{うえ}]にふりかかってきたからである。", "10": "[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとは[土{つち}][肥{こ}]えた[畑{はたけ}]から[取{と}]り[去{さ}]られ、ぶどう[畑{はたけ}]には[歌{うた}]うことなく、[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわることなく、[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]んで[酒{さけ}]を[絞{しぼ}]る[者{もの}]なく、ぶどうの[収穫{しゅうかく}]を[喜{よろこ}]ぶ[声{こえ}]はやんだ。", "11": "それゆえ、わが[魂{たましい}]はモアブのために、わが[心{こころ}]はキルハレスのために、[琴{こと}]のように[鳴{な}]りひびく。", "12": "モアブが[高{たか}]き[所{ところ}]に[出{で}]て、おのれを[疲{つか}]れさせ、またその[聖所{せいじょ}]にきて[祈{いの}]っても、[効果{こうか}]はない。", "13": "これは[主{しゅ}]がさきにモアブについて[語{かた}]られたみ[言葉{ことば}]である。", "14": "しかし[今{いま}]、[主{しゅ}]は[語{かた}]って[言{い}]われる、「モアブの[栄{さか}]えはその[大{おお}]いなる[群衆{ぐんしゅう}]にもかかわらず、[雇人{やといにん}]の[年期{ねんき}]とひとしく三[年{ねん}]のうちに、はずかしめを[受{う}]け、[残{のこ}]れる[者{もの}]はまことに[少{すく}]なく、[力{ちから}]がない」。" }, "17": { "1": "ダマスコについての[託宣{たくせん}]。[見{み}]よ、ダマスコは[町{まち}]の[姿{すがた}]を[失{うしな}]って、[荒塚{あらつか}]となる。", "2": "その[町々{まちまち}]はとこしえに[捨{す}]てられ、[家畜{かちく}]の[群{む}]れの[住{す}]む[所{ところ}]となって、[伏{ふ}]しやすむが、これを[脅{おびや}]かす[者{もの}]はない。", "3": "エフライムのとりではすたり、ダマスコの[主権{しゅけん}]はやみ、スリヤの[残{のこ}]れる[者{もの}]は、イスラエルの[子{こ}]らの[栄光{えいこう}]のように[消{き}]えうせると[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "その[日{ひ}]、ヤコブの[栄{さか}]えは[衰{おとろ}]え、その[肥{こ}]えたる[肉{にく}]はやせ、", "5": "あたかも[刈入{かりい}]れ[人{ひと}]がまだ[刈{か}]らない[麦{むぎ}]を[集{あつ}]め、かいなをもって[穂{ほ}]を[刈{か}]り[取{と}]ったあとのように、レパイムの[谷{たに}]で[穂{ほ}]を[拾{ひろ}]い[集{あつ}]めたあとのようになる。", "6": "オリブの[木{き}]を[打{う}]つとき、二つ三つの[実{み}]をこずえに[残{のこ}]し、あるいは四つ五つをみのり[多{おお}]き[木{き}]の[枝{えだ}]に[残{のこ}]すように、とり[残{のこ}]されるものがあるとイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "7": "その[日{ひ}]、[人々{ひとびと}]はその[造{つく}]り[主{ぬし}]を[仰{あお}]ぎのぞみ、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]に[目{め}]をとめ、", "8": "おのれの[手{て}]のわざである[祭壇{さいだん}]を[仰{あお}]ぎのぞまず、おのれの[指{ゆび}]が[造{つく}]ったアシラ[像{ぞう}]と[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]とに[目{め}]をとめない。", "9": "その[日{ひ}]、[彼{かれ}]らの[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]は[昔{むかし}]イスラエルの[子{こ}]らのゆえに[捨{す}]て[去{さ}]られたヒビびとおよびアモリびとの[荒{あ}]れ[跡{あと}]のように[荒{あ}]れ[地{ち}]になる。", "10": "これはあなたがたが[自分{じぶん}]の[救{すくい}]の[神{かみ}]を[忘{わす}]れ、[自分{じぶん}]の[避{さ}]け[所{どころ}]なる[岩{いわ}]を[心{こころ}]にとめなかったからだ。それゆえ、あなたがたは[美{うつく}]しい[植物{しょくぶつ}]を[植{う}]え、[異{こと}]なる[神{かみ}]の[切{き}]り[枝{えだ}]をさし、", "11": "その[植{う}]えた[日{ひ}]にこれを[成長{せいちょう}]させ、そのまいた[朝{あさ}]にこれを[花{はな}][咲{さ}]かせても、その[収穫{しゅうかく}]は[悲{かな}]しみと、いやしがたい[苦{くる}]しみの[日{ひ}]にとび[去{さ}]る。", "12": "ああ、[多{おお}]くの[民{たみ}]はなりどよめく、[海{うみ}]のなりどよめくように、[彼{かれ}]らはなりどよめく。ああ、もろもろの[国{くに}]はなりとどろく、[大水{おおみず}]のなりとどろくように、[彼{かれ}]らはなりとどろく。", "13": "もろもろの[国{くに}]は[多{おお}]くの[水{みず}]のなりとどろくように、なりとどろく。しかし、[神{かみ}]は[彼{かれ}]らを[懲{こら}]しめられる。[彼{かれ}]らは[遠{とお}]くのがれて、[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[去{さ}]られる[山{やま}]の[上{うえ}]のもみがらのように、また[暴風{ぼうふう}]にうず[巻{ま}]くちりのように[追{お}]いやられる。", "14": "[夕暮{ゆうぐれ}]には、[見{み}]よ、[恐{おそ}]れがある。まだ[夜{よ}]の[明{あ}]けないうちに[彼{かれ}]らはうせた。これはわれわれをかすめる[者{もの}]の[受{う}]くべき[分{ぶん}]、われわれを[奪{うば}]う[者{もの}]の[引{ひ}]くべきくじである。" }, "18": { "1": "ああ、エチオピヤの[川々{かわがわ}]のかなたなるぶんぶんと[羽音{はおと}]のする[国{くに}]、", "2": "この[国{くに}]は[葦{あし}]の[船{ふね}]を[水{みず}]にうかべ、ナイル[川{かわ}]によって[使者{ししゃ}]をつかわす。とく[走{はし}]る[使者{ししゃ}]よ、[行{い}]け。[川々{かわがわ}]の[分{わか}]れる[国{くに}]の、たけ[高{たか}]く、[膚{はだ}]のなめらかな[民{たみ}]、[遠近{えんきん}]に[恐{おそ}]れられる[民{たみ}]、[力強{ちからづよ}]く、[戦{たたか}]いに[勝{か}]つ[民{たみ}]へ[行{い}]け。", "3": "すべて[世{よ}]におるもの、[地{ち}]に[住{す}]むものよ、[山{やま}]の[上{うえ}]に[旗{はた}]の[立{た}]つときは[見{み}]よ、ラッパの[鳴{な}]りひびくときは[聞{き}]け。", "4": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「[晴{は}]れわたった[日光{にっこう}]の[熱{ねつ}]のように、[刈入{かりい}]れの[熱{ねつ}]むして[露{つゆ}]の[多{おお}]い[雲{くも}]のように、わたしは[静{しず}]かにわたしのすまいから、ながめよう」。", "5": "[刈入{かりい}]れの[前{まえ}]、[花{はな}]は[過{す}]ぎてその[花{はな}]がぶどうとなって[熟{じゅく}]すとき、[彼{かれ}]はかまをもって、つるを[刈{か}]り、[枝{えだ}]を[切{き}]り[去{さ}]る。", "6": "[彼{かれ}]らはみな[山{やま}]の[猛禽{もうきん}]と、[地{ち}]の[獣{けもの}]とに[捨{す}]て[置{お}]かれる。[猛禽{もうきん}]はその[上{うえ}]で[夏{なつ}]を[過{す}]ごし、[地{ち}]の[獣{けもの}]はみなその[上{うえ}]で[冬{ふゆ}]を[過{す}]ごす。", "7": "その[時{とき}]、[川々{かわがわ}]の[分{わか}]れる[国{くに}]のたけ[高{たか}]く、[膚{はだ}]のなめらかな[民{たみ}]、[遠{とお}]くの[者{もの}]にも[近{ちか}]くの[者{もの}]にも[恐{おそ}]れられる[民{たみ}]、[力強{ちからづよ}]く、[戦{たたか}]いに[勝{か}]つ[民{たみ}]から[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]にささげる[贈{おく}]り[物{もの}]を[携{たずさ}]えて、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]のみ[名{な}]のある[所{ところ}]、シオンの[山{やま}]に[来{く}]る。" }, "19": { "1": "エジプトについての[託宣{たくせん}]。[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[速{はや}]い[雲{くも}]に[乗{の}]って、エジプトに[来{こ}]られる。エジプトのもろもろの[偶像{ぐうぞう}]は、み[前{まえ}]に[震{ふる}]えおののき、エジプトびとの[心{こころ}]は[彼{かれ}]らのうちに[溶{と}]け[去{さ}]る。", "2": "わたしはエジプトびとを[奮{ふる}]いたたせて、エジプトびとに[逆{さか}]らわせる。[彼{かれ}]らはおのおのその[兄弟{きょうだい}]に[敵{てき}]して[戦{たたか}]い、おのおのその[隣{となり}]に[敵{てき}]し、[町{まち}]は[町{まち}]を[攻{せ}]め、[国{くに}]は[国{くに}]を[攻{せ}]める。", "3": "エジプトびとの[魂{たましい}]は、[彼{かれ}]らのうちにうせて、むなしくなる。わたしはその[計{はか}]りごとを[破{やぶ}]る。[彼{かれ}]らは[偶像{ぐうぞう}]および[魔術{まじゅつ}][師{し}]、[巫子{みこ}]および[魔法使{まほうつかい}]に[尋{たず}]ね[求{もと}]める。", "4": "わたしはエジプトびとをきびしい[主人{しゅじん}]の[手{て}]に[渡{わた}]す、[荒々{あらあら}]しい[王{おう}]が[彼{かれ}]らを[治{おさ}]めると、[主{しゅ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "ナイルの[水{みず}]はつき、[川{かわ}]はかれてかわく。", "6": "またその[運河{うんが}]は[臭{くさ}]いにおいを[放{はな}]ち、エジプトのナイルの[支流{しりゅう}]はややに[減{へ}]ってかわき、[葦{あし}]とよしとは[枯{か}]れはてる。", "7": "ナイルのほとり、ナイルの[岸{きし}]には[裸{はだか}]の[所{ところ}]があり、ナイルのほとりにまいた[物{もの}]はことごとく[枯{か}]れ、[散{ち}]らされて、うせ[去{さ}]る。", "8": "[漁夫{ぎょふ}]は[嘆{なげ}]き、すべてナイルにつりをたれる[者{もの}]は[悲{かな}]しみ、[網{あみ}]を[水{みず}]のおもてにうつ[者{もの}]は[衰{おとろ}]える。", "9": "[練{ね}]った[麻{あさ}]で[物{もの}]を[造{つく}]る[者{もの}]と、[白布{しろぬの}]を[織{お}]る[者{もの}]は[恥{は}]じる。", "10": "[国{くに}]の[柱{はしら}]たる[者{もの}]は[砕{くだ}]かれ、すべて[雇{やと}]われて[働{はたら}]く[者{もの}]は[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しむ。", "11": "ゾアンの[君{きみ}]たちは[全{まった}]く[愚{おろ}]かであり、パロの[賢{かしこ}]い[議{ぎ}][官{かん}]らは[愚{おろ}]かな[計{はか}]りごとをなす。あなたがたはどうしてパロにむかって「わたしは[賢{かしこ}]い[者{もの}]の[子{こ}]、いにしえの[王{おう}]の[子{こ}]です」と[言{い}]うことができようか。", "12": "あなたの[賢{かしこ}]い[者{もの}]はどこにおるか。[彼{かれ}]らをして、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がエジプトについて[定{さだ}]められたことをあなたに[告{つ}]げ[知{し}]らしめよ。", "13": "ゾアンの[君{きみ}]たちは[愚{おろ}]かとなり、メンピスの[君{きみ}]たちは[欺{あざむ}]かれ、エジプトのもろもろの[部族{ぶぞく}]の[隅{すみ}]の[石{いし}]たる[彼{かれ}]らは、かえってエジプトを[迷{まよ}]わせた。", "14": "[主{しゅ}]は[曲{まが}]った[心{こころ}]を[彼{かれ}]らのうちに[混{ま}]ぜられた。[彼{かれ}]らはエジプトをして、すべてその[行{おこな}]うことに[迷{まよ}]わせ、あたかも[酔{よ}]った[人{ひと}]の[物{もの}][吐{は}]くときによろめくようにさせた。", "15": "エジプトに[対{たい}]しては、[頭{あたま}]あるいは[尾{お}]、しゅろの[枝{えだ}]あるいは[葦{あし}]が[共{とも}]になしうるわざはない。", "16": "その[日{ひ}]、エジプトびとは[女{おんな}]のようになり、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[振{ふ}]り[動{うご}]かされるみ[手{て}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れおののく。", "17": "ユダの[地{ち}]は、エジプトびとに[恐{おそ}]れられ、ユダについて[語{かた}]り[告{つ}]げることを[聞{き}]くエジプトびとはみな、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がエジプトびとにむかって[定{さだ}]められた[計{はか}]りごとのゆえに[恐{おそ}]れる。", "18": "その[日{ひ}]、エジプトの[地{ち}]にカナンの[国{くに}]ことばを[語{かた}]り、また[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てる五つの[町{まち}]があり、その[中{なか}]の一つは[太陽{たいよう}]の[町{まち}]ととなえられる。", "19": "その[日{ひ}]、エジプトの[国{くに}]の[中{なか}]に[主{しゅ}]をまつる一つの[祭壇{さいだん}]があり、その[境{さかい}]に[主{しゅ}]をまつる一つの[柱{はしら}]がある。", "20": "これはエジプトの[国{くに}]で[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に、しるしとなり、あかしとなる。[彼{かれ}]らがしえたげる[者{もの}]のゆえに、[主{しゅ}]に[叫{さけ}]び[求{もと}]めるとき、[主{しゅ}]は[救{すく}]う[者{もの}]をつかわして、[彼{かれ}]らを[守{まも}]り[助{たす}]けられる。", "21": "[主{しゅ}]はご[自分{じぶん}]をエジプトびとに[知{し}]らせられる。その[日{ひ}]、エジプトびとは[主{しゅ}]を[知{し}]り、[犠牲{ぎせい}]と[供{そな}]え[物{もの}]とをもって[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、[主{しゅ}]に[誓願{せいがん}]をたててこれを[果{はた}]す。", "22": "[主{しゅ}]はエジプトを[撃{う}]たれる。[主{しゅ}]はこれを[撃{う}]たれるが、またいやされる。それゆえ[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[帰{かえ}]る。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[願{ねが}]いをいれて、[彼{かれ}]らをいやされる。", "23": "その[日{ひ}]、エジプトからアッスリヤに[通{かよ}]う[大路{おおじ}]があって、アッスリヤびとはエジプトに、エジプトびとはアッスリヤに[行{い}]き、エジプトびとはアッスリヤびとと[共{とも}]に[主{しゅ}]に[仕{つか}]える。", "24": "その[日{ひ}]、イスラエルはエジプトとアッスリヤと[共{とも}]に三つ[相{あい}][並{なら}]び、[全{ぜん}][地{ち}]のうちで[祝福{しゅくふく}]をうけるものとなる。", "25": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、これを[祝福{しゅくふく}]して[言{い}]われる、「さいわいなるかな、わが[民{たみ}]なるエジプト、わが[手{て}]のわざなるアッスリヤ、わが[嗣{し}][業{ぎょう}]なるイスラエル」と。" }, "20": { "1": "アッスリヤの[王{おう}]サルゴンからつかわされた[最高{さいこう}][司令{しれい}][官{かん}]がアシドドに[来{き}]て、これを[攻{せ}]め、これを[取{と}]った[年{ねん}]、――", "2": "その[時{とき}]に[主{しゅ}]はアモツの[子{こ}]イザヤによって[語{かた}]って[言{い}]われた、「さあ、あなたの[腰{こし}]から[荒布{あらぬの}]を[解{と}]き、[足{あし}]からくつを[脱{ぬ}]ぎなさい」。そこでイザヤはそのようにし、[裸{はだか}]、はだしで[歩{ある}]いた。――", "3": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「わがしもべイザヤは三[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[裸{はだか}]、はだしで[歩{ある}]き、エジプトとエチオピヤに[対{たい}]するしるしとなり、[前{まえ}]ぶれとなったが、", "4": "このようにエジプトびとのとりことエチオピヤびとの[捕{とら}]われ[人{びと}]とは、アッスリヤの[王{おう}]に[引{ひ}]き[行{い}]かれて、その[若{わか}]い[者{もの}]も[老{お}]いた[者{もの}]もみな[裸{はだか}]、はだしで、しりをあらわし、エジプトの[恥{はじ}]を[示{しめ}]す。", "5": "[彼{かれ}]らはその[頼{たの}]みとしたエチオピヤのゆえに、その[誇{ほこり}]としたエジプトのゆえに[恐{おそ}]れ、かつ[恥{は}]じる。", "6": "その[日{ひ}]には、この[海{うみ}]べに[住{す}]む[民{たみ}]は[言{い}]う、『[見{み}]よ、われわれが[頼{たの}]みとした[国{くに}]、すなわちわれわれがのがれて[行{い}]って[助{たす}]けを[求{もと}]め、アッスリヤ[王{おう}]から[救{すく}]い[出{だ}]されようとした[国{くに}]はすでにこのとおりである。われわれはどうしてのがれることができようか』と。」" }, "21": { "1": "[海{うみ}]の[荒野{あらの}]についての[託宣{たくせん}]。つむじ[風{かぜ}]がネゲブを[吹{ふ}]き[過{す}]ぎるように、[荒野{あらの}]から、[恐{おそ}]るべき[地{ち}]から、[来{く}]るものがある。", "2": "わたしは一つのきびしい[幻{まぼろし}]を[示{しめ}]された。かすめ[奪{うば}]う[者{もの}]はかすめ[奪{うば}]い、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]は[滅{ほろ}]ぼす。エラムよ、のぼれ、メデアよ、[囲{かこ}]め。わたしはすべての[嘆{なげ}]きをやめさせる。", "3": "それゆえ、わが[腰{こし}]は[激{はげ}]しい[痛{いた}]みに[満{み}]たされ、[出産{しゅっさん}]に[臨{のぞ}]む[女{おんな}]の[苦{くる}]しみのような[苦{くる}]しみがわたしを[捕{とら}]えた。わたしは、かがんで[聞{き}]くことができず、[恐{おそ}]れおののいて[見{み}]ることができない。", "4": "わが[心{こころ}]はみだれ[惑{まど}]い、わななき[恐{おそ}]れること、はなはだしく、わたしのあこがれたたそがれは[変{かわ}]っておののきとなった。", "5": "[彼{かれ}]らは[食卓{しょくたく}]を[設{もう}]け、じゅうたんを[敷{し}]いて[食{く}]い[飲{の}]みする。もろもろの[君{きみ}]よ、[立{た}]って、[盾{たて}]に[油{あぶら}]をぬれ。", "6": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「[行{い}]って、[見張{みはり}]びとをおき、その[見{み}]るところを[告{つ}]げさせよ。", "7": "[馬{うま}]に[乗{の}]って二[列{れつ}]に[並{なら}]んだ[者{もの}]と、ろばに[乗{の}]った[者{もの}]と、らくだに[乗{の}]った[者{もの}]とを[彼{かれ}]が[見{み}]るならば、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてつまびらかに[聞{き}]かせよ」。", "8": "その[時{とき}]、[見張{みはり}]びとは[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしがひねもすやぐらに[立{た}]ち、[夜{よ}]もすがらわが[見張{みはり}][所{じょ}]に[立{た}]っていると、", "9": "[見{み}]よ、[馬{うま}]に[乗{の}]って二[列{れつ}]に[並{なら}]んだ[者{もの}]がここに[来{き}]ます」。[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「[倒{たお}]れた、バビロンは[倒{たお}]れた、その[神々{かみがみ}]の[像{ぞう}]はことごとく[打{う}]ち[砕{くだ}]かれて[地{ち}]に[伏{ふ}]した」。", "10": "ああ、[踏{ふ}]みにじられたわが[民{たみ}]、わが[打{う}]ち[場{ば}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]からわたしが[聞{き}]いたところのものをあなたがたに[告{つ}]げる。", "11": "ドマについての[託宣{たくせん}]。セイルからわたしに[呼{よ}]ばわる[者{もの}]がある、「[夜回{よまわ}]りよ、[今{いま}]は[夜{よる}]のなんどきですか、[夜回{よまわ}]りよ、[今{いま}]は[夜{よる}]のなんどきですか」。", "12": "[夜回{よまわ}]りは[言{い}]う、「[朝{あさ}]がきます、[夜{よる}]もまたきます。もしあなたがたが[聞{き}]こうと[思{おも}]うならば[聞{き}]きなさい、また[来{き}]なさい」。", "13": "アラビヤについての[託宣{たくせん}]。デダンびとの[隊商{たいしょう}]よ、あなたがたはアラビヤの[林{はやし}]にやどる。", "14": "テマの[地{ち}]に[住{す}]む[民{たみ}]よ、[水{みず}]を[携{たずさ}]えて、かわいた[者{もの}]を[迎{むか}]え、パンをもって、[逃{に}]げのがれた[者{もの}]を[迎{むか}]えよ。", "15": "[彼{かれ}]らはつるぎを[避{さ}]け、[抜{ぬ}]いたつるぎを[避{さ}]け、[張{は}]った[弓{ゆみ}]を[避{さ}]け、また[激{はげ}]しい[戦{たたか}]いを[避{さ}]けて、[逃{に}]げてきたからである。", "16": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「[雇人{やといにん}]の[年期{ねんき}]のように一[年{ねん}][以内{いない}]にケダルのすべての[栄華{えいが}]はつきはてる。", "17": "ケダルの[子{こ}]らの[勇士{ゆうし}]で、[射手{しゃしゅ}]の[残{のこ}]る[者{もの}]は[少{すく}]ない」。これはイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[語{かた}]られたのである。" }, "22": { "1": "[幻{まぼろし}]の[谷{たに}]についての[託宣{たくせん}]。あなたがたはなぜ、みな[屋根{やね}]にのぼったのか。", "2": "[叫{さけ}]び[声{ごえ}]で[満{み}]ちている[者{もの}]、[騒{さわ}]がしい[都{みやこ}]、[喜{よろこ}]びに[酔{よ}]っている[町{まち}]よ。あなたのうちの[殺{ころ}]された[者{もの}]はつるぎで[殺{ころ}]されたのではなく、また[戦{たたか}]いに[倒{たお}]れたのでもない。", "3": "あなたのつかさたちは[皆{みな}][共{とも}]にのがれて[行{い}]ったが、[弓{ゆみ}]を[捨{す}]てて[捕{とら}]えられた。[彼{かれ}]らは[遠{とお}]く[逃{に}]げて[行{い}]ったが、あなたのうちの[見{み}]つかった[者{もの}]はみな[捕{とら}]えられた。", "4": "それゆえ、わたしは[言{い}]った、「わたしを[顧{かえり}]みてくれるな、わたしはいたく[泣{な}]き[悲{かな}]しむ。わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[滅{ほろ}]びのために、わたしを[慰{なぐさ}]めようと[努{つと}]めてはならない」。", "5": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[幻{まぼろし}]の[谷{たに}]に[騒{さわ}]ぎと、[踏{ふ}]みにじりと、[混乱{こんらん}]の[日{ひ}]をこさせられる。[城壁{じょうへき}]はくずれ[落{お}]ち、[叫{さけ}]び[声{ごえ}]は[山{やま}]に[聞{きこ}]える。", "6": "エラムは[箙{えびら}]を[負{お}]い、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]とをもってきたり、キルは[盾{たて}]をあらわした。", "7": "あなたの[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[谷{たに}]は[戦車{せんしゃ}]で[満{み}]ち、[騎兵{きへい}]はもろもろの[門{もん}]にむかって[立{た}]った。", "8": "ユダを[守{まも}]るおおいは[取{と}]り[除{のぞ}]かれた。その[日{ひ}]あなたは[林{はやし}]の[家{いえ}]の[武具{ぶぐ}]を[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]んだ。", "9": "またあなたがたはダビデの[町{まち}]の[破{やぶ}]れの[多{おお}]いのを[見{み}]、[下{した}]の[池{いけ}]の[水{みず}]を[集{あつ}]め、", "10": "エルサレムの[家{いえ}]を[数{かぞ}]え、またその[家{いえ}]をこわして[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]き、", "11": "一つの[貯水池{ちょすいち}]を二つの[城壁{じょうへき}]の[間{あいだ}]に[造{つく}]って[古池{ふるいけ}]の[水{みず}]をひいた。しかしあなたがたはこの[事{こと}]をなされた[者{もの}]を[仰{あお}]ぎ[望{のぞ}]まず、この[事{こと}]を[昔{むかし}]から[計画{けいかく}]された[者{もの}]を[顧{かえり}]みなかった。", "12": "その[日{ひ}]、[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、[頭{あたま}]をかぶろにし、[荒布{あらぬの}]をまとうことを[命{めい}]じられたが、", "13": "[見{み}]よ、あなたがたは[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、[牛{うし}]をほふり、[羊{ひつじ}]を[殺{ころ}]し、[肉{にく}]を[食{く}]い、[酒{さけ}]を[飲{の}]んで[言{い}]う、「われわれは[食{く}]い、かつ[飲{の}]もう、[明日{みょうにち}]は[死{し}]ぬのだから」。", "14": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はみずからわたしの[耳{みみ}]に[示{しめ}]された、「まことに、この[不義{ふぎ}]はあなたがたが[死{し}]ぬまで、ゆるされることはない」と[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "15": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「さあ、[王{おう}]の[家{いえ}]をつかさどるこの[執事{しつじ}]セブナに[行{い}]って[言{い}]いなさい、", "16": "『あなたはここになんの[係{かか}]わりがありますか。あなたはだれの[縁故{えんこ}]でここに[自分{じぶん}]のために[墓{はか}]を[掘{ほ}]ったのですか。あなたは[高{たか}]い[所{ところ}]に[墓{はか}]を[掘{ほ}]り、[岩{いわ}]をうがって[自分{じぶん}]のためにすみかを[造{つく}]った。", "17": "[強{つよ}]い[人{ひと}]よ、[見{み}]よ、[主{しゅ}]はあなたを[激{はげ}]しくなげ[倒{たお}]される。[主{しゅ}]はあなたを[堅{かた}]くつかまえ、", "18": "ぐるぐるまわして、まりのように[広々{ひろびろ}]した[地{ち}]に[投{な}]げられる。[主人{しゅじん}]の[家{いえ}]の[恥{はじ}]となる[者{もの}]よ、あなたはそこで[死{し}]に、あなたの[華麗{かれい}]な[車{くるま}]はそこに[残{のこ}]る。", "19": "わたしは、あなたをその[職{しょく}]から[追{お}]い、その[地位{ちい}]から[引{ひ}]きおろす。", "20": "その[日{ひ}]、わたしは、わがしもべヒルキヤの[子{こ}]エリアキムを[呼{よ}]んで、", "21": "あなたの[衣{ころも}]を[着{き}]せ、あなたの[帯{おび}]をしめさせ、あなたの[権力{けんりょく}]を[彼{かれ}]の[手{て}]にゆだねる。[彼{かれ}]はエルサレムの[民{たみ}]とユダの[家{いえ}]との[父{ちち}]となる。", "22": "わたしはまたダビデの[家{いえ}]のかぎを[彼{かれ}]の[肩{かた}]に[置{お}]く。[彼{かれ}]が[開{ひら}]けば[閉{と}]じる[者{もの}]なく、[彼{かれ}]が[閉{と}]じれば[開{ひら}]く[者{もの}]はない。", "23": "わたしは[彼{かれ}]を[堅{かた}]い[所{ところ}]に[打{う}]ったくぎのようにする。そして[彼{かれ}]はその[父{ちち}]の[家{いえ}]の[誉{ほまれ}]の[座{ざ}]となり、", "24": "その[父{ちち}]の[家{いえ}]のすべての[重{おも}]さは[彼{かれ}]の[上{うえ}]にかかる。すなわちその[子{こ}]、その[孫{まご}]およびすべての[小{ちい}]さい[器{うつわ}]、[鉢{はち}]からすべてのびんにいたるまでみな、[彼{かれ}]の[上{うえ}]にかかる』」。", "25": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「その[日{ひ}]、[堅{かた}]い[所{ところ}]に[打{う}]ったくぎは[抜{ぬ}]け、[切{き}]られて[落{お}]ちる。その[上{うえ}]にかかっている[荷{に}]もまた[取{と}]り[去{さ}]られる」と[主{しゅ}]は[語{かた}]られた。" }, "23": { "1": "ツロについての[託宣{たくせん}]。タルシシのもろもろの[船{ふね}]よ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ、ツロは[荒{あ}]れすたれて、[家{いえ}]なく、[船{ふね}][泊{と}]まりする[港{みなと}]もないからだ。この[事{こと}]はクプロの[地{ち}]から[彼{かれ}]らに[告{つ}]げ[知{し}]らせられる。", "2": "[海{うみ}]べに[住{す}]む[民{たみ}]よ、シドンの[商人{しょうにん}]よ、もだせ、あなたがたの[使者{ししゃ}]は[海{うみ}]を[渡{わた}]り、[大{おお}]いなる[水{みず}]の[上{うえ}]にあった。", "3": "ツロの[収入{しゅうにゅう}]はシホルの[穀物{こくもつ}]、ナイル[川{かわ}]の[収穫{しゅうかく}]であった。ツロはもろもろの[国{くに}]びとの[商人{しょうにん}]であった。", "4": "シドンよ、[恥{は}]じよ、[海{うみ}]は[言{い}]った、[海{うみ}]の[城{しろ}]は[言{い}]う、「わたしは[苦{くる}]しまず、また[産{う}]まなかった。わたしは[若{わか}]い[男子{だんし}]を[養{やしな}]わず、また[処女{しょじょ}]を[育{そだ}]てなかった」。", "5": "この[報道{ほうどう}]がエジプトに[達{たっ}]するとき、[彼{かれ}]らはツロについての[報道{ほうどう}]によって、いたく[苦{くる}]しむ。", "6": "タルシシに[渡{わた}]れ、[海{うみ}]べに[住{す}]む[民{たみ}]よ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。", "7": "これがその[起源{きげん}]も[古{ふる}]い[町{まち}]、[自分{じぶん}]の[足{あし}]で[移{うつ}]り、[遠{とお}]くにまで[移住{いじゅう}]した[町{まち}]、あなたがたの[喜{よろこ}]び[誇{ほこ}]る[町{まち}]なのか。", "8": "ツロにむかってこれを[定{さだ}]めたのはだれか。ツロは[冠{かんむり}]を[授{さづ}]けた[町{まち}]、その[商人{しょうにん}]は[君{きみ}]たち、その[貿易{ぼうえき}][業者{ぎょうしゃ}]は[地{ち}]の[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]であった。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はすべての[栄光{えいこう}]の[誇{ほこり}]を[汚{けが}]し、[地{ち}]のすべての[尊{たっと}]い[者{もの}]をはずかしめるためにこれを[定{さだ}]められたのだ。", "10": "タルシシの[娘{むすめ}]よ、ナイル[川{かわ}]のようにおのが[地{ち}]にあふれよ。もはや[束縛{そくばく}]するものはない。", "11": "[主{しゅ}]はその[手{て}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]に[伸{の}]べて[国々{くにぐに}]を[震{ふる}]い[動{うご}]かされた。[主{しゅ}]はカナンについて[詔{みことのり}]を[出{だ}]し、そのとりでをこわされた。", "12": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「しえたげられた[処女{しょじょ}]シドンの[娘{むすめ}]よ、あなたはもはや[喜{よろこ}]ぶことはない。[立{た}]って、クプロに[渡{わた}]れ、そこでもあなたは[安息{あんそく}]を[得{え}]ることはない」。", "13": "カルデヤびとの[国{くに}]を[見{み}]よ、アッスリヤではなく、この[民{たみ}]がツロを[野{の}]の[獣{けもの}]のすみかに[定{さだ}]めた。[彼{かれ}]らはやぐらを[建{た}]て、もろもろの[宮殿{きゅうでん}]をこわして[荒塚{あらつか}]とした。", "14": "タルシシのもろもろの[船{ふね}]よ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ、あなたがたのとりでは[荒{あ}]れすたれたから。", "15": "その[日{ひ}]、ツロはひとりの[王{おう}]のながらえる[日{ひ}]と[同{おな}]じく七十[年{ねん}]の[間{あいだ}][忘{わす}]れられ、七十[年{ねん}][終{おわ}]って[後{のち}]、ツロは[遊女{ゆうじょ}]の[歌{うた}]のようになる、", "16": "「[忘{わす}]れられた[遊女{ゆうじょ}]よ、[琴{こと}]を[執{と}]って[町{まち}]を[経{へ}]めぐり、[巧{たく}]みに[弾{だん}]じ、[多{おお}]くの[歌{うた}]をうたって、[人{ひと}]に[思{おも}]い[出{だ}]されよ」。", "17": "七十[年{ねん}][終{おわ}]って[後{のち}]、[主{しゅ}]はツロを[顧{かえり}]みられる。ツロは[再{ふたた}]び[淫行{いんこう}]の[価{あたい}]を[得{え}]て、[地{ち}]のおもてにある[世{よ}]のすべての[国々{くにぐに}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、", "18": "その[商品{しょうひん}]とその[価{あたい}]とは[主{しゅ}]にささげられる。これはたくわえられることなく、[積{つ}]まれることなく、その[商品{しょうひん}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[住{す}]む[者{もの}]のために[豊{ゆた}]かな[食物{しょくもつ}]となり、みごとな[衣服{いふく}]となる。" }, "24": { "1": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]はこの[地{ち}]をむなしくし、これを[荒{あ}]れすたれさせ、これをくつがえして、その[民{たみ}]を[散{ち}]らされる。", "2": "そして、その[民{たみ}]も[祭司{さいし}]もひとしく、しもべも[主人{しゅじん}]もひとしく、はしためも[主婦{しゅふ}]もひとしく、[買{か}]う[者{もの}]も[売{う}]る[者{もの}]もひとしく、[貸{か}]す[者{もの}]も[借{か}]りる[者{もの}]もひとしく、[債権者{さいけんしゃ}]も[債務者{さいむしゃ}]もひとしく、この[事{こと}]にあう。", "3": "[地{ち}]は[全{まった}]くむなしくされ、[全{まった}]くかすめられる。[主{しゅ}]がこの[言葉{ことば}]を[告{つ}]げられたからである。", "4": "[地{ち}]は[悲{かな}]しみ、[衰{おとろ}]え、[世{よ}]はしおれ、[衰{おとろ}]え、[天{てん}]も[地{ち}]と[共{とも}]にしおれはてる。", "5": "[地{ち}]はその[住{す}]む[民{たみ}]の[下{した}]に[汚{けが}]された。これは[彼{かれ}]らが[律法{りっぽう}]にそむき、[定{さだ}]めを[犯{おか}]し、とこしえの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ったからだ。", "6": "それゆえ、のろいは[地{ち}]をのみつくし、そこに[住{す}]む[者{もの}]はその[罪{つみ}]に[苦{くる}]しみ、また[地{ち}]の[民{たみ}]は[焼{や}]かれて、わずかの[者{もの}]が[残{のこ}]される。", "7": "[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は[悲{かな}]しみ、ぶどうはしおれ、[心{こころ}]の[楽{たの}]しい[者{もの}]もみな[嘆{なげ}]く。", "8": "[鼓{つづみ}]の[音{おと}]は[静{しず}]まり、[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]の[騒{さわ}]ぎはやみ、[琴{こと}]の[音{ね}]もまた[静{しず}]まった。", "9": "[彼{かれ}]らはもはや[歌{うた}]をうたって[酒{さけ}]を[飲{の}]まず、[濃{こ}]き[酒{さけ}]はこれを[飲{の}]む[者{もの}]に[苦{にが}]くなる。", "10": "[混乱{こんらん}]せる[町{まち}]は[破{やぶ}]られ、すべての[家{いえ}]は[閉{と}]ざされて、はいることができない。", "11": "ちまたには[酒{さけ}]の[不足{ふそく}]のために[叫{さけ}]ぶ[声{こえ}]があり、すべての[喜{よろこ}]びは[暗{くら}]くなり、[地{ち}]の[楽{たの}]しみは[追{お}]いやられた。", "12": "[町{まち}]には[荒{あ}]れすたれた[所{ところ}]のみ[残{のこ}]り、その[門{もん}]もこわされて[破{やぶ}]れた。", "13": "[地{ち}]のうちで、もろもろの[民{たみ}]のなかで[残{のこ}]るものは、オリブの[木{き}]の[打{う}]たれた[後{のち}]の[実{み}]のように、ぶどうの[収穫{しゅうかく}]の[終{おわ}]った[後{のち}]にその[採{と}]り[残{のこ}]りを[集{あつ}]めるときのようになる。", "14": "[彼{かれ}]らは[声{こえ}]をあげて[喜{よろこ}]び[歌{うた}]う。[主{しゅ}]の[威光{いこう}]のゆえに、[西{にし}]から[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわる。", "15": "それゆえ、[東{ひがし}]で[主{しゅ}]をあがめ、[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]でイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]をあがめよ。", "16": "われわれは[地{ち}]の[果{はて}]から、さんびの[歌{うた}]を[聞{き}]いた、「[栄光{えいこう}]は[正{ただ}]しい[者{もの}]にある」と。しかし、わたしは[言{い}]う、「わたしはやせ[衰{おとろ}]える、わたしはやせ[衰{おとろ}]える、わたしはわざわいだ。[欺{あざむ}]く[者{もの}]はあざむき、[欺{あざむ}]く[者{もの}]は、はなはだしくあざむく」。", "17": "[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、[恐{おそ}]れと、[落{おと}]し[穴{あな}]と、わなとはあなたの[上{うえ}]にある。", "18": "[恐{おそ}]れの[声{こえ}]をのがれる[者{もの}]は[落{おと}]し[穴{あな}]に[陥{おちい}]り、[落{おと}]し[穴{あな}]から[出{で}]る[者{もの}]はわなに[捕{とら}]えられる。[天{てん}]の[窓{まど}]は[開{ひら}]け、[地{ち}]の[基{もとい}]が[震{ふる}]い[動{うご}]くからである。", "19": "[地{ち}]は[全{まった}]く[砕{くだ}]け、[地{ち}]は[裂{さ}]け、[地{ち}]は[激{はげ}]しく[震{ふる}]い、", "20": "[地{ち}]は[酔{よ}]いどれのようによろめき、[仮{かり}][小屋{こや}]のようにゆり[動{うご}]く。そのとがはその[上{うえ}]に[重{おも}]く、ついに[倒{たお}]れて[再{ふたた}]び[起{お}]きあがることはない。", "21": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[天{てん}]において、[天{てん}]の[軍勢{ぐんぜい}]を[罰{ばっ}]し、[地{ち}]の[上{うえ}]で、[地{ち}]のもろもろの[王{おう}]を[罰{ばっ}]せられる。", "22": "[彼{かれ}]らは[囚人{しゅうじん}]が[土{つち}]ろうの[中{なか}]に[集{あつ}]められるように[集{あつ}]められて、[獄屋{ごくや}]の[中{なか}]に[閉{と}]ざされ、[多{おお}]くの[日{ひ}]を[経{へ}]て[後{のち}]、[罰{ばっ}]せられる。", "23": "こうして[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がシオンの[山{やま}]およびエルサレムで[統{す}]べ[治{おさ}]め、かつその[長老{ちょうろう}]たちの[前{まえ}]にその[栄光{えいこう}]をあらわされるので、[月{つき}]はあわて、[日{ひ}]は[恥{は}]じる。" }, "25": { "1": "[主{しゅ}]よ、あなたはわが[神{かみ}]、わたしはあなたをあがめ、み[名{な}]をほめたたえる。あなたはさきに[驚{おどろ}]くべきみわざを[行{おこな}]い、いにしえから[定{さだ}]めた[計画{けいかく}]を[真実{しんじつ}]をもって[行{おこな}]われたから。", "2": "あなたは[町{まち}]を[石塚{いしづか}]とし、[堅固{けんご}]な[町{まち}]を[荒塚{あらつか}]とされた。[外国{がいこく}][人{じん}]のやかたは、もはや[町{まち}]ではなく、とこしえに[建{た}]てられることはない。", "3": "それゆえ、[強{つよ}]い[民{たみ}]はあなたを[尊{たっと}]び、あらぶる[国々{くにぐに}]の[町{まち}]はあなたを[恐{おそ}]れる。", "4": "あなたは[貧{まず}]しい[者{もの}]のとりでとなり、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]の[悩{なや}]みのときのとりでとなり、あらしをさける[避{さ}]け[所{どころ}]となり、[熱{あつ}]さをさける[陰{かげ}]となられた。あらぶる[者{もの}]の[及{およ}]ぼす[害{がい}]は、[石{いし}]がきを[打{う}]つあらしのごとく、", "5": "かわいた[地{ち}]の[熱{あつ}]さのようだからである。あなたは[外国{がいこく}][人{じん}]の[騒{さわ}]ぎをおさえ、[雲{くも}]が[陰{かげ}]をもって[熱{ねつ}]をとどめるようにあらぶる[者{もの}]の[歌{うた}]をとどめられる。", "6": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこの[山{やま}]で、すべての[民{たみ}]のために[肥{こ}]えたものをもって[祝宴{しゅくえん}]を[設{もう}]け、[久{ひさ}]しくたくわえたぶどう[酒{しゅ}]をもって[祝宴{しゅくえん}]を[設{もう}]けられる。すなわち[髄{ずい}]の[多{おお}]い[肥{こ}]えたものと、よく[澄{す}]んだ[長{なが}]くたくわえたぶどう[酒{しゅ}]をもって[祝宴{しゅくえん}]を[設{もう}]けられる。", "7": "また[主{しゅ}]はこの[山{やま}]で、すべての[民{たみ}]のかぶっている[顔{かお}]おおいと、すべての[国{くに}]のおおっているおおい[物{もの}]とを[破{やぶ}]られる。", "8": "[主{しゅ}]はとこしえに[死{し}]を[滅{ほろ}]ぼし、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はすべての[顔{かお}]から[涙{なみだ}]をぬぐい、その[民{たみ}]のはずかしめを[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]から[除{のぞ}]かれる。これは[主{しゅ}]の[語{かた}]られたことである。", "9": "その[日{ひ}]、[人{ひと}]は[言{い}]う、「[見{み}]よ、これはわれわれの[神{かみ}]である。わたしたちは[彼{かれ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだ。[彼{かれ}]はわたしたちを[救{すく}]われる。これは[主{しゅ}]である。わたしたちは[彼{かれ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだ。わたしたちはその[救{すくい}]を[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しもう」と。", "10": "[主{しゅ}]の[手{て}]はこの[山{やま}]にとどまり、モアブは[肥{こえ}]だめの[中{なか}]に[踏{ふ}]まれるわらのように、おのれの[所{ところ}]で[踏{ふ}]みにじられる。", "11": "[彼{かれ}]はその[中{なか}]で[泳{およ}]ぐ[物{もの}]が[泳{およ}]ごうとして[手{て}]を[伸{の}]ばすように、その[手{て}]を[伸{の}]ばす。しかし[主{しゅ}]はその[高{たか}]ぶりを、その[手{て}]の[巧{たく}]みなわざと[共{とも}]に[低{ひく}]くされる。", "12": "その[石{いし}]がきの[高{たか}]い[城郭{じょうかく}]を[主{しゅ}]は[傾{かたむ}]け[倒{たお}]し、[地{ち}]に[投{な}]げうって、ちりにかえされる。" }, "26": { "1": "その[日{ひ}]ユダの[国{くに}]で、この[歌{うた}]をうたう、「われわれは[堅固{けんご}]な[町{まち}]をもつ。[主{しゅ}]は[救{すくい}]をその[石{いし}]がきとし、またとりでとされる。", "2": "[門{もん}]を[開{ひら}]いて、[信仰{しんこう}]を[守{まも}]る[正{ただ}]しい[国民{こくみん}]を[入{い}]れよ。", "3": "あなたは[全{まった}]き[平安{へいあん}]をもってこころざしの[堅固{けんご}]なものを[守{まも}]られる。[彼{かれ}]はあなたに[信頼{しんらい}]しているからである。", "4": "とこしえに[主{しゅ}]に[信頼{しんらい}]せよ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はとこしえの[岩{いわ}]だからである。", "5": "[主{しゅ}]は[高{たか}]き[所{ところ}]、そびえたつ[町{まち}]に[住{す}]む[者{もの}]をひきおろし、これを[伏{ふ}]させ、これを[地{ち}]に[伏{ふ}]させて、ちりにかえされる。", "6": "こうして[足{あし}]で[踏{ふ}]まれ、[貧{まず}]しい[者{もの}]の[足{あし}]で[踏{ふ}]まれ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]はその[上{うえ}]を[歩{あゆ}]む」。", "7": "[正{ただ}]しい[者{もの}]の[道{みち}]は[平{たい}]らである。あなたは[正{ただ}]しい[者{もの}]の[道{みち}]をなめらかにされる。", "8": "[主{しゅ}]よ、あなたがさばきをなさる[道{みち}]で、われわれはあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む。われわれの[魂{たましい}]の[慕{した}]うものは、あなたの[記念{きねん}]の[名{な}]である。", "9": "わが[魂{たましい}]は[夜{よる}]あなたを[慕{した}]い、わがうちなる[霊{れい}]は、せつにあなたを[求{もと}]める。あなたのさばきが[地{ち}]に[行{おこな}]われるとき、[世{よ}]に[住{す}]む[者{もの}]は[正義{せいぎ}]を[学{まな}]ぶからである。", "10": "[悪{あ}]しき[者{もの}]は[恵{めぐ}]まれても、なお[正義{せいぎ}]を[学{まな}]ばず、[正{ただ}]しい[地{ち}]にあっても[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]い、[主{しゅ}]の[威光{いこう}]を[仰{あお}]ぐことをしない。", "11": "[主{しゅ}]よ、あなたのみ[手{て}]が[高{たか}]くあがるけれども、[彼{かれ}]らはそれを[顧{かえり}]みない。どうか、あなたの、おのが[民{たみ}]を[救{すく}]われる[熱心{ねっしん}]を[彼{かれ}]らに[見{み}]させて、[大{おお}]いに[恥{は}]じさせ、[火{ひ}]をもってあなたの[敵{てき}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼしてください。", "12": "[主{しゅ}]よ、あなたはわれわれのために[平和{へいわ}]を[設{もう}]けられる。あなたはわれわれのためにわれわれのすべてのわざをなし[遂{と}]げられた。", "13": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなた[以外{いがい}]のもろもろの[主{しゅ}]がわれわれを[治{おさ}]めた。しかし、われわれはただ、あなたの[名{な}]のみをあがめる。", "14": "[死{し}]んだ[者{もの}]はまた[生{い}]きない。[亡霊{ぼうれい}]は[生{い}]き[返{かえ}]らない。それで、あなたは[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]して[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らの[思{おも}]い[出{で}]をことごとく[消{け}]し[去{さ}]られた。", "15": "[主{しゅ}]よ、あなたはこの[国民{こくみん}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えられた。あなたはこの[国民{こくみん}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えられた。あなたは[栄光{えいこう}]をあらわされた。あなたは[地{ち}]の[境{さかい}]を[四方{しほう}]に[広{ひろ}]げられた。", "16": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らは[悩{なや}]みのとき、あなたに[求{もと}]めた。[彼{かれ}]らがあなたの[懲{こら}]しめにあったとき、[祈{いのり}]をささげた。", "17": "[主{しゅ}]よ、はらめる[女{おんな}]の[産{う}]むときが[近{ちか}]づいて[苦{くる}]しみ、その[痛{いた}]みによって[叫{さけ}]ぶように、われわれはあなたのゆえに、そのようであった。", "18": "われわれは、はらみ、[苦{くる}]しんだ。しかしわれわれの[産{う}]んだものは[風{かぜ}]にすぎなかった。われわれは[救{すくい}]を[地{ち}]に[施{ほどこ}]すこともせず、また[世{よ}]に[住{す}]む[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼすこともしなかった。", "19": "あなたの[死者{ししゃ}]は[生{い}]き、[彼{かれ}]らのなきがらは[起{お}]きる。ちりに[伏{ふ}]す[者{もの}]よ、さめて[喜{よろこ}]びうたえ。あなたの[露{つゆ}]は[光{ひかり}]の[露{つゆ}]であって、それを[亡霊{ぼうれい}]の[国{くに}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]らされるからである。", "20": "さあ、わが[民{たみ}]よ、あなたのへやにはいり、あなたのうしろの[戸{と}]を[閉{と}]じて、[憤{いきどお}]りの[過{す}]ぎ[去{さ}]るまで、しばらく[隠{かく}]れよ。", "21": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]はそのおられる[所{ところ}]を[出{で}]て、[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]の[不義{ふぎ}]を[罰{ばっ}]せられる。[地{ち}]はその[上{うえ}]に[流{なが}]された[血{ち}]をあらわして、[殺{ころ}]された[者{もの}]を、もはやおおうことがない。" }, "27": { "1": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]は[堅{かた}]く[大{おお}]いなる[強{つよ}]いつるぎで[逃{に}]げるへびレビヤタン、[曲{まが}]りくねるへびレビヤタンを[罰{ばっ}]し、また[海{うみ}]におる[龍{りゅう}]を[殺{ころ}]される。", "2": "その[日{ひ}]「[麗{うるわ}]しきぶどう[畑{はたけ}]よ、このことを[歌{うた}]え。", "3": "[主{しゅ}]なるわたしはこれを[守{まも}]り、[常{つね}]に[水{みず}]をそそぎ、[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[守{まも}]って、そこなう[者{もの}]のないようにする。", "4": "わたしは[憤{いきどお}]らない。いばら、おどろがわたしと[戦{たたか}]うなら、わたしは[進{すす}]んでこれを[攻{せ}]め、[皆{みな}]もろともに[焼{や}]きつくす。", "5": "それを[望{のぞ}]まないなら、わたしの[保護{ほご}]にたよって、わたしと[和{やわ}]らぎをなせ、わたしと[和{やわ}]らぎをなせ」。", "6": "[後{のち}]になれば、ヤコブは[根{ね}]をはり、イスラエルは[芽{め}]を[出{だ}]して[花{はな}][咲{さ}]き、その[実{み}]を[全{ぜん}][世界{せかい}]に[満{み}]たす。", "7": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[撃{う}]った[者{もの}]を[撃{う}]たれたように[彼{かれ}]らを[撃{う}]たれたか。あるいは[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]した[者{もの}]が[殺{ころ}]されたように[彼{かれ}]らは[殺{ころ}]されたか。", "8": "あなたは[彼{かれ}]らと[争{あらそ}]って、[彼{かれ}]らを[追放{ついほう}]された。[主{しゅ}]は[東風{ひがしかぜ}]の[日{ひ}]に、その[激{はげ}]しい[風{かぜ}]をもって[彼{かれ}]らを[移{うつ}]しやられた。", "9": "それゆえ、ヤコブの[不義{ふぎ}]はこれによって、あがなわれる。これによって[結{むす}]ぶ[実{み}]は[彼{かれ}]の[罪{つみ}]を[除{のぞ}]く。すなわち[彼{かれ}]が[祭壇{さいだん}]のすべての[石{いし}]を[砕{くだ}]けた[白堊{はくあ}]のようにし、アシラ[像{ぞう}]と[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]とを[再{ふたた}]び[建{た}]てないことである。", "10": "[堅固{けんご}]な[町{まち}]は[荒{あ}]れてさびしく、[捨{す}]て[去{さ}]られたすまいは[荒野{あらの}]のようだ。[子{こ}][牛{うし}]はそこに[草{くさ}]を[食{く}]い、そこに[伏{ふ}]して、その[木{き}]の[枝{えだ}]を[裸{はだか}]にする。", "11": "その[枝{えだ}]が[枯{か}]れると、[折{お}]り[取{と}]られ、[女{おんな}]が[来{き}]てそれを[燃{も}]やす。これは[無知{むち}]の[民{たみ}]だからである。それゆえ、[彼{かれ}]らを[造{つく}]られた[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らをあわれまれない。[彼{かれ}]らを[形{かたち}][造{つく}]られた[主{しゅ}]は、[彼{かれ}]らを[恵{めぐ}]まれない。", "12": "イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、その[日{ひ}]、[主{しゅ}]はユフラテ[川{かわ}]からエジプトの[川{かわ}]にいたるまで[穀物{こくもつ}]の[穂{ほ}]を[打{う}]ち[落{おと}]される。そしてあなたがたは、ひとりびとり[集{あつ}]められる。", "13": "その[日{ひ}][大{おお}]いなるラッパが[鳴{な}]りひびき、アッスリヤの[地{ち}]にある[失{うしな}]われた[者{もの}]と、エジプトの[地{ち}]に[追{お}]いやられた[者{もの}]とがきて、エルサレムの[聖山{せいざん}]で[主{しゅ}]を[拝{おが}]む。" }, "28": { "1": "エフライムの[酔{よ}]いどれの[誇{ほこ}]る[冠{かんむり}]と、[酒{さけ}]におぼれた[者{もの}]の[肥{こ}]えた[谷{たに}]のかしらにあるしぼみゆく[花{はな}]の[美{うつく}]しい[飾{かざ}]りは、わざわいだ。", "2": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]はひとりの[力{ちから}]ある[強{つよ}]い[者{もの}]を[持{も}]っておられる。これはひょうをまじえた[暴風{ぼうふう}]のように、[破{やぶ}]り、そこなう[暴風雨{ぼうふうう}]のように、[大水{おおみず}]のあふれみなぎる[暴風{ぼうふう}]のように、それを[激{はげ}]しく[地{ち}]に[投{な}]げうつ。", "3": "エフライムの[酔{よ}]いどれの[誇{ほこ}]る[冠{かんむり}]は[足{あし}]で[踏{ふ}]みにじられる。", "4": "[肥{こ}]えた[谷{たに}]のかしらにあるしぼみゆく[花{はな}]の[美{うつく}]しい[飾{かざ}]りは、[夏{なつ}][前{まえ}]に[熟{じゅく}]した[初{はつ}]なりのいちじくのようだ。[人{ひと}]がこれを[見{み}]ると、[取{と}]るやいなや、[食{た}]べてしまう。", "5": "その[日{ひ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はその[民{たみ}]の[残{のこ}]った[者{もの}]のために、[栄{さか}]えの[冠{かんむり}]となり、[麗{うるわ}]しい[冠{かんむり}]となられる。", "6": "また、さばきの[席{せき}]に[座{ざ}]する[者{もの}]にはさばきの[霊{れい}]となり、[戦{たたか}]いを[門{もん}]まで[追{お}]い[返{かえ}]す[者{もの}]には[力{ちから}]となられる。", "7": "しかし、これらもまた[酒{さけ}]のゆえによろめき、[濃{こ}]き[酒{さけ}]のゆえによろける。[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]とは[濃{こ}]き[酒{さけ}]のゆえによろめき、[酒{さけ}]のゆえに[心{こころ}]みだれ、[濃{こ}]き[酒{さけ}]のゆえによろける。[彼{かれ}]らは[幻{まぼろし}]を[見{み}]るときに[誤{あやま}]り、さばきを[行{おこな}]うときにつまづく。", "8": "すべての[食卓{しょくたく}]は[吐{は}]いた[物{もの}]で[満{み}]ち、[清{きよ}]い[所{ところ}]はない。", "9": "「[彼{かれ}]はだれに[知識{ちしき}]を[教{おし}]えようとするのか。だれにおとずれを[説{と}]きあかそうとするのか。[乳{ちち}]をやめ、[乳{ち}]ぶさを[離{はな}]れた[者{もの}]にするのだろうか。", "10": "それは[教訓{きょうくん}]に[教訓{きょうくん}]、[教訓{きょうくん}]に[教訓{きょうくん}]、[規則{きそく}]に[規則{きそく}]、[規則{きそく}]に[規則{きそく}]。ここにも[少{すこ}]し、そこにも[少{すこ}]し[教{おし}]えるのだ」。", "11": "[否{いな}]、むしろ[主{しゅ}]は[異国{いこく}]のくちびると、[異国{いこく}]の[舌{した}]とをもってこの[民{たみ}]に[語{かた}]られる。", "12": "[主{しゅ}]はさきに[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「これが[安息{あんそく}]だ、[疲{つか}]れた[者{もの}]に[安息{あんそく}]を[与{あた}]えよ。これが[休息{きゅうそく}]だ」と。しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]こうとはしなかった。", "13": "それゆえ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[彼{かれ}]らに、[教訓{きょうくん}]に[教訓{きょうくん}]、[教訓{きょうくん}]に[教訓{きょうくん}]、[規則{きそく}]に[規則{きそく}]、[規則{きそく}]に[規則{きそく}]、ここにも[少{すこ}]し、そこにも[少{すこ}]しとなる。これは[彼{かれ}]らが[行{い}]って、うしろに[倒{たお}]れ、[破{やぶ}]られ、わなにかけられ、[捕{とら}]えられるためである。", "14": "それゆえ、エルサレムにあるこの[民{たみ}]を[治{おさ}]めるあざける[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "15": "あなたがたは[言{い}]った、「われわれは[死{し}]と[契約{けいやく}]をなし、[陰府{よみ}]と[協定{きょうてい}]を[結{むす}]んだ。みなぎりあふれる[災{わざわい}]の[過{す}]ぎる[時{とき}]にも、それはわれわれに[来{こ}]ない。われわれはうそを[避{さ}]け[所{どころ}]となし、[偽{いつわ}]りをもって[身{み}]をかくしたからである」。", "16": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしはシオンに一つの[石{いし}]をすえて[基{もとい}]とした。これは[試{こころ}]みを[経{へ}]た[石{いし}]、[堅{かた}]くすえた[尊{たっと}]い[隅{すみ}]の[石{いし}]である。『[信{しん}]ずる[者{もの}]はあわてることはない』。", "17": "わたしは[公平{こうへい}]を、[測{はか}]りなわとし、[正義{せいぎ}]を、[下{さ}]げ[振{ふ}]りとする。ひょうは[偽{いつわ}]りの[避{さ}]け[所{どころ}]を[滅{ほろ}]ぼし、[水{みず}]は[隠{かく}]れ[場{ば}]を[押{お}]し[倒{たお}]す」。", "18": "その[時{とき}]あなたがたが[死{し}]とたてた[契約{けいやく}]は[取{と}]り[消{け}]され、[陰府{よみ}]と[結{むす}]んだ[協定{きょうてい}]は[行{おこな}]われない。みなぎりあふれる[災{わざわい}]の[過{す}]ぎるとき、あなたがたはこれによって[打{う}]ち[倒{たお}]される。", "19": "それが[過{す}]ぎるごとに、あなたがたを[捕{とら}]える。それは[朝{あさ}]な[朝{あさ}]な[過{す}]ぎ、[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[過{す}]ぎるからだ。このおとずれを[聞{き}]きわきまえることは、[全{まった}]くの[恐{おそ}]れである。", "20": "[床{とこ}]が[短{みじか}]くて[身{み}]を[伸{の}]べることができず、かける[夜具{やぐ}]が[狭{せま}]くて[身{み}]をおおうことができないからだ。", "21": "[主{しゅ}]はペラジム[山{やま}]で[立{た}]たれたように[立{た}]ちあがり、ギベオンの[谷{たに}]で[憤{いきどお}]られたように[憤{いきどお}]られて、その[行{おこな}]いをなされる。その[行{おこな}]いは[類{るい}]のないものである。またそのわざをなされる。そのわざは[異{こと}]なったものである。", "22": "それゆえ、あなたがたはあざけってはならない。さもないと、あなたがたのなわめは、きびしくなる。わたしは[主{しゅ}]なる[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]から[全{ぜん}][地{ち}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]む[滅{ほろ}]びの[宣言{せんげん}]を[聞{き}]いたからである。", "23": "あなたがたは[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて、わが[声{こえ}]を[聞{き}]くがよい。[心{こころ}]してわが[言葉{ことば}]を[聞{き}]くがよい。", "24": "[種{たね}]をまくために[耕{たがや}]す[者{もの}]は[絶{た}]えず[耕{たがや}]すだろうか。[彼{かれ}]は[絶{た}]えずその[地{ち}]をひらき、まぐわをもって[土{つち}]をならすだろうか。", "25": "[地{ち}]のおもてを[平{たい}]らにしたならば、いのんどをまき、クミンをまき、[小麦{こむぎ}]をうねに[植{う}]え、[大麦{おおむぎ}]を[定{さだ}]めた[所{ところ}]に[植{う}]え、スペルト[麦{むぎ}]をその[境{さかい}]に[植{う}]えないだろうか。", "26": "これは[彼{かれ}]の[神{かみ}]が[正{ただ}]しく、[彼{かれ}]を[導{みちび}]き[教{おし}]えられるからである。", "27": "いのんどは[麦{むぎ}]こき[板{いた}]でこかない、クミンはその[上{うえ}]に[車輪{しゃりん}]をころがさない。いのんどを[打{う}]つには[棒{ぼう}]を[用{もち}]い、クミンを[打{う}]つにはさおを[用{もち}]いる。", "28": "[人{ひと}]はパン[用{よう}]の[麦{むぎ}]を[打{う}]つとき[砕{くだ}]くだろうか、[否{いな}]、それが[砕{くだ}]けるまでいつまでも[打{う}]つことをしない。[馬{うま}]をもってその[上{うえ}]に[車輪{しゃりん}]を[引{ひ}]かせるとき、それを[砕{くだ}]くことをしない。", "29": "これもまた[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]から[出{で}]ることである。その[計{はか}]りごとは[驚{おどろ}]くべく、その[知恵{ちえ}]はすぐれている。" }, "29": { "1": "ああ、アリエルよ、アリエルよ、ダビデが[営{えい}]をかまえた[町{まち}]よ、[年{とし}]に[年{とし}]を[加{くわ}]え、[祭{まつり}]をめぐりこさせよ。", "2": "その[時{とき}]わたしはアリエルを[悩{なや}]ます。そこには[悲{かな}]しみと[嘆{なげ}]きとがあって、アリエルのようなものとなる。", "3": "わたしはあなたのまわりに[営{えい}]を[構{かま}]え、やぐらをもってあなたを[囲{かこ}]み、[塁{るい}]を[築{きず}]いてあなたを[攻{せ}]める。", "4": "その[時{とき}]あなたは[深{ふか}]い[地{ち}]の[中{なか}]から[物言{ものい}]い、[低{ひく}]いちりの[中{なか}]から[言葉{ことば}]を[出{だ}]す。あなたの[声{こえ}]は[亡霊{ぼうれい}]の[声{こえ}]のように[地{ち}]から[出{で}]、あなたの[言葉{ことば}]はちりの[中{なか}]から、さえずるようである。", "5": "しかしあなたのあだの[群{む}]れは[細{こま}]かなちりのようになり、あらぶる[者{もの}]の[群{む}]れは[吹{ふ}]き[去{さ}]られるもみがらのようになる。また、にわかに、またたくまに、この[事{こと}]がある。", "6": "すなわち[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[雷{かみなり}]、[地震{じしん}]、[大{おお}]いなる[叫{さけ}]び、つむじ[風{かぜ}]、[暴風{ぼうふう}]および[焼{や}]きつくす[火{ひ}]の[炎{ほのお}]をもって[臨{のぞ}]まれる。", "7": "そしてアリエルを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]う[国々{くにぐに}]の[群{む}]れ、すなわちアリエルとその[城{しろ}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、これを[悩{なや}]ます[者{もの}]はみな[夢{ゆめ}]のように、[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のようになる。", "8": "[飢{う}]えた[者{もの}]が[食{た}]べることを[夢{ゆめ}]みても、さめると、その[飢{う}]えがいえないように、あるいは、かわいた[者{もの}]が[飲{の}]むことを[夢{ゆめ}]みても、さめると、[疲{つか}]れてそのかわきがとまらないように、シオンの[山{やま}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]う[国々{くにぐに}]の[群{む}]れもそのようになる。", "9": "あなたがたは[知覚{ちかく}]を[失{うしな}]って[気{き}]が[遠{とお}]くなれ、[目{め}]がくらんで[盲{めくら}]となれ。あなたがたは[酔{よ}]っていよ、しかし[酒{さけ}]のゆえではない、よろめけ、しかし[濃{こ}]き[酒{さけ}]のゆえではない。", "10": "[主{しゅ}]が[深{ふか}]い[眠{ねむ}]りの[霊{れい}]をあなたがたの[上{うえ}]にそそぎ、あなたがたの[目{め}]である[預言者{よげんしゃ}]を[閉{と}]じこめ、あなたがたの[頭{あたま}]である[先見者{せんけんしゃ}]をおおわれたからである。", "11": "それゆえ、このすべての[幻{まぼろし}]は、あなたがたには[封{ふう}]じた[書物{しょもつ}]の[言葉{ことば}]のようになり、[人々{ひとびと}]はこれを[読{よ}]むことのできる[者{もの}]にわたして、「これを[読{よ}]んでください」と[言{い}]えば、「これは[封{ふう}]じてあるから[読{よ}]むことができない」と[彼{かれ}]は[言{い}]う。", "12": "またその[書物{しょもつ}]を[読{よ}]むことのできない[者{もの}]にわたして、「これを[読{よ}]んでください」と[言{い}]えば、「[読{よ}]むことはできない」と[彼{かれ}]は[言{い}]う。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「この[民{たみ}]は[口{くち}]をもってわたしに[近{ちか}]づき、くちびるをもってわたしを[敬{うやま}]うけれども、その[心{こころ}]はわたしから[遠{とお}]く[離{はな}]れ、[彼{かれ}]らのわたしをかしこみ[恐{おそ}]れるのは、そらで[覚{おぼ}]えた[人{ひと}]の[戒{いまし}]めによるのである。", "14": "それゆえ、[見{み}]よ、わたしはこの[民{たみ}]に、[再{ふたた}]び[驚{おどろ}]くべきわざを[行{おこな}]う、それは[不思議{ふしぎ}]な[驚{おどろ}]くべきわざである。[彼{かれ}]らのうちの[賢{かしこ}]い[人{ひと}]の[知恵{ちえ}]は[滅{ほろ}]び、さとい[人{ひと}]の[知識{ちしき}]は[隠{かく}]される」。", "15": "わざわいなるかな、おのが[計{はか}]りごとを[主{しゅ}]に[深{ふか}]く[隠{かく}]す[者{もの}]。[彼{かれ}]らは[暗{くら}]い[中{なか}]でわざを[行{おこな}]い、「だれがわれわれを[見{み}]るか、だれがわれわれのことを[知{し}]るか」と[言{い}]う。", "16": "あなたがたは[転倒{てんとう}]して[考{かんが}]えている。[陶器{とうき}][師{し}]は[粘土{ねんど}]と[同{おな}]じものに[思{おも}]われるだろうか。[造{つく}]られた[物{もの}]はそれを[造{つく}]った[者{もの}]について、「[彼{かれ}]はわたしを[造{つく}]らなかった」と[言{い}]い、[形{かたち}][造{つく}]られた[物{もの}]は[形{かたち}][造{つく}]った[者{もの}]について、「[彼{かれ}]は[知恵{ちえ}]がない」と[言{い}]うことができようか。", "17": "しばらくしてレバノンは[変{かわ}]って[肥{こ}]えた[畑{はたけ}]となり、[肥{こ}]えた[畑{はたけ}]は[林{はやし}]のように[思{おも}]われる[時{とき}]が[来{く}]るではないか。", "18": "その[日{ひ}]、[耳{みみ}]しいは[書物{しょもつ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、[目{め}]しいの[目{め}]はその[暗{くら}]やみから、[見{み}]ることができる。", "19": "[柔和{にゅうわ}]な[者{もの}]は[主{しゅ}]によって[新{あら}]たなる[喜{よろこ}]びを[得{え}]、[人{ひと}]のなかの[貧{まず}]しい[者{もの}]はイスラエルの[聖者{せいじゃ}]によって[楽{たの}]しみを[得{え}]る。", "20": "あらぶる[者{もの}]は[絶{た}]え、あざける[者{もの}]はうせ、[悪{あく}]を[行{おこな}]おうと、おりをうかがう[者{もの}]は、ことごとく[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされるからである。", "21": "[彼{かれ}]らは[言葉{ことば}]によって[人{ひと}]を[罪{つみ}]に[定{さだ}]め、[町{まち}]の[門{もん}]でいさめる[者{もの}]をわなにおとしいれ、むなしい[言葉{ことば}]をかまえて[正{ただ}]しい[者{もの}]をしりぞける。", "22": "それゆえ、[昔{むかし}]アブラハムをあがなわれた[主{しゅ}]は、ヤコブの[家{いえ}]についてこう[言{い}]われる、「ヤコブは、もはやはずかしめを[受{う}]けず、その[顔{かお}]は、もはや[色{いろ}]を[失{うしな}]うことはない。", "23": "[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]が、その[中{なか}]にわが[手{て}]のわざを[見{み}]るとき、[彼{かれ}]らはわが[名{な}]を[聖{せい}]とし、ヤコブの[聖者{せいじゃ}]を[聖{せい}]として、イスラエルの[神{かみ}]を[恐{おそ}]れる。", "24": "[心{こころ}]のあやまれる[者{もの}]も、[悟{さと}]りを[得{え}]、つぶやく[者{もの}]も[教{おしえ}]をうける」。" }, "30": { "1": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「そむける[子{こ}]らはわざわいだ、[彼{かれ}]らは[計{はか}]りごとを[行{おこな}]うけれども、わたしによってではない。[彼{かれ}]らは[同盟{どうめい}]を[結{むす}]ぶけれども、わが[霊{れい}]によってではない、[罪{つみ}]に[罪{つみ}]を[加{くわ}]えるためだ。", "2": "[彼{かれ}]らはわが[言葉{ことば}]を[求{もと}]めず、エジプトへ[下{くだ}]っていって、パロの[保護{ほご}]にたより、エジプトの[陰{かげ}]に[隠{かく}]れようとする。", "3": "それゆえ、パロの[保護{ほご}]はかえってあなたがたの[恥{はじ}]となり、エジプトの[陰{かげ}]に[隠{かく}]れることはあなたがたのはずかしめとなる。", "4": "たとい、[彼{かれ}]の[君{きみ}]たちがゾアンにあり、[彼{かれ}]の[使者{ししゃ}]たちがハネスに[来{き}]ても、", "5": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]おのれを[益{えき}]することのできない[民{たみ}]により、すなわち[助{たす}]けとならず、[益{えき}]とならず、かえって[恥{はじ}]となり、はずかしめとなる[民{たみ}]によって、[恥{はじ}]をかくからである」。", "6": "ネゲブの[獣{けもの}]についての[託宣{たくせん}]。[彼{かれ}]らはその[富{とみ}]を[若{わか}]いろばの[背{せ}]に[負{お}]わせ、その[宝{たから}]をらくだの[背{せ}]に[負{お}]わせて、[雌{め}]じし、[雄{お}]じし、まむしおよび[飛{と}]びかけるへびの[出{で}]る[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみの[国{くに}]を[通{とお}]って、おのれを[益{えき}]することのできない[民{たみ}]に[行{い}]く。", "7": "そのエジプトの[助{たす}]けは[無益{むえき}]であって、むなしい。それゆえ、わたしはこれを「[休{やす}]んでいるラハブ」と[呼{よ}]んだ。", "8": "いま[行{い}]って、これを[彼{かれ}]らの[前{まえ}]で[札{ふだ}]にしるし、[書物{しょもつ}]に[載{の}]せ、[後{のち}]の[世{よ}]に[伝{つた}]えて、とこしえにあかしとせよ。", "9": "[彼{かれ}]らはそむける[民{たみ}]、[偽{いつわ}]りを[言{い}]う[子{こ}]ら、[主{しゅ}]の[教{おしえ}]を[聞{き}]こうとしない[子{こ}]らだ。", "10": "[彼{かれ}]らは[先見者{せんけんしゃ}]にむかって「[見{み}]るな」と[言{い}]い、[預言者{よげんしゃ}]にむかっては「[正{ただ}]しい[事{こと}]をわれわれに[預言{よげん}]するな、[耳{みみ}]に[聞{き}]きよいことを[語{かた}]れ、[迷{まよ}]わしごとを[預言{よげん}]せよ。", "11": "[大路{おおじ}]を[去{さ}]り、[小路{こうじ}]をはなれ、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]について[語{かた}]り[聞{き}]かすな」と[言{い}]う。", "12": "それゆえ、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたはこの[言葉{ことば}]を[侮{あなど}]り、しえたげと、よこしまとを[頼{たの}]み、これにたよるがゆえに、", "13": "この[不義{ふぎ}]はあなたがたには[突{つ}]き[出{で}]て、くずれ[落{お}]ちようとする[高{たか}]い[石{いし}]がきの[破{やぶ}]れのようであって、その[倒壊{とうかい}]はにわかに、またたくまに[来{く}]る。", "14": "その[破{やぶ}]れることは[陶器{とうき}][師{し}]の[器{うつわ}]を[破{やぶ}]るように[惜{お}]しむことなく[打{う}]ち[砕{くだ}]き、その[砕{くだ}]けのなかには、[炉{ろ}]から[火{ひ}]を[取{と}]り、[池{いけ}]から[水{みず}]をくめるほどの、ひとかけらさえ[見{み}]いだされない」。", "15": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]はこう[言{い}]われた、「あなたがたは[立{た}]ち[返{かえ}]って、[落{お}]ち[着{つ}]いているならば[救{すく}]われ、[穏{おだ}]やかにして[信頼{しんらい}]しているならば[力{ちから}]を[得{え}]る」。しかし、あなたがたはこの[事{こと}]を[好{この}]まなかった。", "16": "かえって、あなたがたは[言{い}]った、「[否{いな}]、われわれは[馬{うま}]に[乗{の}]って、とんで[行{い}]こう」と。それゆえ、あなたがたはとんで[帰{かえ}]る。また[言{い}]った、「われらは[速{はや}]い[馬{うま}]に[乗{の}]ろう」と。それゆえ、あなたがたを[追{お}]う[者{もの}]は[速{はや}]い。", "17": "ひとりの[威嚇{いかく}]によって千[人{にん}]は[逃{に}]げ、五[人{にん}]の[威嚇{いかく}]によってあなたがたは[逃{に}]げて、その[残{のこ}]る[者{もの}]はわずかに[山{やま}]の[頂{いただき}]にある[旗{はた}]ざおのように、[丘{おか}]の[上{うえ}]にある[旗{はた}]のようになる。", "18": "それゆえ、[主{しゅ}]は[待{ま}]っていて、あなたがたに[恵{めぐみ}]を[施{ほどこ}]される。それゆえ、[主{しゅ}]は[立{た}]ちあがって、あなたがたをあわれまれる。[主{しゅ}]は[公平{こうへい}]の[神{かみ}]でいらせられる。すべて[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]はさいわいである。", "19": "シオンにおり、エルサレムに[住{す}]む[民{たみ}]よ、あなたはもはや[泣{な}]くことはない。[主{しゅ}]はあなたの[呼{よ}]ばわる[声{こえ}]に[応{おう}]じて、[必{かなら}]ずあなたに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]される。[主{しゅ}]がそれを[聞{き}]かれるとき、[直{ただ}]ちに[答{こた}]えられる。", "20": "たとい[主{しゅ}]はあなたがたに[悩{なや}]みのパンと[苦{くる}]しみの[水{みず}]を[与{あた}]えられても、あなたの[師{し}]は[再{ふたた}]び[隠{かく}]れることはなく、あなたの[目{め}]はあなたの[師{し}]を[見{み}]る。", "21": "また、あなたが[右{みぎ}]に[行{い}]き、あるいは[左{ひだり}]に[行{い}]く[時{とき}]、そのうしろで「これは[道{みち}]だ、これに[歩{あゆ}]め」と[言{い}]う[言葉{ことば}]を[耳{みみ}]に[聞{き}]く。", "22": "その[時{とき}]、あなたがたはしろがねをおおった[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]と、こがねを[張{は}]った[鋳{い}]た[像{ぞう}]とを[汚{けが}]し、これをきたない[物{もの}]のようにまき[散{ち}]らして、これに「[去{さ}]れ」と[言{い}]う。", "23": "[主{しゅ}]はあなたが[地{ち}]にまく[種{たね}]に[雨{あめ}]を[与{あた}]え、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]なる[穀物{こくもつ}]をくださる。それはおびただしく、かつ[豊{ゆた}]かである。その[日{ひ}]あなたの[家畜{かちく}]は[広{ひろ}]い[牧場{まきば}]で[草{くさ}]を[食{た}]べ、", "24": "[地{ち}]を[耕{たがや}]す[牛{うし}]と、ろばは、シャベルと、くまででより[分{わ}]けて[塩{しお}]を[加{くわ}]えた[飼料{しりょう}]を[食{た}]べる。", "25": "[大{おお}]いなる[虐殺{ぎゃくさつ}]の[日{ひ}]、やぐらの[倒{たお}]れる[時{とき}]、すべてのそびえたつ[山{やま}]と、すべての[高{たか}]い[丘{おか}]に[水{みず}]の[流{なが}]れる[川{かわ}]がある。", "26": "さらに[主{しゅ}]がその[民{たみ}]の[傷{きず}]を[包{つつ}]み、その[打{う}]たれた[傷{きず}]をいやされる[日{ひ}]には、[月{つき}]の[光{ひかり}]は[日{ひ}]の[光{ひかり}]のようになり、[日{ひ}]の[光{ひかり}]は七[倍{ばい}]となり、七つの[日{ひ}]の[光{ひかり}]のようにになる。", "27": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[名{な}]は[遠{とお}]い[所{ところ}]から[燃{も}]える[怒{いか}]りと、[立{た}]ちあがる[濃{こ}]い[煙{けむり}]をもって[来{く}]る。そのくちびるは[憤{いきどお}]りで[満{み}]ち、その[舌{した}]は[焼{や}]きつくす[火{ひ}]のごとく、", "28": "その[息{いき}]はあふれて[首{くび}]にまで[達{たっ}]する[流{なが}]れのようであって、[滅{ほろ}]びのふるいをもってもろもろの[国{くに}]をふるい、また[惑{まど}]わす[手綱{たづな}]をもろもろの[民{たみ}]のあごにつけるために[来{く}]る。", "29": "あなたがたは、[聖{せい}]なる[祭{まつり}]を[守{まも}]る[夜{よる}]のように[歌{うた}]をうたう。また[笛{ふえ}]をならして[主{しゅ}]の[山{やま}]にきたり、イスラエルの[岩{いわ}]なる[主{しゅ}]にまみえる[時{とき}]のように[心{こころ}]に[喜{よろこ}]ぶ。", "30": "[主{しゅ}]はその[威厳{いげん}]ある[声{こえ}]を[聞{き}]かせ、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りと、[焼{や}]きつくす[火{ひ}]の[炎{ほのお}]と、[豪雨{ごうう}]と、[暴風{ぼうふう}]と、ひょうとをもってその[腕{うで}]の[下{くだ}]ることを[示{しめ}]される。", "31": "[主{しゅ}]がそのむちをもって[打{う}]たれる[時{とき}]、アッスリヤの[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]の[声{こえ}]によって[恐{おそ}]れおののく。", "32": "[主{しゅ}]が[懲{こら}]しめのつえを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[加{くわ}]えられるごとに[鼓{つづみ}]を[鳴{な}]らし、[琴{こと}]をひく。[主{しゅ}]は[腕{うで}]を[振{ふ}]りかざして、[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]われる。", "33": "[焼{や}]き[場{ば}]はすでに[設{もう}]けられた。しかも[王{おう}]のために[深{ふか}]く[広{ひろ}]く[備{そな}]えられ、[火{ひ}]と[多{おお}]くのたきぎが[積{つ}]まれてある。[主{しゅ}]の[息{いき}]はこれを[硫黄{いおう}]の[流{なが}]れのように[燃{も}]やす。" }, "31": { "1": "[助{たす}]けを[得{え}]るためにエジプトに[下{くだ}]り、[馬{うま}]にたよる[者{もの}]はわざわいだ。[彼{かれ}]らは[戦車{せんしゃ}]が[多{おお}]いので、これに[信頼{しんらい}]し、[騎兵{きへい}]がはなはだ[強{つよ}]いので、これに[信頼{しんらい}]する。しかしイスラエルの[聖者{せいじゃ}]を[仰{あお}]がず、また[主{しゅ}]にはかることをしない。", "2": "それにもかかわらず、[主{しゅ}]もまた[賢{かしこ}]くいらせられ、[必{かなら}]ず[災{わざわい}]をくだし、その[言葉{ことば}]を[取{と}]り[消{け}]すことなく、[立{た}]って[悪{あく}]をなす[者{もの}]の[家{いえ}]を[攻{せ}]め、また[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]う[者{もの}]を[助{たす}]ける[者{もの}]を[攻{せ}]められる。", "3": "かのエジプトびとは[人{ひと}]であって、[神{かみ}]ではない。その[馬{うま}]は[肉{にく}]であって、[霊{れい}]ではない。[主{しゅ}]がみ[手{て}]を[伸{の}]ばされるとき、[助{たす}]ける[者{もの}]はつまずき、[助{たす}]けられる[者{もの}]も[倒{たお}]れて、[皆{みな}]ともに[滅{ほろ}]びる。", "4": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「ししまたは[若{わか}]いししが[獲物{えもの}]をつかんで、ほえたけるとき、あまたの[羊飼{ひつじかい}]が[呼{よ}]び[出{だ}]されて、これにむかっても、その[声{こえ}]によって[驚{おどろ}]かず、その[叫{さけ}]びによって[恐{おそ}]れないように、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[下{くだ}]ってきて、シオンの[山{やま}]およびその[丘{おか}]で[戦{たたか}]われる。", "5": "[鳥{とり}]がひなを[守{まも}]るように、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はエルサレムを[守{まも}]り、これを[守{まも}]って[救{すく}]い、これを[惜{お}]しんで[助{たす}]けられる」。", "6": "イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]れ。あなたがたは、はなはだしく[主{しゅ}]にそむいた。", "7": "その[日{ひ}]、あなたがたは[自分{じぶん}]の[手{て}]で[造{つく}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]したしろがねの[偶像{ぐうぞう}]と、こがねの[偶像{ぐうぞう}]をめいめい[投{な}]げすてる。", "8": "「アッスリヤびとはつるぎによって[倒{たお}]れる、[人{ひと}]のつるぎではない。つるぎが[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす、[人{ひと}]のつるぎではない。[彼{かれ}]らはつるぎの[前{まえ}]から[逃{に}]げ[去{さ}]り、その[若{わか}]い[者{もの}]は[奴隷{どれい}]の[働{はたら}]きをしいられる。", "9": "[彼{かれ}]らの[岩{いわ}]は[恐{おそ}]れによって[過{す}]ぎ[去{さ}]り、その[君{きみ}]たちはあわて、[旗{はた}]をすてて[逃{に}]げ[去{さ}]る」。これは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]である。[主{しゅ}]の[火{ひ}]はシオンにあり、その[炉{ろ}]はエルサレムにある。" }, "32": { "1": "[見{み}]よ、ひとりの[王{おう}]が[正義{せいぎ}]をもって[統{す}]べ[治{おさ}]め、[君{きみ}]たちは[公平{こうへい}]をもってつかさどり、", "2": "おのおの[風{かぜ}]をさける[所{ところ}]、[暴風雨{ぼうふうう}]をのがれる[所{ところ}]のようになり、かわいた[所{ところ}]にある[水{みず}]の[流{なが}]れのように、[疲{つか}]れた[地{ち}]にある[大{おお}]きな[岩{いわ}]の[陰{かげ}]のようになる。", "3": "こうして、[見{み}]る[者{もの}]の[目{め}]は[開{ひら}]かれ、[聞{き}]く[者{もの}]の[耳{みみ}]はよく[聞{き}]き、", "4": "[気短{きみじか}]な[者{もの}]の[心{こころ}]は[悟{さと}]る[知識{ちしき}]を[得{え}]、どもりの[舌{した}]はたやすく、あざやかに[語{かた}]ることができる。", "5": "[愚{おろ}]かな[者{もの}]は、もはや[尊{たっと}]い[人{ひと}]と[呼{よ}]ばれることなく、[悪人{あくにん}]はもはや、りっぱな[人{ひと}]と[言{い}]われることはない。", "6": "それは[愚{おろ}]かな[者{もの}]は[愚{おろ}]かなことを[語{かた}]り、その[心{こころ}]は[不義{ふぎ}]をたくらみ、よこしまを[行{おこな}]い、[主{しゅ}]について[誤{あやま}]ったことを[語{かた}]り、[飢{う}]えた[者{もの}]の[望{のぞ}]みを[満{み}]たさず、かわいた[者{もの}]の[飲{の}]み[物{もの}]を[奪{うば}]い[取{と}]るからである。", "7": "[悪人{あくにん}]の[行{おこな}]いは[悪{わる}]い。[彼{かれ}]は[悪{わる}]い[計{はか}]りごとをめぐらし、[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]をもって[貧{まず}]しい[者{もの}]をおとしいれ、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]が[正{ただ}]しいことを[語{かた}]っても、なお、これをおとしいれる。", "8": "しかし[尊{たっと}]い[人{ひと}]は[尊{たっと}]いことを[語{かた}]り、つねに[尊{たっと}]いことを[行{おこな}]う。", "9": "[安{やす}]んじている[女{おんな}]たちよ、[起{お}]きて、わが[声{こえ}]を[聞{き}]け。[思{おも}]い[煩{わずら}]いなき[娘{むすめ}]たちよ、わが[言葉{ことば}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。", "10": "[思{おも}]い[煩{わずら}]いなき[女{おんな}]たちよ、一[年{ねん}]あまりの[日{ひ}]をすぎて、あなたがたは[震{ふる}]えおののく。ぶどうの[収穫{しゅうかく}]がむなしく、[実{み}]を[取{と}]り[入{い}]れる[時{とき}]が[来{こ}]ないからだ。", "11": "[安{やす}]んじている[女{おんな}]たちよ、[震{ふる}]え[恐{おそ}]れよ。[思{おも}]い[煩{わずら}]いなき[女{おんな}]たちよ、[震{ふる}]えおののけ。[衣{ころも}]を[脱{ぬ}]ぎ、[裸{はだか}]になって[腰{こし}]に[荒布{あらぬの}]をまとえ。", "12": "[良{よ}]き[畑{はたけ}]のため、[実{みの}]り[豊{ゆた}]かなぶどうの[木{き}]のために[胸{むね}]を[打{う}]て。", "13": "いばら、おどろの[生{は}]えているわが[民{たみ}]の[地{ち}]のため、[喜{よろこ}]びに[満{み}]ちている[町{まち}]にあるすべての[喜{よろこ}]びの[家{いえ}]のために[胸{むね}]を[打{う}]て。", "14": "[宮殿{きゅうでん}]は[捨{す}]てられ、にぎわった[町{まち}]は[荒{あ}]れすたれ、[丘{おか}]と、やぐらとは、とこしえにほら[穴{あな}]となり、[野{の}]のろばの[楽{たの}]しむ[所{ところ}]、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[牧場{まきば}]となるからである。", "15": "しかし、ついには[霊{れい}]が[上{うえ}]からわれわれの[上{うえ}]にそそがれて、[荒野{あらの}]は[良{よ}]き[畑{はたけ}]となり、[良{よ}]き[畑{はたけ}]は[林{はやし}]のごとく[見{み}]られるようになる。", "16": "その[時{とき}]、[公平{こうへい}]は[荒野{あらの}]に[住{す}]み、[正義{せいぎ}]は[良{よ}]き[畑{はたけ}]にやどる。", "17": "[正義{せいぎ}]は[平和{へいわ}]を[生{しょう}]じ、[正義{せいぎ}]の[結{むす}]ぶ[実{み}]はとこしえの[平安{へいあん}]と[信頼{しんらい}]である。", "18": "わが[民{たみ}]は[平和{へいわ}]の[家{いえ}]におり、[安{やす}]らかなすみかにおり、[静{しず}]かな[休{やす}]み[所{どころ}]におる。", "19": "しかし[林{はやし}]はことごとく[切{き}]り[倒{たお}]され、[町{まち}]もことごとく[倒{たお}]される。", "20": "すべての[水{みず}]のほとりに[種{たね}]をまき、[牛{うし}]およびろばを[自由{じゆう}]に[放{はな}]ちおくあなたがたは、さいわいである。" }, "33": { "1": "わざわいなるかな、おのれ[自{みずか}]ら[滅{ほろ}]ぼされないのに、[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼし、だれも[欺{あざむ}]かないのに[人{ひと}]を[欺{あざむ}]く[者{もの}]よ。あなたが[滅{ほろ}]ぼすことをやめたとき、あなたは[滅{ほろ}]ぼされ、あなたが[欺{あざむ}]くことを[終{お}]えたとき、あなたは[欺{あざむ}]かれる。", "2": "[主{しゅ}]よ、われわれをお[恵{めぐ}]みください、われわれはあなたを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む。[朝{あさ}]ごとに、われわれの[腕{うで}]となり、[悩{なや}]みの[時{とき}]に、[救{すくい}]となってください。", "3": "[鳴{な}]りとどろく[声{こえ}]によって、もろもろの[民{たみ}]は[逃{に}]げ[去{さ}]り、あなたが[立{た}]ちあがられると、もろもろの[国{くに}]は[散{ち}]らされる。", "4": "[青虫{あおむし}]が[物{もの}]を[集{あつ}]めるようにぶんどり[品{ひん}]は[集{あつ}]められ、いなごのとびつどうように、[人々{ひとびと}]はその[上{うえ}]にとびつどう。", "5": "[主{しゅ}]は[高{たか}]くいらせられ、[高{たか}]い[所{ところ}]に[住{す}]まわれる。[主{しゅ}]はシオンに[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]とを[満{み}]たされる。", "6": "また[主{しゅ}]は[救{すくい}]と[知恵{ちえ}]と[知識{ちしき}]を[豊{ゆた}]かにして、あなたの[代{よ}]を[堅{かた}]く[立{た}]てられる。[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れることはその[宝{たから}]である。", "7": "[見{み}]よ、[勇士{ゆうし}]たちは[外{そと}]にあって[叫{さけ}]び、[平和{へいわ}]の[使者{ししゃ}]はいたく[嘆{なげ}]く。", "8": "[大路{おおじ}]は[荒{あ}]れすたれて、[旅{たび}]びとは[絶{た}]え、[契約{けいやく}]は[破{やぶ}]られ、[証人{しょうにん}]は[軽{かろ}]んぜられ、[人{ひと}]を[顧{かえり}]みることがない。", "9": "[地{ち}]は[嘆{なげ}]き[衰{おとろ}]え、レバノンは[恥{は}]じて[枯{か}]れ、シャロンは[荒野{あらの}]のようになり、バシャンとカルメルはその[葉{は}]を[落{おと}]す。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[今{いま}]わたしは[起{お}]きよう、いま[立{た}]ちあがろう、いま[自{みずか}]らを[高{たか}]くしよう。", "11": "あなたがたは、もみがらをはらみ、わらを[産{う}]む。あなたがたの[息{いき}]は[火{ひ}]となって、あなたがたを[食{く}]いつくす。", "12": "もろもろの[民{たみ}]は[焼{や}]かれて[石灰{いしばい}]のようになり、いばらが[切{き}]られて[火{ひ}]に[燃{も}]やされたようになる」。", "13": "あなたがた[遠{とお}]くにいる[者{もの}]よ、わたしがおこなったことを[聞{き}]け。あなたがた[近{ちか}]くにいる[者{もの}]よ、わが[大能{たいのう}]を[知{し}]れ。", "14": "シオンの[罪{つみ}]びとは[恐{おそ}]れに[満{み}]たされ、おののきは[神{かみ}]を[恐{おそ}]れない[者{もの}]を[捕{とら}]えた。「われわれのうち、だれが[焼{や}]きつくす[火{ひ}]の[中{なか}]におることができよう。われわれのうち、だれがとこしえの[燃{も}]える[火{ひ}]の[中{なか}]におることができよう」。", "15": "[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[者{もの}]、[正直{しょうじき}]に[語{かた}]る[者{もの}]、しえたげて[得{え}]た[利{り}]をいやしめる[者{もの}]、[手{て}]を[振{ふ}]って、まいないを[取{と}]らない[者{もの}]、[耳{みみ}]をふさいで[血{ち}]を[流{なが}]す[謀略{ぼうりゃく}]を[聞{き}]かない[者{もの}]、[目{め}]を[閉{と}]じて[悪{あく}]を[見{み}]ない[者{もの}]、", "16": "このような[人{ひと}]は[高{たか}]い[所{ところ}]に[住{す}]み、[堅{かた}]い[岩{いわ}]はそのとりでとなり、そのパンは[与{あた}]えられ、その[水{みず}]は[絶{た}]えることがない。", "17": "あなたの[目{め}]は[麗{うるわ}]しく[飾{かざ}]った[王{おう}]を[見{み}]、[遠{とお}]く[広{ひろ}]い[国{くに}]を[見{み}]る。", "18": "あなたの[心{こころ}]はかの[恐{おそ}]ろしかった[事{こと}]を[思{おも}]い[出{だ}]す。「[数{かず}]を[調{しら}]べた[者{もの}]はどこにいるか。みつぎを[量{はか}]った[者{もの}]はどこにいるか。やぐらを[数{かぞ}]えた[者{もの}]はどこにいるか」。", "19": "あなたはもはや[高慢{こうまん}]な[民{たみ}]を[見{み}]ない。かの[民{たみ}]の[言葉{ことば}]はあいまいで、[聞{き}]きとりがたく、その[舌{した}]はどもって、[悟{さと}]りがたい。", "20": "[定{さだ}]めの[祭{まつり}]の[町{まち}]シオンを[見{み}]よ。あなたの[目{め}]は[平和{へいわ}]なすまい、[移{うつ}]されることのない[幕屋{まくや}]エルサレムを[見{み}]る。その[杭{くい}]はとこしえに[抜{ぬ}]かれず、その[綱{つな}]は、ひとすじも[断{た}]たれることはない。", "21": "[主{しゅ}]は[威厳{いげん}]をもってかしこにいまし、われわれのために[広{ひろ}]い[川{かわ}]と[流{なが}]れのある[所{ところ}]となり、その[中{なか}]には、こぐ[舟{ふね}]も[入{い}]らず、[大{おお}]きな[船{ふね}]も[過{す}]ぎることはない。", "22": "[主{しゅ}]はわれわれのさばき[主{ぬし}]、[主{しゅ}]はわれわれのつかさ、[主{しゅ}]はわれわれの[王{おう}]であって、われわれを[救{すく}]われる。", "23": "あなたの[船{ふな}][綱{づな}]は[解{と}]けて、[帆柱{ほばしら}]のもとを[結{むす}]びかためることができず、[帆{ほ}]を[張{は}]ることもできない。その[時{とき}][多{おお}]くの[獲物{えもの}]とぶんどり[品{ひん}]は[分{わ}]けられ、[足{あし}]なえまでも[獲物{えもの}]を[取{と}]る。", "24": "そこに[住{す}]む[者{もの}]のうちには、「わたしは[病気{びょうき}]だ」と[言{い}]う[者{もの}]はなく、そこに[住{す}]む[民{たみ}]はその[罪{つみ}]がゆるされる。" }, "34": { "1": "もろもろの[国{くに}]よ、[近{ちか}]づいて[聞{き}]け。もろもろの[民{たみ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。[地{ち}]とそれに[満{み}]ちるもの、[世界{せかい}]とそれから[出{で}]るすべてのものよ、[聞{き}]け。", "2": "[主{しゅ}]はすべての[国{くに}]にむかって[怒{いか}]り、そのすべての[軍勢{ぐんぜい}]にむかって[憤{いきどお}]り、[彼{かれ}]らをことごとく[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らをわたして、ほふらせられた。", "3": "[彼{かれ}]らは[殺{ころ}]されて[投{な}]げすてられ、その[死体{したい}]の[悪臭{あくしゅう}]は[立{た}]ちのぼり、[山々{やまやま}]はその[血{ち}]で[溶{と}]けて[流{なが}]れる。", "4": "[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]は[衰{おとろ}]え、もろもろの[天{てん}]は[巻物{まきもの}]のように[巻{ま}]かれ、その[万象{ばんしょう}]はぶどうの[木{き}]から[葉{は}]の[落{お}]ちるように、いちじくの[木{き}]から[葉{は}]の[落{お}]ちるように[落{お}]ちる。", "5": "わたしのつるぎは[天{てん}]において[憤{いきどお}]りをもって[酔{よ}]った。[見{み}]よ、これはエドムの[上{うえ}]にくだり、わたしが[滅{ほろ}]びに[定{さだ}]めた[民{たみ}]の[上{うえ}]にくだって、これをさばく。", "6": "[主{しゅ}]のつるぎは[血{ち}]で[満{み}]ち、[脂肪{しぼう}]で[肥{こ}]え、[小羊{こひつじ}]とやぎの[血{ち}]、[雄羊{おひつじ}]の[腎臓{じんぞう}]の[脂肪{しぼう}]で[肥{こ}]えている。[主{しゅ}]がボズラで[犠牲{ぎせい}]の[獣{けもの}]をほふり、エドムの[地{ち}]で[大{おお}]いに[殺{ころ}]されたからである。", "7": "[野牛{やぎゅう}]は[彼{かれ}]らと[共{とも}]にほふり[場{ば}]にくだり、[子{こ}][牛{うし}]は[力{ちから}]ある[雄牛{おうし}]と[共{とも}]にくだる。その[国{くに}]は[血{ち}]で[酔{よ}]い、その[土{つち}]は[脂肪{しぼう}]で[肥{こ}]やされる。", "8": "[主{しゅ}]はあだをかえす[日{ひ}]をもち、シオンの[訴{うった}]えのために[報{むく}]いられる[年{とし}]をもたれるからである。", "9": "エドムのもろもろの[川{かわ}]は[変{かわ}]って[樹脂{じゅし}]となり、その[土{つち}]は[変{かわ}]って[硫黄{いおう}]となり、その[地{ち}]は[変{かわ}]って[燃{も}]える[樹脂{じゅし}]となって、", "10": "[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[消{き}]えず、その[煙{けむり}]は、とこしえに[立{た}]ちのぼる。これは[世々{よよ}][荒{あ}]れすたれて、とこしえまでもそこを[通{とお}]る[者{もの}]はない。", "11": "たかと、やまあらしとがそこをすみかとし、ふくろうと、からすがそこに[住{す}]む。[主{しゅ}]はその[上{うえ}]に[荒廃{こうはい}]をきたらせる[測{はか}]りなわを[張{は}]り、[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]の[上{うえ}]に[混乱{こんらん}]を[起{おこ}]す[下{さ}]げ[振{ふ}]りをさげられる。", "12": "[人々{ひとびと}]はこれを[名{な}]づけて「[国{くに}]なき[所{ところ}]」といい、その[君{きみ}]たちは[皆{みな}]うせてなくなる。", "13": "そのとりでの[上{うえ}]には、いばらが[生{は}]え、その[城{しろ}]には、いらくさと、あざみとが[生{は}]え、[山犬{やまいぬ}]のすみか、だちょうのおる[所{ところ}]となる。", "14": "[野{の}]の[獣{けもの}]はハイエナと[出会{であ}]い、[鬼神{きしん}]はその[友{とも}]を[呼{よ}]び、[夜{よる}]の[魔女{まじょ}]もそこに[降{お}]りてきて、[休{やす}]み[所{ところ}]を[得{え}]る。", "15": "ふくろうはそこに[巣{す}]をつくって[卵{たまご}]を[産{う}]み、それをかえして、そのひなを[翼{つばさ}]の[陰{かげ}]に[集{あつ}]める。とびもまた、おのおのその[連{つ}]れ[合{あ}]いと[共{とも}]に、そこに[集{あつ}]まる。", "16": "あなたがたは[主{しゅ}]の[書{しょ}]をつまびらかにたずねて、これを[読{よ}]め。これらのものは一つも[欠{か}]けることなく、また一つもその[連{つ}]れ[合{あ}]いを[欠{か}]くものはない。これは[主{しゅ}]の[口{くち}]がこれを[命{めい}]じ、その[霊{れい}]が[彼{かれ}]らを[集{あつ}]められたからである。", "17": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのためにくじを[引{ひ}]き、[手{て}]ずから[測{はか}]りなわをもって、この[地{ち}]を[分{わ}]け[与{あた}]え、[長{なが}]く[彼{かれ}]らに[所有{しょゆう}]させ、[世々{よよ}]ここに[住{す}]まわせられる。" }, "35": { "1": "[荒野{あらの}]と、かわいた[地{ち}]とは[楽{たの}]しみ、さばくは[喜{よろこ}]びて[花{はな}][咲{さ}]き、さふらんのように、", "2": "さかんに[花{はな}][咲{さ}]き、かつ[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、かつ[歌{うた}]う。これにレバノンの[栄{さか}]えが[与{あた}]えられ、カルメルおよびシャロンの[麗{うるわ}]しさが[与{あた}]えられる。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]を[見{み}]、われわれの[神{かみ}]の[麗{うるわ}]しさを[見{み}]る。", "3": "あなたがたは[弱{よわ}]った[手{て}]を[強{つよ}]くし、よろめくひざを[健{すこ}]やかにせよ。", "4": "[心{こころ}]おののく[者{もの}]に[言{い}]え、「[強{つよ}]くあれ、[恐{おそ}]れてはならない。[見{み}]よ、あなたがたの[神{かみ}]は[報復{ほうふく}]をもって[臨{のぞ}]み、[神{かみ}]の[報{むく}]いをもってこられる。[神{かみ}]は[来{き}]て、あなたがたを[救{すく}]われる」と。", "5": "その[時{とき}]、[目{め}]しいの[目{め}]は[開{ひら}]かれ、[耳{みみ}]しいの[耳{みみ}]はあけられる。", "6": "その[時{とき}]、[足{あし}]なえは、しかのように[飛{と}]び[走{はし}]り、おしの[舌{した}]は[喜{よろこ}]び[歌{うた}]う。それは[荒野{あらの}]に[水{みず}]がわきいで、さばくに[川{かわ}]が[流{なが}]れるからである。", "7": "[焼{や}]けた[砂{すな}]は[池{いけ}]となり、かわいた[地{ち}]は[水{みず}]の[源{みなもと}]となり、[山犬{やまいぬ}]の[伏{ふ}]したすみかは、[葦{あし}]、よしの[茂{しげ}]りあう[所{ところ}]となる。", "8": "そこに[大路{おおじ}]があり、その[道{みち}]は[聖{せい}]なる[道{みち}]ととなえられる。[汚{けが}]れた[者{もの}]はこれを[通{とお}]り[過{す}]ぎることはできない、[愚{おろ}]かなる[者{もの}]はそこに[迷{まよ}]い[入{い}]ることはない。", "9": "そこには、ししはおらず、[飢{う}]えた[獣{けもの}]も、その[道{みち}]にのぼることはなく、その[所{ところ}]でこれに[会{あ}]うことはない。ただ、あがなわれた[者{もの}]のみ、そこを[歩{あゆ}]む。", "10": "[主{しゅ}]にあがなわれた[者{もの}]は[帰{かえ}]ってきて、その[頭{あたま}]に、とこしえの[喜{よろこ}]びをいただき、[歌{うた}]うたいつつ、シオンに[来{く}]る。[彼{かれ}]らは[楽{たの}]しみと[喜{よろこ}]びとを[得{え}]、[悲{かな}]しみと[嘆{なげ}]きとは[逃{に}]げ[去{さ}]る。" }, "36": { "1": "ヒゼキヤ[王{おう}]の[第{だい}]十四[年{ねん}]に、アッスリヤの[王{おう}]セナケリブが[上{のぼ}]ってきて、ユダのすべての[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[攻{せ}]め[取{と}]った。", "2": "アッスリヤの[王{おう}]はラキシからラブシャケをエルサレムにつかわし、[大軍{たいぐん}]を[率{ひき}]いてヒゼキヤ[王{おう}]のもとへ[行{い}]かせた。ラブシャケは[布{ぬの}]さらしの[野{の}]へ[行{い}]く[大路{おおじ}]に[沿{そ}]う、[上{うえ}]の[池{いけ}]の[水道{すいどう}]のかたわらに[立{た}]った。", "3": "この[時{とき}]ヒルキヤの[子{こ}]である[宮内卿{くないきょう}]エリアキム、[書記官{しょきかん}]セブナおよびアサフの[子{こ}]である[史官{しかん}]ヨアが[彼{かれ}]の[所{ところ}]に[出{で}]てきた。", "4": "ラブシャケは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「ヒゼキヤに[言{い}]いなさい、『[大王{だいおう}]アッスリヤの[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたが[頼{たの}]みとする[者{もの}]は[何{なに}]か。", "5": "[口先{くちさき}]だけの[言葉{ことば}]が[戦争{せんそう}]をする[計略{けいりゃく}]と[力{ちから}]だと[考{かんが}]えるのか。あなたは[今{いま}]だれを[頼{たよ}]んで、わたしにそむいたのか。", "6": "[見{み}]よ、あなたはかの[折{お}]れかけている[葦{あし}]のつえエジプトを[頼{たの}]みとしているが、それは[人{ひと}]が[寄{よ}]りかかるとき、その[人{ひと}]の[手{て}]を[刺{さ}]し[通{とお}]す。エジプトの[王{おう}]パロはすべて[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]にそのようにするのだ。", "7": "しかし、あなたがもし「われわれはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[頼{たの}]む」とわたしに[言{い}]うならば、ヒゼキヤがユダとエルサレムに[告{つ}]げて、「あなたがたはこの[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]で[礼拝{れいはい}]しなければならない」と[言{い}]って[除{のぞ}]いたのは、その[神{かみ}]の[高{たか}]き[所{ところ}]と[祭壇{さいだん}]ではなかったのか。", "8": "さあ、[今{いま}]わたしの[主君{しゅくん}]アッスリヤの[王{おう}]とかけをせよ。もしあなたの[方{ほう}]に[乗{の}]る[人{ひと}]があるならば、わたしは[馬{うま}]二千[頭{とう}]を[与{あた}]えよう。", "9": "あなたはエジプトを[頼{たの}]み、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]を[請{こ}]い[求{もと}]めているが、わたしの[主君{しゅくん}]の[家来{けらい}]のうちの[最{もっと}]も[小{ちい}]さい一[隊長{たいちょう}]でさえ、どうして[撃退{げきたい}]することができようか。", "10": "わたしがこの[国{くに}]を[滅{ほろ}]ぼすために[上{のぼ}]ってきたのは、[主{しゅ}]の[許{ゆる}]しなしでしたことであろうか。[主{しゅ}]はわたしに、この[国{くに}]へ[攻{せ}]め[上{のぼ}]って、これを[滅{ほろ}]ぼせと[言{い}]われたのだ』」。", "11": "その[時{とき}]、エリアキム、セブナおよびヨアはラブシャケに[言{い}]った、「どうぞ、アラム[語{ご}]でしもべたちに[話{はな}]してください。わたしたちはそれがわかるからです。[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]にいる[民{たみ}]の[聞{き}]いているところで、わたしたちにユダヤの[言葉{ことば}]で[話{はな}]さないでください」。", "12": "しかしラブシャケは[言{い}]った、「わたしの[主君{しゅくん}]は、あなたの[主君{しゅくん}]とあなたにだけでなく、[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[座{ざ}]している[人々{ひとびと}]にも、この[言葉{ことば}]を[告{つ}]げるために、わたしをつかわされたのではないか。[彼{かれ}]らをも、あなたがたと[共{とも}]に[自分{じぶん}]の[糞尿{ふんにょう}]を[食{く}]い[飲{の}]みするに[至{いた}]らせるためではないか」。", "13": "そしてラブシャケは[立{た}]ちあがり、ユダヤの[言葉{ことば}]で[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[大王{だいおう}]、アッスリヤの[王{おう}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "14": "[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたはヒゼキヤに[欺{あざむ}]かれてはならない。[彼{かれ}]はあなたがたを[救{すく}]い[出{だ}]すことはできない。", "15": "ヒゼキヤが、[主{しゅ}]は[必{かなら}]ずわれわれを[救{すく}]い[出{だ}]される。この[町{まち}]はアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]に[陥{おちい}]ることはない、と[言{い}]っても、あなたがたは[主{しゅ}]を[頼{たの}]みとしてはならない』。", "16": "あなたがたはヒゼキヤの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてはならない。アッスリヤの[王{おう}]はこう[仰{おお}]せられる、『あなたがたは、わたしと[和{わ}]ぼくして、わたしに[降服{こうふく}]せよ。そうすれば、あなたがたはめいめい[自分{じぶん}]のぶどうの[実{み}]を[食{た}]べ、めいめい[自分{じぶん}]のいちじくの[実{み}]を[食{た}]べ、めいめい[自分{じぶん}]の[井戸{いど}]の[水{みず}]を[飲{の}]むことができる。", "17": "やがて、わたしが[来{き}]て、あなたがたを一つの[国{くに}]へ[連{つ}]れて[行{い}]く。それは、あなたがたの[国{くに}]のように[穀物{こくもつ}]とぶどう[酒{しゅ}]の[多{おお}]い[地{ち}]、パンとぶどう[畑{はたけ}]の[多{おお}]い[地{ち}]だ。", "18": "ヒゼキヤが、[主{しゅ}]はわれわれを[救{すく}]われる、と[言{い}]って、あなたがたを[惑{まど}]わすことのないように[気{き}]をつけよ。もろもろの[国{くに}]の[神々{かみがみ}]のうち、どの[神{かみ}]がその[国{くに}]をアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]から[救{すく}]ったか。", "19": "ハマテやアルパデの[神々{かみがみ}]はどこにいるか。セパルワイムの[神々{かみがみ}]はどこにいるか。[彼{かれ}]らはサマリヤをわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]したか。", "20": "これらの[国々{くにぐに}]のすべての[神々{かみがみ}]のうちに、だれかその[国{くに}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]した[者{もの}]があるか。[主{しゅ}]がどうしてエルサレムをわたしの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことができよう』」。", "21": "しかし[民{たみ}]は[黙{だま}]ってひと[言{こと}]も[答{こた}]えなかった。[王{おう}]が[命{めい}]じて、「[彼{かれ}]に[答{こた}]えてはならない」と[言{い}]っておいたからである。", "22": "その[時{とき}]ヒルキヤの[子{こ}]である[宮内卿{くないきょう}]エリアキム、[書記官{しょきかん}]セブナおよびアサフの[子{こ}]である[史官{しかん}]ヨアは[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、ヒゼキヤのもとに[来{き}]て、ラブシャケの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]に[告{つ}]げた。" }, "37": { "1": "ヒゼキヤ[王{おう}]はこれを[聞{き}]いて、[衣{ころも}]を[裂{さ}]き、[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとって[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[入{い}]り、", "2": "[宮内卿{くないきょう}]エリアキムと[書記官{しょきかん}]セブナおよび[祭司{さいし}]のうちの[年長者{ねんちょうしゃ}]たちに[荒布{あらぬの}]をまとわせて、アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤのもとへつかわした。", "3": "[彼{かれ}]らはイザヤに[言{い}]った、「ヒゼキヤはこう[言{い}]います、『きょうは[悩{なや}]みと[責{せ}]めと、はずかしめの[日{ひ}]です。[胎児{たいじ}]がまさに[生{うま}]れようとして、これを[産{う}]み[出{だ}]す[力{ちから}]がないのです。", "4": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、あるいはラブシャケのもろもろの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かれたかもしれません。[彼{かれ}]はその[主君{しゅくん}]アッスリヤの[王{おう}]につかわされて、[生{い}]ける[神{かみ}]をそしりました。あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はその[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、あるいは[責{せ}]められるかもしれません。それゆえ、この[残{のこ}]っている[者{もの}]のために[祈{いのり}]をささげてください』」。", "5": "ヒゼキヤ[王{おう}]の[家来{けらい}]たちがイザヤのもとに[来{き}]たとき、", "6": "イザヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたの[主君{しゅくん}]にこう[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、アッスリヤの[王{おう}]のしもべらが、わたしをそしった[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[恐{おそ}]れるには[及{およ}]ばない。", "7": "[見{み}]よ、わたしは一つの[霊{れい}]を[彼{かれ}]のうちに[送{おく}]って、一つのうわさを[聞{き}]かせ、[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[国{くに}]へ[帰{かえ}]らせて、その[国{くに}]でつるぎに[倒{たお}]れさせる』」。", "8": "ラブシャケは[引{ひ}]き[返{かえ}]して、アッスリヤの[王{おう}]がリブナを[攻{せ}]めているところへ[行{い}]った。[彼{かれ}]は[王{おう}]がラキシを[去{さ}]ったことを[聞{き}]いたからである。", "9": "この[時{とき}]、アッスリヤの[王{おう}]はエチオピヤの[王{おう}]テルハカについて、「[彼{かれ}]はあなたと[戦{たたか}]うために[出{で}]てきた」と[人々{ひとびと}]が[言{い}]うのを[聞{き}]いた。[彼{かれ}]はこのことを[聞{き}]いて、[使者{ししゃ}]をヒゼキヤにつかわそうとして[言{い}]った、", "10": "「ユダの[王{おう}]ヒゼキヤにこう[言{い}]いなさい、『あなたは、エルサレムはアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]に[陥{おちい}]ることはない、と[言{い}]うあなたの[信頼{しんらい}]する[神{かみ}]に[欺{あざむ}]かれてはならない。", "11": "あなたはアッスリヤの[王{おう}]たちが、[国々{くにぐに}]にしたこと、[彼{かれ}]らを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼしたことを[聞{き}]いている。どうしてあなたは[救{すく}]われることができようか。", "12": "わたしの[先祖{せんぞ}]たちはゴザン、ハラン、レゼフおよびテラサルにいたエデンの[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼしたが、その[国々{くにぐに}]の[神々{かみがみ}]は[彼{かれ}]らを[救{すく}]ったか。", "13": "ハマテの[王{おう}]、アルパデの[王{おう}]、セパルワイムの[町{まち}]の[王{おう}]、ヘナの[王{おう}]およびイワの[王{おう}]はどこにいるか』」。", "14": "ヒゼキヤは[使者{ししゃ}]の[手{て}]から[手紙{てがみ}]を[受{う}]け[取{と}]ってそれを[読{よ}]み、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にのぼっていって、[主{しゅ}]の[前{まえ}]にそれをひろげ、", "15": "[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、", "16": "「ケルビムの[上{うえ}]に[座{ざ}]しておられるイスラエルの[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、[地{ち}]のすべての[国{くに}]のうちで、ただあなただけが[神{かみ}]でいらせられます。あなたは[天{てん}]と[地{ち}]を[造{つく}]られました。", "17": "[主{しゅ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[聞{き}]いてください。[主{しゅ}]よ、[目{め}]を[開{ひら}]いて[見{み}]てください。セナケリブが[生{い}]ける[神{かみ}]をそしるために[書{か}]き[送{おく}]った[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてください。", "18": "[主{しゅ}]よ、まことにアッスリヤの[王{おう}]たちは、もろもろの[民{たみ}]とその[国々{くにぐに}]を[滅{ほろ}]ぼし、", "19": "またその[神々{かみがみ}]を[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れました。それらは[神{かみ}]ではなく、[人{ひと}]の[手{て}]の[造{つく}]ったもので、[木{き}]や[石{いし}]だから[滅{ほろ}]ぼされたのです。", "20": "[今{いま}]われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、どうぞ、われわれを[彼{かれ}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]してください。そうすれば[地{ち}]の[国々{くにぐに}]は[皆{みな}]あなただけが[主{しゅ}]でいらせられることを[知{し}]るようになるでしょう」。", "21": "その[時{とき}]アモツの[子{こ}]イザヤは[人{ひと}]をつかわしてヒゼキヤに[言{い}]った、「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたはアッスリヤの[王{おう}]セナケリブについてわたしに[祈{いの}]ったゆえ、", "22": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]について[語{かた}]られた[言葉{ことば}]はこうである、『[処女{しょじょ}]であるシオンの[娘{むすめ}]はあなたを[侮{あなど}]り、あなたをあざける。エルサレムの[娘{むすめ}]は、あなたのうしろで[頭{あたま}]を[振{ふ}]る。", "23": "あなたはだれをそしり、だれをののしったのか。あなたはだれにむかって[声{こえ}]をあげ、[目{め}]を[高{たか}]くあげたのか。イスラエルの[聖者{せいじゃ}]にむかってだ。", "24": "あなたは、そのしもべらによって[主{しゅ}]をそしって[言{い}]った、「わたしは[多{おお}]くの[戦車{せんしゃ}]を[率{ひき}]いて[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]にのぼり、レバノンの[奥{おく}]へ[行{い}]き、たけの[高{たか}]い[香柏{こうはく}]と、[最{もっと}]も[良{よ}]いいとすぎを[切{き}]り[倒{たお}]し、またその[果{はて}]の[高地{こうち}]へ[行{い}]き、その[密林{みつりん}]にはいった。", "25": "わたしは[井戸{いど}]を[掘{ほ}]って[水{みず}]を[飲{の}]んだ。わたしは[足{あし}]の[裏{うら}]でエジプトのすべての[川{かわ}]を[踏{ふ}]みからした」。", "26": "あなたは[聞{き}]かなかったか、[昔{むかし}]わたしがそれを[定{さだ}]めたことを。[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を、あなたがこわして[荒塚{あらつか}]とすることも、いにしえの[日{ひ}]から、わたしが[計画{けいかく}]して[今{いま}]それをきたらせたのだ。", "27": "そのうちに[住{す}]む[民{たみ}]は[力{ちから}][弱{よわ}]く、おののき[恥{はじ}]をいだいて、[野{の}]の[草{くさ}]のように、[青菜{あおな}]のようになり、[育{そだ}]たずに[枯{か}]れる[屋根{やね}]の[草{くさ}]のようになった。", "28": "わたしは、あなたの[座{ざ}]すること、[出入{でい}]りすること、また、わたしにむかって[怒{いか}]り[叫{さけ}]んだことをも[知{し}]っている。", "29": "あなたが、わたしにむかって[怒{いか}]り[叫{さけ}]んだことと、あなたの[高慢{こうまん}]な[言葉{ことば}]とがわたしの[耳{みみ}]にはいったゆえ、わたしは、あなたの[鼻{はな}]に[輪{わ}]をつけ、あなたの[口{くち}]にくつわをはめて、あなたを、もと[来{き}]た[道{みち}]へ[引{ひ}]きもどす』。", "30": "あなたに[与{あた}]えるしるしはこれである。すなわち、ことしは[落{お}]ち[穂{ぼ}]から[生{は}]えた[物{もの}]を[食{た}]べ、二[年{ねん}][目{め}]には、またその[落{お}]ち[穂{ぼ}]から[生{は}]えた[物{もの}]を[食{た}]べ、三[年{ねん}][目{め}]には[種{たね}]をまき、[刈{か}]り[入{い}]れ、ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]ってその[実{み}]を[食{た}]べる。", "31": "ユダの[家{いえ}]の、のがれて[残{のこ}]る[者{もの}]は[再{ふたた}]び[下{した}]に[根{ね}]を[張{は}]り、[上{うえ}]に[実{み}]を[結{むす}]ぶ。", "32": "すなわち[残{のこ}]る[者{もの}]はエルサレムから[出{で}]、のがれる[物{もの}]はシオンの[山{やま}]から[出{で}]る。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[熱心{ねっしん}]がこれをなし[遂{と}]げられる。", "33": "それゆえ、[主{しゅ}]はアッスリヤの[王{おう}]について、こう[仰{おお}]せられる、『[彼{かれ}]はこの[町{まち}]にこない。またここに[矢{や}]を[放{はな}]たない。また[盾{たて}]をもって、その[前{まえ}]にこない。また[塁{るい}]を[築{きず}]いて、これを[攻{せ}]めることはない。", "34": "[彼{かれ}]は[来{き}]た[道{みち}]から[帰{かえ}]って、この[町{まち}]に、はいることはない、と[主{しゅ}]は[言{い}]う。", "35": "わたしは[自分{じぶん}]のため、また、わたしのしもべダビデのために[町{まち}]を[守{まも}]って、これを[救{すく}]おう』」。", "36": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]が[出{で}]て、アッスリヤびとの[陣営{じんえい}]で十八万五千[人{にん}]を[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。[人々{ひとびと}]が[朝{あさ}][早{はや}]く[起{お}]きて[見{み}]ると、[彼{かれ}]らは[皆{みな}][死体{したい}]となっていた。", "37": "アッスリヤの[王{おう}]セナケリブは[立{た}]ち[去{さ}]り、[帰{かえ}]っていってニネベにいたが、", "38": "その[神{かみ}]ニスロクの[神殿{しんでん}]で[礼拝{れいはい}]していた[時{とき}]、その[子{こ}]らのアデラン・メレクとシャレゼルがつるぎをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、ともにアララテの[地{ち}]へ[逃{に}]げていった。それで、その[子{こ}]エサルハドンが[代{かわ}]って[王{おう}]となった。" }, "38": { "1": "そのころヒゼキヤは[病気{びょうき}]になって[死{し}]にかかっていた。アモツの[子{こ}][預言者{よげんしゃ}]イザヤは[彼{かれ}]のところに[来{き}]て[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、あなたの[家{いえ}]を[整{ととの}]えておきなさい。あなたは[死{し}]にます、[生{い}]きながらえることはできません」。", "2": "そこでヒゼキヤは[顔{かお}]を[壁{かべ}]に[向{む}]けて[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、", "3": "「ああ[主{しゅ}]よ、[願{ねが}]わくは、わたしが[真実{しんじつ}]と[真心{まごころ}]とをもって、み[前{まえ}]に[歩{あゆ}]み、あなたの[目{め}]にかなう[事{こと}]を[行{おこな}]ったのを[覚{おぼ}]えてください」。そしてヒゼキヤはひどく[泣{な}]いた。", "4": "その[時{とき}][主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がイザヤに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "5": "「[行{い}]って、ヒゼキヤに[言{い}]いなさい、『あなたの[父{ちち}]ダビデの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、「わたしはあなたの[祈{いのり}]を[聞{き}]いた。あなたの[涙{なみだ}]を[見{み}]た。[見{み}]よ、わたしはあなたのよわいを十五[年{ねん}][増{ま}]そう。", "6": "わたしはあなたと、この[町{まち}]とをアッスリヤの[王{おう}]の[手{て}]から[救{すく}]い、この[町{まち}]を[守{まも}]ろう」。", "7": "[主{しゅ}]が[約束{やくそく}]されたことを[行{おこな}]われることについては、あなたは[主{しゅ}]からこのしるしを[得{え}]る。", "8": "[見{み}]よ、わたしはアハズの[日{ひ}][時計{どけい}]の[上{うえ}]に[進{すす}]んだ[日影{ひかげ}]を十[度{ど}][退{しりぞ}]かせよう』」。すると[日時計{ひどけい}]の[上{うえ}]に[進{すす}]んだ[日影{ひかげ}]が十[度{ど}][退{しりぞ}]いた。", "9": "[次{つぎ}]の[言葉{ことば}]はユダの[王{おう}]ヒゼキヤが[病気{びょうき}]になって、その[病気{びょうき}]が[直{なお}]った[後{のち}]、[書{か}]きしるしたものである。", "10": "わたしは[言{い}]った、わたしはわが[一生{いっしょう}]のまっ[盛{さか}]りに、[去{さ}]らなければならない。わたしは[陰府{よみ}]の[門{もん}]に[閉{と}]ざされて、わが[残{のこ}]りの[年{とし}]を[失{うしな}]わなければならない。", "11": "わたしは[言{い}]った、わたしは[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]で、[主{しゅ}]を[見{み}]ることなく、[世{よ}]におる[人々{ひとびと}]のうちに、[再{ふたた}]び[人{ひと}]を[見{み}]ることがない。", "12": "わがすまいは[抜{ぬ}]き[去{さ}]られて[羊飼{ひつじかい}]の[天幕{てんまく}]のようにわたしを[離{はな}]れる。わたしは、わが[命{いのち}]を[機{はた}][織{お}]りのように[巻{ま}]いた。[彼{かれ}]はわたしを[機{はた}]から[切{き}]り[離{はな}]す。あなたは[朝{あさ}]から[夕{ゆう}]までの[間{あいだ}]に、わたしを[滅{ほろ}]ぼされる。", "13": "わたしは[朝{あさ}]まで[叫{さけ}]んだ。[主{しゅ}]はししのようにわが[骨{ほね}]をことごとく[砕{くだ}]かれる。あなたは[朝{あさ}]から[夕{ゆう}]までの[間{あいだ}]に、わたしを[滅{ほろ}]ぼされる。", "14": "わたしは、つばめのように、つるのように[鳴{な}]き、はとのようにうめき、わが[目{め}]は[上{うえ}]を[見{み}]て[衰{おとろ}]える。[主{しゅ}]よ、わたしは、しえたげられています。どうか、わたしの[保証人{ほしょうにん}]となってください。", "15": "しかし、わたしは[何{なに}]を[言{い}]うことができましょう。[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われ、かつ、[自{みずか}]らそれをなされたからである。わが[魂{たましい}]の[苦{くる}]しみによって、わが[眠{ねむ}]りはことごとく[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "16": "[主{しゅ}]よ、これらの[事{こと}]によって[人{ひと}]は[生{い}]きる。わが[霊{れい}]の[命{いのち}]もすべてこれらの[事{こと}]による。どうか、わたしをいやし、わたしを[生{い}]かしてください。", "17": "[見{み}]よ、わたしが[大{おお}]いなる[苦{くる}]しみにあったのは、わが[幸福{こうふく}]のためであった。あなたはわが[命{いのち}]を[引{ひ}]きとめて、[滅{ほろ}]びの[穴{あな}]をまぬかれさせられた。これは、あなたがわが[罪{つみ}]をことごとく、あなたの[後{のち}]に[捨{す}]てられたからである。", "18": "[陰府{よみ}]は、あなたに[感謝{かんしゃ}]することはできない。[死{し}]はあなたをさんびすることはできない。[墓{はか}]にくだる[者{もの}]は、あなたのまことを[望{のぞ}]むことはできない。", "19": "ただ[生{い}]ける[者{もの}]、[生{い}]ける[者{もの}]のみ、きょう、わたしがするように、あなたに[感謝{かんしゃ}]する。[父{ちち}]はあなたのまことを、その[子{こ}]らに[知{し}]らせる。", "20": "[主{しゅ}]はわたしを[救{すく}]われる。われわれは[世{よ}]にあるかぎり、[主{しゅ}]の[家{いえ}]で[琴{こと}]にあわせて、[歌{うた}]をうたおう。", "21": "イザヤは[言{い}]った、「[干{ひ}]いちじくのひとかたまりを[持{も}]ってこさせ、それを[腫物{はれもの}]につけなさい。そうすれば[直{なお}]るでしょう」。", "22": "ヒゼキヤはまた[言{い}]った、「わたしが[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[上{のぼ}]ることについて、どんなしるしがありましょうか」。" }, "39": { "1": "そのころ、バラダンの[子{こ}]であるバビロンの[王{おう}]メロダク・バラダンは[手紙{てがみ}]と[贈{おく}]り[物{もの}]を[持{も}]たせて[使節{しせつ}]をヒゼキヤにつかわした。これはヒゼキヤが[病気{びょうき}]であったが、[直{なお}]ったことを[聞{き}]いたからである。", "2": "ヒゼキヤは[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]び[迎{むか}]えて、[宝物{ほうもつ}]の[蔵{くら}]、[金銀{きんぎん}]、[香料{こうりょう}]、[貴重{きちょう}]な[油{あぶら}]および[武器{ぶき}][倉{くら}]、ならびにその[倉庫{そうこ}]にあるすべての[物{もの}]を[彼{かれ}]らに[見{み}]せた。[家{いえ}]にある[物{もの}]も、[国{くに}]にある[物{もの}]も、ヒゼキヤが[彼{かれ}]らに[見{み}]せない[物{もの}]は一つもなかった。", "3": "[時{とき}]に[預言者{よげんしゃ}]イザヤはヒゼキヤ[王{おう}]のもとに[来{き}]て[言{い}]った、「あの[人々{ひとびと}]は[何{なに}]を[言{い}]いましたか。どこから[来{き}]たのですか」。ヒゼキヤは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは[遠{とお}]い[国{くに}]から、すなわちバビロンから[来{き}]たのです」。", "4": "イザヤは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは、あなたの[家{いえ}]で[何{なに}]を[見{み}]ましたか」。ヒゼキヤは[答{こた}]えて[言{い}]った、「[彼{かれ}]らは、わたしの[家{いえ}]にある[物{もの}]を[皆{みな}][見{み}]ました。[倉庫{そうこ}]のうちには、[彼{かれ}]らに[見{み}]せなかった[物{もの}]は一つもありません」。", "5": "そこでイザヤはヒゼキヤに[言{い}]った、「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "6": "[見{み}]よ、すべてあなたの[家{いえ}]にある[物{もの}]およびあなたの[先祖{せんぞ}]たちが[今日{こんにち}]までに[積{つ}]みたくわえた[物{もの}]がバビロンに[運{はこ}]び[去{さ}]られる[日{ひ}]が[来{く}]る。[何{なに}]も[残{のこ}]るものはない、と[主{しゅ}]が[言{い}]われます。", "7": "また、あなたの[身{み}]から[出{で}]るあなたの[子{こ}]たちも[連{つ}]れ[去{さ}]られて、バビロンの[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]において[宦官{かんがん}]となるでしょう」。", "8": "ヒゼキヤはイザヤに[言{い}]った、「あなたが[言{い}]われた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[結構{けっこう}]です」。[彼{かれ}]は「[少{すく}]なくとも[自分{じぶん}]が[世{よ}]にある[間{あいだ}]は[太平{たいへい}]と[安全{あんぜん}]があるだろう」と[思{おも}]ったからである。" }, "40": { "1": "あなたがたの[神{かみ}]は[言{い}]われる、「[慰{なぐさ}]めよ、わが[民{たみ}]を[慰{なぐさ}]めよ、", "2": "ねんごろにエルサレムに[語{かた}]り、これに[呼{よ}]ばわれ、その[服役{ふくえき}]の[期{き}]は[終{おわ}]り、そのとがはすでにゆるされ、そのもろもろの[罪{つみ}]のために二[倍{ばい}]の[刑罰{けいばつ}]を[主{しゅ}]の[手{て}]から[受{う}]けた」。", "3": "[呼{よ}]ばわる[者{もの}]の[声{こえ}]がする、「[荒野{あらの}]に[主{しゅ}]の[道{みち}]を[備{そな}]え、さばくに、われわれの[神{かみ}]のために、[大路{おおじ}]をまっすぐにせよ。", "4": "もろもろの[谷{たに}]は[高{たか}]くせられ、もろもろの[山{やま}]と[丘{おか}]とは[低{ひく}]くせられ、[高{たか}][底{そこ}]のある[地{ち}]は[平{たい}]らになり、[険{けわ}]しい[所{ところ}]は[平地{へいち}]となる。", "5": "こうして[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]があらわれ、[人{ひと}]は[皆{みな}]ともにこれを[見{み}]る。これは[主{しゅ}]の[口{くち}]が[語{かた}]られたのである」。", "6": "[声{こえ}]が[聞{きこ}]える、「[呼{よ}]ばわれ」。わたしは[言{い}]った、「なんと[呼{よ}]ばわりましょうか」。「[人{ひと}]はみな[草{くさ}]だ。その[麗{うるわ}]しさは、すべて[野{の}]の[花{はな}]のようだ。", "7": "[主{しゅ}]の[息{いき}]がその[上{うえ}]に[吹{ふ}]けば、[草{くさ}]は[枯{か}]れ、[花{はな}]はしぼむ。たしかに[人{ひと}]は[草{くさ}]だ。", "8": "[草{くさ}]は[枯{か}]れ、[花{はな}]はしぼむ。しかし、われわれの[神{かみ}]の[言葉{ことば}]はとこしえに[変{かわ}]ることはない」。", "9": "よきおとずれをシオンに[伝{つた}]える[者{もの}]よ、[高{たか}]い[山{やま}]にのぼれ。よきおとずれをエルサレムに[伝{つた}]える[者{もの}]よ、[強{つよ}]く[声{こえ}]をあげよ、[声{こえ}]をあげて[恐{おそ}]れるな。ユダのもろもろの[町{まち}]に[言{い}]え、「あなたがたの[神{かみ}]を[見{み}]よ」と。", "10": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[大能{たいのう}]をもってこられ、その[腕{うで}]は[世{よ}]を[治{おさ}]める。[見{み}]よ、その[報{むく}]いは[主{しゅ}]と[共{とも}]にあり、そのはたらきの[報{むく}]いは、そのみ[前{まえ}]にある。", "11": "[主{しゅ}]は[牧者{ぼくしゃ}]のようにその[群{む}]れを[養{やしな}]い、そのかいなに[小羊{こひつじ}]をいだき、そのふところに[入{い}]れて[携{たずさ}]えゆき、[乳{ちち}]を[飲{の}]ませているものをやさしく[導{みちび}]かれる。", "12": "だれが、たなごころをもって[海{うみ}]をはかり、[指{ゆび}]を[伸{の}]ばして[天{てん}]をはかり、[地{ち}]のちりを[枡{ます}]に[盛{も}]り、てんびんをもって、もろもろの[山{やま}]をはかり、はかりをもって、もろもろの[丘{おか}]をはかったか。", "13": "だれが、[主{しゅ}]の[霊{れい}]を[導{みちび}]き、その[相談役{そうだんやく}]となって[主{しゅ}]を[教{おし}]えたか。", "14": "[主{しゅ}]はだれと[相談{そうだん}]して[悟{さと}]りを[得{え}]たか。だれが[主{しゅ}]に[公義{こうぎ}]の[道{みち}]を[教{おし}]え、[知識{ちしき}]を[教{おし}]え、[悟{さと}]りの[道{みち}]を[示{しめ}]したか。", "15": "[見{み}]よ、もろもろの[国民{こくみん}]は、おけの[一{ひと}]しずくのように、はかりの[上{うえ}]のちりのように[思{おも}]われる。[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[島々{しまじま}]を、ほこりのようにあげられる。", "16": "レバノンは、たきぎに[足{た}]りない、またその[獣{けもの}]は、[燔祭{はんさい}]に[足{た}]りない。", "17": "[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]には、もろもろの[国民{こくみん}]は[無{な}]きにひとしい。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]によって、[無{な}]きもののように、むなしいもののように[思{おも}]われる。", "18": "それで、あなたがたは[神{かみ}]をだれとくらべ、どんな[像{ぞう}]と[比較{ひかく}]しようとするのか。", "19": "[偶像{ぐうぞう}]は[細工人{さいくにん}]が[鋳{い}]て[造{つく}]り、[鍛冶{かじ}]が、[金{きん}]をもって、それをおおい、また、これがために[銀{ぎん}]の[鎖{くさり}]を[造{つく}]る。", "20": "[貧{まず}]しい[者{もの}]は、ささげ[物{もの}]として[朽{く}]ちることのない[木{き}]を[選{えら}]び、[巧{たく}]みな[細工人{さいくにん}]を[求{もと}]めて、[動{うご}]くことのない[像{ぞう}]を[立{た}]たせる。", "21": "あなたがたは[知{し}]らなかったか。あなたがたは[聞{き}]かなかったか。[初{はじ}]めから、あなたがたに[伝{つた}]えられなかったか。[地{ち}]の[基{もとい}]をおいた[時{とき}]から、あなたがたは[悟{さと}]らなかったか。", "22": "[主{しゅ}]は[地球{ちきゅう}]のはるか[上{うえ}]に[座{ざ}]して、[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]をいなごのように[見{み}]られる。[主{しゅ}]は[天{てん}]を[幕{まく}]のようにひろげ、これを[住{す}]むべき[天幕{てんまく}]のように[張{は}]り、", "23": "また、もろもろの[君{きみ}]を[無{な}]きものとせられ、[地{ち}]のつかさたちを、むなしくされる。", "24": "[彼{かれ}]らは、かろうじて[植{う}]えられ、かろうじてまかれ、その[幹{みき}]がかろうじて[地{ち}]に[根{ね}]をおろしたとき、[神{かみ}]がその[上{うえ}]を[吹{ふ}]かれると、[彼{かれ}]らは[枯{か}]れて、わらのように、つむじ[風{かぜ}]にまき[去{さ}]られる。", "25": "[聖者{せいじゃ}]は[言{い}]われる、「それで、あなたがたは、わたしをだれにくらべ、わたしは、だれにひとしいというのか」。", "26": "[目{め}]を[高{たか}]くあげて、だれが、これらのものを[創造{そうぞう}]したかを[見{み}]よ。[主{しゅ}]は[数{かず}]をしらべて[万軍{ばんぐん}]をひきいだし、おのおのをその[名{な}]で[呼{よ}]ばれる。その[勢{いきお}]いの[大{おお}]いなるにより、またその[力{ちから}]の[強{つよ}]きがゆえに、一つも[欠{か}]けることはない。", "27": "ヤコブよ、[何{なに}]ゆえあなたは、「わが[道{みち}]は[主{しゅ}]に[隠{かく}]れている」と[言{い}]うか。イスラエルよ、[何{なに}]ゆえあなたは、「わが[訴{うった}]えはわが[神{かみ}]に[顧{かえり}]みられない」と[言{い}]うか。", "28": "あなたは[知{し}]らなかったか、あなたは[聞{き}]かなかったか。[主{しゅ}]はとこしえの[神{かみ}]、[地{ち}]の[果{はて}]の[創造者{そうぞうしゃ}]であって、[弱{よわ}]ることなく、また[疲{つか}]れることなく、その[知恵{ちえ}]ははかりがたい。", "29": "[弱{よわ}]った[者{もの}]には[力{ちから}]を[与{あた}]え、[勢{いきお}]いのない[者{もの}]には[強{つよ}]さを[増{ま}]し[加{くわ}]えられる。", "30": "[年{ねん}][若{わか}]い[者{もの}]も[弱{よわ}]り、かつ[疲{つか}]れ、[壮年{そうねん}]の[者{もの}]も[疲{つか}]れはてて[倒{たお}]れる。", "31": "しかし[主{しゅ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]は[新{あら}]たなる[力{ちから}]を[得{え}]、わしのように[翼{つばさ}]をはって、のぼることができる。[走{はし}]っても[疲{つか}]れることなく、[歩{ある}]いても[弱{よわ}]ることはない。" }, "41": { "1": "[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]よ、[静{しず}]かにして、わたしに[聞{き}]け。もろもろの[民{たみ}]よ、[力{ちから}]を[新{あら}]たにし、[近{ちか}]づいて[語{かた}]れ。われわれは[共{とも}]にさばきの[座{ざ}]に[近{ちか}]づこう。", "2": "だれが[東{ひがし}]から[人{ひと}]を[起{おこ}]したか。[彼{かれ}]はその[行{ゆ}]く[所{ところ}]で[勝利{しょうり}]をもって[迎{むか}]えられ、もろもろの[国{くに}]を[征服{せいふく}]し、もろもろの[王{おう}]を[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]みつけ、そのつるぎをもって[彼{かれ}]らをちりのようにし、その[弓{ゆみ}]をもって[吹{ふ}]き[去{さ}]られる、わらのようにする。", "3": "[彼{かれ}]はこれらの[者{もの}]を[追{お}]ってその[足{あし}]のまだ[踏{ふ}]んだことのない[道{みち}]を、[安{やす}]らかに[過{す}]ぎて[行{い}]く。", "4": "だれがこの[事{こと}]を[行{おこな}]ったか、なしたか。だれが[初{はじ}]めから[世々{よよ}]の[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]び[出{だ}]したか。[主{しゅ}]なるわたしは[初{はじ}]めであって、また[終{おわ}]りと[共{とも}]にあり、わたしがそれだ。", "5": "[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]は[見{み}]て[恐{おそ}]れ、[地{ち}]の[果{はて}]は、おののき、[近{ちか}]づいて[来{き}]た。", "6": "[彼{かれ}]らはおのおのその[隣{となり}]を[助{たす}]け、その[兄弟{きょうだい}]たちに[言{い}]う、「[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]せよ」と。", "7": "[細工人{さいくにん}]は[鍛冶{かじ}]を[励{はげ}]まし、[鎚{つち}]をもって[平{たい}]らかにする[者{もの}]は[金{かな}][敷{し}]きを[打{う}]つ[者{もの}]に、はんだづけについて[言{い}]う、「それは[良{よ}]い」と。また、くぎをもってそれを[堅{かた}]くし、[動{うご}]くことのないようにする。", "8": "しかし、わがしもべイスラエルよ、わたしの[選{えら}]んだヤコブ、わが[友{とも}]アブラハムの[子孫{しそん}]よ、", "9": "わたしは[地{ち}]の[果{はて}]から、あなたを[連{つ}]れてき、[地{ち}]のすみずみから、あなたを[召{め}]して、あなたに[言{い}]った、「あなたは、わたしのしもべ、わたしは、あなたを[選{えら}]んで[捨{す}]てなかった」と。", "10": "[恐{おそ}]れてはならない、わたしはあなたと[共{とも}]にいる。[驚{おどろ}]いてはならない、わたしはあなたの[神{かみ}]である。わたしはあなたを[強{つよ}]くし、あなたを[助{たす}]け、わが[勝利{しょうり}]の[右{みぎ}]の[手{て}]をもって、あなたをささえる。", "11": "[見{み}]よ、あなたにむかって[怒{いか}]る[者{もの}]はみな、はじて、あわてふためき、あなたと[争{あらそ}]う[者{もの}]は[滅{ほろ}]びて[無{む}]に[帰{き}]する。", "12": "あなたは、あなたと[争{あらそ}]う[者{もの}]を[尋{たず}]ねても[見{み}]いださず、あなたと[戦{たたか}]う[者{もの}]は[全{まった}]く[消{き}]えうせる。", "13": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]なるわたしはあなたの[右{みぎ}]の[手{て}]をとってあなたに[言{い}]う、「[恐{おそ}]れてはならない、わたしはあなたを[助{たす}]ける」。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[虫{むし}]にひとしいヤコブよ、イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、[恐{おそ}]れてはならない。わたしはあなたを[助{たす}]ける。あなたをあがなう[者{もの}]はイスラエルの[聖者{せいじゃ}]である。", "15": "[見{み}]よ、わたしはあなたを[鋭{するど}]い[歯{は}]のある[新{あたら}]しい[打{だ}][穀{こっ}][機{き}]とする。あなたは[山{やま}]を[打{う}]って、これを[粉々{こなごな}]にし、[丘{おか}]をもみがらのようにする。", "16": "あなたがあおげば[風{かぜ}]はこれを[巻{ま}]き[去{さ}]り、つむじ[風{かぜ}]がこれを[吹{ふ}]き[散{ち}]らす。あなたは[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]びイスラエルの[聖者{せいじゃ}]によって[誇{ほこ}]る。", "17": "[貧{まず}]しい[者{もの}]と[乏{とぼ}]しい[者{もの}]とは[水{みず}]を[求{もと}]めても、[水{みず}]がなく、その[舌{した}]がかわいて[焼{や}]けているとき、[主{しゅ}]なるわたしは[彼{かれ}]らに[答{こた}]える、イスラエルの[神{かみ}]なるわたしは[彼{かれ}]らを[捨{す}]てることがない。", "18": "わたしは[裸{はだか}]の[山{やま}]に[川{かわ}]を[開{ひら}]き、[谷{たに}]の[中{なか}]に[泉{いずみ}]をいだし、[荒野{あらの}]を[池{いけ}]となし、かわいた[地{ち}]を[水{みず}]の[源{みなもと}]とする。", "19": "わたしは[荒野{あらの}]に[香柏{こうはく}]、アカシヤ、ミルトスおよびオリブの[木{き}]を[植{う}]え、さばくに、いとすぎ、すずかけ、からまつをともに[置{お}]く。", "20": "[人々{ひとびと}]はこれを[見{み}]て、[主{しゅ}]のみ[手{て}]がこれをなし、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]がこれを[創造{そうぞう}]されたことを[知{し}]り、かつ、よく[考{かんが}]えて[共{とも}]に[悟{さと}]る」。", "21": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「あなたがたの[訴{うった}]えを[出{だ}]せ」と。ヤコブの[王{おう}]は[言{い}]われる、「あなたがたの[証拠{しょうこ}]を[持{も}]ってこい。", "22": "それを[持{も}]ってきて、[起{おこ}]るべき[事{こと}]をわれわれに[告{つ}]げよ。さきの[事{こと}]どもの[何{なに}]であるかを[告{つ}]げよ。われわれはよく[考{かんが}]えて、その[結末{けつまつ}]を[知{し}]ろう。あるいはきたるべき[事{こと}]をわれわれに[聞{き}]かせよ。", "23": "この[後{のち}]きたるべき[事{こと}]をわれわれに[告{つ}]げよ。われわれはあなたがたが[神{かみ}]であることを[知{し}]るであろう。[幸{さいわい}]をくだし、あるいは[災{わざわい}]をくだせ。われわれは[驚{おどろ}]いて[肝{きも}]をつぶすであろう。", "24": "[見{み}]よ、あなたがたは[無{な}]きものである。あなたがたのわざはむなしい。あなたがたを[選{えら}]ぶ[者{もの}]は[憎{にく}]むべき[者{もの}]である」。", "25": "わたしはひとりを[起{おこ}]して[北{きた}]からこさせ、わが[名{な}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]を[東{ひがし}]からこさせる。[彼{かれ}]はもろもろのつかさを[踏{ふ}]みつけてしっくいのようにし、[陶器{とうき}][師{し}]が[粘土{ねんど}]を[踏{ふ}]むようにする。", "26": "だれか、[初{はじ}]めからこの[事{こと}]をわれわれに[告{つ}]げ[知{し}]らせたか。だれか、あらかじめわれわれに[告{つ}]げて、「[彼{かれ}]は[正{ただ}]しい」と[言{い}]わせたか。ひとりもこの[事{こと}]を[告{つ}]げた[者{もの}]はない。ひとりも[聞{き}]かせた[者{もの}]はない。ひとりもあなたがたの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[者{もの}]はない。", "27": "わたしははじめてこれをシオンに[告{つ}]げた。わたしは、よきおとずれを[伝{つた}]える[者{もの}]をエルサレムに[与{あた}]える。", "28": "しかし、わたしが[見{み}]ると、ひとりもない。[彼{かれ}]らのなかには、わたしが[尋{たず}]ねても[答{こた}]えうる[助言者{じょげんしゃ}]はひとりもない。", "29": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはみな[人{ひと}]を[惑{まど}]わす[者{もの}]であって、そのわざは[無{な}]きもの、その[鋳{い}]た[像{ぞう}]はむなしき[風{かぜ}]である。" }, "42": { "1": "わたしの[支持{しじ}]するわがしもべ、わたしの[喜{よろこ}]ぶわが[選{えら}]び[人{ひと}]を[見{み}]よ。わたしはわが[霊{れい}]を[彼{かれ}]に[与{あた}]えた。[彼{かれ}]はもろもろの[国{くに}]びとに[道{みち}]をしめす。", "2": "[彼{かれ}]は[叫{さけ}]ぶことなく、[声{こえ}]をあげることなく、その[声{こえ}]をちまたに[聞{きこ}]えさせず、", "3": "また[傷{きず}]ついた[葦{あし}]を[折{お}]ることなく、ほのぐらい[灯心{とうしん}]を[消{け}]すことなく、[真実{しんじつ}]をもって[道{みち}]をしめす。", "4": "[彼{かれ}]は[衰{おとろ}]えず、[落胆{らくたん}]せず、ついに[道{みち}]を[地{ち}]に[確立{かくりつ}]する。[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]はその[教{おしえ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む。", "5": "[天{てん}]を[創造{そうぞう}]してこれをのべ、[地{ち}]とそれに[生{しょう}]ずるものをひらき、その[上{うえ}]の[民{たみ}]に[息{いき}]を[与{あた}]え、その[中{なか}]を[歩{あゆ}]む[者{もの}]に[霊{れい}]を[与{あた}]えられる[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、", "6": "「[主{しゅ}]なるわたしは[正義{せいぎ}]をもってあなたを[召{め}]した。わたしはあなたの[手{て}]をとり、あなたを[守{まも}]った。わたしはあなたを[民{たみ}]の[契約{けいやく}]とし、もろもろの[国{くに}]びとの[光{ひかり}]として[与{あた}]え、", "7": "[盲人{もうじん}]の[目{め}]を[開{ひら}]き、[囚人{しゅうじん}]を[地下{ちか}]の[獄屋{ごくや}]から[出{だ}]し、[暗{くら}]きに[座{ざ}]する[者{もの}]を[獄屋{ごくや}]から[出{だ}]させる。", "8": "わたしは[主{しゅ}]である、これがわたしの[名{な}]である。わたしはわが[栄光{えいこう}]をほかの[者{もの}]に[与{あた}]えない。また、わが[誉{ほまれ}]を[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]に[与{あた}]えない。", "9": "[見{み}]よ、さきに[預言{よげん}]した[事{こと}]は[起{おこ}]った。わたしは[新{あたら}]しい[事{こと}]を[告{つ}]げよう。その[事{こと}]がまだ[起{おこ}]らない[前{まえ}]に、わたしはまず、あなたがたに[知{し}]らせよう」。", "10": "[主{しゅ}]にむかって[新{あたら}]しき[歌{うた}]をうたえ。[地{ち}]の[果{はて}]から[主{しゅ}]をほめたたえよ。[海{うみ}]とその[中{なか}]に[満{み}]ちるもの、[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]とそれに[住{す}]む[者{もの}]とは[鳴{な}]りどよめ。", "11": "[荒野{あらの}]とその[中{なか}]のもろもろの[町{まち}]と、ケダルびとの[住{す}]むもろもろの[村里{むらざと}]は[声{こえ}]をあげよ。セラの[民{たみ}]は[喜{よろこ}]びうたえ。[山{やま}]の[頂{いただき}]から[呼{よ}]ばわり[叫{さけ}]べ。", "12": "[栄光{えいこう}]を[主{しゅ}]に[帰{き}]し、その[誉{ほまれ}]を[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]で[語{かた}]り[告{つ}]げよ。", "13": "[主{しゅ}]は[勇士{ゆうし}]のように[出{で}]て[行{い}]き、いくさ[人{ひと}]のように[熱心{ねっしん}]を[起{おこ}]し、ときの[声{こえ}]をあげて[呼{よ}]ばわり、その[敵{てき}]にむかって[大能{たいのう}]をあらわされる。", "14": "わたしは[久{ひさ}]しく[声{こえ}]を[出{だ}]さず、[黙{もく}]して、おのれをおさえていた。[今{いま}]わたしは[子{こ}]を[産{う}]もうとする[女{おんな}]のように[叫{さけ}]ぶ。わたしの[息{いき}]は[切{き}]れ、かつあえぐ。", "15": "わたしは[山{やま}]と[丘{おか}]とを[荒{あら}]し、すべての[草{くさ}]を[枯{か}]らし、もろもろの[川{かわ}]を[島{しま}]とし、もろもろの[池{いけ}]をからす。", "16": "わたしは[目{め}]しいを[彼{かれ}]らのまだ[知{し}]らない[大路{おおじ}]に[行{い}]かせ、まだ[知{し}]らない[道{みち}]に[導{みちび}]き、[暗{くら}]きをその[前{まえ}]に[光{ひかり}]とし、[高低{こうてい}]のある[所{ところ}]を[平{たい}]らにする。わたしはこれらの[事{こと}]をおこなって[彼{かれ}]らを[捨{す}]てない。", "17": "[刻{きざ}]んだ[偶像{ぐうぞう}]に[頼{たの}]み、[鋳{い}]た[偶像{ぐうぞう}]にむかって「あなたがたは、われわれの[神{かみ}]である」と[言{い}]う[者{もの}]は[退{しりぞ}]けられて、[大{おお}]いに[恥{はじ}]をかく。", "18": "[耳{みみ}]しいよ、[聞{き}]け。[目{め}]しいよ、[目{め}]を[注{そそ}]いで[見{み}]よ。", "19": "だれか、わがしもべのほかに[目{め}]しいがあるか。だれか、わがつかわす[使者{ししゃ}]のような[耳{みみ}]しいがあるか。だれか、わが[献身{けんしん}][者{もの}]のような[目{め}]しいがあるか。だれか、[主{しゅ}]のしもべのような[目{め}]しいがあるか。", "20": "[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[事{こと}]を[見{み}]ても[認{みと}]めず、[耳{みみ}]を[開{ひら}]いても[聞{き}]かない。", "21": "[主{しゅ}]はおのれの[義{ぎ}]のために、その[教{おしえ}]を[大{おお}]いなるものとし、かつ[光栄{こうえい}]あるものとすることを[喜{よろこ}]ばれた。", "22": "ところが、この[民{たみ}]はかすめられ、[奪{うば}]われて、みな[穴{あな}]の[中{なか}]に[捕{とら}]われ、[獄屋{ごくや}]の[中{なか}]に[閉{と}]じこめられた。[彼{かれ}]らはかすめられても[助{たす}]ける[者{もの}]がなく、[物{もの}]を[奪{うば}]われても「もどせ」と[言{い}]う[者{もの}]もない。", "23": "あなたがたのうち、だれがこの[事{こと}]に[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けるだろうか、だれが[心{こころ}]をもちいて[後{のち}]のためにこれを[聞{き}]くだろうか。", "24": "ヤコブを[奪{うば}]わせた[者{もの}]はだれか。かすめる[者{もの}]にイスラエルをわたした[者{もの}]はだれか。これは[主{しゅ}]ではないか。われわれは[主{しゅ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、その[道{みち}]に[歩{あゆ}]むことを[好{この}]まず、またその[教{おしえ}]に[従{したが}]うことを[好{この}]まなかった。", "25": "それゆえ、[主{しゅ}]は[激{はげ}]しい[怒{いか}]りと、[猛烈{もうれつ}]な[戦{たたか}]いを[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]ませられた。それが[火{ひ}]のように[周囲{しゅうい}]に[燃{も}]えても、[彼{かれ}]らは[悟{さと}]らず、[彼{かれ}]らを[焼{や}]いても、[心{こころ}]にとめなかった。" }, "43": { "1": "ヤコブよ、あなたを[創造{そうぞう}]された[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる。イスラエルよ、あなたを[造{つく}]られた[主{しゅ}]はいまこう[言{い}]われる、「[恐{おそ}]れるな、わたしはあなたをあがなった。わたしはあなたの[名{な}]を[呼{よ}]んだ、あなたはわたしのものだ。", "2": "あなたが[水{みず}]の[中{なか}]を[過{す}]ぎるとき、わたしはあなたと[共{とも}]におる。[川{かわ}]の[中{なか}]を[過{す}]ぎるとき、[水{みず}]はあなたの[上{うえ}]にあふれることがない。あなたが[火{ひ}]の[中{なか}]を[行{い}]くとき、[焼{や}]かれることもなく、[炎{ほのお}]もあなたに[燃{も}]えつくことがない。", "3": "わたしはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]、あなたの[救主{すくいぬし}]である。わたしはエジプトを[与{あた}]えてあなたのあがないしろとし、エチオピヤとセバとをあなたの[代{かわ}]りとする。", "4": "あなたはわが[目{め}]に[尊{たっと}]く、[重{おも}]んぜられるもの、わたしはあなたを[愛{あい}]するがゆえに、あなたの[代{かわ}]りに[人{ひと}]を[与{あた}]え、あなたの[命{いのち}]の[代{かわ}]りに[民{たみ}]を[与{あた}]える。", "5": "[恐{おそ}]れるな、わたしはあなたと[共{とも}]におる。わたしは、あなたの[子孫{しそん}]を[東{ひがし}]からこさせ、[西{にし}]からあなたを[集{あつ}]める。", "6": "わたしは[北{きた}]にむかって『ゆるせ』と[言{い}]い、[南{みなみ}]にむかって『[留{と}]めるな』と[言{い}]う。わが[子{こ}]らを[遠{とお}]くからこさせ、わが[娘{むすめ}]らを[地{ち}]の[果{はて}]からこさせよ。", "7": "すべてわが[名{な}]をもってとなえられる[者{もの}]をこさせよ。わたしは[彼{かれ}]らをわが[栄光{えいこう}]のために[創造{そうぞう}]し、これを[造{つく}]り、これを[仕立{した}]てた」。", "8": "[目{め}]があっても[目{め}]しいのような[民{たみ}]、[耳{みみ}]があっても[耳{みみ}]しいのような[民{たみ}]を[連{つ}]れ[出{だ}]せ。", "9": "[国々{くにぐに}]はみな[相{あい}]つどい、もろもろの[民{たみ}]は[集{あつ}]まれ。[彼{かれ}]らのうち、だれがこの[事{こと}]を[告{つ}]げ、さきの[事{こと}]どもを、われわれに[聞{き}]かせることができるか。その[証人{しょうにん}]を[出{だ}]して、おのれの[正{ただ}]しい[事{こと}]を[証明{しょうめい}]させ、それを[聞{き}]いて「これは[真実{しんじつ}]だ」と[言{い}]わせよ。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「あなたがたはわが[証人{しょうにん}]、わたしが[選{えら}]んだわがしもべである。それゆえ、あなたがたは[知{し}]って、わたしを[信{しん}]じ、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]ることができる。わたしより[前{まえ}]に[造{つく}]られた[神{かみ}]はなく、わたしより[後{のち}]にもない。", "11": "ただわたしのみ[主{しゅ}]である。わたしのほかに[救{すく}]う[者{もの}]はいない。", "12": "わたしはさきに[告{つ}]げ、かつ[救{すく}]い、かつ[聞{き}]かせた。あなたがたのうちには、ほかの[神{かみ}]はなかった。あなたがたはわが[証人{しょうにん}]である」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "「わたしは[神{かみ}]である、[今{いま}]より[後{のち}]もわたしは[主{しゅ}]である。わが[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]しうる[者{もの}]はない。わたしがおこなえば、だれが、これをとどめることができよう」。", "14": "あなたがたをあがなう[者{もの}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたのために、わたしは[人{ひと}]をバビロンにつかわし、すべての[貫{かん}]の[木{き}]をこわし、カルデヤびとの[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]を[嘆{なげ}]きに[変{かわ}]らせる。", "15": "わたしは[主{しゅ}]、あなたがたの[聖者{せいじゃ}]、イスラエルの[創造者{そうぞうしゃ}]、あなたがたの[王{おう}]である」。", "16": "[海{うみ}]のなかに[大路{おおじ}]を[設{もう}]け、[大{おお}]いなる[水{みず}]の[中{なか}]に[道{みち}]をつくり、", "17": "[戦車{せんしゃ}]および[馬{うま}]、[軍勢{ぐんぜい}]および[兵士{へいし}]を[出{で}]てこさせ、これを[倒{たお}]して[起{お}]きることができないようにし、[絶{た}]え[滅{ほろ}]ぼして、[灯心{とうしん}]の[消{き}]えうせるようにされる[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、", "18": "「あなたがたは、さきの[事{こと}]を[思{おも}]い[出{だ}]してはならない、また、いにしえのことを[考{かんが}]えてはならない。", "19": "[見{み}]よ、わたしは[新{あたら}]しい[事{こと}]をなす。やがてそれは[起{おこ}]る、あなたがたはそれを[知{し}]らないのか。わたしは[荒野{あらの}]に[道{みち}]を[設{もう}]け、さばくに[川{かわ}]を[流{なが}]れさせる。", "20": "[野{の}]の[獣{けもの}]はわたしをあがめ、[山犬{やまいぬ}]および、だちょうもわたしをあがめる。わたしが[荒野{あらの}]に[水{みず}]をいだし、さばくに[川{かわ}]を[流{なが}]れさせて、わたしの[選{えら}]んだ[民{たみ}]に[飲{の}]ませるからだ。", "21": "この[民{たみ}]は、わが[誉{ほまれ}]を[述{の}]べさせるためにわたしが[自分{じぶん}]のために[造{つく}]ったものである。", "22": "ところがヤコブよ、あなたはわたしを[呼{よ}]ばなかった。イスラエルよ、あなたはわたしをうとんじた。", "23": "あなたは[燔祭{はんさい}]の[羊{ひつじ}]をわたしに[持{も}]ってこなかった。また[犠牲{ぎせい}]をもってわたしをあがめなかった。わたしは[供{そな}]え[物{もの}]の[重荷{おもに}]をあなたに[負{お}]わせなかった。また[乳香{にゅうこう}]をもってあなたを[煩{わずら}]わさなかった。", "24": "あなたは[金{かね}]を[出{だ}]して、わたしのために[菖蒲{しょうぶ}]を[買{か}]わず、[犠牲{ぎせい}]の[脂肪{しぼう}]を[供{そな}]えて、わたしを[飽{あ}]かせず、かえって、あなたの[罪{つみ}]の[重荷{おもに}]をわたしに[負{お}]わせ、あなたの[不義{ふぎ}]をもって、わたしを[煩{わずら}]わせた。", "25": "わたしこそ、わたし[自身{じしん}]のためにあなたのとがを[消{け}]す[者{もの}]である。わたしは、あなたの[罪{つみ}]を[心{こころ}]にとめない。", "26": "あなたは、[自分{じぶん}]の[正{ただ}]しいことを[証明{しょうめい}]するために[自分{じぶん}]のことを[述{の}]べて、わたしに[思{おも}]い[出{だ}]させよ。われわれは[共{とも}]に[論{ろん}]じよう。", "27": "あなたの[遠{とお}]い[先祖{せんぞ}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、あなたの[仲保者{ちゅうほしゃ}]らはわたしにそむいた。", "28": "それゆえ、わたしは[聖所{せいじょ}]の[君{きみ}]たちを[汚{けが}]し、ヤコブを[全{まった}]き[滅{ほろ}]びにわたし、イスラエルをののしらしめた。" }, "44": { "1": "しかし、わがしもべヤコブよ、わたしが[選{えら}]んだイスラエルよ、いま[聞{き}]け。", "2": "あなたを[造{つく}]り、あなたを[胎内{たいない}]に[形{かたち}][造{つく}]り、あなたを[助{たす}]ける[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『わがしもべヤコブよ、わたしが[選{えら}]んだエシュルンよ、[恐{おそ}]れるな。", "3": "わたしは、かわいた[地{ち}]に[水{みず}]を[注{そそ}]ぎ、[干{ひ}]からびた[地{ち}]に[流{なが}]れをそそぎ、わが[霊{れい}]をあなたの[子{こ}]らにそそぎ、わが[恵{めぐ}]みをあなたの[子孫{しそん}]に[与{あた}]えるからである。", "4": "こうして、[彼{かれ}]らは[水{みず}]の[中{なか}]の[草{くさ}]のように、[流{なが}]れのほとりの[柳{やなぎ}]のように、[生{は}]え[育{そだ}]つ。", "5": "ある[人{ひと}]は「わたしは[主{しゅ}]のものである」と[言{い}]い、ある[人{ひと}]はヤコブの[名{な}]をもって[自分{じぶん}]を[呼{よ}]び、またある[人{ひと}]は「[主{しゅ}]のものである」と[手{て}]にしるして、イスラエルの[名{な}]をもって[自分{じぶん}]を[呼{よ}]ぶ』」。", "6": "[主{しゅ}]、イスラエルの[王{おう}]、イスラエルをあがなう[者{もの}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは[初{はじ}]めであり、わたしは[終{おわ}]りである。わたしのほかに[神{かみ}]はない。", "7": "だれかわたしに[等{ひと}]しい[者{もの}]があるか。その[者{もの}]はそれを[示{しめ}]し、またそれを[告{つ}]げ、わが[前{まえ}]に[言{い}]いつらねよ。だれが、[昔{むかし}]から、きたるべき[事{こと}]を[聞{き}]かせたか。その[者{もの}]はやがて[成{な}]るべき[事{こと}]をわれわれに[告{つ}]げよ。", "8": "[恐{おそ}]れてはならない、またおののいてはならない。わたしはこの[事{こと}]を[昔{むかし}]から、あなたがたに[聞{き}]かせなかったか、また[告{つ}]げなかったか。あなたがたはわが[証人{しょうにん}]である。わたしのほかに[神{かみ}]があるか。わたしのほかに[岩{いわ}]はない。わたしはそのあることを[知{し}]らない」。", "9": "[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]る[者{もの}]は[皆{みな}]むなしく、[彼{かれ}]らの[喜{よろこ}]ぶところのものは、なんの[役{やく}]にも[立{た}]たない。その[信者{しんじゃ}]は[見{み}]ることもなく、また[知{し}]ることもない。ゆえに[彼{かれ}]らは[恥{はじ}]を[受{う}]ける。", "10": "だれが[神{かみ}]を[造{つく}]り、またなんの[役{やく}]にも[立{た}]たない[偶像{ぐうぞう}]を[鋳{い}]たか。", "11": "[見{み}]よ、その[仲間{なかま}]は[皆{みな}][恥{はじ}]を[受{う}]ける。その[細工人{さいくにん}]らは[人間{にんげん}]にすぎない。[彼{かれ}]らが[皆{みな}][集{あつ}]まって[立{た}]つとき、[恐{おそ}]れて[共{とも}]に[恥{は}]じる。", "12": "[鉄{てつ}]の[細工人{さいくにん}]はこれを[造{つく}]るのに[炭{すみ}]の[火{ひ}]をもって[細工{さいく}]し、[鎚{つち}]をもってこれを[造{つく}]り、[強{つよ}]い[腕{うで}]をもってこれを[鍛{きた}]える。[彼{かれ}]が[飢{う}]えれば[力{ちから}]は[衰{おとろ}]え、[水{みず}]を[飲{の}]まなければ[疲{つか}]れはてる。", "13": "[木{き}]の[細工人{さいくにん}]は[線{せん}]を[引{ひ}]き、[鉛筆{えんぴつ}]でえがき、かんなで[削{けず}]り、コンパスでえがき、それを[人{ひと}]の[美{うつく}]しい[姿{すがた}]にしたがって[人{ひと}]の[形{かたち}]に[造{つく}]り、[家{いえ}]の[中{なか}]に[安置{あんち}]する。", "14": "[彼{かれ}]は[香柏{こうはく}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、あるいはかしの[木{き}]、あるいはかしわの[木{き}]を[選{えら}]んで、それを[林{はやし}]の[木{き}]の[中{なか}]で[強{つよ}]く[育{そだ}]てる。あるいは[香柏{こうはく}]を[植{う}]え、[雨{あめ}]にそれを[育{そだ}]てさせる。", "15": "こうして[人{ひと}]はその[一部{いちぶ}]をとって、たきぎとし、これをもって[身{み}]を[暖{あたた}]め、またこれを[燃{も}]やしてパンを[焼{や}]き、また[他{た}]の[一部{いちぶ}]を[神{かみ}]に[造{つく}]って[拝{おが}]み、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]に[造{つく}]ってその[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]す。", "16": "その[半{なか}]ばは[火{ひ}]に[燃{も}]やし、その[半{なか}]ばで[肉{にく}]を[煮{に}]て[食{た}]べ、あるいは[肉{にく}]をあぶって[食{た}]べ[飽{あ}]き、また[身{み}]を[暖{あたた}]めて[言{い}]う、「ああ、[暖{あたた}]まった、[熱{あつ}]くなった」と。", "17": "そしてその[余{あま}]りをもって[神{かみ}]を[造{つく}]って[偶像{ぐうぞう}]とし、その[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]して[拝{おが}]み、これに[祈{いの}]って、「あなたはわが[神{かみ}]だ、わたしを[救{すく}]え」と[言{い}]う。", "18": "これらの[人{ひと}]は[知{し}]ることがなく、また[悟{さと}]ることがない。その[目{め}]はふさがれて[見{み}]ることができず、その[心{こころ}]は[鈍{にぶ}]くなって[悟{さと}]ることができない。", "19": "その[心{こころ}]のうちに[思{おも}]うことをせず、また[知識{ちしき}]がなく、[悟{さと}]りがないために、「わたしはその[半{なか}]ばを[火{ひ}]に[燃{も}]やし、またその[炭火{すみび}]の[上{うえ}]でパンを[焼{や}]き、[肉{にく}]をあぶって[食{た}]べ、その[残{のこ}]りの[木{き}]をもって[憎{にく}]むべきものを[造{つく}]るのか。[木{き}]のはしくれの[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]すのか」と[言{い}]う[者{もの}]もない。", "20": "[彼{かれ}]は[灰{はい}]を[食{く}]い、[迷{まよ}]った[心{こころ}]に[惑{まど}]わされて、おのれを[救{すく}]うことができず、また「わが[右{みぎ}]の[手{て}]に[偽{いつわ}]りがあるではないか」と[言{い}]わない。", "21": "ヤコブよ、イスラエルよ、これらの[事{こと}]を[心{こころ}]にとめよ。あなたはわがしもべだから。わたしはあなたを[造{つく}]った、あなたはわがしもべだ。イスラエルよ、わたしはあなたを[忘{わす}]れない。", "22": "わたしはあなたのとがを[雲{くも}]のように[吹{ふ}]き[払{はら}]い、あなたの[罪{つみ}]を[霧{きり}]のように[消{け}]した。わたしに[立{た}]ち[返{かえ}]れ、わたしはあなたをあがなったから。", "23": "[天{てん}]よ、[歌{うた}]え、[主{しゅ}]がこの[事{こと}]をなされたから。[地{ち}]の[深{ふか}]き[所{ところ}]よ、[呼{よ}]ばわれ。もろもろの[山{やま}]よ、[林{はやし}]およびその[中{なか}]のもろもろの[木{き}]よ、[声{こえ}]を[放{はな}]って[歌{うた}]え。[主{しゅ}]はヤコブをあがない、イスラエルのうちに[栄光{えいこう}]をあらわされたから。", "24": "あなたをあがない、あなたを[胎内{たいない}]に[造{つく}]られた[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは[主{しゅ}]である。わたしはよろずの[物{もの}]を[造{つく}]り、ただわたしだけが[天{てん}]をのべ、[地{ち}]をひらき、――だれがわたしと[共{とも}]にいたか――", "25": "[偽{いつわ}]る[物{もの}]のしるしをむなしくし、[占{うらな}]う[者{もの}]を[狂{くる}]わせ、[賢{かしこ}]い[者{もの}]をうしろに[退{しりぞ}]けて、その[知識{ちしき}]を[愚{おろ}]かにする。", "26": "わたしは、わがしもべの[言葉{ことば}]を[遂{と}]げさせ、わが[使{つかい}]の[計{はか}]りごとを[成{な}]らせ、エルサレムについては、『これは[民{たみ}]の[住{す}]む[所{ところ}]となる』と[言{い}]い、ユダのもろもろの[町{まち}]については、『ふたたび[建{た}]てられる、わたしはその[荒{あ}]れ[跡{あと}]を[興{おこ}]そう』と[言{い}]い、", "27": "また[淵{ふち}]については、『かわけ、わたしはあなたのもろもろの[川{かわ}]を[干{ほ}]す』と[言{い}]い、", "28": "またクロスについては、『[彼{かれ}]はわが[牧者{ぼくしゃ}]、わが[目的{もくてき}]をことごとくなし[遂{と}]げる』と[言{い}]い、エルサレムについては、『ふたたび[建{た}]てられる』と[言{い}]い、[神殿{しんでん}]については、『あなたの[基{もとい}]がすえられる』と[言{い}]う」。" }, "45": { "1": "わたしはわが[受膏者{じゅこうしゃ}]クロスの[右{みぎ}]の[手{て}]をとって、もろもろの[国{くに}]をその[前{まえ}]に[従{したが}]わせ、もろもろの[王{おう}]の[腰{こし}]を[解{と}]き、とびらをその[前{まえ}]に[開{ひら}]かせて、[門{もん}]を[閉{と}]じさせない、と[言{い}]われる[主{しゅ}]はその[受膏者{じゅこうしゃ}]クロスにこう[言{い}]われる、", "2": "「わたしはあなたの[前{まえ}]に[行{い}]って、もろもろの[山{やま}]を[平{たい}]らにし、[青銅{せいどう}]のとびらをこわし、[鉄{てつ}]の[貫{かん}]の[木{き}]を[断{た}]ち[切{き}]り、", "3": "あなたに、[暗{くら}]い[所{ところ}]にある[財宝{ざいほう}]と、ひそかな[所{ところ}]に[隠{かく}]した[宝物{ほうもつ}]とを[与{あた}]えて、わたしは[主{しゅ}]、あなたの[名{な}]を[呼{よ}]んだイスラエルの[神{かみ}]であることをあなたに[知{し}]らせよう。", "4": "わがしもべヤコブのために、わたしの[選{えら}]んだイスラエルのために、わたしはあなたの[名{な}]を[呼{よ}]んだ。あなたがわたしを[知{し}]らなくても、わたしはあなたに[名{な}]を[与{あた}]えた。", "5": "わたしは[主{しゅ}]である。わたしのほかに[神{かみ}]はない、ひとりもない。あなたがわたしを[知{し}]らなくても、わたしはあなたを[強{つよ}]くする。", "6": "これは[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]から、また[西{にし}]の[方{ほう}]から、[人々{ひとびと}]がわたしのほかに[神{かみ}]のないことを[知{し}]るようになるためである。わたしは[主{しゅ}]である、わたしのほかに[神{かみ}]はない。", "7": "わたしは[光{ひかり}]をつくり、また[暗{くら}]きを[創造{そうぞう}]し、[繁栄{はんえい}]をつくり、またわざわいを[創造{そうぞう}]する。わたしは[主{しゅ}]である、すべてこれらの[事{こと}]をなす[者{もの}]である。", "8": "[天{てん}]よ、[上{うえ}]より[水{みず}]を[注{そそ}]げ、[雲{くも}]は[義{ぎ}]を[降{ふ}]らせよ。[地{ち}]は[開{ひら}]けて[救{すくい}]を[生{しょう}]じ、また[義{ぎ}]をも、[生{は}]えさせよ。[主{しゅ}]なるわたしはこれを[創造{そうぞう}]した。", "9": "[陶器{とうき}]が[陶器{とうき}][師{し}]と[争{あらそ}]うように、おのれを[造{つく}]った[者{もの}]と[争{あらそ}]う[者{もの}]はわざわいだ。[粘土{ねんど}]は[陶器{とうき}][師{し}]にむかって『あなたは[何{なに}]を[造{つく}]るか』と[言{い}]い、あるいは『あなたの[造{つく}]った[物{もの}]には[手{て}]がない』と[言{い}]うだろうか。", "10": "[父{ちち}]にむかって『あなたは、なぜ[子{こ}]をもうけるのか』と[言{い}]い、あるいは[女{おんな}]にむかって『あなたは、なぜ[産{う}]みの[苦{くる}]しみをするのか』と[言{い}]う[者{もの}]はわざわいだ」。", "11": "イスラエルの[聖者{せいじゃ}]、イスラエルを[造{つく}]られた[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたは、わが[子{こ}]らについてわたしに[問{と}]い、またわが[手{て}]のわざについてわたしに[命{めい}]ずるのか。", "12": "わたしは[地{ち}]を[造{つく}]って、その[上{うえ}]に[人{ひと}]を[創造{そうぞう}]した。わたしは[手{て}]をもって[天{てん}]をのべ、その[万軍{ばんぐん}]を[指揮{しき}]した。", "13": "わたしは[義{ぎ}]をもってクロスを[起{おこ}]した。わたしは[彼{かれ}]のすべての[道{みち}]をまっすぐにしよう。[彼{かれ}]はわが[町{まち}]を[建{た}]て、わが[捕囚{ほしゅう}]を[価{あたい}]のためでなく、また[報{むく}]いのためでもなく[解{と}]き[放{はな}]つ」と[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "14": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「エジプトの[富{とみ}]と、エチオピヤの[商品{しょうひん}]と、たけの[高{たか}]いセバびととはあなたに[来{き}]て、あなたのものとなり、あなたに[従{したが}]い、[彼{かれ}]らは[鎖{くさり}]につながれて[来{き}]て、あなたの[前{まえ}]にひれ[伏{ふ}]し、あなたに[願{ねが}]って[言{い}]う、『[神{かみ}]はただあなたと[共{とも}]にいまし、このほかに[神{かみ}]はなく、ひとりもない』」。", "15": "イスラエルの[神{かみ}]、[救主{すくいぬし}]よ、まことに、あなたはご[自分{じぶん}]を[隠{かく}]しておられる[神{かみ}]である。", "16": "[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]る[者{もの}]は[皆{みな}][恥{はじ}]を[負{お}]い、はずかしめを[受{う}]け、ともに、あわてふためいて[退{しりぞ}]く。", "17": "しかし、イスラエルは[主{しゅ}]に[救{すく}]われて、とこしえの[救{すくい}]を[得{え}]る。あなたがたは[世々{よよ}]かぎりなく、[恥{はじ}]を[負{お}]わず、はずかしめを[受{う}]けない。", "18": "[天{てん}]を[創造{そうぞう}]された[主{しゅ}]、すなわち[神{かみ}]であってまた[地{ち}]をも[造{つく}]り[成{な}]し、これを[堅{かた}]くし、いたずらにこれを[創造{そうぞう}]されず、これを[人{ひと}]のすみかに[造{つく}]られた[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは[主{しゅ}]である、わたしのほかに[神{かみ}]はない。", "19": "わたしは[隠{かく}]れたところ、[地{ち}]の[暗{くら}]い[所{ところ}]で[語{かた}]らず、ヤコブの[子孫{しそん}]に『わたしを[尋{たず}]ねるのはむだだ』と[言{い}]わなかった。[主{しゅ}]なるわたしは[正{ただ}]しい[事{こと}]を[語{かた}]り、まっすぐな[事{こと}]を[告{つ}]げる。", "20": "もろもろの[国{くに}]からのがれてきた[者{もの}]よ、[集{あつ}]まってきて、[共{とも}]に[近寄{ちかよ}]れ。[木像{もくぞう}]をにない、[救{すく}]うことのできない[神{かみ}]に[祈{いの}]る[者{もの}]は[無知{むち}]である。", "21": "あなたがたの[言{い}]い[分{ぶん}]を[持{も}]ってきて[述{の}]べよ。また[共{とも}]に[相談{そうだん}]せよ。この[事{こと}]をだれがいにしえから[示{しめ}]したか。だれが[昔{むかし}]から[告{つ}]げたか。わたし、すなわち[主{しゅ}]ではなかったか。わたしのほかに[神{かみ}]はない。わたしは[義{ぎ}]なる[神{かみ}]、[救主{すくいぬし}]であって、わたしのほかに[神{かみ}]はない。", "22": "[地{ち}]の[果{はて}]なるもろもろの[人{ひと}]よ、わたしを[仰{あお}]ぎのぞめ、そうすれば[救{すく}]われる。わたしは[神{かみ}]であって、ほかに[神{かみ}]はないからだ。", "23": "わたしは[自分{じぶん}]をさして[誓{ちか}]った、わたしの[口{くち}]から[出{で}]た[正{ただ}]しい[言葉{ことば}]は[帰{かえ}]ることがない、『すべてのひざはわが[前{まえ}]にかがみ、すべての[舌{した}]は[誓{ちか}]いをたてる』。", "24": "[人{ひと}]はわたしについて[言{い}]う、『[正義{せいぎ}]と[力{ちから}]とは[主{しゅ}]にのみある』と。[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]にきたり、[主{しゅ}]にむかって[怒{いか}]る[者{もの}]は[皆{みな}][恥{はじ}]を[受{う}]ける。", "25": "しかしイスラエルの[子孫{しそん}]は[皆{みな}][主{しゅ}]によって[勝{か}]ち[誇{ほこ}]ることができる」。" }, "46": { "1": "ベルは[伏{ふ}]し、ネボはかがみ、[彼{かれ}]らの[像{ぞう}]は[獣{けもの}]と[家畜{かちく}]との[上{うえ}]にある。あなたがたが[持{も}]ち[歩{ある}]いたものは[荷{に}]となり、[疲{つか}]れた[獣{けもの}]の[重荷{おもに}]となった。", "2": "[彼{かれ}]らはかがみ、[彼{かれ}]らは[共{とも}]に[伏{ふ}]し、[重荷{おもに}]となった[者{もの}]を[救{すく}]うことができずかえって、[自分{じぶん}]は[捕{とら}]われて[行{い}]く。", "3": "「ヤコブの[家{いえ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]の[残{のこ}]ったすべての[者{もの}]よ、[生{うま}]れ[出{で}]た[時{とき}]から、わたしに[負{お}]われ、[胎{たい}]を[出{で}]た[時{とき}]から、わたしに[持{も}]ち[運{はこ}]ばれた[者{もの}]よ、わたしに[聞{き}]け。", "4": "わたしはあなたがたの[年老{としお}]いるまで[変{かわ}]らず、[白髪{はくはつ}]となるまで、あなたがたを[持{も}]ち[運{はこ}]ぶ。わたしは[造{つく}]ったゆえ、[必{かなら}]ず[負{お}]い、[持{も}]ち[運{はこ}]び、かつ[救{すく}]う。", "5": "あなたがたは、わたしをだれにたぐい、だれと[等{ひと}]しくし、だれにくらべ、かつなぞらえようとするのか。", "6": "[彼{かれ}]らは[袋{ふくろ}]からこがねを[注{そそ}]ぎ[出{だ}]し、はかりをもって、しろがねをはかり、[金{きん}][細工人{ざいくにん}]を[雇{やと}]って、それを[神{かみ}]に[造{つく}]らせ、これにひれ[伏{ふ}]して[拝{おが}]む。", "7": "[彼{かれ}]らはこれをもたげて[肩{かた}]に[載{の}]せ、[持{も}]って[行{い}]って、その[所{ところ}]に[置{お}]き、そこに[立{た}]たせる。これはその[所{ところ}]から[動{うご}]くことができない。[人{ひと}]がこれに[呼{よ}]ばわっても[答{こた}]えることができない。また[彼{かれ}]をその[悩{なや}]みから[救{すく}]うことができない。", "8": "あなたがたはこの[事{こと}]をおぼえ、よく[考{かんが}]えよ。そむける[者{もの}]よ、この[事{こと}]を[心{こころ}]にとめよ、", "9": "いにしえよりこのかたの[事{こと}]をおぼえよ。わたしは[神{かみ}]である、わたしのほかに[神{かみ}]はない。わたしは[神{かみ}]である、わたしと[等{ひと}]しい[者{もの}]はない。", "10": "わたしは[終{おわ}]りの[事{こと}]を[初{はじ}]めから[告{つ}]げ、まだなされない[事{こと}]を[昔{むかし}]から[告{つ}]げて[言{い}]う、『わたしの[計{はか}]りごとは[必{かなら}]ず[成{な}]り、わが[目的{もくてき}]をことごとくなし[遂{と}]げる』と。", "11": "わたしは[東{ひがし}]から[猛禽{もうきん}]を[招{まね}]き、[遠{とお}]い[国{くに}]からわが[計{はか}]りごとを[行{おこな}]う[人{ひと}]を[招{まね}]く。わたしはこの[事{こと}]を[語{かた}]ったゆえ、[必{かなら}]ずこさせる。わたしはこの[事{こと}]をはかったゆえ、[必{かなら}]ず[行{おこな}]う。", "12": "[心{こころ}]をかたくなにして、[救{すくい}]に[遠{とお}]い[者{もの}]よ、わたしに[聞{き}]け。", "13": "わたしはわが[救{すくい}]を[近{ちか}]づかせるゆえ、その[来{く}]ることは[遠{とお}]くない。わが[救{すくい}]はおそくない。わたしは[救{すくい}]をシオンに[与{あた}]え、わが[栄光{えいこう}]をイスラエルに[与{あた}]える」。" }, "47": { "1": "[処女{しょじょ}]なるバビロンの[娘{むすめ}]よ、[下{くだ}]って、ちりの[中{なか}]にすわれ。カルデヤびとの[娘{むすめ}]よ、[王座{おうざ}]のない[地{ち}]にすわれ。あなたはもはや、やさしく、たおやかな[女{おんな}]ととなえられることはない。", "2": "[石{いし}]うすをとって[粉{こな}]をひけ、[顔{かお}]おおいを[取{と}]り[去{さ}]り、うちぎを[脱{ぬ}]ぎ、すねをあらわして[川{かわ}]を[渡{わた}]れ。", "3": "あなたの[裸{はだか}]はあらわれ、あなたの[恥{はじ}]は[見{み}]られる。わたしはあだを[報{むく}]いて、[何人{なにび}]とをも[助{たす}]けない。", "4": "われわれをあがなう[者{もの}]はその[名{な}]を[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]といい、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]である。", "5": "カルデヤびとの[娘{むすめ}]よ、[黙{もく}]してすわれ、また[暗{くら}]い[所{ところ}]にはいれ。あなたはもはや、もろもろの[国{くに}]の[女王{じょおう}]ととなえられることはない。", "6": "わたしはわが[民{たみ}]を[憤{いきどお}]り、わが[嗣{し}][業{ぎょう}]を[汚{けが}]して、これをあなたの[手{て}]に[渡{わた}]した。あなたはこれに、あわれみを[施{ほどこ}]さず、[年老{としお}]いた[者{もの}]の[上{うえ}]に、はなはだ[重{おも}]いくびきを[負{お}]わせた。", "7": "あなたは[言{い}]った、「わたしは、とこしえに[女王{じょおう}]となる」と。そして、あなたはこれらの[事{こと}]を[心{こころ}]にとめず、またその[終{おわ}]りを[思{おも}]わなかった。", "8": "[楽{たの}]しみにふけり、[安{やす}]らかにおり、[心{こころ}]のうちに「ただわたしだけで、わたしのほかにだれもなく、わたしは[寡婦{かふ}]となることはない、また[子{こ}]を[失{うしな}]うことはない」と[言{い}]う[者{もの}]よ、[今{いま}]この[事{こと}]を[聞{き}]け。", "9": "これらの二つの[事{こと}]は一[日{にち}]のうちに、またたくまにあなたに[臨{のぞ}]む。すなわち[子{こ}]を[失{うしな}]い、[寡婦{かふ}]となる[事{こと}]はたといあなたが[多{おお}]くの[魔術{まじゅつ}]を[行{おこな}]い、[魔法{まほう}]の[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもってしてもことごとくあなたに[臨{のぞ}]む。", "10": "あなたは[自分{じぶん}]の[悪{あく}]に[寄{よ}]り[頼{たよ}]んで[言{い}]う、「わたしを[見{み}]る[者{もの}]はない」と。あなたの[知恵{ちえ}]と、あなたの[知識{ちしき}]とはあなたを[惑{まど}]わした。あなたは[心{こころ}]のうちに[言{い}]った、「ただわたしだけで、わたしのほかにだれもない」と。", "11": "しかし、わざわいが、あなたに[臨{のぞ}]む、あなたは、それをあがなうことができない。なやみが、あなたを[襲{おそ}]う、あなたは、それをつぐなうことができない。[滅{ほろ}]びが、にわかにあなたに[臨{のぞ}]む、あなたは、それについて[何{なに}]も[知{し}]らない。", "12": "あなたが[若{わか}]い[時{とき}]から[勤{つと}]め[行{い}]ったあなたの[魔法{まほう}]と、[多{おお}]くの[魔術{まじゅつ}]とをもって[立{た}]ちむかってみよ、あるいは[成功{せいこう}]するかもしれない、あるいは[敵{てき}]を[恐{おそ}]れさせるかもしれない。", "13": "あなたは[多{おお}]くの[計{はか}]りごとによってうみ[疲{つか}]れた。かの[天{てん}]を[分{わ}]かつ[者{もの}]、[星{ほし}]を[見{み}]る[者{もの}]、[新月{しんげつ}]によって、あなたに[臨{のぞ}]む[事{こと}]を[告{つ}]げる[者{もの}]を[立{た}]ちあがらせて、あなたを[救{すく}]わせてみよ。", "14": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはわらのようになって、[火{ひ}]に[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされ、[自分{じぶん}]の[身{み}]を[炎{ほのお}]の[勢{いきお}]いから、[救{すく}]い[出{だ}]すことができない。その[火{ひ}]は[身{み}]を[暖{あたた}]める[炭火{すみび}]ではない、またその[前{まえ}]にすわるべき[火{ひ}]でもない。", "15": "あなたが[勤{つと}]めて[行{おこな}]ったものと、あなたの[若{わか}]い[時{とき}]からあなたと[売{う}]り[買{か}]いした[者{もの}]とは、ついにこのようになる。[彼{かれ}]らはめいめい[自分{じぶん}]の[方向{ほうこう}]にさすらいゆき、ひとりもあなたを[救{すく}]う[者{もの}]はない。" }, "48": { "1": "ヤコブの[家{いえ}]よ、これを[聞{き}]け。あなたがたはイスラエルの[名{な}]をもってとなえられ、ユダの[腰{こし}]から[出{で}]、[主{しゅ}]の[名{な}]によって[誓{ちか}]い、イスラエルの[神{かみ}]をとなえるけれども、[真実{しんじつ}]をもってせず、[正義{せいぎ}]をもってしない。", "2": "[彼{かれ}]らはみずから[聖{せい}]なる[都{みやこ}]のものととなえ、イスラエルの[神{かみ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。その[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という。", "3": "「わたしはさきに[成{な}]った[事{こと}]を、いにしえから[告{つ}]げた。わたしは[口{くち}]から[出{だ}]して[彼{かれ}]らに[知{し}]らせた。わたしは、にわかにこの[事{こと}]を[行{おこな}]い、そして[成{な}]った。", "4": "わたしはあなたが、かたくなで、その[首{くび}]は[鉄{てつ}]の[筋{すじ}]、その[額{ひたい}]は[青銅{せいどう}]であることを[知{し}]るゆえに、", "5": "いにしえから、かの[事{こと}]をあなたに[告{つ}]げ、その[成{な}]らないさきに、これをあなたに[聞{き}]かせた。そうでなければ、あなたは[言{い}]うだろう、『わが[偶像{ぐうぞう}]がこれをしたのだ、わが[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]と、[鋳{い}]た[像{ぞう}]がこれを[命{めい}]じたのだ』と。", "6": "あなたはすでに[聞{き}]いた、すべてこれが[成{な}]ったことを[見{み}]よ。あなたがたはこれを[宣{の}]べ[伝{つた}]えないのか。わたしは[今{いま}]から[新{あたら}]しい[事{こと}]、あなたがまだ[知{し}]らない[隠{かく}]れた[事{こと}]をあなたに[聞{き}]かせよう。", "7": "これらの[事{こと}]はいま[創造{そうぞう}]されたので、いにしえからあったのではない。この[日{ひ}][以前{いぜん}]には、あなたはこれを[聞{き}]かなかった。そうでなければ、あなたは[言{い}]うだろう、『[見{み}]よ、わたしはこれを[知{し}]っていた』と。", "8": "あなたはこれを[聞{き}]くこともなく、[知{し}]ることもなく、あなたの[耳{みみ}]は、いにしえから[開{ひら}]かれなかった。わたしはあなたが[全{まった}]く[不信実{ふしんじつ}]で、[生{うま}]れながら[反逆者{はんぎゃくしゃ}]ととなえられたことを[知{し}]っていたからである。", "9": "わが[名{な}]のために、わたしは[怒{いか}]りをおそくする。わが[誉{ほまれ}]のために、わたしはこれをおさえて、あなたを[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼすことをしない。", "10": "[見{み}]よ、わたしはあなたを[練{ね}]った。しかし[銀{ぎん}]のようにではなくて、[苦{くる}]しみの[炉{ろ}]をもってあなたを[試{こころ}]みた。", "11": "わたしは[自分{じぶん}]のために、[自分{じぶん}]のためにこれを[行{おこな}]う。どうしてわが[名{な}]を[汚{けが}]させることができよう。わたしはわが[栄光{えいこう}]をほかの[者{もの}]に[与{あた}]えることをしない。", "12": "ヤコブよ、わたしの[召{め}]したイスラエルよ、わたしに[聞{き}]け。わたしはそれだ、わたしは[初{はじ}]めであり、わたしはまた[終{おわ}]りである。", "13": "わが[手{て}]は[地{ち}]の[基{もとい}]をすえ、わが[右{みぎ}]の[手{て}]は[天{てん}]をのべた。わたしが[呼{よ}]ぶと、[彼{かれ}]らはもろともに[立{た}]つ。", "14": "あなたがたは[皆{みな}][集{あつ}]まって[聞{き}]け。[彼{かれ}]らのうち、だれがこれらの[事{こと}]を[告{つ}]げたか。[主{しゅ}]の[愛{あい}]せられる[彼{かれ}]は[主{しゅ}]のみこころをバビロンに[行{おこな}]い、その[腕{うで}]はカルデヤびとの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]む。", "15": "[語{かた}]ったのは、ただわたしであって、わたしは[彼{かれ}]を[召{め}]した。わたしは[彼{かれ}]をこさせた。[彼{かれ}]はその[道{みち}]に[栄{さか}]える。", "16": "あなたがたはわたしに[近寄{ちかよ}]って、これを[聞{き}]け。わたしは[初{はじ}]めから、ひそかに[語{かた}]らなかった。それが[成{な}]った[時{とき}]から、わたしはそこにいたのだ」。いま[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、わたしとその[霊{れい}]とをつかわされた。", "17": "あなたのあがない[主{ぬし}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。わたしは、あなたの[利益{りえき}]のために、あなたを[教{おし}]え、あなたを[導{みちび}]いて、その[行{い}]くべき[道{みち}]に[行{い}]かせる。", "18": "どうか、あなたはわたしの[戒{いまし}]めに[聞{き}]き[従{したが}]うように。そうすれば、あなたの[平安{へいあん}]は[川{かわ}]のように、あなたの[義{ぎ}]は[海{うみ}]の[波{なみ}]のようになり、", "19": "あなたのすえは[砂{すな}]のように、あなたの[子孫{しそん}]は[砂粒{すなつぶ}]のようになって、その[名{な}]はわが[前{まえ}]から[断{た}]たれることなく、[滅{ほろ}]ぼされることはない」。", "20": "あなたがたはバビロンから[出{で}]、カルデヤからのがれよ。[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]をもってこれをのべ[聞{き}]かせ、[地{ち}]の[果{はて}]にまで[語{かた}]り[伝{つた}]え、「[主{しゅ}]はそのしもべヤコブをあがなわれた」と[言{い}]え。", "21": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて、さばくを[通{とお}]らせられたとき、[彼{かれ}]らは、かわいたことがなかった。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らのために[岩{いわ}]から[水{みず}]を[流{なが}]れさせ、また[岩{いわ}]を[裂{さ}]かれると、[水{みず}]がほとばしり[出{で}]た。", "22": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[悪{わる}]い[者{もの}]には[平安{へいあん}]がない」と。" }, "49": { "1": "[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]よ、わたしに[聞{き}]け。[遠{とお}]いところのもろもろの[民{たみ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。[主{しゅ}]はわたしを[生{うま}]れ[出{で}]た[時{とき}]から[召{め}]し、[母{はは}]の[胎{たい}]を[出{で}]た[時{とき}]からわが[名{な}]を[語{かた}]り[告{つ}]げられた。", "2": "[主{しゅ}]はわが[口{くち}]を[鋭利{えいり}]なつるぎとなし、わたしをみ[手{て}]の[陰{かげ}]にかくし、とぎすました[矢{や}]となして、[箙{えびら}]にわたしを[隠{かく}]された。", "3": "また、わたしに[言{い}]われた、「あなたはわがしもべ、わが[栄光{えいこう}]をあらわすべきイスラエルである」と。", "4": "しかし、わたしは[言{い}]った、「わたしはいたずらに[働{はたら}]き、[益{えき}]なく、むなしく[力{ちから}]を[費{ついや}]した。しかもなお、まことにわが[正{ただ}]しきは[主{しゅ}]と[共{とも}]にあり、わが[報{むく}]いはわが[神{かみ}]と[共{とも}]にある」と。", "5": "ヤコブをおのれに[帰{かえ}]らせ、イスラエルをおのれのもとに[集{あつ}]めるために、わたしを[腹{はら}]の[中{うち}]からつくってそのしもべとされた[主{しゅ}]は[言{い}]われる。(わたしは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[尊{たっと}]ばれ、わが[神{かみ}]はわが[力{ちから}]となられた)", "6": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「あなたがわがしもべとなって、ヤコブのもろもろの[部族{ぶぞく}]をおこし、イスラエルのうちの[残{のこ}]った[者{もの}]を[帰{かえ}]らせることは、いとも[軽{かる}]い[事{こと}]である。わたしはあなたを、もろもろの[国{くに}]びとの[光{ひかり}]となして、わが[救{すくい}]を[地{ち}]の[果{はて}]にまでいたらせよう」と。", "7": "イスラエルのあがない[主{ぬし}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]なる[主{しゅ}]は、[人{ひと}]に[侮{あなど}]られる[者{もの}]、[民{たみ}]に[忌{い}]みきらわれる[者{もの}]、つかさたちのしもべにむかってこう[言{い}]われる、「もろもろの[王{おう}]は[見{み}]て、[立{た}]ちあがり、もろもろの[君{きみ}]は[立{た}]って、[拝{はい}]する。これは[真実{しんじつ}]なる[主{しゅ}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]が、あなたを[選{えら}]ばれたゆえである」。", "8": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは[恵{めぐ}]みの[時{とき}]に、あなたに[答{こた}]え、[救{すくい}]の[日{ひ}]にあなたを[助{たす}]けた。わたしはあなたを[守{まも}]り、あなたを[与{あた}]えて[民{たみ}]の[契約{けいやく}]とし、[国{くに}]を[興{おこ}]し、[荒{あ}]れすたれた[地{ち}]を[嗣{し}][業{ぎょう}]として[継{つ}]がせる。", "9": "わたしは[捕{とら}]えられた[人{ひと}]に『[出{で}]よ』と[言{い}]い、[暗{くら}]きにおる[者{もの}]に『あらわれよ』と[言{い}]う。[彼{かれ}]らは[道{みち}]すがら[食{た}]べることができ、すべての[裸{はだか}]の[山{やま}]にも[牧草{ぼくそう}]を[得{え}]る。", "10": "[彼{かれ}]らは[飢{う}]えることがなく、かわくこともない。また[熱{あつ}]い[風{かぜ}]も、[太陽{たいよう}]も[彼{かれ}]らを[撃{う}]つことはない。[彼{かれ}]らをあわれむ[者{もの}]が[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き、[泉{いずみ}]のほとりに[彼{かれ}]らを[導{みちび}]かれるからだ。", "11": "わたしは、わがもろもろの[山{やま}]を[道{みち}]とし、わが[大路{おおじ}]を[高{たか}]くする。", "12": "[見{み}]よ、[人々{ひとびと}]は[遠{とお}]くから[来{く}]る。[見{み}]よ、[人々{ひとびと}]は[北{きた}]から[西{にし}]から、またスエネの[地{ち}]から[来{く}]る」。", "13": "[天{てん}]よ、[歌{うた}]え、[地{ち}]よ、[喜{よろこ}]べ。もろもろの[山{やま}]よ、[声{こえ}]を[放{はな}]って[歌{うた}]え。[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[慰{なぐさ}]め、その[苦{くる}]しむ[者{もの}]をあわれまれるからだ。", "14": "しかしシオンは[言{い}]った、「[主{しゅ}]はわたしを[捨{す}]て、[主{しゅ}]はわたしを[忘{わす}]れられた」と。", "15": "「[女{おんな}]がその[乳{ち}]のみ[子{ご}]を[忘{わす}]れて、その[腹{はら}]の[子{こ}]を、あわれまないようなことがあろうか。たとい[彼{かれ}]らが[忘{わす}]れるようなことがあっても、わたしは、あなたを[忘{わす}]れることはない。", "16": "[見{み}]よ、わたしは、たなごころにあなたを[彫{ほ}]り[刻{きざ}]んだ。あなたの[石{いし}]がきは[常{つね}]にわが[前{まえ}]にある。", "17": "あなたを[建{た}]てる[者{もの}]は、あなたをこわす[者{もの}]を[追{お}]い[越{こ}]し、あなたを[荒{あら}]した[者{もの}]は、あなたから[出{で}]て[行{い}]く。", "18": "あなたの[目{め}]をあげて[見{み}]まわせ。[彼{かれ}]らは[皆{みな}][集{あつ}]まって、あなたのもとに[来{く}]る。[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、あなたは[彼{かれ}]らを[皆{みな}]、[飾{かざ}]りとして[身{み}]につけ、[花嫁{はなよめ}]の[帯{おび}]のようにこれを[結{むす}]ぶ。", "19": "あなたの[荒{あ}]れ、かつすたれた[所{ところ}]、こわされた[地{ち}]は、[住{す}]む[人{ひと}]の[多{おお}]いために[狭{せま}]くなり、あなたを、のみつくした[者{もの}]は、はるかに[離{はな}]れ[去{さ}]る。", "20": "あなたが[子{こ}]を[失{うしな}]った[後{のち}]に[生{うま}]れた[子{こ}]らは、なおあなたの[耳{みみ}]に[言{い}]う、『この[所{ところ}]はわたしには[狭{せま}]すぎる、わたしのために[住{す}]むべき[所{ところ}]を[得{え}]させよ』と。", "21": "その[時{とき}]あなたは[心{こころ}]のうちに[言{い}]う、『だれがわたしのためにこれらの[者{もの}]を[産{う}]んだのか。わたしは[子{こ}]を[失{うしな}]って、[子{こ}]をもたない。わたしは[捕{とら}]われ、かつ[追{お}]いやられた。だれがこれらの[者{もの}]を[育{そだ}]てたのか。[見{み}]よ、わたしはひとり[残{のこ}]された。これらの[者{もの}]はどこから[来{き}]たのか』と」。", "22": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[手{て}]をもろもろの[国{くに}]にむかってあげ、[旗{はた}]をもろもろの[民{たみ}]にむかって[立{た}]てる。[彼{かれ}]らはそのふところにあなたの[子{こ}]らを[携{たずさ}]え、その[肩{かた}]にあなたの[娘{むすめ}]たちを[載{の}]せて[来{く}]る。", "23": "もろもろの[王{おう}]は、あなたの[養父{ようふ}]となり、その[王妃{おうひ}]たちは、あなたの[乳母{うば}]となり、[彼{かれ}]らはその[顔{かお}]を[地{ち}]につけて、あなたにひれ[伏{ふ}]し、あなたの[足{あし}]のちりをなめる。こうして、あなたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。わたしを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]は[恥{はじ}]をこうむることがない」。", "24": "[勇士{ゆうし}]が[奪{うば}]った[獲物{えもの}]をどうして[取{と}]り[返{かえ}]すことができようか。[暴君{ぼうくん}]がかすめた[捕虜{ほりょ}]をどうして[救{すく}]い[出{だ}]すことができようか。", "25": "しかし[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[勇士{ゆうし}]がかすめた[捕虜{ほりょ}]も[取{と}]り[返{かえ}]され、[暴君{ぼうくん}]が[奪{うば}]った[獲物{えもの}]も[救{すく}]い[出{だ}]される。わたしはあなたと[争{あらそ}]う[者{もの}]と[争{あらそ}]い、あなたの[子{こ}]らを[救{すく}]うからである。", "26": "わたしはあなたをしえたげる[者{もの}]にその[肉{にく}]を[食{く}]わせ、その[血{ち}]を[新{あたら}]しい[酒{さけ}]のように[飲{の}]ませて[酔{よ}]わせる。こうして、すべての[人{ひと}]はわたしが[主{しゅ}]であって、あなたの[救主{すくいぬし}]、またあなたのあがない[主{ぬし}]、ヤコブの[全能者{ぜんのうしゃ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "50": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わたしがあなたがたの[母{はは}]を[去{さ}]らせたその[離縁{りえん}][状{じょう}]は、どこにあるか。わたしはどの[債{さい}][主{しゅ}]にあなたがたを[売{う}]りわたしたか。[見{み}]よ、あなたがたは、その[不義{ふぎ}]のために[売{う}]られ、あなたがたの[母{はは}]は、あなたがたのとがのために[出{だ}]されたのだ。", "2": "わたしが[来{き}]たとき、なぜひとりもいなかったか。わたしが[呼{よ}]んだとき、なぜひとりも[答{こた}]える[者{もの}]がなかったか。わたしの[手{て}]が[短{みじか}]くて、あがなうことができないのか。わたしは[救{すく}]う[力{ちから}]を[持{も}]たないのか。[見{み}]よ、わたしが、しかると[海{うみ}]はかれ、[川{かわ}]は[荒野{あらの}]となり、その[中{なか}]の[魚{うお}]は[水{みず}]がないために、かわき[死{し}]んで[悪臭{あくしゅう}]を[放{はな}]つ。", "3": "わたしは[黒{くろ}]い[衣{ころも}]を[天{てん}]に[着{き}]せ、[荒布{あらぬの}]をもってそのおおいとする」。", "4": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[教{おしえ}]をうけた[者{もの}]の[舌{した}]をわたしに[与{あた}]えて、[疲{つか}]れた[者{もの}]を[言葉{ことば}]をもって[助{たす}]けることを[知{し}]らせ、また[朝{あさ}]ごとにさまし、わたしの[耳{みみ}]をさまして、[教{おしえ}]をうけた[者{もの}]のように[聞{き}]かせられる。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわたしの[耳{みみ}]を[開{ひら}]かれた。わたしは、そむくことをせず、[退{しりぞ}]くことをしなかった。", "6": "わたしを[打{う}]つ[者{もの}]に、わたしの[背{せ}]をまかせ、わたしのひげを[抜{ぬ}]く[者{もの}]に、わたしのほおをまかせ、[恥{はじ}]とつばきとを[避{さ}]けるために、[顔{かお}]をかくさなかった。", "7": "しかし[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわたしを[助{たす}]けられる。それゆえ、わたしは[恥{は}]じることがなかった。それゆえ、わたしは[顔{かお}]を[火打石{ひうちいし}]のようにした。わたしは[決{けっ}]してはずかしめられないことを[知{し}]る。", "8": "わたしを[義{ぎ}]とする[者{もの}]が[近{ちか}]くおられる。だれがわたしと[争{あらそ}]うだろうか、われわれは[共{とも}]に[立{た}]とう。わたしのあだはだれか、わたしの[所{ところ}]へ[近{ちか}]くこさせよ。", "9": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわたしを[助{たす}]けられる。だれがわたしを[罪{つみ}]に[定{さだ}]めるだろうか。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[皆{みな}][衣{ころも}]のようにふるび、しみのために[食{く}]いつくされる。", "10": "あなたがたのうち[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、そのしもべの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]い、[暗{くら}]い[中{なか}]を[歩{ある}]いて[光{ひかり}]を[得{え}]なくても、なお[主{しゅ}]の[名{な}]を[頼{たの}]み、おのれの[神{かみ}]にたよる[者{もの}]はだれか。", "11": "[見{み}]よ、[火{ひ}]を[燃{も}]やし、たいまつをともす[者{もの}]よ、[皆{みな}]その[火{ひ}]の[炎{ほのお}]の[中{なか}]を[歩{あゆ}]め、またその[燃{も}]やした、たいまつの[中{なか}]を[歩{あゆ}]め。あなたがたは、これをわたしの[手{て}]から[受{う}]けて、[苦{くる}]しみのうちに[伏{ふ}]し[倒{たお}]れる。" }, "51": { "1": "「[義{ぎ}]を[追{お}]い[求{もと}]め、[主{しゅ}]を[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]よ、わたしに[聞{き}]け。あなたがたの[切{き}]り[出{だ}]された[岩{いわ}]と、あなたがたの[掘{ほ}]り[出{だ}]された[穴{あな}]とを[思{おも}]いみよ。", "2": "あなたがたの[父{ちち}]アブラハムと、あなたがたを[産{う}]んだサラとを[思{おも}]いみよ。わたしは[彼{かれ}]をただひとりであったときに[召{め}]し、[彼{かれ}]を[祝福{しゅくふく}]して、その[子孫{しそん}]を[増{ま}]し[加{くわ}]えた。", "3": "[主{しゅ}]はシオンを[慰{なぐさ}]め、またそのすべて[荒{あ}]れた[所{ところ}]を[慰{なぐさ}]めて、その[荒野{あらの}]をエデンのように、そのさばくを[主{しゅ}]の[園{その}]のようにされる。こうして、その[中{なか}]に[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとがあり、[感謝{かんしゃ}]と[歌{うた}]の[声{こえ}]とがある。", "4": "わが[民{たみ}]よ、わたしに[聞{き}]け、わが[国{くに}]びとよ、わたしに[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。[律法{りっぽう}]はわたしから[出{で}]、わが[道{みち}]はもろもろの[民{たみ}]の[光{ひかり}]となる。", "5": "わが[義{ぎ}]はすみやかに[近{ちか}]づき、わが[救{すくい}]は[出{で}]て[行{い}]った。わが[腕{うで}]はもろもろの[民{たみ}]を[治{おさ}]める。[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]はわたしを[待{ま}]ち[望{のぞ}]み、わが[腕{うで}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]む。", "6": "[目{め}]をあげて[天{てん}]を[見{み}]、[また{また}][下{した}]なる[地{ち}]を[見{み}]よ。[天{てん}]は[煙{けむり}]のように[消{き}]え、[地{ち}]は[衣{ころも}]のようにふるび、その[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]は、ぶよのように[死{し}]ぬ。しかし、わが[救{すくい}]はとこしえにながらえ、わが[義{ぎ}]はくじけることがない。", "7": "[義{ぎ}]を[知{し}]る[者{もの}]よ、[心{こころ}]のうちにわが[律法{りっぽう}]をたもつ[者{もの}]よ、わたしに[聞{き}]け。[人{ひと}]のそしりを[恐{おそ}]れてはならない、[彼{かれ}]らのののしりに[驚{おどろ}]いてはならない。", "8": "[彼{かれ}]らは[衣{ころも}]のように、しみに[食{く}]われ、[羊{ひつじ}]の[毛{け}]のように[虫{むし}]に[食{く}]われるからだ。しかし、わが[義{ぎ}]はとこしえにながらえ、わが[救{すくい}]はよろず[代{よ}]に[及{およ}]ぶ」。", "9": "[主{しゅ}]のかいなよ、さめよ、さめよ、[力{ちから}]を[着{き}]よ。さめて、いにしえの[日{ひ}]、[昔{むかし}]の[代{よ}]にあったようになれ。ラハブを[切{き}]り[殺{ころ}]し、[龍{りゅう}]を[刺{さ}]し[貫{つらぬ}]いたのは、あなたではなかったか。", "10": "[海{うみ}]をかわかし、[大{おお}]いなる[淵{ふち}]の[水{みず}]をかわかし、また[海{うみ}]の[深{ふか}]き[所{ところ}]を、あがなわれた[者{もの}]の[過{す}]ぎる[道{みち}]とされたのは、あなたではなかったか。", "11": "[主{しゅ}]にあがなわれた[者{もの}]は、[歌{うた}]うたいつつ、シオンに[帰{かえ}]ってきて、そのこうべに、とこしえの[喜{よろこ}]びをいただき、[彼{かれ}]らは[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみとを[得{え}]、[悲{かな}]しみと[嘆{なげ}]きとは[逃{に}]げ[去{さ}]る。", "12": "「わたしこそあなたを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]だ。あなたは[何者{なにもの}]なれば、[死{し}]ぬべき[人{ひと}]を[恐{おそ}]れ、[草{くさ}]のようになるべき[人{ひと}]の[子{こ}]を[恐{おそ}]れるのか。", "13": "[天{てん}]をのべ、[地{ち}]の[基{もとい}]をすえられたあなたの[造{つく}]り[主{ぬし}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れて、なぜ、しえたげる[者{もの}]が[滅{ほろ}]ぼそうと[備{そな}]えをするとき、その[憤{いきどお}]りのゆえに[常{つね}]にひねもす[恐{おそ}]れるのか。しえたげる[者{もの}]の[憤{いきどお}]りはどこにあるか。", "14": "[身{み}]をかがめている[捕{とら}]われ[人{びと}]は、すみやかに[解{と}]かれて、[死{し}]ぬことなく、[穴{あな}]にくだることなく、その[食物{しょくもつ}]はつきることがない。", "15": "わたしは[海{うみ}]をふるわせ、その[波{なみ}]をなりどよめかすあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。その[名{な}]を[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という。", "16": "わたしはわが[言葉{ことば}]をあなたの[口{くち}]におき、わが[手{て}]の[陰{かげ}]にあなたを[隠{かく}]した。こうして、わたしは[天{てん}]をのべ、[地{ち}]の[基{もとい}]をすえ、シオンにむかって、あなたはわが[民{たみ}]であると[言{い}]う」。", "17": "エルサレムよ、[起{お}]きよ、[起{お}]きよ、[立{た}]て。あなたはさきに[主{しゅ}]の[手{て}]から[憤{いきどお}]りの[杯{さかずき}]をうけて[飲{の}]み、よろめかす[大杯{おおさかずき}]を、[滓{おり}]までも[飲{の}]みほした。", "18": "その[産{う}]んだもろもろの[子{こ}]のなかに、[自分{じぶん}]を[導{みちび}]く[者{もの}]なく、その[育{そだ}]てたもろもろの[子{こ}]のなかに、[自分{じぶん}]の[手{て}]をとる[者{もの}]がない。", "19": "これら二つの[事{こと}]があなたに[臨{のぞ}]んだ――だれがあなたと[共{とも}]に[嘆{なげ}]くだろうか――[荒廃{こうはい}]と[滅亡{めつぼう}]、ききんとつるぎ。だれがあなたを[慰{なぐさ}]めるだろうか。", "20": "あなたの[子{こ}]らは[息{いき}][絶{た}]えだえになり、[網{あみ}]にかかった、かもしかのように、すべてのちまたのすみに[横{よこ}]たわり、[主{しゅ}]の[憤{いきどお}]りと、あなたの[神{かみ}]の[責{せ}]めとは、[彼{かれ}]らに[満{み}]ちている。", "21": "それゆえ、[苦{くる}]しめる[者{もの}]、[酒{さけ}]にではなく[酔{よ}]っている[者{もの}]よ、これを[聞{き}]け。", "22": "あなたの[主{しゅ}]、おのが[民{たみ}]の[訴{うった}]えを[弁護{べんご}]されるあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしはよろめかす[杯{さかずき}]をあなたの[手{て}]から[取{と}]り[除{のぞ}]き、わが[憤{いきどお}]りの[大杯{おおさかずき}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いた。あなたは[再{ふたた}]びこれを[飲{の}]むことはない。", "23": "わたしはこれをあなたを[悩{なや}]ます[者{もの}]の[手{て}]におく。[彼{かれ}]らはさきにあなたにむかって[言{い}]った、『[身{み}]をかがめよ、われわれは[越{こ}]えていこう』と。そしてあなたはその[背{せ}]を[地{ち}]のようにし、ちまたのようにして、[彼{かれ}]らの[越{こ}]えていくにまかせた」。" }, "52": { "1": "シオンよ、さめよ、さめよ、[力{ちから}]を[着{き}]よ。[聖{せい}]なる[都{みやこ}]エルサレムよ、[美{うつく}]しい[衣{ころも}]を[着{き}]よ。[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]および[汚{けが}]れた[者{もの}]は、もはやあなたのところに、はいることがないからだ。", "2": "[捕{とら}]われたエルサレムよ、あなたの[身{み}]からちりを[振{ふ}]り[落{おと}]せ、[起{お}]きよ。[捕{とら}]われたシオンの[娘{むすめ}]よ、あなたの[首{くび}]のなわを[解{と}]きすてよ。", "3": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたは、ただで[売{う}]られた。[金{かね}]を[出{だ}]さずにあがなわれる」。", "4": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わが[民{たみ}]はさきにエジプトへ[下{くだ}]って[行{い}]って、かしこに[寄留{きりゅう}]した。またアッスリヤびとはゆえなく[彼{かれ}]らをしえたげた。", "5": "それゆえ、[今{いま}]わたしはここに[何{なに}]をしようか。わが[民{たみ}]はゆえなく[捕{とら}]われた」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[彼{かれ}]らをつかさどる[者{もの}]はわめき、わが[名{な}]は[常{つね}]にひねもす[侮{あなど}]られる。", "6": "それゆえ、わが[民{たみ}]はわが[名{な}]を[知{し}]るにいたる。その[日{ひ}]には[彼{かれ}]らはこの[言葉{ことば}]を[語{かた}]る[者{もの}]がわたしであることを[知{し}]る。わたしはここにおる」。", "7": "よきおとずれを[伝{つた}]え、[平和{へいわ}]を[告{つ}]げ、よきおとずれを[伝{つた}]え、[救{すくい}]を[告{つ}]げ、シオンにむかって「あなたの[神{かみ}]は[王{おう}]となられた」と[言{い}]う[者{もの}]の[足{あし}]は[山{やま}]の[上{うえ}]にあって、なんと[麗{うるわ}]しいことだろう。", "8": "[聞{き}]けよ、あなたの[見張{みはり}]びとは[声{こえ}]をあげて、[共{とも}]に[喜{よろこ}]び[歌{うた}]っている。[彼{かれ}]らは[目{め}]と[目{め}]と[相{あい}][合{あ}]わせて、[主{しゅ}]がシオンに[帰{かえ}]られるのを[見{み}]るからだ。", "9": "エルサレムの[荒{あ}]れすたれた[所{ところ}]よ、[声{こえ}]を[放{はな}]って[共{とも}]に[歌{うた}]え。[主{しゅ}]はその[民{たみ}]を[慰{なぐさ}]め、エルサレムをあがなわれたからだ。", "10": "[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なるかいなを、もろもろの[国{くに}]びとの[前{まえ}]にあらわされた。[地{ち}]のすべての[果{はて}]は、われわれの[神{かみ}]の[救{すくい}]を[見{み}]る。", "11": "[去{さ}]れよ、[去{さ}]れよ、そこを[出{で}]て、[汚{けが}]れた[物{もの}]にさわるな。その[中{なか}]を[出{で}]よ、[主{しゅ}]の[器{うつわ}]をになう[者{もの}]よ、おのれを[清{きよ}]く[保{たも}]て。", "12": "あなたがたは[急{いそ}]いで[出{で}]るに[及{およ}]ばない、また、とんで[行{い}]くにも[及{およ}]ばない。[主{しゅ}]はあなたがたの[前{まえ}]に[行{い}]き、イスラエルの[神{かみ}]はあなたがたのしんがりとなられるからだ。", "13": "[見{み}]よ、わがしもべは[栄{さか}]える。[彼{かれ}]は[高{たか}]められ、あげられ、ひじょうに[高{たか}]くなる。", "14": "[多{おお}]くの[人{ひと}]が[彼{かれ}]に[驚{おどろ}]いたように――[彼{かれ}]の[顔{かお}]だちは、そこなわれて[人{ひと}]と[異{こと}]なり、その[姿{すがた}]は[人{ひと}]の[子{こ}]と[異{こと}]なっていたからである――", "15": "[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[国民{こくみん}]を[驚{おどろ}]かす。[王{おう}]たちは[彼{かれ}]のゆえに[口{くち}]をつむぐ。それは[彼{かれ}]らがまだ[伝{つた}]えられなかったことを[見{み}]、まだ[聞{き}]かなかったことを[悟{さと}]るからだ。" }, "53": { "1": "だれがわれわれの[聞{き}]いたことを[信{しん}]じ[得{え}]たか。[主{しゅ}]の[腕{うで}]は、だれにあらわれたか。", "2": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[若木{わかぎ}]のように、かわいた[土{つち}]から[出{で}]る[根{ね}]のように[育{そだ}]った。[彼{かれ}]にはわれわれの[見{み}]るべき[姿{すがた}]がなく、[威厳{いげん}]もなく、われわれの[慕{した}]うべき[美{うつく}]しさもない。", "3": "[彼{かれ}]は[侮{あなど}]られて[人{ひと}]に[捨{す}]てられ、[悲{かな}]しみの[人{ひと}]で、[病{やまい}]を[知{し}]っていた。また[顔{かお}]をおおって[忌{い}]みきらわれる[者{もの}]のように、[彼{かれ}]は[侮{あなど}]られた。われわれも[彼{かれ}]を[尊{たっと}]ばなかった。", "4": "まことに[彼{かれ}]はわれわれの[病{やまい}]を[負{お}]い、われわれの[悲{かな}]しみをになった。しかるに、われわれは[思{おも}]った、[彼{かれ}]は[打{う}]たれ、[神{かみ}]にたたかれ、[苦{くる}]しめられたのだと。", "5": "しかし[彼{かれ}]はわれわれのとがのために[傷{きず}]つけられ、われわれの[不義{ふぎ}]のために[砕{くだ}]かれたのだ。[彼{かれ}]はみずから[懲{こら}]しめをうけて、われわれに[平安{へいあん}]を[与{あた}]え、その[打{う}]たれた[傷{きず}]によって、われわれはいやされたのだ。", "6": "われわれはみな[羊{ひつじ}]のように[迷{まよ}]って、おのおの[自分{じぶん}]の[道{みち}]に[向{む}]かって[行{い}]った。[主{しゅ}]はわれわれすべての[者{もの}]の[不義{ふぎ}]を、[彼{かれ}]の[上{うえ}]におかれた。", "7": "[彼{かれ}]はしえたげられ、[苦{くる}]しめられたけれども、[口{くち}]を[開{ひら}]かなかった。ほふり[場{ば}]にひかれて[行{い}]く[小羊{こひつじ}]のように、また[毛{け}]を[切{き}]る[者{もの}]の[前{まえ}]に[黙{だま}]っている[羊{ひつじ}]のように、[口{くち}]を[開{ひら}]かなかった。", "8": "[彼{かれ}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]なさばきによって[取{と}]り[去{さ}]られた。その[代{よ}]の[人{ひと}]のうち、だれが[思{おも}]ったであろうか、[彼{かれ}]はわが[民{たみ}]のとがのために[打{う}]たれて、[生{い}]けるものの[地{ち}]から[断{た}]たれたのだと。", "9": "[彼{かれ}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]わず、その[口{くち}]には[偽{いつわ}]りがなかったけれども、その[墓{はか}]は[悪{あ}]しき[者{もの}]と[共{とも}]に[設{もう}]けられ、その[塚{つか}]は[悪{あく}]をなす[者{もの}]と[共{とも}]にあった。", "10": "しかも[彼{かれ}]を[砕{くだ}]くことは[主{しゅ}]のみ[旨{むね}]であり、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]を[悩{なや}]まされた。[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]を、とがの[供{そな}]え[物{もの}]となすとき、その[子孫{しそん}]を[見{み}]ることができ、その[命{いのち}]をながくすることができる。かつ[主{しゅ}]のみ[旨{むね}]が[彼{かれ}]の[手{て}]によって[栄{さか}]える。", "11": "[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]の[苦{くる}]しみにより[光{ひかり}]を[見{み}]て[満足{まんぞく}]する。[義{ぎ}]なるわがしもべはその[知識{ちしき}]によって、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[義{ぎ}]とし、また[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]を[負{お}]う。", "12": "それゆえ、わたしは[彼{かれ}]に[大{おお}]いなる[者{もの}]と[共{とも}]に[物{もの}]を[分{わ}]かち[取{と}]らせる。[彼{かれ}]は[強{つよ}]い[者{もの}]と[共{とも}]に[獲物{えもの}]を[分{わ}]かち[取{と}]る。これは[彼{かれ}]が[死{し}]にいたるまで、[自分{じぶん}]の[魂{たましい}]をそそぎだし、とがある[者{もの}]と[共{とも}]に[数{かぞ}]えられたからである。しかも[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[人{ひと}]の[罪{つみ}]を[負{お}]い、とがある[者{もの}]のためにとりなしをした。" }, "54": { "1": "「[子{こ}]を[産{う}]まなかったうまずめよ、[歌{うた}]え。[産{う}]みの[苦{くる}]しみをしなかった[者{もの}]よ、[声{こえ}]を[放{はな}]って[歌{うた}]いよばわれ。[夫{おっと}]のない[者{もの}]の[子{こ}]は、とついだ[者{もの}]の[子{こ}]よりも[多{おお}]い」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "2": "「あなたの[天幕{てんまく}]の[場所{ばしょ}]を[広{ひろ}]くし、あなたのすまいの[幕{まく}]を[張{は}]りひろげ、[惜{お}]しむことなく、あなたの[綱{つな}]を[長{なが}]くし、あなたの[杭{くい}]を[強固{きょうこ}]にせよ。", "3": "あなたは[右{みぎ}]に[左{ひだり}]にひろがり、あなたの[子孫{しそん}]はもろもろの[国{くに}]を[獲{え}]、[荒{あ}]れすたれた[町々{まちまち}]をも[住民{じゅうみん}]で[満{み}]たすからだ。", "4": "[恐{おそ}]れてはならない。あなたは[恥{は}]じることがない。あわてふためいてはならない。あなたは、はずかしめられることがない。あなたは[若{わか}]い[時{とき}]の[恥{はじ}]を[忘{わす}]れ、[寡婦{かふ}]であった[時{とき}]のはずかしめを、[再{ふたた}]び[思{おも}]い[出{だ}]すことがない。", "5": "あなたを[造{つく}]られた[者{もの}]はあなたの[夫{おっと}]であって、その[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]。あなたをあがなわれる[者{もの}]は、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]であって、[全{ぜん}][地{ち}]の[神{かみ}]ととなえられる。", "6": "[捨{す}]てられて[心{こころ}][悲{かな}]しむ[妻{つま}]、また[若{わか}]い[時{とき}]にとついで[出{だ}]された[妻{つま}]を[招{まね}]くように[主{しゅ}]はあなたを[招{まね}]かれた」とあなたの[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "7": "「わたしはしばしばあなたを[捨{す}]てたけれども、[大{おお}]いなるあわれみをもってあなたを[集{あつ}]める。", "8": "あふれる[憤{いきどお}]りをもって、しばしわが[顔{かお}]を[隠{かく}]したけれども、とこしえのいつくしみをもって、あなたをあわれむ」とあなたをあがなわれる[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "「このことはわたしにはノアの[時{とき}]のようだ。わたしはノアの[洪水{こうずい}]を、[再{ふたた}]び[地{ち}]にあふれさせないと[誓{ちか}]ったが、そのように、わたしは[再{ふたた}]びあなたを[怒{いか}]らない、[再{ふたた}]びあなたを[責{せ}]めないと[誓{ちか}]った。", "10": "[山{やま}]は[移{うつ}]り、[丘{おか}]は[動{うご}]いても、わがいつくしみはあなたから[移{うつ}]ることなく、[平安{へいあん}]を[与{あた}]えるわが[契約{けいやく}]は[動{うご}]くことがない」とあなたをあわれまれる[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "「[苦{くる}]しみをうけ、あらしにもてあそばれ、[慰{なぐさ}]めを[得{え}]ない[者{もの}]よ、[見{み}]よ、わたしはアンチモニーであなたの[石{いし}]をすえ、サファイヤであなたの[基{もとい}]をおき、", "12": "めのうであなたの[尖塔{せんとう}]を[造{つく}]り、[紅玉{こうぎょく}]であなたの[門{もん}]を[造{つく}]り、あなたの[城壁{じょうへき}]をことごとく[宝石{ほうせき}]で[造{つく}]る。", "13": "あなたの[子{こ}]らはみな[主{しゅ}]に[教{おしえ}]をうけ、あなたの[子{こ}]らは[大{おお}]いに[栄{さか}]える。", "14": "あなたは[義{ぎ}]をもって[堅{かた}]く[立{た}]ち、しえたげから[遠{とお}]ざかって[恐{おそ}]れることはない。また[恐怖{きょうふ}]から[遠{とお}]ざかる、それはあなたに[近{ちか}]づくことがないからである。", "15": "たとい[争{あらそ}]いを[起{おこ}]す[者{もの}]があってもわたしによるのではない。すべてあなたと[争{あらそ}]う[者{もの}]は、あなたのゆえに[倒{たお}]れる。", "16": "[見{み}]よ、[炭火{すみび}]を[吹{ふ}]きおこして、その[目的{もくてき}]にかなう[武器{ぶき}]を[造{つく}]り[出{だ}]す[鍛冶{かじ}]は、わたしが[創造{そうぞう}]した[者{もの}]、また[荒{あら}]し[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]も、わたしが[創造{そうぞう}]した[者{もの}]である。", "17": "すべてあなたを[攻{せ}]めるために[造{つく}]られる[武器{ぶき}]は、その[目的{もくてき}]を[達{たっ}]しない。すべてあなたに[逆{さか}]らい[立{た}]って、[争{あらそ}]い[訴{うった}]える[舌{した}]は、あなたに[説{と}]き[破{やぶ}]られる。これが[主{しゅ}]のしもべらの[受{う}]ける[嗣{し}][業{ぎょう}]であり、また[彼{かれ}]らがわたしから[受{う}]ける[義{ぎ}]である」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "55": { "1": "「さあ、かわいている[者{もの}]はみな[水{みず}]にきたれ。[金{かね}]のない[者{もの}]もきたれ。[来{き}]て[買{か}]い[求{もと}]めて[食{た}]べよ。あなたがたは[来{き}]て、[金{かね}]を[出{だ}]さずに、ただでぶどう[酒{しゅ}]と[乳{ちち}]とを[買{か}]い[求{もと}]めよ。", "2": "なぜ、あなたがたは、かてにもならぬもののために[金{かね}]を[費{ついや}]し、[飽{あ}]きることもできぬもののために[労{ろう}]するのか。わたしによく[聞{き}]き[従{したが}]え。そうすれば、[良{よ}]い[物{もの}]を[食{た}]べることができ、[最{もっと}]も[豊{ゆた}]かな[食物{しょくもつ}]で、[自分{じぶん}]を[楽{たの}]しませることができる。", "3": "[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]け、わたしにきて[聞{き}]け。そうすれば、あなたがたは[生{い}]きることができる。わたしは、あなたがたと、とこしえの[契約{けいやく}]を[立{た}]てて、ダビデに[約束{やくそく}]した[変{かわ}]らない[確{たし}]かな[恵{めぐ}]みを[与{あた}]える。", "4": "[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]を[立{た}]てて、もろもろの[民{たみ}]への[証人{しょうにん}]とし、また、もろもろの[民{たみ}]の[君{きみ}]とし、[命令{めいれい}]する[者{もの}]とした。", "5": "[見{み}]よ、あなたは[知{し}]らない[国民{くにたみ}]を[招{まね}]く、あなたを[知{し}]らない[国民{くにたみ}]はあなたのもとに[走{はし}]ってくる。これはあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]のゆえであり、[主{しゅ}]があなたに[光栄{こうえい}]を[与{あた}]えられたからである。", "6": "あなたがたは[主{しゅ}]にお[会{あ}]いすることのできるうちに、[主{しゅ}]を[尋{たず}]ねよ。[近{ちか}]くおられるうちに[呼{よ}]び[求{もと}]めよ。", "7": "[悪{あ}]しき[者{もの}]はその[道{みち}]を[捨{す}]て、[正{ただしか}]らぬ[人{ひと}]はその[思{おも}]いを[捨{す}]てて、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]れ。そうすれば、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]にあわれみを[施{ほどこ}]される。われわれの[神{かみ}]に[帰{かえ}]れ、[主{しゅ}]は[豊{ゆた}]かにゆるしを[与{あた}]えられる。", "8": "わが[思{おも}]いは、あなたがたの[思{おも}]いとは[異{こと}]なり、わが[道{みち}]は、あなたがたの[道{みち}]とは[異{こと}]なっていると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "[天{てん}]が[地{ち}]よりも[高{たか}]いように、わが[道{みち}]は、あなたがたの[道{みち}]よりも[高{たか}]く、わが[思{おも}]いは、あなたがたの[思{おも}]いよりも[高{たか}]い。", "10": "[天{てん}]から[雨{あめ}]が[降{ふ}]り、[雪{ゆき}]が[落{お}]ちてまた[帰{かえ}]らず、[地{ち}]を[潤{うるお}]して[物{もの}]を[生{は}]えさせ、[芽{め}]を[出{だ}]させて、[種{たね}]まく[者{もの}]に[種{たね}]を[与{あた}]え、[食{た}]べる[者{もの}]にかてを[与{あた}]える。", "11": "このように、わが[口{くち}]から[出{で}]る[言葉{ことば}]も、むなしくわたしに[帰{かえ}]らない。わたしの[喜{よろこ}]ぶところのことをなし、わたしが[命{めい}]じ[送{おく}]った[事{こと}]を[果{はた}]す。", "12": "あなたがたは[喜{よろこ}]びをもって[出{で}]てきて、[安{やす}]らかに[導{みちび}]かれて[行{い}]く。[山{やま}]と[丘{おか}]とはあなたの[前{まえ}]に[声{こえ}]を[放{はな}]って[喜{よろこ}]び[歌{うた}]い、[野{の}]にある[木{き}]はみな[手{て}]を[打{う}]つ。", "13": "いとすぎは、いばらに[代{かわ}]って[生{は}]え、ミルトスの[木{き}]は、おどろに[代{かわ}]って[生{は}]える。これは[主{しゅ}]の[記念{きねん}]となり、また、とこしえのしるしとなって、[絶{た}]えることはない」。" }, "56": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたは[公平{こうへい}]を[守{まも}]って[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]え。わが[救{すくい}]の[来{く}]るのは[近{ちか}]く、わが[助{たす}]けのあらわれるのが[近{ちか}]いからだ。", "2": "[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]って、これを[汚{けが}]さず、その[手{て}]をおさえて、[悪{あ}]しき[事{こと}]をせず、このように[行{おこな}]う[人{ひと}]、これを[堅{かた}]く[守{まも}]る[人{ひと}]の[子{こ}]はさいわいである」。", "3": "[主{しゅ}]に[連{つら}]なっている[異邦人{いほうじん}]は[言{い}]ってはならない、「[主{しゅ}]は[必{かなら}]ずわたしをその[民{たみ}]から[分{わ}]かたれる」と。[宦官{かんがん}]もまた[言{い}]ってはならない、「[見{み}]よ、わたしは[枯{か}]れ[木{き}]だ」と。", "4": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「わが[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]り、わが[喜{よろこ}]ぶことを[選{えら}]んで、わが[契約{けいやく}]を[堅{かた}]く[守{まも}]る[宦官{かんがん}]には、", "5": "わが[家{いえ}]のうちで、わが[垣{かき}]のうちで、むすこにも[娘{むすめ}]にもまさる[記念{きねん}]のしるしと[名{な}]を[与{あた}]え、[絶{た}]えることのない、とこしえの[名{な}]を[与{あた}]える。", "6": "また[主{しゅ}]に[連{つら}]なり、[主{しゅ}]に[仕{つか}]え、[主{しゅ}]の[名{な}]を[愛{あい}]し、そのしもべとなり、すべて[安息日{あんそくにち}]を[守{まも}]って、これを[汚{けが}]さず、わが[契約{けいやく}]を[堅{かた}]く[守{まも}]る[異邦人{いほうじん}]は――", "7": "わたしはこれをわが[聖{せい}]なる[山{やま}]にこさせ、わが[祈{いのり}]の[家{いえ}]のうちで[楽{たの}]しませる、[彼{かれ}]らの[燔祭{はんさい}]と[犠牲{ぎせい}]とは、わが[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[受{う}]けいれられる。わが[家{いえ}]はすべての[民{たみ}]の[祈{いのり}]の[家{いえ}]ととなえられるからである」。", "8": "イスラエルの[追{お}]いやられた[者{もの}]を[集{あつ}]められる[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わたしはさらに[人{ひと}]を[集{あつ}]めて、すでに[集{あつ}]められた[者{もの}]に[加{くわ}]えよう」と。", "9": "[野{の}]のすべての[獣{けもの}]よ、[林{はやし}]におるすべての[獣{けもの}]よ、[来{き}]て[食{く}]らえ。", "10": "[見張{みはり}][人{にん}]らはみな[目{め}]しいで、[知{し}]ることがなく、みな、おしの[犬{いぬ}]で、ほえることができない。みな[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]、[伏{ふ}]している[者{もの}]、まどろむことを[好{この}]む[者{もの}]だ。", "11": "この[犬{いぬ}]どもは[強欲{ごうよく}]で、[飽{あ}]くことを[知{し}]らない。[彼{かれ}]らはまた[悟{さと}]ることのできない[牧者{ぼくしゃ}]で、[皆{みな}]おのが[道{みち}]にむかいゆき、おのおのみな、おのれの[利{り}]を[求{もと}]める。", "12": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]に[言{い}]う、「さあ、われわれは[酒{さけ}]を[手{て}]に[入{い}]れ、[濃{こ}]い[酒{さけ}]をあびるほど[飲{の}]もう。あすも、きょうのようであるだろう、すばらしい[日{ひ}]だ」と。" }, "57": { "1": "[正{ただ}]しい[者{もの}]が[滅{ほろ}]びても、[心{こころ}]にとめる[人{ひと}]がなく、[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人々{ひとびと}]が[取{と}]り[去{さ}]られても、[悟{さと}]る[者{もの}]はない。[正{ただ}]しい[者{もの}]は[災{わざわい}]の[前{まえ}]に[取{と}]り[去{さ}]られて、", "2": "[平安{へいあん}]に[入{い}]るからである。すべて[正直{しょうじき}]に[歩{あゆ}]む[者{もの}]は、その[床{とこ}]に[休{やす}]むことができる。", "3": "しかし、あなたがた[女{おんな}][魔法使{まほうつかい}]の[子{こ}]よ、[姦夫{かんぷ}]と[遊女{ゆうじょ}]のすえよ、こちらへ[近寄{ちかよ}]れ。", "4": "あなたがたは、だれにむかって[戯{たわむ}]れをなすのか。だれにむかって[口{くち}]を[開{ひら}]き、[舌{した}]を[出{だ}]すのか。あなたがたは[背信{はいしん}]の[子{こ}]ら、[偽{いつわ}]りのすえではないか。", "5": "あなたがたは、かしの[木{き}]の[間{あいだ}]、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]で[心{こころ}]をこがし、[谷{たに}]の[中{なか}]、[岩{いわ}]のはざまで[子{こ}]どもを[殺{ころ}]した。", "6": "あなたは[谷{たに}]のなめらかな[石{いし}]を[自分{じぶん}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]とし、これを[自分{じぶん}]の[分{わ}]け[前{まえ}]とし、これに[灌祭{かんさい}]をそそぎ、[供{そな}]え[物{もの}]をささげた。わたしはこれらの[物{もの}]によってなだめられようか。", "7": "あなたは[高{たか}]くそびえた[山{やま}]の[上{うえ}]に[自分{じぶん}]の[床{とこ}]を[設{もう}]け、またそこに[登{のぼ}]って[行{い}]って[犠牲{ぎせい}]をささげた。", "8": "また[戸{と}]および[柱{はしら}]のうしろに、あなたのしるしを[置{お}]いた。あなたはわたしを[離{はな}]れて[自分{じぶん}]の[床{とこ}]をあらわし、それにのぼって、その[床{とこ}]をひろくした。また[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]をなし、[彼{かれ}]らの[床{とこ}]を[愛{あい}]し、その[裸{はだか}]を[見{み}]た。", "9": "あなたは、におい[油{あぶら}]を[携{たずさ}]えてモレクに[行{い}]き、[多{おお}]くのかおり[物{もの}]をささげた。またあなたの[使者{ししゃ}]を[遠{とお}]くにつかわし、[陰府{よみ}]の[深{ふか}]い[所{ところ}]にまでつかわした。", "10": "あなたは[道{みち}]の[長{なが}]いのに[疲{つか}]れても、なお「[望{のぞ}]みがない」とは[言{い}]わなかった。あなたはおのが[力{ちから}]の[回復{かいふく}]を[得{え}]たので、[衰{おとろ}]えることがなかった。", "11": "あなたはだれをおじ[恐{おそ}]れて、[偽{いつわ}]りを[言{い}]い、わたしを[覚{おぼ}]えず、また[心{こころ}]におかなかったのか。わたしが[久{ひさ}]しく[黙{だま}]っていたために、あなたはわたしを[恐{おそ}]れなかったのではなかったか。", "12": "わたしはあなたの[義{ぎ}]と、あなたのわざを[告{つ}]げ[示{しめ}]そう、しかしこれらはあなたを[益{えき}]しない。", "13": "あなたが[呼{よ}]ばわる[時{とき}]、あなたが[集{あつ}]めておいた[偶像{ぐうぞう}]にあなたを[救{すく}]わせよ。[風{かぜ}]は[彼{かれ}]らを[運{はこ}]び[去{さ}]り、[息{いき}]は[彼{かれ}]らを[取{と}]り[去{さ}]る。しかしわたしに[寄{よ}]り[頼{たの}]む[者{もの}]は[地{ち}]を[継{つ}]ぎ、わが[聖{せい}]なる[山{やま}]をまもる。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[土{つち}]を[盛{も}]り、[土{つち}]を[盛{も}]って[道{みち}]を[備{そな}]えよ、わが[民{たみ}]の[道{みち}]から、つまずく[物{もの}]を[取{と}]り[去{さ}]れ」と。", "15": "いと[高{たか}]く、いと[上{うえ}]なる[者{もの}]、とこしえに[住{す}]む[者{もの}]、その[名{な}]を[聖{せい}]ととなえられる[者{もの}]がこう[言{い}]われる、「わたしは[高{たか}]く、[聖{せい}]なる[所{ところ}]に[住{す}]み、また[心{こころ}][砕{くだ}]けて、へりくだる[者{もの}]と[共{とも}]に[住{す}]み、へりくだる[者{もの}]の[霊{れい}]をいかし、[砕{くだ}]ける[者{もの}]の[心{こころ}]をいかす。", "16": "わたしはかぎりなく[争{あらそ}]わない、また[絶{た}]えず[怒{いか}]らない。[霊{れい}]はわたしから[出{で}]、いのちの[息{いき}]はわたしがつくったからだ。", "17": "[彼{かれ}]のむさぼりの[罪{つみ}]のゆえに、わたしは[怒{いか}]って[彼{かれ}]を[打{う}]ち、わが[顔{かお}]をかくして[怒{いか}]った。しかし[彼{かれ}]はなおそむいて、おのが[心{こころ}]の[道{みち}]へ[行{い}]った。", "18": "わたしは[彼{かれ}]の[道{みち}]を[見{み}]た。わたしは[彼{かれ}]をいやし、また[彼{かれ}]を[導{みちび}]き、[慰{なぐさ}]めをもって[彼{かれ}]に[報{むく}]い、[悲{かな}]しめる[者{もの}]のために、くちびるの[実{み}]を[造{つく}]ろう。", "19": "[遠{とお}]い[者{もの}]にも[近{ちか}]い[者{もの}]にも[平安{へいあん}]あれ、[平安{へいあん}]あれ、わたしは[彼{かれ}]をいやそう」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "20": "しかし[悪{あ}]しき[者{もの}]は[波{なみ}]の[荒{あら}]い[海{うみ}]のようだ。[静{しず}]まることができないで、その[水{みず}]はついに[泥{どろ}]と[汚物{おぶつ}]とを[出{だ}]す。", "21": "わが[神{かみ}]は[言{い}]われる、「よこしまな[者{もの}]には[平安{へいあん}]がない」と。" }, "58": { "1": "「[大{おお}]いに[呼{よ}]ばわって[声{こえ}]を[惜{お}]しむな。あなたの[声{こえ}]をラッパのようにあげ、わが[民{たみ}]にそのとがを[告{つ}]げ、ヤコブの[家{いえ}]にその[罪{つみ}]を[告{つ}]げ[示{しめ}]せ。", "2": "[彼{かれ}]らは[日々{ひび}]わたしを[尋{たず}]ね[求{もと}]め、[義{ぎ}]を[行{おこな}]い、[神{かみ}]のおきてを[捨{す}]てない[国民{くにたみ}]のように、わが[道{みち}]を[知{し}]ることを[喜{よろこ}]ぶ。[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しいさばきをわたしに[求{もと}]め、[神{かみ}]に[近{ちか}]づくことを[喜{よろこ}]ぶ。", "3": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『われわれが[断食{だんじき}]したのに、なぜ、ごらんにならないのか。われわれがおのれを[苦{くる}]しめたのに、なぜ、ごぞんじないのか』と。[見{み}]よ、あなたがたの[断食{だんじき}]の[日{ひ}]には、おのが[楽{たの}]しみを[求{もと}]め、その[働{はたら}]き[人{ひと}]をことごとくしえたげる。", "4": "[見{み}]よ、あなたがたの断[食{しょく}]するのは、ただ[争{あらそ}]いと、いさかいのため、また[悪{あく}]のこぶしをもって[人{ひと}]を[打{う}]つためだ。きょう、あなたがたのなす[断食{だんじき}]は、その[声{こえ}]を[上{うえ}]に[聞{きこ}]えさせるものではない。", "5": "このようなものは、わたしの[選{えら}]ぶ[断食{だんじき}]であろうか。[人{ひと}]がおのれを[苦{くる}]しめる[日{ひ}]であろうか。そのこうべを[葦{あし}]のように[伏{ふ}]せ、[荒布{あらぬの}]と[灰{はい}]とをその[下{した}]に[敷{し}]くことであろうか。あなたは、これを[断食{だんじき}]ととなえ、[主{しゅ}]に[受{う}]けいれられる[日{ひ}]と、となえるであろうか。", "6": "わたしが[選{えら}]ぶところの[断食{だんじき}]は、[悪{あく}]のなわをほどき、くびきのひもを[解{と}]き、しえたげられる[者{もの}]を[放{はな}]ち[去{さ}]らせ、すべてのくびきを[折{お}]るなどの[事{こと}]ではないか。", "7": "また[飢{う}]えた[者{もの}]に、あなたのパンを[分{わ}]け[与{あた}]え、さすらえる[貧{まず}]しい[者{もの}]を、あなたの[家{いえ}]に[入{い}]れ、[裸{はだか}]の[者{もの}]を[見{み}]て、これを[着{き}]せ、[自分{じぶん}]の[骨肉{こつにく}]に[身{み}]を[隠{かく}]さないなどの[事{こと}]ではないか。", "8": "そうすれば、あなたの[光{ひかり}]が[暁{あかつき}]のようにあらわれ[出{で}]て、あなたは、すみやかにいやされ、あなたの[義{ぎ}]はあなたの[前{まえ}]に[行{い}]き、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]はあなたのしんがりとなる。", "9": "また、あなたが[呼{よ}]ぶとき、[主{しゅ}]は[答{こた}]えられ、あなたが[叫{さけ}]ぶとき、『わたしはここにおる』と[言{い}]われる。もし、あなたの[中{なか}]からくびきを[除{のぞ}]き、[指{ゆび}]をさすこと、[悪{わる}]い[事{こと}]を[語{かた}]ることを[除{のぞ}]き、", "10": "[飢{う}]えた[者{もの}]にあなたのパンを[施{ほどこ}]し、[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[願{ねが}]いを[満{み}]ち[足{た}]らせるならば、あなたの[光{ひかり}]は[暗{くら}]きに[輝{かがや}]き、あなたのやみは[真昼{まひる}]のようになる。", "11": "[主{しゅ}]は[常{つね}]にあなたを[導{みちび}]き、[良{よ}]き[物{もの}]をもってあなたの[願{ねが}]いを[満{み}]ち[足{た}]らせ、あなたの[骨{ほね}]を[強{つよ}]くされる。あなたは[潤{うるお}]った[園{その}]のように、[水{みず}]の[絶{た}]えない[泉{いずみ}]のようになる。", "12": "あなたの[子{こ}]らは[久{ひさ}]しく[荒{あ}]れすたれたる[所{ところ}]を[興{おこ}]し、あなたは[代々{よよ}]やぶれた[基{もとい}]を[立{た}]て、[人{ひと}]はあなたを『[破{やぶ}]れを[繕{つくろ}]う[者{もの}]』と[呼{よ}]び、『[市街{しがい}]を[繕{つくろ}]って[住{す}]むべき[所{ところ}]となす[者{もの}]』と[呼{よ}]ぶようになる。", "13": "もし[安息日{あんそくにち}]にあなたの[足{あし}]をとどめ、わが[聖日{せいじつ}]にあなたの[楽{たの}]しみをなさず、[安息日{あんそくにち}]を[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]と[呼{よ}]び、[主{しゅ}]の[聖日{せいじつ}]を[尊{たっと}]ぶべき[日{ひ}]ととなえ、これを[尊{たっと}]んで、おのが[道{みち}]を[行{おこな}]わず、おのが[楽{たの}]しみを[求{もと}]めず、むなしい[言葉{ことば}]を[語{かた}]らないならば、", "14": "その[時{とき}]あなたは[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]びを[得{え}]、わたしは、あなたに[地{ち}]の[高{たか}]い[所{ところ}]を[乗{の}]り[通{とお}]らせ、あなたの[先祖{せんぞ}]ヤコブの[嗣{し}][業{ぎょう}]をもって、あなたを[養{やしな}]う」。これは[主{しゅ}]の[口{くち}]から[語{かた}]られたものである。" }, "59": { "1": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[手{て}]が[短{みじか}]くて、[救{すく}]い[得{え}]ないのではない。その[耳{みみ}]が[鈍{にぶ}]くて[聞{き}]き[得{え}]ないのでもない。", "2": "ただ、あなたがたの[不義{ふぎ}]があなたがたと、あなたがたの[神{かみ}]との[間{あいだ}]を[隔{へだ}]てたのだ。またあなたがたの[罪{つみ}]が[主{しゅ}]の[顔{かお}]をおおったために、お[聞{き}]きにならないのだ。", "3": "あなたがたの[手{て}]は[血{ち}]で[汚{けが}]れ、あなたがたの[指{ゆび}]は[不義{ふぎ}]で[汚{けが}]れ、あなたがたのくちびるは[偽{いつわ}]りを[語{かた}]り、あなたがたの[舌{した}]は[悪{あく}]をささやき、", "4": "ひとりも[正義{せいぎ}]をもって[訴{うった}]え、[真実{しんじつ}]をもって[論争{ろんそう}]する[者{もの}]がない。[彼{かれ}]らはむなしきことを[頼{たの}]み、[偽{いつわ}]りを[語{かた}]り、[害悪{がいあく}]をはらみ、[不義{ふぎ}]を[産{う}]む。", "5": "[彼{かれ}]らはまむしの[卵{たまご}]をかえし、くもの[巣{す}]を[織{お}]る。その[卵{たまご}]を[食{た}]べる[者{もの}]は[死{し}]ぬ。[卵{たまご}]が[踏{ふ}]まれると[破{やぶ}]れて[毒蛇{どくへび}]を[出{だ}]す。", "6": "その[織{お}]る[物{もの}]は[着物{きもの}]とならない。その[造{つく}]る[物{もの}]をもって[身{み}]をおおうことができない。[彼{かれ}]のわざは[不義{ふぎ}]のわざであり、[彼{かれ}]らの[手{て}]には[暴虐{ぼうぎゃく}]の[行{おこな}]いがある。", "7": "[彼{かれ}]らの[足{あし}]は[悪{あく}]に[走{はし}]り、[罪{つみ}]のない[血{ち}]を[流{なが}]すことに[速{はや}]い。[彼{かれ}]らの[思{おも}]いは[不義{ふぎ}]の[思{おも}]いであり、[荒廃{こうはい}]と[滅亡{めつぼう}]とがその[道{みち}]にある。", "8": "[彼{かれ}]らは[平和{へいわ}]の[道{みち}]を[知{し}]らず、その[行{ゆ}]く[道{みち}]には[公平{こうへい}]がない。[彼{かれ}]らはその[道{みち}]を[曲{ま}]げた。すべてこれを[歩{あゆ}]む[者{もの}]は[平和{へいわ}]を[知{し}]らない。", "9": "それゆえ、[公平{こうへい}]は[遠{とお}]くわれわれを[離{はな}]れ、[正義{せいぎ}]はわれわれに[追{お}]いつかない。われわれは[光{ひかり}]を[望{のぞ}]んでも、[暗{くら}]きを[見{み}]、[輝{かがや}]きを[望{のぞ}]んでも、やみを[行{い}]く。", "10": "われわれは[盲人{もうじん}]のように、かきを[手{て}]さぐりゆき、[目{め}]のない[者{もの}]のように[手{て}]さぐりゆき、[真昼{まひる}]でも、たそがれのようにつまずき、[強壮{きょうそう}]な[者{もの}]の[中{なか}]にあっても[死人{しにん}]のようだ。", "11": "われわれは[皆{みな}]くまのようにほえ、はとのようにいたくうめき、[公平{こうへい}]を[望{のぞ}]んでも、きたらず、[救{すくい}]を[望{のぞ}]んでも、[遠{とお}]くわれわれを[離{はな}]れ[去{さ}]る。", "12": "われわれのとがは、あなたの[前{まえ}]に[多{おお}]く、[罪{つみ}]は、われわれを[訴{うった}]えて、あかしをなし、とがは、われわれと[共{とも}]にあり、[不義{ふぎ}]は、われわれがこれを[知{し}]る。", "13": "われわれは、そむいて[主{しゅ}]をいなみ、[退{しりぞ}]いて、われわれの[神{かみ}]に[従{したが}]わず、しえたげと、そむきとを[語{かた}]り、[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]を[心{こころ}]にはらんで、それを[言{い}]いあらわす。", "14": "[公平{こうへい}]はうしろに[退{しりぞ}]けられ、[正義{せいぎ}]ははるかに[立{た}]つ。それは、[真実{しんじつ}]は[広場{ひろば}]に[倒{たお}]れ、[正直{しょうじき}]は、はいることができないからである。", "15": "[真実{しんじつ}]は[欠{か}]けてなく、[悪{あく}]を[離{はな}]れる[者{もの}]はかすめ[奪{うば}]われる。[主{しゅ}]はこれを[見{み}]て、[公平{こうへい}]がなかったことを[喜{よろこ}]ばれなかった。", "16": "[主{しゅ}]は[人{ひと}]のないのを[見{み}]られ、[仲{なか}]に[立{た}]つ[者{もの}]のないのをあやしまれた。それゆえ、ご[自分{じぶん}]のかいなをもって、[勝利{しょうり}]を[得{え}]、その[義{ぎ}]をもって、おのれをささえられた。", "17": "[主{しゅ}]は[義{ぎ}]を[胸当{むねあて}]としてまとい、[救{すくい}]のかぶとをその[頭{あたま}]にいただき、[報復{ほうふく}]の[衣{ころも}]をまとって[着物{きもの}]とし、[熱心{ねっしん}]を[外套{がいとう}]として[身{み}]を[包{つつ}]まれた。", "18": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いにしたがって[報{むく}]いをなし、あだにむかって[怒{いか}]り、[敵{てき}]にむかって[報{むく}]いをなし、[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]にむかって[報{むく}]いをされる。", "19": "こうして、[人々{ひとびと}]は[西{にし}]の[方{ほう}]から[主{しゅ}]の[名{な}]を[恐{おそ}]れ、[日{ひ}]の[出{で}]る[方{ほう}]からその[栄光{えいこう}]を[恐{おそ}]れる。[主{しゅ}]は、せき[止{と}]めた[川{かわ}]を、そのいぶきで[押{お}]し[流{なが}]すように、こられるからである。", "20": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[主{しゅ}]は、あがなう[者{もの}]としてシオンにきたり、ヤコブのうちの、とがを[離{はな}]れる[者{もの}]に[至{いた}]る」と。", "21": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしが[彼{かれ}]らと[立{た}]てる[契約{けいやく}]はこれである。あなたの[上{うえ}]にあるわが[霊{れい}]、あなたの[口{くち}]においたわが[言葉{ことば}]は、[今{いま}]から[後{のち}]とこしえに、あなたの[口{くち}]から、あなたの[子{こ}]らの[口{くち}]から、あなたの[子{こ}]らの[子{こ}]の[口{くち}]から[離{はな}]れることはない」と。" }, "60": { "1": "[起{お}]きよ、[光{ひかり}]を[放{はな}]て。あなたの[光{ひかり}]が[臨{のぞ}]み、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]があなたの[上{うえ}]にのぼったから。", "2": "[見{み}]よ、[暗{くら}]きは[地{ち}]をおおい、やみはもろもろの[民{たみ}]をおおう。しかし、あなたの[上{うえ}]には[主{しゅ}]が[朝日{あさひ}]のごとくのぼられ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]があなたの[上{うえ}]にあらわれる。", "3": "もろもろの[国{くに}]は、あなたの[光{ひかり}]に[来{き}]、もろもろの[王{おう}]は、のぼるあなたの[輝{かがや}]きに[来{く}]る。", "4": "あなたの[目{め}]をあげて[見{み}]まわせ、[彼{かれ}]らはみな[集{あつ}]まってあなたに[来{く}]る。あなたの[子{こ}]らは[遠{とお}]くから[来{き}]、あなたの[娘{むすめ}]らは、かいなにいだかれて[来{く}]る。", "5": "その[時{とき}]あなたは[見{み}]て、[喜{よろこ}]びに[輝{かがや}]き、あなたの[心{こころ}]はどよめき、かつ[喜{よろこ}]ぶ。[海{うみ}]の[富{とみ}]が[移{うつ}]ってあなたに[来{き}]、もろもろの[国{くに}]の[宝{たから}]が、あなたに[来{く}]るからである。", "6": "[多{おお}]くのらくだ、ミデアンおよびエパの[若{わか}]きらくだはあなたをおおい、シバの[人々{ひとびと}]はみな[黄金{おうごん}]、[乳香{にゅうこう}]を[携{たずさ}]えてきて、[主{しゅ}]の[誉{ほまれ}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]える。", "7": "ケダルの[羊{ひつじ}]の[群{む}]れはみなあなたに[集{あつ}]まって[来{き}]、ネバヨテの[雄羊{おひつじ}]はあなたに[仕{つか}]え、わが[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にのぼって[受{う}]けいれられる。こうして、わたしはわが[栄光{えいこう}]の[家{いえ}]を[輝{かがや}]かす。", "8": "[雲{くも}]のように[飛{と}]び、はとがその[小屋{こや}]に[飛{と}]び[帰{かえ}]るようにして[来{く}]る[者{もの}]はだれか。", "9": "[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]はわたしを[待{ま}]ち[望{のぞ}]み、タルシシの[船{ふね}]はいや[先{さき}]にあなたの[子{こ}]らを[遠{とお}]くから[載{の}]せて[来{き}]、また[彼{かれ}]らの[金銀{きんぎん}]を[共{とも}]に[載{の}]せて[来{き}]て、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]にささげ、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]にささげる。[主{しゅ}]があなたを[輝{かがや}]かされたからである。", "10": "[異邦人{いほうじん}]はあなたの[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]き、[彼{かれ}]らの[王{おう}]たちはあなたに[仕{つか}]える。わたしは[怒{いか}]りをもってあなたを[打{う}]ったけれども、また[恵{めぐ}]みをもってあなたをあわれんだからである。", "11": "あなたの[門{もん}]は[常{つね}]に[開{ひら}]いて、[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[閉{と}]ざすことはない。これは[人々{ひとびと}]が[国々{くにぐに}]の[宝{たから}]をあなたに[携{たずさ}]えて[来{き}]、その[王{おう}]たちを[率{ひき}]いて[来{く}]るためである。", "12": "あなたに[仕{つか}]えない[国{くに}]と[民{たみ}]とは[滅{ほろ}]び、その[国々{くにぐに}]は[全{まった}]く[荒{あ}]れすたれる。", "13": "レバノンの[栄{さか}]えはあなたに[来{き}]、いとすぎ、すずかけ、まつは[皆{みな}][共{とも}]に[来{き}]て、わが[聖所{せいじょ}]をかざる。またわたしはわが[足{あし}]をおく[所{ところ}]を[尊{たっと}]くする。", "14": "あなたを[苦{くる}]しめた[者{もの}]の[子{こ}]らは、かがんで、あなたのもとに[来{き}]、あなたをさげすんだ[者{もの}]は、ことごとくあなたの[足{あし}]もとに[伏{ふ}]し、あなたを[主{しゅ}]の[都{みやこ}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]のシオンととなえる。", "15": "あなたは[捨{す}]てられ、[憎{にく}]まれて、その[中{なか}]を[過{す}]ぎる[者{もの}]もなかったが、わたしはあなたを、とこしえの[誇{ほこり}]、[世々{よよ}]の[喜{よろこ}]びとする。", "16": "あなたはまた、もろもろの[国{くに}]の[乳{ちち}]を[吸{す}]い、[王{おう}]たちの[乳{ち}]ぶさを[吸{す}]い、そして[主{しゅ}]なるわたしが、あなたの[救主{すくいぬし}]、また、あなたのあがない[主{ぬし}]、ヤコブの[全能者{ぜんのうしゃ}]であることを[知{し}]るにいたる。", "17": "わたしは[青銅{せいどう}]の[代{かわ}]りに[黄金{おうごん}]を[携{たずさ}]え、くろがねの[代{かわ}]りにしろがねを[携{たずさ}]え、[木{き}]の[代{かわ}]りに[青銅{せいどう}]を、[石{いし}]の[代{かわ}]りに[鉄{てつ}]を[携{たずさ}]えてきて、あなたのまつりごとを[平和{へいわ}]にし、あなたのつかさびとを[正{ただ}]しくする。", "18": "[暴虐{ぼうぎゃく}]は、もはやあなたの[地{ち}]に[聞{き}]かれず、[荒廃{こうはい}]と[滅亡{めつぼう}]は、もはやあなたの[境{さかい}]のうちに[聞{き}]かれず、あなたはその[城壁{じょうへき}]を「[救{すくい}]」ととなえ、その[門{もん}]を「[誉{ほまれ}]」ととなえる。", "19": "[昼{ひる}]は、もはや[太陽{たいよう}]があなたの[光{ひかり}]とならず、[夜{よる}]も[月{つき}]が[輝{かがや}]いてあなたを[照{てら}]さず、[主{しゅ}]はとこしえにあなたの[光{ひかり}]となり、あなたの[神{かみ}]はあなたの[栄{さか}]えとなられる。", "20": "あなたの[太陽{たいよう}]は[再{ふたた}]び[没{ぼっ}]せず、あなたの[月{つき}]はかけることがない。[主{しゅ}]がとこしえにあなたの[光{ひかり}]となり、あなたの[悲{かな}]しみの[日{ひ}]が[終{おわ}]るからである。", "21": "あなたの[民{たみ}]はことごとく[正{ただ}]しい[者{もの}]となって、とこしえに[地{ち}]を[所有{しょゆう}]する。[彼{かれ}]らはわたしの[植{う}]えた[若{わか}][枝{えだ}]、わが[手{て}]のわざ、わが[栄光{えいこう}]をあらわすものとなる。", "22": "その[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]は[氏族{しぞく}]となり、その[最{もっと}]も[弱{よわ}]い[者{もの}]は[強{つよ}]い[国{くに}]となる。わたしは[主{しゅ}]である。その[時{とき}]がくるならば、すみやかにこの[事{こと}]をなす。" }, "61": { "1": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ。これは[主{しゅ}]がわたしに[油{あぶら}]を[注{そそ}]いで、[貧{まず}]しい[者{もの}]に[福音{ふくいん}]を[宣{の}]べ[伝{つた}]えることをゆだね、わたしをつかわして[心{こころ}]のいためる[者{もの}]をいやし、[捕{とら}]われ[人{びと}]に[放免{ほうめん}]を[告{つ}]げ、[縛{しば}]られている[者{もの}]に[解放{かいほう}]を[告{つ}]げ、", "2": "[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みの[年{とし}]とわれわれの[神{かみ}]の[報復{ほうふく}]の[日{ひ}]とを[告{つ}]げさせ、また、すべての[悲{かな}]しむ[者{もの}]を[慰{なぐさ}]め、", "3": "シオンの[中{なか}]の[悲{かな}]しむ[者{もの}]に[喜{よろこ}]びを[与{あた}]え、[灰{はい}]にかえて[冠{かんむり}]を[与{あた}]え、[悲{かな}]しみにかえて[喜{よろこ}]びの[油{あぶら}]を[与{あた}]え、[憂{うれ}]いの[心{こころ}]にかえて、さんびの[衣{ころも}]を[与{あた}]えさせるためである。こうして、[彼{かれ}]らは[義{ぎ}]のかしの[木{き}]ととなえられ、[主{しゅ}]がその[栄光{えいこう}]をあらわすために[植{う}]えられた[者{もの}]ととなえられる。", "4": "[彼{かれ}]らはいにしえの[荒{あ}]れた[所{ところ}]を[建{た}]てなおし、さきに[荒{あ}]れすたれた[所{ところ}]を[興{おこ}]し、[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]を[新{あら}]たにし、[世々{よよ}]すたれた[所{ところ}]を[再{ふたた}]び[建{た}]てる。", "5": "[外国{がいこく}][人{じん}]は[立{た}]ってあなたがたの[群{む}]れを[飼{か}]い、[異邦人{いほうじん}]はあなたがたの[畑{はたけ}]を[耕{たがや}]す[者{もの}]となり、ぶどうを[作{つく}]る[者{もの}]となる。", "6": "しかし、あなたがたは[主{しゅ}]の[祭司{さいし}]ととなえられ、われわれの[神{かみ}]の[役者{やくしゃ}]と[呼{よ}]ばれ、もろもろの[国{くに}]の[富{とみ}]を[食{た}]べ、[彼{かれ}]らの[宝{たから}]を[得{え}]て[喜{よろこ}]ぶ。", "7": "あなたがたは、さきに[受{う}]けた[恥{はじ}]にかえて、二[倍{ばい}]の[賜物{たまもの}]を[受{う}]け、はずかしめにかえて、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[得{え}]て[楽{たの}]しむ。それゆえ、あなたがたはその[地{ち}]にあって、二[倍{ばい}]の[賜物{たまもの}]を[獲{え}]、とこしえの[喜{よろこ}]びを[得{え}]る。", "8": "[主{しゅ}]なるわたしは[公平{こうへい}]を[愛{あい}]し、[強奪{ごうだつ}]と[邪悪{じゃあく}]を[憎{にく}]み、[真実{しんじつ}]をもって[彼{かれ}]らに[報{むく}]いを[与{あた}]え、[彼{かれ}]らと、とこしえの[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶからである。", "9": "[彼{かれ}]らの[子孫{しそん}]は、もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]で[知{し}]られ、[彼{かれ}]らの[子{こ}]らは、もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]に[知{し}]られる。すべてこれを[見{み}]る[者{もの}]はこれが[主{しゅ}]の[祝福{しゅくふく}]された[民{たみ}]であることを[認{みと}]める。", "10": "わたしは[主{しゅ}]を[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び、わが[魂{たましい}]はわが[神{かみ}]を[楽{たの}]しむ。[主{しゅ}]がわたしに[救{すくい}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、[義{ぎ}]の[上衣{うわぎ}]をまとわせて、[花婿{はなむこ}]が[冠{かんむり}]をいただき、[花嫁{はなよめ}]が[宝玉{ほうぎょく}]をもって[飾{かざ}]るようにされたからである。", "11": "[地{ち}]が[芽{め}]をいだし、[園{その}]がまいたものを[生{は}]やすように、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[義{ぎ}]と[誉{ほまれ}]とを、もろもろの[国{くに}]の[前{まえ}]に、[生{は}]やされる。" }, "62": { "1": "シオンの[義{ぎ}]が[朝日{あさひ}]の[輝{かがや}]きのようにあらわれいで、エルサレムの[救{すくい}]が[燃{も}]えるたいまつの[様{よう}]になるまで、わたしはシオンのために[黙{もく}]せず、エルサレムのために[休{やす}]まない。", "2": "もろもろの[国{くに}]はあなたの[義{ぎ}]を[見{み}]、もろもろの[王{おう}]は[皆{みな}]あなたの[栄{さか}]えを[見{み}]る。そして、あなたは[主{しゅ}]の[口{くち}]が[定{さだ}]められる[新{あたら}]しい[名{な}]をもってとなえられる。", "3": "また、あなたは[主{しゅ}]の[手{て}]にある[麗{うるわ}]しい[冠{かんむり}]となり、あなたの[神{かみ}]の[手{て}]にある[王{おう}]の[冠{かんむり}]となる。", "4": "あなたはもはや「[捨{す}]てられた[者{もの}]」と[言{い}]われず、あなたの[地{ち}]はもはや「[荒{あ}]れた[者{もの}]」と[言{い}]われず、あなたは「わが[喜{よろこ}]びは[彼女{かのじょ}]にある」ととなえられ、あなたの[地{ち}]は「[配偶{はいぐう}]ある[者{もの}]」ととなえられる。[主{しゅ}]はあなたを[喜{よろこ}]ばれ、あなたの[地{ち}]は[配偶{はいぐう}]を[得{え}]るからである。", "5": "[若{わか}]い[者{もの}]が[処女{しょじょ}]をめとるようにあなたの[子{こ}]らはあなたをめとり、[花婿{はなむこ}]が[花嫁{はなよめ}]を[喜{よろこ}]ぶようにあなたの[神{かみ}]はあなたを[喜{よろこ}]ばれる。", "6": "エルサレムよ、わたしはあなたの[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[見張{みはり}][人{にん}]をおいて、[昼{ひる}]も[夜{よる}]もたえず、もだすことのないようにしよう。[主{しゅ}]に[思{おも}]い[出{だ}]されることを[求{もと}]める[者{もの}]よ、みずから[休{やす}]んではならない。", "7": "[主{しゅ}]がエルサレムを[堅{かた}]く[立{た}]てて、[全{ぜん}][地{ち}]に[誉{ほまれ}]を[得{え}]させられるまで、お[休{やす}]みにならぬようにせよ。", "8": "[主{しゅ}]はその[右{みぎ}]の[手{て}]をさし、[大能{たいのう}]のかいなをさして[誓{ちか}]われた、「わたしは[再{ふたた}]びあなたの[穀物{こくもつ}]をあなたの[敵{てき}]に[与{あた}]えて[食{た}]べさせない。また、あなたが[労{ろう}]して[得{え}]たぶどう[酒{しゅ}]を[異邦人{いほうじん}]に[与{あた}]えて[飲{の}]ませない。", "9": "しかし、[穀物{こくもつ}]を[刈{か}]り[入{い}]れた[者{もの}]はこれを[食{た}]べて[主{しゅ}]をほめたたえ、ぶどうを[集{あつ}]めた[者{もの}]はわが[聖所{せいじょ}]の[庭{にわ}]でこれを[飲{の}]む」。", "10": "[門{もん}]を[通{とお}]って[行{い}]け、[通{とお}]って[行{い}]け。[民{たみ}]の[道{みち}]を[備{そな}]えよ。[土{つち}]を[盛{も}]り、[土{つち}]を[盛{も}]って[大路{おおじ}]を[設{もう}]けよ。[石{いし}]を[取{と}]りのけ。もろもろの[民{たみ}]の[上{うえ}]に[旗{はた}]をあげよ。", "11": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[地{ち}]の[果{はて}]にまで[告{つ}]げて[言{い}]われた、「シオンの[娘{むすめ}]に[言{い}]え、『[見{み}]よ、あなたの[救{すくい}]は[来{く}]る。[見{み}]よ、その[報{むく}]いは[主{しゅ}]と[共{とも}]にあり、その[働{はたら}]きの[報{むく}]いは、その[前{まえ}]にある』と。", "12": "[彼{かれ}]らは『[聖{せい}]なる[民{たみ}]、[主{しゅ}]にあがなわれた[者{もの}]』ととなえられ、あなたは『[人{ひと}]に[尋{たず}]ね[求{もと}]められる[者{もの}]、[捨{す}]てられない[町{まち}]』ととなえられる」。" }, "63": { "1": "「このエドムから[来{く}]る[者{もの}]、[深紅{しんく}]の[衣{ころも}]を[着{き}]て、ボズラから[来{く}]る[者{もの}]はだれか。その[装{よそお}]いは、はなやかに、[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもって[進{すす}]み[来{く}]る[者{もの}]はだれか」。「[義{ぎ}]をもって[語{かた}]り、[救{すくい}]を[施{ほどこ}]す[力{ちから}]あるわたしがそれだ」。", "2": "「[何{なに}]ゆえあなたの[装{よそお}]いは[赤{あか}]く、あなたの[衣{ころも}]は[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]む[者{もの}]のように[赤{あか}]いのか」。", "3": "「わたしはひとりで[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]んだ。もろもろの[民{たみ}]のなかに、わたしと[事{こと}]を[共{とも}]にする[者{もの}]はなかった。わたしは[怒{いか}]りによって[彼{かれ}]らを[踏{ふ}]み、[憤{いきどお}]りによって[彼{かれ}]らを[踏{ふ}]みにじったので、[彼{かれ}]らの[血{ち}]がわが[衣{ころも}]にふりかかり、わが[装{よそお}]いをことごとく[汚{けが}]した。", "4": "[報復{ほうふく}]の[日{ひ}]がわが[心{こころ}]のうちにあり、わがあがないの[年{とし}]が[来{き}]たからである。", "5": "わたしは[見{み}]たけれども、[助{たす}]ける[者{もの}]はなく、[怪{あや}]しんだけれども、ささえる[者{もの}]はなかった。それゆえ、わがかいながわたしを[勝{か}]たせ、わが[憤{いきどお}]りがわたしをささえた。", "6": "わたしは[怒{いか}]りによって、もろもろの[民{たみ}]を[踏{ふ}]みにじり、[憤{いきどお}]りによって[彼{かれ}]らを[酔{よ}]わせ、[彼{かれ}]らの[血{ち}]を、[地{ち}]に[流{なが}]れさせた」。", "7": "わたしは[主{しゅ}]がわれわれになされたすべてのことによって、[主{しゅ}]のいつくしみと、[主{しゅ}]の[誉{ほまれ}]とを[語{かた}]り[告{つ}]げ、また、そのあわれみにより、その[多{おお}]くのいつくしみによって、イスラエルの[家{いえ}]に[施{ほどこ}]されたその[大{おお}]いなる[恵{めぐ}]みを[語{かた}]り[告{つ}]げよう。", "8": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「まことに[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]、[偽{いつわ}]りのない[子{こ}]らである」と。そして[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[救主{すくいぬし}]となられた。", "9": "[彼{かれ}]らのすべての[悩{なや}]みのとき、[主{しゅ}]も[悩{なや}]まれて、そのみ[前{まえ}]の[使{つかい}]をもって[彼{かれ}]らを[救{すく}]い、その[愛{あい}]とあわれみとによって[彼{かれ}]らをあがない、いにしえの[日{ひ}]、つねに[彼{かれ}]らをもたげ、[彼{かれ}]らを[携{たずさ}]えられた。", "10": "ところが[彼{かれ}]らはそむいてその[聖{せい}]なる[霊{れい}]を[憂{うれ}]えさせたので、[主{しゅ}]はひるがえって[彼{かれ}]らの[敵{てき}]となり、みずから[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]われた。", "11": "その[時{とき}]、[民{たみ}]はいにしえのモーセの[日{ひ}]を[思{おも}]い[出{だ}]して[言{い}]った、「その[群{む}]れの[牧者{ぼくしゃ}]を、[海{うみ}]から[携{たずさ}]えあげた[者{もの}]はどこにいるか。[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[聖{せい}]なる[霊{れい}]をおいた[者{もの}]はどこにいるか。", "12": "[栄光{えいこう}]のかいなをモーセの[右{みぎ}]に[行{い}]かせ、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[水{みず}]を二つに[分{わ}]けて、みずから、とこしえの[名{な}]をつくり、", "13": "[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いて、[馬{うま}]が[野{の}]を[走{はし}]るように、つまずくことなく[淵{ふち}]を[通{とお}]らせた[者{もの}]はどこにいるか。", "14": "[谷{たに}]にくだる[家畜{かちく}]のように、[主{しゅ}]の[霊{れい}]は[彼{かれ}]らをいこわせられた。このように、あなたはおのれの[民{たみ}]を[導{みちび}]いてみずから[栄光{えいこう}]の[名{な}]をつくられた」。", "15": "どうか、[天{てん}]から[見{み}]おろし、その[聖{せい}]なる[栄光{えいこう}]あるすみかからごらんください。あなたの[熱心{ねっしん}]と、[大能{たいのう}]とはどこにありますか。あなたのせつなる[同情{どうじょう}]とあわれみとはおさえられて、わたしにあらわれません。", "16": "たといアブラハムがわれわれを[知{し}]らず、イスラエルがわれわれを[認{みと}]めなくても、あなたはわれわれの[父{ちち}]です。[主{しゅ}]よ、あなたはわれわれの[父{ちち}]、いにしえからあなたの[名{な}]はわれわれのあながい[主{ぬし}]です。", "17": "[主{しゅ}]よ、なぜ、われわれをあなたの[道{みち}]から[離{はな}]れ[迷{まよ}]わせ、われわれの[心{こころ}]をかたくなにして、あなたを[恐{おそ}]れないようにされるのですか。どうぞ、あなたのしもべらのために、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]である[部族{ぶぞく}]らのために、お[帰{かえ}]りください。", "18": "あなたの[聖{せい}]なる[民{たみ}]が、あなたの[聖所{せいじょ}]を[獲{え}]て[間{あいだ}]もないのに、われわれのあだは、それを[踏{ふ}]みにじりました。", "19": "われわれはあなたによって、いにしえから[治{おさ}]められない[者{もの}]のようになり、あなたの[名{な}]をもって、となえられない[者{もの}]のようになりました。" }, "64": { "1": "どうか、あなたが[天{てん}]を[裂{さ}]いて[下{くだ}]り、あなたの[前{まえ}]に[山々{やまやま}]が[震{ふる}]い[動{うご}]くように。", "2": "[火{ひ}]が[柴木{しばき}]を[燃{も}]やし、[火{ひ}]が[水{みず}]を[沸{わ}]かすときのごとく[下{くだ}]られるように。そして、み[名{な}]をあなたのあだにあらわし、もろもろの[国{くに}]をあなたの[前{まえ}]に[震{ふる}]えおののかせられるように。", "3": "あなたは、われわれが[期待{きたい}]しなかった[恐{おそ}]るべき[事{こと}]をなされた[時{とき}]に[下{くだ}]られたので、[山々{やまやま}]は[震{ふる}]い[動{うご}]いた。", "4": "いにしえからこのかた、あなたのほか[神{かみ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]に、このような[事{こと}]を[行{おこな}]われた[神{かみ}]を[聞{き}]いたことはなく、[耳{みみ}]に[入{い}]れたこともなく、[目{め}]に[見{み}]たこともない。", "5": "あなたは[喜{よろこ}]んで[義{ぎ}]を[行{おこな}]い、あなたの[道{みち}]にあって、あなたを[記念{きねん}]する[者{もの}]を[迎{むか}]えられる。[見{み}]よ、あなたは[怒{いか}]られた、われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。われわれは[久{ひさ}]しく[罪{つみ}]のうちにあった。われわれは[救{すく}]われるであろうか。", "6": "われわれはみな[汚{けが}]れた[人{ひと}]のようになり、われわれの[正{ただ}]しい[行{おこな}]いは、ことごとく[汚{けが}]れた[衣{ころも}]のようである。われわれはみな[木{こ}]の[葉{は}]のように[枯{か}]れ、われわれの[不義{ふぎ}]は[風{かぜ}]のようにわれわれを[吹{ふ}]き[去{さ}]る。", "7": "あなたの[名{な}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]はなく、みずから[励{はげ}]んで、あなたによりすがる[者{もの}]はない。あなたはみ[顔{かお}]を[隠{かく}]して、われわれを[顧{かえり}]みられず、われわれをおのれの[不義{ふぎ}]の[手{て}]に[渡{わた}]された。", "8": "されど[主{しゅ}]よ、あなたはわれわれの[父{ちち}]です。われわれは[粘土{ねんど}]であって、あなたは[陶器{とうき}][師{し}]です。われわれはみな、み[手{て}]のわざです。", "9": "[主{しゅ}]よ、ひどくお[怒{いか}]りにならぬように、いつまでも[不義{ふぎ}]をみこころにとめられぬように。どうぞ、われわれを[顧{かえり}]みてください。われわれはみな、あなたの[民{たみ}]です。", "10": "あなたの[聖{せい}]なる[町々{まちまち}]は[荒野{あらの}]となり、シオンは[荒野{あらの}]となり、エルサレムは[荒{あ}]れすたれた。", "11": "われわれの[先祖{せんぞ}]があなたをほめたたえた[聖{せい}]なる[麗{うるわ}]しいわれわれの[宮{みや}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれ、われわれが[慕{した}]った[所{ところ}]はことごとく[荒{あ}]れはてた。", "12": "[主{しゅ}]よ、これらの[事{こと}]があってもなお、あなたはみずからをおさえ、[黙{もく}]して、われわれをいたく[苦{くる}]しめられるのですか。" }, "65": { "1": "わたしはわたしを[求{もと}]めなかった[者{もの}]に[問{と}]われることを[喜{よろこ}]び、わたしを[尋{たず}]ねなかった[者{もの}]に[見{み}]いだされることを[喜{よろこ}]んだ。わたしはわが[名{な}]を[呼{よ}]ばなかった[国民{こくみん}]に[言{い}]った、「わたしはここにいる、わたしはここにいる」と。", "2": "よからぬ[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、[自分{じぶん}]の[思{おも}]いに[従{したが}]うそむける[民{たみ}]に、わたしはひねもす[手{て}]を[伸{の}]べて[招{まね}]いた。", "3": "この[民{たみ}]はまのあたり[常{つね}]にわたしを[怒{いか}]らせ、[園{その}]の[中{なか}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、かわらの[上{うえ}]で[香{こう}]をたき、", "4": "[墓場{はかば}]にすわり、ひそかな[所{ところ}]にやどり、[豚{ぶた}]の[肉{にく}]を[食{く}]らい、[憎{にく}]むべき[物{もの}]の、あつものをその[器{うつわ}]に[盛{も}]って、", "5": "[言{い}]う、「あなたはそこに[立{た}]って、わたしに[近{ちか}]づいてはならない。わたしはあなたと[区別{くべつ}]されたものだから」と。これらはわが[鼻{はな}]の[煙{けむり}]、ひねもす[燃{も}]える[火{ひ}]である。", "6": "[見{み}]よ、この[事{こと}]はわが[前{まえ}]にしるされた、「わたしは[黙{だま}]っていないで[報{むく}]い[返{かえ}]す。そうだ、わたしは[彼{かれ}]らのふところに、", "7": "[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]と、[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちの[不義{ふぎ}]とを[共{とも}]に[報{むく}]い[返{かえ}]す。[彼{かれ}]らが[山{やま}]の[上{うえ}]で[香{こう}]をたき、[丘{おか}]の[上{うえ}]でわたしをそしったゆえ、わたしは[彼{かれ}]らのさきのわざを[量{はか}]って、そのふところに[返{かえ}]す」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "8": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[人{ひと}]がぶどうのふさの[中{なか}]に、ぶどうのしるのあるのを[見{み}]るならば、『それを[破{やぶ}]るな、その[中{なか}]に[祝福{しゅくふく}]があるから』と[言{い}]う。そのようにわたしは、わがしもべらのために[行{おこな}]って、ことごとくは[滅{ほろ}]ぼさない。", "9": "わたしはヤコブから[子孫{しそん}]をいだし、ユダからわが[山々{やまやま}]を[受{う}]けつぐべき[者{もの}]をいだす。わたしが[選{えら}]んだ[者{もの}]はこれを[受{う}]けつぎ、わがしもべらはそこに[住{す}]む。", "10": "シャロンは[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[牧場{まきば}]となり、アコルの[谷{たに}]は[牛{うし}]の[群{む}]れの[伏{ふ}]す[所{ところ}]となって、わたしを[尋{たず}]ね[求{もと}]めたわが[民{たみ}]のものとなる。", "11": "しかし[主{しゅ}]を[捨{す}]て、わが[聖{せい}]なる[山{やま}]を[忘{わす}]れ、[机{つくえ}]を[禍福{かふく}]の[神{かみ}]に[供{そな}]え、[混{ま}]ぜ[合{あ}]わせた[酒{さけ}]を[盛{も}]って[運命{うんめい}]の[神{かみ}]にささげるあなたがたよ、", "12": "わたしは、あなたがたをつるぎに[渡{わた}]すことに[定{さだ}]めた。あなたがたは[皆{みな}]かがんでほふられる。あなたがたはわたしが[呼{よ}]んだときに[答{こた}]えず、わたしが[語{かた}]ったときに[聞{き}]かず、わたしの[目{め}]に[悪{わる}]い[事{こと}]をおこない、わたしの[好{この}]まなかった[事{こと}]を[選{えら}]んだからだ」。", "13": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わがしもべたちは[食{た}]べる、しかし、あなたがたは[飢{う}]える。[見{み}]よ、わがしもべたちは[飲{の}]む、しかし、あなたがたはかわく。[見{み}]よ、わがしもべたちは[喜{よろこ}]ぶ、しかし、あなたがたは[恥{は}]じる。", "14": "[見{み}]よ、わがしもべたちは[心{こころ}]の[楽{たの}]しみによって[歌{うた}]う、しかし、あなたがたは[心{こころ}]の[苦{くる}]しみによって[叫{さけ}]び、たましいの[悩{なや}]みによって[泣{な}]き[叫{さけ}]ぶ。", "15": "あなたがたの[残{のこ}]す[名{な}]はわが[選{えら}]んだ[者{もの}]には、のろいの[文句{もんく}]となり、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はあなたがたを[殺{ころ}]される。しかし、おのれのしもべたちを、ほかの[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれる。", "16": "それゆえ、[地{ち}]にあっておのれのために[祝福{しゅくふく}]を[求{もと}]める[者{もの}]は、[真実{しんじつ}]の[神{かみ}]によっておのれの[祝福{しゅくふく}]を[求{もと}]め、[地{ち}]にあって[誓{ちか}]う[者{もの}]は、[真実{しんじつ}]の[神{かみ}]をさして[誓{ちか}]う。さきの[悩{なや}]みは[忘{わす}]れられて、とわが[目{め}]から[隠{かく}]れうせるからである。", "17": "[見{み}]よ、わたしは[新{あたら}]しい[天{てん}]と、[新{あたら}]しい[地{ち}]とを[創造{そうぞう}]する。さきの[事{こと}]はおぼえられることなく、[心{こころ}]に[思{おも}]い[起{おこ}]すことはない。", "18": "しかし、あなたがたはわたしの[創造{そうぞう}]するものにより、とこしえに[楽{たの}]しみ、[喜{よろこ}]びを[得{え}]よ。[見{み}]よ、わたしはエルサレムを[造{つく}]って[喜{よろこ}]びとし、その[民{たみ}]を[楽{たの}]しみとする。", "19": "わたしはエルサレムを[喜{よろこ}]び、わが[民{たみ}]を[楽{たの}]しむ。[泣{な}]く[声{こえ}]と[叫{さけ}]ぶ[声{こえ}]は[再{ふたた}]びその[中{なか}]に[聞{きこ}]えることはない。", "20": "わずか[数日{すうじつ}]で[死{し}]ぬみどりごと、おのが[命{いのち}]の[日{ひ}]を[満{み}]たさない[老人{ろうじん}]とは、もはやその[中{なか}]にいない。百[歳{さい}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]も、なお[若{わか}]い[者{もの}]とせられ、百[歳{さい}]で[死{し}]ぬ[者{もの}]は、のろわれた[罪{つみ}]びととされる。", "21": "[彼{かれ}]らは[家{いえ}]を[建{た}]てて、それに[住{す}]み、ぶどう[畑{ばたけ}]を[作{つく}]って、その[実{み}]を[食{た}]べる。", "22": "[彼{かれ}]らが[建{た}]てる[所{ところ}]に、ほかの[人{ひと}]は[住{す}]まず、[彼{かれ}]らが[植{う}]えるものは、ほかの[人{ひと}]が[食{た}]べない。わが[民{たみ}]の[命{いのち}]は、[木{き}]の[命{いのち}]のようになり、わが[選{えら}]んだ[者{もの}]は、その[手{て}]のわざをながく[楽{たの}]しむからである。", "23": "[彼{かれ}]らの[勤労{きんろう}]はむだでなく、その[生{う}]むところの[子{こ}]らは[災{わざわい}]にかからない。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]のすえであって、その[子{こ}]らも[彼{かれ}]らと[共{とも}]におるからである。", "24": "[彼{かれ}]らが[呼{よ}]ばないさきに、わたしは[答{こた}]え、[彼{かれ}]らがなお[語{かた}]っているときに、わたしは[聞{き}]く。", "25": "おおかみと[小羊{こひつじ}]とは[共{とも}]に[食{く}]らい、ししは[牛{うし}]のようにわらを[食{く}]らい、へびはちりを[食物{しょくもつ}]とする。[彼{かれ}]らはわが[聖{せい}]なる[山{やま}]のどこでもそこなうことなく、やぶることはない」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "66": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[天{てん}]はわが[位{くらい}]、[地{ち}]はわが[足{あし}][台{だい}]である。あなたがたはわたしのためにどんな[家{いえ}]を[建{た}]てようとするのか。またどんな[所{ところ}]がわが[休{やす}]み[所{ところ}]となるのか」。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わが[手{て}]はすべてこれらの[物{もの}]を[造{つく}]った。これらの[物{もの}]はことごとくわたしのものである。しかし、わたしが[顧{かえり}]みる[人{ひと}]はこれである。すなわち、へりくだって[心{こころ}][悔{く}]い、わが[言葉{ことば}]に[恐{おそ}]れおののく[者{もの}]である。", "3": "[牛{うし}]をほふる[者{もの}]は、また[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]、[小羊{こひつじ}]を[犠牲{ぎせい}]とする[者{もの}]は、また[犬{いぬ}]をくびり[殺{ころ}]す[者{もの}]、[供{そな}]え[物{もの}]をささげる[者{もの}]は、また[豚{ぶた}]の[血{ち}]をささげる[者{もの}]、[乳香{にゅうこう}]を[記念{きねん}]としてささげる[者{もの}]は、また[偶像{ぐうぞう}]をほめる[者{もの}]である。これはおのが[道{みち}]を[選{えら}]び、その[心{こころ}]は[憎{にく}]むべきものを[楽{たの}]しむ。", "4": "わたしもまた[彼{かれ}]らのために[悩{なや}]みを[選{えら}]び、[彼{かれ}]らの[恐{おそ}]れるところのものを[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]ませる。これは、わたしが[呼{よ}]んだときに[答{こた}]える[者{もの}]なく、わたしが[語{かた}]ったときに[聞{き}]くことをせず、わたしの[目{め}]に[悪{わる}]い[事{こと}]を[行{おこな}]い、わたしの[好{この}]まなかった[事{こと}]を[選{えら}]んだからである」。", "5": "あなたがた、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[恐{おそ}]れおののく[者{もの}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け、「あなたがたの[兄弟{きょうだい}]たちはあなたがたを[憎{にく}]み、あなたがたをわが[名{な}]のために[追{お}]い[出{だ}]して[言{い}]った、『[願{ねが}]わくは[主{しゅ}]がその[栄光{えいこう}]をあらわしてわれわれにあなたがたの[喜{よろこ}]びを[見{み}]させよ』と。しかし[彼{かれ}]らは[恥{はじ}]を[受{う}]ける。", "6": "[聞{き}]けよ、[町{まち}]から[起{おこ}]る[騒{さわ}]ぎを。[宮{みや}]から[聞{きこ}]える[声{こえ}]を。[主{しゅ}]がその[敵{てき}]に[報復{ほうふく}]される[声{こえ}]を。", "7": "シオンは[産{う}]みの[苦{くる}]しみをなす[前{まえ}]に[産{う}]み、その[苦{くる}]しみの[来{こ}]ない[前{まえ}]に[男子{だんし}]を[産{う}]んだ。", "8": "だれがこのような[事{こと}]を[聞{き}]いたか、だれがこのような[事{こと}]どもを[見{み}]たか。一つの[国{くに}]は一[日{にち}]の[苦{くる}]しみで[生{うま}]れるだろうか。一つの[国民{くにたみ}]はひと[時{とき}]に[生{うま}]れるだろうか。しかし、シオンは[産{う}]みの[苦{くる}]しみをするやいなやその[子{こ}]らを[産{う}]んだ。", "9": "わたしが[出産{しゅっさん}]に[臨{のぞ}]ませて[産{う}]ませないことがあろうか」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。「わたしは[産{う}]ませる[者{もの}]なのに[胎{たい}]をとざすであろうか」とあなたの[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "10": "「すべてエルサレムを[愛{あい}]する[者{もの}]よ、[彼女{かのじょ}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]べ、[彼女{かのじょ}]のゆえに[楽{たの}]しめ。すべて[彼女{かのじょ}]のために[悲{かな}]しむ[者{もの}]よ、[彼女{かのじょ}]と[共{とも}]に[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ。", "11": "あなたがたは[慰{なぐさ}]めを[与{あた}]えるエルサレムの[乳{ち}]ぶさから[乳{ちち}]を[吸{す}]って[飽{あ}]くことができ、またその[豊{ゆた}]かな[栄{さか}]えから[飲{の}]んで[楽{たの}]しむことができるからだ」。", "12": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[川{かわ}]のように[彼女{かのじょ}]に[繁栄{はんえい}]を[与{あた}]え、みなぎる[流{なが}]れのように、もろもろの[国{くに}]の[富{とみ}]を[与{あた}]える。あなたがたは[乳{ちち}]を[飲{の}]み、[腰{こし}]に[負{お}]われ、ひざの[上{うえ}]であやされる。", "13": "[母{はは}]のその[子{こ}]を[慰{なぐさ}]めるように、わたしもあなたがたを[慰{なぐさ}]める。あなたがたはエルサレムで[慰{なぐさ}]めを[得{え}]る。", "14": "あなたがたは[見{み}]て、[心{こころ}][喜{よろこ}]び、あなたがたの[骨{ほね}]は[若草{わかくさ}]のように[栄{さか}]える。[主{しゅ}]の[手{て}]はそのしもべらと[共{とも}]にあり、その[憤{いきどお}]りはその[敵{てき}]にむかっていることを[知{し}]る。", "15": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[火{ひ}]の[中{なか}]にあらわれて[来{こ}]られる。その[車{くるま}]はつむじ[風{かぜ}]のようだ。[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもってその[憤{いきどお}]りをもらし、[火{ひ}]の[炎{ほのお}]をもって[責{せ}]められる。", "16": "[主{しゅ}]は[火{ひ}]をもって、またつるぎをもって、すべての[人{ひと}]にさばきを[行{おこな}]われる。[主{しゅ}]に[殺{ころ}]される[者{もの}]は[多{おお}]い」。", "17": "「みずからを[聖別{せいべつ}]し、みずからを[清{きよ}]めて[園{その}]に[行{い}]き、その[中{なか}]にあるものに[従{したが}]い、[豚{ぶた}]の[肉{にく}]、[憎{にく}]むべき[物{もの}]およびねずみを[食{く}]う[者{もの}]はみな[共{とも}]に[絶{た}]えうせる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "「わたしは[彼{かれ}]らのわざと、[彼{かれ}]らの[思{おも}]いとを[知{し}]っている。わたしは[来{き}]て、すべての[国民{こくみん}]と、もろもろのやからとを[集{あつ}]める。[彼{かれ}]らは[来{き}]て、わが[栄光{えいこう}]を[見{み}]る。", "19": "わたしは[彼{かれ}]らの[中{なか}]に一つのしるしを[立{た}]てて、のがれた[者{もの}]をもろもろの[国{くに}]、すなわちタルシシ、よく[弓{ゆみ}]をひくプトおよびルデ、トバル、ヤワン、またわが[名声{めいせい}]を[聞{き}]かず、わが[栄光{えいこう}]を[見{み}]ない[遠{とお}]くの[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]につかわす。[彼{かれ}]らはわが[栄光{えいこう}]をもろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[伝{つた}]える。", "20": "[彼{かれ}]らはイスラエルの[子{こ}]らが[清{きよ}]い[器{うつわ}]に[供{そな}]え[物{もの}]を[盛{も}]って[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えて[来{く}]るように、あなたがたの[兄弟{きょうだい}]をことごとくもろもろの[国{くに}]の[中{なか}]から[馬{うま}]、[車{くるま}]、かご、[騾馬{らば}]、らくだに[乗{の}]せて、わが[聖{せい}]なる[山{やま}]エルサレムにこさせ、[主{しゅ}]の[供{そな}]え[物{もの}]とする」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "21": "「わたしはまた[彼{かれ}]らの[中{なか}]から[人{ひと}]を[選{えら}]んで[祭司{さいし}]とし、レビびととする」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "22": "「わたしが[造{つく}]ろうとする[新{あたら}]しい[天{てん}]と、[新{あたら}]しい[地{ち}]がわたしの[前{まえ}]にながくとどまるように、あなたの[子孫{しそん}]と、あなたの[名{な}]はながくとどまる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "23": "「[新月{しんげつ}]ごとに、[安息日{あんそくにち}]ごとに、すべての[人{ひと}]はわが[前{まえ}]に[来{き}]て[礼{れい}][拝{はい}]する」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "24": "「[彼{かれ}]らは[出{で}]て、わたしにそむいた[人々{ひとびと}]のしかばねを[見{み}]る。そのうじは[死{し}]なず、その[火{ひ}]は[消{き}]えることがない。[彼{かれ}]らはすべての[人{ひと}]に[忌{い}]みきらわれる」。" } }, "jer": { "1": { "1": "ベニヤミンの[地{ち}]アナトテの[祭司{さいし}]のひとりである、ヒルキヤの[子{こ}]エレミヤの[言葉{ことば}]。", "2": "アモンの[子{こ}]、ユダの[王{おう}]ヨシヤの[時{とき}]、すなわちその[治世{ちせい}]の十三[年{ねん}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "3": "その[言葉{ことば}]はまたヨシヤの[子{こ}]、ユダの[王{おう}]エホヤキムの[時{とき}]にも[臨{のぞ}]んで、ヨシヤの[子{こ}]、ユダの[王{おう}]ゼデキヤの十一[年{ねん}]の[終{おわ}]り、すなわちその[年{ねん}]の五[月{がつ}]にエルサレムの[民{たみ}]が[捕{とら}]え[移{うつ}]された[時{とき}]にまで[及{およ}]んだ。", "4": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]う、", "5": "「わたしはあなたをまだ[母{はは}]の[胎{たい}]につくらないさきに、あなたを[知{し}]り、あなたがまだ[生{うま}]れないさきに、あなたを[聖別{せいべつ}]し、あなたを[立{た}]てて[万国{ばんこく}]の[預言者{よげんしゃ}]とした」。", "6": "その[時{とき}]わたしは[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしはただ[若者{わかもの}]にすぎず、どのように[語{かた}]ってよいか[知{し}]りません」。", "7": "しかし[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「あなたはただ[若者{わかもの}]にすぎないと[言{い}]ってはならない。だれにでも、すべてわたしがつかわす[人{ひと}]へ[行{い}]き、あなたに[命{めい}]じることをみな[語{かた}]らなければならない。", "8": "[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない、わたしがあなたと[共{とも}]にいて、あなたを[救{すく}]うからである」と[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる。", "9": "そして[主{しゅ}]はみ[手{て}]を[伸{の}]べて、わたしの[口{くち}]につけ、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしの[言葉{ことば}]をあなたの[口{くち}]に[入{い}]れた。", "10": "[見{み}]よ、わたしはきょう、あなたを[万民{ばんみん}]の[上{うえ}]と、[万国{ばんこく}]の[上{うえ}]に[立{た}]て、あなたに、あるいは[抜{ぬ}]き、あるいはこわし、あるいは[滅{ほろ}]ぼし、あるいは[倒{たお}]し、あるいは[建{た}]て、あるいは[植{う}]えさせる」。", "11": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]う、「エレミヤよ、あなたは[何{なに}]を[見{み}]るか」。わたしは[答{こた}]えた、「あめんどうの[枝{えだ}]を[見{み}]ます」。", "12": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「あなたの[見{み}]たとおりだ。わたしは[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]を[行{おこな}]おうとして[見張{みは}]っているのだ」。", "13": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がふたたびわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]う、「あなたは[何{なに}]を[見{み}]るか」。わたしは[答{こた}]えた、「[煮{に}]え[立{た}]っているなべを[見{み}]ます。[北{きた}]からこちらに[向{む}]かっています」。", "14": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[災{わざわい}]が[北{きた}]から[起{た}]って、この[地{ち}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]む」。", "15": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[北{きた}]の[国々{くにぐに}]のすべての[民{たみ}]を[呼{よ}]ぶ。[彼{かれ}]らは[来{き}]て、エルサレムの[門{もん}]の[入口{いりぐち}]と、[周囲{しゅうい}]のすべての[城壁{じょうへき}]、およびユダのすべての[町々{まちまち}]に[向{む}]かって、おのおのその[座{ざ}]を[設{もう}]ける。", "16": "わたしは、[彼{かれ}]らがわたしを[捨{す}]てて、すべての[悪事{あくじ}]を[行{おこな}]ったゆえに、わたしのさばきを[彼{かれ}]らに[告{つ}]げる。[彼{かれ}]らは[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたき、[自分{じぶん}]の[手{て}]で[作{つく}]った[物{もの}]を[拝{はい}]したのである。", "17": "しかしあなたは[腰{こし}]に[帯{おび}]して[立{た}]ち、わたしが[命{めい}]じるすべての[事{こと}]を[彼{かれ}]らに[告{つ}]げよ。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。さもないと、わたしは[彼{かれ}]らの[前{まえ}]であなたをあわてさせる。", "18": "[見{み}]よ、わたしはきょう、この[全国{ぜんこく}]と、ユダの[王{おう}]と、そのつかさと、その[祭司{さいし}]と、その[地{ち}]の[民{たみ}]の[前{まえ}]に、あなたを[堅{かた}]き[城{しろ}]、[鉄{てつ}]の[柱{はしら}]、[青銅{せいどう}]の[城壁{じょうへき}]とする。", "19": "[彼{かれ}]らはあなたと[戦{たたか}]うが、あなたに[勝{か}]つことはできない。わたしがあなたと[共{とも}]にいて、あなたを[救{すく}]うからである」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "2": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]う、", "2": "「[行{い}]って、エルサレムに[住{す}]む[者{もの}]の[耳{みみ}]に[告{つ}]げよ、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、わたしはあなたの[若{わか}]い[時{とき}]の[純情{じゅんじょう}]、[花嫁{はなよめ}]の[時{とき}]の[愛{あい}]、[荒野{あらの}]なる、[種{たね}]まかぬ[地{ち}]でわたしに[従{したが}]ったことを[覚{おぼ}]えている。", "3": "イスラエルは[主{しゅ}]のために[聖別{せいべつ}]されたもの、その[刈入{かりい}]れの[初穂{はつほ}]である。すべてこれを[食{た}]べる[者{もの}]は[罪{つみ}]せられ、[災{わざわい}]にあう」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "ヤコブの[家{いえ}]とイスラエルの[家{いえ}]のすべてのやからよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "5": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたの[先祖{せんぞ}]は、わたしになんの[悪{わる}]い[事{こと}]があるのを[見{み}]て、わたしから[遠{とお}]ざかり、むなしいものに[従{したが}]って、むなしくなったのか。", "6": "[彼{かれ}]らは[言{い}]わなかった、『われわれをエジプトの[地{ち}]より[導{みちび}]き[出{だ}]し、[荒野{あらの}]なる、[穴{あな}]の[多{おお}]い[荒{あ}]れた[地{ち}]、かわいた[濃{こ}]い[暗黒{あんこく}]の[地{ち}]、[人{ひと}]の[通{とお}]らない、[人{ひと}]の[住{す}]まない[地{ち}]を[通{とお}]らせた[主{しゅ}]はどこにおられるか』と。", "7": "わたしはあなたがたを[導{みちび}]いて[豊{ゆた}]かな[地{ち}]に[入{い}]れ、その[実{み}]と[良{よ}]い[物{もの}]を[食{た}]べさせた。しかしあなたがたはここにはいって、わたしの[地{ち}]を[汚{けが}]し、わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[憎{にく}]むべきものとした。", "8": "[祭司{さいし}]たちは、『[主{しゅ}]はどこにおられるか』と[言{い}]わなかった。[律法{りっぽう}]を[扱{あつか}]う[者{もの}]たちはわたしを[知{し}]らず、つかさたちはわたしにそむき、[預言者{よげんしゃ}]たちはバアルによって[預言{よげん}]し、[益{えき}]なき[者{もの}]に[従{したが}]って[行{い}]った。", "9": "それゆえ、わたしはなお、あなたがたと[争{あらそ}]う、またあなたがたの[子孫{しそん}]と[争{あらそ}]う」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "「あなたがたはクプロの[島々{しまじま}]に[渡{わた}]ってみよ、また[人{ひと}]をケダルにつかわして、このようなことがかつてあったかをつまびらかに、しらべてみよ。", "11": "その[神{かみ}]を[神{かみ}]ではない[者{もの}]に[取{と}]り[替{か}]えた[国{くに}]があろうか。ところが、わたしの[民{たみ}]はその[栄光{えいこう}]を[益{えき}]なきものと[取{と}]り[替{か}]えた。", "12": "[天{てん}]よ、この[事{こと}]を[知{し}]って[驚{おどろ}]け、おののけ、いたく[恐{おそ}]れよ」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "「それは、わたしの[民{たみ}]が二つの[悪{あ}]しき[事{こと}]を[行{おこな}]ったからである。すなわち[生{い}]ける[水{みず}]の[源{みなもと}]であるわたしを[捨{す}]てて、[自分{じぶん}]で[水{みず}]ためを[掘{ほ}]った。それは、こわれた[水{みず}]ためで、[水{みず}]を[入{い}]れておくことのできないものだ。", "14": "イスラエルは[奴隷{どれい}]であるか、[家{いえ}]に[生{うま}]れたしもべであるか。それならなぜ[捕{とら}]われの[身{み}]となったのか。", "15": "ししは[彼{かれ}]に[向{む}]かってほえ、その[声{こえ}]を[高{たか}]くあげて、[彼{かれ}]の[地{ち}]を[荒{あら}]した。その[町々{まちまち}]は[滅{ほろ}]びて[住{す}]む[人{ひと}]もない。", "16": "メンピスとタパネスの[人々{ひとびと}]もまた、あなたのかしらの[冠{かんむり}]を[砕{くだ}]いた。", "17": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたを[道{みち}]に[導{みちび}]かれた[時{とき}]、あなたは[主{しゅ}]を[捨{す}]てたので、この[事{こと}]があなたに[及{およ}]んだのではないか。", "18": "あなたがナイルの[水{みず}]を[飲{の}]もうとして、エジプトへ[行{い}]くのは[何{なに}]のためか。またユフラテの[水{みず}]を[飲{の}]もうとして、アッスリヤへ[行{い}]くのは[何{なに}]のためか。", "19": "あなたの[悪事{あくじ}]はあなたを[懲{こら}]しめ、あなたの[背信{はいしん}]はあなたを[責{せ}]める。あなたが、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[捨{す}]てることの[悪{あ}]しくかつ[苦{にが}]いことであるのを[見{み}]て[知{し}]るがよい。わたしを[恐{おそ}]れることがあなたのうちにないのだ」と[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "20": "「あなたは[久{ひさ}]しい[以前{いぜん}]に[自分{じぶん}]のくびきを[折{お}]り、[自分{じぶん}]のなわめを[断{た}]ち[切{き}]って、『わたしは[仕{つか}]えることをしない』と[言{い}]った。そして、すべての[高{たか}]い[丘{おか}]の[上{うえ}]と、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]で、[遊女{ゆうじょ}]のように[身{み}]をかがめた。", "21": "わたしはあなたを、まったく[良{よ}]い[種{たね}]のすぐれたぶどうの[木{き}]として[植{う}]えたのに、どうしてあなたは[変{かわ}]って、[悪{わる}]い[野{の}]ぶどうの[木{き}]となったのか。", "22": "たといソーダをもって[自{みずか}]ら[洗{あら}]い、また[多{おお}]くの[灰汁{あく}]を[用{もち}]いても、あなたの[悪{あく}]の[汚{けが}]れは、なおわたしの[前{まえ}]にある」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "23": "「どうしてあなたは、『わたしは[汚{けが}]れていない、バアルに[従{したが}]わなかった』と[言{い}]うことができようか。[谷{たに}]の[中{なか}]でのあなたの[行{おこな}]いを[見{み}]るがよい。あなたのしたことを[知{し}]るがよい。あなたは[御{ぎょ}]しがたい[若{わか}]いらくだであって、その[道{みち}]を[行{ゆ}]きつもどりつする。", "24": "あなたは[荒野{あらの}]に[慣{な}]れた[野{の}]の[雌{め}]ろばである、その[欲情{よくじょう}]のために[風{かぜ}]にあえぐ。その[欲情{よくじょう}]をだれがとどめることができようか。すべてこれを[尋{たず}]ねる[者{もの}]は[苦{く}][労{ろう}]するにおよばない、その[月{つき}]であればこれに[会{あ}]うことができる。", "25": "あなたの[足{あし}]が、はだしにならないように、のどが、かわかないようにせよ。ところが、あなたは[言{い}]った、『それはだめだ、わたしは[異{こと}]なる[国{くに}]の[者{もの}]を[愛{あい}]して、それに[従{したが}]って[行{い}]こう』と。", "26": "[盗{ぬす}]びとが[捕{とら}]えられて、はずかしめを[受{う}]けるように、イスラエルの[家{いえ}]は、はずかしめを[受{う}]ける。[彼{かれ}]らはその[王{おう}]も、そのつかさも、その[祭司{さいし}]も、その[預言者{よげんしゃ}]もみなそのとおりである。", "27": "[彼{かれ}]らは[木{き}]に[向{む}]かって、『あなたはわたしの[父{ちち}]です』と[言{い}]い、また[石{いし}]に[向{む}]かって、『あなたはわたしを[生{う}]んでくださった』と[言{い}]う。[彼{かれ}]らは[背{せ}]をわたしに[向{む}]けて、その[顔{かお}]をわたしに[向{む}]けない。しかし[彼{かれ}]らが[災{わざわい}]にあう[時{とき}]は、『[立{た}]って、われわれを[救{すく}]いたまえ』と[言{い}]う。", "28": "あなたが[自分{じぶん}]のために[造{つく}]った[神々{かみがみ}]はどこにいるのか。あなたが[災{わざわい}]にあう[時{とき}]、もし[彼{かれ}]らがあなたを[救{すく}]えるなら、[立{た}]ってもらうがよい。ユダよ、あなたの[神々{かみがみ}]は、あなたの[町{まち}]の[数{かず}]ほど[多{おお}]いからである。", "29": "あなたがたは、なぜわたしと[争{あらそ}]うのか。あなたがたは[皆{みな}]わたしにそむいている」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "30": "「わたしがあなたがたの[子{こ}]どもたちを[打{う}]ったのはむだであった。[彼{かれ}]らは[戒{いまし}]めを[受{う}]けず、あなたがたのつるぎは、たけりたつししのように、[預言者{よげんしゃ}]たちを[滅{ほろ}]ぼした。", "31": "あなたがたこの[世代{せだい}]の[人{ひと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。わたしはイスラエルにとって、[荒野{あらの}]であったであろうか。[暗黒{あんこく}]の[地{ち}]であったであろうか。それならなぜ、わたしの[民{たみ}]は『われわれは[自由{じゆう}]だ、もはやあなたのところへは[行{い}]かない』と[言{い}]うのか。", "32": "おとめはその[飾{かざ}]り[物{もの}]を[忘{わす}]れることができようか。[花嫁{はなよめ}]はその[帯{おび}]を[忘{わす}]れることができようか。ところが、わたしの[民{たみ}]の、わたしを[忘{わす}]れた[日{ひ}]は[数{かぞ}]えがたい。", "33": "あなたは[恋人{こいびと}]を[尋{たず}]ねて、いかにも[巧{たく}]みにその[方{ほう}]に[足{あし}]を[向{む}]ける。それゆえ[悪{わる}]い[女{おんな}]さえ、あなたの[道{みち}]を[学{まな}]んだ。", "34": "また、あなたの[着物{きもの}]のすそには[罪{つみ}]のない[貧{まず}]しい[人{ひと}]の[命{いのち}]の[血{ち}]がついている。あなたは[彼{かれ}]らが[押{お}]し[入{い}]るのを[見{み}]たのではない。しかも、すべてこれらの[事{こと}]にもかかわらず、", "35": "あなたは[言{い}]う、『わたしは[罪{つみ}]がない。[彼{かれ}]の[怒{いか}]りは、[決{けっ}]してわたしに[臨{のぞ}]むことがない』と。あなたが『わたしは[罪{つみ}]を[犯{おか}]さなかった』と[言{い}]うことによって、わたしはあなたをさばく。", "36": "あなたはなぜ[軽々{かるがる}]しくさまよって、その[道{みち}]を[変{か}]えようとするのか。あなたはアッスリヤに、はずかしめを[受{う}]けたように、エジプトにもまた、はずかしめを[受{う}]ける。", "37": "あなたはまた[両手{りょうて}]を[頭{あたま}]に[置{お}]いて、そこから[出{で}]て[来{く}]る。[主{しゅ}]があなたの[頼{たの}]みとする[者{もの}]どもを[捨{す}]てられたので、あなたは[彼{かれ}]らによって[栄{さか}]えることがないからだ。" }, "3": { "1": "もし[人{ひと}]がその[妻{つま}]を[離婚{りこん}]し、[女{おんな}]が[彼{かれ}]のもとを[去{さ}]って、[他人{たにん}]の[妻{つま}]となるなら、その[人{ひと}]はふたたび[彼女{かのじょ}]に[帰{かえ}]るであろうか。その[地{ち}]は[大{おお}]いに[汚{けが}]れないであろうか。あなたは[多{おお}]くの[恋人{こいびと}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った。しかもわたしに[帰{かえ}]ろうというのか」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "2": "「[目{め}]をあげてもろもろの[裸{はだか}]の[山{やま}]を[見{み}]よ、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]わなかった[所{ところ}]がどこにあるか。[荒野{あらの}]にいるアラビヤびとがするように、あなたは[道{みち}]のかたわらに[座{ざ}]して[恋人{こいびと}]を[待{ま}]った。あなたは[姦淫{かんいん}]の[悪事{あくじ}]をもって、この[地{ち}]を[汚{けが}]した。", "3": "それゆえ[雨{あめ}]はとどめられ、[春{はる}]の[雨{あめ}]は[降{ふ}]らなかった。しかもあなたには[遊女{ゆうじょ}]の[額{ひたい}]があり、[少{すこ}]しも[恥{は}]じようとはしない。", "4": "[今{いま}]あなたは、わたしを[呼{よ}]んで[言{い}]ったではないか、『わが[父{ちち}]よ、あなたはわたしの[若{わか}]い[時{とき}]の[友{とも}]です。", "5": "[永久{えいきゅう}]に[怒{いか}]られるのですか、[終{おわ}]りまで[憤{いきどお}]られるのですか』と。[見{み}]よ、あなたはこう[言{い}]ったけれども、なしうるかぎりのもろもろの[悪{あく}]を[行{おこな}]った」。", "6": "ヨシヤ[王{おう}]の[時{とき}]、[主{しゅ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「あなたは、かの[背信{はいしん}]のイスラエルがしたことを[見{み}]たか。[彼女{かのじょ}]はすべての[高{たか}]い[丘{おか}]にのぼり、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]に[行{い}]って、そこで[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った。", "7": "わたしは、[彼女{かのじょ}]がこのすべてを[行{おこな}]った[後{のち}]、わたしの[所{ところ}]に[帰{かえ}]るであろうと[思{おも}]ったが、[帰{かえ}]ってこなかった。その[不信{ふしん}]の[姉妹{しまい}]ユダはこれを[見{み}]た。", "8": "わたしが[背信{はいしん}]のイスラエルを、そのすべての[姦淫{かんいん}]のゆえに、[離縁{りえん}][状{じょう}]を[与{あた}]えて[出{だ}]したのをユダは[見{み}]た。しかもその[不信{ふしん}]の[姉妹{しまい}]ユダは[恐{おそ}]れず、[自分{じぶん}]も[行{い}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った。", "9": "[彼女{かのじょ}]にとって[姦淫{かんいん}]は[軽{かる}]いことであったので、[石{いし}]と[木{き}]とに[姦淫{かんいん}]を[行{い}]って、この[地{ち}]を[汚{けが}]した。", "10": "このすべての[事{こと}]があっても、なおその[不信{ふしん}]の[姉妹{しまい}]ユダは[真心{まごころ}]をもってわたしに[帰{かえ}]らない、ただ[偽{いつわ}]っているだけだ」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "[主{しゅ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「[背信{はいしん}]のイスラエルは[不信{ふしん}]のユダよりも[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]の[少{すく}]ないことを[示{しめ}]した。", "12": "あなたは[行{い}]って[北{きた}]にむかい、この[言葉{ことば}]をのべて[言{い}]うがよい、『[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[背信{はいしん}]のイスラエルよ、[帰{かえ}]れ。わたしは[怒{いか}]りの[顔{かお}]をあなたがたに[向{む}]けない、わたしはいつくしみ[深{ふか}]い[者{もの}]である。いつまでも[怒{いか}]ることはしないと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "ただあなたは[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]を[認{みと}]め、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にそむいてすべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]で[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]にあなたの[愛{あい}]を[惜{お}]しまず[与{あた}]えたこと、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったことを[言{い}]いあらわせと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[背信{はいしん}]の[子{こ}]らよ、[帰{かえ}]れ。わたしはあなたがたの[夫{おっと}]だからである。[町{まち}]からひとり、[氏族{しぞく}]からふたりを[取{と}]って、あなたがたをシオンへ[連{つ}]れて[行{い}]こう。", "15": "わたしは[自分{じぶん}]の[心{こころ}]にかなう[牧者{ぼくしゃ}]たちをあなたがたに[与{あた}]える。[彼{かれ}]らは[知識{ちしき}]と[悟{さと}]りとをもってあなたがたを[養{やしな}]う。", "16": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたがたが[地{ち}]に[増{ま}]して[多{おお}]くなるとき、その[日{ひ}]には、[人々{ひとびと}]はかさねて「[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]の[箱{はこ}]」と[言{い}]わず、これを[思{おも}]い[出{だ}]さず、これを[覚{おぼ}]えず、これを[尋{たず}]ねず、これを[作{つく}]らない。", "17": "そのときエルサレムは[主{しゅ}]のみ[位{くらい}]ととなえられ、[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]はここに[集{あつ}]まる。すなわち[主{しゅ}]の[名{な}]のもとにエルサレムに[集{あつ}]まり、かさねて、かたくなに[自分{じぶん}]の[悪{わる}]い[心{こころ}]に[従{したが}]うことはしない。", "18": "その[日{ひ}]には、ユダの[家{いえ}]はイスラエルの[家{いえ}]と[一緒{いっしょ}]になり、[北{きた}]の[地{ち}]から[出{で}]て、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[嗣{し}][業{ぎょう}]として[与{あた}]えた[地{ち}]に[共{とも}]に[来{く}]る。", "19": "どのようにして、あなたをわたしの[子{こ}]どもたちのうちに[置{お}]き、[万国{ばんこく}]のうちで[最{もっと}]も[美{うつく}]しい[嗣{し}][業{ぎょう}]である[良{よ}]い[地{ち}]をあなたに[与{あた}]えようかと、わたしは[思{おも}]っていた。わたしはまた、あなたがわたしを「わが[父{ちち}]」と[呼{よ}]び、わたしに[従{したが}]って[離{はな}]れることはないと[思{おも}]っていた。", "20": "イスラエルの[家{いえ}]よ、[背信{はいしん}]の[妻{つま}]が[夫{おっと}]のもとを[去{さ}]るように、たしかに、あなたがたはわたしにそむいた』と[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "21": "[裸{はだか}]の[山{やま}]の[上{うえ}]に[声{こえ}]が[聞{きこ}]える、イスラエルの[民{たみ}]が[悲{かな}]しみ[祈{いの}]るのである。[彼{かれ}]らが[曲{まが}]った[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[忘{わす}]れたからだ。", "22": "「[背信{はいしん}]の[子{こ}]どもたちよ、[帰{かえ}]れ。わたしはあなたがたの[背信{はいしん}]をいやす」。「[見{み}]よ、われわれはあなたのもとに[帰{かえ}]ります。あなたはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であらせられます。", "23": "まことに、もろもろの[丘{おか}]は[迷{まよ}]いであり、[山{やま}]の[上{うえ}]の[騒{さわ}]ぎも[同{おな}]じです。まことに、イスラエルの[救{すくい}]はわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にあるのです。", "24": "しかし、われわれの[幼少{ようしょう}]の[時{とき}]から、[恥{は}]ずべきことが、われわれの[先祖{せんぞ}]のほねおって[得{え}]たもの、すなわちその[羊{ひつじ}]、その[牛{うし}]、およびそのむすこ、[娘{むすめ}]たちをことごとくのみ[尽{つく}]しました。", "25": "われわれは[恥{はじ}]の[中{なか}]に[伏{ふ}]し、はずかしめにおおわれています。それはわれわれと[先祖{せんぞ}]とが、われわれの[幼少{ようしょう}]の[時{とき}]から[今日{こんにち}]まで、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[従{したが}]わなかったからです」。" }, "4": { "1": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「イスラエルよ、もし、あなたが[帰{かえ}]るならば、わたしのもとに[帰{かえ}]らなければならない。もし、あなたが[憎{にく}]むべき[者{もの}]をわたしの[前{まえ}]から[取{と}]り[除{のぞ}]いて、ためらうことなく、", "2": "また[真実{しんじつ}]と[正義{せいぎ}]と[正直{しょうじき}]とをもって、『[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる』と[誓{ちか}]うならば、[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]は[彼{かれ}]によって[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]け、[彼{かれ}]によって[誇{ほこ}]る」。", "3": "[主{しゅ}]はユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[人々{ひとびと}]にこう[言{い}]われる、「あなたがたの[新田{しんでん}]を[耕{たがや}]せ、いばらの[中{なか}]に[種{たね}]をまくな。", "4": "ユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[人々{ひとびと}]よ、あなたがたは[自{みずか}]ら[割礼{かつれい}]を[行{おこな}]って、[主{しゅ}]に[属{ぞく}]するものとなり、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]の[前{まえ}]の[皮{かわ}]を[取{と}]り[去{さ}]れ。さもないと、あなたがたの[悪{あ}]しき[行{おこな}]いのためにわたしの[怒{いか}]りが[火{ひ}]のように[発{はっ}]して[燃{も}]え、これを[消{け}]す[者{もの}]はない」。", "5": "ユダに[告{つ}]げ、エルサレムに[示{しめ}]して[言{い}]え、「[国中{くにぢゅう}]にラッパを[吹{ふ}]き、[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]え、『[集{あつ}]まれ、われわれは[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]へ[行{い}]こう』と。", "6": "シオンの[方{ほう}]を[示{しめ}]す[旗{はた}]を[立{た}]てよ。[避難{ひなん}]せよ、とどまってはならない、わたしが[北{きた}]から[災{わざわい}]と[大{おお}]いなる[破滅{はめつ}]をこさせるからだ。", "7": "ししはその[森{もり}]から[出{で}]てのぼり、[国々{くにぐに}]を[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]は[進{すす}]んできた。[彼{かれ}]はあなたの[国{くに}]を[荒{あら}]そうとして、すでにその[所{ところ}]から[出{で}]てきた。あなたの[町々{まちまち}]は[滅{ほろ}]ぼされて、[住{す}]む[者{もの}]もなくなる。", "8": "このために、あなたがたは[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとって、[悲{かな}]しみ[嘆{なげ}]け。[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りが、まだわれわれを[離{はな}]れないからだ」。", "9": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「その[日{ひ}]、[王{おう}]と[君{きみ}]たちとはその[心{こころ}]を[失{うしな}]い、[祭司{さいし}]は[驚{おどろ}]き、[預言者{よげんしゃ}]は[怪{あや}]しむ」。", "10": "そこでわたしは[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、まことにあなたはこの[民{たみ}]とエルサレムとをまったく[欺{あざむ}]かれました。『あなたがたは[安{やす}]らかになる』と[言{い}]われましたが、つるぎが[命{いのち}]にまでも[及{およ}]びました」。", "11": "その[時{とき}]この[民{たみ}]とエルサレムとはこう[告{つ}]げられる、「[熱{あつ}]い[風{かぜ}]が[荒野{あらの}]の[裸{はだか}]の[山{やま}]からわたしの[民{たみ}]の[娘{むすめ}]のほうに[吹{ふ}]いてくる。これはあおぎ[分{わ}]けるためではなく、[清{きよ}]めるためでもない。", "12": "これよりもなお[激{はげ}]しい[風{かぜ}]がわたしのために[吹{ふ}]く。いまわたしは[彼{かれ}]らにさばきを[告{つ}]げる」。", "13": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[雲{くも}]のように[上{のぼ}]ってくる。その[戦車{せんしゃ}]はつむじ[風{かぜ}]のよう、その[馬{うま}]はわしの[飛{と}]ぶよりも[速{はや}]い。ああ、われわれはわざわいだ、われわれは[滅{ほろ}]ぼされる。", "14": "エルサレムよ、あなたの[心{こころ}]の[悪{あく}]を[洗{あら}]い[清{きよ}]めよ、そうするならば[救{すく}]われる。[悪{あ}]しき[思{おも}]いはいつまであなたのうちにとどまるのか。", "15": "ダンから[告{つ}]げる[声{こえ}]がある、エフライムの[山{やま}]から[災{わざわい}]を[知{し}]らせている。", "16": "[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に[彼{かれ}]の[来{く}]ることを[告{つ}]げ、またエルサレムに[知{し}]らせよ。「[攻{せ}]めかこむ[者{もの}]が[遠{とお}]くの[国{くに}]から[来{き}]て、ユダの[町々{まちまち}]にむかってその[声{こえ}]をあげる。", "17": "[彼{かれ}]らは[畑{はたけ}]を[守{まも}]る[者{もの}]のようにこれを[攻{せ}]めかこむ。それはわたしにそむいたからだと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "あなたの[道{みち}]とその[行{おこな}]いとが、あなたの[身{み}]にこれを[招{まね}]いたのだ。これはあなたの[悪{あく}]の[結果{けっか}]で、まことに[苦{にが}]く、あなたの[心{こころ}]をつらぬく」。", "19": "ああ、わがはらわたよ、わがはらわたよ、わたしは[苦{くる}]しみにもだえる。ああ、わが[心臓{しんぞう}]の[壁{かべ}]よ、わたしの[心臓{しんぞう}]は、はげしく[鼓動{こどう}]する。わたしは[沈黙{ちんもく}]を[守{まも}]ることができない、ラッパの[声{こえ}]と、[戦{たたか}]いの[叫{さけ}]びを[聞{き}]くからである。", "20": "[破壊{はかい}]に[次{つ}]ぐに[破壊{はかい}]があり、[全{ぜん}][地{ち}]は[荒{あら}]され、わたしの[天幕{てんまく}]はにわかに[破{やぶ}]られ、わたしの[幕{まく}]はたちまち[破{やぶ}]られた。", "21": "いつまでわたしは[旗{はた}]を[見{み}]、またラッパの[声{こえ}]を[聞{き}]かなければならないのか。", "22": "「わたしの[民{たみ}]は[愚{おろ}]かであって、わたしを[知{し}]らない。[彼{かれ}]らは[愚鈍{ぐどん}]な[子{こ}]どもらで、[悟{さと}]ることがない。[彼{かれ}]らは[悪{あく}]を[行{おこな}]うのにさといけれども、[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことを[知{し}]らない」。", "23": "わたしは[地{ち}]を[見{み}]たが、それは[形{かたち}]がなく、またむなしかった。[天{てん}]をあおいだが、そこには[光{ひかり}]がなかった。", "24": "わたしは[山{やま}]を[見{み}]たが、みな[震{ふる}]え、もろもろの[丘{おか}]は[動{うご}]いていた。", "25": "わたしは[見{み}]たが、[人{ひと}]はひとりもおらず、[空{そら}]の[鳥{とり}]はみな[飛{と}]び[去{さ}]っていた。", "26": "わたしは[見{み}]たが、[豊{ゆた}]かな[地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、そのすべての[町{まち}]は、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、その[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[前{まえ}]に、[破壊{はかい}]されていた。", "27": "それは[主{しゅ}]がこう[言{い}]われたからだ、「[全{ぜん}][地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。しかしわたしはことごとくはこれを[滅{ほろ}]ぼさない。", "28": "このために[地{ち}]は[悲{かな}]しみ、[上{うえ}]なる[天{てん}]は[暗{くら}]くなる。わたしがすでにこれを[言{い}]い、これを[定{さだ}]めたからだ。わたしは[悔{く}]いない、またそれをする[事{こと}]をやめない」。", "29": "どの[町{まち}]の[人{ひと}]も、[騎兵{きへい}]と[射手{いて}]の[叫{さけ}]びのために[逃{に}]げて[森{もり}]に[入{はい}]り、[岩{いわ}]に[上{のぼ}]る。[町{まち}]はみな[捨{す}]てられ、そこに[住{す}]む[人{ひと}]はない。", "30": "ああ、[荒{あら}]された[女{おんな}]よ、あなたが[紅{べに}]の[着物{きもの}]をき、[金{きん}]の[飾{かざ}]りで[身{み}]をよそおい、[目{め}]を[塗{ぬ}]って[大{おお}]きくするのは、なんのためか。あなたが[美{うつく}]しくしても、むだである。あなたの[恋人{こいびと}]らはあなたを[卑{いや}]しめ、あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]めている。", "31": "わたしは[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]のような[声{こえ}]、ういごを[産{う}]む[女{おんな}]の[苦{くる}]しむような[声{こえ}]を[聞{き}]いた。シオンの[娘{むすめ}]のあえぐ[叫{さけ}]びである。[両手{りょうて}]を[伸{の}]べて[彼女{かのじょ}]は[言{い}]う、「わたしはわざわいだ、わたしを[殺{ころ}]す[者{もの}]らの[前{まえ}]にわたしは[気{き}]が[遠{とお}]くなる」と。" }, "5": { "1": "エルサレムのちまたを[行{い}]きめぐり、[見{み}]て、[知{し}]るがよい。その[広場{ひろば}]を[尋{たず}]ねて、[公平{こうへい}]を[行{おこな}]い、[真実{しんじつ}]を[求{もと}]める[者{もの}]が、ひとりでもあるか[捜{さが}]してみよ。あれば、わたしはエルサレムをゆるす。", "2": "[彼{かれ}]らは、「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる」と[言{い}]うけれども、[実{じつ}]は、[偽{いつわ}]って[誓{ちか}]うのだ。", "3": "[主{しゅ}]よ、あなたの[目{め}]は、[真実{しんじつ}]を[顧{かえり}]みられるではありませんか。あなたが[彼{かれ}]らを[打{う}]たれても、[痛{いた}]みを[覚{おぼ}]えず、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼされても、[懲{こら}]しめを[受{う}]けることを[拒{こば}]み、その[顔{かお}]を[岩{いわ}]よりも[堅{かた}]くして、[悔{く}]い[改{あらた}]めることを[拒{こば}]みました。", "4": "それで、わたしは[言{い}]った、「これらはただ[貧{まず}]しい[愚{おろ}]かな[人々{ひとびと}]で、[主{しゅ}]の[道{みち}]と、[神{かみ}]のおきてを[知{し}]りません。", "5": "わたしは[偉{えら}]い[人{ひと}]たちの[所{ところ}]へ[行{い}]って、[彼{かれ}]らに[語{かた}]ります。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[道{みち}]を[知{し}]り、[神{かみ}]のおきてを[知{し}]っています」。ところが、[彼{かれ}]らも[皆{みな}]おなじように、くびきを[折{お}]り、なわめを[断{た}]っていた。", "6": "それゆえ[林{はやし}]から、ししが[出{で}]てきて[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]し、[荒野{あらの}]から、おおかみが[出{で}]てきて[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす。ひょうは[彼{かれ}]らの[町々{まちまち}]をねらっている。そこから[出{で}]る[者{もの}]はみな[裂{さ}]かれる。[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]が[多{おお}]く、その[背信{はいしん}]がはなはだしいからである。", "7": "「わたしはどうしてあなたを、ゆるすことができようか。あなたの[子{こ}]どもらは、わたしを[捨{す}]てさり、[神{かみ}]でもないものをさして[誓{ちか}]った。わたしが[彼{かれ}]らを[満{み}]ち[足{た}]らせた[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[遊女{ゆうじょ}]の[家{いえ}]に[群{む}]れ[集{あつ}]まった。", "8": "[彼{かれ}]らは[肥{こ}]え[太{ふと}]った[丈夫{じょうぶ}]な[雄{お}][馬{うま}]のように、おのおの、いなないて[隣{となり}]の[妻{つま}]を[慕{した}]う。", "9": "わたしはこれらの[事{こと}]のために[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]しないでいられようか。このような[国民{こくみん}]にあだを[返{かえ}]さないであろうか」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "「あなたがたはユダのぶどうの[並{な}]み[木{き}]の[間{あいだ}]を、のぼって[行{い}]って、[滅{ほろ}]ぼせ、ただ、ことごとく[滅{ほろ}]ぼしてはならない。その[枝{えだ}]を[切{き}]り[除{のぞ}]け、[主{しゅ}]のものではないからである。", "11": "イスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]とはわたしにまったく[不信{ふしん}]であった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "「[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]について[偽{いつわ}]り[語{かた}]って[言{い}]った、『[主{しゅ}]は[何事{なにごと}]もなされない、[災{わざわい}]はわれわれに[来{こ}]ない、またつるぎや、ききんを[見{み}]ることはない。", "13": "[預言者{よげんしゃ}]らは[風{かぜ}]となり、[彼{かれ}]らのうちに[言葉{ことば}]はない。[彼{かれ}]らはこのようになる』と」。", "14": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[彼{かれ}]らがこの[言葉{ことば}]を[語{かた}]ったので、[見{み}]よ、わたしはあなたの[口{くち}]にあるわたしの[言葉{ことば}]を[火{ひ}]とし、この[民{たみ}]をたきぎとする。[火{ひ}]は[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[尽{つく}]す」。", "15": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「イスラエルの[家{いえ}]よ、[見{み}]よ、わたしは[遠{とお}]い[国{くに}]の[民{たみ}]をあなたがたのところに[攻{せ}]めこさせる。その[国{くに}]は[長{なが}]く[続{つづ}]く[国{くに}]、[古{ふる}]い[国{くに}]で、あなたがたはその[国{くに}]の[言葉{ことば}]を[知{し}]らず、[人々{ひとびと}]の[語{かた}]るのを[悟{さと}]ることもできない。", "16": "その[箙{えびら}]は[開{ひら}]いた[墓{はか}]のようであり、[彼{かれ}]らはみな[勇士{ゆうし}]である。", "17": "[彼{かれ}]らはあなたが[刈{か}]り[入{い}]れた[物{もの}]と、あなたの[糧食{りょうしょく}]とを[食{く}]い[尽{つく}]し、あなたのむすこ[娘{むすめ}]を[食{く}]い[尽{つく}]し、あなたの[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]を[食{く}]い[尽{つく}]し、あなたのぶどうの[木{き}]といちじくの[木{き}]を[食{く}]い[尽{つく}]し、またつるぎをもって、あなたが[頼{たの}]みとする[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼす」。", "18": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「しかしその[時{とき}]でも、わたしはことごとくはあなたを[滅{ほろ}]ぼさない。", "19": "あなたの[民{たみ}]が、『どうしてわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこれらのすべての[事{こと}]をわれわれになされたのか』と[言{い}]うならば、あなたは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えなければならない、『あなたがたがわたしを[捨{す}]てて、[自分{じぶん}]の[地{ち}]で[異{こと}]なる[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えたように、あなたがたは[自分{じぶん}]のものでない[地{ち}]で[異邦{いほう}]の[人{ひと}]に[仕{つか}]えるようになる』と」。", "20": "これをヤコブの[家{いえ}]にのべ、またユダに[示{しめ}]して[言{い}]え、", "21": "「[愚{おろ}]かで、[悟{さと}]りもなく、[目{め}]があっても[見{み}]えず、[耳{みみ}]があっても[聞{きこ}]えない[民{たみ}]よ、これを[聞{き}]け。", "22": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたがたはわたしを[恐{おそ}]れないのか、わたしの[前{まえ}]におののかないのか。わたしは[砂{すな}]を[置{お}]いて[海{うみ}]の[境{さかい}]とし、これを[永遠{えいえん}]の[限界{げんかい}]として、[越{こ}]えることができないようにした。[波{なみ}]はさかまいても、[勝{か}]つことはできない、[鳴{な}]りわたっても、これを[越{こ}]えることはできない。", "23": "ところが、この[民{たみ}]には[強情{ごうじょう}]な、そむく[心{こころ}]があり、[彼{かれ}]らはわき[道{みち}]にそれて、[去{さ}]ってしまった。", "24": "[彼{かれ}]らは『われわれに[雨{あめ}]を[与{あた}]え、[秋{あき}]の[雨{あめ}]と[春{はる}]の[雨{あめ}]を[時{とき}]にしたがって[降{ふ}]らせ、われわれのために[刈入{かりい}]れの[時{とき}]を[定{さだ}]められたわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れよう』とその[心{こころ}]のうちに[言{い}]わないのだ。", "25": "あなたがたのとがは、これらの[事{こと}]をしりぞけ、あなたがたの[罪{つみ}]は、[良{よ}]い[物{もの}]があなたがたに[来{く}]るのをさまたげた。", "26": "わが[民{たみ}]のうちには[悪{わる}]い[者{もの}]があって、[鳥{とり}]をとる[人{ひと}]のように[身{み}]をかがめてうかがい、わなを[置{お}]いて[人{ひと}]を[捕{とら}]える。", "27": "かごに[鳥{とり}]が[満{み}]ちているように、[彼{かれ}]らの[家{いえ}]は[不義{ふぎ}]の[宝{たから}]で[満{み}]ちている。それゆえ、[彼{かれ}]らは[大{おお}]いなる[者{もの}]、[裕福{ゆうふく}]な[者{もの}]となり、", "28": "[肥{こ}]えて、つやがあり、その[悪{あ}]しき[行{おこな}]いには[際限{さいげん}]がない。[彼{かれ}]らは[公正{こうせい}]に、みなしごの[訴{うった}]えをさばいて、それを[助{たす}]けようとはせず、また[貧{まず}]しい[人{ひと}]の[訴{うった}]えをさばかない。", "29": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしはこのような[事{こと}]のために、[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]しないであろうか。わたしはこのような[民{たみ}]に、あだを[返{かえ}]さないであろうか」。", "30": "[驚{おどろ}]くべきこと、[恐{おそ}]るべきことがこの[地{ち}]に[起{おこ}]っている。", "31": "[預言者{よげんしゃ}]は[偽{いつわ}]って[預言{よげん}]し、[祭司{さいし}]は[自分{じぶん}]の[手{て}]によって[治{おさ}]め、わが[民{たみ}]はこのようにすることを[愛{あい}]している。しかしあなたがたはその[終{おわ}]りにはどうするつもりか。" }, "6": { "1": "ベニヤミンの[人々{ひとびと}]よ、エルサレムの[中{なか}]から[避難{ひなん}]せよ。テコアでラッパを[吹{ふ}]き、ベテハケレムに[合図{あいず}]の[火{ひ}]をあげよ。[北{きた}]から[災{わざわい}]が[臨{のぞ}]み、[大{おお}]いなる[滅{ほろ}]びが[来{く}]るからである。", "2": "わたしは[美{うつく}]しい、たおやかなシオンの[娘{むすめ}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "3": "[牧者{ぼくしゃ}]たちは、その[群{む}]れをひきいて[来{き}]て、[彼女{かのじょ}]を[攻{せ}]め、[彼女{かのじょ}]の[周囲{しゅうい}]に[天幕{てんまく}]を[張{は}]る。[群{む}]れはおのおのその[所{ところ}]で[草{くさ}]を[食{く}]う。", "4": "「[戦{たたか}]いを[始{はじ}]め、[彼女{かのじょ}]を[攻{せ}]めよ。[立{た}]て、われわれは[真昼{まひる}]に[攻撃{こうげき}]しよう」。「わざわいなるかな、[日{ひ}]ははや[傾{かたむ}]き、[夕日{ゆうひ}]の[影{かげ}]は[長{なが}]くなった」。", "5": "「[立{た}]て、われわれは[夜{よる}]の[間{あいだ}]に[攻撃{こうげき}]しよう、そして[彼女{かのじょ}]のもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[破壊{はかい}]しよう」。", "6": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたは[彼女{かのじょ}]の[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、エルサレムにむかって[塁{るい}]を[築{きず}]け。これは[罰{ばつ}]すべき[町{まち}]である、そのうちにはただ[圧制{あっせい}]だけがある。", "7": "[井戸{いど}]に[新{あたら}]しい[水{みず}]がわくように[彼女{かのじょ}]はその[悪{あく}]を[常{つね}]にあらたに[流{なが}]す。そのうちには[暴虐{ぼうぎゃく}]と[破滅{はめつ}]とが[聞{きこ}]える。わたしの[前{まえ}]に[病{やまい}]と[傷{きず}]とが[絶{た}]えない。", "8": "エルサレムよ、[戒{いまし}]めを[受{う}]けいれよ。さもないと、わたしはあなたから[離{はな}]れ、あなたを[荒{あ}]れ[地{ち}]とし、[住{す}]む[人{ひと}]のない[地{ち}]とする」。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ぶどうの[残{のこ}]りを[摘{つ}]みとるように、イスラエルの[残{のこ}]りの[民{たみ}]をのこらず[摘{つ}]み[取{と}]れ。ぶどうを[摘{つ}]みとる[人{ひと}]のように、あなたの[手{て}]をふたたびその[枝{えだ}]に[伸{の}]ばせ」。", "10": "わたしはだれに[語{かた}]り、だれを[戒{いまし}]めて、[聞{き}]かせようか。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らの[耳{みみ}]は[閉{と}]ざされて、[聞{き}]くことができない。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をあざけり、それを[喜{よろこ}]ばない。", "11": "それゆえ、わたしの[身{み}]には[主{しゅ}]の[怒{いか}]りが[満{み}]ち、それを[忍{しの}]ぶのに、うみつかれている。「それをちまたにいる[子供{こども}]らと、[集{あつ}]まっている[若{わか}]い[人々{ひとびと}]とに[漏{も}]らせ。[夫{おっと}]も[妻{つま}]も、[老{お}]いた[人{ひと}]も、[年{とし}]のひじょうに[進{すす}]んだ[人{ひと}]も[捕{とら}]えられ、", "12": "[彼{かれ}]らの[家{いえ}]と[畑{はたけ}]と[妻{つま}]とは[共{とも}]に[他人{たにん}]に[渡{わた}]る。わたしが[手{て}]を[伸{の}]ばして、この[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]を[撃{う}]つからである」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "「それは[彼{かれ}]らが、[小{ちい}]さい[者{もの}]から[大{おお}]きい[者{もの}]まで、みな[不正{ふせい}]な[利{り}]をむさぼり、また[預言者{よげんしゃ}]から[祭司{さいし}]にいたるまで、みな[偽{いつわ}]りを[行{おこな}]っているからだ。", "14": "[彼{かれ}]らは、[手軽{てがる}]にわたしの[民{たみ}]の[傷{きず}]をいやし、[平安{へいあん}]がないのに『[平安{へいあん}]、[平安{へいあん}]』と[言{い}]っている。", "15": "[彼{かれ}]らは[憎{にく}]むべきことをして、[恥{は}]じたであろうか。すこしも[恥{は}]ずかしいとは[思{おも}]わず、また[恥{は}]じることを[知{し}]らなかった。それゆえ[彼{かれ}]らは[倒{たお}]れる[者{もの}]と[共{とも}]に[倒{たお}]れる。わたしが[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]するとき、[彼{かれ}]らは[倒{たお}]れる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "16": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたはわかれ[道{みち}]に[立{た}]って、よく[見{み}]、いにしえの[道{みち}]につき、[良{よ}]い[道{みち}]がどれかを[尋{たず}]ねて、その[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、そしてあなたがたの[魂{たましい}]のために、[安息{あんそく}]を[得{え}]よ。しかし[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて、『われわれはその[道{みち}]に[歩{あゆ}]まない』と[言{い}]った。", "17": "わたしはあなたがたの[上{うえ}]に[見張{みはり}]びとを[立{た}]て、『ラッパの[音{おと}]に[気{き}]をつけよ』と[言{い}]った。しかし[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて、『われわれは[気{き}]をつけることはしない』と[言{い}]った。", "18": "それゆえ[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]よ、[聞{き}]け。[会衆{かいしゅう}]よ、[彼{かれ}]らにどのようなことが[起{おこ}]るかを[知{し}]れ。", "19": "[地{ち}]よ、[聞{き}]け。[見{み}]よ、わたしはこの[民{たみ}]に[災{わざわい}]をくだす。それは[彼{かれ}]らのたくらみの[実{み}]である。[彼{かれ}]らがわたしの[言葉{ことば}]に[気{き}]をつけず、わたしのおきてを[捨{す}]てたからである。", "20": "シバから、わたしの[所{ところ}]に[乳香{にゅうこう}]が[来{き}]、[遠{とお}]い[国{くに}]から、[菖蒲{しょうぶ}]が[来{く}]るのはなんのためか。あなたがたの[燔祭{はんさい}]はわたしには[喜{よろこ}]ばしくなく、あなたがたの[犠牲{ぎせい}]もうれしくはない。", "21": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『[見{み}]よ、わたしはこの[民{たみ}]の[前{まえ}]につまずく[石{いし}]を[置{お}]く、[人々{ひとびと}]は[父{ちち}]も[子{こ}]も[共{とも}]にそれにつまずき、[隣{とな}]り[人{びと}]もその[友{とも}]も[滅{ほろ}]びる』」。", "22": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、[民{たみ}]が[北{きた}]の[国{くに}]から[来{く}]る、[大{おお}]いなる[国民{こくみん}]が[地{ち}]の[果{はて}]から[興{おこ}]る。", "23": "[彼{かれ}]らは[弓{ゆみ}]とやりをとる。[彼{かれ}]らは[残忍{ざんにん}]で、あわれみがなく、[海{うみ}]のような[響{ひび}]きを[立{た}]てる。シオンの[娘{むすめ}]よ、[彼{かれ}]らは[馬{うま}]に[乗{の}]り、いくさ[人{ひと}]のように[身{み}]をよろって、あなたを[攻{せ}]める」。", "24": "われわれはそのうわさを[聞{き}]いて、[手{て}]は[弱{よわ}]り、[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]に[臨{のぞ}]むような[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみとに[捕{とら}]えられた。", "25": "[畑{はたけ}]に[出{で}]てはならない、また[道{みち}]を[歩{ある}]いてはならない。[敵{てき}]はつるぎを[持{も}]ち、[恐{おそ}]れが[四方{しほう}]にあるからだ。", "26": "わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]よ、[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとい、[灰{はい}]の[中{なか}]にまろび、ひとり[子{こ}]を[失{うしな}]った[時{とき}]のように、[悲{かな}]しみ、いたく[嘆{なげ}]け。[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が、にわかにわれわれを[襲{おそ}]うからだ。", "27": "「わたしはあなたを[民{たみ}]のうちに[立{た}]てて、ためす[者{もの}]、[試{こころ}]みる[者{もの}]とした。あなたが[彼{かれ}]らの[道{みち}]を[知{し}]り、それをためすことができるようにするためである。", "28": "[彼{かれ}]らはみな、[強情{ごうじょう}]な[反逆者{はんぎゃくしゃ}]であって、[歩{ある}]きまわって[人{ひと}]をそしる。[彼{かれ}]らは[青銅{せいどう}]や[鉄{てつ}]であって、みな[卑{いや}]しいことを[行{おこな}]う。", "29": "ふいごは[激{はげ}]しく[吹{ふ}]き、[鉛{なまり}]は[火{ひ}]にとけて[尽{つ}]き、[精錬{せいれん}]はいたずらに[進{すす}]む。[悪{あ}]しき[者{もの}]がまだ[除{のぞ}]かれないからである。", "30": "[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[捨{す}]てられたので、[彼{かれ}]らは[捨{す}]てられた[銀{ぎん}]と[呼{よ}]ばれる」。" }, "7": { "1": "[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]はこうである。", "2": "「[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[門{もん}]に[立{た}]ち、その[所{ところ}]で、この[言葉{ことば}]をのべて[言{い}]え、[主{しゅ}]を[拝{おが}]むために、この[門{もん}]をはいるユダのすべての[人{ひと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "3": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたの[道{みち}]とあなたがたの[行{おこな}]いを[改{あらた}]めるならば、わたしはあなたがたをこの[所{ところ}]に[住{す}]まわせる。", "4": "あなたがたは、『これは[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]だ、[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]だ、[主{しゅ}]の[神殿{しんでん}]だ』という[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]を[頼{たの}]みとしてはならない。", "5": "もしあなたがたが、まことに、その[道{みち}]と[行{おこな}]いを[改{あらた}]めて、[互{たがい}]に[公正{こうせい}]を[行{おこな}]い、", "6": "[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]と、みなしごと、やもめをしえたげることなく、[罪{つみ}]のない[人{ひと}]の[血{ち}]をこの[所{ところ}]に[流{なが}]すことなく、また、ほかの[神々{かみがみ}]に[従{したが}]って[自{みずか}]ら[害{がい}]をまねくことをしないならば、", "7": "わたしはあなたがたを、わたしが[昔{むかし}]あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えたこの[地{ち}]に[永遠{えいえん}]に[住{す}]まわせる。", "8": "[見{み}]よ、あなたがたは[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]を[頼{たの}]みとしているが、それはむだである。", "9": "あなたがたは[盗{ぬす}]み、[殺{ころ}]し、[姦淫{かんいん}]し、[偽{いつわ}]って[誓{ちか}]い、バアルに[香{こう}]をたき、あなたがたが[以前{いぜん}]には[知{し}]らなかった[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]いながら、", "10": "わたしの[名{な}]をもって、となえられるこの[家{いえ}]に[来{き}]てわたしの[前{まえ}]に[立{た}]ち、『われわれは[救{すく}]われた』と[言{い}]い、しかもすべてこれら[憎{にく}]むべきことを[行{おこな}]うのは、どうしたことか。", "11": "わたしの[名{な}]をもって、となえられるこの[家{いえ}]が、あなたがたの[目{め}]には[盗賊{とうぞく}]の[巣{す}]と[見{み}]えるのか。わたし[自身{じしん}]、そう[見{み}]たと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "わたしが[初{はじ}]めにわたしの[名{な}]を[置{お}]いた[場所{ばしょ}]シロへ[行{い}]き、わが[民{たみ}]イスラエルの[悪{あく}]のために、わたしがその[場所{ばしょ}]に[対{たい}]して[行{おこな}]ったことを[見{み}]よ。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[今{いま}]あなたがたはこれらのすべてのことを[行{おこな}]っている。またわたしはあなたがたに、しきりに[語{かた}]ったけれども、あなたがたは[聞{き}]かず、あなたがたを[呼{よ}]んだけれども[答{こた}]えなかった。", "14": "それゆえわたしはシロに[対{たい}]して[行{おこな}]ったように、わたしの[名{な}]をもって、となえられるこの[家{いえ}]にも[行{おこな}]う。すなわちあなたがたが[頼{たの}]みとする[所{ところ}]、わたしがあなたがたと、あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えたこの[所{ところ}]に[行{おこな}]う。", "15": "そしてわたしは、あなたがたのすべての[兄弟{きょうだい}]、すなわちエフライムのすべての[子孫{しそん}]を[捨{す}]てたように、わたしの[前{まえ}]からあなたがたをも[捨{す}]てる。", "16": "あなたはこの[民{たみ}]のために[祈{いの}]ってはならない。[彼{かれ}]らのために[嘆{なげ}]き、[祈{いの}]ってはならない。またわたしに、とりなしをしてはならない。わたしはあなたの[求{もと}]めを[聞{き}]かない。", "17": "あなたは[彼{かれ}]らがユダの[町々{まちまち}]と、エルサレムのちまたでしていることを[見{み}]ないのか。", "18": "[子{こ}]どもらは、たきぎを[集{あつ}]め、[父{ちち}]たちは[火{ひ}]をたき、[女{おんな}]は[粉{こな}]をこね、パンを[造{つく}]ってこれを[天后{てんこう}]に[供{そな}]える。また[彼{かれ}]らは[他{た}]の[神々{かみがみ}]の[前{まえ}]に[酒{さけ}]を[注{そそ}]いで、わたしを[怒{いか}]らせる。", "19": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[彼{かれ}]らが[怒{いか}]らせるのはわたしなのか。[自分{じぶん}]たち[自身{じしん}]ではないのか。そして[自{みずか}]らうろたえている。", "20": "それゆえ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしの[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りを、この[所{ところ}]と、[人{ひと}]と[獣{けもの}]と、[畑{はたけ}]の[木{き}]と、[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]とに[注{そそ}]ぐ。[怒{いか}]りは[燃{も}]えて[消{き}]えることがない」。", "21": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたの[犠牲{ぎせい}]に[燔祭{はんさい}]の[物{もの}]を[合{あ}]わせて[肉{にく}]を[食{た}]べるがよい。", "22": "それはあなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[日{ひ}]に、わたしは[燔祭{はんさい}]と[犠牲{ぎせい}]とについて[彼{かれ}]らに[語{かた}]ったこともなく、また[命{めい}]じたこともないからである。", "23": "ただわたしはこの[戒{いまし}]めを[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて[言{い}]った、『わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]きしたがいなさい。そうすれば、わたしはあなたがたの[神{かみ}]となり、あなたがたはわたしの[民{たみ}]となる。わたしがあなたがたに[命{めい}]じるすべての[道{みち}]を[歩{あゆ}]んで[幸{さいわい}]を[得{え}]なさい』と。", "24": "しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]き[従{したが}]わず、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、[自分{じぶん}]の[悪{わる}]い[心{こころ}]の[計{はか}]りごとと[強情{ごうじょう}]にしたがって[歩{あゆ}]み、[悪{わる}]くなるばかりで、よくはならなかった。", "25": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]がエジプトの[地{ち}]を[出{で}]た[日{ひ}]から[今日{こんにち}]まで、わたしはわたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちを[日々{ひび}][彼{かれ}]らにつかわした。", "26": "しかし[彼{かれ}]らはわたしに[聞{き}]かず、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けないで[強情{ごうじょう}]になり、[先祖{せんぞ}]たちにもまさって[悪{あく}]を[行{おこな}]った。", "27": "たといあなたが[彼{かれ}]らにこのすべての[言葉{ことば}]を[語{かた}]っても[彼{かれ}]らは[聞{き}]かない。また[彼{かれ}]らを[呼{よ}]んでもあなたに[答{こた}]えない。", "28": "それゆえ、あなたはこう[彼{かれ}]らに[言{い}]わなければならない、『これはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、その[戒{いまし}]めを[受{う}]けいれなかった[国民{こくみん}]である。[真実{しんじつ}]はうせ、[彼{かれ}]らの[口{くち}]から[絶{た}]えた。", "29": "あなたの[髪{かみ}]の[毛{け}]を[切{き}]って[捨{す}]てよ、[裸{はだか}]の[山{やま}]の[上{うえ}]に[嘆{なげ}]きの[声{こえ}]をあげよ。[主{しゅ}]が、お[怒{いか}]りになっている[世{よ}]の[人{ひと}]を[退{しりぞ}]け[捨{す}]てられたからだ』。", "30": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、ユダの[民{たみ}]はわたしの[前{まえ}]に[悪{あく}]を[行{おこな}]い、わたしの[名{な}]をもってとなえられる[家{いえ}]に、[憎{にく}]むべき[者{もの}]を[置{お}]いてそこを[汚{けが}]した。", "31": "またベンヒンノムの[谷{たに}]にあるトペテの[高{たか}]き[所{ところ}]を[築{きず}]いて、むすこ[娘{むすめ}]を[火{ひ}]に[焼{や}]いた。わたしはそれを[命{めい}]じたことはなく、またそのようなことを[考{かんが}]えたこともなかった。", "32": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえに[見{み}]よ、その[所{ところ}]をトペテ、またはベンヒンノムの[谷{たに}]と[呼{よ}]ばないで、ほふりの[谷{たに}]と[呼{よ}]ぶ[日{ひ}]が[来{く}]る。それはほかに[場所{ばしょ}]がないので、トペテに[葬{ほうむ}]るからである。", "33": "この[民{たみ}]の[死体{したい}]は[空{そら}]の[鳥{とり}]と[地{ち}]の[獣{けもの}]の[食物{しょくもつ}]となり、これを[追{お}]い[払{はら}]う[者{もの}]もない。", "34": "そのときわたしはユダの[町々{まちまち}]とエルサレムのちまたに、[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]、[楽{たの}]しみの[声{こえ}]、[花婿{はなむこ}]の[声{こえ}]、[花嫁{はなよめ}]の[声{こえ}]を[絶{た}]やす。この[地{ち}]は[荒{あ}]れ[果{は}]てるからである。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[時{とき}]ユダの[王{おう}]たちの[骨{ほね}]と、そのつかさたちの[骨{ほね}]と、[祭司{さいし}]たちの[骨{ほね}]と、[預言者{よげんしゃ}]たちの[骨{ほね}]と、エルサレムに[住{す}]む[人々{ひとびと}]の[骨{ほね}]は[墓{はか}]より[掘{ほ}]り[出{だ}]されて、", "2": "[彼{かれ}]らの[愛{あい}]し、[仕{つか}]え、[従{したが}]い、[求{もと}]め、また[拝{おが}]んだ、[日{ひ}]と[月{つき}]と[天{てん}]の[衆{しゅう}][群{ぐん}]の[前{まえ}]にさらされる。その[骨{ほね}]は[集{あつ}]める[者{もの}]も[葬{ほうむ}]る[者{もの}]もなく、[地{ち}]のおもてに[糞土{ふんど}]のようになる。", "3": "この[悪{あ}]しき[民{たみ}]のうちの[残{のこ}]っている[残{のこ}]りの[者{もの}]はみな、わたしが[追{お}]いやった[場所{ばしょ}]で、[生{い}]きることよりも[死{し}]ぬことを[願{ねが}]うようになると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]わなければならない。[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[人{ひと}]は[倒{たお}]れたならば、また[起{お}]きあがらないであろうか。[離{はな}]れていったならば、[帰{かえ}]ってこないであろうか。", "5": "それにどうしてこの[民{たみ}]は、[常{つね}]にそむいて[離{はな}]れていくのか。[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りを[固{かた}]くとらえて、[帰{かえ}]ってくることを[拒{こば}]んでいる。", "6": "わたしは[気{き}]をつけて[聞{き}]いたが、[彼{かれ}]らは[正{ただ}]しくは[語{かた}]らなかった。その[悪{あく}]を[悔{く}]いて、『わたしのした[事{こと}]は[何{なに}]か』という[者{もの}]はひとりもない。[彼{かれ}]らはみな[戦場{せんじょう}]に、はせ[入{い}]る[馬{うま}]のように、[自分{じぶん}]のすきな[道{みち}]に[向{む}]かう。", "7": "[空{そら}]のこうのとりでもその[時{とき}]を[知{し}]り、[山{やま}]ばとと、つばめと、つるはその[来{く}]る[時{とき}]を[守{まも}]る。しかしわが[民{たみ}]は[主{しゅ}]のおきてを[知{し}]らない。", "8": "どうしてあなたがたは、『われわれには[知恵{ちえ}]がある、[主{しゅ}]のおきてがある』と[言{い}]うことができようか。[見{み}]よ、まことに[書記{しょき}]の[偽{いつわ}]りの[筆{ふで}]がこれを[偽{いつわ}]りにしたのだ。", "9": "[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]は、はずかしめられ、あわてふためき、[捕{とら}]えられる。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[捨{す}]てた、[彼{かれ}]らになんの[知恵{ちえ}]があろうか。", "10": "それゆえ、わたしは[彼{かれ}]らの[妻{つま}]を[他人{たにん}]に[与{あた}]え、その[畑{はたけ}]を[征服{せいふく}][者{しゃ}]に[与{あた}]える。それは[彼{かれ}]らが[小{ちい}]さい[者{もの}]から[大{おお}]きい[者{もの}]にいたるまで、みな[不正{ふせい}]な[利{り}]をむさぼり、[預言者{よげんしゃ}]から[祭司{さいし}]にいたるまで、みな[偽{いつわ}]りを[行{い}]っているからである。", "11": "[彼{かれ}]らは[手軽{てがる}]に、わたしの[民{たみ}]の[傷{きず}]をいやし、[平安{へいあん}]がないのに、『[平安{へいあん}]、[平安{へいあん}]』と[言{い}]っている。", "12": "[彼{かれ}]らは[憎{にく}]むべきことをして、[恥{は}]じたであろうか。すこしも[恥{は}]ずかしいとは[思{おも}]わず、また[恥{は}]じることを[知{し}]らなかった。それゆえ[彼{かれ}]らは[倒{たお}]れる[者{もの}]と[共{とも}]に[倒{たお}]れる。わたしが[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]するとき、[彼{かれ}]らは[倒{たお}]れると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしが[集{あつ}]めようと[思{おも}]うとき、ぶどうの[木{き}]にぶどうはなく、いちじくの[木{き}]に、いちじくはなく、[葉{は}]さえ、しぼんでいる。わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えたものも、[彼{かれ}]らを[離{はな}]れて、うせ[去{さ}]った」。", "14": "どうしてわれわれはなす[事{こと}]もなく[座{ざ}]しているのか。[集{あつ}]まって、[堅固{けんご}]な[町{まち}]にはいり、そこでわれわれは[滅{ほろ}]びよう。われわれが[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]がわれわれを[滅{ほろ}]ぼそうとして、[毒{どく}]の[水{みず}]を[飲{の}]ませられるのだ。", "15": "われわれは[平安{へいあん}]を[望{のぞ}]んだが、[良{よ}]い[事{こと}]はこなかった。いやされる[時{とき}]を[望{のぞ}]んだが、かえって[恐怖{きょうふ}]が[来{き}]た。", "16": "「[彼{かれ}]らの[馬{うま}]のいななきはダンから[聞{きこ}]えてくる。[彼{かれ}]らの[強{つよ}]い[馬{うま}]の[声{こえ}]によって[全{ぜん}][地{ち}]は[震{ふる}]う。[彼{かれ}]らは[来{き}]て、この[地{ち}]と、ここにあるすべてのもの、[町{まち}]と、そのうちに[住{す}]む[者{もの}]とを[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼす。", "17": "[見{み}]よ、[魔法{まほう}]をもってならすことのできない、へびや、まむしをあなたがたのうちにつかわす。それはあなたがたをかむ」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "わが[嘆{なげ}]きはいやしがたく、わが[心{こころ}]はうちに[悩{なや}]む。", "19": "[聞{き}]け、[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]から、わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[声{こえ}]があがるのを。「[主{しゅ}]はシオンにおられないのか、シオンの[王{おう}]はそのうちにおられないのか」。「なぜ[彼{かれ}]らはその[彫像{ちょうぞう}]と、[異邦{いほう}]の[偶像{ぐうぞう}]とをもって、わたしを[怒{いか}]らせたのか」。", "20": "「[刈入{かりい}]れの[時{とき}]は[過{す}]ぎ、[夏{なつ}]もはや[終{おわ}]った、しかしわれわれはまだ[救{すく}]われない」。", "21": "わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[傷{きず}]によって、わが[心{こころ}]は[痛{いた}]む。わたしは[嘆{なげ}]き、うろたえる。", "22": "ギレアデに[乳香{にゅうこう}]があるではないか。その[所{ところ}]に[医者{いしゃ}]がいるではないか。それにどうしてわが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]はいやされることがないのか。" }, "9": { "1": "ああ、わたしの[頭{あたま}]が[水{みず}]となり、わたしの[目{め}]が[涙{なみだ}]の[泉{いずみ}]となればよいのに。そうすれば、わたしは[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[殺{ころ}]された[者{もの}]のために[昼{ひる}]も[夜{よる}]も[嘆{なげ}]くことができる。", "2": "ああ、わたしが[荒野{あらの}]に、[隊商{たいしょう}]の[宿{やど}]を[得{え}]ることができればよいのに。そうすれば、わたしは[民{たみ}]を[離{はな}]れて[去{さ}]って[行{い}]くことができる。[彼{かれ}]らはみな[姦淫{かんいん}]する[者{もの}]、[不信{ふしん}]のともがらだからである。", "3": "[彼{かれ}]らは[弓{ゆみ}]をひくように、その[舌{した}]を[曲{ま}]げる。[真実{しんじつ}]ではなく、[偽{いつわ}]りがこの[地{ち}]に[強{つよ}]くなった。[彼{かれ}]らは[悪{あく}]より[悪{あく}]に[進{すす}]み、またわたしを[知{し}]らないと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "あなたがたはおのおの[隣{とな}]り[人{びと}]に[気{き}]をつけよ。どの[兄弟{きょうだい}]をも[信{しん}]じてはならない。[兄弟{きょうだい}]はみな、[押{お}]しのける[者{もの}]であり、[隣{とな}]り[人{びと}]はみな、ののしって[歩{ある}]く[者{もの}]だからである。", "5": "[人{ひと}]はみな、その[隣{とな}]り[人{びと}]を[欺{あざむ}]き、[真実{しんじつ}]を[言{い}]う[者{もの}]はない。[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[舌{した}]に[偽{いつわ}]りを[言{い}]うことを[教{おし}]え、[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[疲{つか}]れて[悔{く}]い[改{あらた}]めるいとまもなく、", "6": "しえたげに、しえたげを[積{つ}]み[重{かさ}]ね、[偽{いつわ}]りに[偽{いつわ}]りを[積{つ}]み[重{かさ}]ね、わたしを[知{し}]ることを[拒{こば}]んでいると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "7": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らを[溶{と}]かし、[試{こころ}]みる。このほか、わが[民{たみ}]をどうすることができよう。", "8": "[彼{かれ}]らの[舌{した}]は[殺{ころ}]す[矢{や}]のようだ、それは[偽{いつわ}]りを[言{い}]う。その[口{くち}]ではおのおの[隣{とな}]り[人{びと}]におだやかに[語{かた}]るが、その[心{こころ}]では[彼{かれ}]を[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せる[計{はか}]りごとを[立{た}]てる。", "9": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、これらのことのために、わたしが[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]しないだろうか。わたしがこのような[民{たみ}]にあだを[返{かえ}]さないだろうか。", "10": "[山{やま}]のために[泣{な}]き[叫{さけ}]び、[野{の}]の[牧場{まきば}]のために[悲{かな}]しめ。これらは[荒{あ}]れすたれて、[通{とお}]り[過{す}]ぎる[人{ひと}]もない。ここには[牛{うし}]、[羊{ひつじ}]の[鳴{な}]く[声{こえ}]も[聞{きこ}]えず、[空{そら}]の[鳥{とり}]も[獣{けもの}]も[皆{みな}][逃{に}]げ[去{さ}]った。", "11": "わたしはエルサレムを[荒塚{あれづか}]とし、[山犬{やまいぬ}]の[巣{す}]とする。またユダの[町々{まちまち}]を[荒{あら}]して、[住{す}]む[人{ひと}]もない[所{ところ}]とする」。", "12": "[知恵{ちえ}]があって、これを[悟{さと}]ることのできる[人{ひと}]はだれか。[主{しゅ}]の[口{くち}]の[言葉{ことば}]をうけて、それを[示{しめ}]す[人{ひと}]はだれか。この[地{ち}]が[滅{ほろ}]ぼされて[荒野{あらの}]のようになり、[通{とお}]り[過{す}]ぎる[人{ひと}]もなくなったのはどういうわけか。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「それは[彼{かれ}]らの[前{まえ}]にわたしが[立{た}]てたおきてを[彼{かれ}]らが[捨{す}]てて、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、そのとおりに[歩{ある}]かなかったからである。", "14": "[彼{かれ}]らは[強情{ごうじょう}]に[自分{じぶん}]の[心{こころ}]に[従{したが}]い、また[先祖{せんぞ}]の[教{おし}]えたようにバアルに[従{したが}]った。", "15": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはこの[民{たみ}]に、にがよもぎを[食{た}]べさせ、[毒{どく}]の[水{みず}]を[飲{の}]ませ、", "16": "[彼{かれ}]らも、その[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかった[国{くに}]びとのうちに[彼{かれ}]らを[散{ち}]らし、また[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すまで、そのうしろに、つるぎをつかわす」。", "17": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「よく[考{かんが}]えて、[泣{な}]き[女{おんな}]を[呼{よ}]べ。また[人{ひと}]をつかわして[巧{たく}]みな[女{おんな}]を[招{まね}]け。", "18": "[彼{かれ}]らに[急{いそ}]いでこさせ、われわれのために[泣{な}]き[悲{かな}]しませて、われわれの[目{め}]に[涙{なみだ}]をこぼさせ、まぶたから[水{みず}]をあふれさせよ。", "19": "シオンから[悲{かな}]しみの[声{こえ}]が[聞{きこ}]える。それは[言{い}]う、『ああ、われわれは[滅{ほろ}]ぼされ、いたく、はずかしめられている。われわれはその[地{ち}]を[去{さ}]り、[彼{かれ}]らがわれわれのすみかをこわしたからだ』」。", "20": "[女{おんな}]たちよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。あなたがたの[耳{みみ}]に、その[口{くち}]の[言葉{ことば}]をいれよ。あなたがたの[娘{むすめ}]に[悲{かな}]しみの[歌{うた}]を[教{おし}]え、おのおのその[隣{とな}]り[人{びと}]に[哀悼{あいとう}]の[歌{うた}]を[教{おし}]えよ。", "21": "[死{し}]がわれわれの[窓{まど}]に[上{のぼ}]って[来{き}]、われわれの[邸宅{ていたく}]の[中{なか}]にはいり、ちまたにいる[子{こ}]どもらを[絶{た}]やし、[広場{ひろば}]にいる[若{わか}]い[人{ひと}]たちを[殺{ころ}]そうとしているからだ。", "22": "あなたはこう[言{い}]いなさい、「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、『[人{ひと}]の[死体{したい}]が[糞土{ふんど}]のように、[野{の}]に[倒{たお}]れているようになり、また[刈入{かりい}]れする[人{ひと}]のうしろに[残{のこ}]って、だれも[集{あつ}]めることをしない[束{たば}]のようになる』」。", "23": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[知恵{ちえ}]ある[人{ひと}]はその[知恵{ちえ}]を[誇{ほこ}]ってはならない。[力{ちから}]ある[人{ひと}]はその[力{ちから}]を[誇{ほこ}]ってはならない。[富{と}]める[者{もの}]はその[富{とみ}]を[誇{ほこ}]ってはならない。", "24": "[誇{ほこ}]る[者{もの}]はこれを[誇{ほこり}]とせよ。すなわち、さとくあって、わたしを[知{し}]っていること、わたしが[主{しゅ}]であって、[地{ち}]に、いつくしみと[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]を[行{い}]っている[者{もの}]であることを[知{し}]ることがそれである。わたしはこれらの[事{こと}]を[喜{よろこ}]ぶと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "25": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[見{み}]よ、このような[日{ひ}]が[来{く}]る。その[日{ひ}]には、[割礼{かつれい}]をうけても、[心{こころ}]に[割礼{かつれい}]をうけていないすべての[人{ひと}]をわたしは[罰{ばっ}]する。", "26": "エジプト、ユダ、エドム、アンモンの[人々{ひとびと}]、モアブ、および[野{の}]にいて、[髪{かみ}]の[毛{け}]のすみずみをそる[人々{ひとびと}]はそれである。これらの[国{くに}]びとはみな[割礼{かつれい}]をうけていない[者{もの}]であり、イスラエルの[全家{ぜんか}]もみな[心{こころ}]に[割礼{かつれい}]をうけていない[者{もの}]である」。" }, "10": { "1": "イスラエルの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]のあなたがたに[語{かた}]られる[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "2": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[異邦{いほう}]の[人{ひと}]の[道{みち}]に[習{なら}]ってはならない。また[異邦{いほう}]の[人{ひと}]が[天{てん}]に[現{あらわ}]れるしるしを[恐{おそ}]れても、あなたがたはそれを[恐{おそ}]れてはならない。", "3": "[異邦{いほう}]の[民{たみ}]のならわしはむなしいからだ。[彼{かれ}]らの[崇拝{すうはい}]するものは、[林{はやし}]から[切{き}]りだした[木{き}]で、[木工{もっこう}]の[手{て}]で、おのをもって[造{つく}]ったものだ。", "4": "[人々{ひとびと}]は[銀{ぎん}]や[金{きん}]をもって、それを[飾{かざ}]り、くぎと[鎚{つち}]をもって[動{うご}]かないようにそれをとめる。", "5": "その[偶像{ぐうぞう}]は、きゅうり[畑{はたけ}]のかかしのようで、ものを[言{い}]うことができない。[歩{ある}]くこともできないから、[人{ひと}]に[運{はこ}]んでもらわなければならない。それを[恐{おそ}]れるに[及{およ}]ばない。それは[災{わざわい}]をくだすことができず、また[幸{さいわい}]をくだす[力{ちから}]もないからだ」。", "6": "[主{しゅ}]よ、あなたに[並{なら}]びうる[者{もの}]はありません。あなたは[大{おお}]いなる[者{もの}]であり、あなたの[名{な}]もその[力{ちから}]のために[大{おお}]いなるものであります。", "7": "[万国{ばんこく}]の[王{おう}]であるあなたを、[恐{おそ}]れない[者{もの}]がありましょうか。あなたを[恐{おそ}]れるのは[当然{とうぜん}]のことであります。[万国{ばんこく}]のすべての[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]のうちにも、その[国々{くにぐに}]のうちにも、あなたに[並{なら}]びうる[者{もの}]はありません。", "8": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、[愚{おろ}]かで[鈍{にぶ}]く、[偶像{ぐうぞう}]の[教{おしえ}]は、ただ[木{き}]にすぎない。", "9": "[銀{ぎん}]ぱくはタルシシから[渡来{とらい}]し、[金{きん}]はウパズから[携{たずさ}]えてくる。これらは[工人{こうじん}]と[金{きん}][細工人{ざいくにん}]の[工作{こうさく}]である。[彼{かれ}]らの[着物{きもの}]はすみれ[色{いろ}]と[紫色{むらさきいろ}]である。これらはみな[巧{たく}]みな[細工人{さいくにん}]の[作{つく}]った[物{もの}]である。", "10": "しかし[主{しゅ}]はまことの[神{かみ}]である。[生{い}]きた[神{かみ}]であり、[永遠{えいえん}]の[王{おう}]である。その[怒{いか}]りによって[地{ち}]は[震{ふる}]いうごき、[万国{ばんこく}]はその[憤{いきどお}]りに[当{あた}]ることができない。", "11": "あなたがたは[彼{かれ}]らに、こう[言{い}]わなければならない、「[天地{てんち}]を[造{つく}]らなかった[神々{かみがみ}]は[地{ち}]の[上{うえ}]、[天{てん}]の[下{した}]から[滅{ほろ}]び[去{さ}]る」と。", "12": "[主{しゅ}]はその[力{ちから}]をもって[地{ち}]を[造{つく}]り、その[知恵{ちえ}]をもって[世界{せかい}]を[建{た}]て、その[悟{さと}]りをもって[天{てん}]をのべられた。", "13": "[彼{かれ}]が[声{こえ}]を[出{だ}]されると、[天{てん}]に[多{おお}]くの[水{みず}]のざわめきがあり、また[地{ち}]の[果{はて}]から[霧{きり}]を[立{た}]ちあがらせられる。[彼{かれ}]は[雨{あめ}]のために、いなびかりをおこし、その[倉{くら}]から[風{かぜ}]を[取{と}]り[出{だ}]される。", "14": "すべての[人{ひと}]は[愚{おろ}]かで[知恵{ちえ}]がなく、すべての[金{きん}][細工人{ざいくにん}]はその[造{つく}]った[偶像{ぐうぞう}]のために[恥{はじ}]をこうむる。その[偶像{ぐうぞう}]は[偽{いつわ}]り[物{もの}]で、そのうちに[息{いき}]がないからだ。", "15": "これらは、むなしいもので、[迷{まよ}]いのわざである。[罰{ばっ}]せられる[時{とき}]に[滅{ほろ}]びるものである。", "16": "ヤコブの[分{ぶん}]である[彼{かれ}]はこのようなものではない。[彼{かれ}]は[万物{ばんぶつ}]の[造{つく}]り[主{ぬし}]だからである。イスラエルは[彼{かれ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]としての[部族{ぶぞく}]である。[彼{かれ}]の[名{な}]を[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という。", "17": "[囲{かこ}]みの[中{なか}]におる[者{もの}]よ、あなたの[包{つつみ}]を[地{ち}]から[取{と}]り[上{あ}]げよ。", "18": "[主{しゅ}]がこう[言{い}]われるからだ、「[見{み}]よ、わたしはこのたび、この[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]を[投{な}]げ[捨{す}]てる。かつ[彼{かれ}]らをせめなやまして、[思{おも}]い[知{し}]らせる」。", "19": "わたしはいたでをうけた、ああ、わざわいなるかな、わたしの[傷{きず}]は[重{おも}]い。しかしわたしは[言{い}]った、「まことに、これは[悩{なや}]みである。わたしはこれを[忍{しの}]ばなければならない」と。", "20": "わたしの[天幕{てんまく}]は[破{やぶ}]れ、[綱{つな}]はことごとく[切{き}]れ、[子{こ}]どもたちはわたしを[捨{す}]てて[行{い}]って、いなくなった。もはやわたしの[天幕{てんまく}]を[張{は}]る[者{もの}]はなく、[幕{まく}]を[掛{か}]ける[者{もの}]もない。", "21": "[牧者{ぼくしゃ}]は[愚{おろ}]かであって、[主{しゅ}]に[問{と}]うことをしないからである。それゆえ[彼{かれ}]らは[栄{さか}]えることもなく、その[群{む}]れはみな[散{ち}]り[去{さ}]っている。", "22": "[聞{き}]けよ、うわさのあるのを。[見{み}]よ、[北{きた}]の[国{くに}]から[大{おお}]いなる[騒{さわ}]ぎが[来{く}]る。これはユダの[町々{まちまち}]を[荒{あら}]して[山犬{やまいぬ}]の[巣{す}]とする。", "23": "[主{しゅ}]よ、わたしは[知{し}]っています、[人{ひと}]の[道{みち}]は[自身{じしん}]によるのではなく、[歩{あゆ}]む[人{ひと}]が、その[歩{あゆ}]みを[自分{じぶん}]で[決{き}]めることのできないことを。", "24": "[主{しゅ}]よ、わたしを[懲{こ}]らしてください。[正{ただ}]しい[道{みち}]にしたがって、[怒{いか}]らずに[懲{こ}]らしてください。さもないと、わたしは[無{む}]に[帰{き}]してしまうでしょう。", "25": "あなたを[知{し}]らない[国民{くにたみ}]と、あなたの[名{な}]をとなえない[人々{ひとびと}]にあなたの[怒{いか}]りを[注{そそ}]いでください。[彼{かれ}]らはヤコブを[食{く}]い[尽{つく}]しこれを[食{く}]い[尽{つく}]して[滅{ほろ}]ぼし、そのすみかを[荒{あら}]したからです。" }, "11": { "1": "[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]は[言{い}]う、", "2": "「この[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、ユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]に[告{つ}]げよ。", "3": "[彼{かれ}]らに[言{い}]え、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、この[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]わない[人{ひと}]は、のろわれる。", "4": "この[契約{けいやく}]は、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]、[鉄{てつ}]のかまどの[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[時{とき}]に、[彼{かれ}]らに[命{めい}]じたところのものである。すなわち、その[時{とき}]わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、わたしの[声{こえ}]を[聞{き}]き、あなたがたに[命{めい}]じるすべてのことを[行{おこな}]うならば、あなたがたはわたしの[民{たみ}]となり、わたしはあなたがたの[神{かみ}]となる。", "5": "そして、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]に、[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]との[流{なが}]れる[地{ち}]を[与{あた}]えると[誓{ちか}]ったことを、なし[遂{と}]げると。すなわち[今日{こんにち}]のとおりである」。その[時{とき}]わたしは、「[主{しゅ}]よ、[仰{おお}]せのとおりです」と[答{こた}]えた。", "6": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「このすべての[言葉{ことば}]を、ユダの[町々{まちまち}]と、エルサレムのちまたに[告{つ}]げ[示{しめ}]し、この[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、これを[行{おこな}]え、と[言{い}]いなさい。", "7": "わたしは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[時{とき}]から[今日{こんにち}]にいたるまで、おごそかに[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]め、[絶{た}]えず[戒{いまし}]めて、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うようにと[言{い}]った。", "8": "しかし[彼{かれ}]らは[従{したが}]わず、その[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、おのおの[自分{じぶん}]の[悪{わる}]い[強情{ごうじょう}]な[心{こころ}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]んだ。それゆえ、わたしはこの[契約{けいやく}]の[言葉{ことば}]をもって[彼{かれ}]らを[責{せ}]めた。これはわたしが[彼{かれ}]らに[行{おこな}]えと[命{めい}]じたが、[行{おこな}]わなかったものである」。", "9": "[主{しゅ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「ユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]のうちに[反逆{はんぎゃく}]の[事{こと}]がある。", "10": "[彼{かれ}]らは、わたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]くことを[拒{こば}]んだその[先祖{せんぞ}]たちの[罪{つみ}]に[立{た}]ち[返{かえ}]り、またほかの[神々{かみがみ}]に[従{したが}]ってそれに[仕{つか}]えた。イスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]とは、わたしがその[先祖{せんぞ}]たちと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]った。", "11": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[下{くだ}]す。[彼{かれ}]らはそれを[免{まぬか}]れることはできない。[彼{かれ}]らがわたしを[呼{よ}]んでも、わたしは[聞{き}]かない。", "12": "ユダの[町々{まちまち}]とエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]は、[行{い}]って、[自分{じぶん}]たちがそれに[香{こう}]をたいている[神々{かみがみ}]に[呼{よ}]び[求{もと}]めるが、これらは、[彼{かれ}]らの[災{わざわい}]の[時{とき}]にも[決{けっ}]して[彼{かれ}]らを[救{すく}]うことはできない。", "13": "ユダよ、あなたの[神々{かみがみ}]は、あなたの[町{まち}]の[数{かず}]ほど[多{おお}]くなった。またあなたがたはエルサレムのちまたの[数{かず}]ほどの[祭壇{さいだん}]を[恥{は}]ずべき[者{もの}]のために[立{た}]てた。すなわちバアルに[香{こう}]をたくための[祭壇{さいだん}]である。", "14": "それゆえ、この[民{たみ}]のために[祈{いの}]ってはならない。また[彼{かれ}]らのために[泣{な}]き、あるいは[祈{いの}]り[求{もと}]めてはならない。[彼{かれ}]らがその[災{わざわい}]の[時{とき}]に、わたしに[呼{よ}]ばわっても、わたしは[彼{かれ}]らに[聞{き}]くことをしないからだ。", "15": "わが[愛{あい}]する[者{もの}]は、わたしの[家{いえ}]で[何{なに}]をするのか。すでにこれは[悪事{あくじ}]を[行{おこな}]った。[誓願{せいがん}]と[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]とがあなたに[災{わざわい}]を[免{まぬか}]れさせることができるであろうか。それであなたは[喜{よろこ}]ぶことができるであろうか。", "16": "[主{しゅ}]はあなたを、かつては『[良{よ}]い[実{み}]のなる[美{うつく}]しい[青々{あおあお}]としたオリブの[木{き}]』と[呼{よ}]ばれたが、[激{はげ}]しい[暴風{ぼうふう}]のとどろきと[共{とも}]に、[主{しゅ}]はそれに[火{ひ}]をかけ、その[枝{えだ}]を[焼{や}]き[払{はら}]われるのである。", "17": "あなたを[植{う}]えた[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、あなたに[向{む}]かって[災{わざわい}]を[言{い}]い[渡{わた}]された。これはイスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]とが[悪{あく}]を[行{おこな}]い、バアルに[香{こう}]をたいて、わたしを[怒{いか}]らせたからである」。", "18": "[主{しゅ}]が[知{し}]らせてくださったので、わたしはそれを[知{し}]った。その[時{とき}]、あなたは[彼{かれ}]らの[悪{あ}]しきわざをわたしに[示{しめ}]された。", "19": "しかしわたしは、ほふられに[行{い}]く、おとなしい[小羊{こひつじ}]のようで、[彼{かれ}]らがわたしを[害{がい}]しようと、[計{はか}]りごとをめぐらしているのを[知{し}]らなかった。[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「さあ、[木{き}]とその[実{み}]を[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼそう。[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]から[彼{かれ}]を[絶{た}]って、その[名{な}]を[人{ひと}]に[忘{わす}]れさせよう」。", "20": "[正{ただ}]しいさばきをし、[人{ひと}]の[心{こころ}]と[思{おも}]いを[探{さぐ}]られる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、わたしは[自分{じぶん}]の[訴{うった}]えをあなたにお[任{まか}]せしました。あなたが[彼{かれ}]らにあだをかえされるのを[見{み}]させてください。", "21": "それゆえ[主{しゅ}]はアナトテの[人々{ひとびと}]についてこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]らはあなたの[命{いのち}]を[取{と}]ろうと[求{もと}]めて[言{い}]う、「[主{しゅ}]の[名{な}]によって[預言{よげん}]してはならない。それをするならば、あなたはわれわれの[手{て}]にかかって[死{し}]ぬであろう」。", "22": "それで[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]する。[若{わか}]い[人{ひと}]はつるぎで[死{し}]に、[彼{かれ}]らのむすこ[娘{むすめ}]は、ききんで[死{し}]に、", "23": "だれも[残{のこ}]る[者{もの}]はない。わたしがアナトテの[人々{ひとびと}]に[災{わざわい}]を[下{くだ}]し、[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]する[年{とし}]をこさせるからである」。" }, "12": { "1": "[主{しゅ}]よ、わたしがあなたと[論{ろん}]じ[争{あらそ}]う[時{とき}]、あなたは[常{つね}]に[正{ただ}]しい。しかしなお、わたしはあなたの[前{まえ}]に、さばきのことを[論{ろん}]じてみたい。[悪人{あくにん}]の[道{みち}]がさかえ、[不信実{ふしんじつ}]な[者{もの}]がみな[繁栄{はんえい}]するのはなにゆえですか。", "2": "あなたが[彼{かれ}]らを[植{う}]えられたので、[彼{かれ}]らは[根{ね}]づき、[育{そだ}]って、[実{み}]を[結{むす}]びます。[彼{かれ}]らは[口{くち}]ではあなたに[近{ちか}]づきますが、[心{こころ}]はあなたから[遠{とお}]ざかっています。", "3": "[主{しゅ}]よ、あなたはわたしを[知{し}]り、わたしを[見{み}]、わたしの[心{こころ}]があなたに[対{たい}]していかにあるかを[試{こころ}]みられます。ほふるために[羊{ひつじ}]を[引{ひ}]き[出{だ}]すように、[彼{かれ}]らを[引{ひ}]き[出{だ}]し、[殺{ころ}]す[日{ひ}]にそなえて、[彼{かれ}]らを[残{のこ}]しておいてください。", "4": "いつまで、この[地{ち}]は[嘆{なげ}]き、どの[畑{はたけ}]の[野菜{やさい}]も[枯{か}]れていてよいでしょうか。この[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]の[悪{あく}]によって、[獣{けもの}]と[鳥{とり}]は[滅{ほろ}]びうせます。[人々{ひとびと}]は[言{い}]いました、「[彼{かれ}]はわれわれの[終{おわ}]りを[見{み}]ることはない」と。", "5": "「もしあなたが、[徒歩{とほ}]の[人{ひと}]と[競争{きょうそう}]して[疲{つか}]れるなら、どうして[騎馬{きば}]の[人{ひと}]と[競{きそ}]うことができようか。もし[安全{あんぜん}]な[地{ち}]で、あなたが[倒{たお}]れるなら、ヨルダンの[密林{みつりん}]では、どうするつもりか。", "6": "あなたの[兄弟{きょうだい}]たち、あなたの[父{ちち}]の[家{いえ}]のものさえ、あなたを[欺{あざむ}]き、[大声{おおごえ}]をあげて、あなたを[追{お}]っている。[彼{かれ}]らが[親{した}]しげにあなたに[語{かた}]ることがあっても、[彼{かれ}]らを[信{しん}]じてはならない」。", "7": "「わたしはわが[家{いえ}]を[離{はな}]れ、わが[嗣{し}][業{ぎょう}]を[捨{す}]て、わが[魂{たましい}]の[愛{あい}]する[者{もの}]を[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]した。", "8": "わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]は、わたしにとって[林{はやし}]の[中{なか}]のししのようになった。これはわたしに[向{む}]かってその[声{こえ}]をあげる。それゆえわたしはこれを[憎{にく}]む。", "9": "わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]は、わたしにとって、[斑点{はんてん}]のある[猛禽{もうきん}]のようではないか。[他{た}]の[猛禽{もうきん}]がこれを[囲{かこ}]んでいるではないか。[行{い}]って、[野{の}]の[獣{けもの}]をみな[集{あつ}]め、[連{つ}]れてきてこれを[食{た}]べさせよ。", "10": "[多{おお}]くの[牧者{ぼくしゃ}]たちはわたしのぶどう[畑{はたけ}]を[滅{ほろ}]ぼし、わたしの[地{ち}]を[踏{ふ}]み[荒{あら}]した。わたしの[麗{うるわ}]しい[地{ち}]を[荒{あ}]れた[野{の}]にした。", "11": "[彼{かれ}]らはこれを[荒{あ}]れ[地{ち}]としてしまった。その[荒{あ}]れ[地{ち}]がわたしに[向{む}]かって[嘆{なげ}]くのだ。[全{ぜん}][地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]にされた。しかし、ひとりもこれを[心{こころ}]に[留{と}]める[者{もの}]はない。", "12": "[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]どもが[荒野{あらの}]のすべての、はげ[山{やま}]の[上{うえ}]にきた。[主{しゅ}]のつるぎが、[地{ち}]の、この[果{はて}]から、かの[果{はて}]までを[滅{ほろ}]ぼすのだ。[命{いのち}]あるものは[安{やす}]らかであることができない。", "13": "[彼{かれ}]らは[麦{むぎ}]をまいて、いばらを[刈{か}]り[取{と}]る。[苦労{くろう}]してもなんの[利益{りえき}]もない。[彼{かれ}]らはその[収穫{しゅうかく}]を[恥{は}]じるようになる。[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りによってである」。", "14": "わたしがわが[民{たみ}]イスラエルにつがせた[嗣{し}][業{ぎょう}]に[手{て}]を[触{ふ}]れるすべての[悪{わる}]い[隣{とな}]り[人{びと}]について、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らをその[地{ち}]から[抜{ぬ}]き[出{だ}]し、ユダの[家{いえ}]を[彼{かれ}]らのうちから[抜{ぬ}]き[出{だ}]す。", "15": "わたしは、[彼{かれ}]らを[抜{ぬ}]き[出{だ}]したのちに、また[彼{かれ}]らをあわれんで、それぞれその[嗣{し}][業{ぎょう}]に[導{みちび}]き[返{かえ}]し、おのおのを、その[地{ち}]に[帰{かえ}]らせる。", "16": "もし[彼{かれ}]らがわたしの[民{たみ}]の[道{みち}]を[学{まな}]び、わたしの[名{な}]によって、『[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる』と[言{い}]って[誓{ちか}]うことが、かつて[彼{かれ}]らがわたしの[民{たみ}]に[教{おし}]えてバアルをさして[誓{ちか}]わせたようになるならば、[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]のうちに[建{た}]てられる。", "17": "しかし[耳{みみ}]をかさない[民{たみ}]があるときは、わたしはその[民{たみ}]を[抜{ぬ}]き[出{だ}]して[滅{ほろ}]ぼすと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "13": { "1": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「[行{い}]って、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[帯{おび}]を[買{か}]い、[腰{こし}]に[結{むす}]べ。[水{みず}]につけてはならない」。", "2": "そこで、わたしは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、[帯{おび}]を[買{か}]って[腰{こし}]に[結{むす}]んだ。", "3": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は、[再{ふたた}]びわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "4": "「あなたが[買{か}]って[腰{こし}]に[結{むす}]んでいる[帯{おび}]を[手{て}]に[取{と}]り、[立{た}]ってユフラテの[川{かわ}]へ[行{い}]き、その[所{ところ}]の[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]にこれを[隠{かく}]せ」。", "5": "わたしは[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたように、[行{い}]って、これをユフラテの[川{かわ}]のほとりに[隠{かく}]した。", "6": "[多{おお}]くの[日{ひ}]を[経{へ}]てのち、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[立{た}]って、ユフラテの[川{かわ}]へ[行{い}]き、あなたに[命{めい}]じて、そこに[隠{かく}]させた[帯{おび}]をその[所{ところ}]から[取{と}]ってきなさい」。", "7": "そこでわたしはユフラテの[川{かわ}]へ[行{い}]き、[地{ち}]を[掘{ほ}]って、[隠{かく}]した[所{ところ}]から[帯{おび}]を[取{と}]り[出{だ}]したが、その[帯{おび}]はそこなわれて、[役{やく}]に[立{た}]たなくなっていた。", "8": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "9": "「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、これと[同{おな}]じように、わたしはユダの[高{たか}]ぶりとエルサレムの[大{おお}]いなる[高{たか}]ぶりを、[破{やぶ}]るのである。", "10": "この[悪{あ}]しき[民{たみ}]はわたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]くことを[拒{こば}]み、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]を[強情{ごうじょう}]にして[歩{あゆ}]み、また[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]ってこれに[仕{つか}]え、これを[拝{おが}]んでいる。[彼{かれ}]らはこの[帯{おび}]のように、なんの[役{やく}]にも[立{た}]たなくなる」。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[帯{おび}]が[人{ひと}]の[腰{こし}]に[着{つ}]くように、イスラエルのすべての[家{いえ}]とユダのすべての[家{いえ}]とをわたしに[着{つ}]かせ、これをわたしの[民{たみ}]とし、[名{な}]とし、[誉{ほまれ}]とし、[栄{さか}]えとしようとした。しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]き[従{したが}]おうともしなかった」。", "12": "「あなたはこの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]らなければならない、『イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[酒{さけ}]つぼには、みな[酒{さけ}]が[満{み}]ちる』と。[彼{かれ}]らはあなたに[言{い}]うであろう、『[酒{さけ}]つぼに、みな[酒{さけ}]が[満{み}]ちることをわれわれが[知{し}]らないことがあろうか』と。", "13": "その[時{とき}]、あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]わなければならない、『[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはこの[地{ち}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]と、ダビデの[位{くらい}]に[座{ざ}]す[王{おう}]たちと、[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]およびエルサレムに[住{す}]むすべての[者{もの}]に[酔{よ}]いを[満{み}]たし、", "14": "[彼{かれ}]らを[互{たがい}]に[打{う}]ち[当{あ}]てて[砕{くだ}]く。[父{ちち}]と[子{こ}]をもそのようにすると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしは[彼{かれ}]らをあわれまず、[惜{お}]しまず、かわいそうとも[思{おも}]わずに[滅{ほろ}]ぼす』と」。", "15": "[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[聞{き}]け、[高{たか}]ぶってはならない、[主{しゅ}]がお[語{かた}]りになるからである。", "16": "[主{しゅ}]がまだやみを[起{おこ}]されないうちに、またあなたがたの[足{あし}]が[薄暗{うすくら}]がりの[山{やま}]につまずかないうちに、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]せよ。さもないと、あなたがたが[光{ひかり}]を[望{のぞ}]んでいる[間{あいだ}]に、[主{しゅ}]はそれを[暗黒{あんこく}]に[変{か}]え、それを[暗{くら}]やみとされるからである。", "17": "もしあなたがたが[聞{き}]かないならば、わたしの[魂{たましい}]はひそかな[所{ところ}]で、あなたがたの[高{たか}]ぶりのために[悲{かな}]しむ。また[主{しゅ}]の[群{む}]れが、かすめられたために、わたしの[目{め}]はいたく[泣{な}]いて、[涙{なみだ}]を[流{なが}]すのである。", "18": "[王{おう}]と[太后{たいこう}]とに[告{つ}]げよ、「あなたがたは[低{ひく}]い[座{ざ}]にすわりなさい。[麗{うるわ}]しい[冠{かんむり}]はすでにあなたがたの[頭{あたま}]から[落{お}]ちてしまったからです」。", "19": "ネゲブの[町々{まちまち}]は[閉{と}]ざされて、これを[開{ひら}]く[人{ひと}]がない。ユダはみな[捕{とら}]え[移{うつ}]される、ことごとく[捕{とら}]え[移{うつ}]される。", "20": "「[目{め}]をあげて、[北{きた}]の[方{ほう}]からくる[者{もの}]を[見{み}]よ、あなたに[賜{たま}]わった[群{む}]れ、あなたの[麗{うるわ}]しい[群{む}]れはどこにいるのか。", "21": "[彼{かれ}]らがあなたの[親{した}]しみ[慣{な}]れた[人{ひと}]たちを、あなたの[上{うえ}]に[立{た}]ててかしらとするとき、あなたは[何{なに}]を[言{い}]おうとするのか。あなたの[苦{くる}]しみは、[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]の[苦{くる}]しみのようでないであろうか。", "22": "あなたが[心{こころ}]のうちに、『どうしてこのようなことがわたしに[起{た}]ったのか』というならば、あなたの[罪{つみ}]が[重{おも}]いゆえに、あなたの[着物{きもの}]のすそはあげられ、はずかしめを[受{う}]けるのだ。", "23": "エチオピヤびとはその[皮膚{ひふ}]を[変{か}]えることができようか。ひょうはその[斑点{はんてん}]を[変{か}]えることができようか。もしそれができるならば、[悪{あく}]に[慣{な}]れたあなたがたも、[善{ぜん}]を[行{おこな}]うことができる。", "24": "わたしはあなたがたを[散{ち}]らし、[野{の}]の[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[散{ち}]らされるもみがらのようにする。", "25": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、これがあなたに[授{さづ}]けられた[定{さだ}]め、わたしが[量{はか}]ってあなたに[与{あた}]える[分{ぶん}]である。あなたがわたしを[忘{わす}]れて、[偽{いつわ}]りを[頼{たの}]みとしたからだ。", "26": "わたしはまたあなたの[着物{きもの}]のすそを[顔{かお}]まであげて、あなたの[恥{はじ}]をあらわす。", "27": "わたしはあなたの[憎{にく}]むべき[行{おこな}]い、あなたの[姦淫{かんいん}]と、いななき、[野{の}]の[丘{おか}]の[上{うえ}]で[行{おこな}]ったあなたのみだらな[行{おこな}]いを[見{み}]た。エルサレムよ、あなたはわざわいだ、あなたの[清{きよ}]められるのはいつのことであろうか」。" }, "14": { "1": "ひでりの[事{こと}]についてエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "「ユダは[悲{かな}]しみ、その[町々{まちまち}]の[門{もん}]は[傾{かたむ}]き、[民{たみ}]は[地{ち}]に[座{ざ}]して[嘆{なげ}]き、エルサレムの[叫{さけ}]びはあがる。", "3": "その[君{きみ}]たちは、しもべをつかわして[水{みず}]をくませる。[彼{かれ}]らが[井戸{いど}]の[所{ところ}]にきても、[水{みず}]は[見{み}]つからず、むなしい[器{うつわ}]をもって[帰{かえ}]り、[恥{は}]じ、かつ[当惑{とうわく}]して、その[頭{あたま}]をおおう。", "4": "[地{ち}]に[雨{あめ}]が[降{ふ}]らず、[土{つち}]が、かわいて[割{わ}]れたため、[農夫{のうふ}]は[恥{は}]じて、その[頭{あたま}]をおおう。", "5": "[野{の}]にいる[雌{め}]じかでさえも[子{こ}]を[産{う}]んで、これを[捨{す}]てる。[草{くさ}]がないからである。", "6": "[野{の}]ろばは、はげ[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]って、[山犬{やまいぬ}]のようにあえぎ、[草{くさ}]のないために、その[目{め}]はくらむ。", "7": "[主{しゅ}]よ、われわれの[罪{つみ}]がわれわれを[訴{うった}]えて[不利{ふり}]な[証言{しょうげん}]をしても、あなたの[名{な}]のために、[事{こと}]をなしてください。われわれの[背信{はいしん}]の[数{かず}]は[多{おお}]く、あなたに[向{む}]かって[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。", "8": "イスラエルの[望{のぞ}]みなる[主{しゅ}]よ、[悩{なや}]みの[時{とき}]の[救主{すくいぬし}]よ、なぜ、あなたはこの[地{ち}]に[住{す}]む[異邦{いほう}]の[人{ひと}]のようにし、また[一夜{いちや}]の[宿{やど}]りのために[立{た}]ち[寄{よ}]る[旅{たび}]びとのようになさらねばならないのですか。", "9": "なぜ、あなたは、うろたえている[人{ひと}]のようにし、また[人{ひと}]を[救{すく}]いえない[勇士{ゆうし}]のようになさらねばならないのですか。[主{しゅ}]よ、あなたはわれわれのうちにいらせられます。われわれは、み[名{な}]によって[呼{よ}]ばれている[者{もの}]です。われわれを[見捨{みす}]てないでください」。", "10": "この[民{たみ}]について[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[彼{かれ}]らはこのように[好{この}]んで、さまよい、その[足{あし}]をとどめることをしなかったので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[喜{よろこ}]ばず、いまそのとがを[覚{おぼ}]え、その[罪{つみ}]を[罰{ばっ}]するのだ」。", "11": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「この[民{たみ}]のために[恵{めぐ}]みを[祈{いの}]ってはならない。", "12": "[彼{かれ}]らが[断食{だんじき}]しても、わたしは[彼{かれ}]らの[呼{よ}]ぶのを[聞{き}]かない。[燔祭{はんさい}]と[素祭{そさい}]をささげても、わたしはそれを[受{う}]けない。かえって、つるぎと、ききん、および[疫病{えきびょう}]をもって、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしてしまう」。", "13": "わたしは[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、[預言者{よげんしゃ}]たちはこの[民{たみ}]に[向{む}]かい、『あなたがたは、つるぎを[見{み}]ることはない。ききんもこない。わたしはこの[所{ところ}]に[確{たし}]かな[平安{へいあん}]をあなたがたに[与{あた}]える』と[言{い}]っています」。", "14": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[預言者{よげんしゃ}]らはわたしの[名{な}]によって[偽{いつわ}]りの[預言{よげん}]をしている。わたしは[彼{かれ}]らをつかわさなかった。また[彼{かれ}]らに[命{めい}]じたこともなく、[話{はな}]したこともない。[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りの[黙示{もくし}]と、[役{やく}]に[立{た}]たない[占{うらな}]い、および[自分{じぶん}]の[心{こころ}]でつくりあげた[欺{あざむ}]きをあなたがたに[預言{よげん}]しているのだ。", "15": "それゆえ、わたしがつかわさないのに、わたしの[名{な}]によって[預言{よげん}]して、『つるぎとききんは、この[地{ち}]にこない』と[言{い}]っているあの[預言者{よげんしゃ}]について、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、この[預言者{よげんしゃ}]らは、つるぎとききんに[滅{ほろ}]ぼされる。", "16": "また[彼{かれ}]らの[預言{よげん}]を[聞{き}]く[民{たみ}]は、ききんとつるぎとによって、エルサレムのちまたに[投{な}]げ[捨{す}]てられる。だれもこれを[葬{ほうむ}]る[者{もの}]はない。[彼{かれ}]らとその[妻{つま}]、およびそのむすこ[娘{むすめ}]も[同様{どうよう}]である。わたしが[彼{かれ}]らの[悪{あく}]をその[上{うえ}]に[注{そそ}]ぐからである。", "17": "この[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]れ、『わたしの[目{め}]は[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[絶{た}]えず[涙{なみだ}]を[流{なが}]す。わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]であるおとめが[大{おお}]きな[傷{きず}]と[重{おも}]い[打撃{だげき}]によって[滅{ほろ}]ぼされるからである。", "18": "わたしが[出{で}]て[畑{はたけ}]に[行{い}]くと、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]がある。[町{まち}]にはいると、ききんで[病{や}]んでいる[者{もの}]がある。[預言者{よげんしゃ}]も[祭司{さいし}]も[共{とも}]にその[地{ち}]にさまよって、[知{し}]るところがない』」。", "19": "あなたはまったくユダを[捨{す}]てられたのですか。あなたの[心{こころ}]はシオンをきらわれるのですか。あなたはわれわれを[撃{う}]ったのに、どうしていやしてはくださらないのですか。われわれは[平安{へいあん}]を[望{のぞ}]んだが、[良{よ}]い[事{こと}]はこなかった。いやされる[時{とき}]を[望{のぞ}]んだが、かえって[恐怖{きょうふ}]が[来{き}]た。", "20": "[主{しゅ}]よ、われわれは[自分{じぶん}]の[悪{あく}]と、[先祖{せんぞ}]のとがとを[認{みと}]めています。われわれはあなたに[罪{つみ}]を[犯{おか}]しました。", "21": "み[名{な}]のために、われわれを[捨{す}]てないでください。あなたの[栄{さか}]えあるみ[位{くらい}]をはずかしめないでください。あなたがわれわれにお[立{た}]てになった[契約{けいやく}]を[覚{おぼ}]えて、それを[破{やぶ}]らないでください。", "22": "[異邦{いほう}]の[偽{いつわ}]りの[神々{かみがみ}]のうちに、[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせうる[者{もの}]があるであろうか。[天{てん}]が[自分{じぶん}]で[夕立{ゆうだ}]ちを[降{ふ}]らすことができようか。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたこそ、これをなさる[方{かた}]ではありませんか。われわれの[待{ま}]ち[望{のぞ}]むのはあなたです。あなたがこれらすべてのことをなさるからです。" }, "15": { "1": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「たといモーセとサムエルとがわたしの[前{まえ}]に[立{た}]っても、わたしの[心{こころ}]はこの[民{たみ}]を[顧{かえり}]みない。[彼{かれ}]らをわたしの[前{まえ}]から[追{お}]い[出{だ}]し、ここを[去{さ}]らせよ。", "2": "もし[彼{かれ}]らが、『われわれはどこに[行{い}]けばよいのか』とあなたに[尋{たず}]ねるならば、[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[疫病{えきびょう}]に[定{さだ}]められた[者{もの}]は[疫病{えきびょう}]に、つるぎに[定{さだ}]められた[者{もの}]はつるぎに、ききんに[定{さだ}]められた[者{もの}]はききんに、とりこに[定{さだ}]められた[者{もの}]はとりこに[行{い}]く』。", "3": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、わたしは四つの[物{もの}]をもって[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]する。すなわち、つるぎをもって[殺{ころ}]し、[犬{いぬ}]をもってかませ、[空{そら}]の[鳥{とり}]と[地{ち}]の[獣{けもの}]をもって[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼさせる。", "4": "またユダの[王{おう}]ヒゼキヤの[子{こ}]マナセが、エルサレムでした[行{おこな}]いのゆえに、わたしは[彼{かれ}]らを[地{ち}]のすべての[国{くに}]が[見{み}]て[恐{おそ}]れおののくものとする。", "5": "エルサレムよ、だれがあなたをあわれむであろうか。だれがあなたのために[嘆{なげ}]くであろうか。だれがふり[返{かえ}]って、あなたの[安否{あんぴ}]を[問{と}]うであろうか。", "6": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたはわたしを[捨{す}]てた。そしてますます[退{しりぞ}]いて[行{い}]く。それゆえ、わたしは[手{て}]を[伸{の}]べてあなたを[滅{ほろ}]ぼした。わたしはあわれむことには[飽{あ}]きた。", "7": "わたしはこの[地{ち}]の[門{もん}]で、[箕{みの}]で[彼{かれ}]らをあおぎ[分{わ}]けた。[彼{かれ}]らがその[道{みち}]を[離{はな}]れなかったので、わたしは[彼{かれ}]らの[子{こ}]を[奪{うば}]い、わが[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼした。", "8": "わたしは[彼{かれ}]らの[寡婦{かふ}]の[数{かず}]を[浜{はま}]べの[砂{すな}]よりも[多{おお}]くした。わたしは[真昼{まひる}]に、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]を[連{つ}]れてきて、[若者{わかもの}]らの[母{はは}]たちをせめ、[驚{おどろ}]きと[恐{おそ}]れを、にわかに[母{はは}]たちにおこした。", "9": "七[人{にん}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ[女{おんな}]は、[弱{よわ}]り[衰{おとろ}]えて、[息{いき}][絶{た}]え、まだ[昼{ひる}]であったが、[彼女{かのじょ}]の[日{ひ}]は[没{ぼっ}]した。[彼女{かのじょ}]は[恥{は}]じ、うろたえた。その[残{のこ}]りの[者{もの}]は、これを[敵{てき}]のつるぎに[渡{わた}]すと[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "10": "ああ、わたしはわざわいだ。わが[母{はは}]よ、あなたは、なぜ、わたしを[産{う}]んだのか。[全国{ぜんこく}]の[人{ひと}]はわたしと[争{あらそ}]い、わたしを[攻{せ}]める。わたしは[人{ひと}]に[貸{か}]したこともなく、[人{ひと}]に[借{か}]りたこともないのに、[皆{みな}]わたしをのろう。", "11": "[主{しゅ}]よ、もしわたしが[彼{かれ}]らの[幸福{こうふく}]をあなたに[祈{いの}]り[求{もと}]めず、また[敵{てき}]のため、その[悩{なや}]みのときと、[災{わざわい}]のときに、わたしがあなたにとりなしをしなかったのであれば、[彼{かれ}]らののろいも、やむをえないでしょう。", "12": "[人{ひと}]は[鉄{てつ}]を、[北{きた}]からくる[鉄{てつ}]や[青銅{せいどう}]を[砕{くだ}]くことができましょうか。", "13": "「わたしはあなたの[富{とみ}]と[宝{たから}]を、ぶんどり[物{もの}]として[他{ほか}]に[与{あた}]える。[代価{だいか}]を[受{う}]けることはできない。それはあなたのすべての[罪{つみ}]によるので、[領域{りょういき}][内{ない}]のいたる[所{ところ}]にこのことが[起{おこ}]る。", "14": "わたしはあなたの[知{し}]らない[地{ち}]で、あなたの[敵{てき}]に[仕{つか}]えさせる。わたしの[怒{いか}]りによって[火{ひ}]は[点{てん}]じられ、いつまでも[燃{も}]え[続{つづ}]けるからである」。", "15": "[主{しゅ}]よ、あなたは[知{し}]っておられます。わたしを[覚{おぼ}]え、わたしを[顧{かえり}]みてください。わたしを[迫害{はくがい}]する[者{もの}]に、あだを[返{かえ}]し、あなたの[寛容{かんよう}]によって、わたしを[取{と}]り[去{さ}]らないでください。わたしがあなたのために、はずかしめを[受{う}]けるのを[知{し}]ってください。", "16": "わたしはみ[言葉{ことば}]を[与{あた}]えられて、それを[食{た}]べました。み[言葉{ことば}]は、わたしに[喜{よろこ}]びとなり、[心{こころ}]の[楽{たの}]しみとなりました。[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、わたしは、あなたの[名{な}]をもってとなえられている[者{もの}]です。", "17": "わたしは[笑{わら}]いさざめく[人{ひと}]のつどいにすわることなく、また[喜{よろこ}]ぶことをせず、ただひとりですわっていました。あなたの[手{て}]がわたしの[上{うえ}]にあり、あなたが[憤{いきどお}]りをもってわたしを[満{み}]たされたからです。", "18": "どうしてわたしの[痛{いた}]みは[止{と}]まらず、[傷{きず}]は[重{おも}]くて、なおらないのですか。あなたはわたしにとって、[水{みず}]がなくて[人{ひと}]を[欺{あざむ}]く[谷川{たにがわ}]のようになられるのですか。", "19": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「もしあなたが[帰{かえ}]ってくるならば、もとのようにして、わたしの[前{まえ}]に[立{た}]たせよう。もしあなたが、つまらないことを[言{い}]うのをやめて、[貴重{きちょう}]なことを[言{い}]うならば、わたしの[口{くち}]のようになる。[彼{かれ}]らはあなたの[所{ところ}]に[帰{かえ}]ってくる。しかしあなたが[彼{かれ}]らの[所{ところ}]に[帰{かえ}]るのではない。", "20": "わたしはあなたをこの[民{たみ}]の[前{まえ}]に、[堅固{けんご}]な[青銅{せいどう}]の[城壁{じょうへき}]にする。[彼{かれ}]らがあなたを[攻{せ}]めても、あなたに[勝{か}]つことはできない。わたしがあなたと[共{とも}]にいて、あなたを[助{たす}]け、あなたを[救{すく}]うからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "21": "わたしはあなたを[悪人{あくにん}]の[手{て}]から[救{すく}]い、[無慈悲{むじひ}]な[人{ひと}]の[手{て}]からあがなう」。" }, "16": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「あなたはこの[所{ところ}]で[妻{つま}]をめとってはならない。またむすこ[娘{むすめ}]を[持{も}]ってはならない。", "3": "この[所{ところ}]で[生{うま}]れるむすこ[娘{むすめ}]と、この[地{ち}]でこれを[産{う}]む[母{はは}]たちと、これを[生{う}]む[父{ちち}]たちとについて[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、", "4": "[彼{かれ}]らは[死{し}]の[病{やまい}]にかかって[死{し}]に、[哀悼{あいとう}]する[者{もの}]もなく、[埋葬{まいそう}]する[者{もの}]もなく、[地{ち}]のおもてに、[糞土{ふんど}]のようになる。またつるぎと、ききんに[滅{ほろ}]ぼされて、その[死体{したい}]は[空{そら}]の[鳥{とり}]と[地{ち}]の[獣{けもの}]の[食{く}]い[物{もの}]となる。", "5": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[喪{も}]のある[家{いえ}]に、はいってはならない。また[行{い}]って、それを[悲{かな}]しみ[嘆{なげ}]いてはならない。わたしがこの[民{たみ}]からわたしの[平安{へいあん}]と、いつくしみと、あわれみとを[取{と}]り[去{さ}]ったからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "6": "[大{おお}]いなる[者{もの}]も[小{ちい}]さき[者{もの}]も、この[地{ち}]に[死{し}]ぬ。[彼{かれ}]らは[葬{ほうむ}]られず、また[彼{かれ}]らのために[悲{かな}]しむ[者{もの}]もなく、[自分{じぶん}]の[身{み}]を[傷{きず}]つける[者{もの}]もなく、[髪{かみ}]をそる[者{もの}]もない。", "7": "[悲{かな}]しむ[者{もの}]のためにパンをさいて、[死者{ししゃ}]のためにこれを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はなく、また[父{ちち}]あるいは[母{はは}]のために[慰{なぐさ}]めの[杯{さかずき}]をこれに[与{あた}]えて[飲{の}]ませる[者{もの}]もない。", "8": "またあなたは[宴会{えんかい}]をする[家{いえ}]にはいって、[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にすわって[食{く}]い[飲{の}]みしてはならない。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、あなたの[目{め}]の[前{まえ}]で、あなたのなおこの[世{よ}]にいる[間{あいだ}]に、わたしは[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]と[楽{たの}]しみの[声{こえ}]、[花婿{はなむこ}]の[声{こえ}]と[花嫁{はなよめ}]の[声{こえ}]とをこの[所{ところ}]に[絶{た}]やしてしまう。", "10": "あなたがこのすべての[言葉{ことば}]をこの[民{たみ}]に[告{つ}]げるとき、[彼{かれ}]らがあなたに[尋{たず}]ねて、『[主{しゅ}]がわれわれにこの[大{おお}]きな[災{わざわい}]を[宣告{せんこく}]されるのはどうしてですか。われわれにどんな[悪{わる}]い[所{ところ}]があるのですか。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にそむいて、われわれが[犯{おか}]した[罪{つみ}]とはなんですか』と[言{い}]うならば、", "11": "あなたは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えなければならない、『[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、それはあなたがたの[先祖{せんぞ}]がわたしを[捨{す}]てて[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[従{したが}]い、これに[仕{つか}]え、これを[拝{はい}]し、またわたしを[捨{す}]て、わたしの[律法{りっぽう}]を[守{まも}]らなかったからである。", "12": "あなたがたは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]よりも、いっそう[悪{わる}]いことをした。[見{み}]よ、あなたがたはおのおの[自分{じぶん}]の[悪{わる}]い[強情{ごうじょう}]な[心{こころ}]に[従{したが}]い、わたしに[聞{き}]き[従{したが}]うことはしない。", "13": "それゆえ、わたしはあなたがたをこの[地{ち}]より[追{お}]い[出{だ}]し、あなたがたも、あなたがたの[先祖{せんぞ}]も[知{し}]らない[地{ち}]に[行{い}]かせる。その[所{ところ}]であなたがたは[昼夜{ちゅうや}]、ほかの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えるようになる。これはわたしがあなたがたにあわれみを[示{しめ}]さないからである』と。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ、[見{み}]よ、こののち『イスラエルの[民{たみ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる』とは[言{い}]わないで、", "15": "『イスラエルの[民{たみ}]を[北{きた}]の[国{くに}]と、そのすべて[追{お}]いやられた[国々{くにぐに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる』という[日{ひ}]がくる。わたしが[彼{かれ}]らを、その[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えた[彼{かれ}]らの[地{ち}]に[導{みちび}]きかえすからである。", "16": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[多{おお}]くの[漁夫{ぎょふ}]を[呼{よ}]んできて、[彼{かれ}]らをすなどらせ、また、そののち[多{おお}]くの[猟師{りょうし}]を[呼{よ}]んできて、もろもろの[山{やま}]、もろもろの[丘{おか}]、および[岩{いわ}]の[裂{さ}]け[目{め}]から[彼{かれ}]らをかり[出{だ}]させる。", "17": "わたしの[目{め}]は[彼{かれ}]らのすべての[道{みち}]を[見{み}]ているからである。みなわたしに[隠{かく}]れてはいない。またその[悪{あく}]はわたしの[目{め}]に[隠{かく}]れることはない。", "18": "わたしはその[悪{あく}]とその[罪{つみ}]の[報{むく}]いを二[倍{ばい}]にする。[彼{かれ}]らがその[忌{い}]むべき[偶像{ぐうぞう}]の[死体{したい}]をもって、わたしの[地{ち}]を[汚{けが}]し、その[憎{にく}]むべきものをもって、わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]を[満{み}]たしたからである」。", "19": "[主{しゅ}]、わが[力{ちから}]、わが[城{しろ}]、[悩{なや}]みの[時{とき}]の、のがれ[場{ば}]よ、[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]は[地{ち}]の[果{はて}]からあなたのもとにきて[申{もう}]します、「われわれの[先祖{せんぞ}]が[受{う}]け[嗣{つ}]いだのは、ただ[偽{いつわ}]りと、[役{やく}]に[立{た}]たないつまらない[事{こと}]ばかりです。", "20": "[人{ひと}]が[自分{じぶん}]で[神々{かみがみ}]を[造{つく}]ることができましょうか。そういうものは[神{かみ}]ではありません」。", "21": "「それゆえ、[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らに[知{し}]らせよう。すなわち、この[際{さい}]わたしの[力{ちから}]と、わたしの[勢{いきお}]いとを[知{し}]らせよう。[彼{かれ}]らはわたしの[名{な}]が、[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "17": { "1": "「ユダの[罪{つみ}]は、[鉄{てつ}]の[筆{ふで}]、[金剛石{こんごうせき}]のとがりをもってしるされ、[彼{かれ}]らの[心{こころ}]の[碑{いしぶみ}]と、[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]に[彫{ほ}]りつけられている。", "2": "[彼{かれ}]らの[子供{こども}]たちは[青{あお}][木{き}]の[下{した}]と、[高{たか}]い[丘{おか}]の[上{うえ}]、[野{の}]の[山{やま}]の[上{うえ}]にある[祭壇{さいだん}]とアシラのことを[覚{おぼ}]えている。", "3": "わたしはあなたの[富{とみ}]とすべての[宝{たから}]とを、あなたの[全{ぜん}][領域{りょういき}]の[内{うち}]で[犯{おか}]した[罪{つみ}]の[代価{だいか}]として、ぶんどり[物{もの}]とならせる。", "4": "わたしがあなたに[与{あた}]えた[嗣{し}][業{ぎょう}]からあなたは[手{て}]をはなすようになる。またわたしは、あなたの[知{し}]らない[地{ち}]で、あなたの[敵{てき}]に[仕{つか}]えさせる。わたしの[怒{いか}]りによって、[火{ひ}]は[点{てん}]じられ、いつまでも[燃{も}]え[続{つづ}]けるからである」。", "5": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「おおよそ[人{ひと}]を[頼{たの}]みとし[肉{にく}]なる[者{もの}]を[自分{じぶん}]の[腕{うで}]とし、その[心{こころ}]が[主{しゅ}]を[離{はな}]れている[人{ひと}]は、のろわれる。", "6": "[彼{かれ}]は[荒野{あらの}]に[育{そだ}]つ[小{ちい}]さい[木{き}]のように、[何{なに}]も[良{よ}]いことの[来{く}]るのを[見{み}]ない。[荒野{あらの}]の、[干上{ひあ}]がった[所{ところ}]に[住{す}]み、[人{ひと}]の[住{す}]まない[塩{しお}][地{ち}]にいる。", "7": "おおよそ[主{しゅ}]にたより、[主{しゅ}]を[頼{たの}]みとする[人{ひと}]はさいわいである。", "8": "[彼{かれ}]は[水{みず}]のほとりに[植{う}]えた[木{き}]のようで、その[根{ね}]を[川{かわ}]にのばし、[暑{あつ}]さにあっても[恐{おそ}]れることはない。その[葉{は}]は[常{つね}]に[青{あお}]く、ひでりの[年{ねん}]にも[憂{うれ}]えることなく、[絶{た}]えず[実{み}]を[結{むす}]ぶ」。", "9": "[心{こころ}]はよろずの[物{もの}]よりも[偽{いつわ}]るもので、はなはだしく[悪{あく}]に[染{そ}]まっている。だれがこれを、よく[知{し}]ることができようか。", "10": "「[主{しゅ}]であるわたしは[心{こころ}]を[探{さぐ}]り、[思{おも}]いを[試{こころ}]みる。おのおのに、その[道{みち}]にしたがい、その[行{おこな}]いの[実{み}]によって[報{むく}]いをするためである」。", "11": "しゃこが[自分{じぶん}]が[産{う}]んだのではない[卵{たまご}]を[抱{だ}]くように、[不正{ふせい}]な[財産{ざいさん}]を[得{え}]る[者{もの}]がある。その[人{ひと}]は[一生{いっしょう}]の[半{なか}]ばにそれから[離{はな}]れて、その[終{おわ}]りには[愚{おろ}]かな[者{もの}]となる。", "12": "[初{はじ}]めから[高{たか}]くあげられた[栄{さか}]えあるみ[座{ざ}]は、われわれの[聖所{せいじょ}]のある[所{ところ}]である。", "13": "またイスラエルの[望{のぞ}]みである[主{しゅ}]よ、あなたを[捨{す}]てる[者{もの}]はみな[恥{はじ}]をかき、あなたを[離{はな}]れる[者{もの}]は[土{つち}]に[名{な}]をしるされます。それは[生{い}]ける[水{みず}]の[源{みなもと}]である[主{しゅ}]を[捨{す}]てたからです。", "14": "[主{しゅ}]よ、わたしをいやしてください、そうすれば、わたしはいえます。わたしをお[救{すく}]いください、そうすれば、わたしは[救{すく}]われます。あなたはわたしのほめたたえる[者{もの}]だからです。", "15": "[彼{かれ}]らはわたしに[言{い}]います、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はどこにあるのか。[今{いま}]、それを[出{だ}]して[見{み}]せよ」と。", "16": "[悪{あく}]をつかわされるようにとは、わたしはたって[求{もと}]めませんでした。また[災{わざわい}]の[日{ひ}]を[願{ねが}]わなかったのを、あなたはごぞんじです。わたしのくちびるから[出{で}]たことは、み[前{まえ}]にあります。", "17": "どうか、わたしを[恐{おそ}]れさせないでください。[災{わざわい}]のときに、あなたはわたしののがれ[場{ば}]です。", "18": "わたしを[攻{せ}]め[悩{なや}]ます[者{もの}]をはずかしめてください。しかしわたしをはずかしめないでください。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせてください。しかしわたしを[恐{おそ}]れさせないでください。[災{わざわい}]の[日{ひ}]を[彼{かれ}]らにきたらせ、[滅{ほろ}]びを[倍{ばい}]にして[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしてください。", "19": "[主{しゅ}]はわたしにこう[言{い}]われた、「[行{い}]って、ユダの[王{おう}]たちの[出入{でい}]りするベニヤミンの[門{もん}]、およびエルサレムのすべての[門{もん}]に[立{た}]って、", "20": "[言{い}]いなさい、『これらの[門{もん}]からはいるユダの[王{おう}]たち、およびユダのすべての[民{たみ}]とエルサレムに[住{す}]むすべての[者{もの}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "21": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[命{いのち}]が[惜{お}]しいならば[気{き}]をつけるがよい。[安息日{あんそくにち}]に[荷{に}]をたずさえ、またはそれを[持{も}]ってエルサレムの[門{もん}]にはいってはならない。", "22": "また[安息日{あんそくにち}]にあなたがたの[家{いえ}]から[荷{に}]を[運{はこ}]び[出{だ}]してはならない。なんのわざをもしてはならない。わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]に[命{めい}]じたように[安息日{あんそくにち}]を[聖別{せいべつ}]して[守{まも}]りなさい。", "23": "しかし[彼{かれ}]らは[従{したが}]わず[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、[聞{き}]くことも、[戒{いまし}]めをうけることをも[強情{ごうじょう}]に[拒{こば}]んだ。", "24": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、もしあなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]い、[安息日{あんそくにち}]に[荷{に}]をたずさえてこの[町{まち}]の[門{もん}]にはいらず、[安息日{あんそくにち}]を[聖別{せいべつ}]して、なんのわざをもしないならば、", "25": "ダビデの[位{くらい}]に[座{ざ}]する[王{おう}]たち、つかさたち、ユダの[人々{ひとびと}]、エルサレムに[住{す}]む[者{もの}]は、[車{くるま}]と[馬{うま}]に[乗{の}]ってこの[町{まち}]の[門{もん}]からはいることができる。そしてこの[町{まち}]には[長{なが}]く[人{ひと}]が[住{す}]むようになる。", "26": "また[人々{ひとびと}]はユダの[町々{まちまち}]やエルサレムの[周囲{しゅうい}]、ベニヤミンの[地{ち}]、[平地{へいち}]と[山地{さんち}]およびネゲブから[来{き}]て[燔祭{はんさい}]、[犠牲{ぎせい}]、[素祭{そさい}]、[乳香{にゅうこう}]、[感謝祭{かんしゃさい}]をたずさえて[主{しゅ}]の[家{いえ}]にはいる。", "27": "しかし、もしあなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わないで、[安息日{あんそくにち}]を[聖別{せいべつ}]して[守{まも}]ることをせず、[安息日{あんそくにち}]に[荷{に}]をたずさえてエルサレムの[門{もん}]にはいるならば、わたしは[火{ひ}]をその[門{もん}]の[中{なか}]に[燃{も}]やして、エルサレムのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。その[火{ひ}]は[消{き}]えることがない』」。" }, "18": { "1": "[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]。", "2": "「[立{た}]って、[陶器{とうき}][師{し}]の[家{いえ}]に[下{くだ}]って[行{い}]きなさい。その[所{ところ}]でわたしはあなたにわたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かせよう」。", "3": "わたしは[陶器{とうき}][師{し}]の[家{いえ}]へ[下{くだ}]って[行{い}]った。[見{み}]ると[彼{かれ}]は、ろくろで[仕事{しごと}]をしていたが、", "4": "[粘土{ねんど}]で[造{つく}]っていた[器{うつわ}]が、その[人{ひと}]の[手{て}]の[中{なか}]で[仕損{しそん}]じたので、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[意{い}]のままに、それをもってほかの[器{うつわ}]を[造{つく}]った。", "5": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "6": "「[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、イスラエルの[家{いえ}]よ、この[陶器{とうき}][師{し}]がしたように、わたしもあなたがたにできないのだろうか。イスラエルの[家{いえ}]よ、[陶器{とうき}][師{し}]の[手{て}]に[粘土{ねんど}]があるように、あなたがたはわたしの[手{て}]のうちにある。", "7": "ある[時{とき}]には、わたしが[民{たみ}]または[国{くに}]を[抜{ぬ}]く、[破{やぶ}]る、[滅{ほろ}]ぼすということがあるが、", "8": "もしわたしの[言{い}]った[国{くに}]がその[悪{あく}]を[離{はな}]れるならば、わたしはこれに[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうとしたことを[思{おも}]いかえす。", "9": "またある[時{とき}]には、わたしが[民{たみ}]または[国{くに}]を[建{た}]てる、[植{う}]えるということがあるが、", "10": "もしその[国{くに}]がわたしの[目{め}]に[悪{あく}]と[見{み}]えることを[行{おこな}]い、わたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないなら、わたしはこれに[幸{さいわい}]を[与{あた}]えようとしたことを[思{おも}]いかえす。", "11": "それゆえ、ユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはあなたがたに[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうと[工夫{くふう}]し、あなたがたを[攻{せ}]める[計{はか}]りごとを[立{た}]てている。あなたがたはおのおのその[悪{あ}]しき[道{みち}]を[離{はな}]れ、その[道{みち}]と[行{おこな}]いを[改{あらた}]めなさい』と。", "12": "しかし[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『それはむだです。われわれは[自分{じぶん}]の[図{はか}]るところに[従{したが}]い、おのおのその[悪{わる}]い[強情{ごうじょう}]な[心{こころ}]にしたがって[行動{こうどう}]します』と。", "13": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[異邦{いほう}]の[民{たみ}]のうちのある[者{もの}]に[尋{たず}]ねてみよ、このような[事{こと}]を[聞{き}]いた[者{もの}]があろうか。おとめイスラエルは[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]をした。", "14": "レバノンの[雪{ゆき}]が、どうしてシリオンの[岩{いわ}]を[離{はな}]れようか。[山{やま}]の[水{みず}]、[冷{つめ}]たい[川{かわ}]の[流{なが}]れが、どうしてかわいてしまおうか。", "15": "それなのにわが[民{たみ}]はわたしを[忘{わす}]れて、[偽{いつわ}]りの[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたいている。[彼{かれ}]らはその[道{みち}]、[古{ふる}]い[道{みち}]につまずき、また[小道{こみち}]に[入{い}]り、[大路{おおじ}]からはなれた。", "16": "[自分{じぶん}]の[地{ち}]を[荒{あ}]れすたれさせて、いつまでも[人{ひと}]に[舌打{したう}]ちされるものとした。そこを[通{とお}]る[人{ひと}]はみな[身震{みぶる}]いして、[首{くび}]を[振{ふ}]る。", "17": "わたしは[東風{ひがしかぜ}]のように、[彼{かれ}]らをその[敵{てき}]の[前{まえ}]に[散{ち}]らす。その[滅{ほろ}]びの[日{ひ}]には、わたしは[彼{かれ}]らに[背{せ}]を[向{む}]け、[顔{かお}]を[向{む}]けない」。", "18": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、「さあ、[計略{けいりゃく}]をめぐらして、エレミヤを[倒{たお}]そう。[祭司{さいし}]には[律法{りっぽう}]があり、[知恵{ちえ}]ある[者{もの}]には[計{はか}]りごとがあり、[預言者{よげんしゃ}]には[言葉{ことば}]があって、これらのものが[滅{ほろ}]びてしまうことはない。さあ、われわれは[舌{した}]をもって[彼{かれ}]を[撃{う}]とう。[彼{かれ}]のすべての[言葉{ことば}]に、[心{こころ}]を[留{と}]めないことにしよう」。", "19": "[主{しゅ}]よ、どうぞわたしにみ[心{こころ}]を[留{と}]め、わたしの[訴{うった}]えをお[聞{き}]きください。", "20": "[悪{あく}]をもって[善{ぜん}]に[報{むく}]いるべきでしょうか。しかもなお[彼{かれ}]らはわたしの[命{いのち}]を[取{と}]ろうとして[穴{あな}]を[掘{ほ}]りました。わたしがあなたの[前{まえ}]に[立{た}]って、[彼{かれ}]らのことを[良{よ}]く[言{い}]い、あなたの[憤{いきどお}]りを[止{と}]めようとしたのを[覚{おぼ}]えてください。", "21": "それゆえ、[彼{かれ}]らの[子{こ}]どもたちをききんに[渡{わた}]し、[彼{かれ}]らをつるぎの[刃{は}]に[渡{わた}]してください。[彼{かれ}]らの[妻{つま}]は[子{こ}]を[失{うしな}]い、また[寡婦{かふ}]となり、[男{おとこ}]は[疫病{えきびょう}]にかかって[死{し}]に、[若{わか}]い[者{もの}]は、[戦争{せんそう}]でつるぎに[殺{ころ}]されますように。", "22": "あなたが[敵{てき}]をにわかに[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]ませられるとき、[彼{かれ}]らの[家{いえ}]から[叫{さけ}]び[声{ごえ}]が[聞{きこ}]えますように。[彼{かれ}]らは[穴{あな}]を[掘{ほ}]って、わたしを[捕{とら}]えようとし、わなをつくって、わたしの[足{あし}]を[捕{とら}]えようとしたからです。", "23": "[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らがわたしを[殺{ころ}]すためにめぐらしている[計略{けいりゃく}]を[皆{みな}]ごぞんじです。その[悪{あく}]をゆるすことなく、その[罪{つみ}]をあなたの[前{まえ}]から[消{け}]し[去{さ}]らないでください。[彼{かれ}]らをあなたの[前{まえ}]に[倒{たお}]れさせてください。あなたのお[怒{いか}]りになる[時{とき}]に[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]してください。" }, "19": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[行{い}]って、[陶器{とうき}][師{し}]のびんを[買{か}]い、[民{たみ}]の[長老{ちょうろう}]と[年長{ねんちょう}]の[祭司{さいし}]のうちの[数人{すうにん}]を[伴{ともな}]って、", "2": "[瀬戸{せと}]かけの[門{もん}]の[入口{いりぐち}]にあるベンヒンノムの[谷{たに}]へ[行{い}]き、その[所{ところ}]で、わたしがあなたに[語{かた}]る[言葉{ことば}]をのべて、", "3": "[言{い}]いなさい、『ユダの[王{おう}]たち、およびエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしは[災{わざわい}]をこの[所{ところ}]に[下{くだ}]す。おおよそ、その[災{わざわい}]のことを[聞{き}]くものの[耳{みみ}]は[両方{りょうほう}]とも[鳴{な}]る。", "4": "[彼{かれ}]らがわたしを[捨{す}]て、この[所{ところ}]を[汚{けが}]し、この[所{ところ}]で、[自分{じぶん}]も[先祖{せんぞ}]たちもユダの[王{おう}]たちも[知{し}]らなかった[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたき、かつ[罪{つみ}]のない[者{もの}]の[血{ち}]を、この[所{ところ}]に[満{み}]たしたからである。", "5": "また[彼{かれ}]らはバアルのために[高{たか}]き[所{ところ}]を[築{きず}]き、[火{ひ}]をもって[自分{じぶん}]の[子{こ}]どもたちを[焼{や}]き、[燔祭{はんさい}]としてバアルにささげた。これはわたしの[命{めい}]じたことではなく、[定{さだ}]めたことでもなく、また[思{おも}]いもしなかったことである。", "6": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ、[見{み}]よ、この[所{ところ}]をトペテまたはベンヒンノムの[谷{たに}]と[呼{よ}]ばないで、[虐殺{ぎゃくさつ}]の[谷{たに}]と[呼{よ}]ぶ[日{ひ}]がくる。", "7": "またわたしはこの[所{ところ}]でユダとエルサレムの[計{はか}]りごとを[打{う}]ち[破{やぶ}]り、つるぎをもって、[彼{かれ}]らをその[敵{てき}]の[前{まえ}]と、そのいのちを[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]に[倒{たお}]れさせ、またその[死体{したい}]を[空{そら}]の[鳥{とり}]と[地{ち}]の[獣{けもの}]の[食{く}]い[物{もの}]とし、", "8": "かつ、この[町{まち}]を[荒{あ}]れすたれさせて、[人{ひと}]に[舌打{したう}]ちされるものとする。そこを[通{とお}]る[人{ひと}]は[皆{みな}]そのもろもろの[災{わざわい}]を[見{み}]て[身震{みぶる}]いし、[舌打{したう}]ちする。", "9": "また[彼{かれ}]らがその[敵{てき}]とその[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]とに[囲{かこ}]まれて[苦{くる}]しみ[悩{なや}]む[時{とき}]、わたしは[彼{かれ}]らに[自分{じぶん}]のむすこの[肉{にく}]、[娘{むすめ}]の[肉{にく}]を[食{た}]べさせる。[彼{かれ}]らはまた[互{たがい}]にその[友{とも}]の[肉{にく}]を[食{た}]べるようになる』。", "10": "そこで、あなたは、[一緒{いっしょ}]に[行{ゆ}]く[人々{ひとびと}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、そのびんを[砕{くだ}]き、", "11": "そして[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[陶器{とうき}][師{し}]の[器{うつわ}]をひとたび[砕{くだ}]くならば、もはやもとのようにすることはできない。このようにわたしはこの[民{たみ}]とこの[町{まち}]とを[砕{くだ}]く。[人々{ひとびと}]はほかに[葬{ほうむ}]るべき[場所{ばしょ}]がないために、トペテに[葬{ほうむ}]るであろう。", "12": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、わたしはこの[所{ところ}]と、ここに[住{す}]む[者{もの}]とにこのようにし、この[町{まち}]をトペテのようにする。", "13": "エルサレムの[家{いえ}]とユダの[王{おう}]たちの[家{いえ}]、すなわち[彼{かれ}]らがその[屋上{おくじょう}]で[天{てん}]の[衆{しゅう}][群{ぐん}]に[香{こう}]をたき、ほかの[神々{かみがみ}]に[酒{さけ}]を[注{そそ}]いだ[家{いえ}]は、[皆{みな}]トペテの[所{ところ}]のように[汚{けが}]される』」。", "14": "エレミヤは[主{しゅ}]が[彼{かれ}]をつかわして[預言{よげん}]させられたトペテから[帰{かえ}]ってきて、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[庭{にわ}]に[立{た}]ち、すべての[民{たみ}]に[言{い}]った、", "15": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしは、この[町{まち}]とそのすべての[村々{むらむら}]に、わたしの[言{い}]ったもろもろの[災{わざわい}]を[下{くだ}]す。[彼{かれ}]らが[強情{ごうじょう}]で、わたしの[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]おうとしないからである」。" }, "20": { "1": "さて[祭司{さいし}]インメルの[子{こ}]で、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のつかさの[長{ちょう}]であったパシュルは、エレミヤがこれらの[事{こと}]を[預言{よげん}]するのを[聞{き}]いた。", "2": "そしてパシュルは[預言者{よげんしゃ}]エレミヤを[打{う}]ち、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にある[上{うえ}]のベニヤミンの[門{もん}]の[足{あし}]かせにつないだ。", "3": "その[翌日{よくじつ}]パシュルがエレミヤを[足{あし}]かせから[解{と}]き[放{はな}]した[時{とき}]、エレミヤは[彼{かれ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はあなたの[名{な}]をパシュルとは[呼{よ}]ばないで、『[恐{おそ}]れが[周囲{しゅうい}]にある』と[呼{よ}]ばれる。", "4": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはあなたを、あなた[自身{じしん}]とあなたのすべての[友{とも}]だちに[恐{おそ}]れを[起{おこ}]させる[者{もの}]とする。[彼{かれ}]らはあなたが[見{み}]ている[目{め}]の[前{まえ}]で[敵{てき}]のつるぎに[倒{たお}]れる。わたしはまたユダのすべての[民{たみ}]をバビロン[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らを[捕{とら}]えてバビロンに[移{うつ}]し、つるぎをもって[殺{ころ}]す。", "5": "わたしはまたこの[町{まち}]のすべての[富{とみ}]と、その[獲{え}]たすべての[物{もの}]と、そのすべての[貴重{きちょう}]な[物{もの}]と、ユダの[王{おう}]たちのすべての[宝物{ほうもつ}]をその[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]らはこれをかすめ、[民{たみ}]を[捕{とら}]えてバビロンに[移{うつ}]す。", "6": "パシュルよ、あなたと、あなたの[家{いえ}]に[住{す}]む[者{もの}]とはみな[捕{とら}]え[移{うつ}]される。あなたはバビロンに[行{い}]って、その[所{ところ}]で[死{し}]に、その[所{ところ}]に[葬{ほうむ}]られる。あなたも、あなたが[偽{いつわ}]って[預言{よげん}]した[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]った[友{とも}]もみなそのようになる」。", "7": "[主{しゅ}]よ、あなたがわたしを[欺{あざむ}]かれたので、わたしはその[欺{あざむ}]きに[従{したが}]いました。あなたはわたしよりも[強{つよ}]いので、わたしを[説{と}]き[伏{ふ}]せられたのです。わたしは[一日{いちにち}][中{ぢゅう}]、[物笑{ものわら}]いとなり、[人{ひと}]はみなわたしをあざけります。", "8": "それは、わたしが[語{かた}]り、[呼{よ}]ばわるごとに、「[暴虐{ぼうぎゃく}]、[滅亡{めつぼう}]」と[叫{さけ}]ぶからです。[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[一日{いちにち}][中{ぢゅう}]、わが[身{み}]のはずかしめと、あざけりになるからです。", "9": "もしわたしが、「[主{しゅ}]のことは、[重{かさ}]ねて[言{い}]わない、このうえその[名{な}]によって[語{かた}]る[事{こと}]はしない」と[言{い}]えば、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしの[心{こころ}]にあって、[燃{も}]える[火{ひ}]のわが[骨{ほね}]のうちに[閉{と}]じこめられているようで、それを[押{おさ}]えるのに[疲{つか}]れはてて、[耐{た}]えることができません。", "10": "[多{おお}]くの[人{ひと}]のささやくのを[聞{き}]くからです。[恐{おそ}]れが[四方{しほう}]にあります。「[告発{こくはつ}]せよ。さあ、[彼{かれ}]を[告発{こくはつ}]しよう」と[言{い}]って、わが[親{した}]しい[友{とも}]は[皆{みな}]わたしのつまずくのを、うかがっています。また、「[彼{かれ}]は[欺{あざむ}]かれるだろう。そのとき、われわれは[彼{かれ}]に[勝{か}]って、あだを[返{かえ}]すことができる」と[言{い}]います。", "11": "しかし[主{しゅ}]は[強{つよ}]い[勇士{ゆうし}]のようにわたしと[共{とも}]におられる。それゆえ、わたしに[迫{せま}]りくる[者{もの}]はつまずき、わたしに[打{う}]ち[勝{か}]つことはできない。[彼{かれ}]らは、なし[遂{と}]げることができなくて、[大{おお}]いに[恥{はじ}]をかく。その[恥{はじ}]は、いつまでも[忘{わす}]れられることはない。", "12": "[正{ただ}]しき[者{もの}]を[試{こころ}]み、[人{ひと}]の[心{こころ}]と[思{おも}]いを[見{み}]られる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、あなたが[彼{かれ}]らに、あだを[返{かえ}]されるのを[見{み}]せてください。わたしはあなたに、わたしの[訴{うった}]えをお[任{まか}]せしたからです。", "13": "[主{しゅ}]に[向{む}]かって[歌{うた}]い、[主{しゅ}]をほめたたえよ。[主{しゅ}]は[貧{まず}]しい[者{もの}]の[命{いのち}]を、[悪人{あくにん}]の[手{て}]から[救{すく}]われたからである。", "14": "わたしの[生{うま}]れた[日{ひ}]はのろわれよ。[母{はは}]がわたしを[産{う}]んだ[日{ひ}]は[祝福{しゅくふく}]を[受{う}]けるな。", "15": "わたしの[父{ちち}]に「[男{おとこ}]の[子{こ}]が、[生{うま}]れました」と[告{つ}]げて、[彼{かれ}]を[大{おお}]いに[喜{よろこ}]ばせた[人{ひと}]は、のろわれよ。", "16": "その[人{ひと}]は、[主{しゅ}]のあわれみを[受{う}]けることなく、[滅{ほろ}]ぼされた[町{まち}]のようになれ。[朝{あさ}]には、[彼{かれ}]に[叫{さけ}]びを[聞{き}]かせ、[昼{ひる}]には[戦{たたか}]いの[声{こえ}]を[聞{き}]かせよ。", "17": "[彼{かれ}]がわたしを[胎内{たいない}]で[殺{ころ}]さず、わが[母{はは}]をわたしの[墓場{はかば}]となさず、その[胎{たい}]をいつまでも[大{おお}]きくしなかったからである。", "18": "なにゆえにわたしは[胎内{たいない}]を[出{で}]てきて、[悩{なや}]みと[悲{かな}]しみに[会{あ}]い、[恥{はじ}]を[受{う}]けて[一生{いっしょう}]を[過{す}]ごすのか。" }, "21": { "1": "ゼデキヤ[王{おう}]は、マルキヤの[子{こ}]パシュルと[祭司{さいし}]マアセヤの[子{こ}]ゼパニヤを、エレミヤのもとにつかわし、", "2": "「バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがわれわれを[攻{せ}]めようとしているゆえ、われわれのために[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねてほしい。[主{しゅ}]はそのもろもろの[不思議{ふしぎ}]なわざをもって、われわれを[助{たす}]け、バビロンの[王{おう}]をわれわれから[退{しりぞ}]かせられるかも[知{し}]れない」と[言{い}]わせた。その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "3": "エレミヤは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたがたはゼデキヤにこのように[言{い}]いなさい、", "4": "『イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、あなたがたが、この[城壁{じょうへき}]の[外{そと}]にあって、あなたがたを[攻{せ}]め[囲{かこ}]むバビロンの[王{おう}]およびカルデヤびとと[戦{たたか}]うとき、わたしはあなたがたの[手{て}]に[持{も}]っている[武器{ぶき}]をとりあげ、これを[町{まち}]の[中{なか}]に[集{あつ}]めさせる。", "5": "わたしは[手{て}]を[伸{の}]べ、[強{つよ}]い[腕{うで}]をもって、[怒{いか}]り、[憤{いきどお}]り、[激{はげ}]しく[怒{いか}]って、あなたがたを[攻{せ}]める。", "6": "わたしはまたこの[町{まち}]に[住{す}]む[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[撃{う}]つ。[彼{かれ}]らはみな[重{おも}]い[疫病{えきびょう}]にかかって[死{し}]ぬ。", "7": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、この[後{のち}]、わたしはユダの[王{おう}]ゼデキヤとその[家来{けらい}]たち、および[疫病{えきびょう}]と、つるぎと、ききんを[免{まぬか}]れて、この[町{まち}]に[残{のこ}]っている[民{たみ}]を、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]と、その[敵{てき}]の[手{て}]、およびその[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。バビロンの[王{おう}]はつるぎの[刃{は}]にかけて[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち、[彼{かれ}]らを[惜{お}]しまず、[顧{かえり}]みず、またあわれむこともしない』。", "8": "あなたはまたこの[民{たみ}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしは[命{いのち}]の[道{みち}]と[死{し}]の[道{みち}]とをあなたがたの[前{まえ}]に[置{お}]く。", "9": "この[町{まち}]にとどまる[者{もの}]は、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]とで[死{し}]ぬ。しかし、[出{で}]て[行{い}]って、あなたがたを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んでいるカルデヤびとに[降伏{こうふく}]する[者{もの}]は[死{し}]を[免{まぬか}]れ、その[命{いのち}]は[自分{じぶん}]のぶんどり[物{もの}]となる。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしがこの[町{まち}]に[顔{かお}]を[向{む}]けたのは[幸{さいわい}]を[与{あた}]えるためではなく、[災{わざわい}]を[与{あた}]えるためである。この[町{まち}]はバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]される。[彼{かれ}]は[火{ひ}]をもって、これを[焼{や}]き[払{はら}]う』。", "11": "またユダの[王{おう}]の[家{いえ}]に[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "12": "ダビデの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[朝{あさ}]ごとに、[正{ただ}]しいさばきを[行{おこな}]い、[物{もの}]を[奪{うば}]われた[人{ひと}]をしえたげる[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]え。そうしないと、あなたがたの[悪{わる}]い[行{おこな}]いのために、わたしの[怒{いか}]りは[火{ひ}]のように[燃{も}]えて、それを[消{け}]すことはできない』」。", "13": "「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[谷{たに}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、[平原{へいげん}]の[岩{いわ}]よ、[見{み}]よ、わたしはあなたに[敵{てき}]する。あなたがたは[言{い}]う、『だれが[下{くだ}]ってきて、われわれを[攻{せ}]めるものか、だれがわれわれのいる[所{ところ}]に、はいるものか』と。", "14": "わたしはあなたがたを、その[行{おこな}]いの[実{み}]によって[罰{ばっ}]する。またその[林{はやし}]に[火{ひ}]をつけて、その[周囲{しゅうい}]のものをみな[焼{や}]き[尽{つく}]すと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "22": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ユダの[王{おう}]の[家{いえ}]に[下{くだ}]り、その[所{ところ}]にこの[言葉{ことば}]をのべて、", "2": "[言{い}]いなさい、『ダビデの[位{くらい}]にすわるユダの[王{おう}]よ、あなたと、あなたの[家臣{かしん}]、および、この[門{もん}]からはいるあなたの[民{たみ}]は[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "3": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]い、[物{もの}]を[奪{うば}]われた[人{ひと}]を、しえたげる[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]い、[異邦{いほう}]の[人{ひと}]、[孤児{こじ}]、[寡婦{かふ}]を[悩{なや}]まし、しえたげてはならない。またこの[所{ところ}]に、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]してはならない。", "4": "もしあなたがたがこの[言葉{ことば}]を[真実{しんじつ}]に[行{おこな}]うならば、ダビデの[位{くらい}]にすわる[王{おう}]とその[家臣{かしん}]、およびその[民{たみ}]は、[車{くるま}]と[馬{うま}]に[乗{の}]って、この[家{いえ}]の[門{もん}]にはいることができる。", "5": "しかしあなたがたがこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]かないならば、わたしは[自身{じしん}]をさして[誓{ちか}]うが、この[家{いえ}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "6": "[主{しゅ}]はユダの[王{おう}]の[家{いえ}]についてこう[言{い}]われる、あなたはわたしに[対{たい}]してギレアデのようであり、レバノンの[頂{いただき}]のようである。しかし、わたしは[必{かなら}]ずあなたを[荒{あ}]れ[地{ち}]にし、[人{ひと}]の[住{す}]まない[町{まち}]にする。", "7": "わたしは[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]を[設{もう}]けて、あなたを[攻{せ}]めさせる、[彼{かれ}]らはおのおのその[武器{ぶき}]をとり、あなたの[麗{うるわ}]しい[香柏{こうはく}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れる。", "8": "[多{おお}]くの[国{くに}]の[人{ひと}]はこの[町{まち}]を[過{す}]ぎ、[互{たがい}]に[語{かた}]って、「なぜ[主{しゅ}]はこの[大{おお}]いなる[町{まち}]をこのようにされたのか」と[言{い}]うとき、", "9": "[人{ひと}]は[答{こた}]えて、「これは[彼{かれ}]らがその[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[契約{けいやく}]を[捨{す}]てて[他{た}]の[神々{かみがみ}]を[拝{はい}]し、これに[仕{つか}]えたからである」と[言{い}]うであろう』」。", "10": "[死{し}]んだ[者{もの}]のために[泣{な}]くことなく、またそのために[嘆{なげ}]いてはならない。[捕{とら}]え[移{うつ}]されてゆく[者{もの}]のために、[激{はげ}]しく[泣{な}]け。[彼{かれ}]はふたたび[帰{かえ}]ってきて、その[故郷{こきょう}]を[見{み}]ることがないからである。", "11": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]シャルムは[父{ちち}]ヨシヤについで[王{おう}]となったが、ついにこの[所{ところ}]から[出{で}]て[行{い}]った。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]についてこう[言{い}]われる、「[彼{かれ}]は[再{ふたた}]びここに[帰{かえ}]らない。", "12": "[彼{かれ}]はその[捕{とら}]え[行{い}]かれた[所{ところ}]で[死{し}]に、[再{ふたた}]びこの[地{ち}]を[見{み}]ない」。", "13": "「[不義{ふぎ}]をもってその[家{いえ}]を[建{た}]て、[不法{ふほう}]をもってその[高殿{たかどの}]を[造{つく}]り、[隣{とな}]り[人{びと}]を[雇{やと}]って[何{なに}]をも[与{あた}]えず、その[賃金{ちんぎん}]を[払{はら}]わない[者{もの}]はわざわいである。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]う、『わたしは[自分{じぶん}]のために[大{おお}]きな[家{いえ}]を[建{た}]て、[広{ひろ}]い[高殿{たかどの}]を[造{つく}]ろう』と。そしてこれがために[窓{まど}]を[造{つく}]り、[香柏{こうはく}]の[鏡板{かがみいた}]でおおい、それを[朱{しゅ}]で[塗{ぬ}]る。", "15": "あなたは[競{きそ}]って[香柏{こうはく}]を[用{もち}]いることによって、[王{おう}]であると[思{おも}]うのか。あなたの[父{ちち}]は[食{く}]い[飲{の}]みし、[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]って、[幸{さいわい}]を[得{え}]たのではないか。", "16": "[彼{かれ}]は[貧{まず}]しい[人{ひと}]と[乏{とぼ}]しい[人{ひと}]の[訴{うった}]えをただして、さいわいを[得{え}]た。こうすることがわたしを[知{し}]ることではないかと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "17": "しかし、あなたは[目{め}]も[心{こころ}]も、[不正{ふせい}]な[利益{りえき}]のためにのみ[用{もち}]い、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]そうとし、[圧制{あっせい}]と[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]おうとする」。", "18": "それゆえ、[主{しゅ}]はユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムについてこう[言{い}]われる、「[人々{ひとびと}]は『[悲{かな}]しいかな、わが[兄{あに}]』、『[悲{かな}]しいかな、わが[姉{あね}]』と[言{い}]って、[彼{かれ}]のために[嘆{なげ}]かない。また『[悲{かな}]しいかな、[主君{しゅくん}]よ』、『[悲{かな}]しいかな、[陛下{へいか}]よ』と[言{い}]って[嘆{なげ}]かない。", "19": "ろばが[埋{う}]められるように、[彼{かれ}]は[葬{ほうむ}]られる。[引{ひ}]かれて[行{い}]って、エルサレムの[門{もん}]の[外{そと}]に[投{な}]げ[捨{す}]てられる」。", "20": "「レバノンに[登{のぼ}]って[呼{よ}]ばわり、バシャンにあなたの[声{こえ}]をあげ、アバリムから[呼{よ}]ばわれ。あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]がみな[滅{ほろ}]ぼされるからだ。", "21": "あなたの[栄{さか}]えていた[時{とき}]、わたしはあなたに[語{かた}]ったが『[聞{き}]きたくはない』と[言{い}]った。あなたがわたしの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないことは、あなたの[幼{おさな}]い[時{とき}]からの、ならわしであった。", "22": "あなたの[牧者{ぼくしゃ}]はみな、[風{かぜ}]に[追{お}]い[立{た}]てられ、あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]は[捕{とら}]え[移{うつ}]される。その[時{とき}]、あなたは[自分{じぶん}]のもろもろの[悪{あく}]のために、[恥{は}]じ、うろたえる。", "23": "レバノンに[住{す}]み、[香柏{こうはく}]の[中{なか}]に[巣{す}]をつくっている[者{もの}]よ、[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]に[臨{のぞ}]む[苦{くる}]しみのような[苦痛{くつう}]があなたに[臨{のぞ}]むとき、あなたはどんなに[嘆{なげ}]くことであろうか」。", "24": "「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。ユダの[王{おう}]エホヤキムの[子{こ}]コニヤが、わたしの[右手{みぎて}]の[指輪{ゆびわ}]であっても、わたしはあなたを[抜{ぬ}]き[取{と}]る。", "25": "あなたの[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]、あなたがその[顔{かお}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]の[手{て}]、すなわちバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]と、カルデヤびとの[手{て}]にあなたを[渡{わた}]す。", "26": "わたしは、あなたと、あなたを[産{う}]んだ[母{はは}]を、あなたがたの[生{うま}]れた[国{くに}]でない[他{た}]の[国{くに}]に[追{お}]いやる。あなたがたはそこで[死{し}]ぬ。", "27": "[彼{かれ}]らが[帰{かえ}]りたいとせつに[願{ねが}]う[国{くに}]に、[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]び[帰{かえ}]ることができない」。", "28": "この[人{ひと}]コニヤは[卑{いや}]しむべき、こわれたつぼであろうか、だれも[心{こころ}]に[留{と}]めない[器{うつわ}]であろうか。なぜ[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]は[追{お}]いやられて、[知{し}]らない[地{ち}]に[投{な}]げやられるのか。", "29": "ああ、[地{ち}]よ、[地{ち}]よ、[地{ち}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]けよ。", "30": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「この[人{ひと}]を、[子{こ}]なき[人{ひと}]として、またその[一生{いっしょう}]のうち、[栄{さか}]えることのない[人{ひと}]として[記録{きろく}]せよ。その[子孫{しそん}]のうち、ひとりも[栄{さか}]えて、ダビデの[位{くらい}]にすわり、ユダを[治{おさ}]めるものが[再{ふたた}]び[起{おこ}]らないからである」。" }, "23": { "1": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わが[牧場{まきば}]の[羊{ひつじ}]を[滅{ほろ}]ぼし[散{ち}]らす[牧者{ぼくしゃ}]はわざわいである」。", "2": "それゆえイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわが[民{たみ}]を[養{やしな}]う[牧者{ぼくしゃ}]についてこう[言{い}]われる、「あなたがたはわたしの[群{む}]れを[散{ち}]らし、これを[追{お}]いやって[顧{かえり}]みなかった。[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[悪{あ}]しき[行{おこな}]いによってあなたがたに[報{むく}]いると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "3": "わたしの[群{む}]れの[残{のこ}]った[者{もの}]を、[追{お}]いやったすべての[地{ち}]から[集{あつ}]め、[再{ふたた}]びこれをそのおりに[帰{かえ}]らせよう。[彼{かれ}]らは[子{こ}]を[産{う}]んでその[数{かず}]が[多{おお}]くなる。", "4": "わたしはこれを[養{やしな}]う[牧者{ぼくしゃ}]をその[上{うえ}]に[立{た}]てる、[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]び[恐{おそ}]れることなく、またおののくことなく、いなくなることもないと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしがダビデのために一つの[正{ただ}]しい[枝{えだ}]を[起{おこ}]す[日{ひ}]がくる。[彼{かれ}]は[王{おう}]となって[世{よ}]を[治{おさ}]め、[栄{さか}]えて、[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]を[世{よ}]に[行{おこな}]う。", "6": "その[日{ひ}]ユダは[救{すくい}]を[得{え}]、イスラエルは[安{やす}]らかにおる。その[名{な}]は『[主{しゅ}]はわれわれの[正義{せいぎ}]』ととなえられる。", "7": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ[見{み}]よ、[人々{ひとびと}]は『イスラエルの[民{たみ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる』とまた[言{い}]わないで、", "8": "『イスラエルの[家{いえ}]の[子孫{しそん}]を[北{きた}]の[地{ち}]と、そのすべて[追{お}]いやられた[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]された[神{かみ}]は[生{い}]きておられる』という[日{ひ}]がくる。その[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[地{ち}]に[住{す}]んでいる」。", "9": "[預言者{よげんしゃ}]たちについて。わが[心{こころ}]はわたしのうちに[破{やぶ}]れ、わが[骨{ほね}]はみな[震{ふる}]う。[主{しゅ}]とその[聖{せい}]なる[言葉{ことば}]のために、わたしは[酔{よ}]っている[人{ひと}]のよう、[酒{さけ}]に[打{う}]ち[負{ま}]かされた[人{ひと}]のようである。", "10": "この[地{ち}]に[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うものが[満{み}]ちているからだ。のろいによって[地{ち}]は[嘆{なげ}]き、[荒野{あらの}]の[牧場{まきば}]はかわく。[彼{かれ}]らの[道{みち}]は[悪{わる}]く、その[力{ちから}]は[正{ただ}]しくない。", "11": "「[預言者{よげんしゃ}]と[祭司{さいし}]とは[共{とも}]に[神{かみ}]を[汚{けが}]す[者{もの}]である。わたしの[家{いえ}]においてすら[彼{かれ}]らの[悪{あく}]を[見{み}]たと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "それゆえ、[彼{かれ}]らの[道{みち}]は、おのずから[暗黒{あんこく}]の[中{なか}]にあるなめらかな[道{みち}]のようになり、[彼{かれ}]らは[押{お}]されてその[道{みち}]に[倒{たお}]れる。わたしが[彼{かれ}]らの[罰{ばっ}]せられる[年{とし}]に、[災{わざわい}]をその[上{うえ}]に[臨{のぞ}]ませるからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "わたしはサマリヤの[預言者{よげんしゃ}]のうちに[不快{ふかい}]な[事{こと}]のあるのを[見{み}]た。[彼{かれ}]らはバアルによって[預言{よげん}]し、わが[民{たみ}]イスラエルを[惑{まど}]わした。", "14": "しかしエルサレムの[預言者{よげんしゃ}]のうちには、[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]のあるのを[見{み}]た。[彼{かれ}]らは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[偽{いつわ}]りに[歩{あゆ}]み、[悪人{あくにん}]の[手{て}]を[強{つよ}]くし、[人{ひと}]をその[悪{あく}]から[離{はな}]れさせない。[彼{かれ}]らはみなわたしにはソドムのようであり、その[民{たみ}]はゴモラのようである」。", "15": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[預言者{よげんしゃ}]についてこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らに、にがよもぎを[食{た}]べさせ、[毒{どく}]の[水{みず}]を[飲{の}]ませる。[神{かみ}]を[汚{けが}]すことがエルサレムの[預言者{よげんしゃ}]から[出{で}]て、[全{ぜん}][地{ち}]に[及{およ}]んでいるからである」。", "16": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたに[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてはならない。[彼{かれ}]らはあなたがたに、むなしい[望{のぞ}]みをいだかせ、[主{しゅ}]の[口{くち}]から[出{で}]たのでない、[自分{じぶん}]の[心{こころ}]の[黙示{もくし}]を[語{かた}]るのである。", "17": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[軽{かる}]んじる[者{もの}]に[向{む}]かって[絶{た}]えず、『あなたがたは[平安{へいあん}]を[得{え}]る』と[言{い}]い、また[自分{じぶん}]の[強情{ごうじょう}]な[心{こころ}]にしたがって[歩{あゆ}]むすべての[人{ひと}]に[向{む}]かって、『あなたがたに[災{わざわい}]はこない』と[言{い}]う」。", "18": "[彼{かれ}]らのうちだれか[主{しゅ}]の[議会{ぎかい}]に[立{た}]って、その[言葉{ことば}]を[見聞{みき}]きした[者{もの}]があろうか。だれか[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてその[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた[者{もの}]があろうか。", "19": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[暴風{ぼうふう}]がくる。[憤{いきどお}]りと、つむじ[風{かぜ}]が[出{で}]て、[悪人{あくにん}]のこうべをうつ。", "20": "[主{しゅ}]の[怒{いか}]りは、み[心{こころ}]に[思{おも}]い[定{さだ}]められたことをなし[遂{と}]げられるまで[退{しりぞ}]くことはない。[末{すえ}]の[日{ひ}]にあなたがたはそれを[明{あき}]らかに[悟{さと}]る。", "21": "[預言者{よげんしゃ}]たちはわたしがつかわさなかったのに、[彼{かれ}]らは[走{はし}]った。わたしが、[彼{かれ}]らに[告{つ}]げなかったのに、[彼{かれ}]らは[預言{よげん}]した。", "22": "もし[彼{かれ}]らがわたしの[議会{ぎかい}]に[立{た}]ったのであれば、わたしの[民{たみ}]にわが[言葉{ことば}]を[告{つ}]げ[示{しめ}]して、その[悪{わる}]い[道{みち}]と[悪{わる}]い[行{おこな}]いから、[離{はな}]れさせたであろうに。", "23": "「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしはただ[近{ちか}]くの[神{かみ}]であって、[遠{とお}]くの[神{かみ}]ではないのであるか。", "24": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[人{ひと}]は、ひそかな[所{ところ}]に[身{み}]を[隠{かく}]して、わたしに[見{み}]られないようにすることができようか。[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[天{てん}]と[地{ち}]とに[満{み}]ちているではないか。", "25": "わが[名{な}]によって[偽{いつわ}]りを[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]たちが、『わたしは[夢{ゆめ}]を[見{み}]た、わたしは[夢{ゆめ}]を[見{み}]た』と[言{い}]うのを[聞{き}]いた。", "26": "[偽{いつわ}]りを[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]たちの[心{こころ}]に、いつまで[偽{いつわ}]りがあるのであるか。[彼{かれ}]らはその[心{こころ}]の[欺{あざむ}]きを[預言{よげん}]する。", "27": "[彼{かれ}]らはその[先祖{せんぞ}]がバアルに[従{したが}]ってわが[名{な}]を[忘{わす}]れたように、[互{たがい}]に[夢{ゆめ}]を[語{かた}]って、わたしの[民{たみ}]にわが[名{な}]を[忘{わす}]れさせようとする。", "28": "[夢{ゆめ}]をみた[預言者{よげんしゃ}]は[夢{ゆめ}]を[語{かた}]るがよい。しかし、わたしの[言葉{ことば}]を[受{う}]けた[者{もの}]は[誠実{せいじつ}]にわたしの[言葉{ことば}]を[語{かた}]らなければならない。わらと[麦{むぎ}]とをくらべることができようかと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "29": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、わたしの[言葉{ことば}]は[火{ひ}]のようではないか。また[岩{いわ}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]く[鎚{つち}]のようではないか。", "30": "それゆえ[見{み}]よ、わたしはわたしの[言葉{ことば}]を[互{たがい}]に[盗{ぬす}]む[預言者{よげんしゃ}]の[敵{てき}]となると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "31": "[見{み}]よ、わたしは、『[主{しゅ}]は[言{い}]いたもう』と[舌{した}]をもって[語{かた}]る[預言者{よげんしゃ}]の[敵{てき}]となると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "32": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしは[偽{いつわ}]りの[夢{ゆめ}]を[預言{よげん}]する[者{もの}]の[敵{てき}]となる。[彼{かれ}]らはそれを[語{かた}]り、またその[偽{いつわ}]りと[大言{たいげん}]をもってわたしの[民{たみ}]を[惑{まど}]わす。わたしが[彼{かれ}]らをつかわしたのではなく、また[彼{かれ}]らに[命{めい}]じたのでもない。それで[彼{かれ}]らはこの[民{たみ}]にすこしも[益{えき}]にならないと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "33": "この[民{たみ}]のひとり、または[預言者{よげんしゃ}]、または[祭司{さいし}]があなたに、『[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]はなんですか』と[問{と}]うならば、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えなさい、『あなたがたがその[重荷{おもに}]です。そして[主{しゅ}]は、あなたがたを[捨{す}]てると[言{い}]っておられます』と。", "34": "そして、『[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]』と[言{い}]うその[預言者{よげんしゃ}]、[祭司{さいし}]、または[民{たみ}]のひとりを、その[家族{かぞく}]と[共{とも}]にわたしは[罰{ばっ}]する。", "35": "あなたがたは、みな[互{たがい}]に、[隣{とな}]り[人{びと}]に、また[兄弟{きょうだい}]に、こう[言{い}]わなければならない、『[主{しゅ}]はなんと[答{こた}]えられましたか』、『[主{しゅ}]はなんと[言{い}]われましたか』と。", "36": "しかし[重{かさ}]ねて『[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]』と[言{い}]ってはならない。[重荷{おもに}]は[人{ひと}]おのおのの[自分{じぶん}]の[言葉{ことば}]だからである。あなたがたは[生{い}]ける[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]なるわれわれの[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[曲{ま}]げる[者{もの}]である。", "37": "あなたは[預言者{よげんしゃ}]にこう[言{い}]わなければならない、『[主{しゅ}]はあなたになんと[答{こた}]えられましたか』、『[主{しゅ}]はなんと[言{い}]われましたか』と。", "38": "もしあなたがたが『[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]』と[言{い}]うならば、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしが[人{ひと}]をあなたがたにつかわして、あなたがたは「[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]」と[言{い}]ってはならないと[言{い}]わせたのに、あなたがたは「[主{しゅ}]の[重荷{おもに}]」という[言葉{ことば}]を[言{い}]ったので、", "39": "わたしは[必{かなら}]ずあなたがたを[捕{とら}]え[移{うつ}]させ、あなたがたとあなたがたの[先祖{せんぞ}]とに[与{あた}]えたこの[町{まち}]と、あなたがたとを、わたしの[前{まえ}]から[捨{す}]て[去{さ}]る。", "40": "そして、[忘{わす}]れられることのない[永遠{えいえん}]のはずかしめと[永遠{えいえん}]の[恥{はじ}]を、あなたがたにこうむらせる』」。" }, "24": { "1": "バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがユダの[王{おう}]エホヤキムの[子{こ}]エコニヤおよびユダの[君{きみ}]たちと[工匠{こうしょう}]と[鍛冶{かじ}]をエルサレムからバビロンに[移{うつ}]して[後{のち}]、[主{しゅ}]はわたしにこの[幻{まぼろし}]をお[示{しめ}]しになった。[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[前{まえ}]に[置{お}]かれているいちじくを[盛{も}]った二つのかごがあった。", "2": "その一つのかごには、はじめて[熟{じゅく}]したような[非常{ひじょう}]に[良{よ}]いいちじくがあり、ほかのかごには[非常{ひじょう}]に[悪{わる}]くて[食{た}]べられないほどの[悪{わる}]いいちじくが[入{い}]れてあった。", "3": "[主{しゅ}]はわたしに、「エレミヤよ、[何{なに}]を[見{み}]るか」と[言{い}]われた。わたしは、「いちじくです。その[良{よ}]いいちじくは[非常{ひじょう}]によく、[悪{わる}]いほうのいちじくは[非常{ひじょう}]に[悪{わる}]くて、[食{た}]べられません」と[答{こた}]えた。", "4": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "5": "「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、この[所{ところ}]からカルデヤびとの[地{ち}]に[追{お}]いやったユダの[捕{とら}]われ[人{びと}]を、わたしはこの[良{よ}]いいちじくのように[顧{かえり}]みて[恵{めぐ}]もう。", "6": "わたしは[彼{かれ}]らに[目{め}]をかけてこれを[恵{めぐ}]み、[彼{かれ}]らをこの[地{ち}]に[返{かえ}]し、[彼{かれ}]らを[建{た}]てて[倒{たお}]さず、[植{う}]えて[抜{ぬ}]かない。", "7": "わたしは[彼{かれ}]らにわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る[心{こころ}]を[与{あた}]えよう。[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となり、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となる。[彼{かれ}]らは[一心{いっしん}]にわたしのもとに[帰{かえ}]ってくる。", "8": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはユダの[王{おう}]ゼデキヤとそのつかさたち、およびエルサレムの[人{ひと}]の[残{のこ}]ってこの[地{ち}]にいる[者{もの}]、ならびにエジプトの[地{ち}]に[住{す}]んでいる[者{もの}]を、この[悪{わる}]くて[食{た}]べられない[悪{わる}]いいちじくのようにしよう。", "9": "わたしは[彼{かれ}]らを[地{ち}]のもろもろの[国{くに}]で、[忌{い}]みきらわれるものとし、またわたしの[追{お}]いやるすべての[所{ところ}]で、はずかしめに[会{あ}]わせ、ことわざとなり、あざけりと、のろいに[会{あ}]わせる。", "10": "わたしはつるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]を[彼{かれ}]らのうちに[送{おく}]って、ついに[彼{かれ}]らをわたしが[彼{かれ}]らとその[先祖{せんぞ}]とに[与{あた}]えた[地{ち}]から[絶{た}]えさせる」。" }, "25": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの四[年{ねん}](バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[元年{がんねん}])にユダのすべての[民{たみ}]についての[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "2": "[預言者{よげんしゃ}]エレミヤはこの[言葉{ことば}]をユダのすべての[民{たみ}]とエルサレムに[住{す}]むすべての[人{ひと}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、", "3": "「ユダの[王{おう}]アモンの[子{こ}]ヨシヤの十三[年{ねん}]から[今日{こんにち}]にいたるまで二十三[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ。わたしはたゆまずにそれをあなたがたに[語{かた}]ってきたが、あなたがたは[聞{き}]かなかった。", "4": "[主{しゅ}]はたゆまず、そのしもべである[預言者{よげんしゃ}]を、あなたがたにつかわされたが、あなたがたは[聞{き}]かずまた[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[聞{き}]こうともしなかった。", "5": "[彼{かれ}]らは[言{い}]った、『あなたがたはおのおの[今{いま}]その[悪{あく}]の[道{みち}]と[悪{わる}]い[行{おこな}]いを[捨{す}]てなさい。そうすれば[主{しゅ}]が[昔{むかし}]からあなたがたと[先祖{せんぞ}]たちとに[与{あた}]えられた[地{ち}]に[永遠{えいえん}]に[住{す}]むことができる。", "6": "あなたがたは、ほかの[神{かみ}]に[従{したが}]って、それに[仕{つか}]え、それを[拝{おが}]んではならない。あなたがたの[手{て}]で[作{つく}]ったものをもって、わたしを[怒{いか}]らせてはならない。このようなことをしないなら、わたしはあなたがたをそこなうことはない』と。", "7": "しかしあなたがたはわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、あなたがたの[手{て}]で[作{つく}]った[物{もの}]をもって、わたしを[怒{いか}]らせて[自{みずか}]ら[害{がい}]を[招{まね}]いたと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "8": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたがわたしの[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないゆえ、", "9": "[見{み}]よ、わたしは[北{きた}]の[方{ほう}]のすべての[種族{しゅぞく}]と、わたしのしもべであるバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、この[地{ち}]とその[民{たみ}]と、そのまわりの[国々{くにぐに}]を[攻{せ}]め[滅{ほろ}]ぼさせ、これを[忌{い}]みきらわれるものとし、[人{ひと}]の[笑{わら}]いものとし、[永遠{えいえん}]のはずかしめとすると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "またわたしは[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]、[楽{たの}]しみの[声{こえ}]、[花婿{はなむこ}]の[声{こえ}]、[花嫁{はなよめ}]の[声{こえ}]、ひきうすの[音{おと}]、ともしびの[光{ひかり}]を[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[絶{た}]えさせる。", "11": "この[地{ち}]はみな[滅{ほろ}]ぼされて[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。そしてその[国々{くにぐに}]は七十[年{ねん}]の[間{あいだ}]バビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]える。", "12": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、七十[年{ねん}]の[終{おわ}]った[後{のち}]に、わたしはバビロンの[王{おう}]と、その[民{たみ}]と、カルデヤびとの[地{ち}]を、その[罪{つみ}]のために[罰{ばっ}]し、[永遠{えいえん}]の[荒{あ}]れ[地{ち}]とする。", "13": "わたしはあの[地{ち}]について、わたしが[語{かた}]ったすべての[言葉{ことば}]をその[上{うえ}]に[臨{のぞ}]ませる。これはエレミヤが、[万国{ばんこく}]のことについて[預言{よげん}]したものであって、みなこの[書{しょ}]にしるされている。", "14": "[多{おお}]くの[国々{くにぐに}]と[偉大{いだい}]な[王{おう}]たちとは、[彼{かれ}]らをさえ[奴隷{どれい}]として[仕{つか}]えさせる。わたしは[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いと、その[手{て}]のわざに[従{したが}]って[報{むく}]いる」。", "15": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はわたしにこう[仰{おお}]せられた、「わたしの[手{て}]から、この[怒{いか}]りの[杯{さかずき}]を[受{う}]けて、わたしがあなたをつかわす[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に[飲{の}]ませなさい。", "16": "[彼{かれ}]らは[飲{の}]んで、よろめき[狂{くる}]う。これはわたしが[彼{かれ}]らのうちに、つるぎをつかわそうとしているからである」。", "17": "こうしてわたしは[主{しゅ}]の[手{て}]から[杯{さかずき}]を[受{う}]け、[主{しゅ}]がわたしをつかわされた[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に[飲{の}]ませた。", "18": "すなわちエルサレムとユダのすべての[町{まち}]と、その[王{おう}]たちおよびそのつかさたちに[飲{の}]ませて、それらを[滅{ほろ}]ぼし、[荒{あ}]れ[地{ち}]とし、[人{ひと}]の[笑{わら}]いものとし、のろわれるものとした。[今日{こんにち}]のとおりである。", "19": "またエジプトの[王{おう}]パロとその[家来{けらい}]たち、その[君{きみ}]たち、そのすべての[民{たみ}]と、", "20": "もろもろの[寄留{きりゅう}]の[異邦人{いほうじん}]、およびウズの[地{ち}]のすべての[王{おう}]たち、およびペリシテびとの[地{ち}]のすべての[王{おう}]たち、(アシケロン、ガザ、エクロン、アシドドの[残{のこ}]りの[者{もの}])、", "21": "エドム、モアブ、アンモンの[子孫{しそん}]、", "22": "ツロのすべての[王{おう}]たち、シドンのすべての[王{おう}]たち、[海{うみ}]のかなたの[海沿{うみぞ}]いの[地{ち}]の[王{おう}]たち、", "23": "デダン、テマ、ブズおよびすべて[髪{かみ}]の[毛{け}]のすみずみをそる[者{もの}]、", "24": "アラビヤのすべての[王{おう}]たち、[荒野{あらの}]の[雑種{ざっしゅ}]の[民{たみ}]のすべての[王{おう}]たち、", "25": "ジムリのすべての[王{おう}]たち、エラムのすべての[王{おう}]たち、メデアのすべての[王{おう}]たち、", "26": "[北{きた}]のすべての[王{おう}]たちの[遠{とお}]き[者{もの}]、[近{ちか}]き[者{もの}]もつぎつぎに、またすべて[地{ち}]のおもてにある[世{よ}]の[国々{くにぐに}]の[王{おう}]たちもこの[杯{さかずき}]を[飲{の}]む。そして[彼{かれ}]らの[次{つぎ}]にバビロンの[王{おう}]もこれを[飲{の}]む。", "27": "「それであなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、[飲{の}]め、[酔{よ}]って[吐{は}]け、[倒{たお}]れて[再{ふたた}]び[立{た}]つな、わたしがあなたがたのうちに、つるぎをつかわすからである』」。", "28": "「もし[彼{かれ}]らがあなたの[手{て}]から[杯{さかずき}]を[受{う}]けて[飲{の}]むことをしないならば、あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたは[必{かなら}]ず[飲{の}]まなければならない。", "29": "[見{み}]よ、わたしの[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれるこの[町{まち}]にさえ[災{わざわい}]を[下{くだ}]すのだ。どうしてあなたがたが[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れることができようか。あなたがたは[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れることはできない。わたしがつるぎを[呼{よ}]び[寄{よ}]せて、[地{ち}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]を[攻{せ}]めるからであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる』。", "30": "それゆえ、あなたは[彼{かれ}]らにこのすべての[言葉{ことば}]を[預言{よげん}]して[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]は[高{たか}]い[所{ところ}]から[呼{よ}]ばわり、その[聖{せい}]なるすまいから[声{こえ}]を[出{だ}]し、[自分{じぶん}]のすみかに[向{む}]かって[大{おお}]いに[呼{よ}]ばわり、[地{ち}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]に[向{む}]かってぶどうを[踏{ふ}]む[者{もの}]のように[叫{さけ}]ばれる。", "31": "[叫{さけ}]びは[地{ち}]の[果{はて}]にまで[響{ひび}]きわたる。[主{しゅ}]が[国々{くにぐに}]と[争{あらそ}]い、すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]をさばき、[悪人{あくにん}]をつるぎに[渡{わた}]すからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる』。", "32": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、[国{くに}]から[国{くに}]へ[災{わざわい}]が[出{で}]て[行{い}]く。[大{おお}]きなあらしが[地{ち}]の[果{はて}]からおこる。", "33": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]に[殺{ころ}]される[人々{ひとびと}]は、[地{ち}]のこの[果{はて}]から、かの[果{はて}]に[及{およ}]ぶ。[彼{かれ}]らは[悲{かな}]しまれず、[集{あつ}]められず、また[葬{ほうむ}]られずに、[地{ち}]のおもてに[糞土{ふんど}]となる。", "34": "[牧者{ぼくしゃ}]よ、[嘆{なげ}]き[叫{さけ}]べ、[群{む}]れのかしらたちよ、[灰{はい}]の[中{なか}]にまろべ。あなたがたのほふられる[日{ひ}]、[散{ち}]らされる[日{ひ}]が[来{き}]たからだ。あなたがたは[選{えら}]び[分{わ}]けられた[雄羊{おひつじ}]のように[倒{たお}]れる。", "35": "[牧者{ぼくしゃ}]には、のがれ[場{ば}]なく、[群{む}]れのかしらたちは[逃{に}]げる[所{ところ}]がない。", "36": "[牧者{ぼくしゃ}]の[叫{さけ}]び[声{ごえ}]と、[群{む}]れのかしらたちの[嘆{なげ}]きの[声{こえ}]が[聞{きこ}]える。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らの[牧場{まきば}]を[滅{ほろ}]ぼしておられるからだ。", "37": "[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りによって、[平和{へいわ}]な[牧場{まきば}]は[荒{あ}]れていく。", "38": "ししのように[彼{かれ}]はその[巣{す}]を[出{で}]た。[主{しゅ}]のつるぎと、その[激{はげ}]しい[怒{いか}]りによって、[彼{かれ}]らの[地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となった」。" }, "26": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムが[世{よ}]を[治{おさ}]めた[初{はじ}]めのころ、[主{しゅ}]からこの[言葉{ことば}]があった、", "2": "「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[立{た}]ち、わたしがあなたに[命{めい}]じて[言{い}]わせるすべての[言葉{ことば}]を、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[礼{れい}][拝{はい}]するために[来{き}]ているユダの[町々{まちまち}]の[人々{ひとびと}]に[告{つ}]げなさい。ひと[言{こと}]をも[言{い}]い[残{のこ}]しておいてはならない。", "3": "[彼{かれ}]らが[聞{き}]いて、おのおのその[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れることがあるかも[知{し}]れない。そのとき、わたしは[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いの[悪{わる}]いために、[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らに[下{くだ}]そうとしたのを[思{おも}]いなおす。", "4": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、もしあなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、わたしがあなたがたの[前{まえ}]に[定{さだ}]めおいた[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]わず、", "5": "わたしがあなたがたに、しきりにつかわすわたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わないならば、(あなたがたは[聞{き}]き[従{したが}]わなかったが、)", "6": "わたしはこの[宮{みや}]をシロのようにし、またこの[町{まち}]を[地{ち}]の[万国{ばんこく}]にのろわれるものとする』」。", "7": "[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]およびすべての[民{たみ}]は、エレミヤが[主{しゅ}]の[宮{みや}]でこれらの[言葉{ことば}]を[語{かた}]るのを[聞{き}]いた。", "8": "エレミヤが[主{しゅ}]に[命{めい}]じられたすべての[言葉{ことば}]を[民{たみ}]に[告{つ}]げ[終{おわ}]った[時{とき}]、[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]および[民{たみ}]はみな[彼{かれ}]を[捕{とら}]えて[言{い}]った、「あなたは[死{し}]ななければならない。", "9": "なぜあなたは[主{しゅ}]の[名{な}]によって[預言{よげん}]し、この[宮{みや}]はシロのようになり、この[町{まち}]は[荒{あら}]されて[住{す}]む[人{ひと}]もなくなるであろうと[言{い}]ったのか」と。[民{たみ}]はみな[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[集{あつ}]まってエレミヤを[取{と}]り[囲{かこ}]んだ。", "10": "ユダのつかさたちはこの[事{こと}]を[聞{き}]いて[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]を[出{で}]て[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[上{のぼ}]り、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の「[新{あたら}]しい[門{もん}]」の[入口{いりぐち}]に[座{ざ}]した。", "11": "[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]らは、つかさたちとすべての[民{たみ}]に[訴{うった}]えて[言{い}]った、「この[人{ひと}]は[死刑{しけい}]に[処{しょ}]すべき[者{もの}]です。あなたがたが[自分{じぶん}]の[耳{みみ}]で[聞{き}]かれたように、この[町{まち}]に[逆{さか}]らう[預言{よげん}]をしたのです」。", "12": "その[時{とき}]エレミヤは、つかさたちとすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、「[主{しゅ}]はわたしをつかわし、この[宮{みや}]とこの[町{まち}]にむかって、[預言{よげん}]をさせられたので、そのすべての[言葉{ことば}]をあなたがたは[聞{き}]いた。", "13": "それで、あなたがたは[今{いま}]、あなたがたの[道{みち}]と[行{おこな}]いを[改{あらた}]め、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]いなさい。そうするならば[主{しゅ}]はあなたがたに[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうとしたことを[思{おも}]いなおされる。", "14": "[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[手{て}]の[中{なか}]にある。あなたがたの[目{め}]に、[良{よ}]いと[見{み}]え、[正{ただ}]しいと[思{おも}]うことをわたしに[行{おこな}]うがよい。", "15": "ただ[明{あき}]らかにこのことを[知{し}]っておきなさい。もしあなたがたがわたしを[殺{ころ}]すならば、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]はあなたがたの[身{み}]と、この[町{まち}]と、その[住民{じゅうみん}]とに[帰{き}]する。まことに[主{しゅ}]がわたしをつかわして、このすべての[言葉{ことば}]をあなたがたの[耳{みみ}]に、[告{つ}]げさせられたからである」。", "16": "つかさたちと、すべての[民{たみ}]とは、[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]に[言{い}]った、「この[人{ひと}]は[死刑{しけい}]に[処{しょ}]すべき[者{もの}]ではない。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]によってわれわれに[語{かた}]ったのである」。", "17": "その[時{とき}]この[地{ち}]の[長老{ちょうろう}]たち[数人{すうにん}]が[立{た}]って、そこに[集{あつ}]まっているすべての[者{もの}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、", "18": "「ユダの[王{おう}]ヒゼキヤの[世{よ}]に、モレシテびとミカはユダのすべての[民{たみ}]に[預言{よげん}]して[言{い}]った、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、シオンは[畑{はたけ}]のように[耕{たがや}]され、エルサレムは[石塚{いしづか}]となり、[宮{みや}]の[山{やま}]は[木{き}]のおい[茂{しげ}]る[高{たか}]い[所{ところ}]となる』。", "19": "ユダの[王{おう}]ヒゼキヤと、すべてのユダの[人{ひと}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そうとしたことがあろうか。ヒゼキヤは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[求{もと}]めたので、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らに[災{わざわい}]を[下{くだ}]すとお[告{つ}]げになったのを[思{おも}]いなおされたではないか。しかし、われわれは、[自分{じぶん}]の[身{み}]に[大{おお}]きな[災{わざわい}]を[招{まね}]こうとしている」。", "20": "[主{しゅ}]の[名{な}]によって[預言{よげん}]した[人{ひと}]がほかにもあった。すなわちキリアテ・ヤリムのシマヤの[子{こ}]ウリヤである。[彼{かれ}]はエレミヤとおなじような[言葉{ことば}]をもって、この[町{まち}]とこの[地{ち}]にむかって[預言{よげん}]した。", "21": "エホヤキム[王{おう}]と、そのすべての[勇士{ゆうし}]と、すべてのつかさたちはその[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた。そして[王{おう}]は[彼{かれ}]を[殺{ころ}]そうと[思{おも}]ったが、ウリヤはこれを[聞{き}]いて[恐{おそ}]れ、エジプトに[逃{に}]げて[行{い}]ったので、", "22": "エホヤキム[王{おう}]は[人{ひと}]をエジプトにつかわした。すなわちアクボルの[子{こ}]エルナタンと[他{た}]の[数{すう}][名{めい}]の[人{ひと}]を、エジプトにつかわした。", "23": "[彼{かれ}]らはウリヤをエジプトから[引{ひ}]き[出{だ}]し、エホヤキム[王{おう}]のもとに[連{つ}]れてきたので、[王{おう}]はつるぎをもって[彼{かれ}]を[殺{ころ}]し、その[死体{したい}]を[共同{きょうどう}][墓地{ぼち}]に[捨{す}]てさせた。", "24": "しかしシャパンの[子{こ}]アヒカムはエレミヤを[助{たす}]け、[民{たみ}]の[手{て}]に[渡{わた}]されて[殺{ころ}]されることのないようにした。" }, "27": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]ゼデキヤが[世{よ}]を[治{おさ}]め[始{はじ}]めたころ、この[言葉{ことば}]が[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "2": "すなわち[主{しゅ}]はこうわたしに[仰{おお}]せられた、「[綱{つな}]と、くびきとを[作{つく}]って、それをあなたの[首{くび}]につけ、", "3": "エルサレムにいるユダの[王{おう}]ゼデキヤの[所{ところ}]に[来{き}]た[使者{ししゃ}]たちによって、エドムの[王{おう}]、モアブの[王{おう}]、アンモンびとの[王{おう}]、ツロの[王{おう}]、シドンの[王{おう}]に[言{い}]いおくりなさい。", "4": "[彼{かれ}]らの[主君{しゅくん}]にこの[命{いのち}]を[伝{つた}]えさせなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたは[主君{しゅくん}]にこのように[告{つ}]げなければならない。", "5": "わたしは[大{おお}]いなる[力{ちから}]と[伸{の}]べた[腕{うで}]とをもって、[地{ち}]と[地{ち}]の[上{うえ}]にいる[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをつくった[者{もの}]である。そして[心{こころ}]のままに[地{ち}]を[人{ひと}]に[与{あた}]える。", "6": "いまわたしはこのすべての[国{くに}]を、わたしのしもべであるバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルの[手{て}]に[与{あた}]え、また[野{の}]の[獣{けもの}]をも[彼{かれ}]に[与{あた}]えて[彼{かれ}]に[仕{つか}]えさせた。", "7": "[彼{かれ}]の[地{ち}]に[時{とき}]がくるまで、[万国民{ばんこくみん}]は[彼{かれ}]とその[子{こ}]とその[孫{まご}]に[仕{つか}]える。その[時{とき}]がくるならば、[多{おお}]くの[国{くに}]と[大{おお}]いなる[王{おう}]たちとが[彼{かれ}]を[自分{じぶん}]の[奴隷{どれい}]にする。", "8": "バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルに[仕{つか}]えず、バビロンの[王{おう}]のくびきを[自分{じぶん}]の[首{くび}]に[負{お}]わない[民{たみ}]と[国{くに}]とは、わたしがつるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]をもって[罰{ばっ}]し、ついには[彼{かれ}]の[手{て}]によってことごとく[滅{ほろ}]ぼすと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "それで、あなたがたの[預言者{よげんしゃ}]、[占{うらな}]い[師{し}]、[夢{ゆめ}]みる[者{もの}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][師{し}]、[魔法使{まほうつかい}]が、「あなたがたはバビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]えることはない」と[言{い}]っても、[聞{き}]いてはならない。", "10": "[彼{かれ}]らはあなたがたに[偽{いつわ}]りを[預言{よげん}]して、あなたがたを[自分{じぶん}]の[国{くに}]から[遠{とお}]く[離{はな}]れさせ、わたしに、あなたがたを[追{お}]い[出{だ}]してあなたがたを[滅{ほろ}]ぼさせるのである。", "11": "しかしバビロンの[王{おう}]のくびきを[首{くび}]に[負{お}]って、[彼{かれ}]に[仕{つか}]える[国民{こくみん}]を、わたしはその[故国{ここく}]に[残{のこ}]らせ、それを[耕{たがや}]して、そこに[住{す}]まわせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる』」。", "12": "わたしはユダの[王{おう}]ゼデキヤにも[同{おな}]じように[言{い}]った、「あなたがたは、バビロンの[王{おう}]のくびきを[自分{じぶん}]の[首{くび}]に[負{お}]って、[彼{かれ}]とその[民{たみ}]とに[仕{つか}]え、そして[生{い}]きなさい。", "13": "どうしてあなたと、あなたの[民{たみ}]とが、[主{しゅ}]がバビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]えない[国民{こくみん}]について[言{い}]われたように、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]に[死{し}]んでよかろうか。", "14": "あなたがたはバビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]えることはないとあなたがたに[告{つ}]げる[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてはならない。[彼{かれ}]らがあなたがたに[預言{よげん}]していることは[偽{いつわ}]りであるからだ。", "15": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしが[彼{かれ}]らをつかわしたのではないのに、[彼{かれ}]らはわたしの[名{な}]によって[偽{いつわ}]って[預言{よげん}]している。そのために、わたしはあなたがたを[追{お}]い[払{はら}]い、あなたがたと、あなたがたに[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]たちを[滅{ほろ}]ぼすようになるのだ」。", "16": "わたしはまた[祭司{さいし}]とこのすべての[民{たみ}]とに[語{かた}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[器{うつわ}]は[今{いま}]、すみやかに、バビロンから[返{かえ}]されてくる』とあなたがたに[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]いてはならない。それは、[彼{かれ}]らがあなたがたに[預言{よげん}]していることは[偽{いつわ}]りであるからだ。", "17": "[彼{かれ}]らのいうことを[聞{き}]いてはならない。バビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]え、そして[生{い}]きなさい。どうしてこの[町{まち}]が[荒{あ}]れ[地{ち}]となってよかろうか。", "18": "もし[彼{かれ}]らが[預言者{よげんしゃ}]であって、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]らのうちにあるのであれば、[主{しゅ}]の[宮{みや}]とユダの[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]とエルサレムとに[残{のこ}]されている[器{うつわ}]が、バビロンに[移{うつ}]されないように、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に、とりなしを[願{ねが}]うべきだ。", "19": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[柱{はしら}]と[海{うみ}]と[台{だい}]、その[他{た}]この[町{まち}]に[残{のこ}]っている[器{うつわ}]について、こう[仰{おお}]せられる。", "20": "これはバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが、ユダの[王{おう}]エホヤキムの[子{こ}]エコニヤ、およびユダとエルサレムのすべての[身分{みぶん}]の[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]を[捕{とら}]えてエルサレムからバビロンに[移{うつ}]したときに、[持{も}]ち[去{さ}]らなかった[器{うつわ}]である。――", "21": "すなわち[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]は、[主{しゅ}]の[宮{みや}]とユダの[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]とエルサレムとに[残{のこ}]されている[器{うつわ}]について、こう[仰{おお}]せられる。", "22": "これらはバビロンに[携{たずさ}]え[行{い}]かれ、わたしが[顧{かえり}]みる[日{ひ}]までそこにおかれている。その[後{のち}]、わたしはこれらのものを、この[所{ところ}]に[携{たずさ}]え[帰{かえ}]らせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "28": { "1": "その[年{ねん}]、すなわちユダの[王{おう}]ゼデキヤの[治世{ちせい}]の[初{はじ}]め、その[第{だい}]四[年{ねん}]の五[月{がつ}]、ギベオン[出身{しゅっしん}]の[預言者{よげんしゃ}]であって、アズルの[子{こ}]であるハナニヤは、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[祭司{さいし}]とすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]でわたしに[語{かた}]って[言{い}]った、", "2": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはバビロンの[王{おう}]のくびきを[砕{くだ}]いた。", "3": "二[年{ねん}]の[内{うち}]に、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルが、この[所{ところ}]から[取{と}]ってバビロンに[携{たずさ}]えて[行{い}]った[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[器{うつわ}]を、[皆{みな}]この[所{ところ}]に[帰{かえ}]らせる。", "4": "わたしはまたユダの[王{おう}]エホヤキムの[子{こ}]エコニヤと、バビロンに[行{い}]ったユダのすべての[捕{とら}]われ[人{びと}]をこの[所{ところ}]に[帰{かえ}]らせる。それは、わたしがバビロンの[王{おう}]のくびきを、[砕{くだ}]くからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "5": "そこで[預言者{よげんしゃ}]エレミヤは[主{しゅ}]の[宮{みや}]のうちに[立{た}]っている[祭司{さいし}]とすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]で、[預言者{よげんしゃ}]ハナニヤに[言{い}]った。", "6": "すなわち[預言者{よげんしゃ}]エレミヤは[言{い}]った、「アァメン。どうか[主{しゅ}]がこのようにしてくださるように。どうかあなたの[預言{よげん}]した[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]して、バビロンに[携{たずさ}]えて[行{い}]った[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[器{うつわ}]とすべての[捕{とら}]われ[人{びと}]を、[主{しゅ}]がバビロンから[再{ふたた}]びこの[所{ところ}]に[帰{かえ}]らせてくださるように。", "7": "ただし、[今{いま}]わたしがあなたとすべての[民{たみ}]の[聞{き}]いている[所{ところ}]で[語{かた}]るこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "8": "わたしと、あなたの[先{さき}]に[出{で}]た[預言者{よげんしゃ}]は、むかしから、[多{おお}]くの[地{ち}]と[大{おお}]きな[国{くに}]について、[戦{たたか}]いと、ききんと、[疫病{えきびょう}]の[事{こと}]を[預言{よげん}]した。", "9": "[平和{へいわ}]を[預言{よげん}]する[預言者{よげんしゃ}]は、その[預言者{よげんしゃ}]の[言葉{ことば}]が[成就{じょうじゅ}]するとき、[真実{しんじつ}]に[主{しゅ}]がその[預言者{よげんしゃ}]をつかわされたのであることが[知{し}]られるのだ」。", "10": "そこで[預言者{よげんしゃ}]ハナニヤは[預言者{よげんしゃ}]エレミヤの[首{くび}]から、くびきを[取{と}]って、それを[砕{くだ}]いた。", "11": "そしてハナニヤは、すべての[民{たみ}]の[前{まえ}]で[語{かた}]り、「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしは二[年{ねん}]のうちに、このように、[万国民{ばんこくみん}]の[首{くび}]からバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルのくびきを[離{はな}]して[砕{くだ}]く』」と[言{い}]った。[預言者{よげんしゃ}]エレミヤは[去{さ}]って[行{い}]った。", "12": "[預言者{よげんしゃ}]ハナニヤが[預言者{よげんしゃ}]エレミヤの[首{くび}]から、くびきを[離{はな}]して[砕{くだ}]いた[後{のち}]、しばらくして[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "13": "「[行{い}]って、ハナニヤに[告{つ}]げなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたは[木{き}]のくびきを[砕{くだ}]いたが、わたしはそれに[替{か}]えて[鉄{てつ}]のくびきを[作{つく}]ろう。", "14": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしは[鉄{てつ}]のくびきをこの[万国民{ばんこくみん}]の[首{くび}]に[置{お}]いて、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルに[仕{つか}]えさせる。[彼{かれ}]らはこれに[仕{つか}]える。わたしは[野{の}]の[獣{けもの}]をも[彼{かれ}]に[与{あた}]えた』」。", "15": "[預言者{よげんしゃ}]エレミヤはまた[預言者{よげんしゃ}]ハナニヤに[言{い}]った、「ハナニヤよ、[聞{き}]きなさい。[主{しゅ}]があなたをつかわされたのではない。あなたはこの[民{たみ}]に[偽{いつわ}]りを[信{しん}]じさせた。", "16": "それゆえ[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、『わたしはあなたを[地{ち}]のおもてから[除{のぞ}]く。あなたは[主{しゅ}]に[対{たい}]する[反逆{はんぎゃく}]を[語{かた}]ったので、[今{いま}][年{とし}]のうちに[死{し}]ぬのだ』と」。", "17": "[預言者{よげんしゃ}]ハナニヤはその[年{ねん}]の七[月{がつ}]に[死{し}]んだ。" }, "29": { "1": "これは[預言者{よげんしゃ}]エレミヤがエルサレムから、かの[捕{とら}]え[移{うつ}]された[長老{ちょうろう}]たち、およびネブカデネザルによってエルサレムからバビロンに[捕{とら}]え[移{うつ}]された[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]ならびにすべての[民{たみ}]に[送{おく}]った[手紙{てがみ}]に[書{か}]きしるした[言葉{ことば}]である。", "2": "それはエコニヤ[王{おう}]と[太后{たいこう}]と[宦官{かんがん}]およびユダとエルサレムのつかさたち、および[工匠{こうしょう}]と[鍛冶{かじ}]とがエルサレムを[去{さ}]ってのちに[書{か}]かれたものであって、", "3": "エレミヤはその[手紙{てがみ}]をシャパンの[子{こ}]エラサおよびヒルキヤの[子{こ}]ゲマリヤの[手{て}]によって[送{おく}]った。この[人々{ひとびと}]はユダの[王{おう}]ゼデキヤがバビロンに[行{い}]かせ、バビロンの[王{おう}]ネブカデネザルのもとにつかわしたものであった。その[手紙{てがみ}]には[次{つぎ}]のように[書{か}]いてあった。", "4": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]は、すべて[捕{とら}]え[移{うつ}]された[者{もの}]、すなわち、わたしがエルサレムから、バビロンに[捕{とら}]え[移{うつ}]させた[者{もの}]に、こう[言{い}]う、", "5": "あなたがたは[家{いえ}]を[建{た}]てて、それに[住{す}]み、[畑{はたけ}]を[作{つく}]ってその[産物{さんぶつ}]を[食{た}]べよ。", "6": "[妻{つま}]をめとって、むすこ[娘{むすめ}]を[産{う}]み、また、そのむすこに[嫁{よめ}]をめとり、[娘{むすめ}]をとつがせて、むすこ[娘{むすめ}]を[産{う}]むようにせよ。その[所{ところ}]であなたがたの[数{かず}]を[増{ま}]し、[減{へ}]ってはならない。", "7": "わたしがあなたがたを[捕{とら}]え[移{うつ}]させたところの[町{まち}]の[平安{へいあん}]を[求{もと}]め、そのために[主{しゅ}]に[祈{いの}]るがよい。その[町{まち}]が[平安{へいあん}]であれば、あなたがたも[平安{へいあん}]を[得{え}]るからである。", "8": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたのうちにいる[預言者{よげんしゃ}]と[占{うらな}]い[師{し}]に[惑{まど}]わされてはならない。また[彼{かれ}]らの[見{み}]る[夢{ゆめ}]に[聞{き}]き[従{したが}]ってはならない。", "9": "それは、[彼{かれ}]らがわたしの[名{な}]によってあなたがたに[偽{いつわ}]りを[預言{よげん}]しているからである。わたしが[彼{かれ}]らをつかわしたのではないと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、バビロンで七十[年{ねん}]が[満{み}]ちるならば、わたしはあなたがたを[顧{かえり}]み、わたしの[約束{やくそく}]を[果{はた}]し、あなたがたをこの[所{ところ}]に[導{みちび}]き[帰{かえ}]る。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしがあなたがたに[対{たい}]していだいている[計画{けいかく}]はわたしが[知{し}]っている。それは[災{わざわい}]を[与{あた}]えようというのではなく、[平安{へいあん}]を[与{あた}]えようとするものであり、あなたがたに[将来{しょうらい}]を[与{あた}]え、[希望{きぼう}]を[与{あた}]えようとするものである。", "12": "その[時{とき}]、あなたがたはわたしに[呼{よ}]ばわり、[来{き}]て、わたしに[祈{いの}]る。わたしはあなたがたの[祈{いのり}]を[聞{き}]く。", "13": "あなたがたはわたしを[尋{たず}]ね[求{もと}]めて、わたしに[会{あ}]う。もしあなたがたが[一心{いっしん}]にわたしを[尋{たず}]ね[求{もと}]めるならば、", "14": "わたしはあなたがたに[会{あ}]うと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしはあなたがたの[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]し、あなたがたを[万国{ばんこく}]から、すべてわたしがあなたがたを[追{お}]いやった[所{ところ}]から[集{あつ}]め、かつ、わたしがあなたがたを[捕{とら}]われ[離{はな}]れさせたそのもとの[所{ところ}]に、あなたがたを[導{みちび}]き[帰{かえ}]ろうと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "15": "あなたがたは、『[主{しゅ}]はバビロンでわれわれのために[預言者{よげんしゃ}]たちを[起{おこ}]された』と[言{い}]ったが、――", "16": "[主{しゅ}]はダビデの[位{くらい}]に[座{ざ}]している[王{おう}]と、この[町{まち}]に[住{す}]むすべての[民{たみ}]で、あなたがたと[共{とも}]に[捕{とら}]え[移{うつ}]されなかった[兄弟{きょうだい}]たちについて、こう[言{い}]われる、", "17": "『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]を[彼{かれ}]らに[送{おく}]り、[彼{かれ}]らを[悪{わる}]くて[食{た}]べられない[腐{くさ}]ったいちじくのようにしてしまう。", "18": "わたしはつるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]をもって[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]い、また[彼{かれ}]らを[地{ち}]の[万国{ばんこく}]に[忌{い}]みきらわれるものとなし、わたしが[彼{かれ}]らを[追{お}]いやる[国々{くにぐに}]で、のろいとなり、[恐{おそ}]れとなり、[物笑{ものわら}]いとなり、はずかしめとならせる。", "19": "それは[彼{かれ}]らがわたしの[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしはこの[言葉{ことば}]を、わたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちによって、しきりに[送{おく}]ったが、あなたがたは[聞{き}]こうともしなかったと[主{しゅ}]は[言{い}]われる』。――", "20": "わたしがエルサレムからバビロンに[送{おく}]ったあなたがたすべての[捕{とら}]われ[人{びと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい、", "21": "『わたしの[名{な}]によって、あなたがたに[偽{いつわ}]りを[預言{よげん}]しているコラヤの[子{こ}]アハブと、マアセヤの[子{こ}]ゼデキヤについて[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らをバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]に[渡{わた}]す。[王{おう}]はあなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]で[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]す。", "22": "バビロンにいるユダの[捕{とら}]われ[人{びと}]は[皆{みな}]、[彼{かれ}]らの[名{な}]を、のろいの[言葉{ことば}]に[用{もち}]いて、「[主{しゅ}]があなたをバビロンの[王{おう}]が[火{ひ}]で[焼{や}]いたゼデキヤとアハブのようにされるように」という。", "23": "それは、[彼{かれ}]らがイスラエルのうちで[愚{おろ}]かな[事{こと}]をし、[隣{となり}]の[妻{つま}]と[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]い、わたしが[命{めい}]じたのでない[偽{いつわ}]りの[言葉{ことば}]を、わたしの[名{な}]によって[語{かた}]ったことによるのである。わたしはそれを[知{し}]っており、またその[証人{しょうにん}]であると[主{しゅ}]は[言{い}]われる』」。", "24": "ネヘラムびとシマヤにあなたは[言{い}]いなさい、", "25": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたは[自分{じぶん}]の[名{な}]でエルサレムにいるすべての[民{たみ}]と、マアセヤの[子{こ}][祭司{さいし}]ゼパニヤおよびすべての[祭司{さいし}]に[手紙{てがみ}]を[送{おく}]って[言{い}]う、", "26": "『[主{しゅ}]は[祭司{さいし}]エホヤダに[代{かわ}]ってあなたを[祭司{さいし}]とし、[主{しゅ}]の[宮{みや}]をつかさどらせ、すべて[狂{くる}]い、かつ[預言{よげん}]する[者{もの}]を[足{あし}]かせと[首{くび}]かせにつながせられる。", "27": "そうであるのに、どうしてあなたは、あなたがたに[預言{よげん}]しているアナトテのエレミヤを[戒{いまし}]めないのか。", "28": "[彼{かれ}]はバビロンにいるわれわれの[所{ところ}]に[手紙{てがみ}]を[送{おく}]って、[捕{とら}]われの[時{とき}]はなお[長{なが}]いゆえ、あなたがたは[家{いえ}]を[建{た}]ててそこに[住{す}]み、[畑{はたけ}]を[作{つく}]ってその[産物{さんぶつ}]を[食{た}]べよと[言{い}]ってきた』」。", "29": "[祭司{さいし}]ゼパニヤはこの[手紙{てがみ}]を[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[読{よ}]み[聞{き}]かせた。", "30": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "31": "「すべての[捕{とら}]われ[人{びと}]に[書{か}]き[送{おく}]って[言{い}]いなさい、ネヘラムびとシマヤの[事{こと}]について[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしはシマヤをつかわさなかったのに、[彼{かれ}]があなたがたに[預言{よげん}]して[偽{いつわ}]りを[信{しん}]じさせたので、", "32": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはネヘラムびとシマヤとその[子孫{しそん}]を[罰{ばっ}]する。[彼{かれ}]は[主{しゅ}]に[対{たい}]する[反逆{はんぎゃく}]を[語{かた}]ったゆえ、[彼{かれ}]に[属{ぞく}]する[者{もの}]で、この[民{たみ}]のうちに[住{す}]み、わたしが[自分{じぶん}]の[民{たみ}]に[行{おこな}]おうとしている[良{よ}]い[事{こと}]を[見{み}]るものはひとりもいない」。" }, "30": { "1": "[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]。", "2": "「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしがあなたに[語{かた}]った[言葉{ことば}]を、ことごとく[書物{しょもつ}]にしるしなさい。", "3": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしがわが[民{たみ}]イスラエルとユダの[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]する[日{ひ}]が[来{く}]る。[主{しゅ}]がこれを[言{い}]われる。わたしは[彼{かれ}]らを、その[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えた[地{ち}]に[帰{かえ}]らせ、[彼{かれ}]らにこれを[保{たも}]たせる」。", "4": "これは[主{しゅ}]がイスラエルとユダについて[言{い}]われた[言葉{ことば}]である。", "5": "「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、われわれはおののきの[声{こえ}]を[聞{き}]いた。[恐{おそ}]れがあり、[平安{へいあん}]はない。", "6": "[子{こ}]を[産{う}]む[男{おとこ}]があるか、[尋{たず}]ねてみよ。どうして[男{おとこ}]がみな[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]のように[手{て}]を[腰{こし}]におくのをわたしは[見{み}]るのか。なぜ、どの[人{ひと}]の[顔色{かおいろ}]も[青{あお}]く[変{かわ}]っているのか。", "7": "[悲{かな}]しいかな、その[日{ひ}]は[大{おお}]いなる[日{ひ}]であって、それに[比{くら}]べるべき[日{ひ}]はない。それはヤコブの[悩{なや}]みの[時{とき}]である。しかし[彼{かれ}]はそれから[救{すく}]い[出{だ}]される。", "8": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、その[日{ひ}]わたしは[彼{かれ}]らの[首{くび}]からそのくびきを[砕{くだ}]き[離{はな}]し、[彼{かれ}]らの[束縛{そくばく}]を[解{と}]く。[異邦{いほう}]の[人{ひと}]はもはや、[彼{かれ}]らを[使役{しえき}]することをしない。", "9": "[彼{かれ}]らはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]と、わたしが[彼{かれ}]らのために[立{た}]てるその[王{おう}]ダビデに[仕{つか}]える。", "10": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、わがしもべヤコブよ、[恐{おそ}]れることはない、イスラエルよ、[驚{おどろ}]くことはない。[見{み}]よ、わたしがあなたを[救{すく}]って、[遠{とお}]くからかえし、あなたの[子孫{しそん}]を[救{すく}]って、その[捕{とら}]え[移{うつ}]された[地{ち}]からかえすからだ。ヤコブは[帰{かえ}]ってきて、[穏{おだ}]やかに[安{やす}]らかにおり、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]はない。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしはあなたと[共{とも}]にいて、あなたを[救{すく}]う。わたしはあなたを[散{ち}]らした[国々{くにぐに}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]す。しかし、あなたを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すことはしない。わたしは[正{ただ}]しい[道{みち}]に[従{したが}]ってあなたを[懲{こ}]らしめる。[決{けっ}]して[罰{ばっ}]しないではおかない。", "12": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたの[痛{いた}]みはいえず、あなたの[傷{きず}]は[重{おも}]い。", "13": "あなたの[訴{うった}]えを[支持{しじ}]する[者{もの}]はなく、あなたの[傷{きず}]をつつむ[薬{くすり}]はなく、あなたをいやすものもない。", "14": "あなたの[愛{あい}]する[者{もの}]は[皆{みな}]あなたを[忘{わす}]れてあなたの[事{こと}]を[心{こころ}]に[留{と}]めない。それは、あなたのとがが[多{おお}]く、あなたの[罪{つみ}]がはなはだしいので、わたしがあだを[撃{う}]つようにあなたを[撃{う}]ち、[残忍{ざんにん}]な[敵{てき}]のように[懲{こ}]らしたからだ。", "15": "なぜ、あなたの[傷{きず}]のために[叫{さけ}]ぶのか、あなたの[悩{なや}]みはいえることはない。あなたのとがが[多{おお}]く、あなたの[罪{つみ}]がはなはだしいので、これらの[事{こと}]をわたしはあなたにしたのである。", "16": "しかし、すべてあなたを[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]は[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼされ、あなたをしえたげる[者{もの}]は、ひとり[残{のこ}]らず、[捕{とら}]え[移{うつ}]され、あなたをかすめる[者{もの}]は、かすめられ、すべてあなたの[物{もの}]を[奪{うば}]う[者{もの}]は[奪{うば}]われる[者{もの}]となる。", "17": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしはあなたの[健康{けんこう}]を[回復{かいふく}]させ、あなたの[傷{きず}]をいやす。それは、[人{ひと}]があなたを[捨{す}]てられた[者{もの}]とよび、『だれも[心{こころ}]に[留{と}]めないシオン』というからである。", "18": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはヤコブの[天幕{てんまく}]を[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせ、そのすまいにあわれみを[施{ほどこ}]す。[町{まち}]は、その[丘{おか}]に[建{た}]てなおされ、[宮殿{きゅうでん}]はもと[立{た}]っていた[所{ところ}]に[立{た}]つ。", "19": "[感謝{かんしゃ}]の[歌{うた}]と[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]の[声{こえ}]とが、その[中{なか}]から[出{で}]る。わたしが[彼{かれ}]らを[増{ま}]すゆえ、[彼{かれ}]らは[少{すく}]なくはなく、また[彼{かれ}]らを[尊{たっと}]ばれしめるゆえ、[卑{いや}]しめられることはない。", "20": "その[子{こ}]らは、いにしえのようになり、その[会衆{かいしゅう}]はわたしの[前{まえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]つ。すべて[彼{かれ}]らをしえたげる[者{もの}]をわたしは[罰{ばっ}]する。", "21": "その[君{きみ}]は[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]のうちのひとりであり、そのつかさは、そのうちから[出{で}]る。わたしは[彼{かれ}]をわたしに[近{ちか}]づけ、[彼{かれ}]はわたしに[近{ちか}]づく。だれか[自分{じぶん}]の[命{いのち}]をかけてわたしに[近{ちか}]づく[者{もの}]があろうかと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "22": "あなたがたは、わたしの[民{たみ}]となり、わたしはあなたがたの[神{かみ}]となる」。", "23": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[暴風{ぼうふう}]がくる。[憤{いきどお}]りと、つむじ[風{かぜ}]が[出{で}]て、[悪人{あくにん}]のこうべをうつ。", "24": "[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りは、み[心{こころ}]に[思{おも}]い[定{さだ}]められたことを[行{おこな}]って、これを[遂{と}]げるまで、[退{しりぞ}]くことはない。[末{すえ}]の[日{ひ}]にあなたがたはこれを[悟{さと}]るのである。" }, "31": { "1": "「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[時{とき}]わたしはイスラエルの[全部{ぜんぶ}][族{ぞく}]の[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となる」。", "2": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「つるぎをのがれて[生{い}]き[残{のこ}]った[民{たみ}]は、[荒野{あらの}]で[恵{めぐ}]みを[得{え}]た。イスラエルが[安息{あんそく}]を[求{もと}]めた[時{とき}]、", "3": "[主{しゅ}]は[遠{とお}]くから[彼{かれ}]に[現{あらわ}]れた。わたしは[限{かぎ}]りなき[愛{あい}]をもってあなたを[愛{あい}]している。それゆえ、わたしは[絶{た}]えずあなたに[真実{しんじつ}]をつくしてきた。", "4": "イスラエルのおとめよ、[再{ふたた}]びわたしはあなたを[建{た}]てる、あなたは[建{た}]てられる。あなたは[再{ふたた}]び[鼓{つづみ}]をもって[身{み}]を[飾{かざ}]り、[出{で}]て[行{い}]って、[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむ[者{もの}]と[共{とも}]に[踊{おど}]る。", "5": "またあなたはぶどうの[木{き}]をサマリヤの[山{やま}]に[植{う}]える。[植{う}]える[者{もの}]は、[植{う}]えてその[実{み}]を[食{た}]べることができる。", "6": "[見守{みまも}]る[者{もの}]がエフライムの[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]って[呼{よ}]ばわる[日{ひ}]が[来{く}]る。『[立{た}]って、シオンに[上{のぼ}]り、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に、もうでよう』と」。", "7": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「ヤコブのために[喜{よろこ}]んで[声{こえ}][高{たか}]く[歌{うた}]い、[万国{ばんこく}]のかしらのために[叫{さけ}]び[声{ごえ}]をあげよ。[告{つ}]げ[示{しめ}]し、ほめたたえて[言{い}]え、『[主{しゅ}]はその[民{たみ}]イスラエルの[残{のこ}]りの[者{もの}]を[救{すく}]われた』と。", "8": "[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らを[北{きた}]の[国{くに}]から[連{つ}]れ[帰{かえ}]り、[彼{かれ}]らを[地{ち}]の[果{はて}]から[集{あつ}]める。[彼{かれ}]らのうちには、[盲人{もうじん}]やあしなえ、[妊婦{にんぷ}]、[産婦{さんぷ}]も[共{とも}]にいる。[彼{かれ}]らは[大{おお}]きな[群{む}]れとなって、ここに[帰{かえ}]ってくる。", "9": "[彼{かれ}]らは[泣{な}]き[悲{かな}]しんで[帰{かえ}]ってくる。わたしは[慰{なぐさ}]めながら[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[帰{かえ}]る。[彼{かれ}]らがつまずかないように、まっすぐな[道{みち}]により、[水{みず}]の[流{なが}]れのそばを[通{とお}]らせる。それは、わたしがイスラエルの[父{ちち}]であり、エフライムはわたしの[長子{ちょうし}]だからである。", "10": "[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]よ、あなたがたは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、これを[遠{とお}]い、[海沿{うみぞ}]いの[地{ち}]に[示{しめ}]して[言{い}]いなさい、『イスラエルを[散{ち}]らした[者{もの}]がこれを[集{あつ}]められる。[牧者{ぼくしゃ}]がその[群{む}]れを[守{まも}]るようにこれを[守{まも}]られる』と。", "11": "すなわち[主{しゅ}]はヤコブをあがない、[彼{かれ}]らよりも[強{つよ}]い[者{もの}]の[手{て}]から[彼{かれ}]を[救{すく}]いだされた。", "12": "[彼{かれ}]らは[来{き}]てシオンの[山{やま}]で[声{こえ}][高{たか}]く[歌{うた}]い、[主{しゅ}]から[賜{たま}]わった[良{よ}]い[物{もの}]のために、[穀物{こくもつ}]と[酒{さけ}]と[油{あぶら}]および[若{わか}]き[羊{ひつじ}]と[牛{うし}]のために、[喜{よろこ}]びに[輝{かがや}]く。その[魂{たましい}]は[潤{うるお}]う[園{その}]のようになり、[彼{かれ}]らは[重{かさ}]ねて[憂{うれ}]えることがない。", "13": "その[時{とき}]おとめたちは[舞{ま}]って[楽{たの}]しみ、[若{わか}]い[者{もの}]も[老{お}]いた[者{もの}]も[共{とも}]に[楽{たの}]しむ。わたしは[彼{かれ}]らの[悲{かな}]しみを[喜{よろこ}]びにかえ、[彼{かれ}]らを[慰{なぐさ}]め、[憂{うれ}]いの[代{かわ}]りに[喜{よろこ}]びを[与{あた}]える。", "14": "わたしは[多{おお}]くのささげ[物{もの}]で、[祭司{さいし}]の[心{こころ}]を[飽{あ}]かせ、わたしの[良{よ}]き[物{もの}]で、わたしの[民{たみ}]を[満{み}]ち[足{た}]らせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "15": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、いたく[泣{な}]く[声{こえ}]がラマで[聞{きこ}]える。ラケルがその[子{こ}]らのために[嘆{なげ}]くのである。[子{こ}]らがもはやいないので、[彼女{かのじょ}]はその[子{こ}]らのことで[慰{なぐさ}]められるのを[願{ねが}]わない」。", "16": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、「あなたは[泣{な}]く[声{こえ}]をとどめ、[目{め}]から[涙{なみだ}]をながすことをやめよ。あなたのわざに[報{むく}]いがある。[彼{かれ}]らは[敵{てき}]の[地{ち}]から[帰{かえ}]ってくると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "17": "あなたの[将来{しょうらい}]には[希望{きぼう}]があり、あなたの[子供{こども}]たちは[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]ってくると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "わたしは[確{たし}]かに、エフライムがこう[言{い}]って[嘆{なげ}]くの[聞{き}]いた、『あなたはわたしを[懲{こら}]しめられた、わたしはくびきに[慣{な}]れない[子{こ}][牛{うし}]のように[懲{こら}]しめをうけた。[主{しゅ}]よ、あなたはわたしの[神{かみ}]、[主{しゅ}]でいらせられる、わたしを[連{つ}]れ[帰{かえ}]って、もとにかえしてください。", "19": "わたしはそむき[去{さ}]った[後{のち}]、[悔{く}]い、[教{おしえ}]をうけた[後{のち}]、ももを[打{う}]った。[若{わか}]い[時{とき}]のはずかしめが[身{み}]にあるので、わたしは[恥{は}]じ、うろたえた』。", "20": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、エフライムはわたしの[愛{あい}]する[子{こ}]、わたしの[喜{よろこ}]ぶ[子{こ}]であろうか。わたしは[彼{かれ}]について[語{かた}]るごとに、なお[彼{かれ}]を[忘{わす}]れることができない。それゆえ、わたしの[心{こころ}]は[彼{かれ}]をしたっている。わたしは[必{かなら}]ず[彼{かれ}]をあわれむ。", "21": "みずからのために[道{みち}]しるべを[置{お}]き、みずからのために[標柱{ひょうちゅう}]を[立{た}]てよ。[大路{おおじ}]に、あなたの[通{とお}]って[行{い}]った[道{みち}]に[心{こころ}]を[留{と}]めよ。イスラエルのおとめよ、[帰{かえ}]れ、これらの、あなたの[町々{まちまち}]に[帰{かえ}]れ。", "22": "[不信{ふしん}]の[娘{むすめ}]よ、いつまでさまようのか。[主{しゅ}]は[地{ち}]の[上{うえ}]に[新{あたら}]しい[事{こと}]を[創造{そうぞう}]されたのだ、[女{おんな}]が[男{おとこ}]を[保護{ほご}]する[事{こと}]である」。", "23": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わたしが[彼{かれ}]らを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせる[時{とき}]、[人々{ひとびと}]はまたユダの[地{ち}]とその[町々{まちまち}]でこの[言葉{ことば}]を[言{い}]う、『[正義{せいぎ}]のすみかよ、[聖{せい}]なる[山{やま}]よ、どうか[主{しゅ}]がおまえを[祝福{しゅくふく}]してくださるように』。", "24": "ユダとそのすべての[町{まち}]の[人{ひと}]、および[農夫{のうふ}]と[群{む}]れを[飼{か}]って[歩{ある}]き[回{まわ}]る[者{もの}]は[共{とも}]にそこに[住{す}]む。", "25": "わたしが[疲{つか}]れた[魂{たましい}]を[飽{あ}]き[足{た}]らせ、すべて[悩{なや}]んでいる[魂{たましい}]を[慰{なぐさ}]めるからである」。", "26": "ここでわたしは[目{め}]をさましたが、わたしの[眠{ねむ}]りは、ここちよかった。", "27": "「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしが[人{ひと}]の[種{たね}]と[獣{けもの}]の[種{たね}]とをイスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]とにまく[日{ひ}]が[来{く}]る。", "28": "わたしは[彼{かれ}]らを[抜{ぬ}]き、[砕{くだ}]き、[倒{たお}]し、[滅{ほろ}]ぼし、[悩{なや}]まそうと[待{ま}]ちかまえていたように、また[彼{かれ}]らを[建{た}]て、[植{う}]えようと[待{ま}]ちかまえていると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "29": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]らはもはや、『[父{ちち}]がすっぱいぶどうを[食{た}]べたので、[子{こ}]どもの[歯{は}]がうく』とは[言{い}]わない。", "30": "[人{ひと}]はめいめい[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]によって[死{し}]ぬ。すっぱいぶどうを[食{た}]べる[人{ひと}]はみな、その[歯{は}]がうく。", "31": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしがイスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]とに[新{あたら}]しい[契約{けいやく}]を[立{た}]てる[日{ひ}]が[来{く}]る。", "32": "この[契約{けいやく}]はわたしが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]をその[手{て}]をとってエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[日{ひ}]に[立{た}]てたようなものではない。わたしは[彼{かれ}]らの[夫{おっと}]であったのだが、[彼{かれ}]らはそのわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ったと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "33": "しかし、それらの[日{ひ}]の[後{のち}]にわたしがイスラエルの[家{いえ}]に[立{た}]てる[契約{けいやく}]はこれである。すなわちわたしは、わたしの[律法{りっぽう}]を[彼{かれ}]らのうちに[置{お}]き、その[心{こころ}]にしるす。わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "34": "[人{ひと}]はもはや、おのおのその[隣{となり}]とその[兄弟{きょうだい}]に[教{おし}]えて、『あなたは[主{しゅ}]を[知{し}]りなさい』とは[言{い}]わない。それは、[彼{かれ}]らが[小{しょう}]より[大{だい}]に[至{いた}]るまで[皆{みな}]、わたしを[知{し}]るようになるからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしは[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]をゆるし、もはやその[罪{つみ}]を[思{おも}]わない」。", "35": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、すなわち[太陽{たいよう}]を[与{あた}]えて[昼{ひる}]の[光{ひかり}]とし、[月{つき}]と[星{ほし}]とを[定{さだ}]めて[夜{よる}]の[光{ひかり}]とし、[海{うみ}]をかき[立{た}]てて、その[波{なみ}]を[鳴{な}]りとどろかせる[者{もの}]――その[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という。", "36": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「もしこの[定{さだ}]めがわたしの[前{まえ}]ですたれてしまうなら、イスラエルの[子孫{しそん}]もすたって、[永久{えいきゅう}]にわたしの[前{まえ}]で[民{たみ}]であることはできない」。", "37": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「もし[上{うえ}]の[天{てん}]を[量{はか}]ることができ、[下{した}]の[地{ち}]の[基{もとい}]を[探{さぐ}]ることができるなら、そのとき、わたしはイスラエルのすべての[子孫{しそん}]をそのもろもろの[行{おこな}]いのために[捨{す}]て[去{さ}]ると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "38": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[見{み}]よ、この[町{まち}]が、ハナネルの[塔{とう}]から[隅{すみ}]の[門{もん}]まで、[主{しゅ}]のために[再建{さいけん}]される[時{とき}]が[来{く}]る。", "39": "[測{はか}]りなわはそれよりも[遠{とお}]くまっすぐに[延{の}]びて、ガレブの[丘{おか}]に[達{たっ}]し、ゴアのほうに[向{む}]かう。", "40": "[死体{したい}]と[灰{はい}]との[谷{たに}]の[全部{ぜんぶ}]、またキデロンの[谷{たに}]に[行{い}]くまでと、[東{ひがし}]のほうの[馬{うま}]の[門{もん}]のすみに[行{い}]くまでとのすべての[畑{はたけ}]はみな[主{しゅ}]の[聖{せい}]なる[所{ところ}]となり、[永遠{えいえん}]にわたって、ふたたび[抜{ぬ}]かれ、また[倒{たお}]されることはない」。" }, "32": { "1": "ユダの[王{おう}]ゼデキヤの十[年{ねん}]、すなわちネブカデレザルの十八[年{ねん}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "2": "その[時{とき}]、バビロンの[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]がエルサレムを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んでいて、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤはユダの[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]にある[監視{かんし}]の[庭{にわ}]のうちに[監禁{かんきん}]されていた。", "3": "ユダの[王{おう}]ゼデキヤが[彼{かれ}]を[閉{と}]じ[込{こ}]めたのであるが、[王{おう}]は[言{い}]った、「なぜあなたは[預言{よげん}]して[言{い}]うのか、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはこの[町{まち}]をバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]し、[彼{かれ}]はこれを[取{と}]る。", "4": "またユダの[王{おう}]ゼデキヤはカルデヤびとの[手{て}]をのがれることなく、かならずバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]され、[顔{かお}]と[顔{かお}]を[合{あ}]わせて[彼{かれ}]と[語{かた}]り、[目{め}]と[目{め}]は[相{あい}]まみえる。", "5": "そして[彼{かれ}]はゼデキヤをバビロンに[引{ひ}]いていき、ゼデキヤは、わたしが[彼{かれ}]を[顧{かえり}]みる[時{とき}]まで、そこにいると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。あなたがたは、カルデヤびとと[戦{たたか}]っても[勝{か}]つことはできない』と」。", "6": "エレミヤは[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]われる、", "7": "『[見{み}]よ、あなたのおじシャルムの[子{こ}]ハナメルがあなたの[所{ところ}]に[来{き}]て[言{い}]う、「アナトテにあるわたしの[畑{はたけ}]を[買{か}]いなさい。それは、これを[買{か}]い[取{と}]り、あがなう[権利{けんり}]があなたにあるから」と』。", "8": "はたして[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]のように、わたしのいとこであるハナメルが[監視{かんし}]の[庭{にわ}]のうちにいるわたしの[所{ところ}]に[来{き}]て[言{い}]った、『ベニヤミンの[地{ち}]のアナトテにあるわたしの[畑{はたけ}]を[買{か}]ってください。[所有{しょゆう}]するのも、あがなうのも、あなたの[権利{けんり}]なのです。[買{か}]い[取{と}]ってあなたの[物{もの}]にしてください。これが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]であるのをわたしは[知{し}]っていました』。", "9": "そこでわたしは、いとこのハナメルからアナトテにある[畑{はたけ}]を[買{か}]い[取{と}]り、[銀{ぎん}]十七シケルを[量{はか}]って[彼{かれ}]に[支払{しはら}]った。", "10": "すなわち、わたしはその[証書{しょうしょ}]をつくって、これに[記名{きめい}]し、それを[封印{ふういん}]し、[証人{しょうにん}]を[立{た}]て、はかりをもって[銀{ぎん}]を[量{はか}]って[与{あた}]えた。", "11": "そしてわたしはその[約定{やくじょう}]をしるして[封印{ふういん}]した[買収{ばいしゅう}][証書{しょうしょ}]と、[封印{ふういん}]のない[写{うつ}]しとを[取{と}]り、", "12": "いとこのハナメルと、[買収{ばいしゅう}][証書{しょうしょ}]に[記名{きめい}]した[証人{しょうにん}]たち、および[監視{かんし}]の[庭{にわ}]にすわっているすべてのユダヤ[人{ひと}]の[前{まえ}]で、その[証書{しょうしょ}]をマアセヤの[子{こ}]であるネリヤの[子{こ}]バルクに[与{あた}]え、", "13": "[彼{かれ}]らの[前{まえ}]で、わたしはバルクに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "14": "『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、これらの[証書{しょうしょ}]すなわち、この[買収{ばいしゅう}][証書{しょうしょ}]の[封印{ふういん}]したものと、[封印{ふういん}]のない[写{うつ}]しとを[取{と}]り、これらを[土{つち}]の[器{うつわ}]に[入{い}]れて、[長{なが}]く[保存{ほぞん}]せよ。", "15": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]がこう[言{い}]われるからである、「この[地{ち}]で[人々{ひとびと}]はまた[家{いえ}]と[畑{はたけ}]とぶどう[畑{はたけ}]を[買{か}]うようになる」と』。", "16": "わたしは[買収{ばいしゅう}][証書{しょうしょ}]をネリヤの[子{こ}]バルクに[渡{わた}]したあとで[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、", "17": "『ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたは[大{おお}]いなる[力{ちから}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]をもって[天{てん}]と[地{ち}]をお[造{つく}]りになったのです。あなたのできないことは、ひとつもありません。", "18": "あなたはいつくしみを千万[人{にん}]に[施{ほどこ}]し、また[父{ちち}]の[罪{つみ}]をそののちの[子孫{しそん}]に[報{むく}]いられるのです。あなたは[大{おお}]いなる[全能{ぜんのう}]の[神{かみ}]でいらせられ、その[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]と[申{もう}]されます。", "19": "あなたの[計{はか}]りごとは[大{おお}]きく、また、[事{こと}]を[行{おこな}]うのに[力{ちから}]があり、あなたの[目{め}]は[人々{ひとびと}]の[歩{あゆ}]むすべての[道{みち}]を[見{み}]て、おのおのの[道{みち}]にしたがい、その[行{おこな}]いの[実{み}]によってこれに[報{むく}]いられます。", "20": "あなたは、しるしと、[不思議{ふしぎ}]なわざとをエジプトの[地{ち}]に[行{おこな}]い、また[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまでイスラエルと[全{ぜん}][人類{じんるい}]のうちに[行{おこな}]い、そして[今日{こんにち}]のように[名{な}]をあげられました。", "21": "あなたは、しるしと、[不思議{ふしぎ}]なわざと、[強{つよ}]い[手{て}]と、[伸{の}]べた[腕{うで}]と、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[事{こと}]をもって、あなたの[民{たみ}]イスラエルをエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、", "22": "この[地{ち}]を[彼{かれ}]らに[賜{たま}]わりました。これはあなたが[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えようと[誓{ちか}]われた[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]の[流{なが}]れる[地{ち}]です。", "23": "こうして[彼{かれ}]らは、はいってこれを[獲{え}]たのですが、あなたの[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、あなたの[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]わず、すべてあなたがせよと[命{めい}]じられたことをしなかったので、あなたはこの[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にお[下{くだ}]しになりました。", "24": "[見{み}]よ、[塁{るい}]が[築{きず}]きあげられたのは、この[町{まち}]を[取{と}]るためです。つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]のために、[町{まち}]はこれを[攻{せ}]めているカルデヤびとの[手{て}]に[渡{わた}]されます。あなたの[言{い}]われたようになりましたのは、ごらんのとおりであります。", "25": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはわたしに[言{い}]われました、「[銀{ぎん}]をもって[畑{はたけ}]を[買{か}]い、[証人{しょうにん}]を[立{た}]てよ」と。そうであるのに、[町{まち}]はカルデヤびとの[手{て}]に[渡{わた}]されています』」。", "26": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "27": "「[見{み}]よ、わたしは[主{しゅ}]である、すべて[命{いのち}]ある[者{もの}]の[神{かみ}]である。わたしにできない[事{こと}]があろうか。", "28": "それゆえ、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはこの[町{まち}]をカルデヤびとと、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]はこれを[取{と}]る。", "29": "この[町{まち}]を[攻{せ}]めているカルデヤびとがきて、この[町{まち}]に[火{ひ}]をつけて[焼{や}]き[払{はら}]う。[屋根{やね}]の[上{うえ}]で[人々{ひとびと}]が、バアルに[香{こう}]をたき、ほかの[神々{かみがみ}]に[酒{さけ}]をそそいで、わたしを[怒{いか}]らせたその[家{いえ}]をも[彼{かれ}]らは[焼{や}]く。", "30": "それは、イスラエルの[人々{ひとびと}]とユダの[人々{ひとびと}]とは、その[若{わか}]い[時{とき}]から、わたしの[前{まえ}]に[悪{わる}]いことのみを[行{おこな}]い、またイスラエルの[民{たみ}]はその[手{て}]のわざをもって、わたしを[怒{いか}]らせることばかりをしたからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "31": "この[町{まち}]はそれが[建{た}]った[日{ひ}]からきょうまで、わたしの[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りとをひき[起{おこ}]してきたので、わたしの[前{まえ}]からこれを[除{のぞ}]き[去{さ}]るのである。", "32": "それは、イスラエルの[民{たみ}]とユダの[民{たみ}]とが、もろもろの[悪{あく}]を[行{い}]って、わたしを[怒{いか}]らせたことによるのである。――[彼{かれ}]らの[王{おう}]たちと、そのつかさたち、[祭司{さいし}]たち、[預言者{よげんしゃ}]たち、またユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムの[住民{じゅうみん}]たちが[皆{みな}]そうである。", "33": "[彼{かれ}]らはその[背中{せなか}]をわたしに[向{む}]けて[顔{かお}]をわたしに[向{む}]けず、わたしがたゆまず[教{おし}]えたにもかかわらず、[彼{かれ}]らは[教{おしえ}]を[聞{き}]かず、またうけないのである。", "34": "[彼{かれ}]らは[憎{にく}]むべき[物{もの}]を、わが[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれている[家{いえ}]にすえつけて、そこを[汚{けが}]し、", "35": "またベンヒンノムの[谷{たに}]にバアルの[高{たか}]き[所{ところ}]を[築{きず}]いて、むすこ[娘{むすめ}]をモレクにささげた。わたしは[彼{かれ}]らにこのようなことを[命{めい}]じたことはなく、また[彼{かれ}]らがこの[憎{にく}]むべきことを[行{い}]って、ユダに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させようとは[考{かんが}]えもしなかった。", "36": "それゆえ[今{いま}]イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、この[町{まち}]、すなわちあなたがたが、『つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]のためにバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]される』といっている[町{まち}]についてこう[仰{おお}]せられる、", "37": "[見{み}]よ、わたしは、わたしの[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りと[大{おお}]いなる[怒{いか}]りをもって、[彼{かれ}]らを[追{お}]いやったもろもろの[国{くに}]から[彼{かれ}]らを[集{あつ}]め、この[所{ところ}]へ[導{みちび}]きかえって、[安{やす}]らかに[住{す}]まわせる。", "38": "そして[彼{かれ}]らはわたしの[民{たみ}]となり、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となる。", "39": "わたしは[彼{かれ}]らに一つの[心{こころ}]と一つの[道{みち}]を[与{あた}]えて[常{つね}]にわたしを[恐{おそ}]れさせる。これは[彼{かれ}]らが[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]とその[後{のち}]の[子孫{しそん}]の[幸{さいわい}]を[得{え}]るためである。", "40": "わたしは[彼{かれ}]らと[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]を[立{た}]てて、[彼{かれ}]らを[見捨{みす}]てずに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]すことを[誓{ちか}]い、またわたしを[恐{おそ}]れる[恐{おそ}]れを[彼{かれ}]らの[心{こころ}]に[置{お}]いて、わたしを[離{はな}]れることのないようにしよう。", "41": "わたしは[彼{かれ}]らに[恵{めぐ}]みを[施{ほどこ}]すことを[喜{よろこ}]びとし、[心{こころ}]をつくし、[精神{せいしん}]をつくし、[真実{しんじつ}]をもって[彼{かれ}]らをこの[地{ち}]に[植{う}]える。", "42": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、わたしがこのもろもろの[大{おお}]きな[災{わざわい}]をこの[民{たみ}]に[下{くだ}]したように、わたしが[彼{かれ}]らに[約束{やくそく}]するもろもろの[幸{さいわい}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[下{くだ}]す。", "43": "[人々{ひとびと}]はこの[地{ち}]に[畑{はたけ}]を[買{か}]うようになる。あなたがたが、『それは[荒{あ}]れて[人{ひと}]も[獣{けもの}]もいなくなり、カルデヤびとの[手{て}]に[渡{わた}]されてしまう』といっている[地{ち}]である。", "44": "[人々{ひとびと}]はベニヤミンの[地{ち}]と、エルサレムの[周囲{しゅうい}]と、ユダの[町々{まちまち}]と、[山地{さんち}]の[町々{まちまち}]と、[平地{へいち}]の[町々{まちまち}]と、ネゲブの[町々{まちまち}]で、[銀{ぎん}]をもって[畑{はたけ}]を[買{か}]い、[証書{しょうしょ}]をつくって、これに[記名{きめい}]し[封印{ふういん}]し、また[証人{しょうにん}]を[立{た}]てる。それは、わたしが[彼{かれ}]らを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせるからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "33": { "1": "エレミヤがなお[監視{かんし}]の[庭{にわ}]に[閉{と}]じ[込{こ}]められている[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はふたたび[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[地{ち}]を[造{つく}]られた[主{しゅ}]、それを[形{かたち}][造{つく}]って[堅{かた}]く[立{た}]たせられた[主{しゅ}]、その[名{な}]を[主{しゅ}]と[名{な}]のっておられる[者{もの}]がこう[仰{おお}]せられる、", "3": "わたしに[呼{よ}]び[求{もと}]めよ、そうすれば、わたしはあなたに[答{こた}]える。そしてあなたの[知{し}]らない[大{おお}]きな[隠{かく}]されている[事{こと}]を、あなたに[示{しめ}]す。", "4": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[塁{るい}]と、つるぎとを[防{ふせ}]ぐために[破壊{はかい}]されたこの[町{まち}]の[家{いえ}]と、ユダの[王{おう}]の[家{いえ}]についてこう[言{い}]われる、", "5": "カルデヤびとは[来{き}]て[戦{たたか}]い、わたしが[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りをもって[殺{ころ}]す[人々{ひとびと}]の[死体{したい}]を、それに[満{み}]たす。わたしは[人々{ひとびと}]のもろもろの[悪{あく}]のために、この[町{まち}]にわたしの[顔{かお}]をおおい[隠{かく}]した。", "6": "[見{み}]よ、わたしは[健康{けんこう}]と、いやしとを、ここにもたらして[人々{ひとびと}]をいやし、[豊{ゆた}]かな[繁栄{はんえい}]と[安全{あんぜん}]とを[彼{かれ}]らに[示{しめ}]す。", "7": "わたしはユダとイスラエルを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせ、[彼{かれ}]らを[建{た}]てて、もとのようにする。", "8": "わたしは[彼{かれ}]らがわたしに[向{む}]かって[犯{おか}]した[罪{つみ}]のすべてのとがを[清{きよ}]め、[彼{かれ}]らがわたしに[向{む}]かって[犯{おか}]した[罪{つみ}]と[反逆{はんぎゃく}]のすべてのとがをゆるす。", "9": "この[町{まち}]は[地{ち}]のもろもろの[民{たみ}]の[前{まえ}]に、わたしのために[喜{よろこ}]びの[名{な}]となり、[誉{ほまれ}]となり、[栄{さか}]えとなる。[彼{かれ}]らはわたしがわたしの[民{たみ}]に[施{ほどこ}]すもろもろの[恵{めぐ}]みのことを[聞{き}]く。そして、わたしがこの[町{まち}]に[施{ほどこ}]すもろもろの[恵{めぐ}]みと、もろもろの[繁栄{はんえい}]のために[恐{おそ}]れて[身{み}]をふるわす。", "10": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたが、『それは[荒{あ}]れて、[人{ひと}]もおらず[獣{けもの}]もいない』というこの[所{ところ}]、すなわち、[荒{あ}]れて、[人{ひと}]もおらず[住{す}]む[者{もの}]もなく、[獣{けもの}]もいないユダの[町{まち}]とエルサレムのちまたに、", "11": "[再{ふたた}]び[喜{よろこ}]びの[声{こえ}]、[楽{たの}]しみの[声{こえ}]、[花婿{はなむこ}]の[声{こえ}]、[花嫁{はなよめ}]の[声{こえ}]、および『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に[感謝{かんしゃ}]せよ、[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みふかく、そのいつくしみは、いつまでも[絶{た}]えることがない』といって、[感謝{かんしゃ}]の[供{そな}]え[物{もの}]を[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えてくる[者{もの}]の[声{こえ}]が[聞{きこ}]える。それは、わたしがこの[地{ち}]を[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせて[初{はじ}]めのようにするからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[荒{あ}]れて、[人{ひと}]もおらず[獣{けもの}]もいないこの[所{ところ}]と、そのすべての[町々{まちまち}]に[再{ふたた}]びその[群{む}]れを[伏{ふ}]させる[牧者{ぼくしゃ}]のすまいがあるようになる。", "13": "[山地{さんち}]の[町々{まちまち}]と、[平地{へいち}]の[町々{まちまち}]と、ネゲブの[町々{まちまち}]と、ベニヤミンの[地{ち}]、エルサレムの[周囲{しゅうい}]と、ユダの[町々{まちまち}]で、[群{む}]れは[再{ふたた}]びそれを[数{かぞ}]える[者{もの}]の[手{て}]の[下{した}]を[通{とお}]りすぎると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "14": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしがイスラエルの[家{いえ}]とユダの[家{いえ}]に[約束{やくそく}]したことをなし[遂{と}]げる[日{ひ}]が[来{く}]る。", "15": "その[日{ひ}]、その[時{とき}]になるならば、わたしはダビデのために一つの[正{ただ}]しい[枝{えだ}]を[生{しょう}]じさせよう。[彼{かれ}]は[公平{こうへい}]と[正義{せいぎ}]を[地{ち}]に[行{おこな}]う。", "16": "その[日{ひ}]、ユダは[救{すくい}]を[得{え}]、エルサレムは[安{やす}]らかにおる。その[名{な}]は『[主{しゅ}]はわれわれの[正義{せいぎ}]』ととなえられる。", "17": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、イスラエルの[家{いえ}]の[位{くらい}]に[座{ざ}]する[人{ひと}]がダビデの[子孫{しそん}]のうちに[欠{か}]けることはない。", "18": "またわたしの[前{まえ}]に[燔祭{はんさい}]をささげ、[素祭{そさい}]を[焼{や}]き、つねに[犠牲{ぎせい}]をささげる[人{ひと}]が、レビびとである[祭司{さいし}]のうちに[絶{た}]えることはない」。", "19": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "20": "「[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、もしあなたがたが、[昼{ひる}]と[結{むす}]んだわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、また[夜{よる}]と[結{むす}]んだわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、[昼{ひる}]と[夜{よる}]が[定{さだ}]められた[時{とき}]に[来{き}]ないようにすることができるならば、", "21": "しもべダビデとわたしが[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]もまた[破{やぶ}]れ、[彼{かれ}]はその[位{くらい}]に[座{ざ}]して[王{おう}]となる[子{こ}]を[与{あた}]えられない。またわたしがわたしに[仕{つか}]えるレビびとである[祭司{さいし}]に[立{た}]てた[契約{けいやく}]も[破{やぶ}]れる。", "22": "[天{てん}]の[星{ほし}]は[数{かぞ}]えることができず、[浜{はま}]の[砂{すな}]は[量{はか}]ることができない。そのようにわたしは、しもべダビデの[子孫{しそん}]と、わたしに[仕{つか}]えるレビびとである[祭司{さいし}]の[数{かず}]を[増{ま}]そう」。", "23": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "24": "「あなたはこの[民{たみ}]が、『[主{しゅ}]は[自{みずか}]ら[選{えら}]んだ二つのやからを[捨{す}]てた』といっているのを[聞{き}]かないか。[彼{かれ}]らはこのようにわたしの[民{たみ}]を[侮{あなど}]って、これを[国{くに}]とみなさないのである。", "25": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、もしわたしが[昼{ひる}]と[夜{よる}]とに[契約{けいやく}]を[立{た}]てず、また[天地{てんち}]のおきてを[定{さだ}]めなかったのであれば、", "26": "わたしは、ヤコブとわたしのしもべダビデとの[子孫{しそん}]を[捨{す}]てて、[再{ふたた}]び[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]のうちからアブラハム、イサク、ヤコブの[子孫{しそん}]を[治{おさ}]める[者{もの}]を[選{えら}]ばない。わたしは[彼{かれ}]らを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせ、[彼{かれ}]らにあわれみをたれよう」。" }, "34": { "1": "バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがその[全{ぜん}][軍{ぐん}]と、[彼{かれ}]に[従{したが}]っている[地{ち}]のすべての[国{くに}]の[人々{ひとびと}]、およびもろもろの[民{たみ}]を[率{ひき}]いて、エルサレムとその[町々{まちまち}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]っていた[時{とき}]に、[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]、", "2": "「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[行{い}]ってユダの[王{おう}]ゼデキヤに[告{つ}]げて[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはこの[町{まち}]をバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]は[火{ひ}]でこれを[焼{や}]く。", "3": "あなたはその[手{て}]をのがれることはできない、[必{かなら}]ず[捕{とら}]えられてその[手{て}]に[渡{わた}]される。あなたはまのあたりバビロンの[王{おう}]を[見{み}]、[顔{かお}]と[顔{かお}]を[合{あ}]わせて[彼{かれ}]と[語{かた}]る。それからバビロンへ[行{い}]く』。", "4": "しかしユダの[王{おう}]ゼデキヤよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。[主{しゅ}]はあなたの[事{こと}]についてこう[言{い}]われる、『あなたはつるぎで[死{し}]ぬことはない。", "5": "あなたは[安{やす}]らかに[死{し}]ぬ。[民{たみ}]はあなたの[先祖{せんぞ}]であるあなたの[先{さき}]の[王{おう}]たちのために[香{こう}]をたいたように、あなたのためにも[香{こう}]をたき、またあなたのために[嘆{なげ}]いて「ああ、[主君{しゅくん}]よ」と[言{い}]う』。わたしがこの[言葉{ことば}]をいうのであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "6": "そこで[預言者{よげんしゃ}]エレミヤはこの[言葉{ことば}]をことごとくエルサレムでユダの[王{おう}]ゼデキヤに[告{つ}]げた。", "7": "その[時{とき}]バビロンの[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]はエルサレム、および[残{のこ}]っているユダのすべての[町{まち}]、すなわちラキシとアゼカを[攻{せ}]めて[戦{たたか}]っていた。それはユダの[町々{まちまち}]のうちに、これらの[堅固{けんご}]な[町{まち}]がなお[残{のこ}]っていたからである。", "8": "ゼデキヤ[王{おう}]がエルサレムにいるすべての[民{たみ}]と[契約{けいやく}]を[立{た}]てて、[彼{かれ}]らに[釈放{しゃくほう}]のことを[告{つ}]げ[示{しめ}]した[後{のち}]に、[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]。", "9": "その[契約{けいやく}]はすなわち[人{ひと}]がおのおのそのヘブルびとである[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[解放{かいほう}]し、その[兄弟{きょうだい}]であるユダヤ[人{ひと}]を[奴隷{どれい}]としないことを[定{さだ}]めたものであった。", "10": "この[契約{けいやく}]をしたつかさたちと、すべての[民{たみ}]は[人{ひと}]がおのおのその[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]を[解放{かいほう}]し、[再{ふたた}]びこれを[奴隷{どれい}]としないということに[聞{き}]き[従{したが}]って、これを[解放{かいほう}]したが、", "11": "[後{のち}]に[心{こころ}]を[翻{ひるがえ}]し、[解放{かいほう}]した[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]をひきかえさせ、[再{ふたた}]びこれを[従{したが}]わせて[奴隷{どれい}]とした。", "12": "そこで[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "13": "「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、わたしはあなたがたの[先祖{せんぞ}]をエジプトの[地{ち}]、その[奴隷{どれい}]であった[家{いえ}]から[導{みちび}]き[出{だ}]した[時{とき}]、[彼{かれ}]らと[契約{けいやく}]を[立{た}]てて[言{い}]った、", "14": "『あなたがたの[兄弟{きょうだい}]であるヘブルびとで、あなたがたに[身{み}]を[売{う}]り、六[年{ねん}]の[間{あいだ}]あなたがたに[仕{つか}]えた[者{もの}]は、六[年{ねん}]の[終{おわ}]りに、あなたがたおのおのがこれを[解放{かいほう}]しなければならない。あなたがたは[彼{かれ}]を[解放{かいほう}]して、あなたがたに[仕{つか}]えることをやめさせなければならない』。ところがあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちはわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、またその[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けなかった。", "15": "しかしあなたがたは[今日{こんにち}]、[心{こころ}]を[改{あらた}]め、おのおのその[隣{とな}]り[人{びと}]に[釈放{しゃくほう}]のことを[告{つ}]げ[示{しめ}]して、わたしの[見{み}]て[正{ただ}]しいとすることを[行{おこな}]い、かつわたしの[名{な}]をもってとなえられる[家{いえ}]で、わたしの[前{まえ}]に[契約{けいやく}]を[立{た}]てた。", "16": "ところがあなたがたは[再{ふたた}]び[心{こころ}]を[翻{ひるがえ}]して、わたしの[名{な}]を[汚{けが}]し、おのおの[男女{だんじょ}]の[奴隷{どれい}]をその[願{ねが}]いのままに[解放{かいほう}]したのをひきかえさせ、[再{ふたた}]びこれを[従{したが}]わせて、あなたがたの[奴隷{どれい}]とした。", "17": "それゆえに、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたがわたしに[聞{き}]き[従{したが}]わず、おのおのその[兄弟{きょうだい}]とその[隣{となり}]に[釈放{しゃくほう}]のことを[告{つ}]げ[示{しめ}]さなかったので、[見{み}]よ、わたしはあなたがたのために[釈放{しゃくほう}]を[告{つ}]げ[示{しめ}]して、あなたがたをつるぎと、[疫病{えきびょう}]と、ききんとに[渡{わた}]すと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしはあなたがたを[地{ち}]のもろもろの[国{くに}]に[忌{い}]みきらわれるものとする。", "18": "わたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、わたしの[前{まえ}]に[立{た}]てた[契約{けいやく}]の[定{さだ}]めに[従{したが}]わない[人々{ひとびと}]を、わたしは[彼{かれ}]らが二つに[裂{さ}]いて、その二つの[間{あいだ}]を[通{とお}]った[子{こ}][牛{うし}]のようにする。――", "19": "すなわち二つに[分{わ}]けた[子{こ}][牛{うし}]の[間{あいだ}]を[通{とお}]ったユダのつかさたち、エルサレムのつかさたちと[宦官{かんがん}]と[祭司{さいし}]と、この[地{ち}]のすべての[民{たみ}]を、", "20": "わたしはその[敵{てき}]の[手{て}]と、その[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。その[死体{したい}]は[空{そら}]の[鳥{とり}]と[野{の}]の[獣{けもの}]の[食物{しょくもつ}]となる。", "21": "わたしはまたユダの[王{おう}]ゼデキヤと、そのつかさたちをその[敵{てき}]の[手{て}]、その[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]、あなたがたを[離{はな}]れて[去{さ}]ったバビロンの[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。", "22": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らに[命{めい}]じて、この[町{まち}]に[引{ひ}]きかえしてこさせる。[彼{かれ}]らはこの[町{まち}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、これを[取{と}]り、[火{ひ}]を[放{はな}]って[焼{や}]き[払{はら}]う。わたしはユダの[町々{まちまち}]を[住{す}]む[人{ひと}]のない[荒{あ}]れ[地{ち}]とする」。" }, "35": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの[時{とき}]、[主{しゅ}]からエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]。", "2": "「レカブびとの[家{いえ}]に[行{い}]って、[彼{かれ}]らと[語{かた}]り、[彼{かれ}]らを[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[一室{いっしつ}]に[連{つ}]れてきて、[酒{さけ}]を[飲{の}]ませなさい」。", "3": "そこでわたしはハバジニヤの[子{こ}]エレミヤの[子{こ}]であるヤザニヤと、その[兄弟{きょうだい}]と、そのむすこたち、およびレカブびとの[全家{ぜんか}]を[連{つ}]れ、", "4": "これを[主{しゅ}]の[宮{みや}]にあるハナンの[子{こ}]たちの[室{しつ}]に[連{つ}]れてきた。ハナンはイグダリヤの[子{こ}]であって[神{かみ}]の[人{ひと}]であった。その[室{しつ}]は、つかさたちの[室{しつ}]の[次{つぎ}]にあって、[門{もん}]を[守{まも}]るシャルムの[子{こ}]マアセヤの[室{しつ}]の[上{うえ}]にあった。", "5": "わたしはレカブびとの[前{まえ}]に[酒{さけ}]を[満{み}]たしたつぼと[杯{さかずき}]を[置{お}]き、[彼{かれ}]らに、「[酒{さけ}]を[飲{の}]みなさい」と[言{い}]ったが、", "6": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えた、「われわれは[酒{さけ}]を[飲{の}]みません。それは、レカブの[子{こ}]であるわれわれの[先祖{せんぞ}]ヨナダブがわれわれに[命{めい}]じて、『あなたがたとあなたがたの[子孫{しそん}]はいつまでも[酒{さけ}]を[飲{の}]んではならない。", "7": "また[家{いえ}]を[建{た}]てず、[種{たね}]をまかず、またぶどう[畑{はたけ}]を[植{う}]えてはならない。またこれを[所有{しょゆう}]してはならない。あなたがたは[生{い}]きながらえる[間{あいだ}]は[幕屋{まくや}]に[住{す}]んでいなさい。そうするならば、あなたがたはその[宿{やど}]っている[地{ち}]に[長{なが}]く[生{い}]きることができると[言{い}]ったからです』。", "8": "こうしてわれわれは、レカブの[子{こ}]であるわれわれの[先祖{せんぞ}]ヨナダブがすべて[命{めい}]じた[言葉{ことば}]に[従{したが}]って、われわれも、[妻{つま}]も、むすこ[娘{むすめ}]も[生{い}]きながらえる[間{あいだ}]、[酒{さけ}]を[飲{の}]まず、", "9": "[住{す}]む[家{いえ}]を[建{た}]てず、ぶどう[畑{はたけ}]も[畑{はたけ}]も[種{たね}]も[持{も}]たないで、", "10": "[幕屋{まくや}]に[住{す}]み、すべてわれわれの[先祖{せんぞ}]ヨナダブがわれわれに[命{めい}]じたところに[従{したが}]い、そのように[行{おこな}]いました。", "11": "しかしバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがこの[地{ち}]に[上{のぼ}]ってきた[時{とき}]、われわれは[言{い}]いました、『さあ、われわれはエルサレムへ[行{い}]こう。カルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]とスリヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]が[恐{おそ}]ろしい』と。こうしてわれわれはエルサレムに[住{す}]んでいるのです」。", "12": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "13": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[行{い}]って、ユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]とに[告{つ}]げよ。[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、あなたがたはわたしの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[教{おしえ}]を[受{う}]けないのか。", "14": "レカブの[子{こ}]ヨナダブがその[子孫{しそん}]に[酒{さけ}]を[飲{の}]むなと[命{めい}]じた[言葉{ことば}]は[守{まも}]られてきた。[彼{かれ}]らは[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで[酒{さけ}]を[飲{の}]まず、その[先祖{せんぞ}]の[命{いのち}]に[従{したが}]ってきた。ところがあなたがたはわたしがしきりに[語{かた}]ったけれども、わたしに[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "15": "わたしはまた、わたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちを、しきりにあなたがたにつかわして[言{い}]わせた、『あなたがたは[今{いま}]おのおのその[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れ、その[行{おこな}]いを[改{あらた}]めなさい。ほかの[神々{かみがみ}]に[従{したが}]い[仕{つか}]えてはならない。そうすれば、あなたがたはわたしがあなたがたと、あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えたこの[地{ち}]に[住{す}]むことができる』と。しかしあなたがたは[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、わたしに[聞{き}]かなかった。", "16": "レカブの[子{こ}]ヨナダブの[子孫{しそん}]は、その[先祖{せんぞ}]が[彼{かれ}]らに[命{めい}]じた[命令{めいれい}]を[守{まも}]っているのである。しかしこの[民{たみ}]はわたしに[従{したが}]わなかった。", "17": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、わたしはユダとエルサレムに[住{す}]む[者{もの}]とに、わたしが[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[宣告{せんこく}]した[災{わざわい}]を[下{くだ}]す。わたしが[彼{かれ}]らに[語{かた}]っても[聞{き}]かず、[彼{かれ}]らを[呼{よ}]んでも[答{こた}]えなかったからである」。", "18": "ところでエレミヤはレカブびとの[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]に[言{い}]った、「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたがたは[先祖{せんぞ}]ヨナダブの[命{いのち}]に[従{したが}]い、そのすべての[戒{いまし}]めを[守{まも}]り、[彼{かれ}]があなたがたに[命{めい}]じた[事{こと}]を[行{おこな}]った。", "19": "それゆえ、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、レカブの[子{こ}]ヨナダブには、わたしの[前{まえ}]に[立{た}]つ[人{ひと}]がいつまでも[欠{か}]けることはない」。" }, "36": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの四[年{ねん}]に[主{しゅ}]からこの[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「あなたは[巻物{まきもの}]を[取{と}]り、わたしがあなたに[語{かた}]った[日{ひ}]、すなわちヨシヤの[日{ひ}]から[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで、イスラエルとユダと[万国{ばんこく}]とに[関{かん}]してあなたに[語{かた}]ったすべての[言葉{ことば}]を、それにしるしなさい。", "3": "ユダの[家{いえ}]がわたしの[下{くだ}]そうとしているすべての[災{わざわい}]を[聞{き}]いて、おのおのその[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れて[帰{かえ}]ることもあろう。そうすれば、わたしはそのとがとその[罪{つみ}]をゆるすかも[知{し}]れない」。", "4": "そこでエレミヤはネリヤの[子{こ}]バルクを[呼{よ}]んだ。バルクはエレミヤの[口述{こうじゅつ}]にしたがって、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]にお[告{つ}]げになった[言葉{ことば}]をことごとく[巻物{まきもの}]に[書{か}]きしるした。", "5": "そしてエレミヤはバルクに[命{めい}]じて[言{い}]った、「わたしは[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[行{い}]くことを[妨{さまた}]げられている。", "6": "それで、あなたが[行{い}]って、[断食{だんじき}]の[日{ひ}]に[主{しゅ}]の[宮{みや}]で、すべての[民{たみ}]が[聞{き}]いているところで、あなたがわたしの[口述{こうじゅつ}]にしたがって、[巻物{まきもの}]に[筆記{ひっき}]した[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[読{よ}]みなさい。またユダの[人々{ひとびと}]がその[町々{まちまち}]から[来{き}]て[聞{き}]いているところで、それを[読{よ}]みなさい。", "7": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[祈願{きがん}]をささげ、おのおのその[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れて[帰{かえ}]ることもあろう。[主{しゅ}]がこの[民{たみ}]に[対{たい}]して[宣告{せんこく}]された[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りは[大{おお}]きいからである」。", "8": "こうしてネリヤの[子{こ}]バルクはすべて[預言者{よげんしゃ}]エレミヤが[自分{じぶん}]に[命{めい}]じたように、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で、その[巻物{まきもの}]に[書{か}]かれた[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[読{よ}]んだ。", "9": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの五[年{ねん}]九[月{がつ}]、エルサレムのすべての[民{たみ}]と、ユダの[町々{まちまち}]からエルサレムに[来{き}]たすべての[民{たみ}]とは、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[断食{だんじき}]を[行{おこな}]うべきことを[告{つ}]げ[示{しめ}]された。", "10": "バルクは[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[上{うえ}]の[庭{にわ}]で、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[新{あたら}]しい[門{もん}]の[入口{いりぐち}]のかたわらにある[書記{しょき}]シャパンの[子{こ}]であるゲマリヤのへやで、[巻物{まきもの}]に[書{か}]かれたエレミヤの[言葉{ことば}]をすべての[民{たみ}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせた。", "11": "シャパンの[子{こ}]であるゲマリヤの[子{こ}]ミカヤはその[巻物{まきもの}]にある[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をことごとく[聞{き}]いて、", "12": "[王{おう}]の[家{いえ}]にある[書記{しょき}]のへやに[下{くだ}]って[行{い}]くと、もろもろのつかさたち、すなわち[書記{しょき}]エリシャマ、シマヤの[子{こ}]デラヤ、アカボルの[子{こ}]エルナタン、シャパンの[子{こ}]ゲマリヤ、ハナニヤの[子{こ}]ゼデキヤおよびすべてのつかさたちがそこに[座{ざ}]していた。", "13": "ミカヤはバルクが[民{たみ}]に[巻物{まきもの}]を[読{よ}]んで[聞{き}]かせたとき、[自分{じぶん}]の[聞{き}]いたすべての[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[告{つ}]げたので、", "14": "つかさたちはクシの[子{こ}]セレミヤの[子{こ}]であるネタニヤの[子{こ}]エホデをバルクのもとにつかわして[言{い}]わせた、「あなたが[民{たみ}]に[読{よ}]み[聞{き}]かせたその[巻物{まきもの}]を[手{て}]に[取{と}]って、[来{き}]てください」。そこでネリヤの[子{こ}]バルクは[巻物{まきもの}]を[手{て}]に[取{と}]って、[彼{かれ}]らのもとに[来{き}]たので、", "15": "[彼{かれ}]らはバルクに[言{い}]った、「[座{ざ}]してそれを[読{よ}]んでください」。バルクはそれを[彼{かれ}]らに[読{よ}]みきかせた。", "16": "[彼{かれ}]らはそのすべての[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、[恐{おそ}]れて[互{たがい}]に[見{み}]かわし、バルクに[言{い}]った、「われわれはこのすべての[言葉{ことば}]を、[王{おう}]に[報告{ほうこく}]しなければならない」。", "17": "そしてバルクに[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「このすべての[言葉{ことば}]を、あなたがどのようにして[書{か}]いたのか[話{はな}]してください。[彼{かれ}]の[口述{こうじゅつ}]によるのですか」。", "18": "バルクは[彼{かれ}]らに[答{こた}]えた、「[彼{かれ}]がわたしにこのすべての[言葉{ことば}]を[口述{こうじゅつ}]したので、わたしはそれを[墨汁{ぼくじゅう}]で[巻物{まきもの}]に[書{か}]いたのです」。", "19": "つかさたちはバルクに[言{い}]った、「[行{い}]って、エレミヤと[一緒{いっしょ}]に[身{み}]を[隠{かく}]しなさい。[人{ひと}]に[所在{しょざい}]を[知{し}]られてはなりません」。", "20": "そこで[彼{かれ}]らは[巻物{まきもの}]を[書記{しょき}]エリシャマのへやに[置{お}]いて[庭{にわ}]にはいり、[王{おう}]のもとへ[行{い}]って、このすべての[言葉{ことば}]を[王{おう}]に[告{つ}]げたので、", "21": "[王{おう}]はその[巻物{まきもの}]を[持{も}]ってこさせるためにエホデをつかわした。エホデは[書記{しょき}]エリシャマのへやから[巻物{まきもの}]を[取{と}]ってきて、それを[王{おう}]と[王{おう}]のかたわらに[立{た}]っているすべてのつかさたちに[読{よ}]みきかせた。", "22": "[時{とき}]は九[月{がつ}]であって、[王{おう}]は[冬{ふゆ}]の[家{いえ}]に[座{ざ}]していた。その[前{まえ}]に[炉{ろ}]があって[火{ひ}]が[燃{も}]えていた。", "23": "エホデが三[段{だん}]か四[段{だん}]を[読{よ}]むと、[王{おう}]は[小刀{こがたな}]をもってそれを[切{き}]り[取{と}]り、[炉{ろ}]の[火{ひ}]に[投{な}]げいれ、ついに[巻物{まきもの}][全部{ぜんぶ}]を[炉{ろ}]の[火{ひ}]で[焼{や}]きつくした。", "24": "[王{おう}]とその[家来{けらい}]たちはこのすべての[言葉{ことば}]を[聞{き}]いても[恐{おそ}]れず、またその[着物{きもの}]を[裂{さ}]くこともしなかった。", "25": "エルナタン、デラヤおよびゲマリヤが[王{おう}]にその[巻物{まきもの}]を[焼{や}]かないようにと[願{ねが}]ったときにも[彼{かれ}]は[聞{き}]きいれなかった。", "26": "そして[王{おう}]は[王子{おうじ}]エラメルとアヅリエルの[子{こ}]セラヤとアブデルの[子{こ}]セレミヤに、[書記{しょき}]バルクと[預言者{よげんしゃ}]エレミヤを[捕{とら}]えるようにと[命{めい}]じたが、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[隠{かく}]された。", "27": "バルクがエレミヤの[口述{こうじゅつ}]にしたがって[筆記{ひっき}]した[言葉{ことば}]を[載{の}]せた[巻物{まきもの}]を[王{おう}]が[焼{や}]いた[後{のち}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "28": "「[他{た}]の[巻物{まきもの}]を[取{と}]り、ユダの[王{おう}]エホヤキムが[焼{や}]いた、[前{まえ}]の[巻物{まきもの}]のうちにある[言葉{ことば}]を[皆{みな}]それに[書{か}]きしるしなさい。", "29": "またユダの[王{おう}]エホヤキムについて[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、あなたはこの[巻物{まきもの}]を[焼{や}]いて[言{い}]った、「どうしてあなたはこの[巻物{まきもの}]に、バビロンの[王{おう}]が[必{かなら}]ず[来{き}]てこの[地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼし、ここから[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[絶{た}]やす、と[書{か}]いたのか」と。", "30": "それゆえ[主{しゅ}]はユダの[王{おう}]エホヤキムについてこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]にはダビデの[位{くらい}]にすわる[者{もの}]がなくなる。また[彼{かれ}]の[死体{したい}]は[捨{す}]てられて[昼{ひる}]は[暑{あつ}]さにあい、[夜{よる}]は[霜{しも}]にあう。", "31": "わたしはまた[彼{かれ}]とその[子孫{しそん}]とその[家来{けらい}]たちをその[罪{つみ}]のために[罰{ばっ}]する。また[彼{かれ}]らとエルサレムの[民{たみ}]とユダの[人々{ひとびと}]には[災{わざわい}]を[下{くだ}]す。この[災{わざわい}]のことについては、すでに[語{かた}]ったけれども、[彼{かれ}]らは[聞{き}]くことをしなかった』」。", "32": "そこでエレミヤは[他{た}]の[巻物{まきもの}]を[取{と}]り、ネリヤの[子{こ}][書記{しょき}]バルクに[与{あた}]えたので、バルクはユダの[王{おう}]エホヤキムが[火{ひ}]にくべて[焼{や}]いた[巻物{まきもの}]のすべての[言葉{ことば}]を、エレミヤの[口述{こうじゅつ}]にしたがってそれに[書{か}]きしるし、また[同{おな}]じような[言葉{ことば}]を[多{おお}]くそれに[加{くわ}]えた。" }, "37": { "1": "ヨシヤの[子{こ}]ゼデキヤはエホヤキムの[子{こ}]コニヤに[代{かわ}]って[王{おう}]となった。バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルが[彼{かれ}]をユダの[地{ち}]の[王{おう}]としたのである。", "2": "[彼{かれ}]もその[家来{けらい}]たちも、その[地{ち}]の[人々{ひとびと}]も、[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]エレミヤによって[語{かた}]られた[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。", "3": "ゼデキヤ[王{おう}]はセレミヤの[子{こ}]ユカルと、マアセヤの[子{こ}][祭司{さいし}]ゼパニヤを[預言者{よげんしゃ}]エレミヤにつかわして、「われわれのために、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]ってください」と[言{い}]わせた。", "4": "エレミヤは[民{たみ}]の[中{なか}]に[出入{でい}]りしていた。まだ[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れられなかったからである。", "5": "パロの[軍勢{ぐんぜい}]がエジプトから[出{で}]て[来{き}]たので、エルサレムを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んでいたカルデヤびとはその[情報{じょうほう}]を[聞{き}]いてエルサレムを[退{しりぞ}]いた。", "6": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "7": "「イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたをつかわしてわたしに[求{もと}]めたユダの[王{おう}]にこう[言{い}]いなさい、『あなたがたを[救{すく}]うために[出{で}]てきたパロの[軍勢{ぐんぜい}]はその[国{くに}]エジプトに[帰{かえ}]ろうとしている。", "8": "カルデヤびとが[再{ふたた}]び[来{き}]てこの[町{まち}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]い、これを[取{と}]って[火{ひ}]で[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。", "9": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは、「カルデヤびとはきっとわれわれを[離{はな}]れ[去{さ}]る」といって[自分{じぶん}]を[欺{あざむ}]いてはならない。[彼{かれ}]らは[去{さ}]ることはない。", "10": "たといあなたがたが[自分{じぶん}]を[攻{せ}]めて[戦{たたか}]うカルデヤびとの[全{ぜん}][軍{ぐん}]を[撃{う}]ち[破{やぶ}]って、その[天幕{てんまく}]のうちに[負傷{ふしょう}][者{もの}]のみを[残{のこ}]しても、[彼{かれ}]らは[立{た}]ち[上{あ}]がって[火{ひ}]でこの[町{まち}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす』」。", "11": "さてカルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]がパロの[軍勢{ぐんぜい}]の[来{く}]るのを[聞{き}]いてエルサレムを[退{しりぞ}]いたとき、", "12": "エレミヤは、ベニヤミンの[地{ち}]で[民{たみ}]のうちに[自分{じぶん}]の[分{わ}]け[前{まえ}]を[受{う}]け[取{と}]るため、エルサレムを[立{た}]ってその[地{ち}]へ[行{い}]こうと、", "13": "ベニヤミンの[門{もん}]に[着{つ}]いたとき、そこにハナニヤの[子{こ}]セレミヤの[子{こ}]でイリヤという[名{な}]の[番兵{ばんぺい}]がいて、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤを[捕{とら}]え、「あなたはカルデヤびとの[側{がわ}]に[脱走{だっそう}]しようとしている」と[言{い}]った。", "14": "エレミヤは[言{い}]った、「それはまちがいだ。わたしはカルデヤびとの[側{がわ}]に[脱走{だっそう}]しようとしていない」。しかしイリヤは[聞{き}]かず、エレミヤを[捕{とら}]えて、つかさたちのもとへ[引{ひ}]いて[行{い}]った。", "15": "つかさたちは[怒{いか}]って、エレミヤを[打{う}]ちたたき、[書記{しょき}]ヨナタンの[家{いえ}]の[獄屋{ごくや}]にいれた。この[家{いえ}]が[獄屋{ごくや}]になっていたからである。", "16": "エレミヤが[地下{ちか}]の[獄屋{ごくや}]にはいって、そこに[多{おお}]くの[日{ひ}]を[送{おく}]ってのち、", "17": "ゼデキヤ[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわし、[彼{かれ}]を[連{つ}]れてこさせた。[王{おう}]は[自分{じぶん}]の[家{いえ}]でひそかに[彼{かれ}]に[尋{たず}]ねて[言{い}]った、「[主{しゅ}]から[何{なに}]かお[言葉{ことば}]があったか」。エレミヤはあったと[答{こた}]えた。そして[言{い}]った、「あなたはバビロンの[王{おう}]の[手{て}]に[引{ひ}]き[渡{わた}]されます」。", "18": "エレミヤはまたゼデキヤ[王{おう}]に[言{い}]った、「わたしが[獄屋{ごくや}]にいれられたのは、あなたに、またはあなたの[家来{けらい}]に、あるいはこの[民{たみ}]に、どのような[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからなのですか。", "19": "あなたがたに[預言{よげん}]して、『バビロンの[王{おう}]はあなたがたをも、この[地{ち}]をも[攻{せ}]めにこない』と[言{い}]っていたあなたがたの[預言者{よげんしゃ}]は[今{いま}]どこにいるのですか。", "20": "[王{おう}]なるわが[君{きみ}]よ、どうぞ[今{いま}]お[聞{き}]きください。わたしの[願{ねが}]いをお[聞{き}]きとどけください。わたしを[書記{しょき}]ヨナタンの[家{いえ}]へ[帰{かえ}]らせないでください。そうでないと、わたしはそこで[殺{ころ}]されるでしょう」。", "21": "そこでゼデキヤ[王{おう}]は[命{めい}]を[下{くだ}]し、エレミヤを[監視{かんし}]の[庭{にわ}]に[入{い}]れさせ、かつ、パンを[造{つく}]る[者{もの}]の[町{まち}]から[毎日{まいにち}]パン一[個{こ}]を[彼{かれ}]に[与{あた}]えさせた。これは[町{まち}]にパンがなくなるまで[続{つづ}]いた。こうしてエレミヤは[監視{かんし}]の[庭{にわ}]にいた。" }, "38": { "1": "マッタンの[子{こ}]シパテヤ、パシュルの[子{こ}]ゲダリヤ、セレミヤの[子{こ}]ユカル、マルキヤの[子{こ}]パシュルはエレミヤがすべての[民{たみ}]に[告{つ}]げていたその[言葉{ことば}]を[聞{き}]いた。", "2": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、この[町{まち}]にとどまる[者{もの}]は、つるぎや、ききんや、[疫病{えきびょう}]で[死{し}]ぬ。しかし[出{で}]てカルデヤびとにくだる[者{もの}]は[死{し}]を[免{まぬか}]れる。すなわちその[命{いのち}]を[自分{じぶん}]のぶんどり[物{もの}]として[生{い}]きることができる。", "3": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、この[町{まち}]は[必{かなら}]ずバビロンの[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]の[手{て}]に[渡{わた}]される。[彼{かれ}]はこれを[取{と}]る」。", "4": "すると、つかさたちは[王{おう}]に[言{い}]った、「この[人{ひと}]を[殺{ころ}]してください。このような[言葉{ことば}]をのべて、この[町{まち}]に[残{のこ}]っている[兵士{へいし}]の[手{て}]と、すべての[民{たみ}]の[手{て}]を[弱{よわ}]くしているからです。この[人{ひと}]は[民{たみ}]の[安泰{あんたい}]を[求{もと}]めないで、その[災{わざわい}]を[求{もと}]めているのです」。", "5": "ゼデキヤ[王{おう}]は[言{い}]った、「[見{み}]よ、[彼{かれ}]はあなたがたの[手{て}]にある。[王{おう}]はあなたがたに[逆{さか}]らって[何事{なにごと}]をもなし[得{え}]ない」。", "6": "そこで[彼{かれ}]らはエレミヤを[捕{とら}]え、[監視{かんし}]の[庭{にわ}]にある[王子{おうじ}]マルキヤの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。すなわち、[綱{つな}]をもってエレミヤをつり[降{お}]ろしたが、その[穴{あな}]には[水{みず}]がなく、[泥{どろ}]だけであったので、エレミヤは[泥{どろ}]の[中{なか}]に[沈{しず}]んだ。", "7": "[王{おう}]の[家{いえ}]の[宦官{かんがん}]エチオピヤびとエベデメレクは、[彼{かれ}]らがエレミヤを[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れたことを[聞{き}]いた。その[時{とき}]、[王{おう}]はベニヤミンの[門{もん}]に[座{ざ}]していたので、", "8": "エベデメレクは[王{おう}]の[家{いえ}]から[出{で}]て[行{い}]って[王{おう}]に[言{い}]った、", "9": "「[王{おう}]なるわが[君{きみ}]よ、この[人々{ひとびと}]が[預言者{よげんしゃ}]エレミヤにしたことはみな[良{よ}]いことではありません。[彼{かれ}]を[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れました。[町{まち}]に[食物{しょくもつ}]がなくなりましたから、[彼{かれ}]はそこで[餓死{がし}]するでしょう」。", "10": "[王{おう}]はエチオピヤびとエベデメレクに[命{めい}]じて[言{い}]った、「ここから三[人{にん}]のひとを[連{つ}]れて[行{い}]って、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤを、[死{し}]なないうちに[穴{あな}]から[引{ひ}]き[上{あ}]げなさい」。", "11": "そこでエベデメレクはその[人々{ひとびと}]を[連{つ}]れて[王{おう}]の[家{いえ}]の[倉{くら}]の[衣服{いふく}][室{しつ}]に[行{い}]き、そこから[古{ふる}]い[布{ぬの}][切{き}]れや、[着{き}]ふるした[着物{きもの}]を[取{と}]り、これを[穴{あな}]の[中{なか}]にいるエレミヤのところへ、[綱{つな}]をもってつり[降{お}]ろした。", "12": "そしてエチオピヤびとエベデメレクは、「この[布{ぬの}][切{き}]れや[着物{きもの}]を、あなたのわきの[下{した}]にはさんで、[綱{つな}]に[当{あ}]てなさい」とエレミヤに[言{い}]った。エレミヤはそのようにした。", "13": "すると[彼{かれ}]らは[綱{つな}]をもってエレミヤを[穴{あな}]から[引{ひ}]き[上{あ}]げた。そしてエレミヤは[監視{かんし}]の[庭{にわ}]にとどまった。", "14": "ゼデキヤ[王{おう}]は[人{ひと}]をつかわして[預言者{よげんしゃ}]エレミヤを[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[第{だい}]三の[門{もん}]に[連{つ}]れてこさせ、[王{おう}]はエレミヤに[言{い}]った、「あなたに[尋{たず}]ねたいことがある。[何事{なにごと}]もわたしに[隠{かく}]してはならない」。", "15": "エレミヤはゼデキヤに[言{い}]った、「もしわたしがお[話{はな}]するなら、あなたは[必{かなら}]ずわたしを[殺{ころ}]されるではありませんか。たといわたしが[忠告{ちゅうこく}]をしても、あなたはお[聞{き}]きにならないでしょう」。", "16": "その[時{とき}]ゼデキヤ[王{おう}]は、ひそかにエレミヤに[誓{ちか}]って[言{い}]った、「われわれの[魂{たましい}]を[造{つく}]られた[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる。わたしはあなたを[殺{ころ}]さない、またあなたの[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]に、あなたを[渡{わた}]すこともしない」。", "17": "そこでエレミヤはゼデキヤに[言{い}]った、「[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、もしあなたがバビロンの[王{おう}]のつかさたちに[降伏{こうふく}]するならば、あなたの[命{いのち}]は[助{たす}]かり、またこの[町{まち}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれることなく、あなたも、あなたの[家{いえ}]の[者{もの}]も[生{い}]きながらえることができる。", "18": "しかし、もしあなたが[出{で}]てバビロンの[王{おう}]のつかさたちに[降伏{こうふく}]しないならば、この[町{まち}]はカルデヤびとの[手{て}]に[渡{わた}]される。[彼{かれ}]らは[火{ひ}]でこれを[焼{や}]く。あなたはその[手{て}]をのがれることができない」。", "19": "ゼデキヤ[王{おう}]はエレミヤに[言{い}]った、「わたしはカルデヤびとに[脱走{だっそう}]したユダヤ[人{ひと}]を[恐{おそ}]れている。カルデヤびとはわたしを[彼{かれ}]らの[手{て}]に[渡{わた}]し、[彼{かれ}]らはわたしをはずかしめる」。", "20": "エレミヤは[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはあなたを[渡{わた}]さないでしょう。どうか、わたしがあなたに[告{つ}]げた[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]ってください。そうすれば[幸{さいわい}]を[得{え}]、また[命{いのち}]が[助{たす}]かります。", "21": "しかし[降伏{こうふく}]することを[拒{こば}]むならば、[主{しゅ}]がわたしに[示{しめ}]された[幻{まぼろし}]を[申{もう}]しましょう。", "22": "すなわち、ユダの[王{おう}]の[家{いえ}]に[残{のこ}]っている[女{おんな}]たちは、みなバビロンの[王{おう}]のつかさたちの[所{ところ}]へ[引{ひ}]いて[行{い}]かれます。その[女{おんな}]たちは[言{い}]うのです、『あなたの[親{した}]しい[友{とも}]だちがあなたを[欺{あざむ}]いた、そしてあなたに[勝{か}]った。[今{いま}]あなたの[足{あし}]は[泥{どろ}]に[沈{しず}]んでいるので、[彼{かれ}]らはあなたを[捨{す}]てて[去{さ}]る』。", "23": "あなたの[妻{つま}]たちと[子供{こども}]たちは[皆{みな}]カルデヤびとの[所{ところ}]へひき[出{だ}]される。あなた[自身{じしん}]もその[手{て}]をのがれることができず、バビロンの[王{おう}]に[捕{とら}]えられる。そしてこの[町{まち}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれるでしょう」。", "24": "ゼデキヤはエレミヤに[言{い}]った、「これらの[言葉{ことば}]を[人{ひと}]に[知{し}]らせてはならない。そうすればあなたは[殺{ころ}]されることはない。", "25": "わたしがあなたと[話{はなし}]をしたことを、つかさたちが[聞{き}]いて、[彼{かれ}]らがあなたの[所{ところ}]に[来{き}]て、『あなたが[王{おう}]に[話{はな}]したこと、[王{おう}]があなたに[話{はな}]したことをわれわれに[告{つ}]げなさい。[何事{なにごと}]も[隠{かく}]してはならない。われわれはあなたを[殺{ころ}]しはしない』と[言{い}]うならば、", "26": "あなたは[彼{かれ}]らに、『わたしは[王{おう}]に[願{ねが}]って、わたしをヨナタンの[家{いえ}]に[送{おく}]り[返{かえ}]さず、そこで[死{し}]ぬことのないようにしてくださいと[言{い}]った』と[答{こた}]えなさい」。", "27": "さて、つかさたちは[皆{みな}]エレミヤのところへ[来{き}]て[尋{たず}]ねたが、[王{おう}]が[彼{かれ}]に[教{おし}]えたように[彼{かれ}]らに[答{こた}]えたので、[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]と[話{はな}]すことをやめた。その[会話{かいわ}]を[聞{き}]いた[者{もの}]がなかったからである。", "28": "エレミヤはエルサレムの[取{と}]られる[日{ひ}]まで[監視{かんし}]の[庭{にわ}]にとどまっていた。" }, "39": { "1": "ユダの[王{おう}]ゼデキヤの九[年{ねん}]十[月{がつ}]、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルはその[全{ぜん}][軍{ぐん}]を[率{ひき}]い、エルサレムに[来{き}]てこれを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだが、", "2": "ゼデキヤの十一[年{ねん}]四[月{がつ}]九[日{か}]になって[町{まち}]の[一角{いっかく}]が[破{やぶ}]れた。", "3": "エルサレムが[取{と}]られたので、バビロンの[王{おう}]のつかさたち、すなわちネルガル・シャレゼル、サムガル・ネボ、ラブサリスのサルセキム、ラブマグのネルガル・シャレゼルおよびバビロンの[王{おう}]のその[他{た}]のつかさたちは[皆{みな}]ともに[来{き}]て[中{なか}]の[門{もん}]に[座{ざ}]した。", "4": "ユダの[王{おう}]ゼデキヤとすべての[兵士{へいし}]たちはこれを[見{み}]て[逃{に}]げ、[夜{よる}]のうちに、[王{おう}]の[庭園{ていえん}]の[道{みち}]を[通{とお}]って、二つの[城壁{じょうへき}]の[間{あいだ}]の[門{もん}]から[町{まち}]を[出{で}]て、アラバの[方{ほう}]へ[行{い}]ったが、", "5": "カルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]はこれを[追{お}]って、エリコの[平地{へいち}]でゼデキヤに[追{お}]いつき、これを[捕{とら}]えて、ハマテの[地{ち}]リブラにいるバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルのもとに[引{ひ}]いて[行{い}]ったので、[王{おう}]はそこで[彼{かれ}]の[罪{つみ}]をさだめた。", "6": "バビロンの[王{おう}]はリブラで、ゼデキヤの[子{こ}]たちを[彼{かれ}]の[目{め}]の[前{まえ}]で[殺{ころ}]した。バビロンの[王{おう}]はまたユダのすべての[貴族{きぞく}]たちを[殺{ころ}]した。", "7": "[王{おう}]はまたゼデキヤの[目{め}]をつぶさせ、[彼{かれ}]をバビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]くために、[鎖{くさり}]につないだ。", "8": "またカルデヤびとは[王宮{おうきゅう}]と[民家{みんか}]を[火{ひ}]で[焼{や}]き、エルサレムの[城壁{じょうへき}]を[破壊{はかい}]した。", "9": "そして[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは[町{まち}]のうちに[残{のこ}]っている[民{たみ}]と、[自分{じぶん}]に[降伏{こうふく}]した[者{もの}]、およびその[他{た}]の[残{のこ}]っている[民{たみ}]をバビロンに[捕{とら}]え[移{うつ}]した。", "10": "しかし[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは、[民{たみ}]の[貧{まず}]しい[無産{むさん}][者{もの}]をユダの[地{ち}]に[残{のこ}]し、[同時{どうじ}]にぶどう[畑{はたけ}]と[田地{でんち}]をこれに[与{あた}]えた。", "11": "さてバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルはエレミヤの[事{こと}]について[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンに[命{めい}]じて[言{い}]った、", "12": "「[彼{かれ}]をとり、よく[世話{せわ}]をせよ。[害{がい}]を[加{くわ}]えることなく、[彼{かれ}]があなたに[言{い}]うようにしてやりなさい」。", "13": "そこで[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダン、ラブサリスのネブシャズバン、ラブマグのネルガル・シャレゼル、およびバビロンの[王{おう}]のつかさたちは、", "14": "[人{ひと}]をつかわして、エレミヤを[監視{かんし}]の[庭{にわ}]から[連{つ}]れてこさせ、シャパンの[子{こ}]アヒカムの[子{こ}]であるゲダリヤに[託{たく}]して、[家{いえ}]につれて[行{い}]かせた。こうして[彼{かれ}]は[民{たみ}]のうちにいた。", "15": "エレミヤが[監視{かんし}]の[庭{にわ}]に[閉{と}]じこめられていた[時{とき}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]んだ、", "16": "「[行{い}]って、エチオピヤびとエベデメレクに[告{つ}]げなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしの[言{い}]った[災{わざわい}]をわたしはこの[町{まち}]に[下{くだ}]す、[幸{さいわい}]をこれに[下{くだ}]すのではない。その[日{ひ}]、この[事{こと}]があなたの[目{め}]の[前{まえ}]で[成就{じょうじゅ}]する。", "17": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]わたしはあなたを[救{すく}]う。あなたは[自分{じぶん}]の[恐{おそ}]れている[人々{ひとびと}]の[手{て}]に[渡{わた}]されることはない。", "18": "わたしが[必{かなら}]ずあなたを[救{すく}]い、つるぎに[倒{たお}]れることのないようにするからである。あなたの[命{いのち}]はあなたのぶんどり[物{もの}]となる。あなたがわたしに[寄{よ}]り[頼{たよ}]んだからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる』」。" }, "40": { "1": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは、バビロンに[移{うつ}]されるエルサレムとユダの[人々{ひとびと}]のうちにエレミヤを[鎖{くさり}]につないでおいて、これを[捕{とら}]えて[行{い}]ったが、ついにラマで[彼{かれ}]を[釈放{しゃくほう}]した。その[後{のち}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "2": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]はエレミヤを[召{め}]して[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこの[所{ところ}]にこの[災{わざわい}]を[下{くだ}]すと[告{つ}]げ[示{しめ}]された。", "3": "[主{しゅ}]はこれを[下{くだ}]し、[自{みずか}]ら[言{い}]われたとおりに[行{おこな}]われた。あなたがたが[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、み[声{こえ}]に[従{したが}]わなかったから、この[事{こと}]があなたがたの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]んだのだ。", "4": "[見{み}]よ、わたしはきょう、あなたの[手{て}]の[鎖{くさり}]を[解{と}]いてあなたを[釈放{しゃくほう}]する。もしあなたがわたしと[一緒{いっしょ}]にバビロンへ[行{い}]くのが[良{よ}]いと[思{おも}]われるなら、おいでなさい。わたしは、じゅうぶんあなたの[世話{せわ}]をします。もしあなたがわたしと[一緒{いっしょ}]にバビロンには[行{い}]きたくないなら、[行{い}]かなくてもよろしい。[見{み}]よ、この[地{ち}]はみなあなたの[前{まえ}]にあります、あなたが[良{よ}]いと[思{おも}]い、[正{ただ}]しいと[思{おも}]う[所{ところ}]に[行{い}]きなさい。", "5": "あなたがとどまるならば、バビロンの[王{おう}]がユダの[町々{まちまち}]の[総督{そうとく}]として[立{た}]てたシャパンの[子{こ}]アヒカムの[子{こ}]であるゲダリヤの[所{ところ}]へ[帰{かえ}]り、[彼{かれ}]と[共{とも}]に[民{たみ}]のうちに[住{す}]みなさい。あるいはまたあなたが[正{ただ}]しいと[思{おも}]う[所{ところ}]へ[行{い}]きなさい」。こうして[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]は[彼{かれ}]に[糧食{りょうしょく}]と[贈{おく}]り[物{もの}]を[与{あた}]えて[去{さ}]らせた。", "6": "そこでエレミヤはミヅパへ[行{い}]き、アヒカムの[子{こ}]ゲダリヤの[所{ところ}]へ[行{い}]って、[彼{かれ}]と[共{とも}]にその[地{ち}]に[残{のこ}]っている[民{たみ}]のうちに[住{す}]んだ。", "7": "さて[野外{やがい}]にいた[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちと、その[配下{はいか}]の[人々{ひとびと}]は、バビロンの[王{おう}]がアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤを[立{た}]てて、その[地{ち}]の[総督{そうとく}]とし、[男{おとこ}]、[女{おんな}]、[子供{こども}]、および[国{くに}]のうちのバビロンに[移{うつ}]されない[貧{まず}]しい[者{もの}]を[彼{かれ}]に[委託{いたく}]した[事{こと}]を[聞{き}]いたので、", "8": "ネタニヤの[子{こ}]イシマエルと、カレヤの[子{こ}]ヨハナンおよびタンホメテの[子{こ}]セラヤと、ネトパびとであるエパイの[子{こ}]たちと、マアカびとの[子{こ}]ヤザニヤおよびその[配下{はいか}]の[人々{ひとびと}]は、ミヅパにいるゲダリヤのもとへ[行{い}]った。", "9": "シャパンの[子{こ}]であるアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤは、[彼{かれ}]らとその[配下{はいか}]の[人々{ひとびと}]に[誓{ちか}]って[言{い}]った、「カルデヤびとに[仕{つか}]えることを[恐{おそ}]れるに[及{およ}]ばない。この[地{ち}]に[住{す}]んでバビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]えるならば、あなたがたは[幸福{こうふく}]になる。", "10": "わたしはミヅパにいて、われわれの[所{ところ}]に[来{く}]るカルデヤびとの[前{まえ}]に、あなたがたのために[立{た}]ちましょう。あなたがたは、ぶどう[酒{しゅ}]や[夏{なつ}]のくだもの、[油{あぶら}]を[集{あつ}]めて、それを[器{うつわ}]にたくわえ、あなたがたの[獲{え}]た[町々{まちまち}]に[住{す}]みなさい」。", "11": "[同{おな}]じように、モアブとアンモンびとのうち、またエドムおよび[他{た}]の[国々{くにぐに}]にいるユダヤ[人{ひと}]は、バビロンの[王{おう}]がユダに[人{ひと}]を[残{のこ}]したことと、シャパンの[子{こ}]であるアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤを[立{た}]ててその[総督{そうとく}]としたこととを[聞{き}]いた。", "12": "そこでそのユダヤ[人{ひと}]らはみなその[追{お}]いやられたもろもろの[所{ところ}]から[帰{かえ}]ってきて、ユダの[地{ち}]のミヅパにいるゲダリヤのもとにきた。そして[多{おお}]くのぶどう[酒{しゅ}]と[夏{なつ}]のくだものを[集{あつ}]めた。", "13": "またカレヤの[子{こ}]ヨハナンと、[野外{やがい}]にいた[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちはみなミヅパにいるゲダリヤのもとにきて、", "14": "[彼{かれ}]に[言{い}]った、「アンモンびとの[王{おう}]バアリスがあなたを[殺{ころ}]すためにネタニヤの[子{こ}]イシマエルをつかわしたことを[知{し}]っていますか」。しかしアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤは[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[信{しん}]じなかったので、", "15": "カレヤの[子{こ}]ヨハナンはミヅパでひそかにゲダリヤに[言{い}]った、「わたしが[行{い}]って、[人{ひと}]に[知{し}]れないように、ネタニヤの[子{こ}]イシマエルを[殺{ころ}]しましょう。どうして[彼{かれ}]があなたを[殺{ころ}]して、あなたの[周囲{しゅうい}]に[集{あつ}]まっているユダヤ[人{ひと}]を[散{ち}]らし、ユダの[残{のこ}]った[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼしてよいでしょう」。", "16": "しかしアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤはカレヤの[子{こ}]ヨハナンに[言{い}]った、「この[事{こと}]をしてはならない。あなたはイシマエルについて[偽{いつわ}]りを[言{い}]っているのです」。" }, "41": { "1": "七[月{がつ}]のころ、[王{おう}][家{いえ}]のもので、エリシャマの[子{こ}]ネタニヤの[子{こ}]であり、また[王{おう}]の[高官{こうかん}]のひとりであるイシマエルは、[王{おう}]の十[人{にん}]のつかさたちと[共{とも}]にミヅパにいたアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤのもとにきて、ミヅパで[食{しょく}]を[共{とも}]にしたが、", "2": "ネタニヤの[子{こ}]イシマエルおよび[共{とも}]にいた十[人{にん}]の[者{もの}]は[立{た}]ち[上{あ}]がって、バビロンの[王{おう}]がこの[地{ち}]の[総督{そうとく}]としたシャパンの[子{こ}]アヒカムの[子{こ}]であるゲダリヤを[刀{かたな}]で[殺{ころ}]し、", "3": "イシマエルはまたミヅパでゲダリヤと[共{とも}]にいたすべてのユダヤ[人{ひと}]と、たまたまそこにいたカルデヤびとの[兵士{へいし}]たちを[殺{ころ}]した。", "4": "ゲダリヤが[殺{ころ}]された[次{つぎ}]の[日{ひ}]、まだだれもその[事{こと}]を[知{し}]らないうちに、", "5": "八十[人{にん}]の[人々{ひとびと}]がそのひげをそり、[衣服{いふく}]をさき、[身{み}]に[傷{きず}]をつけ、[手{て}]には[素祭{そさい}]のささげ[物{もの}]と[香{こう}]を[携{たずさ}]え、シケム、シロ、サマリヤからきて、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にささげようとした。", "6": "ネタニヤの[子{こ}]イシマエルはミヅパから[泣{な}]きながら[出{で}]てきて[彼{かれ}]らを[迎{むか}]え、[彼{かれ}]らに[会{あ}]って、「アヒカムの[子{こ}]ゲダリヤのもとにおいでなさい」と[言{い}]った。", "7": "そして[彼{かれ}]らが[町{まち}]の[中{なか}]にはいったとき、ネタニヤの[子{こ}]イシマエルは[自分{じぶん}]と[一緒{いっしょ}]にいた[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]して、その[死体{したい}]を[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。", "8": "しかしそのうちの十[人{にん}]はイシマエルに[向{む}]かい、「わたしたちは[畑{はたけ}]に[小麦{こむぎ}]、[大麦{おおむぎ}]、[油{あぶら}]、および[蜜{みつ}]を[隠{かく}]しています、わたしたちを[殺{ころ}]さないでください」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]らをその[仲間{なかま}]と[共{とも}]に[殺{ころ}]さないでしまった。", "9": "イシマエルが[自分{じぶん}]の[殺{ころ}]した[人々{ひとびと}]の[死体{したい}]を[投{な}]げ[入{い}]れた[穴{あな}]は、アサ[王{おう}]がイスラエルの[王{おう}]バアシャを[恐{おそ}]れて[掘{ほ}]った[穴{あな}]であった。ネタニヤの[子{こ}]イシマエルは[殺{ころ}]した[人々{ひとびと}]をこれに[満{み}]たした。", "10": "[次{つ}]いでイシマエルはミヅパに[残{のこ}]っているすべての[民{たみ}]、すなわち[王{おう}]の[娘{むすめ}]たちと[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンがアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤに[託{たく}]したミヅパに[残{のこ}]っているすべての[民{たみ}]とを[捕虜{ほりょ}]とした。ネタニヤの[子{こ}]イシマエルは[彼{かれ}]らを[捕虜{ほりょ}]とし、アンモンびとのもとに[渡{わた}]り[行{い}]こうとして[立{た}]ち[去{さ}]った。", "11": "カレヤの[子{こ}]ヨハナンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちはネタニヤの[子{こ}]イシマエルの[行{い}]った[悪事{あくじ}]をみな[聞{き}]き、", "12": "その[兵士{へいし}]たちを[率{ひき}]いて、ネタニヤの[子{こ}]イシマエルと[戦{たたか}]うために[出{で}]て[行{い}]き、ギベオンの[大池{おおいけ}]のほとりで[彼{かれ}]に[会{あ}]った。", "13": "イシマエルと[共{とも}]にいる[人々{ひとびと}]は、カレヤの[子{こ}]ヨハナンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちを[見{み}]て[喜{よろこ}]んだ。", "14": "そしてイシマエルがミヅパから[捕虜{ほりょ}]にしてきた[人々{ひとびと}]は[身{み}]をめぐらしてカレヤの[子{こ}]ヨハナンのもとへ[行{い}]った。", "15": "ネタニヤの[子{こ}]イシマエルは八[人{にん}]の[者{もの}]と[共{とも}]にヨハナンを[避{さ}]けて[逃{に}]げ、アンモンびとの[所{ところ}]へ[行{い}]った。", "16": "そこでカレヤの[子{こ}]ヨハナンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちはネタニヤの[子{こ}]イシマエルがアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤを[殺{ころ}]して、ミヅパから[捕虜{ほりょ}]として[連{つ}]れてきた、あの[残{のこ}]っていた[民{たみ}]、すなわち[兵士{へいし}]や[女{おんな}]、[子供{こども}]、[宦官{かんがん}]をギベオンから[連{つ}]れ[帰{かえ}]ったが、", "17": "[彼{かれ}]らはエジプトへ[行{い}]こうとしてベツレヘムの[近{ちか}]くにあるゲルテ・キムハムへ[行{い}]って、そこにとどまった。", "18": "これは、ネタニヤの[子{こ}]イシマエルが、バビロンの[王{おう}]によってこの[地{ち}]の[総督{そうとく}]に[任{にん}]じられたアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤを[殺{ころ}]したことにより、カルデヤびとを[恐{おそ}]れたからである。" }, "42": { "1": "そのとき[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たち、およびカレヤの[子{こ}]ヨハナンと、ホシャヤの[子{こ}]アザリヤ、ならびに[民{たみ}]の[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]から[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]にいたるまで、", "2": "みな[預言者{よげんしゃ}]エレミヤの[所{ところ}]に[来{き}]て[言{い}]った、「どうかあなたの[前{まえ}]にわれわれの[求{もと}]めが[受{う}]けいれられますように。われわれのため、この[残{のこ}]っている[者{もの}]すべてのために、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]ってください、([今{いま}]ごらんのとおり、われわれは[多{おお}]くのうち、わずかに[残{のこ}]っている[者{もの}]です)", "3": "そうすれば、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、われわれの[行{い}]くべき[道{みち}]と、なすべき[事{こと}]をお[示{しめ}]しになるでしょう」。", "4": "[預言者{よげんしゃ}]エレミヤは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「よくわかりました。あなたがたの[求{もと}]めにしたがって、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]りましょう。[主{しゅ}]があなたがたに[答{こた}]えられることを、[何事{なにごと}]も[隠{かく}]さないであなたがたに[言{い}]いましょう」。", "5": "[彼{かれ}]らはエレミヤに[言{い}]った、「もし、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]があなたをつかわしてお[告{つ}]げになるすべての[言葉{ことば}]を、われわれが[行{おこな}]わないときは、どうか[主{しゅ}]がわれわれに[対{たい}]してまことの[真実{しんじつ}]な[証人{しょうにん}]となられるように。", "6": "われわれは[良{よ}]くても[悪{わる}]くても、われわれがあなたをつかわそうとするわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[従{したが}]います。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[従{したが}]うとき、われわれは[幸{さいわい}]を[得{え}]るでしょう」。", "7": "十[日{か}]の[後{のち}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がエレミヤに[臨{のぞ}]んだ。", "8": "エレミヤはカレヤの[子{こ}]ヨハナンおよび[彼{かれ}]と[共{とも}]にいる[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たち、ならびに[民{たみ}]の[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]から[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]までことごとく[招{まね}]いて、", "9": "[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「あなたがたがわたしをつかわして、あなたの[祈願{きがん}]をその[前{まえ}]にのべさせたイスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われます、", "10": "もしあなたがたがこの[地{ち}]にとどまるならば、わたしはあなたがたを[建{た}]てて[倒{たお}]すことなく、あなたがたを[植{う}]えて[抜{ぬ}]くことはしない。わたしはあなたがたに[災{わざわい}]を[下{くだ}]したことを[悔{く}]いているからである。", "11": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたが[恐{おそ}]れているバビロンの[王{おう}]を[恐{おそ}]れてはならない。[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れてはならない、わたしが[共{とも}]にいて、あなたがたを[救{すく}]い、[彼{かれ}]の[手{て}]から[助{たす}]け[出{だ}]すからである。", "12": "わたしはあなたがたをあわれみ、また[彼{かれ}]にあなたがたをあわれませ、あなたがたを[自分{じぶん}]の[地{ち}]にとどまらせる。", "13": "しかし、もしあなたがたが、『われわれはこの[地{ち}]にとどまらない』といって、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]にしたがわず、", "14": "また、『いいえ、われわれはあの[戦争{せんそう}]を[見{み}]ず、ラッパの[声{こえ}]を[聞{き}]かず、[食物{しょくもつ}]も[乏{とぼ}]しくないエジプトの[地{ち}]へ[行{い}]って、あそこに[住{す}]まおう』と[言{い}]うならば、", "15": "あなたがた、ユダの[残{のこ}]っている[者{もの}]たちよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、もしあなたがたがむりにエジプトへ[行{い}]ってそこに[住{す}]むならば、", "16": "あなたがたの[恐{おそ}]れているつるぎはエジプトの[地{ち}]であなたがたに[追{お}]いつき、あなたがたの[恐{おそ}]れているききんは、すぐあとを[追{お}]ってエジプトまで[行{い}]き、その[所{ところ}]であなたがたは[死{し}]ぬ。", "17": "すべてむりにエジプトへ[行{い}]ってそこに[住{す}]む[者{もの}]は、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]で[死{し}]ぬ。わたしが[彼{かれ}]らに[下{くだ}]そうとしている[災{わざわい}]をのがれて[残{のこ}]る[者{もの}]はそのうちにない。", "18": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしの[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りとをエルサレムの[住民{じゅうみん}]の[上{うえ}]に[注{そそ}]いだように、わたしの[憤{いきどお}]りは、あなたがたがエジプトへ[行{い}]くとき、あなたがたの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぐ。あなたがたは、のろいとなり、[恐怖{きょうふ}]となり、ののしりとなり、はずかしめとなる。あなたがたは[再{ふたた}]びこの[所{ところ}]を[見{み}]ることができない。", "19": "ユダの[残{のこ}]っている[者{もの}]たちよ、『エジプトへ[行{い}]ってはならない』と[主{しゅ}]はあなたがたに[言{い}]われた。わたしがきょう[警告{けいこく}]したことを、あなたがたは[確{たし}]かに[知{し}]らなければならない。", "20": "あなたがたはみずからそむき[去{さ}]って、[命{いのち}]を[失{うしな}]った。なぜなら、あなたがたがわたしをあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]につかわし、『われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]り、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言{い}]われることをことごとく[示{しめ}]してください。われわれはそれを[行{おこな}]います』と[言{い}]ったので、", "21": "わたしはきょうそれを[示{しめ}]したが、あなたがたはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]かず、[主{しゅ}]がわたしをつかわして[命{めい}]じさせられた[事{こと}]には、すこしも[従{したが}]わなかったからである。", "22": "それゆえ、あなたがたが[行{い}]って[住{す}]まうことを[願{ねが}]っているその[所{ところ}]で、あなたがたはつるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]で[死{し}]ぬことを[確{たし}]かに[知{し}]らなければならない」。" }, "43": { "1": "エレミヤがすべての[民{たみ}]にむかって、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]をことごとく[語{かた}]り、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[自分{じぶん}]をつかわして[言{い}]わせられるその[言葉{ことば}]をみな[告{つ}]げ[終{おわ}]った[時{とき}]、", "2": "ホシャヤの[子{こ}]アザリヤと、カレヤの[子{こ}]ヨハナンおよび[高慢{こうまん}]な[人々{ひとびと}]はみなエレミヤに[言{い}]った、「あなたは[偽{いつわ}]りを[言{い}]っている。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、『エジプトへ[行{い}]ってそこに[住{す}]むな』と[言{い}]わせるためにあなたをつかわされたのではない。", "3": "ネリヤの[子{こ}]バルクがあなたをそそのかして、われわれに[逆{さか}]らわせ、われわれをカルデヤびとの[手{て}]に[渡{わた}]して[殺{ころ}]すか、あるいはバビロンに[捕{とら}]え[移{うつ}]させるのだ」。", "4": "こうしてカレヤの[子{こ}]ヨハナンと[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちおよび[民{たみ}]らは[皆{みな}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]にしたがわず、ユダの[地{ち}]にとどまろうとしなかった。", "5": "そしてカレヤの[子{こ}]ヨハナンと[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]たちは、ユダに[残{のこ}]っている[者{もの}]すなわち[追{お}]いやられた[国々{くにぐに}]からユダの[地{ち}]に[住{す}]むために[帰{かえ}]ってきた[者{もの}]、――", "6": "[男{おとこ}]、[女{おんな}]、[子供{こども}]、[王{おう}]の[娘{むすめ}]たち、およびすべて[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンがシャパンの[子{こ}]であるアヒカムの[子{こ}]ゲダリヤに[渡{わた}]しておいた[者{もの}]、ならびに[預言者{よげんしゃ}]エレミヤとネリヤの[子{こ}]バルクをつれて、", "7": "エジプトの[地{ち}]へ[行{い}]った。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[声{こえ}]にしたがわなかったのである。そして[彼{かれ}]らはついにタパネスに[行{い}]った。", "8": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はタパネスでエレミヤに[臨{のぞ}]んだ、", "9": "「[大{おお}]きな[石{いし}]を[手{て}]に[取{と}]り、ユダの[人々{ひとびと}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、これをタパネスにあるパロの[宮殿{きゅうでん}]の[入口{いりぐち}]の[敷石{しきいし}]のしっくいの[中{なか}]に[隠{かく}]して、", "10": "[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[使者{ししゃ}]をつかわして、わたしのしもべであるバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルを[招{まね}]く。[彼{かれ}]はその[位{くらい}]をこの[隠{かく}]した[石{いし}]の[上{うえ}]にすえ、その[上{うえ}]に[王{おう}]の[天蓋{てんがい}]を[張{は}]る。", "11": "[彼{かれ}]は[来{き}]てエジプトの[地{ち}]を[撃{う}]ち、[疫病{えきびょう}]に[定{さだ}]まっている[者{もの}]を[疫病{えきびょう}]に[渡{わた}]し、とりこに[定{さだ}]まっている[者{もの}]をとりこにし、つるぎに[定{さだ}]まっている[者{もの}]をつるぎにかける。", "12": "[彼{かれ}]はエジプトの[神々{かみがみ}]の[宮{みや}]に[火{ひ}]をつけてこれを[焼{や}]き、[彼{かれ}]らをとりこにする。そして[羊{ひつじ}]を[飼{か}]う[者{もの}]が[着物{きもの}]の[虫{むし}]をはらいきよめるように、エジプトの[地{ち}]をきよめる。[彼{かれ}]は[安{やす}]らかにそこを[去{さ}]る。", "13": "[彼{かれ}]はエジプトの[地{ち}]にあるヘリオポリスのオベリスクをこわし、エジプトの[神々{かみがみ}]の[宮{みや}]を[火{ひ}]で[焼{や}]く』」。" }, "44": { "1": "エジプトの[地{ち}]に[住{す}]んでいるユダヤ[人{ひと}]すなわちミグドル、タパネス、メンピス、パテロスの[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]の[事{こと}]についてエレミヤに[臨{のぞ}]んだ[言葉{ことば}]、", "2": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたはわたしがエルサレムとユダの[町々{まちまち}]に[下{くだ}]した[災{わざわい}]を[見{み}]た。[見{み}]よ、これらは[今日{こんにち}]、すでに[荒{あ}]れ[地{ち}]となって[住{す}]む[人{ひと}]もない。", "3": "これは[彼{かれ}]らが[悪{あく}]を[行{い}]って、わたしを[怒{いか}]らせたことによるのである。すなわち[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]も、あなたがたも、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちも[知{し}]らなかった、ほかの[神々{かみがみ}]に[行{い}]って、[香{こう}]をたき、これに[仕{つか}]えた。", "4": "わたしは[自分{じぶん}]のしもべであるすべての[預言者{よげんしゃ}]たちを、しきりにあなたがたにつかわして、『どうか、わたしの[忌{い}]みきらうこの[憎{にく}]むべき[事{こと}]をしないように』と[言{い}]わせたけれども、", "5": "[彼{かれ}]らは[聞{き}]かず、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、ほかの[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたいて、その[悪{あく}]を[離{はな}]れなかった。", "6": "それゆえ、わたしは[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りをユダの[町々{まちまち}]とエルサレムのちまたに[注{そそ}]ぎ、それを[焼{や}]いたので、それらは[今日{こんにち}]のように[荒{あ}]れ、[滅{ほろ}]びてしまった。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[今{いま}]こう[言{い}]われる、あなたがたはなぜ[大{おお}]いなる[悪{あく}]を[行{い}]って[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[害{がい}]し、ユダのうちから、あなたがたの[男{おとこ}]と[女{おんな}]と、[子供{こども}]と[乳{ち}]のみ[子{ご}]を[断{た}]って、ひとりも[残{のこ}]らないようにしようとするのか。", "8": "なぜあなたがたはその[手{て}]のわざをもってわたしを[怒{いか}]らせ、あなたがたが[行{い}]って[住{す}]まうエジプトの[地{ち}]で、ほかの[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたいて[自分{じぶん}]の[身{み}]を[滅{ほろ}]ぼし、[地{ち}]の[万国{ばんこく}]のうちに、のろいとなり、はずかしめとなろうとするのか。", "9": "ユダの[地{ち}]とエルサレムのちまたで[行{い}]ったあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちの[悪{あく}]、ユダの[王{おう}]たちの[悪{あく}]、その[妻{つま}]たちの[悪{あく}]、およびあなたがた[自身{じしん}]の[悪{あく}]、あなたがたの[妻{つま}]たちの[悪{あく}]をあなたがたは[忘{わす}]れたのか。", "10": "[彼{かれ}]らは[今日{こんにち}]に[至{いた}]るまで[悔{く}]いず、また[恐{おそ}]れず、あなたがたとあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちの[前{まえ}]に[立{た}]てた、わたしの[律法{りっぽう}]とわたしの[定{さだ}]めとに[従{したが}]って[歩{あゆ}]まないのである。", "11": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[顔{かお}]をあなたがたに[向{む}]けて[災{わざわい}]を[下{くだ}]し、ユダの[人々{ひとびと}]をことごとく[断{た}]つ。", "12": "またわたしは、エジプトの[地{ち}]に[住{す}]むために、むりに[行{い}]ったあのユダの[残{のこ}]りの[者{もの}]を[取{と}]り[除{のぞ}]く。[彼{かれ}]らはみな[滅{ほろ}]ぼされてエジプトの[地{ち}]に[倒{たお}]れる。[彼{かれ}]らは、つるぎとききんに[滅{ほろ}]ぼされ、[最{もっと}]も[小{ちい}]さい[者{もの}]から[最{もっと}]も[大{おお}]いなる[者{もの}]まで、つるぎとききんによって[死{し}]ぬ。そして、のろいとなり、[恐怖{きょうふ}]となり、ののしりとなり、はずかしめとなる。", "13": "わたしはエルサレムを[罰{ばっ}]したように、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]をもってエジプトに[住{す}]んでいる[者{もの}]を[罰{ばっ}]する。", "14": "それゆえ、エジプトの[地{ち}]へ[行{い}]ってそこに[住{す}]んでいるユダの[残{のこ}]りの[者{もの}]のうち、のがれ、または[残{のこ}]って、[帰{かえ}]り[住{す}]まおうと[願{ねが}]うユダの[地{ち}]へ[帰{かえ}]る[者{もの}]はひとりもない。[少数{しょうすう}]ののがれる[者{もの}]のほかには、[帰{かえ}]ってくる[者{もの}]はない」。", "15": "その[時{とき}]、[自分{じぶん}]の[妻{つま}]がほかの[神々{かみがみ}]に[香{こう}]をたいたことを[知{し}]っている[人々{ひとびと}]、およびその[所{ところ}]に[立{た}]っている[女{おんな}]たちの[大{おお}]いなる[群衆{ぐんしゅう}]、ならびにエジプトの[地{ち}]のパテロスに[住{す}]んでいる[民{たみ}]はエレミヤに[答{こた}]えて[言{い}]った、", "16": "「あなたが[主{しゅ}]の[名{な}]によってわたしたちに[述{の}]べられた[言葉{ことば}]は、わたしたちは[聞{き}]くことができません。", "17": "わたしたちは[誓{ちか}]ったことをみな[行{おこな}]い、わたしたちが、もと[行{い}]っていたように[香{こう}]を[天后{てんこう}]にたき、また[酒{さけ}]をその[前{まえ}]に[注{そそ}]ぎます。すなわち、ユダの[町々{まちまち}]とエルサレムのちまたで、わたしたちとわたしたちの[先祖{せんぞ}]たちおよびわたしたちの[王{おう}]たちと、わたしたちのつかさたちが[行{い}]ったようにいたします。その[時{とき}]には、わたしたちは[糧食{りょうしょく}]には[飽{あ}]き、しあわせで、[災{わざわい}]に[会{あ}]いませんでした。", "18": "ところが、わたしたちが、[天后{てんこう}]に[香{こう}]をたくことをやめ、[酒{さけ}]をその[前{まえ}]に[注{そそ}]がなくなった[時{とき}]から、すべての[物{もの}]に[乏{とぼ}]しくなり、つるぎとききんに[滅{ほろ}]ぼされました」。", "19": "また[女{おんな}]たちは[言{い}]った、「わたしたちが[天后{てんこう}]に[香{こう}]をたき、[酒{さけ}]をその[前{まえ}]に[注{そそ}]ぐに[当{あた}]って、これにかたどってパンを[造{つく}]り、[酒{さけ}]を[注{そそ}]いだのは、わたしたちの[夫{おっと}]が[許{ゆる}]したことではありませんか」。", "20": "そこでエレミヤは[男女{だんじょ}]のすべての[人{ひと}]、およびこの[答{こたえ}]をしたすべての[民{たみ}]に[言{い}]った、", "21": "「ユダの[町々{まちまち}]とエルサレムのちまたで、あなたがたとあなたがたの[先祖{せんぞ}]たち、およびあなたがたの[王{おう}]たちとあなたがたのつかさたち、およびその[地{ち}]の[民{たみ}]が[香{こう}]をたいたことは、[主{しゅ}]がこれを[忘{わす}]れず、また、[心{こころ}]にとどめておられることではないか。", "22": "[主{しゅ}]はあなたがたの[悪{あ}]しきわざのため、あなたがたの[憎{にく}]むべき[行{おこな}]いのために、もはや[忍{しの}]ぶことができなくなられた。それゆえ、あなたがたの[地{ち}]は[今日{こんにち}]のごとく[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、[驚{おどろ}]きとなり、のろいとなり、[住{す}]む[人{ひと}]のない[地{ち}]となった。", "23": "あなたがたが[香{こう}]をたき、[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、その[律法{りっぽう}]と、[定{さだ}]めと、あかしに[従{したが}]って[歩{あゆ}]まなかったので、[今日{こんにち}]のようにこの[災{わざわい}]があなたがたに[臨{のぞ}]んだのである」。", "24": "エレミヤはまたすべての[民{たみ}]と[女{おんな}]たちに[言{い}]った、「あなたがたすべてエジプトの[地{ち}]にいるユダの[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。", "25": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたとあなたがたの[妻{つま}]たちは[口{くち}]で[言{い}]い、[手{て}]で[行{おこな}]い、『わたしたちは[天后{てんこう}]に[香{こう}]をたき、[酒{さけ}]を[注{そそ}]いで[立{た}]てた[誓{ちか}]いを[必{かなら}]ずなし[遂{と}]げる』と[言{い}]う。それならば、あなたがたの[誓{ちか}]いをかため、あなたがたの[誓{ちか}]いをなし[遂{と}]げなさい。", "26": "それゆえ、あなたがたすべてエジプトの[地{ち}]にいるユダの[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]きなさい。[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[自分{じぶん}]の[大{おお}]いなる[名{な}]をさして[誓{ちか}]う、すなわちエジプトの[全{ぜん}][地{ち}]に、ユダの[人々{ひとびと}]で、その[口{くち}]に、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[生{い}]きておられる』と[言{い}]って、わたしの[名{な}]をとなえるものは、もはやひとりもないようになる。", "27": "[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らを[見守{みまも}]っている、それは[幸{さいわい}]を[与{あた}]えるためではなく、[災{わざわい}]を[下{くだ}]すためである。エジプトの[地{ち}]にいるユダの[人々{ひとびと}]は、つるぎとききんによって[滅{ほろ}]び[絶{た}]える。", "28": "しかし、つるぎをのがれるわずかの[者{もの}]はエジプトの[地{ち}]を[出{で}]てユダの[地{ち}]に[帰{かえ}]る。そしてユダの[残{のこ}]っている[民{たみ}]でエジプトに[来{き}]て[住{す}]んだ[者{もの}]は、わたしの[言葉{ことば}]が[立{た}]つか、[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]が[立{た}]つか、いずれであるかを[知{し}]るようになる。", "29": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしがこの[所{ところ}]であなたがたを[罰{ばっ}]するしるしはこれである。わたしはこのようにしてわたしがあなたがたに[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうと[言{い}]った[事{こと}]の[必{かなら}]ず[立{た}]つことを[知{し}]らせよう。", "30": "すなわち[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはユダの[王{おう}]ゼデキヤを、その[命{いのち}]を[求{もと}]める[敵{てき}]であるバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]に[渡{わた}]したように、エジプトの[王{おう}]パロ・ホフラをその[敵{てき}]の[手{て}]、その[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]す」。" }, "45": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの四[年{ねん}]に、ネリヤの[子{こ}]バルクがこれらの[言葉{ことば}]をエレミヤの[口述{こうじゅつ}]にしたがって[書{しょ}]にしるした[時{とき}]、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤが[彼{かれ}]に[語{かた}]った[言葉{ことば}]、", "2": "「バルクよ、イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたについてこう[言{い}]われる、", "3": "あなたはかつて、『ああ、わたしはわざわいだ、[主{しゅ}]がわたしの[苦{くる}]しみに[悲{かな}]しみをお[加{くわ}]えになった。わたしは[嘆{なげ}]き[疲{つか}]れて、[安息{あんそく}]が[得{え}]られない』と[言{い}]った。", "4": "あなたはこう[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[自分{じぶん}]で[建{た}]てたものをこわし、[自分{じぶん}]で[植{う}]えたものを[抜{ぬ}]いている――それは、この[全{ぜん}][地{ち}]である。", "5": "あなたは[自分{じぶん}]のために[大{おお}]いなる[事{こと}]を[求{もと}]めるのか、これを[求{もと}]めてはならない。[見{み}]よ、わたしはすべての[人{ひと}]に[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうとしている。しかしあなたの[命{いのち}]はあなたの[行{ゆ}]くすべての[所{ところ}]で、ぶんどり[物{もの}]としてあなたに[与{あた}]えると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "46": { "1": "もろもろの[国{くに}]の[事{こと}]について[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "エジプトの[事{こと}]、すなわちユフラテ[川{かわ}]のほとりにあるカルケミシの[近{ちか}]くにいるエジプトの[王{おう}]パロ・ネコの[軍勢{ぐんぜい}]の[事{こと}]について。これはユダの[王{おう}]ヨシヤの[子{こ}]エホヤキムの四[年{ねん}]に、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルが[撃{う}]ち[破{やぶ}]ったものである。その[言葉{ことば}]は[次{つぎ}]のとおりである、", "3": "「[大盾{おおだて}]と[小盾{こだて}]とを[備{そな}]え、[進{すす}]んで[戦{たたか}]え。", "4": "[騎兵{きへい}]よ、[馬{うま}]を[戦車{せんしゃ}]につなぎ、[馬{うま}]に[乗{の}]れ。かぶとをかぶって[立{た}]て。ほこをみがき、よろいを[着{き}]よ。", "5": "わたしは[見{み}]たが、[何{なに}]ゆえか[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れて[退{しりぞ}]き、その[勇士{ゆうし}]たちは[打{う}]ち[敗{やぶ}]られ、あわてて[逃{に}]げて、うしろをふり[向{む}]くこともしない、――[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]らの[周囲{しゅうい}]にあると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "6": "[足早{あしばや}]き[者{もの}]も[逃{に}]げることができず、[勇士{ゆうし}]ものがれることができない。[北{きた}]の[方{ほう}]、ユフラテ[川{かわ}]のほとりで[彼{かれ}]らはつまずき[倒{たお}]れた。", "7": "あのナイル[川{かわ}]のようにわきあがり、[川々{かわがわ}]のように、その[水{みず}]のさかまく[者{もの}]はだれか。", "8": "エジプトはナイル[川{かわ}]のようにわきあがり、その[水{みず}]は[川々{かわがわ}]のようにさかまく。そしてこれは[言{い}]う、わたしは[上{のぼ}]って、[地{ち}]をおおい、[町々{まちまち}]とそのうちに[住{す}]む[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼそう。", "9": "[馬{うま}]よ、[進{すす}]め、[車{くるま}]よ、[激{はげ}]しく[走{はし}]れ。[勇士{ゆうし}]よ、[盾{たて}]を[取{と}]るエチオピヤびとと、プテびとよ、[弓{ゆみ}]を[巧{たく}]みに[引{ひ}]くルデびとよ、[進{すす}]み[出{で}]よ。", "10": "その[日{ひ}]は[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[日{ひ}]であって、[主{しゅ}]があだを[報{むく}]いられる[日{ひ}]、その[敵{てき}]にあだをかえされる[日{ひ}]だ。つるぎは[食{た}]べて[飽{あ}]き、[彼{かれ}]らの[血{ち}]に[酔{よ}]う。[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、[北{きた}]の[地{ち}]で、ユフラテ[川{かわ}]のほとりで、ほふることをなされるからだ。", "11": "おとめなるエジプトの[娘{むすめ}]よ、ギレアデに[上{のぼ}]って[乳香{にゅうこう}]を[取{と}]れ。あなたは[多{おお}]くの[薬{くすり}]を[用{もち}]いても、むだだ。あなたは、いやされることはない。", "12": "あなたの[恥{はじ}]は[国々{くにぐに}]に[聞{きこ}]えている、あなたの[叫{さけ}]びは[地{ち}]に[満{み}]ちている。[勇士{ゆうし}]が[勇士{ゆうし}]につまずいて、[共{とも}]に[倒{たお}]れたからである」。", "13": "バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルが[来{き}]て、エジプトの[地{ち}]を[撃{う}]とうとする[事{こと}]について、[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]エレミヤにお[告{つ}]げになった[言葉{ことば}]、", "14": "「エジプトで[宣{の}]べ、ミグドルで[告{つ}]げ[示{しめ}]し、またメンピスとタパネスに[告{つ}]げ[示{しめ}]して[言{い}]え、『[堅{かた}]く[立{た}]って、[備{そな}]えせよ、つるぎがあなたの[周囲{しゅうい}]を、[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すからだ』。", "15": "なぜ、アピスはのがれたのか。あなたの[雄牛{おうし}]は、なぜ[立{た}]たなかったのか。それは[主{しゅ}]がこれを[倒{たお}]されたからだ。", "16": "あなたに[属{ぞく}]する[多{おお}]くの[兵{へい}]は、つまずいて[倒{たお}]れた。そして[互{たがい}]に[言{い}]った、『[立{た}]てよ、われわれは、しえたげる[者{もの}]のつるぎを[避{さ}]けて、われわれの[民{たみ}]に[帰{かえ}]り、[故郷{こきょう}]の[地{ち}]へ[行{い}]こう』と。", "17": "エジプトの[王{おう}]パロの[名{な}]を、『[好機{こうき}]を[逸{いっ}]する[騒{さわ}]がしい[者{もの}]』と[呼{よ}]べ。", "18": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という[名{な}]の[王{おう}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、[彼{かれ}]は[山々{やまやま}]のうちのタボルのように、[海{うみ}]のほとりのカルメルのように[来{きた}]り[臨{のぞ}]む。", "19": "エジプトに[住{す}]む[民{たみ}]よ、[捕{とら}]われのために[荷物{にもつ}]を[備{そな}]えよ。メンピスは[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、[廃虚{はいきょ}]となって[住{す}]む[人{ひと}]もなくなる。", "20": "エジプトは[美{うつく}]しい[雌{めす}]の[子{こ}][牛{うし}]だ、しかし[北{きた}]から、[牛{うし}]ばえが[来{き}]て、それにとまった。", "21": "そのうちにいる[雇{やとい}][兵{へい}]でさえ、[肥{こ}]えた[子{こ}][牛{うし}]のようだ。[彼{かれ}]らはふり[返{かえ}]って[共{とも}]に[逃{に}]げ、[立{た}]つことをしなかった。[彼{かれ}]らの[災難{さいなん}]の[日{ひ}]、その[罰{ばっ}]せられる[時{とき}]が[来{き}]たからだ。", "22": "[彼{かれ}]は[逃{に}]げ[去{さ}]るへびのような[音{おと}]をたてる。その[敵{てき}]が[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]いて[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]み、きこりのように、おのをもって[来{く}]るからだ。", "23": "[彼{かれ}]らは[彼{かれ}]の[林{はやし}]がいかに[入{い}]り[込{こ}]みがたくとも、それを[切{き}]り[倒{たお}]す。[彼{かれ}]らはいなごよりも[多{おお}]く、[数{かぞ}]えがたいからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "24": "エジプトの[娘{むすめ}]ははずかしめを[受{う}]け、[北{きた}]からくる[民{たみ}]の[手{て}]に[渡{わた}]される」。", "25": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]は[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしはテーベのアモンと、パロと、エジプトとその[神々{かみがみ}]とその[王{おう}]たち、すなわちパロと[彼{かれ}]を[頼{たの}]む[者{もの}]とを[罰{ばっ}]する。", "26": "わたしは[彼{かれ}]らを、その[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[手{て}]と、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]と、その[家来{けらい}]たちの[手{て}]に[渡{わた}]す。その[後{のち}]、エジプトは[昔{むかし}]のように[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]となると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "27": "わたしのしもべヤコブよ、[恐{おそ}]れることはない、イスラエルよ、[驚{おどろ}]くことはない。[見{み}]よ、わたしがあなたを[遠{とお}]くから[救{すく}]い、あなたの[子孫{しそん}]をその[捕{とら}]え[移{うつ}]された[地{ち}]から[救{すく}]うからだ。ヤコブは[帰{かえ}]ってきて、おだやかに、[安{やす}]らかになり、[彼{かれ}]を[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]はない。", "28": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしのしもべヤコブよ、[恐{おそ}]れることはない、わたしが[共{とも}]にいるからだ。わたしはあなたを[追{お}]いやった[国々{くにぐに}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]す。しかしあなたを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]すことはしない。わたしは[正{ただ}]しい[道{みち}]に[従{したが}]って、あなたを[懲{こ}]らしめる、[決{けっ}]して[罰{ばっ}]しないではおかない」。" }, "47": { "1": "パロがまだガザを[撃{う}]たなかったころ、ペリシテびとの[事{こと}]について[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "「[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、[水{みず}]は[北{きた}]から[起{おこ}]り、あふれ[流{なが}]れて、この[地{ち}]と、そこにあるすべての[物{もの}]、その[町{まち}]と、その[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]とにあふれかかる。その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[叫{さけ}]び、この[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]はみな[嘆{なげ}]く。", "3": "そのたくましい[馬{うま}]のひずめの[踏{ふ}]み[鳴{な}]らす[音{おと}]のため、その[戦車{せんしゃ}]の[響{ひび}]きのため、その[車輪{しゃりん}]のとどろきのために、[父{ちち}]はその[手{て}]が[弱{よわ}]くなって、[自分{じぶん}]の[子{こ}]をも[顧{かえり}]みない。", "4": "これは、ペリシテびとを[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]し、ツロとシドンに[残{のこ}]って[助{たす}]けをなす[者{もの}]をことごとく[絶{た}]やす[日{ひ}]が[来{く}]るからである。[主{しゅ}]はカフトルの[海岸{かいがん}]に[残{のこ}]っているペリシテびとを[滅{ほろ}]ぼされる。", "5": "ガザには[髪{かみ}]をそることが[始{はじ}]まっている。アシケロンは[滅{ほろ}]びた。アナクびとの[残{のこ}]りの[民{たみ}]よ、いつまで[自分{じぶん}]の[身{み}]に[傷{きず}]つけるのか。", "6": "[主{しゅ}]のつるぎよ、おまえはいつになれば[静{しず}]かになるのか。おまえのさやに[帰{かえ}]り、[休{やす}]んで[静{しず}]かにしておれ。", "7": "[主{しゅ}]がこれに[命{いのち}]を[下{くだ}]されたのだ、どうして[静{しず}]かにしておれようか。アシケロンと[海岸{かいがん}]の[地{ち}]を[攻{せ}]めることを[定{さだ}]められたのだ」。" }, "48": { "1": "モアブの[事{こと}]について、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「ああ、ネボはわざわいだ、これは[滅{ほろ}]ぼされた。キリヤタイムははずかしめられて[取{と}]られ、とりでは、はずかしめられてこわされた。", "2": "モアブの[誉{ほまれ}]は、[消{き}]え[去{さ}]った。ヘシボンで[人々{ひとびと}]はモアブの[害{がい}]を[図{はか}]り、『さあ、この[国{くに}]を[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼそう』という。マデメンよ、おまえもまた[滅{ほろ}]ぼされる、つるぎがおまえを[追{お}]う。", "3": "ホロナイムから[叫{さけ}]び[声{ごえ}]が[聞{きこ}]える、『[荒廃{こうはい}]と[大{おお}]いなる[滅亡{めつぼう}]だ』という。", "4": "モアブは[滅{ほろ}]ぼされ、[叫{さけ}]びはゾアルにまで[聞{きこ}]える。", "5": "[彼{かれ}]らは[泣{な}]きながらルヒテの[坂{さか}]を[登{のぼ}]る。[彼{かれ}]らはホロナイムの[下{くだ}]り[坂{ざか}]で、『[滅亡{めつぼう}]』の[叫{さけ}]びを[聞{き}]いたからだ。", "6": "[逃{に}]げて、[自分{じぶん}]の[身{み}]を[救{すく}]え、[荒野{あらの}]の[野{の}]ろばのようになれ。", "7": "おまえが、とりでと[財宝{ざいほう}]とを[頼{たの}]みにしたので、おまえも[捕{とら}]えられるからだ。またケモシは、その[祭司{さいし}]とつかさたちと[共{とも}]に、[捕{とら}]えられて[行{い}]く。", "8": "[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]はすべての[町{まち}]に[来{く}]る、一つの[町{まち}]ものがれることができない。[谷{たに}]は[滅{ほろ}]び、[平地{へいち}]は[荒{あら}]される、[主{しゅ}]の[言{い}]われたとおりである。", "9": "モアブに[翼{つばさ}]を[与{あた}]えて、[飛{と}]び[去{さ}]らせよ。その[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れて、[住{す}]む[者{もの}]はなくなる。", "10": "[主{しゅ}]のわざを[行{おこな}]うことを[怠{おこた}]る[者{もの}]はのろわれる。またそのつるぎを[押{おさ}]えて[血{ち}]を[流{なが}]さない[者{もの}]はのろわれる。", "11": "モアブはその[幼{おさな}]い[時{とき}]から[安{やす}]らかで、[酒{さけ}]が、[沈{しず}]んだおりの[上{うえ}]にとどまって、[器{うつわ}]から[器{うつわ}]に、くみ[移{うつ}]されなかったように、[捕{とら}]え[移{うつ}]されなかったので、その[味{あじ}]はなお[存{そん}]し、その[香気{こうき}]も[変{かわ}]ることがない。", "12": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ[見{み}]よ、わたしがこれを[傾{かたむ}]ける[者{もの}]どもをつかわす[日{ひ}]が[来{く}]る。[彼{かれ}]らはこれを[傾{かたむ}]け、その[器{うつわ}]をあけ、そのかめを[砕{くだ}]く。", "13": "その[時{とき}]モアブはケモシのために[恥{はじ}]をかく。ちょうどイスラエルの[家{いえ}]がその[頼{たの}]みとしたベテルのために[恥{はじ}]をかいたようになる。", "14": "あなたがたはどうして『われわれは[勇士{ゆうし}]だ。[強{つよ}]い[戦士{せんし}]だ』というのか。", "15": "モアブとその[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]は[上{のぼ}]って[来{き}]、モアブのえり[抜{ぬ}]きの[若者{わかもの}]たちは[下{くだ}]って[殺{ころ}]されたと[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]と[名{な}]のる[王{おう}]が[言{い}]われる。", "16": "モアブの[災難{さいなん}]は[近{ちか}]づいている、その[苦難{くなん}]はすみやかに[来{く}]る。", "17": "すべてその[周囲{しゅうい}]にある[者{もの}]よ、またその[名{な}]を[知{し}]る[者{もの}]よ、[彼{かれ}]のために[嘆{なげ}]いて、『ああ、[強{つよ}]き[笏{しゃく}]、[麗{うるわ}]しきつえは、ついに[折{お}]れた』と[言{い}]え。", "18": "デボンに[住{す}]む[者{もの}]よ、ああなたの[栄{さか}]えを[離{はな}]れて[下{くだ}]り、かわいた[地{ち}]に[座{ざ}]せよ。モアブを[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]があなたに[攻{せ}]めのぼって[来{き}]て、あなたの[城{しろ}]を[滅{ほろ}]ぼしたからだ。", "19": "アロエルに[住{す}]む[者{もの}]よ、[道{みち}]のかたわらに[立{た}]って[見張{みは}]りし、[逃{に}]げてくる[男{おとこ}]、のがれてくる[女{おんな}]に[尋{たず}]ねて、『[何{なに}]が[起{おこ}]ったのか』と[言{い}]え。", "20": "モアブは[敗{やぶ}]れて、[恥{はじ}]をこうむっている。[嘆{なげ}]き[呼{よ}]ばわれ。アルノン[川{かわ}]のほとりで、モアブは[滅{ほろ}]ぼされたと[告{つ}]げよ。", "21": "さばきは[高原{こうげん}]の[地{ち}]に[臨{のぞ}]み、ホロン、ヤハズ、メパアテ、", "22": "デボン、ネボ、ベテ・デブラタイム、", "23": "キリヤタイム、ベテ・ガムル、ベテ・メオン、", "24": "ケリオテ、ボズラなどモアブの[地{ち}]のすべての[町{まち}]の、[遠{とお}]いものにも[近{ちか}]いものにも、[臨{のぞ}]んだ。", "25": "モアブの[角{つの}]は[砕{くだ}]け、その[腕{うで}]は[折{お}]れたと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "26": "モアブを[酔{よ}]わせよ、[彼{かれ}]が[主{しゅ}]に[敵{てき}]して[自{みずか}]ら[高{たか}]ぶったからである。モアブは[自分{じぶん}]の[吐{は}]いた[物{もの}]の[中{なか}]にころがって、[笑{わら}]い[草{ぐさ}]となる。", "27": "イスラエルはあなたの[笑{わら}]い[草{ぐさ}]ではなかったか。あなたが、[彼{かれ}]のことを[語{かた}]るごとに[首{くび}]を[振{ふ}]ったのは、[彼{かれ}]が[盗賊{とうぞく}]の[中{なか}]にいたとでもいうのか。", "28": "モアブに[住{す}]む[者{もの}]よ、[町{まち}]を[去{さ}]って[岩{いわ}]の[間{あいだ}]に[住{す}]め。[谷{たに}]の[入口{いりぐち}]のかたわらに[巣{す}]を[作{つく}]る[山{やま}]ばとのようにせよ。", "29": "われわれはモアブの[高慢{こうまん}]な[事{こと}]を[聞{き}]いた、その[高慢{こうまん}]は、はなはだしい。すなわち、その[尊大{そんだい}]、[高慢{こうまん}]、[横柄{おうへい}]、およびその[心{こころ}]の[高{たか}]ぶりのことを[聞{き}]いた。", "30": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[彼{かれ}]の[横着{おうちゃく}]なのを[知{し}]る、[彼{かれ}]の[自慢{じまん}]は[偽{いつわ}]りで、その[行{おこな}]いも[偽{いつわ}]りである。", "31": "それゆえ、わたしはモアブのために[嘆{なげ}]き、モアブの[全{ぜん}][地{ち}]のために[呼{よ}]ばわる。キルヘレスの[人々{ひとびと}]のためにわたしは[悲{かな}]しむ。", "32": "シブマのぶどうの[木{き}]よ、わたしはヤゼルのために[泣{な}]くのにまさっておまえのために[泣{な}]く。おまえのつるは[延{の}]びて[海{うみ}]を[越{こ}]え、ヤゼルに[及{およ}]んだ。おまえの[夏{なつ}]の[実{み}]と、その[収穫{しゅうかく}]を[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が[襲{おそ}]ってきた。", "33": "[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみは、[実{みの}]り[多{おお}]いモアブの[地{ち}]を[去{さ}]った。わたしは、ぶどうをしぼる[所{ところ}]にも[酒{さけ}]をなくした。[楽{たの}]しく[呼{よ}]ばわって、ぶどうを[踏{ふ}]む[者{もの}]もなくなった。[呼{よ}]ばわっても、[喜{よろこ}]んで[呼{よ}]ばわる[声{こえ}]ではない。", "34": "ヘシボンとエレアレは[叫{さけ}]ぶ。ヤハヅに[至{いた}]るまで、ゾアルからホロナイムとエグラテ・シリシヤに[至{いた}]るまで、[彼{かれ}]らはその[声{こえ}]をあげる。ニムリムの[水{みず}]も[絶{た}]えたからである。", "35": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[犠牲{ぎせい}]を[高{たか}]き[所{ところ}]にささげ、[香{こう}]をその[神{かみ}]にたく[者{もの}]をモアブのうちに[滅{ほろ}]ぼす。", "36": "それゆえ、わたしの[心{こころ}]はモアブのために[笛{ふえ}]のように[嘆{なげ}]き、わたしの[心{こころ}]はキルヘレスの[人々{ひとびと}]のために[笛{ふえ}]のように[嘆{なげ}]く。[彼{かれ}]らの[獲{え}]た[富{とみ}]が[消{き}]えうせたからである。", "37": "[人{ひと}]はみな[髪{かみ}]をそり、[皆{みな}]ひげをそり、みな[手{て}]に[傷{きず}]をつけ、[腰{こし}]に[荒布{あらぬの}]を[着{つ}]ける。", "38": "モアブではどこの[屋根{やね}]の[上{うえ}]も、[広場{ひろば}]も、ただ[悲{かな}]しみに[包{つつ}]まれている。これは、わたしが、だれもほしがらない[器{うつわ}]のようにモアブを[砕{くだ}]いたからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "39": "ああ、モアブはついに[滅{ほろ}]びた。[人々{ひとびと}]は[嘆{なげ}]く。ああ、モアブは[恥{は}]じて[顔{かお}]をそむけた。モアブはその[周囲{しゅうい}]のすべての[者{もの}]の[笑{わら}]い[草{ぐさ}]となり[恐{おそ}]れとなった」。", "40": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、[敵{てき}]はわしのように[速{はや}]く[飛{と}]んできて、モアブに[向{む}]かって[翼{つばさ}]をのべる。", "41": "[町々{まちまち}]は[取{と}]られ、[城{しろ}]は[奪{うば}]われる。その[日{ひ}]モアブの[勇士{ゆうし}]の[心{こころ}]は[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]の[心{こころ}]のようになる。", "42": "モアブは[滅{ほろ}]ぼされて、[国{くに}]を[成{な}]さないようになる。[主{しゅ}]に[敵{てき}]して[自{みずか}]ら[誇{ほこ}]ったからである。", "43": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、モアブに[住{す}]む[者{もの}]よ、[恐{おそ}]れと、[穴{あな}]と、わなとがあなたに[臨{のぞ}]んでいる。", "44": "[恐{おそ}]れをさけて[逃{に}]げる[者{もの}]は[穴{あな}]におちいり、[穴{あな}]をよじ[上{のぼ}]って[出{で}]る[者{もの}]は、わなに[捕{とら}]えられる。わたしがモアブに、その[罰{ばっ}]せられる[年{とし}]に、これらのものを[臨{のぞ}]ませるからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "45": "[逃{に}]げた[者{もの}]はヘシボンの[陰{かげ}]に、[力{ちから}]なく[立{た}]ちどまる。ヘシボンから[火{ひ}]が[出{で}]、シホンの[家{いえ}]から[炎{ほのお}]が[出{で}]て、モアブの[額{ひたい}]、[騒{さわ}]ぐ[人々{ひとびと}]の[頭{あたま}]の[頂{いただき}]を[焼{や}]いたからだ。", "46": "モアブよ、おまえはわざわいだ。ケモシの[民{たみ}]は[滅{ほろ}]びた。おまえのむすこらは[捕{とら}]え[移{うつ}]され、おまえの[娘{むすめ}]らも[捕{とら}]え[行{ゆ}]かれたからである。", "47": "しかし[末{すえ}]の[日{ひ}]にわたしは[再{ふたた}]びモアブを[栄{さか}]えさせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。ここまではモアブのさばきの[事{こと}]をいったのである。" }, "49": { "1": "アンモンびとについて、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「イスラエルには[子{こ}]がないのか、[世継{よつ}]ぎがないのか。どうしてミルコムがガドを[追{お}]い[出{だ}]して、その[民{たみ}]がその[町々{まちまち}]に[住{す}]んでいるのか。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ、[見{み}]よ、アンモンびとのラバを[攻{せ}]める[戦{たたか}]いの[叫{さけ}]びを、わたしが[聞{きこ}]えさせる[日{ひ}]が[来{く}]る。ラバは[荒塚{あれづか}]となり、その[村々{むらむら}]は[火{ひ}]で[焼{や}]かれる。そのときイスラエルは[自分{じぶん}]を[追{お}]い[出{だ}]した[者{もの}]どもを[追{お}]い[出{だ}]すと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "3": "ヘシボンよ[嘆{なげ}]け、アイは[滅{ほろ}]ぼされた。ラバの[娘{むすめ}]たちよ[呼{よ}]ばわれ。[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとい、[悲{かな}]しんで、まがきのうちを[走{はし}]りまわれ。ミルコムとその[祭司{さいし}]およびつかさが[共{とも}]に[捕{とら}]え[移{うつ}]されるからだ。", "4": "[不信{ふしん}]の[娘{むすめ}]よ、あなたはなぜ[自分{じぶん}]の[谷{たに}]の[事{こと}]を[誇{ほこ}]るのか。あなたは[自分{じぶん}]の[富{とみ}]に[寄{よ}]り[頼{たよ}]んで、『だれがわたしに[攻{せ}]めてくるものか』と[言{い}]う。", "5": "[主{しゅ}]なる[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたの[上{うえ}]に[恐{おそ}]れを[臨{のぞ}]ませる、それはあなたの[周囲{しゅうい}]の[者{もの}]から[来{く}]る。あなたは[追{お}]われて、おのおの[直{ただ}]ちに[他人{たにん}]に[続{つづ}]き、[逃{に}]げる[者{もの}]を[集{あつ}]める[人{ひと}]もない。", "6": "しかし、のちになって、わたしはアンモンびとを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "7": "エドムの[事{こと}]について、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「テマンには、もはや[知恵{ちえ}]がないのか。さとい[者{もの}]には[計{はか}]りごとがなくなったのか。その[知恵{ちえ}]は[消{き}]えうせたのか。", "8": "デダンに[住{す}]む[者{もの}]よ、[逃{に}]げよ、のがれよ、[深{ふか}]い[所{ところ}]に[隠{かく}]れよ。わたしがエサウの[災難{さいなん}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]ませ、[彼{かれ}]を[罰{ばっ}]する[時{とき}]をこさせるからだ。", "9": "ぶどうを[集{あつ}]める[者{もの}]があなたの[所{ところ}]に[来{き}]たならば、すこしの[実{み}]をも[残{のこ}]さないであろうか。[夜{よる}]、[盗{ぬす}]びとが[来{き}]たならば、[自分{じぶん}]たちの[満足{まんぞく}]するだけ[滅{ほろ}]ぼさないであろうか。", "10": "しかしわたしはエサウを[裸{はだか}]にし、その[隠{かく}]れる[所{ところ}]を[現{あらわ}]したので、[彼{かれ}]はその[身{み}]を[隠{かく}]すことができない。その[子{こ}]どもたちも、[兄弟{きょうだい}]も、[隣{とな}]り[人{びと}]も[滅{ほろ}]ぼされる。そして[彼{かれ}]は、いなくなる。", "11": "あなたのみなしごを[残{のこ}]せ、わたしがそれを[生{い}]きながらえさせる。あなたのやもめには、わたしに[寄{よ}]り[頼{たの}]ませよ」。", "12": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「もし、[杯{さかずき}]を[飲{の}]むべきでない[者{もの}]もそれを[飲{の}]まなければならなかったとすれば、あなたは[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れることができようか。あなたは[罰{ばつ}]を[免{まぬか}]れない。それを[飲{の}]まなければならない。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしは[自分{じぶん}]をさして[誓{ちか}]った、ボズラは[驚{おどろ}]きとなり、ののしりとなり、[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、のろいとなる。その[町々{まちまち}]は[長{なが}]く[荒{あ}]れ[地{ち}]となる」。", "14": "わたしは[主{しゅ}]からのおとずれを[聞{き}]いた。ひとりの[使者{ししゃ}]がつかわされて[万国{ばんこく}]に[行{い}]き、そして[言{い}]った、「あなたがたは[集{あつ}]まり、[行{い}]って[彼{かれ}]を[攻{せ}]め、[立{た}]って[戦{たたか}]え。", "15": "[見{み}]よ、わたしはあなたを[万国{ばんこく}]のうちに[小{ちい}]さい[者{もの}]とし、[人々{ひとびと}]のうちに[卑{いや}]しめられる[者{もの}]とする。", "16": "[岩{いわ}]の[割{わ}]れ[目{め}]に[住{す}]み、[山{やま}]の[高{たか}]みを[占{し}]める[者{もの}]よ、あなたの[恐{おそ}]ろしい[事{こと}]と、あなたの[心{こころ}]の[高{たか}]ぶりが、あなたを[欺{あざむ}]いた。あなたは、わたしのように[巣{す}]を[高{たか}]い[所{ところ}]に[作{つく}]っているが、わたしはその[所{ところ}]からあなたを[取{と}]りおろすと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "17": "エドムは[恐{おそ}]れとなる。そのかたわらを[通{とお}]り[過{す}]ぎる[者{もの}]はみな[恐{おそ}]れ、その[災{わざわい}]のために、[舌打{したう}]ちする。", "18": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、ソドムとゴモラとその[隣{となり}]の[町々{まちまち}]がくつがえされた[時{とき}]のように、そこに[住{す}]む[人{ひと}]はなく、そこに[宿{やど}]る[人{ひと}]もなくなる。", "19": "[見{み}]よ、ししがヨルダンの[密林{みつりん}]から[上{のぼ}]ってきて、じょうぶな[羊{ひつじ}]のおりを[襲{おそ}]うように、わたしは、たちまち[彼{かれ}]らをそこから[逃{に}]げ[走{はし}]らせ、わたしの[選{えら}]ぶ[者{もの}]をその[上{うえ}]に[立{た}]てる。だれかわたしのような[者{もの}]があるであろうか。だれがわたしを[呼{よ}]びつけることができようか。どの[牧者{ぼくしゃ}]がわたしの[前{まえ}]に[立{た}]つことができようか。", "20": "それゆえ、エドムに[対{たい}]して[主{しゅ}]が[立{た}]てた[計{はか}]りごとと、テマンに[住{す}]む[者{もの}]に[対{たい}]してしようとする[事{こと}]を[聞{き}]くがよい。[彼{かれ}]らの[群{む}]れのうちの[小{ちい}]さいものまでも[皆{みな}]、[引{ひ}]かれて[行{い}]く。[彼{かれ}]らのおりのものもその[終{おわ}]りを[見{み}]て[恐{おそ}]れる。", "21": "その[倒{たお}]れる[音{おと}]を[聞{き}]いて、[地{ち}]は[震{ふる}]い、[彼{かれ}]らの[叫{さけ}]び[声{ごえ}]は[紅海{こうかい}]にも[聞{きこ}]える。", "22": "[見{み}]よ、[敵{てき}]はわしのように[上{のぼ}]り、すみやかに[飛{と}]びかけり、その[翼{つばさ}]をボズラの[上{うえ}]に[張{は}]り[広{ひろ}]げる。その[日{ひ}]エドムの[勇士{ゆうし}]の[心{こころ}]は[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]の[心{こころ}]のようになる」。", "23": "ダマスコの[事{こと}]について、「ハマテとアルパデは、うろたえている、[彼{かれ}]らは[悪{わる}]いおとずれを[聞{き}]いたからだ。[彼{かれ}]らは[勇気{ゆうき}]を[失{うしな}]い、[穏{おだ}]やかになることのできない[海{うみ}]のように[悩{なや}]む。", "24": "ダマスコは[弱{よわ}]り、[身{み}]をめぐらして[逃{に}]げた、[恐怖{きょうふ}]に[襲{おそ}]われている。[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]に[臨{のぞ}]むように[痛{いた}]みと[悲{かな}]しみと[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]む。", "25": "ああ、[名{な}]ある[町{まち}]、[楽{たの}]しい[町{まち}]は[捨{す}]てられる。", "26": "それゆえ、その[日{ひ}]に、[若{わか}]い[者{もの}]は、[広場{ひろば}]に[倒{たお}]れ、[兵士{へいし}]はことごとく[滅{ほろ}]ぼされると[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "27": "わたしはダマスコの[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]に[火{ひ}]を[燃{も}]やし、ベネハダデの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[尽{つく}]す」。", "28": "バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルが[攻{せ}]め[撃{う}]ったケダルとハゾルの[諸国{しょこく}]の[事{こと}]について、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[立{た}]って、ケダルに[向{む}]かって[進{すす}]み、[東{ひがし}]の[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼせ。", "29": "[彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]と、その[羊{ひつじ}]の[群{む}]れとは[取{と}]られ、その[垂幕{たれまく}]とそのもろもろの[器{うつわ}]と、らくだとは[彼{かれ}]らの[所{ところ}]から[運{はこ}]び[去{さ}]られ、[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らに[向{む}]かって[叫{さけ}]ぶ、『[恐{おそ}]ろしいことが[四方{しほう}]にある』と。", "30": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、ハゾルに[住{す}]む[者{もの}]よ、[逃{に}]げよ、[遠{とお}]くさまよい[行{い}]き、[深{ふか}]い[所{ところ}]に[隠{かく}]れよ。バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがあなたがたを[攻{せ}]める[計{はか}]りごとをめぐらし、あなたがたを[攻{せ}]める、てだてを[設{もう}]けたからだ。", "31": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[立{た}]って[進{すす}]み、[安全{あんぜん}]な[所{ところ}]に[住{す}]むきらくな[民{たみ}]を[攻{せ}]めよ、[彼{かれ}]らは[門{もん}]もなく、[貫{かん}]の[木{き}]もなく、ひとり[離{はな}]れて[住{す}]む。", "32": "[彼{かれ}]らのらくだは、ぶんどり[物{もの}]となり、[家畜{かちく}]の[群{む}]れは[奪{うば}]われる。わたしは、かの[髪{かみ}]の[毛{け}]のすみずみを[切{き}]る[者{もの}]を[四方{しほう}]に[散{ち}]らし、その[災難{さいなん}]を[八方{はっぽう}]からこさせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "33": "ハゾルは[山犬{やまいぬ}]のすまいとなり、いつまでも[荒{あ}]れ[地{ち}]となっている。だれもそこに[住{す}]む[人{ひと}]はなく、そこに[宿{やど}]る[人{ひと}]もない」。", "34": "ユダの[王{おう}]ゼデキヤの[治世{ちせい}]の[初{はじ}]めのころに、エラムの[事{こと}]について[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "35": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしはエラムが[力{ちから}]として[頼{たよ}]んでいる[弓{ゆみ}]を[折{お}]る。", "36": "わたしは[天{てん}]の[四方{しほう}]から、[四方{しほう}]の[風{かぜ}]をエラムにこさせ、[彼{かれ}]らを[四方{しほう}]の[風{かぜ}]に[散{ち}]らす。エラムから[追{お}]い[出{だ}]される[者{もの}]の[行{い}]かない[国{くに}]はない。", "37": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、わたしはエラムをしてその[敵{てき}]の[前{まえ}]、またその[命{いのち}]を[求{もと}]める[者{もの}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れさせる。わたしは[災{わざわい}]をくだし、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをその[上{うえ}]にくだす。[彼{かれ}]らのうしろに、つるぎを[送{おく}]って[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]す。", "38": "そしてわたしの[位{くらい}]をエラムにすえ、[王{おう}]とつかさたちとを[滅{ほろ}]ぼすと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "39": "しかし[末{すえ}]の[日{ひ}]に、わたしはエラムを[再{ふたた}]び[栄{さか}]えさせると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" }, "50": { "1": "[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]エレミヤによって[語{かた}]られたバビロンとカルデヤびとの[地{ち}]の[事{こと}]についての[言葉{ことば}]。", "2": "「[国々{くにぐに}]のうちに[告{つ}]げ、また[触{ふ}]れ[示{しめ}]せよ、[旗{はた}]を[立{た}]てて、[隠{かく}]すことなく[触{ふ}]れ[示{しめ}]して[言{い}]え、『バビロンは[取{と}]られ、ベルははずかしめられ、メロダクは[砕{くだ}]かれ、その[像{ぞう}]ははずかしめられ、その[偶像{ぐうぞう}]は[砕{くだ}]かれる』と。", "3": "それは、[北{きた}]の[方{ほう}]から一つの[国民{こくみん}]がきて、これを[攻{せ}]め、その[地{ち}]を[荒{あら}]して、[住{す}]む[人{ひと}]もないようにするからである。[人{ひと}]も[獣{けもの}]もみな[逃{に}]げ[去{さ}]ってしまう。", "4": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]その[時{とき}]、イスラエルの[民{たみ}]とユダの[民{たみ}]は[共{とも}]に[帰{かえ}]ってくる。[彼{かれ}]らは[嘆{なげ}]きながら[帰{かえ}]ってくる。そしてその[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]める。", "5": "[彼{かれ}]らは[顔{かお}]をシオンに[向{む}]けて、その[道{みち}]を[問{と}]い、『さあ、われわれは、[永遠{えいえん}]に[忘{わす}]れられることのない[契約{けいやく}]を[結{むす}]んで[主{しゅ}]に[連{つら}]なろう』と[言{い}]う。", "6": "わたしの[民{たみ}]は[迷{まよ}]える[羊{ひつじ}]の[群{む}]れである、その[牧者{ぼくしゃ}]がこれをいざなって、[山{やま}]に[踏{ふ}]み[迷{まよ}]わせたので、[山{やま}]から[丘{おか}]へと[行{い}]きめぐり、その[休{やす}]む[所{ところ}]を[忘{わす}]れた。", "7": "これに[会{あ}]う[者{もの}]はみなこれを[食{た}]べた。その[敵{てき}]は[言{い}]った、『われわれに[罪{つみ}]はない。[彼{かれ}]らがそのまことのすみかである[主{しゅ}]、[先祖{せんぞ}]たちの[希望{きぼう}]であった[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]したのだ』と。", "8": "バビロンのうちから[逃{に}]げよ。カルデヤびとの[地{ち}]から[出{で}]よ。[群{む}]れの[前{まえ}]に[行{い}]く[雄{お}]やぎのようにせよ。", "9": "[見{み}]よ、わたしは[大{おお}]きい[国々{くにぐに}]を[起{おこ}]し[集{あつ}]めて、[北{きた}]の[地{ち}]からバビロンに[攻{せ}]めこさせる。[彼{かれ}]らはこれに[向{む}]かって[勢{せい}]ぞろいをし、これをその[所{ところ}]から[取{と}]る。[彼{かれ}]らの[矢{や}]はむなしく[帰{かえ}]らない[老練{ろうれん}]な[勇士{ゆうし}]のようである。", "10": "カルデヤは[人{ひと}]にかすめられる。これをかすめる[者{もの}]はみな[飽{あ}]くことができると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "わたしの[嗣{し}][業{ぎょう}]をかすめる[者{もの}]どもよ、あなたがたは[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、[雌{めす}]の[子{こ}][牛{うし}]のように[草{くさ}]に[戯{たわむ}]れ、[雄{お}][馬{うま}]のように、いなないているが、", "12": "あなたがたの[母{はは}]はいたくはずかしめられ、あなたがたを[産{う}]んだ[者{もの}]は[恥{はじ}]をこうむる。[見{み}]よ、[彼女{かのじょ}]は[国々{くにぐに}]のうちの[最{もっと}]もあとなるものとなり、かわいた[砂原{すなはら}]の[荒野{あらの}]となる。", "13": "[主{しゅ}]の[怒{いか}]りによって、ここに[住{す}]む[者{もの}]はなく、[完全{かんぜん}]に[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。バビロンのかたわらを[通{とお}]る[者{もの}]は、みなその[傷{きず}]を[見{み}]て[驚{おどろ}]き、かつあざ[笑{わら}]う。", "14": "あなたがたすべて[弓{ゆみ}]を[張{は}]る[者{もの}]よ、バビロンの[周囲{しゅうい}]に[勢{せい}]ぞろいして、これを[攻{せ}]め、[矢{や}]を[惜{お}]しまずに、これを[射{い}]よ、[彼女{かのじょ}]が[主{しゅ}]に[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからだ。", "15": "その[周囲{しゅうい}]に[叫{さけ}]び[声{ごえ}]をあげよ、[彼女{かのじょ}]は[降伏{こうふく}]した。そのとりでは[倒{たお}]れ、その[城壁{じょうへき}]はくずれた、[主{しゅ}]があだをかえされたからだ。[彼女{かのじょ}]に[報復{ほうふく}]せよ、[彼女{かのじょ}]がおこなったように、これに[行{おこな}]え。", "16": "[種{たね}]まく[者{もの}]と、[刈入{かりい}]れどきに、かまを[取{と}]る[者{もの}]をバビロンに[絶{た}]やせ。[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]のつるぎを[恐{おそ}]れて、[人{ひと}]はおのおの[自分{じぶん}]の[民{たみ}]の[所{ところ}]に[帰{かえ}]り、そのふるさとに[逃{に}]げて[行{い}]く。", "17": "イスラエルは、ししに[追{お}]われて[散{ち}]った[羊{ひつじ}]である。[初{はじ}]めにアッスリヤの[王{おう}]がこれを[食{く}]い、そして[今{いま}]はついにバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルがその[骨{ほね}]をかじった。", "18": "それゆえ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはアッスリヤの[王{おう}]を[罰{ばっ}]したように、バビロンの[王{おう}]とその[国{くに}]に[罰{ばつ}]を[下{くだ}]す。", "19": "わたしはイスラエルを[再{ふたた}]びその[牧場{まきば}]に[帰{かえ}]らせる。[彼{かれ}]はカルメルとバシャンで[草{くさ}]を[食{た}]べる。またエフライムの[山{やま}]とギレアデでその[望{のぞ}]みが[満{み}]たされる。", "20": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]その[時{とき}]には、イスラエルのとがを[探{さが}]しても[見当{みあた}]らず、ユダの[罪{つみ}]を[探{さが}]してもない。それはわたしが[残{のこ}]しておく[人々{ひとびと}]を、ゆるすからである。", "21": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[上{のぼ}]って[行{い}]って、メラタイムの[地{ち}]を[攻{せ}]め、ペコデの[民{たみ}]を[攻{せ}]め、[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]して[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし、わたしがあなたがたに[命{めい}]じたことを[皆{みな}]、[行{おこな}]いなさい。", "22": "その[地{ち}]に、いくさの[叫{さけ}]びと、[大{おお}]いなる[滅{ほろ}]びがある。", "23": "ああ、[全{ぜん}][地{ち}]を[砕{くだ}]いた[鎚{つち}]はついに[折{お}]れ[砕{くだ}]ける。ああ、バビロンはついに[国々{くにぐに}]のうちの[恐{おそ}]るべき[見{み}]ものとなる。", "24": "バビロンよ、わたしは、おまえを[捕{とら}]えるためにわなをかけたが、おまえはそれにかかった。そしておまえはそれを[知{し}]らなかった。おまえは[主{しゅ}]に[敵{てき}]したので、[尋{たず}]ね[出{だ}]され、[捕{とら}]えられた。", "25": "[主{しゅ}]は[武器{ぶき}]の[倉{くら}]を[開{ひら}]いてその[怒{いか}]りの[武器{ぶき}]を[取{と}]り[出{だ}]された。[主{しゅ}]なる[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]が、カルデヤびとの[地{ち}]に[事{こと}]を[行{おこな}]われるからである。", "26": "あらゆる[方面{ほうめん}]からきて、これを[攻{せ}]め、その[穀倉{こくぐら}]を[開{ひら}]き、これを[穀物{こくもつ}]の[山{やま}]のように[積{つ}]み[上{あ}]げ、[完全{かんぜん}]に[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]し、そこに[残{のこ}]る[者{もの}]のないようにせよ。", "27": "その[雄牛{おうし}]をことごとく[殺{ころ}]せ、それを、ほふり[場{ば}]に[下{くだ}]らせよ。それらのものはわざわいだ、その[日{ひ}]、その[罰{ばつ}]を[受{う}]ける[時{とき}]がきたからだ。", "28": "[聞{き}]けよ、バビロンの[地{ち}]から[逃{に}]げ、のがれてきた[者{もの}]の[声{こえ}]がする。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[報復{ほうふく}]、その[宮{みや}]の[報復{ほうふく}]の[事{こと}]をシオンに[告{つ}]げ[示{しめ}]す。", "29": "[弓{ゆみ}]を[張{は}]る[射手{いて}]をことごとく[呼{よ}]び[集{あつ}]めて、バビロンを[攻{せ}]めよ。その[周囲{しゅうい}]に[陣{じん}]を[敷{し}]け。ひとりも[逃が{にが}]すな。そのしわざにしたがってバビロンに[報{むく}]い、これがおこなった[所{ところ}]にしたがってこれに[行{おこな}]え。[彼{かれ}]がイスラエルの[聖者{せいじゃ}]である[主{しゅ}]に[向{む}]かって[高慢{こうまん}]にふるまったからだ。", "30": "それゆえ、その[日{ひ}]、[若{わか}]い[者{もの}]は、[広場{ひろば}]に[倒{たお}]れ、[兵士{へいし}]はみな[絶{た}]やされると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "31": "[主{しゅ}]なる[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]は[言{い}]われる、[高{たか}]ぶる[者{もの}]よ、[見{み}]よ、わたしはおまえの[敵{てき}]となる、あなたの[日{ひ}]、わたしがおまえを[罰{ばっ}]する[時{とき}]が[来{き}]た。", "32": "[高{たか}]ぶる[者{もの}]はつまずき[倒{たお}]れる、これを[助{たす}]け[起{おこ}]すものはない。わたしはその[町々{まちまち}]に[火{ひ}]を[燃{も}]やして、その[周囲{しゅうい}]の[者{もの}]をことごとく[焼{や}]き[尽{つく}]す。", "33": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、イスラエルの[民{たみ}]とユダの[民{たみ}]は[共{とも}]にしえたげられている。[彼{かれ}]らをとりこにした[者{もの}]はみな[彼{かれ}]らを[固{かた}]く[守{まも}]って[釈放{しゃくほう}]することを[拒{こば}]む。", "34": "[彼{かれ}]らをあがなう[者{もの}]は[強{つよ}]く、その[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]といわれる。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[彼{かれ}]らの[訴{うった}]えをただし、この[地{ち}]に[安{やす}]きを[与{あた}]えるが、バビロンに[住{す}]む[者{もの}]には[不安{ふあん}]を[与{あた}]えられる。", "35": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、カルデヤびとの[上{うえ}]とバビロンに[住{す}]む[者{もの}]の[上{うえ}]、そのつかさたち、その[知者{ちしゃ}]たちの[上{うえ}]につるぎが[臨{のぞ}]む。", "36": "[占{うらな}]い[師{し}]の[上{うえ}]につるぎが[臨{のぞ}]み、[彼{かれ}]らは[愚{おろ}]か[者{もの}]となる。その[勇士{ゆうし}]の[上{うえ}]につるぎが[臨{のぞ}]み、[彼{かれ}]らは[滅{ほろ}]ぼされる。", "37": "その[馬{うま}]の[上{うえ}]と、その[車{くるま}]の[上{うえ}]につるぎが[臨{のぞ}]み、またそのうちにあるすべての[雇{やとい}][兵{へい}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]み、[彼{かれ}]らは[女{おんな}]のようになる。その[財宝{ざいほう}]の[上{うえ}]につるぎが[臨{のぞ}]み、それはかすめられる。", "38": "その[水{みず}]の[上{うえ}]に、ひでりが[来{き}]て、それはかわく。それは、この[地{ち}]が[偶像{ぐうぞう}]の[地{ち}]であって、[人々{ひとびと}]が[偶像{ぐうぞう}]に[心{こころ}]が[狂{くる}]っているからだ。", "39": "それゆえ、[野{の}]の[獣{けもの}]と[山犬{やまいぬ}]とは[共{とも}]にバビロンにおり、だちょうもそこに[住{す}]む。しかし、いつまでもその[地{ち}]に[住{す}]む[人{ひと}]はなく、[世々{よよ}]ここに[住{す}]む[人{ひと}]はない。", "40": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[神{かみ}]がソドムとゴモラと、その[隣{となり}]の[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼされたように、そこに[住{す}]む[人{ひと}]はなく、そこに[宿{やど}]る[人{ひと}]の[子{こ}]はない。", "41": "[見{み}]よ、一つの[民{たみ}]が[北{きた}]の[方{ほう}]から[来{く}]る。[大{おお}]いなる[国{くに}]と[多{おお}]くの[王{おう}]が[地{ち}]の[果{はて}]から[立{た}]ち[上{あ}]がっている。", "42": "[彼{かれ}]らは[弓{ゆみ}]と、やりを[取{と}]る。[残忍{ざんにん}]で、あわれみがなく、その[響{ひび}]きは[海{うみ}]の[鳴{な}]りとどろくようである。バビロンの[娘{むすめ}]よ、[彼{かれ}]らは[馬{うま}]に[乗{の}]り、いくさびとのように[身{み}]をよろって、あなたを[攻{せ}]める。", "43": "バビロンの[王{おう}]はそのうわさを[聞{き}]いて、その[手{て}]は[弱{よわ}]り、[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]に[臨{のぞ}]むような[痛{いた}]みと[苦{くる}]しみに[迫{せま}]られた。", "44": "[見{み}]よ、ししがヨルダンの[密林{みつりん}]から[上{のぼ}]ってきて、じょうぶな[羊{ひつじ}]のおりを[襲{おそ}]うように、わたしは、たちまち[彼{かれ}]らをそこから[逃{に}]げ[去{さ}]らせる。そしてわたしの[選{えら}]ぶ[者{もの}]をその[上{うえ}]に[立{た}]てる。だれかわたしのような[者{もの}]があるであろうか。だれがわたしを[呼{よ}]びつけることができようか。どの[牧者{ぼくしゃ}]がわたしの[前{まえ}]に[立{た}]つことができようか。", "45": "それゆえ、バビロンに[対{たい}]して[主{しゅ}]が[立{た}]てた[計{はか}]りごとと、カルデヤびとの[地{ち}]に[対{たい}]してしようとする[事{こと}]を[聞{き}]くがよい。[彼{かれ}]らの[群{む}]れのうちの[小{ちい}]さい[者{もの}]は、かならず[引{ひ}]かれて[行{い}]く。[彼{かれ}]らのおりのものも[必{かなら}]ずその[終{おわ}]りを[見{み}]て[恐{おそ}]れる。", "46": "バビロンが[取{と}]られたとの[声{こえ}]によって[地{ち}]は[震{ふる}]い、その[叫{さけ}]びは[国々{くにぐに}]のうちに[聞{きこ}]える」。" }, "51": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]の[心{こころ}]を[奮{ふる}]い[起{おこ}]して、バビロンを[攻{せ}]め、カルデヤに[住{す}]む[者{もの}]を[攻{せ}]めさせる。", "2": "わたしはバビロンに、あおぎ[分{わ}]ける[者{もの}]をつかわす。[彼{かれ}]らは、その[災{わざわい}]の[日{ひ}]に、[四方{しほう}]からこれを[攻{せ}]め、それをあおぎ[分{わ}]けて、その[地{ち}]をむなしくする。", "3": "[射手{いて}]にはその[弓{ゆみ}]を[張{は}]らせることなく、よろいを[着{き}]て[立{た}]ち[上{あ}]がらせるな。その[若{わか}]き[者{もの}]をあわれむことなく、その[軍勢{ぐんぜい}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼせ。", "4": "[彼{かれ}]らはカルデヤびとの[地{ち}]に[殺{ころ}]されて[倒{たお}]れ、そのちまたに[傷{きず}]ついて[倒{たお}]れる。", "5": "イスラエルとユダはその[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に[捨{す}]てられてはいないが、しかしカルデヤびとの[地{ち}]にはイスラエルの[聖者{せいじゃ}]に[向{む}]かって[犯{おか}]した[罪{つみ}]が[満{み}]ちている。", "6": "バビロンのうちからのがれ[出{で}]て、おのおのその[命{いのち}]を[救{すく}]え。その[罰{ばつ}]にまきこまれて[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされてはならない。[今{いま}]は[主{しゅ}]があだを[返{かえ}]される[時{とき}]だから、それに[報復{ほうふく}]をされるのである。", "7": "バビロンは[主{しゅ}]の[手{て}]のうちにある[金{きん}]の[杯{さかずき}]であって、すべての[地{ち}]を[酔{よ}]わせた。[国々{くにぐに}]はその[酒{さけ}]を[飲{の}]んだので、[国々{くにぐに}]は[狂{くる}]った。", "8": "バビロンはたちまち[倒{たお}]れて[破{やぶ}]れた。これがために[嘆{なげ}]け。その[傷{きず}]のために[乳香{にゅうこう}]を[取{と}]れ。あるいは、いえるかも[知{し}]れない。", "9": "われわれはバビロンをいやそうとしたが、これはいえなかった。われわれはこれを[捨{す}]てて、おのおの[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]ろう。その[罰{ばつ}]が[天{てん}]に[達{たっ}]し、[雲{くも}]にまで[及{およ}]んでいるからだ。", "10": "[主{しゅ}]はわれわれの[正{ただ}]しいことを[明{あき}]らかにされた。さあ、われわれはシオンで、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のみわざを[告{つ}]げ[示{しめ}]そう。", "11": "[矢{や}]をとぎ、[盾{たて}]を[取{と}]れ。[主{しゅ}]はメデアびとの[王{おう}]たちの[心{こころ}]を[引{ひ}]き[立{た}]てられる。[主{しゅ}]のバビロンに[思{おも}]い[図{はか}]ることは、これを[滅{ほろ}]ぼすことであり、[主{しゅ}]があだを[返{かえ}]し、その[宮{みや}]のあだを[返{かえ}]されるのである。", "12": "バビロンの[城壁{じょうへき}]に[向{む}]かって[旗{はた}]を[立{た}]て、[見張{みは}]りを[強固{きょうこ}]にし、[番兵{ばんぺい}]を[置{お}]き、[伏兵{ふくへい}]を[備{そな}]えよ。[主{しゅ}]がバビロンに[住{す}]む[者{もの}]を[攻{せ}]めようと[図{はか}]り、その[言{い}]われたことを、いま[行{おこな}]われるからだ。", "13": "[多{おお}]くの[水{みず}]のほとりに[住{す}]み、[多{おお}]くの[財宝{ざいほう}]を[持{も}]つ[者{もの}]よ、あなたの[終{おわ}]りが[来{き}]て、その[命{いのち}]の[糸{いと}]は[断{た}]たれる。", "14": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はみずからをさして[誓{ちか}]い、[言{い}]われる、わたしは[必{かなら}]ずあなたのうちに、[人{ひと}]をいなごのように[満{み}]たす。[彼{かれ}]らはあなたに[向{む}]かって、かちどきの[声{こえ}]をあげる。", "15": "[主{しゅ}]はその[力{ちから}]をもって[地{ち}]を[造{つく}]り、その[知恵{ちえ}]をもって[世界{せかい}]を[建{た}]て、その[悟{さと}]りをもって[天{てん}]をのべられた。", "16": "[彼{かれ}]が[声{こえ}]を[出{だ}]されると、[天{てん}]に[多{おお}]くの[水{みず}]のざわめきがあり、また[地{ち}]の[果{はて}]から[霧{きり}]を[立{た}]ちあがらせられる。[彼{かれ}]は[雨{あめ}]のためにいなびかりをおこし、その[倉{くら}]から[風{かぜ}]を[取{と}]り[出{だ}]される。", "17": "すべての[人{ひと}]は[愚{おろ}]かで[知恵{ちえ}]がなく、すべての[金{きん}][細工人{ざいくにん}]はその[造{つく}]った[偶像{ぐうぞう}]のために[恥{はじ}]をこうむる。その[偶像{ぐうぞう}]は[偽{いつわ}]り[物{もの}]で、そのうちに[息{いき}]がないからだ。", "18": "それらは、むなしいもの、[迷{まよ}]いのわざである。[罰{ばっ}]せられる[時{とき}]になれば[滅{ほろ}]びるものである。", "19": "ヤコブの[分{ぶん}]である[彼{かれ}]はこのようなものではない、[彼{かれ}]は[万物{ばんぶつ}]の[造{つく}]り[主{ぬし}]だからである。イスラエルは[彼{かれ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]としての[部族{ぶぞく}]である。[彼{かれ}]の[名{な}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]という。", "20": "おまえはわたしの[鎚{つち}]であり、[戦{たたか}]いの[武器{ぶき}]である。わたしはおまえをもってすべての[国{くに}]を[砕{くだ}]き、おまえをもって[万国{ばんこく}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "21": "おまえをもってわたしは[馬{うま}]と、その[騎手{きしゅ}]とを[砕{くだ}]き、おまえをもって[戦車{せんしゃ}]とそれに[乗{の}]る[者{もの}]とを[砕{くだ}]く。", "22": "わたしはおまえをもって[男{おとこ}]と[女{おんな}]とを[砕{くだ}]き、おまえをもって[老{お}]いた[者{もの}]と[幼{おさな}]い[者{もの}]とを[砕{くだ}]き、おまえをもって[若{わか}]い[者{もの}]と、おとめとを[砕{くだ}]く。", "23": "わたしはおまえをもって、[羊飼{ひつじかい}]と、その[群{む}]れとを[砕{くだ}]き、おまえをもって[農夫{のうふ}]と、くびきを[負{お}]う[家畜{かちく}]とを[砕{くだ}]き、おまえをもっておさたちと、つかさたちとを[砕{くだ}]く。", "24": "わたしはバビロンとカルデヤに[住{す}]むすべての[者{もの}]とに、[彼{かれ}]らがシオンで[行{い}]ったもろもろの[悪{あ}]しき[事{こと}]のために、あなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]で[報{むく}]いをすると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "25": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[全{ぜん}][地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]す[滅{ほろ}]ぼしの[山{やま}]よ、[見{み}]よ、わたしはおまえの[敵{てき}]となる、わたしは[手{て}]をおまえの[上{うえ}]に[伸{の}]べて、おまえを[岩{いわ}]からころばし、おまえを[焼{や}]け[山{やま}]にする。", "26": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[人{ひと}]がおまえから[石{いし}]を[取{と}]って、[隅{すみ}]の[石{いし}]とすることなく、また[礎{いしずえ}]とすることもない。おまえはいつまでも[荒{あ}]れ[地{ち}]となっている。", "27": "[地{ち}]に[旗{はた}]を[立{た}]て、[国々{くにぐに}]のうちにラッパを[吹{ふ}]き、[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[集{あつ}]めてそれを[攻{せ}]め、アララテ、ミンニ、アシケナズの[国々{くにぐに}]をまねいてそれを[攻{せ}]め、[軍{ぐん}]の[長{ちょう}]を[立{た}]ててそれを[攻{せ}]め、[群{むら}]がるいなごのように[馬{うま}]を[上{のぼ}]り[行{い}]かせよ。", "28": "[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]を[集{あつ}]めてそれを[攻{せ}]め、メデアびとの[王{おう}]たちと、そのおさたち、つかさたち、およびすべての[領地{りょうち}]の[人々{ひとびと}]を[集{あつ}]めてこれを[攻{せ}]めよ。", "29": "その[地{ち}]は[震{ふる}]い、かつもだえ[苦{くる}]しむ、[主{しゅ}]がその[思{おも}]い[図{はか}]ることをバビロンにおこない、バビロンの[地{ち}]を、[住{す}]む[人{ひと}]なき[荒{あ}]れ[地{ち}]とされるからだ。", "30": "バビロンの[勇士{ゆうし}]たちは[戦{たたか}]いをやめて、その[城{しろ}]にこもり、[力{ちから}]はうせて、[女{おんな}]のようになる。その[家{いえ}]は[焼{や}]け、その[貫{かん}]の[木{き}]は[砕{くだ}]かれる。", "31": "[飛脚{ひきゃく}]は[走{はし}]って[飛脚{ひきゃく}]に[会{あ}]い、[使者{ししゃ}]は[走{はし}]って[使者{ししゃ}]に[会{あ}]い、バビロンの[王{おう}]に[告{つ}]げて、[町{まち}]はことごとく[取{と}]られ、", "32": "[渡{わた}]し[場{ば}]は[奪{うば}]われ、とりでは[火{ひ}]で[焼{や}]かれ、[兵士{へいし}]はおびえていると[言{い}]う。", "33": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、バビロンの[娘{むすめ}]は、[打{う}]ち[場{ば}]のようだ、その[踏{ふ}]まれる[時{とき}]が[来{き}]たのだ。しばらくしてその[刈{か}]り[取{と}]られる[時{とき}]が[来{く}]る」。", "34": "「バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルはわたしを[食{く}]い[尽{つく}]し、わたしを[滅{ほろ}]ぼし、わたしを、からの[器{うつわ}]のようにし、[龍{りゅう}]のようにわたしを[飲{の}]み、わたしのうまい[物{もの}]でその[腹{はら}]を[満{み}]たし、わたしを[洗{あら}]いざらいにした。", "35": "わたしとわたしの[肉親{にくしん}]におこなった[暴虐{ぼうぎゃく}]は、バビロンにふりかかる」とシオンに[住{す}]む[者{もの}]は[言{い}]わなければならない。「わたしの[血{ち}]はカルデヤに[住{す}]む[者{もの}]にふりかかる」とエルサレムは[言{い}]わなければならない。", "36": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしはあなたの[訴{うった}]えをただし、あなたのためにあだを[返{かえ}]す。わたしはバビロンの[海{うみ}]をかわかし、その[泉{いずみ}]をかわかす。", "37": "バビロンは[荒塚{あれづか}]となり、[山犬{やまいぬ}]のすまいとなり、[驚{おどろ}]きとなり、[笑{わら}]いとなり、[住{す}]む[人{ひと}]のない[所{ところ}]となる。", "38": "[彼{かれ}]らはししのように[共{とも}]にほえ、[若{わか}]いししのようにほえる。", "39": "[彼{かれ}]らの[欲{よく}]の[燃{も}]えている[時{とき}]、わたしは[宴{うたげ}]を[設{もう}]けて[彼{かれ}]らを[酔{よ}]わせ、[彼{かれ}]らがついに[気{き}]を[失{うしな}]って、ながい[眠{ねむ}]りにいり、もはや[目{め}]をさますことのないようにしようと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "40": "わたしは[彼{かれ}]らを[小羊{こひつじ}]のように、また[雄羊{おひつじ}]や[雄{お}]やぎのように、ほふり[場{ば}]に[下{くだ}]らせよう。", "41": "ああ、バビロンはついに[取{と}]られた、[全{ぜん}][地{ち}]の[人{ひと}]の、ほめたたえた[者{もの}]は[捕{とら}]えられた。ああ、バビロンはついに[国々{くにぐに}]のうちに[驚{おどろ}]きとなった。", "42": "[海{うみ}]はバビロンにあふれかかり、どよめく[波{なみ}]におおわれた。", "43": "その[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れて、かわいた[地{ち}]となり、[砂原{すなはら}]となり、[住{す}]む[人{ひと}]のない[地{ち}]となる。[人{ひと}]の[子{こ}]はひとりとしてそこを[過{す}]ぎることはない。", "44": "わたしはバビロンでベルを[罰{ばっ}]し、そののみこんだものを[口{くち}]から[取{と}]り[出{だ}]す。[国々{くにぐに}]が[川{かわ}]のように[彼{かれ}]に[流{なが}]れ[入{い}]ることはなくなる。バビロンの[城壁{じょうへき}]は[倒{たお}]れた。", "45": "わが[民{たみ}]よ、あなたがたはその[中{なか}]から[出{で}]て、おのおの[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りを[免{まぬか}]れ、その[命{いのち}]を[救{すく}]え。", "46": "[心{こころ}]を[弱{よわ}]くしてはならない、この[地{ち}]で[聞{き}]くうわさを[恐{おそ}]れてはならない。うわさはこの[年{とし}]にもくれば、また[次{つぎ}]の[年{とし}]にもくる。この[地{ち}]に[暴虐{ぼうぎゃく}]があり、つかさとつかさとが[攻{せ}]めあうことがある。", "47": "それゆえ[見{み}]よ、わたしがバビロンの[偶像{ぐうぞう}]を[罰{ばっ}]する[日{ひ}]が[来{く}]る。その[全{ぜん}][地{ち}]ははずかしめられ、その[殺{ころ}]される[者{もの}]はみなその[中{なか}]に[倒{たお}]れる。", "48": "[天{てん}]と[地{ち}]とそのうちにあるすべてのものはバビロンの[事{こと}]で[喜{よろこ}]び[歌{うた}]う。[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]が[北{きた}]の[方{ほう}]からここに[来{く}]るからであると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "49": "イスラエルの[殺{ころ}]された[者{もの}]たちのために、バビロンは[倒{たお}]れなければならない、バビロンのために[全{ぜん}][地{ち}]の[殺{ころ}]された[者{もの}]は[倒{たお}]れたのだ。", "50": "つるぎをのがれてきたあなたがたは、[行{い}]け、[立{た}]ちとどまってはならない。[遠{とお}]くから[主{しゅ}]を[覚{おぼ}]え、エルサレムを[心{こころ}]にとめよ。", "51": "『われわれはののしりを[聞{き}]いたので、[恥{は}]じている。[異邦人{いほうじん}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[聖所{せいじょ}]にはいったので、[恥{はじ}]がわれわれの[顔{かお}]をおおった』。", "52": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、それゆえ[見{み}]よ、わたしがその[偶像{ぐうぞう}]を[罰{ばっ}]する[日{ひ}]が[来{く}]る、[傷{きず}]つけられた[者{もの}]が、その[全国{ぜんこく}]にうめくようになる。", "53": "たといバビロンが[天{てん}]に[上{のぼ}]っても、その[城{しろ}]を[高{たか}]くして[固{かた}]めても、[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]はわたしから[出{で}]て、これに[臨{のぞ}]むと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "54": "[聞{き}]け、バビロンの[叫{さけ}]びを、カルデヤびとの[地{ち}]に[起{おこ}]る[大{おお}]いなる[滅{ほろ}]びの[騒{さわ}]ぎ[声{こえ}]を。", "55": "[主{しゅ}]がバビロンを[滅{ほろ}]ぼし、その[大{おお}]いなる[声{こえ}]を[絶{た}]やされるのだ。その[波{なみ}]は[大水{おおみず}]のように[鳴{な}]りとどろき、その[声{こえ}]はひびき[渡{わた}]る。", "56": "[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]がこれに[臨{のぞ}]み、バビロンに[来{き}]た。その[勇士{ゆうし}]たちは[捕{とら}]えられ、その[弓{ゆみ}]は[折{お}]られる。[主{しゅ}]は[報{むく}]いをする[神{かみ}]であるから[必{かなら}]ず[報{むく}]いられるのだ。", "57": "わたしはその[君{きみ}]たちと[知者{ちしゃ}]たち、おさたち、つかさたち、および[勇士{ゆうし}]たちを[酔{よ}]わせる。[彼{かれ}]らは、ながい[眠{ねむ}]りにいり、[目{め}]をさますことはない。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]と[呼{よ}]ばれる[王{おう}]がこれを[言{い}]わせる。", "58": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、バビロンの[広{ひろ}]い[城壁{じょうへき}]は[地{ち}]にくずされ、その[高{たか}]い[門{もん}]は[火{ひ}]に[焼{や}]かれる。こうして[民{たみ}]の[労苦{ろうく}]はむなしくなり、[国民{こくみん}]はただ[火{ひ}]のために[疲{つか}]れる」。", "59": "マアセヤの[子{こ}]であるネリヤの[子{こ}]セラヤが、ユダの[王{おう}]ゼデキヤと[共{とも}]に、その[治世{ちせい}]の四[年{ねん}]にバビロンへ[行{い}]くとき、[預言者{よげんしゃ}]エレミヤがセラヤに[命{めい}]じた[言葉{ことば}]。セラヤは[宿営{しゅくえい}]の[長{ちょう}]であった。", "60": "エレミヤはバビロンに[臨{のぞ}]もうとするすべての[災{わざわい}]を[巻物{まきもの}]にしるした。これはすなわちバビロンの[事{こと}]についてしるしたすべての[言葉{ことば}]である。", "61": "エレミヤはセラヤに[言{い}]った、「あなたはバビロンへ[行{い}]ったならば、[忘{わす}]れることなくこのすべての[言葉{ことば}]を[読{よ}]み、", "62": "そして[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]よ、あなたはこの[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼし、[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[問{と}]わず、すべてここに[住{す}]む[者{もの}]のないようにし、[永久{えいきゅう}]にここを[荒{あ}]れ[地{ち}]としようと、この[所{ところ}]について[語{かた}]られました』と。", "63": "あなたがこの[巻物{まきもの}]を[読{よ}]み[終{おわ}]ったならば、これに[石{いし}]をむすびつけてユフラテ[川{かわ}]の[中{なか}]に[投{な}]げこみ、", "64": "そして[言{い}]いなさい、『バビロンはこのように[沈{しず}]んで、二[度{ど}]と[上{あ}]がってこない。わたしがこれに[災{わざわい}]を[下{くだ}]すからである』と」。ここまではエレミヤの[言葉{ことば}]である。" }, "52": { "1": "ゼデキヤは[王{おう}]となったとき二十一[歳{さい}]であったが、エルサレムで十一[年{ねん}][世{よ}]を[治{おさ}]めた。[母{はは}]の[名{な}]はハムタルといい、リブナのエレミヤの[娘{むすめ}]である。", "2": "ゼデキヤはエホヤキムがすべて[行{い}]ったように、[主{しゅ}]の[目{め}]の[前{まえ}]に[悪事{あくじ}]を[行{おこな}]った。", "3": "たしかに、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りによって、エルサレムとユダとは、そのみ[前{まえ}]から[捨{す}]て[去{さ}]られるようなことになった。そしてゼデキヤはバビロンの[王{おう}]にそむいた。", "4": "そこで[彼{かれ}]の[治世{ちせい}]の九[年{ねん}]十[月{がつ}]十[日{か}]に、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルはその[軍勢{ぐんぜい}]を[率{ひき}]い、エルサレムにきて、これを[包囲{ほうい}]し、[周囲{しゅうい}]に[塁{るい}]を[築{きず}]いてこれを[攻{せ}]めた。", "5": "こうしてこの[町{まち}]は[攻{せ}]め[囲{かこ}]まれて、ゼデキヤ[王{おう}]の十一[年{ねん}]にまで[及{およ}]んだが、", "6": "その四[月{がつ}]九[日{か}]になって、[町{まち}]の[中{なか}]の[食糧{しょくりょう}]は、はなはだしく[欠乏{けつぼう}]し、その[地{ち}]の[民{たみ}]は[食物{しょくもつ}]を[得{え}]ることができなくなった。", "7": "そして[町{まち}]の[城壁{じょうへき}]はついに[打{う}]ち[破{やぶ}]られたので、[兵士{へいし}]たちはみな[逃{に}]げ、[夜{よる}]のうちに、[王{おう}]の[園{その}]の[近{ちか}]くの、二つの[城壁{じょうへき}]の[間{あいだ}]の[門{もん}]から[町{まち}]をのがれ[出{で}]て、カルデヤびとが、[町{まち}]を[攻{せ}]め[囲{かこ}]んでいるうちに、アラバの[方{ほう}]へ[落{お}]ちて[行{い}]った。", "8": "しかしカルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]は[王{おう}]を[追{お}]って[行{い}]って、エリコの[平地{へいち}]でゼデキヤに[追{お}]いついたが、[彼{かれ}]の[軍勢{ぐんぜい}]がみな[散{ち}]って[彼{かれ}]のそばを[離{はな}]れたので、", "9": "カルデヤびとは[王{おう}]を[捕{とら}]え、ハマテの[地{ち}]のリブラにいるバビロンの[王{おう}]のもとに[引{ひ}]いていったので、[王{おう}]は[彼{かれ}]の[罪{つみ}]を[定{さだ}]めた。", "10": "すなわちバビロンの[王{おう}]はゼデキヤの[子{こ}]たちをその[目{め}]の[前{まえ}]で[殺{ころ}]させ、ユダのつかさたちをことごとくリブラで[殺{ころ}]させ、", "11": "またゼデキヤの[目{め}]をつぶさせた。そしてバビロンの[王{おう}]は[彼{かれ}]を[鎖{くさり}]につないでバビロンへ[連{つ}]れて[行{い}]き、その[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで[獄屋{ごくや}]に[入{い}]れて[置{お}]いた。", "12": "五[月{がつ}]十[日{か}]に、――それはバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[世{よ}]の十九[年{ねん}]であった――バビロンの[王{おう}]に[仕{つか}]える[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンはエルサレムに、はいって、", "13": "[主{しゅ}]の[宮{みや}]と[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き、エルサレムのすべての[家{いえ}]を[焼{や}]いた。[彼{かれ}]は[大{おお}]きな[家{いえ}]をみな[焼{や}]きはらった。", "14": "また[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]と[共{とも}]にいたカルデヤびとの[軍勢{ぐんぜい}]は、エルサレムの[周囲{しゅうい}]の[城壁{じょうへき}]をみな[取{と}]りこわした。", "15": "そして[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは[民{たみ}]のうちの[最{もっと}]も[貧{まず}]しい[者{もの}][若干{じゃっかん}]、そのほか[町{まち}]のうちに[残{のこ}]った[者{もの}]、およびバビロンの[王{おう}]にくだった[人{ひと}]、その[他{た}][工匠{こうしょう}]たちを[捕{とら}]え[移{うつ}]した。", "16": "しかし[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンはその[地{ち}]の[最{もっと}]も[貧{まず}]しい[者{もの}][若干{じゃっかん}]を[残{のこ}]して、ぶどうを[作{つく}]る[者{もの}]とし、[農夫{のうふ}]とした。", "17": "カルデヤびとはまた[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[青銅{せいどう}]の[柱{はしら}]と、[洗盤{せんばん}]の[台{だい}]と、[青銅{せいどう}]の[海{うみ}]を[砕{くだ}]いて、その[青銅{せいどう}]をことごとくバビロンへ[運{はこ}]び、", "18": "また、つぼと、[十能{じゅうのう}]と、[心切{しんき}]りばさみと、[鉢{はち}]と、[香{こう}]を[盛{も}]る[皿{さら}]および[宮{みや}]の[勤{つと}]めに[用{もち}]いる[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]をことごとく[取{と}]って[行{い}]った。", "19": "また[彼{かれ}]らは[小鉢{こばち}]と、[心取{しんと}]り[皿{ざら}]と、[鉢{はち}]と、つぼと、[燭台{しょくだい}]と、[香{こう}]を[盛{も}]る[皿{さら}]と、[灌祭{かんさい}]の[鉢{はち}]を[取{と}]った。[金{きん}]で[作{つく}]った[物{もの}]は[金{きん}]として、[銀{ぎん}]で[作{つく}]った[物{もの}]は[銀{ぎん}]として、[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]は[運{はこ}]び[去{さ}]った。", "20": "ソロモン[王{おう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[造{つく}]った二[本{ほん}]の[柱{はしら}]と、一つの[海{うみ}]と、[海{うみ}]の[下{した}]の十二の[青銅{せいどう}]の[牛{うし}]と、[台{だい}]など、このすべての[物{もの}]の[青銅{せいどう}]の[重{おも}]さは[量{はか}]ることもできなかった。", "21": "この一[本{ぽん}]の[柱{はしら}]の[高{たか}]さは十八キュビト、[周囲{しゅうい}]は十二キュビトで、[指{ゆび}]四[本{ほん}]の[厚{あつ}]さがあり、[中{なか}]は、うつろであった。", "22": "その[上{うえ}]に[青銅{せいどう}]の[柱頭{ちゅうとう}]があり、[柱頭{ちゅうとう}]の[高{たか}]さは五キュビト、[柱頭{ちゅうとう}]の[周囲{しゅうい}]は[網{あみ}][細工{ざいく}]と、ざくろとで[飾{かざ}]り、これらもみな[青銅{せいどう}]であった。[他{た}]の[柱{はしら}]もそのざくろも、これと[同{おな}]じであった。", "23": "その[四方{しほう}]に九十六[個{こ}]のざくろがあり、[周囲{しゅうい}]の[網{あみ}][細工{ざいく}]の[上{うえ}]にあるざくろの[数{かず}]は百[個{こ}]であった。", "24": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]は[祭司{さいし}][長{ちょう}]セラヤと[次席{じせき}]の[祭司{さいし}]ゼパニヤと三[人{にん}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]を[捕{とら}]え、", "25": "また[兵士{へいし}]をつかさどるひとりの[役人{やくにん}]と、[町{まち}]にいた[王{おう}]の[側近{そっきん}]の[者{もの}]七[人{にん}]と、その[地{ち}]の[民{たみ}]を[募{つの}]る[軍勢{ぐんぜい}]の[長{ちょう}]の[書記官{しょきかん}]と、[町{まち}]の[中{なか}]にいた六十[人{にん}]の[者{もの}]を[町{まち}]から[捕{とら}]え[去{さ}]った。", "26": "[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは、これらの[人{ひと}]を[捕{とら}]えて、リブラにいるバビロンの[王{おう}]のもとに[連{つ}]れて[行{い}]った。", "27": "バビロンの[王{おう}]は、ハマテの[地{ち}]のリブラで[彼{かれ}]らを[撃{う}]ち[殺{ころ}]した。こうして、ユダは[自分{じぶん}]の[地{ち}]から[捕{とら}]え[移{うつ}]された。", "28": "ネブカデレザルが[捕{とら}]え[移{うつ}]した[民{たみ}]の[数{かず}]は[次{つぎ}]のとおりである。[第{だい}]七[年{ねん}]にはユダヤ[人{ひと}]三千二十三[人{にん}]。", "29": "またネブカデレザルはその[第{だい}]十八[年{ねん}]にエルサレムから八百三十二[人{にん}]を[捕{とら}]え[移{うつ}]した。", "30": "ネブカデレザルの二十三[年{ねん}]に[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]ネブザラダンは、ユダヤ[人{ひと}]七百四十五[人{にん}]を[捕{とら}]え[移{うつ}]した。この[総数{そうすう}]は四千六百[人{にん}]であった。", "31": "ユダの[王{おう}]エホヤキンが[捕{とら}]え[移{うつ}]されて[後{のち}]三十七[年{ねん}]の十二[月{がつ}]二十五[日{にち}]に、バビロンの[王{おう}]エビルメロダクはその[即位{そくい}]の[年{ねん}]に、ユダの[王{おう}]エホヤキンを[獄屋{ごくや}]から[出{だ}]し、そのこうべを[挙{あ}]げさせ、", "32": "[親切{しんせつ}]に[彼{かれ}]を[慰{なぐさ}]め、その[位{くらい}]を、バビロンで[共{とも}]にいる[王{おう}]たちの[位{くらい}]よりも[高{たか}]くした。", "33": "こうしてエホヤキンは[獄屋{ごくや}]の[服{ふく}]を[脱{ぬ}]いだ。そして[生{い}]きている[間{あいだ}]は[毎日{まいにち}][王{おう}]の[食卓{しょくたく}]で[食事{しょくじ}]し、", "34": "[彼{かれ}]の[給与{きゅうよ}]としては、その[死{し}]ぬ[日{ひ}]まで[一生{いっしょう}]の[間{あいだ}]、たえず[日々{ひび}]の[必要{ひつよう}]にしたがって、バビロンの[王{おう}]から[給与{きゅうよ}]を[賜{たま}]わった。" } }, "lam": { "1": { "1": "ああ、むかしは、[民{たみ}]の[満{み}]ちみちていたこの[都{みやこ}]、[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]のうちで[大{おお}]いなる[者{もの}]であったこの[町{まち}]、[今{いま}]は[寂{さび}]しいさまで[座{ざ}]し、やもめのようになった。もろもろの[町{まち}]のうちで[女王{じょおう}]であった[者{もの}]、[今{いま}]は[奴隷{どれい}]となった。", "2": "これは[夜{よ}]もすがらいたく[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、そのほおには[涙{なみだ}]が[流{なが}]れている。そのすべての[愛{あい}]する[者{もの}]のうちには、これを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はひとりもなく、そのすべての[友{とも}]はこれにそむいて、その[敵{てき}]となった。", "3": "ユダは[悩{なや}]みのゆえに、また[激{はげ}]しい[苦役{くえき}]のゆえに、のがれて[行{い}]って、もろもろの[国民{くにたみ}]のうちに[住{す}]んでいるが、[安息{あんそく}]を[得{え}]ず、これを[追{お}]う[者{もの}]がみな[追{お}]いついてみると、[悩{なや}]みのうちにあった。", "4": "シオンの[道{みち}]は[祭{まつり}]に[上{のぼ}]ってくる[者{もの}]のないために[悲{かな}]しみ、その[門{もん}]はことごとく[荒{あ}]れ、その[祭司{さいし}]たちは[嘆{なげ}]き、そのおとめたちは[引{ひ}]かれて[行{い}]き、シオンはみずからいたく[苦{くる}]しむ。", "5": "そのあだはかしらとなり、その[敵{てき}]は[栄{さか}]えている。そのとがが[多{おお}]いので、[主{しゅ}]がこれを[悩{なや}]まされたからである。その[幼{おさ}]な[子{ご}]たちは[捕{とら}]われて、あだの[前{まえ}]に[行{い}]った。", "6": "シオンの[娘{むすめ}]の[栄華{えいが}]はことごとく[彼女{かのじょ}]を[離{はな}]れ[去{さ}]り、その[君{きみ}]たちは[牧草{ぼくそう}]を[得{え}]ない、しかのようになり、[自分{じぶん}]を[追{お}]う[者{もの}]の[前{まえ}]に[力{ちから}]なく[逃{に}]げ[去{さ}]った。", "7": "エルサレムはその[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみの[日{ひ}]に、[昔{むかし}]から[持{も}]っていたもろもろの[宝{たから}]を[思{おも}]い[出{だ}]す。その[民{たみ}]があだの[手{て}]に[陥{おちい}]り、だれもこれを[助{たす}]ける[者{もの}]のない[時{とき}]、あだはこれを[見{み}]て、その[滅{ほろ}]びをあざ[笑{わら}]った。", "8": "エルサレムは、はなはだしく[罪{つみ}]を[犯{おか}]したので、[汚{けが}]れたものとなった。これを[尊{たっと}]んだ[者{もの}]も[皆{みな}]その[裸{はだか}]を[見{み}]たので、これを[卑{いや}]しめる。これもまたみずから[嘆{なげ}]き、[顔{かお}]をそむける。", "9": "その[汚{けが}]れはその[衣{ころも}]のすそにあり、これはその[終{おわ}]りを[思{おも}]わなかった。それゆえ、これは[驚{おどろ}]くばかりに[落{お}]ちぶれ、これを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はひとりもない。「[主{しゅ}]よ、わが[悩{なや}]みを[顧{かえり}]みてください、[敵{てき}]は[勝{か}]ち[誇{ほこ}]っていますから」。", "10": "[敵{てき}]は[手{て}]を[伸{の}]べて、その[財宝{ざいほう}]をことごとく[奪{うば}]った。あなたがさきに[異邦人{いほうじん}]らはあなたの[公会{こうかい}]に、はいってはならないと[命{めい}]じられたのに、[彼{かれ}]らがその[聖所{せいじょ}]にはいるのをシオンは[見{み}]た。", "11": "その[民{たみ}]はみな[嘆{なげ}]いて[食物{しょくもつ}]を[求{もと}]め、その[命{いのち}]をささえるために、[財宝{ざいほう}]を[食物{しょくもつ}]にかえた。「[主{しゅ}]よ、みそなわして、わたしの[卑{いや}]しめられるのを[顧{かえり}]みてください」。", "12": "「すべて[道行{みちゆ}]く[人{ひと}]よ、あなたがたはなんとも[思{おも}]わないのか。[主{しゅ}]がその[激{はげ}]しい[怒{いか}]りの[日{ひ}]にわたしを[悩{なや}]まして、わたしにくだされた[苦{くる}]しみのような[苦{くる}]しみが、また[世{よ}]にあるだろうか、[尋{たず}]ねて[見{み}]よ。", "13": "[主{しゅ}]は[上{うえ}]から[火{ひ}]を[送{おく}]り、それをわが[骨{ほね}]にくだし、[網{あみ}]を[張{は}]ってわが[足{あし}]を[捕{とら}]え、わたしを[引{ひ}]き[返{かえ}]させ、ひねもす[心{こころ}]わびしく、かつ[病{や}]み[衰{おとろ}]えさせられた。", "14": "わたしのとがは、つかねられて、一つのくびきとせられ、[主{しゅ}]のみ[手{て}]により[固{かた}]く[締{し}]められて、わたしの[首{くび}]におかれ、わたしの[力{ちから}]を[衰{おとろ}]えさせられた。[主{しゅ}]はわたしを、[立{た}]ちむかい[得{とく}]ざる[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]された。", "15": "[主{しゅ}]はわたしのうちにあるすべての[勇士{ゆうし}]を[無視{むし}]し、[聖{せい}][会{かい}]を[召集{しょうしゅう}]して、わたしを[攻{せ}]め、わが[若{わか}]き[人々{ひとびと}]を[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼされた。[主{しゅ}]は[酒{さか}]ぶねを[踏{ふ}]むように、ユダの[娘{むすめ}]なるおとめを[踏{ふ}]みつけられた。", "16": "このために、わたしは[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、わたしの[目{め}]は[涙{なみだ}]であふれる。わたしを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]、わたしを[勇気{ゆうき}]づける[者{もの}]がわたしから[遠{とお}]く[離{はな}]れたからである。わが[子{こ}]らは[敵{てき}]が[勝{か}]ったために、わびしい[者{もの}]となった」。", "17": "シオンは[手{て}]を[伸{の}]ばしても、これを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はひとりもない。ヤコブについては、[主{しゅ}]は[命{めい}]じて、その[周囲{しゅうい}]の[者{もの}]を、これがあだとせられた。エルサレムは[彼{かれ}]らの[中{なか}]にあって、[汚{けが}]れた[物{もの}]のようになった。", "18": "「[主{しゅ}]は[正{ただ}]しい、わたしは、み[言葉{ことば}]にそむいた。すべての[民{たみ}]よ、[聞{き}]け、わが[苦{くる}]しみを[顧{かえり}]みよ。わがおとめらも、わが[若人{わこうど}]らも[捕{とら}]われて[行{い}]った。", "19": "わたしはわが[愛{あい}]する[者{もの}]を[呼{よ}]んだが、[彼{かれ}]らはわたしを[欺{あざむ}]いた。わが[祭司{さいし}]および[長老{ちょうろう}]たちは、その[命{いのち}]をささえようと、[食物{しょくもつ}]を[求{もと}]めている[間{あいだ}]に、[町{まち}]のうちで[息{いき}][絶{た}]えた。", "20": "[主{しゅ}]よ、[顧{かえり}]みてください、わたしは[悩{なや}]み、わがはらわたはわきかえり、わが[心臓{しんぞう}]はわたしの[内{うち}]に[転倒{てんとう}]しています。わたしは、はなはだしくそむいたからです。[外{そと}]にはつるぎがあって、わが[子{こ}]を[奪{うば}]い、[家{いえ}]の[内{うち}]には[死{し}]のようなものがある。", "21": "わたしがどんなに[嘆{なげ}]くかを[聞{き}]いてください。わたしを[慰{なぐさ}]める[者{もの}]はひとりもなく、[敵{てき}]はみなわたしの[悩{なや}]みを[聞{き}]いて、あなたがこれをなされたのを[喜{よろこ}]んだ。あなたがさきに[告{つ}]げ[知{し}]らせたその[日{ひ}]をきたらせ、[彼{かれ}]らをも、わたしのようにしてください。", "22": "[彼{かれ}]らの[悪{あく}]をことごとくあなたの[前{まえ}]にあらわし、さきにわがもろもろのとがのために、わたしに[行{おこな}]われたように、[彼{かれ}]らにも[行{おこな}]ってください。わが[嘆{なげ}]きは[多{おお}]く、わが[心{こころ}]は[弱{よわ}]りはてているからです」。" }, "2": { "1": "ああ、[主{しゅ}]は[怒{いか}]りを[起{おこ}]し、[黒雲{くろくも}]をもってシオンの[娘{むすめ}]をおおわれた。[主{しゅ}]はイスラエルの[栄光{えいこう}]を[天{てん}]から[地{ち}]に[投{な}]げ[落{おと}]し、その[怒{いか}]りの[日{ひ}]に、おのれの[足{あし}][台{だい}]を[心{こころ}]にとめられなかった。", "2": "[主{しゅ}]はヤコブのすべてのすまいを[滅{ほろ}]ぼして、あわれまず、その[怒{いか}]りによって、ユダの[娘{むすめ}]のとりでをこわし、これを[地{ち}]に[倒{たお}]して、その[国{くに}]とそのつかさたちをはずかしめられた。", "3": "[主{しゅ}]は[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをもって、イスラエルのすべての[力{ちから}]を[断{た}]ち、[敵{てき}]の[前{まえ}]で、おのれの[右{みぎ}]の[手{て}]を[引{ひ}]きもどし、[周囲{しゅうい}]を[焼{や}]きつくす[燃{も}]える[火{ひ}]のように、ヤコブを[焼{や}]かれた。", "4": "[主{しゅ}]は[敵{てき}]のように[弓{ゆみ}]を[張{は}]り、あだのように[右{みぎ}]の[手{て}]を[伸{の}]べて[立{た}]ち、シオンの[娘{むすめ}]の[天幕{てんまく}]におるわれわれの[目{め}]に[誇{ほこ}]る[者{もの}]を、ことごとく[殺{ころ}]し、[火{ひ}]のようにその[怒{いか}]りを[注{そそ}]がれた。", "5": "[主{しゅ}]は[敵{てき}]のようになって、イスラエルを[滅{ほろ}]ぼし、そのすべての[宮殿{きゅうでん}]を[滅{ほろ}]ぼし、そのとりでをこわし、ユダの[娘{むすめ}]の[上{うえ}]に[憂{うれ}]いと[悲{かな}]しみとを[増{ま}]し[加{くわ}]えられた。", "6": "[主{しゅ}]は[園{その}]の[小屋{こや}]のようにおのれの[幕屋{まくや}]を[倒{たお}]し、その[祭{まつり}]の[場所{ばしょ}]をこわされた。[主{しゅ}]は[祭{まつり}]と[安息日{あんそくにち}]とをシオンに[忘{わす}]れさせ、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りによって、[王{おう}]と[祭司{さいし}]とを[捨{す}]てられた。", "7": "[主{しゅ}]はその[祭壇{さいだん}]を[忌{い}]み、その[聖所{せいじょ}]をきらって、もろもろの[宮殿{きゅうでん}]の[石{いし}]がきを[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]された。[彼{かれ}]らは[祭{まつり}]の[日{ひ}]のように、[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[声{こえ}]をあげた。", "8": "[主{しゅ}]はシオンの[娘{むすめ}]の[城壁{じょうへき}]を[破壊{はかい}]しようと[思{おも}]い[定{さだ}]めて、なわを[張{は}]り、[打{う}]ちこわして、その[手{て}]をひかず、[城壁{じょうへき}]と[石{いし}]がきとを[悲{かな}]しませられた。これらは[共{とも}]に[衰{おとろ}]える。", "9": "その[門{もん}]は[地{ち}]にうずもれ、[主{しゅ}]はその[貫{かん}]の[木{き}]をこわし[砕{くだ}]かれた。その[王{おう}]と[君{きみ}]たちはもろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]におり、もはや[律法{りっぽう}]はなく、またその[預言者{よげんしゃ}]は[主{しゅ}]から[幻{まぼろし}]を[得{え}]ない。", "10": "シオンの[娘{むすめ}]の[長老{ちょうろう}]たちは[地{ち}]に[座{ざ}]して[黙{もく}]し、[頭{あたま}]にちりをかぶり、[身{み}]に[荒布{あらぬの}]をまとった。エルサレムのおとめたちはこうべを[地{ち}]にたれた。", "11": "わが[目{め}]は[涙{なみだ}]のためにつぶれ、わがはらわたはわきかえり、わが[肝{きも}]はわが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[滅{ほろ}]びのために、[地{ち}]に[注{そそ}]ぎ[出{だ}]される。[幼{おさ}]な[子{こ}]や[乳{ち}]のみ[子{ご}]が[町{まち}]のちまたに[息{いき}]も[絶{た}]えようとしているからである。", "12": "[彼{かれ}]らが、[傷{きず}]ついた[者{もの}]のように[町{まち}]のちまたで[息{いき}]も[絶{た}]えようとするとき、その[母{はは}]のふところにその[命{いのち}]を[注{そそ}]ぎ[出{だ}]そうとするとき、[母{はは}]にむかって、「パンとぶどう[酒{しゅ}]とはどこにありますか」と[叫{さけ}]ぶ。", "13": "エルサレムの[娘{むすめ}]よ、わたしは[何{なに}]をあなたに[言{い}]い、[何{なに}]にあなたを[比{くら}]べることができようか。シオンの[娘{むすめ}]なるおとめよ、わたしは[何{なに}]をもってあなたになぞらえて、あなたを[慰{なぐさ}]めることができようか。あなたの[破{やぶ}]れは[海{うみ}]のように[大{おお}]きい、だれがあなたをいやすことができようか。", "14": "あなたの[預言者{よげんしゃ}]たちはあなたのために[人{ひと}]を[欺{あざむ}]く[偽{いつわ}]りの[幻{まぼろし}]を[見{み}]た。[彼{かれ}]らはあなたの[不義{ふぎ}]をあらわして[捕{とら}]われを[免{まぬか}]れさせようとはせず、あなたのために[人{ひと}]を[迷{まよ}]わす[偽{いつわ}]りの[託宣{たくせん}]を[見{み}]た。", "15": "すべて[道行{みちゆ}]く[人{ひと}]は、あなたにむかって[手{て}]を[打{う}]ち、エルサレムの[娘{むすめ}]にむかって、あざ[笑{わら}]い、かつ[頭{あたま}]を[振{ふ}]って[言{い}]う、「[麗{うるわ}]しさのきわみ、[全{ぜん}][地{ち}]の[喜{よろこ}]びととなえられた[町{まち}]はこれなのか」と。", "16": "あなたのもろもろの[敵{てき}]は、あなたをののしり、あざ[笑{わら}]い、[歯{は}]がみして[言{い}]う、「われわれはこれを[滅{ほろ}]ぼした、ああ、これはわれわれが[望{のぞ}]んだ[日{ひ}]だ、[今{いま}]われわれはこれにあい、これを[見{み}]た」と。", "17": "[主{しゅ}]はその[計画{けいかく}]されたことを[行{おこな}]い、[警告{けいこく}]されたことをなし[遂{と}]げ、いにしえから[命{めい}]じておかれたように、[滅{ほろ}]ぼして、あわれむことをせず、あなたについて[敵{てき}]を[喜{よろこ}]ばせ、あなたのあだの[力{ちから}]を[高{たか}]められた。", "18": "シオンの[娘{むすめ}]よ、[声{こえ}][高{たか}]らかに[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわれ、[夜{よる}]も[昼{ひる}]も[川{かわ}]のように[涙{なみだ}]を[流{なが}]せ。みずから[安{やす}]んじることをせず、あなたのひとみを[休{やす}]ませるな。", "19": "[夜{よる}]、[初更{しょこう}]に[起{お}]きて[叫{さけ}]べ。[主{しゅ}]の[前{まえ}]にあなたの[心{こころ}]を[水{みず}]のように[注{そそ}]ぎ[出{だ}]せ。[町{まち}]のかどで、[飢{う}]えて[息{いき}]も[絶{た}]えようとする[幼{おさ}]な[子{こ}]の[命{いのち}]のために、[主{しゅ}]にむかって[両手{りょうて}]をあげよ。", "20": "[主{しゅ}]よ、みそなわして、[顧{かえり}]みてください。あなたはだれにむかってこのように[行{おこな}]われたのですか。[女{おんな}]は[自分{じぶん}]の[産{う}]んだ[子{こ}]、その[大事{だいじ}]に[育{そだ}]てた[幼{おさ}]な[子{ご}]を[食{た}]べるでしょうか。[祭司{さいし}]と[預言者{よげんしゃ}]が[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]で[殺{ころ}]されていいでしょうか。", "21": "[老{お}]いも[若{わか}]きも、ちまたのちりに[伏{ふ}]し、わがおとめも、[若人{わこうど}]も、つるぎで[倒{たお}]されてしまった。あなたは、その[怒{いか}]りの[日{ひ}]にこれを[殺{ころ}]し、これをほふって、あわれむことをされなかった。", "22": "あなたは、わたしの[恐{おそ}]れるものを、[祭{まつり}]の[日{ひ}]のように[四方{しほう}]から[呼{よ}]び[集{あつ}]められた。[主{しゅ}]の[怒{いか}]りの[日{ひ}]には、のがれた[者{もの}]も[残{のこ}]った[者{もの}]もなかった。わたしが、いだき[育{そだ}]てた[者{もの}]をわたしの[敵{てき}]は[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]した。" }, "3": { "1": "わたしは[彼{かれ}]の[怒{いか}]りのむちによって、[悩{なや}]みにあった[人{ひと}]である。", "2": "[彼{かれ}]はわたしをかり[立{た}]てて、[光{ひかり}]のない[暗{くら}]い[中{なか}]を[歩{ある}]かせ、", "3": "まことにその[手{て}]をしばしばかえて、ひねもすわたしを[攻{せ}]められた。", "4": "[彼{かれ}]はわが[肉{にく}]と[皮{かわ}]を[衰{おとろ}]えさせ、わが[骨{ほね}]を[砕{くだ}]き、", "5": "[苦{くる}]しみと[悩{なや}]みをもって、わたしを[囲{かこ}]み、わたしを[閉{と}]じこめ、", "6": "[遠{とお}]い[昔{むかし}]に[死{し}]んだ[者{もの}]のように、[暗{くら}]い[所{ところ}]に[住{す}]まわせられた。", "7": "[彼{かれ}]はわたしのまわりに、かきをめぐらして、[出{で}]ることのできないようにし、[重{おも}]い[鎖{くさり}]でわたしをつながれた。", "8": "わたしは[叫{さけ}]んで[助{たす}]けを[求{もと}]めたが、[彼{かれ}]はわたしの[祈{いのり}]をしりぞけ、", "9": "[切{き}]り[石{いし}]をもって、わたしの[行{い}]く[道{みち}]をふさぎ、わたしの[道筋{みちすじ}]を[曲{ま}]げられた。", "10": "[彼{かれ}]はわたしに[対{たい}]して[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せするくまのように、[潜{ひそ}]み[隠{かく}]れるししのように、", "11": "わが[道{みち}]を[離{はな}]れさせ、わたしを[引{ひ}]き[裂{さ}]いて、[見{み}]るかげもないみじめな[者{もの}]とし、", "12": "その[弓{ゆみ}]を[張{は}]って、わたしを[矢{や}]の[的{まと}]のようにされた。", "13": "[彼{かれ}]はその[箙{えびら}]の[矢{や}]をわたしの[心臓{しんぞう}]に[打{う}]ち[込{こ}]まれた。", "14": "わたしはすべての[民{たみ}]の[物笑{ものわら}]いとなり、ひねもす[彼{かれ}]らの[歌{うた}]となった。", "15": "[彼{かれ}]はわたしを[苦{にが}]い[物{もの}]で[飽{あ}]かせ、にがよもぎをわたしに[飲{の}]ませられた。", "16": "[彼{かれ}]は[小石{こいし}]をもって、わたしの[歯{は}]を[砕{くだ}]き、[灰{はい}]の[中{なか}]にわたしをころがされた。", "17": "わが[魂{たましい}]は[平和{へいわ}]を[失{うしな}]い、わたしは[幸福{こうふく}]を[忘{わす}]れた。", "18": "そこでわたしは[言{い}]った、「わが[栄{さか}]えはうせ[去{さ}]り、わたしが[主{しゅ}]に[望{のぞ}]むところのものもうせ[去{さ}]った」と。", "19": "どうか、わが[悩{なや}]みと[苦{くる}]しみ、にがよもぎと[胆汁{たんじゅう}]とを[心{こころ}]に[留{と}]めてください。", "20": "わが[魂{たましい}]は[絶{た}]えずこれを[思{おも}]って、わがうちにうなだれる。", "21": "しかし、わたしはこの[事{こと}]を[心{こころ}]に[思{おも}]い[起{おこ}]す。それゆえ、わたしは[望{のぞ}]みをいだく。", "22": "[主{しゅ}]のいつくしみは[絶{た}]えることがなく、そのあわれみは[尽{つ}]きることがない。", "23": "これは[朝{あさ}]ごとに[新{あたら}]しく、あなたの[真実{しんじつ}]は[大{おお}]きい。", "24": "わが[魂{たましい}]は[言{い}]う、「[主{しゅ}]はわたしの[受{う}]くべき[分{ぶん}]である、それゆえ、わたしは[彼{かれ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]む」と。", "25": "[主{しゅ}]はおのれを[待{ま}]ち[望{のぞ}]む[者{もの}]と、おのれを[尋{たず}]ね[求{もと}]める[者{もの}]にむかって[恵{めぐ}]みふかい。", "26": "[主{しゅ}]の[救{すくい}]を[静{しず}]かに[待{ま}]ち[望{のぞ}]むことは、[良{よ}]いことである。", "27": "[人{ひと}]が[若{わか}]い[時{とき}]にくびきを[負{お}]うことは、[良{よ}]いことである。", "28": "[主{しゅ}]がこれを[負{お}]わせられるとき、ひとりすわって[黙{もく}]しているがよい。", "29": "[口{くち}]をちりにつけよ、あるいはなお[望{のぞ}]みがあるであろう。", "30": "おのれを[撃{う}]つ[者{もの}]にほおを[向{む}]け、[満{み}]ち[足{た}]りるまでに、はずかしめを[受{う}]けよ。", "31": "[主{しゅ}]はとこしえにこのような[人{ひと}]を[捨{す}]てられないからである。", "32": "[彼{かれ}]は[悩{なや}]みを[与{あた}]えられるが、そのいつくしみが[豊{ゆた}]かなので、またあわれみをたれられる。", "33": "[彼{かれ}]は[心{こころ}]から[人{ひと}]の[子{こ}]を[苦{くる}]しめ[悩{なや}]ますことをされないからである。", "34": "[地{ち}]のすべての[捕{とら}]われ[人{びと}]を[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]みにじり、", "35": "いと[高{たか}]き[者{もの}]の[前{まえ}]に[人{ひと}]の[公義{こうぎ}]をまげ、", "36": "[人{ひと}]の[訴{うった}]えをくつがえすことは、[主{しゅ}]のよみせられないことである。", "37": "[主{しゅ}]が[命{めい}]じられたのでなければ、だれが[命{めい}]じて、その[事{こと}]の[成{な}]ったことがあるか。", "38": "[災{わざわい}]もさいわいも、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[口{くち}]から[出{で}]るではないか。", "39": "[生{い}]ける[人{ひと}]はどうしてつぶやかねばならないのか、[人{ひと}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]の[罰{ばっ}]せられるのを、つぶやくことができようか。", "40": "われわれは、[自分{じぶん}]の[行{おこな}]いを[調{しら}]べ、かつ[省{かえり}]みて、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]ろう。", "41": "われわれは[天{てん}]にいます[神{かみ}]にむかって、[手{て}]と[共{とも}]に[心{こころ}]をもあげよう。", "42": "「わたしたちは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、そむきました、あなたはおゆるしになりませんでした。", "43": "あなたは[怒{いか}]りをもってご[自分{じぶん}]をおおい、わたしたちを[追{お}]い[攻{せ}]め、[殺{ころ}]して、あわれまず、", "44": "また[雲{くも}]をもってご[自分{じぶん}]をおおい、[祈{いのり}]を[通{つう}]じないようにし、", "45": "もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]に、わたしたちをちりあくたとなさいました。", "46": "[敵{てき}]はみなわたしたちをののしり、", "47": "[恐{おそ}]れと[落{おと}]し[穴{あな}]と、[荒廃{こうはい}]と[滅亡{めつぼう}]とが、わたしたちに[臨{のぞ}]みました。", "48": "わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[滅{ほろ}]びによって、わたしの[目{め}]には[涙{なみだ}]の[川{かわ}]が[流{なが}]れています。", "49": "わが[目{め}]は[絶{た}]えず[涙{なみだ}]を[注{そそ}]ぎ[出{だ}]して、やむことなく、", "50": "[主{しゅ}]が[天{てん}]から[見{み}]おろして、[顧{かえり}]みられる[時{とき}]にまで[及{およ}]ぶでしょう。", "51": "わが[目{め}]はわが[町{まち}]のすべての[娘{むすめ}]の[最期{さいご}]のゆえに、わたしを[痛{いた}]ませます。", "52": "ゆえなくわたしに[敵{てき}]する[者{もの}]どもによって、わたしは[鳥{とり}]のように[追{お}]われました。", "53": "[彼{かれ}]らは[生{い}]きているわたしを[穴{あな}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、わたしの[上{うえ}]に[石{いし}]を[投{な}]げつけました。", "54": "[水{みず}]はわたしの[頭{あたま}]の[上{うえ}]にあふれ、わたしは『[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼされた』と[言{い}]いました。", "55": "[主{しゅ}]よ、わたしは[深{ふか}]い[穴{あな}]からみ[名{な}]を[呼{よ}]びました。", "56": "あなたはわが[声{こえ}]を[聞{き}]かれました、『わが[嘆{なげ}]きと[叫{さけ}]びに[耳{みみ}]をふさがないでください』。", "57": "わたしがあなたに[呼{よ}]ばわったとき、あなたは[近寄{ちかよ}]って、『[恐{おそ}]れるな』と[言{い}]われました。", "58": "[主{しゅ}]よ、あなたはわが[訴{うった}]えを[取{と}]りあげて、わたしの[命{いのち}]をあがなわれました。", "59": "[主{しゅ}]よ、あなたはわたしがこうむった[不義{ふぎ}]をごらんになりました。わたしの[訴{うった}]えをおさばきください。", "60": "あなたはわたしに[対{たい}]する[彼{かれ}]らの[報復{ほうふく}]と、[陰謀{いんぼう}]とを、ことごとくごらんになりました。", "61": "[主{しゅ}]よ、あなたはわたしに[対{たい}]する[彼{かれ}]らのそしりと、[陰謀{いんぼう}]とを、ことごとく[聞{き}]かれました。", "62": "[立{た}]ってわたしに[逆{さか}]らう[者{もの}]どものくちびると、その[思{おも}]いは、ひねもすわたしを[攻{せ}]めています。", "63": "どうか、[彼{かれ}]らのすわるをも、[立{た}]つをも、みそなわしてください。わたしは[彼{かれ}]らの[歌{うた}]となっています。", "64": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らの[手{て}]のわざにしたがって、[彼{かれ}]らに[報{むく}]い、", "65": "[彼{かれ}]らの[心{こころ}]をかたくなにし、あなたののろいを[彼{かれ}]らに[注{そそ}]いでください。", "66": "[主{しゅ}]よ、[怒{いか}]りをもって[彼{かれ}]らを[追{お}]い、[天{あめ}]が[下{した}]から[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼしてください」。" }, "4": { "1": "ああ、[黄金{おうごん}]は[光{ひかり}]を[失{うしな}]い、[純金{じゅんきん}]は[色{いろ}]を[変{へん}]じ、[聖所{せいじょ}]の[石{いし}]はすべてのちまたのかどに[投{な}]げ[捨{す}]てられた。", "2": "ああ、[精{せい}][金{きん}]にも[比{ひ}]すべきシオンのいとし[子{ご}]らは、[陶器{とうき}][師{し}]の[手{て}]のわざである[土{つち}]の[器{うつわ}]のようにみなされる。", "3": "[山犬{やまいぬ}]さえも[乳{ち}]ぶさをたれて、その[子{こ}]に[乳{ちち}]を[飲{の}]ませる。ところが、わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]は、[荒野{あらの}]のだちょうのように[無慈悲{むじひ}]になった。", "4": "[乳{ち}]のみ[子{ご}]の[舌{した}]はかわいて、[上{うえ}]あごに、ひたとつき、[幼{おさ}]な[子{ご}]らはパンを[求{もと}]めても、これに[与{あた}]える[者{もの}]がない。", "5": "うまい[物{もの}]を[食{た}]べていた[者{もの}]は、[落{お}]ちぶれて、ちまたにおり、[紫{むらさき}]の[着物{きもの}]で[育{そだ}]てられた[者{もの}]も、[今{いま}]は[灰{はい}]だまりの[上{うえ}]に[伏{ふ}]している。", "6": "わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]のうけた[懲{こら}]しめは、ソドムの[罰{ばつ}]よりも[大{おお}]きかった。ソドムは[昔{むかし}]、[人{ひと}]の[手{て}]によらないで、またたくまに[滅{ほろ}]ぼされたのだ。", "7": "わが[民{たみ}]の[君{きみ}]たちは[雪{ゆき}]よりも[清{きよ}]らかに、[乳{ちち}]よりも[白{しろ}]く、そのからだは、さんごよりも[赤{あか}]く、その[姿{すがた}]の[美{うつく}]しさはサファイヤのようであった。", "8": "[今{いま}]はその[顔{かお}]はすすよりも[黒{くろ}]く、[町{まち}]の[中{なか}]にいても[人{ひと}]に[知{し}]られず、その[皮膚{ひふ}]は[縮{ちぢ}]んで[骨{ほね}]につき、かわいて[枯{か}]れ[木{き}]のようになった。", "9": "つるぎで[殺{ころ}]される[者{もの}]は、[飢{う}]えて[死{し}]ぬ[者{もの}]よりもさいわいである。[彼{かれ}]らは[田畑{たはた}]の[産物{さんぶつ}]の[欠乏{けつぼう}]によって、[刺{さ}]された[者{もの}]のように[衰{おとろ}]え[行{い}]くからである。", "10": "わが[民{たみ}]の[娘{むすめ}]の[滅{ほろ}]びる[時{とき}]には[情深{なさけぶか}]い[女{おんな}]たちさえも、[手{て}]ずから[自分{じぶん}]の[子{こ}]どもを[煮{に}]て、それを[食物{しょくもつ}]とした。", "11": "[主{しゅ}]はその[憤{いきどお}]りをことごとく[漏{も}]らし、[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをそそぎ、シオンに[火{ひ}]を[燃{も}]やして、その[礎{いしずえ}]までも[焼{や}]き[払{はら}]われた。", "12": "[地{ち}]の[王{おう}]たちも、[世{よ}]の[民{たみ}]らもみな、エルサレムの[門{もん}]に、あだや[敵{てき}]が、[討{う}]ち[入{はい}]ろうとは[信{しん}]じなかった。", "13": "これはその[預言者{よげんしゃ}]たちの[罪{つみ}]のため、その[祭司{さいし}]たちの[不義{ふぎ}]のためであった。[彼{かれ}]らは[義人{ぎじん}]の[血{ち}]をその[町{まち}]の[中{なか}]に[流{なが}]した[者{もの}]である。", "14": "[彼{かれ}]らは[盲人{もうじん}]のように、ちまたにさまよい、[血{ち}]で[汚{けが}]れている。だれもその[衣{ころも}]にさわることができない。", "15": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]らにむかって、「[去{さ}]れよ、けがらわしい」、「[去{さ}]れよ、[去{さ}]れよ、さわるな」と[叫{さけ}]んだので、[彼{かれ}]らは[逃{に}]げ[去{さ}]って[放浪者{ほうろうしゃ}]となったが、[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]でも[人々{ひとびと}]は「もうわれわれのうちに[宿{やど}]ってはならない」と[言{い}]った。", "16": "[主{しゅ}]はみずから[彼{かれ}]らを[散{ち}]らして、[再{ふたた}]び[彼{かれ}]らを[顧{かえり}]みず、[祭司{さいし}]を[尊{たっと}]ばず、[長老{ちょうろう}]をいたわられなかった。", "17": "われわれの[目{め}]は、むなしく[助{たす}]けを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んで[疲{つか}]れ[衰{おとろ}]えた。われわれは[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだが、[救{すくい}]を[与{あた}]え[得{え}]ない[国{くに}]びとを[待{ま}]ち[望{のぞ}]んだ。", "18": "[人々{ひとびと}]がわれわれの[歩{あゆ}]みをうかがうので、われわれは[自分{じぶん}]の[町{まち}]の[中{なか}]をも、[歩{ある}]くことができなかった。われわれの[終{おわ}]りは[近{ちか}]づいた、[日{ひ}]は[尽{つ}]きた。われわれの[終{おわ}]りが[来{き}]たからである。", "19": "われわれを[追{お}]う[者{もの}]は[空{そら}]のはげたかよりも[速{はや}]く、[彼{かれ}]らは[山{やま}]でわれわれを[追{お}]い[立{た}]て、[野{の}]でわれわれを[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せる。", "20": "われわれが[鼻{はな}]の[息{いき}]とたのんだ[者{もの}]、[主{しゅ}]に[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]は、[彼{かれ}]らの[落{おと}]し[穴{あな}]で[捕{とら}]えられた。[彼{かれ}]はわれわれが「[異邦人{いほうじん}]の[中{なか}]でもその[陰{かげ}]に[生{い}]きるであろう」と[思{おも}]った[者{もの}]である。", "21": "ウズの[地{ち}]に[住{す}]むエドムの[娘{むすめ}]よ、[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ、あなたにもまた[杯{さかずき}]がめぐって[行{い}]く、あなたも[酔{よ}]って[裸{はだか}]になる。", "22": "シオンの[娘{むすめ}]よ、あなたの[不義{ふぎ}]の[罰{ばつ}]は[終{おわ}]った。[主{しゅ}]は[重{かさ}]ねてあなたを[捕{とら}]え[移{うつ}]されない。エドムの[娘{むすめ}]よ、[主{しゅ}]はあなたの[不義{ふぎ}]を[罰{ばっ}]し、あなたの[罪{つみ}]をあらわされる。" }, "5": { "1": "[主{しゅ}]よ、われわれに[臨{のぞ}]んだ[事{こと}]を[覚{おぼ}]えてください。われわれのはずかしめを[顧{かえり}]みてください。", "2": "われわれの[嗣{し}][業{ぎょう}]は[他国{たこく}]の[人{ひと}]に[移{うつ}]り、[家{いえ}]は[異邦人{いほうじん}]のものとなった。", "3": "われわれはみなしごとなって[父{ちち}]はなく、[母{はは}]はやもめにひとしい。", "4": "われわれは[金{かね}]を[出{だ}]して[水{みず}]を[飲{の}]み、[価{あたい}]を[払{はら}]って、たきぎを[獲{え}]なければならない。", "5": "われわれは[首{くび}]にくびきをかけられて[追{お}]い[使{つか}]われ、[疲{つか}]れても[休{やす}]むことができない。", "6": "われわれは[足{た}]りるだけの[食物{しょくもつ}]を[獲{え}]るために、エジプトおよびアッスリヤに[手{て}]をさし[伸{の}]べた。", "7": "われわれの[先祖{せんぞ}]は[罪{つみ}]を[犯{おか}]して、すでに[世{よ}]になく、われわれはその[不義{ふぎ}]の[責{せ}]めを[負{お}]っている。", "8": "[奴隷{どれい}]であった[者{もの}]がわれわれを[治{おさ}]めるが、われわれをその[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]す[者{もの}]がない。", "9": "われわれは[荒野{あらの}]のつるぎのゆえに、おのが[命{いのち}]をかけて[食物{しょくもつ}]を[獲{え}]る。", "10": "われわれの[皮膚{ひふ}]は[飢餓{きが}]の[激{はげ}]しい[熱{ねつ}]のために、[炉{ろ}]のように[熱{あつ}]い。", "11": "[女{おんな}]たちはシオンで[犯{おか}]され、おとめたちはユダの[町々{まちまち}]で[汚{けが}]された。", "12": "[君{きみ}]たる[者{もの}]も[彼{かれ}]らの[手{て}]でつるされ、[長老{ちょうろう}]たちも[尊{たっと}]ばれず、", "13": "[若者{わかもの}]たちは、ひきうすをになわせられ、わらべたちは、たきぎを[負{お}]って、よろめき、", "14": "[長老{ちょうろう}]たちは[門{もん}]に[集{あつ}]まることをやめ、[若者{わかもの}]たちはその[音楽{おんがく}]を[廃{はい}]した。", "15": "われわれの[心{こころ}]の[喜{よろこ}]びはやみ、[踊{おど}]りは[悲{かな}]しみに[変{かわ}]り、", "16": "われわれの[冠{かんむり}]はこうべから[落{お}]ちた。わざわいなるかな、われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからである。", "17": "このために、われわれの[心{こころ}]は[衰{おとろ}]え、これらの[事{こと}]のために、われわれの[目{め}]はくらくなった。", "18": "シオンの[山{やま}]は[荒{あ}]れはて、[山犬{やまいぬ}]がその[上{うえ}]を[歩{ある}]いているからである。", "19": "しかし[主{しゅ}]よ、あなたはとこしえに[統{す}]べ[治{おさ}]められる。あなたの、み[位{くらい}]は[世々{よよ}][絶{た}]えることがない。", "20": "なぜ、あなたはわれわれをながく[忘{わす}]れ、われわれを[久{ひさ}]しく[捨{す}]ておかれるのですか。", "21": "[主{しゅ}]よ、あなたに[帰{かえ}]らせてください、われわれは[帰{かえ}]ります。われわれの[日{ひ}]を[新{あら}]たにして、いにしえの[日{ひ}]のようにしてください。", "22": "あなたは[全{まった}]くわれわれを[捨{す}]てられたのですか、はなはだしく[怒{いか}]っていられるのですか。" } }, "ezek": { "1": { "1": "[第{だい}]三十[年{ねん}]四[月{がつ}]五[日{か}]に、わたしがケバル[川{がわ}]のほとりで、[捕囚{ほしゅう}]の[人々{ひとびと}]のうちにいた[時{とき}]、[天{てん}]が[開{ひら}]けて、[神{かみ}]の[幻{まぼろし}]を[見{み}]た。", "2": "これはエホヤキン[王{おう}]の[捕{とら}]え[移{うつ}]された[第{だい}]五[年{ねん}]であって、その[月{つき}]の五[日{か}]に、", "3": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がケバル[川{がわ}]のほとり、カルデヤびとの[地{ち}]でブジの[子{こ}][祭司{さいし}]エゼキエルに[臨{のぞ}]み、[主{しゅ}]の[手{て}]がその[所{ところ}]で[彼{かれ}]の[上{うえ}]にあった。", "4": "わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[激{はげ}]しい[風{かぜ}]と[大{おお}]いなる[雲{くも}]が[北{きた}]から[来{き}]て、その[周囲{しゅうい}]に[輝{かがや}]きがあり、たえず[火{ひ}]を[吹{ふ}]き[出{だ}]していた。その[火{ひ}]の[中{なか}]に[青銅{せいどう}]のように[輝{かがや}]くものがあった。", "5": "またその[中{なか}]から四つの[生{い}]きものの[形{かたち}]が[出{で}]てきた。その[様子{ようす}]はこうである。[彼{かれ}]らは[人{ひと}]の[姿{すがた}]をもっていた。", "6": "おのおの四つの[顔{かお}]をもち、またそのおのおのに四つの[翼{つばさ}]があった。", "7": "その[足{あし}]はまっすぐで、[足{あし}]のうらは[子{こ}][牛{うし}]の[足{あし}]のうらのようであり、みがいた[青銅{せいどう}]のように[光{ひか}]っていた。", "8": "その[四方{しほう}]に、そのおのおのの[翼{つばさ}]の[下{した}]に[人{ひと}]の[手{て}]があった。この四つの[者{もの}]はみな[顔{かお}]と[翼{つばさ}]をもち、", "9": "[翼{つばさ}]は[互{たがい}]に[連{つら}]なり、[行{ゆ}]く[時{とき}]は[回{まわ}]らずに、おのおの[顔{かお}]の[向{む}]かうところにまっすぐに[進{すす}]んだ。", "10": "[顔{かお}]の[形{かたち}]は、おのおのその[前方{ぜんぽう}]に[人{ひと}]の[顔{かお}]をもっていた。四つの[者{もの}]は[右{みぎ}]の[方{ほう}]に、ししの[顔{かお}]をもち、四つの[者{もの}]は[左{ひだり}]の[方{ほう}]に[牛{うし}]の[顔{かお}]をもち、また四つの[者{もの}]は[後{うし}]ろの[方{ほう}]に、わしの[顔{かお}]をもっていた。", "11": "[彼{かれ}]らの[顔{かお}]はこのようであった。その[翼{つばさ}]は[高{たか}]く[伸{の}]ばされ、その二つは[互{たがい}]に[連{つら}]なり、[他{た}]の二つをもってからだをおおっていた。", "12": "[彼{かれ}]らはおのおのその[顔{かお}]の[向{む}]かうところへまっすぐに[行{い}]き、[霊{れい}]の[行{ゆ}]くところへ[彼{かれ}]らも[行{ゆ}]き、その[行{ゆ}]く[時{とき}]は[回{まわ}]らない。", "13": "この[生{い}]きもののうちには[燃{も}]える[炭{すみ}]の[火{ひ}]のようなものがあり、たいまつのように、[生{い}]きものの[中{なか}]を[行{ゆ}]き[来{き}]している。[火{ひ}]は[輝{かがや}]いて、その[火{ひ}]から、いなずまが[出{で}]ていた。", "14": "[生{い}]きものは、いなずまのひらめきのように[速{はや}]く[行{ゆ}]き[来{き}]していた。", "15": "わたしが[生{い}]きものを[見{み}]ていると、[生{い}]きもののかたわら、[地{ち}]の[上{うえ}]に[輪{わ}]があった。四つの[生{い}]きものおのおのに、一つずつの[輪{わ}]である。", "16": "もろもろの[輪{わ}]の[形{かたち}]と[作{つく}]りは、[光{ひか}]る[貴{き}]かんらん[石{いし}]のようである。四つのものは[同{おな}]じ[形{かたち}]で、その[作{つく}]りは、あたかも、[輪{わ}]の[中{なか}]に[輪{わ}]があるようである。", "17": "その[行{ゆ}]く[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[四方{しほう}]のいずれかに[行{い}]き、[行{ゆ}]く[時{とき}]は[回{まわ}]らない。", "18": "四つの[輪{わ}]には[輪{わ}][縁{ぶち}]と[輻{や}]とがあり、その[輪{わ}][縁{ぶち}]の[周囲{しゅうい}]は[目{め}]をもって[満{み}]たされていた。", "19": "[生{い}]きものが[行{ゆ}]く[時{とき}]には、[輪{わ}]もそのかたわらに[行{い}]き、[生{い}]きものが[地{ち}]からあがる[時{とき}]は、[輪{わ}]もあがる。", "20": "[霊{れい}]の[行{ゆ}]く[所{ところ}]には[彼{かれ}]らも[行{い}]き、[輪{わ}]は[彼{かれ}]らに[伴{ともな}]ってあがる。[生{い}]きものの[霊{れい}]が[輪{わ}]の[中{なか}]にあるからである。", "21": "[彼{かれ}]らが[行{ゆ}]く[時{とき}]は、これらも[行{い}]き、[彼{かれ}]らがとどまる[時{とき}]は、これらもとどまり、[彼{かれ}]らが[地{ち}]からあがる[時{とき}]は、[輪{わ}]もまたこれらと[共{とも}]にあがる。[生{い}]きものの[霊{れい}]が[輪{わ}]の[中{なか}]にあるからである。", "22": "[生{い}]きものの[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[水晶{すいしょう}]のように[輝{かがや}]く[大空{おおぞら}]の[形{かたち}]があって、[彼{かれ}]らの[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[広{ひろ}]がっている。、", "23": "[大空{おおぞら}]の[下{した}]にはまっすぐに[伸{の}]ばした[翼{つばさ}]があり、たがいに[相連{あいつら}]なり、[生{い}]きものはおのおの二つの[翼{つばさ}]をもって、からだをおおっている。", "24": "その[行{ゆ}]く[時{とき}]、わたしは[大水{おおみず}]の[声{こえ}]、[全能者{ぜんのうしゃ}]の[声{こえ}]のような[翼{つばさ}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いた。その[声{こえ}]の[響{ひび}]きは[大軍{たいぐん}]の[声{こえ}]のようで、そのとどまる[時{とき}]は[翼{つばさ}]をたれる。", "25": "また[彼{かれ}]らの[頭{あたま}]の[上{うえ}]の[大空{おおぞら}]から[声{こえ}]があった。[彼{かれ}]らが[立{た}]ちとどまる[時{とき}]は[翼{つばさ}]をおろした。", "26": "[彼{かれ}]らの[頭{あたま}]の[上{うえ}]の[大空{おおぞら}]の[上{うえ}]に、サファイヤのような[位{くらい}]の[形{かたち}]があった。またその[位{くらい}]の[形{かたち}]の[上{うえ}]に、[人{ひと}]の[姿{すがた}]のような[形{かたち}]があった。", "27": "そしてその[腰{こし}]とみえる[所{ところ}]の[上{うえ}]の[方{ほう}]に、[火{ひ}]の[形{かたち}]のような[光{ひか}]る[青銅{せいどう}]の[色{いろ}]のものが、これを[囲{かこ}]んでいるのを[見{み}]た。わたしはその[腰{こし}]とみえる[所{ところ}]の[下{した}]の[方{ほう}]に、[火{ひ}]のようなものを[見{み}]た。そして[彼{かれ}]のまわりに[輝{かがや}]きがあった。", "28": "そのまわりにある[輝{かがや}]きのさまは、[雨{あめ}]の[日{ひ}]に[雲{くも}]に[起{おこ}]るにじのようであった。[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]の[形{かたち}]のさまは、このようであった。わたしはこれを[見{み}]て、わたしの[顔{かお}]をふせたとき、[語{かた}]る[者{もの}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いた。" }, "2": { "1": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[立{た}]ちあがれ、わたしはあなたに[語{かた}]ろう」。", "2": "そして[彼{かれ}]がわたしに[語{かた}]られた[時{とき}]、[霊{れい}]がわたしのうちに[入{い}]り、わたしを[立{た}]ちあがらせた。そして[彼{かれ}]のわたしに[語{かた}]られるのを[聞{き}]いた。", "3": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしはあなたをイスラエルの[民{たみ}]、すなわちわたしにそむいた[反逆{はんぎゃく}]の[民{たみ}]につかわす。[彼{かれ}]らもその[先祖{せんぞ}]も、わたしにそむいて[今日{こんにち}]に[及{およ}]んでいる。", "4": "[彼{かれ}]らは[厚顔{こうがん}]で[強情{ごうじょう}]な[者{もの}]たちである。わたしはあなたを[彼{かれ}]らにつかわす。あなたは[彼{かれ}]らに『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる』と[言{い}]いなさい。", "5": "[彼{かれ}]らは[聞{き}]いても、[拒{こば}]んでも、([彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]だから)[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[預言者{よげんしゃ}]がいたことを[知{し}]るだろう。", "6": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]をも[恐{おそ}]れてはならない。たといあざみといばらがあなたと[一緒{いっしょ}]にあっても、またあなたが、さそりの[中{なか}]に[住{す}]んでも、[彼{かれ}]らの[言葉{ことば}]を[恐{おそ}]れてはならない。[彼{かれ}]らの[顔{かお}]をはばかってはならない。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]である。", "7": "[彼{かれ}]らが[聞{き}]いても、[拒{こば}]んでも、あなたはただわたしの[言葉{ことば}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]らなければならない。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]だから。", "8": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしがあなたに[語{かた}]るところを[聞{き}]きなさい。[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]のようにそむいてはならない。あなたの[口{くち}]を[開{ひら}]いて、わたしが[与{あた}]えるものを[食{た}]べなさい」。", "9": "この[時{とき}]わたしが[見{み}]ると、[見{み}]よ、わたしの[方{ほう}]に[伸{の}]べた[手{て}]があった。また[見{み}]よ、[手{て}]の[中{なか}]に[巻物{まきもの}]があった。", "10": "[彼{かれ}]がわたしの[前{まえ}]にこれを[開{ひら}]くと、その[表{おもて}]にも[裏{うら}]にも[文字{もじ}]が[書{か}]いてあった。その[書{か}]かれていることは[悲{かな}]しみと、[嘆{なげ}]きと、[災{わざわい}]の[言葉{ことば}]であった。" }, "3": { "1": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた。「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたに[与{あた}]えられたものを[食{た}]べなさい。この[巻物{まきもの}]を[食{た}]べ、[行{い}]ってイスラエルの[家{いえ}]に[語{かた}]りなさい」。", "2": "そこでわたしが[口{くち}]を[開{ひら}]くと、[彼{かれ}]はわたしにその[巻物{まきもの}]を[食{た}]べさせた。", "3": "そして[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしがあなたに[与{あた}]えるこの[巻物{まきもの}]を[食{た}]べ、これであなたの[腹{はら}]を[満{み}]たしなさい」。わたしがそれを[食{た}]べると、それはわたしの[口{くち}]に[甘{あま}]いこと[蜜{みつ}]のようであった。", "4": "[彼{かれ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]に[行{い}]って、わたしの[言葉{ことば}]を[語{かた}]りなさい。", "5": "わたしはあなたを、[異国{いこく}][語{ご}]を[用{もち}]い、[舌{した}]の[重{おも}]い[民{たみ}]につかわすのでなく、イスラエルの[家{いえ}]につかわすのである。", "6": "すなわちあなたがその[言葉{ことば}]を[知{し}]らない、[異国{いこく}][語{ご}]の[舌{した}]の[重{おも}]い[多{おお}]くの[民{たみ}]につかわすのではない。もしわたしがあなたをそのような[民{たみ}]につかわしたら、[彼{かれ}]らはあなたに[聞{き}]いたであろう。", "7": "しかしイスラエルの[家{いえ}]はあなたに[聞{き}]くのを[好{この}]まない。[彼{かれ}]らはわたしに[聞{き}]くのを[好{この}]まないからである。イスラエルの[家{いえ}]はすべて[厚顔{こうがん}]でまた[強情{ごうじょう}]である。", "8": "[見{み}]よ、わたしはあなたの[顔{かお}]を[彼{かれ}]らの[顔{かお}]に[向{む}]かって[堅{かた}]くし、あなたの[額{ひたい}]を[彼{かれ}]らの[額{ひたい}]に[向{む}]かって[堅{かた}]くした。", "9": "わたしはあなたの[額{ひたい}]を[岩{いわ}]よりも[堅{かた}]いダイヤモンドのようにした。ゆえに[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れてはならない。[彼{かれ}]らの[顔{かお}]をはばかってはならない。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]である」。", "10": "また[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしがあなたに[語{かた}]るすべての[言葉{ことば}]をあなたの[心{こころ}]におさめ、あなたの[耳{みみ}]に[聞{き}]きなさい。", "11": "そして[捕囚{ほしゅう}]の[人々{ひとびと}]、あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って、[彼{かれ}]らが[聞{き}]いても、[彼{かれ}]らが[拒{こば}]んでも、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる』と[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい」。", "12": "[時{とき}]に[霊{れい}]がわたしをもたげた。そして[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]がその[所{ところ}]からのぼった[時{とき}]、わたしの[後{うしろ}]に[大{おお}]いなる[地震{じしん}]の[響{ひび}]きを[聞{き}]いた。", "13": "それは[互{たがい}]に[相触{あいふ}]れる[生{い}]きものの[翼{つばさ}]の[音{おと}]と、そのかたわらの[輪{わ}]の[音{おと}]で、[大{おお}]いなる[地震{じしん}]のように[響{ひび}]いた。", "14": "[霊{れい}]はわたしをもたげ、わたしを[取{と}]り[去{さ}]ったので、わたしは[心{こころ}]を[熱{あつ}]くし、[苦々{にがにが}]しい[思{おも}]いで[出{で}]て[行{い}]った。[主{しゅ}]の[手{て}]が[強{つよ}]くわたしの[上{うえ}]にあった。", "15": "そしてわたしはケバル[川{がわ}]のほとりのテルアビブにいる[捕囚{ほしゅう}]の[人々{ひとびと}]のもとへ[行{い}]き、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[驚{おどろ}]きあきれて[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[座{ざ}]した。", "16": "[七日{なぬか}][過{す}]ぎて[後{のち}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "17": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしはあなたをイスラエルの[家{いえ}]のために[見守{みまも}]る[者{もの}]とした。あなたはわたしの[口{くち}]から[言葉{ことば}]を[聞{き}]くたびに、わたしに[代{かわ}]って[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めなさい。", "18": "わたしが[悪人{あくにん}]に『あなたは[必{かなら}]ず[死{し}]ぬ』と[言{い}]うとき、あなたは[彼{かれ}]の[命{いのち}]を[救{すく}]うために[彼{かれ}]を[戒{いまし}]めず、また[悪人{あくにん}]を[戒{いまし}]めて、その[悪{わる}]い[道{みち}]から[離{はな}]れるように[語{かた}]らないなら、その[悪人{あくにん}]は[自分{じぶん}]の[悪{あく}]のために[死{し}]ぬ。しかしその[血{ち}]をわたしはあなたの[手{て}]から[求{もと}]める。", "19": "しかし、もしあなたが[悪人{あくにん}]を[戒{いまし}]めても、[彼{かれ}]がその[悪{あく}]をも、またその[悪{わる}]い[道{みち}]をも[離{はな}]れないなら、[彼{かれ}]はその[悪{あく}]のために[死{し}]ぬ。しかしあなたは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]う。", "20": "また[義人{ぎじん}]がその[義{ぎ}]にそむき、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]うなら、わたしは[彼{かれ}]の[前{まえ}]に、つまずきを[置{お}]き、[彼{かれ}]は[死{し}]ぬ。あなたが[彼{かれ}]を[戒{いまし}]めなかったゆえ、[彼{かれ}]はその[罪{つみ}]のために[死{し}]に、その[行{おこな}]った[義{ぎ}]は[覚{おぼ}]えられない。しかしその[血{ち}]をわたしはあなたの[手{て}]から[求{もと}]める。", "21": "けれども、もしあなたが[義人{ぎじん}]を[戒{いまし}]めて、[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないように[語{かた}]り、そして[彼{かれ}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]さないなら、[彼{かれ}]は[戒{いまし}]めを[受{う}]けいれたゆえに、その[命{いのち}]を[保{たも}]ち、あなたは[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]う」。", "22": "その[所{ところ}]で[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]み、[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[立{た}]って、[平野{へいや}]に[出{で}]て[行{い}]きなさい。その[所{ところ}]でわたしはあなたに[語{かた}]ろう」。", "23": "そこで、わたしは[立{た}]って[平野{へいや}]に[出{で}]て[行{い}]った。[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が、かつてわたしがケバル[川{がわ}]のほとりで[見{み}]た[栄光{えいこう}]のように、その[所{ところ}]に[立{た}]ち[現{あらわ}]れたので、わたしはひれ[伏{ふ}]した。", "24": "しかし[霊{れい}]がわたしのうちにはいって、わたしを[立{た}]ちあがらせ、わたしに[語{かた}]って[言{い}]った、「[行{い}]って、あなたの[家{いえ}]にこもっていなさい。", "25": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはあなたの[上{うえ}]になわをかけ、それであなたを[縛{しば}]り、あなたを[民{たみ}]の[中{なか}]に[行{い}]かせないようにする。", "26": "わたしはあなたの[舌{した}]を[上{うえ}]あごにつかせ、あなたをおしにして、[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めることができないようにする。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]だからである。", "27": "しかし、わたしがあなたと[語{かた}]るときは、あなたの[口{くち}]を[開{ひら}]く。あなたは[彼{かれ}]らに『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる』と[言{い}]わなければならない。[聞{き}]く[者{もの}]は[聞{き}]くがよい、[拒{こば}]む[者{もの}]は[拒{こば}]むがよい。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]だからである。" }, "4": { "1": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、一[枚{まい}]のかわらを[取{と}]って、あなたの[前{まえ}]に[置{お}]き、その[上{うえ}]にエルサレムの[町{まち}]を[描{えが}]きなさい。", "2": "そしてこれを[取{と}]り[囲{かこ}]み、これにむかって[雲梯{うんてい}]を[設{もう}]け、[塁{るい}]を[築{きず}]き、[陣{じん}]を[張{は}]り、その[回{まわ}]りに[城{しろ}]くずしを[備{そな}]えてこれを[攻{せ}]めなさい。", "3": "また[鉄{てつ}]の[板{いた}]をとり、それをあなたと[町{まち}]の[間{あいだ}]に[置{お}]いて[鉄{てつ}]の[壁{かべ}]となし、あなたの[顔{かお}]をこれに[向{む}]けなさい。[町{まち}]をこのように[囲{かこ}]んで、その[包囲{ほうい}]を[押{お}]し[進{すす}]めなさい。これがイスラエルの[家{いえ}]のしるしである。", "4": "あなたはまた[自分{じぶん}]の[左{ひだり}][脇{わき}]を[下{した}]にして[寝{ね}]なさい。わたしはあなたの[上{うえ}]にイスラエルの[家{いえ}]の[罰{ばつ}]を[置{お}]く。あなたはこのようにして[寝{ね}]ている[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らの[罰{ばつ}]を[負{お}]わなければならない。", "5": "わたしは[彼{かれ}]らの[罰{ばつ}]の[年数{ねんすう}]に[等{ひと}]しいその[日{ひ}][数{かず}]、すなわち三百九十[日{にち}]をあなたのために[定{さだ}]める。その[間{かん}]あなたはイスラエルの[家{いえ}]の[罰{ばつ}]を[負{お}]わなければならない。", "6": "あなたはその[期間{きかん}]を[終{おわ}]ったなら、また[右{みぎ}][脇{わき}]を[下{した}]にして[寝{ね}]て、ユダの[家{いえ}]の[罰{ばつ}]を[負{お}]わなければならない。わたしは一[日{にち}]を一[年{ねん}]として四十[日{にち}]をあなたのために[定{さだ}]める。", "7": "あなたは[自分{じぶん}]の[顔{かお}]をエルサレムの[包囲{ほうい}]の[方{ほう}]に[向{む}]け、[腕{うで}]をあらわし、[町{まち}]に[向{む}]かって[預言{よげん}]しなければならない。", "8": "[見{み}]よ、わたしはあなたに、なわをかけて、あなたの[包囲{ほうい}]の[期間{きかん}]の[終{おわ}]るまで、[左右{さゆう}]に[動{うご}]くことができないようにする。", "9": "あなたはまた[小麦{こむぎ}]、[大麦{おおむぎ}]、[豆{まめ}]、レンズ[豆{まめ}]、あわ、はだか[麦{むぎ}]を[取{と}]って、一つの[器{うつわ}]に[入{い}]れ、これでパンを[造{つく}]り、あなたが[横{よこ}]になって[寝{ね}]る[日{ひ}]の[数{かず}]、すなわち三百九十[日{にち}]の[間{あいだ}]これを[食{た}]べなければならない。", "10": "あなたが[食{た}]べる[食物{しょくもつ}]は[量{はか}]って一[日{にち}]に二十シケルである。あなたは一[日{にち}]に一[度{ど}]これを[食{た}]べなければならない。", "11": "また[水{みず}]を[量{はか}]って一ヒンの六[分{ぶん}]の一を一[日{にち}]に一[度{ど}][飲{の}]まなければならない。", "12": "あなたは[大麦{おおむぎ}]の[菓子{かし}]のようにしてこれを[食{た}]べなさい。すなわち[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]でこれを[人{ひと}]の[糞{ふん}]で[焼{や}]かなければならない」。", "13": "そして[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「このようにイスラエルの[民{たみ}]はわたしが[追{お}]いやろうとする[国々{くにぐに}]の[中{なか}]で[汚{けが}]れたパンを[食{た}]べなければならない」。", "14": "そこでわたしは[言{い}]った、「ああ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、わたしは[自分{じぶん}]を[汚{けが}]したことはありません。わたしは[幼{おさな}]い[時{とき}]から[今日{こんにち}]まで、[自然{しぜん}]に[死{し}]んだものや、[野獣{やじゅう}]に[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものを[食{た}]べたことはありません。また[汚{けが}]れた[肉{にく}]がわたしの[口{くち}]にはいったことはありません」。", "15": "すると[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしは[牛{うし}]の[糞{ふん}]をもって[人{ひと}]の[糞{ふん}]に[換{か}]えることをあなたにゆるす。あなたはそれで[自分{じぶん}]のパンを[整{ととの}]えなさい」。", "16": "またわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[見{み}]よ、わたしはエルサレムで[人{ひと}]のつえとするパンを[打{う}]ち[砕{くだ}]く。[彼{かれ}]らはパンを[量{はか}]って、[恐{おそ}]れながら[食{た}]べ、また[水{みず}]を[量{はか}]って[驚{おどろ}]きながら[飲{の}]む。", "17": "これは[彼{かれ}]らをパンと[水{みず}]とに[乏{とぼ}]しくし、[互{たがい}]に[驚{おどろ}]いて[顔{かお}]を[見合{みあ}]わせ、その[罰{ばつ}]のために[衰{おとろ}]えさせるためである。" }, "5": { "1": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[鋭{するど}]いつるぎを[取{と}]り、それを[理髪{りはつ}][師{し}]のかみそりとして、あなたの[頭{あたま}]と、ひげとをそり、はかりで[量{はか}]って、その[毛{け}]を[分{わ}]けなさい。", "2": "その三[分{ぶん}]の一は[包囲{ほうい}]の[期間{きかん}]の[終{おわ}]る[時{とき}]、[町{まち}]の[中{なか}]で[火{ひ}]で[焼{や}]き、また三[分{ぶん}]の一を[取{と}]り、つるぎで[町{まち}]のまわりでこれを[打{う}]ち、さらに三[分{ぶん}]の一を[風{かぜ}]に[散{ち}]らしなさい。わたしはつるぎを[抜{ぬ}]いて、[彼{かれ}]らのあとを[追{お}]う。", "3": "あなたはその[毛{け}]を[少{すこ}]し[取{と}]って、[衣{ころも}]のすそに[包{つつ}]み、", "4": "またそのうちから[少{すこ}]しを[取{と}]って[火{ひ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れ、[火{ひ}]でこれを[焼{や}]きなさい。[火{ひ}]はその[中{なか}]から[出{で}]て、イスラエルの[全家{ぜんか}]に[及{およ}]ぶ。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはこのエルサレムを[万国{ばんこく}]の[中{なか}]に[置{お}]き、[国々{くにぐに}]をそのまわりに[置{お}]いた。", "6": "エルサレムは[他{た}]の[国々{くにぐに}]よりも[悪{あ}]しく、わたしのおきてにそむき、そのまわりの[国々{くにぐに}]よりもわたしの[定{さだ}]めにそむいた。すなわち[彼{かれ}]らはわたしのおきてを[捨{す}]て、わたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まなかった。", "7": "それゆえ[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたはそのまわりにいる[異邦人{いほうじん}]よりも[狂暴{きょうぼう}]であって、わたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まず、わたしのおきてを[行{おこな}]わず、むしろ、あなたがたの[回{まわ}]りにいる[異邦人{いほうじん}]のおきてを[守{まも}]っていた。", "8": "それゆえ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたを[攻{せ}]め、[異邦人{いほうじん}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、あなたの[中{なか}]にさばきを[行{おこな}]う。", "9": "あなたのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]のために、わたしがまだした[事{こと}]のないような[事{こと}]、またこの[後{のち}]ふたたびしないような[事{こと}]をあなたに[対{たい}]してする。", "10": "それゆえ、あなたのうちで[父{ちち}]はその[子{こ}]を[食{く}]い、[子{こ}]はその[父{ちち}]を[食{く}]う。わたしはあなたに[対{たい}]してさばきを[行{おこな}]い、あなたのうちの[残{のこ}]りの[者{もの}]をことごとく[四方{しほう}]の[風{かぜ}]に[散{ち}]らす。", "11": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。あなたはその[忌{い}]むべき[物{もの}]と、その[憎{にく}]むべき[事{こと}]とをもって、わたしの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]したので、わたしは[必{かなら}]ずあなたの[数{かず}]を[減{へ}]らす。わたしの[目{め}]はあなたを[惜{お}]しみ[見{み}]ず、またわたしはあなたをあわれまない。", "12": "あなたの三[分{ぶん}]の一はあなたの[中{なか}]で[疫病{えきびょう}]で[死{し}]に、ききんで[滅{ほろ}]び、三[分{ぶん}]の一はあなたのまわりでつるぎに[倒{たお}]れ、三[分{ぶん}]の一は[四方{しほう}]の[風{かぜ}]に[散{ち}]らされる。わたしはつるぎを[抜{ぬ}]いてそのあとを[追{お}]う。", "13": "こうしてわたしは[怒{いか}]りを[漏{も}]らし[尽{つく}]し、[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[漏{も}]らして、[満足{まんぞく}]する。こうして、わたしの[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[漏{も}]らし[尽{つく}]した[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]であるわたしが[熱心{ねっしん}]に[語{かた}]ったことを[知{し}]るであろう。", "14": "わたしはまわりにある[国々{くにぐに}]の[中{なか}]と、すべてそばを[通{とお}]る[者{もの}]の[目{め}]の[前{まえ}]であなたを[滅亡{めつぼう}]とあざけりに[渡{わた}]す。", "15": "わたしが[怒{いか}]りと、[憤{いきどお}]りと、[重{おも}]い[懲罰{ちょうばつ}]とをもって、あなたに[対{たい}]してさばきを[行{おこな}]う[時{とき}]、あなたはそのまわりにある[国々{くにぐに}]のあざけりとなり、そしりとなり、[戒{いまし}]めとなり、[驚{おどろ}]きとなる。これは[主{しゅ}]であるわたしが[語{かた}]るのである。", "16": "すなわち、わたしがあなたを[滅{ほろ}]ぼすききんの[矢{や}]、[滅亡{めつぼう}]の[矢{や}]をあなたに[放{はな}]つ[時{とき}]、わたしはあなたを[滅{ほろ}]ぼすために[放{はな}]つのだ。わたしはあなたの[上{うえ}]にききんを[増{ま}]し[加{くわ}]え、あなたがつえとするパンを[打{う}]ち[砕{くだ}]く。", "17": "わたしはあなたにききんと[野獣{やじゅう}]を[送{おく}]って、あなたの[子{こ}]を[奪{うば}]い[取{と}]り、また[疫病{えきびょう}]と[流血{りゅうけつ}]にあなたの[中{なか}]を[通{とお}]らせ、またつるぎをあなたに[送{おく}]る。[主{しゅ}]であるわたしがこれを[言{い}]う」。" }, "6": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、わたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をイスラエルの[山々{やまやま}]に[向{む}]け、[預言{よげん}]して、", "3": "[言{い}]え。イスラエルの[山々{やまやま}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[山{やま}]と[丘{おか}]と、[谷{たに}]と[川{かわ}]に[向{む}]かって、こう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはつるぎをあなたがたに[送{おく}]り、あなたがたの[高{たか}]き[所{ところ}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "4": "あなたがたの[祭壇{さいだん}]は[荒{あら}]され、あなたがたの[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]はこわされる。わたしはあなたがたの[偶像{ぐうぞう}]の[前{まえ}]に、あなたがたの[殺{ころ}]された[者{もの}]を[投{な}]げ[出{だ}]す。", "5": "わたしはイスラエルの[民{たみ}]の[死体{したい}]を[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]の[前{まえ}]に[置{お}]き、[骨{ほね}]をあなたがたの[祭壇{さいだん}]のまわりに[散{ち}]らす。", "6": "すべてあなたがたの[住{す}]む[所{ところ}]で[町々{まちまち}]は[滅{ほろ}]ぼされ、[高{たか}]き[所{ところ}]は[荒{あら}]される。こうしてあなたがたの[祭壇{さいだん}]はこわし[荒{あら}]され、あなたがたの[偶像{ぐうぞう}]は[砕{くだ}]かれて[滅{ほろ}]び、あなたがたの[香{こう}]の[祭壇{さいだん}]は[倒{たお}]され、あなたがたのわざは[消{け}]し[去{さ}]られる。", "7": "また[殺{ころ}]された[者{もの}]はあなたがたのうちに[倒{たお}]れる。これによって、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "8": "わたしは、あなたがたのある[者{もの}]を[生{い}]かしておく。あなたがたが、つるぎをのがれて[国々{くにぐに}]の[中{なか}]におり、[国々{くにぐに}]に[散{ち}]らされる[時{とき}]、", "9": "あなたがたのうちののがれた[者{もの}]は、その[捕{とら}]え[移{うつ}]された[国々{くにぐに}]の[中{なか}]でわたしを[思{おも}]い[出{だ}]す。これはわたしが、[彼{かれ}]らのわたしを[離{はな}]れた[姦淫{かんいん}]の[心{こころ}]と、[偶像{ぐうぞう}]を[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[目{め}]をくじくからである。そして[彼{かれ}]らはそのもろもろの[憎{にく}]むべきことと、その[犯{おか}]した[悪{あく}]のために、みずからをいとうようになる。", "10": "そして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。この[災{わざわい}]を[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[下{くだ}]すと、わたしが[言{い}]ったのは[決{けっ}]してむなしい[事{こと}]ではない」。", "11": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「あなたは[手{て}]を[打{う}]ち、[足{あし}]を[踏{ふ}]みならして[言{い}]え。ああ、イスラエルの[家{いえ}]のすべての[悪{あ}]しき[憎{にく}]むべき[者{もの}]はわざわいだ。[彼{かれ}]らはつるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]に[倒{たお}]れるからである。", "12": "[遠{とお}]くにいる[者{もの}]は[疫病{えきびょう}]で[死{し}]に、[近{ちか}]くにいる[者{もの}]はつるぎに[倒{たお}]れる。[生{い}]き[残{のこ}]って[身{み}]を[全{まっと}]うする[者{もの}]はききんによって[死{し}]ぬ。このようにわたしはわが[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[漏{も}]らし[尽{つく}]す。", "13": "[彼{かれ}]らの[殺{ころ}]される[者{もの}]がその[偶像{ぐうぞう}]の[中{なか}]にあり、その[祭壇{さいだん}]のまわりにあり、すべての[高{たか}]き[丘{おか}]の[上{うえ}]にあり、すべての[山{やま}]の[頂{いただき}]にあり、すべての[青{あお}][木{き}]の[下{した}]にあり、すべての[茂{しげ}]ったかしの[木{き}]の[下{した}]にあり、[彼{かれ}]らがこうばしいかおりを、すべての[偶像{ぐうぞう}]にささげた[所{ところ}]にある[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るのである。", "14": "わたしはまた[手{て}]を[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[伸{の}]べて、その[地{ち}]を[荒{あら}]し、すべて[彼{かれ}]らの[住{す}]む[所{ところ}]を、[荒野{あらの}]からリブラまで[荒{あ}]れ[地{ち}]とする。これによって[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "7": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[地{ち}]の[終{おわ}]りについて[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、この[国{くに}]の[四方{しほう}]の[境{さかい}]に[終{おわ}]りが[来{き}]た。", "3": "いま、あなたの[終{おわ}]りが[来{き}]た。わたしはわが[怒{いか}]りをあなたに[漏{も}]らし、あなたの[行{おこな}]いに[従{したが}]って、あなたをさばき、あなたのもろもろの[憎{にく}]むべき[物{もの}]のためにあなたを[罰{ばっ}]する。", "4": "わたしの[目{め}]はあなたを[惜{お}]しみ[見{み}]ず、またあなたをあわれまない。わたしはあなたの[行{おこな}]いのためにあなたを[罰{ばっ}]する。あなたの[憎{にく}]むべき[事{こと}]があなたのうちにある。これによって、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[災{わざわい}]が[引{ひ}]き[続{つづ}]いて[起{おこ}]る。[見{み}]よ、[災{わざわい}]が[来{く}]る。", "6": "[終{おわ}]りが[来{く}]る。その[終{おわ}]りが[来{く}]る。それが[起{た}]って、あなたに[臨{のぞ}]む。[見{み}]よ、それが[来{く}]る。", "7": "この[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、あなたの[最後{さいご}]の[運命{うんめい}]があなたに[来{き}]た。[時{とき}]は[来{き}]た。[日{ひ}]が[近{ちか}]づいた。[混乱{こんらん}]の[日{ひ}]で、[山々{やまやま}]に[聞{きこ}]える[喜{よろこ}]びの[日{ひ}]ではない。", "8": "[今{いま}]わたしは、すみやかにわたしの[憤{いきどお}]りをあなたの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、わたしの[怒{いか}]りをあなたに[漏{も}]らし[尽{つく}]し、あなたの[行{おこな}]いに[従{したが}]ってあなたをさばき、あなたのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]のためにあなたを[罰{ばっ}]する。", "9": "わたしの[目{め}]はあなたを[惜{お}]しみ[見{み}]ず、またあなたをあわれまない。わたしはあなたの[行{おこな}]いのためにあなたを[罰{ばっ}]する。あなたの[憎{にく}]むべき[事{こと}]があなたのうちにある。これによって、あなたがたは、[主{しゅ}]であるわたしがあなたを[撃{う}]つことを[知{し}]るようになる。", "10": "[見{み}]よ、その[日{ひ}]を。また[見{み}]よ、かの[日{ひ}]が[来{き}]た。あなたの[最後{さいご}]の[運命{うんめい}]が[来{き}]た。[不義{ふぎ}]は[花{はな}][咲{さ}]き、[高{たか}]ぶりは[芽{め}]を[出{だ}]した。", "11": "[暴虐{ぼうぎゃく}]はつのって[悪{あく}]のつえとなった。[彼{かれ}]らもその[群衆{ぐんしゅう}]も、その[富{とみ}]も[消{き}]え、また[彼{かれ}]らの[名声{めいせい}]も[消{き}]えて[何{なに}]も[残{のこ}]らなくなる。", "12": "[時{とき}]は[来{き}]た。[日{ひ}]は[近{ちか}]づいた。[買{か}]う[者{もの}]は[喜{よろこ}]ぶな。[売{う}]る[者{もの}]は[悲{かな}]しむな。[怒{いか}]りがすべての[群衆{ぐんしゅう}]の[上{うえ}]に[臨{のぞ}]むからだ。", "13": "[売{う}]る[者{もの}]はたとい[生{い}]きていても、その[売{う}]ったものに[帰{かえ}]ることはない。[怒{いか}]りがそのすべての[民衆{みんしゅう}]の[上{うえ}]にあるからだ。それはもとに[帰{かえ}]らない。その[不義{ふぎ}]のために、だれも[命{いのち}]を[全{まっと}]うすることはできない。", "14": "[人々{ひとびと}]がラッパを[吹{ふ}]いて[備{そな}]えをしても[戦{たたか}]いに[出{で}]る[者{もの}]はない。それはわたしの[怒{いか}]りがそのすべての[群衆{ぐんしゅう}]の[上{うえ}]にあるからだ。", "15": "[外{そと}]にはつるぎがあり、[内{うち}]には[疫病{えきびょう}]とききんがある。[畑{はたけ}]にいる[者{もの}]はつるぎに[死{し}]に、[町{まち}]にいる[者{もの}]はききんと[疫病{えきびょう}]に[滅{ほろ}]ぼされる。", "16": "そのうちの、のがれる[者{もの}]は[谷間{たにま}]のはとのように[山々{やまやま}]に[行{い}]って、おのおの[皆{みな}]その[罪{つみ}]のために[悲{かな}]しむ。", "17": "[両手{りょうて}]とも[弱{よわ}]くなり、[両{りょう}]ひざとも[水{みず}]のように[弱{よわ}]くなる。", "18": "[彼{かれ}]らは[荒布{あらぬの}]を[身{み}]にまとい、[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]らをおおい、すべての[顔{かお}]には[恥{はじ}]があらわれ、すべての[頭{あたま}]は[髪{かみ}]をそり[落{おと}]す。", "19": "[彼{かれ}]らはその[銀{ぎん}]をちまたに[捨{す}]て、その[金{きん}]はあくたのようになる。[主{しゅ}]の[怒{いか}]りの[日{ひ}]には[金銀{きんぎん}]も[彼{かれ}]らを[救{すく}]うことはできない。それらは[彼{かれ}]らの[飢{う}]えを[満足{まんぞく}]させることができない、またその[腹{はら}]を[満{み}]たすことができない。それは[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]のつまずきであったからだ。", "20": "[彼{かれ}]らはその[美{うつく}]しい[飾{かざ}]り[物{もの}]を[高{たか}]ぶりのために[用{もち}]い、またこれをもってその[憎{にく}]むべき[偶像{ぐうぞう}]と[忌{い}]むべき[物{もの}]を[造{つく}]った。それゆえわたしはこれを[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[汚{けが}]れたものとする。", "21": "わたしはこれを[外国{がいこく}][人{じん}]の[手{て}]に[渡{わた}]して[奪{うば}]わせ、[地{ち}]の[悪人{あくにん}]に[渡{わた}]してかすめさせる。[彼{かれ}]らはこれを[汚{けが}]す。", "22": "わたしは[彼{かれ}]らから[顔{かお}]をそむけて、[彼{かれ}]らにわたしの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]させる。[強盗{ごうとう}]がこれにはいって[汚{けが}]し、", "23": "また[荒{あ}]れ[地{ち}]とする。この[地{ち}]は[流血{りゅうけつ}]のとがに[満{み}]ち、この[町{まち}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]に[満{み}]ちているゆえ、", "24": "わたしは[国々{くにぐに}]のうちの[悪{わる}]い[者{もの}]どもを[招{まね}]いて、[彼{かれ}]らの[家{いえ}]をかすめさせる。わたしは[強{つよ}]い[者{もの}]の[高{たか}]ぶりをやめさせる。また[彼{かれ}]らの[聖所{せいじょ}]は[汚{けが}]される。", "25": "[滅{ほろ}]びが[来{く}]るとき、[彼{かれ}]らは[平安{へいあん}]を[求{もと}]めても[得{え}]られない。", "26": "[災{わざわい}]に[災{わざわい}]が[重{かさ}]なりきたり、[知{し}]らせに[知{し}]らせが[相{あい}]つぐ。その[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[預言者{よげんしゃ}]に[幻{まぼろし}]を[求{もと}]める。しかし[律法{りっぽう}]は[祭司{さいし}]のうちに[絶{た}]え、[計{はか}]りごとは[長老{ちょうろう}]のうちに[絶{た}]える。", "27": "[王{おう}]は[悲{かな}]しみ、つかさは[望{のぞ}]みを[失{うしな}]い、その[地{ち}]の[民{たみ}]の[手{て}]はおののきによってこわばる。わたしは[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いに[従{したが}]って[彼{かれ}]らをあつかい、そのさばきに[従{したが}]って[彼{かれ}]らをさばく。そして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "8": { "1": "[第{だい}]六[年{ねん}]の六[月{がつ}]五[日{か}]にわたしがわたしの[家{いえ}]に[座{ざ}]し、ユダの[長老{ちょうろう}]たちがわたしの[前{まえ}]に[座{ざ}]していたとき、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[手{て}]がわたしの[上{うえ}]に[下{くだ}]った。", "2": "わたしは[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[人{ひと}]のような[形{かたち}]があって、その[腰{こし}]とみられる[所{ところ}]から[下{した}]は[火{ひ}]のように[見{み}]え、[腰{こし}]から[上{うえ}]は[光{ひか}]る[青銅{せいどう}]のように[輝{かがや}]いて[見{み}]えた。", "3": "[彼{かれ}]は[手{て}]のようなものを[伸{の}]べて、わたしの[髪{かみ}]の[毛{け}]をつかんだ。そして[霊{れい}]がわたしを[天{てん}]と[地{ち}]の[間{あいだ}]に[引{ひ}]きあげ、[神{かみ}]の[幻{まぼろし}]のうちにわたしをエルサレムに[携{たずさ}]えて[行{い}]き、[北{きた}]に[向{む}]かった[内庭{うちにわ}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[至{いた}]らせた。そこには、ねたみをひき[起{おこ}]すねたみの[偶像{ぐうぞう}]があった。", "4": "[見{み}]よ、そこに、わたしがかの[平野{へいや}]で[見{み}]た[幻{まぼろし}]のようなイスラエルの[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]があらわれた。", "5": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[目{め}]をあげて[北{きた}]の[方{ほう}]をのぞめ」。そこでわたしが[目{め}]をあげて[北{きた}]の[方{ほう}]をのぞむと、[見{み}]よ、[祭壇{さいだん}]の[門{もん}]の[北{きた}]にあたって、その[入口{いりぐち}]に、このねたみの[偶像{ぐうぞう}]があった。", "6": "[彼{かれ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らのしていること、すなわちイスラエルの[家{いえ}]がここでしている[大{おお}]いなる[憎{にく}]むべきことを[見{み}]るか。これはわたしを[聖所{せいじょ}]から[遠{とお}]ざけるものである。しかしあなたは、さらに[大{おお}]いなる[憎{にく}]むべきことを[見{み}]るだろう」。", "7": "そして[彼{かれ}]はわたしを[庭{にわ}]の[門{もん}]に[行{い}]かせた。わたしが[見{み}]ると、[見{み}]よ、[壁{かべ}]に一つの[穴{あな}]があった。", "8": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[壁{かべ}]に[穴{あな}]をあけよ」。そこでわたしが[壁{かべ}]に[穴{あな}]をあけると、[見{み}]よ、一つの[戸{と}]があった。", "9": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「はいって、[彼{かれ}]らがここでなす[所{ところ}]の[悪{あ}]しき[憎{にく}]むべきことを[見{み}]よ」。", "10": "そこでわたしがはいって[見{み}]ると、もろもろの[這{は}]うものと、[憎{にく}]むべき[獣{けもの}]の[形{かたち}]、およびイスラエルの[家{いえ}]のもろもろの[偶像{ぐうぞう}]が、まわりの[壁{かべ}]に[描{えが}]いてあった。", "11": "またイスラエルの[家{いえ}]の[長老{ちょうろう}]七十[人{にん}]が、その[前{まえ}]に[立{た}]っていた。シャパンの[子{こ}]ヤザニヤも、[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[立{た}]っていた。おのおの[手{て}]に[香炉{こうろ}]を[持{も}]ち、そしてその[香{こう}]の[煙{けむり}]が[雲{くも}]のようにのぼった。", "12": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]の[長老{ちょうろう}]たちが[暗{くら}]い[所{ところ}]で[行{おこな}]う[事{こと}]、すなわちおのおのその[偶像{ぐうぞう}]の[室{しつ}]で[行{おこな}]う[事{こと}]を[見{み}]るか。[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『[主{しゅ}]はわれわれを[見{み}]られない。[主{しゅ}]はこの[地{ち}]を[捨{す}]てられた』と」。", "13": "またわたしに[言{い}]われた、「あなたはさらに[彼{かれ}]らがなす[大{おお}]いなる[憎{にく}]むべきことを[見{み}]る」。", "14": "そして[彼{かれ}]はわたしを[連{つ}]れて[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[北{きた}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に[行{い}]った。[見{み}]よ、そこに[女{おんな}]たちがすわって、タンムズのために[泣{な}]いていた。", "15": "その[時{とき}]、[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはこれを[見{み}]たか。これよりもさらに[大{おお}]いなる[憎{にく}]むべきことを[見{み}]るだろう」。", "16": "[彼{かれ}]はまたわたしを[連{つ}]れて、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[内庭{うちにわ}]にはいった。[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[入口{いりぐち}]に、[廊{ろう}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]に二十五[人{にん}]ばかりの[人{ひと}]が、[主{しゅ}]の[宮{みや}]にその[背中{せなか}]を[向{む}]け、[顔{かお}]を[東{ひがし}]に[向{む}]け、[東{ひがし}]に[向{む}]かって[太陽{たいよう}]を[拝{おが}]んでいた。", "17": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはこれを[見{み}]たか。ユダの[家{いえ}]にとって、[彼{かれ}]らがここでしているこれらの[憎{にく}]むべきわざは[軽{かる}]いことであるか。[彼{かれ}]らはこの[地{ち}]を[暴虐{ぼうぎゃく}]で[満{み}]たし、さらにわたしを[怒{いか}]らせる。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはその[鼻{はな}]に[木{き}]の[枝{えだ}]を[置{お}]く。", "18": "それゆえ、わたしも[憤{いきどお}]って[事{こと}]を[行{おこな}]う。わたしの[目{め}]は[彼{かれ}]らを[惜{お}]しみ[見{み}]ず、またあわれまない。たとい[彼{かれ}]らがわたしの[耳{みみ}]に[大声{おおごえ}]で[呼{よ}]ばわっても、わたしは[彼{かれ}]らの[言{い}]うことを[聞{き}]かない」。" }, "9": { "1": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしの[耳{みみ}]に[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]われた、「[町{まち}]を[罰{ばっ}]する[者{もの}]たちよ、おのおの[滅{ほろ}]ぼす[武器{ぶき}]をその[手{て}]に[持{も}]って[近{ちか}]よれ」と。", "2": "[見{み}]よ、[北{きた}]に[向{む}]かう[上{うえ}]の[門{もん}]の[道{みち}]から[出{で}]て[来{く}]る六[人{にん}]の[者{もの}]があった。おのおのその[手{て}]に[滅{ほろ}]ぼす[武器{ぶき}]を[持{も}]ち、[彼{かれ}]らの[中{なか}]のひとりは[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]、その[腰{こし}]に[物{もの}]を[書{か}]く[墨{すみ}]つぼをつけていた。[彼{かれ}]らははいって[来{き}]て、[青銅{せいどう}]の[祭壇{さいだん}]のかたわらに[立{た}]った。", "3": "ここにイスラエルの[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]がその[座{ざ}]しているケルビムから[立{た}]ちあがって、[宮{みや}]の[敷居{しきい}]にまで[至{いた}]った。そして[主{しゅ}]は、[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]て、その[腰{こし}]に[物{もの}]を[書{か}]く[墨{すみ}]つぼをつけている[者{もの}]を[呼{よ}]び、", "4": "[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「[町{まち}]の[中{なか}]、エルサレムの[中{なか}]をめぐり、その[中{なか}]で[行{おこな}]われているすべての[憎{にく}]むべきことに[対{たい}]して[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しむ[人々{ひとびと}]の[額{ひたい}]にしるしをつけよ」。", "5": "またわたしの[聞{き}]いている[所{ところ}]で[他{た}]の[者{もの}]に[言{い}]われた、「[彼{かれ}]のあとに[従{したが}]い[町{まち}]をめぐって、[撃{う}]て。あなたの[目{め}]は[惜{お}]しみ[見{み}]るな。またあわれむな。", "6": "[老若男女{ろうにゃくなんにょ}]をことごとく[殺{ころ}]せ。しかし[身{み}]にしるしのある[者{もの}]には[触{ふ}]れるな。まずわたしの[聖所{せいじょ}]から[始{はじ}]めよ」。そこで、[彼{かれ}]らは[宮{みや}]の[前{まえ}]にいた[老人{ろうじん}]から[始{はじ}]めた。", "7": "この[時{とき}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らに[言{い}]われた、「[宮{みや}]を[汚{けが}]し、[死人{しにん}]で[庭{にわ}]を[満{み}]たせ。[行{い}]け」。そこで[彼{かれ}]らは[出{で}]て[行{い}]って、[町{まち}]の[中{なか}]で[撃{う}]った。", "8": "さて[彼{かれ}]らが[人々{ひとびと}]を[打{う}]ち[殺{ころ}]していた[時{とき}]、わたしひとりだけが[残{のこ}]されたので、ひれ[伏{ふ}]して、[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたがエルサレムの[上{うえ}]に[怒{いか}]りを[注{そそ}]がれるとき、イスラエルの[残{のこ}]りの[者{もの}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼされるのですか」。", "9": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「イスラエルとユダの[家{いえ}]の[罪{つみ}]は[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きい。[国{くに}]は[血{ち}]で[満{み}]ち、[町{まち}]は[不義{ふぎ}]で[満{み}]ちている。[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『[主{しゅ}]はこの[地{ち}]を[捨{す}]てられた。[主{しゅ}]は[顧{かえり}]みられない』。", "10": "それゆえ、わたしの[目{め}]は[彼{かれ}]らを[惜{お}]しみ[見{み}]ず、またあわれまない。[彼{かれ}]らの[行{おこな}]うところを、[彼{かれ}]らのこうべに[報{むく}]いる」。", "11": "[時{とき}]に、かの[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]、[物{もの}]を[書{か}]く[墨{すみ}]つぼを[腰{こし}]につけていた[人{ひと}]が[報告{ほうこく}]して[言{い}]った、「わたしはあなたがお[命{めい}]じになったように[行{おこな}]いました」。" }, "10": { "1": "[時{とき}]にわたしは[見{み}]ていたが、[見{み}]よ、ケルビムの[頭{あたま}]の[上{うえ}]の[大空{おおぞら}]に、サファイヤのようなものが[王座{おうざ}]の[形{かたち}]をして、その[上{うえ}]に[現{あらわ}]れた。", "2": "[彼{かれ}]は[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]たその[人{ひと}]に[言{い}]われた、「ケルビムの[下{した}]の[回{まわ}]る[車{くるま}]の[間{あいだ}]にはいり、ケルビムの[間{あいだ}]から[炭火{すみび}]をとってあなたの[手{て}]に[満{み}]たし、これを[町中{まちぢゅう}]にまき[散{ち}]らせ」。そして[彼{かれ}]はわたしの[目{め}]の[前{まえ}]ではいった。", "3": "この[人{ひと}]がはいった[時{とき}]、ケルビムは[宮{みや}]の[南側{みなみがわ}]に[立{た}]っていた。また[雲{くも}]はその[内庭{うちにわ}]を[満{み}]たしていた。", "4": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]はケルビムの[上{うえ}]から[宮{みや}]の[敷居{しきい}]の[上{うえ}]にあがり、[宮{みや}]は[雲{くも}]で[満{み}]ち、[庭{にわ}]は[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]の[輝{かがや}]きで[満{み}]たされた。", "5": "[時{とき}]にケルビムの[翼{つばさ}]の[音{おと}]が[大能{たいのう}]の[神{かみ}]が[語{かた}]られる[声{こえ}]のように[外{そと}][庭{にわ}]にまで[聞{きこ}]えた。", "6": "[彼{かれ}]が[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]ている[人{ひと}]に、「[回{まわ}]る[車{くるま}]の[間{あいだ}]、ケルビムの[間{あいだ}]から[火{ひ}]を[取{と}]れ」。と[命{めい}]じた[時{とき}]、その[人{ひと}]ははいって、[輪{わ}]のかたわらに[立{た}]った。", "7": "ひとりのケルブはその[手{て}]をケルビムの[間{あいだ}]から[伸{の}]べて、ケルビムの[間{あいだ}]にある[火{ひ}]を[取{と}]り、[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]た[人{ひと}]の[手{て}]に[置{お}]いた。すると[彼{かれ}]はこれを[取{と}]って[出{で}]て[行{い}]った。", "8": "ケルビムはその[翼{つばさ}]の[下{した}]に[人{ひと}]の[手{て}]のような[形{かたち}]のものを[持{も}]っているように[見{み}]えた。", "9": "わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、ケルビムのかたわらに四つの[輪{わ}]があり、一つの[輪{わ}]はひとりのケルブのかたわらに、[他{た}]の[輪{わ}]は[他{た}]のケルブのかたわらにあった。[輪{わ}]のさまは、[光{ひか}]る[貴{き}]かんらん[石{いし}]のようであった。", "10": "そのさまは四つとも[同{おな}]じ[形{かたち}]で、あたかも[輪{わ}]の[中{なか}]に[輪{わ}]があるようであった。", "11": "その[行{ゆ}]く[時{とき}]は[四方{しほう}]のどこへでも[行{い}]く。その[行{ゆ}]く[時{とき}]は[回{まわ}]らない。ただ[先頭{せんとう}]の[輪{わ}]の[向{む}]くところに[従{したが}]い、その[行{ゆ}]く[時{とき}]は[回{まわ}]ることをしない。", "12": "その[輪{わ}][縁{ふち}]、その[輻{や}]、および[輪{わ}]には、まわりに[目{め}]が[満{み}]ちていた。―その[輪{わ}]は四つともこれを[持{も}]っていた。", "13": "その[輪{わ}]はわたしの[聞{き}]いている[所{ところ}]で、「[回{まわ}]る[輪{わ}]」と[呼{よ}]ばれた。", "14": "そのおのおのには四つの[顔{かお}]があった。[第{だい}]一の[顔{かお}]はケルブの[顔{かお}]、[第{だい}][二{に}]の[顔{かお}]は[人{ひと}]の[顔{かお}]、[第{だい}]三はししの[顔{かお}]、[第{だい}]四はわしの[顔{かお}]であった。", "15": "その[時{とき}]ケルビムはのぼった。これがケバル[川{がわ}]でわたしが[見{み}]た[生{い}]きものである。", "16": "ケルビムの[行{ゆ}]く[時{とき}]、[輪{わ}]もそのかたわらに[行{い}]き、ケルビムが[翼{つばさ}]をあげて[地{ち}]から[飛{と}]びあがる[時{とき}]は、[輪{わ}]もそのかたわらを[離{はな}]れない。", "17": "その[立{た}]ちどまる[時{とき}]は、[輪{わ}]も[立{た}]ちどまり、そののぼる[時{とき}]は、[輪{わ}]も[共{とも}]にのぼる。[生{い}]きものの[霊{れい}]がその[中{なか}]にあるからである。", "18": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[宮{みや}]の[敷居{しきい}]から[出{で}]て[行{い}]って、ケルビムの[上{うえ}]に[立{た}]った。", "19": "するとケルビムは[翼{つばさ}]をあげて、わたしの[目{め}]の[前{まえ}]で、[地{ち}]からのぼった。その[出{で}]て[行{い}]く[時{とき}]、[輪{わ}]もまたこれと[共{とも}]にあり、[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[東{ひがし}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]の[所{ところ}]へ[行{い}]って[止{と}]まった。イスラエルの[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]がその[上{うえ}]にあった。", "20": "これがすなわちわたしがケバル[川{がわ}]のほとりで、イスラエルの[神{かみ}]の[下{した}]に[見{み}]たかの[生{い}]きものである。わたしはそれがケルビムであることを[知{し}]っていた。", "21": "これにはおのおの四つの[顔{かお}]があり、おのおの四つの[翼{つばさ}]があり、また[人{ひと}]の[手{て}]のようなものがその[翼{つばさ}]の[下{した}]にあった。", "22": "その[顔{かお}]の[形{かたち}]は、ケバル[川{がわ}]のほとりでわたしが[見{み}]たそのままの[顔{かお}]である。おのおのその[前{まえ}]の[方{ほう}]にまっすぐに[行{い}]った。" }, "11": { "1": "[時{とき}]に[霊{れい}]はわたしをあげて、[東{ひがし}]に[向{む}]かう[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[東{ひがし}]の[門{もん}]に[連{つ}]れて[行{い}]った。[見{み}]よ、その[門{もん}]の[入口{いりぐち}]に二十五[人{にん}]の[者{もの}]がいた。わたしはその[中{なか}]にアズルの[子{こ}]ヤザニヤと、ベナヤの[子{こ}]ペラテヤを[見{み}]た。[共{とも}]に[民{たみ}]のつかさであった。", "2": "すると[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これらの[者{もの}]はこの[町{まち}]の[中{なか}]で[悪{わる}]い[事{こと}]を[考{かんが}]え、[悪{わる}]い[計{はか}]りごとをめぐらす[人々{ひとびと}]である。", "3": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『[家{いえ}]を[建{た}]てる[時{とき}]は[近{ちか}]くはない。この[町{まち}]はなべであり、われわれは[肉{にく}]である』と。", "4": "それゆえ、[彼{かれ}]らに[向{む}]かって[預言{よげん}]せよ。[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[預言{よげん}]せよ」。", "5": "[時{とき}]に、[主{しゅ}]の[霊{れい}]がわたしに[下{くだ}]って、わたしに[言{い}]われた、「[主{しゅ}]はこう[言{い}]われると[言{い}]え、イスラエルの[家{いえ}]よ、[考{かんが}]えてみよ。わたしはあなたがたの[心{こころ}]にある[事{こと}]どもを[知{し}]っている。", "6": "あなたがたはこの[町{まち}]に[殺{ころ}]される[者{もの}]を[増{ま}]し、[殺{ころ}]された[者{もの}]をもってちまたを[満{み}]たした。", "7": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[町{まち}]の[中{なか}]にあなたがたが[置{お}]く[殺{ころ}]された[者{もの}]は[肉{にく}]である。この[町{まち}]はなべである。しかし、あなたがたはその[中{なか}]から[取{と}]り[出{だ}]される。", "8": "あなたがたはつるぎを[恐{おそ}]れた。わたしはあなたがたにつるぎを[臨{のぞ}]ませると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "またわたしはあなたがたをその[中{なか}]から[引{ひ}]き[出{だ}]して、[他国{たこく}][人{じん}]の[手{て}]に[渡{わた}]し、あなたがたをさばく。", "10": "あなたがたはつるぎに[倒{たお}]れる。わたしはあなたがたをイスラエルの[境{さかい}]でさばく。これによってあなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "11": "この[町{まち}]はあなたがたに[対{たい}]してなべとはならず、あなたがたはその[肉{にく}]とはならない。わたしはイスラエルの[境{さかい}]であなたがたをさばく。", "12": "これによって、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。あなたがたはわたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まず、またわたしのおきてを[行{おこな}]わず、かえってその[周囲{しゅうい}]の[他国{たこく}][人{じん}]のおきてに[従{したが}]って[行{おこな}]っているからである」。", "13": "このようにわたしが[預言{よげん}]していた[時{とき}]、ベナヤの[子{こ}]ペラテヤが[死{し}]んだので、わたしは[打{う}]ち[伏{ふ}]して、[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]んで[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはイスラエルの[残{のこ}]りの[者{もの}]をことごとく[滅{ほろ}]ぼそうとされるのですか」。", "14": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "15": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[兄弟{きょうだい}]、あなたの[友{とも}]、あなたの[兄弟{きょうだい}]である[捕{とら}]われ[人{びと}]、イスラエルの[全家{ぜんか}]、エルサレムの[住民{じゅうみん}]は[言{い}]った、『[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]から[遠{とお}]く[離{はな}]れた。この[地{ち}]はわれわれの[所有{しょゆう}]として[与{あた}]えられているのだ』と。", "16": "それゆえ、[言{い}]え、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、たといわたしは[彼{かれ}]らを[遠{とお}]く[他国{たこく}][人{じん}]の[中{なか}]に[移{うつ}]し、[国々{くにぐに}]の[中{なか}]に[散{ち}]らしても、[彼{かれ}]らの[行{い}]った[国々{くにぐに}]で、わたしはしばらく[彼{かれ}]らのために[聖所{せいじょ}]となる』と。", "17": "それゆえ、[言{い}]え、『[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、わたしはあなたがたをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[集{あつ}]め、その[散{ち}]らされた[国々{くにぐに}]から[集{あつ}]めて、イスラエルの[地{ち}]をあなたがたに[与{あた}]える』と。", "18": "[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]に[来{く}]る[時{とき}]、そのもろもろのいとうべきものと、もろもろの[憎{にく}]むべきものとをその[所{ところ}]から[取{と}]り[除{のぞ}]く。", "19": "そしてわたしは[彼{かれ}]らに一つの[心{こころ}]を[与{あた}]え、[彼{かれ}]らのうちに[新{あたら}]しい[霊{れい}]を[授{さづ}]け、[彼{かれ}]らの[肉{にく}]から[石{いし}]の[心{こころ}]を[取{と}]り[去{さ}]って、[肉{にく}]の[心{こころ}]を[与{あた}]える。", "20": "これは[彼{かれ}]らがわたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、わたしのおきてを[守{まも}]って[行{おこな}]い、そして[彼{かれ}]らがわたしの[民{たみ}]となり、わたしが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となるためである。", "21": "しかしいとうべきもの、[憎{にく}]むべきものをその[心{こころ}]に[慕{した}]って[歩{あゆ}]む[者{もの}]には、[彼{かれ}]らの[行{おこな}]いに[従{したが}]ってそのこうべに[報{むく}]いると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "22": "[時{とき}]にケルビムはその[翼{つばさ}]をあげた。[輪{わ}]がそのかたわらにあり、イスラエルの[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]がその[上{うえ}]にあった。", "23": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[町{まち}]の[中{なか}]からのぼって、[町{まち}]の[東{ひがし}]にある[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]ちどまった。", "24": "その[時{とき}]、[霊{れい}]はわたしをあげ、[神{かみ}]の[霊{れい}]によって、[幻{まぼろし}]のうちにわたしをカルデヤの[捕{とら}]われ[人{びと}]の[所{ところ}]へ[携{たずさ}]えて[行{い}]った。そしてわたしが[見{み}]た[幻{まぼろし}]はわたしを[離{はな}]れてのぼった。", "25": "そこでわたしは[主{しゅ}]がわたしに[示{しめ}]された[事{こと}]をことごとくかの[捕{とら}]われ[人{びと}]に[告{つ}]げた。" }, "12": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]の[中{なか}]にいる。[彼{かれ}]らは[見{み}]る[目{め}]があるが[見{み}]ず、[聞{き}]く[耳{みみ}]があるが[聞{き}]かず、[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]である。", "3": "それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[捕囚{ほしゅう}]の[荷物{にもつ}]を[整{ととの}]え、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で[昼{ひる}]のうちに[移{うつ}]れ、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]であなたの[所{ところ}]から[他{た}]の[所{ところ}]に[移{うつ}]れ。[彼{かれ}]らは[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]であるが、あるいは[彼{かれ}]らは[顧{かえり}]みるところがあろう。", "4": "あなたは、[捕囚{ほしゅう}]の[荷物{にもつ}]のようなあなたの[荷物{にもつ}]を、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で[昼{ひる}]のうちに[持{も}]ち[出{だ}]せ。そして[捕囚{ほしゅう}]に[行{ゆ}]くべき[人々{ひとびと}]のように、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で[夕{ゆう}]べのうちに[出{で}]て[行{い}]け。", "5": "すなわち[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で[壁{かべ}]に[穴{あな}]をあけ、そこから[出{で}]て[行{い}]け。", "6": "あなたは[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]でその[荷物{にもつ}]を[肩{かた}]に[負{お}]い、やみのうちにそれを[運{はこ}]び[出{だ}]せ。あなたの[顔{かお}]をおおって[地{ち}]を[見{み}]るな。わたしはあなたをしるしとなして、イスラエルの[家{いえ}]に[示{しめ}]すのだ」。", "7": "そこでわたしは[命{めい}]じられたようにし、[捕囚{ほしゅう}]の[荷物{にもつ}]のような[荷物{にもつ}]を[昼{ひる}]のうちに[持{も}]ち[出{だ}]し、[夕{ゆう}]べにはわたしの[手{て}]で[壁{かべ}]に[穴{あな}]をあけ、やみのうちに[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で、これを[肩{かた}]に[負{お}]って[運{はこ}]び[出{だ}]した。", "8": "[次{つぎ}]の[朝{あさ}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "9": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]であるイスラエルの[家{いえ}]は、あなたに[向{む}]かって、『[何{なに}]をしているのか』と[言{い}]わなかったか。", "10": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、この[託宣{たくせん}]はエルサレムの[君{きみ}]、およびその[中{なか}]にあるイスラエルの[全家{ぜんか}]にかかわるものである』と。", "11": "また[言{い}]いなさい、『わたしはあなたがたのしるしである。わたしがしたとおりに[彼{かれ}]らもされる。[彼{かれ}]らはとりこにされて[移{うつ}]される』と。", "12": "[彼{かれ}]らのうちの[君{きみ}]は、やみのうちにその[荷物{にもつ}]を[肩{かた}]に[載{の}]せて[出{で}]て[行{い}]く。[彼{かれ}]は[壁{かべ}]に[穴{あな}]をあけて、そこから[出{で}]て[行{い}]く。[彼{かれ}]は[顔{かお}]をおおって、[自分{じぶん}]の[目{め}]でこの[地{ち}]を[見{み}]ない。", "13": "わたしはわたしの[網{あみ}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[打{う}]ちかける。[彼{かれ}]はわたしのわなにかかる。わたしは[彼{かれ}]をカルデヤびとの[地{ち}]のバビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]く。しかし[彼{かれ}]はそれを[見{み}]ないで、そこで[死{し}]ぬであろう。", "14": "またすべて[彼{かれ}]の[周囲{しゅうい}]にいて[彼{かれ}]を[助{たす}]ける[者{もの}]および[彼{かれ}]の[軍隊{ぐんたい}]を、わたしは[四方{しほう}]に[散{ち}]らし、つるぎを[抜{ぬ}]いてそのあとを[追{お}]う。", "15": "わたしが[彼{かれ}]らを[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らし、[国々{くにぐに}]にまき[散{ち}]らすとき、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "16": "ただし、わたしは[彼{かれ}]らのうちに、わずかの[者{もの}]を[残{のこ}]して、つるぎと、ききんと、[疫病{えきびょう}]を[免{まぬか}]れさせ、[彼{かれ}]らがおこなったもろもろの[憎{にく}]むべきことを、[彼{かれ}]らが[行{ゆ}]く[国{くに}]びとの[中{なか}]に[告白{こくはく}]させよう。そして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。", "17": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "18": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[震{ふる}]えてあなたのパンを[食{た}]べ、おののきと[恐{おそ}]れとをもって[水{みず}]を[飲{の}]め。", "19": "そしてこの[地{ち}]の[民{たみ}]について[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はイスラエルの[地{ち}]のエルサレムの[民{たみ}]についてこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]らは[恐{おそ}]れをもってそのパンを[食{た}]べ、[驚{おどろ}]きをもってその[水{みず}]を[飲{の}]むようになる。これはその[地{ち}]が、すべてその[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]の[暴虐{ぼうぎゃく}]のために[衰{おとろ}]え、[荒{あ}]れ[地{ち}]となるからである。", "20": "[人{ひと}]の[住{す}]んでいた[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れはて、[地{ち}]は[荒塚{あらつか}]となる。そしてあなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。", "21": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "22": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[地{ち}]について、あなたがたが『[日{ひ}]は[延{の}]び、すべての[幻{まぼろし}]はむなしくなった』という、このことわざはなんであるか。", "23": "それゆえ、[彼{かれ}]らに[言{い}]え、『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはこのことわざをやめさせ、[彼{かれ}]らが[再{ふたた}]びイスラエルで、これをことわざとしないようにする』と。しかし、あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]え、『[日{ひ}]とすべての[幻{まぼろし}]の[実{み}][現{げん}]とは[近{ちか}]づいた』と。", "24": "イスラエルの[家{いえ}]のうちには、もはやむなしい[幻{まぼろし}]も、[偽{いつわ}]りの[占{うらな}]いもなくなる。", "25": "しかし[主{しゅ}]なるわたしは、わが[語{かた}]るべきことを[語{かた}]り、それは[必{かなら}]ず[成就{じょうじゅ}]する。[決{けっ}]して[延{の}]びることはない。ああ、[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]よ、あなたの[日{ひ}]にわたしはこれを[語{かた}]り、これを[成就{じょうじゅ}]すると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "26": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "27": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[見{み}]よ、イスラエルの[家{いえ}]は[言{い}]う、『[彼{かれ}]の[見{み}]る[幻{まぼろし}]は、なお[多{おお}]くの[日{ひ}]の[後{のち}]の[事{こと}]である。[彼{かれ}]が[預言{よげん}]することは[遠{とお}]い[後{のち}]の[時{とき}]のことである』と。", "28": "それゆえ、[彼{かれ}]らに[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしの[言葉{ことば}]はもはや[延{の}]びない。わたしの[語{かた}]る[言葉{ことば}]は[成就{じょうじゅ}]すると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "13": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[預言者{よげんしゃ}]たちに[向{む}]かって[預言{よげん}]せよ。すなわち[自分{じぶん}]の[心{こころ}]のままに[預言{よげん}]する[人々{ひとびと}]に[向{む}]かって、[預言{よげん}]して[言{い}]え、『あなたがたは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け』。", "3": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、なにも[見{み}]ないで、[自分{じぶん}]の[霊{れい}]に[従{したが}]う[愚{おろ}]かな[預言者{よげんしゃ}]たちはわざわいだ。", "4": "イスラエルよ、あなたの[預言者{よげんしゃ}]たちは、[荒{あ}]れ[跡{あと}]にいるきつねのようだ。", "5": "あなたがたは[主{しゅ}]の[日{ひ}]に[戦{たたか}]いに[立{た}]つため、[破{やぶ}]れ[口{くち}]にのぼらず、またイスラエルの[家{いえ}]のために[石{いし}]がきを[築{きず}]こうともしない。", "6": "[彼{かれ}]らは[虚偽{きょぎ}]を[言{い}]い、[偽{いつわ}]りを[占{うらな}]った。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らをつかわさないのに『[主{しゅ}]が[言{い}]われる』と[言{い}]い、なおその[言葉{ことば}]の[成就{じょうじゅ}]することを[期待{きたい}]する。", "7": "あなたがたはむなしい[幻{まぼろし}]を[見{み}]、[偽{いつわ}]りの[占{うらな}]いを[語{かた}]り、わたしが[言{い}]わないのに『[主{しゅ}]が[言{い}]われる』と[言{い}]ったではないか」。", "8": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「あなたがたはむなしいことを[語{かた}]り、[偽{いつわ}]りの[物{もの}]を[見{み}]るゆえ、わたしはあなたがたを[罰{ばっ}]すると[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "9": "わたしの[手{て}]は、むなしい[幻{まぼろし}]を[見{み}]、[偽{いつわ}]りの[占{うらな}]いを[言{い}]う[預言者{よげんしゃ}]に[敵対{てきたい}]する。[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]の[会{かい}]に[臨{のぞ}]まず、イスラエルの[家{いえ}]の[籍{せき}]にしるされず、イスラエルの[地{ち}]に、はいることができない。そしてあなたがたはわたしが[主{しゅ}]なる[神{かみ}]であることを[知{し}]るようになる。", "10": "[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]を[惑{まど}]わし、[平和{へいわ}]がないのに『[平和{へいわ}]』と[言{い}]い、また[民{たみ}]が[塀{へい}]を[築{きず}]く[時{とき}]、これらの[預言者{よげんしゃ}]たちは[水{みず}]しっくいをもってこれを[塗{ぬ}]る。", "11": "それゆえ、[水{みず}]しっくいを[塗{ぬ}]る[者{もの}]どもに『これはかならずくずれる』と[言{い}]え。これに[大雨{おおあめ}]が[注{そそ}]ぎ、ひょうが[降{ふ}]り、あらしが[吹{ふ}]く。", "12": "そして[塀{へい}]がくずれる[時{とき}]、[人々{ひとびと}]はあなたがたに[向{む}]かって、『あなたがたが[塗{ぬ}]った[水{みず}]しっくいはどこにあるか』と[言{い}]わないであろうか。", "13": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはわが[憤{いきどお}]りをもって[大風{おおかぜ}]を[起{おこ}]し、わが[怒{いか}]りをもって[大雨{おおあめ}]を[注{そそ}]がせ、[憤{いきどお}]りをもってひょうを[降{ふ}]らせて、これを[滅{ほろ}]ぼす。", "14": "またわたしはあなたがたが[水{みず}]しっくいをもって[塗{ぬ}]った[塀{へい}]をこわして、これを[地{ち}]に[倒{たお}]し、その[基{もとい}]をあらわす。これが[倒{たお}]れる[時{とき}]、あなたがたはその[中{なか}]に[滅{ほろ}]びる。そしてあなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "15": "こうしてわたしが、その[塀{へい}]と、これを[水{みず}]しっくいで[塗{ぬ}]った[者{もの}]との[上{うえ}]に、わたしの[憤{いきどお}]りを[漏{も}]らし[尽{つく}]して、あなたがたに[言{い}]う、[塀{へい}]はなくなり、これを[塗{ぬ}]った[者{もの}]もなくなる。", "16": "これがすなわち[平和{へいわ}]がないのに[平和{へいわ}]の[幻{まぼろし}]を[見{み}]、エルサレムについて[預言{よげん}]したイスラエルの[預言者{よげんしゃ}]であると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "17": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[心{こころ}]のままに[預言{よげん}]するあなたの[民{たみ}]の[娘{むすめ}]たちに[対{たい}]して、あなたの[顔{かお}]を[向{む}]け、[彼{かれ}]らに[向{む}]かって[預言{よげん}]して、", "18": "[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[手{て}]の[節々{ふしぶし}]に[占{うらな}]いひもを[縫{ぬ}]いつけ、もろもろの[大{おお}]きさの[人{ひと}]の[頭{あたま}]に、かぶり[物{もの}]を[作{つく}]りかぶせて、[魂{たましい}]をかり[取{と}]ろうとする[女{おんな}]はわざわいだ。あなたがたは、わが[民{たみ}]の[魂{たましい}]をかり[取{と}]って、あなたがたの[利益{りえき}]のために、[他{た}]の[魂{たましい}]を[生{い}]かしおこうとするのか。", "19": "あなたがたは[少{すこ}]しばかりの[大麦{おおむぎ}]のため、[少{すこ}]しばかりのパンのために、わが[民{たみ}]のうちに、わたしを[汚{けが}]し、かの[偽{いつわ}]りを[聞{き}]きいれるわが[民{たみ}]に[偽{いつわ}]りを[述{の}]べて、[死{し}]んではならない[者{もの}]を[死{し}]なせ、[生{い}]きていてはならない[者{もの}]を[生{い}]かす。", "20": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたがたが[用{もち}]いて、[魂{たましい}]をかり[取{と}]るところの[占{うらな}]いひもを[奪{うば}]い、あなたがたの[腕{うで}]から[占{うらな}]いひもを[裂{さ}]き[取{と}]って、あなたがたがかり[取{と}]るところの[魂{たましい}]を、[鳥{とり}]のように[放{はな}]ちやる。", "21": "わたしはまたあなたがたの、かぶり[物{もの}]を[裂{さ}]き、わが[民{たみ}]をあなたがたの[手{て}]から[救{すく}]う。[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]びあなたがたの[獲物{えもの}]とはならない。そしてあなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "22": "あなたがたは[偽{いつわ}]りをもって[正{ただ}]しい[者{もの}]の[心{こころ}]を[悩{なや}]ました。わたしはこれを[悩{なや}]まさなかった。またあなたがたは[悪人{あくにん}]が、その[命{いのち}]を[救{すく}]うために、その[悪{あ}]しき[道{みち}]から[離{はな}]れようとする[時{とき}]、それをしないように[勧{すす}]める。", "23": "それゆえ、あなたがたは[重{かさ}]ねてむなしい[幻{まぼろし}]を[見{み}]ることができず、[占{うらな}]いをすることができないようになる。わたしはわが[民{たみ}]を、あなたがたの[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]す。そのとき、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "14": { "1": "ここにイスラエルの[長老{ちょうろう}]のうちのある[人々{ひとびと}]が、わたしの[所{ところ}]に[来{き}]て、わたしの[前{まえ}]に[座{ざ}]した。", "2": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、わたしに[臨{のぞ}]んだ、", "3": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これらの[人々{ひとびと}]は、その[偶像{ぐうぞう}]を[心{こころ}]の[中{なか}]に[持{も}]ち、[罪{つみ}]に[落{おと}]しいれるところのつまずきを、その[顔{かお}]の[前{まえ}]に[置{お}]いている。わたしはどうして[彼{かれ}]らの[願{ねが}]いをいれることができようか。", "4": "それゆえ[彼{かれ}]らに[告{つ}]げて[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、イスラエルの[家{いえ}]の[人々{ひとびと}]で、その[偶像{ぐうぞう}]を[心{こころ}]の[中{なか}]に[持{も}]ち、その[顔{かお}]の[前{まえ}]に[罪{つみ}]に[落{おと}]しいれるところのつまずくものを[置{お}]きながら、[預言者{よげんしゃ}]のもとに[来{く}]る[者{もの}]には、その[多{おお}]くの[偶像{ぐうぞう}]のゆえに、[主{しゅ}]なるわたしは、みずからこれに[答{こたえ}]をする。", "5": "これはその[偶像{ぐうぞう}]のために、すべてわたしを[離{はな}]れたイスラエルの[家{いえ}]の[心{こころ}]を、わたしが[捕{とら}]えるためである。", "6": "それゆえイスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは[悔{く}]いて、あなたがたの[偶像{ぐうぞう}]を[捨{す}]てよ。あなたがたの[顔{かお}]を、そのすべての[憎{にく}]むべきものからそむけよ。", "7": "イスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]およびイスラエルに[宿{やど}]る[外国{がいこく}][人{じん}]のだれでも、わたしから[離{はな}]れ、その[心{こころ}]に[偶像{ぐうぞう}]を[持{も}]ち、その[顔{かお}]の[前{まえ}]に[罪{つみ}]に[落{おと}]しいれるところのつまずきを[置{お}]きながら、[預言者{よげんしゃ}]に[来{き}]て、[心{こころ}]のままにわたしに[求{もと}]めるときは、[主{しゅ}]であるわたしは、みずからこれに[答{こたえ}]をする。", "8": "わたしはわたしの[顔{かお}]を、その[人{ひと}]に[向{む}]け、[彼{かれ}]を、しるし、およびことわざとなし、これをわが[民{たみ}]のうちから[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼす。その[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "9": "もし[預言者{よげんしゃ}]が[欺{あざむ}]かれて[言葉{ことば}]を[出{だ}]すことがあれば、それは[主{しゅ}]であるわたしが、その[預言者{よげんしゃ}]を[欺{あざむ}]いたのである。わたしは[手{て}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[伸{の}]べ、わが[民{たみ}]イスラエルのうちから[彼{かれ}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "10": "[彼{かれ}]らはその[罰{ばつ}]を[負{お}]う。その[預言者{よげんしゃ}]の[罰{ばつ}]は、[問{と}]い[求{もと}]める[者{もの}]の[罰{ばつ}]と[同様{どうよう}]である。", "11": "これはイスラエルの[家{いえ}]が、[重{かさ}]ねてわたしを[離{はな}]れて[迷{まよ}]わず、[重{かさ}]ねてそのもろもろのとがによって、おのれを[汚{けが}]さないため、また[彼{かれ}]らがわが[民{たみ}]となり、わたしが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となるためであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "12": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、またわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "13": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、もし[国{くに}]がわたしに、もとりそむいて[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、わたしがその[上{うえ}]に[手{て}]を[伸{の}]べて、そのつえとたのむパンを[砕{くだ}]き、これにききんを[送{おく}]り、[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをそのうちから[断{た}]つ[時{とき}]、", "14": "たといそこにノア、ダニエル、ヨブの三[人{にん}]がいても、[彼{かれ}]らはその[義{ぎ}]によって、ただ[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]いうるのみであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "15": "もしわたしが[野{の}]の[獣{けもの}]にこの[地{ち}]を[通{とお}]らせ、これを[荒{あら}]させ、これを[荒{あ}]れ[地{ち}]となし、その[獣{けもの}]のためにそこを[通{とお}]る[者{もの}]がないようにしたなら、", "16": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、たといこれら三[人{にん}]の[者{もの}]がその[中{なか}]にいても、そのむすこ[娘{むすめ}]を[救{すく}]うことはできない。ただ[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[救{すく}]いうるのみで、その[地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。", "17": "あるいは、わたしがもし、つるぎをその[地{ち}]に[臨{のぞ}]ませ、つるぎよ、この[地{ち}]を[行{ゆ}]きめぐれと[言{い}]って、[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをそこから[断{た}]つならば、", "18": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、たといこれら三[人{にん}]の[者{もの}]がその[中{なか}]にいても、そのむすこ[娘{むすめ}]を[救{すく}]うことはできない。ただ[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[救{すく}]いうるのみである。", "19": "あるいは、わたしがもし、この[地{ち}]に[疫病{えきびょう}]を[送{おく}]り、[血{ち}]をもってわが[憤{いきどお}]りをその[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをそこから[断{た}]つならば、", "20": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、たといノア、ダニエル、ヨブがそこにいても、[彼{かれ}]らはそのむすこ[娘{むすめ}]を[救{すく}]うことができない。ただその[義{ぎ}]によって[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]いうるのみである。", "21": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしが[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[地{ち}]から[断{た}]つために、つるぎと、ききんと、[悪{あ}]しき[獣{けもの}]と、[疫病{えきびょう}]との四つのきびしい[罰{ばつ}]をエルサレムに[送{おく}]る[時{とき}]はどうであろうか。", "22": "しかし、もしそれがあなたがたに[来{く}]るとき、むすこ[娘{むすめ}]たちを[助{たす}]け[出{だ}]す[者{もの}]が、その[中{なか}]に[残{のこ}]っていて、あなたがたがその[行{おこな}]いと、わざとを[見{み}]るならば、わたしがエルサレムの[上{うえ}]に[与{あた}]えたすべての[災{わざわい}]について[慰{なぐさ}]められるであろう。", "23": "すなわち、あなたがたが、その[行{おこな}]いと、わざとを[見{み}]る[時{とき}]、[彼{かれ}]らはあなたがたを[慰{なぐさ}]め、あなたがたはわたしがこれに[行{おこな}]った[事{こと}]は、すべてゆえなくしたのではないことを[知{し}]るようになると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "15": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ぶどうの[木{き}]、[森{もり}]の[木{き}]のうちにあるぶどうの[枝{えだ}]は、ほかの[木{き}]になんのまさる[所{ところ}]があるか。", "3": "その[木{き}]は[何{なに}]かを[造{つく}]るために[用{もち}]いられるか。また[人{ひと}]はこれを[用{もち}]いて、[器物{うつわもの}]を[掛{か}]ける[木{き}][釘{くぎ}]を[造{つく}]るだろうか。", "4": "[見{み}]よ、これは[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられて[燃{も}]える。[火{ひ}]がその[両端{りょうたん}]を[焼{や}]いたとき、またその[中{なか}]ほどがこげたとき、それはなんの[役{やく}]に[立{た}]つだろうか。", "5": "[見{み}]よ、これは[完全{かんぜん}]な[時{とき}]でも、なんの[用{よう}]をもなさない。まして[火{ひ}]がこれを[焼{や}]き、これをこがした[時{とき}]には、なんの[役{やく}]に[立{た}]つだろうか。", "6": "それゆえ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしが[森{もり}]の[木{き}]の[中{なか}]のぶどうの[木{き}]を、[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れて[焼{や}]くように、エルサレムの[住民{じゅうみん}]をそのようにする。", "7": "わたしはわたしの[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[向{む}]けて[攻{せ}]める。[彼{かれ}]らがその[火{ひ}]からのがれても、[火{ひ}]は[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[尽{つく}]す。わたしが[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[向{む}]けて[攻{せ}]める[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "8": "[彼{かれ}]らが、もとりそむいたゆえに、わたしはこの[地{ち}]を[荒{あ}]れ[地{ち}]とすると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "16": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[再{ふたた}]びわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、エルサレムにその[憎{にく}]むべき[事{こと}]どもを[示{しめ}]して、", "3": "[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はエルサレムにこう[言{い}]われる、あなたの[起{おこ}]り、あなたの[生{うま}]れはカナンびとの[地{ち}]である。あなたの[父{ちち}]はアモリびと、あなたの[母{はは}]はヘテびとである。", "4": "あなたの[生{うま}]れについていえば、その[生{うま}]れた[日{ひ}]に、へその[緒{お}]は[切{き}]られず、[水{みず}]で[洗{あら}]い[清{きよ}]められず、[塩{しお}]でこすられず、また[布{ぬの}]で[包{つつ}]まれなかった。", "5": "ひとりもあなたをあわれみ[見{み}]る[者{もの}]なく、[情{じょう}]をもってこれらのことの一つをも、あなたにしてやる[者{もの}]もなく、あなたの[生{うま}]れた[日{ひ}]に、あなたはきらわれて、[野原{のはら}]に[捨{す}]てられた。", "6": "わたしはあなたのかたわらを[通{とお}]り、あなたが[血{ち}]の[中{なか}]にころがりまわっているのを[見{み}]た[時{とき}]、わたしは[血{ち}]の[中{なか}]にいるあなたに[言{い}]った、『[生{い}]きよ、", "7": "[野{の}]の[木{き}]のように[育{そだ}]て』と。すなわちあなたは[成長{せいちょう}]して[大{おお}]きくなり、[一人前{いちにんまえ}]の[女{おんな}]になり、その[乳{ち}]ぶさは[形{かたち}]が[整{ととの}]い、[髪{かみ}]は[長{なが}]くなったが、[着物{きもの}]がなく、[裸{はだか}]であった。", "8": "わたしは[再{ふたた}]びあなたのかたわらをとおって、あなたを[見{み}]たが、[見{み}]よ、あなたは[愛{あい}]せられる[年齢{ねんれい}]に[達{たっ}]していたので、わたしは[着物{きもの}]のすそであなたをおおい、あなたの[裸{はだか}]をかくし、そしてあなたに[誓{ちか}]い、あなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ。そしてあなたはわたしのものとなったと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "9": "そこでわたしは[水{みず}]であなたを[洗{あら}]い、あなたの[血{ち}]を[洗{あら}]い[落{おと}]して[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]り、", "10": "[縫{ぬ}]い[取{と}]りした[着物{きもの}]を[着{き}]せ、[皮{かわ}]のくつをはかせ、[細{ほそ}][布{ぬの}]をかぶらせ、[絹{きぬ}]のきれであなたをおおった。", "11": "また[飾{かざ}]り[物{もの}]であなたを[飾{かざ}]り、[腕輪{うでわ}]をあなたの[手{て}]にはめ、[鎖{くさり}]をあなたの[首{くび}]にかけ、", "12": "[鼻{はな}]には[鼻輪{はなわ}]、[耳{みみ}]には[耳輪{みみわ}]、[頭{あたま}]には[美{うつく}]しい[冠{かんむり}]を[与{あた}]えた。", "13": "このようにあなたは[金銀{きんぎん}]で[飾{かざ}]られ、[細{ほそ}][布{ぬの}]、[絹{きぬ}]、[縫{ぬ}]い[取{と}]りの[服{ふく}]をあなたの[衣{ころも}]とし、[麦粉{むぎこ}]と、[蜜{みつ}]と、[油{あぶら}]とを[食{た}]べた。あなたは[非常{ひじょう}]に[美{うつく}]しくなって[王{おう}]の[地位{ちい}]に[進{すす}]み、", "14": "あなたの[美{うつく}]しさのために、あなたの[名声{めいせい}]は[国々{くにぐに}]に[広{ひろ}]まった。これはわたしが、あなたに[施{ほどこ}]した[飾{かざ}]りによって[全{まっと}]うされたからであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "15": "ところが、あなたは[自分{じぶん}]の[美{うつく}]しさをたのみ、[自分{じぶん}]の[名声{めいせい}]によって[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、すべてかたわらを[通{とお}]る[者{もの}]と、ほしいままに[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った。", "16": "あなたは[自分{じぶん}]の[衣{ころも}]をとって、[自分{じぶん}]のために、はなやかに[色{いろ}]どった[聖所{せいじょ}]を[造{つく}]り、その[上{うえ}]で[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]っている。こんなことはかつてなかったこと、またあってはならないことである。", "17": "あなたはわたしが[与{あた}]えた[金銀{きんぎん}]の[美{うつく}]しい[飾{かざ}]りの[品{しな}]をとり、[自分{じぶん}]のために[男{おとこ}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]って、これと[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った。", "18": "また[縫{ぬ}]い[取{と}]りのある[自分{じぶん}]の[衣{ころも}]をとって[彼{かれ}]らに[着{き}]せ、わたしの[油{あぶら}]と[香{こう}]とをその[前{まえ}]に[供{そな}]え、", "19": "またわたしがあなたに[与{あた}]えたパン、わたしがあなたを[養{やしな}]うための[麦粉{むぎこ}]、[油{あぶら}]および[蜜{みつ}]を、こうばしきかおりとして[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[供{そな}]えたと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "20": "あなたはまた、あなたがわたしに[産{う}]んだむすこ、[娘{むすめ}]たちをとって、その[像{ぞう}]に[供{そな}]え、[彼{かれ}]らに[食{く}]わせた。このようなあなたの[姦淫{かんいん}]は[小{ちい}]さい[事{こと}]であろうか。", "21": "あなたはわたしの[子{こ}]どもを[殺{ころ}]し、[火{ひ}]の[中{なか}]を[通{とお}]らせて[彼{かれ}]らにささげた。", "22": "あなたがそのすべての[憎{にく}]むべきことや[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うに[当{あた}]って、あなたが[衣{ころも}]もなく、[裸{はだか}]で、[血{ち}]の[中{なか}]にころがりまわっていた[自分{じぶん}]の[若{わか}]き[日{ひ}]のことを[思{おも}]わなかった。", "23": "あなたがもろもろの[悪{あく}]を[行{おこな}]った[後{のち}]、(あなたはわざわいだ、わざわいだと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる)", "24": "あなたは[自分{じぶん}]のために[高楼{こうろう}]を[建{た}]て、[広場{ひろば}]、[広場{ひろば}]に[台{だい}]を[造{つく}]り、", "25": "ちまた、ちまたのつじに[台{だい}]を[造{つく}]って、あなたの[美{うつく}]しさを[汚{けが}]し、すべてかたわらを[通{とお}]る[者{もの}]に[身{み}]をまかせて、[大{おお}]いに[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]っている。", "26": "あなたはまた、かの[肉欲{にくよく}][的{まと}]な[隣{とな}]りエジプトの[人々{ひとびと}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[大{おお}]いに[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]って、わたしを[怒{いか}]らせた。", "27": "それゆえ、わたしはわたしの[手{て}]をあなたの[上{うえ}]に[伸{の}]べて、あなたの[賜{たま}]わる[分{ぶん}]を[減{へ}]らし、あなたの[敵{てき}]、すなわち、あなたのみだらな[行為{こうい}]を[恥{は}]じるペリシテびとの[娘{むすめ}]らの[欲{よく}]のままに、あなたを[渡{わた}]した。", "28": "あなたは[飽{あ}]くことがないので、またアッスリヤの[人々{ひとびと}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]ったが、[彼{かれ}]らと[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]っても、なお[飽{あ}]くことがなかった。", "29": "あなたはまたカルデヤの[商業{しょうぎょう}][地{ち}]と[大{おお}]いに[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]ったが、これと[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]っても、なお[飽{あ}]くことがなかった。", "30": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、あなたの[心{こころ}]はどんなに[恋{こ}]いわずらうのか。あなたは、これらすべての[事{こと}]を[行{おこな}]った。これはあつかましい[姦淫{かんいん}]のわざである。", "31": "あなたは、ちまた、ちまたのつじに[高楼{こうろう}]を[建{た}]て、[広場{ひろば}]、[広場{ひろば}]に[台{だい}]を[設{もう}]けたが、[価{あたい}]をもらうことをあざけったので、[遊女{ゆうじょ}]のようではなかった。", "32": "[自分{じぶん}]の[夫{おっと}]に[替{か}]えて[他人{たにん}]と[通{つう}]じる[姦婦{かんぷ}]よ。", "33": "[人{ひと}]はすべての[遊女{ゆうじょ}]に[物{もの}]を[与{あた}]える。しかしあなたはすべての[恋人{こいびと}]に[物{もの}]を[与{あた}]え、[彼{かれ}]らにまいないして、あなたと[姦淫{かんいん}]するために、[四方{しほう}]からあなたの[所{ところ}]にこさせる。", "34": "このようにあなたは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うに[当{あた}]って、[他{た}]の[女{おんな}]と[違{ちが}]っている。すなわち、だれもあなたに[姦淫{かんいん}]をさせたのではない。あなたはかえって[価{あたい}]を[払{はら}]い、[相手{あいて}]はあなたに[払{はら}]わない。これがあなたの[違{ちが}]うところである。", "35": "それで[遊女{ゆうじょ}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "36": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがその[恋人{こいびと}]と[姦淫{かんいん}]して、あなたの[恥{は}]じる[所{ところ}]をあらわし、あなたの[裸{はだか}]をあらわし、またすべての[偶像{ぐうぞう}]と、あなたが[彼{かれ}]らにささげたあなたの[子{こ}]どもらの[血{ち}]のゆえに、", "37": "[見{み}]よ、わたしはあなたと[遊{あそ}]んだあなたのすべての[恋人{こいびと}]、およびすべてあなたが[恋{こい}]した[者{もの}]と、すべてあなたが[憎{にく}]んだ[者{もの}]とを[集{あつ}]め、[四方{しほう}]から[彼{かれ}]らをあなたの[所{ところ}]に[集{あつ}]めて、あなたの[裸{はだか}]を[彼{かれ}]らにあらわす。[彼{かれ}]らはあなたの[裸{はだか}]を、ことごとく[見{み}]る。", "38": "わたしは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]った[女{おんな}]と、[血{ち}]を[流{なが}]した[女{おんな}]がさばかれるように、あなたをさばき、[憤{いきどお}]りと、ねたみの[血{ち}]とを、あなたに[注{そそ}]ぐ。", "39": "わたしはあなたを[恋人{こいびと}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]らはあなたの[高楼{こうろう}]を[倒{たお}]し、[台{だい}]をこわし、あなたの[衣{ころも}]をはぎ[取{と}]り、あなたの[美{うつく}]しい[飾{かざ}]りの[品{しな}]を[奪{うば}]い、あなたを[衣服{いふく}]のない[裸{はだか}][者{もの}]にする。", "40": "[彼{かれ}]らは[民衆{みんしゅう}]をかり[立{た}]ててあなたを[攻{せ}]め、[石{いし}]であなたを[撃{う}]ち、つるぎであなたを[切{き}]り、", "41": "[火{ひ}]であなたの[家{いえ}]を[焼{や}]き、[多{おお}]くの[女{おんな}]たちの[前{まえ}]で、あなたにさばきを[行{おこな}]う。こうしてわたしはあなたに[淫行{いんこう}]をやめさせ、[重{かさ}]ねて[価{あたい}]を[払{はら}]わせないようにする。", "42": "そしてあなたに[対{たい}]するわが[憤{いきどお}]りをしずめ、わがねたみをあなたから[離{はな}]し、わたしは[心{こころ}]を[安{やす}]んじて、[再{ふたた}]び[怒{いか}]ることをしない。", "43": "またあなたはその[若{わか}]き[日{ひ}]の[事{こと}]を[覚{おぼ}]えず、すべてこれらの[事{こと}]をもって、わたしを[怒{いか}]らせたから、[見{み}]よ、わたしもあなたの[行{おこな}]うところをあなたのこうべに[報{むく}]いると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。あなたはもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]に[加{くわ}]えて、このみだらな[事{こと}]をおこなったではないか。", "44": "[見{み}]よ、すべてことわざを[用{もち}]いる[者{もの}]は、あなたについて、『この[母{はは}]にしてこの[娘{むすめ}]あり』という、ことわざを[用{もち}]いる。", "45": "あなたは、その[夫{おっと}]と[子{こ}]どもとを[捨{す}]てたあなたの[母{はは}]の[娘{むすめ}]、またその[夫{おっと}]と[子{こ}]どもとを[捨{す}]てた[姉妹{しまい}]を[持{も}]っている。あなたの[母{はは}]はヘテびと、あなたの[父{ちち}]はアモリびと、", "46": "あなたの[姉{あね}]はサマリヤ、サマリヤはその[娘{むすめ}]たちと[共{とも}]に、あなたの[北{きた}]に[住{す}]み、あなたの[妹{いもうと}]はソドムで、その[娘{むすめ}]たちと[共{とも}]に、あなたの[南{みなみ}]に[住{す}]んでいる。", "47": "あなたは[彼{かれ}]らの[道{みち}]を[歩{あゆ}]まず、[彼{かれ}]らの[憎{にく}]むべき[事{こと}]に[従{したが}]っていないが、しばらくすると、あなたのおこないは、[彼{かれ}]らよりもさらに[悪{わる}]くなる。", "48": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。あなたの[妹{いもうと}]ソドムとその[娘{むすめ}]たちは、あなたとあなたの[娘{むすめ}]たちがしたほどのことはしなかった。", "49": "[見{み}]よ、あなたの[妹{いもうと}]ソドムの[罪{つみ}]はこれである。すなわち[彼女{かのじょ}]と、その[娘{むすめ}]たちは[高{たか}]ぶり、[食物{しょくもつ}]に[飽{あ}]き、[安泰{あんたい}]に[暮{くら}]していたが、[彼{かれ}]らは、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]を[助{たす}]けなかった。", "50": "[彼{かれ}]らは[高{たか}]ぶり、わたしの[前{まえ}]に[憎{にく}]むべき[事{こと}]をおこなったので、わたしはそれを[見{み}]た[時{とき}]、[彼{かれ}]らを[除{のぞ}]いた。", "51": "サマリヤはあなたの[半分{はんぶん}]も[罪{つみ}]を[犯{おか}]さなかった。あなたは[彼{かれ}]らよりも[多{おお}]く[憎{にく}]むべき[事{こと}]をおこない、あなたのおこなったもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]によって、あなたの[姉妹{しまい}]を[義{ぎ}]と[見{み}]せかけた。", "52": "あなたはその[姉妹{しまい}]を[有利{ゆうり}]にさばいたことによって、あなたもまた[自分{じぶん}]のはずかしめを[負{お}]わなければならない。それはあなたが[彼{かれ}]らよりも、さらに[憎{にく}]むべきことをした[罪{つみ}]によって、[彼{かれ}]らはあなたよりも[義{ぎ}]とされるからである。それであなたも[恥{はじ}]を[受{う}]け、はずかしめを[負{お}]わなければならない。それはあなたがその[姉妹{しまい}]を[義{ぎ}]と[見{み}]せかけたからである。", "53": "わたしは[彼{かれ}]らの[幸福{こうふく}]をもとに[返{かえ}]す。すなわちソドムとその[娘{むすめ}]たちの[幸福{こうふく}]、サマリヤとその[娘{むすめ}]たちの[幸福{こうふく}]、また[彼{かれ}]らの[中{なか}]にいるあなたの[幸福{こうふく}]をもとに[返{かえ}]す。", "54": "これはあなたに[自分{じぶん}]のはずかしめを[負{お}]わせるため、またすべてあなたのなした[事{こと}]を[恥{は}]じさせるためである。こうしてあなたは[彼{かれ}]らの[慰{なぐさ}]めとなる。", "55": "あなたの[姉妹{しまい}]ソドムと、その[娘{むすめ}]たちとは、そのもとの[所{ところ}]に[帰{かえ}]り、サマリヤと、その[娘{むすめ}]たちとは、そのもとの[所{ところ}]に[帰{かえ}]り、あなたと、あなたの[娘{むすめ}]たちとは、そのもとの[所{ところ}]に[帰{かえ}]る。", "56": "あなたの[高{たか}]ぶりの[日{ひ}]に、あなたの[姉妹{しまい}]ソドムは、あなたの[口{くち}]に、ことわざとなったではなかったか。", "57": "すなわちあなたの[悪{あく}]があらわされた[時{とき}]まで、そうではなかったか。しかし[今{いま}]はあなたも[彼女{かのじょ}]と[同様{どうよう}]に、エドムの[娘{むすめ}]たちと、すべてその[周囲{しゅうい}]の[者{もの}]、および[四方{しほう}]からあなたをあざけるペリシテの[娘{むすめ}]たちのそしりとなった。", "58": "あなたはあなたのみだらな[行為{こうい}]と、あなたの[憎{にく}]むべき[事{こと}]のとがとを、[身{み}]に[負{お}]っていると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "59": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[誓{ちか}]いを[軽{かろ}]んじ、[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ったあなたには、あなたがしたように、わたしもあなたにする。", "60": "しかしわたしはあなたの[若{わか}]き[日{ひ}]に、あなたと[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を[覚{おぼ}]え、[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]をあなたと[立{た}]てる。", "61": "わたしがあなたの[姉{あね}]および[妹{いもうと}]を[受{う}]け、またあなたとの[契約{けいやく}]によらずに、[娘{むすめ}]として[彼{かれ}]らをあなたに[与{あた}]える[時{とき}]、あなたは[自分{じぶん}]のおこないを[思{おも}]い[出{だ}]して[恥{は}]じる。", "62": "わたしはあなたと[契約{けいやく}]を[立{た}]て、あなたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "63": "こうしてすべてあなたの[行{おこな}]ったことにつき、わたしがあなたをゆるす[時{とき}]、あなたはそれを[思{おも}]い[出{だ}]して[恥{は}]じ、その[恥{はじ}]のゆえに[重{かさ}]ねて[口{くち}]を[開{ひら}]くことがないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "17": { "1": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]になぞをかけ、たとえを[語{かた}]って、", "3": "[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]がこう[言{い}]われる、さまざまの[色{いろ}]の[羽毛{うもう}]を[多{おお}]く[持{も}]ち、[大{おお}]きな[翼{つばさ}]と、[長{なが}]い[羽根{はね}]とを[持{も}]つ[大{おお}]わしがレバノンに[来{き}]て、[香柏{こうはく}]のこずえにとまり、", "4": "その[若{わか}][枝{えだ}]の[頂{いただき}]を[摘{つ}]み[切{き}]り、これを[商業{しょうぎょう}]の[地{ち}]に[運{はこ}]び、[商人{しょうにん}]の[町{まち}]に[置{お}]いた。", "5": "またその[地{ち}]の[種{たね}]をとって、これを[肥{こ}]えた[土{つち}]に[植{う}]えた。すなわち[水{みず}]の[多{おお}]い[所{ところ}]にもって[行{い}]って、[柳{やなぎ}]を[植{う}]えるようにこれを[植{う}]えた。", "6": "これが[成長{せいちょう}]して、たけ[低{ひく}]く、はびこるぶどうの[木{き}]となり、[枝{えだ}]はわしに[向{む}]かい、[根{ね}]はわしの[下{した}]にあり、こうしてついにぶどうの[木{き}]となり、[枝{えだ}]を[伸{の}]ばし、[葉{は}]を[出{だ}]した。", "7": "ここにまた[大{おお}]きな[翼{つばさ}]と、[羽毛{うもう}]の[多{おお}]いほかの一[羽{わ}]の[大{おお}]わしがあった。[見{み}]よ、このぶどうの[木{き}]は、[潤{うるお}]いを[得{え}]るために、その[根{ね}]をわしに[向{む}]かってまげ、その[枝{えだ}]をわしに[向{む}]かって[伸{の}]ばした。", "8": "これが[枝{えだ}]を[出{だ}]し、[実{み}]を[結{むす}]び、みごとなぶどうの[木{き}]となるために、わしはこれを[植{う}]えた[苗床{なえどこ}]から[水{みず}]の[多{おお}]い[良{よ}]い[地{ち}]に[移{うつ}]し[植{う}]えた。", "9": "あなたは、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]がこう[言{い}]われると[言{い}]え、これは[栄{さか}]えるであろうか。わしはその[根{ね}]を[抜{ぬ}]き、その[枝{えだ}]を[切{き}]り、その[若葉{わかば}]を[皆{みな}][枯{か}]らさないであろうか。これをその[根{ね}]からあげるには、[強{つよ}]い[腕{うで}]や[多{おお}]くの[民{たみ}]を[必要{ひつよう}]としない。", "10": "[見{み}]よ、それが[移{うつ}]し[植{う}]えられたら、また[栄{さか}]えるであろうか。[東風{ひがしかぜ}]がこれを[打{う}]つ[時{とき}]、それは[枯{か}]れてしまわないであろうか。その[育{そだ}]った[苗床{なえどこ}]で[枯{か}]れないであろうか」。", "11": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "12": "「[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]に[言{い}]え。これらがなんであるかをあなたがたは[知{し}]らないのか。[彼{かれ}]らに[言{い}]え、[見{み}]よ、バビロンの[王{おう}]がエルサレムにきて、その[王{おう}]とつかさとを[捕{とら}]え、これをバビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]った。", "13": "また[王{おう}]の[子孫{しそん}]のひとりを[捕{とら}]えて、これと[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[誓{ちか}]いを[立{た}]てさせ、また[国{くに}]のおもだった[人々{ひとびと}]を[捕{とら}]えて[行{い}]った。", "14": "これはこの[国{くに}]を[卑{いや}]しくして、みずから[立{た}]つことができないようにし、その[契約{けいやく}]を[守{まも}]ることによって[立{た}]たせるためである。", "15": "しかし[彼{かれ}]はバビロンの[王{おう}]にそむき、[使者{ししゃ}]をエジプトに[送{おく}]って、[馬{うま}]と[多{おお}]くの[兵{へい}]とをそこから[獲{え}]ようとした。[彼{かれ}]は[成功{せいこう}]するだろうか。このようなことをなす[者{もの}]は、のがれることができようか。", "16": "[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ってなおのがれることができようか。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、[必{かなら}]ず[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]を[王{おう}]となした[王{おう}]の[住{す}]む[所{ところ}]、[彼{かれ}]が[立{た}]てた[誓{ちか}]いを[軽{かろ}]んじ、その[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]った[相手{あいて}]の[王{おう}]のいるバビロンで[彼{かれ}]は[死{し}]ぬ。", "17": "[多{おお}]くの[命{いのち}]を[断{た}]つために[塁{るい}]を[築{きず}]き、[雲梯{うんてい}]を[建{た}]てるとき、パロは[決{けっ}]して[大{おお}]いなる[軍勢{ぐんぜい}]と、[多{おお}]くの[人{ひと}]とをもって、[彼{かれ}]を[助{たす}]けて[戦{たたか}]いをしない。", "18": "[彼{かれ}]は[誓{ちか}]いを[軽{かろ}]んじ、[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、その[手{て}]を[与{あた}]えて[誓{ちか}]いながら、なおこれらの[事{こと}]をしたゆえ、のがれることはできない。", "19": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、[彼{かれ}]がわたしの[誓{ちか}]いを[軽{かろ}]んじ、わたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ったことを、[必{かなら}]ず[彼{かれ}]のこうべに[報{むく}]いる。", "20": "わたしはわが[網{あみ}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[打{う}]ちかけ、[彼{かれ}]をわがわなに[捕{とら}]えて、バビロンに[引{ひ}]いて[行{い}]き、[彼{かれ}]がわたしにむかって[犯{おか}]した[反逆{はんぎゃく}]のために、その[所{ところ}]で[彼{かれ}]をさばく。", "21": "[彼{かれ}]のすべての[軍隊{ぐんたい}]のえり[抜{ぬ}]きの[兵士{へいし}]は[皆{みな}]つるぎに[倒{たお}]れ、[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]は[八方{はっぽう}]に[散{ち}]らされる。そしてあなたがたは[主{しゅ}]なるわたしが、これを[語{かた}]ったことを[知{し}]るようになる」。", "22": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わたしはまた[香柏{こうはく}]の[高{たか}]いこずえから[小{しょう}][枝{えだ}]をとって、これを[植{う}]え、その[若芽{わかめ}]の[頂{いただき}]から[柔{やわら}]かい[芽{め}]を[摘{つ}]みとり、これを[高{たか}]いすぐれた[山{やま}]に[植{う}]える。", "23": "わたしはイスラエルの[高{たか}]い[山{やま}]にこれを[植{う}]える。これは[枝{えだ}]を[出{だ}]し、[実{み}]を[結{むす}]び、みごとな[香柏{こうはく}]となり、その[下{した}]にもろもろの[種類{しゅるい}]の[獣{けもの}]が[住{す}]み、その[枝{えだ}]の[陰{かげ}]に[各種{かくしゅ}]の[鳥{とり}]が[巣{す}]をつくる。", "24": "そして[野{の}]のすべての[木{き}]は、[主{しゅ}]なるわたしが[高{たか}]い[木{き}]を[低{ひく}]くし、[低{ひく}]い[木{き}]を[高{たか}]くし、[緑{みどり}]の[木{き}]を[枯{か}]らし、[枯{か}]れ[木{き}]を[緑{みどり}]にすることを[知{し}]るようになる。[主{しゅ}]であるわたしはこれを[語{かた}]り、これをするのである」。" }, "18": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「あなたがたがイスラエルの[地{ち}]について、このことわざを[用{もち}]い、『[父{ちち}]たちが、[酢{す}]いぶどうを[食{た}]べたので[子供{こども}]たちの[歯{は}]がうく』というのはどんなわけか。", "3": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、あなたがたは[再{ふたた}]びイスラエルでこのことわざを[用{もち}]いることはない。", "4": "[見{み}]よ、すべての[魂{たましい}]はわたしのものである。[父{ちち}]の[魂{たましい}]も[子{こ}]の[魂{たましい}]もわたしのものである。[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[魂{たましい}]は[必{かなら}]ず[死{し}]ぬ。", "5": "[人{ひと}]がもし[正{ただ}]しくあって、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]い、", "6": "[山{やま}]の[上{うえ}]で[食事{しょくじ}]をせず、また[目{め}]をあげてイスラエルの[家{いえ}]の[偶像{ぐうぞう}]を[仰{あお}]がず、[隣{とな}]り[人{びと}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]さず、[汚{けが}]れの[時{とき}]にある[女{おんな}]に[近{ちか}]づかず、", "7": "だれをもしえたげず、[質物{しちもつ}]を[返{かえ}]し、[決{けっ}]して[奪{うば}]わず、[食物{しょくもつ}]を[飢{う}]えた[者{もの}]に[与{あた}]え、[裸{はだか}]の[者{もの}]に[衣服{いふく}]を[着{き}]せ、", "8": "[利息{りそく}]や[高利{こうり}]をとって[貸{か}]さず、[手{て}]をひいて[悪{あく}]を[行{おこな}]わず、[人{ひと}]と[人{ひと}]との[間{あいだ}]に[真実{しんじつ}]のさばきを[行{おこな}]い、", "9": "わたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、わたしのおきてを[忠実{ちゅうじつ}]に[守{まも}]るならば、[彼{かれ}]は[正{ただ}]しい[人{ひと}]である。[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[生{い}]きることができると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "10": "しかし[彼{かれ}]が[子{こ}]を[生{う}]み、その[子{こ}]が[荒{あら}]い[者{もの}]で、[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]し、これらの[義務{ぎむ}]の一つをも[行{おこな}]わず、", "11": "かえって[山{やま}]の[上{うえ}]で[食事{しょくじ}]をし、[隣{とな}]り[人{びと}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]し、", "12": "[乏{とぼ}]しい[者{もの}]や[貧{まず}]しい[者{もの}]をしえたげ、[物{もの}]を[奪{うば}]い、[質物{しちもつ}]を[返{かえ}]さず、[目{め}]をあげて[偶像{ぐうぞう}]を[仰{あお}]ぎ、[憎{にく}]むべき[事{こと}]をおこない、", "13": "[利息{りそく}]や[高利{こうり}]をとって[貸{か}]すならば、その[子{こ}]は[生{い}]きるであろうか。[彼{かれ}]は[生{い}]きることはできない。[彼{かれ}]はこれらの[憎{にく}]むべき[事{こと}]をしたので、[必{かなら}]ず[死{し}]に、その[血{ち}]は[彼{かれ}][自身{じしん}]に[帰{き}]する。", "14": "しかし[彼{かれ}]が[子{こ}]を[生{う}]み、その[子{こ}]が[父{ちち}]の[行{おこな}]ったすべての[罪{つみ}]を[見{み}]て、[恐{おそ}]れ、そのようなことを[行{おこな}]わず、", "15": "[山{やま}]の[上{うえ}]で[食事{しょくじ}]せず、[目{め}]をあげてイスラエルの[家{いえ}]の[偶像{ぐうぞう}]を[仰{あお}]がず、[隣{とな}]り[人{びと}]の[妻{つま}]を[犯{おか}]さず、", "16": "だれをもしえたげず、[質物{しちもつ}]をひき[留{と}]めず、[物{もの}]を[奪{うば}]わず、かえって[自分{じぶん}]の[食物{しょくもつ}]を[飢{う}]えた[者{もの}]に[与{あた}]え、[裸{はだか}]の[者{もの}]に[衣服{いふく}]を[着{き}]せ、", "17": "その[手{て}]をひいて[悪{あく}]を[行{おこな}]わず、[利息{りそく}]や[高利{こうり}]をとらず、わたしのおきてを[行{おこな}]い、わたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]むならば、[彼{かれ}]はその[父{ちち}]の[悪{あく}]のために[死{し}]なず、[必{かなら}]ず[生{い}]きる。", "18": "しかしその[父{ちち}]は[人{ひと}]をかすめ、その[兄弟{きょうだい}]の[物{もの}]を[奪{うば}]い、その[民{たみ}]の[中{なか}]で[良{よ}]くない[事{こと}]を[行{おこな}]ったゆえ、[見{み}]よ、[彼{かれ}]はその[悪{あく}]のために[死{し}]ぬ。", "19": "しかしあなたがたは、『なぜ、[子{こ}]は[父{ちち}]の[悪{あく}]を[負{お}]わないのか』と[言{い}]う。[子{こ}]は[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]い、わたしのすべての[定{さだ}]めを[守{まも}]っておこなったので、[必{かなら}]ず[生{い}]きるのである。", "20": "[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[魂{たましい}]は[死{し}]ぬ。[子{こ}]は[父{ちち}]の[悪{あく}]を[負{お}]わない。[父{ちち}]は[子{こ}]の[悪{あく}]を[負{お}]わない。[義人{ぎじん}]の[義{ぎ}]はその[人{ひと}]に[帰{き}]し、[悪人{あくにん}]の[悪{あく}]はその[人{ひと}]に[帰{き}]する。", "21": "しかし、[悪人{あくにん}]がもしその[行{おこな}]ったもろもろの[罪{つみ}]を[離{はな}]れ、わたしのすべての[定{さだ}]めを[守{まも}]り、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]うならば、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[生{い}]きる。[死{し}]ぬことはない。", "22": "その[犯{おか}]したもろもろのとがは、[彼{かれ}]に[対{たい}]して[覚{おぼ}]えられない。[彼{かれ}]はそのなした[正{ただ}]しい[事{こと}]のために[生{い}]きる。", "23": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[悪人{あくにん}]の[死{し}]を[好{この}]むであろうか。むしろ[彼{かれ}]がそのおこないを[離{はな}]れて[生{い}]きることを[好{この}]んでいるではないか。", "24": "しかし[義人{ぎじん}]がもしその[義{ぎ}]を[離{はな}]れて[悪{あく}]を[行{おこな}]い、[悪人{あくにん}]のなすもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]うならば、[生{い}]きるであろうか。[彼{かれ}]が[行{おこな}]ったもろもろの[正{ただ}]しい[事{こと}]は[覚{おぼ}]えられない。[彼{かれ}]はその[犯{おか}]したとがと、その[犯{おか}]した[罪{つみ}]とのために[死{し}]ぬ。", "25": "しかしあなたがたは、『[主{しゅ}]のおこないは[正{ただ}]しくない』と[言{い}]う。イスラエルの[家{いえ}]よ、[聞{き}]け。わたしのおこないは[正{ただ}]しくないのか。[正{ただ}]しくないのは、あなたがたのおこないではないか。", "26": "[義人{ぎじん}]がその[義{ぎ}]を[離{はな}]れて[悪{あく}]を[行{おこな}]い、そのために[死{し}]ぬならば、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[行{おこな}]った[悪{あく}]のために[死{し}]ぬのである。", "27": "しかし[悪人{あくにん}]がその[行{おこな}]った[悪{あく}]を[離{はな}]れて、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]うならば、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[救{すく}]うことができる。", "28": "[彼{かれ}]は[省{かえり}]みて、その[犯{おか}]したすべてのとがを[離{はな}]れたのだから[必{かなら}]ず[生{い}]きる。[死{し}]ぬことはない。", "29": "しかしイスラエルの[家{いえ}]は『[主{しゅ}]のおこないは[正{ただ}]しくない』と[言{い}]う。イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしのおこないは、はたして[正{ただ}]しくないのか。[正{ただ}]しくないのは、あなたがたのおこないではないか。", "30": "それゆえ、イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしはあなたがたを、おのおのそのおこないに[従{したが}]ってさばくと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。[悔{く}]い[改{あらた}]めて、あなたがたのすべてのとがを[離{はな}]れよ。さもないと[悪{あく}]はあなたがたを[滅{ほろ}]ぼす。", "31": "あなたがたがわたしに[対{たい}]しておこなったすべてのとがを[捨{す}]て[去{さ}]り、[新{あたら}]しい[心{こころ}]と、[新{あたら}]しい[霊{れい}]とを[得{え}]よ。イスラエルの[家{いえ}]よ、あなたがたはどうして[死{し}]んでよかろうか。", "32": "わたしは[何人{なにび}]との[死{し}]をも[喜{よろこ}]ばないのであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。それゆえ、あなたがたは[翻{ひるがえ}]って[生{い}]きよ」。" }, "19": { "1": "あなたはイスラエルの[君{きみ}]たちのために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべて", "2": "[言{い}]え、あなたの[母{はは}]はししのうちにあって、どんな[雌{め}]じしであったろう。[彼女{かのじょ}]は[若{わか}]いししのうちに[伏{ふ}]して[子{こ}]じしを[養{やしな}]った。", "3": "[彼女{かのじょ}]は[子{こ}]じしの一つを[育{そだ}]てたが、それは[若{わか}]いししとなって、[獲物{えもの}]をとることを[学{まな}]び、[人{ひと}]を[食{た}]べた。", "4": "[国々{くにぐに}]の[人{ひと}]は[彼{かれ}]に[対{たい}]して[叫{さけ}]び[声{ごえ}]をあげ、[落{おと}]し[穴{あな}]でこれを[捕{とら}]え、かぎでこれをエジプトの[地{ち}]に[引{ひ}]いて[行{い}]った。", "5": "[雌{め}]じしは[自分{じぶん}]の[思{おも}]いが[破{やぶ}]れ、その[望{のぞ}]みを[失{うしな}]ったのを[見{み}]たので、ほかの[子{こ}]じしをとって、これを[若{わか}]い[子{こ}]じしとした。", "6": "[彼{かれ}]はししのうちに[行{ゆ}]き[来{き}]し、[若{わか}]いししとなって、[獲物{えもの}]をとることを[学{まな}]び、[人{ひと}]を[食{た}]べた。", "7": "[彼{かれ}]はその[要害{ようがい}]を[荒{あら}]し、その[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼした。そのほえる[声{こえ}]によって、その[地{ち}]とその[中{なか}]に[満{み}]ちるものとは[皆{みな}][恐{おそ}]れた。", "8": "そこで[国々{くにぐに}]の[人{ひと}]は[彼{かれ}]に[対{たい}]して[四方{しほう}]にわなを[設{もう}]け、[彼{かれ}]に[網{あみ}]を[打{う}]ちかけ、[落{おと}]し[穴{あな}]で[彼{かれ}]を[捕{とら}]えた。", "9": "[彼{かれ}]らはかぎをもって、これをかごに[入{い}]れ、これをバビロンの[王{おう}]のもとに[連{つ}]れて[行{い}]き、これをおりの[中{なか}]に[入{い}]れて、[再{ふたた}]びその[声{こえ}]をイスラエルの[山々{やまやま}]に[聞{きこ}]えさせないようにした。", "10": "あなたの[母{はは}]は[水{みず}]のほとりに[移{うつ}]し[植{う}]えられたぶどう[畑{はたけ}]のぶどうの[木{き}]のようで、[水{みず}]が[多{おお}]いために[実{みの}]りがよく、[枝{えだ}]がはびこった。", "11": "その[強{つよ}]い[幹{みき}]は[君{きみ}]たる[者{もの}]のつえとなった。それは[茂{しげ}]みの[中{なか}]に[高{たか}]くそびえ、[多{おお}]くの[枝{えだ}]をつけて[高{たか}]く[見{み}]えた。", "12": "しかしこのぶどうの[木{き}]は[憤{いきどお}]りによって[抜{ぬ}]かれ、[地{ち}]に[投{な}]げうたれ、[東風{ひがしかぜ}]がそれを[枯{か}]らし、その[実{み}]はもぎ[取{と}]られ、その[強{つよ}]い[幹{みき}]は[枯{か}]れて、[火{ひ}]に[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされた。", "13": "[今{いま}]これは[荒野{あらの}]に、かわいた、[水{みず}]のない[地{ち}]に[移{うつ}]し[植{う}]えられ、", "14": "[火{ひ}]がその[幹{みき}]から[出{で}]て、その[枝{えだ}]と[実{み}]とを[滅{ほろ}]ぼしたので、[強{つよ}]い[幹{みき}]で、[君{きみ}]たる[者{もの}]のつえとなるべきものはそこにない。これが[悲{かな}]しみの[言葉{ことば}]、また[悲{かな}]しみの[歌{うた}]となった。" }, "20": { "1": "[第{だい}]七[年{ねん}]の五[月{がつ}]十[日{か}]に、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちのある[人々{ひとびと}]が、[主{しゅ}]に[尋{たず}]ねるためにきて、わたしの[前{まえ}]に[座{ざ}]した。", "2": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "3": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[長老{ちょうろう}]たちに[告{つ}]げて[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたがわたしのもとに[来{き}]たのは、わたしに[何{なに}]か[尋{たず}]ねるためであるか。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、わたしはあなたがたの[尋{たず}]ねに[答{こた}]えない。", "4": "あなたは[彼{かれ}]らをさばこうとするのか。[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らをさばこうとするのか。それなら[彼{かれ}]らの[先祖{せんぞ}]たちのした[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[彼{かれ}]らに[知{し}]らせ、", "5": "かつ[彼{かれ}]らに[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしがイスラエルを[選{えら}]び、ヤコブの[家{いえ}]の[子孫{しそん}]に[誓{ちか}]い、エジプトの[地{ち}]でわたし[自身{じしん}]を[彼{かれ}]らに[知{し}]らせ[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]って、わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であると[言{い}]った[日{ひ}]、", "6": "その[日{ひ}]にわたしは[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]って、エジプトの[地{ち}]から[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]し、わたしが[彼{かれ}]らのために[探{さぐ}]り[求{もと}]めた[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]との[流{なが}]れる[地{ち}]、[全{ぜん}][地{ち}]の[中{なか}]で[最{もっと}]もすばらしい[所{ところ}]へ[行{い}]かせると[言{い}]った。", "7": "わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、あなたがたは、おのおのその[目{め}]を[楽{たの}]しませる[憎{にく}]むべきものを[捨{す}]てよ。エジプトの[偶像{ぐうぞう}]をもって、その[身{み}]を[汚{けが}]すな。わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であると。", "8": "ところが[彼{かれ}]らはわたしにそむき、わたしの[言{い}]うことを[聞{き}]こうともしなかった。[彼{かれ}]らは、おのおのその[目{め}]を[楽{たの}]しませた[憎{にく}]むべきものを[捨{す}]てず、またエジプトの[偶像{ぐうぞう}]を[捨{す}]てなかった。それで、わたしはエジプトの[地{ち}]のうちで、わたしの[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らに[注{そそ}]ぎ、わたしの[怒{いか}]りを[彼{かれ}]らに[漏{も}]らそうと[思{おも}]った。", "9": "しかしわたしはわたしの[名{な}]のために[行動{こうどう}]した。それはエジプトの[地{ち}]から[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して、[周囲{しゅうい}]に[住{す}]んでいた[異邦人{いほうじん}]たちに、わたしのことを[知{し}]らせ、わたしの[名{な}]が[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]に、はずかしめられないためである。", "10": "すなわち、わたしはエジプトの[地{ち}]から[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して、[荒野{あらの}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、", "11": "わたしの[定{さだ}]めを[彼{かれ}]らに[授{さづ}]け、わたしのおきてを[彼{かれ}]らに[示{しめ}]した。これは[人{ひと}]がこれを[行{おこな}]うことによって[生{い}]きるものである。", "12": "わたしはまた[彼{かれ}]らに[安息日{あんそくにち}]を[与{あた}]えて、わたしと[彼{かれ}]らとの[間{あいだ}]のしるしとした。これは[主{しゅ}]なるわたしが[彼{かれ}]らを[聖別{せいべつ}]したことを、[彼{かれ}]らに[知{し}]らせるためである。", "13": "しかしイスラエルの[家{いえ}]は[荒野{あらの}]でわたしにそむき、わたしの[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まず、[人{ひと}]がそれを[行{おこな}]うことによって、[生{い}]きることのできるわたしのおきてを[捨{す}]て、[大{おお}]いにわたしの[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]した。そこでわたしは[荒野{あらの}]で、わたしの[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、これを[滅{ほろ}]ぼそうと[思{おも}]ったが、", "14": "わたしはわたしの[名{な}]のために[行動{こうどう}]した。それはわたしが[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して[見{み}]せた[異邦人{いほうじん}]の[前{まえ}]に、わたしの[名{な}]が[汚{けが}]されないためである。", "15": "ただし、わたしは[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]い、わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えた[乳{ちち}]と[蜜{みつ}]との[流{なが}]れる[地{ち}]、[全{ぜん}][地{ち}]の[最{もっと}]もすばらしい[地{ち}]に、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]かないと[言{い}]った。", "16": "これは[彼{かれ}]らがその[心{こころ}]に[偶像{ぐうぞう}]を[慕{した}]って、わがおきてを[捨{す}]て、わが[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まず、わが[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]したからである。", "17": "けれどもわたしは[彼{かれ}]らを[惜{お}]しみ[見{み}]て、[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼさず、[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らを[絶{た}]やさなかった。", "18": "わたしはまた[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らの[子{こ}]どもたちに[言{い}]った、あなたがたの[先祖{せんぞ}]の[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]んではならない。そのおきてを[守{まも}]ってはならない。その[偶像{ぐうぞう}]をもって、あなたがたの[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。", "19": "[主{しゅ}]なるわたしはあなたがたの[神{かみ}]である。わが[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、わがおきてを[守{まも}]ってこれを[行{おこな}]い、", "20": "わが[安息日{あんそくにち}]を[聖別{せいべつ}]せよ。これはわたしとあなたがたとの[間{あいだ}]のしるしとなって、[主{しゅ}]なるわたしがあなたがたの[神{かみ}]であることを、あなたがたに[知{し}]らせるためである。", "21": "しかしその[子{こ}]どもたちはわたしにそむき、わが[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]まず、[人{ひと}]がこれを[行{おこな}]うことによって、[生{い}]きることのできるわたしのおきてを[守{まも}]り[行{おこな}]わず、わが[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]した。そこでわたしはわが[憤{いきどお}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らに[対{たい}]し、わが[怒{いか}]りを[漏{も}]らそうと[思{おも}]った。", "22": "しかしわたしはわが[手{て}]を[翻{ひるがえ}]して、わが[名{な}]のために[行動{こうどう}]した。それはわたしが[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]して[見{み}]せた[異邦人{いほうじん}]の[前{まえ}]に、わたしの[名{な}]が[汚{けが}]されないためである。", "23": "ただしわたしは[荒野{あらの}]で[彼{かれ}]らに[誓{ちか}]い、わたしは[異邦人{いほうじん}]の[間{あいだ}]に[彼{かれ}]らを[散{ち}]らし、[国々{くにぐに}]の[中{なか}]に[彼{かれ}]らをふりまくと[言{い}]った。", "24": "これは[彼{かれ}]らがわがおきてを[行{おこな}]わず、わが[定{さだ}]めを[捨{す}]て、わが[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]し、[彼{かれ}]らの[目{め}]にその[先祖{せんぞ}]の[偶像{ぐうぞう}]を[慕{した}]ったからである。", "25": "またわたしは[彼{かれ}]らに[良{よ}]くない[定{さだ}]めと、それによって[生{い}]きることのできないおきてとを[与{あた}]え、", "26": "そして、[彼{かれ}]らのういごに[火{ひ}]の[中{なか}]を[通{とお}]らせるその[供{そな}]え[物{もの}]によって、[彼{かれ}]らを[汚{けが}]し、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせた。わたしがこれを[行{おこな}]ったのは、わたしが[主{しゅ}]であることを、[彼{かれ}]らに[知{し}]らせるためである。", "27": "それゆえ[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]に[告{つ}]げて[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたの[先祖{せんぞ}]はまた、[不信{ふしん}]の[罪{つみ}]を[犯{おか}]してわたしを[汚{けが}]した。", "28": "わたしが[彼{かれ}]らに[与{あた}]えようと[誓{ちか}]った[地{ち}]に、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[入{い}]れた[時{とき}]、[彼{かれ}]らはすべての[高{たか}]い[丘{おか}]と、すべての[茂{しげ}]った[木{き}]とを[見{み}]て、その[所{ところ}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[忌{い}]むべき[供{そな}]え[物{もの}]をささげ、またこうばしいかおりをその[所{ところ}]に[上{のぼ}]らせ、その[所{ところ}]に[灌祭{かんさい}]を[注{そそ}]いだ。", "29": "(わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、あなたがたが[通{かよ}]うその[高{たか}]き[所{ところ}]はなんであるか。それでその[名{な}]は[今日{こんにち}]までバマととなえられている。)", "30": "それゆえ、イスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは、その[先祖{せんぞ}]のおこないに[従{したが}]って、その[身{み}]を[汚{けが}]し、その[憎{にく}]むべきものを[慕{した}]うのか。", "31": "あなたがたは、その[供{そな}]え[物{もの}]をささげ、その[子{こ}][供{とも}]に[火{ひ}]の[中{なか}]を[通{とお}]らせて、[今日{こんにち}]まですべての[偶像{ぐうぞう}]をもって、その[身{み}]を[汚{けが}]すのである。イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしは、なおあなたがたに[尋{たず}]ねられるべきであろうか。わたしは[生{い}]きている。わたしは[決{けっ}]してあなたがたに[尋{たず}]ねられるはずはないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "32": "あなたがたの[心{こころ}]にあること、すなわち『われわれは[異邦人{いほうじん}]のようになり、[国々{くにぐに}]のもろもろのやからのようになって、[木{き}]や[石{いし}]を[拝{おが}]もう』との[考{かんが}]えは[決{けっ}]して[成就{じょうじゅ}]しない。", "33": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている、わたしは[必{かなら}]ず[強{つよ}]い[手{て}]と[伸{の}]べた[腕{うで}]と[注{そそ}]がれた[憤{いきどお}]りとをもって、あなたがたを[治{おさ}]める。", "34": "わたしはわが[強{つよ}]い[手{て}]と[伸{の}]べた[腕{うで}]と[注{そそ}]がれた[憤{いきどお}]りとをもって、あなたがたをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、その[散{ち}]らされた[国々{くにぐに}]から[集{あつ}]め、", "35": "もろもろの[民{たみ}]の[荒野{あらの}]に[導{みちび}]き[入{い}]れ、その[所{ところ}]で[顔{かお}]と[顔{かお}]とを[合{あ}]わせて、あなたがたをさばく。", "36": "すなわち、エジプトの[地{ち}]の[荒野{あらの}]で、あなたがたの[先祖{せんぞ}]をさばいたように、わたしはあなたがたをさばくと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "37": "わたしはあなたがたに、むちの[下{した}]を[通{とお}]らせ、[数{かぞ}]えてはいらせ、", "38": "あなたがたのうちから、[従{したが}]わぬ[者{もの}]と、わたしにそむいた[者{もの}]とを[分{わ}]かち、その[寄留{きりゅう}]した[地{ち}]から、[彼{かれ}]らを[導{みちび}]き[出{だ}]す。しかし[彼{かれ}]らはイスラエルの[地{ち}]に[入{い}]ることはできない。こうしてあなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "39": "それで、イスラエルの[家{いえ}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたはわたしに[聞{き}]かないなら、[今{いま}]も[後{のち}]も、おのおのその[偶像{ぐうぞう}]に[行{い}]って[仕{つか}]えるがよい。しかし[再{ふたた}]び[供{そな}]え[物{もの}]と[偶像{ぐうぞう}]とをもって、わたしの[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]してはならない。", "40": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしの[聖{せい}]なる[山{やま}]、イスラエルの[高{たか}]い[山{やま}]の[上{うえ}]で、イスラエルの[全家{ぜんか}]はその[地{ち}]で、ことごとくわたしに[仕{つか}]える。その[所{ところ}]でわたしは[喜{よろこ}]んで[彼{かれ}]らを[受{う}]けいれ、あなたがたのささげ[物{もの}]と[最上{さいじょう}]の[供{そな}]え[物{もの}]とを、その[聖{せい}]なるささげ[物{もの}]と[共{とも}]に[求{もと}]める。", "41": "わたしがあなたがたをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、かつてあなたがたを[散{ち}]らした[国々{くにぐに}]から[集{あつ}]める[時{とき}]、こうばしいかおりとして、あなたがたを[喜{よろこ}]んで[受{う}]けいれる。そしてわたしは[異邦人{いほうじん}]の[前{まえ}]で、あなたがたの[中{なか}]に、わたしの[聖{せい}]なることをあらわす。", "42": "こうしてわたしがあなたがたを、イスラエルの[地{ち}]、すなわちあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[与{あた}]えると[誓{ちか}]った[地{ち}]に、はいらせる[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "43": "またその[所{ところ}]であなたがたは、その[身{み}]を[汚{けが}]したあなたがたのおこないと、すべてのわざとを[思{おも}]い[出{だ}]し、みずから[行{おこな}]ったすべての[悪事{あくじ}]のために、[自分{じぶん}]を[忌{い}]みきらうようになる。", "44": "イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしがあなたがたの[悪{あ}]しきおこないによらず、またその[腐{くさ}]れたわざによらず、わたしの[名{な}]のために、あなたがたを[扱{あつか}]う[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るのであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "45": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "46": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[顔{かお}]を[南{みなみ}]に[向{む}]け、[南{みなみ}]に[向{む}]かって[語{かた}]り、ネゲブの[森{もり}]の[地{ち}]に[対{たい}]して[預言{よげん}]せよ。", "47": "すなわちネゲブの[森{もり}]に[言{い}]え、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたのうちに[火{ひ}]を[燃{も}]やす。その[火{ひ}]はあなたのうちのすべての[青木{あおき}]と、すべての[枯{か}]れ[木{き}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼし、その[燃{も}]える[炎{ほのお}]は[消{け}]されることがなく、[南{みなみ}]から[北{きた}]まで、すべての[地{ち}]のおもては、これがために[焼{や}]ける。", "48": "すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]は、[主{しゅ}]なるわたしがこれを[焼{や}]いたことを[見{み}]る。その[火{ひ}]は[消{け}]されない」。", "49": "そこでわたしは[言{い}]った、「ああ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、[彼{かれ}]らはわたしについてこう[語{かた}]っています、『[彼{かれ}]はたとえをもって[語{かた}]る[者{もの}]ではないか』と」。" }, "21": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をエルサレムに[向{む}]け、あなたの[言葉{ことば}]を[聖所{せいじょ}]に[向{む}]けてのべ、イスラエルの[地{ち}]に[向{む}]かって[預言{よげん}]し、", "3": "イスラエルの[地{ち}]に[言{い}]え。[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたを[攻{せ}]め、わたしのつるぎをさやから[抜{ぬ}]き、あなたのうちから、[正{ただ}]しい[者{もの}]も[悪{あ}]しき[者{もの}]をも[断{た}]ってしまう。", "4": "わたしがあなたのうちから、[正{ただ}]しい[者{もの}]も[悪{あ}]しき[者{もの}]をも[断{た}]つゆえに、わたしのつるぎはさやから[抜{ぬ}]け[出{で}]て、[南{みなみ}]から[北{きた}]までのすべての[肉{にく}]なる[者{もの}]を[攻{せ}]める。", "5": "すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]は、[主{しゅ}]なるわたしが、そのつるぎをさやから[抜{ぬ}]き[放{はな}]ったことを[知{し}]る。このつるぎは[再{ふたた}]びさやに[納{おさ}]められない。", "6": "それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[嘆{なげ}]け、[心{こころ}][砕{くだ}]けるまでに[嘆{なげ}]き、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]でいたく[嘆{なげ}]け。", "7": "[人{ひと}]があなたに[向{む}]かって、『なぜ[嘆{なげ}]くのか』と[言{い}]うなら、『この[知{し}]らせのためである。それが[来{く}]れば[人{ひと}]の[心{こころ}]はみな[溶{と}]け、[手{て}]はみななえ、[霊{れい}]はみな[弱{よわ}]り、ひざはみな[水{みず}]のようになる。[見{み}]よ、それは[来{く}]る、[必{かなら}]ず[成就{じょうじゅ}]する』と[言{い}]え」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "8": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "9": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[預言{よげん}]して[言{い}]え、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、つるぎがある、とぎ、かつ、みがいたつるぎがある。", "10": "[殺{ころ}]すためにといであり、いなずまのようにきらめくためにみがいてある。わたしたちは[喜{よろこ}]ぶことができるか。わが[子{こ}]よ、あなたはつえと、すべて[木{き}]で[作{つく}]ったものとを[軽{かろ}]んじた。", "11": "このつるぎは[手{て}]にとるために、とがれ、[殺{ころ}]す[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]すために、とがれみがかれるのである。", "12": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[叫{さけ}]び[嘆{なげ}]け、このことはわが[民{たみ}]に[臨{のぞ}]み、イスラエルのすべての[君{きみ}]たちに[臨{のぞ}]むからである。[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]と[共{とも}]につるぎにわたされる。それゆえ、あなたのももを[打{う}]て。", "13": "これはためしにすることではない。もしあなたが、つえをあざけったら、どういうことになろうか」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "14": "「それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたは[預言{よげん}]し、[手{て}]を[打{う}]ちならせ。つるぎを二[度{ど}]も三[度{ど}]も[臨{のぞ}]ませよ。これは[人{ひと}]を[殺{ころ}]すつるぎ、[大{おお}]いに[殺{ころ}]すつるぎであって、[彼{かれ}]らを[囲{かこ}]むものである。", "15": "これがために[彼{かれ}]らの[心{こころ}]は[溶{と}]け、[多{おお}]くの[者{もの}]がすべての[門{もん}]に[倒{たお}]れる。わたしはひらめくつるぎを[彼{かれ}]らに[送{おく}]る。ああ、これはいなずまのようになり、[人{ひと}]を[殺{ころ}]すためにみがかれている。", "16": "あなたの[刃{は}]の[向{む}]かうところで、[右{みぎ}]に[左{ひだり}]になぎ[倒{たお}]せ。", "17": "わたしもまた、わたしの[手{て}]を[打{う}]ちならし、わたしの[怒{いか}]りをしずめると、[主{しゅ}]なるわたしは[言{い}]った」。", "18": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "19": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、バビロンの[王{おう}]のつるぎが[来{く}]るために、二つの[道{みち}]を[備{そな}]えよ。この二つの[道{みち}]は一つの[国{くに}]から[出{で}]ている。あなたは[道{みち}]しるべを[作{つく}]り、これを[町{まち}]に[向{む}]かう[道{みち}]のはじめに[置{お}]け。", "20": "あなたはまたアンモンの[人々{ひとびと}]のラバと、ユダと、[堅固{けんご}]な[城{しろ}]の[町{まち}]エルサレムとにつるぎの[来{く}]る[道{みち}]を[設{もう}]けよ。", "21": "バビロンの[王{おう}]は[道{みち}]の[分{わか}]れ[目{め}]、二つの[道{みち}]のはじめに[立{た}]って[占{うらな}]いをし、[矢{や}]をふり、テラピムに[問{と}]い、[肝{きも}]を[見{み}]る。", "22": "[彼{かれ}]の[右{みぎ}]にエルサレムのために[占{うらな}]いが[出{で}]る。すなわち[口{くち}]を[開{ひら}]いて[叫{さけ}]び、[声{こえ}]をあげ、ときを[作{つく}]り、[門{もん}]に[向{む}]かって[城{しろ}]くずしを[設{もう}]け、[塁{るい}]を[築{きず}]き、[雲悌{うんてい}]を[建{た}]てよと[言{い}]う。", "23": "しかしこれは[彼{かれ}]らの[目{め}]には[偽{いつわ}]りの[占{うらな}]いと[思{おも}]われ、[彼{かれ}]らは[堅{かた}]き[誓{ちか}]いをなした。しかし[彼{かれ}]は、[彼{かれ}]らを[捕{とら}]えることによって、[罪{つみ}]を[思{おも}]い[出{だ}]させる。", "24": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたの[罪{つみ}]は[覚{おぼ}]えられ、その[反逆{はんぎゃく}]は[現{あらわ}]れ、その[罪{つみ}]はすべてのわざに[現{あらわ}]れる。このようにあなたがたは、すでに[覚{おぼ}]えられているから、[彼{かれ}]らの[手{て}]に[捕{とら}]えられる。", "25": "[汚{けが}]れた[悪人{あくにん}]であるイスラエルの[君{きみ}]よ、あなたの[終{おわ}]りの[刑罰{けいばつ}]の[時{とき}]であるその[日{ひ}]が[来{く}]る。", "26": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、かぶり[物{もの}]を[脱{ぬ}]ぎ、[冠{かんむり}]を[取{と}]り[離{はな}]せ。すべてのものは、そのままには[残{のこ}]らない。[卑{いや}]しい[者{もの}]は[高{たか}]くされ、[高{たか}]い[者{もの}]は[卑{いや}]しくされる。", "27": "ああ[破滅{はめつ}]、[破滅{はめつ}]、[破滅{はめつ}]、わたしはこれをこさせる。わたしが[与{あた}]える[権威{けんい}]をもつ[者{もの}]が[来{く}]る[時{とき}]まで、その[跡形{あとかた}]さえも[残{のこ}]らない。", "28": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はアンモンの[人々{ひとびと}]と、そのあざけりについて、こう[言{い}]われる、つるぎがある。このつるぎは[殺{ころ}]すために[抜{ぬ}]かれ、いなずまのようにひかりきらめくようにとがれている。", "29": "[彼{かれ}]らがあなたに[偽{いつわ}]りの[幻{まぼろし}]を[示{しめ}]し、[偽{いつわ}]りを[占{うらな}]ったゆえ、これは[殺{ころ}]さるべき[悪{あ}]しき[者{もの}]の[首{くび}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれる。[彼{かれ}]らの[終{おわ}]りの[刑罰{けいばつ}]の[時{とき}]であるその[日{ひ}]がきている。", "30": "これをさやに[納{おさ}]めよ、わたしはあなたの[造{つく}]られた[所{ところ}]、あなたの[生{うま}]れた[地{ち}]であなたをさばく。", "31": "わたしの[怒{いか}]りをあなたに[注{そそ}]ぎ、わたしの[憤{いきどお}]りの[火{ひ}]をあなたに[向{む}]けて[燃{も}]やし、[滅{ほろ}]ぼすことに[巧{たく}]みな[残忍{ざんにん}]な[人{ひと}]の[手{て}]にあなたを[渡{わた}]す。", "32": "あなたは[火{ひ}]のための、たきぎとなり、あなたの[血{ち}]は[国{くに}]の[中{なか}]に[流{なが}]され、[覚{おぼ}]えられることはない、[主{しゅ}]なるわたしが[言{い}]う」。" }, "22": { "1": "また[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはさばくのか。[血{ち}]を[流{なが}]すこの[町{まち}]をさばくのか。それならこの[町{まち}]にそのもろもろの[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[示{しめ}]して、", "3": "[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[自分{じぶん}]のうちに[血{ち}]を[流{なが}]して、その[刑罰{けいばつ}]の[時{とき}]をまねき、[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]ってその[身{み}]を[汚{けが}]す[町{まち}]よ、", "4": "あなたはその[流{なが}]した[血{ち}]によって[罪{つみ}]を[得{え}]、その[造{つく}]った[偶像{ぐうぞう}]によって[汚{けが}]れ、あなたの[日{ひ}]を[近{ちか}]づかせ、あなたの[年{ねん}]の[定{さだ}]めの[時{とき}]はきた。それゆえわたしはあなたをもろもろの[国民{こくみん}]のあざけりとなし、[万国{ばんこく}]の[物笑{ものわら}]いとする。", "5": "あなたに[近{ちか}]い[者{もの}]も、[遠{とお}]い[者{もの}]も、[汚{けが}]れと、[混乱{こんらん}]に[満{み}]ちているあなたをあざける。", "6": "[見{み}]よ、あなたのうちのイスラエルの[君{きみ}]たちは、おのおのその[力{ちから}]にしたがって、[血{ち}]を[流{なが}]そうとしている。", "7": "[父母{ふぼ}]はあなたのうちで[卑{いや}]しめられ、[寄留者{きりゅうしゃ}]はあなたのうちで[虐待{ぎゃくたい}]をうけ、みなしごと、やもめとはあなたのうちで[悩{なや}]まされている。", "8": "あなたはわたしの[聖{せい}]なるものを[卑{いや}]しめ、わたしの[安息日{あんそくにち}]を[汚{けが}]した。", "9": "[人{ひと}]をののしって[血{ち}]を[流{なが}]そうとする[者{もの}]は、あなたのうちにおり、[人々{ひとびと}]はあなたのうちで、[山{やま}]の[上{うえ}]で[食事{しょくじ}]をし、あなたのうちで、みだらなおこないをし、", "10": "あなたのうちで、[父{ちち}]の[裸{はだか}]を[現{あらわ}]し、あなたのうちで、[汚{けが}]れのうちにある[女{おんな}]を[犯{おか}]す。", "11": "またあなたのうちに、その[隣{となり}]の[妻{つま}]と[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[行{おこな}]う[者{もの}]があり、[淫行{いんこう}]をもって、その[嫁{よめ}]を[汚{けが}]す[者{もの}]があり、[自分{じぶん}]の[父{ちち}]の[娘{むすめ}]である[自分{じぶん}]の[姉妹{しまい}]を[犯{おか}]す[者{もの}]があり、", "12": "また[血{ち}]を[流{なが}]そうとして、あなたのうちで、まいないを[取{と}]る[者{もの}]がある。あなたは[利息{りそく}]と[高利{こうり}]とを[取{と}]り、しえたげによって、あなたの[隣{とな}]り[人{びと}]のものをかすめ、そしてわたしを[忘{わす}]れてしまったと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "13": "それゆえ[見{み}]よ、あなたが[得{え}]た[不正{ふせい}]の[利{り}]の[事{こと}]、およびあなたのうちにある[流血{りゅうけつ}]の[事{こと}]に[対{たい}]して、わたしは[手{て}]を[打{う}]ちならす。", "14": "わたしがあなたを[攻{せ}]める[日{ひ}]には、あなたの[勇気{ゆうき}]は、これに[耐{た}]え[得{え}]ようか。またあなたの[手{て}]は[強{つよ}]くあり[得{え}]ようか。[主{しゅ}]なるわたしはこれを[宣言{せんげん}]し、これをなす。", "15": "わたしはあなたを、もろもろの[国民{こくみん}]のうちに[散{ち}]らし、[国々{くにぐに}]の[間{あいだ}]にまき、そしてあなたから[汚{けが}]れを[除{のぞ}]く。", "16": "わたしはあなたによって、もろもろの[国民{こくみん}]の[前{まえ}]に[汚{けが}]される。そしてあなたはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。", "17": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "18": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]はわたしに[対{たい}]して、かなかすとなった。[彼{かれ}]らはすべて[炉{ろ}]の[中{なか}]の[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、すず、[鉄{てつ}]、[鉛{なまり}]のかなかすとなった。", "19": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは[皆{みな}]かなかすとなったゆえ、[見{み}]よ、わたしはあなたがたをエルサレムの[中{なか}]に[集{あつ}]める。", "20": "[人{ひと}]が[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、[鉛{なまり}]、すずなどを[炉{ろ}]の[中{なか}]に[集{あつ}]め、これに[火{ひ}]を[吹{ふ}]きかけて[溶{と}]かすように、わたしは[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りとをもって、あなたがたを[集{あつ}]め[入{い}]れて[溶{と}]かす。", "21": "すなわち、わたしはあなたがたを[集{あつ}]め、わたしの[怒{いか}]りの[火{ひ}]を、あなたがたに[吹{ふ}]きかける。あなたがたはその[中{なか}]で[溶{と}]ける。", "22": "[銀{ぎん}]が[炉{ろ}]の[中{なか}]で[溶{と}]けるように、あなたがたもその[中{なか}]で[溶{と}]ける。そしてあなたがたは[主{しゅ}]なるわたしが、あなたがたの[上{うえ}]に、わたしの[怒{いか}]りを[注{そそ}]いだことを[知{し}]るようになる」。", "23": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "24": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これに[言{い}]え、あなたは[怒{いか}]りの[日{ひ}]に[清{きよ}]められず、また[雨{あめ}]の[降{ふ}]らない[地{ち}]である。", "25": "その[中{なか}]の[君{きみ}]たちは、[獲物{えもの}]を[裂{さ}]くほえるししのような[者{もの}]で、[彼{かれ}]らは[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼし、[宝{たから}]と[尊{たっと}]い[物{もの}]とを[取{と}]り、そのうちに、やもめの[数{かず}]をふやす。", "26": "その[祭司{さいし}]たちはわが[律法{りっぽう}]を[犯{おか}]し、[聖{せい}]なる[物{もの}]を[汚{けが}]した。[彼{かれ}]らは[聖{せい}]なる[物{もの}]と[汚{けが}]れた[物{もの}]とを[区別{くべつ}]せず、[清{きよ}]くない[物{もの}]と[清{きよ}]い[物{もの}]との[違{ちが}]いを[教{おし}]えず、わが[安息日{あんそくにち}]を[無視{むし}]し、こうしてわたしは[彼{かれ}]らの[間{あいだ}]に[汚{けが}]されている。", "27": "その[中{なか}]にいる[君{きみ}]たちは、[獲物{えもの}]を[裂{さ}]くおおかみのようで、[血{ち}]を[流{なが}]し、[不正{ふせい}]の[利{り}]を[得{え}]るために[人々{ひとびと}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "28": "その[預言者{よげんしゃ}]たちは、[水{みず}]しっくいでこれを[塗{ぬ}]り、[偽{いつわ}]りの[幻{まぼろし}]を[見{み}]、[彼{かれ}]らに[偽{いつわ}]りを[占{うらな}]い、[主{しゅ}]が[語{かた}]らないのに『[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる』と[言{い}]う。", "29": "[国{くに}]の[民{たみ}]はしえたげを[行{おこな}]い、[奪{うば}]うことをなし、[乏{とぼ}]しい[者{もの}]と[貧{まず}]しい[者{もの}]とをかすめ、[不法{ふほう}]に[他国{たこく}][人{じん}]をしえたぐ。", "30": "わたしは、[国{くに}]のために[石{いし}]がきを[築{きず}]き、わたしの[前{まえ}]にあって、[破{やぶ}]れ[口{くち}]に[立{た}]ち、わたしにこれを[滅{ほろ}]ぼさせないようにする[者{もの}]を、[彼{かれ}]らのうちに[尋{たず}]ねたが[得{え}]られなかった。", "31": "それゆえ、わたしはわが[怒{いか}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、わが[憤{いきどお}]りの[火{ひ}]をもって[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼし、[彼{かれ}]らのおこないを、そのこうべに[報{むく}]いたと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "23": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ここにふたりの[女{おんな}]があった。ひとりの[母{はは}]の[娘{むすめ}]である。", "3": "[彼{かれ}]らはエジプトで[淫行{いんこう}]をした。[彼{かれ}]らは[若{わか}]い[時{とき}]に[淫行{いんこう}]をした。すなわちその[所{ところ}]で[彼{かれ}]らの[胸{むね}]は[押{お}]され、その[処女{しょじょ}]の[乳{ち}]ぶさはいじられた。", "4": "[彼{かれ}]らの[名{な}]は[姉{あね}]はアホラ、[妹{いもうと}]はアホリバである。[彼{かれ}]らはわたしのものとなって、むすこ[娘{むすめ}]たちを[産{う}]んだ。その[本名{ほんみょう}]はアホラはサマリヤ、アホリバはエルサレムである。", "5": "アホラはわたしのものである[間{あいだ}]に[淫行{いんこう}]をなし、その[恋人{こいびと}]なるアッスリヤびとにこがれた。", "6": "すなわち[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]をきた[軍人{ぐんじん}]、[長官{ちょうかん}]、[司令{しれい}][官{かん}]、すべて[好{この}]ましい[若者{わかもの}]、[馬{うま}]に[乗{の}]る[者{もの}]たちである。", "7": "[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]らに[淫行{いんこう}]を[供{そな}]えた。[彼{かれ}]らはすべてアッスリヤのえり[抜{ぬ}]きの[人々{ひとびと}]である。[彼女{かのじょ}]はまた、そのこがれたすべての[者{もの}]のもろもろの[偶像{ぐうぞう}]をもって、おのれを[汚{けが}]した。", "8": "[彼女{かのじょ}]はエジプトの[日{ひ}]からおこなっていた、その[淫行{いんこう}]を[捨{す}]てなかった。それは[彼女{かのじょ}]の[若{わか}]い[時{とき}]に、[彼{かれ}]らが[彼女{かのじょ}]と[寝{ね}]、その[処女{しょじょ}]の[乳{ち}]ぶさをいじり、その[情欲{じょうよく}]を[彼女{かのじょ}]の[上{うえ}]に[注{そそ}]いだからである。", "9": "それゆえ、わたしは[彼女{かのじょ}]をその[恋人{こいびと}]の[手{て}]に[渡{わた}]し、そのこがれたアッスリヤの[人々{ひとびと}]の[手{て}]に[渡{わた}]した。", "10": "[彼{かれ}]らは[彼女{かのじょ}]の[裸{はだか}]を[現{あらわ}]し、そのむすこ[娘{むすめ}]たちを[奪{うば}]い、つるぎをもって[彼女{かのじょ}]を[殺{ころ}]した。こうして[彼女{かのじょ}]に[対{たい}]するさばきが[行{おこな}]われたとき、[彼女{かのじょ}]は[女{おんな}]たちの[間{あいだ}]の[語{かた}]り[草{くさ}]となった。", "11": "その[妹{いもうと}]アホリバはこれを[見{み}]て、[姉{あね}]よりも[情欲{じょうよく}]をほしいままにし、[姉{あね}]の[淫行{いんこう}]よりも[多{おお}]く[淫行{いんこう}]をなし、", "12": "アッスリヤの[人々{ひとびと}]に[恋{こい}]こがれた。[長官{ちょうかん}]、[司令{しれい}][官{かん}]、[盛装{せいそう}]した[軍人{ぐんじん}]、[馬{うま}]に[乗{の}]る[者{もの}]たちで、すべて[好{この}]ましい[若者{わかもの}]たちである。", "13": "わたしは[彼女{かのじょ}]が[身{み}]を[汚{けが}]したのを[見{み}]た。[彼{かれ}]らは[共{とも}]に一つの[道{みち}]をたどったが、", "14": "[彼女{かのじょ}]はさらにその[淫行{いんこう}]を[続{つづ}]け、[壁{かべ}]に[描{えが}]いた[人々{ひとびと}]を[見{み}]た。すなわち[朱{しゅ}]で[描{えが}]いたカルデヤびとの[像{ぞう}]で、", "15": "[腰{こし}]には[帯{おび}]を[結{むす}]び、[頭{あたま}]にはたれさがったずきんをいただいていた。これらはみな[官吏{かんり}]のような[姿{すがた}]で、その[生{うま}]れた[国{くに}]カルデヤのバビロン[人{ひと}]に[似{に}]ていた。", "16": "[彼女{かのじょ}]はこれらを[見{み}]て、これに[恋{こい}]こがれ、[使者{ししゃ}]をカルデヤの[彼{かれ}]らのもとに[送{おく}]った。", "17": "そこでバビロンの[人々{ひとびと}]は[彼女{かのじょ}]のもとに[来{き}]て、[恋{こい}]の[床{とこ}]につき、[情欲{じょうよく}]をもって[彼女{かのじょ}]を[汚{けが}]したが、[彼女{かのじょ}]は[彼{かれ}]らに[汚{けが}]されるにおよんで、その[心{こころ}]は[彼{かれ}]らから[離{はな}]れた。", "18": "[彼女{かのじょ}]がその[淫行{いんこう}]を[公然{こうぜん}]と[続{つづ}]け、その[裸{はだか}]をさらしたので、わたしの[心{こころ}]は[彼女{かのじょ}]から[離{はな}]れた。これはあたかもわたしの[心{こころ}]が、[彼女{かのじょ}]の[姉{あね}]から[離{はな}]れたと[同様{どうよう}]である。", "19": "しかし[彼女{かのじょ}]はなおエジプトの[地{ち}]で[姦淫{かんいん}]をしたその[若{わか}]き[日{ひ}]を[覚{おぼ}]えて、その[淫行{いんこう}]を[続{つづ}]け、", "20": "その[情夫{じょうふ}]たちに[恋{こい}]こがれた。その[人{ひと}]の[肉{にく}]は、ろばの[肉{にく}]のごとく、その[精{せい}]は[馬{うま}]の[精{せい}]のようであった。", "21": "このようにあなたは、かのエジプトびとが、あなたの[胸{むね}]に[手{て}]をつけ、あなたの[若{わか}]い[乳{ち}]ぶさをおさえた[時{とき}]の、[若{わか}]い[時{とき}]の[淫行{いんこう}]を[慕{した}]っている」。", "22": "それゆえ、アホリバよ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしは、あなたの[心{こころ}]がすでに[離{はな}]れたあなたの[恋人{こいびと}]らを[起{おこ}]して、あなたを[攻{せ}]めさせ、[彼{かれ}]らに[四方{しほう}]から[来{き}]てあなたを[攻{せ}]めさせる。", "23": "すなわちバビロンの[人々{ひとびと}]およびカルデヤのすべての[人々{ひとびと}]、ペコデ、ショア、コア、アッスリヤのすべての[人々{ひとびと}]、[好{この}]ましい[若者{わかもの}]、[長官{ちょうかん}]、[司令{しれい}][官{かん}]、[官吏{かんり}]、[軍人{ぐんじん}]など、すべて[馬{うま}]に[乗{の}]る[者{もの}]たちである。", "24": "[彼{かれ}]らは[戦車{せんしゃ}]、[貨車{かしゃ}]、および[多{おお}]くの[民{たみ}]を[率{ひき}]いて、[北{きた}]からあなたに[攻{せ}]めて[来{く}]る。[大盾{おおだて}]、[小盾{こだて}]、かぶとを[備{そな}]えて、[四方{しほう}]からあなたに[攻{せ}]めかかる。わたしが[彼{かれ}]らにさばきをゆだねるゆえ、[彼{かれ}]らは、そのおきてに[従{したが}]って、あなたをさばく。", "25": "わたしはあなたに[向{む}]かってわたしの[憤{いきどお}]りを[起{おこ}]すゆえ、[彼{かれ}]らは[怒{いか}]りをもってあなたを[扱{あつか}]い、あなたの[鼻{はな}]と[耳{みみ}]とを[切{き}]り[落{おと}]し、そして[残{のこ}]りの[者{もの}]はつるぎに[倒{たお}]れる。[彼{かれ}]らはあなたのむすこ[娘{むすめ}]たちを[奪{うば}]い、[生{い}]き[残{のこ}]った[者{もの}]を[火{ひ}]で[焼{や}]く。", "26": "[彼{かれ}]らはまたあなたの[衣服{いふく}]をはぎ[取{と}]り、あなたの[美{うつく}]しい[飾{かざ}]りを[取{と}]り[去{さ}]る。", "27": "こうしてわたしはあなたの[淫乱{いんらん}]と、エジプトの[地{ち}]から[持{も}]って[来{き}]た[淫行{いんこう}]とを[取{と}]り[除{のぞ}]き、[重{かさ}]ねてあなたの[目{め}]を、エジプトびとに[向{む}]けて[上{あ}]げさせず、[彼{かれ}]らの[事{こと}]を[思{おも}]わないようにする。", "28": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたの[憎{にく}]む[者{もの}]の[手{て}]、あなたの[心{こころ}]の[離{はな}]れた[者{もの}]の[手{て}]にあなたを[渡{わた}]す。", "29": "[彼{かれ}]らは[憎{にく}]しみをもってあなたを[扱{あつか}]い、あなたの[所得{しょとく}]をことごとく[取{と}]り[去{さ}]り、あなたを[赤{あか}]はだかにし、あなたの[淫行{いんこう}]の[裸{はだか}]を[現{あらわ}]す。あなたの[淫乱{いんらん}]と[淫行{いんこう}]とのゆえに、", "30": "すなわち、あなたが[異邦人{いほうじん}]を[慕{した}]って[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[彼{かれ}]らの[偶像{ぐうぞう}]をもって[身{み}]を[汚{けが}]したゆえに、これらのことがあなたに[臨{のぞ}]むのだ。", "31": "あなたはその[姉{あね}]の[道{みち}]を[歩{あゆ}]んだので、わたしも[彼女{かのじょ}]の[杯{さかずき}]をあなたにわたす。", "32": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたは[姉{あね}]の[深{ふか}]い、[大{おお}]きな[杯{さかずき}]を[飲{の}]み、[笑{わら}]い[物{もの}]となり、あざけりとなる、この[杯{さかずき}]にはそれらが[多{おお}]くこもっている。", "33": "あなたは[酔{よ}]いと[憂{うれ}]いとに[満{み}]たされる。[驚{おどろ}]きと[滅{ほろ}]びの[杯{さかずき}]、これがあなたの[姉{あね}]サマリヤの[杯{さかずき}]である。", "34": "あなたはこれを[飲{の}]みこれをかたむけ、あなたの[髪{かみ}]の[毛{け}]をひきむしり、あなたの[乳{ち}]ぶさをかきさく。わたしがこれを[言{い}]うと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "35": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたはわたしを[忘{わす}]れ、わたしをあなたのうしろに[捨{す}]て[去{さ}]ったゆえ、あなたは[自分{じぶん}]の[淫乱{いんらん}]と[淫行{いんこう}]との[罪{つみ}]を[負{お}]わねばならぬ」。", "36": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはアホラとアホリバをさばくのか。それならば[彼{かれ}]らにその[憎{にく}]むべき[事{こと}]を[告{つ}]げよ。", "37": "[彼{かれ}]らは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、[血{ち}]が[彼{かれ}]らの[手{て}]の[上{うえ}]にある。[彼{かれ}]らはその[偶像{ぐうぞう}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]い、またわたしに[産{う}]んだ[子{こ}]らを、[食物{しょくもつ}]のために[彼{かれ}]らにささげた。", "38": "さらに[彼{かれ}]らは、わたしに[対{たい}]してこのようにした。すなわち、[彼{かれ}]らは[同{おな}]じ[日{ひ}]にわたしの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]し、わたしの[安息日{あんそくにち}]を[犯{おか}]した。", "39": "[彼{かれ}]らはその[子{こ}]らを、[偶像{ぐうぞう}]にささげるためにほふった[同{おな}]じ[日{ひ}]に、わたしの[聖所{せいじょ}]にきて、これを[汚{けが}]した。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らがわたしの[家{いえ}]の[中{なか}]でしたことはこれである。", "40": "さらに[彼{かれ}]らは[使者{ししゃ}]をやって、[遠{とお}]くから[来{く}]るように[人々{ひとびと}]を[招{まね}]いた。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはきた。あなたは、この[人々{ひとびと}]のために[身{み}]を[洗{あら}]い、[目{め}]を[描{えが}]き、[飾{かざ}]り[物{もの}]を[身{み}]につけ、", "41": "[尊{たっと}]い[床{とこ}]に[座{ざ}]し、[食卓{しょくたく}]をその[前{まえ}]に[設{もう}]け、わたしの[香{こう}]と、わたしの[油{あぶら}]とを、その[上{うえ}]に[供{そな}]えた。", "42": "こうして、のんきな[群衆{ぐんしゅう}]の[声{こえ}]は[彼女{かのじょ}]と[共{とも}]にあり、また、[荒野{あらの}]から[連{つ}]れて[来{き}]た[通{とお}]りがかりの[酔{よ}]いどれも、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にいた。[彼{かれ}]らは[女{おんな}]たちの[手{て}]に[腕輪{うでわ}]をはめさせ、[頭{あたま}]に[美{うつく}]しい[冠{かんむり}]をいただかせた。", "43": "そこでわたしは[言{い}]った、[彼女{かのじょ}]と[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[時{とき}]、[人々{ひとびと}]は[姦淫{かんいん}]を[犯{おか}]さないであろうか。", "44": "[人{ひと}]が[遊女{ゆうじょ}]の[所{ところ}]にはいるように、[彼{かれ}]らは[彼女{かのじょ}]の[所{ところ}]にはいった。こうして[彼{かれ}]らは[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]うために、アホラおよびアホリバの[所{ところ}]にはいった。", "45": "しかし[正{ただ}]しい[人々{ひとびと}]は[淫婦{いんぷ}]のさばきと、[血{ち}]を[流{なが}]した[女{おんな}]のさばきとをもって、[彼{かれ}]らをさばく。それは[彼{かれ}]らが[淫婦{いんぷ}]であって、その[手{て}]に[血{ち}]があるからである」。", "46": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「わたしは[軍隊{ぐんたい}]を[彼{かれ}]らに[向{む}]かって[攻{せ}]め[上{のぼ}]らせ、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れと[略奪{りゃくだつ}]とに[渡{わた}]す。", "47": "[軍隊{ぐんたい}]は[彼{かれ}]らを[石{いし}]で[打{う}]ち、つるぎで[切{き}]り、そのむすこ[娘{むすめ}]たちを[殺{ころ}]し、[火{ひ}]でその[家{いえ}]を[焼{や}]く。", "48": "こうしてわたしはこの[地{ち}]に[淫乱{いんらん}]を[絶{た}]やす。すべての[女{おんな}]はみずからいましめて、あなたがたがしたような[淫乱{いんらん}]を[行{おこな}]わない。", "49": "あなたがたの[淫乱{いんらん}]の[報{むく}]いは、あなたがたの[上{うえ}]にくだり、あなたがたはその[偶像{ぐうぞう}][礼拝{れいはい}]の[罪{つみ}]を[負{お}]い、そしてわたしが[主{しゅ}]なる[神{かみ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "24": { "1": "[第{だい}]九[年{ねん}]の十[月{がつ}]十[日{か}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはこの[日{ひ}]すなわち[今日{こんにち}]の[名{な}]を[書{か}]きしるせ。バビロンの[王{おう}]は、この[日{ひ}]エルサレムを[包囲{ほうい}]した。", "3": "あなたはこの[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]にたとえを[語{かた}]って[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、かますをすえ、これをすえて、[水{みず}]をくみ[入{い}]れよ。", "4": "その[中{なか}]に[肉{にく}]の[切{き}]れを[入{い}]れよ、すべて[良{よ}]い[肉{にく}]の[切{き}]れ、すなわち、ももと[肩{かた}]の[肉{にく}]をこれに[入{い}]れよ。[良{よ}]い[骨{ほね}]をこれに[満{み}]たせ。", "5": "[羊{ひつじ}]の[最{もっと}]も[良{よ}]いものを[取{と}]れ。かまの[下{した}]にまきを[積{つ}]み、その[肉{にく}]を[煮{に}]たぎらせ、またその[中{なか}]の[骨{ほね}]を[煮{に}]よ。", "6": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わざわいなるかな、[流血{りゅうけつ}]の[町{まち}]、さびているかま。そのさびはこれを[離{はな}]れない。[肉{にく}]をひとつびとつ[無差別{むさべつ}]に[取{と}]り[出{だ}]せ。", "7": "その[流{なが}]した[血{ち}]はまだその[中{なか}]にある。[彼女{かのじょ}]はこれを[裸{はだか}][岩{いわ}]の[上{うえ}]に[流{なが}]し、[土{つち}]でこれをおおうために、[地面{じめん}]には[注{そそ}]がなかった。", "8": "これは、わたしの[怒{いか}]りをつのらせ、あだを[返{かえ}]すために、その[流{なが}]した[血{ち}]がおおわれないように、[裸{はだか}][岩{いわ}]の[上{うえ}]に[流{なが}]したのである。", "9": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わざわいなるかな、[流血{りゅうけつ}]の[町{まち}]。わたしもまた、まきをさらに[積{つ}]み[重{かさ}]ねる。", "10": "まきを[積{つ}]み[重{かさ}]ね、[火{ひ}]を[燃{も}]やし、[肉{にく}]をよく[煮{に}]て、[煮{に}]つくし、[骨{ほね}]を[焼{や}]け。", "11": "そしてかまを[熱{あつ}]くするため、それをからにして[炭火{すみび}]の[上{うえ}]に[置{お}]き、その[銅{どう}]を[焼{や}]いて、[汚{けが}]れをその[中{なか}]に[溶{と}]かし、そのさびを[去{さ}]れ。", "12": "しかしわたしのほねおりは、むだであった。その[多{おお}]くのさびは[火{ひ}]によって[消{き}]えない。", "13": "そのさびとは、あなたの[不潔{ふけつ}]な[淫行{いんこう}]である。わたしはあなたを[清{きよ}]めようとしたが、あなたはあなたの[不潔{ふけつ}]から[清{きよ}]められようとしないから、わたしの[怒{いか}]りをあなたに[漏{も}]らし[尽{つく}]すまでは、あなたは[汚{けが}]れから[清{きよ}]まることはない。", "14": "[主{しゅ}]なるわたしはこれを[言{い}]った。そしてこれは[必{かなら}]ず[成{な}]る。わたしはこれをなす。わたしはやめない、[惜{お}]しまない、[悔{く}]いない。あなたのおこないにより、あなたのわざによって、あなたをさばくと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "15": "また[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "16": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[見{み}]よ、わたしは、にわかにあなたの[目{め}]の[喜{よろこ}]ぶ[者{もの}]を[取{と}]り[去{さ}]る。[嘆{なげ}]いてはならない。[泣{な}]いてはならない。[涙{なみだ}]を[流{なが}]してはならない。", "17": "[声{こえ}]をたてずに[嘆{なげ}]け。[死人{しにん}]のために[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しむな。ずきんをかぶり、[足{あし}]にくつをはけ。[口{くち}]をおおうな。[嘆{なげ}]きのパンを[食{た}]べるな」。", "18": "[朝{あさ}]のうちに、わたしは[人々{ひとびと}]に[語{かた}]ったが、[夕{ゆう}]べには、わたしの[妻{つま}]は[死{し}]んだ。[翌朝{よくあさ}]わたしは[命{めい}]じられたようにした。", "19": "[人々{ひとびと}]はわたしに[言{い}]った、「あなたがするこの[事{こと}]は、われわれになんの[関係{かんけい}]があるのか、それをわれわれに[告{つ}]げてはくれまいか」。", "20": "わたしは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "21": "『イスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[力{ちから}]の[誇{ほこり}]、[目{め}]の[喜{よろこ}]び、[心{こころ}]の[望{のぞ}]みであるわが[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]す。あなたがたが[残{のこ}]すむすこ[娘{むすめ}]たちは、つるぎに[倒{たお}]れる。", "22": "あなたがたもわたしがしたようにし、[口{くち}]をおおわず、[嘆{なげ}]きのパンを[食{た}]べず、", "23": "[頭{あたま}]にずきんをかぶり、[足{あし}]にくつをはき、[嘆{なげ}]かず、[泣{な}]かず、その[罪{つみ}]の[中{なか}]にやせ[衰{おとろ}]えて、[互{たがい}]にうめくようになる。", "24": "このようにエゼキエルはあなたがたのためにしるしとなる。[彼{かれ}]がしたようにあなたがたもせよ。この[事{こと}]が[成{な}]る[時{とき}]、あなたがたはわたしが[主{しゅ}]なる[神{かみ}]であることを[知{し}]るようになる』。", "25": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしが、[彼{かれ}]らのとりで、[彼{かれ}]らの[喜{よろこ}]びと[栄{さか}]え、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[喜{よろこ}]びであり、その[心{こころ}]の[望{のぞ}]みであるもの、また[彼{かれ}]らのむすこ[娘{むすめ}]たちを[取{と}]り[去{さ}]る[日{ひ}]、", "26": "その[日{ひ}]に[難{なん}]をのがれて[来{く}]る[者{もの}]が、あなたのもとにきて、あなたに[事{こと}]を[告{つ}]げる。", "27": "その[日{ひ}]あなたは、そののがれてきた[者{もの}]に[向{む}]かって[口{くち}]を[開{ひら}]き、[語{かた}]り、もはや[沈黙{ちんもく}]しない。こうしてあなたは[彼{かれ}]らのためにしるしとなり、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。" }, "25": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をアンモンの[人々{ひとびと}]に[向{む}]け、これに[向{む}]かって[預言{よげん}]し、", "3": "アンモンの[人々{ひとびと}]に[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたはわが[聖所{せいじょ}]の[汚{けが}]された[時{とき}]、またイスラエルの[地{ち}]の[荒{あら}]された[時{とき}]、またユダの[家{いえ}]が[捕{とら}]え[移{うつ}]された[時{とき}]、ああ、それはよい[気味{きみ}]であると[言{い}]った。", "4": "それゆえ、わたしはあなたを、[東{ひがし}]の[人々{ひとびと}]に[渡{わた}]して[彼{かれ}]らの[所有{しょゆう}]とする。[彼{かれ}]らはあなたのうちに[陣営{じんえい}]を[設{もう}]け、あなたのうちに[住居{じゅうきょ}]を[造{つく}]り、あなたのくだものを[食{た}]べ、あなたの[乳{ちち}]を[飲{の}]む。", "5": "わたしはラバを、らくだを[飼{か}]う[所{ところ}]とし、アンモンびとの[町々{まちまち}]を、[羊{ひつじ}]の[伏{ふ}]す[所{ところ}]とする。そしてあなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "6": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたはイスラエルの[地{ち}]に[向{む}]かって[手{て}]をうち、[足{あし}]を[踏{ふ}]み、[心{こころ}]に[悪意{あくい}]を[満{み}]たして[喜{よろこ}]んだ。", "7": "それゆえ、[見{み}]よ、わたしはわが[手{て}]をあなたに[向{む}]けて[伸{の}]べ、あなたを、もろもろの[国民{こくみん}]に[渡{わた}]して[略奪{りゃくだつ}]にあわせ、あなたを、もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[断{た}]ち、[諸国{しょこく}]の[中{なか}]から[滅{ほろ}]ぼし[絶{た}]やす。そしてあなたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "8": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわたしにこう[言{い}]われる、モアブは[言{い}]った、[見{み}]よ、ユダの[家{いえ}]は、[他{た}]のすべての[国民{こくみん}]と[同様{どうよう}]であると。", "9": "それゆえ、わたしはモアブの[境界{きょうかい}]の[町々{まちまち}]、すなわち[国{くに}]の[栄{さか}]えであるベテエシモテ、バアルメオン、キリアタイムの[横腹{よこばら}]を[開{ひら}]き、", "10": "これをアンモンの[人々{ひとびと}]と[共{とも}]に、[東方{とうほう}]の[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えて、その[所有{しょゆう}]とし、モアブの[人々{ひとびと}]をもろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[記憶{きおく}]させない。", "11": "わたしはモアブの[上{うえ}]にさばきを[行{おこな}]う。そのとき、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "12": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、エドムは[恨{うら}]みをふくんでユダの[家{いえ}]に[敵対{てきたい}]し、これに[恨{うら}]みを[返{かえ}]して、はなはだしく[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。", "13": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはエドムの[上{うえ}]に[手{て}]を[伸{の}]べて、その[中{なか}]から[人{ひと}]と[獣{けもの}]とを[断{た}]ち、これを[荒{あ}]れ[地{ち}]とする。テマンからデダンまで[人々{ひとびと}]はつるぎに[倒{たお}]れる。", "14": "わたしはわが[民{たみ}]イスラエルの[手{て}]をもって、エドムにわがあだを[報{むく}]いる。[彼{かれ}]らがわが[怒{いか}]り、わが[憤{いきどお}]りに[従{したが}]ってエドムに[行{おこな}]う[時{とき}]、エドムの[人々{ひとびと}]は、わたしがあだを[返{かえ}]すことを[知{し}]るようになると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "15": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、ペリシテびとは[恨{うら}]みをふくんで[行動{こうどう}]し、[心{こころ}]に[悪意{あくい}]をもってあだを[返{かえ}]し、[深{ふか}]い[敵意{てきい}]をもって、[滅{ほろ}]ぼすことをした。", "16": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[手{て}]をペリシテびとの[上{うえ}]に[伸{の}]べ、ケレテびとを[断{た}]ち、[海{うみ}]べの[残{のこ}]りの[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "17": "わたしは[怒{いか}]りに[満{み}]ちた[懲罰{ちょうばつ}]をもって、[大{おお}]いなる[復讐{ふくしゅう}]を[彼{かれ}]らになす。わたしが[彼{かれ}]らにあだを[返{かえ}]す[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる」。" }, "26": { "1": "[第{だい}]十一[年{ねん}]の[第{だい}]一[日{にち}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ツロはエルサレムについて[言{い}]った、『ああ、それはよい[気味{きみ}]である。もろもろの[民{たみ}]の[門{もん}]は[破{やぶ}]れて、わたしに[開{ひら}]かれた。わたしは[豊{ゆた}]かになり、[彼{かれ}]は[破{やぶ}]れはてた』と。", "3": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、ツロよ、わたしはあなたを[攻{せ}]め、[海{うみ}]がその[波{なみ}]を[起{おこ}]すように、わたしは[多{おお}]くの[国民{こくみん}]を、あなたに[攻{せ}]めこさせる。", "4": "[彼{かれ}]らはツロの[城壁{じょうへき}]をこわし、そのやぐらを[倒{たお}]す。わたしはその[土{つち}]を[払{はら}]い[去{さ}]って、[裸{はだか}]の[岩{いわ}]にする。", "5": "ツロは[海{うみ}]の[中{なか}]にあって、[網{あみ}]をはる[場所{ばしょ}]になる。これはわたしが[言{い}]ったのであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。ツロは、もろもろの[民{たみ}]にかすめられ、", "6": "その[本土{ほんど}]におる[娘{むすめ}]たちは、つるぎで[殺{ころ}]される。そして[彼{かれ}]らは、わたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "7": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[王{おう}]の[王{おう}]なるバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルに、[馬{うま}]、[戦車{せんしゃ}]、[騎兵{きへい}]、および[多{おお}]くの[軍勢{ぐんぜい}]をひきいて、[北{きた}]からツロに[攻{せ}]めこさせる。", "8": "[彼{かれ}]は[本土{ほんど}]におるあなたの[娘{むすめ}]たちを、つるぎで[殺{ころ}]し、あなたに[向{む}]かって[雲悌{うんてい}]を[建{た}]て、[塁{るい}]を[築{きず}]き、[盾{たて}]を[備{そな}]え、", "9": "[城{しろ}]くずしをあなたの[城壁{じょうへき}]に[向{む}]け、おのであなたのやぐらを[打{う}]ち[砕{くだ}]く。", "10": "その[多{おお}]くの[馬{うま}]の[土煙{つちけむり}]は、あなたをおおう。[人{ひと}]が[破{やぶ}]れた[町{まち}]にはいるように、[彼{かれ}]があなたの[門{もん}]にはいる[時{とき}]、[騎兵{きへい}]と[貨車{かしゃ}]と[戦車{せんしゃ}]の[響{ひび}]きによって、あなたの[石{いし}]がきはゆるぐ。", "11": "[彼{かれ}]はその[馬{うま}]のひずめで、あなたのすべてのちまたを[踏{ふ}]みあらし、つるぎであなたの[民{たみ}]を[殺{ころ}]す。あなたの[力強{ちからづよ}]い[柱{はしら}]は[地{ち}]に[倒{たお}]れる。", "12": "[彼{かれ}]らはあなたの[財宝{ざいほう}]を[奪{うば}]い、[商品{しょうひん}]をかすめ、[城壁{じょうへき}]をくずし、[楽{たの}]しい[家{いえ}]をこわし、[石{いし}]と[木{き}]と[土{つち}]とを[水{みず}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]む。", "13": "わたしはあなたの[歌{うた}]の[声{こえ}]をとどめる。[琴{こと}]の[音{ね}]はもはや[聞{きこ}]えなくなる。", "14": "わたしはあなたを[裸{はだか}]の[岩{いわ}]にする。あなたは[網{あみ}]を[張{は}]る[場所{ばしょ}]となり、[再{ふたた}]び[建{た}]てられることはない。[主{しゅ}]なるわたしがこれを[言{い}]ったと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "15": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はツロにこう[言{い}]われる、[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]はあなたの[倒{たお}]れる[響{ひび}]き、[手負{てお}]いのうめき、あなたのうちの[殺人{さつじん}]のゆえに、[身震{みぶる}]いしないであろうか。", "16": "その[時{とき}]、[海{うみ}]の[君{きみ}]たちは[皆{みな}]その[位{くらい}]からおり、[朝{あさ}][服{ふく}]を[脱{ぬ}]ぎ、[縫{ぬ}]い[取{と}]りの[衣服{いふく}]を[取{と}]り[去{さ}]り、[恐{おそ}]れを[身{み}]にまとい、[地{ち}]に[座{ざ}]して、いたく[恐{おそ}]れ、あなたの[事{こと}]を[驚{おどろ}]き、", "17": "あなたのために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべて[言{い}]う、『あなたは[海{うみ}]にあって、[強{つよ}]い[誉{ほまれ}]ある[町{まち}]、[本土{ほんど}]に[恐{おそ}]れを[与{あた}]えていたあなたも、その[住民{じゅうみん}]も、[海{うみ}]から[消{き}]え[去{さ}]った。", "18": "[島々{しまじま}]はあなたの[倒{たお}]れる[日{ひ}]に[身震{みぶる}]いする。[海{うみ}]の[島々{しまじま}]はあなたの[去{さ}]り[行{い}]くことを[見{み}]て[驚{おどろ}]く』。", "19": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはあなたを、[荒{あ}]れた[町{まち}]となし、[住{す}]む[者{もの}]のない[町{まち}]のようにし、[淵{ふち}]をあなたに[向{む}]かってわきあがらせ、[大水{おおみず}]にあなたをおおわせる[時{とき}]、", "20": "あなたを[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]どもと[共{とも}]に、[昔{むかし}]の[民{たみ}]の[所{ところ}]に[下{くだ}]し、[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[下{した}]の[国{くに}]に、[昔{むかし}]のままの[荒{あ}]れ[跡{あと}]の[中{なか}]に、あなたを[住{す}]ませる。それゆえ、あなたは[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]とならず、また[生{なま}]ある[者{もの}]の[地{ち}]に[所{ところ}]を[得{え}]ない。", "21": "わたしはあなたの[終{おわ}]りを、[恐{おそ}]るべきものとする。あなたは[無{む}]に[帰{き}]する。あなたを[尋{たず}]ねる[人{ひと}]があっても、[永久{えいきゅう}]に[見{み}]いださないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "27": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ツロのために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべ、", "3": "[海{うみ}]の[入口{いりぐち}]に[住{す}]んで、[多{おお}]くの[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[商人{しょうにん}]であるツロに[対{たい}]して[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、ツロよ、あなたは[言{い}]った、『わたしの[美{び}]は[完全{かんぜん}]である』と。", "4": "あなたの[境{さかい}]は[海{うみ}]の[中{なか}]にあり、あなたの[建設{けんせつ}][者{しゃ}]はあなたの[美{び}]を[完全{かんぜん}]にした。", "5": "[人々{ひとびと}]はセニルのもみの[木{き}]であなたのために[船板{ふないた}]を[造{つく}]り、レバノンから[香柏{こうはく}]をとって、あなたのために[帆柱{ほばしら}]を[造{つく}]り、", "6": "バシャンのかしの[木{き}]で、あなたのためにかいを[造{つく}]り、クプロの[島{しま}]から[来{く}]る[松{まつ}]の[木{き}]に[象牙{ぞうげ}]をはめて、あなたのために[甲板{かんぱん}]を[造{つく}]った。", "7": "あなたの[帆{ほ}]はエジプトから[来{く}]るあや[布{ぬの}]であって、あなたの[旗{はた}]に[用{もち}]いられ、あなたのおおいはエリシャの[海岸{かいがん}]から[来{く}]る[青{あお}]と[紫{むらさき}]の[布{ぬの}]である。", "8": "あなたのこぎ[手{て}]は、シドンとアルワデの[住民{じゅうみん}]、あなたのかじとりは、あなたのうちにいる[熟練{じゅくれん}]なゼメルの[人々{ひとびと}]である。", "9": "ゲバルの[老人{ろうじん}]たち、およびその[熟練{じゅくれん}]な[人々{ひとびと}]は、あなたのうちにいて[漏{も}]りを[繕{つくろ}]い、[海{うみ}]のすべての[船{ふね}]およびその[船員{せんいん}]らはあなたのうちにいて、あなたの[商品{しょうひん}]を[交易{こうえき}]する。", "10": "ペルシャ[人{ひと}]、ルデびと、プテびとはあなたの[軍{ぐん}]に[加{くわ}]わって、あなたの[戦士{せんし}]となる。[彼{かれ}]らはあなたのうちに、[盾{たて}]とかぶとを[掛{か}]け、あなたに[輝{かがや}]きをそえた。", "11": "アルワデとヘレクの[人々{ひとびと}]は、あなたの[周囲{しゅうい}]の[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]にあり、ガマデの[人々{ひとびと}]は、あなたのやぐらの[中{なか}]にあり、[彼{かれ}]らは、あなたの[周囲{しゅうい}]の[城壁{じょうへき}]にその[盾{たて}]を[掛{か}]けて、あなたの[美観{びかん}]を[全{まっと}]うした。", "12": "あなたはそのすべての[貨物{かもつ}]に[富{と}]むゆえに、タルシシはあなたと[交易{こうえき}]をなし、[銀{ぎん}]、[鉄{てつ}]、すず、[鉛{なまり}]をあなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "13": "ヤワン、トバル、およびメセクはあなたと[取引{とりひき}]し、[彼{かれ}]らは[人身{じんしん}]と[青銅{せいどう}]の[器{うつわ}]とを、あなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "14": "ベテ・トガルマは[馬{うま}]、[軍馬{ぐんば}]、および[騾馬{らば}]をあなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "15": "ローヅ[島{とう}]の[人々{ひとびと}]はあなたと[取引{とりひき}]し、[多{おお}]くの[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]は、あなたの[市場{しじょう}]となり、[象牙{ぞうげ}]と[黒{くろ}]たんとを、みつぎとしてあなたに[持{も}]ってきた。", "16": "あなたの[製品{せいひん}]が[多{おお}]いので、エドムはあなたと[商売{しょうばい}]し、[彼{かれ}]らは[赤玉{あかだま}]、[紫{むらさき}]、[縫{ぬ}]い[取{と}]りの[布{ぬの}]、[細{ほそ}][布{ぬの}]、さんご、めのうをもって、あなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "17": "ユダとイスラエルの[地{ち}]は、あなたと[取引{とりひき}]し、[麦{むぎ}]、オリブ、いちじく、[蜜{みつ}]、[油{あぶら}]、および[乳香{にゅうこう}]をもって、あなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "18": "あなたの[製品{せいひん}]が[多{おお}]く、あなたの[富{とみ}]が[多{おお}]いので、ダマスコはあなたと[取引{とりひき}]し、ヘルボンの[酒{さけ}]と、さらした[羊毛{ようもう}]と、", "19": "ウザルの[酒{さけ}]をもって、あなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]し、[銑鉄{せんてつ}]、[肉桂{にっけい}]、[菖蒲{しょうぶ}]をもって、あなたの[商品{しょうひん}]と[交易{こうえき}]した。", "20": "デダンは[乗物{のりもの}]の[鞍{くら}][敷{しき}]をもって、あなたと[取引{とりひき}]した。", "21": "アラビヤびと、およびケダルのすべての[君{きみ}]たちは[小羊{こひつじ}]、[雄羊{おひつじ}]、やぎをもって、あなたと[取引{とりひき}]し、これらの[物{もの}]をあなたと[交易{こうえき}]した。", "22": "シバとラアマの[商人{しょうにん}]は、あなたと[取引{とりひき}]し、もろもろの[尊{たっと}]い[香料{こうりょう}]と、もろもろの[宝石{ほうせき}]と[金{きん}]とをもって、あなたの[商品{しょうひん}]と[交換{こうかん}]した。", "23": "ハラン、カンネ、エデン、アッスリヤ、キルマデはあなたと[取引{とりひき}]した。", "24": "[彼{かれ}]らは、はなやかな[衣服{いふく}]と、[青{あお}]く[縫{ぬ}]い[取{と}]りした[布{ぬの}]と、ひもで[結{むす}]んで、じょうぶにした[敷物{しきもの}]などをもって、あなたと[取引{とりひき}]した。", "25": "タルシシの[船{ふね}]はあなたの[商品{しょうひん}]を[運{はこ}]んでまわった。あなたは[海{うみ}]の[中{なか}]にいて[満{み}]ち[足{た}]り、いたく[栄{さか}]えた。", "26": "あなたのこぎ[手{て}]らはあなたを[大海{たいかい}]の[中{なか}]に[進{すす}]め、[海{うみ}]の[中{なか}]で[東風{ひがしかぜ}]があなたの[船{ふね}]を[破{やぶ}]った。", "27": "あなたの[財宝{ざいほう}]、あなたの[貨物{かもつ}]、あなたの[商品{しょうひん}]、あなたの[船員{せんいん}]、あなたのかじ[取{と}]り、あなたの[漏{も}]りを[繕{つくろ}]う[者{もの}]、あなたの[商品{しょうひん}]を[商{あきな}]う[者{もの}]、あなたの[中{なか}]にいるすべての[軍人{ぐんじん}]、あなたの[中{なか}]にいるすべての[仲間{なかま}]は[皆{みな}]、あなたの[破滅{はめつ}]の[日{ひ}]に[海{うみ}]の[中{なか}]に[沈{しず}]む。", "28": "あなたのかじ[取{と}]りの[叫{さけ}]び[声{ごえ}]に、[近郷{きんごう}]は[震{ふる}]い、", "29": "すべてかいをとる[者{もの}]は[船{ふね}]からくだる。[船員{せんいん}]および[海{うみ}]のすべてのかじ[取{と}]りは[海{うみ}]べに[立{た}]ち、", "30": "あなたのために[声{こえ}]をあげて[泣{な}]き、はげしく[叫{さけ}]び、ちりをこうべにかぶり、[灰{はい}]の[中{なか}]にまろび、", "31": "あなたのために[髪{かみ}]をそり、[荒布{あらぬの}]をまとい、あなたのために[心{こころ}]を[痛{いた}]めて[泣{な}]き、はげしく[嘆{なげ}]く。", "32": "[彼{かれ}]らは[悲{かな}]しんで、あなたのために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべ、あなたを[弔{とむら}]って[言{い}]う、『だれかツロのように[海{うみ}]の[中{なか}]で[滅{ほろ}]びたものがあるか。", "33": "あなたの[商品{しょうひん}]が[海{うみ}]を[越{こ}]えてきた[時{とき}]、あなたは[多{おお}]くの[民{たみ}]を[飽{あ}]かせ、あなたの[多{おお}]くの[財宝{ざいほう}]と[商品{しょうひん}]とをもって、[地{ち}]の[王{おう}]たちを[富{と}]ませた。", "34": "[今{いま}]あなたは[海{うみ}]で[破船{はせん}]し、[深{ふか}]い[水{みず}]に[沈{しず}]み、あなたの[商品{しょうひん}]と、あなたのすべての[船員{せんいん}]とは、あなたと[共{とも}]に[沈{しず}]んだ。", "35": "[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]に[住{す}]む[者{もの}]は[皆{みな}]あなたについて[驚{おどろ}]き、その[王{おう}]たちは[大{おお}]いに[恐{おそ}]れてその[顔{かお}]を[震{ふる}]わす。", "36": "もろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]の[商人{しょうにん}]らはあなたをあざける。あなたは[恐{おそ}]るべき[終{おわ}]りを[遂{と}]げ、[永遠{えいえん}]にうせはてる』」。" }, "28": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ツロの[君{きみ}]に[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたは[心{こころ}]に[高{たか}]ぶって[言{い}]う、『わたしは[神{かみ}]である、[神々{かみがみ}]の[座{ざ}]にすわって、[海{うみ}]の[中{なか}]にいる』と。しかし、あなたは[自分{じぶん}]を[神{かみ}]のように[賢{かしこ}]いと[思{おも}]っても、[人{ひと}]であって、[神{かみ}]ではない。", "3": "[見{み}]よ、あなたはダニエルよりも[賢{かしこ}]く、すべての[秘密{ひみつ}]もあなたには[隠{かく}]れていない。", "4": "あなたは[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りとによって[富{とみ}]を[得{え}]、[金銀{きんぎん}]を[倉{くら}]にたくわえた。", "5": "あなたは[大{おお}]いなる[貿易{ぼうえき}]の[知恵{ちえ}]によってあなたの[富{とみ}]を[増{ま}]し、その[富{とみ}]によってあなたの[心{こころ}]は[高{たか}]ぶった。", "6": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたは[自分{じぶん}]を[神{かみ}]のように[賢{かしこ}]いと[思{おも}]っているゆえ、", "7": "[見{み}]よ、わたしは、もろもろの[国民{こくみん}]の[最{もっと}]も[恐{おそ}]れている[異邦人{いほうじん}]をあなたに[攻{せ}]めこさせる。[彼{かれ}]らはつるぎを[抜{ぬ}]いて、あなたが[知恵{ちえ}]をもって[得{え}]た[麗{うるわ}]しいものに[向{む}]かい、あなたの[輝{かがや}]きを[汚{けが}]し、", "8": "あなたを[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れる。あなたは[海{うみ}]の[中{なか}]で[殺{ころ}]された[者{もの}]のような[死{し}]を[遂{と}]げる。", "9": "それでもなおあなたは、『[自分{じぶん}]は[神{かみ}]である』と、あなたを[殺{ころ}]す[人々{ひとびと}]の[前{まえ}]で[言{い}]うことができるか。あなたは[自分{じぶん}]を[傷{きず}]つける[者{もの}]の[手{て}]にかかっては、[人{ひと}]であって、[神{かみ}]ではないではないか。", "10": "あなたは[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]によって[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]の[死{し}]を[遂{と}]げる。これはわたしが[言{い}]うのであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "11": "また[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "12": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ツロの[王{おう}]のために[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべて、これに[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたは[知恵{ちえ}]に[満{み}]ち、[美{び}]のきわみである[完全{かんぜん}]な[印{しるし}]である。", "13": "あなたは[神{かみ}]の[園{その}]エデンにあって、もろもろの[宝石{ほうせき}]が、あなたをおおっていた。すなわち[赤{あか}]めのう、[黄玉{おうぎょく}]、[青玉{せいぎょく}]、[貴{き}]かんらん[石{せき}]、[緑柱石{りょくちゅうせき}]、[縞{しま}]めのう、サファイヤ、ざくろ[石{いし}]、エメラルド。そしてあなたの[象眼{ぞうがん}]も[彫刻{ちょうこく}]も[金{きん}]でなされた。これらはあなたの[造{つく}]られた[日{ひ}]に、あなたのために[備{そな}]えられた。", "14": "わたしはあなたを[油{あぶら}]そそがれた[守護{しゅご}]のケルブと[一緒{いっしょ}]に[置{お}]いた。あなたは[神{かみ}]の[聖{せい}]なる[山{やま}]にいて、[火{ひ}]の[石{いし}]の[間{あいだ}]を[歩{ある}]いた。", "15": "あなたは[造{つく}]られた[日{ひ}]から、あなたの[中{なか}]に[悪{あく}]が[見{み}]いだされた[日{ひ}]まではそのおこないが[完全{かんぜん}]であった。", "16": "あなたの[商売{しょうばい}]が[盛{さか}]んになると、あなたの[中{なか}]に[暴虐{ぼうぎゃく}]が[満{み}]ちて、あなたは[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。それゆえ、わたしはあなたを[神{かみ}]の[山{やま}]から[汚{けが}]れたものとして[投{な}]げ[出{だ}]し、[守護{しゅご}]のケルブはあなたを[火{ひ}]の[石{いし}]の[間{あいだ}]から[追{お}]い[出{だ}]した。", "17": "あなたは[自分{じぶん}]の[美{うつく}]しさのために[心{こころ}][高{たか}]ぶり、その[輝{かがや}]きのために[自分{じぶん}]の[知恵{ちえ}]を[汚{けが}]したゆえに、わたしはあなたを[地{ち}]に[投{な}]げうち、[王{おう}]たちの[前{まえ}]に[置{お}]いて[見{み}]せ[物{もの}]とした。", "18": "あなたは[不正{ふせい}]な[交易{こうえき}]をして[犯{おか}]した[多{おお}]くの[罪{つみ}]によってあなたの[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]したゆえ、わたしはあなたの[中{なか}]から[火{ひ}]を[出{だ}]してあなたを[焼{や}]き、あなたを[見{み}]るすべての[者{もの}]の[前{まえ}]であなたを[地{ち}]の[上{うえ}]の[灰{はい}]とした。", "19": "もろもろの[民{たみ}]のうちであなたを[知{し}]る[者{もの}]は[皆{みな}]あなたについて[驚{おどろ}]く。あなたは[恐{おそ}]るべき[終{おわ}]りを[遂{と}]げ、[永遠{えいえん}]にうせはてる」。", "20": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "21": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をシドンに[向{む}]け、これに[向{む}]かって[預言{よげん}]して、", "22": "[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、シドンよ、[見{み}]よ、わたしはあなたの[敵{てき}]となる、わたしはあなたのうちで[栄{さか}]えをあらわす。わたしがシドンのうちにさばきをおこない、そのうちにわたしの[聖{せい}]なることをあらわす[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "23": "わたしは[疫病{えきびょう}]をこれに[送{おく}]り、そのちまたに[流血{りゅうけつ}]を[送{おく}]る。その[四方{しほう}]からこれに[臨{のぞ}]むつるぎによって[殺{ころ}]される[者{もの}]がその[中{なか}]に[倒{たお}]れる[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "24": "イスラエルの[家{いえ}]には、もはや[刺{さ}]すいばらはなく、これを[卑{いや}]しめたその[周囲{しゅうい}]の[人々{ひとびと}]のうちには、[苦{くる}]しめるとげもなくなる。こうして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]るようになる。", "25": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしがイスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]を、その[散{ち}]らされたもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[集{あつ}]め、もろもろの[国民{こくみん}]の[目{め}]の[前{まえ}]で、[彼{かれ}]らにわたしの[聖{せい}]なることをあらわす[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが、わがしもべヤコブに[与{あた}]えた[地{ち}]に[住{す}]むようになる。", "26": "[彼{かれ}]らはそこに[安{やす}]らかに[住{す}]み、[家{いえ}]を[建{た}]て、またぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]る。かつて[彼{かれ}]らを[卑{いや}]しめたすべての[隣{とな}]り[人{びと}]たちに[対{たい}]して、わたしがさばきを[行{おこな}]う[時{とき}]、[彼{かれ}]らは[安{やす}]らかに[住{す}]む。こうして[彼{かれ}]らは、わたしが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。" }, "29": { "1": "[第{だい}]十[年{ねん}]の十[月{がつ}]十二[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をエジプトの[王{おう}]パロに[向{む}]け、[彼{かれ}]とエジプト[全国{ぜんこく}]に[対{たい}]して[預言{よげん}]し、", "3": "[語{かた}]って[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、エジプトの[王{おう}]パロよ、[見{み}]よ、わたしはあなたの[敵{てき}]となる。あなたはその[川{かわ}]の[中{なか}]に[伏{ふ}]す[大{おお}]いなる[龍{りゅう}]で、『ナイル[川{がわ}]はわたしのもの、わたしがこれを[造{つく}]った』と[言{い}]う。", "4": "わたしは、かぎをあなたのあごにかけ、あなたの[川{かわ}]の[魚{うお}]を、あなたのうろこにつかせ、あなたと、あなたのうろこについているもろもろの[魚{うお}]を、あなたの[川{かわ}]から[引{ひ}]きあげ、", "5": "あなたとあなたの[川{かわ}]のもろもろの[魚{うお}]を、[荒野{あらの}]に[投{な}]げ[捨{す}]てる。あなたは[野{の}]の[面{おもて}]に[倒{たお}]れ、あなたを[取{と}]り[集{あつ}]める[者{もの}]も、[葬{ほうむ}]る[者{もの}]もない。わたしはあなたを[地{ち}]の[獣{けもの}]と[空{そら}]の[鳥{とり}]のえじきとして[与{あた}]える。", "6": "そしてエジプトのすべての[住民{じゅうみん}]はわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。あなたはイスラエルの[家{いえ}]に[対{たい}]して[葦{あし}]のつえであった。", "7": "[彼{かれ}]らがあなたを[手{て}]にとる[時{とき}]、あなたは[折{お}]れ、[彼{かれ}]らの[肩{かた}]はことごとく[裂{さ}]ける。[彼{かれ}]らがまたあなたに[寄{よ}]りかかる[時{とき}]、あなたは[破{やぶ}]れ、[彼{かれ}]らの[腰{こし}]をことごとく[震{ふる}]えさせる。", "8": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはつるぎをあなたに[持{も}]ってきて、[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをあなたのうちから[断{た}]つ。", "9": "エジプトの[地{ち}]は[荒{あ}]れて、むなしくなる。そして[彼{かれ}]はわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。あなたは『ナイル[川{がわ}]はわたしのもの、わたしがこれを[造{つく}]った』と[言{い}]っているゆえに、", "10": "[見{み}]よ、わたしはあなたとあなたの[川々{かわがわ}]の[敵{てき}]となって、エジプトの[地{ち}]をミグドルからスエネまで、エチオピヤの[境{さかい}]に[至{いた}]るまで、ことごとく[荒{あら}]し、むなしくする。", "11": "[人{ひと}]の[足{あし}]はこれを[渡{わた}]らず、[獣{けもの}]の[足{あし}]もこれを[渡{わた}]らない。四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、ここに[住{す}]む[者{もの}]はない。", "12": "わたしはエジプトの[地{ち}]を[荒{あら}]して、[荒{あ}]れた[国々{くにぐに}]の[中{なか}]に[置{お}]き、その[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れて、四十[年{ねん}]のあいだ[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]の[中{なか}]にある。わたしはエジプトびとを、もろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らし、もろもろの[国{くに}]の[中{なか}]に[散{ち}]らす。", "13": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、四十[年{ねん}]の[後{のち}]、わたしはエジプトびとを、その[散{ち}]らされたもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[集{あつ}]める。", "14": "すなわちエジプトの[運命{うんめい}]をもとに[返{かえ}]し、[彼{かれ}]らをその[生{うま}]れた[地{ち}]であるパテロスの[地{ち}]に[帰{かえ}]らせる。その[所{ところ}]で[彼{かれ}]らは[卑{いや}]しい[国{くに}]となる。", "15": "これはもろもろの[国{くに}]よりも[卑{いや}]しくなり、[再{ふたた}]びもろもろの[国民{こくみん}]の[上{うえ}]に[出{で}]ることができない。わたしは[彼{かれ}]らを[小{ちい}]さくするゆえ、[再{ふたた}]びもろもろの[国民{こくみん}]を[治{おさ}]めることはない。", "16": "これはイスラエルが[助{たす}]けを[求{もと}]める[時{とき}]、その[罪{つみ}]を[思{おも}]い[出{だ}]して、[再{ふたた}]びイスラエルの[家{いえ}]の[頼{たの}]みとはならない。こうして[彼{かれ}]らは、わたしが[主{しゅ}]なる[神{かみ}]であることを[知{し}]る」。", "17": "[第{だい}]二十七[年{ねん}]の一[月{がつ}]一[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "18": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、バビロンの[王{おう}]ネブカデレザルは、その[軍勢{ぐんぜい}]をツロに[対{たい}]して[大{おお}]いに[働{はたら}]かせた。[頭{あたま}]は[皆{みな}]はげ、[肩{かた}]はみな[破{やぶ}]れた。しかし[彼{かれ}]もその[軍勢{ぐんぜい}]も、ツロに[対{たい}]してなしたその[働{はたら}]きのために、なんの[報{むく}]いをも[得{え}]なかった。", "19": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルに、エジプトの[地{ち}]を[与{あた}]える。[彼{かれ}]はその[財宝{ざいほう}]を[取{と}]り、[物{もの}]をかすめ、[物{もの}]を[奪{うば}]い、それをその[軍勢{ぐんぜい}]に[与{あた}]えて[報{むく}]いとする。", "20": "[彼{かれ}]の[働{はたら}]いた[報酬{ほうしゅう}]として、わたしはエジプトの[地{ち}]を[彼{かれ}]に[与{あた}]える。[彼{かれ}]らはわたしのために、これをしたからであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "21": "その[日{ひ}]、わたしはイスラエルの[家{いえ}]に、一つの[角{つの}]を[生{しょう}]じさせ、あなたの[口{くち}]を[彼{かれ}]らのうちに[開{ひら}]かせる。そして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。" }, "30": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[預言{よげん}]して[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[嘆{なげ}]け、その[日{ひ}]はわざわいだ。", "3": "その[日{ひ}]は[近{ちか}]い、[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[近{ちか}]い。これは[雲{くも}]の[日{ひ}]、[異邦人{いほうじん}]の[滅{ほろ}]びの[時{とき}]である。", "4": "つるぎがエジプトに[臨{のぞ}]む。エジプトで[殺{ころ}]される[者{もの}]の[倒{たお}]れる[時{とき}]、エチオピヤには[苦{くる}]しみがあり、その[財宝{ざいほう}]は[奪{うば}]い[去{さ}]られ、その[基{もとい}]は[破{やぶ}]られる。", "5": "エチオピヤ、プテ、ルデ、アラビヤ、リビヤおよび[同盟{どうめい}][国{くに}]の[人々{ひとびと}]は、[彼{かれ}]らと[共{とも}]につるぎに[倒{たお}]れる。", "6": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、エジプトを[助{たす}]ける[者{もの}]は[倒{たお}]れ、その[誇{ほこ}]る[力{ちから}]はうせる。ミグドルからスエネまで、[人々{ひとびと}]はつるぎによってそのうちに[倒{たお}]れると[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[言{い}]われる。", "7": "それは[荒{あ}]れて、[荒{あ}]れはてた[国々{くにぐに}]のうちにあり、その[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]のうちにある。", "8": "わたしがエジプトに[火{ひ}]を[送{おく}]り、これを[助{たす}]ける[者{もの}]が[皆{みな}][滅{ほろ}]びる[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "9": "その[日{ひ}]、[早足{はやあし}]の[使者{ししゃ}]がわたしから[出{で}]て、[何事{なにごと}]も[知{し}]らぬエチオピヤびとを[恐{おそ}]れさせる。そしてかのエジプトの[滅{ほろ}]びの[日{ひ}]に、[彼{かれ}]らに[苦{くる}]しみが[来{く}]る。[見{み}]よ、これはかならず[来{く}]る。", "10": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはバビロンの[王{おう}]ネブカデレザルの[手{て}]によってエジプトの[富{とみ}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "11": "[彼{かれ}]と[彼{かれ}]に[従{したが}]うその[民{たみ}]、すなわち[国民{こくみん}]のうちの[最{もっと}]も[恐{おそ}]るべき[者{もの}]がきて、その[地{ち}]を[滅{ほろ}]ぼす。[彼{かれ}]らはつるぎを[抜{ぬ}]いて、エジプトを[攻{せ}]め、[殺{ころ}]した[者{もの}]を[国{くに}]に[満{み}]たす。", "12": "わたしはナイル[川{がわ}]をからし、その[国{くに}]を[悪{あ}]しき[者{もの}]の[手{て}]に[売{う}]り、[異邦人{いほうじん}]の[手{て}]によって[国{くに}]とその[中{なか}]のものとを[荒{あら}]す。[主{しゅ}]なるわたしはこれを[言{い}]った。", "13": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは[偶像{ぐうぞう}]をこわし、メンピスで[偶像{ぐうぞう}]を[滅{ほろ}]ぼす。エジプトの[国{くに}]には、もはや[君{きみ}]たる[者{もの}]がなくなる。わたしはエジプトの[国{くに}]に[恐{おそ}]れを[与{あた}]える。", "14": "わたしはパテロスを[荒{あら}]し、ゾアンに[火{ひ}]を[放{はな}]ち、テーベにさばきをおこない、", "15": "わたしの[怒{いか}]りを、エジプトの[要害{ようがい}]であるペルシゥムに[注{そそ}]ぎ、テーベの[群衆{ぐんしゅう}]を[断{た}]ち、", "16": "エジプトに[火{ひ}]を[下{くだ}]す。ペルシゥムはいたく[苦{くる}]しみ、テーベは[打{う}]ち[破{やぶ}]られ、その[城壁{じょうへき}]は[破壊{はかい}]され、", "17": "オンとピベセテの[若者{わかもの}]はつるぎに[倒{たお}]れ、[女{おんな}]たちは[捕{とら}]え[移{うつ}]される。", "18": "わたしがエジプトの[支配{しはい}]を[砕{くだ}]く[時{とき}]、テパネスでは[日{ひ}]は[暗{くら}]くなり、その[誇{ほこ}]る[力{ちから}]は[絶{た}]え、[雲{くも}]はこれをおおい、その[娘{むすめ}]たちは[捕{とら}]え[移{うつ}]される。", "19": "このようにわたしはエジプトにさばきを[行{おこな}]う。そのとき[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。", "20": "[第{だい}]十一[年{ねん}]の一[月{がつ}][七日{なぬか}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "21": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしはエジプトの[王{おう}]パロの[腕{うで}]を[折{お}]った。[見{み}]よ、これは[包{つつ}]まれず、いやされず、ほうたいをも[施{ほどこ}]されない。それは[強{つよ}]くなって、つるぎを[執{と}]ることができない。", "22": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはエジプトの[王{おう}]パロを[攻{せ}]め、その[強{つよ}]い[腕{うで}]と、[折{お}]れた[腕{うで}]とを[共{とも}]に[折{お}]り、その[手{て}]からつるぎを[落{おと}]させる。", "23": "わたしはエジプトびとを、もろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らし、[国々{くにぐに}]に[散{ち}]らす。", "24": "わたしはバビロンの[王{おう}]の[腕{うで}]を[強{つよ}]くし、わたしのつるぎを、その[手{て}]に[与{あた}]える。しかしわたしはパロの[腕{うで}]を[折{お}]るゆえ、[彼{かれ}]は[深手{ふかで}]を[負{お}]った[者{もの}]のように、[彼{かれ}]の[前{まえ}]にうめく。", "25": "わたしがバビロンの[王{おう}]の[腕{うで}]を[強{つよ}]くし、パロの[腕{うで}]がたれる[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。わたしがわたしのつるぎを、バビロンの[王{おう}]に[授{さづ}]け、これをエジプトの[国{くに}]に[向{む}]かって[伸{の}]べさせ、", "26": "わたしがエジプトびとを、もろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らし、[国々{くにぐに}]に[散{ち}]らす[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る」。" }, "31": { "1": "[第{だい}]十一[年{ねん}]の三[月{がつ}]一[日{にち}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、エジプトの[王{おう}]パロと、その[民衆{みんしゅう}]とに[言{い}]え、あなたはその[大{おお}]いなること、だれに[似{に}]ているか。", "3": "[見{み}]よ、わたしはあなたをレバノンの[香柏{こうはく}]のようにする。[麗{うるわ}]しき[枝{えだ}]と[森{もり}]の[陰{かげ}]があり、たけが[高{たか}]く、その[頂{いただき}]は[雲{くも}]の[中{なか}]にある。", "4": "[水{みず}]はこれを[育{そだ}]て、[大水{おおみず}]がこれを[高{たか}]くする。その[川々{かわがわ}]はその[植{う}]えた[所{ところ}]をめぐって[流{なが}]れ、その[流{なが}]れを[野{の}]のすべての[木{き}]に[送{おく}]る。", "5": "これによってそのたけは、[野{の}]のすべての[木{き}]よりも[高{たか}]くなり、その[育{そだ}]つとき[多{おお}]くの[水{みず}]のために[枝葉{えだは}]は[茂{しげ}]り、[枝{えだ}]は[伸{の}]び、", "6": "その[枝葉{えだは}]に[空{そら}]のすべての[鳥{とり}]が、[巣{す}]をつくり、その[枝{えだ}]の[下{した}]に[野{の}]のすべての[獣{けもの}]は[子{こ}]を[生{う}]み、その[陰{かげ}]にもろもろの[国民{こくみん}]は[住{す}]む。", "7": "これはその[大{おお}]きなことと、その[枝{えだ}]の[長{なが}]いことによって[美{うつく}]しかった。その[根{ね}]を[多{おお}]くの[水{みず}]に、おろしていたからである。", "8": "[神{かみ}]の[園{その}]の[香柏{こうはく}]も、これと[競{きそ}]うことはできない。もみの[木{き}]もその[枝葉{えだは}]に[及{およ}]ばない。けやきもその[枝{えだ}]と[比{くら}]べられない。[神{かみ}]の[園{その}]のすべての[木{き}]も、その[麗{うるわ}]しきこと、これに[比{ひ}]すべきものはない。", "9": "わたしはその[枝{えだ}]を[多{おお}]くして、これを[美{うつく}]しくした。[神{かみ}]の[園{その}]にあるエデンの[木{き}]は[皆{みな}]これをうらやんだ。", "10": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、これは、たけが[高{たか}]くなり、その[頂{いただき}]を[雲{くも}]の[中{なか}]におき、その[心{こころ}]が[高{たか}]ぶりおごるゆえ、", "11": "わたしはこれを、もろもろの[国民{こくみん}]の[力{ちから}]ある[者{もの}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]はこれに[対{たい}]してその[悪{あく}]のために[正{ただ}]しい[処置{しょち}]をとる。わたしはこれを[追{お}]い[出{だ}]した。", "12": "もろもろの[国民{こくみん}]の[最{もっと}]も[恐{おそ}]れている[異邦人{いほうじん}]はこれを[切{き}]り[倒{たお}]して[捨{す}]てる。その[枝{えだ}]はもろもろの[山{やま}]と、すべての[谷{たに}]とに[落{お}]ち、その[枝葉{えだは}]は[砕{くだ}]けて、[地{ち}]のすべての[流{なが}]れにあり、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]は、その[陰{かげ}]を[離{はな}]れて、これを[捨{す}]てる。", "13": "その[倒{たお}]れた[所{ところ}]に、[空{そら}]のもろもろの[鳥{とり}]は[住{す}]み、その[枝{えだ}]の[上{うえ}]に、[野{の}]のもろもろの[獣{けもの}]はいる。", "14": "これは[水{みず}]のほとりのすべての[木{き}]が、その[高{たか}]さのために[誇{ほこ}]ることなく、その[頂{いただき}]を[雲{くも}]の[中{なか}]におくことなく、[水{みず}]に[潤{うるお}]う[木{き}]が、みずから[高{たか}]ぶり[立{た}]つことのないためである。これらは[皆{みな}]、[死{し}]に[渡{わた}]され、[下{した}]の[国{くに}]に[入{い}]り、[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[他{た}]の[人々{ひとびと}]のうちにいる。", "15": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、これが[陰府{よみ}]に[下{くだ}]る[日{ひ}]にわたしが[淵{ふち}]をこれがために[悲{かな}]しませ、その[川々{かわがわ}]をせきとめるので、[大水{おおみず}]はとどまる。わたしはレバノンを、これがために[嘆{なげ}]かせ、[野{の}]のすべての[木{き}]を、これがために[衰{おとろ}]えさせる。", "16": "わたしがこれを[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[陰府{よみ}]に[落{おと}]す[時{とき}]、もろもろの[国民{こくみん}]をその[落{お}]ちる[響{ひび}]きのために、[打{う}]ち[震{ふる}]えさせる。そしてエデンのすべての[木{き}]、レバノンのすぐれて[美{うつく}]しいもの、すべて[水{みず}]に[潤{うるお}]うものは、[下{した}]の[国{くに}]で[慰{なぐさ}]められる。", "17": "[彼{かれ}]らもこれと[共{とも}]に[陰府{よみ}]に[下{くだ}]り、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]のところに[至{いた}]る。まことにもろもろの[国民{こくみん}]のうちで、その[陰{かげ}]に[住{す}]んだ[者{もの}]も[滅{ほろ}]びる。", "18": "エデンの[木{き}]のうちで、その[栄{さか}]えと[大{おお}]いなることで、あなたはどれに[似{に}]ているのか。あなたはこのように、エデンの[木{き}]と[共{とも}]に、[下{した}]の[国{くに}]に[落{おと}]され、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]のうちに[住{す}]む。これがパロとその[民衆{みんしゅう}]であると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "32": { "1": "[第{だい}]十二[年{ねん}]の十二[月{がつ}]一[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、エジプトの[王{おう}]パロのために、[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をのべて、これに[言{い}]え、あなたは[自分{じぶん}]をもろもろの[国民{こくみん}]のうちのししであると[考{かんが}]えているが、あなたは[海{うみ}]の[中{なか}]の[龍{りゅう}]のような[者{もの}]である。あなたは[川{かわ}]の[中{なか}]に、はね[起{お}]き、[足{あし}]で[水{みず}]をかきまぜ、[川{かわ}]を[濁{にご}]す。", "3": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは[多{おお}]くの[民{たみ}]の[集団{しゅうだん}]をもって、わたしの[網{あみ}]をあなたに[投{な}]げかけ、あなたを[網{あみ}]で[引{ひ}]きあげる。", "4": "わたしはあなたを[地{ち}]に[投{な}]げ[捨{す}]て、[野{の}]の[面{おもて}]に[投{な}]げうち、[空{そら}]のすべての[鳥{とり}]をあなたの[上{うえ}]にとまらせ、[全{ぜん}][地{ち}]の[獣{けもの}]にあなたを[与{あた}]えて[飽{あ}]かせる。", "5": "わたしはあなたの[肉{にく}]を[山々{やまやま}]に[捨{す}]て、あなたの[死体{したい}]で[谷{たに}]を[満{み}]たす。", "6": "わたしはあなたの[流{なが}]れる[血{ち}]で、[地{ち}]を[潤{うるお}]し、[山々{やまやま}]にまで[及{およ}]ぼす。[谷川{たにがわ}]はあなたの[死体{したい}]で[満{み}]ちる。", "7": "わたしはあなたを[滅{ほろ}]ぼす[時{とき}]、[空{そら}]をおおい、[星{ほし}]を[暗{くら}]くし、[雲{くも}]で[日{ひ}]をおおい、[月{つき}]に[光{ひかり}]を[放{はな}]たせない。", "8": "わたしは[空{そら}]の[輝{かがや}]く[光{ひかり}]を、ことごとくあなたの[上{うえ}]に[暗{くら}]くし、あなたの[国{くに}]をやみとすると[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]う。", "9": "わたしはもろもろの[国民{こくみん}]、あなたの[知{し}]らない[国々{くにぐに}]の[中{なか}]に、あなたを[捕{とら}]え[移{うつ}]す[時{とき}]、[多{おお}]くの[民{たみ}]の[心{こころ}]を[痛{いた}]ませる。", "10": "わたしはあなたについて、[多{おお}]くの[民{たみ}]を[驚{おどろ}]かせる。その[王{おう}]たちは、わたしがわたしのつるぎを、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[振{ふ}]るう[時{とき}]、あなたの[事{こと}]でおののく。あなたの[倒{たお}]れる[日{ひ}]には、[彼{かれ}]らはおのおの[自分{じぶん}]の[命{いのち}]を[思{おも}]って、[絶{た}]えず[打{う}]ち[震{ふる}]える。", "11": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、バビロンの[王{おう}]のつるぎはあなたに[臨{のぞ}]む。", "12": "わたしはあなたの[民衆{みんしゅう}]を[勇士{ゆうし}]のつるぎに[倒{たお}]れさせる。[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、もろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]で、[最{もっと}]も[恐{おそ}]れられている[者{もの}]たちである。[彼{かれ}]らはエジプトの[誇{ほこり}]を[断{た}]つ、エジプトの[民衆{みんしゅう}]は[皆{みな}][滅{ほろ}]ぼされる。", "13": "わたしはその[家畜{かちく}]をことごとく、[多{おお}]くの[水{みず}]のかたわらから[滅{ほろ}]ぼす。[人{ひと}]の[足{あし}]は[再{ふたた}]びこれを[濁{にご}]さず、[家畜{かちく}]のひずめもこれを[乱{みだ}]さない。", "14": "その[時{とき}]わたしはその[水{みず}]を[清{きよ}]くし、その[川々{かわがわ}]を[油{あぶら}]のように[流{なが}]れさせると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]う。", "15": "わたしはエジプトの[国{くに}]を[荒{あら}]し、その[国{くに}]に[満{み}]ちるものが、ことごとく[取{と}]り[去{さ}]られる[時{とき}]、わたしがその[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]をことごとく[撃{う}]つ[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[知{し}]る。", "16": "これは[悲{かな}]しみの[歌{うた}]である。[人々{ひとびと}]はこれを[歌{うた}]い、もろもろの[国{くに}]の[娘{むすめ}]たちはこれを[歌{うた}]う。すなわちエジプトと、そのすべての[民衆{みんしゅう}]とのために、これを[歌{うた}]うのであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "17": "[第{だい}]十二[年{ねん}]の一[月{がつ}]十五[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "18": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、エジプトの[民衆{みんしゅう}]のために[嘆{なげ}]き、これと[大{おお}]いなる[国々{くにぐに}]の[娘{むすめ}]らとを、[下{した}]の[国{くに}]に[投{な}]げ[下{くだ}]し、[穴{あな}]に[下{くだ}]った[者{もの}]のところに[至{いた}]らせよ。", "19": "『あなたの[美{び}]はだれにまさっているか。[下{くだ}]って、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]と[共{とも}]に[伏{ふ}]せよ』。", "20": "[彼{かれ}]らはつるぎに[殺{ころ}]される[者{もの}]のうちに[倒{たお}]れる。その[民衆{みんしゅう}]はこれと[共{とも}]に[伏{ふ}]せる。", "21": "[勇士{ゆうし}]の[首領{しゅりょう}]はその[助{たす}]け[手{て}]と[共{とも}]に、[陰府{よみ}]の[中{なか}]から[彼{かれ}]らに[言{い}]う、『[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]、つるぎに[殺{ころ}]された[者{もの}]は[下{くだ}]って[伏{ふ}]している』と。", "22": "アッスリヤとその[仲間{なかま}]とはその[所{ところ}]におり、その[墓{はか}]はこれを[囲{かこ}]む。[彼{かれ}]らはみな[殺{ころ}]された[者{もの}]、またつるぎに[倒{たお}]れた[者{もの}]である。", "23": "[彼{かれ}]らの[墓{はか}]は[穴{あな}]の[奥{おく}]に[設{もう}]けられ、その[仲間{なかま}]はその[墓{はか}]の[周囲{しゅうい}]にあり、これはみな[殺{ころ}]された[者{もの}]、つるぎに[倒{たお}]れた[者{もの}]、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]に[恐{おそ}]れを[起{おこ}]した[者{もの}]である。", "24": "その[所{ところ}]にエラムがおり、その[民衆{みんしゅう}]は[皆{みな}]、その[墓{はか}]の[周囲{しゅうい}]におる。[彼{かれ}]らはみな[殺{ころ}]された[者{もの}]、つるぎに[倒{たお}]れた[者{もの}]、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けないで、[下{した}]の[国{くに}]に[下{くだ}]った[者{もの}]、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]に、[恐{おそ}]れを[起{おこ}]した[者{もの}]で、[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に、[恥{はじ}]を[負{お}]うのである。", "25": "[彼{かれ}]らはそのすべての[民衆{みんしゅう}]と[共{とも}]に、[殺{ころ}]された[者{もの}]の[中{なか}]に[床{とこ}]を[置{お}]き、その[墓{はか}]はこれを[囲{かこ}]む。これは[皆{みな}]、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]、つるぎに[殺{ころ}]された[者{もの}]、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]に[恐{おそ}]れを[起{おこ}]した[者{もの}]で、[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[恥{はじ}]を[負{お}]う。[彼{かれ}]らは[殺{ころ}]された[者{もの}]の[中{なか}]に[置{お}]かれている。", "26": "その[所{ところ}]にメセクとトバル、およびすべての[民衆{みんしゅう}]がおる。その[墓{はか}]はこれを[囲{かこ}]む。[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]で、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]である。[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]に[恐{おそ}]れを[起{おこ}]したからである。", "27": "[彼{かれ}]らは[昔{むかし}]の[倒{たお}]れた[勇士{ゆうし}]と[共{とも}]に[伏{ふ}]さない。これらの[勇士{ゆうし}]は、[武具{ぶぐ}]を[持{も}]って[陰府{よみ}]に[下{くだ}]り、つるぎをまくらとし、その[盾{たて}]は[骨{ほね}]の[上{うえ}]にある。これは[勇士{ゆうし}]の[恐{おそ}]れが、[生{い}]ける[者{もの}]の[地{ち}]にあったからである。", "28": "あなたは[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]のうちに、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に[横{よこ}]たわる。", "29": "その[所{ところ}]にエドムとその[王{おう}]たちと、そのすべての[君{きみ}]たちがおる。[彼{かれ}]らはその[力{ちから}]を[持{も}]つにもかかわらず、かのつるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に[横{よこ}]たえられ、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]および[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[伏{ふ}]している。", "30": "その[所{ところ}]に[北{きた}]の[君{きみ}]たち、およびシドンびとが[皆{みな}]おる。[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[力{ちから}]によって[恐{おそ}]れを[起{おこ}]したので、[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に[恥{はじ}]を[受{う}]けて、[下{くだ}]って[行{い}]った[者{もの}]である。[彼{かれ}]らはつるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けずに[伏{ふ}]し、[穴{あな}]に[下{くだ}]る[者{もの}]と[共{とも}]に[恥{はじ}]を[負{お}]う。", "31": "パロは[彼{かれ}]らを[見{み}]る[時{とき}]、そのすべての[民衆{みんしゅう}]について[慰{なぐさ}]められる。パロとそのすべての[軍勢{ぐんぜい}]とは、つるぎで[殺{ころ}]されると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "32": "[彼{かれ}]は[生{い}]ける[者{もの}]の[国{くに}]に[恐{おそ}]れを[広{ひろ}]げた。それゆえ、パロとすべての[民衆{みんしゅう}]とは、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[者{もの}]のうちにあって、つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]と[共{とも}]に[伏{ふ}]すと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "33": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]に[語{かた}]って[言{い}]え、わたしがつるぎを一つの[国{くに}]に[臨{のぞ}]ませる[時{とき}]、その[国{くに}]の[民{たみ}]が[彼{かれ}]らのうちからひとりを[選{えら}]んで、これを[自分{じぶん}]たちの[見守{みまも}]る[者{もの}]とする。", "3": "[彼{かれ}]は[国{くに}]につるぎが[臨{のぞ}]むのを[見{み}]て、ラッパを[吹{ふ}]き、[民{たみ}]を[戒{いまし}]める。", "4": "しかし[人{ひと}]がラッパの[音{おと}]を[聞{き}]いても、みずから[警戒{けいかい}]せず、ついにつるぎが[来{き}]て、その[人{ひと}]を[殺{ころ}]したなら、その[血{ち}]は[彼{かれ}]のこうべに[帰{き}]する。", "5": "[彼{かれ}]はラッパの[音{おと}]を[聞{き}]いて、みずから[警戒{けいかい}]しなかったのであるから、その[血{ち}]は[彼{かれ}][自身{じしん}]に[帰{き}]する。しかしその[人{ひと}]が、みずから[警戒{けいかい}]したなら、その[命{いのち}]は[救{すく}]われる。", "6": "しかし[見守{みまも}]る[者{もの}]が、つるぎの[臨{のぞ}]むのを[見{み}]ても、ラッパを[吹{ふ}]かず、そのため[民{たみ}]が、みずから[警戒{けいかい}]しないでいるうちに、つるぎが[臨{のぞ}]み、[彼{かれ}]らの[中{なか}]のひとりを[失{うしな}]うならば、その[人{ひと}]は、[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]のために[殺{ころ}]されるが、わたしはその[血{ち}]の[責任{せきにん}]を、[見守{みまも}]る[者{もの}]の[手{て}]に[求{もと}]める。", "7": "それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、わたしはあなたを[立{た}]てて、イスラエルの[家{いえ}]を[見守{みまも}]る[者{もの}]とする。あなたはわたしの[口{くち}]から[言葉{ことば}]を[聞{き}]き、わたしに[代{かわ}]って[彼{かれ}]らを[戒{いまし}]めよ。", "8": "わたしが[悪人{あくにん}]に[向{む}]かって、[悪人{あくにん}]よ、あなたは[必{かなら}]ず[死{し}]ぬと[言{い}]う[時{とき}]、あなたが[悪人{あくにん}]を[戒{いまし}]めて、その[道{みち}]から[離{はな}]れさせるように[語{かた}]らなかったら、[悪人{あくにん}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]によって[死{し}]ぬ。しかしわたしはその[血{ち}]を、あなたの[手{て}]に[求{もと}]める。", "9": "しかしあなたが[悪人{あくにん}]に、その[道{みち}]を[離{はな}]れるように[戒{いまし}]めても、その[悪人{あくにん}]がその[道{みち}]を[離{はな}]れないなら、[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[罪{つみ}]によって[死{し}]ぬ。しかしあなたの[命{いのち}]は[救{すく}]われる。", "10": "それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え、あなたがたはこう[言{い}]った、『われわれのとがと、[罪{つみ}]はわれわれの[上{うえ}]にある。われわれはその[中{なか}]にあって[衰{おとろ}]えはてる。どうして[生{い}]きることができようか』と。", "11": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。わたしは[悪人{あくにん}]の[死{し}]を[喜{よろこ}]ばない。むしろ[悪人{あくにん}]が、その[道{みち}]を[離{はな}]れて[生{い}]きるのを[喜{よろこ}]ぶ。あなたがたは[心{こころ}]を[翻{ひるがえ}]せ、[心{こころ}]を[翻{ひるがえ}]してその[悪{あ}]しき[道{みち}]を[離{はな}]れよ。イスラエルの[家{いえ}]よ、あなたはどうして[死{し}]んでよかろうか。", "12": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]に[言{い}]え、[義人{ぎじん}]の[義{ぎ}]は、[彼{かれ}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[時{とき}]には、[彼{かれ}]を[救{すく}]わない。[悪人{あくにん}]の[悪{あく}]は、[彼{かれ}]がその[悪{あく}]を[離{はな}]れる[時{とき}]、その[悪{あく}]のために[倒{たお}]れることはない。[義人{ぎじん}]は[彼{かれ}]が[罪{つみ}]を[犯{おか}]す[時{とき}]、その[義{ぎ}]のために[生{い}]きることはできない。", "13": "わたしが[義人{ぎじん}]に、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[生{い}]きると[言{い}]っても、もし[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]の[義{ぎ}]をたのんで、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すなら、[彼{かれ}]のすべての[義{ぎ}]は[覚{おぼ}]えられない。[彼{かれ}]はみずから[犯{おか}]した[罪{つみ}]のために[死{し}]ぬ。", "14": "また、わたしが[悪人{あくにん}]に『あなたは[必{かなら}]ず[死{し}]ぬ』と[言{い}]っても、もし[彼{かれ}]がその[罪{つみ}]を[離{はな}]れ、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]うならば、", "15": "すなわちその[悪人{あくにん}]が[質物{しちもつ}]を[返{かえ}]し、[奪{うば}]った[物{もの}]をもどし、[命{いのち}]の[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]み、[悪{あく}]を[行{おこな}]わないならば、[彼{かれ}]は[必{かなら}]ず[生{い}]きる。[決{けっ}]して[死{し}]なない。", "16": "[彼{かれ}]の[犯{おか}]したすべての[罪{つみ}]は[彼{かれ}]に[対{たい}]して[覚{おぼ}]えられない。[彼{かれ}]は[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]ったのであるから、[必{かなら}]ず[生{い}]きる。", "17": "あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]は『[主{しゅ}]の[道{みち}]は[公平{こうへい}]でない』と[言{い}]う。しかし[彼{かれ}]らの[道{みち}]こそ[公平{こうへい}]でないのである。", "18": "[義人{ぎじん}]がその[義{ぎ}]を[離{はな}]れて、[罪{つみ}]を[犯{おか}]すならば、[彼{かれ}]はこれがために[死{し}]ぬ。", "19": "[悪人{あくにん}]がその[悪{あく}]を[離{はな}]れて、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]とを[行{おこな}]うならば、[彼{かれ}]はこれによって[生{い}]きる。", "20": "それであるのに、あなたがたは『[主{しゅ}]の[道{みち}]は[公平{こうへい}]でない』と[言{い}]う。イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしは[各自{かくじ}]のおこないにしたがって、あなたがたをさばく」。", "21": "わたしたちが[捕{とら}]え[移{うつ}]された[後{のち}]、すなわち[第{だい}]十二[年{ねん}]の十[月{がつ}]五[日{か}]に、エルサレムからのがれて[来{き}]た[者{もの}]が、わたしのもとに[来{き}]て[言{い}]った、「[町{まち}]は[打{う}]ち[破{やぶ}]られた」と。", "22": "その[者{もの}]が[来{き}]た[前{まえ}]の[夜{よる}]、[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ。[次{つぎ}]の[朝{あさ}]、その[人{ひと}]がわたしのもとに[来{き}]たころ、[主{しゅ}]はわたしの[口{くち}]を[開{ひら}]かれた。わたしの[口{くち}]が[開{ひら}]けたので、もはやわたしは[沈黙{ちんもく}]しなかった。", "23": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "24": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[地{ち}]の、かの[荒{あ}]れ[跡{あと}]の[住民{じゅうみん}]らは、[語{かた}]り[続{つづ}]けて[言{い}]う、『アブラハムはただひとりで、なおこの[地{ち}]を[所有{しょゆう}]した。しかしわたしたちの[数{かず}]は[多{おお}]い。この[地{ち}]はわれわれの[所有{しょゆう}]として[与{あた}]えられている』と。", "25": "それゆえ、あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは[肉{にく}]を[血{ち}]のついたままで[食{た}]べ、おのが[偶像{ぐうぞう}]を[仰{あお}]ぎ、[血{ち}]を[流{なが}]していて、なおこの[地{ち}]を[所有{しょゆう}]することができるか。", "26": "あなたがたはつるぎをたのみ、[憎{にく}]むべき[事{こと}]をおこない、おのおの[隣{とな}]り[人{びと}]の[妻{つま}]を[汚{けが}]して、なおこの[地{ち}]を[所有{しょゆう}]することができるか。", "27": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]いなさい。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。かの[荒{あ}]れ[跡{あと}]にいる[者{もの}]は[必{かなら}]ずつるぎに[倒{たお}]れる。わたしは[野{の}]の[面{おもて}]にいる[者{もの}]を、[獣{けもの}]に[与{あた}]えて[食{く}]わせ、[要害{ようがい}]とほら[穴{あな}]とにいる[者{もの}]は[疫病{えきびょう}]で[死{し}]ぬ。", "28": "わたしはこの[国{くに}]を[全{まった}]く[荒{あら}]す。[彼{かれ}]の[誇{ほこ}]る[力{ちから}]はうせ、イスラエルの[山々{やまやま}]は[荒{あ}]れて[通{とお}]る[者{もの}]もなくなる。", "29": "[彼{かれ}]らがおこなったすべての[憎{にく}]むべきことのために、わたしがこの[国{くに}]を[全{まった}]く[荒{あら}]す[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "30": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]は、かきのかたわら、[家{いえ}]の[入口{いりぐち}]で、あなたの[事{こと}]を[論{ろん}]じ、たがいに[語{かた}]りあって[言{い}]う、『さあ、われわれは、どんな[言葉{ことば}]が[主{しゅ}]から[出{で}]るかを[聞{き}]こう』と。", "31": "[彼{かれ}]らは[民{たみ}]が[来{く}]るようにあなたの[所{ところ}]に[来{き}]、わたしの[民{たみ}]のようにあなたの[前{まえ}]に[座{ざ}]して、あなたの[言葉{ことば}]を[聞{き}]く。しかし[彼{かれ}]らはそれを[行{おこな}]わない。[彼等{かれら}]は[口先{くちさき}]では[多{おお}]くの[愛{あい}]を[現{あらわ}]すが、その[心{こころ}]は[利{り}]におもむいている。", "32": "[見{み}]よ、あなたは[彼{かれ}]らには、[美{うつく}]しい[声{こえ}]で[愛{あい}]の[歌{うた}]をうたう[者{もの}]のように、また[楽器{がっき}]をよく[奏{そう}]する[者{もの}]のように[思{おも}]われる。[彼{かれ}]らはあなたの[言葉{ことば}]は[聞{き}]くが、それを[行{おこな}]おうとはしない。", "33": "この[事{こと}]が[起{おこ}]る[時{とき}]――これは[必{かなら}]ず[起{おこ}]る――そのとき[彼{かれ}]らの[中{なか}]にひとりの[預言者{よげんしゃ}]がいたことを[彼{かれ}]らは[悟{さと}]る」。" }, "34": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[牧者{ぼくしゃ}]たちに[向{む}]かって[預言{よげん}]せよ。[預言{よげん}]して[彼{かれ}]ら[牧者{ぼくしゃ}]に[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わざわいなるかな、[自分{じぶん}][自身{じしん}]を[養{やしな}]うイスラエルの[牧者{ぼくしゃ}]。[牧者{ぼくしゃ}]は[群{む}]れを[養{やしな}]うべき[者{もの}]ではないか。", "3": "ところが、あなたがたは[脂肪{しぼう}]を[食{た}]べ、[毛織物{けおりもの}]をまとい、[肥{こ}]えたものをほふるが、[群{む}]れを[養{やしな}]わない。", "4": "あなたがたは[弱{よわ}]った[者{もの}]を[強{つよ}]くせず、[病{や}]んでいる[者{もの}]をいやさず、[傷{きず}]ついた[者{もの}]をつつまず、[迷{まよ}]い[出{で}]た[者{もの}]を[引{ひ}]き[返{かえ}]らせず、うせた[者{もの}]を[尋{たず}]ねず、[彼{かれ}]らを[手荒{てあら}]く、きびしく[治{おさ}]めている。", "5": "[彼{かれ}]らは[牧者{ぼくしゃ}]がないために[散{ち}]り、[野{の}]のもろもろの[獣{けもの}]のえじきになる。", "6": "わが[羊{ひつじ}]は[散{ち}]らされている。[彼{かれ}]らはもろもろの[山{やま}]と、もろもろの[高{たか}]き[丘{おか}]にさまよい、わが[羊{ひつじ}]は[地{ち}]の[全面{ぜんめん}]に[散{ち}]らされているが、これを[捜{さが}]す[者{もの}]もなく、[尋{たず}]ねる[者{もの}]もない。", "7": "それゆえ、[牧者{ぼくしゃ}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "8": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。わが[羊{ひつじ}]はかすめられ、わが[羊{ひつじ}]は[野{の}]のもろもろの[獣{けもの}]のえじきとなっているが、その[牧者{ぼくしゃ}]はいない。わが[牧者{ぼくしゃ}]はわが[羊{ひつじ}]を[尋{たず}]ねない。[牧者{ぼくしゃ}]は[自身{じしん}]を[養{やしな}]うが、わが[羊{ひつじ}]を[養{やしな}]わない。", "9": "それゆえ[牧者{ぼくしゃ}]らよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "10": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[牧者{ぼくしゃ}]らの[敵{てき}]となり、わたしの[羊{ひつじ}]を[彼{かれ}]らの[手{て}]に[求{もと}]め、[彼{かれ}]らにわたしの[群{む}]れを[養{やしな}]うことをやめさせ、[再{ふたた}]び[牧者{ぼくしゃ}][自身{じしん}]を[養{やしな}]わせない。またわが[羊{ひつじ}]を[彼{かれ}]らの[口{くち}]から[救{すく}]って、[彼{かれ}]らの[食物{しょくもつ}]にさせない。", "11": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは、わたしみずからわが[羊{ひつじ}]を[尋{たず}]ねて、これを[捜{さが}]し[出{だ}]す。", "12": "[牧者{ぼくしゃ}]がその[羊{ひつじ}]の[散{ち}]り[去{さ}]った[時{とき}]、その[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[捜{さが}]し[出{だ}]すように、わたしはわが[羊{ひつじ}]を[捜{さが}]し[出{だ}]し、[雲{くも}]と[暗{くら}]やみの[日{ひ}]に[散{ち}]った、すべての[所{ところ}]からこれを[救{すく}]う。", "13": "わたしは[彼{かれ}]らをもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、もろもろの[国{くに}]から[集{あつ}]めて、[彼{かれ}]らの[国{くに}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れ、イスラエルの[山{やま}]の[上{うえ}]、[泉{いずみ}]のほとり、また[国{くに}]のうちの[人{ひと}]の[住{す}]むすべての[所{ところ}]でこれを[養{やしな}]う。", "14": "わたしは[良{よ}]き[牧場{まきば}]で[彼{かれ}]らを[養{やしな}]う。その[牧場{まきば}]はイスラエルの[高{たか}]い[山{やま}]にあり、その[所{ところ}]で[彼{かれ}]らは[良{よ}]い[羊{ひつじ}]のおりに[伏{ふ}]し、イスラエルの[山々{やまやま}]の[上{うえ}]で[肥{こ}]えた[牧場{まきば}]で[草{くさ}]を[食{く}]う。", "15": "わたしはみずからわが[羊{ひつじ}]を[飼{か}]い、これを[伏{ふ}]させると[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "16": "わたしは、うせたものを[尋{たず}]ね、[迷{まよ}]い[出{で}]たものを[引{ひ}]き[返{かえ}]し、[傷{きず}]ついたものを[包{つつ}]み、[弱{よわ}]ったものを[強{つよ}]くし、[肥{こ}]えたものと[強{つよ}]いものとは、これを[監督{かんとく}]する。わたしは[公平{こうへい}]をもって[彼{かれ}]らを[養{やしな}]う。", "17": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、あなたがた、わが[群{む}]れよ、[見{み}]よ、わたしは[羊{ひつじ}]と[羊{ひつじ}]との[間{あいだ}]、[雄羊{おひつじ}]と[雄{お}]やぎとの[間{あいだ}]をさばく。", "18": "あなたがたは[良{よ}]き[牧場{まきば}]で[草{くさ}]を[食{く}]い、その[草{くさ}]の[残{のこ}]りを[足{あし}]で[踏{ふ}]み、また[澄{す}]んだ[水{みず}]を[飲{の}]み、その[残{のこ}]りを[足{あし}]で[濁{にご}]すが、これは、あまりのことではないか。", "19": "わが[羊{ひつじ}]はあなたがたが、[足{あし}]で[踏{ふ}]んだものを[食{く}]い、あなたがたの[足{あし}]で[濁{にご}]したものを、[飲{の}]まなければならないのか。", "20": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[彼{かれ}]らに[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしは[肥{こ}]えた[羊{ひつじ}]と、やせた[羊{ひつじ}]との[間{あいだ}]をさばく。", "21": "あなたがたは、わきと[肩{かた}]とをもって[押{お}]し、[角{つの}]をもって、すべて[弱{よわ}]い[者{もの}]を[突{つ}]き、ついに[彼{かれ}]らを[外{そと}]に[追{お}]い[散{ち}]らした。", "22": "それゆえ、わたしはわが[群{む}]れを[助{たす}]けて、[再{ふたた}]びかすめさせず、[羊{ひつじ}]と[羊{ひつじ}]との[間{あいだ}]をさばく。", "23": "わたしは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にひとりの[牧者{ぼくしゃ}]を[立{た}]てる。すなわちわがしもべダビデである。[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らを[養{やしな}]う。[彼{かれ}]は[彼{かれ}]らを[養{やしな}]い、[彼{かれ}]らの[牧者{ぼくしゃ}]となる。", "24": "[主{しゅ}]なるわたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となり、わがしもべダビデは[彼{かれ}]らのうちにあって[君{きみ}]となる。[主{しゅ}]なるわたしはこれを[言{い}]う。", "25": "わたしは[彼{かれ}]らと[平和{へいわ}]の[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、[国{くに}]の[内{うち}]から[野獣{やじゅう}]を[追{お}]い[払{はら}]う。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]を[安{やす}]んじて[荒野{あらの}]に[住{す}]み、[森{もり}]の[中{なか}]に[眠{ねむ}]る。", "26": "わたしは[彼{かれ}]らおよびわが[山{やま}]の[周囲{しゅうい}]の[所々{ところどころ}]を[祝福{しゅくふく}]し、[季節{きせつ}]にしたがって[雨{あめ}]を[降{ふ}]らす。これは[祝福{しゅくふく}]の[雨{あめ}]となる。", "27": "[野{の}]の[木{き}]は[実{み}]を[結{むす}]び、[地{ち}]は[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]す。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]を[安{やす}]んじてその[国{くに}]におり、わたしが[彼{かれ}]らのくびきの[棒{ぼう}]を[砕{くだ}]き、[彼{かれ}]らを[奴隷{どれい}]とした[者{もの}]の[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]す[時{とき}]、[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "28": "[彼{かれ}]らは[重{かさ}]ねて、もろもろの[国民{こくみん}]にかすめられることなく、[地{ち}]の[獣{けもの}]も[彼{かれ}]らを[食{く}]うことはない。[彼{かれ}]らは[心{こころ}]を[安{やす}]んじて[住{す}]み、[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]はない。", "29": "わたしは[彼{かれ}]らのために、[良{よ}]い[栽培{さいばい}][所{じょ}]を[与{あた}]える。[彼{かれ}]らは[重{かさ}]ねて、[国{くに}]のききんに[滅{ほろ}]びることなく[重{かさ}]ねて[諸{しょ}][国民{こくみん}]のはずかしめを[受{う}]けることはない。", "30": "[彼{かれ}]らはその[神{かみ}]、[主{しゅ}]なるわたしが[彼{かれ}]らと[共{とも}]におり、[彼{かれ}]らイスラエルの[家{いえ}]が、わが[民{たみ}]であることを[悟{さと}]ると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "31": "あなたがたはわが[羊{ひつじ}]、わが[牧場{まきば}]の[羊{ひつじ}]である。わたしはあなたがたの[神{かみ}]であると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "35": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたの[顔{かお}]をセイル[山{やま}]に[向{む}]け、これに[対{たい}]して[預言{よげん}]し、", "3": "これに[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、セイル[山{やま}]よ、[見{み}]よ、わたしはあなたを[敵{てき}]とし、わたしの[手{て}]をあなたに[向{む}]かって[伸{の}]べ、あなたを[全{まった}]く[荒{あら}]し、", "4": "あなたの[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼす。あなたは[荒{あ}]れはてる。そしてわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "5": "あなたは[限{かぎ}]りない[敵意{てきい}]をいだいて、イスラエルの[人々{ひとびと}]をその[災{わざわい}]の[時{とき}]、[終{おわ}]りの[刑罰{けいばつ}]の[時{とき}]に、つるぎの[手{て}]に[渡{わた}]した。", "6": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。わたしはあなたを[血{ち}]にわたす。[血{ち}]はあなたを[追{お}]いかける。あなたには[血{ち}]のとががあるゆえ、[血{ち}]はあなたを[追{お}]いかける", "7": "わたしはセイル[山{やま}]を[全{まった}]く[荒{あら}]し、そこに[行{ゆ}]き[来{き}]する[者{もの}]を[断{た}]ち、", "8": "その[山々{やまやま}]を[殺{ころ}]された[者{もの}]で[満{み}]たす。つるぎで[殺{ころ}]された[者{もの}]が、あなたのもろもろの[丘{おか}]、もろもろの[谷{たに}]、もろもろのくぼ[地{ち}]に[倒{たお}]れる。", "9": "わたしはあなたを、[永遠{えいえん}]の[荒{あ}]れ[地{ち}]とし、あなたの[町々{まちまち}]には[住{す}]む[者{もの}]がなくなる。そしてあなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "10": "あなたは[言{い}]う、『これら二つの[国民{こくみん}]、二つの[国{くに}]はわたしのもの、われわれはこれを[獲{え}]よう』と。しかし[主{しゅ}]はそこにおられる。", "11": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。あなたが[彼{かれ}]らを[憎{にく}]んで、[彼{かれ}]らに[示{しめ}]した[怒{いか}]りと、ねたみにしたがって、わたしはあなたを[扱{あつか}]う。わたしがあなたをさばく[時{とき}]、わたし[自身{じしん}]をあなたに[示{しめ}]す。", "12": "あなたがイスラエルの[山々{やまやま}]に[向{む}]かって、『これは[荒{あ}]れはてて、われわれの[食{しょく}]となる』と[言{い}]ったもろもろのそしりを、[主{しゅ}]なるわたしが[聞{き}]いたことをあなたは[悟{さと}]る。", "13": "あなたがたは、わたしに[対{たい}]して[口{くち}]をもって[誇{ほこ}]り、またわたしに[対{たい}]して、あなたがたの[言葉{ことば}]を[多{おお}]くした。わたしはそれを[聞{き}]いた。", "14": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[全{ぜん}][地{ち}]の[喜{よろこ}]びのために、わたしはあなたを[荒{あ}]れ[地{ち}]とする。", "15": "あなたが、イスラエルの[家{いえ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]の[荒{あ}]れるのを[喜{よろこ}]んだように、わたしはあなたに、そのようにする。セイル[山{やま}]よ、あなたは[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。エドムもすべてそのようになる。そのとき[彼{かれ}]らは、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]るようになる。" }, "36": { "1": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、イスラエルの[山々{やまやま}]に[預言{よげん}]して[言{い}]え。イスラエルの[山々{やまやま}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "2": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[敵{てき}]はあなたがたについて[言{い}]う、『ああ、[昔{むかし}]の[高{たか}]き[所{ところ}]が、われわれのものとなった』と。", "3": "それゆえ、あなたは[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]らはあなたがたを[荒{あら}]し、[四方{しほう}]からあなたがたを[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼしたので、あなたがたは[他{た}]の[国民{こくみん}]の[所有{しょゆう}]となり、また[民{たみ}]の[悪{わる}]いうわさとなった。", "4": "それゆえ、イスラエルの[山々{やまやま}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、[山{やま}]と、[丘{おか}]と、くぼ[地{ち}]と、[谷{たに}]と、[滅{ほろ}]びた[荒{あ}]れ[跡{あと}]と、[人{ひと}]の[捨{す}]てた[町々{まちまち}]、すなわちその[周囲{しゅうい}]にある[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[残{のこ}]った[者{もの}]にかすめられ、あざけられるようになったものに、こう[言{い}]われる。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしはねたみの[炎{ほのお}]をもって、[他{た}]の[国民{こくみん}]とエドム[全国{ぜんこく}]とに[対{たい}]して[言{い}]う、[彼{かれ}]らは[心{こころ}]ゆくまで[喜{よろこ}]び、[心{こころ}]に[誇{ほこ}]ってわが[地{ち}]を[自分{じぶん}]の[所有{しょゆう}]とし、これを[奪{うば}]い、かすめた[者{もの}]である。", "6": "それゆえ、あなたはイスラエルの[地{ち}]の[事{こと}]を[預言{よげん}]し、[山{やま}]と、[丘{おか}]と、くぼ[地{ち}]と、[谷{たに}]とに[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、あなたがたは[諸{しょ}][国民{こくみん}]のはずかしめを[受{う}]けたので、わたしはねたみと[怒{いか}]りとをもって[語{かた}]る。", "7": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは[誓{ちか}]って[言{い}]う、あなたがたの[周囲{しゅうい}]の[諸{しょ}][国民{こくみん}]は[必{かなら}]ずはずかしめを[受{う}]ける。", "8": "しかしイスラエルの[山々{やまやま}]よ、あなたがたは[枝{えだ}]を[出{だ}]し、わが[民{たみ}]イスラエルのために[実{み}]を[結{むす}]ぶ。この[事{こと}]の[成{な}]るのは[近{ちか}]い。", "9": "[見{み}]よ、わたしはあなたがたに[臨{のぞ}]み、あなたがたを[顧{かえり}]みる。あなたがたは[耕{たがや}]され、[種{たね}]をまかれる。", "10": "わたしはあなたがたの[上{うえ}]に[人{ひと}]をふやす。これはことごとくイスラエルの[家{いえ}]の[者{もの}]となり、[町々{まちまち}]には[人{ひと}]が[住{す}]み、[荒{あ}]れ[跡{あと}]は[建{た}]て[直{なお}]される。", "11": "わたしはあなたがたの[上{うえ}]に[人{ひと}]と[獣{けもの}]とをふやす。[彼{かれ}]らはふえて、[子{こ}]を[生{う}]む。わたしはあなたがたの[上{うえ}]に、[昔{むかし}]のように[人{ひと}]を[住{す}]ませ、[初{はじ}]めの[時{とき}]よりも、まさる[恵{めぐ}]みをあなたがたに[施{ほどこ}]す。その[時{とき}]あなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "12": "わたしはわが[民{たみ}]イスラエルの[人々{ひとびと}]をあなたがたの[上{うえ}]に[歩{あゆ}]ませる。[彼{かれ}]らはあなたがたを[所有{しょゆう}]し、あなたがたはその[嗣{し}][業{ぎょう}]となり、あなたがたは[重{かさ}]ねて[彼{かれ}]らに[子{こ}]のない[嘆{なげ}]きをさせない。", "13": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]らはあなたがたに[向{む}]かって、『あなたは[人{ひと}]を[食{く}]い、あなたの[民{たみ}]に[子{こ}]のない[嘆{なげ}]きをさせる』と[言{い}]う。", "14": "あなたはもはや[人{ひと}]を[食{く}]わない。あなたの[民{たみ}]に[重{かさ}]ねて[子{こ}]のない[嘆{なげ}]きをさせることはないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "15": "わたしは[重{かさ}]ねて[諸{しょ}][国民{こくみん}]のはずかしめをあなたに[聞{き}]かせない。あなたは[重{かさ}]ねて、もろもろの[民{たみ}]のはずかしめを[受{う}]けることはなく、あなたの[民{たみ}]を[重{かさ}]ねてつまずかせることはないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。", "16": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "17": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[昔{むかし}]、イスラエルの[家{いえ}]が、[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[住{す}]んだとき、[彼{かれ}]らはおのれのおこないとわざとをもって、これを[汚{けが}]した。そのおこないは、わたしの[前{まえ}]には、[汚{けが}]れにある[女{おんな}]の[汚{けが}]れのようであった。", "18": "[彼{かれ}]らが[国{くに}]に[血{ち}]を[流{なが}]し、またその[偶像{ぐうぞう}]をもって、[国{くに}]を[汚{けが}]したため、わたしはわが[怒{いか}]りを[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎ、", "19": "[彼{かれ}]らを[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らしたので、[彼{かれ}]らは[国々{くにぐに}]の[中{なか}]に[散{ち}]った。わたしは[彼{かれ}]らのおこないと、わざとにしたがって、[彼{かれ}]らをさばいた。", "20": "[彼{かれ}]らがその[行{い}]くところの[国々{くにぐに}]へ[行{い}]ったとき、わが[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]した。これは[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]らについて『これは[主{しゅ}]の[民{たみ}]であるが、その[国{くに}]から[出{で}]た[者{もの}]である』と[言{い}]ったからである。", "21": "しかしわたしはイスラエルの[家{いえ}]が、その[行{い}]くところの[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]で[汚{けが}]したわが[聖{せい}]なる[名{な}]を[惜{お}]しんだ。", "22": "それゆえ、あなたはイスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしがすることはあなたがたのためではない。それはあなたがたが[行{い}]った[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]で[汚{けが}]した、わが[聖{せい}]なる[名{な}]のためである。", "23": "わたしは[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]で[汚{けが}]されたもの、すなわち、あなたがたが[彼{かれ}]らの[中{なか}]で[汚{けが}]した、わが[大{おお}]いなる[名{な}]の[聖{せい}]なることを[示{しめ}]す。わたしがあなたがたによって、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]に、わたしの[聖{せい}]なることを[示{しめ}]す[時{とき}]、[諸{しょ}][国民{こくみん}]はわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]ると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "24": "わたしはあなたがたを[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]から[導{みちび}]き[出{だ}]し、[万国{ばんこく}]から[集{あつ}]めて、あなたがたの[国{くに}]に[行{い}]かせる。", "25": "わたしは[清{きよ}]い[水{みず}]をあなたがたに[注{そそ}]いで、すべての[汚{けが}]れから[清{きよ}]め、またあなたがたを、すべての[偶像{ぐうぞう}]から[清{きよ}]める。", "26": "わたしは[新{あたら}]しい[心{こころ}]をあなたがたに[与{あた}]え、[新{あたら}]しい[霊{れい}]をあなたがたの[内{うち}]に[授{さづ}]け、あなたがたの[肉{にく}]から、[石{いし}]の[心{こころ}]を[除{のぞ}]いて、[肉{にく}]の[心{こころ}]を[与{あた}]える。", "27": "わたしはまたわが[霊{れい}]をあなたがたのうちに[置{お}]いて、わが[定{さだ}]めに[歩{あゆ}]ませ、わがおきてを[守{まも}]ってこれを[行{おこな}]わせる。", "28": "あなたがたは、わたしがあなたがたの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えた[地{ち}]に[住{す}]んで、わが[民{たみ}]となり、わたしはあなたがたの[神{かみ}]となる。", "29": "わたしはあなたがたをそのすべての[汚{けが}]れから[救{すく}]い、[穀物{こくもつ}]を[呼{よ}]びよせてこれを[増{ま}]し、ききんをあなたがたに[臨{のぞ}]ませない。", "30": "またわたしは[木{き}]の[実{み}]と、[田畑{たはた}]の[作物{さくもつ}]とを[多{おお}]くする。あなたがたは[重{かさ}]ねて[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[間{あいだ}]に、ききんのはずかしめを[受{う}]けることがない。", "31": "その[時{とき}]あなたがたは[自身{じしん}]の[悪{あ}]しきおこないと、[良{よ}]からぬわざとを[覚{おぼ}]えて、その[罪{つみ}]と、その[憎{にく}]むべきこととのために、みずから[恨{うら}]む。", "32": "わたしがなすことはあなたがたのためではないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。あなたがたはこれを[知{し}]れ。イスラエルの[家{いえ}]よ、あなたがたは[自分{じぶん}]のおこないを[恥{は}]じて[悔{く}]やむべきである。", "33": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしは、あなたがたのすべての[罪{つみ}]を[清{きよ}]める[日{ひ}]に、[町々{まちまち}]に[人{ひと}]を[住{す}]ませ、その[荒{あ}]れ[跡{あと}]を[建{た}]て[直{なお}]す。", "34": "[荒{あ}]れた[地{ち}]は、[行{い}]き[来{き}]の[人々{ひとびと}]の[目{め}]に[荒{あ}]れ[地{ち}]と[見{み}]えたのに[引{ひ}]きかえて[耕{たがや}]される。", "35": "そこで[人々{ひとびと}]は[言{い}]う、『この[荒{あ}]れた[地{ち}]は、エデンの[園{その}]のようになった。[荒{あ}]れ、[滅{ほろ}]び、くずれた[町々{まちまち}]は、[堅固{けんご}]になり、[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]となった』と。", "36": "あなたがたの[周囲{しゅうい}]に[残{のこ}]った[諸{しょ}][国民{こくみん}]は[主{しゅ}]なるわたしがくずれた[所{ところ}]を[建{た}]て[直{なお}]し、[荒{あ}]れた[所{ところ}]にものを[植{う}]えたということを[悟{さと}]るようになる。[主{しゅ}]なるわたしがこれを[言{い}]い、これをなすのである。", "37": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、イスラエルの[家{いえ}]は、わたしが[次{つぎ}]のことを[彼{かれ}]らのためにするように、わたしに[求{もと}]めるべきである。すなわち[人{ひと}]を[群{む}]れのようにふやすこと、", "38": "すなわち[犠牲{ぎせい}]のための[群{む}]れのように、エルサレムの[祝{いわ}]い[日{び}]の[群{む}]れのようにすることである。こうして[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]は[人{ひと}]の[群{む}]れで[満{み}]ちる。その[時{とき}][人々{ひとびと}]は、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]るようになる」。" }, "37": { "1": "[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしに[臨{のぞ}]み、[主{しゅ}]はわたしを[主{しゅ}]の[霊{れい}]に[満{み}]たして[出{で}]て[行{い}]かせ、[谷{たに}]の[中{なか}]にわたしを[置{お}]かれた。そこには[骨{ほね}]が[満{み}]ちていた。", "2": "[彼{かれ}]はわたしに[谷{たに}]の[周囲{しゅうい}]を[行{ゆ}]きめぐらせた。[見{み}]よ、[谷{たに}]の[面{めん}]には、はなはだ[多{おお}]くの[骨{ほね}]があり、[皆{みな}]いたく[枯{か}]れていた。", "3": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これらの[骨{ほね}]は、[生{い}]き[返{かえ}]ることができるのか」。わたしは[答{こた}]えた、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、あなたはご[存{ぞん}]じです」。", "4": "[彼{かれ}]はまたわたしに[言{い}]われた、「これらの[骨{ほね}]に[預言{よげん}]して、[言{い}]え。[枯{か}]れた[骨{ほね}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "5": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこれらの[骨{ほね}]にこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたがたのうちに[息{いき}]を[入{い}]れて、あなたがたを[生{い}]かす。", "6": "わたしはあなたがたの[上{うえ}]に[筋{すじ}]を[与{あた}]え、[肉{にく}]を[生{しょう}]じさせ、[皮{かわ}]でおおい、あなたがたのうちに[息{いき}]を[与{あた}]えて[生{い}]かす。そこであなたがたはわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る」。", "7": "わたしは[命{めい}]じられたように[預言{よげん}]したが、わたしが[預言{よげん}]した[時{とき}]、[声{こえ}]があった。[見{み}]よ、[動{うご}]く[音{おと}]があり、[骨{ほね}]と[骨{ほね}]が[集{あつ}]まって[相{あい}]つらなった。", "8": "わたしが[見{み}]ていると、その[上{うえ}]に[筋{すじ}]ができ、[肉{にく}]が[生{しょう}]じ、[皮{かわ}]がこれをおおったが、[息{いき}]はその[中{なか}]になかった。", "9": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[息{いき}]に[預言{よげん}]せよ、[息{いき}]に[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[息{いき}]よ、[四方{しほう}]から[吹{ふ}]いて[来{き}]て、この[殺{ころ}]された[者{もの}]たちの[上{うえ}]に[吹{ふ}]き、[彼{かれ}]らを[生{い}]かせ」。", "10": "そこでわたしが[命{めい}]じられたように[預言{よげん}]すると、[息{いき}]はこれにはいった。すると[彼{かれ}]らは[生{い}]き、その[足{あし}]で[立{た}]ち、はなはだ[大{おお}]いなる[群衆{ぐんしゅう}]となった。", "11": "そこで[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これらの[骨{ほね}]はイスラエルの[全家{ぜんか}]である。[見{み}]よ、[彼{かれ}]らは[言{い}]う、『われわれの[骨{ほね}]は[枯{か}]れ、われわれの[望{のぞ}]みは[尽{つ}]き、われわれは[絶{た}]え[果{は}]てる』と。", "12": "それゆえ[彼{かれ}]らに[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わが[民{たみ}]よ、[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[墓{はか}]を[開{ひら}]き、あなたがたを[墓{はか}]からとりあげて、イスラエルの[地{ち}]にはいらせる。", "13": "わが[民{たみ}]よ、わたしがあなたがたの[墓{はか}]を[開{ひら}]き、あなたがたをその[墓{はか}]からとりあげる[時{とき}]、あなたがたは、わたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。", "14": "わたしがわが[霊{れい}]を、あなたがたのうちに[置{お}]いて、あなたがたを[生{い}]かし、あなたがたをその[地{ち}]に[安住{あんじゅう}]させる[時{とき}]、あなたがたは、[主{しゅ}]なるわたしがこれを[言{い}]い、これをおこなったことを[悟{さと}]ると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "15": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "16": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたは一[本{ぽん}]の[木{き}]を[取{と}]り、その[上{うえ}]に『ユダおよびその[友{とも}]であるイスラエルの[子孫{しそん}]のために』と[書{か}]き、また一[本{ぽん}]の[木{き}]を[取{と}]って、その[上{うえ}]に『ヨセフおよびその[友{とも}]であるイスラエルの[全家{ぜんか}]のために』と[書{か}]け。これはエフライムの[木{き}]である。", "17": "あなたはこれらを[合{あ}]わせて、一つの[木{き}]となせ。これらはあなたの[手{て}]で一つになる。", "18": "あなたの[民{たみ}]の[人々{ひとびと}]があなたに[向{む}]かって、『これはなんのことであるか、われわれに[示{しめ}]してくれないか』と[言{い}]う[時{とき}]は、", "19": "これに[言{い}]え、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはエフライムの[手{て}]にあるヨセフと、その[友{とも}]であるイスラエルの[部族{ぶぞく}]の[木{き}]を[取{と}]り、これをユダの[木{き}]に[合{あ}]わせて、一つの[木{き}]となす。これらはわたしの[手{て}]で一つとなる。", "20": "あなたが[文字{もじ}]を[書{か}]いた[木{き}]が、[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]で、あなたの[手{て}]にあるとき、", "21": "あなたは[彼{かれ}]らに[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはイスラエルの[人々{ひとびと}]を、その[行{い}]った[国々{くにぐに}]から[取{と}]り[出{だ}]し、[四方{しほう}]から[彼{かれ}]らを[集{あつ}]めて、その[地{ち}]にみちびき、", "22": "その[地{ち}]で[彼{かれ}]らを一つの[民{たみ}]となしてイスラエルの[山々{やまやま}]におらせ、ひとりの[王{おう}]が[彼{かれ}]ら[全体{ぜんたい}]の[王{おう}]となり、[彼{かれ}]らは[重{かさ}]ねて二つの[国民{こくみん}]とならず、[再{ふたた}]び二つの[国{くに}]に[分{わか}]れない。", "23": "[彼{かれ}]らはまた、その[偶像{ぐうぞう}]と、その[憎{にく}]むべきことどもと、もろもろのとがとをもって、[身{み}]を[汚{けが}]すことはない。わたしは[彼{かれ}]らを、その[犯{おか}]したすべての[背信{はいしん}]から[救{すく}]い[出{だ}]して、これを[清{きよ}]める。そして[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]となり、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となる。", "24": "わがしもべダビデは[彼{かれ}]らの[王{おう}]となる。[彼{かれ}]らすべての[者{もの}]のために、ひとりの[牧者{ぼくしゃ}]が[立{た}]つ。[彼{かれ}]らはわがおきてに[歩{あゆ}]み、わが[定{さだ}]めを[守{まも}]って[行{おこな}]う。", "25": "[彼{かれ}]らはわがしもべヤコブに、わたしが[与{あた}]えた[地{ち}]に[住{す}]む。これはあなたがたの[先祖{せんぞ}]の[住{す}]んだ[所{ところ}]である。そこに[彼{かれ}]らと、その[子{こ}]らと、その[子孫{しそん}]とが[永遠{えいえん}]に[住{す}]み、わがしもべダビデが、[永遠{えいえん}]に[彼{かれ}]らの[君{きみ}]となる。", "26": "わたしは[彼{かれ}]らと[平和{へいわ}]の[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ。これは[彼{かれ}]らの[永遠{えいえん}]の[契約{けいやく}]となる。わたしは[彼{かれ}]らを[祝福{しゅくふく}]し、[彼{かれ}]らをふやし、わが[聖所{せいじょ}]を[永遠{えいえん}]に[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[置{お}]く。", "27": "わがすみかは[彼{かれ}]らと[共{とも}]にあり、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となり、[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]となる。", "28": "そしてわが[聖所{せいじょ}]が[永遠{えいえん}]に、[彼{かれ}]らのうちにあるようになるとき、[諸{しょ}][国民{こくみん}]は[主{しゅ}]なるわたしが、イスラエルを[聖別{せいべつ}]する[者{もの}]であることを[悟{さと}]る」。" }, "38": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、メセクとトバルの[大君{おおぎみ}]であるマゴグの[地{ち}]のゴグに、あなたの[顔{かお}]を[向{む}]け、これに[対{たい}]して[預言{よげん}]して、", "3": "[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、メセクとトバルの[大君{おおぎみ}]であるゴグよ、[見{み}]よ、わたしはあなたの[敵{てき}]となる。", "4": "わたしはあなたを[引{ひ}]きもどし、あなたのあごにかぎをかけて、あなたと、あなたのすべての[軍勢{ぐんぜい}]と、[馬{うま}]と、[騎兵{きへい}]とを[引{ひ}]き[出{だ}]す。[彼{かれ}]らはみな[武具{ぶぐ}]をつけ、[大盾{おおだて}]、[小盾{こだて}]を[持{も}]ち、すべてつるぎをとる[者{もの}]で[大軍{たいぐん}]である。", "5": "ペルシャ、エチオピヤ、プテは[彼{かれ}]らと[共{とも}]におり、みな[盾{たて}]とかぶとを[持{も}]つ。", "6": "ゴメルとそのすべての[軍隊{ぐんたい}]、[北{きた}]の[果{はて}]のベテ・トガルマと、そのすべての[軍隊{ぐんたい}]など、[多{おお}]くの[民{たみ}]もあなたと[共{とも}]におる。", "7": "あなたは[備{そな}]えをなせ。あなたとあなたの[所{ところ}]に[集{あつ}]まった[軍隊{ぐんたい}]は、みな[備{そな}]えをなせ。そしてあなたは[彼{かれ}]らの[保護{ほご}][者{しゃ}]となれ。", "8": "[多{おお}]くの[日{ひ}]の[後{のち}]、あなたは[集{あつ}]められ、[終{おわ}]りの[年{ねん}]にあなたは[戦{たたか}]いから[回復{かいふく}]された[地{ち}]、すなわち[多{おお}]くの[民{たみ}]の[中{なか}]から、[人々{ひとびと}]が[集{あつ}]められた[地{ち}]に[向{む}]かい、[久{ひさ}]しく[荒{あ}]れすたれたイスラエルの[山々{やまやま}]に[向{む}]かって[進{すす}]む。その[人々{ひとびと}]は[国々{くにぐに}]から[導{みちび}]き[出{だ}]されて、みな[安{やす}]らかに[住{す}]んでいる。", "9": "あなたはそのすべての[軍隊{ぐんたい}]および[多{おお}]くの[民{たみ}]を[率{ひき}]いて[上{のぼ}]り、[暴風{ぼうふう}]のように[進{すす}]み、[雲{くも}]のように[地{ち}]をおおう。", "10": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、その[日{ひ}]に、あなたの[心{こころ}]に[思{おも}]いが[起{おこ}]り、[悪{わる}]い[計{はか}]りごとを[企{くわだ}]てて、", "11": "[言{い}]う、『わたしは[無防備{むぼうび}]の[村々{むらむら}]の[地{ち}]に[上{のぼ}]り、[穏{おだ}]やかにして[安{やす}]らかに[住{す}]む[民{たみ}]、すべて[石{いし}]がきもなく、[貫{かん}]の[木{き}]も[門{もん}]もない[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]どもを[攻{せ}]めよう』と。", "12": "そしてあなたは[物{もの}]を[奪{うば}]い、[物{もの}]をかすめ、いま[人{ひと}]の[住{す}]むようになっている[荒{あ}]れ[跡{あと}]を[攻{せ}]め、また[国々{くにぐに}]から[集{あつ}]まってきて、[地{ち}]の[中央{ちゅうおう}]に[住{す}]み、[家畜{かちく}]と[貨{か}][財{ざい}]とを[持{も}]つ[民{たみ}]を[攻{せ}]めようとする。", "13": "シバ、デダン、タルシシの[商人{しょうにん}]、およびそのもろもろの[村々{むらむら}]はあなたに[言{い}]う、『あなたは[物{もの}]を[奪{うば}]うために[来{き}]たのか。[物{もの}]をかすめるために[軍隊{ぐんたい}]を[集{あつ}]めたのか。あなたは[金銀{きんぎん}]を[持{も}]ち[去{さ}]り、[家畜{かちく}]と[貨{か}][財{ざい}]とを[取{と}]りあげ、[大{おお}]いに[物{もの}]を[奪{うば}]おうとするのか』と。", "14": "それゆえ、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ゴグに[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わが[民{たみ}]イスラエルの[安{やす}]らかに[住{す}]むその[日{ひ}]に、あなたは[立{た}]ちあがり、", "15": "[北{きた}]の[果{はて}]のあなたの[所{ところ}]から[来{く}]る。[多{おお}]くの[民{たみ}]はあなたと[共{とも}]におり、みな[馬{うま}]に[乗{の}]り、その[軍隊{ぐんたい}]は[大{おお}]きく、その[兵士{へいし}]は[強{つよ}]い。", "16": "あなたはわが[民{たみ}]イスラエルに[攻{せ}]めのぼり、[雲{くも}]のように[地{ち}]をおおう。ゴグよ、[終{おわ}]りの[日{ひ}]にわたしはあなたを、わが[国{くに}]に[攻{せ}]めきたらせ、あなたをとおして、わたしの[聖{せい}]なることを[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[目{め}]の[前{まえ}]にあらわして、[彼{かれ}]らにわたしを[知{し}]らせる。", "17": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、わたしが[昔{むかし}]、わがしもべイスラエルの[預言者{よげんしゃ}]たちによって[語{かた}]ったのは、あなたのことではないか。すなわち[彼{かれ}]らは、そのころ[年{とし}][久{ひさ}]しく[預言{よげん}]して、わたしはあなたを[送{おく}]って、[彼{かれ}]らを[攻{せ}]めさせると[言{い}]ったではないか。", "18": "しかし[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]、すなわちゴグがイスラエルの[地{ち}]に[攻{せ}]め[入{い}]る[日{ひ}]に、わが[怒{いか}]りは[現{あらわ}]れる。", "19": "わたしは、わがねたみと、[燃{も}]えたつ[怒{いか}]りとをもって[言{い}]う。その[日{ひ}]には[必{かなら}]ずイスラエルの[地{ち}]に、[大{おお}]いなる[震動{しんどう}]があり、", "20": "[海{うみ}]の[魚{うお}]、[空{そら}]の[鳥{とり}]、[野{の}]の[獣{けもの}]、すべての[地{ち}]に[這{は}]うもの、[地{ち}]のおもてにあるすべての[人{ひと}]は、わが[前{まえ}]に[打{う}]ち[震{ふる}]える。また[山々{やまやま}]はくずれ、がけは[落{お}]ち、すべての[石{いし}]がきは[地{ち}]に[倒{たお}]れる。", "21": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしはゴグに[対{たい}]し、すべての[恐{おそ}]れを[呼{よ}]びよせる。すべての[人{ひと}]のつるぎは、その[兄弟{きょうだい}]に[向{む}]けられる。", "22": "わたしは[疫病{えきびょう}]と[流血{りゅうけつ}]とをもって[彼{かれ}]をさばく。わたしはみなぎる[雨{あめ}]と、ひょうと、[火{ひ}]と、[硫黄{いおう}]とを、[彼{かれ}]とその[軍隊{ぐんたい}]および[彼{かれ}]と[共{とも}]におる[多{おお}]くの[民{たみ}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]らせる。", "23": "そしてわたしはわたしの[大{おお}]いなることと、わたしの[聖{せい}]なることとを、[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[目{め}]に[示{しめ}]す。そして[彼{かれ}]らはわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。" }, "39": { "1": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、ゴグに[向{む}]かって[預言{よげん}]して[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、メセクとトバルの[大君{おおぎみ}]であるゴグよ、[見{み}]よ、わたしはあなたの[敵{てき}]となる。", "2": "わたしはあなたを[引{ひ}]きもどし、あなたを[押{お}]しやり、[北{きた}]の[果{はて}]から[上{のぼ}]らせ、イスラエルの[山々{やまやま}]に[導{みちび}]き、", "3": "あなたの[左{ひだり}]の[手{て}]から[弓{ゆみ}]を[打{う}]ち[落{おと}]し、[右{みぎ}]の[手{て}]から[矢{や}]を[落{おと}]させる。", "4": "あなたとあなたのすべての[軍隊{ぐんたい}]およびあなたと[共{とも}]にいる[民{たみ}]たちは、イスラエルの[山々{やまやま}]に[倒{たお}]れる。わたしはあなたを、[諸種{しょしゅ}]の[猛禽{もうきん}]と[野獣{やじゅう}]とに[与{あた}]えて[食{く}]わせる。", "5": "あなたは[野{の}]の[面{おもて}]に[倒{たお}]れる。わたしがこれを[言{い}]ったからであると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "6": "わたしはゴグと、[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]に[安{やす}]らかに[住{す}]む[者{もの}]に[対{たい}]して[火{ひ}]を[送{おく}]り、[彼{かれ}]らにわたしが[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]らせる。", "7": "わたしはわが[聖{せい}]なる[名{な}]を、わが[民{たみ}]イスラエルのうちに[知{し}]らせ、[重{かさ}]ねてわが[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]させない。[諸{しょ}][国民{こくみん}]はわたしが[主{しゅ}]、イスラエルの[聖者{せいじゃ}]であることを[悟{さと}]る。", "8": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、これは[来{く}]る、[必{かなら}]ず[成就{じょうじゅ}]する。これはわたしが[言{い}]った[日{ひ}]である。", "9": "イスラエルの[町々{まちまち}]に[住{す}]む[者{もの}]は[出{で}]て[来{き}]て、[武器{ぶき}]すなわち[大盾{おおだて}]、[小盾{こだて}]、[弓{ゆみ}]、[矢{や}]、[手{て}]やり、およびやりなどを[燃{も}]やし、[焼{や}]き、七[年{ねん}]の[間{あいだ}]これを[火{ひ}]に[燃{も}]やす。", "10": "[彼{かれ}]らは[野{の}]から[木{き}]を[取{と}]らず、[森{もり}]から[木{き}]を[切{き}]らず、[武器{ぶき}]で[火{ひ}]を[燃{も}]やし、[自分{じぶん}]をかすめた[者{もの}]をかすめ、[自分{じぶん}]の[物{もの}]を[奪{うば}]った[者{もの}]を[奪{うば}]うと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "11": "その[日{ひ}]、わたしはイスラエルのうちに、[墓地{ぼち}]をゴグに[与{あた}]える。これは[旅{たび}]びとの[谷{たに}]にあって[海{うみ}]の[東{ひがし}]にある。これは[旅{たび}]びとを[妨{さまた}]げる。そこにゴグとその[民衆{みんしゅう}]を[埋{う}]めるからである。これをハモン・ゴグの[谷{たに}]と[名{な}]づける。", "12": "イスラエルの[家{いえ}]はこれを[埋{う}]めて、[地{ち}]を[清{きよ}]めるために七か[月{げつ}]を[費{ついや}]す。", "13": "[国{くに}]のすべての[民{たみ}]はこれを[埋{う}]め、これによって[名{な}]を[高{たか}]める。これはわが[栄{さか}]えを[現{あらわ}]す[日{ひ}]であると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "14": "[彼{かれ}]らは[人々{ひとびと}]を[選{えら}]んで、[絶{た}]えず[国{くに}]の[中{なか}]を[行{ゆ}]きめぐらせ、[地{ち}]のおもてに[残{のこ}]っている[者{もの}]を[埋{う}]めて、これを[清{きよ}]めさせる。七か[月{げつ}]の[終{おわ}]りに[彼{かれ}]らは[尋{たず}]ねる。", "15": "[国{くに}]を[行{ゆ}]きめぐる[者{もの}]が[行{ゆ}]きめぐって、[人{ひと}]の[骨{ほね}]を[見{み}]る[時{とき}]、[死人{しにん}]を[埋{う}]める[者{もの}]が、これをハモン・ゴグの[谷{たに}]に[埋{う}]めるまで、そのかたわらに、[標{しるべ}]を[建{た}]てて[置{お}]く。", "16": "(ハモナの[町{まち}]もそこにある。)こうして[彼{かれ}]らはその[国{くに}]を[清{きよ}]める。", "17": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[諸種{しょしゅ}]の[鳥{とり}]と[野{の}]の[獣{けもの}]とに[言{い}]え、みな[集{あつ}]まってこい。わたしがおまえたちのために[供{そな}]えた[犠牲{ぎせい}]、すなわちイスラエルの[山々{やまやま}]の[上{うえ}]にある、[大{おお}]いなる[犠牲{ぎせい}]に、[四方{しほう}]から[集{あつ}]まり、その[肉{にく}]を[食{く}]い、その[血{ち}]を[飲{の}]め。", "18": "おまえたちは[勇士{ゆうし}]の[肉{にく}]を[食{く}]い、[地{ち}]の[君{きみ}]たちの[血{ち}]を[飲{の}]め。[雄羊{おひつじ}]、[小羊{こひつじ}]、[雄{お}]やぎ、[雄牛{おうし}]などすべてバシャンの[肥{こ}]えた[獣{けもの}]を[食{く}]え。", "19": "わたしがおまえたちのために[供{そな}]えた[犠牲{ぎせい}]は、[飽{あ}]きるまでその[脂肪{しぼう}]を[食{た}]べ、[酔{よ}]うまで[血{ち}]を[飲{の}]め。", "20": "おまえたちはわが[食卓{しょくたく}]について[馬{うま}]と、[騎手{きしゅ}]と、[勇士{ゆうし}]と、もろもろの[戦士{せんし}]とを[飽{あ}]きるほど[食{た}]べると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "21": "わたしはわが[栄光{えいこう}]を[諸{しょ}][国民{こくみん}]に[示{しめ}]す。すべての[国民{こくみん}]はわたしが[行{おこな}]ったさばきと、わたしが[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[加{くわ}]えた[手{て}]とを[見{み}]る。", "22": "この[日{ひ}]から[後{のち}]、イスラエルの[家{いえ}]はわたしが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]るようになる。", "23": "また[諸{しょ}][国民{こくみん}]はイスラエルの[家{いえ}]が、その[悪{あく}]によって[捕{とら}]え[移{うつ}]されたことを[悟{さと}]る。[彼{かれ}]らがわたしにそむいたので、わたしはわが[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]し、[彼{かれ}]らをその[敵{てき}]の[手{て}]に[渡{わた}]した。それで[彼{かれ}]らは[皆{みな}]つるぎに[倒{たお}]れた。", "24": "わたしは[彼{かれ}]らの[汚{けが}]れと、とがとに[従{したが}]って、[彼{かれ}]らを[扱{あつか}]い、わたしの[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]した。", "25": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、いまわたしはヤコブの[幸福{こうふく}]をもとに[返{かえ}]し、イスラエルの[全家{ぜんか}]をあわれみ、わが[聖{せい}]なる[名{な}]のために、ねたみを[起{おこ}]す。", "26": "[彼{かれ}]らは、その[国{くに}]に[安{やす}]らかに[住{す}]み、だれもこれを[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]がないようになった[時{とき}]、[自分{じぶん}]の[恥{はじ}]と、わたしに[向{む}]かってなした[反逆{はんぎゃく}]とを[忘{わす}]れる。", "27": "わたしが[彼{かれ}]らを[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[中{なか}]から[帰{かえ}]らせ、その[敵{てき}]の[国{くに}]から[呼{よ}]び[集{あつ}]め、[彼{かれ}]らによって、わたしの[聖{せい}]なることを、[多{おお}]くの[国民{こくみん}]の[前{まえ}]に[示{しめ}]す[時{とき}]、", "28": "[彼{かれ}]らは、わたしが[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であることを[悟{さと}]る。これはわたしが[彼{かれ}]らを[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちに[移{うつ}]し、またこれをその[国{くに}]に[呼{よ}]び[集{あつ}]めたからである。わたしはそのひとりをも、[国々{くにぐに}]のうちに[残{のこ}]すことをしない。", "29": "わたしは、わが[霊{れい}]をイスラエルの[家{いえ}]に[注{そそ}]ぐ[時{とき}]、[重{かさ}]ねてわが[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]さないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "40": { "1": "われわれが[捕{とら}]え[移{うつ}]されてから二十五[年{ねん}]、[都{みやこ}]が[打{う}]ち[破{やぶ}]られて[後{のち}]十四[年{ねん}]、その[年{ねん}]の[初{はじ}]めの[月{つき}]の十[日{か}]、その[日{ひ}]に[主{しゅ}]の[手{て}]がわたしに[臨{のぞ}]み、わたしをかの[所{ところ}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]った。", "2": "すなわち[神{かみ}]は[幻{まぼろし}]のうちに、わたしをイスラエルの[地{ち}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[非常{ひじょう}]に[高{たか}]い[山{やま}]の[上{うえ}]におろされた。その[山{やま}]の[上{うえ}]に、わたしと[相対{あいたい}]して、一つの[町{まち}]のような[建物{たてもの}]があった。", "3": "[神{かみ}]がわたしをそこに[携{たずさ}]えて[行{い}]かれると、[見{み}]よ、ひとりの[人{ひと}]がいた。その[姿{すがた}]は[青銅{せいどう}]の[形{かたち}]のようで、[手{て}]に[麻{あさ}]のなわと、[測{はか}]りざおとを[持{も}]って[門{もん}]に[立{た}]っていた。", "4": "その[人{ひと}]はわたしに[言{い}]った、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[目{め}]で[見{み}]、[耳{みみ}]で[聞{き}]き、わたしがあなたに[示{しめ}]す、すべての[事{こと}]を[心{こころ}]にとめよ。あなたをここに[携{たずさ}]えて[来{き}]たのは、これをあなたに[示{しめ}]すためである。あなたの[見{み}]ることを、ことごとくイスラエルの[家{いえ}]に[告{つ}]げよ」。", "5": "[見{み}]よ、[宮{みや}]の[外{そと}]の[周囲{しゅうい}]に、かきがあり、その[人{ひと}]の[手{て}]に六キュビトの[測{はか}]りざおがあった。そのキュビトは、おのおの一キュビトと[一{ひと}][手{て}][幅{はば}]とである。[彼{かれ}]が、そのかきの[厚{あつ}]さを[測{はか}]ると、一さおあり、[高{たか}]さも一さおあった。", "6": "[彼{かれ}]が[東{ひがし}][向{む}]きの[門{もん}]に[行{い}]き、その[階段{かいだん}]を[上{のぼ}]って、[門{もん}]の[敷居{しきい}]を[測{はか}]ると、その[厚{あつ}]さは一さおあり、", "7": "その[詰{つ}]め[所{しょ}]は[長{なが}]さ一さお、[幅{はば}]一さお、[詰{つ}]め[所{しょ}]と、[詰{つ}]め[所{しょ}]との[間{あいだ}]は五キュビトあり、[内{うち}]の[門{もん}]の[廊{ろう}]のかたわらの[門{もん}]の[敷居{しきい}]は一さおあった。", "8": "[門{もん}]の[廊{ろう}]を[測{はか}]ると八キュビトあり、", "9": "その[脇{わき}][柱{ばしら}]は二キュビト、[門{もん}]の[廊{ろう}]は[内側{うちがわ}]にあった。", "10": "[東{ひがし}][向{む}]きの[門{もん}]の[詰{つ}]め[所{しょ}]は、こなたに三つ、かなたに三つあり、三つとも[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]である。[脇{わき}][柱{ばしら}]もまた、こなたかなたともに[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]である。", "11": "[門{もん}]の[入口{いりぐち}]の[広{ひろ}]さを[測{はか}]ると十キュビトあり、[門{もん}]の[長{なが}]さは十三キュビトあった。", "12": "[詰{つ}]め[所{しょ}]の[前{まえ}]の[境{さかい}]は一キュビト、かなたの[境{さかい}]も一キュビトで、[詰{つ}]め[所{しょ}]は、こなたかなたともに六キュビトあった。", "13": "[彼{かれ}]がまたこの[詰{つ}]め[所{しょ}]の[裏{うら}]から、かの[詰{つ}]め[所{しょ}]の[裏{うら}]まで、[門{もん}]を[測{はか}]ると、[入口{いりぐち}]から[入口{いりぐち}]まで二十五キュビトあった。", "14": "[彼{かれ}]がまた[廊{ろう}]を[測{はか}]ると二十キュビトあり、[門{もん}]の[廊{ろう}]の[周囲{しゅうい}]は、すべて[庭{にわ}]である。", "15": "[入口{いりぐち}]の[門{もん}]の[前{まえ}]から[内{うち}]の[門{もん}]の[廊{ろう}]の[前{まえ}]まで五十キュビトあり、", "16": "[詰{つ}]め[所{しょ}]と、[門{もん}]の[内側{うちがわ}]の[周囲{しゅうい}]の[脇{わき}][柱{ばしら}]とに[窓{まど}]があり、[廊{ろう}]の[内側{うちがわ}]の[周囲{しゅうい}]にも、[同様{どうよう}]に[窓{まど}]があり、[脇{わき}][柱{ばしら}]には、しゅろがあった。", "17": "[彼{かれ}]がまたわたしを[外{そと}][庭{にわ}]に[携{たずさ}]え[入{い}]れると、[見{み}]よ、[庭{にわ}]の[周囲{しゅうい}]に[設{もう}]けた[室{しつ}]と、[敷石{しきいし}]とがあり、[敷石{しきいし}]の[上{うえ}]に三十の[室{しつ}]があった。", "18": "[敷石{しきいし}]は[門{もん}]のわきにあり、[門{もん}]と[同{おな}]じ[長{なが}]さで、これは[下{した}]の[敷石{しきいし}]である。", "19": "[彼{かれ}]が[下{した}]の[門{もん}]の[内{うち}]の[前{まえ}]から、[内庭{うちにわ}]の[外{そと}]の[前{まえ}]までの[距離{きょり}]を[測{はか}]ると、百キュビトあった。", "20": "また[彼{かれ}]はわたしに[先{さき}]だって[北{きた}]へ[行{い}]った。[見{み}]よ、そこに[外{そと}][庭{にわ}]に[属{ぞく}]する[北{きた}][向{む}]きの[門{もん}]があった。[彼{かれ}]はその[長{なが}]さと[幅{はば}]とを[測{はか}]った。", "21": "その[詰{つ}]め[所{しょ}]が、こなたに三つ、かなたに三つあり、また[脇{わき}][柱{ばしら}]と[廊{ろう}]とがあった。これらは[初{はじ}]めの[門{もん}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]で、[長{なが}]さは五十キュビト、[幅{はば}]は二十五キュビトである。", "22": "その[窓{まど}]と、[廊{ろう}]と、しゅろとは、[東{ひがし}][向{む}]きの[門{もん}]にあるものと[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]である。そして七[段{だん}]の[階段{かいだん}]を[経{へ}]て、それに[上{のぼ}]ると、[廊{ろう}]は[内側{うちがわ}]にあった。", "23": "[内庭{うちにわ}]の[門{もん}]は[北{きた}]と[東{ひがし}]の[門{もん}]に[向{む}]かっていた。[彼{かれ}]が[門{もん}]から[門{もん}]までを[測{はか}]ると、百キュビトあった。", "24": "[彼{かれ}]がまたわたしを[南{みなみ}]へ[行{い}]かせると、[見{み}]よ、[南{みなみ}][向{む}]きの[門{もん}]があった。その[脇{わき}][柱{ばしら}]と[廊{ろう}]を[測{はか}]ると、[他{ほか}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]であった。", "25": "これと、その[廊{ろう}]の[周囲{しゅうい}]とに、[他{た}]の[窓{まど}]のような[窓{まど}]があって、その[長{なが}]さは五十キュビト、[幅{はば}]は二十五キュビトあった。", "26": "これを[上{のぼ}]るのに七[段{だん}]の[階段{かいだん}]があり、その[廊{ろう}]は[内側{うちがわ}]にあった。その[脇{わき}][柱{ばしら}]の[上{うえ}]には、こなたに一つ、かなたに一つのしゅろがあった。", "27": "[内庭{うちにわ}]には[南{みなみ}][向{む}]きの[門{もん}]があり、[門{もん}]から[門{もん}]まで[南{みなみ}]の[方{ほう}]へ[測{はか}]ると、百キュビトあった。", "28": "[彼{かれ}]がわたしを[南{みなみ}]の[門{もん}]から[内庭{うちにわ}]にはいらせ、[南{みなみ}]の[門{もん}]を[測{はか}]ると、さきのものと、[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]であった。", "29": "その[詰{つ}]め[所{しょ}]と、[脇{わき}][柱{ばしら}]と、[廊{ろう}]とは、[他{た}]のものと[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]で、その[門{もん}]と、[廊{ろう}]の[周囲{しゅうい}]とには[窓{まど}]があり、[門{もん}]の[長{なが}]さは五十キュビト、[幅{はば}]は二十五キュビトであった。", "30": "[周囲{しゅうい}]に[廊{ろう}]があって、その[長{なが}]さは二十五キュビト、[幅{はば}]は五キュビトである。", "31": "その[廊{ろう}]は[外{そと}][庭{にわ}]に[面{めん}]して、[脇{わき}][柱{ばしら}]の[上{うえ}]にしゅろがあり、その[階段{かいだん}]は八[段{だん}]であった。", "32": "[彼{かれ}]はまたわたしを[内庭{うちにわ}]の[東{ひがし}]の[方{ほう}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[門{もん}]を[測{はか}]った。それは[他{ほか}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]であった。", "33": "その[詰{つ}]め[所{しょ}]と、[脇{わき}][柱{ばしら}]と、[廊{ろう}]とは、[他{ほか}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]で、その[門{もん}]と、その[廊{ろう}]の[周囲{しゅうい}]とに[窓{まど}]があり、[門{もん}]の[長{なが}]さは五十キュビト、[幅{はば}]は二十五キュビトである。", "34": "その[廊{ろう}]は[外{そと}][庭{にわ}]に[面{めん}]し、その[脇{わき}][柱{ばしら}]の[上{うえ}]には、こなたかなたに、しゅろがあり、その[階段{かいだん}]は八[段{だん}]であった。", "35": "[彼{かれ}]がまたわたしを[北{きた}]の[門{もん}]に[携{たずさ}]えて[行{い}]って、これを[測{はか}]ると、それは[他{ほか}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]であった。", "36": "その[詰{つ}]め[所{しょ}]と、[脇{わき}][柱{ばしら}]と、[廊{ろう}]とは、[他{ほか}]と[同{おな}]じ[寸法{すんぽう}]で、その[周囲{しゅうい}]に[窓{まど}]があり、[門{もん}]の[長{なが}]さは五十キュビト、[幅{はば}]は二十五キュビトである。", "37": "その[廊{ろう}]は[外{そと}][庭{にわ}]に[面{めん}]し、その[脇{わき}][柱{ばしら}]の[上{うえ}]には、こなたかなたに、しゅろがあり、その[階段{かいだん}]は八[段{だん}]であった。", "38": "[門{もん}]の[廊{ろう}]に[戸{と}]のある[室{しつ}]があって、そこは[燔祭{はんさい}]の[物{もの}]を[洗{あら}]う[所{ところ}]である。", "39": "[門{もん}]の[廊{ろう}]に、こなたに二つの[台{だい}]、かなたに二つの[台{だい}]があり、その[上{うえ}]で、[燔祭{はんさい}]、[罪祭{ざいさい}]、[愆祭{けんさい}]の[物{もの}]をほふるのであった。", "40": "[北{きた}]の[門{もん}]の[入口{いりぐち}]にある[廊{ろう}]の[外{そと}]の[片側{かたがわ}]に、二つの[台{だい}]があり、[門{もん}]の[廊{ろう}]の[他{た}]の[側{がわ}]にも、二つの[台{だい}]があり、", "41": "[門{もん}]のかたわら、[内側{うちがわ}]に四つの[台{だい}]、[外側{そとがわ}]に四つの[台{だい}]があって、[合{あ}]わせて八つの[台{だい}]である。その[上{うえ}]で、[犠牲{ぎせい}]の[物{もの}]をほふるのである。", "42": "そこにまた[燔祭{はんさい}]のために四つの[切{き}]り[石{いし}]の[台{だい}]があり、その[長{なが}]さは一キュビト[半{はん}]、[幅{はば}]は一キュビト[半{はん}]、[高{たか}]さは一キュビト、その[上{うえ}]に[燔祭{はんさい}]および[犠牲{ぎせい}]をほふる[器{うつわ}]を[置{お}]くのである。", "43": "[内{うち}]の[周囲{しゅうい}]に、[一{ひと}][手{て}][幅{はば}]の[折{お}]り[釘{くぎ}]が[打{う}]ちつけてあって、[供{そな}]え[物{もの}]の[肉{にく}]は、[台{だい}]の[上{うえ}]に[置{お}]かれるのである。", "44": "[彼{かれ}]はまたわたしを、[外{そと}]から[内庭{うちにわ}]に[連{つ}]れてはいった。[見{み}]よ、[内庭{うちにわ}]に二つの[室{しつ}]があり、一つは[北{きた}]の[門{もん}]のかたわらにあって[南{みなみ}]に[向{む}]かい、一つは[南{みなみ}]の[門{もん}]のかたわらにあって、[北{きた}]に[向{む}]かっていた。", "45": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、この[南{みなみ}][向{む}]きの[室{しつ}]は、[宮{みや}]を[守{まも}]る[祭司{さいし}]のためのもの、", "46": "また[北{きた}][向{む}]きの[室{しつ}]は、[祭壇{さいだん}]を[守{まも}]る[祭司{さいし}]のためのものである。その[人{ひと}]たちは、レビの[子孫{しそん}]のうちのザドクの[子孫{しそん}]であって、[主{しゅ}]に[近{ちか}]く[仕{つか}]える[者{もの}]たちである。", "47": "そして[彼{かれ}]が[庭{にわ}]を[測{はか}]ると、その[長{なが}]さは百キュビト、[幅{はば}]も百キュビトで四[角{かく}]である。[宮{みや}]の[前{まえ}]には[祭壇{さいだん}]があった。", "48": "[彼{かれ}]がわたしを[宮{みや}]の[廊{ろう}]に[連{つ}]れて[行{い}]って、[廊{ろう}]の[脇{わき}][柱{ばしら}]を[測{はか}]ると、こなたも五キュビト、かなたも五キュビトであり、[門{もん}]の[幅{はば}]は十四キュビトである。[門{もん}]の[壁{かべ}]は、こなたも三キュビト、かなたも三キュビトである。", "49": "[廊{ろう}]の[長{なが}]さは二十キュビト、[幅{はば}]は十二キュビトであり、十の[階段{かいだん}]によって[上{のぼ}]るのである。[脇{わき}][柱{ばしら}]に[沿{そ}]って、こなたに一つ、かなたに一つの[柱{はしら}]があった。" }, "41": { "1": "[彼{かれ}]がわたしを[拝殿{はいでん}]に[連{つ}]れて[行{い}]って、[脇{わき}][柱{ばしら}]を[測{はか}]ると、こなたの[幅{はば}]も六キュビト、かなたの[幅{はば}]も六キュビトあった。", "2": "その[戸{と}]の[幅{はば}]は十キュビト、[戸{と}]のわきの[壁{かべ}]は、こなたも五キュビト、かなたも五キュビトあった。[彼{かれ}]はまた[拝殿{はいでん}]の[長{なが}]さを[測{はか}]ると四十キュビト、その[幅{はば}]は二十キュビトあった。", "3": "[彼{かれ}]がまた[内{うち}]にはいって、[戸{と}]の[脇{わき}][柱{ばしら}]を[測{はか}]ると、それは二キュビトあり、[戸{と}]の[幅{はば}]は六キュビト、[戸{と}]のわきの[壁{かべ}]は七キュビトあった。", "4": "[彼{かれ}]はまた[拝殿{はいでん}]の[奥{おく}]の[室{しつ}]の[長{なが}]さを[測{はか}]ると二十キュビト、[幅{はば}]も二十キュビトあった。そして[彼{かれ}]はわたしに、これは[至聖所{しせいじょ}]であると[言{い}]った。", "5": "[彼{かれ}]が[宮{みや}]の[壁{かべ}]を[測{はか}]ると、その[厚{あつ}]さは六キュビトあり、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]の[脇間{わきま}]の[広{ひろ}]さは、[四方{しほう}]おのおの四キュビトあり、", "6": "[脇間{わきま}]は、[室{しつ}]の[上{うえ}]に[室{しつ}]があって三[階{かい}]になり、[各階{かくかい}]に三十の[室{しつ}]がある。[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]の[壁{かべ}]には、[脇間{わきま}]をささえる[突起{とっき}]があった。これは[脇間{わきま}]が、[宮{みや}]の[壁{かべ}]そのものによってささえられないためである。", "7": "[脇間{わきま}]は、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]の[各階{かくかい}]にある[突起{とっき}]につれて、[階{かい}]を[重{かさ}]ねて[上{うえ}]にいくにしたがって[広{ひろ}]くなり、[宮{みや}]の[外部{がいぶ}]の[階段{かいだん}]が[上{うえ}]に[通{つう}]じ、一[階{かい}]から三[階{かい}]へは、二[階{かい}]をとおって[上{のぼ}]るのである。", "8": "わたしはまた[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]に[高{たか}]い[所{ところ}]のあるのを[見{み}]た。[脇間{わきま}]の[基{もとい}]を[測{はか}]ると、六キュビトの一さおあった。", "9": "[脇間{わきま}]の[外{そと}]の[壁{かべ}]の[厚{あつ}]さは五キュビト、あき[地{ち}]になっている[高{たか}]い[所{ところ}]は五キュビトあった。[宮{みや}]の[高{たか}]い[所{ところ}]と、", "10": "[庭{にわ}]の[室{しつ}]の[間{あいだ}]には、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]に、[広{ひろ}]さ二十キュビトの[所{ところ}]があった。", "11": "[脇間{わきま}]の[戸{と}]は、あき[地{ち}]になっている[高{たか}]い[所{ところ}]に[向{む}]かって[開{ひら}]け、一つの[戸{と}]は[北{きた}]に[向{む}]かい、一つの[戸{と}]は[南{みなみ}]に[向{む}]かっていた。そのあき[地{ち}]になっている[所{ところ}]の[幅{はば}]は、[周囲{しゅうい}]五キュビトであった。", "12": "[西{にし}]の[方{ほう}]の[宮{みや}]の[庭{にわ}]に[面{めん}]した[建物{たてもの}]は、[幅{はば}]七十キュビト、その[建物{たてもの}]の[周囲{しゅうい}]の[壁{かべ}]の[厚{あつ}]さは五キュビト、[長{なが}]さは九十キュビトであった。", "13": "[彼{かれ}]が[宮{みや}]を[測{はか}]ると、その[長{なが}]さは百キュビトあり、その[庭{にわ}]と[建物{たてもの}]と、その[壁{かべ}]は[長{なが}]さ百キュビト、", "14": "また[宮{みや}]の[東{ひがし}]に[面{めん}]した[所{ところ}]と[庭{にわ}]との[幅{はば}]は百キュビトであった。", "15": "[彼{かれ}]が[西{にし}]の[方{ほう}]の[庭{にわ}]に[面{めん}]した[建物{たてもの}]と、その[壁{かべ}]の[長{なが}]さを[測{はか}]ると、かなた、こなたともに百キュビトであった。[宮{みや}]の[拝殿{はいでん}]と、[内部{ないぶ}]の[室{しつ}]と、[外{そと}]の[廊{ろう}]とには、[羽目板{はめいた}]があった。", "16": "これらの三つのものの[周囲{しゅうい}]には、すべて[引込{ひっこ}]み[枠{わく}]の[窓{まど}]があり、[宮{みや}]の[敷居{しきい}]に[面{めん}]して、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]は、[床{ゆか}]から[窓{まど}]まで、[羽目板{はめいた}]であって、[窓{まど}]には、おおいがあった。", "17": "[戸{と}]の[上{うわ}]の[空{そら}][所{ところ}]、[内室{ないしつ}]、[外{そと}][室{しつ}]ともに、[羽目板{はめいた}]であった。[内室{ないしつ}]および[拝殿{はいでん}]の[周囲{しゅうい}]のすべての[壁{かべ}]には、[同{おな}]じように[彫刻{ちょうこく}]してあった。", "18": "すなわちケルビムと、しゅろとが[彫刻{ちょうこく}]してあった。ケルブとケルブとの[間{あいだ}]に、しゅろがあり、おのおののケルブには、二つの[顔{かお}]があり、", "19": "こなたには、しゅろに[向{む}]かって、[人{ひと}]の[顔{かお}]があり、かなたには、しゅろに[向{む}]かって、[若{わか}]じしの[顔{かお}]があり、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]は、すべてこのように[彫刻{ちょうこく}]してあった。", "20": "[床{ゆか}]から[戸{と}]の[上{うえ}]まで、ケルビムと、しゅろとが、[壁{かべ}]に[彫刻{ちょうこく}]してあった。", "21": "[拝殿{はいでん}]の[柱{ばしら}]は四[角{かく}]であった。[聖所{せいじょ}]の[前{まえ}]には、[木{き}]の[祭壇{さいだん}]に[似{に}]たものがあった。", "22": "その[高{たか}]さは三キュビト、[長{なが}]さは二キュビト、[幅{はば}]は二キュビトで、すみと、[台{だい}]と、[壁{かべ}]とは、ともに[木{き}]である。[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「これは[主{しゅ}]の[前{まえ}]にある[机{つくえ}]である」", "23": "[拝殿{はいでん}]と[聖所{せいじょ}]とには、二つの[戸{と}]があり、", "24": "その[戸{と}]には、二つのとびらがあった。すなわち二つの[開{ひら}]き[戸{ど}]である。", "25": "[拝殿{はいでん}]の[戸{と}]には、おのおのにケルビムと、しゅろとが、[彫刻{ちょうこく}]してあって、それは[壁{かべ}]に[彫刻{ちょうこく}]したものと[同{おな}]じである。また[外{そと}]の[廊{ろう}]に[面{めん}]して、[木{き}]の[天蓋{てんがい}]があり、", "26": "[廊{ろう}]の[壁{かべ}]には、こなたかなたに[引込{ひっこ}]み[窓{まど}]と、しゅろとがあった。" }, "42": { "1": "[彼{かれ}]はわたしを[北{きた}]の[方{ほう}]の[内庭{うちにわ}]に[連{つ}]れ[出{だ}]し、[庭{にわ}]に[向{む}]かった[北{きた}]の[方{ほう}]の[建物{たてもの}]に[対{たい}]する[室{しつ}]に[導{みちび}]いた。", "2": "[北側{きたがわ}]にある[建物{たてもの}]の[長{なが}]さは百キュビト、[幅{はば}]は五十キュビトである。", "3": "二十キュビトの[内庭{うちにわ}]に[続{つづ}]いて、[外{そと}][庭{にわ}]の[敷石{しきいし}]に[面{めん}]し、三[階{かい}]になった[廊下{ろうか}]があった。", "4": "また[室{しつ}]の[前{まえ}]に[幅{はば}]十キュビト、[長{なが}]さ百キュビトの[通路{つうろ}]があった。その[戸{と}]は[北{きた}]に[向{む}]かっていた。", "5": "その[建物{たてもの}]の[上{うえ}]の[室{しつ}]は、[下{した}]の[室{しつ}]と[中{なか}]の[室{しつ}]よりも[狭{せま}]かった。それは[廊下{ろうか}]のために、[場所{ばしょ}]を[取{と}]ったためである。", "6": "これらは三[階{かい}]であって、[外{そと}][庭{にわ}]の[柱{はしら}]のような[柱{はしら}]は[持{も}]たなかった。それで[上{うえ}]の[室{しつ}]は、[下{した}]および[中{なか}]の[室{しつ}]よりも[狭{せま}]いのである。", "7": "[室{しつ}]の[外{そと}]に[沿{そ}]ってかきがあり、それは[他{た}]の[室{しつ}]に[向{む}]かって[外{そと}][庭{にわ}]に[至{いた}]る。その[長{なが}]さは五十キュビト、", "8": "[外{そと}][庭{にわ}]の[室{しつ}]の[長{なが}]さも五十キュビトあった。[宮{みや}]に[面{めん}]する[所{ところ}]は百キュビトであった。", "9": "これらの[室{しつ}]の[下{した}]に[外{そと}][庭{にわ}]からこれにはいるように、[東側{ひがしがわ}]に[入口{いりぐち}]があった。", "10": "[外側{そとがわ}]のかきは、[外{そと}][庭{にわ}]に[始{はじ}]まっている。[南{みなみ}]の[方{ほう}]で、[庭{にわ}]と[建物{たてもの}]との[前{まえ}]に、[室{しつ}]があった。", "11": "[北{きた}][向{む}]きの[室{しつ}]と[同様{どうよう}]に、その[前{まえ}]に[通路{つうろ}]があり、その[長{なが}]さも[幅{はば}]も[同様{どうよう}]で、その[出口{でぐち}]もその[配置{はいち}]もその[戸{と}]も[同様{どうよう}]である。", "12": "[南{みなみ}]の[室{しつ}]の[下{した}]に、[人々{ひとびと}]が[通路{つうろ}]にはいる[東{ひがし}]の[入口{いりぐち}]があり、これに[対{たい}]して[隔{へだ}]てのかきがあった。", "13": "[時{とき}]に[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[庭{にわ}]に[面{めん}]した[北{きた}]の[室{しつ}]と、[南{みなみ}]の[室{しつ}]とは、[聖{せい}]なる[室{しつ}]であって、[主{しゅ}]に[近{ちか}]く[仕{つか}]える[祭司{さいし}]たちが、[最{もっと}]も[聖{せい}]なるものを[食{た}]べる[場所{ばしょ}]である。その[場所{ばしょ}]に[彼{かれ}]らは、[最{もっと}]も[聖{せい}]なるもの、すなわち[素祭{そさい}]、[罪祭{ざいさい}]、[愆祭{けんさい}]のものを[置{お}]かなければならない。その[場所{ばしょ}]は[聖{せい}]だからである。", "14": "[祭司{さいし}]たちが、[聖所{せいじょ}]にはいった[時{とき}]は、そこから[外{そと}][庭{にわ}]に[出{で}]てはならない。[彼{かれ}]らは[勤{つと}]めを[行{おこな}]う[衣服{いふく}]を、その[所{ところ}]に[置{お}]かなければならない。これは[聖{せい}]だからである。[彼{かれ}]らは[民衆{みんしゅう}]に[属{ぞく}]する[場所{ばしょ}]に[近{ちか}]づく[前{まえ}]に、[他{た}]の[衣服{いふく}]を[着{つ}]けなければならない」。", "15": "[彼{かれ}]らは[宮{みや}]の[庭{にわ}]の[内部{ないぶ}]を[測{はか}]り[終{お}]えると、[東{ひがし}][向{む}]きの[門{もん}]の[道{みち}]から、わたしを[連{つ}]れ[出{だ}]して、[宮{みや}]の[周囲{しゅうい}]を[測{はか}]った。", "16": "[彼{かれ}]が[測{はか}]りざおで、[東側{ひがしがわ}]を[測{はか}]ると、[測{はか}]りざおで五百キュビトあり、", "17": "また[転{てん}]じて、[北側{きたがわ}]を[測{はか}]ると、[測{はか}]りざおで五百キュビトあり、", "18": "また[転{てん}]じて、[南側{みなみがわ}]を[測{はか}]ると、[測{はか}]りざおで五百キュビトあり、", "19": "また[転{てん}]じて、[西側{にしがわ}]を[測{はか}]ると、[測{はか}]りざおで五百キュビトあった。", "20": "このように、[四方{しほう}]を[測{はか}]ったが、その[周囲{しゅうい}]に、[長{なが}]さ五百キュビト、[幅{はば}]五百キュビトのかきがあって、[聖所{せいじょ}]と、[俗{ぞく}]の[所{ところ}]との[隔{へだ}]てをなしていた。" }, "43": { "1": "その[後{のち}]、[彼{かれ}]はわたしを[門{もん}]に[導{みちび}]いた。[門{もん}]は[東{ひがし}]に[面{めん}]していた。", "2": "その[時{とき}]、[見{み}]よ、イスラエルの[神{かみ}]の[栄光{えいこう}]が、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[来{き}]たが、その[来{く}]る[響{ひび}]きは、[大水{おおみず}]の[響{ひび}]きのようで、[地{ち}]はその[栄光{えいこう}]で[輝{かがや}]いた。", "3": "わたしが[見{み}]た[幻{まぼろし}]の[様{よう}]は、[彼{かれ}]がこの[町{まち}]を[滅{ほろ}]ぼしに[来{き}]た[時{とき}]に、わたしが[見{み}]た[幻{まぼろし}]と[同様{どうよう}]で、これはまたわたしがケバル[川{がわ}]のほとりで[見{み}]た[幻{まぼろし}]のようであった。それでわたしは[顔{かお}]を[伏{ふ}]せた。", "4": "[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が、[東{ひがし}]の[方{ほう}]に[面{めん}]した[門{もん}]の[道{みち}]から[宮{みや}]にはいった[時{とき}]、", "5": "[霊{れい}]がわたしを[引{ひ}]き[上{あ}]げて、[内庭{うちにわ}]に[導{みちび}]き[入{い}]れると、[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[宮{みや}]に[満{み}]ちた。", "6": "その[人{ひと}]がわたしのかたわらに[立{た}]った[時{とき}]、わたしはひとりの[人{ひと}]が、[宮{みや}]の[中{なか}]からわたしに[語{かた}]るのを[聞{き}]いた。", "7": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、これはわたしの[位{くらい}]のある[所{ところ}]、わたしの[足{あし}]の[裏{うら}]の[踏{ふ}]む[所{ところ}]、わたしが[永久{えいきゅう}]にイスラエルの[人々{ひとびと}]の[中{なか}]に[住{す}]む[所{ところ}]である。またイスラエルの[家{いえ}]は、[民{たみ}]もその[王{おう}]たちも、[再{ふたた}]び[姦淫{かんいん}]と、[王{おう}]たちの[死体{したい}]とをもって、わが[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]さない。", "8": "[彼{かれ}]らはその[敷居{しきい}]を、わが[敷居{しきい}]のかたわらに[設{もう}]け、その[門柱{もんちゅう}]を、わが[門柱{もんちゅう}]のかたわらに[設{もう}]けたので、わたしと[彼{かれ}]らとの[間{あいだ}]には、わずかに[壁{かべ}]があるのみである。そして[彼{かれ}]らは、その[犯{おか}]した[憎{にく}]むべき[事{こと}]をもって、わが[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]したので、わたしは[怒{いか}]りをもって、これを[滅{ほろ}]ぼした。", "9": "[今{いま}][彼{かれ}]らに[命{めい}]じて[姦淫{かんいん}]と、その[王{おう}]たちの[死体{したい}]を、わたしから[遠{とお}]く[取{す}]り[除{のぞ}]かせよ。そうしたら、わたしは[永久{えいきゅう}]に[彼{かれ}]らの[中{なか}]に[住{す}]む。", "10": "[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[宮{みや}]と、その[外形{がいけい}]と、[設計{せっけい}]とをイスラエルの[家{いえ}]に[示{しめ}]せ。[彼{かれ}]らはその[悪{あく}]を[恥{は}]じるであろう。", "11": "[彼{かれ}]らがその[犯{おか}]したすべての[事{こと}]を[恥{は}]じたら、[彼{かれ}]らに、この[宮{みや}]の[建{た}]て[方{かた}]、[設備{せつび}]、[出口{でぐち}]、[入口{いりぐち}]、すべての[形式{けいしき}]、すべてのおきて、すべての[規定{きてい}]を[示{しめ}]せ。これを[彼{かれ}]らの[目{め}]の[前{まえ}]に[書{か}]き、[彼{かれ}]らにそのすべての[規定{きてい}]と、おきてとを[守{まも}]り[行{おこな}]わせよ。", "12": "[宮{みや}]の[規定{きてい}]はこれである。[山{やま}]の[頂{いただき}]の[四方{しほう}]の[地域{ちいき}]はみな[最{もっと}]も[聖{せい}]である。[見{み}]よ、これは[宮{みや}]の[規定{きてい}]である。", "13": "[祭壇{さいだん}]の[寸法{すんぽう}]はキュビトですれば、[次{つぎ}]のようである。(そのキュビトは一キュビトと[一{ひと}][手{て}][幅{はば}]である。)[土台{どだい}]は[高{たか}]さ一キュビト、[幅{はば}]一キュビト、その[周囲{しゅうい}]の[縁{ふち}]は[半{はん}]キュビトである。", "14": "[祭壇{さいだん}]の[高{たか}]さは、[次{つぎ}]のとおりである。[地面{じめん}]の[土台{どだい}]から[下{した}]のかさねまで二キュビト、[幅{はば}]は一キュビト、また[小{ちい}]さいかさねから[大{おお}]きいかさねまで四キュビト、その[幅{はば}]は一キュビトである。", "15": "[祭壇{さいだん}]の[炉{ろ}]は四キュビトで、[祭壇{さいだん}]の[炉{ろ}]から[高{たか}]さ一キュビトの[角{つの}]が四[本{ほん}][出{で}]ていた。", "16": "[炉{ろ}]は[長{なが}]さ十二キュビト、[幅{はば}]十二キュビトの四[角形{かくけい}]である。", "17": "そのかさねは[四方{しほう}]とも[長{なが}]さ十四キュビト、[幅{はば}]十四キュビトの四[角形{かくけい}]、その[周囲{しゅうい}]の[縁{ふち}]は[幅{はば}][半{はん}]キュビト、その[台{だい}]は[四方{しほう}]一キュビト、その[階段{かいだん}]は[東{ひがし}]に[面{めん}]する」。", "18": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、[祭壇{さいだん}]を[建{た}]て、その[上{うえ}]に[燔祭{はんさい}]をささげ、これに[血{ち}]を[注{そそ}]ぐ[日{ひ}]には、[次{つぎ}]のことを[祭壇{さいだん}]の[定{さだ}]めとせよ。", "19": "すなわち[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、ザドクの[子孫{しそん}]で、わたしに[近{ちか}]く[仕{つか}]えるレビびとである[祭司{さいし}]には、[罪祭{ざいさい}]のために[雄牛{おうし}]の[子{こ}]を[与{あた}]えよ。", "20": "またその[血{ち}]をとって、これを[祭壇{さいだん}]の四つの[角{つの}]と、かさねの四すみと、[周囲{しゅうい}]の[縁{ふち}]に[塗{ぬ}]って、[祭壇{さいだん}]を[清{きよ}]め、これをあがなえ。", "21": "あなたはまた[罪祭{ざいさい}]の[牛{うし}]をとって、これを[聖所{せいじょ}]の[外{そと}]、[宮{みや}]のうちの[定{さだ}]められた[所{ところ}]で[焼{や}]け。", "22": "[第{だい}]二[日{にち}]に、あなたは[無傷{むきず}]の[雄{お}]やぎを、[罪祭{ざいさい}]としてささげよ。すなわち[雄牛{おうし}]で[清{きよ}]めたように、これで[祭壇{さいだん}]を[清{きよ}]めよ。", "23": "[清{きよ}]めごとを[終{お}]えたなら、[無傷{むきず}]の[雄牛{おうし}]の[子{こ}]と、[群{む}]れの[中{なか}]の[無傷{むきず}]の[雄羊{おひつじ}]とをささげよ。", "24": "これを[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[持{も}]ってきて、[祭司{さいし}]らはその[上{うえ}]に[塩{しお}]をまき、これらを[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]にささげよ。", "25": "[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、あなたは[日々{ひび}][雄{お}]やぎを[罪祭{ざいさい}]とせよ。また[雄牛{おうし}]の[子{こ}]と、[群{む}]れの[中{なか}]の[雄羊{おひつじ}]との[無傷{むきず}]のものをととのえ、", "26": "[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らは[祭壇{さいだん}]をあがない、これを[清{きよ}]め、これを[聖別{せいべつ}]しなければならない。", "27": "[彼{かれ}]らがこれらの[日{ひ}]を[満{み}]たしたとき、[八日{ようか}][目{め}]から[後{のち}]は、[祭司{さいし}]たちは、あなたがたの[燔祭{はんさい}]と、[酬恩祭{しゅうおんさい}]とを[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]に[供{そな}]える。そうすれば、わたしは、あなたがたを[受{う}]けいれると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる」。" }, "44": { "1": "こうして、[彼{かれ}]はわたしを[連{つ}]れて、[聖所{せいじょ}]の[東{ひがし}]に[向{む}]いている[外{そと}]の[門{もん}]に[帰{かえ}]ると、[門{もん}]は[閉{と}]じてあった。", "2": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「この[門{もん}]は[閉{と}]じたままにしておけ、[開{ひら}]いてはならない。ここからだれもはいってはならない。イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が、ここからはいったのだから、これは[閉{と}]じたままにしておけ。", "3": "ただ[君{きみ}]たる[者{もの}]だけが、この[内{うち}]に[座{ざ}]し、[主{しゅ}]の[前{まえ}]でパンを[食{しょく}]し、[門{もん}]の[廊{ろう}]を[通{とお}]ってはいり、またそこから[外{そと}]に[出{で}]よ」。", "4": "[彼{かれ}]はまたわたしを[連{つ}]れて、[北{きた}]の[門{もん}]の[道{みち}]から[宮{みや}]の[前{まえ}]に[行{い}]った。わたしが[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]が[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[満{み}]ちた。わたしがひれ[伏{ふ}]すと、", "5": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[主{しゅ}]の[宮{みや}]のすべてのおきてと、そのすべての[規定{きてい}]とについて、わたしがあなたに[告{つ}]げるすべての[事{こと}]に[心{こころ}]をとめ、[目{め}]を[注{そそ}]ぎ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。また[宮{みや}]にはいることを[許{ゆる}]されている[者{もの}]と、[聖所{せいじょ}]にはいることのできない[者{もの}]とに[心{こころ}]せよ。", "6": "また[反逆{はんぎゃく}]の[家{いえ}]であるイスラエルの[家{いえ}]に[言{い}]え。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、イスラエルの[家{いえ}]よ、その[憎{にく}]むべきことをやめよ。", "7": "すなわちあなたがたは、わたしの[食物{しょくもつ}]である[脂肪{しぼう}]と[血{ち}]とがささげられる[時{とき}]、[心{こころ}]にも[肉{にく}]にも、[割礼{かつれい}]を[受{う}]けない[異邦人{いほうじん}]を[入{い}]れて、わが[聖所{せいじょ}]におらせ、これを[汚{けが}]した。また、もろもろの[憎{にく}]むべきものをもって、わが[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]った。", "8": "あなたがたは、わが[聖{せい}]なる[物{もの}]を[守{まも}]る[務{つとめ}]を[怠{おこた}]り、かえって[異邦人{いほうじん}]を[立{た}]てて、わが[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]らせた。", "9": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちにいるすべての[異邦人{いほうじん}]のうち、[心{こころ}]と[肉{にく}]とに[割礼{かつれい}]を[受{う}]けないすべての[者{もの}]は、わが[聖所{せいじょ}]にはいってはならない。", "10": "またレビ[人{ひと}]であって、イスラエルが[迷{まよ}]った[時{とき}]、[偶像{ぐうぞう}]を[慕{した}]い、わたしから[迷{まよ}]い[出{で}]て、[遠{とお}]く[離{はな}]れた[者{もの}]は、その[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "11": "すなわち[彼{かれ}]らはわが[聖所{せいじょ}]で、[仕{つか}]え[人{びと}]となり、[宮{みや}]の[門{もん}]を[守{まも}]る[者{もの}]となり、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるしもべとなり、[民{たみ}]のために、[燔祭{はんさい}]および[犠牲{ぎせい}]のものを[殺{ころ}]し、[彼{かれ}]らの[前{まえ}]に[立{た}]って[仕{つか}]えなければならない。", "12": "[彼{かれ}]らはその[偶像{ぐうぞう}]の[前{まえ}]で[民{たみ}]に[仕{つか}]え、イスラエルの[家{いえ}]にとって、[罪{つみ}]のつまずきとなったゆえ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[彼{かれ}]らについて[誓{ちか}]った。[彼{かれ}]らはその[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。", "13": "[彼{かれ}]らはわたしに[近{ちか}]づき、[祭司{さいし}]として、わたしに[仕{つか}]えることはできない。またわたしの[聖{せい}]なる[物{もの}]、および[最{もっと}]も[聖{せい}]なる[物{もの}]に、[近{ちか}]づいてはならない。[彼{かれ}]らはそのおこなった[憎{にく}]むべきことのため、[恥{はじ}]を[負{お}]わなければならない。", "14": "しかし[彼{かれ}]らには、[宮{みや}]を[守{まも}]る[務{つとめ}]をさせ、そのもろもろの[務{つとめ}]と、[宮{みや}]でなすべきすべての[事{こと}]とに[当{あた}]らせる。", "15": "しかしザドクの[子孫{しそん}]であるレビの[祭司{さいし}]たち、すなわちイスラエルの[人々{ひとびと}]が、わたしを[捨{す}]てて[迷{まよ}]った[時{とき}]に、わが[聖所{せいじょ}]の[務{つとめ}]を[守{まも}]った[者{もの}]どもは、わたしに[仕{つか}]えるために[近{ちか}]づき、[脂肪{しぼう}]と[血{ち}]とをわたしにささげるために、わたしの[前{まえ}]に[立{た}]てと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "16": "すなわち[彼{かれ}]らはわが[聖所{せいじょ}]に[入{い}]り、わが[台{だい}]に[近{ちか}]づいてわたしに[仕{つか}]え、わたしの[務{つとめ}]を[守{まも}]る。", "17": "[彼{かれ}]らが[内庭{うちにわ}]の[門{もん}]にはいる[時{とき}]は、[麻{あさ}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]なければならない。[内庭{うちにわ}]の[門{もん}]および[宮{みや}]の[内{うち}]で、[務{つとめ}]をなす[時{とき}]は、[毛織物{けおりもの}]を[身{み}]につけてはならない。", "18": "また[頭{あたま}]には[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[冠{かんむり}]をつけ、[腰{こし}]には[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[袴{はかま}]をつけなければならない。ただし[汗{あせ}]の[出{で}]るような[衣{ころも}]を[身{み}]につけてはならない。", "19": "[彼{かれ}]らは[外{そと}][庭{にわ}]に[出{で}]る[時{とき}]、すなわち[外{そと}][庭{にわ}]に[出{で}]て[民{たみ}]に[接{せっ}]する[時{とき}]は、[務{つとめ}]をなす[時{とき}]の[衣服{いふく}]は[脱{ぬ}]いで[聖{せい}]なる[室{しつ}]に[置{お}]き、ほかの[衣服{いふく}]を[着{き}]なければならない。これはその[衣服{いふく}]をもって、その[聖{せい}]なることを[民{たみ}]にうつさないためである。", "20": "[彼{かれ}]らはまた[頭{あたま}]をそってはならない。また[髪{かみ}]を[長{なが}]くのばしてはならない。その[頭{あたま}]の[髪{かみ}]は[切{き}]らなければならない。", "21": "[祭司{さいし}]はすべて[内庭{うちにわ}]にはいる[時{とき}]は、[酒{さけ}]を[飲{の}]んではならない。", "22": "また[寡婦{かふ}]、および[出{だ}]された[女{おんな}]をめとってはならない。ただイスラエルの[家{いえ}]の[血統{けっとう}]の[処女{しょじょ}]、あるいは[祭司{さいし}]の[妻{つま}]で、やもめになったものをめとらなければならない。", "23": "[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]に、[聖{せい}]と[俗{ぞく}]との[区別{くべつ}]を[教{おし}]え、[汚{けが}]れたものと、[清{きよ}]いものとの[区別{くべつ}]を[示{しめ}]さなければならない。", "24": "[争{あらそ}]いのある[時{とき}]は、さばきのために[立{た}]ち、わがおきてにしたがってさばき、また、わたしのもろもろの[祭{まつり}]の[時{とき}]は、[彼{かれ}]らはわが[律法{りっぽう}]と[定{さだ}]めを[守{まも}]り、わが[安息日{あんそくにち}]を、[聖別{せいべつ}]しなければならない。", "25": "[死人{しにん}]に[近{ちか}]づいて、[身{み}]を[汚{けが}]してはならない。ただ[父{ちち}]のため、[母{はは}]のため、むすこのため、[娘{むすめ}]のため、[兄弟{きょうだい}]のため、[夫{おっと}]をもたない[姉妹{しまい}]のためには、[近{ちか}]よって[身{み}]を[汚{けが}]すことも[許{ゆる}]される。", "26": "このような[人{ひと}]は、[汚{けが}]れた[後{のち}]、[自身{じしん}]のために、[七日{なぬか}]の[期間{きかん}]を[数{かぞ}]えよ。そうすれば[清{きよ}]まる。", "27": "[彼{かれ}]は[聖所{せいじょ}]に[入{い}]り、[内庭{うちにわ}]に[行{い}]き、[聖所{せいじょ}]で[務{つとめ}]に[当{あた}]る[日{ひ}]には、[罪祭{ざいさい}]をささげなければならないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "28": "[彼{かれ}]らには[嗣{し}][業{ぎょう}]はない。わたしがその[嗣{し}][業{ぎょう}]である。あなたがたはイスラエルの[中{なか}]で、[彼{かれ}]らに[所有{しょゆう}]を[与{あた}]えてはならない。わたしが[彼{かれ}]らの[所有{しょゆう}]である。", "29": "[彼{かれ}]らは[素祭{そさい}]、[罪祭{ざいさい}]、[愆祭{けんさい}]の[物{もの}]を[食{た}]べる。すべてイスラエルのうちのささげられた[物{もの}]は[彼{かれ}]らの[物{もの}]となる。", "30": "すべての[物{もの}]の[初{はつ}]なりの[初物{はつもの}]、およびすべてあなたがたのささげるもろもろのささげ[物{もの}]は、みな[祭司{さいし}]のものとなる。またあなたがたの[麦粉{むぎこ}]の[初物{はつもの}]は[祭司{さいし}]に[与{あた}]えよ。これはあなたがたの[家{いえ}]が、[祝福{しゅくふく}]されるためである。", "31": "[祭司{さいし}]は、[鳥{とり}]でも[獣{けもの}]でも、すべて[自然{しぜん}]に[死{し}]んだもの、または[裂{さ}]き[殺{ころ}]されたものを[食{た}]べてはならない。" }, "45": { "1": "あなたがたは、くじを[引{ひ}]き、[地{ち}]を[分{わ}]けて、それを[所有{しょゆう}]するときには、[地{ち}]の[一部{いちぶ}]を[聖{せい}]なる[地所{じしょ}]として[主{しゅ}]にささげよ。その[長{なが}]さは二万五千キュビト、[幅{はば}]は二万キュビトで、その[区域{くいき}]はすべて[聖{せい}]なる[地{ち}]である。", "2": "そのうち[聖所{せいじょ}]に[属{ぞく}]するものは[縦横{たてよこ}]五百キュビトずつであって、それは四[角{かく}]である。また五十キュビトの[空地{くうち}]をその[周囲{しゅうい}]につくれ。", "3": "あなたはこの[聖{せい}]なる[地所{じしょ}]から[長{なが}]さ二万五千キュビト、[幅{はば}]一万キュビトを[測{はか}]り[取{と}]り、その[中{なか}]に[聖所{せいじょ}]と[至聖所{しせいじょ}]とを[設{もう}]けよ。", "4": "これは[国{くに}]の[中{なか}]で[聖{せい}]なる[所{ところ}]であって、[主{しゅ}]に[近{ちか}]く[仕{つか}]える[聖所{せいじょ}]の[仕{つか}]え[人{びと}]である[祭司{さいし}]に[帰{き}][属{ぞく}]する。これは[彼{かれ}]らのためには[家{いえ}]を[建{た}]てる[所{ところ}]、[聖所{せいじょ}]のためには[聖地{せいち}]となる。", "5": "また[長{なが}]さ二万五千キュビト、[幅{はば}]一万キュビトの[別{べつ}]の[地所{じしょ}]は、[宮{みや}]に[仕{つか}]えるレビびとに[帰属{きぞく}]し、[彼{かれ}]らの[住{す}]む[町{まち}]のための[所有{しょゆう}]とする。", "6": "[聖地{せいち}]として[区別{くべつ}]した[部分{ぶぶん}]に[沿{そ}]い、[幅{はば}]五千キュビト、[長{なが}]さ二万五千キュビトは、[町{まち}]の[所有{しょゆう}]とせよ。これはイスラエル[全家{ぜんか}]のものとなる。", "7": "また[君{きみ}]たる[者{もの}]の[分{ぶん}]は、かの[聖地{せいち}]と[町{まち}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]との、こなたかなたにある。すなわち[聖地{せいち}]と[町{まち}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]に[沿{そ}]い、[西{にし}]と[東{ひがし}]に[向{む}]かい、[部族{ぶぞく}]の[分{ぶん}]の一つに[応{おう}]じて、[地所{じしょ}]の[西{にし}]から[東{ひがし}]の[境{さかい}]に[至{いた}]り、", "8": "その[所有{しょゆう}]の[地所{じしょ}]はイスラエルの[中{なか}]にある。わたしの[君{きみ}]たちは、[重{かさ}]ねてわたしの[民{たみ}]をしえたげず、[部族{ぶぞく}]にしたがってイスラエルの[家{いえ}]に[土地{とち}]を[与{あた}]える。", "9": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、イスラエルの[君{きみ}]たちよ、[暴虐{ぼうぎゃく}]と[略奪{りゃくだつ}]とをやめ、[公道{こうどう}]と[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]え。わが[民{たみ}]を[追{お}]いたてることをやめよと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "10": "あなたがたは[正{ただ}]しいはかり、[正{ただ}]しいエパ、[正{ただ}]しいバテを[用{もち}]いよ。", "11": "エパとバテとは[同{どう}][量{りょう}]にせよ。すなわちバテをホメルの十[分{ぶん}]の一とし、エパもホメルの十[分{ぶん}]の一とし、すべてホメルによって[量{りょう}]を[定{さだ}]めよ。", "12": "一シケルは二十ゲラである。五シケルは五シケル、十シケルは十シケルとせよ。一ミナは五十シケルとせよ。", "13": "あなたがたがささげるささげ[物{もの}]はこれである。すなわち、一ホメルの[小麦{こむぎ}]のうちから六[分{ぶん}]の一エパをささげ、[大麦{おおむぎ}]一ホメルのうちから六[分{ぶん}]の一エパをささげよ。", "14": "[油{あぶら}]は一コルのうちから十[分{ぶん}]の一バテをささげよ。コルはホメルと[同{おな}]じく十バテに[当{あた}]る。", "15": "またイスラエルの[氏族{しぞく}]から、[家畜{かちく}]の[群{む}]れ二百につき一[頭{とう}]の[羊{ひつじ}]を[出{だ}]して、[素祭{そさい}]、[燔祭{はんさい}]、[酬恩祭{しゅうおんさい}]とし、[彼{かれ}]らのために、あがないをなせと[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "16": "[国{くに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}]これをイスラエルの[君{きみ}]にささげ[物{もの}]とせよ。", "17": "また[祭日{さいじつ}]、ついたち、[安息日{あんそくにち}]、すなわちイスラエルの[家{いえ}]のすべての[祝{いわ}]い[日{び}]に、[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]、[灌祭{かんさい}]を[供{そな}]えるのは、[君{きみ}]たる[者{もの}]の[務{つとめ}]である。すなわち[彼{かれ}]はイスラエルの[家{いえ}]のあがないのために、[罪祭{ざいさい}]、[素祭{そさい}]、[燔祭{はんさい}]、[酬恩祭{しゅうおんさい}]をささげなければならない。", "18": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、[正月{しょうがつ}]の[元日{がんじつ}]に、あなたは[無傷{むきず}]の[雄牛{おうし}]の[子{こ}]を[取{と}]って[聖所{せいじょ}]を[清{きよ}]めよ。", "19": "[祭司{さいし}]は[罪祭{ざいさい}]の[獣{けもの}]の[血{ち}]を[取{と}]って、[宮{みや}]の[柱{はしら}]と[祭壇{さいだん}]のかさねの四すみ、および[内庭{うちにわ}]の[門{もん}]の[柱{はしら}]に[塗{ぬ}]れ。", "20": "[月{つき}]の[七日{なぬか}]に、あなたがたは、[過失{かしつ}]や[無知{むち}]のために[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[者{もの}]のために、このように[行{い}]って[宮{みや}]のためにあがないをなせ。", "21": "[正月{しょうがつ}]の十四[日{か}]に、あなたがたは[過越{すぎこし}]の[祭{まつり}]を[祝{いわ}]え。[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[種{たね}]を[入{い}]れぬパンを[食{た}]べよ。", "22": "その[日{ひ}]に[君{きみ}]たる[者{もの}]は、[自身{じしん}]のため、また[国{くに}]のすべての[民{たみ}]のため、[雄牛{おうし}]をささげて[罪祭{ざいさい}]とし、", "23": "[祝{いわ}]い[日{び}]である[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]は、七[頭{とう}]の[雄牛{おうし}]と、七[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]の[無傷{むきず}]のものを、[七日{なぬか}]の[間{あいだ}][毎日{まいにち}]、[燔祭{はんさい}]として[主{しゅ}]に[供{そな}]えよ。また、[雄{お}]やぎを[罪祭{ざいさい}]として[日々{ひび}]ささげよ。", "24": "また[素祭{そさい}]として[麦粉{むぎこ}]一エパを[各{かく}][雄牛{おうし}]のため、一エパを[各{かく}][雄羊{おひつじ}]のためにととのえ、[油{あぶら}]一ヒンを[各{かく}]エパに[加{くわ}]えよ。", "25": "七[月{がつ}]十五[日{にち}]の[祝{いわ}]い[日{び}]に、[彼{かれ}]は[七日{なぬか}]の[間{あいだ}]、[罪祭{ざいさい}]、[燔祭{はんさい}]、[素祭{そさい}]および[油{あぶら}]を、このように[供{そな}]えなければならない。" }, "46": { "1": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、[内庭{うちにわ}]にある[東{ひがし}][向{む}]きの[門{もん}]は、[働{はたら}]きをする六[日{か}]の[間{あいだ}]は[閉{と}]じ、[安息日{あんそくにち}]にはこれを[開{ひら}]き、またついたちにはこれを[開{ひら}]け。", "2": "[君{きみ}]たる[者{もの}]は、[外{そと}]から[門{もん}]の[廊{ろう}]をとおってはいり、[門{もん}]の[柱{はしら}]のかたわらに[立{た}]て。そのとき[祭司{さいし}]たちは、[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]とをささげ、[彼{かれ}]は[門{もん}]の[敷居{しきい}]で、[礼拝{れいはい}]して[出{で}]て[行{い}]くのである。しかし[門{もん}]は[夕暮{ゆうぐれ}]まで[閉{と}]じてはならない。", "3": "[国{くに}]の[民{たみ}]は[安息日{あんそくにち}]と、ついたちとに、その[門{もん}]の[入口{いりぐち}]で[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[礼拝{れいはい}]をせよ。", "4": "[君{きみ}]たる[者{もの}]が、[安息日{あんそくにち}]に[主{しゅ}]にささげる[燔祭{はんさい}]は、六[頭{とう}]の[無傷{むきず}]の[小羊{こひつじ}]と、一[頭{とう}]の[無傷{むきず}]の[雄羊{おひつじ}]とである。", "5": "また[素祭{そさい}]は[雄羊{おひつじ}]のために[麦粉{むぎこ}]一エパ、[小羊{こひつじ}]のための[素祭{そさい}]は、その[人{ひと}]のささげうる[程度{ていど}]とし、[麦粉{むぎこ}]一エパに[油{あぶら}]一ヒンを[加{くわ}]えよ。", "6": "ついたちには[無傷{むきず}]の[雄牛{おうし}]の[子{こ}]一[頭{とう}]、六[頭{とう}]の[小羊{こひつじ}]および一[頭{とう}]の[雄羊{おひつじ}]をささげよ。これらはすべて[無傷{むきず}]のものでなければならない。", "7": "[素祭{そさい}]は[雄牛{おうし}]のために[麦粉{むぎこ}]一エパ、[雄羊{おひつじ}]のために[麦粉{むぎこ}]一エパ、[小羊{こひつじ}]のためには、その[人{ひと}]のささげうる[程度{ていど}]のものを[供{そな}]えよ。また[麦粉{むぎこ}]一エパに[油{あぶら}]一ヒンを[加{くわ}]えよ。", "8": "[君{きみ}]たる[者{もの}]がはいる[時{とき}]は[門{もん}]の[廊{ろう}]の[道{みち}]からはいり、またその[道{みち}]から[出{で}]よ。", "9": "[国{くに}]の[民{たみ}]が、[祝{いわ}]い[日{び}]に[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[出{で}]る[時{とき}]、[礼拝{れいはい}]のため、[北{きた}]の[門{もん}]の[道{みち}]からはいる[者{もの}]は、[南{みなみ}]の[門{もん}]の[道{みち}]から[出{で}]て[行{い}]き、[南{みなみ}]の[門{もん}]の[道{みち}]からはいる[者{もの}]は、[北{きた}]の[門{もん}]の[道{みち}]から[出{で}]て[行{い}]け。そのはいった[門{もん}]の[道{みち}]からは、[帰{かえ}]ってはならない。まっすぐに[進{すす}]んで、[出{で}]て[行{い}]かなければならない。", "10": "[彼{かれ}]らがはいる[時{とき}]、[君{きみ}]たる[者{もの}]は、[彼{かれ}]らと[共{とも}]にはいり、[彼{かれ}]らが[出{で}]る[時{とき}]、[彼{かれ}]も[出{で}]なければならない。", "11": "[祭日{さいじつ}]と[祝{いわ}]い[日{び}]には、[素祭{そさい}]として、[若{わか}]い[雄牛{おうし}]のために[麦粉{むぎこ}]一エパ、[雄羊{おひつじ}]のために[麦粉{むぎこ}]一エパ、[小羊{こひつじ}]のためには、その[人{ひと}]のささげうる[程度{ていど}]のものを[供{そな}]え、[麦粉{むぎこ}]一エパには[油{あぶら}]一ヒンを[加{くわ}]えよ。", "12": "また[君{きみ}]たる[者{もの}]が、[心{こころ}]からの[供{そな}]え[物{もの}]として、[燔祭{はんさい}]または[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[主{しゅ}]にささげる[時{とき}]は、[彼{かれ}]のために[東{ひがし}]に[面{めん}]した[門{もん}]を[開{ひら}]け。[彼{かれ}]は[安息日{あんそくにち}]に[行{おこな}]うように、その[燔祭{はんさい}]と[酬恩祭{しゅうおんさい}]を[供{そな}]え、そして[退出{たいしゅつ}]する。その[退出{たいしゅつ}]の[後{のち}]、[門{もん}]は[閉{と}]ざされる。", "13": "[彼{かれ}]は[日{ひ}]ごとに一[歳{さい}]の[無傷{むきず}]の[小羊{こひつじ}]を[燔祭{はんさい}]として、[主{しゅ}]にささげなければならない。すなわち[朝{あさ}]ごとに、これをささげなければならない。", "14": "[彼{かれ}]は[朝{あさ}]ごとに、[素祭{そさい}]をこれに[添{そ}]えてささげなければならない。すなわち[麦粉{むぎこ}]一エパの六[分{ぶん}]の一に、これを[潤{うるお}]す[油{あぶら}]一ヒンの三[分{ぶん}]の一を、[素祭{そさい}]として[主{しゅ}]にささげなければならない。これは[常燔祭{じょうはんさい}]のおきてである。", "15": "すなわち[朝{あさ}]ごとに[常燔祭{じょうはんさい}]として、[小羊{こひつじ}]と[素祭{そさい}]と[油{あぶら}]とをささげなければならない。", "16": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、[君{きみ}]たる[者{もの}]が、もしその[嗣{し}][業{ぎょう}]から、その[子{こ}]のひとりに[財産{ざいさん}]を[与{あた}]える[時{とき}]は、それはその[子{こ}]らの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[所有{しょゆう}]となる。", "17": "しかし[彼{かれ}]がその[奴隷{どれい}]のひとりに、[嗣{し}][業{ぎょう}]の[一部分{いちぶぶん}]を[与{あた}]える[時{とき}]は、それは[彼{かれ}]の[解放{かいほう}]の[年{ねん}]まで、その[人{ひと}]に[属{ぞく}]していて、その[後{のち}]は[君{きみ}]たる[人{ひと}]に[帰{かえ}]る。[彼{かれ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]は、ただその[子{こ}]らにだけ[伝{つた}]わるべきである。", "18": "[君{きみ}]たる[者{もの}]はその[民{たみ}]の[嗣{し}][業{ぎょう}]を[取{と}]って、その[財産{ざいさん}]を[継{つ}]がせないようにしてはならない。[彼{かれ}]はただ、[自分{じぶん}]の[財産{ざいさん}]のうちから、その[子{こ}]らにその[嗣{し}][業{ぎょう}]を、[与{あた}]えなければならない。これはわが[民{たみ}]のひとりでも、その[財産{ざいさん}]を[失{うしな}]わないためである」。", "19": "こうして[彼{かれ}]はわたしを[連{つ}]れて、[門{もん}]のかたわらの[入口{いりぐち}]から、[北{きた}][向{む}]きの[祭司{さいし}]の[聖{せい}]なる[室{しつ}]に、はいらせた。[見{み}]ると、[西{にし}]の[奥{おく}]の[方{ほう}]に一つの[場所{ばしょ}]があった。", "20": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「これは[祭司{さいし}]たちが[愆祭{けんさい}]および[罪祭{ざいさい}]のものを[煮{に}]、[素祭{そさい}]のものを[焼{や}]く[所{ところ}]である。これは[外{そと}][庭{にわ}]にそれらを[携{たずさ}]え[出{で}]て、[聖{せい}]なるべきことを、[民{たみ}]にうつさないためである」。", "21": "[彼{かれ}]はまたわたしを[外{そと}][庭{にわ}]に[連{つ}]れ[出{だ}]し、[庭{にわ}]の四すみを[通{とお}]らせた。[見{み}]よ、[庭{にわ}]のこのすみにも[庭{にわ}]があり、また[庭{にわ}]のかのすみにも[庭{にわ}]があった。", "22": "すなわち[庭{にわ}]の四すみに[小{ちい}]さい[庭{にわ}]があり、[長{なが}]さ四十キュビト、[幅{はば}]三十キュビトで、四つとも[同{おな}]じ[大{おお}]きさである。", "23": "その四つの[小{ちい}]さい[庭{にわ}]の[内部{ないぶ}]の[四方{しほう}]には、[石{いし}]の[壁{かべ}]があり、[周囲{しゅうい}]の[壁{かべ}]の[下{した}]に、[物{もの}]を[煮{に}]る[所{ところ}]が[設{もう}]けてあった。", "24": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「これらは[宮{みや}]の[仕{つか}]え[人{びと}]たちが、[民{たみ}]のささげる[犠牲{ぎせい}]のものを[煮{に}]る[台所{だいどころ}]である」。" }, "47": { "1": "そして[彼{かれ}]はわたしを[宮{みや}]の[戸口{とぐち}]に[帰{かえ}]らせた。[見{み}]よ、[水{みず}]の[宮{みや}]の[敷居{しきい}]の[下{した}]から、[東{ひがし}]の[方{ほう}]へ[流{なが}]れていた。[宮{みや}]は[東{ひがし}]に[面{めん}]し、その[水{みず}]は、[下{した}]から[出{で}]て、[祭壇{さいだん}]の[南{みなみ}]にある[宮{みや}]の[敷居{しきい}]の[南{みなみ}]の[端{たん}]から、[流{なが}]れ[下{くだ}]っていた。", "2": "[彼{かれ}]は[北{きた}]の[門{もん}]の[道{みち}]から、わたしを[連{つ}]れ[出{だ}]し、[外{そと}]をまわって、[東{ひがし}]に[向{む}]かう[外{そと}]の[門{もん}]に[行{い}]かせた。[見{み}]よ、[水{みず}]は[南{みなみ}]の[方{ほう}]から[流{なが}]れ[出{で}]ていた。", "3": "その[人{ひと}]は[東{ひがし}]に[進{すす}]み、[手{て}]に[測{はか}]りなわをもって一千キュビトを[測{はか}]り、わたしを[渡{わた}]らせた。すると[水{みず}]はくるぶしに[達{たっ}]した。", "4": "[彼{かれ}]がまた一千キュビトを[測{はか}]って、わたしを[渡{わた}]らせると、[水{みず}]はひざに[達{たっ}]した。[彼{かれ}]がまた一千キュビトを[測{はか}]って、わたしを[渡{わた}]らせると、[水{みず}]は[腰{こし}]に[達{たっ}]した。", "5": "[彼{かれ}]がまた一千キュビトを[測{はか}]ると、[渡{わた}]り[得{え}]ないほどの[川{かわ}]になり、[水{みず}]は[深{ふか}]くなって、[泳{およ}]げるほどの[水{みず}]、[越{こ}]え[得{え}]ないほどの[川{かわ}]になった。", "6": "[彼{かれ}]はわたしに「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、あなたはこれを[見{み}]るか」と[言{い}]った。それから、[彼{かれ}]はわたしを[川{かわ}]の[岸{きし}]に[沿{そ}]って[連{つ}]れ[帰{かえ}]った。", "7": "わたしが[帰{かえ}]ってくると、[見{み}]よ、[川{かわ}]の[岸{きし}]のこなたかなたに、はなはだ[多{おお}]くの[木{き}]があった。", "8": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「この[水{みず}]は[東{ひがし}]の[境{さかい}]に[流{なが}]れて[行{い}]き、アラバに[落{お}]ち[下{くだ}]り、その[水{みず}]が、よどんだ[海{うみ}]にはいると、それは[清{きよ}]くなる。", "9": "おおよそこの[川{かわ}]の[流{なが}]れる[所{ところ}]では、もろもろの[動{うご}]く[生{い}]き[物{もの}]が[皆{みな}][生{い}]き、また、はなはだ[多{おお}]くの[魚{うお}]がいる。これはその[水{みず}]がはいると、[海{うみ}]の[水{みず}]を[清{きよ}]くするためである。この[川{かわ}]の[流{なが}]れる[所{ところ}]では、すべてのものが[生{い}]きている。", "10": "すなどる[者{もの}]が、[海{うみ}]のかたわらに[立{た}]ち、エンゲデからエン・エグライムまで、[網{あみ}]を[張{は}]る[所{ところ}]となる。その[魚{うお}]は、[大海{たいかい}]の[魚{うお}]のように、その[種類{しゅるい}]がはなはだ[多{おお}]い。", "11": "ただし、その[沢{さわ}]と[沼{ぬま}]とは[清{きよ}]められないで、[塩{しお}][地{ち}]のままで[残{のこ}]る。", "12": "[川{かわ}]のかたわら、その[岸{きし}]のこなたかなたに、[食物{しょくもつ}]となる[各種{かくしゅ}]の[木{き}]が[育{そだ}]つ。その[葉{は}]は[枯{か}]れず、その[実{み}]は[絶{た}]えず、[月{つき}]ごとに[新{あたら}]しい[実{み}]がなる。これはその[水{みず}]が[聖所{せいじょ}]から[流{なが}]れ[出{で}]るからである。その[実{み}]は[食用{しょくよう}]に[供{きょう}]せられ、その[葉{は}]は[薬{くすり}]となる」。", "13": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、こう[言{い}]われる、「あなたがたがイスラエルの十二の[部族{ぶぞく}]に、[嗣{し}][業{ぎょう}]として[土地{とち}]を[分{わ}]け[与{あた}]えるには、その[境{さかい}]を[次{つぎ}]のように[定{さだ}]めなければならない。ヨセフには二つの[分{ぶん}]を[与{あた}]えよ。", "14": "あなたがたは、これを[公平{こうへい}]に[分{わ}]けよ。これはわたしが、あなたがたの[先祖{せんぞ}]に[与{あた}]えると[誓{ちか}]ったもので、これは[嗣{し}][業{ぎょう}]として、あなたがたに[属{ぞく}]するものである。", "15": "その[地{ち}]の[境{さかい}]はこのとおりである。[北{きた}]は[大海{たいかい}]からヘテロンの[道{みち}]を[経{へ}]て、ハマテの[入口{いりぐち}]およびゼダデに[至{いた}]り、", "16": "またベロテおよびダマスコとハマテの[境{さかい}]にあるシブライムに[至{いた}]り、ハウランの[境{さかい}]にあるハザル・ハテコンに[及{およ}]ぶ。", "17": "その[境{さかい}]は[海{うみ}]からダマスコの[北{きた}]の[境{さかい}]にあるハザル・エノンにおよび、[北{きた}]の[方{ほう}]はハマテがその[境{さかい}]である。これが[北{きた}]の[方{ほう}]である。", "18": "[東{ひがし}]の[方{ほう}]は、ハウランとダマスコの[間{あいだ}]のハザル・エノンから、ギレアデとイスラエルの[地{ち}]との[間{あいだ}]の、ヨルダンに[沿{そ}]い、[東{ひがし}]の[海{うみ}]に[至{いた}]り、タマルに[及{およ}]ぶ。これが[東{ひがし}]の[方{ほう}]である。", "19": "[南{みなみ}]の[方{ほう}]はタマルからメリボテ・カデシの[川{かわ}]に[及{およ}]び、そこからエジプトの[川{かわ}]に[沿{そ}]って[大海{たいかい}]に[至{いた}]る。これが[南{みなみ}]の[方{ほう}]である。", "20": "[西{にし}]の[方{ほう}]はハマテの[入口{いりぐち}]に[至{いた}]る[大海{たいかい}]を[境{さかい}]とする。これが[西{にし}]の[方{ほう}]である。", "21": "あなたがたはこのように、イスラエルの[部族{ぶぞく}]に[従{したが}]って、この[地{ち}]をあなたがたの[間{あいだ}]に[分割{ぶんかつ}]せよ。", "22": "あなたがたは、くじをもって、これをあなたがたのうちに[分{わ}]け、またあなたがたのうちにいて、あなたがたのうちに、[子{こ}]を[生{う}]んだ[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]のうちに[分{わ}]けて、[嗣{し}][業{ぎょう}]とせよ。[彼{かれ}]らは、あなたがたには、イスラエルの[人々{ひとびと}]のうちの[本国{ほんごく}][人{じん}]と[同様{どうよう}]である。[彼{かれ}]らもあなたがたと[一緒{いっしょ}]にくじを[引{ひ}]いて、イスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちに[嗣{し}][業{ぎょう}]を[得{え}]るべきである。", "23": "[他国{たこく}][人{じん}]には、その[住{す}]んでいる[部族{ぶぞく}]のうちで、その[嗣{し}][業{ぎょう}]をこれに[与{あた}]えなければならないと、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。" }, "48": { "1": "イスラエルの[部族{ぶぞく}]の[名{な}]は[次{つぎ}]のとおりである。[北{きた}]の[果{はて}]からヘテロンの[道{みち}]を[経{へ}]て、ハマテの[入口{いりぐち}]に[至{いた}]り、ハマテに[相対{あいたい}]するダマスコの[北{きた}]の[境{さかい}]にあるハザル・エノンに[及{およ}]び、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがダンの[分{ぶん}]である。", "2": "ダンの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがアセルの[分{ぶん}]である。", "3": "アセルの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがナフタリの[分{ぶん}]である。", "4": "ナフタリの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがマナセの[分{ぶん}]である。", "5": "マナセの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがエフライムの[分{ぶん}]である。", "6": "エフライムの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがルベンの[分{ぶん}]である。", "7": "ルベンの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]、これがユダの[分{ぶん}]である。", "8": "ユダの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[地方{ちほう}]は、あなたがたのささげる[献納{けんのう}][地{ち}]とせよ。その[幅{はば}]は二万五千キュビト、その[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]へのびる[長{なが}]さは、[部族{ぶぞく}]の一つの[分{ぶん}]に[同{おな}]じで、[聖所{せいじょ}]はその[中{なか}]にある。", "9": "すなわちあなたがたの[主{しゅ}]にささげる[献納{けんのう}][地{ち}]は[長{なが}]さ二万五千キュビト、[幅{はば}]二万キュビトとである。", "10": "これが[祭司{さいし}]への[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]である。すなわち[祭司{さいし}]の[分{ぶん}]は、[北{きた}]は二万五千キュビト、[西{にし}]は[幅{はば}]一万キュビト、[東{ひがし}]は[幅{はば}]一万キュビト、[南{みなみ}]は[長{なが}]さ二万五千キュビトである。[主{しゅ}]の[聖所{せいじょ}]はその[中{なか}]にある。", "11": "これはイスラエルの[人々{ひとびと}]が[迷{まよ}]い[出{で}]た[時{とき}]、レビびとが[迷{まよ}]ったように[迷{まよ}]ったことはなく、わが[務{つとめ}]を[守{まも}]り[通{とお}]したザドクの[子孫{しそん}]のうちから、[聖別{せいべつ}]された[祭司{さいし}]に[属{ぞく}]する。", "12": "このようにレビびとの[境{さかい}]に[沿{そ}]って、いと[聖{せい}]なる[地{ち}]、すなわち[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]が、[特別{とくべつ}]な[分{ぶん}]として[彼{かれ}]らに[帰{き}][属{ぞく}]する。", "13": "レビびとの[分{ぶん}]は[祭司{さいし}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]の[境{さかい}]に[沿{そ}]って、[長{なが}]さ二万五千キュビト、[幅{はば}]一万キュビト、すなわち、そのすべての[長{なが}]さ二万五千キュビト、[幅{はば}]二万キュビトである。", "14": "[彼{かれ}]らはこれを[売{う}]ってはならない、また[交換{こうかん}]してはならない、またその[大事{だいじ}]な[分{ぶん}]を[手{て}]ばなしてはならない。これは[主{しゅ}]に[属{ぞく}]する[聖{せい}]なる[物{もの}]だからである。", "15": "その[残{のこ}]りの[地{ち}]すなわち[幅{はば}]五千キュビト、[長{なが}]さ二万五千キュビトは[町{まち}]のため、すみかのため、また[郊外{こうがい}]のための[一般人{いっぱんじん}]の[地所{じしょ}]とせよ。[町{まち}]はその[中{なか}]に[置{お}]け。", "16": "[一般人{いっぱんじん}]の[地所{じしょ}]の[広{ひろ}]さは[次{つぎ}]のとおりである。すなわち[北{きた}]の[方{ほう}]四千五百キュビト、[南{みなみ}]の[方{ほう}]四千五百キュビト、[東{ひがし}]の[方{ほう}]四千五百キュビト、[西{にし}]の[方{ほう}]四千五百キュビトである。", "17": "[町{まち}]は[郊外{こうがい}]を[含{ふく}]む。[郊外{こうがい}]は[北{きた}]二百五十キュビト、[南{みなみ}]二百五十キュビト、[東{ひがし}]二百五十キュビト、[西{にし}]二百五十キュビトである。", "18": "[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]に[沿{そ}]っている[残{のこ}]りの[地{ち}]の[長{なが}]さは[東{ひがし}]へ一万キュビト、[西{にし}]へ一万キュビトである。これは[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]に[沿{そ}]っており、その[産物{さんぶつ}]は[町{まち}]の[働{はたら}]き[人{ひと}]の[食物{しょくもつ}]となる。", "19": "[町{まち}]の[働{はたら}]き[人{ひと}]は、イスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]から[出{で}]て、これを[耕作{こうさく}]するのである。", "20": "あなたがたがささげる[献納{けんのう}][地{ち}]の[全体{ぜんたい}]は二万五千キュビト[四方{しほう}]である。これは[町{まち}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]と[共{とも}]に[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]である。", "21": "[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]と[町{まち}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]との、こなたかなたの[残{のこ}]りの[地{ち}]は、[君{きみ}]たる[者{もの}]に[属{ぞく}]する。これは[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]の二万五千キュビトに[面{めん}]して[東{ひがし}]の[境{さかい}]に[至{いた}]り、[西{にし}]はその二万五千キュビトに[面{めん}]して[西{にし}]の[境{さかい}]に[至{いた}]り、[部族{ぶぞく}]の[分{ぶん}]に[沿{そ}]うもので、[君{きみ}]たる[者{もの}]に[属{ぞく}]する。[聖{せい}]なる[献納{けんのう}][地{ち}]と、[宮{みや}]の[聖所{せいじょ}]とは、その[中{なか}]にある。", "22": "[町{まち}]の[所有{しょゆう}][地{ち}]は、[君{きみ}]たる[者{もの}]に[属{ぞく}]する[部分{ぶぶん}]の[中{なか}]にあり、そして[君{きみ}]たる[者{もの}]の[分{ぶん}]は、ユダの[領地{りょうち}]と、ベニヤミンの[領地{りょうち}]との[間{あいだ}]にある。", "23": "なお[残{のこ}]りの[部族{ぶぞく}]では[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]に[至{いた}]る[地方{ちほう}]、これがベニヤミンの[分{ぶん}]である。", "24": "ベニヤミンの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]に[至{いた}]る[地方{ちほう}]、これがシメオンの[分{ぶん}]である。", "25": "シメオンの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]に[至{いた}]る[地方{ちほう}]、これがイッサカルの[分{ぶん}]である。", "26": "イッサカルの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]に[至{いた}]る[地方{ちほう}]、これがゼブルンの[分{ぶん}]である。", "27": "ゼブルンの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、[東{ひがし}]の[方{ほう}]から[西{にし}]の[方{ほう}]に[至{いた}]る[地方{ちほう}]、これがガドの[分{ぶん}]である。", "28": "[南{みなみ}]の[方{ほう}]はガドの[領地{りょうち}]に[沿{そ}]って、タマルからメリボテ・カデシの[水{みず}]に[至{いた}]り、そこからエジプトの[川{かわ}]に[沿{そ}]って[大海{たいかい}]に[至{いた}]る。", "29": "これはあなたがたが、くじをもってイスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちに[分{わ}]けて、[嗣{し}][業{ぎょう}]とすべき[地{ち}]である。これが[彼{かれ}]らの[分{ぶん}]であると、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "30": "[町{まち}]の[出口{でぐち}]は[次{つぎ}]のとおりである。[北{きた}]の[方{ほう}]の[長{なが}]さは四千五百キュビトである。", "31": "[町{まち}]の[門{もん}]はイスラエルの[部族{ぶぞく}]の[名{な}]にしたがい、三つの[門{もん}]になっている。すなわちルベンの[門{もん}]、ユダの[門{もん}]、レビの[門{もん}]である。", "32": "[東{ひがし}]の[方{ほう}]は四千五百キュビトであって、三つの[門{もん}]がある。すなわちヨセフの[門{もん}]、ベニヤミンの[門{もん}]、ダンの[門{もん}]である。", "33": "[南{みなみ}]の[方{ほう}]は四千五百キュビトであって、三つの[門{もん}]がある。すなわちシメオンの[門{もん}]、イッサカルの[門{もん}]、ゼブルンの[門{もん}]である。", "34": "[西{にし}]の[方{ほう}]は四千五百キュビトであって、三つの[門{もん}]がある。すなわちガドの[門{もん}]、アセルの[門{もん}]、ナフタリの[門{もん}]である。", "35": "[町{まち}]の[周囲{しゅうい}]は一万八千キュビトあり、この[日{ひ}]から[後{のち}]、この[町{まち}]の[名{な}]は『[主{しゅ}]そこにいます』と[呼{よ}]ばれる」。" } }, "dan": { "1": { "1": "ユダの[王{おう}]エホヤキムの[治世{ちせい}]の[第{だい}]三[年{ねん}]にバビロンの[王{おう}]ネブカデネザルはエルサレムにきて、これを[攻{せ}]め[囲{かこ}]んだ。", "2": "[主{しゅ}]はユダの[王{おう}]エホヤキムと、[神{かみ}]の[宮{みや}]の[器具{きぐ}]の[一部{いちぶ}]とを、[彼{かれ}]の[手{て}]にわたされたので、[彼{かれ}]はこれをシナルの[地{ち}]の[自分{じぶん}]の[神{かみ}]の[宮{みや}]に[携{たずさ}]えゆき、その[器具{きぐ}]を[自分{じぶん}]の[神{かみ}]の[蔵{くら}]に[納{おさ}]めた。", "3": "[時{とき}]に[王{おう}]は[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]アシペナズに、イスラエルの[人々{ひとびと}]の[中{なか}]から、[王{おう}]の[血統{けっとう}]の[者{もの}]と、[貴族{きぞく}]たる[者{もの}][数人{すうにん}]とを、[連{つ}]れて[来{く}]るように[命{めい}]じた。", "4": "すなわち[身{み}]に[傷{きず}]がなく、[容姿{ようし}]が[美{うつく}]しく、すべての[知恵{ちえ}]にさとく、[知識{ちしき}]があって、[思慮{しりょ}][深{ふか}]く、[王{おう}]の[宮{みや}]に[仕{つか}]えるに[足{た}]る[若者{わかもの}]を[連{つ}]れてこさせ、これにカルデヤびとの[文学{ぶんがく}]と[言語{げんご}]とを[学{まな}]ばせようとした。", "5": "そして[王{おう}]は[王{おう}]の[食{た}]べる[食物{しょくもつ}]と、[王{おう}]の[飲{の}]む[酒{さけ}]の[中{なか}]から、[日々{ひび}]の[分{ぶん}]を[彼{かれ}]らに[与{あた}]えて、三[年{ねん}]のあいだ[彼{かれ}]らを[養{やしな}]い[育{そだ}]て、その[後{のち}]、[彼{かれ}]らをして[王{おう}]の[前{まえ}]に、はべらせようとした。", "6": "[彼{かれ}]らのうちに、ユダの[部族{ぶぞく}]のダニエル、ハナニヤ、ミシャエル、アザリヤがあった。", "7": "[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]は[彼{かれ}]らに[名{な}]を[与{あた}]えて、ダニエルをベルテシャザルと[名{な}]づけ、ハナニヤをシャデラクと[名{な}]づけ、ミシャエルをメシャクと[名{な}]づけ、アザリヤをアベデネゴと[名{な}]づけた。", "8": "ダニエルは[王{おう}]の[食物{しょくもつ}]と、[王{おう}]の[飲{の}]む[酒{さけ}]とをもって、[自分{じぶん}]を[汚{けが}]すまいと、[心{こころ}]に[思{おも}]い[定{さだ}]めたので、[自分{じぶん}]を[汚{けが}]させることのないように、[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]に[求{もと}]めた。", "9": "[神{かみ}]はダニエルをして、[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]の[前{まえ}]に、[恵{めぐ}]みとあわれみとを[得{え}]させられたので、", "10": "[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]はダニエルに[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]なる[王{おう}]は、あなたがたの[食{た}]べ[物{もの}]と、[飲{の}]み[物{もの}]とを[定{さだ}]められたので、わたしはあなたがたの[健康{けんこう}]の[状態{じょうたい}]が、[同年輩{どうねんぱい}]の[若者{わかもの}]たちよりも[悪{わる}]いと、[王{おう}]が[見{み}]られることを[恐{おそ}]れるのです。そうすればあなたがたのために、わたしのこうべが、[王{おう}]の[前{まえ}]に[危{あやう}]くなるでしょう」。", "11": "そこでダニエルは[宦官{かんがん}]の[長{ちょう}]がダニエル、ハナニヤ、ミシャエルおよびアザリヤの[上{うえ}]に[立{た}]てた[家令{かれい}]に[言{い}]った、", "12": "「どうぞ、しもべらを十[日{か}]の[間{あいだ}]ためしてください。わたしたちにただ[野菜{やさい}]を[与{あた}]えて[食{た}]べさせ、[水{みず}]を[飲{の}]ませ、", "13": "そしてわたしたちの[顔色{かおいろ}]と、[王{おう}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べる[若者{わかもの}]の[顔色{かおいろ}]とをくらべて[見{み}]て、あなたの[見{み}]るところにしたがって、しもべらを[扱{あつか}]ってください」。", "14": "[家令{かれい}]はこの[事{こと}]について[彼{かれ}]らの[言{い}]うところを[聞{き}]きいれ、十[日{か}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]らをためした。", "15": "十[日{か}]の[終{おわ}]りになってみると、[彼{かれ}]らの[顔色{かおいろ}]は[王{おう}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べたすべての[若者{わかもの}]よりも[美{うつく}]しく、また[肉{にく}]も[肥{こ}]え[太{ふと}]っていた。", "16": "それで[家令{かれい}]は[彼{かれ}]らの[食物{しょくもつ}]と、[彼{かれ}]らの[飲{の}]むべき[酒{さけ}]とを[除{のぞ}]いて、[彼{かれ}]らに[野菜{やさい}]を[与{あた}]えた。", "17": "この四[人{にん}]の[者{もの}]には、[神{かみ}]は[知識{ちしき}]を[与{あた}]え、すべての[文学{ぶんがく}]と[知恵{ちえ}]にさとい[者{もの}]とされた。ダニエルはまたすべての[幻{まぼろし}]と[夢{ゆめ}]とを[理解{りかい}]した。", "18": "さて、[王{おう}]が[命{めい}]じたところの[若者{わかもの}]を[召{め}]し[入{い}]れるまでの[日数{にっすう}]が[過{す}]ぎたので、[宦官{かんがん}]の[町{まち}]は[彼{かれ}]らをネブカデネザルの[前{まえ}]に[連{つ}]れていった。", "19": "[王{おう}]が[彼{かれ}]らと[語{かた}]ってみると、[彼{かれ}]らすべての[中{なか}]にはダニエル、ハナニヤ、ミシャエル、アザリヤにならぶ[者{もの}]がなかったので、[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[前{まえ}]にはべることとなった。", "20": "[王{おう}]が[彼{かれ}]らにさまざまの[事{こと}]を[尋{たず}]ねてみると、[彼{かれ}]らは[知恵{ちえ}]と[理解{りかい}]において、[全国{ぜんこく}]の[博士{はかせ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]にまさること十[倍{ばい}]であった。", "21": "ダニエルはクロス[王{おう}]の[元年{がんねん}]まで[仕{つか}]えていた。" }, "2": { "1": "ネブカデネザルの[治世{ちせい}]の[第{だい}]二[年{ねん}]に、ネブカデネザルは[夢{ゆめ}]を[見{み}]、そのために[心{こころ}]に[思{おも}]い[悩{なや}]んで[眠{ねむ}]ることができなかった。", "2": "そこで[王{おう}]は[命{めい}]じて[王{おう}]のためにその[夢{ゆめ}]を[解{と}]かせようと、[博士{はかせ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、[魔術{まじゅつ}][士{し}]、カルデヤびとを[召{め}]させたので、[彼{かれ}]らはきて[王{おう}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。", "3": "[王{おう}]は[彼{かれ}]らにむかって、「わたしは[夢{ゆめ}]を[見{み}]たが、その[夢{ゆめ}]を[知{し}]ろうと[心{こころ}]に[思{おも}]い[悩{なや}]んでいる」と[言{い}]ったので、", "4": "カルデヤびとらはアラム[語{ご}]で[王{おう}]に[言{い}]った、「[王{おう}]よ、とこしえに[生{い}]きながらえられますように。どうぞしもべらにその[夢{ゆめ}]をお[話{はな}]しください。わたしたちはその[解{と}]き[明{あ}]かしを[申{もう}]しあげましょう」。", "5": "[王{おう}]は[答{こた}]えてカルデヤびとに[言{い}]った、「わたしの[言{い}]うことは[必{かなら}]ず[行{おこな}]う。あなたがたがもしその[夢{ゆめ}]と、その[解{と}]き[明{あ}]かしを、わたしに[示{しめ}]さないならば、あなたがたの[身{み}]は[切{き}]り[裂{さ}]かれ、あなたがたの[家{いえ}]は[滅{ほろ}]ぼされる。", "6": "しかし、その[夢{ゆめ}]とその[解{と}]き[明{あ}]かしとを[示{しめ}]すならば、[贈{おく}]り[物{もの}]と[報酬{ほうしゅう}]と[大{おお}]いなる[栄誉{えいよ}]とを、わたしから[受{う}]けるだろう。それゆえその[夢{ゆめ}]とその[解{と}]き[明{あ}]かしとを、わたしに[示{しめ}]しなさい」。", "7": "[彼{かれ}]らは[再{ふたた}]び[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]よ、しもべらにその[夢{ゆめ}]をお[話{はな}]しください。そうすればわたしたちはその[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]しましょう」。", "8": "[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたがたはわたしが[言{い}]ったことは、[必{かなら}]ず[行{おこな}]うことを[承知{しょうち}]しているので、[時{とき}]を[延{の}]ばそうとしているのを、わたしは[確{たし}]かに[知{し}]っている。", "9": "もしその[夢{ゆめ}]をわたしに[示{しめ}]さないならば、あなたがたの[受{う}]ける[刑罰{けいばつ}]はただ一つあるのみだ。あなたがたは[一致{いっち}]して、[偽{いつわ}]りと、[欺{あざむ}]きの[言葉{ことば}]をわたしの[前{まえ}]に[述{の}]べて、[時{とき}]の[変{かわ}]るのを[待{ま}]とうとしているのだ。まずその[夢{ゆめ}]をわたしに[示{しめ}]しなさい。そうすれば、わたしはあなたがたがその[解{と}]き[明{あ}]かしをも、[示{しめ}]しうることを[知{し}]るだろう」。", "10": "カルデヤびとらは[王{おう}]の[前{まえ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[世{よ}]の[中{なか}]には[王{おう}]のその[要求{ようきゅう}]に[応{おう}]じうる[者{もの}]はひとりもありません。どんな[大{おお}]いなる[力{ちから}]ある[王{おう}]でも、このような[事{こと}]を、[博士{はかせ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、カルデヤびとに[尋{たず}]ねた[者{もの}]はありませんでした。", "11": "[王{おう}]の[尋{たず}]ねられる[事{こと}]はむずかしい[事{こと}]であって、[肉{にく}]なる[者{もの}]と[共{とも}]におられない[神々{かみがみ}]を[除{のぞ}]いては、[王{おう}]の[前{まえ}]にこれを[示{しめ}]しうる[者{もの}]はないでしょう」。", "12": "これによって[王{おう}]は[怒{いか}]り、かつ[大{おお}]いに[憤{いきどお}]り、バビロンの[知者{ちしゃ}]をすべて[滅{ほろ}]ぼせと[命{めい}]じた。", "13": "この[命令{めいれい}]が[発{はっ}]せられたので、[知者{ちしゃ}]らは[殺{ころ}]されることになった。またダニエルとその[同僚{どうりょう}]をも[殺{ころ}]そうと[求{もと}]めた。", "14": "そして[王{おう}]の[侍衛{じえい}]の[長{ちょう}]アリオクが、バビロンの[知者{ちしゃ}]らを[殺{ころ}]そうと[出{で}]てきたので、ダニエルは[思慮{しりょ}]と[知恵{ちえ}]とをもってこれに[応答{おうとう}]した。", "15": "すなわち[王{おう}]の[高官{こうかん}]アリオクに「どうして[王{おう}]はそんなにきびしい[命令{めいれい}]を[出{だ}]されたのですか」と[言{い}]った。アリオクがその[事{こと}]をダニエルに[告{つ}]げ[知{し}]らせると、", "16": "ダニエルは[王{おう}]のところへはいっていって、その[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]すために、しばらくの[時{とき}]を[与{あた}]えられるよう[王{おう}]に[願{ねが}]った。", "17": "それからダニエルは[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、[同僚{どうりょう}]のハナニヤ、ミシャエルおよびアザリヤにこの[事{こと}]を[告{つ}]げ[知{し}]らせ、", "18": "[共{とも}]にこの[秘密{ひみつ}]について[天{てん}]の[神{かみ}]のあわれみを[請{こ}]い、ダニエルとその[同僚{どうりょう}]とが、[他{た}]のバビロンの[知者{ちしゃ}]と[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼされることのないように[求{もと}]めた。", "19": "ついに[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のうちにこの[秘密{ひみつ}]がダニエルに[示{しめ}]されたので、ダニエルは[天{てん}]の[神{かみ}]をほめたたえた。", "20": "ダニエルは[言{い}]った、「[神{かみ}]のみ[名{な}]は[永遠{えいえん}]より[永遠{えいえん}]に[至{いた}]るまでほむべきかな、[知恵{ちえ}]と[権能{けんのう}]とは[神{かみ}]のものである。", "21": "[神{かみ}]は[時{とき}]と[季節{きせつ}]とを[変{へん}]じ、[王{おう}]を[廃{はい}]し、[王{おう}]を[立{た}]て、[知者{ちしゃ}]に[知恵{ちえ}]を[与{あた}]え、[賢者{けんじゃ}]に[知識{ちしき}]を[授{さづ}]けられる。", "22": "[神{かみ}]は[深妙{しんみょう}]、[秘密{ひみつ}]の[事{こと}]をあらわし、[暗黒{あんこく}]にあるものを[知{し}]り、[光{ひかり}]をご[自身{じしん}]のうちに[宿{やど}]す。", "23": "わが[先祖{せんぞ}]たちの[神{かみ}]よ、あなたはわたしに[知恵{ちえ}]と[力{ちから}]とを[賜{たま}]い、[今{いま}]われわれがあなたに[請{こ}]い[求{もと}]めたところのものをわたしに[示{しめ}]し、[王{おう}]の[求{もと}]めたことをわれわれに[示{しめ}]されたので、わたしはあなたに[感謝{かんしゃ}]し、あなたをさんびします」。", "24": "そこでダニエルは、[王{おう}]がバビロンの[知者{ちしゃ}]たちを[滅{ほろ}]ぼすことを[命{めい}]じておいたアリオクのもとへ[行{い}]って、[彼{かれ}]にこう[言{い}]った、「バビロンの[知者{ちしゃ}]たちを[滅{ほろ}]ぼしてはなりません。わたしを[王{おう}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れて[行{い}]ってください。わたしはその[解{と}]き[明{あ}]かしを[王{おう}]に[示{しめ}]します」。", "25": "アリオクは[急{いそ}]いでダニエルを[王{おう}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れて[行{い}]き、[王{おう}]にこう[言{い}]った、「ユダから[捕{とら}]え[移{うつ}]した[者{もの}]の[中{なか}]に、その[解{と}]き[明{あ}]かしを[王{おう}]にお[知{おし}]らせすることのできる、ひとりの[人{ひと}]を[見{み}]つけました」。", "26": "[王{おう}]は[答{こた}]えて、ベルテシャザルという[名{な}]のダニエルに[言{い}]った、「あなたはわたしが[見{み}]た[夢{ゆめ}]と、その[解{と}]き[明{あ}]かしとをわたしに[知{し}]らせることができるのか」。", "27": "ダニエルは[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]が[求{もと}]められる[秘密{ひみつ}]は、[知者{ちしゃ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、[博士{はかせ}]、[占{うらな}]い[師{し}]など、これを[王{おう}]に[示{しめ}]すことはできません。", "28": "しかし[秘密{ひみつ}]をあらわすひとりの[神{かみ}]が[天{てん}]におられます。[彼{かれ}]は[後{のち}]の[日{ひ}]に[起{おこ}]るべき[事{こと}]を、ネブカデネザル[王{おう}]に[知{し}]らされたのです。あなたの[夢{ゆめ}]と、あなたが[床{とこ}]にあって[見{み}]た[脳中{のうちゅう}]の[幻{まぼろし}]はこれです。", "29": "[王{おう}]よ、あなたが[床{とこ}]におられたとき、この[後{のち}]どんな[事{こと}]があろうかと、[思{おも}]いまわされたが、[秘密{ひみつ}]をあらわされるかたが、[将来{しょうらい}]どんな[事{こと}]が[起{おこ}]るかを、あなたに[知{し}]らされたのです。", "30": "この[秘密{ひみつ}]をわたしにあらわされたのは、すべての[生{い}]ける[者{もの}]にまさって、わたしに[知恵{ちえ}]があるためではなく、ただその[解{と}]き[明{あ}]かしを、[王{おう}]にお[知{おし}]らせすることによって、あなたが[心{こころ}]に[思{おも}]われたことを、お[知{し}]りになるためです。", "31": "[王{おう}]よ、あなたは一つの[大{おお}]いなる[像{ぞう}]が、あなたの[前{まえ}]に[立{た}]っているのを[見{み}]られました。その[像{ぞう}]は[大{おお}]きく、[非常{ひじょう}]に[光{ひか}]り[輝{かがや}]いて、[恐{おそ}]ろしい[外観{がいかん}]をもっていました。", "32": "その[像{ぞう}]の[頭{あたま}]は[純金{じゅんきん}]、[胸{むね}]と[両{りょう}][腕{うで}]とは[銀{ぎん}]、[腹{はら}]と、ももとは[青銅{せいどう}]、", "33": "すねは[鉄{てつ}]、[足{あし}]の[一部{いちぶ}]は[鉄{てつ}]、[一部{いちぶ}]は[粘土{ねんど}]です。", "34": "あなたが[見{み}]ておられたとき、一つの[石{いし}]が[人手{ひとで}]によらずに[切{き}]り[出{だ}]されて、その[像{ぞう}]の[鉄{てつ}]と[粘土{ねんど}]との[足{あし}]を[撃{う}]ち、これを[砕{くだ}]きました。", "35": "こうして[鉄{てつ}]と、[粘土{ねんど}]と、[青銅{せいどう}]と、[銀{ぎん}]と、[金{きん}]とはみな[共{とも}]に[砕{くだ}]けて、[夏{なつ}]の[打{う}]ち[場{ば}]のもみがらのようになり、[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[払{はら}]われて、あとかたもなくなりました。ところがその[像{ぞう}]を[撃{う}]った[石{いし}]は、[大{おお}]きな[山{やま}]となって[全{ぜん}][地{ち}]に[満{み}]ちました。", "36": "これがその[夢{ゆめ}]です。[今{いま}]わたしたちはその[解{と}]き[明{あ}]かしを、[王{おう}]の[前{まえ}]に[申{もう}]しあげましょう。", "37": "[王{おう}]よ、あなたは[諸王{しょおう}]の[王{おう}]であって、[天{てん}]の[神{かみ}]はあなたに[国{くに}]と[力{ちから}]と[勢{いきお}]いと[栄{さか}]えとを[賜{たま}]い、", "38": "また[人{ひと}]の[子{こ}]ら、[野{の}]の[獣{けもの}]、[空{そら}]の[鳥{とり}]はどこにいるものでも、[皆{みな}]これをあなたの[手{て}]に[与{あた}]えて、ことごとく[治{おさ}]めさせられました。あなたはあの[金{きん}]の[頭{あたま}]です。", "39": "あなたの[後{のち}]にあなたに[劣{おと}]る一つの[国{くに}]が[起{おこ}]ります。また[第{だい}]三に[青銅{せいどう}]の[国{くに}]が[起{おこ}]って、[全{ぜん}][世界{せかい}]を[治{おさ}]めるようになります。", "40": "[第{だい}]四の[国{くに}]は[鉄{てつ}]のように[強{つよ}]いでしょう。[鉄{てつ}]はよくすべての[物{もの}]をこわし[砕{くだ}]くからです。[鉄{てつ}]がこれらをことごとく[打{う}]ち[砕{くだ}]くように、その[国{くに}]はこわし[砕{くだ}]くでしょう。", "41": "あなたはその[足{あし}]と[足{あし}]の[指{ゆび}]を[見{み}]られましたが、その[一部{いちぶ}]は[陶器{とうき}][師{し}]の[粘土{ねんど}]、[一部{いちぶ}]は[鉄{てつ}]であったので、それは[分裂{ぶんれつ}]した[国{くに}]をさします。しかしあなたが[鉄{てつ}]と[粘土{ねんど}]との[混{ま}]じったのを[見{み}]られたように、その[国{くに}]には[鉄{てつ}]の[強{つよ}]さがあるでしょう。", "42": "その[足{あし}]の[指{ゆび}]の[一部{いちぶ}]は[鉄{てつ}]、[一部{いちぶ}]は[粘土{ねんど}]であったように、その[国{くに}]は[一部{いちぶ}]は[強{つよ}]く、[一部{いちぶ}]はもろいでしょう。", "43": "あなたが[鉄{てつ}]と[粘土{ねんど}]との[混{ま}]じったのを[見{み}]られたように、それらは[婚姻{こんいん}]によって、[互{たがい}]に[混ざる{まざる}]でしょう。しかし[鉄{てつ}]と[粘土{ねんど}]とは[相混{あいま}]じらないように、かれとこれと[相合{そうごう}]することはありません。", "44": "それらの[王{おう}]たちの[世{よ}]に、[天{てん}]の[神{かみ}]は一つの[国{くに}]を[立{た}]てられます。これはいつまでも[滅{ほろ}]びることがなく、その[主権{しゅけん}]は[他{た}]の[民{たみ}]にわたされず、かえってこれらのもろもろの[国{くに}]を[打{う}]ち[破{やぶ}]って[滅{ほろ}]ぼすでしょう。そしてこの[国{くに}]は[立{た}]って[永遠{えいえん}]に[至{いた}]るのです。", "45": "一つの[石{いし}]が[人手{ひとで}]によらずに[山{やま}]から[切{き}]り[出{だ}]され、その[石{いし}]が[鉄{てつ}]と、[青銅{せいどう}]と、[粘土{ねんど}]と、[銀{ぎん}]と、[金{きん}]とを[打{う}]ち[砕{くだ}]いたのを、あなたが[見{み}]られたのはこの[事{こと}]です。[大{おお}]いなる[神{かみ}]がこの[後{のち}]に[起{おこ}]るべきことを、[王{おう}]に[知{し}]らされたのです。その[夢{ゆめ}]はまことであって、この[解{と}]き[明{あ}]かしは[確{たし}]かです」。", "46": "そこでネブカデネザル[王{おう}]はひれ[伏{ふ}]して、ダニエルを[拝{はい}]し、[供{そな}]え[物{もの}]と[薫香{くんこう}]とを、[彼{かれ}]にささげることを[命{めい}]じた。", "47": "そして[王{おう}]はダニエルに[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたがこの[秘密{ひみつ}]をあらわすことができたのを[見{み}]ると、まことに、あなたがたの[神{かみ}]は[神々{かみがみ}]の[神{かみ}]、[王{おう}]たちの[主{しゅ}]であって、[秘密{ひみつ}]をあらわされるかただ」。", "48": "こうして[王{おう}]はダニエルに[高{たか}]い[位{くらい}]を[授{さづ}]け、[多{おお}]くの[大{おお}]いなる[贈{おく}]り[物{もの}]を[与{あた}]えて、[彼{かれ}]をバビロン[全{ぜん}][州{しゅう}]の[総督{そうとく}]とし、またバビロンの[知者{ちしゃ}]たちを[統轄{とうかつ}]する[者{もの}]の[長{ちょう}]とした。", "49": "[王{おう}]はまたダニエルの[願{ねが}]いによって、シャデラクとメシャクとアベデネゴを[任命{にんめい}]して、バビロン[州{しゅう}]の[事務{じむ}]をつかさどらせた。ただしダニエルは[王{おう}]の[宮{みや}]にとどまっていた。" }, "3": { "1": "ネブカデネザル[王{おう}]は一つの[金{きん}]の[像{ぞう}]を[造{つく}]った。その[高{たか}]さは六十キュビト、その[幅{はば}]は六キュビトで、[彼{かれ}]はこれをバビロン[州{しゅう}]のドラの[平野{へいや}]に[立{た}]てた。", "2": "そしてネブカデネザル[王{おう}]は、[総督{そうとく}]、[長官{ちょうかん}]、[知事{ちじ}]、[参議{さんぎ}]、[庫{くら}][官{かん}]、[法官{ほうかん}]、[高僧{こうそう}]および[諸{しょ}][州{しゅう}]の[官吏{かんり}]たちを[召{め}]し[集{あつ}]め、ネブカデネザル[王{おう}]の[立{た}]てたこの[像{ぞう}]の[落成{らくせい}][式{しき}]に[臨{のぞ}]ませようとした。", "3": "そこで、[総督{そうとく}]、[長官{ちょうかん}]、[知事{ちじ}]、[参議{さんぎ}]、[庫{こ}][官{かん}]、[法官{ほうかん}]、[高僧{こうそう}]および[諸{しょ}][州{しゅう}]の[官吏{かんり}]たちは、ネブカデネザル[王{おう}]の[立{た}]てた[像{ぞう}]の[落成{らくせい}][式{しき}]に[臨{のぞ}]み、そのネブカデネザルの[立{た}]てた[像{ぞう}]の[前{まえ}]に[立{た}]った。", "4": "[時{とき}]に[伝令{でんれい}][者{しゃ}]は[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]よ、あなたがたにこう[命{めい}]じられる。", "5": "[角笛{つのぶえ}]、[横笛{よこぶえ}]、[琴{こと}]、[三角琴{さんかくごと}]、[立琴{たてごと}]、[風笛{かざぶえ}]などの、もろもろの[楽器{がっき}]の[音{ね}]を[聞{き}]く[時{とき}]は、ひれ[伏{ふ}]してネブカデネザル[王{おう}]の[立{た}]てた[金{きん}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]まなければならない。", "6": "だれでもひれ[伏{ふ}]して[拝{おが}]まない[者{もの}]は、ただちに[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれる」と。", "7": "そこで[民{たみ}]らはみな、[角笛{つのぶえ}]、[横笛{よこぶえ}]、[琴{こと}]、[三角琴{さんかくごと}]、[立琴{たてごと}]、[風笛{かざぶえ}]などの、もろもろの[楽器{がっき}]の[音{ね}]を[聞{き}]くや、[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]たちはみな、ひれ[伏{ふ}]して、ネブカデネザル[王{おう}]の[立{た}]てた[金{きん}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]んだ。", "8": "その[時{とき}]、あるカルデヤびとらが[進{すす}]みきて、ユダヤ[人{ひと}]をあしざまに[訴{うった}]えた。", "9": "すなわち[彼{かれ}]らはネブカデネザル[王{おう}]に[言{い}]った、「[王{おう}]よ、とこしえに[生{い}]きながらえられますように。", "10": "[王{おう}]よ、あなたは[命令{めいれい}]を[出{だ}]して[仰{おお}]せられました。すべて、[角笛{つのぶえ}]、[横笛{よこぶえ}]、[琴{こと}]、[三角琴{さんかくごと}]、[立琴{たてごと}]、[風笛{かざぶえ}]などの、もろもろの[楽器{がっき}]の[音{ね}]を[聞{き}]く[者{もの}]は[皆{みな}]、ひれ[伏{ふ}]して[金{きん}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]まなければならない。", "11": "また、だれでもひれ[伏{ふ}]して[拝{おが}]まない[者{もの}]はみな、[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれると。", "12": "ここにあなたが[任命{にんめい}]して、バビロン[州{しゅう}]の[事務{じむ}]をつかさどらせられているユダヤ[人{ひと}]シャデラク、メシャクおよびアベデネゴがおります。[王{おう}]よ、この[人々{ひとびと}]はあなたを[尊{たっと}]ばず、あなたの[神々{かみがみ}]にも[仕{つか}]えず、あなたの[立{た}]てられた[金{きん}]の[像{ぞう}]をも[拝{おが}]もうとしません」。", "13": "そこでネブカデネザルは[怒{いか}]りかつ[憤{いきどお}]って、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを[連{つ}]れてこいと[命{めい}]じたので、この[人々{ひとびと}]を[王{おう}]の[前{まえ}]に[連{つ}]れてきた。", "14": "ネブカデネザルは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「シャデラク、メシャク、アベデネゴよ、あなたがたがわが[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えず、またわたしの[立{た}]てた[金{きん}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]まないとは、ほんとうなのか。", "15": "あなたがたがもし、[角笛{つのぶえ}]、[横笛{よこぶえ}]、[琴{こと}]、[三角琴{さんかくごと}]、[立琴{たてごと}]、[風笛{かざぶえ}]などの、もろもろの[楽器{がっき}]の[音{ね}]を[聞{き}]くときにひれ[伏{ふ}]して、わたしが[立{た}]てた[像{ぞう}]を、ただちに[拝{おが}]むならば、それでよろしい。しかし、[拝{おが}]むことをしないならば、ただちに[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれる。いったい、どの[神{かみ}]が、わたしの[手{て}]からあなたがたを[救{すく}]うことができようか」。", "16": "シャデラク、メシャクおよびアベデネゴは[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「ネブカデネザルよ、この[事{こと}]について、お[答{こた}]えする[必要{ひつよう}]はありません。", "17": "もしそんなことになれば、わたしたちの[仕{つか}]えている[神{かみ}]は、その[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]から、わたしたちを[救{すく}]い[出{だ}]すことができます。また[王{おう}]よ、あなたの[手{て}]から、わたしたちを[救{すく}]い[出{だ}]されます。", "18": "たといそうでなくても、[王{おう}]よ、ご[承知{しょうち}]ください。わたしたちはあなたの[神々{かみがみ}]に[仕{つか}]えず、またあなたの[立{た}]てた[金{きん}]の[像{ぞう}]を[拝{おが}]みません」。", "19": "そこでネブカデネザルは[怒{いか}]りに[満{み}]ち、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴにむかって、[顔色{かおいろ}]を[変{か}]え、[炉{ろ}]を[平常{へいじょう}]よりも七[倍{ばい}][熱{あつ}]くせよと[命{めい}]じた。", "20": "またその[軍勢{ぐんぜい}]の[中{なか}]の[力{ちから}]の[強{つよ}]い[人々{ひとびと}]を[呼{よ}]んで、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを[縛{しば}]って、[彼{かれ}]らを[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]めと[命{めい}]じた。", "21": "そこでこの[人々{ひとびと}]は、[外套{がいとう}]、[下着{したぎ}]、[帽子{ぼうし}]、その[他{た}]の[衣服{いふく}]のまま[縛{しば}]られて、[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[込{こ}]まれた。", "22": "[王{おう}]の[命令{めいれい}]はきびしく、かつ[炉{ろ}]は、はなはだしく[熱{ねっ}]していたので、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを[引{ひ}]きつれていった[人々{ひとびと}]は、その[火炎{かえん}]に[焼{や}]き[殺{ころ}]された。", "23": "シャデラク、メシャク、アベデネゴの三[人{にん}]は[縛{しば}]られたままで、[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[中{なか}]に[落{お}]ち[込{こ}]んだ。", "24": "その[時{とき}]、ネブカデネザル[王{おう}]は[驚{おどろ}]いて[急{いそ}]ぎ[立{た}]ちあがり、[大臣{だいじん}]たちに[言{い}]った、「われわれはあの三[人{にん}]を[縛{しば}]って、[火{ひ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れたではないか」。[彼{かれ}]らは[王{おう}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]よ、そのとおりです」。", "25": "[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「しかし、わたしの[見{み}]るのに四[人{にん}]の[者{もの}]がなわめなしに、[火{ひ}]の[中{なか}]を[歩{ある}]いているが、なんの[害{がい}]をも[受{う}]けていない。その[第{だい}]四の[者{もの}]の[様子{ようす}]は[神{かみ}]の[子{こ}]のようだ」。", "26": "そこでネブカデネザルは、その[火{ひ}]の[燃{も}]える[炉{ろ}]の[入口{いりぐち}]に[近寄{ちかよ}]って、「いと[高{たか}]き[神{かみ}]のしもべシャデラク、メシャク、アベデネゴよ、[出{で}]てきなさい」と[言{い}]ったので、シャデラク、メシャク、アベデネゴはその[火{ひ}]の[中{なか}]から[出{で}]てきた。", "27": "[総督{そうとく}]、[長官{ちょうかん}]、[知事{ちじ}]および[王{おう}]の[大臣{だいじん}]たちも[集{あつ}]まってきて、この[人々{ひとびと}]を[見{み}]たが、[火{ひ}]は[彼{かれ}]らの[身{み}]にはなんの[力{ちから}]もなく、その[頭{あたま}]の[毛{け}]は[焼{や}]けず、その[外套{がいとう}]はそこなわれず、[火{ひ}]のにおいもこれに[付{つ}]かなかった。", "28": "ネブカデネザルは[言{い}]った、「シャデラク、メシャク、アベデネゴの[神{かみ}]はほむべきかな。[神{かみ}]はその[使者{ししゃ}]をつかわして、[自分{じぶん}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]むしもべらを[救{すく}]った。また[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]の[神{かみ}][以外{いがい}]の[神{かみ}]に[仕{つか}]え、[拝{おが}]むよりも、むしろ[王{おう}]の[命令{めいれい}]を[無視{むし}]し、[自分{じぶん}]の[身{み}]をも[捨{す}]てようとしたのだ。", "29": "それでわたしはいま[命令{めいれい}]を[下{くだ}]す。[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]のうちだれでも、シャデラク、メシャク、アベデネゴの[神{かみ}]をののしる[者{もの}]があるならば、その[身{み}]は[切{き}]り[裂{さ}]かれ、その[家{いえ}]は[滅{ほろ}]ぼされなければならない。このように[救{すくい}]を[施{ほどこ}]すことのできる[神{かみ}]は、ほかにないからだ」。", "30": "こうして、[王{おう}]はシャデラク、メシャクおよびアベデネゴの[位{くらい}]を[進{すす}]めて、バビロン[州{しゅう}]におらせた。" }, "4": { "1": "ネブカデネザル[王{おう}]は[全{ぜん}][世界{せかい}]に[住{す}]む[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]に[告{つ}]げる。どうか、あなたがたに[平安{へいあん}]が[増{ま}]すように。", "2": "いと[高{たか}]き[神{かみ}]はわたしにしるしと[奇跡{きせき}]とを[行{おこな}]われた。わたしはこれを[知{し}]らせたいと[思{おも}]う。", "3": "ああ、そのしるしの[大{おお}]いなること、ああ、その[奇跡{きせき}]のすばらしいこと、その[国{くに}]は[永遠{えいえん}]の[国{くに}]、その[主権{しゅけん}]は[世々{よよ}]に[及{およ}]ぶ。", "4": "われネブカデネザルはわが[家{や}]に[安{やす}]らかにおり、わが[宮{みや}]にあって[栄{さか}]えていたが、", "5": "わたしは一つの[夢{ゆめ}]を[見{み}]て、そのために[恐{おそ}]れた。すなわち[床{とこ}]にあって、その[事{こと}]を[思{おも}]いめぐらし、わが[脳中{のうちゅう}]の[幻{まぼろし}]のために[心{こころ}]を[悩{なや}]ました。", "6": "そこでわたしは[命令{めいれい}]を[下{くだ}]し、バビロンの[知者{ちしゃ}]をことごとくわが[前{まえ}]に[召{め}]し[寄{よ}]せて、その[夢{ゆめ}]の[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]させようとした。", "7": "すると、[博士{はかせ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、カルデヤびと、[占{うらな}]い[師{し}]たちがきたので、わたしはその[夢{ゆめ}]を[彼{かれ}]らに[語{かた}]ったが、[彼{かれ}]らはその[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]すことができなかった。", "8": "[最後{さいご}]にダニエルがわたしの[前{まえ}]にきた、――[彼{かれ}]の[名{な}]はわが[神{かみ}]の[名{な}]にちなんで、ベルテシャザルととなえられ、[彼{かれ}]のうちには[聖{せい}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]がやどっていた――わたしは[彼{かれ}]にその[夢{ゆめ}]を[語{かた}]って[言{い}]った、", "9": "「[博士{はかせ}]の[長{ちょう}]ベルテシャザルよ、わたしは[知{し}]っている。[聖{せい}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]があなたのうちにやどっているから、どんな[秘密{ひみつ}]もあなたにはむずかしいことはない。ここにわたしが[見{み}]た[夢{ゆめ}]がある。その[解{と}]き[明{あ}]かしをわたしに[告{つ}]げなさい。", "10": "わたしが[床{とこ}]にあって[見{み}]た[脳中{のうちゅう}]の[幻{まぼろし}]はこれである。わたしが[見{み}]たのに、[地{ち}]の[中央{ちゅうおう}]に一[本{ぽん}]の[木{き}]があって、そのたけが[高{たか}]かったが、", "11": "その[木{き}]は[成長{せいちょう}]して[強{つよ}]くなり、[天{てん}]に[達{たっ}]するほどの[高{たか}]さになって、[地{ち}]の[果{はて}]までも[見{み}]えわたり、", "12": "その[葉{は}]は[美{うつく}]しく、その[実{み}]は[豊{ゆた}]かで、すべての[者{もの}]がその[中{なか}]から[食物{しょくもつ}]を[獲{え}]、また[野{の}]の[獣{けもの}]はその[陰{かげ}]にやどり、[空{そら}]の[鳥{とり}]はその[枝{えだ}]にすみ、すべての[肉{にく}]なる[者{もの}]はこれによって[養{やしな}]われた。", "13": "わたしが[床{とこ}]にあって[見{み}]た[脳中{のうちゅう}]の[幻{まぼろし}]の[中{なか}]に、ひとりの[警護者{けいごしゃ}]、ひとりの[聖者{せいじゃ}]の[天{てん}]から[下{くだ}]るのを[見{み}]たが、", "14": "[彼{かれ}]は[声{こえ}][高{たか}]く[呼{よ}]ばわって、こう[言{い}]った、『この[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]し、その[枝{えだ}]を[切{き}]りはらい、その[葉{は}]をゆり[落{おと}]し、その[実{み}]を[打{う}]ち[散{ち}]らし、[獣{けもの}]をその[下{した}]から[逃{に}]げ[去{さ}]らせ、[鳥{とり}]をその[枝{えだ}]から[飛{と}]び[去{さ}]らせよ。", "15": "ただしその[根{ね}]の[切{き}]り[株{かぶ}]を[地{ち}]に[残{のこ}]し、それに[鉄{てつ}]と[青銅{せいどう}]のなわをかけて、[野{の}]の[若草{わかくさ}]の[中{なか}]におき、[天{てん}]からくだる[露{つゆ}]にぬれさせ、また[地{ち}]の[草{くさ}]の[中{なか}]で、[獣{けもの}]と[共{とも}]にその[分{ぶん}]にあずからせよ。", "16": "またその[心{こころ}]は[変{かわ}]って[人間{にんげん}]の[心{こころ}]のようでなく、[獣{けもの}]の[心{こころ}]が[与{あた}]えられて、七つの[時{とき}]を[過{す}]ごさせよ。", "17": "この[宣言{せんげん}]は[警護者{けいごしゃ}]たちの[命令{めいれい}]によるもの、この[決定{けってい}]は[聖者{せいじゃ}]たちの[言葉{ことば}]によるもので、いと[高{たか}]き[者{もの}]が、[人間{にんげん}]の[国{くに}]を[治{おさ}]めて、[自分{じぶん}]の[意{い}]のままにこれを[人{ひと}]に[与{あた}]え、また[人{ひと}]のうちの[最{もっと}]も[卑{いや}]しい[者{もの}]を、その[上{うえ}]に[立{た}]てられるという[事{こと}]を、すべての[者{もの}]に[知{し}]らせるためである』と。", "18": "われネブカデネザル[王{おう}]はこの[夢{ゆめ}]を[見{み}]た。ベルテシャザルよ、あなたはその[解{と}]き[明{あ}]かしをわたしに[告{つ}]げなさい。わが[国{くに}]の[知者{ちしゃ}]たちは、いずれもその[解{と}]き[明{あ}]かしを、わたしに[示{しめ}]すことができなかったけれども、あなたにはそれができる。あなたのうちには、[聖{せい}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]がやどっているからだ」。", "19": "その[時{とき}]、その[名{な}]をベルテシャザルととなえるダニエルは、しばらくのあいだ[驚{おどろ}]き、[思{おも}]い[悩{なや}]んだので、[王{おう}]は[彼{かれ}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、「ベルテシャザルよ、あなたはこの[夢{ゆめ}]と、その[解{と}]き[明{あ}]かしのために、[悩{なや}]むには[及{およ}]ばない」。ベルテシャザルは[答{こた}]えて[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、どうか、この[夢{ゆめ}]は、あなたを[憎{にく}]む[者{もの}]にかかわるように。この[解{と}]き[明{あ}]かしは、あなたの[敵{てき}]に[臨{のぞ}]むように。", "20": "あなたが[見{み}]られた[木{き}]、すなわちその[成長{せいちょう}]して[強{つよ}]くなり、[天{てん}]に[達{たっ}]するほどの[高{たか}]さになって、[地{ち}]の[果{はて}]までも[見{み}]えわたり、", "21": "その[葉{は}]は[美{うつく}]しく、その[実{み}]は[豊{ゆた}]かで、すべての[者{もの}]がその[中{なか}]から[食物{しょくもつ}]を[獲{え}]、また[野{の}]の[獣{けもの}]がその[陰{かげ}]にやどり、[空{そら}]の[鳥{とり}]がその[枝{えだ}]に[住{す}]んだ[木{き}]、", "22": "[王{おう}]よ、それはすなわちあなたです。あなたは[成長{せいちょう}]して[強{つよ}]くなり、[天{てん}]に[達{たっ}]するほどに[大{おお}]きくなり、あなたの[主権{しゅけん}]は[地{ち}]の[果{はて}]にまで[及{およ}]びました。", "23": "ところが、[王{おう}]はひとりの[警護者{けいごしゃ}]、ひとりの[聖者{せいじゃ}]が、[天{てん}]から[下{くだ}]って、こう[言{い}]うのを[見{み}]られました、『この[木{き}]を[切{き}]り[倒{たお}]して、これを[滅{ほろ}]ぼせ。ただしその[根{ね}]の[切{き}]り[株{かぶ}]を[地{ち}]に[残{のこ}]し、それに[鉄{てつ}]と[青銅{せいどう}]のなわをかけて、[野{の}]の[若草{わかくさ}]の[中{なか}]におき、[天{てん}]からくだる[露{つゆ}]にぬれさせ、また[野{の}]の[獣{けもの}]と[共{とも}]にその[分{ぶん}]にあずからせて、七つの[時{とき}]を[過{す}]ごさせよ』と。", "24": "[王{おう}]よ、その[解{と}]き[明{あ}]かしはこうです。すなわちこれはいと[高{たか}]き[者{もの}]の[命令{めいれい}]であって、わが[主{しゅ}]なる[王{おう}]に[臨{のぞ}]まんとするものです。", "25": "すなわちあなたは[追{お}]われて[世{よ}]の[人{ひと}]を[離{はな}]れ、[野{の}]の[獣{けもの}]と[共{とも}]におり、[牛{うし}]のように[草{くさ}]を[食{く}]い、[天{てん}]からくだる[露{つゆ}]にぬれるでしょう。こうして七つの[時{とき}]が[過{す}]ぎて、ついにあなたは、いと[高{たか}]き[者{もの}]が[人間{にんげん}]の[国{くに}]を[治{おさ}]めて、[自分{じぶん}]の[意{い}]のままに、これを[人{ひと}]に[与{あた}]えられることを[知{し}]るに[至{いた}]るでしょう。", "26": "また[彼{かれ}]らはその[木{き}]の[根{ね}]の[切{き}]り[株{かぶ}]を[残{のこ}]しおけと[命{めい}]じたので、あなたが、[天{てん}]はまことの[支配者{しはいしゃ}]であるということを[知{し}]った[後{のち}]、あなたの[国{くに}]はあなたに[確保{かくほ}]されるでしょう。", "27": "それゆえ[王{おう}]よ、あなたはわたしの[勧告{かんこく}]をいれ、[義{ぎ}]を[行{い}]って[罪{つみ}]を[離{はな}]れ、しえたげられる[者{もの}]をあわれんで、[不義{ふぎ}]を[離{はな}]れなさい。そうすれば、あるいはあなたの[繁栄{はんえい}]が、[長{なが}]く[続{つづ}]くかもしれません」。", "28": "この[事{こと}]は[皆{みな}]ネブカデネザル[王{おう}]に[臨{のぞ}]んだ。", "29": "十二か[月{げつ}]を[経{へ}]て[後{のち}]、[王{おう}]がバビロンの[王宮{おうきゅう}]の[屋上{おくじょう}]を[歩{ある}]いていたとき、", "30": "[王{おう}]は[自{みずか}]ら[言{い}]った、「この[大{おお}]いなるバビロンは、わたしの[大{おお}]いなる[力{ちから}]をもって[建{た}]てた[王城{おうじょう}]であって、わが[威光{いこう}]を[輝{かがや}]かすものではないか」。", "31": "その[言葉{ことば}]がなお[王{おう}]の[口{くち}]にあるうちに、[天{てん}]から[声{こえ}]がくだって[言{い}]った、「ネブカデネザル[王{おう}]よ、あなたに[告{つ}]げる。[国{くに}]はあなたを[離{はな}]れ[去{さ}]った。", "32": "あなたは、[追{お}]われて[世{よ}]の[人{ひと}]を[離{はな}]れ、[野{の}]の[獣{けもの}]と[共{とも}]におり、[牛{うし}]のように[草{くさ}]を[食{く}]い、こうして七つの[時{とき}]を[経{へ}]て、ついにあなたは、いと[高{たか}]き[者{もの}]が[人間{にんげん}]の[国{くに}]を[治{おさ}]めて、[自分{じぶん}]の[意{い}]のままに、これを[人{ひと}]に[与{あた}]えられることを[知{し}]るに[至{いた}]るだろう」。", "33": "この[言葉{ことば}]は、ただちにネブカデネザルに[成就{じょうじゅ}]した。[彼{かれ}]は[追{お}]われて[世{よ}]の[人{ひと}]を[離{はな}]れ、[牛{うし}]のように[草{くさ}]を[食{く}]い、その[身{み}]は[天{てん}]からくだる[露{つゆ}]にぬれ、ついにその[毛{け}]は、わしの[羽{はね}]のようになり、そのつめは[鳥{とり}]のつめのようになった。", "34": "こうしてその[期間{きかん}]が[満{み}]ちた[後{のち}]、われネブカデネザルは、[目{め}]をあげて[天{てん}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]ると、わたしの[理性{りせい}]が[自分{じぶん}]に[帰{かえ}]ったので、わたしはいと[高{たか}]き[者{もの}]をほめ、その[永遠{えいえん}]に[生{い}]ける[者{もの}]をさんびし、かつあがめた。その[主権{しゅけん}]は[永遠{えいえん}]の[主権{しゅけん}]、その[国{くに}]は[世々{よよ}]かぎりなく、", "35": "[地{ち}]に[住{す}]む[民{たみ}]はすべて[無{な}]き[者{もの}]のように[思{おも}]われ、[天{てん}]の[衆{しゅう}][群{ぐん}]にも、[地{ち}]に[住{す}]む[民{たみ}]にも、[彼{かれ}]はその[意{い}]のままに[事{こと}]を[行{おこな}]われる。だれも[彼{かれ}]の[手{て}]をおさえて「あなたは[何{なに}]をするのか」と[言{い}]いうる[者{もの}]はない。", "36": "この[時{とき}]わたしの[理性{りせい}]は[自分{じぶん}]に[帰{かえ}]り、またわが[国{くに}]の[光栄{こうえい}]のために、わが[尊厳{そんげん}]と[光輝{こうき}]とが、わたしに[帰{かえ}]った。わが[大臣{だいじん}]、わが[貴族{きぞく}]らもきて、わたしに[求{もと}]め、わたしは[国{くに}]の[上{うえ}]に[堅{かた}]く[立{た}]って、[前{まえ}]にもまさって[大{おお}]いなる[者{もの}]となった。", "37": "そこでわれネブカデネザルは[今{いま}]、[天{てん}]の[王{おう}]をほめたたえ、かつあがめたてまつる。そのみわざはことごとく[真実{しんじつ}]で、その[道{みち}]は[正{ただ}]しく、[高{たか}]ぶり[歩{あゆ}]む[者{もの}]を[低{ひく}]くされる。" }, "5": { "1": "ベルシャザル[王{おう}]は、その[大臣{だいじん}]一千[人{にん}]のために、[盛{さか}]んな[酒宴{しゅえん}]を[設{もう}]け、その一千[人{にん}]の[前{まえ}]で[酒{さけ}]を[飲{の}]んでいた。", "2": "[酒{さけ}]が[進{すす}]んだとき、ベルシャザルは、その[父{ちち}]ネブカデネザルがエルサレムの[神殿{しんでん}]から[取{と}]ってきた[金銀{きんぎん}]の[器{うつわ}]を[持{も}]ってこいと[命{めい}]じた。[王{おう}]とその[大臣{だいじん}]たち、および[王{おう}]の[妻{つま}]とそばめらが、これをもって[酒{さけ}]を[飲{の}]むためであった。", "3": "そこで[人々{ひとびと}]はそのエルサレムの[神{かみ}]の[宮{みや}]すなわち[神殿{しんでん}]から[取{と}]ってきた[金銀{きんぎん}]の[器{うつわ}]を[持{も}]ってきたので、[王{おう}]とその[大臣{だいじん}]たち、および[王{おう}]の[妻{つま}]とそばめらは、これをもって[飲{の}]んだ。", "4": "すなわち[彼{かれ}]らは[酒{さけ}]を[飲{の}]んで、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、[木{き}]、[石{いし}]などの[神々{かみがみ}]をほめたたえた。", "5": "すると[突然{とつぜん}][人{ひと}]の[手{て}]の[指{ゆび}]があらわれて、[燭台{しょくだい}]と[相対{あいたい}]する[王{おう}]の[宮殿{きゅうでん}]の[塗{ぬ}]り[壁{かべ}]に[物{もの}]を[書{か}]いた。[王{おう}]はその[物{もの}]を[書{か}]いた[手{て}]の[先{さき}]を[見{み}]た。", "6": "そのために[王{おう}]の[顔色{かおいろ}]は[変{かわ}]り、その[心{こころ}]は[思{おも}]い[悩{なや}]んで[乱{みだ}]れ、その[腰{こし}]のつがいはゆるみ、ひざは[震{ふる}]えて[互{たがい}]に[打{う}]ちあった。", "7": "[王{おう}]は[大声{おおごえ}]に[呼{よ}]ばわって、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、カルデヤびと、[占{うらな}]い[師{し}]らを[召{め}]してこさせた。[王{おう}]はバビロンの[知者{ちしゃ}]たちに[告{つ}]げて[言{い}]った、「この[文字{もじ}]を[読{よ}]み、その[解{と}]き[明{あ}]かしをわたしに[示{しめ}]す[者{もの}]には[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、[首{くび}]に[金{きん}]の[鎖{くさり}]をかけさせて、[国{くに}]の[第{だい}]三のつかさとしよう」と。", "8": "[王{おう}]の[知者{ちしゃ}]たちは[皆{みな}]はいってきた。しかしその[文字{もじ}]を[読{よ}]むことができず、またその[解{と}]き[明{あ}]かしを[王{おう}]に[示{しめ}]すことができなかったので、", "9": "ベルシャザル[王{おう}]は[大{おお}]いに[思{おも}]い[悩{なや}]んで、その[顔色{かおいろ}]は[変{かわ}]り、[王{おう}]の[大臣{だいじん}]たちも[当惑{とうわく}]した。", "10": "[時{とき}]に[王妃{おうひ}]は[王{おう}]と[大臣{だいじん}]たちの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて、その[宴会場{えんかいじょう}]にはいってきた。そして[王妃{おうひ}]は[言{い}]った、「[王{おう}]よ、どうか、とこしえに[生{い}]きながらえられますように。あなたは[心{こころ}]に[思{おも}]い[悩{なや}]んではなりません。また[顔色{かおいろ}]を[変{か}]えるには[及{およ}]びません。", "11": "あなたの[国{くに}]には、[聖{せい}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]のやどっているひとりの[人{ひと}]がおります。あなたの[父{ちち}]の[代{よ}]に、[彼{かれ}]は、[明知{めいち}]、[分別{ふんべつ}]および[神{かみ}]のような[知恵{ちえ}]のあることをあらわしました。あなたの[父{ちち}]ネブカデネザル[王{おう}]は、[彼{かれ}]を[立{た}]てて、[博士{はかせ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]、カルデヤびと、[占{うらな}]い[師{し}]らの[長{ちょう}]とされました。", "12": "[彼{かれ}]は、[王{おう}]がベルテシャザルという[名{な}]を[与{あた}]えたダニエルという[者{もの}]ですが、このダニエルには、すぐれた[霊{れい}]、[知識{ちしき}]、[分別{ふんべつ}]があって、[夢{ゆめ}]を[解{と}]き、なぞを[解{と}]き、[難問{なんもん}]を[解{と}]くことができます。ゆえにダニエルを[召{め}]しなさい。[彼{かれ}]はその[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]すでしょう」。", "13": "そこでダニエルは[王{おう}]の[前{まえ}]に[召{め}]された。[王{おう}]はダニエルに[言{い}]った、「あなたは、わが[父{ちち}]の[王{おう}]が、ユダからひきつれてきたユダの[捕囚{ほしゅう}]のひとりなのか。", "14": "[聞{き}]くところによると、あなたのうちには、[聖{せい}]なる[神{かみ}]の[霊{れい}]がやどっていて、[明知{めいち}]、[分別{ふんべつ}]および[非凡{ひぼん}]な[知恵{ちえ}]があるそうだ。", "15": "わたしは、[知者{ちしゃ}]、[法{ほう}][術{じゅつ}][士{し}]らを、わが[前{まえ}]に[召{め}]しよせて、この[文字{もじ}]を[読{よ}]ませ、その[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]させようとしたが、[彼{かれ}]らは、この[事{こと}]の[解{と}]き[明{あ}]かしを[示{しめ}]すことができなかった。", "16": "しかしまた[聞{き}]くところによると、あなたは[解{と}]き[明{あ}]かしをなし、かつ[難問{なんもん}]を[解{と}]くことができるそうだ。それで、あなたがもし、この[文字{もじ}]を[読{よ}]み、その[解{と}]き[明{あ}]かしをわたしに[示{しめ}]すことができたなら、あなたに[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、[金{きん}]の[鎖{くさり}]を[首{くび}]にかけさせて、この[国{くに}]の[第{だい}]三のつかさとしよう」。", "17": "ダニエルは[王{おう}]の[前{まえ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「あなたの[賜物{たまもの}]は、あなたご[自身{じしん}]にとっておき、あなたの[贈{おく}]り[物{もの}]は、[他人{たにん}]にお[与{あた}]えください。それでも、わたしは[王{おう}]のためにその[文字{もじ}]を[読{よ}]み、その[解{と}]き[明{あ}]かしをお[知{おし}]らせいたしましょう。", "18": "[王{おう}]よ、いと[高{たか}]き[神{かみ}]はあなたの[父{ちち}]ネブカデネザルに[国{くに}]と[権勢{けんせい}]と、[光栄{こうえい}]と[尊厳{そんげん}]とを[賜{たま}]いました。", "19": "[彼{かれ}]に[権勢{けんせい}]を[賜{たま}]わったことによって、[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]はみな、[彼{かれ}]の[前{まえ}]におののき[恐{おそ}]れました。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]する[者{もの}]を[殺{ころ}]し、[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]する[者{もの}]を[生{い}]かし、[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]する[者{もの}]を[上{あ}]げ、[自分{じぶん}]の[欲{ほっ}]する[者{もの}]を[下{くだ}]しました。", "20": "しかし[彼{かれ}]は[心{こころ}]に[高{たか}]ぶり、かたくなになり、ごうまんにふるまったので、[王位{おうい}]からしりぞけられ、その[光栄{こうえい}]を[奪{うば}]われ、", "21": "[追{お}]われて[世{よ}]の[人{ひと}]と[離{はな}]れ、その[思{おも}]いは[獣{けもの}]のようになり、そのすまいは[野{の}]ろばと[共{とも}]にあり、[牛{うし}]のように[草{くさ}]を[食{く}]い、その[身{み}]は[天{てん}]からくだる[露{つゆ}]にぬれ、こうしてついに[彼{かれ}]は、いと[高{たか}]き[神{かみ}]が[人間{にんげん}]の[国{くに}]を[治{おさ}]めて、[自分{じぶん}]の[意{い}]のままに[人{ひと}]を[立{た}]てられるということを、[知{し}]るようになりました。", "22": "ベルシャザルよ、あなたは[彼{かれ}]の[子{こ}]であって、この[事{こと}]をことごとく[知{し}]っていながら、なお[心{こころ}]を[低{ひく}]くせず、", "23": "かえって[天{てん}]の[主{しゅ}]にむかって、みずから[高{たか}]ぶり、その[宮{みや}]の[器物{うつわもの}]をあなたの[前{まえ}]に[持{も}]ってこさせ、あなたとあなたの[大臣{だいじん}]たちと、あなたの[妻{つま}]とそばめたちは、それをもって[酒{さけ}]を[飲{の}]み、そしてあなたは[見{み}]ることも、[聞{き}]くことも、[物{もの}]を[知{し}]ることもできない[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[青銅{せいどう}]、[鉄{てつ}]、[木{き}]、[石{いし}]の[神々{かみがみ}]をほめたたえたが、あなたの[命{いのち}]をその[手{て}]ににぎり、あなたのすべての[道{みち}]をつかさどられる[神{かみ}]をあがめようとはしなかった。", "24": "それゆえ、[彼{かれ}]の[前{まえ}]からこの[手{て}]が[出{で}]てきて、この[文字{もじ}]が[書{か}]きしるされたのです。", "25": "そのしるされた[文字{もじ}]はこうです。メネ、メネ、テケル、ウパルシン。", "26": "その[事{こと}]の[解{と}]き[明{あ}]かしはこうです、メネは[神{かみ}]があなたの[治世{ちせい}]を[数{かぞ}]えて、これをその[終{おわ}]りに[至{いた}]らせたことをいうのです。", "27": "テケルは、あなたがはかりで[量{はか}]られて、その[量{りょう}]の[足{た}]りないことがあらわれたことをいうのです。", "28": "ペレスは、あなたの[国{くに}]が[分{わ}]かたれて、メデアとペルシャの[人々{ひとびと}]に[与{あた}]えられることをいうのです」。", "29": "そこでベルシャザルは[命{めい}]じて、ダニエルに[紫{むらさき}]の[衣{ころも}]を[着{き}]せ、[金{きん}]の[鎖{くさり}]をその[首{くび}]にかけさせ、[彼{かれ}]について[布告{ふこく}]を[発{はっ}]して、[彼{かれ}]は[国{くに}]の[第{だい}]三のつかさであると[言{い}]わせた。", "30": "カルデヤびとの[王{おう}]ベルシャザルは、その[夜{よる}]のうちに[殺{ころ}]され、", "31": "メデアびとダリヨスが、その[国{くに}]を[受{う}]けた。この[時{とき}]ダリヨスは、おおよそ六十二[歳{さい}]であった。" }, "6": { "1": "ダリヨスは[全国{ぜんこく}]を[治{おさ}]めるために、その[国{くに}]に百二十[人{にん}]の[総督{そうとく}]を[立{た}]てることをよしとし、", "2": "また[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に三[人{にん}]の[総監{そうかん}]を[立{た}]てた。ダニエルはそのひとりであった。これは[総督{そうとく}]たちをして、この三[人{にん}]の[前{まえ}]に、その[職務{しょくむ}]に[関{かん}]する[報告{ほうこく}]をさせて、[王{おう}]に[損失{そんしつ}]の[及{およ}]ぶことのないようにするためであった。", "3": "ダニエルは[彼{かれ}]のうちにあるすぐれた[霊{れい}]のゆえに、[他{た}]のすべての[総監{そうかん}]および[総督{そうとく}]たちにまさっていたので、[王{おう}]は[彼{かれ}]を[立{た}]てて[全国{ぜんこく}]を[治{おさ}]めさせようとした。", "4": "そこで[総監{そうかん}]および[総督{そうとく}]らは、[国事{こくじ}]についてダニエルを[訴{うった}]えるべき[口実{こうじつ}]を[得{え}]ようとしたが、[訴{うった}]えるべきなんの[口実{こうじつ}]も、なんのとがをも[見{み}]いだすことができなかった。それは[彼{かれ}]が[忠信{ちゅうしん}]な[人{ひと}]であって、その[身{み}]になんのあやまちも、とがも[見{み}]いだされなかったからである。", "5": "そこでその[人々{ひとびと}]は[言{い}]った、「われわれはダニエルの[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]に[関{かん}]して、[彼{かれ}]を[訴{うった}]える[口実{こうじつ}]を[得{え}]るのでなければ、ついに[彼{かれ}]を[訴{うった}]えることはできまい」と。", "6": "こうして[総監{そうかん}]と[総督{そうとく}]らは、[王{おう}]のもとに[集{あつ}]まってきて、[王{おう}]に[言{い}]った、「ダリヨス[王{おう}]よ、どうかとこしえに[生{い}]きながらえられますように。", "7": "[国{くに}]の[総監{そうかん}]、[長官{ちょうかん}]および[総督{そうとく}]、[参議{さんぎ}]および[知事{ちじ}]らは、[相{あい}]はかって、[王{おう}]が一つのおきてを[立{た}]て、一つの[禁令{きんれい}]を[定{さだ}]められるよう[求{もと}]めることになりました。[王{おう}]よ、それはこうです。すなわち[今{いま}]から三十[日{にち}]の[間{あいだ}]は、ただあなたにのみ[願{ねが}]い[事{ごと}]をさせ、もしあなたをおいて、[神{かみ}]または[人{ひと}]にこれをなす[者{もの}]があれば、すべてその[者{もの}]を、ししの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れるというのです。", "8": "それで[王{おう}]よ、その[禁令{きんれい}]を[定{さだ}]め、その[文書{ぶんしょ}]に[署名{しょめい}]して、メデアとペルシャの[変{かわ}]ることのない[法律{ほうりつ}]のごとく、これを[変{か}]えることのできないようにしてください」。", "9": "そこでダリヨス[王{おう}]は、その[禁令{きんれい}]の[文書{ぶんしょ}]に[署名{しょめい}]した。", "10": "ダニエルは、その[文書{ぶんしょ}]の[署名{しょめい}]されたことを[知{し}]って[家{いえ}]に[帰{かえ}]り、二[階{かい}]のへやの、エルサレムに[向{む}]かって[窓{まど}]の[開{ひら}]かれた[所{ところ}]で、[以前{いぜん}]からおこなっていたように、一[日{にち}]に三[度{ど}]ずつ、ひざをかがめて[神{かみ}]の[前{まえ}]に[祈{いの}]り、かつ[感謝{かんしゃ}]した。", "11": "そこでその[人々{ひとびと}]は[集{あつ}]まってきて、ダニエルがその[神{かみ}]の[前{まえ}]に[祈{いの}]り、かつ[求{もと}]めていることを[見{み}]たので、", "12": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[前{まえ}]にきて、[王{おう}]の[禁令{きんれい}]について[奏上{そうじょう}]して[言{い}]った、「[王{おう}]よ、あなたは[禁令{きんれい}]に[署名{しょめい}]して、[今{いま}]から三十[日{にち}]の[間{あいだ}]は、ただあなたにのみ[願{ねが}]い[事{ごと}]をさせ、もしあなたをおいて、[神{かみ}]または[人{ひと}]に、これをなす[者{もの}]があれば、すべてその[者{もの}]を、ししの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れると、[定{さだ}]められたではありませんか」。[王{おう}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「その[事{こと}]は[確{たし}]かであって、メデアとペルシャの[法律{ほうりつ}]のごとく、[変{か}]えることのできないものだ」。", "13": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]の[前{まえ}]に[答{こた}]えて[言{い}]った、「[王{おう}]よ、ユダから[引{ひ}]いてきた[捕囚{ほしゅう}]のひとりである、かのダニエルは、あなたをも、あなたの[署名{しょめい}]された[禁令{きんれい}]をも[顧{かえり}]みず、一[日{にち}]に三[度{ど}]ずつ、[祈{いのり}]をささげています」。", "14": "[王{おう}]はこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]いて[大{おお}]いに[憂{うれ}]え、ダニエルを[救{すく}]おうと[心{こころ}]を[用{もち}]い、[日{ひ}]の[入{い}]るまで、[彼{かれ}]を[救{すく}]い[出{だ}]すことに[努{つと}]めた。", "15": "[時{とき}]にその[人々{ひとびと}]は、また[王{おう}]のもとに[集{あつ}]まってきて、[王{おう}]に[言{い}]った、「[王{おう}]よ、メデアとペルシャの[法律{ほうりつ}]によれば、[王{おう}]の[立{た}]てた[禁令{きんれい}]、または、おきては[変{か}]えることのできないものであることを、ご[承知{しょうち}]ください」。", "16": "そこで[王{おう}]は[命令{めいれい}]を[下{くだ}]したので、ダニエルは[引{ひ}]き[出{だ}]されて、ししの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れられた。[王{おう}]はダニエルに[言{い}]った、「どうか、あなたの[常{つね}]に[仕{つか}]える[神{かみ}]が、あなたを[救{すく}]われるように」。", "17": "そして一つの[石{いし}]を[持{も}]ってきて、[穴{あな}]の[口{くち}]をふさいだので、[王{おう}]は[自分{じぶん}]の[印{いん}]と、[大臣{だいじん}]らの[印{いん}]をもって、これに[封印{ふういん}]した。これはダニエルの[処置{しょち}]を[変{か}]えることのないようにするためであった。", "18": "こうして[王{おう}]はその[宮殿{きゅうでん}]に[帰{かえ}]ったが、その[夜{よる}]は[食{しょく}]をとらず、また、そばめたちを[召{め}]し[寄{よ}]せず、[全{まった}]く[眠{ねむ}]ることもしなかった。", "19": "こうして[王{おう}]は[朝{あさ}]まだき[起{お}]きて、ししの[穴{あな}]へ[急{いそ}]いで[行{い}]ったが、", "20": "ダニエルのいる[穴{あな}]に[近{ちか}]づいたとき、[悲{かな}]しげな[声{こえ}]をあげて[呼{よ}]ばわり、ダニエルに[言{い}]った、「[生{い}]ける[神{かみ}]のしもべダニエルよ、あなたが[常{つね}]に[仕{つか}]えている[神{かみ}]はあなたを[救{すく}]って、ししの[害{がい}]を[免{まぬか}]れさせることができたか」。", "21": "ダニエルは[王{おう}]に[言{い}]った、「[王{おう}]よ、どうか、とこしえに[生{い}]きながらえられますように。", "22": "わたしの[神{かみ}]はその[使{つかい}]をおくって、ししの[口{くち}]を[閉{と}]ざされたので、ししはわたしを[害{がい}]しませんでした。これはわたしに[罪{つみ}]のないことが、[神{かみ}]の[前{まえ}]に[認{みと}]められたからです。[王{おう}]よ、わたしはあなたの[前{まえ}]にも、[何{なに}]も[悪{わる}]い[事{こと}]をしなかったのです」。", "23": "そこで[王{おう}]は[大{おお}]いに[喜{よろこ}]び、ダニエルを[穴{あな}]の[中{なか}]から[出{だ}]せと[命{めい}]じたので、ダニエルは[穴{あな}]の[中{なか}]から[出{だ}]されたが、その[身{み}]になんの[害{がい}]をも[受{う}]けていなかった。これは[彼{かれ}]が[自分{じぶん}]の[神{かみ}]を[頼{たの}]みとしていたからである。", "24": "[王{おう}]はまた[命令{めいれい}]を[下{くだ}]して、ダニエルをあしざまに[訴{うった}]えた[人々{ひとびと}]を[引{ひ}]いてこさせ、[彼{かれ}]らをその[妻子{さいし}]と[共{とも}]に、ししの[穴{あな}]に[投{な}]げ[入{い}]れさせた。[彼{かれ}]らが[穴{あな}]の[底{そこ}]に[達{たっ}]しないうちに、ししは[彼{かれ}]らにとびかかって、その[骨{ほね}]までもかみ[砕{くだ}]いた。", "25": "そこでダリヨス[王{おう}]は[全{ぜん}][世界{せかい}]に[住{す}]む[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]に[詔{みことのり}]を[書{か}]きおくって[言{い}]った、「どうか、あなたがたに[平安{へいあん}]が[増{ま}]すように。", "26": "わたしは[命令{めいれい}]を[出{だ}]す。わが[国{くに}]のすべての[州{しゅう}]の[人{ひと}]は、[皆{みな}]ダニエルの[神{かみ}]を、おののき[恐{おそ}]れなければならない。[彼{かれ}]は[生{い}]ける[神{かみ}]であって、とこしえに[変{かわ}]ることなく、その[国{くに}]は[滅{ほろ}]びず、その[主権{しゅけん}]は[終{おわ}]りまで[続{つづ}]く。", "27": "[彼{かれ}]は[救{すくい}]を[施{ほどこ}]し、[助{たす}]けをなし、[天{てん}]においても、[地{ち}]においても、しるしと[奇跡{きせき}]とをおこない、ダニエルを[救{すく}]って、ししの[力{ちから}]をのがれさせたかたである」。", "28": "こうして、このダニエルはダリヨスの[世{よ}]と、ペルシャ[人{ひと}]クロスの[世{よ}]において[栄{さか}]えた。" }, "7": { "1": "バビロンの[王{おう}]ベルシャザルの[元年{がんねん}]に、ダニエルは[床{とこ}]にあって[夢{ゆめ}]を[見{み}]、また[脳{のう}][中{ちゅう}]に[幻{まぼろし}]を[得{え}]たので、[彼{かれ}]はその[夢{ゆめ}]をしるして、その[事{こと}]の[大意{たいい}]を[述{の}]べた。", "2": "ダニエルは[述{の}]べて[言{い}]った、「わたしは[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のうちに[見{み}]た。[見{み}]よ、[天{てん}]の[四方{しほう}]からの[風{かぜ}]が[大海{おおうみ}]をかきたてると、", "3": "四つの[大{おお}]きな[獣{けもの}]が[海{うみ}]からあがってきた。その[形{かたち}]は、おのおの[異{こと}]なり、", "4": "[第{だい}]一のものは、ししのようで、わしの[翼{つばさ}]をもっていたが、わたしが[見{み}]ていると、その[翼{つばさ}]は[抜{ぬ}]きとられ、また[地{ち}]から[起{おこ}]されて、[人{ひと}]のように二[本{ほん}]の[足{あし}]で[立{た}]たせられ、かつ[人{ひと}]の[心{こころ}]が[与{あた}]えられた。", "5": "[見{み}]よ、[第{だい}]二の[獣{けもの}]は[熊{くま}]のようであった。これはそのからだの[一方{いっぽう}]をあげ、その[口{くち}]の[歯{は}]の[間{あいだ}]に、三[本{ぼん}]の[肋骨{ろっこつ}]をくわえていたが、これに[向{む}]かって『[起{お}]きあがって、[多{おお}]くの[肉{にく}]を[食{く}]らえ』と[言{い}]う[声{こえ}]があった。", "6": "その[後{のち}]わたしが[見{み}]たのは、ひょうのような[獣{けもの}]で、その[背{せ}]には[鳥{とり}]の[翼{つばさ}]が四つあった。またこの[獣{けもの}]には四つの[頭{あたま}]があり、[主権{しゅけん}]が[与{あた}]えられた。", "7": "その[後{のち}]わたしが[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のうちに[見{み}]た[第{だい}]四の[獣{けもの}]は、[恐{おそ}]ろしい、ものすごい、[非常{ひじょう}]に[強{つよ}]いもので、[大{おお}]きな[鉄{てつ}]の[歯{は}]があり、[食{く}]らい、かつ、かみ[砕{くだ}]いて、その[残{のこ}]りを[足{あし}]で[踏{ふ}]みつけた。これは、その[前{まえ}]に[出{で}]たすべての[獣{けもの}]と[違{ちが}]って、十の[角{つの}]を[持{も}]っていた。", "8": "わたしが、その[角{つの}]を[注意{ちゅうい}]して[見{み}]ていると、その[中{なか}]に、また一つの[小{ちい}]さい[角{つの}]が[出{で}]てきたが、この[小{ちい}]さい[角{つの}]のために、さきの[角{つの}]のうち三つがその[根{ね}]から[抜{ぬ}]け[落{お}]ちた。[見{み}]よ、この[小{ちい}]さい[角{つの}]には、[人{ひと}]の[目{め}]のような[目{め}]があり、また[大{おお}]きな[事{こと}]を[語{かた}]る[口{くち}]があった。", "9": "わたしが[見{み}]ていると、もろもろのみ[座{ざ}]が[設{もう}]けられて、[日{ひ}]の[老{お}]いたる[者{もの}]が[座{ざ}]しておられた。その[衣{ころも}]は[雪{ゆき}]のように[白{しろ}]く、[頭{あたま}]の[毛{け}]は[混{ま}]じりもののない[羊{ひつじ}]の[毛{け}]のようであった。そのみ[座{ざ}]は[火{ひ}]の[炎{ほのお}]であり、その[車輪{しゃりん}]は[燃{も}]える[火{ひ}]であった。", "10": "[彼{かれ}]の[前{まえ}]から、ひと[筋{すじ}]の[火{ひ}]の[流{なが}]れが[出{で}]てきた。[彼{かれ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]は[千々{せんせん}]、[彼{かれ}]の[前{まえ}]にはべる[者{もの}]は[万々{まんまん}]、[審判{しんぱん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はその[席{せき}]に[着{つ}]き、かずかずの[書{か}]き[物{もの}]が[開{ひら}]かれた。", "11": "わたしは、その[角{つの}]の[語{かた}]る[大{おお}]いなる[言葉{ことば}]の[声{こえ}]がするので[見{み}]ていたが、わたしが[見{み}]ている[間{あいだ}]にその[獣{けもの}]は[殺{ころ}]され、そのからだはそこなわれて、[燃{も}]える[火{ひ}]に[投{な}]げ[入{い}]れられた。", "12": "その[他{た}]の[獣{けもの}]はその[主権{しゅけん}]を[奪{うば}]われたが、その[命{いのち}]は、[時{とき}]と[季節{きせつ}]の[来{く}]るまで[延{の}]ばされた。", "13": "わたしはまた[夜{よる}]の[幻{まぼろし}]のうちに[見{み}]ていると、[見{み}]よ、[人{ひと}]の[子{こ}]のような[者{もの}]が、[天{てん}]の[雲{くも}]に[乗{の}]ってきて、[日{ひ}]の[老{お}]いたる[者{もの}]のもとに[来{く}]ると、その[前{まえ}]に[導{みちび}]かれた。", "14": "[彼{かれ}]に[主権{しゅけん}]と[光栄{こうえい}]と[国{くに}]とを[賜{たま}]い、[諸民{しょみん}]、[諸{しょ}][族{ぞく}]、[諸国{しょこく}][語{ご}]の[者{もの}]を[彼{かれ}]に[仕{つか}]えさせた。その[主権{しゅけん}]は[永遠{えいえん}]の[主権{しゅけん}]であって、なくなることがなく、その[国{くに}]は[滅{ほろ}]びることがない。", "15": "そこで、われダニエル、わがうちなる[霊{れい}]は[憂{うれ}]え、わが[脳中{のうちゅう}]の[幻{まぼろし}]は、わたしを[悩{なや}]ましたので、", "16": "わたしは、そこに[立{た}]っている[者{もの}]のひとりに[近寄{ちかよ}]って、このすべての[事{こと}]の[真意{しんい}]を[尋{たず}]ねた。するとその[者{もの}]は、わたしにこの[事{こと}]の[解{と}]き[明{あ}]かしを[告{つ}]げ[知{し}]らせた。", "17": "『この四つの[大{おお}]きな[獣{けもの}]は、[地{ち}]に[起{おこ}]らんとする四[人{にん}]の[王{おう}]である。", "18": "しかしついには、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[聖徒{せいと}]が[国{くに}]を[受{う}]け、[永遠{えいえん}]にその[国{くに}]を[保{たも}]って、[世々{よよ}]かぎりなく[続{つづ}]く』。", "19": "そこでわたしは、さらに[第{だい}]四の[獣{けもの}]の[真意{しんい}]を[知{し}]ろうとした。その[獣{けもの}]は[他{た}]の[獣{けもの}]と[異{こと}]なって、はなはだ[恐{おそ}]ろしく、その[歯{は}]は[鉄{てつ}]、そのつめは[青銅{せいどう}]であって、[食{く}]らい、かつ、かみ[砕{くだ}]いて、その[残{のこ}]りを[足{あし}]で[踏{ふ}]みつけた。", "20": "この[獣{けもの}]の[頭{あたま}]には、十の[角{つの}]があったが、そのほかに一つの[角{つの}]が[出{で}]てきたので、この[角{つの}]のために、三つの[角{つの}]が[抜{ぬ}]け[落{お}]ちた。この[角{つの}]には[目{め}]があり、また[大{おお}]きな[事{こと}]を[語{かた}]る[口{くち}]があって、その[形{かたち}]は、その[同類{どうるい}]のものよりも[大{おお}]きく[見{み}]えた。", "21": "わたしが[見{み}]ていると、この[角{つの}]は[聖徒{せいと}]と[戦{たたか}]って、[彼{かれ}]らに[勝{か}]ったが、", "22": "ついに[日{ひ}]の[老{お}]いたる[者{もの}]がきて、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[聖徒{せいと}]のために[審判{しんぱん}]をおこなった。そしてその[時{とき}]がきて、この[聖徒{せいと}]たちは[国{くに}]を[受{う}]けた。", "23": "[彼{かれ}]はこう[言{い}]った、『[第{だい}]四の[獣{けもの}]は[地上{ちじょう}]の[第{だい}]四の[国{くに}]である。これはすべての[国{くに}]と[異{こと}]なって、[全{ぜん}][世界{せかい}]を[併合{へいごう}]し、これを[踏{ふ}]みつけ、かつ[打{う}]ち[砕{くだ}]く。", "24": "十の[角{つの}]はこの[国{くに}]から[起{おこ}]る十[人{にん}]の[王{おう}]である。その[後{のち}]にまたひとりの[王{おう}]が[起{おこ}]る。[彼{かれ}]は[先{さき}]の[者{もの}]と[異{こと}]なり、かつ、その三[人{にん}]の[王{おう}]を[倒{たお}]す。", "25": "[彼{かれ}]は、いと[高{たか}]き[者{もの}]に[敵{てき}]して[言葉{ことば}]を[出{だ}]し、かつ、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[聖徒{せいと}]を[悩{なや}]ます。[彼{かれ}]はまた[時{とき}]と[律法{りっぽう}]とを[変{か}]えようと[望{のぞ}]む。[聖徒{せいと}]はひと[時{とき}]と、ふた[時{とき}]と、[半時{はんとき}]の[間{あいだ}]、[彼{かれ}]の[手{て}]にわたされる。", "26": "しかし[審判{しんぱん}]が[行{おこな}]われ、[彼{かれ}]の[主権{しゅけん}]は[奪{うば}]われて、[永遠{えいえん}]に[滅{ほろ}]び[絶{た}]やされ、", "27": "[国{くに}]と[主権{しゅけん}]と[全{ぜん}][天下{てんか}]の[国々{くにぐに}]の[権威{けんい}]とは、いと[高{たか}]き[者{もの}]の[聖徒{せいと}]たる[民{たみ}]に[与{あた}]えられる。[彼{かれ}]らの[国{くに}]は[永遠{えいえん}]の[国{くに}]であって、[諸国{しょこく}]の[者{もの}]はみな[彼{かれ}]らに[仕{つか}]え、かつ[従{したが}]う』。", "28": "その[事{こと}]はここで[終{おわ}]った。われダニエルは、これを[思{おも}]いまわして、[非常{ひじょう}]に[悩{なや}]み、[顔色{かおいろ}]も[変{かわ}]った。しかし、わたしはこの[事{こと}]を[心{こころ}]に[留{と}]めた」。" }, "8": { "1": "われダニエルは[先{さき}]に[幻{まぼろし}]を[見{み}]たが、[後{のち}]またベルシャザル[王{おう}]の[治世{ちせい}]の[第{だい}]三[年{ねん}]に、一つの[幻{まぼろし}]がわたしに[示{しめ}]された。", "2": "その[幻{まぼろし}]を[見{み}]たのは、エラム[州{しゅう}]の[首都{しゅと}]スサにいた[時{とき}]であって、ウライ[川{かわ}]のほとりにおいてであった。", "3": "わたしが[目{め}]をあげて[見{み}]ると、[川{かわ}]の[岸{きし}]に一[匹{ぴき}]の[雄羊{おひつじ}]が[立{た}]っていた。これに二つの[角{つの}]があって、その[角{つの}]は[共{とも}]に[長{なが}]かったが、一つの[角{つの}]は[他{た}]の[角{つの}]よりも[長{なが}]かった。その[長{なが}]いのは[後{のち}]に[伸{の}]びたのである。", "4": "わたしが[見{み}]ていると、その[雄羊{おひつじ}]は、[西{にし}]、[北{きた}]、[南{みなみ}]にむかって[突撃{とつげき}]したが、これに[当{あた}]ることのできる[獣{けもの}]は一[匹{ぴき}]もなく、またその[手{て}]から[救{すく}]い[出{だ}]すことのできるものもなかった。これはその[心{こころ}]のままにふるまい、みずから[高{たか}]ぶっていた。", "5": "わたしがこれを[考{かんが}]え、[見{み}]ていると、一[匹{ぴき}]の[雄{お}]やぎが、[全{ぜん}][地{ち}]のおもてを[飛{と}]びわたって[西{にし}]からきたが、その[足{あし}]は[土{つち}]を[踏{ふ}]まなかった。このやぎには、[目{め}]の[間{あいだ}]に[著{いちじる}]しい一つの[角{つの}]があった。", "6": "この[者{もの}]は、さきにわたしが[川{かわ}]の[岸{きし}]に[立{た}]っているのを[見{み}]た、あの二つの[角{つの}]のある[雄羊{おひつじ}]にむかってきて、[激{はげ}]しく[怒{いか}]ってこれに[走{はし}]り[寄{よ}]った。", "7": "わたしが[見{み}]ていると、それが[雄羊{おひつじ}]に[近寄{ちかよ}]るや、これにむかって[怒{いか}]りを[発{はっ}]し、[雄羊{おひつじ}]を[撃{う}]って、その二つの[角{つの}]を[砕{くだ}]いた。[雄羊{おひつじ}]には、これに[当{あた}]る[力{ちから}]がなかったので、やぎは[雄羊{おひつじ}]を[地{ち}]に[打{う}]ち[倒{たお}]して[踏{ふ}]みつけた。また、その[雄羊{おひつじ}]を、やぎの[力{ちから}]から[救{すく}]いうる[者{もの}]がなかった。", "8": "こうして、その[雄{お}]やぎは、はなはだしく[高{たか}]ぶったが、その[盛{さか}]んになった[時{とき}]、あの[大{おお}]きな[角{つの}]が[折{お}]れて、その[代{かわ}]りに四つの[著{いちじる}]しい[角{つの}]が[生{しょう}]じ、[天{てん}]の[四方{しほう}]に[向{む}]かった。", "9": "その[角{つの}]の一つから、一つの[小{ちい}]さい[角{つの}]が[出{で}]て、[南{みなみ}]に[向{む}]かい、[東{ひがし}]に[向{む}]かい、[麗{うるわ}]しい[地{ち}]に[向{む}]かって、はなはだしく[大{おお}]きくなり、", "10": "[天{てん}]の[衆{しゅう}][群{ぐん}]に[及{およ}]ぶまでに[大{おお}]きくなり、[星{ほし}]の[衆{しゅう}][群{ぐん}]のうちの[数個{すうこ}]を[地{ち}]に[投{な}]げ[下{くだ}]して、これを[踏{ふ}]みつけ、", "11": "またみずから[高{たか}]ぶって、その[衆{しゅう}][群{ぐん}]の[主{しゅ}]に[敵{てき}]し、その[常供{じょうく}]の[燔祭{はんさい}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、かつその[聖所{せいじょ}]を[倒{たお}]した。", "12": "そしてその[衆{しゅう}][群{ぐん}]は、[罪{つみ}]によって、[常供{じょうく}]の[燔祭{はんさい}]と[共{とも}]に、これにわたされた。その[角{つの}]はまた[真理{しんり}]を[地{ち}]に[投{な}]げうち、ほしいままにふるまって、みずから[栄{さか}]えた。", "13": "それから、わたしはひとりの[聖者{せいじゃ}]の[語{かた}]っているのを[聞{き}]いた。またひとりの[聖者{せいじゃ}]があって、その[語{かた}]っている[聖者{せいじゃ}]にむかって[言{い}]った、「[常供{じょうく}]の[燔祭{はんさい}]と、[荒{あら}]すことをなす[罪{つみ}]と、[聖所{せいじょ}]とその[衆{しゅう}][群{ぐん}]がわたされて、[足{あし}]の[下{した}]に[踏{ふ}]みつけられることについて、[幻{まぼろし}]にあらわれたことは、いつまでだろうか」と。", "14": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「二千三百の[夕{ゆう}]と[朝{あさ}]の[間{あいだ}]である。そして[聖所{せいじょ}]は[清{きよ}]められてその[正{ただ}]しい[状態{じょうたい}]に[復{ふく}]する」。", "15": "われダニエルはこの[幻{まぼろし}]を[見{み}]て、その[意味{いみ}]を[知{し}]ろうと[求{もと}]めていた[時{とき}]、[見{み}]よ、[人{ひと}]のように[見{み}]える[者{もの}]が、わたしの[前{まえ}]に[立{た}]った。", "16": "わたしはウライ[川{かわ}]の[両{りょう}][岸{がん}]の[間{あいだ}]から[人{ひと}]の[声{こえ}]が[出{で}]て、[呼{よ}]ばわるのを[聞{き}]いた、「ガブリエルよ、この[幻{まぼろし}]をその[人{ひと}]に[悟{さと}]らせよ」。", "17": "すると[彼{かれ}]はわたしの[立{た}]っている[所{ところ}]にきた。[彼{かれ}]がきたとき、わたしは[恐{おそ}]れて、ひれ[伏{ふ}]した。しかし、[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[人{ひと}]の[子{こ}]よ、[悟{さと}]りなさい。この[幻{まぼろし}]は[終{おわ}]りの[時{とき}]にかかわるものです」。", "18": "[彼{かれ}]がわたしに[語{かた}]っていた[時{とき}]、わたしは[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して、[深{ふか}]い[眠{ねむ}]りに[陥{おちい}]ったが、[彼{かれ}]はわたしに[手{て}]を[触{ふ}]れ、わたしを[立{た}]たせて、", "19": "[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしは[憤{いきどお}]りの[終{おわ}]りの[時{とき}]に[起{おこ}]るべきことを、あなたに[知{し}]らせよう。それは[定{さだ}]められた[終{おわ}]りの[時{とき}]にかかわるものであるから。", "20": "あなたが[見{み}]た、あの二つの[角{つの}]のある[雄羊{おひつじ}]は、メデアとペルシャの[王{おう}]です。", "21": "また、かの[雄{お}]やぎはギリシヤの[王{おう}]です、その[目{め}]の[間{あいだ}]の[大{おお}]きな[角{つの}]は、その[第{だい}]一の[王{おう}]です。", "22": "またその[角{つの}]が[折{お}]れて、その[代{かわ}]りに四つの[角{つの}]が[生{しょう}]じたのは、その[民{たみ}]から四つの[国{くに}]が[起{おこ}]るのです。しかし、[第{だい}]一の[王{おう}]のような[勢力{せいりょく}]はない。", "23": "[彼{かれ}]らの[国{くに}]の[終{おわ}]りの[時{とき}]になり、[罪{つみ}]びとの[罪{つみ}]が[満{み}]ちるに[及{およ}]んで、ひとりの[王{おう}]が[起{おこ}]るでしょう。その[顔{かお}]は[猛悪{もうあく}]で、[彼{かれ}]はなぞを[解{と}]き、", "24": "その[勢力{せいりょく}]は[盛{さか}]んであって、[恐{おそ}]ろしい[破壊{はかい}]をなし、そのなすところ[成功{せいこう}]して、[有力{ゆうりょく}]な[人々{ひとびと}]と、[聖徒{せいと}]である[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼすでしょう。", "25": "[彼{かれ}]は[悪知恵{わるぢえ}]をもって、[偽{いつわ}]りをその[手{て}]におこない[遂{と}]げ、みずから[心{こころ}]に[高{たか}]ぶり、[不意{ふい}]に[多{おお}]くの[人{ひと}]を[打{う}]ち[滅{ほろ}]ぼし、また[君{きみ}]の[君{きみ}]たる[者{もの}]に[敵{てき}]するでしょう。しかし、ついに[彼{かれ}]は[人手{ひとで}]によらずに[滅{ほろ}]ぼされるでしょう。", "26": "[先{さき}]に[示{しめ}]された[朝夕{あさゆう}]の[幻{まぼろし}]は[真実{しんじつ}]です。しかし、あなたはその[幻{まぼろし}]を[秘密{ひみつ}]にしておかなければならない。これは[多{おお}]くの[日{ひ}]の[後{のち}]にかかわる[事{こと}]だから」。", "27": "われダニエルは[疲{つか}]れはてて、[数日{すうじつ}]の[間{あいだ}][病{や}]みわずらったが、[後{のち}][起{お}]きて、[王{おう}]の[事務{じむ}]を[執{と}]った。しかし、わたしはこの[幻{まぼろし}]の[事{こと}]を[思{おも}]って[驚{おどろ}]いた。またこれを[悟{さと}]ることができなかった。" }, "9": { "1": "メデアびとアハシュエロスの[子{こ}]ダリヨスが、カルデヤびとの[王{おう}]となったその[元年{がんねん}]、", "2": "すなわちその[治世{ちせい}]の[第{だい}]一[年{ねん}]に、われダニエルは[主{しゅ}]が[預言者{よげんしゃ}]エレミヤに[臨{のぞ}]んで[告{つ}]げられたその[言葉{ことば}]により、エルサレムの[荒廃{こうはい}]の[終{おわ}]るまでに[経{へ}]ねばならぬ[年{ねん}]の[数{かず}]は七十[年{ねん}]であることを、[文書{ぶんしょ}]によって[悟{さと}]った。", "3": "それでわたしは、わが[顔{かお}]を[主{しゅ}]なる[神{かみ}]に[向{む}]け、[断食{だんじき}]をなし、[荒布{あらぬの}]を[着{き}]、[灰{はい}]をかぶって[祈{いの}]り、かつ[願{ねが}]い[求{もと}]めた。", "4": "すなわちわたしは、わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]り、ざんげして[言{い}]った、「ああ、[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[神{かみ}]、[主{しゅ}]、おのれを[愛{あい}]し、おのれの[戒{いまし}]めを[守{まも}]る[者{もの}]のために[契約{けいやく}]を[保{たも}]ち、いつくしみを[施{ほどこ}]される[者{もの}]よ、", "5": "われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、[悪{あく}]をおこない、よこしまなふるまいをなし、そむいて、あなたの[戒{いまし}]めと、おきてを[離{はな}]れました。", "6": "われわれはまた、あなたのしもべなる[預言者{よげんしゃ}]たちが、あなたの[名{な}]をもって、われわれの[王{おう}]たち、[君{きみ}]たち、[先祖{せんぞ}]たち、および[国{くに}]のすべての[民{たみ}]に[告{つ}]げた[言葉{ことば}]に[聞{き}]き[従{したが}]いませんでした。", "7": "[主{しゅ}]よ、[正義{せいぎ}]はあなたのものですが、[恥{はじ}]はわれわれに[加{くわ}]えられて、[今日{こんにち}]のような[有様{ありさま}]です。すなわちユダの[人々{ひとびと}]、エルサレムの[住民{じゅうみん}]および[全{ぜん}]イスラエルの[者{もの}]は、[近{ちか}]き[者{もの}]も、[遠{とお}]き[者{もの}]もみな、あなたが[追{お}]いやられたすべての[国々{くにぐに}]で[恥{はじ}]をこうむりました。これは[彼{かれ}]らがあなたにそむいて[犯{おか}]した[罪{つみ}]によるのです。", "8": "[主{しゅ}]よ、[恥{はじ}]はわれわれのもの、われわれの[王{おう}]たち、[君{きみ}]たちおよび[先祖{せんぞ}]たちのものです。これはわれわれがあなたにむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからです。", "9": "あわれみと、ゆるしはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のものです。これはわれわれが[彼{かれ}]にそむいたからです。", "10": "またわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のみ[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わず、[主{しゅ}]がそのしもべ[預言者{よげんしゃ}]たちによって、われわれの[前{まえ}]に[賜{たま}]わった[律法{りっぽう}]を[行{おこな}]わなかったからです。", "11": "まことにイスラエルの[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]あなたの[律法{りっぽう}]を[犯{おか}]し、[離{はな}]れ[去{さ}]って、あなたのみ[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったので、[神{かみ}]のしもべモーセの[律法{りっぽう}]にしるされたのろいと[誓{ちか}]いが、われわれの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぎかかりました。これはわれわれが[神{かみ}]にむかって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからです。", "12": "すなわち[神{かみ}]は[大{おお}]いなる[災{わざわい}]をわれわれの[上{うえ}]にくだして、さきにわれわれと、われわれを[治{おさ}]めたつかさたちにむかって[告{つ}]げられた[言葉{ことば}]を[実行{じっこう}]されたのです。あのエルサレムに[臨{のぞ}]んだような[事{こと}]は、[全{ぜん}][天下{てんか}]にいまだかつてなかった[事{こと}]です。", "13": "モーセの[律法{りっぽう}]にしるされたように、この[災{わざわい}]はすべてわれわれに[臨{のぞ}]みましたが、なおわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[請{こ}]い[求{もと}]めることをせず、その[不義{ふぎ}]を[離{はな}]れて、あなたの[真理{しんり}]を[悟{さと}]ることをもしませんでした。", "14": "それゆえ、[主{しゅ}]はこれを[心{こころ}]に[留{と}]めて、[災{わざわい}]をわれわれに[下{くだ}]されたのです。われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、[何事{なにごと}]をされるにも、[正{ただ}]しくあらせられます。ところが、われわれはそのみ[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]わなかったのです。", "15": "われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたは[強{つよ}]きみ[手{て}]をもって、あなたの[民{たみ}]をエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[出{だ}]して、[今日{こんにち}]のように、み[名{な}]をあげられました。われわれは[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、よこしまなふるまいをしました。", "16": "[主{しゅ}]よ、どうぞあなたが、これまで[正{ただ}]しいみわざをなされたように、あなたの[町{まち}]エルサレム、あなたの[聖{せい}]なる[山{やま}]から、あなたの[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りとを[取{と}]り[去{さ}]ってください。これはわれわれの[罪{つみ}]と、われわれの[先祖{せんぞ}]の[不義{ふぎ}]のために、エルサレムと、あなたの[民{たみ}]が、われわれの[周囲{しゅうい}]の[者{もの}]の[物笑{ものわら}]いとなったからです。", "17": "それゆえ、われわれの[神{かみ}]よ、しもべの[祈{いのり}]と[願{ねが}]いを[聞{き}]いてください。[主{しゅ}]よ、あなたご[自身{じしん}]のために、あの[荒{あ}]れたあなたの[聖所{せいじょ}]に、あなたのみ[顔{かお}]を[輝{かがや}]かせてください。", "18": "わが[神{かみ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けて[聞{き}]いてください。[目{め}]を[開{ひら}]いて、われわれの[荒{あ}]れたさまを[見{み}]、み[名{な}]をもってとなえられる[町{まち}]をごらんください。われわれがあなたの[前{まえ}]に[祈{いのり}]をささげるのは、われわれの[義{ぎ}]によるのではなく、ただあなたの[大{おお}]いなるあわれみによるのです。", "19": "[主{しゅ}]よ、[聞{き}]いてください。[主{しゅ}]よ、ゆるしてください。[主{しゅ}]よ、み[心{こころ}]に[留{と}]めて、おこなってください。わが[神{かみ}]よ、あなたご[自身{じしん}]のために、これを[延{の}]ばさないでください。あなたの[町{まち}]と、あなたの[民{たみ}]は、み[名{な}]をもってとなえられているからです」。", "20": "わたしがこう[言{い}]って[祈{いの}]り、かつわが[罪{つみ}]とわが[民{たみ}]イスラエルの[罪{つみ}]をざんげし、わが[神{かみ}]の[聖{せい}]なる[山{やま}]のために、わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[願{ねが}]いをしていたとき、", "21": "すなわちわたしが[祈{いのり}]の[言葉{ことば}]を[述{の}]べていたとき、わたしが[初{はじ}]めに[幻{まぼろし}]のうちに[見{み}]た、かの[人{ひと}]ガブリエルは、すみやかに[飛{と}]んできて、[夕{ゆう}]の[供{そな}]え[物{もの}]をささげるころ、わたしに[近{ちか}]づき、", "22": "わたしに[告{つ}]げて[言{い}]った、「ダニエルよ、わたしは[今{いま}]あなたに、[知恵{ちえ}]と[悟{さと}]りを[与{あた}]えるためにきました。", "23": "あなたが[祈{いのり}]を[始{はじ}]めたとき、み[言葉{ことば}]が[出{で}]たので、それをあなたに[告{つ}]げるためにきたのです。あなたは[大{おお}]いに[愛{あい}]せられている[者{もの}]です。ゆえに、このみ[言葉{ことば}]を[考{かんが}]えて、この[幻{まぼろし}]を[悟{さと}]りなさい。", "24": "あなたの[民{たみ}]と、あなたの[聖{せい}]なる[町{まち}]については、七十[週{しゅう}]が[定{さだ}]められています。これはとがを[終{おわ}]らせ、[罪{つみ}]に[終{おわ}]りを[告{つ}]げ、[不義{ふぎ}]をあがない、[永遠{えいえん}]の[義{ぎ}]をもたらし、[幻{まぼろし}]と[預言者{よげんしゃ}]を[封{ふう}]じ、いと[聖{せい}]なる[者{もの}]に[油{あぶら}]を[注{そそ}]ぐためです。", "25": "それゆえ、エルサレムを[建{た}]て[直{なお}]せという[命令{めいれい}]が[出{で}]てから、メシヤなるひとりの[君{きみ}]が[来{く}]るまで、七[週{しゅう}]と六十二[週{しゅう}]あることを[知{し}]り、かつ[悟{さと}]りなさい。その[間{あいだ}]に、しかも[不安{ふあん}]な[時代{じだい}]に、エルサレムは[広場{ひろば}]と[街路{がいろ}]とをもって、[建{た}]て[直{なお}]されるでしょう。", "26": "その六十二[週{しゅう}]の[後{のち}]にメシヤは[断{た}]たれるでしょう。ただし[自分{じぶん}]のためにではありません。またきたるべき[君{きみ}]の[民{たみ}]は、[町{まち}]と[聖所{せいじょ}]とを[滅{ほろ}]ぼすでしょう。その[終{おわ}]りは[洪水{こうずい}]のように[臨{のぞ}]むでしょう。そしてその[終{おわ}]りまで[戦争{せんそう}]が[続{つづ}]き、[荒廃{こうはい}]は[定{さだ}]められています。", "27": "[彼{かれ}]は[一週{いっしゅう}]の[間{あいだ}][多{おお}]くの[者{もの}]と、[堅{かた}]く[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶでしょう。そして[彼{かれ}]はその[週{しゅう}]の[半{なか}]ばに、[犠牲{ぎせい}]と[供{そな}]え[物{もの}]とを[廃{はい}]するでしょう。また[荒{あら}]す[者{もの}]が[憎{にく}]むべき[者{もの}]の[翼{つばさ}]に[乗{の}]って[来{く}]るでしょう。こうしてついにその[定{さだ}]まった[終{おわ}]りが、その[荒{あら}]す[者{もの}]の[上{うえ}]に[注{そそ}]がれるのです」。" }, "10": { "1": "ペルシャの[王{おう}]クロスの[第{だい}]三[年{ねん}]に、ベルテシャザルと[名{な}]づけられたダニエルに、一つの[言葉{ことば}]が[啓示{けいじ}]されたが、その[言葉{ことば}]は[真実{しんじつ}]であり、[大{おお}]いなる[戦{たたか}]いを[意味{いみ}]するものであった。[彼{かれ}]はその[言葉{ことば}]に[心{こころ}]を[留{と}]め、その[幻{まぼろし}]を[悟{さと}]った。", "2": "そのころ、われダニエルは三[週{しゅう}]の[間{あいだ}]、[悲{かな}]しんでいた。", "3": "すなわち三[週間{しゅうかん}]の[全{まった}]く[満{み}]ちるまでは、うまい[物{もの}]を[食{た}]べず、[肉{にく}]と[酒{さけ}]とを[口{くち}]にせず、また[身{み}]に[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]らなかった。", "4": "[正月{しょうがつ}]の二十四[日{か}]に、わたしがチグリスという[大川{おおかわ}]の[岸{きし}]に[立{た}]っていたとき、", "5": "[目{め}]をあげて[望{のぞ}]み[見{み}]ると、ひとりの[人{ひと}]がいて、[亜麻{あま}][布{ぬの}]の[衣{ころも}]を[着{き}]、ウパズの[金{きん}]の[帯{おび}]を[腰{こし}]にしめていた。", "6": "そのからだは[緑柱石{りょくちゅうせき}]のごとく、その[顔{かお}]は[電光{でんこう}]のごとく、その[目{め}]は[燃{も}]えるたいまつのごとく、その[腕{うで}]と[足{あし}]は、みがいた[青銅{せいどう}]のように[輝{かがや}]き、その[言葉{ことば}]の[声{こえ}]は、[群衆{ぐんしゅう}]の[声{こえ}]のようであった。", "7": "この[幻{まぼろし}]を[見{み}]た[者{もの}]は、われダニエルのみであって、わたしと[共{とも}]にいた[人々{ひとびと}]は、この[幻{まぼろし}]を[見{み}]なかったが、[彼{かれ}]らは[大{おお}]いにおののいて、[逃{に}]げかくれた。", "8": "それでわたしひとり[残{のこ}]って、この[大{おお}]いなる[幻{まぼろし}]を[見{み}]たので、[力{ちから}]が[抜{ぬ}]け[去{さ}]り、わが[顔{かお}]の[輝{かがや}]きは[恐{おそ}]ろしく[変{かわ}]って、[全{まった}]く[力{ちから}]がなくなった。", "9": "わたしはその[言葉{ことば}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いたが、その[言葉{ことば}]の[声{こえ}]を[聞{き}]いたとき、[顔{かお}]を[伏{ふ}]せ、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して、[深{ふか}]い[眠{ねむ}]りに[陥{おちい}]った。", "10": "[見{み}]よ、一つの[手{て}]があって、わたしに[触{ふ}]れたので、わたしは[震{ふる}]えながらひざまずき、[手{て}]をつくと、", "11": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「[大{おお}]いに[愛{あい}]せられる[人{ひと}]ダニエルよ、わたしがあなたに[告{つ}]げる[言葉{ことば}]に[心{こころ}]を[留{と}]め、[立{た}]ちあがりなさい。わたしは[今{いま}]あなたのもとにつかわされたのです」。[彼{かれ}]がこの[言葉{ことば}]をわたしに[告{つ}]げているとき、わたしは[震{ふる}]えながら[立{た}]ちあがった。", "12": "すると[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「ダニエルよ、[恐{おそ}]れるに[及{およ}]ばない。あなたが[悟{さと}]ろうと[心{こころ}]をこめ、あなたの[神{かみ}]の[前{まえ}]に[身{み}]を[悩{なや}]ましたその[初{はじ}]めの[日{ひ}]から、あなたの[言葉{ことば}]は、すでに[聞{き}]かれたので、わたしは、あなたの[言葉{ことば}]のゆえにきたのです。", "13": "ペルシャの[国{くに}]の[君{きみ}]が、二十一[日{にち}]の[間{あいだ}]わたしの[前{まえ}]に[立{た}]ちふさがったが、[天使{てんし}]の[長{ちょう}]のひとりであるミカエルがきて、わたしを[助{たす}]けたので、わたしは、[彼{かれ}]をペルシャの[国{くに}]の[君{きみ}]と[共{とも}]に、そこに[残{のこ}]しておき、", "14": "[末{すえ}]の[日{ひ}]に、あなたの[民{たみ}]に[臨{のぞ}]まんとする[事{こと}]を、あなたに[悟{さと}]らせるためにきたのです。この[幻{まぼろし}]は、なおきたるべき[日{ひ}]にかかわるものです」。", "15": "[彼{かれ}]がこれらの[言葉{ことば}]を、わたしに[述{の}]べていたとき、わたしは、[地{ち}]にひれ[伏{ふ}]して[黙{だま}]っていたが、", "16": "[見{み}]よ、[人{ひと}]の[子{こ}]のような[者{もの}]が、わたしのくちびるにさわったので、わたしは[口{くち}]を[開{ひら}]き、わが[前{まえ}]に[立{た}]っている[者{もの}]に[語{かた}]って[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、この[幻{まぼろし}]によって、[苦{くる}]しみがわたしに[臨{のぞ}]み、[全{まった}]く[力{ちから}]を[失{うしな}]いました。", "17": "わが[主{しゅ}]のしもべは、どうしてわが[主{しゅ}]と[語{かた}]ることができましょう。わたしは[全{まった}]く[力{ちから}]を[失{うしな}]い、[息{いき}]も[止{と}]まるばかりです」。", "18": "[人{ひと}]の[形{かたち}]をした[者{もの}]は、[再{ふたた}]びわたしにさわり、わたしを[力{ちから}]づけて、", "19": "[言{い}]った、「[大{おお}]いに[愛{あい}]せられる[人{ひと}]よ、[恐{おそ}]れるには[及{およ}]ばない。[安心{あんしん}]しなさい。[心{こころ}]を[強{つよ}]くし、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]しなさい」。[彼{かれ}]がこう[言{い}]ったとき、わたしは[力{ちから}]づいて[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、[語{かた}]ってください。あなたは、わたしに[力{ちから}]をつけてくださったから」。", "20": "そこで[彼{かれ}]は[言{い}]った、「あなたは、わたしがなんのためにきたかを[知{し}]っていますか。わたしは、[今{いま}][帰{かえ}]っていって、ペルシャの[君{きみ}]と[戦{たたか}]おうとしているのです。[彼{かれ}]との[戦{たたか}]いがすむと、ギリシヤの[君{きみ}]があらわれるでしょう。", "21": "しかしわたしは、まず[真理{しんり}]の[書{しょ}]にしるされている[事{こと}]を、あなたに[告{つ}]げよう。わたしを[助{たす}]けて、[彼{かれ}]らと[戦{たたか}]う[者{もの}]は、あなたがたの[君{きみ}]ミカエルのほかにはありません。" }, "11": { "1": "わたしはまたメデアびとダリヨスの[元年{がんねん}]に[立{た}]って[彼{かれ}]を[強{つよ}]め、[彼{かれ}]を[力{ちから}]づけたことがあります。", "2": "わたしは[今{いま}]あなたに[真理{しんり}]を[示{しめ}]そう。[見{み}]よ、ペルシャになお三[人{にん}]の[王{おう}]が[起{おこ}]るでしょう。その[第{だい}]四の[者{もの}]は、[他{た}]のすべての[者{もの}]にまさって[富{と}]み、その[富{とみ}]によって[強{つよ}]くなったとき、[彼{かれ}]はすべてのものを[動員{どういん}]して、ギリシヤの[国{くに}]を[攻{せ}]めます。", "3": "またひとりの[勇{いさ}]ましい[王{おう}]が[起{おこ}]り、[大{おお}]いなる[権力{けんりょく}]をもって[世{よ}]を[治{おさ}]め、その[意{い}]のままに[事{こと}]をなすでしょう。", "4": "[彼{かれ}]が[強{つよ}]くなった[時{とき}]、その[国{くに}]は[破{やぶ}]られ、[天{てん}]の[四方{しほう}]に[分{わ}]かたれます。それは[彼{かれ}]の[子孫{しそん}]に[帰{き}]せず、また[彼{かれ}]が[治{おさ}]めたほどの[権力{けんりょく}]もなく、[彼{かれ}]の[国{くに}]は[抜{ぬ}]き[取{と}]られて、これら[以外{いがい}]の[者{もの}]どもに[帰{き}]するでしょう。", "5": "[南{みなみ}]の[王{おう}]は[強{つよ}]くなります。しかしその[将軍{しょうぐん}]のひとりが、[彼{かれ}]にまさって[強{つよ}]くなり、[権力{けんりょく}]をふるいます。その[権力{けんりょく}]は、[大{おお}]いなる[権力{けんりょく}]です。", "6": "[年{とし}]を[経{へ}]て[後{のち}]、[彼{かれ}]らは[縁組{えんぐみ}]をなし、[南{みなみ}]の[王{おう}]の[娘{むすめ}]が、[北{きた}]の[王{おう}]にきて、[和親{わしん}]をはかります。しかしその[女{おんな}]は、その[腕{うで}]の[力{ちから}]を[保{たも}]つことができず、またその[王{おう}]も、その[子{こ}]も[立{た}]つことができません。その[女{おんな}]と、その[従者{じゅうしゃ}]と、その[子{こ}]およびその[女{おんな}]を[獲{え}]た[者{もの}]とは、わたされるでしょう。", "7": "そのころ、この[女{おんな}]の[根{ね}]から、一つの[芽{め}]が[起{おこ}]って[彼{かれ}]に[代{かわ}]り、[北{きた}]の[王{おう}]の[軍勢{ぐんぜい}]にむかってきて、その[城{しろ}]に[討{う}]ち[入{い}]り、これを[攻{せ}]めて[勝{か}]つでしょう。", "8": "[彼{かれ}]はまた[彼{かれ}]らの[神々{かみがみ}]、[鋳{い}][像{ぞう}]および[金銀{きんぎん}]の[貴重{きちょう}]な[器物{うつわもの}]を、エジプトに[携{たずさ}]え[去{さ}]り、そして[数年{すうねん}]の[間{あいだ}]、[北{きた}]の[王{おう}]を[討{う}]つことを[控{ひか}]えます。", "9": "その[後{のち}]、[北{きた}]の[王{おう}]は、[南{みなみ}]の[王{おう}]の[国{くに}]に[討{う}]ち[入{はい}]るが、[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]るでしょう。", "10": "その[子{こ}]らはまた[憤激{ふんげき}]して、あまたの[大軍{たいぐん}]を[集{あつ}]め、[進{すす}]んで[行{い}]って、みなぎりあふれ、[通{とお}]り[過{す}]ぎるが、また[行{い}]って、その[城{しろ}]にまで[攻{せ}]め[寄{よ}]せるでしょう。", "11": "そこで[南{みなみ}]の[王{おう}]は、[大{おお}]いに[怒{いか}]り、[出{で}]てきて[北{きた}]の[王{おう}]と[戦{たたか}]います。[彼{かれ}]は[大軍{たいぐん}]を[起{おこ}]すけれども、その[軍{ぐん}]は[相手{あいて}]の[手{て}]にわたされるでしょう。", "12": "[彼{かれ}]がその[軍{ぐん}]を[打{う}]ち[破{やぶ}]ったとき、その[心{こころ}]は[高{たか}]ぶり、[数{すう}][万{まん}][人{にん}]を[倒{たお}]します。しかし、[勝{か}]つことはありません。", "13": "それは[北{きた}]の[王{おう}]がまた[初{はじ}]めよりも[大{おお}]いなる[軍{ぐん}]を[起{おこ}]し、[数年{すうねん}]の[後{のち}]、[大{おお}]いなる[軍勢{ぐんぜい}]と[多{おお}]くの[軍需{ぐんじゅ}][品{ひん}]とをもって、[攻{せ}]めて[来{く}]るからです。", "14": "そのころ[多{おお}]くの[者{もの}]が[起{おこ}]って、[南{みなみ}]の[王{おう}]に[敵{てき}]します。またあなたの[民{たみ}]のうちのあらくれ[者{もの}]が、みずから[高{たか}]ぶって[事{こと}]をなし、[幻{まぼろし}]を[成就{じょうじゅ}]しようとするが[失敗{しっぱい}]するでしょう。", "15": "こうして[北{きた}]の[王{おう}]がきて、[塁{るい}]を[築{きず}]き、[堅固{けんご}]な[町{まち}]を[取{と}]るが、[南{みなみ}]の[王{おう}]の[力{ちから}]は、これに[立{た}]ち[向{む}]かうことができず、またそのえり[抜{ぬ}]きの[民{たみ}]も、これに[立{た}]ち[向{む}]かう[力{ちから}]がありません。", "16": "これに[攻{せ}]めて[来{く}]る[者{もの}]は、その[心{こころ}]のままに[事{こと}]をなし、その[前{まえ}]に[立{た}]ち[向{む}]かうことのできる[者{もの}]はなく、[彼{かれ}]は[麗{うるわ}]しい[地{ち}]に[立{た}]ち、その[地{ち}]は[全{まった}]く[彼{かれ}]のために[荒{あら}]されます。", "17": "[彼{かれ}]は[全国{ぜんこく}]の[力{ちから}]をもって[討{う}]ち[入{はい}]ろうと、その[顔{かお}]を[向{む}]けるが、[相手{あいて}]と[仲直{なかなお}]りをし、その[娘{むすめ}]を[与{あた}]えて、その[国{くに}]を[取{と}]ろうとします。しかし、その[事{こと}]は[成{な}]らず、また[彼{かれ}]の[利益{りえき}]にはならないでしょう。", "18": "その[後{のち}]、[彼{かれ}]は[顔{かお}]を[海沿{うみぞ}]いの[国々{くにぐに}]に[向{む}]けて、その[多{おお}]くのものを[取{と}]ります。しかし、ひとりの[大将{たいしょう}]があって、[彼{かれ}]が[与{あた}]えた[恥辱{ちじょく}]をそそぎ、その[恥辱{ちじょく}]を[彼{かれ}]の[上{うえ}]に[返{かえ}]します。", "19": "こうして[彼{かれ}]は、その[顔{かお}]を[自分{じぶん}]の[国{くに}]の[要害{ようがい}]に[向{む}]けるが、[彼{かれ}]はつまずき[倒{たお}]れて[消{き}]えうせるでしょう。", "20": "[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[起{おこ}]る[者{もの}]は、[栄光{えいこう}]の[国{くに}]に[人{ひと}]をつかわして、[租税{そぜい}]を[取{と}]り[立{た}]てさせるでしょう。しかし[彼{かれ}]は、[怒{いか}]りにも[戦{たたか}]いにもよらず、[数日{すうじつ}]のうちに[滅{ほろ}]ぼされます。", "21": "[彼{かれ}]に[代{かわ}]って[起{おこ}]る[者{もの}]は、[卑{いや}]しむべき[者{もの}]であって、[彼{かれ}]には、[王{おう}]の[尊厳{そんげん}]が[与{あた}]えられず、[彼{かれ}]は[不意{ふい}]にきて、[巧言{こうげん}]をもって[国{くに}]を[獲{え}]るでしょう。", "22": "[洪水{こうずい}]のような[軍勢{ぐんぜい}]は、[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[押{お}]し[流{なが}]されて[敗{やぶ}]られ、[契約{けいやく}]の[君{きみ}]たる[者{もの}]もまた[敗{やぶ}]られるでしょう。", "23": "[彼{かれ}]は、これと[同盟{どうめい}]を[結{むす}]んで[後{のち}]、[偽{いつわ}]りのおこないをなし、わずかな[民{たみ}]をもって[強{つよ}]くなり、", "24": "[不意{ふい}]にその[州{しゅう}]の[最{もっと}]も[肥{こ}]えた[所{ところ}]に[攻{せ}]め[入{い}]り、その[父{ちち}]も、その[父{ちち}]の[父{ちち}]もしなかった[事{こと}]をおこない、その[奪{うば}]った[物{もの}]、かすめた[物{もの}]および[財宝{ざいほう}]を、[人々{ひとびと}]の[中{なか}]に[散{ち}]らすでしょう。[彼{かれ}]はまた[計略{けいりゃく}]をめぐらして、[堅固{けんご}]な[城{しろ}]を[攻{せ}]めるが、ただし、それは[時{とき}]の[至{いた}]るまでです。", "25": "[彼{かれ}]はその[勢力{せいりょく}]と[勇気{ゆうき}]とを[奮{ふる}]い[起{おこ}]し、[大軍{たいぐん}]を[率{ひき}]いて[南{みなみ}]の[王{おう}]を[攻{せ}]めます。[南{みなみ}]の[王{おう}]もまたみずから[奮{ふる}]い、はなはだ[大{おお}]いなる[強力{きょうりょく}]な[軍勢{ぐんぜい}]をもって[戦{たたか}]います。しかし、[彼{かれ}]に[対{たい}]して、[陰謀{いんぼう}]をめぐらす[者{もの}]があるので、これに[立{た}]ち[向{む}]かうことができません。", "26": "すなわち[彼{かれ}]の[食物{しょくもつ}]を[食{た}]べる[者{もの}]たちが、[彼{かれ}]を[滅{ほろ}]ぼします。そして、その[軍勢{ぐんぜい}]は[押{お}]し[流{なが}]されて、[多{おお}]くの[者{もの}]が[倒{たお}]れ[死{し}]ぬでしょう。", "27": "このふたりの[王{おう}]は、[害{がい}]を[与{あた}]えようと[心{こころ}]にはかり、ひとつ[食卓{しょくたく}]に[共{とも}]に[食{しょく}]して、[偽{いつわ}]りを[語{かた}]るが、それは[成功{せいこう}]しません。[終{おわ}]りはなお[定{さだ}]まった[時{とき}]の[来{く}]るまでこないからです。", "28": "[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[財宝{ざいほう}]をもって、[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]るでしょう。しかし、[彼{かれ}]の[心{こころ}]は[聖{せい}]なる[契約{けいやく}]にそむき、ほしいままに[事{こと}]をなして、[自分{じぶん}]の[国{くに}]に[帰{かえ}]ります。", "29": "[定{さだ}]まった[時{とき}]になって、[彼{かれ}]はまた[南{みなみ}]に[討{う}]ち[入{い}]ります。しかし、この[時{とき}]は[前{まえ}]の[時{とき}]のようではありません。", "30": "それはキッテムの[船{ふね}]が、[彼{かれ}]に[立{た}]ち[向{む}]かって[来{く}]るので、[彼{かれ}]は[脅{おびや}]かされて[帰{かえ}]り、[聖{せい}]なる[契約{けいやく}]に[対{たい}]して[憤{いきどお}]り、[事{こと}]を[行{おこな}]うでしょう。[彼{かれ}]は[帰{かえ}]っていって、[聖{せい}]なる[契約{けいやく}]を[捨{す}]てる[者{もの}]を[顧{かえり}]み[用{もち}]いるでしょう。", "31": "[彼{かれ}]から[軍勢{ぐんぜい}]が[起{おこ}]って、[神殿{しんでん}]と[城郭{じょうかく}]を[汚{けが}]し、[常供{じょうく}]の[燔祭{はんさい}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、[荒{あら}]す[憎{にく}]むべきものを[立{た}]てるでしょう。", "32": "[彼{かれ}]は[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]る[者{もの}]どもを、[巧言{こうげん}]をもってそそのかし、そむかせるが、[自分{じぶん}]の[神{かみ}]を[知{し}]る[民{たみ}]は、[堅{かた}]く[立{た}]って[事{こと}]を[行{おこな}]います。", "33": "[民{たみ}]のうちの[賢{かしこ}]い[人々{ひとびと}]は、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[悟{さと}]りに[至{いた}]らせます。それでも、[彼{かれ}]らはしばらくの[間{あいだ}]、やいばにかかり、[火{ひ}]に[焼{や}]かれ、[捕{とら}]われ、かすめられなどして[倒{たお}]れます。", "34": "その[倒{たお}]れるとき、[彼{かれ}]らは[少{すこ}]しの[助{たす}]けを[獲{え}]ます。また[多{おお}]くの[人{ひと}]が、[巧言{こうげん}]をもって[彼{かれ}]らにくみするでしょう。", "35": "また[賢{かしこ}]い[者{もの}]のうちのある[者{もの}]は、[終{おわ}]りの[時{とき}]まで、[自分{じぶん}]を[練{ね}]り、[清{きよ}]め、[白{しろ}]くするために[倒{たお}]れるでしょう。[終{おわ}]りはなお[定{さだ}]まった[時{とき}]の[来{く}]るまでこないからです。", "36": "この[王{おう}]は、その[心{こころ}]のままに[事{こと}]をおこない、すべての[神{かみ}]を[越{こ}]えて、[自分{じぶん}]を[高{たか}]くし、[自分{じぶん}]を[大{おお}]いにし、[神々{かみがみ}]の[神{かみ}]たる[者{もの}]にむかって、[驚{おどろ}]くべき[事{こと}]を[語{かた}]り、[憤{いきどお}]りのやむ[時{とき}]まで[栄{さか}]えるでしょう。これは[定{さだ}]められた[事{こと}]が[成就{じょうじゅ}]するからです。", "37": "[彼{かれ}]はその[先祖{せんぞ}]の[神々{かみがみ}]を[顧{かえり}]みず、また[婦人{ふじん}]の[好{この}]む[者{もの}]も、いかなる[神{かみ}]をも[顧{かえり}]みないでしょう。[彼{かれ}]はすべてにまさって、[自分{じぶん}]を[大{おお}]いなる[者{もの}]とするからです。", "38": "[彼{かれ}]はこれらの[者{もの}]の[代{かわ}]りに、[要害{ようがい}]の[神{かみ}]をあがめ、[金{きん}]、[銀{ぎん}]、[宝石{ほうせき}]、および[宝物{たからもの}]をもって、その[先祖{せんぞ}]たちの[知{し}]らなかった[神{かみ}]をあがめ、", "39": "[異邦{いほう}]の[神{かみ}]の[助{たす}]けによって、[最{もっと}]も[強固{きょうこ}]な[城{しろ}]にむかって、[事{こと}]をなすでしょう。そして[彼{かれ}]を[認{みと}]める[者{もの}]には、[栄誉{えいよ}]を[増{ま}]し[与{あた}]え、これに[多{おお}]くの[人{ひと}]を[治{おさ}]めさせ、[賞与{しょうよ}]として[土地{とち}]を[分{わ}]け[与{あた}]えるでしょう。", "40": "[終{おわ}]りの[時{とき}]になって、[南{みなみ}]の[王{おう}]は[彼{かれ}]と[戦{たたか}]います。[北{きた}]の[王{おう}]は、[戦車{せんしゃ}]と[騎兵{きへい}]と、[多{おお}]くの[船{ふね}]をもって、つむじ[風{かぜ}]のように[彼{かれ}]を[攻{せ}]め、[国々{くにぐに}]にはいっていって、みなぎりあふれ、[通{とお}]り[過{す}]ぎるでしょう。", "41": "[彼{かれ}]はまた[麗{うるわ}]しい[国{くに}]にはいります。また[彼{かれ}]によって、[多{おお}]くの[者{もの}]が[滅{ほろ}]ぼされます。しかし、エドム、モアブ、アンモンびとらのうちのおもな[者{もの}]は、[彼{かれ}]の[手{て}]から[救{すく}]われましょう。", "42": "[彼{かれ}]は[国々{くにぐに}]にその[手{て}]を[伸{の}]ばし、エジプトの[地{ち}]も[免{まぬか}]れません。", "43": "[彼{かれ}]は[金銀{きんぎん}]の[財宝{ざいほう}]と、エジプトのすべての[宝物{たからもの}]を[支配{しはい}]し、リビヤびと、エチオピヤびとは、[彼{かれ}]のあとに[従{したが}]います。", "44": "しかし[東{ひがし}]と[北{きた}]からの[知{し}]らせが[彼{かれ}]を[驚{おどろ}]かし、[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[人{ひと}]を[滅{ほろ}]ぼし[絶{た}]やそうと、[大{おお}]いなる[怒{いか}]りをもって[出{で}]て[行{い}]きます。", "45": "[彼{かれ}]は[海{うみ}]と[麗{うるわ}]しい[聖山{せいざん}]との[間{あいだ}]に、[天幕{てんまく}]の[宮殿{きゅうでん}]を[設{もう}]けるでしょう。しかし、[彼{かれ}]はついにその[終{おわ}]りにいたり、[彼{かれ}]を[助{たす}]ける[者{もの}]はないでしょう。" }, "12": { "1": "その[時{とき}]あなたの[民{たみ}]を[守{まも}]っている[大{おお}]いなる[君{きみ}]ミカエルが[立{た}]ちあがります。また[国{くに}]が[始{はじ}]まってから、その[時{とき}]にいたるまで、かつてなかったほどの[悩{なや}]みの[時{とき}]があるでしょう。しかし、その[時{とき}]あなたの[民{たみ}]は[救{すく}]われます。すなわちあの[書{しょ}]に[名{な}]をしるされた[者{もの}]は[皆{みな}][救{すく}]われます。", "2": "また[地{ち}]のちりの[中{なか}]に[眠{ねむ}]っている[者{もの}]のうち、[多{おお}]くの[者{もの}]は[目{め}]をさますでしょう。そのうち[永遠{えいえん}]の[生命{せいめい}]にいたる[者{もの}]もあり、また[恥{はじ}]と、[限{かぎ}]りなき[恥辱{ちじょく}]をうける[者{もの}]もあるでしょう。", "3": "[賢{かしこ}]い[者{もの}]は、[大空{おおぞら}]の[輝{かがや}]きのように[輝{かがや}]き、また[多{おお}]くの[人{ひと}]を[義{ぎ}]に[導{みちび}]く[者{もの}]は、[星{ほし}]のようになって[永遠{えいえん}]にいたるでしょう。", "4": "ダニエルよ、あなたは[終{おわ}]りの[時{とき}]までこの[言葉{ことば}]を[秘{ひ}]し、この[書{しょ}]を[封{ふう}]じておきなさい。[多{おお}]くの[者{もの}]は、あちこちと[探{さぐ}]り[調{しら}]べ、そして[知識{ちしき}]が[増{ま}]すでしょう」。", "5": "そこで、われダニエルが[見{み}]ていると、ほかにまたふたりの[者{もの}]があって、ひとりは[川{かわ}]のこなたの[岸{きし}]に、ひとりは[川{かわ}]のかなたの[岸{きし}]に[立{た}]っていた。", "6": "わたしは、かの[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]て[川{かわ}]の[水{みず}]の[上{うえ}]にいる[人{ひと}]にむかって[言{い}]った、「この[異常{いじょう}]なできごとは、いつになって[終{おわ}]るでしょうか」と。", "7": "かの[亜麻{あま}][布{ぬの}]を[着{き}]て、[川{かわ}]の[水{みず}]の[上{うえ}]にいた[人{ひと}]が、[天{てん}]に[向{む}]かって、その[右{みぎ}]の[手{て}]と[左{ひだり}]の[手{て}]をあげ、[永遠{えいえん}]に[生{い}]ける[者{もの}]をさして[誓{ちか}]い、それは、ひと[時{とき}]とふた[時{とき}]と[半時{はんとき}]である。[聖{せい}]なる[民{たみ}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]く[力{ちから}]が[消{き}]え[去{さ}]る[時{とき}]に、これらの[事{こと}]はみな[成就{じょうじゅ}]するだろうと[言{い}]うのを、わたしは[聞{き}]いた。", "8": "わたしはこれを[聞{き}]いたけれども[悟{さと}]れなかった。わたしは[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、これらの[事{こと}]の[結末{けつまつ}]はどんなでしょうか」。", "9": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「ダニエルよ、あなたの[道{みち}]を[行{い}]きなさい。この[言葉{ことば}]は[終{おわ}]りの[時{とき}]まで[秘{ひ}]し、かつ[封{ふう}]じておかれます。", "10": "[多{おお}]くの[者{もの}]は、[自分{じぶん}]を[清{きよ}]め、[自分{じぶん}]を[白{しろ}]くし、かつ[練{ね}]られるでしょう。しかし、[悪{わる}]い[者{もの}]は[悪{わる}]い[事{こと}]をおこない、ひとりも[悟{さと}]ることはないが、[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[悟{さと}]るでしょう。", "11": "[常供{じょうく}]の[燔祭{はんさい}]が[取{す}]り[除{のぞ}]かれ、[荒{あら}]す[憎{にく}]むべきものが[立{た}]てられる[時{とき}]から、千二百九十[日{にち}]が[定{さだ}]められている。", "12": "[待{ま}]っていて千三百三十五[日{にち}]に[至{いた}]る[者{もの}]はさいわいです。", "13": "しかし、[終{おわ}]りまであなたの[道{みち}]を[行{い}]きなさい。あなたは[休{やす}]みに[入{はい}]り、[定{さだ}]められた[日{ひ}]の[終{おわ}]りに[立{た}]って、あなたの[分{ぶん}]を[受{う}]けるでしょう」。" } }, "hos": { "1": { "1": "ユダヤの[王{おう}]ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの[世{よ}]、イスラエルの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]ヤラベアムの[世{よ}]に、ベエリの[子{こ}]ホセアに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "[主{しゅ}]が[最初{さいしょ}]ホセアによって[語{かた}]られた[時{とき}]、[主{しゅ}]はホセアに[言{い}]われた、「[行{い}]って、[淫行{いんこう}]の[妻{つま}]と、[淫行{いんこう}]によって[生{うま}]れた[子{こ}]らを[受{う}]けいれよ。この[国{くに}]は[主{しゅ}]にそむいて、はなはだしい[淫行{いんこう}]をなしているからである」。", "3": "そこで[彼{かれ}]は[行{い}]ってデブライムの[娘{むすめ}]ゴメルをめとった。[彼女{かのじょ}]はみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "4": "[主{しゅ}]はまた[彼{かれ}]に[言{い}]われた、「あなたはその[子{こ}]の[名{な}]をエズレルと[名{な}]づけよ。しばらくしてわたしはエズレルの[血{ち}]のためにエヒウの[家{いえ}]を[罰{ばっ}]し、イスラエルの[家{いえ}]の[国{くに}]を[滅{ほろ}]ぼすからである。", "5": "その[日{ひ}]、わたしはエズレルの[谷{たに}]でイスラエルの[弓{ゆみ}]を[折{お}]る」と。", "6": "ゴメルはまたみごもって[女{おんな}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。[主{しゅ}]はホセアに[言{い}]われた、「あなたはその[名{な}]をロルハマと[名{な}]づけよ。わたしはもはやイスラエルの[家{いえ}]をあわれまず、[決{けっ}]してこれをゆるさないからである。", "7": "しかし、わたしはユダの[家{いえ}]をあわれみ、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]によってこれを[救{すく}]う。わたしは[弓{ゆみ}]、つるぎ、[戦争{せんそう}]、[馬{うま}]および[騎兵{きへい}]によって[救{すく}]うのではない」と。", "8": "ゴメルはロルハマを[乳離{ちばな}]れさせたとき、またみごもって[男{おとこ}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。", "9": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「その[子{こ}]の[名{な}]をロアンミと[名{な}]づけよ。あなたがたは、わたしの[民{たみ}]ではなく、わたしは、あなたがたの[神{かみ}]ではないからである」。", "10": "しかしイスラエルの[人々{ひとびと}]の[数{かず}]は[海{うみ}]の[砂{すな}]のように[量{はか}]ることも、[数{かぞ}]えることもできないほどになって、さきに[彼{かれ}]らが「あなたがたは、わたしの[民{たみ}]ではない」と[言{い}]われたその[所{ところ}]で、「あなたがたは[生{い}]ける[神{かみ}]の[子{こ}]である」と[言{い}]われるようになる。", "11": "そしてユダの[人々{ひとびと}]とイスラエルの[人々{ひとびと}]は[共{とも}]に[集{あつ}]まり、ひとりの[長{ちょう}]を[立{た}]てて、その[地{ち}]からのぼって[来{く}]る。エズレルの[日{ひ}]は[大{おお}]いなるものとなる。" }, "2": { "1": "あなたがたの[兄弟{きょうだい}]に[向{む}]かっては「アンミ(わが[民{たみ}])」と[言{い}]い、あなたがたの[姉妹{しまい}]に[向{む}]かっては「ルハマ(あわれまれる[者{もの}])」と[言{い}]え。", "2": "「あなたがたの[母{はは}]とあげつらえ、あげつらえ――[彼女{かのじょ}]はわたしの[妻{つま}]ではない、わたしは[彼女{かのじょ}]の[夫{おっと}]ではない――そして[彼女{かのじょ}]にその[顔{かお}]から[淫行{いんこう}]を[除{のぞ}]かせ、その[乳{ち}]ぶさの[間{あいだ}]から[姦淫{かんいん}]を[除{のぞ}]かせよ。", "3": "そうでなければ、わたしは[彼女{かのじょ}]の[着物{きもの}]をはいで[裸{はだか}]にし、その[生{うま}]れ[出{で}]た[日{ひ}]のようにし、また[荒野{あらの}]のようにし、かわききった[地{ち}]のようにし、かわきによって[彼女{かのじょ}]を[殺{ころ}]す。", "4": "わたしはその[子{こ}]らをあわれまない、[彼{かれ}]らは[淫行{いんこう}]の[子{こ}]らだからである。", "5": "[彼{かれ}]らの[母{はは}]は[淫行{いんこう}]をなし、[彼{かれ}]らをはらんだ[彼女{かのじょ}]は[恥{は}]ずべきことを[行{おこな}]った。[彼女{かのじょ}]は[言{い}]った、『わたしはわが[恋人{こいびと}]たちについて[行{い}]こう。[彼{かれ}]らはパンと[水{みず}]と[羊{ひつじ}]の[毛{け}]と[麻{あさ}]と[油{あぶら}]と[飲{の}]み[物{もの}]とを、わたしに[与{あた}]える[者{もの}]である』と。", "6": "それゆえ、わたしはいばらで[彼女{かのじょ}]の[道{みち}]をふさぎ、かきをたてて、[彼女{かのじょ}]にはその[道{みち}]がわからないようにする。", "7": "[彼女{かのじょ}]はその[恋人{こいびと}]たちのあとを[慕{した}]って[行{い}]く、しかし[彼{かれ}]らに[追{お}]いつくことはない。[彼{かれ}]らを[尋{たず}]ねる、しかし[見{み}]いだすことはない。そこで[彼女{かのじょ}]は[言{い}]う、『わたしは[行{い}]って、さきの[夫{おっと}]に[帰{かえ}]ろう。あの[時{とき}]は[今{いま}]よりもわたしによかったから』と。", "8": "[彼女{かのじょ}]に[穀物{こくもつ}]と[酒{さけ}]と[油{あぶら}]とを[与{あた}]えた[者{もの}]、またバアルのために[用{もち}]いた[銀{ぎん}]と[金{きん}]とを[多{おお}]く[彼女{かのじょ}]に[与{あた}]えた[者{もの}]は、わたしであったことを[彼女{かのじょ}]は[知{し}]らなかった。", "9": "それゆえ、わたしは[穀物{こくもつ}]をその[時{とき}]になって[奪{うば}]い、ぶどう[酒{しゅ}]をその[季節{きせつ}]になって[奪{うば}]い、また[彼女{かのじょ}]の[裸{はだか}]をおおうために[用{もち}]いる[羊{ひつじ}]の[毛{け}]と[麻{あさ}]とを[奪{うば}]い[取{と}]る。", "10": "わたしは[今{いま}]、[彼女{かのじょ}]のみだらなことをその[恋人{こいびと}]たちの[目{め}]の[前{まえ}]にあらわす。だれも[彼女{かのじょ}]をわたしの[手{て}]から[救{すく}]う[者{もの}]はない。", "11": "わたしは[彼女{かのじょ}]のすべての[楽{たの}]しみ、すなわち[祝{いわい}]、[新月{しんげつ}]、[安息日{あんそくにち}]、すべての[祭{まつり}]をやめさせる。", "12": "わたしはまた[彼女{かのじょ}]が[先{さき}]に『これはわたしの[恋人{こいびと}]らが、わたしに[与{あた}]えた[報酬{ほうしゅう}]だ』と[言{い}]った[彼女{かのじょ}]のぶどうの[木{き}]と、いちじくの[木{き}]とを[荒{あら}]し、これを[林{はやし}]とし、[野{の}]の[獣{けもの}]にこれを[食{く}]わせる。", "13": "また[彼女{かのじょ}]が[耳輪{みみわ}]と[宝石{ほうせき}]で[身{み}]を[飾{かざ}]り、その[恋人{こいびと}]たちを[慕{した}]って[行{い}]って、わたしを[忘{わす}]れ、[香{こう}]をたいて[仕{つか}]えたバアルの[祭{まつり}]の[日{ひ}]のために、わたしは[彼女{かのじょ}]を[罰{ばっ}]すると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "14": "それゆえ、[見{み}]よ、わたしは[彼女{かのじょ}]をいざなって、[荒野{あらの}]に[導{みちび}]いて[行{い}]き、ねんごろに[彼女{かのじょ}]に[語{かた}]ろう。", "15": "その[所{ところ}]でわたしは[彼女{かのじょ}]にそのぶどう[畑{ばたけ}]を[与{あた}]え、アコルの[谷{たに}]を[望{のぞ}]みの[門{もん}]として[与{あた}]える。その[所{ところ}]で[彼女{かのじょ}]は[若{わか}]かった[日{ひ}]のように、エジプトの[国{くに}]からのぼって[来{き}]た[時{とき}]のように、[答{こた}]えるであろう。", "16": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、あなたはわたしを『わが[夫{おっと}]』と[呼{よ}]び、もはや『わがバアル』とは[呼{よ}]ばない。", "17": "わたしはもろもろのバアルの[名{な}]を[彼女{かのじょ}]の[口{くち}]から[取{と}]り[除{のぞ}]き、[重{かさ}]ねてその[名{な}]をとなえることのないようにする。", "18": "その[日{ひ}]には、わたしはまたあなたのために[野{の}]の[獣{けもの}]、[空{そら}]の[鳥{とり}]および[地{ち}]の[這{は}]うものと[契約{けいやく}]を[結{むす}]び、また[弓{ゆみ}]と、つるぎと、[戦争{せんそう}]とを[地{ち}]から[断{た}]って、あなたを[安{やす}]らかに[伏{ふ}]させる。", "19": "またわたしは[永遠{えいえん}]にあなたとちぎりを[結{むす}]ぶ。すなわち[正義{せいぎ}]と、[公平{こうへい}]と、いつくしみと、あわれみとをもってちぎりを[結{むす}]ぶ。", "20": "わたしは[真実{しんじつ}]をもって、あなたとちぎりを[結{むす}]ぶ。そしてあなたは[主{しゅ}]を[知{し}]るであろう。", "21": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]わたしは[天{てん}]に[答{こた}]え、[天{てん}]は[地{ち}]に[答{こた}]える。", "22": "[地{ち}]は[穀物{こくもつ}]と[酒{さけ}]と[油{あぶら}]とに[答{こた}]え、またこれらのものはエズレルに[答{こた}]える。", "23": "わたしはわたしのために[彼{かれ}]を[地{ち}]にまき、あわれまれぬ[者{もの}]をあわれみ、わたしの[民{たみ}]でない[者{もの}]に[向{む}]かって、『あなたはわたしの[民{たみ}]である』と[言{い}]い、[彼{かれ}]は『あなたはわたしの[神{かみ}]である』と[言{い}]う」。" }, "3": { "1": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「あなたは[再{ふたた}]び[行{い}]って、イスラエルの[人々{ひとびと}]が[他{た}]の[神々{かみがみ}]に[転{てん}]じて、[干{ほし}]ぶどうの[菓子{かし}]を[愛{あい}]するにもかかわらず、[主{しゅ}]がこれを[愛{あい}]せられるように、[姦夫{かんぷ}]に[愛{あい}]せられる[女{おんな}]、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[女{おんな}]を[愛{あい}]せよ」と。", "2": "そこでわたしは[銀{ぎん}]十五シケルと[大麦{おおむぎ}]一ホメル[半{はん}]とをもって[彼女{かのじょ}]を[買{か}]い[取{と}]った。", "3": "わたしは[彼女{かのじょ}]に[言{い}]った、「あなたは[長{なが}]くわたしの[所{ところ}]にとどまって、[淫行{いんこう}]をなさず、また[他{た}]の[人{ひと}]のものとなってはならない。わたしもまた、あなたにそうしよう」と。", "4": "イスラエルの[子{こ}]らは[多{おお}]くの[日{ひ}]の[間{あいだ}]、[王{おう}]なく、[君{きみ}]なく、[犠牲{ぎせい}]なく、[柱{はしら}]なく、エポデおよびテラピムもなく[過{す}]ごす。", "5": "そしてその[後{のち}]イスラエルの[子{こ}]らは[帰{かえ}]って[来{き}]て、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]と、その[王{おう}]ダビデとをたずね[求{もと}]め、[終{おわ}]りの[日{ひ}]におののいて、[主{しゅ}]とその[恵{めぐ}]みに[向{む}]かって[来{く}]る。" }, "4": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。[主{しゅ}]はこの[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]と[争{あらそ}]われる。この[地{ち}]には[真実{しんじつ}]がなく、[愛情{あいじょう}]がなく、また[神{かみ}]を[知{し}]ることもないからである。", "2": "ただのろいと、[偽{いつわ}]りと、[人殺{ひとごろ}]しと、[盗{ぬす}]みと、[姦淫{かんいん}]することのみで、[人々{ひとびと}]は[皆{みな}][荒{あ}]れ[狂{くる}]い、[殺害{さつがい}]に[殺害{さつがい}]が[続{つづ}]いている。", "3": "それゆえ、この[地{ち}]は[嘆{なげ}]き、これに[住{す}]む[者{もの}]はみな、[野{の}]の[獣{けもの}]も[空{そら}]の[鳥{とり}]も[共{とも}]に[衰{おとろ}]え、[海{うみ}]の[魚{うお}]さえも[絶{た}]えはてる。", "4": "しかし、だれも[争{あらそ}]ってはならない、[責{せ}]めてはならない。[祭司{さいし}]よ。わたしの[争{あらそ}]うのは、あなたと[争{あらそ}]うのだ。", "5": "あなたは[昼{ひる}]つまずき、[預言者{よげんしゃ}]もまたあなたと[共{とも}]に[夜{よる}]つまずく。わたしはあなたの[母{はは}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "6": "わたしの[民{たみ}]は[知識{ちしき}]がないために[滅{ほろ}]ぼされる。あなたは[知識{ちしき}]を[捨{す}]てたゆえに、わたしもあなたを[捨{す}]てて、わたしの[祭司{さいし}]としない。あなたはあなたの[神{かみ}]の[律法{りっぽう}]を[忘{わす}]れたゆえに、わたしもまたあなたの[子{こ}]らを[忘{わす}]れる。", "7": "[彼{かれ}]らは[大{おお}]きくなるにしたがって、ますますわたしに[罪{つみ}]を[犯{おか}]したゆえ、わたしは[彼{かれ}]らの[栄{さか}]えを[恥{はじ}]に[変{か}]える。", "8": "[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]の[罪{つみ}]を[食{く}]いものにし、その[罪{つみ}]を[犯{おか}]すことをせつに[願{ねが}]っている。", "9": "それゆえ[祭司{さいし}]も[民{たみ}]と[同{おな}]じようになる。わたしはそのわざのために[彼{かれ}]らを[罰{ばっ}]し、そのおこないのために[彼{かれ}]らに[報{むく}]いる。", "10": "[彼{かれ}]らは[食{た}]べても[飽{あ}]くことなく、[淫行{いんこう}]をなしてもその[数{かず}]を[増{ま}]すことがない。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]を[捨{す}]てて、[淫行{いんこう}]を[愛{あい}]したからである。", "11": "[酒{さけ}]と[新{あたら}]しい[酒{さけ}]とは[思慮{しりょ}]を[奪{うば}]う。", "12": "わが[民{たみ}]は[木{き}]に[向{む}]かって[事{こと}]を[尋{たず}]ねる。またそのつえは[彼{かれ}]らに[事{こと}]を[示{しめ}]す。これは[淫行{いんこう}]の[霊{れい}]が[彼{かれ}]らを[迷{まよ}]わしたからである。[彼{かれ}]らはその[神{かみ}]を[捨{す}]てて[淫行{いんこう}]をなした。", "13": "[彼{かれ}]らは[山々{やまやま}]の[頂{いただき}]で[犠牲{ぎせい}]をささげ、[丘{おか}]の[上{うえ}]、かしの[木{き}]、[柳{やなぎ}]の[木{き}]、テレビンの[木{き}]の[下{した}]で[供{そな}]え[物{もの}]をささげる。これはその[木陰{こかげ}]がここちよいためである。それゆえ、あなたがたの[娘{むすめ}]は[淫行{いんこう}]をなし、あなたがたの[嫁{よめ}]は[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う。", "14": "わたしはあなたがたの[娘{むすめ}]が[淫行{いんこう}]をしても[罰{ばっ}]しない。またあなたがたの[嫁{よめ}]が[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]っても[罰{ばっ}]しない。[男{おとこ}]たちみずから[遊女{ゆうじょ}]と[共{とも}]に[離{はな}]れ[去{さ}]り、[宮{みや}]の[遊女{ゆうじょ}]と[共{とも}]に[犠牲{ぎせい}]をささげているからである。[悟{さと}]りのない[民{たみ}]は[滅{ほろ}]びる。", "15": "イスラエルよ、あなたは[淫行{いんこう}]をなしても、ユダに[罪{つみ}]を[犯{おか}]させてはならない。ギルガルへ[行{い}]ってはならない。ベテアベンにのぼってはならない。また「[主{しゅ}]は[生{い}]きておられる」と[言{い}]って[誓{ちか}]ってはならない。", "16": "イスラエルは[強情{ごうじょう}]な[雌牛{めうし}]のように[強情{ごうじょう}]である。[今{いま}]、[主{しゅ}]は[小羊{こひつじ}]を[広{ひろ}]い[野{の}]に[放{はな}]つようにして、[彼{かれ}]らを[養{やしな}]うことができようか。", "17": "エフライムは[偶像{ぐうぞう}]に[結{むす}]びつらなった。そのなすにまかせよ。", "18": "[彼{かれ}]らは[酒宴{しゅえん}]のとりことなり、[淫行{いんこう}]にふけっている。[彼{かれ}]らはその[光栄{こうえい}]よりも[恥{はじ}]を[愛{あい}]する。", "19": "[風{かぜ}]はその[翼{つばさ}]に[彼{かれ}]らを[包{つつ}]んだ。[彼{かれ}]らはその[祭壇{さいだん}]のゆえに[恥{はじ}]を[受{う}]ける。" }, "5": { "1": "[祭司{さいし}]たちよ、これを[聞{き}]け、イスラエルの[家{いえ}]よ、[心{こころ}]をとめよ、[王{おう}]の[家{いえ}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ、さばきはあなたがたに[臨{のぞ}]む。あなたがたはミヅパにわなを[設{もう}]け、タボルの[上{うえ}]に[網{あみ}]を[張{は}]ったからだ。", "2": "[彼{かれ}]らはシッテムの[穴{あな}]を[深{ふか}]くしたが、わたしは[彼{かれ}]らをことごとく[懲{こ}]らしめる。", "3": "わたしはエフライムを[知{し}]っている。イスラエルはわたしに[隠{かく}]れることがない。エフライムよ、あなたは[今{いま}][淫行{いんこう}]をなし、イスラエルは[汚{けが}]された。", "4": "[彼{かれ}]らのおこないは[彼{かれ}]らを[神{かみ}]に[帰{かえ}]らせない。それは[淫行{いんこう}]の[霊{れい}]が[彼{かれ}]らのうちにあって、[主{しゅ}]を[知{し}]ることができないからだ。", "5": "イスラエルの[誇{ほこり}]はその[顔{かお}]に[向{む}]かって[証言{しょうげん}]している。エフライムはその[不義{ふぎ}]によってつまずき、ユダもまた[彼{かれ}]らと[共{とも}]につまずく。", "6": "[彼{かれ}]らは[羊{ひつじ}]の[群{む}]れ、[牛{うし}]の[群{む}]れを[携{たずさ}]えて[行{い}]って、[主{しゅ}]を[求{もと}]めても、[主{しゅ}]に[会{あ}]うことはない。[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らから[離{はな}]れ[去{さ}]られた。", "7": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]にむかって[貞操{ていそう}]を[守{まも}]らず、ほかの[者{もの}]の[子{こ}]を[産{う}]んだ。[新月{しんげつ}]は[彼{かれ}]らをその[田畑{たはた}]と[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼす。", "8": "ギベアで[角笛{つのぶえ}]を[吹{ふ}]き、ラマでラッパを[鳴{な}]らし、ベテアベンで[呼{よ}]ばわり[叫{さけ}]べ。ベニヤミンよ、おののけ。", "9": "エフライムは[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]に[荒{あ}]れすたれる。わたしはイスラエルの[部族{ぶぞく}]のうちに、[必{かなら}]ず[起{おこ}]るべき[事{こと}]を[知{し}]らせる。", "10": "ユダの[君{きみ}]たちは[境{さかい}]を[移{うつ}]す[者{もの}]のようになった。わたしはわが[怒{いか}]りを[水{みず}]のように[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[注{そそ}]ぐ。", "11": "エフライムは[甘{あま}]んじて、むなしいものに[従{したが}]って[歩{あゆ}]んだゆえ、さばきを[受{う}]けて、しえたげられ、[打{う}]ちひしがれる。", "12": "それゆえ、わたしはエフライムには、しみのように、ユダの[家{いえ}]には[腐{くさ}]れのようになる。", "13": "エフライムはおのれの[病{やまい}]を[見{み}]、ユダはおのれの[傷{きず}]を[見{み}]たとき、エフライムはアッスリヤに[行{い}]き、[大王{だいおう}]に[人{ひと}]をつかわした。しかし[彼{かれ}]はあなたがたをいやすことができない。また、あなたがたの[傷{きず}]をなおすことができない。", "14": "わたしはエフライムに[対{たい}]しては、ししのようになり、ユダの[家{いえ}]に[対{たい}]しては[若{わか}]きししのようになる。わたしは、わたしこそ、かき[裂{さ}]いて[去{さ}]り、かすめて[行{い}]くが、だれも[救{すく}]う[者{もの}]はない。", "15": "わたしは[彼{かれ}]らがその[罪{つみ}]を[認{みと}]めて、わが[顔{かお}]をたずね[求{もと}]めるまで、わたしの[所{ところ}]に[帰{かえ}]っていよう。[彼{かれ}]らは[悩{なや}]みによって、わたしを[尋{たず}]ね[求{もと}]めて[言{い}]う、" }, "6": { "1": "「さあ、わたしたちは[主{しゅ}]に[帰{かえ}]ろう。[主{しゅ}]はわたしたちをかき[裂{さ}]かれたが、またいやし、わたしたちを[打{う}]たれたが、また[包{つつ}]んでくださるからだ。", "2": "[主{しゅ}]は、ふつかの[後{のち}]、わたしたちを[生{い}]かし、三[日{か}][目{め}]にわたしたちを[立{た}]たせられる。わたしたちはみ[前{まえ}]で[生{い}]きる。", "3": "わたしたちは[主{しゅ}]を[知{し}]ろう、せつに[主{しゅ}]を[知{し}]ることを[求{もと}]めよう。[主{しゅ}]はあしたの[光{ひかり}]のように[必{かなら}]ず[現{あらわ}]れいで、[冬{ふゆ}]の[雨{あめ}]のように、わたしたちに[臨{のぞ}]み、[春{はる}]の[雨{あめ}]のように[地{ち}]を[潤{うるお}]される」。", "4": "エフライムよ、わたしはあなたに[何{なに}]をしようか。ユダよ、わたしはあなたに[何{なに}]をしようか。あなたがたの[愛{あい}]はあしたの[雲{くも}]のごとく、また、たちまち[消{き}]える[露{つゆ}]のようなものである。", "5": "それゆえ、わたしは[預言者{よげんしゃ}]たちによって[彼{かれ}]らを[切{き}]り[倒{たお}]し、わが[口{くち}]の[言葉{ことば}]をもって[彼{かれ}]らを[殺{ころ}]した。わがさばきは[現{あらわ}]れ[出{で}]る[光{ひかり}]のようだ。", "6": "わたしはいつくしみを[喜{よろこ}]び、[犠牲{ぎせい}]を[喜{よろこ}]ばない。[燔祭{はんさい}]よりもむしろ[神{かみ}]を[知{し}]ることを[喜{よろこ}]ぶ。", "7": "ところが[彼{かれ}]らはアダムで[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、かしこでわたしにそむいた。", "8": "ギレアデは[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]の[町{まち}]で、[血{ち}]の[足跡{あしあと}]で[満{み}]たされている。", "9": "[盗賊{とうぞく}]が[人{ひと}]を[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せするように、[祭司{さいし}]たちは[党{とう}]を[組{く}]み、シケムへ[行{ゆ}]く[道{みち}]で[人{ひと}]を[殺{ころ}]す。このように[彼{かれ}]らは[悪{あ}]しき[事{こと}]を[行{おこな}]う。", "10": "わたしはイスラエルの[家{いえ}]に[恐{おそ}]るべき[事{こと}]を[見{み}]た。かしこでエフライムは[淫行{いんこう}]をなし、イスラエルは[汚{けが}]された。", "11": "ユダよ、あなたのためにも[刈入{かりい}]れが[定{さだ}]められている。わたしがわが[民{たみ}]の[繁栄{はんえい}]を[回復{かいふく}]するとき、" }, "7": { "1": "わたしがイスラエルをいやすとき、エフライムの[不義{ふぎ}]と、サマリヤの[悪{あ}]しきわざとは[現{あらわ}]れる。[彼{かれ}]らは[偽{いつわ}]りをおこない、[内{うち}]では[盗{ぬす}]びとが[押{お}]し[入{い}]り、[外{そと}]では[山賊{さんぞく}]の[群{む}]れが[襲{おそ}]いきたる。", "2": "しかし、[彼{かれ}]らはわたしが[彼{かれ}]らのすべての[悪{あく}]を[覚{おぼ}]えていることを[悟{さと}]らない。[今{いま}]、そのわざは[彼{かれ}]らを[囲{かこ}]んで、わたしの[顔{かお}]の[前{まえ}]にある。", "3": "[彼{かれ}]らはその[悪{あく}]をもって[王{おう}]を[喜{よろこ}]ばせ、その[偽{いつわ}]りをもって[君{きみ}]たちを[喜{よろこ}]ばせる。", "4": "[彼{かれ}]らはみな[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]で、パンを[焼{や}]く[者{もの}]が[熱{あつ}]くする[炉{ろ}]のようだ。パンを[焼{や}]く[者{もの}]は、ねり[粉{こ}]をこねてから、それがふくれるまで、しばらく、[火{ひ}]をおこす[事{こと}]をしないだけだ。", "5": "われわれの[王{おう}]の[日{ひ}]に、つかさたちは[酒{さけ}]の[熱{ねつ}]によって[病{や}]みわずらい、[王{おう}]はあざける[者{もの}]と[共{とも}]に[手{て}]を[伸{の}]べた。", "6": "[彼{かれ}]らは[陰謀{いんぼう}]をもってその[心{こころ}]を[炉{ろ}]のように[燃{も}]やす。その[怒{いか}]りは[夜通{よどお}]しくすぶり、[朝{あさ}]になると[炎{ほのお}]のように[燃{も}]える。", "7": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]、[炉{ろ}]のように[熱{あつ}]くなって、そのさばきびとを[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。そのもろもろの[王{おう}]は[皆{みな}]たおれる。[彼{かれ}]らの[中{なか}]にはわたしを[呼{よ}]ぶ[者{もの}]がひとりもない。", "8": "エフライムはもろもろの[民{たみ}]の[中{なか}]に[入{はい}]り[混{ま}]じる。エフライムは[火{ひ}]にかけて、かえさない[菓子{かし}]である。", "9": "[他国{たこく}][人{じん}]らは[彼{かれ}]の[力{ちから}]を[食{く}]い[尽{つく}]すが、[彼{かれ}]はそれを[知{し}]らない。しらがが[混{ま}]じってはえても、それを[悟{さと}]らない。", "10": "イスラエルの[誇{ほこり}]は[自{みずか}]らに[向{む}]かって[証言{しょうげん}]している、[彼{かれ}]らはこのもろもろの[事{こと}]があっても、なおその[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]らず、また[主{しゅ}]を[求{もと}]めない。", "11": "エフライムは[知恵{ちえ}]のない[愚{おろ}]かな、はとのようだ。[彼{かれ}]らはエジプトに[向{む}]かって[呼{よ}]び[求{もと}]め、またアッスリヤへ[行{い}]く。", "12": "[彼{かれ}]らが[行{い}]くとき、わたしは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[網{あみ}]を[張{は}]って、[空{そら}]の[鳥{とり}]のように[引{ひ}]き[落{おと}]し、その[悪{あ}]しきおこないのゆえに、[彼{かれ}]らを[懲{こ}]らしめる。", "13": "わざわいなるかな、[彼{かれ}]らはわたしを[離{はな}]れて[迷{まよ}]い[出{で}]た。[滅{ほろ}]びは[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]む。[彼{かれ}]らがわたしに[向{む}]かって[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからだ。わたしは[彼{かれ}]らをあがなおうと[思{おも}]うが、[彼{かれ}]らはわたしに[逆{さか}]らって[偽{いつわ}]りを[言{い}]う。", "14": "[彼{かれ}]らは[真心{まごころ}]をもってわたしを[呼{よ}]ばず、ただ[床{ゆか}]の[上{うえ}]で[悲{かな}]しみ[叫{さけ}]ぶ。[彼{かれ}]らは[穀物{こくもつ}]と[酒{さけ}]のためには[集{あつ}]まるが、わたしに[逆{さか}]らう。", "15": "わたしは[彼{かれ}]らを[教{おし}]え、その[腕{うで}]を[強{つよ}]くしたが、[彼{かれ}]らはわたしに[逆{さか}]らって、[悪{あ}]しき[事{こと}]をはかる。", "16": "[彼{かれ}]らはバアルに[帰{かえ}]る。[彼{かれ}]らはあざむく[弓{ゆみ}]のようだ。[彼{かれ}]らの[君{きみ}]たちはその[舌{した}]の[高{たか}]ぶりのために、つるぎに[倒{たお}]れる。これはエジプトの[国{くに}]で[人々{ひとびと}]のあざけりとなる。" }, "8": { "1": "ラッパをあなたの[口{くち}]にあてよ、はげたかは[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[臨{のぞ}]む。[彼{かれ}]らがわたしの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]り、わたしの[律法{りっぽう}]を[犯{おか}]したからだ。", "2": "[彼{かれ}]らはわたしに[向{む}]かって[叫{さけ}]ぶ、「わが[神{かみ}]よ、われわれイスラエルはあなたを[知{し}]る」と。", "3": "イスラエルは[善{ぜん}]はしりぞけた。[敵{てき}]はこれを[追{お}]うであろう。", "4": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]を[立{た}]てた、しかし、わたしによって[立{た}]てたのではない。[彼{かれ}]らは[君{きみ}]を[立{た}]てた、しかし、わたしはこれを[知{し}]らない。[彼{かれ}]らは[銀{ぎん}]と[金{きん}]をもって、[自分{じぶん}]たちの[滅{ほろ}]びのために[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]った。", "5": "サマリヤよ、わたしはあなたの[子{こ}][牛{うし}]を[忌{い}]みきらう。わたしの[怒{いか}]りは[彼{かれ}]らに[向{む}]かって[燃{も}]える。[彼{かれ}]らはいつになればイスラエルで[罪{つみ}]なき[者{もの}]となるであろうか。", "6": "これは[工人{こうじん}]の[作{つく}]ったもので、[神{かみ}]ではない。サマリヤの[子{こ}][牛{うし}]は[砕{くだ}]けて[粉{こな}]となる。", "7": "[彼{かれ}]らは[風{かぜ}]をまいて、つむじ[風{かぜ}]を[刈{か}]り[取{と}]る。[立{た}]っている[穀物{こくもつ}]は[穂{ほ}]を[持{も}]たず、また[実{みの}]らない。たとい[実{みの}]っても、[他国{たこく}][人{じん}]がこれを[食{く}]い[尽{つく}]す。", "8": "イスラエルはのまれた。[彼{かれ}]らは[諸{しょ}][国民{こくみん}]の[間{あいだ}]にあって、すでに[無用{むよう}]な[器{うつわ}]のようになった。", "9": "[彼{かれ}]らはひとりさまよう[野{の}]のろばのように、アッスリヤにのぼって[行{い}]った。エフライムは[物{もの}]を[贈{おく}]って[恋人{こいびと}]を[得{え}]た。", "10": "たとい[彼{かれ}]らが[国々{くにぐに}]に[物{もの}]を[贈{おく}]って[同盟者{どうめいしゃ}]を[得{え}]ても、わたしはまもなく[彼{かれ}]らを[集{あつ}]める。[彼{かれ}]らはしばらくにして、[王{おう}]や[君{きみ}]たちに[油{あぶら}]をそそぐことをやめる。", "11": "エフライムは[多{おお}]くの[祭壇{さいだん}]を[造{つく}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]したゆえ、これは[彼{かれ}]には[罪{つみ}]を[犯{おか}]すための[祭壇{さいだん}]となった。", "12": "わたしは[彼{かれ}]のために、あまたの[律法{りっぽう}]を[書{か}]きしるしたが、これはかえって[怪{あや}]しい[物{もの}]のように[思{おも}]われた。", "13": "[彼{かれ}]らは[犠牲{ぎせい}]を[好{この}]み、[肉{にく}]をささげてこれを[食{た}]べる。しかし[主{しゅ}]はこれを[喜{よろこ}]ばれない。[今{いま}]、[彼{かれ}]らの[不義{ふぎ}]を[覚{おぼ}]え、[彼{かれ}]らの[罪{つみ}]を[罰{ばっ}]せられる。[彼{かれ}]らはエジプトに[帰{かえ}]る。", "14": "イスラエルは[自分{じぶん}]の[造{つく}]り[主{ぬし}]を[忘{わす}]れて、もろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[建{た}]てた。ユダは[堅固{けんご}]な[町々{まちまち}]を[多{おお}]く[増{ま}]し[加{くわ}]えた。しかしわたしは[火{ひ}]をその[町々{まちまち}]に[送{おく}]って、もろもろの[城{しろ}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。" }, "9": { "1": "イスラエルよ、もろもろの[民{たみ}]のように[喜{よろこ}]びおどるな。あなたは[淫行{いんこう}]をなして、あなたの[神{かみ}]を[離{はな}]れ、すべての[穀物{こくもつ}]の[打{う}]ち[場{ば}]で[受{う}]ける[淫行{いんこう}]の[価{あたい}]を[愛{あい}]した。", "2": "[打{う}]ち[場{ば}]と[酒{さか}]ぶねとは[彼{かれ}]らを[養{やしな}]わない。また[新{あたら}]しい[酒{さけ}]もむなしくなる。", "3": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[地{ち}]に[住{す}]むことなく、エフライムはエジプトに[帰{かえ}]り、アッスリヤで[汚{けが}]れた[物{もの}]を[食{た}]べる。", "4": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[向{む}]かって[酒{さけ}]を[注{そそ}]がず、また[犠牲{ぎせい}]をもって[主{しゅ}]を[喜{よろこ}]ばせず、[彼{かれ}]らのパンは[喪{も}]におる[者{もの}]のパンのようで、すべてこれを[食{た}]べる[者{もの}]は[汚{けが}]される。[彼{かれ}]らのパンはただ[自分{じぶん}]の[飢{う}]えを[満{み}]たすためで、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に、はいることはできない。", "5": "あなたがたは[祝{いわい}]の[日{ひ}]と、[主{しゅ}]の[祭{まつり}]の[日{ひ}]に、[何{なに}]をしようとするのか。", "6": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]らはアッスリヤへ[行{い}]く。エジプトは[彼{かれ}]らを[集{あつ}]め、メンピスは[彼{かれ}]らを[葬{ほうむ}]る。あざみは[彼{かれ}]らの[銀{ぎん}]の[宝物{たからもの}]を[所有{しょゆう}]し、いばらは[彼{かれ}]らの[天幕{てんまく}]にはびこる。", "7": "[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]は[来{き}]た。[報{むく}]いの[日{ひ}]は[来{き}]た。イスラエルはこれを[知{し}]る。[預言者{よげんしゃ}]は[愚{おろ}]かな[者{もの}]、[霊{れい}]に[感{かん}]じた[人{ひと}]は[狂{くる}]った[者{もの}]だ。これはあなたがたの[不義{ふぎ}]が[多{おお}]く、[恨{うら}]みが[大{おお}]きいためである。", "8": "[預言者{よげんしゃ}]はわが[神{かみ}]の[民{たみ}]エフライムの[見張{みはり}][人{にん}]である。しかし[預言者{よげんしゃ}]のすべての[道{みち}]には[鳥{とり}]をとる[者{もの}]のわながあり、[恨{うら}]みはその[神{かみ}]の[家{いえ}]にある。", "9": "[彼{かれ}]らはギベアの[日{ひ}]のように、[深{ふか}]くおのれを[腐{くさ}]らせた。[主{しゅ}]はその[不義{ふぎ}]を[覚{おぼ}]え、その[罪{つみ}]を[罰{ばっ}]せられる。", "10": "わたしはイスラエルを[荒野{あらの}]のぶどうのように[見{み}]、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちを、いちじくの[木{き}]の[初{はじ}]めに[結{むす}]んだ[初{はつ}]なりのように[見{み}]た。ところが[彼{かれ}]らはバアル・ペオルへ[行{い}]き、[身{み}]をバアルにゆだね、[彼{かれ}]らが[愛{あい}]した[物{もの}]と[同{おな}]じように[憎{にく}]むべき[者{もの}]となった。", "11": "エフライムの[栄光{えいこう}]は、[鳥{とり}]のようにとび[去{さ}]る。すなわち[産{う}]むことも、はらむことも、みごもることもなくなる。", "12": "たとい[彼{かれ}]らが[子{こ}]を[育{そだ}]てても、わたしはその[子{こ}]を[奪{うば}]って、[残{のこ}]る[者{もの}]のないようにする。わたしが[彼{かれ}]らを[離{はな}]れるとき、[彼{かれ}]らはわざわいだ。", "13": "わたしが[見{み}]たように、エフライムの[子{こ}]らはえじきに[定{さだ}]められた。エフライムはその[子{こ}]らを、[人{ひと}]を[殺{ころ}]す[者{もの}]に[渡{わた}]さなければならない。", "14": "[主{しゅ}]よ、[彼{かれ}]らに[与{あた}]えてください。あなたは[何{なに}]を[与{あた}]えられますか。[流産{りゅうざん}]の[胎{たい}]と、かわいた[乳{ち}]ぶさを[彼{かれ}]らに[与{あた}]えてください。", "15": "[彼{かれ}]らのすべての[悪{あく}]はギルガルにある。わたしはかしこで[彼{かれ}]らを[憎{にく}]んだ。[彼{かれ}]らのおこないの[悪{あ}]しきがゆえに、[彼{かれ}]らをわが[家{や}]から[追{お}]いだし、[重{かさ}]ねて[愛{あい}]することをしない。その[君{きみ}]たちはみな、[反逆者{はんぎゃくしゃ}]である。", "16": "エフライムは[撃{う}]たれ、その[根{ね}]は[枯{か}]れて、[実{み}]を[結{むす}]ばない。たとい[彼{かれ}]らが[子{こ}]を[産{う}]んでも、わたしはそのいつくしむ[子{こ}]らを[殺{ころ}]す。", "17": "[彼{かれ}]らは[聞{き}]き[従{したが}]わないので、わが[神{かみ}]はこれを[捨{す}]てられる。[彼{かれ}]らはもろもろの[国民{くにたみ}]のうちに、さすらい[人{ひと}]となる。" }, "10": { "1": "イスラエルは[実{み}]を[結{むす}]ぶ[茂{しげ}]ったぶどうの[木{き}]である。その[実{み}]を[多{おお}]く[結{むす}]ぶにしたがって、[祭壇{さいだん}]を[増{ま}]し、その[地{ち}]の[豊{ゆた}]かなるにしたがって、[柱{はしら}]の[像{ぞう}]を[麗{うるわ}]しくした。", "2": "[彼{かれ}]らの[心{こころ}]は[偽{いつわ}]りである。[今{いま}]、[彼{かれ}]らはその[罪{つみ}]を[負{お}]わなければならない。[主{しゅ}]はその[祭壇{さいだん}]をこわし、その[柱{はしら}]の[像{ぞう}]を[砕{くだ}]かれる。", "3": "[今{いま}]、[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「われわれは[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れないので、われわれには[王{おう}]がない。[王{おう}]はわれわれのために[何{なに}]をなしえようか」と。", "4": "[彼{かれ}]らはむなしき[言葉{ことば}]をいだし、[偽{いつわ}]りの[誓{ちか}]いをもって[契約{けいやく}]を[結{むす}]ぶ。それゆえ、さばきは[畑{はたけ}]のうねの[毒草{どくそう}]のように[現{あらわ}]れる。", "5": "サマリヤの[住民{じゅうみん}]は、ベテアベンの[子{こ}][牛{うし}]のためにおののき、その[民{たみ}]はこれがために[嘆{なげ}]き、その[偶像{ぐうぞう}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]たちは、その[栄光{えいこう}]のうせたるがために[泣{な}]き[悲{かな}]しむ。", "6": "その[子{こ}][牛{うし}]はアッスリヤに[携{たずさ}]えられ、[礼物{れいもつ}]として[大王{だいおう}]にささげられ、エフライムは[恥{はじ}]をうけ、イスラエルはおのれの[偶像{ぐうぞう}]を[恥{は}]じる。", "7": "サマリヤの[王{おう}]は、[水{みず}]のおもての[木{き}][切{ぎ}]れのように[滅{ほろ}]ぼされる。", "8": "イスラエルの[罪{つみ}]であるアベンの[高{たか}]き[所{ところ}]も[滅{ほろ}]び、いばらとあざみがその[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にはえ[茂{しげ}]る。その[時{とき}][彼{かれ}]らは[山{やま}]に[向{む}]かって、「われわれをおおえ」と[言{い}]い、[丘{おか}]に[向{む}]かって「われわれの[上{うえ}]に[倒{たお}]れよ」と[言{い}]う。", "9": "イスラエルよ、あなたはギベアの[日{ひ}]からこのかた[罪{つみ}]を[犯{おか}]した。[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]に[立{た}]っていた。[戦{たたか}]いはギベアにおる[彼{かれ}]らに[及{およ}]ばないであろうか。", "10": "わたしは[来{き}]てよこしまな[民{たみ}]を[攻{せ}]め、これを[懲{こ}]らしめる。[彼{かれ}]らがその二つの[罪{つみ}]のために[懲{こら}]しめられるとき、もろもろの[民{たみ}]は[集{あつ}]まって[彼{かれ}]らを[攻{せ}]める。", "11": "エフライムはならされた[若{わか}]い[雌牛{めうし}]であって、[穀物{こくもつ}]を[踏{ふ}]むことを[好{この}]む。わたしはその[麗{うるわ}]しい[首{くび}]を[惜{お}]しんだ。しかし、わたしはエフライムにくびきをかける。ユダは[耕{たがや}]し、ヤコブは[自分{じぶん}]のために、まぐわをひかねばならない。", "12": "あなたがたは[自分{じぶん}]のために[正義{せいぎ}]をまき、いつくしみの[実{み}]を[刈{か}]り[取{と}]り、あなたがたの[新田{しんでん}]を[耕{たがや}]せ。[今{いま}]は[主{しゅ}]を[求{もと}]むべき[時{とき}]である。[主{しゅ}]は[来{き}]て[救{すく}]いを[雨{あめ}]のように、あなたがたに[降{ふ}]りそそがれる。", "13": "あなたがたは[悪{あく}]を[耕{たがや}]し、[不義{ふぎ}]を[刈{か}]りおさめ、[偽{いつわ}]りの[実{み}]を[食{た}]べた。これはあなたがたが[自分{じぶん}]の[戦車{せんしゃ}]を[頼{たの}]み、[勇士{ゆうし}]の[多{おお}]いことを[頼{たの}]んだためである。", "14": "それゆえ、あなたがたの[民{たみ}]の[中{なか}]にいくさの[騒{さわ}]ぎが[起{おこ}]り、シャルマンが[戦{たたか}]いの[日{ひ}]にベテ・アルベルを[打{う}]ち[破{やぶ}]ったように、あなたがたの[城{しろ}]はことごとく[打{う}]ち[破{やぶ}]られる。[母{はは}]らはその[子{こ}]らと[共{とも}]に[打{う}]ち[砕{くだ}]かれた。", "15": "イスラエルの[家{いえ}]よ、あなたがたの[大{おお}]いなる[悪{あく}]のゆえに、このように、あなたがたにも[行{おこな}]われ、イスラエルの[王{おう}]は、あらしの[中{なか}]に[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼされる。" }, "11": { "1": "わたしはイスラエルの[幼{おさな}]い[時{とき}]、これを[愛{あい}]した。わたしはわが[子{こ}]をエジプトから[呼{よ}]び[出{だ}]した。", "2": "わたしが[呼{よ}]ばわるにしたがって、[彼{かれ}]らはいよいよわたしから[遠{とお}]ざかり、もろもろのバアルに[犠牲{ぎせい}]をささげ、[刻{きざ}]んだ[像{ぞう}]に[香{こう}]をたいた。", "3": "わたしはエフライムに[歩{あゆ}]むことを[教{おし}]え、[彼{かれ}]らをわたしの[腕{うで}]にいだいた。しかし[彼{かれ}]らはわたしにいやされた[事{こと}]を[知{し}]らなかった。", "4": "わたしはあわれみの[綱{つな}]、すなわち[愛{あい}]のひもで[彼{かれ}]らを[導{みちび}]いた。わたしは[彼{かれ}]らに[対{たい}]しては、あごから、くびきをはずす[者{もの}]のようになり、かがんで[彼{かれ}]らに[食物{しょくもつ}]を[与{あた}]えた。", "5": "[彼{かれ}]らはエジプトの[地{ち}]に[帰{かえ}]り、アッスリヤびとが[彼{かれ}]らの[王{おう}]となる。[彼{かれ}]らがわたしに[帰{かえ}]ることを[拒{こば}]んだからである。", "6": "つるぎは、そのもろもろの[町{まち}]にあれ[狂{くる}]い、その[門{もん}]の[貫{かん}]の[木{き}]を[砕{くだ}]き、その[城{しろ}]の[中{なか}]に[彼{かれ}]らを[滅{ほろ}]ぼす。", "7": "わが[民{たみ}]はわたしからそむき[去{さ}]ろうとしている。それゆえ、[彼{かれ}]らはくびきをかけられ、これを[除{のぞ}]きうる[者{もの}]はひとりもいない。", "8": "エフライムよ、どうして、あなたを[捨{す}]てることができようか。イスラエルよ、どうしてあなたを[渡{わた}]すことができようか。どうしてあなたをアデマのようにすることができようか。どうしてあなたをゼボイムのように[扱{あつか}]うことができようか。わたしの[心{こころ}]は、わたしのうちに[変{かわ}]り、わたしのあわれみは、ことごとくもえ[起{た}]っている。", "9": "わたしはわたしの[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをあらわさない。わたしは[再{ふたた}]びエフライムを[滅{ほろ}]ぼさない。わたしは[神{かみ}]であって、[人{ひと}]ではなく、あなたのうちにいる[聖{せい}]なる[者{もの}]だからである。わたしは[滅{ほろ}]ぼすために[臨{のぞ}]むことをしない。", "10": "[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[従{したが}]って[歩{あゆ}]む。[主{しゅ}]はししのほえるように[声{こえ}]を[出{だ}]される。[主{しゅ}]が[声{こえ}]を[出{だ}]されると、[子{こ}]らはおののきつつ[西{にし}]から[来{く}]る。", "11": "[彼{かれ}]らはエジプトから[鳥{とり}]のように、アッスリヤの[地{ち}]から、はとのように[急{いそ}]いで[来{く}]る。わたしは[彼{かれ}]らをその[家{いえ}]に[帰{かえ}]らせると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "エフライムは[偽{いつわ}]りをもって、わたしを[囲{かこ}]み、イスラエルの[家{いえ}]は[欺{あざむ}]きをもって、わたしを[囲{かこ}]んだ。しかしユダはなお[神{かみ}]に[知{し}]られ、[聖{せい}]なる[者{もの}]に[向{む}]かって[真実{しんじつ}]である。" }, "12": { "1": "エフライムはひねもす[風{かぜ}]を[牧{ぼく}]し、[東風{ひがしかぜ}]を[追{お}]い、[偽{いつわ}]りと[暴虐{ぼうぎゃく}]とを[増{ま}]し[加{くわ}]え、アッスリヤと[取引{とりひき}]をなし、[油{あぶら}]をエジプトに[送{おく}]った。", "2": "[主{しゅ}]はユダと[争{あらそ}]い、ヤコブをそのしわざにしたがって[罰{ばっ}]し、そのおこないにしたがって[報{むく}]いられる。", "3": "ヤコブは[胎{たい}]にいたとき、その[兄弟{きょうだい}]のかかとを[捕{とら}]え、[成人{せいじん}]したとき[神{かみ}]と[争{あらそ}]った。", "4": "[彼{かれ}]は[天{てん}]の[使{つかい}]と[争{あらそ}]って[勝{か}]ち、[泣{な}]いてこれにあわれみを[求{もと}]めた。[彼{かれ}]はベテルで[神{かみ}]に[出会{であ}]い、その[所{ところ}]で[神{かみ}]は[彼{かれ}]と[語{かた}]られた。", "5": "[主{しゅ}]は[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、その[名{な}]は[主{しゅ}]である。", "6": "それゆえ、あなたはあなたの[神{かみ}]に[帰{かえ}]り、いつくしみと[正{ただ}]しきとを[守{まも}]り、つねにあなたの[神{かみ}]を[待{ま}]ち[望{のぞ}]め。", "7": "[商人{しょうにん}]はその[手{て}]に[偽{いつわ}]りのはかりを[持{も}]ち、しえたげることを[好{この}]む。", "8": "エフライムは[言{い}]った、「まことにわたしは[富{と}]める[者{もの}]となった。わたしは[自分{じぶん}]ために[財宝{ざいほう}]を[得{え}]た」と。しかし[彼{かれ}]のすべての[富{とみ}]もその[犯{おか}]した[罪{つみ}]をつぐなうことはできない。", "9": "わたしはエジプトの[国{くに}]を[出{で}]たときから、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。わたしは[祭{まつり}]の[日{ひ}]のように、[再{ふたた}]びあなたを[天幕{てんまく}]に[住{す}]まわせよう。", "10": "わたしは[預言者{よげんしゃ}]たちに[語{かた}]った。[幻{まぼろし}]を[多{おお}]く[示{しめ}]したのはわたしである。わたしは[預言者{よげんしゃ}]たちによってたとえを[語{かた}]った。", "11": "もしギレアデに[不義{ふぎ}]があるなら、[彼{かれ}]らは[必{かなら}]ずむなしき[者{もの}]となる。もし[彼{かれ}]らがギルガルで[雄牛{おうし}]を[犠牲{ぎせい}]にささげるなら、[彼{かれ}]らの[祭壇{さいだん}]は[畑{はたけ}]のうねに[積{つ}]んだ[石塚{いしづか}]のようになる。", "12": "(ヤコブはアラムの[地{ち}]に[逃{に}]げっていった。イスラエルは[妻{つま}]をめとるために[人{ひと}]に[仕{つか}]えた。[彼{かれ}]は[妻{つま}]をめとるために[羊{ひつじ}]を[飼{か}]った。)", "13": "[主{しゅ}]はひとりの[預言者{よげんしゃ}]によって、イスラエルをエジプトから[導{みちび}]き[出{だ}]し、ひとりの[預言者{よげんしゃ}]によってこれを[守{まも}]られた。", "14": "エフライムはいたく[主{しゅ}]を[怒{いか}]らせた。それゆえ[主{しゅ}]はその[血{ち}]のとがを[彼{かれ}]の[上{うえ}]にのこし、そのはずかしめを[彼{かれ}]に[返{かえ}]される。" }, "13": { "1": "エフライムが[物言{ものい}]えば、[人々{ひとびと}]はおののいた。[彼{かれ}]はイスラエルの[中{なか}]に[自分{じぶん}]を[高{たか}]くした。しかし[彼{かれ}]はバアルによって[罪{つみ}]を[犯{おか}]して[死{し}]んだ。", "2": "そして[彼{かれ}]らは[今{いま}]もなおますます[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、その[銀{ぎん}]をもって[自分{じぶん}]のために[像{ぞう}]を[鋳{い}]、[巧{たく}]みに[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]る。これは[皆{みな}][工人{こうじん}]のわざである。[彼{かれ}]らは[言{い}]う、これに[犠牲{ぎせい}]をささげよ、[人々{ひとびと}]は[子{こ}][牛{うし}]に[口{くち}]づけせよと。", "3": "それゆえ[彼{かれ}]らは[朝{あさ}]の[霧{きり}]のように、すみやかに[消{き}]えうせる[露{つゆ}]のように、[打{う}]ち[場{ば}]から[風{かぜ}]に[吹{ふ}]き[去{さ}]られるもみがらのように、また[窓{まど}]から[出{で}]て[行{い}]く[煙{けむり}]のようになる。", "4": "わたしはエジプトの[国{くに}]を[出{で}]てからこのかた、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]である。あなたはわたしのほかに[神{かみ}]を[知{し}]らない。わたしのほかに[救{すく}]う[者{もの}]はない。", "5": "わたしは[荒野{あらの}]で、またかわいた[地{ち}]で、あなたを[知{し}]った。", "6": "しかし[彼{かれ}]らは[食{た}]べて[飽{あ}]き、[飽{あ}]きて、その[心{こころ}]が[高{たか}]ぶり、わたしを[忘{わす}]れた。", "7": "それゆえ、わたしは[彼{かれ}]らに[向{む}]かって、ししのようになり、ひょうのように[道{みち}]のかたわらに[潜{ひそ}]んでうかがう。", "8": "わたしは[子{こ}]を[取{と}]られた[熊{くま}]のように[彼{かれ}]らに[出会{であ}]って、その[胸{むね}]をかきさき、その[所{ところ}]で、ししのようにこれを[食{く}]い[尽{つく}]し、[野{の}]の[獣{けもの}]のようにこれをかき[破{やぶ}]る。", "9": "イスラエルよ、わたしはあなたを[滅{ほろ}]ぼす。だれがあなたを[助{たす}]けることができよう。", "10": "あなたを[助{たす}]けるあなたの[王{おう}]は[今{いま}]、どこにいるのか。あなたがかつて「わたしに[王{おう}]と[君{きみ}]たちとを[与{あた}]えよ」と[言{い}]ったあなたを[保護{ほご}]すべき、すべてのつかさたちは[今{いま}]、どこにいるのか。", "11": "わたしは[怒{いか}]りをもってあなたに[王{おう}]を[与{あた}]えた、また[憤{いきどお}]りをもってこれを[奪{うば}]い[取{と}]った。", "12": "エフライムの[不義{ふぎ}]は[包{つつ}]みおかれ、その[罪{つみ}]は[積{つ}]みたくわえられてある。", "13": "[子{こ}]を[産{う}]む[女{おんな}]の[苦{くる}]しみが[彼{かれ}]に[臨{のぞ}]む。[彼{かれ}]は[知恵{ちえ}]のない[子{こ}]である。[生{うま}]れる[時{とき}]が[来{き}]ても[彼{かれ}]は[産{さん}][門{もん}]にあらわれない。", "14": "わたしは[彼{かれ}]らを[陰府{よみ}]の[力{ちから}]から、あがなうことがあろうか。[彼{かれ}]らを[死{し}]から、あがなうことがあろうか。[死{し}]よ、おまえの[災{わざわい}]はどこにあるのか。[陰府{よみ}]よ、おまえの[滅{ほろ}]びはどこにあるのか。あわれみは、わたしの[目{め}]から[隠{かく}]されている。", "15": "たとい[彼{かれ}]は[葦{あし}]のように[栄{さか}]えても、[東風{ひがしかぜ}]が[吹{ふ}]いて[来{く}]る。[主{しゅ}]の[風{かぜ}]が[荒野{あらの}]から[吹{ふ}]き[起{おこ}]る。これがためにその[源{みなもと}]はかれ、その[泉{いずみ}]はかわく。それはすべての[尊{たっと}]い[物{もの}]の[宝庫{ほうこ}]をかすめ[奪{うば}]う。", "16": "サマリヤはその[神{かみ}]にそむいたので、その[罪{つみ}]を[負{お}]い、つるぎに[倒{たお}]れ、その[幼{おさ}]な[子{ご}]は[投{な}]げ[砕{くだ}]かれ、そのはらめる[女{おんな}]は[引{ひ}]き[裂{さ}]かれる。" }, "14": { "1": "イスラエルよ、あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]れ。あなたは[自分{じぶん}]の[不義{ふぎ}]によって、つまずいたからだ。", "2": "あなたがたは[言葉{ことば}]を[携{たずさ}]えて、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]って[言{い}]え、「[不義{ふぎ}]はことごとくゆるして、よきものを[受{う}]けいれてください。わたしたちは[自分{じぶん}]のくちびるの[実{み}]をささげます。", "3": "アッスリヤはわたしたちを[助{たす}]けず、わたしたちは[馬{うま}]に[乗{の}]りません。わたしたちはもはや[自分{じぶん}]たちの[手{て}]のわざに[向{む}]かって『われわれの[神{かみ}]』とは[言{い}]いません。みなしごはあなたによって、あわれみを[得{え}]るでしょう」。", "4": "わたしは[彼{かれ}]らのそむきをいやし、[喜{よろこ}]んでこれを[愛{あい}]する。わたしの[怒{いか}]りは[彼{かれ}]らを[離{はな}]れ[去{さ}]ったからである。", "5": "わたしはイスラエルに[対{たい}]しては[露{つゆ}]のようになる。[彼{かれ}]はゆりのように[花{はな}][咲{さ}]き、ポプラのように[根{ね}]を[張{は}]り、", "6": "その[枝{えだ}]は[茂{しげ}]りひろがり、その[麗{うるわ}]しさはオリブの[木{き}]のように、そのかんばしさはレバノンのようになる。", "7": "[彼{かれ}]らは[帰{かえ}]って[来{き}]て、わが[陰{かげ}]に[住{す}]み、[園{その}]のように[栄{さか}]え、ぶどうの[木{き}]のように[花{はな}][咲{さ}]き、そのかんばしさはレバノンの[酒{さけ}]のようになる。", "8": "エフライムよ、わたしは[偶像{ぐうぞう}]となんの[係{かか}]わりがあろうか。あなたに[答{こた}]え、あなたを[顧{かえり}]みる[者{もの}]はわたしである。わたしは[緑{みどり}]のいとすぎのようだ。あなたはわたしから[実{み}]を[得{え}]る。", "9": "[知恵{ちえ}]のある[者{もの}]はだれか。その[人{ひと}]にこれらのことを[悟{さと}]らせよ。[悟{さと}]りある[者{もの}]はだれか。その[人{ひと}]にこれらのことを[知{し}]らせよ。[主{しゅ}]の[道{みち}]は[直{なお}]く、[正{ただ}]しき[者{もの}]はこれを[歩{あゆ}]む。しかし[罪{つみ}]びとはこれにつまずく。" } }, "joel": { "1": { "1": "ペトエルの[子{こ}]ヨエルに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "[老人{ろうじん}]たちよ、これを[聞{き}]け。すべてこの[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。あなたがたの[世{よ}]、またはあなたがたの[先祖{せんぞ}]の[世{よ}]にこのような[事{こと}]があったか。", "3": "これをあなたがたの[子{こ}]たちに[語{かた}]り、[子{こ}]たちはまたその[子{こ}]たちに[語{かた}]り、その[子{こ}]たちはまたこれを[後{のち}]の[代{よ}]に[語{かた}]り[伝{つた}]えよ。", "4": "かみ[食{く}]らういなごの[残{のこ}]したものは、[群{むら}]がるいなごがこれを[食{く}]い、[群{むら}]がるいなごの[残{のこ}]したものは、とびいなごがこれを[食{く}]い、とびいなごの[残{のこ}]したものは、[滅{ほろ}]ぼすいなごがこれを[食{く}]った。", "5": "[酔{よ}]える[者{もの}]よ、[目{め}]をさまして[泣{な}]け。すべて[酒{さけ}]を[飲{の}]む[者{もの}]よ、うまい[酒{さけ}]のゆえに[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。うまい[酒{さけ}]はあなたがたの[口{くち}]から[断{た}]たれるからだ。", "6": "一つの[国民{くにたみ}]がわたしの[国{くに}]に[攻{せ}]めのぼってきた。その[勢{いきお}]いは[強{つよ}]く、その[数{かず}]は[計{はか}]られず、その[歯{は}]はししの[歯{は}]のようで、[雌{め}]じしのきばをもっている。", "7": "[彼{かれ}]らはわがぶどうの[木{き}]を[荒{あら}]し、わがいちじくの[木{き}]を[折{お}]り、その[皮{かわ}]をはだかにして[捨{す}]てた。その[枝{えだ}]は[白{しろ}]くなった。", "8": "あなたがたは[若{わか}]い[時{とき}]の[夫{おっと}]のために[荒布{あらぬの}]を[腰{こし}]にまとったおとめのように[泣{な}]き[悲{かな}]しめ。", "9": "[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とは[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[絶{た}]え、[主{しゅ}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]たちは[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しむ。", "10": "[畑{はたけ}]は[荒{あ}]れ、[地{ち}]は[悲{かな}]しむ。これは[穀物{こくもつ}]が[荒{あ}]れはて、[新{あたら}]しい[酒{さけ}]は[尽{つ}]き、[油{あぶら}]も[絶{た}]えるためである。", "11": "[小麦{こむぎ}]および[大麦{おおむぎ}]のために、[農夫{のうふ}]たちよ、[恥{は}]じよ、ぶどう[作{づく}]りたちよ、[泣{な}]け。[畑{はたけ}]の[収穫{しゅうかく}]がうせ[去{さ}]ったからである。", "12": "ぶどうの[木{き}]は[枯{か}]れ、いちじくの[木{き}]はしおれ、ざくろ、やし、りんご、[野{の}]のすべての[木{き}]はしぼんだ。それゆえ[楽{たの}]しみは[人{ひと}]の[子{こ}]らからかれうせた。", "13": "[祭司{さいし}]たちよ、[荒布{あらぬの}]を[腰{こし}]にまとい、[泣{な}]き[悲{かな}]しめ。[祭壇{さいだん}]に[仕{つか}]える[者{もの}]たちよ、[泣{な}]け。[神{かみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]たちよ、[来{き}]て、[荒布{あらぬの}]をまとい、[夜{よる}]を[過{す}]ごせ。[素祭{そさい}]も[灌祭{かんさい}]もあなたがたの[神{かみ}]の[家{いえ}]から[退{しりぞ}]けられたからである。", "14": "あなたがたは[断食{だんじき}]を[聖別{せいべつ}]し、[聖{せい}][会{かい}]を[召集{しょうしゅう}]し、[長老{ちょうろう}]たちを[集{あつ}]め、[国{くに}]の[民{たみ}]をことごとくあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[家{いえ}]に[集{あつ}]め、[主{しゅ}]に[向{む}]かって[叫{さけ}]べ。", "15": "ああ、その[日{ひ}]はわざわいだ。[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[近{ちか}]く、[全能者{ぜんのうしゃ}]からの[滅{ほろ}]びのように[来{く}]るからである。", "16": "われわれの[目{め}]の[前{まえ}]に[食物{しょくもつ}]は[絶{た}]え、われわれの[神{かみ}]の[家{いえ}]から[喜{よろこ}]びと[楽{たの}]しみが[絶{た}]えたではないか。", "17": "[種{たね}]は[土{つち}]の[下{した}]に[朽{く}]ち、[倉{くら}]は[荒{あ}]れ、[穀物{こくもつ}]がつきたので、[穀倉{こくぐら}]はこわされる。", "18": "いかに[家畜{かちく}]はうめき[鳴{な}]くか。[牛{うし}]の[群{む}]れはさまよう。[彼{かれ}]らには[牧草{ぼくそう}]がないからだ。[羊{ひつじ}]の[群{む}]れも[滅{ほろ}]びうせる。", "19": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたに[向{む}]かって[呼{よ}]ばわる。[火{ひ}]が[荒野{あらの}]の[牧草{ぼくそう}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼし、[炎{ほのお}]が[野{の}]のすべての[木{き}]を[焼{や}]き[尽{つく}]したからである。", "20": "[野{の}]の[獣{けもの}]もまたあなたに[向{む}]かって[呼{よ}]ばわる。[水{みず}]の[流{なが}]れがかれはて、[火{ひ}]が[荒野{あらの}]の[牧草{ぼくそう}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼしたからである" }, "2": { "1": "あなたがたはシオンでラッパを[吹{ふ}]け。わが[聖{せい}]なる[山{やま}]で[警報{けいほう}]を[吹{ふ}]きならせ。[国{くに}]の[民{たみ}]はみな、ふるいわななけ。[主{しゅ}]の[日{ひ}]が[来{く}]るからである。それは[近{ちか}]い。", "2": "これは[暗{くら}]く、[薄暗{うすぐら}]い[日{ひ}]、[雲{くも}]の[群{むら}]がるまっくらな[日{ひ}]である。[多{おお}]くの[強{つよ}]い[民{たみ}]が[暗{くら}]やみのようにもろもろの[山{やま}]をおおう。このようなことは[昔{むかし}]からあったことがなく、[後{のち}]の[代々{よよ}]の[年{とし}]にも[再{ふたた}]び[起{おこ}]ることがないであろう。", "3": "[火{ひ}]は[彼{かれ}]らの[前{まえ}]を[焼{や}]き、[炎{ほのお}]は[彼{かれ}]らの[後{うしろ}]に[燃{も}]える。[彼{かれ}]らのこない[前{まえ}]には、[地{ち}]はエデンの[園{その}]のようであるが、その[去{さ}]った[後{のち}]は[荒{あ}]れ[果{は}]てた[野{の}]のようになる。これをのがれうるものは一つもない。", "4": "そのかたちは[馬{うま}]のかたちのようであり、その[走{はし}]ることは[軍馬{ぐんば}]のようである。", "5": "[山{やま}]の[頂{いただき}]でとびおどる[音{おと}]は、[戦車{せんしゃ}]のとどろくようである。また[刈{か}]り[株{かぶ}]を[焼{や}]く[火{ひ}]の[炎{ほのお}]の[音{おと}]のようであり、[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをした[強{つよ}]い[軍隊{ぐんたい}]のようである。", "6": "その[前{まえ}]にもろもろの[民{たみ}]はなやみ、すべての[顔{かお}]は[色{いろ}]を[失{うしな}]う。", "7": "[彼{かれ}]らは[勇士{ゆうし}]のように[走{はし}]り、[兵士{へいし}]のように[城壁{じょうへき}]によじ[登{のぼ}]る。[彼{かれ}]らはおのおの[自分{じぶん}]の[道{みち}]を[進{すす}]んで[行{い}]って、その[道{みち}]を[踏{ふ}]みはずさない。", "8": "[彼{かれ}]らは[互{たがい}]におしあわず、おのおのその[道{みち}]を[進{すす}]み[行{い}]く。[彼{かれ}]らは[武器{ぶき}]の[中{なか}]にとびこんでも、[身{み}]をそこなわない。", "9": "[彼{かれ}]らは[町{まち}]にとび[入{はい}]り、[城壁{じょうへき}]の[上{うえ}]を[走{はし}]り、[家々{いえいえ}]によじ[登{のぼ}]り、[盗{ぬす}]びとのように[窓{まど}]からはいる。", "10": "[地{ち}]は[彼{かれ}]らの[前{まえ}]におののき、[天{てん}]はふるい、[日{ひ}]も[月{つき}]も[暗{くら}]くなり、[星{ほし}]はその[光{ひかり}]を[失{うしな}]う。", "11": "[主{しゅ}]はその[軍勢{ぐんぜい}]の[前{まえ}]で[声{こえ}]をあげられる。その[軍隊{ぐんたい}]は[非常{ひじょう}]に[多{おお}]いからである。そのみ[言葉{ことば}]をなし[遂{と}]げる[者{もの}]は[強{つよ}]い。[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[大{おお}]いにして、はなはだ[恐{おそ}]ろしいゆえ、だれがこれに[耐{た}]えることができよう。", "12": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[今{いま}]からでも、あなたがたは[心{こころ}]をつくし、[断食{だんじき}]と[嘆{なげ}]きと、[悲{かな}]しみとをもってわたしに[帰{かえ}]れ。", "13": "あなたがたは[衣服{いふく}]ではなく、[心{こころ}]を[裂{さ}]け」。あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[帰{かえ}]れ。[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]みあり、あわれみあり、[怒{いか}]ることがおそく、いつくしみが[豊{ゆた}]かで、[災{わざわい}]を[思{おも}]いかえされるからである。", "14": "[神{かみ}]があるいは[立{た}]ち[返{かえ}]り、[思{おも}]いかえして[祝福{しゅくふく}]をその[後{のち}]に[残{のこ}]し、[素祭{そさい}]と[灌祭{かんさい}]とをあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]にささげさせられる[事{こと}]はないとだれが[知{し}]るだろうか。", "15": "シオンでラッパを[吹{ふ}]きならせ。[断食{だんじき}]を[聖別{せいべつ}]し、[聖{せい}][会{かい}]を[召集{しょうしゅう}]し、", "16": "[民{たみ}]を[集{あつ}]め、[会衆{かいしゅう}]を[聖別{せいべつ}]し、[老人{ろうじん}]たちを[集{あつ}]め、[幼{おさ}]な[子{ご}]、[乳{ち}]のみ[子{ご}]を[集{あつ}]め、[花婿{はなむこ}]をその[家{いえ}]から[呼{よ}]びだし、[花嫁{はなよめ}]をそのへやから[呼{よ}]びだせ。", "17": "[主{しゅ}]に[仕{つか}]える[祭司{さいし}]たちは、[廊{ろう}]と[祭壇{さいだん}]との[間{あいだ}]で[泣{な}]いて[言{い}]え、「[主{しゅ}]よ、あなたの[民{たみ}]をゆるし、あなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]をもろもろの[国民{くにたみ}]のうちに、そしりと[笑{わら}]い[草{ぐさ}]にさせないでください。どうしてもろもろの[国民{くにたみ}]に、『[彼{かれ}]らの[神{かみ}]はどこにいるのか』と[言{い}]わせてよいでしょうか」。", "18": "その[時{とき}][主{しゅ}]は[自分{じぶん}]の[地{ち}]のために、ねたみを[起{おこ}]し、その[民{たみ}]をあわれまれた。", "19": "[主{しゅ}]は[答{こた}]えて、その[民{たみ}]に[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしは[穀物{こくもつ}]と[新{あたら}]しい[酒{さけ}]と[油{あぶら}]とをあなたがたに[送{おく}]る。あなたがたはこれを[食{た}]べて[飽{あ}]きるであろう。わたしは[重{かさ}]ねてあなたがたにもろもろの[国民{くにたみ}]のうちでそしりを[受{う}]けさせない。", "20": "わたしは[北{きた}]から[来{く}]る[者{もの}]をあなたがたから[遠{とお}]ざけ、これをかわいた[荒{あ}]れ[地{ち}]に[追{お}]いやり、その[前{まえ}]の[者{もの}]を[東{ひがし}]の[海{うみ}]に、その[後{のち}]の[者{もの}]を[西{にし}]の[海{うみ}]に[追{お}]いやる。その[臭{くさ}]いにおいは[起{おこ}]り、その[悪{あ}]しきにおいは[上{のぼ}]る。これは[大{おお}]いなる[事{こと}]をしたからである。", "21": "[地{ち}]よ[恐{おそれ}]るな、[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ、[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[事{こと}]を[行{おこな}]われたからである。", "22": "[野{の}]のもろもろの[獣{けもの}]よ、[恐{おそれ}]るな。[荒野{あらの}]の[牧草{ぼくそう}]はもえいで、[木{き}]はその[実{み}]を[結{むす}]び、いちじくの[木{き}]とぶどうの[木{き}]とは[豊{ゆた}]かに[実{みの}]る。", "23": "シオンの[子{こ}]らよ、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]によって[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ。[主{しゅ}]はあなたがたを[義{ぎ}]とするために[秋{あき}]の[雨{あめ}]を[賜{たま}]い、またあなたがたのために[豊{ゆた}]かに[雨{あめ}]を[降{ふ}]らせ、[前{まえ}]のように、[秋{あき}]の[雨{あめ}]と[春{はる}]の[雨{あめ}]とを[降{ふ}]らせられる。", "24": "[打{う}]ち[場{ば}]は[穀物{こくもつ}]で[満{み}]ち、[石{いし}]がめは[新{あたら}]しい[酒{さけ}]と[油{あぶら}]とであふれる。", "25": "わたしがあなたがたに[送{おく}]った[大軍{たいぐん}]、すなわち[群{むら}]がるいなご、とびいなご、[滅{ほろ}]ぼすいなご、かみ[食{く}]らういなごの[食{く}]った[年{とし}]をわたしはあなたがたに[償{つぐな}]う。", "26": "あなたがたは、じゅうぶん[食{た}]べて[飽{あ}]き、あなたがたに[不思議{ふしぎ}]なわざをなされたあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]のみ[名{な}]をほめたたえる。わが[民{たみ}]は[永遠{えいえん}]にはずかしめられることがない。", "27": "あなたがたはイスラエルのうちにわたしのいることを[知{し}]り、[主{しゅ}]なるわたしがあなたがたの[神{かみ}]であって、ほかにないことを[知{し}]る。わが[民{たみ}]は[永遠{えいえん}]にはずかしめられることがない。", "28": "その[後{のち}]わたしはわが[霊{れい}]をすべての[肉{にく}]なる[者{もの}]に[注{そそ}]ぐ。あなたがたのむすこ、[娘{むすめ}]は[預言{よげん}]をし、あなたがたの[老人{ろうじん}]たちは[夢{ゆめ}]を[見{み}]、あなたがたの[若者{わかもの}]たちは[幻{まぼろし}]を[見{み}]る。", "29": "その[日{ひ}]わたしはまたわが[霊{れい}]をしもべ、はしために[注{そそ}]ぐ。", "30": "わたしはまた、[天{てん}]と[地{ち}]とにしるしを[示{しめ}]す。すなわち[血{ち}]と、[火{ひ}]と、[煙{けむり}]の[柱{はしら}]とがあるであろう。", "31": "[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[日{ひ}]が[来{く}]る[前{まえ}]に、[日{ひ}]は[暗{くら}]く、[月{つき}]は[血{ち}]に[変{かわ}]る。", "32": "すべて[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]ぶ[者{もの}]は[救{すく}]われる。それは[主{しゅ}]が[言{い}]われたように、シオンの[山{やま}]とエルサレムとに、のがれる[者{もの}]があるからである。その[残{のこ}]った[者{もの}]のうちに、[主{しゅ}]のお[召{め}]しになる[者{もの}]がある。" }, "3": { "1": "[見{み}]よ、わたしがユダとエルサレムとの[幸福{こうふく}]をもとに[返{かえ}]すその[日{ひ}]、その[時{とき}]、", "2": "わたしは[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]を[集{あつ}]めて、これをヨシャパテの[谷{たに}]に[携{たずさ}]えくだり、その[所{ところ}]でわが[民{たみ}]、わが[嗣{し}][業{ぎょう}]であるイスラエルのために[彼{かれ}]らをさばく。[彼{かれ}]らがわが[民{たみ}]を[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちに[散{ち}]らして、わたしの[地{ち}]を[分{わ}]かち[取{と}]ったからである。", "3": "[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]をくじ[引{び}]きにし、[遊女{ゆうじょ}]のために[少年{しょうねん}]をわたし、[酒{さけ}]のために[少女{しょうじょ}]を[売{う}]って[飲{の}]んだ。", "4": "ツロとシドンよ、ペリシテのすべての[地方{ちほう}]よ、おまえたちは、わたしとなんのかかわりがあるか。おまえたちはわたしに[報復{ほうふく}]をしようとするのか。もしおまえたちがわたしに[報復{ほうふく}]しようとするなら、わたしは[時{とき}]をうつさず、すみやかに、おまえたちのおこないの[報復{ほうふく}]をおまえたちの[頭上{ずじょう}]にこさせる。", "5": "これはおまえたちがわたしの[銀{ぎん}]と[金{きん}]とをとり、わたしの[貴重{きちょう}]な[宝{たから}]をおまえたちの[宮{みや}]に[携{たずさ}]え[行{ゆ}]き、", "6": "またユダの[人々{ひとびと}]とエルサレムの[人々{ひとびと}]とをギリシヤびとに[売{う}]って、その[本国{ほんごく}]から[遠{とお}]く[離{はな}]れさせたからである。", "7": "[見{み}]よ、わたしはおまえたちが[売{う}]ったその[所{ところ}]から[彼{かれ}]らを[起{おこ}]して、おまえたちのおこないの[報復{ほうふく}]をおまえたちの[頭上{ずじょう}]にこさせる。", "8": "わたしはおまえたちのむすこ[娘{むすめ}]たちをユダの[人々{ひとびと}]の[手{て}]に[売{う}]る。[彼{かれ}]らはこれを[遠{とお}]い[国{くに}]びとであるシバびとに[売{う}]ると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "9": "もろもろの[国民{くにたみ}]の[中{なか}]に[宣{の}]べ[伝{つた}]えよ。[戦{たたか}]いの[備{そな}]えをなし、[勇士{ゆうし}]をふるい[立{た}]たせ、[兵士{へいし}]をことごとく[近{ちか}]づかせ、のぼらせよ。", "10": "あなたがたのすきを、つるぎに、あなたがたのかまを、やりに[打{う}]ちかえよ。[弱{よわ}]い[者{もの}]に「わたしは[勇士{ゆうし}]である」と[言{い}]わせよ。", "11": "[周囲{しゅうい}]のすべての[国民{くにたみ}]よ、[急{いそ}]ぎ[来{き}]て、[集{あつ}]まれ。[主{しゅ}]よ、あなたの[勇士{ゆうし}]をかしこにお[下{くだ}]しください。", "12": "もろもろの[国民{くにたみ}]をふるい[立{た}]たせ、ヨシャパテの[谷{たに}]にのぼらせよ。わたしはそこに[座{ざ}]して、[周囲{しゅうい}]のすべての[国民{くにたみ}]をさばく。", "13": "かまを[入{い}]れよ、[作物{さくもつ}]は[熟{じゅく}]した。[来{き}]て[踏{ふ}]め、[酒{さか}]ぶねは[満{み}]ち、[石{いし}]がめはあふれている。[彼{かれ}]らの[悪{あく}]が[大{おお}]きいからだ。", "14": "[群衆{ぐんしゅう}]また[群衆{ぐんしゅう}]は、さばきの[谷{たに}]におる。[主{しゅ}]の[日{ひ}]がさばきの[谷{たに}]に[近{ちか}]いからである。", "15": "[日{ひ}]も[月{つき}]も[暗{くら}]くなり、[星{ほし}]もその[光{ひかり}]を[失{うしな}]う。", "16": "[主{しゅ}]はシオンから[大声{おおごえ}]で[叫{さけ}]び、エルサレムから[声{こえ}]を[出{だ}]される。[天{てん}]も[地{ち}]もふるい[動{うご}]く。しかし[主{しゅ}]はその[民{たみ}]の[避{さ}]け[所{どころ}]、イスラエルの[人々{ひとびと}]のとりでである。", "17": "「そこであなたがたは[知{し}]るであろう、わたしはあなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、わが[聖{せい}]なる[山{やま}]シオンに[住{す}]むことを。エルサレムは[聖所{せいじょ}]となり、[他国{たこく}][人{じん}]は[重{かさ}]ねてその[中{なか}]を[通{とお}]ることがない。", "18": "その[日{ひ}]もろもろの[山{やま}]にうまい[酒{さけ}]がしたたり、もろもろの[丘{おか}]は[乳{ちち}]を[流{なが}]し、ユダのすべての[川{かわ}]は[水{みず}]を[流{なが}]す。[泉{いずみ}]は[主{しゅ}]の[家{いえ}]から[出{で}]て、シッテムの[谷{たに}]を[潤{うるお}]す。", "19": "エジプトは[荒{あ}]れ[地{ち}]となり、エドムは[荒野{あらの}]となる。[彼{かれ}]らはその[国{くに}]でユダの[人々{ひとびと}]をしえたげ、[罪{つみ}]なき[者{もの}]の[血{ち}]を[流{なが}]したからである。", "20": "しかしユダは[永遠{えいえん}]に[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]となり、エルサレムは[世々{よよ}]に[保{たも}]つ。", "21": "わたしは[彼{かれ}]らに[血{ち}]の[報復{ほうふく}]をなし、とがある[者{もの}]をゆるさない。[主{しゅ}]はシオンに[住{す}]まわれる」。" } }, "amos": { "1": { "1": "テコアの[牧者{ぼくしゃ}]のひとりであるアモスの[言葉{ことば}]。これはユダの[王{おう}]ウジヤの[世{よ}]、イスラエルの[王{おう}]ヨアシの[子{こ}]ヤラベアムの[世{よ}]、[地震{じしん}]の二[年{ねん}][前{まえ}]に、[彼{かれ}]がイスラエルについて[示{しめ}]されたものである。", "2": "[彼{かれ}]は[言{い}]った、「[主{しゅ}]はシオンからほえ、エルサレムから[声{こえ}]を[出{だ}]される。[牧者{ぼくしゃ}]の[牧場{まきば}]は[嘆{なげ}]き、カルメルの[頂{いただき}]は[枯{か}]れる」。", "3": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ダマスコの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らが[鉄{てつ}]のすり[板{いた}]で、ギレアデを[踏{ふ}]みにじったからである。", "4": "わたしはハザエルの[家{いえ}]に[火{ひ}]を[送{おく}]り、ベネハダデのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。", "5": "わたしはダマスコの[貫{かん}]の[木{き}]を[砕{くだ}]き、アベンの[谷{たに}]から[住民{じゅうみん}]を[断{た}]ち、ベテエデンから[王{おう}]のつえをとる[者{もの}]を[断{た}]つ。スリヤの[民{たみ}]はキルに[捕{とら}]えられて[行{い}]く」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "6": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ガザの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らが[人々{ひとびと}]をことごとく[捕{とら}]えて[行{い}]って、エドムに[渡{わた}]したからである。", "7": "わたしはガザの[石{いし}]がきに[火{ひ}]を[送{おく}]り、そのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。", "8": "わたしはアシドドから[住民{じゅうみん}]を[断{た}]ち、アシケロンから[王{おう}]のつえをとる[者{もの}]を[断{た}]つ。わたしはまた[手{て}]をかえしてエクロンを[撃{う}]つ。そして[残{のこ}]ったペリシテびとも[滅{ほろ}]びる」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "9": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ツロの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らが[人々{ひとびと}]をことごとくエドムに[渡{わた}]し、また[兄弟{きょうだい}]の[契約{けいやく}]を[心{こころ}]に[留{と}]めなかったからである。", "10": "それゆえ、わたしはツロの[石{いし}]がきに[火{ひ}]を[送{おく}]り、そのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす」。", "11": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「エドムの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]がつるぎをもってその[兄弟{きょうだい}]を[追{お}]い、[全{まった}]くあわれみの[情{じょう}]を[断{た}]ち、[常{つね}]に[怒{いか}]って、[人{ひと}]をかき[裂{さ}]き、ながくその[憤{いきどお}]りを[保{たも}]ったからである。", "12": "それゆえ、わたしはテマンに[火{ひ}]を[送{おく}]り、ボズラのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす」。", "13": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「アンモンの[人々{ひとびと}]の三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らがその[国境{こっきょう}]を[広{ひろ}]げるために、ギレアデのはらんでいる[女{おんな}]をひき[裂{さ}]いたからである。", "14": "それゆえ、わたしはラバの[石{いし}]がきに[火{ひ}]をはなち、そのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。これは[戦{たたか}]いの[日{ひ}]に、ときの[声{こえ}]をもってせられ、つむじ[風{かぜ}]の[日{ひ}]に、[暴風{ぼうふう}]をもってせられる。", "15": "[彼{かれ}]らの[王{おう}]はそのつかさたちと[共{とも}]に[捕{とら}]えられて[行{い}]く」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "2": { "1": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「モアブの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]がエドムの[王{おう}]の[骨{ほね}]を[焼{や}]いて[灰{はい}]にしたからである。", "2": "それゆえ、わたしはモアブに[火{ひ}]を[送{おく}]り、ケリオテのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。モアブは[騒{さわ}]ぎと、ときの[声{こえ}]と、ラッパの[音{おと}]の[中{なか}]に[死{し}]ぬ。", "3": "わたしはそのうちから、[支配者{しはいしゃ}]を[断{た}]ち、そのすべてのつかさを[彼{かれ}]と[共{とも}]に[殺{ころ}]す」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「ユダの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]の[律法{りっぽう}]を[捨{す}]て、その[定{さだ}]めを[守{まも}]らず、その[先祖{せんぞ}]たちが[従{したが}]い[歩{ある}]いた[偽{いつわ}]りの[物{もの}]に[惑{まど}]わされたからである。", "5": "それゆえ、わたしはユダに[火{ひ}]を[送{おく}]り、エルサレムのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす」。", "6": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「イスラエルの三つのとが、四つのとがのために、わたしはこれを[罰{ばっ}]してゆるさない。これは[彼{かれ}]らが[正{ただ}]しい[者{もの}]を[金{かね}]のために[売{う}]り、[貧{まず}]しい[者{もの}]をくつ一[足{そく}]のために[売{う}]るからである。", "7": "[彼{かれ}]らは[弱{よわ}]い[者{もの}]の[頭{あたま}]を[地{ち}]のちりに[踏{ふ}]みつけ、[苦{くる}]しむ[者{もの}]の[道{みち}]をまげ、また[父子{ふし}]ともにひとりの[女{おんな}]のところへ[行{い}]って、わが[聖{せい}]なる[名{な}]を[汚{けが}]す。", "8": "[彼{かれ}]らはすべての[祭壇{さいだん}]のかたわらに[質{しち}]に[取{と}]った[衣服{いふく}]を[敷{し}]いて、その[上{うえ}]に[伏{ふ}]し、[罰金{ばっきん}]をもって[得{え}]た[酒{さけ}]を、その[神{かみ}]の[家{いえ}]で[飲{の}]む。", "9": "さきにわたしはアモリびとを[彼{かれ}]らの[前{まえ}]から[滅{ほろ}]ぼした。これはその[高{たか}]きこと、[香柏{こうはく}]のごとく、その[強{つよ}]きこと、かしの[木{き}]のようであったが、わたしはその[上{うえ}]の[実{み}]と、[下{した}]の[根{ね}]とを[滅{ほろ}]ぼした。", "10": "わたしはまた、あなたがたをエジプトの[地{ち}]から[連{つ}]れ[上{のぼ}]り、四十[年{ねん}]のあいだ[荒野{あらの}]で、あなたがたを[導{みちび}]き、アモリびとの[地{ち}]を[獲{え}]させた。", "11": "わたしはあなたがたの[子{こ}]らのうちから[預言者{よげんしゃ}]を[起{おこ}]し、あなたがたの[若者{わかもの}]のうちからナジルびとを[起{おこ}]した。イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、そうではないか」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "「ところがあなたがたはナジルびとに[酒{さけ}]を[飲{の}]ませ、[預言者{よげんしゃ}]に[命{めい}]じて『[預言{よげん}]するな』と[言{い}]う。", "13": "[見{み}]よ、わたしは[麦{むぎ}][束{たば}]をいっぱい[積{つ}]んだ[車{くるま}]が[物{もの}]を[圧{あっ}]するように、あなたがたをその[所{ところ}]で[圧{あっ}]する。", "14": "[速{はや}]く[走{はし}]る[者{もの}]も[逃{に}]げ[場{ば}]を[失{うしな}]い、[強{つよ}]い[者{もの}]もその[力{ちから}]をふるうことができず、[勇士{ゆうし}]もその[命{いのち}]を[救{すく}]うことができない。", "15": "[弓{ゆみ}]をとる[者{もの}]も[立{た}]つことができず、[足早{あしばや}]の[者{もの}]も[自分{じぶん}]を[救{すく}]うことができず、[馬{うま}]に[乗{の}]る[者{もの}]もその[命{いのち}]を[救{すく}]うことができない。", "16": "[勇士{ゆうし}]のうちの[雄々{おお}]しい[心{こころ}]の[者{もの}]もその[日{ひ}]には[裸{はだか}]で[逃{に}]げる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "3": { "1": "イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、[主{しゅ}]があなたがたに[向{む}]かって[言{い}]われたこと、わたしがエジプトの[地{ち}]から[導{みちび}]き[上{のぼ}]った[全家{ぜんか}]に[向{む}]かって[言{い}]ったこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。", "2": "「[地{ち}]のもろもろのやからのうちで、わたしはただ、あなたがただけを[知{し}]った。それゆえ、わたしはあなたがたのもろもろの[罪{つみ}]のため、あなたがたを[罰{ばっ}]する。", "3": "ふたりの[者{もの}]がもし[約束{やくそく}]しなかったなら、[一緒{いっしょ}]に[歩{ある}]くだろうか。", "4": "ししがもし[獲物{えもの}]がなかったなら、[林{はやし}]の[中{なか}]でほえるだろうか。[若{わか}]いししがもし[物{もの}]をつかまなかったなら、その[穴{あな}]から[声{こえ}]を[出{だ}]すだろうか。", "5": "もしわながなかったなら、[鳥{とり}]は[地{ち}]に[張{は}]った[網{あみ}]にかかるだろうか。[網{あみ}]にもし[何{なに}]もかからなかったなら、[地{ち}]からとびあがるだろうか。", "6": "[町{まち}]でラッパが[鳴{な}]ったなら、[民{たみ}]は[驚{おどろ}]かないだろうか。[主{しゅ}]がなされるのでなければ、[町{まち}]に[災{わざわい}]が[起{おこ}]るだろうか。", "7": "まことに[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はそのしもべである[預言者{よげんしゃ}]にその[隠{かく}]れた[事{こと}]を[示{しめ}]さないでは、[何事{なにごと}]をもなされない。", "8": "ししがほえる、だれが[恐{おそ}]れないでいられよう。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]が[語{かた}]られる、だれが[預言{よげん}]しないでいられよう」。", "9": "アッスリヤにあるもろもろの[宮殿{きゅうでん}]、エジプトの[地{ち}]にあるもろもろの[宮殿{きゅうでん}]に[宣{の}]べて[言{い}]え、「サマリヤの[山々{やまやま}]に[集{あつ}]まり、そのうちにある[大{おお}]いなる[騒{さわ}]ぎと、その[中{なか}]で[行{おこな}]われる[暴虐{ぼうぎゃく}]とを[見{み}]よ」と。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[彼{かれ}]らは[正義{せいぎ}]を[行{おこな}]うことを[知{し}]らず、しえたげ[取{と}]った[物{もの}]と[奪{うば}]い[取{と}]った[物{もの}]とをそのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]にたくわえている」。", "11": "それゆえ[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「[敵{てき}]がきて、この[国{くに}]を[囲{かこ}]み、あなたの[防備{ぼうび}]をあなたから[取{と}]り[除{のぞ}]き、あなたのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]はかすめられる」。", "12": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「[羊飼{ひつじかい}]がししの[口{くち}]から、[羊{ひつじ}]の[両足{りょうあし}]、あるいは[片耳{かたみみ}]を[取{と}]り[返{かえ}]すように、サマリヤに[住{す}]むイスラエルの[人々{ひとびと}]も、[長{なが}]いすのすみや、[寝台{しんだい}]の[一部{いちぶ}]を[携{たずさ}]えて[救{すく}]われるであろう」。", "13": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、「[聞{き}]け、そしてヤコブの[家{いえ}]に[証言{しょうげん}]せよ。", "14": "わたしはイスラエルのもろもろのとがを[罰{ばっ}]する[日{ひ}]にベテルの[祭壇{さいだん}]を[罰{ばっ}]する。その[祭壇{さいだん}]の[角{つの}]は[折{お}]れて、[地{ち}]に[落{お}]ちる。", "15": "わたしはまた[冬{ふゆ}]の[家{いえ}]と[夏{なつ}]の[家{いえ}]とを[撃{う}]つ、[象牙{ぞうげ}]の[家{いえ}]は[滅{ほろ}]び、[大{おお}]いなる[家{いえ}]は[消{き}]えうせる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "4": { "1": "「バシャンの[雌牛{めうし}]どもよ、この[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。あなたがたはサマリヤの[山{やま}]におり、[弱{よわ}]い[者{もの}]をしえたげ、[貧{まず}]しい[者{もの}]を[圧迫{あっぱく}]し、またその[主人{しゅじん}]に[向{む}]かって、『[持{も}]ってきて、わたしたちに[飲{の}]ませよ』と[言{い}]う。", "2": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はご[自分{じぶん}]の[聖{せい}]なることによって[誓{ちか}]われた、[見{み}]よ、あなたがたの[上{うえ}]にこのような[時{とき}]が[来{く}]る。その[時{とき}]、[人々{ひとびと}]はあなたがたをつり[針{ばり}]にかけ、あなたがたの[残{のこ}]りの[者{もの}]を[魚{うお}]つり[針{ばり}]にかけて[引{ひ}]いて[行{い}]く。", "3": "あなたがたはおのおのまっすぐに[石{いし}]がきの[破{やぶ}]れた[所{ところ}]を[出{で}]て、ハルモンに[追{お}]いやられる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "「あなたがたはベテルへ[行{い}]って[罪{つみ}]を[犯{おか}]し、ギルガルへ[行{い}]って、とがを[増{ま}]し[加{くわ}]えよ。[朝{あさ}]ごとに、あなたがたの[犠牲{ぎせい}]を[携{たずさ}]えて[行{い}]け、三[日{か}]ごとに、あなたがたの十[分{ぶん}]の一を[携{たずさ}]えて[行{い}]け。", "5": "[種{たね}]を[入{い}]れたパンの[感謝祭{かんしゃさい}]をささげ、[心{こころ}]よりの[供{そな}]え[物{もの}]をふれ[示{しめ}]せ。イスラエルの[人々{ひとびと}]よ、あなたがたはこのようにするのを[好{この}]んでいる」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "6": "「わたしはまた、あなたがたのすべての[町{まち}]であなたがたの[歯{は}]を[清{きよ}]くし、あなたがたのすべての[所{ところ}]でパンを[乏{とぼ}]しくした。それでも、あなたがたはわたしに[帰{かえ}]らなかった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "7": "「わたしはまた、[刈入{かりい}]れまでなお三[月{つき}]あるのに[雨{あめ}]をとどめて、あなたがたの[上{うえ}]にくださず、この[町{まち}]には[雨{あめ}]を[降{ふ}]らし、かの[町{まち}]には[雨{あめ}]を[降{ふ}]らさず、この[畑{はたけ}]は[雨{あめ}]をえ、かの[畑{はたけ}]は[雨{あめ}]をえないで[枯{か}]れた。", "8": "そこで二つ三つの[町{まち}]が一つの[町{まち}]によろめいて[行{い}]って、[水{みず}]を[飲{の}]んでも、[飽{あ}]くことができなかった。それでも、あなたがたはわたしに[帰{かえ}]らなかった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "「わたしは[立{た}]ち[枯{が}]れと[腐{くさ}]り[穂{ほ}]とをもってあなたがたを[撃{う}]ち、あなたがたの[園{その}]と、ぶどう[畑{ばたけ}]とを[荒{あら}]した。いちじくの[木{き}]とオリブの[木{き}]とは、いなごが[食{く}]った。それでも、あなたがたはわたしに[帰{かえ}]らなかった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "「わたしはエジプトにしたようにあなたがたのうちに[疫病{えきびょう}]を[送{おく}]り、つるぎをもってあなたがたの[若者{わかもの}]を[殺{ころ}]し、あなたがたの[馬{うま}]を[奪{うば}]い[去{さ}]り、あなたがたの[宿営{しゅくえい}]の[臭気{しゅうき}]を[上{のぼ}]らせて、あなたがたの[鼻{はな}]をつかせた。それでも、あなたがたはわたしに[帰{かえ}]らなかった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "「わたしはあなたがたのうちの[町{まち}]を[神{かみ}]がソドムとゴモラを[滅{ほろ}]ぼされた[時{とき}]のように[滅{ほろ}]ぼしたので、あなたがたは[炎{ほのお}]の[中{なか}]から[取{と}]り[出{だ}]された[燃{も}]えさしのようであった。それでも、あなたがたはわたしに[帰{かえ}]らなかった」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "「それゆえイスラエルよ、わたしはこのようにあなたに[行{おこな}]う。わたしはこれを[行{おこな}]うゆえ、イスラエルよ、あなたの[神{かみ}]に[会{あ}]う[備{そな}]えをせよ」。", "13": "[見{み}]よ、[彼{かれ}]は[山{やま}]を[造{つく}]り、[風{かぜ}]を[創造{そうぞう}]し、[人{ひと}]にその[思{おも}]いのいかなるかを[示{しめ}]し、また、あけぼのを[変{か}]えて[暗{くら}]やみとなし、[地{ち}]の[高{たか}]い[所{ところ}]を[踏{ふ}]まれる[者{もの}]、その[名{な}]を[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]と[言{い}]う。" }, "5": { "1": "イスラエルの[家{いえ}]よ、わたしが[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をもって、あなたがたについて[宣{の}]べるこの[言葉{ことば}]を[聞{き}]け、", "2": "「おとめイスラエルは[倒{たお}]れて、また[起{お}]き[上{あ}]がらず、[彼女{かのじょ}]はおのれの[地{ち}]に[投{な}]げ[倒{たお}]されてこれを[起{おこ}]す[者{もの}]がない」。", "3": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこう[言{い}]われる、「イスラエルの[家{いえ}]では、千[人{にん}][出{で}]た[町{まち}]は百[人{にん}][残{のこ}]り、百[人{にん}][出{で}]た[町{まち}]は十[人{にん}][残{のこ}]る」。", "4": "[主{しゅ}]はイスラエルの[家{いえ}]にこう[言{い}]われる、「あなたがたはわたしを[求{もと}]めよ、そして[生{い}]きよ。", "5": "ベテルを[求{もと}]めるな、ギルガルに[行{い}]くな。ベエルシバにおもむくな。ギルガルは[必{かなら}]ず[捕{とら}]えられて[行{い}]き、ベテルは[無{む}]に[帰{き}]するからである」。", "6": "あなたがたは[主{しゅ}]を[求{もと}]めよ、そして[生{い}]きよ。さもないと[主{しゅ}]は[火{ひ}]のようにヨセフの[家{いえ}]に[落{お}]ち[下{くだ}]られる。[火{ひ}]はこれを[焼{や}]くが、ベテルのためにこれを[消{け}]す[者{もの}]はひとりもない。", "7": "あなたがた、[公道{こうどう}]をにがよもぎに[変{か}]え、[正義{せいぎ}]を[地{ち}]に[投{な}]げ[捨{す}]てる[者{もの}]よ。", "8": "プレアデスおよびオリオンを[造{つく}]り、[暗黒{あんこく}]を[朝{あさ}]に[変{へん}]じ、[昼{ひる}]を[暗{くら}]くして[夜{よる}]となし、[海{うみ}]の[水{みず}]を[呼{よ}]んで、[地{ち}]のおもてに[注{そそ}]がれる[者{もの}]、その[名{な}]は[主{しゅ}]という。", "9": "[主{しゅ}]は[滅{ほろ}]びをたちまち[強{つよ}]い[者{もの}]に[臨{のぞ}]ませられるので、[滅{ほろ}]びはついに[城{しろ}]に[臨{のぞ}]む。", "10": "[彼{かれ}]らは[門{もん}]にいて[戒{いまし}]める[者{もの}]を[憎{にく}]み、[真実{しんじつ}]を[語{かた}]る[者{もの}]を[忌{い}]みきらう。", "11": "あなたがたは[貧{まず}]しい[者{もの}]を[踏{ふ}]みつけ、[彼{かれ}]から[麦{むぎ}]の[贈{おく}]り[物{もの}]をとるゆえ、あなたがたは[切{き}]り[石{いし}]の[家{いえ}]を[建{た}]てても、その[中{なか}]に[住{す}]むことはできない。[美{うつく}]しいぶどう[畑{ばたけ}]を[作{つく}]っても、その[酒{さけ}]を[飲{の}]むことはできない。", "12": "わたしは[知{し}]る、あなたがたのとがは[多{おお}]く、あなたがたの[罪{つみ}]は[大{おお}]きいからである。あなたがたは[正{ただ}]しい[者{もの}]をしえたげ、まいないを[取{と}]り、[門{もん}]で[貧{まず}]しい[者{もの}]を[退{しりぞ}]ける。", "13": "それゆえ、このような[時{とき}]には[賢{かしこ}]い[者{もの}]は[沈黙{ちんもく}]する、これは[悪{わる}]い[時{とき}]だからである。", "14": "[善{ぜん}]を[求{もと}]めよ、[悪{あく}]を[求{もと}]めるな。そうすればあなたがたは[生{い}]きることができる。またあなたがたが[言{い}]うように、[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたがたと[共{とも}]におられる。", "15": "[悪{あく}]を[憎{にく}]み、[善{ぜん}]を[愛{あい}]し、[門{もん}]で[公義{こうぎ}]を[立{た}]てよ。[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、あるいはヨセフの[残{のこ}]りの[者{もの}]をあわれまれるであろう。", "16": "それゆえ、[主{しゅ}]なる[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「すべての[広場{ひろば}]で[泣{な}]くことがあろう。すべてのちまたで[人々{ひとびと}]は『[悲{かな}]しいかな、[悲{かな}]しいかな』と[言{い}]う。また[彼{かれ}]らは[農夫{のうふ}]を[呼{よ}]んできて[嘆{なげ}]かせ、[巧{たく}]みな[泣{な}]き[女{おんな}]を[招{まね}]いて[泣{な}]かせ、", "17": "またすべてのぶどう[畑{はたけ}]にも[泣{な}]くことがあろう。それはわたしがあなたがたの[中{なか}]を[通{とお}]るからである」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "わざわいなるかな、[主{しゅ}]の[日{ひ}]を[望{のぞ}]む[者{もの}]よ、あなたがたは[何{なに}]ゆえ[主{しゅ}]の[日{ひ}]を[望{のぞ}]むのか。これは[暗{くら}]くて[光{ひかり}]がない。", "19": "[人{ひと}]がししの[前{まえ}]を[逃{のが}]れてもくまに[出会{であ}]い、また[家{いえ}]にはいって、[手{て}]を[壁{かべ}]につけると、へびにかまれるようなものである。", "20": "[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[暗{くら}]くて、[光{ひかり}]がなく、[薄暗{うすぐら}]くて[輝{かがや}]きがないではないか。", "21": "わたしはあなたがたの[祭{まつり}]を[憎{にく}]み、かつ[卑{いや}]しめる。わたしはまた、あなたがたの[聖{せい}][会{かい}]を[喜{よろこ}]ばない。", "22": "たといあなたがたは[燔祭{はんさい}]や[素祭{そさい}]をささげても、わたしはこれを[受{う}]けいれない。あなたがたの[肥{こ}]えた[獣{けもの}]の[酬恩祭{しゅうおんさい}]はわたしはこれを[顧{かえり}]みない。", "23": "あなたがたの[歌{うた}]の[騒{さわ}]がしい[音{おと}]をわたしの[前{まえ}]から[断{た}]て。あなたがたの[琴{こと}]の[音{おと}]は、わたしはこれを[聞{き}]かない。", "24": "[公道{こうどう}]を[水{みず}]のように、[正義{せいぎ}]をつきない[川{かわ}]のように[流{なが}]れさせよ。", "25": "「イスラエルの[家{いえ}]よ、あなたがたは四十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、[荒野{あらの}]でわたしに[犠牲{ぎせい}]と[供{そな}]え[物{もの}]をささげたか。", "26": "かえってあなたがたの[王{おう}]シクテをにない、あなたがたが[自分{じぶん}]で[作{つく}]ったあなたがたの[偶像{ぐうぞう}]、[星{ほし}]の[神{かみ}]、キウンをになった。", "27": "それゆえわたしはあなたがたをダマスコのかなたに[捕{とら}]え[移{うつ}]す」と、その[名{な}]を[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]ととなえられる[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "6": { "1": "「わざわいなるかな、[安{やす}]らかにシオンにいる[者{もの}]、また[安心{あんしん}]してサマリヤの[山{やま}]にいる[者{もの}]、[諸{しょ}][国民{こくみん}]のかしらのうちの[著名{ちょめい}]な[人々{ひとびと}]で、イスラエルの[家{いえ}]がきて[従{したが}]う[者{もの}]よ。", "2": "カルネに[渡{わた}]って[見{み}]よ。そこから[大{おお}]ハマテに[行{い}]き、またペリシテびとのガテに[下{くだ}]って[見{み}]よ。[彼{かれ}]らはこれらの[国{くに}]にまさっているか。[彼{かれ}]らの[土地{とち}]はあなたがたの[土地{とち}]よりも[大{おお}]きいか。", "3": "あなたがたは[災{わざわい}]の[日{ひ}]を[遠{とお}]ざけ、[強暴{きょうぼう}]の[座{ざ}]を[近{ちか}]づけている。", "4": "わざわいなるかな、みずから[象牙{ぞうげ}]の[寝台{しんだい}]に[伏{ふ}]し、[長{なが}]いすの[上{うえ}]に[身{み}]を[伸{の}]ばし、[群{む}]れのうちから[小羊{こひつじ}]を[取{と}]り、[牛舎{ぎゅうしゃ}]のうちから[子{こ}][牛{うし}]を[取{と}]って[食{た}]べ、", "5": "[琴{こと}]の[音{おと}]に[合{あ}]わせて[歌{うた}]い[騒{さわ}]ぎ、ダビデのように[楽器{がっき}]を[造{つく}]り[出{だ}]し、", "6": "[鉢{はち}]をもって[酒{さけ}]を[飲{の}]み、いとも[尊{たっと}]い[油{あぶら}]を[身{み}]にぬり、ヨセフの[破滅{はめつ}]を[悲{かな}]しまない[者{もの}]たちよ。", "7": "それゆえ[今{いま}]、[彼{かれ}]らは[捕{とら}]われて、[捕{とら}]われ[人{びと}]のまっ[先{さき}]に[立{た}]って[行{い}]く。そしてかの[身{み}]を[伸{の}]ばした[者{もの}]どもの[騒{さわ}]ぎはやむであろう」。", "8": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はおのれによって[誓{ちか}]われた、([万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる、)「わたしはヤコブの[誇{ほこり}]を[忌{い}]みきらい、そのもろもろの[宮殿{きゅうでん}]を[憎{にく}]む。わたしはこの[町{まち}]とすべてその[中{なか}]にいる[者{もの}]を[渡{わた}]す」。", "9": "一つの[家{いえ}]に十[人{にん}]の[者{もの}]が[残{のこ}]っていても、[彼{かれ}]らは[死{し}]に、", "10": "そしてその[親戚{しんせき}]、すなわちこれを[焼{や}]く[者{もの}]は、[骨{ほね}]を[家{いえ}]から[運{はこ}]びだすために、これを[取{と}]り[上{あ}]げ、またその[家{いえ}]の[奥{おく}]にいる[者{もの}]に[向{む}]かって、「まだあなたと[共{とも}]にいる[者{もの}]があるか」と[言{い}]い、「ない」との[答{こたえ}]がある[時{とき}]、かの[人{ひと}]はまた「[声{こえ}]を[出{だ}]すな、[主{しゅ}]の[名{な}]をとなえるな」と[言{い}]うであろう。", "11": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[命{めい}]じて、[大{おお}]きな[家{いえ}]を[撃{う}]って、みじんとなし、[小{ちい}]さな[家{いえ}]を[撃{う}]って、[切{き}]れ[切{ぎ}]れとされる。", "12": "[馬{うま}]は[岩{いわ}]の[上{うえ}]を[走{はし}]るだろうか。[人{ひと}]は[牛{うし}]で[海{うみ}]を[耕{たがや}]すだろうか。ところがあなたがたは[公道{こうどう}]を[毒{どく}]に[変{へん}]じ、[正義{せいぎ}]の[実{み}]をにがよもぎに[変{へん}]じた。", "13": "あなたがたはロデバルを[喜{よろこ}]び、「われわれは[自分{じぶん}]の[力{ちから}]でカルナイムを[得{え}]たではないか」と[言{い}]う。", "14": "それゆえ、[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「イスラエルの[家{いえ}]よ、[見{み}]よ、わたしは一つの[国民{くにたみ}]を[起{おこ}]して、あなたがたに[敵対{てきたい}]させる。[彼{かれ}]らはハマテの[入口{いりぐち}]からアラバの[川{かわ}]まであなたがたを[悩{なや}]ます」。" }, "7": { "1": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこのようにわたしに[示{しめ}]された。[見{み}]よ、二[番{ばん}][草{ぐさ}]のはえ[出{で}]る[初{はじ}]めに[主{しゅ}]は、いなごを[造{つく}]られた。[見{み}]よ、その二[番{ばん}][草{ぐさ}]は[王{おう}]の[刈{か}]った[後{のち}]に、はえたものである。", "2": "そのいなごが[地{ち}]の[青草{あおくさ}]を[食{く}]い[尽{つく}]した[時{とき}]、わたしは[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞ、ゆるしてください。ヤコブは[小{ちい}]さい[者{もの}]です、どうして[立{た}]つことができましょう」。", "3": "[主{しゅ}]はこのことについて[思{おも}]いかえされ、「このことは[起{おこ}]さない」と[主{しゅ}]は[言{い}]われた。", "4": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はこのようにわたしに[示{しめ}]された。[見{み}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はさばきのために[火{ひ}]を[呼{よ}]ばれた。[火{ひ}]は[大淵{おおふち}]を[焼{や}]き、また[地{ち}]を[焼{や}]こうとした。", "5": "その[時{とき}]わたしは[言{い}]った、「[主{しゅ}]なる[神{かみ}]よ、どうぞ、やめてください。ヤコブは[小{ちい}]さい[者{もの}]です、どうして[立{た}]つことができましょう」。", "6": "[主{しゅ}]はこのことについて[思{おも}]いかえされ、「このこともまた[起{おこ}]さない」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われた。", "7": "また[主{しゅ}]はわたしに[示{しめ}]された。[見{み}]よ、[主{しゅ}]は[測{はか}]りなわをもって[築{きず}]いた[石{いし}]がきの[上{うえ}]に[立{た}]ち、その[手{て}]に[測{はか}]りなわをもっておられた。", "8": "そして[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「アモスよ、あなたは[何{なに}]を[見{み}]るか」。「[測{はか}]りなわ」とわたしが[答{こた}]えると、[主{しゅ}]はまた[言{い}]われた、「[見{み}]よ、わたしは[測{はか}]りなわをわが[民{たみ}]イスラエルの[中{なか}]に[置{お}]く。わたしはもはや[彼{かれ}]らを[見過{みすご}]しにしない。", "9": "イサクの[高{たか}]き[所{ところ}]は[荒{あら}]され、イスラエルの[聖所{せいじょ}]は[荒{あ}]れはてる。わたしはつるぎをもってヤラベアムの[家{いえ}]に[立{た}]ち[向{む}]かう」。", "10": "[時{とき}]にベテルの[祭司{さいし}]アマジヤは、イスラエルの[王{おう}]ヤラベアムに[人{ひと}]をつかわして[言{い}]う、「イスラエルの[家{いえ}]のただ[中{なか}]で、アモスはあなたにそむきました。この[地{ち}]は[彼{かれ}]のもろもろの[言葉{ことば}]に[耐{た}]えることができません。", "11": "アモスはこのように[言{い}]っています、『ヤラベアムはつるぎによって[死{し}]ぬ、イスラエルは[必{かなら}]ず[捕{とら}]えられて[行{い}]って、その[国{くに}]を[離{はな}]れる』と」。", "12": "それからアマジヤはアモスに[言{い}]った、「[先見者{せんけんしゃ}]よ、[行{い}]ってユダの[地{ち}]にのがれ、かの[地{ち}]でパンを[食{た}]べ、かの[地{ち}]で[預言{よげん}]せよ。", "13": "しかしベテルでは二[度{ど}]と[預言{よげん}]してはならない。ここは[王{おう}]の[聖所{せいじょ}]、[国{くに}]の[宮{みや}]だから」。", "14": "アモスはアマジヤに[答{こた}]えた、「わたしは[預言者{よげんしゃ}]でもなく、また[預言者{よげんしゃ}]の[子{こ}]でもない。わたしは[牧者{ぼくしゃ}]である。わたしはいちじく[桑{くわ}]の[木{き}]を[作{つく}]る[者{もの}]である。", "15": "ところが[主{しゅ}]は[群{む}]れに[従{したが}]っている[所{ところ}]からわたしを[取{と}]り、『[行{い}]って、わが[民{たみ}]イスラエルに[預言{よげん}]せよ』と、[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた。", "16": "それゆえ[今{いま}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]け。あなたは[言{い}]う、『イスラエルに[向{む}]かって[預言{よげん}]するな、イサクの[家{いえ}]に[向{む}]かって[語{かた}]るな』と。", "17": "それゆえ、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、『あなたの[妻{つま}]は[町{まち}]で[遊女{ゆうじょ}]となり、あなたのむすこ、[娘{むすめ}]たちはつるぎに[倒{たお}]れ、あなたの[地{ち}]は[測{はか}]りなわで[分{わ}]かたれる。そしてあなたは[汚{けが}]れた[地{ち}]で[死{し}]に、イスラエルは[必{かなら}]ず[捕{とら}]えられて[行{い}]って、その[国{くに}]を[離{はな}]れる』」。" }, "8": { "1": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、このようにわたしに[示{しめ}]された。[見{み}]よ、ひとかごの[夏{なつ}]のくだものがある。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「アモスよ、あなたは[何{なに}]を[見{み}]るか」。わたしは「ひとかごの[夏{なつ}]のくだもの」と[答{こた}]えた。すると[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「わが[民{たみ}]イスラエルの[終{おわ}]りがきた。わたしは[再{ふたた}]び[彼{かれ}]らを[見過{みすご}]しにしない。", "3": "その[日{ひ}]には[宮{みや}]の[歌{うた}]は[嘆{なげ}]きに[変{かわ}]り、しかばねがおびただしく、[人々{ひとびと}]は[無言{むごん}]でこれを[至{いた}]る[所{ところ}]に[投{な}]げ[捨{す}]てる」と[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる。", "4": "あなたがた、[貧{まず}]しい[者{もの}]を[踏{ふ}]みつけ、また[国{くに}]の[乏{とぼ}]しい[者{もの}]を[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]よ、これを[聞{き}]け。", "5": "あなたがたは[言{い}]う、「[新月{しんげつ}]はいつ[過{す}]ぎ[去{さ}]るだろう、そうしたら、われわれは[穀物{こくもつ}]を[売{う}]ろう。[安息日{あんそくにち}]はいつ[過{す}]ぎ[去{さ}]るだろう、そうしたら、われわれは[麦{むぎ}]を[売{う}]り[出{だ}]そう。われわれはエパを[小{ちい}]さくし、シケルを[大{おお}]きくし、[偽{いつわ}]りのはかりをもって[欺{あざむ}]き、", "6": "[乏{とぼ}]しい[者{もの}]を[金{かね}]で[買{か}]い、[貧{まず}]しい[者{もの}]をくつ一[足{そく}]で[買{か}]いとり、また、くず[麦{むぎ}]を[売{う}]ろう」。", "7": "[主{しゅ}]はヤコブの[誇{ほこり}]をさして[誓{ちか}]われた、「わたしは[必{かなら}]ず[彼{かれ}]らのすべてのわざをいつまでも[忘{わす}]れない。", "8": "これがために[地{ち}]は[震{ふる}]わないであろうか。[地{ち}]に[住{す}]む[者{もの}]はみな[嘆{なげ}]かないであろうか。[地{ち}]はみなナイル[川{かわ}]のようにわきあがり、エジプトのナイル[川{かわ}]のようにみなぎって、また[沈{しず}]まないであろうか」。", "9": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、「その[日{ひ}]には、わたしは[真昼{まひる}]に[太陽{たいよう}]を[沈{しず}]ませ、[白昼{はくちゅう}]に[地{ち}]を[暗{くら}]くし、", "10": "あなたがたの[祭{まつり}]を[嘆{なげ}]きに[変{かわ}]らせ、あなたがたの[歌{うた}]をことごとく[悲{かな}]しみの[歌{うた}]に[変{かわ}]らせ、すべての[人{ひと}]に[荒布{あらぬの}]を[腰{こし}]にまとわせ、すべての[人{ひと}]に[髪{かみ}]をそり[落{おと}]させ、その[日{ひ}]を、ひとり[子{こ}]を[失{うしな}]った[喪中{もちゅう}]のようにし、その[終{おわ}]りを、[苦{にが}]い[日{ひ}]のようにする」。", "11": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は[言{い}]われる、「[見{み}]よ、わたしがききんをこの[国{くに}]に[送{おく}]る[日{ひ}]が[来{く}]る、それはパンのききんではない、[水{みず}]にかわくのでもない、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[聞{き}]くことのききんである。", "12": "[彼{かれ}]らは[海{うみ}]から[海{うみ}]へさまよい[歩{ある}]き、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]を[求{もと}]めて、こなたかなたへはせまわる、しかしこれを[得{え}]ないであろう。", "13": "その[日{ひ}]には[美{うつく}]しいおとめも、[若{わか}]い[男{おとこ}]もかわきのために[気{き}]を[失{うしな}]う。", "14": "かのサマリヤのアシマをさして[誓{ちか}]い、『ダンよ、あなたの[神{かみ}]は[生{い}]きている』と[言{い}]い、また『ベエルシバの[道{みち}]は[生{い}]きている』と[言{い}]う[者{もの}]どもは[必{かなら}]ず[倒{たお}]れる。[再{ふたた}]び[起{お}]きあがることはない」。" }, "9": { "1": "わたしは[祭壇{さいだん}]のかたわらに[立{た}]っておられる[主{しゅ}]を[見{み}]た。[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「[柱{はしら}]の[頭{あたま}]を[打{う}]って、[敷居{しきい}]を[震{ふる}]わせ、これを[打{う}]ち[砕{くだ}]いて、すべての[民{たみ}]の[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[落{お}]ちかからせよ。その[残{のこ}]った[者{もの}]を、わたしはつるぎで[殺{ころ}]し、そのひとりも[逃{に}]げおおす[者{もの}]はなく、のがれうる[者{もの}]はない。", "2": "たとい[彼{かれ}]らは[陰府{よみ}]に[掘{ほ}]り[下{くだ}]っても、わたしの[手{て}]はこれをそこから[引{ひ}]き[出{だ}]す。たとい[彼{かれ}]らは[天{てん}]によじのぼっても、わたしはそこからこれを[引{ひ}]きおろす。", "3": "たとい[彼{かれ}]らはカルメルの[頂{いただき}]に[隠{かく}]れても、わたしはこれを[捜{さが}]して、そこから[引{ひ}]き[出{だ}]す。たとい[彼{かれ}]らはわたしの[目{め}]をのがれて、[海{うみ}]の[底{そこ}]に[隠{かく}]れても、わたしはへびに[命{めい}]じて、その[所{ところ}]でこれをかませる。", "4": "たとい[彼{かれ}]らは[捕{とら}]われて、その[敵{てき}]の[前{まえ}]に[行{い}]っても、わたしはその[所{ところ}]でつるぎに[命{めい}]じて、これを[殺{ころ}]させる。わたしは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]にわたしの[目{め}]を[注{そそ}]ぐ、それは[災{わざわい}]のためであって、[幸{さいわい}]のためではない」。", "5": "[万軍{ばんぐん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[地{ち}]に[触{ふ}]れられると、[地{ち}]は[溶{と}]け、その[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]はみな[嘆{なげ}]き、[地{ち}]はみなナイル[川{かわ}]のようにわきあがり、エジプトのナイル[川{かわ}]のようにまた[沈{しず}]む。", "6": "[主{しゅ}]はご[自分{じぶん}]の[高殿{たかどの}]を[天{てん}]に[築{きず}]き、[大空{おおぞら}]の[基{もとい}]を[地{ち}]の[上{うえ}]にすえ、[海{うみ}]の[水{みず}]を[呼{よ}]んで、[地{ち}]のおもてに[注{そそ}]がれる。その[名{な}]は[主{しゅ}]ととなえられる。", "7": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「イスラエルの[子{こ}]らよ、あなたがたはわたしにとってエチオピヤびとのようではないか。わたしはイスラエルをエジプトの[国{くに}]から、ペリシテびとをカフトルから、スリヤびとをキルから[導{みちび}]き[上{のぼ}]ったではないか。", "8": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[目{め}]はこの[罪{つみ}]を[犯{おか}]した[国{くに}]の[上{うえ}]に[注{そそ}]がれている。わたしはこれを[地{ち}]のおもてから[断{た}]ち[滅{ほろ}]ぼす。しかし、わたしはヤコブの[家{いえ}]をことごとくは[滅{ほろ}]ぼさない」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "「[見{み}]よ、わたしは[命{めい}]じて、[人{ひと}]がふるいで[物{もの}]をふるうように、わたしはイスラエルの[家{いえ}]を[万国民{ばんこくみん}]のうちでふるう。ひと[粒{つぶ}]も[地{ち}]に[落{お}]ちることはない。", "10": "わが[民{たみ}]の[罪{つみ}]びと、すなわち『[災{わざわい}]はわれわれに[近{ちか}]づかない、われわれに[臨{のぞ}]まない』と[言{い}]う[者{もの}]どもはみな、つるぎで[殺{ころ}]される。", "11": "その[日{ひ}]には、わたしはダビデの[倒{たお}]れた[幕屋{まくや}]を[興{おこ}]し、その[破損{はそん}]を[繕{つくろ}]い、そのくずれた[所{ところ}]を[興{おこ}]し、これを[昔{むかし}]の[時{とき}]のように[建{た}]てる。", "12": "これは[彼{かれ}]らがエドムの[残{のこ}]った[者{もの}]、およびわが[名{な}]をもって[呼{よ}]ばれるすべての[国民{くにたみ}]を[所有{しょゆう}]するためである」とこの[事{こと}]をなされる[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「[見{み}]よ、このような[時{とき}]が[来{く}]る。その[時{とき}]には、[耕{たがや}]す[者{もの}]は[刈{か}]る[者{もの}]に[相継{あいつ}]ぎ、ぶどうを[踏{ふ}]む[者{もの}]は[種{たね}]まく[者{もの}]に[相継{あいつ}]ぐ。もろもろの[山{やま}]にはうまい[酒{さけ}]がしたたり、もろもろの[丘{おか}]は[溶{と}]けて[流{なが}]れる。", "14": "わたしはわが[民{たみ}]イスラエルの[幸福{こうふく}]をもとに[返{かえ}]す。[彼{かれ}]らは[荒{あ}]れた[町々{まちまち}]を[建{た}]てて[住{す}]み、ぶどう[畑{ばたけ}]を[作{つく}]ってその[酒{さけ}]を[飲{の}]み、[園{その}]を[作{つく}]ってその[実{み}]を[食{た}]べる。", "15": "わたしは[彼{かれ}]らをその[地{ち}]に[植{う}]えつける。[彼{かれ}]らはわたしが[与{あた}]えた[地{ち}]から[再{ふたた}]び[抜{ぬ}]きとられることはない」とあなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" } }, "obad": { "1": { "1": "オバデヤの[幻{まぼろし}]。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はエドムについてこう[言{い}]われる、われわれは[主{しゅ}]から[出{で}]たおとずれを[聞{き}]いた。ひとりの[使者{ししゃ}]が[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちにつかわされて[言{い}]う、「[立{た}]てよ、われわれは[立{た}]ってエドムと[戦{たたか}]おう」。", "2": "[見{み}]よ、わたしはあなたを[国々{くにぐに}]のうちで[小{ちい}]さい[者{もの}]とする。あなたはひどく[卑{いや}]しめられる。", "3": "[岩{いわ}]のはざまにおり、[高{たか}]い[所{ところ}]に[住{す}]む[者{もの}]よ、あなたの[心{こころ}]の[高{たか}]ぶりは、あなたを[欺{あざむ}]いた。あなたは[心{こころ}]のうちに[言{い}]う、「だれがわたしを[地{ち}]に[引{ひ}]き[下{くだ}]らせる[事{こと}]ができるか」。", "4": "たといあなたは、わしのように[高{たか}]くあがり、[星{ほし}]の[間{あいだ}]に[巣{す}]を[設{もう}]けても、わたしはそこからあなたを[引{ひ}]きおろすと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "もし[盗{ぬす}]びとがあなたの[所{ところ}]に[来{き}]、[強盗{ごうとう}]が[夜{よる}]きても、[彼{かれ}]らは、ほしいだけ[盗{ぬす}]むではないか。ああ、あなたは[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼされてしまう。もしぶどうを[集{あつ}]める[者{もの}]があなたの[所{ところ}]に[来{き}]たなら、[彼{かれ}]らはなお[余{あま}]りの[実{み}]を[残{のこ}]さないであろうか。", "6": "ああ、エサウはかすめられ、その[隠{かく}]しておいた[宝{たから}]は[探{さぐ}]り[出{だ}]される。", "7": "あなたと[契約{けいやく}]を[結{むす}]んだ[人々{ひとびと}]はみな、あなたを[欺{あざむ}]き、あなたを[国境{こっきょう}]に[追{お}]いやった。あなたと[同盟{どうめい}]を[結{むす}]んだ[人々{ひとびと}]はあなたに[勝{か}]った。あなたの[信頼{しんらい}]する[友{とも}]はあなたの[下{した}]にわなを[設{もう}]けた、しかしその[事{こと}]を[悟{さと}]らない。", "8": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、わたしはエドムから[知者{ちしゃ}]を[滅{ほろ}]ぼし、エサウの[山{やま}]から[悟{さと}]りを[断{た}]ち[除{のぞ}]かないだろうか。", "9": "テマンよ、あなたの[勇士{ゆうし}]は[驚{おどろ}]き[恐{おそ}]れる。[人{ひと}]はみな[殺{ころ}]されてエサウの[山{やま}]から[断{た}]ち[除{のぞ}]かれる。", "10": "あなたはその[兄弟{きょうだい}]ヤコブに[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]ったので、[恥{はじ}]はあなたをおおい、あなたは[永遠{えいえん}]に[断{た}]たれる。", "11": "あなたが[離{はな}]れて[立{た}]っていた[日{ひ}]、すなわち[異邦人{いほうじん}]がその[財宝{ざいほう}]を[持{も}]ち[去{さ}]り、[外国{がいこく}][人{じん}]がその[門{もん}]におし[入{い}]り、エルサレムをくじ[引{び}]きにした[日{ひ}]、あなたも[彼{かれ}]らのひとりのようであった。", "12": "しかしあなたは[自分{じぶん}]の[兄弟{きょうだい}]の[日{ひ}]、すなわちその[災{わざわい}]の[日{ひ}]をながめていてはならなかった。あなたはユダの[人々{ひとびと}]の[滅{ほろ}]びの[日{ひ}]に、これを[喜{よろこ}]んではならず、その[悩{なや}]みの[日{ひ}]に[誇{ほこ}]ってはならなかった。", "13": "あなたはわが[民{たみ}]の[災{わざわい}]の[日{ひ}]に、その[門{もん}]にはいってはならず、その[災{わざわい}]の[日{ひ}]にその[苦{くる}]しみをながめてはならなかった。またその[災{わざわい}]の[日{ひ}]に、その[財宝{ざいほう}]に[手{て}]をかけてはならなかった。", "14": "あなたは[分{わか}]れ[道{みち}]に[立{た}]って、そののがれる[者{もの}]を[切{き}]ってはならなかった。あなたは[悩{なや}]みの[日{ひ}]にその[残{のこ}]った[者{もの}]を[敵{てき}]にわたしてはならなかった。", "15": "[主{しゅ}]の[日{ひ}]が[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]に[臨{のぞ}]むのは[近{ちか}]い。あなたがしたようにあなたもされる。あなたの[報{むく}]いはあなたのこうべに[帰{き}]する。", "16": "あなたがたがわが[聖{せい}]なる[山{やま}]で[飲{の}]んだように、[周囲{しゅうい}]のもろもろの[民{たみ}]も[飲{の}]む。すなわち[彼{かれ}]らは[飲{の}]んでよろめき、かつてなかったようになる。", "17": "しかしシオンの[山{やま}]には、のがれる[者{もの}]がいて、[聖{せい}]なる[所{ところ}]となる。またヤコブの[家{いえ}]はその[領地{りょうち}]を[獲{え}]る。", "18": "ヤコブの[家{いえ}]は[火{ひ}]となり、ヨセフの[家{いえ}]は[炎{ほのお}]となり、エサウの[家{いえ}]はわらとなる。[彼{かれ}]らはその[中{なか}]に[燃{も}]えて、これを[焼{や}]く。エサウの[家{いえ}]には[残{のこ}]る[者{もの}]がないようになると[主{しゅ}]は[言{い}]われた。", "19": "ネゲブの[人々{ひとびと}]はエサウの[山{やま}]を[獲{え}]、セフェラの[人々{ひとびと}]はペリシテびとを[獲{え}]る。また[彼{かれ}]らはエフライムの[地{ち}]、およびサマリヤの[地{ち}]を[獲{え}]、ベニヤミンはギレアデを[獲{え}]る。", "20": "ハラにいるイスラエルの[人々{ひとびと}]の[捕{とら}]われ[人{びと}]は、フェニキヤをザレパテまで[取{と}]り、セパラデにいるエルサレムの[捕{とら}]われ[人{びと}]は、ネゲブの[町々{まちまち}]を[獲{え}]る。", "21": "こうして[救{すく}]う[者{もの}]はシオンの[山{やま}]に[上{のぼ}]って、エサウの[山{やま}]を[治{おさ}]める。そして[王国{おうこく}]は[主{しゅ}]のものとなる。" } }, "jonah": { "1": { "1": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がアミッタイの[子{こ}]ヨナに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "2": "「[立{た}]って、あの[大{おお}]きな[町{まち}]ニネベに[行{い}]き、これに[向{む}]かって[呼{よ}]ばわれ。[彼{かれ}]らの[悪{あく}]がわたしの[前{まえ}]に[上{のぼ}]ってきたからである」。", "3": "しかしヨナは[主{しゅ}]の[前{まえ}]を[離{はな}]れてタルシシへのがれようと、[立{た}]ってヨッパに[下{くだ}]って[行{い}]った。ところがちょうど、タルシシへ[行{い}]く[船{ふね}]があったので、[船賃{ふなちん}]を[払{はら}]い、[主{しゅ}]の[前{まえ}]を[離{はな}]れて、[人々{ひとびと}]と[共{とも}]にタルシシへ[行{い}]こうと[船{ふね}]に[乗{の}]った。", "4": "[時{とき}]に、[主{しゅ}]は[大風{おおかぜ}]を[海{うみ}]の[上{うえ}]に[起{おこ}]されたので、[船{ふね}]が[破{やぶ}]れるほどの[激{はげ}]しい[暴風{ぼうふう}]が[海{うみ}]の[上{うえ}]にあった。", "5": "それで[水夫{すいふ}]たちは[恐{おそ}]れて、めいめい[自分{じぶん}]の[神{かみ}]を[呼{よ}]び[求{もと}]め、また[船{ふね}]を[軽{かる}]くするため、その[中{なか}]の[積{つ}]み[荷{に}]を[海{うみ}]に[投{な}]げ[捨{す}]てた。しかし、ヨナは[船{ふね}]の[奥{おく}]に[下{くだ}]り、[伏{ふ}]して[熟睡{じゅくすい}]していた。", "6": "そこで[船長{せんちょう}]は[来{き}]て、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはどうして[眠{ねむ}]っているのか。[起{お}]きて、あなたの[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわりなさい。[神{かみ}]があるいは、われわれを[顧{かえり}]みて、[助{たす}]けてくださるだろう」。", "7": "やがて[人々{ひとびと}]は[互{たがい}]に[言{い}]った、「この[災{わざわい}]がわれわれに[臨{のぞ}]んだのは、だれのせいか[知{し}]るために、さあ、くじを[引{ひ}]いてみよう」。そして[彼{かれ}]らが、くじを[引{ひ}]いたところ、くじはヨナに[当{あた}]った。", "8": "そこで[人々{ひとびと}]はヨナに[言{い}]った、「この[災{わざわい}]がだれのせいで、われわれに[臨{のぞ}]んだのか、われわれに[告{つ}]げなさい。あなたの[職業{しょくぎょう}]は[何{なに}]か。あなたはどこから[来{き}]たのか。あなたの[国{くに}]はどこか。あなたはどこの[民{たみ}]か」。", "9": "ヨナは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしはヘブルびとです。わたしは[海{うみ}]と[陸{りく}]とをお[造{つく}]りになった[天{てん}]の[神{かみ}]、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]です」。", "10": "そこで[人々{ひとびと}]ははなはだしく[恐{おそ}]れて、[彼{かれ}]に[言{い}]った、「あなたはなんたる[事{こと}]をしてくれたのか」。[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]がさきに[彼{かれ}]らに[告{つ}]げた[事{こと}]によって、[彼{かれ}]が[主{しゅ}]の[前{まえ}]を[離{はな}]れて、のがれようとしていた[事{こと}]を[知{し}]っていたからである。", "11": "[人々{ひとびと}]は[彼{かれ}]に[言{い}]った、「われわれのために[海{うみ}]が[静{しず}]まるには、あなたをどうしたらよかろうか」。それは[海{うみ}]がますます[荒{あ}]れてきたからである。", "12": "ヨナは[彼{かれ}]らに[言{い}]った、「わたしを[取{と}]って[海{うみ}]に[投{な}]げ[入{い}]れなさい。そうしたら[海{うみ}]は、あなたがたのために[静{しず}]まるでしょう。わたしにはよくわかっています。この[激{はげ}]しい[暴風{ぼうふう}]があなたがたに[臨{のぞ}]んだのは、わたしのせいです」。", "13": "しかし[人々{ひとびと}]は[船{ふね}]を[陸{りく}]にこぎもどそうとつとめたが、[成功{せいこう}]しなかった。それは[海{うみ}]が[彼{かれ}]らに[逆{さか}]らって、いよいよ[荒{あ}]れたからである。", "14": "そこで[人々{ひとびと}]は[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわって[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、どうぞ、この[人{ひと}]の[生命{せいめい}]のために、われわれを[滅{ほろ}]ぼさないでください。また[罪{つみ}]なき[血{ち}]を、われわれに[帰{き}]しないでください。[主{しゅ}]よ、これはみ[心{こころ}]に[従{したが}]って、なされた[事{こと}]だからです」。", "15": "そして[彼{かれ}]らはヨナを[取{と}]って[海{うみ}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。すると[海{うみ}]の[荒{あ}]れるのがやんだ。", "16": "そこで[人々{ひとびと}]は[大{おお}]いに[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れ、[犠牲{ぎせい}]を[主{しゅ}]にささげて、[誓願{せいがん}]を[立{た}]てた。", "17": "[主{しゅ}]は[大{おお}]いなる[魚{うお}]を[備{そな}]えて、ヨナをのませられた。ヨナは三[日{か}]三[夜{よ}]その[魚{うお}]の[腹{はら}]の[中{うち}]にいた。" }, "2": { "1": "ヨナは[魚{うお}]の[腹{はら}]の[中{うち}]からその[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[祈{いの}]って、", "2": "[言{い}]った、「わたしは[悩{なや}]みのうちから[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわると、[主{しゅ}]はわたしに[答{こた}]えられた。わたしが[陰府{よみ}]の[腹{はら}]の[中{うち}]から[叫{さけ}]ぶと、あなたはわたしの[声{こえ}]を[聞{き}]かれた。", "3": "あなたはわたしを[淵{ふち}]の[中{なか}]、[海{うみ}]のまん[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れられた。[大水{おおみず}]はわたしをめぐり、あなたの[波{なみ}]と[大波{おおなみ}]は[皆{みな}]、わたしの[上{うえ}]を[越{こ}]えて[行{い}]った。", "4": "わたしは[言{い}]った、『わたしはあなたの[前{まえ}]から[追{お}]われてしまった、どうして[再{ふたた}]びあなたの[聖{せい}]なる[宮{みや}]を[望{のぞ}]みえようか』。", "5": "[水{みず}]がわたしをめぐって[魂{たましい}]にまでおよび、[淵{ふち}]はわたしを[取{と}]り[囲{かこ}]み、[海草{かいそう}]は[山{やま}]の[根元{ねもと}]でわたしの[頭{あたま}]にまといついた。", "6": "わたしは[地{ち}]に[下{くだ}]り、[地{ち}]の[貫{かん}]の[木{き}]はいつもわたしの[上{うえ}]にあった。しかしわが[神{かみ}]、[主{しゅ}]よ、あなたはわが[命{いのち}]を[穴{あな}]から[救{すく}]いあげられた。", "7": "わが[魂{たましい}]がわたしのうちに[弱{よわ}]っているとき、わたしは[主{しゅ}]をおぼえ、わたしの[祈{いのり}]はあなたに[至{いた}]り、あなたの[聖{せい}]なる[宮{みや}]に[達{たっ}]した。", "8": "むなしい[偶像{ぐうぞう}]に[心{こころ}]を[寄{よ}]せる[者{もの}]は、そのまことの[忠節{ちゅうせつ}]を[捨{す}]てる。", "9": "しかしわたしは[感謝{かんしゃ}]の[声{こえ}]をもって、あなたに[犠牲{ぎせい}]をささげ、わたしの[誓{ちか}]いをはたす。[救{すくい}]は[主{しゅ}]にある」。", "10": "[主{しゅ}]は[魚{うお}]にお[命{めい}]じになったので、[魚{うお}]はヨナを[陸{りく}]に[吐{は}]き[出{だ}]した。" }, "3": { "1": "[時{とき}]に[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]は[再{ふたた}]びヨナに[臨{のぞ}]んで[言{い}]った、", "2": "「[立{た}]って、あの[大{おお}]きな[町{まち}]ニネベに[行{い}]き、あなたに[命{めい}]じる[言葉{ことば}]をこれに[伝{つた}]えよ」。", "3": "そこでヨナは[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]に[従{したが}]い、[立{た}]って、ニネベに[行{い}]った。ニネベは[非常{ひじょう}]に[大{おお}]きな[町{まち}]であって、これを[行{い}]きめぐるには、三[日{か}]を[要{よう}]するほどであった。", "4": "ヨナはその[町{まち}]にはいり、[初{はじ}]め一[日{にち}][路{じ}]を[行{ゆ}]きめぐって[呼{よ}]ばわり、「四十[日{にち}]を[経{へ}]たらニネベは[滅{ほろ}]びる」と[言{い}]った。", "5": "そこでニネベの[人々{ひとびと}]は[神{かみ}]を[信{しん}]じ、[断食{だんじき}]をふれ、[大{おお}]きい[者{もの}]から[小{ちい}]さい[者{もの}]まで[荒布{あらぬの}]を[着{き}]た。", "6": "このうわさがニネベの[王{おう}]に[達{たっ}]すると、[彼{かれ}]はその[王座{おうざ}]から[立{た}]ち[上{あ}]がり、[朝{ちょう}][服{ふく}]を[脱{ぬ}]ぎ、[荒布{あらぬの}]をまとい、[灰{はい}]の[中{なか}]に[座{ざ}]した。", "7": "また[王{おう}]とその[大臣{だいじん}]の[布告{ふこく}]をもって、ニネベ[中{なか}]にふれさせて[言{い}]った、「[人{ひと}]も[獣{けもの}]も[牛{うし}]も[羊{ひつじ}]もみな、[何{なに}]をも[味{あじ}]わってはならない。[物{もの}]を[食{く}]い、[水{みず}]を[飲{の}]んではならない。", "8": "[人{ひと}]も[獣{けもの}]も[荒布{あらぬの}]をまとい、ひたすら[神{かみ}]に[呼{よ}]ばわり、おのおのその[悪{わる}]い[道{みち}]およびその[手{て}]にある[強暴{きょうぼう}]を[離{はな}]れよ。", "9": "あるいは[神{かみ}]はみ[心{こころ}]をかえ、その[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをやめて、われわれを[滅{ほろ}]ぼされないかもしれない。だれがそれを[知{し}]るだろう」。", "10": "[神{かみ}]は[彼{かれ}]らのなすところ、その[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れたのを[見{み}]られ、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[下{くだ}]そうと[言{い}]われた[災{わざわい}]を[思{おも}]いかえして、これをおやめになった。" }, "4": { "1": "ところがヨナはこれを[非常{ひじょう}]に[不快{ふかい}]として、[激{はげ}]しく[怒{いか}]り、", "2": "[主{しゅ}]に[祈{いの}]って[言{い}]った、「[主{しゅ}]よ、わたしがなお[国{くに}]におりました[時{とき}]、この[事{こと}]を[申{もう}]したではありませんか。それでこそわたしは、[急{いそ}]いでタルシシにのがれようとしたのです。なぜなら、わたしはあなたが[恵{めぐ}]み[深{ふか}]い[神{かみ}]、あわれみあり、[怒{いか}]ることおそく、いつくしみ[豊{ゆた}]かで、[災{わざわい}]を[思{おも}]いかえされることを、[知{し}]っていたからです。", "3": "それで[主{しゅ}]よ、どうぞ[今{いま}]わたしの[命{いのち}]をとってください。わたしにとっては、[生{い}]きるよりも[死{し}]ぬ[方{ほう}]がましだからです」。", "4": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「あなたの[怒{いか}]るのは、よいことであろうか」。", "5": "そこでヨナは[町{まち}]から[出{で}]て、[町{まち}]の[東{ひがし}]の[方{ほう}]に[座{ざ}]し、そこに[自分{じぶん}]のために一つの[小屋{こや}]を[造{つく}]り、[町{まち}]のなりゆきを[見{み}]きわめようと、その[下{した}]の[日{ひ}][陰{かげ}]にすわっていた。", "6": "[時{とき}]に[主{しゅ}]なる[神{かみ}]は、ヨナを[暑{あつ}]さの[苦痛{くつう}]から[救{すく}]うために、とうごまを[備{そな}]えて、それを[育{そだ}]て、ヨナの[頭{あたま}]の[上{うえ}]に[日陰{ひかげ}]を[設{もう}]けた。ヨナはこのとうごまを[非常{ひじょう}]に[喜{よろこ}]んだ。", "7": "ところが[神{かみ}]は[翌日{よくじつ}]の[夜明{よあ}]けに[虫{むし}]を[備{そな}]えて、そのとうごまをかませられたので、それは[枯{か}]れた。", "8": "やがて[太陽{たいよう}]が[出{で}]たとき、[神{かみ}]が[暑{あつ}]い[東風{ひがしかぜ}]を[備{そな}]え、また[太陽{たいよう}]がヨナの[頭{あたま}]を[照{てら}]したので、ヨナは[弱{よわ}]りはて、[死{し}]ぬことを[願{ねが}]って[言{い}]った、「[生{い}]きるよりも[死{し}]ぬ[方{ほう}]がわたしにはましだ」。", "9": "しかし[神{かみ}]はヨナに[言{い}]われた、「とうごまのためにあなたの[怒{いか}]るのはよくない」。ヨナは[言{い}]った、「わたしは[怒{いか}]りのあまり[狂{くる}]い[死{し}]にそうです」。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われた、「あなたは[労{ろう}]せず、[育{そだ}]てず、一[夜{や}]に[生{しょう}]じて、一[夜{や}]に[滅{ほろ}]びたこのとうごまをさえ、[惜{お}]しんでいる。", "11": "ましてわたしは十二[万{まん}]あまりの、[右左{みぎひだり}]をわきまえない[人々{ひとびと}]と、あまたの[家畜{かちく}]とのいるこの[大{おお}]きな[町{まち}]ニネベを、[惜{お}]しまないでいられようか」。" } }, "mic": { "1": { "1": "ユダの[王{おう}]ヨタム、アハズおよびヒゼキヤの[世{よ}]に、モレシテびとミカが、サマリヤとエルサレムについて[示{しめ}]された[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。", "2": "あなたがたすべての[民{たみ}]よ、[聞{き}]け。[地{ち}]とその[中{なか}]に[満{み}]てる[者{もの}]よ、[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けよ。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はあなたがたにむかって[証言{しょうげん}]し、[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なる[宮{みや}]から[証言{しょうげん}]される。", "3": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]はそのご[座{ざ}][所{しょ}]から[出{で}]てこられ、[下{くだ}]ってきて[地{ち}]の[高{たか}]い[所{ところ}]を[踏{ふ}]まれる。", "4": "[山{やま}]は[彼{かれ}]の[下{した}]に[溶{と}]け、[谷{たに}]は[裂{さ}]け、[火{ひ}]の[前{まえ}]のろうのごとく、[坂{さか}]に[流{なが}]れる[水{みず}]のようだ。", "5": "これはみなヤコブのとがのゆえ、イスラエルの[家{いえ}]の[罪{つみ}]のゆえである。ヤコブのとがとは[何{なに}]か、サマリヤではないか。ユダの[家{いえ}]の[罪{つみ}]とは[何{なに}]か、エルサレムではないか。", "6": "このゆえにわたしはサマリヤを[野{の}]の[石塚{いしづか}]となし、ぶどうを[植{う}]える[所{ところ}]となし、またその[石{いし}]を[谷{たに}]に[投{な}]げ[落{おと}]し、その[基{もとい}]をあらわにする。", "7": "その[彫像{ちょうぞう}]はみな[砕{くだ}]かれ、その[獲{え}]た[価{あたい}]はみな[火{ひ}]で[焼{や}]かれる。わたしはその[偶像{ぐうぞう}]をことごとくこわす。これは[遊女{ゆうじょ}]の[価{あたい}]から[集{あつ}]めたのだから、[遊女{ゆうじょ}]の[価{あたい}]に[帰{かえ}]る。", "8": "わたしはこれがために[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、はだしと[裸{はだか}]で[歩{ある}]きまわり、[山犬{やまいぬ}]のように[嘆{なげ}]き、だちょうのように[悲{かな}]しみ[鳴{な}]く。", "9": "サマリヤの[傷{きず}]はいやすことのできないもので、ユダまでひろがり、わが[民{たみ}]の[門{もん}]、エルサレムまで[及{およ}]んでいる。", "10": "ガテに[告{つ}]げるな、[泣{な}]き[叫{さけ}]ぶな。ベテレアフラで、ちりの[中{なか}]にころがれ。", "11": "サピルに[住{す}]む[者{もの}]よ、[裸{はだか}]になり、[恥{はじ}]をこうむって[進{すす}]み[行{ゆ}]け。ザアナンに[住{す}]む[者{もの}]は[出{で}]てこない。ベテエゼルの[嘆{なげ}]きはあなたがたからその[跡{あと}]を[断{た}]つ。", "12": "マロテに[住{す}]む[者{もの}]は[気{き}]づかわしそうに[幸{さいわい}]を[待{ま}]つ。[災{わざわい}]が[主{しゅ}]から[出{で}]て、エルサレムの[門{もん}]に[臨{のぞ}]んだからである。", "13": "ラキシに[住{す}]む[者{もの}]よ、[戦車{せんしゃ}]に[早馬{はやうま}]をつなげ。ラキシはシオンの[娘{むすめ}]にとって[罪{つみ}]の[初{はじ}]めであった。イスラエルのとがが、あなたがたのうちに[見{み}]られたからである。", "14": "それゆえ、あなたはモレセテ・ガテに[別{わか}]れの[贈{おく}]り[物{もの}]を[与{あた}]える。アクジブの[家々{いえいえ}]はイスラエルの[王{おう}]たちにとって、[人{ひと}]を[欺{あざむ}]くものとなる。", "15": "マレシャに[住{す}]む[者{もの}]よ、わたしはまた[侵略者{しんりゃくしゃ}]をあなたの[所{ところ}]に[連{つ}]れて[行{い}]く。イスラエルの[栄光{えいこう}]はアドラムに[去{さ}]るであろう。", "16": "あなたの[喜{よろこ}]ぶ[子{こ}]らのために、あなたの[髪{かみ}]をそり[落{おと}]せ。そのそった[所{ところ}]をはげたかのように[大{おお}]きくせよ。[彼{かれ}]らは[捕{とら}]えられてあなたを[離{はな}]れるからである。" }, "2": { "1": "その[床{とこ}]の[上{うえ}]で[不義{ふぎ}]を[計{はか}]り、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]はわざわいである。[彼{かれ}]らはその[手{て}]に[力{ちから}]あるゆえ、[夜{よ}]が[明{あ}]けるとこれを[行{おこな}]う。", "2": "[彼{かれ}]らは[田畑{たはた}]をむさぼってこれを[奪{うば}]い、[家{いえ}]をむさぼってこれを[取{と}]る。[彼{かれ}]らは[人{ひと}]をしえたげてその[家{いえ}]を[奪{うば}]い、[人{ひと}]をしえたげてその[嗣{し}][業{ぎょう}]を[奪{うば}]う。", "3": "それゆえ、[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはこのやからにむかって[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうと[計{はか}]る。あなたがたはその[首{くび}]をこれから、はずすことはできない。また、まっすぐに[立{た}]って[歩{ある}]くことはできない。これは[災{わざわい}]の[時{とき}]だからである。", "4": "その[日{ひ}]、[人々{ひとびと}]は[歌{うた}]を[作{つく}]ってあなたがたをののしり、[悲{かな}]しみの[歌{うた}]をもって[嘆{なげ}]き[悲{かな}]しみ、「われわれはことごとく[滅{ほろ}]ぼされる、わが[民{たみ}]の[分{ぶん}]は[人{ひと}]に[与{あた}]えられる。どうしてこれはわたしから[離{はな}]れるのであろう。われわれの[田畑{たはた}]はわれわれを[捕{とら}]えた[者{もの}]の[間{あいだ}]に[分{わ}]け[与{あた}]えられる」と[言{い}]う。", "5": "それゆえ、[主{しゅ}]の[会衆{かいしゅう}]のうちにはくじによって[測{はか}]りなわを[張{は}]る[者{もの}]はひとりもなくなる。", "6": "[彼{かれ}]らは[言{い}]う、「あなたがたは[説教{せっきょう}]してはならない。そのような[事{こと}]について[説教{せっきょう}]してはならない。そうすればわれわれは[恥{はじ}]をこうむることがない」と。", "7": "ヤコブの[家{いえ}]よ、そんなことは[言{い}]えるのだろうか。[主{しゅ}]は[気短{きみじか}]な[方{かた}]であろうか。これらは[主{しゅ}]のみわざなのであろうか。わが[言葉{ことば}]は[正{ただ}]しく[歩{あゆ}]む[者{もの}]に、[益{えき}]とならないのであろうか。", "8": "ところが、あなたがたは[立{た}]ってわが[民{たみ}]の[敵{てき}]となり、いくさのことを[知{し}]らずに、[安{やす}]らかに[過{す}]ぎゆく[者{もの}]から、[平和{へいわ}]な[者{もの}]から、[上着{うわぎ}]をはぎ[取{と}]り、", "9": "わが[民{たみ}]の[女{おんな}]たちをその[楽{たの}]しい[家{いえ}]から[追{お}]い[出{だ}]し、その[子{こ}]どもから、わが[栄{さか}]えをとこしえに[奪{うば}]う。", "10": "[立{た}]って[去{さ}]れ、これはあなたがたの[休{やす}]み[場所{ばしょ}]ではない。これは[汚{けが}]れのゆえに[滅{ほろ}]びる。その[滅{ほろ}]びは[悲惨{ひさん}]な[滅{ほろ}]びだ。", "11": "もし[人{ひと}]が[風{かぜ}]に[歩{あゆ}]み、[偽{いつわ}]りを[言{い}]い、「わたしはぶどう[酒{しゅ}]と[濃{こ}]き[酒{さけ}]とについて、あなたに[説教{せっきょう}]しよう」と[言{い}]うならば、その[人{ひと}]はこの[民{たみ}]の[説教{せっきょう}][者{しゃ}]となるであろう。", "12": "ヤコブよ、わたしは[必{かなら}]ずあなたをことごとく[集{あつ}]め、イスラエルの[残{のこ}]れる[者{もの}]を[集{あつ}]める。わたしはこれをおりの[羊{ひつじ}]のように、[牧場{まきば}]の[中{なか}]の[群{む}]れのように[共{とも}]におく。これは[人{ひと}]の[多{おお}]きによって[騒{さわ}]がしくなる。", "13": "[打{う}]ち[破{やぶ}]る[者{もの}]は[彼{かれ}]らに[先{さき}]だって[登{のぼ}]りゆき、[彼{かれ}]らは[門{もん}]を[打{う}]ち[破{やぶ}]り、これをとおって[外{そと}]に[出{で}]て[行{い}]く。[彼{かれ}]らの[王{おう}]はその[前{まえ}]に[進{すす}]み、[主{しゅ}]はその[先頭{せんとう}]に[立{た}]たれる。" }, "3": { "1": "わたしは[言{い}]った、ヤコブのかしらたちよ、イスラエルの[家{いえ}]のつかさたちよ、[聞{き}]け、[公義{こうぎ}]はあなたがたの[知{し}]っておるべきことではないか。", "2": "あなたがたは[善{ぜん}]を[憎{にく}]み、[悪{あく}]を[愛{あい}]し、わが[民{たみ}]の[身{み}]から[皮{かわ}]をはぎ、その[骨{ほね}]から[肉{にく}]をそぎ、", "3": "またわが[民{たみ}]の[肉{にく}]を[食{く}]らい、その[皮{かわ}]をはぎ、その[骨{ほね}]を[砕{くだ}]き、これを[切{き}]りきざんで、なべに[入{い}]れる[食物{しょくもつ}]のようにし、[大{おお}]なべに[入{い}]れる[肉{にく}]のようにする。", "4": "こうして[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]に[呼{よ}]ばわっても、[主{しゅ}]はお[答{こた}]えにならない。かえってその[時{とき}]には、み[顔{かお}]を[彼{かれ}]らに[隠{かく}]される。[彼{かれ}]らのおこないが[悪{わる}]いからである。", "5": "わが[民{たみ}]を[惑{まど}]わす[預言者{よげんしゃ}]について[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[彼{かれ}]らは[食{た}]べ[物{もの}]のある[時{とき}]には、「[平安{へいあん}]」を[叫{さけ}]ぶけれども、その[口{くち}]に[何{なに}]も[与{あた}]えない[者{もの}]にむかっては、[宣戦{せんせん}]を[布告{ふこく}]する。", "6": "それゆえ、あなたがたには[夜{よる}]があっても[幻{まぼろし}]がなく、[暗{くら}]やみがあっても[占{うらな}]いがない。[太陽{たいよう}]はその[預言者{よげんしゃ}]たちに[没{ぼっ}]し、[昼{ひる}]も[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[暗{くら}]くなる。", "7": "[先見者{せんけんしゃ}]は[恥{はじ}]をかき、[占{うらな}]い[師{し}]は[顔{かお}]をあからめ、[彼{かれ}]らは[皆{みな}]そのくちびるをおおう。[神{かみ}]の[答{こたえ}]がないからである。", "8": "しかしわたしは[主{しゅ}]のみたまによって[力{ちから}]に[満{み}]ち、[公義{こうぎ}]と[勇気{ゆうき}]とに[満{み}]たされ、ヤコブにそのとがを[示{しめ}]し、イスラエルにその[罪{つみ}]を[示{しめ}]すことができる。", "9": "ヤコブの[家{いえ}]のかしらたち、イスラエルの[家{いえ}]のつかさたちよ、すなわち[公義{こうぎ}]を[憎{にく}]み、すべての[正{ただ}]しい[事{こと}]を[曲{ま}]げる[者{もの}]よ、これを[聞{き}]け。", "10": "あなたがたは[血{ち}]をもってシオンを[建{た}]て、[不義{ふぎ}]をもってエルサレムを[建{た}]てた。", "11": "そのかしらたちは、まいないをとってさばき、その[祭司{さいし}]たちは[価{あたい}]をとって[教{おし}]え、その[預言者{よげんしゃ}]たちは[金{きん}]をとって[占{うらな}]う。しかもなお[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たよ}]んで、「[主{しゅ}]はわれわれの[中{なか}]におられるではないか、だから[災{わざわい}]はわれわれに[臨{のぞ}]むことがない」と[言{い}]う。", "12": "それゆえ、シオンはあなたがたのゆえに[田畑{たはた}]となって[耕{たがや}]され、エルサレムは[石塚{いしづか}]となり、[宮{みや}]の[山{やま}]は[木{き}]のおい[茂{しげ}]る[高{たか}]い[所{ところ}]となる。" }, "4": { "1": "[末{すえ}]の[日{ひ}]になって、[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[山{やま}]はもろもろの[山{やま}]のかしらとして[堅{かた}]く[立{た}]てられ、もろもろの[峰{みね}]よりも[高{たか}]くあげられ、もろもろの[民{たみ}]はこれに[流{なが}]れくる。", "2": "[多{おお}]くの[国民{くにたみ}]は[来{き}]て[言{い}]う、「さあ、われわれは[主{しゅ}]の[山{やま}]に[登{のぼ}]り、ヤコブの[神{かみ}]の[家{いえ}]に[行{い}]こう。[彼{かれ}]はその[道{みち}]をわれわれに[教{おし}]え、われわれはその[道{みち}]に[歩{あゆ}]もう」と。[律法{りっぽう}]はシオンから[出{で}]、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はエルサレムから[出{で}]るからである。", "3": "[彼{かれ}]は[多{おお}]くの[民{たみ}]の[間{あいだ}]をさばき、[遠{とお}]い[所{ところ}]まで[強{つよ}]い[国々{くにぐに}]のために[仲裁{ちゅうさい}]される。そこで[彼{かれ}]らはつるぎを[打{う}]ちかえて、すきとし、そのやりを[打{う}]ちかえて、かまとし、[国{くに}]は[国{くに}]にむかってつるぎをあげず、[再{ふたた}]び[戦{たたか}]いのことを[学{まな}]ばない。", "4": "[彼{かれ}]らは[皆{みな}]そのぶどうの[木{き}]の[下{した}]に[座{ざ}]し、そのいちじくの[木{き}]の[下{した}]にいる。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]はない。これは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がその[口{くち}]で[語{かた}]られたことである。", "5": "すべての[民{たみ}]はおのおのその[神{かみ}]の[名{な}]によって[歩{あゆ}]む。しかしわれわれはわれわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]によって、とこしえに[歩{あゆ}]む。", "6": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、わたしはかの[足{あし}]のなえた[者{もの}]を[集{あつ}]め、またかの[追{お}]いやられた[者{もの}]およびわたしが[苦{くる}]しめた[者{もの}]を[集{あつ}]め、", "7": "その[足{あし}]のなえた[者{もの}]を[残{のこ}]れる[民{たみ}]とし、[遠{とお}]く[追{お}]いやられた[者{もの}]を[強{つよ}]い[国民{くにたみ}]とする。[主{しゅ}]はシオンの[山{やま}]で、[今{いま}]よりとこしえに[彼{かれ}]らを[治{おさ}]められる。", "8": "[羊{ひつじ}]の[群{む}]れのやぐら、シオンの[娘{むすめ}]の[山{やま}]よ、[以前{いぜん}]の[主権{しゅけん}]はあなたに[帰{かえ}]ってくる。すなわちエルサレムの[娘{むすめ}]の[国{くに}]はあなたに[帰{かえ}]ってくる。", "9": "[今{いま}]あなたは[何{なに}]ゆえわめき[叫{さけ}]ぶのか、あなたのうちに[王{おう}]がないのか。あなたの[相談{そうだん}][相手{あいて}]は[絶{た}]えはて、[産婦{さんぷ}]のように[激{はげ}]しい[痛{いた}]みがあなたを[捕{とら}]えたのか。", "10": "シオンの[娘{むすめ}]よ、[産婦{さんぷ}]のように[苦{くる}]しんでうめけ。あなたは[今{いま}]、[町{まち}]を[出{で}]て[野{の}]にやどり、バビロンに[行{い}]かなければならない。その[所{ところ}]であなたは[救{すく}]われる。[主{しゅ}]はその[所{ところ}]であなたを[敵{てき}]の[手{て}]からあがなわれる。", "11": "いま[多{おお}]くの[国民{くにたみ}]はあなたに[逆{さか}]らい、[集{あつ}]まって[言{い}]う、「どうかシオンが[汚{けが}]されるように、われわれの[目{め}]がシオンを[見{み}]てあざ[笑{わら}]うように」と。", "12": "しかし[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[思{おも}]いを[知{し}]らず、またその[計画{けいかく}]を[悟{さと}]らない。すなわち[主{しゅ}]が[麦{むぎ}][束{たば}]を[打{う}]ち[場{ば}]に[集{あつ}]めるように、[彼{かれ}]らを[集{あつ}]められることを[悟{さと}]らない。", "13": "シオンの[娘{むすめ}]よ、[立{た}]って[打{う}]ちこなせ。わたしはあなたの[角{つの}]を[鉄{てつ}]となし、あなたのひずめを[青銅{せいどう}]としよう。あなたは[多{おお}]くの[民{たみ}]を[打{う}]ち[砕{くだ}]き、[彼{かれ}]らのぶんどり[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげ、[彼{かれ}]らの[富{とみ}]を[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]にささげる。" }, "5": { "1": "[今{いま}]あなたは[壁{かべ}]でとりまかれている。[敵{てき}]はわれわれを[攻{せ}]め[囲{かこ}]み、つえをもってイスラエルのつかさのほおを[撃{う}]つ。", "2": "しかしベツレヘム・エフラタよ、あなたはユダの[氏族{しぞく}]のうちで[小{ちい}]さい[者{もの}]だが、イスラエルを[治{おさ}]める[者{もの}]があなたのうちからわたしのために[出{で}]る。その[出{で}]るのは[昔{むかし}]から、いにしえの[日{ひ}]からである。", "3": "それゆえ、[産婦{さんぷ}]の[産{う}]みおとす[時{とき}]まで、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[渡{わた}]しおかれる。その[後{のち}]その[兄弟{きょうだい}]たちの[残{のこ}]れる[者{もの}]はイスラエルの[子{こ}]らのもとに[帰{かえ}]る。", "4": "[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[力{ちから}]により、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[名{な}]の[威光{いこう}]により、[立{た}]ってその[群{む}]れを[養{やしな}]い、[彼{かれ}]らを[安{やす}]らかにおらせる。[今{いま}]、[彼{かれ}]は[大{おお}]いなる[者{もの}]となって、[地{ち}]の[果{はて}]にまで[及{およ}]ぶからである。", "5": "これは[平和{へいわ}]である。アッスリヤびとがわれわれの[国{くに}]に[来{き}]て、われわれの[土地{とち}]を[踏{ふ}]むとき、[七{しち}][人{にん}]の[牧者{ぼくしゃ}]を[起{おこ}]し、八[人{にん}]の[君{きみ}]を[起{おこ}]してこれに[当{あた}]らせる。", "6": "[彼{かれ}]らはつるぎをもってアッスリヤの[地{ち}]を[治{おさ}]め、ぬきみのつるぎをもってニムロデの[地{ち}]を[治{おさ}]める。アッスリヤびとがわれわれの[地{ち}]に[来{き}]て、われわれの[境{さかい}]を[踏{ふ}]み[荒{あら}]すとき、[彼{かれ}]らはアッスリヤびとから、われわれを[救{すく}]う。", "7": "その[時{とき}]ヤコブの[残{のこ}]れる[者{もの}]は[多{おお}]くの[民{たみ}]の[中{なか}]にあること、[人{ひと}]によらず、また[人{ひと}]の[子{こ}]らを[待{ま}]たずに[主{しゅ}]からくだる[露{つゆ}]のごとく、[青草{あおくさ}]の[上{うえ}]に[降{ふ}]る[夕立{ゆうだ}]ちのようである。", "8": "またヤコブの[残{のこ}]れる[者{もの}]が[国々{くにぐに}]の[中{なか}]におり、[多{おお}]くの[民{たみ}]の[中{なか}]にいること、[林{はやし}]の[獣{けもの}]の[中{なか}]のししのごとく、[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[中{なか}]の[若{わか}]いししのようである。それが[過{す}]ぎるときは[踏{ふ}]み、かつ[裂{さ}]いて[救{すく}]う[者{もの}]はない。", "9": "あなたの[手{て}]はもろもろのあだの[上{うえ}]にあげられ、あなたの[敵{てき}]はことごとく[断{た}]たれる。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、わたしはあなたのうちから[馬{うま}]を[絶{た}]やし、[戦車{せんしゃ}]をこわし、", "11": "あなたの[国{くに}]の[町々{まちまち}]を[絶{た}]やし、あなたの[城{しろ}]をことごとくくつがえす。", "12": "またあなたの[手{て}]から[魔術{まじゅつ}]を[絶{た}]やす。あなたのうちには[占{うらな}]い[師{し}]がないようになる。", "13": "またあなたのうちから[彫像{ちょうぞう}]および[石{いし}]の[柱{はしら}]を[絶{た}]やす。あなたは[重{かさ}]ねて[手{て}]で[作{つく}]った[物{もの}]を[拝{おが}]むことはない。", "14": "またあなたのうちからアシラ[像{ぞう}]を[抜{ぬ}]き[倒{たお}]し、あなたの[町々{まちまち}]を[滅{ほろ}]ぼす。", "15": "そしてわたしは[怒{いか}]りと[憤{いきどお}]りとをもってその[聞{き}]き[従{したが}]わないもろもろの[国民{くにたみ}]に[復讐{ふくしゅう}]する。" }, "6": { "1": "あなたがたは[主{しゅ}]の[言{い}]われることを[聞{き}]き、[立{た}]ちあがって、もろもろの[山{やま}]の[前{まえ}]に[訴{うった}]えをのべ、もろもろの[丘{おか}]にあなたの[声{こえ}]を[聞{き}]かせよ。", "2": "もろもろの[山{やま}]よ、[地{ち}]の[変{かわ}]ることなき[基{もとい}]よ、[主{しゅ}]の[言{い}]い[争{あらそ}]いを[聞{き}]け。[主{しゅ}]はその[民{たみ}]と[言{い}]い[争{あらそ}]い、イスラエルと[論争{ろんそう}]されるからである。", "3": "「わが[民{たみ}]よ、わたしはあなたに[何{なに}]をなしたか、[何{なに}]によってあなたを[疲{つか}]れさせたか、わたしに[答{こた}]えよ。", "4": "わたしはエジプトの[国{くに}]からあなたを[導{みちび}]きのぼり、[奴隷{どれい}]の[家{いえ}]からあなたをあがない[出{だ}]し、モーセ、アロンおよびミリアムをつかわして、あなたに[先{さき}]だたせた。", "5": "わが[民{たみ}]よ、モアブの[王{おう}]バラクがたくらんだ[事{こと}]、ベオルの[子{こ}]バラムが[彼{かれ}]に[答{こた}]えた[事{こと}]、シッテムからギルガルに[至{いた}]るまでに[起{おこ}]った[事{こと}]どもを[思{おも}]い[起{おこ}]せ。そうすれば、あなたは[主{しゅ}]の[正義{せいぎ}]のみわざを[知{し}]るであろう」。", "6": "「わたしは[何{なに}]をもって[主{しゅ}]のみ[前{まえ}]に[行{い}]き、[高{たか}]き[神{かみ}]を[拝{はい}]すべきか。[燔祭{はんさい}]および[当歳{とうさい}]の[子{こ}][牛{うし}]をもってそのみ[前{まえ}]に[行{ゆ}]くべきか。", "7": "[主{しゅ}]は[数{すう}][千{せん}]の[雄羊{おひつじ}]、[万{まん}][流{りゅう}]の[油{あぶら}]を[喜{よろこ}]ばれるだろうか。わがとがのためにわが[長子{ちょうし}]をささぐべきか。わが[魂{たましい}]の[罪{つみ}]のためにわが[身{み}]の[子{こ}]をささぐべきか」。", "8": "[人{ひと}]よ、[彼{かれ}]はさきによい[事{こと}]のなんであるかをあなたに[告{つ}]げられた。[主{しゅ}]のあなたに[求{もと}]められることは、ただ[公義{こうぎ}]をおこない、いつくしみを[愛{あい}]し、へりくだってあなたの[神{かみ}]と[共{とも}]に[歩{あゆ}]むことではないか。", "9": "[主{しゅ}]の[声{こえ}]が[町{まち}]にむかって[呼{よ}]ばわる――[全{まった}]き[知恵{ちえ}]はあなたの[名{な}]を[恐{おそ}]れることである――「[部族{ぶぞく}]および[町{まち}]の[会衆{かいしゅう}]よ、[聞{き}]け。", "10": "わたしは[悪人{あくにん}]の[家{いえ}]にある[不義{ふぎ}]の[財宝{ざいほう}]、のろうべき[不正{ふせい}]な[枡{ます}]を[忘{わす}]れ[得{え}]ようか。", "11": "[不正{ふせい}]なはかりを[用{もち}]い、[偽{いつわ}]りのおもしを[入{い}]れた[袋{ふくろ}]を[用{もち}]いる[人{ひと}]をわたしは[罪{つみ}]なしとするだろうか。", "12": "あなたのうちの[富{と}]める[人{ひと}]は[暴虐{ぼうぎゃく}]で[満{み}]ち、あなたの[住民{じゅうみん}]は[偽{いつわ}]りを[言{い}]い、その[舌{した}]は[口{くち}]で[欺{あざむ}]くことをなす。", "13": "それゆえ、わたしはあなたを[撃{う}]ち、あなたをその[罪{つみ}]のために[滅{ほろ}]ぼすことを[始{はじ}]めた。", "14": "あなたは[食{た}]べても、[飽{あ}]くことがなく、あなたの[腹{はら}]はいつもひもじい。あなたは[移{うつ}]しても、[救{すく}]うことができない。あなたが[救{すく}]う[者{もの}]を、わたしはつるぎにわたす。", "15": "あなたは[種{たね}]をまいても、[刈{か}]ることがなく、オリブの[実{み}]を[踏{ふ}]んでも、その[身{み}]に[油{あぶら}]を[塗{ぬ}]ることがなく、ぶどうを[踏{ふ}]んでも、その[酒{さけ}]を[飲{の}]むことがない。", "16": "あなたはオムリの[定{さだ}]めを[守{まも}]り、アハブの[家{いえ}]のすべてのわざをおこない、[彼{かれ}]らの[計{はか}]りごとに[従{したが}]って[歩{あゆ}]んだ。これはわたしがあなたを[荒{あら}]し、その[住民{じゅうみん}]を[笑{わら}]い[物{もの}]とするためである。あなたがたは[民{たみ}]のはずかしめを[負{お}]わねばならぬ」。" }, "7": { "1": "わざわいなるかな、わたしは[夏{なつ}]のくだものを[集{あつ}]める[時{とき}]のように、ぶどうの[収穫{しゅうかく}]の[残{のこ}]りを[集{あつ}]める[時{とき}]のようになった。[食{く}]らうべきぶどうはなく、わが[心{こころ}]の[好{この}]む[初{はつ}]なりのいちじくもない。", "2": "[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[人{ひと}]は[地{ち}]に[絶{た}]え、[人{ひと}]のうちに[正{ただ}]しい[者{もの}]はない。みな[血{ち}]を[流{なが}]そうと[待{ま}]ち[伏{ぶ}]せし、おのおの[網{あみ}]をもってその[兄弟{きょうだい}]を[捕{とら}]える。", "3": "[両手{りょうて}]は[悪{わる}]い[事{こと}]をしようと[努{つと}]めてやまない。つかさと[裁判官{さいばんかん}]はまいないを[求{もと}]め、[大{おお}]いなる[人{ひと}]はその[心{こころ}]の[悪{わる}]い[欲望{よくぼう}]を[言{い}]いあらわし、こうして[彼{かれ}]らはその[悪{あく}]を[仕組{しく}]む。", "4": "[彼{かれ}]らの[最{もっと}]もよい[者{もの}]もいばらのごとく、[最{もっと}]も[正{ただ}]しい[者{もの}]もいばらのいけがきのようだ。[彼{かれ}]らの[見張{みはり}]びとの[日{ひ}]、すなわち[彼{かれ}]らの[刑罰{けいばつ}]の[日{ひ}]が[来{く}]る。いまや[彼{かれ}]らの[混乱{こんらん}]が[近{ちか}]い。", "5": "あなたがたは[隣{とな}]り[人{びと}]を[信{しん}]じてはならない。[友人{ゆうじん}]をたのんではならない。あなたのふところに[寝{ね}]る[者{もの}]にも、あなたの[口{くち}]の[戸{と}]を[守{まも}]れ。", "6": "むすこは[父{ちち}]をいやしめ、[娘{むすめ}]はその[母{はは}]にそむき、[嫁{よめ}]はそのしゅうとめにそむく。[人{ひと}]の[敵{てき}]はその[家{いえ}]の[者{もの}]である。", "7": "しかし、わたしは[主{しゅ}]を[仰{あお}]ぎ[見{み}]、わが[救{すくい}]の[神{かみ}]を[待{ま}]つ。わが[神{かみ}]はわたしの[願{ねが}]いを[聞{き}]かれる。", "8": "わが[敵{てき}]よ、わたしについて[喜{よろこ}]ぶな。たといわたしが[倒{たお}]れるとも[起{お}]きあがる。たといわたしが[暗{くら}]やみの[中{なか}]にすわるとも、[主{しゅ}]はわが[光{ひかり}]となられる。", "9": "[主{しゅ}]はわが[訴{うった}]えを[取{と}]りあげ、わたしのためにさばきを[行{おこな}]われるまで、わたしは[主{しゅ}]の[怒{いか}]りを[負{お}]わなければならない。[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからである。[主{しゅ}]はわたしを[光{ひかり}]に[導{みちび}]き[出{だ}]してくださる。わたしは[主{しゅ}]の[正義{せいぎ}]を[見{み}]るであろう。", "10": "その[時{とき}]「あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はどこにいるか」とわたしに[言{い}]ったわが[敵{てき}]は、これを[見{み}]て[恥{はじ}]をこうむり、わが[目{め}]は[彼{かれ}]を[見{み}]てあざ[笑{わら}]う。[彼{かれ}]は[街路{がいろ}]の[泥{どろ}]のように[踏{ふ}]みつけられる。", "11": "あなたの[城壁{じょうへき}]を[築{きず}]く[日{ひ}]が[来{く}]る。その[日{ひ}]には[国境{くにざかい}]が[遠{とお}]く[広{ひろ}]がる。", "12": "その[日{ひ}]にはアッスリヤからエジプトまで、エジプトからユフラテ[川{がわ}]まで、[海{うみ}]から[海{うみ}]まで、[山{やま}]から[山{やま}]まで、[人々{ひとびと}]はあなたに[来{く}]る。", "13": "しかしかの[地{ち}]はその[住民{じゅうみん}]のゆえに、そのおこないの[実{み}]によって[荒{あ}]れはてる。", "14": "どうか、あなたのつえをもってあなたの[民{たみ}]、すなわち[園{その}]の[中{なか}]の[林{はやし}]にひとりおるあなたの[嗣{し}][業{ぎょう}]の[羊{ひつじ}]を[牧{ぼく}]し、いにしえの[日{ひ}]のようにバシャンとギレアデで、[彼{かれ}]らを[養{やしな}]ってください。", "15": "あなたがエジプトの[国{くに}]を[出{で}]た[時{とき}]のように、わたしはもろもろの[不思議{ふしぎ}]な[事{こと}]を[彼{かれ}]らに[示{しめ}]す。", "16": "[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]は[見{み}]て、そのすべての[力{ちから}]を[恥{は}]じ、その[手{て}]を[口{くち}]にあて、その[耳{みみ}]は[聞{きこ}]えぬ[耳{みみ}]となる。", "17": "[彼{かれ}]らはへびのように、[地{ち}]に[這{は}]うもののようにちりをなめ、[震{ふる}]えながらその[城{しろ}]から[出{で}]、おののきつつ、われわれの[神{かみ}]、[主{しゅ}]に[近{ちか}]づいてきて、あなたのために[恐{おそ}]れる。", "18": "だれかあなたのように[不義{ふぎ}]をゆるし、その[嗣{し}][業{ぎょう}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]のためにとがを[見過{みす}]ごされる[神{かみ}]があろうか。[神{かみ}]はいつくしみを[喜{よろこ}]ばれるので、その[怒{いか}]りをながく[保{たも}]たず、", "19": "[再{ふたた}]びわれわれをあわれみ、われわれの[不義{ふぎ}]を[足{あし}]で[踏{ふ}]みつけられる。あなたはわれわれのもろもろの[罪{つみ}]を[海{うみ}]の[深{ふか}]みに[投{な}]げ[入{い}]れ、", "20": "[昔{むかし}]からわれわれの[先祖{せんぞ}]たちに[誓{ちか}]われたように、[真実{しんじつ}]をヤコブに[示{しめ}]し、いつくしみをアブラハムに[示{しめ}]される。" } }, "nah": { "1": { "1": "ニネベについての[託宣{たくせん}]。エルコシびとナホムの[幻{まぼろし}]の[書{しょ}]。", "2": "[主{しゅ}]はねたみ、かつあだを[報{むく}]いる[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあだを[報{むく}]いる[者{もの}]、また[憤{いきどお}]る[者{もの}]、[主{しゅ}]はおのがあだに[報復{ほうふく}]し、おのが[敵{てき}]に[対{たい}]して[憤{いきどお}]りをいだく。", "3": "[主{しゅ}]は[怒{いか}]ることおそく、[力強{ちからづよ}]き[者{もの}]、[主{しゅ}]は[罰{ばつ}]すべき[者{もの}]を[決{けっ}]してゆるされない[者{もの}]、[主{しゅ}]の[道{みち}]はつむじ[風{かぜ}]と[大風{おおかぜ}]の[中{なか}]にあり、[雲{くも}]はその[足{あし}]のちりである。", "4": "[彼{かれ}]は[海{うみ}]を[戒{いまし}]めて、これをかわかし、すべての[川{かわ}]をかれさせる。バシャンとカルメルはしおれ、レバノンの[花{はな}]はしぼむ。", "5": "もろもろの[山{やま}]は[彼{かれ}]の[前{まえ}]に[震{ふる}]い、もろもろの[丘{おか}]は[溶{と}]け、[地{ち}]は[彼{かれ}]の[前{まえ}]にむなしくなり、[世界{せかい}]とその[中{なか}]に[住{す}]む[者{もの}]も[皆{みな}]、むなしくなる。", "6": "だれが[彼{かれ}]の[憤{いきどお}]りの[前{まえ}]に[立{た}]つことができよう。だれが[彼{かれ}]の[燃{も}]える[怒{いか}]りに[耐{た}]えることができよう。その[憤{いきどお}]りは[火{ひ}]のように[注{そそ}]がれ、[岩{いわ}]も[彼{かれ}]によって[裂{さ}]かれる。", "7": "[主{しゅ}]は[恵{めぐ}]み[深{ふか}]く、なやみの[日{ひ}]の[要害{ようがい}]である。[彼{かれ}]はご[自分{じぶん}]を[避{さ}]け[所{どころ}]とする[者{もの}]を[知{し}]っておられる。", "8": "しかし、[彼{かれ}]はみなぎる[洪水{こうずい}]であだを[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼし、おのが[敵{てき}]を[暗{くら}]やみに[追{お}]いやられる。", "9": "あなたがたは[主{しゅ}]に[対{たい}]して[何{なに}]を[計{はか}]るか。[彼{かれ}]はその[敵{てき}]に二[度{ど}]としかえしをする[必要{ひつよう}]がないように[敵{てき}]を[全{まった}]く[滅{ほろ}]ぼされる。", "10": "[彼{かれ}]らは[結{むす}]びからまったいばらのように、かわいた[刈{か}]り[株{かぶ}]のように、[焼{や}]き[尽{つく}]される。", "11": "[主{しゅ}]に[対{たい}]して[悪事{あくじ}]を[計{はか}]り、よこしまな[事{こと}]を[勧{すす}]める[者{もの}]があなたのうちから[出{で}]たではないか。", "12": "[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、「たとい[彼{かれ}]らは[強{つよ}]く、かつ[多{おお}]くあっても、[切{き}]り[倒{たお}]されて[絶{た}]えはてる。わたしはあなたを[苦{くる}]しめたが、[重{かさ}]ねてあなたを[苦{くる}]しめない。", "13": "[今{いま}]わたしは[彼{かれ}]のくびきを[砕{くだ}]いて、あなたからとり[除{のぞ}]き、あなたのなわめを[切{き}]りはなす」。", "14": "[主{しゅ}]はあなたについてお[命{めい}]じになった、「あなたの[名{な}]は[長{なが}]く[続{つづ}]かない。わたしはあなたの[神々{かみがみ}]の[家{いえ}]から、[彫像{ちょうぞう}]および[鋳造{ちゅうぞう}]を[除{のぞ}]き[去{さ}]る。あなたは[罪深{つみぶか}]い[者{もの}]だから、わたしはあなたの[墓{はか}]を[設{もう}]ける」。", "15": "[見{み}]よ、[良{よ}]きおとずれを[伝{つた}]える[者{もの}]の[足{あし}]は[山{やま}]の[上{うえ}]にある。[彼{かれ}]は[平安{へいあん}]を[宣{の}]べている。ユダよ、あなたの[祭{まつり}]を[行{おこな}]い、あなたの[誓願{せいがん}]をはたせ。よこしまな[者{もの}]は[重{かさ}]ねて、あなたに[向{む}]かって[攻{せ}]めてこないからである。[彼{かれ}]は[全{まった}]く[断{た}]たれる。" }, "2": { "1": "[撃{う}]ち[破{やぶ}]る[者{もの}]があなたに[向{む}]かって[上{のぼ}]って[来{く}]る。[城{しろ}]を[守{まも}]れ、[道{みち}]をうかがえ。[腰{こし}]に[帯{おび}]せよ、[大{おお}]いに[力{ちから}]を[強{つよ}]くせよ。", "2": "[主{しゅ}]はヤコブの[栄{さか}]えを[回復{かいふく}]して、イスラエルの[栄{さか}]えのようにされる。かすめる[者{もの}]が[彼{かれ}]らをかすめ、そのぶどうづるを、そこなったからである。", "3": "その[勇士{ゆうし}]の[盾{たて}]は[赤{あか}]くいろどられ、その[兵士{へいし}]は[紅{くれない}]に[身{み}]をよろう。[戦車{せんしゃ}]はその[備{そな}]えの[日{ひ}]に、[火{ひ}]のように[輝{かがや}]き、[軍馬{ぐんば}]はおどる。", "4": "[戦車{せんしゃ}]はちまたに[狂{くる}]い[走{はし}]り、[大路{おおじ}]に[飛{と}]びかける。[彼{かれ}]らはたいまつのように[輝{かがや}]き、いなずまのように[飛{と}]びかける。", "5": "[将士{しょうし}]らは[召集{しょうしゅう}]され、[彼{かれ}]らはその[道{みち}]でつまずき[倒{たお}]れ、[城壁{じょうへき}]に[向{む}]かって[急{いそ}]いで[行{い}]って[大盾{おおだて}]を[備{そな}]える。", "6": "[川々{かわがわ}]の[門{もん}]は[開{ひら}]け、[宮殿{きゅうでん}]はあわてふためく。", "7": "その[王妃{おうひ}]は[裸{はだか}]にされて、[捕{とら}]われゆき、その[侍女{じじょ}]たちは[悲{かな}]しみ、[胸{むね}]を[打{う}]って、はとのようにうめく。", "8": "ニネベは[池{いけ}]のようであったが、その[水{みず}]は[注{そそ}]ぎ[出{だ}]された。「[立{た}]ち[止{ど}]まれ、[立{た}]ち[止{ど}]まれ」と[呼{よ}]んでも、ふりかえるものもない。", "9": "[銀{ぎん}]を[奪{うば}]え、[金{きん}]を[奪{うば}]え。その[宝{たから}]は[限{かぎ}]りなく、もろもろの[尊{たっと}]い[物{もの}]はおびただしい。", "10": "[消{き}]えうせ、むなしくなり、[荒{あ}]れはてた。[心{こころ}]は[消{き}]え、ひざは[震{ふる}]え、すべての[腰{こし}]には[痛{いた}]みがあり、すべての[顔{かお}]は[色{いろ}]を[失{うしな}]った。", "11": "ししのすみかはどこであるか。[若{わか}]いししの[穴{あな}]はどこであるか。そこに[雄{お}]じしはその[獲物{えもの}]を[携{たずさ}]え[行{い}]き、その[子{こ}]じしと[共{とも}]にいても、これを[恐{おそ}]れさせる[者{もの}]はない。", "12": "[雄{お}]じしはその[子{こ}]じしのために[引{ひ}]き[裂{さ}]き、[雌{め}]じしのために[獲物{えもの}]を[絞{し}]め[殺{ころ}]し、[獲物{えもの}]をもってその[穴{あな}]を[満{み}]たし、[引{ひ}]き[裂{さ}]いた[肉{にく}]をもってそのすみかを[満{み}]たした。", "13": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたに[臨{のぞ}]む。わたしはあなたの[戦車{せんしゃ}]を[焼{や}]いて[煙{けむり}]にする。つるぎはあなたの[若{わか}]いししを[滅{ほろ}]ぼす。わたしはまた、あなたの[獲物{えもの}]を[地{ち}]から[断{た}]つ。あなたの[使者{ししゃ}]の[声{こえ}]は[重{かさ}]ねて[聞{き}]かれない。" }, "3": { "1": "わざわいなるかな、[血{ち}]を[流{なが}]す[町{まち}]。その[中{なか}]には[偽{いつわ}]りと、ぶんどり[物{もの}]が[満{み}]ち、[略奪{りゃくだつ}]はやまない。", "2": "むちの[音{おと}]がする。[車輪{しゃりん}]のとどろく[音{おと}]が[聞{きこ}]える。かける[馬{うま}]があり、[走{はし}]る[戦車{せんしゃ}]がある。", "3": "[騎兵{きへい}]は[突撃{とつげき}]し、つるぎがきらめき、やりがひらめく。[殺{ころ}]される[者{もの}]はおびただしく、しかばねは[山{やま}]をなす。[死体{したい}]は[数{かず}][限{かぎ}]りなく、[人々{ひとびと}]はその[死体{したい}]につまずく。", "4": "これは[皆{みな}]あでやかな[遊女{ゆうじょ}]の[恐{おそ}]るべき[魔力{まりょく}]と、[多{おお}]くの[淫行{いんこう}]のためであって、その[淫行{いんこう}]をもって[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[売{う}]り、その[魔力{まりょく}]をもって[諸{しょ}][族{ぞく}]を[売{う}]り[渡{わた}]したものである。", "5": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、わたしはあなたに[臨{のぞ}]む、わたしはあなたのすそを[顔{かお}]の[上{うえ}]まであげ、あなたの[裸{はだか}]を[諸民{しょみん}]に[見{み}]せ、あなたの[恥{は}]じる[所{ところ}]を[諸国{しょこく}]に[見{み}]せる。", "6": "わたしは[汚{けが}]らわしい[物{もの}]を、あなたの[上{うえ}]に[投{な}]げかけて、あなたをはずかしめ、あなたを[見{み}]ものとする。", "7": "すべてあなたを[見{み}]るものは、あなたを[避{さ}]けて[逃{に}]げ[去{さ}]って[言{い}]う、「ニネベは[滅{ほろ}]びた」と。だれがこのために[嘆{なげ}]こう。わたしはどこから[彼女{かのじょ}]を[慰{なぐさ}]める[者{もの}]を、[尋{たず}]ね[出{だ}]し[得{え}]よう。", "8": "あなたはテーベにまさっているか。これはナイル[川{かわ}]のかたわらに[座{ざ}]し、[水{みず}]をその[周囲{しゅうい}]にめぐらし、[海{うみ}]をとりでとなし、[水{みず}]をその[垣{かき}]としている。", "9": "その[力{ちから}]はエチオピヤ、またエジプトであって、[限{かぎ}]りがない。プトびと、リビヤびともその[助{たす}]け[手{て}]であった。", "10": "しかし、これもとりことなって[捕{とら}]えられて[行{い}]き、その[子{こ}][供{とも}]もすべてのちまたのかどで[打{う}]ち[砕{くだ}]かれ、その[尊{たっと}]い[人々{ひとびと}]はくじで[分{わ}]けられ、その[大{おお}]いなる[人々{ひとびと}]は[皆{みな}]、[鎖{くさり}]につながれた。", "11": "あなたもまた[酔{よ}]わされて[気{き}]を[失{うしな}]い、あなたは[敵{てき}]を[避{さ}]けて[逃{に}]げ[場{ば}]を[求{もと}]める。", "12": "あなたのとりでは[皆{みな}][初{はつ}]なりの[実{み}]をもつ、いちじくの[木{き}]のようだ。これをゆすぶればその[実{み}]は[落{お}]ちて、[食{た}]べようとする[者{もの}]の[口{くち}]にはいる。", "13": "[見{み}]よ、あなたのうちにいる[兵士{へいし}]は[女{おんな}]のようだ。あなたの[国{くに}]の[門{もん}]はあなたの[敵{てき}]の[前{まえ}]に[広{ひろ}]く[開{ひら}]かれ、[火{ひ}]はあなたの[貫{かん}]の[木{き}]を[焼{や}]いた。", "14": "[籠城{ろうじょう}]のために[水{みず}]をくめ。あなたのとりでを[堅{かた}]めよ。[粘土{ねんど}]の[中{なか}]にはいって、しっくいを[踏{ふ}]み、れんがの[型{かた}]をとれ。", "15": "その[所{ところ}]で[火{ひ}]はあなたを[焼{や}]き、つるぎはあなたを[切{き}]る。それはいなごのようにあなたを[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼす。あなたはいなごのように[数{かず}]を[増{ま}]せ。ばったのようにふえよ。", "16": "あなたは[自分{じぶん}]の[商人{しょうにん}]を[天{てん}]の[星{ほし}]よりも[多{おお}]くした。いなごは[羽{はね}]をはって[飛{と}]び[去{さ}]る。", "17": "あなたの[君{きみ}]たちは、ばったのように、あなたの[学者{がくしゃ}]たちは、いなごのように、[寒{さむ}]い[日{ひ}]には[垣{かき}]にとまり、[日{ひ}]が[出{で}]て[来{く}]ると[飛{と}]び[去{さ}]る。そのありかはだれも[知{し}]らない。", "18": "アッスリヤの[王{おう}]よ、あなたの[牧者{ぼくしゃ}]は[眠{ねむ}]り、あなたの[貴族{きぞく}]はまどろむ。あなたの[民{たみ}]は[山{やま}]の[上{うえ}]に[散{ち}]らされ、これを[集{あつ}]める[者{もの}]はない。", "19": "あなたの[破{やぶ}]れは、いえることがなく、あなたの[傷{きず}]は[重{おも}]い。あなたのうわさを[聞{き}]く[者{もの}]は[皆{みな}]、あなたの[事{こと}]について[手{て}]を[打{う}]つ。あなたの[悪{あく}]を[常{つね}]に[身{み}]に[受{う}]けなかったような[者{もの}]が、だれひとりあるか。" } }, "hab": { "1": { "1": "[預言者{よげんしゃ}]ハバククが[見{み}]た[神{かみ}]の[託宣{たくせん}]。", "2": "[主{しゅ}]よ、わたしが[呼{よ}]んでいるのに、いつまであなたは[聞{き}]きいれて[下{くだ}]さらないのか。わたしはあなたに「[暴虐{ぼうぎゃく}]がある」と[訴{うった}]えたが、あなたは[助{たす}]けて[下{くだ}]さらないのか。", "3": "あなたは[何{なに}]ゆえ、わたしによこしまを[見{み}]せ、[何{なに}]ゆえ、わたしに[災{わざわい}]を[見{み}]せられるのか。[略奪{りゃくだつ}]と[暴虐{ぼうぎゃく}]がわたしの[前{まえ}]にあり、また[論争{ろんそう}]があり、[闘争{とうそう}]も[起{おこ}]っている。", "4": "それゆえ、[律法{りっぽう}]はゆるみ、[公義{こうぎ}]は[行{おこな}]われず、[悪人{あくにん}]は[義人{ぎじん}]を[囲{かこ}]み、[公義{こうぎ}]は[曲{ま}]げて[行{おこな}]われている。", "5": "[諸{しょ}][国民{こくみん}]のうちを[望{のぞ}]み[見{み}]て、[驚{おどろ}]け、そして[怪{あや}]しめ。わたしはあなたがたの[日{ひ}]に一つの[事{こと}]をする。[人{ひと}]がこの[事{こと}]を[知{し}]らせても、あなたがたはとうてい[信{しん}]じまい。", "6": "[見{み}]よ、わたしはカルデヤびとを[興{おこ}]す。これはたけく、[激{はげ}]しい[国民{こくみん}]であって、[地{ち}]を[縦横{じゅうおう}]に[行{ゆ}]きめぐり、[自分{じぶん}]たちのものでないすみかを[奪{うば}]う。", "7": "これはきびしく、[恐{おそ}]ろしく、そのさばきと[威厳{いげん}]とは[彼{かれ}]ら[自身{じしん}]から[出{で}]る。", "8": "その[馬{うま}]はひょうよりも[速{はや}]く、[夜{よる}]のおおかみよりも[荒{あら}]い。その[騎兵{きへい}]は[威勢{いせい}]よく[進{すす}]む。すなわち、その[騎兵{きへい}]は[遠{とお}]い[所{ところ}]から[来{く}]る。[彼{かれ}]らは[物{もの}]を[食{く}]おうと[急{いそ}]ぐわしのように[飛{と}]ぶ。", "9": "[彼{かれ}]らはみな[暴虐{ぼうぎゃく}]のために[来{く}]る。[彼{かれ}]らを[恐{おそ}]れる[恐{おそ}]れが[彼{かれ}]らの[前{まえ}]を[行{い}]く。[彼{かれ}]らはとりこを[砂{すな}]のように[集{あつ}]める。", "10": "[彼{かれ}]らは[王{おう}]たちを[侮{あなど}]り、つかさたちをあざける。[彼{かれ}]らはすべての[城{しろ}]をあざ[笑{わら}]い、[土{つち}]を[積{つ}]み[上{あ}]げてこれを[奪{うば}]う。", "11": "こうして、[彼{かれ}]らは[風{かぜ}]のようになぎ[倒{たお}]して[行{い}]き[過{す}]ぎる。[彼{かれ}]らは[罪深{つみぶか}]い[者{もの}]で、おのれの[力{ちから}]を[神{かみ}]となす。", "12": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]、わが[聖者{せいじゃ}]よ。あなたは[永遠{えいえん}]からいますかたではありませんか。わたしたちは[死{し}]んではならない。[主{しゅ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らをさばきのために[備{そな}]えられた。[岩{いわ}]よ、あなたは[彼{かれ}]らを[懲{こら}]しめのために[立{た}]てられた。", "13": "あなたは[目{め}]が[清{きよ}]く、[悪{あく}]を[見{み}]られない[者{もの}]、また[不義{ふぎ}]を[見{み}]られない[者{もの}]であるのに、[何{なに}]ゆえ[不{ふ}][真実{しんじつ}]な[者{もの}]に[目{め}]をとめていられるのですか。[悪{あ}]しき[者{もの}]が[自分{じぶん}]よりも[正{ただ}]しい[者{もの}]を、のみ[食{く}]らうのに、[何{なに}]ゆえ[黙{だま}]っていられるのですか。", "14": "あなたは[人{ひと}]を[海{うみ}]の[魚{うお}]のようにし、[治{おさ}]める[者{もの}]のない[這{は}]う[虫{むし}]のようにされる。", "15": "[彼{かれ}]はつり[針{ばり}]でこれをことごとくつり[上{あ}]げ、[網{あみ}]でこれを[捕{とら}]え、[引{ひ}]き[網{あみ}]でこれを[集{あつ}]め、こうして[彼{かれ}]は[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しむ。", "16": "それゆえ、[彼{かれ}]はその[網{あみ}]に[犠牲{ぎせい}]をささげ、その[引{ひ}]き[網{あみ}]に[香{こう}]をたく。これによって[彼{かれ}]はぜいたくに[暮{くら}]し、その[食物{しょくもつ}]も[豊{ゆた}]かになるからである。", "17": "それで、[彼{かれ}]はいつまでもその[網{あみ}]の[獲物{えもの}]を[取{と}]り[入{い}]れて、[無情{むじょう}]にも[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[殺{ころ}]すのであろうか。" }, "2": { "1": "わたしはわたしの[見張{みはり}][所{じょ}]に[立{た}]ち、[物見{ものみ}]やぐらに[身{み}]を[置{お}]き、[望{のぞ}]み[見{み}]て、[彼{かれ}]がわたしになんと[語{かた}]られるかを[見{み}]、またわたしの[訴{うった}]えについてわたし[自{みずか}]らなんと[答{こた}]えたらよかろうかを[見{み}]よう。", "2": "[主{しゅ}]はわたしに[答{こた}]えて[言{い}]われた、「この[幻{まぼろし}]を[書{か}]き、これを[板{いた}]の[上{うえ}]に[明{あき}]らかにしるし、[走{はし}]りながらも、これを[読{よ}]みうるようにせよ。", "3": "この[幻{まぼろし}]はなお[定{さだ}]められたときを[待{ま}]ち、[終{おわ}]りをさして[急{いそ}]いでいる。それは[偽{いつわ}]りではない。もしおそければ[待{ま}]っておれ。それは[必{かなら}]ず[臨{のぞ}]む。[滞{とどこお}]りはしない。", "4": "[見{み}]よ、その[魂{たましい}]の[正{ただ}]しくない[者{もの}]は[衰{おとろ}]える。しかし[義人{ぎじん}]はその[信仰{しんこう}]によって[生{い}]きる。", "5": "また、[酒{さけ}]は[欺{あざむ}]くものだ。[高{たか}]ぶる[者{もの}]は[定{さだ}]まりがない。[彼{かれ}]の[欲{よく}]は[陰府{よみ}]のように[広{ひろ}]い。[彼{かれ}]は[死{し}]のようであって、[飽{あ}]くことなく、[万国{ばんこく}]をおのれに[集{あつ}]め、[万民{ばんみん}]をおのれのものとしてつどわせる」。", "6": "これらは[皆{みな}]ことわざをもって[彼{かれ}]をあざけり、あざけりのなぞをもって[彼{かれ}]をあざ[笑{わら}]わないだろうか。すなわち[言{い}]う、「わざわいなるかな、おのれに[属{ぞく}]さないものを[増{ま}]し[加{くわ}]える[者{もの}]よ。いつまでこのようであろうか。[質物{しちもの}]でおのれを[重{おも}]くする[者{もの}]よ」。", "7": "あなたの[負債者{ふさいしゃ}]は、にわかに[興{おこ}]らないであろうか。あなたを[激{はげ}]しくゆすぶる[者{もの}]は[目{め}]ざめないであろうか。その[時{とき}]あなたは[彼{かれ}]らにかすめられる。", "8": "あなたは[多{おお}]くの[国民{こくみん}]をかすめたゆえ、そのもろもろの[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]は[皆{みな}]あなたをかすめる。これは[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]し、[国{くに}]と[町{まち}]と、その[中{なか}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]に[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]ったからである。", "9": "わざわいなるかな、[災{わざわい}]の[手{て}]を[免{まぬか}]れるために[高{たか}]い[所{ところ}]に[巣{す}]を[構{かま}]えようと、おのが[家{いえ}]のために[不義{ふぎ}]の[利{り}]を[取{と}]る[者{もの}]よ。", "10": "あなたは[事{こと}]をはかって[自分{じぶん}]の[家{いえ}]に[恥{はじ}]を[招{まね}]き、[多{おお}]くの[民{たみ}]を[滅{ほろ}]ぼして、[自分{じぶん}]の[生命{せいめい}]を[失{うしな}]った。", "11": "[石{いし}]は[石{いし}]がきから[叫{さけ}]び、[梁{はり}]は[建物{たてもの}]からこれに[答{こた}]えるからである。", "12": "わざわいなるかな、[血{ち}]をもって[町{まち}]を[建{た}]て、[悪{あく}]をもって[町{まち}]を[築{きず}]く[者{もの}]よ。", "13": "[見{み}]よ、もろもろの[民{たみ}]は[火{ひ}]のために[労{ろう}]し、もろもろの[国{くに}]びとはむなしい[事{こと}]のために[疲{つか}]れる。これは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]から[出{で}]る[言葉{ことば}]ではないか。", "14": "[海{うみ}]が[水{みず}]でおおわれているように、[地{ち}]は[主{しゅ}]の[栄光{えいこう}]の[知識{ちしき}]で[満{み}]たされるからである。", "15": "わざわいなるかな、その[隣{とな}]り[人{びと}]に[怒{いか}]りの[杯{はい}]を[飲{の}]ませて、これを[酔{よ}]わせ、[彼{かれ}]らの[隠{かく}]し[所{どころ}]を[見{み}]ようとする[者{もの}]よ。", "16": "あなたは[誉{ほまれ}]の[代{かわ}]りに[恥{はじ}]に[飽{あ}]き、あなたもまた[飲{の}]んでよろめけ。[主{しゅ}]の[右{みぎ}]の[手{て}]の[杯{はい}]は、あなたに[巡{めぐ}]り[来{く}]る。[恥{はじ}]はあなたの[誉{ほまれ}]に[代{かわ}]る。", "17": "あなたがレバノンになした[暴虐{ぼうぎゃく}]は、あなたを[倒{たお}]し、[獣{けもの}]のような[滅亡{めつぼう}]は、あなたを[恐{おそ}]れさせる。これは[人{ひと}]の[血{ち}]を[流{なが}]し、[国{くに}]と[町{まち}]と、[町{まち}]の[中{なか}]に[住{す}]むすべての[者{もの}]に、[暴虐{ぼうぎゃく}]を[行{おこな}]ったからである。", "18": "[刻{きざ}]める[像{ぞう}]、[鋳{ちゅう}][像{ぞう}]および[偽{いつわ}]りを[教{おし}]える[者{もの}]は、その[作者{さくしゃ}]がこれを[刻{きざ}]んだとてなんの[益{えき}]があろうか。その[作者{さくしゃ}]が[物言{ものい}]わぬ[偶像{ぐうぞう}]を[造{つく}]って、その[造{つく}]ったものに[頼{たの}]んでみても、なんの[益{えき}]があろうか。", "19": "わざわいなるかな、[木{き}]に[向{む}]かって、さめよと[言{い}]い、[物言{ものい}]わぬ[石{いし}]に[向{む}]かって、[起{お}]きよと[言{い}]う[者{もの}]よ。これは[黙示{もくし}]を[与{あた}]え[得{え}]ようか。[見{み}]よ、これは[金銀{きんぎん}]をきせたもので、その[中{なか}]には[命{いのち}]の[息{いき}]は[少{すこ}]しもない。", "20": "しかし、[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なる[宮{みや}]にいます、[全{ぜん}][地{ち}]はそのみ[前{まえ}]に[沈黙{ちんもく}]せよ。" }, "3": { "1": "シギヨノテの[調{しら}]べによる、[預言者{よげんしゃ}]ハバククの[祈{いのり}]。", "2": "[主{しゅ}]よ、わたしはあなたのことを[聞{き}]きました。[主{しゅ}]よ、わたしはあなたのみわざを[見{み}]て[恐{おそ}]れます。この[年{とし}]のうちにこれを[新{あら}]たにし、この[年{とし}]のうちにこれを[知{し}]らせてください。[怒{いか}]る[時{とき}]にもあわれみを[思{おも}]いおこしてください。", "3": "[神{かみ}]はテマンからこられ、[聖者{せいじゃ}]はパランの[山{やま}]からこられた。その[栄光{えいこう}]は[天{てん}]をおおい、そのさんびは[地{ち}]に[満{み}]ちた。〔セラ", "4": "その[輝{かがや}]きは[光{ひかり}]のようであり、その[光{ひかり}]は[彼{かれ}]の[手{て}]からほとばしる。かしこにその[力{ちから}]を[隠{かく}]す。", "5": "[疫病{えきびょう}]はその[前{まえ}]に[行{い}]き、[熱病{ねつびょう}]はその[後{うしろ}]に[従{したが}]う。", "6": "[彼{かれ}]は[立{た}]って、[地{ち}]をはかり、[彼{かれ}]は[見{み}]て、[諸{しょ}][国民{こくみん}]をおののかせられる。とこしえの[山{やま}]は[散{ち}]らされ、[永遠{えいえん}]の[丘{おか}]は[沈{しず}]む。[彼{かれ}]の[道{みち}]は[昔{むかし}]のとおりである。", "7": "わたしが[見{み}]ると、クシャンの[天幕{てんまく}]に[悩{なや}]みがあり、ミデアンの[国{くに}]の[幕{まく}]は[震{ふる}]う。", "8": "[主{しゅ}]よ、あなたが[馬{うま}]に[乗{の}]り、[勝利{しょうり}]の[戦車{せんしゃ}]に[乗{の}]られる[時{とき}]、あなたは[川{かわ}]に[向{む}]かって[怒{いか}]られるのか。[川{かわ}]に[向{む}]かって[憤{いきどお}]られるのか。あるいは[海{うみ}]に[向{む}]かって[立腹{りっぷく}]されるのか。", "9": "あなたの[弓{ゆみ}]は[取{と}]り[出{だ}]された。[矢{や}]は、[弦{つる}]につがえられた。〔セラあなたは[川{かわ}]をもって[地{ち}]を[裂{さ}]かれた。", "10": "[山々{やまやま}]はあなたを[見{み}]て[震{ふる}]い、[荒{あ}]れ[狂{くる}]う[水{みず}]は[流{なが}]れいで、[淵{ふち}]は[声{こえ}]を[出{だ}]して、その[手{て}]を[高{たか}]くあげた。", "11": "[飛{と}]び[行{ゆ}]くあなたの[矢{や}]の[光{ひかり}]のために、[電光{でんこう}]のようにきらめく、あなたのやりのために、[日{ひ}]も[月{つき}]もそのすみかに[立{た}]ち[止{ど}]まった。", "12": "あなたは[憤{いきどお}]って[地{ち}]を[行{ゆ}]きめぐり、[怒{いか}]って[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[踏{ふ}]みつけられた。", "13": "あなたはあなたの[民{たみ}]を[救{すく}]うため、あなたの[油{あぶら}]そそいだ[者{もの}]を[救{すく}]うために[出{で}]て[行{い}]かれた。あなたは[悪{あ}]しき[者{もの}]の[頭{あたま}]を[砕{くだ}]き、[彼{かれ}]を[腰{こし}]から[首{くび}]まで[裸{はだか}]にされた。〔セラ", "14": "あなたはあなたのやりで[将軍{しょうぐん}]の[首{くび}]を[刺{さ}]しとおされた。[彼{かれ}]らはわたしを[散{ち}]らそうとして、つむじ[風{かぜ}]のように[来{き}]、[貧{まず}]しい[者{もの}]をひそかに、のみ[滅{ほろ}]ぼすことを[楽{たの}]しみとした。", "15": "あなたはあなたの[馬{うま}]を[使{つか}]って、[海{うみ}]と[大水{おおみず}]のさかまくところを[踏{ふ}]みつけられた。", "16": "わたしは[聞{き}]いて、わたしのからだはわななき、わたしのくちびるはその[声{こえ}]を[聞{き}]いて[震{ふる}]える。[腐{くさ}]れはわたしの[骨{ほね}]に[入{はい}]り、わたしの[歩{あゆ}]みは、わたしの[下{した}]によろめく。わたしはわれわれに[攻{せ}]め[寄{よ}]せる[民{たみ}]の[上{うえ}]に[悩{なや}]みの[日{ひ}]の[臨{のぞ}]むのを[静{しず}]かに[待{ま}]とう。", "17": "いちじくの[木{き}]は[花{はな}][咲{さ}]かず、ぶどうの[木{き}]は[実{みの}]らず、オリブの[木{き}]の[産{さん}]はむなしくなり、[田畑{たはた}]は[食物{しょくもつ}]を[生{しょう}]ぜず、おりには[羊{ひつじ}]が[絶{た}]え、[牛舎{ぎゅうしゃ}]には[牛{うし}]がいなくなる。", "18": "しかし、わたしは[主{しゅ}]によって[楽{たの}]しみ、わが[救{すくい}]の[神{かみ}]によって[喜{よろこ}]ぶ。", "19": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はわたしの[力{ちから}]であって、わたしの[足{あし}]を[雌{め}]じかの[足{あし}]のようにし、わたしに[高{たか}]い[所{ところ}]を[歩{あゆ}]ませられる。これを[琴{こと}]に[合{あ}]わせ、[聖歌{せいか}][隊{たい}]の[指揮者{しきしゃ}]によって[歌{うた}]わせる。" } }, "zeph": { "1": { "1": "ユダの[王{おう}]アモンの[子{こ}]ヨシヤの[世{よ}]に、ゼパニヤに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。ゼパニヤはクシの[子{こ}]、クシはゲダリヤの[子{こ}]、ゲダリヤはアマリヤの[子{こ}]、アマリヤはヒゼキヤの[子{こ}]である。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしは[地{ち}]のおもてからすべてのものを[一掃{いっそう}]する」。", "3": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしは[人{ひと}]も[獣{けもの}]も[一掃{いっそう}]し、[空{そら}]の[鳥{とり}]、[海{うみ}]の[魚{うお}]をも[一掃{いっそう}]する。わたしは[悪人{あくにん}]を[倒{たお}]す。わたしは[地{ち}]のおもてから[人{ひと}]を[絶{た}]ち[滅{ほろ}]ぼす」。", "4": "「わたしはユダとエルサレムのすべての[住民{じゅうみん}]との[上{うえ}]に[手{て}]を[伸{の}]べる。わたしはこの[所{ところ}]からバアルの[残党{ざんとう}]と、[偶像{ぐうぞう}]の[祭司{さいし}]の[名{な}]とを[断{た}]つ。", "5": "また[屋上{おくじょう}]で[天{てん}]の[万象{ばんしょう}]を[拝{おが}]む[者{もの}]、[主{しゅ}]に[誓{ちか}]いを[立{た}]てて[拝{おが}]みながら、またミルコムをさして[誓{ちか}]う[者{もの}]、", "6": "[主{しゅ}]にそむいて[従{したが}]わない[者{もの}]、[主{しゅ}]を[求{もと}]めず、[主{しゅ}]を[尋{たず}]ねない[者{もの}]を[断{た}]つ」。", "7": "[主{しゅ}]なる[神{かみ}]の[前{まえ}]に[沈黙{ちんもく}]せよ。[主{しゅ}]の[日{ひ}]は[近{ちか}]づき、[主{しゅ}]はすでに[犠牲{ぎせい}]を[備{そな}]え、その[招{まね}]いた[者{もの}]を[聖別{せいべつ}]されたからである。", "8": "[主{しゅ}]の[犠牲{ぎせい}]をささげる[日{ひ}]に、「わたしはつかさたちと[王{おう}]の[子{こ}]たち、およびすべて[異邦{いほう}]の[衣服{いふく}]を[着{き}]る[者{もの}]を[罰{ばっ}]する。", "9": "その[日{ひ}]にわたしはまた、すべて[敷居{しきい}]をとび[越{こ}]え、[暴虐{ぼうぎゃく}]と[欺{あざむ}]きとを[自分{じぶん}]の[主君{しゅくん}]の[家{いえ}]に[満{み}]たす[者{もの}]を[罰{ばっ}]する」。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「その[日{ひ}]には[魚{うお}]の[門{もん}]から[叫{さけ}]び[声{ごえ}]がおこり、[第{だい}]二の[町{まち}]からうめき[声{ごえ}]がおこり、もろもろの[丘{おか}]からすさまじい[響{ひび}]きがおこる。", "11": "しっくいの[家{いえ}]の[住民{じゅうみん}]よ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。あきないする[民{たみ}]は[皆{みな}][滅{ほろ}]ぼされ、[銀{ぎん}]を[量{はか}]る[者{もの}]は[皆{みな}][断{た}]たれるからである。", "12": "その[時{とき}]、わたしはともしびをもって、エルサレムを[尋{たず}]ねる。そして[滓{おり}]の[上{うえ}]に[凝{こ}]り[固{かた}]まり、その[心{こころ}]の[中{なか}]で『[主{しゅ}]は[良{よ}]いことも、[悪{わる}]いこともしない』と[言{い}]う[人々{ひとびと}]をわたしは[罰{ばっ}]する。", "13": "[彼{かれ}]らの[財宝{ざいほう}]はかすめられ、[彼{かれ}]らの[家{いえ}]は[荒{あ}]れはてる。[彼{かれ}]らは[家{いえ}]を[建{た}]てても、それに[住{す}]むことができない、ぶどう[畑{はたけ}]を[作{つく}]っても、そのぶどう[酒{しゅ}]を[飲{の}]むことができない」。", "14": "[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[日{ひ}]は[近{ちか}]い、[近{ちか}]づいて、すみやかに[来{く}]る。[主{しゅ}]の[日{ひ}]の[声{こえ}]は[耳{みみ}]にいたい。そこに、[勇士{ゆうし}]もいたく[叫{さけ}]ぶ。", "15": "その[日{ひ}]は[怒{いか}]りの[日{ひ}]、なやみと[苦{くる}]しみの[日{ひ}]、[荒{あ}]れ、また[滅{ほろ}]びる[日{ひ}]、[暗{くら}]く、[薄暗{うすぐら}]い[日{ひ}]、[雲{くも}]と[黒雲{くろくも}]の[日{ひ}]、", "16": "ラッパとときの[声{こえ}]の[日{ひ}]、[堅固{けんご}]な[町{まち}]と[高{たか}]いやぐらを[攻{せ}]める[日{ひ}]である。", "17": "わたしは[人々{ひとびと}]になやみを[下{くだ}]して、[盲人{もうじん}]のように[歩{ある}]かせる。[彼{かれ}]らが[主{しゅ}]に[対{たい}]して[罪{つみ}]を[犯{おか}]したからである。[彼{かれ}]らの[血{ち}]はちりのように[流{なが}]され、[彼{かれ}]らの[肉{にく}]は[糞土{ふんど}]のように[捨{す}]てられる。", "18": "[彼{かれ}]らの[銀{ぎん}]も[金{きん}]も、[主{しゅ}]の[怒{いか}]りの[日{ひ}]には[彼{かれ}]らを[救{すく}]うことができない。[全{ぜん}][地{ち}]は[主{しゅ}]のねたみの[火{ひ}]にのまれる。[主{しゅ}]は[地{ち}]に[住{す}]む[人々{ひとびと}]をたちまち[滅{ほろ}]ぼし[尽{つく}]される。" }, "2": { "1": "あなたがた、[恥{はじ}]を[知{し}]らぬ[民{たみ}]よ、[共{とも}]につどい、[集{あつ}]まれ。", "2": "すなわち、もみがらのように[追{お}]いやられる[前{まえ}]に、[主{しゅ}]の[激{はげ}]しい[怒{いか}]りがまだあなたがたに[臨{のぞ}]まない[前{まえ}]に、[主{しゅ}]の[憤{いきどお}]りの[日{ひ}]がまだあなたがたに[来{き}]ない[前{まえ}]に。", "3": "すべて[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]を[行{おこな}]うこの[地{ち}]のへりくだる[者{もの}]よ、[主{しゅ}]を[求{もと}]めよ。[正義{せいぎ}]を[求{もと}]めよ。[謙遜{けんそん}]を[求{もと}]めよ。そうすればあなたがたは[主{しゅ}]の[怒{いか}]りの[日{ひ}]に、あるいは[隠{かく}]されることがあろう。", "4": "ともあれ、ガザは[捨{す}]てられ、アシケロンは[荒{あ}]れはて、アシドドは[真昼{まひる}]に[追{お}]い[払{はら}]われ、エクロンは[抜{ぬ}]き[去{さ}]られる。", "5": "わざわいなるかな、[海{うみ}]べに[住{す}]む[者{もの}]、ケレテの[国民{こくみん}]。ペリシテびとの[地{ち}]、カナンよ、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]があなたがたに[臨{のぞ}]む。わたしはあなたを[滅{ほろ}]ぼして、[住{す}]む[者{もの}]がないようにする。", "6": "[海{うみ}]べよ、あなたは[牧場{まきば}]となり、[羊飼{ひつじかい}]の[牧草{ぼくそう}][地{ち}]となり、また[羊{ひつじ}]のおりとなる。", "7": "[海{うみ}]べはユダの[家{いえ}]の[残{のこ}]りの[者{もの}]に[帰{き}]する。[彼{かれ}]らはその[所{ところ}]で[群{む}]れを[養{やしな}]い、[夕暮{ゆうぐれ}]にはアシケロンの[家{いえ}]に[伏{ふ}]す。[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らを[顧{かえり}]み、その[幸福{こうふく}]を[回復{かいふく}]されるからである。", "8": "「わたしはモアブのあざけりと、アンモンの[人々{ひとびと}]の、ののしりを[聞{き}]いた。[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]をあざけり、[自{みずか}]ら[誇{ほこ}]って[彼{かれ}]らの[国境{こっきょう}]を[侵{おか}]した。", "9": "それゆえ、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]、イスラエルの[神{かみ}]は[言{い}]われる、わたしは[生{い}]きている。モアブは[必{かなら}]ずソドムのようになる。アンモンの[人々{ひとびと}]はゴモラのようになる。いらくさと[塩{しお}][穴{あな}]とがここを[占領{せんりょう}]して、[永遠{えいえん}]に[荒{あ}]れ[地{ち}]となる。わが[民{たみ}]の[残{のこ}]りの[者{もの}]は[彼{かれ}]らをかすめ、わが[国民{くにたみ}]の[残{のこ}]りの[者{もの}]はこれを[所有{しょゆう}]する」。", "10": "この[事{こと}]の[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]むのはその[高{たか}]ぶりによるのだ。[彼{かれ}]らが[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[民{たみ}]をあざけり、みずから[誇{ほこ}]ったからである。", "11": "[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らに[対{たい}]して[恐{おそ}]るべき[者{もの}]となられる。[主{しゅ}]は[地{ち}]のすべての[神々{かみがみ}]を[飢{う}]えさせられる。もろもろの[国{くに}]の[民{たみ}]は、おのおの[自分{じぶん}]の[所{ところ}]から[出{で}]て[主{しゅ}]を[拝{おが}]む。", "12": "エチオピヤびとよ、あなたがたもまたわがつるぎによって[殺{ころ}]される。", "13": "[主{しゅ}]はまた[北{きた}]に[向{む}]かって[手{て}]を[伸{の}]べ、アッスリヤを[滅{ほろ}]ぼし、ニネベを[荒{あら}]して、[荒野{あらの}]のような、かわいた[地{ち}]とされる。", "14": "[家畜{かちく}]の[群{む}]れ、もろもろの[野{の}]の[獣{けもの}]はその[中{なか}]に[伏{ふ}]し、はげたかや、やまあらしはその[柱{はしら}]の[頂{いただき}]に[住{す}]み、ふくろうは、その[窓{まど}]のうちになき、からすは、その[敷居{しきい}]の[上{うえ}]に[鳴{な}]く。その[香柏{こうはく}]の[細工{さいく}]が[裸{はだか}]にされるからである。", "15": "この[町{まち}]は[勝{か}]ち[誇{ほこ}]って、[安{やす}]らかに[落{お}]ち[着{つ}]き、その[心{こころ}]の[中{なか}]で、「ただわたしだけだ、わたしの[外{ほか}]にはだれもない」と[言{い}]った[町{まち}]であるが、このように[荒{あ}]れはてて、[獣{けもの}]の[伏{ふ}]す[所{ところ}]になってしまった。ここを[通{とお}]り[過{す}]ぎる[者{もの}]は[皆{みな}]あざけって、[手{て}]を[振{ふ}]る。" }, "3": { "1": "わざわいなるかな、このそむき[汚{けが}]れた[暴虐{ぼうぎゃく}]の[町{まち}]。", "2": "これはだれの[声{こえ}]にも[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けず、[懲{こら}]しめを[受{う}]けいれず、[主{しゅ}]に[寄{よ}]り[頼{たの}]まず、おのれの[神{かみ}]に[近{ちか}]よらない。", "3": "その[中{なか}]にいるつかさたちは、ほえるしし、そのさばきびとたちは、[夜{よる}]のおおかみで、[彼{かれ}]らは[朝{あさ}]まで[何{なに}]一つ[残{のこ}]さない。", "4": "その[預言者{よげんしゃ}]たちは、[放縦{ほうじゅう}]で[偽{いつわ}]りびと、その[祭司{さいし}]たちは[聖{せい}]なる[物{もの}]を[汚{けが}]し、[律法{りっぽう}]を[破{やぶ}]る。", "5": "その[中{なか}]にいます[主{しゅ}]は[義{ぎ}]であって、[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]われない。[朝{あさ}]ごとにその[公義{こうぎ}]を[現{あらわ}]して、[誤{あやま}]ることがない。しかし[不義{ふぎ}]な[者{もの}]は[恥{はじ}]を[知{し}]らない。", "6": "「わたしは[諸{しょ}][国民{こくみん}]を[滅{ほろ}]ぼした。そのやぐらは[荒{あ}]れはてた。わたしはそのちまたを[荒{あら}]したので、ちまたを[行{い}]き[来{き}]する[者{もの}]もない。その[町々{まちまち}]は[荒{あ}]れすたれて、[人{ひと}]の[姿{すがた}]もなく、[住{す}]む[者{もの}]もない。", "7": "わたしは[言{い}]った、『これは[必{かなら}]ずわたしを[恐{おそ}]れ、[懲{こら}]しめを[受{う}]ける。これはわたしが[命{めい}]じたすべての[事{こと}]を[見失{みうしな}]わない』と。しかし[彼{かれ}]らはしきりに[自分{じぶん}]の[行状{ぎょうじょう}]を[乱{みだ}]した」。", "8": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「それゆえ、あなたがたは、わたしが[立{た}]って、[証言{しょうげん}]する[日{ひ}]を[待{ま}]て。わたしの[決意{けつい}]は[諸{しょ}][国民{こくみん}]をよせ[集{あつ}]め、もろもろの[国{くに}]を[集{あつ}]めて、わが[憤{いきどお}]り、わが[激{はげ}]しい[怒{いか}]りをことごとくその[上{うえ}]に[注{そそ}]ぐことであって、[全{ぜん}][地{ち}]は、ねたむわたしの[怒{いか}]りの[火{ひ}]に[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされるからである。", "9": "その[時{とき}]わたしはもろもろの[民{たみ}]に[清{きよ}]きくちびるを[与{あた}]え、すべて[彼{かれ}]らに[主{しゅ}]の[名{な}]を[呼{よ}]ばせ、[心{こころ}]を一つにして[主{しゅ}]に[仕{つか}]えさせる。", "10": "わたしを[拝{おが}]む[者{もの}]、わたしが[散{ち}]らした[者{もの}]の[娘{むすめ}]はエチオピヤの[川々{かわがわ}]の[向{む}]こうから[来{き}]て、わたしに[供{そな}]え[物{もの}]をささげる。", "11": "その[日{ひ}]には、あなたはわたしにそむいたすべてのわざのゆえに、はずかしめられることはない。その[時{とき}]わたしはあなたのうちから、[高{たか}]ぶって[誇{ほこ}]る[者{もの}]どもを[除{のぞ}]くゆえ、あなたは[重{かさ}]ねてわが[聖{せい}]なる[山{やま}]で、[高{たか}]ぶることはない。", "12": "わたしは[柔和{にゅうわ}]にしてへりくだる[民{たみ}]を、あなたのうちに[残{のこ}]す。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[名{な}]を[避{さ}]け[所{どころ}]とする。", "13": "イスラエルの[残{のこ}]りの[者{もの}]は[不義{ふぎ}]を[行{おこな}]わず、[偽{いつわ}]りを[言{い}]わず、その[口{くち}]には[欺{あざむ}]きの[舌{した}]を[見{み}]ない。それゆえ、[彼{かれ}]らは[食{しょく}]を[得{え}]て[伏{ふ}]し、[彼{かれ}]らをおびやかす[者{もの}]はいない」。", "14": "シオンの[娘{むすめ}]よ、[喜{よろこ}]び[歌{うた}]え。イスラエルよ、[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわれ。エルサレムの[娘{むすめ}]よ、[心{こころ}]のかぎり[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しめ。", "15": "[主{しゅ}]はあなたを[訴{うった}]える[者{もの}]を[取{と}]り[去{さ}]り、あなたの[敵{てき}]を[追{お}]い[払{はら}]われた。イスラエルの[王{おう}]なる[主{しゅ}]はあなたのうちにいます。あなたはもはや[災{わざわい}]を[恐{おそ}]れることはない。", "16": "その[日{ひ}]、[人々{ひとびと}]はエルサレムに[向{む}]かって[言{い}]う、「シオンよ、[恐{おそ}]れるな。あなたの[手{て}]を[弱々{よわよわ}]しくたれるな。", "17": "あなたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はあなたのうちにいまし、[勇士{ゆうし}]であって、[勝利{しょうり}]を[与{あた}]えられる。[彼{かれ}]はあなたのために[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみ、その[愛{あい}]によってあなたを[新{あらた}]にし、[祭{まつり}]の[日{ひ}]のようにあなたのために[喜{よろこ}]び[呼{よ}]ばわられる」。", "18": "「わたしはあなたから[悩{なや}]みを[取{と}]り[去{さ}]る。あなたは[恥{はじ}]を[受{う}]けることはない。", "19": "[見{み}]よ、その[時{とき}]あなたをしえたげる[者{もの}]をわたしはことごとく[処分{しょぶん}]し、[足{あし}]なえを[救{すく}]い、[追{お}]いやられた[者{もの}]を[集{あつ}]め、[彼{かれ}]らの[恥{はじ}]を[誉{ほまれ}]にかえ、[全{ぜん}][地{ち}]にほめられるようにする。", "20": "その[時{とき}]、わたしはあなたがたを[連{つ}]れかえる。わたしがあなたがたを[集{あつ}]めるとき、わたしがあなたがたの[目{め}]の[前{まえ}]に、あなたがたの[幸福{こうふく}]を[回復{かいふく}]するとき、[地{ち}]のすべての[民{たみ}]の[中{なか}]で、あなたがたに[名{な}]を[得{え}]させ、[誉{ほまれ}]を[得{え}]させる」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" } }, "hag": { "1": { "1": "ダリヨス[王{おう}]の二[年{ねん}]六[月{がつ}]、その[月{つき}]の一[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[預言者{よげんしゃ}]ハガイによって、シャルテルの[子{こ}]、ユダの[総督{そうとく}]ゼルバベル、およびヨザダクの[子{こ}]、[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、この[民{たみ}]は、[主{しゅ}]の[家{いえ}]を[再{ふたた}]び[建{た}]てる[時{とき}]は、まだこないと[言{い}]っている」。", "3": "そこで、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はまた[預言者{よげんしゃ}]ハガイに[臨{のぞ}]んだ、", "4": "「[主{しゅ}]の[家{いえ}]はこのように[荒{あ}]れはてているのに、あなたがたは、みずから[板{いた}]で[張{は}]った[家{いえ}]に[住{す}]んでいる[時{とき}]であろうか。", "5": "それで[今{いま}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは[自分{じぶん}]のなすべきことをよく[考{かんが}]えるがよい。", "6": "あなたがたは[多{おお}]くまいても、[取入{とりい}]れは[少{すく}]なく、[食{た}]べても、[飽{あ}]きることはない。[飲{の}]んでも、[満{み}]たされない。[着{き}]ても、[暖{あたた}]まらない。[賃銀{ちんぎん}]を[得{え}]ても、これを[破{やぶ}]れた[袋{ふくろ}]に[入{い}]れているようなものである。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、あなたがたは、[自分{じぶん}]のなすべきことを[考{かんが}]えるがよい。", "8": "[山{やま}]に[登{のぼ}]り、[木{き}]を[持{も}]ってきて[主{しゅ}]の[家{いえ}]を[建{た}]てよ。そうすればわたしはこれを[喜{よろこ}]び、かつ[栄光{えいこう}]のうちに[現{あらわ}]れると[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "あなたがたは[多{おお}]くを[望{のぞ}]んだが、[見{み}]よ、それは[少{すく}]なかった。あなたがたが[家{いえ}]に[持{も}]ってきたとき、わたしはそれを[吹{ふ}]き[払{はら}]った。これは[何{なに}]ゆえであるかと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。これはわたしの[家{いえ}]が[荒{あ}]れはてているのに、あなたがたは、おのおの[自分{じぶん}]の[家{いえ}]の[事{こと}]だけに、[忙{いそが}]しくしている。", "10": "それゆえ、あなたがたの[上{うえ}]の[天{てん}]は[露{つゆ}]をさし[止{と}]め、[地{ち}]はその[産物{さんぶつ}]をさし[止{と}]めた。", "11": "また、わたしは[地{ち}]にも、[山{やま}]にも、[穀物{こくもつ}]にも、[新{あたら}]しい[酒{さけ}]にも、[油{あぶら}]にも、[地{ち}]に[生{しょう}]じるものにも、[人間{にんげん}]にも、[家畜{かちく}]にも、[手{て}]で[作{つく}]るすべての[作物{さくもつ}]にも、ひでりを[呼{よ}]び[寄{よ}]せた」。", "12": "そこで、シャルテルの[子{こ}]ゼルバベルとヨザダクの[子{こ}]、[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアおよび[残{のこ}]りのすべての[民{たみ}]は、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]と、その[神{かみ}]、[主{しゅ}]のつかわされた[預言者{よげんしゃ}]ハガイの[言葉{ことば}]とに[聞{き}]きしたがい、そして[民{たみ}]は、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[恐{おそ}]れかしこんだ。", "13": "[時{とき}]に、[主{しゅ}]の[使者{ししゃ}]ハガイは[主{しゅ}]の[命令{めいれい}]により、[民{たみ}]に[告{つ}]げて[言{い}]った、「わたしはあなたがたと[共{とも}]にいると[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "14": "そして[主{しゅ}]は、シャルテルの[子{こ}]、ユダの[総督{そうとく}]ゼルバベルの[心{こころ}]と、ヨザダクの[子{こ}]、[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアの[心{こころ}]、および[残{のこ}]りのすべての[民{たみ}]の[心{こころ}]を、[振{ふ}]り[動{うご}]かされたので、[彼{かれ}]らは[来{き}]て、その[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[作業{さぎょう}]にとりかかった。", "15": "これは六[月{がつ}]二十四[日{か}]のことであった。" }, "2": { "1": "ダリヨス[王{おう}]の二[年{ねん}]の七[月{がつ}]二十一[日{にち}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[預言者{よげんしゃ}]ハガイに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「シャルテルの[子{こ}]、ユダの[総督{そうとく}]ゼルバベルと、ヨザダクの[子{こ}]、[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュア、および[残{のこ}]りのすべての[民{たみ}]に[告{つ}]げて[言{い}]え、", "3": "『あなたがた[残{のこ}]りの[者{もの}]のうち、[以前{いぜん}]の[栄光{えいこう}]に[輝{かがや}]く[主{しゅ}]の[家{いえ}]を[見{み}]た[者{もの}]はだれか。あなたがたは[今{いま}]、この[状態{じょうたい}]をどう[思{おも}]うか。これはあなたがたの[目{め}]には、[無{む}]にひとしいではないか。", "4": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、ゼルバベルよ、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]せ。ヨザダクの[子{こ}]、[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアよ、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]せ。[主{しゅ}]は[言{い}]われる。この[地{ち}]のすべての[民{たみ}]よ、[勇気{ゆうき}]を[出{だ}]せ。[働{はたら}]け。わたしはあなたがたと[共{とも}]にいると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "これはあなたがたがエジプトから[出{で}]た[時{とき}]、わたしがあなたがたに、[約束{やくそく}]した[言葉{ことば}]である。わたしの[霊{れい}]が、あなたがたのうちに[宿{やど}]っている。[恐{おそ}]れるな。", "6": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、しばらくして、いま[一度{いちど}]、わたしは[天{てん}]と、[地{ち}]と、[海{うみ}]と、かわいた[地{ち}]とを[震{ふる}]う。", "7": "わたしはまた[万国民{ばんこくみん}]を[震{ふる}]う。[万国民{ばんこくみん}]の[財宝{ざいほう}]は、はいって[来{き}]て、わたしは[栄光{えいこう}]をこの[家{いえ}]に[満{み}]たすと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "8": "[銀{ぎん}]はわたしのもの、[金{きん}]もわたしのものであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "[主{しゅ}]の[家{いえ}]の[後{のち}]の[栄光{えいこう}]は、[前{まえ}]の[栄光{えいこう}]よりも[大{おお}]きいと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。わたしはこの[所{ところ}]に[繁栄{はんえい}]を[与{あた}]えると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる』」。", "10": "ダリヨスの二[年{ねん}]の九[月{がつ}]二十四[日{か}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が[預言者{よげんしゃ}]ハガイに[臨{のぞ}]んだ、", "11": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[言{い}]われる、[律法{りっぽう}]について[祭司{さいし}]たちに[尋{たず}]ねて[言{い}]え、", "12": "『[人{ひと}]がその[衣服{いふく}]のすそで[聖{せい}]なる[肉{にく}]を[運{はこ}]んで[行{い}]き、そのすそがもし、パンまたはあつもの、または[酒{さけ}]、または[油{あぶら}]、またはどんな[食物{しょくもつ}]にでもさわったなら、それらは[聖{せい}]なるものとなるか』と」。[祭司{さいし}]たちは「ならない」と[答{こた}]えた。", "13": "ハガイはまた[言{い}]った、「もし、[死体{したい}]によって[汚{けが}]れた[人{ひと}]が、これらの[一{ひと}]つにさわったなら、それは[汚{けが}]れるか」。[祭司{さいし}]たちは「[汚{けが}]れる」と[答{こた}]えた。", "14": "そこで、ハガイは[言{い}]った、「[主{しゅ}]は[言{い}]われる、この[民{たみ}]も、この[国{くに}]も、わたしの[前{まえ}]では、そのようである。またその[手{て}]のわざもそのようである。その[所{ところ}]で[彼{かれ}]らのささげるものは、[汚{けが}]れたものである。", "15": "[今{いま}]、あなたがたはこの[日{ひ}]から、[後{のち}]の[事{こと}]を[思{おも}]うがよい。[主{しゅ}]の[宮{みや}]で[石{いし}]の[上{うえ}]に[石{いし}]が[積{つ}]まれなかった[前{まえ}]、あなたがたは、どんなであったか。", "16": "あの[時{とき}]には、二十[枡{ます}]の[麦{むぎ}]の[積{つ}]まれる[所{ところ}]に[行{い}]ったが、わずかに十[枡{ます}]を[得{え}]、また五十[桶{おけ}]をくもうとして、[酒{さか}]ぶねに[行{い}]ったが、二十[桶{おけ}]を[得{え}]たのみであった。", "17": "わたしは[立{た}]ち[枯{が}]れと、[腐{くさ}]り[穂{ほ}]と、ひょうをもってあなたがたと、あなたがたのすべての[手{て}]のわざを[撃{う}]った。しかし、あなたがたは、わたしに[帰{かえ}]らなかったと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "18": "あなたがたはこの[日{ひ}]より[後{のち}]、すなわち、九[月{がつ}]二十四[日{か}]よりの[事{こと}]を[思{おも}]うがよい。また[主{しゅ}]の[宮{みや}]の[基{もとい}]をすえた[日{ひ}]から[後{のち}]の[事{こと}]を[心{こころ}]にとめるがよい。", "19": "[種{たね}]はなお、[納屋{なや}]にあるか。ぶどうの[木{き}]、いちじくの[木{き}]、ざくろの[木{き}]、オリブの[木{き}]もまだ[実{み}]を[結{むす}]ばない。しかし、わたしはこの[日{ひ}]から、あなたがたに[恵{めぐ}]みを[与{あた}]える」。", "20": "この[月{つき}]の二十四[日{か}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がふたたびハガイに[臨{のぞ}]んだ、", "21": "「ユダの[総督{そうとく}]ゼルバベルに[告{つ}]げて[言{い}]え、わたしは[天{てん}]と[地{ち}]を[震{ふる}]う。", "22": "わたしは[国々{くにぐに}]の[王位{おうい}]を[倒{たお}]し、[異邦{いほう}]の[国々{くにぐに}]の[力{ちから}]を[滅{ほろ}]ぼし、また[戦車{せんしゃ}]、およびこれに[乗{の}]る[者{もの}]を[倒{たお}]す。[馬{うま}]およびこれに[乗{の}]る[者{もの}]は、たがいにその[仲間{なかま}]のつるぎによって[倒{たお}]れる。", "23": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、シャルテルの[子{こ}]、わがしもべゼルバベルよ、[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]、わたしはあなたを[立{た}]て、あなたを[印章{いんしょう}]のようにする。わたしはあなたを[選{えら}]んだからであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。" } }, "zech": { "1": { "1": "ダリヨスの[第{だい}]二[年{ねん}]の八[月{がつ}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がイドの[子{こ}]ベレキヤの[子{こ}]である[預言者{よげんしゃ}]ゼカリヤに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[主{しゅ}]はあなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[対{たい}]して、いたくお[怒{いか}]りになった。", "3": "それゆえ、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられると、[彼{かれ}]らに[告{つ}]げよ。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、わたしに[帰{かえ}]れ、そうすれば、わたしもあなたがたに[帰{かえ}]ろうと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる。", "4": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちのようであってはならない。[先{さき}]の[預言者{よげんしゃ}]たちは、[彼{かれ}]らにむかって[叫{さけ}]んで[言{い}]った、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[悪{わる}]い[道{みち}]を[離{はな}]れ、[悪{わる}]いおこないを[捨{す}]てて[帰{かえ}]れ』と。しかし[彼{かれ}]らは[聞{き}]きいれず、[耳{みみ}]をわたしに[傾{かたむ}]けなかったと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "あなたがたの[先祖{せんぞ}]たち、[彼{かれ}]らはどこにいるか。[預言者{よげんしゃ}]たち、[彼{かれ}]らは[永遠{えいえん}]に[生{い}]きているのか。", "6": "しかしわたしのしもべである[預言者{よげんしゃ}]たちに[命{めい}]じたわが[言葉{ことば}]と、わが[定{さだ}]めとは、あなたがたの[先祖{せんぞ}]たちに[及{およ}]んだではないか。それで[彼{かれ}]らは[立{た}]ち[返{かえ}]って[言{い}]った、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がわれわれの[道{みち}]にしたがい、おこないに[従{したが}]って、われわれに、なそうと[思{おも}]い[定{さだ}]められたように、そのとおりされたのだ』と」。", "7": "ダリヨスの[第{だい}]二[年{ねん}]の十一[月{がつ}]、すなわちセバテという[月{つき}]の二十四[日{か}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がイドの[子{こ}]ベレキヤの[子{こ}]である[預言者{よげんしゃ}]ゼカリヤに[臨{のぞ}]んだ。そしてゼカリヤは[言{い}]った、", "8": "「わたしは[夜{よる}]、[見{み}]ていると、ひとりの[人{ひと}]が[赤{あか}][馬{うま}]に[乗{の}]って、[谷間{たにま}]にあるミルトスの[木{き}]の[中{なか}]に[立{た}]ち、その[後{うしろ}]に[赤{あか}][馬{うま}]、[栗毛{くりげ}]の[馬{うま}]、[白馬{しろうま}]がいた。", "9": "その[時{とき}]わたしが『わが[主{しゅ}]よ、これらはなんですか』と[尋{たず}]ねると、わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]は[言{い}]った、『これがなんであるか、あなたに[示{しめ}]しましょう』。", "10": "すると、ミルトスの[木{き}]の[中{なか}]に[立{た}]っている[人{ひと}]が[答{こた}]えて、『これらは[地{ち}]を[見回{みまわ}]らせるために、[主{しゅ}]がつかわされた[者{もの}]です』と[言{い}]うと、", "11": "[彼{かれ}]らは[答{こた}]えて、ミルトスの[中{なか}]に[立{た}]っている[主{しゅ}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、『われわれは[地{ち}]を[見回{みまわ}]ったが、[全{ぜん}][地{ち}]はすべて[平穏{へいおん}]です』。", "12": "すると[主{しゅ}]の[使{つかい}]は[言{い}]った、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]よ、あなたは、いつまでエルサレムとユダの[町々{まちまち}]とを、あわれんで[下{くだ}]さらないのですか。あなたはお[怒{いか}]りになって、すでに七十[年{ねん}]になりました』。", "13": "[主{しゅ}]はわたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]に、ねんごろな[慰{なぐさ}]めの[言葉{ことば}]をもって[答{こた}]えられた。", "14": "そこで、わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]は[言{い}]った、『あなたは[呼{よ}]ばわって[言{い}]いなさい。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、わたしはエルサレムのため、シオンのために、[大{おお}]いなるねたみを[起{おこ}]し、", "15": "[安{やす}]らかにいる[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に[対{たい}]して、[大{おお}]いに[怒{いか}]る。なぜなら、わたしが[少{すこ}]しばかり[怒{いか}]ったのに、[彼{かれ}]らは、[大{おお}]いにこれを[悩{なや}]ましたからであると。", "16": "それゆえ、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、わたしはあわれみをもってエルサレムに[帰{かえ}]る。わたしの[家{いえ}]はその[中{なか}]に[建{た}]てられ、[測{はか}]りなわはエルサレムに[張{は}]られると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられます。", "17": "あなたはまた[呼{よ}]ばわって[言{い}]いなさい。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられます、わが[町々{まちまち}]は[再{ふたた}]び[良{よ}]い[物{もの}]で[満{み}]ちあふれ、[主{しゅ}]は[再{ふたた}]びシオンを[慰{なぐさ}]め、[再{ふたた}]びエルサレムを[選{えら}]ぶ』と」。", "18": "わたしが[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、[見{み}]よ、四つの[角{つの}]があった。", "19": "わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]に「これらはなんですか」と[言{い}]うと、[彼{かれ}]は[答{こた}]えて[言{い}]った、「これらはユダ、イスラエルおよびエルサレムを[散{ち}]らした[角{つの}]です」。", "20": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]は四[人{にん}]の[鍛冶{かじ}]をわたしに[示{しめ}]された。", "21": "わたしが「これらは[何{なに}]をするために[来{き}]たのですか」と[言{い}]うと、[彼{かれ}]は[答{こた}]えた、「これらの[角{つの}]はユダを[散{ち}]らして、[人{ひと}]にその[頭{あたま}]をあげさせなかったものですが、この四[人{にん}]の[者{もの}]が[来{き}]たのは[彼{かれ}]らをおどし、かのユダの[地{ち}]にむかって[角{つの}]をあげ、これを[散{ち}]らした[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[角{つの}]を[投{な}]げうつためです」。" }, "2": { "1": "またわたしが[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、[見{み}]よ、ひとりの[人{ひと}]が、[測{はか}]りなわを[手{て}]に[持{も}]っているので、", "2": "「あなたはどこへ[行{い}]くのですか」と[尋{たず}]ねると、その[人{ひと}]はわたしに[言{い}]った、「エルサレムを[測{はか}]って、その[広{ひろ}]さと、[長{なが}]さを[見{み}]ようとするのです」。", "3": "すると[見{み}]よ、わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]が[出{で}]て[行{い}]くと、またひとりの[天{てん}]の[使{つかい}]が[出{で}]てきて、これに[出会{であ}]って、", "4": "[言{い}]った、「[走{はし}]って[行{い}]って、あの[若{わか}]い[人{ひと}]に[言{い}]いなさい、『エルサレムはその[中{なか}]に、[人{ひと}]と[家畜{かちく}]が[多{おお}]くなるので、[城壁{じょうへき}]のない[村里{むらざと}]のように、[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]となるでしょう。", "5": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられます、わたしはその[周囲{しゅうい}]で[火{ひ}]の[城壁{じょうへき}]となり、その[中{なか}]で[栄光{えいこう}]となる』と」。", "6": "[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、さあ、[北{きた}]の[地{ち}]から[逃{に}]げて[来{き}]なさい。わたしはあなたがたを、[天{てん}]の[四方{しほう}]の[風{かぜ}]のように[散{ち}]らしたからである。", "7": "さあ、バビロンの[娘{むすめ}]と[共{とも}]にいる[者{もの}]よ、シオンにのがれなさい。", "8": "あなたがたにさわる[者{もの}]は、[彼{かれ}]の[目{め}]の[玉{たま}]にさわるのであるから、あなたがたを[捕{とら}]えていった[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に、その[栄光{えいこう}]にしたがって、わたしをつかわされた[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、", "9": "「[見{み}]よ、わたしは[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[手{て}]を[振{ふ}]る。[彼{かれ}]らは[自分{じぶん}]に[仕{つか}]えた[者{もの}]のとりことなる。その[時{とき}]あなたがたは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、わたしをつかわされたことを[知{し}]る。", "10": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、シオンの[娘{むすめ}]よ、[喜{よろこ}]び[歌{うた}]え。わたしが[来{き}]て、あなたの[中{なか}]に[住{す}]むからである。", "11": "その[日{ひ}]には、[多{おお}]くの[国民{こくみん}]が[主{しゅ}]に[連{つら}]なって、わたしの[民{たみ}]となる。わたしはあなたの[中{なか}]に[住{す}]む。", "12": "あなたは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、わたしをあなたにつかわされたことを[知{し}]る。[主{しゅ}]は[聖地{せいち}]で、ユダを[自分{じぶん}]の[分{ぶん}]として[取{と}]り、エルサレムを[再{ふたた}]び[選{えら}]ばれるであろう」。", "13": "すべて[肉{にく}]なる[者{もの}]よ、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[静{しず}]まれ。[主{しゅ}]はその[聖{せい}]なるすみかから[立{た}]ちあがられたからである。" }, "3": { "1": "[時{とき}]に[主{しゅ}]は[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアが、[主{しゅ}]の[使{つかい}]の[前{まえ}]に[立{た}]ち、サタンがその[右{みぎ}]に[立{た}]って、これを[訴{うった}]えているのをわたしに[示{しめ}]された。", "2": "[主{しゅ}]はサタンに[言{い}]われた、「サタンよ、[主{しゅ}]はあなたを[責{せ}]めるのだ。すなわちエルサレムを[選{えら}]んだ[主{しゅ}]はあなたを[責{せ}]めるのだ。これは[火{ひ}]の[中{なか}]から[取{と}]り[出{だ}]した[燃{も}]えさしではないか」。", "3": "ヨシュアは[汚{けが}]れた[衣{ころも}]を[着{き}]て、み[使{つかい}]の[前{まえ}]に[立{た}]っていたが、", "4": "み[使{つかい}]は[自分{じぶん}]の[前{まえ}]に[立{た}]っている[者{もの}]どもに[言{い}]った、「[彼{かれ}]の[汚{けが}]れた[衣{ころも}]を[脱{ぬ}]がせなさい」。またヨシュアに[向{む}]かって[言{い}]った、「[見{み}]よ、わたしはあなたの[罪{つみ}]を[取{と}]り[除{のぞ}]いた。あなたに[祭服{さいふく}]を[着{き}]せよう」。", "5": "わたしは[言{い}]った、「[清{きよ}]い[帽子{ぼうし}]を[頭{あたま}]にかぶらせなさい」。そこで[清{きよ}]い[帽子{ぼうし}]を[頭{あたま}]にかぶらせ、[衣{ころも}]を[彼{かれ}]に[着{き}]せた。[主{しゅ}]の[使{つかい}]はかたわらに[立{た}]っていた。", "6": "[主{しゅ}]の[使{つかい}]は、ヨシュアを[戒{いまし}]めて[言{い}]った、", "7": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、あなたがもし、わたしの[道{みち}]に[歩{あゆ}]み、わたしの[務{つとめ}]を[守{まも}]るならば、わたしの[家{いえ}]をつかさどり、わたしの[庭{にわ}]を[守{まも}]ることができる。わたしはまた、ここに[立{た}]っている[者{もの}]どもの[中{なか}]に[行{い}]き[来{き}]することを[得{え}]させる。", "8": "[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアよ、あなたも、あなたの[前{まえ}]にすわっている[同僚{どうりょう}]たちも[聞{き}]きなさい。[彼{かれ}]らはよいしるしとなるべき[人々{ひとびと}]だからである。[見{み}]よ、わたしはわたしのしもべなる[枝{えだ}]を[生{しょう}]じさせよう。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、ヨシュアの[前{まえ}]にわたしが[置{お}]いた[石{いし}]の[上{うえ}]に、すなわち七つの[目{め}]をもっているこの一つの[石{いし}]の[上{うえ}]に、わたしはみずから[文字{もじ}]を[彫刻{ちょうこく}]する。そしてわたしはこの[地{ち}]の[罪{つみ}]を、一[日{にち}]の[内{うち}]に[取{と}]り[除{のぞ}]く。", "10": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、あなたがたはめいめいその[隣{とな}]り[人{びと}]を[招{まね}]いて、ぶどうの[木{き}]の[下{した}]、いちじくの[木{き}]の[下{した}]に[座{ざ}]すのである」。" }, "4": { "1": "わたしと[語{かた}]った[天{てん}]の[使{つかい}]がまた[来{き}]て、わたしを[呼{よ}]びさました。わたしは[眠{ねむ}]りから[呼{よ}]びさまされた[人{ひと}]のようであった。", "2": "[彼{かれ}]がわたしに[向{む}]かって「[何{なに}]を[見{み}]るか」と[言{い}]ったので、わたしは[言{い}]った、「わたしが[見{み}]ていると、すべて[金{きん}]で[造{つく}]られた[燭台{しょくだい}]が一つあって、その[上{うえ}]に[油{あぶら}]を[入{い}]れる[器{うつわ}]があり、また[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]に七つのともしび[皿{さら}]があり、そのともしび[皿{さら}]は[燭台{しょくだい}]の[上{うえ}]にあって、これにおのおの七[本{ほん}]ずつの[管{かん}]があります。", "3": "また[燭台{しょくだい}]のかたわらに、オリブの[木{き}]が二[本{ほん}]あって、一[本{ぽん}]は[油{あぶら}]をいれる[器{うつわ}]の[右{みぎ}]にあり、一[本{ぽん}]はその[左{ひだり}]にあります」。", "4": "わたしはまたわたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、「わが[主{しゅ}]よ、これらはなんですか」。", "5": "わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]は[答{こた}]えて、「あなたはそれがなんであるか[知{し}]らないのですか」と[言{い}]ったので、わたしは「わが[主{しゅ}]よ、[知{し}]りません」と[言{い}]った。", "6": "すると[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「ゼルバベルに、[主{しゅ}]がお[告{つ}]げになる[言葉{ことば}]はこれです。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる、これは[権勢{けんせい}]によらず、[能力{のうりょく}]によらず、わたしの[霊{れい}]によるのである。", "7": "[大{おお}]いなる[山{やま}]よ、おまえは[何者{なにもの}]か。おまえはゼルバベルの[前{まえ}]に[平地{へいち}]となる。[彼{かれ}]は『[恵{めぐ}]みあれ、これに[恵{めぐ}]みあれ』と[呼{よ}]ばわりながら、かしら[石{いし}]を[引{ひ}]き[出{だ}]すであろう」。", "8": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んで[言{い}]うには、", "9": "「ゼルバベルの[手{て}]はこの[宮{みや}]の[礎{いしずえ}]をすえた。[彼{かれ}]の[手{て}]はこれを[完成{かんせい}]する。その[時{とき}]あなたがたは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、わたしをあなたがたにつかわされたことを[知{し}]る。", "10": "だれでも[小{ちい}]さい[事{こと}]の[日{ひ}]をいやしめた[者{もの}]は、ゼルバベルの[手{て}]に、[下{さ}]げ[振{ふ}]りのあるのを[見{み}]て、[喜{よろこ}]ぶ。これらの七つのものは、あまねく[全{ぜん}][地{ち}]を[行{い}]き[来{き}]する[主{しゅ}]の[目{め}]である」。", "11": "わたしはまた[彼{かれ}]に[尋{たず}]ねて、「[燭台{しょくだい}]の[左右{さゆう}]にある、この二[本{ほん}]のオリブの[木{き}]はなんですか」と[言{い}]い、", "12": "[重{かさ}]ねてまた「この二[本{ほん}]の[金{きん}]の[管{くだ}]によって、[油{あぶら}]をそれから[注{そそ}]ぎ[出{だ}]すオリブの二[枝{えだ}]はなんですか」と[言{い}]うと、", "13": "[彼{かれ}]はわたしに[答{こた}]えて、「あなたはそれがなんであるか[知{し}]らないのですか」と[言{い}]ったので、「わが[主{しゅ}]よ、[知{し}]りません」と[言{い}]った。", "14": "すると[彼{かれ}]は[言{い}]った、「これらはふたりの[油{あぶら}]そそがれた[者{もの}]で、[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]のかたわらに[立{た}]つ[者{もの}]です」。" }, "5": { "1": "わたしがまた[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、[飛{と}]んでいる[巻物{まきもの}]を[見{み}]た。", "2": "[彼{かれ}]がわたしに「[何{なに}]を[見{み}]るか」と[言{い}]ったので、「[飛{と}]んでいる[巻物{まきもの}]を[見{み}]ます。その[長{なが}]さは二十キュビト、その[幅{はば}]は十キュビトです」と[答{こた}]えた。", "3": "すると[彼{かれ}]はまた、わたしに[言{い}]った、「これは[全{ぜん}][地{ち}]のおもてに[出{で}]て[行{い}]く、のろいの[言葉{ことば}]です。すべて[盗{ぬす}]む[者{もの}]はこれに[照{てら}]して[除{のぞ}]き[去{さ}]られ、すべて[偽{いつわ}]り[誓{ちか}]う[者{もの}]は、これに[照{てら}]して[除{のぞ}]き[去{さ}]られるのです。", "4": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられます、わたしはこれを[出{で}]て[行{い}]かせる。これは[盗{ぬす}]む[者{もの}]の[家{いえ}]に[入{はい}]り、またわたしの[名{な}]をさして[偽{いつわ}]り[誓{ちか}]う[者{もの}]の[家{いえ}]に[入{はい}]り、その[家{いえ}]の[中{なか}]に[宿{やど}]って、これをその[木{き}]と[石{いし}]と[共{とも}]に[滅{ほろ}]ぼすと」。", "5": "わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]は[進{すす}]んで[来{き}]て、わたしに「[目{め}]をあげて、この[出{で}]てきた[物{もの}]が、なんであるかを[見{み}]なさい」と[言{い}]った。", "6": "わたしが「これはなんですか」と[言{い}]うと、[彼{かれ}]は「この[出{で}]てきた[物{もの}]は、エパ[枡{ます}]です」と[言{い}]い、また「これは[全{ぜん}][地{ち}]の[罪{つみ}]です」と[言{い}]った。", "7": "そして[見{み}]よ、[鉛{なまり}]のふたを[取{と}]りあげると、そのエパ[枡{ます}]の[中{なか}]にひとりの[女{おんな}]がすわっていた。", "8": "すると[彼{かれ}]は「これは[罪悪{ざいあく}]である」と[言{い}]って、その[女{おんな}]をエパ[枡{ます}]の[中{なか}]に[押{お}]し[入{い}]れ、[鉛{なまり}]の[重{おも}]しを、その[枡{ます}]の[口{くち}]に[投{な}]げかぶせた。", "9": "それからわたしが[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、ふたりの[女{おんな}]が[出{で}]てきた。これに、こうのとりの[翼{つばさ}]のような[翼{つばさ}]があり、その[翼{つばさ}]に[風{かぜ}]をはらんで、エパ[枡{ます}]を[天{てん}]と[地{ち}]との[間{あいだ}]に[持{も}]ちあげた。", "10": "わたしは、わたしと[語{かた}]る[天{てん}]の[使{つかい}]に[言{い}]った、「[彼{かれ}]らはエパ[枡{ます}]を、どこへ[持{も}]って[行{い}]くのですか」。", "11": "[彼{かれ}]はわたしに[言{い}]った、「シナルの[地{ち}]で、[女{おんな}]たちのために[家{いえ}]を[建{た}]てるのです。それが[建{た}]てられると、[彼{かれ}]らはエパ[枡{ます}]をそこにすえ、それの[土台{どだい}]の[上{うえ}]に[置{お}]くのです」。" }, "6": { "1": "わたしがまた[目{め}]をあげて[見{み}]ていると、四[両{りょう}]の[戦車{せんしゃ}]が二つの[山{やま}]の[間{あいだ}]から[出{で}]てきた。その[山{やま}]は[青銅{せいどう}]の[山{やま}]であった。", "2": "[第{だい}]一の[戦車{せんしゃ}]には[赤{あか}][馬{うま}]を[着{つ}]け、[第{だい}]二の[戦車{せんしゃ}]には[黒{くろ}][馬{うま}]を[着{つ}]け、", "3": "[第{だい}]三の[戦車{せんしゃ}]には[白馬{しろうま}]を[着{つ}]け、[第{だい}]四の[戦車{せんしゃ}]には、まだらのねずみ[色{いろ}]の[馬{うま}]を[着{つ}]けていた。", "4": "わたしは、わたしと[語{かた}]るみ[使{つかい}]に[尋{たず}]ねた、「わが[主{しゅ}]よ、これらはなんですか」。", "5": "[天{てん}]の[使{つかい}]は[答{こた}]えて、わたしに[言{い}]った、「これらは[全{ぜん}][地{ち}]の[主{しゅ}]の[前{まえ}]に[現{あらわ}]れて[後{のち}]、[天{てん}]の[四方{しほう}]に[出{で}]て[行{い}]くものです。", "6": "[黒{くろ}][馬{うま}]を[着{つ}]けた[戦車{せんしゃ}]は、[北{きた}]の[国{くに}]をさして[出{で}]て[行{い}]き、[白馬{しろうま}]は[西{にし}]の[国{くに}]をさして[出{で}]て[行{い}]き、まだらの[馬{うま}]は[南{みなみ}]の[国{くに}]をさして[出{で}]て[行{い}]くのです」。", "7": "[馬{うま}]が[出{で}]てくると、[彼{かれ}]らは、[地{ち}]をあまねくめぐるために、しきりに[出{で}]たがるのであった。それで[彼{かれ}]が「[行{い}]って、[地{ち}]をあまねくめぐれ」と[言{い}]うと、[彼{かれ}]らは[地{ち}]を[行{い}]きめぐった。", "8": "すると[彼{かれ}]はわたしを[呼{よ}]んで、「[北{きた}]の[国{くに}]をさして[行{い}]く[者{もの}]どもは、[北{きた}]の[国{くに}]でわたしの[心{こころ}]を[静{しず}]まらせてくれた」と[言{い}]った。", "9": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がまたわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "10": "「バビロンから[帰{かえ}]ってきたかの[捕囚{ほしゅう}]の[中{なか}]から、ヘルダイ、トビヤおよびエダヤを[連{つ}]れて、その[日{ひ}]にゼパニヤの[子{こ}]ヨシヤの[家{いえ}]に[行{い}]き、", "11": "[彼{かれ}]らから[金銀{きんぎん}]を[受{う}]け[取{と}]って、一つの[冠{かんむり}]を[造{つく}]り、それをヨザダクの[子{こ}]である[大{だい}][祭司{さいし}]ヨシュアの[頭{あたま}]にかぶらせて、", "12": "[彼{かれ}]に[言{い}]いなさい、『[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、[見{み}]よ、その[名{な}]を[枝{えだ}]という[人{ひと}]がある。[彼{かれ}]は[自分{じぶん}]の[場所{ばしょ}]で[成長{せいちょう}]して、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[建{た}]てる。", "13": "すなわち[彼{かれ}]は[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[建{た}]て、[王{おう}]としての[光栄{こうえい}]を[帯{お}]び、その[位{くらい}]に[座{ざ}]して[治{おさ}]める。その[位{くらい}]のかたわらに、ひとりの[祭司{さいし}]がいて、このふたりの[間{あいだ}]に[平和{へいわ}]の[一致{いっち}]がある』。", "14": "またその[冠{かんむり}]はヘルダイ、トビヤ、エダヤおよびゼパニヤの[子{こ}]ヨシヤの[記念{きねん}]として、[主{しゅ}]の[宮{みや}]に[納{おさ}]められる。", "15": "また[遠{とお}]い[所{ところ}]の[者{もの}]どもが[来{き}]て、[主{しゅ}]の[宮{みや}]を[建{た}]てることを[助{たす}]ける。そしてあなたがたは[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、わたしをつかわされたことを[知{し}]るようになる。あなたがたがもし[励{はげ}]んで、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]の[声{こえ}]に[聞{き}]き[従{したが}]うならば、このようになる」。" }, "7": { "1": "ダリヨス[王{おう}]の[第{だい}]四[年{ねん}]の九[月{がつ}]、すなわちキスリウという[月{つき}]の四[日{か}]に、[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がゼカリヤに[臨{のぞ}]んだ。", "2": "その[時{とき}]ベテルの[人々{ひとびと}]は、シャレゼル、レゲン・メレクおよびその[従者{じゅうしゃ}]をつかわして、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[請{こ}]い、", "3": "かつ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[宮{みや}]にいる[祭司{さいし}]に[問{と}]わせ、かつ[預言者{よげんしゃ}]に[問{と}]わせて[言{い}]った、「わたしは[今{いま}]まで、[多年{たねん}]おこなってきたように、五[月{がつ}]に[泣{な}]き[悲{かな}]しみ、かつ[断食{だんじき}]すべきでしょうか」。", "4": "この[時{とき}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "5": "「[地{ち}]のすべての[民{たみ}]、および[祭司{さいし}]に[告{つ}]げて[言{い}]いなさい、あなたがたが七十[年{ねん}]の[間{あいだ}]、五[月{がつ}]と七[月{がつ}]とに[断食{だんじき}]し、かつ[泣{な}]き[悲{かな}]しんだ[時{とき}]、はたして、わたしのために[断食{だんじき}]したか。", "6": "あなたがたが[食{く}]い[飲{の}]みする[時{とき}]、それは[全{まった}]く[自分{じぶん}]のために[食{く}]い、[自分{じぶん}]のために[飲{の}]むのではないか。", "7": "[昔{むかし}]エルサレムがその[周囲{しゅうい}]の[町々{まちまち}]と[共{とも}]に、[人{ひと}]が[住{す}]み、[栄{さか}]えていた[時{とき}]、また[南{みなみ}]の[地{ち}]および[平野{へいや}]にも、[人{ひと}]が[住{す}]んでいた[時{とき}]に、さきの[預言者{よげんしゃ}]たちによって、[主{しゅ}]がお[告{つ}]げになった[言葉{ことば}]は、これらの[事{こと}]ではなかったか」。", "8": "[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]が、またゼカリヤに[臨{のぞ}]んだ、", "9": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、[真実{しんじつ}]のさばきを[行{おこな}]い、[互{たがい}]に[相{あい}]いつくしみ、[相{あい}]あわれみ、", "10": "やもめ、みなしご、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]および[貧{まず}]しい[人{ひと}]を、しえたげてはならない。[互{たがい}]に[人{ひと}]を[害{がい}]することを、[心{こころ}]に[図{はか}]ってはならない」。", "11": "ところが、[彼{かれ}]らは[聞{き}]くことを[拒{こば}]み、[肩{かた}]をそびやかし、[耳{みみ}]を[鈍{にぶ}]くして[聞{き}]きいれず、", "12": "その[心{こころ}]を[金剛石{こんごうせき}]のようにして、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]がそのみたまにより、さきの[預言者{よげんしゃ}]によって[伝{つた}]えられた、[律法{りっぽう}]と[言葉{ことば}]とに[聞{き}]き[従{したが}]わなかった。それゆえ、[大{おお}]いなる[怒{いか}]りが、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]から[出{で}]て、[彼{かれ}]らに[臨{のぞ}]んだのである。", "13": "「わたしが[呼{よ}]ばわったけれども、[彼{かれ}]らは[聞{き}]こうとしなかった。そのとおりに、[彼{かれ}]らが[呼{よ}]ばわっても、わたしは[聞{き}]かない」と[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[仰{おお}]せられる。", "14": "「わたしは、つむじ[風{かぜ}]をもって、[彼{かれ}]らを[未知{みち}]のもろもろの[国民{こくみん}]の[中{なか}]に[散{ち}]らした。こうして[彼{かれ}]らが[去{さ}]った[後{のち}]、この[地{ち}]は[荒{あ}]れて[行{い}]き[来{き}]する[者{もの}]もなく、この[麗{うるわ}]しい[地{ち}]は[荒{あ}]れ[地{ち}]となったのである」。" }, "8": { "1": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "2": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『わたしはシオンのために、[大{おお}]いなるねたみを[起{おこ}]し、またこれがために、[大{おお}]いなる[憤{いきどお}]りをもってねたむ』。", "3": "[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられる、『わたしはシオンに[帰{かえ}]って、エルサレムの[中{なか}]に[住{す}]む。エルサレムは[忠信{ちゅうしん}]な[町{まち}]ととなえられ、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[山{やま}]は[聖{せい}]なる[山{やま}]と、となえられる』。", "4": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『エルサレムの[街路{がいろ}]には[再{ふたた}]び[老{お}]いた[男{おとこ}]、[老{お}]いた[女{おんな}]が[座{ざ}]するようになる。みな[年寄{としより}]の[人々{ひとびと}]で、おのおのつえを[手{て}]に[持{も}]つ。", "5": "またその[町{まち}]の[街路{がいろ}]には、[男{おとこ}]の[子{こ}]、[女{おんな}]の[子{こ}]が[満{み}]ちて、[街路{がいろ}]に[遊{あそ}]び[戯{たわむ}]れる』。", "6": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『その[日{ひ}]には、たとい、この[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]の[目{め}]に、[不思議{ふしぎ}]な[事{こと}]であっても、それはわたしの[目{め}]にも、[不思議{ふしぎ}]な[事{こと}]であろうか』と[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、『[見{み}]よ、わが[民{たみ}]を[東{ひがし}]の[国{くに}]から、また[西{にし}]の[国{くに}]から[救{すく}]い[出{だ}]し、", "8": "[彼{かれ}]らを[連{つ}]れてきて、エルサレムに[住{す}]まわせ、[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]となり、わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]となって、[共{とも}]に[真実{しんじつ}]と[正義{せいぎ}]とをもって[立{た}]つ』」。", "9": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[家{いえ}]である[宮{みや}]を[建{た}]てるために、その[礎{いしずえ}]をすえた[日{ひ}]からこのかた、[預言者{よげんしゃ}]たちの[口{くち}]から[出{で}]たこれらの[言葉{ことば}]を、きょう[聞{き}]く[者{もの}]よ、あなたがたの[手{て}]を[強{つよ}]くせよ。", "10": "この[日{ひ}]の[以前{いぜん}]には、[人{ひと}]も[働{はたら}]きの[価{あたい}]を[得{え}]ず、[獣{けもの}]も[働{はたら}]きの[価{あたい}]を[得{え}]ず、また[出{で}]る[者{もの}]もはいる[者{もの}]も、あだのために[安全{あんぜん}]ではなかった。わたしはまた[人々{ひとびと}]を[相{あい}]たがいにそむかせた。", "11": "しかし[今{いま}]は、わたしのこの[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]に[対{たい}]することは、さきの[日{ひ}]のようではないと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "そこには、[平和{へいわ}]と[繁栄{はんえい}]との[種{たね}]がまかれるからである。すなわちぶどうの[木{き}]は[実{み}]を[結{むす}]び、[地{ち}]は[産物{さんぶつ}]を[出{だ}]し、[天{てん}]は[露{つゆ}]を[与{あた}]える。わたしはこの[民{たみ}]の[残{のこ}]れる[者{もの}]に、これをことごとく[与{あた}]える。", "13": "ユダの[家{いえ}]およびイスラエルの[家{いえ}]よ、あなたがたが、[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[中{なか}]に、のろいとなっていたように、わたしはあなたがたを[救{すく}]って[祝福{しゅくふく}]とする。[恐{おそ}]れてはならない。あなたがたの[手{て}]を[強{つよ}]くせよ」。", "14": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、「あなたがたの[先祖{せんぞ}]が、わたしを[怒{いか}]らせた[時{とき}]に、[災{わざわい}]を[下{くだ}]そうと[思{おも}]って、これをやめなかったように、――[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる――", "15": "そのように、わたしはまた[今日{こんにち}]、エルサレムとユダの[家{いえ}]に[恵{めぐ}]みを[与{あた}]えよう。[恐{おそ}]れてはならない。", "16": "あなたがたのなすべき[事{こと}]はこれである。あなたがたは[互{たがい}]に[真実{しんじつ}]を[語{かた}]り、またあなたがたの[門{もん}]で、[真実{しんじつ}]と[平和{へいわ}]のさばきとを、[行{おこな}]わなければならない。", "17": "あなたがたは、[互{たがい}]に[人{ひと}]を[害{がい}]することを、[心{こころ}]に[図{はか}]ってはならない。[偽{いつわ}]りの[誓{ちか}]いを[好{この}]んではならない。わたしはこれらの[事{こと}]を[憎{にく}]むからであると、[主{しゅ}]は[言{い}]われる」。", "18": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]がわたしに[臨{のぞ}]んだ、", "19": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、四[月{がつ}]の[断食{だんじき}]と、五[月{がつ}]の[断食{だんじき}]と、七[月{がつ}]の[断食{だんじき}]と、十[月{がつ}]の[断食{だんじき}]とは、ユダの[家{いえ}]の[喜{よろこ}]び[楽{たの}]しみの[時{とき}]となり、よき[祝{いわい}]の[時{とき}]となる。ゆえにあなたがたは、[真実{しんじつ}]と[平和{へいわ}]とを[愛{あい}]せよ。", "20": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、もろもろの[民{たみ}]および[多{おお}]くの[町{まち}]の[住民{じゅうみん}]、すなわち、一つの[町{まち}]の[住民{じゅうみん}]は、[他{た}]の[町{まち}]の[人々{ひとびと}]のところに[行{い}]き、", "21": "『われわれは、ただちに[行{い}]って、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[請{こ}]い、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に[呼{よ}]び[求{もと}]めよう』と[言{い}]うと、『わたしも[行{い}]こう』と[言{い}]う。", "22": "[多{おお}]くの[民{たみ}]および[強{つよ}]い[国民{こくみん}]はエルサレムに[来{き}]て、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[求{もと}]め、[主{しゅ}]の[恵{めぐ}]みを[請{こ}]う。", "23": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、その[日{ひ}]には、もろもろの[国{くに}]ことばの[民{たみ}]の[中{なか}]から十[人{にん}]の[者{もの}]が、ひとりのユダヤ[人{ひと}]の[衣{ころも}]のすそをつかまえて、『あなたがたと[一緒{いっしょ}]に[行{い}]こう。[神{かみ}]があなたがたと[共{とも}]にいますことを[聞{き}]いたから』と[言{い}]う」。" }, "9": { "1": "[託宣{たくせん}][主{しゅ}]の[言葉{ことば}]はハデラクの[地{ち}]に[臨{のぞ}]み、ダマスコの[上{うえ}]にとどまる。アラムの[町々{まちまち}]はイスラエルのすべての[部族{ぶぞく}]のように[主{しゅ}]に[属{ぞく}]するからである。", "2": "これに[境{さかい}]するハマテもまたそのとおりだ。[非常{ひじょう}]に[賢{かしこ}]いが、ツロとシドンもまた[同様{どうよう}]である。", "3": "ツロは[自分{じぶん}]のために、とりでを[築{きず}]き、[銀{ぎん}]をちりのように[積{つ}]み、[金{きん}]を[道{みち}]ばたの[泥{どろ}]のように[積{つ}]んだ。", "4": "しかし[見{み}]よ、[主{しゅ}]はこれを[攻{せ}]め[取{と}]り、その[富{とみ}]を[海{うみ}]の[中{なか}]に[投{な}]げ[入{い}]れられる。これは[火{ひ}]で[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼされる。", "5": "アシケロンはこれを[見{み}]て[恐{おそ}]れ、ガザもまた[見{み}]てもだえ[苦{くる}]しみ、エクロンもまたその[望{のぞ}]む[所{ところ}]のものがはずかしめられて[苦{くる}]しむ。ガザには[王{おう}]が[絶{た}]え、アシケロンには[住{す}]む[者{もの}]がなくなり、", "6": "アシドドには[混血{こんけつ}]の[民{たみ}]が[住{す}]む。わたしはペリシテびとの[誇{ほこり}]を[断{た}]つ。", "7": "またその[口{くち}]から[血{ち}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、その[歯{は}]の[間{あいだ}]から[憎{にく}]むべき[物{もの}]を[取{と}]り[除{のぞ}]く。これもまた[残{のこ}]ってわれわれの[神{かみ}]に[帰{き}]し、ユダの[一{いち}][民族{みんぞく}]のようになる。またエクロンはエブスびとのようになる。", "8": "その[時{とき}]わたしは、わが[家{いえ}]のために[営{えい}]を[張{は}]って、[見張{みは}]りをし、[行{い}]き[来{き}]する[者{もの}]のないようにする。しえたげる[者{もの}]は、かさねて[通{とお}]ることがない。わたしが[今{いま}]、[自分{じぶん}]の[目{め}]で[見{み}]ているからである。", "9": "シオンの[娘{むすめ}]よ、[大{おお}]いに[喜{よろこ}]べ、エルサレムの[娘{むすめ}]よ、[呼{よ}]ばわれ。[見{み}]よ、あなたの[王{おう}]はあなたの[所{ところ}]に[来{く}]る。[彼{かれ}]は[義{ぎ}]なる[者{もの}]であって[勝利{しょうり}]を[得{え}]、[柔和{にゅうわ}]であって、ろばに[乗{の}]る。すなわち、ろばの[子{こ}]である[子{こ}][馬{うま}]に[乗{の}]る。", "10": "わたしはエフライムから[戦車{せんしゃ}]を[断{た}]ち、エルサレムから[軍馬{ぐんば}]を[断{た}]つ。また、いくさ[弓{ゆみ}]も[断{た}]たれる。[彼{かれ}]は[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]に[平和{へいわ}]を[告{つ}]げ、その[政治{せいじ}]は[海{うみ}]から[海{うみ}]に[及{およ}]び、[大川{おおかわ}]から[地{ち}]の[果{はて}]にまで[及{およ}]ぶ。", "11": "あなたについてはまた、あなたとの[契約{けいやく}]の[血{ち}]のゆえに、わたしはかの[水{みず}]のない[穴{あな}]から、あなたの[捕{とら}]われ[人{びと}]を[解{と}]き[放{はな}]す。", "12": "[望{のぞ}]みをいだく[捕{とら}]われ[人{びと}]よ、あなたの[城{しろ}]に[帰{かえ}]れ。わたしはきょうもなお[告{つ}]げて[言{い}]う、[必{かなら}]ず[倍{ばい}]して、あなたをもとに[返{かえ}]すことを。", "13": "わたしはユダを[張{は}]って、わが[弓{ゆみ}]となし、エフライムをその[矢{や}]とした。シオンよ、わたしはあなたの[子{こ}]らを[呼{よ}]び[起{おこ}]して、ギリシヤの[人々{ひとびと}]を[攻{せ}]めさせ、あなたを[勇士{ゆうし}]のつるぎのようにさせる。", "14": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[現{あらわ}]れて、その[矢{や}]をいなずまのように[射{い}]られる。[主{しゅ}]なる[神{かみ}]はラッパを[吹{ふ}]きならし、[南{みなみ}]のつむじ[風{かぜ}]に[乗{の}]って[出{で}]てこられる。", "15": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[守{まも}]られるので、[彼{かれ}]らは[石{いし}][投{な}]げどもを[食{く}]い[尽{つく}]し、[踏{ふ}]みつける。[彼{かれ}]らはまたぶどう[酒{しゅ}]のように[彼{かれ}]らの[血{ち}]を[飲{の}]み、[鉢{はち}]のようにそれで[満{み}]たされ、[祭壇{さいだん}]のすみのように[浸{ひた}]される。", "16": "その[日{ひ}]、[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は、[彼{かれ}]らを[救{すく}]い、その[民{たみ}]を[羊{ひつじ}]のように[養{やしな}]われる。[彼{かれ}]らは[冠{かんむり}]の[玉{たま}]のように、その[地{ち}]に[輝{かがや}]く。", "17": "そのさいわい、その[麗{うるわ}]しさは、いかばかりであろう。[穀物{こくもつ}]は[若者{わかもの}]を[栄{さか}]えさせ、[新{あたら}]しいぶどう[酒{しゅ}]は、おとめを[栄{さか}]えさせる。" }, "10": { "1": "あなたがたは[春{はる}]の[雨{あめ}]の[時{とき}]に、[雨{あめ}]を[主{しゅ}]に[請{こ}]い[求{もと}]めよ。[主{しゅ}]はいなずまを[造{つく}]り、[大雨{おおあめ}]を[人々{ひとびと}]に[賜{たま}]い、[野{の}]の[青草{あおくさ}]をおのおのに[賜{たま}]わる。", "2": "テラピムは、たわごとを[言{い}]い、[占{うらな}]い[師{し}]は[偽{いつわ}]りを[見{み}]、[夢見{ゆめみ}]る[者{もの}]は[偽{いつわ}]りの[夢{ゆめ}]を[語{かた}]り、むなしい[慰{なぐさ}]めを[与{あた}]える。このゆえに、[民{たみ}]は[羊{ひつじ}]のようにさまよい、[牧者{ぼくしゃ}]がないために[悩{なや}]む。", "3": "「わが[怒{いか}]りは[牧者{ぼくしゃ}]にむかって[燃{も}]え、わたしは[雄{お}]やぎを[罰{ばっ}]する。[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が、その[群{む}]れの[羊{ひつじ}]であるユダの[家{いえ}]を[顧{かえり}]み、これをみごとな[軍馬{ぐんば}]のようにされるからである。", "4": "[隅{すみ}][石{いし}]は[彼{かれ}]らから[出{で}]、[天幕{てんまく}]の[杭{くい}]も[彼{かれ}]らから[出{で}]、いくさ[弓{ゆみ}]も[彼{かれ}]らから[出{で}]、[支配者{しはいしゃ}]も[皆{みな}][彼{かれ}]らの[中{なか}]から[出{で}]る。", "5": "[彼{かれ}]らが[戦{たたか}]う[時{とき}]は[勇士{ゆうし}]のようになって、[道{みち}]ばたの[泥{どろ}]の[中{なか}]に[敵{てき}]を[踏{ふ}]みにじる。[主{しゅ}]が[彼{かれ}]らと[共{とも}]におられるゆえに[彼{かれ}]らは[戦{たたか}]い、[馬{うま}]に[乗{の}]る[者{もの}]どもを[困{こま}]らせる。", "6": "わたしはユダの[家{いえ}]を[強{つよ}]くし、ヨセフの[家{いえ}]を[救{すく}]う。わたしは[彼{かれ}]らをあわれんで、[彼{かれ}]らを[連{つ}]れ[帰{かえ}]る。[彼{かれ}]らはわたしに[捨{す}]てられたことのないようになる。わたしは[彼{かれ}]らの[神{かみ}]、[主{しゅ}]であって、[彼{かれ}]らに[答{こた}]えるからである。", "7": "エフライムびとは[勇士{ゆうし}]のようになり、その[心{こころ}]は[酒{さけ}]を[飲{の}]んだように[喜{よろこ}]ぶ。その[子{こ}][供{とも}]らはこれを[見{み}]て[喜{よろこ}]び、その[心{こころ}]は[主{しゅ}]によって[楽{たの}]しむ。", "8": "わたしは[彼{かれ}]らに[向{む}]かい、[口笛{くちぶえ}]を[吹{ふ}]いて[彼{かれ}]らを[集{あつ}]める、わたしが[彼{かれ}]らをあがなったからである。[彼{かれ}]らは[昔{むかし}]のように[数多{かずおお}]くなる。", "9": "わたしは[彼{かれ}]らを[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]の[中{なか}]に[散{ち}]らした。しかし[彼{かれ}]らは[遠{とお}]い[国々{くにぐに}]でわたしを[覚{おぼ}]え、その[子供{こども}]らと[共{とも}]に[生{い}]きながらえて[帰{かえ}]ってくる。", "10": "わたしは[彼{かれ}]らをエジプトの[国{くに}]から[連{つ}]れ[帰{かえ}]り、アッスリヤから[彼{かれ}]らを[集{あつ}]める。わたしはギレアデの[地{ち}]およびレバノンに[彼{かれ}]らを[連{つ}]れて[行{い}]く。[彼{かれ}]らはいる[所{ところ}]もないほどに[多{おお}]くなる。", "11": "[彼{かれ}]らはエジプトの[海{うみ}]を[通{とお}]る。[海{うみ}]の[波{なみ}]は[撃{う}]たれ、ナイルの[淵{ふち}]はことごとくかれた。アッスリヤの[高{たか}]ぶりは[低{ひく}]くされ、エジプトのつえは[移{うつ}]り[去{さ}]る。", "12": "わたしは[彼{かれ}]らを[主{しゅ}]によって[強{つよ}]くする。[彼{かれ}]らは[主{しゅ}]の[名{な}]を[誇{ほこ}]る」と[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "11": { "1": "レバノンよ、おまえの[門{もん}]を[開{ひら}]き、おまえの[香柏{こうはく}]を[火{ひ}]に[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼさせよ。", "2": "いとすぎよ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。[香柏{こうはく}]は[倒{たお}]れ、みごとな[木{き}]は、そこなわれたからである。バシャンのかしよ、[泣{な}]き[叫{さけ}]べ。[茂{しげ}]った[林{はやし}]は[倒{たお}]れたからである。", "3": "[聞{き}]け、[牧者{ぼくしゃ}]の[泣{な}]き[叫{さけ}]ぶ[声{こえ}]を。[彼{かれ}]らの[栄{さか}]えが[消{き}]え[去{さ}]ったからである。[聞{き}]け、ししのほえる[声{こえ}]を。ヨルダンの[草{くさ}]むらが[荒{あ}]れ[果{は}]てたからである。", "4": "わが[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこう[仰{おお}]せられた、「ほふらるべき[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[牧者{ぼくしゃ}]となれ。", "5": "これを[買{か}]う[者{もの}]は、これをほふっても[罰{ばっ}]せられない。これを[売{う}]る[者{もの}]は[言{い}]う、『[主{しゅ}]はほむべきかな、わたしは[富{と}]んだ』と。そしてその[牧者{ぼくしゃ}]は、これをあわれまない。", "6": "わたしは、もはやこの[地{ち}]の[住民{じゅうみん}]をあわれまないと、[主{しゅ}]は[言{い}]われる。[見{み}]よ、わたしは[人{ひと}]をおのおのその[牧者{ぼくしゃ}]の[手{て}]に[渡{わた}]し、おのおのその[王{おう}]の[手{て}]に[渡{わた}]す。[彼{かれ}]らは[地{ち}]を[荒{あら}]す。わたしは[彼{かれ}]らの[手{て}]からこれを[救{すく}]い[出{だ}]さない」。", "7": "わたしは[羊{ひつじ}]の[商人{しょうにん}]のために、ほふらるべき[羊{ひつじ}]の[群{む}]れの[牧者{ぼくしゃ}]となった。わたしは二[本{ほん}]のつえを[取{と}]り、その一[本{ぽん}]を[恵{めぐ}]みと[名{な}]づけ、一[本{ぽん}]を[結{むす}]びと[名{な}]づけて、その[羊{ひつじ}]を[牧{ぼく}]した。", "8": "わたしは一か[月{げつ}]に[牧者{ぼくしゃ}]三[人{にん}]を[滅{ほろ}]ぼした。わたしは[彼{かれ}]らに、がまんしきれなくなったが、[彼{かれ}]らもまた、わたしを[忌{い}]みきらった。", "9": "それでわたしは[言{い}]った、「わたしはあなたがたの[牧者{ぼくしゃ}]とならない。[死{し}]ぬ[者{もの}]は[死{し}]に、[滅{ほろ}]びる[者{もの}]は[滅{ほろ}]び、[残{のこ}]った[者{もの}]はたがいにその[肉{にく}]を[食{く}]いあうがよい」。", "10": "わたしは[恵{めぐ}]みというつえを[取{と}]って、これを[折{お}]った。これはわたしがもろもろの[民{たみ}]と[結{むす}]んだ[契約{けいやく}]を、[廃{はい}]するためであった。", "11": "そしてこれは、その[日{ひ}]に[廃{はい}]された。そこで、わたしに[目{め}]を[注{そそ}]いでいた[羊{ひつじ}]の[商人{しょうにん}]らは、これが[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]であったことを[知{し}]った。", "12": "わたしは[彼{かれ}]らに[向{む}]かって、「あなたがたがもし、よいと[思{おも}]うならば、わたしに[賃銀{ちんぎん}]を[払{はら}]いなさい。もし、いけなければやめなさい」と[言{い}]ったので、[彼{かれ}]らはわたしの[賃銀{ちんぎん}]として、[銀{ぎん}]三十シケルを[量{はか}]った。", "13": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「[彼{かれ}]らによって、わたしが[値{ね}][積{つ}]られたその[尊{たっと}]い[価{あたい}]を、[宮{みや}]のさいせん[箱{はこ}]に[投{な}]げ[入{い}]れよ」。わたしは[銀{ぎん}]三十シケルを[取{と}]って、これを[主{しゅ}]の[宮{みや}]のさいせん[箱{はこ}]に[投{な}]げ[入{い}]れた。", "14": "そしてわたしは[結{むす}]びという[第{だい}]二のつえを[折{お}]った。これはユダとイスラエルの[間{あいだ}]の、[兄弟{きょうだい}][関係{かんけい}]を[廃{はい}]するためであった。", "15": "[主{しゅ}]はわたしに[言{い}]われた、「おまえはまた[愚{おろ}]かな[牧者{ぼくしゃ}]の[器{うつわ}]を[取{と}]れ。", "16": "[見{み}]よ、わたしは[地{ち}]にひとりの[牧者{ぼくしゃ}]を[起{おこ}]す。[彼{かれ}]は[滅{ほろ}]ぼされる[者{もの}]を[顧{かえり}]みず、[迷{まよ}]える[者{もの}]を[尋{たず}]ねず、[傷{きず}]ついた[者{もの}]をいやさず、[健{すこ}]やかな[者{もの}]を[養{やしな}]わず、[肥{こ}]えた[者{もの}]の[肉{にく}]を[食{く}]らい、そのひずめをさえ[裂{さ}]く[者{もの}]である。", "17": "その[羊{ひつじ}]の[群{む}]れを[捨{す}]てる[愚{おろ}]かな[牧者{ぼくしゃ}]はわざわいだ。どうか、つるぎがその[腕{うで}]を[撃{う}]ち、その[右{みぎ}]の[目{め}]を[撃{う}]つように。その[腕{うで}]は[全{まった}]く[衰{おとろ}]え、その[右{みぎ}]の[目{め}]は[全{まった}]く[見{み}]えなくなるように」。" }, "12": { "1": "[託宣{たくせん}]イスラエルについての[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]。すなわち[天{てん}]をのべ、[地{ち}]の[基{もとい}]をすえ、[人{ひと}]の[霊{れい}]をその[中{なか}]に[造{つく}]られた[主{しゅ}]は、こう[仰{おお}]せられる、", "2": "「[見{み}]よ、わたしはエルサレムを、その[周囲{しゅうい}]にあるすべての[民{たみ}]をよろめかす[杯{さかずき}]にしようとしている。これはエルサレムの[攻{せ}]め[囲{かこ}]まれる[時{とき}]、ユダにも[及{およ}]ぶ。", "3": "その[日{ひ}]には、わたしはエルサレムをすべての[民{たみ}]に[対{たい}]して[重{おも}]い[石{いし}]とする。これを[持{も}]ちあげる[者{もの}]はみな[大{だい}][傷{きず}]を[受{う}]ける。[地{ち}]の[国々{くにぐに}]の[民{たみ}]は[皆{みな}][集{あつ}]まって、これを[攻{せ}]める。", "4": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、わたしはすべての[馬{うま}]を[撃{う}]って[驚{おどろ}]かせ、その[乗{の}]り[手{て}]を[撃{う}]って[狂{くる}]わせる。しかし、もろもろの[民{たみ}]の[馬{うま}]を、ことごとく[撃{う}]って、めくらとするとき、ユダの[家{いえ}]に[対{たい}]しては、わたしの[目{め}]を[開{ひら}]く。", "5": "その[時{とき}]ユダの[諸{しょ}][族{ぞく}]は、その[心{こころ}]の[中{なか}]に『エルサレムの[住民{じゅうみん}]は、その[神{かみ}]、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]によって[力強{ちからづよ}]くなった』と[言{い}]う。", "6": "その[日{ひ}]には、わたしはユダの[諸{しょ}][族{ぞく}]を、たきぎの[中{なか}]の[火皿{ひざら}]のようにし、[麦{むぎ}][束{たば}]の[中{なか}]のたいまつのようにする。[彼{かれ}]らは[右{みぎ}]に[左{ひだり}]に、その[周囲{しゅうい}]にあるすべての[民{たみ}]を、[焼{や}]き[滅{ほろ}]ぼす。しかしエルサレムはなお、そのもとの[所{ところ}]、すなわちエルサレムで、[人{ひと}]の[住{す}]む[所{ところ}]となる。", "7": "[主{しゅ}]はまずユダの[幕屋{まくや}]を[救{すく}]われる。これはダビデの[家{いえ}]の[光栄{こうえい}]と、エルサレムの[住民{じゅうみん}]の[光栄{こうえい}]とが、ユダの[光栄{こうえい}]にまさることのないようにするためである。", "8": "その[日{ひ}]、[主{しゅ}]はエルサレムの[住民{じゅうみん}]を[守{まも}]られる。[彼{かれ}]らの[中{なか}]の[弱{よわ}]い[者{もの}]も、その[日{ひ}]には、ダビデのようになる。またダビデの[家{いえ}]は[神{かみ}]のように、[彼{かれ}]らに[先{さき}]だつ[主{しゅ}]の[使{つかい}]のようになる。", "9": "その[日{ひ}]には、わたしはエルサレムに[攻{せ}]めて[来{く}]る[国民{こくみん}]を、ことごとく[滅{ほろ}]ぼそうと[努{つと}]める。", "10": "わたしはダビデの[家{いえ}]およびエルサレムの[住民{じゅうみん}]に、[恵{めぐ}]みと[祈{いのり}]の[霊{れい}]とを[注{そそ}]ぐ。[彼{かれ}]らはその[刺{さ}]した[者{もの}]を[見{み}]る[時{とき}]、ひとり[子{こ}]のために[嘆{なげ}]くように[彼{かれ}]のために[嘆{なげ}]き、ういごのために[悲{かな}]しむように、[彼{かれ}]のためにいたく[悲{かな}]しむ。", "11": "その[日{ひ}]には、エルサレムの[嘆{なげ}]きは、メギドの[平野{へいや}]にあったハダデ・リンモンのための[嘆{なげ}]きのように[大{おお}]きい。", "12": "[国{くに}]じゅう、[氏族{しぞく}]おのおの[別{わか}]れて[嘆{なげ}]く。すなわちダビデの[家{いえ}]の[氏族{しぞく}]は[別{わか}]れて[嘆{なげ}]き、その[妻{つま}]たちも[別{わか}]れて[嘆{なげ}]く。ナタンの[家{いえ}]の[氏族{しぞく}]は[別{わか}]れて[嘆{なげ}]き、その[妻{つま}]たちも[別{わか}]れて[嘆{なげ}]く。", "13": "レビの[家{いえ}]の[氏族{しぞく}]は[別{わか}]れて[嘆{なげ}]き、その[妻{つま}]たちも[別{わか}]れて[嘆{なげ}]く。シメイの[氏族{しぞく}]は[別{わか}]れて[嘆{なげ}]き、その[妻{つま}]たちも[別{わか}]れて[嘆{なげ}]く。", "14": "その[他{た}]の[氏族{しぞく}]も[皆{みな}][別{わか}]れて[嘆{なげ}]き、その[妻{つま}]たちも[別{わか}]れて[嘆{なげ}]くのである。" }, "13": { "1": "その[日{ひ}]には、[罪{つみ}]と[汚{けが}]れとを[清{きよ}]める[一{ひと}]つの[泉{いずみ}]が、ダビデの[家{いえ}]とエルサレムの[住民{じゅうみん}]とのために[開{ひら}]かれる。", "2": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、その[日{ひ}]には、わたしは[地{ち}]から[偶像{ぐうぞう}]の[名{な}]を[取{と}]り[除{のぞ}]き、[重{かさ}]ねて[人{ひと}]に[覚{おぼ}]えられることのないようにする。わたしはまた[預言者{よげんしゃ}]および[汚{けが}]れの[霊{れい}]を、[地{ち}]から[去{さ}]らせる。", "3": "もし、[人{ひと}]が[今後{こんご}][預言{よげん}]するならば、その[産{う}]みの[父母{ふぼ}]はこれにむかって、『あなたは[主{しゅ}]の[名{な}]をもって[偽{いつわ}]りを[語{かた}]るゆえ、[生{い}]きていることができない』と[言{い}]い、その[産{う}]みの[父母{ふぼ}]は[彼{かれ}]が[預言{よげん}]している[時{とき}]、[彼{かれ}]を[刺{さ}]すであろう。", "4": "その[日{ひ}]には、[預言者{よげんしゃ}]たちは[皆{みな}][預言{よげん}]する[時{とき}]、その[幻{まぼろし}]を[恥{は}]じる。また[人{ひと}]を[欺{あざむ}]くための[毛{け}]の[上着{うわぎ}]を[着{き}]ない。", "5": "そして『わたしは[預言者{よげんしゃ}]ではない、わたしは[土地{とち}]を[耕{たがや}]す[者{もの}]だ。[若{わか}]い[時{とき}]から[土地{とち}]を[持{も}]っている』と[言{い}]う。", "6": "もし、[人{ひと}]が[彼{かれ}]に『あなたの[背中{せなか}]の[傷{きず}]は[何{なに}]か』と[尋{たず}]ねるならば、『これはわたしの[友{とも}]だちの[家{いえ}]で[受{う}]けた[傷{きず}]だ』と、[彼{かれ}]は[言{い}]うであろう」。", "7": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「つるぎよ、[立{た}]ち[上{あ}]がってわが[牧者{ぼくしゃ}]を[攻{せ}]めよ。わたしの[次{つぎ}]に[立{た}]つ[人{ひと}]を[攻{せ}]めよ。[牧者{ぼくしゃ}]を[撃{う}]て、その[羊{ひつじ}]は[散{ち}]る。わたしは[手{て}]をかえして、[小{ちい}]さい[者{もの}]どもを[攻{せ}]める。", "8": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[全{ぜん}][地{ち}]の[人{ひと}]の三[分{ぶん}]の二は[断{た}]たれて[死{し}]に、三[分{ぶん}]の一は[生{い}]き[残{のこ}]る。", "9": "わたしはこの三[分{ぶん}]の一を[火{ひ}]の[中{なか}]に[入{い}]れ、[銀{ぎん}]をふき[分{わ}]けるように、これをふき[分{わ}]け、[金{きん}]を[精錬{せいれん}]するように、これを[精錬{せいれん}]する。[彼{かれ}]らはわたしの[名{な}]を[呼{よ}]び、わたしは[彼{かれ}]らに[答{こた}]える。わたしは『[彼{かれ}]らはわが[民{たみ}]である』と[言{い}]い、[彼{かれ}]らは『[主{しゅ}]はわが[神{かみ}]である』と[言{い}]う」。" }, "14": { "1": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[日{ひ}]が[来{く}]る。その[時{とき}]あなたの[奪{うば}]われた[物{もの}]は、あなたの[中{なか}]で[分{わ}]かたれる。", "2": "わたしは[万国{ばんこく}]の[民{たみ}]を[集{あつ}]めて、エルサレムを[攻{せ}]め[撃{う}]たせる。[町{まち}]は[取{と}]られ、[家{いえ}]はかすめられ、[女{おんな}]は[犯{おか}]され、[町{まち}]の[半{なか}]ばは[捕{とら}]えられて[行{い}]く。しかし[残{のこ}]りの[民{たみ}]は[町{まち}]から[断{た}]たれることはない。", "3": "その[時{とき}]、[主{しゅ}]は[出{で}]てきて、いくさの[日{ひ}]にみずから[戦{たたか}]われる[時{とき}]のように、それらの[国{くに}]びとと[戦{たたか}]われる。", "4": "その[日{ひ}]には[彼{かれ}]の[足{あし}]が、[東{ひがし}]の[方{ほう}]エルサレムの[前{まえ}]にあるオリブ[山{やま}]の[上{うえ}]に[立{た}]つ。そしてオリブ[山{やま}]は、[非常{ひじょう}]に[広{ひろ}]い一つの[谷{たに}]によって、[東{ひがし}]から[西{にし}]に二つに[裂{さ}]け、その[山{やま}]の[半{なか}]ばは[北{きた}]に、[半{なか}]ばは[南{みなみ}]に[移{うつ}]り、", "5": "わが[山{やま}]の[谷{たに}]はふさがれる。[裂{さ}]けた[山{やま}]の[谷{たに}]が、そのかたわらに[接触{せっしょく}]するからである。そして、あなたがたはユダの[王{おう}]ウジヤの[世{よ}]に、[地震{じしん}]を[避{さ}]けて[逃{に}]げたように[逃{に}]げる。こうして、あなたがたの[神{かみ}]、[主{しゅ}]はこられる、もろもろの[聖者{せいじゃ}]と[共{とも}]にこられる。", "6": "その[日{ひ}]には、[寒{さむ}]さも[霜{しも}]もない。", "7": "そこには[長{なが}]い[連続{れんぞく}]した[日{ひ}]がある([主{しゅ}]はこれを[知{し}]られる)。これには[昼{ひる}]もなく、[夜{よる}]もない。[夕暮{ゆうぐれ}]になっても、[光{ひかり}]があるからである。", "8": "その[日{ひ}]には、[生{い}]ける[水{みず}]がエルサレムから[流{なが}]れ[出{で}]て、その[半{なか}]ばは[東{ひがし}]の[海{うみ}]に、その[半{なか}]ばは[西{にし}]の[海{うみ}]に[流{なが}]れ、[夏{なつ}]も[冬{ふゆ}]もやむことがない。", "9": "[主{しゅ}]は[全{ぜん}][地{ち}]の[王{おう}]となられる。その[日{ひ}]には、[主{しゅ}]ひとり、その[名{な}]一つのみとなる。", "10": "[全{ぜん}][地{ち}]はゲバからエルサレムの[南{みなみ}]リンモンまで、[平地{へいち}]のように[変{かわ}]る。しかしエルサレムは[高{たか}]くなって、そのもとの[所{ところ}]にとどまり、ベニヤミンの[門{もん}]から、[先{さき}]にあった[門{もん}]の[所{ところ}]に[及{およ}]び、[隅{すみ}]の[門{もん}]に[至{いた}]り、ハナネルのやぐらから、[王{おう}]の[酒{さか}]ぶねにまで[及{およ}]ぶ。", "11": "その[中{なか}]には[人{ひと}]が[住{す}]み、もはやのろいはなく、エルサレムは[安{やす}]らかに[立{た}]つ。", "12": "エルサレムを[攻撃{こうげき}]したもろもろの[民{たみ}]を、[主{しゅ}]は[災{わざわい}]をもって[撃{う}]たれる。すなわち[彼{かれ}]らはなお[足{あし}]で[立{た}]っているうちに、その[肉{にく}]は[腐{くさ}]れ、[目{め}]はその[穴{あな}]の[中{なか}]で[腐{くさ}]れ、[舌{した}]はその[口{くち}]の[中{なか}]で[腐{くさ}]れる。", "13": "その[日{ひ}]には、[主{しゅ}]は[彼{かれ}]らを[大{おお}]いにあわてさせられるので、[彼{かれ}]らはおのおのその[隣{とな}]り[人{びと}]を[捕{とら}]え、[手{て}]をあげてその[隣{とな}]り[人{びと}]を[攻{せ}]める。", "14": "ユダもまた、エルサレムに[敵{てき}]して[戦{たたか}]う。その[周囲{しゅうい}]のすべての[国{くに}]びとの[財宝{ざいほう}]、すなわち[金銀{きんぎん}]、[衣服{いふく}]などが、はなはだ[多{おお}]く[集{あつ}]められる。", "15": "また[馬{うま}]、[騾{ら}]、らくだ、ろば、およびその[陣営{じんえい}]にあるすべての[家畜{かちく}]にも、この[災{わざわい}]のような[災{わざわい}]が[臨{のぞ}]む。", "16": "エルサレムに[攻{せ}]めて[来{き}]たもろもろの[国{くに}]びとの[残{のこ}]った[者{もの}]は、[皆{みな}][年々{ねんねん}][上{のぼ}]って[来{き}]て、[王{おう}]なる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[拝{おが}]み、[仮庵{かりほ}]の[祭{まつり}]を[守{まも}]るようになる。", "17": "[地{ち}]の[諸{しょ}][族{ぞく}]のうち、[王{おう}]なる[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]を[拝{おが}]むために、エルサレムに[上{のぼ}]らない[者{もの}]の[上{うえ}]には、[雨{あめ}]が[降{ふ}]らない。", "18": "エジプトの[人々{ひとびと}]が、もし[上{のぼ}]ってこない[時{とき}]には、[主{しゅ}]が[仮庵{かりほ}]の[祭{まつり}]を[守{まも}]るために、[上{のぼ}]ってこないすべての[国{くに}]びとを[撃{う}]たれるその[災{わざわい}]が、[彼{かれ}]らの[上{うえ}]に[臨{のぞ}]む。", "19": "これが、エジプトびとの[受{う}]ける[罰{ばつ}]、およびすべて[仮庵{かりほ}]の[祭{まつり}]を[守{まも}]るために[上{のぼ}]ってこない[国{くに}]びとの[受{う}]ける[罰{ばつ}]である。", "20": "その[日{ひ}]には、[馬{うま}]の[鈴{すず}]の[上{うえ}]に「[主{しゅ}]に[聖{せい}]なる[者{もの}]」と、しるすのである。また[主{しゅ}]の[宮{みや}]のなべは、[祭壇{さいだん}]の[前{まえ}]の[鉢{はち}]のように、[聖{せい}]なる[物{もの}]となる。", "21": "エルサレムおよびユダのすべてのなべは、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]に[対{たい}]して[聖{せい}]なる[物{もの}]となり、すべて[犠牲{ぎせい}]をささげる[者{もの}]は[来{き}]てこれを[取{と}]り、その[中{なか}]で[犠牲{ぎせい}]の[肉{にく}]を[煮{に}]ることができる。その[日{ひ}]には、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[宮{みや}]に、もはや[商人{しょうにん}]はいない。" } }, "mal": { "1": { "1": "マラキによってイスラエルに[臨{のぞ}]んだ[主{しゅ}]の[言葉{ことば}]の[託宣{たくせん}]。", "2": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしはあなたがたを[愛{あい}]した」と。ところがあなたがたは[言{い}]う、「あなたはどんなふうに、われわれを[愛{あい}]されたか」。[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「エサウはヤコブの[兄{あに}]ではないか。しかしわたしはヤコブを[愛{あい}]し、", "3": "エサウを[憎{にく}]んだ。かつ、わたしは[彼{かれ}]の[山地{やまち}]を[荒{あら}]し、その[嗣{し}][業{ぎょう}]を[荒野{あらの}]の[山犬{やまいぬ}]に[与{あた}]えた」。", "4": "もしエドムが「われわれは[滅{ほろ}]ぼされたけれども、[荒{あ}]れた[所{ところ}]を[再{ふたた}]び[建{た}]てる」と[言{い}]うならば、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は「[彼{かれ}]らは[建{た}]てるかもしれない。しかしわたしはそれを[倒{たお}]す。[人々{ひとびと}]は、[彼{かれ}]らを[悪{あ}]しき[国{くに}]ととなえ、とこしえに[主{しゅ}]の[怒{いか}]りをうける[民{たみ}]ととなえる」と[言{い}]われる。", "5": "あなたがたの[目{め}]はこれを[見{み}]て、「[主{しゅ}]はイスラエルの[境{さかい}]を[越{こ}]えて[大{おお}]いなる[神{かみ}]である」と[言{い}]うであろう。", "6": "「[子{こ}]はその[父{ちち}]を[敬{うやま}]い、しもべはその[主人{しゅじん}]を[敬{うやま}]う。それでわたしがもし[父{ちち}]であるならば、あなたがたのわたしを[敬{うやま}]う[事実{じじつ}]が、どこにあるか。わたしがもし[主人{しゅじん}]であるならば、わたしを[恐{おそ}]れる[事実{じじつ}]が、どこにあるか。わたしの[名{な}]を[侮{あなど}]る[祭司{さいし}]たちよ、と[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]はあなたがたに[言{い}]われる。ところがあなたがたは『われわれはどんなふうにあなたの[名{な}]を[侮{あなど}]ったか』と[言{い}]い、", "7": "[汚{けが}]れた[食物{しょくもつ}]をわたしの[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にささげる。またあなたがたは、[主{しゅ}]の[台{だい}]は[卑{いや}]しむべき[物{もの}]であると[考{かんが}]えて、『われわれはどんなふうに、それを[汚{けが}]したか』と[言{い}]う。", "8": "あなたがたが[盲目{もうもく}]の[獣{けもの}]を、[犠牲{ぎせい}]にささげるのは[悪{わる}]い[事{こと}]ではないか。また[足{あし}]のなえたもの、[病{や}]めるものをささげるのは[悪{わる}]い[事{こと}]ではないか。[今{いま}]これをあなたのつかさにささげてみよ。[彼{かれ}]はあなたを[喜{よろこ}]び、あなたを[受{う}]けいれるであろうかと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "あなたがたは、[神{かみ}]がわれわれをあわれまれるように、[神{かみ}]の[恵{めぐ}]みを[求{もと}]めてみよ。このようなあなたがたの[手{て}]のささげ[物{もの}]をもって、[彼{かれ}]はあなたがたを[受{う}]けいれられるであろうかと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "10": "あなたがたがわが[祭壇{さいだん}]の[上{うえ}]にいたずらに、[火{ひ}]をたくことのないように[戸{と}]を[閉{と}]じる[者{もの}]があなたがたのうちに、ひとりあったらいいのだが。わたしはあなたがたを[喜{よろこ}]ばない、またあなたがたの[手{て}]からささげ[物{もの}]を[受{う}]けないと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "[日{ひ}]の[出{で}]る[所{ところ}]から[没{ぼっ}]する[所{ところ}]まで、[国々{くにぐに}]のうちにわが[名{な}]はあがめられている。また、どこでも[香{こう}]と[清{きよ}]いささげ[物{もの}]が、わが[名{な}]のためにささげられる。これはわが[名{な}]が[国々{くにぐに}]のうちにあがめられているからであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "ところがあなたがたは、[主{しゅ}]の[台{だい}]は[汚{けが}]れている、またこの[食物{しょくもつ}]は[卑{いや}]しむべき[物{もの}]であると[言{い}]って、これを[汚{けが}]した。", "13": "あなたがたはまた『これはなんと[煩{わずら}]わしい[事{こと}]か』と[言{い}]って、わたしを[鼻{はな}]であしらうと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。あなたがたはまた[奪{うば}]った[物{もの}]、[足{あし}]なえのもの、[病{や}]めるものを、ささげ[物{もの}]として[携{たずさ}]えて[来{く}]る。わたしはそれを、あなたがたの[手{て}]から、[受{う}]けるであろうかと[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "14": "[群{む}]れのうちに[雄{おす}]の[獣{けもの}]があり、それをささげると[誓{ちか}]いを[立{た}]てているのに、[傷{きず}]のあるものを、[主{しゅ}]にささげる[偽{いつわ}]り[者{もの}]はのろわれる。わたしは[大{おお}]いなる[王{おう}]で、わが[名{な}]は[国々{くにぐに}]のうちに[恐{おそ}]れられるべきであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。" }, "2": { "1": "[祭司{さいし}]たちよ、[今{いま}]この[命令{めいれい}]があなたがたに[与{あた}]えられる。", "2": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたがたがもし[聞{き}]き[従{したが}]わず、またこれを[心{こころ}]に[留{と}]めず、わが[名{な}]に[栄光{えいこう}]を[帰{き}]さないならば、わたしはあなたがたの[上{うえ}]に、のろいを[送{おく}]り、またあなたがたの[祝福{しゅくふく}]をのろいに[変{か}]える。あなたがたは、これを[心{こころ}]に[留{と}]めないので、わたしはすでにこれをのろった。", "3": "[見{み}]よ、わたしはあなたがたの[子孫{しそん}]を[責{せ}]める。またあなたがたの[犠牲{ぎせい}]の[糞{ふん}]を、あなたがたの[顔{かお}]の[上{うえ}]にまき[散{ち}]らし、あなたがたをわたしの[前{まえ}]から[退{しりぞ}]ける。", "4": "こうしてわたしが、この[命令{めいれい}]をあなたがたに[与{あた}]えたのは、レビと[結{むす}]んだわが[契約{けいやく}]が、[保{たも}]たれるためであることを、あなたがたが[知{し}]るためであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "5": "[彼{かれ}]と[結{むす}]んだわが[契約{けいやく}]は、[生命{せいめい}]と[平安{へいあん}]との[契約{けいやく}]であって、わたしがこれを[彼{かれ}]に[与{あた}]えたのは、[彼{かれ}]にわたしを[恐{おそ}]れさせるためである。[彼{かれ}]はすでにわたしを[恐{おそ}]れ、わが[名{な}]の[前{まえ}]におののいた。", "6": "[彼{かれ}]の[口{くち}]には、まことの[律法{りっぽう}]があり、そのくちびるには、[不義{ふぎ}]が[見{み}]られなかった。[彼{かれ}]は[平安{へいあん}]と[公義{こうぎ}]とをもって、わたしと[共{とも}]に[歩{あゆ}]み、また[多{おお}]くの[人{ひと}]を[不義{ふぎ}]から[立{た}]ち[返{かえ}]らせた。", "7": "[祭司{さいし}]のくちびるは[知識{ちしき}]を[保{たも}]ち、[人々{ひとびと}]が[彼{かれ}]の[口{くち}]から[律法{りっぽう}]を[尋{たず}]ねるのが[当然{とうぜん}]である。[彼{かれ}]は[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[使者{ししゃ}]だからだ。", "8": "ところが、あなたがたは[道{みち}]を[離{はな}]れ、[多{おお}]くの[人{ひと}]を[教{おし}]えてつまずかせ、レビの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]ったと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "9": "あなたがたはわたしの[道{みち}]を[守{まも}]らず、[律法{りっぽう}]を[教{おし}]えるに[当{あた}]って、[人{ひと}]にかたよったがために、あなたがたをすべての[民{たみ}]の[前{まえ}]に[侮{あなど}]られ、[卑{いや}]しめられるようにする」。", "10": "われわれの[父{ちち}]は[皆{みな}]一つではないか。われわれを[造{つく}]った[神{かみ}]は一つではないか。なにゆえ、われわれは[先祖{せんぞ}]たちの[契約{けいやく}]を[破{やぶ}]って、おのおのその[兄弟{きょうだい}]に[偽{いつわ}]りを[行{おこな}]うのか。", "11": "ユダは[偽{いつわ}]りを[行{おこな}]い、イスラエルおよびエルサレムの[中{なか}]には[憎{にく}]むべき[事{こと}]が[行{おこな}]われた。すなわちユダは[主{しゅ}]が[愛{あい}]しておられる[聖所{せいじょ}]を[汚{けが}]して、[他{た}]の[神{かみ}]に[仕{つか}]える[女{おんな}]をめとった。", "12": "どうか、[主{しゅ}]がこうした[事{こと}]を[行{おこな}]う[人{ひと}]をば、[証言{しょうげん}]する[者{もの}]も、[答弁{とうべん}]する[者{もの}]も、また[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]にささげ[物{もの}]をする[者{もの}]をも、ヤコブの[幕屋{まくや}]から[断{た}]たれるように。", "13": "あなたがたはまたこのような[事{こと}]をする。すなわち[神{かみ}]がもはやささげ[物{もの}]をかえりみず、またこれをあなたがたの[手{て}]から、[喜{よろこ}]んで[受{う}]けられないために、あなたがたは[涙{なみだ}]と、[泣{な}]くことと、[嘆{なげ}]きとをもって、[主{しゅ}]の[祭壇{さいだん}]をおおい、", "14": "「なぜ[神{かみ}]は[受{う}]けられないのか」と[尋{たず}]ねる。これは[主{しゅ}]があなたと、あなたの[若{わか}]い[時{とき}]の[妻{つま}]との[間{あいだ}]の、[契約{けいやく}]の[証人{しょうにん}]だったからである。[彼女{かのじょ}]は、あなたの[連{つ}]れ[合{あ}]い、[契約{けいやく}]によるあなたの[妻{つま}]であるのに、あなたは[彼女{かのじょ}]を[裏切{うらぎ}]った。", "15": "一つ[神{かみ}]は、われわれのために[命{いのち}]の[霊{れい}]を[造{つく}]り、これをささえられたではないか。[彼{かれ}]は[何{なに}]を[望{のぞ}]まれるか。[神{かみ}]を[敬{うやま}]う[子孫{しそん}]であるゆえ、あなたがたはみずから[慎{つつし}]んで、その[若{わか}]い[時{とき}]の[妻{つま}]を[裏切{うらぎ}]ってはならない。", "16": "イスラエルの[神{かみ}]、[主{しゅ}]は[言{い}]われる、「わたしは[離縁{りえん}]する[者{もの}]を[憎{にく}]み、また、しえたげをもってその[衣{ころも}]をおおう[人{ひと}]を[憎{にく}]むと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。ゆえにみずから[慎{つつし}]んで、[裏切{うらぎ}]ることをしてはならない」。", "17": "あなたがたは[言葉{ことば}]をもって[主{しゅ}]を[煩{わずら}]わした。しかしあなたがたは[言{い}]う、「われわれはどんなふうに、[彼{かれ}]を[煩{わずら}]わしたか」。それはあなたがたが「すべて[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[主{しゅ}]の[目{め}]に[良{よ}]く[見{み}]え、かつ[彼{かれ}]に[喜{よろこ}]ばれる」と[言{い}]い、また「さばきを[行{おこな}]う[神{かみ}]はどこにあるか」と[言{い}]うからである。" }, "3": { "1": "「[見{み}]よ、わたしはわが[使者{ししゃ}]をつかわす。[彼{かれ}]はわたしの[前{まえ}]に[道{みち}]を[備{そな}]える。またあなたがたが[求{もと}]める[所{ところ}]の[主{しゅ}]は、たちまちその[宮{みや}]に[来{く}]る。[見{み}]よ、あなたがたの[喜{よろこ}]ぶ[契約{けいやく}]の[使者{ししゃ}]が[来{く}]ると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]が[言{い}]われる。", "2": "その[来{く}]る[日{ひ}]には、だれが[耐{た}]え[得{え}]よう。そのあらわれる[時{とき}]には、だれが[立{た}]ち[得{え}]よう。[彼{かれ}]は[金{きん}]をふきわける[者{もの}]の[火{ひ}]のようであり、[布{ぬの}]さらしの[灰汁{あく}]のようである。", "3": "[彼{かれ}]は[銀{ぎん}]をふきわけて[清{きよ}]める[者{もの}]のように[座{ざ}]して、レビの[子孫{しそん}]を[清{きよ}]め、[金銀{きんぎん}]のように[彼{かれ}]らを[清{きよ}]める。そして[彼{かれ}]らは[義{ぎ}]をもって、ささげ[物{もの}]を[主{しゅ}]にささげる。", "4": "その[時{とき}]ユダとエルサレムとのささげ[物{もの}]は、[昔{むかし}]の[日{ひ}]のように、また[先{さき}]の[年{とし}]のように[主{しゅ}]に[喜{よろこ}]ばれる。", "5": "そしてわたしはあなたがたに[近{ちか}]づいて、さばきをなし、[占{うらな}]い[者{もの}]、[姦淫{かんいん}]を[行{おこな}]う[者{もの}]、[偽{いつわ}]りの[誓{ちか}]いをなす[者{もの}]にむかい、[雇人{やといにん}]の[賃銀{ちんぎん}]をかすめ、やもめと、みなしごとをしえたげ、[寄留{きりゅう}]の[他国{たこく}][人{じん}]を[押{お}]しのけ、わたしを[恐{おそ}]れない[者{もの}]どもにむかって、すみやかにあかしを[立{た}]てると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "6": "[主{しゅ}]なるわたしは[変{かわ}]ることがない。それゆえ、ヤコブの[子{こ}]らよ、あなたがたは[滅{ほろ}]ぼされない。", "7": "あなたがたは、その[先祖{せんぞ}]の[日{ひ}]から、わが[定{さだ}]めを[離{はな}]れて、これを[守{まも}]らなかった。わたしに[帰{かえ}]れ、わたしはあなたがたに[帰{かえ}]ろうと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。ところが、あなたがたは『われわれはどうして[帰{かえ}]ろうか』と[尋{たず}]ねる。", "8": "[人{ひと}]は[神{かみ}]の[物{もの}]を[盗{ぬす}]むことをするだろうか。しかしあなたがたは、わたしの[物{もの}]を[盗{ぬす}]んでいる。あなたがたはまた『どうしてわれわれは、あなたの[物{もの}]を[盗{ぬす}]んでいるのか』と[言{い}]う。十[分{ぶん}]の一と、ささげ[物{もの}]をもってである。", "9": "あなたがたは、のろいをもって、のろわれる。あなたがたすべての[国民{こくみん}]は、わたしの[物{もの}]を[盗{ぬす}]んでいるからである。", "10": "わたしの[宮{みや}]に[食物{しょくもつ}]のあるように、十[分{ぶん}]の一[全部{ぜんぶ}]をわたしの[倉{くら}]に[携{たずさ}]えてきなさい。これをもってわたしを[試{こころ}]み、わたしが[天{てん}]の[窓{まど}]を[開{ひら}]いて、あふるる[恵{めぐ}]みを、あなたがたに[注{そそ}]ぐか[否{いな}]かを[見{み}]なさいと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "11": "わたしは[食{く}]い[滅{ほろ}]ぼす[者{もの}]を、あなたがたのためにおさえて、あなたがたの[地{ち}]の[産物{さんぶつ}]を、[滅{ほろ}]ぼさないようにしよう。また、あなたがたのぶどうの[木{き}]が、その[熟{じゅく}]する[前{まえ}]に、その[実{み}]を[畑{はたけ}]に[落{おと}]すことのないようにしようと、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "12": "こうして[万国{ばんこく}]の[人{ひと}]は、あなたがたを[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]ととなえるであろう。あなたがたは[楽{たの}]しい[地{ち}]となるからであると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "13": "[主{しゅ}]は[言{い}]われる、あなたがたは[言葉{ことば}]を[激{はげ}]しくして、わたしに[逆{さか}]らった。しかもあなたがたは『われわれはあなたに[逆{さか}]らって、どんな[事{こと}]を[言{い}]ったか』と[言{い}]う。", "14": "あなたがたは[言{い}]った、『[神{かみ}]に[仕{つか}]える[事{こと}]はつまらない。われわれがその[命令{めいれい}]を[守{まも}]り、かつ[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]の[前{まえ}]に、[悲{かな}]しんで[歩{ある}]いたからといって、なんの[益{えき}]があるか。", "15": "[今{いま}]われわれは[高{たか}]ぶる[者{もの}]を、[祝福{しゅくふく}]された[者{もの}]と[思{おも}]う。[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]は[栄{さか}]えるばかりでなく、[神{かみ}]を[試{こころ}]みても[罰{ばっ}]せられない』」。", "16": "そのとき、[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]は[互{たがい}]に[語{かた}]った。[主{しゅ}]は[耳{みみ}]を[傾{かたむ}]けてこれを[聞{き}]かれた。そして[主{しゅ}]を[恐{おそ}]れる[者{もの}]、およびその[名{な}]を[心{こころ}]に[留{と}]めている[者{もの}]のために、[主{しゅ}]の[前{まえ}]に一つの[覚{おぼ}]え[書{がき}]がしるされた。", "17": "「[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[彼{かれ}]らはわたしが[手{て}]を[下{くだ}]して[事{こと}]を[行{おこな}]う[日{ひ}]に、わたしの[者{もの}]となり、わたしの[宝{たから}]となる。また[人{ひと}]が[自分{じぶん}]に[仕{つか}]える[子{こ}]をあわれむように、わたしは[彼{かれ}]らをあわれむ。", "18": "その[時{とき}]あなたがたは、[再{ふたた}]び[義人{ぎじん}]と[悪人{あくにん}]、[神{かみ}]に[仕{つか}]える[者{もの}]と、[仕{つか}]えない[者{もの}]との[区別{くべつ}]を[知{し}]るようになる。" }, "4": { "1": "[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる、[見{み}]よ、[炉{ろ}]のように[燃{も}]える[日{ひ}]が[来{く}]る。その[時{とき}]すべて[高{たか}]ぶる[者{もの}]と、[悪{あく}]を[行{おこな}]う[者{もの}]とは、わらのようになる。その[来{く}]る[日{ひ}]は、[彼{かれ}]らを[焼{や}]き[尽{つく}]して、[根{ね}]も[枝{えだ}]も[残{のこ}]さない。", "2": "しかしわが[名{な}]を[恐{おそ}]れるあなたがたには、[義{ぎ}]の[太陽{たいよう}]がのぼり、その[翼{つばさ}]には、いやす[力{ちから}]を[備{そな}]えている。あなたがたは[牛舎{ぎゅうしゃ}]から[出{で}]る[子{こ}][牛{うし}]のように[外{そと}]に[出{で}]て、とびはねる。", "3": "また、あなたがたは[悪人{あくにん}]を[踏{ふ}]みつけ、わたしが[事{こと}]を[行{おこな}]う[日{ひ}]に、[彼{かれ}]らはあなたがたの[足{あし}]の[裏{うら}]の[下{した}]にあって、[灰{はい}]のようになると、[万軍{ばんぐん}]の[主{しゅ}]は[言{い}]われる。", "4": "あなたがたは、わがしもべモーセの[律法{りっぽう}]、すなわちわたしがホレブで、イスラエル[全体{ぜんたい}]のために、[彼{かれ}]に[命{めい}]じた[定{さだ}]めとおきてとを[覚{おぼ}]えよ。", "5": "[見{み}]よ、[主{しゅ}]の[大{おお}]いなる[恐{おそ}]るべき[日{ひ}]が[来{く}]る[前{まえ}]に、わたしは[預言者{よげんしゃ}]エリヤをあなたがたにつかわす。", "6": "[彼{かれ}]は[父{ちち}]の[心{こころ}]をその[子{こ}][供{とも}]たちに[向{む}]けさせ、[子供{こども}]たちの[心{こころ}]をその[父{ちち}]に[向{む}]けさせる。これはわたしが[来{き}]て、のろいをもってこの[国{くに}]を[撃{う}]つことのないようにするためである」。" } } }